予算委員会 第6号
- 発言数
- 470 件
- 登壇者
- 42 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2022/12/01
会議録
○委員長(末松信介君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 令和四年度一般会計補正予算(第2号)、令和四年度特別会計補正予算(特第2号)、以上二案を一括して議題とし、昨日に引き続き質疑を行います。石川博崇君。
○石川博崇君 おはようございます。公明党の石川博崇でございます。 昨日に引き続きまして、本参議院での予算委員会での質疑、岸田総理を始め閣僚の皆さんも大変に御苦労さまでございます。今日は質問の機会をいただきまして、心より感謝を申し上げたいと思います。 まずは、今般の新たな総合経済対策の中身について御質問をさせていただきたいと思います。 新型コロナも第八波、感染の再拡大、また、ロシアのウクライナ侵略により端を発した世界的な物価の高騰、急速に進む円安など、日本の経済は様々なリスクに脅かされております。特に物価の高騰は国民の暮らしを直撃しておりまして、私の地元でも、買物で値段が上がって本当に大変ですといった声も地域の皆様からよくお聞きをする中でございます。 こうした状況の中で、今回、政府は、物価高、円安への対応、構造的な賃上げ、成長のための投資と改革、これらを重点分野といたしました新たな総合経済対策を策定いたしました。これを実施すれば、消費者物価は一・二%引き下げられ、またGDPは四・六%押し上げられると見込まれております。国民生活にとって喫緊の課題を的確に捉えた、必要なところに必要な予算が行き渡る経済対策になっていると考えております。 今回策定されたこの総合経済対策の意義について、総理から改めて国民に御説明をいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今般の総合経済対策は、世界的な物価高騰と景気減速という世界規模の経済下振れリスクに万全の備えをするとともに、構造的な賃上げ、そして成長のための投資と改革等を重点分野として、日本経済の再生のためのものでもあります。 御党の提言も踏まえて、総合経済対策には、物価高については、電気・ガス料金の上昇による家計や企業の負担を直接的に軽減する前例のない負担緩和策を講ずること、また子育て支援策については、妊娠から出産、子育てまでの身近な伴走型の相談支援と合計十万円相当の経済的支援を一体として実施する事業の創設及びその継続的な実施等を盛り込んでおります。総合経済対策の財源的裏付けとなる補正予算のできる限り早期の成立を目指してまいりたいと思っています。 総合経済対策を速やかに実行し、各施策を国民の皆様の手元に一刻も早く届け、足下の物価高から国民生活と事業活動をしっかり支え、力強い成長につなげていきたいと考えております。
○石川博崇君 ありがとうございます。 では、具体的な中身について掘り下げて御質問したいと思います。 今回の対策の大きな柱の一つに、電気・都市ガス料金の負担軽減がございます。公明党としても強く提案をさせていただいたものであり、物価高から国民の生活を守るため、今回の経済対策に盛り込んでいただいたことを高く評価をしたいと思います。 標準的な御家庭であれば、ガソリン、灯油などの負担額と合わせて約四万五千円の負担軽減になる見通しとなっております。政府は、来年一月以降に電気・都市ガス小売会社への補給、補助金支給を開始をする方針ですが、電気の小売会社は全国に約七百社ございますし、またガスの小売会社は約二百社あります。各小売会社との調整を円滑に進めなければ、来年一月には間に合わなくなります。全ての電気・都市ガス事業者が一月分から確実に料金引下げを行えるように各小売事業者との調整を急いでいただきたいと思いますが、経済産業大臣、いかがでございましょうか。
○国務大臣(西村康稔君) お答え申し上げます。 御指摘の電気・ガス料金の激変緩和措置でありますけれども、御指摘のように、需要が増える、量が増える一月から是非実施をしたいということで、電気は七百七十三社、都市ガスは二百七十六社の小売事業者全てに対して働きかけを終えるなど、準備を進めているところでございます。多くの事業者で一月の使用分から対応できるというふうに認識をしております。 十一月二十二日から本事業に参加する小売事業者等の募集を既に開始しておりますので、引き続き、一月の使用分から値引きを開始いただけるよう、もうしっかりと対応していきたいというふうに考えております。
○石川博崇君 引き続き、各事業者との丁寧かつ早急な調整をお願いしたいというふうに思います。 ところで、この電気・ガス料金に対する措置は今のところ来年九月までとなっておりまして、しかも、この九月には半減をさせ、縮小させるという政府の方針でございます。しかしながら、現時点で、来年九月以降に電気代、また都市ガス代、料金が下落することは見通せてはおりません。今後、電気・都市ガス料金の高騰が収まらない場合には、九月以降も補助額を維持、延長することを検討していくべきではないかというふうに考えております。 また、縮小するにしても、九月にいきなり半額にするというのでは家計の負担が一気に増えることになってまいります。より緩やかに縮小していくことが必要かと思いますけれども、この点もいかがでしょうか。
○国務大臣(西村康稔君) 今回の激変緩和措置、まさに激変緩和ということであります。 大きな大きな方向性として脱炭素化の流れ、これも重要でありますので、この流れにも逆行しないように来年九月に激変緩和の幅を縮小することとしているところであります。同時に、省エネ対策の強化、さらには再エネ、原子力の推進などによってGXを加速すると、需要、供給面双方で燃料価格高騰の影響を緩和できる構造への転換も最大限進めていきたいと思っております。 委員御指摘の価格の動向、不透明感があるという点は私も共有をさせていただきたいと思います。現時点で、まだ九月より先のことについては予断を持ってお答えすることは国際情勢含めてなかなか困難でありますが、今後の情勢、状況変化なども見極めながら適切に対応していきたいというふうに思います。
○石川博崇君 まだ少し先の話ではありますけれども、しっかり今後議論させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 今回の、今申し上げた電気・ガス料金の負担軽減と並んで総合経済対策の大きな柱としていただいたのが、出産・子育て応援交付金でございます。こちらも我が党として総合経済対策に盛り込むことを強く要望してまいりました。妊娠時から出産、子育てまで伴走型の相談支援体制を全国各地に整備するとともに、それと一体的な事業として十万円相当分の出産・子育て応援関連ギフトをお届けすることとしております。さらに、本事業は今後も継続的に実施することから、子育て政策の抜本的強化策として期待されているところでございます。 実施主体は各市町村となりますが、可能な限り全ての自治体に本事業を実施していただきたいと考えております。しかし、自治体の負担が必要になってまいります。当初、国の補助率は二分の一という話もありましたが、最終的には三分の二まで引き上げられることとなりました。しかし、それでも自治体の負担は、都道府県六分の一、市町村六分の一と少なくはありません。今回、地方交付税を増額していただいておりますけれども、今後も継続して自治体の負担軽減に努めていくべきと考えております。 そこでお聞きしたいのが、クーポンを発行する場合のこの委託経費についてでございます。このクーポン発行経費は、最初の立ち上げのときには国が全額補助することとなっておりますけれども、このクーポン発行は、その発行するという形態を選んだ場合には今後継続的に事務経費が必要となりますので、来年度当初予算以降も国が全額補助する方向で検討すべきだと考えますけれども、厚労大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今お話がありました出産・子育て応援交付金事業の経済的支援に関してでありますが、今回の補正予算においては、出産育児関連用品のクーポン、これは等でありますからクーポンだけに限るわけではありませんが、経済的支援を実施するための初期費用として自治体におけるシステム開発経費やクーポン発行などに係る委託費等を計上しており、これは全額国費で負担することとしております。 今後の持続的な実施、今後も持続的に実施していく必要がありますので、その必要な安定財源の確保を含めて、これは令和五年度予算編成過程で調整していきたいと思っております。その中においても、今お話がありましたクーポン発行等に係る委託経費についても必要な予算を確保できるようしっかり調整していきたいと思っておりますし、当初補正予算で付けるこの体制をつくるに当たっても、一回限りではなくて、これからも続いていくということを前提にそれぞれ整備をしていただきたいというふうに思っています。
○石川博崇君 今の点は年末に向けての来年度予算編成の過程での調整となりますけれども、今お話ししたとおり、かなり前向きな答弁をいただいたというふうに認識しておりますので、是非御調整を前向きにお願いしたいというふうに思います。 私の地元、大阪府の吹田市というところでは、既存の事業として、これに関連して、妊産婦サポートクーポン事業というものを実施しております。妊娠された方に二万円分の電子クーポン券を交付して、家事代行サービスあるいは助産師ケアなどに利用できるもので、大変地元から喜ばれているものでございます。 全国的には、このように既に先行して様々な相談支援あるいは育児関連用品の購入支援事業を展開している自治体が数多くございます。今回の新たな事業を展開する際には、こうした自治体の既存事業を生かしながら、更に効果的に充実強化できるよう取り組んでいただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 出産・子育て応援交付金の実施に当たりまして、例えば伴走型相談支援の内容や実施体制、経済的支援の実施方法については、自治体の創意工夫に基づいて柔軟な仕組みとなるようにしていきたいと思っておりますので、自治体の御意見を伺いながら、この事業の実施要綱等、これを作らせていただきたいと思っております。 今お話がありました事例以外にも様々な市町村でこうした取組、既に実施をしていただいて、そして、そうした中でいろんな効果が出てきているというのをお話も聞かせていただいているところでありますので、そうした取組を活用しながら、各市町村の人員体制、地域資源等の状況に応じてこの事業をうまく組み合わせていただいて、実際、それぞれの妊婦の方あるいは子育て家庭にニーズに即した効果的な支援が確実に届くよう、まだ実施していない自治体も含めて丁寧な情報発信に努めていきたいと思っています。
○石川博崇君 我が党といたしましても、先日、全国の地方議員とのオンライン会議を行いまして、この出産・子育て応援交付金の事業を推進していくことを確認をし、また事業の詳細についても周知させていただいたところでございます。それぞれの地方議員とも連携をしながら、この事業を各地域で、地域の実情に合わせて、また地域の住民のニーズに即した事業としていけるよう我々も全力を尽くしてまいりたいと、そのように考えておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。 総理、防衛予算ばかりが注目されておりますけれども、少子化あるいは人口減少というものは我が国にとっての深刻な脅威でもございます。子育て関連予算を決して置き去りすることのないよう、この場をお借りをして強く求めておきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。 さて、今回の総合経済対策には中小企業の資金繰り支援も力強く盛り込んでいただきました。新型コロナの感染拡大によって中小企業の経営は大きな影響を受けてまいりましたけれども、これまで民間、政府系金融機関によるいわゆるゼロゼロ融資を始めとする大胆な資金繰りを行ってきていただいたこともありまして、昨年の倒産件数は五十七年ぶりの低水準に抑えることができました。しかし、今後このゼロゼロ融資等の返済開始が始まる事業者が急増いたします。明年七月にもピークを迎えるというふうに言われております。 そこで、今回、私どもからも提案させていただきましたけれども、こうした融資の借換え需要に対応する新たな借換え保証制度を創設していただきました。金融機関による継続的な伴走支援等を受けながら経営改善に取り組む場合に、低い保証料で借り換えることができる事業でございます。 そこで、まず、この新しい制度の意義をお伺いすると同時に、既に返済を開始している事業者の方もございますので、この新しい借換え制度運用開始をできる限り急いでいただかなければなりません。この点、経産大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(西村康稔君) お答え申し上げます。 御指摘のように、コロナの影響の長期化あるいは物価高騰に加えて、今後、民間のゼロゼロ融資の返済は本格化を迎えることになりますので、多くの中小企業は引き続き厳しい経営環境にあるものと認識しております。 こうした中小企業の返済負担軽減のために、借換えの円滑化を図るとともに、新たな資金需要にも対応できる保証制度を創設することとしております。その際、低い保証料で、一〇〇%保証の融資は一〇〇%保証で借換えできる制度としたいというふうに考えております。 また、中小企業が資金繰りに不安を抱かずに事業を継続できるよう、石川委員御指摘のように、可能な限り早期の制度開始が重要であるというふうに考えております。民間ゼロゼロ融資の利子負担が制度創設後三年が経過する来年五月以降が発生するということも念頭に置きながら、できるだけ早く、早急に準備をしてまいりたいというふうに考えております。
○石川博崇君 これは各全国の保証協会のシステムの改修が必要になりますので一定の時間掛かることは理解いたしますけれども、申し上げたとおり、既に返済を開始しておられる事業者もございます。速急、一日も早い運用開始に尽力をいただきたいというふうに思います。 この借換え保証制度を利用するためには、収益力改善を目指す計画策定、また事後のフォローアップ、こうしたことに金融機関等からきめ細やかな協力が必要となります。各金融機関には全国の中小企業に寄り添った対応をしていただくように政府からも強く促していただきたいと思います。 金融担当大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 今後コロナ関連融資の返済本格化を迎える事業者に対しましては、返済負担の軽減を図りつつ収益力の改善を支援していくこと、これが大変重要であると思っております。 このため、政府といたしましては、今ほど経産大臣から御答弁がございましたが、新たな借換え保証制度を創設をいたしまして、その利用に際しましては、経営指標の向上目標を含む計画の策定、金融機関による継続的な伴走支援、これを求めていきたいと考えております。 先生御指摘の、本制度の活用に当たっては、計画の策定支援を含めまして金融機関の協力が不可欠であるというのは私どもも強く認識をしておりまして、つい先日、十一月二十八日でありますが、開催されました金融機関代表者との意見交換会におきましても、私から直接、本制度を含む総合経済対策の各種施策を活用しながら事業者支援に全力で取り組んでいただきたいという旨のお願いをしたところでございます。 金融庁としては、今後とも、金融機関に対するモニタリングを行っていく中で、機会を捉えて、本制度の積極的な活用も含めまして、事業者に寄り添った支援を促してまいりたいと思っております。
○石川博崇君 今大臣がおっしゃっていただいた金融機関による伴走支援、これが鍵だというふうに思いますので、是非とも引き続きよろしくお願いいたします。 続いて、賃上げへの取組について伺ってまいります。 岸田総理の新しい資本主義において最も大きな柱が、人への投資であり、また賃上げの実現だというふうに思います。 先日もある製造業の方とお話しいたしますと、原材料等の価格高騰で大きな打撃を受けており、そうはいってもなかなか賃上げは容易でないというお話でございました。上げたくとも、元請企業との価格交渉において弱い立場にある中小企業、なかなか原材料費あるいは人件費のコスト上昇分を商品、サービス料金に転嫁するのは難しい状況でございます。 そこで、注目されるのがパートナーシップ構築宣言でございます。この宣言を行っていただくことで、例えば下請代金は可能な限り現金で支払うことや下請事業者に型の無償保管要請を行わないなど、取引の適正化、企業間の望ましい取引慣行の遵守などを図ることをそれぞれ宣言していただく取組でございます。また、賃上げ促進税制など各種優遇措置の一部適用要件にもなってございます。 現在、この宣言を実施していただいている企業数は全国約一万六千社、徐々に広まりつつあることは歓迎したいと思いますが、大企業に限ればいまだ一千社強という程度にとどまっております。賃上げを図り価格転嫁を進めるためにも、このパートナーシップ構築宣言、一層の普及が必要かと思いますけれども、総理の御決意をお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 中小企業の賃上げを実現するためには価格転嫁実現が不可欠であり、公正取引委員会等のこの執行体制の強化などを総合経済対策の中にも盛り込みました。こうした対策の実効性を高めていくためには、民間企業がお互いに協力し、サプライチェーン全体の共存共栄を目指すパートナーシップ構築宣言の更なる普及が不可欠であると考えます。 昨年十月の政権発足時の宣言数は二千社、約二千社でありましたが、経済産業大臣など関係閣僚による経済界への働きかけにより、現時点で一万六千社、委員御指摘のとおりの数まで拡大をしています。また、取引先を多く抱える大企業での宣言は特に有効ですが、資本金三億円を超える大企業の宣言数、これが今千社を超える段階まで来て、来ました。 引き続き、価格転嫁実現に向けて、私も先頭に立って経済界にこのパートナーシップ構築宣言の普及を働きかけていきたいと考えています。
○石川博崇君 このパートナーシップ構築宣言の実効性の担保も含めて今後お取り組みいただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。 さて、賃上げを進めていく上でのよく取り沙汰される課題といたしまして、特に女性の就労の壁と言われます社会保障あるいは税制の壁の問題がよく取り沙汰されます。働く時間を増やしたくても増やさない、あるいは一定収入以上働かないように年末に就労調整をされるパート、アルバイトの方が依然として大変多く、結果として年末に人手不足になる中小企業の御苦労を大変よくお聞きをいたします。総理の掲げる構造的な賃上げ実現への障壁でもあると捉えなければなりません。 こうした現状をどのように認識して、今後どのように対応していくのか、総理の御所見をお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) いわゆる年収の壁を意識して労働時間を調整する方がおられることについては十分承知をしております。 いわゆるこの百三万円の壁については、これまでの見直しにより、配偶者のこの収入増による税負担の増加が世帯全体としての収入の増加を上回ることはない、こうした仕組みとなっていますが、労働時間や収入によって社会保険の適用が変わる問題に対して、働き方に中立的な制度の構築を図ること、これが重要であると考えています。 例えば、いわゆる百三十万円の壁については、短時間労働者への被用者保険の適用拡大により、これを意識せず働くことが可能になると考えており、全ての方が希望どおり働けるよう、引き続きこうした勤労者皆保険に向けた取組を進めていきたいと考えています。
○石川博崇君 今総理にも触れていただきましたが、いわゆる百三万円の壁につきましては、平成二十九年度税制改正の際、与党税調で様々検討いたしまして、配偶者控除を大幅に引き上げるなど、見直して、税制上の壁はなくなっております。しかし、依然としてこのことを御存じない方が多いのではないかという印象を持っております。そして、そのことが百三万円の心理的障壁にもなっているのではないかと考えます。 この百三万円の税制上の壁はないということを改めて政府として広く周知徹底すべきではないかと思いますが、財務大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(鈴木俊一君) ただいま総理からも答弁がございましたけれども、この税制上はいわゆる百三万円の壁はもう解消をしているところでございます。税制においては、働きたい人が就業調整を行うことを意識しないで働くことができる制度となっております。こうした状況について、働いている方々、企業の方々の双方に正確に御理解いただくことが何よりも重要であると、先生の御指摘のとおりであると、そういうふうに思っております。 財務省といたしましては、今年の十月十八日の政府税制調査会におきまして個人所得課税を取り上げた際、税制上、いわゆる百三万円の壁は解消している旨を説明した上で、関連資料を広く公表いたしております。加えて、マスコミ関係者に対しましても担当者より説明を行うなど、様々な努力を行っているところであります。 今後とも、様々な機会を捉えまして、適切な周知、広報に努めてまいりたいと考えております。
○石川博崇君 ありがとうございます。 税制上の壁はない、なくなっている一方で、民間企業が従業員に支給する配偶者手当に配偶者の方の収入要件が残っている場合が依然多くありまして、このことが配偶者の方が就業調整をされる大きな要因でございます。 政府は、平成二十八年に、女性の活躍促進に向けた配偶者手当の在り方に関する検討会を立ち上げて労使間の検討を促しましたが、しかし、直近の人事院の調査でも、収入要件をいまだ百三万円とする企業が四五・四%、百三十万円とする企業が三六・九%もあります。民間の労使契約に関わることではありますけれども、構造的な賃上げを促進するためにこうした各企業の労使間交渉を後押しする取組が必要かと思いますけれども、厚労大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 委員御指摘のように、民間企業における諸手当については、これは企業において労使間の話合いで自主的に決定されるものではありますが、収入要件のある家族手当については、今御議論がありましたパートタイムで働く方々の就業調整の要因にもなっているところであります。まさに、働き方に中立的な制度にしていただきたいと、ことが望ましいと考えております。 このため、見直しに当たっての留意点や見直しをした企業の事例等についてリーフレットを活用しながら広く周知を図り、労使に対しその在り方の検討を促しており、実際、労使の団体等にもその協力要請を図ってきたところであります。 実際、企業によっては見直しに着手していただいた企業もございますので、今後とも、労使間で企業の実情も踏まえながら真摯に話合いをしていただけるよう働きかけをしていきたいと考えています。
○石川博崇君 構造的な賃上げ実現に向けてしっかりと取り組んでいただきたいというふうに思います。 続きまして、グリーントランスフォーメーション、GXへの取組について伺います。 我が国は、二〇五〇年までの温室効果ガス排出量実質ゼロ、いわゆるカーボンニュートラルを目指しておりますけれども、この目標達成には、化石燃料中心の経済社会、産業構造をクリーンエネルギー中心に移行させ、社会全体の変革を促し、経済成長につながるGXという、人類の挑戦とも言っていいことに国を挙げて取り組んでいかなければなりません。 政府の試算によれば、今後十年間で官民合わせて約百五十兆円の投資が必要とも言われておりますけれども、総理は今後どのようにGX投資を推し進めてカーボンニュートラルを実現させるのか、御所見をお伺いをしたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘のような、この水素、アンモニアなどの新たなエネルギーの拡大、省エネや再エネ、原子力等の脱炭素電源に対し、今後十年間で百五十兆円超の脱炭素投資を実現するために、GX移行債、GX経済移行債により政府資金を調達し、先行的に投資支援を行ってまいります。 年内に今後十年を見据えたロードマップを取りまとめ、その中で、成長志向型カーボンプライシングの枠組みや分野別の支援制度一体型の投資促進策などを明確に示すことで民間投資を促していきたいと考えています。
○石川博崇君 温室効果ガス排出量全体の約六割は、住まいや食事、移動など、家庭消費に起因しております。すなわち、私たち国民一人一人のライフスタイルをどのように脱炭素型に転換していくかが鍵となってまいります。 昨年、我が党の強い推進によりまして、令和三年度補正予算にグリーンライフ・ポイント制度が創設されました。この制度は、例えば、販売期間間際の、期限間際の食品を購入されたり、あるいはプラスチック製のスプーンの受取を辞退されるなどしていただいた場合に、環境に配慮した行動を行えば企業や団体がその方にポイントを付与する仕組み、これを政府として支援するものでございます。今後も継続的に実施をお願いしたいと思いますし、まだ応じていただける企業が少ないのが残念でございますので、積極的な企業の参加を促す仕組みも御検討いただきたいと思います。 また、このグリーンライフ・ポイント事業を礎として国民的な脱炭素行動変容を図っていく必要があると思います。そのためにも、特に、商品やサービス、私どもの目の前にあるそれぞれのサービスのCO2排出量が一体幾らなのか、これを見える化していくことが重要な課題と考えますけれども、環境大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(西村明宏君) お答え申し上げます。 石川委員始め公明党の御支援を受けて創設いたしましたグリーンライフ・ポイント推進事業は、消費者による環境配慮製品の購入などをまさに後押しするものでございます。脱炭素の実現に向けて国民のライフスタイル変容を促すものであり、大変重要だと認識しております。これまでに三十七事業を採択しておりますが、更に多くの事業者に御活用いただけるように引き続き積極的に呼びかけてまいります。 また、十月末に、脱炭素につながる新しい豊かな暮らしを創る国民運動を立ち上げました。この国民運動の官民連携協議会には四百四十二の企業、自治体、団体等に参画いただいておりますけれども、その中にグリーンライフ・ポイント事業の採択事業者も多く含まれております。 この官民連携協議会も活用いたしまして、グリーンライフ・ポイント推進事業の成果や優良事業の事例を共有するとともに、国民の行動変容に資するよう、製品、サービスのCO2排出量の見える化などに必要な体制、ルール整備などの支援の充実強化に努めてまいります。
○石川博崇君 是非とも、今後とも力強いお取組をお願いをしたいと思います。 続きまして、話題を変えますが、いわゆる防衛三文書の改定について質問してまいりたいと思います。 近年、我が国周辺の安全保障環境は格段に速いスピードで厳しさを増しております。北朝鮮は、弾道ミサイルに核兵器を搭載する能力保有を目指しているとも見られており、変則軌道あるいは極超音速ミサイル、こうしたものを立て続けに発射するなど、我が国のミサイル防衛網を突破する能力の向上に取り組んでおります。中国は、世界一流の軍隊の建設を目指して軍事力強化に努めており、東シナ海などにおける活動も拡大、活発化させております。さらに、ロシアは、国連憲章違反のウクライナ侵略と並行して、我が国周辺においても中国との連携の強化などの軍事行動を繰り返しております。このような状況において、国民の生命、財産を守ることに万全を期すことが政治の最大の責任でございます。 そこで、改めて総理から、今なぜこの年末に向けて防衛三文書の改定が必要なのか、分かりやすく御説明をいただければと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 平成二十五年に我が国初の国家安全保障戦略が策定されました。それから約九年が経過しています。 この間、ミサイル技術の著しい向上や一方的な現状変更の試みの深刻化、軍事バランスの急速な変化、さらには宇宙、サイバー、電磁波といった新しい領域や経済安全保障上の課題など、安全保障環境は一段と厳しさを増しています。こうした中で、国民の命や暮らしを守り抜くため、抑止力と対処力の強化、これが重要な課題となっています。 与党間の協議も踏まえつつ、年末までに新たな国家安全保障戦略等を策定することとして、政府として今取組を進めている次第であります。
○石川博崇君 今御説明いただきましたこれら三文書の改定に向けて、自民、公明両党は、外交・安全保障に関する与党協議会を立ち上げ、その下に実務者レベルの検討ワーキングチームを置いて、私もそのメンバーの一人として議論させていただいております。 特に注目されるのが、いわゆる反撃能力の取扱いについてでございます。 近年、北朝鮮は、弾道ミサイル発射能力を一層向上させて、極超音速や変則軌道などの新技術、また多数のミサイルを同時発射させる飽和攻撃など、着実に技術を高めております。 そのような中で、飛来するミサイルを果たして本当に全て迎撃でき、国民の生命、財産を守り抜くことができるのか、専守防衛の範囲内で基本的な日米同盟の役割分担は維持しながらも、日本が相手国領域内のミサイル基地などに対していざという場合には必要最小限度の自衛権の行使として反撃できる能力を保有しておく、そのこと自体が先方の攻撃を思いとどまらせる抑止力の強化につながるのではないかという観点から検討をしております。 まず、これまでの議論の、これまでの経緯と議論の現状について、防衛大臣から御説明いただきたいと思います。
○国務大臣(浜田靖一君) ただいま委員から御指摘がありましたように、我が国周辺においては相当数の弾道ミサイルが開発、配備されております。また、極超音速滑空兵器など、ミサイルに関する技術は急速なスピードで変化、進化をしていると考えます。 我が国はこれまで迎撃能力の構築、強化することで対応してきたところでありますが、近年の急速な状況変化を踏まえ、迎撃能力の向上のみで国民を守り抜くことができるのか、抑止力を高め、ミサイル等による攻撃の可能性を一層低下させることが必要ではないかといった問題意識の下、検討を進めてまいりました。 政府としては、いわゆる反撃能力を含め、あらゆる選択肢を排除せず、現実的に検討しているところであり、与党間の協議も踏まえながら、年末までに結論を出すべく検討を加速しているところであります。
○石川博崇君 このいわゆる反撃能力につきましては、まだ検討中でありますけれども、仮に保有する場合であっても、当然ながらその行使すること自体が目的ではございません。抑止力、対処力を向上させることによって、相手から我が国への攻撃を思いとどまらせる、そういったことに資するものでなければならないと考えます。 その点、どのような抑止効果が期待できるのか、防衛大臣から御説明をいただきたいと思います。
○国務大臣(浜田靖一君) 安全保障環境が急速に厳しさを増す中で、抑止力、対処力の強化は最優先の使命であると考えております。 政府としては、いわゆる反撃能力を含め、あらゆる選択肢を排除せず、現実的に検討しているところでありますが、これは、我が国周辺においては相当数の弾道ミサイルが開発、配備されており、また、極超音速滑空兵器や変則軌道で飛翔するミサイルなど、ミサイルに関する技術が急速なスピードで変化、進化している中にあって、あくまで抑止力を高め、ミサイルなどによる攻撃の可能性を一層低下させるために何が必要かという観点で検討しているものであります。 いわゆる反撃能力については、現在検討中であり、結論を予断することはいたしませんが、委員御指摘の抑止力の観点をしっかり踏まえ、引き続き検討を進めてまいりたいと考えます。
○石川博崇君 あくまで抑止力を高めというふうに御答弁をいただきました。 また、仮に反撃能力を保有するとしても、その行使に当たっては、自衛権行使の第三要件であります必要最小限度の実力行使として、我が国への弾道ミサイル攻撃などを排除するための万やむを得ない場合にのみ許されるものでなければなりません。 また、性能上、専ら相手国国土の壊滅的な破壊にのみ用いられるいわゆる攻撃的兵器を保有することは、自衛のための必要最小限度の範囲を超えること、超えることとなり許されない、この政府のこれまでの立場には何の変更もないことについても防衛大臣に確認したいと思います。
○国務大臣(浜田靖一君) いわゆる反撃能力については現在検討中でありますが、一般論として申し上げれば、政府は従来から、誘導弾等による攻撃が行われた場合、そのような攻撃を防ぐのに万やむを得ない場合、必要最小限の措置をとること、例えば誘導弾等による攻撃を防御するのに他に手段がないと認められる限り、誘導弾の基地をたたくことは法理的に自衛の範囲に含まれ、可能であると解してきております。 また、政府としては、相手から武力攻撃を受けたときに初めて防衛力を行使し、その態様も自衛のための必要最小限にとどめるといった専守防衛を堅持していく方針も繰り返しお示ししております。したがって、委員の必要最小限度に係る御指摘は、政府の従来からの考えと符合するところであります。 また、政府としては、従来から憲法九条との関係において、性能上、専ら相手国の国土の壊滅的破壊のためにのみ用いられるいわゆる攻撃兵器を保有することは、これを、これにより直ちに自衛のため、自衛のための必要最小限度の範囲を超えることとなるため、いかなる場合にも許されないと考えてきているところであります。この一貫した見解を変更する考えはありません。
○石川博崇君 我が国への弾道ミサイル攻撃などを排除するため、万やむを得ない場合にのみ許される、この点しっかりと認識しつつ、今後、年末に向けて、日本の平和と国民の生命、財産を守り抜くための議論を更に進めてまいりたいと、そのように思います。 関連して、防衛費についても指摘したいと思います。 現下の厳しい安全保障環境を踏まえれば、国民の生命、財産を守るために必要な防衛力強化、そしてそのための予算の確保は重要だと考えております。 先日、総理は、令和九年度に防衛費とそれを補完する取組を合わせて現在のGDPの二%に達するようにと、達するようにすると表明されました。他方で、徹底した歳出削減努力や、あるいは防衛装備品の調達の効率化、合理化、費用対効果の高い装備品、研究開発を優先するなど、優先順位を付けていくことも必要かと思います。 財源を何に求めるにしても、こうした政府側の努力、取組なしに国民の理解を得ることはできないと考えますけれども、総理のお考えをお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、防衛力の抜本的な強化に際して、まずは歳出改革に最大限努力すること、これは当然のことだと考えています。 その際、防衛装備品の一括調達や長期契約による調達の効率化、合理化、また費用対効果の高い装備品、研究開発の優先、こうしたことに加えて、プロジェクト管理の強化によるライフサイクルコストの削減、こうしたことなどによって更なるコスト縮減に努めていく、こうした努力も行っていかなければならないと思います。 こうした政府におけるこの歳出面に関する様々な努力を行っていくことが国民の理解にもつながるものであると考え、政府として取り組んでいきたいと考えています。
○石川博崇君 是非よろしくお願いいたします。 さて、我が国の平和を守るためには、備えとしての防衛力の強化とともに、車の両輪として外交を積極的に推し進めていくことが重要でございます。 先月十一月は重要な国際会議が相次ぎました。ASEAN関連首脳会議、G20サミット、APEC首脳会議が開催され、総理も御出席されました。 一連の会議におきましては、世界的なインフレといった経済問題、また安全保障上の問題についても議論が行われ、さらに、岸田総理はこの機会を捉えて、米中韓といった首脳と相次ぎ首脳会談を行い、また日米韓の三か国による首脳会談も行われて、自由で開かれたインド太平洋の実現のための三か国の連携も確認していただいたところでございます。 一連の外交日程で具体的にどのような成果があったのか、岸田総理に伺いたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今回のマルチ外交に際しては、ウクライナ侵略に対する国際的連携、またいわゆるグローバルサウスとの関係強化、また北朝鮮情勢など厳しさを増す地域情勢への対応、この三つの観点を念頭にそれぞれの首脳会議に臨みました。 その結果、G20首脳宣言には、我が国が繰り返し訴えてきた、ロシアによる核の威嚇は断じて受け入れられない、ましてやその使用はあってはならないといった内容が盛り込まれ、各首脳に懸念が共有されました。 また、二国間会談等では、国際秩序の維持強化の重要性を訴えるとともに、地域の安全保障環境や拉致問題を含む様々な課題について強い危機感を伝え、対応の必要性を訴えました。 日米首脳会談では、強固な日米同盟の重要性について改めて認識を共有し、対面では三年ぶりとなった日中、そして日韓首脳会談では建設的な意見交換を行い、対話の継続について確認をしたところです。 今回の成果を基に、法の支配に基づく国際秩序の維持強化のため、しっかりと貢献を続けていきたいと考えています。
○石川博崇君 今総理からもおっしゃっていただきましたけれども、中国の習近平国家主席とは、日本の総理として三年ぶりの対面での会談、岸田総理は就任後初の会談と、初の対面での会談となりました。 近年、中国は、海洋進出を活発化させ、尖閣諸島周辺でも我が国領海への侵入を繰り返しております。一方で、日中両国の経済面での結び付きは強く、我が国にとり中国は最大の貿易相手国、また中国にとっても日本は米国に次ぐ第二の貿易相手国でもあります。また、文化的、社会的、歴史的な関係を踏まえても、日中両国は切っても切り離せない重要な関係にございます。中国との建設的かつ安定的な関係の構築は、地域及び国際社会全体のために不可欠であります。 本年九月、日中国交正常化五十周年を迎えましたが、今回の首脳会談における具体的な成果を踏まえて、今後、総理は中国とどのように向き合っていくのか、お伺いをしたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 習近平中国国家主席との初めての日中首脳会談では、日中関係の大局的な方向性とともに、課題や懸案、協力の可能性について率直かつ突っ込んだ意見交換を行いました。 その中で、私から、尖閣諸島を含む東シナ海情勢や、中国による我が国近海への弾道ミサイル発射等の軍事的活動について深刻な懸念を表明するとともに、安全保障分野における意思疎通の強化で一致をいたしました。また、経済面での協力や国民交流の再活性化でも一致をし、ハイレベルの意思疎通を強化していくことでも一致をいたしました。 日中間には現在でも様々な可能性とともに数多くの課題や懸案がありますが、主張すべきは主張し、責任ある行動を強く求めつつ、この諸懸案も含め対話をしっかり重ね、共通の課題については協力をする建設的かつ安定的な関係の構築を双方の努力で進めていきたいと考えております。
