政府開発援助等及び沖縄・北方問題に関する特別委員会 第3号
- 発言数
- 124 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2022/12/07
会議録
○委員長(三原じゅん子君) ただいまから政府開発援助等及び沖縄・北方問題に関する特別委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、下野六太君、秋野公造君、吉田忠智君、松山政司君、中西祐介君及び大家敏志君が委員を辞任され、その補欠として河野義博君、新妻秀規君、鬼木誠君、若林洋平君、友納理緒君及び長谷川英晴君が選任されました。 ─────────────
○委員長(三原じゅん子君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 政府開発援助等及び沖縄・北方問題対策樹立に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府政策統括官水野敦君外十三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(三原じゅん子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(三原じゅん子君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 政府開発援助等及び沖縄・北方問題対策樹立に関する調査のため、本日の委員会に独立行政法人国際協力機構理事長田中明彦君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(三原じゅん子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(三原じゅん子君) 政府開発援助等及び沖縄・北方問題対策樹立に関する調査を議題とし、政府開発援助等の諸方針に関する件及び沖縄及び北方問題に関しての諸施策に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○石橋通宏君 立憲民主・社民の石橋通宏です。 今日は、またトップバッターとして質問させていただきますが、まずは、今国会でこの所信質疑ができたこと、与党の皆さんの御努力にも感謝申し上げたいと思います。 極めて重要な課題が山積をしている当特別委員会だと思っております。特に今は、我々にとっては残念ながらと言っていいと思いますが、これまでそれぞれ独立をした特別委員会だったものが、今、ODAとそして沖縄・北方問題、一つの特別委員会としてやられております。とすれば、それだけ多くの課題をこの特別委員会でしっかりみんなで審議していかなければなりませんし、そのためのキックオフとしての今日所信質疑をやらせていただくということで、今日は幾つかの論点に絞って今後につながる議論をさせていただければと思っておりますので、両大臣、そして今日はJICAの理事長にもお見えをいただいております。よろしくお願いいたしたいと思います。 それでは、今日、早速ですが、まずはODA関係について幾つか質問していきたいと思いますが、実は正直私自身もびっくりしました。今回、唐突に政府のこの開発協力大綱、ODA大綱の見直しの議論が提起をされ、我々としては極めて拙速に議論が進められているのではないかと問題提起をせざるを得ません。 まず、外務省に確認をします。この開発協力大綱というのは、我が国にとって極めて重要なODA、開発協力に関する最上位の基本政策文書であるという理解でよろしいですね。
○政府参考人(遠藤和也君) お答え申し上げます。 開発協力大綱につきましては、閣議決定がなされた形で開発協力の在り方につきまして基本政策を示す文書ということでございます。
○石橋通宏君 閣議決定に基づいて基本政策、つまりは我が国のODAに関するもう本当に最上位の重要な政策文書であると。 これ、これまででいけば、おおむね、これ頻繁に変えるものじゃないです、大綱ですからね、十年以上のスパンで本当にこの国の根幹を成す大綱の基本を決めると。そういう趣旨でこの大綱が定められている、そういうことでよろしいですね。
○政府参考人(遠藤和也君) お答え申し上げます。 開発協力大綱及びその前身であるところのODA大綱につきましては、これまで、一九九二年、二〇〇三年、二〇一五年、それから今回ということで、四度目の改正になりますですけれども、そういったスパンで見直しをさせてきていただいているというところでございます。
○石橋通宏君 これまでは十年以上しっかりとこの大綱に基づいた展開というのがされてきた。今回なぜたった七年、前回の改定、しかたっていないのに、突然改定が持ち出されたのか、極めて憂慮する声が関係各位から上げられております。 資料の一に、これまで公表されているものをお示しをしておりました。それだけ重要な基幹文書をたった七年で改定をしようというときに、これまでたった四回、僅か六・五時間のこの検討会、有識者会議での懇談で、もう何か今日明日にも結論を出すということのようですが、これ余りに拙速じゃないですかね、大臣。何でこのタイミング、七年間で、しかも二〇一五年の前回の大綱で大きな見直しが行われた。それがどうだったのか、その総括、評価、多くの関係者の皆さんをしっかりと関与していただく形で、時間を掛けてその議論をして次なる十年につなげていく、それが本来議論のあるべき立場だと思いますが、なぜ今回このように拙速に、十分な議論もなしに、十分な市民団体の皆さんの関与もなしに改定を急ぐのか。大臣、御説明ください。
○国務大臣(林芳正君) この現行の大綱が策定をされました二〇一五年以降、持続可能な開発目標、いわゆるSDGsの採択など地球規模課題に取り組む動きが進展しております。その一方で、ロシアのウクライナ侵略等によって国際秩序の根幹が揺るがされ、また、コロナ禍によってサプライチェーンの分断、そしてデジタル化に伴うサイバーセキュリティーと、こうした経済安全保障上の課題が顕在するということなど、国際情勢に大変大きな変化が生じております。 こうした中で、国際社会の期待と信頼に応えて、日本自身の平和と繁栄を確保するために開発協力大綱を改定いたしまして、外交の最も重要なツールの一つであるODAのより一層の戦略的活用を図るということはまさに時宜にかなったものと考えております。 この現大綱の総括という御指摘が石橋先生からございました。二〇一五年度以降のODA評価に関する第三者レビューというのを行いまして、現大綱の下でのODA実施を振り返るとともに、新たな大綱に盛り込むべき視点等についてのコメントも得たところでございます。 こうした第三者レビューの結果、これも有識者の皆様と共有しつつ改定に向けた議論を重ねておりまして、引き続き丁寧にプロセスを進めていきたいと、こういうふうに考えております。
○石橋通宏君 極めて丁寧に行われていないという市民団体、関係者の皆さんからの指摘をどう受け止めるんですか、大臣。そのレビューについてもいろんな評価があります。今回の議論もお示しのとおりで、NGO、市民団体の代表はお一人だけ。これも非常に拙速に決められて、意見を述べようとしてもなかなか意見を述べられない、市民団体の皆さんから様々意見提起がある、でも全然それは聞いてもらえないという意見が出されております。 大臣、丁寧じゃないじゃないですか。今のような情勢の変化云々あるのであれば、いや、それをしっかりと丁寧な議論で、一年、二年掛けたプロセスにおいてしっかりと見直しの議論して、どういう方向で次なる十年を目指すのかやればいいじゃないですか。何でたったの数か月なんですか。何でたったの四回なんですか。大臣の答弁と全く整合性がありません。これ是非、まだ遅くないです。こんな拙速に結論出さずに、これからそれをベースに更にしっかりとした議論を展開していただきたいと思いますが、大臣いかがですか。
○国務大臣(林芳正君) この前回の二〇一五年の改定におきましても有識者懇談会開催しておりますが、このときもNGO側から一名選出をいただいております。今次の有識者懇談会においても前回の改定時の経緯を踏まえたものでございます。 それから、この有識者懇談会に加えまして、NGOとの間では外務省・NGO定期協議会、また、ODA政策協議会などを通じまして、開発協力大綱の改定に関しては御意見を個別に伺っているところでございます。 まさに今委員がおっしゃったように、この有識者懇談会の報告書というのは近日中に出てくると、こういうふうに承知をしておりますが、これで決まりではなくて、この今後の具体的な日程や形式、これは詰めていきますけれども、前回も大綱の改定に当たりましてはこのパブリックコメント、それから各地で意見交換会、こういうものを実施しておりますので、こうした経緯も参考にしつつ、これからも幅広く意見を伺う機会しっかりと設けていきたいと考えております。
○石橋通宏君 大臣がどこまでちゃんと報告を受けておられるのか、若しくはウオッチをされているのか。NGOとの関係、今お触れになりましたけれども、まさにそのこれまでの何年間かのNGO協議会等々の在り方が、NGOの皆さん、ますますこの協議会の役割、ポジションが低められていると、大事にやられていないと。かつてのように、NGO協議会の位置付けが非常に良かった時代がある、それがどんどんどんどん劣化してきていると。そういう懸念、大臣、お聞きになっていますかね。だから、その経緯があるから心配されているんです。 前回もNGO代表は一人だった、だからいいんですか、違うでしょう。前回も批判を受けていたはずです。何で今回はもっといい形をつくらなかったんでしょうか。大臣、そういうところを御指摘受けているわけで、真摯に丁寧にとおっしゃっていただくのであれば、これで終わりじゃないとおっしゃっていただくのであれば、しっかりそういった御批判に真摯に耳を傾けていただいて、多くの皆さん、NGO、NPOの皆さんが国際協力の担い手として本当に厳しい環境の中で御奮闘いただいている。大臣御存じだと思います。極めて重要なパートナーであり、担い手です。そういった方々の声を、声をしっかり聞いてください、反映してください。丁寧にとおっしゃるなら、それを丁寧にやってください。大臣、そうここで答弁されましたので、今後の対応、我々しっかりウオッチをしていきたいと思います。 二〇一五年、前回大綱の見直しの、当時は私たちもこのODA特でさんざん議論させていただきました。極めて深刻な問題幾つか提起をさせていただいておりましたが、一つは、これまでの伝統的な我が国の地道な裨益国の国民の皆さんに資する、そんなODAをやっていた。ほかの国とは違う、日本ならではのODAをやっていた。それが、残念ながら前回から、どちらかといえば国益丸出しのようなODA大綱に変えられてしまった、そういう批判を受けております。 加えて、非軍事という名目の下に、軍、軍人に対するODAに道を開いてしまった。結果、この何年間かの間に数多くの軍、軍人に対するODAの供与が実際になされて、それが幾つかの国では深刻な懸念を引き起こしています。 大臣、見直しをされるのであれば、そういった、これ、前回の二〇一五年大綱、さっきレビューやったと言われましたが、どんなレビューなんですか、こういった批判にどう応えるのですか。 我が国の人権、平和、今政府もそれをおっしゃっているじゃないですか。であれば、それが、我が国のODAにおいて本当にそれがきちんと実践をされているのか、人権平和の推進こそ私たちが目指す方向だという観点でしっかりした見直しをしておきたい。これ、林大臣だからこそ私はできると思っておりますが、そういう観点での見直し、是非やっていただけないでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) この我が国が開発協力を行う目的、これは、一義的には国際社会の平和と安定及び繁栄の確保により一層積極的に貢献することでございますが、これは、このグローバルな利益の一方的貢献ということではなくて、我が国自身の平和や繁栄といった国益の確保にも当然つながるものでございます。現行の開発協力大綱はその点を明らかにしておりまして、国益について言及することによって、これが日本への信頼が損なわれるということはないというふうに考えております。 それから、今御指摘のありました非軍事原則でございますが、現行の大綱上、相手国の軍又は軍籍を有する者に対する非軍事目的の開発協力は、その実質的意義に着目し、個別具体的に検討するというふうになっております。これは、相手国の国民の生活向上や人道的ニーズに貢献する場合に支援を行うものでございまして、相手国の軍の利益を目的として支援を行うということはないわけでございます。 この改定に当たりましては、このODAの非軍事原則、これを維持しながら、改善強化する余地があるかについて検討を行っているところでございます。改定の具体的内容は、まさにこれから先ほど申し上げたように詰めていくところでございますけれども、ODAの軍事利用を認めないという立場は変わらないということでございます。
○石橋通宏君 現実の問題として、それが現場で実践されていないのではないか。残念ながら、軍事、非軍事の明確な線引きなんかできない。非軍事という名目の下に、結局は軍事の面での力の向上につながっているのではないか。そういう批判を、まさに現場で頑張っていただいているNGO、NPOの皆さんからいただいているわけですから、大臣、そういったことにやっぱり真摯に耳を傾けてくださいというのが先ほど来の脈絡なんです。 一つの具体例で取り上げたいと思います。ミャンマーへのODA提供、ミャンマーへの様々な支援ということで確認をしていきたいと思います。 もう林大臣も当委員会の委員の皆さんも重々御承知だと思います、ミャンマーの情勢。昨年二月に国軍が軍事クーデターを起こしました。そしてその後、その軍政に反対する平和を求める多くの市民を武力をもって弾圧をして、これまでもう本当に多くの市民が虐殺をされています。命を奪われています。残念ながら、今も毎日、現地からの報道では、空爆、村々の焼き討ち、学校が空爆をされて子供たちが殺される、平和的なコンサートに空爆が行われて多くの市民が一瞬のうちに虐殺をされた、国軍がこういうことを毎日やっているわけです。 大臣、にもかかわらず、我が国はなぜ今もミャンマーに対するこういったODAの支援、様々な官民融資、これ止めないんですか。一旦、国軍を利するような全てのこういった展開止めるべきだと、昨年から超党派の議連で何度も要請をさせていただきました。しかし、残念ながらまだ止めようとしない。 大臣、大臣のイニシアチブで是非、より強いプレッシャーを国軍に掛けるためにも再考していただけないでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) ミャンマーの件でございますが、このクーデターが起こった後で、この今のミャンマー国軍が主導する体制との間で新たに決定したODA案件はないところでございます。 このクーデター前に、まさにこの国民民主連盟を中心とする政権との間で国際約束を交換したODA案件につきましては、まさに現行の開発協力大綱を踏まえまして、国軍を利することのないよう十分留意した上で、ミャンマーの国民の皆さんの生活向上や経済発展に貢献をし、また人道ニーズにも対応するということを目的として実施をしてきているものでございます。 いずれにしても、政府としては、ミャンマー国軍に対して、この事態の改善に向けた働きかけ、これはしっかり行っているところでございますが、この働きかけの状況を見ながら、我が国が要求をしております暴力の即時停止、それから被拘束者の解放、民主的な政体の早期回復、この三点と、それからASEANの五つのコンセンサス、委員も御案内だと思いますが、これをめぐる進展の有無等の諸要素を勘案しながら、どうした対応が効果的なのか、引き続き総合的に検討してまいりたいと思っております。
