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211回国会参議院2023/03/09

環境委員会 第2号

発言数
222
登壇者
25
会派数
9
開催日
2023/03/09

会議録

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) ただいまから環境委員会を開会いたします。  政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  環境及び公害問題に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、消費者庁審議官依田学君外十一名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 環境及び公害問題に関する調査を議題とし、環境行政等の基本施策に関する件、公害等調整委員会の業務等に関する件及び原子力規制委員会の業務に関する件について質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

水岡俊一立憲民主・社民

○水岡俊一君 御出席の皆様、おはようございます。今日はトップバッターで参りたいと思います。どうぞよろしくお願いします。  まず、大臣にお伺いをしたいんでありますけれども、二〇一一年三月十一日から十二年が経過をしました。原子力防災担当大臣としての任務もあられる大臣として今どういうふうにお考えをしていらっしゃるのか、まずそのことからお伺いをしたいと思います。

西村明宏自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(西村明宏君) あの二〇一一年、東日本大震災のときに、私も宮城県のちょうど、報道された仙台空港、津波が襲ったあの地域が私の選挙区でもあり住んでいるところでもございましたので、被災のまさに現場にいた、そして福島においてあの事故が起きたということを目の当たりにしてきたわけでございます。  しっかりとした新しい福島の未来を取り戻すために、政権としても、福島の復興なくして東北の復興なし、そして東北の復興なくして日本の再生なしという、この思いをしっかり胸に刻みながら、一日も早い復興、そして再生に向けた取組を進めてまいりたいというふうに考えております。

水岡俊一立憲民主・社民

○水岡俊一君 東京電力福島第一原子力発電所の事故の教訓を胸に刻みという言葉を使って、大臣は所信の御挨拶をされました。  大臣にとってのその教訓、福島第一原発事故の教訓とは一体どういうふうな教訓なんでしょうか。

西村明宏自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(西村明宏君) あの福島の第一原子力発電所事故を踏まえた原子力防災に関する教訓としては、例えば、住民の避難等の範囲が事前に防災対策を重点的に充実すべきとされていたその範囲を大幅に超えていたということ、また、あの事故の進展に応じて避難区域を拡大した結果として多くの住民の皆様が避難先を転々とせざるを得なかったこと、そして、病院や福祉施設の入居者の方々が避難中又は避難先で亡くなるという痛ましい事態が発生したこと、こういったことなどが挙げられるというふうに考えております。  こうした教訓を踏まえて、内閣府は原子力発電所の所在地域ごとに地域原子力防災協議会を設置して各地域の原子力防災体制の充実強化を図り、原子力災害対応の実効性の向上に取り組んでいるところでございます。

水岡俊一立憲民主・社民

○水岡俊一君 避難計画等についてのお話を今いただきましたが、後ほど時間があればまた詳しくお伺いしたいと思いますけれども、まずは原子炉ということに注目をして、原子炉の事故に関わって大臣が今胸に刻んでおられる教訓とは一体どういうことがあるんでしょうか。

西村明宏自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(西村明宏君) あの福島の原子力発電所事故の原因と教訓を取りまとめた国会の事故調の報告書において、規制組織に関して、国民の健康と安全を最優先として常に安全の向上に向けて自ら変革を続けていくことや、政府内の推進組織や事業者からの独立性を保つことなどが提言されております。こうした提言も踏まえて、様々な議論を経て、推進当局から独立した規制当局としての原子力規制委員会を設立したものでございますので、そうした原子力規制委員会の厳格な規制、これをしっかりとサポートしてまいりたいというふうに考えております。

水岡俊一立憲民主・社民

○水岡俊一君 原子力規制委員会のお話が出ました。ここで、規制委員会の委員長にお伺いをしたいと思います。  山中委員長にとっての福島第一原発事故の教訓とは一体どういうことなんでしょうか。

山中伸介原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(山中伸介君) 東京電力福島第一原子力発電所事故の最も大きな教訓の一つは、規制の継続的な改善がなされていなかったということだと私自身認識しております。  原子力規制委員会としては、リスクは決してゼロにはならないという認識の下、一〇〇%の安全はないということを肝に銘じながら、原子力規制の継続的な改善に今後取り組んでまいりたいというふうに考えております。

水岡俊一立憲民主・社民

○水岡俊一君 西村大臣、今委員長の方からは、リスクはゼロにはならないんだということが教訓だというふうにおっしゃっていただきましたが、大臣にとってはその点はどうなんでしょう。

西村明宏自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(西村明宏君) 原子力発電所においては、かつて、深刻なシビアアクシデントは起こり得ない、またあるいは可能性の低い危険の存在をないことにするといった、こういった安全神話があったというふうに承知しております。こうした安全神話に関してとらわれないようにしなければならない、そして、今規制委員長からもお話あったように、原子力災害への備えに終わりや完璧といったものはございません。常に改善を継続していく、このことが重要だというふうに認識しております。

水岡俊一立憲民主・社民

○水岡俊一君 今、安全神話のお話が出ましたが、教訓の話をもう少し続けたいと思います。  福島の住民や研究者らが福島第一原発の将来像を考える1F廃炉の先研究会というのがつくられておるんですけれども、その研究会の代表を務めておられる松岡俊二早稲田の大学院の教授がこういうことをおっしゃっています。大切なことを一部の専門家や政府に、政府だけに任せてはいけない、福島原発事故の最大の教訓だとこの松岡教授はおっしゃっているんですね。  この点について西村大臣はどういう所感をお持ちでしょうか。

西村明宏自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(西村明宏君) 原子力発電所は、地域の住民の皆様の御理解を得ると同時に、そういった安全をしっかり守っていくということが必要だというふうに思っておりますが、今、原子力規制委員会、福島の原子力発電所事故以降、その反省、教訓を踏まえて設立された組織でございます。この組織において、科学的、技術的な知見を基にした専門家の皆様が厳格な適合の基準を策定して、それに適合するかどうかということをしっかりと検討していただいているものと承知しております。

水岡俊一立憲民主・社民

○水岡俊一君 山中委員長、同じ質問なんですけれども、この松岡教授がおっしゃっている福島原発事故の最大の教訓、これについて山中委員長はどういうふうな所感をお持ちでしょうか。

山中伸介原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(山中伸介君) 東京電力福島第一原子力発電所の事故の教訓と反省に基づき、原子力規制委員会というのは設置されました。原子力の確かな規制を通じて人と環境を守るというのが我々の使命でございます。  私、原子力規制委員会委員長に昨年の九月の二十六日に就任をいたしましたけれども、そのとき所信の中で申し述べさせていただいた三つの重要な私の信念として、一つが、やはり国民との情報共有と対話ということでございます。私どもの安全規制、科学的、技術的な知見に基づき行われますけれども、それをやはり分かりやすく国民の皆様に説明をしていくということも我々の大切な役割だと思っております。  早稲田大学の先生のおっしゃられる非常に大切な教訓でございますので、それは私、肝に銘じて私の信念も貫いてまいりたいというふうに思っております。

水岡俊一立憲民主・社民

○水岡俊一君 ありがとうございました。  ここで、福島の方々が今どのようにお感じになっているか、お考えになっているかということについて少し触れてみたいと思うんですけれども、福島の方々、事故後の今もいろいろ不安を抱えていらっしゃると思うんですね。  そういう中にありながら、福島県とか自治体の皆さん方はいろんな、例えば処理水の問題など非常に難しい問題、課題に今ぶち当たっているわけでありますけれども、やっぱりそういう自治体とか県は、ややもすると国の責任で決めてというふうにおっしゃる部分が多い。住民の皆さん、そうじゃないと思いますよ。しかし、自治体の皆さん、何かといえば国の責任で決めてほしいと。こういうことは自分たちで何とか考える、何とかしなきゃいけないという責任をある意味棚上げをして、国に任せれば安全に廃炉が進むと考えているというふうに見れなくもないというふうに思うんですね。  これも新たな安全神話だと私は思うんですけれども、つまり、原子力規制委員会に任せたら、あるいは原子力規制委員会から原発の運用についてこれはほかのところに移していく、つまりは政府、経産省ですね、そういったところに判断が委ねられるというような、規制委員会や政府にその責任を任せていくというようなことが、安全に廃炉が進み、あるいは福島の復興が進んでいくというふうに考えるのは間違いではないのかなと私は思うんですが、大臣、いかがですか。

西村明宏自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(西村明宏君) 地域の各自治体の皆さん、そして国というのはやっぱりしっかりと連携をしながら物事を進めていかなければならないというふうに考えております。  例えば、この福島の事故後において、原発の各所在地域ごとに地域原子力防災協議会を設置いたしました。これは、原子力発電所の事故の教訓等を受けて策定された原子力災害対策の指針等を踏まえて、関係自治体と国が協力、連携しながら地域防災計画、避難計画、これの具体化、充実化を進めるものでございますけれども、こういったものを各自治体が作成し、そしてその地域防災計画や避難計画を作っていくわけでございますが、この自治体の横断的に取りまとめられた緊急時対応、これに関しては、例えばその合理性、具体性については地域原子力防災協議会で確認して、そして、それ、後に総理を議長とする原子力防災会議で了承するというような仕組みになっております。各自治体としてもしっかりそういった例えば原子力防災において取り組んでいただく、そして、それを国として自治体任せにするわけではなくて、国としてもしっかりその確認を行って協力関係を持ちながらやっていく、これが必要だろうというふうに考えています。

水岡俊一立憲民主・社民

○水岡俊一君 大臣、例えばその処理水問題ですね、これは政府のお考えが明確になってきて、自治体との意思疎通は図られつつあると思いますが、住民の皆さんの御理解であるとか住民の皆さんの思いというのは十分に聞けているというふうに大臣は思いますか。

西村明宏自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(西村明宏君) 環境大臣とすれば、この風評被害を払拭するための海域の環境モニタリングを環境省とすればお預かりしているものでございますので、その透明性や信頼性の高いモニタリングをしっかり行うことによって、それをまた適宜透明性を持って公開していくということによって風評被害の払拭を図っていくというのが環境省としての職務でございますけれども、丁寧に、それ以上の話は政府としての話になりますけれども、政府とすれば、これまでも地域住民の皆様と様々な意見交換をしてまいりました。私も復興の副大臣等々やっておりましたので、地域の皆さんといろんな意見交換をして思いというのは受け取っておりますけれども、科学的なそうした知見をしっかりと表に出すことによって、住民の皆さんの御理解を得ながら、そして安全性を確認しながら進めていくということが重要であろうと思っております。

水岡俊一立憲民主・社民

○水岡俊一君 政府としてのその取組、あるいは説明ですね、そういったものが次々と展開をされていく、その根拠となるモニタリングをしっかりやりながらその政府の提案が確かなものであるということを積極的に説明をするという政府の態度は分かりました。  しかし、その住民の皆さんの声をしっかりと聞けているかということについて、西村大臣、今何もおっしゃらなかったんですが、それは十分に聞けているんですかね。どうでしょう。

西村明宏自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(西村明宏君) 環境大臣とすれば、その海域の環境モニタリングという職務でございますけれども、そのことを申し上げたその上で申し上げますと、政府とすれば、復興庁、また農林水産省含めて、経済産業省含めて、地域の皆様と丁寧な意見交換をしてきているというふうに承知しております。

水岡俊一立憲民主・社民

○水岡俊一君 これ以上そのことについて議論をしても始まらないんですが、私は、意見を聞く場はつくっていただいたかもしれない、しかし、いろんな記録を私は見てみると、意見は聞いたけども議論はしていないということが間々あるように見受けられます。つまり、そういう場は設けたけども、聞いたけれども、それ以上に説明をして理解を得る努力をされたようには思えない。ということからして、もっともっと住民の皆さんの意見を吸い取り、そしてその意見を酌んだ上で政府の考えをきちっと説明をして、納得をしてもらえる努力を是非していただきたいということをお願いをしたいというふうに思います。  少し話は戻りますが、ちょっと根本的な話で恐縮ですけれども、大臣、原発事故というのは起こり得ると考えていらっしゃるでしょうか。ちょっとそのことをお伺いしたいと思います。

西村明宏自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(西村明宏君) 原発事故を起こさないようにするのが仕事であると同時に、そうした万が一、万々が一の原子力災害への備えとして、この備えは終わりや完璧がございませんので、常にその原子力防災の備えに関する努力は継続、改善をしていかなければならないというふうに思っております。

水岡俊一立憲民主・社民

○水岡俊一君 大臣、政治家というのは、やっぱり毅然と自分の考えを示すということは僕は大事だと思うんですよ。だから、リスクはゼロではないということであるとか、あるいは、もっと赤裸々に言うと、原発事故はどんなに努力をしても起こる可能性はゼロではないというふうなことをきちっと捉えているか捉えていないかというのは政治家としてちゃんと答えてほしいんです。いかがですかね。

西村明宏自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(西村明宏君) あの悲惨な事故を目の当たりにした人間として、二度とこういった事故は起こさない、そのために最大限の努力をしなければならないというふうに思っております。

水岡俊一立憲民主・社民

○水岡俊一君 いや、そういう答えを皆さん期待していますかね。  それでは、要するに、リスクはゼロではないということを考えている、あるいは原発事故はどんなに頑張っても完璧に防ぐことはできないんじゃないかという、そういった問題意識を大臣は持っていないというふうに理解したらいいんでしょうか。

西村明宏自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(西村明宏君) 様々なリスクがあるがゆえに、それを起こさないために、常にそのリスクを防ぐ努力をするということでございます。

水岡俊一立憲民主・社民

○水岡俊一君 やっぱり原発というものは極めて複雑で、全体像を捉えにくいし、いかなるケースにどう対応していくのかということの非常に難しい機械の一つだと思うんですね。ですから、あらゆる可能性をやっぱり考えながらそのリスクをしっかりと捉えるということは私は大事だと思うんですね。  大臣と私は同世代ですので、はるか昔のことを多少申し上げて恐縮ですが、一九七四年でしたか、原子力船「むつ」という船がありましたね。この「むつ」が試験の航海に出たときに事故を起こしました。どういう事故だったか、大臣は覚えておられますか。

西村明宏自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(西村明宏君) 原子力船「むつ」、そして何か事故が起きたということは記憶にございますけれども、ちょっと詳細については今記憶はございません。

水岡俊一立憲民主・社民

○水岡俊一君 極めて昔のことなので御存じない方も多いと思うんですが、原子力船「むつ」というのは放射能漏れを起こしたんですよね、放射能漏れ。でも、この放射能漏れというのは全く起こり得ない話なのかというと、それまでの原子炉というのがいろんなところで使われている中で、これはある意味では起こり得る話だったんですよね、本当は。ところが、日本の原子力船「むつ」を運用する側としては、起こり得ないと、そんなことはあり得ないとして準備を怠っていたわけですよ。  で、この対応は、簡単に言うと、鉛の材料で蓋をすればそれでよかったんですよ、隙間を。ところが、そういう鉛の材料を持っていなかった、だから起こり得ないと思っていたから。そこで何をしたか御存じですか、皆さん。原子炉からその放射能漏れが起こったところを塞ぐためにおにぎりを投げたんですよ。いや、本当ですよ。おにぎりを投げた。おにぎりを投げて塞ごうとしたけど、うまくいかなかった。だから、おにぎりを持って決死の覚悟で近くに行って詰めたという職員がいるわけです、水杯を交わしながらね。それが一九七四年の「むつ」の事故なんですよ。  今から考えると、もう五十年、半世紀前になりますけれども、日本の科学技術が劣っていたとはとても思えない。だって、原子炉を造れるぐらいですから。ところが、原子炉の事故がどんなことで起きるか分からないというその備えがなかった。安全神話に陥っていたからだというふうに指摘をされているわけですよね。  こういったことについて、大臣、どう思われますか。

西村明宏自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(西村明宏君) 今、水岡先生から詳細なお話を伺いました。  今お話あったように、深刻なシビアアクシデントは起こり得ないという、まさにそれが安全神話だと思います。その安全神話にとらわれることなくやっていかなければならないと、先ほど申し上げたとおりでございます。

水岡俊一立憲民主・社民

○水岡俊一君 安全神話にとらわれることなくというふうに大臣は御挨拶でおっしゃられた。私は、そこがやっぱりきちっと大臣を始め政府の皆さん、そして我々も含めてしっかりと捉えておかなきゃいけない点だと思うんですよ。安全神話というのはあっちゃいけないんですよ。  我々がこういう国会の委員会で指摘をすること、そういったことも一つの大きな材料になって一つ一つをチェックすることになるわけですよね。例えば、かつて田中眞紀子さんが大臣をなさったときに、日本の原子炉が、もし、地震が多い国だから、地震が起こったときに本当に大丈夫ですかということをおっしゃったと記録が残っています。ところが、そのときに日本の政府は何をしたか。そんなことは絶対ありませんと、絶対大丈夫ですと言って、言い切って、その耐震性の問題について調べなかったと私は聞いています。  例えば、今、地震について新たな破砕帯であるとか構造線であるとか、そういったものの危険が指摘をされて、どこどこの原子炉に問題があるんじゃないかという指摘があったときに、積極的に大臣は原子力防災担当大臣としてその調査を徹底的にするという御覚悟がおありかどうか、お聞きをしたいと思います。

西村明宏自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(西村明宏君) その田中大臣とのやり取りという件に関しては承知しておりませんけれども、今、水岡委員からお話があったように、原子力防災の担当大臣としてしっかり原子力防災に取り組んでいくのは、もう全力で取り組むのは当然のことでございますし、また、その原子力防災の前に、原子力の安全性を規制するものにおいては規制委員会が事故後に設立されて、今厳格な審査を行っているところでございますので、そういった規制においてもしっかりとした、規制委員会のニーズを受け取りながら、サポートしてまいりたいというふうに考えております。

水岡俊一立憲民主・社民

○水岡俊一君 厳格にとか、例えば安全を最優先するとか、言葉はいろいろ付け加えられるわけですよ。本当にそれができているのかどうかということを、御自分の政治生命を懸けて徹底的にその職務を全うしたいというような気概を是非持っていただきたいなと御期待を申し上げるところです。  一九九五年には、「もんじゅ」の冷却材、ナトリウムが漏えいをして火災事故が起こったりしました。このときに、まず最初に政府は何と言ったか。ナトリウム漏えい火災事象と言ったんですね。つまり、事故とは言わなかった。事故と言うと大変なことになるから事象と言った。そういう捉え方がその後のやっぱり対応のまずさにつながっていくというふうに私は、私は思うんですね。  この間、JAXAのロケットが残念ながら失敗をしました。私、大変大好きで、私も種子島に見に行ったこともある、H2Bのときだったですけれども。今度、H3が残念なことに失敗をしました。しかし、一回目の発射ができなかったときに、あのとき何と言ったか、大臣、覚えておられますか、JAXAは。失敗とは言わなかったんですよ。だから、発射できていないから失敗とは言わなかった。あれをやっぱり失敗と捉えて徹底的に準備をしたら、もしかしたら今度の事故は防げたかもしれない。分からないですよ、そんなことは。分からないけれども、一つ起きた事象をどう捉えるかというのは物すごく重要だと思うんですよ。それは、言葉は大事なんですよ、やっぱり。  そういった意味で、大臣の言葉は重いというふうに思いますので、是非その点御理解をいただきたいと思いますが、何かお考え、お感じになることがあったらおっしゃってください。

西村明宏自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(西村明宏君) 今、水岡委員からお話あったのは、非常に示唆の多いお話だと思いました。過去の経緯も様々な案件教えていただいて、感謝するところでございます。  H3の失敗と認めなかったという御指摘ございましたけれども、全ての物事、まず謙虚に反省をし、そして見詰め直すということが本当に重要だと思いますので、特に原子力という非常にその地域の住民の皆様の生命に関わる、安全性に関わることでございますので、しっかりその御指摘、御示唆をいただきながら今後の活動に取り組んでまいりたいというふうに思います。

水岡俊一立憲民主・社民

○水岡俊一君 次の項目に参りたいと思います。  自然環境保全について、環境大臣、引き続きちょっとお考えを述べていただきたいと思うんですが、COP15、閉会をしました。そこで示されている目標というのは、今回は前にも増えて二十三ターゲットと、こういうふうに言われております。非常にたくさんのターゲット、目標があるんですが、これについて、日本の環境省としては実現、完璧に実現できるという見通し、見込み、意気込み、そういうものがあれば教えてください。

西村明宏自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(西村明宏君) 今御指摘のございました昨年のCOP15に私も参加させていただきました。ナショナルステートメント、またバイ会談において、サーティー・バイ・サーティー目標、これを新たな世界目標として位置付けることの重要性などにつきまして、各国との議論を行い、そして積極的に発信したところでございます。  COP15で採択されました昆明・モントリオール生物多様性枠組には、今委員御指摘のように、四つのゴールと二十三のターゲット、それに加えて世界目標の達成に向けた各国の進捗状況を点検、評価する仕組み、これも採択されたところでございます。  我が国とすれば、この枠組みに対応した日本としての目標や具体的な施策、点検、評価、こういった仕組みを盛り込んだ次期の生物多様性国家戦略を年度内に策定すべく、今世界に先駆けて取り組んでいるところでございます。来月、札幌でG7の気候・エネルギー・環境大臣会合が開催されますけれども、ここにおきましても次期生物多様性国家戦略につきまして積極的に発信をし、そして国際的な議論というものをリードしつつ、世界目標の達成に貢献したいというふうに考えております。

