厚生労働委員会 第6号
- 発言数
- 128 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2023/04/13
会議録
○委員長(山田宏君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山田宏君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事にこやり隆史君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(山田宏君) 連合審査会に関する件についてお諮りいたします。 新型インフルエンザ等対策特別措置法及び内閣法の一部を改正する法律案について、内閣委員会に対し連合審査会の開会を申し入れることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山田宏君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 なお、連合審査会開会の日時につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山田宏君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいいたします。 ─────────────
○委員長(山田宏君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会の協議のとおり、厚生労働省大臣官房総括審議官富田望君外十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山田宏君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(山田宏君) 社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○石橋通宏君 立憲民主・社民の石橋通宏です。 今日は、久しぶりに五十分、時間をいただきましたので、特に雇用労働関係を中心に大臣と政治家同士の話をしっかりさせていただきたいと思っておりますので、大臣、是非よろしくお願いいたします。 今日、最初に、お手元に資料も配付をさせていただきましたが、G7が始まっていくということで、それに先立って倉敷で労働雇用大臣会合が開催をされます。 まずは、加藤大臣、これ主宰される立場だと思いますが、この来る雇用労働大臣会合、一体いかなる目的を持ってこれ会合がされるのか。大事なのはアウトプットだと思っておりまして、これ単に儀式ではないはずだと。これが、じゃ、一体どのような恩恵を労働者に、しかもG7ですから、単に我が国を、G7当該国だけではない、世界の本当に今様々な困難な状態にある労働者、権利を守り、様々な、福利厚生、賃上げ、いろんな課題があるわけで、そういったことに資するG7の労働雇用大臣会合だと理解をしたいのですが、大臣、そういう趣旨でよろしいでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) G7の倉敷労働雇用大臣会合、取り上げていただきまして、ありがとうございます。 会合自体はこれからなので、最終的な形のものはまたその出したもので御判断いただかなきゃならないと思っておりますが、今回の会合は、人口動態の変化やDX、GXを背景に、重要性が増している人への投資、これをメインテーマとして議論することを考えております。特にリスキリングは、単に労働者が変化に対応するための支援にとどまらず、生産性向上や賃上げにつながる投資でもあるという、こうした認識をG7各国で共有し、世界に発信する機会としたいと考えております。 また、このほか、女性や若者など様々な属性の方が意欲と能力に応じて活躍できる働きやすい環境整備をどのように推進していくのか、仕事に誇りとやりがいを感じる等といったワークエンゲージメントをつくり上げていくためにどういう対応が考えられるのか、働きがいのある人間らしい仕事という意味のディーセントワーク、これをどのように推進していくのか、こういった点についても議論を行いたいと考えております。 人への投資を進めることによって、国内で働く方々の幸福及び健康、また社会経済活力の好循環、こうしたものにつなげていくとともに、G7労働大臣会合が、G7の労働担当大臣が引き続きグローバル社会におけるディーセントワークの推進に向けて緊密に協力をしていく、こういったことを確認していきたいと考えております。
○石橋通宏君 大臣、今の答弁の中で二つお聞きします。 一つは人への投資、そして、発信をしていきたい。いや、発信するだけじゃなくて、G7が世界のそういった今おっしゃったようなことを進めていくために、資金の投与、投資も含めてG7がコミットすると、それを日本がリードをしていく。つまり、日本も、国内だけではなくて、アジア、世界のそういう労働者の今おっしゃったようなことを実現していくために、資金供与も含めてコミットしていくと、そういう理解でよろしいですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 済みません、ちょっと二つ言われ……(発言する者あり)一つですよね、失礼しました、二つと言われたので。 まず、資金的供与とありますけど、まだその辺の中身、別に具体的に今申し上げているわけでもございません。このためにどういうことをやっていくべきなのか、まずそういったことをしっかりこの場において議論をしていく。 もちろん、発信というのは、当然、発信する以上、そこに書かれてきたこと、それを主体的に取り組んでいく、このことは当然のことだと思います。
○石橋通宏君 単に発信して頑張れではない、G7としてのコミットをとおっしゃるのであれば、積極的に、今資金が決定的に不足しているわけです。これは大臣も御存じだと思います。SDGsの達成目標、これ毎年莫大な資金が必要なんだけれども、それが決定的に足りていないわけです。まさにSDGsの達成に向けたその中心的課題の一つが貧困の撲滅であり、そこには当然、雇用、ディーセントワークの実現というものがあるわけですから、それをG7としてコミットするのであれば、資金の面もしっかりとコミットすべきだということは、大臣、是非責任を持って対応、議論いただきたいと思います。 もう一つ、大臣、ワークエンゲージメントの向上ということをおっしゃった。ワークエンゲージメントって一体何ですか。
○国務大臣(加藤勝信君) いろいろな定義があると思いますが、仕事に誇りとやりがいを感じるといった、こういったものがワークエンゲージメントというふうに認識をしております。
○石橋通宏君 それで皆さん分かりますか。仕事に誇りとやりがいを持たせるのがワークエンゲージメントと。これ、何か国際的な定義なのですか。ちょっと今の答弁でははっきり分からないのですが。 ワークエンゲージメントの向上というのがディーセントワークの推進と横並びに立てられているのですけど、もうちょっとちゃんと分かる、参考人でも結構です。
○政府参考人(富田望君) お答え申し上げます。 ワークエンゲージメントでございますけれども、石橋委員御指摘のとおり、比較的新しい概念でございまして、G7のこの雇用大臣会合で取り上げるのは初めてというふうなことでございます。 ただ、その中身といたしましては、大臣から御答弁申し上げましたとおり、仕事に誇りとやりがいを感じると。どうしても、やはり仕事をしていく上で、やはり仕事が非常にやっていてよかったなと感じることが重要と。 その中にはいろんな要素があると思います。例えば、安全衛生がしっかりしている、あるいは格差がないとか、そういうふうな要素がありますので、G7の雇用大臣会合の場ではそういった、どういった要素がワークエンゲージメントを高めるのに役立つのかというふうなことについて議論しているということでございます。
○石橋通宏君 それはディーセントワークのことと思うんだけれども、何でわざわざまた別の単語を、用語を横文字で出してくるのかよく分かりませんが、ちょっとそれははっきり、是非分かりやすく国民、世界市民に対して伝わるように議論を是非していただきたいというのは強く申し上げておきたいと思います。 その上で、ディーセントワークの話もしましたが、今回、この労働雇用大臣会合に合わせてILOのウングボ事務局長が来日をされて、一緒に議論に参加をされるというふうに理解をしております。 昨年、新たにILOのトップ、事務局長になられまして、アフリカ初の事務局長ということもあって途上国からの期待も大きいというふうには思っておりますが、加藤大臣、ウングボ事務局長とバイで協議、会談をされる予定があるでしょうか。どうやら岸田総理もお会いになるのではないかという話もありますが、もし会われるのであれば、一体何をウングボ事務局長と具体的にお話をされるつもりなのか、ちょっと大臣の今のお考えをお聞かせください。
○国務大臣(加藤勝信君) 今お話があったウングボILO事務局長、昨年十月に就任をされました。今回のG7の倉敷労働雇用大臣の会合の参加のために来日、初めての来日をしていただくと聞いております。 この機会を捉えて、ウングボ事務局長とバイの会談を行いたいと思っております。そこの場においては、これまで、ILO活動に対し日本が今後も貢献している、いく、こういったことを日本側からは伝えていきたいと考えております。
○石橋通宏君 ということは、まず真っ先に、大臣、未批准のILOの中核条約、これお手元に、まあ皆さん御存じかと思いますが、改めて資料の二で、未批准の中核条約、元々八条約であったもの、この間、ようやく百五号が、超党派のILO活動推進議連も努力をさせていただきまして、ようやく百五号の批准が実現をいたしましたが、まだ元々の百十一号、極めてこれ重要な差別撤廃条約がもう何十年も未批准のままで残っておりまして、国際的な批判も受けているところですが、昨年、新たに労働安全衛生に関する条約が中核条約に加わって、今、五分野十条約ということになっております。そのうち、一つ、百五十五号、これも極めて労働者の労働安全衛生に係る重要な条約なのですが、未批准のままです。 大臣、ウングボ事務局長に対して、この二つの中核条約未批准のもの、批准に向けて日本は、政府は最大限の努力をして一刻も早く批准をする、そういう話をされるということでよろしいでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 中身が、今、日本のどういう状況かは必要があれば事務局から説明をさせていただきますが、日本の今の、まあこれがどういう議論になるかあれですけれども、先ほど申し上げた、日本が今批准していない条約云々だけではなくて、元々、創立時から、日本が設立時から加盟国であること、分担的にも相応の負担をしているということ、こういったこと、あるいはILOにおいても日本人の職員が働いていると、こういったことも含めていろいろ意見交換をしたいと思っておりますが、あわせて、こうした、現在日本が批准していないこうしたものについては、なぜそうした状況にあるのか、そういったことについては、これはどういう議論になるかによりますけれども、必要な説明はしていきたいと考えておりますし、また、それに向けての現在の日本の取組状況、これについてもお話をしたいと思っております。
○石橋通宏君 批准に向けて政府が最大限努力をするという決意はお伝えになるんでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) その努力という意味でありますけれども、まず、現状、こうした状況になってきていると、その中で難しさということはこれまでも申し上げてきた、たしか百十一号の方はですね。それから、百五十五号条約については、基本条約になるのは、二〇二二年の段階で基本条約になったわけでありますが、これについては、今、国内法との適合性がどうなっているのか、こういったことについて慎重な検討を行っているということ、これを申し上げるということになろうと思います。
○石橋通宏君 ちょっと余り大臣の積極性が見えないのですが、百十一号は、もう重ねて、何十年もずっとたなざらしになってきて、政府が努力をしてこなかった結果、批准できないままになっていて、これ重ねて、差別撤廃、差別撤廃条約ですから、国内における様々な職業上の差別をなくしていこうというこの大事な条約が未批准のままで、世界の中で、先進国の中で本当に日本が遅れてしまっていると。国際的にも批判を受けているし、財界、ビジネス界からも批判を受けているという状況が続いているわけです。 参考人で結構です。百十一号条約、端的に、なぜ批准しないのか、なぜ批准できないのか、なぜたなざらしにしているのか、そのことについて簡潔に御説明ください。
○政府参考人(富田望君) お答え申し上げます。 ILO基本条約のうち、未批准である今委員から御指摘のありました百十一号条約につきましても、非常に重要性は認識しておるところでございます。 この百十一号条約でございますけれども、例えば、公務員の政治的見解の表明の制限、あるいは肉体的、生理的差異を考慮して、就業、労働条件について性に基づく保護を設ける規定について、条約との整合性が国内法制との間で取れているのかということについて慎重な検討が必要というのは認識しておるところでございます。
○石橋通宏君 何十年慎重な検討しているんですか。厚生労働省、どんな努力しているんですか。
○政府参考人(富田望君) お答え申し上げます。 百十一号条約につきましては、年に一度、毎年、労使との意見交換を行いまして、その際には、関係省庁で緊密に連携を取って条約と国内法制との整合性について検討を行っているほか、在外公館を通じた他国における条約の実施状況についての調査などにつきましても行ってきたところでございます。
