法務委員会 第2号
- 発言数
- 212 件
- 登壇者
- 26 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2022/10/27
会議録
○委員長(杉久武君) ただいまから法務委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日、世耕弘成君が委員を辞任され、その補欠として若林洋平君が選任されました。 ─────────────
○委員長(杉久武君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 法務及び司法行政等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、警察庁長官官房審議官友井昌宏君外十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(杉久武君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(杉久武君) 法務及び司法行政等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○三木亨君 おはようございます。 法務委員会では初めての質問となりますので、どうぞ優しく扱っていただければと思います。よろしくお願いします。 言うまでもなく、我が国は法治国家でございまして、法律に基づいて国が運営されます。そして、国民のための行政サービスが国によって提供されておるところでございます。その意味では、法務省は我が国の運営の根幹に位置する重要な省庁の一つであるというふうに私は考えております。 また、三権分立の下、司法権は裁判所に属することになっておりますけれども、法務省の業務というものは立法を通じた司法制度の整備にも関わる部分がございまして、そういった意味では、また特別な役割を担った行政官庁というふうにも考えております。 さて、このように法務省の所管する法というもの、これは社会の公正なルールでもございまして、我が国の社会生活の隅々にまで関わっていると思われるのですが、昨今の様々なニュースというものを見ておりますと、国民にまだまだ法の内容というものが浸透していないところもあるのではないかというふうな懸念を覚えることもございます。 そうしたことから、法務省が中心となって行っている法教育、この法教育は、国民に社会のルールを浸透させて、法治国家として実質あらしめるために非常に重要な役割を担っていると言えるのではないかと思います。特に、成人年齢が引き下げられまして、未成年に対する法の保護を受けることができなくなった若者に、社会のルールを正しく理解して自ら自分の身を守っていくようにしてあげることというのは大変重要なことであるというふうに考えております。 そこで、法務大臣にお聞きしたいと思います。 この国の法教育をどのように進めていかれるおつもりであるのか、御所見をお願いいたします。
○国務大臣(葉梨康弘君) おはようございます。 参議院では初めての答弁になりますので、よろしくお願い申し上げます。 今、三木委員おっしゃられましたとおり、法教育といいますのは、法の支配、それから基本的人権の尊重、そういった、あれですね、基本的な価値を理解してこの法的な物の考え方を身に付ける、そしてさらには民主主義教育、これの一環を担うもので、立法、選挙を通じて立法権、あるいは裁判員制度を通じて司法権に関わっていく、さらには今の現代社会においてお互いが尊重し合えるそういう社会をつくる、そういうために極めて大切なものであるというふうに思っています。これから、その価値というか、その意味というのはますます重要になるというふうに私どもも考えております。 そこで、従来から、法教育教材の作成、配付、教員向け法教育セミナーの開催、法律専門家による出前授業の実施など、学校現場においての法教育、これを実施してきたところでありますけれども、さらに、今御指摘のありました成年年齢の引下げを踏まえまして、契約や私法ですね、私法、その基本的考え方について分かりやすくまとめた高校生向けの法教育リーフレットを作成、配付するなどして、また、小中高の授業に取り入れやすい模擬裁判用教材、まあ模擬裁判ですね、そういった教材も進めています。 引き続き、関係機関と連携をいたしまして、この法教育の浸透、これに積極的に取り組んでいきたいと、そういうふうに考えています。
○三木亨君 ありがとうございます。 法というものは、我々、ふだん意識はしていないですけれども、この法治国家の日本国に住む限りは、生活のあらゆる場面で関わっているものだというふうに考えています。ただ、それが意識されていないだけで、その運用によって我々が守られたり、それによってまあ制限されることもあろうかと思います。 大臣おっしゃっていただいたように、様々な世代、この日本にございますけれども、その様々な世代で課題が違うと思います。よりきめ細かく法教育というものを、また分かりやすく国民にお伝えいただけると、法に対する理解というものが、国民の理解というものが深まるのではないかと思いますので、どうぞよろしくお願いします。 続きまして、法曹の養成制度の整備についてお聞きしたいと思います。 法教育を通じて基本的なルールが国民に浸透していくことは望ましいことでございますけれども、現代社会におきましては、法というものは大変複雑になっております。その全てを国民が理解するところは本当に難しいところです。ですから、法教育、先ほど質問させていただきましたけれども、我々としても、立法に関わっている人間ですけれども、制定される全ての法に通暁するというのは大変困難なことだと思っております。そうしたことから、やはりプロフェッショナルとしての法曹、あるいは隣接法職の存在というものはこの日本にとって欠かせないものだというふうに考えています。 そうした中で、例えば、ここ数年、民事通常事件の数は比較的少ない状況にありますし、また、世の中に争いが減ることは結構なことだとは思いますけれども、倒産事件は今年に入って増加する傾向にあるのではないかというふうにも言われております。 そうした訴訟事件の減少を背景にしているのか、今年度の司法試験合格者数も比較的少ない状況にあると伺っております。また、AIを用いた法務サービスの提供もだんだんと開発されているようで、それも法曹に対する需要の減少の一因となっているのかもしれません。 しかしながら、繰り返すようですが、法職及び隣接法職の存在は、法の専門家ではない多くの国民にとって必要不可欠の存在でありまして、それらによる法的サービスが適切に提供されるよう確保することが重要であると思っています。 そこで、隣接法職を含めた法の専門家の中でも、特に法曹人材について、その養成をどのように進めていかれるおつもりであるのか、政府の方針をお聞かせください。
○政府参考人(竹内努君) お答えいたします。 まず、法曹へのニーズでございますが、グローバル化あるいはデジタル化の進展に伴いまして、法的需要は今後ますます高度化、複雑化するものと認識をしております。 このような法的な需要に的確に対応し、国民にとって身近で頼りがいのある司法を実現するためには、より多くの有為な人材が法曹を志望するような環境整備が重要であるというふうに考えております。 このような観点から、本年十月一日に法科大学院教育の充実や法曹資格取得までの時間的、経済的負担の軽減を目的といたしますいわゆる法曹養成制度改革法が全面施行されたところでございます。来年、令和五年の司法試験からは、新たに法科大学院在学中の者にも一定の場合に司法試験の受験資格が付与され、法学部三年と法科大学院二年のルート、いわゆる3プラス2の制度というふうに言っておりますが、これを経た者の受験も始まるところでございます。 法務省といたしましては、引き続き関係機関等とも連携しながら、法科大学院教育等を一層充実させるための支援ですとか、3プラス2の制度の更なる周知を行うとともに、法曹の魅力や幅広い分野での活躍についての積極的な情報発信などにも取り組み、より多くの有為な人材が法曹を志望する環境づくりに努めてまいりたいと考えております。
○三木亨君 ありがとうございます。 ちょっと時間がないので、コメントはありますが、次に行かせていただきたいと思います。 法曹人材のことを聞きましたけれども、その法曹の卵というか入口のところで司法修習制度というのが日本にございます。何度か過去に先生方、ほかの先生方から質問あったことではございますが、谷間世代の修習生の給付、救済処置についてお聞きしたいと思います。 戦後の新憲法下の下で、裁判官、検察官、また弁護士にふさわしい品位と能力を備えることを目的としてこの司法修習制度というのは始まりました。司法修習生は、進路にかかわらず、約一年にわたる修習専念義務を法律上負っておりまして、この修習というものは原則兼業禁止であって、何より平日フルタイムで、残業も中にはあるというふうに伺っておりますけれども、修習の必要費や生活のために、第一期修習生から旧六十五期までは国家公務員の俸給に応じた給付が、そして七十一期以後は月十三・五万円の修習給付金が支払われておりました。 しかし、いわゆる谷間世代と呼ばれる六十五期から七十期までの修習生については給付がなく、貸与制となったことから、一人平均三百万円の借金を背負っておりまして、これに対して是正措置が今とられていない状態です。 こういったことの、まあちょっと不公平な部分が生じているということで、二〇一九年の五月三十日の名古屋高裁判決においても、谷間世代の者に対しても一律に何らかの給付をするなど事後的救済措置を行うことは、立法政策として十分に考慮に値するが、その判断は立法府に委ねざるを得ないというふうな判断も下されております。 約一・一万人いると言われている谷間世代ですから、約二百億ぐらいの、これやっていくと給付、お金が掛かってくる問題ではございますけれども、やはり日本の司法を将来支える人材、またその背中を見る、その後を追っかけていく未来の司法人材、こういったものに目を向けて、ここを措置するべきではないかというふうに考えています。我が国の次代の法曹界における若き担い手が経済的理由によって志を曲げるようなことがあっては今後ならないというふうに思っています。 そこで、ちょっとお聞きしますけれども、この問題について政府はいかなる認識をお持ちであるのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(竹内努君) お答えいたします。 従前の貸与制下で司法修習を終えましたいわゆる谷間世代の司法修習生に対して事後的な救済措置を講ずるかどうかということでございますが、既に法曹となっている者に対して国による相当の財政負担を伴います金銭的な給付等を意味することとなりますので、なかなか国民的な理解を得ることは困難であるというふうに考えております。 仮に何らかの救済措置を講ずるといたしましても、従前の貸与制下において貸与を受けていない者等の取扱いをどうするかといった制度設計上の困難な問題もあるところでございます。 また、従前の貸与制下の司法修習生が経済的な事情により法曹として活動に支障を来すことがないようにするための措置といたしまして、貸与金の返還期限の猶予も制度上認められているところでございます。 このようなことから、谷間世代の司法修習生であった方に対して立法措置による抜本的な救済策を講ずることは困難でありまして、救済措置を講ずることは考えていないところでございます。
○三木亨君 ありがとうございます。 おっしゃるように、何が公平なのかということをよくよく考えると、いろんな観点があると思います。ただ、これ、若い法曹人材を将来迎える弁護士会とかの方からも非常に多くの意見が寄せられておりますので、今のところその措置は考えておられないということですが、折に触れてまた大臣ともお考えいただいたらと思いますので、よろしくお願いします。 次に、二〇二四年四月一日から相続登記が義務化されます。不動産取引において登記というものが重要な役割を果たしているということについては、もう私が、何でしたかね、もう申し上げるあれでもございませんけれども、残念ながら、実際には未登記の不動産や実態に合わない登記というものが我が国には多数存在しているというふうに伺っております。 もちろん、実態に合わせて登記をしなければ過料の制裁があるわけですけれども、まあそれで強制力が十分なのか、あるいはそういった強制力によって動かすことばかりを考えるべきではないのかもございますけれども、先ほど述べましたように、登記が実態を正確に反映しているとは言い難い状況が一部存在して、このことが我が国における不動産取引の適正化や活性化という観点からは、何とかこれを是正して対応するべきではないかというふうに思います。 そこで、登記が実態を正確に反映する、つまり最新の正確な情報を公示させるためにどのような対応を取られるおつもりであるのか、その方針をお聞かせいただきたいと思います。 また、それに関しまして、登記がなされないというのは利用者が登記制度の利用がちょっと大変だなというふうに感じているからではないかというふうに思いますけれども、利用者にとって利用しやすい登記制度とするためにどのような対応を取られるのか、併せてお聞かせください。