水岡俊一立憲民主・社民

○水岡俊一君 大臣の意気込みはよく分かりました。  ところで、思い返せば、二〇一〇年にCOP10というのがありましたね。名古屋でした。このときの愛知目標というのが数々出されたんですけれども、これは実現できたんでしょうか、大臣。

西村明宏自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(西村明宏君) 愛知目標に関しましては、一部達成できていない点もありますが、おおむね達成できたものがあるというふうに承知しております。

水岡俊一立憲民主・社民

○水岡俊一君 環境省のホームページで調べてみますと、愛知目標は残念ながらどれ一つ完璧に達成できなかったという記述があるように思いますけど、どうでしょう。後ろの官僚の方々、どうですかね。ちょっと大臣にささやいてください。

西村明宏自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(西村明宏君) ちょっと愛知目標について通告ございませんでしたので、ちょっと調べさせていただきたいと思います。

水岡俊一立憲民主・社民

○水岡俊一君 いや、通告がなかったからって答えられへんって、そんな話ないでしょう、そんな。一番大事な話じゃないですか。それも、日本でやったCOP10ですよ。そこでやった、みんなで決めた愛知目標がこの日本はどうだったかって聞かれたときに、いや、それは分かりませんなんて、そんな話、ちょっと恥ずかしいと私は思うんですが。  ちょっと見付かりました。参考資料として環境省が作られた愛知目標の最終評価、愛知目標の二十の個別目標は、進捗があったものの、完全に達成されたものはゼロと、こういうふうに書いてある。これが環境省の見解ですよ。  で、私がお尋ねしたかったのは、そういうことを踏まえた上といいますか、なぜ失敗をしたのか、なぜ成功というか達成されなかったのかということを踏まえたら、今のCOP15の目標についてどういうふうに取り組むかということにつながってくると私は思うんですけど、その点についていかがですかね。

西村明宏自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(西村明宏君) 愛知目標の件に関しましては十分に詳細を承知しておりませんで、おわび申し上げたいと思いますけれども、今御指摘のあったように、なぜ失敗したのかと、この検証というのは次のステップを踏んでいく上で重要なことだと思っておりますので、しっかりその教訓を踏まえながらG7の会合に、そしてその達成に向けて活動してまいりたいというふうに思っております。

水岡俊一立憲民主・社民

○水岡俊一君 G7ですよね。札幌ですか、今度行われるのは。もう間もなくですね。  そこで、大臣としては、議長国として各国の議論をリードしたいとまでこの間おっしゃったですよね。どうリードしていくかということ、これはもう非常に大きいと思うんですね。でも、もう多岐にわたるのでそのことをお伺いする時間は全くないんですが、その中でプラスチック汚染を削減するということを大きな課題として捉えられていると思うんですね。  とりわけ、その中で私が今回注目したいのは農薬ですよ、農薬。水田耕作等に使われるこの農薬、なかなか手数が足りない中で全国の水田農家の方々がどうしているかというのは、一発農薬というのを使っているんですね、一発農薬。  どういうことかというと、一回農薬をまくと、それが時間がたつにつれて被膜が破れていって、時間の経過とともに必要な肥料が出ていく。一発肥料ですね。ごめんなさい、一発農薬って言った。一発肥料ですね。ですから、そういう被膜を作った肥料でもって、時間の経過とともに肥料を与えるという非常に便利なものを使っておられるんですね。私が聞くところによると、全国の農家のもう六割以上の方が使っておられると聞きました。  これが実はプラスチックのカバーなんですよね。これが海に出ていくんですよ。これが海洋汚染なんですよね。恐らく海洋汚染の一五%ぐらいはこれじゃないかと言われているんですね。これをやっぱり削減していくということに日本は積極的に取り組むべきだと思いますが、この点について、大臣、どうでしょう。

西村明宏自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(西村明宏君) 昆明・モントリオールの生物多様性枠組の中には、今委員が御指摘いただいたように、農薬及び有害性の高い化学物質による全体的なリスクの半減やプラスチック汚染の防止、削減というものが掲げられております。  化学農薬の使用量の削減につきましては、農林水産省がみどりの食料システム戦略、これを策定する中で目標を掲げているところでございます。この目標は生物多様性の保全にも資することから、次期の生物多様性国家戦略の中に位置付けたいというふうに考えております。  また、プラスチックの削減につきましては、昨年四月一日に施行されましたプラスチック資源循環法、ここにおきまして、製品の環境配慮設計を促しているほかに、農業由来を含むプラスチック廃棄物の排出抑制及びリサイクルの取組を求めているところでございまして、次期の国家戦略の中でも引き続き重要な取組として位置付けていく予定でございます。  生物多様性の保全、そして回復のために、この戦略に基づいて政府一丸となって取り組んでまいりたいというふうに考えております。

水岡俊一立憲民主・社民

○水岡俊一君 今度のG7議長国として、大阪ブルー・オーシャン・ビジョンを提唱している国として、このプラスチック汚染対策をリードしていきたいと、こういうふうに大臣はおっしゃったじゃないですか。  そういった中で、今私が申し上げたマイクロプラスチック、この被膜肥料、これの削減というのも私是非盛り込んでいただいて、これ、肥料の会社、農薬の会社も懸命に取り組んでいるんですよね。だけれども、余りにもこれ便利なものだから使う方々がもう減らないし、またコスト的にもいいし。だけど、問題なのは、使っている方が御存じないんですよ、それがマイクロプラスチックのごみになるということを。マイクロプラスチックが入っているということも御存じない方々が多い。そんな中で、じゃ、どう防いでいくかということがこれからの課題になる。  だから、それをなくせばいいんだけど、話はそう簡単ではないので、今過渡期としては、それを例えば海に、川に流す前にネットを張って、まあごみキャッチャーみたいなものですよね、そういうものを使って量を削減していくということも有効な手段なんですね。それ、全然お金掛からないわけですよ。DIYショップに行けば、プラスチックの網の細いやつを田んぼの排水のところに設置をするようなことでかなりの部分を防げるんじゃないかという指摘もいろいろ出ているんですよね。  そういったことをやっぱり環境省としても積極的に前に出していくというようなことでリードしていくというのも私は重要なポイントだと思うんですが、大臣、いかがですかね。

西村明宏自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(西村明宏君) 先ほど、次期の生物多様性国家戦略の中にそういったことを位置付けたいというお話を申し上げましたけれども、こういった取組に関しまして、G7の札幌の会合におきまして様々な発信の中でしっかりと各国に発信すると同時に、世界共通の意識として持てるように努力してまいりたいというふうに思っております。

水岡俊一立憲民主・社民

○水岡俊一君 時間も参りましたので、最後に、この問題ですね、参議院の環境委員会でもこれまで過去に何度か我々の仲間が発言をしておりますし、衆議院でも立憲の仲間が申し上げております。環境省としてもっともっと積極的に取り組んでほしいなと、そういった指摘を前向きに捉えてほしいということを是非お願いをして、私の質問を終わりたいと思います。  以上です。

新妻秀規公明党

○新妻秀規君 公明党の新妻秀規です。  まず最初に、先ほど水岡先生からもございましたが、生物多様性回復への取組について伺います。  地球上には五百万から三千万種と言われる多くの生物が存在しておりますが、そのうち百万種が絶滅の危機に瀕しております。昨年十二月の生物多様性条約の第十五回目の締約国会議、COP15におきまして、二〇三〇年までに生物多様性の損失、すなわちネーチャーネガティブを回復、すなわちネーチャーポジティブの軌道へ転換させるという新たな世界目標が採択されたところであります。我が国におきましてもネーチャーポジティブの実現が不可欠であります。  これ、最初に環境大臣に伺います。  このCOP15で決定いたしました、大臣から先ほどございました昆明・モントリオール生物多様性枠組を踏まえ、迅速に我が国の生物多様性国家戦略を改定して、国際社会をリードする必要があります。ここで、生物多様性の回復におきましては、都道府県や市町村など地域の取組が極めて重要なことに鑑みまして、この国家戦略を踏まえた生物多様性の地域戦略の策定、改定を促進していただきたいと思いますが、いかが取り組まれますでしょうか。

西村明宏自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(西村明宏君) 生物多様性の回復に向けましては、国家戦略を実効性あるものにしていくためには、各地域の自然的、社会的条件に応じたきめ細やかな取組というものが不可欠であるというふうに考えます。その方針を示すものが、今、新妻委員御指摘もいただきました生物多様性の地域戦略でございます。都道府県や市区町村、こういったものが地域の特性を踏まえて作成しているものでございますが、環境省としても、こうした地域戦略の策定や改定、これを積極的に促してまいりたいと考えております。  具体的には、地域戦略を策定する際の指針や参考情報を分かりやすくお示しした生物多様性地域戦略策定の手引きについて、今年度内の国家戦略策定後に速やかに改定いたします。また、地方公共団体が次期国家戦略と整合的な地域戦略、これを策定できますように、専門家の派遣などの伴走的な支援もしっかり行ってまいりたいというふうに考えています。  こうした取組を通じまして、国と地方公共団体でまさに一体となって生物多様性の回復に努めてまいりたいというふうに思います。

新妻秀規公明党

○新妻秀規君 今大臣がおっしゃるこの伴走型の事業の予算をしっかり確保していただきたいというふうに思います。また、この生物多様性がある地域というのは、やはり中山間地域多いと思います。そうした小規模な自治体は、やはりこうした伴走型支援がないとやはり有効な対策打てないと思いますので、そうしたところはしっかりとした予算確保、我々も応援してまいります。また、気候変動とも非常に取組が関連しているところもありますので、こうした気候変動、脱炭素予算の増加傾向も踏まえてしっかりとした予算の確保をお願いをしますし、私もしっかり支援をしていきたい、そうした決意を申し上げたいと思います。  次に、二〇三〇年までに陸と海の三〇%を保全するサーティー・バイ・サーティーの実現について、これ環境省の政府参考人に伺います。  この生物多様性回復に向けて鍵となる取組が、その先ほどありましたサーティー・バイ・サーティーです。この目標の実現に向けて、国立公園、国定公園などの保護地域等、保護地域の拡張などのあらゆる取組を加速化していただきたいと思います。  このうち、陸の保全につきましては、森林だけではなく河川や湖沼などの内陸水域も陸に含まれます。例えば、湖沼がなければ渡り鳥は冬を越せません。それぞれの保全が生態系の保全に極めて重要です。また、海についても、大きく沿岸域と沖合域に分かれますけれども、同様な状況にありまして、例えば沖合につきましては、熱水鉱床とか海嶺や海溝など、生命の誕生が集中するような領域もあります。よって、このサーティー・バイ・サーティー、この三〇%の保全については、陸域、海域、それぞれトータルで三〇%達成できたからよしとするのではなくて、生態系保全の観点から細かく評価をしていくべきと考えます。  さらに、サーティー・バイ・サーティーの実現に向けて切り札になるのではないかと議論されていますOECM、すなわち事業者など民間が保有している生物多様性保全に貢献する区域の認定を推進してほしいと思います。ここで、認定に当たっては、生物多様性重要地域であるKBA、また生物多様性の保全上重要な海域であるEBSA、また重要野鳥生息地区域、IBAなどとの連携も検討していただきたいと思います。  また、民有地のOECM登録を推進するための誘引措置、すなわちインセンティブとなる法整備、また税制上の措置を検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

奥田直久環境省自然環境局長

○政府参考人(奥田直久君) お答えいたします。  サーティー・バイ・サーティー目標の達成に向けては、まず国立公園、国定公園等の保護地域の拡充、そしてこれから進めていくOECMという民間保護地域の設定というのがプロセスとしては必要不可欠というふうに考えておるところでございます。  ただし、三〇%の達成自体というものは、委員御指摘のとおり、究極のゴールではございません。本来保全すべき生態系が効果的かつバランスよく保全されているということが本来の目的であるというふうに考えているわけでございます。  保護地域の拡張等につきましては、自然環境保全上重要な地域を抽出して既存の国立・国定公園の指定地域とのギャップを分析を行いました。その上で、国立・国定公園の新規指定、大幅拡張の候補地、十四か所を選定いたしまして、昨年六月に公表いたしたところでございます。これらの候補地について、関係自治体とも連携しながら順次指定、拡張を進めてまいりたいと考えております。  また、生物多様性国家戦略の点検、評価の際には、保全された全体の面積のみならず、委員御指摘のとおり、湿地ですとか森林ですとかサンゴ礁等、様々生態系の保全状況についても可能な限り補完的に丁寧に把握して、その後の効果的な保全対策に生かせるようにしていきたいというふうに考えておるところでございます。  そして、OECMの設定につきましては、民間等による保全区域を自然共生サイトとして認定する制度をこの四月から正式に発足させていただきます。委員御指摘のKBAですとかEBSA若しくはIBAといった情報も参考にしながら、生物多様性の保全上重要な場所をより多く認定していきたいと考えております。  また、インセンティブの方策につきましても、現在検討、有識者の検討会において、制度面も含めて鋭意検討を進めているところでございます。  引き続き、様々な主体との連携を深めて、ニーズも踏まえながら、民間等により保全されている区域をより多く認定できるよう取り組んでまいりたいと考えておるところでございます。

新妻秀規公明党

○新妻秀規君 是非よろしくお願いいたします。  続きまして、ネーチャーポジティブの見える化について伺います。  ネーチャーポジティブを見える化するために、具体的な目標と指標を設定してほしいと思います。例えば、現行の国家戦略に位置付けられておりますSGEC、すなわち持続可能な森林経営基準に照らして森林の適切な管理を審査、認証する制度でありましたり、こうした様々な指標がありますけれども、こうした指標を引き続き活用して取組を促進すべきと考えます。  さらに、生物多様性保全に資する製品やサービスなどの選択などが積極的に行われるネーチャーポジティブ経済、この実現に向けまして、移行に向けた新たな戦略の策定も含めて取組を加速していただきたいと思います。  さらに、企業の生物多様性保全の取組を開示する自然関連財務情報開示タスクフォース、TNFDの枠組みの策定について貢献していただきたいと思いますが、どのように取組を進めていかれるのか、伺いたいと思います。

奥田直久環境省自然環境局長

○政府参考人(奥田直久君) お答えいたします。  次期の国家戦略においては、二〇三〇年のネーチャーポジティブ実現につながるような二十五の行動目標というのを掲げておるところでございます。さらに、行動目標を進捗する、評価をする指標、これにつきましては、閣議決定と、その戦略自体の閣議決定と併せて関係省庁連絡会議で決定して示していきたいと考えております。御提案いただいた認証に関する指標も踏まえて検討を進めて、この目標や指標を用いて、できる限りネーチャーポジティブの実現に向けた取組の見える化を図っていきたいと、このように考えているわけでございます。  また、委員御指摘のございましたネーチャーポジティブ経済の実現、これに向けましては、ビジョンですとか課題、各主体の役割等を明らかにした移行戦略というものを来年度中に策定いたします。  そのほか、国民が生物多様性に配慮した物品やサービスを選択することができるような普及啓発、こういったことも今重要だと考えておりまして、この内容は次期生物多様性国家戦略の中に盛り込んでいるところでございます。これらに基づいて、ネーチャーポジティブ経済の実現に向けて取組を加速していきたいと考えております。  また、TNFDの御指摘ございました。これにつきましては本年度九月に最終版が公表されると承知しておりますけれども、民間主導で情報開示の枠組みが議論されているところでございますけれども、環境省としましてもそのフォーラムのメンバーとしてルール作りに参加しているところでございます。また、国内企業が生物多様性に配慮した経営に取り組むためのガイドラインを策定しておりまして、TNFDの基本的な考え方等を近々公表して紹介したいというふうに考えております。  これらの取組を通じて、引き続き企業による自然情報開示の、自然関連の情報開示の促進というものを図ってまいりたいと考えております。

新妻秀規公明党

○新妻秀規君 是非とも環境省の積極的な関与をお願いをしたいと思います。  続きまして、これも水岡先生からございましたが、海ごみ、プラスチックごみ対策について伺いたいと思います。  資料を御覧ください。海洋プラスチック汚染の発生状況です。  これ、左上、よく御存じのことと思います。増え続ける海洋のプラスチック流出、二〇五〇年には海の中の魚の量を超える。また、左下、海プラ汚染による被害、影響。この生態系に甚大な影響を及ぼしております。これ、アザラシの仲間でしょうか、もうこの漁網に絡まって亡くなってしまっている。非常に痛ましい、そうした写真であります。また、右、世界全体で対策急務と。もう海に車が沈んでいる、そして、これ山ほどのごみがある。右下、中国や東南アジアからの流出が多いと推計されるが、国際合意のある統計は現状存在しない。こうした状況であります。  こうした状況を受けまして、先日、西村大臣、また山田副大臣に、我が党の環境部会からの提言を行いました。生物多様性の保全にも貢献する海洋ごみ対策を推進せよ、特に、ゴーストギアと呼ばれる放棄、逸失、投棄され海に流出した漁具など、意図しない海洋へのプラスチックごみ排出を防止するため、排出抑制のための予防、流出した際の海洋汚染の軽減、流出後の回収などの取組を推進すること、こう提言させていただきました。  この海洋ごみの中でもかなりの割合を占めるのが漁網などの漁具でありまして、流出した漁網など漁具が推定で毎年六十四万から百十五万トン流出し、推定で全世界で使用される漁網の約五・七%、籠やつぼなどの仕掛けの約八・六%、釣り糸の約二九%がゴーストギアになっていると伺っております。太平洋ごみベルトでは、浮遊する四・五万から十二・九万トンのプラスチックのうち、漁業などで流出した漁網、ひも、ロープが四六%を占める。こうした状況によって海洋生物にも甚大な影響出ておりまして、漁網やロープ、仕掛けに捕まったり絡まったりすることで海洋生物が死傷しており、海洋哺乳類の六六%の種、そして、海の鳥、海鳥の五〇%の種、ウミガメの全種が被害を受けている。先ほどの資料の左下の写真のとおりです。  ここで、水産庁に伺います。  漁網やロープのリサイクルなど、漁具の回収、リサイクル率の向上は大変大きな課題と考えますが、どのようにして取り組んでいらっしゃるのでしょうか。

廣野淳水産庁増殖推進部長

○政府参考人(廣野淳君) お答え申し上げます。  漁業分野においては、漁具の流出防止のための適正管理について、都道府県や漁業者団体を通じて指導するとともに、環境省の事業を活用した海洋ごみの回収について周知しているところです。  漁具のリサイクルについては、関係団体と協力し、技術開発を進めたところですが、今般、巻き網などに用いられるポリエステル素材の廃漁網を新たな漁網に再生させるリサイクル技術を開発いたしました。さらに、現在、ナイロン漁網については、資材メーカーや漁業者などの関係団体において医療等へのリサイクルが進められているところでございます。  このような中、漁業者、自治体、企業、地域住民などが連携した取組も行われているところでございまして、農林水産省といたしましては、こうした取組への支援を通じて、漁業系廃棄物を含む海洋プラスチックごみの資源循環の推進に貢献していくこととしております。

新妻秀規公明党

○新妻秀規君 是非予算の確保を重点的に取り組んでいただきたいと思います。我々もしっかり支援をしてまいりますので、是非ともこの漁業者への啓発も含めて予算の確保、お願いをいたします。  廣野部長におかれましては、今後質疑ございませんので、委員長、退席についてお取り計らいお願いします。

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 御退席いただいて結構でございます。

新妻秀規公明党

○新妻秀規君 続きまして、海ごみの排出、流出抑制に向けました東南アジアでの能力構築支援について、これは環境省に伺います。  この海洋ごみを減らす取組の中で、海外における排出抑制、流出抑制は高い効果が期待できるとの指摘がございます。実際、JICAの事業では、タイにおける事業の成果から、海洋ごみの管理、モニタリングシステムのシステムづくり、法制度づくり、マニュアル策定、こうしたことを支援領域として提案をしておるところであります。海ごみは、先ほど資料でも御覧いただきましたように、世界の中でも東南アジアでの流出の割合が極めて高い状況にございます。こうした取組の水平展開は費用対効果が高いと考えます。  その上で、まずは、現状把握への支援につきまして、こうしたモニタリングをこの漁具も含めて行うべきと考えますが、どのように取り組まれますでしょうか。

秦康之環境省水・大気環境局長

○政府参考人(秦康之君) お答えいたします。  海洋中に流出する海洋プラスチックごみの大半がアジア地域に起因するという研究報告がある一方で、国際的に合意されたモニタリング手法ですとかあるいは統計といったものがなかなか存在せず、その整理、開発が必要となってございます。  御指摘の漁具等も含めまして、我が国が海洋プラスチックごみのモニタリング手法につきまして国際的なガイドラインの策定、モニタリングデータを国際的に集約するデータベースの構築を主導するとともに、知見の共有を促進するための地域ナレッジセンター、これをインドネシアに設立するなど、科学的な知見の蓄積と共有に大きく貢献しているところでございます。また、東南アジアを中心とした途上国でモニタリングの技術研修や共同パイロット調査、あるいは国別の行動計画、こうしたものの策定支援を行うなど、対策を後押ししておるところでございます。  引き続き、科学的知見の蓄積、共有や途上国への国際協力に積極的に貢献をいたしまして、プラスチックを始めとした海洋ごみの実態把握に尽力してまいりたいと考えてございます。

新妻秀規公明党

○新妻秀規君 是非とも外務省と連携をして、もう出張っていくというんですかね、こうした提案型で取組を進めていただきたいというふうに思います。  次に、回収、排出の抑制の支援について伺います。  東南アジアの国々では、回収したごみをそのまま地面に置いて、はい、それでおしまいという、それが一般的というふうに伺っております。これが海に流出しまして、この海ごみの大きな要因になっているということであります。  排出抑制の取組としては、ごみ回収の仕組みづくりとリサイクルの推進、焼却施設の導入などが有効と考えます。こうした能力構築を東南アジア諸国でどのように展開されていくのか、答弁をお願いします。