○石橋通宏君 だから、重ねて、国内における職業上の差別が様々、今現に大きな問題になっていることも含めて、こういう国際労働基準が批准できていない、その努力すら、残念ながら厚生労働省が一体いかなる努力をしてきたのか全く見えないということが極めて問題です。 我々超党派のILO活動推進議連でも、これは政府応援する立場で、しっかりこれ批准、一刻も早くするようにということで対応していきたいと思いますし、百五十五号についても早急に国内法制との整合性確認していただいた上で批准に向けた努力をしていただくように、強く、今回のウングボ事務局長とのせっかくバイの会談、岸田総理も会談されるということであれば、これ重大なテーマだと思いますので、しっかりコミットできるように努力をしていただきたいと思います。 この関係でもう一つだけ。G7の会合に合わせて、これ恒例で、C7、いわゆる市民社会の皆さんが国際的な会合をされて、様々な提言、要望をG7に対してするという営みが、これもまた日本でも行われます。 加藤大臣、C7の皆さんと、市民社会の皆さんと今回のG7に対応するに当たって対話をされる予定があるでしょうか。市民社会の声をしっかりと取り入れて、G7に、責任ある今回主宰する立場で、しっかりその市民社会、労働者の皆さんの、当事者の方の声を反映させていく、そういう決意でG7会合臨んでいただけるということでよろしいでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) C7、いわゆる市民社会グループというんでしょうか、という皆さんについては、昨日総理に提言書が手交されたと承知をしておりますが、G7の倉敷労働雇用大臣会合では、このグループの皆さんを、これは各国のNPOの法人等から構成されているわけでありますが、その皆さんもお招きし、G7の大臣会合で、今回取りまとめられた提言、あるいは、今日、あしたと議論されるようでございますから、そうした内容について御紹介をいただく、こうしたことを予定しております。
○石橋通宏君 御紹介云々だけじゃなくて、それを積極的に取り入れて、それをG7の、大臣、責任ある立場で今回臨まれるわけですから、そこに市民社会の皆さんの声をしっかり反映させていく、その努力をお願いしているわけですから、大臣、単に聞いて、はい、そうですか、終わりじゃなくて、それを積極的にきちんと反映して、成果文書の中にも取り込んでいく、そういったことを大臣の責任においてお願いしたいのですが、大臣、そういう理解でよろしいですか。
○国務大臣(加藤勝信君) まさに、そうした議論を紹介をし、そして、紹介していただいて、それをベースにG7各国大臣で議論するわけであります。そして、その結果が宣言になっていくということでございますので、そうしたプロセスの中で、まさにC7の皆さん方にこうした発表をいただくことは大変な貴重なものであると、こういった認識で大臣会合における議論にもつなげていきたいというふうに考えています。
○石橋通宏君 是非積極的な対応をお願いしたいと思いますし、また結果については私たちもしっかりウオッチをして、またいろいろ議論させていただければと思います。 あと、大臣、せっかくウングボ事務局長とやられるので、今日答弁は求めませんが、この間、是非、ILO、ILOだけではないのですけれども、政府の方でも、そういった国際機関で活躍をする日本人、人材育成、そういうような国際舞台で頑張っていただける、厚労省の方でも派遣されて頑張っておられる方もおられます、そういう方々、今後更に、日本の方々も、国際貢献、お金だけではなくて人的な貢献もする。それ、翻って、日本の大切な将来を担っていただく人材育成、国際的な素養を持った人材の育成にもつながりますので、厚生労働分野でも是非積極的に、WHOなどもありますが、ILOの場で是非それはしっかり、厚労大臣、事務局長にもそういった意見交換もしていただくように、これはお願いだけさせていただいておきますので、うなずいていただいておりますので、是非よろしくお願いします。 それを踏まえて、こうやって、G7の労働雇用大臣会合、さらにはILO事務局長の来日における雇用労働問題に関する大変重要な議論があるわけですけども、じゃ、翻って、日本国内での今のやっぱり最大の課題は、重ねてこの間ずっと議論してまいりましたが、やはり三十年間、残念ながら賃金が上がらない日本になってしまっていると。その中で物価高騰があり、様々な苦労があり、何とかやっぱり労働者の賃金が上がる国にしていかなければいけないということで、これは大臣も様々施策の努力をいただいていると理解をしておりますけれども。 まあ一応、もう皆さんもさんざん見ておられるとおりで、資料の三に、国際的に、もう三十年にわたって日本はほぼほぼ賃金が上がっていかない、ほかの諸外国がこれだけの賃金上昇がある中で日本が本当に完全に置き去りにされてしまって、いよいよアジアの中でも日本が賃金が低いような水準になってしまっているということ。 資料の四にもありますが、実は企業がもうかってないわけではないわけです。実は生産性が上がってないわけでもない、企業がもうかってないわけでもない。でも、その企業のもうけがどこか行っちゃっていると。労働者に行っていない、どこに行っちゃったか。株主の配当金に行った、企業の内部留保に行っちゃった、経営者の給料のアップに行っちゃった、そういったところで、従業員、労働者ばかりがこのように大変低い水準に置かれてしまっているというのが一目瞭然であります。 大臣、大臣が努力をされている構造的な賃上げ云々も含めて、これは重ねて確認ですが、全ての労働者、これ単に時給が上がるとか月給が上がるとかいうだけではない、これやっぱり生涯賃金ベースも含めて、手当、様々なボーナス、退職金、いろんな福利厚生、そういったことも含めて、全ての労働者が働くことでしっかり報われる、そして安心して暮らしていける、そのために政府が今取り組むのが構造的賃上げということなんだ、そういう理解でいいんでしょうか。目先の、一時的に時給が上がってよかったよかったじゃないはずですので、改めて、その構造的賃上げ、政府の意図、目標を問いたいと思いますが、大臣、教えてください。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、構造的な賃上げと申し上げているのは、まさに一時的に賃金が上がればいいということではなくて、そうした賃金が上がっていく、そのためには、生産性が上がる、また今私ども申し上げたリスキリングがある、また、あるいは労働者が自分の主体的判断で移動することによってより生産性が高い分野に人が集まっていく、こういった様々な取組をすることによって賃金が日本全体として構造的に上がっていく必要があります。 当然、全体でありますから、個々、働いている人方それぞれにおいて、その方々がその能力を最大限発揮できる社会をつくって、意欲ある方が能力を発揮できる、あるいはその能力を磨くことができる、こうしたことを通じて全体として賃金が上がっていく、こういう社会を是非つくっていきたい。 したがって、例えば正規、非正規ということで分ければ、正規というだけではなくて、非正規で働く方においても非正規から正規へという道筋も当然あろうかと思いますし、また非正規の形で働くにしても、同一労働同一賃金なども含めてそうした方々の処遇の改善、賃金の引上げ、こういったことにもつながっていく、こういった一連のものを是非実現をしていきたいというふうに考えております。
○石橋通宏君 そうすると、大臣、例えば、今、資料の四で、この間の企業は実はもうかっていないわけではないのだ、問題は分配なのだ、配分の在り方なのだということも一応これで指摘をさせていただきましたが、政府が、大臣が目指しておられる今おっしゃったことは、じゃ、これでいうと、分配のこの構図が変わっていくのだと。配当金ばかりがこんなに伸びたり内部留保だけがこんなに伸びるのではない、これがもっとぐぐっと下に下がって、従業員の賃金への分配がぐぐっと上がっていくのだと。三年後、五年後はそういうグラフを我々に見せていただけると、そういう理解でよろしいですか。
○国務大臣(加藤勝信君) ちょっとこのグラフでというのは、これは一九九七を一〇〇としていますから、ちょっとこれでというのはなかなか、ちょっと今ストレートに描くのは、ちょっと私自身が描きにくいなと思ったんですが。 ちょっとここから離れても、何が言いたいかといえば、トータルとして、要するに配当金が上がっちゃいけないなんということを言っているわけではないし、内部留保は増えちゃいけないなんということを言っているわけではなくて、しかし、ここにあるように、まさに従業員の賃金がこういう形になってきている。そして、今まさに国際比較をしても海外の方が賃金が高い、そういった中で、海外に行かれる若い方、あるいはいろんな方も出てきている。 こうした状況を踏まえれば、まさに賃金そのものを上げていく、しかも、構造的にと申し上げているのは、一回だけぴっと上がればいいというんじゃなくて、この角度というんですかね、それをぐうっと上に上げていく、こういうことを考えていきたいということであります。ですから、そこが大事だと。 したがって、単に今の内部留保をこっちからこっち持っていくというだけだったら、今の経済の中という話ですけど、同時に、それが経済の発展も広げていきながら生産性が上がり、そして賃金も上がっていく、そうでなければ構造的には上がっていかないわけでありますから、是非そういった仕組みをつくりたいというふうに考えています。
○石橋通宏君 ちょっとよく分からないのですが。 要は、だから、重ねて、分配、配分の問題ですから、配分がこれまで残念ながら給料には回らない、そうやって労働コストがずっと引き下げられてきたわけです。それは様々な要素があります。非正規雇用の拡大もあるし、企業が残念ながら人への投資をしなくなってしまった、そういう傾向もずっとあります。それによって労働コスト、労働配分がずっと引き下げられてきた。じゃ、でも収益はあるわけで、それがどこに行ってきたかというと、こういうところに行ってきた。 大臣、それを変えようと思ったら、その配分の構造を変えていかないと賃金上がりません。要は、労働コストを、労働コストというか、労働者への分配上げないと賃金上がりませんから、どっか下げないと上がらないんです。配分の問題です。だから、大臣がそこまで決意を持って、政府がですよ、構造的賃上げ、さっきおっしゃったようなことを言うのであれば、この分配、配分の構造をしっかり変えていく、そのための制度改革をやっぱりしていかないといけないということを強く思います。 大臣、そういう理解ではないですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 分配、各企業の中でもちろんそれぞれいろんな経営戦略があるんだと思いますが、私ども申し上げているのは、それは一つの結果であって、むしろ個々の方、働く方々の賃金が上がっていく、上げていく、そういう構造をつくっていくということでありますから、最終的にそれが分配率にどうなるか。一般的に言えば、御承知のように、分配率そのものは景気が悪くなれば上がるし、景気が良くなったら下がるという、こういう傾向もあるわけでありますから、そういう、言わば結果的な部分だけではなくて、まさに賃金そのもの、これ自体が上がっていく、こういう構造を、先ほど申し上げているように、リスキリングあるいは職務給の確立、そして労働移動、円滑な労働移動、こういった三位一体の労働市場改革を通じて、こういったものを是非実現をしていきたいというふうに考えているわけであります。
○石橋通宏君 結果だということなんですか。いや、むしろ経営者はそれを手段として、そういう構造を、だから、これ議論になります、一九九五年に当時の日経連が、新時代の日本的経営と、もうこれからは労働者は三つのカテゴリーに分ければいいのだと、中核的労働者はこれだけでいいんだ、あとは非正規でいいんだと言って、そこから非正規化の推進が始まったわけですよ。まさに企業が利益を拡大する、企業はそれでもって競争力を拡大すると言ったんだけれども、全然そういうことになっていない。 今、日本の国際競争力は何位ですか、三十位台ですよ。この三十年で劇的に競争力は悪化したんです。企業はもうけた、株主はもうけたかもしれない、でも、労働者はこういう状況になった結果、国際競争力が下がったんです。大臣、それ結果、いや、むしろ手段として使った、それが今の日本の社会の状況を生んだんだという、そういった観点に立たなかったら、構造的賃上げなんかできませんよと我々は思っているわけです。 大臣の今日の答弁だと、あっ、これじゃ五年たっても変わらないなと思わざるを得ないので、そこ、大臣、もう一度しっかりと、この三十年何が起こったのか、一九九〇年代以降、それをだから反省して、それをしっかりと見据えた上での対応してくださいとお願いしているんだけれども、ちょっと大臣、ごめん、あんな、相変わらず何かそういう答弁をされるのが極めて残念です。 残念ながら、これ予算委員会でやろうと思って、大臣、ごめんなさい、なかなかできなかったのを改めて。 大臣、今、今回も春闘で賃上げ、本当に現場で労使頑張っていただいて、一定の賃上げを獲得しておられる労使もおられますが、大臣、じゃ、春闘で、労使交渉で賃上げを実現している、その恩恵にあずかることができている労働者って日本の全労働者の何%ぐらいだと思われますか。
○国務大臣(加藤勝信君) ちょっとその前に、今の議論すごく大事なところだと思いますから、ここで取りあえず終わりにされたんで、またしっかりやらせていただきたいというふうに思いますし、やっぱりそこのところをしっかり、多分委員の意識もそうですけど、どこに課題があったのか、そこはやっぱり我々認識を共有して、そしてそれに対する対応をしっかりやっていくということ、これは重要だというふうに思っております。 その上で、その春闘の恩恵と言っている趣旨が、例えば、春闘をしている組合に属している人の数、ここはもろにそこの、例えばある会社で賃金が決まればそこで働く人たちはそのまま上がるわけでありますから、一定、ある意味では、組合に入ってる方々は、しかも、その組合において春闘においてしかるべく結果が獲得できればそれが反映される。ただ、それがそこで止まるかどうかが今最大の課題になっているのではないか。 そういった意味で、我々、先般も政労使の会議もさせていただいて、まず春闘でしっかりやっていただく。しかし、そこにとどまることなく、中小企業、中小企業でも春闘やっているところありますけども、さらにはそこの取引先においてもしっかり給与が上がっていく、こういった環境をどうつくっていくのかということで労使の方にもそれぞれ議論をさせていただき、一つは、適正な取引をしていただくことによって、下請、下請というか取引関係の企業においても上げていくことができる環境をつくっていく。 また他方で、それぞれの企業が上げれるように、我々としても、様々な助成金を活用してそうした助成、土壌をしっかりつくっていく、こういう取組をさせていただいているということで、最初の御質問に戻れば、委員からもいただいておりますように、直接的に言えば、まさに春闘でそうした形でやられた組合に参加されている皆さんに、まずはそうした恩恵が行くものというふうに認識はしています。
