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第211回国会参議院2023/05/22

決算委員会 第9号

発言数
344 件
登壇者
47 名
会派数
7
開催日
2023/05/22

会議録

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) ただいまから決算委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  去る十九日までに、伊藤孝恵君、音喜多駿君、古庄玄知君、仁比聡平君、東徹君及び友納理緒君が委員を辞任され、その補欠として竹詰仁君、柳ヶ瀬裕文君、進藤金日子君、吉良よし子君、森屋宏君及び松沢成文君が選任されました。     ─────────────

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  令和三年度予備費関係八件の審査のため、必要に応じ政府参考人の出席を求めることとし、その手続につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じます。御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  令和三年度予備費関係八件の審査のため、必要に応じ政府関係機関等の役職員を参考人として出席を求めることとし、その日時及び人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 令和三年度一般会計新型コロナウイルス感染症対策予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)、令和三年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)、令和三年度特別会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)、令和三年度特別会計予算総則第十九条第一項の規定による経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額調書(その1)、令和三年度一般会計新型コロナウイルス感染症対策予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)、令和三年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)、令和三年度特別会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)、令和三年度特別会計予算総則第十九条第一項の規定による経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額調書(その2)、以上八件を一括して議題といたします。  まず、財務大臣から説明を聴取いたします。鈴木財務大臣。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) おはようございます。  ただいま議題となりました令和三年度一般会計新型コロナウイルス感染症対策予備費使用総調書及び各省各庁所管の使用調書(その1)外三件及び令和三年度一般会計新型コロナウイルス感染症対策予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)外三件の事後承諾を求める件につきまして、その概要を御説明申し上げます。  まず、令和三年度一般会計新型コロナウイルス感染症対策予備費予算額五兆円のうち、令和三年四月三十日から同年十一月二十六日までの間において使用を決定しました金額は三兆一千六百五十六億円余であり、その内訳は、新型コロナウイルス感染症に係るワクチンの確保等に必要な経費等の十一件であります。  次に、令和三年度一般会計予備費予算額五千億円のうち、令和三年四月二十日から同年十一月十七日までの間において使用を決定しました金額は四百四十七億円余であり、その内訳は、政府広報に必要な経費等の七件であります。  次に、令和三年度各特別会計予備費予算総額八千三百五十二億円余のうち、令和三年十一月二十六日に使用を決定しました金額は二十三億円であり、これは、エネルギー対策特別会計エネルギー需給勘定における燃料油価格激変緩和対策事業に必要な経費であります。  次に、令和三年度特別会計予算総則第十九条第一項の規定により、令和三年九月十六日に経費の増額を決定しました金額は六百九十二億円余であり、これは、地震再保険特別会計における再保険金に必要な経費の増額であります。  次に、令和三年度一般会計新型コロナウイルス感染症対策予備費予算額五兆円のうち、令和四年三月二十五日に使用を決定しました金額は一兆四千五百二十九億円余であり、その内訳は、新型コロナウイルス感染症に係るワクチンの確保に必要な経費等の五件であります。  次に、令和三年度一般会計予備費予算額五千億円のうち、令和四年三月四日から同年三月二十五日までの間において使用を決定しました金額は四千三十三億円余であり、その内訳は、燃料油価格激変緩和強化対策事業に必要な経費等の八件であります。  次に、令和三年度各特別会計予備費予算総額八千三百五十二億円余のうち、令和四年三月四日に使用を決定しました金額は三百億円であり、これは、エネルギー対策特別会計エネルギー需給勘定における燃料油価格激変緩和対策事業に必要な経費であります。  次に、令和三年度特別会計予算総則第十九条第一項の規定により、令和四年二月二十二日から同年三月二十九日までの間において経費の増額を決定しました金額は三百三十四億円余であり、その内訳は、交付税及び譲与税配付金特別会計における地方譲与税譲与金に必要な経費の増額等一特別会計の二件であります。  以上が、予備費使用総調書等についての概要であります。  何とぞ御審議のほどお願い申し上げます。

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 以上で説明の聴取は終わりました。     ─────────────

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) これより令和三年度決算外二件及びただいま説明を聴取いたしました予備費関係八件を一括して議題とし、質疑を行います。  なお、本日の令和三年度決算外二件の質疑は准総括質疑でございます。  質疑のある方は順次御発言願います。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 皆様、おはようございます。自由民主党の和田政宗です。  G7広島サミットが閉会をいたしました。訪日したウクライナのゼレンスキー大統領によりロシアの侵略に立ち向かう意思が強く示され、G7各国が連帯して全力で支援をすることが確認をされました。我が国からも物資において新たな支援が示されましたが、戦後の世界秩序と言われるものが崩壊し、侵略を公然と行う国が出てくる中、日本は平和を希求する国々のリーダーとして世界の国々とともに侵略国に立ち向かっていかなくてはなりません。  そうした観点からも、私は日米同盟は極めて重要であると考えています。世界の中で最も重要な同盟であると言えます。それを踏まえた上で質問をいたします。  現在、我が国では、LGBTの方々への理解増進の在り方について議論が行われています。法整備が必要か否かや、理解増進の在り方について議論をもっと深めるべきとの意見、法整備をする場合に、個別法としての対応ではなく、G7各国に見られるように既に存在する法律を改正し労働分野などでの平等原則を定めるべきではないかとの意見もあります。  そうした中、ラーム・エマニュエル駐日米国大使は、我が国に対し、早期に法律を制定すべきだなどとメディアのインタビューに答えてきました。また、自民党でLGBTの方々への理解増進の在り方について議論する会議が開催されていたさなかの五月十二日午後四時二十二分には、ツイッターに果たして時間を使うべきでしょうかと議論打切りを促すような趣旨の動画をアップロードいたしました。  これが個人の意見であるなら何かを言うべきものではないわけでありますが、ツイッターに上げた動画ではわざわざ駐日米国大使であることのテロップを入れていますし、駐日米国大使としてメディアのインタビューに答えています。  今回のことに限らず、我が国における法整備は我が国の国民や国民から信託を受けた国会議員が決めることであり、外国から何かを言われて進めるものではありません。  この一連の発言について、政府は、個人の発言か米国大使としての発言か確認しているのでしょうか。

林芳正自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(林芳正君) 駐日米国大使がLGBT関連について発言されているということは承知をしております。  米国とはLGBTの問題を含めて様々なやり取りをしておりますが、同大使の発言の性質を確認したか否かを含め、その一つ一つについて明らかにすることは差し控えたいと思います。  いずれにいたしましても、政府としては、多様性が尊重され、全ての方々がお互いの人権や尊厳を大切にし、生き生きとした人生を享受できる社会の実現に向け、引き続き様々な声を受け止め、取り組んでまいりたいと考えております。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 多様性を守り、人権を守るということは、それは極めて重要なことではありますが、我が国に特定の法整備を要求することについて、個人の発言ではなく駐日米国大使としての発言であるならば、内政干渉に当たるのではないかという指摘があります。  政府としてどのように考えるでしょうか。

林芳正自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(林芳正君) 内政干渉という用語、これ必ずしも一義的ではなく、何が内政干渉に当たるか否かを一概に述べることは困難であると考えております。  いずれにいたしましても、政府としては、多様性が尊重されて、全ての方々がお互いの人権や尊厳を大切にし、生き生きとした人生を享受できる社会の実現に向け、引き続き様々な声を受け止めて取り組んでまいります。  外務大臣といたしましては、こうした我が国の立場を米国を含む国の内外に対してしっかりと説明してまいりたいと考えております。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 たとえ同盟国の大使であっても、米国大使としての影響力を行使して我が国の法整備や政策に何かを作用させようとするのであれば、我が国はそれに対して毅然とした対応を取るべきだというふうに考えますが、政府としてはどうでしょうか。

林芳正自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(林芳正君) 政府としては、米国大使の意図を述べる立場にはございませんが、政府としては、多様性が尊重されて、全ての方々がお互いの人権や尊厳を大切にして生き生きとした人生を享受できる社会の実現に向けて、引き続き様々な声を受け止めて取り組んでまいります。  先ほど申し上げましたように、こうした我が国の立場、しっかりと国の内外に対して説明をしてまいりたいと思っております。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 これ、我が国が法整備等によって何をするかというのは我が国が決めることでありまして、外国から何かを言われてやるということでは私はないというふうに思っておりますので、政府のみならず、私たち議員もしっかりとそこは矜持を持ってやっていきたいというふうに思っております。  次に、福島第一原発への韓国視察団受入れについてお聞きをします。  IAEA、国際原子力機関もALPS処理水放出の安全性に問題がないとの見解を示している中、なぜ韓国の視察団を受け入れるのでしょうか。

西村康稔自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(西村康稔君) 御指摘のALPS処理水の海洋放出に関しましては、国際基準に適合し、安全性に万全を期して実施することとしております。原子力の国際的権威でありますIAEAに専門的、客観的な観点から安全性についての評価を受けております。  御指摘の点ですけれども、五月七日の日韓首脳会談で合意をされました。東電福島第一原発への韓国専門家現地視察団については、日韓双方がこのIAEAの権威を共通の前提として、韓国国内の理解を深めてもらうべく実施をするものであります。こうした他国政府による東電第一原発への視察はこれまでも受け入れてきております。  そして、この現地視察団は、あくまで韓国国内における理解を深めるためのものであります。そのためにこの原発の視察を行うものでありまして、IAEAのレビューのようにALPS処理水の安全性について何か評価をしたり検証したりする、あるいはレビューをしたりするものではないということでありまして、このことについては韓国側も同様の認識であることを確認しております。  この視察を通じまして、我々としては、タンクの状況とか工事の進捗、ALPS処理水の放出の際には規制基準以下まで浄化をすること、さらに、それを海水で希釈することなどを丁寧に現場で説明をして、そして韓国国内におけるALPS処理水海洋放出の安全性について理解が深まることを期待をしております。  なお申し上げれば、このトリチウムを含む液体廃棄物の海洋放出は国際慣行に沿うものでありまして、この福島第一原発のALPS処理水を処分する際の年間二十二兆ベクレル未満というトリチウムの量は、例えば韓国の月城の原子力発電所から放出しておりますトリチウムの量、年間約七十一兆ベクレル、これよりも小さいということでありまして、こうした事実についても韓国側にしっかりと説明し、伝わることを期待をしているところであります。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 これ、もし韓国側から処理水放出についてネガティブなコメントが出てきたときというのはどうするんでしょうか。

林芳正自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(林芳正君) 仮定の質問についてのお答えは差し控えさせていただきますが、今回の視察は、今、西村大臣からもお話がありましたように、韓国国内における理解を深めるために行うものでありまして、これまでの説明等と併せて、このALPS処理水の海洋放出の安全性について韓国国内の理解が深まることを期待しております。  今回、政府としては高い透明性を持って、科学的根拠に基づく誠実な説明を行うということによりましてALPS処理水の海洋放出の安全性について韓国国内における理解が深まるように努めていく考えでございます。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 これ、政府答弁で、ALPS処理水の海洋放出の安全性について検証とかレビューが行われるものではないということを大臣は御答弁なさいましたが、これ、行われないと確信していますが、もしそのようなことがあったらこれ大問題でありますし、もしそれを基にしてネガティブなコメントが出て、これ私、風評被害とは言っていません、科学的根拠に基づかないものですので風評いじめと言っていますけれども、もし風評いじめというものが起きるということであるならば、漁業関係者に我々も被災地選出の議員としてこれまで丁寧に説明をしてきた、まさに各省庁政務、官僚の皆さんもそういうふうに説明をしてきたものが一気に水泡に帰す危険性がありますので、これはもうしっかりと対応していただきたいというふうに思います。  そして、お聞きをいたしますが、韓国は福島、宮城など八県の水産物の禁輸を続けております。政府として禁輸を解かせるためにどのように対応するのでしょうか。

林芳正自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(林芳正君) 東日本大震災後の日本産食品等に対する輸入規制の撤廃、これは政府の重要課題であります。韓国に対しても、様々な機会を捉えて早期の規制撤廃を働きかけてきております。  風評被害対策の観点では、外務省として、国内外でのレセプション、また被災地の食品の安全、魅力を発信する番組や動画の制作、配信等を通じまして被災地産品や日本産酒類などの魅力を発信するなど、様々な取組を展開してきております。  今後もあらゆる外交機会を捉えまして、また在外公館や海外で築いた人脈といった外務省の持つリソースを最大限活用しながら、戦略的な取組を関係省庁と連携しながら全力で行ってまいります。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 これは視察団を受け入れるわけですから、これは禁輸は必ず解かせていただきたいというふうに思います。  経産大臣はこの後質問ありませんので、御退室いただいて構いません。お願いいたします。

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 経産大臣、御退席いただいて結構です。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 次に、NHKについて聞いていきます。  昭和三十年にNHK総合テレビで放送された短編映画「緑なき島」についてまずお聞きをいたします。  この「緑なき島」は軍艦島とも呼ばれる長崎県の端島炭坑を取り上げていますが、その炭坑内とされる映像では、作業員が炭坑内の狭い坑道を上半身裸のふんどし姿でつるはしを持って身をかがめて作業する姿が映っています。この映像を韓国のテレビ局などがそのまま戦前や戦中の過酷で劣悪な強制労働の証拠として放送しておりますけれども、軍艦島の旧島民や元炭坑職員は、このような状態で作業を行う場所は端島炭坑内には存在しなかったと明確に述べています。別の炭坑でロケで撮影された可能性が高いのに、これを軍艦島のものとされ、旧島民の方々は軍艦島は強制労働の島だといわれなきバッシングで名誉を傷つけられ、苦しんでいます。  こうしたことについて私を始めとする国会議員が国会審議で取り上げて、一昨年に当時の前田NHK会長が十分に元島民の方々に向き合うと答弁をしましたので、その後、NHKは旧島民の方々としっかり会って話をするとのことであるというふうに思っておりましたけれども、四月三日の当委員会における稲葉会長の答弁では、NHKとして旧島民の方々と会ったのか会っていないのか明確な答弁がありませんでした。  NHKとして旧島民の方々とは会ったのでしょうか。

稲葉延雄日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) お尋ねの「緑なき島」の映像の一部が番組の趣旨とは関係なく韓国の施設で展示されるなどしていることについて、元島民の方々が名誉を傷つけられたとお感じになっていることは大変遺憾に感じてございます。  おととし五月の参議院決算委員会の答弁の後、NHKでは元島民の方々に対してその時点での調査結果をお送りしましたし、また、更なる御指摘がございましたので、その後、できる限りの調査をし、おととし十二月に調査結果の御報告をお送りしました。さらに、昨年九月にもお問合せに対する回答をお送りいたしました。  元島民の方々とはこれまで代理人を通じてやり取りを続けてきてございますけれども、どのような形で御説明するのが適切なのか、これまでの経緯を踏まえた上で更に検討してまいりたいと、こういうふうに申してございますが、今後も、問合せがございますれば、誠意を持って対応していきたいというふうに考えてございます。  念のため、坑道内での映像については今後一切使用しないほか、外部に提供しない、当該番組の再放送も行わないということにしてございます。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 確認ですが、報告をしたということと代理人がというようなことがありましたけれども、これ、報告についてはNHKが直接出向いて時間を取って島民の方と話したのか、それとも代理人、これ弁護士なんだと思いますけれども、弁護士を通じて送付をしたということのみなんでしょうか。どうでしょうか。

稲葉延雄日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) 原則、代理人の方を通じて御報告をいたしました。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 報告というのは、代理人が出ていって説明をしているんでしょうか。それとも、何か文書で送付をしたのみなんでしょうか。どちらでしょうか。

稲葉延雄日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) 基本的には、文書の形で代理人を通じて御報告させていただきました。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 これ、十分に向き合うというふうにNHKの前田会長が答弁しているわけですよ。これ、旧島民の方々のNHKに対する不信感というのは物すごく強まっています。  これ、十分に向き合うと言って向き合っていない、文書で送付をするというのは、これ国会答弁に私、反すると思いますが、これ国会軽視だというふうに思います。重大です、これ。  旧島民の方々と十分に向き合うためにどういうふうに対応するのか、答弁願います。

稲葉延雄日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) NHK会長になりましてまだちょっと日が浅いということでございまして、いろいろ勉強してまいっております。今後、しっかり検討して、何が適切なやり方か、どういうふうにすればいいかということについて検討し、実施に移していきたいというふうに考えております。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 今までの対応、十分に向き合っていませんから。今の会長の答弁は、そうしますと、これまでのことを見直して、それ以上の対応をしっかりやるということでよろしいですね。

稲葉延雄日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) これまでの経緯をよく調べた上で、きちっと対応していきたいということでございます。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 会長はそういうふうにおっしゃるのであれば、今までの対応を見直すんだというふうに私は思っておりますし、十分に向き合うという答弁、また、今、会長の答弁、これ重いですから、これしっかりとやっていただかなくてはならないというふうに思います。  それで、端島炭坑内の映像について聞きますけれども、私も元放送局員でありまして、NHKにおいてはアナウンサーとしてだけではなく番組制作も行ってまいりました。プロデューサーやディレクターとしての業務も行いました。ハイビジョンカメラも回せますし、デジタル編集も自ら行うこともできます。  そうした観点からお聞きをいたしますけれども、端島炭坑内の作業員の映像で、作業員が炭坑内の狭い坑道を上半身裸のふんどし姿でつるはしを持って身をかがめて作業をする姿を映していますけれども、これ、体が全く作業員の方は汚れていないなど、炭坑作業ではあり得ない映像となっています。ヘルメットは端島炭坑内で使用されていたものとは違うということが明らかになっていますし、ヘルメットにライトが付いていないことや、上半身裸での作業はこの炭坑の保安規程にも反します。  私は、こうしたことから、問題となっている映像は別の炭鉱でロケ撮影をした映像を使用しているのではないかと考えますが、こうしたロケ撮影の可能性については検証したのでしょうか。

稲葉延雄日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) 御指摘のあの映像につきましては、戦後十年が経過した昭和三十年、一九五五年に撮影されたもので、戦時中の映像ではないということがフィルムの調査から判明してございます。  島民の会の御指摘を受けて、NHKでは、関係する資料の確認、当時取材、制作に関わった部署の関係者などおよそ七十名から聞き取りを行ったほか、NHKに保管されている百三十以上に上る炭鉱の映像の精査など内部資料の確認作業に加えまして、七十余りの書類あるいは関係資料の精査、当時の炭鉱についての詳しい専門家等二十名に近い方々から意見の聴取を行いました。その結果、二〇二一年十二月二十一日に島民の会にその結果についてお送りしてございます。検証の結果は、別の炭鉱の映像を使用した痕跡はないということでございます。ただ、島民の会が捏造だと御指摘になった事実関係について十分には確認ができなかった、そういう内容も一部に含まれてございます。  繰り返しになって恐縮でございますけれども、このような坑道内の映像につきましては今後一切使用しないほか、外部にも提供しないし、当該番組の再放送も行わないということにしてございます。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 これ、番組制作者だと分かるわけなんですけれども、明らかにそこの部分の映像だけおかしいわけですよ。  それで、ほかの炭鉱の映像からの流用はないということは、それは例えばニュース映像だとか番組などで使用したものについてはないということがこれまでの説明なんですけれども、ここに映像をはめ込むことを目的に新たにロケなどをした、いわゆるそれについては十分な検証なされていないわけですよ、NHKの中で。だから、島民の方としっかり話し合って、それ島民の方々の名誉の回復のためにもやってほしいということを言っているんですが、NHKはここまでおやりにならない。私はしっかりやるべきだというふうに思っています。  この「緑なき島」の映像は、韓国の放送局、KBSやMBC、韓国国立日帝強制動員歴史館で強制労働の証拠として使われています。NHKは、この番組は炭鉱労働の生き生きとした姿を描いたものであるとこれまで答弁していますけれども、であれば、明らかに番組趣旨に反する映像使用をこれらのテレビ局や韓国国立の歴史館が行っています。  NHKはどのような対応を行ってきたのでしょうか。

稲葉延雄日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) 委員御指摘のとおりでございまして、韓国KBSには二〇一〇年にNHKの番組を海外の放送局などに提供する枠組みの中で「緑なき島」の映像を提供いたしました。  提供した際のルール上、申請のあった番組以外に当該映像は使用できないことになってございますが、それが昨年、二〇二二年三月、韓国政府の記念式典をKBSが中継で放送した番組の中で「緑なき島」の映像が使用されたことを確認したために、昨年七月、目的外使用や外部提供をしないよう徹底を求める書簡を送った次第でございます。  また、MBCや御指摘の施設に対してNHKが映像を提供した事実はございません。「緑なき島」の映像の一部が番組の趣旨とは関係なく結果的に韓国の施設で展示されていることについて、これで島民の、元島民の方々が名誉を傷つけられたとお感じになっているのは大変遺憾でございます。  NHKは、これまでも対応を検討してきましたけれども、「緑なき島」の映像は言わば韓国の法律上あるいは著作権の保護期間を過ぎておりまして、展示の取りやめなどを求めることは法的な根拠もなく、実効性に限界があるなというふうに考えてございます。  このため、NHKとしても、現時点ではなかなか対応が難しいという面がございますが、こうした中でどのような対応ができるか引き続き検討してまいりますけれども、今後、更にNHKの制作の意図と違う使われ方が確認された場合には、NHKとしてでき得る対応を取っていきたいというふうに考えてございます。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 これ、著作権が切れていようが番組制作者としての責任がありますから、これ強い対応を取っていきたいということでありますけれども、これ会長として、使うなということを公式に記者会見ですとかで表明すべきだと思いますが、それ、いかがでしょうか。

稲葉延雄日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) 繰り返しになって恐縮ですけれども、著作権が既に切れておって法的な根拠がないということでございますので、第三者の行為について、その当不当を対外的に組織として表明することはなかなか難しいというふうに考えてございますが、NHKとしても、現時点では対応に難しい面があるとしても、こうした状況の中でどのような対応ができるか、引き続き検討していきたいというふうに思っております。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 次に、NHKの副会長や理事の高額報酬問題についてお聞きをします。  資料を御覧ください。NHKの役員の報酬の一覧です。  NHK副会長の報酬は年間二千六百九十万円、専務理事は二千三百六十万円、理事は二千二百六万円です。  外部から優秀な経営幹部を招くのであれば妥当な金額かもしれませんけれども、現在、副会長、専務理事、理事、計十一人は全員NHKの内部の出身者です。NHKの退職金数千万円を得た上で内部昇格をし、二年理事を務めて退任すると、理事報酬プラス退職金で、二年間で計五千四百万円を得られると、これ極めて高額です。  これらの報酬も国民からの受信料が原資でありますけれども、理事などの役員報酬は、平成二十六年以降、この十年全く引き下げていません。この間、平成二十九年までの五年間で一般職員の給与は段階的に一割削減したのに、経営陣は報酬を削減していません。役員の報酬を削らずに一般職員の給与を削る、これは民間企業ではあり得ません。  NHKは経営改革の途上であると自ら言っており、理事などの役員はNHK職員のうちに十分な給与と退職金を得ているわけですから、その報酬を下げるべきだと思いますが、会長はどのように考えますか。

稲葉延雄日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) 役員の報酬は、放送法第六十一条により、支給の基準の策定と公表が義務付けられてございまして、副会長は現行二千六百九十万円、理事は現行二千二百六万円となってございます。この支給額は毎年度経営委員会においてしっかり御審議いただいた上で決定しているものでございます。  役員報酬はこれまでも何度も引き下げてきてございます。現行の副会長の報酬額は、一九九六年度、平成八年度と比べて二六%余り、額にして九百七十四万円引き下げてございます。理事も同様に、一九九六年度と比べて二五%余り、額にして七百六十八万円引き下げております。  私も民間企業で勤務した経験がございますけれども、NHKの役員の報酬額は民間企業と比べて著しく高いとは感じてございません。今後も、民間企業の動向などを勘案し、適正な水準に設定すべく、経営委員会においてお諮りしていきたいと考えております。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 現下の経済情勢の中で、本当に国民は一円を切り詰めて頑張っている中で、著しく高いとは言えないという答弁が出たのは私、驚きなんですけれども。これ、しかも、今るる御説明がありましたが、平成二十六年以前の引下げの話、されていましたけれども、平成二十六年以降十年間全く下げていないんですよ。  これ、経営委員会でということをこれまで累次答弁されるんですが、これ、役員の報酬についてはNHKのこの理事たちが参加する理事会で決定した後に経営委員会に提案をしますので、理事などの役員でこれ引下げ決定できるんですよね。過去の役員報酬引下げ時もそうしているんですけれども、これやらないんですか。

稲葉延雄日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) 委員御指摘のとおり、役員報酬については理事会でまず議論しまして、その結果について経営委員会にお諮りするという立て付け、決まり方でございます。平成二十五年度に引下げを行った際にも経営委員会からは、役員報酬は過去にも大きく減額しておりこれ以上下げる必要はないとか、民間の役員報酬等と比べて高い金額ではないといった意見が出されたと承知してございます。  いずれにしても、御指摘の点については、NHKの財務状況、それから民間企業や公的機関の対応状況などを踏まえながら、総合的な観点から対応し、経営委員会の御承認をいただくという形にしていきたいというように思います。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 十年たっています。十年前の話をして、著しく高くないというのがNHK会長の見解であるということを認識をいたしました。  そして、NHKの副会長や理事ですけれども、その後NHKの子会社や関連会社、関連法人に天下れば、更に高額報酬が続きます。ちなみに、昨年NHK理事を退任後NHK厚生文化事業団理事長になった人物がいますが、理事長の報酬は千二百六十万円です。  お聞きします。NHKの関連会社の株式会社放送衛星システム、これNHKが株式四九・九%を保有しておりますが、その社長にも元NHK理事が就任しておりますが、報酬は年間幾らでしょうか。

稲葉延雄日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) 手元にちょっと資料がございませんので、その数字について確認はできないんですけれども、基本的にはNHKの役員が関連団体に対して社長として派遣されることはございます。これは、一般に民間企業の場合、親会社がその子会社の経営をしっかりやるために親会社の役員を派遣するということはあるわけで、いわゆるその天下りというのとはちょっと性格を異にしてございます。  したがって、そういうところに対しては適材適所で役員の任用をしておりますけれども、基本的にはNHKの役員であれ、あるいは外部でお任せをしたい方であれ、内部でプロパーとして立派な、何というか、適性がおありの方は役員になっていただく、社長になっていただくという形で、適材適所に任用していった結果こういう形になるということでございます。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 これ、通告していますので、何でデータ持っていないんですかね。これ、NHK、ちょっとしっかりやってくださいよ、これ。これも国会軽視というふうに言えますよ、これ。  その子会社、関連会社、関連法人について現職の職員が出向しているという事例もありますが、今私が問題視したのは、理事退任後にそういったところに就任をして更なる高額報酬を受けているわけですよ。これ、原資は国民の受信料です、関連会社も受信料を元にするNHKの関連事業でやっていますので。これはもうちょっと、会長、私、一般感覚からは懸け離れていると、これ、NHKの受信制度の根幹に関わる問題であるというふうに思っています。  次に、電波オークションについて聞きます。  放送局が抱えている電波、周波数の活用ですけれども、私は、将来的に通信の発展により通信の周波数が枯渇することから、放送局が抱えている周波数を開放し電波オークションを実施することを訴え、政府にも働きかけてきました。  例えば、放送局においては、マラソン中継や朝や夜のニュースでの中継などでしか使わない使用頻度の低い周波数も既得権だとして抱え込んで、ほかの事業者に使わせてきませんでした。この点を私も指摘し、働きかけてきましたが、総務省においては、これまでの運用を見直し、放送局の中継用の周波数で使っていない時間帯を通信事業者に開放すべく調整が行われていると聞いておりますが、どうなっているでしょうか。

松本剛明自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(松本剛明君) 和田委員の御質問に御答弁申し上げたいと思います。  総務省では、周波数の有効利用を図るため、既存システムが運用していない場所や時間の周波数を他の用途に有効活用するダイナミック周波数共用を推進しております。  昨年五月には、放送事業者がマラソン中継などの放送中継用回線として利用している二・三ギガヘルツ帯について、ダイナミック周波数共用を前提として携帯電話事業者に周波数を割り当てたところです。  具体的には、放送事業者があらかじめ放送中継用回線の運用時間や運用場所などをシステムに登録し、その情報を基に携帯電話事業者が基地局を運用することにより、お互いに混信することなく有効に電波を利用することを可能とするものです。  現在、携帯電話事業者により基地局の整備が進められており、本年の秋頃までには周波数共用を開始する予定でございます。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 私は、放送局での同時配信、ネットでの同時配信が可能となった今は、放送局がこれほど多くの周波数は抱えている必要はないというふうに思います。通信における将来的な周波数の枯渇を考えた場合に、電波オークションの実施若しくは放送局から必要のない周波数を返上させて通信の発展に注力すべきと考えますので、これについては引き続き総務大臣また総務省にしっかりと提起をしていきたいというふうに思いますので、どうぞよろしくお願いをいたします。  総務大臣におかれましては、この後質問ありませんので、御退室いただいても構いません。

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) じゃ、松本総務大臣、御退席いただいて結構です。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 次に、国土地理院の施策の推進の観点から聞きます。  国土地理院は、今や地図にとどまらず、地理空間情報の活用においても重要な役割を果たしています。例えば、水害が起きれば、SNSからの情報や航空機などの調査により速やかに浸水想定図を発表するなど、政府全体の災害対応における情報の要となっています。こうしたことを踏まえた上で、今、国土地理院が推進している取組についてお聞きをします。  自然災害伝承碑の地図掲載の取組について聞きます。  自然災害伝承碑は、地震や津波、火山災害などを始めとした各地で起きた過去の災害について記されており、全国各地に存在します。平成三十一年三月に国土地理院はこの自然災害伝承碑について新たな地図記号を作り、地図への掲載の取組を進め、国土地理院のウェブ地図でも公開してきました。  国土地理院長に聞きます。現在の取組の進捗はどうなっているでしょうか。

高村裕平国土地理院長

○政府参考人(高村裕平君) 我が国には、過去に発生した洪水、土砂災害、津波、火山災害等の自然災害の様相や被害の状況などを先人が後世に伝えるために作られた石碑やモニュメントが多数残されております。これらの石碑に残された災害教訓を幅広く伝えるため、国土地理院では、令和元年に自然災害伝承碑の地図記号を制定し、本年五月十八日の時点の合計で五百四十七市町村千九百基をウェブ地図である地理院地図やハザードマップポータルサイト、二万五千分の一の地形図に掲載しております。  これらの自然災害伝承碑が残した教訓は地域で共有され、実際に防災・減災に結び付くことが重要です。地域に残された伝承碑を探し出す取組や伝承碑を巡るウオーキングイベントなどは教訓の共有に効果的であることから、こうした取組事例を国土地理院のホームページで紹介しております。  さらに、国土地理院で独自に把握した伝承碑の情報を地方公共団体に提供し、登録の取組を促したり、優良な活用事例を地域や教育現場で紹介するなど、自然災害伝承碑の公開と活用促進に今後とも積極的に取り組んでまいります。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 こうした自然災害伝承碑を地図で知り、現地を訪れ実際に見るという取組は、学校における命を守る防災教育にとって重要と考えます。  防災学習への活用について、文科大臣はどのように考えるでしょうか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 防災教育につきまして御質問ございました。  小学校の学習指導要領におきまして、過去に発生した地域の自然災害などに着目すると示されていることなどを踏まえまして、各学校の実情や各教科等の特質、そして児童生徒の発達段階に応じまして指導が行われているところでございます。  文部科学省の学校安全総合支援事業においては、小学校が国土地理院による自然災害伝承碑の地図を活用いたしまして防災マップを作成し、津波記念碑について学ぶ活動が報告されております。こうした活動について、学校安全に関する情報を学校関係者等に周知するためのポータルサイトにおいてこれも周知をさせていただいております。  また、文部科学省の行政担当者の連絡協議会におきましても、国土地理院の担当者から、自然災害伝承碑の地図を含めまして、防災教育に関連する取組というものを紹介をしていただいております。  以上です。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 ありがとうございます。  国土地理院は、こういった取組のほかに、現在、地図や測量、地理空間情報の活用において国際機関に職員を出向させるなど国際的なリーダーシップ取っておりますので、これについてはまた改めてお聞きをしたいというふうに思います。  次に、自衛隊の官舎、宿舎について聞きます。  自衛隊には、緊急参集要員が居住する無料宿舎とともに有料宿舎があります。有料宿舎は老朽化などが目立つところもあり、しっかりと建て替えを進め、その数を確保することが重要と考えます。また、有料宿舎の確保、自衛隊員の生活や隊員募集のために重要であると思いますが、無料宿舎、有料宿舎、いずれもしっかり維持確保すべきと思いますが、防衛大臣、いかがでしょうか。

浜田靖一自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(浜田靖一君) 防衛力整備計画においては、必要な宿舎の着実な整備のほか、宿舎の近代化や計画的な老朽対策に取り組むこととしております。  令和五年度予算においては、必要な宿舎の整備のほか、外壁改修や内装のリノベーション等の宿舎改修を含む宿舎事業の経費として、前年度比二・三倍となる約九百四十三億円を計上しております。  自衛隊がその能力を十分発揮し、士気高く任務に全うするためには、居住環境の改善に取り組むことが重要であり、御指摘の人材確保にしっかりと努めてまいりたいと考えます。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 ありがとうございます。しっかりやっていただきたいというふうに思います。  次に、G7、無事に終わりました。我が国においては、次には大阪万博などビッグイベントが続いております。そこで、過激派の動向についてお聞きをします。  私や野党議員もこれまでに質問をしておりますが、革マル派とJR総連、JR東労組の関係について現在どうなっているかを質問をまずいたします。また、JR東労組からの組合員大量離脱などを受け、新たに結成された労組への革マル派の影響力についてどのように見ているか、お聞きをします。

谷公一自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(谷公一君) お答えをいたします。  警察では、平成八年以降、革マル派の非公然アジト二十八か所を摘発し、これらのアジトの一部から押収した資料を分析するなどした結果、JR総連及びJR東労組内において革マル派活動家が影響力を行使し得る立場に相当浸透していると見ていると承知しているところです。  また、警察においては、JR東労組から脱退した組合員によって結成された労働組合について、革マル派との関係について解明に努めているものと承知しているところであります。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 しっかり対応していただきたいというふうに思います。  最後の質問です。COCOAについてお聞きをします。  新型コロナウイルス接触確認アプリCOCOA導入以前の二〇二〇年五月に、日本医師会のCOVID―19有識者会議のホームページに、国立情報学研究所が国内で制作されたCOCOAと同様のアプリの研究論文を発表いたしました。国内の研究者や企業で開発したものでしたが、これについて導入の検討は行われたのか。また、濃厚接触可能性を検知するアプリの課題などについて指摘がなされまして、まさにCOCOAの課題においてそのとおりになりましたが、こうした指摘はCOCOA導入に当たって取り入れたのでしょうか。

河野太郎自由民主党・無所属の会デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(消費者及び食品安全・デジタル改革)

○国務大臣(河野太郎君) COCOAの開発に当たって、海外での事例とか、あるいは国内での様々な事例の検討は行ったようでございますが、今委員から提起のありました論文については検討の対象になっていなかったというふうに聞いております。  総括の報告の中でも、やはりこのCOCOAの準備の時間が足らなかった、それから平時に有事の備えの体制がなかった、そうしたことが指摘されておりますので、次回に向けてそうした課題についてしっかり対応できるように対処していかなければならぬと思っております。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 指摘をしたいのは、国立情報学研究所は文科省の所管です。いろいろそのCOCOAについては内閣官房ですとか厚労省動いたわけですけど、やはりそこをしっかりと束ねて情報を上げるということが重要であるというふうに思いますので、何とぞお願いをいたします。  以上で質問を終わります。

三宅伸吾自由民主党

○三宅伸吾君 自由民主党の三宅伸吾でございます。質問の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。  少し質問の順番を変えまして、まず法務省出入国在留管理庁の方からお聞きをいたします。  現在、日本には多くの外国人労働者がいますけれども、本日は技能実習制度を取り上げたいと思います。  まず、実習生の転籍についてお聞きをいたします。  技能実習制度一号、二号の転籍に関する制度の概要、そして転籍を原則認めていない理由は何か。さらに、転籍を許す例外規定はあるでしょうか。そしてまた、その転籍の実数値を教えてください。最後に、技能実習一号、二号で年間の失踪者数は大体お幾らでしょうか。

