決算委員会 第5号
- 発言数
- 265 件
- 登壇者
- 42 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2023/04/17
会議録
○委員長(佐藤信秋君) ただいまから決算委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る十四日までに、平木大作君、宮口治子君、高木かおり君、浜口誠君、宮崎勝君、吉良よし子君及び越智俊之君が委員を辞任され、その補欠として高橋光男君、竹詰仁君、三浦信祐君、柴愼一君、串田誠一君、山下芳生君及び梶原大介君が選任されました。 ─────────────
○委員長(佐藤信秋君) 令和三年度決算外二件を議題といたします。 本日は、文部科学省、農林水産省及び国土交通省の決算について審査を行います。 ─────────────
○委員長(佐藤信秋君) この際、お諮りいたします。 これら決算の概要説明及び決算検査の概要説明は、いずれも省略して、本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐藤信秋君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 質疑通告のない方は退席していただいて結構です。 ─────────────
○委員長(佐藤信秋君) これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○進藤金日子君 自由民主党の進藤金日子です。質問の機会をいただきまして、委員長、理事の皆様方、また先輩、同僚の委員の皆様方に感謝申し上げたいと思います。 早速質問に入らさせていただきます。 令和三年度決算に関して会計検査院から指摘されたことにつきましては、農林水産省、文部科学省及び国土交通省とも真摯に受け止め、改善措置とともに再発防止に向けてしっかりと対応していただくことを強く要請したいと思います。 ロシアのウクライナ侵略を契機に、我が国の独立国家としての課題が浮き彫りになっているように感じます。特に食料、エネルギー、外交防衛の在り方につきましては、客観的かつ冷徹に総括し、中長期的な展望を見通しつつ、具体的な対策をちゅうちょなく講じるべきであります。その中で、国民にとって一日たりとも欠くことのできない食料に関連して、野村農林水産大臣にお伺いしたいと思います。 食料・農業・農村基本法の見直しにつきまして、現下の内外の諸情勢を踏まえた食料政策、農業政策及び農村政策の在り方をどのように考えておられるのか、野村大臣の御見解をお聞かせください。
○国務大臣(野村哲郎君) 進藤委員にお答え申し上げたいと思いますが、現在、食料・農業・農村基本法の見直しをやっておりまして、私の方から食料・農業・農村審議会に諮問を行い、昨年の十月以降、その審議会の下に基本法検証部会というのを設置いたしておりまして、今十三回ほど、先週の金曜日まででありますが、十三回ほど議論をしていただいておるところでございます。まだ、大体月に二回から三回程度開いておりまして、非常に急ピッチで議論をいただいているところでございます。 その議論の中で出てまいりましたのが、今、進藤委員おっしゃいましたように、四分野を中心に議論をしているところでございまして、一つは食料分野でありますが、これは、平時から国民一人一人の食料安全保障を確立する観点から、食品アクセスの改善や、それから適切な価格形成、国内市場が縮小する中で、農業、食品産業を海外市場も視野に入れたものへ転換する、こういったことなどをまずはこの食料分野では議論をしていただいております。 それから、二つ目が農業分野ですが、将来、御承知のように、より少数の農業者で食料供給を担っていかざるを得ないと、こういうような状況にありますので、こういったことで農地の集積あるいは集約化、あるいはまたスマート農業や新品種の導入、こういったことを推進すべきでないか、こういったことの議論をしていただいております。 それから、農村分野では、まあ農村人口も減少しておりまして、また特にその中でも高齢化が進む中で、末端の用排水路の保全管理ができるのかと、あるいはまた、継続できるようにするための施策、あるいはまた、もう一方では、よく先生たちからもお聞きします鳥獣害被害対策、これを推進すべきではないか、こういったような議論をいただいております。 このほか、より環境負荷の低減に貢献する農業、食品産業への転換を目指していくべきではないかなどといった議論が今現在行われているところでございまして、こういった議論も踏まえつつ、引き続き、食料・農業・農村基本法の見直しに向けた検証を進め、国民的コンセンサスの形成に努めながら、本年の六月までに大まかな方向、めどに政策の新たな展開方向を取りまとめていきたいと、かように思っているところでございます。
○進藤金日子君 野村大臣、ありがとうございました。 私自身、この重要な局面で、農業、農村の現場を知り尽くしている野村大臣が農林水産大臣として政府の中で農政のかじ取りをなされていることに、安堵感とともに強い期待感を持っているところでございます。しっかりとお取り組み願いたいというふうに思います。 食料安全保障をテーマに、今月二十二日、二十三日に開催されるG7宮崎農業大臣会合におきまして、持続可能な農業の実現に向けて、野村大臣の強いリーダーシップの下で、G7で結束した強力なメッセージが世界に向けて発せられることを強く御期待申し上げたいと思います。 こうした中で、国会の中でも、また我々自民党の中でも活発な議論展開しているところではございますが、お手元の資料一を御覧いただきたいと思います。 食料安全保障の強化を具体的に図っていくために、食料・農業・農村基本計画に位置付けられている生産努力目標、これ、ここにありますように、米粉、飼料作物、小麦、これは代表的なものを今資料一に挙げているわけですが、この生産努力目標を私は前面に掲げて、作物ごとの生産努力目標達成に向けて生産基盤の強化支援施策を集中的に講ずるべきというふうに考えているところでございますが、農水省の、農林水産省の見解をお聞かせ願いたいと思います。
○政府参考人(杉中淳君) お答えいたします。 食料安全保障の強化のためには、安定的な輸入と適切な備蓄を組み合わせつつ、小麦や大豆、飼料作物などの海外依存度の高い品目の生産拡大により、輸入への過度な依存を低減していくための構造転換を図ることが重要だと考えております。 議員御指摘のとおり、食料・農業・農村基本計画では、小麦、大豆、飼料作物、米粉用米、加工原料野菜などの生産拡大に向け生産努力目標を掲げているところでございますけれども、その達成に向けて各品目の課題克服を進めていくことが重要だと考えております。 そうした意味におきましても、昨年末に策定した食料安全保障強化政策大綱に掲げました、小麦、大豆などの国内生産の拡大や安定供給のための施設整備、水田の畑地化等の基盤整備、米粉の普及に向けた設備投資、飼料増産に向けた飼料生産組織の運営強化などの支援策につきまして、令和四年度補正予算及び令和五年度予算を合わせて活用することにより、これらの取組を強力に推進していきたいというふうに考えております。
○進藤金日子君 ありがとうございます。 私のこの主張につきましては、昨年六月十三日の本決算委員会のテレビ入りの質疑の中で、岸田総理と当時の金子原二郎農林水産大臣に対して質問させていただいたことと基本的には見解変わっていないんですが、私自身相当な頻度で全国の現場を巡回しておりますけれども、私のこの主張に同調した方々が多くおられます。 やはり、現行基本計画におけるカロリーベースの食料自給率目標は、この資料一の上の方に書いてあるこの令和十二年が目標になっておりまして、これカロリーベースで四五%なわけであります。令和三年現在で三八%の自給率ですから、もう七%自給率を上げないといけないということになるわけです。つまり、七%分輸入を国内生産に置き換える必要があるということなわけであります。国内生産をどこまで増産するかが生産努力目標でありまして、資料一にあるとおり、基本的に、令和四年ベース、一部これ三年のものも入っているんですが、作目ごとには達成されていないわけです。これ今までも達成されていないんです。ですから、自給率達成が、自給率目標が達成されないわけであります。 ですから、ここの部分にしっかり焦点を当てて、助成体系も、主食用米の米を転作したから何かに助成金というのじゃなくて、この生産努力目標をしっかり達成するために、私はこの支援施策を集中化するべきであろうというふうに思っております。そういった中で、食料安全保障の強化を図るためには、農業生産基盤の強化こそが喫緊の課題だというふうに考えます。 そこで、改正農業経営基盤強化促進法に基づく地域計画において、都道府県の関与の度合いで地域差が出てくることが懸念されるというふうに私考えているんですが、具体的な地域計画の策定過程において、国として都道府県の役割をどのように捉え、具体的にどのように連携、指導していくのか、農林水産省の見解をお聞かせください。
○政府参考人(村井正親君) お答えいたします。 昨年五月に成立し、本年四月一日に施行されました改正農業経営基盤強化促進法による地域計画は、地域農業の設計図として重要なものというふうに考えております。 この地域計画の策定主体は市町村ですが、しっかりとした地域計画を策定するためには、地域の農業者、農地中間管理機構、農協、土地改良区など様々な関係者が一体となって密度の濃い話合いがなされることが重要であると考えております。そのためには、都道府県の農業の実情を最もよく把握し、県内の農業施策の司令塔である都道府県の果たす役割が極めて大きいと考えております。 このため、現場の皆様の御意見を踏まえて地域計画の策定方法を分かりやすくまとめた手引におきまして、都道府県が各市町村の取組を積極的にサポートすることなどの役割を明記し、都道府県など関係者への周知を図っているところであります。実際の都道府県の動きといたしましても、市町村職員等の話合いのスキル向上を目的とした研修の実施ですとか、市町村を支援する推進チームを設置し、モデル地区を支援する取組など、主導的に取り組む動きが出てきているものと承知をしております。 今後も、全国会議を定期的に開催し、地域計画の先行事例を広く共有したり、職員が現場に出向くことを継続するなど、都道府県との連携を図りながら、地域計画の策定が着実に進むよう後押ししてまいりたいと考えております。
○進藤金日子君 ありがとうございます。 この地域計画、従来は人・農地プランと言ったわけですが、この地域計画、私、我が国の食料生産基盤を維持していく上で私自身はもう最後のとりでではないかというふうに捉えております。 人・農地プランを地域計画として法定化するときの自民党の中の議論において非常に活発な議論なされたんですが、計画の見える化、すなわち目標地図を明確にすることに非常にこだわったのは、私の尊敬する先輩の岩手県選出の前参議院議員平野達男先生でありました。 私は、地域計画の成否が地域農業の存立を左右し、その積み上げの中で我が国の食料生産基盤の行方、すなわち我が国の国家としての命運が懸かっているんじゃないか、少し大げさかもしれませんが、そのように認識しております。こうした高い緊張の中で、今御答弁いただきましたけれども、国と地方とが緊密に連携して、農家や地域の方々の合意形成を図りながら、地域計画の実質化に総力を挙げて取り組まなければならない、このように認識しているところであります。是非しっかりとお願い申し上げたいと思います。 さて、話題を転換しまして、林業政策について伺いたいと思います。 令和三年の木材自給率について、対前年比で建築用材等の自給率は上昇したのに対して、非建築用材等の自給率が低下し、全体としてこの自給率が低下したわけでございます。この要因と今後の木材自給率向上に向けた具体的方針をお聞かせ願いたいと思います。
○政府参考人(織田央君) お答えいたします。 まず、令和三年の木材需要でございますけれども、新型コロナの影響により大きく落ち込んだ令和二年と比べまして、新設住宅着工戸数の増加によって建築用材の需要が増加しますとともに、木質バイオマス発電施設の建設によりまして燃料材の需要も増加いたしまして、コロナ禍前の令和元年の水準に回復したところでございます。 そういった中で、令和三年の木材の自給率でございますけれども、建築用材につきましては、輸入木材の不足や価格高騰によりまして国産材の供給量が増加したことから、前年に比べまして〇・八%上昇して四八%となりましたけれども、非建築用材等につきましては、燃料材の輸入量が大きく増加したことなどによりまして、前年に比べまして二・〇ポイント低下して三五・五%となりまして、全体では対前年度比〇・七ポイント低下の四一・一%という木材自給率になったところでございます。 農林水産省といたしましては、令和三年の木材、輸入木材の不足、価格高騰により輸入材リスクが顕在化したということを踏まえまして、海外情勢の影響を受けにくい需給構造にしていくことが一層重要となってきているというふうに考えているところでございまして、建築用材につきましては、中高層や非住宅の建築物等における需要も拡大しつつ、担い手の確保、路網整備等による生産基盤の強化、あるいは木材加工流通施設の整備等による木材製品の供給力強化、さらには建築部材等の製品技術開発等による国産材への転換などに取り組んでいきますとともに、燃料材につきましては、林地残材の効率的な収集、運搬方法の導入促進、広葉樹林の適切な整備と活用などに取り組むことで国産材の安定的かつ持続的な供給体制を構築しつつ、国産材のシェアを高めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○進藤金日子君 ありがとうございます。 やはり自給率低下した大きな要因が、この非建築用材等の中のこれ木質バイオマスに使っている燃料用の輸入が増加しているということなんだろうと思います。現場見ても、やはり輸入の部分、増えてきているところがありますので、是非、この辺の対策、今御答弁いただきましたけれども、今後更に検討を深めてしっかり対応いただきたい、このように思います。 次に、木造住宅一戸当たりの部材別使用割合で国産材比率が低い横架材、この横架材というのは建物の骨組みの横に架け渡された構造材のことで、縦の柱に対して横のはりとか桁とかいうわけですが、この国産材比率が低い横架材について、その使用比率の向上を図る支援施策とともに、比較的地域と密着している中小工務店の地域材使用に向けた支援策を充実すべきと考えるわけでございますが、林野庁の見解をお聞かせ願いたいと思います。
○政府参考人(織田央君) お答えいたします。 住宅等で用いられているはりとか桁等の横架材、これにつきましては、委員御指摘のとおり、たわみにくくて扱いやすい輸入材の使用比率が非常に高い状況にあるということで、国産材の利用拡大に向けましては、この横架材の国産材への転換を進めていくことが非常に重要であるというふうに認識をしてございます。 そのためには、国産材を横架材で活用する技術を更に充実させる必要がありますとともに、国産材の横架材を供給する製材工場の拡大が必要でございまして、農林水産省といたしましては、大径材も活用しつつ、横架材を含めた建築用木材の製造加工技術の開発、あるいは横架材を製材する工場の施設整備等への支援を行っているところでございます。 また、国産材の需要増に向けましては、地域における建築の担い手である工務店による国産材利用を推進していくことも、これも重要だというふうに認識しておりまして、令和四年の補正予算におきまして、新たに、工務店が国産材を利用しやすくなるように、工務店に木材販売を行っている流通事業者に対しまして国産材活用の知識習得や普及ツールの作成等への支援を行いますとともに、あるいは地域の工務店が住宅の主要構造部に国産の製品を用いた設計、施工を行う取組、こういったものへの支援も措置しております。また、令和五年度当初予算におきましても、新たに、川上から工務店を含む川下までが連携した安定的なサプライチェーンの形成、こういったものへの支援も措置したところでございます。 こういった取組を通じまして、横架材等の部材における国産材使用の比率の向上を図りますとともに、中小工務店における国産材の利用を推進していきたいというふうに考えてございます。
○進藤金日子君 ありがとうございます。 国産材を、比率を、使用比率を高めていく、課題がある程度明らかになってきておりますので、是非その辺についてしっかりと政策を打っていただくとともに、中小工務店、これ地域の雇用を担っていますので、広範におられますから、しっかりまた、今御答弁いただいた支援含めて更に充実を図っていただくことを御要望申し上げたいというふうに思います。 次に、水産政策についてお尋ねしたいと思います。 お手元の資料二を御覧ください。 国民一人一年当たりの食用魚介類の消費が平成十三年、二〇〇一年をピークに一貫して低下しております。令和二年、二〇二〇年にはピーク時の六割弱に落ち込んでいるわけであります。その要因分析を踏まえた国内の漁業振興の方向について水産庁の見解をお聞かせください。
○政府参考人(神谷崇君) お答えいたします。 国民一人当たりの食用魚介類の消費が減少している要因といたしましては、食生活が多様化していることに加え、消費者意識として、魚介類は肉類と比較して割高であるとか、調理が面倒であると感じている方々が多いことなどが挙げられます。特に最近では、ブリやサケなど、切り身などの調理が容易な形態で提供されるものが好まれるなど、消費者ニーズが変化しており、この変化に対応したマーケットインの考え方で魚介類を生産、加工、供給していくことが重要となっております。 そのためには、生産面ではニーズに応じた食材として安定的に供給できるよう、天然魚では同じ魚種でも可食部が多く加工性の高いサイズの魚の漁獲量を増やせるよう資源管理を推進し、養殖魚では定時、定質に供給できる生産体制を構築していくことが必要と認識しております。これに加え、簡便性に優れた水産加工品の開発や水産物の消費拡大といった取組も必要でございます。 これらのことから、水産庁といたしましては、水産基本計画に即し、新たな資源管理の推進に向けたロードマップを踏まえた水産資源の着実な実施、養殖業成長産業化総合戦略に基づくマーケットイン型の養殖業の推進、水産物のマイナス特性を解消する簡便性に優れた商品や提供方法などの開発、実証を行うための支援、さらには、さかなの日の取組などによる国産水産物の消費拡大などにより、水産業の成長産業化と水産物の消費の拡大を図っていく考えでございます。
○進藤金日子君 ありがとうございます。 私の実感としては、日本人、魚介類好んで食べているというふうに感じています。しかし、資料三にありますように、魚介類の消費は肉類に抜かれ、魚介類自体も輸入の割合が多くなっているわけです。魚介類の、今御答弁いただきましたように、需要動向と流通実態、そして生産現場の実情をよく分析、検討して、持続可能な水産業の構築に向けて効果的な施策を展開いただくように要請したいと思います。 ここで農林水産省関連の質疑は終えましたので、野村大臣始め農林水産省の方々、退室して結構でありますので、委員長、お取り計らいをお願いしたいと思います。
○委員長(佐藤信秋君) 野村大臣、それから農林水産省の皆さん、御退室どうぞ、結構であります。
○進藤金日子君 次に、文部科学省関連の質疑に入ります。 成長分野をけん引する大学・高専の機能強化に向けた基金、これ三千億の基金でございますが、これにつきまして、GX推進の観点から、農学分野等における研究者及び技術者の育成とともに、その基礎となる日本技術者教育認定制度、これJABEEと言っていますけれども、このJABEEの支援を対象とすべきと考えますが、文部科学省の見解をお聞きしたいと思います。
○政府参考人(池田貴城君) お答え申し上げます。 委員御指摘の成長分野をけん引する大学・高専の機能強化に向けた基金による継続的支援では、理学、工学分野とともに農学分野も対象としており、農業分野における人材育成も推進することとしております。また、御指摘の日本技術者教育認定機構、JABEEによる技術者教育の認定を受けた教育プログラムの修了生は国際的な同等性が認められる仕組みとなっていると承知しております。 各大学におきましては、農業分野も含め、地域社会や産業界等のニーズをしっかりと踏まえた高度専門人材や国際的に活躍できる人材の育成に積極的に取り組んでいただきたいと考えております。その際には、各大学がこの基金を活用した改革に取り組む中で、自らの教育プログラムの国際通用性を担保するためにこうした国際的な質保証の枠組みを活用することも有効であると考えております。 文部科学省としては、引き続き成長分野を牽引する人材の育成等に意欲的に取り組む大学を支援してまいりたいと考えております。
○進藤金日子君 ありがとうございます。 高度専門人材、これ研究者のみではなくて、技術者と連携し初めて社会実装と研究者の育成が実現できるのではないかと考えております。今御答弁いただきましたけれども、JABEEの制度、これ国際同等性を有する技術者を育成するものであって、学力の出口保証を担保するものですから、是非この農業分野始め重要な役割を担っているJABEEへのしっかりと支援をまた強くお願い申し上げたいというふうに思います。 次に、国立大学運営費交付金等の大学への各種支援について、地方創生の実現を図るため、地方において就職あるいは起業する卒業生の実数も考慮して配分すべきと考えますが、文部科学省の見解をお聞かせください。
○政府参考人(池田貴城君) お答え申し上げます。 地方創生を担う人材の育成や地域産業の活性化等を図る上で大学の果たす役割は重要であり、各大学では強みと特色を生かした教育研究の充実や地域との連携に取り組むことが必要であると考えております。 地域の発展に貢献する大学に対しては、国立大学法人運営費交付金や私立大学等経常費補助金を通じた支援を行っており、御指摘の国立大学法人運営費交付金では、各大学の意欲的な教育研究組織の改革に対する重点的な支援として、地方創生等への貢献を通じた各大学のミッション実現を加速するための組織設置や体制構築を推進しております。 加えて、文部科学省におきましては、地域社会と大学間の連携を通じて既存の教育プログラムを再構築し、地域を牽引する人材育成を実施する地域活性化人材育成事業、SPARCという事業や、地域の高等教育機関や地方公共団体、産業界が地域の将来ビジョン等を恒常的に議論する地域連携プラットフォームの構築の促進などにも取り組んでいるところでございます。 文部科学省としては、引き続き地方創生に貢献する大学の振興に取り組んでまいりたいと考えております。
○進藤金日子君 ありがとうございます。 文部科学省は、御案内のとおり、平成二十七年六月に「地方創生のための大都市圏への学生集中是正方策について」を発出しておりまして、入学定員充足率が一定割合を超えた場合に補助金を減額する措置や新たな学部等の設置認可申請を許可しないこと等を行っているところであります。 地方創生の観点から考えれば、このような措置はもちろん効果はあるというふうに考えられますけれども、大学は地方創生に資する人材を育成して輩出する役割を持っているわけでありますので、私は、やはり大学の卒業生が地方に就職したり地方で起業したりするこの数だとか率を一つの指標として大学あるいは学部の支援を行うことが必要というふうに考えますので、引き続き前向きに文部科学省の方で検討いただくように要請したいというふうに思います。 次に、国土交通省関連の質疑に移りたいと思います。 国土形成計画につきましては本年夏に閣議決定されると理解しているところでございますが、現行の国土形成計画をどのように評価し、新計画の実効性確保に向けた具体的な方針につきまして、国土交通省の見解をお聞かせ願いたいと思います。
○政府参考人(木村実君) お答えいたします。 国土形成計画は、その前身である全国総合開発計画の時代から、時々の社会経済状況や長期的な展望を踏まえて国土づくりの理念や将来ビジョンを掲げられてきました。 現行計画は二〇一五年に閣議決定されたものでございますけれども、この計画の下に、これまで地方創生や防災・減災、国土強靱化の取組等と相まって政府全体で各種の施策を展開してまいりましたけれども、個々の施策の進展は一定程度評価されるものでありますけれども、全体といたしましては、東京一極集中や未曽有の人口減少あるいは少子高齢化がもたらす地方の危機などの課題は依然として存在し、一層の取組が必要となっているところでございます。さらに、自然災害の激甚化、頻発化やデジタル化の急速な進展、緊迫化する安全保障上の課題の深刻化など社会経済情勢の大きな変化に直面しておりまして、委員御指摘のとおり、現在新たな国土形成計画の検討を進めているところでございます。 新計画、現在素案の段階でございますけれども、計画の実効性を確保するためには、まずは具体的な実効策を新しい計画にできるだけ位置付けていくと、これが重要だと思っております。そのために、引き続き関係府省と緊密に連携いたしまして、あらゆる政策を総動員して、政府一丸となって計画の実効性の確保に取り組んでまいりたいと思います。
○進藤金日子君 ありがとうございます。 私自身、今回策定予定の国土形成計画に関する検討経緯を、これ全てオープンにされていますから、注意深くフォローさせていただいているところでございまして、実は私のメールマガジン等で多くの方々に検討経緯をお伝えしております。非常に反響大きいです。私、すばらしい検討がなされていると高く評価しておりますけれども、一方で、やはり計画がスローガン化したり形骸化しては計画策定の意義がなくなっていくわけでありますので、今御答弁いただいたように、個別の政策しっかり実現するということを今答弁なされましたので、計画は内容の実現されるためのものだということだと思います。 国土形成計画の実現に向けて、関係府省はもとより、これ産学官、これ本当に一体となって取組が進めていけるように、国土交通省の強いリーダーシップをお願い申し上げたいと思います。しっかりと対応願いたいと思います。 これで、私の持ち時間大体終わりましたので、質問を終えさせていただきます。どうもありがとうございました。
○今井絵理子君 自由民主党の今井絵理子です。 本日は質問の機会をいただき、ありがとうございます。 まず初めに、特別支援学校の文部科学省著作教科書についてお伺いします。本日、先生方に配付させていただきました資料一を御覧ください。 教科書には、文部科学省の検定を経た教科書と文部科学省が著作の名義を有する文部科学省著作教科書があります。文科省では、特別支援学校用に、視覚障害者用の点字教科書、聴覚障害者用の言語指導の教科書、知的障害者用の教科書を文部科学省著作教科書として作成しており、多くの特別支援学校でこれらが用いられています。 しかし、文科省著作教科書については、例えば、聴覚障害者用の教科書が今般約二十年ぶりに改訂されるなど改訂のサイクルが遅いことや、一部の教科の教科書はそもそも作成されていないといった課題もあります。 そこで、まず現状についてお伺いします。 どの教科の教科書をいつ作成、改訂するといった計画を文科省として立てていらっしゃるのでしょうか。また、仮に計画を立てていない場合、今後立てていく必要があると考えますが、文科省の見解をお伺いします。
○国務大臣(永岡桂子君) 今井委員にお答え申し上げます。 障害のある児童生徒の指導の充実に向けまして、文部科学省著作教科書の充実を図るということは大変重要であると認識をしております。このため、文部科学省においては、学習指導要領の改訂を踏まえ、小学部は令和二年度から、中学部は令和三年度から使用できるよう、文部科学省著作教科書の全てについて改訂を行ったところでございます。 今後も、学習指導要領の改訂も踏まえまして、文部科学省の著作教科書を適切な時期に改訂できるよう努めてまいります。
○今井絵理子君 ありがとうございました。 先ほどの御答弁であると、学習指導要領の改正のときに、適切な時期でちゃんと改訂なさるということだったんですけれども、じゃ、なぜ約二十年間、聴覚障害者用の教科書というのは、約十年間の学習指導要領の中で、改訂されていく中でなぜ二十年間変わっていなかったのかという、その理由というのを教えていただけたらと思います。
○国務大臣(永岡桂子君) 聴覚障害者用の言語指導の教科書は、聴覚障害のある児童生徒に対しまして、自立活動との密接な関係に留意をしながら、日常生活におけます基本的な話し言葉の習得と、それから日本語の読みの能力を伸長することに活用いただくことを目的として作成しているものでございます。記載されております指導内容につきまして大きな変更の必要がなかったことなどから、この間の改訂がなされてこなかったものでございます。 今後は、教科書の使用内容も含めまして、学校現場での使用実態や課題なども把握しながら、適切な時期に改訂できるように努めてまいりたいと思っております。
