決算委員会 第7号
- 発言数
- 209 件
- 登壇者
- 39 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2023/05/10
会議録
○委員長(佐藤信秋君) ただいまから決算委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨九日までに、金子道仁君、青島健太君、上田勇君、三浦信祐君、森屋宏君、吉良よし子君が委員を辞任され、その補欠として柳ヶ瀬裕文君、新妻秀規君、塩田博昭君、広瀬めぐみ君、梅村聡君及び紙智子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(佐藤信秋君) 令和三年度決算外二件を議題といたします。 本日は、財務省、経済産業省、金融庁、株式会社日本政策金融公庫及び株式会社国際協力銀行の決算について審査を行います。 ─────────────
○委員長(佐藤信秋君) この際、お諮りいたします。 これら決算の概要説明及び決算検査の概要説明は、いずれも省略して、本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐藤信秋君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 質疑通告のない方は退席していただいて結構です。 ─────────────
○委員長(佐藤信秋君) これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○三宅伸吾君 自由民主党の三宅伸吾でございます。 本日は、質疑の機会をいただきまして、委員長始め理事、そして決算委員会の各位に心より御礼を申し上げます。 本日は、金融関係について的を絞って質問をさせていただきたいと存じます。 まずは、日本銀行にお聞きしたいと思います。 日本銀行、大規模な金融緩和の一環といたしまして、上場投資信託、ETFを大量に買い入れ、そして現在も保有をしてございます。買入れの状況につきましては配付資料の一でございます。 先月二十八日の記者会見におきまして、日本銀行植田総裁は、現行の金融緩和を継続するのが基本だとおっしゃられました。そして、様々な政策の効果と副作用のバランスを間違えないように常に注意深く分析し、できる限り情報発信をしていきたいというふうに植田総裁述べられました。ETF大量買入れ、保有の政策の効果はどのようにあったのか、教えていただきたいと存じます。 その際に、これまで日本銀行はETF買入れの狙いとしまして、リスクプレミアムに働きかけるという狙いを説明してまいりましたけれども、これを分かりやすく言うと、投資意欲の行き過ぎた減少にブレーキを掛けるということだと私は理解しているんですけれども、この点も含めて植田総裁のお考えをお聞きしたいと思います。
○参考人(植田和男君) お答えいたします。 委員御質問のETF買入れでございますけれども、私どもが行っております大規模な金融緩和の一環として実施してきております。おっしゃいましたように、株式市場のリスクプレミアムに働きかけることを目的としております。言い換えますと、リスクに対して要求される対価、これをプレミアムと呼んでおりますが、これが過度に拡大し、投資家のリスクテーク姿勢が極端に慎重化するということを防ぐ狙いがございます。 この点、日本銀行が二〇二一年に点検というものを実施しておりますが、そこでは、特に感染症の急速な拡大等で市場が大きく不安定化したような局面で、今申し上げましたリスクプレミアムの抑制に効果を発揮したという結果も示されております。 こういうふうに、ETFの買入れは、リスクプレミアムを抑制することで金融市場の不安定な動きが企業や家計のコンフィデンス、これを悪化させるということを防止して、設備投資あるいは個人消費の下支えに役立っているというふうに考えてございます。
○三宅伸吾君 今、政策の効果の説明ございました。確かにそのような効果はあったんだろうと私は思います。 その一方で、光強ければ影深しという言葉がございますように、やっぱり副作用もあるんだろうと思います。様々な識者が多くの副作用について論文書かれておられますけれども、私が考えるに、最大の副作用は、証券市場の株価形成機能を私は損なったんではないかと深く憂慮をいたしております。 その理由は、日本銀行はいわゆるキャピタルゲインというか、もうけるために大量のETFを買っているわけではないんですね。そもそも証券市場というのは、利潤というか、証券投資をして稼ごうというその利潤動機を持った方々が、多数のプレーヤーがその市場に参画することによって、マーケットメカニズムを通じて、企業に対して株価というシグナルを通じて、もう少し頑張らないと株価下がるよ、いや、よくやっているから株価上がったよねという、こういうシグナル効果を与えることによって、資本市場の健全なその発展と、そして資本市場を通じた企業の経営に対する規律を働かせるということがあるんだろうと私は理解しておりますけれども、その点、私は、日本銀行の利潤を目的としない大量の長期の証券の保有は、その点で私は副作用があったと考えておりますけれども、植田総裁、いかがでしょうか。
○参考人(植田和男君) ETF買入れの副作用でございますが、委員御指摘のものも含めまして、株式市場の機能への影響などいろいろ指摘されていることは承知してございます。 この点、日本銀行では様々な工夫も行ってきております。具体的には、市場が大きく不安定化した場合に大規模な買入れを行うということが効果的であるという点検作業の結果も踏まえまして、めり張りを付けた買入れを実施するということが一点でございます。 また、買入れの対象についても、個別銘柄に偏った影響ができるだけ生じないように、指数の構成銘柄が最も多いTOPIX連動型に一本化してございます。さらに、ETFを構成する個別株式の議決権についてでございますが、これについてもスチュワードシップ・コードの受入れを表明した投資信託、投信委託会社により適切に行使される扱いというふうになってございます。 こうした点を踏まえますと、これまでのところ、ETFの買入れについて特段の大きな問題が生じているとは考えてございません。
○三宅伸吾君 このETFですね、いつかは処分するんだろうと多くの識者が言っております。極めて例外的にずっと持ち続けるという選択肢があるのかもしれませんけれども、普通はいつか処分するんだろうと思います。 日本銀行が公表している方針によりますと、ETFの処分に際しては、損失を極力回避し、また市場等への攪乱的な影響も極力回避しながら適正な対価で行うという方針を公表しております。 私の質問は、ここで言っている適正な対価でございますけれども、適正な対価のこの範囲の中に、可能性としてでございますけれども、手数料を除外して言えば簿価以上で時価未満が含まれると私は考えるんですけれども、この点、植田総裁はどうお考えでしょうか。
○参考人(植田和男君) ETFの処分に関する御質問でございますが、今お触れになりました私どもの基本要領では、この点に関する基本要領では、市場等の情勢を勘案して適正な対価によるものというふうにしてございます。 現時点で処分の具体的な方法について申し上げるのは時期がちょっと早過ぎるというふうに思いますが、いずれにせよ、処分価格については時価によることとなるというふうに考えてございます。
○三宅伸吾君 時価といっても、大量の金融商品を一気に売る場合には、普通はディスカウントをしないと買ってくれないというのが一般的だろうと思っておりますので、そういう意味で私は、手数料を除外して言えば時価未満が含まれる可能性があるのではないかというのが私の質問の意図でございます。 次の質問でございますけれども、今の日銀のETFの保有状況を勘案しますと、日経平均が二万円前後を下回るとETFに含み損が出るそうでございます。さらに、一万四千円を下回れば大きな評価損が出まして、日銀の収益を悪化させ、国庫納付金が減ることになるそうでございます。そういう意味でも、可能な限りでございますけれども、早い段階で保有資産から切り離すというか、オフバランス化すべきではないかと私は考えております。 賢明な日本銀行が内部でETFの将来のオフバランスについて頭の体操をしていないとは考えづらいわけでございまして、どう考えていらっしゃるか、総裁にお聞きしたいと思います。
○参考人(植田和男君) お答えいたします。 ETFの処分方法でございますが、様々な点があるということはもちろん承知いたしておりますが、個別の提案に関して、具体的にこの段階でコメントすることは差し控えさせていただければと思います。 その上で、先ほど申し上げましたが、この買入れは大規模な金融緩和の一環として実施しております。で、その前提となります現在の経済、物価、金融情勢でございますが、物価安定の目標の持続的、安定的な実現までになおしばらく時間を要する状況であるというふうに考えてございます。つまり、出口局面における政策運営について具体的に議論できる段階にはまだ入っていないというふうに考えております。 したがいまして、将来、物価安定目標の実現が近づいてくれば、出口に向けた戦略や方針について金融政策決定会合で議論し、適切に情報を発信していくというふうに考えてございます。
○三宅伸吾君 今、総裁、具体的に議論できる状況にはまだないとおっしゃいました。恐らく抽象的な議論を内部でされているんだろうと推測をいたします。 識者の方からは様々なETFの処分方法について提案がなされておりまして、例えば、政府系金融機関といった第三者に買い取ってもらい、そして割引などをして国民の一部に売却をすると。まあ当然、株価の影響がございますので一定期間は売買できないとか、そういう条件が付くんだろうと思いますし、また、ETFを解約し、現物株に交換した上で、その配当金を使って経済成長につながる投資ファンドのようなものを使ったらどうかという提案も出ております。 いずれにしても、金融政策の、しっかりと二%の安定的な目標を達成してからの話だろうということは分かった上で今日お聞きをいたしております。 本年二月二十四日の国会での質疑で、植田総裁、たしか、ETFは大量に買ったものをどうしていくのか、大問題であるという御発言されました。 私、二〇〇五年に植田総裁が出された御著書「ゼロ金利との闘い」、読ませていただきました。私、一番その中で記憶に残った表現がございまして、総裁は量的緩和による中央銀行の財務悪化の可能性について強い警鐘を鳴らした上で、次のようにお書きになっておられます。本当に損が発生すれば結局は国民の負担となる、しかし中央銀行の政策担当者は直接国民の投票によって選ばれているわけではない、国民に大きな負担が発生するかもしれないような政策は投票によって選ばれている政治家が決めるものと考えるべきであろうと記されておられます。黒田総裁を含めまして、これまでの日銀人事に同意をしてきた私たちの責任も問われているんだろうというふうに思いながら読ませていただきました。 次に、ちょっと議決権のことについてお聞きいたしますけれども、日本銀行は二〇二二年九月末時点でプライム市場の時価総額の約七%の株式を所有しております。その議決権については、日本銀行ではなく、投資信託委託会社が行使をすることになっていると聞いております。日本銀行にお聞きいたしますけれども、実際に適切な議決権行使がなされていることを日銀は確認をされているのか、どのようにして確認をしているのか、具体的に教えていただけますか。
○参考人(清水誠一君) お答え申し上げます。 ETFを構成する株式については、投資信託法上、ETFを管理する投資信託委託会社が議決権を行使することとなってございます。また、日本銀行では、スチュワードシップ・コードの受入れを表明した投資信託委託会社が発行するETFのみを買入れ対象としております。 その上で、日本銀行は、ETFの管理を委託している信託銀行から定期的に投資信託委託会社におけるスチュワードシップ・コードの対応状況に関する報告を受けており、それらを通じて投資信託委託会社におけるスチュワードシップ・コードの対応状況を適切にフォローしているところでございます。 以上です。
○三宅伸吾君 報告は受けているということでございました。 ここで、鈴木金融担当大臣にお聞きをしたいと思います。 公的年金だけに頼る老後はやっぱり心細いわけでございまして、個人の資産形成がますます重要になってきているということで、日本政府を挙げて貯蓄から投資へと、そしてまた、つみたてNISA等の税制拡充しまして、個人の資産所得の拡大を目指しているというわけでございます。 その際に、株式投資をする場合には、その株式投資を通じて資産形成をする場合の前提条件がございまして、一番大事なのは、企業収益を上げなければならないという企業経営者に対する規律というかガバナンスでございます。それを支えるのが議決権だと思います。そしてまた、金融仲介事業者の誠実性というか効率性というか、目利き力と言ってもいいかもしれませんけれども、それがとても大きな鍵になるんだと思っております。 そこで、鈴木大臣にお聞きしたいんですけれども、先月二十六日の経済財政諮問会議におきまして、岸田首相は、我が国の資産運用業等を抜本的に改革することが重要だというようにおっしゃいました。抜本的に改革すべきだということは、現状課題があるということではないかと推測をいたしました。 鈴木金融担当大臣にお聞きをいたします。 我が国の資産運用業の現状、何が問題で、どうやって強化されるのか、投資信託委託会社についても詳しくお聞かせください。
○国務大臣(鈴木俊一君) 御承知のとおり、我が国の二千兆円を超える豊富な家計金融資産、これを有効に活用して、世界の金融センターとしての発展を目指していく上で資産運用業が果たすべき役割、これは非常に大きなものがあると認識をいたしております。 そうした点から、我が国の資産運用業を高度化していく上で、現状の日本の資産運用業につきましては、三宅先生御指摘の投資信託委託会社を含めまして、課題、これが少なからずあるものと、そのように認識をいたしております。 例えて申し上げますと、経営のトップが在任期間が短く、また資産運用会社での経験が少ない中でグループ内の他社から就任するケースが多いなど、経営の独立性や透明性が十分確保されていないこと、それから、運用体制や保有銘柄の開示が十分なされておらず、運用実態が不透明であること、また、我が国独自の慣習、それからシステムベンダーの寡占によりまして資産運用会社の事務の集約、効率化が進まないで、コスト高や新規参入障壁となっていることなどの課題があると考えております。 具体的な対応策については今後関係省庁と連携をしてまいりますが、先ほど三宅先生から御指摘がありましたとおり、先般の経済財政諮問会議におきまして、岸田総理から政策プランを策定するよう指示を受けたところでございまして、政策プランを策定していく中におきまして、資産運用業に関する課題、こうしたものにしっかりと対処できる施策、こういうものを幅広く検討していきたいと考えております。
○三宅伸吾君 鈴木大臣、ありがとうございます。 最後に、植田総裁にお聞きいたします。 今、金融担当大臣の鈴木大臣がお話しになったのをお聞きになられて、どのような御感想をお持ちでございましょうか。
○参考人(植田和男君) 資産運用業でございますが、これは金融庁の所管でございますので、日本銀行として具体的にコメントすることは差し控えさせていただければと思います。 ただ、その上で、一般論として申し上げれば、我が国の資産運用業が強化されること等により我が国の中長期的な企業価値の向上や資本市場の活性化が後押しされる、こういうことは非常に望ましいことであるというふうに考えてございます。
○三宅伸吾君 日本銀行総裁及び日本銀行関係者への質問はこれで終わりでございますので、委員長、お取り計らいをお願いいたします。
○委員長(佐藤信秋君) 日本銀行総裁及び理事は御退席いただいて結構です。
○三宅伸吾君 次に、日本銀行とほぼ同じぐらい大量に日本企業の株を保有しております年金積立金管理運用独立行政法人、いわゆるGPIFについてお聞きをいたします。 資料四の右側を御覧くださいませ。 GPIFの投資のポートフォリオ、株と債券をまず半分ずつ、そして株についても債券についても国内と海外、また半分ずつというような基本的なポートフォリオを組んでおりますけれども、そういう内外を分けているような海外の政府系の大きな運用会社はありますでしょうか。
○政府参考人(朝川知昭君) お答えいたします。 国内外の運用機関のポートフォリオを悉皆的に把握しているわけではございませんけれども、諸外国の例を取りますと、全額自国債券で運用する年金基金もあれば、株式の割合が非常に高い年金基金もあり、多様でございます。その中で、例えばでございますけれども、韓国の公的年金積立金でございますNPSは、二〇二三年度の目標ポートフォリオにおいて、国内債券と国内株式を合わせた自国資産の割合を四七・九%としていると承知しております。
○三宅伸吾君 最近つくられました日本のいわゆる十兆円の大学ファンドでございますけれども、これは株に六五%、そして債券に三五%というふうにポートフォリオを分けておりますけれども、株の内訳ですね、国内半分とか海外半分とか、そういうのは決めておりません。グローバル株式で全体の六五%、グローバルな債券で全体の三五%ということでございます。 一方で、GPIFは全体の半分が株式です。株式のうち半分が日本の株を買うということにしておりますけれども、金融庁にお聞きいたしますけれども、世界のその主要株式市場の総時価総額に占める日本市場の比率は大体どれぐらいで、そしてまた、我が国の株式、株式、株式市場はですね、失礼、世界の主要な株式市場の中で高いパフォーマンスを上げているんでしょうか。
○政府参考人(栗田照久君) お答え申し上げます。 国際取引所連合の本年三月末時点の統計によりますと、世界の株式市場の時価総額上位十市場の合計時価総額に占める日本の株式市場の時価総額の比率は約七%となってございます。それから、この十市場の主要株価指数十指数について直近十年間の上昇率を単純に比較いたしますと、日本の株価指数でございますTOPIXは五番目に高い上昇率となってございます。
○三宅伸吾君 五番目に高いというお言葉ございましたけれども、それにしても全体のポートフォリオの二五%が国内株式だというのは、まあちょっと普通に考えますと高過ぎるんじゃないかという気が私はいたしております。 次に、厚労省にお聞きしますけれども、GPIFは、被保険者の利益のために運用するという他事考慮の禁止という原則があると聞いております。つまり、国内株式市場を下支えするとか株価水準を維持するために運用してはいけないということだと理解しておりますけれども、この理解でよろしいですか。
○政府参考人(朝川知昭君) お答えいたします。 まず、四資産区分にしているところなんですけれども、GPIFは、公的年金の財政検証を踏まえまして、国として求めております年金財政上必要とされる運用利回り、これが名目賃金上昇率プラス一・七%でございますが、これを最低限のリスクで確保するよう基本ポートフォリオを定めて、これに基づき運用しております。 この基本ポートフォリオの策定に際しましては、GPIFの専門的な知見に基づいて、各資産のリスク、リターンの特性の違いや内外の経済動向を踏まえまして、国内債券、国内株式、外国債券、外国株式の四資産に区分した上で、それぞれ二五%ずつの資産構成割合とすることが適切であると整理されたものと理解しております。 そして、ただいまの御質問の件でございますけれども、年金積立金の運用は、厚生年金保険法等の規定に基づきまして、専ら被保険者の利益のために長期的な観点から行うこととされてございます。したがいまして、他の政策目的や施策実現の手段として年金積立金の運用を行うことはこれらの法の規定に反するものであり、許されていないということでございます。 このため、議員御指摘のとおり、日本の国内株式市場を下支えすることや株式水準を維持することを目的として年金積立金の運用を行うことはできないと考えてございます。
○三宅伸吾君 GPIFの国内株式の保有の大きさですけれども、東証上場企業の全時価総額のうち約六・八%を占めておりまして、日銀のETF保有分を加えると軽く一〇%を超えるのだろうと思います。 厚労省にお聞きしますけれども、GPIFが持っている株ですね、この議決権行使については運用受託機関に委託をするというふうに聞いておりますけれども、議決権行使原則そしてスチュワードシップ活動原則が実際に適正に遵守されているかを確認をされているんでしょうか。どのように確信されているんですか。
○政府参考人(朝川知昭君) GPIFは、スチュワードシップ活動原則と議決権行使原則を定めまして、運用受託機関におけるスチュワードシップ活動に関して求める事項や原則を明確に示しておりまして、運用受託機関の議決権行使を含むスチュワードシップ活動状況について適切にモニタリングや対話を実施しております。 その中で、例えば、運用受託機関から議決権行使ガイドラインの提出を受けまして、毎年度議決権行使の状況について報告を受け、ミーティングを実施し、株式、権、株主議決権行使の取組を評価しておりますほか、各運用受託機関の議決権の行使状況を集計し、公表しております。 また、こうした議決権行使の状況のほか、運用受託機関の体制面でありますとかスチュワードシップ活動の状況なども報告やヒアリングで確認をいたしまして、特にパッシブ運用においては、よりスチュワードシップ責任を果たしている運用受託機関を高く評価することもしてございます。
○三宅伸吾君 資料七と八を御覧ください。 先月金融庁が公表しました資産運用業高度化プログレスレポート二〇二三の概要版の四ページと十三ページをこの資料七、八といたしております。 それぞれのページの要約部分を読み上げていただけますでしょうか。
○政府参考人(堀本善雄君) 読み上げさせていただきます。 資産運用業高度化プログレスレポート二〇二三年の概要の四ページでございますが、日系大手の資産運用会社は、資産運用会社での勤務経験、これは受託資産運用部門も含みますが、二十年以上の経営トップもいるが、三年未満と短い経営トップも少なくない、世界の大手資産運用会社では資産運用会社での勤務経験が二十年以上の経営トップが最も多く、経営トップの選任理由について一般への開示が進んでいる、我が国の資産運用会社においても高度化に向けたサクセッションプランの策定と経営トップの選任理由の開示を期待するとしております。 続きまして、十三ページにおきましては、スチュワードシップ活動の実効性を評価する上で、資産運用会社の議決権行使結果の開示は有益な情報であります、しかし、多くの資産運用会社が結果をPDFファイルで開示しており、第三者が資産運用会社や企業の対応を比較分析することが難しい、スチュワードシップ活動の実効性評価や企業との対話の一般の促進に向けて、資産運用会社各社が利用者目線に立った自主的なデータ開示を進めることが望ましいとしております。
○三宅伸吾君 証券市場を通じて株主からのプレッシャーを受けることが企業を強くするんだろうと私は考えております。そのためには議決権が適正にきちんと行使されることが大前提でございまして、そしてまた、金融仲介事業者が健全な自らのガバナンスを持って顧客満足に努めることも極めて大事だと考えております。しかしながら、議決権についても、この金融仲介事業者のガバナンスにつきましても、私は心もとないのではないかなと思って今日質問させていただきました。 最後に、日本銀行も厚生労働省も投資の専門会社ではございませんので、投資のプロフェッショナル人材を十分に備えているとは当然思いません。厚生労働省が社会保障政策の企画立案官庁として年金などの制度設計を担うこと、これは当然でありますけれども、運用までその傘下の機関が担うことは、論理的には必然ではないんだろうと私は思っております。 時間が参りましたので、この点の議論はまたの別の機会にさせていただきたいと存じます。 今日は、発言の機会をいただきまして、ありがとうございました。
○越智俊之君 自由民主党、越智俊之でございます。本日は、質問の機会を与えていただきまして、ありがとうございます。 今日は、地域の雇用と生活を守る中小企業、そして小規模事業者、商工会青年部、女性部、壮青年部の支援をする立場から質問をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。 まず初めに申し上げたいのは、確認の意味も含め、我が国の中小企業・小規模事業者の支援の方向性とそれを実現するための施策についてです。 昨今、中小企業・小規模事業者は生産性が低いため、企業の再編統合を促していくべき、市場原理に基づき徐々に退場してもらうべきといった話も聞こえてきます。しかしながら、著しい過疎化の進展により地方経済が停滞している中においても、中小企業・小規模事業者が、地域の伝統芸能やお祭り、消防団や地域パトロール、災害復旧ボランティアなど、地域社会のインフラとしての役割を果たしていることをまずは御理解いただきたいと思います。 一方で、美理容や小規模スーパー等は年々売上げが減少し、地域にとって必要とされる事業の存続が危ぶまれる状況でもあります。地方においては、中小企業・小規模事業者は経営者であると同時に、従業員を含め地域経済を支える消費者でもありますので、地域発展のために企業間でより強固な連携と共存共栄の関係ができ上がっております。 西村経済大臣には、中小企業・小規模事業者が地域において果たす役割等についてのお考え、また、その価値、さらには、今後の中小企業・小規模事業者支援の方向についてお伺いいたします。
○国務大臣(西村康稔君) お答え申し上げます。 御指摘のように、中小企業・小規模事業者、雇用の七割、付加価値の五割を占める我が国経済の屋台骨であります。特に、地域の経済、雇用を支え、地域コミュニティーの中核機能を担っている重要な存在であるというふうに認識しております。 その中小企業・小規模事業者の身近な支援機関である商工会、商工会議所は、事業者の様々な相談などに日々親身に寄り添った対応をしていただいております。その役割は極めて大きいものがあるというふうに認識をしております。特に、青年部、女性部、女性会、経営者ネットワークとして互いに研さんし合い、高めながら、また、新しい発想を生み出したり、そうしたことを通じて地域の活性化において重要な役割を果たしているものというふうに認識をしております。 経産省としては、人口減少、少子高齢化など、時代が大きく変化する中、中小企業・小規模事業者が事業を継続し、成長していくために、この事業環境の変化に対応した構造改革への取組支援、しっかりと進めていきたいというふうに考えております。 具体的には、ものづくり補助金とかIT導入補助金、そして事業再構築補助金、さらには販路開拓などを支援する持続化補助金、さらには、今、一万者目指してやっておりますけれども、円安メリットを生かした輸出支援、こうしたことを昨年末の補正予算に盛り込み、各事業の公募を開始するなど、早期執行に取り組んでいるところであります。 これらの取組を通じまして、中小企業・小規模事業者の生産性向上や時代に対応した新たな取組、こうしたことを後押しすることで、成長と所得向上、好循環をそれぞれの地域においても実現していければというふうに考えております。
○越智俊之君 大臣、力強いお言葉、ありがとうございました。 そうした中小企業・小規模事業者の支援として最も活用されているのが小規模事業者持続化補助金です。事業者が生産性を高めたり、売上げ向上を目指すために活用できる画期的な補助金です。中小企業庁に確認したところ、これまで三十一万社以上が活用していると伺っております。 当初は中小企業・小規模事業者が活用しやすいように申請書が二から三枚ということだったんですが、現在の申請状況は把握されていますでしょうか。申請者によっては二十枚近くの申請書を作成しているとも聞いております。事業者の申請ハードルが上がっているとともに、申請を支援する商工会や商工会議所の負担も大きくなっていると聞きます。 今後、持続化補助金の活用を促すためにも、より申請しやすい仕組みが必要だと思いますが、所管官庁ではどのような対応をお考えなのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(横島直彦君) 御指摘の小規模事業者持続化補助金を小規模事業者等の販路拡大につなげるためには、申請のしやすさなど、補助金に係る手続の利便性向上も重要と認識しています。 御指摘のとおり、様式の記入は必要最小限にとどめるというふうに促すとともに、更なる利便性向上には、例えば、スマホなどで申請できるデジタル化や、初めて申請する事業者でも分かる手引の準備が有効だと考えています。このため、持続化補助金は、ほかの中小企業・小規模事業者向け設備投資補助金と同様、政府共通のGビズIDを使って電子申請できるようにしております。また、詳細なマニュアルに加え、簡潔にまとめた申請ガイドブックを公表しているところです。 更なる利便性の向上による申請手続の負担軽減が可能か、不断に検討してまいりたいと考えております。
○越智俊之君 ありがとうございます。 引き続き、利便性の向上、何とぞよろしくお願いいたします。使い勝手の良い補助金になっていただきたく、お願いします。 続いて、事業承継についてですけれども、今、中小企業・小規模事業者の事業承継については、事業承継が進まないことで、今後日本にとって、二十二兆円のGDPのマイナス、そして六百五十万人の雇用の喪失が見込まれることから、政府において、平成三十年度から十年間を集中支援期間に設定して、事業承継税制の大幅拡充や各都道府県に事業承継・引継ぎ支援センターを整備するなどの取組を行っていただき、少しずつ成果が出ているものと思います。 また、平成三十年十月、私が全国商工会青年部連合会の会長を務めるときでしたが、そのときに、中小企業庁さん、そして全国商工会青年部連合会、日本商工会議所青年部、全国中小企業青年中央会、そして日本青年会議所の共催で、全国事業承継推進会議を三千人規模で東京で開催して、また、全国八ブロックで地方会議を開催するなど、事業承継の啓蒙に努めてまいりました。 東京でのその全国会議のときに私は挨拶をさせていただいたんですが、そのとき、こう言いました。この会議は、今、ここは東京のど真ん中なんです。そこに、この全国大会、全国会議を行っています。地方から東京までわざわざ足を運んできてこの会議に参加している方々は、恐らく事業承継の必要性について理解しているので何ら問題ないと思います。大切なことは、この会議に参加する時間すら取れない、事業承継の重要性について御理解が余りない親からの参加の許可がもらえない、東京まで行く旅費、交通費を経費で落とせない、こんな取組があることすら知らない、そんな若者を全国の地域行脚の中で私はたくさん見てきました。そんな若者も、最も小さな単位での地域の集会所で、夜七時とかあるいは日曜日にセミナーやグループワークをやってくれれば、友人の声掛けもしやすいから必ず来てくれると思います。その後、地域の仲間同士の話合いが生まれて、それが徐々に大きなうねりとなって事業承継の機運につながっていくと信じている、そのきっかけがこの事業承継推進会議の本質ですと言い続けてきました。同時に、事業承継のきっかけともなる若手である青年部、そして女性部、壮青年部への支援の重要性についても語りかけてきました、語ってきました。 しかしながら、その四年後の令和四年度に全国の各商工会が実施した約三万事業者の事業承継診断では、半数以上が後継者、承継者候補なしと回答しており、このまま地域に欠かすことができない企業が廃業に追い込まれれば、多くの地域経済が成り立たなくなる事態が生じると懸念されます。 つまり、まだまだ全国の地域まで浸透していないと思っています。それはなぜかというと、結局、地域の隅々まで啓蒙活動がいまだできていないからです。各都道府県の県庁所在地には事業承継・引継ぎ支援センターが設置されて相談体制が整備しているんですが、人口減少の著しい中山間地域や離島などの地方においては相談したくてもできない状況にあります。 都市部だけじゃなくて地域における事業承継を推進するためにも、商工会や商工会議所の支援団体に事業承継・引継ぎセンターの中山間地域業務等を担っていただき、事業承継に関する啓蒙、情報収集などを推進する体制を構築することが急務だと思います。この点についてどのようにお考えなのか、お伺いいたします。
