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211回国会参議院2023/05/15

決算委員会 第8号

発言数
252
登壇者
34
会派数
7
開催日
2023/05/15

会議録

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) ただいまから決算委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  本日までに、新妻秀規君、塩田博昭君、梅村聡君、紙智子君、広瀬めぐみ君、羽田次郎君、竹詰仁君、柳ヶ瀬裕文君、越智俊之君及び進藤金日子君が委員を辞任され、その補欠として上田勇君、三浦信祐君、森屋宏君、川田龍平君、伊藤孝恵君、音喜多駿君、小林一大君、古庄玄知君、仁比聡平君及び東徹君が選任されました。     ─────────────

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 令和三年度決算外二件を議題といたします。  本日は、裁判所、法務省及び厚生労働省の決算について審査を行います。     ─────────────

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) この際、お諮りいたします。  これら決算の概要説明及び決算検査の概要説明は、いずれも省略して、本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。  質疑通告のない方は退席していただいて結構です。     ─────────────

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

山田太郎自由民主党

○山田太郎君 自由民主党の山田太郎でございます。  今年の四月からこども家庭庁始まりました。これまでも、その子供政策の中でも子供の命を守っていくというのは非常に今重要だということでありますが、CDRですね、チャイルド・デス・レビューと、子供がどうして亡くなったのかということをしっかり検証していこうという仕組みは、実はこれまでも国会で議論されていたんですが、なかなか進まなかった経緯があります。決算委員会でありますので、そこをしっかり次につなげていくという質疑させていただきたいと思います。  CDRは、子供のための子供の死亡検証ということでありまして、自殺予防の推進ですとか虐待予防、それから不慮の事故の調査ですとか、救急医療の検証ですとか、小児科医療の質の向上ということで、特に欧米では四十年以上の実績と蓄積があります。ただ、日本では、どこで亡くなったかの対応もばらばらでありまして、所管省庁ですとか事故報告の様式、検証の在り方が非常に複雑でまちまちであります。  昨年の岸田総理の施政方針演説でも、この子供の死因究明を行うということで、CDRについてはやるのだということをしっかり位置付けていただきました。  そこで、二〇一八年に成立した成育基本法では初めてCDRが書き込まれました。この成立に当たっては今日お越しの自見はなこ政務官にも尽力していただきましたが、その後、全国の自治体でモデル事業を行っているんですけれども、二〇二〇年度から行っているCDRのモデル事業で、当初の資料だと本格導入は二〇二二年とされていましたが、現在時点で少なくとも二年分の課題がそろっているはずなんですけど、結果の取りまとめの報告書が出ていないんですね。  この報告書いつ公開されるのか、また、事業結果を踏まえて今後CDRをどのように、いつまでに推進していくのか、お答えいただければと思います。

自見はなこ自由民主党内閣府大臣政務官

○大臣政務官(自見はなこ君) お答えいたします。  予防のための子供の死亡検証、CDR体制整備モデル事業につきましては、二〇二〇年度に開始をいたしまして、二〇二二年度には八自治体において実施していただいているところであります。現在は三年間分の年度を経て四年目に入ったところであります。  これまでのモデル事業を通じまして、検証の関係者間におけるCDRの意義あるいは目的に関する共通の認識の形成ですとか、あるいは子供を失った遺族の方々への配慮、心理的支援の必要性などについて指摘がされているところであります。そのため、昨年度から新たにグリーフケアの研修やCDRの意義やモデル事業等で得られた予防策等の普及啓発にも取り組んでいるところでもあります。  これまでの令和二年度と令和三年度の事業の報告につきましては、各都道府県で導き出された予防策を取りまとめた資料というものがございますので、その取りまとめた資料や研修資料というものを公表しております。今後も情報が取りまとまり次第公表してまいりたいと考えております。

山田太郎自由民主党

○山田太郎君 各都道府県の予防策とか研修資料ではなくて、しっかりとした研修事業全体の報告書を国で出していただきたいと思います。  次は、都道府県のCDRモデルの事業の手引きということで、二〇二一年度の第二版ですね、これは第一版と違って、第二版から急に遺族の同意が必要となっていると、必要となったということであります。その理由についてはどうしてなのか、具体的に教えていただけますでしょうか。

自見はなこ自由民主党内閣府大臣政務官

○大臣政務官(自見はなこ君) お答えいたします。  都道府県チャイルド・デス・レビューモデル事業の手引き第二版におきましては、民間機関が、医療機関などを想定してございますけれども、が他の機関から要配慮個人情報を取得する場合におきましては、原則としてあらかじめ本人の同意を得る必要がある。この本人に関しましては、要配慮個人情報の当事者でありますので、この度は遺族ということを指しております。  また、警察等がCDRの事務局に調査等の結果の提供を行うときには、必ず事前に事務局又はワーキンググループ等において遺族から当該情報提供に関する同意書を取得していく必要があるということを記載をさせていただいております。  加えまして、CDRの必要性や意義につきましてや、市民や関係者に十分浸透していないこと、また児童の死因など遺族の置かれた状況は様々であることから、二〇二一年度以降のCDモデル事業におきましては、現在のところ、原則、遺族の、まあ本人の同意を得るということとしたところであります。  こども家庭庁といたしましては、昨年度から開始しました啓発事業によりまして、一般の国民の皆様にもCDRの意義等についての理解を促してまいりたいと思っております。また、諸課題についての検討も同様に深めてまいりたいと考えております。

山田太郎自由民主党

○山田太郎君 実は、これ第一版では、モデル事業の手引きにおいて、医療機関から個人情報を取得し、収集することは、同法に規定する公衆衛生の向上又は児童の健全な育成の推進のために特に必要がある場合の例外事由に該当するため、同法上は家族等の遺族の同意が不要と考えられるとちゃんと書いてあったんですね。これに基づいて滋賀県ですとか香川県がかなり積極的な、全件の子供の死因究明を実は進めていったわけであります。  残念ながら、第二版によって、デグレーションというか、このいわゆる遺族の同意というものがネックになってしまって、あるいは何をもって遺族の同意なのか、遺族とはどこまでなのか分からないということで、非常に停滞をしているのではないかと。  ところで、個人情報保護法もちょっと確認したいので、お手元の資料配らせていただきましたが、見ていただきたいと思うんですが、この個人情報の保護に関する法律、いわゆる個人情報保護法でありますけれども、この二十条の適正な取得の中に、三番、公衆衛生の向上又は児童の健全な育成の推進のために特に必要がある場合というのに関してはいわゆる取れるんだと。それから、五番の学術研究機関等である場合ということで、まさにCDRをやるというのはこの場合なのであるということを第一版ではしっかりと定義付けていたわけであります。  この要は情報をしっかり、死亡の情報を全てきちっと把握、捕捉をして、ただ、それを公表するかどうかというのは守秘義務とかいろんな理由がありますから、いわゆる入口論と出口論を分けて議論するべきなのであって、入口のところから同意がなければ取れないということであれば、例えば虐待のケースであったりだとか、あるいは子供が亡くなった経緯においてどうしても遺族が気になった場合には同意が得られないあるいは同意が得にくいということが多発して、CDRは現実的に進まないのではないかというふうに思っています。この辺り、政務官、いかがでしょうか。

自見はなこ自由民主党内閣府大臣政務官

○大臣政務官(自見はなこ君) お答えいたします。  二〇一七年でございますけれども、成育基本法の法律が制定される前でありますが、第百九十三回国会におきまして児童福祉法の改正があった際でございますが、このときに附帯決議の中で、虐待死の予防に資するよう、あらゆる子供の死亡事例について死因を究明するチャイルド・デス・レビューの制度を検討することということを決議をいただきまして、今でもそれは行政の連続性として当然ながら大変重たく、あらゆる子供の死亡事例ということで受け止めております。  そういったことに端を発しまして、その後の成育基本法ですとか死因究明等推進基本計画、あるいはそれに対する立法などでも立法事実も積み重ねていただいたところでございまして、そういったことを背景といたしまして、現在、CDRに対する取組におきましては、研究事業、モデル事業、あるいは体制整備事業という大きく三つの事業が走っているところでございます。その三つの柱の中におきましても、モデル事業は現在八自治体ということでありますが、今現在の様々なモデル事業を行ってくださっている自治体の関係者の皆様から様々な具体的なお声を聞きながら事例の蓄積を行っており、引き続き課題の洗い出しなどにも精力的に取り組むと、こういうフェーズでございます。  ですから、現在、繰り返しになって恐縮でありますが、現段階としては、二〇二一年以降のCDRのモデル事業におきましては、原則本人同意、遺族の同意を得ていることでございますが、引き続き諸課題の洗い出しというものをしっかり行いつつ検討を深めてまいりたいと存じます。

山田太郎自由民主党

○山田太郎君 非常に前向きな答弁いただいたと思います。  今後、CDRの在り方に関して、いわゆる遺族の同意というのがどういうものなのか、なぜ必要なのか、改めて考えていただいて、重要なのは、今後この国では原則子供は死なないのだということをしっかり子供政策として貫いていただきたいというふうに思っています。  一方、例えばなんですけれども、水辺の事故などで、必ずしも子供の死の情報に遺族の情報が含まれない場合でもどうして同意が必要なのかなと。また逆に、遺族が希望しても死因の情報が分からないケースなんというものもできてきています。  実は、これはまさに自見政務官とも一緒にやりましたチルドレンファーストの子ども勉強会の中でも取り上げました吉川慎之介ちゃんの事件なんかがそうでありました。二〇一二年の七月に、お泊まり保育で保育中に水遊びをしていたと。ただ、その事故があった後、溺死以外の詳しい死因が分からなくて、親御さんは県に対して事故調査、事故調の設置を要望したんですけれども、県の方は私立幼稚園だから指導権限はないと、こうなったわけであります。文科省自身は自治体の対応が全てですということになりました。ライフジャケットを着けているという意味で、消費者庁の方は対応だったんですが、川遊びは消費者サービスには当たらないのだということで、結局たらい回しをされました。  刑事訴訟法四十七条の壁もありまして、結局、四年後、元園長が業務上過失致死罪の罪で起訴された後、初めて我が子がどうして亡くなったのかということを知るという、まさに自らの子の話も、同意どころか、いわゆる知りたくても知れないというものがあるわけであります。  これ、しっかり見直しをしていくべきなんじゃないかというふうに思っておりますけれども、なぜそういった遺族の同意が必要必ずしもないのではないのかという事案、又は遺族が情報を欲しいと言ったとしても得られないケースがあるのか、これも政務官、お答えいただけますでしょうか。

自見はなこ自由民主党内閣府大臣政務官

○大臣政務官(自見はなこ君) お答えいたします。  水辺の事故などについて、必ずしも子供の死の情報に遺族の情報が含まれないということの場合でも同意が必要なのかという御質問だと思います。  まず、お答えをいたします。  予防のための子どもの死亡検証体制整備モデル事業におきましては、効果的な予防策を導き出すという観点から、子供の死亡に直接関係する医学的な要因に加えまして、これ全般の話でもございますが、養育の環境の要因ですとか環境要因というものも含めて多角的に情報収集、検証を行うこととしております。  御指摘のような事例につきましては、多角的な情報収集や検証を行う上で、死亡した子供自身の情報のみならず、既往歴あるいは家族背景等遺族等に関する情報を取り扱う場合があり、現時点におきましては遺族等への配慮の観点から慎重な情報の収集と管理が必要であると考えております。  また、委員から御質問がございましたフィードバック等々についてでございます。  ここにつきましては、グリーフケアといった観点ですとか、その後、遺族とどのように関わるかということも、我々のモデル事業の中で取り組んでくださっている自治体関係者からは非常に重要なテーマだということの認識の共有もいたしておりますので、委員の御意見もしっかりと踏まえながら、慎重な、かつしっかりとした議論を今後も深めてまいりたいと思っております。

山田太郎自由民主党

○山田太郎君 今の場合の、遺族とも子供の死因が関係あるということですが、まさに関係あるケースというのは多いと思うんですよね。  そもそも遺族が加害者であるとか、不適切指導、養育みたいなもので亡くなっちゃったケース、それから自殺の場合、やっぱり遺族の同意というのは非常に取りにくいんだというふうに思っております。  ただ、子供の死亡をこれ以上繰り返さないということのためにも、もちろん個人情報への十分な配慮は必要ですけれども、先ほども申し上げたように、情報の入口論と出口論というのをしっかり分けて、全件はいわゆる保護、調査するが、出す使い方によっては限ったりとか、きちっと配慮をしていくということにするべきなんではないかと思いますけれども、改めてこの辺りの見解も伺いたいと思います。

自見はなこ自由民主党内閣府大臣政務官

○大臣政務官(自見はなこ君) お答えをいたします。  子供の死因究明自身は、予防のための子供の死亡検証という、予防のためのという言葉が付いております。  委員からも御指摘いただいているとおりでありまして、ここにつきましてはあらゆる死因ということでございまして、厚生労働省として公表しております予防のための子どもの死亡検証体制整備事業の概要におきましては、例えば睡眠中に亡くなった赤ちゃん、子供たちの事故の対応、防止ですとか、あるいは交通事故、水辺の事故、周産期の死亡の予防、あるいはマルトリートメントや自殺予防といった観点から、予防策の特徴として、まず今現在公表されているところでもございます。あらゆる死因ということで事例として御紹介をさせていただきました。  その中で、委員の問題意識にもございますけれども、子供の死亡事例に関する情報の中には非常に機微なものというものも当然ながら含まれているというふうに認識をしております。体制整備に向けた検討というものを引き続き行っていく過程でございますけれども、現在は、繰り返しますが、そこについては同意が必要ということになってございますが、引き続き個人情報の在り方につきましても個人情報保護委員会等関係機関と連携しつつ検討してまいりたいと思ってございます。  また、加えて、委員からもお話の中でございましたが、既にそれぞれの今までの行政の中で、虐待ですとかあるいは自殺というものにおきましては既存の制度というもので検証も行われているところでもあります。  また、こども家庭庁は、子供の自殺につきましても、議連の求めも、超党派の議連の求めにも応じる形でしっかりと担当者を置いて対応するということも小倉大臣からも発表させていただいております。  こういった既存の制度の中での検証等も行われているところでもございますが、改めて、CDR全体をどのように進めていくのか、既存の検証等との在り方も含めまして体制整備に向けた検討が必要だと考えてございます。

山田太郎自由民主党

○山田太郎君 もう一つ、二〇二一年度の第二版では、都道府県のCDRのモデル事業として、手引きとして司法解剖の結果はCDRの対象外というふうになっているんですが、この辺りもどうしてそういうふうになったのか、具体的に教えていただければと思います。

自見はなこ自由民主党内閣府大臣政務官

○大臣政務官(自見はなこ君) お答えいたします。  御指摘のCDRモデル事業の第二版、手引きにつきましては、事業初年度における取組状況等を踏まえまして必要な見直しを行ったところでございます。  捜査に関する情報の取得につきましては第一版の手引きには記載していませんでしたが、刑事訴訟法第四十七条及び第百九十六条の趣旨に鑑みまして、関係者の名誉、プライバシー等を保護し、捜査、裁判に対する不当な影響等を防止する観点から、本事業の対象外とする旨を示したところであります。  あわせて、解剖によって得られる情報に関しまして、行政解剖の結果につきましては本事業の対象となり得るとする一方で、司法解剖の結果につきましては捜査情報に該当するということから本事業の対象としないということを現時点で示したものになっております。

山田太郎自由民主党

○山田太郎君 ちょっといろいろおかしいなと思っているのは、第一版のとき、一応私も個人情報保護法を担当する政務官としてこの議論していまして、個人情報保護法上はいけるということで整理をされたので第一版があり、かつ、実際には滋賀県なんかでは二〇二〇年のモデルで、第一版の手引きを基に、二〇一八年から二〇二四年までで十八歳未満の者百三十一名全ての検案について調査をしています。検察、警察も非常に協力的に行われていまして、司法解剖したものの全てが事件として扱われるわけではないということ、それから、刑訴法上も四十七条は、たしか訴訟に関する書類は、公判の開廷前にはこれを公にしてはならないと書いてありますが、一方で、ただし、公益上の必要その他の事由があって相当と認められる場合はこの限りでないというふうに定めてあります。  やはり、子供の命を守るための国の施策としては、まさに公益上の必要があって相当と認められる場合に該当するはずでありますし、そういった内容をもって第一版まではしっかり滋賀県とか香川県とかやっていたわけですよね。CDRを総理もやると言っているわけでありますし、デグレーションする必要はないというふうに思っております。  私自身は、今日、齋藤法務大臣来ていただいていますので、是非法務省からも、CDRのためであれば公判前であっても司法解剖の結果を使用することができるのだということをしっかりケースとして通知していただきたいというふうに思っておりますけれども、法務大臣のお考えいただけますでしょうか。

齋藤健自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(齋藤健君) まず、御指摘のCDR、すなわちチャイルド・デス・レビューは、あらゆる子供の死を検証し、再発防止策を検討するものとして必要性が指摘されており、死因究明等推進基本法の附則等においてもその仕組み等について国として検討を加えることとされ、現在、試行的にモデル事業が実施されるなど、その体制構築、検討が進められています。  法務省としても、子供の死を検証し、再発防止策を講じていくことの重要性は十分認識しています。個人的にも、私の地元は千葉県野田市でありまして、あの悲惨な虐待死の事件が起こったところでありますので、ずっと強い関心を持っております。  一方、刑事訴訟法第四十七条本文は、訴訟関係書類の公判開廷前における非公開の原則を定めた上、御指摘のように、同条ただし書において、公益上の必要その他の事由があって相当と認められる場合はこの限りでないと規定しているわけです。  そのため、刑事手続により得られた情報の外部への提供につきましては、関係者の名誉、プライバシーや今後の捜査、公判への影響といった個々の事案ごと、これ様々であります、個々の事案ごとの必要性を十分考慮する必要があり、お尋ねのCDRについても提供後の情報の取扱いに関する枠組み、こういったものを踏まえた慎重な検討を要すると考えています。  ただ、CDRの枠組みにつきましては現在まだ検討中ということでありますので、お尋ねの通達の発出等につきましては現時点でお答えするということは困難でありますが、法務省としては、今後、刑事訴訟法第四十七条の趣旨、CDRの必要性、重要性及びその枠組みに関する検討の状況も踏まえ、こども家庭庁等の関係省庁とも十分連携して必要な対応を講じていきたいと考えています。

山田太郎自由民主党

○山田太郎君 ありがとうございました。  実は今の大臣の答弁は歴史的だというふうに思っておりまして、これまでCDRの件に関しては、一部からはかたくなに四十七条が、刑訴法四十七条があるために出せないのだということでありましたが、必ずしもそうではないと、これからしっかりこども家庭庁とともに重要性を鑑みて検討していくということになりました。  これ、本当に大事なことでありまして、結局、CDRをやる一つの大きな理由に子供の事故もあるわけですよね。事故があるということは当事者がいるわけですから、過失責任を問うケースが事実上ほとんどなわけであります。ちょっとでも捜査という形で資料を集めてみたりとか、又は不起訴処分というのがまた厄介でありまして、不起訴処分がそのまま取り消さないでそのまま不起訴処分状態になっていると、いわゆる捜査等は続行しているという状況になるので、いつまでたっても、先ほどの吉川慎之介ちゃんのケースじゃないですけれども、遺族すらその我が子の死因が全く分からないというとんでもない話になるわけであります。  そういった意味で、このCDR、そして逆に言うと遺族のためにもです、逆に言うとこの刑訴法の四十七条の解釈、それからCDRに資する問題に関してはしっかり対応していただきたいと思いますが、法務大臣からは前向きな答弁いただきましたけれども、こども家庭庁としても、自見政務官、いかがでしょうか。

自見はなこ自由民主党内閣府大臣政務官

○大臣政務官(自見はなこ君) お答えいたします。  先ほども申し上げたとおり、現在のCDRのモデル事業におきましては、捜査情報を対象外としておりますが、CDRに関係してくださっております一部の有識者の先生方から、死亡検証の際に捜査情報を活用することでより効果的な予防策を提案できる可能性があるといった指摘があることも承知をしております。  引き続き、モデル事業を通じて把握されました課題等を丁寧に検証いたしまして、その上で警察庁そして法務省などの関係省庁とも論点整理を行い、連携しながら、法的整理を含めた体制整備に向けた検討をしっかりと進めてまいりたいと存じます。

山田太郎自由民主党

○山田太郎君 この問題に関しては、最後、個人情報保護法、それから刑訴法四十七条、その他実務上のあらゆる問題が関わってきます。  私は、このCDRに関しては立法化を進めるというのは一つの選択肢だと思います。あらゆる死因に対して対応すべきというのが国会の意思でもありますから、その立法化に向けて是非検討をお願いしたいと思いますし、モデルケースはあくまでもモデルケースということで、これから本格的に刑訴法、それから個人情報保護法、CDRの運用について考えていくということは齋藤法務大臣からも自見政務官からもいただいていますので、このCDRに関する立法化に関して私は是非提案したいと思いますが、政務官、いかがですか。

自見はなこ自由民主党内閣府大臣政務官

○大臣政務官(自見はなこ君) こども家庭庁は、CDRの検討も含めまして、子供政策に関する新規の政策課題に取り組むこととされておりまして、そのリーダーシップが期待されているということも委員からのエールの御質問からも感じたところでもございます。  モデル事業も現在四年目になってございますので、令和五年度のCDRモデル事業におきましては、予防のための子供の死亡検証の好事例を収集し横展開することや、国民への普及啓発ということも引き続き続けていくことも重要と考えております。  我々といたしましては、このモデル事業を通じて把握された課題等を検証し、各省庁、関係省庁とも連携しながら、立法の必要性の有無も含めまして、CDRの体制整備に向けた検討をしっかりと丁寧に進めてまいりたいと存じます。

山田太郎自由民主党

○山田太郎君 立法化についても触れていただきましたので、大変私は歴史的な答弁になったんじゃないかなと思っています。しっかり、このCDR、本当に子供たちのために進めていければというふうに思っております。  次に、裁判記録等のデジタルアーカイブについて質疑進めていきたいと思います。  民事裁判記録のうち、判決の原本については永久保存とされていたんですけれども、一九九二年の二月に最高裁の事件記録等保存規程の附則第三条が削除されたということで、確定後五十年を経過した判決の原本は原則として全て破棄されるということになりましたが、なぜこの三項が削除されたのか、どのような手続で決定をしたのか、教えていただけますでしょうか。

小野寺真也最高裁判所事務総局総務局長

○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。  委員から御指摘をいただきましたとおり、平成四年の事件記録等保存規程の改正におきまして、附則三項を削ったことにより、本則に従い、判決原本の保存期間を五十年に改めたところでございます。  その理由につきましては、まず、当時各庁において保存事務の問題が生じていたということがございます。すなわち、各庁とも保存開始から五十年を経過した判決原本が相当な分量になっており、しかも古いものについては変色や汚損が甚だしく、紙質も相当劣化しているなど、管理、保存に相当の手間や費用を要しておりました。また、当時の利用の実績を見ましても、保存開始から五十年を経過した判決原本につきましては閲覧、謄写等の申請はほとんどなく、その後の裁判等での利用もほとんどされていないという状況がございました。このほか、昭和六十三年一月に刑事確定訴訟記録法が施行され、刑事事件の裁判書の保存期間が全て有期となったこととの均衡なども踏まえ、改正に至ったものでございます。  このような最高裁判所の規程の制定や改正につきましては、最高裁判所の裁判官会議の議によるものとされているところでございます。  なお、判決原本につきましては、その後、日弁連等の各種団体からの要望もございまして、先ほど申し上げました五十年の保存期間が満了したものについても廃棄をせず、国立大学に順次移管を行いました。これらの判決原本につきましては、その後、国立大学から国立公文書館に段階的に移管されたものと承知しております。  また、現在におきましては、保存期間が満了した民事事件の判決原本等につきましては、平成二十一年八月五日の内閣総理大臣、最高裁判所長官申合せ等に基づきまして、順次国立公文書館に移管することとなっております。

山田太郎自由民主党

○山田太郎君 この期間が終了した原本については国立公文書館に移管されるということなんですけれども、それを担保しているのは申合せということで、大変不確実で心もとないと思っているんですね。  最高裁判所は、民事判決記録について保存期間が設けられている理由については、当事者等の共通の資料として利用されるもので、通常の利用に必要な期間を超えて保持し続ける必要がないと説明しているんですけど、私は、民主主義の根幹を抱える意味では、判決というのは国民共有の知的資源だと思っておりますし、判例というのは極めて重要な国民の財産だというふうに私自身思っております。しっかり、そういう観点から、法律でこれを定めるべきではないかというふうに思っておりますが、法務大臣の見解を伺いたいと思います。  あわせて、劣化等が原因となっておりますので、デジタルへの対応ということも必要だと思っております。これも、最後、法務大臣の方から、今後そういった判決文等のアーカイブの必要性、その辺りについても御見解をいただければというふうに思います。

齋藤健自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(齋藤健君) 裁判記録につきましては、関係者の名誉、プライバシーの保護の観点を踏まえた適切な取扱い、これが必要であるわけでありますが、その中には、現行の保存期間が経過してもなお歴史的な価値が高い資料や調査研究のための重要な参考資料として保存されるべきものもあるというふうに認識しています。  もっとも、民事訴訟等の事件記録の保管につきましては、保管主体である裁判所の内部的な司法事務処理に関する事項に当たることから、最高裁判所規則で定められているというところであります。  最高裁判所においては、最高裁判所規則の中で、歴史的な価値が高い資料や調査研究のための重要な参考資料となるべきものは保存期間満了後も保存することとしており、今御説明がありましたが、さらに、民事訴訟等の事件記録の保管の在り方については、現在、外部の有識者の意見を聴取しつつ検討が行われているというふうに承知をしております。  また、裁判所のウェブサイトへの裁判例の公表、これにつきましては、裁判例情報への国民の迅速かつ容易なアクセスを可能とするとの観点から、裁判所が定めた一定の基準に基づき、各庁の判断の下で行われているものと承知しておりまして、その自律的な判断に委ねられるべきものと認識をしています。  法務大臣としては、事件記録の管理や裁判例の公表について適切な運用が確保されるよう、引き続き裁判所の取組を見守っていきたいと考えています。  それから、デジタル化についての御質問もありました。  現在、法務省におきましては、刑事手続において情報通信技術を活用するため、刑事手続において取り扱う書類について電子的方法により作成、管理、利用するとともに、オンラインにより発受することなどについて、法整備の在り方、システム構築を始めとしたIT基盤整備の在り方を言わば車の両輪として検討を進めています。  このうち、法整備については、昨年六月、法務大臣から法制審議会に対し、情報通信技術の進展等に対応するための刑事法の整備に関する諮問がなされたところでありまして、現在、法制審議会刑事法部会において調査審議中であります。  刑事手続で取り扱う書類については、その電子化が実現した後における刑事確定訴訟記録の保管の在り方、これも問題になるわけですが、並行してこの調査審議の状況を注視しながら検討を進めているところでございます。

山田太郎自由民主党

○山田太郎君 時間になりました。  まず、刑事記録、それから民事裁判の記録ですね、デジタル化はレクではゼロ%と。最高裁の判決については高い水準でウェブサイト公開されているが、下級裁判所の判決というのはほとんど公開されていないと。地震等の災害等についても対応していく必要があるかと思っています。是非デジタル化もよろしくお願いしたいと思います。  私の質疑、以上にしたいと思います。ありがとうございました。

比嘉奈津美自由民主党

○比嘉奈津美君 自由民主党の比嘉奈津美でございます。  本日は、質問の機会、ありがとうございます。  今日は、この少子高齢化が大きな課題となる中で、歯科医師の役目は何なんだろうかという目線で、私自身歯科医師として質問をさせていただきたいと思います。  私が常に申し上げているのが、この数年、コロナの中で、ソーシャルディスタンスを保ってください、マスクをしてくださいという中で、唯一相手にマスクを外してくださいといって仕事をしているのは我々歯科医療従事者のみでございます。  そして、WHOが、もうコロナ発症当時に一番危険なのは歯科医院であるという発表をして、かなりの患者さんが受診抑制になり、我々は非常に困ったところでもありましたが、実は、私たち日頃から感染症に関してはいろいろな、エイズであったり肝炎であったり、そういうものへの配慮に加え、細かい丁寧な作業の下、一つのクラスターも起こさず、そして恐らく歯科医院で感染しただろうというようなことも起こさずやってまいりました。そして、二類から五類へ変更された後も現場はまだまだ厳しい状況で、患者さん全てがもし感染者だったらという感覚で我々は仕事をしております。  しかし、今、口腔内と健康の全身との関係はかなりの方々に御理解をいただき始めていると思います。あらゆる疾患を予防し重症化を抑制するということで、骨太の方針二〇二二に、生涯を通じた歯科健診、いわゆる国民皆歯科健診の具体的な検討が盛り込まれたところであり、こうした取組を更に進めていくために、歯科健診等に係る予算や国における歯、口腔の健康に関する研究を更に充実していくことが不可欠だと考えます。  現在、我々は、国民歯科皆診に向けて、歯科口腔保健法の改正も進めております。歯科医が国民一人一人のお口の中、口腔内を診査して、齲蝕、虫歯ですね、歯周病であったり、まあ診ることによって、がんであったり軟組織の異常を発見するということが理想ではありますが、少しでも早く、より多くの方に健診を受けてもらうためにも、一つの手段として唾液などの簡易な検査キットの活用も有効ではないかと思います。  その点も含めて、国民皆歯科健診を目指すに当たって、厚生労働省が今年度から実施する生涯を通じた歯科健診推進事業についてどのように進めていくのか、大臣の国民皆歯科健診へのお考えをお聞かせください。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) まず、今回のコロナの中において、今委員から御指摘のように、最もリスクの高い状況の中で対応していただきながら、クラスターを起こすことなく御対応いただき、そして国民の歯と口腔の健康を保ち、そしてさらには全身の健康に大変なお力添えいただきました歯科医師始め関係者の皆さんに改めて御礼を申し上げたいと思います。  その上で、歯科疾患を早期に発見し、治療につなげるためには、生涯を通じて定期的に歯科健診を受けていただくことが重要であることはもう言うまでもないところであります。令和五年度では、就労世代の歯科健康診査等推進事業として予算規模で三・四億円を計上し、特に仕事が忙しく歯科健診の受診率が低い就労世代に対して歯科健診の受診機会を拡大し、受診率の向上を図る取組の効果検証、また事業所等への支援を行うモデル事業を実施をすることとしております。  また、先ほど委員お話がありました、スクリーニングのことだと思いますが、歯周病等スクリーニングツール開発支援事業については二・〇億円の予算を計上し、歯科健診においてより簡便に口腔内のチェックができるよう、時間的、経済的な負担等が少なく歯科疾患のリスク評価が可能な精度の高い簡易スクリーニング検査に関する研究開発の支援を行うこととしております。  こうした事業の取り組みつつ、また関係者の御意見をいただきながら、生涯を通じた歯科健診が具体的に実現していけるように取り組んでいきたいと思っております。