西山卓爾出入国在留管理庁次長

○政府参考人(西山卓爾君) まず、転籍について御質問がございました。  技能実習は、限られた期間内に計画的かつ効率的に技能等を修得するという観点から、原則として実習先の変更を認めておりません。しかし、やむを得ず技能実習の継続が困難になった場合で、かつ本人が技能実習の継続を希望する場合には、実習先の変更が可能となっております。  具体的には、例えば実習先における人権侵害行為があった場合はもとより、実習先の経営上、事業上の都合のほか、労使間や対人関係の諸問題など、現在の実習先で技能実習を続けさせることが技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護という趣旨に沿わない事情がある場合には、相当程度柔軟に実習先の変更を認めているところでございます。  お尋ねの転籍した技能実習生の数につきましては、在留資格、技能実習で在留する技能実習生本人から入管法上の活動機関の移籍に関する届出がなされた件数で申し上げますと、令和三年の一年間で約六千七百件となってございます。  それから、技能実習生の失踪者についてお尋ねがございました。  令和四年の技能実習生の失踪者のうち、技能実習一号は三千八百四十四人、技能実習二号は四千六百五十三人となっております。

三宅伸吾自由民主党

○三宅伸吾君 ただいま技能実習制度の見直しの議論が進んでおりますけれども、一号、二号の今御説明いただきました現行制度に関しまして、原則転籍の禁止、これにつきまして規制の緩和を求める意見と、そして今のままでいいではないかという意見があると聞いております。その二つの意見につきまして概要をお知らせください。

西山卓爾出入国在留管理庁次長

○政府参考人(西山卓爾君) 現在開催されております技能実習制度及び特定技能制度の在り方に関する有識者会議において、転籍の在り方を論点の一つとして御議論いただいているところ、有識者からは、転籍が原則として認められていないことが技能実習生への様々な人権侵害を発生させる原因となっている、また、暴行や虐待という普通の雇用形態では考えられない人権侵害を防止するには転籍制限をなくすことが不可欠である、人権の遵守が国際的にも非常に厳しく要求されていることから国際的な批判に耐えられる制度設計にすべきであるなどの転籍制限の緩和を求める御意見がございました。  他方、現行制度の維持を求める意見としては、技能実習の観点から考えれば、三年程度は技術をしっかり身に付け、生活する上で必要な日本語も身に付けてもらう期間として原則転籍不可という制度設計で見直すことが重要、あるいは、技能実習には一定の期間が必要であり、受入れ費用負担、事業計画等の観点からもほとんどの事業者が技能実習生の一定期間の在籍を望んでいるなどの御意見がございました。

三宅伸吾自由民主党

○三宅伸吾君 ありがとうございます。  私は、技能実習制度につきまして、光の部分もたくさんございますけれども、見直しをしているということでございますので、影の部分を二点お知らせしたいと思います。  まず第一点目は、賃金の問題でございます。最低賃金に張り付いているケースが多いというふうに聞いております。そして二点目が、技能実習開始後、原則三年間は転籍ができないという仕組みになっております。  一点目に申し上げました、最低賃金に張り付いているケースが多い、その一因にはやっぱり転籍ができないからではないかと考えております。また、技能実習生のごく一部ではございますけれども、人権侵害があり、内外から厳しい御批判を受けております。その大きな要因に、パワハラ等があっても職場をなかなか変更できないという現行の制度がございます。  現行の仕組みは、国際貢献を狙いといたしまして実習を積んでもらうということです。そして、母国に帰って日本のノウハウを移転をするということであります。ただ、日本に慣れ親しんでいない外国人の実習であるため、日本の文化とか、当然、言葉を知る意味でも、少なくとも一定期間、私は半年とか一年間ぐらいは同じところで実習を積むということは当然ある程度妥当な考え方だろうと考えます。  一方、今後もし人材確保、労働力の確保、これ一本に絞って制度を抜本的に変更するとした場合には、やはり労働者でございますので、日本人にない規制を外国人だけに厳格に適用するのはやはり妥当ではないと考えます。  技能実習生に転籍を広く認めると、ただ、問題も起きてまいります。みんな東京に行ってしまうんじゃないか、大阪、名古屋に行ってしまうんじゃないかという、地方が困るという批判を中小企業の方、経営者の方からお聞きしますけれども、労働力確保という一本に絞って制度を見直すのであれば、日本人に対して規制を掛けていない分野について外国人にだけ掛けるというのは、これはなかなか国際的には通用しないんだと思います。理念といたしましては、日本人労働者と同等の扱い、又はそれに近い扱いをするのが多分国際標準だろうと考えております。  人材確保、そして労働力確保のために新たな仕組みを創設しても、日本語が余りできない、スキルの低い外国人の場合には、先ほど申し上げましたように、一定期間、生活の研修のために、最初の受入れ企業などが初期投資を現状いたしております。まあ世話をしているわけでございますけれども、もしそれがないと外国人も日常生活に困り、職場が回らない、地域社会との共生もできないんだろうというふうに思います。  今回、政府は新たな仕組みを、人材の確保と人材育成という二つの目的を掲げて制度設計を目指しているというように私は拝察をいたしております。だとすれば、転籍を限定的に認める場合には、最初に初期投資をして、日本に初めて来られる方が多いんでしょう、その方に日本語を少し教え、日本の文化、そして地域社会との付き合い方について手取り足取り教えてくれた最初の企業の方、まあ生産法人も、農業生産法人もあるでしょうけれども、そうした方々が投資した分をしっかりある程度は回収できるような仕組みをつくりませんと、正直者がばかを見るというか、真面目に日本に来た外国人の世話をした方、世話をした企業さんから見ると、せっかく教えてあげて世話をしてあげたのに、ちょっと日本に慣れ親しんだら大阪、名古屋、東京へ行ってしまう、これはやっぱり余りにもかわいそうだと私は思います。  ですから、人材の確保と人材育成、両にらみの制度設計をする場合であればある程度転籍は認めるけれども、初期投資をしっかりある程度回収できるというか保証するような仕組みがあった方がいいんではないかと私はかねて主張いたしておりますけれども、その点、法務大臣、どのようなお考えでしょうか。

齋藤健自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(齋藤健君) 現在開催されております技能実習制度及び特定技能制度の在り方に関する有識者会議において、御指摘のような転籍の在り方を論点の一つとして今御議論いただいているところであります。  御指摘の受入れ企業の初期投資費用の負担の在り方については、有識者会議では、自由意思で転籍を認める場合、入国の際の旅費等の費用負担について次に受け入れた事業者が支払うこと等も検討が必要であるというような御意見ですとか、受入れ企業においては来日時のコストだけではなく育成をするプロセスにおいても相当なコストを負担しているところ、コストを掛けても賃金が高いところに転籍されてしまうという不合理な問題がある、こういった御意見をいただいています。  こうした御意見を受けて、中間報告では、検討の方向性として、転籍制限の在り方については、受入れ企業等における人材育成に要する期間、受入れ企業等が負担する来日時のコストや人材育成に掛かるコスト、産業分野や地方における人材確保及び人材育成、我が国の労働法制との関係、労働者の権利行使に与える影響など新たな制度の目的である人材確保や人材育成との関係を踏まえた総合的な観点から、最終報告書の取りまとめに向けて具体的に議論していくこと、こういったことなどが示されているところであります。  私は、三宅委員の御指摘はごもっともだと思います。有識者会議においても中間報告で示された検討の方向性に沿って最終報告書の取りまとめに向けた議論がなされていくことになりますが、いずれにしても、私としては委員の問題意識は分かるので、有識者会議での議論を踏まえつつ、関係省庁とも連携しながら政府全体でしっかりと検討を行っていきたいと考えています。

三宅伸吾自由民主党

○三宅伸吾君 齋藤法務大臣、是非しっかりとした丁寧な議論を重ねて、いい結果を出していただきたいと思います。  法務省、そして入管庁の質問は以上でございますので、委員長、御配慮を賜ります。

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 法務大臣と入管庁は御退出して結構です。

三宅伸吾自由民主党

○三宅伸吾君 これに関連しまして、厚生労働省にお聞きをいたします。  先月公表されました令和五年の日本の将来推計人口についてお聞きをいたします。  出生中位の推計によりますと、我が国では、二〇七〇年ですね、二〇七〇年に外国人が人口の一割を超えるという推計が公表されております。  この推計につきまして、外国人はどのように取り扱い、こうした推計の結果となったんでしょうか。

中村博治厚生労働省政策統括官

○政府参考人(中村博治君) お答え申し上げます。  先月、国立社会保障・人口問題研究所が公表いたしました将来推計人口でございますが、国際的に標準とされる人口学的手法を用いて、人口変動要因である出生、死亡、国際人口移動について、現状で求め得る実績データに基づき、過去から現在に至る傾向、趨勢を将来に投影する形で推計されているものでございます。  御指摘の外国人に関する仮定でございますけれども、従来から国勢調査年までの過去五年間の実績を基本として設計されており、今回も新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けました二〇二〇年のデータを除外して、二〇一六年から二〇一九年にかけての外国人の入国超過数が年平均十六万人であったという実績を基に、外国人の入国超過数の仮定を年十六万人と設定し推計されたものでございます。  なお、より厳密に申し上げますと、二〇四〇年まで年十六万人と仮定し、二〇四一年以降は総人口に対する入国超過率が一定になるように推計されているものでございます。

三宅伸吾自由民主党

○三宅伸吾君 コロナが始まる前の四年間の外国人の入超者数の平均値を取り、ざっくり言うと、今後約五十年間、その外国人の入超分がほぼ続くであろうという推計でやれば、五十年後に、二〇七〇年に日本人の人口のうち一割が外国人になるという理解でよろしいですか。

中村博治厚生労働省政策統括官

○政府参考人(中村博治君) 委員御指摘のとおりでございまして、先ほど申し上げました将来推計人口の推計方法に基づきますと、中位推計、仮定では、二〇七〇年の総人口は八千七百万人、うち外国人人口は九百三十九万人となり、総人口の一〇・八%になるものと推計されております。二〇七〇年には外国人人口が総人口の一割を超えている推計となっております。

三宅伸吾自由民主党

○三宅伸吾君 様々な議論の仕方あるかと思いますけれども、先ほど技能実習制度の議論をしました。そしてまた、特定技能制度についても今制度改正の議論をいたしております。  いずれにしましても、我が国の社会におきまして、外国人の労働者、そして労働者だけではなく様々な短期の滞在者、留学生とか様々な方、外国人が増えてくるであろうということは間違いございませんので、外国人労働者問題についてもしっかりした制度改正の議論をしていただきたいと思います。  厚生労働省への質問は以上でございます。

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) それでは、中村統括官は御退出いただいて結構です。

三宅伸吾自由民主党

○三宅伸吾君 次に、貯蓄から投資への政策について質問をしたいと思います。  政府は、長期、積立て、分散して投資をいたしますつみたてNISA等の拡充をしておりまして、税制面などの優遇措置がどんどんどんどん広がっております。金融商品への投資を促して国民の金融資産形成を後押ししようというわけでございます。  その際、前提となりますのが投資先の企業の企業収益を上げるためのガバナンスでございます。そのためには、議決権が適正に行使されて経営者への適正なプレッシャーが掛かるということが大事だと思います。もう一つは、金融仲介事業者の効率性であります。まあ目利き力とか、手数料がばか高いのでは余り意味がございません。そしてまた、誠実な金融仲介業者の態度も極めて大事だろうと思います。そうしませんと、もし金融商品に投資して損をした場合、市況の変動によるものか、それとも粗悪な金融商品を買ってしまったために損をしたのか、なかなかアマチュアには分からないんだろうと思います。そのために、金融庁は、現行のつみたてNISAについては対象商品を絞り込んでいるわけです。  金融庁にお聞きいたしますけれども、現在購入可能な投信の選定基準は何でしょうか。

堀本善雄金融庁総合政策局審議官

○政府参考人(堀本善雄君) お答え申し上げます。  現在、つみたてNISAについて購入可能な投信の選定基準でございますけれども、つみたてNISAは家計の安定的な資産形成を支援すると、こういうふうな観点から、少額からの長期、積立て、分散投資を促進するために創設された制度でございます。  こうした趣旨にふさわしいものという観点から対象商品の基準を設けておりまして、インデックス投信の基本とする、あるいは信託契約期間が無期限又は二十年以上であること、あるいは販売手数料がゼロであると、信託報酬が低水準である等が要件となっております。

三宅伸吾自由民主党

○三宅伸吾君 私は極めて妥当な選定基準だと思います。  来年になりますとNISA制度が拡充されまして、例えばつみたて投資枠というものが創設されるわけです。これは、つみたてNISAを拡充した形でございますけれども、その場合の対象金融商品、投資対象金融商品の選定基準はどうなるんでしょうか。

堀本善雄金融庁総合政策局審議官

○政府参考人(堀本善雄君) お答え申し上げます。  新しいNISAにおいても、先ほど申しました、申し上げました現行のNISAの長期、積立て、分散投資を促進するとの制度の目的に照らしまして、対象商品の基準は現行のつみたてNISAにおける基準と同様となっております。

三宅伸吾自由民主党

○三宅伸吾君 つみたてNISA制度ができまして今年で満五年になります。選定基準が妥当であったかどうかについて、数値をもって検証作業をやっているんでしょうか。そしてまた、その結果を受けましてどのような知見を得たのか、お聞かせください。

堀本善雄金融庁総合政策局審議官

○政府参考人(堀本善雄君) お答え申し上げます。  今般、新しいNISAのつみたて投資枠におきます対象商品の基準の決定するに当たっては、改めてつみたて及び一般NISAの基準を精査いたしました。その結果、先ほど申し上げましたとおり、現行のつみたてNISAにおける対象商品の基準については、長期、積立て、分散投資を促進するという観点から見て、新しい制度における基準としても妥当であるという判断をしております。  その一方、金融庁としては、過去の経済動向を踏まえた場合に、総じて申し上げれば長期、積立て、分散投資が安定的な資産形成に資すること、これを確認した上で利用者への説明などを行っております。  引き続き、こうした丁寧な分析や広報活動に努めてまいりたいというふうに考えております。

三宅伸吾自由民主党

○三宅伸吾君 いろいろ御説明ございましたけれども、やっぱりこれから投資をしようと思っている方からすれば、五年前の新しいそのつみたてNISAについて、それぞれの金融商品がどのようなパフォーマンスを少なくともこの五年で上げたのか、やっぱり知りたいと思うんですね。  一般の方でも調べることはできると思いますけれども、百本、最初に、スタート時点は百三本だったと思いますけれども、それ全部を自分で調べるのはなかなか大変でございまして、私の質問の意図は、金融庁が五年前に、この商品は粗悪な金融商品ではないよということで絞りに絞って百本余りを選んだわけでございます。それ一本一本について、金融庁が個別にそのパフォーマンスを調べた上で、どれぐらいの割合でキャピタルゲインが出たのか、ロスが出たのか、それをある程度分析をして、それをもって国民にしっかりお知らせをするというのが大事ではないかという思いで質問をしたわけであります。  金融庁が作成されている資料ですね、積立て、長期、分散投資の効用というか、そのメリットについては資料を今配付いたしておりますけれども、当然、五年でございますので、全部がキャピタルゲインが出ているというのは普通はないんだろうと思いますけれども、徐々に、投資期間が長くなるにつれて、分散、長期、積立て、積立てのこの本質は、高いときには余り買わない、安いときにたくさん買う、平均を取ると割安に買っているということを仕組みとして担保するための制度であるというふうに理解をいたしております。  鈴木金融担当大臣に是非ここはお聞きしたいんですけれども、私は、もう素朴な疑問でございまして、一般的にPDCAという言葉がございますけれども、計画をし、実行し、そしてチェック、評価をした上で次の政策、改善した上で次の政策につなげると。このPDCAサイクルを回すというのが私は本当に大事だと思います。  このつみたてNISAについて言えば、仮に投資期間を二十年とすると、つみたてNISA制度をスタートして五年でございますので、陸上競技でいえばトラックの第一コーナーを回ったということでございます。当然、最終的な評価はまだ当然時期尚早でございますけれども、途中経過をしっかりフォローして、そしてその概要を国民の皆様に説明をするというのが私は金融庁の大事な仕事ではないかと思っておりますけれども、私の知っている限り、五年の検証作業の結果に関する報告を見た記憶がございません。  五年前につみたてNISA制度を開始した際には、二〇一八年一月時点でございますけれども、対象商品は、先ほど私、百三本と申し上げました。訂正いたします、百三十五本でございます。現在は二百二十七本ございますけれども、それらについてどのようなパフォーマンスなのかを調べることは本当に簡単にできます。五年目の検証作業を金融庁はやり、かつそれを報告をするということをやっていないわけであります。  パソコンをたたけば数時間でできるわけでございます。当然分析には数日掛かるかもしれませんけれども、是非、鈴木大臣にお願いしたいのは、五年目の検証をして、その結果を公表していただきたいと考えます。そうしませんと、これからどんどん税制優遇措置も拡充して、預貯金ばかりではなく、やっぱり健全な形で資産寿命を延ばそうというその国是にかなう観点からも、やはりPDCAをしっかり回していただきたいというふうに私は希望いたしておりますけれども、鈴木金融担当大臣、お考えはいかがでしょうか。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) これまで五年間、つみたてNISAの対象商品のパフォーマンス、それが妥当であったかどうか、まあ選定基準でありますが、検証作業、金融庁はやっていないという御指摘を受けたところでございます。  これに対する我々の考えでございますが、つみたてNISA対象商品のパフォーマンスに基づいて選定基準の検証を行うこと、これは、過去の実績は必ずしも将来の投資成果を保証するものではないことなどから慎重に考える必要があるのではないかというのが我々の立場でございます。  ただ、一方におきまして、来年から新しいNISAのつみたて投資枠が開始されますので、その対象商品の基準を決定するに当たりまして、改めてつみたてNISAの基準を精査いたしました。そして、現行の基準が新しい制度における基準としても妥当であると、そのように判断したところであります。  いずれにいたしましても、今般のNISAの抜本的拡充、恒久化に当たりましては、与党税制改正大綱において定期的な検証の必要性、これが指摘をされているところでございますので、今後、制度の利用状況等も踏まえつつ、家計の安定的な資産形成というNISAの目的に即しているかなど、その政策効果について検証をして、公表の是非も含めて、適切に検討、対応していきたいと考えているところであります。

三宅伸吾自由民主党

○三宅伸吾君 是非、公表につきましては、検討ではなくて公表すべきだと強く私は訴えたいと思います。  選定基準は私は妥当であろうと思いますけれども、個別の金融商品についてしっかりと一本一本調べた上で、五年の場合はこれぐらいがゲインがあったけれども何本かはロスがあった、それは当然であります。  しかし、その全体の状況を金融庁は自ら発表せずに、国民の皆さんに、貯蓄も大事ですけれども投資もしっかりやって個人金融資産を増やしましょうと、年金ばかり頼るのは難しいですよと、私はそう思いますので、やっぱり年金も大事ですけれども、個人で自らつみたてNISA等を使って資産寿命を延ばし、拡大するというためには、やはり国民の皆様に国がお勧めをしている新しい金融商品の投資の仕組みでございますので、しっかり現状を逐次国民の皆様にお知らせするのが私は妥当な政策だと確信をいたしておりますので、繰り返しになりますけれども、是非検証結果を公表していただくようにお願いをいたします。  二〇〇〇年から二一年までの間に日本の家計金融資産、一・四倍にしかなっておりません。小さな成功体験を積み重ねているというのを国民の皆様にお伝えするためにもですね、報告をよろしくお願いいたしまして、質問といたします。  ありがとうございました。

鬼木誠立憲民主・社民

○鬼木誠君 立憲民主・社民の鬼木誠でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。  本日は、大きく二点について御質問させていただきたいと思います。  まずは、経産大臣に、先日の決算委員会でも取り上げさせていただきました人権デューデリジェンス、人権DDの取組につきましてお尋ねをしたいというふうに思います。  先日の委員会では、人権DDについての所見をお伺いをし、大臣からは、企業には人権を尊重する責任があり、サプライチェーンも含めた人権尊重の取組をしっかり行うことで、企業の経営リスクの低減及び企業価値向上を通じて我が国企業の国際競争力強化にもつながるという御回答をいただきました。さらに、政府として、ガイドラインの作成と企業実務者のための参照資料の作成、公表を行ったということについての御報告もいただいたところでございます。  政府として、人権課題の重要性について十分に留意をいただいた上で取組が今後も行われるものというふうに期待をしたいというふうに思いますが、前回回答いただきましたガイドラインについて少しお尋ねをしたいというふうに思います。  昨年の九月、責任あるサプライチェーン等における人権尊重のためのガイドラインというものを策定をしていただきました。ただ、このガイドラインについては、自動車、電機、機械、金属などの産業が集まった労働団体、金属労協という労働団体ございます。この金属労協の皆さんが、問題点、課題について指摘をなさっています。例えば、ガイドラインに記載がある、企業が、製品やサービスを発注するに当たり、その契約上の立場を利用して取引先に対し一方的に過大な負担を負わせる形で人権尊重の取組を要求した場合、下請法や独禁法に抵触する可能性がある、こういう記載があるわけですけれども、このような記載に対しては、国際的に認められた人権を確保する取組は過大な負担ではない、企業が市場経済に参加するための最低限の条件である、下請法や独禁法の抵触について過度に強調することは、人権尊重の取組を取引先に求めない口実に用いられる危険性がある、国際スタンダードに則した人権DDの取組にブレーキを掛ける危険性があるんではないか、このような指摘がなされている。  また、国際指導原則では、人権を尊重する責任は、人権を保護する国内法及び規則の遵守を超えるもので、それらの上位にあるというふうにされている、ガイドラインにおいても、国際的に認められた人権は国内法よりも優先されることについて記載すべきではないかと、このようなことについても金属労協の皆さんは御指摘をいただいた。私は、これらの御指摘については正鵠を射た指摘だというふうに思っています。  政府のガイドラインについて、国際スタンダードとやっぱり相入れない、あるいは劣っている点があるんではないか、さらには、人権DDの取組そのものにブレーキを掛ける危険性もあるんではないか。このような指摘に対しまして、日本企業の人権に対する取組は不十分というような評価を他国の企業から受けないためにも、もっともっと人権DDの取組を進める必要がある、あるいはガイドラインについても、指摘を踏まえてというよりも、より一層ブラッシュアップをしていく必要があるんではないかというふうに考えておりますが、この点につきましての御見解、さらにはガイドラインのブラッシュアップ、見直しということについてお考えがあればお聞かせをいただきたいと思います。

柏原恭子経済産業省通商政策局通商機構部長

○政府参考人(柏原恭子君) お答え申し上げます。  昨年策定いたしましたいわゆる人権デューデリジェンスのガイドラインは、具体的な取組方法が分からないという企業の声に応えるとともに、国際連合ビジネスと人権に関する指導原則等の国際的なスタンダードにのっとったものとなるよう、経済産業省に設置した検討会におきまして国連ビジネスと人権作業部会の委員や経済協力開発機構、OECDとの意見交換も行いつつ政府として策定したものであり、国際機関等からも評価されているものでございます。ガイドラインの対象も国際的なスタンダードに沿って、中小企業を含む日本で事業活動を行う全ての企業としております。  その上で、企業がその契約上の立場を利用して取引先に対し一方的に過大な負担を負わせる形で人権尊重の取組を要求した場合、下請法や独占禁止法に抵触する可能性があるということを指摘しているものでございます。また、国連指導原則が求める内容に沿って、ある国の法令やその執行によって国際的に認められた人権が適切に保護されていない場合においては、国際的に認められた人権を可能な限り最大限尊重する方法を追求する必要があるとガイドラインには記述しております。  このように、ガイドラインは国際スタンダードにのっとって策定したものでございます。また、国際スタンダードの今後の発展等に応じて本ガイドラインの見直しも行ってまいりたいと存じます。

鬼木誠立憲民主・社民

○鬼木誠君 ありがとうございました。  国際スタンダードにはのっとっているんだというような御回答でございますけれども、先ほど御指摘をさせていただいたように、一方で国際スタンダードという観点から疑義の声が上がっているところでもございまして、その点については改めて指摘をしておきたいというふうに思いますし、お答えいただきましたように、更なる見直しでございますとかブラッシュアップをしていくことが、いわゆるそういう作業を政府が行っていくことが人権課題に対するそれぞれの企業の皆さんの受け止めの重さにもつながっていくものというふうに私としては考えているところでございますので、改めましてそのことについても御指摘をしておきたいというふうに思っています。  やっぱり、人権DDに限らず、人権課題に対する政府の受け止めあるいは構えというものについて諸外国の皆さんからのいろいろな御意見があるというところもございまして、そういう意味では十分さという点についてまだまだ課題が残っているんではないかなというふうに私は捉えています。ある意味、世界各国は人権侵害を排除をするという固い決意で動いている。そのような中、この間、日本政府の、日本国政府の人権意識に対する取組あるいは人権擁護の取組の遅れ等について様々な場面で指摘がなされてきている。人権DDについても、より強い政府の意思と姿勢が求められているというふうに私としては捉えています。  その上で、今国会において、立憲民主、日本共産党、れいわ新選組、社会民主党、沖縄の風の四党四会派で参院に法案を提出させていただきました。難民等保護法あるいは入管法改正案、そして昨年六月に立憲民主党が法案提出をしたLGBT差別解消法について、世界から遅れているという指摘がなされている人権擁護に関する政府の姿勢というものがその議論の中で改めて問われることになるんではないかというふうに思っています。  そこで、LGBTの関係についてお尋ねをしたいというふうに思っています。  これまで繰り返し指摘がされてきた、あるいは今日の冒頭の話題の中でもお話ございましたけれども、G7の中では日本以外が何らかの形で性的指向、性自認に基づく差別を禁止する法令、あるいは同性婚又はパートナーシップ制を制定をしている。我が国に対しても国連の人権規約委員会から性的指向や性自認等による差別禁止の法整備が求められている。G7各国からも日本に対して様々意見が寄せられているところでございます。さらには、経済界から、国内の経済界からも法整備の遅れでございますとか与党取りまとめ法案の不十分さというような指摘もなされているものと承知をしております。  先ほど来お話をしておりますように、貿易における人権DDの取組の重要性という点を鑑みても、同性婚を含めましてLGBTに関する法制化というのは必須の課題であり、広島サミットというのは本来なら我が国の人権課題に対する姿勢の変化というものを示すまさに好機であったというふうに思っているところでございますが、残念ながらサミット前の法改正というふうには至りませんでした。  経産省から岸田総理の大臣秘書官に就任をされていた荒井さんがLGBTQに対する差別的な発言により更迭をされた際に、西村大臣は閣議後の記者会見で、言語道断の発言だというような発信、それから、経産省としてもまさに包摂的な社会の実現に向けて取り組んでいきたいというようなことを述べていらっしゃいました。関連した質問に対しましても、もう全ての人がお互いの人権あるいは尊厳を大切にしながら生き生きとした人生を享受できる、そうした環境、共生社会を実現していくことが重要だと、それが政治あるいは行政の役割だというふうに認識をしている、このようにも大臣から御答弁といいますか発信があったところでございます。まさに私もそのとおりだというふうに思っています。  冒頭御紹介したように、人権DDの取組につきましても、人権尊重の取組が我が国企業の国際競争力強化につながる、資するというような御回答をいただいた西村大臣でございます。海外との貿易をつかさどる経産省として、国際的に共通の認識である多様性と人権を尊重することは重要である、このことは十分に共有できるものというふうに思っています。  改めまして、人権課題について、あるいはLBGT課題について大臣としていかがお考えか、また、同性婚の法制化等についてもお考えがあれば是非お聞かせをいただきたいというふうに思います。

西村康稔自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(西村康稔君) 御指摘のように、性的指向、性自認を理由とする不当な差別、偏見はあってはならないものというふうに思います。政府として、多様性が尊重され、全ての人々が、方々がお互いの人権や尊厳を大切にして生き生きとした人生享受できる共生社会の実現に向けて、引き続き様々な国民の声を受け止めながら取り組んでいきたいというふうに考えております。  こうした考えの下、経産省では、例えば、誰もが使える多目的トイレの設置を進めております。現在、本館で十八か所設置済みでありまして、夏までに本館、別館共に全てのフロアにセットを完了する予定にしておりますし、また、全省職員を対象としてLGBTQに関する内容を含んだe―ラーニング研修を実施するなど、理解を深める取組を進めているところであります。  こうした取組を通じまして、省内外にかかわらず、我が国の多様性を尊重し包摂的な社会の実現に向けて引き続き努力していく考えであります。  そして、サプライチェーンにおける人権尊重のお話もございました。各国が取り組むべき共通の課題だと認識をしております。  まずは、昨年策定をしたガイドライン、先ほど御議論ありましたけれども、策定いたしましたガイドライン等の普及を通じて、企業による人権尊重の取組を促していきたいというふうに考えております。また、企業が各国の制度の運用を正しく理解し、予見可能性を持って人権尊重に取り組めるよう、各国との情報共有など国際協調も進めていきたいと考えております。  こうした観点から、日米間では、今年一月に訪米した際に、サプライチェーンにおける人権及び国際労働基準の促進に関する日米タスクフォースに係る協力覚書を署名をいたしました。また、私が議長を務めましたG7貿易大臣会合、これは四月にオンラインで開催をしたんですが、その共同声明におきまして、専門家のネットワークを通じた規制や政策に係る情報交換の加速で一致をしたところであります。  サプライチェーンにおける人権尊重の取組を促進させるため、関係省庁とも協力しながら、同志国とも議論を深めてまいりたいというふうに考えております。  また、先ほども答弁ございましたけれども、ガイドラインは国際スタンダードにのっとって策定したものであります。また、今後、国際スタンダードが様々また議論で発展をしていくこともあります。そうした発展などに応じてガイドラインも適切に見直していきたいというふうに考えているところであります。

鬼木誠立憲民主・社民

○鬼木誠君 ありがとうございました。御丁寧な御答弁いただきました。  お話の中、御答弁の中にもありましたけれども、やっぱり世界がどんどんどんどん動いていっている中で日本が遅れることがあってはならないというふうに思いますし、遅れているという認識を他国の皆さんに持たれること、見られることで日本の経済に影響が出てはならないというふうに思っています。情報の共有も含めまして、改めてしっかりした情報の入手、それから分析、それからそれに基づく取組ということについて世界に先駆けて取組が行われるような、そのような政策展開を切にお願いをしておきたいというふうに思います。ありがとうございました。  経産大臣にはこの後、質問ございませんので、御退席をいただいて構いません。ありがとうございます。

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 経済産業大臣、御退出されて結構です。

鬼木誠立憲民主・社民

○鬼木誠君 引き続いて、医療現場における課題について厚生労働大臣にお尋ねをさせていただきたいというふうに思います。  地域医療体制の安定的な確保については、コロナウイルス感染症の蔓延という事態を受けて、これまで以上にその重要性、必要性ということが認識をされた、課題認識をされた。そのような認識の中で、政府としても様々な援助、支援が行われてきたものと理解をしているところでございます。  ただ、医療現場の職員の皆さんと直接意見交換をすると、経営の安定化あるいは人材の確保、育成、定着の観点から、まだまだ国としての支援が必要だというようなことを痛切に感じます。  最も御意見としてお伺いをしたのは、物価高騰対策なんです。私は、公立病院の皆さんと意見交換をさせていただきましたけれども、物価高騰が経営への影響極めて大きい中で、それでもやっぱり医療機関においては、例えば食材であるとか医療資材であるとか、そこら辺の質を落とすことはできない、そういう環境の中で長期にわたり物価高騰が継続をしている、もはや一つの医療機関、自分たちの病院だけでは対応が難しい、もうこれ以上無理ですというようなお話をお伺いをしました。  物価高騰については、この間、地方創生臨時交付金について、医療機関も対象とされているということで交付金の対応を行っているところもあるんですけれども、ただ、これ、自治体ごとばらばらなんですね。自治体ごとでばらばらで、ぶっちゃけて言うとやっているところとやっていないところ、いわゆる交付金の対象として支援しているところと支援行き届いていないところがある。  支援の公平さを担保していく、あるいはどの病院でもやっぱり物価高騰についてしっかりした対応がなされているというような状況をつくるためには、この交付金、地方創生臨時交付金だけではなくて、新たな財政支援の枠組み、仕組みというものが必要ではないかというふうにも思うわけですけれども、その点、御見解をお伺いしたいと思います。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) まずは今お話があった電力・ガス・食料品等価格高騰重点支援地方交付金、これ、各自治体において昨年来積極的な活用を図っていただいて、多くの自治体で医療機関等における光熱費の増加に対応した給付など実施をしていただいているところではありますが、ただ、今委員もお話しのように、各都道府県でかなりばらつきがあるのも事実であります。  また、この三月二十八日に増額がなされたことを踏まえて、翌日に自治体に対し事務連絡を発出し、物価高騰における医療機関等の負担の軽減に向けた交付金を更に積極的に活用していただくよう依頼をし、実際こういう事例がありますよといったこともお示しをさせていただきました。ただ、これ基本的にこの交付金の性格からいって、それぞれの地方の裁量に委ねられているという下ではあります。  更にこうした交付金を活用していただいて、地域の実情に応じたきめ細かい支援が行き渡るよう積極的な活用を促していきたいと思っておりますし、根本的な意味における物価や賃金、あるいは様々な医療に係る費用の増加、こういったものは最終的には診療報酬改定の中で議論していくべきものだと思っております。  令和六年度の診療報酬改定が、年末に向けてこれから議論させていただくわけでありますので、それに向けて物価の動向、医療機関の収支の状況、こういったものをしっかり注視していきたいと考えています。

鬼木誠立憲民主・社民

○鬼木誠君 ありがとうございました。  最後にお答えいただいた診療報酬体系の中でというようなことについて、少しその点にも触れながら医療現場の処遇改善について触れさせていただきたいというふうにも思っています。  看護職員の処遇改善につきましては、二〇二一年の十一月の閣議決定に基づいて、地域でコロナ医療など一定の役割を担う医療機関に勤務する看護職員を対象に、賃上げ効果が継続をされる取組を行うことを前提に、収入を一%引き上げるための措置として、二二年二月から九月までは賃上げ分の補助金事業として、そして十月以降はまさに診療報酬において看護職員処遇改善評価料というものが新設をされるということになりました。人材確保、定着という観点から、僕は意義のある措置だったというふうに思っています。  ただ、これも現場の皆さんとお話をすると、必ずしも十分じゃないよねという声が聞こえてくるんです。要件として、この評価料の対象となる施設基準については、救急搬送件数が年間で二百件以上、そして救命救急センター、高度救命救急センター又は小児救命救急センターを設置をしている保険医療機関であることというふうにされている。したがって、例えば精神科の医療機関、そしてがんセンター、慢性期医療機関の半数程度は対象とならないというような調査結果がある。加えて、小規模のところ、診療所あるいは訪問看護等も対象にはならない。  職種についても、医師、歯科医師、薬剤師、それから事務の方、給食等の調理をされる方などなどが対象から外れている。また、処遇改善の対象となる職種であっても、該当区分を算出をする際の計算式においてはもう除外されている職種も多い。つまり、それらの職種の皆さんの処遇改善の財源確保ということについてもやっぱり課題だというふうに現場の皆さんはおっしゃっている。  僕は、人材の確保、育成、定着を図ることが安定的な医療提供体制の確立に不可欠ということであるならば、申し上げましたように対象から外れる職種があるべきではないというふうに思いますし、そもそも全ての医療機関がその対象となるべきではないか、全ての病院で働く全ての職種において実現されなければならないんではないかというふうに思っているんです。  その上で、特にお尋ねをしたいのは薬剤師さんです。薬剤師さんの確保、病院薬剤師さんの確保については、第八次医療計画においても病院薬剤師の不足は喫緊の課題というふうにされている。この診療報酬評定の中で外されたということについては、制度の検討時からいろいろな議論があったというふうには聞いているところでございますけども、やっぱりこの点について何らかの措置が必要ではないかというふうに思っています。  医療提供体制、地域における医療提供体制の恒常的な、あるいは恒久的な処遇改善に下支えされた、そのような医療機関を是非追求をしていただきたいというふうに思っているところでございますけども、現行の制度の更なる拡充について、検討の必要性についてお考え等あればお尋ねをしたいというふうに思います。  また、薬剤師の関係について、追加的な措置の必要性等々ですね、お感じになっているかどうか。もし、いや、当面薬剤師は必要ないというふうにもし思っていらっしゃるとしたら、その理由も含めて御回答いただければというふうに思います。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) まず、今お話がありました看護職員処遇改善評価料については、令和三年に閣議決定された経済対策、また公的価格評価検討委員会の中間整理に基づいて、昨年十月からは介護職員等の給与を恒久的に三%引き上げるという診療報酬上の評価を行っているところでございます。  ただ、このときに看護職員の賃金水準が全産業平均と比べて高い状況の中で、コロナ医療など地域において一定の役割を担っていると評価できる医療機関の看護職員の方を対象とし、そして、その評価料については看護職員のほか各医療機関の判断で、看護補助者、理学療養士、作業療養士等のコメディカルの処遇改善にも充てることを可能としたところでございます。  一方で、今薬剤師のお話がありました。  薬剤師の仕事先、地域や業態でいろいろ偏在がありますが、病院薬剤師の確保も大変大事なことだと認識をしております。厚労省においては、地域医療介護総合確保基金を活用し、地域包括ケアの拠点となる医療機関等における薬剤師の確保支援、例えば都道府県が指定する病院への薬剤師派遣を行うための経費の支援などを行っているところでございます。  薬剤師についても、この看護職員処遇改善評価料の対象外となっておりますが、これは、やはり看護職員よりも賃金水準が平均的には高いといったこと、そうしたことから対象外とさせていただいたところでございます。  今回の評価料の在り方については、今後職員の給与にどのように反映されているかについて検証していくこととされておりますが、先ほど申し上げました令和六年度の診療報酬改定がございます。そうした中で、そうした検証結果、また現場で働く方々の処遇改善、あるいは薬剤師の確保における課題、こういったことについても検討しながら改定の議論を深めていきたいというふうに考えております。