○石川博崇君 特に、今回、総理は、習近平国家主席との間で、二国間の防衛当局間の海空連絡メカニズムの下でのホットラインの早期運用開始、また日中安保対話等の意思疎通の強化について一致されました。このことは地域の平和と安定を維持する上で極めて意義深いことと考えます。 これら日中の安全保障面での協力を今後どのように進めていくのか、防衛大臣の御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(浜田靖一君) 中国との間では数多くの課題や懸念があるからこそ、我々の率直な懸念をしっかり伝えるためにはあらゆるレベルで意思疎通を強化していくことが必要であると考えます。 ホットラインについては、信頼醸成や不測事態の回避などを図る上で極めて重要な役割を有するものであり、二〇二三年春頃の運用開始に向け、引き続き中国側と鋭意調整を行っていきたい、行ってまいります。また、日中安保対話や海空連絡メカニズムの年次会合等の機会も含め、防衛当局間で意思疎通も推進してまいります。 積極的に取り組んでまいりたいと考えます。
○石川博崇君 よろしくお願いいたします。 さて、我が国は、明年一月からG7の議長国となります。ロシアがメンバーであるG20の運営が難しくなる中で、G7は、ロシアによるウクライナ侵略以降、結束して行動し、ウクライナへの支援、ロシアへの経済制裁等を行ってまいりました。喫緊の課題が山積している国際社会において、G7が国際社会をリードして、法の支配、自由、民主主義といった普遍的価値を押し広げていく役割が期待されております。 我が国はアジアで唯一のG7メンバーであり、G7を代表してこの地域の平和と安定をリードする責務があります。戦後の国際秩序が揺らぐ中、明年、G7議長国として、また総理はG7の議長として、世界の平和と安定にどのように取り組んでいくのか、御決意をお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今世界は、ロシアによるウクライナ侵略、大量破壊兵器の使用リスクの高まりなど未曽有の危機に直面しています。その中にあって、委員御指摘のように、普遍的な価値を共有するG7の役割、これはますます高まっていると感じています。その中で、来年、我が国はG7の議長国に就任をいたします。 明年のこのG7広島サミットでは、法の支配に基づく国際秩序を守り抜くというG7の決意を明確に示すことが重要であると思います。そして、この世界の平和と安定のために結束をしていく、これを確認する貴重な場にしなければならないと考えております。
○石川博崇君 この明年のG7サミットは被爆地広島で開催されます。本年、ロシアが核兵器による威嚇などを行ったなど、核軍縮・不拡散をめぐる環境が極めて厳しい状況の中、我が国は唯一の戦争被爆国として、今こそ核兵器の非人道性を国際社会に強く訴えていかなければなりません。 広島御出身の岸田総理はこの分野をライフワークとされ、外務大臣時代にはオバマ米大統領の広島訪問にも尽力されましたし、また、今年の八月にはNPT運用検討会議に日本の総理として初めて出席、ヒロシマ・アクション・プランを提案をされました。こうした核兵器のない世界の実現に向けた総理のこれまでの取組に敬意を表したいと思います。 十二月には核兵器のない世界に向けた国際賢人会議が開催されますが、この国際賢人会議、どのような成果を目指して、明年のG7サミットにどう生かしていくのか、総理の御決意を伺いたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘のように、今月、広島で国際賢人会議を開催することを予定しております。この会議においては、各国のリーダーたちの関与もいただきながら、核兵器国と非核兵器国双方から有識者が一堂に会し、知恵を出し合い、忌憚のない議論が行われることを期待しております。 今後、唯一の同盟国である米国との信頼関係、これを基礎としつつ、国際賢人会議での議論も活用しながら、G7広島サミットを見据えて、核兵器のない世界の実現に向けて引き続き日本として全力で取り組んでいきたいと考えております。
○石川博崇君 よろしくお願いします。 G7に関しては、私の地元大阪でも明年、G7貿易大臣会合が開催される予定でございますので、経産省とも連携をしながら地元での取組も後押しをしてまいりたいと、そのように考えております。 最後に、地元のことで恐縮ですけれども、二〇二五年大阪・関西万博についても触れておきたいと思います。 いよいよ二年半を、開幕まで二年半を切りました。参加表明国も百四十を超え、来年春からは会場のパビリオン建設工事も始まってまいります。空飛ぶ車の実証実験など、未来の人類社会の課題を解決する実験場として多くの夢あふれるアイデアが集結することを願っております。開催に向けては様々な課題がございますけれども、中でも、まだ不十分と言っていい全国的な機運の醸成の構築を一層進めていく必要がございます。 そのことについての総理の御決意と、また、この開催に向けては、淀川左岸線などアクセス環境の整備に国として全力で取り組んでいただく必要がございます。このことについて、斉藤国土交通大臣にもお伺いをしたいと思います。
○委員長(末松信介君) じゃ、先に岸田内閣総理大臣。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 大阪・関西万博は国家的プロジェクトであり、成功に向けては、国民、企業、自治体等多様な主体の参加が不可欠です。大阪、関西のみならず、日本全国で開催に向けた機運を醸成することが重要であると考えています。 まず、開催前から万博に触れていただく機会を増やせるよう、テレビ等のメディアを通じた全国的な広報活動などを進めてまいります。また、開催以降についても、修学旅行の誘致、万博来場者の地方への誘導、自治体と参加国の国際交流、国際会議等の誘致といった国内外の観光、人の交流を促進するための対策、政策、具体化していきたいと思います。 私自身も、本年七月の千日前イベントに出席したほか、外交の場においても積極的に万博をPRしております。 今後とも、国内外の機運醸成に向けてしっかり取り組んでまいります。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 大阪・関西万博に向けてのインフラ整備についてでございますが、昨年八月に政府の国際博覧会推進本部において決定した大阪・関西万博に関連するインフラ整備計画、この整備計画に基づきまして、道路や鉄道、空港、港湾の機能強化など必要な事業を精力的に今推進しているところでございます。 特に、委員お尋ねの淀川左岸線につきましては、万博開催時に新大阪駅、それから大阪駅から万博会場までのアクセスを担うとともに、近畿圏の広域ネットワークの強化等に寄与する重要な事業であると認識しております。 今後とも、関係省庁や地元自治体等の関係者と緊密に連携しながら、大阪・関西万博の成功やその後の大阪、関西の発展に資するよう、淀川左岸線も含めて、計画に盛り込まれたインフラ整備を着実に進めていきたいと決意しております。
○石川博崇君 大変にありがとうございました。 この令和四年度第二次補正予算案の早期成立と、また早期執行を求めまして、願いまして、私の質問を終わらせていただきます。大変ありがとうございました。
○委員長(末松信介君) 以上で石川博崇君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(末松信介君) 次に、新妻秀規君の質疑を行います。新妻秀規君。
○新妻秀規君 公明党の新妻秀規です。 まず、物価高騰と円安に関連し、海外派遣の研究者の、研究者が置かれた厳しい状況を取り上げたいと思います。 我が党の平林晃衆議院議員の元に、アメリカで研究を行う京都大学の大門大朗さんから連絡が入りました。日本よりひどい物価高に円安が追い打ちとなり、研究はおろか生活にも困窮をしている、こういう声でした。緊急に一時金を支給してほしいという切実な訴えもありました。その上で、雇用関係のない不安定な立場として派遣される研究員支援制度の課題も指摘をいただきました。支給される滞在費、研究活動費の金額は最低賃金をも割り込むレベルで、物価高や円安への対応が不十分、その金額は単身者、すなわち独身が基準となっていて、家族を伴う場合の上乗せ措置は極めて限定的、研究資金を配分する日本学術振興会と研究者の対話の機会が少なく、情報公開も不十分。もっともな訴えだというふうに思います。 是非とも前向きに答えていただきたいのですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(柿田恭良君) お答えいたします。 御指摘のありました海外特別研究員につきましては、特に物価高や円安の影響が著しい大都市圏への渡航者を対象に、支給額を増額するために必要な経費を令和五年度概算要求に盛り込んでおります。また、緊急措置といたしまして、物価高と円安の影響が著しい国へ渡航している海外特別研究員等に対し、一時金の支給を近日中にも実施する方向で検討をしております。 今後とも、研究員の方々の声、また最新の実情の把握により一層努め、これらも踏まえた課題の検討や必要な改善に取り組んでまいります。
○新妻秀規君 一時金の支給という、そうした答弁もいただきました。是非とも現場の声を踏まえた対応をお願いをしたいと思います。 委員長、柿田局長におかれましては、この後質疑がございませんので、退席についてお取り計らいをお願いします。
○委員長(末松信介君) それでは、柿田局長、退席いただいても結構でございます。
○新妻秀規君 次に、文科大臣に伺います。 我が国の研究力の、研究力が世界の中でだんだん下がってきている、こういう状況が心配される中、大門さんを始めとする海外派遣研究員の活躍や国をまたいだ国際共同研究がその反転攻勢に寄与し、我が国の研究水準の向上に貢献するのであれば支援を惜しんではならない、このように考えます。 ここで、このような国際頭脳循環、そして国際共同研究の意義と海外派遣研究者支援への決意を伺います。
○国務大臣(永岡桂子君) 新妻委員にお答えいたします。 本年十月の科学技術の国際会議、STSフォーラムでございましたが、様々な国の方々にお会いをし、意見を交換させていただく機会がありました。我が国の期待の高まりというのは大変感じたわけでございますが、一方、世界、世界の研究ネットワークにおけます相対的な地位、日本低下していると、そういうデータもございます。我が国の競争力を高めていくためには国際共同研究の充実が不可欠ということでございます。 このため、今般の補正予算案では、対象分野と相手国を戦略的に選定をいたしますトップダウン型の国際共同研究と、そして研究者の主体性に基づきますボトムアップ型の国際共同研究を支援する予算をそれぞれ計上したところでございます。 また、委員御指摘のとおり、海外に派遣された研究者が現在の生活や研究活動に不便を感じておられるという声があるということも承知をしておるところでございます。 今後とも、引き続きまして、研究者の意見を丁寧に聞きながら、支障なく研究活動に専念できるよう、文部科学省としてもしっかりと支援をしていく所存でございます。
○新妻秀規君 是非よろしくお願いいたします。 次に、がんのアピアランスケアについて伺います。(資料提示) これは、がんの進行や治療、手術による外見の変化を補い、がん患者の苦痛を和らげるケアのことであります。厚労省は、来年度の予算にて、このパネルに示すように、アピアランス支援モデル事業を始めると発表いたしました。期待が広がっていると思います。 私の母もがんを患っており、かつて抗がん剤治療をしていたときは髪の毛が全部抜けてしまいまして、ウイッグ、つまりかつらをかぶっておりました。また、乳がんでは乳房、つまり乳房を手術で取ってしまう場合もありまして、患者の希望によって補整具を取り付けることもあります。 愛知県では、我が党の県議団がアピアランスケアの推進を強く県に求めた結果、県内のほぼ全ての市町村でウイッグや乳房補整具などを買うときに補助金が出るようになりました。 喜びの声が広がる一方で、課題もあります。こんなお声をいただきました。治療と同じタイミングでアピアランスケアについて説明されても、気分が動転しているので理解ができなかった、乳房補整具、またウイッグ等もいろんな種類があるということをちゃんと教えてほしかった、病院によって対応の質に随分ばらつきがある、こうしたお声であります。 ここで、伊佐厚労副大臣に、まず、この事業、一体どんなものなのか、御説明をお願いしたいと思います。その上で、是非、先ほど紹介したような声も含めて、質の高い伴走型の相談体制を構築していただきたい、このように思います。また、がん患者の経済的な負担の軽減のためにも、是非愛知県のような支援制度をつくっていただきたいと思います。いかがでしょうか。
○副大臣(伊佐進一君) アピアランスの支援につきましては、公明党から強い要望をいただいてきたところでございます。 その中で、これまでは、このアピアランスの支援についてはこのがん相談の中で行うのが通例でございました。今回、令和五年度の予算要求におきましては、アピアランスのみを一歩取り出しまして、ここを一歩踏み出した形でモデル事業をやらせていただきたいというふうに思っております。 その内容につきましては、専門の研修を受けた医療者による情報提供や相談支援等を行うということとともに、また、現場の声を踏まえまして、効果的な支援体制の検証、また患者のニーズあるいは費用負担等の実態把握を行っていくということを想定しております。 アピアランスケアの推進のために、例えばさっき委員のおっしゃっていただいたウイッグ等への補助も含めて、どのような支援の在り方が望ましいか、モデル事業等の結果も踏まえまして、今後、厚労省としてしっかり検討してまいりたいというふうに思っております。
○新妻秀規君 是非前向きな検討をお願いをしたいというふうに思います。 委員長、伊佐厚労副大臣にはこの後質疑ございませんので、退席について取り計らいお願いします。
○委員長(末松信介君) それでは、伊佐副大臣、御退席いただいても結構です。
○新妻秀規君 次に、防衛装備品の調達制度について伺います。 私が住む中部地方は航空宇宙産業が盛んな地域でありまして、自衛隊が使う飛行機などの防衛装備品の生産を通じ、我が国の防衛の重要な一翼を担っております。私も折に触れて現場を訪問してまいりましたが、特に近年、材料、部品、電気代や人件費といったコストが上がって経営が苦しいという声をたくさんいただくようになりました。 防衛装備品の調達については、契約のときに見積もった額の七から八%を企業側の利益として設定をしております。ここで契約を結んだ後のコストの変動について、支払に反映する制度は一応あります。ありますが、制度を発動する客観的な基準はありません。実際、発動はまれです。これでは事業者がリスクを抱えることになります。利益率が低い防衛事業は、株主からも、株主からの目も厳しく、赤字であればなおさらです。これが結果として事業者の撤退につながっています。 事業者からこんな声をいただいています。状況の変化に柔軟に応じた契約の見直し、複数年の契約の場合には複数年度にわたる調整、キャッシュフローの改善のための契約金の前渡し、また、現状の契約制度の大枠が変わらないのであれば、せめて諸外国並みの利益率への引上げ、こういう改善を求める声が上がっております。 これ以上の事業者の撤退を防ぎ、安心して事業を継続できるよう、契約制度の見直しを求めます。防衛大臣の見解を求めます。
○国務大臣(浜田靖一君) 国内防衛産業の基盤強化が急務であると考えます。近年、防衛事業から撤退する企業が相次いでおり、企業からは、防衛事業の収益性、成長性が低いといった声をいただいております。 これを踏まえ、防衛省において契約制度の見直しに取り組んでおりますが、防衛事業を魅力的なものにするべく、防衛生産・技術基盤の強化について、新たな国家安全保障戦略の策定に向けた議論の中で関係省庁とともに抜本的な対策を検討してまいりたいと考えておるところであります。
○新妻秀規君 是非とも前向きな検討をお願いをしたいというふうに思います。 ここで、総理に防衛産業の基盤強化への決意を伺います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今、防衛大臣からも答弁させていただきましたが、国内防衛産業、これは大変厳しい現状にあると認識をしています。一方で、国内防衛産業は我が国の防衛力そのものとも言え、防衛力の抜本的強化には装備品を供給する防衛産業の強化、これが必要であると考えます。 こうした認識の下、新たな国家安全保障戦略等を策定する中で抜本的な対策に関する議論を進めているところであります。是非、こうした認識に基づいて議論を進め、そして結果を出していきたいと考えています。
○新妻秀規君 力強いお言葉、ありがとうございます。是非よろしくお願いいたします。 次に、福島国際研究教育機構、F―REIの取組を推進する体制について、これまた総理に伺います。 東日本大震災からあと三か月余りで十二年になります。被災地の復興は進んできましたが、原子力災害に見舞われた福島の復興はこれからが本番です。この福島を先端産業が集まる地域にする構想を政府は進めてきましたが、その司令塔の役割を担うのが来年四月に創設されるこのパネルのF―REIであります。国内外の優秀な研究者などを集め、また連携し、研究開発の成果を産業として地域に展開し、そして人材を育てます。重点とする研究分野は、ロボット、農林水産業、エネルギー、放射線を活用した科学、薬作り、医療、産業への応用、原子力災害に関するデータや知見を集め発信するといった取組であります。 ここで、F―REIの主務大臣は、このパネルの左上にありますように、総理、文科、厚労、農水、経産、環境の六大臣です。総理の下の復興庁を始め六つの省庁が共同で所管をし、これに加えて内閣府と内閣官房が、合わせて八つの機関、これがF―REIの関連府省庁となっております。与党から政府に対しても、関係府省庁の全面的な参画を得つつ、機構、すなわちF―REIの運営を支える組織体制を政府を挙げて構築することと提言をしております。 総理は折に触れて、閣僚全員、すなわち全ての大臣が復興大臣との意識でとおっしゃっております。今後、復興を進める上で極めて重要なF―REIです。まずは、関係府省庁の政務、すなわち大臣、副大臣、政務官、このいずれかがF―REIについて情報共有をし、議論をするための仕組みを一日も早く構築をするべき、このように考えます。 また、F―REIでの研究教育活動は、このパネルの上の我が国の科学技術力、産業競争力の強化を牽引とありますように、我が国の科学技術政策として取り組むものであります。この体制に科学技術担当の政務を加えるべきと考えます。総理の見解をお願いします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 福島国際研究教育機構、F―REIは、福島を始め東北の復興を実現するための夢や希望となるとともに、我が国の科学技術力、産業競争力の強化を牽引する創造的復興の中核的拠点を目指すものであり、来年四月に設置を予定しています。 本機構がこうした役割を果たせるものになるよう、与党提言において、関係府省庁の全面的参画を得つつ、機構の長期安定的な運営を支える組織体制を政府を挙げて構築するとされていること、これを踏まえて、政府挙げて構築する、失礼、踏まえて、閣僚レベルで必要な対応、これを取ってまいりたいと思います。その際には、科学技術担当も加えた体制を構築すること、これを念頭に置いております。
○新妻秀規君 前向きな答弁ありがとうございます。是非とも一日も早く進めていただきたい、このように思います。 次に、福島県への教育旅行について伺います。 東日本大震災、原子力災害の後、修学旅行での福島県への訪問者は激減いたしました。その後徐々に持ち直し、二〇一九年には震災前の大体四分の三まで回復しました。しかし、コロナの影響で、その翌年、二〇二〇年には過去最低の、震災前の約七分の一の水準まで落ち込んで、それから少し回復をしてきている、こういう状況です。 福島、とりわけ浜通り地域には、大震災、そして原子力災害の記録やその後の復興の歩みの記録が展示され、また語り部のお話を聞くこともできる東日本大震災・原子力災害伝承館を始め、全国の児童生徒の皆さんに足を運んで体験していただきたいような施設がめじろ押しであります。また、福島には、復興の取組で整備した水素の製造施設やロボットやドローンの実験フィールドなど、未来志向の施設がたくさんあります。まさに教育旅行にうってつけのすばらしい素材なんですけれども、一般公開は限定的です。また、施設によっては申し込めば見学対応してもらえるのに、そもそもそのように認識されていないという、周知、広報の課題もあります。そして、来春には先ほど紹介したF―REIが創設をされる。 F―REIを始め、復興の取組で整備した施設というせっかくの素材を福島の教育旅行復活に生かすべきと考えます。また、素材として活用できるものを積極的に学校関係者や教育旅行商品の企画担当に周知、広報をしていただきたいと思います。いかがでしょうか。
○副大臣(竹谷とし子君) 新妻議員にお答えいたします。 東日本大震災の経験を踏まえた体験的な学習プログラムが行われております福島県への教育旅行、大変有意義なものと考えております。また、議員から御指摘ありました未来志向のコンテンツの活用につきましても、福島県への教育旅行の振興を図る観点から大変重要であると認識をしております。 復興庁におきましては、観光庁や文部科学省と連携をして、福島県への教育旅行の実施につきまして、各都道府県教育委員会等に対して各学校が教育旅行の行き先を決める上で参考となる情報の提供等に努めてきたところでございます。 復興庁といたしましては、関係省庁とも引き続き連携をして、将来的には、浜通り地域に整備される福島国際研究教育機構、F―REIの施設を含めまして、福島県における復興関連施設の活用を通じて、福島県での教育旅行の更なる振興を図るための必要な取組を行ってまいりたいと思います。
○新妻秀規君 前向きな答弁ありがとうございます。是非とも、観光庁、文科省等が連携して取組を進めていただきたいと思います。 委員長、竹谷副大臣にもこの後質疑はございませんので、退席について取り計らいお願いします。
○委員長(末松信介君) 竹谷副大臣、御退席いただきまして結構です。
○新妻秀規君 次に、風評払拭と漁業者の経営継続について伺います。 昨年四月に、政府は福島第一原発の事故に伴うALPS処理水の海洋放出を決定いたしました。 ALPS処理水とは、発電所内の放射性物質に汚染された水を、ALPSと呼ぶ放射性物質を取り除く設備などを使ってトリチウム以外を規制基準以下にまできれいにした水のことです。トリチウムは、水道の水や食べ物、私たちの体の中にふだんから存在しております。したがって、ALPS処理水に大量の海水を混ぜてトリチウムの濃度を十分に下げてから処分をすれば、環境や人体への影響は考えにくいとは承知をしております。 ここで、風評への懸念もあり、漁業者の代表である全漁連はこの政府の決定に抗議をし、漁業者、国民への説明、風評被害対策、漁業者の経営継続などについて政府の対応を求めました。そして、その結果、風評対策の三百億円の基金がつくられた後、今回の補正予算に漁業者の経営継続のために別建ての五百億円の基金をつくることが盛り込まれたところであります。 ここで、それぞれの基金は具体的にどのような用途に活用されるのでしょうか。海洋放出に伴い風評が生じないように、ALPS処理水の安全性の広報などが極めて重要になると思います。この点を含め、かねてからの漁業者からの要望にどう応えていくのでしょうか。また、五百億円基金について漁業者の理解を求めるためには、使い勝手が良いものにしなければなりません。一方、基金の事業内容は、一見、水産庁の既存の事業に似たものがあります。漁業者が申請時に混乱せず、かつ申請作業ができるだけ簡単になるようにすべきと考えます。いかがでしょうか。
○国務大臣(西村康稔君) お答え申し上げます。 御指摘のように、風評払拭、そして漁業者への支援、極めて重要であります。 昨年措置しました三百億円の基金、これは理解醸成活動や水産物の需要減少のときの販路拡大あるいは一時的な買取り、保管、これに対して支援を行うものであります。今回の補正予算で措置しようとしている五百億円の基金については、ALPS処理水の海洋放出の影響を乗り越え、持続可能な漁業継続を実現する観点から、燃油使用量を削減する取組などを支援することとしております。 漁業者、国民の皆様への説明につきましては、漁業関係者に繰り返し説明を行うと。私自身も、八月にいわきで県漁連の野崎会長ともお話しさせていただきました。また、十月には相馬で車座の集会も漁業者の皆さんとやらせていただきました。そうしたことを引き続き継続しながら、また、テレビCMやウエブ広告も活用して全国大の広報も行っていきたいというふうに考えております。 また、ALPS処理水の安全性の担保につきましては、放出に当たって安全基準を厳格に遵守するとともに、モニタリングを含め、IAEAなど外部からの監視の目も取り入れて透明性と客観性を担保していきたいというふうに考えております。 ちなみに、今年五月にIAEAが訪問したときには、国際基準に合致した、完全に適合した形で実施され、放出は環境にいかなる害も与えることはないと確信できると言及いただいておりますが、今後も継続的にIAEAとも連携して取り組んでいきたいというふうに考えております。 そして、御指摘の水産庁の漁業経営セーフティーネット構築事業との関係でありますが、こちらは燃油価格高騰の影響を緩和するために燃油高騰部分の補填金を支払うものであります。今回の五百億円の基金ではALPS処理水の海洋放出に影響のある漁業者に対して燃油使用量の削減支援を行ってまいりますので、目的、手法が異なるということであります。 いずれにしましても、今後、水産庁とも連携しながら、漁業者の皆様に丁寧に説明しながら、使い勝手のいいものとして御活用いただけるように取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○新妻秀規君 是非よろしくお願いいたします。 次に、総理に、福島始め被災地と全国の漁業者への風評払拭と経営継続支援の決意を伺います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 福島第一原発の廃炉は、福島復興の大前提であり、政権の最重要課題です。私自身、総理就任直後に福島第一原発を訪問し、敷地が逼迫するほど立ち並ぶタンクを目の当たりにした際、廃炉を着実に進め、福島の復興を実現するためには、ALPS処理水の処分は決して先送りできない課題であると痛感をいたしました。 他方で、ALPS処理水の海洋放出に当たっては、漁業者の皆様などから風評影響や事業継続への懸念が示されていると認識をしています。こうした懸念に寄り添いながら、安全性に関する情報発信や水産物のモニタリング、販路拡大支援、燃油コストの削減のための船体メンテナンス活動等への支援、次世代の担い手確保など、政府一丸となって風評払拭や漁業者の事業継続に向けた万全の対策を講じてまいりたいと考えております。
○新妻秀規君 是非総理のリーダーシップで取組を進めていただきたい、このように思います。 ここで、住宅の省エネリフォームに補助金が出る事業について伺います。 これは、今回の第二次補正予算に盛り込まれた事業でありまして、性能が高い断熱窓や給湯器の設置など、また、こうした工事と併せて行うリフォームにも、例えば子育て対応やバリアフリーの改修などに補助金が出る、こういう事業であります。これ、是非とも周知、広報に取り組んでいただきたいというふうに思います。 まず、経済産業大臣になぜこの事業を進める必要があるのか伺います。
○国務大臣(西村康稔君) お答えします。 二〇五〇年カーボンニュートラルの実現と足下のエネルギー価格高騰対策の双方にとって、家庭部門でのこの省エネは極めて重要であります。 家庭部門では、住宅内の熱の多くは窓から失われております。既存住宅の約九割を占める断熱性能が低い住宅、これへの対応が重要となってきております。また、給湯器、これは家庭で最大のエネルギー消費源でもあります。その高効率化も有効だということであります。 こうした観点に基づきまして、今回の補正予算案では、家庭向けの省エネ対策として、国交省、環境省とも連携をして、省エネ効果の高い住宅の断熱改修への支援に一千億円、給湯器の高効率化、この支援に三百億円、国交省の予算も含めて合計約二千八百億円の支援を盛り込んでいるところであります。また、事業の効果を最大化するため、業界団体を通じて製造メーカーや家電の量販店などへの周知、広報にも取り組んでおります。 今後、三省庁、三省でしっかり連携をして、その支援を通じて家庭部門の省エネ化、それによるエネルギーコストの低減を推進していければと考えております。
○新妻秀規君 是非よろしくお願いします。 次に、環境大臣に脱炭素の全体の取組の中での位置付けについて伺います。
○国務大臣(西村明宏君) お答え申し上げます。 脱炭素社会の実現に向けまして、環境省は、先進的な脱炭素化の取組を行う先行地域を選定いたしましたり、また新妻委員始め公明党にも御尽力をいただいて、グリーンライフ・ポイント事業を創設してまいりました。 家庭部門の脱炭素化に関しましては、今ある住宅の九割が現行の省エネ基準を満たしておらず、住宅の省エネリフォームを後押ししていくことが重要であると考えています。このため、今般の経済対策といたしまして、国土交通省、経済産業省と連携して住宅の省エネリフォーム等の支援事業を実施してまいります。 また、十月に国民のライフスタイル変革を後押しする新しい国民運動を立ち上げました。省エネリフォームを含め、環境に良い製品、サービスを選ぶことで豊かな暮らしにつながることを提案してまいりたいと考えております。
○新妻秀規君 続きまして、国交大臣にもう少し詳しく事業の詳細について伺います。 例えば、どんな工事が対象で、誰が申請して、補助金は誰が受け取るのか、またこの事業に付け込んだ悪徳リフォームをどう排除していくのか、さらには、手続の簡素化、また迅速な補助金の支給、どう取り組むのか、答弁をお願いします。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 今回の経済産業省、環境省、国土交通省、三省連携による省エネ住宅リフォーム支援でございますが、まず対象ですけれども、窓、壁などの断熱改修工事、それから効率が良い給湯器やお湯の熱を逃がさない浴槽等の設置工事のほか、これらの省エネリフォームと併せて行うバリアフリー改修や子育て対応リフォームなどの工事を対象といたします。 それから、申請方法ですが、補助金の申請は工事業者が行います。そして、受取も全額を住宅所有者に還元することを前提に工事業者等が行う仕組みとしております。 積極的に制度が活用されるよう、工務店等を通じて普及、広報に努めてまいります。 今後の実施に当たっては、悪質リフォームやトラブルの発生防止が重要でありますので、消費者向けの電話相談や、消費者庁と連携した注意喚起、クーリングオフに関する周知等をしっかりと行ってまいりたいと思っております。 そして、補助金の速やかな交付も重要でありますので、三省合同で設けるホームページから簡便かつワンストップで申請を受け付けるとともに、審査マニュアルの整備等により審査の迅速化にも努めてまいります。
○新妻秀規君 是非よろしくお願いいたします。 次に、障害者が交通機関を利用する際に感じる不便について伺います。 ボッチャという競技で世界的な活躍をしている富山県在住のパラスポーツの選手より、車椅子で新幹線を利用する際に、車両に車椅子専用のスペースが確保できなかったり、また多目的室の利用を断られたり、さらには、座席予約で駅の窓口まで出向かないといけなかったり、切符購入の際に障害者手帳の提示を求められたりなど、毎回苦労している、こういう声が寄せられております。 障害者の利用しやすい環境整備を進めていただきたいと思いますけれども、国交大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 車椅子利用者の皆様の新幹線などの利用に関しましては、まず車椅子対応座席の導入については、新幹線車両は昨年より、それから特急車両は来年より、それぞれ新造車両に対し、列車定員に応じた世界最高水準の座席数の車椅子用スペースを設けるよう義務付けをいたしました。 次に、車椅子対応座席のウエブ予約、決済についてですが、東海道・山陽新幹線の特急券については既に導入されております。乗車券やその他の新幹線や特急への拡大についても、現在、マイナポータルを通じたオンラインによる障害者手帳の確認等により実現が図られるよう、鉄道事業者に対して働きかけているところでございます。 さらに、車椅子利用者に安心して鉄道を利用いただくためには、こうしたハード面の対策に加え、御指摘のございました駅係員の適切な案内、それから支援等、ソフト面の対応も大切でございます。鉄道事業者に対し、職員への研修の実施等を促しております。 国土交通省としましては、ソフト、ハード両面から、障害者の皆様が鉄道を利用しやすい環境整備に取り組んでまいりたいと決意しております。
○新妻秀規君 是非、障害者御自身の声を踏まえた積極的な取組をお願いをしたいというふうに思います。 最後に、重たいかばん、またランドセルを軽くという課題について、これ文科大臣に伺います。 ランドセルやかばん、学校かばんが重たいとの声がやみません。岐阜県で行った青年世代との懇談会でも声が上がりました。また、党の機関紙、公明新聞にも、ランドセルが重たいという投書が相次いでいる状況であります。教科書が大型化をし、タブレットが新たに加わり、そして、感染症、熱中症予防のための水筒も加わって、かつてより重量が増えているという指摘もあります。体が悲鳴を上げ、通学すること自体が憂鬱になることをランドセル症候群というそうです。 つい三週間前、十一月十一日、全国の教育委員会の担当者が集まった会議では、二〇一八年の学校かばん軽量化推進の通知が再徹底されたというふうに伺っております。良い事例の紹介などを通じ、継続的かつ着実にフォローアップをし、学校のかばん、ランドセルを軽くしていただきたい、このように思いますが、どのようにして取り組まれますでしょうか。
○国務大臣(永岡桂子君) 委員にお答えいたします。 やはり子供たちへの身体への負担などに十分留意しながら、ランドセルなどの児童生徒の携行品の重さや量について各学校が配慮することは非常に重要だと思っております。 このため、文部科学省では、平成三十年に教育委員会等に対しまして事務連絡を発出をしております。児童生徒の携行品につきまして、学校や地域の実態に考慮をして適切に御判断いただきたい旨、具体的な工夫例とともにお願いしたところでございます。 先日、十一月の十一日になりますが、そこの会議におきましても、例えば校長会の、校長会議ですね、などでの積極的な周知、また、各学校での携行品への配慮の状況について実態把握を行った上で改善を図るなど、これも積極的に取り組む教育委員会の事例なども紹介をしたところでございます。 児童生徒の携行品の配慮、これ非常に重要でございます。特に、小学校低学年の場合はランドセルが大きく感じるわけですね、体に比べて。そして、タブレットもあり教科書もあり、本当に大変な思いがしていると親は見るわけでございますが、こういう場合、しっかり考えていただきたいと思いますので、引き続きまして会議等の場を活用いたしまして周知を図ってまいりたいと考えております。
○新妻秀規君 是非とも、これ放置するとまた同じ元のもくあみになってしまいますので、丁寧に、また継続的にフォローアップをお願いをして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(末松信介君) 以上で新妻秀規君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(末松信介君) 次に、高木かおりさんの質疑を行います。高木かおりさん。
○高木かおり君 日本維新の会の高木かおりです。 本日は、質問の機会をいただきまして、本当にありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。 まず冒頭、我が国の主権を守り国民の安全を守り抜くという視点から、北朝鮮による拉致問題について総理に御質問をしたいと思います。 パネルの方を御覧ください。(資料提示)これは、横田めぐみさんが拉致された昭和五十二年十一月十五日、それから四十五年もの長い月日が流れてしまい、節目となった十一月十五日の産経新聞一面と二十六面です。お母様である横田早紀江さんがいまだ北朝鮮から帰らない我が娘のために書かれたお手紙の紹介です。 自然が大好きだったあなたに祖国の美しい景色を一刻も早く見せてあげたいという母親としての思いをつづる一方で、政府に対しての思いも強くにじみ出ています。北朝鮮のこの行為については、国家主権の侵害そのもので、人権を踏みにじる悪行の極みにほかなりません。だからこそ、解決できなければ日本国の恥です。言葉ではなく具体的な成果が欲しいというように、やはりこれ実行して成果を出していく、当事者の方々が求めているのは言葉ではなく成果なんだと思います。これは総理も同じお気持ちだとお察しいたします。 今、ロシアによるウクライナ侵攻がクローズアップされて、我が国でも防衛の危機意識が高まっているところでございますが、この国家主権の侵害から少なくとももう四十五年、小泉政権での拉致被害者五名帰国からも二十年と、節目であります。 そういった中で、被害者の御家族の無念さに思いを重ねながら、総理に質問をさせていただきたいと思います。 岸田総理は、私の手で必ず拉致問題を解決しなければならないと、そのように節目節目で集会等でも発言をされておられますが、具体的に何が達成できたら解決と考えているんでしょうか。また、その達成というのは特定失踪者も含めてのことなんでしょうか、お聞かせください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 政府としては、認定の有無にかかわらず、北朝鮮に拉致された全ての拉致被害者の一日も早い帰国実現に向けて取り組んでいるところであります。
○高木かおり君 総理から力強くおっしゃっていただきましたが、そうなんです、めぐみさん以外にも、やはり政府が公式に認定している拉致被害者の方々以外にも、警察庁のホームページに掲載されている特定失踪者の方々含めて、胸を裂かれる思いで毎日を過ごしている御家族であるとか御友人の方々、たくさんまだまだいらっしゃいます。 我が国を守るということは、まず国民を守り抜くということだと思います。そのことを踏まえて、改めて、拉致問題は最重要課題だとおっしゃっておられる岸田総理のトップとしての覚悟を改めてお聞かせください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 北朝鮮による拉致が発生して長い年月がたちました。 二〇〇二年に五名の拉致被害者の方々が帰国されて以来、一人の拉致被害者の帰国も実現していないこと、これは痛恨の極みであります。御家族がお年を重ねる中で、解決に向けて一刻の猶予もないという切迫感を私も共有をいたします。 最重要課題である拉致問題は時間的制約のある人道問題です。解決のため、当然のことながら、政府は様々な形で様々な働きかけ、動きを続けているところですが、先ほど申し上げたように、認定の有無にかかわらず、北朝鮮に拉致された全ての拉致被害者の一日も早い帰国を実現すべく引き続き全力で取り組み、そして、あらゆるチャンスを結果に、成果につなげるべく果断に行動を続けていきたいと考えています。私自身、条件を付けずに金正恩委員長と直接向き合う決意でこの問題により真剣に取り組んでいきたいと考えています。
