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211回国会参議院2023/04/03

決算委員会 第2号

発言数
325
登壇者
38
会派数
7
開催日
2023/04/03

会議録

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) ただいまから決算委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  去る三月三十一日までに、高橋光男君、竹詰仁君及び加田裕之君が委員を辞任され、その補欠として安江伸夫君、浜口誠君及び神谷政幸君が選任されました。     ─────────────

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。  委員の異動に伴い現在理事が二名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に滝波宏文君及び柴田巧君を指名いたします。     ─────────────

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 令和三年度決算外二件を議題といたします。  本日は全般質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 皆様、おはようございます。自由民主党の和田政宗です。  今日から決算委員会の審議が始まりました。参議院は決算審査を重視する院です。内容の濃い審議ができればというふうに思いますので、何とぞよろしくお願いをいたします。  まず、総理にお聞きします。大手製薬会社の現地法人幹部が中国当局に拘束された件についてです。  現在の政府の対応はどのようになっているでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先月、中国当局から在中国日本国大使館に対し、北京市で五十代の邦人男性一名が中国の国内法違反があったとして中国当局に拘束された旨、通報がありました。  政府としては、本件拘束事案が判明して以降、中国側に対して、当該邦人の早期解放及び領事面会の実施、これを強く求めてきております。また、先週末、中国を訪問した林外務大臣からも、本件について抗議をし、当該邦人の早期解放を含め、我が国の立場を改めて強く申し入れたところであります。  政府としては、引き続き、邦人保護の観点から、中国側に対し早期解放及び領事面会の実施を強く申し入れるとともに、御家族など関係者との連絡等、できる限りの支援を行ってまいります。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 引き続き強く解放を求めていただきたいというふうに思いますが、今回拘束された方は、中国内陸部の交通の困難な地域に医薬品を何日も掛けて自ら運ぶなど、中国国民を助け貢献してきた方です。こうした方でも拘束されてしまう。中国に駐在している駐在員の方々やその家族にも動揺が広がっています。どのように対応していくんでしょうか。

林芳正自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(林芳正君) 中国側に対しましては、私自身も含めまして、これまで様々なレベルや機会を通じて中国における司法プロセスにおける透明性の確保などを働きかけてきており、引き続きそのような働きかけを継続してまいります。  また、外務省は、海外安全ホームページや在中国大使館、総領事館を通じ、中国では国家安全に危害を与えるとされる行為は、刑法、反スパイ法等に基づき取調べの対象となり、国家安全当局に拘束されるおそれがあるので注意するように呼びかけております。  私の今回の訪中に際しても、四月一日でございますが、北京において現地で活動する日系企業の関係者の皆さんと懇談する機会を設けまして、今回の邦人拘束事案について、中国側には厳重な抗議と早期解放を引き続き強く求めていく旨を私から直接説明したところでございます。  海外に渡航、滞在する邦人の保護、これは政府の最も重要な責務の一つでありまして、引き続き中国側に強く働きかけていくとともに、きめ細やかな情報発信、注意喚起を通じて在留邦人の安全確保に努めてまいりたいと考えております。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 今外務大臣からありましたように、日中外相会談の最中に中国海警局の船が尖閣諸島の領海侵入を続け、八十時間を超えて尖閣諸島国有化以降で最長となりました。中国は、日中外相会談に合わせて、世界の注目が集まる中、尖閣諸島海域での中国海警局の船の動きを誇示したと考えられます。  総理の受け止めと、中国に対してどのような措置をとるのでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 三月三十日午前十一時頃から四月二日午後七時四十四分頃まで、中国海警局に所属する船舶四隻が尖閣諸島周辺の我が国領海に侵入し、日本漁船三隻に近づこうとする動きを見せました。中国側のこのような活動はそもそも国際法違反であり、誠に遺憾で受け入れることはできません。本事案についても外交ルートを通じて厳重に抗議をし、速やかに我が国領海から退去するよう強く求めました。  また、昨日行われた日中外相会談においても、林外務大臣から秦剛外交部長に対しても、尖閣諸島をめぐる情勢を含む東シナ海情勢について深刻な懸念を表明いたしました。  我が国としては、関係当局がしっかりと連携しつつ、引き続き緊張感を持って尖閣諸島周辺の警戒監視に万全を尽くすとともに、中国側に対して冷静かつ毅然と対応してまいります。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 外務大臣が中国を訪問しているさなかのこの行動でありますので、総理おっしゃったように、毅然とした対応をお願いをしたいというふうに思います。  次に、子育てと福祉について聞きます。  まず、不妊治療の保険適用について、厚生労働大臣にお聞きをします。  私は、不妊治療で子供を授かったことから、最終的に体外受精や顕微授精を実施したときに掛かる高額な費用を軽減できないか、できれば保険適用をしたいと考えてきました。そして、令和二年に自民党内に不妊治療の支援拡充を目指す議員連盟を立ち上げ、事務局長として当時の菅官房長官や加藤厚労大臣に提言書を提出するなど、要請活動を行ってきました。  その後、令和二年の九月に行われた自民党総裁選で菅義偉総裁候補が不妊治療の保険適用を公約として掲げ、内閣総理大臣となった後、不妊治療の保険適用を早急に実現すると表明し、各省庁に指示を出しました。  菅内閣の令和二年度補正予算で助成が大幅拡充され、令和三年度予算では不妊治療の保険適用の円滑な移行に向けた支援が行われ、昨年度から保険適用が行われています。  令和三年度におけるこの支援の成果の分析と、保険適用後の現状はどうなっているでしょうか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 不妊治療に対する対応は、今、和田委員から概略御説明いただいた流れの中で、まず助成事業でありますが、令和二年度第三次補正予算において助成内容の大幅な拡充をいたしました。例えば助成額一回十五万円を一回三十万円にするなどでありますが。保険適用開始までの間の経済負担を軽減するとともに、令和三年度補正予算においては、保険適用前から令和四年度にかけて継続する治療に対して助成を行うことで保険適用に円滑に移行することができたと考えており、まず二年度が助成金の事業の実績は約十三・五万件が、令和三年度は二十三・四万件と、かなり、十万件近く増えております。  その上で、不妊治療がスタートした四月四日は約八・一万人であったところ、九月には約十一万人と約三六%増加しております。不妊治療の前と後ではちょっと件数の取り方が違うので直接比較できませんが。  治療の標準化にもつながり、国民の皆さんが、特に不妊治療を希望する方が安心して治療を受けていただいているという状況だというふうに認識をしております。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 現場のクリニックの医師の方々の調査でも、不妊治療を受ける方の年齢が下がっているとの結果が出ています。不妊治療の保険適用は、不妊治療の当事者にとって三十年来の課題でした。そして、それが実現をいたしました。夫婦や家族の在り方はそれぞれが考えることですが、子を望む方が経済的理由や周囲の理解不足で諦めないよう、私も制度の充実に努めていきたいと思います。  次に、異次元の少子化対策について聞きます。  先週、三月三十一日に小倉大臣から示された少子化対策の強化のためのたたき台案は、児童手当の所得制限の撤廃、高校卒業までの児童手当の延長、子供が三人以上の多子世帯への児童手当増額など、評価のできる内容であるというふうに思います。これらは実現しなければならないと考えますが、ここ最近はもっと抜本的な対策への期待も国民の間で強くなっています。  私は、ここ一年で、一子当たり一千万円の給付を主張しておりまして、今回のたたき台に至る自民党内の論議でも提起をしてまいりました。出生時に一括で一千万円を給付するのではなく、出生時に三百万円、三歳時に三百万、六歳時に二百万、九歳時に二百万円を給付する、若しくは月額六万円を十五歳まで給付すると総額一千八十万円になります。  私はこれぐらいをしないと現在の状況は転換しないと考えますが、少子化担当大臣は児童手当そのものの引上げについてはどのようにお考えでしょうか。

小倉將信自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画)

○国務大臣(小倉將信君) こども・子育て政策の強化については、総理の指示に基づき、児童手当を中心に経済的支援を強化することなどの基本的方向性に沿って私の下で議論を進め、先日試案を取りまとめたところでございます。  この試案におきましては、児童手当について、次世代を担う全ての子供の育ちを支える基礎的な経済支援としての位置付けを明確化するため、所得制限を撤廃して支給期間を高校卒業まで延長するとともに、多子世帯が減少傾向にあることや経済的負担感が多子になるほど強いことなどを踏まえ、手当額についても諸外国の制度等も参考にしつつ見直しを行うとしたところであります。  和田委員の問題意識は児童手当の手当額をどうするのかという点にあると思いますが、対象や金額など見直しの具体的な内容については、今後、財源の議論と併せて検討し、骨太の方針、次の骨太の方針までに結論を得ることといたしておりまして、引き続き議論を深めてまいりたいと思っております。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 引き続き提起をしていきたいというふうに思いますので、国民が期待するような異次元の少子化対策にしていきたいというふうに思っております。  次に、地域医療構想に関連して厚労大臣にお聞きをします。  地域医療構想は、令和七年、二〇二五年に向け、病床の機能分化、連携を進めるために、医療機能ごとに令和七年の医療需要と病床の必要量を推計し定めるもので、厚生労働省が推進し、各都道府県で策定し実施をしていきます。  実施に当たり、都道府県にはどのような総合調整機能が求められるでしょうか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 医療法上、都道府県は、中長期的な人口構造の変化に伴う地域の医療ニーズに応じて、病床機能の分化、連携による質の高い効率的な医療提供体制の確保を目指して地域医療構想の取組を進めることとなっています。具体的には、構想区域、これ二次医療圏が基本となりますが、ごとに地域医療構想調整会議を設置をし、関係者との協議を行うこととされております。  地域医療構想は、地域の実情や再編後の状況を十分に考慮して進められるものであります。再編を行う医療機関間においてもしっかりと議論を行って、関係者の納得を得ながら進めていただくものと承知をしております。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 ここで、宮城県における病院統合構想を事例とします。こちらのパネルを御覧ください。(資料提示)委員はお手元の資料を御覧いただければ幸いです。  宮城県の構想では、仙台市にある東北労災病院と名取市にある県立精神医療センターを富谷市に合築、移転する、そして仙台市にある仙台赤十字病院と名取市にある県立がんセンターを名取市に統合、移転するとなっています。  しかし、東北労災病院と仙台赤十字病院が所在し、四病院再編は課題が多いとしている仙台市に対し、宮城県は仙台市からの質問状へ回答するなどのやり取りはあるものの、宮城県と仙台市の公式な協議は全く行われていません。  このような状況になっていることについて、厚労大臣はどのようにお考えになりますか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 都道府県にそれぞれそうした病院の再編、再編というか病院の在り方をどうするか等はこれ基本的にはお考えいただくこととなっておりますので、個々について私どもが申し上げるのは差し控えたいというふうに思いますが、一般論については、先ほども申し上げましたが、地域医療構想における医療機関の再編については、都道府県が主体となり、地域医療構想調整会議の場における地域の医療関係者、医療保険者などを含めた関係者の協議を得て進めていかれるべきものであります。  都道府県が医療法上の役割、先ほども申し上げましたが、を果たしながら、地域の関係者の理解を得つつ地域医療構想の取組を進めていただきたいと考えております。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 これに関連して、精神科の地域包括ケアについて聞きます。  国が推進する第八次医療計画においては、精神障害者が地域の一員として安心して自分らしい暮らしをすることができるよう、精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築を進める必要があるとしています。  宮城県における四病院再編において、県立精神医療センターの移転が県の計画に盛り込まれておりますが、宮城県精神科病院協会や患者団体などが反対をしており、宮城県の精神保健福祉審議会でも反対が大勢を占めました。特に宮城県精神科病院協会は関係各所に反対の要望書を提出しており、これは私も受け取っておりますが、その中では、長年掛けて築き上げてきた地域包括ケアが無に帰してしまうと述べています。  先月の参議院復興特別委員会で、私は、県は当事者の意見をしっかり聞くべきであると質問したところ、厚労政務官より注視をしていくとの趣旨の答弁がありましたが、厚生労働省としてどう考え、どう対応するのでしょうか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 今の精神科病院の移転でありますが、先ほどは地域医療構想の話をさせていただきましたが、精神科病院は地域医療構想の枠組みには含まれておりませんけれども、都道府県は、地域の医療提供体制の現状、今後の医療需要の推移など地域の実情に応じて、関係者の意見を十分に踏まえた上で、精神疾患に関するものも含めた医療計画、これを策定し、医療提供体制を構築することとされております。  精神疾患の医療提供体制の構築に当たっては、精神障害者が地域の一員として安心して自分らしい暮らしができるよう、精神障害にも対応した地域包括ケアシステム、この構築を進めることが重要だというふうにしております。医療計画の策定に当たっても、こうした観点から指針をお示しするなど、都道府県の医療計画策定の支援を行っております。  先ほどの件と同様、個別の事案についてはお答えを差し控えさせていただきますが、医療計画の策定や実施に際しては、都道府県において地域の関係者と丁寧に協議を進めながら進めていただけるものと考えております。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 そして、先月の復興特別委員会では、東北労災病院、これは国が所管する独立行政法人が運営しておりますけれども、移転するにしても現地に残るにしても、地域医療において様々な調整が必要になることを指摘し、所在地である仙台市や仙台市医師会へ公式にヒアリングすべきと提案しましたが、まだ実施されていないとのことですが、これ実施すべきだと考えますが、いかがでしょうか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 御指摘の再編に関しては、令和三年十一月に、宮城県知事から独立行政法人労働者健康安全機構の理事長に対し、東北労災病院と県立精神医療センターとの合築整備に係る検討についての協力要請がありました。  この協力要請を受けて、労働者健康安全機構では宮城県と協議を続け、本年二月二十日には、同機構理事長と宮城県知事の間で、東北労災病院と宮城県立精神医療センターの移転、合築に向けた協議確認書を取り交わしたものと承知をしております。  今後は、協議確認書を踏まえ、宮城県立病院機構、宮城県立精神医療センターなども含めた関係者で協議を続けていく予定と考えておりますが、労働者安全機構としては、この協議の枠組みの中で宮城県とも連携をしながら必要な対応を図っていくということと、予定と聞いております。  いずれにしても、都道府県において地域の関係者と丁寧に協議をしながら進めていただけるものと考えております。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 やはり、四病院のうち二病院が所在をする仙台市に対して話を聞いていない、また仙台市医師会は明確に反対をしているという中で、そういった方々にしっかりと労災病院が聞くというのは私は重要だというふうに思いますので、進めていただければというふうに思います。  次に、新型コロナ対応と経済再生、対応する法令整備について聞きます。  まず、全国旅行支援について聞きます。  全国旅行支援の前身となるGoToトラベルは、私が国交政務官のときに観光庁の皆さんと立案と制度設計に当たりました。GoToトラベルが実施されていた期間は、観光業が地域の基幹産業となっておりますので、地域経済が動き出したのに加え、自動車がよく売れるようになったという日本経済全体への効果がありました。その後、GoToトラベルは、停止期間を経て現在は全国旅行支援と名称を変え、実施をされています。割引率は二〇%となりましたが、観光需要を促し、地域経済に与える効果は大きいと考えます。  全国旅行支援の更なる延長や継続が新型コロナで大きく傷んだ貸切りバス業界を始めとする観光、旅行産業などから要望されていることについて、国交大臣はどのようにお考えになりますでしょうか。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) まず初めに、和田委員のいろいろなこの旅行支援に対しての御指導、ありがとうございます。  昨年十月に開始した全国旅行支援につきましては、非常に多くの方々に御利用いただいております。十月から二月までの日本人国内宿泊者数はコロナ前と比較して同じ水準以上となっておりまして、需要喚起の効果が見られているところです。また、全ての都道府県においてその実施期間を今年初夏頃まで延長しておりまして、国土交通省としては、引き続き、措置された予算の範囲内で着実に実施してまいりたいと思っております。  さらに、先ほどおっしゃいましたように、新型コロナの影響を特に強く受けた団体旅行を促進するため、国から各都道府県にお配りした全国旅行支援のための予算のうち二割を団体旅行枠として設定しております。この団体旅行枠につきましては、多くの都道府県で十分に残額が確保されております。  国土交通省としては、関係業界に対してより一層の商品造成を求めるとともに、都道府県によるプロモーションの実施を促すなど、団体旅行が更に促進されるよう働きかけを行っていきたいと、このように思っております。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 是非、継続についても検討また実施をお願いをしたいというふうに思います。  そして、新型コロナや感染症に対応する法令整備に関連して、二つの業界についてお聞きをします。  まず、ペストコントロール業について聞きます。  ペストコントロール業は感染症蔓延を防ぐための消毒などを行っており、新型コロナ禍においても、宿泊療養に使われるホテル施設などへの消毒や救急車の消毒に当たっています。しかし、こうした消毒に当たる事業者については、法的な登録制度や公的資格がありません。ペストコントロール協会に所属する事業者については技術的指導が行われていますが、会員外の事業者についてはどの程度の技術水準にあるのかということが不明であります。  こうしたことから、法的登録制度を創設すべきと考えますが、どのように考えるでしょうか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 人にとって有害な害虫、細菌などの駆除や消毒などについて、厚労省としても、十分な知識、技能を有する事業者が適切に実施することが重要と考えております。他方、現在、ペストコントロール業の業界内で共通した消毒等の作業手順が確立されていない状況にあると承知をしております。  このため、今御指摘の登録制度の創設よりは、まずは標準的な作業手順書の作成が必要であると考えており、昨年の議員の質問に対しても、当時の大臣から、まずは標準的な作業手順書の作成を支援する旨の答弁をさせていただきました。  それを踏まえまして、現在、国立保健医療科学院で行っている研究において、日本ペストコントロール協会等の業界団体や厚生労働省も参画し、標準的な作業手順書の作成に向けた検討を行っているところであり、現在、取りまとめの作業に入っているところでございます。  標準的な作業手順書が取りまとめられた後は、厚労省としてもその周知啓発に努め、手順書に沿った作業を実施できる事業者を増やすことによりペストコントロール業の質の担保、これをまず図っていきたいと考えています。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 去年も同様の質問をさせていただきましたが、厚労省の方で取組進めていただいているということ、やはり業界がしっかりと安定して発展することが我が国の感染症対策にも重要だと思いますので、何とぞよろしくお願いをいたします。  このペストコントロール業、新型コロナの対応に力を尽くしたこともあり、その認知が徐々にではありますが広がってきております。  総務省にお聞きをいたします。日本標準産業分類へのペストコントロール業の記載について、現状どうなっているか、また職業分類への記載の見込みについてはどうでしょうか。

松本剛明自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(松本剛明君) 和田委員からの御質問に御答弁申し上げたいと存じます。  まず、日本標準産業分類については、令和五年度中に行う十四回目の改定に向けて、三年六月から、各府省における精査の結果や有識者の意見を踏まえて検討が進められ、改定案を去る三月二十三日の統計委員会に諮問したところでございます。  今回の改定案では、ペストコントロール業について、細菌やウイルスの消毒、害虫の防除、衛生管理等を実施する産業の把握が必要であること、コロナ禍も背景に事業者数及び従業者数が相当規模となっていることなどを踏まえ、新たに細分類の一つとして追加することとしております。  また、日本標準職業分類については、三月二十八日に閣議決定された公的統計基本計画に基づき、今後、令和八年度末までの改定を目指すこととしております。  職業分類の改定の際、分類項目の新設については、まずは関係府省において、職業の内容を一まとまりとして扱うべきかどうか、その職業が一定の規模を有しているかどうかなどについて精査を行うこととしており、ペストコントロール業についてもこうした精査が行われることとなると考えております。これを踏まえ、統計委員会の審議を経て、適切に判断をいたしたく存じます。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 次に、警備業法について聞きます。  警備業は、新型コロナ対策でも病院を始めとする様々な施設の警備や夜間窓口対応に役割を発揮するなど多様化をし、災害時の避難対応での役割も期待されます。しかしながら、その賃金というものは全職種平均よりも低く、人手不足も深刻であります。  新型コロナ対策においても大きな役割を果たしてその業務が多様化している警備業について、こういった抜本的な対策が行えるように実態に即した警備業法の改正をすべきではないかと考えますが、国家公安委員長はどのように考えるでしょうか。

谷公一自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(谷公一君) お答えします。  委員御指摘のように、警備業への社会的需要が高まる中で、警備業法については業界団体と継続的に意見交換をしており、これまでも実態を踏まえて累次改正や運用改善がなされてきたところであります。例えば、本年一月には、業界団体の要望を受け、営業所に係る各種届出手続などを緩和し、災害等の緊急時に警備員を速やかに現地へ派遣することなどを可能としたところと承知しているところであります。  警備業法につきましては、御指摘のように、今後とも、業界団体の意見を踏まえながら必要な見直しを検討し、生活安全産業としての警備業の質的向上などを図ってまいりたいと考えております。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 答弁のようにしっかりと見ていただき、進めていただければというふうに思います。  そして、物流の二〇二四年問題について聞きます。  この二〇二四年問題とは、来年四月からトラックドライバーの時間外労働の規制が強化されることから、人手不足の深刻化や輸送量の減少が懸念されるものです。トラック業界においても懸命な取組が行われていまして、国土交通省から令和二年に示された標準的な運賃に基づく契約と支払を荷主が確実に行うことや、高騰する燃料費を始めとする価格転嫁がしっかりできるようにしなくてはならないと考えますが、国交省としてはどのように取り組んでいくのでしょうか。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) トラック運送業につきましては、コストに見合った適正な運賃の収受ができていないと、そしてまた燃料費を含めた適正な運賃を収受できていないということで、この環境を整備することが重要です。  このため、国土交通省としては、貨物自動車運送事業法に基づき、標準的な運賃の周知、浸透、適正な取引を阻害する疑いのある荷主等に対する働きかけや要請などに取り組んでいるところでございます。また、荷主を所管する経済産業省や農林水産省と共同で持続可能な物流の実現に向けた検討会を開催し、荷主や消費者も一緒になって、適正な取引環境の実現に向けて、より実効性のある措置を実施できるよう検討しているところでございます。  先月三十一日、先週の金曜日でございますが、関係閣僚会議が第一回目が開かれました。総理から御指示がございました。政府一丸となって対応していきたいと思っております。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 この物流の二〇二四年問題においては、倉庫業も大きく関わってきます。倉庫業が計画的に出庫や入庫ができるように、荷主が前もって余裕を持って発注をするリードタイムの延長等が必要と考えますが、対荷主について国交省はどのように考えているでしょうか。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 倉庫はサプライチェーンの結節点として重要な役割を担っております。いわゆる二〇二四年問題の解決に向けては、倉庫業を含めた総合的な対応が必要です。  先ほど申し上げました総理から指示がございました我が国の物流の革新に関する関係閣僚会議、開催されまして、岸田総理より、六月上旬を目途に政策パッケージを取りまとめるよう指示がございました。  これを受けまして、物流の効率化だけでなく、荷主、物流事業者間、また物流事業者間同士における商慣行の見直しや、荷主企業や消費者の行動変容を促す仕組みの導入を進めるべく、抜本的、総合的な対策の検討を加速しております。消費者の行動変容、例えば再配達をできるだけ少なくする、しようとか、そういうことでございます。  その中で、御指摘のあった倉庫業を含め、リードタイムの確保についても、関係省庁と緊密に連携して積極的に検討してまいりたいと思います。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 倉庫業に関して、政府所有米の保管方式についてもお聞きをします。  これまでは期末在庫方式というものが取られておりまして、同一期内の入出庫が行われた場合、保管料が支払われないという状況でした。民間取引では全て積数計算方式で行われておりまして、これですと確実に保管料が支払われるということであります。  農水省においては今年からこれを見直し、選択制とすることができるようになりましたけれども、適正な料金が確実に支払われる積数計算方式のみへ変更すべきと考えますが、いかがでしょうか。

平形雄策農林水産省農産局長

○政府参考人(平形雄策君) お答えいたします。  政府米の保管、販売等につきましては、国から民間事業体に業務を包括的に委託しておりますが、その保管料につきましては、委員御指摘のとおり、これまで効率的な業務運営の観点から期末残高方式で算出をして契約をしておりました。しかし、保管業界の実態等を踏まえ、今年度から保管期間における入庫分に基づいて保管料を算出する積数計算方式も民間事業体が選択できるように契約方法を見直すことといたしました。  今後とも、民間事業体における業務の実施状況を踏まえつつ、効率的な業務運営に努めてまいります。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 倉庫業では積数計算方式しか行われておりませんので、しっかりと民間の実態に合った形にしていただければというふうに思います。  次に、住環境についてお聞きをしたいというふうに思います。住宅におけるカーボンニュートラルや省エネについて聞きます。  子育て世帯、若者夫婦世帯による高い省エネ性能を有する新築住宅の取得に百万円を支援したり、住宅の省エネ改修等に対して費用補助をするこどもエコすまい支援事業の申請が先週金曜日から始まりました。  省エネ化を促すためにもこうした支援強化の継続が必要と考えます。国交大臣はどのように考えますか。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 二〇五〇年カーボンニュートラルという目標、そして昨今エネルギー価格が高騰する、こういう状況の中で、既存住宅を含め、住宅の省エネ化を進める必要性は非常に高いと、このように認識しております。  住宅の断熱性能の向上などによる省エネ化は、光熱費の削減効果に加えて、温熱環境の改善による快適性の向上や最高血圧の低下といった健康上のメリットも期待されるということで、強力に推進する必要があると考えております。  国土交通省では、子育て世帯などによる高い省エネ性能を有する新築住宅の取得や住宅の省エネ改修等に対しての支援を行うこどもエコすまい支援事業を創設したところでございまして、引き続き、この事業に関する丁寧な周知に万全を期して、広く活用されることを通じて住宅の省エネ化を推進してまいりたいと、このように思っております。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 次に、賃貸住宅の修繕共済の対象範囲拡大の必要性についてお聞きをします。  アパートやマンションなどの賃貸住宅は、部屋を借りている方々の住環境の維持のためにも定期的に大規模修繕を行うことが必要です。こうしたことから、おととし、賃貸住宅の家主が将来の大規模修繕工事に備え修繕費用を計画的に準備できる共済制度として賃貸住宅修繕共済制度というものが創設をされました。  現在、その対象を外壁と屋根のみとされているようでありますけれども、住環境維持の修繕の観点から、階段や廊下などの全共用部にも対象を拡大すべきと考えますが、いかがでしょうか。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 賃貸住宅にお住まいの方に良質な居住環境を提供する上で、賃貸住宅オーナーが定期的に必要となる修繕工事に備えた掛金を計画的に払い込むことができる共済制度の仕組みは大変有意義でございます。  現在、この共済制度が対象としている部位は、業界団体の発意によりまして、外壁、屋根、軒裏となっておりますが、対象部位を更に拡大したいとのニーズがあり、現在、団体内において具体的な検討が進められていると承知しております。  国土交通省としては、対象部位の拡大が賃貸住宅の着実な修繕につながることを期待しておりまして、団体が行う検討に対し丁寧な助言に努めることでこの共済制度の充実を図ってまいります。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 銀行の保有不動産の賃貸についてもお聞きをします。  銀行は、銀行法に基づき、その業務として宅地建物取引業を営むことができず、賃貸業務についても監督指針によって規制されていますが、本店や支店をビルなどに建て替える際に、銀行員に対する社宅としての賃貸ではなく一般的な住宅やオフィスとしての賃貸が行われており、なし崩し的に大規模な賃貸業務が可能になっているのではないかとの指摘がございます。  監督指針を厳格に運用すべきと考えますが、金融担当大臣、どのようにお考えになるでしょうか。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 銀行が保有する不動産を賃貸することにつきましては、金融庁の監督指針に基づく要件を満たしている場合に限定をされているところでございます。  なし崩し的に賃貸に関する業務が可能となっているとの御指摘がございましたが、保有する不動産の建て替えでありますとか新築を行って賃貸を行うような場合には、実務上、金融庁は銀行から相談を受けておりまして、金融庁において監督指針の要件を充足していないと判断する場合には銀行に対して再検討を指示することもございます。  このように、銀行は監督指針で定める要件の範疇において不動産賃貸に関する業務を行っているものと認識をしているところでございます。  ただし、金融機関の個別の事案について問題がある場合には、監督当局といたしまして、その内容に応じて適切に対応する必要があることは当然でございまして、今後とも監督指針の適切な運用に努めてまいりたいと考えております。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 厳格な運用をお願いしたいというふうに思います。  次に、NHKについて質問いたします。  昭和三十年にNHK総合テレビで放送された短編映画「緑なき島」についてですが、この「緑なき島」で使われている映像が韓国のテレビ局などにより日本の強制労働の証拠だとして使われている問題についてです。  これは時代も全く違うときに撮影をされておりますし、全くそうではないわけでありまして、島民の方々がこの様々な番組内で使われている映像が軍艦島のものではないのではないかという指摘などをして問題化しておりまして、私も国会審議で取り上げてまいりました。  一昨年の決算委員会で、当時の前田NHK会長が島民と向き合うと答弁しておりますが、NHKは島民の方といまだ会っていないということですが、事実でしょうか。

稲葉延雄日本放送協会会長

○参考人(稲葉延雄君) お答え申し上げます。  「緑なき島」の映像の一部が番組の趣旨とは関係なく韓国の施設で展示されるなどしていることにつきまして、元島民の方々が名誉を傷つけられたとお感じになっているということは大変遺憾に思ってございます。  委員御指摘のとおり、おととし五月の参議院決算委員会の答弁の後、NHKでは、元島民の方々に対してその時点での調査結果をお送りいたしました。五月二十一日のことでございます。それに続きまして、更なる御指摘をいただきましたので、それを踏まえてでき得る限りの調査をし、おととしの十二月に調査結果の報告をお送りいたしました。さらに、昨年九月にもお問合せに対する回答をお送りしてございます。今後とも、こうしたお問合せがあれば、誠意を持って対応していきたいというふうに思っております。  いずれにいたしましても、NHKの番組は様々な形で大きな影響を及ぼすものでございますので、本当に心して制作していかなければならないという思いを強く持ってございます。会長として今後しっかりと現場を指揮してまいりたいというふうに思っております。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 答弁で島民と向き合うという形がそれで私は十分ではないというふうに思いますので、島民と会うことも含めてしっかりと対応していただきたいというふうに思います。  次に、南京戦の外務省ホームページの記載についてお聞きをします。  外務省ホームページでは、日本政府として、日本軍の南京入城後、非戦闘員の殺害があったことは否定できないと考えているとの記述があります。  この記述と、根拠となる文書は外務省内に存在するんでしょうか。

林芳正自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(林芳正君) いわゆる南京事件につきましては、その事実関係をめぐり様々な議論が存在していることは承知をしておるところでございます。  今御指摘のありました外務省のホームページの記載でございますが、平成十九年四月二十四日に閣議決定された質問主意書への政府答弁、これを記載したものでございまして、同答弁で示されました認識は関係者の証言や事件に関する種々の資料から総合的に判断したものでございます。  この資料でございますが、外務省が作成したものは確認できておりませんが、政府機関で作成されたものとしては、一九七五年に出版されました当時の防衛庁防衛研修所戦史室による戦史叢書「支那事変陸軍作戦」第一巻において該当する記述があると承知をしております。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 今挙げた文書ですけれども、戦後三十年が経過して作られている文書でありまして、私、関連文書全部読みましたけれども、意図的に日本軍が殺害したとの明確な記述はない状況でありました。これ、外務省ともやり取りしていますけれども、より事実に即した記述に変えるべきだというふうに思いますので、引き続き検討して実施をお願いしたいというふうに思います。  最後に、デジタル化についてお聞きをします。申請手続の円滑化の観点です。  デジタル化されても、形式的な不備がございますと何度もやり直さなくてはなりませんし、逆に、手続の迅速化を図るためには、形式的な不備がなければまず受付を行って、事後の確認を重視する方向に変わっていくのではないかと考えられます。  こうした手続において士業の活用重要だと思います。行政においては特に行政書士がその専門分野であるわけでありますけれども、行政書士の活用いかがするでしょうか。

河野太郎自由民主党・無所属の会デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(消費者及び食品安全・デジタル改革)

○国務大臣(河野太郎君) オンライン化している手続の中で、在留資格に関連するものなど、行政書士の方々に代理申請をしていただいているものもございます。  ただ、これからオンラインを進めていくに当たりまして、やはり様式、添付書類、そうしたものの見直し、あるいは記入したときに不備があればその時点で自動的にお知らせをする、そういうことをやりながら、多くの国民の皆様が直接スマホなどでオンラインで申請をできる、そういう便利なシステムを目指してまいりたいというふうに思っているところでございます。

和田政宗自由民主党

○和田政宗君 士業の活用も含めて、そういったことを組み合わせながら進めていきたいというふうに思います。  電波オークションについて総務大臣にお聞きをする予定でございました。私、これ働きかけてきておりまして、放送局が使用頻度の低い周波数も抱え込んでしまって全くほかの事業者に使わせないという状況についてこれ働きかけを行ってきまして、マラソン中継ですとか朝や夜のニュースなどの中継などでしか使わない使用頻度の低い部分については通信事業者に使わせるということで今総務大臣、総務省の方で進めているということでありますので、これしっかりと進めていただきたいというふうに思いますので、これは要望としてお伝えをしたいというふうに思います。  私の質問、以上で終わります。

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 関連質疑を許します。三宅伸吾君。

三宅伸吾自由民主党

○三宅伸吾君 関連質問をさせていただきます。  自民党の三宅伸吾です。どうぞよろしくお願いいたします。  まず、岸田総理に、財政の現状に対する御認識をお聞きしたいと思います。  三年前に新型コロナウイルス感染症が始まりまして、混乱から日常を守るために政府は財政支出をいたしました。私も、予備費をたくさん積んで機動的な支援ができるような動きをしたこともございました。そして、昨年はロシアによる蛮行、ウクライナ侵略が起きまして、エネルギー価格等が高騰し、御家庭への支援は当然欠かせないわけであります。  さはさりながら、財政は悪化する一方でございます。こうした現状に対しまして、岸田総理は、危機からの脱出、生活防衛のために今の状況は致し方ないと、厳しい財政悪化の状況は致し方ないと考えていらっしゃるのか、それとも、財政悪化は致し方ないけれども、現状の悪化状況に対して危機感を深めていらっしゃるのか、どちらに近い御認識でございましょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、私の経済財政運営の基本は経済あっての財政であり、経済を立て直し、そして財政健全化に取り組んでいく、こうしたものであります。こうした基本に立って、新型コロナあるいは物価高騰など、足下の経済状況に機動的に対応してまいりました。  御質問は、この財政悪化の現状について致し方ないと考えているか、危機感を深めているか、こういった御質問ですが、財政状況については、新型コロナや物価高騰に直面する中で、これまでの対策、これは必要なものであったと考えております。しかしながら、累次の補正予算の編成等により、より一層厳しさを増している、このように認識をしています。  引き続き、足下の経済状況に機動的に対応する、このことは大事だと思いますが、それとともに、この財政や社会保障制度の持続可能性への信認、これが失われることがないように、歳出歳入両面の改革を続け、責任ある経済財政運営を努めていく、こうした姿勢は重要であると考えています。

三宅伸吾自由民主党

○三宅伸吾君 御答弁ありがとうございました。  次に、岸田総理に、様々な重要な政策課題ございますけれども、その様々な課題についての優先度というか、タイムテーブルをお聞きしたいと存じます。  岸田政権は、防衛力の抜本強化に道筋を付けました。そしてまた、長年我が国の課題でございました貯蓄から投資へという、そういう課題につきましても、NISAを抜本的に拡充することを既に決めたわけでございます。私は、長期、積立て、分散投資、これを国民に促すことによっていわゆる資産寿命を延ばすという意味におきまして、この二つの岸田政権の取組については高く評価をしております。  ただ、しかしながら、我が国は数多くの課題を抱えております。言うまでもなく、新しい資本主義の実現、デジタル田園都市国家構想、そしてまた食料安全保障の強化、また防災・減災、国土強靱化、そして、先ほども話題になりましたけれども少子化対策など、様々な課題が山積みでございます。  こうした多くの政策課題に対してどのような時間軸を持って取組をされようとしているのか、是非ともお聞きしたいと思います。具体的には、どの分野について自らの手で完遂をされるのか、それとも、この分野については道筋は絶対に付けたいんだというようなお気持ちを、お考えをお聞きしたいと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今、我が国は、経済についても、そして国際秩序においても歴史の分岐点を迎えていると認識をしています。委員が挙げられた課題、これはいずれも重要であり、それぞれの時間軸で取り組んでいくということになるわけですが、いずれにせよ、この時代の大きな転換期にあって、未来の世代に対しこれ以上先送りできない課題に正面から愚直に挑戦し、一つ一つ答えを出していく、こうした姿勢が求められていると感じています。  例えば、この新しい資本主義の最重要課題であります構造的賃上げですが、この構造的賃上げに向けては、まず、この春闘で物価上昇を超える賃上げに取り組んでいただくべく賃上げの環境整備を進めるとともに、労働市場改革の指針を六月までに取りまとめ、人への投資の支援を五年で一兆円のパッケージ、実行していく、こうした取組を進めてまいります。  そして、これによって、リスキリングによる能力向上支援、日本型の職務給の確立、成長分野への円滑な労働移動を進めるというこの三位一体の労働市場改革、働く人の立場に立って加速していきたいと考えています。  また、少子化対策については、先週、小倉大臣の下で、子ども・子育て政策の強化に関するたたき台、取りまとめたところですが、今後、私の下に新しい会議を設置し、具体的な内容、予算、財源について検討を深め、六月の骨太方針までに将来的な子ども・子育て予算倍増に向けた大枠、これを提示してまいります。  そして、防衛力については、昨年末策定した三文書の下、今後五年間で緊急的に強化していくべく、本年度予算においても必要な予算、確保いたしました。財源確保については、必要となる税制措置の内容を含め、政府・与党で確認し、昨年末に閣議決定しており、これに基づき着実に取り組んでいきたいと考えております。  そして、これ以外、委員が御指摘になられましたデジタル田園都市国家構想あるいは食料安全保障、防災・減災、国土強靱化、こうした課題についても並行して取り組まなければならないと考えております。  こうした先送りできない課題について議論を行い、検討し、機を逃さず、責任を持って実行していきたいと考えています。