比嘉奈津美自由民主党

○比嘉奈津美君 ありがとうございます。  多くの疾患だけではなく、高齢者においては認知症、それから脳血管障害、転倒や骨折での介護も、非常に残っている歯の数とどれだけどうかみ合わさっているかということと関連があります。高齢者を守るためにも、是非皆歯科健診を後押ししていただきたいものです。  そして、子供たち。現在、一歳半健診、それから三歳児健診、そして高校生までは学校で健診が行われておりますが、この少子化対策で健康な子供を出産してもらうという意味で、妊婦の歯科健診も私は非常に重要だと思っております。  母子健康保健法において、市町村は必要に応じ妊産婦又は乳児若しくは幼児に対して健康診査を行い、また健康診査を受けることを推奨しなければならないとされておりますが、妊婦に対する健診制度が位置付けられていても、実は歯科健診が入っておりません。  妊婦さんは妊娠期にはエストロゲンという女性ホルモンが非常に増えて、歯周病菌が増殖したり、また、つわりでなかなか歯磨きがしにくいという状況で、齲蝕、虫歯ですね、歯周病が非常に発生するというデータも出ております。そして、そういうふうになって口腔内が余り環境がよろしくないと早産や低体重児が生まれる可能性も、これはもうエビデンス、非常に高いエビデンスから提示されております。  母子健康保健法に基づく妊婦の健診制度の検査項目に歯科健診を加えることが必要だと思いますが、こども家庭庁の見解はいかがでしょうか。どのような方法であれば妊婦の健診を項目に加えることができるのでしょうか。

黒瀬敏文こども家庭庁長官官房審議官

○政府参考人(黒瀬敏文君) お答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、妊娠中はホルモンのバランスあるいは食生活が変化をして、また、つわりなどの体調の変化で丁寧な歯磨きが難しいということもございまして虫歯が進行しやすい時期であることから、口腔の健康の維持向上を図ることが大変重要であるというふうに考えております。  このため、政府としては、政府医療等基本方針に、歯科と産婦人科の情報共有などを行うことにより、市町村において妊産婦に対する歯科健康診査を推進するという方針を盛り込むとともに、平成十年度からは妊産婦の歯科健康診査を地方交付税措置の対象としており、地域の実情に応じて実施されているところというふうに認識をしております。  ただ一方、委員御指摘のとおり、歯科の、妊婦の歯科健診の受診率が地方によってはそう高くないということも事実でございます。このため、こども家庭庁のウェブサイトにおきまして、母子健康手帳情報支援サイトを通じて歯科健康診査の重要性について分かりやすく周知を行うとともに、市町村の両親学級等におきましても、妊娠期は虫歯になりやすい時期であること、生まれてくる乳児にも影響が出ることがあること、それからまた口腔ケアの必要性などについても説明する取組を進めていただいているところでございます。  引き続き、こうした取組によりまして妊婦の口腔の健康の維持向上が一層推進されるように取組を進めてまいりたいと考えております。

比嘉奈津美自由民主党

○比嘉奈津美君 もう一つの命をおなかに宿している妊婦さん、そしてその御家族、非常に健康に関して敏感になっている時期だと思います。そのときに口腔の大事さというものを教えてあげることができたら、デンタルIQが高くなって、この御家族は一生もう歯を大事にすることになっていくと思いますので、是非よろしくお願いいたします。  さて、元気な子供が生まれました。今度はその子供たちをどう健やかに育てていきましょう。  先ほど山田委員からもございましたが、虐待の話がございました。コロナのせいで自宅待機が多く、非常に虐待が増えていると伺っております。実は、この虐待を発見するのも歯科医師の大事な一つの役目でございます。体の中の組織で一番硬いのは歯でありますけれど、歯は一回割れたり壊れたりすると自然治癒することがありません。もう手の小さな、虐待を受けてできた小さな傷は治ってしまって分からなくなるかもしれませんが、全然親が面倒を見ていない子供のお口の中というのは、我々は見たら分かります。  その子供たちをどう救っていくかということで、歯科医師会としては、児童虐待への気付きのチェック項目の整理であったりチェックシートの開発、地域でのモデル事業の検討に取り組んでいます。乳幼児健診、学校健診、診療所、三つの場面でのチェックリストの活用を想定しているのですが、歯科医師が子供やその養育者に何か違和感を覚えた場合、どのように自治体関係者や養護教諭、学校長とスムーズに情報を共有したらいいか、こども庁としてはどうお考えでしょうか。

野村知司こども家庭庁長官官房審議官

○政府参考人(野村知司君) お答え申し上げます。  歯科医師は、診療や健診などを通じまして子供の歯あるいは口腔内の状況を間近に接するということでありますので、そういった意味では児童虐待の兆しや疑いを早期に発見しやすいという立場にあられるというふうに思っております。そうした方々の専門性を生かしながら児童虐待防止対策進めていくということで、重要な役割を担っておられるというふうに思います。  こども家庭庁といいますか、これ策定した時期は厚生労働省の時期でございますけれども、令和二年度に実施した調査研究ございます。医療従事者のための児童虐待初期対応研修の在り方に関する調査研究というのを行いましたけれども、その際に日本歯科医師会の理事の方にも検討に御参画いただきまして、歯科医師を含めました医療従事者向けに児童虐待初期対応のための研修のコンテンツの作成をいたしたところでございます。  こうした研修なども通じまして、虐待の可能性に気が付いたときに、児童相談所であるとかあるいは市町村の方であるとかそういったところに情報を伝達していただくと、児童虐待防止法上は虐待を発見したときには通告をしなければならないというふうに規定もされておりますので、そういったところにどういったところに気が付いて虐待という懸念を持たれたのかということを御連絡いただくと、そういったことを取組を進めてまいりたいというふうに考えております。

比嘉奈津美自由民主党

○比嘉奈津美君 虐待をなくしていくということは非常に大事なことで、虐待を受けている子供たちは歯が痛いと親に言えない子供たちが多いようで、治療にも結び付いていないのが現実でございます。  そして、子供の貧困と虐待、非常に関連がありまして、実は沖縄県は出生率が全国で一番でありますけれど、低年齢出産が多くて、子供の貧困問題が非常に重視されておりまして、以前より沖縄振興予算で子供の貧困対策に予算が付いております。そして、子供の、子供食堂であったり子供の居場所づくり、子供への学習支援、塾みたいな形のですね、そういうのが非常に進んでおります。そして、子供たちが一生懸命勉強して大学生になることができたら、その子供が戻ってきて、そこでまたバイトをしながら次の子供たちに勉強を教えてあげるとか、その場面を見たお母さんが、自分も手に職を付けなくてはいけないということで、また一生懸命勉強して自立していったというような、沖縄にはいろいろ今度こども家庭庁がやろうとしているモデルケースがたくさんあると思いますので、もうそれを利用して、心が痛い、体が痛いという子供たちをどんどん救っていってあげてください。  さて、そこから問題ですが、この頑張りたい歯科医師の皆さんが、非常に今、物価高騰、電気代、ガス代のみならず、歯科関係の器材、材料も高くなって非常に困っております。  去年決定した新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金は、歯科医療機関にもそれぞれの自治体から支給されるはずでした。ところが、日本歯科医師連盟の調査によれば、この交付金が歯科診療所に交付された事例が非常に少ないという結果が出ております。四十七都道府県中三十三都道府県のみです。しかも、全国千七百二十四市区町村で五十三市区町村でしか歯科診療所には交付されておりません。例えば、東京都では、有床の、ベッドがある入院患者が受け入れられる診療所のみに交付され、ほとんどが無床の、ベッドのない診療所である歯科診療所には交付されないということが決まりました。今お話ししたように、昨年の秋には、病院、有床診療所との歯科診療所の支援額が非常に大きな差が生じてしまいました。  今般積み増しされた交付金の活用に当たっては、歯科診療所に対して十分な支援がいただけるよう、都道府県に積極的な活用を促していただけないでしょうか。厚生労働大臣の見解をお伺いしたいと思います。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) いわゆる価格高騰重点支援地方交付金については医療機関の支援などに対応してきていただいたところでありますが、委員御指摘のように、自治体によっては病床数とか規模、機能に応じた支援を行っており、その結果、病院と有床診療所と、歯科診療所を含めた無床診療所との間で交付額に差が生じているなどがあるというふうに承知をしております。  本年三月二十八日に追加策によって増額をされたところでありますので、それを踏まえて自治体に対してこの度も事務連絡を出させていただきました。その中では、歯科診療所を含む無床診療所に対する一律の定額補助や実負担額に応じた補助を四十二自治体で実施を既にいただいていると、こういったことをしっかりと周知することによって、より積極的に活用していただきたいということを依頼をしたところでございます。  引き続き、交付金の活用を通じて、地域の実情に合ったきめ細かい支援が歯科診療所も含めた医療機関全体に行き渡るよう、自治体での積極的な活用を促していきたいと考えております。

比嘉奈津美自由民主党

○比嘉奈津美君 ありがとうございます。  実際の交付に当たっては地方議会の承認を要するもので、国から都道府県行政に強い申入れをよろしくお願い申し上げます。  次に、医療DXに関してお伺いしたいと思います。  歯科医療機関と歯科ベンダーはいずれも小規模であり、原則義務化されたオンライン資格確認の対応に加えた早期の取組は極めて困難でありました。それにもかかわらず、今、四月三十日の現在、歯科診療所では申込みが八八・六%、運用機関の参加率も六三・三%となりました。  そこで、歯科におけるオンライン資格確認を始めとした諸問題や今後の対応について幾つかお伺いしたいと思います。  具体的には、オンライン資格確認の導入支援や経過措置への配慮、ランニングコストが掛かること、中小ベンダーが多くシステム面の支援が少ないこと、小規模歯科医療機関ではサイバーセキュリティーに不安があること、そして、一番、訪問診療でのオンラインの資格確認、あるいはマイナンバーカードと生活保護受給者証との一体化、小児のマイナンバーカードの顔認証の今後など、こちら、総括的に御見解をお尋ねしたいと思います。

伊原和人厚生労働省保険局長

○政府参考人(伊原和人君) お答えいたします。  今、五点にわたりまして、オンライン、歯科におけるオンライン資格確認についてお尋ねいただきました。できるだけ簡潔に御説明したいと思います。  まず、オンライン資格確認の導入支援の状況、経過措置の配慮でございますけれども、今先生から御紹介あったように、歯科診療所、随分進んでまいりました。直近のデータでは、五月七日現在で、義務化対象施設の約七二%がもう運用開始いただいてございます。  ただ、他方、やっぱりやむを得ない事情がある場合には導入義務の経過措置を設けることにしておりますし、導入支援のための財政措置の期限も延長してございます。具体的には、システム整備が間に合わない医療機関等については、遅くとも本年九月末までの経過措置を設けております。システム事業者に対しても更なる導入加速化を促しているところでございまして、現在の導入ペースでいけば九月末には十分間に合うと、このように考えてございます。  それから、ランニングコストについてお尋ねがございました。  ランニングコストにつきましては、このシステムを導入することによりまして医療機関自身にも事務コストの削減等のメリットがあるということから直接的な補助は行っておりませんが、診療報酬上加算措置を設けてございます。四月にもその加算の見直しを行ったところでございます。  それから、中小ベンダーが多くシステム面の支援が少ないことという御懸念の話でございましたが、厚生労働省におきましても、このシステム事業者に対して、自社の体制だけでは改修が困難な場合には、導入支援事業者、こういう方がいらっしゃいますので、そこの対応を求めていただけるよう複数回にわたって要請してございます。あわせまして、医療機関等に対しましてもこの導入支援事業者の活用が可能である点について周知を行っておりまして、今その活用が進んでいると、このように考えてございます。  それから、サイバーセキュリティー対策でございます。  このサイバー攻撃を完全に防御することは厳しい点がございますけれども、小規模施設も含めた全ての医療機関等において御対応いただけるようにガイドラインを定めるとともに、様々なセキュリティー対策の、講じるようなアドバイスを行っているところでございます。  それから最後に、今後のオンライン資格確認の用途拡大への対応ということで、まずは訪問診療でのオンライン資格確認でございますけれども、来年四月には在宅でもオンライン資格確認ができる仕組みを構築するということを予定してございます。それから、生活保護の医療扶助におけるオンライン資格確認につきましても、令和五年度中の運用開始に向けて準備を進めてございます。そして最後に、乳幼児のマイナンバーカードにつきまして、法改正を今提案させていただいておりますけれども、一歳未満の乳児に対するマイナンバーカードについては顔写真をなくすというようなことを提案させていただいているところでございます。

比嘉奈津美自由民主党

○比嘉奈津美君 マイナ保険証、別人情報のトラブルも発生しているようでございます。このマイナ保険証と毎日接するのは我々医療人でございます。現場で発生する事例にはもう丁寧に対応をしていただきたいと思っております。  今日、最後に、大臣にちょっとお願いがございます。  今日、五月十五日、沖縄が復帰してちょうど五十一年になります。  沖縄は他府県と違う歴史をたどって、もういろいろな苦難もありました。しかし、医療においては、沖縄県はアメリカ統治下において、日本本土よりずっと進んだ医療がありました。アメリカ・ハワイ大学と、うちのすぐ近くにあった、今は県立中部病院といいますが、そういうところは非常に進んだ医療がありました。  ただ、今現在、北部医療の問題であったり、琉球大学医学部の移転、いろいろなことで今医療が非常に沖縄県厳しい状況になっておりますので、まあこれは内閣府沖縄担当の仕事かもしれませんけれど、厚労大臣にもまた沖縄のことにも配慮いただいて、そして、沖縄が出生率が高いというのは、やはりおなかの中に命があるということを分かったときに周りの皆さんが、ええ、いいよ、みんなで育てようというような優しい気持ちを持った方々がいるからだと、私はあちこちで言って回っております。そういう環境づくりをするということが少子高齢化に向けて非常に大事なことで、人の心と心が次の子供をまた安心、安全で育てていけるものだと思います。  質問を終わらせていただきます。ありがとうございます。

川田龍平立憲民主・社民

○川田龍平君 立憲民主党の川田龍平です。  早速質問に入らせていただきます。  厚生労働省は、災害による停電、断水時に、社会福祉施設等の事業所の機能を維持して入所者の安全を確保するため、社会福祉法人等の事業主体が行う非常用自家発電設備などの非常用設備等の整備に対して都道府県等が補助する事業に補助金を交付しています。  平成三十年から令和二年度に交付を受けた二百六十事業主体の三百五十四事業所を会計検査院が検査したところ、補助金の交付要綱等に非常用設備等の耐震性を確保する必要性を示しておらず、同省の地方厚生局並びに十五都道府県及び六十九市区町において、事業主体が整備する非常用設備等の耐震性が確保されているか確認していなかった事態、請負会社から耐震性が確保されていることが分かる資料の提出を受けていなかった四十五事業主体の五十五事業所における非常用設備等の耐震性を検証した結果、アンカーボルト等により鉄筋コンクリートの基礎に固定されていなかったり、アンカーボルトの強度が不明であったことなどにより必要な耐震性が確保されているか確認できず、地震の際に有効に機能しないおそれがある事態が明らかとなりました。  このような事態が発生した原因として、厚生労働省も自治体も、これ相手任せで、耐震性確保を適切に行っているだろうとの臆測で行動し、耐震性を確保する必要性を明示していなかったことがあるのではないでしょうか。国民生活の安全性に関わる重大な取組に対してこのような不適切な対応があったことについて、どのように認識し、再発防止策を講じたのか、伺います。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) まず、会計検査院から委員御指摘の御指摘をいただいた、これは大変重く受け止めているところでございます。  そして、そのために、当該、今回は社会福祉施設などに対しでありますが、これは補助金を受けた施設でありますが、補助金を受けていない施設なども含めて、当該指針を守っていくということをしっかりとやっていく。当該指針というのは、委員がお話しになりました独立行政法人建築研究所監修の建設設備耐震設計・施工指針というものでございますので、それがしっかりと確保されているかどうかについて、都道府県と連携し、速やかにチェックをしていきたいと思っておりますし、また、補助金等の実施においてもそうしたことをしっかり遵守をしていただくということと、あわせて、そうしたことがしっかり確保、耐震性がしっかり確保されていることが分かるような資料を整備してくれと、これは事業者にお願いをしていく。また、それぞれ耐震性が確保されるかどうか確認するチェックリストの活用、こういったことをしっかり促すことによって、まさに、もちろん地震のときだけではありませんが、当然地震というのは一番想定される災害の一つでありますから、そういった時点において、まさに非常用自家発電設備、給水設備がその機能をしっかり果たしていけるようにしていきたいと思っています。

川田龍平立憲民主・社民

○川田龍平君 是非早急に進めていただきたいと思います。  本当にここ最近、やっぱり地震、大きな地震も繰り返されている中でこういったことが起こっているということですので、是非早く進めていただくようにお願いします。  昨年の決算委員会において、航空保安施設等の予備電源としての、保管している可搬形の電源設備の不十分な耐震性について、これも私が質疑をして措置要求決議として議決されています。可搬形電源設備を耐震設計に係る計算を行わずに床面などに置くだけなどして、この地震に十分耐えられる状況になっていなかったという会計検査院のこれも指摘でありました。  担当省は国土交通省で、対象施設は空港ではありますが、指摘の中身は全く今回と同じです。会計検査院の指摘を受けて、政府は同様の事態が発生していないかを省庁の垣根を越えて注意喚起して、会計検査院に発見される前にこれ改善するべきではなかったかと思います。省庁が異なるたびに、施設が異なるたびに同じ指摘が繰り返されることは、もう今後はあってはならないと思います。  昨年度の会計検査院のこの指摘について、厚生労働省としてはどのように認識していたのでしょうか。また、今回の会計検査院の指摘はあくまで抽出検査の結果であり、全国の社会福祉施設等の整備した非常用設備等の点検が必要であるだけでなく、社会福祉施設等以外のほかの施設も同様の事態が起こり得ないか検証する必要があると思いますが、いかがでしょうか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 会計検査院の指摘を踏まえ、社会福祉施設等への対応はもとより、今回会計検査院の指摘を受けていない部局、したがって、例えば医療機関とか、あるいは水道施設とか、そういった部局に対しても同じような事態の発生防止に努めるよう徹底を図っているところでございます。  今申し上げた所管施設である医療機関や水道施設についても耐震化の促進に向けた各種の取組を実施しているところであり、建築設備耐震設計・施工指針等に基づく対応が徹底されるよう、先ほど社会福祉施設等についても申し上げましたが、必要な対応を図っていく考えであります。

川田龍平立憲民主・社民

○川田龍平君 本当に政府全体として、これ会計検査院に同じような指摘されないように、またこの決算委員会で取り上げなくていいように、是非お願いしたいと思っております。  それから、最高裁判所にお聞きします。  最高裁判所は、この事件記録等の保存規程第九条の第二項に基づき、史料的価値が高い事件記録について、所定の保存期間満了後も特別に事実上の永久保存をすることとしています。令和元年の二月、この東京地方裁判所においてオウム真理教解散命令事件等を含む重要な憲法判断が示された民事事件の記録破棄が判明したことを踏まえ、最高裁判所が二年の三月に特別保存の運用要領を策定するよう全国の裁判所に周知しています。  それまで長らくこの制度が形骸化していたことから、神戸家庭裁判所において連続児童殺傷事件の少年保護事件記録などを特別保存に付すことなく破棄していたことが昨年十月に明らかとなり、各地の裁判所でも社会の耳目を集めた少年事件の記録破棄が判明しました。  神戸連続児童殺傷事件の遺族である土師守さんは、事件記録は真実を知りたいと思う被害者遺族にとっては非常に貴重な資料ですと述べていますが、破棄すべきでない事件記録の多くが破棄されてしまった責任についてどのように認識しておりますでしょうか。

小野寺真也最高裁判所事務総局総務局長

○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。  神戸家裁の件を始めとします社会の耳目を集めた少年保護事件記録等の廃棄が行われた当時、特別保存を適切に行うための仕組みが整備されておらず、規程、通達の趣旨に沿った適切な運用がされていたとは言い難い状況にあったものであり、これは裁判所全体の問題であるというふうに考えております。  今回の事態につきまして最高裁として重く受け止め、率直に反省をしているところでございまして、事件に関係する方々を含む国民の皆様に対し申し訳なく思っているところでございます。  具体的にどのような問題があったかなどにつきましては、現在、有識者委員の意見を伺いつつ、個別事件の調査、全国調査等の各種の調査や問題点の分析等の検討を進めているところでございまして、これらの最高裁の検討結果につきましては本年五月中の公表を目指している報告書の中で明らかにすることを予定しております。  これらの検討結果を踏まえ、記録の管理、保存の適切な運用につなげてまいりたいというふうに考えております。

川田龍平立憲民主・社民

○川田龍平君 平成二十四年に京都府の亀岡市で無免許の元少年が運転する車が小学生の集団登校の列に突っ込み、付添いで妊婦だった長女の松村幸姫さんを亡くした中江美則さんは、裁判所から事件記録破棄の事実の連絡されないことに憤りを感じたと言います。中江さんを始め各地の少年事件被害者遺族の方々には、事件記録破棄について調査過程をいち早く連絡し、まずは率直に謝罪すべきであったと考えますが、どのように認識していますか。  また、裁判所では事件記録破棄の経緯等を調査中で、元々令和五年四月頃のこの調査報告書の公表を目指していたと聞いていますが、延期されていると承知しています。この調査報告書が公表された際には、各地の少年事件被害者遺族の方々に対して事実関係を含めてどのような形で説明責任を果たしていくのでしょうか。

小野寺真也最高裁判所事務総局総務局長

○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。  先ほど申し上げましたように、最高裁におきましては、将来にわたって記録の管理の適切な運用を確保するために、現在、各種の調査あるいは分析、問題点の分析等の検討を進めているところでございます。  それらの調査や検討の結果などにつきましては、報告書の中できちんと説明を尽くしていきたいというふうに考えておりますが、その報告の仕方、すなわち事件関係者の方を含めた国民の皆様に対してどのような形で御報告をさせていただくかにつきましても、検討内容を踏まえて裁判所として適切に検討してまいりたいというふうに思っております。

川田龍平立憲民主・社民

○川田龍平君 私の経験をしたこの薬害エイズ事件に関して、非加熱製剤を承認した当時の厚生省と製薬会社に損害賠償を求め、平成八年三月に和解が成立したこの東京HIV訴訟の民事事件の記録についても、これ特別保存の対象とすべきと考えていますが、既にこれは破棄されてしまったのでしょうか。また、被告としての国は、この事件記録を適正に保存しているのでしょうか。

小野寺真也最高裁判所事務総局総務局長

○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。  委員から御指摘をいただきました事件記録につきましては、廃棄されているものと承知しております。なお、和解の調書につきましては、東京地方裁判所において保存をしているものと承知しております。

春名茂法務省訟務局長

○政府参考人(春名茂君) お答えいたします。  いわゆる薬害エイズ訴訟は、これまで多数提起されておりまして、その裁判記録についてどの範囲で保管され、又は廃棄されているかを直ちに正確に申し上げるのは困難であることを御理解いただきたいと存じます。  その上で、確実に判明している範囲で申し上げますと、全ての裁判記録が保管されているとは断定できないものの、平成元年に大阪と東京で訴訟が提起され、平成八年三月二十九日に原告団との間で初めて和解が成立した事件を始めといたしまして、相当程度の準備書面や証拠等が現時点で保管されているということを確認しているところでございます。

八神敦雄厚生労働省医薬・生活衛生局長

○政府参考人(八神敦雄君) 厚労省としてお答えを申し上げます。  国を当事者とする民事訴訟につきましては、一般に法務大臣が国を代表するということになっておりますが、平成八年三月に和解をしたHIV訴訟につきましては、この訴訟の案件に係る所管行政庁といたしまして厚生労働省においては関連する資料を保管をしておるところでございます。  なお、この訴訟に関する文書は公文書管理法が施行される以前の文書ではございますが、同法の趣旨にのっとり適切な管理に努めてまいりたいと、このように考えております。

川田龍平立憲民主・社民

○川田龍平君 事前にはなくなったのではないかと思っておりましたが、是非保存していただきたいと思います。  この事件は、未曽有の薬害被害を生み出したこの裁判、そして画期的な和解へと至った、本当にこの裁判の和解を契機として厚労省前にはこの薬害根絶の碑を建立をされて、歴史的なやっぱり裁判記録だと私は思っております。  是非これ、特別保存という形で保存していただけないかどうか、いかがでしょうか。

春名茂法務省訟務局長

○政府参考人(春名茂君) お答えいたします。  まず、法務省の立場としてお答えいたしますと、行政文書の管理に関するガイドライン上、裁判記録につきましては、法令の解釈やその後の政策立案等に大きな影響を与えた事件に関する情報が記録されている場合は、歴史資料として重要な公文書その他の文書に該当するものとして、保存期間満了後は国立公文書館等に移管するものとされております。  このような事件に該当するか否かは当該業務を所管する行政庁において判断されるべき事項であることから、いわゆる薬害エイズの裁判記録につきましても、第一義的には所管行政庁である厚生労働省において判断の上、移管等を検討すべきものと考えているところでございます。

川田龍平立憲民主・社民

○川田龍平君 通告していませんが、大臣、是非お願いします。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 先ほどこの訴訟に関する文書、公文書管理法が施行される以前の文書であるので、同法の趣旨にのっとり適切な管理に努めていきたいというふうに申し上げたところでございます。  保存期間に係る考え方、今説明がありました。これを整理し、その延長、引き続き厚労省で保存するのか、又は保存期間満了に伴う国立公文書館への移管にするのか、これについて早急に検討を行いたいと思っています。

川田龍平立憲民主・社民

○川田龍平君 是非よろしくお願いいたします。  じゃ、次に、昨年十一月、最高裁判所が設置した有識者委員会について、大分地方裁判所が二年の十二月、令和二年の十二月に特別保存に付していた民事事件六件の事件記録を昨年二月に廃棄、破棄していたことが報告されました。  今日資料お配りしておりますが、この事件、全国の裁判所で策定された特別保存の運用要領が適切にされていなかったと考えますが、特別保存に付すことにした事件記録を将来にわたって適切に保存、管理するために具体的にどのような対策を講じていくのか、お聞きします。

小野寺真也最高裁判所事務総局総務局長

○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。  委員から御指摘をいただきました事案につきましては、社会の耳目を集めた少年事件の記録の廃棄が明らかとなったことを契機として、先ほど申し上げた、最高裁が調査を行う中で、大分地方裁判所におきまして、二項特別保存に付した記録六件を廃棄していたことが判明したというものでございます。  記録の保存、廃棄をめぐる一連の問題についての各種調査に当たりましては、将来に向けた記録の適切な保存、廃棄の在り方の検討を見据えながら問題の分析を進めているところであり、大分地裁の事案を含めて調査検討を行っているところでございます。  これらの最高裁の調査検討の結果につきましては、今年五月中の公表を目指しております報告書の中で明らかにすることを予定しております。これらの調査検討の結果を踏まえ、記録の管理、保存の適切な運用につなげてまいるという考えでございます。

川田龍平立憲民主・社民

○川田龍平君 この事件は特別保存となっていたにもかかわらず破棄されてしまったということで、この事件の新聞記事、東京新聞の昨年十二月十四日のものを今日資料として配付させていただいておりますが、この事件の被害の遭われた御両親が、最高裁と有識者委員会に対して原因究明と記録復元のルール作りを求める意見書を提出されています。一個人が勝手に破棄できないはずだと、今後このようなことが起きないよう全てを明らかにしてほしいと訴えております。  県立高校、大分県の県立高校二年生で剣道部員だった工藤剣太さん、当時十七歳、私は、この剣太さんとは中学時代に、三年生のときに講演に呼ばれて、まだ議員じゃなかったときですけれども、たしか、議員だったかな、講演に呼ばれたときに、本当に会ったことあります。本当に剣道をやるために生まれてきたというような、名前が剣太というんですけれども、彼が本当に部活動中に熱中症で倒れ、その後死亡した事件について、事故について、県などの責任を認めてこれ賠償を命じた判決というのが確定しています。  この両親が関連する別の訴訟も起こしておって、同時にそれが破棄されたのかの確認を求めるとともに、破棄された場合には復元し、手続に当事者も参加できるような仕組みの導入も求めています。  本当にこれ、この方々の話を聞くと本当にもう切なくなりますが、もう本当に、このお父さんの英士さんも言っていますが、この息子の死の直後から関係者に聞き取りを重ねて証拠を集めたということです。ただ判決があればいいわけではなく、一つ一つの積み重ねで得たもので、裁判所に記録一式が残されることが重要だとも言っています。母親の奈美さんも、闘って勝ち取ったものが紙切れ同然に破棄されたということです。  本当にこの事件、やっぱりしっかりと復元できるものがあれば是非復元していただきたいと思います。是非お願いいたします。  それから次に、全国の刑事施設、刑務所、少年刑務所、拘置所は、毎年度、被収容者等に必要な処遇等を行う施設の改修工事等を実施しています。工期の見直しなどの理由から、毎年度多額の施設整備費等を翌年度に繰り越していますが、繰り越された歳出予算はその目的に反しない範囲で予算執行されることが必要です。  平成二十九年度から令和二年度までの間に二十二の刑事施設が繰越手続を行った明許繰越しのうち三百三十九事項、繰越額百四十三億九千八百十六万円について会計検査院が検査したところ、二十一施設の九十九事項、執行額六億九千八百五十四万円について、繰越しの承認を受けた事項の内容と異なる事務事業に繰越予算を充てて実施した事態が明らかになりました。  歳出予算の繰越しについては、平成二十三年度決算検査報告において財務省に対する意見表示がなされたことを受けて、法務省内においても二十五年の十一月に繰越予算の執行に係る事業目的の範囲の考え方等を周知したにもかかわらず、同様の事態が繰り返された原因は何だったとお考えでしょうか。