○高木かおり君 我々も、やはりこれを決して忘れてはならない、風化させてはならない、その思いであります。総理おっしゃるように、あらゆる手段を使って解決の糸口を是非とも探っていただきたいと思います。 それでは、次に、次の質問に移らせていただきます。 今回の臨時国会で最大の焦点となっていると言っても過言ではない旧統一教会問題について、この新法について、まさに今閣議に諮る目前だというタイミングであることは承知の上でございますが、最後まで諦めずに御質問をさせていただきたいと思います。 勧誘の、寄附の勧誘の禁止行為を定めた第四条等についてです。今回の条文で困惑というキーワードが重要な箇所に幾つかございまして、これ議論を呼んでいるところでございます。 河野大臣、政府案では、法人が寄附の勧誘をする際に一定の行為をして個人を困惑させてはならないこととするというふうにありますけれども、この困惑とは、消費者契約法と同様の、この逐条解説にあるとおり、精神的に自由な判断ができない状況ということでよろしいんでしょうか。
○国務大臣(河野太郎君) 御指摘の部分につきましては、寄附が消費者契約であるかないかにかかわらず同様に規制するという観点から、消費者契約法の規定と同等のものとなっており、新法における困惑の解説も消費者契約法と同様のものとすることになると思っております。 消費者契約法の中で、困惑とは、困り戸惑い、どうしてよいか分からなくなるような、精神的に自由な判断ができない状況をいう、畏怖をも含む広い概念であるとしております。御指摘のように、精神的に自由な判断ができない状況とは困惑のこの解説の一部を切り取ったものであって、精神的に自由な判断ができない状況がすなわち困惑ということにはなりません。
○高木かおり君 先ほど消費者契約法の逐条解説をしていただきました。この同様ということでございましたけれども、それはそれでやはり問題があるというふうに思っています。 困惑という用語、消費者契約法の逐条解説、先ほどおっしゃっていただきました。繰り返しますが、困り戸惑い、どうしていいのか分からないような、精神的に自由な判断ができない状況をいうわけですね。この定義というのは消費者契約法の方ではなじんでいたのかもしれませんけれども、事今回について言うならば、例えば、良いものが良いんだと信じている状態であるわけで、喜んで進んで大金を寄附したり、つぼを買ったりしてしまう、こういった方々、このままではカバーできないんではないかというふうに懸念をするわけです。そういった方々は困り戸惑いではないわけですから、新法の適用ができないということにならないんでしょうか。狭い範囲にしか対象がならない。 そこで、伺いたいと思います。困惑を精神的に自由な判断ができない状況という文言に改めてこれ書き換える、あるいは法案にしっかりとこういった点を書き込んでいけばよいのではないか。逐条解説に盛り込んだとしても、そこに疑義が生じれば、裁判で争われることになったとき、被害者の負担がやはりこれまた増えることになりかねないんではないか。ここは大変重要な点だと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(河野太郎君) 極度の睡眠不足や友人関係の破綻、あるいは極度の過労といった様々な要因から、精神的に自由な判断ができない状況というのは生じ得ると思います。精神的に自由な判断ができない状況であることをもって困惑しているというのは無理があると思います。 困惑の定義を消費者契約法と新法との間で変えることは、同じ寄附について取消し権の要件が異なることになり、不要な混乱を招くこと、おそれがあることから適当ではないと思います。御指摘のように、精神的に自由な判断ができない状況とは法条文に使用されている困惑の解説の一部分を切り取ったものであり、長年法律上使用されている用語と置き換えることや法律の条文とすることは適当ではないと考えております。 ただ、他方、具体的に寄附の場合に困惑させるとはどういう場合が該当するのかということをもう少し分かりやすく解説することは、しっかり検討していきたいと思います。
○高木かおり君 是非その点は御検討いただきたいと思います。そうでないと、やはり救えるべき方々が救われない、こういったことがあってはならないというふうに思っています。 この困惑の定義に加えて、もう一点、大事なキーワードの確認をさせてください。 これまでの議論、政府答弁聞いておりますと、必要不可欠の不可欠と、こういった三文字、これこそ必要不可欠ではないんじゃないでしょうか。必要不可欠とあるのを単に必要というふうに書き換えていただければ、これまでの我々の主張も一定度反映されるわけですけれども、この点についてもいかがでしょうか。
○国務大臣(河野太郎君) 御指摘の必要不可欠という要件は、必ずその言葉をそのまま使わなければならないということではございません。勧誘行為全体として同等の必要性や切迫性が示されている場合には適用可能だと考えており、多額の寄附に至るような悪質な寄附の勧誘行為の多くはそのような必要性や切迫性を有しているものと考えられることから、十分に実効的に対応できると思っております。 厄払いですとか交通安全祈願、あるいは試験の合格祈願などは、この厄年、交通事故、不合格といった不安を抱いている者に対して、それらの不利益回避のための祈願として寄附などを勧める行為と捉えることができます。御指摘の部分を単に必要とすると、このような一般的に許容されている宗教活動にまで対象が広がってしまいかねず、真に取消しに値する程度に不当な勧誘行為を適切に捉えることが困難になると考えております。 また、この不可欠の部分についても、ただ一つの選択肢しか示さない場合だけということではなく、例えば、重要な不利益を回避するために、一千万円の献金、一千万円のつぼの購入、一千万円の経典の購入のいずれかが絶対に必要といった形で勧誘する場合にも該当し得ると考えております。 そうしたことをしっかり説明をしてまいりたいと思います。
○高木かおり君 やはり今の御答弁聞いておりましても、これやっぱりこの救える方々の範囲というのがかなり限定されてしまうんではないかというふうに大変危惧はしております。是非ともこの点についても再度御検討いただきたいというふうに思います。 これらの私と河野大臣のやり取り、総理、お聞きになられまして、これやはりあと一歩のところまで来ていると思うんです。今までの政府の皆様の努力には大変我々も感謝もしておりますし、ただ、ここで、是非、我々の提案、再度持ち帰っていただいて、検討も進めていただきたいというふうに考えています。 これまでのやり取りを聞いて、総理のお考え伺うとともに、是非前向きに検討する旨の総理の決意を改めてお示しいただけませんでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 新法案においては、現行の日本の法体系の中で許される限り最大限実効的な法案とすべく、禁止行為や取消し権、配慮義務など、様々な規定を組み合わせて条文化を進めてきました。実効的なものになったと考えておりますが、ただいま河野大臣からも答弁させていただきましたとおり、法案が成立した際には、条文の解釈の明文化を図るなどにより、更に利用しやすく実効性のある制度とする努力を続け、結果として被害者救済に、救済という成果につながる、こうした取組を万全を尽くして進めていきたいと考えています。
○高木かおり君 総理は今、これが実効的なものになったとお考えだと御答弁されましたけれども、これ、閣議決定を前にして、本当にこの被害者の方々が救えるのか、実効性が担保されることが今求められていると思っています。きちんと、ここ、まさに歴史的な分岐点になると私は思っています。是非ともあと一歩の御努力を、そして御決断、改めてお願いをして、次の質問に移らせていただきたいと思います。 我が国の未来を担う子供たち、若者への取組についてです。 私が言うまでもなく、我が国の今最大の課題の一つは少子化でございます。少子化担当大臣がですね、小倉大臣、就任時に静かなる有事と表現されておられますし、松野官房長官も先日の会見では危機的な状況と少子化に対して言及されました。どんどんこの少子化が進んで、今年も出生率、出生数、前年の、前年比マイナス、八十人割れの見通しということなんですね。この国の今までの予測よりも八年も早く進んでいるそうです。 少子化対策になり得る子育てに対する手厚い支援は待ったなしであることは言うまでもございません。単純比較できないにしても、諸外国と比べて日本は、出生率の回復を実現した欧州諸国と比べて家族政策全体の財政的な規模が本当にこれ小さいというふうな指摘もされてます。 そんな中、今年の四月から出産の前段階の不妊治療の保険適用が始まりました。この保険適用、不妊治療についても当初は制度上難しいんじゃないかと言われていましたけれども、菅前総理の英断で、まさに鶴の一声でこれが決まったわけです。これまでちゅうちょしていた方々が前向きな気持ちになって御利用いただいているということも聞き及んでおります。こういった危機的な少子化の中で希望を感じることができたということで、私も大変うれしく思っているところですが、厚労大臣に伺いたいと思います。 不妊治療が保険適用されたことによって、出産に対して前向きな気持ちになった方々が多数いらっしゃったと、この現状については今どのように受け止めていらっしゃいますでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 子供を持ちたいという方々が有効で安全な不妊治療を受けられるよう、関係審議会における議論、関係学会が作成した診療ガイドラインを踏まえ、本年四月から不妊治療の保険適用をしたところでございます。 保険適用した不妊治療の実績でありますが、四月に約八・一万人の方が六月には約九・九万人と、増加で推移をしております。ちょっと、適用前のやつとちょっと比較するのは、精緻な数字がない、今そこは調整しておりますんで、できたところでまた公表、お知らせしたいというふうに思います。 不妊治療については、これまで自由診療で実施され、具体的な診療内容や価格が様々でありましたが、今般の保険適用によって有効性、安全性も確認され、また保険診療に位置付けられたことで治療の標準化もなされ、国民の皆さんが安心して不妊治療を受けられるようになったと。そのことが先ほど申し上げたような不妊治療の実績につながっているというふうに考えています。
○高木かおり君 我が日本維新の会は、出産に関しても保険適用、この三割を保険適用、申し訳ありません、自己負担となる部分の三割は出産育児バウチャーで賄って、実質の出産費用の無償化を訴えております。やはりお金の心配しないで安心して子供を産み育てていける環境、このあらゆる選択肢を模索するということは必要だと思っています。柔軟により良い検討をするべきだと思っています。 出産に係る医療を保険適用にして、残りをバウチャーで補填をして、出産費用の実質の無償化の実現、これ検討していただけませんでしょうか。総理、お答えください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 出産費用の保険適用については、出産費用に大きな地域差が生じている、また、自由で様々なサービスが選択されている現実がある、そして、委員もまさに御指摘になられたように、保険適用になると自己負担分が生じる、こうしたことを踏まえると政府としては慎重に考える必要があると考えています。 そこで、むしろ出産育児一時金を大幅に増額し、全国に様々なケースがある中で平均的な標準費用は全て賄えるようにする、そして、出産費用の見える化も進めて、妊婦の方々が費用やサービスを踏まえて適切に医療機関を選択できる環境を整備する、こうしたことが重要であると考えているところです。 女性が安心して妊娠、出産できる環境を整備するため、来年四月から出産育児一時金を大幅に増額するほか、出産費用を見える化するための方策などについても年末までに結論を出していきたいと考えています。
○高木かおり君 総理おっしゃるその出産費用の見える化、これも、例えば地域によっては産婦人科が一軒しかない、選択の余地がないであるとか、出産というのは、急に自分が決めているところではないところで産まなくちゃいけないという場合も母体によってはあったりですとか、なかなかそれをきちんと網羅することができないという場合もあります。また、今度、出産一時金上げても、やっぱりそれがまた出産に係るお金が上がってしまう、イタチごっこが起こるというのはよく言われていますけれども、そういったことも考えるとやはり議論の余地があると思うんですね。 これからも是非ともこれを、我が党の出産費用の実質の無償化の提案打ち消さないで、これからも議論を続けさせていただきたいと思います。よろしくお願いをしたいと思います。 続きまして、子供たちの健全な発達に欠かせない中で、学校教員が不足しているという問題について取り上げたいと思います。 子供たちにとっては、家族の次に身近な存在であるのが学校の先生だと思います。一日のうち長い時間一緒に過ごしている先生が今足りていないという問題が起こっています。 文科省は、この度初めて学校現場の実態を調査して、今年一月にその結果を公表されました。いわゆる義務標準法が定めている教員定数である充足率、つまりは国の基準は満たされているのに実際の現場では教員が足りていないということが起こっているんですよね。そんな現実が明らかになりましたけれども、文科大臣、どのように受け止めていらっしゃいますか。
○国務大臣(永岡桂子君) 高木委員にお答えいたします。 教師不足につきましては、昨年度文部科学省が行いました初めての全国調査におきまして、令和三年度の始業日に全国の学校の二千五百五十八人の教師不足が生じている実態が明らかになりました。こうした状況は大変憂慮すべき状況として危機感を持って受け止めております。 教師不足の要因といたしましては、近年の大量退職、大量採用を背景といたしました臨時的任用の候補者のなり手の減少ですとか、また産休、育休取得者や特別支援学級の見込み以上の増加などが挙げられるところでございます。 教師不足への対応策としては、例えば文部科学省にあります学校・子供応援サポーター人材バンクなどを通じて講師のなり手確保の、確保に向けました取組ですとか、休眠免許状等の保持者に対します教職への入職支援など、様々な取組を行っているところでございます。 また、九月に開催いたしました教育長会議におきまして、私からも教師不足の改善に向けた施策の加速をお願いいたしました。教育委員会との意見交換も積極的にさせていただきながら、必要な取組、全力で取り組んでまいる所存でございます。
○高木かおり君 現場の実態がもう本当に赤裸々に出てきたんだと思います。 先ほど大臣おっしゃったように、この産休、育休で休んでいる場合は、充足率は足りているけど現場には先生がいないという現状が起こっていると。これ、やっぱり子供たちにとっては大変不利益だと思います。四月の始業式のときに担任の先生が決まってない、こういったことも起こっているという問題。 これやはり、従来用いていたこの充足率というのは、学校の定員、これ、ひとまず埋めているから、それを測る物差しであったと思います。これ今、この点についてもやはり考え方を変えていく、改善をしていく、こういった視点も要るんじゃないかと思うんですけれども、済みません、これについては、大臣、通告をしてないんですが、御意見いただけましたらお願いいたします。
○国務大臣(永岡桂子君) 委員おっしゃるとおりでございます。御指摘のとおり、全国的に見れば、義務標準法の各規定を踏まえまして計算をされております教員定数の標準に対します実際の配置は、一〇〇%を超えているわけでございます。都道府県、また指定都市教育委員会におきましては、こうした国の基準を踏まえまして、都道府県、指定都市教育委員会の定員、教員の定数を定めることとしております。そのため、各自治体におきましては、例えば独自の少人数学級ですとか、また、いじめ、不登校の対応のための指導体制の充実など、国の標準を上回る教師の配置の基準を設けている実態がございます。 この度の教師不足の調査につきましては、こうした各自治体の基準に対するこれ未配置の状況を調査したものでございます。教師不足につきましては大変重く受け止めておりまして、引き続きまして、各自治体と協力をして改善に向けて取り組むとともに、国の教職員定数の改善にも取り組んでまいりたいと考えております。
○高木かおり君 子供たちを取り巻くこの環境、本当に大事だと思います。不登校の子供たちが二十四万人という報道もありました。子供たちを取り巻くこの不登校やいじめ問題、様々な問題山積しています。これに関わるのがやっぱり先生だと思います。しっかりとこの先生の質の向上であるとか量的の確保、これしっかりと是非ともお願いをしておきたいと思います。 続きまして、最後の質問になろうかと思います。 やはり今回の補正予算についてですけれども、この補正予算というのは緊急を要する項目について予算を計上していくというのが本来の考え方だと思うんですけど、今回そうはなってないものも多く含まれているというふうに思います。本来、本予算で計画的に計上すればよいものも、しっかりとこれから計画的にやることがもう改めて重要だなというふうに今回の補正予算を見て思ったわけでありますけれども。 ここ数年続くコロナの影響や物価高で困窮している若い方々、学生さんたち、卒業したけれども返済に追われている社会人の方々、そういった方々への支援、ほとんど見られませんでした。我が国の税収の六十兆の二分の一に匹敵する、今回、約二十九兆円の補正予算。こういった中で、例えば学生のための奨学金の充実に関連する項目については、来年度末までに完了させる業務システムの改修予算、これしかなかったんです。もちろんこれも必要ではありますけれども、やはり緊急的な、今こういった経済状況の中、若者への支援、奨学金の返済減免ですとか給付型の奨学金の拡充とか、こういったこと、余りにも足りてないんじゃないでしょうか。総理、お考えお示しください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、経済的困難を抱えている若者の支援が重要であるという点においては、委員と思いを同じくいたします。 そして、御指摘の奨学金等に関しましては、この継続性が重要であるという観点から当初予算において対応することとしており、私が議長を務める教育未来創造会議の提言を踏まえて、この九月に工程表を策定いたしました。結果、令和六年度から、給付型奨学金及び授業料減免について、多子世帯や理工農系の学生等の中間層への対象を拡大するとともに、卒業後の所得に応じて奨学金を柔軟に納付できる仕組みを創設する、このようにしております。そして、そのために、委員もまさに御指摘になられたように、今御審議いただいている補正予算にこうした取組を確実に実施するための奨学金システムの改修経費、これを計上させていただいたということであります。 こうした取組、着実に進めることによって、この学生への経済的支援の充実、進めていきたいと考えています。
○高木かおり君 総理から御答弁いただきました、令和六年から。やっぱりこれ、補正で緊急的に今必要なところに支援をするって、これタイミングも私必要だと思っています。今助けなければ本当にはい上がってこれない、こういった方々もたくさんいるわけです。 岸田総理は、子供関連予算倍増を明言されておられます。是非、総理に最後御質問したいと思います。 具体的にどんなイメージを持ちながら子供予算の倍増と発言、過去にされたのか、倍増した結果どんな社会を目指しているんでしょうか。子供関連予算の倍増を決断したことは一定評価を私もしています。有り難いと思っています。未来を担う子供たちへ引き継ぐ具体的な日本の将来像、どのように総理はお考えなんでしょうか、お答えください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) どんな社会を目指すかということですが、御党も含めた与野党を超えた賛成により、さきの通常国会においてこども基本法が成立をいたしました。 この基本法においては、全ての子供が、生涯にわたる人格形成の基礎を築き、自立した個人としてひとしく健やかに成長することができ、心身の状況、置かれている環境等にかかわらず、その権利の擁護が図られ、将来にわたって幸福な生活を送ることができる社会、こうした社会を目指すとされています。こうした社会の実現に政府としては取り組んでいきたいと考えています。 今後の子供政策に関する予算については、こども家庭庁の下で子供の視点に立って必要な子供政策が何かをしっかり議論した上で体系的に取りまとめ、社会全体での費用負担の在り方の検討と併せて、子供政策の充実に取り組んでいきたいと考えています。
○高木かおり君 私もこのこども家庭庁のときに総理に対して御質問いたしました、子供の関連予算、一体いつまでに幾ら付けていただけるのかと。こういったことも早急に計画を立てて、将来を目指してグランドデザインを考えていただきたいと、それをお示ししていただきたいと思います。 未来を担う次世代のために目指す将来像をしっかりと確立をするということ、これが今こそ重要だと思っています。どうか、私どももしっかりと頑張ってまいりますので、子供関連予算の拡充を求め、私の質問を終了させていただきます。 本日はありがとうございました。
○委員長(末松信介君) 以上で高木かおりさんの質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(末松信介君) 次に、青島健太君の質疑を行います。青島健太君。
○青島健太君 日本維新の会、青島健太と申します。今日初めて質疑に立たせていただきます。 国会では、この質問に立つことを打席が回ってくる、あるいは打順が来るというふうにも、いうふうに聞いております。ヤクルトスワローズの初打席はホームランでデビューをさせていただきましたが、まあ今日はホームランは狙わずに、着実に落ち着いた議論をさせていただこうと思います。 さて、先日の衆議院の予算委員会でありますけれども、日本維新の会の代表、馬場代表が岸田総理との質疑の中で、メード・イン・ジャパンの復活というようなテーマで少しお話があったかと思います。この観点といいますか、このテーマ、私は我が意を得たりといいますか、これからの日本にとって極めて大事な要素だというふうに受け取りました。その影にある裏のテーマは恐らく、自立する、あるいは自分たちらしさを発揮していく、それを取り戻そうという意味もあるかと思います。 かつてはジャパン・アズ・ナンバーワン、経済で世界を席巻したといいますか、経済の国日本として多くの国々から認められてきた日本でありますが、残念ながら、ナンバーワン、少し順位は下がっているというところだろうと思います。しかし、今の時代、大きければいいのか、あるいは強ければいいのか、たくさんの物がつくれればいいのかという時代ではなくなってきている気がします。非常に多様性を持って、そしてそれぞれの個性を生かしながら、また、しなやかで強い、レジリエンスなんという言葉も多くの方がもう使うようになりました。そういったやはりメード・イン・ジャパン、自分たちらしさをどう発揮していくのか、あるいはそういう国をどうつくっていくのかというのがこれからのテーマではないかと、新人議員で生意気ですが、そういうふうに思っております。 そうした中で、今、サッカーワールドカップ真っただ中でありますけれども、例えばということでお話をさせていただくならば、日本のサッカーのサポーターが世界中から絶賛をされております。勝った負けたは別にして、試合が終わった後、サッカーのサポーターはサムライブルーの大きなビニール袋を各自持ってきて、そして自分たちのごみだけじゃなくてほかの国の方々のごみも拾って帰る、来たときよりもきれいにして日本のサポーターはサッカー場を後にする、すばらしいことだと称賛をされています。また、さきの試合の後も、サポーターだけでなく選手も、ロッカールーム、使ったロッカールームを、タオルをきれいに畳んで、ごみ一つなくきれいにしてそのロッカールームを去っていった、これも見事なスタイルだというふうに称賛を受けました。 言うならば、こうした文化も我々は世界にPRできる、あるいはこういうものをもっともっと広げましょうという、ジャパン、メード・イン・ジャパンの一つじゃないかなと思います。これからこういったものをどうやってまた私たちは取り戻していくのかということが大きなテーマだと思いますし、その意味で、岸田総理、またそうそうたる大臣の皆さんとも骨太の議論をさせていただこうというふうに思っております。 さて、まずは補正予算についてお尋ねをさせていただきます。 現下の物価高、とりわけ光熱費、電気、ガス、多くの家庭、家計を圧迫しております。その中で、大きな予算を組んで、そこにこれから手を打つということでございますが、もちろんこれは有り難いこと、いいことだと思うんですが、問題は、これがいつまで続くのか、どういう見通しなのか。まあ、いつまでもやるというわけにももちろんいかないんだろうと思います。そしてまた、それをやるためにどういう具体策があるのかというところを、まず岸田総理にお伺いをしたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、電気料金、都市ガス料金の高騰が今後いつまで続くかということについては、今後の国際的な燃料価格の動向に大きく左右されるものでありますので、今の時点で予断を持ってお答えするというのは難しいと思っています。 ただ、こうした対策を講じながら、これ併せてこのGXに向けた投資を加速して、燃料価格変動に対する耐性の高いエネルギー需給構造への転換、これを進めていくことも重要であると考えています。この二つを並行して進めていくことが重要であるということで、足下では電気料金、ガス料金の激変緩和策を講じつつ、併せて徹底した省エネや再エネ、原子力の推進などGXの取組をしっかり進めていく、これを両方進めていくことが重要であると認識をし、政府としましては、この総合経済対策、そして今後の政策を考えていきたいと思っております。
○青島健太君 ありがとうございます。 確かに、長く続いているコロナ禍、またロシアのウクライナへの侵攻等々、非常に不確実な、あるいは不確定の中で将来を見ていかなければならない大変難しい状況の中にあるというところは理解をしておりますが、ただ、エネルギーの問題は、私たちの社会、生活にとっては本当に欠くことのできない、もう極めて大事な要素であるのは言うまでもありません。そうした中で、これが少しでも改善される、あるいはもっともっと安定していくためには、やはり我が国のエネルギーの自給率というものをもっと上げていかなければならないというものはもう明らかだろうと思います。 そこで、資料もちょっと配らせていただきましたけれども、資料二でございます。これは、各国のエネルギーの自給率が棒グラフになっております。テレビの方々にはちょっと御用意がなくて申し訳ないんですけれども。 二〇一九年の数字と、経済産業省の発表のものですが、例えばノルウェー、八〇〇%を超えている。オーストラリアも三〇〇%を超えている。カナダ一七四%。言うまでもなく資源大国でありますので、ほかの国にエネルギーを売るほど、電気を売るほどのエネルギーを持っているということでありますが。 例えば、日本と同じぐらいのサイズの国々という言い方ちょっとあれですが、イギリスやフランスやドイツ辺りでも七〇%、五〇%、三四%。その中で日本は一二・一%。直近の二〇二一年度では一三・四まで上がっているという数字もいただいておりますけれども、この一二、まあ直近の数字使いましょうか、一三・四、この割合が、内訳ですね、もちろんその再エネ、そして原子力等々あるかと思うんですけれども、この内訳はどうなっているのか、そしてこの自給率の向上に向けてはどんな見通しがあるのかというところを、経済産業大臣、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(西村康稔君) お答え申し上げます。 二〇三〇年度の電源構成の裏付けとなります個々の政策目標、これ、それぞれなかなか容易、達成は容易ではないんですけれども、御指摘のように、自給率を上げていくこと含めて、目標達成に向けてあらゆる政策を動員していきたいと、総動員していきたいというふうに考えております。 まず、再エネについて、震災前の一〇%程度から今足下で二〇%まで拡大しておりますし、三〇年度には更にこの二倍程度に相当する三六から三八%にしていくという目標を掲げております。 また、原子力について、脱炭素のベースロード電源でありますGXを推進していく上でも重要ということで、二〇三〇年度二〇%から二二%という目標に向けて、安全性の確保を大前提に、地元の理解を得ながら、既存の発電所の再稼働を着実に進めていきたいというふうに考えております。 こうした再エネの最大限導入、そして原子力の再稼働、こうしたことによって、二〇三〇年度電源目標を達成、構成目標を達成できればエネルギー自給率は足下一三・四から三〇%まで上昇するということでありますので、是非、エネルギーはもう国民生活、経済にとって基盤となる最も重要なものであります。脱炭素化と安定供給、両立に向けて、そして自給率上げていくということで全力で取り組んでいきたいというふうに考えております。
○青島健太君 ありがとうございます。 今の西村大臣からの御説明は三枚目の資料に、二一年度という欄を見ていただきますと、パーセンテージとして提示をさせていただいております。 この中でまず注目をするのは、昨今報道でもありましたけれども、再エネ、再生可能エネルギーが初めて自給率の中でのパーセンテージ、二〇%を超えたという報道もありました。これはどういう効果、何がこの二〇%、再エネを押し上げてきているのかというところの理由をお聞かせください。
○国務大臣(西村康稔君) 御指摘のように、二一年度で二〇%再エネが超えたわけですが、中でも開発のリードタイムが比較的短い太陽光発電、これが、一一年度〇・四だったものが約八%に伸びております。 その主な理由としては、二〇一二年にFIT制度を導入したこと、そして、FIT制度の導入初期の三年間、特に利潤配慮期間というものを設定をして、様々な分野の事業者の再エネ事業への参画を促したこと、これも大きな効果を持ったものと思います。さらに、二〇一七年度以降の入札制などを通じて、コスト低減、この促進も進めながら、入札上限価格の事前公表とか、年間複数回の入札実施とか、事業の予見可能性の確保に取り組んできたことが挙げられます。 引き続き、二〇三〇年度三六から三八%に向けて、再エネの最大限導入に向けた取組を進めていきたいというふうに考えております。
○青島健太君 今御説明もありましたが、FIT制度あるいは再エネ賦課金等々、やはり再エネを応援するというか、伸ばしていくという政策の中で、ある意味ではその成果が出てきたというふうに思いますが、これからもっともっとこれを育てていかなければならないという中ではありますけれども、今の時点で二〇%。これは、例えば他国で見ますと、ドイツは四三%、イギリスも四三%。日本は三〇年度の目標でやっとという言い方になってしまうのかも分かりませんが、三六%から三八%を実現しようという計画の中にあります。 岸田総理、この見通しというのはいかがでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほど来委員の方からエネルギー自給率ということで御議論いただいておりますが、再エネは大切な国産エネルギー源であります。国民負担の抑制と、そして地域との共生を図りながら最大限導入していく、これが基本方針です。 そして、この電源構成に占める再エネの比率ということでも御指摘ありました。 ただいま経産大臣から答弁をさせていただきましたように、二〇一二年のこのFIT制度の導入等が契機となって、二〇一一年度の約一〇%から二〇二一年度には二〇%を超えた、要は十年で倍増した、こうしたことでありました。 政府としては、御指摘のように、二〇三〇年度に再エネ比率三六%から三八%という導入目標を掲げています。この目標に向けて、公共施設や住宅等の屋根への太陽光導入の促進、あるいは大規模洋上風力の導入の促進など、政府を挙げて最大限この目標に向けて導入に取り組んでいきたいと考えています。
○青島健太君 やはり自給率を高めるということであるならば、やはりこの再エネをしっかりと育てていく、また割合を高めるという総理のお考え、やっぱりそれでいくしかないんだろうと思います。再エネ、風力、水力、地熱、バイオマス、あるいは、先般も取材をちょっとしてきましたけど、水素あるいは核融合とか、様々なバラエティーがある、いろんな可能性があるかと思いますので、是非ともこの取組というのはしっかり進めていただきたいと思います。 そしてもう一つ、やはり自給率をしっかりと確保する、高めていくという意味では、やはり原発、欠かせないんだろうと思います。 日本維新の会では原発の再稼働早くということを訴えてまいりましたけれども、この夏の参議院選挙でも、小型の原子炉、SMR、あるいは高速炉、安全性の、どれも安全性高いんですが、次世代型の原子炉の実用化を実現するというようなこともマニフェストの中でも訴えてまいりました。 原子力をどういうふうにこれからまた位置付けて進めていくのか、これも是非総理にお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) ウクライナ情勢に伴うエネルギー供給の不安定化や価格高騰、また気候変動対策の加速による脱炭素電源の必要性の拡大、また老朽火力発電所の閉鎖の加速等に起因する国内発電設備容量の減少、こうした国内外の情勢変化を踏まえて、エネルギー安定供給の確保のためにこの原子力発電の問題にも正面から取り組む必要があると考えます。 そうした中で、今後を見据えてあらゆる選択肢を確保するため、高速炉あるいはSMRなどの新たな安全メカニズムを組み込んだ次世代革新炉の開発、建設などについて、年末に向け、専門家による議論を加速することを指示したところです。現在、資源エネルギー庁の審議会において議論を行っているところであり、専門家の意見も踏まえ、年末までに具体的な結論を出せるよう検討を進めてまいります。
○青島健太君 ありがとうございます。 再生エネルギーは大きな魅力がありますが、一つの弱点はやはり天候、まあ例えば太陽光であるならば夜は発電ができないというようなこと、いろいろいい面、悪い面あろうかと思いますが、原子力はむしろずうっと一日中電気をつくり続けてくれるというようなメリット、いろいろな方法をまさにそのメディア、ごめんなさい、エネルギーミックスの形で構築していく、これがまた自立する、内容としては大きな、大事なことではないかなというふうに思っています。 日本維新の会では、独立した個人、独立した地域、そして独立した国家というものを掲げております。総理が打ち出していらっしゃる新しい資本主義、あるいはGX、あるいはデジタル田園都市国家構想等々も、やはりどうやって独立していくのか、自立していくのかということにもつながっていくかと思います。 その意味では、今ちょっと議論させていただいているエネルギーの安全供給、安全保障、そして、これもお話出ていますが、食料の安全保障、また国防の強化等々、幾つかの大事なテーマがあるかと思いますが、こうしたことへの向き合い方、総理、どうお考えなのか、併せて伺いたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 国民の命や暮らしを守り抜くことは政府の最も重要な責務です。現在の我が国を取り巻く安全保障環境を踏まえ、委員御指摘のとおり、防衛力の強化、エネルギー安全保障、食料安全保障、これはどれも重要な課題であると認識をいたします。これらの課題に政府としましても全力で取り組んでいきたいと考えています。
○青島健太君 是非ともよろしくお願いをいたします。 さて、時間がありませんので、続いて、福島の被災地の状況といいますか、現状でお話をちょっとさせていただきます。 総理は、去年の、令和三年十月八日の本会議で、所信の中でおっしゃっております。東日本大震災からの復興なくして日本の再生はなし、この強い思いで、この思いの下で、被災者支援、産業、なりわいの再建、福島の復興再生に全力で取り組みますというふうにおっしゃっております。 発災からもう十年以上たっておりますが、今の福島の現状を総理はどういうふうに見ていらっしゃるか、お伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 私自身、総理就任以来七回、福島を訪問させていただきました。 双葉町で特定復興再生拠点の避難指示が解除され、発災後初めて役場業務が町内に戻ってきた様子、また、浪江町で福島国際研究教育機構に対する地元の熱意、期待を実感するなど、復興が着実に進んでいること、これを実際拝見することができましたが、一方で、これ引き続き、生活環境の確保、帰還、移住の促進、また帰還困難区域の再生、なりわいや農林水産業の再生など様々な課題があること、これも直接伺ってきました。 今後もこうした被災地の皆様の声をしっかりと受け止め、御指摘のように、東北の復興なくして日本の再生なしとの強い決意の下で、国政の最重要課題として被災地の復興に取り組んでまいりたいと考えています。
○青島健太君 ありがとうございます。 私も先月二回ほど福島、大熊町、双葉町訪ねて、いろんなお話を伺ってまいりました。 ちょっと高木議員にお手伝いをいただきます。パネルをちょっと出していただきたいと思います。(資料提示)皆様にお配りした資料では一枚目になります。 左上でございます。これは大熊町ですが、この黒く写っているのは、フレコンバッグという言い方するんでしょうか、人の背丈ほどの、線量のある土壌をこれに入れて、この中間貯蔵施設がある大熊町、双葉町に運ばれているというところで、その一つの光景でございます。このフレコンバッグから土を出して、そして除染を図って、そしてできるだけ人に触れないようにベルトコンベヤーで運んで、また別の場所にこう積んでいるというところが現状でございますが、その一方で、少し明るいニュースという言い方ができるんでしょうか、その右側を御覧ください。右の上でございますけれども、これは、大熊町に来春、学校が戻ってまいります。小学校、中学校が一体となった義務教育の校舎を今造っているということで、この大熊町に子供たちの声が、笑い声が戻ってくるということもあります。本当にこれもうれしいニュースではありますが。 これ、二つ写真を横に並べたのは意図的ではありません。これほどすぐ横にあるということではないんですが、小学校は戻ってくるんですけれども、でも、この町、大熊町、双葉町にはこういった除染、除去土壌ですね、線量を下げた土が各所に置いてあると。これを見ますと、やっぱりこの線量を落とした除去土壌は大丈夫なんですかということを改めて聞きたいと思います。環境大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(西村明宏君) お答え申し上げます。 委員御指摘のように、大熊町におきましては帰還困難区域に位置する仮置場において現在も除去土壌等を保管中でございます。しかしながら、法令に基づいて遮蔽や飛散防止等の措置を講じているほか、空間線量等のモニタリングを定期的に行うことにより安全性の確認は行っております。なお、小中学校の開校が予定されています大川原地区につきましては、既に令和四年六月に避難指示が解除されまして、除去土壌等は全て中間貯蔵施設等に搬出済みでございまして、保管中の仮置場はございません。 なお、引き続き大熊町とも連携しながら、保管中の仮置場の安全な管理を継続するとともに、早期の搬出による仮置場の解消に努めてまいりたいと考えております。