○石橋通宏君 大臣、残念ながら、ちょっとその答弁、中身御存じで答弁されていますか。三つの要求、一ミリも動いていません。むしろ悪化しています。にもかかわらず貢献を続けていることに、ミャンマーの国民の皆さんから批判を受けている。 NLDと云々言われますが、ミャンマー国民の皆さんが頼むから支援を止めてくれと、今支援をやったら国軍を利するだけだと言っているところに、じゃ、何の根拠があって国軍を一切利することがないようにとおっしゃるんですか。様々な国軍を利しているというデータ、現場からの証拠、NGOの皆さんが提供しているじゃないですか。大臣のところに届いていますか、そういうことが。だから、重ねて、先ほど来の議論なんです。しっかりそういう声に耳傾けてください。我々のODAがミャンマー国民のためとおっしゃるんであれば、ミャンマー国民が今はやめてくれと言っているODAはやめるべきではないでしょうか。 今日、JICAの理事長お見えをいただいております。JICAの皆さんが本当に現場で、ミャンマーでも厳しい状況の中で残って御奮闘されておられる方々、心から敬意を表したいと思いますが、しかし、JICAもこの間、こういった状況の中で、ミャンマーに対する支援を止めていないばかりか、専門家の派遣を再開し、より深いまた貢献をしようと動かれています。理事長、今はやめるべきではないですか。
○参考人(田中明彦君) ただいま外務大臣、林大臣から御説明があったとおり、JICA事業は、ミャンマー国民の生活向上や経済発展に貢献し、また人道的なニーズにも対応することを目的として実施しており、ミャンマー国軍の利益を目的として実施しているものではないと、これは石橋先生御案内のとおりであり、その面で開発協力大綱の人権重視の理念と矛盾しないような形で行っておるところであります。先ほど大臣からおっしゃられたとおり、前政権の下で企画されたプロジェクトについて、国軍の利益を利することないように実施しているというところであります。 いずれにしても、対ミャンマーODAにつきましては、日本政府とも相談の上で適切に対処してまいるつもりでございます。
○石橋通宏君 そういって言われていることと現実が全然違うから指摘をさせていただいているわけです。 是非、これまでも何度も証拠を出してほしいと、現実に軍に金が流れていない、国軍の関係者を利していない、それを立証してくれと言っておりますが、何も出てきません、全然。出してください、JICA理事長、そうおっしゃるのであれば、外務大臣も。改めて、外務省、JICAにそれ要求しますので、それを是非、我々の下に出せるものなら出してください。それによって、きちんと我々も今後のフォローをしていきたいと思いますが。 極めてその上で問題なのが、今日、防衛副大臣おいでをいただいております。これもかねてから指摘をしておりますが、こういう状況の中でですよ、ミャンマー国軍は、まあ本当に即座にロシアによるウクライナの軍事侵攻を支持し、今、ロシアから多くの武器、兵器買って、その武器、兵器を使って国民に銃口を向けているわけです。そのミャンマー国軍の士官、士官候補生を多数受け入れて育成をしている。百歩譲って、クーデター前なら防衛省の言われる理念が分からないでもありませんが、クーデター後も、昨年も、そして今年も、軍士官、士官候補生を受け入れて、今も訓練、教育を行っております。 資料の二で、これだけの多くの、まあ在学中の方もおられます。国に帰れば、日本で得られた知識、経験、技術、ノウハウ、それを身に付けて、これ国軍が国民に銃口を向けるんですよ。日本が育成した国軍の士官、士官候補生が国民に銃口を向ける。そんなこと許すんですか、我が国はという批判をしている真っただ中で、今年六月も新たに四人の受入れを行った。これ、何をやっているのかという強い批判です。林大臣も当然御存じだと思います。 七月には、国際社会の、日本政府の強い要請を一切無視をして、四人の民主活動家、死刑を執行しました。断じて許されません。その要請を行っていた真っただ中の六月に新たな受入れをこそこそとやったわけです。 外務大臣、外務副大臣、防衛副大臣、何でこんなことするんですか。一刻も早くこのプログラムやめてほしいと去年から要請してきました。やめませんか、一刻も早く。来年度やめるのは評価をします。でも、今も訓練している。それはやめるべきです。防衛副大臣、決断をお願いします。
○副大臣(井野俊郎君) 先生御指摘のとおり、死刑執行が七月に行われたということで、それを受けまして、来年以降についてのミャンマー人の留学生の受入れということは停止するということであります。 ただ、その一方、それまでの受け入れている留学生については、我々としては、自由民主主義国家における実力組織にあるべき姿を、まあ教育といいましょうか、自衛隊の幹部の皆さんと一緒に、幹部候補生の皆さんと一緒に教育をさせていただいておりまして、そういった教育を受けた方が、ミャンマー人の留学生を育て、そして本国へ送ることによってミャンマーの望ましい将来につながり得るものというふうに考えており、現時点でも防衛大学校において勉強していただいているということであります。 いずれにしても、ミャンマー国内の情勢を見極めつつ、適切に対応していきたいというふうに思っております。
○石橋通宏君 いや、全く不適切な対応だから指摘をしているわけです。この渦中で受け入れたことについての説明が全くなっていません、今の情勢で。防衛省、猛省を促したい。いや、すぐやめてほしい。そのことはミャンマー国民の皆さんの声ですから。 お帰りになった士官、士官候補生が、一切、この昨年以降の国民に対する虐殺行為、様々な指揮命令系統への関与も含めて関わっていない証拠を出してほしいと。これも何も出てきません。恐らく、何も証拠を持っておられないんでしょう。調べてもおられないんじゃないかな、調べたとはおっしゃっていますが。責任持ってくださいよ。だから、一刻も早くやめるべきです。そのことを重ねて指摘をしておきます。よろしいですね、はい。 こういった懸念の声、これ、外務大臣、是非声聞いてください。ミャンマー国民の皆さんが、本当に日本に対する不信感、一体日本は何をやっているのかと、国軍を応援しているのかという声を上げておられるわけです。で、実際にそう言われても仕方がない行為を昨年から繰り返している。こういったことは良くない。 先ほどJICAの理事長おっしゃった、いや、今やるべきは極めて純粋な人道支援。だったら人道支援やろうじゃありませんか、もっときちんと。国軍経由の人道支援ではなくて、ちゃんと、国境沿いに今百万人以上の方々が、住む場所を追われてジャングルの中に、本当に厳しい生活を送っておられる、そういう方々にこそ日本の支援を届けようじゃありませんか。タイ側、インドから国境を越えて支援物資を届けないと届きません。そういう支援こそ、JICA、やっていただけないですか。田中理事長、どうですか。
○参考人(田中明彦君) JICAで行う協力に関しては様々な在り方というものがあると私は思っており、外務省、政府とも相談しつつ、どのような人道支援ができるのか、これからも探っていきたいと思っております。
○石橋通宏君 もう昨年からJICAの皆さんとも今の話をしてきた。一歩も動きません、残念ながら。 理事長、是非、理事長の指示で、真摯に、今やるべき人道支援、それをどういう形でやれば必要な方々に必要な支援を、日本国民からミャンマー国民の皆さんへの支援が届けられるのか、それ真摯に議論させてください。理事長、指示してください。よろしいですか。
○参考人(田中明彦君) 今先生の御指摘承りましたので、今後も真剣に検討してまいりたいと思います。
○石橋通宏君 是非、議論させていただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。 いろいろとちょっとほかにも議論したいことあるのですが、外務大臣、是非、このミャンマー案件、大臣のリーダーシップで、そういったミャンマー国民の皆さんが、日本に対する不信感を抱くのではなく、やっぱり希望を見出していただけるような、そんな日本の国際協力、支援、これを是非やっていただきたい。これもまた大臣とも意見交換いろいろさせていただければと思いますので、そのことをお願いして、もう一つの課題に移らせていただきます。 アフリカに対する支援も極めて重要な案件で、この間努力を、TICAD等、八月にもTICAD8が行われました。ちょっと、本当はここで掘り下げて議論したいのですが、済みません、残り時間もありませんので、確認なんですけれども、今回のTICADでも、合わせて、官民合わせて三百億ドル規模の資金の供与を約束をされたと聞いております。前回、第七回で二百億ドル規模の拠出を約束をされてきた。 実は、我々、現場の関係者から、これ本当に中身あるのかと、額だけぼおんと言われるけれども、本当に、じゃ、前回、第七回で約束された二百億ドル規模の拠出、実行されたのかと、達成されたのかと、達成されていないんじゃないのと、そんな中で三百億ドルと言われたって信頼できないよねという声が実は関係者から聞いております。 ちょっと確認させてください。本当に前回の二百億ドル拠出されたんですか。本当にそれがアフリカの皆さんに対する貧困の削減、社会開発、そういったものに具体的につながって、その実績、経験、教訓、反省も踏まえて、今回三百億ドルの拠出の約束なんでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) このTICADで、官民で総額三百億ドルの規模の資金投入ということを申し上げた、これにつきましては、民間の投資を中心に、強靱で持続可能なアフリカを実現するために官民全体の目標として掲げたものでございます。民間と連携して、アフリカと共に成長するパートナーとしてアフリカの成長に力強く貢献をしていきたいというふうに考えております。 この三百億ドルの資金投入の内容ですが、統計データとか民間企業の投資実績に基づく民間投資と、それからJBICやNEXIといった政府関係機関、金融機関等の資金及びODAから成る公的資金の過去三年間の実績を参考に算出しております。この過去三年間の実績ですが、民間投資が約二百億ドル、公的資金が約百億ドルであったということでございます。 TICAD7で今この石橋委員おっしゃったように二百億ドルの対アフリカ民間投資を表明したわけですが、新型コロナの蔓延もありましたけれども、二〇一九年から二〇二一年までの三年間で今申し上げたように実現をいたしましたので、こうした民間投資を通じて、アフリカ諸国の貧困削減、社会開発促進、こうしたことに向けた取組にも寄与できたものというふうに考えております。
○石橋通宏君 資料三に、アフリカの民間投資が進んでいないのではないかというグラフを出させていただいております。 大臣、今、過去三年間で達成したとおっしゃった。しかし、ちょっとどう数字を計算しても、官のODAが大体年間二十億ドルぐらい、民間のこの投資を見ても数字が合わないんですね。 大臣、数字が合わないので、今おっしゃられた答弁がちゃんと正しいのかどうか、済みません、きちんと精査をして、この三年間の詳細を当委員会に今後の資料として出していただきたい。 委員長、お取り計らいをよろしくお願いします。
○委員長(三原じゅん子君) 後刻理事会で協議いたします。
○石橋通宏君 それ、ちゃんと出していただいた上で、どこまで今回の三百億ドルが根拠を持った数字なのかということを当ODA委員会でもしっかりと今後また議論させていただきたいと思いますので、そのことだけ申し上げておきたいと思います。 済みません、そのほかにもODA関係るるお聞きしたかったのですが、あと残り時間僅かですので、もうあと残り時間僅かですが、JICA理事長、もしほかに御予定あれば退席いただいて結構です。
○委員長(三原じゅん子君) 田中理事長、御退席いただいて結構です。
○石橋通宏君 その上で、今日、沖縄関係についても何点かお聞きしておきたいと思います。 これも資料で幾つかお配りをしておりますが、我々、沖縄振興策、先般新たな沖振法、そして沖振計画、沖縄の振興、これからの十年を見据えた議論を当委員会でも行っております。 ただ、こうして沖縄振興の議論をさせていただいている一方で、やっぱりどうしても沖縄県民の皆さんの民意、沖縄振興のむしろ阻害要因になるという声がすごく強く出されている辺野古の新基地建設の強行、さらには宮古島、石垣島を始めとするミサイル基地建設の強行、こういったことが行われているのではないか、強い懸念が示されて、これまでも県レベルの選挙では民意が、度重なる民意が示されております。 改めて、これ北方担当大臣にもお聞きをしたいと思いますが、県民の民意、沖縄振興の観点からも、改めて真摯に政府は耳を傾けて、県民の思いをしっかりと政府の政策にも反映させるべきではないかと思いますが、そうお思いになりませんか。
○国務大臣(岡田直樹君) お答え申し上げます。 基地の移転等安全保障に関わることは、これは防衛省その他の省庁の所管でございますので、沖縄担当大臣としては直接申し上げることはいたしませんが、そうした大前提として、沖縄の方々が安全、安心でお暮らしになれる、その中でしっかりと我々は沖縄の振興策に当たってまいりたいと、このように考えております。