花村博文法務省矯正局長

○政府参考人(花村博文君) お答えします。  平成二十三年度決算検査報告を受けまして、平成二十五年度に財務省から繰越予算の執行に係る事業目的の範囲の考え等が示されていたにもかかわらず、この度、委員御指摘の本事案が発生しましたことにつきましては誠に遺憾に存じております。  今般指摘を受けた刑事施設におきましては、繰越承認時に予定していた事業につきまして、繰越関係書類には代表的なもののみを記載しており、繰越制度の趣旨や関係通知等で周知されている繰越予算の執行に係る事業目的の範囲の考え方について職員の理解が十分ではなかったものというふうに認識をしております。本事案を踏まえまして、繰越制度の趣旨や繰越予算の執行に係る具体的な留意事項等を掲載した通知文書を各矯正施設に対して発出をし、職員研修を実施するなどして適正な繰越制度の活用について周知徹底を行ったところでございます。  今後は、繰越制度の趣旨に沿って適正に繰越予算を執行し、同種事案が発生することのないよう適切に対処してまいりたいと存じます。

川田龍平立憲民主・社民

○川田龍平君 これ、財務省に、この平成二十三年度決算検査報告における意見表示を契機として、具体的な繰越事案を全国の財務局等が事後的に検証する仕組みが導入され、各省各庁の協力を得つつ机上検証及び現地検証が実施されています。今回会計検査院が指摘した事項を含む法務省を対象とした事後検証の実施状況について聞きます。  また、繰越しガイドブック、こちらですけれども、この繰越しガイドブックには、括弧二、要改善事項として指摘された事例として、今回と類似の事例も記載されています。  事後検証の目的は、適正な繰越申請及び適切な繰越制度の活用につなげていくこととされていますが、その実効性が担保されているんでしょうか。

秋野公造公明党財務副大臣

○副大臣(秋野公造君) 平成二十三年度の決算検査報告関係の意見の表示を受けまして、事後検証対応を行うこととしてございます。平成二十五年度から主計局司計課にて毎年度実施をしております歳出予算の繰越しに係る事後検証によりまして、繰越予算の繰越承認を受けた事項の内容と異なる内容の事業への使用が判明をしているところであります。  具体的でありますけれども、平成二十七年度六件、二十八年度三件、二十九年度一件、三十年度二件、令和五年度六件、令和二年度六件、三年度ゼロ件ということでございます。  改めてでございますけれども、令和三年度決算検査報告におきまして、刑事施設の改修工事に関しまして繰越しの承認を受けた事項の内容と異なる内容の事務事業に繰越予算を充てていたものであり、繰越制度の趣旨に沿っていないと法務省が会計検査院から指摘を受けたことについて承知をしておりまして、財務省としては誠に遺憾というように考えているところであります。  予算の執行につきましては、事務事業を実施する各省庁等において適切な執行に努めていただくということが重要と考えておりまして、特に繰り越した予算につきましては、その繰越しに、繰り越した目的に従って執行する必要があることから、財務省としては繰越しガイドブック作成をいたしまして、各省庁等に対して会議の場などを通じて周知、指導をしてきたところであります。  刑事施設に関する指摘事項については、繰越しガイドブックに記載している要改善事項と同様の事案でございます。  引き続き、繰越しガイドブックも活用しつつ、繰越制度の趣旨に沿って適切な予算執行がなされるように、各省庁等に対する周知、指導を徹底してまいりたいと思います。

川田龍平立憲民主・社民

○川田龍平君 是非よろしくお願いいたします。  全国にある処遇施設の多くは、あっ、財務省の、済みません。財務省の予算執行調査、昨年七月に行われましたが、この刑事施設等の建て替え及び改修、修繕に当たっては、収容の実態により見合うものとなるよう計画時点で十分な検討を行うとともに、工期が複数年度にまたがる施設整備を行う事業については、収容動向や各施設の状況等を踏まえ、工期ごとに着手前の再検討や計画の時点修正をするなど、収容定員の見直しや施設整備に係るコスト削減を図るべきなどと指摘されています。  全国にある処遇施設の多くは耐震性能の確保が不十分であり、老朽化が著しい状況となる中で、会計検査院や財務省の指摘を踏まえて建て替え等を効果的、計画的に実施するための取組方針を伺います。

花村博文法務省矯正局長

○政府参考人(花村博文君) お答えします。  刑事施設におきましては、現行耐震基準が定められた昭和五十六年以前に建設されたものがあるなど、計画的な老朽化対策を行うことは重要というふうに考えております。そして、刑事施設が、被収容者の収容を確保しつつ再犯防止のための各種施策に取り組む施設であり、また、新たに導入される拘禁刑を適切に実施していくといった観点を踏まえれば、その建て替え等に当たりましては、近年の収容動向でございますとか費用対効果などにつきまして総合的に勘案する必要がございます。  今後も適正な予算執行に十分に留意をしつつ、計画的に建て替え等を進めてまいりたいというふうに考えております。

川田龍平立憲民主・社民

○川田龍平君 次に、昨年八月、名古屋刑務所の職員が収容中の受刑者に暴行を加え負傷させた事案が発生し、調査の結果、刑務官二十二名が受刑者三名に対し九十五件の身体に対する暴行を個別に繰り返し、暴言等を含めると四百二十一件の不適正処遇を行っていたことが判明しました。先月二十八日、法務省は、刑務官ら三十三名を懲戒処分、このうち刑務官十三名は特別公務員暴行陵虐等の容疑で名古屋地方検察庁に書類送検されました。  名古屋刑務所では平成十三年及び十四年にも受刑者死傷事案が相次いで発生し、明治以来の監獄法に代わる刑事収容施設法が制定される契機となりました。あの水道、消防用のホースで水を掛けていた事件など覚えていますけれども、本当に、その同法に基づき、全国の刑事施設に弁護士、医師等から成る刑事施設視察委員会が設置され、同委員会は令和二年度及び三年度に名古屋刑務所長に対し、職員の言動や応対等について、所内での調査では限界があるとして客観的な第三者による調査等を求めていましたが、第三者による調査は実施されないまま、この本件、昨年の事案の発生に至りました。  同じ名古屋刑務所において再び複数の刑務官により不適正処遇が繰り返されていた事実に対する認識について、また、不祥事案が発生するまで発見に至らなかった原因についての認識を伺います。

花村博文法務省矯正局長

○政府参考人(花村博文君) お答えします。  過去に重大な死傷事案が発生した名古屋刑務所におきまして再びこうした不祥事が起きたことは非常に重く受け止めておるところでございます。誠に申し訳ございません。  刑事施設視察委員会は、過去の名古屋刑務所事件を受けて監獄法が改正され、そして成立した刑事収容施設法の規定に基づき、それぞれの刑事施設に置かれ、その施設の運営に関して刑事施設の長に対して意見を述べ、施設運営の向上に寄与する重要な役割を担っております。  名古屋刑務所視察委員会から重ねて貴重な意見をいただきながら、今回の名古屋刑務所における一連の暴行、不適正処遇事案を発生させたことは、その意見を施設運営に適切に反映できていなかったというふうに言わざるを得ず、この点に関しましても誠に遺憾に存じます。  委員御指摘の刑事施設視察委員会制度の在り方も含めまして、現在、名古屋刑務所職員による暴行・不適正処遇事案に係る第三者委員会におきまして再発防止策の検討、議論が進められているところであり、その結果を踏まえまして、二度と同じような事案が生じないよう適切に対応してまいりたいと考えております。

川田龍平立憲民主・社民

○川田龍平君 これ、大臣、法務省が設置した第三者委員会において、今年の二月、少年院等を含む全国二百五十七施設における昨年十二月五日から十二日までの映像記録の検証結果として、十四施設の職員四十六名による被収容者に対する不適切な言動の疑いが百二十二件報告されました。受刑者の人権を尊重し、改善更生や社会復帰を図るという理念が全国の処遇施設で浸透していないと言わざるを得ません。  処遇に困難を伴う受刑者に若手職員が一人で対応する勤務体制やコロナ禍においてオンライン形式で実施された職員研修にも課題があるとされている中、職員の人権意識の向上及び組織の透明化を図り全国的に再発防止策を徹底するために具体的にどのような対策を講じるのか、お聞きしたいと思います。

齋藤健自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(齋藤健君) 御指摘の全国の刑事施設、少年院等の監視カメラの映像等の調査の結果、二百五十七施設中十四の施設において四十六名の職員による百二十二件の被収容者に対する不適切な言動等の疑いが報告をされました。  また、先ほど局長からもお話ありましたが、名古屋刑務所職員による暴行・不適正処遇事案に係る第三者委員会では、委員から御指摘のありました刑事施設視察委員会制度が十分に機能しなかったこと、職員の人権意識の欠如、受刑者の特性に応じた処遇方法が十分に検討、共有されていなかったことなどのほか、刑事施設特有の組織風土として、規律、秩序を過度に重視する点、職員が自らの意見を安心して言いにくい点もまた本件の背景事情の一つであるとの指摘がなされておりまして、こうした指摘を踏まえて、今後、再発防止に向けた議論が今この第三者委員会で進められているところであります。  第三者委員会における議論の結果も踏まえ、再発防止策につきましては、名古屋刑務所にとどまらず、全国の刑事施設にも適用すべきものは適用して、被収容者への暴行、不適正処遇を根絶するべくしっかりと取り組んでまいる所存であります。

川田龍平立憲民主・社民

○川田龍平君 ちょっと時間の関係で、質問を入れ替えて、六番の質問をさせていただきます。  罪を犯していない人が誤った捜査、裁判によって自由を奪われ、仕事や家庭を失い、築き上げてきた人生の全て、甚だしい場合には死刑によって命さえ、生命さえ奪われる冤罪、これは国家による最大の人権侵害であり、速やかに救済されなければなりませんが、冤罪事件は後を絶ちません。  また、救済に、そのために気の遠くなるような年月が掛かるという実態があります。二〇〇〇年代に入ってからは、足利事件に始まり、東電OL殺人事件、布川事件などの重大事件で再審無罪判決が相次いで出されています。一方、袴田事件や大崎事件のように、ようやく勝ち取った再審開始決定が検察官の不服申立てによって取り消される事件も少なくありません。国民の中からも、冤罪犠牲者を早期に救済するために刑事訴訟法第四編の再審、再審法の改正を求める市民運動が起こり、各地の地方議会でも再審制度の見直しを求める意見書等が採択され、新聞各社も社説で再審法改正の必要性を主張するなど、世論が高まっている状況にあります。  冤罪被害者の一刻も早い救済のために、証拠開示の制度化、検察官の不服申立ての禁止、手続規定の整備等が必要と考えますが、再審法の改正に向けた取組状況、これについて大臣、お願いします。

齋藤健自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(齋藤健君) 再審制度は、その確定判決の存在を前提として、主として事実認定の不当を是正し、有罪の言渡しを受けた者を救済するための非常救済手続でありますが、この御指摘の点を含めてその在り方について様々な御意見があることは承知をしています。  現時点におきまして現行法の規定に直ちに手当てを必要とするような不備があるとは認識をしておりませんが、いずれにしても、再審制度の在り方は、確定判決による法的安定性の要請と個々の事件における是正の必要との調和点をどこに求めていくかということに関わるものでありまして、様々な角度から慎重に検討すべきものであると考えています。

川田龍平立憲民主・社民

○川田龍平君 大臣お答えですけれども、やっぱり今冤罪の問題、非常に世論が高まっております。やっぱり、こういった冤罪の起きているのが、自白の強要であったりですとか、それから自白だけではなくて、本当に証拠がなくても、まあ証拠の疑いもありましたけれども、そういったこの冤罪事件繰り返されているという現状にやっぱり何らか手を打つべきではないかと思いますが、この再審法の改正も含めてやっぱり検討をしっかり行っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

齋藤健自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(齋藤健君) 先ほどの答弁と重なるわけでありますけれども、様々な御意見があることは承知をしているんですけど、再審制度の在り方は、まず三審制の下で確定をした判決によります法的安定性の要請と、個々の事件における是正の必要性との調和点、これをどこに求めるかに関わるものでありまして、現時点においては、確定判決の存在を前提として、主として、事実認定の不当を是正し有罪の言渡しを受けた者を救済するための非常救済手続として講じられているものでありまして、現時点において不備があるというふうには認識をしていないところであります。

川田龍平立憲民主・社民

○川田龍平君 いや、もうこれだけ繰り返されてやっぱりこの冤罪が起きているわけです。やっぱり、再審制についてこれだけ見直すべきという意見が上がっている現状において、やっぱり大臣、これしっかり再認識していただいて、是非これ検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

齋藤健自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(齋藤健君) 再審制度におきましては、御案内のように証拠開示の御指摘とかいろいろいただいているわけであります。  平成二十八年成立の刑事訴訟法等の一部を改正する法律の附則第九条第三項において検討を行うということ求められておりまして、平成二十九年三月からこの検討に資するよう刑事手続に関する協議会を開催し、令和四年七月からは同法附則第九条により求められている検討に資するために刑事訴訟法に関する刑事手続の在り方協議会を開催しておりまして、その協議会において再審請求審における証拠開示の在り方についても協議が行われているということでありますので、法務省としては、この法律の附則の趣旨を踏まえて充実した協議が行われるように適切に対応してまいりたいということでありますが、基本的考え方は先ほど申し上げたとおりであります。

川田龍平立憲民主・社民

○川田龍平君 いや、もうこれ以上やっぱり冤罪が起きないようにどうすべきかということ、やっぱり繰り返されているわけですから、この繰り返されていることを、先ほどからいろんな質問、これ、るる述べてきましたけれども、やっぱり一回繰り返したことをもう二度と繰り返さないようにしていく、その思いでやっぱり是非省庁挙げて取り組んでいただきたいと思います。よろしくお願いします。ありがとうございます。  質問を終わります。ありがとうございました。     ─────────────

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、小林一大君が委員を辞任され、その補欠として越智俊之君が選任されました。     ─────────────

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 立憲・社民の高木真理です。どうぞよろしくお願いをいたします。  まず初めに、コロナ対策を振り返ってということで伺っていきたいと思います。  昨年度、有識者会議のまとめが行われたところであり、次のパンデミックに備えてどういったことをして備えていったらいいかということは、法改正などいろいろ提起もされてきているところではあるんでありますけれども、何が必要かということを考える上で何点か伺っていきたいと思います。  まず初めに、発生当初、検査件数が明らかに少なかったという事実がございます。でも、当時は何が起きているかもよく分からない中で、私はその当時は県議会議員でありましたけれども、マスコミで登場する識者の中には、検査数を増やすと偽陽性が増えるだけなので検査数を増やすというのはばかな政策だと言う人もいたり、あるいは、患者の検査で、患者が検査で浮き彫りになると入院のベッド数が足りなくなるから検査は抑えているんじゃないかというようなことも言われておりました。  次のパンデミックに備えるためにも、初期、混乱しているときに何が起きていたのか事実を確認することが重要なので伺います。発生当初検査数が少なかったのは検査を意図的にしなかったのか、何かの意図があってあるいはできなかったのか、なぜだったのか、お答えください。

佐原康之厚生労働省健康局長

○政府参考人(佐原康之君) お答えいたします。  新型コロナの対応においては、平時の備えが十分でなかったことから、特に発生初期の段階において検査能力が不足し、十分な対応ができなかったものと考えております。  具体的には、いろいろな理由が、事情があった、理由がありますけれども、例えば、検体を、そもそも地方衛生研究所の準備が整っていなかったということでありますとか、検体採取を行う際の個人防護具の不足、あるいは検体搬送の煩雑さ、そして保健所業務の逼迫など、様々な要因があると考えております。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 検査は大事なので、今物理的ないろんな制約があってできなかったというお答えでありましたけれども、次に向けても備えていただくということと、是非そうした混乱期であっても、検査をすることが間違っているというようなマスコミなどで報道というかそういう発言などが出てきたときには、是非そういったことは打ち消して、検査は大事なんだけれども今こういう現状なんだということを是非知らせていくことができるように政府の方でも次はお気を付けをいただければというふうに思います。  次に移ります。資料をお配りをしておりますけれども、読売新聞の記事になります。  今回、コロナの発生で日本のデジタル対応の遅れが浮き彫りになりました。発生届のファクスを入力する現場の悲鳴でシステムの構築が急ごしらえで立ち上がってHER―SYSができております。  しかし、お配りしている資料にあると思いますけれども、症例情報迅速集積システム、FFHSというものが従来開発されており、新型インフルエンザ対策として七年間掛けて自治体とも意見交換しながら使いやすいものにしてきていたということであります。しかし、新型コロナ発生時、混乱から全くこのシステムの存在が担当副大臣に上がらなかったという報道でありました。  そして、一からシステムを作成をしておるわけでありますけれども、これは何が起きていたんでしょうか。新たなパンデミックというのは起きたときには混乱をするものなんでありますけれども、せっかく次のパンデミックに備えてと作っていたものが、出てきたウイルスの性質が異なるから使えないということはあるかと思いますが、せっかく予算を掛けて作ってきたのに一顧だにされないということになると、予算を掛けた意味もありませんし、有効な備えが生かされないということにならざるを得ません。  FFHS、これが使われなかった問題についてどのようにお考えか、伺います。

佐原康之厚生労働省健康局長

○政府参考人(佐原康之君) お答えいたします。  御指摘のFFHS、これはファースト・フュー・ハンドレッド・システムというふうに呼んでおりますけれども、これについては、新型インフルエンザの国内発生初期に、確定症例が数百例に達するまでの間において行政対応を効率的に実施することを目的に厚生労働科学研究費で開発が行われてきたものでございます。  具体的には、新型インフルエンザの疑い症例が発生した際に、保健所が医療機関から収集した患者情報と、それから地方衛生研究所における当該患者の検査情報をファクスとOCR、光学文字認識の機能を用いてひも付けし、効率的に検査結果を含めた患者の発生状況を把握するために活用することを想定していたものでございます。  一方で、今般の新型コロナの保健所対応におきましては、こうした患者情報の収集に加えまして、主にこれは保健所が入力する部分となりますけれども、濃厚接触者の調査に関する情報でありますとか、あるいは在宅のフォローアップの方がおられましたので、在宅療養者の療養管理、これはMy HER―SYSという形で行っておりましたが、これらの広範な業務を実施することが求められました。そのため、ばらばらのシステムをつくるのではなくて、統合的なシステムの構築が求められていたところでございます。  また、電子化の流れの中で、ファクスによる情報共有からではなくて、医療機関から直接オンラインで発生届を提供し保健所等へ共有することができる仕組みの構築を目指したことから、今回、このFFHSの実用化を行わず、新たなシステムとしてのHER―SYSの開発を行ったというところでございます。  なお、今後の活用でございますけれども、新しい感染症の発生時にはその感染症の特徴に応じた対応が求められることが想定されますが、このFFHSにつきましても、今後の感染症危機対応の際に活用される可能性、例えば既に幾つかの自治体でこれを発展型として使っているところもあるというふうに聞いております。また、当該システムの開発において得られた知見を基に、今後の国のシステム開発、今、新しい感染症サーベイランスシステムというのを構築しておりますけれども、この中の一部のサブシステムとしてこういったものを取り入れていくということも想定されるところでございまして、こういった厚生科学研究費の活用は有用なものであったというふうに考えております。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 FFHSも今後にも生かされる部分があるということだったので、少しそれは無駄にならなくてよかったなというふうに思うわけですけれども、問題なのは、これがあるということが担当の副大臣にも一切上がっていなかったというところだと思うんですね。今でも活用しているところがあるというように記事なんかで読んでも、やはり項目数が多いことは問題なのではないかというようなことが自治体と共有されていたりとか、そういうのはHER―SYSをつくる上でも、確かに網羅的にいろいろやりたかったかもしれないけれども、これ、入力項目数多くなると大変ですよ、途中から変えましたけどね。そうしたことは生かされる可能性があったのではないかというふうに思いますので、今後も、次また対応しなければいけないときには、全く今までのことが上がらないというようなことがないように是非していただきたいと思います。  次は、振り返ってというより、五類に移行した、ちょっと今のことに話が移りますけれども、五類に移行してから一週間がたちました。なかなか全医療機関での対応というところまでは少し道のりがあるように思いますが、そうした中で、入院調整の円滑な体制構築に向けてということで、これまで受入れ実績のない医療機関でもG―MIS入力を随時行うよう要請されているかと思います。しかし、これが現場の負担に大変なっているということです。入力負荷の大きいシステムはやはり使われなくなり、結果、入院調整をそれで行おうということに無理が出てくる。それこそ、それを入力するのももう大変だから、もううちは受け入れませんということにもつながりかねない事態かというふうに思いますけれども、ほかに何か方法を推奨すべきと思いますが、いかがでしょうか。

榎本健太郎厚生労働省医政局長

○政府参考人(榎本健太郎君) お答え申し上げます。  今委員御指摘ございましたように、新型コロナ対策におきましては、医療機関の逼迫の状況や空床状況などを把握するために、これまで各医療機関等に対しまして、確保病床数や入院数などの情報を医療機関等情報支援システム、先生おっしゃったG―MISへ、日次又は週次で入力するよう求めてきたところでございます。  このシステムにつきましては、この新型コロナの感染症法上の位置付け変更後も、地域の医療体制の状況の把握や、あるいは医療機関間での入院調整などにおいて重要でございますことから、引き続き各医療機関等において入力いただくようお願いしているところでございますが、各医療機関における入力の負担を軽減するという観点から、この類型変更がございました五月八日から入力項目数を削減する、あるいは報告頻度の見直しということで、例えば日次調査から週次調査へ移行する項目は十四項目、それから削除する項目三十一項目といったような見直しを行ったところでございます。  入院調整につきましては、位置付け変更後は原則医療機関の間で行っていくということになってまいりますが、病床の使用状況などを医療機関との間で共有することができますように、G―MISやこれまで各地域で構築してきたシステムなどITの活用を推進するということとしてございます。  その際、G―MISにつきましては、消防機関などの関係機関によるG―MISの活用の推進でありますとか、あるいは受入れ可能病床を容易に確認できるように表示画面の改修を行うといったような取組を行っているところでございまして、引き続き、地域の実情に応じて、入院調整におきましてもこのG―MISが有効に活用されますように、関係機関の御意見も踏まえながら、その環境の構築に努めていきたいと考えているところでございます。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 入力項目が減らされるなどの対応を取っていただいたということで改善が期待されるわけですけれども、今まで移行前に入力していた医療機関は、確保病床とかの病床に対する手当てというか、そういったお金をもらっている中で運用をしてきていた。しかし、これからは全医療機関ということで、特にそうした確保病床を持っていることについての対価もない中でこれを入力していくという、大変なこともありますので、是非その辺も御考慮の上、推移を是非見守っていただきたいと思います。  次は、また新型インフルエンザのことが生かされているかというところなんですけれども、新型インフルエンザ対策として、令和元年度にちょうど終わった基金があります。新型コロナの発生する前年度にもう終了が予定されていた基金に、未承認薬・新型インフルエンザ等対策基金、このうち新型インフルエンザワクチン開発・生産体制整備事業というものがありました。  複数年度掛けてこれ準備されてきたものでありますけれども、これはコロナワクチンの開発、生産に役立った部分というのはあったんでしょうか。

佐原康之厚生労働省健康局長

○政府参考人(佐原康之君) お答えいたします。  この御質問の事業、新型インフルエンザワクチン開発・生産体制整備事業は、従来の鶏卵培養法ではなく細胞培養法により、より迅速に新型インフルエンザワクチンの生産が可能となる体制を整備するというものでございます。  ワクチン製造用の新型インフルエンザワクチン株が決定されてから六か月以内に全国民分のワクチンを製造することを目指しまして製薬企業を支援したものであります。当該事業において製造された設備については現在もその能力を維持しており、今後起こり得る新型インフルエンザ対策に活用されるものと考えております。  また、御質問のコロナ対策への活用ということでございますけれども、今般のコロナウイルス感染症の発生時には、本事業の目的の達成に影響を与えない範囲ではありますけれども、例えば一部の製造会社におきましてはワクチンの原液の製剤化の工程において活用されるなど、新型コロナワクチンの生産に寄与したものと承知をしております。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 一部は役に立ったということで、この後にも大きい二番の方で新型インフルエンザの治療薬のことも伺っていくわけですけれども、違う感染症であれば同じものは役に立たないということもありますが、生かせる部分についてはそれだけの投資をしたものは是非生かしていかなければいけないという思いであります。  ちょっと時間の関係から、括弧五ということで通告をしていたものは一つを飛ばして、大きい二に入っていきたいと思います。  備蓄されているインフルエンザ治療薬の在り方について伺ってまいります。  新型インフルエンザの流行、これ二〇〇九年の一月から二〇一〇年三月頃までということでありますが、この流行時のその後ですね、次のパンデミックの到来に備えて、世界的に流行が懸念される中、この治療薬、備蓄をしていこうということになりました。そして、日本では、四千五百万人分のうち、いや、四千五百万人分備蓄すべきとなって、うち一千万人分は市中の流通分の備蓄で、そして残り三千五百万人分を国と都道府県で二分の一ずつ備蓄するということになっています。私も県議会におりましたので、この備蓄を県議会の予算で通してまいりました。結構な金額になります。  これ、備蓄していても、その年度にインフルエンザの患者さんが出たらその治療には使っていっていいよという、災害のときのローリングストックのような形で使っていけるんだったらいいんですけれども、備蓄のものは一切使ってはならぬと、パンデミックのときに出すことには使ってもいいけれども、パンデミックが起きなかったら全量捨ててくださいというものになっているわけであります。薬価が少し安く設定してもらって買っているものだから、市中のものと交ぜるなということになっているというものであります。  しかし、大変なお金を投入して備蓄していても、パンデミックにならなければ使えない、捨てるというのでは、薬ももったいないですし、お金も無駄になるのではと心配になります。  そこで、伺ってまいります。  まず、これ、備蓄するのにどのくらいの規模の予算が使われているのかということを明らかにしたいので、市中に出回っている一千万人分別にして、三千五百万人分、これ二分の一は国が買っているということでありますから、備蓄というのは切替えの時期とかいろいろあって一概に金額を出すのが難しいかもしれませんが、今全額、全量を購入するとすると幾らぐらいになるか、お答えください。

佐原康之厚生労働省健康局長

○政府参考人(佐原康之君) お答えいたします。  三千五百万人分のうち、国の備蓄分が千七百五十万人分となりますけれども、これにつきましてはおよそ三百三十億円相当というふうになります。  なお、県備蓄の千七百五十万人分の費用については、国の方では把握をしておりません。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 残り半分は、十分の十都道府県は負担して、足りなければ交付税措置が行われるそうですけれども、それだけ。ほぼ同じ額を四十七都道府県で皆さん自分で買っているということになります。かなり大きい額ですよね。それが三千五百万人分合わせるとあるということになります。国が三百三十億円ですから、都道府県も見合いの分、おおむねそのぐらい買っているとすれば、六百六十億円分ぐらい備蓄の薬を買っているということなんですけれども。  次に伺いたいのは、全体で四千五百万人分を想定して備蓄をしている理由はどんなところにあるんでしょうか。どんなケースを想定しているのか、伺います。