○青島健太君 西村大臣から御案内がありましたとおり、福島県内の除染といいますか、土壌は一応ほぼほぼこの中間貯蔵施設に集められているという状況になりました。ただ、帰還困難区域はまだ全く手を付けていないというところでございます。そうした中で、この除去土壌を今後どうやって処理していくのか。二〇四五年までには完全にこれを終わらせるというスケジュールももうできております。 まず、この除去土壌の処理の見通し、改めて大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(西村明宏君) 福島県内で生じた除去土壌等の三十年以内の県外最終処分という方針は、国としての約束でもあります。また、法律にも規定された国の責務でもございます。 環境省としては、二〇一六年に定めた方針に沿いまして、飯舘村等での再生利用の実証事業、また、除去土壌の減容等の技術開発、理解醸成のための対話フォーラムの開催等を実施してきているところでございます。また、二〇二四年度までに最終処分場の必要面積や構造について実現可能な幾つかの選択肢を提示することとしております。その上で、二〇二五年度以降に最終処分地に係る調査検討、調整など、それまでの取組の成果を考慮しながらしっかりと進めてまいりたいと考えています。
○青島健太君 除去土壌の四分の一は少し線量の高い土になっております。これは福島県外に持っていくという約束にもなっています。大変難しいミッションではありますけれども、これ是非とも実現をできる取組をこれから進めていただきたいと思います。 そして、ちょっと予定していた質問は一問飛ばさせていただきますけれども、先ほどもお尋ねがありましたけれども、もう一方で、あとは福島第一原発、ALPS水の処理、これももうスケジュールが決まっております。海の下、トンネルを掘って、もう一キロに及ぶトンネル、その先で海水にこのALPS水を放出するという予定、あるいはもうこれが進んでおります。 経済産業大臣にお伺いします。 この安全性への対策ということ、改めて教えてください。
○国務大臣(西村康稔君) お答え申し上げます。 ALPS処理水の海洋放出に当たっては、御指摘のように、安全性の確保、これはもう最優先、もう最大の取組であります。実施主体であります東京電力が、公衆や周辺環境の安全を確保すべく、安全性に関する規制基準を厳格に遵守するという、これがもう何より大前提であります。 その上で、まず海洋放出前のALPS処理水について、東京電力に加え、放射性物質の分析に専門性を有する第三者機関がALPS処理水に含まれる放射性物質の濃度について確認をし、その結果を公表をしてまいります。また、放出後のモニタリングとして、放出前後に海域や水産物のトリチウムなどの測定値が大きく変動しないかを、東京電力だけではなく、関係省庁等においても確認することとしております。 これらの取組は、IAEAなど国際機関や地元自治体など、第三者の目による監視を受けることで、客観性、透明性、信頼性を最大限高めていきたいというふうに考えております。IAEAも既に何度か視察、そしてレビューに来てくれておりますし、今後も継続してやってまいります。 こうした活動を通じて、ALPS処理水の処分における安全性の確保に万全を期してまいりたいというふうに考えております。
○青島健太君 私がいろいろ聞いてきた話では、やはり、例えばあそこは常磐物といって、非常に豊かな漁場で、おいしいお魚がたくさん捕れる。中でもヒラメがとても有名であったりする。同じ環境の中でヒラメを育てていたりとか、もういろいろな取組もやられている。もうとにかくあの海を守りたい、変わらないものでありたいという思いが、多くの方々の思いがあると思います。 その意味では、これから海洋放出が始まるときに、やはりできるだけ多くの場所でしっかりとモニタリングをして、海は変わっていないんですよと、同じ条件がずっとそろっていますよということをチェックして、なおかつそれを公開していくということが風評も防いでいく大きな大事な要素だろうと思います。 時間が参りました。最後に環境大臣に伺います。 モニタリングの徹底、これを是非お願いしたいんですが、どのように進めていくんでしょうか。
○委員長(末松信介君) 申合せの時間が来ておりますので、手短にお願いをいたします。
○国務大臣(西村明宏君) ALPS処理水の海洋放出に先立って、既に今年六月から事前モニタリングを開始しております。 引き続き、客観性、透明性、信頼性の高い海域モニタリングを徹底して、その結果を国内外に分かりやすく発信することで風評の抑制につなげてまいります。
○青島健太君 ありがとうございました。終わります。
○委員長(末松信介君) 以上で青島健太君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(末松信介君) 次に、柳ヶ瀬裕文君の質疑を行います。柳ヶ瀬裕文君。
○柳ヶ瀬裕文君 日本維新の会の柳ヶ瀬裕文でございます。 今日は、コロナ対策について何点かお伺いしてまいりたいと思います。 まず、パネルを御覧いただきたいと思います。(資料提示)これは、十一月七日に開催された財政制度等審議会に提出された財務省作成の資料の抜粋であります。御覧のとおり、このコロナ第七波に入って、感染者数は増えたものの、重症化率、致死率は季節性インフルエンザを下回る結果となったというデータでございます。これは大阪のデータなんですけれども、これ東京もほぼ同じようなデータが出ているということであります。 そこで、まず総理にお伺いしたいんですけれども、これまでもずっと聞いてきました。総理は、よく平時への移行期間だということをずっと繰り返しおっしゃっているわけですけれども、このデータを見る限り、もう移行期間は過ぎて、もはやこれ平時なんではないかというふうに考えるわけですけれども、総理の見解を伺いたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、データをお示しいただきました。新型コロナと季節性インフルエンザ比較して、重症化率、致死率、新型コロナの方が低いのではないか、こういった御指摘がまずありました。 まず、このデータにつきましては、大阪、それから今東京のお話もありましたが、様々なデータが出ておりまして、それぞれこの重症化率の定義、それから十分な観察期間が設けられているか等、これちょっとそれぞれデータによって異なるので、様々なデータがあるというのが現実であると受け止めています。 その上で、まずは、これ今新型コロナについては、現在、この全国的に新規感染者数が増加している、増加が続いている、引き続き警戒感を持って注視する必要があると考えています。 そして、今、データについて様々なデータがあるというふうに申し上げましたが、オミクロン株であっても、この専門家の評価として、致死率は季節性インフルエンザよりも高いという専門家の評価もあり、更なるこの変異株の出現の可能性もある、このように受け止めています。 政府としては、本年九月に、ウイズコロナに向けた新たな段階への移行の全体像をお示しし、全数届出の見直し、療養期間の短縮など、相当の緩和を行ってきました。また、現在のこの感染拡大についても、新たな行動制限は行わず、社会経済活動を維持しながら感染拡大防止を図る方針としています。 現時点では、平時への移行期間として、引き続き感染拡大防止と社会経済活動のバランスを取りつつ、できるだけ平時に近い社会経済活動が可能となるよう取り組んでまいりたいと考えています。
○柳ヶ瀬裕文君 この答弁は、私、五月にも実は全く同じ議論をさせていただいていまして、全く同じようなことをおっしゃっていました。データはいろいろありますよ、で、変異は続きますよ、じゃ、いつになったらこのコロナ禍を終わらせることができるのか。政府がしっかりと現状を認識して政策転換できるのかということだと思います。私は懸念しています。 そこで、質問変えると、これ、新型インフルエンザ等対策特別措置法二十一条において、病状の程度が季節性インフルエンザにかかった場合の病状の程度に比しておおむね同程度以下であることが明らかになった場合、政府の対策本部は廃止をするということを、明確にこれを定めているものであります。 先般、日本感染症学会ほか、四つの学会が八月に連名で出した声明では、オミクロン株のほとんどは二日から四日で軽くなる、順調に経過すれば風邪と大きな違いはないというふうに指摘をしています。これは、オミクロン株大変だ大変だといって救急車呼ばれてはたまったもんではないと。これは医療逼迫の原因になる。だから、こういった声明を出したわけです。これは正しく今のオミクロン株の現状を見た声明だなというふうに思っております。 先ほどの重症率、致死率のデータを合わせて、コロナは季節性インフルエンザと同程度以下の状況だというふうに私は認識をするわけですけれども、であるとするならば、これ特措法二十一条の条件に合致しているというふうに思いますけれども、この見解をまず伺いたいと思います。もし合致していないということであれば、どういう状態になればこれは合致するということになるのか、これを明確にお示しいただきたいと思います。
○国務大臣(後藤茂之君) 新型コロナウイルスにつきましては、オミクロン株であっても致死率は季節性インフルエンザより高いと専門家によって評価されていることに鑑みまして、特措法第二十一条に規定する状況にはなっていないというふうに考えています。 先ほどからも御提示いただいている東京都やあるいは大阪府の資料等、これにつきましても、今、専門家の手によりまして、十分に評価の期間を設けているかとか、あるいはそのそれぞれの定義が適切であるかどうか、そういうことを今評価しているわけでございます。 新型コロナの病原性等につきましては、現在、厚生労働省においてこうした評価をしておりますけれども、その結果も踏まえて、特措法二十一条の適用について適切に判断してまいりたいと思っています。 どういう条件かというお尋ねについて言えば、病状の程度が季節性インフルエンザにかかった場合の病状の程度に比しておおむね同等以下というのが判断基準になります。
○柳ヶ瀬裕文君 それは、専門家の中には致死率が高いと言う方もいるかもしれません。でも、データはデータですよ。その致死率が高いというデータは、どのデータをもって言っているんですか。これは財務省さんが懇切丁寧に、これ同程度ではないかという客観的視点を持って作ったデータですよ。同程度じゃないですか。それはどのデータのことを言っているんですか。いかがでしょうか。
○国務大臣(後藤茂之君) アドバイザリーボードや分科会等においては、いろいろな研究機関や学者の皆様がそれぞれの分析の結果を提出されます。そうしたものをそうしたアドバイザリーボードや分科会等におきまして専門家が総合的に判断する中で、その意見を取りまとめて専門家の判断としているというのが現状でございまして、データについて、先生がお示しいただいたデータは確かにそういうデータでありますけれども、そういうデータでないものもあるということであります。
○柳ヶ瀬裕文君 これは私が示したデータというより、財務省が示したデータというふうに捉えていただければというふうに思います。 ですから、これ、ずっとこれなんですよね。いつまでたっても、じゃ、致死率が若干高いんじゃないか、変異するんじゃないか。だから、この対策本部もずっとインフルエンザ同程度じゃないんだということをずっと言い続けてきた。その結果、私は取り返しの付かないことになるんではないかというふうに思っています。 例えば、マスクもそうですよ。やっぱり、コロナ、特殊で怖いものだという意識になっているからマスク外せないですよね。でも、ワールドカップの中継見れば、もう誰もしていないですよ。総理も海外行ったらマスクしないですよね、していないじゃないですか。でも、ここではマスクずっとしていますよね。 これ、どうしてですか。このパネルは何のために必要なんですか。それ、ダブルスタンダードじゃないですか、総理。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 基本的には、外交日程においては、その当地のコロナ対策の取組、やり方に従うというのが基本であります。外交日程の写真等においてマスクをしていない、これは御指摘のとおりでありますが、これは、当地の対策に準じる中で、写真撮影においてはマスクを外すとか写真撮影が終わって会談の際にはマスクを着けるとか、それは当地のやり方にできるだけ準じてこのマスクについてもこの取扱いを判断しているということであります。
○柳ヶ瀬裕文君 私はダブルスタンダードだと思いますよ。それは、科学的には、海外だろうが日本だろうが、ウイルスの強さであったりマスクの効果というのは変わらないですよね。だけれども、海外に行ったら外して日本ではするという中で、全世界が今はマスクを外していますよ。でも、日本だけがしていると。これは科学的ではないんじゃないかというふうに思います。 こういうことを続けていったがゆえに、次のパネルを出していただきたいんですけれども、先ほど高木委員からもありましたけれども、これ、少子化の様子をパネルにしました。これも財政制度審議会に示された資料でございます。コロナ以降、少子化がこれ一気に早まっているということです。これまでの推計から人口減少が七年間前倒しになったということで、官房長官も会見で危機的状況だという危機感を示されたということであります。 総理にお伺いしたいんですけれども、この少子化が加速した原因についてどのようにお考えでいらっしゃるのか、この点についてお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 昨年の出生数、約八十一万人と、前年、対前年比マイナス三・五%となっており、また本年一月から九月までの出生数の累計は対前年同期間比マイナス四・九%となっています。さらに、婚姻件数はコロナ禍の中で二年間で約十万組減少しているなど、少子化は危機的な状況にあると認識をしています。 こうした少子化の背景には、結婚や出産、子育ての希望の実現を阻む様々な要因が複雑に絡み合っております。さらに、新型コロナウイルス感染症の流行により多くの方が妊娠、出産や産後の育児等に不安を感じておられると認識をしており、感染症の流行が結婚行動や妊娠活動に少なからず影響を及ぼした可能性があると受け止めております。 引き続き、危機感を持って今後の推移、注視してまいります。安心して子供を産み育てることができる環境確保に政府として努力をしなければならないと感じています。
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。 私はこれ、コロナ禍だった、だから漠然とした不安が覆っていた、そのマインドにも影響したということは当然あるというふうに思うんですけれども、これ、これだけの加速がされたことにはやっぱり政府の対策もこれ寄与しているんではないかというふうに思います。それが行動制限ですね。 やっぱり、緊急事態措置を繰り返し出してきた、その中でも行動を制限した、人と会うことを限定してきたし、人と接触するな、人と会話をするなということをこれずっと言ってきたわけであります。ただ、それだけの大きな制限を掛けながら、残念ながらこれ感染拡大防止には至らなかった、これが行動制限だと思います。ですから、この行動制限はくれぐれも慎重にするべきなんだということをこれずっと申し上げてきたわけであります。 その中で、今回、対策強化宣言という枠組みが示されました。これは、自治体が、私の認識では、自治体が引き続き行動を制限する要請が可能であるということを示したもの、従来からもできることをまたパッケージ化して、こういう行動制限できるんだよと、要請ができるんだよということを示したものだというふうに思います。 これ、厚労省の資料では、従来の緊急事態措置やまん延防止等重点措置による行動制限について国民の理解を得ることは難しいとある中で、自治体の判断で行動制限せよとしたものだというふうに私は捉えます。これは、国の責任を放棄して、自治体に責任と批判を押し付けるだけのものではないかと。 政府は本当にこの行動制限で感染拡大を抑止できるというふうに考えているのか。効果が不明で副作用の大きい行動制限につながるこの仕組みは、私は撤回するべきだと考えますけれども、見解を総理にお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今、政府においては、社会経済活動の維持と感染症対策の徹底、このバランスをしっかり取りながら、できるだけ平時の活動を取り戻すべく努力をしている、これが基本的なこの方針であります。 その中にあって、御指摘の医療ひっ迫防止対策強化宣言、これは、第七波での経験を踏まえ、この緊急事態措置等の強い行動制限、これは掛けることなく、都道府県が地域の実情に応じて宣言を行い、住民や事業者に対して要請、呼びかけを行うことにより感染拡大防止を図ろうとするものであり、これに対して、国としてもリエゾン職員の派遣や感染対策の好事例の導入支援など必要な支援を行う、このようにしております。こうした考え方に基づいて、この御指摘の医療ひっ迫防止対策強化宣言、適切にこの運用していくことを考えていきたいと思っています。
○柳ヶ瀬裕文君 これは、自治体が行動制限できる仕組みということには変わりないというふうに思います。ですから、自治体が大人数の会食は控えてくださいねという要請をすることはできるわけですよね。これまで、従来もできました。それをパッケージ化したということだというふうに思います。 私は、これをこのタイミングで示す必要があるのかなということで、大いに懐疑的であります。行動制限は、先ほど申し上げたとおり、大きな経済損失を招くのみならず、こういった少子化というようなもう国家的危機に直結するような強い措置だというふうに思います。ですから、国が緊急事態宣言やらないんだよと、それは正しいと思います。私はその方向でやっていただきたいというふうに思いますけれども、じゃ、自治体は、やっぱりこれから感染者数が増えてきたら、やっぱり何かしなくちゃいけないということでこの対策強化宣言に至る可能性というのが十分あるだろうというふうに思います。 このような安易な行動制限につながる措置は撤回すべきということを申し上げまして、残余の質疑は午後に譲りたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(末松信介君) 残余の質疑は午後に譲ることといたします。 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(末松信介君) ただいまから予算委員会を再開いたします。 令和四年度第二次補正予算二案を一括して議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。柳ヶ瀬裕文君。
○柳ヶ瀬裕文君 午前に引き続いて質問させて、コロナ対策について質疑をさせていただきたいと思います。 安易な行動制限は控えてくださいというお話をさせていただきました。この行動制限をしようとするのは、医療逼迫をどうやって回避するかということが大きなテーマだからだと思います。なぜこの医療逼迫がコロナについては起こるのかといえば、それはコロナを受診できる医療機関が極めて限定されているからだと思います。重要なことは、季節性インフルエンザと同様に、地域でしっかりと医療、このコロナを受診できる体制を整備すること、これが重要だというふうに考えています。 その上では、この感染症法上の分類を変更すること、これが不可欠だというふうに考えています。私たち維新の会は、この二類を五類にということ、これずっと提言をしてきました。その結果、今回の感染症法改正案の修正案には、速やかに検討を加えるという一文が入ったということで、これやっと重い腰が上がったんだなということであります。もうこれ感謝を申し上げたいというふうに思いますけれども、では、厚労大臣にお伺いしたいと思いますけれども、早急に検討するんだということをいろんなところでおっしゃっていますが、これいつまでに検討を終えるのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、現在は専門家の御意見をいただきながら、新型インフルエンザ等感染症という分類は、これは当面は維持しつつ、柔軟に対応していくということで、現在、冬における新型コロナとインフルの同時流行に対する対応を議論していただいていますが、まさにその前提に当たっては、今の位置付けを前提にして各都道府県に準備をいただいているということであります。 ただ、感染法上の扱いについては、新型コロナの病原性、感染力、変異の可能性、先ほど、午前中挙げておられましたが、そういったところをどう評価するについて、やはり国民の皆さんの理解を共有できる、こうしたベースをつくっていくことが必要だと考えており、昨日も厚労省のアドバイザリーボードで専門家の皆さんに分かりやすい考え方を深掘りしていただくようお願いをしたところでございます。 さらに、今お話がありましたように、衆議院における感染症法改正案に、速やかに検討を加え、必要な措置ということでございますので、それを踏まえて、専門家等の御意見も聞きながら、最新のエビデンス等に基づきながら総合的にかつ早期に議論を進めていきたいと考えております。
○柳ヶ瀬裕文君 是非早急な検討をお願いしたいと思います。これ、医療逼迫は、これから第八波、それからインフルエンザの同時流行ということで想定されることなんですよね。ですから、広くこのコロナを医療機関で診られるようにしていくということが重要だというふうに考えますので、是非早期にこれ検討していただきたいとお願いを申し上げたいと思います。 これ、二類のままこの対応を継続していくことが困難だということは、これ、お金の面からも指摘できるというふうに思います。これ、医療提供体制の整備のために二年半で十七兆円投入されました。新型コロナを特別扱いすることによって、病床確保料などは平時の二倍から十二倍程度になっています。 パネルを出してください。こちらは国立病院機構や公立病院の経営状況を示したものです。これも財務省の資料を基に作ったものですが、見ていただいたら分かるとおり、もうこれ、コロナ特需によるバブル状態という結果になっています。それまでとんとんで運営してきた国立病院も九百億円というもう巨額の黒字を計上していると。利益剰余金は八百億円と。もうとても考えられないような金額を計上しているわけですね。これ、国立、公立病院でもこれだけの黒字ということですから、もう多くの民間病院も同様の状況にあるんではないかと推定できるわけであります。 確かに当初は、これ、医療提供体制の整備のために潤沢な資金を投入するという必要があったことは認めます。けれども、これだけの黒字を出すだけの資金投入が本当に必要だったのかどうなのか。そして、重要なことは、これをいつまで続けるのか。この資金注入をいつまで続けるのか、これが重要なことだというように思います。 今回の補正予算でも、コロナ医療関係予算として二兆七千億円計上されています。症状が季節性インフルエンザ程度に落ち着いた中でこれが妥当なのかどうか、これどのように評価されているのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 新型コロナの対応では、入院患者への医療の提供、発熱外来の整備、ワクチン接種体制の整備など多岐にわたる課題に臨機応変に対応するため、まず、医療機関が経営上のリスクを払拭できる水準に設定した支援措置を逐次行ってまいりました。 具体的には、コロナ病床確保、医療従事者の派遣体制の構築、ワクチン接種の促進などを行い、例えば最大四・八万床の病床確保、四・一万の施設の発熱外来、約三・五億回のワクチンの接種、こうしたことを実現してきたわけでありますので、まさに今言った財政支援によってこうした体制は構築できると、構築してきたところでございます。 ただ、さらに、今後、まさにこれから、今、第八波が議論、さらには季節性インフルエンザの同時流行、それに対する体制をつくっていく、あるいは維持していくということにおいて、引き続きこうした対応は必要だというふうに考えているところでございます。
○柳ヶ瀬裕文君 私は全く必要ないということを言っているわけではないんですけれども、ただ、この結果論を見ると、結果を見ると、これ、巨額の黒字を計上しておるということ出ているわけですから、これが本当に適正なのかどうかということはしっかりと評価していただきたいというふうに思います。 財務大臣にお伺いしたいんですけれども、今、防衛予算の増額と、我々これは賛成です。しっかりと増額していかなければいけないと思いますけれども、これ、安易な増税に頼ることなく、こういった予算をしっかりと適正化していくということが必要だというふうに考えますけれども、財務大臣の見解伺います。
○国務大臣(鈴木俊一君) 新型コロナの感染拡大防止等に万全を期していくということ、これは大変重要なことでありまして、これまで医療提供体制の確保を始め、国民の命と暮らしを守るために必要な支援を行ってまいりました。 こうした中で、今、柳ヶ瀬委員からお話も出ましたけれども、コロナ特例による病床確保等、確保料等によりまして、国立病院機構、地域医療機能推進機構では収益が大きく改善をいたしまして多額の積立金が蓄積されているほか、有効期限が到来をし、やむを得ず廃棄される見通しのワクチンもあるもの、あるということは事実であると思います。 コロナ禍からの社会経済活動が、活動の正常化が徐々に進む中におきまして、医療提供体制の確保を含めた今後の新型コロナ対応のための支援につきましては、こうした状況や新型コロナの性質の変化等も踏まえた見直しを行いつつ、平時への移行、これを図っていくことが重要であると考えております。
○柳ヶ瀬裕文君 全く同じ認識です。是非、適正化を図っていただきたいと思います。 今ワクチンの問題もおっしゃいましたけれども、これ、厚労大臣、お伺いしたいんですが、これまで契約したワクチンの数量から使用した数量若しくは供与した数量、これを引いた数量はどれくらいになっているのか、またその想定される金額はどれくらいなのか、これをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 現在までの新型コロナワクチンの契約量の合計は八億八千二百万回分であります。そこから、本年九月十四日時点まででありますけれども、接種回数の合計である約三億二千三十一万回を差し引き、さらに、アストラゼネカ社のワクチンについては六千二百三十万回分をこれキャンセルしました。それから、四千四百万回分は海外に供与いたしました。それらを全部足しますと、約四億五千五百三十九万回分となります。済みません、差し引くと、残りが四億五千五百三十九万回分となります。 さらに、この中には、現在接種を実施しているオミクロン株対応ワクチンが一億九千五百万回分、また、最終的な未納入分がキャンセル可能となっている武田社のノババックスワクチン約一・五億回分なども含まれているところであります。 こうした点に留意していただく必要がありますが、仮にこの四億五千五百三十九万回分を、総予算措置額を総契約数量で割った単価、これが二千七百二十五円となりますので、これを単純に乗じますと約一兆二千四百九億円となります。
○柳ヶ瀬裕文君 ワクチン四・六億回分余っていて、一兆二千四百億円分であるということでした。 これをどう使うんでしょうか。どのように使い切ることができるんでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今申し上げた約四億六千万回分の中からオミクロン株のワクチンを除くと、ごめんなさい、オミクロン株の、年末にかけてオミクロン株対応ワクチンの一億人分を除くと、約三・六億回分になります。そのうち、従来株ワクチンの約二・六億回分については、先ほど申し上げたノババックスワクチンの一・五億、これは最終的に未納入の分はキャンセル可能となります。それから、アストラゼネカ社のワクチンは既に約一千万回分を廃棄をしております。残りの約一・〇億回分は、成人の初回接種未接種のほか、小児や乳幼児に活用するもの、成人については初回接種を年内に完了していただくよう周知をしている等、引き続き接種を促進をしておりますが、その上でも、最終的に使われずに有効期限が到来した納入済みワクチンは、医薬品の適正な管理の観点から廃棄せざるを得ないと考えております。 また、約一・〇億回分のオミクロン株ワクチン、これはすぐに接種ということを想定していないわけでありますが、これについては、このワクチンの活用法については、今後接種の在り方を検討する中で適正に考えていきたいと思っております。
○柳ヶ瀬裕文君 大量に廃棄されるということですし、これオミクロンの一・九億回ということについても、これなかなか接種進まないと思いますよ。今、接種率どんどん低くなってきていますよね。これは、季節性インフルエンザレベルであるということが認識が広まったということもそうですし、このワクチンの健康被害に対する不安が広がっているということもあると思います。 これ、疾病・障害認定審査会の審議結果を見ると、コロナワクチンによる健康被害について、これまでの受理件数は五千二百七件と、認定件数一千二百二十八件というふうになって、認定率八九・二%となっていて、九割近くの事案が被害認定されているわけですけれども、これ審議中のものが三千八百三十件ということで、なかなか進んでいないという現状があると思います。 この審査処理を急ぐべきと考えますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 御指摘のように、この健康被害救済、これはしっかり審査を特に迅速化していかなければならないと思っております。審査開始当初から、一定の条件を満たす申請については自治体からの提出資料を簡素化する、あるいは国の審査会に新たな新型コロナワクチン専用の部会を設置するなど取り組んできておりますが、更に加速化を図るために、審査会の開催頻度を増やしていく、あるいは事務局機能の増強などを行ったところでありますけれども、まだまだ滞貨があるわけでありますので、さらに審査事例の、これまでの審査事例の経験も踏まえて、もう詳細な審査をできるだけ簡略化するなど、迅速な救済が進むような必要な措置を更に講じていきたいと考えています。
○柳ヶ瀬裕文君 これ、今、五千件近くの受理件数ということですけれども、私、これは大きな数字だというふうに考えています。 大臣に聞きたいんですけれども、この健康被害の大きさですね、ほかのワクチンと比較してどのレベルであるという認識をされているのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 想定されている数字は、まさに今お話をさせていただいた予防接種健康被害救済制度における数字をおっしゃっておられるんだと思いますが、これに関しては、厳密な医学的因果関係は必要とせず、予防接種によって起こることを否定できないものも対象に、これ幅広い救済をする、こういう制度でありますので、単にこの制度における申請件数や認定件数をもって予防接種の在り方議論するのは必ずしも適切ではないと思っております。 他方で、副反応を疑う症状については、医療機関などから報告された情報を収集し、関係審議会で個別症例の評価や集団での系統的な分析評価によって予防接種の安全性等を評価した上で必要な措置を講じてきたところであります。これまでも具体的な対応を取らせていただきましたが、接種そのものを中断すべきという判断は特に出されてはおりません。
○柳ヶ瀬裕文君 この健康被害救済制度ですけれども、厳密な因果関係は求められないものの、これ、厚労省のホームページを見ると、予防接種と健康被害との因果関係が認定された方を迅速に救済するものであるということですから、これ因果関係はあるんですよ。因果関係はありますよ。ただ、それは厳密かどうかといったら、幅広に取っているというのがこの救済制度ですよね。これ五千件で、今八九%ぐらいの認定率ということは、私はかなり大きな数字だというふうに思いますよ。 その上で、じゃ、この被害、健康被害がもうどれくらい積み重なったときに、じゃ、これは立ち止まって検討しようということになるのか、その点についてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 今おっしゃられた認定は、認定件数、留保件数、あるいは対応しませんといったものを分母に置いた上での認定件数のことをおっしゃっておられるんだろうと思いますが、ただ、まだそこまで至っていないものはたくさんある、先ほど申し上げたように、だからまずそれをしっかり審査するということが必要だと。 それから、今申し上げたのは、逆に言えば、できるだけ救済をしていくという立場でやらせていただいている救済制度と、このもの自体の接種をどう考えるかというのは、これはやはり分けて考える必要があると、こういうふうに考えております。 したがって、重複しますけれども、副反応を疑う症状について、別途関係審議会で個別の症例の評価、あるいは一個一個だけじゃなくて、全体として数学的に、あっ、統計的に何か系統的な分析評価、そういったものによって安全性をこれまでも見てきているところでございますので、引き続きそうした評価を重ねながら、しっかり重ねながら、適正な接種が行われるように努めていきたいと思っております。
○柳ヶ瀬裕文君 総理にお伺いしますけれども、これ、オミクロン株はインフル並みになったということなんです。で、このワクチンは緊急承認ですよ、特例承認であくまでも承認されたものです。緊急時だから特例承認したものですね。で、今、緊急時ではありません。そういったことを踏まえると、この健康被害の今の数等々を鑑みて、これ一度立ち止まって検証するべきではないかというふうに考えますけれども、総理の見解を伺いたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 予防接種健康被害救済制度に関する答弁は、今、厚生労働大臣からさせていただいた次第です。 そして、立ち止まって検証するべきではないかという御指摘ですが、これは、コロナとの闘いは刻々と状況が変化をしています。絶えず専門家の意見も聞きながら政府としては実態把握に努めている、こうした状況、体制をずっと続けております。 御指摘の点も含めて、この新型コロナとの闘いについては状況を把握し、政府の対応については専門家の意見も踏まえながら検証をし続けていく、これが基本的な姿勢ではないかと認識をしています。
○柳ヶ瀬裕文君 そのワクチンの是非を問う分科会等がやっぱり信頼がなかなか置けないという疑義が今上がっているわけであります。 これ、政府の、厚生労働省のアドバイザリーボードのメンバーであった方がファイザーに転身をされたというのがつい最近の出来事であります。それから、このワクチン分科会のメンバーの中には、五年間ファイザーの統括部長をされてきた方も入っていると。これ利益相反じゃないですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 厚労省の審議会においては、参加規程等を踏まえて、調査審議されるワクチンの製造販売業者等との間で特別の利害関係を有することが判明した委員については審議又は議決に参加させない等の対応を取っているところであります。特別の利害関係というのは、例えば、ワクチン製造販売企業の役員、職員であること、あるいはそこから寄附金を受け取っている、過去三年の間に寄附金を受け取っていると、まあこうした事情になりますけれども、今お話があった委員等については、審議会の開催当時、委員からの申告等の内容から、企業との特別な利害関係はなかったことを確認しております。また、当該審議会等の議論の結果や、それを踏まえて実施した予防接種施策の公平性、正当性は損なわれていないものと考えております。 また、アドバイザリーボードの話がございましたが、アドバイザリーボードの役割は、新型コロナウイルス感染症対策を円滑に推進するに当たって必要となる医療、公衆分野の技術的、専門的な事項について、厚労大臣、厚労省に必要な助言を行うということで、特定の例えばワクチンの製品等に関する調査審議を行う場所ではございません。 また、当該委員は、ファイザー社に入社して以降、アドバイザリーボードには参加をしておりません。そういったことから問題はないと考えております。
○柳ヶ瀬裕文君 私は問題があると思いますね。やっぱり、過去五年間ファイザーの部長をやっていた方がワクチン分科会にいらっしゃる。そのワクチン分科会の中で、特にこの小児に努力義務を課すという議論のときに、これは努力義務を課さなくてどうするんだということで、かなり、私はこの方の発言をずっと追っていますけれども、かなり偏った発言だなというふうに私は感じるわけであります。 こういう、外形的に見て利益相反に見えるようなワクチン分科会等の議論が国民の信頼を得られるのかどうなのかということですよ。そして、健康被害がこれだけ出ているということを、これを是非、総理、検討していただきたいと、このワクチン分科会の在り方等を検討していただきたいと思いますけど、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今、たちまち分科会のありようについて問題があるとは認識しておりません。 様々な御指摘については謙虚に受け止めて、政府としてのありようについては足下を見直していく、こういった姿勢は大事にしていきたいと思いますが、具体的に今分科会のありようについて変えるというようなことまでは考えておりません。
○柳ヶ瀬裕文君 国民の間には、このワクチン接種に関してかなり大きな不安があります。ですから、これ接種率が上がらないというのはそういうことですよね。だから、その声をしっかりと真摯に受け止めていただきたいと思います。 これまでは、やっぱりリスク、このコロナに罹患することによるリスクが極めて高かったということがあります。それが今状況が変わったわけですから、ここはもう一度検討をいただきたい、このことを申し上げまして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(末松信介君) 以上で柳ヶ瀬裕文君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(末松信介君) 次に、伊藤孝恵さんの質疑を行います。伊藤孝恵さん。
○伊藤孝恵君 国民民主党・新緑風会の伊藤孝恵です。 コロナ対策もインフレ対策も、なぜか日本は間接的な企業への補助金政策ばかりでありますけれども、諸外国は積極的に減税や現金給付など直接的な国民への給付を行い、景気の浮揚を得ております。 冒頭、総理に、本補正による電気代値下げの手段として、なぜ、消費者一人一人、一つの工場、一つの家屋、その電気代を確実に下げられる再エネ賦課金の徴収停止ではなく、企業への補助金を選ばれたのか、理由を伺います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今回の電気料金対策等のこの物価対策については、御党のこれまでの御提案も十分参考にしながら、国民や事業者の負担軽減等にしっかりと焦点を当てて対策を講じるものです。御家庭等の負担を直接的に軽減するもので、企業への補助金ではないと認識をしています。 再エネ賦課金は、再エネを最大限導入していくために必要であることから、引き続き着実に運用してまいります。 また、来年春以降に想定される料金の上昇による平均的な負担増に相当する水準を踏まえると、再エネ賦課金廃止だけでは十分でないと考えます。このため、低圧契約の家庭等に対しては、再エネ賦課金の倍近い手厚い支援を、そして高圧契約の企業等に対しては、再エネ賦課金の負担を実質的に肩代わりする金額の支援を行うなど、めり張りを利かせた対策を用意した次第であります。