○政府参考人(小林浩史君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、中小企業の事業承継ということについては様々な施策によりまして一定程度進んできておりますものの、全体に占める七十歳以上の経営者の割合が過去最高となるなど、引き続きこれは、事業承継は喫緊の課題でございます。 経済産業省におきましては、四十七都道府県に設置しております事業承継・引継ぎ支援センターを中心に、中小企業にとってより身近な存在でございます商工団体、金融機関の方々等で構成される事業承継ネットワークを通じたプッシュ型の事業承継診断によりまして、中小企業に対してこの気付きの機会を御提供申し上げているところでございます。 ただし、御指摘ございましたけれども、特に中山間地域等では、地理的要因などから、この事業承継ネットワークを構成する商工団体や金融機関等との接点を持つことが容易ではない事業者の方も一定程度存在することだと思ってございます。したがって、その事業承継・引継ぎ支援センターの支援や事業承継に関する様々な支援策の情報が届きづらい傾向にあるものと認識してございます。 これを踏まえまして、この事業承継・引継ぎ支援センターから遠方に位置する事業者への対応として、このセンターにおいて電話やウェブ会議での相談対応、それから各地の商工団体等と協力をした巡回相談対応も実施しているところでございます。また、リーフレット等の配付、テレビ番組や新聞、ウェブ媒体等の様々なメディアを活用した広報活動によりまして情報発信をいたしておりまして、幅広く事業者にお届けできるよう周知、広報に取り組んでいるところでございます。 委員御指摘のとおり、事業承継を進めるに当たって、地域に根差す商工会、商工会議所を含めた連携強化が重要でございますので、今後、周知、広報や相談対応の強化に向けて更にどのような取組が必要か、検討してまいりたいと考えてございます。
○越智俊之君 ありがとうございます。 事業承継を税制面から継続的に支援することも重要であります。 平成三十年税制改正で大幅に拡充された事業承継税制の特例措置は、利用した中小企業・小規模事業者の円滑な事業承継に寄与しておりますが、令和六年三月末に特例承認計画の提出期限を迎えることになっています。コロナの影響もあり、この三年間は事業承継が進んだとは言い難い状況です。特例措置期間終了後においても引き続き手厚い支援が必要です。一般措置を特例措置並みへ抜本的に拡充することも検討いただきたいと思います。 また、多くの事業者に事業承継・引継ぎ補助金を利用しやすくし、第三者承継に対する金銭的、心理的負担を軽減するために、一定の要件を満たすものについては補助下限額の撤廃や補助率の引上げなどの拡充を図ることも必要です。 あわせて、受給のためには、僅か半年間の補助事業期間内に事業再建、事業統合を実現する必要があり、申請のタイミングが非常に難しいことから、補助事業期間の延長や公募回数の拡充など、使い勝手の向上も必要です。 一者でも多く事業承継を実現するために、事業承継税制の拡充と事業承継補助金の利用促進等についての方針についてお聞かせください。
○政府参考人(小林浩史君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、事業承継の推進のための取組の一つとして、税制面からの支援も極めて重要でございます。 事業承継税制につきましては、中小企業の事業承継を集中的に促進するということで、平成三十年度税制改正において抜本拡充されまして、十年限定の特例措置が設けられているところでございます。 具体的には、納税猶予の対象株式数について、従来、三分の二の上限ということでしたが、これを撤廃して全株式を対象すること等によりまして全額の納税猶予が可能になった結果、承継時の負担がゼロになるということなど、この辺が抜本的な措置ということで講じているところでございます。 これにより税制の活用が一定程度進んだ一方で、中小企業においては新型コロナウイルス感染症の影響により事業承継の計画策定に時間を要する場合もございますので、令和四年度税制改正におきまして、本措置の適用に必要となる特例承継計画の策定、確認申請の期限が一年間延長され、本年度末までとなったところでございます。 加えまして、事業承継、引継ぎの補助金につきまして、親族内承継、MアンドA後の設備投資や販路開拓等の新たな取組、事業承継時の専門家の活用等に係る費用といったものを支援してございます。本補助金につきましては、令和四年度補正予算におきまして、複数年度にわたって事業承継を切れ目なく支援を行えるよう、令和六年度までの国庫債務負担行為を確保してございます。 御指摘の補助額の下限撤廃、それから補助率の引上げ、こういったものについては、まずは現場ニーズの把握に努めてまいりたいと考えてございます。 中小企業の事業承継は、いずれにしろ、引き続き喫緊の課題でございます。委員の御指摘も踏まえて、中小企業の事業承継に十分に対応するために必要な税制、予算措置、こういったものについて、事業者の皆様の現場の声に真摯に耳を傾けながら検討を進めてまいりたいと考えてございます。
○越智俊之君 ありがとうございます。 次に、事業者を支える支援側の体制整備についてお伺いいたします。 国の施策や制度周知を担うとともに、中小企業・小規模事業者の最も身近な相談先となるのは支援団体である商工会や商工会議所です。両団体合わせてまさに二千百五十か所で、全国をフルカバーしております。直近では、新型コロナウイルス発生時の緊急事態宣言下においても、商工会、商工会議所が先頭に立って、会員、非会員を問わず、域内の事業者に対する支援に全力で取り組んでおり、両団体が地域の経済において重要な役割を果たしていると改めて認識したところです。 一方で、商工会、商工会議所の両団体は、中小企業・小規模事業者の支援施策の充実に伴ってその業務が急増しております。経済産業省所管の業務にとどまらず、農林水産省や総務省、そして国税庁の施策の普及や制度周知にも協力しております。 しかしながら、経営指導員を始めとする職員は減少傾向にあり、慢性的なマンパワー不足に陥っていると聞いております。実際、事業者の皆様に話を聞いてみると、相談に行っても混雑をしていてすぐには相談できないことがある、職員が外出しているときは事務所が閉所されて、今すぐ相談したいときに困る、そのような声もお聞きしております。 三位一体改革等により国から各都道府県に税源移譲が行われて以降、商工会、そして商工会議所の人件費は地方交付税で財源措置されることになりましたが、これは都道府県の財政力によって予算にばらつきが生じており、十分に措置されていないところもあると聞いております。このような状況が続けば、地域経済を支える中小企業・小規模事業者に対して支援施策等が十分に行われない可能性があり、危惧されます。 中小企業・小規模事業者に寄り添った伴走支援の充実強化を図って事業者の持続的な発展を実現していくためには、支援側の体制整備も必要不可欠です。商工会、商工会議所におけるマンパワーを大幅かつ継続的に、かつ確実に確保する必要があるとともに、更なる職員の皆様の資質向上が必要であると考えております。(発言する者あり)ありがとうございます。 しかし、現在、単年度会計原則のルールと、この中小企業・小規模事業者支援の予算は、当初予算に加えて、その多くは毎年度どうなるか分からない補正予算で措置されております。 人材確保の観点からいうと、複数年度が担保されていない今の状況では、人材を募集しようにも一年契約で募集するしかない状況なんです。さらに、例えば、当初予算では事業報告期間も含めた単年度契約になりますから、実質十か月程度の契約になってしまうんです。そして、逆に応募する立場からいうと、自分自身の生活設計もあるので、十か月の契約となるとなかなか応募してくれる人もいないのも事実であり、限りなく少なくなってきます。 地域の雇用と生活を支える中小企業・小規模事業者の支援は必要不可欠です。特に、中山間地域、島嶼部は正念場でありますので、更なる支援が今必要なんです。 しかし、限られた地方自治体の予算で地域をフルカバーすることはどうしても困難です。ここは国が、全国の毛細血管である商工会などの地域の隅々まで、先ほど申し上げた事業承継も含めた様々な課題解決を支援する機関を直接的に強く支援する必要があります。そのためには、単年度ルールの見直しや複数年予算措置をどうしても進めていく必要があると考えております。 商工会、商工会議所の必要性については十分に御理解していただいていると思いますが、この点について、私の商工会青年部の大先輩でもあります宮本周司財務大臣政務官にお伺いいたします。
○大臣政務官(宮本周司君) 越智委員にお答えをいたします。 第二十二代の全国商工会青年部連合会会長として大変御活躍をいただきましたし、特に、このコロナ禍も、全国の青年経営者、また中小・小規模事業者に様々な国の政策をつなげる、このことにも御尽力をいただきました。 商工会、商工会議所はやはり地域の中小企業や小規模事業者をしっかりと支える重要な存在であるということは、政府、国としても理解をしております。 令和五年度予算、また令和四年度補正予算におきましても、そういった地域を支える、まさに地域の防人である商工会や商工会議所が、例えば、今回の場合であれば販路開拓の支援、またインボイス制度であったり、また物価高騰等の対策、また相談支援の窓口、こういった事業を実施することをしっかりと予算面で継続的に応援をする、このように措置をしてきたところでございます。 その上で、今委員御指摘のように、この単年度主義の予算の在り方でございますが、毎年度の予算に関しましては、国会における予算の審議権の確保、この観点から、やはり予算を年度ごとに審議をして議決をしていただく、この単年度主義を原則としております。仮にこれを見直すということになりますと、国会におけるこの予算の統制を緩めることにもなりますので、今後慎重な検討が必要であると考えています。 ただ、一方で、財政法におきましてはこの制度の例外的な措置もございまして、例えば国庫債務負担行為というものがございます。一定の条件とかまた事由があって、それを明らかにした上で国会の議決を得れば、例えば年度をまたいで措置をすることが可能です。今回、令和四年度補正予算でも、生産性革命推進事業におきまして、継続的に賃上げを実施していく、こういった中小企業等の取組をしっかりと支えるためにこの国庫債務負担行為を活用して、複数年度にわたってこの事業費の補助をあらかじめ決定した上で実施をする、こういったことも実現をしているところでございます。 これから地方創生、地域創生のまさに要として、商工会や商工会議所、更にその機能を発揮していただくことも鑑み、また、これまでも地域経済を支える中核的な存在として大変な御貢献をいただいた、このことも理解しつつ、今後の事業の目的、また性質に応じた継続的な支援の在り方、このことは、今後の毎年度の予算編成過程の中におきまして経済産業省とともにしっかりと相談し、検討してまいりたいと思います。
○越智俊之君 政務官、ありがとうございます。 これからも、中小企業・小規模事業者のために政府と支援機関が一体となって万全の支援体制を構築していただきたいと思います。 これで私の質問を終わります。ありがとうございました。
○野田国義君 立憲・社民の野田国義でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 最初に、皆さん関心あろうかと思いますけれども、日本の現在の財政状況ですね、国及び地方の長期債務残高、このことについて財務大臣にお聞きしたいと思います。本当は財務大臣じゃなくて使われる大臣の方がいいのかなと、お使いになるですね、しかし、全体の責任者ということでございますんで、お聞きしたいと思いますが。 私、三十年前に市長になりました。そのとき、バブルがはじけて経済がちょっと悪くなってきたということで、国や県からお金を使ってくれ、使ってくれということで依頼が来たんですね。しかし、私の自治体、非常に財政が悪かったもんだから、いや、ちょっと待ってください、待ってくださいということで、我慢しながらやらせていただいたことを思っております。しかしながら、いつか経済は良くなる、良くなるといいながら今日まで来たということでございます。 それで、御案内のとおり、令和三年度末で一千二百八兆円ですか、国、地方合わせて、そして、四年度には一千二百五十五兆円に達する見込みであるというような状況なんですね。それで、お手元に資料一で議員の皆さんにもお配りしておりますように、もうこれ見ていただければ、圧倒的に日本の最悪の水準というか、これを見ていただけると思うわけでございます。それで、この比率を見ますと、二六三・五ですかね、GDP比、本当にもうほかの国に比べれば最悪というような状況です。 反面、よくこれ論議の対象になるわけでありますけれども、MMT理論とか、自国通貨を持つ国は安心である、また、自国の銀行を持っておけば、日本銀行があれば大丈夫だとか、日銀に最終的には国債を買わせば大丈夫なんだよ、大丈夫なんだよと、あるいは国全体のバランスシート、二千兆から預金は国民あるということでございまして、そういう理論が片方では言われて、緩んでいる部分もあるのかなと、その理論でですね。 しかし、私は、やっぱり入りがあって出があると、基本的には、これがマネジメント経営じゃないのかなと。それがなければ誰でもマネジメントできるということでございますんで、その辺りのところも含めて、鈴木大臣、どのようにお考えになっているか、お聞きしたいと思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) 野田先生から、今の国及び地方の長期債務残高についての私の見解、それから、いわゆるMMT理論というのがあるけれども、それについてはどうなのかという二つの御質問があったと存じております。 野田先生御指摘のとおり、国及び地方の長期債務残高、これは令和三年度末に一千二百八兆円ということでありまして、対GDP比で表しますと二一九%という高い水準、世界最悪の状況にあると言ってもいいんだと思います。 このように債務残高の規模が著しく増加していること、これは、利払い費の増加によります財政の硬直化、それから国債や通貨の信認の低下、これを招くおそれがあるものでありまして、望ましくないと、そういう強い認識を持っているところでございます。 そして、自国通貨建て国債による、自国通貨建てによる国債による調達ということでありまして、いわゆるMMT理論についてでありますけれども、自国通貨建ての国債を発行する国の政府は、過度なインフレが起きない限り、幾らでも国債を発行して支出することができるという考え方であると、そのように承知をしているところでございます。 しかし、少なくとも主要先進国においてこうした考え方に基づいて政策運営を行っている国はないわけでありまして、日本政府としても、そのような考え方に基づく政策を取ることは考えていないところでございます。 日本の財政、これは、家計の金融資産でありますとか経常収支の黒字等を背景にいたしまして、大量の国債を国内で低金利かつ安定的に消化してきたところでありますが、一たび財政の持続可能性への信頼が失われますと、金利の上昇等を通じて利払い費が大きく増加するおそれがあること、自国通貨建ての国債であったとしても、通貨の信認を失えば市場からの資金調達が困難となる可能性があることなど、財政面においても重大な影響が及ぶものと、そのように考えているところであります。
○野田国義君 どうもありがとうございます。 私は、自治体におった者として、夕張が、二〇〇六年でしたか、財政破綻をしたということが忘れられないんですが、当時は、次はどこが破綻するとか、そういううわさも立つぐらい非常に悪くて、財政再建にみんな一生懸命取り組んだということで、究極的には平成の大合併というような形で地方自治体は進んだということじゃなかろうかなと思いますが。 西村大臣、大変通告なしで申し訳ないですけど、この借金の問題、どう西村大臣お考えになっているかお聞きできますか。せっかくの機会でございますので。
○国務大臣(西村康稔君) まず、今の立場で申し上げますと、経済産業大臣ということで、日本の経済の基盤をしっかり確保しながら、地域まで含めて活力を持った日本経済、成長軌道に乗せていくと、このことが重要だと認識をしております。 そうした中で、近年成長率が低い中で、例えばIMFなども、日本はもっと財政出動をすべきだということ、これ需要が少ないこと含めてですね、そういう指摘を受けております。そういう意味で、私は、今国債を発行してでも日本経済を成長軌道に乗せていくべきときという認識をしております。 昨年の補正予算でも、半導体の一・三兆円始め中小企業対策一兆円など、必要な額を確保して企業の投資を後押しする、こうした予算を確保して、そのことによって今年度は百兆円を超える国内投資が行われる見込みでありまして、バブル期を超える、そうした将来に向けての投資が行われつつあるというところでありますし、賃上げもかなりのペースで進んできているというふうに認識をしております。 その意味で、今必要なのはしっかりと将来に向けての成長基盤を確保していくことというふうに認識をしておりますので、これは国債を発行してでもやるべきだというふうに認識をしております。 ただ、もう既にこれだけの借金もございますので、もう幾らでも国債を発行して野方図に行ってもいいということではありませんので、しっかりと成長軌道を確保して、そして税収を、それによって税収を確保して、将来、これは長い目で見てやはり財政健全化に向けての取組も進めていかなきゃならないと、こういうふうに認識をしております。
○野田国義君 どうも西村大臣、ありがとうございました。 おっしゃるように、経済を良くしなくちゃいけない、MMT理論もそうですよね、結局、経済が良くなって初めてその理論が成り立つということだと思うんですね。 ただ、さっき私も言いましたように、もう三十年前からずうっと、経済を良くするために投資というかお金を使っていかなくちゃいけないというのが、結局、たまりたまって一千二百兆を、借金が、国、地方の借金が超えたということなんで、じゃ、いつになったらそれが減るというか、返していけるんだろうかなと、そういうことを考える一人でございますんで、ひとつ各大臣におきましてもよろしく、政府におきましてもよろしくお願いをしたいと思うところでございます。 それで、ちょっと付け加えさせていただくと、このコロナ禍で、二〇二〇年は非常に各国とも上がったんですよね。各国とも上がりました。しかし、二〇二二年は減少傾向に各国、これ見ていただければ分かりますように、なっているんです。しかしながら、日本だけがまだ増えているというようなことでございますんで、この辺りのところもちょっと留意していかなくちゃいけない問題ではなかろうかなと、懸念の問題ではなかろうかなと、そのように思うことを指摘をさせていただきたいと思います。 それから、財務大臣の方にお聞きしたいと思いますが、いわゆる予備費でございますが、予備費の執行状況に係る透明性の向上は、令和二年度の決算に関する措置要求決議による対応と承知をいたしております。例えば、令和三年度新型コロナウイルス感染症対策予備費に使用する、執行状況を各省のホームページに掲載をされておりますが、既定経費から順次支出したと整理するなど、一定の前提を置いて支出済額等を整理したものと注記が付されており、支出済額等に基づく検証として考えると、使途における予算原資まで遡及できるような明確な掲示が国民に対していまだなされていないと考えているわけでありますけれども、財務大臣、この辺りのところ、いかがでしょうか、もっと説明ができないものかと思いますが。
○国務大臣(鈴木俊一君) コロナ予備費を使用した事業の執行状況、それからその効果につきましては、政府といたしましても、国民の皆様に丁寧に説明すること、これは重要なことであると考えております。 そのため、昨年六月に本委員会から出されました令和二年度決算に関する措置要求決議を踏まえまして、財務省としても、国会や国民に対してより一層の説明責任を果たしていく観点から、本年二月に、野田先生も今御指摘になられましたけれども、令和三年度のコロナ予備費の執行状況に関する資料を公表したところでございます。 そして、その際でありますけれども、計数の整理に当たりましては、御指摘のとおり、既定経費から順次支出したと整理するなど、一定の機械的な前提を置いたところであります。つまり、既定の予算を使い切って、その後にこの予備費からの予算が執行されたという、そういう前提を置かせていただいているところでありますが、これは予備費の使用によって既定の予算の不足を行う場合には、既定予算分と予備費分がこれ一体となって支出をされ、両者を明確に区別することが難しい点があるという、そういう実務上の問題があるということを御理解をいただければと思うところでございます。 仮に両者を明確に分けて予算を執行した場合、各省庁の執行管理が複雑化することによって追加的事務負担が生じるなど実務上の課題がありまして、予算執行の効率性の観点からなかなかそれが難しいということでありまして、何とぞ御理解をいただければと思っているところでございます。 いずれにいたしましても、今後とも、事業を所管する各省庁において、予備費使用に係る情報提供、それから説明責任、これを果たしてもらうとともに、財務省としましても、各省庁と連携をして丁寧な説明、これにより努めてまいりたいと考えているところです。
○野田国義君 ありがとうございます。 それで、予備費は国会の事前議決原則の例外とはいえ、財政民主主義ということでございますから、そういうことからすると、私は反すると、やっぱり議会の議決を得て使っていくということが非常に大切なことだと基本的に思います。 そこで、コロナ対策や物価対策などの名目で、特にウクライナ情勢名目では、令和四年度二次補正一兆円、令和五年度予算にも一兆円もの計上が常態化している予備費のこの現状は憲法の趣旨に反するのではないかと考えますが、予備費に係る財政統制の在り方について、もう一度財務大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) 予備費の執行と財政民主主義に関することにつきましては、しばしば御指摘をいただき、御質問をいただいているところでございます。 令和四年度予算や令和五年度予算におきましては、新型コロナウイルス感染症及び原油価格・物価高騰対策予備費とは別に、野田先生御指摘のとおり、ウクライナ情勢経済緊急対応予備費を計上しておりますけれども、これは、新型コロナや物価高騰の影響に加えまして、緊迫しているウクライナ情勢や現時点で見通し難い世界規模の経済下振れリスクに備えて万全の対応を図るため、十分な水準を確保することとしたものでございます。 これらの予備費については、予算の一部として国会で御審議いただくものであること、そして、その支出につきましては、憲法、財政法の規定に従いまして、事後に国会の承諾を得る必要があることといった国会でのチェックを受けることでありますので、財政民主主義に反するものではないと、そのように考えているところでございます。 さらに、コロナ・物価予備費と同様に、ウクライナ情勢経済緊急対策予備費につきましても、国会の御判断を踏まえまして、予算委員会の理事懇談会で報告を行うこととしているところでございます。 今後も、予備費の使用に当たりましては、必要性や緊急性等について、よく所管省庁との間で議論、検討を行った上で、法令の規定を踏まえまして適切に使用を判断していくとともに、その内容について国会、それから国民の皆さんに対して説明を果たしていく、そのための丁寧な説明に努めてまいりたいと考えております。
○野田国義君 ありがとうございます。 それで、私、どうしてもこの予備費のちょっと経験って、苦い経験もあるものですから、思い出すのは、市長時代、恐らく何百万かだった、二、三百万だったと思うんですけれども、結局、予備費使って何かやっていると、本当に議会からもういろいろな声が、本当、議会軽視だと、今我々が言っているようなことかと思いますけれども、そういうことが聞こえてくるわけですね。ですから、やはり、なるべく予備費じゃなくて、やっぱりちゃんと予算に計上して、議会の議決を得て使っていくということが改めて大切なことではないかと思いますので、どうぞよろしくお願いをしたいと思います。 それから、次の質問に移りますが、特別会計の予備費にも疑問を感じているところであります。 日経新聞によりますと、平成二十六年―令和三年度では、十三の特別会計のうち十一の特別会計の合計で軒並み毎年約八千億円もの予備費を計上いたしておりますが、利用は二%程度だと報じられております。 直近五年間を調べても数%しか使用されておらないのが実態で、資料三を議員の皆さんに見ていただきたいと思いますが、そこで、先例踏襲で同水準の計上を繰り返している特別会計のこの予備費も、国民負担を抑えるために圧縮必要があるところは抑えていくということが必要なことではないかと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 各特別会計の予備費でございますけれども、事業等を行うに当たって、予見し難い予算の不足に充てるために、各特別会計の設置目的、事業規模、過去における予備費使用額の状況などを総合的に勘案いたしまして、それぞれ適切に所要額を予備費として計上しているところでございます。 その上で、予備費の使用実績がほとんどないのではないかという御指摘をいただいたところでございます。そういう中で、例えば、例を挙げてみますと、食料安定供給特別会計のように、ある年度には特別な事情が発生せず歳出予算の範囲内で支出され、予備費使用は行われないこともありますが、ある年度には穀物価格の高騰など真に予見し難い事情によって大幅な歳出増となり、予備費使用が必要となるようなこともありまして、そういう、年度によって、また事情によって、この特別会計はウクライナの侵略によりまして穀物価格が、政府の物価統制であります小麦の輸入価格が高騰をしたという、そういうことにこの予備費を対応を、特別会計の中の予備費を使わせていただいたことでありますが、そういうことも年度によっては発生をし得るということ、こういうことも留意をする必要があると考えております。 令和五年度予算におきましては、過去の使用実績などを勘案いたしまして、令和四年度当初予算に対しまして一千百十二億円減の総額七千九百三十六億円を計上したところでございまして、実際、令和四年度予算、当初予算に対しましては減額をしておりますけれども、前年度に比べまして、今後とも、特別会計の予備費については使用実績等も踏まえまして適切な予算計上、これに努めていかなければならないと、そのように考えております。
○野田国義君 それで、この特別会計予備費については、国会法第百五条に基づく会計検査院への検査要請を、委員長、お願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○委員長(佐藤信秋君) 後刻理事会で協議いたします。
○野田国義君 ありがとうございます。 それじゃ、次に行きたいと思いますけれども、昨年の十一月七日、会計検査院は、令和三年度決算検査報告により指摘をしております。税金の無駄遣いや有効活用できていない状況を指摘し、その数は三百十件で、指摘金額は四百五十五億円となっておりまして、指摘件数は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う実地検査の中止等の影響により過去二年二百件台であったが、三年ぶりに三百件を超えている状況になっております。一方、指摘金額は、過去十年間で令和元年度の二百九十七億円に続き二番目の少なさであったということでございます。指摘件数及び指摘金額の多い省庁等は、資料四で議員の皆さんにもお配りしておりますので確認いただきたいと思います。 案件別の指摘金額では、経済産業省が所管する独立行政法人中小企業基盤整備機構の特定地域中小企業特別資金事業に係る貸付金の規模についての二百十七億円が最大であり、これは原発事故で移転した中小企業向け融資事業で使用済みのない資金だとされております。また、省庁別指摘件数の最多は厚生労働省の百五十二件で、国土交通省二十六件、農林水産省と文部科学省がいずれも二十六件と続いているところでございます。 そこで、この特定地域中小企業特別資金事業に係る貸付金の規模の見直しが不十分とされた会計検査院の指摘についてお聞きしたいと思いますが、貸付需要の減少を把握していたにもかかわらず貸付金の規模を適時適切に見直していなかった理由はなぜなのか、西村大臣にお聞きしたいと思います。
○国務大臣(西村康稔君) 御指摘の特定地域中小企業特別資金事業についてでありますが、福島第一原発の事故によって移転を余儀なくされました中小企業の方々が福島県内で事業を再開、継続する際の資金を長期無利子無担保で貸し付けるものであります。この貸付制度は福島県の要望を踏まえまして毎年度延長してきたところでありまして、福島県として、今後も避難指示解除が予定されていることなどにより引き続き需要が見込まれるとして延長申請を行ってきたものというふうに認識をしております。 貸付金の規模の見直しについては、中小機構が定めた準則において貸付実施期間の終了後に行う旨規定されており、福島県はこれまで見直しを行わなかったというふうに承知をしておりますが、いずれにしても、福島県として今後も中小企業の方々が帰ってこられるという需要を見込んでいると、期待をしているということで延長申請がなされてきたものということでございます。