三宅伸吾自由民主党

○三宅伸吾君 総理、ありがとうございました。  さて、コロナがほぼ完全収束に向かって動いております。観光がこれからリセットというか再起動をされるわけでございます。  観光庁は、先月の二十八日、外国人観光客の受入れ拡大に向け、全国から十一のモデル観光地域を選びました。外国人旅行者の一人当たりの消費額、客単価を高めて経済効果を上げたりするわけでございますけれども、国といたしましては、この十一のモデル地域、具体的にどのような重点施策を行おうとされているのか、そしてまたどのような効果を目指しているのか、お聞かせください。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 三月三十一日に閣議決定させていただきました新たな観光立国推進基本計画におきまして、訪日外国人旅行消費額五兆円の早期達成や訪日外国人一人当たり旅行消費額を二〇二五年に二十万円とするなどの目標を掲げました。  このため、観光消費の旺盛ないわゆる外国人富裕層の誘客の強化は重要でございまして、とりわけ地方部への誘客を進めることで地域活性化にも資するものと認識しております。  一方で、これまで我が国を訪れた高付加価値旅行者、いわゆる外国人富裕層ですけれども、全体の一%にすぎず、そのうち、より長期滞在の傾向にある欧米豪の地域の割合はまだまだ少ないのが現状でございます。  このため、今回、地方を中心に選定したモデル観光地におきまして、ウリ、ヒト、ヤドと三つを掲げております。ウリというのは、その外国人富裕層に訴えるようなコンテンツの整備やそれからストーリー化、これがウリです。それから、ガイドなどの育成、これがヒト。そして、特別な滞在感が得られるような宿泊施設の整備、ヤドと。これらの課題について、地域の皆様と観光庁、さらに関係省庁とも連携し、集中的にこれらの問題を解決していきたいと、このように思っております。

三宅伸吾自由民主党

○三宅伸吾君 十一のエリアの中には瀬戸内も選んでいただきまして、本当にありがとうございます。(資料提示)  さて、日本に来られる超富裕層は実は余り多くないんですね。その理由は、やっぱりアクセスが悪いというのが一番よく聞かれます。ビジネスジェットの問題、それからチャーターしたプライベートジェット、これ観光用でございますけれども、それから運航業、運航とかですね、それから乗客、乗務員に対するサービスを包括的に行う、そういう仕組みが日本は欠けておりますし、また、いわゆる超大型のクルーザーですね、まあスーパーヨットと呼ばれることがありますけれども、例えば東京湾には係留するところが一か所もないという、世界の先進国の首都で海に面しているところではあり得ないような今現状でございます。  国交省は、どのようにして世界の富裕層、日本に来てもらうために取組をされようとしていますか。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) まず、ビジネスジェットでございますけれども、この受入れ環境整備につきまして、運航に係る諸手続の改善やニーズの高い空港を中心にビジネスジェット旅行の専用動線整備を推進してきたところでございます。現在、更なる利便性向上に向けて、ビジネスジェットの運航を総合的に支援するサービスについて、どのようなビジネスモデルであれば我が国で成立するのか等の観点から、海外空港における事例調査を実施しております。  今後も、引き続きこのような検討を進めるとともに、観光目的でのビジネスジェットの運航の許可に関する申請期限についても、これを短縮に向けて取り組むなど、受入れ環境整備の取組を進めてまいりたいと思います。  次に、スーパーヨットなどのプレジャーボートですけれども、大型のプレジャーボートの受入れに関しては、これまでも既存のマリーナや公共岸壁を御利用いただいておりますが、長期滞在するための係留場所が限られているなどの課題があると認識しております。今後、寄港ニーズ等を踏まえ、必要に応じ港湾管理者とも情報を共有し、対応策を検討してまいりたいと思っております。

三宅伸吾自由民主党

○三宅伸吾君 ちょっとその関係で、ちょっと地元の話をしたいと思います。  私、高松出身でございまして、しかしながら年に数回、徳島の阿波おどり空港に降りざるを得ません。理由は、少し視界が悪くなりますと高松空港は降りられなくなります。この着陸のための計器のシステムがちょっと余り近代化をしていないのが理由でございます。これから高松空港は、ソウル便とか上海便も持っておりますけれども、視界不良で降りられないような可能性がありますと、やっぱりパッケージツアーも組みづらいという話を聞いております。  是非とも、四国の玄関口、そしてまた、南海トラフ地震のときには、高松空港、唯一海に面していない空港でございますので、着陸システム、この近代化を是非、県も求めておりますけれども、私からも国交省に強く求めたいと思いますけど、検討状況はいかがでしょうか。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 今年七月、高松ではG7の都市大臣会合を開かさせていただきます。よろしくお願いいたします。  高松空港におけるカテゴリー3の計器着陸装置の整備につきましては、急峻な谷があるという地形的な特性があることから、施設整備に必要な用地確保を含めて費用対効果を見極める必要がございます。  国土交通省としては、地元香川県の御要望や御提案を踏まえながら、費用対効果を勘案しつつ、引き続き検討を進めさせていただきたいと思います。

三宅伸吾自由民主党

○三宅伸吾君 是非検討を加速していただきたいと思います。  我が国を観光立国にするためには、日本の文化、そして歴史などを生かした国際的なイベントをどんどん国内で開催すべきだと思います。世界中の富裕層を含めた方々の集いの場を東西文化の十字路でありますこの我が国で提供できれば、その場を通じてビジネス、そして観光、そしてまた、私は外交の舞台にもなると思っております。  そういった観点で文科大臣にお聞きをいたしますけれども、東京の港区に国立新美術館ございますけれども、ここでアートフェアを開催することは可能でしょうか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 三宅議員御指摘の国立新美術館でございますが、所蔵品を持ちます厳密な意味での美術館ではなくて、展示場であるため、様々な用途に活用が可能でございます。そのために、国際アートフェア等の国際的なイベントの開催が可能でございます。  既に昨年には、日本の文化や歴史を生かした国際的なアートイベントといたしまして、国立新美術館も主要会場の一つとなったアートウィーク東京が初めて開催されまして、海外からの富裕層の方々が参加をするとともに、非常に海外から高い評価受けているところでございます。  今後とも、国立新美術館が世界の富裕層も引き付けることができるアートのグローバル発信拠点となるように積極的に取り組んでまいります。

三宅伸吾自由民主党

○三宅伸吾君 私も視察をしましたけれども、東京の迎賓館赤坂離宮、これ、すばらしい施設でございます。実は民間でも迎賓館を三日間貸し切ることができると聞いておりますけれども、ほとんどの方が知りません、そういった事実をですね。  政府にお聞きしますけれども、どのような活用事例、そしてまた、コロナが収まりかけておりますので、使いたいという問合せ、来ておりますでしょうか。

松野博一自由民主党・無所属の会内閣官房長官

○国務大臣(松野博一君) お答えをさせていただきます。  迎賓館では、我が国の歴史及び文化並びに迎賓館の魅力を内外に発信し、これらに対する理解の促進を図ることを目的に、平成二十八年度から、接遇に支障がない範囲で、原則として有償により特別開館として民間団体等の利用に供しているところであります。これまでに迎賓館赤坂離宮では、展示会や授賞式、晩さん会など、国の機関による利用も含めて十件の利用実績があります。迎賓館の利用につきましては、ホームページを通じて制度の周知を行い、各種相談に応じているところであります。  引き続き、ホームページの充実や利用希望者への施設視察等を通じて制度の広報に努め、迎賓館赤坂離宮及び京都迎賓館の民間団体等の利用促進に取り組んでまいりたいと考えております。

三宅伸吾自由民主党

○三宅伸吾君 是非、あのすばらしい施設を公務に支障のない範囲で使えるということでございますので、PRに努めていただきたいと存じます。  観光立国といえば、我が国は国立公園たくさんございます。第一号は瀬戸内海国立公園でございます、たしか雲仙と一緒だったと思いますけれども。  西村環境大臣にお聞きいたしますけれども、国立公園、環境の保護とそれから観光の利用と、私、両立できると思いますけれども、環境省としてどのような取組をされていますか。

西村明宏自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(西村明宏君) 環境省におきましては、国立公園のブランド力を高めて自然を満喫できる上質なツーリズム、これの実現を目指して、二〇一六年から国立公園満喫プロジェクト、これを推進しているところでございます。自然体験活動の充実化を始めとして、廃屋撤去による景観の改善及び跡地活用による利用拠点の上質化、多様な宿泊サービスの提供促進等、こうしたものに取り組んでいるところでございます。こうした取組を通じて地域の経済活性化や環境保全への再投資を促すことで、国立公園の保護と利用、今委員御指摘になりました保護と利用、これの好循環を実現してまいりたいというふうに考えています。  さらに、本年の一月より、国立公園の利用の高付加価値化を進めるために、民間提案を取り入れた国立公園利用拠点の面的な魅力を向上する取組を開始しております。宿泊と自然体験のアクティビティーが一体となった質の高い利用を官民連携で進めてまいります。  インバウンドが本格的に再開する中、三月三十一日に新たな観光立国推進基本計画が策定されたことも踏まえまして、環境省といたしましては、国立公園の美しい自然の中での感動体験、これを柱とした滞在型、高付加価値型の観光というものを推進してまいりたいというふうに考えております。

三宅伸吾自由民主党

○三宅伸吾君 歴史を振り返りますと、国立公園は、実は、外国人観光客をたくさん来てもらって、そして外貨を稼ぐためにつくろうということがこの国立公園制度の端緒だったというふうに理解をしております。是非とも、西村大臣にはPRに努めていただいて、環境と観光の両立を更に推進していただきたいと存じます。  林外務大臣にお聞きしたいんですけれども、昨年の政府の骨太方針には観光外交という言葉が初めて明記をされました。海外のインフルエンサーが日本にたくさん来れば、私は、日本の存在感、どんどん高まるんだと思いますけれども、外務省として観光外交にこれからどのように取り組まれますか。

林芳正自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(林芳正君) 三宅議員御指摘のとおり、富裕層を対象とするものを含めた観光拡大、これによって親日派を増やすということは、日本の外交への支持、協力を獲得していくためにも重要だと考えております。外務省といたしましても、こうしたこのインバウンド観光を促進すべく、在外公館等も活用しながら、我が国の多様な魅力を発信しております。  また、これに加えまして、私自身、地方を世界へと、これは岸田総理が外務大臣時代に始められた事業だと聞いておりますが、このプロジェクトとして、駐日外交団とともに日本の地方を大使と一緒に訪れて、地方自治体とも連携しつつ、地方の魅力を世界に発信しております。  この駐日大使の皆さん、SNSなんかも活発に活用しておられるようで、フォロワーも多いようでございますので、こうした事業も通じて、外務省としても、関係省庁等とも連携の上でインバウンド観光を促進してまいりたいと思っております。

三宅伸吾自由民主党

○三宅伸吾君 林外務大臣は、ピアノとか、すばらしいミュージシャンでございまして、先般はイギリスで音楽外交を展開していただきまして、本当にありがとうございます。これからは観光外交もよろしくお願いしたいと思います。  続きまして、総理にお聞きしたいと思います。  議長国として五月には広島でG7サミットが開催されます。そしてまた、全国各地、たしか十五だったと思いますけれども、関係閣僚会議も開くということでございまして、日本を世界にPRする絶好の年でございます。ただ、観光大国であるフランスもイタリアも大きなイベントを控えております。フランスは二〇二四年夏のオリンピック・パラリンピック大会の開催、そして、イタリアではミラノなどで二六年冬にオリンピックとパラリンピック大会を控えております。  これから世界の観光客の誘致、誘客をめぐった大競争が広げられるわけでございますけれども、これに我が国は打ち勝たなければなりません。二〇二五年には大阪・関西万博が開かれますので、これも視野に入れまして、国内での様々なインフラ整備、そして世界規模でのPRをしっかり我が国が進めることが大事だと思いますけれども、総理はどのようにお考えでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 委員御指摘のG7サミット、そして関係閣僚会合、さらには二〇二五年の大阪・関西万博、こうした機会は日本の魅力を世界に発信していく上で極めて重要な機会であると認識をいたします。  現在、インバウンドの本格的な回復に向けて、観光再始動事業として、全国各地で特別な体験をそれぞれ工夫し、提供し、全世界に発信するなどの取組、これを行っているところですが、大阪・関西万博のある二〇二五年に向けて、観光のV字回復を図るべく、外国人旅行者の国内需要五兆円という目標の早期達成に続き、外国人旅行者一人当たりの旅行消費額をコロナ前から二五%増の二十万円とするなどの目標を盛り込んだ新たな観光立国推進基本計画、先週三月三十一日、決定したところです。  今後、地方路線の就航等を後押しする航空会社との共同広告、あるいはG7サミットや万博の開催地域に加えて広域に周遊するための旅行会社の招請ツアー、こうしたものを実施するなど、戦略的なこの訪日プロモーション、更に強化していきたいと考えています。

三宅伸吾自由民主党

○三宅伸吾君 総理、どうぞよろしくお願いを申し上げます。  次に、ちょっと環境問題についてお聞きをしたいと思います。  二酸化炭素の排出の削減はもう地球規模課題でありますけれども、一つ私が気になっておりますケースがございます。これは、企業等の炭素排出削減貢献量という考え方でございます。  どういうことかと申しますと、例えば、今、一般廃棄物を焼却すると二酸化炭素が出ます。その焼却をやめて、一定の処理をすることによって例えば製紙工場のエネルギーに活用するという今実験が進んでおります。これも実現をしますと、パルプ工場のCO2は削減は余りされませんけれども、エネルギー源として使う一般廃棄物を焼却しなくなりますので、その川上というか、その地域においてはCO2排出が削減されます。  それから、もう一つ似たような事例がございまして、これは川下でございますけれども、すばらしい省エネ効果のある例えばエアコンを開発しました。でも、省エネ効果が高いものですから、ばか売れをしてもしベストセラーになれば、そのメーカーさんの工場から出るCO2は少し増えるかもしれません。しかしながら、お客様の消費者が省エネの機器を大量に買いますと、いわゆる川下ではCO2が削減されます。  企業単独ではCO2は余り変わらないけれども、川上とか近隣地域、そして川下ではCO2を削減することに貢献をしていると、こういう企業の活動をどのように評価するかというのが私大事になってくると思っております。  そういった意味で、この炭素排出削減貢献量、この考えにつきまして、西村環境大臣、西村経済産業大臣、そして鈴木金融担当大臣に、どのような認識をお持ちか、お聞きしたいと思います。

西村明宏自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(西村明宏君) 二〇五〇年の脱炭素化、これを実現するためには、企業の事業活動はもちろんのこと、製品の輸送や消費、そしてまた廃棄など、あらゆる段階で温室効果ガスの排出量、これを削減していく必要がございます。積極的に取り組む企業の情報を見える化して、そして事業者の脱炭素に向けた工夫が適正に評価される仕組み、これが重要だというふうに考えております。  地球温暖化対策推進法に基づく算定・報告・公表制度におきましては、企業の事業活動による温室効果ガスの排出量の情報に加えて排出削減に関する様々な取組を任意で御報告いただき、その情報を公表しているところであります。今、三宅委員御指摘の削減貢献量、これにつきましては当該制度において任意で報告できる内容に加えたところでございまして、四月以降の報告、公表に適用されるものであります。  環境省といたしましては、削減貢献量を含めて、企業による温室効果ガスの排出削減に関する積極的な取組の情報開示、これを引き続き促してまいりまして、企業の脱炭素化、これを促してまいりたいというふうに考えております。

西村康稔自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(西村康稔君) 脱炭素社会の実現に向けましては、素材、部品、製品、そしてその製造に使われるエネルギーも含めてサプライチェーン全体の脱炭素化に貢献する、その事業活動が適切に評価される環境を整備をするということが大事でありますし、その評価が結果として企業の資金の獲得につながっていくというふうに認識をしております。  このため、経産省では、脱炭素に果敢に取り組む約六百社以上の企業群から構成されるGXリーグにおきまして、排出量取引の実施に加えて、御指摘の課題にどう対応するかも含めて議論を行うためのルール形成の場を設けております。  具体的には、御指摘の削減貢献を含む企業が有するビジネス機会を適切に評価する枠組みについて、金融機関、事業会社で集中的に検討を進めているところであります。先月末には、リスクではなく機会としての重要性を示し、積極的な開示や企業評価への反映を促進することを目的とした指針を発表したところであります。また、この指針を踏まえて、製造過程から消費段階までを含んだライフサイクル全体でのCO2排出量についても議論を進めていきたいというふうに考えております。  さらに、この三月には、気候変動に関する国際的な民間経済団体である持続可能な開発のための経済人会議が、この削減貢献を定量化し見える化することで世に示していくための企業向けガイドラインも策定したところであります。こうした評価ルールは省エネ製品等に強みを持つ日本企業にも裨益をするものであります。  経産省としても、昨年から、同団体と連携を取り、これを国際的なルールとして定着させるべくCOP27などにおいて有効性を発信してきたところでありますが、G7においても是非議論をしていきたいと思います。  いずれにしましても、こうした取組通じて、GX実現に貢献する企業の取組が資本市場を含めた社会全体から適切に評価される、その環境整備を国内外問わず進めていきたいというふうに考えております。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 三宅先生御指摘のとおりに、CO2排出量の削減貢献を含めまして、企業の脱炭素に関する情報開示や投資家との対話が進んでいくこと、これ重要なことであると思っております。  金融庁といたしましては、排出量の削減貢献を含む企業の脱炭素に向けた取組などが投資家によって適切に評価されますように、企業のサステナビリティー情報に関する外部評価機関について昨年十二月に行動規範を策定をいたしまして、評価の透明性向上やサービスの信頼性確保に努めております。  また、昨年九月に、企業と金融機関との対話の活発化に向けた検討会を金融庁に設置したところであります。この検討会では、排出量の削減貢献の重要性についても議論が行われているところでありまして、今後、金融機関向けのガイダンスの策定に向けて取り組んでいきたいと考えております。  金融庁として、こうした取組をしっかりと進めることによりまして、企業の脱炭素に向けた取組を金融面から後押しをしていきたいと考えております。

三宅伸吾自由民主党

○三宅伸吾君 この炭素排出削減貢献量、これについてはまだ国際的なルールが固まっておりません。  しかしながら、私は、我が国企業は真面目でございますので、しっかり真摯に、川上、そして地域、そして川下のことまで考えて、トータルの削減に向けて取り組んでいる企業がたくさんございます。  是非とも我が国から、この炭素排出削減貢献量に関する、どのように測定をするのかそれをしっかり固めて我が国発のスタンダードにして、日本の取組を世界ルールにして、そうした取組に先行した我が国の環境配慮企業が胸を張って世界で稼げるようにしていただきたいと存じますので、環境省、そして経産省、そして開示を担当されている金融庁におかれましても、是非とも我が国のこの取組を世界のリーディングケースにしていただきたいと存じます。  最後に、脱炭素社会のキーコンポーネントとして、私は、バッテリーですね、蓄電池にとても関心を持っております。  バッテリーないとですね、電気自動車のコストの三分の一を占める、失礼、電気自動車のコストの三分の一は実はバッテリーでございまして、このバッテリーが安定的に供給されませんと、EV造れなくなりますし、スマホも止まってしまいます。  その一方で、今、経済安全保障、そして環境配慮、そしてまた産業政策、この三つの旗、で、欧州などは人権の旗も入れまして、人権、環境、経済安全保障、そして産業政策、この四つの旗が入り乱れて、バッテリーのサプライチェーンの確立と、そして特定国に過度にバッテリーの供給を依存しないような取組を進めております。  我が国も、我が国もですね、取り組んではおりますけれども、私の認識は、やはりアメリカ、ヨーロッパに比べますと少し戦略は弱いんじゃないかと思っております。自由貿易の旗印を下ろせとは申しませんけれども、現実の今の世界のこのバッテリーをめぐる状況は、自国内に、域内に産業を引っ張ってこようという戦略はもうはっきり見事に見えております。  このバッテリーをめぐる産業政策、経済安全保障、そして環境政策の大競争時代の中で、我が国のバッテリー産業を強くし、そしてサプライチェーンを確保し、国民生活を守るために、経済産業省、どのような認識とどのような取組を考えていらっしゃるのか。是非、西村大臣の御所見、お伺いしたいと思います。

西村康稔自由民主党・無所属の会経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(西村康稔君) 御指摘のように、蓄電池は、EV、電動車を進める上でも、また再エネを導入する上でも、まさに二〇五〇年カーボンニュートラルの達成に向けて不可欠な物資であります。世界的なまさにこの戦略的重要性の高まりを受けて、国際競争は激化をしております。主要国で、御指摘のように、大胆な財政措置、規制措置などによって域内でのサプライチェーン構築を図る動きは加速をしているところであります。  このような状況に対し、我が国としても、製造基盤の確立、サプライチェーン確立に向けて、設備投資支援など、他国と比肩するような、見劣りしないまさに取組を進めていくことが重要であります。この認識の下で、昨年八月に蓄電池産業戦略を策定しておりまして、例えば、二〇三〇年頃には日本が特許も含めてリードをしております全固体電池を本格実用化することなどの目標を示しているところであります。  さらに、御指摘のように、昨年十二月に経済安全保障推進法に基づいて特定重要物資として蓄電池を指定をして、蓄電池部素材の設備投資等への支援を行うために、四年度の二次補正予算において三千三百十六億円を措置したところであります。  引き続き、この蓄電池産業の競争力の強化に向けて、国内製造基盤の拡大に向けた設備投資、製造技術の確立、強化、人材の育成、それから全固体電池を中心とした次世代電池材料などの開発、技術開発、さらには、この蓄電池の製造に不可欠な重要鉱物の安定供給の観点も含めて、有志国とのグローバルなサプライチェーンの強靱化に向けた国際連携や上流資源、上流の確保、こういったことを含めて、総合的に更に加速して取組を進めていきたいというふうに考えております。

三宅伸吾自由民主党

○三宅伸吾君 終わります。

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 関連質疑を許します。山田太郎君。

山田太郎自由民主党

○山田太郎君 山田太郎です。よろしくお願いします。  まず、来年の、国連総会での決議で新サイバー犯罪条約の交渉が行われています。その中で、日本の漫画とかアニメーションが規制で狙い撃ちとした案も出て懸念されていますが、外務大臣、新サイバー犯罪条約がどうなるかによって、表現の自由が失われ、日本の漫画、アニメ、ゲームが文化的にも産業的にも大きく後退せざるを得ない、衰退せざるを得ない、こういう懸念もあるんですが、政府としてはどのような立場で交渉に臨んでいるのか、御見解をいただきたいと思います。

林芳正自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(林芳正君) このサイバー犯罪に関する新しい条約の作成に向けまして、二〇二二年の二月以降、国連において四回の交渉会合が行われてきております。  政府として、今、山田議員からお尋ねのあった条約、これを各国から広く合意を得ることができる普遍的な内容にすることによって、世界全体でサイバー犯罪を防止して、対処する能力、これを高めて、自由、公正かつ安全なサイバー空間を確保することを目指すべきという、こうした立場で交渉に臨んできておるところでございます。  また、サイバー犯罪に適切に対応するためには国際的に協調した取組が重要でありますが、同時に、今お話のありました表現の自由等の人権、また基本的自由の確保、これも不可欠でありまして、まさに御指摘があったように、漫画、アニメ等の表現活動、これが不当に制限されることがあってはならないと考えております。  このため、条約交渉の場において、法の支配、人権、こうした基本的価値を共有する諸国と協調しながら、我が国も積極的に議論に貢献し、我が国の立場を適切に主張してきているところでございます。

山田太郎自由民主党

○山田太郎君 岸田総理にもお伺いしたいと思います。  この条約に当たって、表現の自由を失ってはならない、日本の漫画、アニメ、ゲームとか産業を守っていく、こういった基本方針を是非お願いしたいと思いますが、総理からもお願いします。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 漫画やアニメ等のこの表現活動の自由を含む表現の自由、これは憲法上保障される重要な権利であり、これが不当に制限されることというようなことはあってはならない、このように考えています。  このお尋ねの新サイバー犯罪条約、二〇一九年に起草交渉が決定されて、今外務大臣からもありましたように、二〇二二年以降交渉が続いているわけですが、表現の自由を不当に制限するような内容とならないよう、この条約交渉の場において、我が国の立場、これを積極的に主張し、引き続き各国の理解や支持の獲得に努めてまいります。表現の自由、不当に制限されることがないよう条約交渉を進めていきたいと考えています。

山田太郎自由民主党

○山田太郎君 本当にとんでもない条約の内容であれば、署名しない、批准しないという強い意思で臨んでいただければと思います。  さて、次に、AIが最近話題ですが、その光と影という辺りについても質疑させていただきたいと思います。  昨年、文章生成系のチャットGPTなんかが、非常に自然な言語で人間的な回答ができて、世界中に大きなインパクトを与えています。ただ、このAI、生活に便利な部分も出てくると思いますが、様々な負の部分ですね、影の部分も昨今指摘されています。一つは、例えばフェイクニュースの拡散とか詐欺、サイバー犯罪に悪用される危険性と。  例えば、アメリカの非営利団体のフューチャー・オブ・ザ・ライフ・インスティチュートは、高度なAIの出現で人類が文明を制御できなくなるおそれがあるなどして、半年は少なくとも開発を中断すべきなんではないかと、あるいは政府の介入なんかも訴えています。これに対して、起業家のイーロン・マスク氏やアップル創業者のスティーブ・ウォズニアック氏なんかも、そうだということを主張しております。  一方、先月、三月の二十七日には、欧州刑事警察機構、ユーロポールが、大規模言語モデルが法執行に与える影響ということを発表しまして、サイバー犯罪急増のおそれを警告しています。さらに、三月三十一日には、イタリアのデータ保護当局が、データ収集に関する違反があるとしてチャットGPTの使用を一時禁止にすると、こんな発表もしているんですね。  AIの負の部分、影の部分はまさにいろんな問題もあるんですが、一方で、大きな問題は、著作権法上の問題というのも大変大きな問題だというふうに思っています。  そこで、総理にお伺いしたいと思いますが、画像生成や音楽生成、それから文章生成等のジェネレーティブ、生成系AIで、このAIの生成物の著作物性とか、一方、AI生成物による著作権侵害の成否とか、様々な著作権上の課題があると思うんですが、このAIの学習段階における著作物の利用の在り方についても問題視する声があると思いますが、この辺りの課題を把握されているかどうか、お答えいただければと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 生成AIが急速に進歩し、そして普及する一方で、御指摘のように、どのようなAI生成物が著作物となるのか、あるいは、著作権の侵害の疑いがあるAI生成物が大量に作成される、こうしたおそれがないかといった点や、著作物を学習用データとして利用するに当たり著作権者の利益を不当に害することになるのはどのような場合か、こういった点など、AIとこの著作権制度との関係につき、まだ整理されていない課題があるという指摘については承知をしております。

山田太郎自由民主党

○山田太郎君 一方、海外では集団訴訟なんかも起こっています。画像生成AIの例えばミッドジャーニーですとかステーブルディフュージョンは、その学習用セットのライオン5Bというものがアーティストへの補償や同意がなく著作権が含まれていると、著作物が含まれているとしてアメリカで著作権侵害を理由に集団訴訟があります。一方、アメリカのマイクロソフト、GitHub、それからオープンAIの三社に対しても、人工知能、AIをトレーニングするためにオープンソースのコードを使用することでオープンソースプログラマーの仕事から利益を得ているんじゃないかということで、著作権侵害を理由に集団訴訟等が行われております。  日本でも著作権の問題は日々大きくなっていると思いますが、そこで、これはちょっと政府にお伺いしたいと思うんですが、二〇一九年以降、AI戦略を策定してきたと思いますが、その中で、知財とか著作権法上の課題について何か方針が示されてきたのかどうか、見解を伺いたいと思います。

奈須野太内閣府科学技術・イノベーション推進事務局統括官

○政府参考人(奈須野太君) お答え申し上げます。  二〇一九年以降のAI戦略に関する検討において、知財あるいは著作権法上の課題に関する方向性というのは示していません。

山田太郎自由民主党

○山田太郎君 そうなんですね。  そこで、文科省にもお伺いしたいんですが、AI開発での著作物利用はどこまで適法なのか、どこから違法となるのか、それも見解いただきたいと思います。

杉浦久弘文化庁次長

○政府参考人(杉浦久弘君) お答え申し上げます。  AI開発として行われる深層学習等、いわゆるディープラーニング等につきましては、著作権法第十条の四によりまして、著作物に表現された思想又は感情の享受を目的としない場合、著作権者の許諾なく利用することが可能でございます。  この著作権法第三十条の四による著作物の利用の適法性につきましては、個別の具体的事案に即して最終的には司法判断となりますが、文化庁では、関係条文の考え方や解釈について、一問一答も含めまして公表、周知を行っているところでございます。  具体的には、同条による利用ができない場合として、例えば、大量の情報を容易に情報解析に活用できる形で整理されたデータベースの著作物が販売されている場合に、当該データベースを情報解析目的で複製する行為などの例示を掲げているところでございます。  AIの進展や新たな技術の展開等を踏まえまして、随時研究を行い、引き続き著作権制度につきましても分かりやすい説明に努めてまいりたいと考えております。

山田太郎自由民主党

○山田太郎君 ちょっとパネル等資料を見ていただきたいと思いますが、(資料提示)画像生成でAIが著作権の問題が生じている場面ということで、ちょっとまず整理をしたいと思います。  実は、AI、AIと言っていますけれども、大きく三つの側面があります。一つは、この①とされているAIの開発の部分です。いろんな画像とかデータを集めて学習用データを作ってAIのプログラムを作っておくと、こういう過程があるんですね。②というのが、まさにI2I、イメージ・ツー・イメージですとか、T2I、テキストからイメージということで、人がこういうものでAIで何か生成物を出してほしいという入力をすると、左から来た、AIの開発から来た学習済みモデルというのが各社にありまして、それを使ってAIが生成物を出すと、そして③のAI生成物ということになるわけなんですね。  今、実は文科省さんがお話しになられました著作権法の三十条の四というのが法改正で担保されているんですが、これは何かというと、この①のAIの開発ができるようにということで、著作権が存在するもの、著作物であったとしても、よくデータを食べさせるというふうに言うんですけれども、使えるようにしましょうねということで担保したものであります。  ただ、実は今議論ができていないというのはどこかと言いますと、それはそれでよかったんだけれども、昨今、本当に全く似たような、いわゆる元々の絵と新たにAIが出してきた別の絵がそっくりだったりとかそれ以上だったりということで、②のAIの利用とそれによるAIの生成物は著作権法上もどうなっているかという議論がほとんどされていないということになります。  著作権法上では、類似性と、特に依拠性と言うんですけれども、元々の著作物に対して、それをそのまま意図を持って依拠してコピーしたりするのは駄目よということを言っているんですけれども、真ん中にこれAIが挟むことによって、そもそも命令を出してAIで何かを作ろうとした人はそれを意図していなかったんだということで、それ自身はいわゆる著作権法上に言うところの侵害に当たるか当たらないかということが極めて難しい判断だということになっています。  もう一つ、パネルを、二なんですけれども、著作権の三十条の四というのを見ていただきたいと思います。  三十条の四で著作権の権利制限を受けない場合、つまり、著作権を無視しても使っていいよというのは、今のところ法律で定義されているのは、この二の情報解析と、三の著作物を電子計算機、AIを含むということなんですけれども、その処理の過程における利用ということだけなんですね。つまり、先ほど私が申し上げました①のAIの開発というところに限られているわけであります。  一方、三十条の四の方では、思想又は感情を自ら享受し又は他人に享受させることを目的としない場合、又はいずれの方法によるかを問わず利用できるというふうに書いてあるんですが、このAIの場合は、次に挙げる場合ということで申し上げたように一から三の場合で制限されています。  もう一度ちょっと一のパネルに戻って見ていただきたいと思いますが、著作権法では、著作者の利益を不当に害することとなる場合はこの限りでないというふうにしていますが、何度も繰り返しになりますけれども、②のAI利用でデータを入れた人が人の権利を侵害する目的もなくて③のAI生成物で生成されたものが類似していたとしても、依拠性が不明の場合にはもうどうなっちゃうのか、この判断が難しいということであります。  政府が、できないというようなことで答弁をされている、データベースの著作物が販売されている場合とか複製する場合ということがあるんですが、これは、いわゆる学習済みモデルの権利に関して、これが流出して使われた場合、これは勝手に使ってはいけないよと、こういうふうに言っているわけなんですね。そういう意味で、③のAIによる生成物についてはどういう扱いになるのかということが実は十分に解釈、議論されていません。  そこで、これ総理にお伺いしたいと思いますが、AI開発での著作物の利用がどこまで適法なのか、どこから違法になるのかについては、しっかりとこれ政府で検討する必要があると思うんですけれども、御見解いただきたいと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) AI開発での著作物利用の適法性については、個別具体の事案に即して最終的には司法判断によりますが、文部科学省において関係条文の解釈の周知などを行っている、このように承知をしています。  御指摘の総合的なAI政策については、AIは今後の社会を支える重要な基盤技術であり、国民生活や経済社会のあらゆるところで普及が進む中、その技術革新のスピードも著しく、新たな課題も生じている、このように認識をしております。  こうしたことから、引き続き、このAIに関する動向の把握に努めるとともに、御提案も踏まえてAI政策に関する組織体制の強化に向けて取り組んでまいりたいと考えています。

山田太郎自由民主党

○山田太郎君 ありがとうございます。  今までAI戦略というと、CSTI、内閣府の総合科学技術・イノベーション会議が中心となって、どちらかというと推進の観点のみ議論されてきたと。これはこれで大事なことでありますが、知財とか著作権等の在り方に関してはほとんど議論がされてこなかったということであります。ただ、一方で、かつてのウィニーのように、本当は技術が悪いんじゃなくて、それを使う人が悪いということに対して、AIに関する政府の方針が技術を殺してしまうということがあってもいけないということでもあります。  いずれにしても、このルールメーキングを含めた政府の総合的な部局の必要性というのは私は考えておりますので、是非総理もしっかりやっていただければ幸いだというふうに思っております。  さて、次、デジタルアーカイブ政策について少しお伺いしていきたいと思います。  ちょっと時間が迫っていますので一問飛ばさせていただきまして、データアーカイブ戦略というのは、今のこのAI戦略にも関連するんですが、まさに、デジタル社会における文化、経済、教育のあらゆる戦略の基礎にもなります。  一方で、防災の観点からも極めて重要だというふうに思っています。  二〇一九年、沖縄の首里城が全焼しましたけれども、実は、多くの人たちからの写真とか動画を提供してもらって復元作業が進んだ、まさにAIによって文化守られてきたのではないかなと。一方で、同じく二〇一九年の台風十九号で川崎市民ミュージアムが水没しちゃって多くの書物を破棄処分となったんですが、これ、なかなか情報がなくて破棄されてしまったということであります。  常に我々の文化財というのはいろんな自然災害とか火災等のリスクさらされています。デジタルアーカイブをされていれば、デジタルで永続的にきちっと我々はそういう日本の文化資産を守っていくことが私はできると思うんですね。  一方で、漫画、アニメ、ゲームに関してもアーカイブしてそれを利活用できるように、メディア芸術センターの構想についても実は骨太の方針なんかにも記載されています。  そこで、総理にお伺いしたいと思います。  デジタル社会におけるあらゆる政策の基盤となるデジタルアーカイブの推進について、デジタルアーカイブ推進法のような基本法は、私は絶対必要だと思うんですね。これ、いろんな部署が関係してきますので、司令塔機能も含めてこういったものが必要だと思いますが、総理の御見解いただきたいと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) データは国の豊かさや国際競争力の基盤であるとの認識の下に、社会で広く利活用するべきデータに関して、デジタル庁を中心に包括的データ戦略を策定し、データの整備等を進めているところですが、委員御指摘のデジタルアーカイブに関して、社会的なニーズの高い行政データについてはデジタル庁を中心に国民が利活用しやすい形でのデジタル化の取組をまさに進めており、また、民間や公的機関のデータの中でも、利活用に当たって知財権との関係を整理する必要のある文化芸術を中心としたコンテンツのデジタルアーカイブについては、内閣府において議論を進めているところであると承知をしています。  そして、その他の情報については、例えば、どのような情報についてデジタルアーカイブを進めていくニーズがあるか、情報の取扱いやアーカイブするためのリソースの確保をどう進めるべきか、また行政としてどう関わるべきかといった論点があると承知しており、デジタルアーカイブを推進するための枠組みや必要な予算を含め、引き続き関係省庁が連携して検討してまいりたいと考えています。