○石橋通宏君 これは厚生労働委員の皆さんはもう、もう重々御存じのとおりで、今、労働組合の組織率、これは大臣も認識をされていると思いますが、残念ながら昨年も一六・五%という過去最低レベルで、組織率。ただ、これまた大臣も御存じのとおり、じゃ、その組織された労働組合が、全てが春闘において賃金要求できているかといったら、できていないんです。要求すらできない中小の労働組合というのが存在するんです。かつ、要求したんだけれども、経営側が結局応じなくて、賃上げが実現できない労働組合も多数に上ります。 資料の七は、これもうちょっと、私の方で作ってみた、それぞれ労働団体の結果。これ、昨年、二〇二二年春闘の結果で、公表されているものですので、当然これ以外にも労使の御努力で賃上げを勝ち取られたところがあるでしょうし、使用者側が、組合なくても使用者側の御判断で賃上げをされたところも当然あるでしょうから、これが全部ではないという前提ですけれども、春闘で、昨年でいえばこれだけなんです。春闘における労使交渉で賃上げで合意をされたのは、全労働者の約六%ぐらいだろうというふうに思います。 大臣言われた、じゃ、それが波及するかどうかなんですが、大臣、これも御存じでしょうか、この二十年で春闘の残念ながら波及効果が極めて弱くなっています。かつては春闘の結果が広く労働者に普及していた、波及していった。これは高度成長期。でも、残念ながら、この二十年、それがどんどん弱くなってしまって、特に、おっしゃった非正規雇用の皆さん、中小零細の皆さんに波及しなくなっちゃっているんです。 大臣、この実態、そして、波及させていかなければいけないとおっしゃった、どうやって波及させていきますか。
○国務大臣(加藤勝信君) もちろん、賃金交渉そのものは労使間で行われているわけでありますから、ここへ直接政府が介入するということではないことはもう委員御承知のところだと思いますが、しかし、その上に立って、まず我々として経済界に賃上げの、特に物価がこうした高騰している、これに対しては経済界からも思い切った賃上げに向けての姿勢も示されてき、実際、既に出てきた数字を見ると大変力強い賃上げがなされ、これまでに比べると力強い賃上げがなされていたというふうに認識をしております。 その上で、さらにそれがどう広がっていくのか。同じことを繰り返して恐縮ですが、そのためにも前回、政労使の会合を開催をさせていただいて、こうした流れをお互いが確認をし、そして産業界、経済界に対しては、特に取引先について適正な取引条件をしっかりと確保するというんですかね、ということで、それぞれの企業においても、そうした物価の高騰分に加えて、賃金の引上げといったものの必要性、それも踏まえた対応をお願いをしたところでありますし、また、私どもの厚労省においても幾つかの助成金を持っておりますから、そういったものも活用していただいて、それぞれの企業において生産性の向上も図りながら賃上げを図っていただく、そうした機運をつくっていく、こうしたことを今進めさせていただいているところでございます。
○石橋通宏君 賃上げ交渉に政府が直接介入するものではない、それは労使自決ですから、労使でしっかりと。ただ、重ねて、現状において、残念ながらそれだけ労組の組織率が低下をしてしまっている。組織されていてもなかなか賃上げ交渉すらできないという実態がある。こういう実態に対して、じゃ、政府が何もできないかというと、そんなことはないはずです。幾つか具体的に提案します。 例えば、大臣、もしこの集団的労使関係の重要性、必要性、大切さを大臣も認識をいただいているのであれば、もっと日本で、この集団的労使関係の大切さ、必要性、労働者の権利をまさに守るために労働組合があるわけです。声を上げられない労働者が労働組合に入ることによって声を上げることができる、そういう、交渉も含めたそういうところに参加、参画をすることができる。まさに、労働者、弱い立場の労働者の権利をしっかり守るために集団的労使関係があり、日本は、労働三権、組合の加入の保障、団結権、交渉権、この保障もあり、これをもっと政府が積極的に労働者に周知啓発したらどうですか。 例えば子供たちに、我々ずっと大臣ともやって、ワークルール教育の推進、これを、提言、大臣一緒にやろうということでやってきました。これをもっと子供たちの段階から、学校教育でワークルールの大切さ、そうやって、労働者の権利、それを守るための手段、こういったことを政府が積極的にやることで、もっとこの労働組合の組織率、集団的労使関係の大切さ、経営者の側にもそれをしっかり認識をしてもらうという営みができるのではないかと思いますが、大臣、そう思いませんか。
○国務大臣(加藤勝信君) もう石橋委員は十分御承知のところですが、まず、労働組合法では労働組合の自主的な結成、活動を尊重しており、労働組合の結成、加入そのものについては労使のそれぞれの意思に委ねられるべきものでありますが、その上で、労働組合法を始めとする労働関係法令について、労働者のみならず、一般の国民、経営者が知ること、これは、労働条件の確保であり、日本の様々な働き方改革も含めて推進する上において必要なことだと考えています。 厚労省では、労働関係法令について分かりやすいハンドブックの作成、周知等によって、労働組合法を含めた労働関係法令の基礎的な知識の付与の取組を進めてきたところであります。まさに労働関係法令を、もちろん働いているときに知っていただくのは当然でありますけれども、これから社会に出る方々にも知っていただくということは非常に大事だろうというふうには思っております。そういった点についても、よく文科省とも連携をしながら取り組んでいきたいと考えています。
○石橋通宏君 極めて弱いんですよ。で、遅いんです。だから、もう小中学校の段階から、そういう働くこと、働く者の権利、それをどう守っていくのか、そういったことを段階的に学んで社会に出ていく。学生時代にアルバイトもするわけですよ。残念ながら、ブラック企業、ブラックバイトみたいな、そういうのがはびこるようなそんな社会、変えていかないと駄目ですよね。それをやっぱりもっと積極的にやるべきだという提言、提案をさせていただいておりますので、大臣、これは是非、大臣のイニシアチブでもっと積極的な取組をお願いしたいと思いますが。 もう一つ、これは大臣、労働組合法十八条は大臣も御存じかと思います。労働協約の地域的拡張適用ということで、これ、実は今日、資料の八でお配りをしております。 御存じない委員の方もおられれば、是非、労組法十八条というものがありまして、これ、地域的に、労働協約、先ほど言った、日本は企業別の労働組合ですから、労使協約を結んでも、基本的にはその当該企業にしか適用されませんし、中には正社員にしか適用されないという協約も存在をしてしまいますが、これではさっきの議論した広がりというものが非常に極めて限定的。 これがヨーロッパと決定的に違うんですね、大臣も御存じのとおり。フランスの場合は、組織率、今もう一〇%以下です、一桁台。でも、労働協約のカバー率は九割以上なんです。ほとんどの労働者が労働組合の協約によって守られているから、社会的な意義が極めて大きいですね。日本は、残念ながら違うんです、極めて限定的。 それをどう広げていくかというと、実は一つのツールとしてこの労組法十八条の地域的拡張適用というのがありまして、ここ数年でこれが、ようやくというか、使われるようになってきていますので、今日、田村委員もおられますが、田村委員の御出身のUAゼンセンの取組、長年による取組もございます。直近では、自治労、公務員の労働組合も、水道事業の検針の労働者への地域的拡張適用ということで、より多くの労働者をしっかりカバーしていこうということで取組がなされております。 大臣、この労組法十八条の積極的な活用について、厚労省としてやれること、やるべきことがあると思っておりますが、大臣、どういう受け止めをされているか、教えてください。
○国務大臣(加藤勝信君) 四月十一日付けで、青森県、岩手県、秋田県内の大型家電量販店に適用される、無期雇用フルタイム労働者について所定休日等に関する労働協約を拡張適用する旨の決定、これは、先ほど、今委員お話があった労働組合法第十八条によって、これは県をまたいでいたということもあって、厚労大臣の名前でさせていただいたところでございます。 このように、その一定の地域内の労働者の大部分が労働契約の適用を受けることになった場合に、その当事者である労働組合又は使用者の申立てに基づいて、協約当事者以外の方にも労働協約を適用する労働協約の地域的拡張適用の制度が設けられ、今申し上げたように、最近、まさにそうした形で実行されたところでもあります。 その申立てについて、労使の自主性を尊重して、その意思に委ねるべきものと考えておりますので、個々について直接我々がということではありませんけれども、こうした制度があるということも含めて、先ほど申し上げた関係法令の様々な周知、こういったことを図っていきたいと考えております。
○石橋通宏君 是非、これ、じゃ、どれだけの皆さんが、今回画期的なんですよ、県またぎですから。これまでは、まあ一部の、県内一部の労働者、これが県またぎで、その家電量販店の方々にこれが適用されるということで、これ非常に大きな話なんです。是非、これ、もっと広く、こういったことが実現できているのだということ、それによってより多くの労働者の皆さんの基本的な部分が守られるのだということを厚労省として宣伝、広報していただけないかと思うのと、もう一つは、これ、せっかく拡張適用されても、守られなかったら意味がないんです。監督指導を是非徹底していただきたいと。 だから、拡張適用がされれば、しっかりそれを、当然ながら労使、使用者、守っていただかなければならないし、それが破られればちゃんと指導して、悪質な場合は処罰も含めてやるのだというぐらいに、しっかりとした結果を厚労省として出していくということも政府としてできることだと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) まさに地域的拡張適用、先ほど申し上げましたように、労働組合だけの意向ではなくて、労使でこれが合意されたということでありますから、使用者側も、こうしたことに対する、まあメリットと言っていいんでしょうかね、いったものも認識されながら進めていただいているということだと思います。 そういったことも含めて、こうした仕組みということ、そのものについても、先ほど申し上げました労働法令全般も含めて、幅広くその周知を図っていかなければならないというふうに思っております。 それから、法の適用でありますが、これは本件に限らず、労働組合法等々あるいは労働関係法令に基づく適正な、適切に個々、個々において実行されていく、運用されていく、それに対して我々としても監督等々の執行をしっかりやっていきたいと考えています。
○石橋通宏君 それは是非しっかりやっていただきたいと思いますが、大臣おっしゃっていただいたとおり、当然これ、労使で合意をして拡張適用をやっているわけです。これに参加をしていただいている当事者たる使用者は、当然メリットを感じていただいているわけです。 それがなぜメリットかというと、新たに例えば参入してくる競争事業者が労働条件の切下げによって価格競争を仕掛けて、それによってより多くのものを売るとか、そういったことをさせないように、公正公平競争の観点から、これに参加をしてくれている使用者団体、会社さんもメリットを感じてやっておられるんだけれども、大事なのは、そうではない、これから入ってくるところ。今おっしゃっていただいたこの三県の、これ極めて大事なのは、例えばA社とB社がこれへ参加をしていただいています。競争事業者たるC社がこれから新たにその三県に入ってこようと思ったら、この拡張適用されている労働協約を守らなければ入ってこれないんです。そこで最低基準を守っていこうということなので、ただ、それを抜け駆け的に入ってきたけど守らないということがあると形骸化してしまうので、今大臣がおっしゃっていただいた、そういうことを絶対に許さないという取組を労使とも協力して厚労省がしっかりやっていただきたいということですので。 大臣、先ほどやると言っていただきましたから、これ実効性ある形で、そしてこれが更に広がっていくように是非努力をいただきたいというふうに思いますので、これは、我々もしっかりこれウオッチもしていきたいし、広げられるように我々としてもまた取組をしていきたいと思いますので、是非大臣、そこはしっかりやっていただきますようお願いしておきたいと思います。 その上で、先ほど構造的賃上げの話もされました。既に、大臣、この間も構造的賃上げの幾つかの要素、その中にリスキリング、学び直し云々があるということで、今日たまたま、今日の新聞ですが、新しい資本主義実現会議が出てきて、六月にまとめる労働市場改革の原案が示されたと。 その中で、リスキリング支援について見直しの提言があるということで、実はこれ、ずっと大臣ともやり取りして、我々は批判してきたこと。結局、今までは企業向けの助成金、補助金にほとんどが費やされていて、結局その恩恵を受けられるのはその企業に属する労働者だけであって、正社員だけなのではないか、しかも労働者側が自分たちで選べるメニューではないのではないかという批判をしてきたので、今日、ちょっとこの発表だけ見たところですが、政府がそれを見直して個人給付の割合をずっと今後は高めていくのだという方向性であるとすると、一定、ようやくそういう方向が打ち出されたかなというふうには思うのですが。 大臣、でも、やっぱり個人給付でも駄目です。労働者の側が自分たちの望む学び、スキルアップ、それができるようにするために、大臣、最もいいのは、高等教育、大学含めて、あとは職業訓練も全部無償化することです。無償化していただいて、労働者が社会人になってもいつでもまた学びの場に戻れる、自分たちが望むコース、スキル、そういったものを習得するためにいつでも大学とか職業訓練のそういう場に戻ることができる。そして、政府はそこにしっかりとまさに投資をしていただいて、それを無償化にしつつ、中身の充実を、大学、研究機関、そういった訓練機関とも連携していただいて、労働者が自らの学び、スキルアップをすることができる。それこそ本来の学び直しだと思いますが、大臣、是非そういう方向で議論いただけないでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほど前半に取り上げていただいた、まさに議論させていただく中で、昨日、言わばたたき台みたいな形で出てきたものを含めて、昨日有識者の方からもいろいろ御意見をいただいたところではございます。 まさに予算の枠組みの話と、実際それがどう使われているかということも含めながら、予算の枠組みだけじゃなくて使われ方においても、より個々の方々に使っていただくことによって、個々、リスキリングをいろいろしていただくということが必要だというふうに思いますし、これを進めていくためには、今申し上げた助成の仕組みとか、あるいは、リスキリングをしようとしたって、一体どういう職種にそれを、スキルを身に付けてこれはなっていって、そしてそれはどういう例えば処遇になって、それがどうキャリアパスが広がっていくのか、こういったことが見えなければなかなか、勉強しろといったってなかなか勉強されない、こういったものもどうしようかといったようなことも含めて議論をさせていただいております。 その上で、じゃ、リスキリングする場の話を多分おっしゃられたんだと思いますんで、厚労省としては、今、既存のものの中においてもいろんな仕組みをさせていただいております。また、一部高等学校、高等教育ということになると、これは文部科学省の主たる担当になるわけでありますけれども、工業高等の専門学校については、文科省において、働く上で必要となる専門的なスキルを身に付けるための教育、産業界と連携した地域の実情で実施を行うなどの取組なども進められているというふうに聞いているところでございますし、我々厚労省としても、そうしたものとよく連携をしながら進めていきたいというふうに考えているところでございます。 また、一部大学等に、文科省で認定された大学等における社会人向けの実践的、専門的なプログラムのうち要件を満たしたものについては、厚労省の教育訓練給付の指定講座の対象として、これは授業料に対する支援であります。 また、リカレント教育については、これ文科省が行う事業ではありますけれども、受講した場合には、厚労省が求職者支援制度の対象とすることで、言わば生活的な部分の給付を実施するといったこともさせていただいて、よく文科省とも連携をしながら、こうした取組がより使い勝手がいいものに、あるいはさらに、よりリスキリングにプラスになるものとしてどういったものがあるのか、どういったやり方があるのか、これは更に検討を進めていきたいというふうに考えています。