土居健太郎環境省環境再生・資源循環局長

○政府参考人(土居健太郎君) お答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、東南アジアなど途上国で廃棄物の排出抑制、回収対策を促進することは、海洋ごみ、プラスチック汚染を削減するために有効でございます。  環境省といたしましては、東南アジア諸国におきまして、廃棄物の管理に関する制度構築の支援、人材育成、廃棄物発電などのインフラ整備の協力などを行って、適切な管理ができるように支援しております。例えば、ベトナムにおきましては、中央政府に対しまして分別収集のガイドラインなどの作成支援、また廃棄物発電の整備に対する資金支援なども行っております。  さらに、廃棄物の回収率の向上も重要でございまして、JICAにおきましては現在支援が行われており、フィリピンのダバオ市におきましては管理のための支援プログラムが、プロジェクトが行われており、モデル事業の対象事業者におきましてはペットボトルの回収率が大幅に向上しているという実績もございます。  引き続き、東南アジアにおける廃棄物管理の適正化に支援を行っていきたいというふうに考えております。

新妻秀規公明党

○新妻秀規君 今おっしゃっていただいた取組は、大阪ブルー・オーシャン・ビジョンの実現に極めて重要だと思いますので、是非その積極的な展開をお願いします。  最後に、この質問の最後に、大臣の海ごみ削減に向けた決意を伺います。

西村明宏自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(西村明宏君) 新妻委員御指摘のとおり、海洋ごみというのは生物多様性に影響を与える最も深刻な環境問題の一つであるというふうに理解しております。大阪ブルー・オーシャン・ビジョンの提唱国といたしまして、東南アジアを中心とする途上国への支援、またプラスチック汚染に関する条約作り、これを主導してまいりたいというふうに考えております。  海洋ごみのないきれいで豊かな海、これを次世代に継承していくために、国内外でこの問題解決に向けた取組を実施してまいりたいというふうに考えております。

新妻秀規公明党

○新妻秀規君 是非よろしくお願いします。  次に、違法性が疑われる事業者による不用品の回収サービスについて、これ、大臣に伺います。  ネットで、不用品、断捨離、回収とか打ち込みますと、何でも片付けますよという業者の広告が山ほど出てきます。こうした業者、収集した家庭からの一般廃棄物、これを業者が一旦引き取って、違法に産業廃棄物として処理してしまったり、あと不法投棄、こうした事例もあるというふうに伺っております。  ここで、一般廃棄物の規制というのは基礎自治体である市町村長に権限がありますが、この業態ですね、もうネットですから市町村域をはるかに超えているわけなんです。で、不法投棄とか詐欺被害が起こって初めて警察が取り締まっていくという、こういう現状がございます。  環境省でも自治体の取締り能力の構築支援などに取り組んでいるとは伺っておりますけれども、やはりこの基礎自治体での取組には限界があるというふうに思います。実効性がある対策を検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

西村明宏自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(西村明宏君) 廃棄物処理法におきましては、市町村は家庭などから排出される一般廃棄物の処理に統括的な責任を有しております。適正な処理のために必要な体制の確保も含めて市町村が適切に役割を果たすこと、これが基本的に求められておりますが、一方で今、一般廃棄物処理業の許可を受けずに不用品の収集、運搬等を行う違法業者の中には、市町村の区域を超えて行っている例もございます。今、新妻委員御指摘のように、市町村、そして都道府県、そして国、これが連携した対策を行っていくことが重要だというふうに考えております。  環境省としては、自治体及び関係機関と連携しながら、実態の把握、そして注意喚起に努めているところでございまして、引き続き、市町村及び都道府県との連携を強化しつつ、不適正事案に対しましては必要な対策をしっかりと進めてまいりたいというふうに考えております。

新妻秀規公明党

○新妻秀規君 前向きな答弁ありがとうございます。  大臣が今答弁でおっしゃっていただいた実態把握、これ本当に肝中の肝だというふうに思っております。では、どのようにしてこうしたごみが収集されて、どのような形態で最終的に処分されていくのか、また、ネット上のこの広告に不当な表示がないのか、消費者庁であったり警察庁であったり、関連した省庁との連携は不可欠だというふうに思いますので、是非とも環境省で旗を振ってこの取組進めていただきたいというふうに思います。  最後に、脱炭素推進への外交戦について、日本の製品への、日本の製品による削減貢献量を国際ルールで評価する仕組みづくりについて、これは経産省に伺います。  今後、温室効果ガスの削減の国際ルール作りが進められていくというふうに思います。ここで、例えばですね、日本製のエアコンが電力の削減に貢献をするのであれば、その貢献を企業や日本の貢献として評価につなげるべきと考えます。これは日本の企業や企業への投資家からの評価にもつながると思いますが、どのように取り組んでいかれますでしょうか。

木原晋一経済産業省大臣官房審議官

○政府参考人(木原晋一君) お答え申し上げます。  議員御指摘のとおり、日本のヒートポンプエアコンが例えば海外のガス暖房を置き換えることで排出削減に大きく貢献しているというように、日本企業は省エネ、低排出な先進的な製品技術を世界に供給しております。その貢献が適切に評価されることが大事だと考えております。しかしながら、そうした製品の技術による貢献の評価に関する国際的なルールあるいは物差しは今は存在していないという状況でございます。  具体的には、技術のある日本企業の取組を加速するために、企業によるグリーンな製品等の開発、普及を通じた社会全体の温室効果ガス削減への貢献、これが削減貢献と呼んでいますけれども、削減貢献として適切に評価されるような環境が必要でありまして、加えて、その評価が企業への資金の動員にもつながる、そうした仕組みが重要だと考えております。  この点、現在、気候変動に関する国際的な民間経済団体である持続可能な開発のための経済人会議、WBCSDですね、において、企業が削減貢献を定量化して世の中に示していくためのガイドラインの策定が進んでおります。こうしたルール作りの機運が民間主体で動き始めたところでございます。  経済産業省としては、日本企業が裨益するこうした動きを国際的なルールとして定着させることを狙いまして、政府としてもサポートすることが重要だと考えております。  昨年十月に経済産業省が主催した第一回国際GX会合、あるいは昨年十一月のCOP27において、WBCSDとも連携し、各国の政府関係者や企業、金融機関を巻き込みながらこの削減貢献の概念の有効性を発信してまいりました。さらに、今年は日本がG7の議長国を務めているところでございます。  経済産業省としては、日本企業や日本経済そのものが引き続き世界の脱炭素化に向けたソリューションプロバイダーとしての役割を担っていくことが大事だと考えております。そのための削減貢献などの国際的なルール作りや環境づくりに積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

新妻秀規公明党

○新妻秀規君 今おっしゃっていただいたように、あらゆる外交の場面を活用していただきたいというふうに思います。民間との連携を密にして、最先端の知恵を発信をしていく。また、つい先日行われましたAZEC、アジア・ゼロエミッション共同体、こうした場もこういう発信に極めて重要な役割を果たしていくと思いますので積極的な活用をお願いしたいと思います。  以上です。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 日本維新の会の清水です。よろしくお願いいたします。  先月になりますけれども、ノルウェーから議長団がいらっしゃっていまして、参議院の議長主催の晩さん会というのが開かれまして、私、議運の委員の一人として出席をいたしました。その席で近くに座っていらっしゃった議員の皆さんとお話をしていたんですけれども、ウクライナ危機の話になって、エネルギー価格の高騰の話になって、そのときに、ノルウェーというのは今燃料価格どうなんですかみたいな話をしていたら、自然エネルギーで、水力で全ての電源を賄っているんだという話をされたわけですね。水力で全部、全電源が賄えるのかどうかと、ちょっと、えっという驚きがありまして、その後、帰って調べましたら、一〇〇%ではないんですが、でも九〇%以上が水力発電でその電力を賄っていると。  でも、ノルウェーというのは決して燃料が取れない国ではありませんで、北海油田を持っていますので、ロシアを除くとヨーロッパ最大のガスの生産国でもあるわけですね。ですから、自分の国、人口は五百四十万人ぐらいですけど、私の地元の兵庫県と同じぐらいですけれども、の人口は全て水力発電で、取れたエネルギーは他国に売るというようなことをしているということなんです。  その話を聞いて、面積も日本と大体同じぐらいなんですね、ノルウェーって。そう考えると、日本というのは山がちな国ですし、水力発電というのは、やっぱり水の流れとか落差があって、それを使って発電をするわけですから、日本でももっともっと可能性があるのではないかというようなことを考えました。  そういった視点から質問をしたいなというふうに思うんですけれども、まず、日本国内における水力発電、今使われている、実際に稼働しているものもあれば、これから稼働するであろうというもの、若しくは稼働できたらこれぐらいの可能性があるというところまで様々数字が出てくるんじゃないかと思うんですけど、まずポテンシャルですよね、やっぱりこれぐらいは日本として可能性があるというのをどれぐらいと見積もっていらっしゃるのか、最初に教えていただけますでしょうか。

松澤裕環境省地球環境局長

○政府参考人(松澤裕君) お答えいたします。  再生可能エネルギーのポテンシャルについては、先生御指摘の水力、それも含めまして、仮定や前提の置き方に応じて様々な試算結果があるというふうに認識しております。  環境省でもこのポテンシャルというのを試算しておりまして、それを申し上げますと、これは、現在の技術水準で利用可能なエネルギー資源のうち、法規制、これは国立公園とか一定のこの開発ができないものを除くとかそういったこと、それから設置コストなどに基づく事業採算性、この辺を考慮いたしましてエネルギー資源量の導入ポテンシャルを算出しております。中小水力のポテンシャルは年間二百億キロワットアワー程度であるというふうに推計しております。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 その試算を見ますと、現在実際に使われているものを考えますと、まあ恐らく倍、倍ぐらいはポテンシャルとしてはあるんじゃないかというふうに数字を見ますと読み取れてきます。  となりますと、大臣、そのポテンシャルですね、引き出していくことによって、脱炭素に向けてのその活動というのもどんどんどんどん盛んになってくるんじゃないかと思いますけれども、この水力発電のポテンシャルを引き出す方策、これ、専門家の方の話など見てみますと、なかなか水力開発は、大規模なダムなどはどんどん開発が昔は進んできたんですが、最近というのはなかなか、環境省が管轄している中小の小型の水力発電であったり、こういったところがなかなか人材育成が停滞していたりとか、技術開発などがそれほど力を入れてこられなかったというような意見も見られました。  そういった中で、やっぱりこのポテンシャルを生かしていくというのは非常に大事なことではないかと思いますが、大臣、いかがでしょうか。

西村明宏自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(西村明宏君) 今委員御指摘になりましたのは中小の水力発電設備の導入でございますけれども、今、環境省における地域脱炭素移行・再エネ推進交付金、これの中の支援メニューの一つとしているところでございます。  例えば、長野県の松本市ではこの交付金を活用いたしまして小水力発電設備を整備しておりまして、乗鞍高原地区の宿泊施設、飲食店等に対して省エネ電気を供給する取組、こういったものを進めております。また、環境省の地域脱炭素投資促進ファンド事業、これを通じまして出資している事例といたしまして、例えば岡山県の西粟倉村における小水力発電事業がございます。  今後は、昨年十月に環境省の認可法人として設立されました株式会社脱炭素化支援機構、ここにおいてこうした水力発電事業の支援を行ってまいります。  今後とも、こうした取組を通じて中小の水力発電の導入、これを推進してまいりたいと思います。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 そうやって様々導入をしていく中で、このノルウェーの話を聞いておりまして、今の日本のこの方向性を見ていますと、様々な可能性を探っているなというふうに感じます。予算の付け方とか力の入れ方を見ていても、太陽光もありますし、風力もあって、今お話しいただいた水力もあって、地熱もあってということで、いろんな可能性を探っているなという感じはするんですが、ただ、やはりどこかで、これが強いぞと、ここに力を入れるべきだと。その予算や政策が分散していると、なかなか、何というんですかね、結果が出にくいのかもしれないなというふうに感じました。  どこかに一点集中じゃないですけど、これが日本として有効だと、力を入れるべきだというのを考えたときに、今すぐじゃないかもしれないんですけれども、そういったタイミングも来るのではないかなというふうには思ったりもしたんですが、いかがでしょう。

西村明宏自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(西村明宏君) 地域資源でもあります省エネ、これも、再エネ、失礼しました、再エネは、太陽光や風力、そして水力、バイオマス、こういった多様なエネルギー源がございますけれども、地域ごとにそれぞれやっぱりポテンシャルが異なると思います。  再エネの活用は地域の経済の活性化やレジリエンスの向上にも貢献するものでございますが、再エネの最大限の導入に当たりましては、こうした地域の特性に応じて多様なエネルギー源のポテンシャルを生かしながら、地域と共生する再エネを促進していくことが重要だと思います。例えば風力においても、地上のもの、そして洋上風力もありますし、洋上においても、その風向き、そして遠浅であるかないか、そういったものを含めた様々な地域事情ございますので、今そういったそれぞれの地域において適性を見極めながら支援をやっているというふうに承知しております。  環境省としても、地域脱炭素の推進のための交付金を創設、そして拡充いたしまして、地方公共団体の意欲的な脱炭素の取組の支援を加速化してまいりたいと思っております。また、あわせて、株式会社脱炭素化支援機構を通じた民間投資の拡大を図って、再エネの導入拡大を進めてまいります。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 その地域の特性を生かしてという意味で、私の地元の兵庫県はやっぱり山が多いので木材も大変よく取れるんですけれども、その兵庫県の朝来市ですね、日本のマチュピチュと言われる竹田城がある朝来市なんですが、そこで、兵庫県産の木材のチップだけを燃料に使うという、関西電力がやっておりました朝来バイオマス発電所が二〇一六年に稼働をしまして、一般家庭大体一万二千世帯分に当たる電力を供給していたわけです。ただ、ウッドショック、木の値段ががあっと上がってきたのもありまして、これ、チップがなかなか手に入らなくなってきたと。で、確保するために木材の買取り価格を上げたりしたんですが、今度上げますと、加工費を含めると発電所への売却価格が上回ってしまいまして、今度赤字になってしまうわけですね。で、収支改善の見通しが立たないということで、残念ながら、これ、昨年の十二月で稼働を停止しています。六年間だけの稼働になってしまいました。  これ、兵庫県の外郭団体が木材を加工して供給して関西電力系の電力会社で発電をするということで、非常に、モデルとしては、さっき大臣おっしゃっていただいたとおり、地域の特性に根差したやり方で非常に良かったのかなとは思うんですが、ただ、やっぱりこういう現状もあるわけです。  このバイオマスに関しては、この朝来だけではなくて、ほかの地域でもやっぱり木材価格の高騰によって一時停止しているところもあったりということで、なかなか今現状難しいところもあるのかなと思うんですが、まず、このバイオマス発電燃料の価格高騰、そして稼働停止が起きているという、こういった現状についてはどのように考えていらっしゃるでしょうか。

山田仁資源エネルギー庁長官官房資源エネルギー政策統括調整官

○政府参考人(山田仁君) お答えいたします。  兵庫県の朝来バイオマス発電所が二〇二二年の十二月に稼働を停止したことは承知をいたしております。個別の発電所についてのコメントは差し控えさせていただきますけれども、一般論として申し上げますと、バイオマス発電事業においては、バイオマス燃料の安定調達と持続可能性を確保しつつ、燃料費の低減を進めることが課題とされておると承知をしております。  このため、経済産業省におきましては、林野庁とも連携をして、建材用途と競合しない木質バイオマス燃料の植林や育林、伐採、搬出方法等を実証するエネルギーの森実証事業でありましたり、木質バイオマス燃料の市場取引の活性化に向けた品質規格の策定などに取り組んでおるところでございます。  こうした取組によりまして燃料費の低減を図ることで、引き続きバイオマス発電設備が活用されやすい環境の整備に取り組んでまいりたいと考えております。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 是非よろしくお願いします。  そして、環境省にもお伺いしたいんですが、二〇二一年度の国内の電源構成に占める比率、バイオマスは三・二%です。目標達成は三〇年度に五%ということになっておりますが、なかなかこういった今の現状を考えると簡単ではないなというふうに思うんですが、環境省としてはどのように考えますでしょう。

松澤裕環境省地球環境局長

○政府参考人(松澤裕君) お答え申し上げます。  今先生御指摘いただきましたように、現状とそれから目標の間にまだギャップが残っておりますので、更に努力が必要だというふうに私どもも考えております。  木質バイオマス発電、これを始めといたしましたバイオマスの利活用は、我が国の二〇三〇年度の温室効果ガス削減目標、さらにその先の二〇五〇年カーボンニュートラルの実現に必要不可欠であるというふうに私どもも考えております。また、バイオマスの利活用は、カーボンニュートラルだけでなく災害時のレジリエンス向上ですとか、林業、もちろん製材業、こういった地域産業の活性化につながりますので、それは地域の多様な価値の向上につながると考えております。  このため、政府といたしまして、各種施策を総動員して、バイオマス燃料の安定供給拡大ですとか発電事業のコスト低減を図りながら、バイオマス発電の導入目標の達成に向けて取り組んでまいりたいと思います。  環境省といたしましては、先ほど大臣御説明させていただきましたけれども、地域脱炭素、この推進のための交付金を活用いたしまして、関係省庁とも連携しながら、エネルギー自給や持続可能な森林経営に役に立つ地産地消型の木質バイオマスの活用を更に促進してまいりたいと考えております。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 是非よろしくお願いいたします。  そして、現在、エネルギー価格、電気代が非常に上がっていますので、その対策として、例えば家を建てたりリフォームしたりするときに断熱材をしっかり入れるとか、二重サッシ、二重窓にするとかによって暖房費を抑える、こういったことをされている御家庭なども多いという、これニュースなどでも何度か見ています。  そういった観点から、例えば、私のこれも地元の話で恐縮ですが、兵庫県の淡路島というのは瓦の生産で大変有名なところでして、淡路瓦は日本三大瓦の一つと言われています。ただ、産業としましては、日本家屋の減少などで非常に厳しい状況にあるのが実情です。  で、その瓦というのは、非常に夏は涼しくて冬が暖かかったり、温度調節機能が非常に高くて、家が長もちするとか、メリットが大変大きいわけですね。そういった観点から、脱炭素という意味でも瓦の活用何かないかなっていろいろ調べてみたんですけども、国としてはサステナブル建築物等先導事業、地域型住宅グリーン化事業などありまして、これ、ただ、瓦ということで、家という観点で考えるので、やっぱりどうしても国交省のこれマターの政策ということになってきます。  でも、脱炭素化ということを考えますと、別に瓦だけにこだわらなくてもいいんですけども、断熱材とかそういう話でもいいんですけども、環境省としてもこれ取り組むことは非常に意義があるのではないかというふうに考えまして、これについて、大臣、見解いただけますでしょうか。

西村明宏自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(西村明宏君) 淡路瓦、大変有名なものだと承知しております。また、そういった技術を生かして様々な産業も生まれているというふうに承知しておりますが。  まず、地球温暖化対策の計画におきましては、二〇三〇年度までに家庭部門で温室効果ガスの排出量を約六六%削減するという目標を掲げております。住宅の断熱性能の向上を通じた脱炭素化というのは非常に重要でございまして、政府といたしましても、二〇三〇年に新築住宅全てでZEH水準の省エネ性能の達成、二〇五〇年にストック平均でZEH水準の省エネ性能の達成を目指して、今住宅の脱炭素化を推進しております。今委員御指摘いただきました瓦屋根、これにつきましても、一定の断熱性を有するなどの利点があるというふうに承知しておりまして、適切に活用することによって住宅の断熱性能の向上、省エネに貢献できるものだというふうに認識しております。  環境省としても、国土交通省や経済産業省と連携いたしまして、引き続き住宅の脱炭素化の推進に努めてまいります。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 こちらもどうぞよろしくお願いをいたします。  続いて、電気自動車などの普及について伺います。  大気汚染対策などで、次世代自動車の普及促進、これは政府挙げての大きなミッションだというふうに認識をしています。先ほどのノルウェーでは、二〇二五年までに全ての車を全てEVか、電気自動車か燃料電池車にすると、で、もう既に新車販売の六割がEVだということなんです。中国なども二〇三〇年までには四〇%をこれ電気自動車にしようということで、各国力を挙げて取り組んでいる中で、日本のこの自動車の電動化目標には、もちろん電気自動車、水素自動車、燃料自動車が入っているんですが、PHEVですね、プラグインハイブリッドの自動車であるとかハイブリッド車、こういったものも含まれていて、ここの扱いとか非常に難しいとは思うんですけども、日本としてはこれ入っているということですね。でも、世界の流れからすると、これはやっぱりガソリンをハイブリッドにしても使うのは使うので、これは外していくべきじゃないか、こういった意見もあります。  本当に日本は自動車産業が非常に盛んな国ですので、雇用に与える影響とかいろいろ難しいとは思うんですけども、そういった中で、日本のこの目標の中で、PHEVとかHVとかハイブリッドとかの扱いというのはどうしていくというふうに考えられますでしょうか。