鬼木誠立憲民主・社民

○鬼木誠君 ありがとうございました。  是非、十分な、そしてしっかりした検証を行っていただいて、申し上げましたように恒久的な処遇改善につなげていただきたい。そして、先ほどもお話をさせていただきましたが、病院薬剤師の不足が喫緊の課題、いわゆる確保が喫緊の課題というふうに医療計画でも触れられているところでございますので、この点につきましても是非併せての御検討をいただきたいというふうに思います。  最後の質問に恐らく時間的になると思います。  処遇改善という観点から、コロナ関連の補助金でございます病床確保料についてお尋ねをしたいというふうに思います。病床確保料の、今日お尋ねをしているのは、その使われ方なんです。  確保料については処遇改善に使うことが要件とされているというふうに理解をしています。防疫等作業手当の支給、あるいは一部の医療機関では一時金として支給をされているという例はあるものの、多くの医療機関においてはなかなか処遇改善には使われていないんじゃないか、その多くは経営の赤字補填に使われたんではないか、まあ現場職員の方はそう感じていらっしゃるんですね、実感がないと、実態として処遇改善に使われたという実感が湧いていないと。  この病床確保料の関係について、実態を、どういうふうに使われたかということも含めて、どう実態を把握をしていらっしゃるのか。病床確保料の総額、そのうち処遇改善にはどのような方法で幾ら使われたのか、把握をしていらっしゃれば教えていただきたいというふうに思います。

榎本健太郎厚生労働省医政局長

○政府参考人(榎本健太郎君) お答え申し上げます。  今委員御指摘ございました病床確保料でございますが、令和四年の一月からその一部を用いて新型コロナ患者等の対応を行う医療従事者の処遇改善を行うということを補助要件としてきたところでございます。  お尋ねの支給総額につきましては、令和二年度で約一・一兆円、それから令和三年度で約一・九兆円となっているところでございます。  そのうちどのように処遇改善に活用されたかということでございますが、都道府県に対して、私どもの方から、各医療機関から都道府県に病床確保料の交付申請をしていただくとき、また実績評価をいただく、実績報告をいただくときに医療従事者の処遇改善の計画及び実績を把握するよう依頼をしているところでございます。  この報告でございますが、活用額の総額を報告していない医療機関もございますことから、具体的な活用額の総額自体をお答えすることはなかなか難しいところでございますけれども、幾つかその事例を見てまいりますと、基本給のベースアップのほか、一時金や特別手当の支給にも活用されているところがあるというふうに承知しているところでございます。  私どもとしても、引き続き都道府県におきまして実態の把握に努めていただくとともに、厚労省といたしましても、活用額の総額の報告が行われますように都道府県に促してまいりまして、引き続き医療従事者に対する処遇改善が行われますよう適切な執行に努めていきたいと考えているところでございます。

鬼木誠立憲民主・社民

○鬼木誠君 ありがとうございました。  なかなか現状の正確な把握ができず、それから検証、分析ができていないということも含めて分かりましたが、ありましたように、これ、処遇改善しっかり進めていくための一つの考え方が提起をされている。それが実態としてしっかり病院職場の職員の皆さんが、処遇改善に使われているということ、あるいはこの病院で長く働き続けるという意思であるとかやりがいであるとかいうところにつながっていっていないとしたら、それはやっぱり目的の半分も達成できていないということにつながるのではないかというふうに思いますし、政府としても、この考え方を提起をしたことが具体的な病院での実績につながっていかないということについてはやはりしっかり検証を行っていただきたいというふうに思っています。  改めまして、病院職場における処遇改善、職員の皆さんが長く働き続けることがやっぱり地域における安定した医療提供体制の確保につながっていくということ、そのことについて今後とも政府としてしっかり御対応いただきますことを切にお願い申し上げまして、時間参りました、私からの質問とさせていただきます。  ありがとうございました。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 会派、立憲民主・社民の三上えりです。質問の機会を与えていただきまして、本当にありがとうございます。  では、早速質疑を始めさせていただきます。  五月十九日から昨日まで、私の地元であります広島でG7サミットが開催されました。ゼレンスキー大統領の突然の訪問もございました。  まずは、政府として、サミットの成果についてどのように総括していらっしゃいますでしょうか。

林芳正自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(林芳正君) 国際社会が歴史的な転換期にある中で開催されました今般のG7広島サミットでは、まずG7の揺るぎない結束を改めて確認することができたと考えております。  G7として、分断と対立ではなく協調の国際社会の実現に向けて、第一に、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を守り抜くこと、第二に、いわゆるグローバルサウスと呼ばれる国々始め、G7を超えた国際的なパートナーへの関与を強化するという二つの視点を柱といたしまして、積極的かつ具体的な貢献を打ち出していくということを確認をいたしました。  また、今回の広島サミットでは、八か国の招待国と七つの招待機関を交えまして、食料、開発、保健、気候変動・エネルギー、環境といった国際社会が直面する諸課題について議論を行いまして、G7を超えた幅広いパートナーが協力してこれらの課題に取り組んでいくことを確認するとともに、今後我々が取るべき行動を含め、認識の共有を図ることができたところでございます。  そして、核軍縮に関してでございますが、今回のサミットは歴史的意義を有するものとなったと考えております。まず、被爆地広島においてG7招待国首脳及び招待機関の長が一堂に会して平和記念公園での献花、資料館訪問、被爆者との対話等を通じまして被爆の実相に直接触れて、これを粛然と胸に刻むときを共有をしたところでございます。  そして、G7首脳との間で胸襟を開いた議論を行い、核兵器のない世界へのコミットメントを改めて確認するとともに、その成果として核軍縮に焦点を当てたG7初の独立首脳文書であります核軍縮に関するG7首脳広島ビジョンを発出し、理想の実現に向けたG7首脳の決意、具体的合意、今後の優先事項、方向性を力強く示すことができました。  核兵器国、非核兵器国の双方が参加するG7首脳による声明の発出を通じまして、核兵器のない世界という理想に向けた歩みを進めるための今後の取組の基礎を確保し、核軍縮の進展に向けた国際社会の機運をいま一度高めることができたと考えております。  このG7広島サミットの成果も踏まえまして、引き続きG7議長国として国際社会の諸課題への対応を主導してまいりたいと考えております。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 岸田総理ですけれども、サミット前のインタビューで、被爆地広島で開催されるG7サミットにおいて、いま一度核兵器のない世界を目指そうという機運を盛り上げる転機にしたい、そして、具体的な核軍縮に向けての取組をいま一度始めようという呼びかけをしたいと述べられておりました。  総理がおっしゃるように、真に核兵器のない世界を実現するために、今回の広島サミット、被爆地の名を借りた単なる政治ショーに終わらせてはいけないと思っております。今後も我が国が主導して継続的かつ確実に前に進めていく必要があると思いますが、いかがお考えでしょうか。

林芳正自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(林芳正君) この今回のG7広島サミットを通じまして、国際安全保障環境が一層厳しくなり、また核軍縮をめぐる状況が更に悪化する中にあっても、核兵器のない世界という理想に向けた歩みを進めるための今後の取組の基盤を確保し、再び国際的な機運を高める成果を達成したと考えております。  そして、先ほど申し上げました核軍縮に関するG7首脳広島ビジョンにおきましては、昨年八月に岸田総理が提唱をされましたヒロシマ・アクション・プランを歓迎すべき貢献と評価しているほか、核兵器の不使用の継続の重要性、そして世界の核兵器数の全体的な減少の継続と同プランの内容を確認しておりまして、我が国として同プランの下で取組を進めていく上で大きな推進力を得たと言えると考えております。  今回のサミットの成果を踏まえまして、より多くの核兵器国の関与を得るべく努力を継続しつつ、ヒロシマ・アクション・プランを始めとして現実的かつ実践的な取組を進めて、核軍縮に向けた国際的な機運、これを一層高めてまいりたいと考えております。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 先ほど大臣からもお話がありました広島ビジョンです。これも出されましたけれども、防衛目的として核抑止政策を肯定する内容でもございました。核兵器は絶対悪だと、その非人道性、そして核兵器の使用も威嚇も決して許さないというこのメッセージが欠けていたのではないかと感じています。被爆地広島だからこそ強く発することができたのではないかと思いますが、御見解をお願いします。

林芳正自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(林芳正君) 先ほど申し上げましたように、我々が目指す理想の実現、そして一方で、先ほど申し上げましたような複雑化するこの安全保障環境、その中で国民の命をしっかりと守っていくというための努力と、これをいかに両立をさせていくかということが大変大事なことであるというふうに考えておりまして、そうしたことも踏まえながら、今回は先ほど申し上げたビジョンの発出に至ったわけでございますので、そのことにもしっかりと留意をしながら取組を一層進めてまいりたいと考えております。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 唯一の被爆国であるこの日本が世界からどう見られているのか。アメリカのタイム誌が今月十日までに電子版に岸田総理のインタビュー記事を掲載されました。当初、この記事には、岸田首相が平和主義だった日本を軍事大国に変えるとの見出しが出されておりました。しかし、十一日午後の時点で、平和主義だった日本に国際舞台でより積極的な役割を与えようとしているに差し替わりました。  林外務大臣は、今月十二日の記者会見で、表題と中身に乖離があるということを指摘したと述べられていますが、この表題と中身にどのような乖離があったのでしょうか。

林芳正自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(林芳正君) 四月二十八日でございますが、岸田総理は米タイム誌によるインタビューを受けまして、米国時間五月九日付けのタイム誌電子版に表紙とともに関連記事が掲載されたところでございます。今御指摘がありましたように、我が方からは、ニューヨーク総領事館を通じてタイム誌本社に対し、表題と中身に乖離があることを指摘をいたしましたが、それ以上の詳細について述べることは差し控えたいと考えております。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 ウェブ上では差し替えられたんですけれども、この本はもう出版されました。長い歴史があって、世界的に影響力のある有力誌タイム誌です。  インタビューの中身と乖離がある表題を付けることというのは非常に考えにくいと思うんですけれども、政府としてはこのタイム誌側がインタビュー内容を正確に理解していなかったというふうにお考えなのでしょうか。

林芳正自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(林芳正君) タイム誌がインタビューの内容をどのように捉えたかについて、政府の立場としてコメントすることは差し控えたいと思います。  インタビューでは、岸田総理から、平和主義の堅持、これを前提として、我が国の置かれた戦後最も厳しく複雑な安全保障環境や防衛力強化などの事項について我が国政府の立場を説明をいたしました。同記事の結論部分では世界の分断を防ぐ歴史的な役割を担う指導者との論調になっておりまして、記事全体として見ればそうした説明が反映されているものと受け止めておるところでございます。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 日本は平和主義を捨てたという、こういった方向に進んでいるというイメージを国際社会に与えてしまったということは非常に残念に思っております。  次に、核兵器の開発や保有、使用などを禁止する核兵器禁止条約の発効から今年一月で二年となりました。岸田総理は、先ほど指摘したタイム誌の記事問題に関する中国新聞の取材に対して、幼かった頃からの経験を通じて核兵器のない世界に向けての強い思いを持っていると語ったと述べられていましたが、政府は核兵器禁止条約の署名、批准に消極的な姿勢を変えていません。  私が先月二十一日の拉致特でこの点をただしたところ、林外務大臣は、現実を変えるためには核兵器国の協力が必要となるが、この条約には核兵器国が一か国も参加していない、我が国は唯一の戦争被爆国として核兵器国を関与させるよう努力していかなければならないと御答弁されました。  総理が核兵器のない世界に向けての強い思いを幾ら訴えても、外務大臣が核兵器国を関与させるよう努力していかなければならないと幾ら説明しても、我が国が核兵器禁止条約から距離を置き続けている以上、核兵器のない世界の実現に向けて行動を起こしている国とは見られず、世界から見れば一体何がしたいのかどうか分からないのではないでしょうか。大臣の御認識をお願いします。

林芳正自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(林芳正君) 若干繰り返しになるかもしれませんが、核兵器禁止条約、これは核兵器のない世界への出口と言える重要な条約であると考えております。そして、先ほど御指摘いただきましたように、この現実を変えるためには核兵器国の協力が必要でありますが、同条約に核兵器国が一か国も参加していないということでございます。唯一の戦争被爆国として、我が国は核兵器国を関与させるよう努力していかなければならないと考えております。  そのためにも、核兵器のない世界の実現に向けまして、唯一の同盟国である米国との信頼関係を基礎としつつ、今回のサミットの成果も踏まえて、ヒロシマ・アクション・プランを始め現実的かつ実践的な取組を進めてまいりたいと考えております。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 昨年六月の、核兵器禁止条約の初めての締約国会議がありました。核抑止力に頼らざるを得ないとしながらも、NATO各国がオブザーバーとして参加いたしました。条約の締約国と協力して核軍縮に取り組む姿勢を強調しています。特にオランダは、核兵器禁止条約と核保有国も参加するNPTが補完し合って、現実的な核軍縮が進むよう改善を求めたとされています。  我が国と同様に複雑な立場にありながらも核廃絶に向けてメッセージを発する国がある中で、唯一の戦争被爆国であり総理が被爆地出身である我が国として、なぜオブザーバー参加すらできないのでしょうか。

林芳正自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(林芳正君) 先ほどお答えしたことと繰り返しになる部分もございますが、この核兵器禁止条約は核兵器のない世界への出口と言える重要な条約でございます。そして、核兵器の、協力が現実を変えるためには必要でございますが、この条約に核兵器国が一国も参加していないと申し上げたとおりでございます。  唯一の戦争被爆国として、我が国は核兵器国を関与させるように努力していかなければならないと考えております。そのためにも、核兵器のない世界の実現に向けまして、唯一の同盟国である米国との信頼関係、これを基礎としつつ、今回のサミットの成果も踏まえて、広島アクションプランを始めこれまでの取組の上に立って、国際賢人会議、この英知も得ながら、現実的かつ実践的な取組を進めてまいりたいと考えております。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 この条約、今九十二か国そして地域、六十八か国の地域が批准をしています、署名をしています。九十二か国の地域が署名、六十八か国の地域が批准をしています。  日本被団協から今年三月、署名、批准を求めるこれ署名活動、ずっと続けているんですけれども、百万筆を超えました。これを政府に提出しております。  今年十一月にはニューヨークの国連本部で核兵器禁止条約の第二回締約国会議が開催される予定となっています。これに向けて、政府として条約の署名、批准はもちろん、オブザーバー参加を検討すべき、いま一度お伺いします、今の段階でどういった話合いが進んでいるのでしょうか。

林芳正自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(林芳正君) この同条約へのオブザーバー参加に関する政府の立場、先ほど御答弁させていただいたとおりでございます。  繰り返しになりますけれども、この唯一の戦争被爆国として、やはり核兵器国を関与させるように努力していかなければならないわけでございます。そうした、そのためにも、核兵器のない世界の実現に向けて、唯一の同盟国である米国との信頼関係を基礎としながら、今回のサミットの成果も踏まえて、これまでの取組の上に立って現実的かつ実践的な取組を進めてまいりたいと考えております。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 同じ状況下である他国と歩みを共にすることで核兵器のない世界へ進めるのではないかと思っておりますので、何とぞ御検討のほど、よろしくお願いします。  外務大臣への質問は以上です。委員長、御配慮お願いします。

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 外務大臣は御退席いただいて結構です。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 次に、広島原爆の投下後に降った黒い雨の被害者救済についてです。  国が昨年四月に運用を始めた新たな被爆者認定基準の下で被爆者健康手帳を申請し、却下されるなどした広島県内の二十三人が、先月二十八日、広島県と広島市に却下処分の取消しなどを求める訴訟を起こしました。  先週の本委員会で仁比委員からも質問がありましたが、黒い雨をめぐっては、広島高裁が二〇二一年七月に、国が主張する従来の援護対象区域より広範囲に雨が降った可能性があると指摘し、がんなど十一疾病のいずれかの有無を問わず原告八十四人全員を被爆者と認定いたしました。被害者の救済拡大を命じたわけです。  しかし、国は、新基準でも十一疾病を交付の要件として維持し続けています。県と市は、新基準をめぐる国との事前調整で、疾病の有無にかかわらず雨に遭った事実を基に判断するよう求めていました。しかし、国が疾病要件を撤回しませんでした。  国は、高裁判決を受けたにもかかわらず、なぜ新基準で疾病要件を撤回しなかったのか、被爆者の納得のいく説明を求めます。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 令和三年七月の広島高裁の判決を受けて、同じ七月に総理談話を発表させていただいています。  その中において、今回の判決には、原子爆弾の健康影響に関する過去の裁判例と整合しない点があるなど重大な法律上の問題点があり、政府としては本来であれば受け入れ難いもの、とりわけ、黒い雨や飲食物の摂取による内部被曝の健康影響を、科学的な線量推計によらず、広く認めるべきとした点については、これまでの被爆者援護制度の考え方と相入れないものであり、政府としては容認できない、こうした立場を明らかにした上で、上告を行わないことにしたわけであります。  その中で、八十四名の原告の皆さんに被爆者手帳を速やかに発行するとともに、原告と同じような事情にあった方々については、総理談話を踏まえ、判決の内容を分析した上で救済の基準を策定し、訴訟外においても救済することとしたところでございまして、今具体的な対応をさせていただいております。  その厚労省が定める被爆者認定方針の具体的な点でありますが、原告に共通する事情を基に要件を設定することとし、原告八十四名の方全員が広島への原爆投下後の黒い雨に遭ったこと、十一類型の疾病を抱えていたことが確認されたことから、これを被爆者健康手帳の交付要件としたところでございます。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 裁判の長期化は望ましくありません。国として、改めて二〇二一年の高裁判決に立ち返って、誠意を持って対応すべきと考えますが、今後の方針をお願いします。一方で認定し、一方で認定していない、ここに矛盾が生じます。御説明お願いします。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 同じ説明になってしまうんですけれども、十一類型の疾病の罹患を要件とする話がありました。これは、これまでも原告の方々が黒い雨と遭ったとする地域より爆心地に近い地域として第一種健康診断特例区域が設定されておりますが、この区域内にいた方が、健康診断の結果、十一類型の疾病にかかっている場合に被爆者健康手帳を交付し、基本的にそれ以外の疾病のみにかかっている場合には認定されない、こういう運用もさせていただいたところでございますので、先ほど申し上げましたように、これまでの対応をしながら、今回の判決を受けて、対応できるところに対して、先ほど申し上げた考え方を整理して、そうした被爆者の方々に対する救済等に取り組んでいるところでございます。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 改めて見直しと検討を指摘させていただきます。  次に、県は、広島県ですけれども、先月の十九日、県発注の工事で、広島市東区の京橋川沿いにあった被爆樹木のシダレヤナギ一本を誤って伐採したということが明らかになりました。工事はG7サミットの関連予算で進めていたということです。工事を発注した県の部署が被爆樹木と認識していなかったことが原因とされています。  被爆樹木は原爆の生き証人とも言われ、極めて貴重な原爆遺産です。市に登録されている全百六十本のうち、今回伐採されたシダレヤナギ含む三本について、周知するためのプレートも貼られていませんでした。  管理がずさんだったとの指摘もあります。この伐採についての受け止めをお願いいたします。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 広島県が管理する被爆樹木が誤って同県によって伐採されたということは、我々も報道で承知をしているところでございます。  我が国は、唯一の戦争被爆国として、世代や国境を越えて被爆の実相を継承していく務めがあると考えており、被爆の実相を伝える被爆樹木が誤って伐採されたことは誠に遺憾だと考えております。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 厚労省は、令和元年度以降、被爆建物・樹木の保存事業として毎年度五千万円の予算を計上しております。G7サミットに向けた景観整備の一環として伐採されたことも含めて、今回の誤った伐採に対して国としての責任はないと言えるのか、いま一度お伺いいたします。具体的に、被爆樹木の保存事業、どのようなことを行っているんでしょうか。

佐原康之厚生労働省健康局長

○政府参考人(佐原康之君) お答えいたします。  被爆樹木の保存につきましては、厚生労働省においては、自治体が行う被爆樹木の保存に関する取組に対して原爆死没者慰霊等事業として補助を行っております。具体的な内容としては、樹木医による土壌改良など樹勢回復のための措置への支援を行っているところでございます。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 このヤナギなんですけど、中が空洞のようにも見えていました。樹勢が衰えていたことも伺っています。  原爆投下で七十五年草木も生えないと言われていましたけれども、廃墟と化した広島にキョウチクトウの花が咲きました。キョウチクトウは夏の訪れを告げる花で、市民が選んだ広島市の花でもあります。今回、G7サミットで警備上の支障になると、これも平和公園西側の川沿いに咲いていたキョウチクトウが数百メートルにわたってばっさりと剪定されてしまいました。  警備の支障で剪定するように要請されたのかどうか、お伺いします。

迫田裕治警察庁警備局警備運用部長

○政府参考人(迫田裕治君) お答えします。  広島県警察では、G7広島サミットに当たり、昨年九月、市当局と共同で関係箇所の点検を実施しました。その際、警備の死角を排除する観点から、市当局に植え込みの整備等をお願いしたものと承知をしております。  御指摘のキョウチクトウの植栽につきましては、市当局により剪定が実施されたものと承知しておりますけれども、広島県警察からは、御指摘のキョウチクトウを明示して剪定を要請した事実はないものと聞いております。

三上えり立憲民主・社民

○三上えり君 時間が参りましたので、今回まだ様々なことをお伺いしたかったんですけど、被爆者の平均年齢も八十四歳を超えました。国を挙げて、被爆者の実相、その継承なども一緒になって取り組んでいっていただけたらと思っておりますので、よろしくお願いします。  ありがとうございました。

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午後零時十分休憩      ─────・─────    午後一時開会

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) ただいまから決算委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、令和三年度決算外二件及び予備費関係八件を一括して議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

野田国義立憲民主・社民

○野田国義君 立憲民主の野田国義でございます。どうぞよろしくお願いいたします。  私の方から、最初、ジャニー喜多川氏をめぐる問題についてお伺いをさせていただきたいと思います。  この問題、法律の不備で、平成二十九年の法改正までは強姦罪の被害者は女性に限られていたと、で、暴行又は脅迫を用いなければ強姦にはならない。もう一つは、メディアあるいは芸能界、そしてまた政治もここに触れていなかったということも問題であろうかなと思っているところでございますけれども、そういう中で、立憲民主党としても、お二人の元ジャニーズ事務所の方がおいでいただいてヒアリングをさせていただいたと。そして、先週の週末ですか、近藤真彦さん、それから東山紀之さんの発言があったということでございます。そういう中にあって、お二人、ヒアリングに来ていただいた方も、本当にその勇気を無駄にしないためにもしっかりやっていかなくちゃいけないな、そのように私自身感じているところでございます。  そこで、強い影響力を行使する立場にある大人から、性被害がクローズアップされているわけでございまして、強い影響力を行使する立場にいる大人からわいせつ行為を受けた場合、児童は他者に助けを求めることが難しく、被害が発見されづらい傾向があります。芸能事務所のみならず、スポーツ界や部活動等など、児童を取り巻く環境において、その地位を利用した第三者による性暴力等も児童の心身を深く傷つけるものでありまして、強い影響力を行使する立場にある大人からわいせつ行為を受けた場合の支援や救済についてお伺いしたいと思いますが、いかがでしょうか。

松野博一自由民主党・無所属の会内閣官房長官

○国務大臣(松野博一君) 野田先生にお答えをさせていただきます。  御指摘の個別の事案につきましてはお答えすることは差し控えさせていただきますが、一般論として、性犯罪、性暴力は、個人の尊厳を著しく踏みにじる行為であり、許されないものであります。  政府としては、本年三月に取りまとめた性犯罪・性暴力対策の更なる強化の方針に基づき、関係府省が連携して、若年層を始めとする多様な被害者を念頭に、被害申告や相談をしやすい環境の整備、社会全体への啓発など、性犯罪・性暴力対策の強化に取り組んでいるところであります。  とりわけ、子供に対する性加害はあってはならないものと認識しています。子供政策の司令塔であるこども家庭庁を中心として昨年取りまとめた子供の性被害防止プラン二〇二二に基づき、関係府省が連携して子供の性被害を防止するための取組を総合的に推進してまいりたいと考えております。

野田国義立憲民主・社民

○野田国義君 やっぱり、今官房長官も答えていただきましたように、非常に重要なことでございますので、やっぱり国会としても法改正などをして救済をしていく、あるいは保護をしていくというようなことが必要なときに来ているのではないかと思いますので、どうぞよろしくお願いをしたいと思うところでございます。  それで、ちょっと順番を変えまして、二番目の国交省の人事介入問題についてちょっと後でさせていただき、三番の会計検査院による国土強靱化対策事業の検査結果報告ですか、このことについて質問をさせていただきます。  防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策に関する会計検査院の結果について、会計検査院長が五月十七日、会計検査院は、国会法第百五条の規定に基づく参議院からの検査要請のあった検査結果の報告を行いました。  まず、結果の概要について会計検査院に伺いたいと思います。事業の進捗や支出をいつまでにどこへ公表するように求めたのでしょうか。よろしくお願いいたします。

森田祐司会計検査院長

○会計検査院長(森田祐司君) お答えいたします。  お尋ねありました参議院からの検査要請に基づき検査を行った事項に関する検査の結果の概要でございますが、検査をしましたところ、三か年緊急対策の実施状況及び予算の執行状況については、六十九対策について対策ごとの支出済歳出額等が把握されていないなどしておりました。  また、三か年緊急対策の効果の発現状況につきましては、三十三対策として実施した三百五十九事業の内容が測量業務、設計業務等のみとなっていて、このうち三百三十六事業において、令和四年六月末現在、工事が完了しておらず、災害発生時に三か年緊急対策として実施した事業の効果が発現しない状況となっているなどしておりました。  そして、会計検査院の所見として、内閣官房国土強靱化推進室において、今後、三か年緊急対策のように国が支出する額を明示するなどして進める取組については、各府省等に対策ごとの支出済歳出額等を把握して報告することなどを求めて、これを公表することなどにより予算及びその執行状況をより適切な形で明らかにするよう検討すること。各府省等において三か年緊急対策の実施に当たり、対策予定箇所のうち対策が完了しなかった箇所について適時適切にフォローアップを行っていくこと。国土強靱化推進室においてそのフォローアップの状況を報告させ、これを取りまとめて公表することなどを述べたところです。  また、重ねてお尋ねの事業の進捗や支出をいつまでにどこへ公表するよう求めたかに関しましては、公表の具体的な時期や方法については内閣官房国土強靱化推進室において適切に判断されるべきものと考えております。

野田国義立憲民主・社民

○野田国義君 ありがとうございます。  まあ本当にこれ、ずさんとしか言いようがないと申しますか、恐らく議員の皆さんも、国民もですね、驚かれているんじゃないのかなと思っておりますが、この緊急対策の内容と合わない事業は総額約六百七十二億円ですか、あったということでございますので、本当に驚いているところでございます。  事業を取りまとめる内閣官房国土強靱化推進室は、実施する省庁になぜ支出の報告を求めなかったのか、官房長官に伺います。およそ半数の省庁に至っては支出額さえ把握していなかったと報告をされております。緊急対策のはずですから、それではこの未執行部分の事業によって国民の命と財産はその分危険にさらされたということでしょうか。官房長官の御所見をお伺いしたいと思います。

松野博一自由民主党・無所属の会内閣官房長官

○国務大臣(松野博一君) お答えさせていただきます。  国の決算においては、河川整備事業費、砂防事業費、海岸事業費といった分類で取りまとめを行っており、その中の一部として含まれる三か年緊急対策について支出済額を把握するためには、改めて地方支分部局、補助事業者等に確認する作業が必要になるため、これまで集計を行っていなかったと聞いています。  会計検査院の御指摘を踏まえ、国民に対して十分な説明を行う観点から、今後、各府省庁において地方公共団体等における事務負担等を考慮した適切な方法により支出済額を把握し、内閣官房国土強靱化推進室において、これを取りまとめ、可能な限り公表することとしたいと考えております。  お尋ねの未執行部分につきましては、事業計画の決定のための地元関係者との協議に想定外の時間を要したもの、契約価格が予定を下回ったものなどの結果生じたものがあり、不用になった予算があると承知しています。また、災害による被害状況に鑑み当初計画を再検討する必要が生じたなどのため事業が完了していないものも存在いたします。三か年緊急対策では実施できなかったものについては、その後、継ぎ目なく実施中の五か年加速化対策の中で取り組んでいるところであり、効果が早期に発現できるよう努めてまいりたいと考えております。

野田国義立憲民主・社民

○野田国義君 官房長官、しっかり目を光らせていただいて、グリップも利かせていただきたいなと、このことをしっかりと要望をさせていただきたいと思います。  では、今回の重要な問題は、緊急とか三か年とか国民のための事業ということでやったわけでございまして、その予算も獲得したわけで、ばらまいてそれだけという典型的な旧来のこの国の公共工事の在り方そのものにまた返ったんじゃないのかなと。今、今度は令和七年度までの加速化、五年、五か年の国土強靱化、その真っただ中ということでございますので、今後とも、こういった国民の血税の使われ方について、我々としてはしっかりとただしてまいりたいと思っておるところでございます。古いこういった政治が復活しないようにしていきたいと思っておりますので、よろしくお願いをしたいと思うところでございます。  それから四番目、数字の四の方でございますけれども、公共事業の流れ等についてということでお伺いしたいと思います。  私、この決算委員会、四月三日だったと思いますけれども、三号線バイパスですね、これは、言いましたように、俺の土地を通せと、そういう話から始まったということでございまして、ある意味では無駄な公共事業、あるいは国のお金、あるいは県のお金だから地元負担がないからと、典型的な公共工事のやり方で、これ幾つもそういうのが全国見渡せばあるかと思いますが、その典型ではないのかなと、そのように私は危惧をしているところでございます。  それで、この三号線バイパスでございますが、二〇一八年の九月ですか、八女市と広川町が共同で国に要望を提出したということでございます。  このことについてちょっと質問を幾つかしたいと思いますが、御答弁としては、この間しましたときの御答弁としましては、答弁者斉藤国務大臣は、この道路計画の検討は地域の実情などを総合的に勘案して進めるものであることから、検討期間を一概に比較できませんが、例えば過去十年間で、計画段階評価に着手し、四年以内で新規事業化を行った事例は全国で三十八か所ございますとの旨の発言がございました。  よって、私の事務所で翌日の四日、国土交通省に対して三十八事業を照会したところ、四月六日に国土交通省道路局企画課総務係より、過去十年間で計画段階評価に着手し四年以内に新規事業化に至った事業と称するPDFのファイルが、メールが届いたところでございます。さらに、これに対して四月七日に、うちの野田国義事務所より国土交通省道路局企画課総務係に対しメールにて、地元の道路関係期成会の要望から新規事業採択までの期間が四年以内の事業はあるのかということをお聞きしたところでございます。  まだその回答がないということでございますので、その答えを述べていただきたいと思いますし、現在の進捗状況はどのようになっているのか、今後の見通しも含めて、斉藤大臣、お願いしたいと思います。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 野田委員にお答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、野田議員事務所より四月七日に、地元の道路関係期成会の要望から新規事業採択までの期間が四年以内の事業はどれくらいあるのかとの御質問をメールにていただきました。  その後、期成会がないものも含めまして、地元からの国土交通本省への要望の有無について全国の地方整備局などに確認をしておりましたために、これまで時間を要していたものでございます。  道路計画の検討は地域の実情などを総合的に勘案して進めるものであることから、要望時期や検討期間を一概に比較できませんが、その確認の結果、例えば過去十年間で計画段階評価に着手した事業のうち、地元が国土交通本省へ要望し、その後四年以内で新規事業化に至った事業は五事業ございます。

野田国義立憲民主・社民

○野田国義君 そうですよね。そのスタート、まあ期成会等が要望したときからということになれば五事業。  それも、これはこの間も申し上げましたけれども、いわゆる県議会が都市計画審議会のところで一年半ほど止めているんですよ。だから、四年強と言っておりますけれども、本当に二年半ぐらいでできたんですね。本当にこれ早過ぎますよね、自民党の県議団が止めたわけでありますけれども。  だから、やっぱりそういういろいろな問題が、またどんな政治の力が加わったのか、私は非常に政治的な道路じゃないかと思っておるところでございまして、これ、本当にこのまま行ったらまた禍根を残すと申しますか、負のレガシーになっていくと私は思っておりますので、しっかり考えて、斉藤大臣、お願いをしたいと思っています。本当、地元で困っていらっしゃる方いらっしゃるんですよ、公明党支持者にも、本当に。隣を通るんですよ。そうしたら、何ですか、騒音、そして排気ガス、で、風の流れも悪くなるでしょう。そういった事業を、本当に集落を分断するような道路を真ん中に通していいのかということでございます。  そこで、今度、ちょっと費用対効果のことについてお伺いしたいと思いますので、よろしくお願いします。  現在、国が行う公共事業の事業化の流れの中で、例えば道路事業において、新規事業採択時評価と称される施策手法、BバイCや、計画段階評価の適切な運営について、必ずしも効果的で住民の意見を反映していないと考えておりますが、改善、検討の余地はないのか。加えて、国土交通省内では、事業評価に係る指針等の改定に伴いつつ事業評価の実施要綱も改定を重ねられているようですが、果たして公共事業に必要な効率的な執行及び透明性の確保を図られているのか、大いに疑問でございます。  特に、さきに述べましたBバイCなどの手法は国民的にも広く知られているところでございますが、この指標評価は事前に知ることと、意味があるわけでございまして、実際のところは事業化開始のまさしく直前に行われるものであって、事実上は工事開始のゴーを出し、形骸化したものになっているのではないかと私、今回の事業をですね、思っているところでございます。  例えば、一般国道広川八女バイパスについて言えば、令和五年二月二十八日に新規事業採択時評価手続の着手の公表がなされました。この一か月後、三月三十一日に、令和五年度の箇所表、いわゆる箇所付けが発表となり、五千万円の調査設計予算が計上されています。さらに、一か月後の四月二十六日には、九州地方整備局が福岡県に対し、直轄事業の事業計画についての一覧の中で通知を行い、地方負担分を明示しております。  このように、新規事業採択時評価に着手するということは、予算も伴い、動きます。BバイCなど新規事業採択時に行われる根拠は何でしょうか、なぜこのタイミングなのでしょうか、効果的なものとなっているのでしょうか、お伺いをいたします。  現在の公共事業の評価手法について斉藤大臣にお伺いしたいと思いますが、議員の皆さんは資料をお配りしておりますので是非とも見ていただきたいと思いますが、恐らく、多くの議員の皆さんも、ずっとこれ前にあると思っていらっしゃったと思うんです。私も、ベテラン議員のところにこの話を持っていきましたら、やっぱり勘違いされていたんですね。私もそう思っておりました。しかし、もう基本的に、このいわゆる都市計画が県で決めて、そして事業評価ということになりますと、本当にもう決まった時点でそのBバイCをやると、費用対効果をやるということになるわけです。  ここにも書かれておりますように、三年あるいは五年で再評価制度はあるものの、私は、ここでやる、もっと先にやるべきではないかと思いますが、大臣、いかがでしょうか。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 野田委員の御質問は、事業評価を新規事業採択時に行うのはなぜかと、直前に行うのはなぜかという、その根拠を示せという御質問かと存じます。  根拠は、行政機関が行う政策の評価に関する法律でございます。道路事業においては、公共事業の効率性及び実施過程の透明性の一層の向上を図るため、先ほど申し上げましたこの評価に関する法律における事前評価として、ルートや構造、そして事業費などが固まった、その事業化前の段階において新規事業採択時評価を実施しております。  新規事業採択時評価においては、費用便益分析、いわゆるBバイC分析に加えまして、貨幣換算が困難な多様な事業の効果、事業の実施環境など、様々な観点から総合的に事業採択の可否を判断しております。この評価の手続におきましては、学識経験者などの第三者から構成される委員会の意見を伺うとともに、この評価の結果や評価手法などについても公表するなど、適切に周知を行っているところでございます。  国土交通省といたしましては、新規採択時評価を適切に実施することによりまして、引き続き公共事業の効率性及び実施過程の透明性の一層の向上に努めてまいりたいと思っております。