○石橋通宏君 いや、大臣、政府の一員なんですから、政府内でしっかり議論するために沖縄振興には弊害だと言ってくださいよ、隣の皆さんに、外務省にも防衛省にも。しっかりそれを言うのが沖縄担当大臣、沖縄の声を代表する担当大臣の責務だと僕は思いますよ。 じゃ、一方で、沖縄振興策どうなっているのか、これも民意が反映されていないのではないか。資料の五、これも何度もこの委員会でもやってきましたが、県民の皆さんの民意でこの沖縄振興予算ずっと確保してきた。何が県にとって大事なのか、市町村にとって大事なのか、子供の貧困問題、こういった対応を真摯に頑張っている。しかし、一方で、政府はどんどんどんどん沖縄一括交付金減額しているじゃないですか、こんなにも狙い撃ちにして。大臣、言っておられることと現実に政府がやっている予算対応と違うじゃないですか。そのことの指摘に対して、大臣、どうお答えになりますか。それお聞きして、私の今日の質問は終わりにしたいと思います。
○国務大臣(岡田直樹君) 令和五年度の沖縄振興予算概算要求について申し上げます。 いわゆるシーリング等も踏まえて各事業の所要額を積み上げて、今年度予算二千六百八十四億円から百十四億円の増となる総額二千七百九十八億円を要求したところでございます。本年五月に策定した強い沖縄経済実現ビジョンの具体化に向けて、簡潔に申し上げますが、約九十億円の関連予算のほか、子供の貧困対策等の予算についても増額要求をいたしております。 御指摘の一括交付金については、沖縄振興特別措置法に基づき、沖縄振興に資する事業を県が自主的な選択に基づいて幅広く実施できる他県にはない仕組みであり、沖縄県や県内市町村はこれを活用して、それぞれの地域の課題に応じた多様な取組が展開されてきたと存じております。令和五年度の概算要求においては、県や市町村が第六次沖縄振興計画の初年度である今年度と同水準の事業を引き続き実施できるようにするため、今年度予算額と同額を要求しているところであります。 このような状況でありますけれども、現在、予算の編成中、査定中でございまして、私、沖縄担当大臣の立場としては、こうした概算要求で求めた額を極力確保して沖縄振興に全力を尽くしてまいる、そういう覚悟を申し上げたいと存じます。
○石橋通宏君 なかなか説明になりませんので、これからもこの問題はしっかりまた対応していきたいと思いますことを申し上げて、今日の質問を終わりにさせていただきます。 ありがとうございました。
○勝部賢志君 立憲民主・社民の勝部賢志でございます。 私からは、北方領土周辺の漁業の問題などについて質問させていただきます。 漁業をめぐるロシアとの関係についてでありますが、我が国は北方漁業におけるロシアとの漁業協定を結んでいます。大きくは四つあるわけですけれども、その一つは日ソ地先沖合漁業協定、これはサンマやイカ、スケトウダラなどが対象になります。それから日ソサケ・マス漁業協定、これは日本水域での漁とロシア水域での漁も併せて協定を結んでいます。それから北方四島周辺水域操業枠組み協定というのもございまして、以上三つは政府間で決めた協定ということです。それからもう一つ、貝殻島昆布協定というのがありまして、これは民間協定でありますけれども、冒頭申し上げましたように、この四つが現存する協定であります。 これらは、それぞれの時期に応じて両国間で交渉が行われて、漁獲量ですとか協力金の支払額などを定めることによって安全操業の基本となってきたものであります。しかし、御存じのとおり、ロシアによるウクライナ侵攻が勃発して、交渉自体がどうなるのか、あるいは安全に操業できるのかということが、北海道のみならず我が国にとって非常に大きな課題となりました。私も、今年の三月、四月の時期に何度か林外務大臣や政府にお聞きをさせていただきました。依然としてロシアによるウクライナ侵攻は続いておりまして、長期化の様相を呈しています。 このような経過と情勢を踏まえて、以下質問してまいりたいと思います。 まず初めに、ロシアによるウクライナ侵攻後、これらの四協定がどのように決着してきているのか、現状を含めてお聞かせをいただきたいと思います。
○政府参考人(藤田仁司君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、我が国とロシアの間では三つの政府間協定と一つの民間協定がございまして、本年二月のロシアによるウクライナ侵攻以降も、我が国の漁業活動に係る権益維持確保のために協議を行ってまいりました。 具体的に申し上げますと、日本水域のサケ・マスの漁業交渉、これは本年四月に、民間協議でございます貝殻島昆布協定、交渉につきましては本年五月から六月に協議を行いまして、それぞれ妥結し、実際に操業が行われたという状況でございます。 一方で、ロシア水域のサケ・マスの漁業交渉につきましては、国の事業による試験操業を民間に実施させる緊急性や必要性などを総合的に判断いたしまして、本年の操業及び交渉を見送ることといたしました。 また、来年の日本漁船の操業条件等を協議いたします北方四島周辺水域操業枠組み協定に基づく交渉及び日ロの地先沖合漁業交渉につきましては、関係機関と連携しつつ、現在、外交ルートを通じて日程調整を行っているという状況でございます。
○勝部賢志君 今最後におっしゃった地先沖合漁業交渉などは、例年十二月を目途に両国でやっています。昨年はそれで妥結をしたんですけれど、今年はまさにウクライナの侵攻があって、それがどうなるのかというのは地元では非常に今注目をしていますので、是非その点よろしくお願いしたいと思います。 今お話ありましたように、操業を見合わせた事案もありましたけれど、何とか維持、継続しているという状況にあります。しかしながら、貝殻島の昆布漁は今年の七月七日に操業を終えたんですけれども、その操業の最中に相当数の臨検に遭い、ロシアの締め付けに漁業者の皆さん方から不安の声が上がっています。 近年のロシアによる我が国漁船への臨検やあるいは拿捕の状況、それがロシアによるウクライナ侵攻後はどのように変化してきているのか、その点をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(藤田仁司君) お答えいたします。 まず、ロシアによる我が国漁船への訪船等は近年増加傾向にございまして、昨年五月末には拿捕事案が一件発生してございます。本年ですけれども、ロシアによる我が国漁船の拿捕、連行事案は発生しておりません。ですけれども、訪船等につきましては、六月から操業いたしました貝殻島昆布協定に基づく昆布漁におきまして、昨年の約四・二倍、九月末から操業しているホッケ漁におきましては、昨日までの時点でございますけれども、昨年の約二・五倍という状況になってございます。 水産庁といたしましては、引き続き、漁業者に対して操業ルールの遵守について指導を行いますとともに、状況を注視してまいりたいと考えてございます。
○勝部賢志君 私どもが聞いている状況とほぼ同様なので、政府もそういう状況を把握をされているということだと思います。いずれにしても、相当増えているというのは事実ですね。 後半お答えになった、操業者に対して、何というか、指導するとおっしゃいましたけれども、私はそもそもこういう事案が発生する要因として幾つか考えられることがあると思っていますので、その点、これからちょっと指摘を交えてお聞きをしたいと思います。 その前に、今も言及されましたけれども、実は、ロシア、ウクライナ侵攻が始まる前の昨年の五月に拿捕事件があったというふうにおっしゃいました。その事件は、皆さんも御存じかもしれませんけれども、昨年五月二十八日、稚内漁協に所属をする栄宝丸という、これは地先沖合漁業に従事をする船でありますが、これが沖合で漁業している間に、いわゆる臨検というよりは、むしろ拿捕することを目的に、相手の巡視船というんでしょうか、監視船というんでしょうか、そこから追撃されて、そして連れていかれるという事件がありました。 結果として、罰金一千万払い、裁判を行いましたんで費用が二千三百万掛かったと。それから、実は船も壊れていて、この修理代にも相当お金が掛かる。結果として、そのお金を払って本国に帰国をしたわけですけれども、帰ってきたのが六月十日ということで二週間程度、そういう拿捕事件がありました。 これは、よくよくその船長さんにお話を聞けば、EEZ内で操業していたと、周りにも船がいて、これはもう間違いない事実ですというふうに言っています。GPSにもその位置の記録が残っているんです。でも、しかし、それも主張しても、相手にはそれが通じないというようなことがあって、私はこういったことが、実は先ほど言いましたように、臨検という場合において、我が領海内といいましょうか、自分のその、何というんですか、操業していい許された範囲内でやっているものまで臨検をされるというのは、これはおかしいと思うんですよね。 そういう意味でいうと、まずは中間地点が明確になっていないということがありまして、ちょっと地図をお配りして、小さいので見づらいんですけれども、これは、北方領土隣接地域、羅臼、標津、別海、そして根室市も加わっていますが、そういった市町村から、町からですね、要望書などを我々受けるんですが、そのときに添付をされていた地図なんです。 これは海図ですけれど、この中に赤い線で自粛ラインとあって、その下に中間ライン、青線にバッテンの付いているラインがあると思います。この地図を下の方が国後島で上を羅臼のようにして見ていただくと、赤いラインは見えると思いますが、青にバッテンの付いたラインが根室の方は付いているんですけれども、だんだん左の下の方に向かっていくに従ってそのラインのバッテンの印がなくなるんですね。つまり、この辺り、中間ラインというのが非常に曖昧になっているということなんです。 そこが、本来操業できる海域ではあるはずなんですけれども、非常に不明確であるということや、拿捕や臨検みたいなことがあるものですから、自ら自粛ラインを設けてそれ以上はみ出ないようにしながら操業をしている、相当気を遣いながらやっているわけですね。そういう状況にあるにもかかわらず、先ほど言ったように臨検が四倍にも増えているということなんです。 そこでお伺いをしたいと思いますが、こういった中間ラインがいまだに不明確であるということやそのことの理由と、併せて、今指摘をさせていただいたGPSデータの利用だとか、あるいは、こういう拿捕事件などがあったときには、政府の対応として、民事は不介入なんだと言って積極的に対応してこなかったということを指摘をする声もあるんです。こういったことを併せて、ロシアに対する政府の姿勢についてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(中込正志君) お答えいたします。 御指摘のとおり、日ロ間におきましては、排他的経済水域の境界が画定していないという状況にございます。その上で、一般論として、日ロ間ではこれまで海洋に関するものも含めまして様々な事柄についてやり取りを行ってきておるところでございますけれども、外交上のやり取りでございまして、その詳細についてお答えすることは差し控えたいと思います。 それから、GPSデータの利用のお話ございました。漁船のGPSデータの利用状況でございますけれども、日ロ間の個別のやり取りの詳細についてお答えするのは差し控えますけれども、一般論として申し上げますれば、客観的な事実を用いて我が国の立場を主張することは有効であり、必要に応じて利用しているところでございます。 御承知のとおり、ロシアによるウクライナ侵略によりまして日ロ関係大変厳しい状況にございますけれども、我が国の漁業活動に係る権益維持の確保、これ大変重要というふうに外務省として考えております。ロシアとの間で日本漁船に関するトラブルが発生することがないように政府としても全力で対応していきたいと、このように考えているところでございます。 以上でございます。
○勝部賢志君 先ほど最後の方に申し上げたように、民事不介入ということで政府が対応に関わらないというような指摘があるという話をしましたけれども、実際にこういうような拿捕事件、あるいはそれにつながるような臨検が頻発している状況に対して、政府はどのように対応されているんですか。
○政府参考人(中込正志君) 邦人保護というのは、外務省にとりまして、日本政府の大変重要な責務でございますので、当然、邦人の保護のために様々な活動をしているということでございます。
○勝部賢志君 じゃ、具体で聞きますけど、この五月二十八日の事件については、政府はどのように対応されましたか。
○政府参考人(中込正志君) 事件が発生しました当日ですけれども、外交ルートを通じまして、ロシア側の関係当局に対して、乗組員の健康状態及び船体の状況の詳細、解放の見通しについての情報提供を求め、人道的観点から、その船舶の乗組員及び船体が早期に帰港できるよう働きかけを行いました。 その後の関係者による説明、分析も踏まえて、当時、この船舶、栄宝丸でございますけれども、日本EEZ内で操業していたとの認識に至りまして、改めて外交ルートを通じてロシア側の関係当局に対して、ロシア側による追跡、臨検、連行、留置は受け入れられない旨抗議するとともに、乗組員及び船体の即時釈放を要求したということでございます。
○勝部賢志君 まあそういう事案がいつ発生するかは分からないわけですよね。けれども、例えば協定を結んで操業をしている最中であれば我が国の船が操業していることは分かるわけで、そのことに対して、やっぱりこういう緊張感が高まる状況であればなおさらのことなんですけれども、我が国の海上保安庁だとか、その地域の警察やそれに類するような立場の方々がしっかりとした対応をすべきだと私は思います。 漁業者の皆さんからも是非そういう対応をお願いしたいという声が上がっています。いかがですか。
○政府参考人(中込正志君) 先ほど申し上げましたけれども、外務省といたしまして、ロシア側に対して、邦人の保護のためにできる限りの努力をして、必要な申入れ等はしっかり行っていきたいと、このように考えているところでございます。
○勝部賢志君 ちょっとこの問題はまた改めて、邦人保護、そして漁業者の皆さん方の安全確保という意味で引き続き議論をさせていただきたいと思っているんですけれども、今日はちょっと時間がありませんので。 ロシアによるウクライナ侵攻によって、私ども、我が国は経済的な制裁も行っていますし、一方で、ウクライナに対しては物資の支援、人道的な支援も行っています。そういう状況にあって、ロシアが我が国に対してどういう見方をしているのか、場合によっては敵対国というふうに考えることも十分あり得るだろうというふうに思います。 ですから、そんな意味でいうとますます緊張感は高まっていくということが想定されるわけで、私どもとしては、先ほど申し上げたように、安全操業を支える国の体制の人員や設備、そういったものが本当に十分なのだろうかと。先ほど言ったようなGPSなどの活用なども含めて更なる検討が必要ではないかというふうに思いますし、もし不十分であれば体制整備が必要ですし、その裏付けとしての予算も必要ではないかというふうに考えますけれど、いかがでしょうか。