○伊藤孝恵君 総理のおっしゃるとおり、再エネ賦課金の徴収停止だけでは十分ではないと思いますけれども、ガソリン価格の激変緩和措置のときも、トリガー条項凍結解除という実質的な減税ではなく、石油元売会社への補助金としたことで、結局、それらが全額消費者には還元されず、一部はスタンド等の経営支援に充てられた事例もあったといいます。 今回、七百三十を超える全ての電力小売事業者で、義務規定もない中、一月使用分から電気代を下げることは本当に現実的なのか、また、それらが全額確実に消費者に届いたかどうかどのように確認をするのか、教えてください。
○国務大臣(西村康稔君) お答え申し上げます。 できるだけ早く実施したいということから、この電気料金の仕組みを、請求の仕組みを使って対応することにいたしました。できれば一月からということで今準備を進めているところであります。 需要家の皆さんが値下げを直接確認できるように、御家庭や事業所に届く毎月の請求書、検針票においてしっかり記載をしたいと思います。そして、値下げを行うための約款、契約の変更内容と需要家に対する販売実績を確認して交付をするということで、いわゆる中抜きを発生させない仕組みとしたいと思っています。加えて、需要家に対して、実際に値引きしていることを抜き打ちでも直接確認していきたいというふうに考えております。
○伊藤孝恵君 パネル一を御覧ください。(資料提示)こちら、東京電力の請求書のサンプルです。赤枠の部分が再エネ賦課金額が確認できる欄、一般的な御家庭で月千円程度を徴収されております。これをなしにするということが公平性、透明性の観点から最良ではないかと我々は御提案申し上げましたけれども、赤枠の上にある緑の枠、これが燃料費調整、政府は今回、ここで値引きをしていく、又は別の欄を作って、政府補助金とか書くんでしょうか、を新設してシステム改修を考えているとのことでした。 七百三十を超える事業者に超短期でのシステム改修を求め、その改修費は上限三百万円で、予算の中から手当てされるというふうに伺いました。つまり、補正予算二・五兆から電気代値下げの原資が減る。改修しない選択というのもありますけれども、その場合は本来の燃料費調整金額との差異が分かりません。 国民にとって一番大事なのは、言わずもがな、確実に電気代が下がることであります。政府の補助金を可視化するためにシステム改修を行うとか、今大臣から御答弁ありましたけれども、抜き打ちGメンというものにお金を掛けるというのはやっぱり本末転倒であって、税金を取って配るのではなく、その取るのをやめる、これが合理的だと思います。 総理、いかがですか。
○国務大臣(西村康稔君) まず、七百社を超える電力会社、小売会社ですね、と既に全て働きかけなどの取組を我々行っておりまして、準備を進めております。多くの事業者はシステム改修が不要のところもありますので、御指摘のシステム改修の費用を全体として十七億円を計上しております。全体の予算が三兆円超でありますので、その程度の規模だということを是非御理解をいただきたいと思います。 その上で、御指摘のこのFITの賦課金、これを停止すること、我々も御提案いただきましたので真摯に検討をいたしました。先ほど総理が答弁ありましたけれども、その分を超えて是非やりたいというのが一つあったことと、もう一つは、需要家から回収した賦課金を小売事業者がOCCTOという電力広域運営推進機関に一旦納付してやるという複雑な仕組みになっているもんですから、これ実際に小売事業者の値下げにそのまま反映されるかといったところの課題と、併せて法律改正を伴いますので、これには所要の時間を要するということもあります。 こうしたことを総合的に判断をしまして、我々、電気料金の請求の仕組みの中でやることが一番早く、そして一定の規模、FITの負担額以上の緩和措置ができるということでこのようなことを、このようなやり方を選択させていただきました。
○伊藤孝恵君 法律改正が必要なこと存じ上げております。十月二十四日、既に、我々国民民主党、再エネ賦課金徴収停止法案、参議院に提出をしております。 今、大臣、働きかけているというふうにおっしゃいましたけれども、実効性に一抹の不安を覚える理由が、パネルの二、お願いいたします、最終保障供給、つまり、新電力などの事業者が突然撤退や倒産した場合、空白なく電気を供給するため、東京電力、中部電力など旧電力会社十社が代わりに、いかなる状況、いかなる価格であっても送配電を担っております。その件数がこの一年で八十一倍になりました。仕入価格が高騰してもうからなくなったので突然撤退した者の穴埋めをするために、逆ざやを起こして電力を供給した旧電力会社十社の財務状況は極めて深刻であります。 電力自由化の目的は、安定供給、料金抑制、事業機会の拡大でありました。ほかの事業なら選択肢はユーザーにとってあった方がいいのかもしれませんけれども、電力という、これ現代社会における最重要のインフラ、それが同様でいいのか問いかける数字、グラフだと私は感じました。 総理の御所見、伺います。
○国務大臣(西村康稔君) 御指摘のように、電力の自由化を進めてきたわけでありますけれども、このことによって新規参入が進み、需要家のニーズを踏まえた選択肢が増えるといった一定の成果はあったものというふうに認識をしております。他方、御指摘のように、燃料価格が急騰してきたときに小売事業者のリスクが高まって事業撤退なども生じているということも事実であります。 こうしたことを踏まえて、審議会におきましても、この小売電気事業者の登録審査の厳格化とか資金の確保状況のモニタリング、あるいは事業撤退時の丁寧な情報提供のルール化などの取組を議論しております。 そして、御指摘のように、電力の安定供給、そして価格の安定は非常に重要でありますので、電源の確保であるとか、送電、送配電網の整備であるとか含めて、電力システムの不断の見直しを行っていきたいと、安定供給、そして持続的な電力供給実現していきたいと考えております。
○伊藤孝恵君 電力自由化とは一体何だったのか、誰のためだったのか、またこの有事を経て改めて御議論いただくことを強く求めます。 さて、次に、マイナンバーカードに関連する課題について伺います。 去る十月十三日、マイナンバー法ではカード取得は任意であるにもかかわらず、河野大臣、二〇二四年秋までに現在の健康保険証を廃止しマイナンバーカードに置き換える、つまり実質義務化を表明されました。法律の趣旨にもとる事態であると同時に、今まで、新規取得してくれたら一万五千円、一万五千ポイントあげる、今回は二万円といってマイナポイントを散じてきましたし、有名タレントが登場するキャンペーンもテレビCMも、あれは一体何だったのかというふうに首をかしげるところです。 総務大臣にお伺いいたします。 マイナポイント事業等に係るこれまでの予算総額、教えてください。
○国務大臣(松本剛明君) 伊藤委員に御答弁申し上げたいと思います。 マイナポイント第一弾の予算額は二千九百七十九億円、マイナポイント第二弾の予算額は一兆八千百三十四億円であり、第一弾、第二弾の予算額の合計は二兆一千百十三億円でございます。 また、委員からお話もございました、テレビCM等を用いた広報活動や全国での携帯ショップにおけるマイナンバーカード申請サポート事業など、総務省におけるマイナンバーカードの啓発を含む普及促進に係る予算額は合計で二百五十九億円となっております。 よろしいでしょうか。
○伊藤孝恵君 二兆を超える大きなお金、これを投じてマイナンバーカード持ってくださいというふうに国民に周知をしてきたわけですけれども、これ実質義務化をするのであれば、これ本当に何だったのか、これについての説明をする、そういった義務があるというふうに思いますし、課題はこれだけではありません。 パネル三、御覧ください。政府内からも、マイナンバーシステムの不作為を指摘する声が上がっております。 これ、財務大臣、財務省はこれ今回何を問題視しておられるのか、教えてください。
○国務大臣(鈴木俊一君) 今週の火曜日に取りまとめられました財政制度等審議会の答申の中で、マイナンバー関連のシステムについて触れられた点を御紹介を申し上げますが、システム構成が古いためにこれまでも改修のたびに多額の経費を要してきたこと、それから、今後も運転免許証を始め各種カードとの一体化等に伴う数多くのシステム改修を予定する中で効率的なシステムの実現が不可欠であること、デジタル庁が主導してシステムの刷新や業務改革を実施するべきとの指摘をいただいたところであります。
○伊藤孝恵君 これ、政府は、クラウド・バイ・デフォルト、つまりクラウド活用が基本だというふうに方針を出しております。それに反して、特定業者のシステムを使う、いわゆるベンダーロックインのレガシーシステムであるがために、保守運用や機能追加もこれ言い値であるし割高になる。総理、このような指摘は二十年以上前からずうっとあるにもかかわらず、これ一向に改善されません。ついに昨年、公正取引委員会も調査に乗り出しました。 岸田政権におけるベンダーロックインの対応方針、お聞かせください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、マイナンバーカードについては、デジタル社会のパスポートとして国民の皆様に御利用いただくために、先ほど来委員も御指摘になられました様々の政府の取組、キャンペーンを行ってきた、こういったことであります。これからも普及を進めていかなければなりません。 その中で、システムということで御指摘をいただきましたが、平成二十七年度の制度導入以来、相当期間が経過していること、カード発行は迅速化する必要があること、技術の進展に対応する必要があること、こうした指摘はあり、抜本的な見直しも念頭に、効率化、体制の強化、高度化のための取組、これを政府としても絶えず検討していかなければならない課題であると認識をしています。 ただ、先ほど申し上げましたこのマイナンバーカードを早期に普及する、これはデジタル社会実現のために大変重要な課題であり、まずはこの普及に向けて今、政府挙げて取り組んでいる次第であります。
○伊藤孝恵君 政府のクラウド・バイ・デフォルトに反して、これベンダーロックインのレガシーシステムである、それで割高になっている、ここにもありますけれども、財務省が二・六倍のコスト増を指摘しているという質問をさせていただいたので、ちょっとかみ合っていなかったですけれども。 デジタル時代のパスポート、掛け声はいいんですけれども、じゃ、それによってどんな行政負担が減って、それが国民にどういうメリットがあるのか、もっとクリアに説明していただきたいですし、これを議論し始めた十数年前というのはこんなにスマホが普及しているというのも想定されていなかった。そういう中で、スマホがデフォルトでカードが付随というのではなくて、カードありきでスマホの導入が遅れているというのが今のこのマイナンバーシステムの、マイナンバー制度のこれ現状なんです。そういうのが良くないと、これを考え直してください、それに対して岸田政権の方針をというふうに伺いました。もう一度お願いします。
○国務大臣(河野太郎君) まず、マイナンバーカードの普及に当たりましては、利便性の向上が一番大事だと思っております。健康保険証としての利用、ワクチン接種アプリあるいは各種行政手続の本人確認など、利活用のシーンを拡大してまいりましたし、これからもまた民間との連携を含め、サービスの拡大に努めてまいりたいと思っております。 また、今後は運転免許証との一体化あるいはカード機能のスマートフォンへの搭載、これはもう来年の五月にアンドロイドでスタートいたしますが、更なる利便性の向上に向けた取組を加速化していきたいと思っております。
○伊藤孝恵君 今お話のありました、ではマイナンバーカードについて伺いたいと思います。 ようやく十月末で普及率五一・一%でございますけれども、既に全国民が完成済みであります。一億枚以上、総額三百五十二億円分がたった二者から調達され、特に二〇一九年以降のおよそ七千枚は、これ一般競争入札ではなく随意契約で、落札率九九・九%です。入札時の説明会も行われておりません。 総理に伺います。 政府の契約は競争入札が原則であり、随意契約は例外との認識でございますけれども、間違いありませんか。
○国務大臣(松本剛明君) 伊藤委員に御答弁申し上げたいと思います。 マイナンバーカードの調達に係るお話ですが、これは地方公共団体情報システム機構、J―LISの契約は、会計法や地方自治法等と同等に、一般競争入札の原則の下、一定の場合には随意契約によることができるとするJ―LISの会計規程に基づき行われているものと承知をしております。 お話がございましたマイナンバーカード用のICカードはセキュリティー対策に係る国際標準の認証を受けたカードを用いることとしており、その調達契約については一般競争入札を実施しておりますが、結果的に入札参加者が一者となる場合、予定価格の範囲内に入札がなかった際に、所定の手続にのっとり予定価格の範囲内で随意契約を締結した場合があるものと承知をしております。 いずれにしましても、マイナンバーカードに係る調達契約についてはJ―LISにおいて会計規程に基づき適正に行われているものと考えております。
○伊藤孝恵君 総務大臣、このカード製造に係る調達契約一覧、御覧になって、なお適正に運用されているというふうに御答弁されているんでしょうか。
○国務大臣(松本剛明君) どのような先にどのように調達をしているかは承知をいたしております。
○伊藤孝恵君 それでは、思われませんか。こんなに二者できれいにすみ分けをされていたら、これ談合を疑われてもこれ仕方がありません。実質的に競争が働かなければ、契約金額の高止まりを招きます。これ、会計検査院の指摘では、一者応札の契約は二者以上が入札した契約より落札率が一三・五ポイントも高い、つまり血税をより多く使ってしまうというふうに指摘をしています。 これ、総理に伺います。 このJ―LISは適切な競争入札の環境づくりをしていたというふうに言えるんでしょうか。
○国務大臣(松本剛明君) 先ほども御答弁申しましたように、適正な調達、会計規程に基づき適正に行われているということは私どももしっかりとまたやってまいるつもりでございますが、残念ながら、予定価格の範囲内に入札がなかった際など、所定の手続にのっとって予定価格の範囲内での随意契約を締結したというふうに承知をしております。 セキュリティー対策に係る国際標準の認証を受けたカードを用いるなど、調達の契約を幾つかお願いをさせていただいており、現在、こういう形になっているというふうに承知をしていますが、しっかりと適正に行われるように引き続き私どももしていきたいと思っております。
○伊藤孝恵君 総務大臣、では質問を変えさせていただきます。 二〇〇六年に財務大臣から各府省に対し随意契約の適正化についての通知がなされ、随意契約に関しては重点的に内部監査を実施することになっております。当該案件における内部監査の実施状況、お聞かせください。
○国務大臣(松本剛明君) 大変恐れ入りますが、御通告いただいていないので、具体的な内部監査の状況について今御答弁できる材料を持ち合わせておりませんが、私どもとしては、J―LISの、そのものもしっかりと監督をしていく使命があり、これまでもそれは適正に行ってきたものというふうに考えております。
○伊藤孝恵君 総理、是非この調達の様子、御覧になってください。一覧、御覧になってください。こんなにきれいに二者の会社が順番こに随意契約を結ばれる、それが国民にとって果たして政府がしっかりと説明できる契約なのかどうか、内部監査が行われているか、これらがしっかりとした契約に基づくものであるのか、それが適正であるのか、一般常識に照らし合わせてもそれが正しいと思われるのか、是非総理も御確認いただきたいと思います。よろしくお願いします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今委員とのやり取りの中でありましたように、財務省として随意契約についていま一度点検をするようにという指示を各省に出しているわけでありますから、それに基づいて随意契約について点検をすることは重要、大切なことであると考えます。
○伊藤孝恵君 是非御指示をお願いいたします。 ガバナンスの課題でいえば、コロナ禍のデジタル投資にも触れておかなければなりません。 まず、接触確認アプリCOCOAについては、昨年十月、会計検査院が処置要求を厚労大臣に提出するに至りました。処置要求とは、違反又は不当であると認められるということであります。 私、この報告書の中で気になったのは、濃厚接触があっても通知されないまま四か月放置という、あのかの有名な例の重大バグの改修費が現在も金額が不明、また、契約どおりにベンダーが改修費用を負担したか否かを厚労省は示せなかったという点であります。 デジタル大臣の指示の下、今、デジタル庁としてCOCOAに関する総括を年内目途で出すというふうに聞いております。この辺りのずさんな実態の解明にも、河野大臣、取り組んでおられるんでしょうか。
○国務大臣(河野太郎君) COCOAについては様々な評価があると思いますが、うまくいっていなかったこともございます。私自身、コロナに感染しましたが、何の表示もなかったということも経験をしておりますんで、できれば年内にこれはきっちり総括をしなければいかぬということで、デジ庁の中のチームで今総括をしているところでございますんで、まとまり次第、御報告させていただきたいと思います。
○伊藤孝恵君 アプリはバグが起きるんです。バグが起きることがけしからぬと言っているのではなくて、バグが起きたことを適切に把握して、それをすぐにシューティングに行く、その体制が整っていなかったこと、それが誰の責任なのか、誰の費用で改修をしていくのか、それらがいまだに不明確であるということを問題視しております。是非、大臣の下で解明をよろしくお願いいたします。 次は、オリパラアプリについても伺いたいと思います。 当初、七十三・二億円、後に三十八・五億円に減額されました、オリパラ選手や関係者の健康管理に使用するとして巨額の費用を投じたオリパラアプリの調達に不適切行為があったことを昨年八月、デジタル庁は報告書の中で指摘をされました。一方、そのデータ連携基盤というのは、現在、外国人観光客向けの入国手続サービス、ビジット・ジャパンに流用されております。 総理に伺いたいと思います。 こういった、一つの事業を単体で評価をするんではなくて、経年で多角度からチェックをするということは重要であるというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、その事業につきましては、法律、ルールに従って適正にこの事業が運営されることは重要であります。業者の選定等についても、その基本的なルールに基づいて透明性を持って行われることが重要であると思います。 それに対して、複数の視点からこの事業を確認していくことは重要だという御指摘であります。それは一般論として大変重要なことであると私も感じます。 今までのその政府の様々な方針、ルールの中で、そういった視点を大切にしながら点検を続けていきたいと思います。
○伊藤孝恵君 事業チェック、大変重要だというふうに御答弁をいただきました。 にもかかわらず、パネル四、御覧ください。私、決算委員会において、オリパラアプリの契約手続や運用、各種給付金事業の事務費などについて会計検査院の検査要請をいたしましたところ、与党の理事に、会計検査院がほかに多くの検査を抱えていることを理由に却下をされてしまいました。 御存じのとおり、検査要請というのは全会派一致が慣例でありますから、会計検査院の業務キャパをおもんぱかって自民党理事が駄目だとおっしゃるなら仕方ないというふうに思っておりましたが、何と会計検査院担当者は、この新聞社の取材に対して、検査報告に期限はなく、検査が詰まっているということは特にないというふうにおっしゃって、元局長も、数が多いという理由で項目を絞ることは普通では考えられないと答えております。 ここは良識の府、再考の府、参議院でございます。 委員長、国会法第百五条に基づき、コロナ禍のシステム投資の効果検証、各種給付金事業に係る事務費の適正性について、会計検査院の検査を要請いたします。よろしくお取り計らいのほど、お願い申し上げます。
○委員長(末松信介君) 後刻理事会で協議をいたします。
○伊藤孝恵君 それでは、パネル六、御覧ください。国民民主党は、昨日、議員立法、外為特会繰入れ法案を参議院に提出をいたしました。昨今の急激な円安によって、外国為替資金特別会計には多額の為替差益が発生をしております。それらの一部を一般会計に繰り入れることは過去にも例があります。 総理、今こそ、予備費と合わせて財源とすることで一律十万円のインフレ手当、やっていただけませんでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 一人一律十万円の現金給付という御指摘ですが、政府としてはこれまで、物価高の主要因であるエネルギー、食料品等に的を絞り、様々な対策を実施してまいりました。 給付ということでも、家計へのこの影響が大きい低所得世帯に対して、低所得の子育て世帯への児童一人当たり五万円の給付、住民税非課税世帯への五万円の給付、また、低所得世帯への直接給付も可能な地方向け交付金の創設、それ以外にも子供食堂などNPO等への支援の拡充など、こういった重層的な支援を講じてきました。 そして、御質問のもう一つのポイントとして財源の問題がありますが、財源に外為特会のこの外国為替評価損益を使うことにつきましては、この損益、為替レート次第で大きく変動するものであります。これを裏付けとして恒久的な財源を捻出する、これは適当ではないと政府としては判断をしております。
○伊藤孝恵君 しかしながら、パネル五を御覧ください。相次ぐ値下げにより年間の家計負担が一体どれぐらい増えるのか、シンクタンク各社の数字を並べてみました。これやっぱり十万円前後家計負担が増えるというふうに出ております。 加えて、年明けには二千品目以上の食品が値上げされ、二月には値上げラッシュがまた押し寄せるというふうに言われております。春には更なる電気代値上げも予想されております。現在、我が国には十五兆円のGDPギャップがございます。この需給ギャップを埋めないと、いかなる政策も効いてきません。お給料上がりません。 そして、現下の需要をつくり出すのに一番効果的なのは、年末の家計のお財布に現金を増やすことです。まず需要不足を解消する。物が売れないと企業収益も上がりません。中小企業を苦しめる価格転嫁問題も解決しません。政労使で協力をして、今はとにかく賃金を上げないといけない。現役の賃金が上がらないと、これに連動している年金額も減る一方であります。 迅速性を重んじ一律給付とした上で、必要ない方は確定申告時に所得税を課税する所得連動型給付方式にすれば、これ政策合理性もあります。総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、現金給付ということについては、政府もこれまで、二月、三月、七月、九月、様々な対策を講じる中で、給付という点につきましても、低所得者を始めとする必要な方々に的を絞って給付を行ってきた、こうしたことであります。 そして、委員の御指摘の中で需給ギャップがあるという御指摘がありましたが、これも、今回の総合経済対策において、この内容と合わせて規模も用意するという点で需給ギャップにもしっかり対応しなければいけない、こういった考えに基づいて総合経済対策を作成をいたしました。 そうした経済対策しっかり進めることによって物価対策としての効果をしっかりと成果に結び付けなければなりませんが、併せて講じた対策として、まさに賃金の引上げ、これが最も効果的な物価対策であるという考えに基づいて、賃金引上げ対策、これを用意をし、そしてこれを持続させるために構造的な賃上げが必要である、こうした対策も用意をした次第であります。 御指摘の大切なポイントについては御指摘しっかり承らせていただきますが、政府としては今言った形で今委員の指摘された様々なポイントに応えるべく総合経済対策を用意した、こういった次第であります。
○伊藤孝恵君 総理は的を絞るとおっしゃいましたけれども、的を絞るからこぼれ落ちるんです。とにかく年を越してくれというメッセージの一律十万円給付、これからも求めてまいります。 次に、子供予算についても伺いたいと思います。 我々の外為特会繰入れ法案の検討条項には、恒久的な活用についても記しました。それは、いつも棚上げにされてしまう子供予算を何が何でも確保していただきたいというふうに思っているからであります。FMSなど外貨で支払っている債務は特会で賄って、元々FMSに積んでいた予算を子供予算に充ててくれぐらい思っているところです。 総理、来年度予算の概算要求三本柱の中で、防衛と脱炭素の議論は活発なのは承知しておりますけれども、子供予算の財源の具体的議論は後回しという報道があります。事実でしょうか。
○委員長(末松信介君) じゃ、小倉国務大臣、先にそれではどうぞ。
○国務大臣(小倉將信君) お答えをいたします。 今後の子供政策に関する予算につきましては、こども家庭庁の下で子供の視点に立って必要な子供政策が何かをしっかりと議論した上で体系的にこれを取りまとめて、社会全体での予算負担の在り方の検討と併せて子供政策の充実に取り組むことであります。 また、これ総理も委員会の場で再三明言をいたしておりますように、子供予算の将来的な倍増を目指して、来年の骨太の方針においてその当面の道筋を示していくということを申し上げている次第であります。
○伊藤孝恵君 ですから、骨太、来年の骨太の方針に倍増の道筋を示すというのは、つまり具体的な議論は当面着手しないという後回し表明にすぎないというふうに思うし、指摘をされている。 あっ、総理ありがとうございます。手を挙げてくださった。
○委員長(末松信介君) 総理が補足されますので。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 子ども・子育て対策のこれから先の基本的な考え方については今大臣から申し上げたとおりであります。 そして、委員の方から、来年の予算編成においてこれは後回しになっているのではないか、こういった指摘でありますが、来年の予算編成においても、例えば今回の総合経済対策の中で用意をした、(発言する者あり)伴走型、失礼しました、伴走型給付と、そして実際的な、具体的なその伴走型の給付と経済的な給付、これをセットで、パッケージで総合経済対策の中で用意をしたわけですが、これも来年度予算において継続的にこれを維持するためにしっかりこの予算を考えていく。また、出産育児一時金の大幅増額、こうしたものについても考えていくというような形で様々な予算をこの来年度の予算に向けても子ども・子育て対策としてしっかり用意をしていきたいと考えておりますし、来年度に向けて、全世代型社会保障構築会議においても、この少子化対策、子供、子育て世代に対する対策、重要であるという議論を続けております。 これは決して、この来年度の予算の議論の中でこうした議論を後回しにしているという指摘は当たらないということを申し上げたいと思います。
○委員長(末松信介君) 補足いただきました。
○伊藤孝恵君 答弁書も持たずにそこに立っていただいた総理の熱を今日は信じたいと思います。 総理は子供予算倍増とおっしゃいますけれども、じゃ、一体幾らを幾らにするのか、いつまでに、財源は、政策順位はというふうに聞いてもいつも何も答えていただけませんので、今の予算額が分からずに倍増ってどういうことというところで各省の数字を拾い集めてまいりましたのがパネル七です。これを見ると、おおよそ九兆円前後。ということは、総理は十八兆円もの予算を子供予算として確保しようとなさっている。いつまでというのは来年六月まで待ちますので。でも、これは同時に語らねばなりません。 総理、財源についてのお考えをお聞かせください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 子供の政策については、これは先ほど小倉大臣からも答弁がありましたが、こども家庭庁の下で、子供の視点に立って、必要な子供政策が何か、これをしっかりと議論した上で体系的に取りまとめ、社会全体での費用負担の在り方の検討と併せて子供予算のこの倍増を目指して取組を進めていく、こうしたものであります。 そして、委員の御質問の一つのポイントは倍増というのはどのぐらいの規模かということですが、政府としては、子供政府、あっ、子供政策に関する予算としては、現在様々な整理がありますが、例えば令和四年度における少子化社会対策大綱に基づく少子化対策関連予算、当初ベースで約六・一兆円であります。また、平成五年度のこども家庭庁関連予算概算要求、これが約四・八兆円となっています。 こうした整理も参考にしつつ、子供の視点に立って、必要な子供政策の中身、これをしっかり議論した上で、来年の骨太の方針において将来的な予算の倍増を目指していく上でのこの道筋、これを是非示していきたいと考えています。
○伊藤孝恵君 私が各省から拾ってきた数字よりも、じゃ、大きいですね。十・九兆円、足すと、になりますか。(発言する者あり)別々ではありますというふうに一生懸命おっしゃっておりますけれども、でも、その……(発言する者あり)
○委員長(末松信介君) 続けてください。質問を続けて。
○伊藤孝恵君 情熱が伝わってまいりました。 でもね、総理、聞いてください。社会保障が充実されると聞いて反対する人というのはいないと思うんです。でも、おっしゃったように、そのための国民負担がどのくらいになるのか、必要に、このぐらい必要ですというふうに、初めて議論は現実的かつ深まるというふうに思うんです。 我々は、今回、外為特会の活用及び日銀保有国債の一部永久国債化、あとは国債償還期間の延長などもあると思います。増税以外の財源の捻出について是非知恵を絞っていただきたいというふうに思っておりますし、さらには財政法を改正して子供国債を発行する。現在は、大学ファンドとかあしなが育英会とか、そういったところに建設国債入っている。そういうことをするんだったら、真正面から子供国債の是非、こういうものを議論していただきたいというふうに思います。いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 子供、子供国債についての御質問ですが、子供国債については様々な議論がなされていること承知をしておりますが、ただ、国債であるならば、その返済には将来世代の税収等が充てられることから負担の先送りとなるおそれがあり、安定財源の確保あるいは財政の信認確保の観点からこれは慎重に検討する必要があるというのが政府の考え方であります。
○伊藤孝恵君 増税ってすぐおっしゃいますけれども、それ以外の知恵を絞っていただく、それをお願いをいたしまして、次は、あえぐ四十代の課題についてお伺いしたいと思います。 総理、私、今年四十七歳になりました。いわゆる団塊ジュニア、ポスト団塊ジュニア世代であります。我々が生まれた時代背景及び直面している課題について、総理の御認識、お聞かせください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 現在四十歳代から五十歳前後の方々、団塊ジュニアあるいはポスト団塊ジュニア世代と言われる方々ですが、我が国のこの人口構成の中で大きな割合を占めておられます。こうした方々が社会に出た一九九〇年代以降は、高齢化や核家族化の進行、それから就労環境や働き方の変化などにより社会や暮らしが大きく変容してきた、こうしたものであると認識をしています。 その中で、特にいわゆる就職氷河期世代と重なる方々は、希望する就職ができず、現在も不本意ながら非正規雇用で働いている方々や引きこもり状態にある方々もいらっしゃる、このように認識をしています。こうした方々が孤独感や経済的不安を抱えることがないよう、地域共生社会の構築、就職支援、こうした取組を行っていくことは必要であると考えています。
○伊藤孝恵君 日本の高度経済成長の中で幼少期、思春期を過ごしました。私のクラスメートは四十五人おりましたし、歴史的に最も高い倍率の受験戦争を戦った後には安定した雇用、安定した人生があるというふうに言われておりましたけれども、いざ就活に臨んでみたら、急激な景気低迷で求人倍率は一気に低下、採用を凍結する企業も多く、総理も触れていただきましたけれども、超就職氷河期などと呼ばれました。結果、就職浪人をしたり、契約社員や派遣社員、アルバイトなどの非正規にならざるを得ませんでした。たまさか正社員の職を得たとしても、一九九六年、七年をピークに、ずうっと四半世紀、実質賃金下がり続けております上に、ブラックな働き方やメンタル不調、今、介護離職も後を絶ちません。 この二〇二一年の非正規雇用労働者に占める四十五歳から五十四歳、いわゆる団塊ジュニア、ポスト団塊ジュニア世代の割合が最大なのは総理御存じかというふうに思いますけれども、これ、政治によって生み出されたのがこの非正規雇用という働き方です。その後も、正社員への転籍、資産形成、リカレント、リスキリングの機会もない中で、高齢化する自分や高齢化した親との暮らしに不安を抱いております。八〇五〇問題、九〇六〇問題に連ならざるを得なかった世代とも言えますし、不遇というふうにくくられて放置されてきた我々の世代の課題、どういうふうに岸田政権として向き合ってくださるんでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今後、団塊ジュニアの世代が高齢期に入り、高齢者人口が二〇四〇年頃にピークを迎える一方、現役世代の減少が顕著になっており、全ての世代の方々が安心できる持続可能な社会保障の構築、これが今我が国において大きな、その重要な、重要課題の大きな一つになっていると認識をしております。 こうした、国民一人一人が互いに支え合い、将来にわたって必要な社会保障をしっかりと受けられるように、能力のある方々を中心に全体でこの社会保障を支えていく、こうした全世代型社会保障の構築に向けた取組、これを進めていく、これが基本的に重要であると政府としては考えています。 先ほど申し上げたこの高齢人口のピークを迎える中で、全世代型社会保障の構築に向けての取組、これは待ったなしであると思いますし、さらには、御指摘があった八〇五〇問題ですとか九〇六〇問題、こうしたことについては、複合的な生活課題に対応するために市町村において様々な支援機関が連携して包括的な支援体制を整備しているところであり、政府としても、こうしたこの自治体等の取組をしっかり支援していくことでこうした課題にも取り組んでいきたいと考えます。
○伊藤孝恵君 今回、岸田総理がリスキリング、職業能力の再開発、再教育支援に今後五年間で一兆円投じてくださるというふうに表明されて、総合経済対策にも盛り込まれたのは承知しておりますけれども、具体が見えないなというふうに思って、今日はパネル十一、シンガポールのスキルズフューチャー、御紹介したいというふうに思います。 我が国の求職者支援制度との違いは、まず、国が国家予算の五分の一を全国民、全世代の教育に投じ、国家的な運動としていること。また、国が二十三の重点産業を挙げ、その将来性、職種、それらに必要なスキルなどを詳細に国民にレポートして、実際に四万件の職を提供していること。これ私も拝見しましたけど、UIも非常に見やすいです。二万四千の会社、人口の一二%が利用して、全国民に五万円分の学習クレジットが支給されるほか、コロナ禍には追加で五万円、日本と同種の課題を抱える四、五十代は更に五万追加支給されております。 これ、少ない労働力で国が成長するため人材投資を行っている。これ私、総理、大いに学ぶところがあると思うんですけれども、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘のシンガポールの取組を拝見させていただきましたが、国によって様々な事情がありますので、全て日本にこれを取り込むというようなことは難しい面もあるのかもしれませんが、いずれにせよ、この賃上げにつきましても、構造的な賃上げ、すなわち一時的なものではなくして、社会のこの好循環の中で賃上げが持続していく、こういった仕組みを考えていかなければならない、これが我が国、今の政府において重視している考え方であります。 総合経済対策の中にあっても、物価対策、もちろん大事でありますが、それに負けない賃上げが必要である。来年の春に向けて労使が協力して賃上げを実現するのと併せて、構造的な賃上げを行うことが必要である。その際には、円滑な労働移動と、そして人への投資が重要であるということを申し上げています。 今、非連続のこのイノベーションが起こる中にあって、成長のエンジンがどんどんと変わっていく。その成長のエンジンに必要とされる人材が投入されなければ日本の経済の持続可能性は維持できないということから円滑な労働移動が必要である。しかし、そのためには、それぞれ一人一人が望む労働移動を実現するためにはリスキリングを始めとする人への投資が大事であるという考え方、こういった考え方に基づいて、円滑な労働移動とそして人への投資、これが重要である。こうした考え方に基づいて総合経済対策においてもメニューを用意した、こうしたことであります。 シンガポールのやり方についても参考にさせていただきながら、日本の事情に合った賃上げ、そして人への投資、これを実現していきたいと考えます。
○伊藤孝恵君 今総理が御答弁されたことは、フレキシキュリティー、これからすごく大事な考え方になってくると思います。是非、社会保障によって労働者の暮らしを守りながら、柔軟性の高い労働市場を整え、失業なき円滑な労働移動を促す政策、我々も求職者ベーシックインカムという政策、御提示申し上げておりますので、御確認いただければと思います。 パネル十を御覧ください。就職氷河期世代は子育て氷河期世代でもあります。ここに書いてございます孤独な育児の孤育ですとか、三歳児神話ですとか、百三万円の壁、百三十万円の壁、これも余りに絶壁過ぎて、今、年末に向けてみんな、あと何時間働けるか、指折り数えております。壁といえば、小一の壁もありますし、小三の壁もあります。もうここに書き切れないんです。 これらを乗り越えてなお産みたい社会なのか、産み育てられる社会なのか、総理に伺ってまいりたいと思います。 過去最低ペースの出生数、今年は八十万人割れ確実の現状について危機的状況と認識するのであれば、ここに書いてございます課題、政治が解決していかねばなりません。内閣府が行った少子化に関するサーベイによれば、重い教育費負担は少子化を促進します。 そこで、まず、児童手当、高校無償化、奨学金等に所得制限を設けることの政策目的と少子化対策との整合性について総理に伺います。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、児童扶養手当あるいは特別児童扶養手当などについて所得制限を設けるかどうか。これは、個々の制度の目的や支援方法などに応じて、制度の持続可能性、公平性の観点からそれぞれ判断をしてきたところであります。 例えば、特別児童扶養手当は、精神又は身体に障害を有する児童の生活の安定に寄与するとともに、これらの児童の福祉の増進を図ることを目的として支給されているわけでありますが、制度発足時から所得制限が設けられておりますし、また、児童扶養手当も同じように制度発足時から所得制限が設けられているところでございます。また、他方で、多子世帯とかそういったものに対する配慮等も行わせていただいているところでございますので、引き続き、あるいは福祉サービスを利用することに対する様々な支援措置もとっております。 全体として、一つの支給だけではなくてトータルのサービス全体の中で、それぞれの対象者の方々に対してきめ細かい配慮を行っているところでございます。