野田国義立憲民主・社民

○野田国義君 法律で今はそうなっているからということのようでございますが、これ、誰が考えても、やはり事前にやっておかないと、本当にその費用対効果がどうなのかということも分かりませんし、もう決めたところで、このBバイC、費用対効果を調査するということになったら、いつも言われておりますように、止まらない公共工事、そのままどんどんどんどん進んでいく可能性があるということでございますので、非常にこれは変えるべきだと私は思いますので、是非とも御検討をお願いをしたいと思っているところでございます。  それで、計画段階評価の着手も含め、国民の血税の効果的な使い方を私も願っております。この決算委員会でも何度も出てきておりますが、防衛費の増額の問題、あるいは少子化対策の問題、それからいろいろ、何といいますか、メンテナとかやっていかなくちゃいけないということでございますので、もうどれだけお金があっても足らないということでございますので、無駄な事業はやらないということ、是非とも斉藤大臣、ここで一肌脱いでいただいて、頑張っていただきたいと、もう心からエールを送りたいと思っております。どうぞ戦ってください。やっぱり正しい者が勝つんです。正義が勝つような形にしないと私はいけないと思っております。  そこで、委員長、国会法第百五条に基づく会計検査院への検査要請をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議いたします。

野田国義立憲民主・社民

○野田国義君 ありがとうございます。  それでは、ちょっと二番の方に戻りたいと思います、また国土交通省関連でございますけれども。  例のOBの人事介入の話でございますが、私も、四月三日ですか、質問した後に、四月二十八日、検査結果報告書によれば現役の関与は明らかで、大臣自身も、五月十二日、衆議院国土交通委員会において、一般には公表されていない省内の人事通報が現役職員から省外のメールアドレス百七十三件に送られていたと認めて、明らかにされたところでございます。  その後、また御承知のとおり、航空局長が本田社長と、これが表に出る二日前ですか、会食を何としたと、していたということが判明いたしました。このことについて、やはりこれ虚偽と申しますか、そういう答弁と言わざるを得ないのじゃないかと私は思いますが、いかがでしょうか。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) まず、メール送付の件でございますけれども、先ほど野田委員、現役の関与は明らかでと、このようにおっしゃったわけですが、今回の異動情報の送付は、あっせん規制違反の要件である営利企業等の地位に就かせることを目的とした情報提供ではないため、再就職等規制違反には当たらないと認識しております。  しかしながら、一方、現役職員の異動情報が、内示後ではあるものの、公表前に外部の者に共有されていたことは大変遺憾であり、国民の目から見ても疑惑を招きかねず、国土交通大臣として大変重く受け止めております。直ちに事務方に対しまして厳しく注意するとともに、二度とこのようなことを起こさないよう、外部への送付を禁止するなど異動情報の管理について是正を指示いたしました。  それから、二点目の件でございますけれども、五月十八日に新たに航空行政の責任者である航空局長と本田氏が報道の二日前となる三月二十八日に直接会っていたことについて報告を受けたところでございます。  この面会につきましては、これまで確認されていなかったことを重く受け止め、事実関係の再確認を行う必要があると考えております。その再確認に当たっては、第三者性や厳格性を確保すべきと判断し、念のため、極めて異例のことではありますが、再就職等監視委員会事務局に対して情報提供を行い、適切に対応いただくことをお願いしているところでございます。

野田国義立憲民主・社民

○野田国義君 それで、ちょっと時間もないようでございますけれども、河野大臣、閣議後の記者会見ですか、で適切に対応することを期待していると、再就職等監視委員会にそういうことを言ったということで、おっしゃったということでございますけれども、このことについて、河野大臣、それから再就職等監視委員会においては適切に対応していると報じられておりますが、そのことについて監視委員会にお伺いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

河野太郎自由民主党・無所属の会デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(消費者及び食品安全・デジタル改革)

○国務大臣(河野太郎君) 再就職等監視委員会、極めて独立性の高い組織でございますので、適切に対応していることを、対応することを期待をする、その旨伝達を申し上げ、適切に対応している、そういう回答があったところでございます。

吉田徳幸内閣府再就職等監視委員会事務局長

○政府参考人(吉田徳幸君) 当委員会の対応内容について御質問いただきました。  個々の事案に関する事項についてお答えいたしますことは今後の当委員会の調査活動に支障を来しかねないことから、具体的な対応内容等について申し上げることは差し控えさせていただければと思いますが、当委員会の責務に従い、適切に対応してまいりたいと考えております。

野田国義立憲民主・社民

○野田国義君 しっかり厳正に調査、対応していただきたいと思います。  それで、もう時間ございませんけれども、この問題はやはり全省庁で調査をする必要があると思いますけれども、河野大臣、どのようにお考えでしょうか。

河野太郎自由民主党・無所属の会デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(消費者及び食品安全・デジタル改革)

○国務大臣(河野太郎君) 極めて異例のことでございますが、こうした事態がございましたので、それぞれの府省において再就職のあっせんがなかったかどうか確認をするようにということを内閣人事局に指示をしたところでございます。

野田国義立憲民主・社民

○野田国義君 時間も参りましたので、終わりたいと思います。ありがとうございました。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 公明党の三浦信祐です。  がん検診を受けやすい社会へ、効果的な予算、制度構築について質問させていただきます。  公明党が強力に推進した二〇〇六年がん対策基本法の成立以降、がん対策推進基本計画が策定され、以来、基本計画に基づいて施策が推進されてまいりました。そして、本年の三月、第四期がん対策基本計画が閣議決定されております。  これまで予算、制度、保険等を活用してがん対策の推進を進めてまいりましたが、今回の第四期計画の意義について厚労省に伺います。

佐原康之厚生労働省健康局長

○政府参考人(佐原康之君) お答えいたします。  厚生労働省におきましては、これまで平成三十年に作成された第三期がん対策推進基本計画に基づきがん対策に取り組んでまいりました。今後更なるがん対策を推進するためには、がんの早期発見、治療のためのがん検診の充実、患者のニーズに応じた質の高いがん医療を受けられる医療提供体制の整備と連携強化、治療法等のがん研究の推進、デジタル化を活用した保健医療サービスの提供などに取り組んでいく必要があると考えております。  本年三月二十八日に閣議決定されました第四期がん対策推進基本計画におきましては、がん検診受診率の目標を第三期計画の五〇%から六〇%に引き上げることとしたほか、これらの項目や関連する施策の更なる推進を盛り込んでおり、引き続き地方公共団体とも連携しつつ、がん対策の更なる推進にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 早期に発見されたがんの多くが治療可能となった現代において、がん検診は国民の健康を守るために極めて重要な手段の一つであります。しかし、我が国におけるがん検診受診率はおおむね五〇%以下にとどまっております。第四期がん対策基本計画において、今答弁もありましたけれども、がん検診受診率六〇%を目指すとしております。  実現には、検診実施体制の確保、充実とともに、より検診を受けやすくするための仕組みづくりが必要です。中小企業に勤務する方々、自営業、フリーランス、主婦、また夫と書く主夫など、多様なライフスタイルに応じた全ての国民の皆様がひとしくがん検診を受けやすい社会をつくるためには、社会の仕組み、習慣、常識自体を根本から変えていく必要があると私は考えております。  がん検診の義務化を含め法的位置付け等、検討すべきだと私は思います。加藤大臣、是非取り組んでいただけませんでしょうか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 委員御指摘のがん検診の受診率向上に向けては、就労されていない方、非正規で働いている方、フリーランスの方等、就労や雇用の状況にかかわらず誰もががん検診を受診しやすい環境を整備することが大変重要であります。  例えば、これまでもがん検診のあり方に関する検討会等々において、女性については、検査に伴う痛みや精神的な不安、羞恥心等の課題があること、非正規雇用労働者については、がん検診を受診するための時間の確保が難しいことなどの御指摘をいただいております。  こうした課題を踏まえて、本年度から、厚生労働科学研究の一環において、市区町村における先進的な取組を含め実態把握を行った上で、がん検診の対象者の特性に応じた効果的な方策を検討していきたいと考えております。  また、本年三月に閣議決定されました第四期がん対策推進基本計画においても、誰もが受診しやすいがん検診の体制を構築するため、女性、障害者、非正規雇用労働者等が受診しやすい環境の整備など、がん検診を受診する上での課題を明確にし、利便の向上に努めるとともに、市区町村においては、現在、健康増進法に基づいて実施をするということになっておりますが、一方で企業は任意で行っているわけであります。したがって、市町村と職域におけるがん検診を一体的に進めることができるよう、職域におけるがん検診の実施状況の継続的な把握や適切な実施に向けた課題の整理を行い、職域におけるがん検診の法的な位置付けも含め、がん検診全体の制度設計についても検討したいと考えております。  こうした措置を検討し、また実施していくことによって、がん検診の受診率を向上させるようしっかりと取り組ませていただきたいと思います。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 とても大事な答弁をいただきました。  実は、住民基本台帳に基づいたデータしか、検診率というのは把握ができておりません。なので、きちっと、個人でやられているもの、そして企業でやっているものも把握をすると同時に、やはり法制化ということも、また、制度を整えるということ、とても重要ですので、これ強力に進めていただきたいことを重ねてお願いします。  現在、がん検診は、健康増進法に基づく市町村事業として行われております。がん検診受診率を劇的に向上させるためには、実施主体である市町村にもっとやる気になっていただかなければなりません。  がん検診は交付税措置されているとの認識ですが、市町村のがん検診への取組の強化、受診率向上のために政策遂行した際、財政負担の上昇が当然生じてまいります。国として、今後、がん検診の受診率が上がった場合、上がっていった場合、それに応じた財政措置がなされるのでしょうか。私は当然されるとの認識でありますけれども、松本総務大臣、明確にお答えいただきたいと思います。

松本剛明自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(松本剛明君) 委員御指摘のとおり、がん検診の実施は、健康増進法に基づき市町村の努力義務とされているところでございまして、がん検診の意義も既に御議論があったとおりかと思います。受診率の向上が大変重要であると私どもも認識をしているところでございます。  その経費につきましては、平成十年度に一般財源化され、普通交付税の基準財政需要額に算入しておりまして、受診者数等の実態を踏まえた所要額を地方交付税措置しているところでございます。  今後とも、がん対策を所管する厚生労働省と連携しまして、地方公共団体の財政運営に支障が生じないよう適切に対応いたしたいと考えております。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 適切に対応していただける、まさに現場で命を守る基礎自治体の皆さんがこれからしっかりと取り組んでいけるということも明確になったと思います。  総務大臣についての質問は以上ですので、御配慮いただきます。

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 総務大臣は御退室いただいて結構です。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 がん検診の意義付けを幅広く捉え直す必要性について質問いたします。  厚生労働省は、がん検診について、科学的根拠に基づくものを告示し、実施主体である市町村等に対し、これらを実施することを推奨していると承知をしております。その一方で、科学的根拠に基づかない検診として、前立腺がんに対するPSAや肝がんに対する超音波等を挙げて、その適正な実施を促すとしております。  厚生労働省に伺います。ここでいう科学的根拠とはどのようなものでしょうか。

佐原康之厚生労働省健康局長

○政府参考人(佐原康之君) お答えいたします。  市町村が健康増進法に基づいて実施しておりますがん検診は、一定の集団を対象として、がんに罹患している疑いのある方やがんに罹患している方を早期に発見し、必要かつ適切な診療につなげることによってがんの受診率の減少を目指すものであり、がん検診のうち、その科学的根拠が明らかなものを指針において示しております。  委員御指摘の科学的根拠に基づくがん検診とは、検診を行うことで得られるがんの早期発見、早期治療による死亡率の減少等の利益が、検診に伴う偽陽性や過剰診断等の不利益を上回ることが信頼性の高い研究により証明されている検診方法とされておりまして、新たな検診方法を導入する、指針へ導入する際には、がん検診のあり方に関する検討会で議論することとなっております。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 明確な根拠があるということが分かりました。  その上で、集団としてのがんの死亡率の低下は、普遍的かつ究極的ながん検診の意義であり、重要であることは論をまちません。一方で、新しいがん検診の手法が開発された後、それらがもたらす死亡率低下の効果を実社会において確認するためには、大規模なコホート研究を長期間にわたり実施することが必要となり、結果として、国民の皆様が新しいがん検診の手法へのアクセスが大幅に遅れてしまうという問題、実態があります。  検診と同様に、公費が投入されている医療においては、必ずしも死亡率の低下が確認された治療法でなくても、患者の生活の質、QOLの向上等の効果が客観的に示されたものについては保険適用が既にされております。がん検診においても、例えば一定の蓋然性を持って死亡率の低減が見込め、代替指標でのエビデンスが認められるもの、また、死亡率の低下はなくとも、QOLの改善や、より早期の社会復帰に伴う労働生産性の向上等の医学的、経済学的な利益が示されたものについては、科学的根拠がないと一くくりにして一様に排除すべきものではないと私は考えます。  佐原局長、是非大胆に検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

佐原康之厚生労働省健康局長

○政府参考人(佐原康之君) お答えいたします。  まず、先ほどのちょっと答弁で、がん検診はがんの受診率の減少を目指すと答えてしまいまして、がんの死亡率の減少を目指すものということで訂正をさせていただきます。  また、今御指摘いただきました件につきましてですが、市町村が実施するがん検診における主要評価項目であるこの死亡率の減少効果につきましては、検証に長い期間を要することが課題となっております。そのため、これまでも、例えば子宮頸がん検診につきましては、死亡率減少効果の代わりに子宮頸部の浸潤がんの罹患率減少効果を代替指標とするなど、エビデンスが確立されている場合は死亡率減少効果以外の指標も活用されているところでございます。  また、平成三十一年に公表されましたがん研究十か年戦略の中間評価でも、死亡率減少効果の代替となる適切な指標の開発を推進すべきであるとされております。これを踏まえまして、厚生労働省では、厚生労働科学研究等におきまして、各種のがんについて死亡率減少効果の代替指標の検討を行っているほか、本年三月に閣議決定されました第四期がん対策推進基本計画では、新しい検診を対策型検診に導入する際のプロセスの明確化等について検討することとしております。  引き続き、研究成果や専門家の御意見を踏まえまして、科学的根拠に基づくがん検診の迅速な導入に努力してまいりたいと考えております。

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 三浦信祐君、済みません、先ほど私、総務大臣退室と申し上げましたが、原自治財政局長も退室してよろしいでしょうかね、総務省の。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 結構でございます。

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) じゃ、退室してください。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 死亡率が減少するというのは分かりやすいんですけれども、やはり長く生きることの中で質を担保するということはもっと重要だと思います。是非大胆にやっていただきたいということを重ねて申し上げたいと思いますし、また、この代替指標、ここについては、海外では検診によってステージ3、4の進行がんの発見を減少させることがこの指標になるのではないかという議論もされております。そして、実際に試験も行われております。これ、日本が取り残されてはいけませんので、こういう知見もきちっと入れていただけるように重ねてお願いしたいと思います。  資料一、二を御覧、御参照いただきたいと思います。加藤大臣に質問いたします。  国民の二人に一人ががんになる現代において、自分だけではなく家族、友人、知人も含めれば、完全にがんと無縁の人はおらず、がん検診の幅を広げることは社会全体の利益になると思います。新たながん検診の手法の意義を個別に評価し、国民に示した上で、早期アクセスへの道を確保することに取り組んでいただきたいと思います。  日本のがんによる死亡のうち約五〇%が、国が推奨するがん検診の対象である五種類、すなわち、肺がん、大腸がん、胃がん、乳がん、子宮がんによるものです。一方で、がんによる死亡の残り約五〇%は、これら五種類のがん以外によるものであり、これらについては国の指針に基づくがん検診は行われておりません。問題解消には、検診数の向上に加え、幅広くがん検査ができる体制が重要であります。  ここに、適用可能な技術としてリキッドバイオプシーがあります。リキッドバイオプシーは、血液等からがん細胞やがん由来の物質を見付けることで幅広い種類のがんを発見する技術であり、痛みやその他身体への負担が最小限で気軽に検査ができるという特徴もあります。ふだんから血液検査をやっておりますので、それと何ら変わらないという内容でもあります。  リキッドバイオプシーを活用することで、がん検診を受けやすい社会が一歩実現に近づくと私は考えます。厚労大臣、是非導入を検討していただけませんでしょうか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 検診を受けていただくように、先ほど申し上げましたけど、様々な措置を考えていく中においては、その検診の手段といったものもいろいろ検討していく必要はあるとは思います。  その上で、御指摘がありましたリキッドバイオプシーでありますが、血液等の体液サンプルに含まれているがん細胞やがん細胞由来のDNA等を使って診断する技術であります。簡単で身体への負担が少なく、例えば症状が分かりにくいがんの早期発見への活用が期待されており、このリキッドバイオプシーの手法は、がん検診に用いる検査としては確立されておりませんが、がんの治療法の選択や治療効果の予測に活用するための検査としてはもう既に保険適用になっているところでございます。文科大臣、厚労大臣、経産大臣の三大臣合意の下で策定したがん研究十か年戦略に沿って、がん検診への導入を目指したリキッドバイオプシーも含む診断技術の開発に関する研究などを支援をしているところであります。  このリキッドバイオプシーの有効性については、実は諸外国においても、これ検査ですから健常者に対して実施をするということで、諸外国でもまだ研究段階というふうに認識をしております。  新たな検診項目をがん検診に導入するに当たっては、対象者が今申し上げたように健康で無症状である方、必ず、偽陽性、そして、そこから出てくる過剰診断あるいは過剰診療等の不利益が伴うことから、集団における死亡率減少効果等の利益が検診による不利益を上回ることの検証を行う必要があり、リキッドバイオプシーについてもこうした検証を進めていく必要があると考えております。  引き続き、研究支援を支援するとともに、今後、がん検診として位置付けることが可能かどうか、死亡率減少効果などの科学的根拠の収集に努めていきたいと考えています。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 課題も列記していただいて、明確に今後の方向性も出していただいたと思います。  その上で、リキッドバイオプシーには発展性があります。がんがあるかないか分からない個人から血液を採って、腫瘍由来のDNA、すなわちctDNAの、がんの、臓器特異的と臓器横断的の二種類がありますけれども、そういう中にあって、臓器横断的なマルチ・キャンサー・アーリー・ディテクション、MCED、その検査ができる技術が開発をされて、今研究が進み、現状は海外が先行しているのが実態です。低侵襲、簡易、簡便、安価にがん検診ができる十分な可能性を有しているリキッドバイオプシーを社会実装することで活用頻度が上がれば、データの蓄積も当然図られてまいります。  世界はリキッドバイオプシーの可能性に注目して、活用前夜の様相を呈しております。がん検診への活用を視野に、イギリス、英国NHSでは十四万人規模の国家プロジェクトを走らせており、来年にはそのデータがはっきりと分かるという報道も報じられてもおります。米国でも数万人規模の大規模治験を猛スピードで実施をしております。  日本は、既に、先ほどもありましたけれども、進行がんや手術を受けた患者さんに対するリキッドバイオプシーについて世界でトップレベルの研究が進んでいます。具体的には、治療の分野でスクラム・ジャパン、またサーキュラージャパンとして、肺や大腸がんの手術後にリキッドバイオプシーを活用して検診し、リスク判定することで、リスクに合わせて治療手法に反映する取組によって抗がん剤の使用等が削減できる可能性が既に報告をされて、世界最先端の研究となっています。  なかなか最近、日本が最先端だと言われることがない中、世界からは日本はリキッドバイオプシーが非常に進歩している国との認識があります。それゆえに、早期発見のリキッドバイオプシーも早急に導入することで日本の科学的地位の更なる向上にもつながってまいります。我が国もリキッドバイオプシーの研究を強化し、得られる知見、データを管理、分析することで、がん検診への活用の在り方を明らかにしていくべきだと私は考えます。  高市大臣にお願いしたいと思います。  内閣府の予算である調整費は、これまでも物買いに充ててきたということを承知しております。しかし、今回、こういうことを契機にして、国民の皆様の命を守るという視点で調整費を活用して、早期にリキッドバイオプシーによるがん早期発見の大規模な試験、治験を実施すべきだと考えます。是非これらにも充当できるように決断をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

高市早苗自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(知的財産戦略・科学技術政策・宇宙政策・経済安全保障)

○国務大臣(高市早苗君) 現在の日本での臨床現場におけるリキッドバイオプシーの活用については、先ほど厚生労働大臣から答弁があったとおりでございます。  委員からもお話がございましたが、健常者とされている方を対象にリキッドバイオプシーを用いて進行がんの検出を行うことを目指すため、英国では十四万人規模、また米国でも二万人規模の臨床試験が行われているということでございます。  現在、我が国におきましては、リキッドバイオプシーを用いて、膵がんなど現在では早期がんの発見が困難なものの診断を目指す研究が行われておりまして、AMEDによる支援を行っています。まずは、当該研究の結果をしっかりと分析して、それに基づいて必要な対応を検討してまいります。  なお、御指摘の調整費でございますけれども、これは、各年度において、年度途中で研究開発が加速することなどの理由で速やかに研究開発費を配分する必要があると認める研究課題について、健康・医療戦略推進本部の決定によって配分するものでございますので、必要性に応じて適切に執行してまいります。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 この適切な執行を、是非そういう研究が出てきたときには迅速に対応していただけるようお願いをしたいと思います。  資料三を御覧いただきたいと思います。  発見が困難で国民的不安が高い膵がん、多くの予算を投じてまいりましたけれども、決定打が出せない厳しい現状であります。しかし、蓄積されているゲノムデータとリキッドバイオプシーを組み合わせることで、膵がんの早期発見につながる可能性が期待できます。国内で良い研究結果が出そうだと聞こえてきておりますけれども、現状はいかがでしょうか。国民の不安解消のために、検診による膵がん判定技術を伸ばすために精力的に取り組んでいただきたいと思いますが、局長、いかがでしょうか。

佐原康之厚生労働省健康局長

○政府参考人(佐原康之君) お答えいたします。  膵がんについて御質問いただきました。膵がんは、我が国における部位別がん死亡数の第四位でありまして、他のがん種と比較して予後が悪く、その要因の一つとして早期発見が困難であることが挙げられております。  平成三十一年に公表されましたがん研究十か年戦略の中間評価では、膵がんなどの難治性のがんでの早期発見による治療成績の向上や検査の負担軽減による検診受診率の上昇の可能性について記載されておりまして、リキッドバイオプシーに関する研究も支援してきたところでございます。  現在行われていますがん研究十か年戦略の見直しに向けた議論も踏まえまして、科学的根拠が蓄積された際には、対策型検診導入に向けた検討も視野に入れて、引き続き膵がんの早期発見に関する研究についてしっかりと支援してまいりたいと考えております。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 今、対策型検診導入も視野に入れてという大変重要な答弁であり、これを本当に加速をするということが、国民の皆さん、気付いたら、今までは無理だったものが当たり前に治ると、そういう時代を切り開くことだと思いますので、是非、しっかりと応援したいと思いますから、頑張っていただきたいと思います。  がん対策における早期発見、早期治療を徹底的に推進することを財務省は財政上どのように考えているのでしょうか。私は、これはワイズスペンディングだと考えますが、いかがでしょうか。それに資する手法を積極的に導入するために必要な知見を得ることはとても重要であります。財政の観点から、その費用対効果を最大化するためにも、がんの早期発見への治験を実施するための投資を効果的な予算活用と考えますが、いかがでしょうか。一〇〇%がん検診を受けられるまでに整えた方が、大胆な発言かもしれませんけど、私は良いというふうに思います。  胃がん抑制にピロリ菌について取り組んで、保険適用も実現してきた、ミスターピロリ菌とも呼ばれている秋野財務副大臣に、その御経験も含めて御答弁いただきたいと思います。

秋野公造公明党財務副大臣

○副大臣(秋野公造君) がん対策におきましては、早期発見のための効果的、効率的な手法の確立、そして検診の受診率の向上を通じて早期発見、早期治療につなげること、これは大変重要なことと考えてございます。一般論でありますけれども、こうした取組で、三浦委員おっしゃっていただきました医療費の抑制という財政上の効果だけでなく、個人のQOLを向上させるなどの多義的な効果も期待をできると考えているところであります。  このため、これまでも、がん検診の受診率を向上させるための効果的な施策への予算措置を始めとしまして、科学的なエビデンスに基づき、胃がん予防のためのピロリ菌の検査、除菌について保険適用をする、こういった取組を行ってきたところであります。  がん対策の成果を上げていくためにも、エビデンスに基づいた費用対効果を検証して必要な政策を検討していくということが重要でありまして、財務省としても、引き続き関係省庁とよく議論してまいりたいと思います。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 秋野副大臣、是非これは、賢くお金を使うということと、あとは結果を出していくという部分において必ず効果が出ると思います。財務大臣には、もう是非そのことも踏まえて、今後の骨太の方針の際にも、我々もしっかりとがん対策、そして検診ができるような社会をつくるために、そしてこれが財政的に効果があるんだということも訴えてまいりたいと思いますので、是非御理解をいただきたいというふうに思います。  その上で、一〇〇%検診すると不要な処置が、不要となると、治療しなくてもいいケースも治療として認められてしまうということも当然、現場のお医者さんも含めた医療機関から声が上がってくるというのは当然分かるということでありますし、加藤大臣からも先ほどありました。  しかし、検診を重ねてがんを早期に発見して、早期に精密検査、治療につなげて重症化リスクを回避することができれば、当然リスクに応じた検診を推進するということにもつながっていきますし、国民の皆様の安心、そして医療費の抑制につながると考えます。是非、財政の観点から見てもこの取組というのはマッチしていると思いますので、重ねて、秋野副大臣もこのことについてもよく御理解があると思いますので、推進をしていただきたいと強くお願いしたいと思います。  その上で、ワイズスペンディングだという視点も御答弁をいただきました。であるならば、リキッドバイオプシーを活用してがん研究の推進が期待をされて、日本の技術進展と産業参画が企図されます。リキッドバイオプシーの液体自体は海外の方が進んでいます。しかし、大規模な治験をこれからやって蓄積していったときに、国民の皆さんのがんに対する理解が進めば、多くの方が検診を受けるということになってまいります。まさにラストフロンティアの部分でもあります。  経済産業省として、リキッドバイオプシーに関する分析装置、創薬、関連資材活用と、先手を打って産業化支援に取り組んでいただきたいと思います。経産省としても、ワイズスペンディングの視点も踏まえて、西村大臣、是非取り組んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

西村康稔自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(西村康稔君) 御指摘のリキッドバイオプシーですけれども、もう御議論あるとおり、がんの患者さんに対して、検診においては疾患の早期発見に、また、治療においては患者さんの体質に応じて抗がん剤等の有効性の有無を選別することに効果的であるというふうに認識をしております。  経産省におきましては、二〇一四年度から、AMEDを通じて、血液を使ったこのリキッドバイオプシーの開発を支援をしてまいりました。本事業では、血液から十三種類のがんを早期発見するための因子を特定をし、それぞれを検出することができる試薬や装置の開発を支援をしてきました。現在、複数の企業がこの研究成果を利用して、がん検査のキットなどの製品化に取り組んでいるところであります。  さらに、二〇一九年度からは、リキッドバイオプシーの技術を活用して、患者さんの体質に応じてどの抗がん剤が効果を発揮するかなどを判別するためのマーカー探索などについて研究開発を支援を行ってきております。  こうした技術の実装を通じて、個別化治療を進めていくこと、また医療費の削減、診断薬、診断機器の産業化を実現していくために、引き続き、厚労省を始め関係省庁と連携して取り組んでいきたいというふうに考えております。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 いろんなものが研究されることは大事ですけれども、国民の皆さんにとってみれば、どれを選んだらいいか分からないということが大事になってきますので、是非厚労省としっかりと、どれが承認されているものということを明示できるように、更に御支援をいただきたいと思います。  資料四を御参照いただきたいと思います。  現状、がん関連医療費は爆発的に増加、右肩上がりであります。早期発見、早期治療によるコスト抑制が必須であります。リキッドバイオプシーを活用することで、がんの早期発見により医療費の削減効果、投資効果、がん治療をしながら働くことができるなど、少子高齢化が進む日本の経済再生の一助になると考えます。是非、経済再生の視点からもがん検診の促進を図るべきだと思いますが、後藤大臣、御見解を伺います。

後藤茂之自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(後藤茂之君) がん検診によるがんの早期発見、早期治療の促進によりまして国民の予防健康づくりを推進することは、健康寿命の延伸等を通じまして社会全体の活力の維持に寄与するものと考えております。  このため、がん検診、がん対策の推進を含めた予防健康づくりの推進については、これまで、経済財政諮問会議の下に設けられました経済・財政一体改革推進委員会において議論をし、改革工程表に反映してまいりました。今後とも、厚生労働省とよく連携をいたしまして、工程表に基づく取組が更に進むようにしっかりと議論を進めてまいります。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 そういう視点から見ますと、日本におけるがん検診の根本的な改革が欠かすことはできないと私は思います。死亡率減少中心の戦略からQOL向上を視野に入れる戦略に変えるきっかけとして、リキッドバイオプシーの役割は重要だと私は考えております。健康・医療戦略として議論し、検診の在り方を転換することに是非取り組んでいただきたいと思います。  今年行われるがん研究十か年戦略見直しにおいて、文科、経産、厚労の三大臣の合意策定から、今回初めて、健康・医療戦略担当大臣、すなわち高市大臣が加わることになる予定だと伺っております。研究が大胆に進み、検診の根本的改革になるような新戦略となるよう、そして財務省からもワイズスペンディングだという視点もありますので、高市大臣、是非これを取り組んでいただけるようお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。

高市早苗自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(知的財産戦略・科学技術政策・宇宙政策・経済安全保障)

○国務大臣(高市早苗君) リキッドバイオプシーのような侵襲性の低いがん検診の方法が実用化されましたら、がん検診受診率の向上にも貢献しますし、早期発見、早期治療によって今のがん対策を大きく変える可能性があると思います。そのためには、やはりこのがんに関する研究開発をより一層進めて、エビデンスの蓄積を行うことが必要でございます。  現在、がん研究十か年戦略の見直しに向けまして、厚生労働省、内閣府、文部科学省、経済産業省、四府省の協働の下、今後のがん研究のあり方に関する有識者会議を今年四月から開始しまして、過去十年間の研究の成果、がん研究の現状と課題、今後十年間で取り組むべき研究の方向性などについて議論を進めております。今年度末を目途に見直しを行う予定でございます。さらに、健康・医療戦略につきましても、令和七年から開始予定の第三期戦略の策定に向けまして、今後議論を開始していきます。  誰一人取り残さないがん対策を推進し、全ての国民とがんの克服を目指すということに寄与すべく、しっかりと取り組んでまいります。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 高市大臣、重ねて要望でありますけれども、リキッドバイオプシーも含めた検診を容易に誰もができるということで、この議論に対して初めて大臣も参画をされていくと思いますので、この要望も是非反映できるように取り組んでいただきたいと思いますが、簡単に決意をお願いします。

高市早苗自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(知的財産戦略・科学技術政策・宇宙政策・経済安全保障)

○国務大臣(高市早苗君) 先ほど申し上げましたようなこれから策定していく戦略に基づいて、がんの本態解明ですとか、また治療法、予防法などに関する研究開発、しっかりと進めてまいります。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 国として、リキッドバイオプシーを用いたがん検診の実施に向けた検討と普及のために、制度的、産業的な枠組みの基礎を固めるべきであります。  今後取り組むべきがん対策として、これまで多くの予算を投じ蓄積されたゲノムデータを活用するがんゲノム医療の推進、がん検診のためのリキッドバイオプシーの活用、そして診断と治療のための医療用ラジオアイソトープの活用の新たな三本柱を連動して発展させていくことで、日本版医療GAFAができ上がります。これは医療現場でもそういう話がたくさん出ております。国民の命を守り、日本の成長戦略を大きく牽引できる可能性大であります。  私たちがラジオアイソトープ国産化を推進して政府の皆様と実現へ、令和四年五月に取りまとめられた医療用等ラジオアイソトープ製造・利用推進アクションプランと同様に、政府横断的な取組としてアクションプランを作る、あるいは新しい資本主義実行計画工程表、フォローアップ工程表に反映するなど、リキッドバイオプシーによるがん検診の社会実装へ具体的な取組化を図っていただきたいと思います。  加藤大臣、是非先頭に立って推進をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 先ほどリキッドバイオプシーに係る課題、今現状の課題についてはお話をさせていただきましたが、一方で、簡便で身体への負担が少なく、がんの早期発見の活用が期待される技術であるというふうには認識をしております。今後、がん検診として位置付けることが可能かどうか、死亡率減少効果などの科学的根拠の収集も含め、しっかりとその研究を進めていく必要があると考えております。  今も各大臣からありましたが、高市大臣からもお話がございましたが、がん研究十か年戦略について議論させていただいているところでございます。政府全体で戦略的に、リキッドバイオプシーを含め、診断技術の開発に関する研究等を支援していきたいと考えております。

三浦信祐公明党

○三浦信祐君 是非、政府横断的に国民の命を守ると、それが自分にも返ってくるし、大切な方にもそれが裨益をするということで、覚悟と決意を持って進めていただきたいということを重ねてお願いして、質問とさせていただきます。  ありがとうございました。

石川博崇公明党

○石川博崇君 公明党の石川博崇でございます。三浦委員に続いて質問させていただきます。  まず、財務省にお伺いをしたいと思います。  財務省では、予算の効率的、効果的な活用に生かすために、平成十四年度から予算執行調査というものを毎年度実施をしていただいております。昨年、令和四年度で創設から二十年という節目を迎えました。  予算の執行をチェックする仕組みというのは、会計検査院による会計検査、あるいは総務省行政評価局の行政評価、あるいは行政事業レビューなど他にもございますけれども、この財務省が行っている予算執行調査の強みは、財務省主計局、これが自ら予算の執行状況を評価することで、翌年度予算への反映が迅速に行える点にあるというふうに言えると思います。  一方で、この予算執行調査、調査件数を見てみますと、平成二十二年度、百件調査されていたこのときをピークにして減少傾向にございまして、直近の今年度、令和五年度では三十件にとどまっております。  もちろん、一概に件数が多ければいいというものではないというふうに思いますが、件数が減少すれば翌年度予算への歳出、反映額も減少しかねない。とりわけ我が国の財政が一層厳しさを増す中で、既存事業の無駄を徹底的に排し、重点分野への予算配分を増やすなど、めり張りある予算編成が求められております。そのためには、この予算執行調査につきましても、一定の件数をしっかり維持していくこと、また目に見える形で歳出改革を促進していくこと、これが必要と考えております。  そこで、予算執行調査の件数が近年減少傾向になっている要因及び歳出改革の促進に向けて一定の件数を維持する必要性について、財務省の認識をお伺いしたいと思います。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 予算執行調査でありますけれども、これは、財務省の予算担当職員自らが予算執行の実態を調査をして改善すべき点を指摘をし、予算の見直しでありますとか執行の効率化等につなげていく、そういう取組でございます。  石川先生から、近年調査件数が減少傾向にあるという御指摘を受けたわけでございますが、これは、制度改革等につなげるための調査に取り組むなど、より深みのある調査を進めたためであります。  こうした予算執行調査の目的や深度ある、深みのある調査を実施する必要性に鑑みれば、必ずしもその実施件数自体にとらわれる必要はないとは考えておりますが、予算は、編成してそれで終わりということではなく、どのような効果を上げたかを評価、検証し、その後の予算への反映を行うPDCAサイクルを適切に回していくこと、これが一番重要なことであると思っておりますので、石川先生御指摘の歳出改革につながるよう、引き続き、予算執行調査、これを着実に実施してまいりたいと考えております。