○石橋通宏君 今日、余り時間がないのでこれ以上深掘りはしませんが、ちょっと今の大臣の答弁でも、やっぱり既存の枠組みにどうしてもとらわれてしまっているようなイメージを受けます。 我々は、是非、この学び直し、スキルアップ、全ての労働者、これから労働市場に入ってくる全ての若者も含めて全ての人たちに機会均等、チャンスを全ての人たちに、ちゃんと自らの選択肢、自らの望むそういうスキルアップのチャンスを保障される形をつくってほしいわけです。企業経由、一部の正社員だけ、それでは日本の将来ありませんから、ちゃんとした形で全ての労働者、全ての方々にそのチャンス、恩恵が提供される、保障される、そういう枠組み、仕組みを是非つくっていただきたいということを強く申し上げておきたいと思います。 最後に、済みません、まだ残っておりましたが、もう一つだけ。最後に、これに関連するところだと思いますが、職務給。日本に合った形の職務給、日本型職務給、いろんな話があるんですが、大臣、もし、もし政府が、厚労省が本気で職務給言われるのであれば、同時に、先ほどちょっと言いましたが、日本型の企業別労使関係の在り方も併せて見直していくという理解で、大臣、お考えなんでしょうか。企業別から産業別、そういった協約の在り方、労使交渉の在り方、そこにも踏み込んで日本的な慣行をやっぱりより良いものにしていくということで、大臣、考えなのか。そこだけちょっと最後にお聞きをして、終わりにしたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 総理が日本企業等が置かれる実情に応じて進める必要があるということで日本型の職務給という言い方をされているわけでありますけれども、日本的な雇用環境について申し上げれば、長期雇用を前提に、長期的な視点に立った人材育成、組織の一体感の醸成感、こういった優れた面もあるというふうに考えているところでございます。 そうした下で、個々の企業において職務給を導入するという場合には、こうした面も大切にしていただきながら、各企業において労使で納得のいく対話を通じて進めていただくということが重要だというふうに思いますし、そういった中で、今お話があったようなことについても、対話の中になっていくのかなというふうに思います。
○石橋通宏君 済みません、ちょっとずれた御答弁でしたので、また今後も議論させていただくことを申し上げて、今日のところは以上で終わりにさせていただきます。 ありがとうございました。
○東徹君 日本維新の会の東徹でございます。 今日は、朝から北朝鮮のミサイルが飛んでくるという報道がありまして、北海道周辺に落下するんではないのかというふうなことで本当に緊張いたしましたけれども、改めて、やはり日本の防衛力を強化していくことの必要性というのを改めて感じました。 また、今日の報道にも各紙書いてありましたが、人口が減少ということで、七十五万人減っていると、一年間でですね。七十五万人というのは徳島県の人口ぐらいですから、それがそのものそっくりやっぱりなくなっていっているというのが、もう本当にこれも深刻な問題で、しかもまた、コロナが終わりかけている状況なのかどうかあれですか、東京一極集中がまた、東京の人口が増えてきたということであります。こういった問題に本当に真剣に取り組んでいかなきゃならないなと改めて今日思ったところでございます。 また、先ほど石橋委員の方からも、この三十年間、失われた三十年で賃金が上がっていないというふうな話もありました。もちろん賃金だけではなくて、経済、GDPそのものが上がっていないわけでありまして、これは本当にこの三十年間、GDPが上がらない、賃金が上がらない。そんな中で上がってきたのは社会保険料と税金で、国民の負担率が約三十年間で一二%ぐらい上がって、現在四七・五%ぐらいですか、そこまで来ているという、こういった現状を本当に深刻に受け止めていかないといけないと思いますし、これは本当に政治の怠慢であったのではないのかなと思いますし、まあ政治の怠慢ということは政治家の怠慢、これは与党だけではなくて野党共に、こういった責任を我々は背負っているということをやっぱりしっかりと認識していかないといけないなというふうに思っております。 また、今日も報道で出ておりましたけれども、やはり賃金を上げていくには、もちろん企業も人材にやっぱり投資をしていくということも大事でありますし、個人が自分で自分に投資していくということも非常に大事なことだというふうに考えております。 そんな中で、今日は、三月の十七日にもちょっと質問させていただいた年収の壁について質問させていただきたいと思います。 これも、本当に経済が成長してない、賃金を上げていかないといけない、そういったことの大事な問題だというふうに捉えておりまして、これはもう早急にやっぱり対策を打たなければならないというふうに考えております。 三月十七日に質問したときに、具体的には、特例がどれくらい活用されたのかとか、特例を使った人数、特例の効果、質問したところ、国としては把握していないと、保険者に新たな事務負担が出るので実務的に難しいという御答弁でありました。 やっぱり、私も個人的にお医者さんには聞いたりとかして、どうですか、増えていますよというようなことも聞きましたが、保険者ということで身近な保険組合に聞きました。身近な保険組合、国会議員の公設秘書の秘書健保組合に聞かせていただきました。そうしたら、回答が五分で返ってきまして、一名だけおりますということでした。配偶者、公設秘書の配偶者の方が看護師さんだということで、昨年の三月と四月の二か月間、ワクチン接種の業務に就かれたということで申立てが提出されておって、その期間の収入、これは大幅に増えたということでございました。 こういったように、これ、実際に特例の効果を検証するには非常にこれ重要だと思います。やっぱり年収の壁の問題をどのように解決していくかということから、こういったことをやっぱり検証していくというのは非常に大事だというふうに考えています。 やる、やらない、やれない、できないことばっかり言ってるんじゃなくて、私も全部に、全部の保険者に問合せせよとは何も言ってないわけでして、やっぱり幾つかに、保険者に問合せできるところに問い合わせて効果を検証していくということは非常に大事というふうに考えますが、厚労省、これはどのように対応するのか、お考え聞きたいと思います。
○政府参考人(伊原和人君) お答えいたします。 先日、先月ですね、先生から御指摘いただいたこともありまして、その後、この一部の健康保険組合に聞き取りを行いました。その結果、その確認できた三組合について見ますと、昨年度収入確認を行った約二十万人の被扶養者のうち約二十人がこの特例を利用しておりました。そういう結果が分かっております。 そういう意味で、この特例措置、ワクチン接種業務者の、従事者の確保に一定の効果があったと、このように考えております。
○東徹君 その二十人の方は大幅に収入が増えたということも確認できているんでしょうか。
○政府参考人(伊原和人君) 今回の聞き取りは、対象者が把握できるかということと対象者が何人おられましたかということを聞き取りさせていただいていまして、具体的なその収入の細かいところまでは把握できておりませんが、聞き取りのプロセスの中で、収入が増えたというような方がいらっしゃるみたいなことは担当者は聞いたということでございます。
○東徹君 そうやってやっぱり検証していくということは非常に大事なことですから、聞けるところに聞いて、そして、私は聞いたら収入は増えていたということですので、そういったことも併せてやっぱり確認していくということは、私は大事だと思います。全く検証しないのであれば、これは意味がないと思いますので。 その年収の壁についてですけれども、加藤大臣も所信でこれ述べられておられました。 今月の発表された日銀短観、これを見ると、雇用人員判断DIでは、急激にこれ人手不足が進んでいるということで、コロナ前の水準にまで戻っているということです。特にやっぱり宿泊業とか飲食業ですね、こういったところを中心に非常にやっぱり人手不足ということで、やっぱり業務量を抑えざるを得ない。旅館やっているところも、何か、定休日を何かつくってでもやらないとなかなかこれできないというような話でありました。 そういったことがこの経済の回復を私は止めているという状況にあると思います。人手不足を解消していく、その一つの、実現していくためにも、やっぱりこの年収の壁、これすぐにでもやっぱり取り組んでいく必要があるというふうに考えます。 加藤大臣、これ、いつから改正しようというふうに考えているのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、こうした壁でありますけれども、社会保険におけるいわゆる百三十万の壁については、これを意識せず働くことが可能となるよう、まず、解消に向けては、短時間労働者の被用者保険の適用拡大、これを今逐次進めているところであります。来年の十月からは対象が、今年の十月、去年ですね、去年の十月から従業員百人超、そして来年の十月からは従業員五十人超ということで既に進めることとしております。 また、いわゆる百六万円の壁についても、最低賃金の引上げによって解消されていくものと見込んでいるところでありますが、それでもいわゆる年収の壁を意識して労働時間を調整する方がおられるわけであります。総理は、被用者が新たに百六万円の壁を越えても手取りの逆転を生じさせない取組の支援などをまず導入し、更に制度の見直しに取り組むと表明をされたところであります。厚労省としても、総理の発言を踏まえて、年収の壁を意識せずに働くことが可能になるよう、具体的な方策について現在検討を進めているところでございます。 なお、その具体的な時期のお話がありましたけれども、まずは、新たに被用者保険が適用されている被用者については、手取りを逆転させない取組への支援策を講ずることで目の前の百六万円の壁の課題に対応する、さらに、関連する制度の見直しというふうに、ついて総理が言及されたと承知をしております。 内容については、まさに今申し上げた当面の支援策の具体的な内容の検討、これを今行っておりますが、並行して、制度そのものの見直しの内容についても早急な検討を行っていきたいと思っておりますが、それに関しては、制度改正の具体的な内容については、中身を議論し、また法改正も要することになるということになると思いますので、一定の時間が要するものでは、要するものというふうに考えております。
○東徹君 コロナのときも、これはもう今すぐにでもやらなきゃいけないということで、看護師さんのその年収の壁を取っ払ってワクチン接種に、これやってもらったわけです。このときやっぱり素早くできて、私はこういった対応がやっぱりこの国には必要だというふうに思っていますし、こういった対応こそ、できることをやっぱりやっていってもらいたいというふうに思います。 やっぱり日本って本当何か、時間を掛けて掛けて掛けてやっていたんではやっぱりどんどんと遅れていくというか、やっぱりタイミングというのは非常に大事だというふうに思いますので、コロナのときにやったような対応をやっぱり常日頃やっていかないといけないと思いますし、これ、コロナのときだけが有事じゃなくて、もう本当に今、日本って常に有事の中にあるというふうに思いますので、そういった対応がやっぱりやっていくべきだということをお願いしたいと思います。 続きまして、臓器移植についてお伺いをさせていただきます。 この臓器移植法案というのは中山太郎先生という方がやっぱり中心になって取り組まれて、先日、三月十五日にお亡くなりになられました。もう本当に改めて哀悼の辞を述べたいと思います。 先月、三月二十日に、これ、NPO法人難病患者支援の会の理事長、法人としてのNPOが臓器移植法違反で東京地検にこれ起訴されました。このNPOは、厚生労働大臣の許可なく海外で金銭を支払って臓器移植を受ける行為をあっせんしたということですけれども、このようなことがなくならない背景には、そもそも国内での臓器移植がこれ進んでいないということが原因であるというふうに考えます。その結果としてこのような事件に至ったんだというふうに思いますが、そういった認識が厚生労働省の方にあるのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(佐原康之君) お答えいたします。 公平かつ適正に行われるべき臓器のあっせんについて、NPO法人難病患者支援の会が無許可で行ったとして、同法人の理事長が起訴されたことは承知しておりまして、業として行うべき臓器のあっせんを無許可で行ったことが事実とすれば大変遺憾であります。 我が国での脳死下臓器提供者数は年間百名程度で横ばいとなっておりまして、移植希望者数に対して十分な臓器提供者数とはなっていない現状となっております。 今回の事件は、NPO法人が無許可で業としてのあっせんを行った事案として起訴されたものと認識しておりますが、委員御指摘のとおり、国内における臓器提供件数が少ないことがこのNPO法人が事件を起こした一つの背景にあるものと考えております。
○東徹君 佐原健康局長の今の答弁の中で、大事なことがやっぱり述べられていないですよ。それは何かというと、今述べられた、毎年百人程度臓器提供していますよ、それはそのとおりです、その数字は合っています。でも、臓器を待っている人たちはたくさんおられます。たくさんのところだけ数字を言わないというのは、私は、これちょっと、ちょっと何かバランスが取れていないというふうに思いますね。 待っている方、どれだけおられるんですか。