○委員長(末松信介君) 補足されます。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 加藤厚労大臣の方から様々な手当に所得制限を設けることの意味については御説明ありましたが、委員の御質問の趣旨は、それと子育て政策とは矛盾しないのか、整合的なのか、こういった趣旨だったと思います。 少子化問題あるいは子育て政策、これはその背景に、結婚や出産、子育ての希望の実現、これを阻む様々な要因があり、それが複雑に絡まって生じている、そしてさらには足下ではコロナ禍の影響も指摘をされている、こうした事情が存在します。よって、そうした課題に対しては、今厚労大臣からありましたように、様々な政策を重層的に用意をする、これはもちろん大事であります。 しかし、この出産費用等の経済的支援のみならず、相談体制を含めて、様々な政策を組み合わせて総合的に対応していく、こういった意識が重要であると認識をいたします。こういった認識に基づいて、この総合的な少子化対策を政府としては進めていきたいと考えます。
○伊藤孝恵君 少子化は我が国最大の国難と言いながら、その優先順位に資するこの教育費負担の軽減というのがなかなか優先順位上がってこない、それについての整合はどうなっているのかというふうに総理にお伺いいたしました。今、加藤厚労大臣に先に答えられてしまいましたけれども。 特別児童扶養手当や放課後等デイサービス、特別支援教育就学奨励金等、障害児のいる世帯にも所得制限があります。これは私は必要ないというふうに思います。それから、児童扶養手当やひとり親家庭医療費助成、一人親世帯にも所得制限はこれ必要でしょうか、大臣。
○国務大臣(加藤勝信君) 今お話があった児童扶養手当も、これ自体は、子育てと生計の維持を一人で担い、経済的、社会的に様々な困難を抱えている一人親家庭等の生活の安定と自立の促進に寄与するとともに、一人親家庭等の児童の福祉の増進を図ることを目的として支給しているところでございます。 多子家庭も含めて制度発足時から先ほど申し上げた所得制限が設けられておりますけれども、扶養の数等々に応じて、それに応じた所得制限などを実施をしているところでありますし、また、それぞれのサービスを利用する、支援措置を利用するに当たってもきめ細かな配慮をさせていただいて、全体として、そうした世帯の事情を踏まえながら、必要な支援が行われるように配慮しているところでございます。
○伊藤孝恵君 私は、制度発足時にあったかないかを聞いているんじゃありません。今必要かどうかを聞いています。 こういった障害を持つ方々、一人親世帯、それから制限により少子世帯と可処分所得の逆転が起こる多子世帯の課題、それから、転勤に係る費用というのが課税されて所得制限の上限切りに遭ってしまう二拠点世帯のこういった所得制限、これ理不尽じゃないでしょうかということをお伺いしています。
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほど申し上げたように、所得制限、それぞれの制度の目的、支援方法などに応じて、手当においてはこういう制限を掛けるけれども、利用すべき支給については別にこういう配慮をすると、まさに重層的な、多面的な支援をさせていただいているところであります。 もちろん、刻々と家計の状況とか取り巻く環境は変わってきておりますから、そういった事情をしっかり踏まえながらも多層的な支援をしっかりと行っていきたいと思っております。
○伊藤孝恵君 総理、子供の学びや育ちに線引きは必要ないと私は思います。今、残念ながら重層的でも多面的でもございません。あらゆる子供に係る政策の所得制限の撤廃、強く求めます。御答弁お願いいたします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、政府としては、基本的に一つの政策で全ての方々のこの様々な負担とか悩みに応え切ることは難しいということから、様々な政策を用意して、それを重層的に用意することが大事だと申し上げております。 また、一つ一つの政策においても様々な配慮をしていかなければいけないということで、御指摘の特別児童扶養手当等においても、多子世帯等についてこの扶養親族の人数に応じた所得制限限度額の設定を行う、こういった配慮も行っている、これが現状であります。 こうした組合せを用意することによって、できるだけ多くの方々の悩みに応えられるような体制を政府としては用意をしていきたい、こうした方針で臨んでいるという御説明をさせていただいている次第であります。
○伊藤孝恵君 子育て世帯から悲鳴が上がっている自賠責保険料の値上げ及び走行距離課税の検討についても、最後に総理に伺いたいと思います。 地方では、通園、通学、塾の送り迎えなど、暮らしに車が欠かせません。なぜか二〇二三年から引き上げられる自賠責保険、理由は財務省が一般会計に持っていったまま未完済だからです。さすがにそれはないでしょうと、順番が違うでしょうと。まず六千億返してから負担増の話をしましょうよというふうに思うんですが、総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 自賠責保険料については、毎年、事故発生確率や損害額の動向等の検証結果を踏まえて検討が行われております。今後、自賠責保険審議会において改定の要否を含めた検討が行われるため、現時点で自賠責保険全体が値上げになるかなどは全く決定しておりません。
○伊藤孝恵君 まず返してから負担増のお話をしていただきたいですし、走行距離課税について、総理は導入に否定的だというふうに衆議院の予算委員会で答弁されたやに聞いておりますが、間違いありませんでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 走行距離課税については、現在、政府として具体的に検討しているものではありません。 しかし、与党税制改正大綱において、自動車関係諸税について、カーボンニュートラル目標の実現への貢献、自動車を取り巻く環境変化の動向、インフラの維持管理の必要性、国、地方を通じた財源の安定的な確保、こうしたものを踏まえつつ、中長期的な視点に立って検討を行うとされております。 政府としては、この与党での議論を注視し、それを踏まえた上で対応を考えていきたいと思っています。
○伊藤孝恵君 車がないと暮らせない人たちがいます。車がないと子供たちを送り迎えできない人たちがいます。そういう方々の声も聞いていただきたいと思います。 最後に、陳情です。 二〇一五年以来、ダブルケア世帯調査がなされていません。育児や介護、通訳や障害のある兄弟のケアと学業のはざまにいるヤングケアラーの存在も、政府が調査を実施してくださったので政策が大きく進展をいたしました。 育児と介護の両立に苦しむダブルケアの実態について是非調査していただきたいと思うんですが、総理、答弁お願いいたします。
○国務大臣(小倉將信君) 御指摘の調査であります。二〇一五年に内閣府男女局が委託調査として実施いたしまして、二〇一六年四月に結果を公表いたしましたダブルケアの実態に関する調査だと認識しております。 この調査は、男女局が、政府の施策及び社会制度、慣行が男女共同参画社会の形成に及ぼす影響を調査をするため、毎年度行っております男女共同参画関係施策実施状況調査として実施したものであります。この調査はその時々の問題意識などを踏まえて毎年度テーマを変えて実施しているものでありまして、二〇一六年度以降、ダブルケアに関する調査は実施をいたしておりません。
○伊藤孝恵君 ですから、このダブルケア、二〇一五年で二十五万人いたんです。もっといるはずです。 総理、最後に答弁お願いいたします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 政府として、その時々の社会課題に的確に、的確に対応するため、あるいは実態を把握するため、調査、情報を収集することは大事であると思います。 具体的にその課題についてどのような調査あるいは対応をするべきなのか、政府として絶えずこの検討を続けていきたいと思っています。
○伊藤孝恵君 大変大きな課題です。よろしくお願いいたします。 ありがとうございました。
○委員長(末松信介君) 以上で伊藤孝恵さんの質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(末松信介君) 次に、田村智子さんの質疑を行います。田村智子さん。
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。 統一協会の被害者救済法案が本日閣議決定をされます。当初の案ではマインドコントロール下での寄附について救済されないと、被害者、弁護士の皆さん、私たちも指摘をいたしました。これを受けて、寄附の勧誘を行うに当たって、自由な意思を抑圧し、寄附をするか否かについて適切な判断をすることが困難な状態に陥ることのないようにすることなど、三つの配慮義務が新たに盛り込まれることとなりました。 しかし、この案に対し、十一月二十九日、全国霊感商法対策弁護士連絡会は、配慮義務を課すだけでは迅速な被害防止、救済は実現できないなど、更なる修正を求め、昨日の立憲民主党、石橋議員の質問に総理は検討を続けていると答弁をされました。 総理、更なる修正は行いましたか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 新法案では、現行の日本の法体系の中で許される限り最大限、禁止行為や取引権の対象といたします。 具体的には、社会的に許容し難い悪質な寄附の勧誘行為を禁止するとともに、不適切な勧誘行為を受け困惑した中で行われた寄附の意思表示には瑕疵があることから、寄附者を保護するため、取消しを認める制度といたします。そしてさらに、寄附の勧誘に当たっての配慮義務、委員御指摘のこの配慮義務を規定するという二段構成を取ります。これにより、配慮義務に反するような不当な寄附勧誘が行われた場合、民法上の不法行為の認定やそれに基づく損害賠償が容易となり、更に実効性が高まると考えております。 そして、この配慮義務につきまして、禁止行為の対象にするべきだという御指摘があったことを承知しておりますが、禁止行為の対象とする場合、行政措置や刑事罰の適用にもつながるものであることから、現行の日本の法体系に照らせば、要件の明確化が必要となります。他方、不適当な寄附のありようは様々なものが想定され、一概に要件を規定できません。このため、禁止行為と配慮規定の二段構成を取ることで実効性を高めることとしている次第であります。
○田村智子君 今のような答弁を受けて、更なる修正を要請しているわけですよね。 統一協会の被害の特徴は、正体隠しなど不当な勧誘によって教義を植え付けられ、自由な意思が抑圧された、あるいはゆがめられた状態に陥ったままに献金をしてしまうということ、このいわゆるマインドコントロール、洗脳下での献金、これを明確に禁止するという法規制を求めて、更なる修正ということを求めているわけなんですよ。 少なくとも、三つの配慮義務、やはり禁止規定にしていくこと必要だと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(河野太郎君) それらを禁止規定にできないのは、今総理から御答弁されたとおりでございます。 しかし、この寄附の勧誘に当たっての配慮義務などを規定することにより、配慮義務に反するような不当な寄附勧誘が行われた場合、民法上の不法行為の認定やそれに基づく損害賠償請求が容易となり、更に実効性が高まるものと考えております。
○田村智子君 本当に、被害者や家族、そして弁護士連絡会の意見が反映されて実効性のある法律となるようにということを私たちみんなが願っているわけなんですよ。そこは本当に努力をしていただきたい。これは法案審議の中でも私たちも求めていきたいと思います。 同時に、統一協会の反社会的活動への対策、被害者救済がこれほど遅れた、その背景にある自民党との癒着のうみを出し切る責任、それが総理にはあるんだということを、この場では指摘にとどめます。 次の質問に進みたいと思います。 物価高騰対策についてお聞きします。(資料提示) アベノミクスから十年が経過をいたしました。当時の安倍総理は、幾度となく賃上げの成果ということも強調されました。しかし、結局、実質賃金は下がっていったと。総理、これはなぜなんでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) この十年を見ると、アベノミクス以降、デフレではない状況をつくり出し、二%程度の賃上げを実現したものの、女性や高齢者等パートタイム労働者を中心に、相対的に賃金水準の低い非正規雇用労働者が増加したこと等を背景に、平均の実質賃金が伸び悩んだものと認識をしております。 一方で、雇用全体が増加する中で、二〇一五年に正規雇用労働者が増加に転じ、二〇二一年までに二〇一四年と比べ約三百万人増加しています。また、国民みんなの稼ぎである総雇用者所得は、二〇二二年九月時点において、名目でも実質でも二〇一三年の水準を上回っております。
○田村智子君 何か聞いていてむなしくなっていってしまうんですけどね、このグラフを見ながら聞いていますと。 結局、異次元の金融緩和では賃金は上がらなかったんですよ。それどころか、異常円安を引き起こし、日本の経済は出口が見えない行き詰まりに陥っているというのが現状だと思います。これ、しっかり見ること必要だと思います。 今日は前向きな議論をしたいんです。これを打開するには、総理の言う物価高騰に負けない賃上げだと私も思います。それをどうやって実現するのか。事業者数で九九・七%、労働者数で七割を占める中小企業・小規模事業者への賃上げ支援、これが鍵だと思いますが、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) おっしゃるように、目下の物価上昇に対する最大の処方箋は、物価上昇に負けない継続的な賃上げを実現することであると考えています。 このために、短期的には、来年春の賃金交渉に向けて、物価上昇を特に重視すべき要素として掲げ、これに負けない対応を私から労使の皆様方にお願いするとともに、政府としてもその取組を後押ししてまいります。さらに、中長期的には、賃上げと併せて労働移動の円滑化、学び直しやリスキリングなどの人への投資、この三つの課題を一体的に改革を進めていく、この構造的な賃上げ、これを実現してまいりたいと思います。 そして、御指摘の中小・小規模事業者ですが、中小・小規模事業者においてもこうした賃上げの取組は重要であり、補正予算では賃上げにつながる生産性向上などへの支援の大幅拡充を盛り込んでいます。また、価格転嫁を強力に進めるために、公正取引委員会、中小企業庁において大幅な増員を行い、独禁法や下請法などの執行体制、これを緊急に強化してまいりたいと考えています。
○田村智子君 中小企業においてもと言われたんですけど、労働者数の七割ですからね、ここが鍵だという認識で私は政策立てていくこと必要だと思いますね。 現在行われている中小企業向けの賃上げ支援策、これは業務改善助成金です。概要と実績示してください。
○政府参考人(鈴木英二郎君) 業務改善助成金でございますが、事業場内で最も低い時間給を一定以上引き上げるとともに、生産性の向上に資する設備投資などを行いました中小企業・小規模事業者に対しましてその設備投資等に要しました費用の一部を助成するものでありまして、直近五年の交付決定件数及び執行額は、平成二十九年度、七百九十八件、八・四億円、三十年度、八百七十件、五・三億円、令和元年度、五百四十二件、三・〇億円、二年度、六百二十六件、六・六億円、三年度、三千八百五十九件、二十八・九億円でございます。
○田村智子君 昨年度はコロナ対応で対象を広げて四千件弱なんですね。 それでは、日本の中小企業・小規模事業者数、総数はどれくらいですか。
○政府参考人(小林浩史君) お答え申し上げます。 総務省と経済産業省が実施、公表いたしました平成二十八年経済センサス活動調査からの集計では、同年六月時点における小規模事業者を含む中小企業者数は約三百五十八万社となっております。
○田村智子君 そうすると、昨年度の実績でも事業者全体の〇・一%と。これ、助成制度そのものは利用できるようにすればいいと思うんですけれども、そもそも中小企業全体を対象にしてもいません。 総理、全体に届く賃上げ支援策、今求められていると思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(西村康稔君) 御指摘のように、中小企業における賃上げ、極めて重要であるというふうに思っております。 経産省、厚労省とも連携しながら対応しておりますけれども、賃上げできる環境整備に向けて、価格転嫁対策とそして生産性向上をしっかりと取り組んでいきたいと思っております。具体的には、パートナーシップ構築宣言の拡大、それから、先ほど総理からありましたけれども、公取とも連携しながら、価格交渉促進月間の実施とそのフォローアップ調査、それを踏まえて親事業者への指導、そして公取とも連携して取り組んでおるところであります。 また、今回補正予算で、事業再構築補助金やものづくり補助金、これらはもう既に何万社と使われておりますが、これらを活用して生産性向上に取り組むということで賃上げにつなげていきたいと思いますし、賃上げする中小企業には、このかさ上げ、補助率や補助上限を引き上げるといったインセンティブを取りながら、中小企業全体で賃上げが進むような取組、進めていきたいと思っております。
○田村智子君 今言われた、例えば事業再生補助金、今年度分で見ると、中小企業の約〇・五%なんですよ。しかも、公募で申請件数の約半数をはじいていますよ。これ、全体に直接届く支援策、これは可能です。 今年、最低賃金の改定に当たって、中小企業への社会保険料、税負担の軽減策を要望した地方最低賃金審査会、幾つありますか。
○政府参考人(鈴木英二郎君) 令和四年度の地域別最低賃金の改定に当たりまして四十七都道府県の地方最低賃金審議会により出された答申のうち、事業主の税、社会保険料の減免を求めるものは九ございました。
○田村智子君 そのうち、京都府、高知県の審議会、国にどういう要望をしていますか。
○政府参考人(鈴木英二郎君) まず、京都地方最低賃金審議会の答申におきましては、特に賃上げを促進するための業務改善助成金について、サービス業を始めとする労働集約型の産業分野にも生産性向上の設備投資を求めるなど、最低賃金引上げの原資の拠出自体が難しい状況にある中小企業・小規模事業者に対する助成制度としては極めて不十分であり、原材料等の高騰にも対応したものとするなど現場の声を反映した実態に適した真に使いやすい制度となるよう、国の責任において更なる抜本的な改善を喫緊に図るべきである。 あわせて、中小企業・小規模事業者の生産性向上、経営力向上のための減税、社会保険料の負担軽減措置や取引条件の改善を始めとする適正な価格転嫁対策など、中小企業の負担を直接的に軽減する方策の推進を図っていくことも極めて重要であるとされております。 また、高知県の地方最低賃金審議会の答申におきましては、最低賃金引上げの影響を受ける企業にとって社会保険料の増額部分については大きな負担である、例えば、中小企業・小規模事業者に対する一時的な減免措置などの可能性を検討していただきたいとされております。
○田村智子君 この高知県の審議会では、こうした要望事項について協議、検討を早急に開始していただきたい、協議、検討の結果については、毎年、各地方最低賃金審議会にフィードバックを行っていただきたいともあるんですよ。 総理、応えるべきではないですか。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、社会保険料の減免に関しては、従前から申し上げておりますように、社会保険の加入により労働者が安心して就労できる基盤の整備が事業主の責任であること、また、労働者の健康の保持及び労働生産性の増進が図られることが事業主の利益にも資することから、事業主に保険料負担を求めているわけであります。 賃金の直接補填について、また、企業の生産性や稼ぐ力を向上させない限り企業収益の拡大につながらず、長期的な賃上げや事業の継続に結び付かない。まさに持続可能な形にしていくためには、その企業の生産性向上を支援をしていく。また、先ほど経産大臣からありましたが、価格転嫁の実現など中小企業が賃上げしやすい環境整備を総合的に取り組む必要があると考えております。 先ほどありました業務改善助成金の改善については、既に九月段階において、原材料費等の高騰の影響を受けている事業者へとして、利益率が一定以上低下した事業者に対して助成の対象となる経費を拡充する、あるいは最低賃金が相対的に低い地域の事業者への支援として、事業場内最低賃金が低い事業者に対して助成率の引上げなどを行ったところであります。 また、今回の補正予算が成立をさせていただければ、特に最賃引上げが困難と考えられる事業場規模三十人未満の事業者に対する助成上限額の引上げ等、こうした措置を講じていきたいと考えております。
○田村智子君 今ある支援策では足りないから直接の支援を協議、検討してほしい、そうやって言っているんですよね。だけど、その協議も検討もしないんでしょうか。フィードバックも求めているんですよ。できません、やりません、そうやってフィードバックするつもりなんでしょうかね。 中小企業への社会保険料負担の減額、社会保険適用外の小規模事業者には賃上げ助成を行うなど、賃上げによって事業者の負担が増えないように支援策を行う、これとセットで最低賃金を千五百円に短期間に引き上げる。私たちも、二〇一四年からこの政策を繰り返し政府に提案してまいりました。 これらは海外で試され済みの政策なんですよ。アメリカ、二〇〇七年に大幅な最低賃金引上げを決定、あわせて、中小企業への五年間の大規模な減税を実施。フランス、二〇〇三年、最低賃金の大幅引上げとセットで、三年間で二・三兆円規模での中小企業の社会保険料を減額と。 総理、今度お答えください。中小企業全体への支援策に踏み切った国は賃金の上昇が持続しているんです、持続しているんです。地方審議会の要望に応えて、日本でも検討すべきではないですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほど来の地方審議会の御指摘については、先ほど厚生労働大臣からお答えしたとおりであります。社会保険料の減免についても、賃金の直接補填についても慎重な結論が必要で、検討が必要であると考えております。 そして、持続可能な賃金の引上げが重要だという指摘についてはそのとおりだと思います。だからこそ、今回の総合経済対策の中にあって、この短期的な賃上げと併せて中長期的な構造的な賃上げが重要だということで政策を用意をしている、こうした次第であります。
○田村智子君 いや、本当に今賃上げどうするかと、中小企業にどう届けるのかと。私たちは中小企業支援に充てる財源も提案をしています。増え続ける大企業の内部留保のうち、アベノミクス以降で積み増した分に二%、五年間限定の課税で十兆円と。これを全て中小企業の賃上げ支援に充てる。大企業の自社の賃上げと再エネ、省エネなどグリーン投資に内部留保を活用した分は課税控除をすると。 これ見てください。内部留保は企業にとって必要だと思いますよ。しかし、国内投資にも回らず、日本の労働者全体の実質賃金は下がる。ただただ内部留保、とりわけ現預金が大企業の中に積み上がっていくんですよ。これは健全な経済の在り方でしょうか。このゆがんだ構造にメスを入れてこそ構造的な賃上げと言えるんじゃないでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 我が国では、二〇一二年からコロナ前の二〇一九年までの間に、実質設備投資は約十三兆円、労働者全体の所得である実質雇用報酬は約二十一兆円増加するなど、投資、雇用者所得とも増加をしてきました。他方、賃金については、長引くデフレ下において、企業による賃金の抑制、消費者による支出の抑制の悪循環により、他国と比べて伸びが小幅となってきた、これが現実でありました。 そして、御指摘の内部留保でありますが、内部留保については、大企業を中心に高水準の企業収益を背景として増加をしています。新しい資本主義の実現のためには、こういった企業収益を現預金として保有するだけではなく、賃上げ、人への投資、設備投資等の形で未来に向けてしっかり活用していただくことが重要であると考えています。そのための賃上げ税制であり、また上場企業への人的投資に関する非財務情報の開示の義務付け、これも重要であると考えますし、また円安環境を生かした国内投資促進策、こうしたことを促進することによって未来への投資を促していく、こうした取組が重要であると考えています。
○田村智子君 賃上げは今求められているんですよね。それで、今、中小企業全体に直接届く支援策がないんですよ。環境をつくっていって、いつ賃上げできるのかって。今できる策がこれだけ示されている。地方審議会からも求められている。それに対して、できない理由だけ並べるのかと、いつまで慎重な検討をするのかと。ここを本当に真剣に捉えて、せめてね、せめて地方審議会の要望については協議、検討を早急に行っていただきたいと強く求めるものです。 次に進みます。 その構造的な賃上げというんですけれども、もう一度お聞きしたいんです。じゃ、長いスパンで見たときに、なぜ日本は賃金が上がらない国になったのか、その構造についてどう分析をしておられますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 我が国は、バブル崩壊以降、長引くデフレ等を背景に、他国と比べて低い経済成長が続きました。この間、企業は賃金を抑制し、消費者も将来不安などから消費を抑制した結果、需要が低迷しデフレが継続する、こうした悪循環になりました。こうした中で、企業に賃上げを行う余力が生まれにくくなったことから、賃金が伸び悩み、他国より低い賃金水準になったと考えております。
○田村智子君 景気が悪かったという以外、どう理解したらいいのかなというふうに思ったんですけれども。 厚労省の労働経済白書二〇二二年版、賃金が上がらない要因を様々に分析をしています。その一つとして示されているのがこのグラフなんですが、説明いただけますか。
○政府参考人(中村博治君) お示しいただきましたグラフにつきましては、一九九三年比の現金給与総額の推移とその変動の要因を分析したものでございます。 現金給与総額につきましては、二〇〇二年以降、パートタイム労働者比率の上昇や一般労働者の特別給与の減少により、一九九三年と比べて減少して推移する一方で、二〇一三年以降、一般労働者の所定内給与や特別給与の増加により、減少幅は縮小したところでございます。さらに、二〇一九年以降、一般労働者の特別給与のマイナス寄与が拡大し、再び減少幅が拡大している状況でございます。
○田村智子君 これ、明らかなんですけどね、このオレンジ色のところ、これが、低賃金のパートの労働者の人数がどんどん増えていって、それが全体の賃金を押し下げていくという、この要因になっていったという分析なんですね。 ほかにも、第二次産業、製造業で賃金が比較的高い一般労働者、正社員の割合が激減し、第三次産業、飲食、販売などのサービス業、非製造業でパートタイム労働者の割合が増大したことも賃下げ要因だというふうにしています。 パート、非正規雇用が労働者数でも割合でも三十年間でどんどん増大していったと、これが日本の賃金が上がらない最大の要因である、総理はこのことをお認めになりますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) バブル崩壊以降、そのパートタイム労働者を中心に相対的に賃金水準の低い非正規雇用労働者が増加をし、賃金の平均値を押し下げたことは事実ですが、近年では雇用者全体が増える中にあって、正規雇用労働者数も七年連続で増加をしています。 また、非正規雇用労働者増加の背景には女性や高齢者の就労参加があり、ワーク・ライフ・バランスの観点から自らパートタイム労働を選択するケースなど、労働者のニーズにより増加してきた面もある、これも考えておかなければなりません。
○田村智子君 まあ最初にそれは事実だというふうにお認めになったと。ちょっと、女性が増えるのが非正規が増えて当たり前というような答弁が続くのは、私はちょっといかがなものかというふうに思うんですけれども。 なぜ非正規雇用がこれほど増えたのかと、これ政策との関係でも見解をお聞きしたいんですね、なぜ増えたのか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今総理からもお話がありましたが、非正規雇用労働者増加の背景には、まさにこの間、どういう方の非正規が増えているかを見ますと、やはり高齢者の就労の参加、これがかなり増えてきているということがあろうと思います。また、ワーク・ライフ・バランスの観点から自らパートタイム労働を選択するケース、まあこれは普通の正規が長時間労働だという、こういったこともあるんだとは思いますが、そうした様々な要因がその背景にあると思います。 また、ただし、その非正規雇用労働者は正規雇用労働者と比べて賃金が低いこと、あるいは各種手当の支給が十分ではないこと、さらには能力開発の機会が乏しい、こうした課題がある、こういったことを認識をしているところでございますので、特に非正規から正規になりたい、こうした方々をしっかりと応援をしていきたいと考えています。
○田村智子君 これ、政策的なこと全くなく、何か労働者が非正規になったんだというだけの答弁ですよね、今の、いやあ。 これ見てください。政府は、やっぱりバブル経済崩壊後、人件費削減、コスト削減が競争に勝ち抜くために必要だと、そして雇用の流動化が経済を成長させると旗を振ってきたじゃありませんか。そのための規制緩和として派遣労働の対象業務を拡大していった。社会保険料の企業負担もない、ボーナスや退職金の支払の必要もない、この派遣労働を企業は活用しました。それは派遣にとどまらず、事務職、窓口業務、飲食、アパレルなどを派遣、契約社員が当たり前にしてしまったんじゃないでしょうか。先ほどから女性労働者が増えたからという答弁がありましたけれども、それは、特に女性が多く働いてきた職業が正社員から非正規雇用へと置き換えが構造的に進められてきたからではないんですか。 この構造を総理はどう評価しますか。企業の競争力を強化したと思いますか。日本の経済を成長させたと言えますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、先ほど申し上げたように、日本の経済、デフレとの悪循環の中でこの厳しい雇用状況になった、こういったことは先ほど申し上げた次第でありますが、それと併せて、先ほど申し上げたように、自らライフスタイルに合わせてパートタイムを選択する方もいるなど、労働者のニーズも変化をし、そして増加をしてきた、こうした面もあるということは御理解いただきたいと思います。 こうした中で、非正規雇用が増加するだけでなく、正規雇用も増加することで雇用者数は約五百二十万人増加した。こうしたことの結果、労働者全体の所得である雇用者報酬は二〇一二年から二〇一九年までの間に名目で三十五兆円、実質で二十一兆円増加をし、その間、企業の経常利益も三十二兆円増加し、二〇二一年度においては日本企業の経常利益は過去最高水準七十八兆円を記録している、こうした経済の変化が生じているわけであります。 是非、この日本経済、これ一段高い成長経路に乗せるために努力をしていかなければいけない、そしてそのためにも人への投資が重要だということで政策を訴えさせていただいています。是非、この人への投資、これを充実させることによって、先ほど言った負の循環ではなくして、成長の方向へ循環が回っていくことを日本の経済においても実現していかなければならないと考えています。
○田村智子君 過去の政策についてお答えになっていない。これを見て、これまでやってきたこの雇用政策が非正規雇用を増やした、そのことで日本の経済成長できなくなっているんじゃないですかと聞いています。(発言する者あり)
○委員長(末松信介君) 不規則発言ないように。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほど申し上げたように、非正規雇用についての増加ももちろん御指摘のとおりでありますが、この正規雇用も増加する形で雇用者総数増えている、こうしたことを申し上げています。その結果として日本企業の経常利益は過去最高水準になっている、こうしたことについて説明をさせていただいています。 様々な取組の積み重ねの結果、様々な政策が積み上げられて、そしてこうした状況にある、これは事実だと考えています。ただ、これを負の循環ではなくして成長の循環に切り替えていくためにも人への投資が重要であるということで政策を未来に向けて発展させていかなければならない、こういったことを説明させていただいています。
○田村智子君 明らかに割合が倍近く増えましたね。問題ないということですか。
○国務大臣(西村康稔君) 先ほど来、岸田総理答弁されているとおり、一つは、長年デフレの中で企業は人件費を抑えるということで非正規を増やしてきたと、これは事実です。他方、女性や高齢者など、多様な働き方を求める、柔軟な働き方を求める方々も多い、そのニーズに応えてきたという面もあります。 ただし、我々は、できるだけ正規にしたいと、特に不本意非正規と言われる、正規を望んでいるけれども非正規にとどまっている方をできるだけ減らしたい、正規にしたいということで、同一労働同一賃金も入れましたし、そして厚生年金も拡大していく、さらには厚労省や我々の補助金で、正規化、賃金を上げていく、そういう企業を応援してきた、中小企業を応援してきたということであります。 ですので、我々としては、不本意非正規は減らしたいと、できるだけ多くの方に正規になっていただきたい。今回、補正予算でもキャリアアップのための一気通貫の支援策を用意しておりますので、非正規の方も含めてキャリアアップして所得が向上できるように我々取り組んでいきたいというふうに考えております。
○田村智子君 事実は政策によって非正規雇用を増やしてきたんですよ。そこへの反省が何もない。 この非正規雇用の労働者、能力開発、スキルアップの教育を行った事業所、これは三割未満なんです。正社員に対して行った企業は七割。大きな格差があります。最初から教育の対象外、将来を期待しないと言っているのに等しいですね。今や、先ほども言っているとおり、非正規雇用四割、女性労働者の五割ですよ。その多くがスキルアップの機会も与えられていないということになります。 これで経済成長するのか。非正規雇用を政策的に拡大させたことが、日本は賃金が上がらないだけでなく、経済を成長させる力を奪ってきた。この政策との関係でお答えいただきたい。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 非正規雇用のありようについては、今日までのありようについては先ほど来説明しているとおりであります。 企業がこの賃金に割り当てる余力がないことによって非正規雇用が増えた、こういった事実もありました。また、自らのライフスタイルに合わせた形で働き方を選択する、こうした面から非正規労働者が増えた、こういった面もあった。こういったことを申し上げてきましたが、しかし、未来に向けては、この非正規雇用者、望まれる方には正規雇用に移っていただこう、こういったことで今回の総合経済対策の中にも様々な政策を用意した、これが政府の考え方であります。非正規労働者の方を含め、誰もが意欲とやりがいを高めて働くことができる、こういった労働市場を整備していかなければならない、こういったことであります。 そして、企業において、その社員のスキルアップに努力している企業が少ないのではないか、こういった指摘もありましたが、求職者支援訓練等のこの仕組みの中で、例えば一定の給付を受けながら職業訓練を受ける、こうした取組によって意欲があればスキルアップを目指せる様々な仕組みを用意していく、これも重要なことでありますし、是非、今回の総合経済対策の中にあっても、リスキリングを始めとする一気通貫の様々なその訓練を得られる仕組み、また非正規から正規に移ったことを後押しする企業をしっかり支援する政策、こういったものをしっかり活用することによって、非正規労働者の方の中で望む方には正規、できるだけ正規に移っていただけるような体制をつくっていきたい、これが政府の基本的な考え方であります。
○田村智子君 それは労働者の個人の責任にしていますね。 個別の支援策は必要ですよ。だけど、私が問いかけているのは、日本の雇用の構造のことを聞いているんですよ。事務職や窓口業務、接客業、医療や福祉、公務、学校の先生や保育士、栄養士、図書館司書、自治体やハローワークの窓口などが現に今、低賃金で短期契約の非正規雇用に支えられている。自治体の公務員は約三十万人が今年度で切られようとしている。この構造をそのままでいいのかと聞いています。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) ですから、非正規雇用の方々にもいろいろな考え方で働いている方がおられる。その中で、自ら正規化を望む方々には正規雇用に移っていただけるような社会をつくっていこうということで、総合経済対策等、政策を用意している、こういった説明をさせていただいています。それを望まない方、その非正規を望まない方に対しては様々な支援の制度を用意している、こうした政府の姿勢について説明をさせていただいています。
○田村智子君 例えば、新しい図書館ができました。募集される司書は非正規なんですよ。非正規しか募集がないんですよ。こういう構造を聞いているんです。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 各自治体、そして、それぞれの企業のこの判断というものはあるかとは思いますが、より正規化を進めようとする雇用主体を増やしていこうという考え方において政府として支援を行っていこう、こうした政策を用意させていただいているということであります。
○田村智子君 公務も、国だってそうなんだから。ハローワークの窓口、半分もう非正規ですからね。それでいいのかってことなんですよ。そうやって正規で働けるポストをどんどん減らされてきたんですよ。 短期間の雇用契約というのは人生を細切れにされているのと同じで、生涯にわたって大きな影響を与えてしまいます。一九九三年から二〇〇五年に新卒で就職活動をしたいわゆる就職氷河期世代は、過去の同じ世代と比べたときに給与の落ち込みが大変激しくなっています。彼ら、彼女らが就職難で苦しんでいるときに、政府は派遣労働の規制緩和を続け、非正規雇用を広げたんです。公務の職場でも正規のポストを減らし続けたんですよ。 私は、このグラフ見たときに本当に大きな衝撃を受けました。生まれた年が僅かに違うだけで生涯にわたる大きな不利益を抱えてしまう。こういうことを起こさないために政治があるんじゃないんでしょうか。 総理、これ見てどう思われますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) だからこそ、先ほど、過去の日本の雇用の在り方について政府はどう考えているか、これを申し上げさせていただきました。デフレとの悪循環の中で企業が賃金にこの内部留保等を振り向ける余裕がない、こうした状況の中で賃金が引き下げられ、そして、需要が喚起されずデフレ状態が続く悪循環が続いてきた、こういったことを申し上げてきました。 是非、この悪循環を変えることによって企業に賃上げに振り向ける余力をしっかり与えることが重要である、そのことが正規雇用につながる、そういった考えに基づいて政策をこれから前に進めていきたい、こういった説明をさせていただいています。この考え方は間違いないと思っています。