石川博崇公明党

○石川博崇君 今、財務大臣から、数ではないと、より深みのある調査が重要だという御主張でございました。それもそのとおりかというふうに思います。  一方で、先ほど申し上げましたとおり、他の行政機関、例えば会計検査院や総務省行政評価局等でも同様に予算の執行をチェックする取組が行われております。多様な機関が幅広くチェックをすることは非常に意義がありますけれども、一方で、同じ事業について同じ時期に複数の機関が同様の調査をする、そういったこと、非効率な調査というのは避けなければならないというふうに思います。  例えば、令和四年度、外務省所管の世界エイズ・結核・マラリア対策基金、これはグローバルファンドと呼ばれていますが、この拠出金に対しては、財務省の予算執行調査も行われておりますし、また行政事業レビュー、秋のレビューでも調査が行われて、両方で対象事案となっております。しかも、財務省の予算執行調査を行うための分析ツールとして、行政事業レビューで行われたレビューシートが予算執行調査の分析ツールに使われている。そして、その結果、両調査の評価結果も似通ったものとなっておりまして、重複感が否めないというのが率直な感想でございます。  したがって、先ほど財務大臣からも深みのある調査というふうに御指摘されました。そういった観点からも、会計検査院や総務省行政評価局、これらとは定期的に、財務省、意見交換会を開催していただいていると、連携強化を図っていただいているというふうには伺っていますが、行政事業レビューを所管する行革推進本部事務局も含めて連携を強化していただいて、必要に応じて事前に対象事案を例えばどっちが担当するとかすみ分けを行うなど、関係機関全体で類似業務の効率化、これを図っていく必要があると考えますけれども、御認識をお伺いしたいと思います。

秋野公造公明党財務副大臣

○副大臣(秋野公造君) 予算の執行をチェックして、その成果を事後的に評価、検証するものとして、先ほど大臣から御答弁させていただきました財務省の予算執行調査のほかに、石川委員御指摘くださいました、会計検査院が内閣から独立した立場で行う会計検査、総務省が各府省の行政運営の改善を図る観点から行う行政評価・監視、各府省自らが事業の内容や効果の点検等を行う行政事業レビューなどが挙げられております。  これらがそれぞれの目的や性格が異なっており、それぞれの主体によって着実に取組を実施していくということが重要と考えております。その上で、各機関による取組がより有効に実施をされて、効果的な政策の遂行や予算編成、予算執行が行われるためには、石川委員御指摘くださいましたけれども、それぞれの機関が連携を図っていくことも重要であると考えているところであります。実際に、財務省、総務省、会計検査院の担当者レベルでは定期的に意見交換実施をして相互連携図っているところでありまして、御指摘のグローバルファンドにつきましても同様の取組が行われているところであります。  行政事業レビューにつきましても、先般の行革推進会議におきまして、今後の予算編成プロセスにおいてより積極的にレビューを活用するよう総理より見直しの御指示も出されたところでありまして、行革事務局との連携もますます重要になっていくものと認識をしてございます。  引き続き、業務の効率化を図る観点からもしっかりと関係機関と連携をしてまいります。

石川博崇公明党

○石川博崇君 是非よろしくお願いいたします。  また、せっかく行っていただいたこの予算執行調査、国民目線で、国民からより分かりやすく情報発信をしていただくということも重要だというふうに思います。今現状では、それぞれ国民が自分に関心のある事業に関して調査結果を調べようと思いますと、それぞれの機関、財務省なら財務省、あるいは総務省なら総務省、会計検査院なら会計検査院、それぞれホームページを一つ一つページを開いて探さなければならないと。国民目線に立っているとはなかなか残念ながら言い切れない、そういった状況であろうかというふうに思います。  これら各政府機関が行った調査や評価について、例えばですけれども、ワンクリックで横断的に結果を見ることができるようなポータルサイトを設けるなど取り組んではどうかというふうに思います。各機関とも少なからぬ労力とコストを掛けて調査した成果でございます。その成果を納税者たる国民に分かりやすく伝えることは政府としての責務であるというふうに考えますけれども、財務大臣、いかがでしょうか。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 御指摘をいただきましたとおり、政府が行っております様々な各種調査や評価の内容について国民の皆さんに分かりやすく伝えること、これは政府としても重要であると認識をいたしております。  このうち、財務省が実施をしております予算執行調査においては、これまでも財務省のウェブサイトやパンフレットに加えましてツイッターを活用した周知も行っているところです。  また、行政改革推進会議で議論される行政事業レビューにつきましては、レビューで指摘を受けた事業についての各府省の対応状況、基金事業の点検結果等の関係資料が行革事務局のウェブサイトで公表されているものと承知をいたしております。  国民に分かりやすく伝えるため、先生からは、ワンクリックで国民の皆さんに分かるような、そういうことも考えたらいいんではないかという、そういうような御提案もいただいたところでございますが、先生の御指摘も踏まえながら、関係機関とも連携して、更なる改善に向けて引き続き検討してまいりたいと思っております。

石川博崇公明党

○石川博崇君 ありがとうございます。是非よろしくお願いいたします。  続きまして、中小企業対策費について質問をさせていただきます。  中小企業対策費は、中小企業の資金調達の円滑化、経営革新、創業の促進、あるいは経営基盤の強化等を支援する極めて重要な予算経費でありますけれども、例年、当初予算の規模を上回る補正予算での措置というのが続いております。  補正予算は、皆様御案内のとおり、財政法第二十九条によりまして、予算作成後に生じた事由に基づき、特に緊要となった経費の支出等の場合に限り編成できるとされておりますけれども、近年、コロナという状況もございます。そして、コロナ以前からほとんど毎年度、この中小企業対策費は当初予算の規模を上回る補正予算で措置されている状況でございます。  例えば、中小企業生産性革命推進事業、これは持続化補助金とかIT補助金とか、非常に現場でも中小企業の皆様に喜んでいただいている経費でございますけれども、これも毎年度補正予算で措置をされております。補正予算が編成されていることはあたかも前提にして中小企業対策の政策体系が構築されているというふうに見えるのは、財政法の趣旨から見ても適切ではないというふうに思います。  また、これをしっかりと当初予算で措置することで、この事業の継続性、また予測可能性、予見可能性を高めることにもなりますし、中小企業の方々にとっても利用しやすいものになるかというふうに思います。昨年の当決算委員会におきましても、当時の松村決算委員長から中小企業対策費の当初予算の充実について総理に問うていただきましたところ、総理は非常に前向きに受け止めていただきました。  この中小企業対策費、当初予算をしっかり拡充する必要性について経産大臣の御答弁をいただきたいと思います。

西村康稔自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(西村康稔君) 御指摘のように、中小企業対策、非常に重要だという認識であります。もう言うまでもなく、中小企業・小規模事業者は、雇用の七割、付加価値の五割を占めるということで、我が国経済の屋台骨であります。また、地域の経済、雇用を支え、地域コミュニティーの中核機能も担う重要な存在であるという認識であります。  こうした中小企業・小規模事業者が新型コロナあるいは物価高といった経済状況の変化に対応するため、御指摘のように、令和二年度から四年度の補正予算におきまして、無利子無担保融資、あるいは持続化給付金始めとした一連の給付金などの臨時異例の措置、そしてデジタル、グリーンなどの事業環境変化に対応した新たな取組を支援するための事業再構築補助金であるとか、いわゆる生産性革命推進事業などを措置してきたところであります。こうした予算措置のほか、税制支援とか取引適正化による価格転嫁の円滑化など、各種の施策を組み合わせることによって、中小企業・小規模事業者の生産性向上、構造改革に向けた取組を後押しをしているところであります。  委員御指摘のとおり、昨年の決算委員会におけます松村委員長と総理のやり取りも承知をしております。今後、当初予算においても中小企業支援のための必要な予算をしっかりと確保できるよう、財務大臣の御理解もいただきながら取り組んでまいりたいというふうに考えております。

石川博崇公明党

○石川博崇君 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。  今、当委員会で審査しております令和三年度決算における中小企業対策費、これ、予算現額十五兆六千九十一億円でございますが、残念ながら繰越率二〇・四%、不用率一五・九%を数えることになりました。他の事業と比べて非常に高い水準でございます。  会計検査院による前年度、令和二年度決算検査報告では、多額の繰越額や不用額を計上したコロナ関連事業について、その原因を分析するなどして適時適切な実施に努めるとともに、各事業に係る予算の執行状況を国民に対しても広く情報提供すべきと指摘がなされております。  経済産業省、コロナというまあ特異な事象の中ではありますけれども、改善策しっかり講じるべきではないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。

里見隆治公明党経済産業大臣政務官・内閣府大臣政務官・復興大臣政務官

○大臣政務官(里見隆治君) 御答弁申し上げます。  委員御指摘のとおり、会計検査院は、令和二年度の決算検査報告におきまして、各府省に対して、多額の繰越額や不用額を計上したコロナ関連事業について、その原因を分析するなどして適時適切な実施に努めるとともに、各事業に係る予算の執行状況を国民に対して広く情報提供すべきと、こう御指摘をされております。  中小企業対策費に計上された各予算についても、繰越額や不用額が生じている事業も含め、適切にその原因の把握をしておるところでございます。  例えば、令和二年度一次補正、そして二次補正予算において措置されました危機対応円滑化業務出資金におきましては、感染の影響が不明な中で万全な対応を期すために十分な予算を措置したところ、結果として資金需要が想定より下回ったことから、令和三年度末に約七千六百億円の不用が発生したものでございます。  こうした中小企業対策費の執行状況については、行政改革推進会議が定める行政事業レビュー実施要領に基づき、事業ごとに行政事業レビューシートを毎年度公表しておりまして、その中で執行額、そして繰越額等必要な情報を記載しているところでございます。  会計検査院の報告内容も踏まえまして、コロナ関連事業の執行状況に関する国民へのより丁寧な情報公開の在り方につきまして更に引き続き検討してまいりたいと思います。

石川博崇公明党

○石川博崇君 よろしくお願いいたします。  一問飛ばさせていただきまして、今日、文科大臣お越しいただいておりますので、国立大学法人における不適正な随意契約が会計検査院による決算検査報告で指摘がされておりますので、この点お伺いをしたいと思います。  令和三年度の決算検査報告では、東京農工大学及び信州大学の随意契約、令和二年度、令和三年度の七百五十六件を検査したところ、農工大で百四十件、信州大で十二件、この契約に不適正な手続が行われていたとのことでございます。さらに、農工大では、実際には一者からの見積書だけで契約をしたにもかかわらず、契約履行後にほかの二者の見積書を受領して、あたかも三者見積りを行ったかのように偽造したという案件も発覚をしております。  こうした不適正な契約手続が慣行となっているその経緯及びこのような事態を二度と発生させないための再発防止策、文科大臣にお伺いをしたいと思います。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) お答え申し上げます。  大学の契約手続において不適切である旨の指摘を会計検査院より受けたことにつきましては大変遺憾でございます。  経緯といたしましては、原則として複数の者から見積書を徴取することになっていたところ、形式的に複数の見積書があればよいとの誤った認識が契約事務担当者にあったことによるものと承知をしているところでございます。指摘を受けた大学におきましては、会計規則等を明確をいたしまして適正な会計手続の徹底を職員に指導するなど、再発防止策を講じております。  本件につきましては、会計検査院の報告におきましても改善済みとされているところでございますが、文部科学省といたしましても、引き続きまして再発防止に努めてまいります。

石川博崇公明党

○石川博崇君 残念ながら、国立大学におけるこうした不適正な手続、以前も会計検査院から指摘をされております。令和元年度決算検査報告におきましても、京都大学が設置しておりました霊長類研究所等におきまして、取引業者に架空の取引を指示するなどして正規の契約手続や支払等が行われていなかったことなどが指摘されておりました。  こうした国立大学法人における不適正な手続が繰り返されている状況を踏まえれば、全国立大学法人に対する調査をしていくことも検討しなければならないのではないかと思いますが、文科大臣の御所見を伺いたいと思います。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 御指摘のような不適切な事例につきましては、文部科学省からも説明会等を通じまして、会計規則などを遵守をして、そして適正な手続を行うように周知徹底を図っているところではございます。  文部科学省といたしましては、各国立大学法人において適正な契約手続が行われますように、引き続きまして指導そして監督、しっかりしてまいります。

石川博崇公明党

○石川博崇君 文科大臣の是非リーダーシップで指導監督を行っていただきたいと思います。  文科省に対する質問は以上でございますので、御退席いただいて結構でございます。

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 文部科学大臣と文科省の方は御退室どうぞ。

石川博崇公明党

○石川博崇君 続きまして、核燃料サイクルについて御質問させていただきたいというふうに思います。  政府は、第六次エネルギー基本計画におきまして、核燃料サイクルの推進、これを引き続き基本方針としているところでございます。今現在、ロシアによるウクライナ侵略、これを契機として、電力需給逼迫あるいはエネルギー価格の高騰、こうした状況が生じている中で、エネルギーの安定供給をいかに確保していくのか、また低廉で安価なエネルギーをどう確保していくのか、喫緊の課題でございますし、さらには二〇五〇年のGX、これの実現に向けた取組も必要でございます。今年の二月にはGX基本計画、閣議決定されまして、原子力発電所の六十年間の運転期間の延長、あるいは次世代革新炉の開発と建設、こうした取組も示されたところでございます。  こうした現在の新しい局面を迎えて、これまでの核燃料サイクル政策、どのように評価し、また引き続き推進していくのか、経産大臣から御認識を伺いたいと思います。

西村康稔自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(西村康稔君) 政府としては、三つの理由、一つは高レベル放射性廃棄物の減容化、二つ目に有害度の低減、そして三つ目に資源の有効利用、この観点から核燃料サイクルを推進していくことが基本的方針であります。  こうした方針の下、核燃料サイクルの取組は着実に進展をしております。例えば、六ケ所再処理工場については、二〇二〇年七月に事業変更許可を、また、昨年末には第一回の設計及び工事計画の認可を取得し、昨年内に主要な安全対策工事もおおむね完了するなど、竣工に向けたプロセスが着実に進捗をしております。また、再処理によって回収されるプルトニウムなどを有効利用するプルサーマルについても、稼働済みの四基に加えて、六基で規制基準への適合性審査が進められております。  政府としては、引き続き、直面する課題を一つ一つ着実に解決をしながら、安全確保を最優先にして、核燃料サイクル、推進していく考えであります。

石川博崇公明党

○石川博崇君 今大臣から三つの柱等の説明をいただきました。しかし、残念ながら、様々課題があるのも現状でございます。  その核燃料サイクルの要となるのが、今御指摘もありましたが、六ケ所再処理工場ですけれども、当初、平成九年竣工の予定でありましたけれども、相次ぐ安全管理上のトラブルが続き、二十六回もこれまで延期が繰り返されてまいりました。また、現在は令和六年度上期が、二十六回も繰り返されて、現在は令和六年度上期の竣工予定となっております。建設費用も、当初は七千六百億円と見積もられておりましたけれども、三兆二千二百八十二億円まで増大をしているところでございます。  このように、六ケ所再処理工場の竣工時期の延期が相次いで繰り返されていること、建設費が増え続けていること、どう受け止めておられるのか、また、総事業費の今後の増大の可能性についても御見解を伺いたいと思います。

里見隆治公明党経済産業大臣政務官・内閣府大臣政務官・復興大臣政務官

○大臣政務官(里見隆治君) 御答弁申し上げます。  御指摘の六ケ所再処理工場につきましては、原子力規制委員会の厳格な規制基準に適合した上で稼働していくことが必要でございます。これまでに、先ほど大臣からも御答弁申し上げましたとおり、二〇二〇年七月に事業変更許可を、昨年末には第一回の設計及び工事計画の許可を、失礼しました、認可を取得し、昨年内に主要な安全対策工事もおおむね完了するなど、竣工に向けたプロセスが着実に進捗しております。  経済産業省としましては、日本原燃が二〇二四年度上期のできるだけ早期の竣工に向けて適合性審査等の対応を着実に進めるよう、その取組を随時確認しながら指導し、円滑な竣工の実現を目指してまいります。  また、六ケ所再処理工場の事業費につきましては、再処理等拠出金法に基づきまして、使用済燃料再処理機構において外部有識者が毎年精査をしているところでございます。これまでに、例えば、新規制基準に対応して安全対策の充実や竣工延期に伴う影響等による事業費が増加してきたものと承知をしております。その上で、再処理事業費の今後の見通しについては、使用済燃料再処理機構において最新の状況を踏まえ精査を行っているところと承知をしております。  経済産業省として、引き続き、再処理事業の最大限の合理化が追求されるよう、日本原燃等に対してしっかりと指導してまいります。

石川博崇公明党

○石川博崇君 昨年六月に使用済燃料再処理機構、NuROが公表したところによりますと、六ケ所村で進めるこの事業の総事業費が十四兆四千億円に上る見通しとなっている状況でございます。  この費用は、電力各社の使用済燃料、核燃料の量に応じて拠出金を出す仕組みとなっておりますが、これは最終的にはやはり電気料金を通じて消費者、国民が実質的に負担しているものでございます。是非、経産省の厳格な指導、お願いをしたいというふうに思っております。  事業者の日本原燃は、六ケ所再処理工場の運転開始に向けて、今も御説明がございましたけれども、原子力規制委員会の審査も受けて、必要な認可を得る手続もしていただいております。  しかし、これは非常に残念なことでありますけれども、昨年十二月、提出した書類審査では、耐震性を評価する検査データの記載漏れあるいは落丁、こうした不備が全体六万ページのうち何と三千百ページにわたって見付かっているということでございます。一ページ分の記載が丸ごと抜け落ちていた落丁が何と四百ページ、記載漏れがあったのが約八百ページ、必要な計算結果を記していないなどの誤りが何と約千ページ、決められた様式を守らなかった不備が約九百ページあったとされております。竣工時期に間に合わせるための短期間の作業があったかのような、安全性をないがしろにしているかのような、こうしたことは断じて看過できません。  またあわせて、今年の一月には、IAEAが監視業務を行っている一部施設の照明が一時途絶え、そして監視が行えなくなったトラブルも発生いたしました。IAEAの信頼を失うことは、国際社会全体の信頼を失うことにもつながります。日本の核燃料サイクル政策を進めていく上での重大な問題ともいうふうに考えます。  このように、日本原燃において様々な問題が発生していることについて、原子力規制委員会、どのように考えているのか、御見解を伺いたいと思います。

山中伸介原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(山中伸介君) お答えいたします。  原子力規制委員会は、昨年十二月に提出されました設工認申請書の不備及び本年一月に発生いたしました再処理施設における査察機器監視対象区域の全消灯事案につきまして、四月十四日に増田日本原燃社長と公開で意見交換を行いました。  この中で、申請書の不備につきましては、経営層のマネジメントの問題が一因であると考えられることから、社長が責任を持って対応すべきものであると伝えました。  また、日本原燃再処理施設は、我が国における保障措置上最も重要な施設でございます。国際約束に基づく保障措置が確実に実施されることが不可欠でございます。査察機器監視対象区域の全消灯事案は、国際原子力機関、IAEAによる監視が一時中断するという重大な問題であると認識しております。  意見交換では、本件は日本原燃のみならず、我が国の保障措置全体に関わりかねない事案であるとの認識を持って、日本原燃の組織全体において保障措置業務の重要性を再認識し、その上で保障措置活動全体をもう一度見直すよう伝えたところでございます。  原子力規制委員会としては、厳正な審査及び国際約束の確実な履行のための厳格な保障措置の実施に努めてまいります。

石川博崇公明党

○石川博崇君 国民の信頼を得ていくためにも、原子力規制委員会には引き続き厳格な審査を是非とも行っていただきたいというふうに思っております。  冒頭、大臣から、核燃料サイクル政策、今後推進していく必要性あるいは決意についても伺ったところでございます。  安全性の確保、これが大前提として原子力の活用が求められている中で、このような様々な不適切な事案が発生していること、極めて遺憾でございます。日本原燃にも事業者としての資格、資質、しっかりと求めていっていただきたい、また経産省としても厳しく指導監督を行っていただきたいということを強く求めたいと思いますけれども、経産大臣の御決意を伺いたいと思います。

西村康稔自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(西村康稔君) もう全く御指摘のとおりであります。  今規制委員長からも御説明ございましたけれども、幾つかの点、まず昨年末に日本原燃が原子力規制委員会に提出した六ケ所再処理工場の適合性審査の申請書において多くの誤記、落丁などの問題があったことはもう極めて遺憾というふうに思っております。  また、本年一月には、日本原燃において、核不拡散の観点から実施しております保障措置上の不適切な事案が発生したことも、これも極めて遺憾であると。具体的には、IAEAによる監視対象区域になっています再処理施設の一部の照明が約二時間消灯し、一時的に監視カメラによる監視ができなくなったというふうに聞いております。  まさに、地元始め関係自治体や国際社会の理解を得ながら核燃料サイクルを推進していくためには、この原子力規制委員会による適合性審査などにしっかりと対応すること、また保障措置上の必要な措置を確実に適切に実施していくこと、これ極めて重要であります。  このため、日本原燃においては、まず第一に、適合性審査に適切に対応できるよう、この審査の経験が豊富な電力各社の人材を受け入れるなど、体制強化を行ってきております。また、実際に使用済燃料を使って行うアクティブ試験の、かつてのですね、アクティブ試験の経験者を講師とした訓練も行ってきております。そして、三点目に、フランスのラアーグの再処理工場に運転員を派遣して、実際に経験、訓練をするといった取組を実施してきているものというふうに承知をしています。  いずれにしても、経産省としても、この日本原燃に対して、原子力規制委員会やIAEAの指示を的確に踏まえて、そして再発防止策の実施を含め適切に対応する、しっかりと対応するよう厳しく指導していきたいというふうに思います。

石川博崇公明党

○石川博崇君 是非ともよろしくお願いを申し上げます。  当決算委員会におきましては、この間、決算重視の参議院の役割を果たすべく、省庁審査、毎週のように精力的に行ってまいりました。本日、准総括という段階に至ることができましたこと、関係各位、委員、理事、また委員長の御尽力に心からの敬意を申し上げたいというふうに思います。  しっかり今後とも決算重視の参議院の役割を果たすべく、この決算委員会としての機能強化も含めて皆様と御議論をしていきたいと思いますので、ちょっと時間余らせておりますが、以上で質問終わらせていただきたいというふうに思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。  ありがとうございました。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 日本維新の会の松沢成文でございます。  今日は、まず初めに、サミット、G7サミットが終わりました。このロシアに対する経済制裁の実効力を上げるためにどのように取り組んでいくことになったか、このサミットの成果を御報告いただきたいと思います。

林芳正自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(林芳正君) ロシアによるウクライナ侵略は、力による一方的な現状変更の試みであり、欧州のみならず、アジアを含む国際秩序の根幹を揺るがす暴挙であります。そうした行動には高い代償が伴うということを示していく必要があり、一日も早くロシアの侵略を終わらせるためには、G7を始めとする同志国が結束を維持し、厳しい対ロ制裁を継続していくということが重要であります。  今般のG7広島サミットでは、G7として、制裁の回避、迂回対策を含めて、対ロ制裁の強化に向けた具体的な取組について一致したところでございます。ウクライナに関するG7首脳声明におきまして、ロシアの侵略を支える重要な品目への輸出制限の拡大、そして制裁の回避、迂回を阻止するための取組の強化等について確認をしたところでございます。  我が国として、G7広島サミットでの議論を踏まえて、関係国と緊密に連携しつつ、引き続き適切に対応してまいりたいと考えております。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 これまでこのロシアの経済制裁を行っていく中で、日本企業で、ロシアのウクライナ侵攻後、撤退とかあるいは事業の譲渡、事業を停止をした企業はどれぐらいありますでしょうか。それで、具体的にその代表的な企業名を挙げていただきたいと思います。

杉浦正俊経済産業省大臣官房審議官

○政府参考人(杉浦正俊君) お答え申し上げます。  個々の、個社の状況については、それぞれの会社様の御事情もございますので、政府から取り上げて申し上げることは差し控えさせていただきますが、日本貿易振興機構、ジェトロが本年一月、二〇二三年一月にロシアに進出している日本企業に対してアンケートを実施いたしました。  その結果によりますと、撤退済みや撤退を決定した企業は回答のうち四・〇%、全面的な事業停止をした企業は一七・二%、一部事業を停止した企業は四三・四%との結果が得られておりますので、その旨御報告申し上げます。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 今御報告ありましたように、ジェトロの調査ですね、これ約六五%が現地で撤退なり事業停止なり一部事業停止なりしているんですね、六五%。そして、三五%が通常どおりロシアでも経済活動をやっているということです。いろいろ理由はあると思います。もちろん、サプライチェーンが崩れちゃってなかなかもう事業ができなくなったとかあると思いますが、やっぱり日本政府による対ロ制裁に協力しなきゃいけないということを理由に挙げている企業もたくさんあるんですね。  もう皆さん知名度の高い大手企業でいうと、例えば素材大手のAGCですね、旭硝子、あるいは総合商社だったら兼松が全面撤退しています。それから、製造業では、日本の強い自動車、トヨタ、日産、マツダは撤退発表して損失計上もしていますし、日立製作所あるいはブリヂストンも事業譲渡して撤退をしています。コマツや日立建機なんかも生産停止をしています。こういう製造業だけじゃなくて、例えば電通グループなんかも合弁会社の株式を売却していますし、ファーストリテイリング、ユニクロですけれども、最初は事業継続を示した直後に国内外から非難が相次いで、それで事業停止への方針修正を余儀なくされたと、こういうことなんですね。世界的なグローバル企業というかアメリカ発の企業でも、アップル、アマゾン、マクドナルド、ディズニー、もうこういうところはみんなロシアから撤退をしているんです。  そういう中で、日本の企業として、このロシアでは大企業なんですけども、JTさんは、新規投資はいたしませんと言っているけど、今新規投資すると言ったら大変なことですけどね、まあ何にも発表はしていなくて、撤退をしていないということです。  さあ、そこでお聞きしたいんですけども、このJTの海外事業は完全子会社のJTインターナショナル、JTIが行っておりまして、ロシア国内ではさらにJTIの子会社であるJTIロシアという会社が事業を展開をしております。  そこで、ロシア事業の営業利益の額、JTIロシアの営業利益の額、JTにおけるロシア事業の営業利益の額とJTグループ全体の営業利益額に占めるロシア事業の割合を教えていただきたいと思います。

齋藤通雄財務省理財局長

○政府参考人(齋藤通雄君) お答えを申し上げます。  JTグループ全体の調整後営業利益にロシア事業が占める割合でございますけれども、二〇二二年の実績において約二二%と承知をしております。  なお、ロシア事業による具体的な営業利益の額については非公表ということになってございます。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 JT全体の利益の何と二二%をロシアでたたき出しているというか、ロシアで得ているわけですね。  で、JTにとってはロシアというのは最重要市場なんですね。どんどん大きくしてきた。一九九九年にナビスコから海外事業を買収しております。それから、これでロシアに進出したんですね。二〇〇七年にはロシア事業に強かったイギリスのギャラハーを買収して、MアンドAをしたと。それから、二〇一八年にはロシアのたばこの第四位のドンクコイ・タバックという会社も買収して、とにかくMアンドAを繰り返して、もうたばこ事業、ロシアで強いところを全部買収して、それで今ロシア一のたばこ会社になったのがJTなんですよね。それで営業利益の二二%をロシアでたたき出していると。こういうことで、一言で言うと、ロシアでもうけまくっている会社なんですね。  さあ、このロシアのたばこ市場におけるJTのシェアというのはどれぐらいなんでしょうか。  幾つの工場を持って、どれぐらいの雇用と利益を上げているんでしょうか。  ロシア政府に対する納税額と税収に占める割合はどれぐらいあるんでしょうか。

齋藤通雄財務省理財局長

○政府参考人(齋藤通雄君) お答えを申し上げます。  まず、ロシアのたばこ市場におけますJTのシェアでございますが、二〇二二年の実績で三六・六%というふうに聞いております。  また、JTグループがロシア国内に所有する工場は四つございまして、従業員は約四千人というふうに承知をしております。利益については、先ほど申し上げたとおり、実額については非公表。その上で、グループの全体の利益にロシア事業が占める割合は二二%ということでございます。  それから、JTのロシアにおけます納税額でございます。こちらの方も非公表ということでございますが、ロシアの国家歳入に占める割合という観点で見ますと、二〇二〇年度において約一・四%であったというふうに聞いております。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 まあすごいですよね。このロシアで四つの工場を展開している。ウクライナにも一つあったんですよ。ウクライナの中央部ですからそんなに戦火が激しいところじゃないんですが、でもJTは、もう何かあっちゃいけないということでウクライナの工場は閉鎖しているんですね。ロシアに四つの工場があって、そこで事業を続けて、ロシア市場でたばこを売りまくって稼ぎまくっていると。  で、驚いたことに、先ほどお話ありましたように、このロシアの、への国家歳入に占める割合が一・四%。これ、衆議院の渡辺周代議士がいろいろ計算をしてみて、様々な納税もありますでしょうしね、で、やってみたら、まあもちろん今ルーブル安ですからはっきりとした数字を出すことできませんかもしれませんが、約三千億から三千五百億ぐらいになるんじゃないかと衆議院の予算委員会で報告をしておりました。大変な国家財政に対する貢献をJTはロシアに行っているということであります。  さあ、財務大臣、衆議院の予算委員会でも議論が出たんで、財務大臣、御存じかと思いますが、JTがロシアで売上高ベースでいくと六番目の大企業だと、これ、ロシアに進出している企業全体ですよ、アメリカ企業もイギリス企業も全部合わせて六番目の大企業であるということ、あるいは、JTはロシアにおいて最大の日用消費財企業、最大の日常消費財企業であるということ、大臣は御存じでしたでしょうか。  そして、JTがロシアのたばこ市場の約四割を占める最大シェアを持つ企業だということも御存じだったでしょうか。  そして、お話ありましたが、JTは、ロシアの政府の歳入の一・四%、日本円に換算すると三千億以上もの資金を納税等で協力している企業であったということを大臣、御存じでしたか。私はびっくりしました。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) JTのロシアにおける活動についての質問は衆議院でもございまして、そのやり取りはさせていただいた、答弁はさせていただいたところでございますが、今先生が一つ一つ挙げました、例えば最大の日用消費財企業であるかどうかということは、先生からの質問通告を受けまして、レクチャーを受けて承知をしたところであります。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 恐らくこの委員室にいる皆さんもびっくりされたんだと思いますし、私はね、国民の皆さんも驚きだと思いますよ。日本のたばこ会社と思っていたら、世界中の途上国のたばこ会社を買いまくって、それでロシアではシェアナンバーワンですよ。日本で売るたばこよりも、本数よりもロシアの方が売っているんですからね、驚きです。何と日本では百四十五億本ですよ。これ、どれぐらいの期間で言っているのか分かんないけど。それに比べてロシアは百八十四億本、三番目のフィリピンが六十八億本ですから、すごいですよ。ロシアでもうけまくっている、事業しまくっているというのがJTであります。それで、百三十か国で海外事業展開をするグローバル企業ということですね。  さあ、財務大臣、このロシア経済やロシア財政を困らせるために経済制裁を実行するんだと思うんですね。それなのにJTの存在というのは、ロシア経済、ロシア財政、これ大いに喜ばせる結果になっちゃっているんですよ。こういうのを利敵行為と言うんじゃないですか。三千億ものその財政に対する協力、これは、ひょっとしたらロシアの軍事費に回されてウクライナの侵攻に使われて、ウクライナの市民、女性、子供たちが殺されている、こういうことに使われている可能性も否定できないんじゃないんですか。これ、大問題じゃないですか。いかがでしょう。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 衆議院での質疑におきましても、松沢先生と今おっしゃられた同じ趣旨の御質問を受けたところでございます。  政府としての立場を申し上げますと、JTグループ、これは、ロシアにおけるたばこ事業に関して、現状、国内外のあらゆる制裁措置と規制を遵守していると、そのように承知をいたしております。また、JTグループの現地法人は、たばこに係るたばこ税及び付加価値税を納税する役割を負ってはおりますけれども、これらの税を負担する担税者はロシア国内の消費者であると、そのように承知をしております。  そして、先生から御指摘がございました点でございますけれども、JTの現地法人がロシアに納めた税金につきまして、御指摘のこの軍事費を含め何にどのように使われているのか、一般論として申し上げれば、これを一対一で対応させて検証するということは困難ではないかと考えているところでございます。  いずれ、三分の一を政府が所有しているわけでありますが、三分の二は民間人の持っている上場会社でございますので、そうした今後の会社の方針といいますか、それは一義的にJTで考えられるべきものであると、そのように考えているところであります。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 筆頭株主であるけれども三分の一で、三分の二は民間が持っているから民間の企業として考えてもらえばいいんじゃないかと、こう聞こえるんですが、ただ、JTは完全な民間企業ではありません。政府が経営に関与する特殊会社であります。  たばこ事業法とJT法では政府のJTへの監督権限が定められていると思いますが、日本たばこ産業株式会社法第十二条の条文を教えてください。