佐原康之厚生労働省健康局長

○政府参考人(佐原康之君) お答えいたします。  この備蓄の考え方は、最新の諸外国における備蓄状況や医学的な知見を踏まえまして設定をしております。具体的には、患者治療分として、総人口の二五%が新型インフルエンザに罹患し、その全員が治療のため受診するためにこれは三千二百万人分、そして、予防投与として、この罹患した患者さんと同じ職場の者等への投与や、あるいは十分な感染防止策を行わずに患者に濃厚接触した医療従事者等への投与のために三百万人分、そして、季節性インフルエンザが同時流行し、全患者、その全患者に投与するために一千万人分とされているところでございます。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 そういう想定だということは分かりました。  しかし、どのくらい同時期に患者が集中するかということはなかなか予測もできないわけですけれども、私たちはコロナ禍において患者さんが大変大量に発生すると、診療機関にも行くことができない、持病を持っていなかったり高齢でない方は自分で検査をして、コロナになっていても自宅に待機をしなければいけないという状況になりました。  第八波のときにはインフルエンザも同時流行するかもということが言われておりましたけれども、それについての検査も、薬局で自分で検査をして、待機をするなどしてくださいということが基本になっておりまして、やはりこんなにたくさん薬を備蓄していても、本当に流行してしまったら診療所で診てもらうこともできないんじゃないかという懸念があって、処方してもらえなければこうした備蓄薬も結局使うことすら難しくなってしまうのではないかというふうに危惧をされるわけであります。  こうした懸念についてどのようにお考えになるか、厚労大臣に伺います。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 今、新型インフルエンザの備蓄の考え方は局長の方から答弁をさせていただいたところでございます。  大事なことは必要な方にきちんと届けていくということでございまして、平成二十五年六月に策定された新型インフルエンザ等対策ガイドラインにおいて、地域で患者が発生し始める時期である地域発生早期の段階までは自治体が設置した帰国者・接触者外来において診断、治療を行うと、そして、地域において感染拡大が始まった時期においては、備蓄している治療薬が必要な患者に届くよう、原則として全ての医療機関で新型インフルエンザの患者に対応することを求めるとともに、電話による診療、あるいはファクシミリによる処方箋の送付、電話での服薬指導も可能としているところでございますので、むしろ大事なことは、様々な手法によって治療薬を必要とする患者の方にその治療薬が届くようにしていくこと、そしてその上で、備蓄量を、備蓄をしていくということなんだろうと思っておりますので、今委員御指摘のように、せっかく備蓄した、なのに全く届かないという状況ではなくて、むしろちゃんと届くような体制、医療提供体制、これをしっかりつくっていくということが大事だというふうに考えております。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 しっかり届くようにするのはとても大事なんですけれども、今回、本当に、発熱したりかなり苦しくても医療機関にかかれず、そうした処方も難しかった。そして、そうして過ごす中で、かなりの方が何の薬もなく自己回復しなきゃいけないような事態で回復していったりもしているわけですね。それ考えると、本当に新型インフルエンザで四千五百万人分必要なのかという感じもしてくるわけですけど、その点はどうでしょうか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 今回、コロナの場合は、まさにコロナ治療薬というのは、重症化の方、そして最後には軽症の方にも出てきましたけれども、実際一番ニーズが多いときには治療薬そのものはなくて、対症に必要な薬がそれぞれの治療機関で処方された。それから、最初の頃のコロナと後半のオミクロンになってからやっぱり随分変わってきたと思いますけれども、それだけオミクロンのように感染力が高い段階になったときには、かなり発熱外来等で実際の診療も行っていただいていたというふうに思いますし、それを更にこのコロナに関して季節性インフルエンザで対応していただくところまで拡大していくという、まずそうした努力をし、そして一方で、今回オンライン診療等も活用していただいたところでございますので、そういったことも組み合わせることによって治療薬が必要な方に治療薬が届けていく、そして、それに必要な治療薬をあらかじめ備蓄をしていく、そういう考え方で今後とも対応していきたいと考えています。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 備えがあるのはいいことなんですけど、本当これ、備蓄している薬はローリングストックのように使うこともできないというのは、もう買って備えなければいけないことを考えると本当にもったいない気もするものですから、四千五百万人をそのままいくという方針は今確認されたわけでありますけれども、何とか製薬会社の方とかとも交渉をしていただいて、使う分は、その年度に使う分は新しく出して、在庫を使っていけるような体制というのも是非御検討をいただきたいと思います。  次に、新型インフルエンザの流行時の業務継続計画が策定されたと、策定されていたというふうに思うんですけれども、これも次のパンデミックが来たらということで、各省庁あるいはいろんな国内の機関に対してそうした備えをしてほしいということを要請していたかと思います。しかし、それがコロナのときに本当に生かされたのかどうかというところがございます。  これからも、コロナを経験して、こうした業務継続計画というものをアップデートして進めていくのか、新しいシナリオをつくっていくのか、伺いたいと思います。

大西友弘内閣官房内閣審議官

○政府参考人(大西友弘君) お答えいたします。  これまでの新型コロナの対応を踏まえまして、しっかりその次の感染症危機に備えをしていくということは、委員御指摘のとおり極めて重要なことというふうに考えてございまして、この点につきましては、先般の新型インフル特措法等の一部改正法案を衆参両院で御審議いただきました際の附帯決議におきましても、更なる検証を求められていると、こういうことを認識してございます。  このような観点から、今後、新型インフルエンザ特措法に基づく政府行動計画の見直しを行っていく考えでございますけれども、その際、対象となる感染症の範囲、あるいは平時からの備え、あるいはコロナの蔓延防止対策といった多岐にわたる事項を対象として今般の新型コロナへの対応というものを振り返ってまいりたいというふうに考えております。  今委員御指摘ございました業務継続計画につきましても、この行動計画の見直しを踏まえましてフォローアップを行うというふうにしておりまして、それらの業務計画が準拠することとなっております新型インフルエンザ等対応中央省庁業務継続ガイドラインというのがございますが、これも含めて内容を再点検して、必要な見直しを検討してまいります。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 次に移ります。  今度は、感染症からがらっと変わりまして、虐待サバイバーについて伺います。  虐待サバイバーという言葉が一般的かどうかは分かりませんけれども、これは虐待の現場を生き延びた人々という意味であります。虐待、いろんな場面で発生をして、本当に痛ましいことで、そこから、なるべくその場ですぐに、例えば児童虐待であれば子供を保護しなければいけない、性的虐待が行われるのであればその虐待の現場から保護をしていかなければいけないわけでありますけれども、そうした発見がなされずにその現場を生き抜いて大人になる、そうした方々を虐待サバイバーというふうに呼ばせていただきます。  私が出会わせていただいた虐待サバイバーの方々、本当にその後生きていくのがどんなにつらいのかということをいろいろお話しいただきました。そうした虐待サバイバーの方から見ると、その虐待を受けているときに誰かが発見してくれて、その現場から救い出してもらえる人は、例えば施設入所というような手当てがなされたり、あるいはそうした中で学んでいくことに奨学金をもらえるようなルートを紹介してもらったりとか、いろいろな大人の手が伸びてくるわけであります。  制度的な手当てもされるところがあるわけなんですけれども、この皆さん、発見されることなく、救い出されることなく、何とか歯を食いしばってそこを生き延びて大人になると、そうした支援も受けてこないまま大人になって、もう現場から逃れれば心の傷が癒えて普通に生きていけるかといったら、現場から避難しただけでは生きていけないんだということを教えていただきました。PTSDの症状が出て普通に社会生活をしていくことは大変困難だったり、それも、虐待の事実もなかなか思い出してしまうとつらいから、虐待に遭ったこと自体を自分で封印していて、何でこれがうまくいかないんだろうということが、あるとき、ぱっと蓋を開けるようにあのときの虐待だったんだということを思い出して、そこから物すごく大変な体験をしなければいけなかったり、様々な経験をしています。  しかし、なかなかこの虐待サバイバーという皆さんに対して、そうした言葉もそんなに世の中で確立されているということでもないと思いますし、社会的にも継続的な支援がないということが当事者の皆さんにとっては大変つらいことだというふうに伺いました。  国において、何かこうした虐待を何とか生き抜いた方々に対する支援というものは今どんなものが行われているか、伺います。

辺見聡厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長

○政府参考人(辺見聡君) お答え申し上げます。  虐待を受けた方々が虐待を受けたことに起因して、うつ、適応障害、PTSDといった精神疾患を起こすことがあると考えており、そうした場合には、専門家による適切な相談支援が必要と認識をしております。  虐待を受けた方々を含め、精神疾患や心の健康に不安を抱えている方に対しては、都道府県等に設置されている精神保健福祉センター等において保健師や精神保健福祉士などによる相談を行っているほか、必要な場合には地域の適切な医療機関につなぐなどの対応を行っているところでございます。また、こうした支援が適切に行われるよう、精神科医、保健師、看護師などを対象としたPTSD対策専門研修を行うなど、人材育成にも取り組んでいるところでございます。  引き続き、虐待を受けた方を含め、支援を必要とする方が適切な相談支援や医療を受けられるよう取り組んでまいりたいと考えております。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 ほかの精神疾患の方と同じようなフォローもしつつ、PTSDに特化した研修なども充実をさせていくということのようなんでありますけれども、例えばそうした医療を受けるとなったときにも、支援の体制とかが今は特別なものはないのが現状かと思います。そうした中で、まだまだ苦しんでいらっしゃるし、PTSDの研修も今少しずつ育てていっているという状況かと思いますので、引き続き取組の方を是非進めていただければと思います。  次、時間が短くなってしまいましたけれども、がんの新治療法の治験を進めるに当たって、現在臓器別に進められている現在の方法以外の新しい仕組みの採用について伺いたいと思います。  がんの治療法もいろいろな新しいものが開発されておりますけれども、私が是非自分の家族に適用してほしいということでお話を受けた光免疫療法あるいはウイルス療法といった治療方法に関しては、理論的には全身どこの固形がんでも効くというような論理に基づいている治療法になります。これを臓器別に承認を取っていくと、全く全部の臓器に適用できるようになるには一体何年掛かるのかという話になってしまって、画期的な治療法が埋もれてしまう可能性も否定できないんですが、こうしたものを全身でできるような認証のシステムつくることはできないか、伺います。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) がんの治療薬を含め、医薬品において大事なことは、安全性があり、有効性が確認をされていくということだと思います。  がん治療薬の治験についても、基本的には、一般的に臓器ごとに実施をして、それごとに今申し上げた点を確認するわけですが、開発の効率化を目的として、一つの治験において複数の臓器のがんを横断的に評価する試験方法もこれ認められているところでございます。  委員御指摘のように、できるだけ、最新の治療薬が今まさにがんにおいて、大変に、対処されなきゃならない方にできるだけ早くというその思い、その思いは我々も共有しているところでございますので、引き続き、最新の知見に基づいて、必要ながんの治療薬がどうしたら早期に導入していけるのか、我々も検討を続けていきたいと考えています。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 ありがとうございました。終わります。     ─────────────

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、川田龍平君及び森屋宏君が委員を辞任され、その補欠として羽田次郎君及び友納理緒君が選任されました。     ─────────────

高橋光男公明党

○高橋光男君 公明党の高橋光男です。本日も質問の機会をいただき、ありがとうございます。  まず、加藤厚労大臣に、薬剤耐性、AMR対策についてお伺いします。  資料一を御覧ください。  既に世界では、年間約百万人超、放置すれば二〇五〇年には一千万人以上が死亡するおそれがあるAMRへの対策は喫緊の課題です。世界各地域で異なる全ての耐性型に効果を示す新たな抗菌薬の開発が国内でも進んでいるところでございます。  公明党は、そうした新薬の開発促進のために、採算性が見込める市場インセンティブ、誘因が導入されるよう、特に抗菌薬承認後の利益を保障するプル型インセンティブをG7主導で実施すべきこと、そのために我が国としてG7広島サミットに向けた議論をリードすること、そして結果を出していくこと、このことを、関係省庁、そして三月の予算委員会でも私自身、加藤大臣また総理に求めさせていただきました。  そこで、昨日閉幕した長崎でのG7保健大臣会合の結果と、今週のサミットの成果へつなげる決意につきまして、加藤大臣にまずお伺いします。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) AMRは、サイレンスパンデミックと言われ、まさに世界が挙げて対応していかなきゃいけない地球的規模の課題であります。AMRに関する国際的な議論の進捗、また国内における研究開発の進展も踏まえ、AMR対策の国際協調を促すことが重要であり、AMRに関する議論、そして、今お話がありました市場インセンティブの導入、これについては新規抗菌薬の研究開発分野において非常に重要であります。  G7長崎保健大臣会合でも、様々な健康課題に対応するためのヘルスイノベーションの促進の柱の中で大変重要な項目として取り上げて各国と議論をさせていただきました。そうした中で、AMR対策においては、プッシュ型のインセンティブを、言わば研究開発を促進するという中に加えて、いわゆるプル型のインセンティブへの支援をすることによってむしろそうした生産を進めていく、そうした、これいろんなやり方がありますけれども、それの重要性の認識の下で研究開発促進に向けてG7で連携して取り組むことを確認したところでございます。  特に、これを先駆的に進めているのがイギリスだったというふうに記憶をしておりますけれども、英国とのバイの中でもそうした議論をさせていただいて、イギリスはちょっとやり方違うんですが、お互いのやり方に、違う中で、どういうやり方がより効果的なのか、こういった点についても引き続き連携を図ることも確認をさせていただきました。  G7広島サミットにおいては国際保健が重要な課題の一つと位置付けられており、今回の長崎の保健大臣会合の成果もしっかり反映できるように準備を進めていきたいと考えております。

高橋光男公明党

○高橋光男君 是非、今週のサミットでございますので、成果文書でしっかり明記されるよう、加藤大臣のリーダーシップも引き続きよろしくお願いしたいと思います。  続きまして、コロナ患者に対するリハビリの重要性に関してお伺いします。  昨年十一月の厚労委員会では、我が党山本香苗議員の質疑を通じ、国は、高齢のコロナ患者に対して発症早期から適切なリハビリを行う重要性の認識を示されました。そして、確保病床へのリハビリ専門職等の配置の必要性の周知、診療報酬加算、自宅療養中の患者に対応した訪問リハビリテーション事業者への掛かり増し経費補助等を紹介されました。  先週から五類に移行しましたが、必要な人に必要なだけリハビリを提供する重要性は変わりません。今後、コロナ患者受入れを新たに始める病院も出てきますが、本件に関する国の基本的な認識や施策は変わらないこと、その旨、先週厚労省にも確認させていただきましたが、是非そうした新規の現場も含めてリハビリの重要性を継続して周知していただき、必要な体制の確保、そして診療報酬等の特例等をしっかり差別なく適用していただくことをお願いいたします。  そして、コロナに限らず、患者のリハビリを行う上で理学療法士や作業療法士の方々の存在は欠かせません。しかし、そうした方々への処遇改善が一向に進んでいない実態がございます。  資料二を御覧ください。  これは、理学療法士等の所定内給与額の推移を示したものでございますけれども、十五年以上ほとんど変化がございません。看護師や保育士などの他の福祉職と比べても大きな差がございます。  昨年十月、国は、看護職職員処遇改善評価料というものを新設されましたけれども、この対象医療機関というものが限定されている実態がございます。大半の理学療法士には届いていないというお声もいただいております。また、対象機関であっても、実際は看護職員や介護職員のみに手当が支払われ、理学療法士始め多くの職種には届いていないというお声も聞いております。  そもそも、看護職等への処遇改善の対象は、年間二百件以上のコロナ患者を救急搬送する医療機関に限定されたことから始まりました。しかしながら、コロナが五類に移行し、ほぼ全ての産業で賃金が上がっている現状に照らせば、見直すべきと考えます。地域医療を支える中小医療機関が今後も対象外にされるようなことになれば、賃金格差が固定しかねません。是非、加藤大臣の指導力で実態の見える化、基準の見直し等を行っていただき、理学療法士等も含め処遇改善が行き届くようにしていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) まず、リハビリの関係でありますけれども、新型コロナに感染した高齢の患者に対し発症早期から適切なリハビリテーションが行われることは引き続き重要であり、新型コロナの五類感染症の移行後も、対象医療機関を限定せず、入院中の当該患者に対して疾患別リハビリテーションを行った際の診療報酬上の特例、また、自宅療養中の介護保険の訪問リハビリテーション事業者に対する掛かり増し経費の補助について継続することとしております。  また、移行に伴い、幅広い医療機関による自律的な通常の体制に移行することになりますが、都道府県において策定した移行計画に基づき、リハビリテーション専門職が配置されている地域包括ケア病棟等での受入れ体制を確保すること、また、関係学会と連携して、新たな新型コロナの患者を受け入れる医療機関を含め、リハビリテーションの重要性や感染対策の指針を周知するなど着実に取組を進めてまいります。  また、処遇改善については、看護職、介護職の処遇改善については、昨年二月以降、現場で働く方々の給与を恒久的に三%引き上げるための措置を講じたところでございます。このうち、医療機関における看護職員の処遇改善の措置対象については、看護職員の賃金水準が全産業平均に対して高い状況の中で、コロナ医療など、地域における救急医療において一定の役割を担っていると評価できる医療機関の看護職員とさせていただきました。  また、対象医療機関においては、この評価料を看護職のほか、今お話があった理学療法士含めてコメディカルの処遇改善にも充てることを可能としたところでございます。この評価料による賃上げの効果について、どのように反映されているかについて検証することとしております。  その検証結果や様々な実態を踏まえながら、引き続き、現場で働く方々の処遇改善、業務の効率化、負担の軽減に取り組んでいきたいと考えておりますし、さらに、この処遇改善措置も含め、処遇の在り方については、関係者の方々の様々な御意見、また今般の賃金動向などを踏まえて令和六年度の診療報酬改定に向けて検討を深めていきたいと考えております。

高橋光男公明党

○高橋光男君 是非、現場の実態を踏まえた御対応をよろしくお願いいたします。  続きまして、病児の子供と親への支援のための保育所敷地内での病児保育施設の設置促進についてお伺いします。  資料三の右下の円グラフを御覧いただければと思います。現在、病後児保育につきましては、保育所で実施しているところが全体の六割、他方で病児保育につきましては、診療所や病院など医療機関が七割、保育所で行っているのは一二%。その数はお聞きしましたら全国で百五十程度と限られております。  そうした中、地元関係者からは、大阪の摂津市に社会福祉法人が主導して保育施設の敷地内で病児保育を実施する好事例があるといったようなこともお聞きしました。もちろん、私として医療機関で行っていただく病児保育を否定するものではございませんけれども、働く親のためにも多様な受皿を用意していくことというのは非常に重要と考えます。  現場からは、指導医の確保に当たっては医師会の御協力が不可欠であること、また、国の運営費補助金は改善されてきてはいるものの、自治体単独の補助上乗せがなければ赤字になる可能性が高いから事業者のインセンティブが働かないこと、したがいまして、土地、建物の賃借料相当分や様々な事務経費相当分につきましても補助加算等を行っていただき、事業が黒字になるような仕組みとしてほしいといったお声をいただいているところでございます。  先ほど述べたような好事例等も踏まえて、しっかりこうした取組を横展開していただくように国の支援を手厚く行っていくべきと考えますが、御所見をお願いいたします。

黒瀬敏文こども家庭庁長官官房審議官

○政府参考人(黒瀬敏文君) お答えいたします。  病児保育における小児科医の確保につきまして、医療面において指導、助言を行う医師及び医師会との協力関係を構築することは非常に重要であるというふうに考えております。このため、国といたしましては、自治体において事業を実施いただくに当たり、市町村長は地方医師会に対し本事業への協力要請を行うことですとか、実施施設は緊急時の児童の受入れについて医療機関との協力関係を構築すること等を求めているところでございます。  御紹介いただいた事例では、こうした取組をまさに実践をいただきまして、保育所施設敷地内にクリニックを併設し、指導医の確保を図っておられるということであり、保護者や子供の安心につながる取組であると考えております。国といたしましても、病児保育事業の指導医の確保が図られるよう、引き続き、優良事例の横展開を含め適切な周知に努めてまいります。  もう一点、病児保育の運営についての御質問でございますけれども、例えば、児童の体調が回復した等によりまして当日キャンセルが発生した場合に、利用児童数に変動が生じて、これが赤字の要因の一つとなってございます。  このため、本年度より当日キャンセルに対する受入れ体制を維持していることを評価するための加算を試行的に実施をいたしまして、運営状況の改善などの検証を行うこととしております。  こども・子育て政策の強化について(試案)におきましても、病児保育の充実を図ることといたしておりまして、引き続き、病児保育を通じて子供の健康と健やかな育ちのための施策を検討してまいります。

高橋光男公明党

○高橋光男君 是非、検討にとどめず、そうした取組を横展開していただくようにお願いいたします。  続いて、国の燃料等高騰対策に関してお伺いします。  現場からは、介護、保育、障害、学童などの福祉施設は対象となっているのに母子生活支援施設は対象外にされている、これはおかしいというお声をいただきました。  資料四を御覧ください。  こちらにつきましては、地方創生臨時交付金を通じたこの支援事業に関しての通知でございますけれども、赤線を引いたところにございますように、こうした児童養護施設に対する支援につきましては母子生活支援施設につきましても対象になっているわけでございますが、十分これを踏まえない自治体があるようです。  母子支援施設につきましては、かつて全国に約六百あったものが現在は二百程度になっていると、私、地元神戸にも七つあるというふうにお聞きしておりますが、昨今は児童虐待、またDV、こうしたものが急増している中で需要が増えている中、看過できない私は状況だというふうに考えております。  そこで、今般、公明党の働きかけで実現をしました追加物価高対策においては、この母子施設を始め児童養護施設に対して支援が十分に行き届くように、その必要性を記した通知をしかるべく出していただきたいと考えますが、いかがでしょうか。

黒瀬敏文こども家庭庁長官官房審議官

○政府参考人(黒瀬敏文君) お答えいたします。  新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金につきましては、委員御指摘のとおり、燃料価格等の高騰の影響を受ける母子生活支援施設を含む児童福祉施設の事業者の負担軽減にも活用することが可能でございまして、こども家庭庁としましても、積極的な活用を自治体に対して促しているところでございます。  支援対象の実態につきましてでございますけれども、自治体の実施計画を確認したところ、価格高騰重点支援地方交付金を活用する事業で支給対象として児童福祉施設ですとか母子生活支援施設を明記しているものがあることは確認しておりますが、母子生活支援施設を対象としていないケースもあるものと認識をいたしております。  母子生活支援施設の重要性は言うまでもございませんので、地方創生臨時交付金の対象施設として母子生活支援施設が含まれることをいま一度地方自治体に対して周知をしてまいりたいと考えております。

高橋光男公明党

○高橋光男君 是非お願いします。  実績につきましては、まだ十八自治体、十八件しかなかったということも前回お聞きしておりますので、しっかりと現場に支援が行き届くようにお願いいたします。  続きまして、コロナの五類移行を受けた企業の対応についてお伺いしてまいりたいと思います。  感染法上、知事指定の就業制限があった従来の措置はなくなり、法的就業制限というものはなくなったと承知いたします。  したがいまして、事業主が安全配慮義務と使用者責任として事業所内で就業制限するかどうかを任意に判断され、自宅待機を勧奨して、有給休暇の取得又は傷病手当金の受給を従業員に判断してもらう、そして、勧奨に応じない場合は休業命令を行い休業手当が支給され得るものと承知いたします。  このことにつきましては、先週、厚労省の方に確認をさせていただいたんですけれども、その中で、資料五を御覧いただければと思います。  小さな字で恐縮ですけれども、これは、コロナ対応に関する厚労省のホームページのQアンドAになります。労務管理等も含めて紹介されているんですけれども、例えばこの四の項目にある問い二の回答につきましては、先ほど私が申し上げたような内容になっておりません。  加藤大臣、是非本件について、現場が混乱しないように迅速に改定していただくとともに、今回御指摘をいただいた社会保険労務士の方々を始めとする関係者の方々の御協力も得て、分かりやすく周知徹底を行っていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 今委員御指摘のように、五月八日から新型コロナの位置付けが五類に変更されたところでありますが、使用者が労働者を休業させる場合の労働基準法第二十六条に基づく休業手当の支払義務については、使用者の責に帰すべき事由による休業かどうかという観点から個別事案ごとに判断することとなります。発熱などの症状があることのみをもって一律に労働者を休める措置をとる場合のように、使用者の自主的な判断で休業させる場合は、一般的には使用者の責に帰すべき事由による休業に当たり、休業手当を支払う必要があります。  厚労省では、新型コロナに対応した労務管理に関して、企業向けのQアンドAを御指摘のようにホームページに公開をし、逐次、五類移行に対応した改定を進めているところでありますが、今回いただいた御指摘も踏まえて必要な改定を速やかに行うとともに、五類移行後の労務管理が適切に行われるよう、社会保険労務士の皆さん方とも協力を、の協力もいただきながら、必要な周知、そしてその徹底を図っていきたいと考えています。

高橋光男公明党

○高橋光男君 よろしくお願いいたします。  そして、企業関係といえば、リスキリング支援を始めとする人への投資というものは大変重要な課題でございます。この点、厚労省所管の人材開発支援助成金についてお伺いします。  昨年十二月には事業展開等リスキリング支援コースというものが創設されまして、この点について現場から御要望をいただきました。  このコースは、DX、GXなどの成長分野の人材育成に加えまして、産業分類は同じでも、例えば日本料理店がフランス料理店を新たに開業するといった新規事業の立ち上げに必要な人材育成訓練も支援対象となっております。一方で、なぜ学ぶのかといった動機付け、学んだ上でどのような仕事ができるようになるのかといった相談の要素が含まれる研修につきましては、たとえ各企業に寄り添った内容であっても、汎用性がないものとして対象外とされているようです。しかしながら、これらはリスキリングを進めていくには欠かせない要素だと考えます。  是非、こうした主体的にキャリア形成に必要なスキルは何かを見出すような訓練につきましても助成をするなど柔軟に拡充し、更なる活用と推進を図るべきと考えますが、いかがでしょうか。

奈尾基弘厚生労働省人材開発統括官

○政府参考人(奈尾基弘君) お答え申し上げます。  人材開発支援助成金でございますが、企業が雇用する労働者に対して、職務に関連した専門的な知識や技能を習得させる訓練を実施する場合に、訓練経費や訓練期間中の賃金の一部等を助成するものでございまして、知識、技能の習得を目的としていない意識改革研修等は、この助成金の趣旨に鑑みて支給対象とはしていないところでございます。  一方、委員御指摘のとおり、労働者に対して訓練を受講するための動機付けや相談を実施することは、リスキリングを促す上で有効な手段となり得るものと考えております。  人材開発支援助成金におきましては、キャリアコンサルタントが対象訓練に関連して行うキャリアコンサルティングに要した経費については助成の対象とするとともに、実訓練時間数として賃金助成の対象としております。このため、当該キャリアコンサルティングの中で、学ぶことの動機付けや、学んだことでどのような仕事ができるようになるのか等の相談を行っていただくことは可能となるものと認識しております。

高橋光男公明党

○高橋光男君 是非よろしくお願いいたします。  続きまして、ここからは法務関係、特に国内在留の外国人に関してお伺いします。  質問の順番を変えまして、最後の避難民関連で齋藤大臣にお尋ねいたします。  最後の資料八を御覧ください。  これは、ウクライナ避難民と他の避難民との間の支援格差を示したものでございます。  私は、昨年四月の決算委員会でこの問題を指摘しまして、他の避難民にも公営住宅の提供、医療費、日本語教育等のサービスへのアクセスを可能とし、人道上平等な扱いをするよう国の対応を求めました。国は、ウクライナ避難民支援は緊急措置であり、他の避難民とは一概に比較できないとしつつも、困難に直面する方々に寄り添った支援を速やかに実施できるよう、政府全体としてしっかりと対応する旨答弁しました。  そこで、まず、この一年間の格差是正の取組についてお伺いいたします。  また、先週から審議入りした入管難民法改正案で規定される補完的保護に関して、ウクライナ避難民を始め国内に既に在住する避難民が認定される可能性があるのかについてもお尋ねいたします。  仮に他の避難民も含めて認定され得るのであれば、避難民の間で要保護性には差はなく、支援格差を放置することはできなくなるはずです。この点、公平な保護措置を確保する必要性の観点から、齋藤大臣にお尋ねいたします。

齋藤健自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(齋藤健君) 幾つか御質問ありますので、まとめて御答弁させていただきますが。  まず、ウクライナ避難民に対する現在の我が国の対応というのは、国際社会と協調し、ウクライナの危機的状況を踏まえた緊急措置として、避難を強いられた方々にまずもって安心できる避難生活の場を提供すべく、政府全体として取り組んでいるものであります。  委員御指摘の進捗状況につきましては、現時点では引き続き検討していくとしか申し上げられないんでありますが、ただ、ただ、この新しく入管法が改正をされますと、補完的保護対象者というものができるわけであります。その場合は、申請者ごとにその申請内容を審査した上で個別に認定するので一概にお答えするのは困難なんですけど、ただ、一般論として言えば、ウクライナ避難民のように戦争等に巻き込まれて命を落とすおそれがあるなど迫害のおそれがあるものの、その理由が人種、宗教、国籍若しくは特定の社会的集団の構成員であること又は政治的意見という難民条約上の五つの理由に必ずしも該当しない者はこの補完的保護対象者に当たるということになるわけでありますので、アフガニスタン、シリア、ミャンマー等、ウクライナ以外の国からの避難民につきましても、難民条約上の五つの理由以外の理由により迫害を受けるおそれがあると認められる場合には、補完的保護対象者として新しい法律の下では保護されることになりますと。  その上で、最後の御質問にあったかと思いますが、そのウクライナの人と他の避難民との保護の差があるのかというお話でしたが、この補完的保護対象者と認定された者に対しては、原則として定住者の在留資格の取得を許可するなど、在留上の地位につき難民と同様の措置を講じていくこととしているわけでありますし、さらに、補完的保護対象者と認定された者について、定住支援が実施できるように今関係省庁と調整をしているところであります。

高橋光男公明党

○高橋光男君 ありがとうございます。  補完的保護制度につきましては、今後法案が成立し施行がされるまでの間に具体化されていくものだというふうに考えますけれども、是非、客観的、公平な基準を設けること、そして、その中で是非支援の格差是正についても取り組んでいただくことをお願いしたいと思います。  続きまして、技能実習、特定技能制度につきましてお伺いしたいと思います。  この制度の大枠につきましては、現在、有識者会議の下で検討を進められており、その実施につきましては来年以降だというふうに承知しておりますけれども、是非改善すべき現下の課題についてお伺いしたいと思います。  ちょっと一問、二問飛ばさせていただきますけれども、まず、技能実習生が特定技能外国人に移行する際に、建設業のみに今適用されている国交省による受入れ計画の審査、認定、この件につきましてお伺いします。  この件は、建設業では技能実習生の失踪者が多いということで導入された上乗せ規制というふうに呼ばれます。一件当たり三か月程度も要しておりまして、その審査ですね、認定に当たって。特に地方整備局の反応が遅過ぎるという厳しいお声をいただいているところでございます。  その関連で、資料七を御覧ください。これは一連の手続に必要な実態を示したものでございまして、五年に一度、この技能実習生から特定技能に移られた外国人の方につきましては、厚生年金保険の約五割が脱退一時金として返金される制度を利用されることがあります。その際、建設分野の特定技能外国人につきましては、一度退職して出国し、再来日後に退職前と同じ会社で就労する場合であっても、国交省のシステムに退職報告を行い、再来日以後の計画期間について新たに認定を受ける必要がございます。  しかしながら、先ほど申し上げましたように、認定に三か月も掛かると、平均一か月から二か月ぐらいこれ一時帰国されるんですけれども、その後再入国しても、約一か月間ぐらいは就労を再開できないという問題がございまして、非常に困っているという現場のお声をいただきました。  こうした実態、事態を是正するためには、やはり、この四月から技能実習制度においては実習を中断した場合には再開手続を簡略化するという、そうしたことが導入されたわけですけれども、そうしたことも参考に、建設分野の特定技能外国人につきましても、同一企業で就労継続する場合には、希望日に再入国し就労を即時に再開できるよう手続を簡略すべきと考えますが、いかがでしょうか。