○政府参考人(佐原康之君) 臓器希望登録者数は、これは令和四年三月三十一日時点でありますけれども、一万七千五百四十八名となっております。
○東徹君 そうなんです。一万七千五百四十八人の方が待っておられて、毎年臓器提供をされる方はやっぱり百人程度というのが、ずっとこれが横ばいで来ている。それは、こんな状況だったら、それは待っていてもこれは臓器移植できないと、だからやっぱり海外出ていく、そういうことだということでよろしいですね。改めてもう一度。
○政府参考人(佐原康之君) たくさんの方が待っていらっしゃる中で、今、臓器提供数が非常に少ない状況が大きな要因になっているというのはそのとおりだと思います。
○東徹君 そうしたら、これ国内で、ちゃんとこれ法律できたときの附帯決議があって、毎年、この委員会でもその数字だけが毎年これずっと、恐らくこれもう三十年ぐらいになるんですかね、数字が出ていて、我々もこれ見ているだけで、今までやっぱりアクションを起こしてこなかったというのは本当に我々の責任でもあるというふうに思うんですが、これ、早急にやっぱりこの臓器移植が進むようにしていかなきゃならないというふうに思います。 これ、国内で臓器移植が進むようにどういった改正が必要と考えているのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、臓器移植推進に当たっては、まずは、その臓器移植ってどういうものなのかということのまず一般的な知識、これをまず中学校、中学生等も含めて様々な方に知っていただく必要があるということで、ホームページ、パンフレット等によって普及啓発をさせていただいております。 それからもう一つは、意思表示というのがありますよね、意思表示制度というんでしょうか。これについて、運転免許証、マイナンバーカード等の意思表示欄があることを周知し、それをしっかり活用していただくということも大事だと思っております。 それからもう一つは、医療機関間の連携体制の構築、院内体制の整備等を通じたまさに臓器提供、移植体制の充実、こういったことが大事であります。 国内における臓器移植を更に推進するため、厚生科学審議会の臓器移植委員会において臓器移植医療対策の在り方について議論いただき、昨年三月に提言もいただいたところであります。この提言において、臓器移植の認知度の向上のみならず、意思表示の行動に結び付く普及啓発の在り方、医療現場において医師等がドナーになり得る患者家族に対して臓器提供という選択肢の提示を確実に行うための医療従事者の教育の在り方、臓器提供体制の整った医療機関の更なる整備等の課題が指摘をされたところでありますので、こうした課題を解決するために具体的にどういう方策を取るべきなのかということについて今検討を進めさせていただいておりますが、これらのことを含めて、引き続き、国内における臓器移植が更に推進されるための対策、これをしっかり講じ、また検討を深めていきたいと考えております。
○東徹君 やっぱり、そういうことを言っていたらまたこれ十年ぐらい変わらないんじゃないのかなと、こう思ったりするわけですけれども。本当に具体的にやっぱり、やる、やれることを今すぐでもやっていくという、これ施行期日見ると平成九年ですから、このときに、こういう法案を、議員立法であれ、やっぱり努力してきた先人の、本当に感謝いたしますけれども、その後全然進んでいないというのは本当に我々の責任だというふうに思っておりまして、例えば臓器の提供の意思表示なんかも、これはもう確実に、もう何も、誰からも何も言われないわけですから、これ書いてくださいみたいなことはですね。確実に、例えば運転免許証の更新の際とか、それからマイナンバーカードを作る際とか、何かそういったときにやっぱり確実にそういったところも記入しなければならないみたいな、やっぱりそういった仕組みに変えていくべきだというふうに思いますので、そういった具体的に増えていくことを行動に移していっていただきたいなというふうに思います。 続いて、旅館業法の改正についてお伺いさせていただきます。 昨年の臨時国会で旅館業法の改正案がこれ出されましたけれども、時間がなくてこれ審議されませんでした。今国会でも旅館業法の改正案が提出する見込みとのことですけれども、この法案の中には、旅館業法とは全く関係ない、旅館業法だけだったらいいんですけれども、全く関係のない食鳥処理事業の規制緩和が含まれているんですね。 私、規制緩和というのはそもそも賛成です。そもそも賛成の方なんですけれども、この中での特に、それはクリーニング業法とか美容師法とか、そういったところの規制緩和は別にこれは構わないと思うんですけれども、食鳥処理の事業の規制緩和というのは、これはちょっとやっぱり食の安全ということから考えれば、これはちょっと逆行しているんじゃないんですかというふうに思うわけですね。 これ、加藤厚労大臣のときだったんじゃないのかなと思うんですけれども、以前にも、こういった鳥肉のカンピロバクターですね、こういったものがギラン・バレー、そういったものになってしまうというふうなことで、この委員会でもやっぱりその法改正もありました。 非常にこれ、鳥肉処理、食鳥の処理の事業の事業譲渡ですけれども、事業を譲り受けた者は、新たに許可の取得を行うことなく地位を、営業の地位を継承してしまったら、これ駄目でしょうと、こう思うわけですよ。やっぱりきちんと、こういった命の危険性のある、やっぱり食の安全という大事な観点から考えれば、ここはやっぱり規制緩和すべきではないというふうに考えますが、この点について、大臣、いかがですか。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、食鳥処理法においては、食鳥処理業者に相続、合併又は分割があった場合には、改めて許可を受けることを不要とする規定、これは既に設けられているわけであります。そうしたことも踏まえて、昨年の臨時国会に提出した法案では、手続の簡素化の観点から、食鳥処理業を事業譲渡する場合についても、同様に許可の取得を不要とする改正を盛り込んだところでございます。 今委員が、その御懸念というものがどこにあるのか。まさに、例えば都道府県知事等が許可を行うに当たっては、基本的に食鳥処理場の構造、設備が基準に適合しているかどうか確認した上で、適合している場合には許可を行うということになっているわけでありますけれども、今般法改正が実現した際には、事業譲渡が行われた後、可能な限り速やかに保健所が実地で監督し、指導等を行って、以上のことが適正に行われているか確認することにしておりますし、また、食鳥処理業の衛生管理に関しては、食鳥処理法において食鳥処理衛生管理者の配置等を義務付けることとしておりまして、この点については、事業を譲渡された者においても当然適用されるということになっております。 こうした対応をすることによって、引き続き、食鳥肉に起因する食中毒を防止していくための取組、これはしっかりと進めていきたいというふうに考えているところでございます。
○東徹君 大臣、そうじゃないですよ。今回の食鳥処理場の新規許可、これ規制緩和になると、これまでは、事業譲渡を受けました、事業譲渡を受けたとしても、これ、最初から申請書を提出して、そして実地確認をして、そして許可をもらって、それから許可後にできるというふうな状況なわけですから、これはやっぱりこの申請書を提出、実地確認というのが、そして許可、ここがなくなるわけですよ、いきなり譲渡されるわけですから。それは、いつかは検査に入ると思いますよ。それはもう今までもそうなので。でも、やっぱりその事業譲渡を簡単に受けさすんじゃなくて、全然違うところが事業を受けるわけですから、それはきちんと、どういったことを、きちんと分かってやるのか、理解されている人がちゃんとやるのかとか、そういったことを確認するためにも、この申請書提出、実地確認というのは当然必要なことですよ。違いますか、大臣。
○国務大臣(加藤勝信君) いや、申し上げたのは、例えばその相続、合併、分割、これについては、現在、改めて許可を受けることを不要とする、こういう取扱いになっているわけであります。そういった形で言わば事業が継続されていくことと比較して、既に事業が実施されている、これが続けて行われるのと新しく事業をすると、そこは違うんではないかということで、むしろ、これまで事業が継続されたものについての、いわゆる相続、合併、分割等によって引き続き実施される場合と同じ取扱いにしていくということであります。 ただ、その場合においてもいろいろ御懸念があることは重々分かっておりますが、そういったことについては、先ほど申し上げたように速やかな保健所の実施、指導と。それから、実際、今委員がお話しになった衛生管理そのものということでありますから、これについては、食鳥処理法において食鳥処理衛生管理者の配置が義務付けられておりますし、引き続き、事業が譲渡されたとしても、継続的にか新たに雇用するかはともかくとして、食鳥処理衛生管理者をそこに配置をしなきゃいけない、これは引き続き適用されるということであります。
○東徹君 これは、何のためにこれまで厚生労働省がチラシも作って、カンピロバクターの食中毒が多発していますよというふうなことで徹底してやってきたのかなと、本当不思議でならないわけですね。 僕が例えば事業譲渡を受けましたと、僕でもすぐできるわけですよ、今の状況だったら、何の知識がなくてもですね。何の知識がなくても、僕がやろうと思えばこれ譲渡を受ければできるわけですから。やっぱりこれはちょっと問題だし、やっぱりこの食の安全ということから考えれば後退しているというふうに思います。 ちょっと時間がなくなってきましたので、最後お聞きしたいと思いますが、GPIFのことについてですけども、これ、GPIF、年金積立金管理運用独立行政法人ですけども、これ、経営破綻した米国のシリコンバレーバンク、それからシグネチャーバンク、関連株式と債券と、二〇二二年三月末時点で五百五十億円保有しています。これは報道でありましたけども、この今年の三月末時点で、GPIF、これらの株式、債券、どの程度保有していたのか。 それと、今回のシリコンバレーやシグネチャーバンクの経営破綻のほかにも、クレディ・スイス・グループの経営悪化による買収など、欧米の金融市場では大きな影響が生じております。 GPIFの運用資産額、二〇二二年三月末時点で百九十六兆五千九百二十六億円もありますが、これ、今後の事態、こういった事態がGPIFの運用にどのような影響を与えるのか、お伺いさせていただきたいと思います。非常に今回、外国の株とか債券、どんどん今増えていますから、そういったところにちょっと懸念があるのでお伺いしたいと思います。
○政府参考人(橋本泰宏君) まず、今年の三月末時点での保有状況という点についてのお尋ねでございましたけれども、GPIFの保有銘柄や銘柄ごとの時価総額の公表につきましては、その開示によりまして市場への影響を与えるおそれというものがございますし、またGPIFの投資行動が明らかになって運用資産を毀損させるリスクもございますので、毎年七月の業務概況書の公表時に直近の三月末時点での保有銘柄やその時価総額を開示するという取扱いにさせていただいておりまして、それ以外のタイミングでの開示は行ってございません。 したがいまして、現時点におきましては、昨年の三月末時点の保有状況というのが最新のものでございまして、今年の三月末時点での保有状況についてのお答えは控えさせていただきたいと思います。 その上ででございますけれども、今御指摘いただきましたような市場の影響についての御指摘というのは、私どもとしても受け止めさせていただきたいと思います。ただ、年金積立金の運用につきましては、資産の長期保有とか、あるいは資産、地域等の分散投資といったことによりまして、株式市場、為替市場等の一時的な変動に過度にとらわれることなく、長期的かつ安定的に経済全体の成長の果実を獲得していくということとしておりまして、引き続き、GPIFにおいて、足下の市場環境を注視しながら適切な投資行動が行われていくことが重要と、このように考えてございます。
○東徹君 こういった経営破綻ということもあるわけですから、是非こういったところも考慮してやっぱり今後の運営をしていっていただきたいというふうに思います。 時間が参りましたので、以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○田村まみ君 おはようございます。国民民主党・新緑風会の田村まみです。 今日、準備していた質問もあるんですけれども、加藤大臣、お許しいただければ、一問だけどうしても通告してない質問を今したいんですけれども、東委員が先ほど年収の壁の問題について質疑をされて、私も予算委員会で同じ向きの質問をさせていただきました。そのときの答弁でも、確かに岸田総理は当面のその手取りの逆転の対応みたいなことも触れていらっしゃいましたし、一部、衆議院の予算委員会では自民党の議員の方が具体的に提案もされていたというふうに私は記憶をしております。 その私の予算委員会の質問の中では、もちろん現場の中で労働時間不足ということ、年末に向けてのあの厳しい状況というのは、私も実際にスーパーで働いていて、年末にその申出を受けて、本当に厳しい状況も乗り切らなきゃいけないということでいろいろ知恵も出し合ったり、ほかの部署の応援をし合いながらという、補った記憶もあるんですけれども、ただ、この一時的な穴埋めということというのは、その費用というのは絶対に、国費から出るということだったり、社会保険料なりということ、税金ですよね。それ以外の方たちは、今のルールどおりの中で、百六万を超えた状況の中では保険料を払ったり、税金を払ったりしているわけですよね。 そこがある中で、その手取りの逆転現象が埋まる方法というのは、私は、一時的な給付以外に、またそれ以外のことをやると、制度が複雑になっていくというふうに今受け止めています。 私が申し上げたのは、抜本的な改革のめどが立たないうちに一時的な目の前の手当てをするということというのは、ほかの国民年金の今、何でしょうね、納める人たちの率も減ってきていたりとか、そういうところでいくと、保険料納めなくていい、税金納めなくていいというような形のところにも私は受け止められかねないというふうに思っていますので、ここを是非厚労省としては、この社会保険制度全体を守っていく、社会保障をしっかり守っていくという意味でいけば、まず全体的な方向性を、その百六万の五十人以下の部分をこれからどうしていくかだけではなくて、根本的なところの道筋をきちっと示さないと、私はその手当て的なものをやっちゃいけないと思っているんですけど、そこの厚生労働大臣としての認識だけ是非お伺いできればと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、基本的な対応は、先ほども申し上げたように、その百三十万の壁については適用の拡大を今も図っていますし、そこから先の道筋についても企業の制限をなくすということ、これは既にお示しをさせていただいて、それをどう具体的にしていくかはこれからの課題に今なっています。 それから、百六万について申し上げれば、基本的には、最低賃金等を引き上げることによってそれを乗り越えていく、そうした解消の方向、これも既に有識者等からもお示しをさせていただいている。 ただ、その下において、そうした壁があることで就業の調整をされているという方がおられると、これはいろんな調査等からも明らかになっています。それに、そして一方で、さっき御指摘があるように、人手不足という今の現下の状況もある。そこにどう答えを出していくのか。 ただ、それを、答えを出していく際に当たっては、今、田村委員からお話があったように、そのとき、同時に、払っている、負担を、社会保険料を負担されている方々もいらっしゃるわけでありますから、そうした公平性ということには十分留意をしていかなきゃならないというふうに思いますので、そこにも十分配慮しながら、どういう答えが今導き出せるのか。 それから、ややもう少し先行き、制度の見直しということになれば、そういったことに加えて法律的な手当てと、更に言えばシステム的な手当てと、いろんなことも必要になってまいりますから、そういったことも含めてこれは並行して議論していく必要があると。これは総理の指示もございますので、今そういったことで中で議論させていただいていますが、社会保障全体を預かる者として、委員御指摘のあった公平性といったこと、このことは非常に大事な視点だというふうに認識をしております。