秦康之環境省水・大気環境局長

○政府参考人(秦康之君) お答え申し上げます。  御指摘のとおり、EUでは二〇三五年までにガソリン車の販売禁止の動きがある。一方で、EUの一部の加盟国の中からは、合成燃料で走る内燃車、この販売は引き続き容認すべきではないかと、こういった御意見もあるやに承知をいたしております。私どもとしても、欧州の動向については引き続き注視をしてまいりたいと思っております。  我が国におきましては、二〇三五年の乗用車の新車販売における電動車一〇〇%という政府目標を設定しておるところでございます。様々な技術的可能性が考えられますことから、EVを始め水素やハイブリッド技術、そして燃料の脱炭素化なども含めてあらゆる技術の選択肢を引き続き追求してまいりたいと考えてございます。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 そういった中で、やっぱりまずは自分たちからということで、この国会での公用車もたくさん走っていますが、こういったところも電気自動車どんどん導入していくべきではないかというふうに考えているんですけども、この参議院での電気自動車の導入は、令和三年、二年前の議運理事会で引き続き協議事項と、現在事務局において調査検討を行っているという回答でした。  で、去年の令和四年一月の議運で我々維新の東議員が当時の岡村事務総長に聞いているんですが、事務局においても調査検討中と。議員用自動車としての安定的な運用の観点から課題がある、事務局としては、電気自動車などの電動車のうちどの種類が主流になっていくのか、本院施設への充電器の設置などについて引き続き調査検討を行い、議運理事会の協議に従うと、こういったコメントをされています。余り前向きなコメントではないんですね。  去年のその議運のこの岡村事務総長の回答からもう既に一年たちましたので、その後の調査検討の結果などを、今日は管理部長お越しいただいていますので、お聞かせいただけますでしょうか。

相澤達也参議院事務局管理部長

○参事(相澤達也君) お答え申し上げます。  本院における電気自動車の導入につきましては、東先生から問題提起いただき、議院運営委員会理事会において御協議いただきましたが、結論に至らず、その後、同理事会において引き続き協議となっているところでございます。  現在、事務局におきまして、電気自動車の車種、価格、充電に要する時間、実質的な走行距離、近隣の充電施設の整備状況、院内への充電器設置の費用など、電気自動車の導入について具体的に調査検討を進めているというところでございます。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 これ、ずっと調査検討で全く変わっていないわけですね。二年間ずっと調査検討ということなんですね。  これ、また資料見ますと、やれない原因、これがもう羅列されていまして、例えば電気自動車ですから走行距離が限られてしまうとか、で、我々議員が使うときにどこで切れるか分からないからどうしたらいいかとか、あとは車種が限られますので適当な車種がないとかですね、こういった理由が出てくるんですが、そういったやれないやっぱり原因を探すより、やれる理由をどんどん挙げていって、是非僕は積極的に取り組むべきじゃないかと思います。  今、地方自治体見ていましても、どんどん地方自治体の方が積極的に燃料自動車導入したりとか、電気自動車を予算化して、もう全部、うちの市は全部電動自動車にしますよなんて市も出てきているわけですね。地方自治体が、国が一生懸命やろうとしていることに対して地方自治体が頑張ってくれているのに、本当、国がそれに対して後ろ向きというのはどうもよろしくないんじゃないかなというふうに思いますけど、改めてどうでしょうか。参議院として積極的にこれ取り組んでいく思いはないでしょうか。

相澤達也参議院事務局管理部長

○参事(相澤達也君) お答えいたします。  電気自動車の導入につきまして、事務局といたしましても、地球温暖化防止に向けた対応が必要との観点から、更なる普及に向けた各界の取組も注視しつつ、議院運営委員会理事会での御協議等を踏まえ検討を進めてまいりたいと考えております。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 大臣にもここはコメントいただきたいんですけども、今年の二月、先月閣議決定されましたGX実現に向けた基本方針では、運輸部門のGXに際し、事業者等の電動車導入に対する重点的な支援が必要とされたほか、公用車における電動車の導入が地域脱炭素の基盤となる重点対策の一つとして挙げられています。  環境省が進めておりますゼロカーボン・ドライブの促進政策、公用車、社用車での率先導入という項目がありまして、これ、令和三年度の補正予算、予算化もされております。やっぱり、国として力を入れているわけですから、是非この辺りも、国の機関なわけですから積極的な対応が必要かなと思いますが、大臣、いかがでしょうか。

西村明宏自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(西村明宏君) 環境省といたしましては、EVを始めとした電動車の普及促進策として、まさにGX実現に向けた基本方針に沿いまして、令和五年度予算案に、これは大臣折衝において新規案件として商用車の電動化促進事業を盛り込んだところでございます。  再エネと電動車を同時に導入するゼロカーボン・ドライブにつきましても、引き続き脱炭素カーシェア・防災拠点化促進事業として推進してまいりたいと思っております。  今委員御指摘の参議院の公用車についてでございますが、国の機関はグリーン購入法、これに基づいて電動車の調達を率先して進めているところでございまして、参議院におかれても、今御答弁あったように、電動車の調達に取り組んでおられるというふうに承知しております。  引き続き、EVを始めとする電動車の導入を加速化して、経済成長とカーボンニュートラル、これの達成に向けて貢献してまいります。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 是非、積極的に参議院の方でもよろしくお願いをいたします。  これ、最後にお聞きいたします。  COP27、昨年、大臣、十一月行かれまして、大臣がその後本当にいろいろですね、十二月にはカナダでCOP15で行かれていらっしゃって、今年入ってからはインド、ラオス、タイなど様々な海外を回られて、いろんな機関と、若しくは政府の関係者とお話をされてということで、その中で、COP27の中で緩和作業計画、二〇三〇年までの緩和野心と実施を向上するための計画を採択したというふうに聞いております。  で、やっぱりこれを実現していくためには、中国とかインドとか、非常に排出量の多い国、新興国の、こういった対応が大事になると思います。この中で、大臣、インドに今年入ってから行かれていらっしゃいまして、インドの環境大臣などとも交流を、いろいろ会談をされているということで、インドに対して日本が働きかけていくというのも非常に、今年G7の議長国という話もこれも出ていますし、こういったリーダーシップを取っていく中で重要かなと思いますが、大臣、どのように今までされてきたんでしょうか。

西村明宏自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(西村明宏君) 昨年の十一月のCOP27、ここにおいて決定された今御指摘の緩和作業計画では、パリ協定の一・五度目標を達成するために世界全体での温室効果ガスの排出削減行動を促すものでございます。  具体的には、全ての温室効果ガス排出分野における緩和の進捗を毎年確認して、中国、インドを含む、新興国を含む各国の対策の拡大につなげていこうというものでございまして、今年一月にG20の議長国を務めるインドを訪問いたしました。そして、一・五度目標に向けての排出削減の強化を呼びかけたところでございます。そして、ライフスタイルの変革を通じた緩和の促進に向けて、日本がG7の議長国、そしてインドがG20の議長国でございますので、このG7、G20、この二つが連携しながら進めていくこと、この重要性を一致したところでございます。  今後、この緩和作業計画の下で世界全体の排出削減が進むように、G7、そしてG20、連携しながら国際議論をリードしてまいりたいと思っております。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 以上で終わります。ありがとうございました。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 国民民主党の浜野喜史でございます。  まず、食品ロスについてお伺いをいたします。  食品ロスに関しましては、二〇一五年九月に国際連合で採択されました持続可能な開発のための二〇三〇年アジェンダで定められております持続可能な開発目標のターゲットの一つとして、二〇三〇年までに世界全体の一人当たりの食料の廃棄を半減させるということが盛り込まれております。  環境省といたしまして食品ロス問題をどのように捉えておられるのか、御説明をいただきたいと思います。

西村明宏自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(西村明宏君) 政府では、二〇三〇年度までに食品ロスの発生量を四百八十九万トンに抑えるという目標を掲げております。これは二〇〇〇年度比で半分の量に該当いたします。  環境省におきましては、自治体や食品関連事業者等地域の関係主体と連携しながら、飲食店での食べ残しを持ち帰るmottECO、そして家庭で余った食品をフードバンク等に寄附するフードドライブ、こうした取組の推進を通して食品ロスの削減に向けた消費者等の行動変容、これを促進しているところでございます。  こうした取組は、食品という資源の循環、ひいては炭素中立型の経済社会の形成にもつながるというふうに理解しておりまして、引き続き、資源循環とそして脱炭素の同時実現を後押しをしてまいりたいと考えております。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 様々な取組をしていただいているということでございます。  御説明いただきました中でも、削減目標を大臣から御説明いたしました。それに関してお伺いをしたいと思います。  二〇一八年六月に閣議決定されました第四次循環型社会形成推進基本計画及び二〇一九年七月に公表されました食品リサイクル法の基本方針におきまして、国内の食品ロスを二〇三〇年度までに二〇〇〇年度比で半減するというような目標が定められております。  日本の二〇二〇年度の食品ロス量は約五百二十二万トンと、二〇〇〇年度の約九百八十万トンから約四七%削減されております。目標の到達まであと一歩というところまで来ております。目標の更なる深掘りも可能であるというふうに考えますけれども、見解をお伺いしたいと思います。

西村明宏自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(西村明宏君) 直近の二〇二〇年度の食品ロスの発生量は、前年度から約一割程度減少して、約五百二十二万トンでございます。二〇三〇年度までに二〇〇〇年度比で食品ロスの発生量を半減させ、四百八十九万トンにするという政府目標の達成に御指摘のように着実に近づいております。  一方で、足下では、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う消費者の外出機会の減少や飲食店の営業自粛などによる一時的な影響を受けている可能性も考えられます。今後の食品ロスの発生量の推移、これをしっかり注視するとともに、引き続き、関係省庁や自治体等と連携しながら、消費者等の行動変容を促して食品ロスの削減に着実に取り組んでまいりたいと思っております。  まずはこの目標をしっかりと達成し、そして、今浜野委員から御指摘ありましたように、更なる深掘り、高みを目指したものを考えていきたいというふうに思っております。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 関連してですけれども、いろいろ状況を見極めて、目標の深掘りもあり得るというふうに理解させていただいてよろしいんでしょうか。

西村明宏自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(西村明宏君) 今申し上げましたように、様々な一時的な影響の可能性も見ながら、まずは目標達成に向ける、そして更なる高みを考えていきたいというふうに思っております。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 関連してお伺いしたいと思いますけれども、消費者庁にお伺いをしたいと思います。  過去から商慣習として存在をいたします三分の一ルールの下で、賞味期限の三分の一以内で納入できなかったものは、賞味期限までの多くの日数を残すにもかかわらず、行き場がなくなり廃棄となるケースがあります。また、三分の二を経過した商品は店頭から引き揚げられ、同じく廃棄となるケースがあり、こうした商慣習を見直し、食品ロスの削減を図る必要があります。  フード連合とUAゼンセンが連携し昨年秋に実施をいたしました営業を担当する組合員向けの取引実態調査におきましては、メーカーが定めた賞味期限とは別に、取引先が独自にこれより短い販売期限を定め、その販売期限を経過したことを理由とした返品など、不適切な返品が数多く報告されております。  二〇二〇年三月に閣議決定されました食品ロスの削減推進に関する基本方針におきまして三分の一ルールを見直していくとしたにもかかわらず、いまだに三分の一ルールに起因する返品が多数発生していることにつきまして、消費者庁としての受け止めを伺います。また、その上で今後どのような対応を取るのか、説明をいただきたいと思います。

依田学消費者庁審議官

○政府参考人(依田学君) お答え申し上げます。  ただいま委員御指摘のとおり、令和二年三月に閣議決定されました食品ロスの削減の推進に関する基本的な方針におきまして、食品卸売あるいは小売業者に期待される行動として、サプライチェーン全体での食品ロス削減に資する厳しい納品期限、いわゆる三分の一ルール等の緩和、これが明記されておりまして、この商慣行の見直しということにつきましては、食品ロス削減の観点から重要な課題だと認識してございます。  政府といたしましては、食品関連事業者の皆様に対しまして、この厳しい納品期限の商慣習の見直し、あるいは賞味期限の年月日表示を年月の大くくり表示にする、あるいは容器包装の工夫などにつきまして賞味期限をそもそも延長させる、こういった取組を促進すると、それでも発生してしまう未利用食品につきましてはフードバンクや子供食堂に寄附をしていく、こういった取組を推進しているところでございます。  他方で、これらの事業者の取組につきましても、最終的な消費者の行動変容を伴わないと効果は発揮されません。したがいまして、消費者の皆様には、賞味期限はそもそもおいしく食べることができる期限であって、それを過ぎたらもう食べてはいけないという消費期限とは違うんだということ、あるいはこういった事業者の商慣習の見直しというものを購買行動で評価する、こういった形の理解を促進すべく、様々な啓発活動を促進していくということでございます。  先ほど大臣からもございましたように、二〇三〇年度までに二〇〇〇年度比で食品ロスの削減を、半減させる、こういった目標に向けまして、商慣行の見直しも含めましてこの食品ロス削減に向けた関係施策、こういったことにつきまして消費者庁としても取りまとめ役の役割を果たしてまいりたいと存じます。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 長年の商慣習の見直しということでありますので、継続的に取組をしていただければというふうに思います。  続きまして、原子力の安全規制について原子力規制委員長にお伺いしたいと思います。  二〇二〇年七月、原子力規制委員会は、運転期間延長認可の審査と長期停止期間中の発電用原子炉施設の経年劣化との関係に関する見解を決定をいたしました。原子力発電所の運転期間に対する原子力規制委員会としてのスタンスを明らかにした非常に重要な見解であると認識をいたしております。  改めて内容について御説明をいただきたいと思います。

山中伸介原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(山中伸介君) 御指摘の見解につきましては、原子力事業者から、新規制基準適合性審査への対応等により運転を停止している期間は設備劣化等の安全上の問題が生じないことから、運転開始から四十年を上限とする運転期間からその停止期間を除外してはどうかと提案がされたことを機に検討を開始したものです。  検討の結果、この提案については、原子炉施設の長期停止期間中にも劣化が進展する事象があり、その経年劣化の程度が使用履歴や保守管理の状況など個々によって異なるため、科学的、技術的に一定の期間を除外することは困難であるとして否定をいたしました。その上で、運転期間、すなわち基準に適合している原子力発電所の利用をどれぐらいの期間認めることにするかについては、原子力利用の在り方として議論をいただくべきことであり、原子力規制委員会として意見を述べる事柄ではないということを明確にしたものでございます。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 その見解に関連してお伺いしたいと思うんですけれども、この見解をまとめるに当たりまして委員会の中ではどのような議論があったのか、当時の委員構成、賛否、議論の内容について御説明いただきたいと思います。  その際に、規制委員会が運転期間について関与すべきであるといったような意見があったのかどうか、伺いたいと思います。

山中伸介原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(山中伸介君) 先ほどお答えいたしました原子力事業者からの提案を踏まえ、原子力エネルギー協議会、ATENAと経年劣化の管理に関する取組について技術的な意見交換を行った結果について、令和二年七月二十二日の原子力規制委員会で規制庁から報告があり、その際の議論がきっかけとなって見解文書を検討することとなりました。  このときの委員構成は、私のほか、更田委員長、田中委員、伴委員、石渡委員の計五名になります。  その際の議論の内容につきましては、私から、運転期間延長認可制度の期間については原子力規制委員会が議論すべき問題ではなく、長期運転停止期間を含めるかどうかについても原子力規制委員会が判断すべき事柄ではない等の意見を申し述べたところ、当時の更田委員長から、こうした考え方は重要であるため、原子力規制委員会として見解文書を取りまとめるべきではないかとの提案があり、これに反対する委員はございませんでした。事務方に見解文書案の作成を指示することになったものでございます。  その事務方による見解文書案については、令和二年七月二十九日の原子力規制委員会で規制庁から説明があり、同じ五名の委員と事務方との間の質疑を経て、これに反対する委員はおりませんでした。したがいまして、原子力規制委員会としての見解文書を決定するに至ったものでございます。  また、こうした一連の議論において、お尋ねのような原子力規制委員会が運転期間について関与すべきといった意見はございませんでした。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 議論を経て決定されました運転期間の在り方について意見を述べる立場にないとの見解を踏まえまして、今般、高経年化した発電用原子炉の安全規制に関して議論が行われました。その議論の中で石渡委員が反対意見を表明され、反対をされたというふうに承知をいたしております。  ここで私が疑問なのは、なぜ石渡委員は見解に賛成したにもかかわらず今回の安全規制案には反対をされたのか。規制委員長は、石渡委員の反対意見につきまして、見解との整合性を含めてどのように考えておられるのか、見解を伺いたいと思います。

山中伸介原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(山中伸介君) 御指摘の見解につきましては、二月十三日の原子力規制委員会において私から、今回反対意見を表明されました石渡委員を含め各委員の意見を改めて確認を行いました。  その際の私からの、運転期間について安全規制で考えるべきであるという石渡委員のお考えだと思うのですが、それに対してのお考えが根本的に食い違っているかと思うのですけれども、そういう理解でよろしいですか、こう問いただしましたところ、石渡委員から、それはそうかもしれませんという答えを得ました。  こうしたやり取りの中で踏まえますと、令和二年の見解についての考え方が石渡委員と私を含めた四人の委員とでは根本的に異なっておりましたため、今回の安全規制への反対に至ったものと理解しております。制度の大枠を取りまとめます段階で全員一致とならなかったことについては、私としては残念に思っております。  各委員がその専門的な立場から、反対意見も含めまして、独立して議論をし、意思表明を行うということは原子力規制委員会の独立性や信頼性の観点から重要であると考えております。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 私は、しっかり議論をしていただいて、それぞれ賛成、反対、賛否があってそれはそれでいいと思うんですけれども、私が理解できないのは、先ほども申し上げましたように、一度はその運転期間の在り方について意見を述べる立場にないということに賛成されていたわけですけれども、それが考え方が変わったということだと思うんですけれども、これは、一度見解には賛成したんだけれども、時の経過とともに見解が変わったということなんでしょうか。委員長の見解をお伺いいたします。

山中伸介原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(山中伸介君) さきにもお答えさせていただきましたように、石渡委員は、令和二年の見解についての御自身の考え方を踏まえて、同見解を根拠に原子炉等規制法の運転期間制限規定をなくしてよいということにはならないとおっしゃっているものと理解しております。  令和二年の見解についてはこれまでも何度か委員の間で議論する機会があり、全員の考えが一致しなかったことは極めて残念ではございますけれども、各委員が専門的な立場から異なる考え方を持たれることについては当然あり得ることだと考えておりますし、委員の独立性を考えますとそれは容認すべきことであるというふうに考えております。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 関連してお伺いするんですけれども、今回の見解は、原子力規制委員会の役割は、科学的、技術的観点から基準を定め、適合性を審査し、監視等を行うことに尽きるということ、さらに、運転期間の在り方について意見を述べる立場にないと、この辺りが重要な点ではなかろうかというふうに思います。  私なりにこの見解を表現すれば、こういうふうにも言えるのではないかなと思うんです。原子力発電所の寿命を科学的、技術的観点からある値に定めることはできないんだということを、あの見解の中ではそういう考え方をベースにして見解が取りまとめられたというふうに私は理解するんですけれども、規制委員長の見解をお伺いしたいと思います。

山中伸介原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(山中伸介君) 御指摘いただきましたように、各原子力発電所の寿命を科学的、技術的に一義的に定めることはできません。  運転期間についての考え方でございますけれども、これは原子力利用の正当化についての議論をされる場できっちりと議論をしていただくべき事柄であって、安全規制ではないと考えております。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 今回の見解は、私は極めて真っ当な、ごくごく自然なといいますか、そういう見解を取りまとめられたものと私は理解をいたします。引き続き、原子力規制委員会、そして原子力規制委員長におかれても、この見解の内容を丁寧に国民の皆様方にしっかりと説明をしていただきたいというように思いますけれども、このことについて委員長の見解をお伺いをいたしまして、私の質問を終わりたいと思います。

山中伸介原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(山中伸介君) 今般、新しい高経年化した原子力発電所に関します安全規制に関する法案を国会に提出させていただいているところでございます。今般取りまとめさせていただいた制度というのは、これまでの制度に比べて、より高い頻度でより厳正に規制が行われるような制度となっていると考えております。  この制度について、今後技術的な詳細を議論をしていきますとともに、国民に分かりやすい説明を行ってまいりたいというふうに考えております。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 終わります。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。  三月一日、米国のローレンス・バークリー国立研究所などのチームが、二〇三五年日本リポート、電力脱炭素化に向けた戦略を発表しました。資料に、著者の一人である同研究所の白石賢司氏による同レポートの説明資料を配付しております。  このレポートでは、日本において、二〇三五年の時点で再生可能エネルギーを電源構成の七〇%まで導入することが可能であるとしています。日本における再生可能エネルギー導入の大きな可能性を科学的に明らかにしたものだと注目いたしました。  西村環境大臣、このレポートについて御存じでしょうか。

