決算委員会 第6号
- 発言数
- 300 件
- 登壇者
- 32 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2023/04/24
会議録
○委員長(佐藤信秋君) ただいまから決算委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る二十一日までに、柴愼一君、串田誠一君、山下芳生君、梶原大介君、山本佐知子君、広瀬めぐみ君、竹詰仁君及び石井苗子君が委員を辞任され、その補欠として鬼木誠君、吉良よし子君、越智俊之君、今井絵理子君、岩本剛人君、礒崎哲史君、音喜多駿君及び金子道仁君が選任されました。 ─────────────
○委員長(佐藤信秋君) 令和三年度決算外二件を議題といたします。 本日は、外務省、防衛省及び独立行政法人国際協力機構有償資金協力部門の決算について審査を行います。 ─────────────
○委員長(佐藤信秋君) この際、お諮りいたします。 これら決算の概要説明及び決算検査の概要説明は、いずれも省略して、本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐藤信秋君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 質疑通告のない方は退席していただいて結構です。 ─────────────
○委員長(佐藤信秋君) これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○和田政宗君 自由民主党の和田政宗でございます。本日も何とぞよろしくお願いをいたします。 まず、北朝鮮のミサイル対応についてお聞きをいたします。 おととい二十二日に、浜田防衛大臣より、弾道ミサイルなどを迎撃するための破壊措置準備命令が自衛隊に出されました。北朝鮮は、これまでも人工衛星の打ち上げと称して弾道ミサイルを発射しており、我が国は、沖縄県に迎撃用のPAC3の部隊を展開したほか、迎撃ミサイル搭載のイージス艦を展開し、備えておりますが、これはそもそも受け身的対応です。Jアラートにより国民保護サイレンが鳴る中、国民が弾道ミサイルからの退避行動を取るというのは、さきの大戦中において、空襲警報の中、国民が逃げ惑った状況と変わらないというふうに思います。 そもそも北朝鮮にミサイルを撃たせないために手を打つことが重要ですが、どのように手を打つのか、防衛大臣と外務大臣に答弁を求めます。
○国務大臣(林芳正君) 北朝鮮が前例のない頻度と態様で弾道ミサイル等の発射を繰り返していること、これは我が国の安全保障にとって重大かつ差し迫った脅威であるとともに、国際社会に対する明白かつ深刻な挑戦であり、断じて容認できないと考えております。 北朝鮮の核・ミサイル活動への対応に関しましては、日米、そして日米韓で緊密に連携するとともに、先日、私が議長を務めたG7長野県軽井沢外相会合を含む国際会議、また各国とバイ会談等の機会に、北朝鮮の完全な非核化の実現に向けて国際社会が一体となり、安保理決議を完全に履行することが不可欠である点、これを累次にわたり確認してきております。また、北朝鮮の弾道ミサイル発射に際しては、北京の大使館ルートを通じ、そのたびごとに厳重に抗議をしてきております。 我が国としては、安保理理事国、そして本年のG7議長国として、国際社会とも協力しながら、関連する国連安保理決議の完全な履行を進め、北朝鮮の非核化を目指してまいります。
○国務大臣(浜田靖一君) 委員御指摘のように、北朝鮮のミサイルというのは、我々にとりまして大変なこれは問題であるというふうに考えておりますし、今外務大臣からお話があったとおりでありまして、我々とすれば、この国家防衛戦略等の策定に際して、このような大変厳しい状況の中で極めて現実的なシミュレーションを始めとして様々な検討を行った上で、統合防空ミサイル防衛能力を含む、必要となる防衛力の内容や数量を積み上げさせていただきました。 この統合防空ミサイル防衛能力では、従来からある弾道ミサイル等に加えて、対艦弾道ミサイルや極超音速兵器、無人機等の出現によって経空脅威が多様化、複雑化、高度化していることも踏まえて、こうした経空脅威に対する探知、追尾、迎撃能力を抜本的に強化しつつ、新たにスタンドオフ防衛能力等を活用した反撃能力を保有し、これら二つの能力を組み合わせて弾道ミサイル等による攻撃に対応していくこととしております。 このような能力の構築によって、現状に比して、相手の戦略的、戦術的な計算を複雑化させることにより、そして日本にミサイルを撃ち込もうとしている相手に対して、目的達成することは容易でないと、攻撃やめた方がいいと思わせる抑止効果を得られるものと考えております。我が国に対する武力攻撃そのものの可能性を低下させることができると考えておるところであります。
○和田政宗君 しっかりとそのように防衛力を整備をしていただいて抑止というものを高めていただくということと、外交力を遺憾なく発揮をしていただいて、北朝鮮に対して国際社会が共同して断固たる姿勢でミサイルまた核開発をさせないということにつなげていっていただければというふうに思います。国民保護サイレンが鳴って、子供たちが、やはり通学時、これ退避行動を取るというのは、私もこれは政治家として、こんなことはやはりあってはならないというふうに思います。迎撃ということも重要でありますけれども、そもそも撃たせないという観点で何とぞ対応をお願いしたいというふうに思います。 次に、中国での大手製薬会社の現地幹部拘束事件についてお聞きをいたします。 現在までの経過と、政府の対応はどのようになっているでしょうか。
○政府参考人(松尾裕敬君) お答え申し上げます。 三月、中国当局から在中国日本国大使館に対し、北京市で五十代の邦人男性一名が中国の国内法違反があったとして中国当局に拘束された旨の通報がありました。 政府としては、本件拘束事案が判明して以降、中国に対して当該邦人の早期解放を強く求めてきております。また、四月一日及び二日の林外務大臣の中国訪問に際し、中国側に対して抗議し、当該邦人の早期解放を含め我が国の厳正な立場を強く申し入れたところでございます。その後、四日には、当該邦人に対し在中国日本国大使館員が領事面会を実施いたしました。 政府としては、引き続き、邦人保護の観点から、中国側に対し早期解放を強く申し入れるとともに、領事面会や御家族など関係者との連絡など、できる限りの支援を行ってまいります。
○和田政宗君 御答弁にありましたように、今月上旬に林外務大臣が自ら訪中をして早期の解放を求めたのに進展はありません。しかも、この拘束は不当であることが濃厚です。 在中国大使、垂大使の召還など厳しい対応をすべきと考えますが、中国大使を召還しないのか、外務大臣にお聞きをいたします。
○国務大臣(林芳正君) 政府といたしましては、本件拘束事案が判明して以降、中国側に対して当該邦人の早期解放を強く求めてきておりまして、四月一日及び二日の私の中国訪問の際にも中国側に対して抗議をし、当該邦人の早期解放を含め我が国の厳正な立場を強く申し入れたところでございます。 当該邦人の早期解放に向けて、引き続き様々なレベルで中国側に対して粘り強く働きかけていきたいと考えております。
○和田政宗君 よりやはり厳しい姿勢でないと、この不当な拘束からは解放されないというふうに思っておりますので、必要な検討と実行をお願いをしたいというふうに思います。 こうした中国政府による不当な日本人拘束事件を防ぐために外務省としてどう手を打つのか、御答弁を願います。
○政府参考人(松尾裕敬君) お答え申し上げます。 中国側に対しては、これまで様々なレベルや機会を通じて、中国における主要プロセスにおける透明性の確保などを働きかけており、引き続きそのような働きかけを継続してまいります。 また、外務省は、海外安全ホームページや在中国大使館、総領事館を通じ、中国では国家安全に危害を与えるとされる行為は、刑法、反スパイ法などに基づき取調べの対象となり、国家安全当局に拘束されるおそれがあるので注意するように呼びかけております。 海外に渡航、滞在する邦人の保護は政府の最も重要な責務の一つであり、引き続き中国に強く働きかけていくとともに、きめ細やかな情報発信、注意喚起を通じ在留邦人の安全確保に努めてまいります。
○和田政宗君 三日の当委員会でも申し述べましたけれども、この拘束されている方というのは、まさに中国の奥地にまで自ら医薬品を届けるなど、本当に中国の国民に対して貢献をしてきた方が拘束をされたという形です。これ、もう現地の駐在員ですとか御家族、かなり動揺が広がっておりますので、政府として、外務省として、何としてもそういう邦人の方々を断固として守っていくと、不当な拘束を受けた場合には絶対に解放させるという強い姿勢で臨んでいただきたいというふうに思います。 次に、中国による日本でのスパイ活動について聞きます。 中国による日本国内でのスパイ活動の実態はどうなっているのか、答弁願います。
○政府参考人(原和也君) お答えを申し上げます。 中国は、各国の政治、経済、行政、学術といった様々な分野の関係者に対して、各種情報収集活動や通常の外交活動とは異なる手法を用いた働きかけを行うなどの諸工作を積極的に行っており、我が国においてもそのような活動があるものと見られるところでございます。
○和田政宗君 そうしますと、過去の中国によるスパイの逮捕事例というのはどのようなものがあるでしょうか。
○政府参考人(原和也君) お答えを申し上げます。 お尋ねの中国に関係する逮捕事例といたしましては、平成十九年二月に、図面データをダウンロードした商用パソコンを不正に持ち出したとして、大手自動車部品メーカーに勤務する中国人技術者を横領罪で逮捕したものがございます。また、逮捕事例ではございませんが、最近では、中国企業が関係する事件といたしまして、令和二年十月、在職当時に勤務先の営業秘密である技術情報を不正に得た上で、SNSを通じて接触を受けた中国企業の社員にこれを提供したとして、大手化学メーカー元社員を不正競争防止法違反で検挙いたしております。
○和田政宗君 まさに産業スパイとともに、情報収集活動、また各界各層への働きかけ、これは警察白書においては工作活動ということで記されておりますけれども、こうした中国によるスパイをどのように取り締まっていくのか、答弁願います。
○政府参考人(原和也君) お答え申し上げます。 警察におきましては、諸外国の機関等による違法な情報収集等の対日有害活動に関し、違法行為の取締りに当たっては、刑法、国家公務員法、不正競争防止法等の法令を適用して違法行為の検挙に努めているところでございます。 警察といたしましては、今後も我が国の国益が損なわれることのないよう、対日有害活動に関する情報収集、分析に努めるとともに、あらゆる法令を駆使し、違法行為に対して厳正な取締りを行ってまいります。
○和田政宗君 法令にのっとってしっかりと取り締まっていただければというふうに思います。 次に、南京戦の外務省ホームページの記述について聞きます。 今月三日の当委員会で、私は、外務省のホームページの記述、日本政府としては、日本軍の南京入城後、非戦闘員の殺害があったことは否定できないと考えているとの記述について、根拠となる文書は外務省内に存在するのかを外務大臣に質問いたしました。 これに対する林外務大臣の答弁は、外務省が作成したものは確認できないというものでした。そして、政府機関が作成したものとしては、昭和五十年に出版された防衛庁防衛研究所戦史室による戦史叢書「支那事変陸軍作戦」第一巻において該当する記述があると答弁していますが、該当する記述とはどの文言でしょうか。
○国務大臣(林芳正君) 今御指摘のありましたこの一九七五年に出版をされました当時の防衛庁防衛研修所戦史室による戦史叢書「支那事変陸軍作戦」第一巻におきまして、ここからが記載でございますが、遺憾ながら同攻略戦において略奪、婦女暴行、放火等の事犯が頻発した、これに対し軍は法に照らし厳重な処分をした、たとえ少数であったとしても無辜の住民が殺傷され、捕虜の処遇に適切を欠いたことは遺憾である等の記載があると承知をしております。
○和田政宗君 今の答弁の前段部分ですけれども、これは略奪等について記したものであり、住民の殺害等について記したものではありません。 そして、答弁の後段部分、たとえ少数であっても無辜の住民が殺傷されの記述ですけれども、これは日本軍が意図的に住民を殺害したという文脈で記されているのではなく、非戦闘員や住民が巻き添えを食らって死亡したとの記述に続く文脈の中で記されているものです。 さらに、たとえ少数であっても無辜の住民が殺傷されの直前の文章は、南京付近の死体は戦闘行動の結果によるものが大部分であり、計画的組織的な虐殺とは言い難いというものです。 この外務省ホームページの記述における政府資料としては唯一の根拠である戦史叢書「支那事変陸軍作戦」については、その参考文献である当時の参謀本部の資料、軍令部の資料などを国立国会図書館などから取り寄せて私は全て読みましたけれども、戦後のものも含め、政府の公式文書からは日本軍の意図的な住民殺害についての明確な記述はありませんでした。ですから、この戦史叢書「支那事変陸軍作戦」においても、住民が巻き添えを食らって死亡したとの記述になっているのです。 私は、住民を戦闘に巻き込むことは避けなくてはならないというふうに考えますし、戦争を絶対に起こしてはならないというふうに考えますのは、何の罪もない人が何の理由もなく戦闘に巻き込まれ命を奪われてしまうというところにあるというふうに思います。 南京戦において、もしこのように住民を巻き添えで死なせてしまっただけでなく、非戦闘員や住民の意図的な殺害について明確に記している政府の文書が明らかになれば、そのとおり記述することになると思いますが、現在そうした文書は存在しません。 こうしたことから、政府見解や外務省のホームページの記述について、政府が保有する公式文書に記されているものを根拠に内容を修正すべきではないかとの意見を前回の質疑の後、多くの方からいただきました。 政府が保有する公式文書に記されている内容に即した形に記述を改めないのでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) この御指摘の外務省のホームページの記載、これは平成十九年の四月二十四日に閣議決定をされました質問主意書への政府答弁、これを記載したものでございます。同答弁で示された認識は、先ほど申し上げました資料を含め、関係者の証言や事件に関する種々の資料から総合的に判断したものでありまして、特定の資料の記述のみを根拠とするものではないということでございます。
○和田政宗君 これ、継続的に取り上げていきますが、証言などについてはかなり曖昧な部分というものがありますので、私は、根拠を持った文書を基にすべきだというふうに考えておりますので、これは継続してやっていきたいというふうに思います。 次に、自衛隊の営舎における電気代の問題について取り上げます。 平成十八年の決算検査報告において、会計検査院は、営舎内に居住する自衛官が居室内で使用する電気器具の電気料金を当該自衛官に負担させるなど、基地等における電気料金の支払を適切なものとするよう是正改善の処置を防衛省に求めていますけれども、これは営舎内に居住する自衛官の私用の電気代全てを当該自衛官に負担させようというものなのか、会計検査院に聞きます。
○説明員(佐々木規人君) 委員お尋ねの検査報告掲記事項について御説明申し上げます。 当時検査いたしましたところ、陸上自衛隊及び海上自衛隊においては、営内居住自衛官の私物の電気機器に係る電気料金についてそれぞれ規程を定めており、電気料金相当額を算定して負担させることとしておりました。 他方、航空自衛隊においてはそのような規程がなく、国が全額を負担している状況となっておりました。そこで、航空自衛隊において、各基地における私物の電気機器の使用の実態を調査するとともに、これらの使用及び電気料金の負担に関する規程を定め、使用実態に即した電気料金を当該使用者に負担させるなどの処置を求めたものであります。 そして、お尋ねの電気代の負担に関しましては、航空自衛隊における使用実態等の調査を踏まえて、あっ、失礼しました、使用実態の調査等を踏まえて、具体的な公私の負担区分や、どのような電気機器についてどのような範囲で負担させるべきかといった点について、航空自衛隊において適切に判断されるべきものと考えております。
○和田政宗君 防衛省にお聞きします。 自衛隊において、営内居住自衛官の私用電気代は何が対象で、どういうふうに算出しているのでしょうか。
○政府参考人(町田一仁君) お答えいたします。 営舎内に居住する自衛官の私物品については、陸海空各自衛隊においてそれぞれ規則を定めており、生活を営む上で必要最小限のものとされています。その私物品に係る電気代については、電気アイロンやズボンプレッサーなど服務指導上必要なものや定格容量五十ワット未満の電気機器については無償としていますが、定格容量五十ワットを超える私物の冷蔵庫や電気ポットなどについては所属部隊において電気代を徴収しています。 電気代の算出については、事前に機器ごとに定めている一月当たりの標準使用時間数と個々の電気機器の定格容量から電気使用量を算出し、月々の電気代を算定しております。
○和田政宗君 自衛隊におきましては、自衛隊法並びに自衛隊法施行規則等の規定に基づき、曹長以下の自衛官は原則として営内に居住することが定められています。 ポットや冷蔵庫といった生活必需品の電気代も負担すべきと会計検査院は考えているのか、答弁願います。
○説明員(佐々木規人君) お尋ねの具体的な公私の負担区分、どのような電気機器についてどのような範囲で負担させるべきかといった点につきましては、先ほどの指摘に関しまして言いますと、航空自衛隊において使用実態の調査等を踏まえて、生活上必要とされるものであるか否かなどについて検討の上、適切に判断されるべきものと考えております。
○和田政宗君 このように会計検査院が求めておりますのは、営内に居住する自衛官が私用する電気代、私で使う電気代についてはどこまでを防衛省が負担をするのか、線引き、規程をしっかり定めるようにということです。 営舎内に居住する自衛官は、法令によって営舎内に居住することが定められています。ポットや冷蔵庫、私、これは生活必需品と思いますが、こうしたポットや冷蔵庫の電気代、防衛省で負担すべきではないかと考えますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(浜田靖一君) 先ほど政府参考人から、私物について掛かる電気代について説明をさせていただきましたが、現在、一定定格容量を超える私物の冷蔵庫やポット等については隊員から電気代を徴収しているところでありますが、私用電気機器の実態を踏まえた定格容量の見直しなどの検討をこれからしてみたいと考えております。
○和田政宗君 ありがとうございます。防衛大臣、そのように御答弁いただいてありがとうございます。 やはり、国防、また災害対応、しっかりといざというときにすぐ即応できるような形で営舎内に居住しているというところがありますので、是非お願いをいたしたいというふうに思います。 次に、G7に関連して、テロ対策についてお聞きをしたいというふうに思います。 首相、岸田総理に対する爆発物投げ付け事件を受け、G7の警備体制を高めていくということは、警察庁とのやり取りの中で、警察庁、そのようにやっていくということを私の方にも示していただいておりますけれども、昨年の安倍晋三総理の暗殺事件では黒色火薬を用いた手製銃が使用されて、今月の岸田総理への爆発物投げ付け事件でも黒色火薬を用いた爆発物が使用されたと見られます。爆発物の専門家にお話を伺いますと、黒色火薬を威力を持たせるために銃や容器の中に密閉する技術とその製造はかなり困難なものであるというふうに話しています。 威力のある形で使用できる黒色火薬を用いた手製銃や爆発物、これは簡単に作れるものなんでしょうか。
○政府参考人(原和也君) お答え申し上げます。 過去の検挙事例では、インターネット上の情報を参照するなどして手製銃や爆発物を製造した事例を承知いたしております。 こうした違法・有害情報につきましては、警察においてサイバーパトロール等により把握し、取締りや削除依頼等の必要な措置を講じているところでございます。 また、本年二月に、警察庁が委託するインターネット・ホットライン事業、サイバーパトロール事業の取扱い範囲に爆発物、銃砲等の製造等に関する情報を追加し、対策の強化を図っているところでございます。
○和田政宗君 その対策の強化の面でお聞きをしたいというふうに思いますが、この黒色火薬、実は市販の花火からも取り出すことができます。 これに対しまして、火薬の製造や販売を規制する火薬類取締法は事故防止の観点から制定されている法律で、火薬を用いた犯罪を防止する観点の法律ではありません。 そこで、警察庁に聞きます。 この黒色火薬の規制を今後どのようにするのでしょうか。
○政府参考人(原和也君) お答えを申し上げます。 許可を得ずに火薬類を製造する行為は火薬類取締法違反となり、実際に、玩具煙火をほぐして火薬類を製造した事案につきまして同法違反で検挙した事例もございます。 現状、インターネット上には銃や爆発物の製造に関する情報が掲載されていることを踏まえ、警察では、民間事業者とも連携しながらこうした情報の収集強化に努め、削除依頼を行うほか、違法行為については取り締まることといたしております。 また、爆発物の製造を企図する者が爆発物の原料となり得る化学物質を入手することを防ぐことが重要であると考えております。 このため、関係省庁と連携をし、玩具煙火を販売する事業者を含め、爆発物原料の販売事業者に対して販売時の本人確認、販売記録の保管、不審情報の通報を要請するなど、不審者への販売防止等に必要な取組を推進しているところでございます。 今後も、これらの取組を更に推進することにより、違法行為の未然防止に努めてまいる所存でございます。
○和田政宗君 これは規制の在り方考えていかなくてはならないと思いますので、これはしっかりと、これも継続して質疑をしていきたいというふうに思います。 最後に、竹島問題について聞きます。 日本固有の領土竹島は、現在も韓国に不法占拠されています。 私は、政府は国際司法裁判所に単独でも提訴すべきであるというふうに考えます。日本政府が単独提訴したとしても、韓国政府が応じなければ裁判は開けませんが、私は意味のないことでは全くないというふうに考えます。日本は国際法のルールに従って領土問題を平和的に解決しようとしているのに、韓国が拒否しているということが世界に明らかになるからです。 平成二十六年に、安倍晋三総理大臣は、参議院本会議において、国際司法裁判所への単独提訴を含め、検討、準備をしているとの答弁を行っています。その後、この準備はどうなったのか、また、国際司法裁判所に単独提訴すべきではないかと考えますが、外務大臣の答弁を求めます。
○国務大臣(林芳正君) 竹島問題につきましては、国際法にのっとり冷静かつ平和的に紛争を解決するという考えに基づきまして様々な検討、準備を行っているところであり、今後、種々の情勢を総合的に判断して適切に対応する考えでございます。 なお、今少し触れていただきましたが、我が国は一九五八年以来ICJの強制的な管轄権を原則として受け入れる宣言を行っておりますが、韓国はこのような宣言を行っていないところでございます。 今御指摘のあったことも含めて、様々な検討、準備を行っているところでございますが、具体的な検討状況をお答えすることは竹島に関する我が国の今後の対応等に影響を及ぼし得ることから差し控えさせていただきたいと思います。 いずれにいたしましても、引き続き我が国の領土、領海、領空、これを断固として守り抜くとの決意の下で、毅然として対応してまいりたいと考えております。
○和田政宗君 時間が参りましたので終わります。
○宮崎雅夫君 自由民主党の宮崎雅夫でございます。 本日は、質問の機会をいただきましてありがとうございます。 これまで私は、国会では農林水産関係、土地改良関係を中心に質問をしてまいりましたけれども、本日は初めてODAにつきまして林外務大臣に質問をさせていただきます。どうぞよろしくお願いを申し上げます。 まず、開発協力大綱についてお伺いをしたいと思います。 大綱の改定に向けまして、今、案をパブリックコメント中でございますけれども、今回の改定案のポイントにつきまして大臣にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(林芳正君) 新たな開発協力大綱案におきましては、国際社会が地政学的競争、また地球規模課題の深刻化などの複合的危機に直面している中で、開発協力の役割、課題、手法の変化を踏まえまして、開発協力の一層の効果的、戦略的活用を打ち出しております。 具体的には、基本方針におきまして、新しい時代の人間の安全保障として民間企業や市民社会など様々な主体との間の連帯を柱としたほか、途上国と共に社会的価値を創り出す共創、共に創るという方の共創でございますが、この考え方を盛り込むとともに、公正で透明性の高い開発協力のルール、指針の普及と実践を掲げることにいたしました。 また、重点政策におきましては、複合的危機の時代に特に取り組むべき課題として、食料・エネルギー安全保障、またデジタル、そして自由で開かれた国際秩序の維持強化、さらには気候変動・環境、保健等に分量を割いて記載をしたところでございます。 そして、実施におきましては、三つの進化したアプローチとして、民間企業や国際機関、市民社会等の様々な主体との連携による開発効果の最大化、そして日本の強みを生かした魅力的なメニューを提案するオファー型協力による能動性、戦略性の強化、そして柔軟かつ迅速な協力を可能にする制度面の不断の改善、これを示したところでございます。 この大綱の改定作業については、先日開催されましたG7軽井沢外相会合のコミュニケにおいても言及がなされたところでございます。 今後も幅広い国民の意見をお聞きしながら、新しい時代にふさわしい大綱を作り上げてまいりたいと思っております。
○宮崎雅夫君 大臣、御丁寧な答弁ありがとうございました。 今の御答弁の中でも、実施面においてオファー型協力について触れられたわけでございますけれども、報道でも、相手国の要請を待たずに提案をするこのオファー型協力について大きく取り上げられております。これまで、案件形成についての各種支援でございますとか現地でのODAタスクフォースでの国別援助計画の策定など、最終的に相手国政府から正式要請を受けておりますけれども、オファー型に近いような手法も最近では行ってきたのではないかというふうに思います。 そして、改定案自身を見てみますと、報道のようなそこまでの具体的な記述はなされておりません。オファー型協力の強化とはどのような内容なのか、また、どのような成果を期待をしているのか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(北村俊博君) お答えいたします。 新たな開発協力大綱案におきましては、今委員御指摘のとおり、ODAとその他の公的資金等様々なスキームを有機的に組み合わせて相乗効果を高め、日本の強み、それを生かして協力メニューを積極的に提示するオファー型の支援というものを盛り込まさせていただいているところでございます。 オファー型の協力というのは、まさに今委員もおっしゃったとおり、ODAタスクフォースもありますけれども、民間企業やあるいは市民社会、そういうもの、そういう方々を巻き込んで様々な主体の強みを活用して能動的な協力を展開するという考え方に基づいておりまして、それによってより効果的な効率的な支援を実施するための取組として盛り込んだものでございます。これにより、開発協力を一層戦略的に活用できると考えております。 ただ、具体的な実施の在り方につきましては、現在、政府、JICAの方で調整を行っているところでございます。新たな大綱の下で、これまで以上に付加価値のある開発協力を実施したいと考えているところでございます。
○宮崎雅夫君 是非、積極的にオファー型協力も進めていただきたいと思うんですけれども、報道なんかではその要請を受けずに進めるというような書き方もされているものですから、今回のODA大綱の改定案の中でも、債務のわなといった、こういう問題も提起をされております。大変重要なことだと思いますけれども、相手国にとってオファー型がそういうふうに映らないように是非留意していただきたいというふうに思います。 次の質問に移らせていただきます。 私がカンボジアでJICAの専門家として活動をしておりました一九九九年から二〇〇二年までですけれども、中国からの援助はほとんどございませんでした。我が国は、バイではこれ断トツのドナーだったというふうに思います。我が国のODAの予算も今の倍近くあったんだろうと思いますけれども、そのときでさえ、カウンターパートからは、実施までにやっぱり相当時間が掛かるというようなことを言われたこともございます。 今の状況は当時とは全く違いまして、中国のプレゼンス、これは援助の世界でも相当大きくなってきております。技術面や環境社会面での詰めがこれ必要なことがありますので時間を当然要することはあると思います。 これまで迅速化に向けて努力はされてきていると思いますけれども、相手国政府にそういうような印象を持たせないような工夫も含めて、実施までの迅速化の努力というのが更に必要じゃないかなというふうに思います。 それから、先ほど、大臣からも冒頭、ポイントで御答弁もいただきましたし、先ほどのオファー型の御答弁でもありましたけれども、民間企業を含めていろんな方と一緒にやっていくということであれば、ODAの戦略的な活用を更に一緒になって進めていくということであれば、その点においても迅速化ということが求められるんだろうと思います。 迅速化に向けての具体的な考えについてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(北村俊博君) お答えいたします。 委員の御指摘と重複する部分ございますけれども、まさに新しいこのODA、開発協力大綱におきましては、目まぐるしく変化する国際情勢に対応するために、あるいは動きの速い民間の投資、それと連携して協力をしていくということの必要性に鑑みまして、適正な執行、これが一番大事でありますけれども、それと同時に、迅速な意思決定あるいは協力というものが可能になるように制度改善を行っていく考えでございます。そのように大綱の中にも記してございます。 これまでも、ODAを活用した民間企業との連携につきましては、例えば中小企業を通じたODA事業というのがございますけれども、そこで参画する企業にとりましてより使いやすい制度となりますように、例えば応募あるいは契約の手続、そういうものの簡素化を図ったりである等、不断の改善の努力を行ってきているところでございます。 また、被援助国との関係におきましても、迅速化、そういう観点から、例えばJICAが円借款あるいは海外投融資における手続の見直しを行うとか、あるいは、現地での事業を実施するに当たりまして、企業任せにはせず、大使館ないしはJICAの現地事務所が相手国の関係機関との調整を行うと、そういうような形で遠隔な事業の実施というものも支援してきているところでございます。 まさにこの新しい開発協力大綱の下でも、これまでのこのような取組を継続、強化しながら、具体的な制度改善、そういうものも検討して、ODAの迅速化に向けて更に取り組んでいきたいと考えているところでございます。