○田村まみ君 少し安心しました。 引き続き、最低賃金が上がったとしても、配偶者等の会社の家族手当の部分が相当数、金額として多い企業もまだまだありまして、そこはなかなか最低賃金上げるだけでは解消できない部分もありますので、引き続き、厚生労働大臣としては、政労使会議で御要望いただいているという認識ですけれども、改めて、強い発信含めて、考え方の提示を世の中に出していただければと思います。通告していないんですけれども、真摯なお答えありがとうございました。 それでは、今日の通告させていただいた質問に入っていきたいと思います。 この社会保障費全体の大きな問題でもあるというふうに思って、私もこの期間、約二年間、医薬品や医療機器の価格の問題だったりとか流通改善について議論を様々させていただきました。特に、新薬の開発についての支援は、この国会始まってから相当前向きな答弁もあり、そして政策も稼働していくのだろうなというふうに見えてきているんですけれども、改めて、やはりいわゆるジェネリック等の薬ですね。今年度の薬価改定では緊急特例的な措置が図られて、不採算に陥った全ての医薬品について不採算再算定を受けれるようになったというのは大変助かっていると、一時的には助かっていると。 ただ一方で、やはり産業の構造として、CMO業界ですね、いわゆるほかの業種でいけば下請、孫請、孫々請みたいな形での構造になっている部分でいけば、CMO業界からはなかなかそこの業界の中での不採算の解消というところにまでつながっていないというような声も上がっているのではないでしょうか。 現状、加藤厚生労働大臣の認識をお伺いできればと思っています。
○国務大臣(加藤勝信君) その前に、今の御質問の最初におっしゃられた企業における配偶者手当についても、先般、政労使のときに申し上げました。ただ、これ、手当を変えようとするとやっぱりいろいろ調整しなきゃいけない話がありますんで、どういう課題があるのかということを私なりにも今整理をさせていただいて、そういったことも含めて発信をしていきたいというふうに考えております。 その上で、今委員御指摘のあった薬価の関係でありますけれども、令和五年度の薬価改定では、臨時特例的な措置として、原材料費の高騰と安定供給の問題に対応するため、不採算になっていた全千百品目を対象に薬価を引き上げたところであります。 委員からも御指摘もありまして、主要な取りあえず五社、CMOの五社に聞き取りを行いました。三社からは、今回の薬価改定に不採算の解消につながっているという認識を聞いております。残りの二社からは、委受託に係る契約関係の関係からいまだ取引価格の変更が行われてないため、現時点において不採算の解消にはつながっていないが、今後の契約更新による解消が見込まれるという、そんな話を聞いているところではございますので、引き続き、薬価改定のCMOへ、CMOというのは医薬品受託製造企業ということでありますが、それらの企業を把握するために、今回聞き取りを行った五社以外に対しても実態の調査というか聞き取りをしていきたいというふうに考えているところでございます。
○田村まみ君 今、CMO業界というふうには言っているんですけれども、ここの範囲もなかなか見づらいところもあると思いますけれども、要は、やはり薬、製剤する前の原薬だったりとか、その間に関わっていらっしゃるところで、やはり安定供給という意味でいけば、今回の特例対応ということがきちっと業界全体にまで効果があるかどうかというのは私は検証する必要があるというふうに思っていますし、一年限りの一旦はまず特例ですので、今後の対応に向けてはその把握を是非お願いしたいというふうに思います。 この特例なんですけども、もう一方で、私が聞くのは、やっぱりこの現行制度での原価計算方式の問題とか、様々現行薬価の制度の問題の中で皆さん問題点をおっしゃいます。ただ、私は、やっぱりこの研究開発から製造や卸販売までの水平分業が進んでいる医薬品業界の構造が変化しているということに対して、薬価の評価制度が継ぎはぎで、上書きはしているんですけれども、根本的な変更が行われていないというところにも問題があるんじゃないかというふうに思っています。ある意味、私は全くこの業界で働いてもなかったですし、研究者でも何でもないので、何でしょう、何もない中から見ると本当に素直にそう思うわけなんですよね。 今後も外的な要因によって原材料価格が上昇する局面もありますし、一年限りの対応なんですけれども、薬価制度や薬価制度以外の製造業としての支援も含めて、先ほど挙げましたCMOとかのいわゆる製造しているというところに対しての施策というのは別の対応の仕方もあるんじゃないかというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(城克文君) 先ほど大臣からもお答えありましたが、今回の改定では、まずは不採算となっている全千百品目の薬価の引上げを行ったところでございますし、先ほど御指摘のありました医薬品の受託製造企業の不採算の部分につきましても、聞き取りを行った範囲では一定程度影響が及んでいるということだというふうには承知をしております。 とはいいましても、まだ影響が及んでいないところ、それから聞き取りのできていないところございますし、不採算品再算定の対象とならなかった品目等もございます。この辺りについてどうか、そしてこれらについての薬価への反映状況がどうなっているかとか、それから薬価の反映が、物価の高騰等の反映が困難な場合にそれがなぜ起きているか、こういったことについて実態把握を進めて必要な検討を行ってまいりたいと思っております。 いずれにしましても、こういったことについては産業構造上の問題があるというふうには思っておりまして、こうした課題も含めて今有識者検討会で議論をしているところでございますので、必要な対策を検討してまいりたいと考えております。
○田村まみ君 有識者検討会の中で、企業の統合みたいなところまでも一部踏み込んだ議論もされているというふうには認識はしているんですけれども。 当面のまず対策という意味でいけば、どうしても厚生労働省の所管ですので、薬価でとか、今の中でどうやってそこの企業の不採算について対応しようかというふうになりがちなんですけれども、経産省と連携して中小企業庁での事業支援だったりとか、もっと広く、中小企業庁だけじゃなくて、経産省の中での事業をどういうふうに支援するかという政策で使えるものも私はないわけじゃないと思うんですけども、やはりその医薬品製造だったりこの分野の方々というのは、なかなか、じゃ、ほかの省庁でのその支援策というところにたどり着くかというとたどり着きづらいですし、大企業だったらまだしも、ジェネリックなんかは特に小さな企業が関わっているというのも有識者会議で指摘されているわけで、そういうところというのは、元々、中小企業は、中小企業庁が準備しているメニューがせっかくあってもたどり着けないから支援につながっていないというのは、もう課題として出ているわけなので。 私、薬価だけにこだわっているわけじゃなくて、もう少し製造業とかという視点でも企業として対応できる方法も含めてやっていかなければ、全て社会保障費の膨張だけになってしまうわけなので、そういう視点で是非議論も入れていただきたいなというふうに思って、予算委員会でも経産省も含めての支援を是非検討いただけないでしょうかというふうに申し上げたところなので、是非、ちょっと時間が短くて私の真意も伝え切れなかったので、改めて御質問させていただきました。 続けて参考人にお伺いしたいんですけれども、あわせて、医療機器メーカーとか医療機器分野で働いている方々からも同じように価格転嫁難しいというような声が聞こえてきますし、ここについては、診療報酬の技術料に包括されているというような特性もあって、なかなか、自分たちのその交渉と最終価格というところがなかなかリンクさせづらい、期中であればなおのことだという話を伺っているんですけれども、ここについても原材料高騰が適正に反映される措置というようなものを講じるべきだと考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(伊原和人君) お答えいたします。 医療材料につきましては、例えばペースメーカーなどの個別に保険償還価格が設定されているものがございますけれども、先生が御指摘されていますような例えば針やシリンジ、こうした一般的に使われる材料については、基本診療料などに包括して評価が行われております。こうした診療報酬につきましては、これまで、医療経済実態調査におきまして、医療材料を含むその費用、これを把握し、それをその改定の際に適切に評価をすると、こういうことをやってきております。 こうした中で、特に昨今、物価上昇等の経済環境が変化していると、これが医療現場に与える影響というのは注視が必要と考えておりまして、我々、令和六年度の診療報酬改定に向けて、今後は実態の調査、それからそういうことについても議論していかなきゃいけないと思っていますが、まず現場の医療関係者の意見を伺っていく、さらに、今後実施する予定の医療経済実態調査の結果、そこの中でもこうしたことについてもよく見ていきまして、中医協の議論の中で来年の、六年同時改定に向けた議論をしていきたいと、このように考えております。
○田村まみ君 やっぱりどの業界もなんですけれども、電気代とかエネルギー高騰に対しては別の支援はあるとはいえ、やはりその業界特有の部分での原材料の高騰というのは期中で起きるということが、グローバル化もしている中で、これまで以上に、一年ごとに見ていくという意味でいけば、反映がされずになかなか経営が厳しくなっていくというようなことも聞いていますので、改めてそういう視点も入れながら検討いただければというふうに思います。 次に、資料も付けておりますけれども、一例として、今回、厚生労働省のOBの武田俊彦さんが共同代表を務めていらっしゃるくすり未来塾で使われていた、これ、血液製剤の原材料や薬価推移の国際比較の資料を付けておきました。 これ付けたのは、私が一番言いたかったのは、この原材料の高騰みたいなことが新型コロナウイルスの感染拡大だったり円安が進んで起こっているだけではないというところが顕著に出ているなというふうに思ってこの資料を付けさせていただきましたので、委員の皆様にはそういう視点で見ていただければというふうに思います。特に血液製剤の材料なんかは、原料血漿の調達というのは、売血も認められていないということで、無償献血や国内の自給の原則ということで、そういういろんな特殊要因が重なって本当に原材料上がっていっているというのは見てのとおりだというふうに思います。 本剤について、基礎的医薬品に指定されている、この資料に書いてあるものは指定されているので薬価上の措置が講じられているんですけれども、そもそも製剤に占める原材料比率が極めて高い製品については既存の下支えの仕組みではもう不十分になってきているんじゃないかと、今日の質問の流れの中での既存の薬価制度のもう限界が来ているということのいい例なんじゃないかなというふうに思って、今日これを出させていただきました。 一般的に、低分子薬や、つまり化学物質が原材料の薬と違って原材料に特性があって、原材料費の高騰が続いている、こういうところだったり、バイオ医薬品を始めとして新規のモダリティー、こういうものも開発されていっています。ジェネリックというふうなところも八割超えてくる。こうやって構造の変化、環境の変化についてというのが、有識者検討会で話している、話しているとはおっしゃるんですけれども、どうしても既存の薬価制度の中、延長線上での議論にしか、これまでの議論で私は見ていると、これまでの延長線じゃないかなというふうに受け止めています。 私は、全く新しい薬価の算定の仕組み、これを構築していかなければ、今の安定供給も、そしてこれからやろうとしている創薬に関しての評価もできていかないんじゃないかというふうに思いますけれども、全く新しい薬価制度について、大臣、いかがお考えでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 医薬品の薬価については、市場実勢価格を踏まえた改定が基本とされていますけれども、その中に基礎的医薬品あるいは不採算再算定と、こういう仕組みも入れ込んで、医療上の必要性が高い医薬品の安定確保を図っているところでございますし、令和五年度の薬価改定においても、基礎的医薬品の仕組みの適用をしたほか、臨時特例的な措置として、先ほど申し上げましたけれども、不採算となっていた全千百品目を不採算算定、不採算品再算定の対象とし、薬価を引き上げたところでございます。 今後、今回の改定におけるこうした措置への影響を分析をしながら、個別の医薬品の状況に応じて、原価計算方式に基づいて薬価を算定する不採算品算定の仕組みを適切に運用することで、医療上の必要性が高い医薬品の安定性をまずは図っていきたいというふうに考えておりますが、先ほどから委員御指摘のように、やはり構造的な課題があるということは私どもも認識をし、その中で、医薬品の迅速・安定供給実現に向けた総合対策に関する有識者検討会で、様々な視点、先ほど、今委員いろいろ挙げていただきました、バイオの問題、ジェネリックの問題、あるいは先進的な医薬品の開発、こういったそれぞれの問題について、これまでの延長線ということにならないような、ならないように、まさに解決につながる、こういった中身を打ち出していきたいと思っておりますし、その際には、厚労省の持っているツールだけでできるわけではないのは御指摘のとおりでありますんで、経産省を始め様々なツールも活用していきながら、やっぱり今の様々な課題、ドラッグラグやロスがあること、また、あるいは後発医薬品を中心に安定供給上の課題があること、こういったことをしっかり踏まえて答えを出していきたいというふうに考えています。