西村明宏自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(西村明宏君) 今御指摘ございました米国エネルギー省のローレンス・バークレー国立研究所が、二〇三五年に向けた日本の電力システムの脱炭素化に関するレポート、これを発表したことは承知しております。  つい先日発表されたレポートを短期間で読み込まれて御質問いただいている山下委員の精力的な活動に敬意を表したいと思います。  このレポートでは、再エネなどのクリーンエネルギーを二〇三五年までに発電電力量の九〇%まで引き上げた場合に、電力コスト、安定供給の確保、温室効果ガスの排出削減の観点から便益があるとの内容が記載されておりまして、今後の再エネ導入拡大に向けて参考になるものと受け止めております。  二〇五〇年のカーボンニュートラルの実現にはあらゆる施策を総動員することが必要でございまして、このレポートも含め、引き続き、様々な知見を参考にしながら再エネ導入拡大の取組を進めてまいります。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 精力的にという御評価いただきましたが、是非大臣に再エネ導入のために精力的に頑張っていただきたいと思っております。  再生可能エネルギーについては、しばしば、安定供給に不安がある、あるいはコストが高い、日本には適地が少ないなどと言われてきましたが、このローレンス・バークリー国立研究所などのチームの最新のレポートは、日本でも再エネの大量導入が十分可能であることを示しております。  私は、この科学が明らかにした可能性をどう現実のものにするか、そこに政治の役割があり、行政の役割があると考えております。その立場から、まず、このレポートがどういう分析方法を用いて日本でも二〇三五年に電源構成で七〇%の再エネ導入が可能であるという結論に至ったのか見てみたいと思います。  このレポートの分析方法の第一の特徴は、一日二十四時間の電力の安定供給を行うために必要な一時間ごとの電源構成、原発、あるいは再エネ、あるいはLNGなどの電源構成を一時間ごとに検討し、その上で季節による変動を加味することによって一年を通じて電力の安定供給が可能となることを前提にした分析となっていることであります。つまり、電力の安定供給を前提にしても二〇三五年に再生可能エネルギーで七割を賄うことができるということを示したレポートになっております。  資料五ページの下の図を御覧いただきたいんですけれども、これは、一日二十四時間の電源構成の変動を表したものです。月別に若干の違いがありますけれども、太陽光発電の量が多い昼間に発電量が多くなっております。上側にグラフが盛り上がっていることからそれが分かります。この余剰電力を、図の下側への盛り上がり、つまり蓄電池や揚水式水力発電を用いて蓄電する、その蓄電した電力を夜間に使うということになっております。LNG火力が電源構成の一〇%を占めることに二〇三五年の時点でもなっており、そのLNGで需給の調整を図るというモデルであります。  資料六ページの図は、こうした手法で夏と冬のピーク時、電力需要のピーク時でも電力の安定性が確保できることを示しております。  西村大臣、再エネを大量導入しても電力の安定供給は十分可能であるというこのレポート、大変大事な提起だと思いますが、いかがですか。

西村明宏自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(西村明宏君) このレポートは、二〇三五年の電源構成として再エネ七〇%を前提に電力の安定供給を確保できるものとしているわけでございます。再エネの導入拡大に向けて参考になるものと評価できると思います。  我が国では再エネを最大限導入していく方針でありまして、一方で、再エネ事業の実施に当たりましては地域の合意形成が必要でございます。特に、風力発電に関しましては長い工期が必要であります。こういった留意すべき点も考慮していかなければならないと思います。  環境省としては、電力の安定供給を図りつつ再エネの導入拡大を進めるために、今、再エネ設備や蓄電池の導入を支援しているところです。また、環境アセスメント制度や地球温暖化対策推進法、これに基づく促進区域の仕組みなどを適切に運用して、地域における合意形成を図りつつ、環境に適正に配慮し、地域に貢献する再エネ事業を推進してまいります。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 我が国でも最大限再エネを導入するというふうにおっしゃられましたが、二〇三〇年における再エネ導入の目標を見ると、スペインは七四%、ドイツ六五%、EU全体で五七%、アメリカのカリフォルニア州六〇%、ニューヨーク州七〇%となっておりますけれども、日本は御存じのとおり三六ないし三八%ということで、最大導入すると言いながら非常に少ない目標になっているわけですね。これが現実なんです。ここを変えようということがこのレポートから提起されているというふうに受け止めていただきたい。  このレポートの第二の特徴は、費用最小化という手法を用いていることであります。すなわち、費用が最小になる電源構成にするということであります。  中期的に見ますと、再生可能エネルギーの導入コストは下がっていく、また、化石燃料の燃料費を下回ることになり、コストとして一番安くなると。資料七ページに、再生可能エネルギーの大量普及が世界で進み、そのコストが安くなっていることが、まあ簡単なグラフですけれども、示されています。  その結果、資料八ページ上にいろいろなシナリオを分析しておりますけれども、左端のベースのシナリオでは電源構成の七割を再生可能エネルギーが占めることになっていると。シナリオによっては最大再エネが七六%導入することも可能であるということが示されております。  それから、資料八ページの下は、再エネの導入に掛かった固定費よりも、この真ん中の化石燃料の輸入が、輸入費が減っていきますから、そちらの方が大きいんですね。したがって、再エネ導入のコストよりも化石燃料の費用の方の下がり方が大きいわけですから、十分これは採算取れるということになっております。  九ページの上の方を見ていただきますと、再生可能エネルギーの導入で化石燃料の輸入が八五%削減できるということになっております。現在、日本のエネルギー自給率は一〇%ほどしかありませんので、エネルギー安全保障は今大きな問題になっておりますけれども、これ大幅に強化することができるということにもなります。  西村大臣、再生可能エネルギーの大量導入が経済性の面でもエネルギー安全保障の面でも大きな効果をもたらすということは、これはもう明らかではないかと思いますが、大臣の認識伺いたいと思います。

西村明宏自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(西村明宏君) このレポートにおきましては、最新のデータ、また将来の不確実性などを考慮してモデルを作成しているということで、再エネ大量導入に向けての参考になるものと考えております。  一方で、再エネのコストにつきましては米国の将来見通しをベースとして分析しているものでございまして、我が国においては、太陽光の導入拡大に伴い平地における適地が減少しつつあること、そしてまた、海底地形が急深、急に深くなっているもので、洋上風力の拡大に技術的な課題がある、こういった様々な特有の事情があることも考慮する必要があるというふうに考えております。  我が国では、低コストで再エネ導入に向けて、例えば経済産業省のグリーンイノベーション基金等を活用した技術開発の加速化や立地地域における人材育成等、こういったものを通じてコスト低減に取り組んでおります。また、環境省におきましては、再エネ設備と蓄電池の導入を支援することでコストの低減を促進しているところでございます。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 何でアメリカのコストを参照にしているかというと、これはもう説明されているんですけど、このレポートに、国際的に再エネの普及がどんどん広がっているので国際的なコストが低減するということで、これは日本ではなくて米国の数字を用いているということが説明されております。だから、日本の特殊事情もあるでしょうけど、国際的に見て再エネ導入のコストは大きく下がっていくということは間違いないと思うんですよね。  それで、これ後でも出てくるんですけれども、やはりいろんな日本の特別な事情も加味しながら、実際に再エネ導入、この可能性が七割あるというふうに最新の分析で明らかになった。それをいかに実現するかというこの政治の姿勢、構えが問われているんではないかと思うんですが、やはり欧米は、高い炭素価格、カーボンプライシングを設定して、同時に石炭火力発電の廃止の目標期限も決めて、再生可能エネルギーの大量導入に動いております。特にロシアによるウクライナ侵攻以降は、エネルギー安全保障の観点から、自国エネルギーである再生可能エネルギーの大量導入がより進められております。EUでは再エネの比率がLNGを追い抜いたということになっております。  このレポートの発表に際して開催された日本におけるシンポジウムでは、日本はエネルギーのほとんどを海外に依存しており、一〇〇%国産の太陽光、風力、地熱、小水力、潮力などの再生可能エネルギーを大量導入することは、経済的にもエネルギー安全保障的にも他国に比べて効果が高いということを専門家は指摘しております。残念ながら今輸入に頼っているだけに、逆に再エネを大量導入することによってコスト面でも経済安全保障面でも非常に効果が大きいということになっておりますが、今そういうことに踏み切るべきではないか、いろいろ導入できない困難挙げるよりも、思い切ってそこに踏み込むことがそういう効果を実際にもたらすことになるんじゃないかと。  これは環境大臣の大きな使命だと思いますが、いかがですか。

西村明宏自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(西村明宏君) 先日閣議決定いたしましたGX実現に向けた基本方針、ここにおきましては、例えば直ちに取り組む対応として太陽光発電、これの適地への最大限導入、また、中長期的な対策といたしまして系統の整備や出力変動への対応の加速といった内容を盛り込まれておりますけれども、こういったものを活用しながら、しっかりとした対応というのは進めていかなければならないというふうに考えております。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 今大臣おっしゃったことに関わって、このレポートの分析方法の第三の特徴は、再エネの導入の方法について、今すぐ導入が実現できるもの、今すぐ実現可能なものと、中長期的に準備を進めて導入していくものというふうに分けて、時期をずらして段階的に大量導入することを前提にしているということだと思います。当面は太陽光発電と蓄電池を推進し、中長期的に洋上風力と送電線網の整備を行って再エネによる電力確保を行うと。おっしゃるように、いろいろ準備が掛かるものもありますからね。しかし、今から準備もしなければならない。  九ページ下には、想定している導入量がどのぐらいの規模と速度になるのかということを九ページ下に示しております。これを見ますと、日本において再生可能エネルギーの新規導入が単年度で最も多かった二〇一五年の導入量九・七ギガワットと比較しても、無理のない導入量になっているわけです。このペースで導入量をだんだん増やしていけば七割を再エネで賄うことができると、十分達成可能なんだということなんです。  それから、十ページの上、御覧になっていただきたいんですけれども、再生可能エネルギー、それから蓄電、それから地域間送電網の整備などに必要な二〇三五年までの累積設備投資額は三十八兆円という試算が出ております。十年余りで三十八兆円ですので、決して高くはないと思われます。先ほど大臣が言った政府のGXでは今後十年余りで官民百五十兆円の投資が必要となっておりますから、こっちの方がはるかに安くて効果大という試算にもなっているわけであります。  西村大臣、こうして英知を集めれば、日本の豊富な再生可能エネルギーの潜在力を実際の電力として活用することができる、そして経済的にも安全保障的にも非常に大事な効果を上げることができる。これ、本当真剣に検討して進むべきじゃありませんか。

西村明宏自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(西村明宏君) 再エネの最大限の導入、特に今委員がおっしゃったような、まずは太陽光と蓄電池、そして中長期的に風力というお話でございますが、こういったものをできるだけ速やかに比率を高めていきたいと思っておりますが、今留意すべき、また考慮すべきものとして、太陽光パネルの設置の適地が先ほども申し上げたように徐々に少なくなってきているということ、そしてまた、その設置方法において様々な地域におけるトラブルが生じているというのも事実でございます。  こういったものをよく加味しながら、できるだけ、委員おっしゃるように、再エネの比率を上げてまいりたいというふうに考えております。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 日本の再エネのポテンシャルの高さは環境省がもう何度も試算しております。電力需要の七倍賄えるんだということも言われております。それを現実化していくのが、私は政治の役割、特に大臣の決意だと思うんですが。  適地が少ないってさっきから何度も言われるんですけど、例えば環境省の調査では、屋根置き太陽光発電の設置可能量だけでも、これまで設置された屋根置き太陽光発電の三十五倍あると。非常にたくさん余力あるわけですよね。それから、ソーラーシェアリング、これは農業と再エネのセットで進めるという意味で非常に大事な役割を今発揮させつつあるし、広がりつつありますけれども、これも農地の一%にも満たないということになっておりますので、導入の余地は大いにあると。  だから、こういう太陽光の活用を大いに当面進めながら、今から送電網を整備して、五年後、十年後に向けて洋上風力の導入進めるのは可能だと、こういうことをやっぱり環境省が可能だということを示さないで一体誰が示すんだと。難しい難しいと言っているだけでは進みませんよ。  せっかくこういうものが出たんだから、真剣に参考にすると言うんだったら参考にして、こうやりましょうということを出すべきじゃないですか、大臣。

西村明宏自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(西村明宏君) 適地が減少してきているというのは事実関係として申し上げているところで、やらないということでは全くございません。事実、その農地における太陽光の設置においても新たな仕組み、そしてまた屋根置きに関しましても自己負担なくやる方法、そういったものも様々検討、そして実証化しつつございます。  日本としてできる再エネの導入、これ、アメリカのようにネバダの砂漠のような広大な平地があるわけではございませんので、日本に適した形で、今御指摘あったような屋根置きを含めた、そういった形での再エネの導入、これはしっかり今も検討しつつ、実証化に向けて進めているところでございます。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 私、再エネ導入がなかなか進まない大きな要因として、やはり日本においては石炭火力発電にしがみついていると、それから原発、このレポートも原発は前提にしているんですけど、原発が推進されているということと非常に大きな関係があると思います。  もう石炭火力はこのレポートには選択肢に入っていないんですよ。二〇三五年、日本において石炭火力ゼロということができると、また、そうしなければ再エネ普及しないということになっていましてね。ましてや、アンモニア混焼って今からやろうとしていますけど、論外だと。これ、コスト合わないですよ。現実可能性も疑問符が付いている。そこに巨額の投資をすることが果たして未来ある投資と言えるのかと。投資するんだったらこっちじゃないかということが問われている。  そして、原発も、私は、地震大国で、かつ東京電力福島第一原発の大きな事故を経験した日本において原発を再稼働し、ましてや新増設など、これは論外だと思います。これだって、どこに造るのと、それこそ適地があるのということになりかねないし、使用済核燃料の問題、一たび事故が起きれば最悪の環境破壊を引き起こし、日本経済に計り知れない被害を長期にわたって与え続けると。それが原発ですからね。やっぱりそういうリスクのない再エネにかじを切るべきだというふうに思います。  最後に、そのために、資料十ページに具体的な政策提言が、十ページじゃないか、十一ページですね、されております。これ、是非真剣に検討していただきたい。

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 山下委員、申合せの時間が参りましたので質疑をおまとめください。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 分かりました。まとめます。  これ、書いているとおりです。再エネ発電の導入、石炭火力発電の段階的廃止の目標を設定すること、カーボンプライシングをちゃんとやりなさい。これ、炭素価格を上げるべきだと。今、CO2一トン当たり二百八十九円ですけれども、三五年までに六千円に引き上げれば、石炭火力採算が取れなくなって九九%がもう廃止されるというふうに見込まれていると。やっぱりそういう政策を導入することによってこの可能性を現実のものにするべきだという提言ですけれども、これ、是非具体的に検討すべきじゃありませんか。

西村明宏自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(西村明宏君) もう時間も参りましたので。  もうとにかく環境省といたしましては、引き続き地域と連携した上で再エネの最大限導入、導入のための取組をしっかりと推進してまいります。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 終わります。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 れいわ新選組代表の山本太郎です。  資料の一。原発は設計段階で寿命四十年と考えられてきたと。そこから、審査に通ればプラス二十年、六十年間延長可能になって、今回、条件付六十年という上限を撤廃可能にする法改正を行おうとしている。それを行うには、原子炉等規制法、いわゆる炉規法から運転期間に関する規定を取り除く必要がある。  炉規法というのはどこの組織が所管していますか。

山中伸介原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(山中伸介君) 原子力規制委員会でございます。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 ありがとうございます。  炉規法から運転期間に関する規定を取り除くには、まずは原子力規制委員会が了承する必要があると。これに対して規制委員会として議論、採決。賛成四、反対一で炉規法から運転期間に関する規定を取り除くことが了承されたと。これは一体何をやっているのかな規制庁はと私は思っちゃうんですね。  資料の二。日本原子力学会誌ボリューム五十四。規制庁とは何かについて説明されています。  資料の左側。経済産業省の原子力安全・保安院と文部科学省の原子力規制組織が原子力規制委員会に統合され、その事務局として原子力規制庁が設けられたと。つまりは、原発の安全を仕切る組織がばらばらだったので一本化した。  資料の右側。同時に、それまで電気事業法と原子炉等規制法の二つの法律で原発の安全規制ルールを定めていたが、安全規制の規定は原子炉等規制法で定める形になった。原子力発電所に対する電気事業法と原子炉等規制法の規制の統合である。これまでは二つの法律でモザイク模様のような規制が行われていたが、原子力安全に関する規制は基本的に原子炉等規制法に一元化されることになった。  東電事故の反省から原発の安全ルールを一元的に定める法律として再出発した原子炉等規制法、それを統合された新設規制組織として規制委員会が所管するという関係性であると。  これ、山中委員長、炉規法の中に運転期間に係る条文があるということは、これ規制側が安全を担保するためにも意味があると、私そう思うんですけれども、それを切り離す、手放す作業を規制当局がお手伝いするようになるような今回の形っておかしくないですかね。これ一言でお答えいただきたいんですけど、おかしいと思うか、おかしいと思わないか、お願いします。

山中伸介原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(山中伸介君) おかしいとは思いません。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 そうでしょうね。だから話が進んじゃうんですよ。  資料の三。これに唯一反対をされた石渡委員の御発言です。炉規法というのは、ある意味、原子力規制委員会設置法とペアのような形でそのときに制定された法律だと理解しております。炉規法というのは、したがって、原子力規制委員会が守るべき法律であると思っています。我々として、もちろん科学的、技術的な理由、それから、より安全側に変化する、変えるという、そういうはっきりした理由があればこれを変えることはやぶさかではございませんが、私としては、今回のこの変更というのはそのどちらでもないと考えます。非常に真っ当な御意見ですね。  一方で、切り離された運転期間の定め、制度については、原発推進側の経産省が所管する電気事業法で定めることになる。規制委員会としては、六十年超えで稼働する事例が出てくることを前提に、高経年原発を対象にした審査制度、これをつくっていただけるということなんですけれども、委員長、これ、審査制度って今時点で何%完成しているんですか。

山中伸介原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(山中伸介君) 昨年十月五日からこの制度について検討を始めてまいりました。高経年化した原子力発電所の安全規制について、まず制度の大枠について四か月間掛けて検討を行いました。  三十年を超えて運転しようとする原子力発電所については、十年置きに……(発言する者あり)制度については、大枠は完成しております。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 ということは、もうすぐにでも始められるぐらいの体制だってことでいいんですね。何%ですか。中身詰まってないんじゃないですか。詳細これからでしょう。いかがですか。

山中伸介原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(山中伸介君) お答えいたします。  六十年目以降における高経年化評価については、これまで実施してきました高経年化した発電所の審査や検査の実績を土台とすることを可能であるというふうに考えております。審査手法を大きく変える必要はないと考えております。  具体的には、これまでの高経年化評価で得られた物理的データや予測式に加えて、今後実施される五十年の時点における評価の実績、あるいは劣化評価に係る技術的な知見の蓄積踏まえまして、科学的、技術的な確認を行うことはできるものと考えております。  制度の大枠は提案をさせていただきまして、基本的な審査の考え方については、これまでの経験を基に、今後技術的な詳細を詰めていきたいというふうに考えております。  規制委員会としては、運転期間がどうあれ、高経年化した発電用原子炉に対する安全規制を厳格に行うことのできる規制制度を国会に提出したところであり、しっかりと運用できるよう、引き続き詳細を検討してまいります。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 詳細これから詰めるって言ってるじゃないですか。さんざんいろんなこと、がたがた言ったって、詳細これから詰めるって。今からの話なんですよ。何分掛かっているんですか、説明するのに。  炉規法から期間の定めを手放す、さっさと決めますね、これは。でも、安全性を担保するためのその内容、詳細は何も、これから、決まっていない。大枠はあるけど中身はこれから決めるって、これ順番逆なんですよ。安全側に立たなきゃ駄目なんでしょう。規制側なんでしょう。  委員長、世界で六十年超え、六十年超えで運転されている原発は存在するかしないか、それだけ答えてください。

山中伸介原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(山中伸介君) 六十年を超えて運転する原子力発電所はございません。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 資料の四。委員長御自身がおっしゃっていることなんですよ。未知の領域なんですよ。原発の延命のために炉規法を改正すると。規制する側が未知の領域に踏み出すって、これ違和感しかありませんよ。原子力延命のために野心的な取組、それを一生懸命背中押しているのが今の規制側じゃないですか。炉規法から運転期間を除外してよいか、この議論も余りにも拙速だと言われております。  資料の五。二月十三日、規制委員会後の記者会見、山中委員長の発言。法案提出というデッドラインは決められた締切りであった、そう述べられてるんですね。  法案提出という締切りを意識して十分な議論が尽くせなかったってことでいいですか。イエスかノーかでお答えください。

山中伸介原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(山中伸介君) 十分な議論は尽くせたと考えております。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 資料の六。炉規法改正の決定に賛成した委員でさえも、締切りを守らなければいけないようにせかされて議論してきた、我々は独立した機関であり、じっくり議論すべきだったと指摘してるんです。認識おかしくないですか、委員長。  二〇二二年十二月、エネルギーフォーラム。山中委員長は、審査に時間を要することはやむを得ません、事業者も誠意を持って対応してくれていますしというような御発言されてるんですね。  委員長、本気で原発の事業者が誠意を持って審査などに対応しているというふうに評価なさっていますか。イエスかノーかでお答えください。

山中伸介原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(山中伸介君) 審査に時間が掛かっている場合、様々な要因ございます。原子力事業者、真摯に対応していただいている場合もあるかと思います。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 そうでない場合もあるというお答えですよね、今のはね。  ずさんなテロ対策で運転停止命令が出された柏崎刈羽原発。規制委員長、この結果受けて、東電は誠意持って審査、審査後の検査に対応してきたと評価していますか。イエスかノーかでお答えください。