○今井絵理子君 ありがとうございます。 皆さんのおかげでようやく改訂にこぎ着けた教科書ではあります。有り難いことだと思っていますが、大臣に御覧いただきたいのは、この資料二なんですけれども、これは文部科学省著作教科書の特別支援学校中学部聴覚障害者用国語科の引用です。正直、内容を見ると残念な気持ちになります。なぜなら、いまだに公衆電話の記載が一番最初にあります。 大臣、ぱっとどこに公衆電話があると思い付きますか。平成十二年には全国で約七十万台あった公衆電話は、令和二年には十四・六万台と、五分の一になっています。今後更に減少されると言われています。 公衆電話を否定することではありませんが、時代に即応したスマホやアプリの記載がありません。聴覚障害者にとって画期的な電話リレーサービスに関する記述は一番最後、しかも添付された絵図は非常に小さくて、とても子供が分かる仕組み、理解できる仕組みとは思えないんですね。 そこでお伺いします。 このように、障害者施策というのは、常に一歩ずつですが前進をしている中、やっぱり私的には、通常の学校の場合というのは、教科書無償措置法等の規定を踏まえて、通常四年ごとに改訂の機会があります。大幅な内容の更新も行われます。法の趣旨としては、一度採択した教科書は少なくとも四年間は使用してくださいねということですが、その結果、競争原理が働く民間の教科書会社は、おおむね四年に一度の改訂を行っているのが実態です。でも一方で、競争原理が働かない文部科学省著作教科書について言えば、四年に一度の見直しが行われることはありません。でも、今、時代の流れ、スピードというのは物すごく変わって、速いです。 障害の有無にかかわらず全ての子供が最新の情報に基づいて学ぶことができるよう、特別支援学校の子供たちが使用する文部科学省著作教科書も、通常学校で採用される検定済教科書と同様か、それに近いサイクルで内容の見直しを行っていただき、子供たちにとって適切な教材となるよう努めるべきだと考えますが、御見解をお伺いします。
○国務大臣(永岡桂子君) お答えいたします。 一般の教科用図書につきましては、義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関します法律の施行令において、自治体等が同一の教科用図書を採択する期間を四年と定めているものでありまして、教科用図書の改訂時間、時期ですね、改訂期間を定めているというものではありません。 その上で、文部科学省の著作教科書の改訂時期につきましては、学校現場での使用実態ですとか課題なども丁寧に把握をしながら、学習指導要領の改訂も踏まえて、適切な時期に改訂できるように努めてまいります。 そして、先ほど、これはプッシュ型の電話ですね、ありました。これは、今の子供たち、本当に小さいうちから保護者のスマホに触れるということは慣れ親しんでいると思いますけれども、反対に、使用方法も分かっていない、まあ余り見なくなりましたと認識をしております、これは公衆電話ですね。これ災害時などには、大変、緊急時について、スマホが使えなくなった場合には、これしっかりと使うことができる環境というものがありますので、そこのところでは公衆電話を使用する場合もあり得ますから、触れることがない公衆電話の使用方法の仕方というのも、まあ、これあってもいいのかなというふうには思ってはおります。 今お話ありました電話リレーサービスについて、やはりこれも、お子さん方がその年齢に応じて理解しやすいような書き方に変えていくことがよろしいかなと思っております。
○今井絵理子君 ありがとうございます。 先ほど答弁の中に、義務教育諸学校の教科書図書の無償措置に関する法律の施行令に同一の教科書の図書を採択する期間ということ、お話をされていましたが、この同一の教科書図書というのは、文部科学省著作教科書もこれは含まれるということですか。
○政府参考人(藤原章夫君) お答えいたします。 教科用図書につきましては、先ほど御説明がありましたように、四年間、これは採択の期間、採択の期間から四年間同一の図書を使用するということになっておりまして、これは文科省の著作の教科書を含むということでございます。
○今井絵理子君 含むとされるのであれば、しっかりと文部科学著作教科書もそれらに近いようなサイクルで見直しを行うことが私は必要だと思っています。 これら文部科学著作教科書の改訂の必要性を議論する際に必要なこととして、まず学校現場でどの程度活用されているのかということは非常に重要だと考えます。この改訂問題を取り上げたきっかけは、聾学校で働く教員からの問題提起だったからです。あのとき、先生からこの教科書は時代錯誤で非常に使いにくいというお話を伺って初めて、長きにわたり改訂が行われなかったということを知りました。 そこで、文科省にやっぱりお願いがあるんですけれども、この文部科学省著作教科書の活用状況の把握と検証を行うことがとても重要だと思っています。やはり検証しなければ、次の改訂にもっとより効果的なものにするためにやはり把握と検証というのが必要になりますが、その辺り、御見解をお聞かせください。
○国務大臣(永岡桂子君) 障害のあります児童生徒の指導の充実に向けて、文部科学省著作教科書の充実を図るということは大変重要であると認識をしております。現状におきましても、当該教科書の作成に当たりまして、特別支援学校等の現場の教員にも参画をいただいているところでございます。 今後、著作教科書を改訂する際には、御指摘の学校での活用状況や課題などを丁寧に把握をいたしまして、学習指導要領の改訂に合わせて、これらの意見、これを踏まえた改訂ができますように努めてまいります。
○今井絵理子君 この委員会の前にレクを受けた際に、約十年に一度行われる学習指導要領の改正のときには当然文部科学省著作教科書の見直しが行われるものという説明を受けましたが、これまでの改訂頻度を見れば約二十年間放置されている、そういったこともあって、それは全く根拠のない説明となっているのではないかと私は感じています。しっかりと、ちゃんと計画を立てて、現場のニーズにお応えできるような、そういった仕組みづくり、何かルール作りというものを是非御検討いただければと思っております。 次に、読書バリアフリーの現状と課題についてお伺いいたします。 令和元年に読書バリアフリー法が議員立法により成立いたしました。読書バリアフリー法は、視覚障害者などが利用しやすいメディアの充実と円滑な利用のための支援が行われるよう、国や自治体が必要な施策を講ずるものとしています。国では、令和二年七月に令和六年までを対象とする基本計画を策定し、現在第二期の基本計画策定に向けた議論が進められているところです。 読書バリアフリーの実現には、国のみならず自治体の取組も重要です。しかし、その取組にはまだ温度差があるのが実態です。例えば、読書バリアフリー法は自治体に基本計画の策定を努力義務として求めていますが、都道府県、指定都市、中核市の合計百二十九の自治体を対象として行った調査によれば、令和五年二月一日現在、基本計画を策定済み又は現在策定作業中としたものは合わせて三十五自治体、全体の約二七%にとどまっています。 そこでお伺いします。 自治体における基本計画の策定がなかなか進まない原因について、また基本計画の策定を推進するために必要な取組について文科省の御見解をお聞かせください。
○政府参考人(藤江陽子君) お答え申し上げます。 今委員御指摘のように、読書バリアフリー法に基づく自治体における計画につきましては、法の第八条において、地方公共団体が国の基本計画を勘案してそれぞれの計画を策定するようにというふうに、努めなくてはならないというふうにされております。その際、あらかじめ視覚障害者等その他の関係者の意見を反映するために必要な措置を講ずるよう努めることとされているというところでございます。 今いただきましたように、既に令和四年度における策定状況につきましては、既に策定済みと現在策定作業中を合わせまして三十五自治体ということでございますが、これ令和三年度に比べますと、二十五自治体から三十五自治体ということで若干増加しているということでございます。そして、策定に向けて検討中というところが四十二自治体というふうになっております。 未策定の自治体の中には、障害者政策やその他の計画の策定や見直しを踏まえて検討するというような御意見ですとか、という御予定であったりですとか、計画策定に当たって県の計画を参考にするため策定が遅れているという指定都市や中核市もあるところでございます。 いずれにいたしましても、未策定の地方公共団体に対しましては、この法律の趣旨も踏まえまして、関係者の意見も聞きながら計画策定をするよう引き続き促してまいりたいというふうに考えております。
○今井絵理子君 是非、自治体における基本計画の策定率向上に向けた取組というものを進めていただければと存じます。 また、読書バリアフリー法では計画策定の際に当事者等の意見も反映させることも努力義務としていますので、文科省が各自治体の基本計画の策定を促すに当たっては、当事者の意見も反映させた計画となるよう、グッドプラクティスの共有なども併せて行っていただければと存じます。 次に、学校におけるサピエ図書館の活用についてお伺いします。 サピエとは、視覚障害者等に点字、DAISYデータなどを提供するネットワークのことで、全国の点字図書館や公共図書館、視覚特別支援学校など四百四十を超える施設や団体が加盟しています。中でも、サピエ図書館は、点字図書や録音図書の全国最大の書誌データベースを抱えて、視覚障害等のある方の読書環境の向上に大きな役割を果たしています。 しかし、視覚障害の特別支援学校に関してサピエへの加入率が少ないとのお話を伺いましたが、まず、このサピエ図書館の活用について、視覚の特別支援学校におけるサピエへの加入の実態は現在どのようになっているのでしょうか。また、サピエの加入率が少ない背景として加入に係る金銭的な負担を指摘する意見もあるようですが、国としてどのような支援措置を講じていくべきかと私は考えていますが、併せてお伺いします。
○政府参考人(藤江陽子君) お答え申し上げます。 サピエ図書館につきましては、インターネット上での電子図書館で、録音ですとか点字とか電子図書の、読んだり聞いたりできるということで、国立図書館等のデータも入っているということで、その活用については文部科学省としても働きかけをしているところでございますが、特別支援学校での状況につきましては、申し訳ございません、今手元に資料がございませんので、申し訳ございません、お答え今できない状況でございます。済みません。
○今井絵理子君 視覚の特別支援学校におけるサピエの加入実態というのは、まあ文科省ですから当然把握しているかと思われますけれども、また今度御答弁をいただけたらと思っております。 特別支援学校だけではなくて公立図書館のバリアフリー環境も、もっともっとこのサピエ図書館を利用できるようにしていく必要があると考えています。 障害の有無にかかわらず読書に親しめる環境を整備するためには、特別支援学校だけではなくて公立図書でもサピエ図書館を利用できるようにする必要があると考えますので、どうかこの公立図書館のサピエ加入率向上に向けた施策の検討を御要望させていただきたいと思います。 それでは次に、聴覚の特別支援学校における乳幼児教育相談の充実についてお伺いします。 特別支援学校の幼稚部は三歳児以降が対象ですが、聴覚の特別支援学校では、学校現場の自助努力により、長年にわたり就学前であるゼロ歳から二歳の子供に対する教育相談も行われています。 乳幼児教育相談は、早期支援を行う上で重要な役割を担っています。私も息子とともにお世話になりました。専門的な相談を受けてもらえることはもちろん、保護者同士のつながりを持てるなど、大切な相談場所、居場所としても機能をしています。 しかし、文科省が所管する特別支援学校は幼稚部である三歳児以降が対象であり、乳幼児教育相談は所管からは外れています。また、厚生労働省所管の児童発達支援センターなどは未就学児を主に対象としていますが、聴覚の特別支援学校で行われている乳幼児教育相談は直接の担当外のようです。 文科省と厚労省の隙間に落ちてしまっており、実態としても、乳幼児教育相談に対する公的支援は十分ではなくて、教員を含む関係者の自助努力で行っているのが現状です。障害児支援に関する事務は厚労省からこども家庭庁が引き継がれたと承知しておりますが、当事者にとってどの省庁が所管するかは問題ではなくて、必要とする相談が受けられる体制が整えられているということが重要です。 そうした意味でも、文科省とこども家庭庁が連携をして、是非、聴覚の特別支援学校における乳幼児教育相談について公的支援の在り方を是非検討していただきたいと思いますが、文科省並びにこども家庭庁の御見解をお聞かせください。
○政府参考人(藤原章夫君) お答えいたします。 難聴児に対する学校での早期支援は大変重要であると認識をしております。 文部科学省では、こども家庭庁などの関係省庁とも連携して、聴覚障害特別支援学校を中核とした教育相談の機能強化等のために、難聴児の早期支援充実のための連携体制構築事業を昨年度同様、令和五年度予算に計上しており、例えば、特別支援学校と児童発達支援センターの一体的な運用等についても支援ができるものとなっております。 引き続き、聴覚特別支援学校における乳幼児教育相談の充実に努めてまいりたいと存じます。
○政府参考人(野村知司君) お答え申し上げます。 御指摘のように、聴覚障害のあるお子さんについては、乳幼児から切れ目なく、また多様な状態像を踏まえて、保健、医療、福祉、教育、各分野のいろいろな職種の方々が連携し支援を行っていく体制をつくっていく、こうしたことが重要な課題であると考えております。 これにつきまして、厚生労働省で、令和二年度から聴覚障害児支援中核機能モデル事業というものを実施をしてきておりましたけれども、このモデル事業につきましては、こども家庭庁発足いたしました今年度、すなわち令和五年度も継続して実施をしていくということで予算計上させていただいております。 そういう意味では、このモデル事業を継続することを通じまして、この中核となるコーディネーターを配置して、巡回支援、家族支援、人材育成などを行いまして、引き続き、福祉、教育などの関係機関が連携して、聴覚障害のあるお子さんの支援体制、こういったものをしっかりと整備をしていきたい、かように考えております。
○今井絵理子君 是非、連携をしながら、誰一人取り残さない、そういった教育、また相談体制というものも充実していただきたいと思います。 済みません、質問が二問ぐらいできなかったんですけれども、大臣、ありがとうございました。 終わります。
○羽田次郎君 立憲民主・社民の羽田次郎です。 早速ですが、学校での働き方改革について質問をさせていただきます。 文部科学省は、令和四年度の公立小学校教員の採用倍率が過去最低の二・五倍となり、中学校、高等学校等を合わせた全体の採用倍率も平成三年度と同率の三・七倍で過去最低となったことを発表されました。 この要因について、大量採用された世代の退職等に伴う採用者数の増加と既卒の受験者の減少によるところが大きいとのことですが、資料一の一の記事にあるとおり、多忙な学校現場が敬遠され、受験者が減っていることも指摘されていて、採用倍率を高めて質の高い教員を確保するためには、学校における働き方改革の推進が求められています。 まずは、令和四年度採用の公立小学校教員と全体の採用倍率が過去最低となったことに対する受け止めと受験者数増加に向けた取組状況について文部科学大臣に伺います。
○国務大臣(永岡桂子君) 令和四年度採用の公立小学校教員及び全体の採用倍率が過去最低となりましたことにつきましては、やはり危機感を持って受け止めているところでございます。 こうした採用倍率の低下の要因は、委員先ほどおっしゃいましたように、大量退職に伴います採用者数の増加と、その中で既卒の受験者層の多くが正規採用に進んだことによります受験者数の減少によるものと認識をしているところでございます。 文部科学省といたしましては、教職志願者の増加に向けまして、教員採用選考試験の早期化ですとか、また複数回実施の促進、そして全国の、全国各地の教師募集情報を一覧できますサイトの開設、そして教師の仕事への関心を高めるための各教育委員会の取組の支援などに取り組んでいるところでございます。 一方、教師の志願者を拡大するためには、採用選考の改善だけではなくて、学校における働き方改革も含めまして、文部科学省、教育委員会、学校現場が一体となりまして多角的な取組を進めていくことが不可欠であると、そういう認識を持っております。
○羽田次郎君 御丁寧な御答弁、ありがとうございます。 財務省の財政制度等審議会が取りまとめた令和五年度予算の編成等に関する建議では、教員の負担軽減を図るために配置されたスクールカウンセラーや教員業務支援員等の外部人材と教員との役割分担が不明確で効果的な働き方改革につながっていない事例や、学校と地域の連携、協働活動により教員の負担軽減を図ろうとする取組がむしろ教員の負担を増やしていた事例が確認されるなど、働き方改革を進める予算が十分に生かされていないおそれがあることが指摘されています。 そこで、財政制度等審議会の指摘に対する御見解と指摘を踏まえた改善状況について永岡大臣に伺います。
○国務大臣(永岡桂子君) お答え申し上げます。 財政制度等審議会におきまして、外部人材の配置や学校と地域の連携、協働に関する事例を取り上げて、働き方改革を進める予算が十分に生かされていないおそれがあるといった指摘があったことは承知をしております。 スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーについては、教職員との役割分担が不明確との指摘もありますが、役割分担につきましては、ガイドラインを作成、周知するとともに、各自治体が効果的な配置ができますように、文部科学省において効果実証のための指標例を策定をいたしましてその取組を促すなど、各自治体において効率的な配置がなされますように取り組んでいるところでございます。 教員業務支援員につきましては、配置をしている学校のうち約三割の学校で教師の勤務時間の減少がですね、勤務時間が減少していないとの指摘がありますけれども、教育委員会へのヒアリングでは、仮に配置されていなかった場合は教師はより多くの時間外在校等時間となっていたなどの声が寄せられているところでありまして、配置による効果はあるものと考えております。 また、地域と学校の連携、協働につきましては、財務省の調査でも多くの自治体で教師の負担軽減につながっているとの結果が示されております。一部ケースで活動の実施に係る会議への参加等の面で負担増も見られているようでございますが、そうしたケースでは、学校と地域をつなぎ、活動の企画調整役を担います地域学校協働活動推進員の役割が大変重要でございまして、事業の一環としてその配置促進を図ってまいります。 文部科学省といたしましては、引き続きまして、支援スタッフの充実、地域との、地域と学校の連携、協働などの取組を始めといたしました学校におけます働き方改革、強力に推進をしてまいります。
○羽田次郎君 ありがとうございます。 地域との協働なんかについて先生が聞かれても、やっぱり地域のこと、皆さんとその協働することが負担になるということは、聞かれても答えにくいのかなという気もしないでもないんですが、そうした先生方の、やっぱり外との関係が深まるということは、それなりの負担は増していくことだと思いますので、そうしたやっぱり文部科学省としての、こうすればうまく地域の人と付き合えますよみたいな、そうしたガイドラインというか、そういうものもあったらいいんじゃないかなというような気はしております。 資料一の二を御覧ください。 文部科学省の調査によると、令和三年度の公立学校教員の精神疾患による病気休職者数は、前年度から六百九十四人増加し、過去最多の五千八百九十七人に上りました。過去十年間の推移を見ても五千人前後で高止まりしていて、教員の負担軽減は喫緊の課題となっています。 共同通信社が小中学校の教員一人当たり児童生徒数を算出したところ、平成二十二年の十五・七人から令和二年の十四・二人と約一割減っていましたが、名古屋大学の内田教授らのグループが令和三年度に実施した調査では、勤務中の休憩時間がゼロだったと回答したのが小学校、中学校のどちらも約半数を占め、過酷な勤務実態が浮き彫りとなりました。とりわけ、文科省肝煎りのGIGAスクール構想に伴うICTの教育活用により、新たな授業の準備、ネット環境の脆弱さによるトラブル対応、破損対応、情報の管理などの業務が増え、教員の重荷になっているとの指摘があります。 文部科学省は、丁寧かつ真摯に現場の教員の声を聞き、実効性のある負担軽減策を早急に講じるべきです。公立学校教員の精神疾患による病気休職者数が高止まりしている要因と、ICTの教育活動などにより業務が増大し、疲弊し切っている教員の負担軽減に向けた具体的な方策について永岡大臣に伺います。
○国務大臣(永岡桂子君) 文部科学省といたしましては、教師が疲労や心理的負担を過度に蓄積をして心身の健康を損なうことのないよう、これまでも各教育委員会に対しまして、校長等によりますラインケアやストレスチェックの実施などメンタルの対策の充実ですとか、また弁護士等によります法務相談体制の整備などを求めてきたところでございます。 また、新たに令和五年度予算におきまして、各教育委員会が専門家等と協力をしながら病気休職の原因分析やメンタルヘルス対策等に関するモデル事業も実施をいたしまして、効果的な取組の研究や事例の創出を行うことを考えております。 こうしたメンタルヘルス対策と併せまして、学校における働き方改革も進めていくことが重要でございます。このため、勤務時間の上限等を定める指針を策定するとともに、教職員定数の改善や支援スタッフの充実、ICTを活用した業務効率化など、総合的に進めているところでございます。 今後とも、教職員の心身の健康の確保等を図るために、メンタルヘルス対策と学校における働き方改革に一体的に取り組んでまいります。
○羽田次郎君 是非、教員の負担軽減に引き続きお取組をいただけたらと思います。 次に、国立競技場の民間事業化について伺います。 東京オリンピック・パラリンピック競技大会後の国立競技場の民間事業化について、文部科学省は、当初、令和元年をめどに民間事業化の事業スキームを構築し、令和二年秋頃をめどに優先交渉権者を選定し、施設の改修を経て、令和四年度後半以降の供用開始を目指すなどとしていました。 新型コロナウイルス感染症拡大により、大会は令和三年夏に延期され、大会後の令和三年十一月に、国立競技場の所有及び管理を行っている独立行政法人日本スポーツ振興センター、JSCですね、は民間事業化に向けて事業者への意見聴取を行いました。昨年十二月にJSCが公表した国立競技場特定運営等事業実施方針案では、今年四月に民間事業化の実施方針等の公表、六月に募集要項等の公表を行うとのことですが、いまだに実施方針等は公表されておらず、スケジュールどおりに実行されるのか甚だ心もとないと言わざるを得ません。 現在の進捗状況と、実施方針案によれば令和七年三月からとなっている民間事業化開始に向けた見通しをJSCに伺います。
○参考人(大西啓介君) お答え申し上げます。 国立競技場の民間事業化につきましては、昨年十二月に文部科学省において運営管理に関する基本的な考え方が改定されております。それを受けまして、同月より、JSCにおきまして実施方針案を公表した上で民間事業者に対する意見聴取を開始しているところでございます。 現在は、この手続に参加した民間事業者との間で書面及び対面による意見交換を重ねて実施しているところでございます。民間事業者の意見を踏まえまして、今後、実施方針の策定、公表を速やかに行うとともに、本年夏頃には公募手続を開始し、来年春頃に優先交渉権者を設定する予定としてございます。 JSCとしましては、国立競技場の民間事業化により、民間のノウハウと創意工夫を取り入れ、利用者や来場者の利便性や施設の稼働率の向上等が図られるよう、専門家の助言を得つつ、今後の公募等の準備を着実に進めてまいります。
○羽田次郎君 そうすると、じゃ、この令和七年度の三月からということはそのまま変わりはないということでよろしいでしょうか。
○参考人(大西啓介君) 御指摘のとおり、民間事業者による運営開始につきましては令和七年三月頃を予定しているところでございます。
○羽田次郎君 ありがとうございます。 会計検査院の報告では、令和元年十一月の国立競技場の完成以降、維持管理費が運営収入を上回っていることから、国がJSCに対して、令和元年度から四年度に計五十六億円の予算措置を講じていたことも明らかになりました。実施方針案によれば、民間事業化後も維持管理費として年間約十億円を上限に公費での負担を可能としています。資料一の三にある記事のとおり、令和四年度に約十一億円だった土地賃借料と合わせて、年間約二十億円を超える費用を国が負担し続けるおそれがあると指摘されています。 民間事業化後も国による多額の維持管理費と土地賃借料の負担が継続する可能性があることに対する御見解と公費負担を低減させるための具体的方針について永岡大臣に伺います。
○国務大臣(永岡桂子君) お答え申し上げます。 文部科学省が整理をいたしました国立競技場の運営管理に関する基本的な考え方におきまして、国立競技場の極めて公共性の高い目的及び役割は、やはり幅広く国民のニーズに応えて活用されることを鑑みまして、公費負担の可能性に言及をしております。この基本的な考え方を踏まえまして、JSCの実施方針案においては、公費負担額も含めた民間事業者からの幅広い提案、能力、ノウハウ等を総合的に評価をして事業者を選定するものとされております。 文部科学省といたしましては、民間事業者の創意工夫を生かして、コストの軽減のほか、スポーツのみならず、スポーツ以外の利用の拡大や施設の命名権の設定等によりまして収入増を図り、そして公費負担ができる限り少ない提案がなされることを期待しているところです。
○羽田次郎君 営利目的で使われる競技場となるわけですから、そういう意味では、本来であれば公費負担というのは全くない形で、収益を出して運営できるようなものになっていくことが望ましいと思いますが、何しろ大きな競技場ですし、それはしばらく時間が掛かることも予想されますので、是非ともいい事業者を見付けていただきたいと思います。 次に、農業の構造転換に関する質問をさせていただきます。 皆様御承知のとおり、我が国の農林水産業は、国内市場の縮小や生産者の減少、高齢化等数々の課題に直面していることに加えて、ロシアによるウクライナ侵略により食料安全保障上のリスクが高まっています。 これらの状況を踏まえ、政府は、農業構造の転換を進め、小麦、大豆等の輸入農産物や飼料、肥料等の輸入生産資材の過度な依存を低減し、国内資源の利用拡大等の取組を持続的に進めるとして、令和四年十二月に食料安全保障強化対策大綱を決定しました。また、現在、食料・農業・農村基本法の見直しに向け、基本法検証部会で検討が進んでいると先ほどの御答弁でも認識しております。 野村大臣は、日本にあるものは日本のものを使おう、日本の国内で生産しようという基本的な考えの下、広く国民的なコンセンサスを形成できるようにしたいと思っているという趣旨の御発言を記者会見でもされていました。私も、農産物や生産資材の過度な輸入依存を脱却していくという大臣の御意見にはもちろん賛同いたしますが、ここまで外国依存になってしまった原因や背景について大臣の御認識を伺います。
○国務大臣(野村哲郎君) 羽田委員にお答え申し上げたいと思いますが、我が国におきましては、もう御存じのとおり、ちょうど昭和の四十年代だったと思うんですが、日本の食生活が大きく洋風化に変わってまいりまして、その関係もありまして米の消費が減った、一方では肉だとか魚の消費が増えていった、こういったような状況がございました。さらには、輸入大豆などを原料に製造される油脂等が相当消費が拡大して増大してまいりました。こうした中で、例えば飼料となるトウモロコシなり、あるいはその食用油の原料となる大豆だとかあるいは菜種などは、価格も安く、しかも広大な農地を有しております外国、海外からの輸入が増加してきたというふうに認識いたしております。 また、生産資材のうち肥料につきましては、それまではほとんど堆肥だとか国内にあるものを使っていたんですけれども、やはり化学肥料が多く使用されるようになったということでありますが、この化学肥料というのが窒素、リン酸、カリ、御存じのとおりでありますが、ほとんどこれは原料は外国であります。 例えて申し上げますと、一番極端だったのがリンでありますが、これは、リンは中国、それからモロッコ、こういったところですけれども、一昨年までは中国から九割を輸入しておりました。しかしながら、中国が国内生産に向けて大きくかじを切ったということもありまして、この自国でのやっぱりその使用というのが増えてきたんだと思いますが、日本に入ってこなくなったということで、今年からモロッコから日本は輸入をし出したという、非常にそういう意味で特定の国からの輸入に頼るようなものでありましたが、一方では、近年の世界的な食料事情の変化や気象変動による海外の食料生産の不安定化のほかにウクライナの問題がございまして、食料の安全保障のリスクの高まりを踏まえれば、先ほどおっしゃいましたように、食料なりあるいは生産資材の輸入、こういったものは過度な依存をこれは抑えて、国内で使えるものは国内でできる限り生産していくという構造転換対策が必要だと、こんなふうに思っておるところでございまして、先ほどおっしゃいましたように、現在検討しております基本計画の中でもそういったことを重点に議論をいたしているところでございます。
○羽田次郎君 大変御丁寧な御答弁をいただきまして、ありがとうございました。 私も昭和四十四年生まれで、まさにそうした洋食化が進み始めた時代に育っておりまして、父からは家では米以外は食べるなと言われておりまして、母がたまに隠れてパンを食べているのを見ていたことがありますが、でも、そういう意味では、そうした実際に世の中の食文化が変わっていってしまったというところも大きな要因にあるんだなということを改めて承知いたしました。 日本の農業の実態は、農業従事者の高齢化が著しくて、農業面積も減少しています。大規模農家、農業法人においても、他産業と比べて借入れに頼る部分が大きく、経営に強くない。また、消費者側から見れば、近年の健康志向の高まりにより食品の安全性や機能性、品質などが高いものを求める一方で、農産物や食品の値上げについては許容されにくいといった問題もあります。 需要や価格面で我が国の農業が賄い切れない、補い切れないところに、輸入農産物や生産資材が入っている。それを置き換えていくには、人、土地、資本が安定した農業経営の実現、需要に応じた農業生産と流通体制の構築ということが必要であると考えますが、そのためには、長期的な視点に立った政策と十分な予算が必要です。また、人材や農地の確保など、早急に進めなければならない政策も多くあります。 資料二の一、二として今年度予算の概要を配付させていただきましたが、構造的な課題解決のためにどのような対応をされるのか、また、今後どれほどの予算が必要になるのか、御説明ください。
