議院運営委員会 第6号
- 発言数
- 61 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2023/02/21
会議録
○委員長(石井準一君) ただいまから議院運営委員会を開会いたします。 まず、参考人の出席要求に関する件をお諮りいたします。 検査官の任命同意に関する件のため、本日の委員会に参考人として検査官候補者・一橋大学大学院経営管理研究科教授挽文子君の出席を求め、所信を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石井準一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(石井準一君) 次に、検査官の任命同意に関する件を議題といたします。 候補者から所信を聴取いたします。挽文子君。
○参考人(挽文子君) 挽文子でございます。 本日は、このような機会を与えていただき、厚く御礼を申し上げます。 まず、会計検査院については、内閣から独立した憲法上の機関として、国の会計検査を実施し、検査の結果に基づき検査報告を作成して、内閣を通じて国会に御報告するという重要な使命を課されていると認識しております。 また、検査官は、三人で構成される検査官会議のメンバーとして会計検査院の意思決定に関わり、事務総局を指揮監督するという大変重要な職責を負っていると承知しております。 近年、我が国の社会経済は、今後本格化する人口減少、少子高齢化に伴う社会保障費の増大、潜在成長力の伸び悩み、大規模自然災害の頻発等の厳しい課題に直面しております。そのような中にあって、今般の新型コロナウイルス感染症の拡大は、我が国の社会経済に甚大な影響をもたらすとともに、行政のデジタル化の遅れなどの問題を顕在化させており、これらへの対応が喫緊の課題となっております。 会計検査院は、このような社会経済の動向を踏まえながら、不正不当な事案に対して、正確性、合規性の観点から厳正な検査を行うこと、また、厳しい国の財政状況にも鑑みて、経済性、効率性及び有効性の観点からの検査も重視すること、さらに、行財政の透明性、説明責任の向上並びに事業運営の改善に資するための分析や評価を行っていくことが重要と考えております。 私は、昭和六十二年に大学を卒業後、これまで、一橋大学大学院の教授等として、会計学、特に管理会計・原価計算について研究、教育を行ってきました。また、この間、公認会計士試験試験委員や企業会計審議会委員等、政府の審議会の委員を務めさせていただくなど、政府の施策等についても知見を深める機会を得ました。 そして、研究、教育に従事するとともに様々な審議会等に関与する中で、事務事業などのライフサイクルコストや品質コストを考える際に、私は、安全性と有効性を重視し、中長期的な視野から経済性と効率性を追求するという点が重要であると考えており、その点から見て、政府の諸施策の中には課題があるものがあると考えております。 仮に検査官に任ぜられるとするならば、私は、これまでの会計学、管理会計に関する研究、政府の審議会等の委員として培った知識、経験を生かし、国民の皆様の関心の所在や国会における御審議の状況に常に注意を払うなど、いろいろな御意見に耳を傾けながら、検査官会議における公平かつ均衡の取れた意思決定に貢献することによって、検査官としての職責を担ってまいりたいと考えています。 以上、簡単ではございますが、私の所信を述べさせていただきました。 本日は、このような機会を与えていただき、厚く御礼を申し上げます。
○委員長(石井準一君) 以上で候補者からの所信の聴取は終了いたしました。 これより候補者に対する質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○横沢高徳君 立憲民主・社民の横沢高徳でございます。挽参考人、どうぞよろしくお願いいたします。 まず、御就任に当たっての意気込みをお伺いしたいと思います。 挽参考人は、一貫して研究職に従事され、特に御専門分野は、先ほど申し上げた管理会計、そして原価計算であるとお聞きしております。 今回、検査官へ御就任された際には、自らこれまで取り組まれてきた専門分野の知見をどのように会計検査の分野に生かしていきたいとお考えなのでしょうか。そしてまた、会計検査のどのような点を重点に取り組まれていきたいとお考えか、お伺いをいたします。
○参考人(挽文子君) 御質問いただき、ありがとうございます。 検査官としての抱負と、これまでの知見をどのように生かすかということについてお答えさせていただきます。 会計検査院は、国の収入支出の決算などの検査を行い、決算を確認するという職責を担っており、検査官会議を構成する三人の検査官については、公正で幅広い視野に立った意思決定を行うために、法律、行政法、企業会計、会計検査等に関し豊富な知識と経験に基づく公正な判断力が備わっていることが強く要望されていると伺っております。 既に任命されている二人の検査官は、会計検査実務全般を熟知した会計検査院事務総局出身の検査官、組織論、非営利組織論、評価論の分野に精通した民間の学識経験者出身の検査官ということでありますから、先生がおっしゃってくださったように、私は、企業会計研究者として培ってきた会計学、特に管理会計等に関する知見を生かしてお役に立てるように全力で取り組んでまいりたいと考えております。 具体的には、会計検査院が重視しております経済性、効率性と有効性、最近では3Eというふうにおっしゃっていらっしゃるようですが、こうした観点からの会計検査は、まさに管理会計や原価計算を専門とする学識経験者の知識が役立つ領域であって、業務内容の見える化による無理、むら、無駄の排除、中長期的な観点、ライフサイクルや品質コストの観点からの考察、多角的な視野から検査対象機関の様々なシステムを活用した効率的、効果的な会計監査、是正や改善に向けてお役に立てればと考えております。 また、会計検査院の事務総局では、多数の女性職員が調査官として活躍していると聞いております。これら女性職員を含め、国家公務員におけるワーク・ライフ・バランスの確保は優先課題となっており、かつ、子育て支援、家族の介護の支援は社会的な課題でもあると認識しております。 教育者として、学生が自ら問題意識を持って学び、学びを実際に課題解決に結び付けられるような能力を持つ人材の育成を重視してきた、重視したその育成、人材育成を踏まえて、経験を踏まえまして、院内の組織風土の把握に努めるとともに、職員一人一人が生き生きと主体的に仕事に取り組めるよう一層の工夫ができないか、全ての職員が能力をフルに発揮し、働きやすい環境をつくることに留意するとともに、自ら職員の模範となるように職務に努めてまいりたいと考えております。