○宮崎雅夫君 不断の努力というのは非常に大切なことだと思いますので是非取り組んでいただきたいと思いますし、どう言ったらいいんでしょうか、その意思決定をした場合の示し方といいますか、そういうようなところも結構あるんじゃないかなというふうに思いますので、是非戦略的にということが大切になってきますので、そういうその示し方についてもいろんな工夫をしていただきたいなというふうに思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 次に、ODAについては、我が国も先進国の一員として開発途上国の支援を行うこと、それから国益のためにODAを戦略的に活用することについての一定の理解は得られているんじゃないかと私は思っておりますけれども、一方で、我が国が援助した案件で、我が国の企業、相手国の企業でもない第三国が受注をして例えばインフラなどの整備を行えば、幾ら我が国のODAといっても、相手国の国民からは我が国の援助であるということが分かりにくくて、結局我が国にとってそれらが本当に戦略的なのかという疑問につながってくるんじゃないかなと思います。 改定案では、ODAの量を、対国民総所得比〇・七%という国際的目標を念頭に置くということも記述をされております。ODA予算の倍増、増額は私も当然必要なことだと思いますけれども、我が国の企業にとってもメリットのあるものになるようにもする必要はあるんじゃないかと思います。今後の取組についてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(北村俊博君) お答えいたします。 まさに委員御指摘のとおり、日本の企業にとってもメリットになるというのは非常に重要な視点でございます。 ODAのこの戦略的な実施に当たりましては、大きく二つの観点から日本企業の受注率の向上を図ることが重要と考えております。一つは、まず、先生、委員御指摘のとおり、我が国の優れた技術あるいはノウハウを開発途上国に提供しまして、それで途上国の人々の暮らしを豊かにするという観点、もう一つは、やはり途上国の経済成長を日本経済に取り込んで日本経済の活性化につなげるという観点、その二つの観点から日本企業受注率の向上を図ることは非常に重要だというふうに考えているところでございます。 その一環として、特に円借款、有償資金協力でございますけれども、日本の優れた技術、これを活用することを条件に、STEPというような円借款の制度がございまして、その円借款の活用を努めているところでございます。そのような取組の結果としまして、直近五年間、二〇一七年から二一年度にかけてでございますけれども、円借款におけますこの日本企業、日本の技術を活用するSTEPというものの案件の比率が平均で大体三分の二、約六六%で推移しているという状況にございます。 また、途上国におけるインフラ整備あるいはビジネスの環境整備、そういう際に、例えば日本企業が参画するような形で技術協力を行うということによって将来の日本企業による事業の受注につなげるというような努力も行っているところでございます。 今後とも、このような日本企業の海外展開や途上国支援への積極的な参加を促すという観点から、制度面あるいは運用面の改善に努めていきたいと考えているところでございます。
○宮崎雅夫君 ありがとうございます。 STEP案件をどんどん増やしていくということだけじゃなくて、御答弁いただいた後段の部分、将来的な日本企業の進出というようなところも含めて、いろんな制度なんかについての技術協力の関係なんかも併せて進めていただくことは非常に重要なことだと思いますので、是非積極的にこれからもやっていただきたいと思います。 次に移らせていただきます。 先月、岸田総理がウクライナを電撃訪問されてすばらしい成果を上げられました。その後のポーランドとの首脳会談で岸田総理から、ロシアのウクライナ侵略の長期化による負担軽減、ウクライナへの人道、復旧復興支援を効果的に行う観点から、ポーランドに直接ODAを供与することを決定したというふうに述べられております。 ポーランドは所得の高い国、いわゆるODAの卒業国だと思いますけれども、今回のポーランドへのODAの供与はあくまで特別措置なのかですね。卒業国に対して、ODAかどうかはちょっと別にしても、政策的な支援などソフト支援を行うニーズ、これは高いんだろうと思います。JICAも卒業国と連携した第三国への協力も行ってきておりますけれども、JICAが持つ相手国との人的なつながりやノウハウを生かして、ODA卒業後も二国間関係を新たなステージに発展させていくための協力も行っていくことが私は必要だというふうに考えますけれども、お考えをお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(北村俊博君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、まず日本のODAでございますけれども、このODAを供与する国・地域というのは、いわゆる国際機関の経済協力開発機構、OECDの開発援助委員会、DAC、そこが定めます援助対象国・地域リストを一つの目安としているところでございます。 委員御指摘のとおり、ポーランドはこのDACリストには掲載されていないため、通常であれば二国間支援の対象とはならない、これまでしてこなかったという現状がございますけれども、一方、まさにロシアによるウクライナ侵略の長期化、あるいは避難民の最大の受入れ国となっているポーランド、そういうウクライナに対して、軍事支援のみならず、さらに人道支援の拠点にもなっておりますので、そういうポーランドの負担あるいは脆弱性を軽減するために、ポーランドに対して、ウクライナへの人道、復旧復興支援を効果的に行うために同国を、ポーランドを支援するということは重要だという判断に至った次第でございます。 このような状況を受けまして、ポーランドに対してODAを通じた二国間支援が可能となるように、例外的に開発途上地域というふうに認定をしまして、今委員御指摘の三月二十二日の日・ポーランド首脳会談の際に岸田総理からその旨を伝達したところでございます。 今後とも、まさにこのいわゆるODA卒業国を含めまして、人道状況の悪化や経済社会負担によって脆弱性が増しているような国・地域に対しましては、開発ニーズの実態あるいは負担能力に応じて必要な協力を戦略的に実施していきたいと考えているところでございます。 あと、そのODA卒業国ということでございますけれども、例えばでございますが、例えば中東の産油国等所得水準の高い国で、やはり日本の技術が必要だというようなところに対しては、JICAによる技術協力の一環として先方政府が費用を負担するような形でコストシェアという技術協力がございますけれども、そういうものも含めて、二国間関係の強化、あるいは開発の観点も含めながら協力を進めてまいりたいと考えているところでございます。
○宮崎雅夫君 ODAの卒業国については、金の切れ目が縁の切れ目にならないように、是非JICAが築いてきたこういう土台を基にしていただいて、新たな協力関係を構築するための役割をここで果たしていくということは必要だというふうに思いますし、各省も専門的な知見は当然これありますので、よく連携して取り組んでいただきたいというふうに思います。 次に移らせていただきます。 気象変動による自然災害の激甚化、頻発化やロシアによるウクライナへの侵略によって、我が国では食料安全保障の強化が喫緊の課題となっております。世界に目を転じても、これらの状況に加えて世界の人口は八十億人を超えて、特にアフリカの人口増加など、食料安全保障は大変大きな課題となっております。 大臣からも先ほどお話がございましたけれども、G7の外相コミュニケでも言及をされておりますし、この週末のG7の農相会合でも議論があったようでございます。我が国にとっても農業協力をこれまでにも増してしっかりと行っていく必要があると思います。 アフリカでの米の増産については、ネリカ米の協力と、これを始め、TICADでも我が国もコミットをしておりますし、二〇一八年には米の生産倍増がもう既に達成をされ、現在更なる倍増に向けての協力が進められております。 我が国の農業協力では、米はそもそも豊富な知見がございますし、他国に比べて優位性があるということ、アフリカでは米の自給がまだできていないという状況、そして、アフリカでの米食が進めば、将来的には国産米の輸出マーケットをつくるということにもつながるというふうにも思います。 また、アジアでは、農業生産性の向上に加えまして、気象変動対策としてのかんがい施設整備の必要性が増してきているというふうに考えますし、日・ASEAN五十周年の節目の年でもありますので、これまでの協力を踏まえながら、例えば農業機械の普及に応じて圃場整備への関心が高まるなど、新たな協力を検討していく時期でもあるんじゃないかなと思います。 今申し上げましたことも含めて、我が国の農業協力について、農水大臣もお務めになられました林大臣からお考えをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(林芳正君) この開発途上国に暮らす一人一人にとって食料へのアクセスが死活的に重要でありまして、これまでも、今、宮崎委員から御紹介いただいたように、アフリカやアジアを始め、各地で二国間協力、そしてFAOとかIFAD、これ宮崎のG7農業大臣会合にもお見えになっていたようですが、こういう国際機関への拠出を通じて、食料増産、栄養改善、肥料供与、そしてフードバリューチェーン、こうした食料の安定供給確保に向けた幅広い取組を進めてきたところでございます。 例えば、このJICAを通じた支援としては、東南アジアにおいて、この稲作の栽培技術支援に加えて、少し触れていただきましたように、稲作に不可欠であるかんがい施設を複数国で建設して、各国の米生産量の増加による農家の所得向上、そして地域の食料安全保障に大きく貢献してきたところでございます。 このネリカ米という御紹介もありましたが、これ最初どういう名前だろうと思って聞いてみたら、ニュー・ライス・フォー・アフリカと、ネリカと、そのまんまだなと思った記憶が農水大臣のときにございますが、このアフリカでもJICAが中心となりまして、二〇〇八年から十年間でアフリカにおける米生産倍増、これを目指す国際的なイニシアティブでありますアフリカ稲作振興のための共同体、これを立ち上げまして、今フェーズ2を実施中でございます。JICAは、現在、アフリカ十七か国で日本人専門家を派遣しまして、稲作の支援を実施していると承知をしております。 この新たな開発協力大綱の下でも、こういった我が国の強みを生かした支援を継続しつつ、途上国の食料安全保障の確保のため、様々なスキームを有機的に組み合わせて効果的な協力を追求してまいりたいと考えております。
○宮崎雅夫君 林大臣も、是非これからも農業協力よろしくお願いを申し上げたいと思います。 農業協力については、もう言わずもがなでありますけれども、開発途上国での自然を相手にした大変難しい協力であります。それぞれの案件で適切なこれ目標を定めて効果的、効率的に実施することはもちろん必要なんですけれども、その上で、中期的な視点でこれどっしりと腰を据えてやっていくことが私の経験上大変重要じゃないかというふうに思います。 アフリカのタンザニアで行われておりますローアモシでの稲作支援がいい例じゃないかなと思います。私もかつて訪問したことがございますけれども、かんがい施設の整備とともにかんがい稲作支援を結果として長年にわたってやってきたことで、アフリカの稲作の拠点になっているんじゃないかなというふうに思います。 また、私が国際協力銀行、今のJICAですけれども、勤務していたときには、円借款によるかんがい施設の整備、ハード整備をしたときに、我が国の土地改良区を参考にして維持管理、水管理体制を整備するソフトコンポーネントをこれ組み合わせたり、技術協力との連携ということも行ってまいりました。私は、土地改良区、土地改良制度は世界に誇るべき我が国のソフトだと思いますし、国際的にもそういう評価だと思います。引き続きそれらの活用も是非お願いを申し上げたいと思います。 次に移らせていただきます。 農家の皆さんと話をしておりますと、食料不足で困っている国・地域があるんだから、日本の米や脱脂粉乳を援助として持っていけばいいじゃないかというお声というのは結構ございます。 先ほどオファー型協力についてちょっとお伺いをいたしましたけれども、最終的にはもちろん相手国政府の要請をもらうとしても、まあオファー型協力の一環とも考えて、民間企業とかNGOとも連携してもうちょっと積極的にやってもいいんじゃないかなというふうに思うんですけれども、国産米等の食料援助等での活用についての見解を改めてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(北村俊博君) お答えいたします。 途上国におきます厳しい食料事情及び国内の今委員御指摘の食料を途上国に活用することの重要性、そういうものを踏まえまして、外務省としましては、農林水産省とも連携をしながら、国産米である政府備蓄米、これを活用した途上国への食料援助等を実施しているところでございます。 被援助国の食習慣を含む現地のニーズ及び貿易等の国際ルールとの整合性も踏まえながら、引き続きこうした支援を進めていきたいと考えているところでございます。 また、委員御指摘のとおり、日本の国際協力、開発協力というものは、開発途上国の経済社会開発を目的に、被援助国などからの要請に基づいて実施されるというのが原則になっておりますけれども、今言及のございました脱脂粉乳につきましては、これまでの国会での議論等も踏まえまして、日本のNGOあるいは在外公館を通じて、海外のNGO等に対しまして、日本にあるこの脱脂粉乳、それを活用する意思とニーズがあるかということを今確認しているところでございます。 現在までのところ、そのような具体的な要請があるという情報には接しておりませんけれども、もしニーズが確認されれば、輸送に係るコスト、あるいは支援の実施体制なども踏まえながら、個別具体的に検討してまいりたいと考えているところでございます。
○宮崎雅夫君 引き続き検討をよろしくお願い申し上げたいと思います。 時間の関係でちょっと最後の質問になると思いますけれども、草の根無償についてお伺いをしたいと思います。 令和三年度の会計検査報告で、草の根無償について指摘をされております。指摘をされた案件についてはしっかりとこれフォローをしていただきたいと思います。 その上で、草の根無償の実施では、個々の案件について、審査、実施中、実施後のフォローが現地でしっかりできる体制になっているかが大変重要なポイントだと思います。草の根無償は、日本の顔が見えて、迅速に実施できる大変有効な援助であるということには間違いがないと私、思っております。 私は、日本大使館で草の根無償を、当時はまだ小規模無償と言っておりましたけれども、担当しておりましたときには、まだまだそんな体制ではなかったということであります。もう三十年前の話でありますけれども、二年後にJICAの専門家として勤務した他国、カンボジアでありますけれども、地方公共団体から要請される草の根無償でのかんがい施設の整備案件では、私が専門家として技術的なフォローをして援助が有効になるようなことに努めたんですけれども、JICAの専門家としても、具体の案件で地方公共団体のかんがい技術者に技術移転をできたということにもなっていると思いますけれども。 これまで草の根無償の現地での実施体制の、これ、強化にも取り組んでいただいていると思いますけれども、今回の指摘も踏まえまして更にどう取り組んでいくのか、お考えをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(北村俊博君) お答えいたします。 草の根無償資金協力では、援助の効果が十分発現するように、これまで在外公館においてフォローアップを行いまして、裨益効果が十分に発現しているかどうか、これを確認する現地実施体制というものが組まれているところでございます。その体制の中で事業の進捗を適切に把握すること等を周知徹底するようにしておりまして、所要の措置をこれまで強化、講じてきているところでございます。 他方で、今回、令和三年度決算報告においては、二件の草の根無償資金協力、一件はトルコの小学校の改修計画、もう一つはフィリピンの給水システム整備計画でございますけれども、これらについて指摘を受けました。両方共通して言えるのは、現地の大使館のその事業の状況、現地の大使館の方が事業の状況を十分に把握していなかったというのがこの指摘の背景にあると考えておりますので、今早急な改善に向けて努力をしているところでございます。 また、冒頭御質問がございました開発協力大綱でございますけれども、その中でも、ODAの実施に際しては、無償資金協力、技術協力、そして有償資金協力、これらの効果的な活用に加えて二国間協力と、国際機関あるいはNGOを通じた協力を、JICAの専門家も含む現地の開発プラットフォーム、こういうのを通じて、様々な主体との連帯を通じ、そして最適な組合せで実施をするということが提言されているところでございます。また、この開発効果最大化を目指す取組とともに、個々の事業が事業終了後も正しく評価されることが重要で、そのためのフォローアップを行うことも盛り込まれているところでございます。 委員御指摘の点も踏まえながら、今後とも引き続きより良い効果的なODAの実施のために努めていきたいと考えているところでございます。
○宮崎雅夫君 時間になりましたので、質問を終わります。 ありがとうございました。
○羽田次郎君 立憲民主・社民の羽田次郎です。 今まさに宮崎先生から質問があったところなんですが、まず、その政府開発援助に関して質問をさせていただきます。 会計検査院の令和三年度決算報告で、決算検査報告では、外務省と独立行政法人国際協力機構が実施するODAのうち、原則一千万円以下の小規模プロジェクトである草の根・人間の安全保障無償資金協力の二事業で援助の効果が十分に発現していない事態が明らかとなりました。 一つ目は、先ほどもちらっとお話ありましたが、トルコ共和国トカット県の小学校改修計画で、児童の教育環境を向上させるため、老朽化が著しい小学校の校舎等を改修し、トイレ、暖房設備を新設する工事を行うという内容で、贈与額は九百八十九万円でした。改修工事は平成三十年四月に完了したものの、年々利用児童数が減少して、令和二年九月には児童数が少なくなったことを理由に小学校が閉鎖されていたことが判明しました。 二つ目は、フィリピン共和国南コタバト州にある村の給水システム整備計画で、贈与額は八百四十一万円でした。既存の給水システムで安全な飲み水が得られず、給水所まで遠く水くみが負担となっていたので、新しい水源から各集落までの水道管や給水スタンド等で構成される給水システムを整備するという内容でした。会計検査院が検査したところ、令和二年十月に給水システムの供用を開始しましたが、水量が不足していたり正常に作動していなかったりしたため、安全な水質で水量が確保されている給水スタンドが全二十五基のうちたった三基しかなかったことが判明しました。 今回指摘されたこれら二つの事態の発生原因と現在の改善状況について政府参考人に伺います。
○政府参考人(北村俊博君) お答え申し上げます。 今委員御指摘の、令和三年度決算報告において指摘があった草の根・人間の安全保障無償資金協力二案件、これにつきましては、いずれの指摘におきましても、現地の大使館が事業の状況を十分に把握できていなかったことが背景にあるものと認識をしております。 改善ということでございますけれども、トルコにおきます小学校改修事業につきましては、閉校となった小学校の有効活用に向けて、大使館から、事業実施機関であるところのジレという地方自治体になりますが、ジレ市に対しまして、同事業実施機関より申出のあった職業訓練施設等としての再利用、それに向けた検討を今鋭意進めるように引き続き働きかけを実施しているところでございます。 また、フィリピンにおけます給水システム整備事業につきましては、事業実施機関、これは南コタバト州というところでございますけれども、安定的に水を供給できていない原因、それを究明させまして、事態改善に向けた対策を講じさせるなどして、整備された給水システムが有効に活用され、飲み水に適した安全な水を安定的に供給できるように働きかけを実施しているところでございます。
○羽田次郎君 これは、じゃ、指摘された上でそうした対応を行っているということなのか、それとも指摘される前からそういう対応を行っていたところなのか、その辺はいかがなんでしょうか。
○政府参考人(北村俊博君) お答えいたします。 その御指摘の件につきましては、冒頭申し上げましたように、現地大使館、事業の状況を十分に把握できていなかったということがございましたので、指摘を受けまして改善策を講じているところでございます。
○羽田次郎君 まさにそうしたやっぱり現地の確認というのが必要だと思いますが、ここ数年コロナ禍でなかなか行動制限等もあって、通常よりも現地に入りにくい状況にあったということは理解できます。ただ、ODA事業は、資料一にもお示ししましたが、コロナ禍以前から毎年度のように会計検査院から問題が指摘されています。そのたびに決算委員会でも全会一致で措置要求決議を行ってきているので、安易にコロナ禍のせいにして確認を怠ることは許されないと考えます。特に、今回指摘されたフィリピンの給水事業は、会計検査院からも、実際に水が出ているかは現場写真等を入手すれば確認できたとされていることから、わざわざ現地に行かなくてもICT等を活用して遠隔で現場状況を確認することは可能であったと考えます。 以上のことからも、ODA事業を実施している全ての在外公館に対し、コロナ禍などであっても現地に行きづらい状況であったとしても、効果の発現状況の確認や事業実施機関への必要な働きかけを怠ることがないように改めて御指導すべきと考えますが、外務大臣の御認識を伺います。
○国務大臣(林芳正君) 今般の令和三年度決算報告における二件の草の根無償に関する指摘につきましては、真摯に受け止め、早急な改善に向け努力しております。 この指摘を受けた事項について、今お話がありましたように、草の根無償資金協力の対象となる公館に共通する課題として、実施に当たっている全在外公館を対象に同じような指摘が繰り返されることがないように周知徹底をいたしまして、そうしたことを含めた所要の措置を講じているところでございます。 また、この間公表いたしました開発協力大綱案でございますが、やはり個々の事業が長年にわたって相手国政府及び国民に広く認知をされ、事業終了後も正しく評価されるためのフォローアップの重要性盛り込んでおりまして、今の羽田委員の御指摘も踏まえまして、今後とも、より効果的なODAの実施に努めてまいりたいと考えております。
○羽田次郎君 ありがとうございます。 本当、こちらの会計検査院の指摘、資料一を見ても、平成十九年からおととしまで、もうほぼ毎年同じ、この援助の効果が十分発現するようという指摘が毎年毎年されているので、ここはやはり是非ともしっかりとした御指導をいただければと思います。 他国の開発援助の現状を見ますと、国際的目標である国民総所得、GNIの〇・七%をODAに充てることを法制度化していたイギリスが、厳しい財政状況を受けて二〇二一年に〇・五%に削減したほか、二〇〇八年以降GNI比一%前後のODA予算を計上してきたスウェーデンも、二〇二三から二五年の予算編成では国内ファーストが強調されて、各年のODA予算をGNI比〇・八八%に削減したとのことです。 このような情勢を受けて、昨年十一月に財務省の財政制度等審議会が取りまとめた建議では、我が国の財政状況はイギリスよりもはるかに厳しいことも踏まえ、日本の対外援助を不断に見直す必要があると記されています。 一方で、外務省が現在パブリックコメントを実施している新たな開発協力大綱案では、GNI比〇・七%とする国際的目標を念頭に置くとともに、我が国の極めて厳しい財政状況も踏まえつつ、様々な形でODAを拡充するとしています。 〇・七%とする国際的目標を念頭に置くというのはどういう意味なのか。我が国のODAは令和三年ではGNI比〇・三四%でしたが、これを〇・七%になるまで拡充していくという意味でしょうか。外務大臣に伺います。
○国務大臣(林芳正君) この開発協力大綱改定案におきましては、ODA量のGNI比〇・七%という国際的目標、これを念頭に置くとともに、我が国の極めて厳しい財政状況も十分踏まえつつ、開発協力を効果的、戦略的かつ適正に実施していくことを踏まえまして、様々な形でODAを拡充し、実施基盤の強化のため必要な努力を行うと、こういうことを記載しておるところでございます。 これは〇・七%目標、これ、SDGsにも掲げられている重要な国際目標でありまして、現在の我が国の厳しい財政状況を鑑みれば、直ちに達成する見通しを示すことは困難ではありますけれども、国際社会の責任ある一員としてふさわしい開発協力を推進していく上で念頭に置くことを大綱案に盛り込んだものでございます。
○羽田次郎君 開発協力大綱案では、これまでのように相手からの要望を受けて支援する要請主義ではなく、先ほども大臣からも言及ありましたし、宮崎委員からも御質問あったとおり、日本の強みを生かしてメニューを作って積極的に提案していく、このオファー型協力を強化するということですが、オファー型の場合、一般的に考えると、相手国からの要望で支援をするということと比べると、各事業に対する相手国の熱意が乏しくなって受け身で対応されてしまうのではないかという懸念もあります。相手国からの要望を受けて実施している事業でも、毎年度のように会計検査院から問題が指摘されている現状を踏まえると、オファー型協力ではより綿密な計画や確実な事業の進捗管理が求められると考えますが、政府の対応方針を伺います。
○国務大臣(林芳正君) 新たな開発協力大綱案では、ODAとその他の公的資金と様々なスキームを有機的に組み合わせまして相乗効果を高めて、日本の強みを生かして協力メニューを積極的に提示するオファー型の協力を打ち出しておるところでございます。 このオファー型協力の具体的な実施の在り方については、まさに現在、政府、JICA内で調整を行っておるところでございまして、それぞれの強みを最大限に生かせるよう、ただいま羽田委員から御指摘のあった点も含めて、具体的な検討を進めてまいりたいと思っております。
○羽田次郎君 ありがとうございます。 先ほど、それこそ宮崎委員からも触れられましたが、国内在庫が毎年二万五千トン以上だぶついている脱脂粉乳、これをまさに援助として活用することというのは、再三この決算委員会でも、また農水委員会でも触れられていると思うので、このことも是非とも御検討いただければ、やっぱり農業、国内の農業にとっても有益なことになると思いますので、是非とも御検討をお願いしたいと思います。 開発援助の必要性が高まる一方で、他国と比べても財政状況が極めて厳しい我が国においては、なぜ多額の予算を費やして途上国支援を行う必要があるのか、そして、なぜ当該国を支援対象にしたのか、国民の十分な理解が不可欠だと考えます。 外務省やJICAからも従来からODA事業の評価を行っていますが、先ほど触れた財政制度等審議会の建議でも、JICAが行っている事後評価に関して、評価に偏りがあるため相対的な評価が見えにくく、改善の余地が見られると記載されています。 ODAの各事業の費用対効果や優先度について、誰が見ても分かりやすい内容にするなど、国民に対する説明責任を一層強化する必要があると考えますが、JICAの受け止めと改善策について伺います。
○参考人(宮崎桂君) お答えいたします。 委員が御質問で述べられましたとおり、昨年十一月の財政制度等審議会におきましては、JICAの事業評価に関しまして、総合評価の算出法と効率性の評価に改善の余地があるとの二点を御指摘いただいております。 このうち、一点目の総合評価の算出法に関しましては、評価の個別項目の一つでございます妥当性の評価が高くなるために、結果として総合評価の底上げにつながり、事業の相対的な評価が見えにくくなっていると御指摘をいただいたと理解しております。 この点につきましては、評価の判断基準を今まで三段階の中から選ぶことになっておりましたものを、実は財政制度等審議会で御指摘いただく直前の令和三年度に着手いたしました事後評価案件から四段階に変更し、評価が上振れしないような改善を行っておりました。これにより、総合評価の評価結果がより適切な分布になることが期待されております。 また、二点目の効率性の評価に関しましては、JICAの現地事務所による内部評価では、具体的な遅延月数や事業費の増加額、遅延等の理由が不記載の場合が多い、あるいは期間短縮や事業費縮減ができた場合の好事例の記載をもっと増やすべきという御指摘をいただいていると理解しております。 このうち、具体的な遅延月数や事業費の増加額、遅延等の理由の記載につきましては、これらを漏れなく分かりやすく記載できるよう内部評価結果票の様式を改善いたしました。また、期間短縮や事業費縮減ができた場合の好事例の記載につきましても、今年度評価を開始する案件から対応することとしております。 JICAといたしましては、先進国の開発問題を議論するOECDのDAC、すなわち開発援助委員会の最新の評価基準や事業評価外部有識者の御助言等も参照しつつ、JICAの協力手法であります技術協力、無償資金協力、有償資金協力の特徴を踏まえた事業評価の不断の改善に取り組んでまいる所存でございます。
○羽田次郎君 今の妥当性について三段階の評価から四段階にしていくということと、あと、効率性については様式を変更されていくという、そうした内容でどこまで国民の理解が得られるのかというのはまたこれからのお話になると思いますが、是非とも理解得られる形にしていただきたいと思いますし、私自身も、JICAの活動ですとか開発援助を推進する議連のメンバーですので、できることならGNI比〇・七%を新たな大綱に明記していただきたいというふうに考えている側ですので、支援の事後検証ですとか国民への説明は不可欠ですので、今後とも是非とも御努力いただきますようお願いを申し上げます。 次に、防衛力整備水準の拡大とそのための財源確保の在り方について伺いますが、この先、外務省とかJICAの皆さんには特に質問ございませんので、もしあれでしたら御退席いただいても。
○委員長(佐藤信秋君) それでは、外務大臣と外務省、JICAの皆さんは御退出いただいて結構です。
○羽田次郎君 政府は、昨年十二月の臨時国会が閉会した直後に安保三文書を閣議決定いたしました。閣議決定に基づく防衛力整備に係る経費は、令和九年度までの五年間の総額で四十三兆円程度とされています。従前の中期防衛力整備計画で示された二十七兆四千七百億円程度から大幅な増加となりましたので、資料二の記事でも指摘されていますが、安定財源の確保が課題となっています。 五年間で四十三兆円という巨額の防衛予算がなぜ必要になるのかといった算出根拠や、個々の予算項目が国民の命や財産を守る上でどのように役立つのか、費用対効果という観点も含めて、国民が納得できる説明が求められます。国の予算をめぐっては、防衛費以外でも少子化対策など様々な分野で予算の増額が求められる中で、防衛予算に高い優先順位を付けた理由について政府参考人より御説明をお願いします。