○野田国義君 次に行きますが、使用見込みのない金額の額を算出して機構に返納し、他の事業に活用する必要性についてはどうお考えになっておりますでしょうか。
○国務大臣(西村康稔君) 御指摘の貸付制度でありますけれども、まさに今お話ありましたとおり、会計検査院から約二百十八億円が今後使用見込みがないとの指摘を受けました。 この会計検査院の指摘を踏まえまして、まず福島県に対しまして、これまでまだ可能性があるということで要望がなされてきたわけでありますが、改めて、使用見込みのない貸付金の額を算出して償還するよう要請をするとともに、また、中小機構に対しまして、貸付金額がどのぐらい必要か、五年経過するごとに見直すよう準則を改定するよう求めているところであります。 仮に、今後、福島県から償還された資金がある場合、中小機構において、中小企業者等を対象とした他の需要の高い事業に活用することを検討してまいりたいというふうに考えております。
○野田国義君 次に、行政事業レビューの基金シートの対象とならない基金の管理の在り方について、本貸付金のように行政事業レビューの基金シートの対象とならない基金の管理の在り方について改善、検討の必要があるかと考えますが、西村大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(西村康稔君) 基金事業につきましては、行政改革推進会議が定めております行政事業レビュー実施要領、これに基づいて、当省においても基金シート、地方公共団体等保有基金執行状況表、これを作成し、公表するなど、行政事業レビューの枠組みの下で適切に管理を行ってきたところであります。 御指摘の本事業でありますけれども、政府出資金を原資として行われるいわゆる中小機構の自主事業であるということで、基金シートなどの作成は対象となっていないところであります。 他方、この本事業のような基金についても、今回の会計検査院の指摘を踏まえまして、需要見込みとの関係で基金の規模が適切なものになっているかどうか定期的に見直しを行って、余剰資金があれば返納するなど、適切に管理されるよう中小機構に対して指導監督を行っていきたいというふうに考えております。
○野田国義君 どうもありがとうございました。 それでは、エネルギー政策関連についての質問に移りたいと思います。 本会議でもいろいろな質疑があったところでございますけれども、このエネルギー政策の方向性が大きく転換されたという形になっておるわけでありますが、老朽原発の増加の課題は多いと考えております。 二〇二二年二月、ロシアによるウクライナ侵略を契機として、電力需要逼迫やエネルギー価格の高騰が生じる中、政府は、今年二月にGX実現に向けた基本方針を閣議決定し、原子力発電所の運転期間延長や次世代革新炉の開発、建設に取り組むこととしているところでございます。 また、原子力発電所の新増設の方針を踏まえて、エネルギー基本計画を見直す必要について大臣にお聞きしたいと思いますが、私、基本的に、やっぱりチェルノブイリ、それから福島第一原発の事故、それからもう一つ、一番大きいのは、何といいましても、本会議でもありましたように、この核のごみの難航ですよね。 で、世界の状況はということでちょっと見てみますと、フィンランドだけが建設中というか、スウェーデンが国が認可済み、フランスが管理機関が国に建設を申請中というようなことでございまして、あと持っている、いろいろ、米国とかドイツ、まあこれは処分場の問題ですね、解決していないと。日本も今、北海道ですか、二つの町が手を挙げているわけでありますけれども、なかなかこれ厳しいものがあろうと思います。 しかしながら、こういう方向を転換されたというのは、ちゃんと処分場の問題もやっていくと、国がですね、このことが非常に重要なことだと思いますので、大臣、その辺りも含めてどうお考えになっているか、お聞きしたいと思います。
○国務大臣(西村康稔君) 政府といたしましては、高レベル放射性廃棄物の減容化、減らすことですね、そして有害度の低減、さらには、あっ、ごめんなさい、資源の有効利用の観点から、核燃料サイクルを推進することは基本方式と、方針というふうに考えておりますし、また、二月十日に閣議決定しましたGX実現に向けた基本方針におきましても、二一年十月に閣議決定された第六次エネルギー基本計画を踏まえ、これらで示された方針と整合的になるよう取りまとめられたものであります。この基本計画では、原子力につきまして、再生可能エネルギーの拡大を図る中で可能な限り原発依存度を低減するということと、安全性の確保を大前提に必要な規模を持続的に活用していくということとしております。 この基本方針で示しました原発の運転期間延長や次世代革新炉の開発、建設、この方針の範囲内でありまして、エネルギー基本計画を直ちに見直すことは考えていないところでありますが、御指摘のように、最終の廃棄物、高レベル廃棄物をどう処分していくのか、最終処分地をどうするのかということが決まらないことは国民の皆さんの不安の一つでもあるというふうに認識をしております。 御指摘のように、北海道の二自治体が今文献調査を行っておりますけれども、今後も、今引用されましたフィンランドやフランスの事例、取組なども参考にしながら、できるだけ多くの自治体に関心を持っていただけるように、これ、各省庁、全省庁を挙げて今取組を進めているところであります。いずれにしても、我々の世代でしっかりと大きな方向性を決めれるように取り組んでいきたいというふうに考えております。 原子力につきましては、エネルギーの安定供給と脱炭素化、同時に進めていく上では重要なエネルギーというふうに位置付けをしておりまして、エネルギー基本計画にもその趣旨が書かれているところでございます。
○野田国義君 この六ケ所村ですよね、立地する日本原燃の使用済核燃料、これが四月でちょうど着工から三十年を迎えたということで、三十年たっても完成をしないということでございまして、また、もう一つ気になるのは、既に稼働している原発では使用済核燃料がたまり続けていて、今もう八三%ぐらいですか、上回るというような状況になっているということでございます。 それで、今までに十四兆ぐらい使ってきたというようなことでございますけれども、私、もうこの核燃料サイクルの今後の見通しということを考えた場合に、もう両輪でやっていくということを総理を始め大臣もおっしゃっているようでありますけれども、やっぱり破綻したと、だから、どこかでこれを諦めて方向転換しないとツケがどんどんどんどん出てくるのではないのかなと、そのように思いますけれども、この六ケ所村の処理工場の建設事業の検証含めて、またプルトニウムの利用見通し、このことについてどう思っておられるか、お聞きしたいと思います。
○国務大臣(西村康稔君) 政府として、高レベル放射性廃棄物の減容化、減らしていくこと、そして有害度の低減、資源の有効利用の観点からも、この核燃料サイクルを推進することが基本的方針、基本方針であります。 それで、御指摘の六ケ所の再処理工場でありますけれども、二〇二〇年七月に事業変更許可を、昨年末には第一回の設計及び工事計画の認可を取得をしまして、昨年内に主要な安全対策工事もおおむね完了するなど、竣工に向けたプロセスが着実に進捗しているものというふうに認識をしております。 経産省としては、この日本原燃が二〇二四年度の上期のできるだけ早期の竣工に向けて適合性審査などの対応を着実に進めるよう、その取組を随時確認しながら指導し、円滑な竣工の実現を目指しているところであります。 御指摘の六ケ所再処理工場の事業費についてでありますけれども、再処理等拠出金法に基づいて、使用済燃料再処理機構において外部有識者が適切に精査しているものというふうに承知をしております。経産省としても、引き続き、再処理事業の最大限の合理化が追求されるよう、日本原燃等に対しましてしっかりと指導していきたいというふうに考えております。 さらに、回収しましたプルトニウムでありますけれども、これを再利用するプルサーマルでありますけれども、電気事業連合会が、二〇三〇年度までに少なくとも十二基でのプルサーマル実施を目指す旨を表明しているところであります。現在、高浜の三、四号機、玄海の三号機、伊方の三号機の計四基がプルサーマルで再稼働済みであります。さらに、六基が原子力規制委員会の審査を受けているところでありまして、今後審査が進み、プルサーマルを実施する原子力発電所の再稼働が増えれば、プルトニウムの消費も進んでいくものというふうに見込んでいるところであります。 こうした対応を進めることによって、直面する課題を一つ一つ解決しながら、安全確保、これを最優先しながら核燃料サイクルも推進していきたいというふうに考えております。
○野田国義君 終わります。
○鬼木誠君 立憲民主・社民の鬼木誠でございます。 今ほど野田委員の方から、エネルギー政策に関する質問ございました。私からも、関連をして幾つかエネルギー政策についてお尋ねをさせていただきたいというふうに思っています。 本日午前中の本会議においても、我が会派の田島議員の方から、規制庁、規制委員会に対する経産省の働きかけについて問いがあったところでございますが、今年の二月の十三日、原子力規制委員会の臨時会合において、原発運転期間について、現行の原則四十年、延長して最長六十年というルールを変えると、そのことが決定をされた、原子炉等規制法の改正方針が決定をされたというふうになっています。その際、委員の一人が反対をされた、石渡委員という方が反対をされたと。しかし、これまで少なかった多数決での決定という方法をあえて取って、異例というふうに報道されておりましたけれども、異例とも言える多数決での決定をしながら、今申しましたように法改正がなされていった、決定がなされていった。その際、賛成をされた委員の方からも、議論をせかされた、急がされたというような発信、発言があった、そのような報道もなされたというふうに報道されています。 僕は、やっぱり今回のこの規制委員会の議論の進め方というのは、かなり拙速に進められたのではないかというふうな印象を持っている。そして、この拙速さの裏側には経産省からの強い働きかけがあった、これ当初からそういう報道、取り沙汰されていたわけですね。国内において四十年、六十年というものを近々迎える原子炉というのはありません。つまり、規制委員会としては、この四十年、六十年ルールを急いで議論をしてルール変更する必要は僕はなかったと思っているんです。 では、なぜ拙速とも言える日程感、スケジュール感の中で規制委員会が議論を急がなければならなかったのか。それは、政府の原発の高経年化、そして、新たな原発の建設開発を盛り込んだ基本方針、それを閣議決定をする、その閣議決定の前に規制委員会としても結論を出してほしかった、炉規法の改正をしてほしかった、そういう日程感、スケジュール感で経産省が規制庁、規制委員会に対して働きかけを行ったんではないか。政府方針に言わば規制委員会としてもお墨付きを与えてほしかった、そのように思えてならないわけです。 規制委員会の事務方である規制庁、そして経産省が、これまでの間複数回、いわゆる情報交換していたというような報道も繰り返しなされているところでございますけれども、一連の経緯、経過を踏まえまして、このような情報交換の場でどのようなやり取りがなされたのか、そのことをまずお答えをいただきたいというふうに思います。
○政府参考人(松山泰浩君) お答え申し上げます。 今国会に、今原子力、既存の原子力の運転期間に関する規律の在り方を含めましたGX電源法、脱炭素電源法の提出をさせていただきまして、今御審議頂戴しているところでございますけれども、これは脱炭素を実現するということが結局どう実現するかという観点から、昨年七月二十七日、第一回のGX実行会議というのがございました。その際に岸田総理から、原子力発電所の再稼働とその先の展開策など、具体的な方策について政治の決断が求められる項目を明確に示してもらいたいという御指示を頂戴したところでございます。 これを受けまして、経済産業省といたしましては、この総理の御指示を速やかに具体化していかなければならないということから、原子力をめぐる関係省庁というのは多岐に、多くのところにまたがるものですから、関係省庁に対して情報の提供と連携を進めてまいったところでございます。 今委員の方から御指摘のございました、原子力規制委員会の事務局であります規制庁とのやり取りでございますが、盛んにいろいろなところで御指摘頂戴しておりますけれども、恐らくこの具体化の中でのやり取りのことだと認識して申し上げてまいりますと、昨年の七月二十七日以降十月五日までの間に、規制庁と資源エネルギー庁の双方の事務方の間で計七回の面談を行っているところでございますけれども、私ども経済産業省としましては、総理の御指示を頂戴しました検討の項目の一つに、原子力発電所の運転期間をどうするかという議論がございましたので、令和二年七月に原子力規制委員会がお示しになった、運転期間の定めは利用の在り方に関する政策判断との見解がございましたので、これを踏まえたものとして、利用政策の観点から原子力発電所の運転期間について私どもとしては検討していこうということを考えたところでございます。 それに際しましては、現行の原子炉等規制法に基づく規制との間での整理が必要になってくるわけでございますので、私ども、これを検討を進めていくに当たりまして、令和二年七月の原子力規制委員会が出した見解の内容等の確認、運転期間に係る利用政策の観点からの私どもの方の検討状況の情報提供、こういったものについて規制庁の事務方との間で情報の共有を行ったものでございます。
○鬼木誠君 ありがとうございました。 その際に、四月十日の共同通信の記事では、この情報交換や面談の際、今おっしゃっていただいたような意見交換がなされたというふうに思うんですけれども、例えば、規制委員会が提案者とならない法構成が必要というようなメモであるとか、安全規制が緩んだように見えないことも大事というようなメモであるとか、いわゆる経産省の論点を記録したメモがあったというふうにも記事の中にはあるところでございます。 今おっしゃっていただいた、御回答いただいたように、利用する側としての観点から議論をしていく、あるいは意見をすり合わせをする、そして炉規法との整理が必要だということについては理解をするわけですけれども、ただ、それでもやっぱり、申し上げましたようなメモの存在も含めまして、やっぱり経産省としては早い段階から炉規法改正を、規制庁、規制委員会としてもゴーサインを出すような働きかけを積極的に行っていたんではないかと、そのような疑念が生じるわけです。 この点についてもう一度お答えをいただけますでしょうか。
○政府参考人(松山泰浩君) お答え申し上げます。 先ほど御答弁申し上げましたとおり、運転期間をめぐる規制の在り方ということについての新しい形での制度の設計ということを今回法案として作成し、提出しているわけでございます。これは、第一回のGX実行会議の総理の指示を踏まえた上での検討、ここの中で、委員から御質問頂戴しているような、お尻を切っていつまでにということで両者の間でお話をしていることは一切ございませんし、そういうものには踏み込んだことは一切我々もやるものでもございません。 他方で、現行の規制の中では、原子炉等規制法の中で規制がなされています。今回、運転期間というものを、新規制基準への適用と、適合審査という観点と、その審査がなされた上でどこまで使っていくかと、発電所の利用としてのエネルギー政策としての観点と、これを原子炉等規制法と電気事業法に再度整理し直すというのが今回の法制度の御提案の内容なわけでございますが、そうなりますと、現行の原子炉等規制法の中においてどのような形で検討することが必要になるだろうかということについて、これは規制当局である規制委員会、規制庁との間で問題意識を共有して検討を進めていただくことが必要なのではないかと私どもは思っていたわけでございまして、御指摘頂戴しましたメモの類い、これは大臣の方からも、書き方について、提示の仕方についてはもっとしっかりと考えた上で対応するようにという指示を頂戴しておりますけれども、私どもとしては、この総理からの指示を踏まえた検討を担当省庁の下でしっかりと進めていく必要がある、この問題意識を共有するという観点から、甚だその時点においては生煮えの段階ではございましたけれども、私どもの中で検討している課題のようなものを共有しているものでございます。 ただ、改めて申し上げますが、そのことが規制当局における規制の内容について、若しくはその規制についての検討の時間軸について、私どもの方から御意見、若しくは申し入れていることは一切ございません。
○鬼木誠君 やっぱり時期とタイミングというのが国民の皆さんにどう映っているかということなんですよね。 原発政策、僕はやっぱり大転換だというふうに思っていますけれども、その法改正の前段に規制する側の規制庁と利用する側の経産省が少なくない頻度で情報交換をしていたと。もちろん、中身については、おっしゃったように、一切、規制委員会の、あるいは規制庁の判断を経産省としてコントロールをするものではないというふうにはおっしゃいますけれども、ただ、これも報道ですけれども、利用する側が改正条文案まで作成をして、それを示したこともあると、そのようなところまで報道されている。 そうなると、先ほどお話をしましたように、その一連の経緯、経過、中身が国民の皆さんの規制そのものに対する不信、疑念というところにつながったのではないか。そこはやっぱり十分に経産省として、あるいは資源エネルギー庁として受け止める必要があるのではないかというふうに思っています。恐らく、先ほども申しましたように、規制委員会が通常にはないスケジュール感と決定方法の中で今回の炉規法改正を大きく踏み込んで変えていったということが、その結果に一連の経緯、経過がつながった、そこに関係性はないというふうに思う国民の皆さんの方が少ないんじゃないかと思うんです。そこは繰り返しになりますけれども、十分に受け止めていただきたいというふうに思っています。 何より、この間御指摘をさせていただいておりますように、やっぱり東電の福島第一原発事故そのものを受けて、その反省と教訓の上に立って運転期間のルールというものが炉規法の中に定められた、そして二度とあのような大きな事故を起こさない、そのような決意に向けて、原発の利用政策側である経産省から独立をした機関として規制委員会、規制庁というのが設けられたと、そこがやっぱりどう今回の一連の経緯、経過の中で、やっぱりそのことに対して疑義が生じたわけです。本当に反省していたのか、本当にあの大事故を二度と起こさないという覚悟、決意の下に規制委員会の規制というのがこの間行われてきたのか、そこまで疑念が広がっているということも踏まえて考えていただきたいというふうに思っています。そういうことが規制委員会の独立性が毀損をされたというようにおっしゃる方を生んでいるということ、そういう発信があるということについてもあえて付け加え、御指摘をしておきたいというふうに思います。 その上で、申し上げましたように、規制委員会の独立性に対する疑念と不信、あるいは規制そのものに対する不信と疑念ということについて、改めてそのような疑念を抱いていらっしゃる国民の皆さんに対して、大臣としての御見解、さらには利用と規制の分離の在り方についてどのようにお考えになっているのか、是非お聞かせをいただきたいと思います。
○国務大臣(西村康稔君) 御指摘の原子力の利用と規制の分離でありますけれども、これはまさに東京電力福島第一原子力発電所の事故を教訓として、当時民主党政権でありましたけれども、利用と規制を完全に分離しようということでございました。それまでは、経済産業省において、通産省時代も含めて利用も規制も一緒に行っていましたので、やはり甘えがあった、厳格な規制ができなかったという面があったものというふうに思いますし、その反省の上に立って原子力規制委員会、独立した規制委員会を設置をし、利用と規制を分けるという法制を取ったわけであります。 そして、その後、令和二年七月に、原子力規制委員会から、この運転期間の話は、期間の話については、利用政策の観点であって、規制委員会が物を言うべき趣旨のものではないという、そういう内容の見解が示されました。そのとき以降、法律上に、法律上でどうこの利用と規制をもう一度しっかり整理をするのか、つまり、きちんと利用と規制を整理するということを法制上やらなきゃいけないんじゃないかということがある意味で課題であったわけであります。 この間、様々な議論をしてまいりましたけれども、経済産業省においても、この規制委員会のそうした見解が公表されたことを踏まえて検討を進めている中で、御指摘のように不用意なメモや生煮えの案を提示をしたり、私からも指導したところでありますけれども、そうしたことで御指摘のような誤解を招くようなこともあったかというふうに思います。 その意味で、事務的にはいろいろやり取りはやっていますし、そして経産省の法律を変えるときに、その炉規法、規制委員会の持っている法律にも影響を与えてしまいますので、こういう影響があるよという趣旨で、相互の参考として私どもの考えていることの検討状況を情報共有したものということであります。 したがって、何か具体的にその規制の在り方について意見を言ったり、何か申入れをやったようなことは、これは一切ございません。このため、御指摘のような法改正を指導したということには、御指摘は当たらないわけでありまして、むしろ令和二年の規制委員会の見解が起点となって今回の法改正につながっているということでございます。是非この点御理解をいただければ有り難いというふうに思います。
○鬼木誠君 御丁寧にいただきまして、ありがとうございました。 僕は、やっぱりその最後におっしゃった令和二年の規制委員会の見解そのものがおかしいというふうに思っているんです。いわゆる規制する側が運転期間については利用する側で決めていいよということそのものがやっぱり国民の感覚からするとずれているというのがあるんですね。ただ、そのことは今日は指摘をしません。ここへ置いておきます。ただ、先ほど来お話をいただいたように、やっぱり生煮えであったり、あるいは不用意なであったりということ、今回の一連の経緯、経過の中で、まさに大臣御答弁いただいたような点が国民の皆さんに対して不信や疑念ということにつながっていった。 僕は、情報交換必要なときはしていいと思うんです。一切会うなと言うつもりはありません。ただ、先ほどもお話、御指摘をしたように、規制する側と利用する側という双方の立場があるわけですから、そこは十分に踏まえた情報交換の一定のルールが必要ではないか、あるいは何をどう話したのかというようなことがオープンにならなければならないんではないか。とりわけ利用する側にはそのような問題意識を持った慎重な面談、意見交換ということが必要ではないかというふうに思いますので、そのことはあえて御指摘をしておきたいというふうに思います。 その上で、申し上げました運転期間の今度は利用する側としての考え方についてでございます。 四十年、六十年ルール、近々超えるものはないというふうにお話をしましたけれども、この間の各種委員会の議論の中では、原子炉については運転停止中でも劣化をしていくというようなことが答弁でなされている。脆化、もろくなったり、劣化、劣っていくということについては、原子炉止まっていても起こるんだというようなこと、これ山中委員長もたしかお答えになっていたというふうに思います。 そもそも物質の脆化、もろくなるということについてのその程度を正確に把握をすることは難しい、どれが、この物質がどの程度もろくなっているのか、どの程度劣化をしているのかというのを正確に測るということが難しい、そのように言われている。もろくなったものはいきなり崩れることだってあり得る。いつ崩れるのか、いつ機能不全を来すのかは正確に分からない。現在の科学的な知見や技術では、高経年化した原子炉の危険性の検知や安全性の判断には私は限界があるのではないかというふうに思っています。 規制委員会、山中委員長も、規制について、リスクゼロではない、事故を完全に防ぐものではないというような趣旨の御答弁もなさっている。そういう意味では、このような科学的なといいますか、あるいはこの間の経験知にのっとって、経産省としても運転期間についての認可については、やっぱり慎重の上にも慎重を期して判断をしていく必要があるのではないかというふうに思っています。 この運転期間の四十年、六十年を超えるものに対する認可について、経産省としてどのような点に留意をしながら御判断をされると考えていらっしゃるのか、是非その点についての御見解をいただきたいと思います。
○政府参考人(松山泰浩君) お答え申し上げます。 今回御提案申し上げております運転期間についてをめぐる関係諸制度の再整理の御提案でございますけれども、今回は、現行の原子炉等規制法における運転期間に係る規定というものを利用という観点と規制という観点から改めて峻別し、前者を電気事業法で、そして後者について原子炉等規制法という形で再整理するものでございます。 今委員から御指摘いただいたようなこの安全性に係るものに関するものは、一義的にはこの原子炉等規制法の中で規定がされていくわけでございますが、ですので、そういう意味で申し上げますと、先ほど御指摘頂戴しましたように、私ども、その利用の政策の観点から、安全規制の在り方そのものについてここでコメントすることは控えさせていただきたいと存じますけれども、いずれにいたしましても、今回御提案している法案の中では、高経年化炉に関する安全性の技術的観点に関しては、原子力規制委員会において別途検討がなされた結果、原子炉等規制法において、運転開始から三十年を超えて運転しようとする場合には十年以内ごとに設備の劣化に関する技術的評価を行い、長期施設管理計画の認可を要するという、今までに比べますとより厳格な確認を行う制度が創設されるものと承知しているところでございます。 その上で、この原子炉等規制法に基づく規制をクリアした、それで審査で認可が下りたものについてどこまで使っていくかというのが利用政策の観点で、電気事業法の認可の中で審査するものになるわけでございますが、その際には、事業者の法令遵守の体制など、利用政策の観点から審査を行うことを想定しているわけでございますが、委員御指摘のように、厳格にその事業者がしっかり実施できていくかどうか、この法令の、この法案が成立いたしますれば、その施行に向けて基準をしっかり定めて審査体制を整え、しっかりとした審査を行っていきたいと考えてございます。
○鬼木誠君 ありがとうございました。 やっぱり事故に対する認識の甘さあるいは不十分さというものが重大事故を引き起こしていく、これは原発に限らずですというのが共通の経験知だろうというふうに思っています。 そういう意味では、やっぱり原子力発電所に関して、私は、安全神話というものを再構築をしていくということにつながりかねないような議論というのはやっぱり危機感を持って捉えているということ、そのような観点から、GX電源法や原子力基本法の見直しについてはやっぱり、法の改正についてはやっぱり反対をするという立場をお伝えをしておきたいというふうに思います。 次に、福島第一原発の燃料デブリの取り出しについてお尋ねをしたいというふうに思います。 今年の三月の三十日、福島一号機の原子炉の真下にロボットを入れた調査というものが事故後初めて行われました。内部の詳細な状況が明らかになったと。 これまでもデブリの取り出しについては技術的にかなり難しいということが言われてきたところでございますけども、内部の状況がより鮮明になったことで、今までの想定よりも困難さ、より困難ではないかというような声も上がっている。 三月の三十一日、朝日新聞では、原子炉設計工学の東京都市大学の高木教授という方がコメントを寄せていらっしゃいます。大きな塊は小さく分けないとデブリ取り出せない、溶けた核燃料と混じった金属の割合や硬さによって切断方法を変える必要がある、燃料デブリと見られる物体の情報は限られているためにどんな方法を採用するかの検討も難しい、このようなことが記載をされている。加えて、圧力容器を支える台座の損傷も深刻であるというような報道もございました。今後大きな地震が来たときには本当に耐えられるのかというようなことも記事の中にはあった。 この調査結果について、もう一か月以上たっております。東電での分析、解析等も進んでいるというふうに思いますけれども、それらに対しましての現状の把握、どうなさっているのか、あるいは、今段階での経産省としての御見解があればお聞かせをいただきたいと思います。
○政府参考人(湯本啓市君) お答え申し上げます。 御指摘のありました東京電力福島第一原子力発電所一号機の原子炉格納容器の内部調査でございますが、東京電力におきまして昨年の二月から開始をし、同年五月に、圧力容器を支える土台、いわゆるペデスタルと申しておりますが、こちらの部位の開口部付近で損傷が確認されております。加えまして、御指摘のありました本年三月の再調査におきましても、こちらはペデスタルの内部の調査を行ったものですけれども、この内部の壁においても損傷が確認されております。 東京電力では、昨年時点で、調査結果を踏まえて、地震により大規模な損壊に至る可能性を確認しておりまして、その可能性は低いという一方で、万が一にも周辺に対して著しい放射線被曝のリスクがあるかという評価をいたしまして、その時点ではリスクを与えることはないと考えられるとの考察を原子力規制委員会に示しているところでございます。 その上で、東京電力では、今般の調査結果を踏まえまして改めて耐震評価を行うとともに、原子力規制委員会からも指示を受けておりまして、周辺環境に対するダストの影響、こちらをできる限り小さくする方策をただいま検討しているところでございます。 引き続き安全確保と情報提供に万全を期すよう、経済産業省としても東京電力を指導してまいります。 また、デブリの取り出しにつきましては、ペデスタル内底部全域にわたりまして高さ約一メーター未満の堆積物が今回確認されております。また、一部脱落した炉内構造物の状況も初めて確認されました。今後、この調査結果を踏まえまして、これまでに得られた知見も踏まえて、デブリの取り出しに向けた準備を進めていくこととなります。 いずれにせよ、引き続き安全かつ着実に廃炉作業を進めてまいります。