○横沢高徳君 ありがとうございます。 次に、政府に対する国民の信頼についてお伺いをいたします。 会計検査という業務は、納税者である国民に対して、税金の使われ方とその効果や公正性について国民の視点に立った会計を検査するという性質上、国民の政府への信頼に資するところが大きいと考えますが、この点について挽参考人のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○参考人(挽文子君) 御質問、二つ目の御質問についてお答えさせていただきます。 国民から信頼を得るためにどうすればいいかということですけれども、会計に携わる者、会計検査に携わる者にとって、組織内における信頼に基づく様々な観点からの検査を行っていくことが信頼の置ける厳正な検査につながるというふうに考えております。そういった観点から、まず会計検査院における会計検査、厳正な検査を五つの観点から行っていけるように事務総局を指揮管理していきたいと思います。 また、信頼を得るためには、一生懸命難しいことをやっているだけでは実は駄目で、いかに国民に対して国民目線で分かりやすい情報発信をするかということが重要であると考えております。 そういうことを通じて信頼を得ていけたらというふうに考えております。
○横沢高徳君 ありがとうございます。 それでは、この初めての同意人事で御緊張されていると思うんですが、ちょっと軟らかい質問にさせていただきたいと思います。 会計検査院の検査官は、やはり責任の重い仕事であると思います。私も議員になってから体調を気遣っていただく機会が非常に増えましたが、挽参考人御自身で、体調管理やそして健康管理、また心や体のリフレッシュで何か取り組まれていることがありましたらお聞かせいただきたいと思います。
○参考人(挽文子君) 心と体の管理というのは、社会人として本当に非常に重要なことであると考えております。筋トレとかはできないんですけれども、私はウオーキングとそれからストレッチを頑張ってやるようにしております。
○横沢高徳君 ありがとうございます。ウオーキングとストレッチということですね。私も車椅子で歩くようにして、歩けないけど、歩くようにしています。 次の質問ですね。 今回、先ほど挽参考人からもありました、御就任されますと三名の検査官のうちお二人が女性ということになります。我が国においても、組織の意思決定の場に女性の割合が増えることは望ましいと考えます。 女性活躍という点について、先ほどお話もありましたが、挽参考人のお考えを伺いたいと思います。
○参考人(挽文子君) 女性活躍についてお答えいたします。 先ほど、まあ民間に比べると国の方が女性が活躍できる場は増えているかなというふうに考えております。ただし、やはり子育て、それから介護という、介護は、まあ介護も子育ても本当は男女共に参画すべきなんですけれども、そこのところで、特に出張の多い会計検査院では思うように一時期仕事ができないこともあり得るかと思いますが、できるだけ、このコロナ禍を契機としてデジタル化ということに力を入れておりますので、引き続き、そういった環境を整えながら、女性が活躍できる場、女性が働きやすい場所というのは実は男性も働きやすいということが他の領域の研究から明らかになっておりますので、そういうことにも配慮しながら、事務総局の指揮管理に当たっていきたいと考えております。
○横沢高徳君 私の質問は以上とさせていただきます。ありがとうございました。
○清水貴之君 日本維新の会の清水貴之と申します。よろしくお願いをいたします。 まず初めに、先ほどの横沢参考人と重なるところがあるんですけれども、私も、横沢委員って言いましたっけ、僕、委員と重なるところがあるんですが、挽参考人の経歴を見させていただいておりまして、これまで大学の先生としてキャリアを積まれてきました。で、ここに来てこの検査官にということで、まあある意味キャリアチェンジがここに来て生じるのかなと思うんですが、そうしようと思われたまずはその動機の部分を、私すごく気になったといいますか、お聞きしたいなと最初に思ったんですが、お聞かせいただけますでしょうか。
○参考人(挽文子君) 御質問いただき、ありがとうございます。 大学教授の職を辞して検査官となる理由について、私は、一橋商学部の専任講師から赴任すること、この三月末をもってちょうど二十五年になります。その前に一橋大学の商学部助手と前任校和光大学での研究教育歴を加えると三十年という節目を迎えます。 また、恩師が国会の同意を得て公職に就いたのは五十八歳の春でした。もしもこの同意をいただけましたら、私は五十九歳の九月ということで、恩師の一年後になる、一年半後になるんですけれども、そういうことで、私も管理会計研究者として社会に貢献する場を、新たな場をということでチャレンジ精神を発揮して新しい職務に就くことがよいのではないかというふうに考えました。
○清水貴之君 続いて、政策立案過程における会計検査院の関与についてお伺いをしたいというふうに思います。 我々日本維新の会は、政策集、マニフェストの中で、政策立案過程におけるEBPMの実施を徹底し、行政活動のPDCAサイクルを確立するとともに、会計検査院など行政機関外部からの評価と関与をより充実させると、やっぱり内部だけではなくて外の目をしっかりと入れた上で進めていくべきだということを訴えております。 このような政策立案過程における会計検査院の評価、関与、これについて、内閣に対して独立した地位を持っている会計検査院でありますので、どこまで関与するのか難しいところもあるのかもしれませんが、この関与についてどのように考えていらっしゃいますでしょうか。
○参考人(挽文子君) 政策立案過程における会計検査院の関与について御質問いただきました。ありがとうございます。 議員から、政策立案過程における、まあPDCAサイクルにどのような関与を会計検査院がするのかということに関して、政策そのものを取り上げて評価するものではないと聞いておりますが、政策の執行過程あるいは執行結果に問題がある場合にはその原因の究明を徹底して行い、その結果、政策上の問題が認められるとするならばこれを取り上げてきたというのが、きたというふうに承知しております。 また、会計検査院では、検査において不適切、不合理等とした会計経理の是正やその再発防止が確実に図られるなど、検査の結果が予算の編成、執行や事業運営等に的確に反映され実効あるものとなるように、その後の是正措置などを継続的にフォローアップしているものと承知しております。 仮に今回任命について同意をいただけた場合には、引き続き政策上の問題が認められればこれを取り上げるとともに、検査報告に掲記した事項についてフォローアップ検査を行っていくことを通じてPDCAサイクルを回すことにより、検査成果の実効性の確保に努めてまいりたいと考えております。