○政府参考人(金子修君) 不動産登記簿の内容が実態を正確に反映していない結果、不動産登記簿を見ても所有者が直ちに判明しない、又は判明しても所有者に連絡が付かない土地、いわゆる所有者不明土地が全国で約二四%に及んでおり、民間の土地取引や公共事業の実施等を阻害し、大きな社会問題となっております。 この所有者不明土地が発生する最も大きな原因は、土地の登記名義人に相続が発生していながら相続登記がされない相続、相続登記の未了にあります。そこで、昨年の不動産登記法改正によりまして、所有者不明土地の発生予防の観点から、これまで任意とされていた相続登記の申請が義務化されることとなり、委員御指摘のとおり、令和六年四月一日から施行されることになっております。また、不動産の登記名義人が死亡した場合に登記官が職権で登記を公示する新しい制度も令和八年四月までに開始する予定でございます。これらの取組により不動産登記情報の内容を最新化する取組を着実に進めてまいりたいと考えております。 あわせて、この相続登記の申請義務の実効性を確保するべく、相続人の手続的な負担を軽減するための方策も重要と考えております。そこで、昨年の不動産登記法改正では、相続人が申請義務を簡易に履行することができるよう、相続人申告登記という新たな登記を創設するとともに、相続登記の漏れを防止する観点から、特定の者が所有者の登記名義人となっている不動産を一覧的に確認することができる所有不動産記録証明制度が創設されたところでございます。 法務省では、現在これらの新制度の施行に向けた準備を進めておりますけれども、新制度は広く国民生活に影響するため、分かりやすい丁寧な周知、広報が重要であると考えております。引き続き、地方自治体や専門資格者団体等とも連携し、新しい制度の趣旨や手続の内容に関する情報発信に取り組んでまいりたいと考えております。
○三木亨君 ありがとうございます。 御家族が亡くなられて相続するときって、結構よく聞くんですが、うちの周りでも、親がどこに不動産持っているのかよく分からないという方もたくさんいらっしゃいますので、おっしゃっていただいたように、非常に、そういったことが一覧して見やすいようにされるということは非常に重要なことだと思いますし、先ほども申し上げましたように、登記制度というものが本当に正確な最新の情報を反映されているということは、これは取引社会にとって非常に重要なことだと思いますので、どうぞしっかりと対応いただくようお願いいたしたいと思います。 次に、我が国における犯罪認知件数は平成十五年以降一貫して減少しているとされておりまして、これはひとえに検察官を始めとする刑事司法に関わる皆様や日常の防犯も担っていらっしゃる警察の皆様なども、このことに対して非常に貢献していただいていると思います。日本というものは世界でも特筆すべき安全、安心な社会を実現していただいておりまして、改めて、関わっていただいている全ての皆様に国民として感謝申し上げる次第であります。 そうした中で、犯罪をした者及び非行のある少年の改善更生を助けるとともに、犯罪の予防のために世論の啓発を努め、もって地域社会の浄化を図り、個人及び公共の福祉に寄与するという重要な仕事をされている地域の方々、保護司の皆さんでございますけれども、この保護司の皆さん方の働きというものを我々は忘れるわけにはまいりません。 ところが、重要なだけに極めて大変でもございます保護司、この保護司のなり手が全国的に減少しているというふうにお聞きします。繰り返すようですが、保護司さんというものの働きというものは、我が国にとって、今の犯罪が少ない安全、安心な日本の社会にとって不可欠なものでございますし、また、安心、安全を享受している国民全体でこの問題を共有していくべきではないかというふうに考えています。 そこで、保護司制度が今までどおり十分に機能して、安心、安全な日本の社会をいつまでも維持できるようにするためにどのようなことが今後必要になっていくのか、政府としての対応をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(葉梨康弘君) 委員おっしゃられるとおり、日本が世界に誇るべき制度である保護司制度、まさに私は国の宝であるというふうに思っています。 ただ、残念ながら、従前から指摘されていることではあるんですけれども、なかなかその保護司が定員が充足しない。特にこの数年は五万二千の定員に対して充足率が九〇%を割るというような状況でございます。 そして、もう従前から、私も副大臣時代も、この保護司、何とか充足させなきゃいけないということも申し上げてまいりまして、まず、一つの事件をやはり複数で、複数の保護司の方が担当するということで保護司一人一人の方々の負担を軽減する、そういう施策。それから、更生保護サポートセンター、これ自宅以外の場所、そこを市町村等に提供していただきながらそこで保護司の活動を行っていただく、これは全国展開になりました。また、保護司業務、これは所信でも申し上げましたが、そのデジタル化、これを図っていくというようなこと、これも進めています。 そして、今年は、再犯防止推進計画、これ五年目で第二次のものを作らなければなりません。そこで、やはり地方公共団体との連携というのが極めて大切になってまいりますので、そういった施策ですね、これもしっかり盛り込んでいきたいというふうに思います。 いずれにしても、実際に現場で活動していただいている保護司の皆様のお声をしっかりと受け止めながら、各種の施策を積極的に推進していきたいというふうに考えています。
○三木亨君 ありがとうございます。 私の近所でも長くやられている方いらっしゃいますけど、本当にお話伺っても大変なことが多いというふうに聞いております。 大臣おっしゃっていただいたように、一人一人の負担を軽減させていく、効率化できる部分は効率化していき、負担を減らしてあげるということは非常に重要なことだと思います。 ただ、やっぱり人対人というところがございますので、どうしても減らせない人の部分ございます。次代にこの保護司制度のすばらしさというのを伝えるために、またひとつ、保護司制度というものがどういうものか、どういう役割を我々の社会で果たしていただいているのかということをまた分かりやすい形で、法教育の、先ほど一番最初に申し上げました、その中にもこういったことを入れていただけると有り難いなというふうに思いますので、よろしくお願いします。 最後に、国際刑事裁判所の常設地域事務所についてお伺いしたいと思います。 先日、国際刑事裁判所のピオトル・ホフマンスキー所長が日本に常設地域事務所を設置するという構想を発表されたというニュースがございました。同所長は、日本が最も信頼できるパートナーであるとの考えの下に、事務所の設置に関連しまして国際刑事人材の育成なども行いたいというふうな構想もお持ちだというふうに伺っております。また、日本がアジアの中心となって国際刑事裁判所の活動を広げていくことも日本に期待されているように伺っております。これにつきましては、岸田総理大臣も、同所長と会見された折に法の支配の強化に協力するというところで一致されたというふうに報道されておられました。 こうしたことは我が国にとって大変意義のあることと思われますけれども、この構想の実現についてどのように政府として対応されるおつもりであるのか、そのお考えをお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(葉梨康弘君) 私自身も、ホフマンスキー所長、来日した折にお話をさせていただいたわけです。私に対しても、地域事務所を設置していただきたいというようなお申し越しがございました。これは、この点についてはやはり私どもとしても外務省と引き続きやはりしっかり議論をしていきたいというふうに思っています。 そして、ICCと我が国の関係ですけれども、先般、国連アジア極東犯罪防止研修所、UNAFEIとICCの間で協力合意書、今後の連携と協力を確認をいたしました。また、当省としても検事二人を、今、赤根さんという方が判事でいらっしゃるわけですが、さらに、さらに、職員もおりますけれども、さらに検事二人をICCに派遣しているというようなこともございます。 ということで、非常にですね、やはり法の支配、これに基づく国際秩序の維持強化という意味でICC非常に重要でございますので、今後とも、私ども積極的な協力を進めていきたいというふうに考えています。
○三木亨君 ありがとうございます。 おっしゃるとおり、実際設置するとということになりますと外務省の所管ということになるかもしれませんけれども、せっかくのお申出ですし、日本に大きく期待していただいているということは我々にとっても大変名誉なことでございますので、また御対応いただいたらと思います。 時間になりましたので、終わります。ありがとうございました。
○加田裕之君 加田裕之でございます。 本日は大臣所信質疑ということで、本来でありますと、私もこの八月まで法務大臣政務官務めさせていただきまして、そして衆議院では法務委員会筆頭理事である葉梨大臣に大変お世話になりましたことを感謝申し上げます。 本来であると全般的な質問をやりたかったんですけれども、先週木曜日、地元神戸新聞始め各報道によりまして、少年A全事件記録を破棄ということで大きく報道されました。今回、このことについて中心的に質問をさせていただきたいと思います。 報道によりますと、一九九七年、神戸市で発生しました連続児童殺傷事件などの重大少年事件の記録が破棄されてしまったということであります。本件についてどのようなところが問題であるかというのを明らかにするため、その前提としまして、裁判所における少年犯罪の記録の保存の在り方一般についてお尋ねしたいと思います。 まずお伺いしたいのは、少年事件の記録というのは、どのような根拠に基づいて、誰がどのくらいの期間保存することになっているんでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。 裁判所におきましては、事件記録等の保存や廃棄につきまして事件記録等保存規程等で定めておりますところ、同保存規程等によりますと、少年事件の事件記録等は、原則として、当該事件の第一審の裁判所である各家庭裁判所が、最長で少年が二十六歳に達するまでの期間保存することとされております。
○加田裕之君 今の答弁からしますと、最高裁の内部で定められている規程に基づいて家庭裁判所の少年事件の記録が保管されているということでした。 次、あの神戸の事件についてお伺いしたいんですけれども、今回全国的に報道されました神戸家裁の児童連続殺傷事件の事件記録についてはいつまで保存されるということになっているんでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) 委員お尋ねに係ります事件記録がいつまで保存されており、これがいつまで、いつ廃棄されたかにつきましては、神戸家裁におきまして当該記録の廃棄年月日を記載した事件簿や廃棄に関する書類が残ってございません。そういう意味でははっきり分からないというところでございます。 もっとも、神戸家裁におきまして旧事件処理システムのデータが見付かりましたことから、その内容を確認しましたところ、当該少年の事件記録の廃棄年月日に関するデータとして、平成二十三年二月二十八日と記録されていることが確認できました。これは正式な書類に基づくものではございませんが、事件記録の廃棄年月日は当該データに記載された日であった可能性が高いものと考えております。
○加田裕之君 遅くとも平成二十一年頃までには保存期間が満了したという答えだったんですけれども、保存期間を、次お伺いしたいのは、満了しました記録というのは必ず破棄しなければならないものなんでしょうか。お答えください。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) 事件記録等保存規程の八条一項に定められておりますとおり、保存期間が満了した記録等は廃棄することとされております。もっとも、同規程の九条二項に定められておるんですけれども、事件記録等で史料又は参考資料となるべきものは保存期間満了の後も保存しなければならないこととされております。
○加田裕之君 保存期間が満了した記録であっても史料又は参考資料となるべきものは保存しなければならないというお答えでした。 そうしますと、次に問題になりますのは、本件の少年事件記録はこのように保存期間満了後も保存する必要があったか否かだったという点になるんですけれども、それにつきまして、このように期間満了後も保存するかどうかという認定はどのような基準で誰が判断するんでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) 先ほど御説明いたしましたとおり、事件記録等保存規程におきましては、史料又は参考資料となるべきものについては保存期間満了後も保存に付するというふうにされておるところでございます。 これを特別保存というふうに私ども呼称しておりますけれども、最高裁の通達におきましては、その特別保存の対象になり得るものとして、重要な憲法判断が示された事件、重要な判例となった裁判がされた事件など、重要な判例となった裁判がされた事件など法令の解釈運用上特に参考になる判断が示された事件、世相を反映した事件で史料的価値の高いもの、全国的に社会の耳目を集めた事件又は当該地方における特殊な意義を有する事件で特に重要なもの等を挙げております。 特別保存に付すべきか否かの判断につきましては、原則として、当該事件記録を保存している第一審裁判所の裁判官会議の判断によるということになります。もっとも、通常は、そうした司法行政上の判断は各裁判所の所長に委任されていることも多いものというふうに承知しております。 また、各庁におきましては、特別保存に付するか否かの選定手続につきまして運用要領を定めております。例えば、令和二年に定められました東京地裁の運用要領におきましては、最高裁判所民事判例集等に判決等が掲載された事件、事件担当部から保存に付するよう申出がされた事件、主要日刊紙二紙以上に終局に関する記事が掲載された事件につきまして特別保存に付するといった客観的な基準を設けております。 また、弁護士会や学術研究者等から要望がございました場合には、これを特別保存に付するかどうか適切に判断するために、裁判所内に設置いたしました保存記録選定委員会の意見を踏まえまして、最終的に東京地裁において特別保存の要否を判断するというようなものになってございます。