○委員長(三原じゅん子君) どなたがお答えになられますか。
○政府参考人(藤田仁司君) ちょっと漁業分野についてお答えを申し上げます。 日ロ漁業交渉に基づく操業につきましては、水産庁から関係団体等に対しまして、ロシア水域ですとかその近辺で航行、操業等を行う場合は、安全及び関連法令の遵守に一層留意するように注意喚起を行っているという状況でございます。また、水産庁におきましては、令和二年から令和四年にかけて、漁業取締り船二隻を大型化するとともに二隻を増隻をいたしまして、計四十六隻の漁業取締り船を水域ごとに配備をしてございます。 今後とも、漁業者の皆様方が安心して操業できるように、海上保安庁と緊密に連携をいたしまして対処してまいりたいと考えてございます。
○勝部賢志君 時間になりましたので、予定をしていた質問全部できませんが、せっかく大臣お二人来られておられますので、最後に、簡潔で結構ですから、岡田大臣には、北方領土問題について、大変重要な時期を迎えていますので、どのような考え方で臨まれるか、本当に簡潔で結構です。そして、林大臣には、今ほど言った北方漁業の安全確保についても外務省としてしっかり対応いただきたい、その趣旨で御答弁いただければと思います。
○委員長(三原じゅん子君) 時間が来ておりますので、簡潔にお答えください。
○国務大臣(岡田直樹君) ロシア政府が四島交流と自由訪問に係る合意の効力を停止する旨の政府令を発表した、このことは極めて不当で断じて受け入れられないと。こういう中でありますけれども、私も根室の現地で、せめて墓参だけでもできないのかという切実なお声も伺ってきました。しかし、それもなかなか現状では見通しを申し上げることができない、断腸の思いでありますということも申し上げてきました。 しかしながら、この交流事業の再開というのは今後の日ロ関係の中でも最優先事項の一つと考えておりまして、そういう再開の条件が整った場合には速やかに再開ができるように、そういう準備を今のうちから整えておくと、そういうことに今力を注いでまいりたいと存じます。
○国務大臣(林芳正君) ロシアによるウクライナ侵略によって日ロ関係は大変厳しい状況にありますが、北方領土問題を解決して平和条約を締結するとの方針を堅持していくという考えは変わりございません。 漁業については、我が国の漁業活動に係る権益を維持確保すべく、水産庁と連携しながら適切に対応してまいりたいと考えております。
○清水貴之君 日本維新の会の清水です。よろしくお願いをいたします。 まず初めに、中国の行動と台湾情勢についてお伺いをします。 沖縄の尖閣周辺で中国海警局の公船が領海侵犯を繰り返している、これはもう看過できない話でありますし、台湾有事という言葉も、ウクライナに対するロシアの侵攻があった後、なおさら聞かれるようになりました。もしこういった事態が発生した場合には、沖縄はもちろんですけれども、日本全体に影響が及ぶと思いますので、こういった視点から質問をさせていただきたいと思います。 私、七月の末に、元防衛大臣の石破茂先生や、その後今の防衛大臣に就かれました浜田先生、浜田大臣らと超党派で台湾の方、お邪魔をしてきました。蔡英文総統を始め、行政、外務大臣など、行政の皆様、議会の皆さん、そして安全保障関係のシンクタンクの皆さんなどと様々意見交換をさせていただきました。 そこで感じた思いなんですけれども、やはり軍事力でいったら相当な差が中国と今台湾は付いています。年間のその軍事費でいったら十七倍ぐらいこれ差があるわけですけれども、そういった中でも、台湾は自分の国は自分で守るという非常に強い意思を皆さん持って備えていらっしゃるなというのを感じました。ただ、一方でその軍事力の差は大変大きいので、台湾一国だけではやっぱり、台湾だけではどうしようもないということも感じていて、国際社会との連携の必要性というのも強く強調をされていました。 そういった中、林大臣、様々な国際会議、外相会談など、ネットの方で検索をさせていただきまして、どのようなことをお話しされているのかなというのを調べさせていただいたんですけれども、お立場上いろいろと難しいところもあるのかなと思いながらも、この台湾の問題に関しては非常に積極的に、中国が日本の主権を侵害する活動を継続、強化しているということをかなり様々な場で発言をしていらっしゃるというのも確認をさせていただきました。 ここで、改めてになるんですけれども、この台湾情勢、中国の行動などについての大臣の見解をお聞かせいただけますでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) この両岸関係につきましては、経済分野を中心に深い結び付きを有している一方で、その軍事バランス、今御指摘がありましたように、全体として中国側に有利に変化しておりまして、その差が年々拡大する傾向が見られるところでございます。 台湾海峡の平和と安定、これは我が国の安全保障はもとより、国際社会全体の安定にとっても重要でございます。台湾をめぐる問題が対話によって平和的に解決されることを期待する、これが我々の従来から一貫した立場でございまして、そうした立場から台湾をめぐる情勢について引き続き関心を持って注視をしてまいります。
○清水貴之君 そして、台湾有事は日本有事だと、これは安倍前総理もよく言われていた言葉ではありますが、その台湾有事、起きてほしくはないですし、起きるべきではないと思うんです。今大臣おっしゃったとおり、まず対話でというふうには思うんですけれども、ただ、そうも言っていられないといいますか、どうなるか分からない状況の中で緊張の度合いが高まってきているのは、これはもう事実だと思います。 もしそのようなことが起きた場合に、日本としてどう対応していくのか、これも事前に様々シミュレーションをしていく必要があるのではないかというふうにも感じています。 例えばですけれども、まあ邦人の保護ですよね、これはもう一番大きな日本国政府としてやらなければいけないミッションだというふうに思います。台湾に住んでいらっしゃる方もそうですし、日本からそのタイミングで旅行されているような方もたくさんいらっしゃるんじゃないかと思います。保護をどうするのか、そしてそういった方々をどうやって国外に退避をさせていくのかと。 あとは、まあこれは軍関係なので防衛省の話かもしれませんけれども、どうやって軍事的なサポートをしていくのか。直接何か日本ができなくても、例えば台湾軍の戦闘機などを退避させるときに、日本の米軍基地を使うことはできるのかとか、日本の自衛隊の基地を使うことができるのかとか、様々シミュレーションをしていく必要があるんじゃないかというふうに思います。 台湾とは国交がないというのが前提ですので、なかなか直接、これ台湾側とこういった話合いを膝を詰めてしていくというのは難しい状況だというふうには思うんですけれども、ただ、とはいっても、事前に何にも想定をしないままそういった事態を迎えるということは、これ日本にとっても大変な大きなダメージがある、不利益があることだというふうに思いますので、こういったことも、大臣、事前にやはりできる範囲でいろんなことを考えていく必要があるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) このいわゆる台湾有事という仮定の質問にお答えをすることは差し控えたいと思いますが、一般論ということで申し上げますと、海外に渡航、滞在する邦人の保護、これは政府の最も重要な責務の一つでございまして、平素から、在外邦人の保護や退避が必要となる様々な状況を想定いたしまして、必要な準備、検討を行っているところでございます。 在外邦人の保護や退避を含めて、有事における我が国の個々の対応や計画については個別具体的にお答えすることは当然差し控えなければなりませんけれども、日本を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中で、我が国及び我が国国民の安全と繁栄、これを確保するためには、やはり政府としていかなる事態に対しても対応できるように平素からの体制の整備を含めて万全を期していく、これは当然のことだと考えております。
○清水貴之君 もちろん、まあ様々言えること言えないこともあるのももちろんそれも重々承知をしておりますが、その準備というのは本当に必要であるなということを改めて台湾の方に行って感じた次第です。 そしてもう一点、これも台湾側から数多く出た話なんですが、経済的な結び付きというのも非常に重要視をしていきたいなというようなことです。 例えば、半導体というのが台湾が今本当に世界的に力を持っている生産品になります。熊本のTSMCのようなものも日本にもできてきていまして、こういった経済的な結び付きがこれできてくると、軍事的な結び付きももちろん重要ではあるんですけれども、経済的な結び付きによって、台湾側からしますと、台湾というのはやはり必要なパートナーなんだと、重要な貿易相手なんだと、パートナーなんだと思ってもらうことによって様々国際社会からのサポートも得られていくんじゃないかということも、もう数多く聞いてきました。その中で台湾側から、台湾のCPTPPへの加入、これを是非後押しをしてほしいんだというような話も出てきました。 こうやって経済的につながることによって台湾の存在価値を上げるという、国際社会との連携を強めていくという、その台湾側の思いなんですけれども、このCPTPPについての見解、聞かせていただけますでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) 我が国にとりまして台湾は、自由民主主義、基本的人権、法の支配、こういった基本的価値を共有して、緊密な経済関係を有する極めて重要なパートナーであります。 台湾は、かねてからCPTPPへの加入申請に向けた様々な取組、これを公にしてきていると承知しておりまして、そのような台湾が加入申請を提出をしたことを我が国として歓迎をしておるところでございます。 加入申請を提出したエコノミーの扱いにつきましては他のCPTPP参加国ともよく相談する必要があるわけですが、我が国としては、加入申請を提出した台湾が、このCPTPP協定の高いレベル、これを完全に満たすことができるかどうかについてまずはしっかりと見極めるとともに、戦略的な観点、また国民の御理解、こういうものも踏まえながら対応してまいりたいと考えております。
○清水貴之君 是非よろしくお願いをいたします。 そして、G7の外相会合、これ十一月、先月に行われました。ドイツで行われたこの外相会合に林大臣ももちろん参加をされているわけですけれども、こういった様々な外相会合、会談の場などでも、この日本の中国との関係、尖閣の問題であるとか、この後またお聞きしますが北朝鮮の問題であるとか、どんどんどんどん伝えていただいて、それを共有してもらうというのも本当に大切なことかなというふうに思っています。 その十一月のG7の外相会合では、やはりロシア、ウクライナ問題というのが大分強く話されたと聞いておりますが、ほかにもアフリカや中央アジアに関することなど様々議論をされたと。何となくやっぱりイメージとして、どうしてもヨーロッパの国々というのは、近くのウクライナとロシアの問題に、私も、やっぱりそれはすぐ近くの国で起きていて、直接経済的な取引があったりとか燃料の交換があったりとか様々なつながりがあるわけですから、そういったところに重点を置きがちじゃないかと思うんですけれども、やはり中国や台湾問題の現状を、自由や民主主義といった、先ほど大臣もおっしゃられたような同じ価値観を持つ国々と共有をしていくというのは非常に重要なことだというふうに思います。 日本はG7で唯一のアジアの国でもあるわけですから、この台湾海峡の平和と安定の重要性を再確認をしていくということで、こういったことを、大臣、そういった会合行かれて、どのように伝えて、そして、まあ感触と言ったらおかしいんですけれども、それを共有できているのかと、この辺りについての大臣の感じといいますか見解といいますか、これをお聞かせいただけますでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) 十一月の三日から四日にかけまして、今年十回目になるわけでございますが、G7外相会合が行われました。 台湾につきましても、この中国及びインド太平洋に関する議論の中で、G7として台湾海峡の平和と安定の重要性を再確認をいたしまして、この両岸の問題の平和的解決をG7として呼びかけたところでございます。また、このG7として、自由で開かれたインド太平洋の重要性、これについても一致をいたしまして、力を背景とした一方的な現状の変更の試み、これには反対していくと、このことを確認をしたところでございます。 来年、我が国はG7の議長国を務めることになります。国際社会をめぐる状況、一層複雑さを増す中で、ドイツからバトンを引き継ぎまして、国際社会の諸課題、これは中国及びインド太平洋の諸課題も当然含まれるわけでございますが、このG7の中で唯一のアジアの国としても、G7として結束をして取り組み、議論をリードしていきたいと考えております。
○清水貴之君 そして、十一月、ドイツに行かれて、その前の月、十月には、大臣、シンガポールとマレーシアを訪問されていらっしゃいます。大臣の日程をいろいろ見させていただくと、本当にもう、相当お忙しく様々な国訪問されて、そして外国からの賓客も受けられてということで、相当ハードなスケジュールを過ごしていらっしゃるなというのが分かりましたけれども、この十月のシンガポールとマレーシア訪問、このときも東シナ海、南シナ海情勢についての議論をされたというふうに聞いております。 ASEAN各国とのつながりも、これも当然重要だと思います。中国や台湾に距離的にも経済的にも関係が深いですから、そのような国々と認識を共有し、日本がやはりできることならばリーダシップを取って、問題解決に直接的な問題として取り組んでいくべきではないかというふうに思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) このASEANにつきましては、私も外相会議に出席をいたしましたし、また、カンボジアで十一月には日本とASEANの首脳会議というのも行われまして、岸田総理が出席をされたわけでございますが、この場でも台湾問題について取り上げられたところでございます。岸田総理から、台湾海峡の平和と安定の重要性を指摘するとともに、ASEANが本年八月に台湾海峡の動向に関する外相声明、これが私が行った方でございますが、これを発出をいたしましたので、そのことの発出をしたこと、最大限の自制を求めたこと、これを首脳会議として評価するという旨述べていただいたところでございます。 こうした点も踏まえて、同会議後に議長国であるカンボジアが発出した議長声明では、参加国が台湾海峡の平和及び安定の重要性を再確認したこと及び両岸問題の平和的な解決を求めたこと、これが議長声明に盛り込まれたところでございます。