○清水貴之君 ありがとうございます。 続いて、行政事業レビューの見直しについてお伺いをしたいと思います。 政府は、行政の無駄を省くことを目的としまして、およそ五千ある全ての事業を各省庁で点検をし、それを執行状況や成果などレビューシートにまとめて公開をしています。このレビューシート、私も時々見るんですが、なかなか前ほど、以前ほど注目をされなくなりつつあるといいますか、以前、民主党政権のときなどはこのレビューシートが取り上げられて、行政の無駄などの追及が大分されていたというふうに認識をしているんですが、最近はなかなか、このレビューシート自体が取り上げられることも以前ほどはなくなってきているのかなと、私の感じなんですが、思っております。 加えて、このレビューシートを作るという作業、この負担というのも職員の皆さんには大分大きくなっているというふうにも聞いています。こういったこともありまして、政府は今年三月までにシートに記載する項目の見直しなどを行う方針を示していると。やはりデジタル時代ですから、その時代にふさわしい政策形成、評価を目指すということで、岸田総理も、こういったプロセスを抜本的に見直していこうじゃないかと、こういったことも言及をされております。 こういった作業が会計検査に与える影響、これも非常につながりが深いものではないかと思いますので、どのようにお考えになるか、お聞かせいただけますでしょうか。
○参考人(挽文子君) 行政事業レビューについては、現在、EBPMの手法を取り入れて、より効果的な政策の立案に生かせるように抜本的に見直すことが議論されていると承知しております。その中でデジタル化対応もされるということも承知しております。 行政事業レビューでは、各府省自らが概算要求前の段階において、原則全ての事業について、先生おっしゃるように、外部の視点も活用しながら事業の内容や効果の点検を行う取組であると認識しております。 会計検査と政府部内で行われる行政事業レビューとでは、その立場や目的は異なっているところでございますが、国などの事業が効率的なものとなっているかをチェックするものであるなどの点で類似している面もございます。会計検査院では、行政事業レビューについて会計検査を行うに当たっての参考としていると承知しています。 見直しによって行政事業レビューが充実したものになることは、会計検査に当たってより参考になるものとなるのではないかと考えております。 仮に今回、任命について同意をいただけた場合は、行政事業レビューを活用した検査の状況をよく確認してまいりたいと思います。
○清水貴之君 今、衆議院で予算委員会が開かれておりまして、今国会、大変大きなテーマとなっているのが防衛費の増額と、この財源をどうするかという話かなというふうに思います。 政府は様々なところからの財源をということなんですが、その中に決算剰余金の活用ということも言っておりますので、ますます会計検査院のその決算を見る目というのが非常に重要になってくるんじゃないかなというふうにも思います。 加えて、我々維新の会は、先日、立憲民主党の作業チームと東京都内の使われていない国家公務員住宅視察いたしまして、国有資産の売却とか活用、こういったことも積極的にするべきではないかなというふうに思っておりまして、増税をせずに我々としてはなるべく財源をつくり出せないかということで、決算を見るそのフローの目も大事だと思いますが、こういった資産の活用、売却などの有効活用なども、このストックのこれをどう見直していくかという目線というのも私は会計検査院の中では重要ではないかなと思っているんですが、これについての考えをお聞かせください。
○参考人(挽文子君) 増税ありきの防衛費増額において会計検査院がどのように考えているかということですけれども、政府においては、防衛費のGDP比二%以上の増額の議論がなされていると承知しております。財源をどのように確保するのかという点については、財政政策に関する事項であり、見解を述べることは差し控えたいと思います。 防衛費は会計検査の重要な分野であり、これまでも多角的な観点から検査が実施され、装備品の調達については、例えば、平成三十年に国会からの検査要請を受けて、有償援助による防衛装備品等の調達の状況についてが報告されていると承知しております。 仮に今回任命について同意をいただけた場合は、これまでの検査で明らかとなった状況をよく確認し、また、ストックについても他の二人の検査官とともに指揮監督してまいりたいと思っております。
○清水貴之君 時間になりましたので、終わります。ありがとうございました。
○田村まみ君 国民民主党・新緑風会の田村まみでございます。本日はよろしくお願いいたします。 さて、検査官の同意人事に当たり、挽参考人に私からも幾つか質問させていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 先ほど来、検査官三名で構成される中での挽参考人の果たすべき役割だったりとか意気込みだったりとか、いろいろと御質問があったんですけれども、私も、是非この観点で一つ、もう少し踏み込んだ質問をさせていただきたいと思います。 会計検査院の事務総局出身の岡村氏と経済学者の田中氏で構成されているということで、先ほど来も挽参考人の方から御説明いただきましたけれども、特に、御専門の管理会計・原価計算、その部分のこれまでの研究を生かすというところまではお話があったというふうに思うんですけれども、私も少し調べてみますと、この特に原価計算についてというのが、やはりこの管理会計の中でもどうしても製造産業の、いわゆる製品製造に関わる分野での費用の計算方法で、そこのそのコストだったりとか生産性を上げていくという観点で多く使われているというふうに見ておりました。 そういう中で、これまでの研究の中で、いわゆる政府においての様々な事業というのは製造だけではないというか、特に製造の方が少ないというふうに思いますので、こういう分野に関してこの原価計算という部分の分野がどのように効果を果たすのか、そういう意味での挽参考人の役割というか、その辺を御説明いただきたいと思います。