○政府参考人(杉中淳君) お答えいたします。 我が国の農業では、御指摘のように、稲作を中心に生産者の減少、高齢化が進みまして、将来的には今までよりも少数の農業者が食料供給を担う必要がございます。一方では、畜産や施設園芸などは比較的若い層が多い、近年生産を伸ばしている法人はバランスの取れた年齢構成となっているなど、希望の持てる兆しも見られます。 このため、農業の担い手を確保するために、地域で自分たちの将来の農業の在り方や農地利用の姿を話し合い、地域の農業を担う者を確保する取組を推進するとともに、就農に向けた研修や就農後の経営発展への支援等を進めてまいります。 また、生産コストが上昇しても価格を転嫁することが難しいという御指摘もございました。農業者の所得向上のためにも、我が国の生産から流通までの実態を踏まえて、それぞれの段階でコストを反映した価格形成されるよう、何が必要か、しっかりと検討しているところでございます。 また、御指摘のように、ウクライナ情勢によりまして食料安全保障のリスクが高まっているということを踏まえまして、昨年末に食料安全保障強化政策大綱を策定したところでございます。これに関して、食料や生産資材の輸入への過度な依存を低減していくための構造転換対策を進めるとともに、今、食料・農業・農村基本法の見直しを行っているところでございまして、しっかりとした政策の展開方向を進めていきたいというふうに考えております。 また、そのために必要な予算でございますけれども、農林水産施策の推進につきましては、人口減少による国内市場の縮小、生産者の減少に加えまして、食料安全保障のリスクの高まりなど多岐にわたる課題がございまして、我が国の食料、農業を取り巻く情勢というのは変化をし続けております。 このような中で、その時々の課題に対応して講ずべき施策を検討していくという必要があることから、必要な予算と総額をあらかじめ説明することは困難というふうに考えております。食料安全保障の強化に向けた施策を実施するために、毎年の予算編成過程の中で検討し、必要な予算の確保に努めてまいりたいというふうに考えております。
○羽田次郎君 防衛関係の予算は先に何か額があったような気もしないでもないんですが、しっかりと積み上げを行っていただきたいですし、それこそ予算だけをとにかく取ってきてほしいというような委員会等での質問も、御要望も大臣にあったと思いますので、是非ともしっかりとした予算確保に尽力していただきたいなと思います。 酪農についても伺いたいと思います。 酪農では、飼料だけでなく、生乳生産に係る全てのコストが上がっているにもかかわらず、コロナ禍に需要が減少し、生乳余りの状況になり、令和四年、五年と二年連続で生産抑制をしなければならない状況となっています。一方、政府はこれまで生乳の増産方針を示していたため、増産に取り組んできた酪農家ほど厳しい経営状況に置かれ、廃業まで考えざるを得ない状況まで追い込まれています。私の地元信州でも、畜産クラスター事業を活用して飼料庫、堆肥舎、自動で搾乳できるロボット牛舎などを二〇一七年までに整備して、二〇二一年までは連続で黒字経営を続けていた牧場が一気に赤字経営となった事例があります。 酪農の経営の資金繰り状況についてどのように認識されているか、そして、国の方針に従い増産に取り組んできた酪農家に対しては、生乳需要が回復するまでの間、資金面での支援をより充実させるべきと考えますが、野村大臣の御見解を伺います。
○国務大臣(野村哲郎君) お答えを申し上げたいと思いますが、飼料価格が非常に高騰しておりまして、今もしておるんですが、畜産のめぐる情勢が非常に厳しいと。その中でも特に酪農の皆さん方が一番きついということを私どもも耳にいたしておりまして、そういったことに対して、総理の方からも対策をきちっとやれという御指示もいただきながら、今までやってきました。 しかし、これはまた指定団体、いわゆる農家の集まりの指定団体の方でもメーカーさんと話をしながら乳代のアップというのをされてきまして、十一月に十円上がりました。そして、今年の八月にはまた十円上げるということで、大体、北海道以外の指定団体との話がメーカーと付いたということでありました。さらに、今回、五月には一頭当たり一万円ということで、これは粗飼料対策ということで出しておりますが、一頭当たり一万円、こういったような対策を打ちながら、できるだけ頑張っていただこう、今を乗り切っていただこうという下でやらせていただいております。 したがいまして、今後、配合飼料の高騰対策につきましては、どういうふうに推移していくのか、まだ、一応一月から三月までの分についてはきちっと対応するようにしてありまして、それからさらに、四月からの分につきましても、これはいよいよ検討して特別対策をやっぱりやらなきゃいけないだろうということは内々には検討しているところでございまして、こういったようなことで我々の方では餌対策をしておりますが、一番私どもが耳にしましたのが金融対策だと。 先ほど委員の方からもお話がありましたが、ちょうどその借金の、借入れの返済時期が来ていると、何とかこれをジャンプさせてくれないかということで、このことについても農水省の方からも各金融機関に対して要請をいたしたところでございまして、今後とも、農家の皆さんが経営が継続できるように精いっぱいの努力をさせていただきたいと思います。
○羽田次郎君 ありがとうございます。 価格を上げることでやっぱり需要が減るような心配ですとか、あとは一頭一万円だと足りないんじゃないかという話ですとか、まあそういう声も大臣にも当然届いていると思いますが。 あと、緊急対策パッケージについて資料二の三として配付させていただきましたが、酪農経営を目指す次世代の皆さんが酪農を続けたいとか、やっていて良かったとか、そう安心できるような長期的な視点に立った支援策をお願いしたいと思います。 次に、総務省統計局の住宅・土地統計調査によれば、二〇一八年の空き家は八百四十九万戸あり、二十年間で約一・五倍に増加し、住宅総数に占める空き家率は一三・六%となっています。我が長野県の空き家率は一九・六%で、山梨、和歌山に次いで残念ながらワーストスリーとなっております。 現在の全国調査は五年ごととされており、空き家対策は基本的に二〇一八年度の調査結果に基づいて行われています。二〇一四年に成立した空家等対策の推進に関する特別措置法の改正案が今国会に提出されていますが、人口減少等のスピードを考えると、議論の前提となるデータが五年も前のものであることが妥当なのか、疑問に感じております。 最新データに基づいて検証を行い、機動的な対策を講じなければ、差し迫った課題への対処は難しいと考えますが、御認識はいかがでしょうか。また、今後も、人口、世帯数の減少や高齢化に伴う相続の増加等により空き家の更なる増加も考えられますが、どのような対策を講じられるのか、併せて御認識を伺います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) まず、前段の空き家の数の把握でございますけれども、五年に一回、住宅・土地統計調査などによりまして、空き家の戸数や所有者の活用意向などを調査しております。そして、これは毎年ですけれども、地方公共団体による空き家対策の進捗状況、調査しているところでございます。可能な限り実態を把握した上で必要な施策を講じるよう努めていきたいと思っております。また、傾向も、毎年大きく変化するというよりも、ある一定の傾向がございますので、その傾向を見ながら毎年きちっとした対策を取っていきたいと、このように思っております。 それから、後段の今後の空き家対策でございますが、これまで進めてきた空き家の除却等を一層円滑化するとともに、空き家が周囲に悪影響を及ぼす前に有効活用や適切な管理を確保するなど総合的な取組が必要だと、このように思っておりまして、今国会に空家法の改正法案を提出をしているところでございます。政策ツール総動員して対策の強化を図っていきたいと思っております。
○羽田次郎君 ありがとうございます。 今もお話ありましたように、国土交通省は空き家再生等推進事業と空き家対策総合支援事業を実施されていて、市町村に補助金等を交付しています。 この空き家対策事業のうちに、平成二十八年度から令和二年度までの間に十八都道府県の二百九十七市町村が不良住宅として除却に要した経費を補助した一万八百三十四件について会計検査院が検査したところ、不良住宅の要件を満たしていないものを不良住宅として除却したものに補助金等が交付されたことが明らかになりました。 また、従前から市町村が独自の条例を制定するなどして実施している事業においても、地域の実情や安全性の観点に即して居住の用に供されていない場合なども補助対象としている事例もあります。 市区町村における空き家対策の取組を更に推進するため、国の補助基準を見直す必要性について斉藤大臣の御認識を伺います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 空き家対策総合支援事業で除却費を補助する不良住宅につきましては、補助要綱に住宅地区改良法に規定する不良住宅であることということを明記しているわけでございますが、そのことや具体的な住宅の不良度の測定方法を地方公共団体に十分周知がし切れておらず、会計検査院からもその旨を指摘されたところでございます。この結果、不良住宅に該当しない住宅や倉庫などの非住宅に対して補助金が充てられることとなりました。 これを受けまして、先月、再発防止策を通知したところでございまして、具体的には、補助金の対象となる不良住宅は主として居住の用に供される建築物等であること、それから国土交通省令に規定する方法で測定を行う必要があることなどを明確化いたしました。 引き続き、会議等で周知を行うなど、この事業の要件が遵守されるよう徹底していきたいと思っております。
○羽田次郎君 水行政が六十年ぶりに移管されるということについても大臣にお伺いしたかったんですが、時間になってしまったので、ここで終わりとさせていただきます。 ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(佐藤信秋君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、今井絵理子君が委員を辞任され、その補欠として山本佐知子君が選任されました。 ─────────────
○三上えり君 会派、立憲民主・社民を代表して、三上えりが質問をさせていただきます。質問の機会を与えていただきまして、どうもありがとうございます。 最初に、農水大臣にお伺いします。 ロシアによるウクライナ侵略を背景とした国際的な原材料価格の上昇や円安の影響といった食料安全保障への懸念が高まっております。このことを受けた、農林水産省が示す制定から二十年が経過した食料・農業・農村基本法についてです。 我が国農業を制定時から取り巻く情勢の変化や、食料安定供給・農林水産業基盤強化本部で、岸田総理からの指示を踏まえ、総合的な検証、見直しに向けた議論が進んでおります。 食料供給の観点から、自国で生産することは、輸送障害や他国との競合などのリスクが低く、より安定的な供給を期待することができます。食料自給率、食料自給力の維持向上を目指すことが重要ですが、山地の多い我が国です。中山間地域が農地面積、農業産出額のおよそ四割を占めています。中山間地域では、傾斜地が多いことから生産規模の拡大も難しく、例えば農林水産省が推進しているスマート農業の実践も難しいのが現状となっております。また、先ほど来お話にもありますように、鳥獣被害の問題も大変多く発生しております。農業所得も平地と比べ、中間地でおよそ七割、山間地でおよそ四割にとどまっています。そして、問題は後継者がいないということ。このため、離農する農家も多く、さらに離農する農家の農地の受皿、これも少ないという現状があります。 そこで、我が国の食料安全保障上、農業産出額のおよそ四割を占め、多種多様な農産物を生産している中山間地域の農業の重要性をどのように農水大臣は御認識されているか、また、基本法の見直しにおいては、これまでの中山間地域における農業支援策をどのような方向性で見直すことが望ましいと考えているかをお伺いします。
○国務大臣(野村哲郎君) 三上委員にお答えを申し上げますが、広島も中山間地が多いんですが、私の鹿児島もほとんど中山間地でございまして、もう中山間地のやっぱり重要性というのはひしひしと感じておりまして、先ほどおっしゃいましたように、我が国の耕地面積あるいは総農家数の四割が中山間地でございます。したがって、食料の供給基地として大変重要な役割を担っているということは、これはもう間違いのない事実であります。 このような中山間地に対しまして、これまでも、日本型の直接支払制度による営農の下支え、あるいはまた、中山間地農業ルネッサンス事業による基盤整備なり施設整備等の優遇措置、優遇措置というのは優先的な採択をいたしておりまして、こういったような事業で、ルネッサンス、中山間地に対する対策を講じているところでございますが、さらには、都市部に先駆けて人口減少なり高齢化が進んでいる中山間地の状況に鑑みまして、複数の集落協定や、自治会などが連携し営農や生活を支える農村RMOの形成を推進をいたしておりますし、これはもう集落だけでは、一集落だけではやっぱり難しいという場合には複数の集落の協定を結んでもらうと。 あるいはまた、粗放的利用を含めた農地利用、私のところでも、この粗放的な農地利用といいますか、例えば放牧、酪農の、あるいはまた黒牛の放牧なんかをやっておりますけれども、そうしますと、整備していかなくても、柵をこしらえるだけでその中で飼育ができると、こういったような最適農地利用、土地利用総合対策の推進、こういうことをやっておりまして、これにつきましては、これは定額で一千万、話合い活動等に使っていただこうという予算計上もいたしておりまして、その中でどういったような個々の集落なりあるいは中山間地の生き延びるすべがあるのかといったような話合いをしていただくということで、中山間地における営農の継続と、必要なまた農地を守っていくという、こういうことを農水省としては現在支援をいたしているところでございます。
○三上えり君 丁寧な御説明、ありがとうございます。 そうなんです。私も中山間地域がふるさとでして、もう本当に生き残りが死活問題です。刻一刻とこの地域の農業が厳しくなっていると。ですので、本日は、幾つか冒頭にこの問題についての質問をさせていただきたいと思っております。 農業産出額に占める中山間地域の割合をこれ品目別に見てみますと、令和二年、米や穀物、麦類の割合が三割程度ですが、これ、果実では四割以上、そして畜産では五割以上を占め、全品目の平均値であるおよそ四割よりこちらは高くなっています。果実、畜産などの多様な生産において重要な役割を占めています。しかし、コロナ禍や物価高による生産資材の高騰、これによってこれらの品目が、経営が非常に厳しい状態になっています。 政府が今の経済対策において飼料などの支援策、これを講じていることは先ほど来承知しておりますけれども、中山間地域における果実と畜産、またそれぞれについてどのように認識し、支援を行っていくのか、その方針をお伺いします。
○政府参考人(平形雄策君) お答えいたします。 中山間地域における果樹農業は、地域の経済を支える主要な産業となっている地域も多く、地域振興の観点からも重要な役割を担っております。他方で、我が国の果樹農業は、生産者の減少や高齢化等によりまして生産量が減少しており、近年は国内外の需要に生産が追い付いていない状況にあることから、中山間地域を始めとして果樹の生産基盤の強化、これが急務になっております。 このため、農林水産省といたしましては、一つは、収益の向上が見込まれ、また輸出も視野に入れた優良品種の開発、また新植、改植による導入への支援、二つ目は、中山間地域においても作業負担が軽減できる基盤整備、省力樹形の導入への支援、三つ目、トレーニングファームの設置など、新たな担い手の確保、定着に資する取組への支援を実施いたしまして、果樹農業の振興をしっかり進めていきたいと考えております。
○政府参考人(渡邉洋一君) 委員御指摘のとおり、畜産につきましても中山間地域における主要な産業でございます。地域振興の観点からも重要な役割を担っているものと認識をしてございます。 このため、畜産クラスター事業によりまして、地域の収益力の向上や省力化を図るために必要な施設の整備や機械の導入に対する支援のほか、放牧など中山間地域で推進すべき取組を行う場合に優先採択できるような中山間地域優先枠を設置、設けるというなどの措置を講じておりますし、また、優良な繁殖雌牛の増頭に向けた支援など、各種生産基盤強化対策を講じてございます。 今後とも、現場の声を聞きながら、中山間地域を含めた各地域の畜産の生産基盤の強化を推進していきたいと考えてございます。
○三上えり君 御家族で頑張っていらっしゃるという農家の方も大変多いんですけれども、もういよいよ土地を手放すしかないといった現場の声もよく聞いております。支援策の充実をどうぞよろしくお願いいたします。 こういった中山間地域を始めとする農村ですけれども、人口減少や少子高齢化が都市に先駆けて進行しています。こういった状況で農村を維持し、次の世代に継承していくためには、農村に人が安心して住み続けるための条件が整備されていくこと、これが大変必要です。 令和三年に内閣府が行った世論調査によりますと、農山漁村で生活する上で困っていること、それは、都市地域への移動や地域内の移動などの交通手段が不便、また買物や娯楽などの生活施設が少ないとの回答がそれぞれ四割を超えています。 また、農林水産省が三年六月に公表した、新しい農村政策の在り方に関する検討会及び長期的な土地利用の在り方に関する検討会の中間取りまとめにおいても、買物や子育ての集落の維持に必要不可欠な機能がどんどん弱体化する地域が増えていくこと、これが懸念されております。 地域住民が地方公共団体や事業者と協力、役割分担をしながら、行政施設や学校、郵便局といった生活支援機能を確保するほか、地域の資源を活用し、仕事や収入を確保する取組により地域のコミュニティーを維持する小さな拠点、これが令和三年五月末時点で全国およそ千四百か所で形成されています。このうち千二百か所については、住民主体の地域運営組織、いわゆるRMOが設立され、地域の祭りや公的施設の運営、広報誌の作成のほか、高齢者交流サービス、特産品の加工販売などの取組が行われています。 関係府省庁が連携し、遊休施設の再編、集約に係る改修や廃校施設の活用を取り組む中、農林水産省は農産物の加工販売施設や地域間交流拠点といったインフラの整備を行っているとお聞きいたしましたが、農村における拠点整備の実績と効果について農水大臣の御認識を伺います。
○政府参考人(青山豊久君) お答えいたします。 農村の自立及び維持発展に向けては、農村への定住や都市との交流に資する農産物の加工販売施設や体験交流施設の整備等を進めることが重要と考えております。 このため、農林省においては、農山漁村活性化法に基づき、定住、交流促進のための施設整備に対して支援しておりまして、令和四年度までの直近十年間で約五百三十の計画を採択したところでございます。その事例といたしまして、委員の御地元の広島県におきましては、北広島町で道の駅と一体となった直売施設等の整備によりまして五年間で交流人口が約八十一万人増加した例や、三次市で地域産物の販売促進、調理体験施設の整備によりまして五年間で交流人口が約二十三万人増加した例などの効果が見受けられるところでございます。 引き続き、地域の要望も踏まえつつ、農村向けの拠点整備の、整備等を進めてまいりたいと考えております。
○三上えり君 そうですね、確かに道の駅を中心とした町づくり、にぎわいもどんどんと広島では生まれております。何とか地域が元気になる策を打っていただいて活性化につなげていただけたらと思いますけれども、そういった策、いろいろあるかと思いますけれども、農林水産省では、都道府県や市町村が計画主体となって、地域産物の販売額の増加や都市との交流人口の増加、また、雇用者や定住人口の増加に向けた施設整備を実施する際、農山漁村振興交付金というものを交付しております。 この交付金の支援内容は多岐にわたりますが、行政事業レビューにおいて、令和元年度から三年度の交付金の執行率が七〇%台とかなり低い水準であること、また、成果実績が目標値を下回っているものがあること、さらに、活動実績が当初見込みを大きく下回ったものがあることが指摘されており、事業全体の抜本的な改善が求められています。 この交付金における事業全体の抜本的改善に向けた取組について所見をお願いします。
○政府参考人(青山豊久君) お答えいたします。 農山漁村振興交付金は、地域の創意工夫による農山漁村における就業の場の確保、所得の向上や地域のコミュニティーの維持に結び付ける取組を支援するものでございます。 本交付金につきましては、地域の要望に応えられるよう、六次産業化、農泊、農福連携等を支援する農山漁村発イノベーションの推進、農山漁村に人が住み続けるための農村型地域運営組織、農村RMOの形成促進などを通じた条件整備、都市住民の農業に対する理解の醸成を図るための都市農業に関する情報発信や農業体験の取組等の多様な事業メニューを用意しております。 本交付金を活用するユーザーにとって分かりやすいものとするため、これまで、各事業の目的、内容や取組事例を説明したパンフレット、ユーザー目線で必要な事業を検索できる逆引きの資料等を作成し、ホームページで公表しているほか、各事業の活用について問合せがあれば地方農政局を中心に丁寧に相談に応じまして、要望に応じて伴走支援にも努めているところでございます。 今後とも、より一層使いやすい農山漁村振興交付金となりますよう努めてまいりたいと考えております。
○三上えり君 この交付金、しっかり使っていただけるよう促進をし、また周知も進めていただければと思います。 この交付金ですけれども、農産物加工販売施設の整備支援策が講じられています。これは、地域の農林水産物の利用を促進する、いわゆる地産地消の取組に資するものです。地産地消の取組は、地域の農業者の所得向上だけでなく、農業者と消費者の交流による消費者の我が国農業への理解増進、食料自給率の向上につながるものです。 現在懸念されております食料安全保障の観点からも、地産地消の取組については更なる推進を図るべきと考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(青山豊久君) お答えいたします。 地域産物を学校給食等に利用しまして食に関する指導の生きた教材として活用していくということが、地域の自然、食文化、産業等に関する利益を、理解を深める上で、また、生産者の努力や食に関する感謝の念を育む上で重要でございます。 地場産物の学校給食等への利用を促進していくため、農林水産省では、給食現場と生産現場との間の意見を調整する地産地消コーディネーターの派遣や地場産物を使ったメニューの開発などを支援しております。 今後とも、関係省庁と連携して、食育の普及とともに地産地消の取組を積極的に推進してまいりたいと考えております。
○三上えり君 その地産地消と同じく、それを生かした食育の推進もございますので、続いては食育についての質問をさせていただきます。 地産地消の推進とともに、関連が強い食育の取組についても更なる推進を図るべきだと考えております。 食育については、政府が令和三年度から第四次食育推進基本計画に基づいて施策を実施しております。今回開催されました食育推進評価専門委員会に提出された資料によりますと、基本計画において七年度達成を目指している食育に係る目標について、現状より悪化、若しくはほぼ変わっていないという項目が多く見られました。食育に関心を持っている国民の割合が八三・二%から七八・九%へ、朝御飯を食べない子供の割合が四・六%から五・六%へ、若い世代は二一・五%から二六・七%となっていて、基本計画作成時より現状値が悪化しています。 そこで質問です。 悪化していることについてどのように認識し、改善を図っていくのか、農水大臣と文科大臣に方針をそれぞれ伺います。お願いします。
○国務大臣(永岡桂子君) 文部科学省では、学校給食は食に関する指導を効果的に進めるための生きた教材でございますので、地場産物のですね、学校給食の食材として活用することは、地産地消の推進はもとより、地域の食文化ですとか、また生産者への感謝の気持ちを育むなど、子供たちの食に関する理解を深めるために大変有効だと思っております。 文部科学省におきましては、学校給食で地場産物を使用する取組を支援をいたします学校給食地場産物使用促進事業の実施ですとか、あと、農林水産省と連携をいたしまして地場産物を活用した学校給食や食育の事例発信に取り組んでおりまして、引き続きまして、こうした取組を通じて学校給食への地場産物の活用促進、これを図ってまいります。
○国務大臣(野村哲郎君) 食育の関係につきましては白書があるんですが、これは従来、農水省はほとんど関わっていませんでした。しかしながら、三年前、三年ぐらい前だったかな、農水省、それから消費者庁、そしてまた文科省、この三省が一緒になって食育白書を作るようになってから相当充実してきたと私は思っておりまして、今お話がありましたように、生きた教材としてのこの学校給食なりあるいは地産地消の取組なりというのは非常に進んできたんじゃないのかなと、こんなことを思っておりまして、そのことによって、まあこの計画自体が三か年、ああ、五か年計画でありますからあと二年残っておりますので、これは各省庁とこの食育の普及とともに地産地消の取組をまだまだ積極的に取り組んでまいりたいと、かように思っているところでございます。
○三上えり君 ありがとうございます。 地産地消、そして食育の取組、これセットにしてまたいろいろな発信をしていただけたらと思います。お願いします。 以上で農水関係の質問を終了させていただきます。野村大臣ありがとうございました。 お取り計りください。
○委員長(佐藤信秋君) いいですか。じゃ、農林水産大臣と農林水産省の皆さんは御退出いただいて結構です。
○三上えり君 続きまして、送迎用バスの安全対策について続いて質問させていただきます。 先月十八日、私の地元である広島県の東広島市の小学校のスクールバスで下校中に寝ていた児童が車内におよそ三十分間置き去りになる事案が発生しました。今回は児童の健康状態に問題はなかったものの、重大な事故につながりかねない問題です。同様の事案は、令和三年七月に福岡県中間市の保育園で発生しまして、五歳の園児が熱中症で亡くなっています。 内閣府、文科省、厚労省は、連名で翌月、安全管理の徹底を周知するよう都道府県などに通知しましたが、通知後一年で送迎バスの安全管理指針を策定済みだった地方公共団体は、兵庫、鳥取、福岡、そして佐賀の四県にとどまっていました。安全管理指針を策定していなかった静岡県では、昨年九月に牧之原市の認定こども園で三歳の園児がバスの車内におよそ五時間放置されて亡くなる事案が起きています。 国交省は、平成二十五年に、園児バスの車両安全対策の取りまとめを行いましたが、乗降時の安全管理の在り方をめぐっては明確な担当省庁がなく、国の責任が曖昧な状態が続いていたとされています。三つの府省が連名で通知を出したとはいえ、現場任せの対応を続けていたことが静岡県の悲惨な事故を更に招いたと考えられますけれども、国交大臣、文科大臣の御認識を伺います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 昨年九月に静岡県で発生した園児の置き去り事故、この事故を受けまして、国土交通省では、政府の緊急対策に関する基本方針を踏まえ、昨年十二月に送迎用バスの置き去り防止を支援する安全装置のガイドラインを策定いたしました。このガイドラインは、関係府省庁における本装置の義務付けや導入支援に活用されているところでございます。 また、今後、乗用車に備える置き去り防止を支援する安全装置について、自動車の安全性能の評価、公表を行う自動車アセスメントの対象に追加することを検討しているところでございます。 関係省庁と連携してしっかり取り組んでいきたいと思っております。
○国務大臣(永岡桂子君) お答え申し上げます。 送迎用バスの置き去り事案への対応は、令和三年の八月の福岡県の中間市の事案を受けまして、内閣府、そして厚生労働省と連名で、幼稚園等の安全管理につきまして、子供の出欠状況について職員間ですとかあとは家庭との情報共有を徹底すること、そしてもう一つ、送迎バスを運行する場合に運転手のほかに子供の対応ができる職員の同乗が望ましいことなどについて通知を発出をいたしまして、取組を促していたところでございます。 令和四年、これ九月に静岡県の牧之原市で同様の事案が起きてしまったことは極めて遺憾であります。そんな中で、幼児等が送迎バス、送迎用のバスに置き去りにされて死亡するという事案が二度と繰り返されませんように、令和四年の十月に関係省庁と連携をいたしましてこどものバス送迎・安全徹底プランを策定をいたしまして、省令改正によります子供の所在確認や幼稚園等の送迎用バスへの安全装置の義務付け、また安全管理マニュアルの幼稚園等への周知の徹底、そして安全装置装備などの支援に係る予算の執行等の更に踏み込んだ対策に取り組んでいるところでございます。 文部科学省といたしましては、今後とも、関係府省と連携をいたしまして、送迎用バスの安全管理の徹底について取り組んでまいります。