○鬼木誠君 まだ全ての分析、解析が終わったわけではないというふうに思いますので、これから進んでいくであろう分析結果あるいは解析の結果等については十分踏まえていただきながら、デブリの取り出しに向けての経産省としての御努力というものを重ねてお願いをしておきたいというふうに思います。 そのデブリの取り出しについてでございますけども、試験的取り出しの着手が二度にわたって延期をされた。現在は二〇二三年度後半目途の着工、これ二号機からですよね、という工程が示されているところでございますけれども、この着工に向けた現在の進捗状況等についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(湯本啓市君) お答え申し上げます。 燃料デブリの取り出しにつきましては、ただいま御指摘ありましたとおり、まずは二号機におきまして試験的取り出し、こちらを行うこととしておりまして、二〇二三年度後半目途に着手をするという予定で現在作業を進めております。 具体的には、取り出しに使用しますロボットアームの開発を行ってきておりますが、一部ロボットアームの開発中に出てまいりました課題、こちらの方をしっかりと対策を練っていくということで、現在、楢葉町にあります施設におきまして実証試験を継続中でございます。 また、内部調査行いました一号機については、二号機での試験的取り出し作業から得られた知見、あるいは今回の内部調査で得られた経験等踏まえまして、取り出しの対応方針を検討していくこととしております。 いずれにしましても、中長期ロードマップに基づきまして、二〇四一年から五一年までの廃止措置完了に向けまして、国も前面に立って着実に進めてまいります。
○鬼木誠君 ありがとうございます。 四一年から五一年の終了ということでございますけども、ただ、やっぱり今の状況でいくと、特に現地の方は全く先が見えないというふうに捉えていらっしゃるんではないかというふうに思っているんです。 中長期ロードマップについても何度か年次の見直し等されているというような状況でもございますし、そういう意味で、僕は、いつも福島の問題、課題についてお話をさせていただくときに、復旧復興、そして再生の一番のポイントは除染と廃炉だと思っているんですね。この除染と廃炉がある意味計画的にしっかり前に進んでいっているということが福島の皆さんに見えて初めて安心してというような状況になっていく、ああ、このとおり進んでいくんだなというようなことが希望にもつながっていく。 残念ながら、今それがまだまだ先の話になっていて、果たしてそこに書き込まれている年次にしっかり終わっていくのかどうか、とりわけデブリについては極めて難しい状況にあるというふうになっている。もちろん早急に行うことが一番の希望なんです。ただ、現状が厳しいということであれば、しっかりと僕は、現状を報告をする、進捗状況を報告をする、そして、その報告によって、少し先になるということも含めて、県民の皆さんに、当該の皆さんに御理解をいただく、そのような努力も怠ってはならないというふうに思うんです。いや、やっていきますよ、ここまでには終わらせますよというのが、今、福島の皆さんからすると、単に希望を、政府が希望を言っているだけだというふうに受け止められているんではないかというふうに懸念をします。希望ではなくて、覚悟と決意であったと、あってもいいんです。ただ、そのことがかなわなかったときにしっかり現状の報告をする、説明をする、そこを是非、重ねてではなりますけども、お願いをしたいというふうに、経産省の方にはお願いをしたいというふうに思っています。 そのことを踏まえた上で、二三年度目途の着工というのがもう目の前に来ている状況でございます。ただ、先ほどお話があったロボットアームの開発の問題も含めまして、果たして、一号機、三号機のデブリ取り出しも含めて、今、中長期ロードマップで想定をされる終了年次までに本当に終えることができるのかという不安を福島の皆さんお持ちです。先ほど御回答いただきました一号機の内部状況についてもこれから分析、解析が進んでいく中で、より一層の困難さというものも明らかになるかもしれません。 そのような現状を踏まえて、ロードマップの見直しについて今どのように考えていらっしゃるのか。誠実に履行していくための僕は約束事だというふうに思っていますが、その点も踏まえまして、中長期ロードマップの考え方、見直しの必要性について是非お答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(西村康稔君) ロードマップについての御質問でございます。 今御議論がございましたとおり、福島第一原発の廃炉、これは世界的にも前例がなく、技術的難易度も極めて高い取組であります。国が定めました中長期のロードマップに基づいて取組が進められているところであります。特にこの燃料デブリの取り出しにつきましては、これまでの内部調査で得られた情報とか今後進める燃料デブリの試験的取り出しの経験なども踏まえ、柔軟に方向性を調整する、いわゆるステップ・バイ・ステップのアプローチで進めるということにしております。 私もこのロボットアームの開発の現場も視察もさせていただきましたが、皆さん本当に必死な思いで進めておられています。着実にやっていこうという真摯な取組が感じられたところでありますが、その上で、中長期のロードマップでは、二〇四一年から二〇五一年までの廃止措置完了を目標としているところでありますけれども、現時点でこの目標を見直すことは考えておりません。引き続き、世界の英知を結集しながら、国も前面に立って地域の皆様への丁寧な説明を行いながら、安全かつ着実に進めてまいりたいというふうに考えております。 御指摘のように、いろんな思いを地域の皆さん、地元の皆さんお持ちだと思いますので、できる限り丁寧に分かりやすい説明をしてまいりたいというふうに考えております。
○鬼木誠君 ありがとうございます。是非よろしくお願い申し上げます。 大きな二つ目、人権デューデリジェンスについてお尋ねをしたいというふうに思います。これ、言いにくいので、人権DDと約させていただきます。 人権DDにつきましては、企業が取引先を含めた人権侵害というものを把握をする、そして予防策を講じる仕組みというふうに言われている、サプライチェーン全体での対応が求められているというふうになっています。経営リスクの抑制あるいは企業価値向上につながるということ、逆に、この人権DDの考え方あるいは人権への配慮がない企業の場合は取引先や顧客を失うという可能性も出てくる。 資源が乏しく、原材料等を輸入をし、加工、製造、輸出をする貿易立国である我が国では、この人権DDという言葉、考え方は極めて重要な課題だというふうに思っているところでございますけれども、まず、この人権DDに対しまして大臣の所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(西村康稔君) サプライチェーンにおけますまさに人権尊重、この重要性が高まる中、我が国も支持いたしております国連のビジネスと人権に関する指導原則が示しておりますとおり、企業には人権を尊重する責任があります。また、企業がサプライチェーンも含めた人権尊重の取組をしっかり行うことで、企業の経営リスクの低減及び企業価値向上を通じて、我が国企業の国際競争力強化にもつながるものというふうに認識をしております。 このため、政府では、昨年、責任あるサプライチェーンにおける人権尊重のためのガイドライン、いわゆる人権デューデリジェンスガイドライン、DDガイドラインですね、これを策定したところであります。さらに、そのガイドラインに加えて、先月、多くの中小企業を始め、これまで本格的に人権尊重の取組を行ったことのない企業がガイドラインに沿った取組を進めやすくするように、なるようにですね、詳細な解説や多くの事例を盛り込んだ企業実務者のための参照資料も公表したところであります。 経産省においては、関係省庁とも連携しながら、各企業がガイドラインにのっとり、しっかり自社のサプライチェーンリスクを把握し、総点検してもらえるよう、このガイドラインの普及をしっかりと進めていきたいというふうに考えております。
○鬼木誠君 ありがとうございます。 まだ人権DDということ、考え方そのものがまだまだ新しい考え方でございますし、そのような中で経産省としてガイドラインを作っていただいているということ、ただ、ガイドラインの中身についてもいろいろ問題が指摘をされているところでございますので、そのことについては、また後の機会の中で御指摘をさせていただこうというふうに思います。 最後に、もう時間ないんですけれども、この人権DDも含めまして、人権擁護の考え方というのは、今まさに我が国のその姿勢が求められているというふうに思っています。広島サミット目前でございます。我が国の人権課題に対する姿勢示す好機だというふうにも考えておりますので、その点も含めまして、改めて、大臣としてのお考えありましたら、簡潔でいいので……(発言する者あり)では、最後にそのことを指摘をさせていただいて、質問を終わらさせていただきたいと、本当だ、なかった、思います。 ありがとうございました。
○新妻秀規君 まず、福島第一原発の賠償及び廃炉、汚染水、処理水対策について、決算検査報告に基づいて取り上げます。 なお、本件に関しまして、ALPS処理水と風評対策については、後ほど同僚議員である塩田博昭参議院議員から質問させていただきます。 資料一を御覧ください。 この資料一の左上の赤枠に示されますように、国は、福島第一原発の事故に係る対応費用について、一番左のこの縦棒に示されるように、一番上に、政府想定約二十一・五兆円と積んでおりまして、内訳は、廃炉・汚染水対策に約八兆円、そして、上から二つ目、賠償に七・九兆円、上から三つ目、除染に四兆円、一番下、中間貯蔵施設一・六兆円、こうした見積りをしております。 それに対しまして、じゃ、実際どれくらいお金がこれまで掛かったか、令和三年度まで掛かったか。その右の棒に示されますように、この一番上、これがですね、廃炉・汚染水に一兆七千十九億円、賠償、濃い赤、七兆千四百七十二億円、その下、除染二兆九千九百五十四億円、一番下、中間貯蔵施設二千六百八十二億円、合わせて、一番上、現状約十二・一兆円、このようになっております。 ここで、風評被害の可能性や中間指針の見直しへの対応方針を伺います。 決算検査報告では、資料二を御覧ください、この資料二の右側の赤枠に示されますように、要賠償額の見込みは、今後も時間の経過により増加することは想定されるが、加えて、次の事由により増加する可能性もある、一つ目のチェック、ALPS処理水の海洋放出に伴う風評被害の発生、二つ目のチェック、福島第一原発事故で避難した住民等による集団訴訟において、東京電力の支払額を上回る支払を命じた判決が確定をしたので中間指針の見直しを検討中、このようなことが指摘されております。この決算検査報告が十一月の時点でありまして、昨年の十二月に既に中間指針の見直しが決着となっております。 ここで、所見といたしましては、一番下の赤枠にありますとおり、経済産業省において、今後、ALPS処理水の海洋放出に伴う風評被害がどの程度発生するかについて見通せるようになったり、中間指針が見直されたりなどして、交付国債の発行限度額、それは二十一・五兆円です、を見直す必要があるかを判断すべき状況となった場合には、関係省庁と協力をして交付国債の発行により対応すべき費用の見込みの妥当性を検証し、国民に対して、その検証の内容や結果について丁寧に説明するとともに、検証の結果交付国債の発行限度額を見直す場合には、負担の在り方や必要性についても十分に説明すること、このように指摘をしております。この指摘にどのように対応するのでしょうか。
○政府参考人(松山泰浩君) お答え申し上げます。 まず、現状でございますけれども、先ほど委員からも御指摘ございましたように、東京電力の要賠償額につきましては、昨年末に文部科学省の原子力損害賠償紛争審査会において中間指針の改定が行われました。これを踏まえた形で、この額が現時点で約十三兆円、十三・〇兆円というふうにされているところでございます。 先ほどの二十一・五兆円のうち八兆円の廃炉分を除き十三・五兆円というのが交付国債の発行限度額なわけでございますが、現状におきましては、あと残額約〇・五兆円ある現状でございますので、現時点におきましては、交付国債の発行限度額を見直す必要は現状はないというふうに認識しているところでございます。 その上で、今後の状況変化を含め、仮定の御質問ということにはお答えしにくいところでございますが、一般論として申し上げますと、交付国債の発行限度額の見直しが必要な状況になった場合には、その必要な費用の算定及びその説明については適切に行っていくということになるものというふうに承知しているところでございます。
○新妻秀規君 先ほど、交付国債の限度額二十一・五兆円と申し上げましたが、十三・五兆、十三・五兆円と訂正いたします。 その上で、中間指針の見直しの後でもこの約〇・五兆円、五千億円が余裕があるということで、現時点で見直しは行わないということでしたが、政府に対しましてはALPS処理水の放出に伴う風評が生じないよう万全の対策講じていただきたいと思いますが、一方、状況の変化には十分注視をしていただきたい、このように求めたいと思います。 次に、電力会社が、国が立て替えた賠償費用に対して払う一般負担金、そして東京電力が払う特別負担金について伺います。 ここで資料を、四を御覧ください、資料四です。 これ、この賠償の費用の仕組みなんですが、この左上の表を、左上の図を御覧ください。一番下はこの賠償費用となっております。そこに東京電力から下に矢印が下りております。この東京電力にどこから矢印が伸びているか、伸びてくるかというと、この上の原子力損害賠償・廃炉等支援機構、ここから無利子で事実上貸付けを受けております。そして、この機構に対して国がお金を出しているんですけれども、国は金融機関からお金を借りている、これが一番上の左の矢印となっております。 この機構に対しまして、東京電力から上に二つの線が伸びておりますけれども、東京電力は特別負担金と一般負担金を払っております。大手電力は一般負担金を払っておる。新電力は一般負担金のみを払っておるということで、この無利子で貸し付けられた分をこの東京電力、大手電力、新電力が埋め戻している、こういう構造となっております。 ここで、新聞記事を少し引用させていただきます。この図の右上のところですね。賠償費用は、国が金融機関から借り入れて、原子力損害賠償・廃炉等支援機構を通じて無利子で東電に事実上貸し付け、賠償や除染などの費用に充てられております。原発を持つ大手電力各社は毎年一般負担金を、東電はこれに加えて特別負担金を、それぞれ機構に納めております。機構はこれらを原資に国に返済しています。国が金融機関に支払う利息は全額税金が充てられております。 一段落飛ばしまして、検査院が負担金について調べたところ、二〇一三年から二〇二〇年の大手電力各社の一般負担金は総額一千六百三十億円だったのが、二〇一一年度は総額千三百三十七億に減っていましたと。こうした変更の詳細は公表されていませんでした。東電が払う特別負担金も、年間五百億から一千百億で推移をしていたのですが、二一年度は過去最低の四百億円でした。検査院は、特別負担金の決め方について、法令上の基準を満たしたものかは明らかでないと指摘をしております。 これを踏まえて、一枚戻っていただきまして、資料三です。この資料三の一番上の左側のグラフが一般負担金、特別負担金などの推移なんですけれども、この一般負担金から右に矢印が、柿色の矢印が出ておりまして、機構は、赤枠のところです、従前分が二百九十三億円減少していることを明らかにしていなかった。これは、長い点線がこのグラフ中にありますが、千六百三十億円が千三百三十七億円、この差分が二百九十三億円ということです。特別負担金、これについてはその赤枠の中のその下のところです、機構は、東京電力の当期純利益等の見通し等を踏まえて算定している旨を公表していますが、法令の基準を満たすものとなっているとは必ずしも明らかでなかった、このような指摘があります。 このようにして、一般負担金、特別負担金共に国民に十分な説明もなしに徴収額を減額したように受け止められているということをどのように捉えてどのように改善していくのか。また、特別負担金についても、電力の安定供給に支障ない範囲でできるだけ高額の負担を求めたものになっているかどうか、国民に必要、このように検査院指摘しておりますけれども、どのように対応するのでしょうか。
○参考人(山名元君) お答えいたします。 原子力損害賠償・廃炉等支援機構法では、法令上、一般負担金は、原子力事業者の事業の円滑な運営に支障を来すものでないことが規定されております。また、特別負担金については、東京電力の収支の状況に照らし、経理的基礎を毀損しない範囲でできるだけ高額の負担とするということが規定されております。これらの規定に従いまして、当機構ではこうした負担金の判断を運営委員会において決定していただいておるところでございまして、これに基づいて主務大臣の認可をいただいております。 先生御指摘の国民へのこれらの説明という点につきましては、令和三年度までは決定した額などを機構のプレスリリースで公表するとともに、決定に至る議論の過程をこの運営委員会の議事要旨において公表してきております。 一方で、昨年の十一月に会計検査院報告をいただきまして、一般負担金の内訳や変更の理由等を示すこと、また、先生御指摘のように、特別負担金が法令の基準に沿っているかについて国民に対して丁寧な説明をするべきとの御指摘をいただいたところでございます。 私ども機構としては、この指摘を大変重く受け止めました。そこで、今年の三月に、令和四年度の一般負担金及び特別負担金の金額を機構のプレスリリースにおいて公表した際には、従前より説明を増やしまして、一般負担金については、総額だけではなくて、その内訳や額の算定の考え方を示すなど、公表内容の充実を行ったところであります。また、特別負担金については、令和四年度はゼロ円となったところでございますが、この根拠について、法令上、収支の状況に照らして経理的基礎を毀損しない範囲でできるだけ高額の負担をするものと定められていることに基づいて、東京電力の収支が赤字であるという見込みであったことを踏まえましてこのゼロ円を決定しているという、この経緯を明示いたしました。 このように、プレスリリースにおいて決定した額の根拠などを丁寧に説明するという形で会計検査院の御指摘に応えたという改善を図りつつ、従前どおり、この運営委員会の議事要旨において議論の過程を公表するということで国民の皆様への情報開示の充実を図ったところでございます。 今後とも、私ども、一般負担金及び特別負担金に関して国民に対して丁寧な説明を心掛けてまいりたいと思います。 以上でございます。
○新妻秀規君 今理事長からございましたように、丁寧かつ分かりやすい説明をこれからも徹していただきたいというふうに思います。 次に、賠償事業の完遂時期の見通しと国民負担抑制の取組について西村大臣に伺います。 この賠償事業なんですけれども、先ほどの資料三に、資料三の中ほどの赤枠に示されますように、試算結果、いろんな試算を、検査院は仮定を置いて試算をしております。回収が終わる時期、この賠償資金のですね、額をちゃんと取り戻せる時期は、各ケースの最短でも令和二十六年度、最長だと令和四十六年度、結構先になるかもしれないよということなんです。 先ほど資料四でも確認したように、利息は全部税金です。一般紙では、資料五を御覧ください、この見出しだけ読みます。「東電に交付 原発賠償資金 全額回収、最長二〇六四年度に」で、「国民負担増の恐れ」ということで、検査院の試算を基にこんな記事が出されております。 やはりこの原発事故の責任は、一義的には当然事業者です。その大前提の下に、経産省は原子力政策の推進官庁として、原発事故の賠償について、国費、すなわち血税です、これを投入して実施しているからには、できる限り国民負担を抑えるために早期に完遂する責任があると考えます。よって、政府は、この賠償事業の完遂時期の見通しをしっかり持って、機構や電力事業者の取組を監督しながら国民負担の増大をできるだけ抑えるべきと考えますが、大臣、どのように取り組まれますでしょうか。
○国務大臣(西村康稔君) 御指摘の賠償に係るこの事業の完遂時期の見通しについてでありますけれども、原子力損害賠償・廃炉等支援機構法に基づいて、賠償費用に充当するために原子力事業者が支出する負担金については、事業者の収支の状況等も考慮しつつ毎年度決定するものでありますので、なかなか正確な予測を立てることは困難であります。 その上で、しかし、委員御指摘のとおり、国民負担の最大限の抑制は、これはもう極めて重要であるというふうに認識をしております。原子力損害賠償等の支援のための交付国債の金利分は国が負担するということを踏まえれば、できるだけ早期に原子力損害賠償・廃炉等支援機構を通じた資金援助事業を完遂することが求められるものというふうに理解しております。 政府として、東京電力に対しまして、総合特別事業計画に基づいて非連続の経営改革を進め、十分な利益を出すことで賠償、廃炉に必要な資金を捻出できるようにしっかりと指導していきたいというふうに考えております。
○新妻秀規君 今おっしゃっていただいた指導を徹底していただきまして、できるだけ早期にこの賠償事業の完遂をお願いをしたいと思います。 原賠・廃炉機構の山名理事長につきましては、この後質疑はありませんので、御退席について、委員長、取り計らいをお願いします。
○委員長(佐藤信秋君) 理事長は御退席いただいて結構です。
○新妻秀規君 次に、三菱スペースジェット、MSJのプロジェクト撤退に係る総括について伺います。 資料六を御覧いただきながら聞いてください。 三菱スペースジェット、元々はこれ三菱リージョナルジェット、MRJ、これは二〇〇三年に開発が開始されまして、しかし、開発は難航して、二〇二〇年、三菱重工はプロジェクトの凍結を宣言して、この二月、三菱重工は事業からの撤退を決めました。 このMSJ、経産省主導の事実上の国プロ、国家プロジェクトと認識しております。報道によれば、約五百億円の経産省の補助金も投入されているというふうに伺っております。しかし、これ以外にも国の支援が行われてきたと理解をしております。例えば、国交省の航空局は、MSJを飛ばすためのお墨付きを与える型式証明の審査のために大量の人員を投入しており、プロジェクト凍結の二〇二〇年の時点で約七十名、これやっぱり人件費に換算すると相当な額になると思います。 また、文科省では、このお手元の資料六のように、経産省の補助金事業をベースにJAXAにおいて研究事業が行われ、その基盤的研究の成果もMSJに活用されていると理解をしております。この資料六に様々な成果があるんですけれども、例えば左上、機体形状、つまり機体の形、また右上、コックピット、パイロットの操縦席、左下、機体の素材、機体の材料ですね、また右下、安全証明に対する協力、こうした分野で様々な取組がなされていたと。JAXAがこのMSJに貢献してきたことが分かります。 資料の七。これ、JAXAにおける航空科学技術の主な成果ということで、この左側にいろんな要素技術の成果が挙げられておりまして、これが実際、この右側の赤いハッチの、ピンクのハッチのところに、燃費の向上とか、より騒音が減って静かになったり、こういうふうに生かされているということが分かります。 じゃ、ここで文科省に伺います。 こうした空力とか構造とか、また制御とか、こうしたMSJのプロジェクトに関連して展開された基盤技術の取得の取組でどんなノウハウや技術的な成果が得られて、この後どのような展開が、活用ができるのか、お伺いをいたします。
○政府参考人(永井雅規君) お答えいたします。 文部科学省では、JAXAにおいて、我が国の航空機産業の国際競争力強化のため、安全や環境といった社会の要請に応える研究開発や、次世代の先進技術、基盤技術の研究開発を進めてございます。 三菱スペースジェットに関しましては、JAXAと三菱重工業の共同研究において、先ほど委員のお示しいただいた資料にございますとおり、例えばJAXAの空力解析技術や風洞といった大型試験設備等の活用によって、機体の低騒音化、高性能化といったことに寄与したと認識をしてございます。 この低騒音化技術等につきましては、MSJによる実証自体は中断したわけでございますが、その後、JAXAにおいて実験機で更なる飛行試験を進めた結果、有効性が確認されまして、現在は今後の旅客機の騒音低減に向けた産業界との連携につながっているものと認識をしてございます。こうした技術は、我が国の航空機産業の競争力強化に向けた重要な基盤技術になっているものと認識をしてございます。 引き続き、これらの成果を活用して研究開発を進め、社会実装に向けて関係省庁とも連携しながら取り組んでまいりたいと考えてございます。
○新妻秀規君 MSJのみならず、こうした今後の展開が期待されるということは理解できました。 次に、国土交通省の航空局の政府参考人にお伺いをします。 MSJのこの飛ばすためのお墨付きを与える型式証明の審査ではどれほどの人員が携わったのか、また、どのような経験が得られて、その経験をどのように生かしていくのか、答弁をお願いします。
○政府参考人(平井一彦君) お答え申し上げます。 国土交通省としては、三菱スペースジェットの開発が始まって以来、安全性審査が円滑に進むように、本格的な技術審査組織を開発拠点である愛知県に設置し、審査要員を約七十名に拡大しつつ対応してまいりました。 安全性審査活動において、米国や欧州の航空当局との技術審査に関する協議を通じた認識や知見の共有により、我が国の審査能力の向上が図られるとともに、欧米当局間との密接なネットワークを確立することができ、加えて、相互に強力な信頼関係も構築することができました。 国産ジェット旅客機の開発プロジェクトは中止となりましたが、一方で、ドローンのレベル4飛行、二〇二五年の大阪・関西万博に向けた空飛ぶ車に係る安全性審査、二〇五〇年カーボンニュートラルに向けた新技術への対応など、国際的に連携しつつ、安全を確保するための取組が急務となっているところでございます。 国土交通省としては、これまで培ってきた審査体制や審査能力、さらには本プロジェクトを通じて確立できた国際的に緊密なネットワークと信頼関係を生かしつつ、次世代モビリティーやカーボンニュートラルといった新技術の社会実装に向けて経済産業省とも連携し、我が国の航空機産業の発展に貢献してまいります。
○新妻秀規君 MSJの作業を通して、海外の航空当局との連携とか、また人員の能力向上に大きな成果があったという御答弁でした。 ここで、西村大臣に伺います。 今答弁にあったように、国費、また人材が投入されてきたわけなんですけれども、やはりこうしたノウハウを生かせるんだ、こういうふうにも理解をいたしました。三菱重工は、今回の経験を次期戦闘機の開発に生かすというふうにおっしゃっております。国産の民間旅客機の夢というのは現状では見通せないところでありますけれども、やはり諦めてはいけないと思います。しかし、そのためには、捲土重来のためには、やはり総括が必要ではないか、このように考えます。 そこで、経産省に、政府としてMSJのプロジェクトについて得られた成果、プロジェクトが完遂に至らなかった反省点、また次期プロジェクトへの学び、こうしたものを総括をしていただきたいんですが、どう取り組まれますでしょうか。
○国務大臣(西村康稔君) まず、三菱スペースジェットが開発中止に至り、この国産旅客機の商業運航という当初の目的を達成できなかったこと、これはもう極めて残念であり、また重く受け止めているところであります。私自身も、外務大臣政務官時代も各国にセールスに回ったこともありますので、大変残念な思いであります。 そして、開発中止に至った背景には、一つには、安全性に関する規制の認証プロセスへの経験、ノウハウの不足、あるいはエンジン等の主要な装備品を海外サプライヤーに依存することでの交渉力の低さ、そして三点目には、リージョナルジェット市場の環境変化など、様々な要因があったものという認識をしております。 一方で、御指摘のように、三千九百時間超の飛行試験を実施するなど、機体開発においては一定の水準まで到達し、今も文科省、国交省からも答弁ありましたけれども、人材育成も含め我が国の航空機開発の技術、能力の向上に寄与したものというふうに認識をしております。また、この培われた技術や人材は今後他分野も含めて生かし得るものというふうに考えております。 委員御指摘のとおり、こうした点をしっかりと振り返って、目標を実現できなかった要因と得られた成果を十分に検証、総括した上で、この経験を今後の航空機産業の発展につなげていくことが重要というふうに考えております。 経産省としては、まさにこのスペースジェット開発で得た知見、経験を十分に生かしながら、また新しい時代の要請もございます、カーボンニュートラルあるいはデジタル化、こうした対応など、新たな潮流も踏まえて、将来の航空機産業の発展に向けた取組、この検討をしっかりと進めていきたいというふうに考えております。
○新妻秀規君 前向きな答弁いただきました。是非とも検討の結果をしっかり成果物としてまとめていただきたいと思います。 次に、資料八を御覧ください。 金融庁が行っている地域企業経営人材マッチング促進事業の低調な実績について、これ鈴木金融担当大臣に伺おうというふうに思います。 この事業なんですけれども、この資料八、一番右側の大企業の人材、地域企業で活躍したいなと思っていらっしゃる方を、一番左、地域の中堅とか中小企業に、レビキャリというこうしたデータ人材プラットフォームをつくることによって、それを、そのすぐ左の地銀などが活用することによって、大企業人材と地域の中堅・中小企業をつなぐ、こういう事業です。これは令和三年の十月から本格的に開始した事業でありまして、この大企業人材が地域企業に転籍する際の年収のギャップなどを一定程度解消するために地域企業に最大五百万円を補助するという、そういう制度も設けております。 しかし、次のページ、九ページ目、これ行政事業レビューシートなんですけれども、結構辛い、つらい結果になっています。この右下の赤枠のところ、下が目標値、五百件成約という目標に対して、成果の実績はゼロ件と令和三年度なっております。 なので、次のページ、資料十ですね、地域企業人材マッチング促進事業、上の赤枠、評価結果、事業全体の抜本的な改善ということで、この取りまとめのコメントとしては、赤線のところ、新型コロナ禍等の影響があったとはいえ、成果目標の達成に大きな課題が認められると。そこで、云々、本事業の本来的な目的及び本事業を金融庁が担うことの意義を踏まえた上で、①類似する内閣府事業との相乗効果を発揮するための更なる連携強化や統合の可能性の検討などなど、一番下の赤線、事業全体の抜本的な改善が求められる、こういう辛い評価となっております。 じゃ、この内閣府の事業って一体何かというと、次のページを御覧ください。地域企業経営人材マッチング事業と先導的人材マッチング事業との比較。この左側の地域企業経営人材マッチングが、これ金融庁の事業、先導的人材マッチング事業というのは、これ内閣府の事業。 この表にあるとおり、給付金、補助金の対象者が微妙に違っていたり、あと人材受入れ企業の要件が微妙に違っていたり、内閣府の事業だと東京都が対象外だったり、あと人材の要件が微妙に違っていたり。でも、人材要件ほぼかぶります、年収レベルからいうと。採用形態、出向が金融庁の事業では入っているけれども、内閣府では入っていなかったり、マッチングの担い手が違ったりということはあるんですけれども、大体似通ったような事業なわけなんです。なので、このような行政事業レビューの結果となっております。 そこで、金融庁に、金融担当大臣、鈴木大臣に伺いますが、こうした指摘を踏まえて、この事業全体の改善に向けて内閣府と連携してどのように取り組まれるのか、御答弁をお願いします。