増田嗣郎国土交通省大臣官房審議官

○政府参考人(増田嗣郎君) お答えします。  建設分野の特定技能制度につきましては、議員の御指摘も含め様々な御意見を頂戴していることは承知をしておりまして、適切に対応する必要があるものと考えております。  建設特定技能受入計画の認定制度につきましては、契約上の雇用条件等を確認することで受け入れる外国人の就労状況を適切に把握し、外国人が安心して働ける環境を整備することを目的としております。したがって、一号特定技能外国人が一度退職し再度就職する場合、同じ企業への再就職であるとしても雇用契約を改めて締結することとなるため、受入計画の変更認定を受けていただくこととしております。  しかしながら、コロナ禍による水際措置の終了等に伴い認定申請が急増していることもあり、地方整備局による審査に時間を要する場合があるとの声を頂戴しており、そのような実態もあると認識をしております。  国土交通省といたしましては、こうした現場の声をしっかりと受け止め、実態調査を速やかに実施の上、システムの改修等、認定事務の迅速化、円滑化に向けて鋭意取組を進めてまいります。

高橋光男公明党

○高橋光男君 是非これ、国土交通省関係、建設業のそうした外国人に対して今問題となっていることですので、国は実態調査してそこから対応を決めるというふうにおっしゃっていましたけれども、そんな悠長なことは言っていられません。しっかりと迅速に対応していただくことを強く求めたいと思います。  恐らく最後の質問になります。外国人材の住宅確保についてお伺いしたいと思います。  そうした方々に対して民間住宅等契約する場合においてですけれども、地元関係者から、この連帯保証人を個人名義で求められ困っているというお声をいただきました。こちら個人に限られているのか、ちょっと私は分かりませんので、そこを確認させていただきたいのと、外国人はやはり個人の連帯保証人確保するの大変難しいという中において民間賃貸住宅に入居できないケースってやはりあるというふうに思いますので、是非実態を把握していただきたいと思います。  一方で、公営住宅に関しましては、資料六を御覧いただければと思いますが、神戸市の取組なんですけれども、市営住宅を目的外使用の形で技能実習生にも入居を認めている自治体がございます。しかしながら、確認しましたら、全国でもまだ数えるほどしかないという実態でございます。もちろん、入居に当たってはマナーの遵守や地域との共生などの課題があろうかというふうに考えますけれども、是非神戸のような優良かつ先進的な取組を全国的に横展開していくべきと考えますが、手短にお答えいただけますか。

楠田幹人国土交通省大臣官房審議官

○政府参考人(楠田幹人君) お答え申し上げます。  連帯保証人を自然人とするか法人とするかにつきましては当事者間の合意により決めるものでございまして、民法上、法人が保証契約を締結することを妨げる規定はないというふうに承知をしてございます。今後、民間賃貸住宅の賃貸借契約に伴います保証契約の実態把握を進めていく中で、先生から御指摘いただきました連帯保証人の確保が入居の支障となっているか否かにつきましても調査を行ってまいります。  また、公営住宅につきましては、住宅に困窮する低額所得者に低廉な家賃で賃貸するために地方公共団体が供給をしているものでございます。本来の施策対象者である住宅困窮者の入居上支障のない範囲で空き家、空き室を目的外使用できることとなっておりまして、御指摘のとおり、神戸市において、保証人を必要とせず外国人技能実習生用の住戸に活用している事例もあるというふうに承知をしております。  神戸市の事例を始めまして、長期の空き室を有効活用している取組事例につきまして、地方公共団体向けの会議や研修等の機会を捉えて積極的に紹介をしてまいります。

高橋光男公明党

○高橋光男君 以上で終わります。ありがとうございました。

上田勇公明党

○上田勇君 公明党の上田勇でございます。  今日、まず最初に、花粉症対策につきまして厚生労働省の方にお伺いをいたします。  厚生労働省の資料によりますと、二〇一九年時点で国民の四割以上に花粉症の症状があって、しかも十年で一割以上が増加しているというものもあります。花粉症の症状の重さというのは様々ではあるんですけれども、中には仕事や暮らしに重大な支障が生じているケースもあって、社会経済問題となっております。そうした中で、花粉症に関する関係閣僚会議が設置をされたことは極めて重要なことだったというふうに考えております。  その中で、厚生労働省としては、花粉症を含むアレルギー性鼻炎の治療法、医療体制等の担当をするものというふうに理解をしております。治療法に関しては、症状を抑えるための対症療法のほかに、そもそもそうした症状が出ないようにするためのアレルゲン免疫療法、特に患者の負担の少ない舌下錠の普及などに取り組んでいるものと承知をしております。  花粉症対策の、花粉症等の治療法の開発普及に厚生労働省として更に力を入れて取り組んでいただきたいというふうに考えますが、大臣の御決意を伺いたいと思います。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 今委員御指摘のように、花粉症、本当に多くの方が悩まされております。個人的にもいろんな課題がありますし、また、ある意味では働くことがなかなか難しくなるといったことにおいて社会や経済の問題と言ってもいいんだろうと思っております。  治療法については、今委員からお話がありましたように、症状を抑えるための対症療法、症状が出ないようにするためのアレルゲン免疫療法があり、特にこの舌下免疫療法などのアレルゲン免疫療法は、治療終了後も一定の期間症状が出ないといった長期的な効果が期待できる治療法、治療であるというふうに考えております。  また、アレルギー疾患対策の推進に関する基本的な指針を踏まえ、関係学会とも連携した治療ガイドラインの策定、アレルゲン免疫療法を含む治療法に関する研究の推進、またウェブサイトを通じた治療法や医療機関情報等の情報発信、そして花粉症を含むアレルギー疾患に対する医療提供体制の整備に取り組んでおります。  御指摘のように、花粉症に関する関係閣僚会議が先月開催され、総理から、発生源対策、飛散対策、暴露・発症対策を対策の三本柱として六月の骨太方針までに全体像を取りまとめるよう指示がございました。  厚労省としては、来年の飛散期を見据えて、舌下免疫療法など根治療法の普及に向けて検討を進めているところでございますが、引き続き、花粉症を含めアレルギー疾患対策を着実に推進していきたいと考えております。

上田勇公明党

○上田勇君 ありがとうございます。  こうやって省庁横断的な取組が始まっているということは非常に大きな成果だというふうに思っておりますので、是非よろしくお願いしたいというふうに思います。  次に、食物アレルギー対策について厚生労働省にお伺いをいたします。  先日、日本アレルギー学会の専門医からお話を伺う機会がございました。その先生によりますと、食物アレルギーの患者は今増加をしていて、特に成人の患者が増加をしているということでありました。  適切な診断を行って、それに基づいた治療を行う前提として、この被疑アレルゲンの負荷検査が重要であります。現在はこの負荷検査、小児アレルギー負荷検査のみが保険収載をされております。十六歳未満の年齢制限があります。十六歳以上、すなわち高校生や成人は対象外となっております。このアレルギー学会からは、成人の患者が増加をしているということを踏まえて、年齢制限を廃止をし、成人の負荷検査についても保険適用とするよう要望が出ております。  この点について御検討をお願いしたいんですが、御見解を伺います。

伊原和人厚生労働省保険局長

○政府参考人(伊原和人君) お答えいたします。  小児に対する食物負荷検査につきましては、小児食物アレルギー負荷検査としまして診療報酬上の評価を行っており、昨年の診療報酬改定におきましては、関係学会からの御提案を踏まえて対象患者を九歳未満から十六歳未満に拡大したところでございます。この検査につきましては、小児患者を対象に実施する臨床的意義、そして検査実施に当たっての医療従事者の業務負荷、検査前後のケア、重篤なアレルギー反応に対する対応、これらを踏まえた評価だと考えてございます。  御指摘の、成人に対する食物負荷検査について新たに評価することにつきまして、今後、関係学会から具体的な提案をいただいた場合には、臨床的有用性や安全性等に関するデータに基づきまして、中央社会保険医療協議会において検討していくことになると考えております。

上田勇公明党

○上田勇君 昨年度、負荷検査の対象拡大をしたということでありますし、それを踏まえたいろんなこれから検討が必要であるということはよく理解をいたします。  しかし、その上で、成人を含む多くの食物アレルギー患者が今現実に苦しんでおられるわけでありまして、適切な医療を提供するとともに、そうした経済的な負担を軽減するためにも、是非前向きに御検討いただきますよう要望させていただきたいと思います。  厚生労働省についての質問は以上でございます。御退席いただいても結構でございます。

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) では、大臣、どうぞ御退席、厚生労働省の局長もどうぞ御退席ください。

上田勇公明党

○上田勇君 続いて、ストックオプションにつきまして法務省にお伺いしたいというふうに思います。  四月二十五日に行われました内閣の新しい資本主義実現会議におきまして、総理から次のような指示がございました。ストックオプション制度の法制の早期の検討について、法務大臣を中心にお願いをしますと。ストックオプションは、スタートアップが十分な資金がない中でも有能な人材を獲得するための重要なツールであります。現行制度、様々な制約があって活用しにくいという意見も聞いているところであります。  今後の検討においてどういう論点があるのか、また今後どのように検討を進めていくのか、御見解を伺います。

金子修法務省民事局長

○政府参考人(金子修君) お答えいたします。  新しい資本主義実現会議における議題の一つであったストックオプションは、スタートアップにおける人材獲得の基盤となるものであり、ストックオプションの更なる活用に向けた環境を整備していく必要があるものと認識しております。  スタートアップのストックオプションをより柔軟に発行できるような法制度を検討していく上では、例えばスタートアップの大半であると言われている会社法上の公開会社でない株式会社については、株主総会の決議によってストックオプションの発行を取締役会に委任する場合において、委任決議の有効期間が一年間に限定されていることや権利行使価額等の決定は委任できないことが課題になり得るものと考えております。  会社法を含む民事基本法制を所管する法務省として、先日の岸田総理の御指示も踏まえ、関係省庁と連携して検討を進めていきたいと考えております。

上田勇公明党

○上田勇君 ストックオプションが導入するには、会社法も含めて様々な論点があるということはよく分かります。  ただ、全ての会社について見直しをするということになると、今おっしゃったように会社法の改正ということになってまいりますと、論点も多岐にわたり、時間も掛かるわけであります。スタートアップ等にターゲットを絞ったそういう制度の改正も、そういう方向で議論する方が適当なのかもしれないなというふうに思っておりますので、今後そういったことも御検討いただけますよう要望したいというふうに思います。  次に、登記所備付け地図作成作業について、引き続き法務省にお伺いをいたします。  二〇一五年度に策定をされました登記所備付け地図作成作業第二次十か年計画において、全国都道府県の都市部の二百平方キロメートルを対象に、そして大都市型登記所備付け地図作成作業十か年計画におきましては、特に権利関係が複雑で困難な大都市部の三十平方キロメートルを対象に、そしてまたさらに、震災復興型登記所備付け地図作成業務、作成作業計画に基づき、作成作業が今実施をされていると承知をしています。  現在の進捗状況はどういうふうになっているのか、また他の事業、すなわち地籍調査や区画整理などの公共事業によるものも含めて地図の整備が行われておりますが、それらも含めて我が国の国土のうちどの程度の地図が整備をされているのか、現状伺いをいたします。

金子修法務省民事局長

○政府参考人(金子修君) お答えいたします。  法務省では、法務局が主体的に行う法務局地図作成事業をかねて全国で実施しておりますところ、平成二十七年度からは新たな十か年の作業計画を策定し、これに基づいて計画的に作業を進めております。令和五年度には計画の九年目に入っており、これまで計画に基づき着実に地図整備が進んでいるところでございます。  また、市町村等が実施する地籍整備事業等による整備も含めた全国の登記所備付け地図の整備状況としては、令和五年四月一日現在で、全国の法務局における地図の総枚数約七百三十九万枚のうち、約五八%に当たる約四百三十二万枚が精度の高い登記所備え地図として整備されているところでございます。  法務省としましては、今後とも、法務局地図作成事業を着実に進め、地籍整備事業とも適切に連携し、登記所備付け地図の整備に取り組んでまいりたいと考えております。

上田勇公明党

○上田勇君 今、大体、国土の地図の六割ぐらいが整備をされているということでございました。  さらに、この筆界保全標の設置についてお伺いしますが、本年度から、地図作成事業で確認をした筆界点に法務局という名前の入った金属のプレートであります筆界保全標を国費で設置をいたしております。やっぱり法務局という名前が入っていると、非常に信頼感が高いというのはあるというふうに思います。その意義及び期待される効果についてお伺いをします。

金子修法務省民事局長

○政府参考人(金子修君) 御指摘の筆界保全標とは、法務局地図作成事業において、必要な立会いや測量を経て対象となる土地の筆界の確認を行った際に、その確認の成果を保全するとともに、その筆界点を現地において明らかにするため、法務局が現地に設置することとしている金属プレート等の呼称でございます。  法務局地図作成事業で確認された筆界点については、これまで当事者の費用負担等により任意に現地に目印となる金属プレート等を設置しておりましたが、委員御指摘のとおり、法務省では、令和五年度の法務省地図作成事業から、国の予算措置を講じた上で、全国の法務局において筆界保全標の設置を開始したところでございます。この筆界保全標を法務局の地図作成事業で一律に設置することにより、現地における筆界の位置が誰からも明らかになり、土地の、土地をめぐる紛争予防や土地管理の負担軽減につながり、将来の公共事業の際のコスト低減も期待されるものと考えているところでございます。  法務省としましては、筆界保全標の意義について国民一般に分かりやすく周知広報を行うことも含め、今後、法務局地図作成事業における筆界保全標の設置にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

上田勇公明党

○上田勇君 登記所備付け地図の引き続きの整備促進についてお伺いをいたしますが、土地の位置、それから価格等が明確な地図が登記所に備え付けられているということは、この土地所有者などの権利を守るという側面もありますし、また円滑なインフラ整備や土地流通を支える重要な社会基盤でもあります。本事業の経済効果は極めて大きいというふうに認識をいたしております。  この十か年計画も計画的に進めてきたところなんですけれども、九年目ということでございまして、引き続き本事業を着実に推進をするとともに、そのための体制強化に努めていく必要があるというふうに考えますが、大臣の御所見、伺いたいと思います。

齋藤健自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(齋藤健君) 登記所備付け地図は、登記された土地の現地における位置や筆界を明らかにするものであり、土地取引や公共事業の円滑化あるいは災害発生後の復興事業等に資する大変重要な役割を果たしていると認識をしています。  もっとも、現状では、先ほど御答弁申し上げましたように、全国の整備率は約五八%にとどまっており、十分とは言えないため、その整備を進めていく必要が高いと考えています。  全国の法務局では、都市部における特に地図の混乱した地域で法務局地図作成事業を実施してきているところ、現行の地図作成十か年計画に基づく作業を着実に実施するとともに、今後の作業に当たり一層の効率化、重点化を図っていくことが重要と考えています。  特に、現行十か年計画は令和六年度までのもので、終盤に差しかかっていることから、今後とも各方面のニーズを踏まえた効果的、効率的な事業推進が図られるよう、次期の地図作成計画に向けて様々なアプローチで必要な方策の検討を加速してまいりたいと考えています。  また、法務局における地図作成事業と並行して全国の地方自治体が進めている地籍整備事業は、登記所備付け地図の最大の給源であることから、その事業が円滑に進むよう、登記官が専門的知識を生かして地方自治体に助言を行うなど必要な連携と協力を図っているところであります。  法務省としては、今後とも、国土交通省等とも連携し、これらの取組を着実に進め、政府を挙げて登記所備付け地図の整備をしっかりと進めてまいりたいと考えています。

上田勇公明党

○上田勇君 ありがとうございます。  この登記所備付け地図というのは、やはりいろんな意味で非常に重要な社会インフラであるというふうに認識をしておりますので、是非引き続き計画的に推進をしていただきたいと思います。  今答弁にもあったんですけれども、この登記所備付け地図作成作業と類似した事業として、この目的とか内容が類似した事業として、国土交通省の補助事業で市町村などが事業主体として行っています地籍調査事業があります。  両事業は根拠法も別でありますし、事業主体もそれから実施地域も異なっていて、多くのケースでは実際に作業を請け負っている事業者の業種も異なっているわけであります。全く違う事業なんですけれども、やっていることは非常に似通っているという面があります。ただ、一般的には、両事業の区別が、これは行政の関係者も含めて十分理解されていないという面もあるというふうに受け止めています。  ここでは別にその事業の重複というふうなことを問題にするわけではないんですけれども、ただ、いずれにしてもこの地図作成を効率的、効果的に推進をしていくためには、この両事業間で連携、調整が必要であるというふうに考えております。  今どのように取り組んでいるのか、お伺いいたします。

金子修法務省民事局長

○政府参考人(金子修君) お答えいたします。  登記所備付け地図の整備につきましては、内閣に設置された都市再生本部において、平成十五年六月に民活と各省連携による地籍整備の推進の方針が示され、以後、国において全国の都市部等における地図作成事業を推進してきたところでございます。  この方針では、法務省と国土交通省が連携して事業を実施することとされ、都市部の人口集中地区であって公図と現況のずれが著しく大きい地図の混乱した地域については、その困難度と専門性に鑑み法務局が地図を作成することとされ、法務省がその事業を担っております。他方で、それ以外の地域につきましては、国土調査法に基づいて市町村等が実施する地籍整備事業により地図を作成することとされ、国土交通省がその事業を担っております。  両事業を円滑かつ効率的に実施するために、法務省と国土交通省との間で継続的に協議を行っているほか、法務局と都道府県との間では定期的に地籍調査連絡会議を開催し、具体的な実施地域、実施時期等を相互に情報共有すること等により、両事業で対象地域が重複しないようにする調整や地籍調査完了後の成果の送付時期の予告などの取組が行われております。  法務省としましては、今後とも、国土交通省を始めとする関係機関と連携しながら法務局が行う地図作成事業を着実に進めるとともに、市町村等が実施する地籍整備事業にも積極的に協力し、登記所備え地図の整備に推進してまいりたいと考えております。

上田勇公明党

○上田勇君 ありがとうございます。  関係者からちょっと伺ったところでは、これ、やっぱりどうしても市町村が事業主体となっている地籍調査では、やっぱり境界の確定が難航して筆界未定箇所が多く生じているんではないかというようなお話も聞いております。  そこで、より精度の高い地図を作成するためには、今御答弁にもありましたとおり、地籍調査事業の実施においても、この豊富な経験や知見を持っています法務局あるいは土地家屋調査士、そういった方々の経験、知見を生かしていくことが重要だというふうに考えておりますので、是非そういった連携も更に進めていただくよう要望したいというふうに考えております。よろしくお願いをいたします。  次に、改正民事訴訟法におけるオンラインによります本人訴訟につきまして、これは最高裁の方にお伺いをしたいというふうに思います。  昨年成立をいたしました改正民事訴訟法におきまして、オンラインでの申立てが制度化されました。訴訟代理人によらない本人訴訟の当事者がオンラインで訴えを提起する際の裁判書類等の作成業務などは司法書士に依頼するケースが多いのではないかと考えられます。こうしたオンラインによる訴えに関する書類作成業務及びそれに関連する相談というのは、司法書士法が定めます司法書士の業務に該当するものだというふうに理解しております。  そこで、本人訴訟の当事者の中にはやっぱりデジタルに十分習熟していないという場合も考えられますし、また、もちろん一定のデジタルの知識や経験があったとしても、訴訟に関わるようなシステムというのは利用する機会がそう多くないのは当然のことでありますので、このシステムを利用した経験がないという場合が多いんじゃないかというふうに思います。  本人の利便性に配慮し、またシステムを適切、効率的に利用していくためには、書類作成等を行った司法書士が本人の、もちろん本人の依頼を受けた上でシステムを利用できるような仕組みとすることが適当なんではないかというふうに考えておりますけれども、その方向で是非検討をお願いいたしますが、御答弁お願いいたします。

門田友昌最高裁判所事務総局民事局長

○最高裁判所長官代理者(門田友昌君) お答えいたします。  裁判所としましても、本人訴訟の当事者がオンラインでの訴訟追行をスムーズに行うことができるよう、司法書士等の士業者による適切なサポートが十分に行われることを期待しているところでありまして、そうした取組について適切に協力してまいりたいと考えております。  お尋ねの点は現在開発中のシステムの仕組みにも関係しますので、現時点で確たるお答えをすることは難しいところではございますが、裁判所としましても、士業者による適切なサポートを実現するためにどのようなシステムとすべきかについて検討を進めてまいりたいと考えております。

上田勇公明党

○上田勇君 ありがとうございます。是非、本人訴訟も重要な形の一つでありますので、それを円滑に進めるようによろしくお願いしたいというふうに思います。  もう一つ、今度は法務省にお伺いをいたしますが、不動産の権利登記のオンライン申請についてお伺いをいたします。  不動産の権利に関する登記のオンライン申請を促進するということは、今内閣としてもデジタルを推進をしているわけでありますし、国民の利便性向上と登記行政の効率化のために資するものだというふうに考えております。  登記申請は、多くの場合は司法書士が代理申請を行っているんですけれども、オンライン申請手続に関して司法書士などから次のような点での要望を伺っております。  その一点は、まず、登記原因証明情報の作成及び真実であるとの認証について、取引の当事者両方の電子署名が必要であるわけでありますけれども、それに代えて代理申請する司法書士の電子署名のみで足りるとすることはできないのかと。もう一点は、電子化できない添付情報について、司法書士が原本確認を行って、それをPDF化して、画像が原本と同一であることを認証する、そういった権限を付与することによって、添付書面の原本を別途郵送などで送付することを省略できるようなんだけれども、そういうような改善もできないかということであります。  行政手続が全部、全てデジタル化されれば、そういった課題はなくなってくるんだというふうに思いますけれども、それまでの間、登記のオンライン申請手続の効率化を図るためにそうした手続面での簡素化措置について検討をすべきではないかというふうに考えますけれども、御見解を伺いたいというふうに思います。

金子修法務省民事局長

○政府参考人(金子修君) お答えいたします。  不動産の権利に関する登記の申請におきましては、申請情報及び添付情報を提供することが必要でありますところ、添付情報である登記原因証明情報は、登記の真実性の担保のため、権限ある作成者により作成されたものであることが必要となります。  そして、オンラインで申請をする場合、権限ある作成者により作成されたものであることの証明として、電子情報である添付情報には作成者の電子署名が必要とされております。添付情報に作成者の電子署名が付されていない場合でもオンライン申請はできますが、この場合、オンライン申請後、原本である書面を別途登記所に提出することが必要となります。  委員御指摘の要望の実現のためには、作成者による電子署名がされていない場合や、原本が書面で作成されている場合であっても、代理人である司法書士が電子署名や認証を付与すれば権限ある作成者により作成されたものとして取り扱うこととする制度改正が必要となりますが、このような権限を司法書士に付与する必要性あるいは許容性につきましては、不動産登記の真実性確保の観点から慎重に検討する必要があると考えています。  法務省としましては、オンライン申請を促進する観点から、添付情報の電子化や電子署名の付与の実務的な工夫等について日本司法書士会連合会と継続的に意見交換を行っているところでございまして、今後とも必要な検討を行ってまいりたいと考えております。

上田勇公明党

○上田勇君 時間になりましたのでこれで終わりますが、ひとつよろしくお願いいたします。

音喜多駿日本維新の会

○音喜多駿君 日本維新の会の音喜多駿です。  初めに、若年被害女性等支援事業、困難女性支援法の関係について、決算、財政支出の観点からお伺いをしたいと思います。  国の若年被害女性等支援事業を受けて、東京都は東京都若年被害女性等支援事業、こちらを行っているのですが、担当する東京都の福祉保健局が、東京都知事から必要な権限委任を受けずに、公法上の契約に類するという理屈でColabo、若草プロジェクト、BONDプロジェクト、ぱっぷすという四団体との随意契約をしていたことが三月に都議会の議論の中で判明をいたしました。  まず、この事実について国は認識をしているのかどうか、厚労省にお伺いをいたします。

川又竹男厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(川又竹男君) お答えします。  御指摘の内容につきましては、東京都内部における契約を行う際の事務手続に関する事案として認識をしているところでございます。

音喜多駿日本維新の会

○音喜多駿君 運用上、手続上の問題として認識をされているということでありますが、この東京都若年被害女性等支援事業に対する国からの公金支出は、厚生労働省の若年被害女性等支援事業に基づくものであります。  これは補助金適正化法の適用を受けるか、厚労省にお伺いいたします。

川又竹男厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(川又竹男君) お答えします。  厚生労働省から都道府県等に補助しております若年被害女性等支援事業につきましては、補助金適正化法の対象となるものと考えております。

音喜多駿日本維新の会

○音喜多駿君 受けるということでありまして、そうしますと、国は東京都に対して、これは場合によっては補助金等の交付の決定の全部若しくは一部を取り消すという権限まで有しているということになります。  都の規則の手続違反をどこまで国が問題視をするのかという論点はありますが、自治体における随意契約のプロセスに疑義があることが明らかになっている本件の公金支出につき、国としてはどう捉えているのか、問題ないと考えておられるのかどうか、こちら厚労省の大臣に見解をお伺いいたします。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 自治体が行う契約に関するプロセスについては、自治体内部の事務手続の問題でありますので、国においてお答えする立場にはないと思いますが、東京都における令和三年度若年被害者女性支援事業に係る補助金については、補助金の他の用途への使用等はなかったと判断されたという報告を受けているところでございます。  また、厚労省として、若年被害女性支援事業が適切に実施されるよう、都道府県等において留意すべき事項について本年三月に通知したところでございます。引き続き、適正な執行がなされるよう対応していきたいと考えております。

音喜多駿日本維新の会

○音喜多駿君 これ、国が都の規則違反について、本当は地方分権というものもありますから追及できないという考えを持っているのは分かりますが、ただ、自分たちのルールすら守れない自治体に漫然と公金支出を許していいのかということは強く指摘をされているということは、これは是非踏まえていただきたいと思います。  また、東京都においては、若年被害女性等支援事業の受託者の会計報告に不正があるとして住民監査請求があり、これは理由あり、認容との監査結果が公表され、都による再調査の結果では、これ監査対象となった事業経費のうち約百九十万円を経費として認めないということが示されております。これ、結果として範囲内に収まったから問題なかったんだということではなくて、やはり認めない経費が出たということは、これは重大な事実であるということは指摘をさせていただきたいと思います。  困難な問題を抱えて苦しんでいる女性を支援する、そこには多くの方は異論を持ちません。私も異論はございません。しかし、公金を使用して行う事業においては、これは不適切な支出があってはならず、外形的にも信頼される事業であるべきと考えます。  そこで、受託をする団体の選定の公平性の観点からも幾つか確認をさせていただきます。  若年被害女性等支援事業では、受託団体の代表が、今後の若年被害女性等支援施策の方向性を検討する厚生労働省の検討会である困難な問題を抱える女性への支援に係る基本方針等に関する有識者会議の構成員を務めており、利益相反の問題があるのではないかといった指摘もあるなど、様々な疑義が生じているところであります。  この有識者会議では、別の構成員から、民間団体の活動が東京都などの一部地域に偏っているという現状の中で、団体の要件や事業内容を限定することなく漫然と団体への財政支援に言及することによって、公平性への懸念が生じることにもなりかねないと考えます、まず事業者の参入について具体的な要件を国において早急に明らかにしていただきたいと思いますとの指摘もありました。これ、有識者の方からの指摘です。  こうした状況を踏まえて、令和六年から施行される困難女性支援法で示されている民間団体との協働の在り方について、公平性の観点を厚労省はどのように考えていますでしょうか、まず参考人に伺います。

川又竹男厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(川又竹男君) 困難な問題を抱える女性への支援に関する法律におきましては、困難な問題を抱える女性への効果的な支援に当たって行政機関の手が届きにくい対象者に対する様々な支援に取り組む民間団体との協働、その重要性が規定をされているところでございます。  こうした法の趣旨にのっとりまして、独自の支援を実施している民間団体の特色である柔軟性のある支援や、これまでの活動の中で蓄積された知見や経験、育成されてきた人材等を生かし、行政機関と民間団体の協働を進めていくこととしております。その際には、公平公正な手続によることが重要と考えております。

音喜多駿日本維新の会

○音喜多駿君 今ちょっと通り一遍な御回答でありましたけれども、この困難な問題を抱える女性への支援のための施策に関する基本方針案に対するパブリックコメントでは、連携する団体については財務諸表、役員構成、活動内容など、しかるべき情報を公開することを義務付けるとともに、監督、評価する仕組みが必要ではないかとの御意見もありました。自治体の規則に委ねるということだけではなく、しっかりとした指針を国として打ち出していく必要があるのではないかということを指摘をしておきたいと思います。  そうした中で、困難女性支援法に基づき有識者会議、パブリックコメントを経て策定された困難な問題を抱える女性への支援のための施策に関する基本的な方針においては、都道府県等が策定する基本計画の指針となるべき基本的な事項の中で、民間団体との協働については定量的な基本目標を明確にすることが挙げられています。  これ、具体的にどのような定量的な基本目標、これを設定すべきと考えているのかどうか、厚労省、御説明ください。