○加田裕之君 それでは、特別保存について、各庁が基本的に、基本的には各庁の所長という、所長がということなんですけれども、それぞれ、最高裁の通達等に基づきましてそれぞれ事件ごとに判断しているということなんですけれども、それでは、以上の今の答弁を前提にお尋ねしたいんですが、神戸家裁の児童殺傷事件の事件記録については特別保存に、先ほど言われました部分について特別保存に付されたんでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) 神戸家裁におきましては、特別保存に付する場合に当該事件記録の表紙に朱書きで二項特別保存と記載をし、二項特別保存に付された事件につきましては、特別保存、特別保存記録等保存票が作成、保存されるとともに、記録庫内で他の記録とは別に記録を保存することになっております。 しかし、委員からお尋ねいただきましたものに係ります事件記録につきましては、今申し上げました保存票は存在せず、また記録庫内にも記録が保存されておりませんでした。したがいまして、この件に関する書類等が残っておりませんので経緯が判然としないところはありますものの、特別保存に付されることなく当該事件記録が廃棄された可能性が高いものというふうに考えております。
○加田裕之君 特別保存に付された形跡がないというお答えだったんですけれども、ただ、本件の事件というのは、当時大変大きく報道されまして社会問題になりましたし、世間の耳目を集めたものでもあります。被害者保護に関する諸制度が創設されるきっかけとなった私は事件だと思っております。特に、犯罪被害者の支援とか、それから再犯防止とか、少年法についてとか、様々な分野におきましてこれは大きく社会的に問題になった、世間の耳目を集めた、私は特別保存に相当するんではないかという思いがいたして、考えられます。 今回、神戸家裁における少年事件の記録の破棄について、最高裁の規程や通達が守られていなかったんでしょうか。裁判所としての考えをお聞かせいただきたいと思います。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。 委員のお尋ねに係ります事件記録が特別保存に付されなかった理由、あるいは廃棄された当時の状況につきましては明らかになっておりません。個別の廃棄の判断が適切であったかどうかについて、最高裁として見解を述べることは差し控えさせていただきたいというふうに考えております。 もっとも、申し上げました規程におきまして、事件記録等で史料又は参考資料となるべきものは保存期間満了の後も保存しなければならない、つまり特別保存しなければならないというふうにされているわけでございます。また、通達上で、具体的に、世相を反映した事件で史料的価値の高いものや全国的に社会の耳目を集めた事件又は当該地方における特殊な意義を有する事件で特に重要なもの等については特別保存に付するものとされておりました。 しかし、本件当時、神戸家裁を含む各庁におきまして、この特別保存を適切に行うための仕組みが整備をされておらず、規程や通達の趣旨に沿った適切な運用がされていたとは言い難い状況であったというふうに考えております。 なお、特別保存の運用につきましては、先ほど東京地裁の運用要領のことを御説明させていただきましたが、これは令和二年に東京地裁において作られたものですけれども、重要な憲法判断がされた事件の記録等の廃棄が明らかになったということを端緒といたしまして、適切な記録保存の運用を確保するため、有識者の意見を踏まえて運用要領を策定したというものでございます。そして、東京地裁の運用要領を参考に、各庁においても運用要領が定められたというところでございます。 下級裁を支援、指導する立場にある最高裁といたしまして、各方面からも今回の件について御指摘、御批判をいただいていることにつきましては重く受け止めているところでございます。
○加田裕之君 実際、これ報道ベースで出ているんですけれども、神戸の家庭裁判所の所長、運用の部分についてはやはり間違い、ちょっと誤りがあったんではないかということも言われております。 これはもう、どう言うんでしょうかね、いろんな規程というものを幾ら作っていても、結局これ、世間の耳目を集めた事件であるということももう皆存じておりますし、そしてまたそれを本当の意味で残していかなければいけない、そして被害者の皆さんの気持ちというものにも私はやっぱりしっかりと寄り添わなければならないと思っております。各庁においても、特別保存を適切に行うための仕組みが整備されていないということなど、私はこの運用上の問題というものもあり得るというような思いがいたしております。 このような問題について、裁判所としてどういうふうにして取り組むのかというのはやはり大切なことだと思いますし、また規程や通達に沿いまして、特別保存すべき記録は保存しまして、破棄すべき記録は破棄するということを実効性のあるものとするため、裁判所としまして今後どのようにしていくつもりなのか、考えをお伺いさせていただきたいと思います。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。 今回御指摘いただきました事案を含めまして、各方面から御指摘、御批判をいただいていることについては重く受け止めているところでございます。 その上で、最高裁といたしましては、改めて、これまでの特別保存の運用の在り方がこれで適切であったのか、また適切な運用、適切な運用に向けた取組が十分であったのかどうかというようなことにつきまして、第三者の目から客観的に評価をしてもらい、将来にわたって事件記録の管理の適切な運用を確保していく必要があるというふうに考えているところでございます。そこで、外部の有識者の委員の方々の意見も聴取して、今後の方針を検討していきたいというふうに考えているところでございます。
○加田裕之君 もちろんですけれども、当初、この外部の有識者の、第三者の有識者をしっかりと意見聴取していただいて、そして今後の適正な運用を進めていくということであります。 報道でも指摘されているとおり、裁判記録というのは公的な財産という側面もあると思います。しっかりとその、ふうに進めていただきたいと思いますが、この第三者のですね、ちょっと更に問いたいんですけれども、有識者の意見聴取、そしてまたどのようなスケジュール感、そしてどのような形で結論を出すか。 といいますのも、これ実際、まだまだ他に、今回の神戸の事件だけではなくて、ほかの、他の少年事件だけでも幾つかの指摘もされております。また、他の事件におきましても、一方では永久保存されているところもあります、特別保存されているところもあります。そして、一方では破棄されているところもあります。 この第三者の有識者、もちろん有識者の先生方の、結論ありきというのではなくて、いろいろそういう形でスケジュール感を持って聞いていくというスピード感も必要だとは思うんですけれども、どのようなスケジュール感で臨んでいくのかということについてもお伺いできたらと思っております。よろしくお願いします。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。 申し上げましたとおり、有識者の委員の方々の御意見を伺うというような場をつくりまして、私どもとしても今後の在り方について調査検討していくというふうに考えているところでございます。そういう意味で、有識者にどういう方かということについてはもう既に公表等をさせていただいているところでありまして、その方々と日程調整等も必要になるというところはございます。 いずれにしましても、委員になる方の意見もお聞きしながら、私どもとしては、年内できるだけ早くまず第一回の委員会の会合を開くということをまず考えているところでございます。その上で、有識者の委員の方々の御意見を聞きながら、どういうふうに進めていくのか、どういうことをやるのかということも御意見を聞く必要がございますので、必要に応じまして調査や会合を重ねるというようなことになってまいります。 そうしますと、今の段階で具体的にいつまでにということはなかなか申し上げにくいというのが現状でございますが、いずれにしましても、有識者の委員の方の意見を聞いて、私どもとしてできるだけやるべきことをやっていくというようなことを考えているところでございます。
○加田裕之君 もちろん、有識者の、結論ありき、スケジュールありきではありませんので、有識者の方にいろいろ意見を聞いていただいて、そしてまた、しっかりとどういうふうにやっていくかということ、年内に第一回委員会開くということなんですけれども、それと併せまして、実際、職員、今回でしたら家裁の職員とか、それから実際のその決裁いろいろしていく所長とか、そういう現場の皆さんの御意見とか、そういう意見聴取とか、そういうことを、これ公的、非公式限らずですけれども、私は聞いていくことも大事だとは思うんですが、その現場の方の御意見とかの聴取とかもされるんでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。 いろいろな御意見を今いただいているところでございます。どのような調査をどういう形でやっていくかということもいろいろ考えられるところでございますので、その点につきましても、委員の御意見も聞きながら全体として検討していくことになるかなというふうに思っております。
○加田裕之君 是非、私としてはそのようにお願いできたらと思っております。 実際、今回でも、廃棄された資料につきましても、警察とか検察が積み重ねてきました捜査資料とか法律記録と呼ばれるものとか、家裁に来てから調査官や鑑別所の技官が少年についての生い立ちとかいろんなことを調べていった、そしていろいろなものを積み重ねていった社会記録という形で、それが一つの、私は、記録という形になっているんですが、こういうものがなくなってしまうということは、私は、そのもちろん事件の被害者の方とか、そういう方たちの思いを受け止める部分についても大変問題あると思っておりますし、そしてまた、それをこれからのまた再犯防止とか、そういう資料として残していくということも私は大切ではないか。それは、ひいては一つの研究の成果にもつながってくると思いますし、こういう史料的価値の高い事件というものを記録するということを実際問題この法律でも、あっ、この運用の中でも述べられておりますので、是非ともそのことについてもしっかりと取り入れていただきたいというのを要望したいと思います。 本来でしたら、これ裁判所のお話ですので、大臣にお伺いするというのは筋ではないかもしれないんですが、実際問題、この先ほど来私が申し上げております被害者の心情、心理、そして犯罪被害者の支援ということについて、そしてまた、これ包括的な、少年の再犯防止とかそういうのも、包括的な広い意味での受け止めについて、先ほど来のこの答弁のやり取りを聞いておりまして、葉梨法務大臣の御所見がありましたらお伺いしたいと思います。
○国務大臣(葉梨康弘君) まず、先ほど三木委員の答弁で保護司の定数五万二千と申し上げましたが、五万二千五百でございました。 その上で、実は私も、平成九年、あの事件起こりましたときに警察庁の少年課の理事官ということで捜査関係の仕事をやっておりまして、その後、少年法の改正も行われた、そういう事件だということで、個別の事件記録の廃棄について法務大臣としてのコメントはなかなか難しいんですが、個人としては感慨があるということでございます。 その上で、一般論ですけれども、こういった事件記録というのは、関係者の名誉、プライバシーの保護の観点を踏まえた適切な取扱い、これが必要ですが、その中には、現行の保存期間が経過してもなお歴史的史料又は参考資料として重要な価値があるものと考えています。 今最高裁からもるる御答弁がありましたけれども、今後有識者も交えた検討を行う予定とのことでありますので、今後の裁判所の取組を見守っていきたいというふうに思いますし、私自身は、法務省は刑事事件の記録、これについては私どもの所掌ということになりますので、法律もございますが、それに基づいてやはりしっかりと適切に対応していかなきゃいけないなというふうに考えます。
○加田裕之君 ありがとうございます。 大臣も所管の部分の答えにくい中での答弁をいただきまして、ありがとうございます。私としましては、やはり大臣のそういう思いというものを先ほども大臣自身も答弁されました、警察庁の方におきましても少年犯罪を担当されていたという現場の人間といたしましての意気込みをお聞かせいただきましたことに感謝申し上げます。 実は、犯罪被害者のこの支援ということもそうですし、これは、今ちょうど、私も、地元兵庫県においても犯罪被害者支援条例というものを作ろうということで有識者会議も開かれております。そういうものをしっかりと開いていく中におきまして、中で声が出ていますのは、今回のこの事件に対しまして、大変残念である、そしてこの記録というものの破棄というものの、これはガイドラインというものもやはりすっきりしないものがあるということが率直な感想であります。 そういう声というものを是非とも皆様方におかれましても大切にしていただきまして、そして本当の意味での信頼される裁判所ということをしっかりと取り戻していただきたいと思っております。 このことについては本当に重い問題だと思いますので、また別の機会のときにも質問をさせていただきたいと思いますが、時間の方が参りましたので、以上をもちまして私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございます。