○国務大臣(鈴木俊一君) 新妻先生から御指摘がございましたとおり、金融庁の事業であります地域企業経営人材マッチング促進事業、いわゆるレビキャリと、それから内閣府の事業であります先導的人材マッチング事業、これは、人材のマッチングを地域金融機関等によって行う、支援をするという類似性がある事業があるわけであります。その中で、金融庁が行っておりますところのいわゆるレビキャリにつきましては、システムの構築の遅れ、それから新型コロナの影響を背景に、令和三年度の実績、これはゼロであったと、御指摘のとおりでございます。 このために、御指摘のとおりに、昨年六月の行政事業レビューでは、企業だけでなく個人を対象に人材登録の募集をすることや、内閣府の事業との連携強化など、事業の改善が必要であるということを指摘をされたところでございます。 これを受けまして、その対応として、昨年の八月から、レビキャリへの大企業人材の登録について、人事部経由に加えまして個人登録というものを解禁をしたほか、今年度からは、内閣府の事業においてレビキャリを活用して人材マッチングを行った地域金融機関等に対する補助金の上限額が引き上げられるなど、内閣府とも連携をしながらレビキャリ事業の改善を進めているところでございます。 今後とも、地方への新たな人の流れの創出、これに向けて、大企業人材や地域金融機関、地域企業の声、ニーズ、これを丁寧に聞き取るとともに、先行事例の発信、これを広めていくこと、これが大切であると、一つのきっかけになると、そう思っておりますので、内閣府とも連携をして継続的な改善に取り組んでいきたいと、そのように思っております。
○新妻秀規君 是非御答弁にあった改善に取り組んでください。 以上です。
○塩田博昭君 公明党の塩田博昭でございます。 今日は、主にエネルギーの関連施策について質問させていただきたいと、このように考えております。 まず、ALPS処理水について何点か今日はまとめてお伺いをしたいと、このように考えております。 東京電力福島第一原子力発電所の廃炉の実施に向けて必要とされるこのALPS処理水の海洋放出が間もなく始まる予定ということでございますけれども、韓国の専門家による視察も今月中に受け入れる予定ということでございますが、こうしたやはり安全性に対する不安にしっかり応えていかなければならないと、このように考えております。 今、汚染水の現状を見ますと、敷地全体を覆うように総容量約百三十七万トンをためる巨大なタンクが千基余り設置をされております。そもそも、タンク容量は設置する敷地内にほぼ満杯の状態に今なっているということですけれども、しかも現在、原発汚染水は一日約百トンが連日新たに発生をしておりますので、早急な対応が必要であることは言うまでもない、このように思います。その際に、人体に対して安全であることの確保と周知が当然大前提であるというふうに思います。海洋放出への不安を払拭すること、そしてさらに、風評被害を可能な限り回避することが最重要であると、このように思います。 こうした観点から、ALPS処理水についての質問を何点か行わせていただきます。 まず、ALPS処理水の安全性については、国際原子力機関、IAEAが二〇二一年よりレビューを行っております。これは、ALPS処理水の安全性については、東京電力でも日本政府でもなく、国際機関であるIAEAの管理下で取り組まれることが安心にも直結をすると、このように思いますが、この四月、IAEAは二回目の安全性レビューを公表いたしました。ここでは日本に対して追加情報の要請が特になかったことからも、おおむね東京電力と経済産業省の取組は評価されたものと理解をしております。 そこで、これまでのレビューにおける指摘事項等を含めて、IAEAレビューの意義とIAEAによる日本の取組への評価について経産大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(西村康稔君) 委員御指摘のとおり、ALPS処理水の海洋放出に際しまして、原子力に関する高い専門性を持つ独立した国際機関でありますIAEAによって客観的な視点で厳しく確認をいただいているということ、これはもう安全性を説明していく上で極めて重要でございます。 これまでIAEAの専門家が複数回来日し、レビューを行っております。昨年五月にはグロッシー事務局長が、放出は環境にいかなる害も与えることはないと確信できるとコメントもいただいているところであります。 さらに、四月二十日、先日、グロッシー事務局長とオンライン会談を私自身行いました。私からは、IAEAによる継続的な情報発信を改めて要請し、科学的根拠に基づく透明性のある情報発信の重要性について確認をしたところであります。 こうしたALPS処理水に関するIAEAの独立したレビューは、G7の気候・エネルギー・環境大臣会合の閣僚声明におきましても支持されたところでございます。 また、本年四月には、昨年十一月に行われたALPS処理水の安全性レビューに関する報告書が御指摘のように公表されておりまして、具体的には、第一回レビューの指摘が適切に反映されているということ、またIAEA側の理解が深まったこと、追加ミッションは必要ないということなどが明記されたところであります。これまでの日本の取組が適切に評価されているものというふうに考えております。 その上で、本年前半にこれまでのレビューの結果を取りまとめた包括報告書が公表される予定であります。本報告書の内容につきましても、透明性高く発信をし、そして、その内容を踏まえた形で、安全性を確保した上で対応してまいりたいというふうに考えております。
○塩田博昭君 今大臣御答弁いただいたように、IAEAによる客観的な評価、これは非常に大事だと、このように思っております。 そして、その一方で、ALPS処理水の海洋放出は世界の原子力施設においても実績がありますし、これは科学的根拠に基づく取組でもあって非難されるものではないと、このように考えております。 平成三十年二月二日の経済産業省多核種除去設備等処理水の取扱いに関する小委員会でのトリチウムの性質等についてによりますと、日本がALPS処理水の処分方針で示した二十二兆ベクレルを下回る水準に対して、世界の原発ではこの水準を超える量のトリチウムを日常的に放出しているという実態が示されております。 そこで、日本のALPS処理水が規制基準を満たす水準内において適切にモニタリングされて、基準が合致していることを確認して放出されるなら科学的に安全であるということでよろしいのでしょうか。これは原子力規制委員会の山中委員長にお伺いしたいと思います。
○政府特別補佐人(山中伸介君) お答えいたします。 原子力規制委員会としては、規制基準を満足した形でのALPS処理水の海洋放出を行う限り人や環境への影響はないと判断しております。 さらに、ALPS処理水は、政府方針によって規制基準をはるかに下回る条件で放出されることから、これは安全上の小さな懸念も起こり得ないようなレベルでの放出であるというふうに判断しております。
○塩田博昭君 ALPS処理水の海洋放出は、まだまだ地元の理解がやはり深まってはおらず、批判が絶えないことは事実でございます。地元が最も懸念しているのは実際に高い線量が万一にも検出されてしまうことでありまして、一旦検出されてしまえば取り返しが付かなくなってしまうと、こういう心配もしているわけでございます。 そこで、東京電力福島第一原子力発電所のALPS処理水の海洋放出は、海外のトリチウムを含んだ水の海洋放出とは異なって、デブリを通った汚染水を浄化したものですから、トリチウム以外の放射性物質も含まれているとして反対する声も一方であるわけです。 これは、過去に東京電力が、他の核種を僅かながら取り除けていなかったにもかかわらず全く含まれていなかったとする資料を公表したことにも一因があるようにも思うんですね。こうしたことを二度と繰り返さないことが何よりも大切であると、このように思います。 そこで改めてお伺いいたしますけれども、海洋放出するALPS処理水は他の核種についても基準値以下であることをどのように確認してから放出するのか、経産大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(西村康稔君) ALPS処理水の海洋放出に当たっては、御指摘のように、規制基準を厳格に遵守し、十分に安全性を確保することが大前提であります。 具体的には、トリチウム以外の放射性物質について規制基準を十分満たすまで浄化した上で、トリチウムの濃度を国の規制基準の四十分の一、そしてWHOが定める飲料水基準の約七分の一である千五百ベクレル・パー・リットル未満になるよう希釈して海洋放出することとしております。 委員まさに御指摘されましたとおり、このALPS処理水の処分方針での放出予定量は約二十二兆ベクレルを下回る水準で年間ありまして、これは近隣国、中国や韓国の原発が年間放出するものよりかなり少ない量でございます。 なお、更に申し上げれば、トリチウムは自然界に広く存在し、放出される放射線のエネルギーは紙一枚で遮られるほどの非常に弱いものであります。さらに、体内に入っても蓄積されず、水と一緒に体外に排出されるということであります。 ALPS処理水の海洋放出前には、東京電力に加えまして、独立した第三者であります日本原子力研究開発機構がALPS処理水の放射性物質の濃度を測定、分析し、その結果をしっかりと発信していくこととしております。 いずれにしましても、ALPS処理水の海洋放出に当たっては、安全性に関する規制基準を十分に満たすとともに、それを第三者機関も含めて確認することで、安全性の確保に万全を期していきたいというふうに考えております。
○塩田博昭君 また、原子力規制委員会の山中委員長に関連してお伺いしたいと思います。 ALPS処理水のモニタリング結果については、東電側が勝手に記載不要と判断をしたり不明確な情報のまま公開することがないように、具体的にどのように監視するのか、お伺いをしたいと思います。
○政府特別補佐人(山中伸介君) お答えいたします。 原子力規制委員会は、東京電力によるALPS処理水の測定・評価対象核種の選定の考え方を定めた実施計画を認可しており、東京電力はこの実施計画に従って核種の分析を行う必要があります。また、東京電力は、政府の方針に従い、分析結果について公表することとしております。 原子力規制委員会は、これらの東京電力による取組が実施計画や政府の方針に従って行われているか、検査等を通じて厳正に監視してまいります。
○塩田博昭君 次に、ALPS処理水の放出に要する期間についてお伺いをしたいと思っています。 海洋放出は、現在貯蔵量と日ごとの放出予定量を前提に計算いたしますと、三十年程度要すると見られているんですね。一方で、廃炉に向けた中長期ロードマップは廃止終了までを三十年から四十年後と、このようにしています。 今後予定されるデブリの取り出しもそうですけれども、作業の進捗に伴って多くの放射性廃棄物が出るためにその置場が必要ですし、廃炉作業の安全性を確保するためにも廃棄物と作業場を一定の距離で隔てる必要があります。そうすると、こうした処理水の放出スピードとスケジュールで廃炉作業に影響が出ないのかとも思うんですね。 そこで、この放出スケジュールと廃炉措置との関係について政府参考人の見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(湯本啓市君) お答え申し上げます。 ALPS処理水の処分につきましては、福島の復興に不可欠な東京電力福島第一原発の廃炉を進めるため、海洋放出の基本方針を決定したところでございます。 政府が定めました中長期ロードマップにおきましては、委員御指摘のとおり、三十年から四十年後の廃止措置完了を目標とし、これに向けた対策や工程をお示ししているところでございます。 御指摘のとおり、今後燃料デブリの取り出しや放射性廃棄物の管理などに必要となります各種施設設備を順次整備していくことが見込まれておりますけれども、計画的に敷地を利用していくこととなります。 ALPS処理水の処分に当たりましては、こうした中長期ロードマップの目標達成に向けて廃炉作業に支障を生じることがないように対応してまいります。
○塩田博昭君 次に、高レベル放射性廃棄物の地層処分についてお伺いをしたいと思います。 これは先ほど野田先生からもこの点について御質問ございましたけれども、改めてちょっと別な角度も含めて質問をさせていただきたいと思います。 原子力発電に使用した燃料の処分については、核燃料サイクル政策を前提に、再生利用の部分と高レベル放射性廃棄物の部分とに分別をして、廃棄物の部分をガラス固化体にして地下三百メートルに埋めるという地層処分とされております。この地層処分の事業を行う日本の事業体が原子力発電環境整備機構、NUMOでありますけれども、そこで改めてこの地層処分の意義、そして実現に向けた進捗状況について経産大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(西村康稔君) 最終処分場が決まっていないことがまさに原子力に対する国民の皆様の懸念の一つであり、御指摘のとおり、将来世代に負担を先送りせず、我々の世代で地層処分の実現に向けた対策を確実に進めることが重要と認識をしております。 その上で、高レベル放射性廃棄物の最終処分に当たりましては、御指摘のように、地下深くの安定した岩盤層に埋設する地層処分が国際的にも現時点で最も安全で実現可能な処分方法とされているところであります。地層処分の実現に向けまして、これまで全国約百六十か所の地域での説明会や理解促進のための広報事業に取り組んでいるところでありますけれども、最終処分事業に関心を持つ地域はいまだに限定的でありまして、現時点におきまして北海道の二自治体以外に調査実施自治体が出てきていないというのが実情でございます。 処分地を既に選定いたしておりますフィンランドやスウェーデン、また選定プロセスの最終段階にありますフランスなど、先行する国々の取組も参考にしながら、我が国におきましても、この北海道二自治体以外にも文献調査実施自治体を拡大できるよう、政府一丸となって、かつ政府の責任で取組を進めていきたいというふうに考えております。
○塩田博昭君 今大臣様々御答弁いただいたんですけれども、この高レベルの放射性廃棄物の地層処分については、やはり現在、国内では僅か二か所ということで文献調査が行われているだけでございまして、GXの基本方針には、この地層処分について、最終処分の実現に向けた国主導での国民理解の促進や自治体等への主体的な働きかけを抜本強化するためと、このように書かれているんですね。 そこで、この抜本強化とは何を意味しているのか、GX基本方針に明記した意義も含めて、今後の方針について経産大臣に改めてお伺いいたします。
○国務大臣(西村康稔君) 繰り返しでありますけれども、やはり最終処分地が決まっていないということが原子力に対する国民の皆様の懸念の一つであるということで認識をしておりまして、原子力を進める上で極めて重要な課題であるということでございます。そうした認識の下、GX基本方針では取組強化の方向性をお示ししたところでございます。 その上で、四月二十八日に特定放射性廃棄物の最終処分に関する基本方針の改定を閣議決定いたしまして、取組の強化策を取りまとめいたしました。今後、この方針に盛り込まれております関心自治体の掘り起こしのための全国行脚、そして関心等を有する自治体との協議の場の設置、調査受入れ前段階からの段階的な申入れ、さらには文献調査受入れ自治体等への政府一丸となった支援など、最終処分に向けた取組も加速してまいりたいというふうに考えております。 〔委員長退席、理事滝波宏文君着席〕
○塩田博昭君 今大臣も御答弁いただきましたけれども、やはり、最終的には複数の地域での文献調査をより多く目指していただくことがやはり大事になると、このようにも思っております。 そして、地層処分については、残念ながら、まだまだ多くの国民が認知をしておりませんし、NUMOのことも、また対話型全国説明会のことも、北海道の二町村における様々な取組や地元の声も知られていないと、このように思うんですね。最近、テレビでALPS処理水のCMを見かけることはありますけれども、その一方で、地層処分とかNUMOのCMは目にしたことがないわけでありまして、私は、ALPS処理水も地層処分も、どちらも国民全体が考えるべき問題であると、このように思います。 すなわち、この問題は一地域の問題というより、むしろ日本全体の問題として考えるべきであると、こう思いますし、国主導で地層処分への国民理解の促進にしっかり取り組んでいく必要があると思いますが、政府参考人にお伺いしたいと思います。
○政府参考人(松山泰浩君) お答え申し上げます。 高レベル放射性廃棄物の最終処分は、委員御指摘のとおり、決して特定地域の問題とするのではなく、全国的な問題として国民全体で議論し、取り組んでいく必要のある重要な課題だと考えてございます。 その上で、御指摘のとおり、地層処分への国民理解に国が前面に立って取り組む必要があると認識しているところでございますけれども、これまで全国約百六十か所で地域説明会などを行ってまいりました。また、委員からも触れていただきましたけれども、対話型全国説明会というものもこれから進めていく予定にしているところでございます。 これから国民全体で議論していただくということを考えてまいりますと、将来の世代を担っていただく若者世代を含めた国民各層を含めた教育、学習、議論していただく機会をつくることがとても重要なのかなと私ども考えているところでございます。 ちょっと具体的な、今検討し、かつ進めている例を御紹介しますと、大学生が主体となりまして、大学生相互に、同世代の中でエネルギー、原子力、そしてこの最終処分の議論をするという場を、ミライブプロジェクトというのを今立ち上げて、議論を今広げているところでございます。多くの方々に御参加いただけるようになってまいりました。 こういったことですとか、若い方々御利用する機会の多いウェブですとかSNSを通じた発信の手法、もちろん委員御指摘のようにテレビCM等もあるわけでございますが、より広く各層に広げていくためのツール、そしてそのコンテンツ作りというものをNUMOとともに国も前面に立って取り組み、議論を喚起し、物事を前に前にと進めていきたいと考えているところでございます。
○塩田博昭君 さて、現在、世界は脱炭素化の過渡期にありますけれども、その中でコロナ禍とかロシアのウクライナ侵略によって世界は新たな局面に直面をしていると、こういう状況でございます。こうした中で、日本が、産業革命以来の化石燃料中心の、化石エネルギー中心の産業構造、社会構造からクリーンエネルギー中心へ転換するといった方針を策定したことは非常に意義のあることだと、このように思います。 そこで、現在の電源構成の約二割を占める再生可能エネルギーを二〇三〇年度には三六から三八%へと高めて、更に伸ばしていくために、どういった施策でこれを実現しようとしているのか、経産大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(西村康稔君) 再生可能エネルギーにつきましては、地域との共生を大前提としながら、御指摘のような、導入目標であります二〇三〇年度三六から三八%実現に向けて最大限導入していくことが政府の基本的方針であります。 そして、導入目標の達成に向けましては、適正な国民負担と、申し上げました地域との共生、これを図りながら、例えば、公共部門や工場、倉庫などの建築物に対する導入強化であるとか、あるいは地球温暖化対策推進法や農山漁村再エネ法との連携を通じた導入促進であるとか、再エネ海域利用法による洋上風力発電の導入拡大、さらにはグリーンイノベーション基金を活用したペロブスカイトなどの次世代型太陽電池、あるいは浮体式の洋上風力の技術開発、こういったことに取り組んでいきたいというふうに考えております。 さらに、FIT・FIP制度の買取り価格については、調達価格等算定委員会の意見を尊重し、二〇二三年度下半期からは屋根に設置する事業用太陽光発電の区分を新たに設けまして、新設をいたしまして、その価格は、コスト動向を踏まえまして、十二円、キロワットアワー当たりですね、と地上設置より二割ほど高い価格としており、めり張りの付いた導入支援に取り組んでいきたいというふうに考えております。 先月開催いたしました再エネ・水素等関係閣僚会議において策定いたしましたアクションプランに基づきまして、関係省庁とも更なる連携をしながら、再エネの最大限導入に取り組んでいきたいというふうに考えております。
○塩田博昭君 次に、ちょっと地熱の一層の導入に向けた取組についてお伺いしたいと思いますけれども、GX基本方針には、再エネの更なる拡大に向けて安定的な発電が見込まれると、このようにしておりますし、私もそう思います。三年前には秋田県の湯沢市の地熱発電所を視察いたしまして、まさに自然の力をそのまま生かす実態を目の当たりにして、私も感嘆をしたところでございました。 日本の地熱の資源量は世界第三位でございますし、しかし、日本の電源構成に占める割合は令和三年度で僅か〇・三%、二〇三〇年度の見通しでも一%と非常に低いと、このように思うんですね。確かに、地熱は目に見えない地下資源でありまして、資源量の調査から探査事業、そして環境アセスを経て、発電設備を設置するまで少なくとも十年は掛かるとも言われる中で、容易なことではないと、このように承知をしているところでございますけれども、しかし、エネルギー自給率向上のためには地熱の更なる導入が必要であると、私は強くそう考えております。 そこで、地熱発電の一層の導入をどう進めるのか、この世界第三位の資源量の活用にどう道筋を付けるべきと考えるのか、政府の答弁をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(定光裕樹君) お答え申し上げます。 委員御指摘の地熱のエネルギーミックスにおける割合を足下の〇・三%から一%に引き上げていくということを達成すべく、これは導入量に換算しますと、足下の六十万キロワットを約百四十八万キロワットに拡大していくということなんですけれども、既にJOGMECが支援をしております案件が約七十万キロワット相当ございます。まずこれを着実に進める必要がありまして、JOGMECによる地熱資源量の開発支援を進めているところでございます。加えて、これだけですとまだ目標に満たないのが現状でございますので、現在、約三十か所の地点でJOGMEC自らが先導的資源量の調査を実施しておりまして、その結果を踏まえて、新たに約百三、失礼しました、約三十六万キロワット相当の新規開発支援を行っていく予定でございます。 加えて、従来から実施しておりますFIT・FIP制度に基づく支援に加え、JOGMECにおいて事業者が実施する初期調査などへの支援、海外の地熱探査事業への参画を通じた先進的な技術、ノウハウの獲得、それから、御指摘もありました開発のリードタイムの短縮に向けました探査精度の高度化などの技術開発、さらには地域と事業者の対話を促進する理解促進活動の強化などを着実に進めていく考えでございます。 この目標の達成に向けて、関係省庁と連携しながら、様々な政策手段を総動員して取り組んでいく考えでございます。
○塩田博昭君 ありがとうございます。是非しっかり一%、さらに二〇三〇年以降の拡大についてもお願いしたいと、このように思っています。 次に、洋上風力についてお伺いいたしますけれども、GX基本方針には、浮体式洋上風力の導入目標を掲げ、その実現に向け、技術開発、大規模実証を実施するとともに、大規模かつ強靱なサプライチェーン形成を進めると、このようにしているんですね。 本年二月、私は秋田県能代市の洋上風力発電を視察してまいりましたけれども、ここは着床式でありましたが、日本はこれまで遠浅の海が少ないために海底に風車を据え付けるということが大変難しいと、このように伺ってきました。しかし、浮体式の洋上風力発電が来年一月に長崎で稼働すると聞いているんですね。海での発電施設の設置は漁業との調整も必要ですが、そもそもまた建設も簡単ではない。しかし、洋上風力発電の設備については既に諸制度も整えられております。 そこで、洋上風力発電の現状と今後の見通しについて、導入促進への課題の検討について、現時点における検討についてお伺いしたいと思います。
○理事(滝波宏文君) 申合せの時間近づいてございますので、簡潔にお願いします。
○政府参考人(井上博雄君) はい。 お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、洋上風力しっかり進めていかなければいけないというところでございますが、現在、再エネ海域利用法に基づきまして、秋田県や千葉県等合計八海域で入札が実施されているところでございます。 一方で、御指摘の課題でございますけれども、一つは地域や漁業との共生、二つ目は系統制約の克服、そして三つ目は案件形成の効率性といったような課題がございまして、各般の取組を進めていく方向でございます。 一方、委員御指摘ございました、日本は実は世界第六位の排他的経済水域を持っておりますので、浮体式の洋上風力を活用していけると大変大きな可能性があると考えてございまして、この点につきましては、こうした海域の活用も可能とする法制度の検討を関係省庁と進めるとともに、先生御指摘のとおり、技術開発やサプライチェーンの国内形成といった点をしっかり進めていきたいと、かように考えてございます。
○塩田博昭君 終わります。
○梅村聡君 日本維新の会の梅村聡です。今日はよろしくお願いいたします。 今日は、まず冒頭に、国の財政とプライマリーバランスについてお伺いをしたいと思います。 これ、政府は、二〇二五年度のいわゆる国と地方を合わせた基礎的財政収支、プライマリーバランスの黒字化という財政健全化目標というのは、これはまだ立てているかと思います。 それで、一方で、今年の一月に内閣府が公表しました中長期の経済財政に関する試算、この中では、デフレ脱却、経済再生に向けた政策効果が発現する成長実現ケースで推移した場合は、プライマリーバランスは二〇二五年に対GDP比で〇・二%程度の赤字だと、二〇二六年になるとこれが黒字化していくという、こういう試算が出ているわけなんですが、現実に足下を見ると、二〇二二年度は財政収支はマイナスの四十九兆円ですから、ですから、そこから三、四年たつとこれが一気にとんとんになるというのは、正直この三、四年でそういうことが起こるのかなという現実的な課題はあるんだと思います。 〔理事滝波宏文君退席、委員長着席〕 そこでよく言われていますのが、この試算には二つの前提として課題があると。一つは、この名目成長率三%というものが高過ぎるんじゃないかということですけれども、もう一つは、補正予算がこの試算の前提には入っていないと。入っていないというのは、恐らく、補正予算を入れると歳出が増えますから、その分プライマリーバランスは悪くなるんだという前提だと思うんですけれども。 これちょっと一般論としてお聞きしたいんですけれども、相当規模の補正予算を組んだ場合に、その効果として、歳出の増加を超えて税収が増えるということは、これは想定されるのかどうか、まずこれをちょっとお聞きしたいと思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) 一般論としてということでございますけれども、補正予算を含めた歳出の増加、これが税収につながるのかどうかということでありますが、これがどのような影響を及ぼすかにつきましては、歳出の内容が経済に与える影響やその波及経路についていろいろなことが考えられることから一概に申し上げることは難しいと思っておりますが、予算編成に当たっては、重要な政策課題についてめり張りの利いた予算措置を行い、その政策効果を最大限に高めて、ひいては税収の増加に結び付けていく視点、これも不可欠であると考えてございます。 PB目標の、それは結構、よろしいですか。(発言する者あり)はい。 それで、先生から、一月の内閣府の試算においても、足下の数字を見て大変厳しいんじゃないかと、そういう御指摘がございました。政府といたしましては、二〇二五年度に国と地方を合わせたプライマリーバランスが黒字化するという目標、この達成は容易ではないことはもう承知をしておりますが、努力すれば決して実現不可能なものではないと、そのように考えております。 しかし、この目標を達成するには、御指摘もございましたけれども、成長実現ケースで想定しているような力強い経済成長、これが必要であるわけでありまして、このため、人への投資の抜本強化、労働移動の円滑化による構造的賃上げ、官民連携による成長分野への大胆な投資拡大等を通じまして成長と分配の好循環を実現し、そして、日本の経済を新たな経済成長の軌道に乗せていくとともに、歳出歳入両面での取組、これを続けていくことで、なかなか容易な道ではありませんけれども、現在の目標の実現に向けて努力してまいりたいと考えているところです。