山田太郎自由民主党

○山田太郎君 ありがとうございます。  次、こども庁発足という辺り、質疑していきたいと思います。  四月一日よりこども庁発足ということで、本日から本格始動ということであります。本当に、このこども庁の設立、私の、こども家庭庁ですね、こども家庭庁の設立は私の悲願でもありました。ここ少し、ちょっと、決算委員会でもありますし、振り返っておきたいと思います。  実は、私自身、野党時代、こども庁の必要性というものをずっと訴えてきまして、当時の国会の質疑なんかでもいろいろ議論させていただいていました。二〇一六年の一月十九日は、参議院の予算委員会で、当時、菅官房長官に対しても質疑したんですが、なかなか政府を動かすことができなかったと。  一方、私、自民党に移ってきまして、二〇二一年の一月二十四日ですね、二年ちょっと前、菅前総理に、ネットと政治について相談したいというふうにして公邸、官邸に呼ばれまして、前日まで夜通ししてプレゼン資料を作って、五年越しの直談判を、一時間にわたりこども庁について提言しました。実は、そのときの菅総理の手応え感、余り感じられなかったんですが、後日、官房長官、実は加藤官房長官ですけれども、当時。総理がこども庁について強い関心があると御連絡いただきまして、ここは機運だと、こういうふうに思いまして、直ちに自民党若手議員を中心にチルドレンファースト行政の在り方勉強会というのを自見はなこ議員始めとして多くの自民党若手議員と立ち上げました。国会議員三十名以上、そして地方議員は四百五十名以上も集まってきたというものであります。そして、四月一日には、当時の菅総理・総裁から自民党党内に本部を立ち上げるよう指示がありまして、そして、こども本部が党内に立ち上がって、党内でいろいろ議論をしてきました。  ところが、その年の総裁選に菅総理が不出馬を表明されましてちょっと先行きが不透明になっちゃったんですね。二〇二一年の九月に自民党の総裁選がありまして、再びチルドレンファーストの勉強会で子供政策の公開討論会というのを開催しました。総裁四候補に来ていただきました。岸田総理もいらっしゃいましたし、高市大臣もそのときビデオメッセージの形で参加していただきました。そして、その際、岸田総理は、創設に賛同していただきまして、非常にこのこども庁の重要性ということについて共有いただきました。  その際、討論会で岸田総理からこんなことを言われました。子供の命を守るために鍵になることは子供のデータを共有することだと思うと、最近最も胸が痛んだことは旭川と町田の痛ましい事件であり、第三者委員会の公正性、独立性をどう高めていくかの工夫が必要だと、子供の命、健康、人権を一元的に見ていくためにこども家庭庁が必要だと、こういうふうに御発言されました。  私、本当にそのときのことを鮮明に覚えておりまして、これはいけるなというふうに思っていまして、その後、岸田総理は十月に第百代の内閣総理大臣として指名されました。そして、その年の十二月の末には閣議決定を行いまして、翌年二月には設置法を国会に提出して、去年六月に国会で成立をすると、こういう運びでありました。そのときのことを岸田総理は覚えていらっしゃったかどうかということでもありますが。  そこで、岸田総理にもお伺いしたいと思いますけれども、今後のこども庁で子供の命、健康、人権について重点的に取り組んで、これ以上子供が命を落とすことがない、日本では子供が原則というか、死なない国なんだというふうになるように力強く宣言いただきたいと思いますが、御決意いただけないでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 委員御指摘になったこれまでの経緯、私も振り返りましていろんなことを思い出しておりました。総裁選挙においても、当時、文部科学省、厚生労働省あるいは警察庁を始め、様々な機関においてデータがそれぞればらばらに運用、活用されていた事態を踏まえてデータの統一を訴えた、こんなことも思い返しておりました。そして、こども家庭庁、四月一日にスタートをし、まさに今日の昼、発足式を予定しております。  そして、その中で、命ということの重要性、委員の方から御指摘がありました。昨年の児童生徒の自殺者数が五百十四人と過去最多となり、児童虐待の相談対応件数も最新のデータで二十万件を超えるなど、子供や若者を取り巻く環境は大変厳しいものになっています。自殺や児童虐待により子供が命を落とすことはあってはならない、こうしたことを強く思います。  そして、こども家庭庁においては、子供の視点に立って、子供の権利利益の擁護を図り、その最善の利益を実現できるよう施策の充実に取り組むとともに、子供政策の司令塔として、警察庁、厚生労働省、文部科学省など関係省庁と連携しつつ、子供の自殺対策や児童虐待防止対策、不慮の事故の防止など、子供の安全対策、重点的に取り組んでいきたいと考えています。  子供が命を落とすことなく健やかに成長できる社会の実現に向けて全力を尽くしてまいりたいと考えております。

山田太郎自由民主党

○山田太郎君 ありがとうございます。  次は、異次元の少子化対策について少し質疑していきたいと思います。  三月末に発表されました対策を拝見させていただきました。本当にしっかりとこれら全てが実現されれば環境は大きく変わるというふうに思います。大事なことは、いわゆるメニューに終わらずに、工程表ですとか、誰が責任者なのかということをしっかり展開されることなんだというふうに思っています。  ちょっとこれ、パネル三ですね、資料の三を見ていただきたいと思いますが、現在、子供に関する担い手というのがどれだけいるかという話を、ちょっと複雑な図ではありますが、見ていただきたいと思っております。  ちっちゃく人型の絵が描いてあると思いますが、スクールソーシャルワーカー、スクールカウンセラー、担任の先生、養護教員、児童指導担当員、ケースワーカー、民生委員、地域子育て支援員、自立支援相談員、家庭相談員、児童委員、子供家庭職員、児童相談所職員、子ども家庭支援センター職員、保健センターなどなど、要対協の関係者なんかもいます。  本当にたくさんの方々がいるんですが、実はこれ、ちょっと段階を見ていただきますと、子供たちの困難を見付けるということについてはいろんなものがこれまで充実されてきましたが、つなげるという部分ですね、これが非常に薄いのではないかという問題意識を持っています。  つなげるところ、ちょっと見ていただくと、児童相談所というのはありますが、一方で、保健センターその他ということで、ポイントになるのは多分こども家庭支援センターということになってきます。ただ、御案内のように、こども家庭支援センター、令和六年にこれ施行ということなんですけれども、努力義務じゃなくて必置義務、ああ、必置義務じゃなくて努力義務ということなんですね。そうなってくると、もしかしたらこれ点々ということになってしまって、いろんな人たちがいろんな役割を持ってやっているにもかかわらず、しっかりと支えるというところにつながってこないのではないかと。こどもDXに関しても、党内で私、責任者としてやらせていただいているんですが、DXだけでは駄目で、これらの担い手がしっかり有機的に連携しなければならない、こんな問題意識を持っております。  ただ、一方で、これ、千七百四十一ある市区町村の中で、実は三分の一の市区町村が人口一万人以下という状況であります。そうなると、結局センターを置きたくても予算がないとか、結局人員がいないということになってしまったりします。都道府県と市区町村の連携ということも重要ですし、これ是非、こども家庭センター、もう努力義務ではなくて必置義務にしてしっかりこの担い手をつないでいきながら支えるというところにあるべきなのではないかと、こう思っております。  この辺りを、こども庁担当又はこども大臣と言いたいところでありますが、こども家庭庁担当大臣にお伺いしたいと思います。

小倉將信自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画)

○国務大臣(小倉將信君) 先ほど来議論ありますように、関係省庁間の縦割り打破をするためには、支援の必要な子供に関する情報の共有と連携というのは非常に重要だと思っております。  したがいまして、こども家庭庁発足前から、デジタル庁とも連携をしつつ、個人情報保護には配慮しながら、支援の必要な子供に対するアウトリーチ支援に関するデータ連携の自治体の取組を支援をしてきたところであります。また、昨年の末に、私の下で子供政策のDX推進に関するプロジェクトチームを立ち上げました。先般、その工程表を発表させていただいたところであります。しっかり子供政策におけるDX進めて自治体の方の負担も軽減をさせていただきたいと思っております。  その上で、昨年成立した改正児童福祉法に基づくこども家庭センターは、各市区町村の規模や実情が様々であること等を踏まえ、御指摘のように、法律上はその設置を努力義務としたところでありますが、こども家庭庁としても可能な限り全国の市区町村において設置していただきたいと考えており、今後お示しをする運営要領に広域連携による設置が可能である旨を明記することや、安心こども基金を活用した財政支援などにより全国展開を進めてまいります。  また、こども家庭センターの創設趣旨は、御指摘のように、児童福祉や母子保健の一体的な対応を図ることや地域の様々な関係主体等との連携を促進することにより家庭支援の強化を目指すというものであり、これが実現されるよう、今申し上げたこども家庭センターの全国展開に向けた取組を着実に進めることに加え、今後は、委員の御指摘も踏まえながら、デジタル技術を活用した子育て家庭などの皆様の負担軽減に向け、こども家庭センターが果たすべき役割の検討を進めてまいりたいと思っております。

山田太郎自由民主党

○山田太郎君 ありがとうございます。  本当に、こども庁、こども家庭庁、私も思いがあって、もっと質疑、時間があればしたいんですが、あと時間が残されているの少なくなってきましたので、済みません、随分飛ばさせていただいて、花粉症対策とその撲滅という辺りに行きたいと思います。  今や国民の四人から三人に一人が花粉症を罹患されていると言われています。経済損失も数千億円ということを言われておりますが、どうしてこの花粉症に対する政府の政策が進んでこなかったのかなということを検証していきたいなというふうにも思っています。  ちょっとこれ、パネル資料を見ていただきたいと思いますが、この資料は私の事務所で作らさせていただきました。  この花粉症対策には四つのモデルというか区分があると思っていまして、一つは花粉の生成を抑えるところですね。それから、飛散に対して予測して対応すること。暴露、これは花粉に触れないようにするということであります。そして、発症ということで、花粉症になっちゃった場合にどうやって対応するのかということでありますが、まず、一の花粉症の生成のところから行きたいと思いますけれども、花粉症の発生源である杉等の花粉を減らすために、新たな少花粉杉とか無花粉杉への入替えを行うということが非常に大きなポイントだと思いますが、そういった意味で、農水省さんにこれはお伺いしたいと思います。  少花粉杉、無花粉杉のこれまでの成果と今後の方針及び数量目標、また、一〇〇%少花粉杉、無花粉杉にする場合の課題等について御見解、お願いします。

織田央林野庁長官

○政府参考人(織田央君) お答えいたします。  林野庁におきましては、少花粉杉、無花粉杉などの花粉の少ない苗木の生産拡大に取り組んでおりまして、令和二年度には千三百九十三万本まで増加し、生産量が十年前と比べて約十倍、杉苗木の年間生産量の約五割に達しております。  花粉の少ない杉苗木の生産、利用を拡大していくためには、品種の開発ですとか採種園の整備、さらには新しい品種の使用に対する森林所有者の理解の醸成等の取組が必要であることから、一定の期間を要するわけでございますけれども、当面、令和十四年度までにこの杉苗木の年間生産量の約七割にまで増加させることを目標に、引き続き関係機関、関係団体と連携し、生産、利用の拡大に取り組んでまいる考えでございます。

山田太郎自由民主党

○山田太郎君 私が二〇一二年の末に国会議員になりまして最初に実は質疑したのが、この少花粉杉、無花粉杉なんですね。そのときの農水大臣が、実はここにお座りの林外務大臣だったということであります。当時はこの苗が数%しかなかったんですが、私もう何度も何度も農研機構さんに足を運びまして、五割まで達したということは本当に大変感慨深げに思います。  ただ、全てをこれ植え替えるのには数十年以上掛かるということでありまして、やはり即効性という意味においては、別に杉花粉飛散防止剤の実用化というものがあります。この杉花粉飛散防止剤の実用化に向けた状況と今後の方針、期限目標、課題等、お伺いできればと思います。

織田央林野庁長官

○政府参考人(織田央君) お答えいたします。  林野庁では、杉花粉飛散防止剤の開発を平成二十九年度から支援をしておりまして、シドウイア菌という菌類を活用した防止剤の開発につきましては、令和三年度までに、防止剤の散布により杉の雄花が枯死し花粉量の抑制が図られるなどの効果が確認されたところでございます。今後に向けましては、効果的、効率的な散布方法の検討、あるいは森林生態系への影響を含む更なる安全性の確認等が課題となっておりまして、現在、事業主体が、これらの課題解決を含め、農薬登録を始めとする実用化に向けた取組を進めているところでございます。  また、令和四年度からは、食品添加物として利用されている物質で杉の花粉発生に対して抑制効果のあるものを活用した新たな防止剤の開発に対しまして支援を行っているところでございます。  これらの花粉飛散防止剤の開発につきましては、いずれもまだ様々なレベルでの課題がありますので期限を定めた目標の設定はできておりませんけれども、課題を一つ一つ解決しながら、引き続き早期の実用化に向けて取り組んでまいる考えでございます。

山田太郎自由民主党

○山田太郎君 このパネル見ていただきたいんですけど、二の飛散というところは結構対策されていまして、気象データとか前年の杉の生育状況から飛散状況を割と正確に把握できるようになりました。一方、三の暴露のところなんですけれども、これは、マスクをして花粉から体を守ったり花粉が付きにくい建材にするなど、こんなことが考えられるんですが、ただ、家の外は環境省なんだけれども家の中の、外装、建材は国土交通省、器具等々は経産省となっていまして、屋内の空間についてはどこが省庁かというのは分からないということであります。国の取組が非常に薄い部分なんですね。  そして、即効性ということで多分一番期待されているのは、四の発症対策ということになります。発症対策には二つの方向性があります。一つは、罹患しちゃった、花粉症になっちゃった人については、その症状を抑えるいわゆる抗ヒスタミンというものの薬の開発ということでありますが、これはかなり行われているものの、対症療法でしかないんですね。  やはり注目されるのは、もう一つの根治させるというところでありまして、まさに、体に入ってきた花粉が人間の敵ではないよということで体の免疫細胞に教えさせてアレルギー体質から脱却させるということです。有名なのは減感作方式ということで、舌下吸収等で少しずつ花粉に体を慣れさせるということでありますが、時間と手間が非常に掛かるというふうに言われています。  そこで注目されるのは、ワクチンに対する対応ということでありますが、このワクチンの開発研究が理化学研究所で進められて特許も取得されていたということですが、実は開発は断念されているということであります。  そこで、文科省にお伺いしたいと思いますが、どんな研究がされて、具体的にどんな内容だったのか、断念した理由等について簡潔にお答えいただければと思います。

森晃憲文部科学省研究振興局長

○政府参考人(森晃憲君) お答えいたします。  理化学研究所におきましては、花粉症等のアレルギー疾患の基礎研究のほか、臨床応用として杉花粉症ワクチンの開発を実施をしておりました。このワクチン開発に関しましては、民間企業と共同研究を行ってきたものの、大量生成法の確立に至らなかったなど既存薬に対する優位性を見出すことができなかったため、企業側の判断により開発は中止となりました。  現在、理化学研究所では、アレルギー性鼻炎の遺伝的特徴を明らかにするための基礎研究を実施をしておりまして、引き続き関係省庁とも連携しながら、将来的に最適な治療法の開発につながるような基礎研究を推進してまいりたいと考えております。

山田太郎自由民主党

○山田太郎君 それ以外、先ほど農水省さんからもコメントありました花粉症緩和米の実用化ということについてもあるんですが、これも遺伝子組換え技術を用いられているということ、効果、効能をうたうところが難しいと、それから製薬メーカーさんの参画等の問題でなかなか難しい状況になっているということであります。  ただ、本当に我々はコロナ克服するためにいろんなことを対策してきました。政府が本気でやればここまでワクチンに対してもできるんだということを見せていただきましたので、是非これは、農林水産大臣、そして総理にも、この花粉症対策、国を挙げて、これだけの国民病というふうに言われているんですから、やっていただきたいというふうに思います。特に、総理におかれては、もしこの司令塔となる仕組みをつくってこの対策をしていただければ多分大変人気が出る政策にもなると思っておりますし、まさに花粉症撲滅ということになれば、私は総理の名前を歴史に残すことができると思います。  関係省庁である農水大臣、そして総理に最後、御見解を伺いたいと思います。

野村哲郎自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(野村哲郎君) お答えを申し上げたいと思いますが、山田委員も前から花粉症で、私も実は今年になって、大臣になって花粉症になったのかどうか、いつも答弁のときにはくしゃみが出そうになるものですからマスクをしているんですが、今日はもう外して大丈夫だろうなと思いながら答弁をさせていただきたいと思いますが。  花粉症につきましては、もう先ほど来お話がありました。大変これは重要な問題だというふうに思っておりまして、先ほど林野庁の長官が答弁申し上げましたように、いわゆるその余り花粉の飛ばない、そういう無花粉の杉の拡大というのは、やっぱり我々のこの林野の方ではそういう出さないというところが一番大きなことになってきますので、十四年には大体今の七割ぐらいはカバーできるんじゃないかと、こんなふうに思っております。  花粉の少ない苗木の生産拡大、それから花粉の飛散を抑制する技術開発などの花粉症の発生源対策に取り組んでまいりますが、それとほかにも、私どものところで農研機構という研究機関を持っておりますが、ここでも、遺伝子組換えの技術を用いた花粉症のこの米ですね、緩和米、これについて臨床研究なり消費者の理解の促進などを今図ろうとしているところでございまして、年々研究も進んでいくだろうと。  ただ、農水省だけでできる話ではございませんので、これらの取組につきましては、いろんな課題もありますので、関係省庁や関係機関と連携して、これからの取組も自分のこととして私も一生懸命やってまいりたいと、こんなふうに思っているところでございます。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 花粉症については、もはや我が国の社会問題と言っていいような問題であると認識をしています。そして、委員、まさに全体像、対策の全体像をお示しになられましたが、発生源対策、それから発生の予測、それから予防、それから治療と、様々な対策が求められます。要は、これをどう組み合わせて、効果的な組合せをつくって対策を行う、これが重要だと思っています。  そういったことから、政府においても、関係閣僚会議、これを開催し、そして情報共有、そして効果的な対策の組合せ、こういったものに取り組んでいます。是非結果を出したいと思います。

山田太郎自由民主党

○山田太郎君 時間になりました。関係閣僚会議、対策で結果を出すとコミットいただきましたので、大変有り難い答弁だったと思います。  以上にて終わります。ありがとうございました。

野田国義立憲民主・社民

○野田国義君 立憲・社民の野田国義です。どうぞよろしくお願いいたします。  今、新聞を連日トップ記事でにぎわしておりますけれども、最初に、国土交通省OBの空港施設会社人事介入疑惑についてお伺いをしたいと思います。  これ、もう連日また新しい記事が出てきておりますが、OB、本田、メトロ東京の会長ですか、が国交省の航空局長をなさった山口副社長を社長にしろということで乗り込んでいったという話から始まりまして、そして、今日の新聞辺りでは、御本人も、その副社長に就任するときも、御本人がこういういろいろな話をされて副社長に、代表権のある副社長に就任されたということでございますけれども、どうでしょうか、国土交通省はこれを調査されたのか、その内容をお聞きしたいと思います。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 報道にございます国土交通省の元次官については、国家公務員法に基づく再就職に係るあっせん規制の対象となる現職の職員ではなく、一般論としては、こういった法規制の対象に当たらないOBの行動について国土交通省としては調査する立場になく、またその権限も有しないものと考えております。  一方で、本件につきましては、仮に報道されている発言が事実とすれば、国土交通省が本件に関与しているという誤解を招きかねないものであることから、今後、元事務次官本人からの聞き取りによりまして事実関係の確認を行ってまいりたいと考えております。  それから、今日の報道にございました山口氏についてでございますが、この山口氏における社内の発言ということでございます。この山口氏につきましては、現在、空港施設株式会社に対して、山口氏がどのような発言を行ったのか、事実関係を確認中でございます。

野田国義立憲民主・社民

○野田国義君 この本田会長は、今、先ほども申し上げましたように東京メトロの会長をなさっていると。で、事務次官経験者であるということでありますけれども、このことは、いわゆる東京メトロは国と都ですかね、が出資している、一〇〇%を出資している会社ですよね。ある意味じゃそれ、もう国の会社と言っても過言じゃないと思うんですよ。国でしょう、といっても。  だから、そういう方がこのあっせんを、そしてまた、いろいろなことを言いながら脅したと、ある意味でですね、そういうことですけれども、このことについてどう思われますか。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) まず、OBがあたかも自分がまだ影響力があるかのような、権限を持っているかのような発言をするということは甚だ遺憾であると、このように思います。したがいまして、こういう発言が事実だったのかどうか、先ほど申し上げましたようにしっかりと聞き取りをしていきたいと、このように思っております。  いわゆるメトロという公的な会社の、公的色彩の強い会社の会長であるということにつきましては、この聞き取り調査、事実関係を確認いたしましてしかるべく対処したいと思います。

野田国義立憲民主・社民

○野田国義君 それで、まさしく権力をかさに着ておっしゃっているんですよね、この言葉が事実とすれば。ですから、非常にこれ重いと思うんです。そして、バックには国土交通省がいるぞと、国土交通省はもう御承知のとおり巨大官庁でございまして、許認可を全て持っている。また、そして、この会社、空港施設会社ですか、ここ、ほとんど国の施設、格納庫も含めてですね、施設を借りているというような状況の中でこういうことが行われたということは、本当に、今までちょっと鳴りを潜めておりましたけど、この官僚の天下り、これ非常に問題として大きいのではないかと私は捉えておりまして、恐らくこれ氷山の一角じゃないのかなと、裏の方ではそういうことが、そのOBも含めて、非常に天下りをどうかしてさせようというような実態があらわになった件ではないかと、そのように思っているところでございます。  それで、今後のことをちょっと考えていかなくちゃいけないわけでありますけれども、今後の対策として、これちょうど隙間なんですよね、OBという形を取っております、確かに。で、国家公務員法に触れないということになるわけでありますけれども、しかしながら、これは非常に影響が大だと思います。  国土交通省、組織を挙げてこういうことをやっていたということになれば非常に問題でございますけれども、対策として何かお考えになっているのか、お聞きしたいと思います。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) OBの肩書を権限にしているというその御指摘につきまして、再就職規制の対象外である国家公務員OBが再就職に係るあっせんなどを行うに当たっては、現役時代に担っていた公務に係る権限を行使可能であるかのような誤解を招かないよう自覚を持つことが必要なのか、必要なのではないかと考えます。いずれにいたしましても、先ほど、本人から話を聞きまして対処をしたいと思います。  それから、最初の御質問で、今国交省として何をやっているかという御質問の中で、ちょっと私、答弁漏れがございましたけれども、今回報道されている事案について、関係する部門の幹部職員に対して確認を行いましたが、現職の職員による空港施設株式会社への再就職のあっせん、またOBから国土交通省に対する働きかけ、いずれについても確認できます、できませんでした、ありませんでした。

野田国義立憲民主・社民

○野田国義君 まあ、政官業の癒着を非常に表していると思うんですけれども。  岸田総理、それで、この公務員制度や天下りの件についてどのように、また対策としてお考えになっているか、お聞きしたいと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、本件につきましては国土交通省から報告を受けておりますが、現状、国土交通省は本件について関与をしていないと聞いておりますが、先ほど国土交通大臣から答弁ありましたように、まさに今、国土交通省において事実関係のこの確認を行っているところであります。まずは、国土交通省における事実確認を行い、そしてその事実に基づいて適切に対応することを考えていかなければならないと思っています。  一方、言うまでもなく、国家公務員の再就職、これにつきましては国家公務員法の規定に基づいて厳正に行われる必要がある、この点についてもしっかりこの確認をしていくことは重要であると考えています。

野田国義立憲民主・社民

○野田国義君 このことは本当に組織的にやられていたと、まあOBも含めてですね、これは大きな問題でございますので、総理、そして国交大臣、しっかりと対応していただきたいと、対処していただきたいとお願いをいたします。  それじゃ、次の質問に移らせていただきます。  私は、ライフワークの一つでもございますけれども、この社会資本の老朽化対策ですね、このことが非常にこれから大きな問題に日本社会としてなっていくんではないのかなと思っております。(資料提示)  今、国交省は、予防保全と事後保全と、なるべく予防保全をしてくださいというような形を取っておられますけれども、御承知のとおり、国交省が作っておられる資料を見ますと、約二百兆円、道路、トンネル、河川、下水道、港湾、これ国交省だけしか入っておりませんけれども、それでも二百兆円。まだこのほかに公営住宅とか上水道関係もあるんですね。この間から上水道関係も調べましたら、ちゃんとメンテナンスしていくには百三十年掛かるというようなことでございまして、本当にこれは大変な問題であろうと。  それで、これ事後保全ですか、それにしますと二百八十兆からなるんです。これを単純に、この三十年間でということでございますから、割りますと、そこの下にありますように、毎年平均六・六兆円、そして、二百八十兆円とすれば九・二兆円ですか、そういう金額が年間、一年間で要っていくということなんですね。一年間で要っていくんです。  で、私、見ました。今回、国土交通省の予算はどのくらいかなと、公共工事。五・二兆円ぐらいですよね。ですから、それでも足らないという金額が今後要っていくということでございますけれども、これ、地方も含めてどのような対策をお考えになっておるか、国土交通大臣、お聞きしたいと思います。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) まず、インフラ老朽化対策を計画的かつ適切に進めるためには、先ほど野田委員おっしゃっていただきました、事後保全型から予防保全型に転換することで、将来必要となる費用をこれ三割ぐらい縮減することができます。  それから、特に、多くの地方公共団体で財政面や人的資源の制約から取組が十分に進んでいないため、国として支援を行うことが極めて重要な課題だと思っております。このため、国土交通省では、予防保全型への本格転換を進めるとともに、地方公共団体に対しまして、財政面の支援のほか、職員の技術力向上への支援やドローンやロボットなどの新技術導入の促進など進めているところでございます。  今後とも、これらの施策を通じ、国土交通省が所管するインフラの老朽化対策に全力で取り組んでまいりたいと思っております。

野田国義立憲民主・社民

○野田国義君 今後はいろいろな技術開発もしてと、ドローンなんかが一番大切だと思いますけれども、非常にまた効果も出ておると思いますけれども。橋梁が全国で七十万ですか、あるわけですね。それから、トンネルが一万本あるような状況であるということでございますので。  そして、私も地方の市長の経験者なんですが、やっぱり地方になりますと新しいものばかり造ろうとするんですね。どうしてもこういう老朽化対策というのは後回しになってしまう。首長としてどうしても目立たないから目立つ方をやろうとするんで、これも非常に問題だと思いますけれども、しっかり予算付けを始め、地方へのそういった啓発、そしてまた率先していくには対策をしていただきたいと、そのように思うところであります。  それから、総理、今回法案が出ておりますけれども、いわゆる高速道路の無料化がいわゆる破綻したと、いわゆる五十年延長ですよね、ということになったわけですね。結局、無償化というか無料化が、無料化が。それで、これはある意味で、私のところに担当の方が説明に来られましたが、その更新を考えていなかったと、民営化のときに。そんなことないでしょうと。更新は当たり前ですよね、更新していくのは。それで、今回法律が、新しい法律が出るということでございますけれども。  私は、年金も含めて、これ国家がある意味ではうそをついた、詐欺をついたと言っても過言ではなかろうかなと思いますが、この老朽化対策、どのように今後対策講じていかれるか、お聞きしたいと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、具体的な法律については担当の国土交通大臣から説明させていただきたいと思いますが、要は老朽化についてどのように考えているのかという御指摘については、高度成長期以降、道路、河川、港湾等のインフラ、これ集中的に整備をしました。その結果、現在、これらのインフラ、建設後五十年以上経過し老朽化が進行している、こうした状況にあります。  これについて、この膨大な費用が見込まれる、どう対応するか。これについては、今、国土交通大臣から、事後保全型から予防保全型に切り替える、あわせて、ドローンやロボットなどの新技術を活用しながら、その計画的かつ効率的な修繕を行うことにより費用の縮減を図る、こうした適切な維持管理、更新に取り組む、こういった方針で臨んでいきたいと思います。  しかし同時に、これ自然災害から国民の命や暮らしを守る、あるいはこの経済成長、地域社会を支える、こうした課題については政治として責任を果たしていかなければなりません。必要なインフラについては、引き続き費用、効果を踏まえ着実に整備していく必要があります。  この両方について大切なのは、中長期的な見通し、これをしっかり示すことであると考えております。老朽化対策を含め、必要となる社会資本整備に計画的かつ効果的に取り組む、こうした中長期的な見通しをしっかり示しながら、政治の責任果たしていきたいと考えています。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 野田委員の先ほどのお話の中に、高速道路料金につきまして、いわゆる修繕、更新を考えていなかったという御発言がございました。そうではないということで、そうではございません。  基本的には、借金をして道路を造って、その借金を返し終われば無料にするというのが大原則でございます。しかし、この更新のような大きな仕事が、明確にこれだけお金が掛かるということが出てきた時点には、それをまたその借金に加えて、その分また料金でいただくと、こういう立て付けになっております。  更新や修繕を料金の中に含まれていなかったというのは誤解でございますので、ちょっとここでお話をさせていただきました。

野田国義立憲民主・社民

○野田国義君 まあ、いろいろなところが改修をしていかなくちゃいけない、そういう箇所も多くなったということだと思います。  それで、ちょっとパネル、笹子トンネル事故ですか、何かこのときが、今パネルのあれをしていただいている羽田議員のお兄さんの雄一郎さんが大臣のときの事故だったそうで、その翌年からメンテナンス元年ということで、しっかり老朽化対策やっていこうということで今進んでおるということでございますので、斉藤大臣もよろしくお願いをしたいと思います。  それでは、話を変えさせていただきたいと思いますが。  私は、本当に大きな義憤を感じて、このことについては話をしていかなくてはならないということでありますが、広川―八女の三号線バイパスでございますけれども、これは二〇一八年九月ですか、八女市と広川町が共同で国に要望書を提出したというようなことから始まったわけであります。このことについてちょっと幾つか質問していきたいと思いますが、その前に、私の地元の方に朧大橋あるいは国道三号線の歩道橋が広川町と八女市にできました。このことをどのように国は事業評価をなさっているのか、お聞きしたいと思います。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 野田委員御指摘の朧大橋につきましては、平成八年から福岡県が地方道路整備臨時交付金を活用して整備に着手し、平成十四年に開通しております。国土交通省におきましては平成十年から事業評価を導入していますが、交付金事業につきましては、地方公共団体における自由度を尊重するため、事業評価の対象とはしておりません。  なお、この事業につきまして、国は交付金の交付に際し、事業主体から提出された計画に基づき、事業の目的や効果を確認したと承知しております。  それから、国道三号の歩道橋設置に関しましては、児童や周辺住民などの安全、安心な横断手段の確保を目的として、平成二十六年に広川町新代に新代横断歩道橋を、令和二年に八女市吉田に岩戸山横断歩道橋を国土交通省において設置しております。これらの事業は局所的な対策であるため事業評価は行っておりませんが、地方公共団体、警察、有識者等から成る委員会において、事故の状況分析や整備の必要性などを確認して整備に着手しております。  なお、新代横断歩道橋につきましては、整備前後で死傷事故件数は約六割減少しております。また、岩戸山横断歩道橋についても効果検証を進めているところであり、検証結果が取りまとまり次第公表する予定としております。

野田国義立憲民主・社民

○野田国義君 恐らく朧大橋についてはそう言われるんじゃないかなと思って予測はしておりましたけれども、当時は私は隣の市の市長でありましたんで、あちらは上陽町でしたんで、誰がこれ使うんだろうなともうみんな言っていました、あの地域住民はですね。もう山の中ですからね、そこに橋があるということでございますんで。しかし、やっぱり隣の市長でもなかなか言えないんですね。で、結局できてしまった。  それで、橋は四十三億ぐらいかな。そして、道路ができました。で、約百億のところで止めました。止めてもらいました。そのときには合併していて、もうそこも八女市になっていたということでございます。ですから、県議会でも、誰も通っていないじゃないかみたいな話になって、結局止められたということなんですね。  その後、二つの歩道橋については、もう私も国会議員になっておりましたんで、もうこんなの造っても、今いわゆるバリアフリーじゃないとなかなか使いづらいんですね。一つは、結局、ごみを、ごみ置場が反対にあると、道を挟んだ、国道を挟んだところに。だから、ごみを持っていくと。ですから、誰がその歩道橋を渡って重いごみ袋を持ってごみ捨場に持っていくかというようなことを言っていたんです。そしたら、案の定そう。うちの秘書をやりまして、どのくらい、まあ恐らく朝が子供たちも通る可能性高いですから、人数をカウントさせました。そしたらもう、確かにその学校の生徒だけはそのルートになっているもんだから、一グループは通ったそうです。しかし、誰もごみをわざわざ反対に、三号線を横断して、いわゆる歩道橋を使って持っていく人はいなかったということなんですよ。  ですから、私は、このことにつきましてはそういうことで、そういうことがもう二度となってはいけないという思いで、今回のこの三号線バイパス広川八女、だから造る前にこれは止めておかないと、できてからじゃもう遅いんですね、いわゆる血税を使った後では。誰も使わなかった、通らなかったということでは。だから、私も勇気を持って今回発言をさせていただいておるということでございますが。  それで、この直轄事業がいよいよ決まったということでございますけれども、何とこれ、今申し上げましたように四年強で決まったと。こんなに早く、三百億から六百億と言われますけれども、こんな金額の直轄事業が四年強で決まるというような事例が全国あるんですか。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 国道三号広川八女バイパスは、八女郡広川町と八女市を結ぶ約十一・四キロメートルのバイパス事業です。この道路の整備によりまして、国道三号現道の渋滞緩和や交通事故の減少、沿線に立地する企業の経済活動の支援、災害時における信頼性の高い道路ネットワークの構築などの効果が期待されます。  この区間におきましては、平成三十年度の福岡県交通渋滞対策協議会において対策検討の優先度が高い区間とされ、検討が進められてまいりました。その後、国土交通省において令和元年度より概略ルートや構造の検討を行う計画段階評価に着手し、福岡県による都市計画の手続を経て、令和五年度からの新規事業化を決定いたしました。  この道路計画の検討は地域の実情などを総合的に勘案して進めるものであることから、検討期間を一概に比較できませんが、例えば過去十年間で、計画段階評価に着手し、四年以内で新規事業化を行った事例は全国で三十八事業ございます。

野田国義立憲民主・社民

○野田国義君 本当にこれがなぜこんな早く、恐らく政治的なもので、大物がいらっしゃるということで、そこで決まっていったんじゃないかなと思いますが。例えば、今回、同じく宮崎が、十号ですか、いわゆる新規採択をされたそうですね。宮崎市のバイパス十号、国道十号の新規採択をされたそうでございますけれども、これ、市長がおっしゃっておりましたけれども、宮崎市長が、二十四年掛かったと、二十四年。普通そうですよ。もうずっと毎回、期成会で総会もしながら、陳情も繰り返しながらやって決まっていくというのが通常じゃないでしょうかね。どうでしょうか。  そして、この問題があるのが、最初のスタートがですね、この道路、バイパスは、俺の土地を通せと、俺の土地を通せから始まっているんですよ。そして、市長を脅してと。事実、そういった書類もありますけれども、そういうことから始まった道路であると。じゃ、誰が要求したかというと、期成会は昨年の一月にしかできていないんです。それまで期成会すらなかったんです、期成会すら。その中で、どんどんどんどんこういった道路事業が進んでいくと。こんなことは私は考えられないと思いますけれども。  そして、まして、これは、いわゆる事業は、直轄といっても国だけで造るんじゃないんですよね。三分の一は福岡県が出さなくちゃいけないんです、三分の一は。ということは、福岡県の事業が、橋下さんですか、大阪知事時代に、ぼったくりバーと一緒だと、結局、国の直轄に全部付き合わなくちゃいけないというようなこともおっしゃっておりましたけれども、まさしく県も三分の一をこれ付き合わなくちゃいけないんですよ。  で、皆さん是非ともこのルートを見てもらいたいと思うんですけれども、それから、これもう山をずっと通っていくんですね。山を通っていくんですよ。だから、この優先順位の付け方は、じゃ、どうなさったのかということをお聞きしたいと思いますが。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 先ほどの決定の期間ですが、地元の御理解を得るために長期間掛かる場合もございます。しかし、地元の御理解が早く得られれば、例えば一年、二年で決定している場合もたくさんございます。  それから、先ほどの今回の件の優先順位でございますが、まず、先ほど申し上げましたが、今回、これは福岡県の交通渋滞対策協議会において、県内約百八十か所の主要渋滞箇所のうち、混雑率などの観点からこの十二区間が対策検討の優先度が高い区間とされまして、今回その十二区間の中にこの区間が入っております。  そして、道路事業の事業化に当たっては、全国的な知見から見て、地域の課題や事業の効果が大きい区間の中で事業実施環境が整ったところから候補箇所を選定しております。その際、周辺の事業の進捗状況や地元の協力体制などを総合的に勘案して選定しております。その後、この当該箇所の都道府県の御意見を伺うとともに、学識経験者などの第三者から成る委員会における審議など必要な手続を経て決定しております。