○牧山ひろえ君 立憲民主・社民の牧山ひろえです。 本日は、大臣の所信的挨拶に関する質疑というテーマでございます。 私は、立憲民主党の次の内閣、ネクストキャビネットのネクスト法務大臣を拝命しています。具体的な質問に先立ちまして、法務、司法分野におきまして私たちの目指すもの、そして目指すことを申し述べさせていただきたいと思います。 人の尊厳を重視し、一人一人が尊重される社会、それらを実現するため、私たちは、自由、基本的人権の尊重、法の支配、権力の抑制など、これらの価値観を私たちの歴史の中で生み出してきました。言わば、大変貴重な人類史の遺産とも言えるものだと思います。ですが、これらの価値観は、所与の当たり前にあるもの、自然に存在し続けるものではありません。人々の、政府の、そして社会の日々の営みで守り続け、獲得し続けなければ容易に失われてしまう淡雪のようなものだと思うんですね。 現に、世界では、ウクライナやミャンマーのように人権どころか人命さえも失われている地域もありますし、そうでなくとも、自由や民主主義といった価値観を尊重しない権威主義的な国家は増加の傾向を見せています。私たち人間社会は、これらの価値観を共有することさえできないわけです。 日本国内におきましても、人権が侵害され、その結果、苦しみや不幸が日々生まれています。このような事態に対応する軸となるのが法務省であり、法務、司法行政だと思います。 立憲民主党の綱領にはこう記載されています。私たちは、公正で透明な社会システムを通じて、人間の営みと基本的人権を尊重した自由な社会を構築します。私たちは、あらゆる差別に対し、断固として闘います。私たちは、一人一人が個人として尊重され、多様な価値観や生き方を認め、互いに支え合いつつ、全ての人に居場所と出番のある共生社会を構築します。 この基本理念を実現するため、私たちは、刑事司法制度、差別解消、性暴力の禁止、企業の法的支援、法曹養成改革、個人の尊重、選択的夫婦別姓、社会復帰支援、所有者不明土地、相続登記問題、外国人労働者の受入れ、難民保護、成年年齢引下げ、少年法見直し、テロ対策、国民の自由、養育費の確保などの政策について特に力を入れ、積極的に実現に向けて具体的な提案を行ってまいりたいと思います。 もちろん、これらの政策課題につきましては、前回行われました葉梨大臣の所信的挨拶におきましても、項目としてはその多くが言及されておられます。ですが、私たちのポリシーメーキングは、政策、与党とは重点の置き方が異なります。私たちは、これらの諸課題に対応するに当たり、次に申し述べるような方針を取ります。 人々の痛みに寄り添う。人を大事にする国として、人権尊重大国を目指す。政府による一方的なイニシアチブではなく、多くのステークホルダーの主体的な関与を重視する。透明性を重視し、国民から信頼される司法となる。これらの方向性を志向する私たちの政策提案は、政府・与党と異なった選択肢として委員会質疑の中で具現化されることになります。 葉梨大臣も所信的挨拶で、法務行政は、憲法が定める民主主義、法治主義、基本的人権等の普遍的原理を具体化する行政作用であり、まさに我が国の屋台骨を支える行政と言うことができますと言明されておられ、これらの価値観の重要性を御確認、御認識でいらっしゃいます。 国民のため、これらの価値観を根付かせ堅固にする政策面での競争をしようではありませんか。いずれの政策が国民の幸福につながる法務行政となり得るか、是非政策面での競争をお受けいただきたいと思います。 そこで、大臣、人権尊重などの普遍的価値を具体化する法務行政の実現に向けた決意をお聞かせいただければと思います。よろしくお願いいたします。
○国務大臣(葉梨康弘君) 所信的挨拶の初めの方で、憲法に定められた民主主義、法治主義、さらに基本的人権などの普遍的原理を具現化する行政作用であると書かせていただいた、これはもう私自身の言葉なんです。今のお話を伺いまして、基本的なところでは理解し合える部分があるんだろうなというふうに私も感じました。 ただ、もちろん、それぞれ政党異なっておりまして、重点の置き方、あるいは具体的な政策の具体化、これについてはそれぞれ異なっていると。だからこそ、それぞれ政党というのが私はあるんだろうというふうに思います。 是非、この委員会の場でも活発な議論を行いながら、私たちの具体的な政策の進め方こうだ、御党の具体的な政策の進め方はこうだということ、それをこの場で議論しながら、積極的に国民のためになる委員会審議に資するように私も努力をしていきたいと思います。
○牧山ひろえ君 是非、人の尊厳を尊重し、一人一人が尊重される社会の実現に向けたフェアで健全な競争を行えればと思います。よろしくお願いいたします。 十月十七日の衆議院予算委員会におきまして、岸田総理は、旧統一教会の問題に関する対応として、宗教法人法に基づく質問権を行使した旧統一教会への調査、被害防止、救済に向けた法整備、相談体制の充実の三本柱を掲げ、並行して進めることが重要だと強調されておられました。これを受けまして、葉梨法務大臣は十月十八日の大臣記者会見におきまして、十一月中にも日本司法支援センター、法テラスですね、に旧統一教会に関する被害相談の対応を行う専門部署を設けることを明らかにされております。 関係省庁連絡会議は、当初、人権、法的支援の関係から法務省、犯罪被害相談の関係から警察庁、消費者トラブルの関係から消費者庁、孤独、孤立の関係から内閣官房であったのですが、より幅広く悩みを持っている方々を救済できるような体制をしっかりと取るということから、私たち立憲民主党からの申入れを取り入れていただき、行政相談の観点から総務省、在外邦人の保護、支援の観点から外務省、子供のいじめへの対応の観点から文部科学省、児童虐待、生活困窮、心の健康の観点から厚生労働省の関係部局の担当者も加わり、相談集中強化期間を設定されて関係省庁が連携して相談対応を行っていたと承知しております。 今後、法テラスに専門部署を設置して合同電話相談窓口を引き継ぐとなりますと、これまでどおり幅広い相談を受けることができるのか疑問があります。 先日の所信的挨拶では、各相談機関などと連携してネットワークをつくり、総合的な相談体制を構築すると法務大臣は述べておられましたが、従前の合同電話相談窓口と変わらず幅広い相談が可能な体制は維持できるということなんでしょうか。 法テラスにおける旧統一教会の問題等を取り扱う部署の規模、そして相談の体制などについて、法務大臣から御説明をお伺いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
○国務大臣(葉梨康弘君) 合同電話相談窓口、これは九月五日から開催を、窓口としてつくったものなんですが、これ、各省庁のそれぞれ担当の、相談を担当する方々が一か所に集まってというような形でずっと運用をしてまいりました。そして、三千件を超える相談をもう受け付けておるわけなんですけれども、大体、ほぼですね、どういうような形の相談が多いかということもほぼ知見ができてまいりまして、そこで、特に旧統一教会関係の相談については、大体六、七割は法テラスに結ぶ、つなげるような相談が多いということもございます。 ですから、今度、法テラスにそれを引き継ぐ形の窓口を設置して、そして、各相談機関の連携については、ネットワークについては、今までの知見を生かしながら、そこの窓口で受けたものを、その関係のものについてはそれぞれのネットワークで適切な窓口を総合紹介するという形のネットワークを形成いたしますので、ほぼあらゆる相談には対応できるという体制を引き継ぐことになってまいります。 法テラスにおいては、弁護士だけではなくて心理専門職等も対応した、窓口以外にですね、対応部署というのも設置いたします。そこでの人的、物的体制というのも強化をしてまいります。 具体的な体制については今検討中ということなんですけれども、今回、あした閣議決定される総合経済対策、その中でも法テラスの充実強化、これを是非お願いしたいというようなことも財政当局にもお願いをしていると、そういうような段階でございます。 いずれにしても、このような窓口と、それから対応部署、こういったものを是非来月中にもしっかりと設置をいたしまして、これからの各種の相談にしっかり対応できるようにしていきたいというふうに考えています。
○牧山ひろえ君 くれぐれも、縦割りの弊害ですとか各相談機関の連携不足などが生じることがないように取り組んでいただきたいと思います。 新たな法テラス窓口にどのような相談があり、またどのような対応がなされたか、定期的に報告していただくことを是非希望したいと思っております。 さて、政府合同電話相談窓口による相談は、十月二十日現在で累計三千三百九十件に上っています。当初は九月末までであったのが、相談件数の多さを考慮して相談期間は当面延長とされました。 法テラスに専門部署を新設し、合同電話相談窓口を引き継ぐとなると、法テラスの負担は相当なものになるのではないかなと思うんですが、予算的な措置や人員の拡充なども必要と思われますが、法務大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(葉梨康弘君) 先ほど申し上げましたように、明日、総合的な経済対策ということが決定をされるわけですけれども、その中でもやはり体制の充実面ですね、その裏打ちとなるような財政的な措置も是非お願いをしたいということで、今財政当局ともお話合いをしております。そういうことで、体制面、充実強化、しっかり図っていきたいと思います。
○牧山ひろえ君 旧統一教会の被害者を救済するためにも、政府合同電話相談窓口と同じだけの対応力を法テラス窓口にも是非維持していただきたいと思っております。 また、法テラス窓口の存在をしっかりと広報、周知することが大事だと思いますので、その点も是非よろしくお願いしたいと思います。 次に、平成九年に起きた神戸の児童連続殺傷事件で逮捕された当時十四歳の少年に関する全ての事件記録を神戸家庭裁判所が廃棄していた事案に関し、質問させていただきたいと思います。 まず、おとといであります令和四年十月二十五日付けで発出された事件記録等の廃棄の事案に関する今後の方針について、こちらは資料として配付させていただいておりますが、こちらでは、第三者委員からの意見聴取の内容としまして、これまでの特別保存の運用の在り方が適切だったか、適切な運用に向けての取組が十分であったか、この二つが挙げられています。 運用と記載されていることからも、特別保存の実施自体である下級裁判所のみを対象としているように読めるんですけれども、大本の最高裁も調査の対象となるんでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、第三者からの客観的な評価をしていただくというようなことを目指しまして、外部の有識者の委員による会合を開催するということにしたものでございますが、この有識者からの意見を聞くということのその内容として、特別保存の実施主体である下級裁判所だけではなく、上級庁として下級裁判所を指導監督する立場にある最高裁判所も対象となるものというふうに考えております。
○牧山ひろえ君 後ほど申し述べますが、今回の事件に関しては最高裁の責任も大きいと感じております。最高裁がやるべきことをしっかりやっていたのか、検証が必要だと思うんですね。 現状ですと、記録破棄の時期や経緯、理由など、詳細は分からないままなんです。神戸を始めとする各裁判所の不適切廃棄についての具体的な経緯などの調査についてはこの文書に明示されておりませんが、調査の御予定はおありなんでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。 今委員の方から御指摘をいただきました点も含めまして、どのような調査検討が考えられるかにつきまして、有識者の委員の皆様の意見も聞きながら考えていきたいというふうに思っております。
○牧山ひろえ君 最高裁は、職員への聴取は個人の範囲にとどまるとコメントし、具体的な経緯の調査には極めて消極的だったんですね。一人一人からの調査で得た情報が個人の見解や記録の範囲にとどまるとしても、それが集積することによって、組織全体の体質や公文書の保存それから管理に関する特徴などを浮かび上がらすことができるのではないかなと思うんです。各々の記憶が薄れないうちに、是非検討していただければと思います。 調査の際には、廃棄の担当者が特別保存という別取扱いの存在を認識していたのか、それから神戸連続児童殺傷事件の事件記録であることを認識の上破棄したのか、いずれも認識していたとすると、なぜ廃棄したのかという点は是非とも確認すべき重要項目だと考えます。これらに加えて、特別保存という制度について、全国の裁判官や事務官がどれだけしっかりと認知していたかということも併せて要確認、調査項目として御検討いただければと思います。 不適切廃棄は、神戸家裁だけではありません。複数の著名少年事件で各地の家裁が保管していた少年審判の処分決定書や捜査書類などの事件記録を廃棄していたことも併せて報道されているんですね。 どの事件記録が不適切に廃棄されたのか、すなわち、神戸家裁以外で不適切廃棄が行われた対象事件や範囲を確認する全国調査を行う、そのようなお気持ちはおありでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。 最高裁といたしましては、現在、各庁に特別保存の件数等を照会するなど、各庁における特別保存の状況の把握に努めているところでございます。 そのほか、調査を行う場合の範囲でありますとか方法につきましては、今後、把握した状況も基礎にしながら、有識者の委員の意見も聞いてどのようにしていくか検討していきたいというふうに思っております。
○牧山ひろえ君 どの著名事件の記録を不適切に廃棄してしまったのかということについては、できる限り復元の努力をするべきだと思います。 この件に関しまして、廃棄の日付が書かれた記録の帳簿も、二十年の保存期間が終了して廃棄済みとの説明を受けました。元々、年数の経過で大部分の事件記録を廃棄するルールになっているのは、膨大な書類を保管するスペースの確保が困難であることが理由の一因になっています。廃棄記録の帳簿は、事件記録そのものではなくて単なるリスト情報で、保管コストもたかが知れていると思うんですね。 少なくとも、何の事件の関係文書を誰がいつ廃棄したという廃棄記録は、二十年で廃棄とせず、永久保存とすべきと考えますが、当局の御見解を伺います。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。 記録が廃棄されましたときには廃棄年月日を事件簿に記載するということになっておりまして、これまで裁判所におきましては、最高裁の通達によって、少年保護事件簿であれば二十年と、保存期間が経過後に廃棄するという運用を行ってきているところでございます。 御指摘のこの運用につきましても、様々な御指摘、御批判をいただいているところでございます。最高裁といたしましては、この点も含めた記録の保存の在り方について検討してまいりたいというふうに考えております。