山中伸介原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(山中伸介君) 少なくとも安全に関する審査については、東京電力、真摯に対応してもらったものと考えております。  核物質防護についての取組については、極めて不十分な部分がございましたので、核燃料の移動停止の処分をいたしました。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 ある面ではいいけど、ある面では駄目だというお話をされたと思うんですね。  今年の一月十九日の日経新聞にも、運転開始三十年を迎える前に原子力規制委員会の審査を受けている柏崎刈羽原発三号機の審査書類に百四十九か所の誤りがあったと明らかにしたと、百三十一か所は既に審査を終えた二号機の記載内容を流用していたって、完全になめていますよ、これ。意味不明ですね。  原発なんて運転するような能力がないんですよ、はっきり言っちゃえば。リスクでしかない、この国にとって、こういう事業者たちがやっていくということに対して。そこに対して、一生懸命やっていますからみたいな話、なしでしょう。あなた規制側なんだから。  山中委員長、この柏崎刈羽原発は、この運転停止命令によって運転停止されている期間が除外されて、その分延長されることになるんですか、この先。上乗せされるんですか。

山中伸介原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(山中伸介君) 運転期間については、私ども原子力規制委員会が何か意見を申し述べる立場にはございません。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 このような不適切な対応をしている、ある意味でなめた態度を続ける、原子力の安全性を保てないような事業者、こういう者たちが、もちろん、この先延長していくということになったときに、それが最低限クリアされていたら、このふざけた態度をやっていた時期もこれ延長可能になっちゃうわけですよね。そういうことでしょう。それでもオッケーなんですね。

山中伸介原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(山中伸介君) 運転期間については、資源エネルギー庁がその判断をされるものというふうに考えております。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 私が聞いているのは、規制庁に対する態度さえも余りにもなめているような、先ほど言ったような、百四十何か所も誤りがあって、それも百三十何か所は前からの流用だって。これ、完全に規制庁なめられているんですよ。  このようなことをした者たちが、原発動かすことができませんという期間さえも、後ほど上乗せで原発を稼働できるような状態っておかしいでしょう、普通に考えて。私はそう思うんです。  例えば、二〇二一年、地質データの不適切な書換えが判明した敦賀原発二号機。これを受けて前規制委員長は、審査申請を取り下げた方がよいとまで批判しているんですね。審査の中断、検査に入った経緯がある。これ、原電は誠意を持って審査に対応してきたと、山中委員長、評価されていますか。イエスかノーかで答えてください。

山中伸介原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(山中伸介君) この日本原子力発電株式会社敦賀発電所に対しては、不適切な対応があったというふうに考えております。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 その不適切な電力会社による対応によってこれ動かせないという時期が長引いたんだと、けれども、それは後で延長させるときに上乗せするよということ自体がおかしいでしょう。原因はどこにあるの。電力会社じゃない。それに対して前に進めようとしているのが御自身だってことに違和感ないんですか、規制側として。いかがでしょう。イエスかノーかでお答えください。

山中伸介原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(山中伸介君) イエスかノーかでお答えづらいところです。  運転期間については、既に三年前に、私ども原子力規制委員会が意見を申し述べる事柄ではないということを決定させていただきました。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 時間もないので先に行きますが。  資料の七。二月十三日の規制委員会で反対意見を表明した石渡委員は、事業者側の審査上不備があって審査を中断して検査に入った事例でも、そういった事例でも運転期間が延長されるということを問題視されているんですね。  これね、審査又はそれ以外で不備があって停止期間が長引く事例の中には、電力会社の安全に対する意識の低さ、誠意というものが感じられないというものが多くあるんですよ。  こういった期間が除外されて運転期間が延長されること自体、おかしいでしょう、これ。論理破綻した結論ありき。それを規制委員会がお墨付き与えている状態。それに対して苦言を呈するどころか、法案提出に間に合うように帳尻合わせに汗を流す。これ、規制側じゃなくて推進側のお仕事なんですよ。委員長としての資質問われても仕方がないんですね。  本日の委員会に、先日、規制委員会で一人反対した石渡委員の参考人招致を求めてきましたけれども、山中委員長がいるんだから委員長を呼んで話を聞くべきだということで許可されなかったんですね。規制委員長のみへの聞き取りだけでは国会として行政監視の役割、これ十分果たせるとは思えません。  先ほども浜野委員の方から、令和二年見解どうなんだというようなお話がありました。それに対して石渡さん、どう考えているのって。そのことに関しても委員会の中では話されていましたよ。話されていたけど、委員長、そのことを浜野さんに伝えてないじゃないですか。令和二年見解を金科玉条のように持ってくるのはおかしい、そのときの決定にいた者、そのときの決定に関わった者がこの中にいるかってこと言われたでしょう、あなた。誰も言わなかったじゃないですか。手も挙がらなかったよ。どうしてその事実関係をここで示さないんですか。  つまりは何か。委員会の中で行われたことさえも、この国会という場で共有されることがない。つまりは何かといったら、このような手続で進んできた内容に関して、これは国民の生命、財産に関わることだから、もう一度この環境委員会というところでしっかりと、どのような議論があったのか、その意味に、その裏にはどのような意味があるのかというやり取りを私は丁寧にしていく必要があると思っています。  規制委員長のみへの聞き取りでは国会として行政監視の役割が果たせない、そう思う。なので、環境委員長、本委員会に石渡規制委員の出席を求めるとともに、この問題に特化した参考人質疑及び質疑立てを行うことを協議してください。

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 後刻理事会において協議いたします。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 ありがとうございます。  で、ちょっと独立性という部分、これ重要なんですけど、その疑いが生じる事案が起きたと。規制委員会事務局である規制庁が、原発をより長く使えるように画策する経産省と七月―九月、これ密談七回にわたって重ねたと報道されているんですね。  山中委員長、資料の十一、九月二十六日の就任時に記者会見で、福島を決して忘れない、強い気持ちを持って、独立性と透明性を堅持して厳正な原子力規制を遂行していく方針に何ら変わりないと強調してくださったんです。けれども、これ、今起こっていることって、それを揺るがす事態なんです、独立性をね。  そのような事態を受けて、一月二十五日に決定したルールでは、原子力推進機関との面談は今後公表するってなったんですよ。これ、変えてくれた。  委員長、これね、もう一回襟正していこうやということを、意味を込めてもうルールを改正していただいた、ルールを変えていただいたという認識でいいですよね。イエスかノーかでお答えください。

山中伸介原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(山中伸介君) イエス、ノーでお答えしづらいところなので。  独立性を侵すような行為があったとは思っておりませんが、透明性を高める必要があると思いましたので、ルール改正を行いました。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 一部そのように変えていただいたことは評価したいと思うんですけれども、残念ながら、この中には電話、メールが含まれてないんですよ、電話とメールが。  この談合騒ぎという部分に関しては、電話でのやり取りは数十回に及んだと言われるんですね。ごめんなさい、ペーパー入れなくていいですよ。お願いなんだから、今からするのは。それ棒読みされても何の意味もないんです、委員長の魂が入ってないから。  メール、電話に関して、これ含めていただきたいんです。検討いただけますか、検討いただけませんか、それでお答えください。

山中伸介原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(山中伸介君) メール、電話については含めるつもりございません。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 本当にね、談合疑いということが言われたとしても、それを是正しようとはしない。その本丸に関しては、核心に関しては、それ改めようとしないんですね。本当に頭が痛いです、そういう人たちが原子力に関わっているということが。  資料の十三。委員長、見てもらっていいですか、私の資料の十三です。  原子力規制委員会設置法第二十五条、規制委員長、読んでいただけますか。

山中伸介原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(山中伸介君) 国民の知る権利の保障に資するため、その保有する情報の公開を徹底することにより、その運営の透明性を確保しなければならない。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 山中委員長は、昨年十二月二十七日の記者会見で、ジャーナリストからの情報公開請求を受けて、エネ庁とのやり取り、エネ庁から提供された情報も含めて公開すると言ったんです。その後、記者ブリーフィングを開いたのは二月三日。ここで、規制庁、態度一変させるんですよ。エネ庁から提供された資料は公開しないと言い出した。年末に資料公開を約束、でも一か月待たせた結果、手のひら返したんですよ。これ、エネ庁にとって都合の悪い情報を規制庁が隠してあげたということと同じですよ。  で、資料の十四見ていただきたいんですけれども、規制庁として原発運転期間についてどのような制度変更を想定していたか、それを示す重要な資料です。この表の中に、各案について規制庁としての評価が示された、メリット、デメリット、その評価の部分が黒塗りになっているんです。これ、あり得ない話なんですよ。  恐らく、国会で予算のときにこれが話題になって原発の延長が難しくなるという。何かといったら、これ、情報を出すタイミング、コントロールしているんですね。こんなことは許されない。当たり前ですよ。それを一刻も早くこの委員会に提出していただきたいんです。  反対世論が盛り上がらないように隠したいという、そういうことやめた方がいいんですね。この三つの案全て、この資料を作成した担当者がどんなメリット、デメリットを評価していたのか。  環境委員長、黒塗りを外した上で、この資料の本委員会への提出求めます。はい、ありがとうございます。  で、もう一点……

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 後刻理事会にて協議をいたします。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 ありがとうございます。  で、資料の十五見ていただけたら、これ、エネ庁というところも輪を掛けてふざけてるんですよ。これ、情報開示に関して、来年、来年というか、もう今年ですね、十か月後ということを言っちゃっているんですね。一体どういう意味があるんですかってことなんですよ。すぐにでも出さなきゃいけないものなんですよ。  これ、原子力事故が起こってからの原子力政策の大転換なんですよ。そこに関してエネ庁と規制庁が関係したことに関して、その中身、七回会合があって数十回の電話をやり取りしてというようなこの中身さえも表に出てこず、で、規制庁側が、エネ庁側がどんな資料を使ってやったのかということさえもブラックボックスにするなんてあり得ないですよ。今出すべきです。

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 山本委員に申し上げます。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 ありがとうございます。もう終わります。  なので、委員長……

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 質疑をまとめてください。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 はい。  ただいまの私が要求したものに対して、委員会に提出することを求めます。よろしくお願いいたします。

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 後刻理事会にて協議いたします。

山本太郎れいわ新選組

○山本太郎君 委員長、こちらの委員長、先ほどの二十五条に基づいて透明性しっかりと堅持していただくためにも、これは情報公開、これは一刻も早く、まずはこの委員会に対して資料を出すということに御協力ください。  ありがとうございました。

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 午後二時四十分に再開することとし、休憩いたします。    午後零時三十八分休憩      ─────・─────    午後二時四十分開会

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) ただいまから環境委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、環境及び公害問題に関する調査を議題とし、環境行政等の基本施策に関する件、公害等調整委員会の業務等に関する件及び原子力規制委員会の業務に関する件について質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

進藤金日子自由民主党

○進藤金日子君 自由民主党の進藤金日子です。質問の機会を与えていただきまして、先輩、同僚の議員の皆様方に感謝申し上げたいと思います。  早速ですが、西村環境大臣の所信に対しまして質疑を行いたいと思います。  昨年の十一月十五日にCOP27日本政府代表団長として西村環境大臣が、日本政府の気候変動の悪影響を伴う損失及び損害、ロス・アンド・ダメージ支援パッケージを発表されました。このパッケージは、世界における喫緊の課題であるロス・アンド・ダメージに対して、迅速な支援の充実のため、国際社会が一丸となって取り組むことが不可欠との認識の下で、事前防災から災害支援、災害リスク保険までの総合的な支援と早期警戒システム整備支援を中心に各種支援を包括的に提供していくという、これすばらしい枠組みだというふうに思います。  そこで、COP27で西村大臣が発表したロス・アンド・ダメージ支援パッケージの実効性の確保に向けた今後の方針をお聞かせ願いたいと思います。

西村明宏自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(西村明宏君) 今、進藤委員からお話ございましたように、昨年十一月のCOP27におきまして、気候変動の影響に対する途上国への技術的な支援策としてロス・アンド・ダメージ支援パッケージの実施を表明したところでございます。  このパッケージは、気候変動がもたらす悪影響、災害といったものに関して、防災に関する人材育成や早期警戒システムの整備といった事前の備えから被災後の復興支援まで、我が国の持つ経験と技術を生かして包括的な支援を継続的に行っていくものでございます。  気候変動による損失と損害への対応については、特に気候変動に脆弱な国に対しまして国際社会が力を合わせて支援していくことが重要でございます。四月のG7札幌気候・エネルギー・環境大臣会合におきまして、このパッケージを始めとするロス・アンド・ダメージ対策についてG7各国との連携協力を呼びかけてまいりたいと考えております。また、その成果を生かして、十一月末から開催予定のCOP28における国際交渉に貢献してまいります。

進藤金日子自由民主党

○進藤金日子君 大臣、ありがとうございます。  ロス・アンド・ダメージ支援パッケージ、これ、気候変動枠組条約における議論への貢献と並行して、やはりこれ仙台防災枠組の推進の観点からも、今御答弁いただきましたように、人材育成、早期警戒システム整備といった事前の備えから、災害リスクの管理やより良い復興、ビルド・バック・ベターまで、これ、これまで幅広い支援を実施している日本政府の取組をパッケージにしたということでございまして、まさに大臣御答弁のとおり、その実効性の確保のために、また民間企業との連携体制の構築もこれ急がないといけないんじゃないかなというふうに思います。  ロス・アンド・ダメージ支援パッケージの実効性確保に向けて、西村大臣のリーダーシップの発揮を御期待申し上げたいというふうに思います。  次に、昨年十二月にカナダで開催されたCOP15に西村大臣が政府代表団長として交渉に参加され、閣僚級会合のナショナルステートメントにおいて、新たな枠組みである昆明・モントリオール生物多様性枠組への我が国の立場について発信されました。具体的には、日本の貢献として、二〇二三年から二〇二五年にかけて一千百七十億円の規模の生物多様性関連の途上国支援を行うことを表明するなど、我が国の生物多様性に関する取組内容を積極的に発信するなど、極めて大きな成果が得られたものと評価いたしているところでございます。  こうした中におきまして、COP15で採択された昆明・モントリオール生物多様性枠組を踏まえた我が国の取組として、次期生物多様性国家戦略の方向性につきましてお聞かせ願いたいと思います。

奥田直久環境省自然環境局長

○政府参考人(奥田直久君) お答え申し上げます。  我が国は、今委員御指摘のCOP15で採択された新たな世界目標、昆明・モントリオール生物多様性枠組を踏まえ、次期生物多様性国家戦略を世界に先駆けて、年度内を、この三月末をめどに策定すべく取り組んでいるところでございます。  この世界枠組みにおいては、二〇三〇年までに生物多様性の損失を止めて反転させるという、いわゆるネーチャーポジティブが位置付けられているわけでございます。次の国家戦略は、このネーチャーポジティブの実現に向け、国内施策の指針を示すものとなろうかと思います。  この次期戦略の下で、例えば二〇三〇年までに国土の三〇%、陸と海を守るというサーティー・バイ・サーティー目標の達成、若しくは自然を活用した解決策の活用、ネーチャーポジティブ経済の実現など、様々な分野における政策に向けた具体的な取組、これを推進していきたいというふうに考えております。

進藤金日子自由民主党

○進藤金日子君 ありがとうございます。  次期生物多様性国家戦略、年度内に策定、決定ということでございますが、新たな世界目標である昆明・モントリオール生物多様性枠組に対応して、生物多様性とともに、地球の持続可能性の土台であって人間の安全保障の根幹である自然資本を守っていくと、そして活用するための戦略ということだと思います。今御答弁ありました二〇三〇年ネーチャーポジティブの実現を図るための戦略だということであります。  午前中の質疑でもございましたが、五つの基本戦略の下での二十五の行動目標ごとに関係省庁の関連施策が位置付けられるということでありまして、やはりこれらが有機的に連携して国家戦略を目に見える形で動かしていただいて、それで是非とも目標を達成することが重要だというふうに思いますので、実効性の確保ということも十分配慮をしていただきまして国家戦略策定、策定いただきたいというふうに思います。  さて、昨年十一月一日の本委員会におきまして、私、環境外交の方針につきまして西村大臣に質問させていただきました。  その際、西村大臣からは、環境外交は、世界の環境問題の解決のみならず、日本が国際社会の責任ある一員としての役割を果たす上で極めて重要であるということとともに、その上で、この気候変動、生物多様性、循環経済等の課題について国際社会の議論をしっかりとリードしていくとの力強い決意が述べられたところでございます。その後に西村大臣はCOP27とCOP15に直接出席されて、多くの環境担当の閣僚と膝を交えた外交を実施されて、先ほどのロス・アンド・ダメージ支援パッケージを打ち出すなど、観光、外交におきまして大きな成果を上げられたところでございます。  そして、四月のG7気候・エネルギー・環境大臣会合におきまして西村大臣が議長を務められるというふうに聞いております。これ、一人の大臣が国連気候変動枠組条約と生物多様性条約の締結国会議に直接出席されて、G7における関係大臣会合の議長を務める、これは我が国において多分、西村大臣が初めてなんじゃないかなと思うわけでございます。  そこで、COP27とCOP15に直接出席されて国際的議論をリードされた西村大臣といたしまして、本年四月に札幌で開催予定のG7気候・エネルギー・環境大臣会合の議長国としての決意と抱負をお聞かせ願いたいと思います。

西村明宏自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(西村明宏君) 今年の四月に開催されますG7札幌気候・エネルギー・環境大臣会合、ここにおきましては、気候変動、生物多様性、循環経済、環境汚染など、社会経済システムの変容が必要となる課題を取り上げる予定でございます。こうした課題に対処することの重要性、そして全てのセクター及びステークホルダーによる具体的な行動の必要性、これを共有したいというふうに考えております。  気候変動につきましては、パリ協定の一・五度目標の達成に向けた具体的な行動の加速化や、気候変動に対して脆弱な国の適応能力の強靱化が急務でございます。生物多様性につきましては、昨年十二月のCOP15で採択いたしました昆明・モントリオール生物多様性枠組の実施に向けた具体的な行動について議論してまいりたいというふうに考えております。また、条約交渉が開始されましたプラスチック汚染の問題も含めて、循環経済への移行も国際的な課題でございます。  議長国として、G7及び世界の具体的な取組を加速化させる成果文書を取りまとめて、国際社会の議論をしっかりとリードしてまいりたいと考えています。

進藤金日子自由民主党

○進藤金日子君 ありがとうございます。  西村大臣の決意をお聞きしまして、G7気候・エネルギー・環境大臣会合でこれ極めて大きな成果が得られるものと確信するものであります。西村大臣の御活躍、心から御期待申し上げたいというふうに思います。  次に、生物多様性条約が主眼とする国家管轄権内の生物多様性の保全に加えまして、公海、公の海ですね、公海や深海底、深い海の底、深海底の国家管轄外の海洋生物多様性の保全も重要な課題であります。  先般、国家管轄外の海洋生物多様性、BBNJの保全及び持続可能な利用に関する条約の内容が国連におきましてコンセンサスで合意したということでございますけれども、この条約における我が国の立場と条約締結に向けた今後の方向についてお聞かせ願いたいと思います。

奥田直久環境省自然環境局長

○政府参考人(奥田直久君) お答え申し上げます。  これまで、公海及び深海底における海洋生物多様性の保全及び持続可能な利用についてのルールというものは存在しておりませんでした。このような中で、国連において、二〇一五年から国家管轄権外区域における海洋生物多様性の保全及び持続可能な利用を目的とする条約の交渉が進められてきたわけでございます。その結果、今般、その内容が合意に達したものと承知をしているところでございます。  今後につきましては、外務省を始めとする関係省庁の下に、実際、条約上の義務について詳細な検討を進めて、その結果を踏まえて政府の中で適切な対応をしていくことになろうかと思います。

進藤金日子自由民主党

○進藤金日子君 ありがとうございます。  この中には、海洋遺伝資源、あるいは海洋保護区を含む海域型の管理ツール等の措置等も入っているというふうにお聞きしておりますので、これ、しっかりと御対応いただきたいというふうに思います。  次に、循環型社会の形成に関する質問に移りたいと思います。  令和四年版の環境白書によりますと、我が国における循環型社会とは、天然資源の消費の抑制を図り、もって環境負荷の低減を図る社会というふうに明記されております。  そこで、今日、資料、私の資料お配りしてございますが、資料一が我が国の物質フローの概観であります。資料二がこの物質フロー指標に関する目標設定ということでございます。  下の方にグラフがあって、この赤い丸が私がちょっと付させていただいたんですが、この第四次の循環型社会形成推進基本計画におけます物質フロー指標に関する目標について、このグラフにありますように、資源生産性だとか、入口側の循環利用率あるいは出口側の循環利用率、これ、近年横ばい傾向となっております。  その要因と今後の改善策についてお聞かせ願いたいと思います。

土居健太郎環境省環境再生・資源循環局長

○政府参考人(土居健太郎君) 資源生産性につきましては長期的に見て増加傾向にございまして、第四次循環基本計画に定めます、二〇二五年度において資源投入一トン当たり四十九万円のGDPを稼ぐという目標の達成につきましては順調に推移をしていると考えております。  一方で、入口と出口側の循環利用率につきましては、資源を多く使用します大規模な公共工事が減っていること、また、各種リサイクル法による循環利用率の増加によってこれまでは長期的には増加はしてきておりますが、近年、瓦れきなどを始めとする非金属鉱物系の循環利用量が減ってきているという傾向がございますので横ばいとなっているということでございます。  今後につきましては、この第四次の基本計画の進捗点検の一環といたしまして昨年九月に循環経済工程表というものを作りましたが、その中におきまして、二〇三〇年度までにプラスチック資源の回収、金属リサイクル原料の処理量などを倍増していくという目標を掲げておりますので、各主体との連携を更に強化いたしまして更なる資源循環を進めてまいりたいというふうに考えております。