齋藤通雄財務省理財局長

○政府参考人(齋藤通雄君) お答えを申し上げます。  日本たばこ産業株式会社法第十二条の条文でございますけれども、第一項におきましては、「会社は、財務大臣がこの法律及びたばこ事業法の定めるところに従い監督する。」と規定をされております。そして、第二項におきまして、「財務大臣は、この法律及びたばこ事業法を施行するため必要があると認めるときは、会社に対し、業務に関し監督上必要な命令をすることができる。」と規定をされているところでございます。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 今理財局長から答弁がありましたように、この法律及びたばこ事業法を施行するために必要があると認めるときは、会社に対し、事業に関し監督上必要な命令をすることができる、監督権限を持っているんです、JTに対して。事業でおかしなことをやっていたら、それ駄目だよ、言う権限持っているんですよ。今がそのときじゃないですか、財務大臣。今言わずして、いつ言うんですか、これ。  さあ、日本政府はJTに対して、ロシア事業から撤退若しくは事業停止、事業譲渡させるべきと私は考えております。  さあ、財務大臣、理由を四つ挙げます。  一つ目。ロシアへの経済制裁の強化、実効性の確保は、G7サミットの最優先事項であります。それをまた今回のサミットでも確認し、強化したわけですね。日本は議長国であります。  理由の二つ目は、JTは完全な民営会社ではなく、政府が監督権限を有する特殊会社であり、その上、政府はJTの筆頭株主としての責任もあります。  三番目。多くの世界企業、多くの有力日本企業はロシアの経済制裁に協力し、ロシア事業を撤退、縮小、あるいは譲渡しています。ロシア経済に貢献している、大貢献しているJTこそ、撤退、事業停止あるいは事業譲渡をすべきであると思います。  そして四つ目。たばこというのは生活必需品じゃありません。嗜好品であります。ロシアの一般の国民生活に大きな影響はありません。一方で、ロシアの財政収入にかなりの影響を与えて、経済制裁の対象とすれば、軍事費などにも直接のダメージを与えることができるというふうに思います。  そして五つ目。経済制裁の一環として昨年四月にたばこ製品が輸出追加項目に加えられましたけれども、たばこはロシアの国内でほとんど外資の企業が生産してしまっていて、これが大きな規制の抜け穴になってしまっているんですね。日本は、たばこはロシアに輸出すべきでない、品目としても。輸出はほとんどの国していないんです、みんな海外の企業がロシアで生産していますから。ここにきちっと事業停止なりダメージを与えない限り、たばこという品目については全く制裁の効力は発揮できないわけですね。  私は、以上の五つの理由から、財務省として、財務大臣として、JTに対してロシア事業からの撤退、事業停止、事業譲渡をせよと私は命令をすべきであると思いますが、財務大臣の見解を伺います。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 松沢先生から今五つの理由を述べられまして、論理的にですね、順を追って御説明があったところでございますが、今までも答弁をさせていただいております政府としての立場を申し上げますと、まず経済制裁との関係について申し上げれば、JTグループは、ロシアにおけるたばこ事業に関し、現状、国内外のあらゆる制裁措置と規制を遵守していると承知をしております。その上で、JTグループにおいては、ロシア事業について、新規の投資、それからマーケティング活動等を停止するとともに、ロシア事業のグループ経営からの分離を含めた選択肢の検討を行っているものと承知をしております。こうした状況につきましては、他の欧米系のたばこ企業においても同様であると認識をしているところでございます。  また、政府といたしましては、JTグループの事業展開については、民間株主が約三分の二を占める上場企業として、国際情勢を踏まえ自主的な経営判断により適切に対応していくべきものと考えておりますが、昨年三月の株式総会におきまして、株主の立場から、国際的な活動を行う企業として、ロシア、ウクライナの状況及び両国をめぐる国際社会の動向等を注視し、適時適切に対応されることを強く期待しているという旨を発言をさせていただいたところでありまして、今後のJTの対応につきまして引き続き注視をしてまいりたいと考えております。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 私が調べた認識とはちょっと違うんですけれども、JTも事業分離ですよね、JTの全体の会社の事業からJTIロシアは分離することも検討していると、この程度なんですよ、JTが発表しているのは。  さあ、JTのライバル、ロシア市場での二番手あるいは三番手、フィリップ・モリス・インターナショナルとBAT、ブリティッシュ・アメリカン・タバコ、これは、それぞれアメリカとイギリスのたばこ会社が現地進出して生産をしています。この両社はもう事業撤退の検討に入っています。現にBATは事業撤退の表明をいたしました。それで、フィリップ・モリスの方も、これ事業撤退の、もう譲渡の最終的な交渉に入っているとオリザックさんという社長さんは述べているんですね。  これ、完全に民間会社のアメリカのフィリップ・モリス、イギリスのBATは、民間会社であるけれども、やっぱりロシアで事業をこれ以上続けるのはまずい、ロシアの経済制裁もしっかり西側できちっと対応してやっていかなきゃいけないんで、事業撤退の検討に入っている、あるいはもう事業撤退決めたんですよ。JTだけです、何にも決めていないの。検討はしている、検討はしている、株主総会でもそういう答弁でありました。  これ、外務大臣ね、日本、サミットの議長国で、経済制裁をみんなで協力してやろうと訴えて、その方向を決めてきたんですよ。完全な民間会社のフィリップ・モリスとBATがもう撤退決めた、撤退の最終段階に入っている、もうすぐ発表ですよ。JTだけは、検討します、検討します。JTは国が関与する特殊会社で、国が監督権限持っているのに、そのJTは、何にも国も要請しないし、動こうとしない。民間のアメリカの会社、イギリスの会社に先を越されちゃったら、日本の外交力としてもこれ問われると思いますよ。  私は、国益を考えて、日本の外交的な手段として、JTが撤退するから、フィリップ・モリスもBATもこれらのたばこ事業を撤退して、ロシアの経済を懲らしめよう、こうやるべきじゃないですか。いかがですか。

林芳正自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(林芳正君) このJTについては、先ほど鈴木財務大臣から御答弁があったところでございますが、現下の情勢を踏まえて、全ての新規の投資及びマーケティング活動等を停止するとともに、ロシア事業の今後の在り方については様々な検討を行っておられると承知をしております。この同社における今後のロシア事業については、国際的な活動を行う企業として、現下のウクライナ情勢や同社を取り巻く状況を踏まえまして、同社において適切な判断、対応をしていくものと認識をしております。  なお、後段のお尋ねがありました、各国政府がロシアで事業を行う自国の企業に対してどのような対応を行うべきであるかについて、日本政府としてお答えすることは差し控えたいと思います。  いずれにいたしましても、我が国として、G7広島サミットでの議論も踏まえて、関係国と緊密に連携しながら、対ロ制裁の実効性を確保すべく、引き続き適切に対応してまいりたいと考えております。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 大臣、先ほどの大臣の政府の認識に対して、私ちょっと反論させていただきたいんですけどね。  先ほど、大臣は、JTが国際的な活動を行う企業として、現在のロシア、ウクライナ情勢や国際社会の動きなども踏まえて、そして、これJTは一応株式会社なので、JTの自主的な判断により適時適切に対応していただくべきもの、これ、これまでの政府の見解でもあるんですよ。  まず、国際的な活動を行う企業と言いますけれども、JTは完全な民間企業じゃないんです。日本のある意味で特殊会社で、日本政府が監督権限を持つ特殊会社ですから、一般の民間企業であるような言い方しないでください。  それから、ロシア、ウクライナ情勢や国際社会の動きなんかを踏まえると言いましたけど、そうであれば、ロシアのウクライナ攻撃はますますエスカレートしているんですよ。無差別爆撃しているんですよ。これが現状です。  そして、サミットをやったんです、日本が議長国として。経済制裁を強化するって、これ決議して決めたんです。これが最近の国際情勢じゃないですか。JTの自主的な判断により適時適切に対応していただく、こんなことを許していたら、日本はサミットの議長国として経済制裁を強化するなんと言う資格はないと思いますよ。  大臣、いかがですか。もうここは監督権限持っているんだから、大臣は。JTさん、今のロシア、ウクライナ情勢考えたら、これはきちっと撤退を検討しなさいと。そうしないと、JTのレピュテーションリスク、JTの会社としての世界的な評判どころか、日本の政府は何もやらないのかという、日本政府に対するレピュテーションリスクもこれ抱えているんです。  そういう判断から、大臣、思い切ってここはJTに対して命令を下してください。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) まず、我々の立場は、繰り返しになりますけれども、三分の二をその民間会社が、民間の方々が持っておられるという、民間会社という立場から、JTが本来自らが世界情勢等も踏まえながら判断されるべきものであると、そういうふうに思っております。  そして、JTは完全な民間会社じゃなくて、財務大臣として、JT法十二条等におきまして監督をする権限があるということでありますが、これは、私の理解ではたばこ事業法に基づく監督でありまして、たばこ事業法において何が書いてあるかといいますと、葉たばこ農家の経営安定を図るため、JTによる全量買取り契約を実質的に義務付け、これと一体の関係にあるJTの国内たばこの製造独占を認めるとともに、製造独占の弊害を防止し、小売店の経営を安定させるため、卸売価格及び小売定価の認可制を定めているということで、このたばこ事業法についての監督があるということがこのJT法に、十二条に書かれているんだと、そういうふうに理解をしているところでございます。  大株主として物を言うということ、これは言えるんだと、それはあるわけでありますけれども、それにつきましては、昨年三月の株主総会におきまして我々の立場をJT側に伝えているところでございます。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 JTのロシア事業の在り方が今間違っているということは、JTのこの営業に対してきちっと監督権限で言えるんですよ、ロシア事業だから。だから、たばこ事業法にだって、JTの事業に対して監督権限があるわけですから、これを言えないというのは私はおかしいと思いますよ。  私は、逆に言えば、財務省がJTと完全に利権ができてしまって、これで、JT、ロシア撤退すると、JTの営業成績が落ちる、そうなると、JTの持っている三三%の株の配当金がぐぐっと落ちてしまう可能性がある、株価も下がって。今、一千万の株の配当金が財政投融資の特別会計に入って、それが政策投資銀行や国際協力銀行、融資の原資になっているわけですよ。だから、これが減っちゃ困ると、こういう自分たちの持っている利権、これを守るためにやっているんじゃないですか。  もう一つは、JTはたばこ税たくさん納めてくれます。そうすると、たばこ税を上げるときに、JTと仲がいいと、これお願いしやすいわけですよ。かつては、本四架橋の返済に財源がないからたばこ税を充てる、それから、東北の大震災の復興に財源がないから復興財源でたばこ税を使う、今回は、防衛費の増額にお金がないから最後たばこ税を使うと。こうやって、たばこ税も上げやすいから、JTの営業が悪くなると困るから、だから、ロシアから撤退なんかしたらJT大変なことになるから何も言えないというのが財務省の立場じゃないですか。  私はそう思いますけど、最後、いかがでしょうか。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 決して、JTの配当金を当てにするために、あるいは、これは過去におきましてもたばこ増税させていただいた局面がありましたし、今回もお願いしたいと思っているわけでありますけれども、それを円滑に行うためにロシアのこの事業について口をつぐんでいると、それが目的で口をつぐんでいると、そういうことではございません。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 済みません、時間です。終わります。     ─────────────

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、吉良よし子君が委員を辞任され、その補欠として田村智子君が選任されました。     ─────────────

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 日本維新の会の柳ヶ瀬裕文でございます。  今日は、まず最初に経済産業省にお聞きして、その後、厚生労働省という順番で行きたいと思います。  まず、官民ファンドについてお伺いをしてまいります。  官民ファンドの中には累積赤字を抱えるものが幾つも存在します。その中でも、経済産業省の所管するクールジャパン機構は、累積損失解消のための数値目標、計画を定めた改善計画を残念ながらこれ一度も達成することができず、短期間に三度も計画の下方修正を行っています。  経済産業大臣は、根拠法に基づき、事業年度ごとに機構の業務の実績について評価を行うこととされていますが、これ、チェック機能として本当に有効に働いてきたのかどうか、経済産業省は機構の見通しの甘さに対してどのような指導監督を行ってきたのか、この点についてまずお伺いしたいと思います。

西村康稔自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(西村康稔君) お答えします。  クールジャパン機構は、もう御案内のとおりですけど、日本の文化、地域の魅力を生かして海外需要の開拓を行う事業を支援するということで、我が国経済の持続的な成長に資することを目的として設立された組織であります。  この目的の下、まずは民業補完を原則として、例えば、もうゲームとかコンテンツとか売れているやつは民間でやっているわけですから、それは支援する必要はないということで、まだ海外現地でのブランド力がないもの、競争力を持たないような新しい市場開拓に挑戦する場合など、事業リスクが大きく、回収まで時間が掛かるというために、民間だけでは十分に資金が供給されないような案件に対して呼び水となるリスクマネーの供給を行っているところであります。  こうした投資を行うクールジャパンにおいて、御指摘のように、設立初期には政策的意義を重視する余り収益性に課題があったということでありまして、二〇一八年には政策性と収益性のバランスを追求するよう投資方針を変更するなど、必要に応じた見直しを行ってきたところであります。  他方、コロナもありまして、二〇二一年度末の累積損失は設定していた目標額を下回っております。これを受けて新たな目標を策定するなど、これまでも目標の見直しを行ってきたものというふうに認識をしております。  当該機構も含め、株式会社の形態を取る官民ファンドでありますので、民間出身の経営陣のノウハウを活用しながら運営をしてきておりまして、仮に経営に失敗し、ファンドが損失を被った場合など、一義的には会社法に基づいて経営陣が経営責任を負うというふうに認識をしております。  ただ、その上で、政府としても、ファンドの根拠法に基づいて、取締役や監査役の選任の認可、あるいは予算の認可、毎年の事業実績の評価、支援基準の策定、個別案件の支援基準との適合性の確認などを通じて、政策性と収益性の両方を実現できるよう、ファンドに対する、ファンドを監督する責任を負っているものと認識をしております。  こうした中で、クールジャパン機構においては、現在、昨年十一月に抜本的な経営改善策を打ち出しましたので、それに基づいて、経産省においても、私自身もこれラストチャンスだという決意の下、しっかりと監督をしていきたい、経営改善取り組ませていきたいというふうに考えております。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 今るる御説明いただきましたけれども、今おっしゃった令和四年十一月に修正した改善計画は、これ最低限達成すべき投資計画であり、ファンド設置期限時である二〇三三年度にようやく黒字に転じて十億円という見通しとなっております。  しかし、これは、平成三十年十一月に策定された当初の見通しでは、二〇三三年度には五百十二億円の黒字となる予定だったわけであります。五百十二億円の黒字、それが今十億円ということで、下方修正されているわけですね。これは、計画を修正するたびに、百五十八億円、百四十八億円と、で、最後には十億円という計画の下方修正をずっとし続けてきているということでございます。今、コロナウイルスの影響があったということも、まあ確かにそれはあるかもしれませんけれども、ここまでの下方修正は、残念ながらその影響だけとは言い切れないんではないかというふうに思います。  見込みが当初予定から大きくずれてしまった原因及び責任の所在について国民に対してどのように説明をするのか、見解を伺いたいと思います。

西村康稔自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(西村康稔君) まさに今申し上げたとおりでありますが、甘かったというところは、これはもう認めざるを得ません。クールジャパン機構において甘い認識があったというふうに思います。  その上で、昨年十一月に抜本的な経営改善策を打ち出しておりますので、それを踏まえながら、ラストチャンスということで指導していきたいと思いますが、今回の見直しによって成果が上がらない場合は、統合、廃止、これも含めて具体的な道筋を検討する必要があるという認識をしております。  なお、二〇二五年以降に幾つかの投資案件がイグジットしていく、上場を含めて、IPO含めて可能性が出てきております。本格化する見込みでありますので、この数年が勝負と。しかも、今、円安であり、また地政学リスクの安全性、あるいは半導体を含め、かなり投資が国内に来ていることから分かるように、海外からの日本に対する評価が今見直されている局面にあると思いますので、まさにこの数年が勝負ということで、ラストチャンスということでしっかりと指導していきたいというふうに考えております。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。  西村大臣の力強い、お気持ちはよく分かるんですけれども、これ残念ながら、これはずっと我が党では柴田巧議員がこの問題について取り組んでまいりました。もうずっとです。ずっとこれ、下方修正、下方修正で来て、結果を出すことはできない、できない、できないと。それで、これラストチャンスなんだという言葉をこれ何度も聞いてまいりました。これは、この官民ファンドに対する政府自らの検証では、これは限界があるなというふうに私たちは考えております。  そこで、委員長にお願い申し上げますけれども、これ、官民ファンドにおける業務運営の状況について、決算委員会として国会法第百五条に基づいて会計検査院に対して検査を要請すべきというふうに考えます。委員長、よろしくお取り計らいお願い申し上げます。

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議いたします。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 是非お願い申し上げたいと思います。  経産大臣、こちらで結構でございます。お取り計らいをお願いします。

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) それでは、経済産業大臣と経済産業省の皆さんは御退出なさってください。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。  続いて、新型コロナウイルス関連の質問をしていきたいというふうに思います。  厚労大臣に来ていただいていますけれども、五類に移行となりました。我が党はこれずっと五類に早期に移行すべきだということで、遅きに失した感は否めないわけでありますけれども、日常を取り戻しつつあるという現状であります。  そこで、私たち忘れてはいけないのは、このようなパンデミックを二度と起こしてはいけないということです。このパンデミックは本当に、日本の財産、それから生命、様々な健康、心の問題、大きな影響を及ぼしました。二度とこのようなことを引き起こしてはなりません。  そのときに、私は大事だと思うのは、これ、なぜこのパンデミックが起こったのか、つまり、この新型コロナウイルスはどこからやってきたのかという問題、これを避けて通れないだろうというふうに思っています。  今、政府では、これまた新たな新興感染症が来たときにどのような対策をするのか、ここについては様々なことを検討しているということは存知していますけれども、その大本である、まずこのパンデミックを起こさないためのウイルスの発生、この原因追求、これが必要だというふうに考えるわけですけれども、このことについては今政府としてはどのように考えているのか、見解伺いたいと思います。

佐原康之厚生労働省健康局長

○政府参考人(佐原康之君) お答えいたします。  まず、現在、御指摘の、御質問のようなウイルスの機能を新たに獲得するような研究につきましては……(発言する者あり)あっ、その前のことでよろしいですか。分かりました。まず、コロナウイルスの起源についてということでの御質問でよろしいでしょうか。失礼いたしました。  コロナウイルスの起源につきましては、これは、動物が自然宿主という説でありますとか、あるいは武漢ウイルス研究所から漏えいした説など諸説ありまして、WHOを中心に調査が継続しているところでございます。  WHOにおきましては、令和三年の一月に合同調査団、WHOと中国の合同調査団を中国に派遣しまして、これには我が国も専門家が参画しているところであります。また、その後も、科学諮問グループが組織しまして、我が国からも専門家が参画し、分析が進められているところでございます。  本年三月の同グループによる暫定報告によりますと、タヌキやヤマアラシ、ネズミなどの動物が宿主である可能性があること、一方、新型コロナのウイルスの感染源を特定することはできなかったとされており、今後も調査分析が必要であるとされているところでございます。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 これは非常に重要なことですので、今いろんなことをおっしゃいましたけど、日本政府としてもこれ責任を持ってこの原因追求をしていただきたいというふうに思うわけです。もちろん、これは日本だけでできることではありませんから、世界と協調していくということは必要だと思います。  私は、これは、アメリカのエネルギー省であるとかFBIは、これ武漢研究所からこのコロナウイルスが流出したものだということを言っているわけであります。それと同時に、今重要な示唆としてあるのは、この新型コロナウイルスは人工的に改変されたものではないかという多くのこれ、筑波大学の掛谷准教授を始めとしてこれ多くの論文も出ています。人工的な改変の跡が見られるということをかなり多くの研究者が言っているわけですね。  是非この可能性について検討いただきたいというふうに思うわけでありますけれども、私がここで問題にしたいのは、こういった人工的にウイルスを改変する研究というものはもう世界各地でされているわけであります。これ、日本でもされています。これは、防衛医科大学の四ノ宮教授によると、非常に悪意を持ってやればだがということを断った上で、技術的には、現在流行している新型コロナウイルスも、人工的に変異させることでPCR検査を擦り抜けるようにできるほか、更に極端な例では、ゲノム編集技術で特定の人種集団だけを標的にするような改造も行うことはできるということ、こういったことを述べていらっしゃるわけであります。  この人工的にウイルスを改変するということは全世界で先を競ってこれされていて、その一部がこれ漏れたんではないかという説が今仮説として上がっているということであります。  これ、私は非常に重要な、安全保障上も、の管理も非常に重要なことなんではないかというふうに考えているわけですけれども、これ、我が国で、この人工的なウイルスの改変で、どのような研究所でどれだけの改変をしているのかといったことを政府としてはしっかりと把握をしているのかどうなのか、この点についてお伺いしたいと思います。

佐原康之厚生労働省健康局長

○政府参考人(佐原康之君) お答えいたします。  委員御指摘のウイルスの遺伝子を操作して病原性を増強させる等の新たな機能を獲得させる研究につきましては、御指摘のとおり、新型コロナの起源をめぐる議論等で注目を集めているところでございます。  こうした研究は、ウイルスの病原性のメカニズムの理解を深め、また、ワクチンや治療薬の開発につながり、公衆衛生や医療の向上に寄与するというメリットがある一方で、テロや軍事への転用リスクがあることが懸念されておりまして、いわゆるデュアルユース性の懸念のある研究の一つとされております。  こういった研究を含めまして、こうした生物テロ等が懸念されるいわゆるデュアルユース問題につきましては、平成二十四年に日本学術会議が出しております報告の中で科学者、技術者が実践すべき倫理規範が示されていると承知をしております。研究の実施時には、この中では、当該倫理規範や指針等を、各種の指針等を踏まえまして、倫理審査委員会の意見を聞いた上で、所属機関の長の確認を得て研究を行うことが求められておりまして、研究実施機関において適切な研究計画であるか確認を行っているところでございます。  なお、ウイルスのこういった機能獲得研究について、現状、日本政府において網羅的に把握する仕組みはありませんが、感染症の人へのリスクの観点から、病原性が高いウイルスについては感染症法で所持を把握及び規制する仕組みとなっております。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 これは、日本がパンデミックを起こす可能性もあるということを示唆しているというふうに思います。網羅的に今把握する仕組みはないというふうにおっしゃいましたけど、これは是非網羅的に把握をしなければいけないことなんではないかというふうに思うわけですね。  これ、自然界で様々な宿主の偶然が重なってウイルスが変異して、こうやってパンデミックを起こすウイルスに変異する可能性よりも、この人工的に改変して研究室から漏れ出すリスクの方が千倍高いといったことを言っている研究者もいるわけであります。だから武漢研究所から出たんではないかということをアメリカは言っているわけでありますけれども、ですから、そういったことを考えると、日本がまずはパンデミックの発生源となるという可能性というものをよく考えていただきたいというふうに思うわけであります。  ですから、是非、これ網羅的に把握をしていただきたいというふうに思いますけれども、見解いかがでしょうか。

佐原康之厚生労働省健康局長

○政府参考人(佐原康之君) 今御指摘のこういったウイルスの機能獲得研究を含めまして、生物テロのリスク等が懸念される公衆衛生研究に関する研究の倫理規範や監視体制の在り方につきましては、現在、厚生労働科学研究費の補助金による研究を実施しております。  こうした研究成果も参考にしつつ、どのような在り方が望ましいのか、関係省庁、関係機関とも連携して検討してまいりたいと考えております。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 是非検討をお願いしたいんですけれども。  これ、実際、アメリカのオバマ政権下では、三年間、二〇一四年から二〇一七年まで、この機能獲得研究は禁止するということで、余りにもリスクが高いんではないかということで、アメリカ国内では一時期禁止をされた事案でもあります。ですから、これは日本国内でしっかりと把握をしていただきたいということと同時に、これ、日本だけこれ規制を掛けても、海外からこのような、今回の新型コロナのように入ってくる可能性もあるということで、全世界的な規制が必要なんではないかというふうに思います。  原子力もそうですよね。これ、IAEAがあって、原子力を平和的に使う分には構わないけれども、これを武器等に転用していくということに関しては全世界的に監視をしていこうというチェック機能が働いているわけであります。  ですから、大臣にちょっとお伺いしたいんですけれども、この全世界的なこれ規制が必要だという意味では、このIAEAのような国際機関をつくって規制をしていくというような取組が必要ではないかというふうに考えますけれども、大臣の見解を伺いたいと思います。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 今お話がありました機能獲得研究、生物テロ、軍事転用リスク等が懸念される一方で、ウイルスの病原性のメカニズムの理解を深め、これは治療薬やワクチンの開発にもつながっていくということで、日本としてもそうしたワクチン開発するというのはある意味では安全保障にもつながっていくということで進めていかなきゃならないと思います。  今、国際的なという議論ですが、今現状は、今回のコロナの状況を踏まえて、これからもそうした感染症が出てくるおそれがあるときに、いち早くその情報を、しかも、そのウイルスが出ただけじゃなくて、そのウイルスのそのものをゲノムの情報含めて共有していく、そして対策を講じていくという必要性があるということを、今、IHRというこのレギュレーションを改定しようということ、あるいは場合に、必要によってはパンデミックのときに対応できるような国際条約を作っていこうということで今議論を進めているところでございますので、まだ正直言って今その先というところまで行っていませんが、まずその手前においても今何がこの地球で起きているかということをそれぞれの各国が少なくとも共有していく、こういった仕組みをつくっていくことが必要だという認識で動いているところでございます。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。  ですから、これ、コロナ、今回のそのコロナウイルスのこれだけの流行を経験して、本当に国に対しては大きなダメージを与えたわけであります。ですから、これと同じようなことを、生物兵器でもこれつくることはできるし、アクシデントによってもこれ起こり得ることがあるんだというそのリスクをしっかりと見極めていただきたいというふうに思います。  続いて、コロナワクチン後遺症の問題についてお伺いをしていきたいというふうに思います。  先般、NHKの五月十五日「ニュースウオッチ9」で、新型コロナワクチン接種後に亡くなられた御遺族たちを取り上げる際に、新型コロナウイルスそのもので御家族が亡くなられたかのような放送がなされてしまいました。これ、新型コロナウイルスそのものによって亡くなられたこととワクチンによってお亡くなりになったということは全く事実が違うわけでありますけれども、このようなことが行われたということであります。  放送翌日のNHKはこれ謝罪をしているわけですけれども、番組は、コロナ禍を振り返り御遺族の思いを伝えるという考えで放送しましたが、適切ではありませんでしたという発言がありました。けれども、私は非常に重大な事案だなというふうに考えているわけであります。  それで、これ、どうしてこのようなことが起こったのかというその経緯についてお伺いしたいと思います。

山名啓雄日本放送協会専務理事

○参考人(山名啓雄君) お答えいたします。  五月十五日の「ニュースウオッチ9」で、新型コロナ五類移行から一週間、戻りつつある日常と題しましておよそ一分間のVTRを放送し、ツイッターなどでも配信いたしました。この中で、御遺族と紹介して三人のインタビューをお伝えしましたが、この方たちはワクチンを接種後に亡くなった方の御遺族でありました。このことを正確に伝えず、新型コロナに感染して亡くなったと受け取られるような伝え方をしてしまいました。こうした伝え方は適切ではありませんでした。取材に応じてくださった方や視聴者・国民の皆様に深くおわびを申し上げます。  放送までの経緯などにつきましては現在詳細を調査中でありますが、担当者は、NPO法人を通じまして御遺族を紹介していただき、取材の過程でワクチン接種後に亡くなった方の御遺族だと認識いたしました。番組はコロナ禍で亡くなった方の御遺族の思いを伝えるという考えで放送いたしましたが、適切ではありませんでした。  放送後、御遺族を紹介していただいたNPO法人から御指摘を受けまして、NHKとして確認などを進め、十六日の「ニュースウオッチ9」でキャスターが伝え方が適切ではなかったとおわびいたしました。また、十六日、動画を載せましたツイッターなどの投稿を削除した上でおわびの投稿を行いましたほか、NHKプラスの修正なども行いました。取材に応じてくださいました御遺族に対してもNPO法人を通じて謝罪いたしました。  今回のことにつきましては、取材、制作の詳しい過程を更に確認いたしまして、問題点を洗い出した上で再発防止策を徹底し、信頼回復に努めてまいりたいと考えております。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 今おっしゃったとおりだというふうに思いますけれども、極めて重大な事案ですね。ワクチンでお亡くなりになった遺族の方にインタビューをして、ワクチンの問題で取り上げるんだということを言って、全く違う死因で報道がされるということ、遺族の方はもちろん怒っていらっしゃいますし、非常に悲しい思いをされているということですね。  何でこのインタビューを受けられたのかといったならば、このワクチン接種後に亡くなった方がいるんだということ、この被害の現状、これを知っていただきたいという思いで、本当は出たくないですよ、けれども、その思いを、この現状を知っていただきたいという思いでこのようなインタビューに応じた。けれども、残念ながら真逆の報道のされ方をしてしまったということであります。  私は、この事案を見たときに、やっぱり、これまでもそうなんですけれども、このワクチン被害、ワクチンの後遺症の問題というのはメディアではなかなか取り上げられてきませんでした。取り上げては悪いかのように、まあタブーのように取り扱われてきた。ワクチン接種をとにかく推進する、その中ではワクチンにネガティブな情報は絶対出さないというような報道の姿勢を感じたわけでありますけれども、NHKにおいて何かそのような内規があるのかどうか、これをお伺いしたいと思います。

山名啓雄日本放送協会専務理事

○参考人(山名啓雄君) お答えいたします。  新型コロナウイルスのワクチンに関しましては、視聴者の高い関心にお応えするため、テレビ、ラジオ、インターネットで国内外の様々な動きを伝えますとともに、副反応などの様々な論点も御紹介してまいりました。NHKニュースウェブでは、新型コロナが五類に移行した現在も、新型コロナと感染症・医療情報に関する特集サイトに新型コロナワクチンに関する情報をまとめたページを設けております。  ワクチンを含め、新型コロナウイルスをめぐりましては、視聴者の皆様が関心を持つテーマが多岐にわたっており、NHKの報道に様々な御意見や御指摘も寄せられております。引き続き、多角的な情報発信を行い、視聴者の関心と期待に応えていきたいと考えております。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 NHKには、聞きたいんですけど、これは、御遺族の方はこのインタビューが正当な形で放映されることを望んでいらっしゃいますけれども、これは、その要望は実現されるんでしょうか。

山名啓雄日本放送協会専務理事

○参考人(山名啓雄君) 繰り返しになりますけれども、今回のことにつきましては、取材、制作の詳しい過程を更に確認し、問題点を洗い出した上で再発防止策などを徹底し、信頼回復に努めたいと考えております。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 信頼回復のためにはこのインタビューをしっかりと報道するということが必要だというふうに考えますので、是非御遺族の方の御要望をしっかりと聞いていただきたいということを申し上げておきたいというふうに思いますが。  このように、コロナワクチンの接種後の死亡事例等々に関してはやっぱり報道はされてきませんでした。これ、ツイッターだと削除される、ユーチューブに上がるとそれも削除されるということで、様々な規制がされてきたわけですね。それは全部自主規制ということであります。でも、何でこの自主規制がされてきたのかといったならば、これはやっぱり厚生労働省がこのワクチン接種後の様々な副反応に対して正確な情報発信をしていないからだというふうに私は考えています。  これは何度も取り上げさせていただきましたけれども、この健康被害救済制度に関しては、ワクチン接種後に体調が悪くなった、若しくはお亡くなりになった方の申請が今七千四百七十三件出ています。これ認定は、二千五百九十五件認定されていて、死亡一時金が払われている方も五十三件いるわけであります。これは厳密には因果関係は問わないということはよく存じていますよ。でも、これだけの方がワクチン接種後に体調が悪くなった、亡くなったという方がこれだけいらっしゃるという厳然たる事実はありますね。  また、副反応疑い報告制度では、死亡報告数は二千五十八件ということで、ワクチンを接種後にお亡くなりになったという報告は二千五十八件上がってきているわけであります。これは因果関係がこれから厳密に評価をされるということですけれども、なかなかこの因果関係は証明されないということもよく分かっています。ただ、この副反応疑い報告制度でも二千件の死亡事例が挙がってきているという厳然たる事実があります。  こういった事実をしっかりと国民にはお伝えするべきではないかというふうに思います。これまで、ワクチン接種をとにかく推進するんだということの中で、ワクチン被害に関しては報道されてきませんでした。厚生労働省としても積極的にこのことを伝えてこなかったわけでありますけれども、これは、これだけの数が出てきているわけですから、より実態を把握するためにもこの現状をお伝えするべきと、広く国民に周知するべきというふうに考えますけれども、大臣の見解を伺いたいと思います。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) ワクチン接種に当たっては、それぞれ個人の皆さん方が自主的に御判断をいただくということがベースになっていますから、その効果、副反応を始め、正確な情報を分かりやすく伝えることが重要だと考えており、厚労省としても、その有効性、安全性について、リスクも含めてですね、QアンドA、リーフレット等様々な媒体を通じて、科学的根拠に基づく情報の周知、広報に取り組んできたところであります。  それから、今お話があった被害者制度についても、何件あるのかといったことについては逐次、予防接種健康被害救済制度については逐次公表し、また、そこで実際認定が行われた結果については一つ一つ、もちろん個人情報がありますけれども、その範囲の中でお示しをさせていただく。あるいは、副反応報告等についても都度都度、研究会等で御報告をいただいたものについては公表させていただいているところでございますので、引き続き、先ほど申し上げましたように、まだ、ワクチン接種、今も各地区で打っていただいているわけでありますけれども、それに当たってリスクも含めてその情報をしっかりと提供していきたいと思っています。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 今、このワクチン接種後の後遺症の実態調査に取り組んでいらっしゃいます。厚生労働省でこれやっているわけですけれども、私たちはずっとこれを要望してきたわけです。これを調査に取り組んでいただいて、これは有り難いことだと感謝を申し上げたいというふうに思いますけれども、これを、しっかりとした、症例数を上げてですね、研究をしていただきたいというふうに思います。  この第一報が四月の二十八日に出たわけでありますけれども、これ、担当医師から回答のあった百十九症例と医療機関から回答のあった百二十八症例ということで、極めてこれは限定されたものとなっているわけですね。症例数は極めて少ないという状況であります。これは拡大していくということでよろしいんでしょうか。

佐原康之厚生労働省健康局長

○政府参考人(佐原康之君) お答えいたします。  御指摘の今回の報告は第一報でございまして、今後この百約二十例の罹患、罹病期間も含めて、より掘り下げて分析の上、研究班から更に報告をいただく予定でございます。また、研究班におきましては、全国の専門的な医療機関やその担当医師を対象に更に調査が進められておりまして、三月十五日以降に報告された症例も含めまして分析を進めて報告をいただくことになっております。

柳ヶ瀬裕文日本維新の会

○柳ヶ瀬裕文君 是非これしっかりと調査をしていただきたいと思います。  もうこれ、ワクチン副反応疑い報告事例、被害者救済制度等々でも非常に多くの症例が集まっているわけです。ですから、この七千人若しくは二千人の死亡事例も含めて、これは実態調査をしっかりとやっていただきたいというふうに思います。今のサンプル数では極めて少ないわけですね。既にもうこれ申請をされている方がこれだけたくさんいらっしゃるわけですから、この方たちの事例、症例も併せて、真摯にこの後遺症の実態調査に取り組んでいただきたいということ、このことを申し上げまして、質疑を終わります。  ありがとうございました。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 国民民主党・新緑風会の芳賀道也です。  初めに、農水大臣に伺います。  四月十七日の決算委員会で農水大臣に質問した件ですけれども、地元の農家の方々が水田活用の直接支払交付金の条件が厳しくなるために、悩みに悩んで畑地化を選択したと、そして、畑地化の交付金を申請して、それが出ないなんということはないんでしょうねということを農林水産大臣に伺ったんですが、そうしたことがあると、農家は米作りでも畑作でも二度はしごを外されて、意欲も失うし、耕作放棄地が増えてしまうんだということをお聞きしたんですけれども、実際に再び地元の声を聞いたら、やはり心配したように、畑地化を選択して交付金を申請したら、もう予算もないからこんなには出ないので、申請書が戻ってきて、減額してもう一回申請し直してくれということが実際に地元の農家では起きております。これでは本当に出る出る詐欺だというような農家には怒りの声もあるので、農水大臣にもう一度この件をお聞きしたいんですが、いかがでしょうか。

野村哲郎自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(野村哲郎君) 芳賀委員にお答えを申し上げたいと思いますが、たしか四月だったと思うんですが、決算委員会か何かで御質問がありました。ちょっとそのときの話とは、ちょっと話が、中身がちょっと違うんでしょうけれども。ただ、畑地化の問題につきましては、そのとき私もお答えしたんですが、この促進事業につきましては、畑作目が連続して作付けされている水田については、畑地化を促しつつ、促進していくために、麦、大豆、ソバ等の産地化に向けて一定期間の継続的な支援を行うということをお答えしたと思いますが、令和四年度二次補正予算として二百五十億を措置しているところですが、これに加えまして、令和五年度当初予算におきましても水田活用の直接支払交付金の一部として二十二億円を計上、合計で二百七十二億、このことにつきまして畑地化については予算計上しているところでございます。  現在、各都道府県からの要望の調査を行っておるところですが、精査を今やっておりまして、これらの予算が最大限活用しつつ、産地の要望や執行状況も踏まえて畑地化に取り組む生産者をしっかり支援してまいりたいということで、予算が足りるとか足らないとかというまだその議論をしているわけではございませんで、したがって、どういったようなことを芳賀委員の御地元でお話があったのか、ちょっと私どもも調べてみました。  農政局なんですけれども、いや、そんなこと言った覚えはないんですがというような話で、まだ予算の総額分も、決まってはおりましたけれども、まだ積算を全てやっているわけじゃなくて精査中でございますので、まだ減額だとかそういったような具体的な話はしていないというふうに思っておるところでございます。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 実際にそれは市町村レベルなのかですけれども、実際に現場ではそういったことが起きているという事実はあるわけですから、是非農家の立場に立って施策を行っていただきたいですし、野村大臣は、就任されたときに、地元の農家も、農業のことが分かる方が農水大臣になってくれたと非常に地元の農家の皆さんの期待も大きかったんですが、このところなかなかこういったことがあるものですから、ちょっとがっかりというところにつながっている部分もあるものですから。  野村大臣も、耕作放棄地が更に増えて、さらにはそのことによって土地改良区までもやっていけない、農家も土地改良区も消えてしまうなんてことになったら食料安全保障なんてことは絵に描いた餅になってしまうわけですから、更なる対策、やはり食料増産のために必要だというお気持ちは一緒でしょうから、大臣も食料の増産を守るために何らかの形で支援をしなければいけないというお気持ちはおありでしょうから、そのことだけ一言、農家の皆さんにメッセージをいただけませんでしょうか。