○牧山ひろえ君 委員会による調査の期間や回数、それに成果物をどのような形で出し、そしてどのように活用する方向性なんでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。 有識者の委員の方の御意見もお聞きしながらということにはなるのですけれども、年内できるだけ早く第一回の委員会会合を開催したいというふうに思っております。そして、意見を聞きながら必要に応じて調査、会合を重ねていくと、そして何らかの形で取りまとめるというようなことが考えられるのではないかなというふうに思っております。 いずれにいたしましても、有識者の意見を聞きながら調査検討を進め、その成果物を記録の管理の適切な運用につなげてまいりたいというふうに考えております。
○牧山ひろえ君 なるべく早く具体的な方向性を明らかにしていただければと思います。 公文書は多かれ少なかれそうですけれども、事件記録も貴重な記録であり、ある意味で国民全体の財産でもあると思うんですね。とりわけ、今回のような神戸家裁のケースの場合、少年審判ゆえに被害者や研究者でも閲覧を許されていなかったため、家裁の失態は社会に衝撃を与えた重大事件の全てを闇に葬ることになります。最高裁と神戸家裁は、警察、検察、弁護士、付添人、精神鑑定に当たった大学教授らの関係者にも協力を求め、可能な限り廃棄した記録の復元に当たるべきとの意見がございます。 この提案について、前向きに対応する気はございますでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。 当該事件につきましては、平成九年に終局した事件であるというふうに承知しております。 当該事件の記録の復元につきましては、二十五年前の事件関係の資料が現時点においてどの程度残っているかという問題、あるいは、仮に資料が残っていたとして、一部にとどまるとすれば史料としての価値があるのかといった問題など、検討には難しい問題を含んでいるものと考えております。
○牧山ひろえ君 時間となりましたのでこれで終わりますけれども、書類のデータ化というのは比較的容易になった今日、スペースの問題はほぼなくなったのではないかなと思うので、残るはプライバシーの問題なので、プライバシーとバランスを取りながら今日に合った保管の仕方を考えていただければと思います。 終わります。
○福島みずほ君 立憲・社民共同会派、社民党の福島みずほです。二十数年ぶりに法務委員会に戻ってきました。頑張りますので、どうかよろしくお願いします。 まず冒頭、統一教会の問題、それと警察、政治の関係についてお聞きをいたします。 警察は、オウム真理教の後は統一教会だということで、経済事犯を中心に本格的に本体に切り込むということで捜査を考えていた。そのことを有田芳生さんや様々なジャーナリスト、それから全国霊感商法対策弁護団連絡会の弁護士からも聞いております。実際、講演会に呼ばれたり、資料を提供したり、いろんなレクチャーをしたり、みんな協力をして、警察が統一教会にまさに切り込むということを本当に期待していたわけです。 そういうことをやっていたということでよろしいですか。
○政府参考人(友井昌宏君) 旧統一教会に対する捜査ということでの御質問でございますが、個別具体的な捜査に関しましてはお答えを差し控えさせていただきます。 なお、警察といたしましては、旧統一教会が関与しているか否かにかかわらず、刑罰法令に抵触する行為が認められれば、法と証拠に基づき適切に対処しているところでございます。
○福島みずほ君 多くの方が証言しているんですね。協力してきたと、レクチャーしたと、集会、勉強会に呼ばれたとみんな言って、有田芳生さん始め弁護士たちも言っています。 で、この捜査が止まってしまう、二〇〇五年、これには何か理由があるんですか。
○政府参考人(友井昌宏君) 繰り返しになりますが、個別具体的な捜査に関することでございますので、お答えは差し控えさせていただきます。
○福島みずほ君 有田芳生さん、それからジャーナリストの人たちが、なぜこれがストップしたのか、二〇〇五年、そのときに政治の力だと言われたということを、有田芳生さん、それからジャーナリストの人たちが、直接警察の担当者から政治の力でできなくなったというふうに聞いたと、複数の証言、はっきり言って、報道もされております。 政治の力が働いたんですか。
○政府参考人(友井昌宏君) お答えいたします。 警察といたしましては、旧統一教会が関与しているか否かにかかわらず、刑罰法令に抵触する行為が認められれば、法と証拠に基づき適切に対処しているところでございますが、個別具体的な捜査に関しましてはお答えを差し控えさせていただきます。
○福島みずほ君 配付しておりますが、統一教会に関係する裁判例、刑事事件、一から十一件ありますが、二〇〇七年から二〇一〇年に集中しております。二〇一〇年以降はこういう例はないと、予算委員会で田島麻衣子さんの質問に答えております。 なぜ、二〇一〇年以降ないんですか。
○政府参考人(友井昌宏君) 裁判例に関する御質問ということでございますが、警察といたしましては、捜査した事件を検察へ送致する立場でございますので、判決に関することに関してはお答えいたしかねます。
○福島みずほ君 なぜ二〇一〇年でストップをしてしまうのか。 明覚寺とオウム真理教は解散命令が裁判所で出ております。明覚寺の例を見ますと、まさに和歌山地裁の判決決定を読みますと、済みません、和歌山地裁の決定、平成十四年一月二十四日、明覚寺解散命令事件一審なんですが、まさにこれを見ると、例えば詐欺ですよね。 統一教会についても、欺罔、錯誤、騙取、まさに刑法の詐欺罪が成立する可能性があるのはたくさんあると思うんですね。自分たちが宗教団体、いろんなことを隠して、そしていろんなことを言って、錯誤、欺罔、ごめんなさい、欺罔、錯誤、騙取、これがあるわけで、明覚寺の事例を検討すればするほど、いやあ、統一教会と極めて似ているし、統一教会の方が、数百万ではなくて数千万、数億、すさまじい金額の被害が、御存じ、起きています。 警察がこれに何で切り込まなかったのか。本体に何で切り込まなかったのか。警察を批判しているのではないんです。おかしいですよ。ここまでいろんな被害があり、そして長年の、何十年にわたる全国霊感商法対策弁護団連絡会の活動があり、被害は分かっていた。何で警察は振り込まなかったのか、何で。一旦はやろうと思ったんですよ。それが止まったのは実に残念です。もしきちっと統一教会の本体に切り込んでいたら、ここまで統一教会の被害は拡大しなかったし、政治との癒着もここまでずぶずぶにはならなかった。政策協定を自民党の議員が結んだという衝撃的なニュースが流れておりますが、それも明らかにする必要があると思います。 ここまで放置されてきた、政治の作為と不作為。これ私たちは本当に検証し、そして反省し、乗り越えなくちゃいけないというふうに思っています。 警察、どうですか。今後、先ほども牧山理事からもありましたが、法テラスやそれから警察に対して今たくさんの相談やいろんなもの、いろんな訴えが来ております。今後、警察はこの統一教会問題に対してどう向き合いますか。
○政府参考人(友井昌宏君) お答えいたします。 警察庁におきましては、過日、各都道府県警察に対しまして通達を発出し、旧統一教会問題に対する適切な対応について指示をしております。これに基づき、関係機関等と連携して対処しますとともに、刑罰法令に抵触する行為が認められれば、法と証拠に基づき適正に捜査を推進してまいります。
○福島みずほ君 統一教会に対して警察が切り込もうとした、しかし、政治の力でそれがストップされたとしたら、本当に問題です。ここまで被害が拡大してしまった、本当に残念です。今後しっかり警察が取り組んでくださるように心からお願い申し上げます。 次に、選択的夫婦別姓についてお聞きをいたします。 選択的別氏制度について、夫婦別姓選択制度、法務省民事局が一九九六年、かわいらしい、すごく分かりやすいパンフレットなんですが、これを提出しています。(資料提示)法制審議会で議論をして、法制審が法務大臣に答申を出す、一九九六年。何でここで閣議決定して民法改正、選択的夫婦別姓、上程できなかったんですか。
○国務大臣(葉梨康弘君) 御案内のように、平成八年二月、法制審が選択的夫婦別氏制度を導入する等を内容とする民法の一部を改正する法律案要綱、これを答申をいたしました。その後、その改正法案の準備をしたわけなんですけれども、これについては、国民の間の様々な意見、さらには当時の政権内における様々な意見、こういったことがあったことから法案の提出までは至らなかったものというふうに承知をしています。
○福島みずほ君 何年も法制審議会で議論して法務大臣に答申が出て、閣議決定がされなかった例というのはほとんどないと思うんですね。 率直にお聞きします。統一教会や神道政治連盟や、様々な圧力ってあったんですか。
○国務大臣(葉梨康弘君) これは、そんな圧力とかそういうことではなくて、国民の間の様々な意見があったためというふうに承知しています。 政府の政策決定に当たっては、幅広く国民の皆様の意見や要望を聞くとともに、関係省庁、有識者、専門家、議員等の議論など、様々なプロセスを経て政策を決定しています。ですから、御指摘のように、特定の団体の影響のみを受けて政策を決定するものではありません。
○福島みずほ君 当時、選択的夫婦別姓は家族を壊すなんという議論がありました。 大臣、このことについてどう思われますか。
○国務大臣(葉梨康弘君) この特に選択的夫婦別氏などを始めとした家族法制の議論というのは、しっかり、様々な意見があり得る分野でございます、国民のコンセンサスを得ていくということが私は極めて重要なことだというふうに思います。それぞれいろんな意見はあるんですけれども、全体としてのコンセンサスというのをどう得ていくかということが非常に大事だと思います。
○福島みずほ君 それも含めて、法制審で何年も、一九九六年まで議論をされたわけです。一方で不便を感ずる人がいる。いや、夫婦同姓で不便を感じない人がいる。もちろん、そうです。これ選択制ですから、不便を感じる人がいて大変だという人がいる、いや、実に困らない人がいる。でも、選択制ですから、同姓を選択した人たちに影響はないんですね、このパンフレットにまさにあるように。 ですから、コンセンサスと言うけれども、むしろ法制審を通した法務省自身こそ、まさにそのコンセンサスを、みんなを説得をして閣議決定するように努力すべきではないですか。
○国務大臣(葉梨康弘君) そこに提示されたパンフレットですね、私も事務方から聞いて見させていただきましたが、当時の法制審の議論をまとめたものというふうに理解をしています。 私ども、ただ、こういう方向に何かを導くということじゃなくて、やはり国民のいろんな議論を経てコンセンサスを得ていただくために、しっかりと情報提供を行ってその理解を深めていくということが大切じゃないかなというふうに思っています。
○福島みずほ君 法務省の民事局、当時すごく努力したんですよ。参事官の皆さんたちも努力をしました。このクエスチョンでも、なぜ選択的別氏制度を導入しなければならないんですかという回答など、非常にコンパクトに分かりやすく書いています。 これが本当にそれこそ政治の力によってコンセンサスが取れずに閣議決定できなかったことは非常に残念ですが、あれからもう二十四年になります、二十六年ですね、なりました。時代は変わっています。働く女性も本当に増えています。もちろん、働く女性だけでの、女性だけでも男性だけでの問題でもありません。もう選択的夫婦別姓、まさに実現すべきときだというふうに思いますが、大臣、どうですか。
○国務大臣(葉梨康弘君) もう既に報道もされておりますけれども、自民党の中でも、通称を拡大する議論、議連、それから選択的夫婦別氏を早急に実現する議論、議連、それそれぞれ立ち上がって、やっぱりいろんな形での議論が深まりつつあるのかなというふうに考えています。 国民の議論、さらに国会議員の先生、皆様の議論、そういったものをしっかり深めていただくということ、そのための情報提供をしっかり私どもはやっていかなければいけないと思っています。
○福島みずほ君 しかし、大臣、二十六年たっているんですよ。いつまで待てば進むんだと。若い人たちだって、結婚するのに待っているけれども、そんなにも待てないんですよね。 是非これは、法務省、閣議決定して出してくださるように、もちろん議員立法で私たちも出すように努力しますが、法務省自ら当時は頑張って閣議決定して出そうとしたんですよ、それを是非よろしくお願いします。 で、このパンフレットの中で、社会的な不利益を避けるのであれば、旧姓を通称として使用できるようにすれば十分ではありませんか、クエスチョン七。これ、今日配付資料を出しています。通称使用では駄目だというのが、駄目だと、戸籍名と通称とダブルであるから駄目だというのが明快な法務省の見解です。それでよろしいですね。
○国務大臣(葉梨康弘君) 先ほども申し上げましたけれども、そのパンフレット自体は法制審における議論を民事局において取りまとめたということでございます。 ただ、この通称使用の関係については、私でございませんで、上川法務大臣の方から御答弁、ここの委員会における答弁ございまして、読みます。旧姓の通称使用につきましては、戸籍上の氏との使い分けが必要になるということになりますので、通称使用の拡大によって社会生活上の不利益そのものも全て解消されるというふうに言い切れないということも認識しておりますと。このことが私どもの考え方です。