○政府参考人(川嶋貴樹君) お答え申し上げます。 今回の防衛力強化の検討に際しましては、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に対峙していく中で、国民の命を守り抜けるのか、極めて現実的なシミュレーションを始めとする様々な検討を行いまして、必要となる防衛力の内容を積み上げ、四十三兆円程度という防衛費の規模を導き出したものでございます。 防衛力整備計画では、装備品の取得に当たりましては、能力の高い新たな装備品の導入を行う場合、既存の装備品を延命させる場合、延命の上能力向上等を施す場合といった適切な組合せをすることによりまして、必要十分な質、量の防衛力を確保することとし、防衛力の整備、維持及び運用を効果的かつ効率的に行うこととしてございます。 また、令和五年度予算を編成する場合におきましては、陳腐化等によりまして重要度の低下した装備品の運用停止あるいは用途廃止、装備品の計画的、安定的、効率的な取得、自衛隊の独自仕様の絞り込み等に努めてきたところでございまして、引き続き調達などの最適化に向けてしっかりと取り組んでいく考えでございます。 以上でございます。
○羽田次郎君 当初から、昨年の閣議決定の前からNATO並みのGNP比二%ということが繰り返し繰り返し言われていたので、何となく、その今おっしゃったような積み上げというよりも、予算ありきでそこに合わせて決められていったようなどうしても懸念が、疑念が拭えないところはあるんですが。 そこはそれとして、岸田総理は防衛財源について令和九年度にはGDP二%に達する予算を確保するとのお考えを示し、それ以降も防衛力を維持強化していくために毎年度四兆円の安定財源が不可欠とした上で、その約四分の三は歳出改革、決算剰余金、税外収入の活用などで確保して、残りの約一兆円強は増税によって確保する意向を表明されました。 この歳出改革について、具体的にどのように財源を確保するお考えなのか、想定されている具体的なスケジュールと併せて政府参考人に伺います。
○副大臣(秋野公造君) お答えいたします。 防衛力強化の財源としての歳出改革につきましては、非社会保障関係費を対象としまして、骨太方針に基づいてこれまでの歳出改革の取組を実質的に継続する中で、令和五年度予算につきまして、非社会保障関係費の増加額について従来三百三十億円程度に抑えてきたところ、令和五年度の消費者物価上昇率が過去平均の約四・五倍となる見込みであることを踏まえまして、全体で千五百億円程度に抑えるとする中で、防衛関係費以外の非社会保障関係経費については一層の効率化により六百億円程度の歳出を減少させることで防衛関係費の増額のうち二千百億円程度に対応する財源を確保しているところでございます。 その上で、この六百億円という数字ですけれども、骨太の方針に基づいて歳出全体を見直した結果として非社会保障関係費において確保された金額でありまして、内訳を見ますと、主要経費別で見たときに減少額の大きい経費を挙げますと、恩給関係費で二百五十二億円の減、エネルギー対策費で二百十七億円の減などが挙げられます。 令和六年度以降も、行政事業レビュー等の活用によってより一層の予算の効率化を図るなど、歳出改革の努力を尽くしていくことが重要と考えております。 例えばですけど、先月末に開催された行財政、行政改革推進会議では、行政事業レビューの抜本的見直しを図ることが決定されまして、行政事業レビューへのEBPMの手法の本格的導入や予算編成過程での積極的活用、基金事業についての点検強化を図ることで、長年続けられてきた事業であっても時代の変化等により十分な効果が上がっていないものについては廃止や改善等を行うこととしてございます。 こういった行財政改革の取組も踏まえ、令和六年度以降においても歳出改革を継続することで、令和九年度時点において対令和四年度比で一兆円強の財源を確保するよう歳出改革の徹底に努めてまいります。
○羽田次郎君 ありがとうございます。 そうすると、これは令和九年度以降も同じような形で削減できていくという御認識なのかどうか。まさにこの資料二の記事では、財政法は二分の一以上を国債の返済財源に充てることを義務付けているということ、そして、残りの二分の一は緊急経済対策の財源と大体なっていまして、コロナ禍以降、数十兆円の補正予算が常態化していることを踏まえると、補正予算の赤字国債が増えるという、そうした指摘にもなっているんですが、その辺について財務副大臣のお考えを。
○副大臣(秋野公造君) 羽田先生の御指摘は、決算剰余金を防衛財源に充てますと、補正予算編成時に公債発行額が増加をして財政に悪影響を与えるのではないかという問題意識かと存じます。 過去において確かに決算剰余金が補正予算の財源として活用された事例が多いというのは事実であるものの、制度的には決算剰余金を補正予算の財源とするということがあらかじめ求められているものでは決してありません。 そもそも、補正予算の財源は、補正予算を編成すべき必要性が生じた場合において、その時々の税収見込みや歳出不用の見込み等を踏まえて検討されるものであり、今般、防衛財源に決算剰余金を活用することとしているからといって、必ずしも補正予算における国債発行額を増加させるものではございません。 ただし、その上で申し上げますと、今後の補正予算においてはこれまでのように決算剰余金の財源を求めることができなくなる、これはもう事実であります。いずれにしろ、今後、仮に補正予算を編成すべき必要性が生じた場合には、これまでと同様に、その財源につきましても、時々の経済情勢や財政状況を踏まえ機動的な対応を取るということになると考えてございます。
○羽田次郎君 そういう意味では、今後、財政健全化への影響というのがないというような副大臣の御答弁ということでよろしいでしょうか。
○副大臣(秋野公造君) 繰り返しになりますけども、今後、仮に補正予算を編成すべき必要が生じたときには、これまでと同様に、その財源について時々の経済情勢や財政状況を踏まえ機動的な対応を取ると、一生懸命頑張っていきたいと思っております。
○羽田次郎君 これまでの予算の編成、補正予算の出し方というのを見ていると、毎回毎回予備費も計上されておりますし、その機動的というのが、果たしてそれが財政健全化に影響がないというふうに思えないようなお金の出し方がされているように感じるんですが、そこはそうではないという御答弁ということでよろしいでしょうか。
○副大臣(秋野公造君) 済みません、繰り返しになってしまいますけど、過去にも税収等の見込みを踏まえて補正予算を組んだということもございますし、当然のことながら歳出不用の見込みを踏まえて組んでいるところもありますので、常に機動的に行うということになろうかと思います。
○羽田次郎君 繰り返しの御答弁をいただきありがとうございます。 この先、財務副大臣と財務省の参考人の皆さんは御退席いただいても結構ですので、お計らいをお願いします。
○委員長(佐藤信秋君) 副大臣は張り付いていただいていますので。
○羽田次郎君 次に、防衛省では、限られた資源の中で、より効率的な装備品等の維持整備を行うために、契約の都度必要な部品の個数や役務の工数に応じた契約を結ぶのではなく、役務の提供等により得られる成果に主眼を置いて、長期的なパートナーシップの下で包括的な業務範囲について契約を結ぶPBL契約を導入していると承知しております。 ただ、令和三年度決算検査報告では、PBL契約において発生した修理未了品に係る契約手続が不適切であった事態が指摘されています。陸上自衛隊補給統制本部の航空部は、当初契約で会社に修理要求を行った四十七の要修理品のうち、契約期間終了時まで修理等が完了せず返品された修理未了品六個について、修理を完了できなかった原因が会社側にあり、修理完了までの費用は会社が負担するものと認識していたにもかかわらず、必要な検討を行うことなく返品を受け入れ、会社側に原因があることを同本部の調達会計部に報告していませんでした。このため、調会部は、仕様書や契約額等の変更に係る協議を会社と行わずに、当初契約終了後に終了未了品六個に係る追加契約を締結することになり、負担する必要がなかった追加の費用四千九百五十八万円を防衛省側が負担することとなっていたことが明らかになりました。 返品の当否に係る検討と調会部への報告を行わなかった理由と再発防止の具体的な取組について、参考人に伺います。
○政府参考人(土本英樹君) お答え申し上げます。 今般、会計検査院から指摘を受けたPBL契約におきまして、修理未了品が発生した場合、陸上自衛隊補給統制本部の契約担当部署である調達会計部は、契約相手方と仕様書や契約額等の変更について適切に協議を行わなければならなかったところでございました。 しかしながら、調達要求元である航空部は、仕様書に規定された返品規定が、修理未了品は航空部と調整の上、陸自に返品することとなっていたことから、これをそのまま解釈し、調達会計部に報告することなく契約相手方から陸自に直接返品させたところでございます。このため、調達会計部は契約相手方と仕様書や契約額等の変更をするための協議が行えず、結果として元々のPBL契約とは別に、修理未了品の修理等に係る契約を別途締結することとなったところでございます。 本件につきましては、会計検査院から、仕様書や契約額等の変更するための協議を行わずに返品規定を適用し、修理未了品の修理業務等に係る費用を負担する契約を別に締結した事態は適切でなく、陸上自衛隊内の業務処理の在り方に原因がある旨の指摘をされたところでございます。 これを受けまして、陸上自衛隊陸上幕僚監部は、令和四年九月に補給統制本部航空部に対しまして、まず第一点目といたしまして、修理未了品が発生する場合には返品規定を適用することの妥当性、契約額等の変更のための協議の必要性について検討すること、第二点目といたしましては、修理ができなかった理由が契約相手方の原因である場合に、調達会計部にその理由を報告することなどを業務処理要領に定めることなどを指示したところでございます。これを受けまして、補給統制本部航空部は、この陸上幕僚監部からの指示に基づきまして、令和四年九月に当該業務処理要領の改正を行い、その内容を関係職員に周知徹底し、改善措置を講じたところでございます。 さらに、防衛省におきましては、部隊等での教育において本事例を紹介し、再発防止を徹底するとともに、PBL契約の適切な履行に努めているところでございます。
○羽田次郎君 普通の企業で考えれば当然のことだとは思うんですが、こうした今回の指摘に対する受け止めというのが、もし防衛大臣、ありましたらお願いします。
○国務大臣(浜田靖一君) 防衛省としては、会計検査院からの指摘事項を真摯に受け止めて改善措置を講じたところでありますけれども、類似の事案が起こらないよう、部隊等での協力、教育を通じて再発防止を徹底していきたいというふうに考えております。
○羽田次郎君 どうぞよろしくお願いいたします。 もう一つ、令和二年度に内閣に対する警告決議に対して政府が講じた措置について質問しようと思っていましたが、ちょっと時間が足らないので。 いずれにしましても、この決算委員会では例年、決算審査の最後に警告決議と措置要求決議を行っていますけど、決算審査や決議に対する政府の対応の実効性を確保するために決議に対する措置状況を本委員会でフォローアップすることや、対応が不十分であった場合には再度改善を促すなど、継続的な監視を行うことにより予算の適切かつ効率的な執行へ結び付けることが重要だと考えておりますので、是非とも今後ともよろしくお願いいたします。 以上で終わります。 ─────────────
○委員長(佐藤信秋君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、礒崎哲史君が委員を辞任され、その補欠として竹詰仁君が選任されました。 ─────────────
○三上えり君 会派、立憲民主・社民の三上えりです。質問の機会を与えていただきまして、ありがとうございます。 早速質問に入らせていただきます。 G7広島サミット開催まで一か月を切りました。私の地元広島も、いよいよ始まるといった雰囲気に町が包まれております。ウクライナ情勢が緊迫化して、さらに核兵器使用のリスクへの懸念の高まりの中でG7各国首脳が集まります。世界の平和と持続的な発展に向けた対話の場所として、国際平和文化都市広島から力強い平和のメッセージを世界中に発信する必要があります。 また、世界中から注目が集まりまして、その魅力を世界に発信する絶好の機会だと思っております。広島には、原爆ドーム、そして厳島神社、二つの世界遺産があるだけではなく、活力あふれる産業、そして豊かな自然、多彩な山海の幸、そして歴史を乗り越えて紡いできた文化そして暮らし、多くの魅力がありまして、その魅力を世界に発信し、広く注目を集める機会だと思っております。皆様方、一緒に広島をPRしていただくようにお願いいたします。原爆による壊滅的な被害を受けながらもこれだけ復興を遂げたという、本当に皆様方が手に手を結んで原爆ドームを囲んでもらって、同月同日、そこに発信してもらうだけでも意義があるのではないかと個人的には思っております。 そのような中で、今月十五日、和歌山市で選挙の応援に訪れていた岸田総理に向かって爆発物が投げ込まれた事件がございました。犯行に至った背景や動機の解明は急がれます。現時点で、逮捕された容疑者は、特定の組織そして団体との関わりのないいわゆるローンオフェンダーと見られているんですけれども、ローンウルフというふうにかつては呼ばれていたと思いますけれども、専門家も、自分で計画して準備をして犯行を実行するために探知することは難しいということを指摘しています。 昨年七月の安倍元総理銃撃事件を受けて、要人警護体制、これ強化していたにもかかわらず、同様の演説会場での犯行を妨げなかったこと、これはゆゆしき事態であり、政府としてより一層の危機感を持っていただきたいと思っております。 言うまでもなく、サミットは世界の主要国の首脳が一堂に会す場でございます。国の威信を懸けて警備に万全を期す必要があります。要人警護の所管は警察庁ですけれども、各国との調整を担う外務省として、今回のG7広島サミット、安全に開催するためにどのような取組を行っているのか、お伺いします。
○国務大臣(林芳正君) G7広島サミットの成功のためには、サミットに出席する各国首脳や政府関係者に加えて、地元の皆様を始めとした全ての関係者の安全確保、これが不可欠であり、日本全体で最大限安全確保に努めていかなければならないと考えております。 外務省といたしましては、安全で安心なサミットの開催に向け、平素から関係各国との情報共有、これに努めるとともに、警察などの関係機関と緊密に連携して、政府一丸となってセキュリティー対策に万全を期してまいりたいと考えております。
○三上えり君 徹底した警護の方をよろしくお願いいたします。 また、サミットに先駆けまして、今月十六日から十八日まで長野県軽井沢町で外相会合が行われました。インド太平洋情勢やウクライナ情勢などについての意見交換、とりわけ被爆地広島で行われるサミットに向けては、核軍縮そして不拡散に関する議論が重要な意味を持ちます。核軍縮・不拡散セッションでは、林外務大臣が、岸田総理が提唱するヒロシマ・アクション・プラン、こちらを御紹介いただきました。厳しい安全保障環境という現実を核兵器のない世界という理想に結び付ける観点から、核兵器国と非核兵器国が共に参加するNPT体制の維持強化を図りまして、その下で核軍縮を進めていくことが重要である、この旨を述べられました。 核廃絶を実現するためには、この現実と理想を結び付ける具体的な道筋を示すことが不可欠です。英語の堪能な林外務大臣の発信力に大いに期待しつつ、会合の議論の成果をどのように広島サミットにつなげて核兵器廃絶に向けた具体的な道筋を立てていくのか、その認識をお願いいたします。
○国務大臣(林芳正君) 先般のG7外相会合でございますが、G7として核兵器のない世界へのコミットメントを再確認をいたしますとともに、各国から、今御紹介いただきました、岸田総理が提唱されましたヒロシマ・アクション・プラン、これは核兵器のない世界の実現に向けた歓迎すべき貢献であると、こういう評価を得たところでございます。また、G7外相会合では、G7広島サミットに向けて引き続きG7として緊密に連携していく、こういうことも確認をできたところでございます。 G7広島サミットでは、広島と長崎に原爆が投下をされてから七十七年間核兵器が使用されていないという歴史、これをないがしろにすることは決して許されないというメッセージを力強く世界に発信したいと考えております。G7外相会合の結果も踏まえつつ、核兵器のない世界に向けてG7メンバーと議論を深めていきたいと思っております。 この核兵器のない世界の実現に向けては、今少しお触れになっていただきましたように、現実的かつ実践的な取組、これを進めて国際的な機運を高めていくということが重要でございます。唯一の同盟国である米国との信頼関係を基礎としつつ、G7広島サミットも念頭に、ヒロシマ・アクション・プランを始め、これまでの取組の上に立って、国際賢人会議の議論も参考にしながら取組を着実に進めてまいりたいと考えております。
○三上えり君 核兵器廃絶に向けての具体的な提言をお願いしたいと思っております。 一方、広島出身である岸田総理ですけれども、令和五年度から九年度の五年間における防衛力の整備の水準、これ四十三兆円までに増額し、九年度には防衛費とそれを補完する取組を合わせてGDP比二%に達する予算を確保しました。それ以降も、防衛力を維持強化していくために増税により財源を確保するという意向です。 広島サミットでは、各国の首脳が被爆の実相に触れ、そして平和への思いを共有し、被爆から復興を遂げた広島を世界に発信することで、平和が大切だということを改めて強調すべき場所です。にもかかわらず、岸田政権では、国民の理解を得ないまま増税まで行って軍拡を進めていこうとしている、大変違和感を持っております。同じような声は多くの広島県民からも聞くところです。平和のメッセージを世界中に発信する広島サミットを開催する意義が、現政権が進めていこうとしている軍拡路線によって説得力がないものとなっていると感じざるを得ません。 G7広島サミットの意義、そして防衛費の増額路線、これは相反するという声に対してどのように答えるのか、御認識をお願いします。
○国務大臣(林芳正君) 今日の国際社会は、ロシアによるウクライナ侵略等を受けまして歴史的な転換期にあると考えております。こうした中で開催されるG7広島サミットでは、力による一方的な現状変更の試みやロシアが行っているような核兵器による威嚇、ましてやその使用はあってはならないものとして断固として拒否し、法の支配に基づく国際秩序を守り抜くというG7の強い意思を力強く世界に示したいと考えております。 また、防衛費の増額については、我が国が戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に置かれる中で国民の命を守り抜けるのかという観点から、昨年末の国家安全保障戦略等で決定されたものでございます。同時に、同戦略は、我が国の安全保障に関わる総合的な国力の主な要素の一つとして、まず外交力を掲げております。 我が国の長年にわたる国際社会の平和と安定、繁栄のための外交活動また経済活動の実績を糧に、危機を未然に防ぎ、平和で安定した国際環境を能動的に創出するために力強い外交を展開してまいりたいと思っております。防衛力の強化、これはこのような外交の裏付けになるものであると考えております。 こうした我が国の防衛費の増額の方針は、法の支配に基づく国際秩序を堅持していくためにも重要であると考えておりまして、G7広島サミットの意義と我が国の防衛費増額の方針は相反しないというふうに考えております。
○三上えり君 サミットにおいて、平和外交において、林外務大臣、どのような提言をすべきだと思っていらっしゃいますでしょうか。お願いします。御見解をお願いします。
○国務大臣(林芳正君) 先ほど申しましたように、もう一か月を切った中でこの広島サミットが行われるわけでございますので、まさに広島にふさわしいことという、サミットになるようにということで、軽井沢でも先ほどお答えしたような議論をしてきたところでございます。 まだ具体的に、どういう成果、文書等をどういう形式でやるのかということはまさに今調整中でございますが、先ほど申し上げてきた今までの積み上げがしっかり生かされるような形で議論を進めてまいれればと考えております。
○三上えり君 ありがとうございます。 林外務大臣はここで質問を終わらせていただきますので、お取り計らいをお願いします。
○委員長(佐藤信秋君) 外務大臣はここで御退席をどうぞ。
○三上えり君 次の質問に移らせていただきます。 GDP比二%はおよそ十一兆円とされております。政府は、令和九年度の防衛費を八・九兆円にまで増額し、海上保安庁予算など合わせて十一兆円の水準を達成する考えのようです。 北大西洋条約機構、いわゆるNATOですけれども、加盟国がそれぞれ一定の防衛努力をするために国防費のGDP比二%という基準がございますけれども、この規模まで防衛費を膨らませると、単純比較で我が国の防衛費、世界第三位にまで上昇します。 防衛費の増額をめぐりましては、必要な経費の積み上げではなく金額ありきではないかといった指摘が見られます。防衛力整備に必要な予算をGDP比二%とした根拠について、防衛大臣にお伺いします。
○国務大臣(浜田靖一君) NATOを始め各国は、経済力に応じた相応の国防費を支出する姿勢を示しております。 我が国としても、国際社会の中で安全保障環境の変化を踏まえた防衛力の強化を図る上で、GDP比で見ることは指標として一定の意味があると考えております。 その上で、防衛力の抜本的強化の内容の積み上げと併せて、これらを補完する取組として、研究開発、公共インフラの整備など、総合的な防衛体制を強化するための経費を積み上げたところであります。このこうした積み上げの考え方が大前提にございます。 こうした積み上げを踏まえて、二〇二七年度において、防衛力の抜本的強化とそれを補完する取組を併せ、そのため予算水準が現在のGDP比の二%に達するよう所要の措置を講ずることとしたものであり、数字ありきとの御指摘は当たらないと考えます。
○三上えり君 世界第三位というところまで上昇するということに関しては、どのような御見解でしょうか。
○国務大臣(浜田靖一君) 結果として、我々、今、そういう今御指摘にあった点については、これは結果としてここの積み上げがなったわけでありますので、その意味において数字が増えたというか、我々のその今持っているものを強化するということにおいては、今やるべきことをしっかりと積み上げたということでございます。
○三上えり君 その防衛費ですけれども、増額するために一兆円強の増税を行う方針ということです。 朝日新聞社が今年一月に全国世論調査を行いました。賛成が二四%、そして反対が七一%でした。そして、同様の世論調査を読売新聞が行ったところ、こちらも賛成が二八%、そして反対が六三%と、いずれも反対が大多数という結果でした。 この世論調査の結果から、防衛力強化の内容、予算、財源についての国民の理解、これ、まだ得られていないのではないかと思われますけれども、防衛力強化を推し進めるのはどうでしょうか。御見解お願いします。
○国務大臣(浜田靖一君) 世論調査の中で、防衛の増税、防衛増税ということでの調査結果ということですね。 これに対しては、我々とすれば、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に対峙していく中で、この国を守り、そして国民の命を守り抜けるのかという極めて現実的なシミュレーションを始めとする様々な検討を、一年以上にわたって活発な議論を積み重ねて、その結果、必要となる防衛力の内容を積み上げ、防衛費の規模を導き出したところであります。 抜本的に強化される防衛力は将来にわたって維持強化していかなければならず、この防衛力を安定的に支えるためには、令和九年度以降、歳出改革、決算剰余金の活用、税制措置等による毎年約四兆円のしっかりとした財源が必要になるわけであります。今回の防衛力の抜本的強化に当たり、このように防衛関係費の財源を捻出するために各分野の歳出改革を含めた様々な工夫をしていただいている中で、関係者や国民の御理解をいただくためにも、防衛省として自らが大胆な資源の最適配分に取り組むことが大変不可欠だと考えております。 防衛力整備の一層の効率化、合理化を徹底しながら、政府としてこの抜本的強化にしっかりと取り組んでいくとともに、国民の皆様に丁寧な説明をしていかなければならないと考えております。
○三上えり君 この点において国民への説明は十分丁寧にされているというふうにお思いでしょうか。
○国務大臣(浜田靖一君) 我々とすると、今こうして皆様方に御説明をしながらやってきているわけでありますが、国民の皆さん方のこの財源についての御理解というのはまだ得られていないというふうに考えておりますので、更に一層この努力を積み重ねていきたいというふうに考えております。
○三上えり君 今おっしゃった、その得られていないというところで、得られるためにどのような努力をされていこうと政府としては思っていらっしゃるでしょうか。お願いします。
○政府参考人(増田和夫君) お答え申し上げます。 昨年末に閣議決定いたしました戦略三文書、またその中で、防衛力整備計画の中で総額四十三兆円の今後五年間の防衛費の規模につきましては、政府として、これまで国会の場、そしてマスコミ等を通じ、そしてまたSNS等を活用しながら丁寧に御説明するようにしてきているところでございますけれども、まだまだ理解が足りないのではないかと御指摘を受けまして、より分かりやすく丁寧に説明できる工夫を今考えておりますし、少しずつ改善をしてきているところでございまして、より国民の皆様に理解されるような工夫に努めてまいりたいと思っております。
○三上えり君 じゃ、それ、どうすればいいかと思っていらっしゃるか、もう一つ、済みません、お願いします、どうするべきかと。
○政府参考人(増田和夫君) お答え申し上げます。 これだけの防衛力を強化しなきゃいけない、この現時点若しくは将来にわたってその必要性でありますとか、そしてまた我々、その戦略三文書というのもそのために作ったわけですけれども、その内容、三文書を合計しますと百ページにもわたってしまいますので、これはなかなか国民の皆さん読んでいただくというのはなかなか難しいと思いますので、よりビジュアルで分かりやすい簡潔な説明にも努めたいと思っておりますし、また、特にその四十三兆円の内容につきましても、国会等の場で様々御指摘、まだまだ説明足りないぞと、なぜスタンドオフミサイルが五兆円なのかというような御指摘も受けておりますので、その内容につきましてもきちんと情報を開示しますとともに、分かりやすい説明に努めてまいりたいと思っておるところでございます。
○三上えり君 ビジュアルというと、SNSによる発信というところですかね。どうでしょう。
○政府参考人(増田和夫君) お答え申し上げます。 まさに、そのSNSの発信ということも強化しなきゃいけませんし、またやはり、どうしてもお役所仕事になりますと文章中心になりますけれども、パワーポイントとか写真とか図表を活用しながら分かりやすくしたいと思っているところでございます。
○三上えり君 引き続き国民への丁寧な説明とおっしゃるところをよろしく、なかなか納得できないんですけれども、済みません、お願いいたします。 次に、防衛省・自衛隊における各種ハラスメントについて伺います。 この相談件数ですけれども、平成二十八年度二百五十六件、二十九年度三百二十六件、そして三十年度六百二十五件、令和元年度に千七十四件、二年度に千四百六十八件、三年度に二千三百十一件と増加の一途をたどっております。 防衛省・自衛隊におけるハラスメントの相談件数、これ増加し続けているという実態、この要因についてどのように考えているか、御認識お願いします。
○国務大臣(浜田靖一君) 本事案は、従来行ってきた防衛省のハラスメント防止対策の効果が組織全体まで行き届いてこなかったことの表れであり、極めて深刻で、誠に遺憾であります。 防衛省・自衛隊としては、国家安全保障戦略を始めとする三文書に基づいて、防衛省ハラスメント防止対策有識者会議において陸海空各自衛隊の現場部隊の隊員の声も聴取していただき、自衛隊内部の意識やこれまでのハラスメント防止対策を検証していただいているところであります。 その上で、検討結果を踏まえた新たな対策を確立し、全ての自衛隊員に徹底するとともに、さらに時代に即した対策を行うよう不断の見直しを行い、ハラスメントを一切許容しない組織環境を構築してまいりたいと考えております。
○三上えり君 この自衛隊の所属部隊におきまして性被害を受けた元陸上自衛官が、本年一月に、国と加害者の元隊員五名を相手取って計七百五十万円の損害賠償を求める訴訟を横浜地裁に起こしました。性被害を訴えた際に適切な調査をしていなかった国の責任も問うものです。元陸上自衛官は、再発防止につなげて自衛隊が正義感を持った組織になってほしいと求めております。 防衛省は、隊員五名を懲戒免職処分とし、訴えを受けたのに十分な調査をしなかったなどとして、上司に当たる中隊長ら四名を停職などの処分といたしました。 今回のセクシュアルハラスメント事案について防衛大臣としてどのように受け止めて、そして防衛省・自衛隊において具体的にどのような再発防止策を取ったのか、伺います。
○国務大臣(浜田靖一君) 係属中の訴訟に関することは、今後の裁判に影響を与えかねないことからお答えをできないことを御了解いただきたいと思います。その上で、関係機関の検討の上、適切に対応してまいりたいと考えております。 そして、防衛省・自衛隊としては、今の、どのように取り組んでいくかという御指摘がありました。この点については、やはり先ほど申し上げたとおり、現在進められているハラスメント防止対策に関する有識者会議の検討の結果を踏まえた新たな対策を確立し、全ての自衛隊員に徹底させることとともに、さらに時代に即した対策を行うよう不断の見直しを行い、ハラスメントを一切許容しない組織環境を改めて構築していきたいと考えております。
○三上えり君 御本人、顔も名前も出して訴えられていた言葉が本当に印象的だったんですけれども、今の再発防止策について伺いましたけれども、この訴訟に対して防衛省としてはどのような姿勢で取り組まれるのか、改めてお伺いします。
○政府参考人(石川武君) お答え申し上げます。 係属中の訴訟に関することは、今後の裁判に影響を与えかねないことからお答えできないことを御理解ください。 その上で、ただいま防衛省の姿勢ということでございますけれども、大臣の方から御答弁ありましたように、防衛省として、ハラスメントは隊員相互の信頼関係を失墜させ、組織の根幹を揺るがす決してあってはならないものと考えております。こうした認識の下で、抜本的なハラスメント防止策を確立し、ハラスメントを一切許容しない組織環境を構築してまいりたいと思っております。
○三上えり君 ありがとうございます。 この大臣の指示を受けまして、防衛監察本部が防衛省そして自衛隊におけるハラスメントの防止に関しまして令和四年の九月から実施している特別防衛監察におけるハラスメント被害の申出の総数を改めてお伺いします。 令和四年十一月三十日時点で千四百十四件、その内訳、パワハラが千二百五十六件、そしてセクハラが百十六件、マタハラなどが三十四件などでした。機関別の申出件数を見ると、陸上自衛隊が八百二十二件、そして海上自衛隊が二百七十九件、航空自衛隊が二百三件などとなっております。 こうした申出の状況について、防衛大臣の受け止め、改めてお願いします。