野田国義立憲民主・社民

○野田国義君 形だけはそうされているわけですよね。  下関北九州道路も福岡県は整備していくということなんですが、私も何回も会合には出させていただきました。商工会議所の会頭を始め、本当に熱心にそういった会をされたということであります。そのとき、塚田政務官ですか、そんたくの発言をされて大きなことになってしまったわけでありますけれども、私はそこに、本当に政治家というか、辞めた方も含めてですね、大きな力がこれはあったんじゃないかと。ないことにはこんなの決まりませんよ。大臣、早く決まることもあるっておっしゃっているけど、普通、国会議員みんな分かっていますけれども、そんな一、二年とか四年で直轄事業が決まるとか、こんなのないですよ。私も陳情していた方でございますけれども、何年も何年もしていかなくちゃいけないということでございまして、で、やっと実現するというのが通常なんです。これ、だから異常ということを私は申し上げたいと思います。  それから、もう一つ説明させていただくと、このパネル見ていただきたいと思いますが、これまで五十年近く掛けて県道久留米立花線、これをずっと整備やってきたんです、整備を。八女市、広川町、久留米という形で一緒に整備をやってきたんですね。いろいろ何か所もありました、工事がなかなかできないというようなこともありました。私自身も頭を下げて何とかその地権者に協力してくださいよということで行ったこともありましたけれども、この久留米立花線が開通すれば、もうあと八女市の祈祷院地区、それから橋を矢部川、星野川に架け直せばもうできるんですね。完成する、三号線に出れるんです、もう立花側もやっているし。  だから、このことは、じゃ、どういう、これをやっていないなら話はまだ、ないよりあった方がいいでしょうみたいなことだと思いますけれども、ちゃんとこの久留米立花線がもう少しで完成というような状況ですが、いかがでしょうか。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 国道三号は、もう釈迦に説法でございますが、北九州市から鹿児島市に至る延長四百七十六キロメートルの直轄国道であり、九州の広域交通を担う主要な幹線道路です。このうち広川町から八女市の区間では、沿線に多くの工業団地や商業施設が立地しており、深刻な交通渋滞が発生しております。  一方、県道久留米立花線は、住宅地を通過し、周辺の小中学校の通学路となっているなど、地域住民の生活を支える路線であり、現在、福岡県において対面二車線への拡幅事業が進められております。県道久留米立花線の整備完了後における国道三号の渋滞状況を推計したところ、渋滞は解消しない結果となっております。このため、県道久留米立花線の整備が進んだとしても、課題解決のためには国道三号広川八女バイパスの整備が必要と、このように認識しているところでございます。

野田国義立憲民主・社民

○野田国義君 こんなの要りませんよ。私ずっと今地元ももちろん回っていますけれども、本当に必要ないよねと、一般の市民は。ただ、その地権者あるいは業者の方々は、それは工事が来るから欲しいって、ないよりあった方がいいという方々もいらっしゃるのかも分かりませんけれども、ほとんどの方はこんなの要らないよと、久留米立花線があるじゃないかと、ここまで整備してきた、何の意味がありますか。  そんなことしたら、先ほど私ずっと老朽化したインフラ整備のことを言いましたけれども、これから本当二百兆あるいは三百兆というお金が維持費として、インフラ老朽化したものを良くしていくには要るんですよ。そしてまた、今言っているように、防衛費の増額、あるいは少子化対策、先ほどから質問があっておりますように、そういうものがたくさんまだお金が要るものがあるんです。だから、なるべくだったら、もう造らないでいいなら造らないというようなことが私は必要だと思っております。  それでは、この広川インターから久留米に向かってはどういう整備になっていくんですか。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 国道三号につきましては、久留米市内においても交通渋滞が発生していることから、久留米市、久留米中心市街地を迂回する環状道路の整備を進めております。  この環状道路のうち、都市計画道路東合川野伏間線として福岡県や久留米市が整備してきた区間は平成二十五年度に開通し、現在、国土交通省において鳥栖久留米道路の整備を進めているところです。これで環状道路が完成します。これに加え、国道三号の東町交差点から工業団地入口交差点間においては、短期対策として、諏訪野町三丁目交差点を始めとする四か所において右折レーンの設置などの交差点改良事業を進めているところでございます。  広川インターから久留米方面への計画については、こうした事業の効果を踏まえつつ、国、県、市で連携しながら検討してまいります。

野田国義立憲民主・社民

○野田国義君 久留米側はいわゆる今の現道を改良しながらやっていくということを決めているわけですよね、久留米側は。そうでしょう。ですから、逆に広川インターから久留米側がそのバイパスが必要と言うなら分かりますよ。逆に人口が少ない方に今回のバイパスは行くということになります。  これ、広川インターができたときに、最初から話が出ておったんですが、いわゆる、広川インターでトラックが降りるんですね、降ろすんです。そして、三号線を通して熊本県の山鹿から乗せるんですね。要するに、市内、久留米市内、あるいは熊本市内はもう行かないんですよ。結局そういうことなんです。  ですから、この事業は本当に私は無駄な公共工事、まだこんなことをやっていたのかと、やるのかということになると私は思っております。いわゆる負のレガシーといいますか負の遺産が、公共工事が残ってしまうと。先ほど言った朧大橋も残っているんですから、現実。それよりも大きいんですね。三百億から六百億って言っていますよ。資材高騰をしていますから、これもうどんどんどんどんまだ上がる可能性があるということだと思います。  それじゃ、次行きます。  広川町の問題ですが、上広小学校の建て替え、これは県議会でも問題になったんですね。先ほど言いましたように、広川町の上広川小学校ってあるんですけれども、もう百年ぐらい、伝統校でありますけれども、それを、いわゆるこの三号線バイパスをぶつけて、あえてぶつけて、そして国の予算でやらせようということなんです。  これを私、国道事務所の所長からも聞きました、町長からそういった要望が出たと。そして、町長のその録音テープも残っておりますが、そういうことをやらせるからと、その前の選挙のときにですね、そういうことを堂々と言っているんですね。すると、県側からすれば、県議がおっしゃったのは、当然三分の一県が払うことになるんですね、小学校は。そうですよね、国三分の二、県が三分の一払うということ。で、ここはまだその小学校も三十年ぐらいしかたっていないもんだから、全く文科省のお金は来ない。三分の二は、三分の二は当然地元の町が出すというようなことになるわけですね、自分のところで建て替えれば。だから、そうすればいいと。  それをわざわざ国交省が認めたということになっているんですが、これはいかがでしょうか。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 一般的に、道路事業のルート検討に当たりましては、町づくり計画との整合性の確認、集落の分断の影響の度合い、公共施設の移転の可否などについて確認する必要があり、市町村に御意見を伺いながら検討を進めております。  御指摘の箇所のルートについては、広川町の御意見を伺ったところ、内田地区、吉常地区の集落分断は避けてほしい、それから上広川小学校の移転は可能との御意見であったことから、福岡県において現在の小学校の移転を前提としたルートで都市計画の手続が進められたものでございます。上広川小学校の移転補償については、現地測量や物件調査を行った上で減価償却などを適切に見込んだ額を支出することになります。  なお、直轄道路事業を実施するに当たっては、都道府県などに直轄事業負担金として財政的な負担をしていただいております。したがいまして、全額国費でこの小学校移転、建て替えを行うということではございません。

野田国義立憲民主・社民

○野田国義君 大体、こういうことがまかり通ることが私は本当におかしいと思いますよ。恐らく今日は全国の国民の皆さんも、あるいは行政関係者の方々もテレビ見ておられると思うんですよ。こういうことがあったらどんどん来るかも分かりませんよ、ルート変更して小学校に当ててくれって、老朽化した学校とかに。そして、建て替えは国のお金でと。こんなことが、一つの事例をつくったら、どんどん起こる可能性があると私は思います。警鐘を鳴らしておきたいと思います。  それからもう一つは、今大臣おっしゃいましたね、分断しちゃいかぬと、集落を。まさしくこの八女市の大籠地区というのが分断をされるんです。真ん中を通っていくんです、もう公民館の横をですね。御承知かと思いますが、この計画は盛土方式なんです、盛土方式。七メーター上、そこを通っていくということでございまして、まさしく分断ですよね。風の向きすら変わるんじゃないでしょうか、風の向きすら。  ですから、そして、一番問題なのは、それを地元に説明に来ない。今、もう悲鳴なんです。とにかく市あるいは県、国土交通省が地元に説明に来てくれということを再三文書でも出しているんですけれども、全く来ないんですよ、全く。これ、何ですか。全てが何か秘密裏にやっていこうというようなことがうかがえるんです。  説明会をしますとか公聴会しますといっても、広報の小さな隅っこに付いているんですよ。市民は分かりませんよ。だから、これがどういうバイパスができるかというのは、市民や町民あるいは国民の皆さんも全く分からずにこんなことがなされてきておるということなんです。地元の説明ぐらい入らなくちゃ駄目でしょう、こんな公共工事するなら。私も首長のときは、もう何回も何回も行って、同意を得て前に、公共工事、こういった道路の問題なんか進めていましたよ。しかし、全く行かない。これはどういうことなんでしょうか。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 御指摘の八女市の大籠地区につきましても、八女市にルート案をお見せし、確認をしていただいているところでございます。この地区では、東西方向に集落が長く連なっておりまして、ルートは集落のどこかを通過せざるを得ないことから、地域分断の影響を最低限とするルートとなっており、それは地元の御了解も得ているところでございます。  ルートが通過する地区につきましては、引き続き地域住民の皆様の交流を促進できる方策を検討し、御理解、御協力をいただけるよう努力してまいりたいと思います。

野田国義立憲民主・社民

○野田国義君 地元の合意、地元の合意は全然取れていませんよ。市長がそれでいいと言うから地元の合意が取れているんじゃ、全く、市すらその説明に来ていないわけですよ。そうでしょう。  七メートルから上のが、高いのが、道路がど真ん中を通っていくんです、その集落。そうしたら、それは分断されますよ、いわゆる住んでいる家と、母屋と小屋が分断される。あるいは、この間ちょっと現地に入りましたけれども、まだ二年しかたっていない新築の家が、若夫婦でございましたけれども、そこにも掛かるんですって。そういうことで、本当に地元の方々は泣いておられます。ですから、地元にまず説明に国交省は入ってください、じゃ。是非ともそのことをお願いをしたい。  私、最後に申し上げますけれども、本当にこういった無駄な公共工事、もうやめましょうよ。もうやめましょうよ。まだ自民党はそういうことをやっているのかというような話になっていくと思いますよ、総理。総理、いかがでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、委員の御指摘の案件については、私自身、その地元の状況、実情を十分承知しておりませんが、先ほど国土交通大臣の答弁の中においても、全国において、案件によっては四年以内で決定したもの、三十数件あるという説明がありました。地元の事情は様々であります。だからこそ、地元への丁寧な説明は大事だと思いながら話は聞いておりました。  そして、その公共事業、インフラの整備ということでありますが、やはり自然災害から国民の命や暮らしを守る、経済活動をしっかりと支える、あるいは地域社会を支える、こういった観点から、必要なインフラについては、引き続き費用対効果踏まえつつ着実に整備をしていく、これも政治の大きな責任だと思います。  そういった観点から、インフラ整備について、中長期的な見通しの下に、計画的また効果的に取り組んでまいりたいと考えております。

野田国義立憲民主・社民

○野田国義君 本当にこういうもう工事はやめにしましょうと、無駄な公共工事はですね。要るものは要るんです。それはよく分かります、私も。しかしながら、要らないものまで造る必要はないと。国の財政しっかり考えてください。一千二百兆からの借金ですよ。私は要らないと思っております。  それじゃ、なかなかもう時間もないようでございますけれども、次、地方創生についてちょっとお伺いしたいと思いますが。  地方創生ですね、二〇一四年頃から第二次安倍政権の方でスタートしたと聞いております。この地方創生も三十八兆円ぐらい使っているんですね、三十八兆円。しかしながら、何か成功したということを私なかなか言えないんじゃないかなと思っておりまして、このことについて大臣の方から御答弁お願いしたいと思います。

岡田直樹自由民主党内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・規制改革・地方創生・クールジャパン戦略・アイヌ施策)

○国務大臣(岡田直樹君) お答え申し上げます。  委員のお示しいただきましたこの資料のうち、コロナ感染症対応地方創生臨時交付金でございますけれども、これは地方自治体からの要望内容や執行状況等も踏まえながら、これまでの三年間で累計約十七・一兆円を措置してまいりました。この交付金の活用によって、コロナの感染拡大初期における基本的な感染拡大防止策から地域経済の下支え、飲食業等の事業継続支援、経済活動の再開、またコロナ禍における物価高騰の影響を受けている生活者や事業者への支援など、各自治体が財政上の不安なく様々な社会的要請に適切に対応できるよう支援してきたと認識をいたしております。  その上で、地方創生のこの交付金生かして、地域の魅力向上、にぎわいの創出の観点から創意工夫を生かした取組が全国各地で推進されてまいりましたし、地方創生移住支援事業を活用して、東京圏からの移住促進に約一千三百市町村も取り組んでいただいたということで、具体の成果を上げてきているものと考えております。こうして東京圏の転入超過数は、二〇一九年に約十四・六万人だったものが二〇二二年には約九・四万人と、三年間で約五・二万人減少いたしました。コロナ禍の影響もございますけれども、これまでの様々な取組は一定の成果を上げてきたものと考えております。

野田国義立憲民主・社民

○野田国義君 この地方創生は、どうも国の方は、人口至上主義というか、人口が増えたの減ったの、もう増えないとなかなか成功とは言えないというようなことでの尺度があるのかなと思うんです。だから、これをやっぱりなくしていかなくちゃ、もう人口どんどんどんどん日本中が減っていくわけでありますから、その人口至上主義はもうなくすということが必要で、また、逆に、人口が減っていく中でどう町づくりをやっていくかということを考えていかなくちゃいけない時代ではなかろうかなと、そのように思っております。  そして、この間から文化庁が、今日が初仕事になるんでしょうかね、移ったということでございますが、これは一つの成果、しかし、逆に言えば文化庁だけしか移転ができなかったということにもつながると思いますので、やはり地方を活性化というかしていくには、そういったことを含めてしっかりやっていかなくちゃいけないと思いますので、是非とも総理も含めて地方の活性化のために頑張っていただきたいと思います。  どうもありがとうございました。

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午前十一時五十五分休憩      ─────・─────    午後一時開会

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) ただいまから決算委員会を再開いたします。  委員の異動について御報告いたします。  本日、岩本剛人君が委員を辞任され、その補欠として星北斗君が選任されました。     ─────────────

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 休憩前に引き続き、令和三年度決算外二件を議題とし、全般質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。  野田国義君の関連質疑を許します。羽田次郎君。

羽田次郎立憲民主・社民

○羽田次郎君 立憲民主・社民の羽田次郎です。野田理事の残り時間を関連質問させていただきます。  まず、項目の二番から伺わせていただきますが、北朝鮮による相次ぐ弾道ミサイルの発射と、それを受けた政府の対応について質問いたします。  昨年、北朝鮮によるミサイルの発射回数は三十一回、少なくとも五十九発が発射されていて、それぞれ過去最多となっております。日本にとって看過できない脅威とはなっています。  防衛省の方、通告はしていなかったんですけど、もし今年何回発射されたかお分かりになればお願いしたいんですが、いかがでしょう。

浜田靖一自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(浜田靖一君) 今年に入りまして五発でございます。(発言する者あり)はい、五回でございます。

羽田次郎立憲民主・社民

○羽田次郎君 報道によりますと、八回は発射されたというようなことが書いてあったんですが、いずれにしましても、昨年同様、高い頻度で発射されているというのは間違いないと思います。  そのうち、今年二月十八日にICBM級の弾道ミサイルが発射されて、このミサイルはロフテッド軌道で六十六分間、六十六分飛翔した後、日本のEEZ内に落下いたしました。落下が推定された位置は北海道渡島大島の西方僅か二百キロほどの日本海で、今回は航空機や船舶等に被害が及ばなかったとはいえ、国民の生命や財産、これを脅かす事態となっていた可能性も十分あります。  二〇一九年から二二年の間にEEZ内に着弾した四発のミサイルと過去最長距離を飛んだ一発のミサイルについて解析した結果が、先日、日本水産学会で発表をされました。着弾の影響海域に八隻の船が確認できたそうですが、このうち五隻は高校の実習船だったそうです。  ICBM級弾道ミサイルが発射された際の岸田総理の対応について疑問視されているところがあります。二月十一日に鼻の治療のために手術を受けられた総理は、二月十八日の十七時二十一分頃、弾道ミサイルが発射されたことを認識された上で、その二十分後、日本に弾道ミサイルが向かっている最中に都内の診療所に入り、術後の経過観察と処置を受けたとされています。その後、官邸に戻られたのは弾道ミサイルの落下から約二十分後の十八時四十九分、そして十九時四分になってやっと国家安全保障会議、四大臣会合が開かれました。常識的に考えれば、日本に向かってくる、発射を知らされたら真っ先にNSCを招集するのではないかと思います。  内外や外交、安全保障の様々な課題に取り組まれていかなくてはならない岸田総理ですから、もちろん万全な体調管理をしていただきたい、そう思っております。しかし、術後の経過観察であれば、通院の日程を変更して、弾道ミサイル発射後すぐさま官邸に向かうこともできたのではないかと思います。  先ほど申し上げたとおり、一歩間違えれば大惨事を招きかねない。当日の岸田総理の御判断は、北朝鮮のICBM級弾道ミサイルが日本国民に影響を及ぼすことはないという確信というか予測に基づいたものであったのか。  そして、昨今、北朝鮮によるミサイルの発射頻度が大幅に増す中で、この状況に慣れのようなものが生じて、岸田総理を始めとした政府の対応に気の緩みがあったのではないでしょうか。Jアラートが鳴るたびに肝を冷やす国民に比べると、総理の行動は、いざというときに大丈夫かというふうに国民に対して間違ったメッセージにもなりかねないと考えます。  果たして、危機管理上、岸田総理の対応は適切だったと言えるのか疑問を呈さざるを得ませんが、当日、岸田総理がなぜミサイルの落下前に処置を受けるに至ったのか、政府における当時の判断について明確な御説明を求めます。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、北朝鮮のミサイル発射については、昨年は五十回を超える頻度でミサイルが発射されました。今年に入りましてもミサイル発射が頻繁に行われている、こうした事態にあります。  その中で、御指摘の二月十八日のミサイル発射が行われた際の対応でありますが、その際の対応として、私自身、手術後の処置のため病院に向かっていましたが、発射直後に報告を受け、私から直ちに迅速、的確な情報提供や安全確認の徹底等について指示を行いました。政府においては、官邸対策室において情報の収集を行うとともに、緊急参集チーム、招集し、必要な対応を行いました。また、松野官房長官がミサイル発射後直ちに官邸において必要な報告を受け、私自身も病院で秘書官を通じ逐次報告を受け、必要な指示を行う体制を維持したところであります。  このように、当日、政府が一体となって対応を進めてまいりました。当日の危機管理体制あるいは取組について支障があったとは考えておりません。引き続き危機管理に遺漏ないよう万全を期していきたいと考えております。

羽田次郎立憲民主・社民

○羽田次郎君 そうすると、ちなみに、そのとき外務大臣と防衛大臣はどちらにいて何をされていたか、お分かりになればお願いします。

林芳正自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(林芳正君) 二月十八日でございますが、私は、第五十九回ミュンヘン安全保障会議等に出席するとともに、今年の日本の議長国下で初となるG7外相会合を開催するためミュンヘンにおりました。  北朝鮮のミサイル発射に関しましては、発射直後に現地において事務方から報告を受けまして、万全な対応を取るように指示したところでございます。その上で、同日中に行われましたG7外相会合、また日韓外相会談、さらに、本発射を受けて急遽実施することになりました日米韓外相会合におきまして、この弾道ミサイル発射を強く非難するとともに、北朝鮮への対応に関して連携していくということを確認したところでございます。

浜田靖一自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(浜田靖一君) 本年二月十八日は政務のため東京を離れておりましたが、発射直後に報告を受け、私から大臣指示を出すとともに、東京に戻り次第速やかに登庁し、北朝鮮のミサイル発射への対応に当たったところであります。  いずれにせよ、防衛省では、閣議了解に従い、緊急事態発生時に備えて政務三役が交代で在京する体制を確保しており、北朝鮮のミサイル発射等への対応に万全を期していたところであります。

羽田次郎立憲民主・社民

○羽田次郎君 そういう意味では、総理、そして外務大臣、防衛大臣、外交、安全保障の要となる皆さんがどなたも緊急対応ができないような状況にある中で、総理、クリニックに行かれたというその御判断が何とも心もとないというか、国民としてはちょっと心配だなという気がいたします。  金正恩総書記は今年の目標として核兵器の保有量を急増させる方針を示しておりまして、七回目の核実験の可能性も指摘されています。こうした厳しい情勢を踏まえ、政府には今後も一層気を引き締めて対応していただきたい。もちろん、病院に行くななんということは言うつもりはございません。いつ、どのような形で軍事的挑発を行ってくるのか分からない北朝鮮の脅威を踏まえ、今すぐやらなくてはならないことは何なのか、しっかりと優先事項を判断していただきたいと思います。  改めて危機管理、危機対応の体制を見直すべきなんじゃないかというふうにも思いますが、例えば先ほど、今年のミサイル発射の回数を聞いても、ミサイルについて質問するということは事前に通告しておりますけど、ぱっと数が出てこないということも、何となく政府の方がこのミサイル発射に対して慣れっこになってしまっているんじゃないかという懸念もいたします。そういうことも含め、危機管理体制について総理の御見解を改めて伺います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほど、関係大臣の二月十八日の段階でいた場所、在京の状況についても御指摘がありましたが、政府としては、先ほど答弁させていただきましたように、官房長官が官邸において報告を受け、指示を出す、こういった体制をつくりながら、外務、防衛両省においては、政務三役、当然のことながら在京をし、そして対応に当たった、こうした体制を取った次第であります。  いずれにせよ、こうした危機管理に遺漏があってはならない、これはおっしゃるとおりであります。政府としまして、今後、不透明な安全保障環境の中で、国民の命、暮らしを守るために万全を期していかなければならない、そうした強い危機感を持って、緊張感を持って引き続き対応していきたい、このように思っております。

羽田次郎立憲民主・社民

○羽田次郎君 本当に総理は激務でございますし、一つ一つのミサイルに特別な対応というのをするのは難しいのかもしれませんが、やっぱり、我が国にミサイルが向かっている最中に、私なんかだったら、クリニックに行ったら余計何か起きたらどうしようというふうに心配になってしまうと思うんですけど、やはり総理はその辺は肝が据わっていらっしゃるということなのかもしれません。  いずれにしましても、国民の不安を解消するためにも、いざということが起きたときの心構えを醸成するためにも、総理の判断、行動は非常に重いと思いますので、今後ともしっかりとした御対応をいただければと思います。  次に、東京オリンピック・パラリンピック競技大会に関連した質問をさせていただきます。  コロナ禍で一年延期された上、無観客となってしまいましたが、国民の期待は大変大きなものでした。日本勢はもちろん、各国選手の活躍に私自身も胸を躍らされました。  ただ、膨大化する経費と同時に、残念ながら、汚職、談合事件が起きてしまいました。持ち時間の都合上、細かい経緯は申し上げませんが、国を挙げて開催した大会で汚職、談合事件が発生したこと、そして政府の責任について総理の御見解を伺います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 東京オリパラ大会における一連の事案については、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会が関係企業と結んだ契約に関連するものであることから、当事者の清算法人である大会組織委員会が責任を持って対応いただくものであると考えております。  あわせて、東京都は、IOCと開催都市契約を締結し、大会の開催都市としての責任を果たす立場にあります。現在、東京都では、副知事をトップとした調査チームを設けて、課題や事件の背景、そして組織の問題等も含めて議論、分析を行うなど、調査の深掘りをしていると承知をしております。  その上で、国の立場でありますが、国においては、スポーツ庁等が設置したプロジェクトチームが大会組織委員会のガバナンスの実情や課題の把握をし、今後の大会運営のための指針、これを策定したと承知をしています。  また、国としては、今回の事案に係る刑事手続や東京都における契約手続等に関する調査の状況の推移、これを注視しながら、明らかになった事案に、あっ、事実に基づき、仮に国費が過大に支出されている場合には返還を命じるなど、法令にのっとって厳正に対応していきたいと考えております。

羽田次郎立憲民主・社民

○羽田次郎君 厳正に対応いただけるということですけど、政府に何か責任というのを感じる部分はないのかということもお聞きしたんですが、特に。お願いします。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、御指摘の事案については、この大会組織委員会において責任を持って対応していただくことを考えています。そして、開催都市として、東京都において今調査チームを設けて、その様々な分析、そして調査の深掘り、これを行っているわけです。国としては、そうしたこの調査等において事実が明らかになった場合には、法令に従ってしっかり責任を果たしていかなければならないと思っています。  東京都の調査あるいはこうした事案に対する捜査進んでいるわけでありますので、その事実を確認した上で、国として法令上負うべき責任、対応すべきことについてはしっかり行っていきたい、このように考えております。

羽田次郎立憲民主・社民

○羽田次郎君 組織委員会の中には中央政府からの出向者もたくさんいらっしゃったと思いますので、全く、まずは組織委員会、その次は東京都という、何となくその責任に関する感じ方がどうなのかなという気もいたしますが、いずれにしましても、このオリンピックでアスリートが流した汗とか涙とか努力の価値がこうした事案があったことでなくなるわけでも下がるわけでもありませんので、ただ、やっぱり後味の悪さというのがどうしても残ってしまったことが残念です。  先ほど総理からもちょっと触れられましたが、スポーツ庁が昨年十一月に大規模な国際又は国内競技大会の組織委員会等のガバナンス体制等の在り方検討プロジェクトチームを設置して、今後我が国で開催される大規模な競技大会の運営におけるガバナンス体制等の指針をつい先日、三月三十日に決定いたしました。この指針では、マーケティング業務を広告代理店等の第三者に委託するか否かと、その在り方については大会ごとに組織委員会等の実情に応じて判断して、特定の第三者に独占的に業務を委託する専任代理店方式についても排除するわけではないとしております。  この度の不祥事の根本原因となったこうした運営の丸投げですとか独占を解決できるとは言い難い内容になっていると私は感じます。今後も二〇二五年に世界陸上、デフリンピック、二六年のアジア大会など、大きなスポーツイベントにおいて同様の汚職や談合等が起こらないように再発防止の徹底が必要ですし、組織委員会等のガバナンス体制を含めた構造的な改革に取り組むべきであると考えますが、文部科学大臣の御見解を伺います。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) お答え申し上げます。  三月末に、スポーツ庁が中心となりまして設置をいたしましたプロジェクトチームにおきまして、利益相反の管理や情報公開の在り方等、大規模なスポーツ大会の組織委員会等の適切な組織運営に関する指針を策定をいたしました。当該指針につきましては、指針の実効性を高めるために、組織委員会等が自ら指針の遵守状況を継続的に説明をするとともに、外部からの質問等に丁寧に対応するべく問合せ窓口を設置するなどの取組を盛り込んでいるところでございます。  文部科学省といたしましては、JOC等のスポーツ界とも連携いたしまして、今後開催都市となり得る地方自治体やスポーツ団体に対しまして、当事者意識をしっかり持って遵守に努めることを促すための事務連絡を発出したところでございます。その趣旨の周知徹底、継続的に図ってまいりたいと考えています。

羽田次郎立憲民主・社民

○羽田次郎君 この特定の第三者に独占的に業務を委託する専任代理店方式というのがやっぱりこの汚職等の温床になりかねないと思うんですが、これを排除するような方向に持っていかない理由というのはどういうことでしょうか。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) スポーツ庁が中心となりまして設置いたしましたプロジェクトチームにおきましては、羽田委員御指摘の専任代理店制度につきましても検討が行われました。  二月に示された指針案では、大会の成功に向けまして組織委員会等が最もメリットを享受できる方式となるように慎重な検討を行うことが求められるとされております。その後、国会での専任代理店制度に関する御指摘を踏まえまして改めてプロジェクトチームで検討が行われまして、第三者への委託の在り方につきまして、選択した方式の採用について検討経緯や選択した理由等を対外的に公表するなどということをこれ指針にて追加で盛り込みをしたところでございます。  今後、各組織委員会等におきまして、本指針を踏まえまして、これまで以上に透明性、そして公正性を遵守した手続を経まして適切な契約を行っていただきたいと考えているところです。

羽田次郎立憲民主・社民

○羽田次郎君 一定程度の、何というんですか、検討は進んでいるということでしょうし、いずれにしましても、せっかくアスリートたちが一生懸命私たちに感動を与えてくださったのが後味の悪いような結果にならないように、是非ともそうした透明性を徹底していただきたいと思います。  スポーツではありませんが、今年の大きなイベントといえば、先ほど三宅委員からも質疑がありましたけど、G7議長国としての広島でのサミットと各地での関連大臣会合が挙げられると思います。  長野県選出の私としてはG7長野県軽井沢外相会合を特に注目していますが、広島における議論の基礎ともなる外相会合でどのような議論を進められていくのか、中国での会合を終えて今晩にもドイツに向かわれる林大臣に方針や方法を伺いたいと思います。

林芳正自由民主党・無所属の会外務大臣

○国務大臣(林芳正君) 四月十六日から十八日にかけて開催されますG7長野県軽井沢外相会合における具体的な議題はまさに現在調整中でございますが、国際社会が直面する喫緊の外交課題についてG7外相間で率直かつ踏み込んだ意見交換を行う機会にしたいと考えております。そういった意味で、軽井沢は、自然に囲まれて、胸襟を開いてこの議論をする上でも大変うってつけの場所であると私も思っております。  その上で、このウクライナ情勢に関する連携にとどまらず、アジアで開催をするG7外相会合であるということも踏まえまして、自由で開かれたインド太平洋に関するG7の連携等々についても、議長国としてしっかり議論をリードしてまいりたいと考えております。

羽田次郎立憲民主・社民

○羽田次郎君 是非この議論が広島でのサミットでも生かされることを願いますし、また、先日の外交防衛委員会でもちょっと触れさせていただきましたが、この外相会合の最終日が軽井沢の町議会議員選挙の告示日となっておりまして、ある意味、外相の皆様には日本の政治文化というか、こういうことをやっているんだということを見ていただくこともできるかと思いますが、まず、昨年、風流踊がユネスコの無形文化遺産に登録をされまして、会場から新幹線で隣の駅の佐久の跡部の念仏踊り、これも保存会の皆さんが登録に御尽力されまして、そういう意味では近隣の市町村、様々な文化、そして食事にも各国の皆様に行っていただければと思っております。  未来志向な多様性を重んじるサミットにするためにも、まずは、他のG7加盟国同様、性的マイノリティーに対する差別を禁ずる法律を一日も早く進めていただきたいと考えております。先ほど総理も児童の虐待ですとか、あとは児童の自殺について言及がありましたが、予算委員会では明確な方針は示されませんでした。  改めて、こうした性的マイノリティーに対する差別を禁止する法律、これを進めていかれるのかどうか、総理のお考えをお聞きできればと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) G7の広島サミットにおいては、昨年のエルマウ・サミットに続いて、日本を含めG7として、多様性が尊重される世界を目指していく大きな方向性については確認をしていかなければならないと思います。そして、そうした大きな方向性に向けて、各国の事情は様々でありますが、我が国においても御指摘の法整備等についても努力を続けていく、こうした姿勢は大事にしていきたいと思います。  ただ、御指摘の差別禁止法案については、今議員立法として国会に提出をされています。その取扱いについては国会でまた御議論いただくということになると思います。一方、LGBTの理解増進法案につきましては、超党派の議員連盟において作られた法案を基に各党で今議論を行っている、自民党においてもこの議論を行っているところであります。  是非こうした議論の進み具合を注視しながら、我が国としての法整備、考えていきたいと思っています。

羽田次郎立憲民主・社民

○羽田次郎君 姿勢とかそうした議論というのは大変重要なことだと思いますが、ただ、防衛費の倍増ですとか、原発稼働期間の延長ですとか、そうした国論を二分する方針については総理のリーダーシップで閣議決定でどんどんと進んでいっておりますので、そういう意味ではLGBTQについても総理のリーダーシップを発揮していただけないでしょうかと思いますが、いかがでしょう。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) LGBTQに向けて、多様性を尊重される社会に向けて努力をしていく、こうした方向性は国としても国際社会に対してしっかり示していかなければならないと思います。  その上で、この関連法案については、先ほどLGBTの差別禁止法、LGBTの理解増進法について答弁をさせていただきましたが、それ以外にも選択的夫婦別氏制度、さらには同性婚制度について様々な議論が行われています。  こうしたこの課題、具体的な法案については、従来申し上げておりますように、多くの国民の皆さんの意見、国会での議論、そして様々な裁判の結果、さらには地方自治体において取り組んでいる様々な制度、こうしたものをしっかりと踏まえた上で議論を進めていくことが重要であると認識をしております。

羽田次郎立憲民主・社民

○羽田次郎君 本当に、議長国と、まあ議長となるのが岸田総理ですので、是非、G7が、人権感覚に何か日本の総理大臣問題があるんじゃないかなんていうふうに思われるようなことにならないように、是非ともそうした理解が進むような姿勢を見せていただけたらと思います。  次に、決算委員会で度々議論されている予備費について伺います。  今国会の冒頭の本会議でも、巨額に計上されたコロナ予備費や不用額、繰越額がいかに丼勘定であるかということを取り上げさせていただきました。  政府は、昨年六月に当決算委員会が行った措置要求決議を受けて、令和三年度に使用決定したコロナ予備費の執行状況を財務省ホームページ等に掲載いたしました。この取組自体は、これまで明らかにされなかった予備費の執行状況が公になったという点で一歩前進したと評価できると思います。  ただ、釈迦の耳に説法だとは思いますが、我が会派の小沼巧議員を始め繰り返しの指摘があるにもかかわらず、馬の耳に念仏としか思えない状況が続いておりますので、あえてこの資料二、三、四を添付させていただきました。  我が国の財政には、各会計年度の経費はその年度の歳入をもって充てなければならないという会計年度独立の原則と、国会における予算の議決は毎会計年度行うべしという予算の単年度主義という基本原則があり、いずれも財政の健全性、民主的コントロールを確保する観点から、国の予算は各年度で完結することが望ましいとするものです。  したがって、財政の基本原則からすれば、年度をまたいだ支出を可能とする繰越しはあくまで例外という位置付けで、当初想定していなかった自然災害による計画の遅延などでやむを得ず繰り越すというのが通常です。この認識を是非、岸田内閣閣僚の皆様に再確認いただき肝に銘じていただきたい、そう願ってこの資料を配付させていただきました。  先ほどコロナ予備費の執行状況を財務省が公表されたことを評価いたしましたが、一方で、令和三年度末の令和四年三月二十五日に使用決定されたもののうち、抗原検査キットの確保九百二十九億円、検疫体制の確保千四百七十九億円、住民税非課税世帯等に対する臨時特別給付金千五十四億円は全額が令和四年度に繰り越されていたことが判明いたしました。(資料提示)  資料六ですが、本年三月二十四日の予算委員会で、ここ数年、政府が年度末での予備費使用を乱発している理由について先ほどの小沼巧議員がただしたのに対し、総理は、年度末を切れ目なく対応する必要があるためと答弁されました。これは、当初想定していなかったのにやむを得ずではなく、そもそも翌年度に繰り越すことを前提としていたとも受け取れます。財政の基本原則に鑑み、そのような繰越しの濫用は許されないのではないかと考えます。  政府は、令和四年度のコロナ・物価予備費についても年度末である先週の三月二十八日に二・二兆円の使用を決定しました。令和四年度が実にあと三日しか残されていないタイミングで巨額の予備費の使用決定で、当然三日で二・二兆円を執行できるはずもなく、繰越しを前提としていると考えざるを得ません。  令和五年度予算にもコロナ・物価予備費が四兆円計上されていますので、なぜ四日待って五年度予算の予備費で対応しなかったのか、理解に苦しみます。  令和四年度の予備費でなければ間に合わなかったというのであれば、この三日間で予備費を使用してどのような支援策を講じたのか公表して、政府として説明責任を果たすべきだと考えますが、国民に分かりやすく御説明いただければと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先般の三月二十八日、使用を決定したコロナ・物価予備費についても、現に足下の物価高騰の影響を大きく受けている低所得者層の方々、あるいは中小零細企業、医療・介護施設などの方々が直面する状況を踏まえて、その必要性や緊急性に鑑み、予備費を活用し迅速に対応することが不可欠であると判断した次第であります。  そして、委員の方から、要は年度末、この三日間で何に使ったのかという御質問でありますが、例えば地方創生臨時交付金については、三月二十九日に自治体ごとに交付限度額等を通知をいたしました。このことにおいて、地方においては、専決処分やあるいは今後の臨時会、あるいは六月議会等の処理が可能となる、こうした道筋を付けたわけでありますし、飼料の価格高騰対策については三月三十日に全額執行済みであります。そして、輸入小麦の政府売渡価格の激変緩和、これについては三月三十一日に食料安定供給特別会計へ繰入れを実施し、これ全額執行済みであります。そして、コロナ対策であります緊急包括支援交付金、これも三月二十八日に交付を決定するなど、できる限り準備の整ったものから順次執行をしているところであります。  そして、御指摘のように繰越しが行われた事業、これにつきましても、自治体における手続等を受けて可能な限り早期に執行するよう調整しているものであると承知をしております。  予備費に関しても、この現下の経済状況において緊急、緊要な事業により一刻も早く支援を行うこと、これは国民の命と暮らしを守る観点から適切であると考え、今申し上げましたような対応を行った次第であります。