○参考人(挽文子君) 御質問いただき、ありがとうございます。 原価計算が会計検査院の中でどのように役立つかという御質問について、私は一橋大学で、先ほど申し上げた恩師が辞職されてからずっと原価計算の授業を担当してきました。原価計算といいますと、元々歴史的には製造業で始まったんですけれども、グローバルに見てみますと、サービス業、それから行政組織、特にここ十年ぐらい、私、病院の原価計算にも携わっております。 どのように役立つかということを具体的にお話をさせていただきますと、事業分野が多岐にわたる国の会計検査において、検査の実施方法が事業の目的を達成するために適切なものとなっているのかと。 非付加価値活動、付加価値という考え方は、ポーターが言い出して、その後グローバルに広がっていった考え方なんですけれども、行政サービスを受ける側の視点から見て価値があるのかどうかということを活動ごとに、活動基準原価計算というんですけれども、活動別に見ていきます。で、行政サービスを受ける側から見て価値がないものはもうやめていく、非付加価値活動はやめていく。 じゃ、価値活動はどうかと。価値活動についても無駄がないとは言い切れませんので、活動別に原価を集計して、そこに、その中で、価値はあるけれども無駄がないか、効率的かどうかということを見ていくことになります。 そういう不要な活動はないか、効率を阻害している要因は何かないかとかいう民間企業の優れた活動基準原価計算などを通じての示唆が多く得られるかと思います。 また、米国連邦政府におかれましても、基本的に活動基準原価計算の考え方を取っている。すなわち、コストを発生するのは特定の目的を達成するために行う活動であるという認識であり、行政活動ごとのコストを可視化するために有用なツールになり得るというふうに考えております。 このように、原価計算の仕組みや考え方を会計検査における経済性、効率性、有効性の観点からの検査にも応用できるのではないかと考えております。
○田村まみ君 これまで生徒さんたちに非常に分かりやすく御説明とか授業をされていたんだろうなというのが少し伝わってきまして、これから、本当に会計全般でいきますと、国民としては無駄か無駄じゃないかというところが最後知りたいと言いつつも、どういう流れになっているかということが分かりやすく伝えてもらうというのは非常に大事だというふうに思っています。 言葉の中、御説明の中にもありましたけれども、行政サービスを受ける側にとってどういうふうな効果があるかというところの視点でこの原価計算が生きるというのを伺いました。まあ一端だというふうに思います。是非、これからの活動の中で是非私も見ていきたいというふうに思います。どうしてもやはり財務会計の方が適切なんじゃないかというふうに思いがちなんですけれども、新しい視点での是非監査を行っていただきたいというふうに思います。 二つ目です。実地検査とそれに代わる検査手法の必要性というところを主に聞きたいと思います。 先ほど来、女性活躍、女性登用の話はもうありましたので、私の方から割愛をさせていただきまして、その上で、会計検査院は出張して行うやっぱり実地検査、これがあるので、先ほども、育児や介護というところがまだ性別役割分担がある中で女性には重くのしかかって、相当この業務に当たるのが厳しい状況もあるというのを御認識されていたというふうに受けました。そういう中で、本当に、年間出張、フルで行くと大体五十日程度あるというふうなことですし、一週間単位での出張もあるというふうに伺っています。 実地検査が重要です。しかし、この実地検査の在り方について、デジタル活用、テレワーク、こういうものを実現していくという話はあるんですけれども、ただ、実地検査を補完するというのがこのデジタルやテレワークだけでは難しいと思うんですね。だから、デジタルも活用するんだけれども、本当にこの実地検査を補完する新たな検査手法、こういうのも開発が求められていくと思うんですけれども、この点に関して、少し、デジタル化だけではなくてお考えがあれば、踏み込んだ御説明いただければと思います。
○参考人(挽文子君) 出張の多い会計検査院でどのように女性が働きやすい職場をつくっていくかということに関しての御質問につきまして、会計検査院では、御存じのように、在庁して検査を行う在庁検査と全国各地に出張して検査を行う実地調査の両輪で検査を行っていると伺っております。その中でも、実際に現場を確認する実地検査は会計検査院に認められている大きな権限でございまして、非常に重要なものとなっております。 私の個人的な考えになりますけれども、情報を会議で、メール審議だと議論が活発にできないんですけれども、ズーム等を使って、やはりそこの場には直接行けなくても、対面で話すことによってその話す相手の表情が見えたり、目元、口元が、今、対面ですと、この場では私、口元見えていますけれども、一般的には三月になるまでは見えない。そうすると、実は、人が、うそをついているわけではないですけれども、ちょっと誠実性に欠けるかもと思っているときってやはり口元に出る場合もありますので、そういうことに関して、ズーム等を使っての検査というのは、直接行って行う検査よりは劣るかもしれませんけれども、それでも、非常に長期の出張ができない職員にとっては有効なのではないかというふうに考えております。 それからまた、各種データベースがそろってきつつあります。データベースを生かして、やはり統計的な分析というのがしやすい環境になっております。そういった観点から女性に研修を行って、研修はこれはズーム等でも行えますので、そういう忙しいときに違うやり方で活躍できる場をつくるということも一つ言えることなのかなと思います。
○田村まみ君 ありがとうございました。 時間がなくなってきました。是非お願いです。これまでの事業ごとの検査だけではなくて、例えば子育て支援というところの中での多岐にわたる支援方法をどのように検査していくのがいいのか、この有効性だったり効率性みたいなこと、そういう新たな視点だったりを入れていただきたいのと、大学でのコミュニケーション力が非常に高かったというのを見受けていましたので、是非それを活用してホームページの分かりにくさを解消していただきたいというふうに思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。 ありがとうございました。
○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。挽参考人、どうぞよろしくお願いいたします。 民間の取引と大きく違って、国の会計検査に、まあ特異といいますか、なのが、軍事費、防衛費の検査だと思うんですね。とりわけ政府が大軍拡を進める、踏み出していくという中で、米国による対外有償軍事援助の問題について少し伺いたいと思うんですけれども、この軍事援助、FMSというものについては、先ほども少し触れられましたけれども、会計検査の上で大きな問題になってきました。 米国政府が外国に対して兵器などを有償で提供するわけですが、米国の武器輸出管理法というものに基づいていて、アメリカの安全保障を強化するということが目的だと。価格交渉の余地はないと。一方的に価格が示される。原則前払。けれど、納期は予定。米国側の方針変更があれば契約解除できるという余りにも売手というか米国側に都合のいい制度になっていて、これをめぐって防衛省の中で極めてずさんな処理が行われてきたという中で、検査院からも是正要求や意見、それから検査報告が重ねられてきたわけですが、参考人は検査官としてどのような観点で検査に臨もうと考えておられますか。