○田村まみ君 大変力強く前向きな答弁で、私も応援していきたいというふうに思いますし、今まで、正直私は、薬を作っている人たちとかそういう分野の人たちというのは、給料もたくさんもらっているし、困っていないじゃないかって思っていたんですね。 ここへ来て、本当に新型コロナウイルス感染拡大の中でも、薬というキーワードがあって、いろいろ調べてみると、本当に業界として厳しい状況になっていて、私たちの命と健康を守っていくという意味でいけば、応援もしていかなきゃいけないし、改善するべきところはしっかりと改善していくというところを引き続きチェックしていきたいというふうに思いますので、よろしくお願いします。 ただ、当面の課題としてなんですけれども、薬価を決めるには市場実勢価格というところを、今も加藤厚労大臣触れられました。以前の質問のときにも、私、この市場実勢価格が本当に適正に調査が行われているのか、そして交渉の段階でも本当に適正に交渉がされているのかというところにチェックが必要だということを申し上げました。 ちょっと時間がないので、私説明をして、最後の質問だけ大臣にしたいというふうに思うんですけれども、あの後も、やっぱりいろんな医療機関の経営をしっかりと改善していくということでの経営コンサルタントの方々のホームページ、たくさん検索したら出てくるんですよね。 病院、薬価とか医療機器、ベンチマーク、価格交渉とかというふうに検索すると、もう幾らでも出てくるんです。そのうちの一つのなんかは、ホームページのキャッチーなところに、ほかの病院との比較で、自院の値引き率の位置が一目で分かる、びっくりマーク、みたいな感じで、要は、ほかのところの価格が分かるような形でのシステムとかサービスをしているとかいうようなことがあったりとか、まあ交渉術の勉強会までだったらまだしもとか、経営改善の交渉術までだったらまあいいかなというふうに思ったんですが、薬の値引き交渉術勉強会という題名でわざわざホームページでうたって、募っているようなところもあるんですよね。もう値引き前提なんですよね。 こういうのを見ていると、公定価格で薬価が決まっているにもかかわらず、納入価とか仕切り価は自由市場の構造という中で、実際に幾らで売られているかという価格が、いろんなことを介在してですけれども、他者の情報が共有されて交渉するというのはある意味、私、談合だというふうに見えます。 こういうことは、流通改善ガイドラインでこれまでにも一生懸命改善する改善すると言ってきましたが、もうガイドラインできて、二〇一八年からですから、もう五年弱です。私は、全く前進してないとはいえ、今ここまで価格転嫁、そして価格交渉の部分で、しっかりと政府としては、ほかの省庁では取り組んでいこうって話になっているわけで、私は厚生労働省としてもここの部分に関しては厳しく対応していくべきじゃないかなというふうに思います。 是非、私が公正取引委員会に聞いたら、個別事案への回答は答えられないっていつものとおりなんですが、この流通改善ガイドラインが徹底されていない状況は正常な商慣行に照らして不当な状況であるというふうに表現されていました。 これまで厚生労働省作成のガイドラインでの改善では不十分ということですので、例えば、小売業では、独占禁止法に基づいて大規模小売業告示とか、大規模小売業による納入業者との取引における特定の不公正な取引方法の運用基準、告示とか運用基準で様々交渉を定めています。 是非、厚生労働省として、本気でこの医薬品の流通の問題、特に交渉の場面に関して取り組んでいくんであれば、ガイドラインではなくて、他業種と同様の告示や運用基準までをしっかりと公正取引委員会とともに作成する、これが私は、国民にとっての安定供給だったり社会保障費を適正にしていくという大事な視点だというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 医療用医薬品に関する医療機関や薬局と医薬品卸売業者との取引において一部に過度な値引き要求が行われているということ、こういった指摘があることは我々も承知をしているところでございます。 過度な値引きについては、先ほど申し上げた医薬品の迅速・安定供給実現に向けた総合対策に関する有識者検討会において、現在、課題の抽出や対応策の検討を行っているところでございます。 引き続き、価格交渉の実態把握、これを行うとともに、今流通改善ガイドラインで足りるのかという御指摘もありましたけれども、そういったものの改訂を始めとする医薬品の流通問題の解決に向けた具体的な方策について検討していきたいと考えております。
○田村まみ君 ほかの公定価格が決まっているものというのは相当厳しくチェックされているものだというふうに思いますので、そういう視点で是非見ていただきたいということをお願いして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。 いわゆるフリーランス保護法が内閣に付託ということになって、衆議院の方では可決という動きになっております。私、この厚生労働委員会でこそフリーランスの問題というのはしっかり質疑されるべきだというふうに思っておりまして、改めてフリーランスについて質問したいと思います。 令和二年の十一月から始まったフリーランス・トラブル一一〇番ということで実施されております実績を資料で入れておきましたけれども、相談件数というところで見ますと、令和四年八月は六百四十二件、これ前年同月で比べると倍増しております。 業種で一番、こういう相談増えているんだけれども、その中身について確認したいと思います。業種、これ一番多いのは何か。相談内容、どんなもの、主なものは何か。フリーランスガイドラインというものを策定されていまして、この関係性での相談内容、主なもの、いずれも上位二つで結構ですので紹介いただきたいのと、全体にどういう、占める割合はどうなっているか。
○政府参考人(村山誠君) お答え申し上げます。 御指摘のフリーランス・トラブル一一〇番は、フリーランスの方が発注者等との取引上のトラブルについて弁護士へワンストップで相談できる窓口として設置されたものでございます。 これまでの相談実績についてお尋ねですが、相談が多い業種につきましては、最も多いのが配送関係一五・六%、二番目がシステム開発ウェブ作成関係となってございます。 次に、主な相談内容についてでございますが、報酬の不払ですとか支払遅延といった報酬の支払に関するものが三二・九%と最も多く、次いで、契約条件が不明確、契約書が作成されていないといった契約内容に関するものが一六・八%となっております。 さらに、お尋ねの、令和三年三月に作成されたフリーランスガイドラインにおいて、独禁法、下請代金法上問題となる代表的な行為類型十二との関係でございますが、寄せられた相談内容をこれら十二の類型に沿って整理いたしますと、報酬の支払遅延に関するものが三六・二%、報酬の減額に関するものが二四%となっており、これらに対応するために先ほど委員御指摘の法案を提出し、現在国会で御審議を賜っているところでございます。 以上でございます。
○倉林明子君 すごいやっぱり相談増えている。フリーランスのトラブルが可視化されて、今後更に増大するという懸念もあると思っているんですね。 これ、二〇二四年四月一日からは、自動車運転業務における時間外労働、これ年間九百六十時間とする上限規制の適用が始まる、いわゆる二〇二四年問題ということになっておりますけれども、物流業界では、大手が労働者を保護するというために荷物の総量規制に踏み切るというところが出ておりまして、今コロナで物すごい増えているわけですね、配送量が。そうすると、どこにそのあふれた分は行くかというと、個人事業主のドライバー、ここが担う荷物量が圧倒的に増えているんですね。過重な労働実態、深刻になっているという事態です。 本来、労働基準法における労働者であるにもかかわらず個人事業主とされるようなことはあってはならないと思いますけれども、大臣、どうですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 労働基準法の適用については、業務委託や請負等の契約の名称にかかわらず、実態を勘案して総合的に判断をしているところでございます。それについては委員の出していただいた資料の方にも付いておりますけれども、労働基準監督署において労働基準関係法令違反がある旨の申告があった場合に、相談者の方から丁寧に話を聞くなどにより事実確認を行い労働者性の判断を行っているということでございますので、労働者性のある、あるいは労働者であれば、これは労働基準法の適用を受けるということになるわけでございます。
○倉林明子君 答弁、国会での答弁はそれで固定して安定しているんですけれども、現場実態どうなっているかということなんですね。 形式的に請負契約でも実質的に発注者の指揮命令を受けて仕事をしていると、こういう実態があれば労基法上の労働者判断されるということになるんだけれど、労基署の窓口では、契約形式が請負ということであればもう門前払い、その傾向は一層強くなっているというんですね。申告が受理されたとしても、是正指導、まれに申告受け取ってくれたとしても、是正指導まで行くという事例はほとんどないというわけですよ。 そこで、労働者性に関わる申告受理の在り方、実態調査の在り方、答弁どおりに改善すべきじゃないかと思います。どうですか。
○政府参考人(鈴木英二郎君) 大臣がお答えしましたとおり、監督署におきましては、フリーランスを含めまして労働者性に疑義がある方から労働基準関係法令違反がある旨の申告がなされた場合には、丁寧に話を聞くなど事実関係を行いまして労働者性の有無を判断しているところでございまして、また、最近はフリーランスの話も出てきておりますんで、都道府県労働局を通じましてこうした対応を徹底するよう指示してきておりまして、引き続き、申告受理の対応や監督指導の際の調査を含めまして、監督署におけます労働者性の判断が的確に行われるよう取り組んでまいりたいと考えてございます。
○倉林明子君 全然徹底されていませんよ、徹底しているということをおっしゃるけれど。現場では、申告しても契約形式ではじかれるというのが当たり前みたいになっているんですよ。現場確認ね、ちゃんとしてほしいなと思うんですね。徹底されていないということをつかめていないということが深刻だと私は思いますね。 現場では、実態は労働者だという、この判断基準に沿って見ればね、なんだけれども、二〇一八年以降どんなことが起こっているかというと、報酬形態を時給制から年俸制に変えるとか、業務委託契約書に代替も可能とか、そういう文言が入るということでこの労働者性の判断を逃れるような、判断基準逃れるような契約変更が広がっているというんですよ。つかんでいますか。
○政府参考人(鈴木英二郎君) 個別の案件等についてはお答え差し控えさせていただきますけれども、そういった点も踏まえ、含めまして、実態が労働者であるかどうかを的確に判断して、申告受理、それから監督指導を行っていると承知してございます。
○倉林明子君 いや、実態がそうなっていないということを繰り返し言っているわけでね。実態というのは、労基署での対応が申告もはじくし指導にもつながっていないと、こういう状況については、全然認識違うんだから、つかむと、そういう実態つかむということをまずやるべきだと思うんだけれども、いかがですか。
○政府参考人(鈴木英二郎君) 御指摘の点も踏まえまして、徹底していない点については再度徹底したいと思います。
○倉林明子君 きっちり徹底できていないし、どうやって、今の現状で徹底されていないのでね、その徹底の担保はどういう形でやりますか。
○政府参考人(鈴木英二郎君) 監督署の実態については地方の監察等でもいろいろと把握しているところでございまして、こういった実態の把握、それから指示の再徹底という形でやってまいりたいと考えてございます。
○倉林明子君 いや、改めて現場の労働相談等から上がっている現場の実態なんですよ。 今おっしゃるように、周知徹底していると、更に徹底するというんやったら、現場が変わるというところにつながらないと改善につながらないから言っているんですよ。労働者性の判断は基準に沿ってされるんだ、それについては申告があれば受理して是正指導までするんだ、できてないから言っているんですよ。どないしはりますか。
○政府参考人(鈴木英二郎君) 繰り返しになりますけれども、私どもとしては、もし仮にできていない部分がありましたらそこは訂正いたしまして、労働者性があれば労働基準法は適用になるし、それについての違反があれば是正をするということを徹底してまいりたいと思っております。
○倉林明子君 しっかり労働者性があるにもかかわらず申告が契約形式だけではじかれるという実態もしっかり持ってきますので、そういうことを踏まえて、実際の申告受理、改善まで、指導まで、改善指導までつなげると、現場で変えるというところまでつなげていただきたいということは強く申し上げたい。 労基法上の労働者かどうかという判断基準、先ほど大臣から紹介もしていただきましたけれども、資料の二番目、二枚目に付けています。これ、労働組合法上の労働者の判断とは明らかに違うんですね。保護の対象になるというのが労働基準法の労働者性の定義ということになっているわけです。これ、労働組合法上の定義の見直しというのはされているんだけれども、実は、労働基準法上の定義というのは、一九八五年、昭和六十年に示されて以来、三十八年間見直しはされていないんです。この間、テレワークとかプラットフォームビジネス、世界的にもこれ拡大しておりますけれども、時間、場所の拘束性が低いという働き方が増えているんですね。 労働実態に合わせた判断基準の見直しが必要だと考えますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、労働基準法は、使用者に対し立場が弱い労働者から、劣悪な環境で働くことがないよう、事業又は事務所に使用される者で、賃金を支払われる者を保護すべきとし、保護すべき労働者と定義し、使用者が遵守しなければならない労働条件の最低基準を定め、罰則をもって担保すると、こういう構造になっています。 労働者への該当性を明確にする観点から、これまでの裁判例等を基にした具体的な判断基準を定め、労働者として保護されるべきか否かについて、実態、先ほど委員がおっしゃっておりましたけれども、実態を勘案して総合的に判断をしているところでございます。 こうした中身について、今委員からお話がありました労働基準法研究会の報告書で示された判断基準の枠組み、これを使って、先般も、フリーランスとして安心して働ける環境を整備するためのガイドライン、これを令和三年三月付けで各労働局にも周知をし、その内容を図ったところでございます。 委員お話がありましたテレワークということであれば、これは働く場所でありますから、それが直ちに労働者性の云々につながっていくのかということもあるんではないかと思いますが、引き続き、今申し上げたガイドラインにより周知を図るとともに、ガイドラインの運用状況、あるいは裁判例等の動向、さらには労働者の働き方の変化、こうした状況を注視しながら、現行の判断基準の枠組みが適切なものになっているか否か、不断に確認はしていきたいと考えております。