羽田次郎立憲民主・社民

○羽田次郎君 これで国民に理解ができたかどうかちょっと疑わしい気もしますが、更に伺います。  令和四年度二次補正予算で一兆円を計上したウクライナ情勢経済緊急対応予備費、これの使用実績はゼロでした。この一兆円は全額が不用となり、最終的に令和四年度の決算剰余金の一部となると思われます。コロナ・物価予備費についても、使用残額が令和二年度の五千億円、令和三年度の四千億円と比べて、このパネルのとおりですが、令和四年度は二・八兆円と格段に多く、ウクライナ予備費と合わせて三・八兆円が決算剰余金の一部となります。  資料五、七、八を御覧いただければと思いますが、政府は、今後の防衛費増額の財源として決算剰余金を活用しようとしていることから考えますと、意図的に予備費の使用を抑えたのではないかという民間のシンクタンクの指摘もございます。  物価高騰やエネルギー不足から国民生活を守るために使用されるはずの予備費の金額が、まさか防衛費増額の財源から逆算して決められていたとは考えたくはありませんが、総理の御見解をお聞かせください。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 私の方から答弁させていただきます。  予備費につきましては、新型コロナや物価高騰といった直面する危機に対しまして臨機応変かつ機動的な対応を行うために、その必要性や緊急性について所管省庁との間で議論、検討を行った上で適切に使用を判断してきたところです。したがいまして、羽田先生から御指摘がございましたような防衛財源を確保するために意図的に予備費の使用を抑えたということはございません。  その上で申し上げますと、予備費を含めた歳出に不用が生じることが見込まれる場合には、税収等の動向も見極めながら、特例公債法の規定に基づきまして、特例公債の発行額の抑制に努めることとしております。したがって、歳出不用と決算剰余金の金額が対応するわけではありません。  特に、コロナ・物価予備費やウクライナ情勢経済緊急対応予備費を含めた予備費につきましては、不使用額が確定しながら特例公債の発行をいたずらに行うことは不適当と考えておりまして、その不使用額が増えたからといって決算剰余金の増加につながるものではないということを御理解をいただきたいと思います。

羽田次郎立憲民主・社民

○羽田次郎君 なかなかテクニカルな話で簡単に理解が進まない部分はございますが、持ち時間残り少なくなってまいりましたので、最後の話題になるかもしれませんが、ワクチン接種事業に関する会計検査院の指摘について話をさせていただきたいと思います。  先週、三月二十九日に会計検査院は、政府が実施したワクチン接種事業に関する検査結果を国会と内閣に報告いたしました。報告によると、令和二年度と三年度で計四兆二千二十六億円を支出した事業にもかかわらず、厚生労働省が八億八千二百万回分のワクチン確保に当たり作成した資料に数量の算定根拠が記載されていなかったこと、そしてワクチンの在庫数量が記録されていなかったこと、ワクチン事業を実施する都道府県及び市町村に交付した体制確保補助金について、自治体が接種機関等に支払っていた接種協力金を確認したところ、三十市区が策定した支払要綱等の内容が不十分であったため、これらの市区が支払った五十四億九千百五十九万円について本来の使途に使われていたか確認できないことが明らかとなりました。本当にこの大きな予算を使ったにもかかわらず、こうしたずさんな結果となっております。  感染状況の先行きが不透明な中で国民の命を守るためにも、一刻も早くワクチンを確保し、接種体制を整備しなければならなかったという事情は理解できます。私も大切な兄を新型コロナで失っておりますので、そうした人が増えないように一人でも多くの方に接種していただきたい、そう思う遺族の一人です。ただ、多額の国費を投じる事業である以上、結果的に不適切な対応であったと言わざるを得ません。  まずは、今回の指摘に対する受け止めについて岸田総理に伺います。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 今委員から御指摘いただいたように、国民の皆さんにワクチンを接種していただくためにワクチンを確保して、そして体制をつくって、またいろんな方の御努力をいただいてこれまで進んできたわけでありますが、会計検査院から今委員御指摘の三点などの指摘をいただきました。  まず、一点目の購入数量の算定根拠を明確にすることについては、当時、購入数量の算定根拠資料は作成をしていたところでありますが、その内容について口頭で補足的説明を要する事項もあったと認識をしており、今後は事後的に第三者が客観的に妥当性を検証できるような形で必要な情報を盛り込んだ資料を作成するべく努力をしていきたいと考えております。  また、二点目の在庫数量の把握については、政府の在庫は、追加購入の決定や自治体等への配送前など適時に確認はしておりましたが、定期的には確認はできておりませんでした。既に適時に確認することに加えて、四半期ごとに在庫状況を企業と突合して定期的に確認することとしており、引き続きそうした体制で取り組んでまいります。  三点目に、接種協力金の自治体の支払根拠の明確化については、自治体において明確な根拠に基づかず接種協力金を支払う例があったものと認識をしております。接種協力金自体は、全国民に早急に接種を進める体制を確保するために必要な経費であります。各自治体において支払内容、支払単価等の根拠を明確に説明すべきであり、これまでも適切な事業の実施を要請してきたところであります。引き続き自治体を指導していきたいと考えております。  その他の会計検査院の指摘、また、これまでも病床確保料等についても指摘をいただきました。厚労省においては、今後のワクチン接種始めコロナ対応において、そうした指摘をしっかりと反映して対応していきたいと考えております。

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 浜田防衛大臣から発言求められておりますので。浜田防衛大臣。

浜田靖一自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(浜田靖一君) 済みません。  先ほど、ミサイルの発射の合計を聞かれて、これが五発と私が言ってしまいましたが、実際には六回でございまして、そのミサイルの数は八発ということでございます。  大変失礼いたしました。申し訳ございませんでした。

羽田次郎立憲民主・社民

○羽田次郎君 時間となりましたが、先ほど和田理事からもお話ありましたとおり、参議院は決算を重視する決算の府でありまして、この議論をしっかりと次の予算に生かしていただきたい。そして、国民のために適切に予算を執行していただきたい。そのための委員会でありますので、是非今後ともよろしくお願いいたします。  ありがとうございました。

安江伸夫公明党

○安江伸夫君 公明党の安江伸夫です。  この決算委員会、とりわけ重要な全般質疑で質問の機会をいただき、誠にありがとうございます。  早速でございますが、質問に入らせていただきます。まず冒頭、令和三年度の決算検査報告につきまして、総理にお伺いをさせていただきます。  会計検査院からは、三百十件、金額にして四百五十五億円に上る不当事項等の指摘がなされているところです。すなわち違法又は不当な支出、無駄な支出、改善の余地がある支出などが指摘されているところです。政府におかれましては、この会計検査院による検査結果を十分に踏まえていただきまして、今後の予算編成と執行の適正化を図っていただくことを強く求めたいと存じます。  その上で、会計検査院が特に検査報告に掲記する必要があると認めた特定の検査対象にコロナ感染症対策に関する施策に係る予算の執行状況がございます。会計検査院からは、予算の執行状況を示す基本的な情報について国民に対して分かりやすく情報提供することが望まれると指摘されているところです。  これまでに、コロナ禍に苦しむ生活者と事業者を守るため、また命と健康を守るために多くの予算を措置してまいりました。政府におかれましても、その時々における最善策を尽くしてきたものと考えますが、政策の事後検証を予算執行の面から可能とし、後の施策に教訓として生かしていくことは必要と考えます。また、その透明性を確保することも重要と考えます。  そこで、コロナ関連事業の予算執行状況につきまして、会計検査院の指摘の受け止めと情報提供の在り方及び透明性の向上に向けた総理の御認識をお伺いします。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 会計検査院による令和三年度決算検査報告において、御指摘の所見で示されたとおり、新型コロナ対策事業の透明性、そして国民への説明責任、これは重要であると考えております。  政府としては、先日、三月三十一日ですが、行革推進会議において行政事業レビューの抜本的見直しと基金の点検強化、これを行ったところであり、この検査報告の趣旨をしっかりと受け止め、行政事業レビューなども活用しながら個々の事業や施策についてしっかりと評価を行い、将来の感染症対応や今後の予算編成につなげてまいります。  また、このほか、経済財政諮問会議において、経済対策に盛り込まれた主な事業に関する執行状況のフォローアップを行い、公表しているところです。  こうしたものも活用しながら、新型コロナ対策について国民に対して丁寧な説明を行ってまいりたいと考えております。

安江伸夫公明党

○安江伸夫君 是非とも引き続き後事に教訓を生かしていただきたい、このことをお願い申し上げます。  続きまして、防衛省の予算の執行に関連して伺います。  令和三年度の決算報告では、防衛省に対して不当事項四件を含む複数の指摘が会計検査院からなされております。例えば、会計検査院が防衛省に改善をさせた事例を挙げれば、令和元年度と令和二年度に完了した建設工事に係る道路清掃員費の積算の根拠となった必要時間数について、明確な算出根拠が確認できない契約が多数ありました。そこで、検査院が現場の実態を踏まえて必要と考える時間数を二時間として積算をし直したところ、合計三億三千五百六十万円の低減が可能であったと指摘をされております。  また、時間の都合で一つ一つ指摘をすることはできませんが、例えば令和二年度決算審査における本院からの警告決議全六件のうち二件が防衛省に関するものでありました。防衛省の予算執行の関係でも、重大なものを含む複数の課題が指摘をされたところです。その都度、即座に改善をしていただいているところでもございますけれども、まずは今回の指摘事項も踏まえまして、予算執行については一層の緊張感を持っていただきたいと思います。  また、現在、防衛力を強化していく中で防衛関係費の増額やその財源の確保が大きな議論になっていますことを踏まえると、不適切な対応によって本来は負担すべきでなかった経費を防衛省が負担するような予算執行の甘さがあっては、金額の多少にかかわらず、防衛関係費について国民の理解は得難いのではないでしょうか。この際、国民からの理解をしっかりと得るためにも、会計検査院からの指摘事項に限らず、またそれらをまつまでもなく、無駄を省くための予算執行の見直しを強化していくべきと考えます。  防衛関係費の予算執行の適正化について、御認識、防衛大臣並びに総理からも御答弁をお願いしたいと思います。

浜田靖一自由民主党・無所属の会防衛大臣

○国務大臣(浜田靖一君) 今回の指摘事項については真摯に受け止めており、類似の事案が起こらないよう努めてまいりたいと考えております。  今年度予算では、三文書の下、防衛予算の相当な増額を行っております。だからこそ、これまでの教訓を踏まえ、不適切な執行を行わないように、より一層襟を正してまいりたいというふうに考えます。  このような問題意識から、防衛省が一丸となって防衛力の抜本的強化を着実に推進するため、本年一月、私の下に防衛力抜本的強化実現準備本部を立ち上げました。こうした体制の下、各事業の進捗管理を徹底し、遺漏のないよう努めていく考えであります。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 具体的な対応については今防衛大臣から答弁させていただいたとおりでありますが、防衛予算の増額等を踏まえますときに、その執行についてはより一層襟を正していくこと、これは大変重要だと認識をいたします。  この御指摘等も踏まえて、緊張感を持ってこの予算について執行をしていきたいと考えております。

安江伸夫公明党

○安江伸夫君 ありがとうございます。国民の関心も高いところでございます。また引き続き会計検査院も厳しい目を光らせていただきたいと思いますが、万全の御対応をお願いしたいと思います。  続きまして、次のテーマ、学びの支援についてお伺いをしたいと思います。  公明党は、高等教育修学支援新制度、給付型奨学金と授業料減免について、多子世帯など、中間所得層も含めて支援するために、年収目安を標準世帯で六百万円まで拡大すべきであると、かねてより訴えてまいりました。  昨年の六月一日の衆議院の予算委員会におきましても、我が党の浮島智子衆議院議員からは、思い切って六百万円までとお訴えをさせていただいたところ、総理からは初めて、六百万円という考え方、これもしっかり受け止めたいと御答弁をいただいたところです。  また、貸与型奨学金の減額返還についても、利用可能な本人年収上限を四百万円まで拡大するとともに、月々の減額幅の選択肢を増やすこと及び返済期間の延長によっても利息の負担が増えない措置等を求めてまいりました。  このほど、小倉大臣の下で取りまとめていただきました少子化対策たたき台におきましても、修学支援新制度の六百万円や減額返還の四百万円、これを明記する形でまとめていただき、これまでの我々の要請をしっかりと酌んでいただきましたことに感謝を申し上げたいと思います。  他方、急速に進展をし続ける少子化は緊急事態ともいうべき状況です。我々の要請も踏まえて、少子化対策、支援策の拡充に着手をいただいているところではございますけれども、我が国の危機的な状況や深刻さを社会全体で共有をし、少子化を食い止めていくためには、社会全体の意識をがらっと一変させるような取組が必要不可欠と考えます。このような問題意識から、去る三月二十八日にも公明党から総理に対しまして、次世代育成のための緊急提言を申し入れたところです。  給付型奨学金等の今回の決定内容はあくまでも短期的な応急措置と捉え、さらに、高等教育の無償化を思い切って拡大し、貸与型奨学金に頼らなくても済む社会の姿を示すことこそが、若者世代、子育て世代の将来への安心や、結婚、子育ての前向きな意識につながるものと考えます。岸田総理の御認識をお伺いします。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) これまでも高等教育の無償化を着実に進めてきたところでありますが、高等教育費の負担や奨学金の返還等が少子化の大きな要因の一つとされており、小倉大臣が取りまとめた今後の子ども・子育て政策のたたき台において、更に給付型奨学金の拡充等について盛り込んでいるところです。  具体的には、加速化プランの中で、令和六年度から、給付型奨学金等について、年収六百万円程度までの世帯を対象に、多子世帯や理工農系の学生等へ支援を拡大するとともに、まずは修士段階において授業料を卒業後の所得に応じた後払いとする授業料後払い制度、いわゆる日本版HECSを創設した上で、更なる支援拡充の在り方について検討を進めることとしております。また、御指摘のように、貸与型奨学金の減額返還制度についても利用可能な年収上限四百万円に引き上げる、このようにしております。  そして、たたき台では、この高等教育費の負担軽減を含め、加速化プランの実施状況や取組の効果等を検証しつつ、施策の適切な見直しを今後も行っていくということを明記させていただいております。  子ども・子育て政策については、今後このたたき台をベースに国民的議論を進めていくため、四月以降、私の下に新たな会議を設置し、更に検討を深めます。そして、公明党の提言も踏まえつつ、子供政策を体系的に取りまとめ、六月の骨太の方針までに将来的な子供予算倍増に向けた大枠、これを提示してまいります。

安江伸夫公明党

○安江伸夫君 総理、ありがとうございました。是非とも我々公明党の提言も踏まえていただき、御検討を進めていただきたいというふうに思います。  また、今後無償化が進むとしても、これまで貸与型奨学金を利用して現在返還中の若者への支援は引き続き大きな課題と考えます。減額返還制度の利用要件が本人年収、ちなみに、ここは先ほどの給付型奨学金等の世帯年収とは異なり、本人年収、すなわち個人の収入であるということも重要ですが、本人年収の上限四百万円までとなれば、例えば二十代の返還者の八割がこれを利用可能との試算もございます。もっとも、子育て時期を迎えて、年収は上がりつつも子育て等の経済的負担が増してくる三十代、四十代が制度を利用できない場合があり得るところです。  そこで、次元の異なる少子化対策というのであれば、本人年収の上限四百万円にとどまらずに、子育て時期には減額返還制度について更に思い切った本人年収の要件の緩和を検討すべきものと考えます。岸田総理の御答弁をお願いいたします。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほども触れさせていただきましたが、小倉大臣の下でこの度取りまとめた子ども・子育て政策に関するたたき台、このたたき台の中で、加速化プランの中において、貸与型奨学金の減額返還制度について、利用可能な年収上限を三百二十五万円から四百万円に引き上げるとともに、出産や多子世帯への配慮など、子育て時期の経済的負担に配慮した対応を行うこと、これを盛り込んでいるところです。  そして、たたき台では、高等教育の負担軽減を含め、加速化プランの実施状況あるいは取組の検証等を検証しつつ、施策の適切な見直しを行う、このようにさせていただいております。よって、御指摘の点につきましても、今後とも適切な見直しを考えていきたいと思っております。

安江伸夫公明党

○安江伸夫君 ありがとうございました。  私の同世代も子育て世帯多うございます。そういう中で、奨学金の返済の負担がやはり非常に重たい、苦しいという声も多数伺っているところでございます。どうか前向きな検討をよろしくお願いしたいと思います。  次の質問、文部科学大臣に質問させていただきます。  公明党は、これまでも一貫して、全ての子供たちに教育の光を、誰一人取り残されない社会をと訴えてまいりましたが、更に教育の光を当てなければならない子供たちがいます。それは、児童養護施設などの社会的養護の下で育った子供たちです。  国の調査によりますと、全世帯の大学等への現役進学率が七六・二%であるのに対し、児童養護施設出身の生徒の進学率は三三・〇%、大幅に開きがあるとの結果があります。その背景の一つには、受験に要する諸費用をアルバイト等によって工面しながら学業に専念することが難しいという現状があります。  公明党は、こうした子供たちの受験料についてもしっかりとした支援を行うべきだと申し上げてまいりました。そして、この令和五年度から日本学生支援機構におきまして、児童養護施設等の生徒たちに大学等の受験費用を支援することになったものと承知をしております。  そこで、この制度創設の意義とその効果についてお伺いをするとともに、財源については寄附金で賄うということですが、寄附金では財源が安定をしません。このような施策は、単発ではなく継続して行うことが大事だと考えております。文科大臣の御決意も併せてお伺いさせてください。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) お答え申し上げます。  三月の二十九日に、日本学生支援機構、JASSOが、寄附金を原資といたしまして、児童養護施設等に在籍する高校三年生等を対象に大学等の受験に要する費用の支援を実施することを発表したことは承知をしております。  これは、児童養護施設等に在籍する生徒は、受験に要する諸費用を工面できないなど、個別の事情によりまして進学を諦めざるを得ない生徒が少なくないことを受けましてのものでございます。実際に、全世帯の大学等の進学率と比べましても、児童養護施設の生徒の進学率は、先生おっしゃいますように、大変低うございます。本事業は、非常に意義深いものであると考えております。また、児童養護施設の生徒の進学率の向上等の具体的な成果につながることを期待しているわけでございます。  文部科学省といたしましても、高等教育の修学支援新制度の着実な実施を通じまして、引き続きまして、経済的に困難を抱える方が学びを諦めることのないよう、しっかりと支援を行ってまいりたいと考えております。また、文部科学省といたしましても、本事業の成果を注視をしながら、望ましい進学支援の在り方について、引き続きまして日本学生支援機構とともに検討を重ねてまいりたいと考えております。

安江伸夫公明党

○安江伸夫君 文科大臣、ありがとうございました。是非とも、寄附金の財源に頼るところではなく、継続的な支援ということで重ねてお願いをしたいというふうに思います。  次のテーマについてお伺いをいたします。  若者の政治参画について総理にお伺いをさせていただきます。  私は公明党の学生局長を務めさせていただいておりまして、Qカレと題して、現役の学生、時には高校生の皆さんとも懇談の機会、よく持たせていただいております。今年の二月にも、学生等の皆様からいただいた声を取りまとめまして、文科大臣に対しても提言をさせていただいたところです。  この際、共通して多数の御意見をいただくテーマの一つが、先ほども質問させていただいた大学等の学費の負担の軽減でありますが、そしてもう一つよくテーマに上がるのが、若者の声をもっと政治に反映してほしい、こうした若者の政治参画についてです。  例えば、直近の国政選挙である参議院議員選挙の投票率、全体の平均が五二・〇五%であるのに対しまして、二十代は三三・九九%、十八歳、十九歳は三五・四二%と、平均を大きく下回っております。  この問題につきましては、年を重ねて社会的経験を積めば自然と政治的関心も高まって投票率も上がるという御意見もあるかと思いますが、例えば北欧のスウェーデンでは若年層の投票率は八割を超えるということで、若いことを理由に低くて当然という論理は当てはまらないものと考えます。  若者の多様な価値観や意見が政治に適切に反映されるように促進することは、民主主義の価値を高め、また、未来を担う若者の自発的、能動的な行動力の源泉になるものと考えます。そして、未来へと続く社会を構築していくためには、若者の声が、力が不可欠と考えます。  そこで、若者の政治参画の意義とその必要性について総理の御見解をお伺いしたいと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 若者が政策形成過程に参画することにより、若者の状況やニーズをより的確に踏まえることができ、様々な施策がより実効性のあるものとなる、こうした期待ができると思います。また、若者にとっても、自らの意見によって社会に何らかの影響を与え、変化をもたらす経験ができれば、社会の一員としての主体性を高めることにつながり、ひいては民主主義の担い手の育成にも資するものである、このように考えます。  このため、主権者教育を通じた若者に対する主権者意識の涵養、これを図っているところであり、また、若者の意見表明の一環として、今月発足したこども家庭庁において、若者の意見を政策に反映させるための取組、これを積極的に展開していくことも重要であると考えています。

安江伸夫公明党

○安江伸夫君 総理、ありがとうございました。  今総理からも言及をいただきましたけれども、学生等の皆様から強く御要望いただいている一つは、今言及いただいた学校教育における主権者教育をもっと推進をしてほしいということであります。  主権者教育とは、国や社会の問題を自分の問題として捉え、自ら考え、自ら判断し、行動していく主権者を育成していくことでありますが、この際、模擬投票を行ったり、現実の政治的課題についてディスカッションをしたりすることが効果的であると言われております。  しかし、現場では、現実の政治的課題を行うことについては、教師の側も政治的中立性を担保できるかが大きな不安要因となり、裾野が広がっていない現状もございます。健全な民主主義の土壌を育むためにも、現場の課題をしっかりと捉まえていただきながら、主権者教育の一層の推進をしていくべきものと考えております。  その必要性の認識と取組状況について永岡文科大臣にお伺いをいたします。

永岡桂子自由民主党・無所属の会文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) お答え申し上げます。  主権者として社会の中でこれ自立をして、そして他者と連携、協働しながら、これからの社会を生き抜く力や、また地域の課題解決を社会の構成員の一人として主体的に担うこと、こういう力を育む主権者教育は大変重要でございます。  初等中等教育段階におきましては、従来から、学習指導要領に基づきまして、政治参加の重要性や、また選挙の意義等について指導を行っておりますが、令和四年度からは、高等学校におきまして、自立した社会に参画する力を育むことを狙いといたしました新たな、まあこれ必須の科目ですね、科目、公共の実施も始まっておりまして、これ政治的中立の確保に留意をしながら、指導の一層の充実を図っているところでございます。  また、大学等に対しましては、住民票の異動の必要性や不在者投票制度等につきまして周知をしているほか、入学時におけますオリエンテーション等を通じた学生への啓発活動を促しております。  今後とも、総務省等と連携をしながら、学校、家庭、地域におけます主権者教育の取組をより一層推進してまいります。

安江伸夫公明党

○安江伸夫君 ありがとうございます。  是非とも、引き続きの推進をお願いするとともに、またNPOや、またこの主権者教育を推進して、応援していただいている方もたくさんいらっしゃいます。そうした活動も是非応援していただくことを検討をお願いしたいと思います。  続きまして、主権者教育という形で個人をエンパワーメントしていくと同時に、若者の意見が政策に反映される仕組みを設けていくことも重要と考えます。  この点、愛知県の新城市におきましては、条例に基づいて若者議会を設置をし、予算の提案権を付与し、若者の政治参画を制度化しており、こうした事例も参考になるかと思います。  今国会で参議院における代表質問におきまして、我が党の山口代表からも、子供や若者の声が政策に反映される仕組みづくりについて質問をさせていただきましたところ、総理からも、これにしっかりと取り組みますと、取り組んでまいりますと力強い御答弁もいただいたところです。  そこで、こうした自治体の取組を参考にしながら若者の政治参画の取組を更に推進をすべきと考えます。総務大臣の御見解をお伺いします。

松本剛明自由民主党・無所属の会総務大臣

○国務大臣(松本剛明君) 主権者教育につきましては、今総理、文科大臣からも御答弁申し上げたところでございますけれども、この選挙を所管する総務省といたしましても、若者の政治参画を推進するため、若者の社会参加の促進や政治意識の向上を図る観点から、委員からお話がございましたように、国や社会の問題を自分たちの問題として捉え、考え、行動していく主権者を育てる、いわゆる主権者教育の取組は重要であると考えております。  御指摘の新城市の取組は大変特色のあるものというふうでございまして、ほかにも具体的な取組として、選挙管理委員会や教育委員会、議会事務局などが連携し、少年議会や子供模擬議会といった場を設置し、子供や若者の提案を行政の施策に反映する取組を行っている自治体があると承知をいたしております。  改めて、このような主権者教育に先進的に取り組んでいる各地の事例について、その具体的な内容や手法などを調査し、全国の選挙管理委員会などにその内容を紹介し、議会の御意見を踏まえつつ、各事例の横展開を推進していきたいと考えており、主権者教育の更なる充実を図ってまいります。

安江伸夫公明党

○安江伸夫君 是非とも、引き続きの充実をお願いしたいと思います。  よく若い方と懇談をさせていただく際に、どうして投票率が低いのかなというふうに聞きますと、やっぱり自分の一票や自分の意見が政治に届くとは思わないと。そうした政治的無力感が現実には若い人の間にはあるというのが私の実感でございます。声を上げれば変えることができるんだという形で、是非とも、エンパワーメントをしていく主権者教育や、また若者の声を政治に反映する仕組みの推進に是非とも力を注いでいただくことをお願いをしたいと思います。  次のテーマに移らせていただきます。  がん検診の受診環境の整備についてお伺いをいたします。  がんは生涯で二人に一人がなる国民病であり、一九八一年から日本人の死因のトップはがんとなっております。  公明党は、二〇〇六年のがん対策基本法の制定から、がん医療拠点病院の整備、放射線治療や緩和ケアの普及、治療と仕事を両立できる環境づくりなど、一貫して当事者やその御家族に寄り添った支援体制の整備に取り組んでまいりました。  その上で、早期発見、早期治療が大変重要であり、そのためにもがん検診の受診率、これを向上すべきものと考えます。公明党としても、がん検診の受診率向上のための無料クーポンの配付や受診券をプッシュ型で郵送するなど、地方議員の皆様とも連携をしながら受診勧奨等を強化する取組を推進してまいりました。もっとも、コロナ禍を契機に受診率の低下も指摘をされており、更なる受診率アップに向けた工夫も必要と考えます。  そこで、岸田総理に、がん検診の受診率向上の必要性について御認識をお伺いします。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 我が国においてがんは死因の第一位であり、そして委員御指摘のように国民の約二人に一人が罹患するとされており、がんの早期発見、治療のため、がん検診の受診率を向上させることが必要であると認識をしています。  先日、三月二十八日ですが、閣議決定した第四期がん対策推進基本計画においても、がん検診受診率の目標について第三期計画の五〇%から六〇%に引き上げることとしており、この目標を達成できるよう、誰もががん検診を受診しやすい環境の整備に取り組んでまいりたいと考えています。

安江伸夫公明党

○安江伸夫君 ありがとうございました。  その上で、厚労大臣にお伺いをしたいと思います。  がん対策推進基本計画におきましては、女性や障害者、非正規雇用者らが受診しやすい環境整備など、利便性の向上に努めるとされております。  例えば、厚生労働省の調査によれば、男性より女性の方が受診率が低い傾向にあります。女性特有の状況を踏まえた工夫が求められます。また、障害者に対しても、その特性に応じた十分な配慮を行うべきです。例えば、目の見えない方に対する案内に音声コードや点字による説明を付けるといった工夫を行うなど、取組を強化すべきものと考えます。加えて、働き方に関係なく、受診しやすい環境整備も重要です。正規、非正規雇用、あるいは自営業、フリーランスなど、働き方の違いいかんにかかわらず、がん検診の受診率を向上させていくべきと考えます。  このように、誰もががん検診を受診しやすい環境を整備すべきものと考えますが、その必要性と取組状況につきまして加藤厚労大臣にお伺いをいたします。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) がん検診の受診向上に向けて、今委員から御指摘がありましたように、非正規で働く方、あるいは自営業、フリーランス等の働き方、あるいは性別、障害の有無等にかかわらず、誰もががん検診を受診しやすい環境を整備することが大変重要であります。  例えば、女性については、検査に伴う痛みや精神的な不安、羞恥心、あるいは平日実施の検診が受診しづらいといった課題が指摘をされております。また、障害者については、障害特性に応じた配慮が必要との御指摘もございます。  こうした課題を踏まえて、本年度から、厚生労働科学研究の実施等によって、市区町村における先進的な取組も含め、今申し上げた女性やあるいは障害のある方々等々の実態把握を行った上で、がん検診の対象者の特性に応じた効果的な方策を検討することとしております。  また、先日閣議決定されました第四期がん対策推進基本計画においても、今全体の目標を、誰一人取り残さないがん検診を推進し、全ての国民とがんの克服を目指すとするとともに、女性、障害者、非正規雇用労働者等が受診しやすい環境の整備など、がん検診を受診する上での課題を明確にし、利便性の向上に努める旨を盛り込んだところでございます。  誰もががん検診を受診しやすい環境の整備、そしてそれらを通じてがん検診の受診率の向上、これに向けて努力をしてまいります。

安江伸夫公明党

○安江伸夫君 ありがとうございました。  もう一問、加藤厚労大臣にお伺いをさせていただきます。  政府の受診率の目標、先ほど総理からも言及いただきましたが、これ五〇%から六〇%に引き上げ、達成をしていくという上で、重要な鍵は職域でのがん検診の強化であると言われております。  もっとも、現在職域で行われているがん検診は明確な根拠法がないため、予算措置や行政の支援が十分とは言えません。これまでも職域でのがん検診は任意で行われており、大企業では検診受診率は高い傾向にありますが、中小企業については比較的低い状況にあります。  こうした状況も踏まえつつ、例えば、がん検診に関する企業の取組を補助金などで後押しをしつつ、職域でのがん検診を法律でこれをきちんと位置付けて、データ管理を含めた受診体制の拡充を検討すべきと考えます。職域でのがん検診の法制化の必要性について加藤厚労大臣のお考えをお伺いします。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) まず、がん検診の仕組みでありますが、現在、がんの発見等による死亡率減少を目的とする対策型検診と呼んでおりますけれども、としては、健康増進法に基づき市町村が実施をするということとなっております。他方、職域でもがん検診は実施されており、受診者の三〇から七〇%程度は職域において実施をしておりますが、職域におけるがん検診は、保健所や、保険者や事業主が福利厚生の一環として任意に実施をしているところであります。  こうした職域におけるがん検診の受診率の向上に向けて、企業向けセミナーの開催などを通じた意識の啓発又は情報提供の支援、被用者保険の保険者に納付する後期高齢者支援金の額について、がん検診の実施状況等の評価に基づき加算又は減算すること、労働安全衛生法に基づく職場における定期健康診断の機会を活用し、がん検診の受診を勧奨するといった取組を行ってまいりました。  さらには、先日の、先ほど申し上げた第四期がん対策推進基本計画では、市区町村と職域におけるがん検診が一体的に進めることができるよう、職域におけるがん検診の実施状況の継続的な把握や適切な実施に向けた課題の整理を行い、その法的な位置付けも含め、がん検診全体の制度設計について検討することとしております。  こうした措置を講ずることによって、先ほどの件も含めて、がん検診の受診率の向上を図っていきたいと考えております。

安江伸夫公明党

○安江伸夫君 加藤大臣、ありがとうございました。  がん検診の受診率向上に向けて総力を挙げていただきたい、このことをお願いします。  次のテーマに移らせていただきます。  体育館等の避難所のエアコンの整備について総理にお伺いをさせていただきます。  災害時に避難所としても機能する小中学校の体育館ですが、平時の利用も含めて快適で安全に過ごすためには、エアコンを整備していくことが大変に重要と考えます。公明党としても、全国の地方議員の皆様と連携をして、体育館のエアコン整備を進めてまいりました。夏場の酷暑などを踏まえると、時にはその有無が命にも関わる設備であります。一層の整備を進めていただきたいと思います。  また、エアコンの整備に当たりましては、緊急時の動力確保も重要と考えます。災害によって電気が途絶した、都市ガスが途絶した、設備があるけれども使えないという状況があっては意味がありません。  そこで、注目をしていただきたいのは、LPガスボンベのガスも動力とできるエアコンです。備蓄をしておけば、電気や都市ガスが来ない状況でもエアコンを稼働することが可能です。例えば、私の地元、愛知県名古屋市におきましても、このような都市ガス、またLPガスでも稼働できるハイブリッド方式のガスエアコンの導入も進められております。  そこで、総理にお伺いをしますが、公立小中学校の体育館等におけるエアコン整備の必要性と、都市ガス、LPガス両方も動力とできるハイブリッド方式での整備、これについての評価を伺いたいと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 学校施設は児童生徒の学習、生活の場であるとともに、災害時には地域の避難所としての役割も果たすことから、体育館等における空調設備の設置、これは重要な課題だと認識をしています。  御指摘の都市ガスとLPガスの両方を動力にできる空調設備は、災害時に都市ガスの供給が停止するおそれがある地域などにおいて、災害時に空調の動力源を確保するための一つの選択肢となる面があるとされていると承知をしています。  引き続き、政府としては、災害時に避難所にもなる学校の体育館等について、自治体による空調設備の設置、これを支援してまいりたいと考えています。

安江伸夫公明党

○安江伸夫君 ありがとうございました。  私の時間が参りましたので、もうこれで終わりにしたいと思いますけれども、引き続き永岡文部科学大臣もこのエアコンの整備に力を入れていただきたいと思いますし、時間の都合でできませんでしたが、例えば、愛知県名古屋市緑区、地元の有松・鳴海絞を始めとした伝統的工芸品、この振興にも西村産業大臣に進めていただきたいことをお願い申し上げまして、私の質問を終わります。  ありがとうございました。

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 関連質疑を許します。上田勇君。

上田勇公明党

○上田勇君 公明党の上田勇でございます。  今日は、残された時間で、経済の先行きや、また子ども・子育て支援策、そして賃上げの動きなどについて質問させていただきますので、どうかよろしくお願いをいたします。  まず最初に、今後の世界、それから日本経済の先行きに対する認識について御質問させていただきたいというふうに思います。  今、アメリカやヨーロッパの複数の金融機関で金利上昇などで経営困難に陥っている現状があります。政府は、我が国の金融システムへの影響は限定的という認識を示しておりますし、現時点においてはそれ正しいものだというふうに理解をしております。  しかし、思い起こすと、二〇〇七年のいわゆるサブプライムローン問題が発生したときにも、当初は、やはり我が国の金融システムは健全であって、経済への影響も軽微であるという認識ではなかったかというふうに記憶をしております。その後、この金融不安が実体経済に波及をして世界的な大不況に見舞われて、日本経済も深刻な打撃を受けたことはもう周知のとおりであります。  当時の経験が生かされまして、日本でも、また諸外国におきましても、金融システムのリスクへの対応がこれは向上しておりますし、当時と単純に比較するわけにはいかないというふうに思っています。まあ、いたずらに不安をかき立てるのは妥当ではないというふうには考えておりますけれども、これから実体経済への波及も含めて注意深くモニタリングしていく必要があるのではないかというふうに考えております。  今後の世界経済、日本経済、その経済へのリスクについて総理はどのように御認識をされているのか、まずお考えを伺いたいと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 足下の金融市場においては、例えば運用先を金などに変更するなどリスク回避的な動きが見られますが、現在、日本の金融機関は総じて充実した流動性や資本を有しており、金融システムは総体として安定していると評価をしています。  その上で、政府としては、様々リスクがあり得ること、これを念頭に置きながら金融機関に対するモニタリングを強化しているところであり、日銀を始め各国の金融当局とも連携しつつ、内外の経済・金融市場の動向、またそれが金融システムの安定性に与える影響、こうしたものについて強い警戒心を持って注視してまいりたいと考えております。

上田勇公明党

○上田勇君 ありがとうございます。  総理がおっしゃったとおり、今すぐに何か不安があるということではないのは私もそのとおりでありますし、日本の金融も経済も非常に健全だというふうには思っておりますけれども、その上でやはり、これはやっぱり転ばぬ先のつえということもありますので、十分な注意を払っていく必要があるというふうに思っております。  それも、やはり今日の世界経済というのは、コロナ禍やウクライナ情勢などに起因をします急激な物価上昇がありまして、またサプライチェーンに様々な支障が出ているなど、大きなリスクを抱えているのが現状だというふうに思っています。もしも世界的な景気後退というようなことになると、これは日本経済が大きな打撃を受けることはもう当然なんですけれども、それだけにとどまらずに、日本がやっぱり重視をしています自由でルールに基づく国際的な経済の秩序が弱体化をしたり、また、今の国際情勢を考えると、中国やロシアの動きなども含めてやはり安全保障上のリスクになるということ、そういう危険性すらはらんでいるんではないかというふうに思っております。万が一にもそうした事態を起こしてはならないというふうに思います。  ただし、こうした状態に対して、日本もそうですし、一国だけでこの世界経済のリスクに対応するのには限界があります。したがって、G7等において問題意識を共有をし、情報交換と政策論議を深めて協調した対応を行っていく必要があるのではないかというふうに思っております。こうしたG7の国々、今の経済システムについて我が国と近い価値観を持っているというふうに思っておりますので、こういったところで十分論議を深めて、協調した対応が必要だというふうに思いますが、総理のお考えを伺いたいと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今の世界経済は、ロシアによるウクライナ侵略によるサプライチェーンの混乱、またエネルギー、食料不安を始め多くの困難に今直面しています。また、世界的なインフレ圧力、金融引締めに伴う影響等のリスク、さらには、金融資本市場の動向等も注視していく必要があります。こうした喫緊の課題に対処し、世界経済の安定を維持し、持続的な成長を実現するためには、国際協調の推進、これは不可欠であります。委員御指摘のとおりだと考えます。  このため、G7議長国として、G7やG20等においてこうした世界経済が直面する課題について議論をリードし、G7メンバーのみならず、いわゆるグローバルサウスと呼ばれる国々とも緊密に連携して、我が国が直面する世界的な危機に的確に対応してまいりたいと考えております。