川又竹男厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(川又竹男君) お答えします。  国の基本方針におきましては、都道府県等が基本計画を策定するに当たりまして、地域における困難な問題を抱える女性への支援の状況等を調査し評価、分析することにより、現状における課題をまず把握した上で、把握した課題に基づいて女性相談支援センターや女性相談支援員の配置の推進、民間団体との協働による支援等について定量的な基本目標を明確にするとされております。  その目標の内容につきましては、地域の実情に応じて各都道府県等において具体的に定めていただくものと考えております。

音喜多駿日本維新の会

○音喜多駿君 今、今般、一連の様々な課題が指摘される中で、この目標設定、数値目標はあるんだけれども、この団体と自治体側が、どうですかね、客観的な評価が難しいと申しますか、適正にこの目標管理がされていないんじゃないかということは多々指摘をされてきたところでありました。  定量目標、ただ作って、やりましたと自己申告をして、はい、それでいいですというものではなくて、適正な定量目標が必要であって、委託ないし補助する相手の団体が想定した目標をただただ言われるがままに掲げるのではなくて、困難女性支援法の目的に即して自治体が目標を立てる、自治体がしっかりと責任を持ってそれを伴走するということも周知をしていただけたらというふうに思います。  本件、大臣にも最後に伺いますが、この問題はSNS上などでWBPC、Colabo問題とも言われており、指摘によって部分的な適正化も進む一方で、一部では過激な妨害活動が発生したり、陰謀論に近い疑念が持たれるなど、この事業全体に対して残念ながら不信感が持たれてしまっている状況になっています。  今後、若年被害女性等支援事業、困難女性支援事業において受託団体の選定につき公平性が保たれ、また自治体と受託団体との間で不適切な会計処理が生じないようにする、この必要性が増していると考えますが、政府の対応方針についてお伺いいたします。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) まず、有識者会議はあくまでもその困難な問題を抱えられる女性への支援に対する基本的な方向性について議論するということで、それぞれその個々の事業をどう実施するか、まさに委員指摘のように都道府県において適切に行われることが大事だというふうに思っております。  厚労省としても、自治体及び民間団体における会計処理の適正化を含め事業が適切に実施されるよう、都道府県等において、先ほど述べたように、留意すべき事項についても通知したところでございます。  困難な問題を抱える女性への支援は大変重要であります。他方で、それに係る国の補助事業ということは国民の皆さんが納付していただいた税金によって行われているわけでありますから、その適正な執行を求めていくということも当然必要でありますので、その両者がしっかり並び立つように、そして何といってもまさに効果的に事業が実施されるように、更に我々としても対応を検討していきたいと考えています。

音喜多駿日本維新の会

○音喜多駿君 決して厚労省も手をこまねいているわけではないと思いますし、通知を出していただくなど一定の対応をされてきたと思います。  まさにこれ、本当に税によってやっている団体や支援者の方々も疑念を向けられてしまっては、やはりそれはやっている本人たちのモチベーションにも関わると思いますし、この税金を納めている方々の納得感も損なわれてしまうということは大変な問題だと思います。  ネット上ではかなり過激な言説も見受けられまして、公金チューチューというような言葉がネットスラングとして非常にバズっているというか、話題になったりとか、それでいいのかということも多々指摘されているところでございます。  このまさに大臣から御答弁あった有識者会議では、特定の活動を行う団体のみを指すと思われるような特別扱いは不適切であり避けるべき、より広い団体との連携が各地域において進められるべきとの指摘や、特にこの女性支援の分野に関しては新規参入が非常にしづらい雰囲気があるという指摘もございました。  こうした指摘も踏まえて、公平性を保って、新たな団体も参入しやすい環境整備、そして適切な管理が行われる環境整備も併せて是非大臣にもお願いしたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。  それでは次に、産科医療補償制度についてお伺いをいたします。  これは、出産時の酸素欠乏などのトラブルで脳に重い障害を負った赤ちゃんの家族に総額三千万円が支払われる制度であり、昨年もこの同じ決算委員会で、二〇二二年以降の出生児に対しては個別審査が撤廃されることになったこと、しかしながら、過去の個別審査で補償の対象外とした子供の御家庭にはこの新基準が適用されず補償が受け取れないことを明らかにさせていただき、遡及適用も含めて何らかの対応を行うべきであると質問させていただきました。  この私の質問の後も与野党多くの先生方が政府に対して質問や提案をしておりますが、残念ながら現段階では進展が見られないというのが現状であります。  新しい基準で審査されることになった理由を昨年尋ねたところ、我が国の周産期医療の進歩という科学的な理由に基づくものでありました。  しかしながら、いまだに旧基準で審査が行われていると、これが並行していると、こうした現状がございます。というのも、新基準が適用されるのは二〇二二年一月一日生まれ以降の子供が対象だからという理由であります。  そこでお伺いいたしますが、通常、産科医療補償制度の審査を希望する方は、子供が何歳ぐらいのときにこれを申請されるものなんでしょうか。五歳の誕生日の直前に申請する方も多くいるのではないかと推察いたしますが、この事実関係を厚労省にまずお伺いをいたします。

榎本健太郎厚生労働省医政局長

○政府参考人(榎本健太郎君) お答え申し上げます。  産科医療補償制度におけます補償の申請に当たっては、制度的には子供の満一歳の誕生日から満五歳の誕生日までの期間に補償請求用専門診断書を提出するといったこととなってございます。ただし、極めて重症で診断が可能な場合には、生後六か月からこの診断書を提出するということが可能となっているというのが前提でございます。  産科医療補償制度を運営しております公益財団法人日本医療機能評価機構が、二〇〇九年から二〇一二年までに出生して補償認定請求が行われた事案について、この補償請求用専用診断書の作成時の子供の年齢を六か月単位に分析したデータによりますと、四歳六か月から五歳未満というのが二三・三%で最も多く、続いて四歳から四歳六か月未満が一五・五%、そして一歳から一歳六か月未満というのが一二・二%となっているというふうに承知しているところでございます。  以上です。

音喜多駿日本維新の会

○音喜多駿君 今御答弁あったように、四歳以降に審査される方が最も多いということであると思います。ということは、例えば二〇二一年生まれのお子さんは二〇二五年に、科学的な根拠のないというか、旧基準での、根拠が薄いですね、新しくなる前の審査をされてしまう、こういう状況に今なってしまっております。  確認ですけれども、現在でも、二〇二一年十二月三十一日までに生まれた子供が産科医療補償制度の審査を申請する場合には、従前の、以前の補償対象基準が適用されるという理解でよろしいでしょうか。その上で、二〇二一年十二月三十一日生まれのお子さんと二〇二二年一月一日生まれ以降のお子さんでは審査基準が現在でも異なるというこの根拠、理由についてお伺いをいたします。

榎本健太郎厚生労働省医政局長

○政府参考人(榎本健太郎君) お答え申し上げます。  産科医療補償制度につきましては、民間の制度として日本医療機能評価機構と保険会社が保険契約を締結をして、医療保険者が実質的に掛金を全て負担するといったような形で実施されているものでございまして、補償対象基準につきましては、機構が設置する運営委員会等においてその時点の医学的知見や医療水準を踏まえて定められまして、評価機構と保険会社の保険契約によってあらかじめ定められた範囲内において補償する、そういった仕組みになっているところでございます。  この補償対象基準、今委員御指摘ございましたように二〇二〇年に見直しがありまして、二〇二二年一月から、在胎週数二十八週以上の子供は一律一般審査の対象とされるということとなったところでございますが、二〇二一年十二月三十一日までに生まれた子供が今審査を申請するといった場合には、御指摘のとおり従前の補償対象基準が適用されるということとなってまいります。  これは、さきに、今御説明申し上げましたように、日本医療機能評価機構と保険会社の保険契約におきまして、子供の出生時点に応じて適用する補償対象基準が異なることとなっているということによるものと承知してございます。  こうした制度の仕組みにつきまして、引き続き丁寧に説明されるようにしてまいりたいと考えているところでございます。

音喜多駿日本維新の会

○音喜多駿君 今、民間の保険の契約の仕組みだからという御説明でありますけども、厚労省、国も関わるこの制度設計において、もちろんどこかに線引きをしなきゃいけないというのはどの制度においてもそうなんでございますけども、人がつくりし制度において、この科学の進歩で今回新しい新基準については対応すると。ただ、もうすぱっと線を引いて、その以前の人たちはその適用がされないというのは、これはちょっと余りにも私は不合理が過ぎるんじゃないかなというふうに非常に懸念点を持っております。これ、現場の仕組みの再検討にすべきだというふうに考えます。  この不合理さが、過去に補償対象外とされたお子さん、その家族に大きな負担を生じさせようとしているわけです。これを今与野党の政治家が救おうと、何とか補償しようと動いておりますけども、残念ながら政府、特に厚労省の動きがちょっと私から見ると余りにも遅く、真剣にこの問題を課題解決しようという真剣さが感じられません。  さらに、先般、総理もこの件について御答弁されておりますけども、産科医療補償制度の対象外の場合、ちょっと中略して、障害福祉サービス等を適切に組み合わせていく中で、中略します、適切に対処してまいりたいというように述べるなど、これ、脳性麻痺の補償の話を一般の福祉サービスの話にすり替えるような有様であって、正面からこの制度について取り組もうということはちょっと感じられない御答弁をされております。  産科医療補償制度の旧基準により補償の対象外とされたものに対して、制度の余剰金を用いて相当額を支給すべきではないか、これを伺いたいと。若しくは、この産科医療制度の補償制度の中で、制度内での支給が難しいというのであれば、補償の対象外とされた脳性麻痺のお子さんとその御家族に対しては、産科医療補償制度の枠外でも何か新たな支援制度や支援の仕組み、創設を検討できないのかどうか、この点の厚労大臣の御見解をお伺いいたします。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 産科医療補償制度は、特に与党を中心にかんかんがくがく議論をして今の仕組みということになったわけでもあります。  その仕組みというのは、運営組織である日本医療機能評価機構が設置する運営委員会等において、その時点の医学的知見や医療基準を踏まえ、学識経験者や医療保険者による議論を踏まえて定められており、その時点における適切な基準を掛金とともに設定する。そして、公益財団法人日本医療機能評価機構と民間保険会社が保険契約を締結し、医療保険者が実質的に掛金を全て負担するという、言わば民間同士の保険契約ということで形作られた、こういう経緯があるわけであります。  したがって、この剰余金は費用の実質的な負担者である医療保険者に返還するという選択肢もあるわけでありますが、学識経験者や医療保険者などによる議論を踏まえ、安定的な制度運営の観点から、関係者の合意の下で、将来の保険料に充当するということになり、実質出産育児一時金がその分だけ増えるという仕組みになるわけでありますが、また現在の仕組みの下で、これを現在の合意と異なる救済に活用することについては関係者の間で様々な議論はあり得るということで、したがって、これまでの経緯からして、厚労省としてこれに直接お答えする立場にはないところでありますが、一方で、政府としては、障害のあるお子さんや家族に対し、障害の原因が脳性麻痺である方も含めて、障害福祉サービス等を提供する、あるいは特別児童扶養手当を一定の障害のある子供さんに支給すると、こういった支援も行わせていただいているところでございます。  引き続き、そうした対応をしっかりやらせていただきたいと思っておりますが、一方で、自民党で救済に向けた調整について今、それぞれの、まさに委員指摘があったように時間、時間というか期間によって対応が違うということに対して割り切れない思いを持っておられる方もいらっしゃる、そうしたことも踏まえて、調整が、いろいろと議論が進められているということは承知をしているところでございます。

音喜多駿日本維新の会

○音喜多駿君 経緯については今大臣に御答弁、丁寧にいただいたとおりだと思うんですが、様々な議論があるということで、まさにこの賛否、いろんな御意見あると思うんです。ですから、ここはもう最後は政治決断に委ねられる局面は私は必ず来るというふうに思います。  ちょっと、もう少し大臣にお伺いしたいんですが、先週の金曜日には地方紙を中心に、特別給付金という形で自民党の議員が調整役となって一千万円を提示していると、しかしながら落としどころが見付かっていないという内容の記事が出ておりました。一千万円、これは元の制度の補助金が三千万円ですから、これ比べてしまうとかなり低い金額になるというふうに思います。  脳性麻痺児を二十歳まで、二十歳まで、成人ですよね、育てるのには、住宅のバリアフリー化、福祉車両の導入、専用の車椅子の購入、立位補助などの歩行具の購入、専用の生活道具の購入などなど含めますと、概算でも二千五百万円以上掛かるという試算も出されております。平均世帯が自治体の補助を受けた場合でも、最低でも千八百万円掛かるというふうな切実な状況が述べられてきているところでありますが、この千八百万円、この数字や実態というのは大臣はどこまで御存じでしょうか。この点伺います。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 脳性麻痺のその症状にもよってもいろいろ状況も違ってくるんだろうと思いますし、実際二十歳まで育てる費用について厚労省としては把握はしていないところでありますが、親の会が御指摘のような報道内容と同様の金銭的負担が生じるということを言っておられるということは承知をしているところでございます。

音喜多駿日本維新の会

○音喜多駿君 まさに親の会の方々が様々な思いを届けていて、それは御認識されていると思うんですけども、高額な負担が御家族に掛かる、それゆえに国は三千万円の補償が必要ということでこの産科医療補償制度がスタートしたわけであります。  しかしながら、現時点では、総理も大臣も、産科医療補償制度の対象外となった御家族も日々の福祉サービスを利用して生活を乗り切ってほしいと、要約するとそういった御答弁が繰り返されるばかりで、そういった状況になっています。  本来なら三千万円、少なくともこの自治体補助を除いて千八百万円まで掛かる費用を最低限を支援はするということは、これはもう制度を所管する大臣として私は決断していただきたいというふうに思っています。  個別審査で補償対象外とされた子供とその家族に対して、特別給付金として少なくともこの千八百万円、これを目安として支援を行うことを再度検討すべきと考えますが、大臣の政治家としてのお考えを最後にこのテーマでお伺いいたします。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 今、大臣としてということですから、厚労省の大臣としての答弁ということでございます。  先ほどの申し上げたことと重複をするわけでございますので、この制度がまさに言わば民民の形で運営されてきているということでございますから、そして、この議論に当たっては、当時の与党においての議論があってこうした仕組みがつくられてきた。こうした経緯も踏まえて、現在、自民党でそうした救済に向けた調整が進められているというふうに承知をしておりますので、我々もそうした動きを注視していきたいと考えています。

音喜多駿日本維新の会

○音喜多駿君 大臣は行政のトップでもありますから、なかなか踏み込んだ御答弁をするということに至らないのかもしれませんが、この産科医療補償制度の保険は、ほぼ全ての妊婦が妊娠中に入って、脳性麻痺だと補償金が支払われるという仕組みになっています。  この制度ですら本件のように満足な補償に踏み切らないということであれば、本当に子供を産む世代のリスクを考えているのか、少子化対策とかそういった対応に真剣に臨んでいくのかというふうに疑問に感じてしまう方もいらっしゃると思います。  この国が本気で少子化対策を進めたい、現役世代を支えたいということであれば、こうした問題にも、政府として、政治家として、最後は決断をしていただきたい、解決をしていただきたいと思いますので、是非引き続き大臣と厚労省内部における積極的な御検討をお願いしたいと思います。  ちょっと残された時間で行けるところまで、出産に関する保険適用、出産費用の無償化についてお伺いをいたします。多分もう一問だけになると思うので、一問飛ばして二問目、お伺いしたいと思います。  政府は、三月に公表した少子化対策のたたき台に出産費用の保険適用、これ検討するという方針が示されたことを受けて、どのように出産費用を無償化していくかという点で質問させていただきたいんですが、四月から出産一時金が五十万円、引き上げられました。厚生労働省によると、二〇二一年度の東京都の平均的な出産費用は既に五十六万円です。したがって、差額の六万円がもう既に自己負担となっています。仮に保険適用がされて自己負担三割となると、負担額十六万円となって、一時金の場合を上回ってしまうことになります。また、既に一時金の範囲内で出産費用を賄えている地域でも、逆に負担が生じることになります。  このような制度上の、ぱっと考えても分かるこの矛盾に対しては、どのように自己負担を軽減させていくべきなのか、現時点での厚労省の見解をお聞かせください。

伊原和人厚生労働省保険局長

○政府参考人(伊原和人君) お答えいたします。  妊婦の方々が安心して出産できる環境を整備するということが非常に重要だということで、先月から出産育児一時金を大幅に増額し、五十万円にいたしました。そして、来年の四月を目途に出産費用の見える化を本格的に稼働することとしてございます。この見える化の効果等の検証を行った上で、次の段階の取組として、出産費用の保険適用の導入を含めて出産に関する支援の在り方について検討したいと、このような手順を考えてございます。  御質問の自己負担の問題でございますけれども、現状、妊婦さんが自由にサービス内容を選択できる環境にある中で、費用が地域や施設ごとに異なっております。出産育児一時金の場合、妊婦の方によって自己負担がなく手元に残るというケースがある一方で、高額な差額負担が生じるケースもあるというのが現状だと思います。  こうした中で、今般、平均的な標準費用を全て賄えるようにするという観点から出産育児一時金を大幅に引き上げたところでございまして、仮に保険適用をするに当たりましても、こうした基本的考え方は踏襲したいと考えてございます。  今後、出産の保険適用を含めた検討を行うに当たりましては、この自己負担の取扱いを始めとする様々な課題につきましてよく検討してまいりたいと考えております。

音喜多駿日本維新の会

○音喜多駿君 標準的な出産については無償化、賄えるような方針は踏襲したいということですから、それは細かな制度設計をお願いいたします。  時間となりましたので終わりますけれども、この出産費用の無償化、保険適用については、ハイリスク分娩に保険適用してしまうと立ち行かなくなるというような懸念も産婦人科医の現場の方から出されておりますので、こうした点に応えられる丁寧な制度設計をお願い申し上げまして、質問を終わらさせていただきます。  ありがとうございました。

東徹日本維新の会

○東徹君 日本維新の会の東徹でございます。  最初に、法務省というか法務大臣の方に質問させていただきたいと思います。  日本は、よく言われておりますけれども、三十年間成長していない、GDPが伸びていない、そしてまた賃金が上がっていない、まあそういう残念な数字がよく言われておりまして、私は、もうこれ本当に政治の怠慢だというふうに思っておりますが、さらに加えて、世界競争力ランキングというIMDの数字がありまして、これ、一九八〇年代後半、八九年とかは日本は世界一位だったんですけれども、これが残念ながら二〇二二年ではまたちょっと下がりまして三十四位というような状況であります。  もう一つ、数字でいうと、世界人材競争力ランキングというのもありまして、この世界人材競争力ランキング二〇二二年を見ますと、我が国は六十三か国中四十一位ということで、これ、やっぱり日本というのは、これは厚生労働大臣に聞いた方がいいのかもしれませんが、非常に労働慣習とかそれから年功序列、賃金、まあこういったところで魅力がないのかなというふうに思ったりもしておるわけであります。  これ、さらに、日本は人口減少、これは少子化という大きな問題がありまして、昨年八十万人を下回ってしまったと、新しい子供が、新生児がという状況でありますけれども。そんな状況の中でやっぱりどうやって日本をやっぱり成長させていくのかというのも非常に大きな、大事な課題だと思っています。  これは民間の会社でありますけれども、高度人材なんかを世界から日本に連れてくる、そういった支援をしている会社なんかがありますけれども、こういった会社に聞きますと、日本というのは高度人材の新規ビザ発行数の伸び率というのが最も高い国だというふうに言われているんですね。一人当たりのGDPが我が国の十分の一以下の国だと高度人材が我が国を選んで、多くの高度人材が我が国を選んで来てくれるということだそうです。  実際に、インドネシアとかベトナム、インド、こういったところから高度人材がやっぱり呼び込んでいけるし、もっとやっぱりやっていくべきだというふうに言われております。  実際に、愛媛県なんかでも、愛媛県挙げてこういったことに取り組んでいまして、ネパールとか、ネパールのエンジニア人材とかですね、そういったものを呼び込んできているというふうなことです。  非常に、この日本の成長戦略としても、私はこういった高度人材をやっぱり更に確保していくということが非常に大事だと思うんですが、これ、法務大臣、今後どのように確保していくのか、お考えがあるのか、お伺いさせていただきたいと思います。

齋藤健自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(齋藤健君) 私も委員と同じように、人口も減少し高齢化する中で日本が活力を維持していこうとすれば、外国の方の活力を活用させていただくということが一つの大きな方向であろうと思っているわけであります。  高度人材のお話ですが、これまでは高度な能力を有する外国人の受入れを促進するため、平成二十四年五月から高度人材ポイント制を導入して、出入国在留管理上の優遇措置を実施をしてきたところでありますが、さらに本年四月二十一日から新たな制度として、学歴又は職歴と年収が一定以上の者にも高度専門職の在留資格を付与する特別高度人材制度と、それから優秀な海外大学の卒業生に本邦での最長二年間の就職活動等を認める未来創造人材制度の運用を開始したところであります。  これら新制度の検討過程におきましては、今御指摘ありましたが、民間企業へのヒアリングが実施をされ、手続の簡素化等の要望がなされたところでありまして、それらを踏まえて、特別高度人材制度では既存の高度人材ポイント制よりも要件を簡明なものとするなど、高度外国人材を雇用する民間企業等において在留資格認定証明書交付申請等を行う際の事務負担、これが軽減をされたものとなっています。  今後も冒頭申し上げたような考え方に基づきながら、民間企業のニーズを把握し、その御意見もいただきつつ、官民が一体となって高度外国人材の受入れを促進していくため何ができるか、検討を続けていきたいと考えています。

東徹日本維新の会

○東徹君 ありがとうございます。  是非期待したいところですけれども、ちょっと見ると、学歴、職歴、年収と、修士号以上を取得して年収は二千万円以上とか、やっぱりそうなってくるとちょっと高いんじゃないかなと思ったりもするんですが、今後の状況を見させていっていただきたいなと思います。  それと、次に、技能実習制度のことについてお伺いさせていただきます。  低賃金の労働者の確保に利用された技能実習制度でありますけれども、これ、政府の有識者会議では廃止ということが打ち出されました。令和四年上半期なんですけれども、三千七百九十八人の方が行方不明ということになっております。技能実習制度、非常にこれ問題が多いということで廃止ということを打ち出したというふうに考えますが、これ行方不明になった事案、これどのように対応していくのか、このことについてお伺いをさせていただきます。

齋藤健自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(齋藤健君) 令和四年上半期における失踪技能実習生の数は三千七百九十八人ということなんですが、実は令和三年上半期の三千三百三十二人と比べますと四百六十六人も増加をしています。  依然として多くの失踪技能実習生が発生していることにつきましては、大変重く受け止めています。技能実習生の失踪原因を明確に特定することは、失踪しているわけでありますので困難な面もあるわけでありますが、一部の実習実施者の不適切な取扱いや、当初見込んでいた入国後の収入額等が実際と異なり、入国前に支払った費用を返済するため新たな就労先を求めるなどの技能実習生側の経済的な事情などがあり得るものと考えています。  こうした失踪の問題も含め、技能実習制度の適正化に向けて、平成二十九年十一月に施行された技能実習法の下、各種取組を進めてまいりました。また、平成三十一年三月に技能実習PTが取りまとめた改善方策に基づき、実習実施者に対し、外国人技能実習機構が定期に行う実地検査に加えまして、失踪事案発生時に同機構が臨時の実地検査を速やかに実施するなどの施策を取ってきたところであります。さらに、令和元年十一月からは、失踪技能実習生の減少に向けた更なる改善方策として、送り出し国におけるブローカー対策を求めるなど、二国間取決めに基づく対応の強化や在留カード番号等を活用した不法就労等の摘発強化などの施策を実施しているところであります。  法務省としては、引き続き、制度を共管する厚生労働省や外国人技能実習機構等の関係機関とも連携しながら、技能実習生の失踪を防止するための対策など、制度の適正化に努めてまいりたいと考えています。

東徹日本維新の会

○東徹君 失踪対策はもちろんのこと、失踪した方を見付け出して、やっぱりその対応もお願いしたいと思います。  法務大臣の質問は以上ですので、委員長、どちらでも結構でございます。

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) では、法務大臣、御退席いただいて結構です。

東徹日本維新の会

○東徹君 続きまして、アビガンについて質問させていただきます。  新型コロナ感染が拡大してまいった当初、これアビガンが有効ではないかということで、実際に患者にも投与され、政府も備蓄を進めてきました。しかし、残念ながら、これはコロナの薬としては承認されなかったわけでありますが、このアビガンですけれども、当時は非常にやっぱり何とか早くということだったと思いますので、私もこれ、購入したというのは仕方がないのかなというふうに思ったりもしますが、これ、幾ら予算を使って、アビガンどれぐらいを購入して、どれぐらい使ったのか、現在どの程度備蓄しているのか、その点についてお伺いさせていただきます。

佐原康之厚生労働省健康局長

○政府参考人(佐原康之君) お答えいたします。  新型インフルエンザ用治療薬アビガンにつきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴いまして、当該感染症の治療薬の候補として令和二年度内に二百万人分確保することとしました。この際、既に新型インフルエンザ対策として備蓄していた約七十万人分に加えまして、約百三十万人分を百五十九億円で購入をしております。  このうち、新型コロナウイルス感染症の患者に約三万人分を使用し、残る薬剤については新型インフルエンザ対策として備蓄をしております。備蓄数は、新型インフルエンザの患者数に、患者用に換算しますと、約六百万人分に相当する量となっております。

東徹日本維新の会

○東徹君 現在、六百万人分に相当する備蓄の数があるということです。  これ、拡大する前は新型インフルエンザ用に備蓄されていたのが二百万人分であったものが、今その三倍に当たる六百万人分になったということですけれども、この大量のアビガン、今後どのように活用するのか、お伺いさせていただきます。

佐原康之厚生労働省健康局長

○政府参考人(佐原康之君) お答えいたします。  アビガンにつきましては、新型コロナが流行する前から新型インフルエンザ対策として備蓄をしてまいりました。そのような中で、新型コロナの感染拡大に伴い新型コロナ治療薬の候補として一定量確保し、活用してきたところでございます。  製造企業において新型コロナ治療薬としての開発が中止されたことを踏まえまして、現在政府が保有しているアビガンにつきましては、新型コロナが流行する前と同様に新型インフルエンザ対策としての備蓄を、対策としての活用を想定し、備蓄してまいりたいと考えております。

東徹日本維新の会

○東徹君 そもそもコロナに効かないというのも、ちょっとまあ私も余りこれ、まあ医者じゃないし専門家でもないので分からないんですけれども、たしかアビガンというのは、当初、デルタ株からオミクロン株に変わっていって、重篤化しなくなってきたから、それでこれもう承認しなかったというふうなことだったと思うんですね。  それで、引き続きインフルエンザ対策ということで、インフルエンザってそもそもそんなに重症化、率からいえば低いんだというふうに思うんですけれども、今の言ってみればオミクロン株と余り変わらなくなってきたんではないのかなというふうに思ったりもするんですが。  お聞きしたいのは、先ほどの高木委員からの質問もありましたけれども、じゃ、これ、アビガンを、今現在六百人分ありますよと、今までは二百万人分でした、だから四百万人分多いわけですね。そうしたら、その四百万人分は、ほかの、先ほどの話で聞くと千七百五十万人分備蓄しているということですから、じゃ、その分はほかから引いているのか。それだったら私、いいと思うんですよ、六百万人分あるわけですから。これ、有効期限もあるとは思うんですけれども、そういうふうに増えた分はほかを減らしているのかどうか、お聞きしたいです。

佐原康之厚生労働省健康局長

○政府参考人(佐原康之君) お答えいたします。  現状としては、ほかを減らすという形ではなくて、プラスアルファで備蓄をしているという状況になっております。

東徹日本維新の会

○東徹君 アビガンの有効期限ってどれぐらいなんですか。

佐原康之厚生労働省健康局長

○政府参考人(佐原康之君) 今般購入しましたアビガン、追加で購入しましたアビガンにつきましての有効期限は二〇三〇年となっております。

東徹日本維新の会

○東徹君 二〇三〇年まであるんだったら、これ、まだまだ使えるわけじゃないですか。そして、今六百万人分あるわけですから、当初は二百万人分だったわけでしょう。それが六百万人分に増えた。四百万人分がこれ言うてみれば過剰にあるわけですよ、現在、国の方に。  そうしたら、ほかのインフルエンザ薬を減らすとか、そしてまたこれ都道府県の方でも備蓄している分に配付するとか、何かそういう有効な対策を考えた方がいいんじゃないですか。

佐原康之厚生労働省健康局長

○政府参考人(佐原康之君) 御指摘の点も含めまして、今般の新型コロナの対策も踏まえまして、今後、新型インフルエンザ等に関する関係省庁対策会議でこういったことについても議論されるものと考えております。