○田村智子君 例えば、リーマン・ショックとかが起きた後も、すぐに企業は黒字を回復して、だから内部留保積み上がっていったんですよ、余力がないとか言っていますけれどもね。国や自治体だって、何で非正規、非正規を、ポストを増やし続けたのかと、こういうことが問われてくると思うんですよね。 就職氷河期を経験し、今も非正規雇用という方は少なくありません。私は、まあ未来にというんだったら、少なくとも最低賃金千五百円、安定した働き方を希望する人には無期雇用を直ちに保障する、これは今なし得る最低限の政治の責任だと思いますが、いかがでしょうか。 〔委員長退席、理事片山さつき君着席〕
○国務大臣(後藤茂之君) 就職氷河期に学校を卒業して就職できなかった方たちが非常に厳しい状況にあるということは本当に我々も認識しておりまして、この就職氷河期世代が置かれた実情を踏まえまして、二〇一九年に就職氷河期世代支援プログラムというものを作っておりまして、特別に集中的な対策を取り組んできております。 本年六月の骨太方針二〇二二におきましても、来年度からの二年間を第二ステージと位置付けまして、しっかりとした効果的、効率的な支援を実施していくということで、対策しっかりと取り組んでいきたいと思います。
○田村智子君 個別ではなく全体にどうするかといったら、最低賃金千五百円と、これはどうしても必要なことだと思います。 もう一点、非正規雇用は女性労働者の五割に達します。男女賃金格差の是正は、賃上げの重要な柱となります。その最初の一歩として、企業の男女別平均賃金の公表が始まりました。女性パート労働者も多いんですけれども、平均賃金の算出方法はどのように示していますか。
○国務大臣(加藤勝信君) 女性活躍推進法に基づき、男女の賃金の差異について、男性の平均賃金に対する女性の平均賃金の割合の公表をこの七月から求めているところでございます。男女それぞれの平均賃金は総賃金を人員数で割って算出をするわけでありますが、パート労働者の人員数は、実際の人員数をそのまま用いること又は正規雇用労働者の所定労働時間で換算した人員数を用いることのいずれの方法であっても差し支えないということにしているところでございます。
○田村智子君 常勤換算でもいいと言うんですけど、それはパートの人が正社員として働いたと想定した計算方法になってしまうんですよ。それは、時給の格差を示すことにはなるんですけれども、実際に受け取った賃金の格差とは大きく異なることがあり得るんです。そうすると、給料の支給額を足し上げて人数で割るという、この当たり前の平均賃金を必ず示すように求めるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほど申し上げましたが、男女賃金の差異の算出に当たっては、パート労働者の人員数をフルタイム換算することは、勤務形態の異なる者を比較するための前提をそろえるという観点では一つの方法であるというふうに考えており、実際の人員数をそのまま用いることを必須、先ほど申し上げた、今選択的でありますが、を考えておりません。 ただ、その上で、男女の賃金の差異の公表に当たっては、算出の前提となる重要事項を注記することが望ましいとされており、パート労働者の人員数をフルタイム換算している場合にはその旨をしっかり注記いただきたいと考えております。
○田村智子君 実際の賃金格差が分かる資料でなければ駄目だと思います。シングルマザーなど、非正規で家計を支えておられるという方も多数おられる。実際の給料格差を明らかにして是正を図ってほしい。そしてまた、最低賃金の千五百円とケア労働の賃金水準を引き上げる、これは男女賃金格差の是正に直結をしますので早急に進めていただきたい。このことも要望して、次の質問に移ります。 安全保障についてお聞きします。 防衛予算、軍事費について、二〇二七年度にGDP比二%になるようにと総理は指示されました。GDP比二%、幾らですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) GDP比二%、令和四年度のGDPを基準とすれば、約十一兆円であります。
○田村智子君 現在の防衛予算、軍事費のまさに二倍です。参議院選挙のとき、その後の国会でも、軍事費を二倍にするのかと私たち何度も問いてきました。そのときに総理は、額ありきではない、必要な防衛装備を積み上げると言い続けました。 では、どういう装備を積み上げたんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 防衛費につきましては、内容と予算と財源と、これを一体的に議論をし、年末に向けて結論を出すと申し上げてきました。 そして、NSC四大臣会合においては、今年初めから様々な議論を積み重ね、国家安全保障局においては、有識者を始め様々な関係者の議論を聞き、ヒアリングを行い、そして有識者会議等の議論も参考にさせていただきました。様々なこの内容の議論を積み重ねてきました。そして、年末いよいよ迫ってまいりました。予算と財源とセットで結論を出すべく議論を整理していきたいと考えています。
○田村智子君 いや、だから何を積み上げたのかと聞いています。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 中身につきましては、日本のこの防衛力、そして日米同盟の抑止力、対処力を高めるために何が必要なのか、さらには、我が国のミサイル防衛システムを更に補うために必要なあらゆる選択肢についても議論するなど、様々な具体的な議論を今積み上げております。それとセットで、予算と財源との議論を整理した上で、年末結論を出していきたいと思っています。
○田村智子君 いや、セットになっていないじゃないですか。二%、先に指示出しているじゃないですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 具体的な内容については今年の初めから議論を積み重ねてきました。予算と財源とセットで結論を出したいと思っています。
○田村智子君 なぜ中身を示さないのか。 昨日、読売新聞、トマホーク最大五百発購入を検討、十一月十三日のバイデン大統領との首脳会談で方針を確認とあります。トマホーク購入の交渉をしたんですか。
○理事(片山さつき君) まずは担当大臣から。
○国務大臣(浜田靖一君) 反撃能力の保有を念頭にトマホークの購入を検討しているとの報道があることは承知しておりますが、いわゆる反撃能力について現在検討中であり、具体的な内容等は何ら決まっておりません。 また、十一月十三日の日米首脳会談においては、我が国の防衛力を抜本的強化する方針について米側に説明されたものと承知しております。バイデン大統領から力強い支持を得たと承知しておりますが、外交上のやり取りであり、詳細についてはお答えできないことを御理解願いたいと思います。 そして、先ほど積み上げのお話がございましたが、我々、今この現状、大変厳しい防衛環境がある中で、防衛力の抜本的強化の実現するべく、整備すべき装備品等の自衛隊の能力の在り方について検討を進めてまいりました。 具体的には、スタンドオフ防衛能力、総合ミサイル防空能力、無人アセット防衛能力、領域横断作戦能力、指揮統制・情報関連機能、機動展開能力、持続性、強靱性といった分野を中心に強化するとともに、防衛生産・技術基盤、人的基盤等の要素を重視して必要な内容をしっかりと積み上げているところであります。 いずれにせよ、防衛省としては、国民の命や暮らしを守るために何が必要なのか、年末に向けて防衛力強化の内容をしっかりと積み上げてまいりたいと考えております。 以上です。
○田村智子君 首脳会談ですから、総理、バイデン大統領とトマホークのこと交渉したんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 日米首脳会談で確認したことは、日本の防衛力を強化していく、そして日米同盟の抑止力、対処力を強化していく、この点において両首脳で一致をしたということであります。具体的なこのやり取りについては控えます。
○田村智子君 じゃ、何で報道が出るんですかね。 イラク戦争でアメリカが首都バグダッドへの先制攻撃で使ったのがトマホークです。相手国の領土を破壊することを目的とするミサイルです。ほかにも、報道では、射程三千キロにもなる国産極超音速ミサイルを開発する方針というのも相次いでいるんですね。 日本の領土、領海から周辺国の領土を攻撃できるミサイルの配備、この本格的な敵基地攻撃能力の保有へ既に政府は動いているということですか。
○国務大臣(浜田靖一君) いわゆる反撃能力についてお尋ねであれば、現在検討中であるため、具体的な内容についてお答えできる段階にはないことを御理解いただきたいと思います。 その上で、防衛省においては、各国の早期警戒管制能力や各種ミサイルの性能が著しく向上していく中、自衛隊員の安全を確保しつつ、我が国への侵攻を阻止、対処し得るよう、スタンドオフ防衛能力の強化に取り組んでいるところであります。 いずれにいたしましても、将来にわたり我が国を守り抜くため、本年末までに新たな国家安全保障戦略等を策定する中で、あらゆる選択肢を排除せず、現実的に検討し、防衛力を抜本的に強化していく考えであります。
○田村智子君 十一月二十二日に提出された有識者会議の報告書、反撃能力、つまり敵基地攻撃能力の保有を不可欠と断言しました。さらに、国内武器産業を育てるために攻撃的武器は輸出できないというルールも取り除く、大学や研究機関を軍事研究に組み込むシステムをつくる、空港や港湾も軍事利用できるように公共インフラを整備するなど、憲法九条に基づいて歴代政府ができないとしていたことを百八十度転換する、まるで軍事国家、戦争国家づくりの青写真ですよ。一方で、安全保障の要である外交戦略については何の提言もありません。 総理はこの報告書をどう受け止めているんでしょうか。総理から。
○理事(片山さつき君) まず担当大臣。
○国務大臣(林芳正君) 国力としての防衛力を総合的に考える有識者会議でございますが、このタイトルにもありますように防衛力を中心に議論をいただいた会議でありますけれども、その報告書の中で、外交力や経済力等も含めて我が国の安全を確保する総合的な防衛体制の在り方について本質的な検討も必要である、こういう御指摘もいただいておるところでございます。 この報告書を踏まえて、与党とも御相談しながら新たな国家安全保障戦略等の取りまとめを進めておるところでございまして、この新たな国家安全保障戦略では、当然今後の我が国の外交政策に関する考えをお示しするということでございます。
○田村智子君 それでは、新たに外交力について有識者会議等での審議をしてもらうってことですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) いや、今外務大臣から答弁させていただきましたように、報告書の中で、外交力や経済力等も含めて我が国の安全を確保する総合的な防衛体制の在り方について本質的な検討が必要である、こういった指摘があります。 そもそも有識者会議は防衛力を中心に御議論いただいた会議でありますが、外交力や経済力も含めて防衛体制を考えていく必要がある、こうしたこの報告書を取りまとめていただきました。この報告書を踏まえつつ、新たな国家安全保障戦略、取りまとめていきたいと考えています。
○田村智子君 私は、なぜ安全保障環境が厳しさを増すという状況になっているのか、この冷静な分析が必要だと思います。 北朝鮮のミサイル開発に対して、日本では、九〇年代の後半からいわゆるミサイル防衛の開発が始まり、二〇〇四年度から今日までシステムの導入、整備が行われています。 二〇〇一年六月十四日、衆議院安全保障委員会で我が党の赤嶺政賢議員が、米国が弾道ミサイルと圧倒的な核戦略を持つ下で、ミサイル防衛が防衛的だなどと主張することは詭弁だ、周辺諸国に多大な懸念、不安を与える、弾道ミサイル防衛を打ち破ることのできる新たな兵器を開発しようという誘惑に駆られ、軍拡競争が再燃することになると、二〇〇一年にこう厳しく批判をいたしました。 これに対して、当時の中谷防衛庁長官、どのように答弁されていますか。
○国務大臣(浜田靖一君) 委員御指摘の二〇〇一年六月十四日の衆議院安全保障委員会において、中谷元防衛庁長官、当時は、米国の弾道ミサイル防衛構想に関し、現実に、この構想は、現在世界に、四十一か国に拡散しております弾道ミサイルに対して、米国本土を防衛するかということが趣旨でありまして、いわゆる飛んでくるミサイルを撃ち落とすというところに視点が置かれております、もしこれが成功いたしますれば、現在持っているミサイルが無用化をされるということで、軍縮につながることもございますので、是非、この成果がいい方向に展開いたしまして、世界の軍縮が進んでいくように、また核を保有することが無意味であるように、そのように努力していくことを我々は期待をしておりますと答弁しております。
○田村智子君 そのとおりなんですよ、軍縮につながると。二〇〇五年にも大野防衛庁長官が、軍拡という競争、軍拡競争という流れは出てこないというふうに答弁されています。 では、総理、日米一体で進めたこのミサイル防衛は軍縮につながったんでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) ミサイル迎撃システム等我が国のこの備え、そして今議論を進めておりますあらゆる選択肢を排除せず行う更なる取組、これらは我が国に対するこの攻撃を相手国が思いとどまるという意味で、抑止力を向上させる意味で重要な取組であると認識をしております。 こうした体制を整備することによってこの抑止力、対処力の向上に努め、そのことが我が国に対する攻撃を思いとどまらせる、こうした結果につながるよう充実した装備を考えていかなければならないと思っています。 〔理事片山さつき君退席、委員長着席〕
○田村智子君 違う、違う。だから、ミサイル防衛やってきたと、それは軍縮につながったのかと聞いています。(発言する者あり)
○委員長(末松信介君) 静粛に。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 軍縮につながったかという御質問でありますが、これは、今の取組は、我が国の国民の命や暮らしを守るためにどうした、どういった取組が求められているか、こういった問題意識に基づいてこの議論を進めております。 このミサイル防衛が軍縮につながったかということについて、これは現時点で確定的に申し上げることは困難であると考えます。
○田村智子君 いや、事実を見れば明らかで、核開発も止まらなかったし、軍縮になるどころか、むしろ安全環境が厳しさを増すというのが今の現状なんですよね。 そうしたら、なぜミサイル防衛が軍縮をもたらさなかったのかと、この分析が必要なんじゃないでしょうか。そして、本当にミサイル軍縮のための戦略が必要なんじゃないでしょうか。
○国務大臣(浜田靖一君) 弾道ミサイル防衛システムは、弾道ミサイル等が発射されない限り実際に活用されることはなく、弾道ミサイル等による攻撃に対し国民の生命、財産を守るために必要な純粋に防御的な手段であり、我が国の安全を確保する上で不可欠なものでありまして、こうしたことから、我が国のBMDシステムは我が国の専守防衛の理念に合致するものであり、軍拡競争を招くとは考えられません。
○田村智子君 いや、だから北朝鮮等々の東アジアの中での軍拡が始まっているわけですよね。この軍縮の戦略というのを持たなきゃいけないと思う。なぜこういう状況になっているのかの分析が必要だと思う。しかし、それがない。その上で、今度は日本がかつてない大軍拡にかじを切ろうというんでしょうか。 これまで保有できないとしてきた相手国内を攻撃するミサイルの配備、この敵基地攻撃能力の保有、それは周辺国の日本に対する見方を全く変えてしまって、想像を絶するような大軍拡競争を招くのではないんでしょうか。それはむしろ日本の安全を脅かし、深刻な安全保障のジレンマに陥るのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今、安全保障の世界においては、どんな国であっても、一国で自分の国を完全に守り切れるというような考えは取っておりません。自らの防衛力、しっかり責任を持って充実させるとともに、多くの同盟国、同志国と連携することによって全体で抑止力、対処力を向上させていく、これが基本的な考え方であります。 こうした、この同盟国、同志国との協力、さらには周辺国の理解という意味から、我が国の防衛力強化に当たっては透明性を持って説明を果たして、説明をしていくこと、これが重要であると思います。 委員のおっしゃるこの安全保障上のジレンマ、これを避けるためにも、我が国としての防衛力の拡充の考え方、あるいは実情、透明性を持って周辺国に説明していくことは重要であると考えます。
○田村智子君 昨日の東京新聞で、内閣官房副長官補を務めた柳澤協二氏が、敵基地攻撃について、相手に日本本土を攻撃する大義名分を与えてしまう、確実に戦争を拡大させ、際限のないミサイルの撃ち合いに発展する、武力強化ではなく、戦争を防ぐ新たな国際ルール作りに向け、もっと外交で汗をというふうに述べていますが、総理、どうですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 厳しい安全保障環境の中で我が国の安全を守るためには外交努力がまず第一に求められる、これはそのとおりであります。 しかし、この関係国と効果的な外交交渉、外交的な働きかけを行うためにも、自らの防衛力の充実、国民の命や暮らしをしっかり守れる体制をつくっておくことは重要であると思います。こういった体制があるからこそ、外交努力におけるその外交の説得力を高めることにもつながる、こうした外交と安全保障の関係についてもしっかり念頭に置きながら、外交・安全保障体制の充実を考えていかなければならないと思っています。
○田村智子君 相手国を破壊できるぞと、こうやって武力で威嚇して外交をやるということなんでしょうかね。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 我が国は、自らの国民の命や暮らしをしっかり守れるという体制を示すことが外交における説得力につながると考えて、外交、安全保障を進めていかなければならないと思っています。
○田村智子君 世界を見れば、もっと本当に戦争の心配のない地域をつくる外交の努力は別の形で続けられています。 十一月十七日から二十日、トルコ・イスタンブールで第十一回アジア政党会議が行われ、三十か国・一地域から政党が参加をしました。議長はトルコの与党議員、中国、ロシア、韓国、インドネシアなど、その国の政府に関わる政党が多数参加をいたしました。全会一致で採択されたイスタンブール宣言は、平和、安全、安定について、ブロック政治を回避し、競争よりも協力を重視する、対話と交渉こそが紛争解決の唯一の道と明記をいたしました。軍事ブロックで世界を分断し、相手を排除する、こういうブロック政治を回避するんだと、同じテーブルで対話と交渉をということですね。 総理は、このブロック政治を回避するということに賛同されますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、御指摘の会議には日本政府は出席者を出しておりません。採択文書の起草作業にも関与していないため有権的なコメントはできませんが、ただ、当該宣言の文書を見る限り、これは分断を招くような政治への反対を訴えているものだと思われます。 この点、世界各地で既存の国際秩序が試練にさらされている今こそ、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の徹底のために、国際社会は、分断でなく、団結することが重要であると考えています。
○田村智子君 これは、誰かを排除してまとまるんじゃないんですよ、包摂的にまとまろうというのがイスタンブール宣言なんですね。このアジア政党会議、参加しておられないと言った。本当に残念です。我が党は第二回から欠かさず参加しているんですけれども、今回、自民党も公明党も参加をしなかったと。 じゃ、今度は総理が参加されたことについてお聞きします。 十一月十三日、東アジア・サミットが開催をされました。この参加した国、採択された議長声明での朝鮮半島情勢についての記述を示してください。
○国務大臣(林芳正君) 十一月十三日にカンボジアで開催されました東アジア首脳会議には、日本のほか、ミャンマーを除くASEAN九か国、中国、韓国、豪州、ニュージーランド、インド、米国及びロシアの計十七か国の代表が参加いたしました。 議長声明という御指摘ですが、これは議長国カンボジアが議長の権限で発出した声明であり、必ずしも全参加国の合意に基づき採択されたものではないということは申し上げておきたいと思いますが、この声明においては、会議において全参加国若しくは一部の参加国が述べた内容も踏まえまして、北朝鮮情勢について、例えば最近の北朝鮮による弾道ミサイル発射の急増に対する重大な懸念を表明したことや、北朝鮮に対して国連安保理決議の完全な遵守を求めたこと、朝鮮半島の非核化に向けた取組への留意に加えて、当事者による平和的な対話に資する雰囲気の促進や拉致問題の即時解決の重要性に言及があったところでございます。
○田村智子君 全ての関係当事国の平和的な対話の継続の重要性を強調、関係当事国間の平和的対話に資する空気の増進で問題を解決していくと、こういうような議長声明にそれじゃ総理は賛同されていないってことなんですか、今の答弁聞くと。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘の東アジア・サミット、EASの今回の声明は議長声明であります。カンボジアが議長国の権限で発出したものであります。日本政府として、個々の文言の意味するところについてお答えする立場にはありません。その上での今の外務大臣の答弁であります。
○田村智子君 いや、じゃ、賛同されないんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 我が国として、基本的に、平和的、外交的に解決に向けて、対話の道、これは重要であると考えています。こうした基本的な姿勢は日本の姿勢と一致をしていると考えています。
○田村智子君 これ、議長が勝手にまとめたものじゃないでしょう。だって、首脳が集まってですよ、ASEAN十か国、東アジア八か国、それで集まって話し合った上での議長声明なんですからね。その中で、関係当事国の平和的対話に資する空気の増進というふうになったんですよ。そうしたら、この東アジア・サミットに参加した国々が協力をして、どうやって問題解決を対話によって進めていくのか、北朝鮮の問題についても、朝鮮半島の非核化についても、これが問われているんじゃないんでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) だからこそ、先ほど申し上げました外交と安全保障の関係は重要だと申し上げています。参加国も基本的に外交努力が重要であると。しかし、その背景として、説得力を増すためにも、自らの国は自らの責任で守る、こういった体制も重要であるということ、こういったことを念頭にそれぞれのその外交について考えているんだと思います。それぞれの国がそういった姿勢で参加をし、今回のEAS会議が行われたと認識をしております。
○田村智子君 日本が相手国を攻撃するミサイルを大量に持つと。この敵基地攻撃能力の保有へ進むということは、この東アジア・サミットの参加国、ここでの話合い、朝鮮半島情勢での議長声明、これとは逆行していくんじゃないでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 新しい国家安全保障戦略において議論しておりますのは、我が国のミサイル迎撃システムを考えた場合に、国民の命や暮らしを守るためにそれで十分かどうか、そういった点から議論をし、あらゆる選択肢を排除せず、反撃能力も含めて議論を進めていく、これが基本的な考え方であります。 こうした考え方は、決して他国を攻撃するためにこの議論を行っているのではなく、我が国の国民の命や暮らしを守るために、政治の責任を果たすために何が必要なのか、こういった視点で行っているものであります。
○田村智子君 先ほど来言っているとおり、そのミサイル迎撃システムは軍縮ももたらさなかった、安全ももたらさなかった、むしろ厳しい安全環境をもたらしているのが今日じゃないですか。もちろん、北朝鮮のミサイル開発が許されないんですよ。だから、それをやめさせるためにどうするかが問われている。そういう外交戦略を示すべきです。そして、軍事費二倍の大軍拡、この指示を出したのに、中身も示さない、財源も示さない。これでは全く認められない。このことを申し上げて、質問を終わります。
○委員長(末松信介君) 以上で田村智子さんの質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(末松信介君) 次に、山本太郎君の質疑を行います。山本太郎君。
○山本太郎君 れいわ新選組代表、山本太郎と申します。 総理、今回の補正予算、当面必要な分は一定積み上げることができた予算だと、そうお考えになっていますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今回の補正予算はさきに決定した総合経済対策の裏付けとなる予算でありますが、これは、今、日本のその物価高騰、円安、あるいは賃金の引上げ、そして日本経済の再生、こうした課題に向けて緊急に求められる内容を盛り込んだものであると認識をしております。
○山本太郎君 必要な予算さえ積めていないと思いますよ。危機感がない、どけち、圧倒的に足りていない。 資料の一。(資料提示)補正予算って何ですか。
○政府参考人(新川浩嗣君) 補正予算は財政法第二十九条に規定されておりますが、同条におきましては、内閣は、次に掲げる場合に限り、予算作成の手続に準じ、補正予算を作成し、これを国会に提出することができるとした上で、第一項におきまして、法律上又は契約上の国の義務に属する経費の不足を補うほか、予算作成後に生じた事由に基づき特に緊要となった経費の支出又は債務の負担を行うため必要な予算の追加を行う場合とされておりまして、御審議いただいております補正予算はこうした条項に照らした上で必要なものを積み上げたものでございます。
○山本太郎君 資料の二。緊要とは、差し迫って必要なことという意味。 残念ながら、今回は、今すぐ必要でないものには潤沢に、一方で、すぐにでも必要なものには薄い予算。輸入物価の高騰に対処すると総理は言っていますが、これでは対処できません。 総理、日本経済を再生させると豪語されている。なぜ再生させる必要があるんですか。日本って、この三十年、どんな状況なんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今の物価高騰に対応し、そしてそれに見合うだけの賃上げを実現するとともに、当然のことながら、将来に向けて日本の経済を活性化させていかなければならないと考えています。 従来のこの経済を考えた場合に、特に賃上げ、人への分配の部分について充実を図ることがこれから求められているのではないか、そのことによって経済の好循環を実現して持続可能な経済をつくっていくことが重要ではないか、こんな問題意識に立ってこれからのこの経済再生について取り組んでいこうというのが政府の考え方であります。
○山本太郎君 答えていないです。 経済再生するためには、みんなの使えるお金を増やすしかない。それが景気を良くなっていくことにつながっていく。その逆が三十年続いているのが日本です。 資料の三。内閣府、先進国比較、この三十年、各国一人当たりの実質賃金の増加率、各国で教えてください。
○政府参考人(村山裕君) 令和四年度年次経済財政報告におきまして、一九九一年から二〇二〇年までの一人当たり実質賃金の推移をお示ししております。 当該期間三十年の累積の上昇率につきまして、日本は三・一%、アメリカ四六・七%、英国四四・四%、ドイツ三三・七%、フランス二九・六%である旨示しております。
○山本太郎君 資料の四。コロナの前からみんな苦しかった。二〇一九年、厚労省大規模調査、生活が苦しいと答えた割合、教えてください。
○政府参考人(田中佐智子君) お答えいたします。 二〇一九年の国民生活基礎調査におきまして生活意識が苦しいと答えた世帯の割合は、全世帯で五四・四%、高齢者世帯で五一・七%、母子世帯で八六・七%、児童のいる世帯で六〇・四%となってございます。
○山本太郎君 今言われたような状況の中でコロナがやってきた。おまけに輸入物価高。三重苦なんですよ。今は徹底的に政府がお金を出す必要があります。 総理、消費税の減税、行いますか、行いませんか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 政府の対策については、足下の物価高の主要因であるエネルギー、食料品等に的を絞り様々な政策を用意する、こういった考え方に基づいて対策を講じています。 消費税については、この急速な高齢化等に伴い社会保障給付費が大きく増加する中で、これをあらゆる世代が広く公平に分かち合う観点から社会保障の財源として位置付けられています。よって、この消費税の減税は考えておりません。
○山本太郎君 今の一点だけでも社会の状況は見えていないんじゃないですか。消費税、廃止しかないんですよ。 給付金、冬と春、一律で十万円ずつ出してください。最低限、短期策でこれぐらいないと、物価高どころか、日本経済の再生なんて不可能ですよ。 この三十年間の間、国民生活は常に緊急事態。一方で、勝ち組は資本家です。消費税を上げるたびに資本家には減税のプレゼント。 資料の五。財務省、内部留保、何ですか、これ。この十年、どう推移していますか。
○政府参考人(江島一彦君) お答えいたします。 正確な会計用語として内部留保という定義はございませんが、法人企業統計年次別調査における利益剰余金がいわゆる内部留保のデータとして広く用いられております。 法人企業統計年次別調査における利益剰余金の推移を見ますと、十年前の二〇一一年度調査の約二百八十二兆円から直近の二〇二一年度調査の約五百十六兆円へと約八三%増加し、十年連続で過去最高を更新しております。
○山本太郎君 一方、人々の所得はどれぐらい減っているかということ。 資料の六。岸田政権の経済財政報告、所得の中央値、どうなっていますか。
○政府参考人(村山裕君) お答えいたします。 令和四年度年次経済財政報告におきましては、全世帯の再分配後の所得の中央値について、一九九四年五百五万円、二〇一九年三百七十四万円であったと報告しております。この間に、相対的な所得が低い高齢者世帯や単身世帯の割合が増加するなど世帯構造が変化する中でということでございますが、約百三十一万円低下したという結果が示されております。
○山本太郎君 一部の勝ち組以外は多くの人々が貧しくなった三十年、それが日本です。政治が資本家に魂を売り払った結果が失われた三十年、被害者の代表格がロスジェネ、つまりは就職氷河期世代です。 資料の七。氷河期世代とは現在何歳の人たちですか。
○政府参考人(吉岡秀弥君) お答えいたします。 就職氷河期世代につきましては、明確な定義があるわけではございませんが、バブル崩壊後に雇用環境が厳しくなった、おおむね一九九三年から二〇〇四年頃に就職活動を行った方々で、現在、三十歳代の半ばから五十歳代の前半の方々を念頭に置いております。
○山本太郎君 氷河期世代は、社会に出る時期に経済不況が重なり、正規雇用にありつけず、今になっても不安定な労働環境の中にいる方も多い。 資料の八。氷河期世代は、先ほどの中央値で、再分配後どうなっていますか。
○政府参考人(村山裕君) 三十五歳から四十四歳の世帯につきましてでございます。九四年五百六十六万円、二〇一九年四百六十四万円、同様に、四十五歳から五十四歳につきまして、九四年六百九十万円、二〇一九年五百十五万円であったと報告しております。この結果、この間、約百二万円低下、三十五歳―四十四歳でございます。一方、四十五歳から五十四歳、約百七十五万円の低下でございます。
○山本太郎君 この三十年、全ての世代の中で所得が一番落ち込んだのが氷河期世代なんですよ。 資料九。九四年と二〇一九年、三十五歳から四十四歳の単身世帯を比べて、一番数が多い所得レベル、教えてください。
○政府参考人(村山裕君) 本年三月三日、経済財政諮問会議におきまして内閣府から報告した資料に基づくものでございます。それによれば、九四年では分布の一番多い所得階級は五百万円台、一九年では、二〇一九年では三百万円台となっております。
○山本太郎君 昔と今と比べると、今の中年の方が圧倒的に貧しい。 資料の十。厚生労働白書、四十代後半の未婚率、昔と今で比較してください。
○政府参考人(中村博治君) 令和二年版厚生労働白書では、当時直近でございました平成二十七年総務省国勢調査の四十代後半の未婚率の数値を紹介しているところでございます。白書の公表後に国勢調査におきまして新たに数値の補完として公表されたものがございますので、そちらをベースにお答えをいたしますと、四十代後半の未婚率は、平成二年は男性六・八%、女性四・六%、平成二十七年は男性二七・四%、女性一七・一%となっております。また、直近の令和二年の国勢調査によりますと、令和二年の四十代後半の未婚率、男性二九・九%、女性一九・二%となっております。
○山本太郎君 資料十一。氷河期世代は人口のボリュームゾーンです。しかし、家族をつくるどころか自分一人生きるだけで精いっぱい。資産もつくれない。あと十年もすればロスジェネの上の方は六十歳です。 大学を出たのにアルバイト、派遣しか経験がない、年収二百万円以上になったことがない男性。派遣の給料が十数万円、実家から出ることができないまま親の介護が始まった女性。また、コロナ禍では多くのロスジェネがホームレス化した、そのことを支援団体が指摘している。その中には、バブル崩壊によって正社員になれず、その十数年は寮付き派遣の仕事を転々とした果て、コロナ禍で路上生活となった人たちも少なくない。経済政策の失敗の直撃、これを受け続けたロスジェネ、自己責任だとまた見捨てますか。 資料の十二。これまでの氷河期世代への支援策、名前だけ教えてください。
○政府参考人(吉岡秀弥君) お答えいたします。 これまで取り組んだ施策でございますけれども、例えば、二〇〇三年に若者自立・挑戦プラン、二〇〇六年に再チャレンジ支援総合プランが取りまとめ、実行されてまいりました。二〇一二年にはトライアル雇用助成金の拡充、二〇一七年に特定求職者雇用開発助成金の拡充を行うなど、就職氷河期世代支援の観点から個別の施策の見直しが行われてきたところでございます。
○山本太郎君 様々言われましたけれども、ほとんどピント外れなんですよ。 資料の十三。二〇一九年、放置し続けたロスジェネに、突然、人生再設計第一世代という失礼な名前を付けて、三年間で正社員三十万人増を掲げた。どんな取組ですか。
○政府参考人(吉岡秀弥君) お答えいたします。 委員が御指摘をされました人生再設計第一世代という用語につきましては、二〇一九年四月の経済財政諮問会議におきまして民間議員から提出された資料の中で使われたものでございますけれども、政府として使用しているものではございません。(発言する者あり)
○委員長(末松信介君) じゃ、もう一度。
○山本太郎君 どんな取組ですかと聞きましたよ。
○政府参考人(吉岡秀弥君) その後、政府におきましては、二〇一九年に策定をいたしました就職氷河期世代支援プログラムにおきまして、同世代の正規雇用者を三十万人増やすことを目指すことといたしまして、具体的には、不本意ながら非正規雇用で働く方々などに対する相談から訓練、就職定着までの支援や、引きこもり状態にある方々の社会参加の支援などに取り組んでおるところでございます。
○山本太郎君 何人が正規雇用になりました。
○政府参考人(吉岡秀弥君) お答えいたします。 就職氷河期世代の正規雇用者を三十万人増やすという目標につきましては、二〇二一年までの二年間で正規雇用者数が三万人の増加となっております。これにつきましては、例えば、就職氷河期世代支援プログラムに基づきまして、ハローワークの職業紹介により就職氷河期世代が正社員に就職した件数は、昨年度までの二年間で約二十万人となるなど、就職氷河期世代支援は一定の成果を上げていると考えております。 しかしながら、二〇二〇年に入りまして以降、新型コロナウイルス感染者が、感染症が拡大をいたしまして雇用情勢が厳しくなったため、離職者の増加などによりまして支援策の効果が相殺された側面があると考えております。
○山本太郎君 三十万人正規雇用とぶち上げて、蓋開けたらたったの三万人だったんですよ。途中増えたけど、首が切られやすいような正社員を増やしたって話です。 正規雇用三十万人というプログラム策定に当たって、氷河期世代への実態調査、行いましたか。
○政府参考人(吉岡秀弥君) お答えいたします。 二〇〇九年、一九年の就職氷河期世代支援プログラムの策定当時、特別の実態調査は行っておりませんが、総務省労働力調査など各種の統計調査などを基に、不本意ながら非正規雇用で働く方々などの実情を踏まえた上で策定をされたものでございます。 その上で、政府といたしましては、毎年、就職氷河期世代支援に行動計画を策定いたしまして、きめ細やかな支援に取り組んでおるところでございます。 その際、様々な機関や団体が行った実態調査などを参考としております。例えば、独立行政法人労働政策研究・研修機構が二〇一二年度、二〇一三年度に個人に対してヒアリングやアンケート調査を実施した結果ですとか、一般社団法人が二〇一九年度に引きこもり状態の方々の実情などを調査した結果などを参考といたしております。 今後とも、こうした実態調査に加えまして、関係団体や専門家から現場の実情などについてお伺いするなど、就職氷河期世代の実態の把握を図りながら必要な支援に取り組んでまいりたいと考えております。
○山本太郎君 いろいろ教えてくれましたけど、施策を打つ前に内閣府として必要な調査を行ってない。ヒアリングなんて二〇一二年のものですよ。実態が分からなきゃ施策は打てない。本気出してもらっていいですかって話なんですね。 氷河期世代に対する詳細なこれ実態調査やっていただきたいんですよ、総理。やっていただけないですか。いかがでしょう。
○国務大臣(後藤茂之君) 政府としては、毎年、就職氷河期世代支援に行動計画、策定しておりまして、就職氷河期世代の就労や社会参加の支援にきめ細かく取り組んでいるわけでありますけれども、その際に、様々な機関や団体が行った実態調査などを参考といたしております。 それに加えまして、就職氷河期世代の推進に向けた全国プラットフォームなどの場を通じまして現場の実態をお伺いする取組なども行っております。 こうした取組によりましてしっかりと実態を把握した上で、毎年の行動計画の策定を通じて必要な支援に取り組んでいきたいと思っております。
○山本太郎君 どうして大臣出てきたんですか、中身のない答弁するために。 総理大臣、答えていただきたい。調査やっていただきたいんですよ、救ってほしいから。お願いします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今答弁にもありましたように、毎年行動計画を作ります。その際に、様々な機関の調査を参考にしながら行動計画の改定を行っているという御説明をさせていただきました。その様々な資料の内容をしっかり確認し、そして、それを補う必要があるかどうか、不足している部分があるかどうか、こういった点から、必要であるならば政府として調査を行う、こうしたことではないかと思います。 いずれにせよ、具体的にどんな調査が手元に集まっているのか、この辺を確認した上で必要な対応を考えたいと思います。