○三上えり君 ありがとうございます。 令和三年に起きて、また昨年九月に起きてしまったという、続いて事件が起き、本当に国が政策をしっかりと固めていかなければ、これ以上悲惨な事件が繰り返すわけにはいかないので、まだこのことについては今後も質問続けていきたいと思っております。 静岡県の事故を受けまして、内閣官房、内閣府、文科省、厚労省で、保育所、幼稚園、認定こども園及び特別支援学校幼稚部におけるバスの送迎に当たっての安全管理の徹底に関する関係府省会議が開催されました。昨年十月、一、所在確認や安全装置の整備の義務付け、二、安全装置の仕様に関するガイドラインの作成、三、安全管理マニュアルの作成、四、早期の子供の安全対策促進に向けたこどもの安心・安全対策支援パッケージを内容とする緊急対策です。 このうち、こどもの安心・安全対策支援パッケージは送迎用バスへの安全装置の導入支援などを内容とするものであり、四年度第二次補正予算に二百三十四億円が計上されています。熱中症の危険性が高まる六月末までに安全装置を装備することが望ましいと考えますけれども、この予算の執行状況、また今後の執行の見通しはいかがでしょうか。所見をお願いします。
○政府参考人(藤江陽子君) お答えいたします。 子供のバス送迎に関する安全対策といたしましては、大臣からもお答え申し上げましたように、昨年の十月に関係府省会議においてこどものバス送迎・安全徹底プランを取りまとめまして、その中で、文部科学省といたしましては、送迎用バスへの安全装置の導入支援、そして登園管理システムの導入支援、また子供の見守りタグの導入支援等を行うことといたしまして、その実施に向けまして、令和四年度第二次補正予算におきまして七十八億円を確保したところでございます。このうち、送迎用バスへの安全装置の導入支援のための予算として四十三億円を計上しているところでございます。 お尋ねの安全装置の導入の支援の状況でございますけれども、現在、追加の募集等も行っているところでございまして、現時点における予算の執行状況についてはお示しできる状況ではございませんが、今後、必要な園等、全てに支援ができるよう取り組んでまいりたいというふうに考えております。 また、文部科学省といたしましては、可能な限り六月末までの安全装置の導入を呼びかけているところでございまして、安全装置の導入が進むよう、引き続き各都道府県を通じて安全装置の装備を促してまいりたいというふうに考えております。
○委員長(佐藤信秋君) 三上えりさん。(発言する者あり)こども家庭庁黒瀬審議官。
○政府参考人(黒瀬敏文君) こども家庭庁の関係についてお答えを申し上げます。 御質問の事業につきましては、令和四年度、御紹介いただけましたとおり、第二次補正予算に計上するとともに、令和五年度に繰越しを行って事業を実施しているところでございます。その実行状況、執行状況につきましては現時点では把握をしておりませんが、安全装置については、熱中症のリスク等も勘案して、可能な限り六月末までに導入するよう求めてきたところでございますので、そうした趣旨を踏まえて、適切な時期に導入状況等について把握することを考えております。
○三上えり君 この安全装置の装備の義務付けですけれども、昨年十二月に改正府省令が公布されました。今月一日に施行されまして、安全装置については施行から一年間経過措置が設けられています。 装備するまでの間は降車後に車内の確認を怠ることがないようにするための所要の代替措置が認められておりますけれども、具体的にはどのような措置を想定しているのでしょうか、お答えください。
○政府参考人(黒瀬敏文君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、保育所等の送迎用バスへの安全装置の義務付けにつきましては、令和六年三月三十一日までの間、経過措置が設けられております。安全装置の装備がなされるまでの間につきましても、バス送迎における安全管理を徹底するとともに、車内の子供の所在の見落としを防止するための代替的な措置を講ずることが必要だというふうにされております。 代替的な措置といたしましては、例えばでございますが、運転席に確認を促すチェックシートを備え付けるとともに、車体後方に子供の所在確認を行ったことを記録する書面を備えるなど、子供が降車した後に運転手等が車内の確認を怠ることがないようにするための所要の措置、まあ工夫でございますけれども、こうしたことを講ずることなどが考えられると考えております。 引き続き、各自治体施策の取組を注視して、安全管理が徹底されるよう取り組んでまいります。
○三上えり君 加えて、安全装置の装備の義務付けですけれども、幼稚園、保育所、そして認定こども園、特別支援学校などが対象とされていまして、小学校以上の学校などは対象となっておりません。先ほど事件があったのも小学校のスクールバスでございました。 安全装置の装備の義務付けについて、対象施設を限定した趣旨を教えてください。
○政府参考人(藤江陽子君) お答えいたします。 安全装置の義務化につきましては、発達段階の違いを踏まえまして検討を行いまして、置き去りにされた場合に自力での脱出ですとか助けを求める行動が難しいと考えられる未就学児や障害のある児童等を対象することとし、未就学児が通う施設及び特別支援学校の小学部から高等部について義務化の対象としたところでございます。 なお、小学校以上につきましては置き去り防止の安全装置の装備を義務付けてはいませんけれども、省令改正により点呼等による児童生徒の所在確認を義務付けるとともに、安全装置を導入する小学校等に対しては市場価格の半額相当の費用の補助を行っているところでございます。 安全装置はあくまでヒューマンエラーの防止を補完するものでございまして、置き去り事故を防止するためには児童生徒の所在確認を徹底することが重要であるというふうに考えております。 文部科学省といたしましては、小学校等においても置き去り事案が発生しないよう、引き続き各教育委員会等に対し安全管理の徹底を呼びかけてまいりたいと考えております。
○三上えり君 義務化を対象したという前向きなお答え、ありがとうございます。 あと、塾やスイミングスクールといった習い事もこちら含まれていませんので、これから検討の一つとしていただけたらと思っております。 時間が参りましたので、こちらで質問を終わります。ありがとうございました。
○串田誠一君 日本維新の会の串田誠一でございます。 まず最初に、ずっと野村大臣にはお聞きをしているんですけれども、乳牛の件で国民も大変心配しているというか、心を痛めているところもありますし、野村大臣も恐らく同じような気持ちの中で今こういうような対応をされているんだと思うんですけれども、一頭当たり十五万円を払って、補助をして四万頭を削減をという話なんですが、先ほどずっと委員会でもありましたように、輸入に依存はなるべく少なくしていくということもあるし、食料安全保障の点から、自給率も今低いという中で、足りないときには乳牛を増やし、足りてきたら削減をするというような、生きている乳牛に対してちょっと、それはなくしていただきたいというのを前からお願いをしているんですけれども、今までの進捗状況というのをお聞きをしようと思ったんですが、まだ数字が出ていないというお話なんですけれども、この事業というのはいつまで行われるんでしょうか。
○国務大臣(野村哲郎君) 今、串田委員からお話がありましたように、生産者の方々が自らお取り組みになさっているのを後押ししようということで、農林省としては四月一日からこれを実施し始めたんですけれども、まだ道半ばでございまして、先ほどおっしゃいましたように全く数字は把握いたしておりません。 したがいまして、今後どういったような結果になってくるのか、先ほどもちょっと三上委員の方にお答えしましたけれども、また八月から十円上がるし、そういったようなことがどう影響を与えていくのか分かりませんが、その我が社の、我が社というか、農林省の方の一万五千円に、十五万につきましてはちょっと、いつまでだったかというのは私ちょっと記憶にないんですが、四月一日からまだ始まったばっかりで、少なくとも今年度いっぱいぐらいではないかと、まあ記憶がないもんですから、大変申し訳ないんですが、そのぐらいしかお答えできないことをお許しいただきたいと思います。誰か事務方が来ておれば聞くんだったんですけれども。
○串田誠一君 事前のレクだと今年中というお話でございました。 どういうようなお聞きをしたのかといいますと、進捗状況というのはやっぱり重要なことだと思うんですよ。で、削減をするにもしないにも、酪農家にとっては大変なつらい思い。削減をしないというのは、それだけ環境が良くなったというのではなくて、乳牛はやっぱり削減できないということで大変な思いをしながら存続をさせているということもあると思うので、そういう意味で、是非とも酪農家にそういう判断をしないで済むような支援というものを引き続き検討していただきたいんですが。 そのために、脱脂粉乳を、受け取って、世界でいろいろな困っているところありますよね。私はもうWFPの議連にも入っていて、ロヒンギャの難民キャンプにも視察を行かしていただきました。ですから、WFPに聞くとか、JICAに聞くとか、そういうようなことをしていただきたいんですが、いかがですか。
○国務大臣(野村哲郎君) 先ほどの御質問だったんですが、事務方が来ておりませんでと言ったら、ちゃんと、やっぱりさすが農水省の事務方偉くて、後ろに座って一人おりまして、今メモが入りました。 三月一日から、私、四月からって言いましたけど、三月一日から約一年間の予定で計画をしているということであります。 それから、今お尋ねにありました、海外の食料支援として検討をしてはどうかと。この脱脂粉乳が相当その在庫が積み上がっているもんですから、そのことについてのお話だろうと思っているんですけれど、これは、先生、もう衆議院、参議院、農林水産委員会、決算委員会、予算委員会等々で何回も質問をいただきまして、同じ回答で申し訳ないんですけれども、それで、そのときは外務大臣もおられましたんで外務大臣もお答えになったんですけど、全く同じ回答でございまして、相手国から日本に要請がないと、日本はこちらからプッシュ支援みたいなことはできないということでございます。 したがって、我々の方としては、今申し上げましたように、脱脂粉乳は在庫が非常に、まあ八万トン近くあるもんですから、これについて、できればそういう支援に回して、余裕はあるわけでありますが、ただ、相手国からのその要請がないと、こういうことがあるもんですから、これはルール上、相手国の要請がなければ、こちらからプッシュ型支援みたいな形での要請というのはなかなか難しいということでありまして、外務省の方からも、その当時、林外務大臣も聞いておられましたけれども、私の今言ったような同じ答弁だったんですが、その後も何らの話も来ていないということで、この脱脂粉乳についての支援、食料支援というのは難しいということだけはお分かりいただきたいと思います。
○串田誠一君 まあ、何度も聞くのは、全くその点についてはどうも納得できない。求められない、脱脂粉乳送ってくださいと言われない限り、こちら側が脱脂粉乳いかがですかと言っちゃいけないというのはおかしいんじゃないかというふうに私は思うので、例えばWFPに聞くとかJICAに聞くとかで、そういうのが求めている国はないだろうかというのをこちら側からも訴えていいんじゃないかと。それをやっちゃいけないという世界的ルールがあるんですかって、私、それで何度も聞かせていただいているんですけれども、まあその点については何度も追及してもあれなんで、是非、そこについての世界的ルールおかしいでしょうと、日本は求められなくても提供したいんですって世界的に訴えていただいて、G7で今度、宮崎の農水大臣の会合で言ってくださいよ、そのぐらいは。 質問変えさせていただきますが、ちょっと時間の関係で、五の、二〇二五年にケージフリーの卵を世界的な企業がたくさん、もうそれだけしか使わないという宣言をしているのが二〇二五年であります。それに対して、今度、二〇二五年は大阪万博がございます。日本もアニマルウエルフェア進めるんだという意味で、これ格好の機会だと思うんですけれども、農水省として何かアニマルウエルフェア、この万博を通じてアピールする、そういうお考えはありませんでしょうか。
○国務大臣(野村哲郎君) お答え申し上げます。 もう串田委員とはこのアニマルウエルフェアで農林水産委員会等で何回もやり取りをしておりますので、今はちょっともう変わって万博のお話だったと思うんですけれども、現在、日本博覧会協会というところが、これは公益法人でありますけれども、持続可能性に配慮した調達コードの検討が行われております。それに、どういったような卵ならいいのか、あるいは肉ならいいのかとかというのの調達コードの検討が行われておりまして、現在意見募集が行われているというふうに認識しております。 畜産物については、アニマルウエルフェアの考え方に対応したOIE陸生動物衛生規約等に照らして適切な措置が講じられていること等の記載があると、こういうふうに私どもは承知いたしております。 そこで、このような中で国がアニマルフェアの推進に主体的に取り組むために、現在民間団体が作成、公表している飼養管理指針についてOIEコードに沿って見直し、国が新たな指針を示すこととしており、調達コードを満たす畜産物が生産され、大阪万博において提供されるようPRに努めてまいりたいと、こういうのが農水省の考え方でございます。
○串田誠一君 時間の関係で、次の質問二つを同時にちょっとさせていただきたいんですが、農水省、農業等におけるドローンと、あと衛星写真ですね、これが非常に利用されているということなんで、この二つの点について農水省としての活用の支援など、御説明いただきたいと思います。
○国務大臣(野村哲郎君) 今おっしゃいましたように、ドローンの活用では、今省力化なり、あるいは栽培管理の向上を進めていくことで大変重要だというふうに思っておりますが、その中で、今のはドローンの活用が一点、それからもう一つは地図ですか、いわゆる農林関係の衛星画像のお話ですよね、二つも一緒におっしゃったわけですから。 このドローンにつきましては、私どものスマート農業の実証事業として、各地、何か所かちょっと覚えておりませんけれども、今やらせております。私の鹿児島でも使っておりまして、それで、大変、今さっきの話じゃありませんが、省力化だけじゃなくて、例えば農薬の、まあ振らなくても、もう一面的に、今まではヘリで、無人ヘリで農薬散布をするとかいろいろありましたけど、ピンポイントで、ドローンで押さえてそこだけにまくといったような、大変、八割省力化ができた、農薬を減薬できたと、こういった実績も出ておりまして、非常に使い道としてはすばらしいと、こんなふうに思っておりますが、が、やっぱりお金の問題がありまして、農家がやっぱり、各人がドローンを購入するというのはなかなかやっぱり難しい。性能が良けりゃ、いいほど価格が上がっていくものですから、できればグループでやるとか、それから私の鹿児島県では、余り鹿児島のことばっかり言っちゃいけないかもしれませんけど、経済連が十二機購入しまして、それで各地区、田んぼから畑から、あるいはサトウキビまで、ずっと島を、島伝いにずっとドローンを使ってやっておりまして、農家に購入をさせるなということで、今そういうことをやっております。 それからもう一つは、衛星画像の話ですけど、これはもうすばらしいものでありまして、もう既に実用化しております。それで、今、各地区で遊休農地なんかを見付け出して、そしてまた集落で話合いをしようということで、地域計画を作ってもらうようにしてありますが、この話合いにこの地図が使われるということで、もう一筆一筆全て、航空写真と同じですから、撮れておりまして、それに基づいて農家の皆さん方が話合いをして、今までは持ち寄っただけの話だったんですが、もうそれをみんなで見ながら、この田んぼはどうするか、この畑はどうするかという話合いをしていただくのに活用させていただいておりまして、非常に、私どもとしては、こういうものがあるものですから、農業委員会の皆さん方にタブレットを二人に一台ずつ提供して、そして、それを見ながら一緒にやっていただく、意見交換なり、あるいはどうするかという検討会をしていただくように今しているところでございます。
○串田誠一君 どうもありがとうございます。 今そこで耕作されている作物までも分かってしまうということらしいので、大変将来性があると思いますので、そこについての研究とか支援、是非進めていただきたいと思います。 農水省関係は終わりましたので、お取り計らいお願いいたします。
○委員長(佐藤信秋君) それでは、農林水産大臣、御退場いただいて結構です。
○串田誠一君 学校の小動物についてお聞きをしたいと、予算委員会でもちょっとお聞きをしたんですが、それに関する予算というのはあるんでしょうか、ないんでしょうか。
○国務大臣(永岡桂子君) 串田委員にお答え申し上げます。 学校において動物を飼育するに当たりましては、生命の尊さが実感できるような適切な環境で飼育がなされることが大切であると考えております。 文部科学省におきましては、これまでも学校における動物の飼育に当たっては、各学校の実態に応じて適切に飼育することができる動物を選択することが望ましいこと、また専門的知識を持つ地域の専門家や獣医師等と連携をする必要があることなどにつきまして、都道府県の教育委員会等に対して周知をしてきたところでございます。 その上で、自治体によっては、自治体と獣医師会との連携によりまして、これ無料で診察や飼育相談等を行うことができるようにしたり、自治体が治療費等の費用を負担をしている工夫がございます。 文部科学省といたしましては、こうした好事例なども教育委員会に対しまして周知しながら、引き続き、子供たちに対して生命の尊重について本当に指導していくとともに、各学校におきましても適切な動物の飼育が行われますように取り組んでまいります。
○串田誠一君 今予算のお聞きをしたんですけど、予算はないというお話ですよね。 どうしてこういう質問をさせていただいたかというと、ウサギもこれからどんどん暑くなっていって死んでしまうというんで、学校での小動物も考え直していただきたいと予算委員会でも質問させていただいたんですが、病気になっても、学校の先生に子供が、病気だから獣医師さんのところに、動物病院のところに連れていってほしいという話をしたら、お金が掛かるから行けないんだ、連れていけないんだよという、そういう回答のようなんですよ。 ですから、触れ合うのは大事かもしれないけれど、そういうような状況で本当に命の授業になっているんだろうかというようなことをちょっと考えていただきたいなというふうに思っています。 次に、子供たちが今度、動物園とか水族館とか遠足だとか行くときに関して、例えば、水族館のイルカショーですと、しながわ水族館が中止をしたりとか高知県の桂浜水族館がやめるようになった、これは、イルカをショーとして見せることに対してちょっとかわいそうじゃないかというような視点もあるという話なんですけれど、その動物園とか水族館に子供を行くに当たっては、そういう動物の視点に立ったことも教えていくということは必要だと思うんですが、そういうことは学校でこれから検討していただけないでしょうか。
○国務大臣(永岡桂子君) 串田委員御指摘の動物園や水族館の飼育の在り方に関する御意見に関しましては様々な議論があって、所轄の省庁におきまして検討されているものと承知をしております。 その上で申し上げれば、子供たちが動物に親しみを感じたり、その生命の大切さについて学んだりすることは重要であると思っております。 例えば、小学校の学習指導要領では、特別の教科道徳におきまして、動物の持つ生命の力や動物を大切にしようとする態度などについて、やはり体験活動とも関連を図りながら学ぶほか、生活科におきましては、動物を飼う活動を通して生き物への親しみを持ち、大切にしようとすることなどを学ぶことになっております。 こうした教育活動を通じながら、これ、動物やその生命を大切にする心を子供たちに育むための取組、今後とも進めてまいります。
○串田誠一君 いろんな動物園の常同行動とかというのはストレスで起きるわけですから、そういったようなことについてのマイナス的な部分も是非学校でも教えていただきたいなというふうに思うんですけれども。 次に、チャットGPTについてお聞きをしたいんですが、文科省としては、これは推奨するのか、それとも抑制というか禁止をしていくのか、基本的な立場はどうなんでしょうか。
○国務大臣(永岡桂子君) お答え申し上げます。 御指摘のチャットGPTなど、生成AIですね、活用した様々なサービスが生まれている中で、学校現場での生成AIの利用について様々な議論や懸念の声があるものと承知をしております。 一方、学習指導要領では、これ、学習の基盤となる資質、能力といたしまして、情報及び情報技術を適切かつ効果的に活用して問題を発見したり、また自分の考えを形成するために必要な能力である、また情報活用能力をそういうことに位置付けているわけでございます。新たな技術を使いこなすという観点も大変重要かと思っております。 他方、チャットGPTを提供いたしておりますオープンAI社の利用規則によりますと、これ、チャットGPTの利用は十三歳以上である必要がありまして、十八歳未満の場合は保護者の許可が必要であるとされているところでございます。 このような観点を踏まえまして、文部科学省といたしましては、有識者の見解を伺いつつ、学校現場の実践事例ですとか諸外国の事例などを収集するなどいたしまして、学校現場の参考となる資料をできるだけ速やかに取りまとめたいと考えているところでございます。
○串田誠一君 そういう作文能力とか、そういったようなものはテレビでもよく今議論されているんですが、一つ提案といいますか、ちょっとお考えいただきたいのは、今不登校とか子供の自殺問題があるんですが、そういうときには、スクールカウンセラーだとか、子供二十四時間SOSとかいうダイヤルインとかいうのを子供にアクセスしてほしいというので広告しているんですけれども、そういう大人にすぐに電話をできるだろうかという意味では、チャットGPTを使う子供もいるんじゃないかというふうに思うんですね。 そこで、例えば、死にたいのですがというのを私が質問したらどういう答えが返ったかというと、あなたがそう感じている理由を教えてください、話すことで気分が少し楽になる場合がありますということで、私が、学校でいじめられているのですという質問をしたら、それは本当につらい経験ですねと、専門家に相談することをお勧めしますとずらずら書いてあるんですけど、最後に、あなたが助けを求める場合、私はいつでもあなたの話を聞くことができますという返答なんですね。 これ、すごく大事なことなんじゃないかな、何か孤独になってしまうことに対してその身近にいつも相談をしていくことができるというのはすごく大事なことなんじゃないかなと思うんで、そういう活用とか研究とかというのも文科省に是非ともしていただければどうかなと、ちょっと提案だけさせていただきたいと思います。 文科省のお取扱い、はい。
○委員長(佐藤信秋君) 文部科学大臣は御退出結構でございます。
○串田誠一君 次に、国交省に関して、これから連休があるので高速道路を利用する人がいっぱいいると思うんですが、犬や猫を一緒に連れていくということがあると思うんですけれども、高速道路でのサービスエリア、ここに、犬と一緒に食事ができるようなテラスだとか、あるいは散歩ができる区域だとかドッグランだとか、こういったようなものをどんどんどんどん国交省としても、私、進めていただきたいというふうに思っているんですけれども、是非前向きな御検討いただきたいと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 高速道路会社では、サービスエリア、パーキングエリアにおきまして、利用者へのサービスの一環として動物と一緒に休憩できる施設の整備に取り組んでおります。 例えばドッグランにつきましては、サービスエリア、パーキングエリアの土地を有効活用し、全国八百八十六か所のうち七十八か所に整備されております。また、店内まで動物を同伴できる店舗、これは浜松サービスエリア上り線ですが、ドッグカフェというのがございます、やリードフックの設置、それから芝生のある広場の整備など、ペット連れの方でも安心して利用できるよう工夫しているところも出てきていると承知しております。 しかしながら、八百八十六分の七十八ですからまだまだ少ないと、これを増やせということかと思いますけれども、このペット連れの方も含め多くの利用者に高速道路のサービスエリア、パーキングエリアを活用して旅行を楽しんでいただけるよう、高速道路会社の取組にできる限り協力してまいりたいと思っております。
○串田誠一君 ありがとうございます。 最後に、飛行機の、動物を一緒に行くときの航空機内の安全性に関して、国交省、どのような形で対応されているのか、最後にお聞きをしたいと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) ペットを航空機で輸送する場合には一般的に航空機内の貨物室で預かっており、航空会社においては、専門家のアドバイスを受けながら、風雨から守るため航空機までは専用のカートで運搬する、航行中の揺れで動かないよう貨物室床面に固定するとともに、貨物室内は客室内と同じ温度、湿度となるよう空調管理を行う、航空機への搭載前及び取り降ろし後においては可能な限り空調の効いた屋内や日陰で保管するといった取扱いを行っているものと承知しております。 ペットの輸送は運送約款に基づき航空会社と預け主との間での合意の下で行われるものですが、航空会社が輸送中にペットが置かれる環境や取扱いの内容をしっかりと周知し、預け主の方がこれをよく理解した上で行われることが重要であると考えております。航空会社においては、ペットを大切に思う御家族の気持ちに寄り添うべく、可能な限り丁寧な取扱いに努めていると承知しております。 国土交通省としても、運送約款や旅客に対して事前に周知、案内されている内容が遵守されるよう、必要に応じて指導してまいりたいと、このように考えております。
○串田誠一君 約款ということですけれども、国交省もしっかりと内容を確認していただきたいと思います。 終わります。ありがとうございました。
○石井苗子君 日本維新の会の石井苗子です。 冒頭、国交省OBの問題発言について質問します。 委員会と、国交省の間でやり取りされてきたんですけれども、結論からいきますと、役所を退職した民間人の言動に制限を掛けることはできない、罰則も設けることは考えていない、これが結論であるんだとしたら、あたかも国交省が関与しているような発言があった場合に、どこでせき止めるのかという思いがするんです。 身を守る何かルールとかが担保されているのであれば、この際、国民の皆様に対して明確にしておいた方が、私は今回の事件ではいいんではないかと思います。身を守る最後のとりでのようなもの、何かあればお答えいただけますか。
○政府参考人(宇野善昌君) お答え申し上げます。 職員OBによる現職職員に対する働きかけ、口利きがあった場合には、国家公務員法におきまして、退職して営利企業等に再就職した職員OBが離職前に在職していた組織の現役職員に対して働きかけを行うことがまず禁止されております。さらに、働きかけを受けた現役職員は、再就職等監視委員会の再就職等監察官に直接届けなければならないということとされております。 国土交通省としては、四月十二日に、全ての現役職員に対し、国家公務員法に基づく再就職規制の趣旨を今回の事案の経緯を含め再度周知した上で、再就職規制を遵守するよう徹底したところでございます。その際、職員OBから何らかの働きかけを受けた場合には、再就職等監視委員会の再就職等監察官に直接届け出るよう明示的に伝えたところでございます。
○石井苗子君 つまり、自分の身に何かあったときには届出をするという義務があり、そのルールが身を守るということでございますね。 四月十日に、これプレスリリースのみの情報ですが、国交OBの山口勝弘氏が副社長に選ばれるまでの過程を検証する委員会が設置されるということでありますから、今おっしゃったそのルールがどのように生きているのかというのを結果を見ていきたいと思います。 では、最初の質問なんですが、GoToトラベル事業の予約キャンセル料金の不適切な支払問題、これについて質問したいと思いますが、令和二年から三年度に九千九百六十九件、二億一千七百三十九万円が不適切なキャンセル料金の申告をした事業者に払われていたとなっていますが、私、コロナのパンデミックでキャンセルを余儀なくされた旅行関係事業者に関して国がキャンセル料金を補填したということは得策だったと思うんですが、何の原因で不適切な給与が行われてしまったのか、そこを聞きたいと思います。 補填対象となった旅行数の総数、まず教えてください。何件でしょうか。で、不適切な申請といいますか、その基準というのは何であったのか、どのようなミスがあったので間違ってしまったのかということを御説明していただきたいと思います。もし原因がシステムにあったんだとしたら、システムの何が問題だったのかということを御説明ください。