○清水貴之君 そして同時に、安保理改革を含む国連の機能強化についても様々意見交換、議論などをされているというふうに聞いています。ロシアのウクライナ侵攻や北朝鮮のミサイル問題をめぐって国連が機能していないと、こういった非難も多く出ているところです。 大臣、かねてから国連改革の必要性をずっと言われてきておりまして、来年、日本は安保理の非常任理事国となるということですので、ここも主体となって安保理改革、やっぱり機能していないという批判があるならば、それをどうしていったらいいかということをリーダーシップを持って取り組んでいただきたいというふうに思うんですが、なかなか、安保理というのは見ていてもいろんな国が入っていて様々な思惑がうごめいていますので、簡単なことではこれはないと思うんですけれども、そんな中で、大臣はどのように安保理改革について取り組んでいくつもりでしょう。
○国務大臣(林芳正君) このロシアのウクライナ侵略等によって国際秩序の根幹が揺らいでいる中で、やはり大事なことは、国連憲章の理念と原則にもう一度立ち戻って国連の信頼を回復するために、国連自身の機能強化が重要でございます。今、清水委員もお触れになっていただいたように、いろんな国に行っていろんな特に外務大臣を中心とした皆様とお話をしますと、まさにやはりそのこと、国連の信頼、このことが話題になるわけでございます。 安保理改革については、議論のための議論ということではなくて、改革実現に向けて行動を開始しなければならないと思っております。このことが大変難しいことであるというのはもう私も重々承知をしておりますけれども、そういうことを踏まえた上で、先般の国連総会の際に、G4というのがございますが、これは日独印、それからインド、ブラジルでございますが、このG4の外相会合において、国連改革のための文言ベースの交渉開始に向けた連携、これを再確認をしたところでございます。このG4やアメリカ、そしてアフリカを含む多くの国々と連携しながら、安保理改革を含む国連の機能強化に粘り強く取り組んでまいります。 そして、安保理のみならず、国連総会、それから事務総長、こうしたところの役割の強化も含めて、国連全体の機能強化にしっかり取り組んでまいりたいと思っております。
○清水貴之君 そして、北朝鮮問題です。 ミサイルの発射が本当に今年に入っても繰り返されていますけれども、この北朝鮮問題も大臣はもう様々な場で取り上げられていますが、やはり中国、台湾の問題よりも、更に欧米の国からしたら北朝鮮問題というのは少々距離のある話かなというふうにも感じるかもしれないんじゃないかというふうに思いますので、こういった中で、やっぱり日本からしっかりと今の現状を伝えていく、そして国際社会とそういうような問題を共有していくというのも大切なことではないかというふうに思います。 こういったこと、大臣、様々な場で発言をされていますし、その発言に対しても、できたら、どういった反応でどう取り組んでいくかという、各国からそういった声が出てきているかなと思うんです。もしありましたら、お聞かせいただけたらというふうに思います。
○国務大臣(林芳正君) この個別の会談で相手がどういうことを言ったかというのはなかなか外交のルール上申し上げにくいわけでございますが、私の方からこういうことを申し上げているということを中心にお答えさせていただきますと、この北朝鮮が前例のない頻度と態様で弾道ミサイル等の発射を繰り返しているということは、我が国の安全保障にとって重大かつ差し迫った脅威であるとともに、国際社会に対する明白かつ深刻な挑戦であり、断じて容認できないと、こういったことを常々申し上げてきております。 この北朝鮮の完全な非核化の実現に向けては、やはりまずは日米、そして日米韓で、日米韓、韓国の韓ですね、で緊密に連携するとともに、G7やASEAN関連会合等の国際会議においても、北朝鮮の完全な非核化の実現に向けて、国際社会が一体となって安保理決議、これを完全に履行することが不可欠であるという点を累次にわたり確認をしてきております。 引き続き、日米、日米韓で緊密に連携するとともに、国際社会とも協力しながら、この北朝鮮の完全な非核化、目指してまいりたいと考えております。
○清水貴之君 続いて、ウクライナ問題についてもお伺いをいたします。 二月二十四日がロシアがウクライナに侵攻した日ですから、間もなく十か月になろうとしている中で、なかなかこれ、どう終わっていくのか結末が見えないところでもあります。 そんな中、日本からは様々国際社会と協調しながら制裁というのを、ロシアに対する制裁というのを行っています。輸出の制限であるとか国際的な金融機関の決済網からロシアの銀行を排除するとかロシアの政府要人などの資産凍結などをしてきているところですが、どうでしょうか、こういった今までの日本の対応というのが、どう効果といいますか形として現れてきているのかというのが、もし何かありましたらお知らせいただけますでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) 我が国はこれまで、G7を始めとする国際社会と緊密に連携をいたしまして、個人、団体等に対する制裁、それから銀行の資産凍結等の金融分野での制裁、さらには輸出入禁止措置等の厳しい措置、迅速に累次実施してきております。これによりまして、ロシアでは、例えば輸入依存度の高い自動車産業等における生産が急減をしたりとか、半導体が不足すること等によって武器の製造が困難になると、こういうことなど一定の効果が出ていると考えております。 今後とも、一刻も早くロシアが侵略を止めるように、また制裁が一層効果的なものとなるように、引き続き、G7を始めとする国際社会と結束をいたしまして、強固な制裁措置を講じていきたいと考えております。
○清水貴之君 そして、ウクライナには様々な日本政府からの支援が行われていると思うんですが、やはり冬です、寒くなっていきますという中で、越冬支援というのが出てきています。これ、大分、額でいうと二百五十七万ドルの緊急無償資金協力、これを決定したというふうに聞いておりますけれども、ウクライナへの支援が越冬支援の方に重点を入れてということで聞いております。この辺り、まずは御説明をいただけますでしょうか。
○政府参考人(遠藤和也君) お答え申し上げます。 ウクライナの越冬支援といたしましては、直近では十一月の二十二日、発電機及びソーラーランタンの供与のため、国連難民高等弁務官事務所、UNHCRでございますけれども、こちらを通じた約二百五十七万ドルの緊急無償資金協力を決定いたしまして、既に支援を実施中でございます。また、我が国のNGOを通じた支援においても避難民に対する防寒具の配布が行われているところでございまして、今後も避難民、避難施設などに対する越冬支援物資の提供等を予定しておるというところでございます。 今後の対ウクライナ支援におきましても、更なる越冬支援を含む人道支援やウクライナの人々の生活再建に重点を置きながら、ウクライナ側の関係機関、各国際機関、JICA、日本のNGOと個別に調整を行いまして支援を具体化してまいりたいと考えております。
○清水貴之君 そして、ウクライナへの支援では、今お話あったような物資の支援だとか食料品、衣料品、医薬品などの支援に加えまして、国際機関では、ニーズに合わせて柔軟に使うことができる現金支給というのをこれ広く行われているということなんです。 ただ、日本の団体が政府から提供された資金を現金で支給する場合、政府は受け取った全世帯の使途、使い道を追跡して報告するモニタリングを行うよう求められていて、これは、お酒とかたばことか本来ならば嗜好品に当たるようなものに使ってほしくないと、本当に必要なものに使ってほしいという思いからだということだと思うんですけれども、求めていると。ただ、これをすると、NGO側からしますと、なかなか全件モニタリングをこれしていくのは大変手間暇が掛かってという話も出てきています。 前も、このODAの話なんかでも昔からよくありますけれども、お金なり物が渡るけれども、種族の長のところで止まってしまって本当に必要な市民までは届かないとか、そこに税金の無駄があるんじゃないかとか、昔から言われていることでありますので、ちゃんと使い道を見ていくというのはこれ大事なことだと思うんですが、ただ一方で、使い勝手が悪い、なかなか本当に必要なところに行かないような仕組みになっている、これはこれでまた問題だと思っていまして、この辺り、折り合いを付けるのが難しいことではあると思うんですが、この辺りをどう見ていくおつもりでしょうか。
○政府参考人(遠藤和也君) お答え申し上げます。 御指摘のございました現金給付を通じた支援につきましては、人道支援の手法として国際的にも採用されている支援形態であると承知をしているところでございます。同時に、国民の税金を原資としているODAを実施する際には国民に対する説明責任果たすことが一層求められておりまして、どのような形で支援を行うことが適切かについて様々な形で意見交換をしつつ検討してまいったというところでございます。 ウクライナ支援におきましては、ウクライナ国内外に滞在する避難民の方々の流動性が高いと。支援後に従来の全件モニタリングを行うことは困難であるという点につきましては理解し得るということもございまして、現地における国際機関、他国による支援の現状等も踏まえて、その在り方について検討をしてまいりました。 その結果といたしまして、先般、使途に係る全件モニタリングを一律に求めることはしないということ、それから多目的使用につきましても認めるといったような条件の緩和というところをNGOの皆様、関係者の方々にお伝えをしたというところでございます。これを踏まえまして、現金給付を活動内容に含める予定の各NGOが事業計画を作成しているところと承知をしております。
○清水貴之君 是非そのような現場の声も聞きながら進めていただけたらと思います。 そして、ウクライナから日本へ来られている避難民の方々、十二月二日現在で二千百五十八人ということです。例えば、私の選挙区、兵庫県ですが、淡路島では、パソナグループがウクライナからのバレエダンサーの方々を受け入れていて、バレエの公演を淡路の方とか地元の方に見ていただいてということで、一緒に共に生活するような仕組みというのもできていたりしています。 最長九十日の短期滞在の在留資格で最初入るんですが、希望すれば国内で一年間就労が可能な特定活動に切り替えられ、更新もこれ可能ということなんです。ということは、短期、もう本当に一か月、二か月だったら住むところと食料があったら何とかなるかもしれませんが、長くなってきますと、やっぱり働くとか、こういうことによって地域とのつながりが生まれていって、長期間住むのにストレスも掛からなくなってくるんじゃないかと思います。 この就労というのも非常に重要な面かと思いますが、今現在、就労されている方ってどれぐらいいらっしゃるんでしょう。
○政府参考人(丸山秀治君) お答え申し上げます。 避難を目的として本邦に入国された方は、総理がウクライナ避難民の受入れを表明された三月二日以降十二月五日までで、速報値でございますが、二千百七十一人となっております。また、避難された方のうち本邦に在留されている方は、十二月五日時点で、速報値でございますが、二千七十人となっております。厚生労働省において集計しております数値によれば、十一月二十三日の時点で、同省が把握している就労先が決定されている方は二百六十四人となっております。
○清水貴之君 二百六十人余りということですから、まだまだですよね。まあ十人にお一人ぐらいしか就労、まあ希望されるされないももちろんあるんでしょうけれども、この辺のマッチングというのも大事だと思いますので、厚労省と連携してやっていらっしゃるということですので、引き続きよろしくお願いいたします。 そして最後に、ODA大綱の改定は先ほどの石橋先生の方から質問ありましたので、これは私は省かせていただきまして、WFPについて、大臣、お聞かせをいただけたらと思います。 私もこのWFPの議連のメンバーとして活動をしておりまして、海外視察などにも行かせていただいてきました。十月三十一日には、外務大臣に支援の強化の要望というのを、ちょっと私行けなかったんですが、議連のメンバーでさせていただいております。最近では、食料危機に直面しているソマリアへの支援、これ一千四百万ドル、これはWFPを通じて行うということで、まあ食料ですし、あとはロジスティクスの部分でWFPというのは非常に、現地行って見てきても、優れたシステムを持って現場に溶け込んで活動しているなというのを感じたところです。 実際に大臣からも評価をいただいていますし、予算の面でもかなり配慮をいただいているというふうに感じるんですが、改めて、このWFPへの期待であるとか思い、大臣の方からお聞かせいただけたらと思います。
○国務大臣(林芳正君) まずは、清水委員におかれてはWFPの議連の幹事長代行ということで、WFPの活動への支援に努められておられることに敬意を表したいと思います。また、御在席の高野委員におかれては前会長で顧問もされておられるということで、改めて感謝を申し上げたいと思います。 日本は、国連における唯一の食料支援機関であり、人道危機に際しての豊富な活動実績を有するWFP、高く評価をしております。紛争、気候変動、新型コロナ、ウクライナ危機に起因する世界的な食料、エネルギー価格の高騰等の影響を受けまして深刻な食料不安に苦しむ人々が過去最大を更新している中で、WFPの重要性が増大していると考えております。 引き続き、我が国の外交政策上重要な人道支援の推進に当たり、WFPの知見を活用してしっかり取り組んでまいりたいと思っております。
○清水貴之君 ありがとうございました。終わります。