○参考人(挽文子君) 御質問いただき、ありがとうございます。 FMSの検査についての御質問と受け止めております。 FMSについては、会計検査院でもこれまで重点を置いて検査を行ってまいりました。装備品等の納入が大幅に遅延している事態や未精算額が多額に上っている事態、日本に返還可能な資金の返済請求が適切に行われていない事態などについて、意見表示事項や処置要求事項などとして複数回、検査報告に掲記してきたと承知しております。平成三十年の国会からの検査要請、有償援助による防衛装備品等の調達に関する会計検査の結果についてのほか、会計検査院では、平成二十九年に、F35Aに関わるFMS調達等の実施状況について検査を行い、国会等へ報告されていると承知しております。 仮に今回任命について御同意をいただけた場合には、一般論として申し上げることになりますが、FMSを含む防衛費の検査に当たっては、防衛費が今後大幅に増加することが見込まれる状況において、防衛装備品等の調達は適切なものとなっているか、プロジェクト管理は適切か、より少ないコストで実施できないかなどについて検査していくことが考えられます。 これまでの検査で明らかとなった状況や国会での御議論、国民の関心等を踏まえつつ、適切に検査を実施してまいりたいと考えております。
○仁比聡平君 ありがとうございます。 このFMSについて、米国の武器輸出管理法によれば、このFMSの活動が米国政府に無償で実施されると、アメリカにとっては無償じゃなきゃいけないということが義務付けられている。外国の購入者が管理費を提供し、米国納税者の負担なく運営するんだと。そういうものだということになっていて、過去、検査院の検査報告の中でも、この武器輸出管理法などの法令によれば、アメリカ政府の事務経費を総費用は含むんだということも指摘をされているわけですね。これが、先ほどの質問の中で参考人から、効率性とかあるいは付加価値の云々という、そうした問題意識が示されたんですけれども、そもそも爆買いを押し付けるものという仕組みになっているんじゃないのかと、これの検査が本当にできるのかという強い問題意識を持つわけです。 御存じのとおりですが、二〇一三年、安倍政権の下で、以来、FMSは急増しておりまして、二〇一三年に一千百十七億円だったんですが、来年度予算では一兆四千七百六十八億円ということで十三倍にもなるわけですね。 この問題について、先週二月十七日の衆議院の予算委員会で、浜田防衛大臣がこう答弁をしました。FMS調達の合理化に向けて積極的に取り組んでいるところだと、令和四年度予算のFMS対象経費についても、米国としっかりと交渉、調整し、価格の精査を通じて費用の抑制に努めましたというのが防衛大臣の答弁なんですけれども、こうした政府の姿勢を、個々を検査をするということができるんでしょうか。
○参考人(挽文子君) 会計検査院では法によってあらゆる検査を行うことができるというふうに認識しておりますが、FMSに関してどこまで検査ができるのかということに関しては、現状でこうだということは、まだ内情を詳しくは存じておりませんので申し上げられませんけれども、先生の御意見を踏まえまして、他の二人の検査官としっかりと検討してまいりたいと思います。
○仁比聡平君 本当に国民的に大問題だと思うんですよね。政府がこのFMSをブラックボックスにして大軍拡をしていくということについて、憲法に要請されている検査院の役割を是非発揮していただきたいというふうに思います。 このFMSの対象事業として、来年度、トマホークを二千百十三億円の予算で取得するというんですが、この国会の議論の中で、何基買うのか、一基幾らかと何度聞かれても、お答えを差し控えるというのが政府の姿勢なんですね。これ、アメリカの議会に対してアメリカの政府は承認を得なければならないので、実は各国に売却するFMSの対象の兵器の数量などの情報は公開をしています。例えば、イギリスにトマホークを二〇一四年売ったときに、英政府は最大六十五発の購入を要求したという公表があり、昨年十月に日本にSM6ミサイルの売却を承認した際にも、日本政府は最大三十二発の購入を要求したという公表をしているんですね。 ところが、来年度予算案に二千百億円という予算を計上しながら、何基買うんですかと聞かれても答えないと。国会で答えないままこれが予算化されるということになっていったときに、その執行についてどう検査するんですかと。何が基準で合規性だとかあるいは効率性だとか経済性だとかいうことが検査できるのかと、国会でも説明できないものについて。 ですから、与党の中からも、総額ありきじゃないかとか、GDP比二%ありきじゃないかとかいう、そういう議論が出ていると思うんですけれども、どんな観点で検査をされますか。
○参考人(挽文子君) ただいま御質問いただきました点について、会計検査院での個別事項について十分知識は持ち合わせていないものの、原価計算研究者としては、個人的な見解になりますけれども、調達について情報がないで買うということは信じられない事態でございますし、内部にそのような情報はあるのではないかというふうに考えております。 ただ、検査官としては、合議で決めていくことですので、もし検査官に任じられましたら、原価計算研究者だった者の立場から議論に加わってまいりたいと考えております。
○仁比聡平君 ありがとうございました。
○馬場成志君 自由民主党の馬場成志でございます。 質問の機会をいただきましたことにまずもって感謝を申し上げます。 挽文子候補者におかれましては、これまで、会計学、特に管理会計を専門分野として、和光大学や一橋大学で教鞭を執られてきたとお伺いをしております。 管理会計とは、分かりやすく言えば、財務会計が社外向けの会計であるのに対して、管理会計は社内向けの会計であるということでいいでしょうかね。経営者は、管理会計の情報を基に経営分析や意思決定、事業の改善を行っていくということでもありました。 そして、これはまさに、参議院で、参議院において進めてきた予算と決算のPDCAサイクルを回していくということと似ているというふうに思うわけでありますが、そこで、一点目として、挽候補者におかれては、管理会計という観点から、会計検査院における決算検査、そして参議院における決算審査をどのように考えておられるかどうか、お尋ねしたいと思います。 また、二点目として、このような観点から、御自身が検査官に就任することの意義をどのように認識されているか、お尋ねしたいと思います。