○国務大臣(浜田靖一君) ハラスメント根絶のためには徹底した調査を行うことが不可欠であるとの考えの下に、防衛監察本部において全自衛隊を対象とした特別防衛監察を実施をしました。 ハラスメント被害の申出を依頼した結果、昨年十一月末までに千四百十四件の申出があったところであります。ハラスメント被害の申出件数の中には、調査を求めないものや申出者と連絡が取れないものなども含まれているため、件数のみで評価はできませんが、千件を超える申出があったことについては、現在、防衛省・自衛隊のハラスメント被害の実態を反映しているものであると重く受け止めております。 引き続き、申出のあった被害状況等の確認をするとともに、ハラスメント防止の徹底的な実態把握とその対応に努めてまいりたいと考えます。
○三上えり君 この特別防衛監察の現在の進捗状況と、あと調査結果の公表の時期を詳しく教えてください。
○政府参考人(石川武君) お答え申し上げます。 特別防衛監察での申出につきましては、ただいま大臣の方から御答弁ありましたように、全部で一千四百十四件あったわけでございますけれども、これにつきましては、防衛監察本部が申出者に対し順次電話等の手段によりハラスメント被害の基本的な事実関係を聞き取った上で、申出者の意向を踏まえ、細部具体的な調査を進めているところでございます。 観察結果につきましては、一千件を超える多数の申出があったこと、また、監察の適正な実施を確保するという観点から一定の時間が掛かると考えておりますが、監察結果がまとまった段階で防衛監察本部から公表されるものと承知をしております。 いずれにしましても、引き続き正確かつ公正な調査を実施してまいります。
○三上えり君 そのハラスメント被害ですけれども、申出の中で一番多かったのがパワーハラスメントです、パワハラです。 令和四年版の防衛白書を見ますと、パワハラについて、隊員の人格、人権を損ない、自殺事故にもつながる行為であり、周囲の勤務環境にも影響を及ぼす大きな問題であるとされています。 お配りした資料一を御覧ください。令和三年の国民十万人当たりの自殺者数見ますと、十六・八人となっております。そして、資料二ですけれども、自衛隊員の自殺者数です。平成十六年度から十八年度、百人以上だったんですけれども、十九年度以降は緩やかな減少傾向となりまして、令和三年度は五十八人。しかし、依然としておよそ六十人の隊員の尊い命が自殺により失われていることというのは、御家族にとっても大変痛ましいことでございますし、組織にとって多大な損失であるとしています。 一人でも大変なんですけれども、今こういった数が出ています。自衛隊員の自殺者数は減少しているとはいえ、三年度で国民の自殺者数の一・五倍の二十五・一人というふうになっております。自衛隊員の自殺者の割合が国民全体の割合と比較しても高くなっているこの現状についてはどのように認識していらっしゃるか、お願いします。
○政府参考人(町田一仁君) お答えいたします。 自衛隊員の自殺者数は、平成十六年度から十八年度までの間に百人以上記録したことをピークに、平成十九年度以降緩やかな減少傾向にあり、委員御指摘のとおり、令和三年度は五十八人でございました。しかしながら、依然として毎年六十人程度の隊員の尊い命が自殺により失われております。こうした状況は、亡くなられた隊員の御家族にとっても大変痛ましいことであり、また、我々組織にとっても多大な損失であります。 現在、防衛省・自衛隊としては、隊員の自殺事故防止のため、令和四年四月に防衛省のメンタルヘルスに関する基本方針を策定し、カウンセリング体制の充実強化、メンタルヘルスに関する啓発教育の徹底、そして自殺事故発生後のアフターケアの実施などの対策を進めているところでございます。 防衛省・自衛隊としては、引き続き隊員のストレスの軽減や悩みへの適切な対応を行うとともに、隊員がその能力を十二分に発揮できるような健全な職場環境の整備に努め、自殺事故防止に全力で取り組んでまいりたいと考えております。
○三上えり君 幾つか例を挙げさせてください。 自衛隊員の自殺をめぐりましては、平成二十五年九月に、広島県の呉基地に停泊していた海上自衛隊の潜水艦「そうりゅう」の艦内で、乗組員の二等海尉が上司のパワハラを理由に艦内にあった拳銃で自殺を図りまして一時意識不明となったことなど、繰り返しこうした事案が起こっています。 「そうりゅう」の事案では、当時の中谷防衛大臣が衆議院安全保障委員会で、高い志を持って自衛官になられた前途有為な隊員に対して、上司から暴力を伴う不適切な指導があり、同隊員を自殺未遂に至らしめてしまったことは、誠に申し訳なく、防衛大臣として心からおわび申し上げたい、今後は、このような暴力を伴う不適切な指導が行わないように、一層服務規律を厳正にし、再発防止に努めてまいりたいというふうに陳謝されています。 にもかかわらず、最近でも、令和三年二月に海上自衛隊佐世保基地の護衛艦「あけぼの」の艦内で当時二十歳の海士長が自殺し、海上自衛隊が長時間労働やパワハラを防ぐなどの対応を怠ったためとして、この年の四月に遺族が国におよそ七千八百万円の損害賠償を求める訴訟を長崎地裁に起こしています。 高い志を持って自衛官になった前途有為な隊員を上司から暴力を伴うハラスメントによって自殺に至らしめてしまう、これは組織風土、体質が原因にあるのではないでしょうか。抜本的に改善していかなければまた悲しい惨劇が起こると思いますけれども、この点、具体的にどうすればいいか、お願いいたします。
○政府参考人(町田一仁君) お答えいたします。 先ほど答弁申し上げましたとおり、隊員の尊い命が自殺によって失われることは、本当に家族にとっても、それから私たち組織にとっても多大な損失でございます。したがいまして、私ども、防衛力の中核である自衛隊員の命が自殺事故という形で失われることのないよう、先ほども申し上げました基本方針、こちら、推進すべきメンタルヘルス施策として五項目を挙げております。 一つは、メンタルヘルスチェック、年一回のメンタルヘルスチェックであるとか、それから分析の措置、そして職員の意識改革、基本的な教育、カウンセリングの利用啓発、それから職場環境の改善、ストレス要因の極小化、上司、同僚との風通しの良い環境の整備、それからサポート体制の強化、カウンセリング体制の強化、相談先の多様化、そして重点対策としまして、自殺事故のハイリスク層に留意したサポート、そしてメンタルヘルス施策の強化期間といったものを設定いたしました。 これに基づき、自殺事故防止により一層努めてまいりたいと、このように考えております。
○三上えり君 ありがとうございます。一人でも尊い命を救っていただけるよう、何とぞ、何とぞよろしくお願いいたします。 以上です。ありがとうございます。
○高橋光男君 公明党の高橋光男です。本日は質問の機会をいただき、ありがとうございます。 早速質問に入らせていただきますが、冒頭、陸上自衛隊ヘリ墜落事故で亡くなられた方々の御冥福を心からお祈り申し上げます。また、防衛省を始め、関係者のこれまでの捜索活動にも心から敬意と感謝を申し上げますとともに、再発防止策の徹底、そして今、現下で行われております自衛隊によるスーダン在留邦人の退避も安全第一で遂行されることをお願いいたします。 さて、予期せぬ有事や激変化する自然災害に対処するための自衛隊の役割がますます重要になっております。この点、幅広い防災訓練への参画が不可欠だと考えます。 本年二月、地元兵庫、伊丹駐屯地を訪問させていただきました。その際、模範的な取組をお伺いしました。例えば、市街地で有害物質が確認されたことを想定した第三師団と市の消防局との共同訓練や、南海トラフ地震を想定した近畿二府四県の防災担当職員との統合防災演習などです。是非こうした取組を全国に普及し、コロナも下火になる中で住民の参画も得て訓練を行うことは防災意識向上のために有意義と考えますが、防衛大臣の答弁を求めます。
○国務大臣(浜田靖一君) 防衛省・自衛隊では、関係省庁や地方公共団体等と共同で防災訓練を実施しております。 陸自第三師団以外でも、例えば陸自第十五旅団においては、大地震を想定した災害対処訓練を沖縄県と共催をしております。この訓練は、自衛隊、地方公共団体、関係機関が参加し、連携強化を図るとともに、住民の方々も見学しており、防災意識の向上を図る上で大変有意義だというふうに考えております。 防衛省・自衛隊としては、議員の御提案も踏まえ、部隊と地方公共団体との連絡調整等の機会を通じて災害対応における連携を一層深めることができるよう、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
○高橋光男君 力強い御答弁ありがとうございます。 続きまして、外交関係についてお伺いします。 まず、ウクライナ支援につき質問いたします。 昨年九月、公明党は、ウクライナ避難民支援・東欧調査団を派遣しました。私も一員として参加しました。その結果を踏まえ、林大臣に提言をお届けしました。これを受け、昨年度二次補正では、越冬支援を始め、六百億円の支援が決定されました。 我が国は、ロシアの侵略開始以降、本日で一年と二か月が経過しますが、総額七十一億ドルの支援を行ってきました。 そして、配付資料一を御覧ください。 こちらにございますように、先月、総理のウクライナ訪問時には、新たな五億ドルの追加支援が表明されました。 そこで、具体的な支援に関して、先月の予算委員会でも求めた事項について順にお伺いしてまいります。 まず、短期的な取組として、教育支援について伺います。 この点、総理にも求めましたように、ウクライナの将来を担う子供たちへの支援は大変重要と考えます。是非、今般のJICAによる二国間支援では、ウクライナ国内の遠隔教育センターへの物資供与に加えて、子供たちのメンタルケアを含む技術協力を実施すべきです。また、繰り返し要請しますが、主要国の中で我が国が行っていない、教育を後回しにはできない基金、ECWへの初拠出の早期実現や、JICAと教育のためのグローバルパートナーシップ、GPEとの支援連携が必要と考えます。いかがでしょうか。
○大臣政務官(秋本真利君) お答えいたします。 ウクライナ及び周辺国等に避難した子供の精神ケアを含む教育支援は重要であります。これまでも日本のNGOやユニセフ等の国際機関を通じた緊急人道支援を実施してきております。厳しい財政状況ではございますけれども、御指摘のGPE、ECWも含め、各機関の特性を考慮しつつ、効果的な教育支援の在り方については引き続き検討してまいりたいというふうに思っております。 また、二国間支援におきましては、生活再建のため、ウクライナが整備を進める遠隔教育センターへのタブレットやパソコン等の支援行うのみならず、ウクライナ側との緊密な意思疎通を通じてニーズを確認しながら、子供たちのメンタルケアを含めた技術協力についても協議してまいりたいというふうに思っております。
○高橋光男君 次に、中長期的な復興支援に関してお伺いします。 この点、総理にも、我が国の創造的復興の経験を伝える重要性を訴えました。総理からは、日本側の幅広い関係者が連携した協力を進めていきたい旨御答弁いただいたところでございます。 兵庫県では、「創造的復興」の理念を活かしたウクライナ支援検討会が発足し、先週金曜に初会合が開催されました。年度内には報告書が取りまとめられるというふうに聞いております。国として、是非こうした自治体との、自治体のイニシアチブとも連携した取組を進めるべきと考えます。 関連して、ウクライナの追加支援の中には、こちらにございますように、地雷対策、瓦れき処理のための地雷除去機や建機等、復興に欠かせない重要な資機材も含まれております。ここは、これまで途上国で活躍してきました日本製の地雷除去機等を積極活用すべきと考えますが、いかがでしょうか。
○大臣政務官(秋本真利君) お答えいたします。 ウクライナの迅速な復旧復興に寄与すべく、日本の持つ経験や知見を活用しながら支援をすることは重要だと思います。その観点から、被災地自治体の持つ復興に関する知見を活用し得る余地は大きいと思っております。御指摘にあったような自治体主導の取組の重要性も踏まえて、自治体との連携の在り方について検討してまいりたいというふうに思います。 また、これまで日本が長年にわたり地雷除去を支援してきたカンボジアとの協力の下、ウクライナ政府職員に対しまして地雷探知機の使用訓練を実施した上で同機材を供与いたしました。 今後も、これまで途上国で活躍してきた日本製の地雷探知機、地雷除去機等も積極的に活用し、日本の顔が見える支援を実施してまいりたいというふうに思っております。
○高橋光男君 ありがとうございます。 御指摘のように、まさに我が国は、カンボジアなど地雷汚染国に対して、様々な技術協力も含め、またさらにはこの重機、地雷除去機を提供し協力してきた歴史がございます。しっかりとこうしたものをウクライナで活用していただくことをお願いいたします。 続いて、ODA卒業国であるポーランド支援についてお伺いしてまいりたいと思います。 まさに資料二でございますが、私、この点、官邸に要望を行った際に、従来のODAの枠組みにとらわれない支援の必要性を訴えさせていただきました。そして、林大臣に要望させていただいた際には、DAC、開発援助委員会統計指示書をお見せし、避難民支援であれば二国間援助は可能であり、是非実現していただきたいと申し上げました。そして、先月、予算委員会で総理からは、ポーランドへの二国間支援が可能となるよう新たに整理を行い、協力の具体的な検討を進める旨御答弁いただきました。 そこで、この資料にございますように、そうした流れの中で、児童にバスを提供するための、ODA卒業国であり、かつ先進国であるポーランドへの二国間ODAの初案件として草の根無償を決定していただき、感謝を申し上げます。是非、調査団が現地で要望を受けた、私たち調査団でございますけれども、ウクライナ児童のための学校プロジェクトへの無償資金協力もお願いいたします。 さらに、我が方大使館に経済協力担当官を配置すること、これ大変重要だというふうに考えております。そうした人的な体制の強化、またさらには、卒業国であっても、緊急下のこのポーランドの国のような国に対してはですが、速やかに途上国認定を行うといったような趣旨をしっかりODA大綱、開発協力大綱の改定にも反映していくべきというふうに考えますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) ポーランドは、最大のウクライナ避難民受入れ国、かつウクライナに近接する隣国としてウクライナの人々に対する日本の支援を実施する上での重要性に鑑み、このODAを通じた二国間支援が可能となるよう整理をしたところでございます。 今、高橋委員から御指摘のあったこの我が方大使館の体制強化、これも含めて、やはりこのウクライナ支援の最前線にある今回のポーランドのようなODA卒業国への支援の在り方、これにつきましては、相手国の負担能力に応じて、ニーズを踏まえ、この今まさに行っておりますこの大綱の議論も含めて引き続きしっかりと検討してまいりたいと思っております。
○高橋光男君 ありがとうございます。 続きまして、その今言及させていただいた我が国のODA政策の基本指針でございます開発協力大綱改定についてお伺いしてまいります。 林大臣に、この点につきましても公明党の提言をお持ちし、最近、案文が提示されたところでございます。その関連で、最初にODA予算の在り方についてお尋ねします。 資料三の一を御覧ください。こちらは、我が国のODAに、二国間ODAにおける各分野の実績の推移を示したものでございます。我が国ODAは、経済インフラ支援、ハード支援に偏っている実態があることがこのグラフからもお分かりになるかというふうに思います。この点につきましては是正すべきだと、一昨年また昨年の決算委員会の場で質疑を重ねてきたところでございます。実際、ここ数年は、このコロナ禍を受けて、保健分野のODAが増額しているところでございます。一方で、よく御覧いただければ、この教育分野が微妙でございますが減っているところでございまして、人間の安全保障の観点からは、是非、保健のみならず教育分野も含むODAを拡充することが重要というふうに考えます。 一方、なぜインフラ案件が多いのか。これにつきましては資料三の二を御覧ください。こちら、円借款の分野別承諾割合というものを示したものでございまして、これは大体十年間の推移を示したものでございますけれども、通常円借款では、こちらの赤枠で示しているように、運輸、電力、通信などの大型のインフラ案件を有償資金協力として支援しておりまして、一件当たりも大変高額となっているところでございます。 私自身、インフラ支援の重要性を否定するものではございません。実際、今ODA以外の公的資金は、いわゆるOOFと言われまして、こちらにつきましても、JBICが輸出信用や直接投資金融などを通じて、主にインフラの海外展開支援を行っているところでございまして、新大綱案にも、こちらのOOFですね、これを是非、ODAとまた民間資金とも連携というようなことも記載されているところでございまして、しっかりとそうした連携は強化すべきだというふうに考えます。 他方、ODAでは、保健、教育などの基礎生活分野、ベーシック・ヒューマン・ニーズというふうに言います、こちらを無償資金協力や技術協力で優良な案件を積極的に支援していくこと、また、円借款も可能な限り活用して援助効果を高めていくこと、この表でいいましたら、社会的サービスというもの、こうしたものを是非連動し、増額させていくことが重要だというふうに考えます。 こうした取組がODAの戦略的な活用として重要と考えますが、こうした姿勢を是非新大綱にも反映させるべきと考えますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) 我が国は、人間の安全保障を確保する上で不可欠な分野として、これまでも今御指摘のあったこの保健それから教育を含むいわゆる基礎生活分野の取組を重視してまいりました。特に、この新型コロナ対策が世界的に喫緊の課題でありました二〇二〇年と二〇二一年においては、基礎生活分野の支援実績が増加しているというのは、先ほど高橋委員から御指摘があったとおりでございます。 開発途上国は、経済インフラから保健、教育分野、人道支援を始めとする基礎生活分野まで様々な課題を抱えております。経済インフラに対しては有償資金協力など、そして保健分野を含む基礎生活分野に対しては無償資金協力や技術協力など、個別の案件ごとに各スキームの特徴を踏まえながらODAを戦略的に活用していく必要があると、こういうふうに考えております。 この新たな開発協力大綱案の重点政策において、保健分野におけるユニバーサル・ヘルス・カバレッジの推進や、教育分野において人間の安全保障を推進するために不可欠な人への投資、こういうことに言及をしております。 また、効果的な開発協力のためのアプローチとして、無償、技協、有償のスキームを有機的に組み合わせて相乗効果を高める重要性、これについても盛り込んでおるところでございまして、先ほど御紹介いただいた、公明党さんからいただいた御提言、これも踏まえて、幅広い関係者の御意見をいただきながら、新しい時代にふさわしい開発協力大綱を作り上げていきたいと考えております。
○高橋光男君 ありがとうございます。 続きまして、私もオファー型協力につきまして、このODAの戦略的活用として我が国の脱脂粉乳の供与についてお伺いしたいと思います。 危機に瀕する国内酪農家支援として脱脂粉乳を途上国に供与する方途を是非私は模索すべきだと考えます。 先週、この点、当委員会でも、野村農水大臣からは、国は相手国政府の要請がなければ供与困難との答弁がございました。しかしながら、我が国もかつては米国の一九五四年制定の農産物貿易促進援助法に基づき、無償で脱脂粉乳の供与を受けていた歴史がございます。 一方、現在我が国の食料援助では、基本的には政府米や穀物等が供与対象となっています。他方、東日本大震災の支援の一環で、福島県産のツナ缶なども供与されているところでございます。であれば、制度上脱脂粉乳も含まれ得ると考えてよいでしょうか。もし含まれるなら、今後提供メニューに加えるべきと考えます。そして、新大綱案の趣旨も踏まえ、途上国政府に提示をして、脱脂粉乳を供与できるよう、外交的に働きかけるオファー型協力を行うことが国益にかなうと考えますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) 今御指摘のあったこの食料援助につきましては、この実施の根拠となっております食糧援助規約上、援助品目として乳製品は排除されておりません。また、御案内のとおりだと思いますが、一方で、食料援助は被援助国の要請に基づいて実施してきておりまして、これまでにこのスキームにおいては脱脂粉乳を供与した実績はないということでございます。 この開発協力大綱案では、被援助国のニーズを重視しつつも、ODAとその他公的資金など様々なスキームを有機的に組み合わせて相乗効果を高め、日本の強みを生かして協力メニューを積極的に提示するオファー型協力を打ち出したところでございます。 この脱脂粉乳の供与につきましては、国会でも御議論がございましたので、日本のNGOそして在外公館等通じて、海外のNGO等に対して、日本にある脱脂粉乳を活用する意思、そしてニーズがあるかどうかを既に確認してきております。 同時に、一般論として、食料支援、これは現地のニーズに加えまして、輸送のコスト、そして衛生管理、こういう状況も踏まえて近隣の地域での調達となることが多いと、こういう実情もありますので、そうした点も踏まえながら、個別具体的に検討してまいりたいと考えております。
○高橋光男君 ありがとうございます。 先ほど宮崎委員からもこの御質問あった際に、国は、要請があればというふうに言及されていたんですけれども、そんなことを言っていたら私はオファー型協力というのはできないというふうに考えます。日本のこの脱脂粉乳、スキムミルクというものは品質が高いんですと、また保管もできますと、栄養価も高い、そして子供たちのために役立つ、そういうものであるから、是非、この協力として、食料援助として受けませんかということを我が国から申し出る、まさにオファーをして、それによって是非実現すべき課題だと私は思います。 供給量は本当に限られているかもしれません。しかしながら、国内の酪農家の皆さんにとっては、この国の姿勢を示す大変私は象徴的な取組になるというふうに思いますので、是非とも積極的に進めていただくことをお願い申し上げます。 いずれにしても、様々な分野でニーズがある中で、限られたODA予算の取り合いになってはいけないということも事実でございます。したがいまして、ODA予算全体を増やす努力も不可欠だと考えます。 防衛費は、安全保障関連三文書の改定でGDP二%が目標とされ、増額への工程が示されたところでございます。他方、国家安全保障戦略におきましては、我が国の国力の第一の要素とされたのが外交力でございまして、この外交力の源は、私は開発協力、ODAだと考えます。 資料四を御覧ください。 ODA実績につきましては、そうした中、政府の皆様の御尽力で増額をこれ着実に進めているところでございますけれども、現状、GNI比で〇・三五%程度にとどまり、国際目標〇・七%の半分にすぎません。財政状況が厳しいのは理解いたしますが、公明党が提言させていただいたとおり、早期達成に向けて、開発協力大綱において具体的な道筋を付けるべきと考えますが、いかがでしょうか。
○大臣政務官(秋本真利君) ODA実績の対国民総所得比〇・七%という国際目標の達成に関しましては、現在、我が国の厳しい財政状況を十分に考慮する必要がございますが、公明党から力強い提言をいただいていることも踏まえまして、ODAの戦略的活用を一層進めるとともに、引き続き様々な形でODAを拡充し、外交的取組の強化に努めてまいりたいというふうに思っております。
○高橋光男君 そうしましたら、あわせまして、財務省の秋野副大臣にお伺いします。 副大臣には、公明党の国際保健始めとする取組に力強く御支援いただき、また財務省各位の御尽力には心から感謝申し上げます。 私が確認したいのは、防衛費とODAというのはトレードオフの関係ではないということ、つまり、防衛費が増えたからといってODAを減らすようなことはしないでいただきたいと考えます。副大臣とともに進めてきた保健分野や、これまでお伺いしてきた教育支援、食料援助など、戦略性があり、我が国として支援するに値する協力についてはめり張りを付けて行うことが財政的にも望ましく、そのための予算はしっかりと確保すべきではないでしょうか。 現在の新大綱案にもODAを様々な形で拡充する旨記載されているところでございます。是非、財務省も含め政府一体となって、防衛費のみならずODA予算も着実に増額していくべきと考えます。いかがでしょうか。
○副大臣(秋野公造君) お答えをいたします。 ODA予算に限らず、予算の具体的な在り方につきましては、その時々の政策課題や執行状況、財政状況なども踏まえつつ、毎年度の予算過程、予算編成の過程において検討していくということになります。 その上で、我が国は直近二〇二二年のOECDデータで世界第三位のODA供与国ということでありまして、令和五年度予算におきましても、現下の国際情勢にしっかりと対応できる予算を確保しているところであります。 ただ、私たちとしても、高橋委員の御指摘のとおり、こうしたODAをいかに戦略性を持って効果的に活用していくかが日本の外交力にとって大変重要であると考えております。極めて厳しい財政状況ではありますけれども、ODAが最大限に効果を発揮するよう、しっかりと高橋委員御指摘のめり張り、それから優先順位付けを行った上で、引き続き必要な予算を確保してまいります。
○高橋光男君 ありがとうございます。 続きまして、G7広島サミットについてお伺いします。 これまで我が党要請のとおり、是非、首脳による広島平和記念館本館への訪問、そして被爆者の声に触れる機会を是非実現していただきたいと考えます。 サミットまで一か月を切りました。ロジ面での調整は大詰めかと思います。大臣、本件につきましては、G7軽井沢外相会合で要請をしていただけましたでしょうか。こうした形での被爆の実相に触れた上でのコミットメントでなければ、核なき世界への本当の意味での力強いコミットメントにはならないと考えます。 是非、そうした上で、核兵器廃絶や原発施設攻撃回避など、G7としての姿勢を具体的に成果文書に示すべきと考えますが、サミットに向けた我が国としての決意を伺います。
○国務大臣(林芳正君) 各国のハイレベルを含めまして、国際社会に対して被爆の実相、これをしっかりと伝えていくということは、核軍縮に向けたあらゆる取組の原点として重要だと考えております。こうした観点も踏まえつつ、G7広島サミットの日程について有意義なものとなるようにしっかりと検討しております。 各国との具体的なやり取りを含め、外交上のやり取りについてお答えは差し控えねばなりませんが、私が議長としてG7外相と取りまとめましたこのG7長野県軽井沢外相会合のコミュニケに、世界の指導者等に対して広島及び長崎へ訪問するように促しているところでございます。 先般のG7外相会合では、G7として核兵器のない世界へのコミットメントを再確認をするとともに、各国から、岸田総理が提唱したヒロシマ・アクション・プラン、これは核兵器のない世界の実現に向けた歓迎すべき貢献であると、こういう評価もいただいたところでございます。 また、ロシアによるザポリージャ原子力発電所の継続的な占拠、そして軍事化、これを非難するとともに、ウクライナにおける原子力安全及び核セキュリティーの強化を支えるIAEAの取組への支持、これも確認をしたところでございます。 また、G7外相会合では、広島サミットに向けまして引き続きG7として緊密に連携していくと、これを確認をいたしました。G7広島サミットでは、広島と長崎に原爆が投下されてから七十七年間核兵器が使用されていないという歴史、これをないがしろにすることは決して許されないとのメッセージ、これを力強く世界に発信したいと考えております。 G7外相会合の結果も踏まえつつ、核兵器のない世界の実現に向けてG7メンバーと議論を深めてまいりたいと考えております。
○高橋光男君 是非、林大臣のリーダーシップに御期待申し上げます。 次に、日伯、すなわち日・ブラジル関係についてお伺いします。 資料五を御覧ください。 今月、対面では三年ぶりとなる日伯戦略的経済パートナーシップ賢人会議がブラジルで行われました。賢人会議からは、日本メルコスールEPAの交渉開始、両国の観光ビザの免除など、両国の関係緊密化に向けた一連の提言がなされたと承知いたします。 これらの要望に対する政府の受け止めと、ルーラ大統領がこのG7サミットで訪日される予定でございますが、その訪日に向けた期待、そして今後の日伯関係強化、特に早期の岸田総理訪伯も実現すべきと考えますが、政府としての決意をお伺いします。
○大臣政務官(秋本真利君) 四月十日にブラジル・リオデジャネイロで第十一回日伯戦略的経済パートナーシップ賢人会議が開催され、持続可能な将来に向けた協力をテーマに議論が行われたと承知しております。 同会議の提言書では、日・メルコスールEPAの早期締結、ブラジルの一般旅券所持者に対する短期滞在査証免除措置の導入、グリーン、脱炭素分野における各種取組等に関する提言がなされました。翌十一日に、賢人会議のメンバーはアルキミン副大統領にこの提言書を提出したと承知しております。 日本とブラジルとの間の経済関係には大きな潜在力があります。引き続き経済関係を強化していくことが必要です。メルコスールとの経済関係強化の在り方については、今般の賢人会議提言書も含め、国内の様々な意見も踏まえながら引き続き議論を継続してまいりたいと思っております。 なお、ブラジルの一般旅券所持者に対する短期滞在査証免除措置の導入につきましては、現在、関係省庁と鋭意協議を行っております。両国間のハイレベル対話を一層活発化させていくことも重要であります。我が国は様々な国際課題についてブラジルと緊密に連携していきたいと考えており、ハイレベルの往来の可能性も含め、引き続き様々な関係強化の方策を検討してまいりたいというふうに思っております。
○高橋光男君 ブラジルは日系人の存在もあり、大変重要な国でございます。 一方で、今、ロシアや中国、そうした中で、よくBRICSと言われますけれども、そうした中で本当にブラジルとの関係というのは大変我が国にとって重要だというふうに考えておりますので、二国間、また多国間の課題に取り組むに当たってしっかりと外交を進めていただくことをお願いいたします。 続きまして、日韓関係、特に若者交流についてお伺いします。 近年冷え込んだ日韓関係を再強化するに当たって、若者の直接交流促進が重要と考えます。この点につきましては、昨年三月、尹政権発足前に外交防衛委員会で取り上げまして、林大臣からは、対面での交流促進も視野に入れて、青少年を中心とした相互理解の促進等に今後とも積極的に努めたい旨御答弁いただきました。 昨年一部実施されたことでございまして、資料六を御覧いただければというふうに思います。 韓国から来た若者による心のこもったインスタグラムなどのSNSの発信です。ここにありますように、単なる観光では得られない経験とある、まさにそのとおりだと思います。こうした機会を是非提供していく貴重な取組をこれからも是非強化をしていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) 将来を担う若い人材の人的交流を目的とした対日理解促進交流プログラム、JENESYSを通じた日韓間の交流事業、これは新型コロナウイルスの影響によって令和二年度以降オンラインの事業実施となっておりましたが、今御紹介いただいたように、令和四年度には一部対面での事業を再開をいたしました。 令和五年度におきましては、新型コロナウイルスの感染状況等を見極めつつ、対面での招聘、派遣事業、これ全面的に再開をいたしまして、昨年度よりも交流人数を数百名規模で拡大することを予定しておりまして、日本政府として引き続き未来を担う若者たちの交流を支援してまいりたいと考えております。