上田勇公明党

○上田勇君 ありがとうございます。  やはり先行きのリスクについては本当に注意深く対応していく必要があるんだろうというふうに思っておりますので、よろしくお願いをいたします。  次に、子ども・子育て政策についてお伺いをいたします。  三月三十一日に、こども・子育て政策の強化について(試案)が小倉大臣の方から公表されました。これは、これから内閣としての子ども・子育て政策を具体化していく上での議論の素案、たたき台という言い方をされていますけれども、になるものだというふうに理解をいたしております。  公明党では、昨年十一月に、子育て応援トータルプランを発表いたしました。かなり広範な分野に及ぶものでありますので、その中から特に早く実施をすべき項目を中心といたしまして、先月二十八日に提言を岸田総理の方に提出をさせていただきました。その公明党の提言の内容をほぼ反映していただいたものだというふうに感謝をいたしております。  改めて、岸田内閣が進めます子ども・子育て支援策の意義及びこれらの施策を通じて総理が目指す社会の在り方についてお考えを伺いたいと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先月の三十一日、小倉大臣の下、御党からの提言も踏まえて、子ども・子育て政策の強化に関するたたき台として取りまとめを行ったところであります。  私が目指すのは、若い世代が希望どおり結婚し、希望する誰もが子供を持ち、ストレスを感じることなく子育てができる社会、そして、子供たちがいかなる環境、家庭状況にあっても分け隔てなく大切にされ、育まれ、笑顔で暮らせる社会であります。  今後、このたたき台を踏まえて、必要な政策強化の内容、予算、財源について与党と連携しつつ更に具体的な検討を深め、六月の骨太方針までに将来的な子ども・子育て予算倍増に向けた大枠を提示することを考えております。  そして、委員の方からたたき台のこの意義についても何か御質問が今あったと思います。この内容や意義については、これをまとめた小倉大臣の方から答弁をさせたいと思います。

小倉將信自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画)

○国務大臣(小倉將信君) 委員の御関心事項は、意義、とりわけ育休の対象拡大ですとか、あるいはフリーランス、自営業に対する対象拡大についてであろうかと思います。  御党に御指導いただきつつ先般取りまとめましたいわゆる試案におきましては、出生後一定期間内に両親共に育児休業を取得することを促進するため、給付率を手取りで十割相当へと引き上げること、週所定労働時間二十時間未満の労働者についても雇用保険の適用拡大に向けた検討を進めること、自営業やフリーランス等の方について育児期間に係る国民年金保険料免除措置の創設に向けた検討を進めることを盛り込んでございます。  なお、それぞれの意義につきましてでありますが、男性育休の取得促進は、国際的に見ても高水準にある女性の家事・育児関連時間を減らし、共働き、共育てを定着させていくための第一歩となること、雇用保険の適用拡大や自営業等の方の国民年金保険料免除措置の創設については、子育て期における仕事と育児の両立や多様な働き方を支えていくことにつながりますことといったものがあると考えております。  今後、所管の厚労省を中心に制度の更なる具体化を図るとしており、この試案を取りまとめた担当大臣といたしましても、私も厚労省としっかり連携してまいりたいと考えております。

上田勇公明党

○上田勇君 ありがとうございました。  まさに少子化は今我が国にとって、我が国というか未来にとっても深刻な問題であります。この試案の中でも静かな有事というふうに書かれていて、まさにそのとおりなんだというふうに考えております。  こうした状況の中にあって、やっぱり社会全体で未来の日本の担っていく人材を共に育てていくこと、そして子育てをする家庭を支援する、それはもう最優先の課題であって、岸田総理も再三そういったことを提案をされている、そのとおりだというふうに考えております。  今の若干お話もあったんですが、この試案、たたき台の中に盛り込まれている政策の中の重要な柱の一つがこの共働き、共育ての推進、そういうタイトルの中で育児休業制度の充実が盛り込まれています。  育休の取得者は近年増加をしております。特に男性について言えば、女性に比べれば数字自体は格段に少ないんですけれども、それでも十年間で十七倍に増加をしているという意味では、これは非常に大きな前進だと考えております。男性の家事・育児参加時間を増やすため、こうした動きを更に加速化していこうというのが今回の取組の目指しているところだと考えております。  今回、今答弁にもあったんですけれども、育児休業給付の対象拡大や給付率を手取りで十割に引き上げるほか、フリーランス、雇用保険の対象というふうにはなっていないフリーランスとか自営業者にも新たな経済的支援、これを創設するという方向が示されております。  総理は、これまで度々、この育児休業制度、これは重要だということを強調されているのを伺っておりますけれども、改めてそのお考えを伺えればというふうに思います。

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) じゃ、先に小倉国務大臣。

小倉將信自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画)

○国務大臣(小倉將信君) 改めて育児休業制度の意義ということでございますが、特に男性育休の取得率が現状、女性の八五%に比べて一四%ということで、著しく低くなってございます。他方で、女性の無償労働の負担割合は男性の五・五倍ということで、いわゆる女性のキャリアを阻む理由の一つにもなってございます。  そういったことから、総理もかねてより申し上げているように、やはりここは特に男性の育児参加を促進をするための思い切った制度、そういったものが必要だろうという観点の下で、男女共に育休を取得した場合には手取り十割と、そういったことを今回のたたき台でも明示をさせていただいたところであります。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 育休制度の意義については、今大臣から申し上げたとおりであります。  そして、この大事な育休制度をより生かすためにも、企業文化の変化など、その環境整備に努めていくことも重要であると認識をしております。こうした政策とその環境の変化、整備が整うことによって子供と親御さんの共に過ごす時間をできるだけ拡大する、こうした時間という観点においても、この育休制度を充実させることは重要であると認識をしております。

上田勇公明党

○上田勇君 ありがとうございます。  この育児休業給付金は、雇用保険制度の下で労働者、事業主双方が保険料を負担をして、それに国庫負担を加えた育児休業給付資金から給付をするという仕組みになっております。  この資金がこのままでは二〇二五年度には残高不足になるという推計があります。今回制度を拡充をすると、更にその時期が早まるおそれもあるのではないかと思います。その場合には、今の制度のままでは労使が拠出をしているこの保険料を引き上げるということになるんだというふうに思うんですが、それでは勤労者の可処分所得が減少するということになってしまいます。岸田内閣、今進めています賃上げ、その取組の効果を減殺する懸念があるのではないかと心配しております。  厚生労働大臣、是非、この辺の現状並びに今後のお考え、伺えればと思います。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 育児休業全体に対しては引き続き厚労省でやらせていただくこととなりますが、その現行の雇用制度における育児休業給付は、今委員お話しのように、労使折半の保険料と国庫負担、これを財源としているところでありますが、その支給額は年々増加をしております。  また、今般取りまとめられたこども・子育て政策の強化についての試案、今内容は説明をさせていただいたところでありますが、男性の育休取得を強力に促すための制度充実や雇用保険の適用拡大の検討が盛り込まれておりますので、更に支給額の増加ペースが速まることが見込まれております。  試案では、男性育休の大幅な取得増等に対応できるよう、育児休業給付を支える財政基盤を強化することとされております。育児休業制度の充実の内容も踏まえ、将来にわたって制度を安定的に運営できるよう、どういった対応が必要なのかについて今後検討を更に進めていきたいと考えています。

上田勇公明党

○上田勇君 今、育児休業給付金について伺いましたけれども、今回その拡充をすれば、やっぱり財源が必要になってくると。それ以外にも、この試案には本当にやらなければいけない対策が数多く含まれているわけであります。  こうした政策の実行に必要な予算を含めて、このたたき台の中では、このたたき台をベースとして国民的な議論を進めて、六月の骨太方針までに大枠を提示するということとなっております。しかしながら、これまでの様々な制度の枠組み、これにとらわれていると、なかなかそれが難しい面もあるんじゃないかというふうに思いますので、この財源の在り方を検討していくに当たっては、やっぱり思い切ったまた発想の転換も必要だろうというふうに思っております。その際には、やはり今非常に重要なこの勤労者の可処分所得を減らすということが、それはないように、これは絶対ないように配慮が必要だろうというふうに思いますけれども、御見解を伺いたいというふうに思います。

後藤茂之自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(後藤茂之君) 先日、小倉大臣の下で取りまとめられました子ども・子育て施策の強化に関する試案では、今後優先的に取り組むべき施策が整理されまして、制度のかつてない大幅な拡充だけではなく、多くの新たな取組も示されているものと承知をいたしております。  これを受けまして、総理からは、同試案をベースに、必要な政策強化の内容、予算、財源について更に議論を進めるために、全世代型社会保障構築本部の下に総理を議長とするこども未来戦略会議を設置する旨、発表がございました。  御指摘の財源確保については、同会議におきまして、具体的な制度設計と併せて、必要となる予算、財源の在り方について議論を進めまして、今委員から御指摘もありました、これまでの制度の前提にこだわらず、子ども・子育て政策を社会全体でどのように安定的に支えていけるか検討してまいりたいというふうに考えております。

上田勇公明党

○上田勇君 ありがとうございます。  もうこの子ども・子育て政策、まさに次元の異なる内容ということでありますので、やはりこれまでの発想だけでは、これまでの制度だけにこだわっていては実現できないものだというふうに思いますので、是非、後藤大臣の下での御検討、また関係省庁もあるかというふうに思いますけれども、鋭意御検討いただきたいというふうにお願いをいたします。  次に、政労使の意見交換会と賃金の、賃上げのことについてお伺いしたいというふうに思います。  三月十五日には政労使による意見交換会が開催をされました。この開催に当たっては、公明党などからも提案をさせていただき、各党からの提案も踏まえて実行していただいたものだというふうに受け止めております。  二〇一三年のときに政労使会議が開催をされたんですが、これはそれ以前から公明党としても提案をさせていただいて、それを受けて実現したものであるというふうに考えております。それから様々な事情もあってなかなか開催というわけにはいかなかったわけでありますけれども、今回、八年ぶりの開催となりました。立場が異なる、中小企業を含めます経済団体と、それから労働団体、この代表が意見交換をする場、これは大変貴重なものだったんじゃないかというふうに考えています。  そこでは、第一に、賃金の引上げが今の経済の好循環をつくっていく上でも必要であるということ、そして第二には、賃上げは今のこの物価上昇に対応する一時的なもの、一回限りのものではなくて、やはり継続的に取り組んでいく必要があるということ、そして第三には、それを実現をするためには特に中小企業・小規模事業者の賃上げの実現が鍵を握っているということなどの点について意見が一致したというふうに考えておりますが、これは非常に重要な意義があるものだと考えています。これは、岸田内閣が進めています新しい資本主義という方向と軌を一にするものだというふうに受け止めております。  その際に中小企業団体が示した調査の中では、半数以上の中小企業等において、物価上昇への対応あるいは人材確保のために今賃上げを実施しているという報告がありました。ただ一方で、業績の回復のない、これはもう防衛的な賃上げがほとんどであるという意見もあったと承知をしています。やはり、多くの中小企業・小規模事業者が賃上げがしやすい環境、それをつくっていくということがやっぱりこれから極めて大きな鍵だと、肝腎なところだというふうに受け止めています。  中小企業においては、現状においても大企業に比べると労働分配率がかなり高いわけでありまして、やっぱりこれは付加価値、利益が増加していかないと、継続的な賃上げといっても限界があります。大企業はかなり利益も上がって、今その分を賃金として還元をする余裕がある企業も多いというふうに思いますけれども、なかなか中小企業、もう既に相当な部分を給与として支払っているというようなこともあって、なかなか難しい面があります。  政府においてもやはり同じような認識を持っていただいておりまして、現在でも、中小企業に対する賃上げ促進税制あるいは各種補助制度、それから融資制度、それ以外にも円滑な価格転嫁を進めるための総合的な政策を実施をしていることは承知をしております。今後とも、やはりこれを、こうした流れを継続的に、そして着実に進めていくためにはもうあらゆる政策を総動員をしていかなければなりませんし、そしてその結果、中小企業・小規模事業者が賃上げができる環境づくり、これに継続的に、やはり継続的に取り組んでいくことが必要でありますし、そこに全力を尽くすべきだというふうに考えますけれども、御決意を伺いたいというふうに思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 賃上げは新しい資本主義の最重要課題です。春闘の賃上げ率、最新の状況では三・七六%と三十年ぶりの高水準となるなど、既に大企業を中心に力強い動きが出てきています。  そして、御指摘のように、こうした動きを我が国の雇用の七割を占める中小企業等に広げることが重要であると考えており、先日、三月十五日の政労使の意見交換を開催したところでもあります。そして、その際に、中小・小規模企業の賃上げ実現には労務費の適切な転嫁を通じた取引適正化が不可欠であるという点について基本的に合意がありました。  政府としても、価格転嫁対策として、これまでの中小企業や公正取引委員会の体制強化を生かし、価格転嫁状況の調査結果の公表、指導、助言、これを強化していくほか、今後、公正取引委員会の協力の下、業界ごとの実態調査を行った上で、労務費の転嫁の在り方について指針をまとめていくこととしています。業界団体にも、これまでの政府の調査の結果を踏まえて、自主行動計画の改定、徹底、これを求めてまいります。そして、あわせて、事業再生構築補助金、ものづくり補助金などにより、着実に生産性の向上、中小企業等における生産性の向上を支援していく、こうした取組を進めてまいります。  引き続き、労使の方々とコミュニケーションを取りながら、政策を総動員して、中小・小規模事業者の賃上げ、これ実現してまいりたいと考えております。

上田勇公明党

○上田勇君 ありがとうございます。  今回のこの政労使会議で私が特にやっぱり大きな意義があったというのは、大企業の団体も、それから中小企業の団体も、この賃上げを継続的に行っていかなければならない、そして中小企業が賃上げができる環境をつくっていくということが重要なんだというところで意見が一致したところは非常に大きかったというふうに思っております。  まあ中小企業、小規模企業と一くくりに言っても、置かれている状況は様々なんだというふうに思っております。そうしたそれぞれの実情に合ったような、今総理からもいろいろと政策の御説明をいただきました、それらをきちんとそういった、それぞれが使える、合った形での政策をやっぱり粘り強く継続的に実施をしていっていただきたい、このことを是非要望させていただきたいというふうに思います。  そして、そうした中小企業のこの賃上げが定着をしていけば、もうまさに総理が今進めております新しい資本主義の大きな流れ、これが前進するものだというふうに確信をいたしておりますので、これはもう政府、そしてまた与党、協力して進めていきたいというふうに思いますので、どうかよろしくお願いをいたします。  最後になりますけれども、若干これ細かい点でありますが、国土交通省にお伺いしたいというふうに思いますけれども、地震が発生をしたときにエレベーターの中で長時間にわたって閉じ込められるという、そういった事態が多発をいたしました。  これは、長時間エレベーターの中に閉じ込められていて大変困って不安になるということから、そういったことに対応するために、国土交通省の住宅局においては、二〇一九年付けでエレベーターの地震対策についてとの課長通達を民間マンションの管理事業者などを名宛て人といたしまして発出をしております。  その中で、エレベーターの中に、様々な対策がその中には盛り込まれているんですけれども、その一つが、エレベーターのこの箱の中に防災キャビネットを設置をして、そこには簡易トイレとか非常用飲料水などを備蓄する、そうした取組というのは非常に有効であって、積極的に設置をすることを要請をしております。  しかし、それで、公営住宅とかURの賃貸住宅などの公共住宅で私も幾つか見させていただいたんですけれども、余り設置されていないんですね。民間事業者にはこういうふうに要請をしながら公的な住宅で設置されていないというのは、ちょっと均衡に欠けているんではないのかなという気がいたします。  建物の構造とか、それからエレベーターの構造もあります、建物の高さ、一定の条件に合致するものに限られるんだというふうに思いますけれども、こうした公的な住宅についても設置を推進をし、そのために必要な予算を確保していく、そういった取組をお願いしたいというふうに思いますけれども、御見解を伺いたいと思います。

塩見英之国土交通省住宅局長

○政府参考人(塩見英之君) お答えを申し上げます。  委員御指摘の防災キャビネットでございますけれども、地震が発生しました際にエレベーターの中で閉じ込めが発生いたしました場合でも、閉じ込められた方が救助を待つ間、極力健康状態を損なわないようにする上で有効な設備であるというふうに認識をしております。このため、平成三十年の大阪北部地震を機に全国の建物所有者などに対して通知を発出をいたしまして、防災キャビネットの積極的な設置を求めたところでございます。  委員御指摘の公共住宅への設置でございますけれども、公営住宅を始めとする公的な賃貸住宅につきましては、防災キャビネットの設置を防災・安全交付金などによりまして支援をすることとしてございます。  公的賃貸住宅の事業者に対しまして防災キャビネットの有効性を改めて周知をすることなどによりまして、公的賃貸住宅への防災キャビネットの設置、これを推進してまいりたいと存じます。

上田勇公明党

○上田勇君 よろしくお願いいたします。  御要望させていただいたときに、いろんな課題があるということも御説明をいただいて、承知をしております。全てのところに設置をするというのはなかなかいろいろと課題があるということは承知をしているんですけれども、必要なところ、一定の条件を満たしているところ、そこには是非積極的な取組をお願いをいたします。  以上で終わらせていただきます。ありがとうございました。

柴田巧日本維新の会

○柴田巧君 日本維新の会の柴田巧です。よろしくお願いをいたします。  さて、この国会での大きな争点、論点の一つは、改めて言うまでもありませんが、防衛増税ということになります。  私ども日本維新の会は、御承知のとおり、我が国を取り囲む安全保障環境ががらりと変わったわけですから、防衛力を増強すること自体には賛成をする立場ですが、安易にその財源を増税に求めることには反対をしています。やはり、国民の皆さんに新たな負担をお願いをする前に、増税の前にやるべきことがあるだろうではありませんが、しっかりと税金の使い道、使われ方をチェックをする、あるいは、そしてその無駄があるのかないのかしっかり検証をする、そしてまたこの財政統制がきっちりと利いているのか、あるいはその財政資金の効果的、効率的な運用はされているか、さらには漫然と赤字が垂れ流されているものはないかなどなど、やっぱり厳しく見ていく必要があるんだと思っております。  今日はそういう観点で幾つかまず質問をしてまいりたいと思いますが、一つ目は基金でございます。(資料提示)  いわゆる予算の単年度主義の弊害の是正をするために基金が積極的に活用されておりまして、お手元の資料一のパネル等を御覧いただければと思いますが、そこにもあるように、令和二年度から特に、それまでは一兆前後だったものが、令和二年度から基金への予算措置額が大変増加をしてきている。二年度には十一・五兆、令和三年度は五・七兆ということですが、こういう具合に上がってきていると。  そしてもう一つは、この基金の残高が大変大きな額になってきております。そこにもありますように、令和三年度末の残高は約十三兆ぐらいまでに来ています。令和元年度から比べても十兆円以上増加しているということになるわけでありますが、大変巨額なものになってきているということであります。  しかし、その基金に対する説明責任としては、政府が主体的に国会に提出しているものはいわゆる各目明細書だけでありまして、これも慣例で国会に提出する参考資料という位置付けにすぎないという状況です。つまり、国会の議決対象ではないということですね。  また、その国会の求めに応じて提出する資料は一般に公開されなくて、したがって、国民が見ることが簡単にはできないということになりますし、執行状況についてはこの基金シートや行革本部の事務局のホームページに掲載した一覧表により公開をしているということにはなっていますが、この基金シートやこの一覧表は政府の言わば自己点検のための資料であって、仮に記載内容に不備があったとしても責任を問われることが基本的にはないものです。  そこで、これだけ巨額に積み上がってきた基金なんですけれども、今申し上げた程度のもので本当にこの政府としては説明責任を国民に対して果たしていると考えていらっしゃるのかどうか、まず財務大臣の御認識をお尋ねをしたいと思います。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 予算や決算を国会で御審議いただくに当たっての基金に対する予算措置でありますとかシッチョウ状況について説明責任をしっかり果たすこと、これは、柴田先生御指摘のとおり、極めて重要であると考えております。  このため、基金への予算措置を行う場合には、予算書と併せて国会に提出する各目明細書にその旨の記述を行っているところであり、また、決算書については、財政法の規定に従って一会計年度の国の資金の流れの全貌を示す観点から、国から基金への支出額を記載をしているところであります。したがって、予算、決算において、国からの予算措置については整理をしている一方、各基金設置法人等からの執行額については、国から支出しているものではないため、決算として取りまとめることはしておりません。  他方、御指摘のとおり、政府として基金の執行状況を適切に把握し、国民に対する説明責任を果たしていくこと、これは重要と考えます。具体的には、行政事業レビューの枠組みの下で基金残高や支出額等を示した基金シートを毎年度作成、公表しているほか、その内容について外部有識者の点検を今年度から新たに導入するなど、基金の点検プロセスを強化したところであります。さらに、昨年度から、科学技術の振興や経済安全保障などに取り組む基金事業については、原則四半期ごとの基金残高を公表するなどの枠組みを実施することとしております。このような取組を通じまして、基金の執行状況の適切な把握に努めた上で、その内容について、予算や決算を御審議いただく中で丁寧に説明しているところであります。  今後とも、国会や国民の皆さんに丁寧な情報提供を行えるよう、様々な工夫を検討し、基金の透明性確保に取り組んでいきたいと考えているところでございます。

柴田巧日本維新の会

○柴田巧君 財務大臣いろいろおっしゃったわけですが、先ほども触れましたように、きちっと強制力があるというものがほとんどないような状況なんですね。  基金がこれだけ積み上がっているのは、その規模をそもそも大きくしようと思って、予算を作る上でそういう基金を、大きな基金をつくっていくということで、中にはしっかり精査もせず、積算根拠が曖昧なもので規模だけが大きいというものがある、ある可能性が極めて高いと。したがって、不必要な予算もかなり組み込まれている、あるいは執行が簡単になかなかできないと。したがって、残高がそれだけになってしまうというところがあると思っています。  大事なのは、透明性の確保をしっかりやると同時に、やっぱり運営状況、効果検証を徹底して、効果の見込まれない事業の廃止を求めていく、やっぱり国庫返納を促していくというのは大事なことであって、そのためにも強制力のある透明性の確保というのは大事なことだということを改めて申し上げておきたいと思います。  こういうことになってきますのも、一つの大きな背景というか、ものとしては、やはりこの基金についてこれだけ大きくなって、しかも看板政策が幾つもその基金によってなされようとしているんですが、法令上の根拠がこの補助金適正化法施行令という政令しかないということなんですね。この点については実は先月の予算委員会でも総理にはお尋ねをしたのですけれども、総理はこの施行令だけで問題ないという趣旨の答弁でありました。  しかし、この施行令の制定は政府内で完結するものであり、国会による統制については何ら規定がないわけです。財政民主主義の観点からも、国会への報告や国民への公開、公表など、基金に係る統制の在り方について国会でしっかり議論をした上で法律で明確に定めるべきだと考えますが、改めて総理の御認識をお聞きをしたいと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 基金に関する法令上の枠組みとしては、まさに今委員が御指摘のとおり、補助金適正化法施行令において、基金の要件を明確化する、基金の運用及び管理に関する基本的事項の公表、また基金の執行状況の報告、余剰金、余剰資金の国庫返納などが定められており、この基金の運営に関して守られるべき法令上の枠組みが存在いたします。この枠組みについては、基金の法的根拠の必要性などについて国会において御議論いただき、この議論を踏まえて、平成二十六年の改正により設けられたものであると承知をしています。  そして、今財務大臣からも答弁がありましたように、こうした枠組みに加えて、この説明責任ということで、行政事業レビューの枠組みの下で、各基金の基金シートを公表し、行政改革推進会議で検証しているところであり、昨年度からは、新たに科学技術の振興や経済安全保障などに取り組む基金事業について、原則として四半期ごとの基金残高、これを公表することにしています。  先月三十一日に行政改革推進会議において、これまでの国会における議論も踏まえて、本年度から第三者の目を入れた点検を導入することなどにより基金の点検強化の取組、これ更に進めていくということにいたしました。  こうした様々な取組によって基金の透明性を向上させていく、そしてそのことに、その上で国会に予算という形でこうした基金の様々な情報を提出させていただき、国会で議論をしていただく、こういったことを通じて国会におけるこの基金に対する様々な御意見を承る、議論をしていただく、こうした環境をつくっていくことが重要であると認識をいたします。

柴田巧日本維新の会

○柴田巧君 総理、前回とほとんど変わらない御答弁だったんですけど、昨今、先ほども予備費が取り上げられていましたが、まあ予備費もそうですし、この基金もそうなんですが、国会によるこの財政コントロールが利きにくい制度を最近非常に多用されているというのを非常に懸念をするものです。それによって政府のこの裁量が拡大しようと、するという傾向が非常に顕著になってきているということを心配をするところであって、財政民主主義の原則から逸脱することになるのではないかと、予算の単年度主義の弊害の是正ということから否定というところに流れが行っているような気がしてならないのですが、そういう意味でも、これだけ大きな額の基金になっている。施行令、その政令だけではもはやしっかりと統制が利かないのではないかと思います。  したがって、改めて、再度になりますが、この国会でしっかりと、きちっと法律を作るということ必要だと思いますが、総理に改めてお聞きをします。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほども申し上げましたが、まず、基本的に、国会において基金を含めて様々な予算の使い方についてしっかり御議論をいただくことは重要であると考えています。そのために御指摘の施行令があるわけでありますし、更に言うと、この基金シート等を活用して透明性を図る、こうした取組が重要だと考えております。  そして、こうした透明性を向上させた上で国会でしっかりと議論をしていただく、そして、結果として基金の効果的そして効率的な活用につなげていく、こうした取組が重要であると認識をしております。

柴田巧日本維新の会

○柴田巧君 なかなか総理と意見の相違が、まあできませんが、いずれにしても、こういうこともしっかり財政コントロールを、国会の財政コントロールを利かせるようにするということが極めて重要だということはいま一度申し上げておきたいと思います。  では次に行きますが、官民ファンドについてお聞きをしたいと思います。  この官民ファンド、民間が担うことが難しいリスクマネーを供給をして民間の投資を喚起することを目的に、平成二十五年以降相次いで設立をされましたが、今お手元の資料二にありますように、まあ十三あるんですが、この八つですかね、大変この赤字が出て、その累積の赤字が大変年々大きくなってきております。元年度末で四百九十六億だったのが、二年度末で五百七十五、そして三年度末で八百九十六億二千万ということになっております。  やはり、この投資の成果が上がらなければ、廃止や整理統合をやっぱり早め早めに決断すべきだと思っていまして、そこにもありますように、これ省庁ごとに、まあ縦割り行政の悪いところですが、省庁ごとにこういうものを抱えていますが、中身的にはかなりよく類似したものがあるわけですね。例えば、海外交通・都市開発事業支援であったり、海外通信・放送・郵便事業支援機構であったり、これは総務省、前のは国交省になりますが、いわゆるクールジャパン、海外需要開拓支援機構などなどがあって、これらは全て海外展開を支援しようというもので似通っているものなんですけれども、結局同じような、乱立、ファンドが乱立をしているということであります。  実は、政府の方においても、この整理統合の必要性については認識をしていた時期もあるわけですね。平成三十年六月に閣議決定したこの統合イノベーション戦略においては、産業競争力強化法の改正の趣旨も踏まえて、官民ファンド等の統合等により、目利き力の向上、業務の効率化等を通じた投資の効率化や投資効果の最大化、収益構造の改善等を図るとしていたのですが、その後、その次の年からもうそれが明記をされなくなりまして、このイノベーション戦略、統合イノベーション戦略の中にはですね。結局、今日に至るまで、整理統合、必要性が指摘されながらも実際はそういうことが聞かれなくなってしまったということなんですが、これはどういうことなのか、これは官房長官にお尋ねをしたいと思います。

松野博一自由民主党・無所属の会内閣官房長官

○国務大臣(松野博一君) お答えをさせていただきます。  官民ファンドの原資は国の資金であることを十分に配慮して運用を行う必要があり、収益性を適切に評価、検証していくことが必要であると考えています。  このため、官民ファンドの検証を行う官民ファンドの活用推進に関する関係閣僚会議において、各ファンドの累積損益に係る状況を共有し、特に累積損失の大きいファンドについては、各ファンド及び主務省庁が損失解消のための数値目標計画を策定をし、その進捗を同会議において見ていくこととしています。  こうした取組を通じ、例えば、A―FIVEは、二〇一九年四月に累積損失解消のための目標計画を策定したものの、実績が目標計画と大きく乖離したことを踏まえ、同年十二月に新たな出資決定を行わず、可能な限り速やかに解散する方針が示されたことを受け、二〇二五年度末までに解散の予定であります。さらに、クールジャパン機構は、二〇二二年十一月に抜本的な経営改善策及び最低限達成すべき投資計画を公表し、今後、これによる成果が上がらない場合には、所管官庁において他の機関との統合又は廃止を前提に具体的な道筋を検討していくこととしているところであります。  引き続き、官民ファンドの累積損益を含めた運営状況の検証を行い、財務の健全性を確保しつつ、官民ファンドの効率的、効果的な活用の促進を図ってまいりたいと考えております。

柴田巧日本維新の会

○柴田巧君 結局のところ、実際はその整理統合などはしなくて今日まで至って、今官房長官もおっしゃったように、いわゆるA―FIVEであるとかクールジャパン機構は大変な大きな赤字になっているわけです。改善が見通せないまま安易に存続を認めれば、投資の失敗が更に膨らんで、結果として国民負担になってしまうということを大変恐れるわけでありまして、黒字化への具体的な道筋がなければ、やはりこの廃止や整理統合というものを早め早めにやっていくということが大事なことだと思います。  そこで、総理にお聞きをしますが、この今申し上げたように多額の赤字を国民負担にしない、そのためにもやっぱり改善が見通せないものは早期に廃止を決定をする、それから、類似したファンドが乱立しているがゆえに、リスクマネーの投資のプロフェッショナルな人材が分散したりするといったことがなおさらこの赤字の要因になってくるのではないかと思いますと、やはり、この積極的に整理統合を各省の垣根を越えて進めるということが大事だと、人材や経営資源を集中させてやっていくというのが大事だと思いますが、総理の御見解をお聞きをします。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 官民ファンドについては、累積損益を含めた運営状況の検証を行い、財務の健全性を確保しつつ、官民ファンドの効率的、効果的な活用の促進、これを図ってまいりたいと思います。仮に改善が見られない場合には、この廃止を含めて事業や組織の抜本的な見直しを行う、業務の運営の徹底した見直しを行う、こうした方針であり、そして、今官房長官から御説明させていただきましたように、この解散を決定した、こうした官民ファンドもあるということであります。  引き続き、政府の取組、こうした取組方針を徹底させていきたいと考えています。

柴田巧日本維新の会

○柴田巧君 今総理もA―FIVEも廃止したとか簡単におっしゃったわけですが、この恐らく百数十兆、二十兆くらいは、結局は国民負担になるわけですね。誰も責任を取らないわけですよ。あのA―FIVE、あのクールジャパンも場合によればこういうことになると、これがこの官民ファンドの一番の問題点なわけですね。  私は、ずっと一期目から決算委員会にほとんどいまして、この官民ファンドの問題点を何度も何度も指摘をしてきました。その都度、所管官庁は、しっかり監督をしている、あるいは、先ほども官房長官おっしゃいましたように、横串のチェックもやっている、財務省は財務省で審査をしっかりやっていますとおっしゃってきたんですが、結局はだんだんだんだんこのように累積赤字が大きくなってきていると。そして、結局、国民負担になって誰も責任を取らないということなんですね。  この官民ファンドのやっぱり根本的な問題は、官の投資というのはやっぱりこの生き馬の目を抜く投資の世界にそもそも合わないものだと思っていまして、大体、いい案件ならば民間の人がやるわけです。民間のところに行くわけですね。よろしくない、駄目な案件が官民ファンドに来るので、だから、どうしてもうまくいかないということがどうしても起きてしまうのではないかと思っていまして、先ほど言いましたように、いろんなレベルでやっているということですが、結果として全然チェックが働いていないということですから、これはもう総理がしっかり早め早めに駄目なものは廃止をしていく、そして統廃合をしっかり積極的にやるということをやる、しっかり断行してもらうということを改めてお願いをしておきたいと思いますので、よろしくお願いをします。  時間が、済みません、なくなってきましたので幾つか飛ばさせていただいて、偽情報対策の方に先に行かせていただきたいと思います。  昨今、この偽情報というか、いわゆるこの情報戦をにらんで、これが第六の戦場と呼ばれて、認知領域が、その情報戦が大変大きな今関心を集めるようになりました。ロシアのウクライナでのいろんな情報戦のあれもありましたし、あるいはアメリカ、後でまた触れますように、アメリカ大統領の選挙の干渉などもありましたが、あるいは中国による台湾での干渉などもありましたが、日本ではそれを専門部署として対処するところがなかったわけですが、今般、来年の四月に、報道などによれば、専門組織をつくるということでございます。  そこで、まず官房長官にお聞きをしたいと思いますが、この新たな組織を立ち上げるということですけれども、どのような体制でいかなるこの機能を担うことになるのか、まずお聞きをしておきたいと思います。

松野博一自由民主党・無所属の会内閣官房長官

○国務大臣(松野博一君) お答えをさせていただきます。  偽情報の拡散は、普遍的価値に対する脅威であるのみならず、安全保障上にも悪影響をもたらし得るものであります。こうした偽情報等の拡散への対処能力を強化する観点から、昨年末に策定した国家安全保障戦略に基づき、外国による偽情報等に関する情報の集約、分析、対外発信の強化、政府外の機関との連携の強化等のための新たな体制を政府内に整備する予定であります。  新たな体制下での具体的業務等については現在調整中でありますが、今後、政府全体で偽情報等に効果的に対応することを目指してまいります。

柴田巧日本維新の会

○柴田巧君 とにかく、世界の中でこの偽情報対策、大変遅れてきたところでありまして、そういう組織ができ上がること自体、一歩前進だと思いますが、その中でも特に急いでこの国がやらなければいけないと思っていますのは、このパネル資料にもありますように、この選挙干渉に対してやっぱりしっかり厳しく対処をするということが大事だと思っています。  今パネル資料にもありますように、他の国々、地域などとの比較表ですが、これを一目瞭然のとおり、この偽情報による選挙干渉をモニタリングする機関や制度は日本はありません。また、選挙などに干渉があったか調査、処罰する法律もありません。この偽情報対策のメディアリテラシー教育もないし、選挙干渉行為に対して国家としてサイバー攻撃による反撃、防衛もできないということなんですけれども、この偽情報の拡散による選挙干渉というものは、国家の意思決定プロセスを、大変この大きな影響を与えるわけです。民主主義の根幹を揺るがして、ひいては国家の存立や国民の命にも大きな影響を及ぼしかねない大変重大な脅威であり、国家安全保障上の課題として対処することが急務だと思っています。  先ほども触れましたように、二〇一六年のアメリカの大統領選挙でロシアが介入されたということはよく御存じのとおりですし、最近では中国がカナダの総選挙に選挙干渉したのではないかと、今、トルドー首相が、特別捜査官ですかね、を調査を命じているということでありますが、いずれにしても、この我が国においても、外国の勢力が偽情報などによって民主主義を揺るがすという事態をしっかり防止をするということが大事だと思います。  そこで、我が国にとっても、この今申し上げてきたように、選挙干渉を探知する、モニタリングする機関や制度、干渉があったか否かを調査し処罰する法律の制度など、この干渉を防ぐ対策を急ぐべきだと思いますが、総理にお尋ねをします。

松野博一自由民主党・無所属の会内閣官房長官

○国務大臣(松野博一君) お答えをさせていただきます。  民主主義の根幹を成す選挙においては、有権者の自由な意思による公正な選挙が確保されることが重要と考えます。このため、現行制度においては、外国による偽情報も含め、公職選挙法の虚偽事項公表罪や刑法の名誉毀損罪など、罰則による対策を講じているところであります。  偽情報による選挙干渉に対しては、偽情報の動向を早期に把握し、必要に応じ周知や注意喚起を行うことが基本であり、偽情報の内容等に応じて関係機関が連携して対応することにより、選挙の公正の確保に取り組んでまいりたいと考えています。

柴田巧日本維新の会

○柴田巧君 その程度の取組では非常に不十分なんだと思います。  世界の国々は非常に、このことには非常に敏感になっていまして、確かに日本は、日本語というこの独特の言語空間があって、他国からのそういう情報操作型の攻撃の防御壁になってきたのは間違いないと思いますが、これも近年のAIによる文章の自動生成や翻訳技術の向上によって簡単にこれは破られてしまうだろうと思います。しっかりとした、この他国、他の先進諸国のように、干渉を検知する、モニタリングする機関や制度などなど、しっかりやっぱり法整備を、組織を、法整備をまずしていくべきだと思います。  そういう中で、総理にお伺いをしますが、このように選挙干渉の機会を常にうかがう外国勢力があるわけです。今年は総選挙があるのかどうか分かりませんが、憲法の国民投票もいずれ我々はやるべきだ、近いうちにやるべきだという立場ですが、そういうときにそういう干渉を受けるということは国家の意思決定プロセスに大変大きな影響を与えるものだと思います。  したがって、他の国々は大変前に進んでいるわけですが、そういう先進民主主義諸国と情報共有や連携を深めていく、強めていく、そして、国際協調を強めていくのが大事だと思いますが、どう取り組むか。そして、来月、広島サミット、G7広島サミットありますが、その場でこの偽情報対策や選挙干渉防止について議論する必要性があるんではないかと思いますが、その御予定はあるかどうか、併せて総理にお聞きをします。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 自由や民主主義といった普遍的な価値、これはいかなる国でも尊重されるべきものです。選挙干渉を目的とするものを含め、悪意のある偽情報の拡散は民主主義に対する脅威であり、こうした行動に対しては同志国が一致して臨んでいくべきものであると考えます。  そして、委員の方から今G7サミットについて御指摘がありました。例えば、G7の枠組みでは、偽情報を含む民主主義への脅威を特定し、協調した対応を強化するための取組があります。これ、日本も参加しています。二〇一八年にスタートしたG7即応メカニズム、RRMというものであり、こうした偽情報を含む民主主義の脅威に対して協調した対応を強化していく、こうした取組に日本も参加しているところです。  これまで、G7首脳間でもこうした取組の発展、強化にコミットしてきており、我が国としては、G7広島サミットなどの機会も活用しながら、引き続き、価値観を共有する国あるいは地域機関との協力、進めてまいりたいと考えております。