東徹日本維新の会

○東徹君 今後とかじゃなくて、既にやっぱり考えておかないといけない話だと思いますよ。もうやっぱり六百万人も増えちゃったんだから。で、コロナには使わない、使えないということなんでしょう。インフルエンザには対応していきますということで引き続き買うわけですから、引き続き備蓄していくわけですから、これは是非そういった有効に活用していただくことを、加藤大臣、検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 今のは新型インフルエンザでありますから、季節性インフルエンザじゃなくて今後出てくる新型インフルエンザを念頭に置きながらいろんな備蓄をしているわけであります。その中に様々な薬をこれまでもバリエーションに応じてやってきていますので、今回増えたのは新型インフルエンザ用として増やしたわけじゃなくて、アビガン、あっ、ごめんなさい、コロナ用としてやっていたものが結果としてあって、そしてそれは新型インフルエンザ用にもこれまで使っていたということなんで、そこも含めてこれからどういう構成でやっていくのか。  これ、今はその分だけ、かつても、あっ、ごめんなさい、今は、新型インフルエンザ用は、このコロナ分の増えた分の手前の段階で一応目標量持っていたわけですね。それが今回新たに四百万人分追加に乗ったわけですから、そこもどう評価するのかということも含めて、そして、これから逐次この中のやつが、既に持っているものが有効期限が過ぎてまいりますから、そのたびごとに買ってまいりますので、その中でそこを今のアビガンで代替できるのか、いや、やっぱり違う薬がいいのか、その辺も含めて中でしっかり検討させていただきたいということでございます。

東徹日本維新の会

○東徹君 是非、有効期限が来て廃棄してしまうわけですから、せっかく買ったアビガン、まあインフルエンザ薬ですから、それを有効にやっぱり活用していただきたいし、そしてまた都道府県も備蓄しているわけですから、そこも併せて検討していっていただきたいというふうに思います。  続けて、両立支援助成金のことについてお伺いをさせていただきます。  これ、雇用保険法に基づくものでありまして、不妊治療について職場における理解を深めて、不妊治療のための休暇制度等利用しやすい環境整備に取り組んで、不妊治療を受けている労働者に休暇制度等を利用させた事業主を支援することによって、不妊治療による離職防止を図るものということなんですけれども、不妊治療と仕事の両立を支援する助成金ということでこの両立支援助成金がありますが、これ、令和三年度で四億六千七百万円の予算が付けられておりましたが、これ執行率で見ますとたった六%、金額にすると二千六百万円にこれとどまっているわけです。  これ、不妊治療をしているということを職場に伝える人というのも少ないんじゃないかなと思ったり、また、そもそも企業が受ける助成金としてのニーズがなかったのかもしれませんし、不妊治療に保険適用がされてきたわけですから、これ、厚労省としても予算は減らしてきておりますけれども、もうこの事業をこれからもまだまだ続けていくのかどうか、まず見解をお伺いしたいと思います。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) まさに不妊治療の場合、不妊治療に掛かる費用という問題もあります。それから、やっぱり不妊治療をすることによって、なかなか職場で継続的に仕事を続けにくいという事情もあって、やっぱり職場の中において不妊治療を受けている方に対して理解をし、そしてそれに必要な支援をしていただくということが必要だということでこの制度を設けさせていただきました。  ただ、残念ながら、今委員指摘のように、令和三年度の予算の執行率、五・七%であります。それは、ある意味では我々の取組が十分でなかったということだと思っておりまして、企業が従業員の不妊治療の実態、こういったことも今回の不妊治療の保険適用を含めて、より理解を深めるべく対応していきたいと思っております。  令和四年度については、暫定値でありますが一〇・九%となってきてはいますが、ただ、全体の予算規模が少ないわけでありますから、それに対応するということで令和五年度予算においては一・二億円に減額をさせていただきましたが、それは実態に合わせて予算を確保するという意味に合わせていただきましたが、引き続きそうした対応が必要なことは変わらないわけでありますので、不妊治療と仕事の両立を支援する企業内制度の導入に向けたマニュアルを作成する、あるいはセミナーを実施する、さらには令和四年度から、不妊治療と仕事との両立に積極的に取り組む事業主に対するインセンティブを設けるための、従来のくるみん認定に追加する形で新たな認定制度、プラスを開始をしているところであります。  こうした形で事業主の取組を後押しをするという支援をしっかり進めることによって、不妊治療と仕事が両立できる職場の環境の整備、これを一体として進めていきたいと考えています。

東徹日本維新の会

○東徹君 余りニーズがないように思うんですね。やっぱりそこは、制度そのものの見直しから、どこにどういう原因があるのか、やっぱりそういったことも含めて検討をしていって、見直すべきところは見直していくということが大事だということを指摘させていただきたいと思います。  次に、病床確保料についてお伺いします。  昨年、会計検査院の調査で、新型コロナの病床確保料を受けた百六の医療機関のうち、三十二の医療機関で五十五億円の過大交付があったということでありました。その後、厚労省から都道府県に対して調査するようにこれ求められております。対象となる補助金ですけども、令和二年と三年で合わせてこれ三兆円という大きなお金です。調査の期限は今年ですね。令和五年三月末であったと思いますが、どのような状況だったのか、お伺いいたします。

榎本健太郎厚生労働省医政局長

○政府参考人(榎本健太郎君) お答え申し上げます。  今委員御指摘がございました、過大な支給ということで検査院から指摘がございました。これは、コロナ患者の退院日は診療報酬が支払われているにもかかわらず同日分の病床確保料が交付されていたということ、また、一般病床をHCU病床として申請したといったことで、誤った病床区分によって交付されていたことによって過大に支給されていたということで生じたものでございまして、昨年十一月に、今委員御指摘ございましたように、都道府県に対して、全ての医療機関に同様の事例について自主点検を依頼し、適切な執行に向けて周知徹底を図るとともに、現在、都道府県において自主点検結果を踏まえた返還額の確定作業を進めていただいているところでございます。  相手方がございますので事実確認に時間を要していることもございまして、現段階では結果が取りまとまっていない状況でございますが、できるだけ速やかに取りまとめられますように都道府県に促すとともに、引き続き実態把握を進めて適切な運用に努めていきたいと考えているところでございます。

東徹日本維新の会

○東徹君 まだ取りまとまってはいないけども、過大請求はほかにもあったんですか、なかったんですか。それぐらいちょっと教えてください。

榎本健太郎厚生労働省医政局長

○政府参考人(榎本健太郎君) 現在まだ集計中でございますので、詳細について今この段階で具体的に申し上げるということはなかなか難しいということを御理解賜れば有り難いと思っております。

東徹日本維新の会

○東徹君 これは報道ではありますけれども、今年一月には福岡県の六十二医療機関で九億円の過大交付があったというふうに報道されておりますが、これについてはどうなんですか。

榎本健太郎厚生労働省医政局長

○政府参考人(榎本健太郎君) 幾つかの医療機関において、計算誤りあるいはその申請の誤りがあったといったような報道があったということは承知しているところでございます。

東徹日本維新の会

○東徹君 九億円のことは知っているということですね。

榎本健太郎厚生労働省医政局長

○政府参考人(榎本健太郎君) 今、具体的に幾らだったかということについて、済みません、今手元にちょっと資料がございませんので、具体的に、申し訳ございませんが、申し上げられないという状況でございます。

東徹日本維新の会

○東徹君 これ、厚労大臣も、医療機関の公表も含めて必要な対策を行うというふうに答弁されています。どういった場合に医療機関名を公表していくのか、必要な対策とは何か、お伺いさせていただきます。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 今申し上げたように、都道府県において自主点検結果を踏まえた返還額の確定作業を進めていただいております。  全ての都道府県における返還額が確定し次第、公表を含め必要な対応を講じるということは申し上げているところでありますし、また、例えば意図的に虚偽の申請を行うなど、仮に悪質な事例があれば、法律にのっとった対応を、のっとった必要な対応を取っていくことも検討していきたいと考えています。

東徹日本維新の会

○東徹君 早く取りまとめいただきまして、しっかりとそれに対応していただきたいと思います。  以上で質問を終わります。ありがとうございました。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 国民民主党・新緑風会の伊藤孝恵です。  冒頭、加藤大臣に、ケアラー支援についての御認識を伺ってまいりたいと思います。  ヤングケアラー支援については、厚労省の御担当課の皆様の並々ならぬ尽力でその存在が広く知られるところとなり、全国調査によって数字や実態が顕在化されたことによって対策が進んできたところでございます。ヤングケアラー問題の放置はビジネスケアラー問題に直結いたしますので、今後、早期に自治体間格差を埋めるための法整備を願うところではありますけども、今日伺いたいのはダブルケアラーについての認識でございます。  育児と介護を同時に行うダブルケア、私も三十七歳と三十九歳で子供を産みましたので、祖父母の介護と育児というのは同時でございました。まさに右手で子供たちのパンツを洗って左手でおじいちゃん、おばあちゃんのパンツを洗うというような、そういったダブルケア、こういう世帯が今大変多うございます。  人はあまねく誰かから生まれておりますので、介護はあまねく自分事であるにもかかわらず、ある種の正常化バイアスといいますか、まだまだ自分は介護には至らないというふうに思っているうちに、介護というのは本当にある日突然始まるものでございます。  二〇一六年三月公表の内閣府調査によれば、ダブルケアラーはおよそ二十五万人と推計されます。その八割が三、四十代の現役世代、およそ六六%が女性です。あれから七年たちました。二〇二二年の労働力人口というのは前年比五万人減少、高齢化率は右肩上がりであり、単身世帯は三八%に上り、もはやケア責任を家庭内にとどめ置くことは不可能です。事態はより七年前より深刻になっていると容易に想像できますけども、政府は二〇一六年を最後に調査を実施をいたしておりません。  これ、やはり実態を把握せねば対策の必要性というのが判断できませんので、全国調査を実施する必要があると思いますが、大臣、いかがでしょうか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) これまでの調査、今委員がおっしゃった平成二十七年に内閣府において調査を行いました。また、厚労省が行った令和元年の国民生活基礎調査において、例えば育児に悩みやストレスを感じている介護者数を調査しているほか、昨年度の調査研究において、家族介護者が子育ても行っている場合の地域包括支援センターの支援内容の課題についても調査を行ったところでございます。こうした調査結果を踏まえつつ、介護を必要とする高齢者のみならず、家族介護者を含めて支えていくための必要な取組を進めているところであります。  厚労省としては、在宅サービス等の充実を図るとともに、家族介護者本人に着目した支援として、介護保険法上の任意事業として、家族介護者を対象とした家族介護の知識や技術の研修、介護者同士の交流会の開催、また市町村が設置する地域包括支援センターにおいて家族介護者に対する総合相談支援を行うといった自治体の取組を推進をしているところでありますし、さらに、こうした取組を推進するため、昨年度では、地域包括支援センターの職員などを対象とした家族介護者支援に関する研修カリキュラム、また市町村が家族介護者の集いの場を立ち上げるためのマニュアル等の作成を行いました。今年度は、それらの周知も図ることによって、そうした方々をしっかりと支援をしていきたいと考えております。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 あまた介護に係る支援策等、御紹介をいただきました。  私、事前に、ダブルケアについて私は聞きたいんだというふうに、育児と介護のダブルケアについて課題感を持っているのでそれについて聞きたいんだというふうに申しましたら、以前は厚労省の中に育児と介護と両方持っていたので管轄していたんですけども、今は育児の方はこども家庭庁に移管をされたので、我々は介護に係るそういったコメントしかできないと言われました。この行政縦割りの解消を目指してこども家庭庁というのができているにもかかわらず、新たな行政縦割りの課題を生むというのは、これ何とも本末転倒だと思うんです。そして、内閣府というのは、調査をする予定はあるかというふうに問いましたら、予定はないというふうにおっしゃっておりました。  この内閣府がないのであれば、厚労省が働きかけて、もとい、厚労省が中心となってダブルケアの調査をしていただきたいというような今質問をしています。もう一度答弁お願いいたします。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) まさに今申し上げた、私どもの今の立場からいえば、そうした介護をされている方々をしっかり行っていく、また家族介護者を支援をしていく、こういったことで進めさせていただいています。さらに、そのダブルケアラーのような複雑化、複合化した課題を抱える方や家庭であっても適切に支援ができるよう、属性を問わない相談支援などを行う重層的支援体制整備事業の実施にも取り組んでいるところでありますので、引き続き、こども家庭庁ともよく連携しながら、ダブルケアを含む家族介護者への支援をしっかりと進めていきたいと考えています。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 そうなんです。支援を進めるために、実態が分からなければ、それが顕在化しなければ、何で困っているのか分からなければ、どこに何人いるのか分からなければ、どういった支援が適切か分からない、判断ができないので、調査が必要ではないですかと度々問うております。  で、大臣、我々、私がなぜこんなダブルケアの質問をするかというと、私たちの世代、まさに子育て世代というのは、ワーク・ライフ・バランスなんて、そんな生っちょろい世界観ではなくて、ワーク・ライフ・コンフリクト、まさに衝突している世代なんです。晩婚化、晩産化の中で、ちょうど会社の中でプロジェクトを任されたり部下ができたりする時期と、家庭の中に育児や介護が生まれる時期がちょうど同じ時期に生まれて、両方とも大切で両方とも頑張りたいからこそ時間的にも体力的にも精神的にもコンフリクトが生まれる、衝突が生まれる。この衝突に対して国は何をやってくれるのか、会社は何をやってくれるのか、これがすなわち社会をどう維持するのかに直結しています。  そして、いわゆる二〇二五年問題というのが目の前です。我々団塊ジュニア、ポスト団塊ジュニア世代の親が後期高齢者になります。そういう私たち、就職氷河期世代ですけれども、非正規雇用を選ばなければいけなかった、選ばざるを得なかった者が多いので、正社員なら享受できるこういった会社の制度に守られないまま仕事を失ったり、心身のバランスを崩す人が後を絶ちません。これ、個人の問題ではなくて、もはや社会の問題です。これ、政治の課題だと思います。そういう部分で、八〇五〇とか九〇六〇問題というのはよく議論していただいておりますけれども、このダブルケアの課題について実態調査と支援を早急に検討いただくためのまず調査をお願いしたいというふうに提案をしております。最後、もう一度お願いします。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) ですから、ダブルケアということになると、一方で育児の支援と、そして高齢者の介護という、こういう二つの側面があります。  既に、他方で、内閣府が実態調査をして一体どこに課題があるのかといったことは既に出てきておりますので、まさに我々の方からいえば、家族介護という視点に立って先ほどるるいろんなことを申し上げたところであります。そうした対応をさせていただき、また、こども家庭庁においては育児支援ということで今いろいろな取組もさせていただいて、さらには、現在、子ども・子育て対策を強化するということでも議論をさせていただいているところでございます。  そして、そこが重なり合うところがまさにおっしゃったダブルケアということでございますので、それらに対しては先ほど申し上げた重層的な支援体制整備事業といったことを通じて、ダブルケアを含めて、まあ我々の立場からいったら家族介護者、そしてこども家庭庁の立場でいえば子供さんを育児をされている方々、そういった方々の支援を全体として総合的に進めていきたいというふうに考えています。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 七年前に顕在化した課題と今現在ある課題、もちろん違うと思います。早急な調査の御検討もお願いしたいと思います。  異次元の少子化対策財源についても厚労大臣に伺ってまいります。  五月七日放送のテレビ番組での御発言、拝聴いたしました。年金や医療、介護等の社会保険料を少子化財源には回せない、給付と負担はそれぞれに均衡する形で既に国民の皆さんにいただいているので、各社会保険の主目的以外に活用するのは困難だと述べられておりました。そのとおりだというふうに思います。  あらゆる与党の要人たちがてんでんばらばらなことをおっしゃるので思わず混乱してしまうんですけれども、少子化対策は、要は子育て層、これから子供を産み育てようという層の意向が、産み育てる意向をどうしたら上げられるのか。  少しでも我々を楽にしていただくという観点で、四つだと思うんです。まずは、やっぱり給料を上げていただく、それから税負担というのを下げていただく、社会保険料負担というのを下げていただく、それから、給付だとか控除だとか無償化だとか、そういった公的支援を増やしていただく。本当この四点に尽きるんです。逆に言えば、ここを侵すというのは悪手だというふうに思います。  この十年間、企業の営業収益、年率一・六%しか増えていないにもかかわらず、社会保険料の雇用主負担、年率三%の伸び。これ以上企業負担を増やして、雇用抑制、賃上げ抑制、これ総人件費対策をもちろん企業考えるでしょうから、これ非正規化を進める要因をつくるというのも好ましくありませんし、この経済状況下で増税するのも、ましてや子供保険だとか基金だとかなどと言って社会保険料を現役世代に課して可処分所得を削りにいくというのも、これは子ども・子育てに関する既存のサービスの歳出削減というのもやめていただきたいというふうに思うんですが。なので、それ以外の財源で政策効果の大きい教育の無償化や子ども・子育て政策の拡充をしなければ、これ対策にならないというふうに思うんです。  例えばですけれども、国債の償還期限延長とか、我々は、国民民主党、日銀保有国債の一部永久国債化というのを言っていますけれども、さらに、外為特会とか特別会計、決算剰余金、又は、二〇二一年度は過去最高になりましたけれども、国庫入りする相続人なき遺産の活用、何より教育国債、検討すべきだというふうに思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) まさにその点、もう私が申し上げた趣旨は、今委員がおっしゃった趣旨で申し上げたところであります。  この子ども・子育て施策をどう進めていくのか、それに当たっては中身をどうより詰めていく、また予算、財源をどうするのか、これは今こども未来戦略会議で議論させていただいているところでございますので、この段階でこれがあれがということは申し上げるのはまだそうしたタイミングになっていないと思っておりますが、ただ、その場においても今委員御指摘のような様々な御議論は出てきているわけでありますから、そうしたことも踏まえながら、更に丁寧に議論を深めていくことが大事だというふうに考えています。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 まさに五月十七日に第三回のこども未来戦略会議が行われるというふうに聞いておりますけれども、そこで例えば社会保険料を恒久財源としていることの疑義の声も出ているにもかかわらず、結局それ、かき消されて、子供保険が提案されて、骨太に書き込まれて、社会が子供保険と子供国債って何だろうというふうに違いも分からないままにこれが既成事実化されて、いつの間にか給料から天引きされるというようなことになるんではないかというふうに私ちょっと疑っているんです。  でも、誰かから、どこかから財源というのは持ってこなきゃいけないんですけれども、これから子供を産むとか産み育てるというような層の負担率を上げていくというのが子供保険の社会保険料負担を上げるというのの議論ですので、なので、教育国債というものを今どうですかというふうに大臣にお伺いいたしました。  教育国債は、子供たちが学んで、そして新たな技術やサービスを生んでいただいて、それが産業になって、また企業になって、そこに雇用が生まれて、競争力を生んでという、私、愛知県に住んでいますので、まさにトヨタ自動車がそうであったように、一つの優れた技術が、それが企業になり産業になり雇用になるんです、生むんです、経済を回すんです。そういう部分で子供たちに投資をするために、教育国債、子供国債というのを提案しております。  これ、現在の受益者がちゃんと将来の負担者になります。バランスをしています。そして、今、政府は、この建設国債というのを実際に育英会とかそれから大学ファンドに入れています。そういう部分で、その子供国債、教育国債というのも検討に値するんじゃないかというふうに思うんです。もう一度御答弁お願いいたします。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) その教育国債と言われると、まさにちょっと私の担当、教育そのものではないので、そこについても今回申し上げる立場ではないと思いますが、ただ、それ以前の問題として、先ほど申し上げたように、まさに今、この財源をどうするのかということについて議論をさせていただいているわけでありますし、多くの有識者も入ってこども未来戦略会議で議論させていただいて、まさにこれから骨太の時期を見据えて議論を深めるということでございますので、まずはそこで、先ほど申し上げたように丁寧に議論を深めていきたいというふうに思っています。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 では、続きまして、母体保護の課題について伺ってまいります。  昨年の出生数、一八九九年の統計開始以来初めて八十万人を下回り最少になった一方で、小中高の子供の自死は過去最高、児童虐待認知件数、対応件数も過去最高です。児童虐待によって亡くなる子供のうち一番多いのは、ゼロ歳ゼロか月ゼロ日ゼロ時間、つまり産声を塞がれて亡くなる子供たちです。  こちら、警察庁に伺います。生後間もない赤ちゃんを殺害、遺棄したなどの罪に問われて逮捕された母親の取調べの際、産後すぐにもかかわらず、調書作成のため四時間を超える取調べをした例もあったと聞きました。この逮捕、勾留に際し、被疑者となった妊婦や産褥期の母体に対する取扱指針等あれば教えてください。

親家和仁警察庁長官官房審議官

○政府参考人(親家和仁君) お答えいたします。  出産後、間がない被疑者等ですね、こういった方に限定した統一的なマニュアル、取調べのマニュアルのようなものはございませんが、警察におきましては、刑事訴訟法や国家公安委員会規則である犯罪捜査規範等に基づき、個々の被疑者の体調等に配慮した適正な取調べを行うこととしているところでございます。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 産褥期のつらさ、私も二度体験しておりますけど、分かりますけれども、ホルモンバランスは乱高下ですし、子宮収縮の痛みもありますし、会陰裂傷の痛みもありますし、座るのも一苦労の中で四時間の取調べ、それが母体に配慮しているとは私は思いません。  法務省はいかがでしょうか。起訴、送致から裁判に至るまでの間、同じく被告人となった当該母体に対する指針等ございますでしょうか。

齋藤健自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(齋藤健君) 済みません、通告がなかったようで、この場でちょっとお答えはできないですが。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 通告はしておりますけれども、では質問変えます。  こども家庭庁に伺います。被疑者、被告人である母親もまた母子保健法で守られる存在であるというふうに考えてよろしいでしょうか。

黒瀬敏文こども家庭庁長官官房審議官

○政府参考人(黒瀬敏文君) お答え申し上げます。  一般論になりますけれども、被疑者であるかどうかということにかかわらず、母子保健法の保護の対象になると考えております。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 現在は慣例として、取調べや処罰感情もあるんでしょうか、母子保健法が定める母性の健康の保持及び増進を図る環境ではありません。  これ、母体はあまねく保護すべき存在であることを、通達なり研修等なり何でもいいです、しっかりと実現いただきたいというふうに思います。こども家庭庁、いかがでしょうか。

黒瀬敏文こども家庭庁長官官房審議官

○政府参考人(黒瀬敏文君) 今御指摘いただいたような御意見も踏まえまして、要は母子保健法の趣旨がしっかりと伝わるように、我々として何ができるのかについて検討してまいりたいと考えております。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 さて、齋藤法務大臣に伺います。  去る三月二十四日、最高裁は、ベトナム国籍の元技能実習生の女性が出産直後の双子の遺体を、死体を遺棄したとする事件について無罪判決を言い渡しました。裁判の過程で、技能実習制度の構造的な問題のみならず、この女性が孤立出産に至ったのは、多額の借金をして来日したのに、妊娠したら帰国してもらうと送り出し機関や監理団体から告げられていたからだということが分かりました。  出入国在留管理庁のホームページには、昨年五月十四日付けで、技能実習生の皆さんへと題し、妊娠しても帰国はしなくていいこと、日本では妊娠を理由とした解雇は禁止されていること、在留資格、住民票の有無にかかわらず、日本人同様、自治体の母子保健事業が受けられること、産前産後休暇の存在や、望んで帰国する場合もその後簡易な手続で実習を再開できることなどを告知しています。そして、今年四月三日には、監理団体、実習を実施する受入れ機関、雇主向けにですね、技能実習生等が妊娠した場合の基本フロー及び各種手続についても掲示をしています。  それなのにです、それなのに、なぜこのように技能実習生によるこういった乳児遺棄事件が続くのでしょうか。

齋藤健自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(齋藤健君) まず、今委員るるお話しされたように、技能実習生については、日本人労働者と同様に、妊娠、出産を理由とした解雇等不利益な取扱いをすることは禁止をされていて、妊娠、出産に関する権利や利用できる制度についてこれまでも周知を行ってきています。  そこで、しかしながら、昨年十二月末に、入管庁が実は技能実習生に対するヒアリング調査の結果を公表しておりまして、それによりますと、妊娠したら仕事を辞めてもらうなどの発言を受けたことがある者や、利用できる制度や相談窓口を知らない者が一定数存在をするということが明らかになったと、要するに徹底をしなくちゃいけないということだと思います。  技能実習生に対する妊娠、出産に関連して不適正な取扱いが判明した場合には、事実関係を基に厳正に対処するとともに、妊娠、出産した技能実習生に対する各種制度や支援策の更なる周知が今後の課題であると、このアンケート調査からも見えてくるわけであります。  入管庁におきましては、先ほど述べたヒアリング調査の結果を昨年末に公表するとともに、改めて全国の監理団体等に対して注意喚起文を発出し、監理団体が実習実施者を監査するときに、監理団体自ら技能実習生に対して、技能実習生手帳等を用いて妊娠、出産に関する制度や支援策を説明すること等を依頼をしています。  また、本年四月からは、妊娠、出産した技能実習生が適正に実習を継続することができるようにするため、やむを得ない理由により技能実習を中断した場合の再開手続の簡素化、あるいは自身の妊娠、出産を理由として技能実習を中断又は中止し帰国することとなった場合、出産などをした後に日本で技能実習を再開する意思があるかどうかを確認するための申告書を新設するなどの取組を実施をして、全国の監理団体等に対して当該取組について周知をするとともに、妊娠、出産等を理由とした不利益取扱いの禁止についても改めて注意喚起を行ったところであります。  法務省としては、引き続き、制度を共管する厚生労働省や外国人技能実習機構と連携しながら、このようなことが起こらないように努力をしていきたいと考えています。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 周知、注意喚起、何度もそういった言葉を使って御答弁をいただきました。まさに表向きこういった労働基準法の適用があっても、実際には保障されていないということの証左がこれらの事件が連続して起こるということなんだというふうに思います。  そういった部分で、先般、国立社会保障・人口問題研究所が公表したデータによれば、二〇七〇年には日本の総人口は現在の七割で八千七百万人まで減少し、その一割を外国人が占めるとしております。  こういう外国の方々、このような労働環境のままでは、このように事件が頻発する日本には来てくださいません。そういう部分で、まさに周知をしていただき、まさに注意喚起をしていただき、まさにこの外国人の労働者に関しても、あなたたちは母子保健事業につながることができるんだと、あなたたちは言われている情報と日本の現実は違うんだということをしっかりとお伝えいただければというふうに思います。  続いて、特別養子縁組の課題について伺います。  資料一、中日新聞ウェブの「家族になろうね」とタイトルされた記事を御覧ください。特別養子縁組によって父となった奥田哲平記者による体験記事で、制度の課題、これ、運用面の不備の指摘のみならず、揺れる自身の心模様まで偽らずに書くことで、次に続く人たちにエールを送っています。  こども家庭庁に伺います。  平成二十八年、二〇一六年の児福法改正で、三歳未満の里親等委託率一八・三%を二〇二四年までに七五%にするとした目標。資料二を見ていただくと、令和三年、二〇二一年度末が二三・五%ですから、これ絶望的だというふうに言えます。  さらに、資料三、都道府県別、都道府県市別のグラフを付けておりますけども、最大の五九・三%の福岡市と最小の八・六%の金沢市など、自治体間格差が著しいこの理由。  また、来年四月一日から里親支援センターができると承知しておりますけども、具体的に現状の何が問題だからどのように取り組むのか、教えてください。

野村知司こども家庭庁長官官房審議官

○政府参考人(野村知司君) お答え申し上げます。  虐待等を理由として里親などへ委託されている児童の割合、いわゆる御指摘のこの里親等委託率でございますけれども、全体として見れば増加傾向にはございますけれども、御指摘のように、令和三年度末時点の全国平均で、三歳未満は二五・三%、三歳以上から就学前が三〇・九%、学童期以降が二一・七%となっております。  これは、目標として掲げております乳幼児の里親委託率は七五%以上、学童期以降の里親委託率五〇%以上、これ、それぞれ年齢層に応じて達成目標年度が違いますけれども、ちょっとパーセントだけ御紹介申し上げます。こういった目標値に比べますと、かなり低調となっていることは否めないと思います。更なる里親委託の推進ということに向けての取組が必要かなというふうに考えております。  また、この里親委託率の自治体間格差につきまして、御提示いただきましたグラフの中にも出ておりますように、最大の福岡市と最大の金沢市との間でかなり差があるという状態でございますけれども、その要因につきましては、自治体によって事情が様々ではありますもので一概になかなかこれだというふうに言えるものはなかなかないというところだとは思うんですけれども、例えば、里親含めた社会的養護の受皿の状況が地域によって異なること、あるいは里親の、まあリクルートといいましょうか、発掘といいましょうか、そういったところの取組で成果に差が出ていることなどがあるかなと考えております。  そうした中で、委託率が高い、委託率が伸びているという自治体では、この乳児院の入所児童を家庭養育に移すような支援でありますとか、それが具体的にどのように進んでいるのかという進捗管理、こういったものを評価をしていくとか、そういった対応のために担当部署の体制強化を図るなどの取組を行っているような自治体があるというふうに承知をしております。  こども家庭庁といたしましても、これまで自治体における里親委託の促進ということで、里親のリクルートからマッチング、あるいは里親委託後の養育支援までを包括的に支援するフォスタリング体制の整備に当たるとともに、高い里親等委託率を目指す自治体に対しましては国庫補助率のかさ上げを行うなど行ってきたところでございます。  さらに、先ほど御紹介ありました、昨年の通常国会で成立をさせていただきました改正児童福祉法の中で、里親支援体制の強化のための里親支援センターの創設というのが盛り込まれておりますので、こちらの支援センターの在り方などについても改正法の円滑な施行に向けて取り組むなど、引き続き里親に委託を推進できるような体制づくり、これに努めていかねばならぬと考えております。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 とはいえ、児相は常に人員不足で業務過多です。劣悪な労働環境の中で、年々増加の一途をたどる児童虐待、相談、認知、対応を迫られております。里親委託率の伸びと関係あるんですかというふうにお伺いしたら、分析したことございませんというふうにおっしゃっていましたけれども、これは関係あるというふうに思いますし、赤ちゃん縁組、いわゆる愛知方式というふうに呼ばれて愛知県の児相が一九八六年から取り組んでいる特別養子縁組を前提とし乳児院を経ずに里親委託を行う方向についての評価、そして、これ、厚労省の里親委託ガイドラインにも書いていただいているにもかかわらず、これ、なかなか広がらないんです。その分析、どういうふうに考えていらっしゃるか、教えてください。