○高橋光男君 ありがとうございます。 最後に、日・アフリカ関係強化について短くお伺いします。 岸田総理はゴールデンウイーク中にアフリカ四か国を訪問される予定と伺いました。アフリカとの関係では、本年で三十周年となるTICADプロセスで進めてきた、平和と安定、経済、社会など様々な課題があるところでございます。是非、九年ぶりとなる総理のアフリカの複数国歴訪を生かし、G7サミット、二〇二五年TICAD9、これは是非関西での初開催、私、神戸での開催を期待するところでございますけれども、今後の日・アフリカ関係強化に向けた政府の御決意をお答えください。
○大臣政務官(秋本真利君) 今回の岸田総理によるエジプト、ガーナ、ケニア及びモザンビークへのアフリカ歴訪の機会においては、アフリカの主要国の首脳と会談を行いまして、G7広島サミットに向け、法の支配に基づく国際秩序の堅持に向けた日本の決意を改めて伝達をするとともに、様々なグローバルな課題への対応における連携等、幅広く意見交換を行う予定でございます。 さらに、TICAD8において打ち出したとおり、日本は、アフリカとともに成長するパートナーとして、アフリカの持続可能な成長に向けて協力を強化していく強固な意思を今回の訪問を通じて改めて示したいというふうに考えております。 二〇二五年に開催予定のTICAD9に向けては、TICADのプロセスを推進し、これまでに培われた日・アフリカ関係を一層深化させてまいりたいというふうに思っております。
○高橋光男君 以上で終わります。ありがとうございました。
○三浦信祐君 公明党の三浦信祐です。 初めに、日本の外交について、適切な体制構築、必要な予算確保と運用を推進するために質問いたします。 少子高齢化が進む我が国の社会基盤、経済体力を維持発展させるためには、外交関係の強靱化が欠かせません。二十一世紀はアフリカの世紀とも言われます。アフリカは五十四か国に十三億人を超える人口を擁し、高い潜在性と豊富な天然資源を有しております。アフリカ大陸各国との連携は世界が標榜し、我が国における重要度は大きくなるばかりであります。また、国連などの多国間の枠組みにおける影響力も大きいものがあります。 そこで伺います。戦略性が重要であるとの認識の下、アフリカ諸国との関係をどのように構築していくのか、外務省に伺います。
○政府参考人(西永知史君) お答え申し上げます。 二〇五〇年には世界の人口の四分の一を占めると言われるアフリカは、若く、希望にあふれ、ダイナミックな成長が期待できる大陸であります。国際社会における意思決定や世論の形成においてアフリカが果たす役割は一層重要になっていると考えております。その一方で、貧困、感染症の蔓延と脆弱な保健システム、テロ、暴力的過激主義の台頭など、いろいろな課題に直面していることも確かであります。 日本は、一九九三年にTICADを立ち上げて以降、約三十年にわたり、アフリカ自らが主導する開発を支援していくとの精神で取り組んでまいりました。第八回アフリカ開発会議、TICAD8におきましても、アフリカとともに成長するパートナーとして、人への投資や成長の質を重視するとの我が国らしい方針を打ち出したところでございます。 今回の総理のアフリカ歴訪なども活用しながら、TICAD8で打ち出した我が国らしい協力の着実なフォローアップを通じて、これまでに培われた日・アフリカ関係を一層深化させてまいりたいというふうに考えております。
○三浦信祐君 我が国の航空会社も直行便がないというところもあったりしますので、是非強力に、これは外務省優位に立ってきちっと進めていただきたいというふうに思います。 昨年、私も与党国家安全保障戦略等に関する検討ワーキングチームの一員として、国家安全保障戦略を含む三文書の策定に携わらせていただきました。昨年末の閣議決定にて戦略等の策定を受け、今年には、自由で開かれたインド太平洋、FOIPの新たなプランの発表に続き、それを裏付ける形で開発協力大綱の改定が、改定作業が進んでいると承知をしております。 防衛と外交は両輪であり、今後、自由で開かれた国際秩序を能動的に創出をしていくためには、無償資金協力や技術協力を含め、ODAを一層戦略的に活用しながら、より多くの同志国を確保していくことが重要だと考えます。そのためにも、無償資金協力や技術協力を中心としてODAを大幅に拡充する必要があると考えます。 林大臣、是非御対応いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) 新たな開発協力大綱案におきましては、この国家安全保障戦略も踏まえて、開発協力の一層の戦略的活用のための基本方針、重点政策、そして実施原則などを示しております。この重点政策の一つとして、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持強化、これを掲げておりまして、特に、FOIPのビジョンの下で、開発途上国がそうした国際秩序の維持強化に主体的に関与をし、その果実を享受できるようにするための協力を行うと、こういうことを記載をしておるところでございます。 また、大綱案においては、ODA量のGNI比〇・七%という国際的目標を念頭に置くとともに、我が国の極めて厳しい財政状況も十分踏まえつつ、開発協力を効果的、戦略的かつ適正に実施していくことを踏まえて、様々な形でODAを拡充し、実施基盤の強化のため必要な努力を行うと、こういう旨も記載をいたしました。 このような方針を踏まえて、具体的な拡充の在り方については、引き続き、幅広い関係者の御意見も踏まえて政府部内で検討していく考えでございますが、我が国の外交の最も重要なツールの一つであるODAの戦略的活用、これを一層進めたいと考えております。
○三浦信祐君 一層進める、そのとおりでお願いしたいと思います。 全方位外交を展開することが我が国の進むべき道であり、諸外国との関係構築、関係深化、連携強化には外務省の外交実施体制の強化が急務だと思います。在外公館の増設は必須であり、在外公館の活動の強靱化、特に対外活動経費の余裕度を向上させるべきだと私は思います。その上で、外交官、外務省職員を始め現場で働く人も同時に手当てをしなければなりません。活発な外交が展開される中、外務省職員は長時間労働が強いられているとも承知をしております。外務省の定員を増やすべきではないでしょうか。それを裏付ける確実な予算を配分すべきだと私は思います。 要員、環境、予算は外交の生命線です。外交への本気度は予算増で見えることができると思います。林外務大臣、是非取り組むべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) 三浦委員から御指摘があったとおり、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面する中で、我が国として主導的かつ積極的な外交を展開するためには、やはり人的体制、そして財政基盤、在外公館の整備、これを図って、邦人保護体制等を含めて外交・領事実施体制を強化していく必要があると考えております。 具体的には、厳しい環境の中でも外交活動を継続できますように、外交活動を支える財政基盤の整備、これは重要であります。 また、緊急時の対応、そして邦人保護、情報保全等の新たな脅威への備えなど、近年、大使館に必要とされる機能、これが拡大をしておりまして、そうした中で在外公館施設の強靱化、図っていく必要があるわけでございます。この在外公館の新設につきましては、その時々の国際情勢や各国、各地域の動きを注視しながら、二国間関係の重要性に鑑みて総合的に判断してきているところでございまして、引き続き、既存の公館の機能強化、これを図りながら、今後とも適切に判断してまいりたいと思っております。 さらに、人的体制ですが、やはり外交の要諦は人でございますので、外務省の定員についてはこれまでも重点的な措置が講じられてきておりますが、様々な外交課題に適切に対応すべく、業務の合理化、効率化、そして人員配置及び業務分担の見直し等を行いながら、できる限りの人員の増強、これを引き続きお願いしてまいりたいと考えております。 以上申し上げました諸点を含めて、外務省としては、今、三浦委員からの御指摘も踏まえて、山積する外交課題にしっかりと対応していけるように、必要な予算の確保に取り組んでまいりたいと考えております。
○三浦信祐君 海外に行ったときに外務省がきちっとカバーしているということが安心そして経済活動への支えにもなりますので、是非応援していきたいと思いますので、よろしくお願いします。 安全保障は我が国の総合的な国力の増加で対応することを、国会質疑、三文書改定に当たって共有してまいりました。その上で、第一に外交力、第二に防衛力、第三に経済力、第四に技術力、第五に情報力と明示しております。外交力と防衛力を支える基盤は間違いなく経済、金融、財政の力です。だからこそ、国家安全保障戦略に経済の重要性を明記しており、私も強く主張させていただきました。 安全保障上、有事に十分耐えられる経済、金融、財政をつくるため、我が国が抱える想定される脆弱性解消は必要であります。有事における資金、物資調達能力確保というのは、防衛力を含め我が国の存立に必須であるからこそ、外交関係の充実もこれが裏付けともなります。 先ほど外務大臣との議論も含め、経済基盤確保のためにも外交予算の確保に強力に後押しを、そして取組を進めていただきたいと思いますが、秋野副大臣、いかがでしょうか。
○副大臣(秋野公造君) お答えをします。 三浦委員御指摘のとおり、有事に備えた安定的な対外経済関係を維持するための外交的取組は重要と私たちも考えておりまして、経済力の強化に加え、三浦委員御指摘になりましたが、国が必要な資金を調達できるための基盤を平時から維持強化していくことも国家安全保障の観点から重要であると考えているところであります。 この点、これも三浦委員触れてくださいましたが、昨年十二月に閣議決定されました国家安全保障戦略におきましても、我が国の経済は海外依存度が高いことから、有事の際の資源や防衛装備品等の確保に伴う財政需要の大幅な拡大に対応するためには、国際的な市場の信認を維持し、必要な資金を調達する財政余力が極めて重要とされているところであります。 このような考え方も踏まえながら、外交分野を含む予算の具体的な在り方につきましては、三浦委員御指摘の経済安全保障を含むその時々の政策課題や執行状況、財政状況などを踏まえつつ、毎年度の予算編成の過程において検討をしてまいります。
○三浦信祐君 是非、背景がありますので、きちっと財源を確保していただくということと同時に、それを効果的に執行するということをよく見ていただきたいと思います。また、外交の信頼性がそのまま経済、財政、金融の信認にも直結すると思いますので、是非努力をお願いしたいと思います。 安全保障環境整備には、海洋状況把握、MDAの強化が欠かせません。私は、これまで情報収集能力の向上、人材の再配置にも寄与し、能率、効率化が図られる無人航空機の導入に取り組んでまいりました。海上保安庁にシーガーディアンが導入、運用されていることに思いもひとしおであります。 そこで、海上保安庁と防衛省に伺います。 シーガーディアンの導入以降の運用状況と今後の利活用について伺いたいと思います。さらに、我が国の警戒監視能力に更なる強靱化を図るためには、防衛省との連携、ひいては、私は防衛省も将来導入すべきだというふうに考えておりますけれども、導入の検討についても伺いたいと思います。
○政府参考人(勝山潔君) お答えいたします。 海上保安庁では、令和四年十月から無操縦者航空機シーガーディアン一機の運用を開始し、日々我が国周辺海域の監視警戒を行っております。また、令和四年十二月に海上保安能力強化に関する関係閣僚会議で決定された海上保安能力強化に関する方針に基づき、新技術等を活用した隙のない広域海洋監視能力の強化を図ることとしており、今年度からはシーガーディアン三機による二十四時間三百六十五日の運用体制が確立する予定です。今後もこれらを大いに活用し、広域海洋監視能力の強化に取り組んでまいります。 なお、海上自衛隊との連携につきましては、当該運用で取得したデータの共有や施設の相互利用など、更なる連携強化に向け、引き続き所要の検討を進めてまいります。
○政府参考人(川嶋貴樹君) お答え申し上げます。 周辺国の海洋活動の急速な拡大、活発化が見られておりまして、周囲を海に囲まれております我が国といたしまして、警戒監視の所要が拡大しております。広域におきまして常時継続的な警戒監視等を行いまして、周辺国の兆候を早期に察知する体制を整備する必要がございます。 このため、海上自衛隊におきましては、現在は有人機で実施しております警戒監視等の任務の一部を将来的に滞空型無人機、UAVで代替可能か否か検証すべく、今年度、令和五年度からですね、青森県八戸航空基地におきましてMQ9Bシーガーディアン、これを用いました試験的運用を実施することといたしてございます。今後は、試験的運用の結果を踏まえまして、滞空型無人機の本格導入に向けた検討を加速してまいりたいと考えてございます。 また、海上保安庁との連携内容でございますけれども、先ほど海上保安庁の方から御答弁ありましたけれども、海保におかれましては、昨年十月から本格的運用をなさっていると承知しておりまして、今後、海上自衛隊と海保におきましては、それぞれが取得したデータを共有したり、施設の相互利用を通じた運用の効率化を図ることとしてございます。
○三浦信祐君 是非、警戒監視能力、連携の上で図っていただきたいと思います。 領海警備には、即応性、強靱性の不断の取組が必要であります。正面装備を強化するだけではなく、活用するための環境の強靱化も欠かすことはできません。全国の主たる海上保安部の巡視船等船舶の係留港の耐震岸壁化について、取組の加速化を図るべきだと考えます。現状と、今後どのように取り組むか、明確な答弁を求めたいと思います。
○政府参考人(勝山潔君) お答え申し上げます。 海上保安庁の巡視船等が係留している岸壁は全国で約百四十か所あり、このうち十二か所は耐震化されております。岸壁の耐震化等については、災害対応等の観点からその必要性の検討を行い、その結果を踏まえて岸壁の整備や港湾管理者への働きかけなど必要な対応を行ってまいります。 いずれにいたしましても、海上保安庁においては、引き続き、必要な岸壁の整備等を行い、適切に海上保安業務が実施できるよう努めてまいります。
○三浦信祐君 防衛大臣、防衛大臣としても、是非、海上保安庁だけではなくて、海上自衛隊の岸壁も極めて重要ですので、よくチェックをしていただきたいと思います。 安保三文書改定の議論において、私は、海上保安庁法第二十五条を変更せず、非軍事的性格、そして警察権限を保持することを守るべきとの覚悟で議論に臨み、変わらないと整理されたと理解しております。安保三文書の改定において、海上自衛隊と海上保安庁との関係性、統制について整理し、言及がなされております。海上保安庁法第二十五条の整理と今後の運用の在り方について、海上保安庁に伺います。
○政府参考人(勝山潔君) お答え申し上げます。 海上保安庁法第二十五条は、警察機関である海上保安庁が非軍事的性格を保つことを明確化したものでございます。一方で、海上保安庁の統制については、自衛隊法第八十条において、内閣総理大臣は、特別の必要があると認めるときは、海上保安庁の全部又は一部を防衛大臣の統制下に入れることができると規定されております。 お尋ねの海上保安庁法第二十五条との関係では、統制下に入った場合でも、海上保安庁が実施し得る任務や権限に変更はなく、海上保安庁法に規定された所掌事務の範囲内で、非軍事的性格を保ちつつ、自衛隊との適切な役割分担を確保した上で、海上における人命の保護等を実施することとなります。 今後の運用についてもお尋ねがありましたが、武力攻撃事態における防衛大臣による海上保安庁の統制要領については、現在、政府内で作成に向けた作業が実施されております。海上保安庁といたしましては、引き続きこれらの取組に積極的に参画するとともに、自衛隊との連携強化に必要な取組を推進してまいります。
○三浦信祐君 去る三月の十七日、国、沖縄県先島諸島五市町村等が協力をして、有事を想定した国民保護に係る図上演習を実施したと承知しております。演習の結果、避難完了まで六日弱程度を要するなど、課題が多数導出されています。有事に際し自衛隊が前線で対応することを考慮すれば、住民避難に当たっては、民間の輸送力に加え、海上保安庁の輸送力を活用することが重要であると考えます。海上保安庁に対応を求めたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(勝山潔君) お答え申し上げます。 離島の住民を島外に避難させる場合は、航空機や船舶に頼らざるを得ず、武力攻撃事態等においては海上保安庁として地方自治体や関係機関と連携し、積極的に巡視船艇、航空機を活用して避難住民を運送することが重要だと考えております。 委員御指摘の本年三月の図上訓練には当庁も参加したところであり、今後とも住民避難を想定した訓練などを通じて練度の向上や課題の改善を図るなど、離島からの住民避難の実効性の向上に取り組んでまいります。
○三浦信祐君 外務大臣はこれで質問が終わりですので、これで結構でございます。御配慮願います。
○委員長(佐藤信秋君) じゃ、外務大臣は御退出いただいて結構です。
○三浦信祐君 浜田防衛大臣に質問いたします。 自衛隊は人の組織です。人的基盤の強化、そして自衛隊施設、関連建物の老朽化対策は急いで取り組んでいただきたいと思います。本年度当初予算にも施設整備に関する予算がこれまで以上に計上されており、着実かつ確実な執行が必要です。自衛隊員募集の強靱化と処遇改善について取組の加速が必要であり、特に隊員の宿舎、生活環境の整備をより加速をしていただきたいと思います。 親御さんが現場を見て、大丈夫だと安心して思っていただけることがとても重要であります。現場の募集担当者、部隊責任者とも苦労が重なっている状況であります。今後、正面装備品と変わらないという思いで隊員の環境改善、是非取り組んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(浜田靖一君) 防衛力を発揮するに当たっては、必要な人材を確保することが不可欠であり、国家防衛戦略等に基づき生活、勤務環境の改善など取り組んでいるところであります。宿舎については、令和五年度予算において前年度比二・三倍となる約九百四十三億円を計上しており、宿舎を含めた生活、勤務環境改善の予算では、前年度比二・七倍となる約二千六百九十三億円を計上しております。 引き続き、全ての隊員が高い意識と誇りを持ちながら個々の能力を発揮できる環境の整備に取り組んでまいりたいと考えております。
○三浦信祐君 私が勤めていた防衛大学校でも本部庁舎が変わり講堂が変わって、隊舎が変わると親御さんの反応が変わります。自分の御子息がここで生活するということは、国が大事にしてくれているんだと、だったら頑張れと最後後押しをしてくださいますので、是非そういう整備をしていただきたいと思います。 海上自衛隊の艦艇希望者が激減しているのも厳しい現状であります。その理由の一つに、出航中に家族や友人と連絡が取れないことが挙げられます。海上自衛隊の隊員さんの船内環境の改善が必要であり、時代に合わせ通信環境整備、特に居住区画での個人端末による通信が可能となるように重ねて求めてまいりました。 これまで、艦内のWiFi通信は食堂及び通信室の周辺だけでの利用可能で範囲が限定をされてきました。しかし、海上自衛隊艦艇のWiFiの整備予算が計上されております。整備の内容、また現状の取組について伺いたいと思います。 加えて、日本近海任務における海上自衛官の艦艇乗員が家族等と通信しやすい環境を整えるために、Kuバンド衛星回線を活用した電子家庭通信環境の整備を求め、現状取り組んでいただいていると承知しております。 浜田大臣、是非この整備を前に進めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(浜田靖一君) 艦艇乗組員のための家庭通信環境の改善に関しましては、これまで隊員個人の携帯電話からのメールを可能とするWiFiを食堂などの共有区画で整備をしております。メールの送受信を一日二回までとする通信制限の一部緩和、大容量通信が可能なKuバンド衛星回線を用いた家庭通信の検証といった取組を実施してまいりました。 防衛力整備計画において、艦艇のような特殊な環境であっても働きやすい環境となるよう留意されていることを踏まえ、長期間の洋上行動に従事する隊員の通信環境の更なる改善に向けてしっかりと取り組んでまいります。
○三浦信祐君 是非お願いしたいと思います。 防衛産業が抱える課題解消について質問いたします。 防衛産業は防衛力そのものと三文書で定義しました。防衛予算と今国会で審議中の防衛産業抜本的強化策を盛り込んだ関連法案と併せて、実務者レベルまで一連の施策の意義を意識合わせできるようにしていただきたいと思います。 これまで以上にサイバーセキュリティー強化が必要となっているなど、変化が大きい状況であります。単に予算を積み上げたわけではなく、実効性、即効性と効率性を伴った施策執行に昇華させるべきです。そのために官民の間で多頻度での連携、詳細にわたる意見交換を重ねていただきたいと思います。 装備庁長官、いかがでしょうか。
○政府参考人(土本英樹君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、政府は、三文書におきまして防衛生産・技術基盤を言わば防衛力そのものと位置付け、事業者の皆様の防衛政策上の重要性を強調しているところでございます。 防衛省は、政務から実務レベルに至るまで、企業、団体等へ訪問し、防衛産業の現状を把握するなど、各企業と緊密に意思疎通を図ってきたところでございます。具体的には、日々の様々なレベルでの意見交換に加えまして、主要プライム企業十五社との意見交換を大臣級でこれまで二回、装備庁長官級で四回、課長級で五回行ったほか、防衛省が実施する企業の参入促進のためのイベントでございます防衛参入促進展やインダストリーデー等の機会を利用いたしまして、装備庁から企業、業界団体に対しまして予算や施策、調達制度について説明を実施してきております。 また、委員御指摘のサイバーセキュリティーの強化は近々の課題でございまして、防衛省は昨年四月に新たな防衛産業サイバーセキュリティ基準を公表し、本年度から適用を開始しているところでございます。これまで一年余にわたりまして、業界団体及び加盟企業等に対しまして基準に関する周知活動を継続的に実施してきたほか、企業と経費負担の問題や保護すべき情報の適正化に関する意見交換を実施してきたところでございます。 防衛省といたしましては、力強く魅力的で持続可能な防衛産業を構築するための各種取組を進めるとともに、引き続き産業界ともよく意見交換をしながら、防衛生産・技術基盤の強化に取り組んでまいる所存でございます。
○三浦信祐君 中小の物づくり企業が世代交代の時期にあり、これまで関心や興味がなかった防衛装備品への参画について数多くの相談があります。先般も、物づくり企業が集約している地元神奈川県の綾瀬市の企業の皆様から、我が国の安全保障に自分も関わりたいなどの声をたくさんいただいております。 これから防衛産業に参画したいとした中小企業をプライム企業とつなぐ取組について、防衛省は是非全力で取りかかっていただきたいと思います。防衛省の役割はとても重要であって、そして責任も重いと思いますが、長官、どう取り組んでいただけますでしょうか。
○政府参考人(土本英樹君) お答え申し上げます。 防衛産業への新規参入を促進する施策といたしまして、中小企業等が防衛事業に新規参入する機会を創出するため、防衛省・自衛隊や防衛関連のプライム企業と中小企業との間のマッチング事業というものを平成二十八年度から実施してきております。このマッチング事業につきましては、これまで年一回東京で実施してきましたが、今後、このマッチングの機会というものを拡大するため、年二回、場所につきましても東京に加えまして別の場所でも実施していくことなど、より多くのスタートアップ等の中小企業にマッチングの機会を提供できるように検討してまいる所存でございます。 それと、あともう一点でございますが、スタートアップ企業等が持つ最先端技術というものは、厳しい使用環境に耐えれるようにするなど、防衛用途に必要な技術レベルまで育成を実施する必要があることが一般的でございます。 このため、こうした民生先端技術の取組のため、防衛省におきましては先進技術の橋渡し研究というものが有効であると考えておりまして、令和五年度予算におきましてはこれを大幅に拡充し、前年度と比べて二十倍以上の約百八十八億を計上しているところでございます。 この先端技術の橋渡し研究を通じまして、民生先端技術を持つスタートアップ企業等と防衛装備品のインテグレーションを担当する防衛産業を結び付けること、具体的には試作事業のプライム企業のサブコントラクターとして参画してもらうと、こういう形態が考えられるところでございますが、こういうことにより、最終的に装備品という形で民生先端技術を取り込むことが可能になると考えているところでございます。
○三浦信祐君 一問飛ばしていただいて、最後、端的に伺います。 現場では、人が足りないというのはありますけれども、訓練の中身を変えないと、結果として幹部自衛官も含めて休暇が取れないと、こういう実態があります。訓練内容のスクラップ・アンド・ビルド、精緻な検討で省力を図ることが極めて重要だと思います。 是非検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(町田一仁君) お答えいたします。 防衛省・自衛隊においては、陸海空幕僚長が防衛大臣の承認を得て課程教育等の内容の変更を試行することができるとされており、効果的かつ効率的な教育訓練の在り方を常に検討しております。防衛力整備計画においても、このような取組は隊員のワーク・ライフ・バランスの確保の上でも重要であるというふうに考えております。 一例を申し上げれば、陸上自衛隊では、野戦特科の幹部初級課程において、個別に行っていた陣地変換と射撃の教育の一部を統合したことにより、より実戦に即した形で、かつ従来よりも課程期間を一週間程度短縮しました。 また、海上自衛隊では、航空学生課程におきます座学の一部を課程修了後の部隊の実習期間に組み込むことで、課程期間を八か月短縮し、実際の航空機を用いた教育を早期に開始することにより、隊員の士気を向上させ、中途退職者も減少しております。 航空自衛隊は、司令部幕僚等としての知識の修得等を目的とする上級飛行幹部課程について、部隊における幕僚勤務等の経験で必要な知識を修得できると判断したことから、当該課程自体を廃止しております。 委員の御指摘も踏まえながら、今後とも教育訓練の見直しを不断に行ってまいりたいと、このように考えております。
○三浦信祐君 以上で終わります。ありがとうございました。
○音喜多駿君 日本維新の会の音喜多駿です。 冒頭、あの自衛隊機の事故については、亡くなられた皆様に心よりお悔やみを申し上げます。また、これまで懸命の捜索活動に当たってくださった関係者の皆様に心から敬意を表しますとともに、再発防止に向けてのより一層の活動についてよろしくお願いを申し上げます。 さて、決算委員会でございますが、初めに現下の国際情勢についてお伺いをいたします。 今月上旬、フランスのマクロン大統領が、訪中時に、欧州は台湾問題をめぐる米中の対立から距離を置くべきだという趣旨の発言をいたしました。私ども日本維新の会としては、この台湾との関係性というのは非常に重要であるということを常に提案してまいりまして、先般も外交防衛委員会にて金子委員、また本会議では私の方から、台湾と国民保護について連携をすべきだということで、前向きな御答弁等もいただいているところであります。こうした中、欧米諸国の政治家からも、欧米の結束を崩すなというような指摘や批判も出ているところであります。 私自身も、今回のマクロン大統領の発言は、ヨーロッパにとって中国の脅威というのは対岸の火事、いわゆるちょっと遠いところにある対岸の火事であると受け止められるような発言であり、対中抑止力を弱める可能性があるものだったと懸念を覚えております。 この点、マクロン大統領のこの台湾をめぐる発言について、林大臣の率直な受け止めをお伺いいたします。
○国務大臣(林芳正君) 御指摘の発言に関する報道については承知をしておるところでございます。 台湾海峡の平和と安定、これは我が国の安全保障はもとより、国際社会全体の安全と繁栄にとって重要でありまして、台湾をめぐる問題が対話により平和的に解決されることを期待するというのが政府の従来から一貫した立場でございます。 台湾海峡の平和と安定の重要性については、我が国として中国側に直接しっかり伝えるとともに、米国やフランスを始めとする同盟国、同志国とも緊密に連携しながら、各国共通の立場として明確に発信してきております。 今般のG7外相会合で、私自身も他のG7外相とともにこのことを改めて確認をし、G7外相コミュニケでも明確に発信したところでございます。今後とも、このような外交努力を続けてまいりたいと考えております。
○音喜多駿君 我々も、今こそこの自由と民主主義を守るべく国家連携が必要であるときに、この今回のマクロン大統領の発言はやはり少し懸念があるものであるというふうに思っています。 今、御答弁で大臣も、四月十六日に開催されたG7の外務大臣会合においての対応について言及をしていただきましたので一問飛ばしますけれども、この同じような目線を持っているということでコミュニケーションを取ってきたということであります。 ただ一方で、このマクロン大統領の公式ツイッターアカウントによる発信など見ますと、これ訪中時の動画を大々的にプロモーションをしてポジティブにこれを広報する姿勢が見られるなど、結果としてやはり中国に資するような形になっているというふうに私は危惧をしております。 このフランスの大統領や広報活動と、フランス外相、先般、林外相が接触をしたフランス外相の発言、方針には私ややこれ温度差が見られるんじゃないかと考えますけども、この点、大臣のお受け止めについてお伺いをいたします。
○国務大臣(林芳正君) このG7外相会合におきましてコロンナ外相から、フランスは現状の尊重及び台湾海峡の平和と安定の維持に深い思いを持っており、力による一方的な現状変更に反対し、両岸問題の平和的解決を求めている、そして、マクロン大統領が訪中した際にもこのようなメッセージを習近平主席に伝えたと、こういう説明があったところでございます。 さらに、四月十八日の日仏外相会談におきまして私とコロンナ外相は、台湾に関する基本的立場に変更はないということを確認したところでございます。 コロンナ外相は、フランス政府を代表してこのような立場を表明したものと認識をしておるところでございます。