柴田巧日本維新の会

○柴田巧君 これで質問を終わりますが、この選挙干渉、民主主義に対する重大な危機だという認識の下で強く対応していただきたいと思います。  終わります。

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 関連質疑を許します。石井苗子君。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 日本維新の会の石井苗子です。  まず、パネルを御覧いただきます。(資料提示)  五月の八日から新型コロナ感染症が二類から五類になりますと国民の皆様の生活がどう変わるかということを分かりやすく整理したパネルでございます。左側と右側に分かれております。五月の八日が真ん中で、以前、以後ということですが、一番下のマスクのところは、五月八日以降は個人の判断に委ねる、非常に分かりやすいんでございますが、一番上にあります濃厚接触者についてお伺いをいたします。  既に三月十六日の時点で、保健所は、同居者、主に家族なんですが、濃厚接触者の聞き取りを行わない、通達義務もなしとしております。しかしながら、パネルにありますように、五月八日までは最終接触日から五日間の自粛要請となっております。濃厚接触者、主に家族は現在も仕事を五日間休む義務があるのでしょうか、最初にお答えいただきます。  続いて、その下の外来診療体制と書いてあるところですけれども、これまでは指定された発熱外来となりますが、五月の八日以降は幅広い医療機関による自律的な通常診察となっております。自律的な通常診察とは何のことなのかをお答えいただきます。  その下、入院のところを見てください。これまでは入院措置の勧告となっていましたが、五月八日以降は行政による入院措置の勧告なしになります。となりますと、入院したい場合にはどのようになっていくのか、病床は確保されているのかということについてお答えいただきます。  医療費ですが、九月末までは公費負担、つまり無料となっております。この医療費につきましては、薬価について後ほど御質問させていただきます。  その下、応招受入れ義務というところですが、これは、今までは特定の医療機関が応招義務、受入れを義務化されておりましたが、今後は応招義務、診察を拒否した場合は応招義務違反となっておりますが、これは誰が訴えるのでしょうか。  こういったこと、非常に微妙に分かりにくく書いてあるんですけれども、一般の方々というのは、五月八日になったらですね、日本のどこかで発熱した、まあ仕事先でもいいんですが、そうしたら近くのクリニックに行って検査をしてもらい、PCR検査で陽性になったら、そこで処方をして、うちに帰っていいと、こういうふうに考えている。つまり、インフルエンザ、ほかの感冒性の風邪と何ら変わらなくなったんだなと思っているのが五類というふうに一般の方は理解していると思うんですが、この幅広い医療機関における自律的な通常診察とはどういう意味なのか。応招義務違反というのは、患者さんがどういうときにこれを言えばいいのか、訴えるのかどうなのかというような話。そして入院ですが、たらい回しというようなことが大変問題になりましたが、今後、五月八日以降は、入院したいときにはどこに連絡し、コロナの入院病床は確保されていると、このように考えていいのか。入院費用はいつから有料になるのかというふうに、順を追って明確に分かる説明をお願いいたします。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 何かたくさんの質問をいただきましたので、漏れがあったら御指摘をいただきたいと思いますが。  まず、外来診療でありますけれども、今回、新型コロナの感染症法上の位置付けの変更に伴い、これまでは限られた医療機関による特別な対応から、幅広い医療機関による自律的な通常の体制に移行することとしております。  そのために、感染対策、医療機関における感染対策の見直し、設備整備等の支援等々行うことで対応の医療機関の維持拡大を図ってまいりますが、対応医療機関名については、当面公表する仕組み、これは継続することとしております。  また、受け入れる患者をかかりつけの患者に限定している医療機関に対しては、地域の医師会等とも連携の上、患者を限定せずに診療に対応するよう促しているところでございます。  応招義務のお話がございました。医師法においては、医師は正当な事由がなければ診療を拒んではならないとして、いわゆる医師の応招義務が規定をされていますが、先月、都道府県等に対し事務連絡を発出し、応招義務の考え方について、患者が新型コロナに罹患している又はその疑いがあるということのみを理由とした診療の拒否は正当な事由に該当しないため、現在はそれで該当するということにしているんですが、該当しないため、発熱等の症状を有する患者を受け入れるための適切な準備を行うこととし、それでもなお診療が困難な場合には、少なくとも診療可能な医療機関への受診を適切に勧奨することなど、お示しをしたところでございます。  それでもなお動線分離を実施できない等設備が整わないため事実上診療が不可能と言える場合もございますので、そういった場合には、先ほど申し上げた他のアクセスに、他の診療機関を紹介していただくといったことをお願いをしていく、それも含めて外来医療へのアクセスの確保を図り、必要な方が必要な医療を受けられる体制を構築していきたいというふうに考えております。  それから、入院についても、基本的には、今までは行政が入院調整に当たってきていただきましたが、これ一遍にというわけにはいきませんけれども、基本的には各医療機関の中での紹介、そしてそのために対する診療報酬上の措置も改めて対応させていただくということでありますので、当面、五月八日からぼんと変わるわけではありませんが、いわゆる通常の診療に向けて段階的に移行を図っていきたいというふうに考えているところでございます。  公費負担についてはまた後から御質問いただけるということで。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 ありがとうございます。  我々としては、行った先の近くのクリニックで今おっしゃったようなことを説明していただくのではなくて、どこそこに行って、こうなりますから近くのここではなくてあっち行ってくださいというような、自治体に、来た人に分かりやすく説明できるような情報の周知徹底をこれから行政で行っていただきたいと思います。  次のパネルを用意いたします。  抗ウイルス薬と中和抗体薬に分けられたパネルでございますが、一番上のレムデシビルという薬の名前以外は余りなじみのない名称が並んでおりますが、現行薬価のところを見てください。  軽症になった場合に標準的な投与期間で使用する一治療当たりの薬価ということです。これは、コロナの薬はできるのかということ、非常に皆さん関心があると思いますが、二十五万三千三百六十八円と非常に高い薬価が付いております。薬価自体も六万三千三百四十二円、非常に高いです。  これからどのような薬が処方される予定なのか。病状の重篤さによっても薬の使用は違うということは分かっておりますが、現状無料である治療薬、いつから有料になるのか。あわせて、PCR検査、入院費用は先ほど御説明がありました、PCR検査、患者負担はどうなるのか。御説明ください。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 五月八日の位置付け変更に伴って、これまで行ってきました新型コロナの患者の方々に対する公費支援、実質今コロナに関してはほぼ無料ということでやらせていただいています。負担がなしということでやらせていただいておりますが、これについては、急激な負担増を回避するため、医療費の自己負担等に係る一定の公費支援について、期限を区切って継続するという考え方に立っております。  新型コロナの治療薬の費用については、この夏の感染拡大への対応として、まずは九月末までその全額を公費支援するということでございます。そして、その後の取扱いについては、他の疾病との公平性に加えて、国の在庫の活用や薬価の状況も踏まえて冬の感染拡大に向けた対応を検討していくこととしておりまして、適切なタイミングでその内容をお示しをしていかなければならないと考えております。  また、検査でありますが、発熱等の患者に対する検査については、抗原定性検査キットが普及したこと、他の疾病との公平性を踏まえ、自己負担分の公費支援は五月八日以降は終了し、一部自己負担が生じることとなります。  ただし、地方自治体が医療機関や高齢者施設等での従事者の集中的検査を実施する場合、この場合については引き続き行政検査として取り扱い、自己負担は発生をいたしません。  また、入院医療費は、先ほど答弁をしておりませんが……(発言する者あり)よろしいですか。入院医療費については、他の疾病との公平性も考慮し、五月八日以降は医療費や食事代の負担を求めることとしておりますが、急激な負担増を避けるため、まずは九月末まで高額療養費制度の自己負担限度額から二万円を減額する措置を講ずることとしております。入院の場合には、かなり高額療養費制度の対象になる場合が多いということであります。  これにより、自己負担についてはインフルエンザ患者の自己負担とおおむね同程度となるものと考えております。その後の取扱いについては、先ほどの薬と同様でありますが、その必要性を踏まえて検討し、必要なタイミングでお示しをしていきたいと考えています。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 ありがとうございます。五月八日まで少し時間がありますので、この周知徹底、ホームページの書換えなどをやっていただきたいと思います。  今までの話になかったワクチンについて御質問させてください。  大変ワクチンに関心が高まっているところでございますが、ワクチンに関しましては、我が党の柳ヶ瀬議員からも、ワクチン、コロナワクチンの後の体調が悪いという方が増えてきているので、予防接種健康被害救済制度がコロナワクチンにどう機能していくかに関しては、これから注視していきたいと思っております。  三月の二十九日にWHOが発表しましたコロナワクチンに関する新しい指針なんですが、WHOは、ワクチンの接種を六十歳以上、以下と、高齢を六十歳以上としております。六十歳以上の高齢者は今後も定期的にワクチン接種、六十歳以上で基礎疾患がある方と六十という年齢に関係なく免疫不全のある方、あと妊娠が確定している方はワクチンを半年や一年に一回、定期的に接種していただきたい。  ところが、今回、六十歳未満について、健康的な成人はもとより、基礎疾患がある若者と子供についても、追加接種は一回までのブースター接種だけというように推奨しています。一回以上の接種は公衆衛生上の効果は非常に低いと判断し、健康な子供と若者に関しては、感染時に重症化しにくいため、はしかなど従来の子供向けワクチンと比べ公衆衛生上の効果ははるかに低いと判断して、ワクチン接種を推奨しませんとしております。  公衆衛生上の効果がはるかに低いというのは、ちょっと専門用語的なんですが、ワクチン自身は安全であったとしても、それを接種して、自分がコロナにかからないとか他人にコロナをうつさないというような予防効果は余り高いということが期待できないというのが公衆衛生上の効果が低いということです。  これはあくまでもWHOの指針でございますが、日本のワクチン接種の行政指導、どのように指針が変わるのかについてお答えをいただきたい。日本の場合は六十五歳以上を高齢者としておりますけれども、年齢別、この高齢者、あるいはコロナにかかった方の負担の枠組み、そしてワクチンの負担の枠組みというのを年齢別に御紹介していただけますでしょうか。

佐原康之厚生労働省健康局長

○政府参考人(佐原康之君) お答えいたします。  本年度につきましては、特例臨時接種を一年間延長することとしております。この中で、特例臨時接種ですので、対象となる方につきましては自己負担なく接種を受けていただけるということになっております。  また、この対象となる方でありますけれども、秋の接種は五歳以上の方全員ということになっておりまして、ただ、これに先立ちまして春夏接種ということで、高齢者、六十五歳以上の方、基礎疾患を有する方、それから医療従事者、介護従事者等の方について接種の対象という形になっております。  なお、勧奨をするか、また努力義務を課していくのかということにつきましては、高齢者の方あるいは基礎疾患を持っている方、こういった方に限定して勧奨あるいは努力義務を課していくという形になっております。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 六十五歳の高齢者の方でもワクチンを打ちたくないという方はどこに御相談をすればいいのでしょうか。それとも、絶対的にこれは勧告をするというふうにお決めでございますか。

佐原康之厚生労働省健康局長

○政府参考人(佐原康之君) ワクチンの接種につきましては、これまでも自治体で相談窓口設置させていただいております。今年度におきましてもその取組は継続させていただきたいと思っておりますので、各自治体にお問い合わせいただきたいと思います。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 ワクチンということ、無料、有料というのを含めまして、自分の体調に合わせて、かかりつけ医、これも問題となっておりますが、行き付けのところということになりますが、そこに相談をしてからやっていただきたいと思います。  さて、ワクチンも含めてコロナ対策の政府の方針を伺ってまいりましたけれども、決算委員会ですので、私からも医療関係の予備費の使用実績について質問させていただきます。  パネルは、令和四年度一般会計新型コロナウイルス感染症及び原油価格・物価高騰価格対策予備費の使用実績表でございます。令和四年度の予備費がいつ決定されたか左端に書いてあります。真ん中が予備費の名目、事項ということですね。右端がそのそれぞれの金額です。  予備費は、先ほどから出ていますように、国会の承認なしで決定されることが憲法八十七条に明記されておりますけれども、事後の国会の承認は必要というふうにも書かれてあります。  新型コロナ緊急包括支援交付金、御覧いただいておりますけれども、計上は、財務省に今朝お伺いしましたところ、令和三年度の予備費には計上はありませんということでございます。令和二年度の医療体制確保というところから出てきたものだという話でございますが、令和四年から新しく出てきた交付金の名目というのが新型コロナ緊急包括支援交付金でございます。  私が今年の一月二十四日の本会議で指摘しました、令和二年度の予備費から交付金を受け取った三十二医療機関に五十五億九百十八万円の過大な交付があったと。いわゆる幽霊病床の問題ですけれども、これは現在返済をどうしていくかが進行中であるという御説明なので注視していきたいと思います。  そうなりますと、赤く囲んでありますところのコロナウイルス緊急包括支援交付金でございます。令和四年から出てきたということですが、昨年の九月の二十日に決定した八千二百六十六億円、さらには五年度の予算が可決された三月二十八日の同日に計上されている七千三百六十五億円ものコロナ緊急包括支援交付金です。何に使われていくのか、明確にしていきたいと思います。  コロナ対策も二類から五類に大きく変化してまいりました。その予算が採択された同日に緊急包括支援交付金が七千三百六十五億円も予備費として決定されているという事実について、巨額な予備費が常態化していくのではないかというふうに疑問を感じておりますが、年度末が迫ったこのタイミングで、令和五年度の予算が国会で可決した三月二十八日に、すぐ新年度に執行する巨額な令和四年度の予備費七千三百六十五億円、決定するという背景には相当の理由と根拠が必要なのではないかと思うんです。  予見し難い予算の不足に充てるのが予備費でございます。どのような背景と根拠に基づいて計上された総額なのでしょうか。会計検査院から幽霊病床のような同じ指摘を繰り返されないためにも、医療関係に交付される新型コロナウイルス緊急包括支援交付金がこの額となった根拠と使用される名目は何なのか、具体的にお示しいただきたいと思います。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 今般の新型コロナ対応では、入院患者への医療の提供、発熱外来の整備、また、先ほど御議論いただきましたワクチンの接種体制の整備など、多岐にわたる課題に臨機応変に対応するため、令和四年度補正予算等において新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金を設置し、順次必要な支援を実施してまいりました。  具体的には、コロナ病床の確保、発熱外来の整備、またワクチンの接種などの実現を図ったわけでありますが、これに必要な財政支援として、令和四年度末までの執行に必要な金額として、全体として三兆七千八百二十二億円が令和四年度執行見込額でありますが、そのうち令和四年度の九月の予備費の使用額、そのお示ししていただいた表の上の方ですね。それから、令和四年度の第二次補正予算額、さらには令和三年度からの、当時は緊急包括支援交付金と呼んでいましたが、繰越額、それを差し引いた金額、これが七千三百六十五億円ということで、その措置を図ったところでございます。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 決算の参議院と言われておりますが、我が党は令和三年度財務省からの予備費の使用等の報告に対して反対の意を示しております。予備費を大きく取るということが常態化しないように、これからも注視していきたいと思います。  時間の関係もありますので、次のパネルをお願いいたします。  二〇一六年、平成二十八年度から実施されております制度でございまして、患者申出療養制度ということでございます。七年前からです。  私は三月八日の予算委員会で、分子標的薬の開発のときに小児がんも同時に始めるということを義務化した法律、アメリカの法律、RACE法が二〇一七年にできたおかげで三十四種類の小児がんの治療薬が承認されたが、日本で承認されているのはこのうち七だと、七つしかないということで、このドラッグラグ問題を解決するすべはないかと御質問したときに、この患者申出療養制度というのが含まれておりませんでしたので、今日改めてお伺いします。  現在、国立がんセンターでこの制度を活用した新たな小児がんの臨床研究を計画しているということを明らかにしております。  その質問の前に一つお伺いいたします。  海外で現在承認されていて国内で未承認の小児がん治療薬を患者申出療養制度で使えるようになっていますでしょうか。なっているとしたら、先ほどの三十四種類のアメリカで承認されている小児がんの治療薬は挙がってきていますでしょうか、そこだけお答えください。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 国内で未承認の小児がん治療薬については、患者からの申出を起点とする保険外併用療養の仕組みである患者申出療養制度を活用することが可能となっておりまして、これは平成二十八年から創設され、これまで六人の方がその利用をされたところであります。申請をされたところであります。  患者申出療養制度は、本年三月一日まで、六人と申し上げましたが、十種類の小児がん治療薬がその中で使用可能となっています。この十種類のうち、米国においてRACE法が制定された二〇一七年以降に米国FDAにより小児がんを対象として承認された治療薬は五種類となっています。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 ありがとうございます。  現在、国立がんセンターが、海外の製薬会社十数社に海外で承認された小児がんの薬を無償提供してもらって、臨床研究の形で数種類の薬を、日本の小児がんの子供を救うまでの時間を短縮しようとするこの制度を使った非常に画期的な計画を立てております。臨床試験の段階で子供を救うことができるとなると、日本でも画期的な計画になります。一人でも多くの子供を救おうということで、来年の一月から期待できるという報告を受けておりますけれども。  総理にお伺いします。昨年の予算委員会で私が製薬会社というのは日本の基幹産業でしょうかと御質問したときに、そのように位置付けておりますとお答えいただきました。  がんの治療に限らず、日本の治験が海外と比較して遅れているということは明らかでございまして、日本人に向けたワクチン、コロナに関してもそうでありました。  ということでありますと、総理は、この少子化対策、異次元の少子化対策とおっしゃっています。少子化対策大綱を六兆円規模、令和五年のこども家庭庁対策予算案約四兆八千億円、更に予算を倍増していくとおっしゃっていらっしゃいます。  子供が大事だという大前提の下にあるその異次元の少子化対策であったら、今生きている子供たちの未来のためにあらゆる救いの手を差し伸べるのも必要でないかと私は思っておりますが、この画期的な臨床研究の分野での開発あるいは異次元の少子化対策という大きな枠に入るのではないかと思っております、子供を救うという意味において。  日本の薬剤研究の分野の成長を促し、基幹産業としての製薬会社の経済的な成長のためにも、この小児がんを含めたがん疾患、二人に一人ががんになります、の疾患の治療薬や研究分野に予算を今後増やしていくと、増額していくという御意思はありませんか。いかがでしょうか、総理、お答えください。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 小児がんの治療に関する研究開発を推進すること、これは重要であり、三月二十八日に閣議決定した第四期がん対策推進基本計画においても、小児がん領域における治療薬等へのアクセスの改善に向けて研究開発を推進する旨盛り込んでおります。  政府としては、厚生労働省を中心に関係省庁が連携をし、委員御指摘の小児がんの治療薬の開発を始め、がん研究の総合的、計画的な研究開発を推進するため、必要な予算の確保を含め、各種の支援、充実させていきたいと考えています。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 ありがとうございます。  子供に必要な薬を数種類まとめてこの申請に放り込んでもらえば臨床研究の段階で子供を救うことができるという、臨床研究の段階で子供を救うことができるというのは画期的だと思っております。臨床試験に係る予算というのがありまして、データ管理だとか、それからデータの正確性を測るということについても予算を支援していただきたいと思います。今後ともどうぞよろしくお願いを申し上げます。  最後、少し時間がありますので、パネル、サイバーセキュリティ戦略のポイントというパネルを用意いたしました。  サイバーセキュリティー予算、令和二年度当初予算、予算額が八百三十四・二億円ですけれども、この間におきまして、人材育成のところで、人材をリクルートする環境整備はどのように考えているのかということだけ一点お伺いいたします。

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 時間ですので、簡潔にお願いします。

谷公一自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(谷公一君) はい。  サイバーセキュリティーの確保に必要な人材が多様化しており、サイバーセキュリティー人材の育成確保は大変重要な課題だと認識しております。  このため、政府全体といたしましては、サイバーセキュリティ戦略に基づき様々な方策を今講じているところであります。一つだけ申し上げますと、政府関係機関では、スキルの認定であるとか、外部からの人材の採用であるとか、国家公務員採用試験にデジタル区分合格者を採用しているなどのことを取り組んでいるところでございます。  引き続き、多様な人材を育成するとともに、スキルの可視化あるいは人材の流動化を高めることによって、サイバーセキュリティー人材の育成確保に努めてまいりたいと思います。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 ありがとうございました。終わります。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 国民民主党・新緑風会の浜口誠です。今日はよろしくお願いしたいと思います。  パネルは山形県選出の芳賀道也先生にお願いをしておりますので、よろしくお願いしたいと思います。  まず、総理にお伺いしたいと思います。賃上げについてお伺いします。  今年の賃上げ、大手企業労使の賃上げの流れ、これをやはり労働組合のないような中小企業の皆さんですとか非正規の皆さん始め、全ての働く皆さんの賃上げに波及させていく、このことが大変重要だというふうに思っております。  また、我が党が提案をして実現したプロパンガスの値下げですとかあるいは特別高圧電力への支援といった物価高騰対策や、あるいは中小企業を支援する、こういった予算を速やかに執行して持続的な賃上げにつなげていく、このことが大変重要だというふうに思っております。  そこで、総理に、今年の賃上げの状況についてどのような評価をされているのかという点が一点と、もう一点が、中小企業などではまだ交渉続いておりますので、中小企業や非正規の皆さんの賃上げについての支援、今後どういった形でサポートしていくのか、この二点をまずはお伺いしたいと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、賃上げ、新しい資本主義の最重要課題であり、春闘の賃上げ率、これは最新の連合による集計では三・七六%と三十年ぶりの高水準になるなど、大企業を中心に力強い動きが出てきている、このように認識をしています。  その上で、もう一つの方の質問にも関わりますが、中小企業等にこの動きを広げていくことが重要であると考えており、先日、政労使の意見交換の場を持ったところ、政府としては、今後、公正取引委員会の協力の下、労務費の転嫁の在り方について指針をまとめていくなど価格転嫁の促進に取り組むとともに、事業再構築補助金、ものづくり補助金などにより、この中小企業の生産性の向上、これを支援していくことが重要であると認識をしています。  それに加えて、非正規雇用労働者の方々への賃金についても、最低賃金の引上げを行う、同一労働同一賃金の徹底を行う、さらには正規化を支援する、こういったことで幅広くこの賃上げの動きを社会として盛り上げていきたい、このように考えております。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 ありがとうございます。  これからがやっぱりすごく重要だというふうに思っていますので、やっぱり中小、非正規の皆さん含めて、持続的な来年以降も賃上げをしっかりとやっていく、こういう体制を今年からしっかりつくっておくことが大変重要だというふうに思っておりますので、引き続きしっかりとした取組を政府にも求めておきたいというふうに思います。  続きまして、カーボンニュートラルに関してお伺いしたいと思います。  まず、自動車のカーボンニュートラルについて、EUは二〇三五年以降も、エンジン車についても合成燃料に限定して二〇三五年以降もエンジン車の新車販売を認めていくという大きな方針転換、これを行っております。このことは、これまで日本として自動車のカーボンニュートラルは多様な技術を活用してカーボンニュートラルを進めていくという方針を示しておりましたので、その方針に沿った対応になっているというふうには思っております。  今後、政府としても、このカーボンニュートラル、自動車についての考え方、国際社会に対してしっかりと発信をしていただきたいというふうに思っておりますが、今回のEUの方針転換に対して総理としてどのように受け止めておられるのか、この点をお伺いしたいと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今般のEUの決定についてもちろん承知はしておりますが、他国の判断について日本政府として論評することは控えております。  ただ、我が国は、ハイブリッド車を含めて二〇三五年までに乗用車新車販売で電動車一〇〇%という目標を掲げており、従前から電気自動車や燃料電池自動車に加え合成燃料の活用も選択肢の一つとしております。こうした我が国の考え方については、G7を含めて様々な機会を通じて国際社会に対して発信をしていく、これは重要なことであり、政府としても発信に努めていきたいと考えております。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 今、発信をしっかりやっていきたいというお話ありましたので、引き続きその対応を進めていただきたいというふうに思っております。  また、これまで日本は、日本企業の強み、技術を生かしながら、カーボンニュートラルについては、CO2の削減やカーボンニュートラル推進に向けて大きく貢献してきたというふうに思っております。  今後、G7広島サミット行われますが、是非日本のカーボンニュートラルに関するやはり考え方、これは自動車だけではありません、電気あるいは水素含めてですね、日本として、カーボンニュートラル、こういった考え方で、こういった施策で取り組んでいくということをG7のサミットにおいてもG7各国に丁寧に説明をして、G7各国の理解を得る場に是非広島サミットをしていただきたいというふうに思っておりますが、この点に関して総理の御所見をお伺いしたいと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 気候変動問題は人類共通の待ったなしの課題であり、G7広島サミットにおいても、気候変動問題やエネルギー危機への対応、これをG7議長国として主導していきたいと思っています。  特に、世界エネルギー危機に直面し、脱炭素への対応も進めていくに当たって、エネルギーをめぐる各国の事情は様々であり、現実的なエネルギートランジションが重要となっています。御指摘いただいたように、自動車、電力、水素など、この幅広い分野にわたって我が国が培ってきた多様な技術、これはこの現実的なエネルギートランジションにとって大変重要な手段になると考えています。G7の各会合を通じて現実的なエネルギートランジションの重要性に関する認識を共有することで我が国の優れた技術が世界の脱炭素化に貢献できるよう、しっかり後押しをしていきたいと考えています。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 是非、G7の場はすごく絶好の場だというふうに思っていますので、日本の取組、しっかりと各国の皆さんに説明をしていただきたいというふうに思っております。  続きまして、子育て支援、少子化対策についてお伺いしたいと思います。  先週末、少子化対策のたたき台、まとまりました。この中身は、児童手当の所得制限撤廃ですとか、あるいは高校を卒業するまで児童手当の支給の期間を延長するといったことなど、我が党の顧問でもあります矢田わか子前参議院議員、所得制限撤廃の元祖だというふうに思っていますが、それと我が党の政策も織り込まれておりますので、大きな方向性としては応援していきたいというふうに思っております。  課題がまだまだあるという認識はありますけれども、大きな方向としてはそう考えておりますが、総理として今回の少子化対策のたたき台、どのように評価をされているのか、お伺いしたいと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先週三十一日に、小倉大臣から子ども・子育て政策の強化に関するたたき台について報告を受けたところですが、私の指示の下、小倉大臣を中心に、関係省庁、関係府省が一丸となって、次元の異なる思い切った施策をパッケージとして取りまとめてもらったと考えています。  今後、このたたき台を踏まえて、私の下に新たな会議を設置し、必要な政策強化の内容、予算、財源について更に具体的な検討を深め、六月の骨太方針までに将来的な子供予算倍増に向けた大枠、これを提示したいと考えています。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 たたき台はできたんですけれども、今回、児童手当については所得制限撤廃ということの方針が示されておりますが、所得制限撤廃については児童手当だけではないというふうに思っております。児童扶養手当ですとか、ゼロ歳から二歳までの幼児教育の無償化、さらには障害を持つ子供たちへの補装具の支援、そして高校、大学などの無償化、さらには大学等の奨学金、こういった幅広い政策についても所得制限撤廃は行っていくべきだというふうに思っております。  とりわけ、すぐにでもやっていただきたいのが障害を持つ子供たちの補装具への支援です。(資料提示)今お手元に、総理、資料、是非①見ていただきたいと思いますが、我が党、もう既に関連法案、国会に提出しておりますが、その資料、この①にあるように、補装具、いろんな種類があります。また、大変高額な補装具もあるというのが実態です。子供たちにとっては、障害のある子供たちにとっては補装具はもう体の一部であって、子供たちの成長に合わせて補装具もやっぱり短期間で作り替えていかないといけないというのが実態です。  この補装具に所得制限が掛かっていることで、本来、所得制限が掛からなければ自己負担一割で済むんですけれども、所得制限掛かるともう全額自己負担ということで、大変大きな負担になっております。十五億円程度あれば、この障害を持つ子供たちの補装具の所得制限撤廃できますので、是非これ早急にやっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 補装具費支給制度を含め、各制度の所得制限の在り方については、個々の制度の目的や支援方法に応じてそれぞれの制度において定められています。補装具費支援制度においては、高所得者には全額御負担いただくこととしていますが、それ以外の場合は所得に応じた自己負担額を設定し、過剰な負担にならないようにしております。要は、世帯員のうち年収千二百万円以上の高所得者がおられる場合には負担、全額の負担をお願いしている、こういった制度になっています。  こうした所得制限や利用者負担の水準については、制度の持続可能性や公平性等を踏まえて設定しており、この御指摘の点についても、制度の目的や他制度との関係、こうしたものも含めた慎重な議論が必要であると考えております。  いずれにせよ、この障害児支援については、今回の子ども・子育て政策のたたき台では、児童発達支援センターの機能強化による地域における障害児の支援体制の強化など、支援基盤の拡充を中心に速やかに取り組むことに重点を置いています。今後、たたき台を踏まえて議論を進めていきますが、要は御指摘の点以外にも様々な支援を用意することによって全体として障害児の障害児支援を進めていく、こうした考えに基づいて議論を深めていきたいと考えています。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 総理、もう一度お話しさせていただきますけれども、やっぱり障害のある子供たちにとってこの補装具というのは本当になくてはならないものです。十五億円程度で所得制限撤廃ができるんです。是非もう一度、このたたき台を、これから議論を深める中で、この補装具の所得制限撤廃についてもしっかりその俎上にのっけて対策を講じていく、その強い意思を岸田政権として示していただきたいと思いますが、いかがですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 世帯員のうちに年収千二百万以上の方がおられる方に対して御負担をお願いすることについてどう考えるかということなんだと思っています。  制度の持続可能性、あるいは公平性の観点からこうした所得制限が設定されているわけですが、そういったことを考えますときに、慎重な議論が必要であるということを申し上げております。そして、障害児支援については、御指摘の点以外にも様々な支援体制強化、これを用意していきたいと考えています。  いずれにせよ、これからたたき台の内容を踏まえて議論を深めていきたいと考えています。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 障害を持つお子さんを持つ御家庭の皆さんからは、物価が上がってこういった補装具の価格もどんどん上がってきているという、大変負担感が大きいんだという強い御意見もいただいております。また、児童手当については所得制限撤廃という方針も示されておりますので、是非この障害を持つ子供たちへの補装具の所得制限についても併せて実現をお願いしたいと思います。  もう一度、総理、お願いします。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 制度の持続可能性、公平性の観点から、所得制限について、それぞれの制度において様々なこの仕組みが設けられているというのが現状であります。補装具費支給制度について、先ほど申し上げた高所得者の方に御負担をお願いすることがどうなのか、これについて持続可能性あるいは公平性の観点から考えていかなければなりません。  いずれにせよ、この障害児支援に関しての支援体制の強化は、政府として重点を置いて取組を進めていきたいと考えています。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 続きまして、財源の件についてお尋ねしたいと思います。  財源についてはこれからということですが、総理からは、子ども・子育て支援の予算倍増していくということが言われております。  我々国民民主党も、教育国債を発行して、子供たちへの投資は将来への投資、次世代への投資だから、教育国債を発行して財源を確保していこうと、もうその関連法案も提出をさせていただいております。  是非、今後の財源議論のときには教育国債というのもしっかり財源に充てていくという議論をしていただきたいと思いますが、総理のお考えをお伺いしたいと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) この度、我が国の子ども・子育て政策を抜本的に強化し、少子化の傾向を反転させるため、今の社会において必要とされる子ども・子育て政策の内容をこども政策担当大臣の下でたたき台として取りまとめたところです。  今後、私の下に新たな会議体を設置し、更に検討を深めるとともに、こども家庭庁においても子供政策を体系的に取りまとめつつ、六月の骨太方針までに将来的な子供予算倍増に向けた大枠を提示いたします。  その中で、政策の内容に応じて、各種の社会保険との関係、国と地方の役割、高等教育支援の在り方など、この様々な工夫をしながら、これ財源についても社会全体でどのように安定的に支えていくのか、これを考えてまいります。  そして、御指摘の教育国債については、これは従来から申し上げておりますように、安定財源の確保、財政の信認確保の観点から慎重に検討する必要がある、このように考えております。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 その検討する範囲の中に教育国債も入っていると、こういう理解でよろしいでしょうか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 子ども・子育て政策は全体として大きな理念が大事だということは申し上げておりますが、内容は、個々のこの様々な政策をどう整理していくのか、どうまとめていくのか、こうした点が重要であり、個々の政策がその対策の中に数多く盛り込まれます。そして、一つ一つのこの対策、政策についての財源を丁寧に考えていく必要があるということから、先ほど申し上げましたように、社会保険との関係、国と地方との関係、高等教育のこの財源のありよう、こういったものについて一つ一つ丁寧に考えていく、こういったことを申し上げております。  こういった作業をこれから行います。今の段階で予断を持って財源について申し上げることは控えます。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 是非、教育国債も財源確保の手段として御検討いただきたいというふうに思っております。  では、続きまして、自動車盗難について議論をさせていただきたいと思います。  お手元の資料②を、総理、是非御覧いただければと思います。  自動車盗難についての今の現状です。この表にあるように、自動車盗難、年間で今五千七百件を超える自動車盗難が発生をしております。また、三百万円を超える高い車の盗難も増えております。全体の三分の一が三百万を超えていると、ここ数年、その比率も二倍以上に増えていると、こういう実態です。また、検挙の状況、検挙率というのも示しておりますが、殺人とか強盗とかは九割を超える検挙率になっていますが、自動車盗難は四五・六%と、大変検挙率も低いというところは見ていただけるというふうに思っております。  こうした中で、車両の盗難の厳罰化を求める皆さんとともに、昨年の十二月に、厳罰化を求める署名約一万七千筆と要望書を持って関係省庁のところにも要望に行ってまいりました。当事者の皆さんからは、この自動車盗難に対してやっぱり厳罰化してほしいという強い要望を数多くいただいております。  現行のいわゆる窃盗罪については、十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金ということが罰則なんですが、これを更に厳罰化してほしいと、こういう検討を是非政府としてしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

齋藤健自由民主党・無所属の会法務大臣

○国務大臣(齋藤健君) 刑法の窃盗罪の法定刑は十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金とされておりまして、二個以上の罪を犯した場合には併合罪として刑が加重され、その場合の刑の上限は懲役十五年となっているところであります。このように、現行法におきましても相応に重い処罰が可能であります。  御指摘の法整備につきましては、実際の処罰の実情等を踏まえ、法定刑を引き上げないと適切な科刑が実現できないような状況にあるのかどうか、それから、御指摘の悪質、組織的な手口での自動車窃盗について、特に重く処罰すべき態様を過不足なく明確に定めることができるかといった点が検討課題となると思われます。  悪質な自動車窃盗に対して厳正な処罰が必要であることは委員御指摘のとおりであります。検察当局においては、悪質な事情を適切に主張、立証することで厳正な科刑の実現に努めておりまして、引き続き適切に対処していくものと承知をしております。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 今大臣からあったように、手口もやっぱり組織的、そして悪質な自動車盗難が増えてきていますので、国民の皆さんから強い要望があるというのもこれ事実なんですよ。そこをしっかり受け止めていただいて、今後、法務省としてもこの厳罰化に向けた様々な対応をやっていただきたいと思います。  もう一つお願いしたいのが、今、自動車盗難の情報公開がやっぱり少ないです。実際にもっと国民の皆さんにこの自動車盗難に対する意識を高めてもらうためには、情報を出していくべきだというふうに思います。  今、盗難の多い車種、五車種ぐらいしか公表されておりません。もっと二十車種ぐらいしっかり情報を出して、あっ、こういう車が狙われやすいんだということを国民の皆さんが知っていただければ、より防犯意識も高まってこの対策強化にもつながっていくというふうに思っておりますので、情報公開についてどのように考えているのかしっかり出していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

谷公一自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(谷公一君) お答えをいたします。  国民の自主的な防犯活動を促すという観点からは、警察から防犯情報の提供を積極的に行うべきものと認識しております。  委員御指摘の盗難の多い車の名前の公表については、防犯上の効果などを総合的に勘案しつつ、より効果的な情報提供となるよう、車の数を増やすことも含め、その在り方を検討してまいりたいと思います。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 大臣、すぐやってください。検討じゃなくて、すぐやるとなぜ言えないんでしょうか。もうこの場でやると言っていただけませんか。

谷公一自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(谷公一君) 別にもったいぶっているわけではなくて、その防犯上の効果、これ取り締まる方ですから、どういう効果があるのか、あるいは効果的なのかも、現場の意見も十分踏まえながら、また委員の御質問の趣旨も勘案しながら、できる限り速やかに検討を進めてまいりたいと思います。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 検討ではなくて、実行を重ねてお願い申し上げたいと思います。  資料③を御覧いただきたいと思います。  これ、自動車盗難の対策を強化していくためには、いろんな関係部署が、警察だけではないということですね、省庁も多岐にわたっています。また、地方自治体とか民間やユーザーの皆さんあわせてこういった対策を強化していく、協力体制をしっかりとつくっていく、このことが大変重要です。  よくある盗難のパターンは、盗難された車が県またいで移動させられて、そして違法なヤードに持ち込まれて、そこで数日のうちに解体されて、部品が売買されたり不正に輸出されると、こういったケースが多いです。実際、警察の皆さんに、初動でしっかり対応をする、こういった捜査体制の強化、これは大前提ですけれども、それだけではやっぱり不十分なんですね。  実際には、違法なヤードをしっかりと取り締まっていく、盗難された車が流通しないように阻止していく、不正に輸出されないようにちゃんと防止をしていく、さらには盗難された車の車台番号とかエンジン番号といった情報を速やかに共有化していく、そして、海外に持ち出された車を、盗難車を速やかに日本に戻す回復支援、そして盗難防止につながるような装置の開発、こういったことを総合的に対策を講じていかなければ自動車盗難は減りません。  是非この対策強化をやっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