野村哲郎自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(野村哲郎君) お答え申し上げたいと思いますが、先ほど御答弁申し上げましたように、現在、申請が今上がってきておりまして、それを確認中でございますので、まだ、今おっしゃいましたように、予算が足りるとか足らないとか、まだその段階でもございません。  したがって、いろいろ内容が複雑で、今回からやり方を変えたものですから、そういう意味では精査を十分させていただきたいと、こんなふうに思っているところです。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 更問いで申し訳ないんですが、では、精査が終わって予算が足りないようだということであれば、農水省としては必要な予算だから増額も考えようとか、そういうことはおありなんでしょうか。どうでしょうか。

平形雄策農林水産省農産局長

○政府参考人(平形雄策君) 技術的な点なのでお答えいたします。  委員おっしゃられたとおり、申請というのは、この補正についての畑作の事業についての申請は行われておりますが、営農計画書といいまして、水稲を作るのか、麦を作るのか、大豆を作るのかというのは六月末までに取りまとめることになっております。  そういったものの中で、水稲にするもの、あるいは畑地化するもの、それぞれ出てまいりますので、それぞれの中で、予算額の中でこれが足りるかどうかということなんですけれども、いずれにしましても、こういった水田活用の直接支払交付金、それから畑地化の事業、そういったものを一連のものとしてしっかり、それぞれ畑地化するものも水田の中でやっていくものについても支援ができるように農林水産省としては検討していきたいというふうに考えております。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 是非、地方から農家も土地改良区も消えてしまうなんてことにならないように、予算の必要ならば増額も含めてお願いして、農林水産大臣、そして農林水産省への質問を終わらせていただきます。退出していただけるように御配慮をお願いします。

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 農林水産大臣と農林水産省の諸君は退出して結構です。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 私の地元山形県の酒田港にも、うれしいことにクルーズ船が帰ってきました。ほっと一安心というか、コロナの後に向けていい方向に進んでいます。さらに、山形の蔵王であるとか出羽三山にも、このゴールデンウイークを中心に海外からのお客様が帰ってきました。久々にちょっと明るい状況に、まあトンネルの出口が見えたかなと、非常にいい状況に今山形もなっております。  観光支援として、これまでは広く観光支援が行われたわけですけれども、今後、このチャンスを生かして、インバウンドに特化した支援が必要なのではないでしょうか。具体的には、復活したクルーズ船の支援であるとか、コロナで、残念ながら、地方の中核空港からも国際的な定期便、これが残念ながら消えてしまっているのが状況です。この地方拠点空港の国際定期便の復活への支援であるとか、定期便復活を目指すまず第一歩となるチャーター便復活の支援。  インバウンド受入れ支援や、チャーター便も含めて、定期便もそうですけれども、日本に来て、逆に、日本から相手国に行くというところの支援も必要ですので、日本から相手国へのツアーの支援、これらを今こそ機動的に行うべきなのではないでしょうか。国交大臣の御見解を伺います。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 観光は成長戦略の柱、地域活性化の切り札でございまして、インバウンドの本格的な回復に向けて集中的に今施策を講じているところでございます。  今年三月に閣議決定した新たな観光立国推進基本計画におきましては、インバウンドの回復を戦略の一つとして位置付けるとともに、二〇二五年に向けた目標として、質の向上を強調することなどに留意し、消費単価の向上等に取り組むこととしております。  様々な支援策を講じておりまして、具体的には、クルーズを安心して楽しめる環境づくりや新たな寄港地の観光促進、寄港地に寄っていただいて、その周辺、観光していただく、それから訪日誘客支援空港の認定制度による地方空港の国際線就航支援、観光地や公共交通機関における多言語対応やキャッシュレス決済対応等の受入れ環境整備、それから相手国政府観光局と連携したアウトバウンドプロモーションの推進、来てもらうためにはこちらからも行かないと、で、こちらから行く方が今全然回復していないんです。そういうこともしっかりやんなきゃいけないなと考えているところでございます。  こういう観光立国推進基本計画に定める目標の達成を目指して頑張ってまいりたいと思います。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 まさにこれタイミングとして今すぐにやっていただくということが必要だと思うので、こうした取組をやっていただいていることに感謝を申し上げ、また、数値目標も具体的に決めているというようなお話がありましたけれども、例えば、コロナ前に就航していた地方拠点空港の定期便、まずはコロナ前に戻すのが第一目標で、その後、一・五倍にするんだ、二倍にするんだとか、そうした数値目標も決めて是非取り組んでいただきたいと思うんですが、この辺はどうでしょうか。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 具体的に、例えば消費単価をこれだけにするとかこれだけの方に来ていただく、数値を挙げて、目標、KPIとしてきちっと挙げて、その目標に向かって頑張っております。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 是非、今、まさにタイミングとして今だということでしょうから、引き続きよろしくお願いをいたします。  次に、中小企業はもちろんですが、ホテル、旅館、観光と違って、このところ、コロナの対策後半、直接的な支援のなかった飲食店や自営業が今大変な状況になっています。コロナで借りた資金の返済に加えて、思ってもいなかった電気代、燃料費の値上がり、物価高まで加わって、本当に自営業などが、飲食店厳しいんですね。このままでは倒産、廃業が今後もコロナ明けに続出するおそれがあります。  コロナ禍で借りた資金の返済について実効性のある返済猶予を更に行うなど、また、更なる返済への支援などの働きかけを経産省としてお願いしたいのですが、いかがでしょうか。

西村康稔自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(西村康稔君) 飲食店の皆さんあるいは自営業の皆さん、協力金や持続化給付金などで何とか持ちこたえていただき、また、ゼロゼロ融資で踏ん張っていただいたと思いますけれども、まさに影響の長期化あるいは物価高騰なども踏まえて今厳しい状況にあるという中でコロナ融資の返済の本格化を迎えるということでありますので、しっかりと私ども対応していかなきゃいけないというふうに認識しております。  本年三月には、私、そして鈴木財務大臣とともに、官民の金融機関などに対して、既往債務の条件変更や借換えなどについて、小規模零細事業者を含む事業者の実情に応じた迅速かつ柔軟な対応を継続するように、事業者に寄り添った対応を徹底するよう要請したところであります。足下の条件変更の応諾率は約九九%と、多くの事業者の申出に応じていただいているものというふうに認識をしております。  また、民間ゼロゼロ融資につきましては、本年七月に返済開始のピークを迎えるということになると思います。コロナ借換え保証制度を本年一月から開始をして、返済期間を長期化しながら、その間に収益力改善を支援していくということにしております。ようやく需要が戻ってきているところでありますので、しっかりと応援をしたいと思いますが、これまで約三万六千件、九千億円の借換え申込みを承諾をしてきているところであります。  加えて、日本政策金融公庫の融資につきましても、本年三月に公表いたしましたコロナ資金繰り支援継続プログラムにおきまして、スーパー低利融資や資本性劣後ローンの申請期限を本年九月末まで延長をして、コロナ融資の借換えを支援しているところであります。  引き続き、こうした支援、取組を通じまして、小規模零細事業者を含む中小企業の資金繰りに万全を期していきたいというふうに考えております。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 様々な対策を取っていただいたのは非常に有り難いので御礼を申し上げますが、その中でも、ゼロゼロ融資でも保証料も払うのが電気代の値上がりできつくなっているというようなこともありますし、多くの政府の支援がコロナ後で縮小される中に、コロナで傷んで今まだ支援が必要なところというのはしっかりとサポートしていただくことをお願いをいたします。  また、長年、特に地方からは自営業が消え続けている日本、先進国の一部で一時見られたような自営業ルネッサンスも日本では起きておりません。これまで余り直接な支援が行われてこなかった自営業に、コロナの出口の今こそ、自営業の新しいグランドデザインなど、これまでにない新しい支援パッケージが必要なのではないでしょうか。経産大臣の御見解を伺います。

西村康稔自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(西村康稔君) 自営業も含めた小規模な事業者は、まさに地域の経済、雇用を支えていただいております地域コミュニティーの中核機能を担う重要な存在だというふうに認識をしております。  このため、新型コロナの影響の長期化、あるいは原材料、エネルギー価格が高騰するなど厳しい事業環境にあるそうした方々に対しまして、先ほども申し上げましたとおり、まず資金繰り支援に万全を期していくということと同時に、取引適正化、価格転嫁対策、これにも全力を挙げて取り組んできているところであります。  他方、ウクライナ侵略があり、また人口減少、少子高齢化、地方の課題、過疎化という大きな課題もあります。そして、技術の進化がもう著しく速い、そうした時代が大きく変化をする中で、これまでどおり守る、維持するということだけではなくて、新たに変化をする、挑戦をする、何か一歩新たなことに取り組むといった、そうしたことも必要となってきております。このため、小規模な事業者、自営業者の皆さんが、まあ第二創業ということもあります、事業を継続し、更に発展をさせていく、成長していくための取組の支援を強化をしてきております。  具体的には、もう御案内のとおり、ものづくり補助金とかIT導入補助金、あるいは事業再構築補助金、小規模な方を中心に販路開拓を支援する持続化補助金、また、これまで輸出やったことないけど挑戦してみようという円安メリットを生かした輸出の支援、こうしたものを昨年末の補正予算で盛り込み、各事業、それぞれ早期執行に今取り組んでいるところであります。  引き続き、自営業者を始めとする小規模事業者の生産性向上とか、時代の変化に対応した、何か一歩を踏み出してみようと、そういう挑戦を是非後押しをしていきたい、支援をしていきたいというふうに考えております。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 ありがとうございます。  特に中小の自営業への支援が日本では抜け落ちていたのではないかと思いますので、こうした面での支援もお願いをいたします。  経産大臣、それから経産省の皆さん、お忙しい中、ありがとうございました。御退席いただけるよう御配慮ください。

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 経産大臣と経産省の皆さん、どうぞ御退出を。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 国交大臣に伺います。  コロナの中で頑張っていた旅行業の皆さん、免許更新の資本の基準、新たなルールが必要ではないかというお願いです。  旅行代理店など旅行業者は、五年に一度、更新登録を行う必要があります。現状、コロナ禍で非常に経営も厳しいということで、配慮して特例措置で認めていただいている、このことは非常にいいんですが、コロナ禍で多くの資金を借りております。そうすると、なかなか旅行業というのも、利益率三%なんというところはなかなかないんだと、一%ぐらいの利益率なんだということですから、この経営状況、今後十年ぐらいは劇的に改善するということがない中で、その財政的基礎の更新登録の際のルール、新たなルールをしっかりと、旅行業、中小の旅行業の声も聞いていただいて、新たなルールをしっかりと決めて示すことが、この旅行業界の皆さんにもこれから安心して旅に行く幸せを担っていけるのではないかと思いますが、この点は、国交大臣、いかがでしょうか。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 旅行業法におきましては、消費者保護の観点から、旅行業の登録更新の要件として、旅行業を着実に実施するため必要となる一定の資産基準を定めております。  他方で、新型コロナの感染拡大によりまして旅行業者の経営状況が著しく悪化したことを踏まえて、コロナ禍の特例として、旅行業の更新について弾力的な審査を行うこととしております。具体的には、旅行業の更新については、通常は更新時の直近の決算書において審査するところ、コロナ禍前の令和二年一月以前に確定した決算書において更新を行うことも認めております。  旅行業法の基準資産の要件につきましては、消費者保護の観点から必要なものであるため、これを抜本的に見直すことは現時点では考えておりませんが、旅行業者の状況に応じ、資産の再評価や増資を通じて基準資産の要件を満たすことを確認するなど、柔軟な対応も行っております。  全国旅行支援や水際措置の緩和等の効果もあり、旅行需要はコロナ禍前の水準まで回復しつつあることから、国土交通省としては、引き続き、旅行業者の経営状況を注視しつつ、消費者保護の観点を踏まえながら、旅行業法の適切な運用に努めてまいります。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 もちろん、旅行を申し込んだ人が旅行行けないというようなことがあってはなりませんので、こうしたものでは保険とかそういうものもありますから、そういったことも含めて、今からいい制度にするには、検討は行っていてもらわないと、この資本要件、もう既に、是非、いい制度にするにはじっくりと制度を練る必要があると思うので、国交大臣、検討だけとか調査だけは始めていっていただいてもいいんじゃないかと思うんですが、一言だけ、いかがでしょう。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 先ほど申し上げましたように、今いろいろな柔軟な対応を行っております。こういう経験も積み重ねながら、どういうふうにすれば消費者保護という観点と両立しながらその改善に向けていくか、しっかり考えていきたいと、このように思います。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 是非、業界の皆さんの声も聞いて、消費者保護も進めながら前に進めていただきたいと思います。ありがとうございました。  国交省、そして国交大臣、ありがとうございました。御退席いただけるように御配慮ください。

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) じゃ、国交相、国交省の皆さん、退出して結構です。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 文部科学省では、新型コロナにより学校休校中も自宅学習でモバイル機器が使えるように、モバイルWiFiルーターの購入費用を補助しております。  会計検査院が、令和二年度、三年度に二十一都道府県の二百七十八事業主体が整備したモバイルWiFiルーター二十二万余りを検査したところ、事業を実施した二百四十二事業主体のうち百九十三事業主体で、令和三年末までに最大貸与率が五〇%未満と低調、さらに、十万台余り分が納品から一年以上たっても家庭学習に使われていなかった事態が明らかになりました。  なぜこんなことになったのでしょうか。原因と責任の所在はどこにありますでしょうか。また、反省はあるのでしょうか。さらに、使われていないルーターは今後どうするのか。永岡文科大臣の答弁をお願いいたします。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) お答え申し上げます。  御指摘のモバイルWiFiルーターの整備に関する補助事業は、全国一斉臨時休校が行われていた当時の状況を踏まえまして、休校時などにおいても学びの機会を保障するため実施をしたものでございます。  使用率が低調となった理由につきましては、地方自治体に調査をいたしましたところ、臨時休校の状況が落ち着いたことなどから、想定よりも貸与希望者が少なかったなどの回答がございました。  一方、貴重な税金を使って整備されたルーターのこれ有効活用を図っていくということは極めて重要であると認識をしております。このため、文部科学省では、遠足や社会科見学などの校外活動ですとか、また長期欠席の子供へのオンライン教育相談など、家庭学習以外の有効な活用方法などを本年二月に周知をしたところでございます。  今後も、あらゆる機会を通じまして、本来の目的であります家庭学習での活用を含めて、WiFiルーターの有効活用を促進してまいりたいと、そう考えております。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 相当額がやっぱり無駄になったという現実はあるわけですので、責任の所在、反省という面ではいかがなんでしょうか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 今回の件につきましては、やはりコロナ禍、で、コロナ禍、まだどういうようになるか分からないと、学校がずうっと臨時休校するかどうかということも分からないような中で、全国一斉臨時休校行われたわけでございます。その当時は、万が一、やはり家庭でWiFiルーターなどがなくて家庭学習がITによりまして難しいというお子さん方が発生しないようにと、そういうことがございまして、たくさんの機器を購入したということでございます。  しかしながら、その機会、臨時休校などにおきましても、やはりずうっと続いたということではなかったものですから、また、御家族も家庭での仕事というものが一定程度これ定着をいたしまして、家庭での、会社まで行かなくても家庭での仕事ができるということもございまして、その家庭での、学校で購入いたしましたWiFiルーター使わなくても済んだということがあろうかと思っております。  万が一に学習ができない、家庭で学習ができない子供たちのために、これは購入してしまったというところだと思っております。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 コロナ禍だからしようがなかったということで、反省はないということでいいんですか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) お答えいたします。  使われなかったということは反省材料にはなりますが、しかしながら、足りなかったということに万が一なってはいけないと、そういうつもりでの事業でございました。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 結果として税金が無駄になったことは反省をしていただきたいなと思います。  次に、東京都では、優秀な新採教員の確保に苦慮する余り、教員免許を持たない人も昨夏の採用試験の受験を認めました。優秀な教員の確保、本当に危機的だと思いますけれども、確保策について文科省の具体的な取組、教えてください。

藤江陽子文部科学省総合教育政策局長

○政府参考人(藤江陽子君) 委員御指摘の東京都におきましては、昨年度実施いたしました令和五年度教員採用選考試験で教員免許を持たない者が受験し、採用選考合格後、最大二年間免許取得を猶予し、免許取得後に正式任用を行う選考を実施しているところでございまして、今年度からは、この対象年齢を四十歳以上から二十五歳以上に拡大し実施するものというふうに伺っております。  文部科学省といたしましては、昨今の教員採用選考における倍率低下の状況につきましては危機感を持って受け止めておるところでございまして、教職志願者の増加に向けまして、教員採用選考試験の早期化ですとか、複数回実施の促進、あるいは全国各地の教師募集情報を一覧できるサイトの開設、教師の仕事への関心を高めるための各教育委員会の取組への支援などに取り組んでいるところでございます。  一方で、教師の志願者を拡大するためには、採用選考の改善だけではなく、学校における働き方改革も含め、文部科学省、教育委員会、学校現場が一体となって多角的な取組を進めていくことが不可欠であるというふうに認識しております。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 危機的な状況にありますので、働き方改革等含めて、是非、引き続き本当にスピード感を持って取り組んでいただきたいと思います。  この働き方改革にも直結するんですが、中学校では教師にとって部活動が占める時間や負担が重く、教師の働き方改革として、部活動の地域移行を行うという目標が示されています。  配付資料一ページから三ページを御覧いただきたいんですが、山形県教職員組合では、独自のアンケートや調査を基に部活動の地域移行に向けた提言をまとめて、昨年十月に発表しました。  その提言では、山形県内の四つの地域ごとにそれぞれ生徒が希望する複数のクラブを設けるという提案になっています。また、生徒や保護者の負担が増えないようにすることも重要です。クラブはそれぞれ国や県の費用負担で実施し、土日など休日の練習や試合などの活動はこのクラブが中心となり、完全に移行するまでの間、平日の練習を各学校内で補填するという提言です。また、各クラブに指導者だけではなくて事務員を置いて、試合や大会の調整などを行うためには国や県の支援が必須だと考えますが、文科省では地域移行を準備するための事業予算、全国の合計で十一億円の内数だけと聞いています。  中学校の部活動の地域移行について、文科省としてどうお考えになっているんでしょうか。また、地域移行した後の各地の部活動への補助について、永岡文科大臣のお考えをお聞かせください。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 文部科学省では、令和五年度から七年度までを改革推進期間といたしまして、休日の部活動の地域連携、地域移行に取り組みつつ、地域の実情に応じまして可能な限り早期の実現を目指すこととしているところでございます。  このため、令和五年度予算におきまして、部活動指導員の配置ですとか、合同部活動の実施といった部活動の地域連携や地域移行に向けた環境の一体的な整備のために十一億円を、運営団体の整備ですとか指導者の確保など、部活動の地域移行に向けた実証事業として計上しているほか、公立中学校の施設改修などの支援を含めまして二十八億円の予算額を確保しているところでございます。また、令和四年度の第二次補正予算におきましては、これ地域移行の体制構築のための準備経費といたしまして十九億円を計上しております。  文部科学省といたしましては、必要な支援を行いながら、将来にわたりまして子供たちがスポーツや文化芸術活動に継続して親しむ機会を確保するべく、取組を進めてまいります。  なお、令和六年度以降の国の支援につきましては、今年度の実証事業ですとか、各自治体の取組状況等を踏まえまして検討をしてまいります。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 危機的な状況にある先生方の働き方改革のためにも、この全国の総予算額からいってもちょっと本気度を疑われるのではないかというような予算もありますので、是非本当の意味で、本気でやるのであればもっともっと予算を確保して、是非文科大臣にも頑張っていただきたいと思います。  次に、教員による未成年者への性暴力対策について伺います。  性暴力などがあると、各県の教育委員会、問題が明るみに出ると、身内を守る風土がまだまだ根強く、まだ形式的な対応も多くて、性暴力対策のための具体的な科学的な対策が行われていないように見受けられます。  配付資料の四から五ページを御覧ください。犯罪心理学が御専門の桐生正幸教授は、いわゆる犯罪プロファイリングによる犯罪情報分析を実施した上で具体的な対策を進めるよう提案しております。例えば教師と生徒児童が一対一になるような密室的な状況をつくらないなど、実際に起きた例を分析したことによってルールを徹底するなど、具体的な提案を科学的にされています。  文科省として、教員の性暴力対策を進めるために、このような具体的対策こそ全国の学校で進めるべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 芳賀委員おっしゃいますとおり、やはり子供を守り育てる立場にある教師が子供たちに性暴力などを行うことは断じてあってはならないことであります。教育職員などによります児童生徒への性暴力等を根絶するため、あらゆる角度から実効的な方策を講じていく必要があると、そう考えております。  昨年四月に施行されました教育職員等による児童生徒性暴力等の防止等に関する法律に基づきます基本的な指針におきまして、国と地方公共団体、そして学校等においてそれぞれ教育職員等の研修等の充実を図ることですとか、被害を未然に防止する観点から、SNSなどの私的なやり取りというものの禁止や密室状態の回避などの予防的な取組の強化が必要としておりまして、法や指針に基づく取組の徹底を各教育委員会等へ求めているところでございます。  また、本年三月に、各教育委員会ですとか、あと学校現場におけます研修等の取組の充実を図るために、公立学校の教職員によります性暴力の加害者の実態、被害を受けた児童生徒等への影響、また学校内外の死角を共有しまして管理職等による見回りを行うなどの被害の未然防止への取組、そして具体的な内容を盛り込みました実践事例集と研修用動画というものを作成、公表いたしまして各教育委員会等へ周知をいたしました。  これらの周知啓発も進めながら、引き続きまして、児童生徒等を教職員、教育職員等によります性暴力等の犠牲と、犠牲者とさせないという断固たる決意で、性暴力等を行います教員の根絶に向けた取組、これは全力で実施してまいります。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 資料でもあるように、やっぱり犯罪プロファイリングというような手法も、科学的な手法を駆使して、そういう犯罪を起こさないルール作りというのが本当に大事だと思いますので、是非参考にしていただいて、もう何十年も綱紀粛正とか言われてこの学校での性犯罪はなくなっていないわけですから、科学的な手法も取り入れて改善をお願いしたいと思います。  文科省への質問についてはこれで結構です。文科大臣、それから文部省の皆さん、御退席ください。

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) では、文科大臣と文科省の皆さん、御退出をどうぞ。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 マイナンバーカードを利用したコンビニエンスストアでの証明書交付サービスで、今年三月二十七日、横浜市において別人の住民票等が誤って発行される個人情報漏えい事案が発生、デジタル庁が、システム提供する富士通Japan株式会社に対して、システムの運用を停止し、徹底的に再点検を行うよう要請する事態となりました。また、過去に住民が廃止した印鑑登録証明が本人、申請者本人に対して交付される事案も発生し、これまでにトラブル件数は、新潟三件、熊本五件、さいたま市三件、三政令都市合計で十一件に上っています。  これらの事案について、総務大臣は、各地方公共団体が構築し管理する証明書発行及びこれに関連するシステムにおける誤ったプログラム処理が原因と説明し、デジタル大臣は、マイナンバーカードそのものや情報連携の仕組みに問題があるわけではなく、マイナンバーカードの信頼性に影響するものではないと記者会見で述べています。  しかし、この問題は、個人情報を取り扱うシステムの安全性に関わる重大な問題です。これまでの国会や記者会見での政府の説明は、システムを管理する地方公共団体や、開発、運用する委託業者の問題に矮小化しているように見受けられますが、マイナンバーカードは国の重要な事業であり、担当省庁が国民に説明を尽くして、最終的な責任は政府にあるとの姿勢を示してこそ国民の信頼が得られると考えます。  責任の所在がデジタル庁と総務省のどちらかにあるのかを含めて、今回の問題に対する認識を河野デジタル大臣と松本総務大臣に伺います。

松本剛明自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(松本剛明君) 今回の一連の事案は、いずれも、マイナンバーカードによる本人確認は正常に行われたものの、証明書発行に関するシステムの不具合により別人の証明書や誤った証明書が発行されたものでありまして、マイナンバーカードの本人確認の仕組みの問題ではないという認識でお話をさせていただいておりますが、別人の証明書が交付されるという個人情報の漏えい事案が続いて発生したことは誠に遺憾であり、私どもも重く受け止めております。  このため、総務省におきましては、事案発生以降、デジタル庁や地方公共団体情報システム機構、J―LISと連携しまして、自治体だけではなく事業者からも直接原因や再発防止策について確認をさせていただいているところでございます。  全国の自治体や委託事業者に対しましては、既に行っていた総務省と地方公共団体情報システム機構、J―LISからの運用監視の徹底やシステムの総点検の要請に加え、他社の証明書発行サーバーに連携するシステムを含め、誤交付が生じる仕組みになっていないか、関連システムの点検を要請いたしました。  その上で、富士通Japan株式会社においては事案が続いたことに対し、富士通本社及び富士通Japan株式会社の責任者から総点検の状況について聴取し、個人情報の漏えい事案がこれ以上生じないよう強く求めるとともに、総点検の状況の報告、運用監視体制の強化、申請者と印刷ファイルのひも付け改善等のシステムの根本的な改善の実施などを要請したところでございます。  関係機関としっかり協力をして、システムの安定的な運用、情報セキュリティー対策等必要な対策に取り組んでまいりたいと考えております。国民の皆様が安心してサービスが利用できることになることを目指して必要な対応を行ってまいりたいと考えております。

河野太郎自由民主党・無所属の会デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(消費者及び食品安全・デジタル改革)

○国務大臣(河野太郎君) 一連のトラブルはいずれも個人情報の保護に関する国民の皆様の信頼を傷つける重大な事案であり、国民に不安を与えたことについて大変申し訳なく思っております。  マイナンバーカードにつきましては、デジタル庁が利用全般を所掌し、個別具体のマイナンバーカードの利用についてはその事業を所管する各省庁において所掌している関係にございます。そのため、デジタル庁及び関係省庁において緊密に連携した上で関連する取組を実施しております。  コンビニ交付サービスにおける証明書の誤発行事案については、自治体が開発、運用するプログラムを原因とするものです。そのため、まず、三月以降、自治体の情報システムを所管する総務省及びJ―LISから、全国の自治体及び富士通Japanを含む事業者に対し、システムの総点検を行うよう要請がなされました。  その上で、同社が開発したプログラムを原因とする事案が相次いで確認されたことから、先日、デジタル庁からも同社に対し、徹底的に再点検を行うよう重ねて要請を行いました。速やかに徹底した再点検がなされ、二度と同じ事象が起きないことを期待をしております。  マイナンバーカードを活用し、様々な作業をデジタル化していくことは広く国民の利便に資するものであり、国民の不安を払拭するためにも、速やかな徹底した再点検がなされるとともに、こうした取組について国民の皆様に広く御理解をいただけるよう、デジタル庁としても必要な取組を実施してまいりたいと思います。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 しっかりとやっぱり責任体制、それから、責任を求めて、検証し、再発を起こさないということが信頼につながると思いますので、引き続きお願いをいたします。  次に、二〇二一年十月からマイナンバーカード保険証の本格運用が開始され、このオンライン資格確認の仕組みの中で、二〇二一年十一月、保険者などで正確なデータが登録されなかったため別人の薬剤情報が閲覧された個人情報漏えい事案が発生しました。また、医療保険を管理運営していた健康保険組合などにおいて、新たな保険加入者について誤った情報を登録し、別人の資格情報等とひも付けしていた事例が、三年十月から四年十一月末まで七千三百十二件にも上っています。別人の情報がひも付けされたことにより投薬ミスが起きれば、命に関わる事故にもつながりかねません。  マイナンバーカード保険証については、制度の準備段階で同様の誤登録が判明し、本格運用を半年先送りした経緯があるにもかかわらず今回の事態が繰り返されたことについて、厚労大臣の御認識をお尋ねいたします。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 医療保険のオンライン資格確認の本格運用後においても、保険者が登録した加入者データに誤りがあったことにより別の方の資格情報がひも付き、結果的に薬剤情報などが閲覧される事案が生じたこと、大変申し訳なく思っております。  オンライン資格確認については、今委員からもお話がありましたが、当初、令和三年の三月からの本格運用としておりましたが、医療機関等の導入状況、保険者における加入者データの正確性に課題があったことを踏まえ、令和三年三月の社会保障審議会医療保険部会において、プレ運用期間を継続した上で、この間に、個人番号の誤りが生じないよう、個人番号の誤入力をシステム的にチェックする機能の導入、実際の運用を行いながらデータを検証し、精度を高めることを行うこととし、令和三年十月より本格運用を開始したところであります。  しかし、その後、令和三年から昨年十一月までの誤登録の事例数、先ほど委員から御指摘もございました。これは、これまで導入してきた新規加入者データのシステム的なチェックや保険者に自主的なチェックなどを通じて判明したものでありますが、確認された事例は、保険者において直ちに閲覧を停止し、異なる個人番号などを削除するなどの補正を実施してきたところであります。  また、こうした原因としては、届出に記載された個人番号が誤っていたこと、被保険者が個人番号を提出しなかったため保険者においてJ―LIS照会を行い、十分な確認を行わず、別人の個人番号を取得、登録していたことなどが確認されているところでございます。こうした発生原因の、対して一つ一つ対応していく必要があります。  被保険者が個人番号を提出しなかったため保険者においてJ―LIS照会を行い、十分な確認を行わず、別人の個人番号を取得、登録したケース等の課題があるわけで、保険者のデータ登録については、本年二月のマイナンバーカードの健康保険証の一体化に関する検討会の中間とりまとめにおいて、更なる対策として、保険者の登録段階におけるデータの正確性確保の徹底を図る対策を取りまとめたほか、四月には、保険者が誤ったデータを登録する措置がないよう、データ登録等を行う際の基本的な留意事項も改めたところでございます。  オンライン資格確認によって国民の皆さんにより良い医療を受けていただくというところに本意があるわけでありますが、このメリットを実感していただくためにも、システムに対する信頼、これが非常に大事であります。こうした信頼を毀損することのないよう、保険者による迅速かつ正確なデータ登録の徹底を求めるとともに、厚労省としても、そのための仕組みを更にしっかり構築していくと。また、それぞれの国民の皆さんから、不安がある、様々な相談等もございます。そうしたものにも的確に応えていきたいと考えております。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 本格運用を半年延ばして誤登録があった、延ばしたんだけれども再び起きた。やっぱり国民の不安につながりますので、こういった面はしっかりと対応していただきたいと思います。  次に、総務大臣は、記者会見において、マイナンバーカード保険証で個人情報漏えいは厚生労働省で対応していただくものと理解しているとしていますが、これはちょっと何か責任のなすり合いというか、ほかに責任をなすりつけているような感じもしないでもない。  こうした各省庁にまたがる問題の解消に向けて、どのように各省庁、連携を図っていくのか。デジタル庁における各府省、地方公共団体などに対する指導力や総合調整機能の発揮の在り方も含め、河野デジタル大臣の御認識を伺います。  あわせて、総務大臣には、マイナンバーカード保険証で個人情報漏えいの問題について、総務省が今後どのような関わり方をしていくのか、具体的な説明をお願いをいたします。

河野太郎自由民主党・無所属の会デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(消費者及び食品安全・デジタル改革)

○国務大臣(河野太郎君) 先ほども申し上げましたとおり、個別具体のマイナンバーカードの利用につきましては、その事業を所管する各省庁において所掌しております。  マイナンバーカードの健康保険証利用において、別人の情報がひも付けられていた事案につきましては、その原因は保険者がオンライン資格確認用データとして登録した情報に誤りがあったものであって、そのために、健康保険証や保険者を所管する厚生労働省においてまずは御対応いただくべきものでございます。  一方で、デジタル庁は、設置法上において、デジタル社会の形成のための施策に関する企画及び立案並びに総合調整に関することを始め、各般のデジタル化の推進に係る事務を所管しており、またマイナンバーカードの利用全般を所掌しております。  このため、これまでも、例えば保険証との一体化に向けた課題の整理と必要な対応を検討する検討会をデジタル庁において開催をし、関係省庁である総務省及び厚生労働省にも御参画いただいたところであります。今回のこの事案につきましても、厚生労働省に対応いただきつつ、デジタル庁においても厚生労働省と連携し、原因の把握や対応策の検討を行っております。  デジタル庁としては、引き続き、デジタル社会の形成に向けて各省庁と緊密に連携し、全体としてデジタル化をしっかり進めていけるよう、その役割を果たしてまいりたいと思っております。

松本剛明自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(松本剛明君) 今般の健康保険証の誤登録の事案は、新たな保険加入者について、保険者が誤った情報を登録し、別の方の資格情報等にひも付けられたことにより生じたものと承知をいたしております。  加藤厚生労働大臣からも御答弁がありましたように、既に資格情報等の正確性の確保に関しては、厚生労働省からの要請に基づいて、これまでにデータ登録されてきたものについては保険者において点検を進めてきたところ、また、今後、保険者が加入者のデータ登録を行う際の個人番号の確認方法の明確化等の取組も既に開始しているものと承知をしております。  御指摘の私の発言についてですが、先ほども申しましたように、個人情報の漏えいは誠に遺憾であるというふうに私も思っておりますが、本件は保険者におけるデータ登録の問題であることから、問題の所在を的確にお伝えをしたもので、健康保険制度を運営する立場から、厚生労働省で御対応いただくものとお答えをしたものでございます。  総務省としては、国民の皆様が医療機関等やマイナポータルにおいて資格情報を確認した際に別の方の情報が表示された場合には、マイナンバー総合フリーダイヤルや御自身が加入されている保険者にお問い合わせいただければ、支払基金、国保中央会において適切に対応されるよう関係省庁との連携を徹底をしたところでございまして、厚労省、デジタル庁、総務省のホームページにおいても周知を行っているところでございます。  今後、カードの利活用の拡大を推進していくに当たっては、各サービスにおけるシステムの安定的な運用やセキュリティーの確保を図っていくことが重要でありまして、マイナンバーカードを利用したシステムを含め、自治体のシステムに係るセキュリティー対策への取組を着実に進めていくほか、デジタル庁、制度所管省庁を始めとした関係機関と連携して、国民の皆様がマイナンバーカードを安心して利用できるよう必要な対応に取り組んでまいる所存でございます。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 しっかりと取り組んでいただきたいと思います。  この後、西村環境大臣にもお伺いしたかったんですが、時間となってしまいました。申し訳ございません、御準備をいただいたのに。深く反省をしつつ、質問を終わります。     ─────────────

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、今井絵理子君が委員を辞任され、その補欠として神谷政幸君が選任されました。     ─────────────

田村智子日本共産党

○田村智子君 日本共産党の田村智子です。  国立大学、国の研究機関では、昨年度、労働契約法が定める無期転換の権利が与えられる目前で任期付きの研究者が次々に雇い止めにされました。理化学研究所では、労働組合が三月二十九日、ストライキ権も行使して最後まで雇い止め撤回を求めました。  五月十八日、理研の非正規雇用問題を解決するネットワーク、理研ネットが声明を発表いたしました。資料の一です。その中で、理研労組が当局に提出させた資料に基づいて、雇い止めの対象となった三百八十人がどうなったのか公表しています。理研での継続雇用百九十六名とありますが、これは無期転換ではなく、有期での再雇用ですね。理研からの転出は、大学七十四名、研究機関八名、企業三十三名、転出先不明十一名。  声明では次のように指摘しています。そのほとんどは、自ら希望してのものではなく、雇い止めにより余儀なくされた。研究テーマをやむなく変えたり、これまで世界から注目される研究成果を生み出していたにもかかわらず研究の場を失ってしまった方も少なからずいます。数々の受賞歴があり、昨年もネイチャー誌に論文が採択され、新エネルギー・産業技術総合開発機構や科学技術振興機構の研究プロジェクトの代表をしている三十代のユニットリーダーが雇い止め対象となり、中国の研究機関に転出。このユニットリーダーは、日本学術振興会の卓越研究員にも採択されています。卓越研究員制度は、特に優れた能力を持つ研究者を独自の審査方式により発掘し、優先的に常勤、定年制の職に就けるよう後押しすることで、優秀な人材を日本国内にて確保するためのものです。ところが、このユニットリーダーは、卓越研究員としての研究は僅か四年半にとどまり、常勤、定年制の職に就くどころか、無期雇用転換権を与えないために雇い止めとなりました。卓越研究員の頭脳流出という国益を損なう最悪な事例も発生していますと、こういう指摘です。  私は昨年、何度もこの問題を取り上げ、当時の小林科学技術担当大臣は、意欲と能力のある研究者の方がそれにふさわしい処遇を得て研究に取り組めるということは我が国全体の研究力の強化にとって不可欠、雇用の安定を確保する労働契約法の趣旨にのっとった運用がなされることが大変重要と答弁をされたわけです。ところが、優れた研究者の国外流出が雇い止めによって起きてしまいました。  高市科学技術担当大臣、この事態をどのようにお考えになりますか。