○音喜多駿君 力による一方的な現状変更に反対というような、こうした発言はしっかりと受け止めているということでありますけども、岸田首相も以前より、ロシアによるウクライナへの侵攻は世界のいかなる国、地域にとっても決して対岸の火事ではないと、ウクライナは明日の東アジアかもしれないという強い危機感を抱いていると述べております。台湾の問題は、これはやはりウクライナの問題と同質あるいは近似の問題であり、これ、今こそ欧州各国との連携は強化をするべきときです。 先ほど申し上げたように、やはり林外務大臣はしっかりとそうした受け止めをもらっている一方で、マクロン大統領の対外的な発信においては、やはりやや我々は温度差を感じておりますし、そうしたことは国際的な専門家からも指摘をされているところであります。 そこで、次の来るサミットなどの機会において、マクロン大統領にこの台湾をめぐる発言は軌道修正をさせるような発言や発信をしてもらう、こうした交渉も検討していくべきと考えますが、林大臣の見解をお伺いいたします。
○国務大臣(林芳正君) G7外相会合においてコロンナ外相からお話があったことは先ほどお答えしたとおりでございます。そして、このマクロン大統領自身も、四月十二日の記者会見においてでございますが、フランスは台湾の現状維持に賛成であり、問題の平和的解決を希求しているという旨を述べられた上で、その旨を習近平主席に対しても伝えたと、こういうふうに述べられておると承知をしております。 いずれにしても、台湾海峡の平和と安定の重要性については、我が国として中国側に直接しっかり伝えるとともに、この米国そしてフランスを始めとする同盟国、同志国とも緊密に連携しながら各国共通の立場として明確に発信すると、これが大事であると考えておりまして、今後ともそのための外交努力を続けてまいりたいと考えております。
○音喜多駿君 ありがとうございます。 大臣からも各国共通のという御発言ありましたが、この覇権国家に対峙するには、同じ価値観を持つ国同士の連携、これは極めて重要であると思います。この点、我が国においても人権外交などの点で足並みがそろっていない点もありますので、この点、また日を改めて議論させていただきたいというふうに思います。 次に、海上自衛隊における特定秘密等漏えい事案について取り上げさせていただきたいと思います。 令和五年三月三十一日付けで、海上自衛隊における特定秘密等漏えい事案に係る再発防止措置が公表されました。この再発防止措置の実効性について幾つか確認等質問させていただきたいと思います。 再発防止措置には、退職する者に対する現役職員に秘密情報の提供を求めないこと等の誓約書を制度化する旨記載されています。この誓約書に違反した者にはこれ何らかのペナルティーがあるのか、実効性があるのかという点を、こちらまず防衛省の参考人にお伺いいたします。
○政府参考人(安藤敦史君) お答え申し上げます。 今般の再発防止措置では、退職した職員が過去の職務上の立場を利用して現役職員に機微な情報の提供を求めることがないよう、退職予定の職員に対する教育を徹底するとともに、退職後も職務上知り得た秘密について情報保全義務を遵守させるべく誓約書を徴取することとしました。誓約書の徴取により、退職予定の職員が、退職後も法的義務が残ることも含め、保全に関する認識を深めることができると考えております。 また、元職員へのブリーフィング等の実施については、保全責任者等が情報漏えいのおそれがないと認められる場合に限り許可されることになりますが、今後何らかの違反行為が確認された場合には、保全責任者等がブリーフィング等の実施の可否を判断する際の重要な考慮事項となります。 なお、当然のことながら、誓約書の内容に反する行為について、仮に自衛隊法、特定秘密保護法等の該当する法律の規定に違反した場合は、それぞれの規定に基づく刑事罰が科せられることとなります。 防衛省としては、これらの再発防止策の徹底を図り、信頼回復に全力を尽くしてまいります。
○音喜多駿君 答弁いただいた内容ですと、その誓約書も、この自体は、あくまで性質としては、これ確認書、意識付けであるということだと思います。 誓約というからには、これ違反した場合には何らかのペナルティーが追加されるということが通常だと思うんですが、これもちろん別の法によってそうした処罰と処分というのはあるというふうには存じておりますけれども、このOBからも誓約書というのをもらうからには、これ実効性の確保というのがしっかりと担保されるように取り組んでいただきたいというふうに思います。 関連して、ちょっと一部答弁ございましたけれども、この昨年発生した事案は、現役時代の人間関係を引きずって畏怖の感情を抱いた元一佐による漏えいであったというふうに理解をしております。 縦社会の強い組織において、こうした人間関係に基づく情報のやり取りというのは容易に想定がされます。これ、例えばかつて上司、部下の関係にあったというような現役隊員と自衛隊OBのブリーフィングについて、どのように制限、コントロールをしていくのでしょうか。この具体的な方針、改めて防衛省にお伺いをいたします。
○政府参考人(安藤敦史君) お答え申し上げます。 本事案の主な要因の一つは、日常的に機微な情報を取り扱う部隊の長であった元一等海佐が、過去に職務上の上下関係にあった元自衛艦隊司令官からの情勢ブリーフィングの依頼を断りにくい状況にあったことだと考えております。 このため、今般の再発防止措置では、情報部署所属の職員による元職員へのブリーフィングについて、例外なく禁止することとしました。その上で、情報部署以外の職員による元職員に対するブリーフィングについては、元職員からのブリーフィングの依頼を一元的に受け付ける連絡調整部署を指定することにより、かつて上司、部下の関係にあった元職員からの直接の依頼がないようにしました。 加えて、元職員へのブリーフィングの実施については、保全責任者が情報漏えいのおそれがないと認められる場合に限り許可されることとなりますが、この許可に際して、当然のことながら、過去の上下関係の有無についても考慮の上、実施の可否等について適切に判断することとしております。
○音喜多駿君 報道等によれば、防衛省はこの再発防止策の作成に併せて、全自衛隊員を対象に、特定秘密保護法が施行された二〇一四年以降、元隊員からブリーフィングを求められた経験があるかを調査したところ、千四百六十六人があると回答し、いずれの事案についても特定秘密の漏えいは確認されなかったとしています。一方で、部内限りの文書や個人情報を元隊員に伝えた可能性がある事案が数件あり、防衛省が調査をしているという旨も報じられております。 こうしたことを踏まえれば、上司、部下の関係での漏えいをどのように絶っていくのかが非常に重要であると考えますので、これ繰り返しになりますが、実効性の確保、これを確実にやっていただきたいというふうに思います。 政府として、本事案からどのように教訓を得て今後にどのように生かしていくのかという観点も極めて重要です。安全保障における情報セキュリティーは、これはもう国家にとっても非常に重要であるからであります。 先日の外交防衛委員会で、私は、国家機密と外国スパイの取締り等を質問し、政府としても、我が国において外国情報機関による情報収集活動等が行われているとの認識に立って必要な対策を行っているとのことでありました。 今回の漏えい事件に係る一連の調査において、特定秘密等を受理したOBから別の者への更なる漏えいは確認されなかったということでありますが、これは、講演会で話をしていないというようなレベルにとどまらず、外国の情報機関の手にも情報が渡っていない、そういう状況であると本当に理解しているのかどうか、これ防衛省に確認をいたします。
○政府参考人(安藤敦史君) お答え申し上げます。 御指摘につきましては慎重かつ入念に調査を行いまして、その結果、元自衛艦隊司令官から外国の情報機関も含め別の者への漏えいはなかったものと判断しております。
○音喜多駿君 ないという明確な答弁いただきまして、なかなかこれは、どうしてそういうことが判断できたのかというのは当然機密上なかなかお答えいただけないのでこれ以上はここでは問いませんが、やはりこれ、一般論として、今回のような事案があるということは外国の情報機関の手にも情報が渡るようなリスクがあるというふうに受け止められます。 これ、大臣として、本事案からどのような教訓を得て、今後にどのように生かしていくのか、安全保障のセキュリティーの観点からスパイ防止法を含む新たな施策を打つべきとも考えますが、大臣の見解をお伺いいたします。
○国務大臣(浜田靖一君) 本事案は、調査の結果、元自衛艦隊司令官から外国の情報機関を含む別の者への漏えいはなかったものと判断しておりますが、委員御指摘のとおり、こうした漏えい事案は海外への秘密情報流出など様々なリスクが内在するものと考えております。 こうしたリスクを減らすために最も大切なことは、今回のような情報漏えいを根絶することだと考えます。このため、元職員に対する情報漏えいを防止する再発防止措置として、これまで特段のルールがなかった元職員に対する面会やブリーフィングについて厳格な規則を設けました。さらに、保全意識を高めるため、職員に対する保全教育により一人一人の意識の徹底を図っていくこととしました。その上で、こうした内容を包括的に含んだ大臣通達を発出したところであり、この通達の取組を徹底してまいりたいと考えております。
○音喜多駿君 この情報安全保障の強化については、この政府の取組にはまだまだできることがあると感じております。諸外国、特にアメリカのようなCIA、いわゆるそういったCIAのようなやはりインテリジェンス機関、情報機関を持つことや、そしてスパイ防止法の制定、これは我が党が常に提案させていただいていることでございますので、こうした点、引き続き強く政府には提案していきたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。 三つ目、最後のテーマとして自衛隊の待遇改善について伺っていきたいと思います。 まず、確認になりますが、令和三年度の自衛官の充足率、予備自衛官の充足率、即応予備自衛官の充足率を、これ、それぞれ防衛省の参考人にお伺いをいたします。
○政府参考人(町田一仁君) お答えいたします。 令和三年度末における自衛官の充足率は九三・四%であり、また、予備自衛官の充足率は六九・八%、即応予備自衛官の充足率は五一・六%となっております。
○音喜多駿君 自衛官は九三%と、あと一歩というところなんですが、今御答弁いただいたとおり、予備自衛官は約七割と、即応予備自衛官は約五割ということで、これはいずれもかなりの物足りなさがあります。こうした数字でいいのかという危機感も覚えているところでございます。 こうした充足率がなかなか満たされない理由の一つに、手当が不十分であるということも常に指摘をされております。特に、自衛隊の災害派遣に係る処遇については、日額千六百二十円、特に危険な場合でも三千二百四十円ということで、これに改善の必要性があると考えておりますけれども、こちら、大臣の見解をお伺いいたします。
○国務大臣(浜田靖一君) これまで自衛官に支給される手当については、安全保障環境の変化や自衛隊の任務の拡大等を踏まえた適切な処遇を確保すべく、毎年の概算要求等の機会を捉えて、各自衛隊の意見を聞きながら処遇の向上を図っているところであります。 具体的には、東日本大震災時の原子力災害派遣に従事した隊員に対する災害派遣手当について、原子炉施設への放水作業等を行った場合の日額を最大四万二千円に引き上げたり、また本年度においては、レーダーサイトで警戒監視業務に従事する隊員が対領空侵犯措置等を実施した際に支給する手当を新設するなど、任務の拡大等に応じて従来より適時適切に処遇改善を図ってきております。 自衛隊員の人的基盤の強化を図る上での処遇の向上は重要と考えており、自衛隊の任務や勤務環境の特殊性を踏まえ、適正な処遇となるよう検討してまいりたいと考えております。
○音喜多駿君 一歩ずつ改善は進んでいるんだと思いますが、やはり現在の自衛官の給与体系や手当がこの自衛隊の任務、リスクをまだまだ正しく評価できていない部分もあるのではないかという指摘もございます。 自衛隊の任務として近年ますます重要であるということは、これはもう周知の事実となっておりまして、国民にも広く受け入れられている災害派遣について、この現在の処遇ではやっぱり、あと一歩、もう一歩ですね、自衛隊で活躍したいと思ってもらえないんじゃないかというような懸念もございます。 加えて、これもかねてから指摘していますが、防衛出動手当、この額を定める政令もいまだ未制定となっております。我が党は、防衛省の職員給与法の改正案というのも提出をさせていただいております。 是非、政府には、自衛官の給与体系、その他の給与の在り方について更なる検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を早急に講じていただきたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。 また、隊員確保の取組を制度面から補う必要もあるのではないでしょうか。一案として考えられるのが各種自衛官の年齢制限の見直しです。例えば、予備自衛官補の年齢制限がこれ三十四歳となっておりますが、この理由について改めて防衛省にお伺いをいたします。
○政府参考人(町田一仁君) お答えいたします。 予備自衛官補は、一般の予備自衛官補と、特殊、高度の技術、知識を有する技能予備自衛官補に分かれています。一般の予備自衛官補は教育訓練終了後、二士たる予備自衛官に任用されますが、予備自衛官補の制度創設時に士たる予備自衛官の採用年齢の上限が三十七歳未満であり、ここから予備自衛官補の教育訓練期間である三年を減じて三十四歳未満としておるところでございます。
○音喜多駿君 一般論で、一般職ですと体力面などが理由だということもあるんだと思いますが、今御答弁いただいておりますように、今一つの基準があって、そこから横引きをしてだんだんと決まっていくということで、この年齢制限を設ける科学的な根拠とでもいうようなものというのは余りないんじゃないかなというふうに考えております。四十を過ぎてもいざとなったときに防衛の任務をこなせるという方もいらっしゃるでしょうし、そこは様々な測定など、審査で見ていけばいいのではないかというふうに考えられます。 高齢化が進む一方で健康寿命も延びている我が国において、予備自衛官補の公募年齢の引上げ、自衛官の職域別定年延長制度の更なる引上げなど、年齢制限の見直しを進めて、これ安定的な防衛体制、これ構築するための一手とすべきではないかとも考えますが、防衛大臣の見解をお伺いいたします。
○国務大臣(浜田靖一君) 安全保障環境が急速に厳しさを増していることを踏まえれば、いざというときに自衛官とともに様々な任務に就く予備自衛官等の人材の確保や体制強化、極めて重要な課題だと認識をしております。 作戦環境の変化や自衛隊の任務が多様化する中で、予備自衛官等が常備自衛官を効果的に補完できるよう、国家防衛戦略等に基づき、充足率の向上のみならず、委員御指摘の年齢制限を含めた予備自衛官等に係る制度を抜本的に見直し、体制強化を図ってまいりたいと考えます。 六十歳定年の職域の自衛官については、再任用により六十歳を超えた人材の活用を推進しつつ、その定年年齢についても、知識、技能の有効活用の観点や精強性の維持の観点のほか、将来の社会情勢等も踏まえながら検討を行ってまいりたいと思います。
○音喜多駿君 今、制度の抜本的な改革、見直しについて大臣から前向きな御答弁をいただきました。 この点、是非取り組んでいただきたいんですが、やはりこれ、前向きに検討されても、なかなか、いつまでにということを期限切らないと、こうしたものが検討を重ねているうちに時間がどんどんたってしまう、そうした中で安全保障環境がどんどん激変していくということになりかねません。 これ、ロードマップを作成するなど、これ期限を決めてしっかり取り組んでいきたいんですが、現状どうでしょうか。こういったロードマップのようなものがあるのかどうか、大臣でも参考人でも構いませんので、現状教えてください。
○政府参考人(町田一仁君) お答えいたします。 防衛力整備計画において、予備自衛官等の活用や人材の有効活用を含め、人的基盤を強化するための施策を講じることとしております。 まず、予備自衛官等について申し上げれば、今月、令和五年四月でございますが、特殊又は高度の技術及び知識を有する技能予備自衛官のうち、衛生、整備、電気、建設、放射線管理、語学を対象に六十二歳未満としていた継続任用時の上限年齢を試行的に廃止しております。引き続き、上限年齢を廃止できる技能の範囲について不断に検討してまいります。 また、自衛官の定年年齢については、本年十月に一尉から一曹まで、令和六年以降に一佐から三佐、二曹及び三曹の定年をそれぞれ一歳ずつ引き上げる予定です。他方で、定年退職自衛官の有する知識、技能の有効活用を図る観点から、定年退職自衛官を再任用し、定年から六十五歳に達する日以前まで活用することを強力に推進することとしており、六十歳定年職域の自衛官についても、この再任用により意欲や能力のある者を長く活用することを進めてまいります。 いずれにいたしましても、今後、防衛大臣の下に設置した防衛省・自衛隊の人的基盤の強化に関する有識者検討会の提言をいただくとともに、自衛隊員の人的基盤の強化につきましては、隊員の生活や人生設計にも関わることから、委員御指摘のとおり計画的に取り組んでまいりたいと、そのように考えております。
○音喜多駿君 現実に様々な一歩ずつ改善が進んでいると、そして今後もしっかりやっていくということで前向きな御答弁いただいたと思います。 ここ数年で本当に安全保障環境が大きく変わり、我が党が求めていた提案を前向きな御答弁いただく機会も増えてきたというふうに感じております。是非、こうした改善、スピードアップにも本腰を入れていただくとともに、この検討を、やっぱりロードマップいつ頃までにどう変えていくんだというような総合的な計画というのを位置付けるということも一つ視野に入れて、一歩一歩前に進めていただきたいというふうに思います。 最後に、大臣に改めて伺いますが、自衛官の充足率、これまずやはり一〇〇%目指すということが大事であります。この充足率向上について大臣の意気込みと、その上で、防衛費の増強に伴って定員数そのものの拡張というのも視野に入れるべきではないかという指摘もあるところでございますが、その点に大臣の見解をお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(浜田靖一君) 委員のおっしゃるとおり、我々とすれば、この自衛隊員の確保というのは大変重要だというふうに考えております。 自衛官、今、自衛隊員の約九割が自衛官でありますので、その自衛官の確保をしっかりとしていきたい。このために、防衛省の募集の強化、そしてまた任務環境の特殊性を踏まえた給与、手当の検討、そして精強性に配慮しつつ、知識、技能、経験等を豊富に備えた人材の一層の活用といった施策に取り組み、自衛官の確保に努めてまいりたいと考えているところであります。
○音喜多駿君 ありがとうございます。 もう一問、外務省にデジタル化の通告をしていたんですが、お時間になりましたので、また常任委員会で続きをやらせていただきたいと思います。 ありがとうございます。
○金子道仁君 日本維新の会、金子道仁です。 本日は、ODAの実施に関する会計検査院の指摘事項について、まずしっかりと御質問させていただきたいと思います。 先ほど羽田委員からも御指摘、御質問、質疑がありましたけれども、令和三年度の決算検査報告の外務省関連で指摘された事項二件ございますが、まずその指摘内容、発生原因、そして表示された意見について、概要の御説明をお願いします。
○政府参考人(北村俊博君) お答えします。 令和三年度決算報告において指摘がありました二件は、草の根・人間の安全保障無償資金協力に関するものでございます。 一件目は、トルコにおいて教育環境を向上することを目的として老朽化した小学校を改修した事業についてでございまして、人口減少に伴い同校が閉鎖されたことを把握できておらず、また、トルコ側から同小学校を職業教育訓練施設として再利用するという申出があったんですが、検討が進められている途中でございまして、いまだ活用が図られていないという指摘でございます。 二点目は、フィリピンにおいて現地住民の飲料水等へのアクセス確保を目的として給水システムの整備を行った事業でございます。これにつきましては、実際に水が出ているかといったような確認を十分に行っていなかった、あるいは給水設備の一部が正常に作動しておらず、また、飲み水に適した安全なものとはなっていなかったという点が指摘されております。 いずれの指摘におきましても、現地大使館が事業の状況を十分に把握できていなかったことが背景にあると考えてございます。
○金子道仁君 御説明ありがとうございます。 今配付させていただいた資料の一を御参照いただきながら、外務省の皆さんにも御質問させていただきたいんですが、これ、過去四年間の外務省のODA実施に関する会計検査院の指摘事項を抜粋しました。私の方で簡単にまとめさせていただいて、会計検査院の方に内容をチェックしていただいた概要ペーパーのようなものです。 発生原因はいずれも類似していると考えられますが、これらに共通する発生原因をどのように考えておられるか、御意見お聞かせください。
○政府参考人(北村俊博君) お答えいたします。 過去四年間のいずれの指摘におきましても、大使館やJICAによる事業の進捗状況の確認や事業実施後の施設等の活用状況について、事業実施団体の連絡調整を含めて十分な対応が講じられていなかったことが背景にあると認識をしているところでございます。
○金子道仁君 連絡実施体制が不十分だったという御指摘、ありがとうございました。 ここで、今、一番と二番については説明をいただきました。三番から簡単に説明しますと、三番、パプアニューギニアですね。学校の校舎を建てたが途中で中断してしまって、それが取り壊された、これが令和元年。そして、同じくソロモン、ここは防災ラジオをつくろうとした。で、無線装置を配った。だけど、その設置した事務所が移転したり改修した際に取り外したら、その後なくなってしまったというものですね。平成三十年、これはソロモンの上下水道。これは、水道の水源から持ってくるその配水管が漏れていたり、そこから水を盗まれていたと。で、水質改善が図られていない。ベトナムの海上警察、漁業監視局、これ非常に重要だと私は思うんですが、中古船を六隻買って、それを改修してその監視の用に供する予定だったんですが、三そうは改修しないままほったらかしになってしまった。七番がソロモン、またソロモンですね、ごめんなさい。病院の職員寮と病棟を造った。職員寮は造ったけど、病棟は土台まで造った段階で中断して放置されてしまった。八番目はインドネシアの下水。これは、下水道の整備計画をしたんですが、できた下水道の整備の後の処理水が目標の水質に達していない、不十分な状態で下水の排水が行われていたという、そのような指摘です。 私自身、まず、この実施機関、この全て政府関係の機関が実施機関。これがオファー型ではなくて提案型の一つの弊害ではないかと思うんですが、この国又は地方自治体の政府若しくはその政府関係機関からの提案に対して、何というんでしょうか、そういう機関から提案が来ると安心してしまうというんでしょうか、信頼ができるんじゃないかという日本人的な発想かもしれません。ただ、現地の方々からいうと、いや、あんなところに頼んだらどうなるか分からないよというような、そういう声もちらほら聞こえてくるわけです。 その実施機関がいずれも固定化していることが一つの共通点。そして、二つ目は、これは先ほど高橋委員からも指摘ありましたが、やはり箱物に偏重している。この指摘されているものはいずれもインフラ整備であって、ソフト面での指摘というものがここに含まれていないというのが二つ目の共通点。そして、三つ目は、先ほど北村参考人からも御指摘がありました、その連携不足というところが三つ目の共通している原因ではないか、そのように考えております。 大使館員、またJICAの職員が状況把握が不足してしまう、連携や協議が不足してしまう、そのような発生原因が繰り返されている。そして、それに対して外務省としては、周知徹底を図りながら再発防止を図る。これはすばらしいことだと思うんですが、属人的な問題、つまり、優秀な人間であればこなすことはできるけれども、そうでないとどうしてもミスが起きてしまう、そのような問題としてではなくて、やはりこれは構造的な問題、実施体制に今無理が生じているんではないか。 今後、ODAを増やしていく、対GNI七%、約二倍拡充することも目指している中で、実施体制このままでいいのかな、そのことをすごく懸念するわけですけれども、外務大臣、この抜本的な実施体制、この構造的な問題をどう解決していくべきなのか。宮崎委員も、また高橋委員も、先ほどオファー型の支援の話もしていただきました。今後、オファー型の支援をするとなると、更にこの連携が重視されるわけですけれども、現在の実施体制では不安を覚えます。どうぞ、抜本的な対策について大臣の御見解をお聞かせください。
○国務大臣(林芳正君) 外務省といたしましては、会計検査院からの指摘を真摯に受け止めて、この援助の効果、十分に発現するように、在外公館やJICA事務所において、事業実施機関との密な意思疎通を通じて事業の進捗を適切に把握するとともに、この事業実施後の利用状況、課題が生じた場合の対応についても適切に報告させ、必要な働きかけを行うこと等を周知徹底し、所要の措置を講じているところでございます。 その上での、この構造的な問題という御指摘でございますが、先日公表いたしました開発協力大綱案においても、やはり個々の事業、これが長年にわたって相手国政府や国民に広く認知をされて、事業の終了後にも正しく評価されるためのフォローアップ、これを行う旨、そして、いわゆるPDCAサイクルにおいて、戦略的な一貫性を確保すると、こういうことを書かせていただいておりますので、今後とも、今委員から御指摘のあった点も含めて、より効果的なODAの実施に努めてまいりたいと思っております。
○金子道仁君 是非、効果的なODAの実施、これがODAを拡大するためにはどうしても必要な質の確保になりますので、大臣もしっかり御覧いただきながら、良いODAの拡充を図っていきたいと思います。 今大臣からも大綱の内容について御言及がありましたが、大綱案のローマ数字のⅢ、実施の項目の中で、実施体制という項が書かれています。今回、この実施体制の項に何が書いてあるか、それは、政策の企画立案の調整を担う外務省、そして政策に沿った案件を実施するJICAとの連携に関して言及があります。ただ、非常に短い言及で、僅か五行でこの実施体制の部分は終わってしまっています。 比較して、二〇一五年、現大綱に関しては、連携の部分が約二ページあります。そして、その連携の強化について細かく、官民の連携、自治体との連携、緊急人道支援との連携、国際機関との連携、他のドナーとの連携、市民社会との連携という詳細が細かく書かれているわけですが、こういう記載が今回、新大綱では省かれているように見えるんですけれども、そのような記載になった理由をお聞かせください。
○政府参考人(北村俊博君) お答えいたします。 御指摘の実施体制についてでございますけれども、この部分は、政府による政策立案とJICA等の政府関係機関による実施の間の一貫性を持たせるように、双方に対して体制整備に努めるよう求める趣旨で記述した部分でございます。そうした観点から、この項目におきましては、市民社会やあるいは民間企業等の政府以外の主体についての言及はない形になってございます。 その一方で、この様々な開発課題が山積する現代におきましては、政府及び政府関係機関だけでは対応することができず、様々な主体との連携を強化することが不可欠であると、そういう点はこの新しい開発協力大綱案にも書かれて強調されているところでございます。 具体的には、委員御指摘の、同じくローマ数字のⅢ、実施の章の中で、3の(1)のところになりますけれども、実施体制に先立ち、ここは今委員が御指摘いただいた部分ですが、1の(1)というところで、共創、共に創ると書く共創ですが、共創を実現するための連帯という項目を設けまして、民間企業や市民社会を始めとするパートナーとの連携強化につきまして相応の分量を割いて記述しているところでございます。
○金子道仁君 是非、まだ連携が不十分というか、まだこれから深めていく必要がある、後で御質問しますが、連携から分担というところまで是非進んでいく必要があると思いますので、引き続き、大綱にはその連携の部分、強調してお書きいただければと思っております。 ODAの量をDAC平均の対GNI比〇・七%に拡充していくこと、これは二〇一五年の開発協力大綱から既に記載のある目標値になります。そして、今回の大綱案には、その目標値の実現、厳しい財政状況の中であるにもかかわらず、様々な形でODAを拡充しという記載が追加されております。 この対GNI比〇・七%、いろんな議論があるとは思いますけれども、このODA拡充というのは、単に金額があって金額を積み重ねればいいというものではなくて、質の良いODAをいかに提案していくか、それを財務省が認めていただいて、それが積み重なってようやく〇・七%に、まあ積み重ねの結果達成するものだと理解しております。 我が国は、FOIPのビジョンに立って、アジア太平洋諸国において国際法秩序の維持発展を目指して、そのために開発協力の戦略的な展開、実施を行おうとしています。そして、特にこのアジア太平洋の中で支援を必要としている無償資金協力の対象となるような太平洋諸国にある我が国の大使館、そしてこの諸国の様子を見ると、この資料一を御覧いただいても、やはり太平洋諸国多いんですね。この八つの中で五つは太平洋諸国の指摘になっています。そして、我が国の太平洋諸国の大使館、往々にして非常に小さいです。人員的にも非常に厳しい。 例えばこの三番ですね、パプアニューギニアの学校が工事が中断していて取り壊されちゃっていたのに、大使館員は遠隔地だから行けなかったと。まあ事情はよく分かります。大変忙しい中で、いろんな仕事をしている中で、様々な連携をしていくことは非常に難しい。ただ、その中でこのFOIPのビジョンを実現していく、アジア太平洋に国際法秩序をしっかりと訴えていく、そのための大切な開発協力、これを実践していくためにどうやってこのアジア太平洋諸国のODAの質の確保をしていくのか。担当の館員を増やすのか、若しくはパートナーとの連携を広げていくのか、どのようにしてこの太平洋諸国でのODAの質、量の拡充を図っていくのか、大臣の御見解をお聞かせください。
○国務大臣(林芳正君) 太平洋島嶼国は、我が国と歴史的なつながりも深く、我が国が重視する諸課題についての国際場裏での連携協力においても重要なパートナーであります。さらに、海上輸送の要衝でもあるなど、この自由で開かれたインド太平洋の実現の観点からも極めて重要な地域でございます。 そのため、我が国は、これまでもODAを活用して様々な支援を行ってきたところでございます。ODAを始め、我が国の外交を推進する上で、この在外公館、これ極めて重要な役割を果たしておりまして、これまでも太平洋島嶼国に関するものを含めて在外公館の新設や人員の拡充など、体制の強化に努めてきております。 で、今年一月にはキリバス共和国に大使館を新設をさせていただきました。今後とも、既存の公館の機能強化を図りながら、戦略的にこの在外公館の整備を進めてまいりたいと思っております。 そして、この太平洋島嶼国との協力におきましては、委員からもお触れいただきましたけれども、豪州やニュージーランド、そしてアメリカ等の同志国との連携、この強化にも努めてきておりまして、今後も引き続きこの同志国との連携を強化していきたいと考えております。