○山本太郎君 調査が必要かどうか精査していただけるということでよろしいですか。総理、お願いします、本当に。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 政府として必要な政策を進めるために実態を把握しなければならない、これは当然のことであります。よって、実態、今集まっている調査の結果、これをいま一度点検した上で、必要であるものがあれば政府として対応する、これは当然やらなければいけないと思います。
○山本太郎君 では、この件に関して対応していただけるということでよろしいですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今言った考え方に基づいてこの関係部署に対応させます。
○山本太郎君 総理、ありがとうございます。 話題を変えます。コロナ禍、事業と雇用を守り抜く、総理、宣言できますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今、コロナとの闘いにおいて、感染症対策と経済社会活動の維持、このバランスの中で、できるだけ平時に近い活動を維持していく、これがウイズコロナにおける政府の考え方であります。この考え方に基づいて、この生活、事業、しっかり守っていきたいと考えます。
○山本太郎君 災害、疫病、経済不況、個人や民間の努力でどうにもならない、そんなときには政府が大なたを振るう。つまりは、政府が大胆にお金を出して不況を防ぎ、事業者と雇用を守る。潰れる企業や、所得を減らす、失う人が増えれば不況はより深刻化。必要な政策は大胆な財政出動です。 資料の十四。コロナ関連融資について、経産省、ゼロゼロ融資も含め、説明してください。
○政府参考人(小林浩史君) お答え申し上げます。 政府としては、コロナの影響により売上高が減少している事業者に対して、官民の金融機関による実質無利子無担保融資を実施してきたところでございます。 まず、日本公庫等の政府系金融機関におきましては、売上高が五%以上減少した中小企業に対して、当初三年間、金利を〇・九%引き下げる低利融資を実施中でございます。また、本年九月までは更なる売上高減少要件を満たします事業者に対して利子補給を行って、当初三年間の実質無利子化を実施してまいりました。 さらに、民間金融機関による融資についても、都道府県等の制度融資を活用し、二〇二一年三月末まで一定の売上高減少要件を満たす事業者に対して利子補給を行い、当初三年間の実質無利子化を実施してきたところでございます。
○山本太郎君 ゼロゼロ、利子ゼロは最長で三年、元本返済の猶予は最長五年と。 資料十五。コロナ融資後倒産の割合、教えてください。
○政府参考人(小林浩史君) 倒産件数は、コロナ前と比較いたしますと、引き続き低水準ではございますが、ある民間調査の結果によりますと、足下の本年十月は五百九十四件となってございます。そのうち、政府系金融機関及び民間金融機関による実質無利子無担保融資を受けた後に倒産した件数は、同じく十月で三十七件でありまして、同年、前年同月比で十四件の増加、割合でいえば六〇・九%増加したとの結果も承知しております。
○山本太郎君 来年にも多くの企業が返済期限のピークを迎える。 資料の十六。借りている事業者、返済に不安を抱える事業者の割合、把握していますか。
○政府参考人(小林浩史君) ある民間の本年八月時点のアンケート調査結果によりますと、まず、コロナ関連融資を現在借りていると回答した方が五四・一%でございますが、その回答した大企業も含む事業者に対して今後の返済見通しを尋ねた結果として、一二・二%の事業者の方が今後の返済に不安を抱いていると分析していると承知しております。
○山本太郎君 中小企業の五四・一%のうち、今ちょっと含むっていう話になりましたね。事前の説明とちょっと違うかな。まあ、五四・一パーのうち一二・二パーと、これを全体で見ると約六・六パーが返済不安を抱えるとなる。 資料の十七。国内の中小企業の数、従業員の数、教えてください。
○政府参考人(小林浩史君) 総務省と経済産業省が実施、公表いたしました平成二十八年経済センサス活動調査から集計したものでありますが、平成二十八年六月時点における小規模事業者を含む中小企業者数は約三百五十八万社、従業員数は約三千二百二十万となっております。
○山本太郎君 政府による全数調査データっていうものがないので、簡易的に中小企業総数に先ほどの六・六%を当てはめ、債務不安を抱える企業が倒産しましたと想定すると、単純計算で約二十三・六万社が倒産し、約二百十二万人が失業する。不況どころか恐慌への道ですよね。 ゼロゼロ融資、全体で幾ら融資していますか。
○政府参考人(小林浩史君) 官民金融機関の実質無利子無担保融資等の融資決定件数、金額は、本年九月末時点で約二百四十五万件、約四十三兆円となっております。
○山本太郎君 総理、これ、徳政令でチャラにしてもらえないですか。一気が無理なら、例えば四年間掛けるとか、そうしたら年間十兆円程度でこれやっていけると思うんですね。いかがでしょう。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) この中小企業、新型コロナ、物価高騰等によって厳しい事業環境にある、そして今後ゼロゼロ融資の返済も本格化していく、こうしたことに備えていかなければならない、これは御指摘のとおりだと思います。 そのために、まずは官民の金融機関に対して、返済猶予などに柔軟に対応すること、新規融資に対しても貸し渋りを行わないことなど、要請を行っているところですが、新たに、債務の借換えの円滑化による返済開始時期の後ろ倒しや返済負担の軽減に加え、新たな資金需要にも対応できる新たな保証制度、これを創設するということを政府としては考えています。 しかし、それでもなお増大する債務に苦しむ事業者に対しては、債務圧縮や減免を含め再生支援を進めること、これは重要、必要になってくるかと思います。これについては、全国の中小企業活性化協議会を通じた取組を強化してまいりたいと思っています。
○山本太郎君 資料の十八。政府はこの状態を改善する幾つかの支援を国会で説明しています、今もされましたけどね。そのときの議事録、ポイント、四つに分けました。 経産省、①について説明してください。
○政府参考人(小林浩史君) お答え申し上げます。 これまで政府といたしましては、官民の金融機関等に対して、事業者から債務の条件変更や借換え等の申出があった場合には、返済期間、また据置期間の長期の延長等を積極的に提案するなど、実情に応じて迅速かつ柔軟に対応すること等を繰り返し要請してございまして、その結果、条件変更の応諾率は約九九%と、多くの事業者の申出が応じられているところでございます。 その上で、先日、十一月二十八日に開催されました中小企業等の金融の円滑化に関する意見交換におきましても、西村大臣から各金融機関代表者に対し、事業者のニーズに応じたきめ細かな支援を徹底するよう改めて要請していただいたところでございます。
○山本太郎君 政府は要請するだけですよね、基本。金融機関への事前相談でこれ拒否されれば、申請さえできない。申請されたものだけを取り上げて、九九%やってどや顔しているんですよ、いつも答弁で。 二の説明、お願いします。
○政府参考人(小林浩史君) 日本公庫による低利融資の拡充という点でございますが、コロナ禍において、日本公庫は、当初三年間、通常の金利よりも〇・九%引き下げる低利融資を実施してきておりますが、本年九月に策定いたしました中小企業活性化パッケージNEXTを踏まえ、本年三月末までこれを継続するほか、貸付限度額三億円を四億円へと引き上げることで追加の資金ニーズにも対応できるようにしたところでございます。
○山本太郎君 返済困難に陥っている事業者が公庫からお金借りられるかな。借りたとしても、すぐに利子発生しますね。首が絞まる。問題何か分かっていらっしゃいますかってことです。 三の説明、お願いします。
○政府参考人(小林浩史君) 借換え保証の創設ということでございます。今後、民間ゼロゼロ融資の返済本格化を迎える中小企業を支えることが重要ということで、この借換えにより返済期間を長期化することで都度の返済負担の軽減を図っていくこととしております。 そのため、今回の経済対策を踏まえ、借換えの円滑化を図るとともに、新たな資金需要にも対応できる保証制度を創設するということで、低い保証料で一〇〇%保証の融資は一〇〇%保証で借換えできる制度を検討しているところでございます。
○山本太郎君 まあ、金融機関と再建計画作るって、かなりハードル高いと思うんですよ。しかも、無利子にならないんですよね。無条件で借換え、無利子の継続というものがなければ、当然これ、倒産待ったなしになっていくんじゃないの。 四、説明お願いします。
○政府参考人(小林浩史君) 四つ目は、中小企業活性化協議会の支援充実ということでございます。 全国四十七都道府県に設置されている中小企業再生支援協議会を経営改善支援センターと統合いたしまして、収益力改善、事業再生、再チャレンジを一元的に支援する組織として中小企業活性化協議会を本年四月に設置したところでございます。 増大する債務に苦しむ事業者に対して、中小企業活性化協議会による個別の事案に応じた再生支援が円滑に進むよう取り組むこととしておりまして、飲食業・宿泊業支援専門窓口の設置、信用保証協会との連携強化に加えまして、再生支援制度の活用事例集の作成などを通じて同協議会の一層の強化に取り組んでまいります。 また、一つ、大変恐縮でございますが、先ほど答弁の中で、日本公庫の低利融資の拡充という点について、私、本年三月までと申し上げてしまいましたが、これ、来年三月までの間違いでございます。訂正しておわびいたします。
○委員長(末松信介君) はい、了解しました。
○山本太郎君 資金繰り支援でのお話じゃないですね、今のは。計画を作る中で減免が認められるかもというお話。これ、もうちょっと本気で救う策ってやっていった方がいいんじゃないかなと思うんです。 コロナ関連融資で、低利融資とゼロゼロ融資の利子補給、合わせて幾らですか。
○政府参考人(小林浩史君) コロナ関連低利融資の利子補給への支出ということでございます。 まず、日本公庫等の政府系金融機関が実施しております低利融資は、日本公庫等への出資で財務基盤を強化することで貸出金利を引き下げておりまして、令和元年度から三年度までに約五・七兆円を出資しております。 加えて、本年九月まで実施してまいりました当初三年間の実質無利子化のため、令和三年度までに約千二百億円を執行しております。 また、民間金融機関においても、昨年三月末まで実施した民間ゼロゼロ融資における実質無利子化のため、令和三年度までに約二千八百億円を執行しております。 なお、民間金融機関によるゼロゼロ融資については、三年分一括ではなく毎年利子補給をしていく仕組みでございますので、今後も利子補給が行われることで継続的な執行が見込まれているところでございます。
○山本太郎君 まあ何にしても、数兆円規模の財政でここ数年は利子の引下げや無利子はできたと。だったら、あと何年かこの無利子、この利息ゼロで助けてほしいって話なんです。これ、十分に意味のある投資でしょって。 全額チャラが難しい、だったら百歩譲りますと。コロナ関連融資の無利子化、これ四年間継続、こういうことを、総理、決断していただけないですか。いかがでしょう。
○国務大臣(西村康稔君) いわゆるゼロゼロ融資、公庫による無利子無担保の融資につきましては、申請件数がもうコロナ前の平時と同程度になってきております。足下の資金需要の状況などを踏まえて、九月末に終了としたところであります。 その上で、先ほど来説明がありましたけれども、通常の金利よりも引き下げた、〇・九%低い低利融資、来年三月末まで継続をすると。さらに、今回の経済対策を踏まえて新たに借換え保証制度を創設し、セーフティーネット貸付けを来年三月まで継続するということにしたところであります。 いずれにしても、中小企業の資金繰り、万全を期していきたいと考えております。
○山本太郎君 資料の十九。政府はできるのにやらない、それには理由がある。コロナ関連融資の不良債権化は資本家にとってのビジネスチャンス。債権を投資等、投資対象の中心としたファンドを運営するキーストーン・パートナーズ社長は、バブル崩壊後よりも不良債権案件が多くなるのは確実と言う。 資料の二十。ターゲットとなるのは、コロナ禍のマイナス影響により経済が弱体化した国にあって、割安感が強まっている企業や事業であり、日本企業もその対象に含まれているものと推測されると。 資料の二十一。日本国内で不良債権を対象とする投資事業に参入したペッパー・グループCEO。新型コロナは金融システムに大きな負荷を掛け、主に地銀で不良債権処理のニーズが高まると見ている。欧州ではコロナ禍で売上げが大幅に落ち込んだ旅行、宿泊関連の不良債権などが売却されており、日本でも同様の投資機会が増えるだろうと。 資料二十二。バーゲンセールは既に始まっていますと。長崎ハウステンボス、香港が拠点のファンド系企業に売却。西武、プリンスホテル、ゴルフ場など三十一の施設をシンガポールの投資ファンドに売却。 資料の二十三。買収を目的とした投資についての調査。二〇二一年、ほかの年と比べて言えることは何でしょうか。
○政府参考人(三村淳君) お答え申し上げます。 日本銀行が公表しております二〇二一年の国際収支統計及び本邦対外資産負債残高、この統計資料によりますと、二〇二一年の外国投資家による買収を目的とした対内直接投資、MアンドA型の投資、一兆九千一億円ということで、それまでの年との比較では増えた形になってございます。
○山本太郎君 不良債権に、これ、不良債権処理に目を付けて外資系ファンドが買いたたくって、過去にもありましたよね。 資料の二十四。この顔にぴいんときません。金のにおいがする場所に必ずいる人。内閣府、この人、誰ですか。どのような役職を歴任されていますか。
○政府参考人(三浦聡君) お答えを申し上げます。 内閣府地方創生推進事務局の関係でございますと、国家戦略特区の関係ですが、スーパーシティ型国家戦略特別区域の区域指定に関する専門調査会の専門調査会委員、それから、「スーパーシティ」構想の実現に向けた有識者懇談会の座長、国家戦略特別区域諮問会議有識者議員を務めていただいたことがございます。
○政府参考人(三浦章豪君) 続きまして、産業競争力会議等について御説明申し上げます。 竹中平蔵氏は、産業競争力会議、産業競争力会議課題別会合、産業競争力会議実行実現点検会合の議員、産業競争力会議ワーキンググループ改革二〇二〇WG、産業競争力会議テーマ別会合立地競争力の強化、産業競争力会議分科会フォローアップ分科会の主査、産業競争力会議テーマ別会合産業の新陳代謝の促進、産業競争力会議テーマ別会合人材力強化・雇用制度改革、産業競争力会議テーマ別会合クリーン・経済的なエネルギー需給実現、産業競争力会議分科会雇用・人材分科会の担当を務められました。 また、未来投資会議の議員、構造改革徹底推進会合第四次産業革命会合の会長、成長戦略会議競争政策の在り方ワーキンググループ、スタートアップの育成の在り方に関するワーキンググループ、PPP/PFI等に関するワーキンググループの有識者、コンセッション等に関するワーキンググループの参加者を務められました。
○山本太郎君 本当はまだまだ続くようなぐらい、役職いっぱい抱えた方だったんですね。ありがとうございます。 二〇〇二年、竹中プラン、どのようなものでしたか。
○政府参考人(伊藤豊君) お答え申し上げます。 金融再生プログラムでございますが、二〇〇二年十月に作成されております。主要行の不良債権問題解決を通じた経済再生を図るべく、主要行の不良債権比率を二〇〇四年度末までに半分程度に低下させ、不良債権問題の正常化を図るとともに、構造改革を支えるより強固な金融システムの構築に取り組むことなどを目指したプログラムでございます。
○山本太郎君 資料の二十五。当時、報道では、政府が不良債権処理を強行したことで、外資を含むいわゆるハゲタカファンドに日本企業が買いたたかれ、再生できるはずの企業も売りさばかれたことを指摘している。 資料の二十六。小泉政権での不良債権処理、その影響はどんなもんでしょう。
○政府参考人(伊藤豊君) 不良債権処理を通じた不良債権比率の低下が銀行貸出しを増加させ、貸し渋りが解消されたことで設備投資が改善したことによる効果が金融再生プログラムにはあったというふうに承知しております。 上場企業倒産につきましては、二〇〇二年に過去最高の二十九件、二〇〇三年の十九件、二〇〇四年の十一件、二〇〇五年の八件と、徐々に減少したというふうに承知をしております。
○山本太郎君 退職者も同じように減少していきましたっていう説明を本当はしてくれるはずだったんですけど、何でしょうか、この答弁。 最初に意図的に潰す企業は潰し切ると。事実上の首も切りまくれば、その後、数が少なくなっていくのは当たり前の話なんですね。 当時は、景気、これ輸出主導でしたと。二〇〇三年、量的緩和の拡大、大規模な円売り介入。二〇〇四年、円安、ブレーク・イーブン・インフレ率もプラスと。輸出で設備投資が伸びている影響を考えれば、その成長というのは竹中プランの成果とは言えないんですね。なのに、一定効果があったようなことを言っている。これ、どさくさで竹中万歳みたいな印象操作やめてくださいって話なんですよ。自ら命を絶った人もいる。多くの事業者や生活者が壊されたという事実は無視ですかってことです。 資料の二十七。なぜこのような政策進められたんですかって。ただの外圧を友情だと勘違いした。自民党をぶっ壊すどころか、日本をぶっ壊したという総理が主犯格だと思っています。 総理、資料の二十八。総理は、竹中プラン、これ間違えであったと、そう思われますか。いかがでしょう。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) この政策については、そのときの日本の経済社会の状況、国際情勢、様々な環境の中で適切な政策を判断していかなければならないということであります。その中で、かつて御指摘のような政策が行われた結果、様々お示しいただきましたような結果が生じたということであります。 その評価につきましては、今後、日本の経済の行方等を見た上で中長期的な目で政策を判断していかなければならないと思っています。
○山本太郎君 いや、もうこれ評価されていないと駄目なんですよ。 どうしてか。資料の二十九。コロナ禍、竹中プランの手口に再び注目が集まっている。この七月、金融機関から不良債権を買い取るファンドを設立、ニューホライズンキャピタルの会長、再生ファンドへの債権譲渡は不良債権削減策として、金融再生プログラム、竹中プランの際に重宝された手段だ、コロナ禍による過剰債務対応策として再生ファンドの役割は再び見直されていると。 これ、民間が勝手にやっているから知らないよという話じゃない。だって、政府も官民ファンドを使って進めようとしているでしょう。 REVICって何ですか。
○政府参考人(石田晋也君) お答え申し上げます。 地域経済活性化支援機構、REVICは、地域金融機関などと連携しつつ、事業再生やファンド事業業務等を通じまして地域経済の活性化に資する事業活動の支援を行うことを目的とした時限の組織でありまして、ハンズオン支援を行うことを特徴としております。 新型コロナ等の影響を受けた事業者支援を行うため、令和二年六月に法改正を行いまして、支援・出資決定期限を五年間延長いたしまして、現在、新型コロナ等の影響により経営環境が悪化した事業者に対しまして、事業再生の枠組みを活用した支援や地域金融機関と連携したファンドを通じた資本性資金の供給等を進めているところでございます。
○山本太郎君 再生支援の中で不良債権処理進めて、経営陣の交代、人員削減、事業を切り離した上でスポンサー企業に譲渡なども行ってきているのがREVICだと。 資料の三十。自民党の金融調査会も政府に対して、これ、REVICの資金調達に更なる政府保証を付けろということを言っているんですね。これ、政府もこれ対策案に盛り込み済みと。これ、小泉・竹中イズム、今も自民党に引き継がれているということですか。 総理、またハゲタカの餌やりやめてほしいんです。そんなつもり毛頭ないというなら、コロナ関連融資利息ゼロ、四年間延長してください。無理だったら二年でもいいです。いかがでしょう。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 経済における新陳代謝という考え方は一つの重要な考え方でありますが、具体的な政策の適用につきましては、今後状況を見ながら政府として責任を持って判断をしていきたいと思います。
○山本太郎君 あのね、景気が悪いときとか不安定なときには新陳代謝を進めちゃ駄目なんです。
○委員長(末松信介君) 申合せの時間が来ております。
○山本太郎君 絶対にこういうことは許されないということで、終わります。
○委員長(末松信介君) 以上で山本太郎君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(末松信介君) 次に、浜田聡君の質疑を行います。浜田聡君。
○浜田聡君 NHK党の浜田聡でございます。本日の予算委員会最後の質疑をさせていただきます。 少数会派ながら、この予算委員会の質疑の機会いただきました。自民党を始めとする他会派の皆様から質問時間も少数会派に御配慮いただきまして、感謝申し上げます。 岸田総理におかれましては、連日この予算委員会において数多くの質問への答弁、お疲れのこととは思いますが、あとしばらくよろしくお願いします。 まず、この質疑を中継いただいているNHKには、感謝するとともに、残念な報告もしなければいけません。 住民税非課税世帯対象の五万円給付金について、今年の十一月九日にその差押えを禁止する法案が参議院で成立しました。今回、我々NHK党に寄せられた相談として、NHKがこの法律の立法趣旨を無視してこの五万円給付金を差し押さえたというものが複数あります。NHKには強く抗議をさせていただきます。 それでは、今回のテーマである補正予算に関してお話しさせていただきます。 今回の総額二十九兆円の補正予算、様々な問題があり、既に各方面で指摘されておりますが、私の方からも御意見申し上げます。 補正予算とは、そもそも本予算で想定していなかった支出に限るべきです。物価高対策や災害対策などは補正予算になじみますが、その他の予算は本来本予算で手当てをすべきで、その峻別ができておりません。そして、約二十九兆円の予算のうち、九兆円が基金の積み増し、約五兆円が予備費です。そもそも国会で予算の中身を精査し議論することが求められるのに、半分近くが言わば白紙委任。これでは財政民主主義は成り立ちません。 最後に、今回の補正予算二十九兆円にはいわゆる減税が含まれていないように思われるのは大きな問題であると考えます。極端な例かもしれませんが、二十九兆円のうち、二十兆円で消費税停止、四兆円でガソリン税停止、三兆円で再エネ賦課金停止することが可能です。このような、今回のようにいわゆるばらまきの用途ですと、税金で取って配るという効率の面からの問題があるとともに、その執行率にも問題があります。経済対策と称するのであれば、最初から税金で取らない、つまり減税という形で支援することが効率的であるとともに、執行率も良好です。かたくなに減税を行わない政府には、引き続き減税を求めていきます。 先ほど指摘した各種問題については、補正予算に限った話ではありません。本予算も問題があります。ここで、日本政府、国会における各年度の予算、決算の作業と審議に関して問題提起をしたいと思います。 今年、令和四年度六月に参議院決算委員会で議決された決算は、令和二年度の予算執行に関する決算と承知しております。今年の六月に国会で議決されたものが二年前の決算です。つまり、決算審議が遅れていると思われ、国会においては直前の決算審議をほぼ何も踏まえずに新たな年度の予算の審議が行われていると思われます。 ここで、地方に目を向けてみます。多くの地方議会においては、事実上の予算編成時期である四月から九月に決算情報はそろっておらず、前年度の決算は九月末に議会に提出されて、十二月に決算認定が行われるのが一般的です。つまり、日本政府や国会と同様に、決算審議と予算審議の結び付きが怪しいところが大半であるのが、大半です。しかし、最近では、一部の地方議会では、決算委員会と予算委員会を結び付けて、決算予算委員会として予算、決算に関する審議を同時に行うところも出てきていると承知しております。 そこで、政府参考人の方に二点お聞きします。 地方議会において予算決算委員会の設置状況の概要、増加傾向の有無と併せて教えていただきたいと思います。 また、そういった自治体議会において決算作業の早期化の概要など、分かる範囲で教えていただきたいと思います。
○政府参考人(吉川浩民君) お答えいたします。 個々の議会における委員会の設置状況については総務省では把握しておりませんが、委員から御照会いただいておりました市議会議長会の調査によりますと、直近の令和三年において予算決算審査委員会を設置している市及び区の数は、常任委員会が百四十団体、特別委員会が三十団体、計百七十団体と承知しております。 なお、平成二十九年においては百三十四団体でありまして、過去五年間を見れば増加傾向にあると承知しております。 また、地方公共団体の決算につきましては、地方自治法上、会計管理者は、毎会計年度、決算を調製し、出納閉鎖後三か月以内に長に提出しなければならないこと、長は、決算を監査委員の監査に付した上で、次の通常予算を審議する会議までに議会の認定に付さなければならないことが定められております。 その上で、決算の調製や議会の認定を行う具体の時期は個々の団体の運用によるものでございますが、決算認定議案の審査の早期化に取り組んでいる団体もあると承知しております。
○浜田聡君 ありがとうございます。 今回の配付資料において、予算決算委員会を設置している市議会の数に関するデータ、提示させていただきました。百を超える市において、全国の市では一六・七%の市議会において予算決算委員会が設置されていることが分かります。 これまで国会や地方議会からすれば画期的ですが、これが当たり前と私は考えます。決算作業の早期化に関しては、その一例としてニセコ町が行っていると承知しております。政府においては、この件により関心を持っていただきたいと思います。 引き続いて、決算審議と予算審議に関して、総務大臣と財務大臣にお伺いしたいと思います。 このように、地方自治体議会において決算作業の早期化や予算決算委員会を設置して予算、決算を関連させて審議していることに関して、総務大臣の御評価をいただきたいと思います。 また、国会における予算に関する議論は直前の決算をほぼ何も踏まえずに行われている現状に関して、財務大臣の御評価をいただきたいと思います。
○国務大臣(松本剛明君) 浜田委員に御答弁申し上げたいと思います。 委員会の設置状況は先ほど局長から御答弁申し上げたとおりであります。また、決算についての規定についても御答弁申し上げたところでありますが、決算については、地方自治法の規定を踏まえた上で、具体的な決算の調製や決算審査の時期については個々の団体の運用に委ねられているところでございます。 前年度の決算審査の結果を翌年度の予算編成に反映させる観点から、決算認定議案の審査の早期化に取り組んでいる団体もあるというふうには見ているところでございます。 議会の委員会の設置や決算の調製、決算審査の在り方については、地方行財政運営上の、失礼、それぞれの団体において地方行財政運営上の工夫をされているというふうに受け止めているところでございます。
○国務大臣(鈴木俊一君) 浜田委員御指摘のように、決算結果を予算編成作業に適切に反映をして予算の効率的かつ適切な執行につなげていくこと、これは重要なことであると考えております。 具体的には、会計検査院の決算検査報告や国会におけます決算審議の内容、予算執行調査の結果などを翌年度以降の予算編成等に反映しているところであります。 その上で、決算プロセスにつきましては、財政法において、翌年度の十一月末までに会計検査院に提出をして、その検査を受けた上で翌年度開会の常会に提出する旨定められているところであります。また、国会における決裁の早期審議に資するようこのプロセスの早期化を図り、例年十一月二十日前後に前年度決算を国会に提出させていただいているところです。 提出した決算を御審議いただく具体的な日程等は国会においてお決めになることと承知しておりますが、いずれにせよ、政府といたしましては、引き続き決算書類の早期提出、そして決算結果の予算への的確な反映に努めてまいりたいと思っております。
○浜田聡君 ありがとうございます。 参議院決算委員会などにおいて各種改善の取組がなされていることは私も承知をしておりますが、現状まだまだ改善点があることを改めて問題提起させていただきまして、次の質問に移ります。 次に、日本政府や地方行政において無駄遣いが多くて、いわゆる税金は余っている現状に関して問題提起をしたいと思います。 今回注目をしてほしいのは、各地方自治体の事務事業評価表というものでございます。これに関して簡単に説明します。 役所の仕事の単位は、事務事業と呼ばれる仕事単位になります。この各事務事業に掛かっている予算、人手、成果などを分かりやすくまとめたものが事務事業評価表です。事務事業評価は、一九九六年の三重県の事務事業評価を皮切りに、地方自治体で多く導入されたものです。二十年以上の間に、行政改革担当課の職員らの有志によって全国に普及されていくことになりました。現在、地方自治体ごとにその取組の度合いは様々ですが、この事務事業評価は、税金の使途や成果を住民に報告するという、誰が見ても当たり前に行われるものであると考えます。 この事務事業評価に関して、政府参考人の方にお伺いします。 各自治体の事務事業評価の取組の概要について、公表自治体の増減傾向の有無と併せて教えていただきたいと思います。
○政府参考人(吉川浩民君) お答えいたします。 地方公共団体の行政評価のうち事務事業に係る評価の導入状況につきましては、本年四月現在で千六十四団体となっております。そのうち評価結果を公表しておりますのは八百五十三団体となっておりまして、平成二十八年十月時点の前回調査からは九十一団体増えております。
○浜田聡君 ありがとうございます。 各地方自治体における事務事業評価表をいろいろと見てみますと優れたものがありまして、評価の上で不要と判断されて、適切に中止や縮小された事業が見受けられます。このように、事務事業評価を適切に行うことは無駄遣いを表出化するという重要な役割があると思われます。 今回、事務事業評価の優れた自治体の事例として、兵庫県西宮市、茨城県那珂市、香川県高松市の評価表を配付資料として用意させていただきました。 西宮市の事務事業評価には、事業を人件費とひも付けがされていたり、妥当な指標、成果指標が示されていたり、上位の政策との関連性が示されているなど、優れている点があると思います。この西宮市の事例では、事業の必要性が薄れていると評価の下、年二千八百万円掛かる事業の廃止に至っております。 那珂市の事務事業評価表には、各種数値が提示されているほか、資料左下には各事業が始められたきっかけが示されております。恐らく、役所の仕事においては、そもそも何でこの仕事をやっているのか分からない仕事というのがそれなりにあると思われます。そういった、そもそもの仕事のきっかけを知ることは、惰性で翌年度も同事業を繰り返す抑制になるのではないかと思われ、こういった点が優れていると思います。 香川県高松市の事例では、達成度をグラフ化して見やすくするなどの工夫がなされております。 また、これらの資料は無料でインターネット上において確認することができます。 一方、残念な事例もあります。例えば、東京都北区の事務事業評価表、一般に公表されておらず、わざわざお金を払って情報公開請求しないと見ることができません。今回、北区の事例を取り上げましたが、事務事業評価表を一般に公開、公表していないところは残念ながらほかにもあります。そういった自治体には公表することを求めます。 ここで日本政府に目を向けてみます。中央省庁における事務事業評価に対応するものとして行政事業レビューがあると承知をしております。 そこで、中央省庁の行政事業レビューに関して岸田総理にお伺いします。 今回紹介した事務事業評価と比較した上での行政事業レビューの評価を伺いたいと思います。現状の行政事業レビューに関して改善点があると考えるのであれば、優れた事務事業評価のアイデアを取り入れた上で改善していくべきと考えますが、このような改善方針の有無も併せてお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 行政事業の評価について地方自治体において様々な工夫がなされていること、これは承知しております。政府としては、現在、国の全ての事業、約五千事業を対象に行政事業レビューを行っているところですが、本レビューは、事業の定量的な成果目標を立て、効果を検証することを通じて、毎年事業を見直していく上で役立っていると認識をしています。 地方公共団体の取組については、国の事業との性格の違いから取り入れることが難しい場合もありますが、必要に応じて参考にしながら行政事業レビューの方法について不断の見直しを行い、EBPM、エビデンス・ベースド・ポリシー・メーキングの手法の実践を通じて、質の高い行政の実現に向けて取り組んでまいりたいと考えます。
○浜田聡君 ここで岸田総理にお願いがあります。 時間をつくって、いろんな事務事業評価表や行政事業レビューに目を通してほしいんですね。そして、地方、国、共に税金の無駄遣いが多いことを実感してほしいと思うのですが、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 国の事業において無駄遣いがないか、そうしたものに対してこの敏感な感覚を持つことは大変重要なことだと思います。 地方自治体等のレビュー、評価について目を通すべきではないか、御指摘がありましたが、これ全て見るわけにはいかないとは思いますが、参考になるようなものがあれば、私自身、資料を見てみたいと思います。
○浜田聡君 前向きな答弁、どうもありがとうございます。 この事務事業評価表、そして行政事業レビューをしっかり確認することで、地方、国共に税金の無駄遣いが多いことを実感できると思います。財源がないとおっしゃられる方々には、是非とも一度この事務事業評価表や行政事業レビューをいま一度確認いただきたいと思います。国民の皆様におかれましては、特に御自身が住民税を納めております自治体の事務事業評価表に御注目いただければ、税金の無駄遣いを減らすことにつながります。 この事務事業評価表で最も伝えたいことをここで繰り返します。税金は余っています。多くの方がそれを実感できるよう、全国で事務事業評価表をチェックするという取組が全国で進むことを願いまして、次の質問に移ります。 次に、いわゆる一億円の壁のグラフについて財務省にお伺いしたいと思います。 パネルの方をお願いします。(資料提示)このグラフは国会においても度々取り上げられて議論されてきたと承知をしております。今回、パネルと配付資料にグラフ用意させていただきました。 縦軸が所得に対する所得税と社会保険料の負担率、横軸が合計所得金額であり、所得一億円を超えるとその負担率が下がる形になっております。このグラフの趣旨としては、所得が多い人ほど金融所得の割合が多く、金融所得に課される税金が低く抑えられることを伝える意図があると思われ、最終目標としては金融所得課税の導入があろうと思われます。 今回、このグラフについて二点お伺いしたいと思います。 まず、このグラフは申告納税者約六百万人の話です。しかし、納税者というのは申告、確定申告をせずに源泉徴収で済ませている人が数多くいます。私の方で今回紹介した趣旨と同様のグラフを幾つか確認させてもらいましたが、いずれも申告納税者のみのグラフでした。申告納税者と比べて源泉徴収のみで確定申告していない人は多くて、四千万人ほどいると思います。 そこでお伺いします。この確定申告をしていない方も含めたグラフを作成する必要に関して、御見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(住澤整君) お答え申し上げます。 御指摘のグラフは、申告納税者を調査対象としている申告所得税標本調査のデータを基に作成されたものでございまして、確定申告がなされていない個人は対象となっておりませんが、例えば給与収入が二千万円を超えるなど、源泉徴収された所得があったとしても確定申告が必要となった方については対象となっております。 委員御指摘のように、申告を行わずに源泉徴収と年末調整のみで課税関係が終了する納税者を全て網羅したグラフを作成するとなりますと、例えば、給与収入が五百万円以下の納税者については国への源泉徴収票の提出義務が事業者に課されていないことなどから、そうしたグラフを作成することは困難であると考えております。 他方、給与所得者の場合であっても、典型的な社会保険の加入状況になっておりますと、所得税のほかに一五%程度の社会保険料負担があるということでございます。
○浜田聡君 私は、納税者全てを考えた上でのデータ分析、必要であろうと思います。 次に、社会保険料の負担率に関して伺います。 社会保険料の負担というのは、いわゆる労使折半といいまして、半分は労働者、そして半分はその使用者、雇主が負担します。グラフの縦軸にあります所得税と社会保険料の負担率のうち、社会保険料の負担については当然労働者側の納めている保険料が含まれていると思います。ただ、先ほど申し上げたように、社会保険料は使用者も同じ額を納めております。 そこでお伺いします。社会保険料の負担率においては、使用者側、事業者、事業主の負担総額が含まれているでしょうか。含まれていないのであれば、事業主負担総額も含めたグラフも作成する必要があると思いますが、必要性に関しての見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(住澤整君) お答え申し上げます。 御指摘のグラフの中には、社会保険料の事業主負担分は含まれてございません。 これを含めるべきとの御指摘でございますが、先ほどの申告所得税標本調査におきましては、社会保険料控除額は公表されておりますけれども、これに伴う納税者個々がどういった社会保険の加入形態になっているか、それに伴う事業主負担額はデータとしては示されていないところでございます。こういった事情もございますので、御指摘のようなグラフを作成することは困難でございます。 なお、社会保険料の事業主負担につきましては、従業員が所属する企業が事業を行っていく上で支払うべき費用として支出しているものでございまして、経営者本人が自らの所得から支出しているものではないことにも留意する必要があると思います。
○浜田聡君 このグラフで注目されている年収一億円以上の者というのは、オーナー企業経営者が多いと思われます。こういう経営者は、企業主として、実質的に一個人として従業員の社会保険料の事業主負担総額を納めておりまして、右側に行くほど負担率の数字が跳ね上がるような形状になると予想をしております。現状のままでは、いわゆるお金持ちの負担を覆い隠す、ミスリードを誘うグラフではないかということを問題提起させていただきます。 済みません、時間になりましたので、終わりにさせていただきます。ありがとうございました。
○委員長(末松信介君) 以上で浜田聡君の質疑は終了いたしました。(拍手) 本日はこれにて散会いたします。 午後四時三十九分散会