○政府参考人(秡川直也君) 昨年の十一月に会計検査院から公表されました報告書、GoToトラベル事業における取消し料対応費用等の支払という報告書につきましては、観光庁としてもその結果については非常に重く受け止めなければならないというふうに考えています。 取消し料対応費用なんですけれども、GoToトラベル事業において、一時停止等の措置を講じたことに伴って経済的な影響を受けた事業者の負担軽減を図る観点から措置をしたんですけれども、迅速な支払を優先したというのも一つ原因としてあったかと思います。あと、一方で、取消し料の対応費用の支払件数なんですけれども、四百五万件と数が多くて、個別の審査において十分な時間を確保することが難しかったというのも原因の一つではないかというふうに考えております。 支払要件を満たしていないにもかかわらず取消し料の対応費用が支払われたという疑いがある件については、改めて確認をした上で、支払対象外のものについては全額の返還を行わせたというところでございます。
○石井苗子君 システムの問題はなかったということでいいんですか。
○政府参考人(秡川直也君) システムの問題ではなかったということでございます。
○石井苗子君 既に給付金の返還は終了しているということで、キャンセル料金の補填として事務局が不適切を正確にはじけなかったという理解でよろしいでしょうか。うなずいていらっしゃいますから、そうなんだろうと思いますが、誠に遺憾なことでございまして、よく、もっと簡素化して分かりやすくしないとこういうトラブルが起きるんじゃないかと思うんですが。 現在、全国旅行支援というのがスタートしておりますけれども、GoToの方は国が主体でございます。全国の方は都道府県と、このように伺っておりますが、どのような条件で、この全国旅行支援の計画というのはいつまで継続して、GoToとの違いはどこにあるのかというようなことを簡単に御説明していただけますか。
○政府参考人(秡川直也君) 基本的に、旅行される旅行者に対して支援するという点では共通なんですけれども、支援の内容が、GoToに比べると若干支援の内容的には軽いという部分と、いつまでということに関して言いますと、予算については全ての県にもう今予算をお渡ししております。各県の現時点での分析によりますと、大体六月頭から七月ぐらいまではできるというふうに県から発表をされているところでございます。
○石井苗子君 現在、五月の八日からコロナが二類から五類になりますから、観光的にも頑張って経済を盛り上げていってほしいのでございますので、なるべく途中で何らかの中断するようなことが起こらないようによろしくお願いを申し上げます。 それでは、地域公共交通改正法案について質問をさせてください。 令和三年度の予算決定額を見ますと、危機に瀕する地域公共交通の確保、維持に総額五百八十九億円予算化されています。この五百八十九億円で何を実行し、それによって国民の皆様の生活がどう変わったのか、危機に瀕する地域公共交通の確保、維持とはどのようなものだったのかを御説明いただきたい。あわせて、令和三年度内の決算額も含めて教えてください。
○政府参考人(鶴田浩久君) 地域公共交通は国民生活、経済活動を支える不可欠なインフラ、社会インフラですが、令和二年から始まったコロナによって大きな影響を受けていたことから、御指摘のあった、これは令和二年度補正予算と令和三年度の予算を合わせたものですけれども、ここにおきまして、当面の措置として経営支援やコロナ対策等を重点的に行ったところでございます。御指摘のあった五百八十九億円というのはその額でございます。 具体的には、路線バス等の運行の確保、鉄道輸送を確保するための設備更新、車両内における感染症拡大防止対策、それから旅客運送事業の業務効率化のためのデジタル化などに対して支援を行いました。 これらによりまして、当時厳しい状況にあった地域公共交通の維持、確保が適切に図られたほか、利便性向上も一定程度図られたものと考えております。
○石井苗子君 令和三年度の決算額というのは御発言がありましたでしょうか。済みません。聞き漏らしましたか、私。
○政府参考人(鶴田浩久君) 今申し上げました五百八十九億円が、令和二年度の補正予算それから令和三年度の予算でございます。決算額につきましてはただいま手元に持ち合わせてございません。
○石井苗子君 危機に瀕する地域公共交通システムの確保と維持ということでございますから、毎年予算が計上されて、それがどこまで政策を実行したかということについても今後も実績を示していっていただきたいと思います。 続いて、それに対する社会資本整備交付金でございますが、総額、かなり一千億円以上の予算を確保して、全国に展開する、共に創る事業、共創ということにおいて予算面と制度面の拡充を図ると答弁されておりますけれども、どういった支援メニューを、質と量に強化していくのか、予算面と制度面の拡充の内容を教えていただきたい。どこに予算化して、どのように制度化するのかということをお話しください。
○政府参考人(鶴田浩久君) お尋ねの点につきまして、この法案の審議で、本会議で大臣からは、共に創る共創を全国的に展開することが必要と考えて予算面、制度面の拡充を図った旨答弁しました。 まず、法制度面ですけれども、共に創る共創、すなわち連携、協働につきまして、各種規定に明記をする、また、ローカル鉄道の再構築について連携、協働の仕組みを創設する、さらに、自治体とバス事業者等が連携、協働するエリア一括協定運行事業を位置付けるなどを盛り込んでございます。 次に、予算面では、町づくり、地域づくりと一体となった鉄道、バスへの投資、これ今御指摘ありました社会資本整備総合交付金、また観光事業者と連携する事業、さらに福祉、教育など多様な関係者と連携する実証プロジェクト、これらについて、などについて支援策を計上してございます。 全国で案件の具体化に寄り添いまして、具体化した地域から支援をしてまいりたいと考えております。
○石井苗子君 今、連携、協力という言葉が七回ぐらい出てきたんですけれども、つまり、地域公共交通のその利便性、それから利便性等の向上ですね、今後の取組、従来の取組ということについて、大臣はこれまでよりも国の関与を強化するとお答えになっていらっしゃいます。強化というのは何を指して強化なのか、その連携、協働する取組を継続かつ全国的に展開することが必要と答弁されていますが、強化とは何を指して強化するのか、幅広い関係者とは誰のことを言っているのか、御説明ください。
○政府参考人(鶴田浩久君) 強化の内容でございますけれども、これは二つあると考えておりまして、大きく、考えておりまして、一つは予算面での強化ということで、先ほど申し上げました社会資本整備総合交付金等の新たな枠組みを含めて、質、量共に大幅に拡充をしてございます。それからもう一点、制度面ですけれども、制度面では、今般の改正法案におきまして、国が主体となってローカル鉄道の再構築のための新たな協議の場を設置するといったようなことを盛り込んでございます。 これらの法律の運用や予算の執行に当たりまして、地方支分部局を活用しながら制度の周知、案件の掘り起こしなどを積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) これまでも地域公共交通の大切さは皆様御認識されておりました。しかし、どちらかというと、赤字のところを補填するというような体制が主だったわけです。事業者、地方自治体任せで、国は赤字を補填すると、そういうことが主だったわけでございますが、これではもう将来成り立っていかないということで、今回は再構築協議会を設けて、国、事業者、地方自治体、三者でしっかり現状を認識して話し合いましょうと。それで、合意したことについては、お金も、国としてもお金もしっかり出しますと、合意したことについてこれをしっかり進めていく、そういう意味で国の関与を強くしたと、このように考えております。
○石井苗子君 国交委員会で突っ込んだ質問はしたいと思うんですが、今私は一番気になっているのは、地域モビリティ検討会というのがあって、この七月に方針が示され、その提言を受けて、今回の法改正で再構築協議会というのがあって、これを三年以内に結果をという規定があって、これどうやって追い付いていくんだろうかと思うわけです。 三年でどういう結果を出すのかというところをお答えいただきたい。本会議でお答えがいただけなかったんですが、あらゆるデスクワークで終わってしまうのではこれ三年で追い付かないと思うんですけれども、新しい情報がいただけたらと思います。
○政府参考人(上原淳君) お答えいたします。 まず、研究会の提言で三年ということが示されておりますが、これは、時系列的に申し上げますと、この法律をお認めいただきまして、この法律が施行されてから、その後、この法律に基づく形で再構築協議会が設置されてまいります。再構築協議会が設置されましたら、その後、この法律に基づきまして、再構築の方針を各協議会、各現場で定めていただく。この再構築協議会が組織されて、そして再構築の方針が定められるまでの間を、一つの目安として三年以内にこの方針を定めるべきではないか、これ研究会の提言では、いたずらにこの協議を長引かせてはいけないと、こういうことで三年を一つの目安としてはどうか、こういうふうに提言をされているところでございます。 国土交通省といたしましては、有識者の方々にも意見を求めながら、調査事業や実証事業なども活用して、ファクトとデータに基づいてこの各地域で設置された協議会の議論を進めてまいります。さらに、国自らも積極的な助言などを通じまして、関係者の合意形成に向けてしっかりと取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) それから、後半、後段部分の幅広い関係者の連携、協働につきましては、自治体交通事業者だけではなく、交通以外の分野、例えば医療、福祉、教育など、多様な関係者が連携して取り組むことが重要でございます。こういう取組を国が組織して再構築協議会を開きたいと思います。
○石井苗子君 ありがとうございます。 私は、クロスセクター評価法というのがとても、そこの医療だとか、そこの地域にどんなサービスを必要としている人が住んでいるかというようなことを評価する一つの方法で、ある一定の認識の上に立ってやっていかないと赤字の補填だけで終わってしまうと思うので、今後それを注視していきたいと思うんですが。 気になるのは協議運賃制度というものなんですが、これは大変画期的な制度だとは思うんですよ。運賃の決定に当たって、利用者の説明の機会を設け、利用者の意見を反映するために必要な措置を講ずるという答弁をされていらっしゃいますが、公共交通というのは差別的な取扱い方があってはいけないという、公共なのでこういうルールがあると思うんですが、協議運賃で地域にどんなことができるのかというのが気になっておりまして、活用事例をお示しください。例えば、ローカル運賃を協議で決めて、外国の方の観光客の場合は公共交通であっても別なことが考えられるとかですね、何ができるのか、ちょっと事例を教えていただきたいんですが。
○政府参考人(堀内丈太郎君) お答えを申し上げます。 今般の改正法案におきまして、鉄道とタクシーにつきましては、委員御指摘のとおり、協議運賃制度、これを導入する方向でございます。これは、その地域の関係者による協議が調った場合、これは、国の運輸局であったり、自治体、事業者、皆集まってその協議をした場合、それが調った場合には、従来の認可制による運賃によらず届出で運賃を設定できると、こういう制度でございます。 この制度を活用することにより、例えば、鉄道につきましては、バスが並行して走っている場合にそのバスと共通運賃を導入する、あるいは、タクシーにつきましては、一乗車を少し安くして三百円にする、あるいはエリア内一か月五千円にする、そういった柔軟な運賃設定が可能になるものと考えております。 こういった共有運賃制度を活用することによって、地域の利用者にとってより使いやすい運賃が設定されるということに向けて取り組んでまいります。
○石井苗子君 まあ非常に画期的ではあると思うんですけれども、混乱を招きかねないかなと思いまして、地域差があったりですね。 私は、例えば外国の方が公共交通を使うときに、大きな荷物を持って入ってくる場合にはそれは別料金にして取るとか、そんなようなことから地固めしていけばいいんじゃないかと思うんですが。とにかく、体でもそうなんですけれども、失ってみて初めてあったことの有り難さが分かったりするもので、そこに鉄道があると思ってきたわけなんですが、これを、国の力も強化していって、何とか地域に密着して、どういう形で町をつくっていくかという新しい予算の取組があると思うんですが。 大臣、これ、これまでバス事業者を中心に赤字に対する補助をやってきたということで、鉄道は初めてだということでございますが、今後も公共交通は補助金で赤字補填することは必要だとお考えでしょうか。より良い交通機関にするためにどうすればよいかという、用意された新しい交付金をどういった趣旨で活用されるおつもりなのか。先ほどもおっしゃった赤字の補填だけではないというところを含めて、お答えを最後にいただきたいと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 現行のバスなどの運行経費補償につきましては、地域の移動手段を確保する上で引き続き必要であると考えておりますけれども、御指摘のとおり、路線ごとに赤字を事後的に埋める制度であることから、事業性を改善するインセンティブが働かないといった課題がございました。 このため、今般の改正法案及び予算においてエリア一括協定運行事業を創設することとしております。これによりまして、路線の再編による需要の集約化や運行の効率化などの効果が期待されます。また、社会資本整備総合交付金については、単に鉄道やバスを現状のまま存続することを支援するものではなく、町づくり、地域づくりと一体となって利便性、持続可能性、生産性を高める取組を支援するものでございます。これらの新たな予算を活用して、地域公共交通のリデザインの取組を支えてまいりたいと思っております。 地方自治体と事業者と国、そして先ほど申し上げましたいろいろな主体が話し合って、どうこの地域公共交通を守っていくか、そのためにはそれぞれが御努力をいただかなきゃいけないと思うんですけれども、そういう場をつくっていきたいと、このように思っております。
○石井苗子君 是非とも頑張っていただきたいと思うんです。 私は、スーパーシティー、スマートシティー、コンパクトシティーと、この三つの、どれも英語で分かりにくいんですけれども、町づくりと交通ということの考え方がより地域に密着するためには、バスを、ここが良かろうと思ってバスのシステムを変えたら、乗っている人は、ローカルの方、地元の方は誰も乗っていなくて観光客ばっかり乗っていたというような形でなくするために、新しいスマートシティー、コンパクトシティーの在り方をこれから協議会、速やかに、迅速に決めていっていただきたいと思っております。 ありがとうございます。 あと一分ありますので、ちょっとクロスセクターの、先ほどの、あっ、なくなりましたですね。クロスセクターは委員会で質問させていただきます。 ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(佐藤信秋君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、岩本剛人君が委員を辞任され、その補欠として広瀬めぐみ君が選任されました。 ─────────────
○芳賀道也君 国民民主・新緑風会の芳賀道也です。 水田活用の直接支払交付金について、二〇二二年度から二〇二六年度の間に一度も水張り、つまり稲作をしていない農地は交付対象の農地とみなさないというルールを厳格にしました。 地元農業現場の方々に実情を聞くと、一部の土地改良区の方々は農林水産省から説明を受けて、今年からどうなるというところを知っていたんですけれども、自治体や農協の組合長の方でもまだ余り知られていない。三月末から四月初めにかけてようやく説明会が開かれたというような状況もあり、農水省の周知、広報の不足があったのではないか、それがちょっと混乱を生んでいるのではないかと思うのですが、農林水産大臣、御見解を伺えますでしょうか。
○国務大臣(野村哲郎君) 芳賀委員にお答えいたします。 水田活用の直接支払交付金につきましては、令和三年の十二月に決定をいたしまして、その後いろんな形で地域の皆さん方に周知徹底を図るということでやってきておりましたが、これ、水稲の作付けが困難な農地は交付金の対象外との現行ルールを再徹底した上で、五年間に水稲の作付けが行われない水田をこれは交付の対象としないと、こういうことでありまして、今までお金を交付されていたものが来なくなったということで、今委員おっしゃいましたように、そんなことは聞いてないぞというような方々も確かにあられましたが、ただ、役所として、大体、都道府県の関係者、全国会議をですね、これは数字だけ申し上げますとどのぐらいかというのはなかなかお分かりにくいと思いますが、五百名以上が参加する全国会議を令和四年度において七回、それから産地ごとの意見交換を行うキャラバンを、あっ、令和五年度においては先ほどの五百名が五回、産地ごとのキャラバンを本省、農政局、支局合わせまして、令和四年度においては四千回、五年度においては三千回以上行ってきたわけでありますし、さらに、県や市町村もそれなりにやっぱり、趣旨を徹底してもらうために独自にやっぱり開催もしていただいたというふうに思っております。 それと、山形県では、調べてみました、令和四年度において百七十回以上、それから五年度におきましては現時点で百二十回以上の意見交換会を行い、周知に努めてきたというような御返答がありましたが、十分に周知されていない方々に対しましては更なる徹底を図っていきたいと、こういうふうに思っておりますので、どうか皆さん方にもそういう旨お伝えいただきたいと思います。
○芳賀道也君 説明会の回数は当然あるんでしょうけれども、具体的に細かなことまでやっぱり不安で農家の方は聞きたいと思うんですね。じゃ、改良区抜けていいのか、抜けたら農道使えるのかどうかとか、様々な不安がある中での細かな説明というのはやはり、現場まで下りていくのは時間が掛かるということも理解していただいて、丁寧な質問、説明をしていただきたいというふうに思います。例えば、土地改良区でも減収を補償するということがきちんとありますけれども、もうそれは耐用年数までだなんて言われると、耐用年数ってそろそろ来るんだけど、いや、調べたら、あと二十年使えるならそれは二十年間認めるんだという、そういう細かなことまで、みんな聞きたいことが山ほどあるんですよ、皆さん。そういう説明までするには時間が掛かるのだということを是非国も分かっていていただきたいなと思います。 さらに、この状況を見て一番地元の農家の方が心配しているのは、畑地、畑にじゃ転換することを、例えば畑地化促進の交付金がありますから、補助金がありますから、支援金をもらって、じゃ畑地にしよう。ところが、なかなか高収益の作物を作るのは難しい。五年後どうなるか、今度はどういう支援があるかも分からない。そうすると、結局のところ、畑地にしても耕作放棄地が増える。水田もなかなかもうからない。耕作放棄地が増えている。そうすると、改良区などもいわゆる組合員というか加入者がいなくなって、畑地も水田も、そして改良区まで地方から消えてしまうのではないかと。農業の、まあ、食料は重要だということで食料安全保障などと言われているのに、やっていることは真逆なのではないかと。 本当に地域から農業も土地改良区も消えてしまうなんということにならないその保証が欲しいんだけどと言うんですけど、農業をよく分かっている大臣、決してそんなことにはならないんだという、ちょっと農家の方を安心させるコメントもいただけませんか。
○国務大臣(野村哲郎君) 確かに、委員おっしゃるように、農家の皆さん方はいろんなそういう御心配があるんだろうと思います。今までこの条件不利地におきましては、畑地化促進事業を活用して、支援を終了した後に離農する動きが出てくるのではないかと、こういう御心配だと思いますが、この畑地化促進事業は、畑作目が定着した水田について畑地利用への円滑な移行を促すことによりまして、畑作目の品質や収量の向上を図ることを目的にいたしております。 このため、各地域においては、農地利用を含む今後の産地形成の在り方についてしっかりと御検討いただいた上でこうした支援を御活用いただきたいと思いますし、なお、来年度の予算、今審議をしていただいてやっておりますが、要は、これから先、国内でできるものは国内で、例えば小麦であったり大豆であったりというのは、今までは交付金ということで農家の皆さん方に交付しておりましたが、しかし、これはもう本気になって自給率を上げていくと、このことにやっぱり農水省挙げて取り組んでいかなきゃいけないと、こういうことも思っておりますし、さらには、米粉の利用というのももう一遍考えていかなきゃいかぬだろうということで予算も増大させていただきましたので、これらを使いながら、やはり国内でできるものは国内でやっていこうと、こういう気持ちでございます。
○芳賀道也君 大臣、力強い御発言をありがとうございます。 大臣も鹿児島でしたので、もし私が鹿児島の農家だとして、悩みに悩んで、じゃ、畑地化を決断しようというので畑地化促進事業選択をして、支援金の申込みをします、そんな中で、決断までも大変だったのに、実際に出る出ると言われた支援金に申し込みました、でも実際は、いや、この支援金、いっぱいになりましたとか、半分しか出ませんなんてことになったら、まさに混乱広めると思うんですね。そんなことはないということだけ約束していただけませんか。
○政府参考人(平形雄策君) お答えいたします。 畑地化支援事業、令和四年の補正で百五十億ほど措置しております。現在、それについて要望を聞くとともに、要件に達しているかどうかということを伺いながら行っておりますが、令和五年の当初予算の中にもそういったものを入れておりまして、各地の中でいろいろ、今後畑地化していくのか、あるいは水田でブロックローテーションをしていくのか、いろいろお話合いの中で、我々としてもしっかりその産地を支援できるように考えていきたいというふうに考えております。
○芳賀道也君 具体的に、大臣にも伺いたいんですけど、悩みに悩んでこれを選択したら、実際にこの支援金出なかったっていったら、気持ちとして農家はどんな気持ちになるか、そのことだけちょっと大臣もお答えいただけませんか。そんなこと私はあってはならないと思うんですが。
○国務大臣(野村哲郎君) 農政がくるくる変わるというのは余り良くない話でありますから、これはやっぱり継続だということは私もそう思います。 だから、今後、ただ、これは私のこの時代に約束しても、これからまた大臣も替わっていくわけでありますから、なかなかこれは難しい話ですけれども、私は少なくともそう思っております。
○芳賀道也君 是非、本当に、出る出ると言われて申請したら実際に出なかったというのでは、二度農家ははしごを外されると、そんな形になりますので、そんな農家の生産の意欲をそぐようなことがないように、今本当に農家のために頑張っていただいているのは分かりますので、是非、ずうっと大臣でいていただいて、お願いします。 具体的に、一か月の水張り、ちょっと個々の例なんですけど、細かく聞きたいんですが、地域や個人などで水利権を持っているというのはごく僅かですけどあるんですね。じゃ、一か月水張りするためにこれ使いたいんだということになったときに、やはり農政局であるとか公が持っている水路であるとか、そういったものも使わせてもらわなければいけない。こうしたものは柔軟に使ってもらえるように、農水省もバックアップしていただけるのか、通知を出していただけるのか、あるいは国交省に呼びかけていただけるのか、その辺はどうでしょうか。
○政府参考人(青山豊久君) 事務的な面もございますので、事務方からお答え申し上げます。 既設の水路等につきましては、下流の、ため池ですとか取水口ですとかそういったところから下流の受益地に供給されておりますので、それ以外の農地へ供給するということは基本的に難しいと考えます。このため、議員の御指摘のような導水が今後可能かどうか分かりませんけれども、水路の多目的使用がございますれば所有者の承認が必要になります。 いずれにしましても、個々の現場の状況で判断する必要がございますので、相談があれば地方農政局で丁寧に対応していきたいと考えております。
○芳賀道也君 是非、特に雪国は冬の間はなかなか水を張るのは難しいという、極めて限定されるというハンディが雪国にはありますので、こうしたこともしっかり取り組んでいただいて、国交大臣もいらっしゃるので、是非国交省も協力していただけたらと思います。 次に、土地改良区などで小水力発電を行っているところがありまして、これはポンプも使っていますから、電力代が値上がりして本当に赤字になる中で、小水力発電の売電の収入というのがこの土地改良区では大きな比重も占めている。 ところが、この土地改良区などが持っている小水力発電ですけれども、そろそろ更新の時期が来ているというので、新しくするときに何か補助金がないかと調べてみると、やはりなかなか余り補助金はその同じ規模でやるとなくて、より再生可能エネルギーの、パワーアップして発電力を高めたりすると有利な補助金があるんですけれども、これ水利権がないと駄目ですから、これがネックになって実際に更新が進んでいないということがあるんですね。ですから、農業用の水利も含めてですけれども、こうしたところをちょっと配慮していただくということであるとか、例えば山形は、二月、三月、雪解け水、余り利用していない雪解け水があるので、実際にこれは国交省の配慮もいただいて、小水力発電に使わせていただいているというようなことがあります。 是非、農閑期の十月から三月の間も小水力発電に水利権をもう少し多く分けていただくように調整を農水省にお願いしたいと思いますし、また、再生可能エネルギーは国策で、今本当に電気が足りないというような状況になりましたので、国交大臣にもこの小水力発電のために水利権の融通について要望したいのですが、両大臣の御見解を伺います。
○政府参考人(青山豊久君) 事務的に細かい点もございますので、事務方から御答弁申し上げます。 農業水利施設を活用しました小水力発電におきまして発電容量を拡大することは、発電量が増加しまして施設運営の安定に寄与するものと認識しております。このため、農林水産省では、発電容量を拡大するための発電水利権の増量に当たりまして、水利権の確保のために必要な調査、検討への補助、水利権申請のためのマニュアルの提供や支援窓口の設置、水利権の取得事例に関する情報提供等の支援を行っているところでございます。 今後とも、土地改良区が有する発電水利権の増量等の手続につきまして、積極的に土地改良区からの相談に応じてまいりたいと考えております。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 小水力発電の増強に当たりましては、既に許可を受けた農業用水を活用して小水力発電を行う場合は、認められている水量の範囲内であれば水利使用に係る手続の簡素化、円滑化を進めております。 一方、追加の水量が必要となる場合、新たに河川水の利用が可能かどうかについては、河川の流量や他の水利使用者への影響など、この河川の状況を踏まえまして適切に対応してまいりたいと考えておりますが、小水力発電及び水力発電の増強については国土交通省も是非必要なことだと思っておりますので進めていきたいと思います。
○芳賀道也君 ありがとうございます。 国交大臣にも是非お聞きしたいんですが、素人的な発想なのかもしれませんけれども、渇水期、水不足のときにやっぱり大変ですから、それは確保しなきゃいけないというのは分かるんですけど、発電は水不足のときに、じゃ、やめればいいわけですから、そういうオプション付きの、水不足のときは供給しないという、水が豊かになるときだけは供給すると、そういったことというのはできないんですか。どうなんでしょう。
○政府参考人(岡村次郎君) 事務的な事柄でございますので、私の方からお答えさせていただきます。 新たな水利権の増量につきましては、河川の流量、下流側の維持流量やほかの水利使用者への影響など、当該河川ごとに様々な状況がございます。これらを十分に確認する必要があるため、それらをしてから対応させていただくということになるかと存じます。
○芳賀道也君 素人なので、単純に、水不足のときは使わないよという条件で出すというのはできないんですか。できるのかできないのかだけ教えてください。
○政府参考人(岡村次郎君) 大変申し訳ございませんが、個別の河川ごとの状況に応じて判断をさせていただきたいと存じます。
○芳賀道也君 極めてお役所的だと思いますが、農水大臣、是非、農水大臣も、それから国交大臣も、これエネルギー大事ですから、もっと垣根を越えて前へ進めていきましょうよ。よろしくお願いします。 続いて、昨年の五月、この参議院の決算委員会で当時の金子農水大臣が私の質問に答えて、イカ釣りですね、イカ釣りがロシアに入漁できなかった場合は支援していただけるのかという質問に、当時の大臣は、いわゆる、三月末にロシア、ウクライナ情勢への経済支援として既に決定したのであると、ロシア、ウクライナ情勢で影響を受けた場合は機動的な支援をするという約束をしていただいて、ああ、これは大臣の言葉なので重いと期待していましたら、実際に昨年度、ロシア入域に、入ることができませんでした。実際に行われたその支援というのが、イカ釣り船団が漁をやっていて、一そうだけ抜け出して新たな漁場を探索すると、そのときの燃料代の一部補助しますという、行われたのはそれだけだったんですよ。 そうすると、非常にイカ釣りの漁民の皆さんはがっかりしていまして、今年も、イカ釣り、ロシア領域に入れるかどうかも心配ですし、その見通しと、今年こそは、前大臣もおっしゃっていたんだから、もし入れないならもう実効性のある支援をしてくださいよというお願いなんですが、いかがでしょう。