進藤金日子自由民主党

○進藤金日子君 ありがとうございます。  環境白書、私、読んでいるんですが、非常にビジュアルになってきて、分かりやすくなってきているんじゃないかなというふうに思います。  私、物質フローを見える化することは極めて重要で、このマクロな物質フローと身近な生活行動を関連付けて国民の生活行動の変容を促していくというのが効果的ではないかなというふうに思います。  今回御答弁いただいた各指標の停滞要因と今後の改善策、是非、今、目標もということがございましたけれども、具体的な政策に生かして、しっかりと目標達成、実現していただきたいというふうに思います。  次に、二〇二一年四月、廃炉・汚染水・処理水対策閣僚等会議におきまして、いわゆるALPS処理水の処分について、二年後を目途に、国内の規制基準を厳格に遵守することを前提にALPS処理水を海洋放出するとの基本方針が決定されました。  ALPS処理水の海洋放出に関しましては、政府一丸となって風評被害等に対する取組を進めていることというのは理解するところなんですが、実際に原子力災害関連で風評被害に直面している漁業者等からは極めて厳しい意見もお聞きするわけであります。  そこで、本年開始が見込まれるALPS処理水の海洋放出につきまして、漁業への風評被害が心配されている中にありまして、風評払拭に向けた具体的な方針、是非お聞かせ願いたいと思います。

小林茂樹自由民主党・無所属の会環境副大臣・内閣府副大臣

○副大臣(小林茂樹君) お答えいたします。  ALPS処理水に係る風評対策については、関係閣僚会議で取りまとめられた行動計画に基づいて政府全体で様々な取組が進められているところであります。  環境省では、科学的根拠のあるデータを示すことで風評影響を抑制する観点から、昨年から海洋放出に備えた海域モニタリングを実施しております。また、他の機関が実施したモニタリング結果も含めて、分かりやすく一元的に発信するための新しいウェブサイトを先月開設いたしました。  海洋放出の開始後はモニタリングを更に強化拡充する予定でありまして、引き続き、客観性、透明性、信頼性の高いモニタリングを徹底し、環境省庁とも連携して情報提供を進めることで風評影響の抑制につなげてまいります。  以上です。

進藤金日子自由民主党

○進藤金日子君 小林副大臣、ありがとうございます。  環境省としての風評払拭に向けた取組の方針お聞きしたわけでございますが、やはりこの風評被害というのは、合理的な科学的知見のみでは防ぎ切れない側面、これありまして、それゆえに非常に難しい問題だというふうに思います。是非、地域に寄り添って、政府一丸となって取組を徹底いただくように強くお願いを申し上げたいというふうに思います。  私も全国各地の農村あるいは農業の現場を訪問しているわけでございますが、これ、どこに行っても話題になるのが農林業に対する鳥獣被害であります。  国も地方公共団体も、猟友会始め関係団体も、これ大変努力されているということは理解しているわけでございますけれども、農林業に対する鳥獣被害につきまして抜本的な鳥獣捕獲強化対策、これ農林水産省、環境省連携してやっているというふうにお聞きしているんですが、この抜本的な鳥獣捕獲強化対策の実施状況とともに、今後の実効性ある対策につきまして、鳥の害ですね、鳥害対策も含めた環境省と農林水産省の見解、それぞれお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。

奥田直久環境省自然環境局長

○政府参考人(奥田直久君) お答え申し上げます。  委員の御指摘の抜本的な鳥獣捕獲強化対策、これにつきましては、生態系や農林水産業等に深刻な被害を及ぼしているニホンジカ若しくはイノシシの捕獲強化を図るために、平成二十五年に環境省と農林水産省が共同で作成したものでございます。この中で、対策の策定から十年後となる令和五年度までにその生息数を半減させることを目指すとの目標を掲げているわけでございます。  この半減目標の達成に向けて、環境省では鳥獣保護管理法を改正いたしまして、都道府県が実施する指定管理鳥獣捕獲等事業というものを新たに設けたり、若しくは交付金による支援を強化したりしております。さらに、安全かつ効果的に鳥獣を捕獲できる事業者を都道府県が認定する認定鳥獣捕獲等事業者制度というものをつくって、これによって担い手の育成確保などを進めてきたところでございます。  こうした取組によって、ニホンジカ、イノシシの推定個体数は、実際、推計値に幅があるものですから確定するのは難しいんですけれども、平成二十六年度をピークに減少傾向が続いているというふうになっております。  なお、イノシシについて申し上げると、平成二十三年の基準年から令和五年までに半減するという目標、この目標に向けては、達成に向けて順調に個体数が減少しているところでございます。一方、ニホンジカにつきましてはこの半減目標の達成は若干難しいかなというところでございまして、更なる捕獲の強化が必要と認識しているところでございます。  このため、環境省においては、現在、特にニホンジカについて、都道府県に対し、県境をまたぐ広域的な捕獲の実施による更なる捕獲強化というのを促しております。例えば、交付金の拡充による支援などを進めてきたところでございます。  引き続き、関係省庁とも連携しながら捕獲強化を進めてまいりたいと考えております。

佐藤一絵農林水産省農村振興局農村政策部長

○政府参考人(佐藤一絵君) お答えいたします。  農林水産省といたしましても、農作物被害の軽減のため、鹿などの捕獲強化に向けまして鳥獣被害防止総合対策交付金を措置しているところでございます。この中で、有害鳥獣の捕獲、侵入防止柵の整備、緩衝帯の整備など、農山漁村の地域ぐるみの取組を支援しているところでございます。  また、本年度からは、令和三年の改正鳥獣特措法に基づきまして都道府県による広域捕獲を支援しているところでございます。さらに、令和五年度予算案におきましては、効率的に個体数や被害の減少を図るため、ICT等の最新の技術の活用の促進、こういったものを支援する内容を盛り込もうとしているところでございまして、これらによりまして更なる捕獲強化を図ってまいりたいと考えております。  また、委員御指摘の鳥類、鳥の被害でございますが、地域によっては、カモあるいはヒヨドリといった被害が大きく発生していることもございます。こうした現状も踏まえまして、こちらも令和五年度の予算案におきましては鳥類対策を強化したいと考えておりまして、例えば専門家のアドバイスを受けながら追い払いと捕獲を効果的に組み合わせて地域一体となった取組、こうしたものを行う場合には支援額を加算するような措置を盛り込んでいるところでございます。  これらの被害対策につきましては、環境省を始め関係省庁と連携して今後も取り組んでまいりたいと考えております。

進藤金日子自由民主党

○進藤金日子君 両省の取組の状況をお聞かせ願いまして、また今後の方針もお聞かせ願いましてありがとうございます。しっかりと対応いただきたいというふうに思います。  先ほど、環境省の方からも個体数の推定の話がございました。私も資料を見させていただくんですが、環境省の個体推定結果によると、多分これ、本州以南のニホンジカですかね、このニホンジカは結構減ってきているんだけど、ちょっと高止まりしている感じです。で、イノシシは減少傾向になっているんです。  ただ、これ全国のデータですから、多分これ、地域的な偏在もあるかもしれません。もう少しブロック単位で整理して個体の推定をしながら適切な管理ということをやっていただきたいし、ただ、現場に行きますと、現場の方々は実感としてどっちも増えているよという思いなんですね。特に、この間、九州、佐賀に行きましたら、鹿が来たと、本当に心配していました。鹿が何か本当に繁殖力強いので、特に鹿の増加は著しいという話よく聞きますので、是非その辺についてもお願いしたいというふうに思います。  そういった中で、やはり被害額は確実に、農林業の被害額はちっちゃくなってきているというデータはあるんですが、ただ、やはり相当苦労しているわけです。鳥の害の被害も本当に、今、佐藤部長から御答弁いただきましたけれども、本当、局所局所では大変な状況が、農作物が全然もう取れないようなこともあって、是非そういったことも踏まえた、今御答弁いただいた対策をしっかりやっていただきたいと思います。  やはり捕獲といっても、今、御案内のとおり、農村地域、高齢化と少子化が加速的に進行しております。野生鳥獣の生息範囲が広がっているのが現状なんですね。そういった中で、環境省と農林水産省、連携を更に強化していただくということは極めて重要です。そして、地方公共団体、また猟友会等の関係団体ともしっかりまた密接に連携していただきまして、鳥獣被害対策の更なる充実、それからやはり実効性確保ということについて、これは強くお願い申し上げたいというふうに思います。  私からは以上でございます。ありがとうございました。

朝日健太郎自由民主党

○朝日健太郎君 自由民主党の朝日健太郎でございます。  西村大臣、小林政務官、また環境省の皆さん、今日はよろしくお願いをいたします。  大臣所信の前半部分にありました環境省の大きな使命、時代の要請への対応、こういった文言がございました。社会の変化が激しいこの時代におきまして、環境省の政策にもスピード感や柔軟性、新規性などが求められると思います。その上で、今回の所信にありましたこの三本の柱、炭素中立、循環経済、自然再興、これはまさにオールジャパンで、また国際社会が連携して取り組まなければならない課題だというふうに思います。  一方で、環境政策の不変の原点でもあります人の命と環境を守る、そして大震災からの復興再生、これは我が国では環境省が主導して取り組むべき政策テーマだということは言うまでもないと思います。  その上で、まず大臣にお聞きをしてまいります。  社会課題のトレンドの変化、不確実性の高い社会の変容に伴い環境省が取り組むべき重要施策も変化があってしかるべきだと思いますし、さらには新たなチャレンジすべき政策が必要だと思いますけれども、環境省における今現在の取組について、大臣からお伺いをいたします。

西村明宏自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(西村明宏君) 先月、GXの基本方針が閣議決定されました。二〇五〇年カーボンニュートラルに向けた取組方針が大きく進化したところでございます。環境省といたしましては、地域、暮らしの分野における面的な需要創出やいわゆる動静脈産業の連携による資源循環、また我が国主導の国際的な市場づくり等について、関係省庁と連携しつつ取組を加速化してまいります。  また、昨年の生物多様性COP15で採択された新たな国際枠組みを踏まえまして、ネーチャーポジティブの実現に向けた我が国の新たな生物多様性国家戦略の策定を主導してまいります。  カーボンニュートラルを始めとしたサーキュラーエコノミー、ネーチャーポジティブの同時達成には、社会経済システムの大きな変革が不可欠でございます。環境問題の解決と併せまして、持続可能な新たな成長の実現を目指してまいります。  今後、議論が本格化する次期環境基本計画におきましても、こうした考えを明らかにしていきたいというふうに考えています。

朝日健太郎自由民主党

○朝日健太郎君 大臣、ありがとうございます。  まさに、新たな社会経済モデルと、一方で自然を守っていくという、この両輪というものがこれから求められる役割かというふうに思います。  続きまして、国際社会における我が国の環境政策のプレゼンスの向上についてお尋ねをしたいと思います。  先ほど進藤委員からもございましたとおり、COP、また今後の、これからのG7に対しまして大臣からの御決意も伺ったところであります。その中で、私からは具体的な国際社会での政策に、国際社会で今進めている政策について伺っていきたいと思います。  資料一を御覧をいただきたいと思います。  配付、三枚配付させていただいておりますけれども、この二国間クレジット制度、これ非常に私は我が国の強みを生かした国際社会に向けた大変いい政策だなというふうに思っています。  簡単に説明させていただきますと、我が国の脱炭素技術を海外に移転をして、様々な設備であるとか、そういった脱炭素に、パートナー国に対してそうした協力をしていくと。それに伴って、脱炭素した、脱炭素分、また吸収分をお互いの国で分け合うというようなシステムというんでしょうか、そういうふうに理解をしています。  これに伴いまして、我が国の民間企業の皆さんも大変御協力をいただいております。  資料二を御覧をいただきたいと思うんですけれども、現在、このパートナー国が二十五か国でしょうか。実際動いている、計画中のものも含めて二百三十四件の事業数があると。こういったものをもっともっと拡大をしていくべきだと思いますし、まさにここは大臣がトップセールスをしっかりやっていただいて更にこの枠を拡大をするべきだと思いますけれども、このJCMに関する現在の政府の取組、大臣からお聞かせをいただきたいと思います。

西村明宏自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(西村明宏君) 今、朝日委員からお話のございました二国間クレジット制度、このJCMは非常に有意義な制度だということで、先般エジプトのシャルム・エル・シェイクで開かれたCOP27においても、各国の環境大臣等々、バイ会談を含めてお話をする中で非常に興味を持たれておりました。また、あわせて、最近も、海外から来られた環境大臣等とお話しする中で、この話をすると非常に興味を持たれて、更に詳しい資料が欲しいとおっしゃって戻られた大臣もいらっしゃった、そういった制度でございます。  日本企業の優れた脱炭素技術の海外展開、これを進めて世界の脱炭素化に貢献するものであります。関係省庁や経済界と連携しながら多様なJCMプロジェクトを展開していくことが重要であるというふうに考えております。今、資料の二枚目にもありましたように、二十五か国、二百三十四件ということで、私も幾つか視察してまいりましたけれども、現地でも大変好評でございました。  そして、具体的な取組としましては、二〇二五年をめどにパートナー国を三十か国程度まで拡大すべく、今トップセールスを展開しているところでございます。また、政府一丸の体制の下で、政府資金によるJCMプロジェクトに加えて、民間資金を中心としたJCMプロジェクトも促進してまいります。そして、COP27で我が国が立ち上げたパリ協定六条実施パートナーシップを通じて、JCMを含むカーボンクレジット市場の拡大を図ってまいります。  こうした取組によりまして、二〇三〇年度までの累積で約一億トンのCO2の排出削減、吸収量の確保、これにつなげてまいります。

朝日健太郎自由民主党

○朝日健太郎君 ありがとうございます。まさに、一億トンという数字がございましたけれども、我が国の脱炭素目標にも近づきながら、やはり民間企業の活力も生かす、そしてまたパートナー国とも友好関係を結べるという、大変この三方よしな政策だなというふうに理解をしておりますので、引き続きよろしくお願いをしたいと思います。  続きまして、リサイクル社会の実現に向けて聞いてまいりたいと思います。  資料の三を御覧ください。  私も大変これ興味を持っているんですけれども、昨年からまた新たにプラスチック資源循環法、いわゆるプラ新法が、昨年四月でしたか、施行されまして、皆さんの日常生活もこの変化を感じられている方も多いかと思います。レジ袋の有料になったのが令和二年からですから、またそういった日々の生活の中でプラスチック、プラ製品の取扱いというものが大きく変わったかというふうに思っております。  そこで、お聞きをしたいのは、実際まだ一年たっておりませんけれども、このプラ新法が施行されました。それで、この政策効果、政府としてはどのように見ていらっしゃるのか。また一方で、プラスチック包装容器に加えてプラスチック製品、ハンガーとかスプーンとか、そういったプラ製品までリサイクルというふうにこの新法によって示されているわけですけれども、そうした資源回収は各自治体に任されています。こういった点が自治体の負担になっているのではないか、そのような懸念も残るかと思いますけれども、そうした地方公共団体に対する政府の取組も加えて御説明をいただきたいと思います。

土居健太郎環境省環境再生・資源循環局長

○政府参考人(土居健太郎君) 昨年四月に施行いたしましたプラスチック資源循環法に基づきまして、製品の設計から廃棄物の処理に至るまで、プラスチックのライフサイクル全般におきまして、あらゆる主体のプラスチックの資源循環の取組を促進しているところでございます。  例えばでありますが、コンビニエンスストアで配っておりますスプーン、フォークなどが紙やバイオマスプラスチックに切り替わる、また、飲料メーカーがペットボトルをリサイクル材一〇〇%で作ったものを出すなど環境配慮設計の製品が普及しているなど、本法の施行によりまして製造販売事業者による具体的な取組が進んでいるというところでございます。  また、委員御指摘の地方公共団体におきましては、令和五年度から約四十の市区町村におきまして、プラスチックの容器包装に加えましてプラスチック使用製品の分別収集も開始される予定でございます。環境省といたしましては、特別交付税措置やモデル事業の実施などによりまして地方公共団体の負担の軽減に取り組んでいるところでございます。引き続き力強く後押ししていきたいというふうに考えております。

朝日健太郎自由民主党

○朝日健太郎君 ありがとうございます。  まさにこのプラスチックは、新たな技術開発であるとか新たなサービスを生み出す非常に効果の高い政策、法律だというふうに思っております。  加えまして、先ほど御説明ありましたとおり、各地方自治体によってそのごみの回収のルールというのは本当様々だと思います。もう本当、私、今二十三区内ですけど、区が違うと全く変わってくるようなですね、こういったものもしっかりと均一化できるように、そういったものを高い目標を持って取り組んでいただきたいなというふうに思います。  続きまして、循環経済、サーキュラーエコノミーについて御質問をしていきたいと思います。  最近、特にサスティナブルとかエコとか省エネとか、よく耳にするかと思います。これ、物価高やエネルギー問題に起因するところも多いかと思いますけれども、やはりこの持続可能性というテーマはしっかりと努力をしなければなりませんし、このことは地球資源の保全、そして日本のこの環境負荷の低減、こういったものに資するということはもう皆さん御納得のことかというふうに思います。そうした意味でも環境省にはそのフロントランナーとして頑張っていただきたいなというふうに思います。  そして、我が国は、このサーキュラーエコノミー、この循環経済関連産業の市場規模を八十兆円を目指すというふうに聞いております。経産省は、成長志向型の資源自律経済戦略、こういったものを打ち出しておりますけれども、もちろんここには環境省も加わってのことだというふうに理解しておりますけれども、まさにこういうサーキュラーエコノミー社会、こうしたものは省庁横断で政府一丸となって取り組むべき政策だと思いますけれども、環境省の取組をお聞かせをいただきたいと思います。

小林茂樹自由民主党・無所属の会環境副大臣・内閣府副大臣

○副大臣(小林茂樹君) 朝日委員御指摘のとおり、二〇三〇年までにサーキュラーエコノミー関連ビジネスの市場規模を現在の約五十兆円から八十兆円以上にすること、これを目標といたしております。  循環経済への移行には、製造業など動脈産業と、廃棄物処理、リサイクル業など静脈産業が一体となった取組が必要であります。  環境省では、昨年九月に循環経済工程表を公表いたしまして、素材や製品といった分野ごとの施策の方向性を示すとともに、関係省庁が連携をし、官民一体となった取組を推進していく方針を示しました。また、環境省、経済産業省、経団連で循環経済パートナーシップ、これはJ4CEと呼んでおりますが、これを立ち上げておりまして、官民の連携を強化し、先進事例の収集と国内外への情報発信を行っているところであります。今後は、工程表の内容、これをより具体化するために、この春から次の循環型社会形成推進基本計画の改定に着手予定であります。  引き続き、循環経済への移行に向けて取組を推進してまいりたいと考えております。  以上です。

朝日健太郎自由民主党

○朝日健太郎君 小林政務官、ありがとうございます。  今の御説明にこの……(発言する者あり)副大臣。失礼しました。J4CEのことがありまして、大変企業参加というものが今増えているというふうに思いますので、そういった努力にもしっかりと光を当てていただきたいなと思います。  もう一問、サーキュラーエコノミーでお尋ねをしていきたいと思います。  今御説明ありましたとおり、動脈産業サイド、そして静脈産業サイドと、これをしっかりと拡張していくという御説明があったと思います。やっぱり鍵となるのは、そこのまさに中間点に位置する消費というんでしょうか、需要、やっぱりこういったものが一番そこのサーキュラーエコノミーを拡大していくのの原動力になるんだというふうに私は思っています。  まさに、サスティナブルな商品が格好いいとか、エコな商品が高い価値で売買されるとか、こういったことがやはりサーキュラーエコノミーの大きな大きな拡大していく源泉になると思いますけれども、環境省としても、こういったエコ商品のPRやライフスタイルの提案とかいった、まさにこういったソフト対策、こういったものにも是非是非切り込んでいっていただきたいなというふうに思うんですけれども、政府の取組をお聞かせいただきたいと思います。

土居健太郎環境省環境再生・資源循環局長

○政府参考人(土居健太郎君) 循環経済への取組につきましては、消費者、住民の前向きで主体的な行動変容が極めて重要だというふうに考えております。  循環経済工程表の中におきましても、これらの取組に資する適切な情報提供、また事例の収集、国内外への発信、若者を含めました各主体による連携、人材育成の方向性につきまして示しております。例えばでありますが、循環型社会のライフスタイルを提唱しておりますリ・スタイル事業というのもございまして、その中では、毎年十月を3R推進月間としましてキャンペーンを行い、これらの商品を具体的に買って、選んでいただこうというキャンペーンも行っております。  委員御指摘のように、将来世代を担う若者を含めました消費者の行動変容につきまして更に努力してまいりたいというふうに考えております。

朝日健太郎自由民主党

○朝日健太郎君 ありがとうございます。  まさに、環境省の取組とか、やっぱりイメージ、こういったデザイン性が高いとかというのも非常に重要な観点だというふうに思っておりますので、是非ともよろしくお願いしたいと思います。  続きまして、災害廃棄物処理についてお聞きをしていきたいと思います。  我が国は関東大震災からちょうど百年目を迎えるということで、大きな災害に対する備えというものをもう一度国民の皆さんと共有をしていきたいと思います。  やはり、防災意識の向上とこの備え、こうしたものがやはり被害を低減するというのは間違いがないと思います。そして、政府も各自治体もそれぞれ防災計画は策定をしているというのは御案内のとおりかと思います。  災害時に発生した災害廃棄物の処理は、原則各自治体が担うこととなっています。自治体それぞれ災害廃棄物処理計画、こういったものを策定をしていただいております。現在は、この策定率、都道府県では一〇〇%と、各市町村では一応策定目標値は達成をされているということで、大変地方公共団体の皆さんにも御努力をいただいていると思います。  一方、この自然災害、もう最近では頻発化、激甚化していると思います。加えて、先ほど関東大震災引用しましたけれども、首都直下地震というものも、このリスクというのも年々高まっているというのは自明だと思います。  そうした意味において、こういった防災計画に加えて災害廃棄物処理計画、こういったものも、一度作って終わりではなくて、そうした不断の見直しであるとかこれのアップデートというものも常時気に掛けておくべきだというふうに思いますけれども、そうした各地方自治体に対する政府の指導であるとか助言であるとか、こういったものが現在行われているのか、お聞かせをいただきたいと思います。