○参考人(挽文子君) 二つの御質問をいただきました。ありがとうございます。 まず、管理会計は、先生御説明いただきましたように、営利組織のみならず非営利組織を含む組織における経営管理のための会計で、経営者、経営管理者の意思決定に役立つ情報の提供というのを一つ重要な課題にしておる学問です。 経営管理のためには、目標を設定し、その目標を達成するための計画を立案し、それを実行して実績を把握して、それを次期に生かしていくこと、つまりPDCAサイクルが不可欠であります。そのための仕組みとして、民間企業においては予算管理や業績評価などの仕組みが伝統的に使われてまいりました。 会計検査院は、法律に基づいて国の収入支出の決算を検査するものと承知しており、管理会計的な観点からいえば、国の経営管理における業績の評価の役割を担うものと考えております。後年度の予算編成や予算執行につなげるための重要な役割を果たしていると思います。 参議院の決算審査については、国の財政におけるPDCAサイクルを回すという点から、会計検査院の決算検査と連携してチェックの機能を果たしており、後年度の予算編成や政策遂行に審査結果を反映させてきているものと承知しております。 仮に今回、任命について同意をいただけた場合には、国の財政におけるPDCAサイクルを適切に回すために、国会の決算審査との連携に留意しつつ決算検査を行うように指揮監督してまいりたいと考えております。
○馬場成志君 次に、地方に目を配っていただきたいという観点からお尋ねしたいと思いますが、会計検査院といいますと、平日は地方に行って事業が行われている現場に足を運んで、その後は書類を精査しながら、また翌日は現場に行って確かめてみるというようなイメージを持っております。 参議院は、全国比例選出議員とともに、合区選挙区が導入される前までは、各都道府県を選挙区として、各選挙においてそこから少なくとも一名の参議員が選出されてまいりました。都道府県や市町村と密着した政治活動を通じて、地域の声に耳を傾け、ややもすると圧倒的多数の都市部の声に押し消されそうな地方の意見を国政に反映させてまいりました。やはり、地域に行き、地域に住み、地域の皆様と話し、話さなければ分からないことはたくさんあるというふうに思います。このような観点からすれば、現地に赴き現場を見る会計検査院の決算検査の大切さはよく分かります。 先ほどは検査の観点の話もされたというふうに思いますが、候補者は横浜、そして東京での活動が目立つというふうに思いますが、検査官となられたら、是非とも地方に赴き、地域の声をしっかりとお聞き届けいただきながら、地に足の付いた決算審査の遂行を率先していただきたいと思いますが、この点についてお伺いしたいというふうに思います。
○参考人(挽文子君) ただいま私が東京と横浜ということでしたけれども、研究者として特に医療の方に関わるようになってからは、岩手でありますとか北海道でありますとか、あるいは九州などを中心に、また今は東海圏にも足を運んで、やはり東京と随分違う、まあ東京より九州の方が良かったりする事態もありますけれども、岩手などは結構連携する病院がない、公立病院しかないような状況のところも研究者としてはよく存じております。 会計検査に当たって施策の必要性について検査を行う場合には、実際に事業が行われている現場である地方の視点、すなわち地方の実情を十分に踏まえて検査を行うことはやはり重要であるというふうに考えております。 会計検査院は、出先機関がないものの、職員は地方の出身者も採用されており、また、東京から全国各地に出張することで、実際に現場に赴き、状況を見て、担当者から話を聞いて事実を確認するなど、地方の実情を十分に踏まえて、多角的な視点から検査を実施していると聞いております。 仮に今回、任命について同意をいただけた場合は、引き続き、地方の実情を丁寧に把握して、多角的な観点から検査を行っていくよう指揮監督をしていきたいと思っております。
○馬場成志君 時間で、多分最後の質問になると思いますが、危機管理と決算関係の関係からお尋ねしたいと思いますが、令和三年度の決算報告では、税金の使い方などに問題があると指摘したのは三百十件、総額はおよそ四百五十五億円に上っております。 その中で目を引くのは、新型コロナウイルス対策に関するものであります。もちろん、不適切な執行やずさんな支出については看過することはできません。ただ、未曽有の感染症危機であり、当初は経済等に大きな影響を与える行動制限が感染抑制のための手段となっていたことを思えば、やれるものは何でもやるという感じに、何でもやるというふうになっておりましたし、手続も簡素化し、迅速性を優先していたことは当然であったと考えています。それが国民の皆様の不安を和らげていたことは否定できないというふうに思います。 会計検査院の役割としては、しっかりと事後チェックを行い、不適切な支出等の正常化を図らなければなりません。その一方で、危機管理の要諦として、大きく構えるという姿勢までも否定してしまってはならないというふうに思います。 候補者として、この危機管理の要諦と決算検査の関係をどのようにお考えでしょうか。お考えをお尋ねしたいと思います。
○参考人(挽文子君) 新型コロナウイルス感染症対策に関する各種の施策や事業について、会計検査院は、令和三年度決算検査報告において、同事業等の実施に緊急性が求められ、資料の簡素化や事前の承認の迅速化等がされていることなどを踏まえて、例えば事後チェックの対象範囲の拡充を求めたり、事後チェックを効果的に実施するための具体的な方法の策定を求めたりするなど、事後チェックの充実等の具体の問題点を踏まえた改善すべき点について報告していると承知しております。 議員の御指摘どおり、同事業に対する検査に当たっては、事業実施に当たっての緊急性や大量の申請等に対して迅速に対応しなければならないほどの特殊性等を十分に勘案することが重要であると考えており、仮に、今回、任命について同意をいただけた場合には、検査実施機関である事務総局に対する指揮監督を行うに当たって、このような点にも十分に留意してまいりたいと思います。
○馬場成志君 終わります。ありがとうございました。
○下野六太君 公明党の下野六太です。 本日は、このような質問の機会をいただけましたことに対して心より感謝申し上げます。本当にありがとうございます。 早速質問に入らせていただきます。 最初に、会計検査院の役割についてのお考えをお伺いしたいと思います。 我が国の厳しい財政状況を踏まえ、税金の使途に対する国民の視線が一層厳しくなっている中、内閣から独立した財政監督機関として会計検査院に期待される役割はますます高まっていると思います。現在の会計検査について、外部から見てきた第三者の視点から、また国民感覚に照らしてどのような思いを持っていらっしゃるのかを、お考えをお聞かせいただきたいと思います。