○浜口誠君 国民民主党・新緑風会の浜口誠です。 今日は、林大臣、岡田大臣、よろしくお願いしたいと思います。 まず冒頭、先ほど御議論ありましたけれども、開発協力大綱の見直しについて私からもお伺いしたいと思います。 開発協力大綱については、いわゆる日本の開発協力の最上位文書ということで位置付けられているというふうに思っております。今年の九月から有識者懇談会がスタートして、改定の見直しの議論が始まっていると。来年の前半には大綱の見直しをしていくというスケジュール感で動いているということは認識しております。 そこで伺いますけれども、これまでの論議状況、そして今回の改定のポイント、外務省としてどのような捉え方をされているのか、まずは林大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(林芳正君) この国際情勢の変化を踏まえまして、時代に即した新たな開発協力大綱を作るべく、私の下に有識者懇談会を設けて、これまで四回にわたりODAの戦略的活用に向けた幅広い論点について議論を重ねてきたところでございます。 具体的には、同志国や国際機関、また民間企業や市民社会を始めとする国内外のパートナーとの連携、これどう強化していくか。また、きめ細かい人材育成、それから支援手法の柔軟化、こういうことを通じた日本の開発協力の魅力向上、こうしたことにどうやって取り組んでいくかと。こうしたことを始めとして幅広い論点について御議論いただいたところでございます。 有識者懇談会の報告書は近く取りまとめられる予定でございまして、報告書の内容を踏まえて、改定の具体的内容を詰めてまいりたいと考えております。
○浜口誠君 ありがとうございます。 いろんな方の御意見いただきますと、これまでの有識者懇談会の中では、どちらかというと、外交力の強化ですとか、あるいは経済安全保障に資する開発協力の推進とか、いわゆる戦略性の強化というのがちょっと前面に出ているんではないかと。 元々、開発協力、本来は、途上国の皆さんの人材の育成ですとか、あるいはいわゆる人間の安全保障、これを中心的な理念として、途上国の格差や貧困の解消、こういったものを最優先の目的としてやってきたというふうに思っています。とりわけ、とりわけいわゆる非軍事の原則、これについては、日本が平和主義を掲げる中で国際社会から信頼を得てきたやっぱり財産だというふうに思っています。 今回の大綱の見直しに当たっても、この非軍事の原則をやっぱり貫いて、人間の安全保障の実現に向けてしっかり取り組んでいく、これを大綱の中にもこれまでどおり落とし込んでいく、このことが大変重要だというふうに思っておりますが、大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(林芳正君) 今、浜口委員から御指摘がありましたこのODAの非軍事原則と人間の安全保障の理念、これはいずれも平和国家である日本の国際協力にとっては重要な基礎を成すものだと、こういうふうに考えております。 ODAの軍事利用を回避するいわゆる非軍事原則については、今回の改定においてもこれを維持して、その改善強化の余地があるか、こういう議論を行ってきております。 また、人間の安全保障については、新たな開発協力大綱においても、誰一人取り残さない社会の実現に向けた国際的取組、これを日本がリードしていけますように、また、個人やコミュニティーの安全にとどまらず、それら相互依存や地球全体と人間社会の関係性、こういったものも意識した連帯という概念、これを取り込みまして、新たな時代の人間の安全保障をしっかりと位置付けていく、こういう議論を進めてきておるところでございます。 今後も、幅広い関係者の意見を踏まえながら、改定の具体的内容を詰めていきたいと考えております。
○浜口誠君 是非、本当大事な観点だと思いますので、非軍事の原則、人間の安全保障、まさにこれまで日本の開発協力の中で大切にしてきたこういったものは引き続き継承していただくように、またいろんな方の意見しっかり聞いていただきたいと思います。先ほど来から議論のあるとおりだと思います。 その一方で、今回の議論の進め方については、やはり厳しい御意見もいただいております。九月から、先ほど、四回の有識者懇談会での会議で提言の取りまとめが行われていることに対しては、やっぱり拙速過ぎると、こういった意見は私のところにもたくさんいただいておりますし、また、詳細な議事録も公開がされていないという点についても課題認識を指摘されている方も多くいらっしゃいます。 やっぱり議論の透明性を高めて、NGOの皆さんですとか、あるいは被援助国ですね、実際に日本が援助している国の政府や市民の皆さんの声、幅広いステークホルダーの声をしっかり聞いた上で大綱の見直しに反映させていく、このプロセスと、幅広い皆さんの意見がしっかり織り込まれていると、この点が大変重要だというふうに思っておりますので、この点に対して政府としての御見解があればお伺いしたいと思います。
○国務大臣(林芳正君) この有識者懇談会でございますが、NGOを代表する委員に加えて、国際政治、人間の安全保障、気候変動、途上国ビジネス、また国連システムを通じた開発等の幅広い分野で知見を有する委員の参加を得て、幅広い論点につき、先ほど申し上げたような精力的な議論進めていただいたところでございます。 なるべくオープンな形でという御要請もありましたので、私の冒頭の発言も含めて会議の冒頭部分、プレス入りで行ったり、それから外務省ホームページで議事要旨、委員からの配付資料を掲載するなど、可能な限りオープンな形とするように努めたところでございます。また、事前の論点整理や委員へ事前にブリーフをする、また書面でも意見提出を出していただくと、懇談会の時間以外でも委員との緊密な意思疎通を行って、限られた時間であっても議論が深まるように努めてきたところでございます。 浜口委員おっしゃるように、やはりこの開発協力、これ実施していくときには国民の理解と支持が不可欠であるわけでございまして、今後とも、市民社会や民間企業を始めとした幅広い関係者の声聞きながらこの改定を進めていく必要があると考えております。 先ほどもお答えしたところですが、今後の具体的な日程や形式についてはこれから詰めていきますが、前回の大綱の改定に当たって、パブリックコメント、それから各地に出向いていって意見交換会、こういうものを開催しております。こうした経緯も参考にしながら、幅広く意見を伺う機会を設けていきたいと考えております。
○浜口誠君 ありがとうございます。是非しっかりと取り組んでいただくことを改めてお願いしておきたいと思います。 続きまして、ODAの予算の規模に関してお伺いしたいと思います。 国際社会においては、この地球規模の課題、貧困の解消ですとかあるいは環境問題への取組を進めていくために、各国に対してはいわゆる国内総所得、GNIと言われておりますが、これの〇・七%をODAの予算として拠出するように求められております。じゃ、日本は今現状どうかというと、この国内総所得の〇・三一%にとどまっているというのが実態です。 我が国としても、国際社会が求めている〇・七%のGNI比率に早期に持っていく必要があるんではないかというふうに考えますけれども、現状に対する御認識と、これから〇・七%に向けて、国として、外務省としてどのように取り組んでいくのか、今後の取組方針についてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(林芳正君) 今は、お話がありましたように、この我が国の二〇二一年のODA実績、これ暫定値ですが、対GNI比、グロス・ナショナル・インカム比で〇・三四%でございますので、独仏英など他の主要援助国に大きく劣後する状況です。この点、開発協力大綱改定に関する有識者懇談会におきましても、この国際目標を達成するべきだという重要性について御指摘をいただいたところでございます。 ODA実績の対GNI比〇・七%という国際目標に関して、現在の我が国の厳しい財政状況に鑑みれば、直ちに達成の見通しを示すということは困難ではありますけれども、今年の骨太の方針においても、ODAを通じた国際協力を適正、効率的かつ戦略的に活用しつつ、ODAを拡充すると、こういう方針示されております。 引き続き、国際目標を念頭に置いて、他のドナーの状況も踏まえながら、様々な形でODAを拡充し、外交的取組の強化に努めてまいりたいと思っております。
○浜口誠君 是非、国際目標に向けて日本としても着実に近づけていけるように取り組んでいただきたいと思います。 続きまして、二〇二一年にOECDの開発援助委員会、OECD、DACが発表した報告書を見ますと、二〇一九年の援助の中で、いわゆる市民社会組織と言われる、CSOというような言い方をしますけれども、こうしたCSOに対する支援ですとか、あるいはCSOを通じた援助、これの比率がOECD、DAC平均では約一五%になっているんですが、日本をじゃ見るとどういった比率かといったら一%程度ということで、極めて低いというのが今の実態です。 日本においても、このCSOを通じた援助、あるいはCSOに対する支援、こういったものを強化していく必要があるのではないかと、日本の役割からすると、国際標準に近づけていく、この取組が重要だというふうに思っておりますが、現状に対する認識と、これからどう強化していくのか、政府の考え方をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(遠藤和也君) お答え申し上げます。 NGOなどの市民社会組織、顔の見える開発協力の担い手といたしまして、開発現場の多様な考え方、ニーズをきめ細かく酌み取り、状況に応じて迅速かつ柔軟に対応されており、ODAを実施していくという上での大変重要なパートナーであるというふうに認識しております。 このような認識に基づきまして、これまで外務省といたしましても、第一に資金協力、第二に能力強化の支援、第三に対話、こういった三点を柱といたしまして、NGOの方々との連携というのを強化してまいったというところでございます。 NGOなどの市民社会組織を通じた支援の国際比較につきまして様々な形でなされておるというところではございますけれども、途上国における開発協力に関しましては、無償資金協力、技術協力、有償資金協力を含んだ二国間、国際機関経由、NGO経由の支援など、それぞれの強みを生かしながら、これらを組み合わせてバランスよく支援を実施していくという必要があるということかと存じます。 NGO向けのODA予算に関しましては、外務省といたしましても、この二十年間で約八倍に拡大はしてきているというところではございます。 先ほど申し上げました資金協力、能力強化、対話、こういった三本の柱にしっかりと取り組みまして、今後も日本のNGOに対する必要な支援をしっかりと実施していけるように努力してまいりたいと考えております。
○浜口誠君 NGOへの支援というのはやっぱり大事だと思います。 個々にちょっと見ていくと、日本のNGOの連携無償資金協力、いわゆるN連とかいうような言い方でよくされますけれども、このN連へのやっぱり需要が高まっているというふうに思っています。NGOの皆さんからN連への寄せられる案件というのは、毎年百件を超える案件が寄せられております。 その一方で、直近のこのN連の予算は年間で五十八億円程度ということで、やっぱり少ないという声がNGOの皆さんから出ておりますので、今後このN連の予算を、まあ例えばですけれども百億円程度まで増額していく、こういうことで今後のNGOの活動をしっかり政府としても支えていく、この姿勢が非常に大事だというふうに思っておりますので、今後このN連を強化していくためにどのように取り組んでいくのか、政府のお考えをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(遠藤和也君) お答え申し上げます。 今先生御指摘のいわゆるN連、日本のNGO連携無償資金協力でございますけれども、日本のNGOが途上国地域で自主的に企画、実施する経済社会開発事業に対しまして資金協力を行うものでございまして、二〇〇二年の発足以来、これまで、七十四か国・一地域、総額で六百十九億円の資金を供与しておりまして、この二十年間で実績は約十倍に拡大をしておるというところでございます。 先ほども申し上げましたですけれども、日本のNGOの方々、我が国の顔の見える開発協力の担い手といたしまして極めて重要というところでございます。こういう中で、このNGOの活動を支援するN連、途上国の中長期的な経済社会開発に資する重要なスキームというふうに認識をしております。 委員御指摘のとおり、N連に対するNGOの方々からの要望、多数あるということは承知しております。今後も、日本のNGOに対する必要な支援、実施していけるように努力してまいりたいと考えております。
○浜口誠君 是非、NGOの皆さんのやっぱり意見も聞いていただいて、このN連の財源確保、しっかりと外務省として取り組んでいただきたいと思います。 また、あわせて、NGOの組織強化のために、今、外務省さんの方では、NGOの活動環境整備支援事業、いわゆるN環と言われる事業をやっておられます。ただ、このN環の予算が二〇一二年当時は一億五千六百万円ぐらいあったんですけれども、足下の二〇二一年では八千五百万まで減額されていると。今まで増やしてきた増やしてきたとおっしゃいましたけれども、このN環は減っているんですね。 やっぱり、NGOの足腰を強化していくためにも、このN環の財源についてもこれからベクトル変えて強化していく、こういった姿勢が大変重要だというふうに思っております。関係するNGOの皆さんからも、このN環の財源も増やしてほしいという御要望もいただいておりますので、この点について外務省のお考えをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(遠藤和也君) お答え申し上げます。 委員御指摘のNGO活動環境整備支援事業、いわゆるN環でございますけれども、御指摘のとおり、約二十年実施してきております。こちらの事業におきましては、NGOの若手人材や中堅職員の研修などを通じた人材育成、市民の方々からの相談対応、国際協力をテーマとしたワークショップの実施、報告書の作成等を資金面で支援するといったようなことを行っておるというところでございます。 それ以外にも、NGOの方々のその組織を強化するという観点では、日本のNGO連携無償資金協力、先ほどのN連の資金協力事業を通じまして、日本のNGOが国際協力の実績を積むということでその組織の強化にもつながっておるというところかと存じますですし、NGO自身が活動を継続、維持していくための一般管理経費というのも、このN連の資金協力の中で、直接事業経費の最大一五%までというところで含むということも認めておるというところでございます。 さらに、対話といたしまして、外務省とNGOとの間で定期協議会を行っておりまして、双方の連携強化、ODA政策全般に係る協議などを行うことを通じまして、支援スキームの改善などを進めておるというところでございます。 引き続き、先ほどの三本の柱組み合わせながら、日本のNGOの強化に努めてまいりたいと考えております。