○梅村聡君 補正予算の在り方というのは、我が党はいつも主張させていただいておりまして、本来ですと、そのときの経済状況を見て、もう急ぎのことを補正予算で組むというのが前提だと思うんですけれども、最近は、なかなか通常予算にのせ切れなかったものが補正予算で成長分野だといって入っていくという例も多々見られます。ですから、それ自身は見直していかないといけないんですが。 もう一つは、それがどれだけ税収にリターンをしていくかと、このことをしっかり意識した上で、内閣府は今日は質問の対象ではないんですけれども、そういった試算を是非考えていただきたいなということを、私、今日、一点目、申し上げておきたいと思っております。 それで、似たような視点なんですけれども、もう一問お伺いするのは、租税特別措置に関してです。 この租税特別措置に関しましても、令和三年度の租特による減収額ですね、国から見た減収額は八兆二千五百四十九億円に上ると、こういうふうにされております。今年の三月三日の予算委員会で我が党の柴田巧議員も指摘をされたんですけれども、この租特の透明性の観点から様々な問題があるんだろうと、特に適用状態の調査の結果に関する報告書、こういったものも改善が必要ではないかという指摘が、これ我が党からさせていただいております。 我が党の基本的なスタンスは、公平、中立、簡素を原則とする税制の基本から立ち返ると、やはりこういったものは見直されていくべきじゃないかということを申し上げています。ただ、百歩譲って、この租特を仮に続けていくとするならば、この八兆二千五百四十九億円、これを、減収額にしてもですね、それが税収につながるものであるならば、それは租特として役割が一定あるんじゃないかと、こういう見方もできるんですけれども、この租特の創設による税収増、すなわちどれだけそれがリターンとして返ってくるのかどうか、こういった具体的な分析というのはされているのかどうか、教えていただきたいと思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) 租税特別措置は大変様々なものがございますけれども、特定の者の負担を軽減することによりまして特定の政策目的を達成することを目指すものについては、税収に与える直接的な効果としては減収が予想されるわけであります。そういった直接的な効果を超えて、例えば製造業において、特定の租税特別措置により製品の売上げが伸び、企業収益が増加することで法人税額も増加するといった波及的な効果について具体的な分析を行っているのかどうかというお尋ねでございましたが、企業収益の増減につきましては、企業の経営努力や景気動向等の様々な要因があることから、特定の租税特別措置の影響のみを取り出して分析を行うことは難しいのではないか、つまり正確なものは出ないのではないか、そのように考えているところでございます。 その上で、租税特別措置につきましては、真に必要なものに限定していくこと、これが重要であると、そういうふうに思います。令和五年度税制改正においては、見直しの対象となった二十七法人税関係の租税特別措置のうち、二十三について廃止又は縮減を含む見直しを行いました。 今後とも、租税特別措置の適用実態調査といったツール等を活用するとともに、各省庁においてしっかりと政策効果の検証に努めるよう求めつつ、引き続き租特につきましては不断の見直しを行ってまいりたいと考えております。
○梅村聡君 正確に出すことは非常に難しいという話でしたけれども、まあ何らかの物差しを作って、例えば人件費に回った分はどういう形で消費税や所得税でまた返ってくるのかとか、そういった物差しを是非作る努力を私はしていただければなというふうに思います。 だから、全体として、我々維新の会としては、不断の見直しが必要だという面と、それからそれがどのようにリターンに返ってくるかということ、これを是非意識をして取り組んでいただければなと、そのことで今日は二つテーマを取り上げさせていただきました。 それで、財政にもこれ影響してくる話だと思うんですけれども、特にこの歳出分野で一番大きな部分を占めるのは社会保障費ということになるかと思います。この中でも、年金というのは、人口動態、年齢別の分布を計算していくと、ある程度算数で出てくる、収支が分かると思うんですけれども、医療費ですね、医療費と介護費用、これがその次に非常に大きな分野になると思います。 私は、九五年に医学部に入りまして、二〇〇一年に卒業しましたので、今でも覚えているんですけれども、この医学部の授業で、おまえらみんな知っているかと、実は医療費亡国論という説があるんだと言うんですね。何を言われるかというと、これからどんどん医療費が増えていって、どうも百兆円ぐらいを超えるらしいと、そうすると医療が成り立つ前に国がひっくり返ってしまうんだという、そういう、まあ授業だったのか何か忘れましたけど、我々は医者になって何か国を滅ぼしに行くのかというふうに思いましたけれども、でも、そういう話が実はあったんです。 そのときの試算は、恐らく国民総医療費は百兆円を超えるというような、そういう試算も見たことがあるんですけれども、ちょっとこの十年間の動きを見てみますと、十年前の二〇一一年の国民総医療費は三十八・五兆円でした、これ、ちょっと計算の仕方もあると思いますが。二〇二一年、令和三年度で四十四・二兆円と、医療費はこの十年間で一五%程度の伸びになっています。まあ評価はいろいろあると思いますが、ある一定のコントロールの下での自然増になっているのかなというふうに思います。 一方で、介護費用は、この十年間比べますと、八兆円から二〇二一年は十一兆円ということで、これ三五%の伸びということで、医療と介護を比べると介護の費用というのが非常に目立つ状況になってきています。 そこで、まず、この十年間の社会保障という面から見れば、医療費も三分の一は公費ですし、介護保険は半分、二分の一が公費ですから、これ財政にとって非常に大きいと思うんですけれども、この十年間の両者の伸びの差ですね、これをどのように財務省として見ておられるのか。それから、今ちょっと伸びが非常に大きいこの介護費用を国民総医療費と同じように一定の幅の伸びにコントロールしていくということが果たして可能と見られているのかどうか。この点についてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) 御指摘の介護費用でございますが、過去十年間で医療費を上回るペースで増加しております。主なその要因といたしましては、高齢化によって日常的に介護サービスを受給する者が多くなっていることが考えられます。 今後、高齢化の更なる進展により介護費用については一層の増加が見込まれることでありますので、制度の持続可能性を確保する観点から、介護費用の伸びを抑制するため、必要な見直しや適正化を図ることが重要であると思います。何かキャップを掛けるというよりも、こうした伸びを抑制するための必要な制度的な見直しや適正化を図るということではないかと考えます。
○梅村聡君 高齢化ということが一番大きいことかというふうに思うんですけれども。 ちょっとここで厚生労働省にお伺いをしたいと思うんですけれども、確かに年齢というのは大きいと思うんですね。例えば、医療保険というのは、これはゼロ歳から百歳までとすると、ところが、介護保険は、基本的には受給者は六十五歳から先になりますから、そこの高齢化の数字を反映しているんじゃないかと、こういう捉え方もあるんですけれども。 一方で、実は医療保険というのは、ほぼ非営利の事業者がそのお金を使います。例えば医療法人であるとか、個人事業でもそうですけれども、基本的には営利は認められていません。それに対してこの二〇〇〇年から始まった介護保険は、いわゆる営利事業もこれは参入することが認められています。これは、当時は介護を社会化するという、そういう、何というか、旗がありましたので、営利の企業も入ってきてくださいということになったんですけれども。 こうやって、非営利がやっている医療保険と営利企業が入ることができる介護保険、この事業者の違いがこの伸びの違いを出してきているのかどうか、あるいはこの営利性というものと給付費の伸びというものに関係性があると見られているのかどうか、ちょっと厚労省の見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(斎須朋之君) お答え申し上げます。 先生御指摘のとおり、介護保険制度における民間主体の活用につきましては、サービスの質の向上、費用の効率化などの観点から、民間の創意工夫を最大限活用することが必要であり、多様な民間主体が参入できる柔軟な制度としたのが制度創設の経緯でございます。 その上で、この介護保険制度におきましては、まず参入する事業者につきましては、サービスごとの基準を満たして指定を受ける必要がございます。また、サービスを利用される方につきましても、市町村による要介護認定を受けた方のみが受けられると。それから、サービスの内容につきましては、介護支援専門員によるケアプランに基づくサービスが定められていると。それからさらに、サービスの利用につきましては、一定の利用者負担がございます。また、事業運営につきましては、監査、指導が行われるといった仕組みが設けられているところでございまして、介護保険給付を必要とする被保険者の方が必要な範囲でサービスを受けられるという仕組みになっております。 御指摘の期間の介護保険給付費の伸びにつきましては、その期間に、要介護認定率が高い八十五歳以上の方の人口を見てみますと、これが五割以上増加しておりまして、高齢化の進展を反映しているものと認識しております。介護サービスが多くの営利事業者に担われていることは事実でございますが、それによって給付が増加しているとは認識しておりません。 いずれにしましても、高齢化が進む中で介護保険制度の持続可能性を確保することの重要性は全社会議ですとかあるいは社会保障審議会で指摘されているところでございまして、各般の取組を進めていきたいと考えております。
○梅村聡君 ありがとうございます。 ということは、今のお答えをまとめると、営利か非営利かということは別にこの伸びには関係がないと。なぜならば、介護保険も皆が好きに使えるもんではなくて、一定の基準で使えるようにしているわけですから、別に営利がやろうが非営利がやろうがそこで変わるわけじゃないという御答弁をいただきました。私もそうだと思います。 そう考えると、逆に、じゃ、介護保険でやっている事業に参入できない事業主というのもこれあるんですね。例えば、これ、代表的な問題としては何があるかといいますと、今回コロナで、特に高齢者施設でクラスターというのがたくさん出ました。高齢者施設がクラスターに、コロナに襲われると、これ高齢者であるということもありますけれども、そこで非常にたくさんの重症者、亡くなる方というのが出てきますけれども、特別養護老人ホームってあります。これは、実は医療法人は運営することを今許されていません。本来であれば、特養が医療法人がもしやることができれば、これ医療と介護が完全に一体化してサービスができるわけですから、これ非常に、コロナに襲われても守る体制というのはつくりやすいわけなんです。ところが、先ほど、営利だろうが非営利だろうがこの給付の伸びには関係ないと言われながらも、ここへの参入というものは、これは今できません。だから、日本全国の特養が医療法人がやっているところは今ゼロだと思いますけれども、社会医療法人は多分できるんですけれども、医療法人は駄目だというふうになっています。 これ、じゃ、営利、非営利の話はこれ関係ないということですので、今の特養を医療法人が運営した場合、これ厚労省としてどんなデメリットがあると見られているのか、これちょっと教えてほしいと思います。
○政府参考人(斎須朋之君) お答え申し上げます。 特別養護老人ホームにつきましては、重度の方が入居するついの住みかという側面がございましたり、低所得の方が入居しているという実態がございます。また、市町村による措置入所の受入先という側面もございますので、こういった事情を総合的に踏まえまして、その設置主体を地方公共団体や社会福祉法人等に限定されているところでございます。 また、実は、平成二十三年の介護保険法の一部改正におきましては、当初、政府案の段階で社会医療法人による特養の設置を可能とする旨の条項が盛り込まれていたんでございますけれども、今申し上げましたような趣旨を踏まえまして、国会修正におきましてこの条項が削除されたという経緯がございます。 こうした中で、医療法人を特養の開設主体として認めるかどうかにつきましては、こうした経緯を十分に踏まえなければならないものと考えているところでございます。
○梅村聡君 今、経緯は教えていただいたんですね。経緯は教えていただきましたけれども、今の御答弁聞いていると、重度の方が多い、それから要介護度の方が多いと。まさに医療法人がやった方がいいんですよ、どう考えてもですね。今回のコロナについても、要するに介護の世界と医療の世界が距離が離れ過ぎているからなかなかこれを助けることが難しかったという側面があるんだと思います。 何でさっき営利と非営利でという質問をしたかというと、いや、これは営利と非営利とで使うお金の量が違うんだという話になったら、これは財政的に議論があると思いますけれども、今お話聞いていたら、別にそこは差がないと。医療がやってはいけない理由も余りちょっと見当たらないということから考えれば、やはりこの超高齢化社会で医療を入れていくということから考えると、この点は見直すべきじゃないかと私は実は思います。 もう一問、ちょっと厚労省にお伺いをするんですけれども、じゃ、百歩譲って、医療法人が運営できなかったとします。でも、そこに適切な医療が外から入ることができれば、これは高齢者の方助ける可能性が出てきます。だけど、残念ながら、今この特養には、配置医師、まあ嘱託医という言い方がありますけれども、健康管理をしてくれるお医者さんはいます。だけど、そこにふだん訪問診療行っても訪問の点数は取れません。点数が取れないということは、外から医療がふだん入ることがありません。ふだん入っていない場所に、突然コロナになったからお医者さん来てください言っても、診たことない人は診れませんと、これが全国で広がったわけですね。 ですから、そういった意味でいえば、厚労省として、このふだん訪問診療しても点数が取れない、主治医がいない、医療と離れ過ぎていると、こういったことについて問題点は感じておられるのか。あるいは、省内のこういう検討会の中で、こういった問題点、課題というのがこれまで話し合われたのかどうか、あれば是非御紹介をいただきたいと思います。
○政府参考人(斎須朋之君) お答え申し上げます。 特別養護老人ホームは、基準上、入所者に対しまして健康管理及び療養上の指導を行うために必要な数の医師、いわゆる配置医師を置くことになってございます。 この配置医師による医療行為につきましては、健康管理及び療養上の指導につきましては介護保険での給付になりますが、末期の悪性腫瘍やみとり、配置医師の専門外で特に診療を必要とする場合等に行う往診等は医療保険で給付されているところでございます。 他方で、特別養護老人ホームにおけます医療提供につきましては、配置医師との契約形態等によるものでございますが、配置医師が不在時において急変時の対応が難しい状況が発生し得るですとか、新型コロナウイルス感染症拡大下において施設と協力医療機関との連携不足があった等の指摘があるものと承知しております。 本年四月に開催いたしました令和六年度の同時報酬改定に向けた意見交換におきましては、特養の配置医師につきまして、必ずしも常勤の配置を求めているわけではなく、緊急時の対応が困難な例も報告されているとか、配置医個人の対応には限界があることから地域の医療機関等によるバックアップ体制の構築が重要である等々の趣旨の御指摘をいただいたものと承知しております。 この感染症対応の強化といたしましては、高齢者施設と医療機関との連携強化に私どもも取り組んでおりまして、五月八日以降におきましては、施設内療養を行う高齢者施設への支援につきまして、医療機関との連携体制を確保していることを補助の要件とするなどの見直しを行っております。 また、感染症対応に限らず、配置医師が施設等において果たしている役割でありますとか配置医師の雇用形態、それから、あっ、雇用実態、外部医療機関との連携体制の現状等につきまして調査研究を実施しているところでございます。こうした調査の結果等を踏まえまして、入所者の医療ニーズへの適切な対応の在り方を検討してまいりたいと考えております。
○梅村聡君 ちょっと時間が来ましたので最後の質問はなくしますけれども、何でこれ財務大臣の前でさせていただいたかというと、恐らく最初は、介護保険でやっている施設に医療を入れると余計お金が掛かるという判断が昔あったんだと思うんです。だけど、今、昔は医療が要らない特養の入所者もおられたと思いますけど、今はほぼ全ての方が医療必要な方です。 ですから、そういった意味でいえば、少し厚労省さんも、この辺り少し、このコロナ禍を経てどうしていくのかということをちょっと抜本的に見直すということを提案しまして、私の質問とさせていただきます。 ありがとうございました。
○柳ヶ瀬裕文君 日本維新の会の柳ヶ瀬裕文でございます。 今日は、ALPS処理水について、漁業者支援事業基金について、敦賀二号機の再稼働審査、次世代革新炉、あとITERについて話をさせていただきたいというふうに思いますけれども、まずその前に、大臣はネクタイはする派ですか。電力が逼迫ということもあって、クールビズの期間ですけれども、大臣はネクタイ派でしょうか。
○国務大臣(西村康稔君) いや、私、割合カジュアルな方だと思っているんですけれども、国会審議あるいは閣議のときなど、自分を、ある意味緊張感を持ってやるという趣旨できちっと締めた方が引き締まるかなと思っていますけれども、基本的には非常にカジュアルですし、クールビズのその考え方、もちろん賛同しておりますし、省エネにも取り組まなきゃいけないというのは全くそのとおりであります。
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。 やっぱり省エネということの中でこのクールビズということがありますので、電力逼迫、これから再稼働の話もさせていただきますけれども、なかなか進んでいかないというような現状の中で、やっぱりこの電力に対する意識ということを含めて、やっぱりクールビズというのは一つの、何というんですか、プロモーションになるんではないかなというふうに思いますので御検討をいただければと。まあ個人の判断ですので、そちらの方がすてきだと思いますけれども、済みません。 それで、今日はALPS処理水についてお話をさせていただきたいと思いますけれども、これは予算委員会でもずっとこの三年間取り組ませていただきました。三年前には、日本維新の会はこのALPS処理水を海洋放出すべきという提言書をまとめさせていただきました。私はそのときの事務局長をさせていただいて、この取りまとめをしたメンバーの一員であるということを申し添えておきたいというふうに思います。 東日本大震災から十二年がたち、復興が必要だと。復興を妨げているのは廃炉、これですね、この廃炉をしっかりと進めていかなければいけない。その廃炉を進めていくためには、この処理水をどうしていくのかというのが本当に大きな問題として横たわってきた。それがやっとここまで来たなということで、非常に感慨深い思いであります。 その中で、春から夏にかけての放出ということをずっと政府は言っているわけですけれども、この春から夏、もう間もなく夏になろうとしているわけですけれども、この現状について御説明いただけますでしょうか。
○政府参考人(片岡宏一郎君) お答え申し上げます。 東京電力福島第一原子力発電所の廃炉を着実に進め、福島の復興を実現するためには、ALPS処理水の処分は決して先送りできない課題だと考えてございます。 政府としましては、本年一月、関係閣僚会議におきまして、海洋放出設備工事の完了、工事後の原子力規制委員会による使用前検査、IAEAの包括報告書の発出などを経まして、本年春から夏頃に海洋放出を開始することを見込むとお示ししたところでございます。 このうち、海洋放出設備の工事につきましては、放水トンネルの掘削が完了しまして、今後掘削機の撤去工事を行っていくことになりますけれども、本年第一・四半期中の設備設置に向けまして着実に進展していると承知してございます。工事の完了後、原子力規制委員会による使用前検査を受けることになります。 また、IAEAにつきましては、専門家が複数回来日しておりまして、レビューを行っております。ALPS処理水の安全性や規制プロセスの妥当性につきましては、既にレビューに基づきました報告書も公表されております。今後、IAEAは、処理水の分析結果を示した報告書を公表した上で、海洋放出前のレビューの結果を総括した包括報告書を本年前半にも公表する予定と承知してございます。 その上で、ALPS処理水の具体的な放出時期につきましては、安全性の確保や風評対策の取組の状況、これを政府全体で確認をして判断していく、このように考えてございます。
○柳ヶ瀬裕文君 これ、時期については適切に判断をして、粛々と進めていただきたいとお願い申し上げたいと思いますけれども、そういった中、この放出が近づくにつれ、様々な声が聞こえてくるということでございます。 本年三月二十一日には、中ロ首脳会談におきまして、これ共同声明の中で、中国とロシアから、この福島の処理水に関して、これは汚染水だといって、この放出には大きな懸念があるということが示されたわけであります。これ、中国もロシアも、この処理水は多分問題がないということはよく分かりながらも、外交カードとしてこのようなことを言っていると。 これは極めてゆゆしき事態だなというふうに思っているわけですけれども、これ、外務省、今日来ていただいていますけれども、この中ロ首脳会談のこの発言について抗議を行ったということは聞いておりますけれども、具体的にどのような抗議を行ったのか、この点についていかがでしょうか。
○政府参考人(伊藤茂樹君) お答えいたします。 三月二十一日に発表された中ロ首脳共同声明のALPS処理水の海洋放出に関する科学的根拠に基づかない一方的な発信につきましては、中国及びロシアに対して、三月二十八日、中国に対しては書面にて、またロシアに対しては電子メールでそれぞれ我が国の立場に基づき抗議を行いました。 具体的には、我が国がこれまで中国及びロシアに対し、ALPS処理水の海洋放出をめぐる我が国の取組について様々な機会を捉え説明を行い、またその際に、科学的、専門的見地から個別に説明を行う用意がある旨伝えてきていたにもかかわらず、中ロ首脳共同声明において放射能汚染水との表現を用いて科学的根拠に基づかない一方的な発信を行ったことに対し抗議を行ったものであります。また、このような科学的根拠に基づかない発信が復興に向けて努力している被災地の方々の感情をも大きく損なっていることを指摘し、科学的見地に立って我が国と意思疎通を行うべきことを両国に対し強く求めたところでございます。 さらに、中国に対しましては、四月二日、日中外相会談におきましても林外務大臣から、科学的根拠に基づかない中国側の対外発信に抗議しており、四月十日の日中高級事務レベル海洋協議におきましても、ALPS処理水の海洋放出について、我が国の立場を改めて明確に述べるとともに、科学的見地に基づいた議論を行うよう求めたところでございます。
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。 中国へは、この三月二十一日の発言、声明の後、書面で、ロシアへは電子メールで抗議をしたということでございまして、抗議の内容について今お伺いしました。適切な内容だというふうに思うわけであります。 これ、IAEAは、今年の一月、放出計画について、設備の使用前検査などが国際的な安全基準に沿って適切に行われているという評価を出しています。この検証には中国とロシアの専門家も参加していたわけです。しかし、それに対して科学的根拠に基づく反論というものはしていないわけですね。つまり、中ロの専門家もこのIAEAのこの評価について何も言っていないわけであります。なのに、そういった中ロ首脳会談の場で声明を出しているということで、これに対してIAEAのグロッシー事務局長は、懸念を表明する国々もこの基準を受け入れているはずだということで、力強いくぎ刺しをされているということでございます。 ただ、このときの対応に関して、日本の対応は本当にこれ適切だったのかなというふうに思うと、電子メールと書面での抗議ということなんですけれども、これは、抗議のレベルはたくさんいろいろあると思うんですけれども、そのレベルの中のどれくらいの位置付けなのか、今回のこの抗議は政府の中でどれくらいの抗議が適切だというふうに判断をされたのか、この点についてはいかがでしょうか。
○政府参考人(伊藤茂樹君) お答えいたします。 抗議の方法につきましては様々なものがございまして、対象となる案件、その緊急性、あと抗議の効果ですとか、迅速性など、いろいろと勘案した上で選ばれるものでございまして、書面やメールでの抗議は特異なものではございません。 先ほど申し上げましたように、中国に対しては、科学的な根拠に基づき適切に反論を行うとともに、科学的、専門的見地から個別に説明を行う用意がある旨伝えてきていることに加えまして、四月二日の日中外相会談においても林外務大臣から、あと四月十日の日中高級事務レベル海洋協議においても、我が国の立場を改めて明確に説明し、科学的見地に基づいた議論を行うよう求めたところでございます。
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。 私は、これ一つ一つに対して適切に対応していくことが必要だというふうに思います。これから放出が近づくにつれて、いろんな声が聞こえてくるというふうに思います。その一つ一つにしっかりと同じレベルで対抗していくということが必要だと思いますので、これ是非御留意いただきたいというふうに思います。 この点については、西村大臣は厳しい声明というか、記者会見の中で激しい抗議の声を上げていらっしゃるということはよく分かっているわけでありますけれども、これ、国内だけではなくて、やっぱり世界に到達するような発信の仕方というものが求められると思います。 国内においては、この原発処理水の放出に関して賛成、これ政府のインターネット調査ですけれども、賛成の声が四六%、反対の声は二三・八%ということになっていて、賛成が大きく、倍近くですね、反対の倍近くになって上回っているという現状で、国内においては大分理解も進んできたのかなという現状であります。しかし、この中ロの首脳がなぜこのような手段を使うのかといったならば、やっぱり世界的にはそういうふうに汚染水なんだということを言えばそれが信じられるような土壌があるということで、つまり日本の情報発信がこれ足りていないということなんだろうというふうに思います。 資料の一番、これを見ていただきたいんですけれども、これ私ずっと取り上げさせていただいて、先ほど塩田委員の方からも御説明があったかと思いますけれども、福島で年間放出されるのは約二十二兆ベクレル未満ですよ。それに対して、この月城原発、これ韓国ですけれども、一年間で七十一兆ベクレル、中国の陽江原発だと一年間で百十二兆ベクレルですね。ですから、福島第一原発で放出しようとしているものの五倍、三倍出されているということがもう一目瞭然に分かるこれ資料で、もう経産省よく作ったなというふうに思いますけれども、是非この資料を徹底して活用していただきたいし、多分、言っていくことは、これを、世界でも同じトリチウムを含んだ処理水をこれだけ放出していますよねということを言い続けていくことしかないだろうというふうに思うわけであります。 これを適切に海外に向けても発信をしていただきたいというふうに思いますけれども、大臣の見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(西村康稔君) まさに御指摘のとおり、国際社会に対しましても、透明性を持って科学的根拠に基づいた丁寧な説明、情報発信、必要だというふうに認識をしております。既に、国際会議や二国間対話の場、あるいは在京外交団、在京外国メディアへのブリーフィング、海外紙、海外ニュースなどの番組においても発信をしておりますし、ホームページでも英文も含めて発信をしてきているところであります。 また、国際原子力機関のIAEAですね、この専門家が繰り返しレビューを行ってきてくれておりまして、グロッシー事務局長は、まさに放出は環境にいかなる害も与えることはないと確信できるというコメントもしていただいているところであります。レビュー結果を総括した包括報告書が今年前半にも公表される予定でありますが、その内容もしっかりと国内外に発信をしていきたいというふうに考えております。 G7においてもこのALPS処理水に関するIAEAの独立したレビューが支持をされておりますので、こうした場も、いろんな場を活用しながら、しっかりと情報発信、透明性の高い情報発信を行っていきたいというふうに考えております。
○柳ヶ瀬裕文君 是非お願い申し上げたいというふうに思います。 そういった意味では、ちょっと心配しているのが、韓国視察団、今回、日韓首脳会談でこの視察団を受け入れるということが決まりました。このちょっと詳細が不明なわけですけれども、これ原発についての視察ということですかね、これは、原発について視察すると。処理水の視察、放出の仕方についての視察ということではないんでしょうか。詳細いかがでしょうか。
○政府参考人(伊藤茂樹君) お答えいたします。 韓国につきましては、これまで、局長級の説明会などの機会を通じて、ALPS処理水の安全性について、科学的根拠に基づき丁寧に情報提供や説明を行ってきております。 そのような状況におきまして、先般の日韓首脳会談では岸田総理から、IAEAのレビューを受けつつ、高い透明性を持って科学的根拠に基づく説明を誠実に行っていく旨述べた上で、両首脳は、韓国国内における理解を深める観点から、東電福島第一原発へ韓国専門家で構成される現地視察団を五月中に派遣することで一致したところであります。 具体的には、本件視察は、韓国国内における理解を深めるために、ALPS処理水の海洋放出が国際法及び国際基準に沿って実施されることなどについて日本側から説明、情報提供を行い、韓国側は東電福島第一原発の視察を行うものであり、IAEAのレビューのように、ALPS処理水の海洋放出の安全性について、例えば検証ですとかレビューが行われるようなものではございません。 政府としましては、韓国専門家現地視察団の派遣やこれまでに行われてきている局長級の説明会などの機会を通じまして、引き続き、高い透明性を持って、科学的根拠に基づく誠実な説明を行うことによって、ALPS処理水の海洋放出の安全性について韓国国内における理解が深まるよう努めていく考えでございます。
○柳ヶ瀬裕文君 これ、視察を受け入れるというのはリスクもあるなというふうに思っています。視察というのは、よく野党がどこかに行って、これだけ無駄遣いがあるんだみたいな絵柄を撮るということによく使われるわけでありますけれども、これは簡単なことなんですね。絵柄を撮るのは簡単ですし、印象操作をすることは簡単にできます。 ですから、この視察が理解の増進につながるから受け入れたんだということですので、これを信じたいというふうに思いますけれども、くれぐれも印象操作につながらないような受入れをしっかりとやっていただきたいというふうに思いますし、それは結果責任を伴うということですので、大臣、一言あればお伺いしたいと思います。
○国務大臣(西村康稔君) まさに、今答弁ありましたけれども、何かALPS処理水の安全性について評価とか確認を行うものではなくて、韓国国内での理解が深まる、そのため、深めるためのものというふうに理解をしておりますので、しっかりと丁寧に説明をしたいというふうに思います。