○福島みずほ君 ただいま上川大臣の答弁を葉梨大臣が引用されて、それでは十分ではないというか問題もあり得るという、そういう答弁をしていただいたことは大きいと思います。 私は、一九八八年十一月二十七日、東京地裁提訴の国立大学の教授が戸籍名を強制しないでほしい、通称を認めてほしいという裁判を、ほかの弁護士と一緒に担当しました。物すごく大変な裁判でした。なぜなら、戸籍名、登録姓があって、どうしてもそことの調整が最後には残ってしまう。当時の参事官や法務省の役人も言っています。このパンフレットにあるように通称使用では十分ではないんですよ。 現在でも、例えばパスポートの書いてあるのは、データ、電子データは登録姓です。これは条約で登録姓なんです。そうすると、旧名併記なんてやっていても、あんた誰という形になりますし、外国に行ってもトラブルが起きてしまう。国際的な基準でもないんですよ。みんな本当に困っています。国連でも困っている、どこに行っても困っている。登録姓と必ず衝突が起きるからです。 大臣、通称使用制度では駄目で、やっぱり根本的に選択的夫婦別姓、同姓か別姓か選ぶ、そうすべきではないですか。
○国務大臣(葉梨康弘君) この点については、先ほど申し上げたことと一緒の答弁になってしまうんですけれども、認識については上川大臣の、上川元大臣の答弁を引用して、そのままこれはもう法務省としての見解だと。ただ、やはり制度としてどうするかということについては、やはり国民の理解、コンセンサス、これをしっかりと得ていくことが私は必要だというふうに考えています。
○福島みずほ君 通称使用では限界があるということで、上川大臣、葉梨大臣の答弁ありがとうございます。 次に、選択議定書の批准について申し上げます。 二〇一〇年四月に外務省に人権条約履行室ができました。これ、私は、男女共同参画担当大臣のときに何としても選択議定書の批准してもらいたくて話合いをし、そしたら、じゃ、検討するということで条約履行室、人権条約履行室ができました。その後の活動について言ってください。
○政府参考人(今福孝男君) 外務省の人権条約履行室は、今委員御指摘のとおり、総合外交政策局人権人道課の下に平成二十二年四月に設置されております。人権条約履行室は、個人通報制度の受入れの是非に関する検討も含め、我が国が締結した主要人権条約に関する業務等を行うこととされており、そのような業務を行ってきております。
○福島みずほ君 これ、できたの十二年前ですよね。人権条約履行室ができてもうすぐさま選択議定書の批准ができると思いきや、これまた、まだ今日までもできておりません。 御存じ選択議定書の批准をしているのは百十五か国に及んでいます。鈴木貴子副大臣や様々の皆さんが、何か課題について、司法上、立法上と、それから制度受入れの実施体制、その三つを挙げています。それぞれが理由になるとも思えないので、それぞれお聞きします。 最高裁、司法上の課題、あると思いますか。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。 委員お尋ねの選択議定書を批准するか否かにつきましては、政府、国会において判断される事項であります。最高裁としては意見を述べるべき立場にないものと考えております。
○福島みずほ君 今までの答弁で、最高裁は別に反対はしていないということを述べていらっしゃるんですが、それでよろしいですか。ほかの国、百十五か国批准していて、司法制度を持っていて、何も問題がないんですよ。いかがですか。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。 選択議定書の批准について、反対していないとか賛成していないとかいったことも含めまして、意見を述べる立場にないというふうに考えております。
○福島みずほ君 かつて最高裁は、自分たちが反対しているというのは冤罪だという旨、私の答弁に言っていただいたこともあるんですが、司法ではあるので、ほかの百十五か国がこれを批准しているので、司法上の課題というのは別にないというふうに思います。 政府はいかがですか。
○政府参考人(今福孝男君) 個人通報制度の受入れに当たって、検討課題といたしましては、国内の確定判決とは異なる内容の見解、通報者に対する損害賠償や補償を要する見解等が委員会から出された場合に我が国の司法制度や立法制度との関係でどのように対応するか、実施体制も含めて検討すべき論点があるというふうに認識しておりますという旨、これまでも繰り返し答弁させていただいております。
○福島みずほ君 いや、端的に答えてください。 司法上、何か問題があるんですか。
○政府参考人(今福孝男君) 繰り返しになりますが、我が国の司法制度や立法制度との関係でどのように対応するか、実施体制も含めて検討すべき論点があるというふうに認識しており、私どもとして、関係省庁と連携し、真剣に検討しているところでございます。
○福島みずほ君 具体的に何が問題なんですか。
○政府参考人(今福孝男君) これも先ほど答弁させていただきましたとおり、国内の確定判決とは異なる内容の見解、また通報者に対する損害賠償や補償を要請する見解、法改正を求める見解等が委員会から出された場合にどのように対応するかといった点について検討すべき論点があるということで認識しております。
○福島みずほ君 司法上、立法上の課題はないんですよ。その選択議定書の批准、そして報告書や、何が出るとしたとしても、それは立法府がどうするかを考えればいいことですし、司法と、別に三権分立と反することではない。それは、その選択議定書の批准の結果出た報告書に基づいて立法府が考えればいい、行政府が考えればよい話であって、これは課題とはなり得ないというふうに思います。 で、実施体制なんですが、これについても、というか、実は個人通報制度ってそんなにはあるわけではなく、女性差別撤廃委員会から見解が出された十六件中四件がオランダだったと。外相は驚いたけれども、事務方から、これはいかに深くオランダが女子差別撤廃に関与しているかの証左であり問題ではないと説明し、理解を得たと。オランダからの説明なんですね。余り実は起きていなくて、実はオランダあるいは北欧といった国々が、まさにそこがここで個人通報しているということもあります。 個人通報制度関係省庁研究会の情報公開でメモが出たのをいただきました。個人通報制度関係省庁研究会、二〇〇六年からもうすごく長くやっていらして、このメモを見ると物すごく細かく本当に検討されています。 私が言いたいのは、もう条約、批准すべき段階ではないですか。
○政府参考人(今福孝男君) 委員御指摘のとおり、政府といたしましては、これまで二十二回にわたり個人通報制度関係省庁研究会を開催するとともに、諸外国における個人通報制度の導入前の準備や運用等の実態について調査を行ってきております。 こうした諸外国の事情に加えて、各方面から寄せられる意見等も踏まえつつ、個人通報制度の受入れの是非については引き続き政府として真剣に検討してまいりたいと考えております。
○福島みずほ君 女性差別撤廃条約からタイムスケジュールを出せと言われています。第五次男女共同参画基本計画の中では、これについては早期に実現となっています。 二〇二〇年に茂木外務大臣が、どこかで結論を出さなければならない、極めて前向き答弁しています。 いつ、いつ、早期にだったら、いつ批准するんですか。いつ国会に出すんですか。タイムスケジュールを教えてください。
○大臣政務官(高木啓君) 先生御指摘のとおり、第五次男女共同参画基本計画においては、女子差別撤廃条約の選択議定書については、諸課題の整理を含め、早期締結について真剣な検討を進めるとされております。選択議定書で規定されている個人通報制度は、条約の実施の効果的な担保を図るとの趣旨から注目すべき制度であると考えております。 一方で、同制度の受入れに当たっては、我が国の司法制度や立法政策との関連で問題の有無や、同制度を受け入れる場合の実施体制等の検討課題があると、先ほど来の答弁にありますとおり認識しておりまして、同制度の受入れの是非については、現在、各方面から寄せられている意見も踏まえつつ、政府として真剣に検討を進めているところと承知をいたしております。 政府といたしましては、女子差別撤廃条約選択議定書の早期締結について真剣に検討を進めてまいりたいと考えております。
○福島みずほ君 真剣に検討は有り難いんですが、もう長く時間がたちました。早期の実現目指してタイムスケジュールを出し、国会に出してください。 海外で同性婚をした日本人のパートナーの日本国内における特定活動のビザを出すべきではないですか。大臣、東京地裁で今年九月三十日に、まさにこの特定活動のビザを認めるべきだという判決、読んでいただけたでしょうか。特定活動を認めるべきだ。海外で結婚して、法律婚をやっていて、配偶者、日本に連れて帰れないんですよ。物すごく失われている。いかがですか。
○国務大臣(葉梨康弘君) その判決については、個別の案件ですのでコメントは差し控えさせていただきたいというふうに思うんですが、今の取扱い、もう委員も十分御承知のとおり、外国人同士で、それぞれの国籍が同じであっても異なっても、その母国、両方とも同性婚を認めているという国では特定活動という形で認めさせていただいておる、在留を認めさせていただいておるところなんですが、日本人と外国人の場合、この場合、日本においては同性婚を認める法律が現在ございませんので、定型的に特定活動で認めるというのはなかなか難しい面があるというふうに私自身も考えています。 ただ、やはりそこのところは、やっぱり一般論なんですけれども、この在留資格がない場合であっても、個々の事案を見て、人道上の観点もあります、またさらには日本人のその生活ですとか業務、これの遂行に不可欠かどうか、そういったようないろんな観点を見ながら、私、法務大臣として在留特別許可、これは与える、そういうような場合はあるわけです。また、在留を認めるべき者に対しては在留資格を付与する、そういうようなこともあるわけで、個別の案件に応じて対応をしていくというのが現在の運用だということを御理解いただきたいと思います。
○福島みずほ君 言いたいことはありますが、時間ですので終わります。 ありがとうございます。
○谷合正明君 公明党の谷合正明です。 司法外交と再犯防止について伺います。 まず、司法外交からです。 大臣の所信でも、積極的に、また戦略的に司法外交を推進していく旨強調されたところでございます。特に、京都コングレスの成果をしっかり生かしていくということ、またさらに、来年は日本とASEANの友好協力五十周年ということで、ASEAN各国の法務大臣、司法大臣を招いての特別会合を、日本がそれを主催してリーダーシップを図っていくという話がございました。極めて大事なことだなというふうに率直に評価したいと思っております。 やはり、今、法の支配の確立ということが世界的に大きな課題になっている中で、特に日本はG7の中で唯一アジアに位置する国でありまして、このアジアの国々の中で、法の支配の確立という普遍的な価値を日本としてどう発信していくのか、また共有していくのかということだと思っております。 その上でですけれども、来年はG7、日本が議長国として迎えていくわけでありますが、関係閣僚会合も十四開催されるということが九月に発表されました。しかし、この関係閣僚会合に、司法に関する会合は現時点でないわけですね。これはもったいないなと私はすごく思っております。 で、ドイツ、今年主催、議長国でありますけれども、ドイツでは急遽この司法、法務大臣会合ですか、G7レベルで、これを開催するような方向で動いているやに聞いておりまして、是非このG7、来年日本が議長国として、ASEANもそうですけれども、G7の中でしっかり司法外交ということについてリーダーシップを発揮していく、そういう場面をつくっていただきたいというふうに思っております。 そのことをまず申し上げた上で、具体的に、ICC、国際刑事裁判所について法務省としてどのように支援していくかについて質問していきたいと思っております。 三木委員の質問にもありましたけれども、国際刑事裁判所、これは最も重大な犯罪、集団殺害犯罪、人道に対する犯罪、戦争犯罪、侵略犯罪を犯した個人を国際法に基づいて訴追、処罰するための初の常設の国際刑事裁判機関であるということであります。 岸田総理も、ロシアのウクライナ侵略が始まった以降、ロシアによる非道な行為の責任を厳しく問うていかなきゃならないという発言はもう既にされておりまして、こうした観点から、日本としてもICCによる調査や国連による独立した調査を支持すると、我が国のICCへの分担金の支払を前倒しして行うなどICC検察官による戦争犯罪の捜査を後押ししていきますというふうにも述べられております。 そうした中で、先日、ICCの所長が訪日をされまして、岸田首相、また外務大臣、そして葉梨法務大臣とも会談したということであります。こうした会談を踏まえまして、法務省としてICCにどのように支援をしていくのか、大臣の答弁を求めたいと思います。
○国務大臣(葉梨康弘君) まず、冒頭御発言ありましたG7との関係では、本年議長国でありますドイツの動向等も踏まえながら対応していかなければいけないと思います。 そして、ICCの関係ですが、ホフマンスキー所長来られまして、地域事務所の開設の要請であるとか、とにかくホフマンスキー所長言われていたのが、ICC極めて今忙しいと、まあ、もちろん資金面もそうなんですが、人的にも非常にもう首が回らない状況だというようなことも話されていらっしゃいました。 ですから、私どもとしては、現在の職員に加えて日本から二名を追加的に派遣をさせていただいたり、またさらにはUNAFEIと、この間、せんだってホフマンスキー所長が来日された際に、国連アジア極東犯罪防止研修所、UNAFEIと、それからICCとの間の協力覚書、これを結びまして、これ、UNAFEIというのは、もう六十年にわたってアジア諸国との強力なネットワークがございますので、いろんな方面でICCとも協力をしていこうということも協力覚書を取り交わしたところです。 地域事務所の件も含めて、しっかり外務省とも引き続き検討をしていきたいと思いますし、我々法務省としてもどのような支援ができるのか、あらゆる選択肢について検討をしていきたいと、そういうふうに思っています。