野村知司こども家庭庁長官官房審議官

○政府参考人(野村知司君) お答え申し上げます。  まず、児童相談所の業務との相関といいましょうか、関係でございますけれども、確かに御指摘のように、業務量、例えば相談件数の対子供の人口比率でどうなっているとこの縁組の成立あるいは里親委託率がどうなってとか、そういったことの相関といったことについての分析などはちょっと行ったことがございませんし、ちょっとそういった調査研究というのは見かけたことはないというのは事実ではございます。  ただ、やはり里親委託率が増加傾向にあるものの、やっぱり目標値を下回っている水準であるというのは、先ほどお尋ねもあり、私の方からもお答え申し上げたとおりであり、里親委託の推進というのは必要な状況であるというふうには考えております。  その児童相談所の業務という観点で申し上げるならば、里親の委託率が伸びない要因、これは、だから、先ほどの数的な相関とかなんとか裏付けがあるわけではございませんけれども、そういった要因というのは様々ある中で、里親制度の周知が十分とは言えないことであるとか、里親と児童の間のマッチングがうまくいかないことなどに加えまして、やはり児童相談所が多忙で、その中で里親委託関連の業務を行っておりますので、この里親のリクルートでございますとか児童とのマッチングなど行う体制ないしはそれに注ぎ込む力、そういったものが十分ではないということもあるのかなというふうに考えてはございます。  そうした中で、児童相談所の体制強化ということで、昨年末に新たな児童虐待防止対策体制総合強化プランというものを作り、体制の強化を図ってまいりたいところでございます。(発言する者あり)  済みません、愛知方式でございますけれども、愛知方式につきましても、そういう妊娠中からの相談に応じて病院から直接里親宅に預けるという方法があるということを承知をしておりまして、里親委託ガイドラインに盛り込ませていただいたところでございます。  失礼いたしました、済みません。その一方で、この特別養子縁組を前提とした新生児の里親委託につきましては、実親の自ら養育できる可能性であるとか、あるいは出生後に子供の発達状態を把握した上で養子縁組に取り組むことが望ましいなど、様々な意見が一方であることも承知をしております。  そうした中で、国としては、先ほど御紹介ありました里親委託ガイドラインにおいて、実親の妊娠中から里親委託を見据えたこの愛知県の手法も踏まえまして、実親の養育の意向の有無を丁寧に確認すること、あるいは里親となる者には子の障害や疾病を受け止めることなどを説明することなどについても併せてお示しをしていることであり、こうしたことを通じて里親委託を推進してまいりたいと考えております。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 里親制度には、養育里親、専門里親、親族里親、そして養子縁組里親がありますけれども、目標として掲げられている二〇二四年度までに年間千件以上の特別養子縁組成立を達成しようとした場合、養子縁組里親単体の数値目標はこれ何件になるのか。  というのも、児相の場合は養子縁組里親から特別養子縁組に至るケースが八二・八%であるのに対し、民間あっせん団体からの場合は七二・六%が里親制度を利用しておりません。しかし、全体の三分の二はこれ児相が担っていることを考えると、千人から逆算した養子縁組里親の目標とそのための支援内容を検討することが必要だというふうに思うんですけれども、そういった数値目標ございますか。

野村知司こども家庭庁長官官房審議官

○政府参考人(野村知司君) 現状といたしましては、特別養子縁組成立した件数、大体年間七百件程度と承知をしておりますが、この目標値として何か位置付けた数値というのはございません。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 千件以上というふうに目標を掲げている以上、それをどこでどんな形で達成していくのかというのの数値目標を持たれた方がいいというふうに思いますし、二〇一六年調査における児相と民間あっせん機関の特別養子縁組の成立に向けた養育期間である監護の開始年齢、これ比べてみると児相では平均一歳二か月であるのに対し、民間は平均零歳二か月だったと書かれています。子供にとって、これ、一年の違いって本当に大きいんですよね。  この差がどうして生まれるかというのも事前にお伺いしたところ、その傾向があるのを初めて知ったというふうにおっしゃっていました。こういった愛知方式のような、本当に早い段階からついの住みか、本当の親になる方たちと出会えるという、そういうものを特に推進すべきと思いますので、それには戦略を持って、数値目標を持って取り組んでいただきたいというふうに思います。  そして、この児相と民間あっせん機関の違い、特に費用面での違い、これ、年齢や共働き、転勤など委託条件の違い、重複登録の可否の実態、それから家庭裁判所の審判が確定して以降の伴走の有無など、これ相違点たくさんあるというふうに思います。これ、認識していらっしゃいますでしょうか。

野村知司こども家庭庁長官官房審議官

○政府参考人(野村知司君) お答え申し上げます。  網羅的に把握をしているわけではございませんけれども、民間あっせん機関と児童相談所でやっている中身が違うとかそういったところ、違いがあるということは仄聞するところではございます。  重複登録の件につきましては、この民間あっせん機関による養子縁組につきましては、この養子縁組あっせん法の中で児相と民間あっせん機関の間での重複登録を認めないということ自体について直接禁止されているものではございませんけれども、一方で、養子縁組あっせん法の第四条におきましては、民間あっせん機関につきましては他の民間あっせん機関であるとか児相との間で相互に連携しながら協力するように努めてまいらなければいけないとされております。  また、費用負担、手数料の件でございますけれども、こちらの方も、民間あっせん機関が設定する手数料については、その総額が養子縁組あっせん事業に実際に要する費用の総額を上回ることがないように定めてくださいということが法令上求められているところでございます。  こうした重複登録でございますとかあるいは利用料の額などにつきまして、国として一律に何か方針、規制を示したりあるいは統計的に把握をしているものはございませんけれども、今後とも、養子縁組のあっせん法の趣旨や指針に沿って運営をお願いしていきたいというふうに考えておりますし、さらに今、児童相談所の養子縁組あっせんにおける養親の条件につきましても、これも一律の示しているものがあるわけではございませんけれども、地域の実情に応じて取り組んでいただいているものと承知をしており、まずは現場においてどのような実務あるいは運用がなされているか把握をしてまいりたいというふうに考えております。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 なぜこんなに進まないのかがだんだん分かってきたような気がします。数値目標を持っていない、ボトルネックを把握していない、戦略を持っていない、だからこの数字が動いていかないんだというふうに思います。  都道府県によっては費用面での平均化が望ましいとして、養育希望者手数料負担軽減事業など、おおむね四十万円程度を上限に補助する制度もあります、これまあ実施県は少ないんですけれども。こども家庭庁、是非、今後こういった相違点、いいとこ取りをしていただいて、もちろん官民連携も強化するとともに制度の上進を図っていただくこと、特にアフターフォローとか委託条件の、これ納得感のある平均化に取り組んでいただきたいというふうに思いますし、あらゆるものが調査をされていない、分析をされていないというのが分かりました。  委員長、これ、国会法第百五条に基づき、特別養子縁組や里親等委託に係る予算の効果及び課題について、会計検査院の検査要請をいたします。お取り計らいをよろしくお願いいたします。

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議いたします。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 さて次は、養子縁組里親の支援整備の観点で質問いたします。  二〇一七年の育児休業法改正で、六か月の監護期間、つまり戸籍上はまだ実子でない段階でも育休取得や児童手当受給ができるようになった一方、育児休業給付金は支給されなかったり、社会保険に加入できないといった現実があります。  健康保険法では、法律上の親族でなくても内縁の配偶者やその子供の場合は加入できます。これ、戸籍の線引きでないのだとしたら何の線引きなのか、健康保険法の解釈についてこども家庭庁に伺います。

伊原和人厚生労働省保険局長

○政府参考人(伊原和人君) お答えいたします。  健康保険におきましては、被保険者の親族であるというような要件を満たすことを被扶養者として定義しておりまして、このうち子供については、被保険者又はその配偶者と民法上の親子関係が認められている者が該当することとしてございます。  里親に養育されている児童につきましては、民法上の親子関係が認められていないことから被扶養者には該当しないと、こういう扱いになってございます。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 でも内縁はいいんですもんね。  養子縁組里親には、普通、養育里親には支給される手当というのはこれ支給されません。今後こういった制度を推進していく立場に立つのであれば、こういった給付や保険の不整合に対しても是正していただくことを要望いたします。  さて、資料五を御覧ください。昨年の予算委員会の議事録であります。  政府に、三歳未満の里親等委託率を上げる意思があり、子供の心身には一時的な社会的養護でなくパーマネンシー、これ、恒久的な家庭を保障することが必要で、乳児院を経て児童養護施設に行かなければならないなどという法的根拠もないのだから、あっ、四ですね、資料四ですね、子供を何度も捨てないでくれと、乳児院と児童養護施設の統合についてなぜ一度も議論しないんだと、なぜ統合、併設、同じ敷地内にある施設などの数も効果も把握しようとしないんだと訴えた際、総理から、議論を進めるということはあってもいい、議論を行うということはあってもいいと御答弁をいただきました。これ、どのように議論を進めていただいているか、又は進める予定か、教えてください。

野村知司こども家庭庁長官官房審議官

○政府参考人(野村知司君) お答え申し上げます。  御指摘の、総理が議論を行うことはあってもいいのではないかと答弁された趣旨でございますけれども、この子供政策を社会の真ん中に据えて議論をしていく観点から、御指摘の乳児院と児童養護施設の関係も含めて、あらゆる可能性を排除せず議論すべきとの子供政策全般についての考え方を述べられたものと承知をしております。  こども家庭庁といたしましては、各地域の状況に応じた社会的養護の体制整備を図る中で、乳児院や児童養護施設といった施設のみならず、里親、特別養子縁組制度といった家庭養護の仕組みなども含めて、子供の利益を第一に考える視点で様々な課題、対応について議論していかなければならないと考えております。  そうした中で、この両施設でございますけれども、やはり乳児院と児童養護施設、それぞれ入所する子供に対してどのようなケア、サポートを提供するのかという、そういった中身が異なることなどから別の施設類型となっているというところではございますけれども、一方で、措置された子供が施設が替わるとかといった環境変化によって必要以上に影響を受けることについては可能な限り避けるということが望ましいというふうに考えております。  このため、乳児院を含む児童福祉施設に関しまして、施設の小規模化、地域分散化でございますとか、あるいは高機能、多機能化などが進む中で、子供の環境変化による負荷軽減のための施設間の連携なども含めながら、実態や課題などを把握、分析する調査研究を今年度実施することを検討しております。  いずれにいたしましても、施設、里親などの社会的養護を必要とする子供たちの育ちを支えられるような取組を進めてまいりたいと考えております。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 環境変化を避けるというふうにおっしゃいましたけども、一度も議論もされていないですし、児童養護施設と乳児院が一緒の敷地にあるところも把握しておりません。御自身が子供の立場に立って考えてみてください。この環境変化を避ける、そういった施策になっていないということを訴えております。再度御検討いただきたいと思います。  最後に、法務大臣に伺います。  二〇二〇年の民法改正で、家庭裁判所での審判手続、二段階制になりました。手続の長期化を防ぎ、半年にわたる養親の試験養育が無為に終わったりしないよう心理的負担の軽減も目的だったと承知しています。  見直し条項等設けられておりませんでしたけども、改正の効果について今時点での評価を伺います。

齋藤健自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(齋藤健君) 御指摘のように、令和元年の民法等改正が行われているわけですが、それ以前は特別養子縁組について、養子となるべき者の実親の同意などの実親側の要件と六か月以上の試験養育を踏まえた養親側の要件を一個の手続で審理していたわけで、実親による同意が特別養子縁組の審判確定までいつでも撤回できる点は問題があると指摘をされていました。  そこで、同改正では、手続を二段階に分離をして、第一段階の手続において実親側の要件を審理して確定した上で、第二段階の手続において試験養育の状況を含め養親側の要件を審理できると、そういう制度に組み替えたわけであります。  それで、第一段階の審判は、養親となるべき者又は児童相談所長が申立人となるわけで、養親となるべき者が申し立てた場合には第一段階の審判の結果は当然に家庭裁判所からその者に告知をされることになりますし、児童裁判所長が第一段階の審判を申し立てた場合には養親となるべき者は手続に関与しないために、そこどうなるんだというお話があるんですけど、もっとも、その場合であっても養親となるべき者が第二段階の審判申立てに当たり適切に連携するので、児童相談所が第一段階の審判の確定等の情報等を養親となるべき者告知するなどの対応をすることになりますので、まあ問題は生じないと思っていますが、是非、まだできてからそんなに年数がたっているわけではありませんので、よくウオッチをしながら適切な運用に努めていきたいと考えています。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 終わります。ありがとうございました。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。加藤大臣、お久しぶりでございます。  今日は、広島、長崎原爆の黒い雨について質問したいと思います。  原爆は一瞬のうちに広島、長崎を壊滅させ、原爆放射線の被曝は戦後七十八年たっても被爆者を苦しめ続けるという、人類と共存できない非人道的な障害をもたらしています。  原爆資料館にも展示されているように、体の外からの外部被曝とともに、黒い雨や灰などの放射性降下物による残留放射能を吸い込んだり、汚染された水や食べ物を取り込んだりして体の中から被曝する内部被曝があるということは、言わば唯一の戦争被爆国である我が国が世界に発信し、最低限共有すべき事実ではないかと思います。  そこで、外務省にまずお尋ねしたいと思うんですが、G7広島サミットが近づいております。来日される各国首脳が被爆の実相をつかみ、核兵器のない世界へ発信するサミットになるように、被爆者にお会いいただいて、そして原爆資料館を訪ねていただいて、十分な時間を取って御案内を是非していただきたい、実現していただきたいと思いますが、いかがですか。

北川克郎外務省大臣官房審議官

○政府参考人(北川克郎君) お答え申し上げます。  G7広島サミットの具体的日程については、現在最終調整を行っておりまして、詳細は差し控えたいと思いますが、被爆の実相をしっかりと伝えていくこと、これは核軍縮に向けたあらゆる取組の原点として重要であります。  こうした観点も踏まえつつ、サミットの日程全体を通して有意義なものとなるよう最後までしっかりと検討してまいる所存です。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 是非実現をしていただきたいと思います。  その上で、厚生労働大臣に、広島、長崎の黒い雨被害者の援護の問題についてお尋ねをしたいと思います。  政府は、黒い雨による被爆者援護に長年にわたって背を向け続けてこられました。ようやく一九七六年に、お配りをしている一枚目の資料のピンク色に記されている、戦後直後の困難の中で広島管区気象台の宇田技師が調査をした、いわゆる大雨地域あるいは雨域のみを第一種健康診断特例区域として、その外にいらした方々は援護の対象としないという姿勢を続けてきたわけですね。  それを大本から正したのが二年前、二〇二一年七月十四日の広島高裁判決でした。まず、厚生労働省に確認をいたしますが、この判決は、被爆者援護法一条三号に言う「原子爆弾が投下された際又はその後において、身体に原子爆弾の放射能の影響を受けるような事情の下にあった者」とは、原爆の放射能により健康被害が生ずることを否定することができない事情の下に置かれていた者であるとして、宇田雨域の外、爆心地からの距離でいえば三十キロ離れたところで黒い雨に遭った人も、いわゆる三号被爆者、被爆者と認めたものだと思いますが、そのとおりですか。

佐原康之厚生労働省健康局長

○政府参考人(佐原康之君) お答えいたします。  広島高裁判決でも、一審原告らは法一条三号に該当し、被爆者健康手帳の交付を義務付けるのが相当という判決をいただいております。  この爆心地からおおむね十キロから三十キロ離れた地点にいた八十四名の原告の方への被爆者健康手帳の交付を義務付け、被爆者と認めたものであるというふうに認識をしております。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 今の御答弁の前提として、健康被害が生ずることを否定できない事情の下にいた者、これが援護法一条三号に言う被爆者なのだと、それがこの高裁判決なんですよ。  私は、その判決要旨を、四枚目辺り御覧いただいたらと思いますが、この判決の中核というべき判断は、この四枚目の下の部分にある部分だと思うんですね。  広島原爆の投下後の黒い雨に遭ったという暴露態様は、黒い雨に放射性降下物が含まれていた可能性があったことから、黒い雨に直接打たれた者は無論のこと、たとえ黒い雨に打たれていなくても、空気中に滞留する放射性微粒子を吸引したり、地上に到達した放射性微粒子が混入した飲料水、井戸水を飲んだり、地上に到達した放射性微粒子が付着した野菜を摂取したりして、放射性微粒子を体内に取り込むことで内部被曝による健康被害を受ける可能性があるものであったこと、すなわち原爆の放射能により健康被害が生ずることを否定することができないものであったことが認められるという部分です。  宇田雨域の大雨地域と川一本挟んだだけで、小雨地域だから対象外とされて、黒い雨に遭って、山水や野菜も食べて、様々な病気に苦しみながら何の援護も受けられないで来た方々を被爆者と認めた。本当に画期的な判決だと思いますが、これに対して政府は上告を断念して、原告八十四人全てに被爆者手帳を渡されたわけです。これ、手にした原告たちの喜ぶ姿は、私にとっても、とても忘れられないものです。  同時に、政府は、原告と同じような事情にあった方々は裁判によらず認定救済を図ると表明されて、昨年四月、ともかく新しい審査基準を示して、被爆者手帳の申請、審査、交付を進めておられます。  そこで、実績を資料の二枚目にお配りしていますけれども、厚労省に、この一年、申請の総数、手帳の交付数、却下数がそれぞれどのようになっているか、教えてください。

佐原康之厚生労働省健康局長

○政府参考人(佐原康之君) お答えいたします。  本年三月末現在の黒い雨に係る被爆者健康手帳の交付状況は、申請件数四千九百七十四件に対しまして三千九百八十四件を認定、百九十件を却下しているものと承知しております。残りの約八百件は現在審査中でございます。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 このうち、広島県、市では、合わせて申請が四千六百九十六人に対して、交付が三千七百六十三人、うち、そして却下件数が百八十四人ということになっているんですね。広島県、市を中心に、これまで援護対象とされなかった方々三千九百八十四人に被爆者健康手帳が交付されたと、これは本当に大切なことだと思います。ところが、広島県、市でいうと百八十四件却下されていると。  これは、政府の新たな審査基準が被爆者を再び分断することになっているのではないのかという大きな怒りが被爆地から起こりつつあります。それは、広島高裁判決に政府が従わないからなんですよね。広島県、市の数字でいうと、まず十一種の疾病に罹患していることが確認できないとして九十五人が却下をされていますが、政府参考人、広島高裁判決は、十一疾病は要件にすべきでないとしたのではありませんか。

佐原康之厚生労働省健康局長

○政府参考人(佐原康之君) お答えいたします。  この広島高裁の判決におきましては、黒い雨や飲食物の摂取による内部被曝の健康影響を科学的な線量推計によらず広く認めるべきとした点につきましては、従来の被爆者援護制度の考え方と相入れないものでありまして、引き続き政府としては容認できるものではないという状況でございます。  このため、御指摘の令和三年七月の総理談話におきましても、判決の問題点についての立場を明らかにした上で、上告は行わないこととし、八十四名の原告の皆様に被爆者健康手帳を速やかに発行するとともに、原告と同じような事情にあった方々については、総理談話を踏まえ、判決の内容を分析した上で救済の基準を策定し、訴訟外においても救済することとしたものでございます。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 その考え方が間違っているということなんですよね。長年にわたる政府の被爆者援護制度の考え方は、これは間違っていますという判決ですから、そういう意味じゃ政府の従来の考え方と相入れないのは当たり前のことですよね。  その政府の考え方、例えば一九八〇年の原爆被爆者対策基本問題懇談会というところの答申があります。よく基本懇答申と呼ばれますが、これについてこの広島高裁判決は、被爆地域の指定の拡大について歯止めを掛けることを強く意図して政策的な見地から作成されたものであることが明らかだとして、国の主張を退けたんですよ。そして、皆さんは上告を断念されたわけです。  この十一疾病の関係でいいますと、そもそも被爆者援護とは何かと。もちろん、原爆症を発症しておられる方には当然治療に遺憾のない保障をしなきゃいけない。だけど、放射線の被曝被害というのはいつ発症するか分からないという強い不安があるわけだから、健康を管理してもらうという保障をしなきゃいけない、だから健康被害が顕在化していない者を援護の対象にするというのが被爆者援護法の趣旨でしょうと。そういう法律の趣旨なんだから、三号被爆というのは、先ほど確認をしたようなそうした者というふうに解さなければ駄目じゃないかと、それが法律じゃないかというのが判決じゃないですか。それを、上告断念して受け入れておきながら、確定しておきながら、政府が勝手にその判決の趣旨と違う十一要件をつくるというのは、これは法を作り替えるという話じゃないですか。これ、こんなおかしいことを大臣やっている結果、多くの方々が却下されるという事態というのは、これはおかしい話だと思うんですよ。  資料の最後に広島・長崎原爆被害者援護対策促進協議会、広島県、市や長崎県、市始めとした八者協などとよく呼ばれますが、これは昨年七月の対政府要望書から抜き刷りしたものですけれども、この中に、十一種類の障害を伴う疾病に罹患されている、していることが要件とされており、長崎は対象外となっている、高裁判決を尊重し、事務処理基準から疾病要件を外すとともに、同じ被爆地である広島、長崎の援護に差が生じることがないようと国に求めていますよね。  この検討というのは、これ大臣、今後どうされるんですか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) まず、その仁比議員のおっしゃっているところのまず大前提として、今回、総理談話のポイントで、救済を図るべきであると。しかし、必ずしもこの一審、二審の議論について、本来であればなかなか受け入れられない部分もあるということで、結果として、しかし、この対象になった人たちは救っていく、そしてその救う基準として今、先ほど委員がおっしゃったような基準を出させていただいているわけであります。広島への原爆投下後の黒い雨遭ったこと、十一類型の疾病を抱えていたことが確認されたということで、かなりの方の今申請を受け付けて、既に交付をさせていただいたところであります。  また、十一疾病のお話もありましたけれども、原告の方々が黒い雨に遭ったとする地域より爆心地に近い地域として第一種健康診断特例区域が設定されているわけでありますが、この区域にいた方においても、健康診断の結果、十一類型の疾病にかかっている場合に被爆者健康手帳を交付してきた、こういう経緯がありますので、こうした点も踏まえると、今回の黒い雨に遭った方々について、これまでの第一種健康診断特例区域の方と同様に、十一類型の疾病を発症していることを要件とすることは適切であるというふうに考えているところでございます。  それから、長崎についてということでありますが、長崎については過去に最高裁まで争われ、被爆地域として指定されていない地域においては身体に原子爆弾の放射能の影響を受けるような事情の下にあったとは言えず、原子爆弾投下後間もなく雨が降ったとする客観的な記録がないとした判決がこれは既に確定しているところでございますので、広島と長崎では状況が異なるため、長崎での被爆者健康手帳の交付には、今申し上げた広島と同様の基準の下でということにおいては難しい問題が、課題があるというふうに考えているところでありますが、引き続き、長崎県、また長崎市からも様々御要望もいただいておりますので、よく意見を聞いていきたいとは考えております。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 その意見をよく聞いていきたいという後段の部分は、ちょっと後ほどもう一回議論したいと思うんですけど、十一疾病の件について適切だという御答弁されましたけど、それが間違っていますというのが広島高裁判決なんですよ。  現に、この狭い線引きの誤りというのは、広島高裁判決に励まされて声を上げて手帳を申請をした被害者の実態によっていよいよ明らかになっていると思います。この広島高裁判決どおりに被爆者と認めよというこの要求に従うことを強く、応えることを強く求めたいと思うんですが、もう一点の却下の大きな理由、黒い雨に遭ったことが確認できないという却下が広島県、市で七十七人、これまでにいらっしゃいます。  そこで、ちょっとお尋ねをしたいんですが、資料の一枚目の図でオレンジ色に写っている吉和村という今の廿日市市があります。吉和国民学校の校庭で五百人の生徒が朝礼始まるのを待っていたと。そこに、ぴかっと光ってどおんと物すごい音が爆心地方向からして、その後、焼けた紙くずや灰、そして黒い雨が急に夕立のように降ってきたと。ずぶぬれで家に帰った。今、白内障や高血圧や糖尿病を患っている人たちもいるんですが、これ却下されています。  これ大臣、国は、宇田降雨図、そして一九八〇年代の増田降雨図、二〇〇八年以降の広島県、市の調査に基づく大瀧降雨図、この雨域の中でなければ黒い雨に遭ったと認めないんですか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 黒い雨に係る被爆者認定指針において、原告と同じような事情の者として黒い雨に遭ったことを要件としており、被爆者健康手帳の申請者が黒い雨に遭ったことを確認する方法として、「黒い雨」被爆者健康手帳交付請求等訴訟の第一審判決及び第二審判決において黒い雨が降っていたことについて事実認定に用いられた資料や申請者が黒い雨に遭った当時の居住地や通学先、勤務先の分かる書類などを基に個々の事情を踏まえて確認することとしております。  したがって、被爆者健康手帳の認定に当たっては、裁判所が事実認定に用いた資料と申請者が黒い雨に遭ったとする場所が基本的には一致していることが求められると考えておりますが、御指摘の雨域、雨の降っている区域と一致しない場合についても、個々の事情を踏まえて確認した結果、原告と同じ事情の者と認定されることはあり得るものと考えています。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 現に、厚労省に確認しますが、その雨域の外にある四和村という、現在の廿日市市のエリアで被爆をした方で、四和にも雨は降ったという怒りで申請をされた方が、ようやくこの間の四月、被爆者手帳が交付されました。それは確認できますか。

佐原康之厚生労働省健康局長

○政府参考人(佐原康之君) お答えいたします。  広島県、市におきまして被爆者健康手帳の認定の判断を行っておりまして、個別の認定の状況の詳細について国としては把握をしておりませんけれども、お尋ねの、原爆投下当時、旧四和村にいらっしゃった方について、個々の事情を確認する中で八十四名の原告の皆様と同じような事情にあったことが確認され、認定されたケースはあると承知しております。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 現にあるんですよね。つまり、広島原爆の放射性降下物による被曝被害というのは、この三雨域の外にも広がっていることが明らかになっていっているわけです。それがこの四千件ほどのその申請の中で明らかになってきていて、実際、原爆の投下、大量の降下物や黒い雨という極めて特異な出来事という八月六日の記憶については鮮烈に脳裏に焼き付けられているというのが自然かつ合理的だというのが広島高裁判決です。そうした立場で審査に臨んでいただきたいと思うんですね。八月九日の長崎原爆についても同じことのはずではないでしょうか。  ところが、資料の八枚目、九枚目御覧いただくと分かりますが、長崎の原爆被爆地域は基本的に終戦時の長崎市の市域に限られて、健康診断特例区域も爆心地から南北約十二キロメートル、東西は僅か約七キロメートルに限られているわけです。そこから外れた地点にいた人は被爆者として認められないで今日まで来ているんですね。  大臣、広島原爆で非人道的な被害を広げた放射性降下物が長崎原爆では降らなかったとでもおっしゃるんでしょうか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 先ほど申し上げましたけれども、長崎においては、過去に最高裁まで争われ、被爆地域として指定されていない地域においては身体に原子爆弾の放射能の影響を受けるような事情の下にあったとは言えず、また、原子爆弾投下後間もなく雨が降ったとする客観的な記録はないとした判決が確定しているものと認識をしています。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 そのおっしゃる最高裁判決というのは、私が今問題にしている黒い雨あるいは放射性降下物、灰も含めて、これが争点になったものではない。だから、その判決のその部分も判例でさえない。だから、長崎県が設置をした長崎の黒い雨等に関する専門家会議含めて、先ほど申し上げたような、長崎を外すのおかしいじゃないかという大きな怒りが突き付けられているわけでしょう。  その専門家会議の昨年七月の報告書から九枚目の資料をお配りしています。  これは、平成十一年に、半径十二キロメートル以内にありながら被爆地域から外されている地域の被害実態を明らかにするために、八千七百名を対象とする証言調査が行われたわけです。その中から、雨や灰などの降下物、あるいは井戸水や野菜を食べたなどの内部被曝に関する記述を御苦労されて集計をされたわけですね。その結果、雨に関する記述があるものが百二十九名、そして灰などの放射性降下物に関する記述は千八百七十四名にも上っているわけです。この図を見れば、被爆指定地域の外に広く原爆被害が及んでいるということは、私は一目瞭然だと思います。  続けての十枚目、十一枚目の資料は、長崎県保険医協会が、その百二十九名の雨の証言だけを取り出して、御苦労されてマップに地点として落とされたものです。長崎原爆の雨地点デジタルマップというものなんですけれども、これ見ると、未指定地域で被爆された方々がどれだけ多いかよく分かります。加えて、米軍マンハッタン調査団や、あるいはABCCが戦後直後に調査を行っていますが、それを見ると、大きく被害が広がっている。  こうしたことを見たときに、大臣、広島では、国立広島原爆死没者追悼平和祈念館が所蔵している被爆体験記から、その次に記載をしたように、当時の自治体に落とした調査をやっているんですね。長崎でも同じようにやるべきだと強く求められていますが、いかがですか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 長崎の被爆者体験記から雨が降ったことに関する記述を抽出、集計する調査については、長崎県及び長崎市から要望を受けております。  現在、国において、長崎県、市と必要な連携をしながら、約十二万件の被爆体験記について、調査の実施体制などについて議論をさせていただいているところでございます。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 戦後七十八年、この広島、長崎の原爆の被害、そしてその実相を世界に発信する、そのためには援護を、本当に救済すべき人を救済しなければならないと、今、政府は根本的に転換が求められているということを強く申し上げまして、今日は質問を終わります。  ありがとうございました。

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 他に御発言もないようですから、裁判所、法務省及び厚生労働省の決算についての審査はこの程度といたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後六時九分散会

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