○柳ヶ瀬裕文君 是非お願い申し上げたいというふうに思います。 それで、ちょっと時間がなくなってまいりましたので、ちょっと飛ばして、敦賀二号機の再稼働審査についてお伺いをしたいというふうに思います。 これ、今日の本会議で我が党の石井章議員からも指摘をさせていただきましたけれども、日本原電が、これ再稼働審査について、六万ページに及ぶ申請書のうち三千百ページで不備があるということで、この不備がずっと続いているわけですね。落丁や古い情報の記載といったミス等々がこれ散見されているわけですけれども、これがずっと続いているわけであります。 これは大きな国益を損ねている状況にあるわけですけれども、規制委員会としてこの状況をどのように捉えているのか。で、これがずっと続いた場合に、何か対応策があるのか。この点についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(大島俊之君) お答え申し上げます。 日本原電敦賀発電所二号炉につきましては、日本原電が審査において提示した新規制基準への適合性の判断の根拠となります科学的、技術的データに誤りが続き、実質的な審査に着手できないという不適切な状況がございます。この状況を解消すべく、行政指導といたしまして本年四月十八日に設置変更許可申請の補正というものを求めたところでございます。 また、本件につきましては、本年の四月十一日の日本原電の社長とのCEO会議におきまして日本原電の村松社長から会社としての意思を確認したところであり、しっかりと対応していただけるものというふうに考えてございます。 いずれにいたしましても、日本原電の対応を踏まえて、今後どのように対応するかにつきましては、その時点で公開の場であります規制委員会でしっかりと議論していただくという予定でございます。
○柳ヶ瀬裕文君 これ、私は極めてゆゆしき事態だなというふうに思っているわけですけれども、これだけの書類の不備というものが続いていくということは、何かやっぱり故意にこういうことをやっているのかなということも考えられるわけでありまして、そういう声も聞こえてくるわけです。一部には、ここ活断層があって、その活断層が危険だからちゃんとした書類が作れないと、だから書類が出ないんだみたいな話もこれ浮かび上がってきているわけであります。こういった風評を生むことにもつながりかねないような、ほどの、まあ稚拙と言ったら大変申し訳ないかもしれないけれども、稚拙な処理の仕方になっているということであります。 これ問題なのは、この日本原電に大手電力会社は毎年一千億円ぐらいの支払をしているということですね。大手電力会社はこれを支払っているけれども、電力は生み出されない。当然、電力会社が支払っていますから、電力料金にはこれ跳ね返ってきているということで、国益に対してもう大きな毀損をしているような状況になっているということであります。 この状況に対して、経産大臣としてどのように考えているのか。状況を打開していただきたいというふうに思いますけれども、経産大臣としてはいかがでしょうか。
○国務大臣(西村康稔君) 御指摘のように、日本原電は、保有する全ての原子力発電所が停止した状態であるものの、電力各社との契約に基づいて、その安全を維持するために必要な費用を収入として得ているものというふうに承知しております。 この契約の在り方については関係事業者の経営責任において判断されるものであり、国の立場からのコメントは差し控えたいと思いますが、その上で、この敦賀発電所の二号機については、現時点でも、今ありましたけれども、原子力規制委員会による審査などが続いているところであります。 その評価について、内容についてはコメントすることは控えたいと思いますが、事業者を所管する立場としては、御指摘のように、この資料の誤り等が続いているという状態はもう極めて遺憾と、極めて残念というふうに思っております。 まさに原子力は安全性の確保が最優先であります。原子力規制委員会の指摘をしっかりと受け止めて、緊張感を持って、まずは審査に誠実かつ的確に対応してもらいたいと。私どもとして、できることを、指導をしっかりしたいというふうに思っております。
○柳ヶ瀬裕文君 経産大臣から力強いお言葉をいただきました。 原発の再稼働が今求められている中でこのような初歩的なミスが続いていくというのは、この原発そのものに対しての信頼を毀損することにもつながりかねないということだと思いますので、これは規制庁も、ただ誤りをこれ駄目だというだけではなくて、これコミュニケーションの問題もかなり取り沙汰されているということで、総理も、事業者と双方のコミュニケーションの強化が図られているということで、これ問題にしているようでありますので、このようなことが二度と起こらないような、コミュニケーションをしっかり取っていただきたい、このことを要望しておきたいと思います。 時間がありませんので、最後、ITERについてお伺いしたいと思います。 これ、文科省さんに来ていただきましたけれども、次世代革新炉について、小型モジュール炉が有力であるということで、この開発をしっかりと進めていただきたいというのが私たちの思いであります。ただ、長期的には、私は核融合をしっかりと取り組んでいただきたいというふうに思っているわけです。で、その実験炉がITERです。 なんですけれども、この核融合実験炉、ITERについて、日本もこの大きなプロジェクトに参加をしているわけですけれども、ここに対して、日本としては予算比で約九%を出しているわけですけれども、職員の割合は約四%ということで、職員の比率が極めて低い状況になっているんですね。 このITERの事業については、しっかりとこの実験炉で得られた結果を日本に持ち帰ってくる、取り込んでくるということが極めて重要な任務であるということだと思いますけれども、そのためには、この職員比率を上げる等々、努力が必要だというふうに思いますけれども、この点についていかがでしょうか。
○政府参考人(林孝浩君) お答え申し上げます。 ITER機構の日本人職員等を増強することは、ITER計画の推進に加えて、将来的に核融合エネルギーの実現を支える人材を育成する、こうした観点からも重要と考えております。したがいまして、日本には優秀な人材が多くいるにもかかわらず、先生御指摘のとおり、ITER機構の日本人職員の数が全体の四%程度と少ないことには我々としても問題意識を抱いているところでございます。 文部科学省としては、国内の取りまとめの機関である量子科学技術研究開発機構と連携をして、ITER職員募集の周知や、国内のメーカー、研究機関への働きかけなどを実施し、若手を含めたITER機構への派遣者の増加を目指してまいりたいと思っております。
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。是非しっかりとこの技術を取り込んでいただきたいと思います。 最後に、大臣に、小型モジュール炉の開発、それからこの核融合の未来についての展望、これについてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(西村康稔君) 私ども、この次世代革新炉、是非開発進めたいというふうに考えております。 より近いところで、おっしゃるようにSMR、小型のモジュール炉、これは海外でもかなり開発が加速してきておりますし、日本企業も参画する、開発を進めている企業も多数あります。 是非、国内の開発加速に向けて研究開発支援をしっかりしていきたいと思いますし、長い目で見れば、核融合炉、これは非常に各国とも期待をして、有望なものの一つだと思いますので、ITER始め、そして国内でスタートアップ企業も幾つか出てきておりますから、しっかり支援していきたいというふうに考えております。
○柳ヶ瀬裕文君 終わります。ありがとうございました。
○竹詰仁君 国民民主党・新緑風会の竹詰仁です。西村経産大臣、今日も質問よろしくお願いいたします。 初めに、賃上げについて質問をさせていただきます。 資料一を御覧いただきたいと思います。 資料一は、連合がまとめました二〇二三春季生活闘争第四回の回答集計結果でございます。この連合がまとめている集計によりますと、この真ん中辺りに、少し読み上げますと、賃上げが明確に分かる二千百八十組合の賃上げ分は六千八十六円、二・一一%、そのうち中小組合は千二百四十一組合、五千二百四十六円、二・〇七%となっておりました。 そして、もう資料間に合わなかったんですけれども、今日第五回目の集計が出まして、同じところを少し読みますと、この二一八〇組合というのは二五一八組合になりまして、賃上げ分は六〇八六が六〇四七、六千四十七円、率でいいますと二・一四%となりました。中小は、一二四一が一五〇〇、千五百になりまして、額が五千百四円、率でいうと二・〇〇%となっています。 大きくは変わっていないということなんですけれども、こういった賃上げ幅は、比較可能なデータでは二〇一五年以降で最も高い賃上げになっています。大企業のみならず、中小企業でも賃上げが行われているということが特徴と言えると思っています。 西村大臣にお伺いいたします。 こうした連合が集計しているこの賃上げ幅について大臣の所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(西村康稔君) 連合の資料、拝見をしております。 この四月十三日に発表されたもの、配られた資料の真ん中ら辺りで線を引かれている部分と、よく使われるのは、その上の二つ目の丸の一行目、二行目、三行目辺りでありまして、定昇相当込みの賃上げ計ということで、賃上げ率は全体で三・六九%、中小の組合で三・三九%ということで、いずれにしても非常に高い水準、特に今申し上げた水準は三十年ぶりの高い水準ということであります。大企業を中心にしながら様々な産業で賃上げの力強い動きが出てきているものと、まさに私自身は潮目が変わってきているというふうに認識をしております。 その上で、日本全体の賃上げの機運醸成に向けては、やはり雇用の七割を占める中小企業、この賃上げを更に波及させていくことが重要であります。今後、こうした力強い賃上げの動きが中小企業に広がっていくよう、一つには価格転嫁対策、そして二つ目には中小企業の生産性向上、これを全力で応援をしていきたいというふうに考えております。
○竹詰仁君 ありがとうございます。 私も中小企業のこの賃上げの鍵、今生産性向上のこともおっしゃっていただいたんですけれども、適正な取引、それと価格転嫁だと私は認識しています。 経済産業省におきましても、中小企業に対する様々な支援措置を行っていただいていると認識しています。例えば資金繰りの支援、価格転嫁対策、賃上げに係る予算措置、公正取引委員会や下請Gメンによる取引実態調査などを行っていただいております。 この春闘では賃上げが実現できたものの、重要なことは、賃上げが継続的に上がると、できるということであります。岸田総理も構造的な賃上げが必要と繰り返しおっしゃっていただいております。 大臣にもう一度お伺いします。 経済産業省として、特に中小企業への施策や取組について主要なポイントを教えていただきたいと思います。
○国務大臣(西村康稔君) まさに中小企業も含めて、構造的そして持続的な賃上げが必要であると認識をしております。その主なポイントとして、価格転嫁対策と生産性向上であります。 価格転嫁対策につきましては、毎年九月、三月、価格交渉促進月間を実施しておりまして、大体四月から、十月からというところが調達価格なんかを改定する時期でありますので、その前の月を交渉促進月間として調査なども実施をし、その結果を踏まえた情報公表、あるいは親事業者の経営陣に対する指導、助言を進めているところであります。この二月には、発注側企業約百五十社についての転嫁と交渉状況のリストの公表を行ったところであります。さらに、状況の芳しくない親事業者には、累計で約七十社に指導、助言を行ってきております。 この取組を、現在進めておりますこの三月の価格交渉促進月間のフォローアップにおいても継続的に実施していきたいというふうに思っておりますし、一月から下請Gメンを三百名体制にしております。まさに取引実態の把握を強化することで、先ほどの指導、助言、あるいは業界別に作成しております自主行動計画の改定、徹底、更なる取組につなげていきたいというふうに思っております。 また、もう御案内のサプライチェーン全体で共存共栄を目指すパートナーシップ構築宣言についても、更なる拡大、実効性の向上、取り組んでいきたいというふうに思います。 あわせて、中小企業の生産性向上を進め、そして賃上げにつなげるということで、補正予算で増額いたしましたものづくり補助金や事業再構築補助金につきまして、給与支援総額を六%以上、給与、給与をですね、全体で六%以上増加させる企業などへの補助上限や補助率を上乗せする措置を講じておりますし、また、事業再構築補助金におきましては、給与資金総額を三%以上増加させる企業について加点措置も講じているところであります。 こうした取組を通じて、賃上げに意欲的な中小企業の取組をしっかりと後押ししていきたいというふうに考えております。
○竹詰仁君 詳細な御説明ありがとうございました。 先月発表されました中小企業白書にも今大臣が御答弁いただいたことも書いてありましたけれども、中小企業・小規模事業者において、価格転嫁と賃上げには一定の関係があると、賃上げの原資を確保する上でも価格転嫁が重要であるというふうに記載されておりました。 労働組合がない企業では連合は集計できないということでありますので、是非、政府としても、賃上げの動向を把握していただいて、タイムリーに公表していただきたいと思っています。そして、この今回の賃上げが一過性で終わることがないように、人への投資が進むように、政府の適宜そして積極的な対応を引き続きお願いしたいと思います。 続いて、電力の小売全面自由化についてお伺いいたします。 二〇一六年四月に導入されました電力の小売全面自由化ですけれども、三月二十日の予算委員会におきましても、私、西村大臣、そして資源エネルギー庁、電力・ガス取引等監視委員会の皆様に質問をさせていただきました。電力小売全面自由化導入から七年が経過しましたけれども、この低圧の規制料金、経過措置料金を解除するかどうか、三つの基準に照らして確認するということについて改めてお伺いいたします。 二〇二三年の三月末を過ぎましたので、七年たちました、自由化が始まって。本年の規制料金、経過措置料金の解除の確認は既に行ったのか、教えていただきたいと思います。
○国務大臣(西村康稔君) 御指摘の規制料金の解除基準につきましては、電力・ガス取引監視等委員会の審議会におきまして検討を行った結果、競争状態が不十分なままに規制なき独占に陥ることを防ぐために、御指摘の三つの点から総合的に判断すべきとされております。 一つ目が、電力自由化の認知度など消費者の状況、二つ目に、シェア五%以上の有力な独立した競争者が区域内に二者以上存在するかなど競争圧力、三点目が、電力調達の条件が大手電力小売部門と新電力との間で公平かなどのこの三点、競争的環境の持続性というこの三点から総合的に判断すべきというふうにされております。 その上で、こうした基準に照らし、供給区域ごとに競争評価を行った結果、まず、二〇二〇年四月時点においては、全ての供給区域において規制料金を存続することが適当とされております。その後、二〇二一年三月末時点、二〇二二年三月末時点と定期的に競争状況の確認を行っております。新電力等に切り替える消費者は増加傾向にあるものの、シェア五%以上の有力で独立した競争者が区域内に二者以上存在するまでには至っていないなど、規制料金の解除の基準を満たす供給区域は出てきていないところであります。 そして、御指摘の本年三月時点での状況については、事業者から提出されるデータ等が出そろいます本年六月頃を目途に確認し、公表してまいりたいというふうに考えております。
○竹詰仁君 次の質問、何月に行われるかと聞こうと思い、今大臣から答えていただきましたので、六月に今年は確認を行うというふうに教えてもらいました。 私は、繰り返しですけど、この規制料金、経過措置料金が残っているうちは全面自由化とは言えないというふうには思います。七年もたつのに全面自由化とならないことは、システムに課題があるか、又は電気を使う側が自由化や自由メニューを望んでいないか、電気を売る小売会社がそれを望んでいないという、そういったことが私は背景にあると思います。 そもそも、電力を自由化すれば価格が下がると約束できるものではありません。実際に電力自由化を日本よりも早く導入した諸外国では、自由化後に電気料金が上がっている例が多いというのが実態であります。 改めて、大臣にお伺いします。 自由化すると価格が変動します。下がることもあれば上がることもあると、そういった認識でよろしいか、お伺いいたします。
○国務大臣(西村康稔君) 電気料金の自由料金におきましては、規制料金と異なって、国の認可を要することなく、契約上で料金単価の値上げや値下げを行うことができます。また、規制料金と同様に燃料価格の変動に応じて毎月料金水準を調整する仕組みを導入し、その値上げの調整に規制料金のような上限の設定をしていないものが多いというふうに認識をしております。 このため、実際に自由料金におきましては、小売電気事業者の経営判断や燃料価格等の動向などによって上がりも下がりもしてきているというふうに承知をしております。
○竹詰仁君 資料の二と三を見ていただきたいと思います。 まず、資料の二。これは、経済産業省さん、資源エネルギー庁さんが公表している資料でありますが、この資料二の小売全面自由化後の動向を御紹介しますと、二つ目のポチに、小売全面自由化以降、家庭向けの電気料金、括弧、全国平均の水準は、二〇二二年八月まで、自由料金が規制料金を下回っていたというふうに解説されています。 この小売全面自由化以降、自由料金が規制料金を下回った、この理由を教えていただきたいと思います。
○政府参考人(松山泰浩君) お答え申し上げます。 二〇一六年の小売全面自由化以降、多くの事業者が小売電気事業に参入してまいりました。その登録数は、今年三月末時点で七百者を超えている状況でございます。 こうした新規参入事業者は、その事業の進め方といたしまして、大手電力会社から需要家を自社の顧客として獲得するという競争上の観点から、一つには大手電力会社が提供する規制料金メニューというものを意識しつつ、これよりもより安い、割安な自由料金メニューを設定、提供するという戦略を取ることが多いということ、また、これまでの卸電力取引市場における価格水準というものの推移というものがあるわけでございますけれども、その割安な料金を提供するために、これまで安価で推移してまいりましたこの卸電力取引市場からの電力調達というものを電力調達の中心と据えてきたということ、こういったことが実現された結果、大手電力会社、新規参入事業者の中で競争が促進されることと相まりまして、これまで、その委員御指摘までの間ですけれども、数年、自由化以後の数年間、自由料金の価格水準が規制料金を下回って推移したという状況が続いていたというふうに理解してございます。
○竹詰仁君 御説明ありがとうございました。 先ほど、今おっしゃっていただいた小売事業者七百者以上がありまして、かつ、自由料金の方が規制料金を下回っていた、自由料金の方が安かったということであれば、普通は電気の使用者は自由料金を選択するという方が自然だと私は思います。 逆に、高い規制料金を残してしまった方が電気の使用者に不利益を生じさせてしまっているんではないかと、そういうふうに言えるんじゃないかと思います。なぜこのときに規制料金を解除しなかったのか、疑問に思っています。 一方で、二〇二二年の九月以降は自由料金よりも規制料金の方が安くなるという逆転の現象が生じています。この状態になりますと、自由料金を選択するインセンティブは働きにくくなります。むしろ自由料金から規制料金に戻るインセンティブが働きます。 一方で、先ほど申しましたように、自由化というのはそもそも価格が変動することを容認するということであります。価格の変動を容認できないのであれば自由化はやめるべきです。 私は、自由料金の方が規制料金よりも安くても、政府が言う規制料金の解除の三つの基準、先ほど大臣がおっしゃっていただいた、シェア五%以上の有力な独立した競争者が区域内に二者以上存在するに至らなかった理由は三つあると私は考えております。 一つ目の理由は、この新規参入した小売事業者は、常にもうかるかもうからないかを考えるということです。 民間会社は利益を追求するのは当然のことであります。電気の場合は、全てのお客様が電気を販売するだけで利益を得られるとは限りません。例えば、余り電気を使わないという方というのはもうからないと考えて、例えば一か月に三百キロワット以上使うともうかるといった、そのもうかるかもうからないかの線引きをいたします。電気の使用量だけではなくて、サービスを考えたときに、例えば集合住宅や人がたくさんいる都市部はもうかるが、山間地域とか離島はもうからないと、そういった判断もあります。あるいは、電気以外の商品、例えばガス、携帯電話、鉄道、ガソリン、不動産などとの商品の購入や契約と一緒であればという、限定して販売することも考えられていて、電気の販売量のシェアを増やすことだけを目指すわけではありません。 二つ目は、供給力の確保です。 小売電気事業者が電気を売る分は、基本的には売る事業者がその供給力を確保しなければなりません。自前の電源を持つ場合もありますし、取引市場で調達する場合もあります。自前の電源を持つというのは非常に大変なことであります。新電力が原子力を自前で持つということは考えられませんので、火力発電か再エネが中心になります。 例えば、火力発電といいますのは、まず用地取得から始まって、環境アセス、地域住民への説明あるいは理解活動、それが終わると、ようやく土木工事が始まって、建築工事、そして電気設備をそろえて、燃料を調達します、燃料を貯蔵します。そして、二十四時間三百六十五日オペレーションを行うといった一連の工程が必要となり、自前で電源を持つというのは簡単ではありません。だからといって、取引市場だけに頼ればリスクもあります。こういったことで、販売電力量のシェアの拡大は簡単には進まないと私は思っています。 三点目は、電気を使用する人が自由化を知らない、あるいは望んでいないということだと思っています。 既に自由化から七年もたっていて、かつ、自由料金の方が規制料金を下回っていた期間が六年半もあったにもかかわらず自由料金を選択しなかったということだと私は思っています。 大臣にお伺いいたします。 足下では自由料金よりも規制料金の方が安くなっている状況で、電気の使用者はどちらを選択するとお考えになりますでしょうか。
○国務大臣(西村康稔君) 需要家の皆さんが電気料金のメニューを選択する上で、料金水準は重要な要素の一つであるというふうに思いますが、ほかにも様々な観点から比較検討し、電力会社や料金メニューを選択しているものというふうに承知をしております。 自由料金は、規制料金と異なって、柔軟にメニューを設計することが可能でありますので、例えば再生可能エネルギーに特化したプランであるとか、あるいは通信やガスなど他のサービスと組み合わせて割引を実施するような、提供するようなプランであるとか、あるいは消費量の多いオール電化の住宅向けのプランであるとか、消費者のニーズを踏まえて様々な料金メニューが提供されているものというふうに承知をしております。 また、需要家によっては、電力会社を乗り換えるための手間を掛けたくないと考える方も一定割合おられるというふうに認識をしております。 このため、一部の自由料金メニューにおける従量価格を、従量単価を規制料金の従量単価が下回っているという場合でも、需要家がどちらの料金を選択するのかをなかなか一概に申し上げることはなかなか難しいものというふうに思います。
○竹詰仁君 全面自由化を導入したのは政府でありますので、当然ですけど、全面自由化が望ましいと判断したから全面自由化をしたのでありますので、全面自由化が早く達成できるようにすべきであります。そのためには、自由料金が選ばれるようにしないといけないと私は思います。 規制料金を上げなければ自由料金は選ばれない、電力自由化の三つの、先ほどおっしゃった三つの基準が満たされないことになり、全面自由化は達成できないではないかと思っておりますが、大臣、もう一度お伺いいたします。
○国務大臣(西村康稔君) 先ほども答弁いたしましたけれども、一部の自由料金メニューにおける従量単価を規制料金の従量単価が下回っているという場合でも、必ずしも自由料金が選ばれないというわけではないということがまずあります。 他方で、大手電力の規制料金が赤字供給の中で大きく割安となっていると、そのような状況は、競争相手である他の電力会社にとってはそれ以上に割安な料金メニューを提示することが難しく、競争がゆがめられているとの指摘もあるというふうに承知をしております。 規制料金につきましては、現在、大手電力七社による改定申請が行われている、なされているところであります。この改定が何らかの形で実施されれば、こうした競争面でのゆがみは、まあ一定程度はですね、解消される見込みだというふうに思います。 また、大手電力における一連の不適切事案も踏まえまして、今後、電力システム改革の趣旨に沿った小売電気事業の健全な競争の実現に向けて、三項目につきまして事務方に対策の検討指示を行いました。一つは、一般送配電事業者が保有する非公開情報へのアクセス遮断を徹底する制度、仕組みの構築、二つ目には、内外無差別で安定的な電力取引を実現する仕組みの構築、三点目には、魅力的で安定的な料金、サービス等の選択を可能とする事業環境、事業競争環境の整備、この三項目につきまして対策を今進めているところであります。 小売事業者、新電力の、新電力へ参入された方々が市場から調達すると高い価格でなかなか経営が困難だと、御指摘のとおりでありまして、こうした方々に対しましても、先物の取引を活用するとか、あるいは保険制度も一定の支援も行っておりますし、また相対で再エネ可能エネルギーの電源を持っている方々との契約であるとか、様々な形で私どもも支援もしながら、先ほど申し上げた三項目について検討を行い、小売事業者による、小売電気事業者による健全な競争環境の整備を図って、やはり最終的には電力小売の完全自由化に向けて取り組んでいきたいというふうに考えております。
○竹詰仁君 資料の三を御覧いただきたいんですけど、これも資源エネルギー庁の資料でございます。 この資料、大手電力の電気料金の平均単価の推移ということですけれども、大手の電力会社の家庭用、産業用全体の電気料金の平均単価は、再エネ賦課金と燃料費を除いた要素では、一九九四年度と二〇二一年度を比較すると四〇%低下しているというふうに、これ資源エネルギー庁が説明をしております。この二〇二一年度というのはまだロシアによるウクライナ侵略が起きる前でありましたけれども、それでも燃料費の増大と再エネの賦課金によって電気料金が上昇したということです。このデータにはないんですけれども、二〇二二年度は、更に燃料費は上がっていますので、そして再エネ賦課金というのも増加していますので、一層の電気料金の上昇をもたらしたというのが実態であると思います。 少し話がまた移りますけれども、先ほど規制料金のときに、需要家の保護という考えがございます。私はこの需要家の保護という考えについても課題があると思っています。全面自由化を導入した際に、需要家保護を図るための措置ということで規制料金が残されたと承知しています。自由化から七年たっていますけれども、この需要家保護という措置が七年たった今でも適切な考えなのかということをお尋ねしたいと思います。 政府が全面自由化を導入したからには、全面自由化が早く達成できるようにするのが自然であります。しかし、規制料金に残った需要家だけを保護してしまうということになって、自由料金を選んだ需要家は保護できないということになります。自由化を導入して、自由料金を選んだ人は保護せずに、自由料金を選ばない人を保護するというのは、本当に公平ではないんじゃないかと思っています。需要家を保護するのが重要であれば、自由化をやめてひとしく保護する方が私は公平だと思っております。 もう一度お尋ねしますが、全面自由化が、これは善かれと思って導入したわけですから、自由料金を選んだ需要家は保護せずに、自由料金を選んでいない、つまり政府の政策には乗っていない需要家を保護するという考え方について、その妥当性についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(松山泰浩君) お答え申し上げます。 委員御指摘のように、電力小売の全面自由化というのは、競争を促進して、自由競争の下で消費者の方々により良いサービスを選んでいただけるという仕組みを導入することにございます。ですので、最終的には、この経過措置の料金については、そういうものが存在しなくても、競争の中で、市場の中で適切なサービスメニューが提供されることを目指しているところでございます。 一方で、この経過措置料金というものは、この自由化を実施した後に、一方で規制なき独占と、独占的な状況にあったところからだんだん自由化に移行していくわけでございますので、その規制なき独占によって不当に高い料金が設定される可能性というものが懸念されていたわけでございますし、現状の競争の状況ということを考えますと、この状況の下での需要家の方々、一般家庭の消費者の方々の利益というものを保護する必要性というのはあるのではないかと考えているところでございます。 この規制料金の中には燃料費の調整制度というものも設けているわけでございますが、この上限、基準価格の一・五倍ということを上限としていることをもちまして、昨今、燃料価格というのは非常に国際的に急騰しているわけでございますが、ここについても急激な電気料金の負担増ということを回避する役目も果たしている。これに伴う形で電力会社の方々に赤字負担ということが生じておりますので、現在値上げ申請ということを頂戴しているわけでございますが、いずれにせよ、この需要家の方々の保護というものに対してどういう仕組みを設けていくかということについては、私ども政府としては考えていかなければいけない課題なんだと思ってございます。 現状におきましては、規制料金を存続させること自体は妥当であると考えているわけでございますが、最終的には、電力の自由化の趣旨に沿った形で各地域で健全な小売競争が進んでいき、規制なき独占による不当な料金設定というこの懸念が生じない状態になって、経過措置料金が排除されていくという方向を目指すべきであると考えておりまして、先ほど大臣から、答弁の中にございましたけれども、大臣からも内外無差別で安定的な電力取引を実現する仕組みの構築ということも含めた電力小売の競争状況の環境整備ということの検討指示を受けているところでございますので、こういう環境を整備することによってこういった状況が一刻も早く実現していくように取組を進めていきたいと考えております。