谷公一自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(谷公一君) 自動車盗難を防止するためには、委員御指摘のように、官民一体となった取組を推進していくことが大変重要なことであるというふうに認識しております。  各種の自動車盗難防止対策につきましては、自動車盗難等の防止に関する官民合同プロジェクトチームにおいて策定いたしました盗難などを防止する行動計画などに基づき様々な取組を実施しているところでございますが、盗難防止性能の高い自動車の開発について働きかけを行っておりますけれども、引き続き、関係省庁あるいは関係団体と十分連携しつつ、積極的に取り組んでまいりたいと思います。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 是非しっかりと取り組んでいただきたいと思います。  実際に自動車盗難に遭った当事者の皆さんから聞いている意見でいうと、盗難された車の件で警察が駆け付けてくれて、すぐに動いてくれるのかと思ったら、その盗難された御本人に対して、基本的に出てこないんで諦めてくださいと、こういうことを警察の方から言われて大変ショックだったと。あと、GPS機能が付いて、そのGPSを追っていけば盗難する車がどこにあるかというのが分かるんですが、その情報を提供したにもかかわらず、すぐには動けませんと言われて、御本人が自らその情報を基に盗難車があるヤードを見付けてその前まで行ったんだけれども、ヤードの中は入れないんで警察も手が出せないと、こういった実態があるんです。こういうところをしっかり取り組んでいかないと、この自動車盗難というのはこれ以上減っていかないと思います。  総理、是非、関係省庁に自動車盗難の防止対策の強化、指示をしていただけませんか。しっかり関係省庁にやるように指示を出していただきたいと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、現状、今法務大臣や国家公安委員長から答弁させていただいたとおり、自動車盗難について関係機関が連携し盗難防止対策を推進するとともに、被疑者の早期検挙を図るなど厳正な対処に努めていると承知をしておりますが、今委員の御指摘と、今具体的な例も御指摘ありました。そして、先ほどは、海外へ流出した際への対応、それについても御指摘がありました。そういった御指摘を踏まえると、より幅広い関係省庁が連携していくことの必要性も感じます。  もとより、今関係省庁において引き続き緊密に連携を図っているところではありますが、現実に対応する際にどの範囲の関係省庁が連携していくことが必要であるかなど、現実をしっかり踏まえた対応が求められるんだと思います。  そういった観点から、政府のこの関係省庁の連携の在り方についても考えながら、さらには官民一体となったこの自動車盗難対策について取り組んでいく、こういった必要性は感じます。そういった観点から、具体的にどういった体制を取るべきなのか、政府として考えたいと思います。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 是非、関係省庁多岐にわたっていますので、総理の方から、しっかりやるようにいま一度指示を出していただくことを重ねて求めておきたいと思います。しっかりやっていただきたいと思います。  では、続きまして、二〇二四年問題、先ほど御質問がありました。同じように私も問題意識持っておりますので、二〇二四年問題、トラックドライバーの方に働き方改革で九百六十時間の時間外労働に規制が掛かって、物流にも大きく影響が出ると言われております。  いろんなシンクタンク等で情報が出ています。ドライバーについては、二〇二七年、資料の④をちょっと見ていただきたいと思いますが、もう二十四万人トラックドライバーが不足するというような指摘もされております。  また、実際、業界団体が企業に九百六十時間以上の残業しているトラックドライバーの方いらっしゃいますかということを聞いたところ、ドライバー全体の中で約三割の企業が九百六十時間超えの方がいるというふうに答えています。また、五割の企業は、長距離ドライバーに限ると五割ぐらいいますということで、より長距離ドライバーの方が長時間労働になっているというような実態も明らかになってきております。このグラフにあるとおりです。  そうした中で、このままいくと二〇二五年にはもう物流のうち約三割は運べなくなると、こういったかなり深刻な指摘もされております。物流はまさにライフラインの一つであり、国民の皆さんの生活に大きな影響を与える要素になっているというふうに思っておりますので、この二〇二四年問題、待ったなしの対策が必要だというふうに思っております。  そこで、政府も六月の上旬までに緊急対策取りまとめるという方針は聞いておりますが、資料の⑤を御覧いただきたいと思います。そこで、三点ほど提案をさせていただきたいと思います。  まず一点目が、ドライバー不足対策ということで一点提案です。  準中型以上の運転免許とか、受験資格特例教習、こういった教育訓練を、今は特定一般とか一般教育給付という形で、掛かる経費の二割とか四割の給付の枠組みに今なっているんですけれども、それをこの右側の、テレビ見ている皆さんからいうと左側の専門実践教育訓練の方にこの準中型以上の運転免許の教習を変更していただいて、より労働者の方に手厚く給付を行う形に変えていくことで、実際に働く皆さんが、給付の手厚い水準があるんであれば準中型以上の免許を取ろうというマインドを後押しすることができるというふうに思っておりますので、是非、今後まとめる緊急対策の中に、ドライバー不足対策にこの中身を織り込んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) また全体像は後からですが、教育訓練費のことで少しお話をさせていただきたいと思います。  専門的実践教育訓練費は、中長期的なキャリア形成を促進するということで、原則として、専門性、実践性が高く修了に一年以上の期間を要する教育訓練講座を指定するということで、これは雇用保険でやらせていただいておりますので、そういう一般的な考え方で切らせていただいておりますので、なかなか、この例えば準中型以上の免許等の講習、これは短期間でございますから、今申し上げた専門実践教育訓練給付の対象講座にすること自体はかなり困難性があるのではないかなと。  他方で、今お示しをしていただいております特定一般教育訓練、一般教育訓練の講座指定という制度を設けております。特に、特定一般教育訓練であれば四〇%ということでございますから、そういったものの活用をしっかり図っていただけるように、我々としても様々なハローワーク等々を通じてしっかり周知をしていきたいというふうに考えています。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 事業者の皆さんから見てもドライバー不足って深刻な状況になっていますので、やはり国からこうした手厚い支援があった方がやっぱりドライバーを目指す働く皆さんは増えるというふうに思っています。やっぱり波及効果は大きいと思いますので、是非いろんな当事者の皆さんの意見も聞いていただいて、短期か長期かだけじゃなくて、もう深刻な問題が一年先に控えているわけですので、そういったこれまでにないやっぱり対策を講じていくことを政府としても是非検討していただいて、実施をしていただきたいというふうに思います。  もう一つの提案は、二点目の提案は、実際のトラックドライバーの方の労働時間をどう短くしていくのかという観点で二点提案させていただきたいと思います。  一つは、ここにあるように、高速道路の利用促進を図っていくための制度改革です。今の高速道路は対距離制料金といって、いわゆる一キロ走るごとに関所があるような感じで、もう一キロ走ると大型車でいうと四十円ずつ料金が上がっていってしまうと、こういう料金体系なんですね。そうすると、やっぱり目的地を遠ざける、走れば走るほどコストが高くなる、こういった高速料金では高速の利用はやっぱり進まないと思います。  したがって、提案したいのは、もう距離に関係なく同じ金額で乗れる定額制料金。これはもう総理、何回もこの場でも提案させていただいておりますが、大型車であれば千円で乗り放題、距離に関係なくどこまでも乗れる、こういう料金体系を高速に導入すれば、もっと高速の利用が増えてドライバーの労働時間短縮につながると思います。  もう一点が、高速の速度制限の規制緩和です。今、大型トラック、時速八十キロが最大で規制されています。これを百キロに時速を規制緩和する。そして、トラックのスピードリミッターも今もう九十キロ以上出ないリミッターになっているんですけれども、これを百キロまで緩和する。そのことによって、東京―大阪間、片道一時間半労働時間短縮できます。  今、いろいろトラックも安全性能高まっています。衝突軽減ブレーキ等が義務化されて安全性能高まっていますので、そういった環境変化を踏まえて、こういう規制緩和をやって、トラックドライバーの皆さんの労働時間短縮を図って、もっと円滑な物流につなげていく、こういうことも是非政府として検討していただきたい。  この二つを提案させていただきますので、是非、総理、今後の緊急対策を取りまとめる中で検討していただいて、実現をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 国土交通大臣からまずはお答えいただいて、その後、総理大臣。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 定額制につきまして私の方から答弁させていただきます。  利用者の負担の公平性を確保する観点から、利用度合いに応じて料金をお支払いいただく対距離制を基本としております。  大型車を千円とする定額制を導入した場合、長距離料金の、長距離利用の料金が安くなるメリットがある一方で、その結果として、長距離の料金と同じ料金を支払っていただくとした場合、短距離の利用が減少し一般道路が渋滞する可能性があること、それから減収が見込まれまして、今後の更新事業や暫定二車線の四車線化などの投資に必要となる追加の債務について、既存の債務と併せて安定的に返済していくことが難しくなること、それから他の交通機関、フェリーとかへの悪影響が生じることなどのデメリットがあります。  したがいまして、定額制の導入については、仮に期間限定の社会実験だとしても慎重な検討が必要であると考えております。

谷公一自由民主党・無所属の会国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(谷公一君) 高速道路の速度制限についてお答えいたします。  委員御指摘のとおり、現在八十キロでございます。しかし、これも委員御指摘ありましたが、衝突被害軽減ブレーキなどの安全装置の改善や普及という状況も生じている、それは十分承知しております。  ただ、あわせて、交通事故の発生状況、仮に、トラックはやはり死亡事故は大変少なくないですから、そういったことも注視しながら、引き続き関係省庁と連携しながら検討してまいりたいと思います。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御提案いただきました高速道路の定額制の導入、また速度制限の引上げ等については今担当大臣からお答えさせていただきましたが、いずれにしろ、六月上旬に政策パッケージ、政府として取りまとめてまいります。その中で、効果的でそして必要な対策は何なのか、これをしっかり政府として整理をし、考えを示したいと考えております。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 ありがとうございました。  高速道路の定額制については、本当に社会実験で、効果、課題、実際にやってみて検証すべきだというように思っていますので、その点について改めて実施を求めて、私の質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。  先週末、政府は、新たな少子化対策、子ども・子育て政策のたたき台、試案を公表いたしました。様々な政策が示されておりますが、どれも余りに部分的であり、今、将来に希望を持てない若者や子供たち全体に、全てに行き届く政策とは言えません。  一方、先日の日経新聞、千人の子育て世代に聞いた実現してほしい子供政策ランキングの一位は、国公立の小学校から大学までの無償化、教育無償化です。憲法二十六条には、義務教育は無償、教育機会の均等とあり、つまり、小学校から大学まで親の収入にかかわらず平等に無償で教育を受けられるようにすることは憲法に要請された国の責任です。しかし、いまだに、義務教育であるはずの小中学校でも給食費の負担を始め完全な無償にはなっていません。  政府のたたき台には学校給食費の無償化に向けて課題の整理を行うとありますが、それは無償にするということなのでしょうか、総理。憲法二十六条の立場に立って、今すぐ学校給食費の無償化、国の責任で進めるべきと思いますが、いかがですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 子ども・子育て政策については様々な期待や希望がある、これは承知しております。しかし、大きな理想に向けて努力するためにも、優先順位を付けて具体的な政策を整理していかなければならない。そういったことから、小倉大臣の下でたたき台を示させていただいた、こうしたことであります。  学校給食費の無償化に向けて課題の整理を行うということにしたわけでありますが、これをベースにしながら、四月以降、新たな会議体を設置し、更に内容、予算、財源について議論を深めていく、そして、六月の骨太の方針において予算倍増に向けた大枠を示していきたいと考えております。こうした中で議論を更に進めてまいります。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 いろいろおっしゃいましたけど、結局すぐに国がやるとはおっしゃらないわけですね。  しかし、この学校給食無償化を求めるニーズというのは明らかなんです。五年前の文科省の調査では七十六自治体だったのが、しんぶん赤旗の調査によりますと、二〇二二年の間に恒久的な無償化に踏み切った地方自治体というのは全国で二百五十四自治体と大幅に増えております。また、今年度の四月から新たに無償化に踏み出す自治体も次々と出てきているわけです。  私たち日本共産党は、住民の皆さんと力を合わせて、国会でも地方議会でも給食の無償化求め続けてまいりました。とりわけ、二〇一八年、私が国会で質問して、当時の文科大臣が地方自治体の判断で全額給食費を補助できると認めて以降、一気に全国に取組が広がったわけです。  そして、今、自民党や政府もようやくここへ来て学校給食無償化の政策提言するに至ったことは重要なわけですが、一方、これまで多くの自治体や議会の中では、この学校給食無償を求める請願や条例提案に対して自民党が反対してきたという事実があります。  総理、国の制度としてこれ進めることと同時に、やはり各自治体で自民党が学校給食無償化にブレーキを掛けること、自民党の総裁としてやめさせるべきではありませんか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 様々な御指摘がありました。様々な議論があるということは承知しております。だからこそ、給食実施率や保護者負担軽減策等の実態を把握しつつ、課題の整理を行うとさせていただいたところであります。  是非、この整理を行う、たたき台をベースとして議論を深める、六月に向けて議論を進めていきたいと考えています。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 いや、各自治体で自民党に、もうブレーキ掛けるなと、無償化推進しろとむしろ言うべきだと私思うんですよ。各自治体でこうして反対の態度を取ってきた自民党・政府が、それでも学校給食無償化に向けてと政府のたたき台に載せるまでに至ったのは、やはり長年声を上げてきた、学校給食無償化が必要だと言ってきた皆さんの勝ち取った成果だと思うわけです。  また、この学校給食無償化駄目だと言ってきた自治体の中には、自治体でできないから国の制度でやってほしいという声もあるわけで、改めて、義務教育の完全無償化を実現するために、学校給食無償化は国の制度として実現すべきだということを強く申し上げたいと思います。  そして、最もお金が掛かるのが高等教育、大学の学費です。にもかかわらず、政府のたたき台には、この負担の重い学費の無償、値下げというのは入っておりません。既に我が国は、国際人権規約にある高等教育無償化条項の留保撤回、高等教育の漸進的無償、つまり大学の学費の無償を前に進めていくということを世界に表明しているわけです。  この国際的な公約を実現するため、政府の責任でどう大学の学費の無償化進めるのか。具体的な計画、プログラム、示すべきではありませんか。総理、いかがでしょう。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 高等教育の無償化、今日までも着実に進めてきたところではありますが、高等教育費の負担、奨学金の返還等が少子化の大きな要因の一つとされており、小倉大臣が取りまとめた今後の子ども・子育て政策のたたき台において、さらに給付型奨学金の拡充等について盛り込んでいます。  具体的には、令和六年度から、給付型奨学金等について、年収六百万円程度までの世帯を対象に多子世帯や理工農系の学生等への支援を拡大するとともに、まずは修士段階において授業料を卒業後の所得に応じた後払いとする授業料後払い制度、日本版HECSと言われる制度を創設した上で、更なる支援拡充の在り方について検討を進めることとしています。また、貸与型奨学金の減額返還制度についても利用可能な年収上限を引き上げる、このようにしております。  そして、教育費、御提案いただいた学費そのものの軽減、教育費負担の軽減、こういったことに、こういったものも含めた子ども・子育て政策については今後も議論を深めていきたいと思っています。まずはこのたたき台をベースに国民的議論を深めていくため、新たな会議体を設置して議論を進めてまいります。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 学費の値下げについては議論を深めるとおっしゃるだけで、下げるとはおっしゃらないんですね。授業料の後払いとおっしゃいましたけど、結局それ、支払うこと前提なわけで、負担軽減ではないわけです。何よりもこの間、国立でも私立でも学費は下がるどころか上がっているわけで、高等教育の漸進的無償、大学学費の無償化という国際公約に反している状態になっているということを私指摘しておきたいと思うんです。  やはり、無償化を目指すというのであれば、大学、短大、専門学校の学費、速やかに半額に引き下げる、その上で入学金制度もなくす、給付奨学金は七十五万人が利用できる制度にして、貸与奨学金はもう全て無利子にすると、これだけのことをパッケージで進めてこそ、学費の無償化、高等教育の無償化、進められると思うわけで、これ是非進めていただきたいと思うわけです。  あわせて、子供の医療費の無償化というのも切実な課題なわけです。三月二十日の予算委員会で、私、子供の医療費の窓口無料、無償化を国の制度として実施することを求めたところ、厚労大臣が、これは必ずしも子供にプラスになるとは言えないと答弁されました。  信じられない思いなんですけれども、総理もこの子供の医療費無償化、子供にとってプラスにならないとお考えなのでしょうか。

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 加藤厚生労働大臣。(発言する者あり)まず答弁をさせていただきます。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 私が申し上げたのは、子供医療費について窓口での負担を求めず無償化することは、不適切な抗生物質の利用などの増加が懸念される、比較的健康な子供の外来受診を増やす、そういった課題がこれ実証研究の中で示されているということでございますから、その点も踏まえて検討していく必要があるということを申し上げたわけであります。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今、加藤大臣から直接答弁がありましたが、窓口で負担を求めず無償化をするということについては、委員おっしゃるように求める声がある、これは事実でありますが、一方で、専門家の中には、例えば不適切な抗生物質の利用が大幅に増加する、これ様々な副作用がある、こういった指摘があるからして先日の厚生労働大臣の答弁につながったと私も認識をしており、同じ考え方かという御質問でありますが、まさに同じ考え方であります。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 信じられないです。子供の医療費無償化が子供のためにならないというのが同じ考えだと。  先ほどいろいろおっしゃいましたけれども、研究という意味であれば、償還払いがある、窓口で医療費の負担がある自治体では、窓口に医療費の負担がない自治体と比べて子供の受診率が二倍以上低くなってしまっている、そういう研究だってあるわけです。むしろ医療費負担があることが子供の健康を害する事態になっているということをちゃんと分かっていただきたいと思いますし、二〇二一年時点で全国の市区町村の九五%で中学校卒業までの通院助成を行っている時点で、やはりこれは子供にプラスになるから進んでいるとしか言えないじゃないですか。やはりそういうことを認識されないというのは私はあり得ないと思います。  しかも、国は、この窓口無料にする自治体を応援するどころか、この間ペナルティーを科してきたわけです。子供の医療費を無料にした自治体に対して、医療費の国の負担分を減らす減額調整というのをしていると。全国知事会も廃止することをずっと求め続けていて、先日の予算委員会でも私も求めたところですが、これもここへ来てようやく政府のたたき台に減額調整措置を廃止するということが盛り込まれました。つまり、これ、減額調整、ペナルティーは直ちに廃止するということでよろしいですか。総理、いかがでしょう。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) おおむね全ての地方自治体において実施されている子供医療費助成について、国民健康保険の減額調整措置を廃止する、これは先日のたたき台の中に盛り込んだところであります。こうした医療費、子供の医療費に関する様々な取組、必要な措置を講じていくことをたたき台の中でも示しておりますし、今後とも新たな会議体において議論を深めてまいります。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 いや、つまり減額調整措置、ペナルティーは直ちに廃止するということでよろしいですか。イエスかノーかでお答えください。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) たたき台に、中に記載をいたしました。これを踏まえて六月に向けて議論を深めてまいりますと申し上げております。六月には内容のみならず予算、財源も含めて、予算倍増に向けての大枠を示したいと考えています。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 全国知事会は直ちに廃止と言っているわけで、もう一刻も早く、六月なんて言わずに一刻も早く廃止すべきだと言いたいと思うわけです。  しかも、やはりこのペナルティーの廃止だけではなく、どの子もお金の心配なく医療にかかれるようにするには、国の制度として子供の医療費無償化をやはり決断しなくてはならないと思うんです。  パネルを御覧ください。(資料提示)  子供の医療費無償化というのは、年間約五千億円あれば高校生までできるんです。さらに、学校給食無償化については、年間四千六百億円あればできると。先ほど申し上げた高等教育の無償化、学費を値下げするためのパッケージ、全体で年間一・八兆円あればできると。これ、全部合わせても三兆円なんですが、それとは別に、返済中の奨学金を半分免除する、そのためには総額三・八兆円あれば実現できるというわけで、異次元の少子化対策と言うのであれば、こうした思い切った全ての子供と若者の負担を軽減する、そういう政策こそ打ち出すべきではありませんか。総理、いかがでしょう。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 子供医療費、また学校給食、高等教育について御指摘をいただきましたが、先日の記者会見においても基本理念としてお示ししたとおり、全ての子育て世帯を切れ目なく支援する総合的な制度体系を構築すること、これが重要な観点であると考えております。  こういった観点に基づいて、今回のこのたたき台においても、今後三年間で加速化して取り組む子ども・子育て政策として、子供医療費助成に係る国民健康保険の減額調整措置を廃止すること、学校給食費の無償化に向けて課題の整理を行うこと、高等教育費の負担軽減策、これらを盛り込んだところであります。是非これを、このたたき台を踏まえて議論を深め、そして内容、予算、財源について政府の考え方明らかにしていきたいと思っています。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 いや、ですから、たたき台のところには子供の医療費無償化も入っていません、高等教育無償化パッケージも入っていません。学校給食無償化についても課題を調整するとしか書かれていないし、返済中の奨学金半額免除も書かれていないわけです。岸田政権は、大軍拡のために五年間で四十三兆円も軍事費を確保すると言う、それなのにこういう負担軽減はすぐにやると言わない。これで異次元などと言っていただきたくありません。異次元と言うなら、全ての子供、若者に行き渡る、将来に希望の持てる政策こそ示すべきであると強く申し上げます。  その上で、次にコロナ後遺症について伺いたいと思います。  コロナの感染が拡大し始めてから三年、コロナは風邪、インフルエンザと変わらないなどという声も聞くようになりましたが、風邪やインフルエンザとコロナが決定的に違うのがこの後遺症の存在です。  国立国際医療研究センターの調査によると、たとえコロナ自体が軽症や無症状であったとしても、感染から一年半後も四人に一人が後遺症の症状に苦しんでいることが分かっています。現時点でそれを踏まえれば、数百人、数百万人が後遺症で苦しんでいる可能性もあるということだと思うわけです。  そこで、私、吉良よし子事務所でこのコロナ後遺症ウェブアンケートを実施いたしました。十日間だけのアンケートでしたが、千百七十二人もの後遺症患者又は御家族の方から回答が寄せられたんです。どれも深刻な実態で、例えば倦怠感といったときに、もう重力が十倍のようだとか、ボウリング球を体に埋め込まれて、象が二十四時間体に乗っているように感じるような耐え難い倦怠感、苦痛がある、思考力低下とか記憶障害もあるという。元気でバスケをやっていた中学生が二年以上寝たきりになっていますとか、体が重くて家事も育児もできないとか、仕事を休んだら退職させられてしまいましたとか、もう大人も子供も人生が変わった、助けてください、悲鳴のような声が届いているわけです。  そして、御注目していただきたいのがこのグラフなんですけれども、後遺症になった患者のこの八割以上が二十代から五十代、いわゆる現役世代、子育て、働き盛りの世代であるということです。そして、全体の八六・七%の皆さんがこのコロナ後遺症によって生活への影響があったと回答をしているわけですが、総理、一月の決算本会議では、この後遺症の患者の総数すら把握していないということでしたが、やはり政府を挙げてしっかりこの実態を調査、把握し、後遺症の対策進めるべきと思いますが、いかがでしょう。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) まず、実態把握のお話がありました。  新型コロナの罹患後症状、いわゆる後遺症については、その実態、病態を明らかにするため、令和二年度から厚生労働科学研究において罹患後症状の実態把握、中長期的な予後に関連する要因、社会生活の影響への、などについて検討する調査研究を進めているところでございます。  また、罹患後症状に悩む方を適切な医療につなげる取組として、本年四月末までに、罹患後症状に悩む方の診療をしている医療機関を公表する予定であるほか、かかりつけ医等の医療従事者向けの診療の手引きの普及等を行っております。この診療の手引きでは、罹患後症状により倦怠感などがあることや、職場復帰に当たっての就労上の配慮の具体例などもお示しをさせていただいているところでございます。  さらに、企業に対しては、勤務時間の短縮、テレワークの活用など、症状が持続している労働者の負担軽減に配慮した無理のない働き方となるよう、経済団体を通じて企業に周知するほか、職場で事業者から必要な支援が行われるよう、就業上の措置、治療に対する配慮等についてまとめた企業向けガイドラインも作成をいたしました。そして、その周知などに、取組に、周知などの取組を進めているところでございます。  引き続き、政府として、罹患後症状の実態が明らかにし、また職場などにおいても適切な配慮がなされるよう周知を図っていくとともに、最新の知見の下、適切な医療が推進できるように取り組みたいと考えております。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 私、総理の認識を聞いたんですけれどもね。このアンケート、後で総理にもお届けいたしますので、是非一つ一つの声読んでいただいて、総理御自身が実態把握していただいて対策に取り組んでいただきたいと思うんです。  アンケートを通じて見えてきた後遺症の患者の皆さんの要求は大きく三つです。周知と医療と支援。先ほど厚労大臣いろいろおっしゃいましたけど、これ全部行き渡っていません。  まず、周知について広げていただきたいこと、二つです。まずは、コロナが軽症であったとしても長期間にわたってこの深刻な症状が続く場合があるということ。また、そのコロナ後遺症にならない若しくは重症化させないためには、コロナ感染後の回復期に当たる二か月間は、特に倦怠感がある場合、無理をしないことが大事だという臨床現場の知見を職場や学校に広げてほしいということです。  これ、全然行き渡っていないからこういう声が届いているわけですが、総理、この二つ、総理の口で周知徹底して、職場や学校へ丁寧な対応、促すべきと思いますが、いかがですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 周知、医療、支援ということですが、周知を行うためにこそ、先ほど厚労大臣から説明させていただきました実態把握が重要であると考え、実態把握の上で周知、政府としても努めていきたいと思っています。  そして、医療、支援ということでありますが……(発言する者あり)そうですか。  以上です。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 周知のところだけ聞いたので、そこだけお答えいただきたいんですけれども。次々順番に聞いてまいりますから。  周知についてやっているということでしたが、足りませんので、特に長期にわたり休まざるを得ない状況になるとか、若しくは回復期の配慮が必要なこと、全く伝わっておりませんので、各現場に、職場、学校にちゃんと、後遺症があると、その理解を広げて周知していただきたいということを重ねて申し上げたいと思います。  そして次に、医療について伺いたいと思います。  先日、予算委員会でも紹介いたしましたが、このアンケートで、受診できて治療につながったという方は二一・七%にとどまっております。後遺症になっても受診できない、病院に行ってもコロナ後遺症なんてないんだと鼻で笑われて追い返されるとか、まともな治療につながらないという声はたくさん届いているわけで、これ本当に深刻な事態だと思うわけです。  現在、日本で唯一の診療の手掛かりとなっているのが、先ほど厚労大臣がおっしゃった後遺症についての手引き、罹患後症状マネジメント、診療の手引きなんですが、これは昨年四月二十八日に改訂されて、第二版が出されて以降、この一年全く改訂されていませんし、有効な治療法も載っておりません。  一方、臨床現場では日々新たな知見が蓄積されていると聞いています。例えば、埼玉県では、この新型コロナ後遺症の診療に活用できるよう、埼玉県医師会と協力して、後遺症外来に指定した十六医療機関、診療所から症例、治療法や患者への対応の事例を集めた症例集、これを作成したところ、新たに県内百六十以上の医療機関が後遺症外来として手を挙げて、それらの医療機関の九割がこの症例集が後遺症の診療に役立っていると評価をしているわけです。  やはり、急ぎこの手引きを改訂して、臨床現場での最新の知見、一定効果だと思われる治療法、症例を国としても集めて、症例として紹介することも必要だと思いますが、いかがですか。これは厚労大臣、どうぞ。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 御指名いただきまして、ありがとうございます。  新型コロナの罹患後症状、いわゆる後遺症について、令和二年度より罹患後症状の実態や病態を明らかにするための調査研究を実施し、今委員御指摘の診療の手引きに盛り込んでまいりました。四月二十八日以降、あと二回改訂しておりまして、直近では令和四年十月に第二版も出させていただいたところでございます。さらに、昨年度実施したコロナ罹患後症状に関する調査研究の結果が報告され次第、そこで得られた最新の知見を手引きに反映する予定にもなっております。  また、手引きの編集委員には臨床現場で罹患後症状を診療されている方にも入っていただき、症状別の標準的な診療とケアの手順についても紹介をし、具体的な事例の紹介も行っているところでございます。  引き続き調査研究を続け、かかりつけ医等や地域の医療機関が最新の知見の下、適切な医療が提供できるよう、国内外の科学的知見や具体的な事例等を診療の手引きに盛り込み、改訂をし、そして幅広く医療機関に情報提供し、また今委員おっしゃっていただいた、より多くの医療機関がこうした後遺症も含めて診療に当たっていただきたいというふうに思います。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 この罹患後症状マネジメントについては、産業医学アプローチの箇所での具体的な症例、事例というのはあるわけですけど、治療についての症例はまだないわけで、アンケートでは十か所以上の医療機関受診したけど有効な治療につながらないという声も届いていますし、また、医療従事者からはこの診療の手引きでは治療法がないから使いづらいという声もあるわけで、もう最新の知見どんどんアップデートして、現場に、国民に周知していただきたいということを重ねて申し上げたいと思います。  そしてもう一点、支援についても伺いたいと思うんです。  パネルを見ていただきたいと思うんですけれども、アンケートではコロナ後遺症に関して何の支援もなかったというのが六三・四%に上りました。後遺症で、先ほど申し上げたとおり、休業したり失業したりして収入が減っているにもかかわらず、治療費はどんどんかさんでいって、月に数万円、多い人だと半年で百万円などの治療費が掛かっているという声もありました。なのに、支援がない、もう貯金を崩しているという声も多数届いております。  厚労省のQアンドAでは労災や傷病手当が使えるというようなことでしたが、御覧いただいたとおり傷病手当も労災ももうほとんど使えていないという実態なわけですが、総理、この後遺症で長期休業する際は、まずは労災、傷病手当が使えること、これ徹底して周知していただいて、その上で支援をちゃんと行き届くようにしていただきたいと思うんですが、いかがですか。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 新型コロナの罹患後症状、後遺症でお困りの方に対しては、それぞれの方の状況に応じて、労災保険給付、健康保険の傷病手当金の支給、そして障害年金、また生活困窮者自立支援制度など、各種の制度を通じて支援を行うことにより、必要な支援が必要な方に行き渡るよう対応をしていると承知をしています。  そして、労災保険の給付、周知するようにという御指摘でありますが、引き続き後遺症に悩まれる方に対して必要な支援が提供されるよう、各種制度の相談窓口を含め、更なる周知に取り組んでいきたいと考えております。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 是非使える制度があるということは周知していただきたいんです。けれども、現行の制度では不十分なことも明らかです。  労災保険というのは、職場でのコロナ罹患が明らかでないと使えません。傷病手当というのは、フリーランスなどの個人事業主、また学生などは対象外です、最初から。そして、支給額も少ないので、もらえても赤字、一年半で支給が切れるので、その後は生活保護か、保険を解約するか、貯金を使い潰すしかないという状況で、やはりこうした制度の対象を拡大していくこと、コロナ後遺症に特化した救済制度、支援制度も検討すべきだと思うんです。  コロナ後遺症になっても人生諦めなくていいんだよと、そう国が言える制度をつくるべきではありませんか。総理、いかがでしょう。

加藤勝信自由民主党・無所属の会厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) まずは、今総理からもお話をさせていただいたように、労災保険、傷病手当等の利用の周知を図る、また、一定の障害をお持ちの方には障害年金の支給、生活にお困りの方については生活困窮者自立支援制度の利用も可能でございますので、引き続き後遺症に悩まれる方に対しては必要な支援が提供されるよう、各種制度の相談窓口を含めて更に周知を図っていきたいと考えています。

岸田文雄自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今厚労大臣から答弁させていただきましたように、現状、様々な支援の枠組みがあります。これを周知すること、そして行き渡らせること、これが重要であります。  更なる周知に取り組み、様々な支援をそれぞれのお困りの状況に応じて活用していただけるよう、政府として取組を進めてまいります。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 今の制度では不十分ですし、コロナの症状では思考力低下とか倦怠感とかが重いと書類を書くのも困難という状況にもなるわけです。だから、今の制度ではまだまだ不十分だから、特化した支援策は必要ですし、やはり人生をこのコロナ後遺症になったからといって諦めなくていいんだと、そのメッセージは総理に発していただきたいと思うわけです。  何よりこのコロナ後遺症をこれ以上増やさない、そのためにはやはり感染対策を強化することが必要ですよ。医療体制の強化することなど含め、もうコロナ感染者も後遺症患者も増やさない、万一後遺症になっても人生諦めなくていい、そういう対策を是非前に進めていただきたい、このこと強く申し上げまして、私の質問を終わります。

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 他に御発言もないようですから、本日の質疑はこの程度といたします。  速記を止めてください。    〔速記中止〕

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 速記を起こしてください。  次に、令和二年度決算に関する本院の議決について政府の講じた措置及び令和二年度決算審査措置要求決議について政府の講じた措置につきまして、財務大臣から説明を聴取いたします。鈴木財務大臣。

鈴木俊一自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 本年一月に提出しました令和二年度決算に関する参議院の議決について講じた措置につきまして御説明申し上げます。  まず、建設工事受注動態統計調査における二重計上につきましては、本統計調査の遡及改定を行うとともに、GDPの算出に用いられる建設総合統計等における本不適切事案による影響を令和四年八月に公表したところであります。  また、基幹統計の集計プロセスの点検等を行い、体制強化やデジタル化等の再発防止策を含む改善施策を示した「公的統計の総合的な品質向上に向けて」を統計委員会建議として取りまとめたところであり、本建議で提案された各対策を適切に実行し、政府統計全体に対する信頼の確保に取り組んでまいる所存であります。  次に、布製マスク配布事業における不適切な在庫管理につきましては、受注者において物品の在庫管理を行う事業の実施に当たり、緊急的に実施する事業でありましても、在庫に関する記録を残すとともに、国の職員において在庫管理の状況を確認することにより、作業の進捗管理を徹底するよう周知したところであります。  引き続き、受注者において物品の在庫管理を行う事業の適切な実施に努めてまいる所存であります。  次に、経済産業省職員による給付金詐欺事件につきましては、二度とこのような事態が生じないよう、全職員を対象とした服務規律の徹底を図る研修を実施するなど、再発防止策を講じたところであります。  引き続き、職員一人一人が服務規律を遵守し、高い倫理観を持って業務に取り組むよう不断の努力を行ってまいる所存であります。  次に、建築工事費調査に係る調査票配布の遅延につきましては、建設工事受注動態統計調査に係る不適切処理問題も含めた原因究明を行い、業務体制の立て直しを含む再発防止策として国土交通省統計改革プランを令和四年八月に取りまとめ、所管統計の企画立案及び品質改善を担う体制の立ち上げ等の組織体制の強化等に取り組んでいるところであり、併せて統計プロセスの合理化、効率化を進めるなど、統計調査に係る不適切処理の再発防止に万全を期すとともに、公的統計の信頼回復に努めてまいる所存であります。  なお、令和三年分の建築工事費調査につきましては、調査票配布が計画より遅延したことから、提出期限を延長して実施し、その結果を当初の計画どおり令和四年九月に公表したところであります。  次に、新設タカン装置等の換装計画に係る検討が不十分で運用できない事態につきましては、令和四年二月より同装置等の運用は開始したところでありますが、所期の計画どおりに運用できない事態となったことを踏まえ、装置類の調達等を実施する場合には、関係部署間で綿密に連携し十分な検討をした上で、計画を立案するとともに関係職員への教育を行うよう関係部署に対して通知したところであります。  引き続き、本通知の周知徹底や必要に応じた指導により、再発防止に努めてまいる所存であります。  次に、T4中等練習機等で使用するための救命無線機の不適切な調達につきましては、使用されていなかったもののうち、一部につきましては、令和五年八月より順次使用を開始するべく取組を行っているところであり、残りにつきましても、令和六年度より使用を開始するべく取組を行っているところであります。  また、調達に関する確認体制の強化につきましては、航空自衛隊におきまして、調達関係部署への周知などしているところであります。  引き続き、救命無線機の全数の早期使用開始及び再発防止に努めてまいる所存であります。  以上が、令和二年度決算に関する参議院の議決について講じた措置であります。  政府は、従来から、決算に関する国会の審議議決、会計検査院の指摘等に鑑み、国費の効率的使用、事務、事業の運営の適正化、不当経理の発生の防止等につきまして特に留意してまいりましたが、今後とも一層の努力を続けてまいる所存であります。  なお、令和二年度決算審査措置要求決議について講じた措置につきましては、放課後児童健全育成事業に係る子ども・子育て支援交付金の過大交付について等、内閣のとった二十項目に係る措置につきまして、お手元に配付してありますとおり御報告いたします。

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 以上で説明の聴取は終わりました。  なお、令和二年度決算審査措置要求決議について政府の講じた措置につきましては、これを本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

佐藤信秋自由民主党

○委員長(佐藤信秋君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。  次回は来る五日午後一時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後五時十五分散会

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