○参考人(挽文子君) 御質問いただき、ありがとうございます。 外部者から見たときに、会計検査院の役割をどのように考えるかということに対して、厳しい財政事情にあって、予算の執行結果等の厳格な評価、検証、国民に対する説明責任の履行の徹底などが強く求められている中で、会計検査院は、先生御指摘のとおり、内閣から独立して、国、独立法人等の会計経理について、正確性、合規性、経済性、効率性、有効性の観点から検査を行う役割を担っているものと承知しております。 また、具体的には、国民への情報発信ということにも力を入れられていることも承知しておりますが、一国民として、私ども、文章を読んだりすることは得意な方でございますけれども、やはりすごく、あらましでも厚い、もちろんすごく分かりやすく読めるように工夫はされているんですけれども、更にもっと国民にとってより分かりやすく、これ透明性を高めるためには、量を増やすということはちょっと裏腹な点があります。短時間で分かりやすくというのが非常に重要であるというふうに考えておりますので、検査結果をより分かりやすく、多くの方に見ていただけるような形で努めていくという役割を今後更に一層充実させていくべきであるというふうに考えております。
○下野六太君 国民にとってより分かりやすくというところが私は非常に共感を覚えるものであります。是非その視線で頑張っていただきたいというふうに思っております。 続けて、これまでの会計検査に欠けていると思われる視座や観点はないのか、また、今後の会計検査においてどのような点に力を注いでいくべきかとお考えなのか、より多角的な観点からの会計検査の実施に向け、必要な取組についてのお考えをお伺いしたいと思います。
○参考人(挽文子君) 会計検査院は、例えば新型コロナウイルス感染症対策関係経費等に関するもの、国民生活の安全性の確保に関するものなど、これまで国民の関心の高い事項に関して多数の検査結果を報告しているというふうに承知しておりますが、今後も、我が国の社会経済の動向、財政の現状、行政における様々な取組等を踏まえて、国民の関心の高い事項について積極的に取り上げることで国民の期待に応える検査に努めていく必要があると考えております。
○下野六太君 ありがとうございます。 次に、会計検査及び会計検査院の広報活動についてお伺いしたいと思います。 検査報告では国民の関心の高い事項等に関する検査状況を掲記している一方、会計検査院そのものの存在や日頃の活動内容、検査結果等に対する国民の認知度は必ずしも高くないといった声もあります。 国民目線の会計検査が求められる中、国民の問題意識を共有するとともに、会計検査活動の成果を国民に向けて積極的にアピールし、会計検査院としての広報活動を更に充実をさせていく必要があると考えますけれども、御見解をお伺いしたいと思います。
○参考人(挽文子君) この点について、私も先生と全く同じ考えでございます。 私も会計検査院のホームページを見ました。会計検査院がどのような役割を担っていて、どのような組織の下で何を行っているのかについて理解できるとともに、検査報告については、本文だけでなく概要と特徴的な案件を掲載するなど、様々な工夫がなされているという印象を持ちました。 その一方で、少し残念に思いますのは、採用案内のパンフレットというのが、実はすぐには飛べないんですけれども、幾つかクリックしていきますと採用案内のパンフレットというのが出てきます。そこの説明というのは非常に魅力的で、会計検査院で働いている方々の生の声とお顔なども掲載されております。そういったところを通じて、より身近に感じていただくということが非常に重要なのではないかというふうに考えております。 また、これ、いろんな制約がある中で、少ない、少ないと言っては申し訳ないんですけど、まあ千二百名弱ぐらいの組織の中で、様々な検査活動を従事しながら、ホームページではデータベースも作っておられます。制約の中で大変だとは思うんですけれども、このアップデートというのを迅速にできるようになったらいいなというふうに考えております。
○下野六太君 ありがとうございます。 続けて、人材の確保、育成についてお伺いしたいと思います。 会計検査院が政府からの独立性を保ち、重要政策の問題点を忌憚なく指摘するような検査報告とするためには、使命感と倫理観を持って仕事に取り組み、かつ高い能力を持った人材の確保が必須であると思われます。 このような素養を持った優秀な学生や外部人材を確保するために、また、これらの人材を流出させることなく育成していくために、どのように会計検査院の職場としての価値と魅力を高め、そしてアピールをしていくのがよいのかということを、その点について御見解をお伺いしたいと思います。
○参考人(挽文子君) まず、今の若者というのは、ちょっとでも魅力がないと思うとすぐいろんなところに転職をしてしまう傾向が非常に強いです、これは一橋大学の学生もそうなんですけれども。であるとすれば、その組織内でやはりローテーションということを、本人にとってキャリアパスを考えた上でのローテーションというのが非常に重要になってくるかなというふうに思います。 会計検査院におかれましては、外部から幹部職の方も来ていただくことで、その方々が元の職場に帰ったときに結構いい地位に就かれるということなんですね。そういうことを逆に会計検査院でもやっていくことで、本人のやる気を引き出すということが考えられるかと思います。 また、先生のお言葉で倫理ということが出てきましたけれども、やっぱりその自分たちの組織の倫理、道徳、哲学、存在意義というのを強く、事あるごとに何度も何度も繰り返していくことで、意外と今の若者はそういうところに共鳴をするんではないかというふうにこれまでの経験からは考えておりますので、その中でできることについて他の二人の検査官とともに考えてまいりたいと思います。
○下野六太君 強い使命感を持った人材を育成をしていきながら、会計検査をしっかりと進めていっていただきたいと思います。 以上で終わります。ありがとうございます。
○森本真治君 立憲民主・社民の森本真治でございます。最後の質疑者でございますので、どうぞよろしくお願いをいたします。 事前に、挽先生、現下の社会経済状況の認識をということでお伝えしておったんですが、恐らく最初に所信の中でも述べていただいたのかなというふうに思いましたので、ちょっと踏み込まさせていただいて、令和五年次会計検査の基本方針というのを見させてもらいました。重点的な検査ということで、我が国の社会経済の動向や財政の現状を十分踏まえてということで、社会保障、教育及び科学技術、公共事業、防衛、農林水産業、環境及びエネルギー、経済協力、中小企業、デジタル、それと新型コロナウイルス感染症対策ということを重点的な検査ということで令和五年は基本方針がありました。 挽先生、是非、もし御就任をされたときに、現下のこの社会状況の中で、特に先ほど申し上げた分野の中で御関心をお持ちの分野というか、この分野については特に取り組んでいきたいんだというのがあれば、まず冒頭聞かせてください。
○参考人(挽文子君) 検査方針についての御質問だというふうに受け止めております。 この数年、同じ項目がその中で取り上げられているかと存じますが、やはり新型コロナウイルス関連のものと社会保障費に関連するものについて個人的に興味を持っておりましたので、そこを検査していきたいなというふうに個人的には希望しておるところでございます。