○竹詰仁君 御説明ありがとうございました。 私は、繰り返しですけど、七年たっても達成できていないこの全面自由化というのは全面自由化とは言えないと思います。自由料金と規制料金が混在していることが長く続いていることが、むしろ課題を生じさせていると考えています。 自由化がうまく機能していないのであればもう早々に自由化はやめる、自由化がうまく機能しているのであれば規制料金は早々に撤廃すべきであるというふうに思いますので、是非検討を求めさせていただきたいと思います。 続きまして、再エネ賦課金とGXの推進法案についてお尋ねいたします。 資料四を御覧いただきたいと思います。 この資料四は再エネの賦課金の推移でございますけれども、二〇二三年度の再エネ賦課金の単価が、再エネ賦課金が導入されてから初めて単価が下がるということになりました。三・四五円キロワットアワー当たりから一・四〇円と二・〇五円下がる。この五月分の請求、五月の請求分からこれが適用されます。この再エネ賦課金の単価については、毎年度、当該年度の開始前に再エネ特措法で定められた算定方法にのっとって経産大臣が認定することとされております。 大臣にお尋ねいたします。 この再エネ賦課金の単価が下がる要因について伺います。
○国務大臣(西村康稔君) 御指摘の再エネ賦課金の単価につきましては、再エネ特措法に基づきまして、年度の開始前に経済産業大臣が再エネ特措法に定められた算定方法にのっとり設定されることと、設定することとされております。具体的には、再エネ特措法上、まず再エネの電気の買取り費用から再エネ電気を今度卸電力市場に売電した場合に得られる収入を除いた額を販売電力量で割って得られた額を基礎に定めるということとされております。 二〇二三年度の賦課金単価が、御指摘のとおり、一キロワットアワー当たり一・四〇円と、二二年度から二・〇五円の低下となった要因は、こうした算定方法に基づいて算定する中で、ウクライナ情勢に起因する年間を通じた市場価格の上昇によって再エネ電気の市場での販売収入が増加したためということであります。
○竹詰仁君 ありがとうございます。 この再エネ賦課金、二〇一二年から始まりましたけれども、今教えていただいたんですが、その計算式がございます。この再エネ電気が普通は増えれば増えるほど単価は上がる、いわゆる分子が上がるということですので、ただ、再エネ電気が増えてきている今の状況で、私自身もこの再エネ賦課金がこのように下がるということは想定しておりませんでした。今教えていただいたんですけれども、この再エネの単価が下がるということは、良いことが起きているのか、悪いことになっているのか、これ、大臣、どのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(西村康稔君) 先ほど申し上げましたとおり、ウクライナ情勢に起因して、年間を通じた市場価格の上昇を反映して再エネ電気の販売収入が増加した結果、下がっているわけでありまして、再エネ導入を推進する立場からは、足下の化石燃料価格の上昇に伴って相対的に再エネ価格、再エネの価格競争力は高くなっているわけであります。それによってより低い国民負担で再エネ導入を進められると考えておりますので、その意味では私は意味があるというふうに思っております。 引き続き、再エネ賦課金については再エネ特措法にのっとり厳格に算定していくとともに、適切な国民負担の下での再エネの導入拡大に向けて調達価格などの着実な低減、そして入札、この活用も進めていきたいというふうに考えております。
○竹詰仁君 今教えていただいたように、市場価格が上がるというのは燃料代が上がったからでありまして、燃料代が上がると再エネ賦課金の単価が下がるという、大ざっぱに申しますとそういうことだと思うんですが、私は、うまくできている仕組みとも言えますし、この燃料代が上がると、それは今度は電気代が上がるということですので、本来は起きてほしくない事象だと私は思っております。 次に、GXの推進法案について関連して伺います。 今回のこの国会で可決されましたGXの推進法案、政府の説明では、資料の五を御覧いただきたいと思います。これも政府の説明資料でございますので、そのままなんですけれども、このカーボンプライシングの導入のイメージは、再エネの賦課金が二〇三二年度までは上昇しますと、その後、ピークアウトしていくので、再エネ賦課金が減少した分についてカーボンプライシング、発電事業者に対する特定事業者負担を導入すると、なので全体的な負担増とはならないと、そういったイメージで説明をいただいております。 しかし、今年度は再エネ賦課金の単価が下がるということになりましたので、このイメージのこの図のとおりになるのかというのが私は疑問に思っております。この再エネ賦課金の単価が下がっても、GXの推進法で説明されたカーボンプライシング、特定事業者負担金はこれまでの説明で矛盾は生じないのか、教えていただきたいと思います。
○政府参考人(畠山陽二郎君) お答え申し上げます。 御指摘の成長志向型カーボンプライシングにつきましては、御指摘のように、過度な負担とならないように、エネルギーに係る負担の総額を中長期的に減少させていく範囲内、すなわち、今後、石油石炭税収がGXの進展により減少し、御指摘の再エネ賦課金総額が再エネ電気の買取り価格の低下等によりましてピークを迎えた後に減少していく範囲内で導入していくことということにしております。 このうち、特に御指摘の再エネ賦課金の方について申し上げれば、二〇一二年度のFIT制度開始直後の三年間、利潤配慮期間と呼んでおりますけれども、この期間に認定を受けた相対的に高い価格での事業用太陽光発電の買取り期間が二〇三二年度以降、順次終了していくことによりまして、再エネ賦課金の総額は二〇三二年度頃にピークとなる蓋然性が高い、このように考えておりまして、これを前提に制度を設計しようと、こういう方針でございます。 御指摘のように、二〇二三年度の再エネ賦課金単価は前年度より減少をしたところですけれども、その主な要因は、大臣から答弁も申し上げましたとおり、ロシアによるウクライナ侵攻などの影響による急激な電力市場価格の高騰によりまして再エネ電気の販売収入である回避可能費用が増加したことに負っております。 今般の電力市場価格の変動は、東日本大震災の際にも経験しなかった過去最大の変動でございまして、これまでの長期的な市場価格の変動の傾向を踏まえれば、再エネ賦課金の総額は二〇三二年度頃にピークとなる蓋然性が高いと考えておりまして、これまでの説明と矛盾が生じるものではないと、このように認識しております。
○竹詰仁君 説明には矛盾は生じないと今御回答でしたけれども、今後、このGX推進法案によりますと、二年以内に詳細な制度設計をするというふうにされておりますので、このカーボンプライシングと再エネ賦課金のこの動向、これ、どのように関連していくのか、もう一度改めて教えていただきたいと思います。
○政府参考人(畠山陽二郎君) 御指摘の特定事業者負担金などの成長志向型カーボンプライシングにつきましては、GX推進法案を今国会に提出して御審議いただいているところでありまして、導入時期や水準を徐々に引き上げていく方針をあらかじめ明示してございます。これによりまして、予見性を確保することで企業のGX投資の前倒しを促進し、排出削減と産業競争力強化、経済成長を共に実現していく制度設計としているところでございます。 このように、制度の大枠は法定しておりまして、今般の再エネ賦課金の減少を踏まえても、その骨格を変える必要はないというふうに考えております。 その上ででございますけれども、特定事業者負担金に係る有償オークションの実施方法ですとか、その具体的な徴収方法など、制度を実施するために必要な事項につきましては、この法律の施行後二年以内に、GX投資の進捗状況、技術開発や国際的な動向などを踏まえて、排出削減と産業競争力強化、経済成長の両立の観点から制度設計を進めていくと、このように考えているところでございます。
○竹詰仁君 ありがとうございました。 是非、制度設計のときには、是非、私たち、この国会にもその適宜説明をしていただいて、議論もさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。 時間の関係で最後になりますけれども、資料六を御覧いただきたいと思います。これは貿易収支のことですけれども、この二〇二〇年以降、貿易収支が大幅な赤字になっていまして、特に二〇二二年の貿易収支はマイナスの十九・九七兆円、約二十兆円が貿易赤字ということになっております。 この二〇二二年の貿易収支の赤字の主な原因を教えていただきたいと思います。
○政府参考人(諏訪園健司君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、令和四年の貿易統計におきまして、輸出額が九十八兆千七百五十億、輸入額は百十八兆千四百十億円となりまして、輸出額から輸入額を差し引いた金額、過去最大の十九兆九千六百六十億円の赤字となりました。 この過去最大の赤字の、最大の貿易赤字となった要因は種々あると思われますが、令和四年の輸入額は過去最高となっており、品目別に見ると、原粗油、LNG、石炭などの鉱物性燃料の輸入額が急増しておりますことから、エネルギー価格の高騰の影響が一因であると考えられます。
○竹詰仁君 まさに今、燃料、石炭、LNG等だと思います。 もう質問は終わりますけれども、この各企業も燃料の調達、長期契約とかリスクヘッジやっているんですけれども、なかなかこの化石燃料の価格、企業努力だけではどうしようもないと、あるいはその円安については企業努力ではどうしようもないといった実態がありますので、是非政府から、適宜適切なその政府の支援あるいはその対策をお願いして、質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。 北海道新幹線についてお聞きをいたします。 二〇二二年の四月の財政制度等審議会の歳出部会は、北海道新幹線の新函館北斗から札幌間の事業費や工期について指摘しました。事業費がどの程度膨らむと見込んだのか、また国土交通省にどのような対応を求めたのかについて御説明を願います。
○政府参考人(前田努君) お答え申し上げます。 ただいま先生御指摘のございました財政制度等審議会におきましては、現在事業を実施中の北海道新幹線新函館北斗―札幌間につきまして、まず費用増加の可能性ですが、北陸新幹線金沢―敦賀間よりも工期が長く、物価上昇の影響が懸念されるなど事業費の増加の可能性があること、具体的には、これあくまで機械的な試算ではございますが、事業費の増加率を金沢―敦賀間と同程度と仮定した場合〇・七兆円程度、工事単価が九州新幹線武雄温泉―長崎間並みになると仮定した場合は〇・三兆円程度増加する可能性があること、それから、工期の柔軟化につきまして、金沢―敦賀間の経験も踏まえ、工期や事業費の見通しについて速やかに現状を踏まえた分析を行うとともに、必要に応じ今後の工期の柔軟化の検討も行うべきこと、これらの点について御説明を行ったところでございます。
○紙智子君 それでは、国土交通省にお聞きします。 財政審議会の今の指摘を踏まえて事業費の増加分の方針を出しました。追加費の増加分が六千四百四十五億円だと、そのうち二千九百二十二億円のこの分の財源は決めたんだけれども、残りの三千五百二十三億円というのは未定です。 二千九百二十二億円のうち、これ地元負担は幾らになるのか、負担増をこれ札幌市や関係市町村は受け入れたんでしょうか。
○政府参考人(平嶋隆司君) 北海道新幹線新函館北斗―札幌間につきましては、平成二十四年の着工以降に発生しました予見できない自然条件、また着工後の関係法令の改正、関係者との協議、資材価格等の高騰などの諸課題に早い段階で対応するため、昨年、有識者会議を九月に立ち上げまして議論していただきました。 この有識者会議におきまして、一定の仮定を置いた上でのものとなりますけれども、事業費が六千四百四十五億円増加するとの試算を含めた取りまとめがなされたところでございます。このうち二千九百二十二億円につきましては、既に契約済みの工事に関するものとなっており、令和五年度予算決定過程におきまして、国、地方の負担も含めた財源措置を確定しているところでございます。 六千四百四十五億円から二千九百二十二億円を引きました残りの額につきましては、試算が一定の仮定を置いたものであること等も踏まえて、今後の工事の状況を見ながら判断していくという必要があることから、具体的な財源措置につきましては一定の期間経過後に増加の程度が明らかになった段階で検討することが適当であるというふうに考えております。 国土交通省としましては、引き続き関係地方自治体の皆様方と協力しながら北海道新幹線の着実な整備に努めてまいりたいと考えております。
○紙智子君 幾ら出されているんですか、金額的には、地元負担が。それから、納得して受け入れたかどうかということを聞いたんですけれども。
○政府参考人(平嶋隆司君) 先ほど申し上げました予算の編成過程におきまして財源を確定しております二千九百二十二億円の分でございますけれども、こちらにつきましては、地方の部分としまして三百三十二億円となっておるところでございます。そちらについても、こちらの取りまとめ、また予算編成過程の話というのを御地元の方にお話ししておるところでございます。
○紙智子君 地元の方にお話をしたということなんですけれども、国土交通省は十二月末に提示したときに異論はなかったというように言うんですけれども、しかし、札幌市はこの増加分の詳細は説明されていないというふうに言っているんですね。 二千九百二十二億円の財源の提示というのがありましたが、残りの三千五百二十三億円の財源というのはまだ決まっていないわけです。もしかすると地方負担分が更に増える可能性もあるということですよね。 財務大臣にお聞きするんですけれども、増加分の詳細は札幌市にも説明されていないと。北陸新幹線の金沢―敦賀間は、工期ありきの無理な工程、事業費の管理に陥りやすいという指摘がありました。この北陸新幹線の二の舞になるんじゃないかという心配があるんですけれども、いかがですか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 新幹線の整備の、新函館北斗―札幌間についてのことにつきましては今国土交通省からも御説明があったとおりであります。国土交通省の下でこれから整備が進んでいくものと、こういうふうに思っております。 そして、先例として御指摘がありましたその北陸新幹線金沢―敦賀間につきましては、平成三十年に約二千三百億円、令和二年に約二千七百億円と、二度にわたりまして大幅な工事費の増加が生じたものであります。この工事費の増加要因といたしましては、工期を短縮するために生じたものも一定程度含まれていたところでありまして、令和三年夏に取りまとめられました国土交通省の検証委員会の報告書では、工期ありきの無理な工程や事業費管理に陥りやすく、工期や事業費を適切に見直していくべき旨、指摘がされたと承知をいたしております。 そして、北海道新幹線新函館北斗―札幌間については、昨年末に六千四百四十五億円の工事費の増加が明らかになったと、そのように承知をいたしております。 財務省といたしましては、北陸新幹線の工事費の増という過去の反省も踏まえまして、新函館北斗―札幌間についても、必要に応じて柔軟な工期設定も検討しつつ、無用な工事費増加につながることがないよう、引き続きまして国土交通省に強く求めていきたいと思っております。
○紙智子君 事業費で六千四百四十五億円の算出根拠という説明もないんですよね。あるのは道民負担があるということなんです。 それで、国土交通省は、北海道新幹線の費用対効果が〇・九であると公表しました。税金を投入する公共事業というのは、投資に妥当性があるかどうかを判断する目安が費用対効果なんだろうと思うんですね。その目安が一を下回ると事業の見直しが必要になるということなんです。 今回、事業全体が〇・九になっても、残事業と、まだ全部終わっていないということで残事業が一以上だったら事業は継続するんだということなんですね。しかし、残事業費が例えばどんどん膨らんでいって、あと四千三百二十三億円増えるということになるだけでも、これ費用対効果というのは一以下になるんじゃないかと思うんですけれども、国土交通省、いかがですか。
○政府参考人(平嶋隆司君) 本年三月、前回再評価を行いました平成二十九年度から五年間が経過したこと、また、昨年末に有識者会議、先ほども申し上げました有識者会議におきまして取りまとめられました北海道新幹線の新函館北斗―札幌間の整備に関する報告書、こちらに基づく事業費の見直しと、こういったことございました。これを踏まえまして、昨年度末に、三月末に再評価を行ったところでございます。 再評価につきましては、費用便益分析、いわゆるBバイCのような定量的なものに加えまして、貨幣換算が困難な効果等も含めて総合的に評価を行うこととなっております。そのうち、事業継続による投資効率性を評価します残事業BバイCにおきましては、再評価時点までに発生した既投資分のコスト、それから既発現便益、それまでにもう発生しておるコストと便益というのは両方とも考慮せずに、事業継続した場合に今後追加的に必要となる費用と、それから追加的に発生する便益を対象して算出することとされているところでございます。 先ほどの有識者会議の報告書におきましては、現時点で合理的と考えられる一定の仮定を置いて見通せる範囲での事業費の影響を精査しているところでございます。非常に事業期間長いところでございますので、現時点での見通しをしているところでございますが、本年の三月末に公表いたしました再評価におきましては、その事業費の増加分も加味して計算を行っているところでございます。そちらの残事業BバイCについては一・三となっているところでございます。 また、今御質問いただきました、仮に更にというところにつきましては、仮定の数字の話になってまいりますので、ちょっとお答えはちょっと控えたいと思います。
○紙智子君 費用対効果を示した資料を見ますと、再評価の視点というところには、土木工事についてはトンネル区間の約四二%が完成というふうに書かれているんですね。しかし、困難なトンネル工事というのは半分も終わっていないんですよ。 トンネル工事で、この間、ヒ素などの猛毒の重金属が搬出されたことで、発生土の受入れ地の確保、ここが難航して、簡単に受け入れられないということなんだけど、難航して、それからさらに巨大な岩が発見されてトンネル掘削工事が一時中止になって、現時点で三年から四年程度工期が遅れるというふうに言っているわけですけど。 この重金属の置場と言われる札幌市の手稲区でも、厚別区でも、それから小樽市でも、八雲町でも、住民説明が不十分なんです。それも問題なんだけども、費用対効果の説明も不十分なんですね。 財務省にまたお聞きするんですけれども、大臣お聞きするんですけれども、費用対効果が目安である一を下回っているのに、説明がないんです。そして、予算の使い方として、そういう形でやって国民の納得が果たして得られるとお思いでしょうか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 新函館北斗―札幌間につきましては、令和五年三月に、事業費の見直しと、それに伴います事業の再評価が国土交通省において実施されたと承知をしております。その結果、費用便益分析、BバイCについては、事業全体のBバイCは〇・九、そして、評価時点での残事業費に対する便益を算出し、事業継続による投資効果性を評価する残事業BバイCは一・三で評価されたと、そのように承知をしております。 国交省において、残事業BバイCが一を上回る場合には事業継続されているということ、それから、事業評価について、BバイCでは評価できない効果も含めて第三者により総合的に評価をするものとする、これは先ほど国交省からも答弁があったところであります。再評価の中では、沿岸地域の活性化による交流人口拡大など、BバイCに換算されない事業効果も認められており、こうしたことも踏まえて国交省において事業の継続を判断したものと承知をしております。 したがいまして、国交省による事業継続の判断につきましては、それ自体、公共事業共通の事業実施手続に基づいて進められたものでありまして、問題があるものとは考えておりませんけれども、先ほど申し上げたとおり、必要に応じた柔軟な工期の設定など、今後無用な工事費の増加を招くことがないように、国交省に対して適切な事業実施を強く求めてまいりたいと考えております。
○紙智子君 状況に応じて、柔軟な対応を含めて、拙速にやらないようにということを求めていくということなんですけど、やっぱりちゃんと、住民なり、説明されないまんまどんどんと進んでいくということに対して違和感、非常に強い違和感を感じるわけです。 それで、またちょっと国土交通省にお聞きするんですけれども、新たな問題が発生しました。札幌延伸へのニセコ町の羊蹄トンネルの区間、工区で、熊谷組がコンクリートの品質管理の試験を虚偽報告していたという問題が出ています。なぜこれ虚偽報告をしたのか、どれぐらいのそれは工事をやっている距離も含めてなっているのか、経過を含めてちょっと説明していただきたいと思います。
○政府参考人(平嶋隆司君) 北海道新幹線新函館北斗―札幌間の羊蹄トンネル有島工区の工事におきまして、コンクリートの品質を確保するための試験、これが所定の頻度等で行われていないにもかかわらず、実施されたように装うという虚偽の報告が行われているということを鉄道・運輸機構の方が確認したところでございます。 熊谷組等のJVから鉄道・運輸機構への報告によれば、虚偽の報告が行われた原因につきましては、手配が、人の手配が付かず、担当者が試験に来られないことがあったことが起因となったというふうにされているところでございまして、具体的には、コンクリートに含まれる水の量を測定する単位水量試験、そういう試験がございます。それから、コンクリートが固まる前のコンクリートのその混ぜた状態の固さを測定するスランプ試験という試験がございます。この二つの試験につきまして不正が行われていたということでございます。 虚偽の報告が行われました原因ですとか、それから対象となる構造物の距離等を含めまして、虚偽の報告の内容につきましては、現在、鉄道・運輸機構において精査しているところでございます。
○紙智子君 やっぱり安全対策を非常に軽んじているということだと思うんですよね。やっぱり、工期を急ぐということもあったかもしれませんし、今ちょっと報告がありましたけど、人手が足りなくて調査ができていなかったとかいうことも含めてあるわけで、こういうことが出てくると、ほかは大丈夫なのかと、当然ですけどそういう心配が出てくるわけです。 それで、過去に遡ってこれも調査すべきだと思うし、安全対策の問題があっても、費用対効果が〇・九でも、公共事業は一旦進めたら止まらないと、こういうことってやっぱりおかしくないかというように思うんですよ。 少なくとも、これ、毎年度費用対効果をちゃんと公表もして、事業の進捗状況を明らかにするように、財務省として是非国土交通省に求めるべきではないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(前田努君) お答え申し上げます。 今先生御指摘のございました北海道新幹線の費用対効果につきましては、国土交通省において実施要領に基づいて評価を行っておられると承知をしてございます。 この実施要領でございますが、評価の時点、タイミングにつきましては、新規事業採択以降は、ただいま国交省の方からも答弁ありましたけれども、評価から五年を経過した時点、又は大幅な工事費増加も含め、社会経済情勢の急激な変化や技術革新等により再評価の必要が生じた時点において再度評価するものとされてございます。 財務省といたしましては、新函館北斗―札幌間の整備につきまして、大臣からも御答弁ございましたとおり、今後無用な費用増加を招くようなことがないよう、国土交通省において適切な事業実施がなされること、これが重要だと考えておりまして、今申し上げました実施要領を踏まえて、工事費の大幅な増加など再評価の必要が生じた際には五年を待たずに適時適切に評価を行うよう、財務省としても国土交通省に求めてまいりたいというふうに考えてございます。
○紙智子君 今五年を待たずという話ありましたけれども、やっぱり既にこの一を下回っているわけですから、私は、五年を待たずと言うんじゃなくて、毎年公表するように求めたいと思います。 加えて言えば、国土交通省は、費用対効果の公表と同じ日に新函館北斗―札幌間の工事変更計画を認可しているんですね。これも実は説明がなくやられているということで、これ密室で決めているんじゃないかと言われても仕方がないというように思うんですね。 それからもう一つ、国土交通省にお聞きするんですけれども、北海道新幹線は二〇二一年度は過去最大の百四十八億円の赤字を出しました。赤字が膨らんでも、道民負担が増えようが、何があろうともこれを進めてきていると。在来線の切捨ても、これ、住民を置き去りでやってきているというように思うんです。根室線の富良野から新得間、これ、二〇一六年の台風というか大雨で大災害になったんですけど、その自然災害によって運休が続いたまま廃線にしようとしているわけですね。 私、二月に富良野と新得町など行ってお話を聞いたんですけど、富良野の鉄道未来の会というのがあって、ここでは、国が観光立国とか移住促進ということを掲げるのであれば鉄道はつながっているべきだというふうに言うんです。そして、新得町の根室線の災害復旧と存続を求める会というのもあるんですけれども、ここでも、広域周遊観光ルートというのを何とかつくって道内にお客さんを呼べるようにしようというようなことを考えているわけなんですけど、そういうことの創設とともに、あと、十勝の方ですから農業大国だと、輸送ルートを残さないと何らかの事故があったときには農産物を運べないと、こういう声も出されました。 新得町のこの存続を求める会というのは、二〇一八年に国土交通省に五千三十四人の署名を提出して、今年三月は、この存続を求める会と富良野鉄道未来の会、それに加えて石北沿線ふるさとネットワークと、この三つの団体が北海道知事に存続を求める署名を提出しています。こういう声が上がっているのに、なぜ住民や市民団体の要望や提案を聞かないのかということを改めて問いたいと思うんですけれども、国土交通省。
○政府参考人(平嶋隆司君) 国土交通省におきましては、JR北海道に対して、輸送需要の大幅な減少を受けて路線を廃止せざるを得ないような場合、こういった場合も事情の変更を沿線自治体に対して十分に御説明していくように指導してきているところでございます。 これを受けまして、例えば根室線の富良野―新得間につきましては、平成二十九年からJR北海道と自治体さんとの間で根室本線対策協議会を、事務レベルの会議を含めまして、約六年にわたって二十回以上開催して議論を重ねてきているところでございます。また、令和五年三月の同協議会の役員会におきまして、関係自治体の首長さんとの間で路線の廃止と代替交通の確保について合意に至っているというところでございます。この間におきまして、関係自治体さんにおかれましては、住民説明会などにより地域住民の声を把握され、また、議会における議論を踏まえられた上で協議に臨まれたものであるというふうに承知しているところでございます。
○紙智子君 まあ住民の声を聞いてと言うんですけど、聞いていないから怒っているということがあって、例えばこれ、鉄路がなくなるというのは一地域だけの問題じゃないんですよね。道民が、だけど、その協議会の内容を知ることはできないということですし、日高線の鵡川から様似間も自然災害による路線の破損を放置したまま、これ復旧しないで廃線に追い込んだわけです。 災害復旧制度というのはJR北海道がお金を出すことを前提にした制度ですから、国鉄分割・民営化以来、この経営安定資金も失敗したと。JR北海道に資金的な余裕がないことを知りながら廃線に追い込んだという国の責任は大きいと思うんです。それで、しかも、維持することが困難だという口実で在来線の廃止に追い込んだ責任も、国の責任としては大きいと思うんですよね。 始まりを振り返ると、二〇一一年の石勝線の脱線炎上事故がありました。二〇一三年は函館の貨物列車の脱線事故がありましたが、政府が主導してつくったJR北海道再生推進会議、これが二〇一五年の六月に提言を出したことがきっかけです。この提言を受けて、二〇一六年十一月にJR北海道が、当社単独では維持することが困難な線区についてというのを発表したんです。 二〇一八年の七月に国土交通省は監督命令を出して、他の輸送機関とも適切に役割を分担するということを求めて、これ事実上のバス転換を進める、求める中身です。ところが、沿線自治体と協議するといっても、参加するのは首長さんだけで、協議内容は公表されていません。 JR北海道は、株式会社といっても株主は鉄道建設・運輸施設整備支援機構ですから、事実上、これ国有企業なんですよね。今からでも遅くないと思うんです。この間の協議内容を公表するように指導するように求めたいと思いますが、一言でお願いします。
○政府参考人(平嶋隆司君) 国土交通省といたしましては、ローカル鉄道の在り方に関する協議につきましては、まさに地域住民の方々にとっての生活の足に関わる問題であるということから、住民の方の声を丁寧に把握しつつ、あるべき交通体系に関する議論が行われるべきであるというふうに考えております。こうした観点から、先ほど申し上げましたように、協議会や住民説明会が丁寧に行われているものと認識しているところでございます。 また、今お話がございました協議の過程についてでございますけれども、こちらの方は、個別に判断される面があるかとは思いますけれども、適切な形で地域住民の方に対して情報公開が行われることが望ましいと認識しております。 こうした認識に立ちつつ、今後の協議におきまして、JR北海道、それから関係自治体さんに対しまして国として必要な助言を行っていきたいと考えております。
○紙智子君 時間になりましたけど、今からでもやっぱり国の責任果たすことできると思っていまして、我が党としては、提案しているのは、やっぱり路線や駅などの鉄道インフラを保有、管理して、運行はJRが行う上下分離方式と。こういう中身でどうかということについては、懇談した多くの皆さんが、それやってもらったら本当に助かるというふうにおっしゃっているわけで、やっぱり国がそういう形で路線を残して、存続させてやっていくという方向で是非力を尽くしていただきたいということを改めて申し上げまして、私の質問といたします。 ありがとうございました。
○委員長(佐藤信秋君) 他に御発言もないようですから、財務省、経済産業省、金融庁、株式会社日本政策金融公庫及び株式会社国際協力銀行の決算についての審査はこの程度といたします。 次回は来る十五日午後一時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後六時七分散会