○倉林明子君 いや、見直し要ると思うんですね。 二〇〇六年のILOの雇用関係勧告では、労働者保護を保証するために関係法規の定期的な検討、これを求めています。曖昧な雇用関係で働く人に対しても労働者の保護はできるだけ広く掛けると、こういう国際基準、考え方に私は逆行していると思うんですね。 アメリカ等でも、使用者側に、労働者でないというのであれば、その立証責任を具体的にテストで証明するように求めていくと。スマホのアプリで利用者と個人請負労働者をつなぐプラットフォームビジネス、これ拡大しておりまして、そういうところでは立証責任は使用者側にと、労働者でないという場合ね、そういう流れになっているということです。 労働者性の判断を私は早急に見直した上で法定化すると、そして、その立証責任は、アメリカ等で進んでいるように使用者側に転換する、これ求められると思います。いかがでしょう。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、労働基準法においては、労働者性に疑義がある方からの労働基準関係法令違反がある旨の申告に基づいて、労働基準監督署から事業主等にも事実確認を行い、労働者性の有無を実態に即して判断をしているわけでありますので、労働者側において事実関係の説明や証明を尽くさなければならないということにはなっていないわけであります。 一方で、多分委員のお話は、民事上の挙証責任ということであれば、これは原則として原告が負うものとされていると承知をしております。こうした民事上の立証責任に関し、御指摘のABCテストのように、労働者でないことの立証責任を発注事業者側に転換する措置を講ずるには、例えば立証責任が果たされない場合には、いわゆるフリーランスとして働く者を労働者とみなすといった措置を講ずることになりますが、このように労働契約によらず働いているかどうか不明な者について、労働者であると機械的に推定することの是非、その要件、これ、各国においても今でも議論があると承知をしているところでございます。 御指摘のような立証責任の転換の措置を講じ、これが果たされない場合に機械的に労働者と判断すること、これは発注事業者に対する負担となり、また、今フリーランスとして働いている方々の就業機会、これに、減少につながるおそれもあると、こういった課題もある、こういった課題もあるというふうに承知をしているところでございます。
○倉林明子君 それは、事業者にとってはそうだろうと思いますよ。働く方にとってどういうことが起こっているかと。誤った分類でフリーランス増える、こういうことになると、結局、低賃金で保護がないんですよ、労働者としてのね。政府にとっては、逆に、本来得られる税収についてだって減収になるんですよ。社会保険料の収入の減収にもなるんですよ。 私ね、労働者の権利擁護、これは経済の好循環の土台にもなるということは最後指摘して、引き続きやらせていただきたい。 終わります。
○天畠大輔君 れいわ新選組の天畠大輔です。 被害者が裁判に勝っても国は動かないのでしょうか。代読お願いします。 旧優生保護法による不妊手術を憲法違反とし、損害賠償を命じた大阪高裁判決を不服として、国は先週上告しました。この判決は、現時点で全ての被害者に対し救済の道を開く画期的なものでした。一人の障害当事者として憤りと悔しさでいっぱいです。 資料一を御覧ください。 国は、上告の理由に、除斥期間が問題となる訴訟全般について多大な影響を及ぼすことを挙げています。しかし、優生保護法被害は、過去にも未来にも、ほかに同種あるいは類似の被害を想定し得ない、極めて特殊な事案ではないでしょうか。判決でも違憲性が明白と言われています。ここまで非人道的な法律は日本国憲法下でほかに存在しないはずですから、多大な影響も何もないのではと思います。政府も、旧優生保護法はほかに類を見ないものだと思いませんか。
○大臣政務官(自見はなこ君) お答えいたします。 旧優生保護法に基づきまして、あるいはこの法律の存在を背景といたしまして、多くの方が特定の疾病や障害を理由に生殖を不能にする手術等を受けられることを強いられ、心身に多大な苦痛を受けてこられたことについて、政府として真摯に反省し、心から深くおわびを申し上げる次第であります。 その上で、係争中の個別の訴訟につきましては、それぞれの具体的事情も異なることから、法律の解釈、運用を含めて個々に検討し、事案の内容に応じて一つ一つ丁寧に対応しているところであります。 そのような観点から内容を精査いたしましたところ、除斥期間の法律上の解釈、運用に関しましても、いずれも旧優生保護法に係る本件事案にとどまらない法律上の重大な問題を含んでいることなどから、上告せざるを得ないとの判断に至ったものであります。 一方、こうした方々に対しましては、超党派の優生保護法下における強制不妊手術について考える議員連盟が立ち上がり、既に御高齢であること等を踏まえ、できる限り早期に法律案がまとめられ、国会において全会一致により一時金を支給するための法律が定められました。 また、昨年二月の大阪の高裁判決、三月の東京高裁判決に続き、三つの地裁判決、今年三月の札幌高裁判決及び大阪高裁判決におきまして、一時金の金額を超える金額というものが示されたことを非常に重く受け止めております。一時金支給法が全会一致で制定されたという経緯も踏まえまして、今後の対応の在り方につきましては国会に御相談をしているところでございます。 政府といたしましては、引き続き、国会での御議論の進展に向けて最大限協力させていただきますとともに、御議論の結果を踏まえて対応を検討してまいりたいと思ってございます。
○天畠大輔君 一人の小児科医としての自見さんに伺います。代読お願いします。 優生保護法被害全国原告団共同代表の北さんは、十四歳で優生手術の被害に遭いました。手術を受けさせたのは親だったと誤解し、六十四年もの間、恨み、避け続けていました。資料二は、その北さんについての新聞記事です。上告に抗議する記者会見では、北さんはこのようにおっしゃっていました。国がこんな悪さをやるとは思っていなかったんです、それを救済もしない、闇の中に葬る、それが国なのかという気持ちで今現在おります。 さて、自見政務官は小児科医としてお仕事されてきたと伺っています。釈迦に説法ですが、医師法第一条にはこうあります。「医師は、医療及び保健指導を掌ることによつて公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もつて国民の健康な生活を確保するものとする。」。 医師法と同じ年、一九四八年に成立した優生保護法の下で、十四歳の若者が優生手術の被害を受けるという医師法の理念に反することが起きていました。自見政務官は、政府の一員である前に一人の小児科医として、このことをどのようにお考えになりますか。通告なしですが、お答えください。
○大臣政務官(自見はなこ君) 御質問ありがとうございます。 私も、政務官になる前の、超党派の優生保護法下における強制不妊手術について考える議員連盟にも参加をしておりましたので、大変思いを深くしておるところでございます。 なお、今、私自身は政府の立場ということをいただいておりますので、個別の事案について申し上げることはできませんが、ただ、政府の立場といたしましても、本件に関しましては、真摯に皆様と国会での御議論の進展に向けて政府としてしっかり最大限の協力をさせていただきますし、その結果を踏まえて対応を検討してまいります。
○委員長(山田宏君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(山田宏君) 速記を起こしてください。
○天畠大輔君 でしたら、解決に向けてもっと汗をかいてください。政府は当事者に会うべきです。自見政務官、いかがですか。
○大臣政務官(自見はなこ君) 旧優生保護法に基づきまして多くの方々の心身に多大な苦痛を受けてきたということに関しまして、政府として真摯に反省し、心から深く改めておわびを申し上げる次第でもございます。 その上ででありますけれども、旧優生保護法に基づく優生手術等を受けた者に対する一時金の支給に関する法律が成立をいたしました平成三十一年四月二十四日に、内閣総理大臣及び厚生労働大臣からそれぞれ真摯な反省と心からのおわびを表明してございまして、政府の立場は今も全く変わってございません。 それぞれが個別でございまして、また係争中の案件でございますが、これまでも旧優生保護法に基づき優生手術を受けた方々等への弁護団とは当局部会が個別に面会等させていただいているところであります。 いずれにいたしましても、こども家庭庁といたしまして、しっかりと真摯に取り扱い、また対応してまいりたいと思います。
○委員長(山田宏君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(山田宏君) 速記を起こしてください。
○天畠大輔君 もう一度お伺いします。政府が当事者に会うべきだと思われますか。
○大臣政務官(自見はなこ君) お答え申し上げます。 繰り返しになって恐縮でございますが、旧優生保護法に基づく優生手術等を受けた者に対する一時金の支給に関する法律が成立をいたしました平成三十一年四月二十四日に、内閣総理大臣及び厚生労働大臣からそれぞれ真摯な反省と心からのおわびを表明しており、政府のこうした立場は今も全く変わってございません。 私も先ほど来から繰り返し御答弁させていただきましたが、係争中のものでございますので、これまでも旧優生保護法に基づき優生手術を受けた方々や弁護団とは当局の部局が個別に面会をさせていただいているところでございます。
○委員長(山田宏君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(山田宏君) 速記を起こしてください。
○天畠大輔君 改めて早期の全面解決を求めて、次に行きます。代読お願いします。 次に、精神保健福祉施策における当事者参画について質問します。 精神障害者に関する政策は、途中から福祉の視点が入ったものの、当初は医療の視点のみでした。当事者の視点、権利擁護の観点を入れることを常に意識していないと、どうしても医師の管理しやすいように、力の強い方の意見が強くなっていってしまうと思うのです。 さらに、障害者権利条約四条三には、障害当事者の参加についてこうあります。「締約国は、この条約を実施するための法令及び政策の作成及び実施において、並びに障害者に関する問題についての他の意思決定過程において、障害者を代表する団体を通じ、障害者と緊密に協議し、及び障害者を積極的に関与させる。」。 これらの観点から伺います。 厚労省は、令和五年度、現在の医療保護入院について課題の整理をするための学術研究を行います。厚生労働科学研究と呼ばれるものの一つです。昨年に公募がありましたが、一件だけ応募があり、採択されたと伺っています。採択されたのは、東大や京大の医学教授の方々のチームです。 一方で、この研究事業の採択条件には、研究分担者又は研究協力者として、精神保健福祉に関する当事者を参画させることとあります。厚労省は、公募を審査するに当たって、当事者参画のどのような点を審査基準、ポイントとしていますか。
○政府参考人(辺見聡君) 厚生労働科学研究の採否に当たりましては、採択条件を満たしているかどうかを含めまして事前評価委員会において評価し、採否を検討しているところでございます。 御指摘いただきました当該研究におきましては、研究分担者又は研究協力者として、精神保健福祉に関する当事者を参画させることを採択条件にしているところでございますが、採択条件としていること以外の基準とかポイントを設定しているということではなくて、採択条件に関する評価を行う、ポイントを設定して評価を行うということではなくて、あくまで採択条件に示された内容を満たしているかどうかという点について評価が行われたところでございます。
○委員長(山田宏君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(山田宏君) 速記を起こしてください。
○天畠大輔君 明確な規定はないということですね。代読お願いします。 当然ですが、当事者にも様々な立場、意見の人がいます。一くくりにせず、幅広い団体、個人の意見、経験を聞くことが重要です。 この四月から研究は始まりますので、研究の中で、できるだけ幅広い当事者や団体の意見を聞く機会を設けるのはいかがでしょうか。厚労大臣、お答えください。
○国務大臣(加藤勝信君) 今御質問がありました研究は、昨年の精神保健福祉法等の改正法の附則第三条に基づく検討のため、本人の同意がない場合の入院医療の在り方について、今後の対応方針の論点整理、対象患者の実態把握、海外の入院医療の在り方などの必要な調査を行うものであります。 こうした検討を行うに当たっては当事者等の意見を聞くことが重要であるということで、先ほど御説明させていただいた採択条件に、研究分担者又は研究協力者として、精神医療保健法、精神医療保健福祉に関する当事者を参加させることを採択条件としたところであります。 こうした採択条件に沿って採用されたわけでございますから、その点を踏まえながら、かつ具体的な研究の進め方については研究班で検討していただくことになるというふうに考えております。
○委員長(山田宏君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(山田宏君) 速記を起こしてください。
○天畠大輔君 政府の都合のいいように当事者を使わないように念押しして、質疑を終わります。
○委員長(山田宏君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後零時二十四分散会