○国務大臣(野村哲郎君) 芳賀委員の今の御質問、確かに昨年、金子大臣時代に御質問されて、今先ほどおっしゃいましたような答弁がなされているということもお聞きいたしております。 したがいまして、このイカ釣り漁船のロシア水域での操業については、昨年の十二月にこれは本年の操業条件については合意がなされておりまして、また夏過ぎからスタートしていくと、実際はということになっていくと思いますが、操業の見通しにつきましては予断を持ってお答えすることはなかなか今の情勢から難しいと思いますが、農水省としては、業界団体が操業に必要な手続が円滑に進むように支援してまいりたいと、かように思っております。 まずは操業の確保に全力を尽くしていくというのが私どものスタンスでありまして、仮に関係漁業者の操業ができなかった場合には、その影響を分析した上で適切に対応してまいりたいというふうに思います。 ただ、昨年、今その支援金が出なかったというお話がありましたが、私が聞いている範囲で申し上げますと、漁業者の皆さん方は一般的な経営支援策である収入安定対策あるいは燃料高騰対策等を講じていることから、業界は当面、支援を活用しなかったというふうに認識をしているというふうに聞いているところでございます。
○芳賀道也君 ありがとうございます。 イカ釣りだけではなくて漁業が本当に大変な状況ですから、引き続き漁業に対してもしっかりと支援をお願いをいたします。 次に、燃料費の高騰と飼料価格の高騰が経営に、畜産では、酪農もそうですけれども、深刻な打撃を与えています。 資料の一ページを御覧いただきたいんですが、これまでは基金を使った、配合飼料の基金には支援が行われていて、それを使っていない自家配の皆さんに支援が足りないということを言っていました。しかし、金子農水大臣も、地元の声も聞いていただいたのか、今回は、まあまだまだ我々としては少ないというんですけれども、トン当たり千二百円ですか、そうした、トウモロコシだけですけれども、自家配合の飼料にも、自家配合飼料を使っている農家にも支援を出していただいたことには御礼を申し上げたいと思います。ありがとうございます。 しかし、この配合飼料の基金を通じての支援は一トン当たり税金が六千七百五十円使われているんですけれども、それに比べると、やはり一トン当たり千二百円というのは、自家配合飼料を使っている、ふだんから安い飼料を生み出そうと思ってこれまで頑張ってきた人に対しての支援が少ないのではないか。 そして、やっぱり地元の声が届いている例えば山形県などはトン八千円の補助をしていて、トウモロコシだけではないんですね、大豆かすなども含めて飼料支援をしていますので。今回、例えば牛を飼っていらっしゃる自家配合飼料の方は、トウモロコシだけではなくて、やはりたんぱく質ということ考えると大豆かすなども対象にしてほしいという声もあります。 まだまだ少ないし、こうした自家配の飼料を使っている皆さんにももっとやっぱり配慮すべきではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(野村哲郎君) お答え申し上げたいと思いますが、今回のこの緊急対策は六千七百五十円ということでございましたが、これは三・四半期の話でありまして、四・四半期につきましては、今予備費を使ってどの程度出すかということはまだ今のところ確定しておりませんが、それ以上のものを出そうという考え方でいるところでございます。 先ほど、山形の方では自家配に八千円やったということで、私どもがこの緊急対策をやるときに配合飼料農家ばっかりでやっていたものですから、自家配の皆さん方から、俺たちも餌使っているんだから、俺たちにもその金を国の税金で少しはちょうだいよと、まあこういうお話がありました。ありましたが、だけれども、その配合飼料の基金を積み立てるのは、生産者、それから国、あるいはまたメーカー、通常基金それから異常基金ありますけれども、自家配の方々は全く基金の金は出していらっしゃらないわけです。 ですから、そういう意味を、差をやっぱり設けて、基金に金を出しているけれども、基金が高止まりするとなかなか、補填のその交付がなかなか難しくなってくるというのはもう御存じのとおりなんですが、それでは俺たちは困るよということで、配合飼料農家の皆さん方からこの基金の在り方について見直してくれということでございます。 それで、私どもは、今回も、四・四半期どうなっていくのかということもありますが、来年の、来年じゃない、もう今年ですが、四月以降の第一・四半期また上がったらどうするかと。アルゼンチンのトウモロコシが不作だということも情報として入ってきておりますので、じゃ、そのときはどうするかということもありまして、総理の方からもう少し厚く対策を打ってくれと、こういったようなこともありますので、まだこれは様子を見なければトウモロコシがどのぐらい上がっていくのかはまだ分かりませんので。 ただ、先ほどお話のありました自家配の皆さん方は、いろいろ調べました、今まで難しいのは、先ほど言いました、基金に金を皆さん方は出していませんよねと、それはみんな分かっていますから。それからもう一つは、自家配にもいろんな形態がありまして、先ほどおっしゃいましたトウモロコシだ、ふすまだ、何だって、いろんなのを混ぜている人もおられるものですから、基準が作れなかったんです。だけど、分かっていたのは、トウモロコシだけは、これは皆さん使っておられるから、じゃ、トウモロコシに対してやろうじゃないかということで千二百円という金額を決めたわけでありますので。 その辺は、日本全国の配合飼料を使っている農家がどういう形態で使っているかというのはなかなかこれは調べることが難しいので、今申し上げましたようにトウモロコシを基準にしながら千二百円を交付したということでありますので、是非御理解をお願い申し上げたいと思います。
○芳賀道也君 ありがとうございます。 引き続き配合飼料農家に配慮をお願いしたいのと、まずは基金を使っている皆さんも、基金も枯渇していますので、これに対しても国がサポートをしていただきたいということをお願いをいたします。 次に、農業農村整備事業などの工事に伴う測量ですけれども、会計検査院が農林水産省関係の百五十九測量計画機関の実施した千四百三十四の契約について検査したところ、全体の約九割に当たる契約について公共測量の手続を行っていなかったということが明らかになりました。 この指摘に対し、野村大臣の御見解、また反省の念はあるのか、対策は取ったのか、それから、ほかのそれ以外の農水省の事業でも同じようなことが行われていなかったのか。いかがでしょう。
○国務大臣(野村哲郎君) 芳賀委員のこの質問で初めて私も知りましてびっくりしたんですが、何でこんなことが起こったんだということでありまして、しかも、御指摘がありましたように件数も多いということでありまして、これは言わば技術者、土地改良関係の技術者が農政局にはいるわけですから、その人たちがいるのにもかかわらずこんなことになったというのはどういうことなんだということも局長の方には申し上げたんですが、ただ理解不足からという話なんですけれども、ちょっと私も、今、芳賀委員と同じように首をひねったんですけれども、技術屋さんもちゃんと農政局にはいるわけですから、こんなことが起こって、おまえさんたちはどういう申し開きをするんだということも申し上げました。 ただ、更にこれがもう二度と起こらないように、あるいはほかの公共事業において類似のことがあると、これはもう農水省の信頼を失墜するぞということを申し上げておりますので、今後必要な手続を適切に行うように、これは私の方からも強く申し上げておきます。
○芳賀道也君 ありがとうございます。 せっかく、公共測量であればデータも共有できたということですから、しっかり取り組んでいらっしゃるので、少し安心をいたしました。 それでは、これで農水関係の質問は終わらせていただきますので、関係の皆さん、御退席いただいて結構です。
○委員長(佐藤信秋君) 農林水産大臣と農林水産省の皆さんは退出をしていただいて結構です。
○芳賀道也君 国土交通大臣に伺います。 二〇二二年の八月の豪雨で、我がふるさとの米坂線、鉄橋が複数落ちるなどし、深刻な被害を受け、一部のバス代行が今でも続いております。国交大臣には今年三月二日、参議院の予算委員会で山形の舟山康江議員の質問に対して、JR米坂線を今、元に戻すということを最優先でやっておりますという答弁をいただきました。 地元も要望があって、本当にこの一言には安心をしたんですけれども、これからJR米坂線の復旧に向けて更に御尽力をいただきたいと考えますが、斉藤大臣のお考えを伺います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 私も昨年八月、米坂線の視察をさせていただきました。まずは復旧の方向で検討するべきものでありまして、そう考えておりまして、現在、JR東日本においてもその方向で被災した路線の復旧に要する費用の算定を行っているところと承知しております。 被災した路線の復旧に際しては、平成三十年に議員立法により改正された鉄道軌道整備法に基づく黒字の鉄道事業者の赤字路線に対する支援に加えて、道路や河川などの他の事業との連携、調整による復旧工事の円滑化などによって早期復旧に取り組むことが可能となっております。 他方、被災以前から利用者の大幅な減少により鉄道特性が十分に発揮できていなかった路線については、復旧方針の検討と併せて、自治体と連携して地域公共交通の再構築の方針について検討することが必要となるケースもあります。 鉄道事業者又は自治体から要請があった際には、国としても関係者の連携、協働が円滑に進むよう必要な関与を行ってまいりたいと思います。
○芳賀道也君 今、公共交通として鉄道が法律面でも様々見直されていますけれども、この災害復旧でもいいケースになると思うので、道路であればよく言われますが、バス会社が道路も造り信号も造ったりすることはないわけですから、社会的なインフラとして鉄路を守るために、このケースを新たなテストケースになるような、国もしっかりと社会資本として復旧に力を尽くしていただくことをお願いいたします。 次に、風力発電の基地港湾について聞きます。 山形県の酒田港に近い遊佐沖では洋上風力発電が一歩ずつ進んでおります。さらに、酒田沖でも二か所、風力発電の計画があります。 海洋再生エネルギー発電施設等拠点港湾、いわゆる基地港湾の指定を受けるというのが地元の酒田市、遊佐町の首長さん、市長さんの願いでもありますが、この辺の見通しということはいかがでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 今、国土交通省、経産省と連携して、この洋上風力発電の導入、積極的に行っているところでございます。具体的には、洋上風力発電施設整備の促進区域の指定や事業者選定などの手続とともに発電設備の建設及び維持管理に不可欠となる基地港湾を指定し、整備を進めているところです。 今後の基地港湾の指定につきましては、洋上風力発電の案件形成の状況等を踏まえ、指定済みの基地港湾を最大限活用しつつ、指定に係る基準への適合性を確認した上で指定の判断を行うこととしております。 委員お尋ねの酒田港の基地港湾の指定につきましては、こうした条件を踏まえ、適切に判断してまいりたいと思います。
○芳賀道也君 是非、この基地港湾、指定を進めていただきたいと思いますし、元々酒田港は重要港湾に指定されていますので、よろしくお願いをいたします。 次に、山形県の離島、飛島があります。議員立法で有人国境離島法という法律が制定され、特定離島に認定されると定期航路の運賃の補助などが受けられるということなんですが、この飛島も是非この特定離島に指定していただけないものでしょうか。
○政府参考人(吉田幸三君) お答え申し上げます。 委員御指摘の有人国境離島法の特定有人国境離島地域とは、有人国境離島地域のうち、継続的な居住が可能となる環境の整備を図ることがその地域社会を維持するために特に必要と認められる地域でありまして、有人国境離島法内の別表において個別の地域及び離島が規定されているところでございます。 有人国境離島法は、平成二十八年四月に議員立法、先生おっしゃるように議員立法で制定された法律である経緯から、特定有人国境離島地域を追加する場合には、その制定時と同様に立法府において十分な御検討や御議論が必要になるものだというふうに認識しております。 以上でございます。
○芳賀道也君 今この飛島では、若者が移り住んだり、あるいは起業したりということで、まあ離島で大変なことは変わらないんですけれども、いい兆しが出ているので、こういったところでサポートがあると更に未来が開けてくるなというところですので、国交省に、引き続き離島の振興ということで、例えば定期運賃の、航路運賃の支援など行ってもらえないものでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 飛島は離島振興対策実施地域に指定され、離島振興法に基づき、離島振興関係の公共事業の国庫補助率のかさ上げや交付金等による支援を行っているところでございます。 御指摘の酒田―飛島航路は離島航路補助の対象航路であり、航路の運賃補助については、事業者、地方自治体、国で構成する協議会において協議が調えば、離島航路補助のメニューの一つである離島住民運賃割引補助の制度を活用いただくことが可能でございます。 引き続き、地元の御要望を踏まえながら離島振興に取り組んでまいりたいと思います。
○芳賀道也君 次に、車の関係を聞きたいんですけれども、最近は、自動車分野でOEM、他社ブランド製品の製造が進んでいまして、実質的には同じ車なんだけれども販売会社で違う名前で売られているというものがあります。実際には同じ車ということなんですけれども。 これらの車を、ガソリン車をLPガス車に改造する際、実質的には同じ車なのに別々に許可を取らなければいけないということがあります。審査する日本自動車輸送技術協会にも余計な手間を取らせているのではないかと。 ガソリン車では、OEM車については手続が軽減されているのに、LPガスへの改造についても同じように軽減していただけないか。許認可を少し規制緩和していただけないかということですが、いかがでしょう。
○政府参考人(堀内丈太郎君) お答えいたします。 改造車の自動車排出ガスにつきましては、新規検査などにおいてその性能を確認するため、一台ずつ排出ガス試験の成績書の提出を求めておりますが、同一型式の車両に対して同一の改造を行うものにつきましては、一台目の排出試験、排出ガス試験の成績書の写しでもよいというふうにしているところであります。 御指摘のOEM供給を受けた車両につきましては、型式が異なりますことから、排出ガス性能を含む各種仕様が異なり得るため、新たに排出ガス試験の成績書を求めているところでございます。ただ、型式が異なっていたとしても、仕様などを比較した際に、排出ガス性能の観点から、ほぼ同一の車両に対する同一の改造が行われると判断される場合においては、排出ガス性能の確認についての簡略化を行える余地があり得ると考えられます。 今後、どのような形でその同一性を確認することができるかについて検証を行ってまいりたいと考えております。
○芳賀道也君 大臣、是非、可能性があるということですし、実際に同じ車で、型式も前半までは全く同じなんですね。名目的に下の方が型式番号なども変わっているということなんで。是非、どうでしょう、このぐらいの規制緩和は行ってもいいんじゃないかと思うんですが、いかがですか、大臣。感想だけでも。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 申請者の負担軽減を図ることは大切だと思っております。今局長が答弁いたしましたように、車両の同一性の確認手法について検証を行って、改善できるものがあるかどうか、しっかり検討させていただきたいと思います。
○芳賀道也君 実際には車名のところだけ貼り付けてあるのが違うという状況なので、これは是非お願いしたいと思います。 次に、先ほど石井議員も質問されていましたけど、全国旅行支援では、GoToのときもそうだったんですが、中小の旅行代理店の枠が早くなくなってしまう、なぜ大手ばかりが優遇されるのかという声が山形の中小の旅行会社から出ているんですが、この点はいかがでしょう。
○政府参考人(秡川直也君) 全国旅行支援の予算の割当てなんですけど、基本的には、専業主体である、事業主体である都道府県において旅行業者の販売実績などを踏まえながら設定されているということでございます。 観光庁では、地場の事業者や小規模の事業者を含めて公平な販売経路を確保するように都道府県に通知をしてございます。これを踏まえて、各都道府県の要綱において必要な措置が盛り込まれているというふうに考えております。 また、中小事業者の取扱いが比較的多い団体旅行なんですけれども、その需要を喚起するために予算の約二割を団体旅行枠として設定しておりまして、多くの都道府県でその残額がまだ十分に確保されております。 今後とも、都道府県と連携して本支援を着実に実施していきたいというふうに考えています。
○芳賀道也君 どうもやっぱり、中小の旅行業者だけ早く受付できなくなってしまうというのは納得できないところがあるんですが、実際に、例えば山形県の中小の枠は三月末でもうストップしているんですが、一旦ストップして予算の残った部分を見て再開するということだったんですが、今まだ再開していません。 これ、現時点でどのくらいの枠が残っているとか、統一窓口からそういう報告、国としてそういうデータをしっかりつかんでいるんでしょうか。
○政府参考人(秡川直也君) 県の状況も刻々変わっているんですけれども、枠がなくなったというようなお知らせがあった場合には、状況を把握して、今先生おっしゃったように予算を的確に回すとか、そういうことを調整してございます。
○芳賀道也君 これ、統一窓口の経費は幾ら掛かっているのかとか、全体のうち何割が手数料なのか、あるいはクーポン券も紙だったのが各県単位でこれアプリになったりして余計な手数料が掛かっているのではないかということにもなかなか答えていただけないということもあります。 GoToトラベルでもそうでしたけど、全国旅行支援、都道府県で行った旅割では経費が見えてこない、いわゆるGoToトラベル、全国旅行支援、旅割など、新型コロナ禍の旅行振興策に対する国交省の支出について、国会法第百五条に基づく会計検査院の検査要請を行いたいと思いますが、委員長のお取り計らいをお願いしたいと思います。
○委員長(佐藤信秋君) 後刻理事会において協議いたします。
○芳賀道也君 済みません、次に文科大臣に伺います。(発言する者あり)ああ、そうですか、時間ありませんでしたね。失礼しました。 時間が来ましたので終わりますが、質問の準備をしていただいた皆さん、申し訳ございません。また機会を見て質問をさせていただきます。 ありがとうございました。
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。 大阪の知事選挙、市長選挙直後の十四日、大阪府・市から提出されていたカジノを中心とするIR施設の区域整備計画が政府によって認定されました。 斉藤国土交通大臣、選挙の結果を見て認定したんですか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 大阪のIR区域整備計画については、外部有識者から成る審査委員会において、期限を設けることなく、多岐にわたる審査項目について必要な審査を重ねてきた結果、今般、認定し得る計画との審査結果が得られたことに基づき、認定をいたしました。 したがいまして、御指摘のような統一地方選の結果を受けて計画の認定を決めたということでは全くございません。
○山下芳生君 選挙中に大阪で行われたIRに関する世論調査では、読売、朝日の調査では反対の方が多く、毎日では賛成が多かったです。また、選挙の出口調査でも、IRについて賛否が拮抗し、分かれました。この選挙結果は、大阪府民がIR、カジノに賛成したことを意味するものではありません。 そこで、今回の大阪のIR、カジノ計画の認定は果たして厳格に審査されたのか、何点かただしたいと思います。 まず、ギャンブル依存症対策について質問します。 日本で依存症対策の中心的な役割を担っている独立行政法人国立病院機構の久里浜医療センターが推定した日本におけるギャンブル等依存症割合は二・二%となっております。大阪のカジノ計画の年間入場者数は千六百万人なので、かなりの数の新たなギャンブル依存症患者、深刻化する患者が生まれることになります。ギャンブル依存症対策というんだったら、どれほど依存症患者を生まず、増やさず、減らすか、これが問われると思います。 斉藤大臣、大阪府・市が計画し大臣が認定した日本で初めてつくるカジノでは、依存症対策によって、何人増えるはずの患者を何人減らすことになるんでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) まず最初に、今回、第三者の審査委員会におきまして、昨年四月二十三日に申請書が出されたわけですが、一年掛けて本当に慎重に審査をしていただいたと、このように我々認識しているところでございます。 そして、先ほどの御質問でございますが、カジノによりギャンブル等依存症者が生じることのないよう最大限の対策を、阻止していくことは大変重要な事項でございます。 カジノについてはカジノ事業の免許等を受けることが必要となっており、その際は十分な依存防止対策が設置されるかについても確認されることとなっております。その上で、IR整備法では、日本人のカジノ入場について、入場回数制限、七日間で三回、二十八日間で十回、入場料の徴収、二十四時間当たり六千円、本人、家族の申出による利用制限といった措置を講じることとされております。 国土交通省としましては、大阪の計画において盛り込まれている依存防止対策が確実に実施されるよう、関係機関ともよく連携しつつ、今後の計画の実施状況評価等において状況を十分確認してまいりたいと思います。
○山下芳生君 私が問うたのは、新たにつくるカジノによってギャンブル依存症患者が何人増えるのか、その増えるはずのところを、この資料に、大臣が今少し、一部紹介された対策で何人減らすことになるのか、この数字を聞いているんです。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 今回の審査委員会の評価の中に、この対策によって、具体的に何人が依存症になり、それを何人減らすかという具体的な数字は出ておりませんけれども、IR整備法で指定されたこの依存症対策の、いろいろな観点からのいろいろな仕組みが入っていると、このように評価委員会で評価されたということでございます。
○山下芳生君 今大臣、カジノをつくることによって何人依存症患者が増えるのか、そして対策によって何人患者を減らすことになるのか、それは出ていないと、この計画ではと。そうなんですよ、出ていないんですよ。 私は、日本で初めてカジノをつくろうというのに、どれだけ依存症患者が生まれるのか、それをどれだけ減らすのか、そのためにこういう対策をするんだということすらないというのは余りに無責任だと言わなければならないと思うんです。 それから、先ほど利用回数制限というふうにおっしゃいました。しかし、カジノは二十四時間営業ですよね。で、一回の利用の上限時間は二十四時間です。したがって、月曜日の二十一時から火曜日の二十一時前まで利用し、次に水曜の二十一時から木曜の二十一時前まで利用し、さらに金曜の二十一時から土曜の二十一時前まで利用すれば、制限の三回の利用で、月曜日から土曜日まで週六日間、合計七十二時間カジノに入り浸ることができるということになるわけです。 それから、入場料六千円といいますけれども、依存症患者は、例えば競馬なら一回二十万円とか四十万円を賭けるのはもうざらですよ。カジノは更に桁違いの高額な賭け金になりますから、六千円の入場料ではほとんどハードルにならないと、そう思います。 その上で、具体的に聞きますが、このIR事業者が実施する対策にあります視認とICT技術を活用した問題あるギャンブル行動の早期発見とは何でしょうか。
○政府参考人(秡川直也君) 具体的にはこれからだと思いますけど、大阪においてですね。 今、海外の事例におきましても、入場、そのカジノの入場というか、IRの地域に入るときの入場で、顔認証とかいろいろな情報でもって入場者を把握した上で、カジノの中での行動におかしな点がある場合には、その状況を把握して適切に対応するということが行われておりますので、そういうものを想定した計画になっているというふうに考えております。
○山下芳生君 大変抽象的でしたけど、私がレクチャーで聞いたときには、これどういうことをやるんですかって聞いたら、エキサイトして暴れる、周りに迷惑を掛けるなど、余りにギャンブルに傾倒している人にまずお声掛けから行うと、失礼にならないようにというんですね。しかし、エキサイトもしないで、暴れることもしないで、静かにギャンブルに傾倒する人はいるんですよ。そういう人には声も掛からない。ですから、これは、これで制限していくということにはならないと思います。 それから、同じく、賭け金額や滞在時間の上限設定を可能にするプログラムの導入とありますけれども、これはどういうことですか。もう具体的にそういうプログラムできているんですか。
○政府参考人(秡川直也君) 計画においてはそのようなことが盛り込まれていますけれども、更に具体的にどうするかというのは、これから細かいところが詰められていくんだろうというふうに考えております。
○山下芳生君 これからなんですよね。 じゃ、このプログラムにおいて、利用客の収入や資産に見合って制限するということはやるんでしょうか。いかがですか。
○政府参考人(秡川直也君) 具体的にどういうプレーヤーが来るかということも踏まえて、具体的な対応というのはこれから検討されるものだというふうに考えております。
○山下芳生君 何も考えられていないということですが、私がレクチャーで聞いたときには、この所得、資産に見合った制限は考えていないということでしたので、これ、考えていないんだったら、効果的な上限設定はできません。 それでは、大阪府・市が実施する対策はどうかと。普及啓発の強化とありますけれども、ギャンブル依存症にならないためにカジノには行かないようにしましょうという啓発はやるんでしょうか。
○政府参考人(秡川直也君) 具体的には、その大阪府・市の取組なので、そういうものが入っているかどうかまでは現時点では把握しておりません。
○山下芳生君 入らないと思います。高校生向けに大阪市が出したリーフレットには、カジノは娯楽ですと、行かないようじゃなくて、娯楽ですよと、気を付けて楽しみましょうという趣旨のものが出されましたから。レクチャー受けたときにも、行かないようにとは啓発しないでしょう、カジノに行ってもギャンブル依存症にはならないよう注意しましょうという啓発になるという御説明でした。 しかし、カジノに行ったら、そのうち何%かは必ず依存症になるんですよ。ですから、そういう行っても注意しましょうでは、これも対策にならないと思います。 それから、大阪府・市の対策では、仮称、大阪依存症センターを新たにつくって、医師、弁護士に相談できるようにすると聞きました。ただ、その後の継続的な相談や治療は各市町村や医療機関で受けることになるとのことでした。 そこで聞きますが、それでは、大阪全体で相談や治療に当たるカウンセラー、医師、看護師をそれぞれ何人増やす計画なんでしょうか。
○政府参考人(秡川直也君) 今委員から御指摘があったセンターの設置というのは大阪の計画に入っておりまして、審査委員会でも評価されているところですけれども、具体的なそのお医者さんの数とかカウンセラー等々につきましては現時点では決まっていないということだと思います。
○山下芳生君 これも決まっていないということなんですね。 カジノをつくることによって依存症になる人がどれだけ増えるのか試算もしない。これは、依存症対策としての啓発も、カジノに行かないようにとは言わない、行っても依存症にならないようにと言うだけ。そして、いざ依存症になったときに相談、治療に当たるカウンセラーや医師、看護師がどれだけ増えるのかも分からないと。もうないない尽くしと言わなければなりません。 そもそも、ただでさえコロナで大阪の医師、看護師が足らぬことが明らかになったのに、ギャンブル依存症対策までやらさんといてと大阪では医療人から怒りの声が上がっております。結局、依存症になるのも自己責任、治すのも自己責任ということに私はなっていると言わざるを得ません。 それがどういう事態を招くのか。資料二に示しましたけれども、二〇一三年のWHO世界戦略を踏まえたアルコールの有害使用対策に関する総合的研究の中で、ギャンブル依存症の調査結果が示されております。 ここにあるように、年齢階層ごとのギャンブル依存の割合を見ると、男性では二十五歳から二十九歳が一〇・八%、三十歳から三十四歳が一七・二%、三十五歳から三十九歳が一〇・八%、四十歳から四十四歳が一四・〇%、四十五歳から四十九歳が九・二%と、ほかの世代では一桁台なのに、二十五歳から四十九歳までの子育て世代でギャンブル依存の割合が顕著に高くなっております。女性でも、全体的に男性より低いですが、やはり子育て世代が高くなっております。 仕事や子育てのストレスを解消しようとギャンブルに手を出した子育て世代の中で依存症になる方が多いと考えられます。子育て世代がギャンブル依存症になったら、もうその影響は計り知れないですよね。子供の将来の教育のためにと蓄えていた貯金に手を付ける、会社のお金にも手を付ける、あるいは育児放棄や虐待も起こるなど、もう本人だけではなくて、子供を含む家族全体が不幸になることも少なくありません。 斉藤大臣に伺いますが、子育て世代のギャンブル依存の割合が高いという実態について大臣の御認識を伺いたいと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) まず初めに、私、先ほど、大阪からの申請が昨年の四月二十三日に出されたと、このように申し上げましたが、正しくは四月二十六日でございました。おわびして訂正させていただきます。 今、依存防止対策でございますけれども、今回の審査委員会では、大阪依存症センターを設置することや、MGMの経験を踏まえた様々な依存防止対策が計画されている点が審査委員会でも評価され、この第三者性のある審査委員会でも評価されているということをお伺いさせていただきます。 先ほどの御質問につきまして、その子育て世代の依存症については、ちょっと私、認識を持っておりませんので、ちょっと答弁を控えさせていただきたいと思います。