○谷合正明君 法務省としての取組は理解いたしました。 今日は外務省の方にも政府参考人に来ていただいておりますので、外務省としてこのICCの取組に対してどう支援していくかについて聞きたいんですけれども。 課題の一つは、加盟国が百二十三か国ありますけれども、地域的にいうと、やっぱりアジアが加盟国が極めて少ないわけですね。ほかの大陸では六〇%、七〇%、八〇%の加盟割合があるのに対して、アジア地域においては三六%の加盟率ということであります。また、財政的にも、アメリカとか中国まだ加盟しておりませんけれども、そういう意味では日本が拠出割合は一番だというふうに理解しておりますが、その財政支援や人の支援とかいうことも所長からも要請があったところだと思いますが、外務省としてこのICCに対する支援、どうしていくのかということについて答弁を求めたいと思います。
○政府参考人(片平聡君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、国際刑事裁判所、ICCは、国際社会全体の関心事である最も重大な犯罪を犯した個人を国際法に基づいて訴追、処罰するための歴史上初の常設の国際刑事裁判機関であり、国際社会における法の支配の強化に向けて中心的な役割を果たしております。 日本は、ICC加盟以来、最大の分担金拠出国として財政面でICCの活動を支えるとともに、日本人裁判官を常時輩出するなど、一貫してICCへの人的貢献を行ってきております。先日訪日したホフマンスキーICC所長からも、岸田総理大臣を始めとする日本政府関係者に対し、これまでのICCに対する日本の支持、支援に謝意と評価が表明されたところであります。 御指摘の点につきましては、外務省といたしましても問題意識を共有しており、ホフマンスキー所長の訪日を含む様々な機会に、ICCに対して日本人職員を増やすよう働きかけを行っているところでございます。 また、外務省の取組として、日本の若手法曹関係者等の国際裁判機関等におけるインターンを財政面で支援する支援を、事業を行っており、この事業で現在二名の日本人がICCで勤務しております。また、若手の日本人を国際機関に派遣するジュニア・プロフェッショナル・オフィサー、JPO制度を経てICCに正規採用された日本人も六名勤務しております。 今後とも、ICCに勤務する日本人職員の増加に向けて、関係省庁とも連携しつつ、政府一丸となって取り組んでまいりたいと思います。 また、ICCは、アジアにおける広報等の強化にも高い関心を有しており、我が国における拠点設置の可能性を含め検討していると承知しております。本件については、現時点では何も決まっておらず、予断を持ってお答えすることは差し控えたいと存じますが、いずれにしても、今後、ICC等の考え方を聞きつつ、どのような協力が可能か検討してまいりたいと存じます。 以上でございます。
○谷合正明君 九月に、私、公明党の調査団団長として、ウクライナ支援を目的に、ポーランド、モルドバ、ルーマニアに行きました。また、ウクライナの復旧復興担当の副長官とも会談もさせてもらいました。やはり、ウクライナは復興を見据えていますが、まずは直近の寒さ対策ということが相当日本に対する期待の声が高いわけであります。これ、先日来日されたウクライナの国会議員団からもそういう声が上がったところでございます。 その上で、復興を見据えたときに、この司法インフラということも大変重要な課題だと思っております。元々ウクライナは、このロシアのウクライナ侵略がある前から、この司法改革って非常に大きな課題であったというふうに認識をしております。今回のウクライナ侵攻によりましてウクライナの司法インフラにも大きなダメージがあったというふうに推察されますので、この司法インフラの復興に関しまして法務省として今後どのように支援していく考えなのか、法務大臣に伺いたいと思います。
○国務大臣(葉梨康弘君) 御指摘のウクライナにおける司法インフラの復興支援に関してですが、法務省では、ウクライナ避難民受入れ支援対策本部、これは避難民の受入れということなんですけれども、その下にウクライナ事態に対する検討ワーキンググループというのを設置しています。ここで、ロシアによるウクライナ侵攻により生じる法務、司法に関する国内外の問題について解決支援に取り組むための検討を進めるべく、現在情報収集、ニーズ把握等を行っています。 また、ウクライナにおいても、大統領の下に国家復興協議会が設置され、その下部組織として、テーマごとにワーキンググループが置かれていると聞いています。法務省においては、その司法ワーキンググループ及び反汚職政策ワーキンググループに関係部局が専門家として参加登録して支援体制を整えております。 今後も、G7を始めとする国際社会と連携しながら、現地のニーズを的確に把握しつつ、その知見や経験を生かした支援を私どもとして積極的に進めていきたいと考えています。
○谷合正明君 キーウに日本大使館が再開されましたので、今後機能強化されていく段にあっては、法務省や入管庁の専門家も是非現場で活動ができるように後押ししていただきたいというふうに思っております。 続きまして、再犯防止について伺いたいと思います。 この大臣所信の中にも、懐の深いしなやかな社会づくりを進めるということで述べられたところであります。公明党といたしましても、党の中に再犯防止対策強化PTというものをつくっておりまして、これまで累次にわたって提言を行ってまいりました。その中で、特に息の長い支援、再犯防止のためには刑事司法手続終了後も含めた息の長い支援が必要となります。息の長い支援の実現のためには、国による再犯防止の取組に加えまして、地方公共団体が主体的に取組を進めることが重要であります。むしろ、地方の方が役割が大きいというか、いろいろ再犯防止を考えていく上できめ細やかにかなりできる部分があるんだと思います。 そこで、国と地方公共団体の役割分担を明確にした上で地方公共団体の財政支援などが必要と考えますけれども、法務省として今後どのように取組を行っていくのか、法務大臣にお尋ねします。
○国務大臣(葉梨康弘君) 本当に、いつも御党にはこの再犯防止の関係で御指導それから御援助をいただき、御支援いただきまして、本当にありがとうございます。 その上で、御指摘のように、刑事司法手続が終了した後ですから、私どももしっかり取り組むわけですけれども、やはり住民に対する様々な行政サービスを提供する地方公共団体の役割、これは極めて重要です。このため、三十六の地方公共団体に委託して地域再犯防止推進モデル事業を実施し、その成果や課題を協議会の場などを通じて他の地方公共団体に共有するなどしてまいりました。その中で、やはり御指摘のように、国と地方公共団体の役割分担を明確化してほしい、国から財政支援が必要であるなどの要望を数多くいただいております。 そこで、現在検討を進めています次期再犯防止推進計画において、国と地方公共団体の役割を明記した上で、域内の、特に都道府県に対しては、域内の市区町村における再犯防止の取組が円滑に行われるよう市区町村に対する支援、域内の市区町村が単独で支援を実施することが困難と考えられる犯罪をした者等への直接的な支援、これを実施していただけるよう取組を進めていきたいと考えています。 そして、本年の概算要求でも、都道府県に対する支援、財政的な支援を行うべく、所要の要求もさせていただいております。
○谷合正明君 概算要求されているということでありますので、こちらとしてもしっかりと後押しをしていきたいというふうに思います。 関連しますけれども、拘禁刑の創設や社会復帰支援が刑事施設の長の責務として明確化されたことなどによりまして、刑務所や少年院などの矯正官署が所在自治体や近隣自治体と連携協力して罪を犯した人の改善更生や円滑な社会復帰に取り組んでいくこと、これがますます重要になってまいります。そのためには、矯正官署におけます所在自治体と更に良好な関係、緊密な関係を構築、発展させていくことが必要であります。 矯正官署と所在自治体等との連携協力体制の現状と今後の課題について確認をいたします。
○政府参考人(花村博文君) お答えいたします。 矯正官署と所在自治体等との連携協力体制の構築のためには、国及び地方において取り組むべき再犯防止施策につきまして、矯正職員側の一層の理解が必要であるとともに、自治体の皆様方にも矯正施設の強みや活用、連携方策を知っていただくことが必要と考えております。 現在、先駆的な自治体におきまして、矯正施設を活用、連携した様々な再犯防止、地方創生策を実施していただいているところ、そうした施策のノウハウや知見を内外に共有するなどの取組が不可欠と考えております。具体的には、矯正職員を対象としたワークショップ型研修、矯正施設所在自治体職員等を対象といたしました近隣矯正施設の活用、連携事例等を紹介するセミナーなどを実施することが必要と考えているところでございます。 今後とも、矯正官署と所在自治体等との連携協力体制の強化に努めてまいりたいと存じます。
○谷合正明君 ちょっと最後の一問になりますが、更生保護施設の活動支援について伺いたいと思います。 息の長い支援を可能としていくためには、私たち公明党も提言で繰り返し強調しておりますが、保護司、更生保護施設、協力雇用主等の民間の方々の取組を支援することが大事であります。特に、刑務所から出所した者を受け入れて社会復帰に向けた支援を行っております更生保護施設への支援が重要と考えております。全国に百三あると伺っておりますが、基本的には財政基盤が弱いところが多いのではないかなというふうに思います。 今後、更生保護施設の活動支援に向けて具体的にどのような取組を行うのか、法務大臣にお尋ねいたします。
○国務大臣(葉梨康弘君) 本当に更生保護施設、大切な機能を有している、本当に感謝も申し上げております。 その上で、これまで更生保護施設に対しては、老朽化した施設の整備、訪問支援事業の実施、各種研修、処遇に関する助言等を通じて支援を行ってまいりました。このような支援を今後も実施いたします。 その上で、更生保護施設における受入れ及び処遇の質を更に向上させるため、処遇の専門性や負担に応じた支援を行うこと、処遇の実施に当たる職員の待遇改善や処遇技術向上のための研修機会の確保などが必要と考えています。 今後とも、息の長い支援、その実現に向けて、更生保護施設が充実した処遇を実施できるように、国としてその活動を後押ししてまいりたいと考えています。
○谷合正明君 是非、国としての強力な後押しをお願いしたいというふうに思います。 冒頭伺ったこの息の長い支援、地域再犯防止推進事業等につきまして、補助金、地方財政措置、これ両方必要でございますから、しっかり措置していただいて、都道府県が再犯防止に取り組むことができるよう支援していただきたいと、公明党としてもしっかりと後押しをしていきたいというふうに思っております。 そのことを申し上げまして、私の質問は終わりたいと思います。
○委員長(杉久武君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午後零時一分休憩 ─────・───── 午後一時一分開会
○委員長(杉久武君) ただいまから法務委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、法務及び司法行政等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○佐々木さやか君 公明党の佐々木さやかです。よろしくお願いいたします。 私の方からは、まず一つ目といたしまして、先日、大臣の所信的な御挨拶の中でもございました、総合法律支援の充実強化の問題についてお聞きしたいと思います。 私ども公明党、この総合法律支援、立ち上げの当時から力を入れて取組をさせていただいております。 この総合法律支援、法テラス、制度が開始されて、だんだんとこの内容の充実とともに、知名度といたしましても大分浸透してきたのではないかなと、このように思っているんですけれども、例えば、内容の充実として、最近、比較的最近のことで申し上げれば、この法テラスの支援というのは基本的には民事法律扶助ですので民事事件、民民の紛争に対するものでありまして、刑事事件のようなものには基本的には対象にならないわけですけれども、例えばストーカーとかDVとかそれから児童虐待、こういった重要な問題についても法テラスの方でしっかりと相談を受けることができると、こういった制度の改正などもこれまで行われてきたわけでございます。 この法テラスが設置をされたときというのは、日本の司法制度を改革していこうということで、国民生活上の医師のように身近な法律家、弁護士さんを中心とした法曹というのがより市民にとって身近に様々な問題を相談できる、そうした体制をつくっていこうということだったと思います。 そう考えますと、やはり、経済的に豊かな方とかまた学歴の高い方というのは、比較的弁護士さんにアクセスすることが容易というふうに言われています。知り合いに弁護士さんがいたりとか、自分でいろいろ調べてそうしたところに相談に行き着くことができるわけですけれども、他方、経済的に大変な思いをされていたりとか、なかなかそうした社会的に弱い立場に置かれた方というのは、この司法に対する、弁護士さんとかいろんな相談窓口へのアクセスというもの自体がいろんな壁があると、このような指摘もあるわけでございまして、そうした観点からも、この法テラス、総合法律支援というのは非常に重要な制度ではないかなと、これからもしっかりとその役割を果たしていっていただきたいというふうに思っております。 私がこの充実強化が必要だなというふうに思っていることの一つとして、例えば申し上げますと、この民事法律扶助の制度というのは基本的には債務負担行為と言われていまして、端的に言うと、お金を借りてそれを返済すると、分割で支払うということなんですね。弁護士さんに頼む費用を法テラスが立て替えて払って、で、相談者の方は法テラスに対して分割してそれを返済していくという制度になっています。 これの問題点としては、例えば、債務負担行為ですので、未成年の子供たちというのは利用ができません、一人で契約を結ぶことができませんので。そうしたことから、先ほど児童虐待ということも例として挙げたんですけれども、あれは、相談は一応受けれるんですけれども、じゃ、その児童虐待の問題で、親との様々な問題について弁護士さんが代理で入ろうと思っても法テラスは利用ができません。また、いじめですとか様々な子供の権利に関する問題というものを直接的にはこの民事法律扶助というのは支援ができないということになっています。 もう御存じのとおり、こども家庭庁もスタートをする、近々スタートをするわけでございますし、国として今この子供の権利ということを一つの重要政策として進めていく中で、国として子供たちをそうした点で支援することができないというのは、私はやはり不備ではないかなと。そういった観点からもこの総合法律支援の充実強化ということが重要だというふうに私自身は考えております。それにとどまらず、様々な課題、進んだ面もありますけれども、残された課題もあるというふうに思っております。 大臣の御挨拶の中で触れられました総合法律支援の充実強化、これについて、どのように具体的に取り組まれていくおつもりなのかというところにつきまして、大臣のお考えをお聞きできればと思います。