高市早苗自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(知的財産戦略・科学技術政策・宇宙政策・経済安全保障)

○国務大臣(高市早苗君) 理化学研究所における研究者の雇用に関して、インターネット上に雇い止めに関する抗議声明が出されていることは承知しておりますし、私も拝読をいたしました。  我が国の研究力向上のためには、研究者が腰を据えて研究に打ち込める環境が整えられることが必要だと考えております。その観点から、研究者の雇用の安定を確保する労働契約法の趣旨にのっとった運用がなされるということは大変重要でございます。  この個別法人の業務運営に関しましては、各法人を所管する官庁において適切に対応いただくべきものではございますが、内閣府からも令和四年十一月十日付けで研究開発法人を所管する官庁に対しまして、この無期転換ルールの円滑な運用についての事務連絡文書を発出してお願いをいたしました。  この意欲と能力のある研究者の方がふさわしい処遇を得て研究に取り組めるようにすることが、我が国全体の研究力強化にとって重要でございます。政府としましては、十兆円規模の大学ファンドによる大学研究環境の強化、博士課程学生への経済的支援、若手研究者が挑戦的な研究に取り組める事業などを通じて研究の魅力向上や研究環境の改善を図って、我が国の研究力が向上するように取組を進めてまいりたいと存じます。

田村智子日本共産党

○田村智子君 これ、ずっと三十分間この質問ですので、高市大臣も、何が起きているか、是非聞いていただきたいと思います。  文科大臣にも伺います。  優先的に常勤、定年職に就けることを目的とする卓越研究員さえ無期転換権を得る直前に雇い止めをされました。これは文科省、重々承知している案件です。適正な人事政策と言えるんでしょうか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 独立行政法人であります理化学研究所におきましては、法人の自主性、自律性の下に運営されることが基本でございまして、労働関係の法令に基づきまして適切な人事の運用を行っていただきたいと考えております。  理研ネット声明に取り上げられておりますユニットリーダーにつきましては、卓越研究員事業に採用されました研究所の卓越研究員としての理化学研究所における有期雇用の任期が四年半であったにもかかわらず、理化学研究所は当該研究者の卓越研究員としての任期は原則七年といたしまして日本学術振興会に対して報告していたと聞いているところでございます。理化学研究所によれば、労働契約としては労使間の合意に基づきまして適切に運用されているものの、日本学術振興会への報告内容が一部適切でなかったと聞いているところです。  文部科学省といたしましては、今後、理化学研究所におきましてこのようなことがないよう改善を図ってもらいたいと考えております。

田村智子日本共産党

○田村智子君 もう研究の場がなくて、中国行っているんです。海外に流出しているんですよね。今のでは、七年雇うはずのところを四年半でと、本当にひどい事態が起きていたということですよね。極めて深刻ですよ。  国立大学、独立行政法人の研究機関全体で、じゃ、どれだけ雇い止めになったのか。  資料の二は、私の事務所で二月に各省に資料要求をしてまとめたものです。  今年一月一日現在で、次の契約更新によって無期転換権を得る者は三千五百七十四名いました。うち、無期転換若しくは無期雇用の職に就いた者は一千六百六十五名、約四五%にとどまります。同じ調査を昨年も行いました。今年四月一日で無期転換権を得るはずだった者は、昨年時点では四千五百人いたんです。これを基点として考えれば、約三千人が元の研究職を離れたということになります。  文科省は、確かに雇い止め等々を安易に行わないようにということで通知を出されました。しかし、国が関与できる研究機関で大規模な研究者の雇い止め、止めることはできなかったんですよ。文科省は、この文科省としての取組、そしてこの結果、どのように評価されていますか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 理研ネットで声明で取り上げられておりますユニットリーダーにつきましては、理化学研究所におきましては、これ二〇一三年四月より有期雇用とされておりまして、二〇一八年十月に卓越研究員として有期雇用契約を締結した際には、担当する研究プロジェクトの期間ですとか規程に定められていた通算雇用期間の上限を踏まえまして四年半の任期を設定したと聞いております。  なお、このユニットリーダーに関しましては、二〇二二年九月に理化学研究所が導入いたしました新たな人事施策を踏まえまして、理事長特例によります二年間の雇用期間延長を理化学研究所から提案したものの、御本人の意向によりまして提案をお受けしなかったと聞いているところでございます。

田村智子日本共産党

○田村智子君 あのね、個別じゃなくて、全体も聞いているんですよ。全体で約三千人、元の研究職を、研究の場所を離れざるを得ない事態になったんですよ。そのことについてどう考えていますか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) お答え申し上げます。  研究者等の雇用管理につきましては、各機関におきまして法令に基づき適切に対応する必要がございます。文部科学省といたしましては、実態把握のための調査を行うとともに、各機関の適切な対応を求める通知を発出するなど、個別の機関の状況も確認しつつ累次にわたりまして働きかけを行ってきたところでございます。  各機関におけます研究者等の雇用状況に関しましては、フォローアップのための調査を今後実施するとともに、労働契約法の特例ルールの適切な運用につきましてしっかりと各機関に対応して、対応を求めてまいる所存でございます。

田村智子日本共産党

○田村智子君 先ほどユニットリーダーのことをもう一度答弁されたからですけど、卓越研究員であと二年雇いますよと提案受けたから、ああ、そうですかと、それ違うでしょう。さっきも言ったけど、卓越研究員というのは定年制と、定年までここで研究してほしいと、日本で研究してほしいという制度としてつくったものなはずなんですよ。  で、通知は出したと。だけれども、私も質問で何度も指摘したのは、無期転換すると常勤職が増えると、そうすると新たな予算が必要だと、そういう予算付けなきゃ駄目でしょうという必要性を本当に強調してきた。だけどやらないわけですよ。で、無期転換権を得る前の雇い止め、これを方針としている理研の新人事制度、これを好事例だといって全国の国立大学に紹介することまで文科省はやった。我が党議員がこれを問題にしても撤回しなかった。  私は、これはもう事実上研究者の雇い止めを文科省は黙認、容認したというふうに指摘せざるを得ないというふうに思います。この労働契約法の十年無期転換ルールが若年研究者にもたらしている影響、これ直ちに政府として検証してほしいと思います。  理工学系学協会などで組織される一般社団法人男女共同参画学協会連絡会、自然科学系の研究者、技術者に対して、おおむね四年に一回大規模なアンケート調査を行っています。これは研究者コミュニティーの現状や課題を分析して提言を行うための調査です。二〇二二年にまとめられた調査報告書からの抜粋が資料の三です。  無期転換ルールの施行前、二〇一二年調査では、任期付研究者の雇用期間、今どれだけ働いていますかと、これ五年以上が最も多いんです、これ一番多いところが五年以上しかないんです、それ以上のもの取っていないんですね。男性四〇%、女性三二%。二〇一六年調査になると、十年以内が最も多く、男女とも約三割、十年超というのも、男性一八%、女性二五%います。この調査というのは、研究者については無期転換は五年ではなくて十年という特例がされた直後の調査なんですね。その影響が出ていると思います。ところが、では、その無期転換が目前となった二〇二一年、五年を超えて働いている十年以内、これ男女とも六%なんですよ。十年超も含めて激減なんです。  これ、無期転換ルールによって任期付きの研究者の雇用期間が極端に短くなって雇用の不安定化がもたらされているというふうに考えますが、文科大臣、どうでしょうか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 二〇一三年の労働契約法の改正によりまして導入された無期転換ルールは、有期労働契約の濫用的な利用を抑制いたしまして、労働者の雇用の安定を図ることを目的としたものでございます。  研究者などの雇用管理につきましては、各機関におきまして法令に基づき適切に対応する必要がございます。文部科学省におきましては、各機関に対しまして、労働契約法の趣旨を踏まえて無期転換ルールの適切な運用に努めるよう、累次にわたりまして依頼をしてきたところでございます。  研究者等に対します無期転換ルールの特例の在り方に関しましては、フォローアップ調査を実施をいたしまして、その結果を踏まえて検討を行う必要がございます。今後、調査を実施するとともに、労働契約法の特例ルールの適切な運用につきましてはしっかりと各機関に対応を求めてまいりたいと考えております。

田村智子日本共産党

○田村智子君 これ仕組みは分かるんですけれども、この実態をどう見るかなんですよね。この二〇一六年調査では、五年以上の研究者、これ恐らく一千人規模と推計できるんですよ、回答者数から。その多くが結局離職を余儀なくされたという結果が二〇二一年のこの調査結果ですよ。  この調査結果は、全労連と理研ネットが主催した三月の集会で、東京慈恵医科大学の講師である志牟田美佐先生が報告をされましたが、この報告しているとき一瞬声詰まらせて、この結果を見たときに、同じ研究者として涙が出る、研究者は連携して分野を超えて研究している、この結果は悲しいことだというふうに発言をされたんです。それほど衝撃的な結果だということです。  大量雇い止めは、このままでは来年以降も続きます。資料の四。私の事務所の調査で、来年三月で雇用契約通算五年超となり無期転換権を得る者がいる、この法人は九十、うち七十六法人、八四%が契約上限を五年としている。十年超での無期転換権を得る者がいる法人五十三、うち四十四法人、四八%が同じく十年上限の設定をしています。  労働政策審議会労働条件分科会の議論では、雇用上限の設定を行う事業所が増加した場合には、雇用の安定を図るという無期転換ルールの趣旨に反する状況だというふうに指摘をされています。  厚労大臣、国立大学や独法の研究機関はこの労働条件分科会の指摘のとおりのことが起きているんですよ。大学や国立の研究機関の研究者にとって、無期転換ルールは雇用の安定化ではなく雇用の不安定化もたらしていると考えますが、いかがでしょうか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 無期転換ルールは、有期労働契約の濫用的な利用を防止し、有期契約労働者の雇用の安定を図るため、平成二十四年の労働契約法改正で導入されたところであります。有期契約労働者の数全体を見ると、制度施行後五年が経過し、無期転換権が発生することとなった二〇一八年以降減少傾向にあり、その趣旨である雇用の安定が一定程度図られたと考えているところであります。  今御指摘がありました大学等及び研究開発法人の研究者、教員について無期転換ルールの特例が設けられているところでありますが、その実態に関しては、今文部科学大臣からも調査を行うというお話もあったということで、我々としては引き続きその状況を注視していきたいと考えております。

田村智子日本共産党

○田村智子君 雇用の不安定化だけでなく、処遇も悪化しています。  資料の五です。連絡会の調査報告による年収、社会保険加入状況も見てみたいと思います。  任期付きと任期なしの年収格差、これ、教授とか講師などどの職でも見られますが、特に研究員、男女とも任期なしと任期付きでは二百四十万円以上の格差になっています。経年で見ると、任期なしの年収は増加傾向、しかし、任期付きはこの十年で平均年収も減少しています。二〇二一年には若手研究者支援策始まっていましたが、任期付きの研究者では処遇はむしろ悪化しています。また、二〇一六年と二一年で比較をすると、社会保険の加入率が二〇ポイントも下がっています。これ、未加入者は傷病手当、出産手当金や育児休業給付金も対象外になりますし、年金も不利益になります。  文科大臣、若手研究者支援どころか、あるいは賃上げ、非正規雇用労働者への社会保険適用の拡大という政府方針どころか、これらに完全に逆行する事態が研究者についてはもたらされていると考えますが、どうですか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 文部科学省におきましては、研究者が安心して研究に専念できる環境を整備するために、若手ポストの確保など人事給与マネジメント改革等を考慮をいたしました運営費交付金の配分ですとか、ポストドクター等の雇用・育成に関するガイドラインの策定、また、多様な財源を戦略的かつ効果的に活用することで研究者の安定的なポストの確保を図る取組の促進などの施策を講じまして、基盤的経費や競争的研究費を確保してまいりました。  こうした施策によりまして、とりわけ各機関において研究者の職務内容等に応じた適正な処遇の確保が行われますように、各機関における取組を促してまいるところでございます。

田村智子日本共産党

○田村智子君 本当に現状を見てこの深刻さを受け止めてほしいんですけれども、今言ったような施策では完全な行き詰まりにもうなっていると思うんですよ。だって、実態悪くなる一方なんですもの、今。  で、資料の六は、これらの調査を踏まえて連絡会が行った提言を図式化したものなんです。連絡会は、任期付きの研究者の現状は、我が国の研究力低下、そして少子化の要因となっていると指摘をし、これらは国の政策によるものだと分析をしています。  国立大学の大学法人化による運営費交付金の減少で多くの研究者が恒常的な研究費不足に陥っている。一方、一部の研究者には巨額の研究費を配分する選択と集中、これは期限付きのプロジェクトなので任期付きの研究員が増える、ここは雇用することになる。競争的研究費の比率が拡大したことで事務負担、雑用が増加し、研究時間は減少する、短期で成果の出る研究が増加する、教育や研究の質の低下がもたらされている、私、この分析そのとおりだと思います。  高市大臣、あらかじめこの資料に目を通してほしいとお願いをいたしました。この分析に対してどのような見解持たれますか。

高市早苗自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(知的財産戦略・科学技術政策・宇宙政策・経済安全保障)

○国務大臣(高市早苗君) 近年は、論文数などの実数は大きく低下していませんけれども、中国やアメリカなど論文数の著しい増加に伴って、我が国の研究水準の相対的な立ち位置が低下していると考えます。また、博士号取得者についても減少傾向にあるということで、我が国の研究力が低迷している状況だと考えております。  任期付研究者の不安定な雇用につきましては、研究力強化・若手研究者支援総合パッケージを踏まえまして、間接経費や競争的研究資金の直接経費から研究者の人件費を支出することで捻出した運営費交付金など、多様な財源を戦略的かつ効果的に活用することによって、特に優秀な若手研究者の安定的なポストの確保を図っていくということを研究現場に促しております。  選択と集中の弊害につきましては、政府としては、第六期科学技術・イノベーション基本計画などに基づき、大学等における研究活動を安定的、継続的に支える運営費交付金等の基盤的経費と、優れた研究や目的を特定した研究等を支援する競争的研究費のデュアルサポートが重要だと考えております。また、大学におかれましても、外部資金獲得などの経営基盤の強化や資金の効率的、効果的な活用を促すということによって、安定的な研究環境の確保も不可欠でございます。  研究力の向上に向けまして、私の立場としてはしっかり取り組んでまいりたいと存じます。

田村智子日本共産党

○田村智子君 今のような政策の結果がこれなんですよ。  資料七。これ、連絡会は、任期付研究者からの不安や窮状を訴える声を受けて、二〇二二年三月から四月に研究者の雇用問題アンケート調査行っています。五千人近い回答者の半数近くが自由記述欄に記入をしている、しかも長文が多いのが特徴だというんですね。  そのまとめを私も読みました。運営費交付金からの研究費は年一万円、教授が外部資金を取れないと研究員も研究ができない、二年から三年ごとに就職活動で、次の研究場所を探すことに疲弊し、追い詰められている、任期付きでの育児休業は不可能、中国のように一定の研究費を広く配分してほしいなど、日本の研究環境の惨たんたる実態がこの記述にあふれています。  これらの実態を踏まえて、連絡会は、現状を変えるには、任期なしのポストの拡充、これ、少しばかりの拡充じゃないです、万単位の拡充が必要なんです。選択と集中ではなく、基盤的経費、基礎的研究費の抜本的な増額、訴えています。これは、もう長年にわたって名立たる研究者が日本の研究の将来を憂えて提起し続けてきたことです。  文科大臣、もういいかげん、この日本の研究力の危機を直視して政策転換するときだと思いますが、いかがでしょうか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) お答え申し上げます。  御指摘の要望書は、任期付きの研究者を取り巻く雇用や、また収入等に関する課題をまとめ、要望して掲載されたものと承知をしております。  科学技術イノベーションを活性化するための最大の鍵は人材でございまして、優秀で多様な研究者の育成、確保は極めて重要でございます。研究者は、多様な研究経験を積むことで能力の向上が図られます。このような特性を踏まえまして、一定の流動性を確保した上で、研究者が安心して研究に専念できる環境の整備が重要だと考えております。研究者等の雇用管理につきましては、各機関におきまして法令に基づき適切に対応する必要がございます。  文部科学省といたしましては、ポストドクター等の雇用・育成に関するガイドラインの策定、周知などを進めてきておりまして、引き続きまして研究者の活躍促進を後押ししてまいります。

田村智子日本共産党

○田村智子君 ちょっと、残る時間、無期転換ルールの問題についても議論しておきたいんです。  労働政策審議会は、無期転換ルールの見直しについて議論し、無期転換前の雇い止め等について、契約の更新回数に上限を定めたり、その回数を引き下げるときには労働者に理由を説明しなければならないという趣旨で対応することとして、大臣告示によって有期労働契約の締結、更新及び雇い止めに関する基準がこの趣旨に沿って改定されました。  三月十三日の予算委員会でこの問題取り上げて、厚労大臣は、紛争防止を目的として理由の説明義務を課すものだ、更新上限の設定を促進する趣旨ではないというふうに答弁をされましたが、これ、雇い止め法理、逆手に取るようなものだと私思うんですよ。やっぱり、契約更新の期待、あるいは無期転換への期待を持つ合理性があるかどうか、これが紛争、裁判でも焦点となります。だから、最初から期待を持たせないように説明しなさいということになってしまう。  多様化する労働契約のルールに関する検討会報告書、ここでも、更新上限の有無や内容の明示を義務化することで、使用者が更新上限を設定する方向に誘導するのではないかとの懸念もあり得るというふうに指摘をしています。私も同じ問題意識です。これ、促進がされてしまうんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 前回の重複になって申し訳ないんですけれども、最初の有期労働契約の締結の後に新たに更新上限を導入することは、締約時点で更新の期待を有する労働者に不利益を持たせることになります。そして、紛争の原因になりやすい。  こうしたことを踏まえて、昨年十二月に取りまとまった労働政策審議会の報告書に基づいて、有期労働契約の変更や更新に際して更新上限を新たに定める場合、更新上限を引き下げる場合には、その理由をセツメルよう使用者に義務付ける告示改正を行いました。この改正は、あくまでも紛争防止を目的とするものであります。更新上限に関する契約内容の変更の理由について説明義務を課すものであり、更新上限の設定を促進するといった趣旨のものでは全くありません。

田村智子日本共産党

○田村智子君 現実には、労働契約法を受けて更新上限をどんどん設定していったんですよ、大学は。  理研で多くの研究者を雇い止めにしたBDR、昨年夏、私が視察したときには、今後の研究方針として分子イメージングという研究分野を縮小するのだと後付けの理由を説明しました。  また、国立大学では、既に無期転換を期待させない説明が重要だと指南する雇い止め講習が行われているわけです。大学の方針だから契約上限は絶対だというふうに説明することで、事務職は五年、研究職は十年。こういう機械的な雇い止めが延々と行われたら、国立大学や研究機関、どうなってしまうのかなんですね。  労働条件分科会で、厚生労働省は、欧米などの有期雇用についての規制、例えば、有期雇用を充てることができるのは休業中の労働者の代替であるとか季節性など期間限定の仕事に限定する、こういう規制のことを資料に示しているんですよ。  私は、こうした入口規制、あるいは、十年なんて長過ぎますよね、無期転換までの期間短縮、あるいは無期転換前の雇い止めを規制するなど、機械的な雇い止めを防止する、こういう法制度こそ検討、導入すべきだと思いますが、いかがでしょうか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) まず、先ほどの御質問にも絡みますけれども、その無期転換ルールの適用を意図的に避ける目的で無期転換申込権が発生する前に雇い止めを行うこと、これは労働契約法の趣旨に照らして望ましくないわけであります。問題がある場合には、都道府県労働局において適切に啓発指導なども行っているところであります。  また、無期転換ルールの創設に当たって、今御指摘がありましたように、合理的な理由がない場合には有期労働契約の締結を禁止するいわゆる入口規制の導入についても検討を行いましたけれども、有期労働契約を利用できる合理的な理由への該当性をめぐる紛争を招きやすいこと、雇用機会を減少させる懸念もあることから、導入すべきとの結論には至らなかった。一方で、今委員が御議論いただいている有期労働契約が通算五年を超えた場合に無期雇用に転換できる無期転換ルールと雇い止め法理を定め、有期労働契約で働く方の雇用の安定を図ることとしたところであります。  さらに、このときに八年後の見直し規定がございました。それも踏まえて昨年の労政審で無期転換ルールの見直しの議論を行いましたが、無期転換申込権が発生するまでの通算契約期間の在り方や無期転換前の雇い止めに関する対応を含めて検討を行いましたが、委員御提案のような改正をするという結論には至らなかったところでございます。  他方で、先ほど申し上げたような、失礼、他方で、希望する方が確実に無期転換申込権を行使できるようにするため、無期転換モウシケンが発生する契約更新時に無期転換を申し込むことができる権利が発生する旨、無期転換後の給与等の労働条件を明示することとする省令改正などを行ったところであります。  引き続き、制度の内容を周知し、円滑な運用に取り組んでいきたいと考えています。

田村智子日本共産党

○田村智子君 最後、済みません。  連絡会のアンケート、有期雇用の研究者、技術者の九割が無期職望んでいます。  昨年度起きたこの研究者雇い止めの事案、詳細に検証して、文科大臣、科学技術担当大臣、厚労大臣、三大臣、財務省も含めてです、是非、どうしたら日本の研究力これ以上低迷させないか検討していただきたい、このことを申し上げて、質問を終わります。

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 他に御発言もないようですから、令和三年度決算外二件の本日の質疑はこの程度といたします。  令和三年度予備費関係八件につきましては、質疑を終局したものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 御異議ないと認めます。  鈴木財務大臣以外の各大臣は御退席いただいて結構であります。  これより令和三年度予備費関係八件を一括して討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。

野田国義立憲民主・社民

○野田国義君 立憲民主・社民を代表して、二〇二一年、令和三年度の一般会計新型コロナウイルス感染症対策予備費使用総調書と一般会計予備費使用総調書に反対、特別会計予備費使用総調書と特別会計経費増額総調書に賛成の立場から討論をさせていただきます。  コロナ予備費については、コロナ対策、コロナウイルスの第五波、六波の感染拡大で事業や医療体制を守るために使用したことは理解できますが、一方で、政府は、年度末の三月二十五日、駆け込みで一・四兆円もの使用を決定しました。到底年度内に執行できるはずがなく、新年度の予算から支出するのが筋です。また、緊急性がある場合等を省き、国会開会中は予備費を使用しないとする閣議決定との整合性についても、納得できる説明はなされていません。さらに、ワクチンの大量破棄や調達過程の不透明さなどの問題も指摘されております。以上の理由から、(その1)、(その2)とも承諾はできません。  一般会計予備費については、家畜伝染病予防費や燃料油価格激変緩和対策、大雪による除雪事業などへの使用は必要なものではありますが、政府広報への巨額の支出、国が一部敗訴した基地騒音訴訟の賠償金仮執行停止のための保証金への使用などは必ずしも適切とは認め難く、(その1)、(その2)とも承諾できません。  特別会計予備費については、燃料油価格激変緩和対策への使用であり、(その1)、(その2)とも承諾することに賛成です。  特別会計の経費増額調書については、地震再保険特別会計、地方交付譲与税配付金特別会計の増収分を経費増額に充てたものであり、(その1)、(その2)とも承諾することに賛成です。  なお、政府は、昨年の決算委員会の措置要求決議を得て、コロナ予備費の執行状況を公表しましたが、一定の前提を置いて機械的に算出した数字でお茶を濁したものであり、全会一致による決議への対応としては不誠実と言わざるを得ません。  数兆円もの巨額の予備費の計上が常態化している近年の状況は財政民主主義を損なうものであり、今後のコロナ感染拡大には留意しつつも、政府に改善を求め、私の討論とさせていただきます。  どうぞよろしくお願いいたします。

柴田巧日本維新の会

○柴田巧君 日本維新の会の柴田巧です。  私は、会派を代表して、令和三年度予備費関係八件について反対の立場で討論をいたします。  反対の第一の理由は、予備費が極めて巨額で、財政民主主義をゆがめているからであります。  予備費は、改めて言うまでもなく、国会による予算の事前議決の例外として限定的に憲法が認めています。しかし、一般の予備費とは別に数兆円もの巨額の予備費を計上して、予見し難く、かつ適正な支出と言えるか甚だ疑問な使途に自由に使うという近年の状況は、財政民主主義を損ない、放漫財政を生むおそれ大であります。  予備費が計上されなかった昭和二十四年度を除き、昭和二十二年度から令和二年度までの当初予算に占める予備費の割合の平均は僅か〇・八三%ですが、令和三年度は、一般会計予備費五千億、新型コロナウイルス感染症対策予備費五兆円、合わせて五兆五千億円で五%を超えています。コロナ禍とはいえ、まさに異常事態と言わざるを得ません。  予備費は政府・与党の便利な財布では決してありません。コロナを、コロナ禍を機に始まった巨額の予備費計上の常態化は、予算を審議する国会の権能を無視されているのに等しい事態です。このような政府への巨額予備費の白紙委任は、憲法が定める財政民主主義を否定するものだと声を大にして申し上げます。  反対する第二の理由は、執行された予備費の検証に消極的で、執行状況が不透明だということであります。  予備費については、当初予算や補正予算に計上済みの経費を予備費で追加した場合、執行段階で一体化してしまい、予備費に基づく執行額が特定できず、そもそも積算が適正だったのか、適切だったのか、執行の効果があったのかなどの検証が困難という問題があります。この点について、私自身、これまでもこの決算委員会において、鈴木財務大臣に既定予算と予備費を区分した執行管理の必要性についてただしてきました。  また、昨年六月、本委員会で政府に対し、予備費の執行状況に係る透明性を向上させるよう求める措置要求決議を全会一致で可決しました。にもかかわらず、財務大臣は、予備費の使用によって既定の予算の不足を行う場合には、既定予算分と予備費分がこれ一体となって支出をされ、両者を明確に区別することが難しい点があるなどと、依然極めて消極的な答弁に終始をされました。  このように、予備費の執行状況に係る透明性を向上させ、積極的に執行された予備費の検証をしようとする態度、姿勢が見られないのは問題です。これでは十分に説明責任を果たしているとは毛頭言えず、国民の理解を得ることはできません。予備費に係る財政統制の在り方を根本的に改める必要があるということを厳しく指摘をしておきます。  反対する第三の理由は、特別会計予備費においては、使用実績がないにもかかわらず、漫然と前例踏襲で同水準の計上がなされていることです。  一般会計と同様、特別会計においても予備費を計上することができ、令和三年度では十三ある特別会計のうち十一の特別会計で予備費が計上されています。  平成二十五年から令和三年度の特別会計予備費の合計額は七千から八千億円台で推移をしており、一般会計の通常の予備費、同期間でいえば二千五百から五千億円を超える規模となっています。しかし、平成二十六から三十年度は使用実績が全くなく、令和元年度及び二年度は新型コロナウイルス感染症対策、三年度は原油価格高騰対策で使用実績があるとはいえ、元年度は四百二十億円、合計額に対する使用率は五・〇%、二年度は五百五十億円、同使用率六・九%、三年度は三百二十三億円、同使用率三・九%と、いずれも低調となっています。  過去五か年度の各特別会計における予備費の予算額を見ると、三千億円を計上している外国為替資金特別会計を筆頭に、使用実績がないにもかかわらず、五か年度全て同額計上しているものが多数見受けられます。一般会計予備費のように一定程度の使用実績があれば同額でもやむを得ないと考えますが、使用実績がない予備費を同額計上し続けるのは問題です。  特別会計の歳入には一般会計からの受入れも含まれており、使用される見込みのない特別会計予備費の予算に見合う財源を確保するために国民の血税が充てられたり、不要な国債発行が行われたりするようなことがあってはなりません。各特別会計における予備費の使用実績や使用見込みの分析を行い、計上額の根拠を明確にした上で、合理的な説明が付かない予備費は減額すべきだということを強く申し上げておきます。  以上、問題点を指摘し、予備費関係八件についての反対討論といたします。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 国民民主党・新緑風会の芳賀道也です。  会派を代表して、令和三年度一般会計新型コロナウイルス感染症対策予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)外七件について、全て反対の討論をいたします。  反対の理由は三つあります。  第一に、予算額として五兆五千三百二十三億円というこれまでの予備費を大きく超える金額を積み、それも三種類の予備費を組んでいることです。憲法第八十三条に定める財政民主主義を著しく損なう予備費の予算組みに強く反対します。安倍内閣から続く国会軽視がここにも表れていますが、議会制民主主義を守るため、このような予算編成には反対です。  第二に、新型コロナ対策として使われた金額について精査が必要なことです。例えば、新型コロナによって中止になった文化イベントの補償として文化庁が文化振興費として百八十億円使っています。これと全く似たような支出として、経産省所管のクールジャパン推進費があり、そのコンテンツグローバル需要創出促進事業に文化庁の百八十億円の三倍以上の六百二十七億円を使っています。このコンテンツグローバル需要創出促進事業は、新型コロナで中止になった公演について動画を作成してアピールすることに予算付けするものですが、文化庁との事業の間で重複はないのかなど精査が必要です。  そして、第三の理由は、令和三年度、私たち国民民主党は、ガソリン税、軽油引取税のトリガー条項の解除によるガソリン・軽油高騰対策を提案しましたが、これを政府・与党が拒否したことです。既にある仕組みを最大限活用して新型コロナによる経済危機に備えるのは当然のことで、危機に乗じて予備費を大幅に拡大するような恣意的なやり方には反対します。  以上のとおり、第一に、これまでの予算の予備費を大きく超える五兆五千億円以上の予備費の予算組みが憲法に定める財政民主主義を損なうものであること、第二に、新型コロナ経済対策に不透明な部分があり精査が必要なこと、そして第三に、ガソリン税、軽油引取税のトリガー条項凍結解除など、コロナ経済対策に既存の枠組みを活用する考えが政府・与党にないこと、以上の点から反対いたします。  御清聴ありがとうございました。

田村智子日本共産党

○田村智子君 私は、日本共産党を代表して、二〇二一年度一般会計新型コロナウイルス感染症対策予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)、特別会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)、一般会計新型コロナウイルス感染症対策予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)、一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)、特別会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)に反対、一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)、予算総則第十九条第一項の規定による経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額調書(その1)、特別会計予算総則第十九条第一項の規定による経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額調書(その2)に賛成の討論を行います。  新型コロナ対策は、予備費に計上するのではなく、補正予算を編成し、国会において審議すべきです。五兆円に上る巨額予備費の計上は、国会審議を逃れようとするもので、憲法の定める財政民主主義に反します。このような経緯から、二〇二一年度一般会計新型コロナウイルス感染症対策予備費使用総調書(その1)、(その2)は反対です。  米軍普天間基地及び小松基地等の爆音損害賠償訴訟において、主に国側の控訴に伴う保証金差し入れを繰り返しています。問題は、日米地位協定第十八条第五項(e)で、本来その金額の七五%を日本政府が米国政府に対して求償し、お金を取るべきであるのに、米国側が一円も応じず、日米地位協定さえ守られていない状況が続いていることです。控訴をやめ、米国政府へ直ちに損害賠償金を求償し、その支払を強く求めるべきです。以上のことから、一般会計予備費使用総調書(その2)は反対です。  燃料油価格激変緩和対策事業は、石油大手元売等が巨額の利益を上げる一方で、欧州で実行している各社の内部留保と超過利益の還元や経営努力による対応等は前提とせず、燃料油価格の地域格差の是正も目的としない等の多くの問題があり、予備費ではなく補正予算を編成し、国会で審議すべきものです。以上のことから、特別会計予備費使用総調書(その1)、(その2)、一般会計予備費使用総調書(その2)は反対です。  一般会計予備費使用総調書(その1)などは、建設アスベスト訴訟における和解履行に伴う賠償金支出、国政補欠選挙費用など必要であり、賛成します。  余った予備費を決算剰余金として軍拡財源に回す仕組み、軍拡財源確保法案を国民に押し付けることに反対です。  コロナ危機で困窮する国民の切実な要求に耳を傾け、国民が必要とする支援を確実に届けるためには、巨額の予備費の編成ではなく、補正予算をその都度編成して、予算委員会で徹底的に審議すべきであることを強調して、討論といたします。

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 他に御意見もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 御異議ないと認めます。  それでは、これより採決に入ります。  まず、令和三年度一般会計新型コロナウイルス感染症対策予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)、令和三年度一般会計新型コロナウイルス感染症対策予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)、令和三年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)、以上三件を一括して採決を行います。  これら三件について承諾を与えるべきものと議決することに賛成の方の起立を願います。    〔賛成者起立〕

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 多数と認めます。よって、これら三件は多数をもって承諾を与えるべきものと議決されました。  次に、令和三年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)について採決を行います。  本件について承諾を与えるべきものと議決することに賛成の方の起立を願います。    〔賛成者起立〕

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって承諾を与えるべきものと議決されました。  次に、令和三年度特別会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)、令和三年度特別会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)、以上二件を一括して採決を行います。  これら二件について承諾を与えるべきものと議決することに賛成の方の起立を願います。    〔賛成者起立〕

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 多数と認めます。よって、これら二件は多数をもって承諾を与えるべきものと議決されました。  次に、令和三年度特別会計予算総則第十九条第一項の規定による経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額調書(その1)、令和三年度特別会計予算総則第十九条第一項の規定による経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額調書(その2)、以上二件を一括して採決を行います。  これら二件について承諾を与えるべきものと議決することに賛成の方の起立を願います。    〔賛成者起立〕

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 多数と認めます。よって、これら二件は多数をもって承諾を与えるべきものと議決されました。  なお、これらの案件の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  鈴木財務大臣は退席していただいて結構です。     ─────────────

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査のうち、国会法第百五条の規定に基づく本委員会からの会計検査の要請に対する結果報告に関する件を議題といたします。  会計検査院から説明を聴取いたします。森田会計検査院長。

森田祐司会計検査院長

○会計検査院長(森田祐司君) 会計検査院は、国会法第百五条の規定に基づき令和二年六月十五日付けで参議院議長から会計検査及びその結果の報告の要請がありました「防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策」につきまして、関係府省等を対象に検査を行い、会計検査院法第三十条の三の規定に基づき五年五月十七日にその結果の報告書を提出いたしました。その報告書の概要を御説明いたします。  検査しましたところ、防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策の実施状況及び予算の執行状況については、六十九対策について対策ごとの支出済歳出額等が把握されていないなどしていました。  三か年緊急対策による効果の発現状況については、三十三対策として実施した三百五十九事業の内容が、測量業務、設計業務等のみとなっていて、このうち三百三十六事業において、令和四年六月末現在、工事が施工中であったり、まだ着手していなかったりしていて完了しておらず、災害発生時に三か年緊急対策として実施した事業の効果が発現しない状況となっていました。  また、四対策として実施した事業の一部において、事業の成果物が十分に活用されるよう引き続き取り組む必要がある状況が見受けられ、八対策として実施した事業の一部において、施設及び設備の整備等の効果が災害発生時に確実に発現するよう引き続き取り組む必要がある状況が見受けられました。  検査の結果を踏まえた会計検査院の所見といたしましては、内閣官房国土強靱化推進室において、三か年緊急対策のように国が支出する額を明示するなどして進める取組については、各府省庁に対策ごとの支出済歳出額等を把握して報告することなどを求めて公表することなどにより、予算及びその執行状況をより適切な形で明らかにするよう検討すること、各府省庁等、失礼しました、各府省庁と連携して、三か年緊急対策の各対策として実施した事業について、防災、減災等の効果が十分に発現するよう引き続き取り組んでいくことなどに留意するなどして、国土強靱化に関する施策について、透明性を確保しつつ効果的に実施する必要があると考えております。  会計検査院としては、三か年緊急対策等の国土強靱化に関する施策の実施状況等について、今後とも引き続き検査をしていくこととしております。  これをもって報告書の概要の説明を終わります。

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 以上で説明の聴取は終わりました。  本日はこれにて散会いたします。    午後五時二十四分散会

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