○金子道仁君 ありがとうございます。 本当に今大変重要な時期ですので、この質、量の確保のために大使館の増設、増員、これ非常に重要です。でも、財政的な制限のある中なので、それも図りつつ、また様々なパートナーとの連携も広げつつ、いろんな方法で質、量の拡充を図っていただければと思います。 次に、ODAの実施の後、フォローアップが非常に重要だと、今大臣もおっしゃっていただきました。このフォローアップ、モニタリングについて、現地の訪問等はどれほどの頻度で現在行われているんでしょうか。また今後、今年度からODAだけではなくてOSAに関しても実施が始まっていきます。こちらのモニタリングもまた非常に重要だと思いますが、今後どのような頻度でこれも行うのか、御説明ください。
○政府参考人(北村俊博君) お答えいたします。 ODA事業の実施後のモニタリング、これにつきましては、先ほどから繰り返し指摘いただいておりますとおり、在外公館やあるいは現地のJICA事務所、そういうところを通じまして実施をしているのが現状でございまして、また、こうした事業評価から得られました様々な教訓をODA事業の案件形成に活用しているというのが現状でございます。 また、モニタリングの実施方法としましては、途上国側の実施機関とまずは常日頃のやり取りを行っている、そういうことに加えまして、先方政府との間で定期的な政策協議の場において取り上げる、あるいは館員が現地を訪問して確認を行ったりということをやっております。 具体的なモニタリングの実施方法につきましてでございますけれども、これは個別の案件の事情や必要性に応じて選択をしておりますので、一律に現地訪問の頻度についてあらかじめ決まっているわけではないということを申し上げたいと思います。 また、委員から御質問がありましたOSAについてでございますが、これは支援の適正性確保の観点から、支援の実施に際しましては、相手国にまずは必要な協力を義務付ける等の対応を行った上で、在外公館とも連携しつつ適切なモニタリングを行っていく考えです。具体的には、例えば、在外公館員が現地視察に行く等して供与した機材の使用状況等を確認することを想定しているところでございます。
○金子道仁君 具体的な頻度に関しては個別の案件ということで回答は難しいと思いますが、この六番のベトナムのこの船が三そう放置されてしまった件、これは会計検査院が直前に調査するまで大使館はモニタリングができていなかったと、その間が約一年というような報告を拝見させていただきました。モニタリングの頻度として、一つ、一年というスパンがもしあるとすれば、非常に頻度としては少ない。一年に一回会うことで緊密な連携を図るというのは難しいことだと思います。 是非、このモニタリング、このフォローアップ、これ非常に質の確保のために大切です。実施したらそれで終わり、日本は何も見に来ないということであれば、やはり受入れ団体としてはたがが外れてしまう、緩んでしまいます。是非もっと頻度を上げていく、でも、大使館員にこれ以上行け、働けというのはやはりちょっと問題があると思いますので、そうではなくて、大使館員は必要な大使館員にしかできないモニタリングを行う。例えば、今後であれば、OSAのような安全保障の関係のモニタリングはやはり大使館員がすべきかもしれません。 ただ、ODAに関しては、違う実施団体、民間団体等と協力しながらやっていく必要があるんじゃないか、そのように考えております。ここがODAに関しての実施、官民連携ではなくて官民の分業というところに関しても、具体的に役割を分担していくことを今回のODA大綱でしっかり考えていくべきではないかと思いますが、大臣、御意見お聞かせください。
○国務大臣(林芳正君) 今委員からもお話がありましたこのODA事業のモニタリングでございますが、やはりこの活動を検証し、そしてその結果得られた提言や教訓を、さらに、先ほどPDCAと申し上げましたが、政策決定過程それから実施過程にフィードバックをしていくと。そういう意味でも、このODAの管理を促進すると同時にODAの質の向上を図る意味でも大事だと、こういうふうに考えております。 このモニタリングの実施につきましては、在外公館そしてJICAの職員の皆さんが現地を訪問したり、相手国政府や関係機関に情報提出を求める等して供与した機材の利用状況を確認しているところでございますが、必要に応じて、今、金子委員から御指摘のありましたような民間企業、このノウハウを活用することも含めて、適切なモニタリングの在り方、そしてODA事業の実施体制全般について不断に検討してまいりたいと思っております。
○金子道仁君 古巣の外務省に対して様々な質問をして申し訳ございません。 ただ、是非ODAを拡充していただきたい。この質を高めることで財務省を説得できるような良い案件を次々と積み重ねて、早くこのGNI比〇・七%を実現して、外交も抜本的に強化されたと、そのようなことが胸を張って言えるように是非私も応援させていただきたいと思っております。 時間が限られていますので、次の質問として、G7の軽井沢外相会合について、出されたコミュニケについて幾つか質問させていただきたいと思います。 このコミュニケの一、これはロシアのウクライナに対する侵略戦争に関しての言及です。このようにあります。民間人及び重要な民間インフラに対するロシアの攻撃など、戦争犯罪及びその他の残虐行為に対する不処罰は認められてはならない。我々はさらに、児童を含むウクライナ人の不法な移送、ウクライナ人に対する紛争に関連した性暴力を非難する。我々は、国際的なメカニズム、特に国際刑事裁判所の取組を支援することによるものを含め、責任を有する者の責任を国際法と整合的な形で追及するとの我々のコミットを改めて表明するとあります。 このウクライナの人道問題、国際人道法違反に対してしっかりと批判して、これを放置してはいけないと。その中で、国際刑事裁判所、ICCの取組を支援するとあります。 ただ一方で、G7諸国の中にはこのICC、国際刑事裁判所に加盟していない国も、アメリカ等あるわけですが、このG7の中でICCの取組支援についてどのような話合いがなされたんでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) この昨年以来、この累次のウクライナに関するG7の発出文書におきまして、このICCの取組への支援、これは表明されてきております。 この軽井沢で出したコミュニケでも、ロシアによる民間人、そして重要な民間インフラに対する攻撃など、この戦争犯罪やその他の残虐行為に対する不処罰があってはならない点、これを改めて強調いたしまして、ICCの取組への支援を含めてその責任を追及するとのコミットメントを表明したところでございます。 この会合の中身の詳細については外交上のやり取りでございますので差し控えますが、このG7メンバーは、米国も含めてこのウクライナの事態に関するICCの取組に対して様々な形で支援を行っていると承知をしております。 我々として、引き続き、ウクライナの事態に関するICCによる捜査の進展、これを重大な関心を持って注視しつつ、G7を始めとする国際社会と緊密に連携をしてまいりたいと考えております。
○金子道仁君 詳細はもちろん説明する、御説明いただくのは難しいとは思うんですが、やはりここに書かれていたこの人道問題を放置してしまうことは絶対にいけないと。そのために、客観的な判断を下すそのような国際化された法廷を創設することは非常に重要だと思います。 他方で、過去の国際法廷の設立の経緯を見ると、安保理が設置しているケースが非常に多いわけです。今回のケースで安保理が設置するということはなかなか難しい状況ではないかと、そのように思うわけですけれども、具体的なこの国際法廷の創設に関して、どのような形を念頭に置いているのか、お聞かせいただけますでしょうか。
○政府参考人(池上正喜君) お答え申し上げます。 先般のG7外相会合において採択されたコミュニケにおきまして、委員御指摘のような記述が盛り込まれているということは事実でございます。 その上で申し上げますけれども、ロシアによるウクライナ侵略に関連いたしまして、ウクライナ政府あるいは一部の学者などが侵略犯罪に問われるべき個人を訴追するための特別法廷の設置を提唱したことを機に、現在、我が国をも含む関係国の間でその特別法廷のあり得べき具体的な対応について専門的な議論が行われております。 G7コミュニケにおきましては、G7外相がその措置を、設置を追求することを支持したウクライナの司法制度内に置かれる国際化された法廷、こういった表現が使われておりますけれども、この法廷とは、既にドイツあるいはアメリカなどが対外的に述べているようなウクライナの司法制度に基づきつつも国際的な要素を含む法廷、こういったものを念頭に置いているものでございます。 いずれにいたしましても、組織犯罪に関する特別法廷の設置については現時点で何ら決まっておらず、引き続き議論されていくこととなっております。我が国といたしましては、今般G7外相会合で確認したように、責任を有する者の責任を国際法と整合的な形で追及するという考えに立ちまして、ウクライナを始め、G7、それから同志国との間で引き続き緊密に連携していく考えでございます。
○金子道仁君 時間になりましたので、以上とさせていただきます。 ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(佐藤信秋君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、音喜多駿君が委員を辞任され、その補欠として青島健太君が選任されました。 ─────────────
○芳賀道也君 国民民主党・新緑風会の芳賀道也です。 初めに、外務省と防衛省の皆さんには、先週金曜日の通告とは省庁の順番を変えて質問することを御容赦いただきたいと思います。 まず、自衛官は特別職国家公務員であり、警察や消防と比べて給料が低いわけではありません。ただし、定年については警察や消防と比べて処遇が悪いのは事実です。先ほど維新の音喜多委員の御指摘もありましたけれども、自衛隊では精強性の維持のため若年定年制を取っていると聞いています。階級によって定年の年齢は異なり、二曹や三曹は五十四歳、一曹と曹長、そして准尉、三尉から一尉の定年は五十五歳です。三佐と二佐は五十六歳、民間企業でいえば部長クラスに相当する一佐が五十七歳で、役員クラスの将官、これは六十歳定年と聞いています。当然、退職後は年金が支給される六十五歳になるまで何らかの形で仕事に就く必要がある場合がほとんどだと思います。 人材確保ということもあり、各自衛隊で三曹以上の定年を延長して、警察、消防並みに引き上げてよいのではないでしょうか。また、六十歳以降も任用職員で働けるということでしたけれども、国家公務員も段階的に六十五歳までの定年引上げが決まっています。一部、年金が出るまで給付金などの配慮も行われているようですけれども、こうした定年延長が行われてもよいのではないでしょうか。いかがでしょうか。
○国務大臣(浜田靖一君) 自衛官は緊急事態に対処するという任務の性格上、組織を常に精強な状態に維持する必要があるため、一般職の公務員よりも若い年齢で退職する若年定年制を取っており、階級ごとに職務に必要とされる知識、経験、体力等を考慮し、定年年齢が定められております。 自衛隊の任務を遂行する上で若年定年制は必要な制度と考えており、若年定年制を維持した上で、本年、令和五年十月に一尉から一曹まで、令和六年以降に一佐から三佐、二曹及び三曹の定年をそれぞれ一歳ずつ引き上げる予定であります。 他方で、人材の有効活用を一層推進することも重要であり、高度な知識、技能、経験等を備えた定年退職自衛官を再任用し、定年から六十五歳に達する日以前まで活用しており、防衛力整備計画を踏まえ、その活用を強力に推進すべく、補助艦艇の乗組員、練習機の教官操縦士を再任用自衛官に新たに従事することを、従事できる業務としたところであります。 今後とも、委員の御提案を念頭にしっかりと検討していきたいというふうに考えます。
○芳賀道也君 大臣もおっしゃって、若干前には進んでいるようなんですけど、近代的というか現代の防衛に、やっぱり体力だけではなく、精強性というのがありましたが、まさにざんごうに飛び込むような体力というのは必要な場面もあるんでしょうけれども、今のその現代の防衛に、体力や筋力だけではなくて、年齢がある程度上がっても必要とされる、今様々な電子機器などもありまして体力だけではありませんので、経験なども生かせる、十分年齢が上がっても活用できる仕事というのはあるのではないかと思いますので、改めて、是非、もう六十から六十五歳も一般の公務員は段階的な、任用ではなくて引上げが決まっているわけですから、こういったことももうちょっとスピードアップしていただけないでしょうか。いかがでしょうか。
○国務大臣(浜田靖一君) 我々も大変今の現状というものを深刻に捉えております。我々もその今おっしゃった件につきましては更に検討を進めてまいりたいというふうに思います。
○芳賀道也君 是非、貴重な経験を生かして、人材確保という側面からもスピードアップして進めていただきたいとお願いして、次の質問です。 私たちの地元山形県など東北地方に駐屯している第六師団からも、今、アフリカ・ソマリア沖の海賊対策に派遣されている隊員の方々が、ふるさとの仲間がいらっしゃいます。この皆さん、国を離れて大変なストレスの中で働いていらっしゃるんで、これに関連して質問を幾つかさせていただきます。 まず初めになんですけれども、先ほどもこちら公明の三浦委員の御質問にもありましたが、出発式、壮行式お邪魔しましたら、やっぱり奥様も、それから子供さんも小さい方がいらっしゃるんですね。ですから、海外に離れても、あんな小さい子がいたら、私だったら毎日でも顔を見て声を聞きたいということもありますし、海外派遣されている隊員たちが、プライバシーが保たれる中で、仕事のオフのときに現地でも家族と個人的に電話をしたりメールやテレビ電話などでやり取りしたりするチャンスはあるのかどうか、またこれ、頻度も結構重要だと思うので、頻繁にそういうことができるのかどうか教えていただきたい。 また、派遣される場合に艦船で現地に向かうということもあると思うんですが、民間企業で考えても、例えば国内で、私も経験がありますが、東京支社に転勤になりました、国内ですら合わなくて、じゃ一か月で戻そうというような例は国内の企業でもいっぱいあるわけですから、向かう途中でメンタル的にちょっと不具合が生じたなんというときには、一人のためにも近くの港に入って、その隊員は民間の航空機で帰国できたり、あるいは現地でも同じですけれども、現地でストレスなどで少し体調を壊したら、そういった隊員は、ああ、じゃ、御苦労さま、帰国していいよということで、自衛隊が最寄りの空港まで運んで、そこで民間の飛行機で帰ってくるようなこと、可能になっているのかどうか。 それから、最後にですけれども、派遣されている隊員さんの例えばお母様が亡くなったとか、事故で子供さんが大けがをした、危篤になった、そんなケースだって何か月かの間にはあると思うんですけれども、そういったときには、休暇を取って死に目に会いたいというようなこともあるでしょうから、帰ってくることが可能なのかどうか、またその場合は、費用負担、近くの空港まで運んでもらって民間機で帰ってくるというようなケースもあるでしょうから、そういった場合の費用負担はどうなるのか、この辺も教えていただきたいと思います。お願いいたします。
○政府参考人(町田一仁君) お答えいたします。 海外派遣は、過酷な環境の中での活動が想定されるため、派遣隊員の精神的な負担は相当大きなものと考えられることから、海賊対処行動のために派遣された隊員につきましてもメンタルヘルスケアを始め様々な支援を行っております。 派遣される隊員に対しましては、派遣前にメンタルヘルス教育を実施し、派遣期間中は日々の活動終了後に少人数のグループでのミーティングを実施して、隊員同士の意識の共有、士気の維持に努めております。また、派遣終了後においては、メンタルヘルスチェックを実施いたしまして、隊員の心の状態の把握に努めております。 家族等の連絡でございますが、電話やメールによる家族等の連絡につきましては、派遣先においてもプライバシーに配慮して個人の携帯電話を使用した連絡が行うことができる、そういう通信環境を整備しております。 任地の勤務で不適合な隊員の人事上の措置につきましては、当該隊員の希望を聞いた上で、適宜派遣先での補職替え、また本邦への帰国を伴う補職替えを行っております。 隊員の家族の方に御不幸があった場合については、適時適切に人事上の措置を行って、本邦への帰国の必要となる、本邦への帰国が必要となる補職替えについては旅費を支給する場合がございます。 今後も、自衛隊においては、海賊対処行動のために派遣される隊員を含め海外で任務に従事する隊員に対し、士気高く任務に精励できるようしっかりと支援してまいりたいと、このように考えております。
○芳賀道也君 だと、例えば御不幸があった場合、一時的に帰国するということは可能だということですか。可能か、そうじゃないか。それから、費用は負担する場合があるということでしたけど、全部は官費では出ないんですか。
○政府参考人(町田一仁君) お答えいたします。 遠く離れた国でございまして、人事上の措置といいますのは、いわゆる本邦に帰国する際に所属を替えると。所属を替えるということになりますと、旅費が国内移動でも出ますので、そういった形で支弁をしているということでございます。
○芳賀道也君 すると、一時的に休みを取って帰ってくる場合は、いわゆる、分かりやすく言うと自腹ということでよろしいんですか。
○政府参考人(町田一仁君) 隊員が休暇を取る際には、これは特別に休暇は必要があれば許可しておりますけれども、この場合は御自身で負担して帰っていただくというふうにしております。やっぱり、あくまで必要やむを得ないという場合には、人事上の措置をとって、それで本邦に帰す、旅費も負担していると、そういうことでございます。
○芳賀道也君 言わば忌引休暇でも同じだということですね。
○政府参考人(町田一仁君) 忌引休暇の場合は、これはやはり私たち、休暇ということになりますと、自分で旅費を使ってというのは非常にやっぱり厳しいところがございます。それから、忌引の間は家族の葬儀、それからその後の相続といったことにある一定程度以上の日にちが掛かりますことから、これは人事上の措置として転勤という形で措置をしていると、そういうことでございます。
○芳賀道也君 では、ここで外務省に伺いたいと思うんですけれども、在外公館に勤務する外務省職員の皆さんについては、このような家族に不幸があった場合、忌引、一時休暇できるのか、その場合の費用負担はどうなっているでしょうか。
○政府参考人(宮下匡之君) お答え申し上げます。 外務省では、在外職員が日本に残している家族に不幸があった場合に、忌引帰国として一時帰国を支援する制度を有しております。この制度の下で、当該職員に対しては往復航空券の費用を官費で補助させていただいております。
○芳賀道也君 その場合、相続があるから配置換えが必要になっていますか。
○政府参考人(宮下匡之君) お答え申し上げます。 全ての制度をつまびらかに承知しているわけではございませんが、いきなり配置換えを必ず伴うということではないかというふうに承知しております。
○芳賀道也君 防衛大臣に一言お伺いしたいんですけど、在外公館の場合は官費で帰ってくるんで、同じやっぱり国民のために海外で働いているところは変わらないと思うんですね。すぐに返答はいただけないでしょうけど、こういったことも検討して、人に優しい自衛隊になるべきではないかと思うんですが、いかがでしょう。
○国務大臣(浜田靖一君) 自衛隊の特殊性というのはこれは皆様よく御存じだと思いますし、我々とすると、そういったことも含めて、この今ある自衛隊の姿というものをどのようにしていくのかというのは、これは当然考えなければならないことだと思っておりますし、あらゆる状況を全て公務員並みというわけにもなかなかいっていないのも事実でありますので、そのことを念頭に置きながら、我々とすれば少しずつこれを変えていかなければならないのかなというふうには思っております。 いずれにしても、これは時間が掛かろうとも、しっかりとしていかなければならないというふうに考えておりますので、検討したいというふうに思います。
○芳賀道也君 前向きな答弁ありがとうございます。 やはり、先ほども公明党の委員の先生からもありましたけれども、海外で働いているので、子供の顔が見れるような環境で頻繁に、まあちょっと休みがある場合には会話できるようなことも含めて、国民のために海外で頑張っている皆さんへの配慮を引き続きお願いをいたします。 次に、自衛隊の応募者、このところ減っているということなんですけれども、ある年齢を取ると、男性は三千人減ったところで女性は千人以上増えてというような、ある年度で取るとそういうことがあります。例えば、二一年度には、二〇二一年度には男性は三千人減って六万四千人余り、一方、女性の志願者が千人以上増えて二万余り、二万人余りということだったんですが。 去年、いわゆる性的な被害を受けたという女性自衛官の訴え、防衛省やそれから本人による謝罪がありましたし、今年二月には、航空自衛隊に勤める現役の女性自衛官が組織としてセクハラが隠蔽されたと国に損害賠償を求めるような訴えを起こしております。このようなセクハラが明るみに出ることで、このせっかく人材難の中で増えていた女性の応募というのが減ってしまっているのではないかなと心配をいたします。 実際に、そういう女性志願者への影響など変化はあったのか、また、セクハラを二度と起こさないための対策は取られたのでしょうか。
○国務大臣(浜田靖一君) 一般的に申し上げれば、応募者の男女比は毎年変動がございます。令和四年度の自衛官等の応募者数の総数は現在集計中ですが、防衛大学校や防衛医科大学校医学科の応募者について申し上げれば、それに占める女子の割合は昨年度に比して微増しております。こうしたことから、一概に委員御指摘の影響について申し上げることは困難であります。 しかしながら、募集への影響の有無を問わず、ハラスメントは、人の組織である自衛隊において、自衛隊員相互の信頼関係を失墜させ、組織の根幹を揺るがす、決してあってはならないものであります。 防衛省・自衛隊としては、国家安全保障戦略を始めとする三文書に基づいて、現在進められているハラスメント防止対策に対する有識者会議の検討結果を踏まえた新たな対策を確立し、全ての自衛隊員に徹底させるとともに、さらに、時代に即した対策を行うよう不断の見直しを行い、ハラスメントを一切許容しない組織環境を構築し、誰もが安心して入隊いただけるよう努めてまいりたいと考えております。
○芳賀道也君 是非、二度とセクハラなどが起こらない体制、で、今あらゆる方法をという発言がございましたけれども、学校現場などでいえば、何十年たっても教師への、性的な被害というのはなくならないんですね。綱紀粛正などと言っても全然解決になっていないというんで、今、新しい提案としては、犯罪プロファイリングを利用して、どういう状況の中でこういったことが起きてくるんだと、どうすれば防げるんだということを科学的に分析するということも必要ですので、そういったことも取り入れて、単なる有識者会議で何回か会議を開いて綱紀粛正なんていうとまた繰り返すのは目に見えていますので、学校現場で同じ例があるわけですから、そういったことのないように是非取り組んでいただきたいと思います。 次に、自衛隊に勤務する隊員の自殺者は年間どのぐらいいらっしゃるのか、その数や様態を公表しているのか、公務災害認定を受けているようなものがあるのか、それから現在訴訟になっているものは何件あるのか、教えていただけますか。
○政府参考人(町田一仁君) お答えいたします。 令和三年度における自衛隊員の自殺者数は、陸上自衛官三十八名、海上自衛官七名、航空自衛官八名、事務官等五名の計五十八人でございました。防衛省としては、隊員の自殺防止の取組を周知する観点から、年度ごとの自殺者数を毎年発行しております防衛白書において陸海空自衛官及び事務官等別に公表しているところでございます。 また、令和三年度に自殺した五十八人のうち公務災害が認定された人数は、令和五年三月三十一日時点で四人であります。 さらに、自殺したと主張して遺族が国を訴えた訴訟は、現在八件係属していることを確認しております。 いずれにしても、防衛力の中核である自衛隊員の命が自殺事故という形で失われないように、自殺事故防止に全力で取り組んでまいります。
○芳賀道也君 是非、この自殺というのはやっぱり病気ですし、それは様々な要因があるので、様態を公表したり、そういったことで、公表することで次の同じような例を防げるということにつながりますので、この辺はお願いをしたいと思います。 次に、防衛医大に入った医師や、それから看護師もいらっしゃいますが、いざ自衛隊病院などに着任すると、当たり前のことなんですけど、自衛隊は屈強な若者が多くて、やっぱり若いうちにいろんな症例に出会うことができない。そうすると、医師としていろんな経験をしたい時期にそういった治療ができないということで、これが一つ医官が離れて民間に行ってしまう原因の一つにもなっているということを聞きます。 ただ、そういうことを防ぐために民間病院との交流も行われているということは聞いているんですが、もっともっとやっぱり若いうちにいろんな症例に出会って医師としてのスキルを上げていくということがその一医師のモチベーションにもつながっていくと思いますので、より今行われているような民間病院との交流、そういったことを進めていって、若い医師もスキルアップになる、意欲的に働ける医官になるように、この取組を更に進めてはいただけないでしょうか。
○国務大臣(浜田靖一君) 医官等の技能の維持向上には、臨床経験が必要不可欠であります。医官については、医療、診療機会を増加させるため、部外病院での研修、兼業等を拡充しており、また、看護官等については、部外病院や部外教育機関での研修を積極的に活用しているところであります。 医官の充足については、平成二十八年度末以降増加しており、令和三年度末の充足率が九割を超えております。また、看護官等についても必要な充足を満たしております。 防衛省・自衛隊においては、国家防衛戦略で、自衛隊衛生が、有事において危険を顧みず任務を遂行する隊員の生命、身体を救う組織に変革するとされており、その中核となる医官及び看護官への高度な医療教育を図り、質の高い人材の確保に努めてまいります。
○芳賀道也君 是非、新型コロナ対策では突然ワクチン接種なども担って成果を発揮してくれた皆さんですので、この皆さんがより意欲を持って働けるように、スキルアップにつながるように、また、こうした医官や防衛の看護師さんの皆さんが足りないのであれば、防衛のそういった養成の人数も増やすというようなこともしていただいて、更に医療や看護、その分野でも力を発揮していただきたいと思います。 次に、会計検査院の指摘を取り上げさせていただきます。 陸自指揮システムですね、これが会計検査院の指摘で、九十一台の端末等の借り上げ費用二千五十五万千二十円が不当と認められると指摘されました。デジタル化を進める政府にあって、自衛隊がせっかくの陸自指揮システムを活用するために端末などを借り上げたのに活用されず保管されていたというのも問題ですが、部隊間でシステムを通じた情報共有ができていないのにそれが問題とされなかったことも、この点については信じられません。 会計検査院の指摘を受けて、大臣、この問題についての見解を伺い、責任を感じていらっしゃるのか、なぜこのような事態が起きたのか、また再発防止のための取組を進めているのか、お答えください。
○国務大臣(浜田靖一君) 陸上自衛隊では、指揮統制及び情報伝達、処理の正確性や迅速性を向上させるため、平成五年度より陸自指揮システムを運用してきたところ、令和元年度より後継となる陸自クローズ系クラウドシステムへの移行を開始をいたしました。システム移行の間、一部部隊において新システム用の端末等が一時的に不足したことから、不足分を補完するため旧システム用の端末等約一万台を継続して使用する借り上げ契約を締結したところ、このうち九十一台について使用せず倉庫等に保管するなど、適切に使用されず調達目的を達成していないため不当と認められるとの指摘を受けました。このような事態が生じたことについて、大変遺憾に感じております。 このような事態が生じた原因としては、旧システム用の端末等を配付した目的などの周知が十分でなかったことが原因と考えております。これを受け、陸上自衛隊では各部隊に対して、端末の使用状況を定期的に報告させる、今後のシステムの換装時には配付する端末の使用目的等の周知を徹底させる、そしてまた指摘事項及び対応策について各部隊への教育を実施することにより再発防止を図っております。 なお、令和三年度には新システムへの移行を終えており、旧システム用の端末を使用しておりません。 いずれにしても、委員から指摘のあったように、我々とすれば大変これは問題であるというふうに考えております。皆様方からいただいた税金の中で、その中で物を使っていくということに対してのこの重要性、そしてそれをしっかりと使うための責務というのを更にもう一度教育をし直して、しっかりと対応していきたいというふうに考えます。
○芳賀道也君 ありがとうございました。 有事対応等もおありでしょうから、防衛省、防衛大臣、そして防衛省関係の皆さんは御退席いただいて結構でございます。お取り計らいください。
○委員長(佐藤信秋君) じゃ、防衛大臣と防衛庁の皆様は御退席なさってください。
○芳賀道也君 次に、外務大臣に伺います。 配付資料一ページを御覧いただきたいと思うんですが、在ロシア日本センターは、日ロ平和条約締結の環境整備として、一九九〇年代から市場経済改革支援の名目でロシア国内六つの都市に設置されたものです。 そのうちの一つ、ニジニー・ノブゴロド日本センターでは、ロシアがウクライナへの侵攻を開始した二〇二二年二月二十四日の二日後の二十六日に虹の会という日本人とロシア人との交流会をオンラインで開催しました。当日は、ロシア料理と日本料理の特徴というテーマで、日本人十二人、ロシア人十二人の合わせて二十四名が参加したとしています。この前日の二十五日には岸田総理が会見で、ロシアによるウクライナ侵攻について、国際秩序の根幹を揺るがす行為として断じて容認できず、厳しく非難すると述べたタイミングで、のんきに交流会を開いていたとはちょっと驚きなんです。しかも、この交流会の開催の様子を三月一日にこのセンターのホームページにアップしておりまして、これはちょっと国際情勢を考えると余りにも無神経ではないか。この見解を伺います。 また、あわせて、交流会の参加者はどのような基準で選定されたのか、また、本部であるモスクワ日本センターも、昨年二月二十六日、日本語会話クラブを開催するという告知をしておりましたが、これもこの情勢の中、予定どおり開催されたのでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) 日本センターでございますが、親日派、知日派の育成の一環として日本語講座を実施しております。 このニジニー・ノブゴロド日本センターが告知をして二〇二二年二月二十六日に開催された御指摘の会合でございますが、これ、日本語講座の受講生や修了・卒業生が中心となりまして、日本語での交流を目的として年二回程度の頻度で定期的に開催されてきていた小規模の集まりでございます。センターの受講生や修了・卒業生に限ることなく、日本語学習者であることを参加条件としてロシア人の希望者を募り、併せて日本人の希望者も参加したと承知をしております。 モスクワ日本センターが二〇二二年二月二十六日に開催を告知していた会合、これも日本語での交流を目的とした同様の会合でありまして、予定どおり開催されたとの報告を受けております。 これらの会合でございますが、草の根レベルの交流の意義を踏まえて開催されたものでありましたけれども、この侵略開始直後のタイミングで開催するべきではなかったという御指摘は真摯に受け止めたいと考えております。現在、日本センターでは日本語講座は実施しているものの、日本人とロシア人の交流の場でもある日本語会話クラブ虹の会、この開催は見合わせておるところでございます。