○山下芳生君 そんな深い、何か解説をせよと言っているんじゃないんです。 これ実際に、WHOの調査に基づく資料の一環として出ているんですが、明らかに子育て世代のギャンブル依存の割合が高いんですよ。私は、仕事のストレス、子育てのストレスというのが背景にあるんじゃないかなと思うんですけれども。 これ、実態としてはこういう事実があるわけですよ。この実態について大臣の認識を伺っております。感想で結構です。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 今回のこの依存対策をしっかり行っていくこと、依存防止対策をしっかり行っていくことということが改めて必要だということを感じました。
○山下芳生君 子育て世代で依存が高い、割合が高いと、この感想、認識です。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 確かに、子育て、私の経験からしても、子育てをしているときというのは非常に、いろいろな大きなストレスがあったり悩みがあったりするものでございますけれども、今回、このIR整備法に基づいて計画された計画の中で、依存対策、依存予防対策、依存防止対策がしっかりと施されているということについて、ある程度の評価がこの審査委員会で得られたということと、それから、審査委員会が今回意見書を付けておりますけれども、その意見書の中にも、この依存防止対策について、これからも新しい知見に基づいてしっかり行うことと、このような意見書が付いたものと、このように認識しておりまして、この依存防止対策について、これからもしっかり取り組んで、事業者には取り組んでいただかなければならないと思っております。
○山下芳生君 お答えになっていないんですね、幾ら聞いても。 私が聞いたのは、子育て世代が忙しいということを聞いたんじゃないんですよ。子育て世代がギャンブル依存の割合が他の世代と比べて顕著に高いと、これについて認識を問うているんですけれども、お答えありません。どうですか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) ですので、先ほど、子育ての時代というのは誰にとっても非常にストレスが多かったり御苦労が多かったりするということの表れかなとも思いますけれども、今回のこの計画、大阪の計画に対しても、審査委員会から、この依存防止対策について、しっかりこれを行うようにという意見が、意見書が書かれていたということも申し添えさせていただきました。
○山下芳生君 あのね、ギャンブル依存症の実態を、私、この専門家の数字まで突き付けて言っているのに、子育て世代が一番割合が多いということを事実をもって示しているのに、そのことに言及されない。不都合な真実には目を向けない。それでカジノやっていいのかと、認定していいのかと言わざるを得ないですよ。何でそれが言えないんですか。そんなことで対策なんかできるはずないですよ。 今でもギャンブル依存症がこういうふうに子育て世代を苦しめているんですよ。更に新たなギャンブル、より射幸性の高いカジノをつくったら、子育て世代に新たな苦しみを与えることになりますよ。それは、斉藤さんが所属する党が一生懸命訴えている子育て支援にも真っ向から逆行するし、岸田政権の次元の異なる子育て支援、これ真っ向から反すると思いますよ。そのことをなぜ直視してどうするかということを考えないのかということを本当に私は遺憾に思います。 次に進みたいと思います。 夢洲の土壌問題です。カジノ予定地の夢洲は、資料三にあるように、この航空写真ですけれども、大阪の大阪湾の中に埋め立てられた島なんですけれども、大阪は高度成長期に深刻な公害が起こりました、多発しました。ここに書いてある安治川や木津川沿いに林立していた工場や造船所からの廃液が河川や大阪湾に堆積をしておりました。この廃液でヘドロ状になった河川や大阪湾の底の泥、底質をしゅんせつし、埋め立ててできたのがこの夢洲なんです。 資料四、御覧ください。 昭和四十九年から平成十年までの大阪湾に注ぐ河川における底質PCBの定点調査結果を添付いたしました。底質の暫定除去基準十ミリグラム・パー・キログラムを大きく超える、あるいはそれに近いPCBが検出され続けております。今でも、大阪港内の福町堀では最大値五百四十ミリグラムという底質PCBが検出されております。こういうPCBを含むしゅんせつ土砂の処分場として造られたのがこの夢洲なんですね。 資料五、夢洲の区分図を添付いたしました。 二区が万博会場、三区の赤い部分がIR予定地です。しゅんせつ土砂はこの二区と三区に投入されました。言うまでもなく、PCBは発がん性を有する猛毒であります。 ところが、IR事業者も大阪市も、この夢洲のIR予定地における土壌汚染調査、PCBの調査をやっておりません。やっていないのに、夢洲の土壌にPCBは含まれていないと主張しております。私は、これは年間二千万人のIR利用者の安全、健康にとってゆゆしき問題だと思いますが、斉藤大臣、深刻なPCB土壌汚染の問題があるのに、なぜこの場所で認定をされたんですか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 土壌汚染対策につきましては、鉛、ヒ素、フッ素が確認されていますが、関係法令にのっとって塗装や盛土による対策が予定されております。 審査委員会は、御指摘の論点も踏まえ、申請者から対策等や、関係省庁等からそれに対する意見を聴取いたしましたし、また、臨時のその専門家の先生方にも入っていただいて審査をしていただいたと、このように認識しております。その上で、審査委員会で認定し得る計画との評価を行っていただきました。この評価を踏まえて判断し、認定をしたところでございます。 また、調査等により仮に今後土壌汚染に関する新たな事象が判明した場合は、関係法令にのっとり適切かつ迅速に対処されるよう、あらかじめ対応策を幅広に検討しておくことを審査委員会として求めております。 国土交通省としましては、今後の計画の実施状況評価等において適時状況を十分確認してまいりたいと思っております。
○山下芳生君 私も、この審査報告書、結果報告書を見ましたけれども、大臣おっしゃっているように、ちゃんと書いてあるんですよ。調査していないと、調査を省略しているということを書いてあって、したがって、今後もし調査して出てきたらちゃんと対応しなければならないと。 しかし、今後でいいのかということですよ。今からこれ工事進むかもしれません。後でも述べますけれども、ここ、どういう工事が行われるかといいますと、排土作業ということが必ず起こります。土をどけるということですね。どけなければならない。そのときの従事する労働者の安全、どういうふうに担保されるのか。PCBが暴露されるのだったら、これ労働安全衛生上ですね、衛生法上、防護マスクを着けるなどが必要になるんですが、PCBがどれだけ入っているか分からなければ、労働者の安全取れないじゃないですか。 もう早く、調査していないんだから、調査をしなさいということを指示すべきではないかと思いますし、そのままこの土壌汚染対策、このままよく、私、認定しちゃったなと思うんですけれども、大臣、いかがですか。どうするんですか、これ。
○政府参考人(秡川直也君) 認定に至るときまでの情報では、今IRが計画されている夢洲三区においてそのPCBが検出されたという事実はありませんので、それに基づいて審査委員会が判断をして、認定に値する内容だという報告があったということでございます。
○山下芳生君 答弁者の方、全然この経過を御存じじゃないようですね。調査していないんですよ。調査一本しかしていないんですよ。それはIRの予定地の横ですよ。地下鉄の駅の工事のときについでにやっただけです。しかし、IRの用地は調査していないんですよ。だから、今後調査してもし出ればというふうに書いているんですよ、報告書にはね。全く事実の経過を理解しないで答弁なさらないでいただきたい。 大臣、これは、本来はしゅんせつ業者が掘り込むときにどのぐらいPCBがあるか資料出しているんですね。それ全部提出していただければ分かるはずなんですけれども、それもしない。土壌の調査もしない。それでよく認定をしたもんだと私は思いますけれども。 もう時間が参りました。もっともっとこれ、やらなければならない鑑定価格の問題もあるんですが。私ね、認定はされましたけど、こうやって聞いても、まともな依存症対策はされておりません。土壌汚染対策も今後ということになっております。これではとても認定できるような計画ではなかった。認定の撤回を求めて、質問を終わりたいと思います。 以上です。
○上田勇君 公明党の上田勇です。 今日は何点か国土交通省に質問させていただきます。 まず最初に、二〇二一年七月に発生をいたしました熱海市伊豆山地区での大規模な土砂災害の復旧及び二次災害防止等について質問いたします。 この災害、建物が百三十六棟被災し、二十八名の方が犠牲になるという大災害でありました。国土交通省においては、七月三日に、発災直後から専門技術者の派遣など、支援を迅速に行ってきたというふうに承知をしております。 これまでどのような支援を行ってきたのか、簡潔に御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(岡村次郎君) お答え申し上げます。 令和三年七月に熱海市伊豆山地区で発生した大規模な土砂災害について、国土交通省では、被災自治体であります熱海市に対してテックフォースを延べ六百九十六名を派遣するなどの支援に取り組んできたところでございます。 具体的には、発災直後から熱海市役所にリエゾンを派遣し、被災地の支援ニーズや被害状況の把握に努めるとともに、立入りが困難なエリアにおいても、ドローンを活用するなどして土石流による土砂の堆積状況や周辺道路の被災調査を実施してきたところでございます。また、新たな崩壊が懸念され、技術的に高度な判断が必要となるような箇所については、国土技術政策総合研究所の土砂災害専門家を派遣をし、斜面崩壊の危険性の判断や捜索活動中止の判断への技術的な助言を行ってきたところでございます。 今後とも被災自治体の支援をしっかりと取り組んでまいります。
○上田勇君 その上で、国土交通省では、既存の逢初川砂防ダムの下流に今新たに伊豆山砂防ダムを直轄事業で建設をして、本年三月に完成をしたところであります。 本事業を直轄工事として実施をした理由、また、事業の目的及びこの事業によって期待される効果について説明をいただきたいと思います。 〔委員長退席、理事三宅伸吾君着席〕
○政府参考人(岡村次郎君) お答え申し上げます。 熱海市における甚大な土石流が発生した逢初川では、土石流の流下に伴い川岸や川底が削られ、不安定な状態になり、今後の雨で更なる土石流が発生するおそれがございました。危険除去のための工事には高度な技術力が有することから、被災直後に静岡県から国直轄による工事の実施要請があったところでございます。 この要請を受けまして、国土交通省では、直轄砂防災害関連緊急事業に着手し、工事を迅速かつ効率的に進めるため、工事監督等を担当する熱海緊急砂防出張所を設置し、既設砂防堰堤の除石及び新たな砂防堰堤一基の整備を進めてきたところでございます。 本年三月にこれらの施設の整備が完成をいたしまして、河川内の不安定な土砂による土砂災害への対策が完了したことから、熱海緊急砂防出張所を閉所するとともに、完成した砂防堰堤については静岡県へ引き継いだというところでございます。 今後とも、土砂災害の防止に向け、しっかりと取り組んでまいります。
○上田勇君 ありがとうございます。 報道によると、熱海市ではこの警戒区域の指定を九月初めに解除するという方針と聞いております。地元でも依然として大変、非常に大きな災害であっただけにまだ大変不安も多いし、関心も高いことでありますが、この解除に向けて国土交通省として引き続き様々な形での支援をお願いしたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(天河宏文君) お答えいたします。 現在、静岡県熱海市の逢初川源頭部にある不安定土砂につきましては、静岡県におきまして、防災・安全交付金を活用し、土砂の撤去を行政代執行により実施しており、本年五月末までに完了するものと伺っております。その後、熱海市におきまして、災害対策基本法第六十三条に基づく警戒区域を九月一日に解除する方針と伺っております。 警戒区域の解除に向けまして、国といたしましても、静岡県が行う不安定土砂の撤去を引き続き支援するとともに、撤去した土砂の処分場への運搬経費等の今後必要となる経費につきましても幅広に支援していきたいと、このように考えてございます。 以上でございます。
○上田勇君 ありがとうございます。 非常に工事の施工も難しい地形のところでありますし、まだ引き続き事業もやらなければいけないことがたくさん残っているということがありますので、引き続き支援をよろしくお願いしたいというふうに思います。 〔理事三宅伸吾君退席、委員長着席〕 次に、公共工事の設計労務単価についてお伺いしたいというふうに思います。 この公共工事の設計労務単価、二〇一三年度以降十一年連続で引き上げられて、二〇二三年三月の改定では、全国全職種平均値で前年度比で五・二%増、最低でありました二〇一〇年度比では六五・五%増となっています。公共工事のこの設計労務単価の引上げというのは民間工事に直接影響するものではありませんけれども、ただ、この民間も含めた労務費の引上げの呼び水になるというような効果を期待をしています。 私がちょっと読んだ一般社団法人建築コスト管理システム研究所というところの機関誌においてもアンケート調査が行われていて、民間工事の発注者が、この公共工事の設計労務単価というのは労務費の動向を知る価格情報として重宝しているとか、あるいは労務単価の目安として最も信頼性、公共性があるものとして推移を参考にしているというような回答をしておりまして、民間工事価格にも影響が及ぶものだというふうに理解をしております。 ただ一方で、厚生労働省の毎月勤労統計調査では民間工事を含む建設労働者の賃金の動向が公表されているんですけれども、それを見ると、賃金は二〇一三年度以降連続して伸びてはいるものの、その割合はこの設計労務単価の伸びを大きく下回っているのが現状であります。二〇一二年度から二二年度までの間、設計労務単価は先ほど申し上げたように六〇%以上上昇しているのに対して、同時期の建設労働者の賃金は二五%ぐらいしか上昇しておりません。 公共と民間とではもちろん工種の構成とか平均的な規模なども違うので、これをストレートに比較するということは不適切なんだというふうに思いますけれども、ここで言えることは、民間工事の賃金にはやはり十分波及していないというのは事実だというふうに思います。 この公共工事における賃金上昇、この設計労務単価というのは実勢価格に基づいて算出しているわけでありますので、公共工事の賃金というのは上昇しているんだけれども、これを民間も含めた建設労働者全体の賃金上昇につなげていく必要がある、そうした働きかけをしていく必要があるというふうに考えますけれども、どのように取り組まれるのでしょうか。
○政府参考人(長橋和久君) 本年三月から適用しております公共工事設計労務単価は、全国全職種平均で前年度比プラス五・二%と十一年連続の上昇となり、最近の物価上昇を上回る大幅な引上げとなりました。このことは、賃上げに向けた官民一体となった機運の醸成や様々な取組が建設業界における賃上げに結び付いたことによる成果であると認識しております。 委員御指摘のとおり、この流れが、地方公共団体の工事ですとか、あるいは民間の工事にも広がって、現場の技能労働者にしっかり行き渡ることで更なる賃金水準の上昇につながる好循環が持続することが重要だと考えております。このため、先月、大臣と建設業の四団体との意見交換会を開催しまして、本年は技能労働者の賃金がおおむね五%上昇することを目指して全ての関係者が可能な取組を進めることを申し合わせたところでございます。 国土交通省としましては、特に地方公共団体における適正価格での公共工事の発注とダンピング対策、そして民間工事においても適正な請負代金での下請契約の締結が促進されるよう、発注者と元請、元請と下請との間で労務費等の経費が適切に計上され、支払われるための取組を更に強化してまいりたいと思っております。 よろしくお願いします。
○上田勇君 よろしくお願いしたいと思います。 建設業界は非常に裾野が広い業界であると同時に、この間、そういう意味では賃金の上昇が抑制をされてきたという業界でもありますので、今、賃金の上昇が出ているその兆しを、これを本格的な建設労働者の賃金引上げにつなげるような最大限の努力をお願いしたいというふうに思います。 それに関してもう一点お伺いしますが、最近、やっぱり社会保険料の負担額が増加をしております。これは、設計労務単価には、この被用者の負担分はそこに含まれているというふうに理解しておりますけれども、また、設計工事価格、これは、ほかのいろんな費用も含めた、で積算をした設計工事価格にはこの社会保険料の事業者負担分はどのように計上されているのか。さらに、もちろん建設会社には現場で直接仕事をしている人以外のその社員もおるわけでありますけれども、そういった本店、支店の人件費を含むもろもろの経費、この中には、当然、社会保険の保険料も入っているわけでありますけれども、そうした経費はどのように計上されているのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(佐藤寿延君) 委員御指摘のとおり、公共工事設計労務単価の設定に当たっては、被雇用者が負担する社会保険料を含む法定福利費相当額を反映しております。また、工事価格のうち、労務管理費や安全確保のための経費を含む現場管理費において、事業者が負担する社会保険料を含め、法定福利費を計上しております。さらに、本支店の従業員給与、研究開発や利益を含む一般管理費等において、本支店で必要となる様々な経費を含め、計上しております。
○上田勇君 ありがとうございます。 今の答弁で、社会保険料の事業者負担分やその他の経費も工事価格には別途計上されているということを理解いたしました。 公共工事においても、こうした工事価格の構成が必ずしも関係者に理解されていないという面もありまして、会社の保険料の負担増などを理由に賃金上昇が抑えられているというような話も時折耳にいたしますので、あえてお聞きをさせていただきました。 こうした理解が進んでない部分もありますので、是非、元請、下請を含む事業者、それから労働者などの関係者には、こういったこと、こういった費用も全部設計工事価格には含まれているという事実を周知していただくように努めていただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。 続いてもう一つ、人件費とともに公共工事の建設資材も今高騰しておりますので、その建設資材等の単価についてお伺いしたいというふうに思います。 二〇二一年頃からエネルギー価格の上昇に伴いまして、生コン、鉄筋、木材など、言わばありとあらゆる資材が高騰いたしました、高騰してきています。こうした価格が急騰しているような局面では、仕入れる資材価格の上昇が適切に転嫁されるというためには、工事価格の積算をするときには最新の価格のデータ、これを用いることが重要だというふうに思います。 これまでこうした取組、どのようなことをされてきたのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(長橋和久君) お答え申し上げます。 直轄工事の積算におきましては、毎月刊行の物価資料に掲載されている実勢価格を予定価格に反映させるなど、最新の資材価格を使用することとしております。また、地方公共団体に対しては、その直轄工事の運用と同様に、最新の単価を適切に予定価格へ反映させつつ適正な積算を行うことなど、これを累次要請してきてございます。その結果、地方公共団体が積算に使用する単価の更新頻度、これをちょっと調査しますと、それはかなり改善が、兆しが見られるといった事実を確認しているところでございます。 国土交通省としては、引き続き適正な積算が行われるよう取組を進めてまいりたいと考えております。
○上田勇君 ありがとうございます。 価格が、資材価格が急上昇しているときには、やっぱり契約後の価格上昇にも適切に対応する必要があります。これを受注者のみのリスク負担とするということには無理があります。そのため、公共工事においては物価スライド条項が契約に定められております。しかし、スライド条項の適用件数を見るとそれほど多くはないので、果たして適切にこの制度が活用されているのか、多少懸念を持っております。 この物価スライドの条項が十分に活用されているという認識なのか、また活用を促すためにこれまでどのような取組をしてきたのか、御見解伺います。
○政府参考人(長橋和久君) お答え申し上げます。 直轄工事での例でございますけれども、今委員御指摘のように、スライド条項の運用について、やはり、適切に順次やっぱり改定して、見直ししてほしいという声もございました。 そのため、昨年の六月に価格上昇に適切に対応できるようスライド条項の一部規定の運用ルールを改定しまして、建設業界向けの説明会を全国各地で開催して周知徹底を図るとともに、国土交通省のホームページにおいてよくある御質問に対しての回答などを公表しているところでございます。 また、地方公共団体に対しましては、直轄工事における運用を周知行っているほか、スライド条項の適切な運用を要請し、その結果、スライド条項の運用基準、これについては都道府県、政令市、ほぼ全ての団体で策定しているということを確認してございます。 また一方で、市区町村ではまだそうした運用基準の策定が進んでいないという状況も確認しておりますので、国土交通省としては、引き続き適正な価格転嫁が図られるよう公共団体への働きかけなどを進めてまいりたいと考えております。
○上田勇君 まあ、一時に比べると建設資材の価格の上昇も少し落ち着きを、戻っていますけれども、それでも依然としてやはり物によっては値上がりが続いているわけであります。 やっぱり公共工事においてもできるだけ最新の価格のデータで積算をしていただいて、それでもやはり価格が急上昇しているときには、積算をした時点から実際に事業者が事業を行う時点までにはタイムラグがあるわけでありますから、その間の価格変動も対応できるような仕組みを、この仕組みがあるわけですから、その適正な運用をお願いしたいというふうに思います。もちろん、これ、実際にスライド条項の適用になると、受注者側も発注者側もいろいろと事務的な負担はあるというのは理解をいたしますけれども、ひとつ適切な運用をよろしくお願いしたいというふうに思います。 そうした今工事価格が急上昇している中で、この増額に伴って事業量がやっぱり減ってしまうんじゃないかと、目減りしているというようなことも心配されているわけであります。 内閣府のこれはGDPを算出するときの基礎資料でありますけれども、の資料によりますと、二〇二一年以降の公的固定資本形成、これいわゆる公共投資の実績値でありますけれども、の名目値と実質値、この差が開いてきておりまして、かなり大きくなってきている。しかも、二〇二一年度以降は対前期比でマイナスが続くなど、低い水準で推移をしてきているということになっています。特に、こうした傾向はこの実質値の方で顕著だということは、まさにこれ物価高騰の影響だろうというふうに受け止めております。これはもう公共投資の実績を表しているデータなので、工事価格が上昇している結果、工事量が目減りしていることを示していると思います。 維持管理とか防災事業、そのほか、やっぱり経済成長に必要なインフラなど、必要な事業量は依然として多いわけでありますので、工事価格が上昇する中で必要な事業量を確保していく、そのために努力をしていくべきだというふうに考えますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(佐藤寿延君) 令和五年度予算につきましては、予算編成の基本方針に基づき、足下の物価高への対応などを図る観点から、令和四年度第二次補正予算と一体として編成されております。 国交省といたしましては、令和四年度第二次補正予算において、防災・減災、国土強靱化に関する事業等について措置しており、令和三年度補正予算を上回る公共事業関係費を確保しております。この補正予算と令和五年度当初予算とを一体として、現下の資材価格の状況も踏まえて、個々の事業において必要な内容が実施できるだけの予算を確保できているものと考えております。 今後とも、必要かつ十分な公共事業予算の安定的、持続的な確保に全力で取り組んでまいります。
○上田勇君 よろしくお願いいたします。 そして次に、インフラの老朽化対策についてお伺いしたいというふうに思います。 二〇一三年が社会資本メンテナンス元年というふうに位置付けられました。今、十年がちょうど経過をしたわけであります。 昨年十二月に社会資本整備審議会交通政策審議会技術分科会の提言が発表されまして、総合力で取り組むべき次世代の地域インフラ群再生戦略マネジメントというタイトルでありますけれども、これまでの十年間の取組の状況を検証するとともに、そこから明らかになった課題についてもそこで述べられております。 施設の点検などはかなり進んだということでありまして、今後のこのメンテナンスの需要の全体は把握できたということでありますけれども、じゃ、需要は分かったんだけれども、補修とか修繕はどうなんだろうということになると、この事後保全段階、これは既に壊れているとか壊れそうだというようなものだというふうに思いますけれども、事後保全段階のものにはある程度手当てはできたんだけれども、長寿命化計画の目指している予防保全の段階までにはなかなか手が回っていないというのが報告書の内容でありました。 長寿命化の取組の進捗状況、これどういうふうに国土交通省として認識をされているのか、また、こういうような報告が出ている中で、取組を加速化していかなければならないというふうに思っておりますけれども、どのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(瓦林康人君) お答え申し上げます。 国土交通省では、笹子トンネルの事故を教訓としまして、その翌年、平成二十五年を御指摘いただきましたとおり社会資本メンテナンス元年と定めまして、所管する全てのインフラについて定期的な点検、診断を実施し、診断結果に基づき適切に修繕、更新等を実施するというメンテナンスサイクルの構築を図ることとしました。 これにより、例えば道路分野では、平成三十年度末までに橋梁、トンネルなどの施設について点検が完了するなど、これまでにおおむね全てのインフラの点検が完了し、現在は緊急又は早期に措置が必要とされた施設に対する修繕等を集中的に実施しているところでございます。 しかしながら、引き続き、多くの分野でこのような事後保全型の修繕が必要な施設が数多く残っておりまして、今後、予防保全型メンテナンスに本格転換していくことが重要な課題となってございます。 このため、国土交通省におきましては、防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策も最大限活用しながら、各インフラにつきまして、予防保全型への本格転換を進めるとともに、地方公共団体に対して財政面、技術面での支援や新技術導入の促進を行っております。 また、委員御指摘のとおり、複数、広域、多分野のインフラを群として捉えてメンテナンスを行うという地域インフラ群再生戦略マネジメントという新たな考え方につきまして、昨年十二月に社会資本整備審議会の技術部会から提言いただいたところでございまして、国土交通省といたしまして、今後この考え方の下でインフラ老朽化対策の取組を加速化してまいりたいと考えてございます。