○浜口誠君 是非、N環についても今後の対応お願いしたいと思います。 では、岡田大臣、お待たせしました。 続きまして、沖縄の関係についてお伺いしたいと思います。 沖縄経済にとって観光産業というのは基幹産業になっているというふうに思います。二〇一八年に一千万人の観光客を突破したと。観光収入の方も、七千三百四十一億円と非常に大きな観光収入も当時上げていました。ただ、コロナ禍になって、やっぱり観光産業極めて大きな打撃を受けております。足下、二〇二一年では、観光客の人数は三百二十七万人、そして観光収入は二千九百二十四億円というところまで若干戻してはきていますけど、まだまだ二〇一八年当時と比べると大きな開きがあるというのが実態だと思います。 そこで伺いますけれども、今後、沖縄の観光産業、再興、再生に向けて国としてどのような支援をこれから行っていくのか、大臣の方から御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(岡田直樹君) お答え申し上げます。 浜口委員おっしゃるとおり、沖縄においては観光が基幹産業、またリーディング産業というふうにも呼ばれておりまして、一時期極めて好調であったわけでありますけれども、この新型コロナの影響、またエネルギーの高騰ということもありまして痛手を被りました。今、一生懸命また再興に向けて努力をしておられるところでありますし、我々も御支援申し上げたいと存じます。 そうした中で、令和五年度概算要求において、新型コロナウイルスなど外部環境の変化に強い観光の構築に向けて、沖縄ならではの自然、歴史、文化などを生かすとともに、企業や地域の課題解決に貢献する活動を伴うワーケーション等の開発支援や、あるいはデジタル技術を活用した観光コンテンツの作成など、沖縄観光の高付加価値化や長期滞在化による収益向上を図るための取組や人材育成の支援などを予算に盛り込んでいるところであります。 さらに、エネルギー、食料品等の物価高騰の影響を受けた生活者、事業者を支援するための六千億円の重点支援地方交付金を創設いたしましたが、沖縄県においても交通事業者の燃料費に対する支援金などの対策を検討されていると伺っております。 私としても、引き続き、沖縄経済を取り巻く社会環境をよく注視し、県からの御相談等にも応じながら、一括交付金等の活用も後押しすることで、観光の再興に向けた地元の取組支援、しっかりと頑張ってまいりたいと存じます。
○浜口誠君 ありがとうございます。 是非、沖縄においては観光産業、本当非常に重要な肝になる産業だと思いますので、しっかりとした支援をお願いしたいと思います。 最後になります。北方四島の交流事業について、林大臣にお伺いしたいと思います。 この北方墓参ですとかビザなし交流とか、今まで続けてきましたけれども、ロシアのウクライナ侵攻等で日本政府も当面実施を見送るということにしていますし、また、ロシア外務省の方からは一方的にこの合意についての効力を停止するというようなことも発表されました。 今後、この北方四島の交流等の事業の再開に向けてロシアとどのような向き合い方をされていくのか、大臣の方から今後の方針であったり日本政府の考え方をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(林芳正君) 今日現在におきまして、今後の具体的な展望について申し上げられる状況にないと、これ大変残念なことですが、そう言わざるを得ないと、こういうふうに思っております。 他方、御高齢となられた元島民の皆様の、是非直接お墓参りをしたいと、こういう思い、これに何とか応えたいという考えは変わらないところでございまして、北方墓参を始めとした事業の再開、これは今後の日ロ関係の中でも最優先事項の一つでございます。一日も早く事業が再開できるような状況になることを強く期待するところでございます。
○浜口誠君 ありがとうございます。 是非、元島民の皆様の立場に寄り添って対応をお願いしまして、質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。 参議院選挙後、初めての委員会ということであります。ロシアによるウクライナ侵攻から九か月が過ぎました。今日に至るまでのこの日ロ領土交渉について検証することが求められていますが、今日は影響が心配されていた漁業からお話を伺いたいと思います。 それで、まず、日本とロシアに四つの漁業協定がありますけれども、例年は十二月頃から交渉が行われているんですけれども、今年は、この漁業交渉の妥結が遅れたり、操業が遅れたりということで影響があったと思います。 この交渉結果について、まず外務省からお聞きしたいと思います。
○政府参考人(中込正志君) お答え申し上げます。 我が国とロシアとの間には三つの政府間協定及び一つの民間取決めございまして、本年二月のロシアによるウクライナ侵略以降も、我が国の漁業活動に係る権益の維持確保のため、ロシア側との協議を行ってまいりました。 具体的には、日本水域のサケ・マス漁業交渉については本年四月に、それから民間協議であります貝殻島昆布交渉につきましては本年五月から六月に協議を行って、それぞれ妥結し、操業を行っておるところでございます。 一方で、ロシア水域のサケ・マス漁業交渉については、国の事業による試験操業を民間で実施させるということでございますので、その緊急性、必要性などを総合的に判断しまして、本年の操業及び交渉を見送ることといたしました。 それから、日ロの地先沖合漁業協定に基づく操業につきましては、昨年末に本年の操業条件について妥結していたものの、ロシアによるウクライナ侵略を受けた影響等によって一部の魚種につきましてはロシア水域での操業を断念せざるを得なかったものの、一部については操業ができたというふうに承知をしているところでございます。 それから、北方四島周辺水域枠組み協定でございますけれども、昨年末に本年の操業条件について妥結していたものの、本年六月、ロシア政府、サハリン州との協力事業を理由に一方的に協定の履行の停止を発表しましたが、その後の調整によりまして九月から操業を開始し、現在も操業が継続しているということでございます。 以上でございます。
○紙智子君 かなり影響を受けたと思うんですよね。 それで、ちょっと農水省にもお聞きしますけど、ロシアの二百海里水域でのサンマやサケ・マス漁というのは見送られたと。三月八日の農水委員会のときに私質問しまして、金子当時の農水大臣は、仮に我が国の漁業者及び水産加工業者への影響が生じる場合は、その状況を丁寧に把握し、しっかりと対応してまいると答弁されているんですけれども、この安全操業が確保できているのか、そして水揚げの状況、また影響が出た場合の対策ということを、水産庁、説明お願いします。
○政府参考人(藤田仁司君) お答えいたします。 まず、安全操業のお話でございますけれども、日本漁船の操業の安全確保につきましては、水産庁から関係漁業団体等に対しまして、ロシア水域やその近辺で航行、操業等を行う場合は安全及び関連法令の遵守に一層留意するよう注意喚起を行っておりまして、本年は拿捕事案は生じてございません。 既に漁期が終了しております日本二百海里水域内のサケ・マス流し網漁業及び貝殻島昆布漁業のその水揚げに関して申し上げますと、おおむね昨年漁期と同程度という状況でございます。 なお、サンマ漁業につきましては、ウクライナ情勢や漁場形成等によりましてロシア二百海里水域での操業を断念せざるを得なかったことから、公海を含めたほかの水域での操業転換を実証する取組への支援を行っていると、そういう状況でございます。
○紙智子君 やはり影響が出ていて、十二月七日付けの北海道新聞によると、サンマ水揚げについては前年の同時期と比べて八・九%減と。やっぱりいつも入れていたところに入れていないというのが、もし入れていたらもっと変わっていたということも言っているわけですから、影響があるわけですよね。それで、是非しっかりと対応をこれ行っていただきたいと思います。 それから、林外務大臣にお聞きしますけれども、先ほどもちょっと質問あったんですけれども、ロシアによる臨検が非常に増えてきていて四倍になっているということと、それから、本年はなかったと言うんだけれども、昨年は稚内沖で漁船の拿捕もあって、これ安全な操業に向けては不安が拭えない状況が続いているわけですよね。 今後の交渉にどういう構えで臨むのかということについて、大臣の考えいただきたいと思います。
○国務大臣(林芳正君) このロシアによるウクライナ侵略によりまして日ロ関係大変厳しい状況にあるわけですが、やはり日本政府としては、我が国の漁業活動に関する権益を維持確保すると、そして、漁業者が、今、紙委員からもございましたように、安全に操業できるように引き続き水産庁と連携しながら適切に対応してまいりたいと考えております。
○紙智子君 これも是非しっかりとやっていただきたいと思います。漁業関係者は、やはり継続的に安全操業を確保して漁業者の負担を軽減するように願っていますので、引き続き努力をしていただきたいと思います。 次に、元島民への支援についてなんです。 それで、コロナ禍で見送られてきた北方領土返還アピール行動が、先週の十二月一日に三年ぶりに都内で開催されました。元島民代表の河田弘登志さんが述べていましたけど、近くて遠いふるさと、見えていても帰ることができない、七十七年が過ぎた、しかし、ふるさとを取り戻す行動を自分は続けるんだということを決意表明されていて、ちょっと胸が熱くなりながら聞いていたんですね。 今年の五月に、私、根室に行ったときに、元島民の方々と懇談しました。テレビで隣国に避難を続けるウクライナの人々や幼い子供を見ていると、あの子供の姿というのはそのまま昔の自分自身と重なるんだと。振り返って、七十七年前に着のみ着のままで逃げて北海道に着いたんだけれども、知り合いもなく、もう必死にこれまで生きてきたんだという話がされました。 こういう元島民の方々の思いを、ちょっと両大臣、岡田大臣と林大臣に、どのように受け止められるかということを一言ずつお願いします。
○国務大臣(岡田直樹君) ただいま紙委員がおっしゃった中央アピール行進、私も担当大臣として是非参加をしたかったんですが、参議院予算委員会と重なりまして、かないませんでした。 しかし、先ほどお話のありました千島歯舞諸島居住者連盟の河田副理事長の言葉の中で、私が本当に胸を打たれたのは、返還要求運動の火を消すことなく邁進し、北方領土問題の早期解決に向け力強く行進すると、このような宣言をされたことを伺いまして、本当に身の引き締まる思いでありました。 また、私、その夕方には、岸田総理と同席して、根室市長を始め近隣の一市四町の代表者の方々と面会いたしましたけれども、その際にも、北方領土問題の解決に向けた平和条約締結交渉、この早期再開に最大限努めることという思いと、それから四島交流事業、とりわけ北方墓参、墓参りはさせてほしいという強いお訴えをいただきまして、こうした島民の思いに寄り添った取組というものを、今後私も、返還運動の先頭に立って御尽力いただいた皆様方の強い思いを受けて進めてまいらなければならないと思います。 本当に、九月に私も根室に行きまして、せめて墓参だけでもという思いをお訴えいただいて、しかし、それに対して、今、申し訳ありません、現状、具体的な見通しを示すことができなくてということで、断腸の思いでございますということを申し上げてきたんですが、引き続き粘り強く頑張ってまいりたいと存じます。
○国務大臣(林芳正君) 三年ぶりとなりました、今、紙委員から御指摘のあったこのアピール行進、開始をされました。出発式は私も国会の審議で出席できませんでしたが、私の代わりということで山田副大臣が出席して御挨拶をしたところでございます。 御高齢となった元島民の方々の思い、これはアピール行進でも伺える機会があったということですが、今、紙委員から、ウクライナの避難している人がダブって見えるということを聞きまして、私もポーランドに行ってまいりまして、ウクライナから避難をされている皆様、今の状況ですから余り成人男子といいますか、高齢者と女性と子供と、こういうことではありましたけれども、まさにあそこに行ってそこの皆さんといろいろ交流をさせていただきましたけれども、なるほど、御高齢となられた元島民の皆様が最初ああいう状況にあったのだなということを改めて今痛感をさせていただきました。 そうした思いに何とか応えられるように、引き続き取り組んでまいりたいと思っております。
○紙智子君 今、両大臣からお聞きしましたけれども、結果的には今回来た方々と首相会いましたけど、当初は、これ、国会日程を理由にして総理も会わない方針だったんだけれども、しかし、結果的には会うことになったと。報道機関がやっぱり関心の低さの表れじゃないかというように指摘もしていたという中では、やっぱり、この領土問題って国の主権に関わる問題であって、国の問題で解決できないまんま来ているのを、元島民の人たち含めて後押ししようということで長い間運動してきているので、やっぱり、いろいろ忙しくてもちゃんと時間取って、思いを受け取るということはやっていただきたいということを改めて申し上げておきたいと思います。 それで、元島民の皆さんは高齢化していきますから、ふるさとに対する思いというのは本当に強いものがあると思うんです。同時に、やっぱり次の世代にも引き継いでいくというのが必要で、そこで二つばかりお聞きするんですけど、ビザなし交流の対象者、これ三世まで今なっているんですかね、四世まで拡大してほしいという声も出ています。それから、返還運動を支える若い人たちを支援する体制づくりをどうつくるかと、学ぶ機会も必要だと思います。 それから、北方領土問題対策協会というのは東京と札幌の二か所なんですよね。やっぱり、活動のほとんどを千島連盟だとかいうところに依存しているということで、語り部の支援とか啓発対策はあるんだけれども、高齢化してきている中で、事務所の体制づくりとか拠点づくりってもっと強める必要があるんじゃないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(伊藤信君) お答えいたします。 まず、交流事業の参加者の話でございますけれども、今委員御指摘がありましたとおり、北方領土に居住していた方、それからそれに準ずる方を含むというふうな中では、その御本人、それからその子、孫並びにそれらの方の配偶者というところでございます。四世まで拡大につきましては、現時点では交流事業を行うという状況にもないところでありまして、今後の具体的な展望について申し上げられる状況にもありませんけれども、今後関係者と連携して検討してまいりたいと考えてございます。 また、次世代の話でございますけれども、この運動を継続的に持続的に実施してまいりますためには、元島民の皆様がもう既に御高齢になられているという現状を踏まえて、今後担い手となる後継者の育成を図るということが大変重要であるというふうに考えてございます。今、体制の話がございましたけれども、私どもとしましては、その後継者の育成というふうな観点から、北方基金あるいは北対協から補助を行っているところでございます。 関係団体と緊密に連携しながら、後継者の活動の促進ということについてはしっかり図ってまいりたいと考えておるところでございます。