土居健太郎環境省環境再生・資源循環局長

○政府参考人(土居健太郎君) 災害廃棄物処理計画を更に実効性のあるものに見直していくことは、自治体の災害対策の強化にとっても非常に重要なことでございます。  環境省におきましては、自治体の計画の実効性向上を支援するために、災害廃棄物の発生量の推計方法など技術的情報を整理、周知しておるとともに、計画策定の、改定のモデル事業を実施しているところでございます。自治体からは、計画の見直しに当たって専門的な情報、また知見が不足しているという御指摘もいただいておりますので、今後につきましては、モデル事業で得られました優良事例の横展開、また計画の見直しに資する手引を策定し周知していくことによりまして、自治体の実効性ある計画の見直しを支援してまいりたいというふうに考えております。

朝日健太郎自由民主党

○朝日健太郎君 ありがとうございます。  我が国は、最近ですと、いろんな水災害を始め災害が発生をしておりますけれども、その災害廃棄物処理というのはやはり結構長期間にわたって掛かっているというのもありますので、そういったものが復旧復興の妨げになるというのもあるかと思いますので、引き続きの助言をお願いをしたいと思います。  それでは、最後の質問に行きたいと思います。  大阪ブルー・オーシャン・ビジョンについてお聞きをしたいと思います。  本日の質疑でも出てまいりましたけれども、昨年十一月から政府間交渉が始まっています。まさに、これは我が国が、G7ももちろんですけれども、この先長い目で見ても、この大阪ブルー・オーシャン・ビジョンというものは、環境に対してもそうですけれども、国際的枠組みとして我々がリーダーシップを取っていく大変重要な政策だと思いますけれども、現在の取組についてお聞かせをいただきたいと思います。

小林茂樹自由民主党・無所属の会環境副大臣・内閣府副大臣

○副大臣(小林茂樹君) プラスチック汚染に関する条約策定に向けた政府間交渉委員会で交渉が開催され、開始しておりまして、二〇二四年中の作業完了を目指し、我が国は積極的に議論を主導しているところであります。このほか、科学的知見の共有や途上国の人材育成などの国際貢献に取り組んでおります。  また、国内では、プラスチック資源循環法に基づくプラスチックのより一層のリサイクルの推進、素材の代替に向けた取組や先進的なリサイクル設備導入の支援、海洋ごみの削減や漂着ごみの回収処理を行う自治体等への支援などの取組を進めているところであります。  我が国は、二〇五〇年までに海洋プラスチックごみによる追加的な汚染をゼロにするという大阪ブルー・オーシャン・ビジョンの提唱国であります。今後とも、国内外で積極的にこの取組を進めてまいりたいと思います。  以上です。

朝日健太郎自由民主党

○朝日健太郎君 小林副大臣、ありがとうございました。是非、これを、日本のリーダーシップを発揮をしていただきたいと思います。  おわびを申し上げますと、小林副大臣とは国交省時代、政務官で、ついつい政務官と言ってしまいまして、大変失礼いたしました。おわびを申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。

ながえ孝子各派に属しない議員

○ながえ孝子君 愛媛県選出のながえ孝子です。  先日、高知県で足摺宇和海国立公園制定五十周年の記念式典がありまして、私の地元愛媛県も公園に含まれているものですから、御案内をいただきました。そのゲストに資料として配られた中に実は環境省が作ったヒアリ対策の広報グッズが入っておりまして、私はこのグッズを見たときにちょっと残念でたまらなかったので、今日はちょっとそれを質問させていただきたいと思っています。  これなんですね。これがヒアリのイラストが描かれた十五センチの物差しです。それとこれ、ヒアリノートという方眼紙の手帳なんですね。で、どちらも環境省自然環境局野生生物課外来生物対策室としっかり書かれているんですね。御覧のとおり、とってもおしゃれです。おしゃれなんですけど、残念ながらプラスチックなんです。  先ほど来、プラスチックの問題がいろいろ指摘をされております。今、世界は本当に持続可能なサーキュラーエコノミーに向かって脱プラスチックを図っています。このまま石油由来の素材でありますプラスチック使い続けると、地球は幾つあっても足りないと言われておりますし、これは消えてはなくなりません、自然界では。処理するとなれば、地球温暖化を進めてしまいます。  それで、環境省でもサーキュラーエコノミーということで政策を総動員して進めていっている中で、どうして環境省の広報グッズでプラスチックを使ったのかというのが私は不思議でたまらないんです。どこかの段階で誰かがこれはまずいよってチェックを掛けなかったのかということで、ちょっと教えていただきたいんですが、こういう広報グッズというのはどういう過程で決まっていくようなものなんでしょうか。

西村明宏自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(西村明宏君) ヒアリにつきましては、まだ国内には定着していないというふうに考えられておりますけれども、港湾等で大規模の集団の発見が四年連続で続いているというような状況の中で、専門家からも、今ぎりぎりの、定着ぎりぎりの段階というふうな強い警鐘が鳴らされております。  そうした中で、定着を防止して早期発見につながる取組として、ヒアリに対する国民全般の関心を高めていくことが求められているということで、こうした観点から、特に子供たちを始めとした住民の皆さんにヒアリの大きさを分かって、分かりやすく理解していただきたい、そのために物差しを選択したというふうに聞いております。また、長く使っていくものとして、すぐ捨てるということではなくて長く使っていただく上で、耐久性や耐水性などを考慮して材質をプラスチック製にして当時作製したという報告を受けております。  ながえ委員の今の御指摘を受けて、プラスチックの資源循環にも適切に配慮していくために材質の検討というのを次回以降行ってまいりたいというふうに考えております。その上で、このヒアリ対策に関することに関しましてもしっかりとした周知を進めてまいりたいというふうに考えております。

ながえ孝子各派に属しない議員

○ながえ孝子君 これ、昔、物差しは竹製でした。だから、これが竹製ですとか耐水性のある紙製であればよかったんだろうなと思っているんですけど。  私は、サーキュラーエコノミーの達成に向けて、西村大臣も所信の中で全力を尽くすと述べられました。プラスチックの使用は極力減らしていこうということを呼びかけていますよね、環境省が。ですから、事業者、企業に向かっては、コストは少し掛かるかもしれないけれども、できるだけサステナブルな素材に変えてくれということで、例えばストロー、プラスチックのストローを紙に変えたりとかスプーンを紙製に変えたりとか、お願いをしています。一般の消費者、国民の皆さんには、これまた負担は少し増えるかもしれないけれども、プラスチック製のレジ袋は有料にしてしまって、なるべくマイバッグを使ってくださいねという行動変容を環境省が呼びかける立場にあるわけですね。  プラスチック汚染というのは、これから国際的な議論も環境省がリードしていこうという立場にあるわけですから、これやっぱり隗より始めよだと思います。どこかの段階でチェックが掛かるようなことにならなかったのかという、私、これ、組織の問題でもあるのかなというふうに思っています。ですから、環境省全体としての意識統一ですよ、大臣。  そして、ガバナンスの問題として、たかがヒアリの物差しですけど、されどプラスチックの物差しで、私はこういったことが環境省の気の緩みのアリの一穴になってしまいはしないかということを大変心配をしています。  その辺り、大臣、重ねていかがでしょうか。

西村明宏自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(西村明宏君) まさに、ながえ委員御指摘のとおりだと思います。私も、今回御指摘を受けてその物差し初めて見まして、委員御指摘は至極もっともな話でございますし、また、環境省としてその部分に思いが至らなかったということを反省しながら、その材質の変更のみならず、省全体としてもっと問題意識を高く持つように指導してまいりたいというふうに思います。

ながえ孝子各派に属しない議員

○ながえ孝子君 よろしくお願いをいたします。  やっぱり公金が投入されるので、それは費用対効果を最大限にするような御努力と、それから環境省全体として意識、筋を外さないような意識の統一ということを、組織的な改善をお願いしたいと思います。  それでは、続いて再エネの拡大について質問させていただきます。  これ、再エネの拡大、自治体の役割というのも大変重要です。ですから、首長の皆さんというのは、再生可能エネルギー、エネルギーの地産地消を進めることで地方創生、この起爆剤にしたいと高い関心を寄せている方も多いです。ただ、これを成功させるためには、自治体自らの実行力の強化が必須ということになってきます。それを考える中で、一番のやっぱりネックは人材不足ですよね。  例えば、地域に再エネを導入する際というのは、複雑な土地の利用規制の調整をしたりとか、地元の住民の皆さんと関係性、コミュニケーションを図りながらいろんな調整をしていったりとか、調整機能というのが大変重要になってきます。重ねて、再生可能エネルギーへの専門的な技術も、それから知識も必要となると、それをこなせる人材というのは極めて不足をしています。  環境省が今力を入れている脱炭素先行地域支援事業、私もこれいい取組だなと思いまして、それで地元の首長の皆さんとか議員の皆さんに手挙げてみませんかと勧めて回ったんです。そこで分かったのが、地方ではというか、小さな自治体になりますと、えっ、再生可能エネルギーってどこが担当するんみたいな感じで、どこが担当部署なのかが明確ではありません。まさにこれから、それを決めるところからのスタートというのが実情です。  ですから、脱炭素先行地域の支援事業というのは、まず成功事例つくってそれを全面展開ということで、これも大変重要だとは思っていますが、二〇三〇年にCO2マイナス四六%、この目標を達成するためには、やっぱりトップランナーつくると同時に全体のボトムアップですよね。関心はあるけど手を挙げる体力がないというところをいかに応援するか。そういうところこそ再生可能エネルギーの高いポテンシャルを持っていたりするものですから、そこが重要かなと思っています。  そういった自治体の支援、環境省はどういう取組をこれからやっていくつもりでしょうか。

白石隆夫環境省大臣官房地域脱炭素推進審議官

○政府参考人(白石隆夫君) 御質問いただきました。ありがとうございます。お答えいたします。  地域のその脱炭素化を推進するに当たりまして、やはり再エネ、専門的な知見も必要でございますし、御指摘のございました地域規制でありますとか住民とのコミュニケーション、様々なスキルが必要なものだと思っております。こうした専門的な知見の不足、あるいは体制の構築などに課題がある自治体が多数あるというふうにも認識してございまして、環境省といたしましても、自治体の状況に応じて支援を行うことで底上げを図っているところでございます。  具体的には、まず、昨年の四月に各地方環境事務所におきまして地域の脱炭素創生室という組織を立ち上げまして、地方創生に貢献する脱炭素地域づくりに向けて丁寧な伴走支援を行っております。それから、屋根置き太陽光、ゼロカーボン・ドライブなど脱炭素の基盤となる重点対策への交付金への支援のほか、脱炭素事業の計画作りへの支援なども実施してございます。さらに、関係省庁と連携いたしまして、七府省の再エネ・省エネ設備導入支援、計画策定等支援、それから人的な支援、情報提供等支援など地域脱炭素の取組に対する百五十四の支援ツール、枠組みを取りまとめまして自治体に情報提供をしているところでございます。  引き続き、二〇三〇年度温室効果ガスの削減目標、それから二〇五〇年のカーボンニュートラルの実現に向けまして地域の脱炭素化が図られますよう、必要な支援を行っていく所存でございます。

ながえ孝子各派に属しない議員

○ながえ孝子君 是非、その伴走型というところと人的支援というところの二つを押さえて注力をお願いしたいと思うんです。  以前、自治体への人的支援として、総務省でエネルギーの知識を持った外部の専門家を招聘する際の費用の補助というのもやっているとお聞きしたものですから、私も調べてみました。そうすると、延べ十日以上又は五回以上招聘した場合、その旅費や謝金などを交付税措置する仕組みということになっています。ああ、なるほど、総務省さんだなと思ったんですけれども。  でも、これ、それを具体的にどういうところに当てはめるかというのをイメージしてみると、多分、地域のブランド品作りですとか地域の特産品作り、それに向けてのイベントを打つ際、あるいは勉強会、講習会の講師役というイメージが強いんじゃないかなと思うんです。ですから、再エネ導入についてはもう少し腰を落ち着けて、継続的にまさに伴走をしてもらえる人材の確保が大事なのかなというふうに思っています。  ドイツでは、連邦環境省が気候変動マネジャーという地域密着型の専門家の雇用、三年間ですね、これを支援しています。それと、これに倣って長野県さんもいい取組をされていまして、市民とそれから企業と大学と行政機関がつながって、その皆さん方が持っている知見ですとかいろんなノウハウをみんなで共有をするし、協働するんですよね。自然エネルギー信州ネットという名前だそうですが、このネットワークが活躍しているということですし、福島県のエネルギー・エージェンシーふくしまというのも同じような仕組みなんですね。再エネの新技術の開発ですとか、ビジネスモデルの創出、事業化、人材育成など、そこを促進するための専門家集団がつくって、そこがそれを担うという仕組みで、ああ、似たような仕組みということはこれはかなり効果があるんだろうなというふうに思っています。  で、提案なんですけど、先ほど創生室をつくったという話もありまして、是非そういった専門的なノウハウですとか知識ですとかが必要なところを任せる専門家チーム、創生室を中心につくっていただいて、そこの入る方の人件費を補助するという方向で自治体の再エネ人的支援というのはできないものでしょうか。

白石隆夫環境省大臣官房地域脱炭素推進審議官

○政府参考人(白石隆夫君) お答えいたします。  まず、人的支援ということで、ちょっと先ほど御紹介していなかったという事業も幾つかちょっとお話しした上でお答えさせていただきます。  まず、環境省としまして、昨年度から脱炭素の推進に向けた中核人材の育成を支援してございまして、今年度、地域での再エネ導入計画を支援するための実践的なセミナー、それから先進地域の視察などを行う伴走型の支援を三十二地域で実施し、百八十名が受講してございます。それから、より多くの自治体の職員に脱炭素の、地域脱炭素の進め方の基礎的な知識、考え方を学ぶ機会を提供するオンラインのセミナーを開催してございまして、これ九百名が受講されています。  さらに、次年度でございますけれども、令和五年度、脱炭素に取り組みたいと考えている自治体に向けて企業や先進自治体の職員をアドバイザーとして派遣する制度、こういったものの設立を予定してございます。  それから、他省庁でございますけれども、内閣府等が進めます企業の専門人材を地域に派遣する事業にも連携して取り組んでおりまして、これらの取組も連携をしながら進めてございます。  委員の御指摘は、こういういろんな取組に関して人的支援を更に強化せよということでございます。予算の制約等もございますけれども、可能な制度、効果的な制度、こういったものがなし得るかどうかということについては、我々も問題意識は同じでございますので、引き続き勉強させていただきます、検討させていただきますので、よろしくお願いします。

ながえ孝子各派に属しない議員

○ながえ孝子君 大体、お聞きしていると、方向性が一定の方向にベクトルは向いているかなと思います。それがやっぱり自治体の皆さんのニーズだと思うんですね。ですので、そこにつけての予算の話もありましたけれども、精いっぱいここにいる皆さんも応援したいという気持ちでは一致しているだろうと思いますので、よろしくお願いをいたします。  続いて、午前中も海ごみについての議論が多くありました。海洋プラスチックの問題は本当に深刻です。私も去年、浜辺の清掃ボランティアに参加をいたしまして、改めてプラスチックごみ多いなと。しかも、もう浜辺で粒状になっていて、細かくなってしまっているプラごみが本当に増えているなというのを痛感いたしました。これは、やっぱり発生源に近いところで除去するということが肝腎なのかなとも感じたんですね。  この海ごみに対処するために、環境省では、都道府県、市町村等が実施する海洋ごみの回収処理、普及啓発等の発生抑制策に対して、海岸漂着物等地域対策推進事業、この補助金で支援をしています。  で、愛媛県からの要望を預かっているんです。海洋ごみのおよそ八割が陸域から流出していると言われています。ですから、既に流出してしまった海洋ごみの回収だけでなくて、川ごみの回収ですとか、あるいは町中や川辺の清掃、ごみの回収、それからポイ捨て防止の啓発活動ですとか、そういったことが重要になってまいりますが、この川ごみ回収にはこの海ごみの補助制度は使えません。  川ごみの回収処理を先ほどの海岸漂着物等地域対策推進事業の補助対象にしてほしいという要望預かっているんですが、いかがでしょうか。

秦康之環境省水・大気環境局長

○政府参考人(秦康之君) お答え申し上げます。  お尋ねいただきました海岸漂着物等地域対策推進事業費でございますけれども、こちら漂着地の自治体を支援するという性質のものでございます。といいますのも、海洋ごみは外国からも流れてきてございまして、漂着地の自治体の努力のみでは解決が困難であるということから、国においても積極的に支援をしているというものでございます。  先生おっしゃるように、川ごみ対策が海洋ごみの減少につながるというのはおっしゃるとおりなのでございますけれども、今申し上げたような性質の事業ということで、川ごみの回収については対象とはしてございません。  とにかく、まずはごみの投棄者の責任であるものでございますけれども、現状、河川管理者が地域のボランティアさんなどと連携をいたしまして回収処理等を行っておるという実態かと承知しております。

ながえ孝子各派に属しない議員

○ながえ孝子君 川ごみには使えないということなので、川は国土交通省の管轄であるということをレクチャーでもお聞きしまして、今日は国土交通省にもおいでをいただきました。  それで、質問させていただきたいんですが、国土交通省もやっぱり海洋プラスチック汚染のことは深刻に受け止めていると思います。この海ごみを減らしていくためには、海に出てしまう前の川でごみ回収するための支援事業ですとか補助制度、国土交通省にはありますか。

甲川壽浩国土交通省水管理・国土保全局次長

○政府参考人(甲川壽浩君) お答え申し上げます。  委員御指摘の川ごみなんですが、これ、河川に直接捨てられたごみだけではなくて、市街地内で捨てられたごみも雨風によって河川に集まってまいります。そういったごみ、本来は、先ほど環境省の方から御説明ありましたとおり、ごみの投棄をされた方々の責任において処理されるものですが、河川管理者としては、そのようなごみを放置していると河川管理上支障となるということで、河川管理の維持の範囲でそういった費用を用いて河川ごみとしてやむを得ず処分をしていると、こういうことでございます。

ながえ孝子各派に属しない議員

○ながえ孝子君 残念ながら、補助とか支援、自治体の支援制度はないということなんですよね。  西村大臣、どうしたらいいんでしょう。どうしたらいいんでしょう。これ、やっぱり川ごみの段階でマイクロプラスチックになってしまうようなプラスチックごみ、これを回収することは大変重要だと思うんですけれども、でもこれ、何か縦割り行政のはざまに落ちてしまっているような気がするんですよね。岸田政権は縦割り打破ということを掲げてもいるので、是非対応していただきたいと思うんですね。  私も考えて、対応策は二つかなと。一つは、国土交通省に頑張ってもらって、川ごみに補助制度とか支援制度、新たな制度をつくっていただくというのが一つ。二つ目は、環境省に頑張っていただいて、今のいろいろ説明もありましたけれども、せっかくこういう補助制度があるんだったら、その対象を広げるというやり方で、行政の効率化を考えたら、新たに制度をやっぱりつくっていくよりは今ある制度を改善していく、活用していくという方がいいのではないかなと思うんです。  縦割り打破なので、是非、西村大臣、環境省と国土交通省連携して、この元になるような川ごみの対応、支援制度というのも考えていただけないでしょうか。

西村明宏自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(西村明宏君) 川ごみの対策というのは、今おっしゃられたように、海洋ごみの減少につながる重要な取組だというふうに思います。  環境省として、現在、ごみの発生量や流出経路等の把握のための調査を行って、川ごみの発生抑制に向けた対策の在り方を検討しているところでございますが、予算という、ながえ委員の御要望については今承りましたけれども、静岡県の三島市において大変汚れた川があって、そこを地域の皆さんが是非昔の流れを取り戻したいということで、皆さんが集まって非常に熱心なボランティア活動を続けた結果、物すごいきれいな清流によみがえったという事例がございます。  私も是非視察に伺いたいと思っておりますが、そういった地域全体として、ごみを捨てない、そしてごみを回収していく、そういった意識醸成を図れるような活動というのを環境省として進めていって、そして、それぞれの地域の皆さんが自分たちの川をしっかり守ろうという、そういった良い方向へ転換していくような、そういった施策も考えていかなければならないんだというふうに思っております。

ながえ孝子各派に属しない議員

○ながえ孝子君 大変美しい、いい話ではあるんですけれども、それを続けてきた結果、大変な問題になっているということなので、是非問題解決を図っていただきたいというふうに思っていますし、問題解決したいと思っている自治体があるのであれば、そこを支援する仕組みをつくるということを検討いただきたいなと思っています。  ちょっと時間が参りまして、この後、ブルーカーボンのこともお聞きしたかったんですけれども、次回にさせていただきたいと思います。  ありがとうございました。

滝沢求自由民主党

○委員長(滝沢求君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後三時四十七分散会

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