○森本真治君 それで、検査の観点ということで、これも所信の中で言及いただいたとも思うんですが、会計検査院のこのパンフレットでは、特に経済性、効率性、有効性の検査は、3Eというんですかね、3E検査というふうに呼ばれているということで、特に強調もされていらっしゃると思うんですね。 それで、昨今、やはり会計検査院に求められる中で、やはり政策の効果、まあ政策評価というか、これはその3Eの中でいえば有効性という話にもなってくるのかもしれないんですが、やはりそこが今後特に役割としても大きくなってくるのかなと個人的には思っております。 それで、先生の御専門でいいますと、特にこの経済性であったり効率性という部分はまさに専門家として特に力を発揮していただけるんだと思うんですが、この有効性というのはある意味政策評価ですね。どういう基準で本当にこの政策の有効性というものを判断していくかというのは、経済性や効率性については何か数字である程度目標を立ててそれできると思うんだけど、なかなかこの有効性って価値観が多様でありますし、国民にとってもね、なかなか判断しづらいかなというふうにも思うんですが、特にこの有効性の視点という部分では、特に政策評価の視点かもしれませんが、挽先生はどのように今後取り組んでいこうと思っていらっしゃるのか、お話聞かせていただければと思います。
○参考人(挽文子君) 政策評価の有効性に関する検査についての御質問だというふうに受け止めております。 管理会計研究では、昨今、もう二十年近くになりますでしょうか、やはり民間企業において何が利益をもたらすドライバーなのかというときに、従来のように、もちろん有形資産も大事ですけれども、やっぱり無形資産、人が価値を生み出すというところに注目が集まっております。 そこで、人が価値を生み出すプロセスというのは非常に複雑でございますけれども、財務指標と非財務指標の両方を使って、財務の視点だけではなくて顧客の視点、行政でいきますと行政サービスを受ける国民の視点になるかと思いますけれども、それから内部ビジネスのプロセスの視点、それから学習、成長の視点といった形で、視点を設けて戦略を実行する。行政の言葉で言いますと、その行政の施策の目的に対してそういう財務指標と財務指標を組み合わせて、幾つかの視点を設けて、有効性をどこまで発揮できているのかということを、これ定量評価だけではなくて定性評価も含めて考えていくというシステムがもう既に確立されておりますので、そういった観点から、検査に当たってそういう手法を取り入れることができるかどうかということも含めて、他の二人の検査官と議論をして考えていきたいと考えております。
○森本真治君 私自身の私見にもなりますけれども、この企業の会計と行政というか国の会計というのはやっぱり私自身はかなり性質の違うものだというふうに思いますし、企業会計でいえば、やはり営利というか、経済性であったりこの効率性というのも特に重要視されるのかなと思う一方で、やっぱりこの行政の場合は、まあ例えば政策評価の中でKPIというような手法を用いてというようなこととかでもいろいろ行われておりますが、本当にこの経済性、効率性と有効性というのが時にはぶつかり合うようなこともあるのではないかというふうに思うんですね。 やはり、これは経済全般もそうですけれども、経済、効率至上主義の中で何が今この社会で起きているのかというような中の格差の問題であったり、やっぱり自治体の今本当に行政力の問題であったり、行革ということが余りにも強調される中でですね、そういう観点でいうと、やはり私は、特に先生にはこれまでの経験も生かしていただきながら、この有効性についてしっかりと、やっぱりあとのお二方とも合わせてきちんとした価値判断というものをやはり確立していただいて取り組んでいただきたいなと個人的にも思っておりましたので、是非、御期待申し上げますので、よろしくお願いします。 それと、今、国会の中で、国の財政の中でよく議論になるのがやっぱり予備費の問題なんですね。それで、特にコロナ以降、特にウクライナ情勢の中の経済の状況の中で多額の予備費が積み増しされていくという、今、国の財政の状況があるという中で、例えばこれ、民間というか企業会計の中でこの予備費を積み上げていくということに対しては、ちょっと私、それがどういうふうな評価になるのか分からないんですけど、先生のこれまでの御経験なども踏まえて、国の財政で予備費が大量に積み増していくというのが健全な会計と言えるのかどうか、是非御所見を聞かせていただければと思います。
○参考人(挽文子君) 予算の決定というのは、これは内閣と国会の方で第一義的な責任になると思いますけれども、この執行に関しては、会計検査院ができる限り、特に予備費に関しては、事後的になりますけれども、年度が遅れることにはなりますけれども、きちんとした検査を行う。もちろんあらゆることについて厳正な検査を行ってまいりますけれども、特に力を入れていくべきところだというふうに考えております。
○森本真治君 会計学の分野というか、予算を編成するときの予備費が大量に積み増しすることについては、逆に、どうなんです、専門的なその会計学の観点で、どういうふうな考えか。
○参考人(挽文子君) 現在、一般の企業のお話をさせていただきますと、中期計画から、中期計画を実行するための予算という形で編成をしております。 予算は、昔は絶対守るべきだということを言われていた時代もありましたけれども、やっぱり臨機応変に、例えば東日本大震災が起こったりしたとき、あるいは新型コロナのときには計画が変わるわけですから、やめる勇気を持たなきゃいけないというふうに考えております。やめる勇気を持ったときに、じゃ、どうするんだというときに、やはり編成し直すわけですけれども、そこで、先が見えないけれども、企業の場合であれば月次のサイクル、あるいは下手すると日次のサイクルで考えていきます。 また、BCPという形で、何か起こったときの、起こるんじゃないかということも、コロナの前からいろいろなことが起こってきていますので、そういう計画をあらかじめ立てております。やはり執行について、計画見直して執行がどうなるかというと、やはりもっと早い段階からどんどん見直していく形で運営をしております。 国会では、もし議論があれば随時報告という制度があるとも聞いておりますし、要請があればもうちょっと早いサイクルで検査をできるのかどうか、ちょっと今の段階では分かりませんけれども、そういうことで対応していければと考えております。
○森本真治君 終わります。
○委員長(石井準一君) これにて候補者に対する質疑を終了いたします。 挽参考人に一言御挨拶を申し上げます。 本日は、御多忙の中、御意見をお述べいただき誠にありがとうございました。委員会を代表して御礼を申し上げます。 本日はこれにて散会いたします。 午後二時二十八分散会