○上田勇君 この提言の中でもう一つ示されているのが、やはり財政力が弱い自治体においてはなかなかその対応が十分でないというふうに言われていると思います。 インフラは、もちろん基幹的なものは国や県が管理をしているんでしょうけれども、それと密接に関わっている、あるいはつながっているものは自治体が管理をしているわけでありますから、そこがメンテナンスができていないと全体の機能が機能しなくなるというようなことも考えられるわけでありますので、そういった自治体の取組を是非積極的に支援をしていただきたいというふうに思います。 また、この提言においては、今ちょっと答弁にもあったんですけれども、今後取り組むべき施策の方向として、複数、広域、多分野のインフラを群として捉えて、その中から、維持すべき機能と、それから新たに加えるべき機能、また役割を果たした機能、これはもう不要になってきているというようなものだと思いますけれども、そういったふうに分けて再整理をして、その上でメンテナンス計画を立てて実施するということにしております。 その方針、考え方については私も賛同するものでありますけれども、こういった考え方の中でちょっと課題として気が付いた点なんですけれども、まず第一には、やはりこの施設の廃止、整理統合といった計画作成、これは実際に行うこととなると、まあ理屈の上では分かるんだけれども、なかなか自治体や住民の意見を取りまとめていくということは、これは結構厄介なことだろうというふうに思います。これを自治体だけで調整するのはなかなか困難で、やはり国が積極的にコーディネートしていく必要があるのではないかというふうに思っております。 もう一つ、第二には、国土交通省所管以外の農業分野とか教育分野とか水道、水道は今度国土交通省の所管に移るという計画、予定というふうに聞いておりますけれども、そういった所管外のインフラもたくさんあるわけでありますけれども、これらもやっぱり群として捉えていかないと、地域には併存しているわけでありますので、必要があるというふうに思います。こうした他省庁等との調整を図っていく必要があることなどが考えられます。こうした課題についてはどのように対応していくのか。 また、自治体がメンテナンス事業を実施していくためには財政的な裏付けも必要となりますので、これまでのような対象分野を限った補助金などだけではなくて、やっぱり自治体にとってもっと自由度の高い財政支援が必要だというふうに思いますけれども、お考え伺います。
○政府参考人(瓦林康人君) お答え申し上げます。 まず、施設の廃止、整理統合、いわゆる集約、再編について国がコーディネートしていく必要があるのではないかとのお尋ねについてでございます。 そもそも、施設の集約、再編につきましては、人口減少に伴う必要性や地元のニーズの動向など、地域の実情を踏まえながら丁寧に進めていくことが大前提となるものと考えております。このような集約、再編は、その検討や実施の主体は主に市区町村となりますが、複数の市区町村が関係する場合も想定されることから、今回御提言いただきました地域インフラ群再生戦略マネジメントを進めていくに当たっては、国、都道府県、市区町村が一体となって対応することとしており、国土交通省として、都道府県とも連携して適切に支援を行ってまいりたいというふうに考えております。 次に、国土交通省所管以外のインフラも群として捉えて他省庁等とも調整していくべきではないかとのお尋ねについてでございます。 御指摘のとおり、他省庁等が所管する各種インフラにおきましても同様に老朽化が進行しておりまして、メンテナンスについて共通する課題に直面している場合が多いものと認識しており、関係省庁との間でまずは十分に情報共有した上で、必要に応じ、地域インフラ群再生戦略マネジメントの取組を連携して進めていきたいというふうに考えております。 最後に、より自由度の高い財政支援の必要性についてお尋ねがありました。 地方公共団体における財政面のニーズも把握しつつ、関係省庁とも連携し、適切な財政支援の方策を検討してまいります。
○上田勇君 財政支援の件について、やはり今、交付金はかなり自由度が高いとはいうものの、どうしてもやっぱり省庁の縦割りがあります。 でも、今答弁にもあったとおり、これは複数、広域、多分野ということでありますので、分野横断的なそういう財政支援が必要であるというふうに思いますし、また、市町村の連合体なども含むような多様な事業主体がメンテナンスの事業主体になるということも考えられますので、そういったことを含めた新たな財政支援の仕組み、こういったことも是非御検討いただいて進めていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 以上で終わります。
○三浦信祐君 公明党の三浦信祐です。 まず、質問に際しまして、理事の先生方、そして委員長に御理解、御尽力を賜りましてこのような機会を頂戴しましたこと、心から感謝申し上げます。ありがとうございます。 まず、大臣に要望させていただきたいと思います。 横浜港の機能強化へ、横浜港の埋立てが進んでおります。埋立ては、リニア中央新幹線からの土砂も、工事から出たものを使っているというふうに伺っております。リニア工事は、まさに港湾との連携の部分でも重要な役割を担っております。財政投融資も入れているわけでありますから、工事が円滑に進むように、リニアの支障、そして懸案事項へ是非しっかりと取り組んでいただきたいと思います。 その上で、港ができ上がって、物を運んでいただくのは運送業の皆さんであります。トラック運送業界の二〇二四年問題について質問をさせていただきます。 働き方改革関連法案によって、労働基準法第三十六条の、自動車運転業務の時間外の労働上限規制として年九百六十時間の適用が二〇二四年の四月一日から開始されます。トラックドライバーの時間外労働の上限規制が発動されるということになります。そうしますと、以下の問題が惹起されます。一つ目には、運送業や物流事業者の売上げと利益の減少、二つ目に、ドライバーの労働時間減少による収入減少が生じることであります。 大臣に伺いたいと思います。 トラック運送業界二〇二四年問題について、先般、参議院予算委員会で公明党の宮崎議員から質問をして、総理指示による会議体が設置され、政府が動き出しました。会議の意義と目的について伺います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) トラックドライバーに対して時間外労働の上限規制が適用され、何も対策を講じないと物流の停滞が懸念されるといういわゆる二〇二四年問題の解決に向けまして迅速に対応する必要がございます。 このような認識の下、先月三十一日に、我が国の物流の革新に関する関係閣僚会議が設置、開催されました。この会議は、二〇二四年問題の解決に向け、荷主、事業者、一般消費者が一体となって、我が国の物流を支える環境整備について、関係行政機関の緊密な連携の下、政府一体となって総合的な検討を行うことを目的としております。 物流を停滞させないためにはスピード感を持って抜本的かつ総合的な対策を実施していく必要があり、今回の会議は大変重要なものであると、このように認識しております。 先月の会議では、岸田総理より、六月上旬を目途に抜本的、総合的な対策を政策パッケージとして取りまとめるよう指示があったところでございまして、国土交通省としても、関係省庁と閣僚レベルで緊密に連携してしっかりと対応していきたいと思います。
○三浦信祐君 令和二年の四月二十四日、標準的な運賃の告示がなされました。これまでトラック業界の皆様からも以前廃止されたこの基準の復活の強い求めもありまして、私も党内の議論に参画して国交省の皆さんとの意見を重ねてまいりました。 標準的な運賃告示により、運送事業者が荷主企業との運賃交渉が本格化する予定でした。しかし、新型コロナの感染拡大、物価高騰等によって経済活動が激変する中、告示を活用した交渉も道半ばの状況であります。 配付させていただきました資料は、国交省が発表した標準的な運賃告示に基づいて二〇二〇年の大型車距離別運賃表を作成をさせていただきました。距離の加算によって運賃も加算されていくのが分かります。加えて、運賃基準は地域によって異なっておりますが、地域の実勢に準拠しております。 さて、この基準にのっとって荷主の方から運賃がどの程度支払われているのか、関東に本社を置く運送事業者の方に伺ってきました。生活者にとって身近で欠かせない同様の種類の商品で、異なる五社の荷物を運んだ二〇一九年の実績はどうだったのか。対標準運賃比率で、仮定をするためにA、B、C、D、Eと言いますけれども、A社ではこの比率で約六〇%、B社では約四九%、CとD社では約四四%、そしてE社に至っては約四〇%という衝撃的なデータを実際に見せていただきました。衝撃過ぎて、本来ならこの資料に同列に掲載して資料にしようと思いましたけれども、とても堪えられるものじゃありませんでしたので、はばかられたので、ここだけにしてあります。 その社長さんは、会社の経営は大変厳しい、赤字だ、だが、ドライバーは一人たりとも解雇しないと断固たる決意を示されておりました。その上で、荷主に対し、もう運びませんと告げて初めて、では幾らならやりますかとの交渉が始まったとの、これが実態だと訴えられました。 社長さんが荷主に運ばないと言うことは、想像に絶するあらゆる覚悟を持って発言をしたと思います。しかし、多くの運送事業者は涙をのんでいるのが社会の実態であると私は思います。 大臣、このような実態をほっとくわけにはいかないではありませんか。標準的な運賃告示から余りにも乖離している現実は絶対に変えなければなりません。このデータ、結果、そしてこのような社長の覚悟のことも含めて、斉藤大臣の御意見を伺います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 標準的な運賃制度を創設をいたしまして、この表を見ながら運賃交渉していただきたいということで、我々もその周知徹底、浸透を図っているところでございますけれども、先ほど三浦委員から御紹介あったような事例を聞きますと、本当に、私も本当に現状の厳しさを感じるところでございます。 国土交通省としても、適正な取引を阻害する疑いのある荷主等に対しては働きかけや要請などの措置を講じてまいります。運送事業者の皆様には、標準的な運賃を活用し、荷主等との運賃交渉を積極的に臨んでいただきたいと考えておりますが、今後とも、関係省庁、産業界と緊密に連携し、適正な運賃の収受が図られるよう努めてまいりたいと思います。先ほどの関係閣僚会議等でもこの点をしっかり議論をしていきたいと思います。
○三浦信祐君 物品が届くのは誰かの努力ではなく誰かの犠牲で成り立っているような現状は改善しなければいけないと思います。民間と民間との契約だからと言っている場合ではありません。 運送事業者さんに対標準運賃比を調査すること、また、その結果に基づいて、厳しい運賃設定事業者への指示まで踏み込んでいただけるように覚悟を決めて取り組んでいただきたいと思いますが、国土交通省、いかがでしょうか。
○政府参考人(堀内丈太郎君) お答え申し上げます。 まず、標準的な運賃の実態の把握につきましては、令和三年度末に国土交通省が実施しましたアンケート調査では、約半数の事業者が標準的な運賃を用いて運賃交渉を行ったとの結果は出ております。一方で、標準的な運賃を用いた交渉の結果、荷主から一定の理解を得られたのはこのうち約三割にとどまったとの結果も出ております。 こうした状況を踏まえて、国土交通省としては、引き続き、標準的な運賃の活用に向けて、荷主などへの理解と協力、これをかなり頻繁に呼びかけをしております。そして、運送事業者の御意見伺いながら実態把握に努め、必要に応じて、先ほど大臣申し上げましたような、荷主等への働きかけ、要請など、措置を講じているところでございます。そして、荷主団体もメンバーとする取引環境・労働時間改善のための協議会、こういった協議会ございます。こういった機会も通じまして、荷主などに対して適正な運賃の収受、これに対する理解と協力を呼びかけております。 そしてさらに、これまで以上に関係省庁、産業界と緊密に連携して、適正な運賃の収受が図られるよう努めてまいります。
○三浦信祐君 これは本当に現場の期待が大きいですから、大臣、よく取り組んでいただけるよう指示もしていただきたいと思います。 荷主側に労働時間違反となる原因行為がある場合に、運送事業者等の情報に基づき国が荷主に対して是正措置を求める荷主対策の深度化が、時間外上限規制の適用となる二〇二四年三月末までの時限措置として行われていると承知をしております。 トラックドライバーの現場で早急に改善を図るべき項目の一つに、長時間の待ち時間、荷待ちがあります。荷主対策の深度化も、また標準運賃告示も、日本の最たる生活インフラを担う運送業界を守るための役割は道半ばであります。令和六年三月末まででは標準化は図られないと私は強く考えております。国の強力な後押しが必須であり、時限措置の延長をしていただきたいと思います。 斉藤大臣、是非決断をしていただけませんでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 貨物自動車運送事業法に基づく荷主対策の深度化と、深度化という言葉を使っております、や標準的な運賃は、平成三十年の議員立法によりまして、来年四月に、二〇二四年四月にトラックドライバーに対する時間外労働規制が適用されるまでの間の時限措置として創設された制度でございます。 これに基づき、国土交通省としては、先ほど申し上げた取組を通じて一定の成果を上げているところでございますが、いまだ荷主側の事情による長時間の荷待ちや、運賃、料金の不当な据置き等が十分には解消されておりません。そのため、引き続き荷主対策の深度化や標準的な運賃に関する取組を行っていく必要があると、このように考えております。 国土交通省としては、時限措置の延長等の所要の措置について、関係者の声も伺いながら議論を深めてまいります。検討させていただきます。
○三浦信祐君 検討できるという言葉は国民の皆さんの生活を守るということにも直結しますし、業界の皆さんにとっても、今本当に希望を持っていただいていると思います。これは社会全体の問題ですから、是非リーダーシップを張っていただいて結果を出していただきたいと思います。よろしくお願いします。 建設業では、物価高騰に対応できる物価スライド条項が適用され、先ほど上田委員からもありましたけれども、運用されております。運送業においても、標準的な運賃の告示に反映して、現下の物価高騰に伴うコスト転嫁ができるようにすべきだと私は考えます。適正運賃が収受できていない中、価格転嫁されなければ経営が成り立たなくなります。検討の上、導入すべきであります。 加えて、制度をつくり整えても、現場に伝わらなければ意味を成しません。荷主の側の理解も必ず必要であります。実効性まで確保していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(堀内丈太郎君) お答えいたします。 トラック運送業は中小企業が大変多く、荷主などに対する交渉力が大変弱いという状況にありますことから、安定的な物流を確保するためには、価格転嫁を進めることができる環境を整備することが重要と認識しております。 政府におきましては、トラック運送業も含めて、適正な価格転嫁を進めていくために、令和三年末に、関係省庁が連携して、転嫁円滑化施策パッケージを取りまとめたところでございます。また、本年三月一日には、荷主との運賃交渉を更に促進し、現下の燃料費の上昇を踏まえた適切な価格転嫁が可能となる環境を整備することを目的に、従来、標準的な運賃の告示の解釈通達として位置付けられていた燃料サーチャージの算出方法等、これを告示することによって広く周知を行ったところでございます。 国土交通省といたしましては、引き続き、関係省庁、産業界と緊密に連携し、価格転嫁の推進に向けた取組を進めてまいります。
○三浦信祐君 是非進めていただきたいと思います。 適正価格転嫁ができない運賃では、トラックドライバーの確保の困難さが深刻となり、令和六年四月以降の輸送力確保は極めて難しくなるというのは既に御案内のとおりだと思います。 資料二番目を御覧いただきたいと思います。厚労省の賃金構造基本統計調査により作成した公明新聞からの記事を引用した資料であります。 トラック運転手の年間労働時間は全産業平均よりも約二割長い一方で、年間所得額は全産業平均より約一割低くなっております。有効求人倍率は全産業平均の約二倍、トラックドライバーが集まらないのは労働条件の厳しさに理由があります。 大臣、これでは持続可能性はありません。我が国の物流の革新に関する関係閣僚会議で、総合的な対策の取りまとめに、ドライバー確保対策、価格転嫁対策について具体的に実効性ある内容を盛り込み、実行していただきたいと思いますけれども、大臣、決意を伺います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 労働時間が長く賃金が低いと、これがもう最大の課題でございます。荷待ち時間の削減や適正運賃の収受等により労働条件を改善することが急務でございます。 先月の関係閣僚会議における岸田総理からの指示を受けまして、現在、荷主・物流事業者間、また物流事業者間同士の間における商慣行の見直し、荷待ち時間、待っておれというような商慣行をなくしていこうと、それから、物流の標準化やDX、GX等による効率化の推進、それから、荷主企業やそれから消費者の行動変容、一回の配達で済むように、そういう我々消費者の行動変容を促す仕組みも必要でございます。これについて今検討を進めております。 国土交通省としては、御指摘のドライバー確保対策、価格転嫁対策を含めて、六月上旬を目途に取りまとめる政策パッケージに実効性のある具体策を盛り込めるよう、スピード感を持って関係省庁と議論を深めてまいりたいと思います。
○三浦信祐君 具体的にお願いしたいと思います。 公正取引委員会でのパートナーシップによる価値創造のための転嫁円滑化施策パッケージに基づき、適切なコスト転嫁した運賃収受ができるよう、問題ある業界への調査、指導に取り組んでいると承知をしております。特に、価格交渉の場で明示的に協議することなく価格据置き、コスト上昇による取引価格引上げを求めたにもかかわらず、理由を書面等で示さず据え置くことへの指導を強化していることも承知をしております。 現状、トラック業における本案件での指導件数とその後の結果、この取組の効果と今後の取組について公正取引委員会に伺います。
○政府参考人(品川武君) お答えを申し上げます。 公正取引委員会では、昨年来、中小企業等が労務費、原材料価格、エネルギーコスト等のコスト上昇分を適切に転嫁できるようにし、賃金引上げの環境を整備するために、従来にない取組を進めてまいっております。 昨年、優越的地位の濫用に関する緊急調査というのを行いまして、問題につながるおそれのある行為が認められた四千三十名に注意喚起の文書を送付したところでございますけれども、このうち道路貨物運送事業者は二百七十八名を占めてございます。また、多数の取引先に対して協議を経ない取引価格の据置きが認められた十三名の事業者名を公表したところでございますが、このうち道路貨物運送事業者は五名を占めているという状況でございます。 一方で、こうした取組を受けまして、本年一月、日本経済団体連合会など経済三団体が、受注者側のコスト上昇分について積極的に価格協議に応じ、取引価格に反映する取組等を傘下の企業に要請をしたということでございまして、こういった動きが出てまいっているというふうに承知をしております。 このような経済界の動きも踏まえつつ、更なる取組といたしまして、発注者から積極的に価格転嫁に向けた協議の場を設けていくということが重要である旨を引き続き周知徹底するとともに、今後、昨年の緊急調査を上回る規模での新たな調査を開始することとしております。この新たな調査におきましては、注意喚起文書の送付や事業者名公表の対象となった企業の取組状況のフォローアップを行うとともに、労務費の円滑な転嫁という観点も重視をして調査を進めたいと考えてございます。 この方針につきましては、価格交渉促進月間が始まりました三月一日に令和五年アクションプランとして公表をいたしましたほか、三月十五日には、道路貨物運送業を含む全国約千六百の関係事業者団体に対しまして、公正取引委員会委員長名、委員長の名前による文書で、発注者から積極的に価格転嫁に向けた協議の場を設けていくということが重要である旨の考え方を周知、新たな調査やフォローアップへの協力について要請を行ったところでございます。 公正取引委員会といたしましては、引き続き、独占禁止法や下請法に違反する事案につきましては、これに厳正に対処をするとともに、関係省庁とも緊密に連携をしながら、労務費の上昇分も含めて適切な価格転嫁が可能となる取引環境の実現を図ってまいりたいと考えております。
○三浦信祐君 公正取引委員会の役割としては極めて重要だと思いますので、しっかり進めていただきたいと思います。 トラックの高速道路時速八十キロメートル規制の解除に取り組むことで、労働時間の短縮、効率性向上が図れることは間違いないと思います。夜間の高速道路では、トラックのリミッターが時速九十キロでありますから、追い越そうにも時間が掛かって並走している光景が常態化しております。その間に乗用車が挟まると、渋滞や混雑、危険性もはらんでいるというのも、これも事実であります。規制緩和に是非取り組んでいただきたいと思います。 あわせて、リミッターを設けたのは、当然、事故が多発したその対策であったことは承知をしております。安全性の確保は不可欠であり、大型自動車の安全性の向上、特に追突防止技術装備等への取組を徹して実施することを併せて取り組むことを求めたいと思います。 斉藤大臣、是非、関係閣僚会議で、取りまとめの中で方向性をしっかりと出していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) トラックの速度規制の見直し、これは労働時間の短縮、物流の効率化に資します。一方、道路交通の安全確保は大前提でございます。大型車については、その大きさ、重さにより、一たび事故が起こった場合、大きな被害が出る可能性が高いことから、こういった事情を踏まえて検討する必要がございます。 それから、技術的なお話もございました。 国土交通省としては、車両安全対策の観点から、これまでも国際基準調和を図りながら車両に関する基準の整備強化を行っておりまして、例えば衝突被害軽減ブレーキについては、令和十年九月から全ての新車の大型車に最新の国際基準に適合した装置を装備することを求めることとしました。こういうこととのバランスを考えながら議論を進めていきたいと思っております。 速度規制そのものは国土交通省の所管ではありませんが、車両の安全装置に関するデータを提供するなど、政府内における検討に最大限協力するとともに、速度規制以外にも、トラックドライバーの労働時間の短縮や物流の効率化に向け、国土交通省で実施可能な対策についてしっかりと取り組んでまいる決意です。
○三浦信祐君 自動運転化ということで道路の整備も変わってくると思いますから、そのことを先んじて整えていくということも重要だと思いますので、トラックドライバーの視点から是非検討していただきたいと思います。 トラックドライバーの休憩場所となる高速道路のサービスエリア、パーキングエリアのトラック休憩ブースの整備強化を図る取組を積極的かつ確実に進めていただきたいと思いますし、また進めてきていることも理解をしております。 一方で、高速道路だけで駐車スペースを吸収できる状況ではないというのが私の実感でもあります。ETC二・〇の時代でもあり、スマートインターも全国に整備も進んでいることも考慮すれば、高速道路以外の駐車スペース等の連携、活用を図ることはできると思います。高速道路以外の駐車スペース活用に取り組んではいかがでしょうか。国交省に伺います。
○政府参考人(丹羽克彦君) お答え申し上げます。 高速道路の休憩施設における大型車用の駐車升の拡充につきましては、トラックドライバーの労働環境改善の観点から大変重要だというふうに思っております。 NEXCO三社におきましては、二〇一八年度からサービスエリアなどの休憩施設の大型車用駐車升の拡充を進めておりまして、二〇一八年から二〇二二年度までで約三千台分を整備いたしまして、現時点におきまして、全国で約三万台分の駐車升を確保しているところでございます。今後、二〇二四年度までの二年間で更に約一千百台分の駐車升の整備を予定しているところでございます。 また、既存のこの休憩施設の用地には限りがございますので、駐車場の立体化などの工夫に加えまして、委員御指摘のこの高速道路外のインターチェンジ周辺の駐車場の利用などについても取り組んでいくこととしております。 国土交通省といたしましては、今後とも、高速道路会社と連携して駐車スペースの拡充に取り組んでまいりたいと考えております。
○三浦信祐君 とても大切なことですので、是非具体化を急ぎやっていただきたいと思います。 日本におけるドローン行政について伺います。 現場で生じている課題についてですけれども、ドローン技能証明については、二〇二二年の十二月以前の法改正前後で現場の負担が激変をしております。 航空局ホームページ掲載団体としてドローン教育に当たってきた教官、当該団体資格認定者が改めて登録講習機関で講習と受講、技能審査を受けることは大きな負担となっているという声がたくさんあります。 さらに、有人航空機の技能証明は、海外で取得した場合には、ICAOの規定で、我が国の航空局の技能証明に書換えが可能となっております。 アメリカのFAAのUAVのライセンスは日本より正直はるかに進んでおり、高い能力を有しています。所有者が改めて日本の講習、技能審査を受ける制度について検討の余地があるんではないかなと思いますけれども、斉藤大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) ドローンの技能証明につきましては、国際的な標準がないことから、日本の技能証明を交付する場合には、日本の当局が必要な知識や技能を有しているか否かについて確認する必要がございます。 このうち技能については、登録講習機関における講習時間について、経験者は大幅な減免を可能としておりまして、民間ライセンスや海外当局の発行するドローンの操縦ライセンスを保有する者もその対象として負担の軽減を図っております。 特に、海外ライセンスについては、ドローンに関する国際的な標準化の議論が始まろうとしているところでございまして、今後具体化されてくる内容を踏まえつつ、更なる負担の軽減に向けて検討を進めてまいります。
○三浦信祐君 これ、大変希望を持てるお話だと思いますので、是非お願いしたいと思います。 二つ飛ばさせていただきます。運航管理について伺います。 これまで、二〇二〇年の六月にも、国土交通委員会にて、自律した自動操縦と手動操作機が混在することでのドローン同士の衝突リスク、あるいはドローンと有人機との衝突リスクを回避、防止するために、運航管理システム、UTMの確立及び飛行情報の管理が必要だと訴えまして、しっかりと検討してまいりたいと答弁がありました。 いよいよレベル4であります。運航機数、運航頻度の増加によって、コンフリクト回避が必須であります。レベル4の航空管制システムについて、技術的な問題はあるとしても、例えば有人飛行機で採用されているADS―Bなどの導入などの検討が必要だと思います。 質疑にてリモートIDの導入を指示していくとの答弁もありました。今後、UTM、無人機の航空管制などはどう制度化されていくのでしょうか。
○政府参考人(久保田雅晴君) お答えをいたします。 ドローンにつきましては、先月、三月二十四日に、東京都の奥多摩におきまして国内初のレベル4の飛行が行われたところでございまして、今後は、都市部でのレベル4飛行や、また運航頻度の増加というものが想定されるわけでございます。 今後、こうした増加していくであろうドローンの安全運航を確保していくためには、複数の無人航空機、ドローンの飛行計画や飛行状況、地図、気象情報などを集約、共有化して安全な空域の活用を可能にする、委員御指摘の運航管理システムが必要になると認識をしてございます。 このシステムにつきましては、昨年八月、官民協議会で策定されましたドローンのロードマップ二〇二二にも記載をされておるところでございまして、段階的な制度整備によりまして、運航形態の高度化、空域の高密度化を実現することとされております。 国土交通省といたしましては、このロードマップに基づいて、今年度中に運航管理システムに係る制度整備の方針を策定したいと考えておるところでございます。
○三浦信祐君 最後に、簡単に伺います。 今回の二〇二二年十二月の法改正において、ドローン操縦士の教官、技能審査に安全に関するクルー・リソース・マネジメント、これが導入されたことは大変評価できます。しかし、まだまだ不十分だというふうに私は思います。 是非、有人機でのクルー・リソース・マネジメントの概念を取り入れた安全教育実施してきた人材、組織などを登用して、ドローンでもこの安全の教育がしっかりできる体制を整えていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(久保田雅晴君) 委員御指摘の安全に関しますクルー・リソース・マネジメント、この方法を取り入れることは極めて重要でございます。CRMと頭文字を取って言っておりますけれども、この知識を講習におきまして着実に習得をしていただくということが極めて重要でございます。 有人航空機の操縦士を教官としてこのCRM教育を実施している団体ときっちり連携をして、登録機関、講習機関におきます講習の質、これの向上に努めてまいりたいというふうに考えます。 以上でございます。
○三浦信祐君 以上です。ありがとうございました。
○委員長(佐藤信秋君) 他に御発言もないようですから、文部科学省、農林水産省及び国土交通省の決算についての審査はこの程度といたします。 次回は来る二十四日午後一時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後六時六分散会