○紙智子君 平均年齢でもう元島民の方たち八十代後半になってきてますから、やっぱり次世代をどうやって続けていくということって物すごく真剣に考えてほしいということを何度も言われておりますので、そこは是非検討いただきたいと思います。 次に、隣接地域の振興費についてお聞きします。 北特法で、北方領土問題が未解決である特殊な事情があるために、五年ごとに振興計画を策定し、計画的な推進を図るとされています。現在、八期振興計画の検証作業が終わって、第九期の計画策定が進んでいると。 それで、前回の法改正で基金の取崩しが可能になりました。基金の取崩し状況が今どうなっているか、どれだけ取り崩して残金はどれだけあるのかを簡潔に説明してください。
○政府参考人(伊藤信君) 基金取崩し前は百億あったわけでございますけれども、今年度、令和四年度の事業計画を踏まえた残金見込額としましては、八十六億七千五百万円というふうになってございます。ですから、十三億円余りを取り崩しておるということ、あるいは今年度中には取り崩す予定であるということでございます。
○紙智子君 八十六億円まで減っていると。 多少時期外れるんですけど、我が党の根室の市議が、第八期の北方隣接地域の振興と住民の生活の安定に関する中間報告書を基にしていろいろ計算してみたところ、三年間で見て事業費が百六十五億千九百四十四万円だと。うち、北方基金の補助金が充当されたのが七億四千六百九万円だったと。だから、事業費全体の僅か五%程度なんですね。 それで、基金は各省庁あるんだけれども、先日、十一月二十二日に朝日新聞で出されたのは、第二次補正予算案で一度の補正予算で八兆九千十三億円の基金になったと報じていて、やっぱり紹介したように、たった三年間でこの振興の事業費が百六十五億円ということで、元々の北方基金が百億ですから、それを大きく超える事業費なんだけれども、もう全然足りないと。北方基金というのは、国の領土返還の運動を支える隣接地域に対してつくられた枠組みなのにどんどん今減らしている、取り崩して減らしているんですけど、それでいいのかということを思うわけですね。 これ、思い切った積み増しが必要じゃないかと思うんですけど、いかがでしょうか。
○政府参考人(伊藤信君) まず、御指摘いただいた百億円を超える事業費につきましては、道庁に確認をしましたけれども、北方基金からの補助事業も含まれてございますが、他の国土交通省ですとか北海道庁からの補助を行っている事業も含まれているというふうに承知をいたしてございます。 もう御案内のとおり、この基金事業につきましては今八期が終わって九期が始まろうとしている振興計画に基づいて行われておりまして、現時点では法改正後最初の振興計画期間中ということで、その進捗状況を注視をしておるというふうな段階でございます。 各年度の今後の基金の使用につきましては、年間ある一定の額に抑えるということではなくて、そこは道庁を通じてお申出があれば必要額についてしっかり相談に乗ってまいりたいというふうに考えております。
○紙智子君 ちょっと時間になっちゃったんですけど、北特法の附則の中で検討事項というところで、必要な財政上の措置について検討を加えてちゃんと講ずるんだということが書いてあるわけですよ。ですから、やっぱり今、北方隣接地域の人口減少とか経済の低迷が続いている中では、やっぱりその領土返還の拠点の地の振興のためにもっと力を入れてほしいということを申し上げまして、質問を終わります。
○高良鉄美君 沖縄の風の高良鉄美でございます。 年末が迫ってまいりますと、生活、家計というのは心配になりますが、沖縄の電力高騰について少しお伺いをしたいと思います。 これ、県民にかなりの負担増があるということで、今日資料を配っていますけれども、一枚目に書いてあるのは、沖縄電力、来年四月に電気料金を四割値上げするということが報じられて、県民の方からは大きな不安の声というのが上がっています。 沖縄電力は、この石炭などの化石燃料高騰あるいは円安の進行を受けて今年度は四百八十五億円の赤字だということが見込まれており、家庭向けやあるいは事業者向けの規制料金を平均四三・八一%引き上げることを先月国に申請していることが分かりました。 沖縄県は、翻りますと、県民の所得は、一人当たりの県民所得でいいますと全国の七五%の水準で全国最下位です。そして、子供の貧困も沖縄県がワーストと、こういうふうに言われるほど貧困問題が深刻な状況です。この沖縄県でライフラインである電力が四割上がるということは、ますますこの貧困に拍車を掛けるということになります。 この沖縄県は、そもそもいろんな輸送費が掛かったり物価も結構高い、そしてガソリンなども本土よりもはるかに高くなっているということがあります。全国的にも物価や燃料の高騰などの対策は取られてはおりますけれども、沖縄のこの先ほども言っています特殊性に鑑み、更に対策が必要だと思いますけれども、政府の取組についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(水野敦君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、沖縄電力が来年四月一日からの規制料金の見直しを行うこととして、先月十一月二十八日に経済産業省への申請を行った旨は承知しております。 ロシアによるウクライナ侵略等を背景とした昨今の電力価格の高騰につきましては、政府として、令和四年度補正予算におきまして、全国的な取組として電気・ガス価格激変緩和対策事業に取り組むこととしてございます。一月以降開始できるように準備を進めているほか、既に地方創生臨時交付金の配分を通じて地域の実情に応じた取組を支援しているところでございます。 ちなみに、その臨時交付金でございますけれども、沖縄県に約五十四・五億円、県内市町村に約四十一・七億円と、都合足し上げると九十六億円ちょっと超えるぐらいの交付金が配分されているというところでございます。 値上げの認可申請につきましては、先月末に行われたと、先月二十八日に行われたということでございますが、これから審査が行われるものと承知してございます。まずは、経済産業省等とも必要に応じて情報共有を行っていきながら、状況をしっかり注視してまいりたいと考えてございます。 以上でございます。
○高良鉄美君 具体的な数字までいろいろ先ほど私は言ったわけですけれども、実はこれ平均で、沖縄がまあ本土からいいますと離島ということですけれども、沖縄の中にまた離島があって、その離島の中にもまた中心的な離島があって離島があるんです。こういう状況になると、燃料関係ですね、あるいは電気、これは今農業も電灯を使って、照明を使ってやったりしていますけれども、かなり農業にも影響大きくて、この辺りを本当に、島の痛みと書いてシマチャビと言いますけれども、これをしっかり理解していただいて、やっぱり電力の問題も非常に大きな負担が掛かるということで、是非とも取り組んでいただきたいと思います。 次に、今日お配りしているのは三種類だけの資料なんですが、かなり分厚くなっておりまして、二枚目から五枚目までは、まあ米軍基地とは限りませんけれども、環境問題ということで少しお伺いをしたいと思います。 米軍基地の周辺の環境というのが一番沖縄では問題が多いわけですけれども、特に有機フッ素化合物、PFAS、PFOSですね、これについてお伺いをしたいと思います。 人体に有害な有機フッ素化合物、PFASですね、これが米軍基地周辺から高い値で検出されており、沖縄県民から不安の声が上がっております。沖縄県も、来年度に水質、土壌の全県調査する予定だと聞いております。 先頃、これ、市民団体が中心になって基地周辺住民の血液検査をしたということで、かなりこれも違う値が出て、PFASの検出があったと、汚染のですね、ということが発表されましたけれども、この二枚目からの資料ですね、今年九月には、西村環境大臣とリーガン米国環境保護長官による日米環境政策対話が行われ、有機フッ素化合物、PFASの管理の重要性を確認し、規制や対策に関連する科学的知見を深める協力を継続していくということが確認されました。 そして、先週末には沖縄の方で、松野官房長官が来県されまして、宜野湾市長の案内で、環境省水・大気環境局長が、重要文化財である喜友名泉、これ、ガーというのは沖縄では湧き水のようなものです、チュンナーガー、それから浄水装置工事中のてぃーちがー公園、そして県の指定の森川公園内にある森の川を視察されたと聞いております。 この米軍基地から発生した水や土壌の汚染というものは、国が責任を持って調査し、被害が発生しないように対策を取ることが当然のことだろうと思います。米軍基地の問題を県が調査する、これはもう当然、これもあるわけですけれども、しかし根本は、米軍基地の問題は国が調査するということが重要だと思います。 安全性が確認されるまでは危険であるという予防原則にのっとって、より厳しい基準が求められると思います。環境省に専門家会議が設置されるやに聞いていますが、今後の取組について伺いたいと思います。
○政府参考人(針田哲君) お答えいたします。 PFOS等につきましては、現時点では有害性についての知見が十分ではないため、目標値や基準について国際的にも様々な科学的な議論が行われているというふうに承知しております。 一方、関係自治体や住民の方々からは、PFOS等に関する不安や、目標値や基準値の検討等の対策を求める声も上がっていることも承知しております。 この状況の中で、環境省といたしましては、こうした声を受けて、年明け以降に専門家会議を設置し、PFOS等における水環境の目標値等の検討、またPFOS等の全体戦略の検討を開始し、専門家の御意見を聞きながら、国民の安全、安心のための取組を全力で進めたいというふうに考えております。
○高良鉄美君 やっぱり専門家会議を発足させながら検討していくということでございますので、是非ともこのPFAS問題、今これかなり日本中で問題になっておりますので、是非ともどんどんこの知見をためながら対応していただきたいと思いますし、それから、このPFASについては映画もありまして、ダーク・ウォーターという、汚染された水ということで、これがある町全体を覆っていくというのが、これ実話ですので、こういった面も含めて相当きついんだと、厳しいんだということで、アメリカではこの基準値を相当、もう何十倍というふうに厳しくしたというふうに私は聞いております。その辺も一応お耳に入れておきたいと思います。 次に、本土復帰五十年と沖縄はよく言われますけれども、この六枚目から残りの十三枚目までは、十四枚ぐらいありますかね、この復帰五十年に係りまして、岸田総理が本土復帰五十年の式典で式辞で言われたこと、これが平和創造の拠点としての沖縄の発展ということを言われていますので、これについてお伺いをしたいと思います。 元沖縄県の政策調整監、これは大田昌秀知事時代の政策調整監ですけれども、高山朝光氏が、あるいは国内外の研究者二十人が、沖縄を平和創造の拠点とするための国際的な機関、アジア太平洋多文化協働センター、APMCの設立を構想しています。 先月十一月十三日には、沖縄復帰五十周年記念フォーラム、国際平和創造拠点APMCの沖縄設置に向けてというシンポジウムを開催しました。これは岸田総理が平和創造の拠点としての沖縄の発展と言及されたことに呼応するもので、この構想というのは岸田総理が述べられたことに資するものだと思っています。 私もこれに参加をいたしました。そして、パネリストを含めてそうそうたるメンバーで、法政大学の元学長の田中優子さんとか、あるいは小和田元国際司法裁判所の裁判官、さらに元沖縄のNHKの局長でありました川平朝清さんと、その他いろいろな方々が出ておられて、非常にいい御意見を発表されておりました。 この構想というのは、実は復帰直後ぐらいから出てきていた構想なんです。つまり、復帰五十年ということですけれども、もう四十数年ですね、一九七五年ぐらいから出てきた、沖縄にこの平和創造の拠点をつくろうということで、西銘県政のときにも一生懸命されておりました。 高山氏らは、今年三月の二十四日、木原誠二官房副長官らと面会をしてこの構想について説明されたところ、木原副長官も前向きな意思を表明されたと伺っております。 時宜を得た示唆に富む構想だと思います。この考え方を取り入れていくことは政府の考えにも従うものだと、沿うものだと思いますけれども、林外務大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(林芳正君) 今委員から御指摘のあったこの構想については、私も承知をしておるところでございます。 沖縄における国際的な人材育成や人材交流、これは沖縄復帰五十周年記念式典における岸田総理の式辞でも、島嶼地域に共通する課題の解決に貢献できる国際的な人材の育成や人材交流等を推進して、平和創造の拠点としての沖縄の発展、国際的なネットワークの形成を目指す旨を述べられております。 外務省としても、沖縄振興特別措置法を踏まえまして、JICAや国際交流基金によるものも含めて、沖縄の特性を踏まえた国際協力と国際交流に取り組んでいるところでございます。 この構想は、沖縄振興、それから研究、教育、多数の省庁が関係する事業というふうに拝読をしておりまして、外務省のみでお答えするということは難しいところがございますが、我々としても、引き続きまして、関係省庁と連携して沖縄における国際的な人材育成、人材交流、取り組んでまいりたいと思っております。
○高良鉄美君 是非とも、岸田総理の肝煎りで出てきたその言葉で、やっぱり平和創造の拠点ということは実は沖縄の歴史にも非常に関わっておりまして、この特別委員会も、沖縄の歴史と、それから今後の、外交を含めて、東アジアの中での日本の位置付け、そして日本のこれからということを考えますと、やっぱりそれに資するためにまた沖縄の発展もあるんじゃないかなと、そこにこそまた力を入れていくことによって、日本の東アジアでの地位というものもそれこそ国益にかなうものになっていくんじゃないかなと私も期待しております。 しっかりと取り組んでいただきたいということを御要望しまして、私の質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(三原じゅん子君) 本件に対する質疑はこの程度にとどめ、本日はこれにて散会いたします。 午後三時二十一分散会