○芳賀道也君 草の根交流進めるということ自体に反対するわけではないんですけど、タイミングというのがあります。総理が非難していたときに交流会や日本語会話クラブを実施していたというのは驚きで、政府内での政策の不一致につながるのではないかと思います。是非、外務大臣として外務省の業務をチェックすべきだと申し上げて、再びこの問題を続けて伺いたいと思います。 ロシアのウクライナ侵攻の制裁として、ロシア六都市にある日本センターの閉鎖が検討されていると一部で報じられていました。 現在、日本センターの事業は平成十五年から開始されました、平成十五年度から開始されましたが、行政事業レビューシートで把握できる平成十九年から令和四年度の予算額の合計は約六十六億円に上ります。 費用対効果についてどう評価しているのか、特に平和条約締結交渉のための環境整備、これに一体どう寄与したのでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) 今御指摘のこの費用対効果でございますが、このよるべき指標も様々であるため一概に申し上げることは困難ではございますけれども、日本センターは、今回のロシアによるウクライナ侵略が始まるまでに、ビジネスマッチング、それから日本からの経済ミッションの受入れ、そして日ロの地方自治体間交流の側面支援、ビジネス関連の会合アレンジや日本語講座といった事業を通じた様々な分野での日ロ間の交流に資する活動を行っておったところでございます。 この平和条約締結交渉のための環境整備との関連では、平和条約締結交渉のためには、ロシア国民による対日理解の深まり、そして広い支持が重要でありまして、そういった観点から、日本センターの日本語講座や各種研修等を通じて対日理解の促進、知日派の育成、環境整備として大きな貢献をしてきたと考えております。
○芳賀道也君 ロシア外務省は、昨年三月二十一日、北方領土問題を含む日本との平和条約締結交渉を現状では継続するつもりはないと発表しています。ロシアのペスコフ大統領報道官は、クリル諸島、北方領土と千島列島はロシアの不可分な一部だと述べて、我が国の外交青書で北方領土がロシアに不法占拠されているという表現に対して反発を示したと報じられています。在ロシア日本センター事業は北方領土交渉を含む平和条約締結を目指していたはずですが、これでは全く無意味だったのではないでしょうか。 行政事業レビューシートでは、事業の成果指標として、ビジネスマッチング支援の成果件数、つまり、この日本センターの仲介による企業間の具体的コンタクト成立件数を設定していますが、資料一ページの下の表を御覧いただくと分かるように、この指標を集計し始めた平成二十五年度以外、一度も目標の百件に達していません。これは政策効果が出ていないということではないでしょうか。大臣、いかがでしょう。
○国務大臣(林芳正君) 日本センターは、このロシアによるウクライナ侵略が始まるまで、ビジネスマッチングのみならず様々な形で日ロ間の交流の橋渡しとなる事業を行ってまいりました。その中には、先ほど申し上げたような経済ミッションの受入れ、日ロの地方自治体間交流の側面支援、ビジネス関連の会合アレンジ、日本語講座を始めとする各種講座も含まれております。 この平成二十五年以降、一度も目標数値を達成していないという委員からの御指摘については真摯に受け止めていく必要があると考えております。なお、この令和二年度と令和三年度については、コロナ禍によるビジネス往来の途絶、この影響を受けたものであると考えております。 一方で、この政策効果でございますが、ビジネスマッチング支援に限らず、日本語講座、各種研修等を通じて対日理解の促進、知日派の育成といった役割も担ってきておりまして、このビジネスマッチング支援の結果のみをもって政策効果が出ていないということは必ずしも当たらないと考えております。
○芳賀道也君 平成十九年から令和二年度の日本センター事業予算の執行率はほとんどの年度で一〇〇%となっていますが、これは各センターが予算額を使い切っているということなのか、それとも予算を交付した時点で執行済みとなっているのか。いずれにしても、国費を投じている以上、政府にはこの不自然な執行率について国民に説明する責任があると考えますが、見解を伺いたい。 また、資料二ページ、三ページを御覧ください。 外務省の平成三十一年度行政事業レビューシートによると、令和元年度については、資料二ページにあるとおり、在ロシア日本センター事業の予算が四・三億円ですが、しかし、資料三ページにあるように、この事業の執行実績はそれを上回る四・五億円となっています。これはどう理解すればよろしいのでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) この日本センターは、在ロシア大使館との間で委託契約をしております。外務省は委託契約に基づくこの支払に必要な経費を在ロシア大使館に送金をしておりまして、この送金額が執行額というふうになっておりますので、例年一〇〇%に近い執行率ということになっております。 他方、日本センターはこの送金額全額を一旦受領しておるわけでございますが、事業を行った後に不用となった金額が生じた場合には、在ロシア大使館を通じて国庫に返納しておるところでございますので、各センターが予算額を使い切っているというわけではないところでございます。 また、この行政事業レビューシートをお示しいただきましたが、この令和元年度の予算を四・三億円というふうな御指摘がございましたが、当初、日本センターの運営及び各種事業を実施するための経常的な経費である四・三億円をレビューシートに記載をしておったところでございますが、他方、令和元年度予算におきましては、これとは別途、日本センターを通じた中小企業支援事業等を実施する経費として二千万円を計上しておりまして、日本センターへの委託費予算の合計額、これは、四・三と〇・二ということで四・五億円となったところでございますので、この令和元年度の執行額は予算額を上回っていないところでございます。 この国の行政への透明性高めて説明責任を果たすという観点で、本件、この中小企業支援事業等の予算額である二千万円、これを計上することについて、レビューシートにも反映、この修正をしたところでございます。
○芳賀道也君 このレビューシートが間違っていたということですし、そのレビューシートでは返金額も見えてこない。我々国会議員は、日本センター事業の予算額、決定額などを主としてこのレビューシートを基に判断しています。確かに、外務省の決算書類の中には、経済改革促進支援事業等委託費として在ロシア日本センターの予算額、決算額が載っていますが、しかし、これだけでは日本センターの予算、決算額は理解できない。レビューシートに誤りがあれば、国民の代表たる我々の判断にも間違いが生じてしまうということがあります。今後、二度とこのようなことがないようにしていただきたいと思います。 行政事業レビューシートによれば、令和五年度も日本センター事業として四億九千万円の予算を要求しているようですが、決定額は幾らなのか。また、このような情勢で日本センターは五年度どのような業務を行うのか。政府はロシアへの制裁として閉鎖を検討していると報道もかつてありましたが、事実なのでしょうか、いかがでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) 日本センターの事業に関連した令和五年度の予算額は約五・四億円でございます。現在、日本センターでは、日本語講座と、ロシアに所在し困難に直面している日本企業に対する支援に取り組んでおります。 この日本語講座の開催は、ロシア市民に対して国際的な視点を持つ機会を提供するとともに、対日理解の促進と新たな親日、知日派の育成を行っていく上で意義のある事業であるというふうに思っております。 また、現在、日本企業、様々な困難に直面しておりまして、そうした企業に寄り添って様々な支援を行っていくということは適当であると考えております。 これらの日本センターの事業、これ、ロシア各都市において大きな役割を果たしており、政府としては引き続きこれらの事業を実施していく方針でありまして、日本センターの閉鎖を検討しているという事実はございません。 また、先ほど御質問の中で四・九億円の要求ということがございまして、昨年、外務省から財務省に対する予算要求額、これ四・九億円、約でございますが、あったわけですが、この国会で御承認いただいた予算決定額が、これ、五・四億円と多くなっておりますのは、予算要求を行った後に為替が変動いたしまして、円建てでの額が増加したということでございます。
○芳賀道也君 この目的である北方領土交渉や日ロ平和交渉の環境整備のための日本センターですけれども、交渉進展が絶望的な現状の中では、閉鎖すべきだ、あるいは少なくとも状況が改善するまで凍結すべきではないかということも指摘をさせていただきます。 さらに、国会法百五条に基づき、外務省による対ロシア日本センター関係経費について、会計検査院に対して検査要請を行うよう要請します。 委員長、お取り計らいをお願いしたいと思います。
○委員長(佐藤信秋君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議いたします。
○芳賀道也君 もう一問予定していましたが、時間ですので終わります。ありがとうございました。
○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。 本日は、まず、政府の進めている電磁パルス攻撃対策について聞きたいと思います。 お配りした資料一枚目を御覧ください。 読売新聞が昨年十二月三十一日付けで、防衛省は陸上自衛隊と海上自衛隊の計四施設で司令部の地下化を二〇二八年度までに進め、航空自衛隊基地五か所で電磁パルス攻撃対策を二〇二九年度までに行う方向で調整に入ったと報じられているわけです。 これによりますと、この電磁パルス攻撃対策というのは、新田原と築城、千歳、府中、那覇の各基地が対象となっているわけですが、これは事実でしょうか、お願いします。
○政府参考人(杉山真人君) お答えいたします。 防衛力整備計画におきましては、主要な装備品や司令部等を防護し、粘り強く戦う態勢を確保するため、電磁パルス攻撃対策等を実施することとしております。令和五年度予算におきまして、電磁パルス攻撃対策に係る所要の経費を計上しているところでございます。
○吉良よし子君 いや、ですから、このお配りした資料にある自衛隊施設、これがその対象になるのかということをお聞きしているわけですけど、先ほど、今年度予算にはその電磁パルス攻撃対策も含む自衛隊施設の抗堪性の向上の予算、計上されているわけですけど、そのうち電磁パルス攻撃対策の対象になる施設、どこになるのでしょうか。築城、千歳、府中、那覇、新田原、含まれるのか、もう一度お答えください。
○政府参考人(杉山真人君) お答えいたします。 対策を講じます具体的な自衛隊施設については、我が国の具体的な防衛能力を明らかにすることとなるため、お答えできないことを御理解願います。
○吉良よし子君 いや、お答えできないということですけど、含まれているかどうかを確認しているんですね。 三月二日の参議院予算委員会で、我が党の小池晃参議院議員の質問への答弁で、防衛省は、今後十年を掛けて全国の自衛隊施設全ての強靱化を進めていくために、今年度予算に全国約三百か所の自衛隊施設全てのマスタープランを策定する、そのための経費を計上しているとも答弁しているわけですが、じゃ、このマスタープランに電磁パルス攻撃対策も含まれるということでよろしいですか。
○政府参考人(杉山真人君) お答えいたします。 防衛力整備計画においては、施設の重要度に応じた抗堪性向上等を図ることとしており、具体的には、武力攻撃等に対する自衛隊施設の抗堪性の向上、被害想定が甚大かつ運用上重要な施設の津波や浸水などの大規模自然災害対策、既存施設の老朽対策及び主要司令部を始めとする既存施設更新に際しての防護性能の付与を実施していくこととしております。 全国約三百地区の各基地、駐屯地に所在する約二万三千棟の建物を対象に、建物年代や防護性能の有無に基づき建て替えや改修工事などを行いながら建物の再配置や集約化等を計画的に実施していくこととしており、令和五年度予算においてこの整備計画であるマスタープランを策定し、集中的かつ効率的に整備を進めていくこととしております。 このため、防護性能の付与に当たっては、電磁パルス攻撃対策を含め、その要否についても検討した上でマスタープランを作成していくこととなります。
○吉良よし子君 つまり、このマスタープランには電磁パルス攻撃対策も含まれるということです。マスタープラン策定の対象となるのは三百か所全ての自衛隊施設であり、つまりはこの読売新聞が報道した新田原、築城、千歳、府中、那覇の各基地も含まれ得るということですね。電磁パルス攻撃対策の対象になる可能性があるということだと思うんです。 特に、府中基地について言いますと、二〇二〇年に防衛大臣直轄の宇宙作戦隊というのが発足し、二〇二二年にはその指揮統制も担う宇宙作戦群を新編成しているわけです。これは、この宇宙領域を把握する、そういった役割だということですが、これ、かなりその意義は大きく、その任務は宇宙空間における、将来の日本の命運を左右するほどの重要性を持っていると言えようと全国防衛協会連合会のホームページにも書かれているわけですが、やっぱりこうした重要度に応じてという、先ほど御答弁ありましたけど、となれば、この府中基地が電磁パルス攻撃対策行う対象になる可能性は大いにあるということだと私は思うわけです。 そもそも、じゃ、この電磁パルス攻撃とは何なのかといえば、この間の国会の答弁の中で、高高度での核爆発により強力な電磁波を発生させて電子機器に過負荷を掛けて誤作動させたり損傷させたりするものだということで、つまりは核爆発を伴う攻撃だということなわけですね。 となると、政府は、今回の大軍拡を進めた結果として、日本に対して核攻撃もあり得るんだと。例えば、さっき名前の挙がった府中基地は東京にあるわけですけど、この東京の上空で核爆発を伴う攻撃があると想定しているということですか。大臣、いかがでしょう。
○国務大臣(浜田靖一君) ロシア、ウクライナ侵略においては現実に核兵器による威嚇とも取れる言動が繰り返されており、また、我が国周辺においても核戦力の増強が図られていることを踏まえれば、政府として万が一の事態に備え対応を検討しておくことは安全保障上当然であると考えております。 政府としては、まず核兵器の脅威に対しては、核抑止を中心とする米国の拡大抑止による対応をすることとし、その信頼性の維持強化のために日米拡大抑止協議や閣僚レベルでの議論など様々なやり取りを行っているところであります。
○吉良よし子君 つまりは、核攻撃があり得るんだと、そのつもりでの対策を進めているというお話なわけです。いや、私、これ本当に信じられないことだと思うんですけど、いや、もし本当に一たびこの首都の上空で核爆発など起きれば、本当に取り返しの付かない事態になり得るわけです。 この電磁パルス攻撃、私も調べてみましたけれども、アメリカの国土安全保障調査会の作った資料によりますと、ニューヨークの上空百三十五キロメートルで電磁パルス攻撃のための核爆発が起きた場合、米国東部全域でインフラ被害が生じ、原子炉、工場、製油所などの火災や爆発などにより放射能と化学物質の脅威にさらされ、そうした結果、死傷者が数百万人に及ぶ、こういうこともあったわけです。そんな攻撃を受けること前提で今軍事費をこんなに増やしているのかと。 しかも、その対策として、自衛隊施設の強靱化をとにかく進めるんだと。自衛隊施設さえ守れば何とかなるかのような、国民置き去りのそんな防衛力強化で国民もそして平和も守れるとは私は思えません。やっぱり、まずはそういう攻撃を絶対にさせない、そういう口実をつくらせない徹底した外交努力こそが必要じゃないかということを強く申し上げておきたいと思います。 そして、私は、今各地の自衛隊基地、本当に国民を守る役割を果たしているのかというところも疑問だと言いたいと思うんです。というのは、各地の自衛隊基地で行われている訓練は、むしろ住民の安全を脅かしていると。それの一つがオスプレイの訓練です。 日本版海兵隊と言われる水陸機動団が二〇一八年に陸上自衛隊に創設されました。この部隊の輸送を主な任務とするV22オスプレイが千葉県木更津駐屯地に暫定配備されているわけですが、そのオスプレイが今年二月から東京の立川基地に飛来して訓練を行っているわけです。 この訓練の概要、説明してください。
○政府参考人(町田一仁君) お答えいたします。 立川駐屯地は、各防災関係機関の施設を集約した広域防災基地の中核として、災害情報の収集、連絡や救援活動等を行う自衛隊飛行場としての性格を有しています。 このため、首都圏において大規模災害が発生した際には、陸自オスプレイにより人員、物資の緊急輸送等の任務飛行を行うことが考えられることから、立川駐屯地において離着陸等に習熟しておくことが必要であると考えております。 したがって、立川駐屯地において、本年二月一日、三月二十八日及び四月五日に航法訓練、計器航法訓練又は離着陸訓練を実施いたしました。
○吉良よし子君 これ、三回この間飛行訓練が行われているということですけれども、オスプレイというのは世界各地で事故を繰り返している危険な航空機です。米軍機ではこの事故を繰り返されているわけですけれど、特に。昨年八月にはクラッチの不具合により、米空軍のCV22オスプレイ、全機地上待機とされました。このクラッチの不具合というのは、根本的な原因は引き続き調査中とされている。なのに、もう既に米軍でも飛行が続けられていて、更に言うと、この陸上自衛隊のV22オスプレイというのも基本的な構造はこのCV22と同じなわけです。 こうした構造的な欠陥のあるオスプレイの飛来に住民から不安の声が上がっていて、とりわけ立川市など周辺の八市は国の責任で住民に対して丁寧な説明を行うように繰り返し求めているわけですが、この住民に対する説明会というのはやりましたか。
○政府参考人(深澤雅貴君) お答え申し上げます。 V22オスプレイの立川駐屯地への飛行に当たりましては、直接住民の皆様を対象とした説明会は行っておりませんが、昨年十一月以降、数次にわたり立川市を始めとした関係する地元自治体に丁寧に御説明をしてきているところでございます。 また、北関東防衛局のホームページにおきましては、立川駐屯地におけるV22オスプレイの当面の運用に関する資料などを掲載をいたしまして、広く情報提供をしているところでございます。
○吉良よし子君 求められているのは住民への説明なんです、直接の。それは一回もやられていないということなんですね。 周辺八市の防衛大臣宛ての要請書では、オスプレイに関しては、従来から国内外における事故等により、周辺住民からは機体の安全性に対して懸念の声をいただいておりますと、先ほどのクラッチの不具合についても、飛行が再開されておりますが周辺住民の不安の解消には至っておりません、このような状況下での立川飛行場へのV22オスプレイの飛来は周辺住民の不安を一層高めるものと考えますと、この不安を伝えているわけです。 防衛大臣、国の責任で住民への説明会、ちゃんとやるべきではありませんか。
○政府参考人(深澤雅貴君) お答え申し上げます。 先ほども御答弁申し上げましたとおり、V22オスプレイの立川駐屯地への飛行につきましては、事前に立川市を始めとした関係する地元自治体に対しまして御説明するなど広く情報提供を行っております。 その上で、直接地元住民を対象とした説明会を行う予定はございませんが、住民の皆様の不安が解消されるよう、引き続き関係する地元自治体の御意見を伺いながら、様々な形で情報提供をさせていただく考えであります。
○吉良よし子君 住民への説明会ちゃんと行わないで、どうやって不安に応えるというのでしょうか。地元自治体への説明も私は十分だとは思えないと思うんです。 防衛省は地元自治体への説明の中で、資料もお配りしておりますが、二枚目、立川基地への飛来について、病院、市街地、住宅地などを回避すると説明しています。しかし、立川基地周辺は、そもそも人口が密集した市街地なわけです。市街地、住宅地を回避って言いますが、じゃ、一体どこを飛んできたのか、ルートを御説明ください。
○政府参考人(町田一仁君) お答えいたします。 本年二月一日、三月二十八日及び四月五日に陸自オスプレイによる立川飛行場への飛行については、いずれも木更津飛行場を離陸後、東京湾上空を飛行して横浜方面へ向かい、鶴見川から多摩川沿いに北西方向に飛行し、立川飛行場へ向かう飛行ルートでした。
○吉良よし子君 多摩川沿いに来たと言いますけど、多摩川から必ず外れて市街地の上空飛ばないと立川には到達できませんからね。だから、市街地どうやって外れたんですか、市街地どうやって外して飛んだんですかということをお聞きしているんですけど、明確な御答弁ないです。ルートを示してほしいんですね。 私、事前にルート示してくださいと防衛省に頼みましたら、こういうものが届きました。これ、飛行計画書なんですけど、全部黒塗りです。これでは本当に市街地上空をちゃんと回避した安全な飛行ができたのか、全く分からないわけです。 問題は、ただ飛行したかどうかだけじゃないんです。転換モードでの飛行です。オスプレイというのは、回転翼モード、飛行モード、転換モードで飛ぶことが知られていて、特に転換モードでの飛行中に事故の危険が懸念されているわけです。 今年一月、地元の自治体が転換モードで飛行する範囲について質問したのに対して防衛省は、場周経路上で転換モードに切り替え、基本的にはこれ以外に転換モードでの飛行を行う予定はありませんと回答していました。ところが、二回目の飛来の際、この場周経路ではない市街地上空で回転翼モードや転換モードで飛行したとの声が住民から寄せられたということで、周辺八市は事実関係をただす要請を防衛大臣宛てに行っているわけです。 大臣、この要請を御存じですか。場周経路以外でも転換モード飛行あったのではありませんか。
○国務大臣(浜田靖一君) 御指摘の令和五年三月三十日の立川飛行場周辺自治体連絡会からの要請については承知をしております。 当該要請が言及している令和五年三月二十八日の陸自オスプレイの訓練については、立川飛行場周辺で計器飛行も行っており、管制官の誘導に従い場周経路以外で固定翼モードから回転翼モードへの転換を経て滑走路に着陸したものであります。有視界飛行も計器飛行も共に訓練を行うことは重要であります。 いずれにせよ、防衛省・自衛隊としては、地元の要請も踏まえ、今後とも周辺住民の皆様への影響に配慮した運用に努めてまいりたいと考えております。
○吉良よし子君 これ、場周経路の外で転換モードやったんじゃないのかとお聞きしているんですけれども、確かに、北関東防衛局からもその自治体への回答があって、そこでは、先ほどの大臣の答弁に加えて、最も安全に実施できると考えられるタイミングで転換モードになったと。そこが本当に場周経路の上かどうかというのが回答見ても分からないんですよね。やっぱり、場周経路内でちゃんと転換モードだったんだと、それ以外ではやっていないんだと言うならば、じゃ、ルートとともに、どこで転換をしたのか、それ、はっきり示すべきではないですか。大臣、もう一度いかがですか。
○政府参考人(町田一仁君) お答えいたします。 先ほど防衛大臣から御答弁申し上げましたように、令和五年三月二十八日の陸自オスプレイの訓練については、立川飛行場周辺で計器飛行も行っております。管制官の誘導に従い、場周経路以外で固定翼モードから回転翼モードへの変換を経て滑走路に着陸したものでございます。有視界飛行も計器飛行も共に訓練を行うことは重要でございます。 いずれにいたしましても、防衛省・自衛隊としては、地元の要請も踏まえ、今後とも周辺住民の皆様への影響に配慮した運用に努めてまいりたいと、このように考えております。
○吉良よし子君 つまり、場周経路以外で転換モードになったということなんですね。 これ、あり得ないんじゃないですか。最初に防衛省は一月の時点で、これ以外の場所で転換モードでの飛行を行う予定はありませんって言っていたのに、その約束を破ったということじゃないですか。これでは住民の不安に応えられないんじゃないですか。大臣、いかがですか。
○国務大臣(浜田靖一君) 我々、先ほども申し上げたとおり、この要請についてのお答えはさせていただいておりますし、我々とすれば、その安全性についても我々なりにしっかりとこれを確認をしながらやっておるわけでございますので、今の御指摘には当たらないというふうに思います。
○吉良よし子君 約束を守ってないんですよ。丁寧な説明と言っているのに説明どおりにやっていなければ、決して住民の不安は拭えませんよ。 木更津駐屯地に配備されているオスプレイ、立川基地への飛来が通告された昨年十一月時点では九機でした。現在では十四機、さらに十七機体制になる計画ですが、この配備されているオスプレイ増えれば、更に立川基地への飛来訓練増えるのじゃないですか。防衛大臣、いかがですか。
○国務大臣(浜田靖一君) 基本的に、我々、災害等いろいろなことを勘案した上で今回の訓練もしておるわけであります。しかしながら、そもそもこの部隊に関しては、今後、南西地域への移動が予定をされておるわけでございます。 いずれにしても、今後も我々に与えられた役割をしっかりと果たすために、しっかりと訓練をしてまいりたいと考えております。
○吉良よし子君 増えるかどうか、お答えにならないんですけれども。 資料の三枚目ですけれども、当初、防衛省は自治体に対して、当面の使用頻度は月数回と説明されているわけです。現状月一回しか飛来していませんが、つまり、今後月数回、それ以上に増えることもあり得ると、この説明資料を見ても分かるわけです。しかも、もう現状でこの約束とたがえる。だから、転換モードをしないと言っていた場周経路以外の場所でも転換モードで飛ぶなんということも行われているわけです。これでは住民に誠実な対応とは言えません。 自治体の皆さんからは、やはりこうした回転翼モード、転換モードでの飛行は必要最小限にしてくれという、そういう要請だってあるわけで、もっと言えば、立川基地の北西僅かなところに米軍横田基地もあって、ここでもCV22オスプレイが米軍基地の中で訓練を行っているわけです。もうこの一帯を危険なオスプレイが飛び交うことになると。こういう人口が密集する市街地、住宅地にある立川基地へのオスプレイの飛行と訓練はもう一刻も早くやめるべきですし、そもそもこういう危険なオスプレイは、木更津への配備はもちろん、佐賀への配備も中止して、全国から撤去すべきであるということを強く申し上げたいと思います。 最後になりましたが、有機フッ素化合物、PFASによる汚染についても外務大臣にお聞きしたいと思います。 東京では、多摩地域の住民が自主的な血液検査を行っていますが、先日四月七日に二回目の中間発表が行われました。それによると、この多摩地域、六割以上の人が米国で健康被害のおそれがあるとされる指標を超えた、そういう濃度が判明しました。もう大きなショックが広がっているわけですが、この問題では汚染源とされているのが横田基地が一つだと、それの一つだと言われている。住民の血液検査の分析に当たった原田浩二京都大学准教授は、横田基地が汚染源の一つであることは疑いがないと述べているわけですが、林外務大臣は、このPFASによる汚染について今国会でも何度か答弁に立たれて、この間、一月の日米2プラス2において、私から環境に係る協力強化を要請し、日米間で環境に関わる協力を強化することを確認したと答弁しているわけですが、じゃ、この2プラス2で林大臣はPFAS問題について具体的に何を米国の側に要請して、米国側からどのような回答があったのか、具体的にお答えください。
○国務大臣(林芳正君) このPFASをめぐる問題につきましては、在日本、在日米軍施設・区域周辺の地元住民の皆様が大きな不安を抱えていらっしゃると承知をしておりまして、関係省庁とも連携しながら政府全体として真剣に取り組んでおるところでございます。 政府といたしましても、これまでも米国環境保護庁、そして米国防省を含め、様々なレベルで米側とやり取りをしてきております。今、吉良委員から御指摘のありました本年一月の日米2プラス2でございますが、私から本件を含め環境に係る協力強化、これを要請いたしまして、その結果、2プラス2の共同発表におきまして、日米間で環境に係る協力を強化するということを文書の形で確認をしたところでございます。 米側とのやり取りの詳細、これ以上明らかにすることは差し控えたいと思いますが、外務省といたしましては、PFASを含む環境問題については引き続き関係省庁と連携の上、様々なレベルで米側と緊密に協力していく考えでございます。
○吉良よし子君 横田基地では、かつてPFAS含む大量の泡消火剤、漏出していたことがもう既に明らかになっているわけです。 環境省と厚労省は、都道府県に対して排出源の特定のための調査を実施するということを推奨しているわけです。ということは、やっぱり米軍に協力してもらわなければ、米軍の基地の中を調査しなければ汚染源は特定できないわけですよね。 協力を要請したと言うのであれば、これ米軍にちゃんと、この調査に協力してくれと改めてちゃんと言うべきではありませんか。大臣、もう一度お願いします。
○国務大臣(林芳正君) 現時点において、在日米軍施設・区域周辺におけるPFASの検出と米軍の活動との因果関係は明らかでないと承知をしております。 一方で、PFASに関しましては、米国政府において対策について議論されている最中と承知をしておりまして、また、日本国内においても関係省庁において対応の在り方を検討している最中と承知をしております。 我々外務省といたしましても、こうした動きを踏まえながら、米国及び関係省庁と引き続き連携をし、米軍施設・区域内外の環境対策が実効的なものとなるよう、環境省を始めとする関係省庁と連携の上、様々なレベルで米側と緊密に協力していきたいと考えております。
○吉良よし子君 私、住民の皆さんの声聞きました。おいしい水だと、おいしい井戸水だと思って長年飲んできたし、子供たちもどんどん飲ませてきたんだと、その責任を今痛感しているんだって言っています。 やっぱり、この汚染源をちゃんと特定してその対策をやっていく、これは本当に必要なことですし、それを米軍側にもきちんと要請して、米軍の中の調査もやっていただきたいと、このことを強く申し上げまして、私の質問を終わります。
○委員長(佐藤信秋君) 他に御発言もないようですから、外務省、防衛省及び独立行政法人国際協力機構有償資金協力部門の決算についての審査はこの程度といたします。 次回は来る五月十日午後一時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後六時十一分散会