○国務大臣(葉梨康弘君) 確かに、佐々木委員御指摘のとおり、総合支援、総合法律支援の充実強化ということの前に、特に子供の問題とか、確かにいろんな問題、解決しなければいけない問題というのは多々ございます。 旧統一教会の問題、この委員会でも大変議論になっていますけれども、非常に悲惨な被害もあるわけですが、そちらはそちらとしてしっかり被害者救済していくわけですけれども、その一つの、副次的なものとして法テラスと、今度新しく来月つくるわけですけれども、窓口をつくって、各相談機関ですね、子供のいじめに対応する、あるいは児童虐待に対応する、そういった機関との連携というのが、ネットワーク、これができるということになります。 私どもとしても、そういう状況をまた把握しながら、しっかりどういうことができるかということをしっかり考えていかなければいけないと思います。 その上で、非常に社会が複雑困難化しています。また、貧困の問題も非常に社会的にも話題になっているという中で、そういう困難を抱える方々が司法へのアクセス、これを確保するという法テラスの役割というのは本当に大きくなっているんだろうなと私自身も実感をしています。 これまでも、相談場所へのアクセスが困難な方、これに対しては電話とかオンラインでの相談機会を提供する、御指摘のありましたDV、ストーカー、児童虐待の被害者、これに対しての資力を問わない法律支援と法律相談、それから、認知機能が不十分な方々あるいは高齢者、障害者に対する法律相談、さらには、地方公共団体、福祉機関との連携によって高齢者、障害者、生活困窮者等様々な問題の総合的解決を図るために、こちらから出向くといった形でも積極的に働きかける司法ソーシャルワーク、そういった取組を進めてきたところです。 こういった取組しっかり推進するとともに、日弁連や法テラス、連携しながら、私どもとしては、一人親を始めとしたお困りの方がより利用しやすい民事法律扶助に向けた検討、真に援助が必要な犯罪被害者等への更なる支援の検討、それと、ちょっと所信でも触れましたが、デジタル人材の活用等によって法テラスにおける業務のデジタル化の推進、そういった利便性の向上にも努めていきたいと思います。 いずれにしても、引き続き、法テラスを始めとする関係機関、団体と十分に連携して、法テラスが多様化する社会のセーフティーネットとしての役割を十分に果たすことができるよう、体制の整備等に最大限取り組んで、総合法律支援の充実強化、これを図ってまいりたいというふうに考えています。
○佐々木さやか君 今大臣が一人親の方に対する利用しやすい制度にするための検討というのもしていきたいと言っていただきまして、ありがとうございます。 先ほど、債務負担行為というふうに申し上げました。つまり、基本的には全額、法テラスが立て替えた分を償還、返さなきゃいけないという制度なわけですけれども、諸外国では必ずしもそうではなくて、資力の低い方に限って給付、返さなくてもいいと、そうした制度もあるわけでございます。 おっしゃっていただきました一人親家庭、やはり経済的に非常に困難な状況に置かれた中で何とか子供の養育費を一定程度確保するために、じゃ、弁護士さんに頼もうかと、そういう家庭もあるわけでありますので、やはりそうしたところへの支援というものを是非充実をしていただきたいと思います。 また、IT化ということ、業務の効率化、非常に重要ですし、それから、このコロナ禍の中で弁護士さんたちもオンラインでの相談というものも積極的にやってくださっているというふうに聞きました。法テラスでそういった体制が十分に取られているのか、ちょっと私は詳しくは存じ上げませんけれども、こうした利用者の方の利便性の向上ということ、法テラスは、大体予約をして、何か月か、まあ一か月ぐらいですかね、先にようやく予約が入って、実際に行って三十分とか話を聞いてもらえるというような運用だったんじゃないかなと思うんですけど、やはり困ったときにできればすぐ話を聞いてもらえるような、この業務の効率化ですとか利便性の向上にも是非取り組んでいただければと思います。 次に、離婚時の財産分与の問題についてお聞きしたいと思います。 離婚時の財産分与という制度が民法上あります。夫婦が離婚をするときに、それまでの共同で築いてきた財産について基本的には原則二分の一で清算をすると、こういう制度でありますけれども、この財産分与の制度について私ども公明党が以前から申し上げていますのが、財産分与の請求期限、この延長が必要ではないかということを以前から申し上げております。 これは、民法上、現在は離婚してから二年間ということになっています。この二年間というのは除斥期間といって、途中で、何というか例外が認められない、つまり離婚から二年たったらもう一切請求できませんと、こういう権利、制度になっております。 しかしながら、この二年というのはちょっと短いんじゃないかなと。例えば、DV被害に遭ったりとか様々な本当に困難な中で、ようやく離婚については向こうに判を押してもらったと、納得をしてもらったと。でもそれに、それだけでももう本当に必死で、財産分与のこととかそういったことを話し合う余裕がなくて、本当に命からがら逃げているというような方も中にはいらっしゃるわけですし、例えて言うなら、DV被害でいうと、民法の不法行為の損害賠償なんかが発生するような慰謝料とかそういったことも場合によっては考えられますけれども、それも三年なわけです。財産分与の期限はそれよりも短い。そういったことを考えると、やはりこの二年で、しかも非常に重要な権利について一切例外が認められないというのは、私は問題ではないかなというふうに思っております。 これに関して、まずお聞きしたいんですけれども、このことを今、法制審の方で議論をしていただいています。その関連で、法務省の方でも財産分与についてまず実態調査をしていただいたと承知をしております。その実態調査を拝見して私が思ったのが、一つは、この財産分与の取決め自体をしていらっしゃる方が、アンケート調査だと思うんですけれども、大体四割程度だと。で、この取決めをしなかった理由という設問もあるんですけれども、大体半数の方が、そういう請求をする必要はないかなと、そういうふうに思われたと、残りの半数の方が、制度自体知らなかったとか、それから相手が話を聞いてくれなかった、相手が怖くて話し合えなかったと、そういった回答になっております。 これを考えますと、まずこの制度自体知らなくて権利の行使ができなかった、そして二年が経過して全く使えなくなってしまったというのはやはり問題があるのではないかなと思います。 この財産分与の中に年金分割制度というのがあります。離婚時に厚生年金の部分について、厚労省の直接には所管になりますけれども、そういった制度を利用すれば将来の受け取る年金が、主に妻の側の方が少ないわけですけれども、それが少しでも増やすことができると、こういう制度もあるわけでして、この実態調査を拝見すると、そういった厚生年金に加入されているであろう方というのは、お仕事の状況も聞いています、正規の職員、従業員という方が約半数なんですけれども、それよりも財産分与の取決めをした数というのは少ないわけでありまして、やはり十分に活用できていない、活用されていないのではないかなという問題意識を持っております。 そこで、まず法務省の方にお聞きしたいんですけれども、この財産分与の実態調査なども踏まえて、必要なときに十分に活用されるように、まずはこの制度の周知、広報ということも重要なのではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(金子修君) 委員御指摘のとおり、離婚を伴う財産分与の取決めの重要性については、離婚を考えている方を始め、広く社会に認識していただくことが必要であると思っております。 これまで法務省では、周知広報活動として、財産分与に関するQアンドAのウエブページを公開するとともに、令和三年四月には、離婚届出書の標準書式を見直し、離婚するときに考えておくべきことの一つとして財産分与がある旨を周知する文言を加え、当該ウエブページにリンクする二次元バーコードを記載することとしております。そのほか、令和三年十二月に、当事者が別居時や離婚時に知っておくべき情報を網羅的かつ簡潔に記載したもので、各市区町村において活用してもらうための別居・離婚リーフレットを作成し、財産分与に関する情報提供も行っているところでございます。このリーフレットについては、令和三年十二月に各市区町村に対し、活用の具体例を示した事務連絡を発出しております。 財産分与の取決めを促進するための周知、広報につきましては、今後一層力を入れて取り組んでまいりたいと考えております。
○佐々木さやか君 先ほども少し申し上げたんですが、年金分割をやっぱり私はしっかり活用、必要な方がしていただけた方がいいんじゃないかなと思っています。 まず、この年金分割の利用状況について厚労省にお聞きしたいと思います。
○政府参考人(宮本直樹君) 厚生労働省年金局でまとめております厚生年金保険・国民年金事業年報によれば、共済組合等を除く厚生年金保険における離婚等における保険料納付記録の分割の件数は、令和二年度で二万九千七百八十一件となっております。
○佐々木さやか君 ありがとうございます。 大体毎年離婚の件数というのは二十万件あると言われていまして、先ほどのお話だと年金分割の利用件数というのは、令和二年でしたかね、で二万件ということで、十件に一件ぐらいの割合ということかなと思います。 もちろん厚生年金に加入していない方もいるわけですけれども、先ほどのアンケートですと約半数が正規の職員、従業員ということで、自営業者ではないそうしたいわゆるサラリーマン世帯ですので、それから考えても、やっぱり離婚件数の十件に一件というのは、本当はもっと対象になる方がいるんじゃないかな、どうして活用されないのかなという疑問を私は持っております。 この年金分割というのは、年金を受給できるようになったときに初めて効果が出てきますし、毎月何十万も増えるとかいうわけでは確かにないわけなんですけれども、ですから、そういったすぐ目の前のことではないので、もしかしたら余り話合いの中にというか、その制度の利用のですね、やってみようというふうに思われないのかなとも推測したりもするんですけれども。 ただ、国として、この年金の制度の中で、特に高齢の女性の貧困問題というものが一つございます。もちろん、貧困、経済的に大変厳しい状況にあるのは女性だけではありませんけれども、やっぱり現役時代の収入格差というものが、どうしても男女賃金格差がございますので、高齢になったときの収入格差というのもやはり女性が不利な状況にあります。 ですから、この年金分割の制度をきちんと使っていただくということは非常にそうした問題にもつながることでありまして、時々この経済対策とか、まあ今のこの物価上昇の問題でも、低年金の方々、低所得の方々に給付を差し上げるという対策を打っているわけですけれども、この年金分割の制度をきちんと利用していれば、毎月数千円であったとしても増えたと、しかも国からしっかり確実に支給されると、こういった制度の活用というのは私は非常に重要だと思っています。 そこで、厚労省にお尋ねしたいんですけれども、今私が申し上げたような問題意識を是非共有をいただいて、この年金分割の適切な活用といいますか、そうした周知、広報というものにも是非取り組んでいただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(宮本直樹君) お答えいたします。 離婚時の年金分割制度につきましては、請求漏れを防止するという観点から、先生おっしゃられましたように、制度の周知が大変重要であるというふうに認識しております。 このため、従前から年金事務所の窓口や日本年金機構のホームページにおいて周知しているほか、令和二年の二月からは、離婚届の受付先である市区町村の戸籍担当窓口において、離婚に関する事務処理の相談に来られた方に、離婚届書等の資料と併せて年金分割制度の周知のためのリーフレットをお渡ししているところでございます。 また、市区町村において離婚に関する事務手続をリーフレットやホームページでお知らせしている場合には、その中で離婚時の年金分割制度についても記載いただくなど、周知に御協力をいただいているところでございます。 また、本年四月からは、法務省の御協力を得て、市区町村の窓口で離婚に関する事務手続の相談に来られた方に離婚届書をお渡しする際に、リーフレットと併せて離婚時の年金分割の請求用紙を、そのものを配付していただくというようにお願いをしたところであります。 こうした取組を通じて、引き続き周知、広報に努めてまいりたいと考えております。
○佐々木さやか君 今までもやってきていただいているという御説明だったかなと思うんですが、それじゃ十分じゃないということなのかなと私は思っていますし、それから、一度是非、何というか、調査をしていただければなと思います、どうして利用が余りされないのかというところですね。きちんとそういった調査をした上で、何らかしらの理由があるんでしょうから、制度上の問題であれば改善をすべきではないかと思っています。 大臣にお聞きしたいと思いますが、冒頭私が申し上げましたこの財産分与の除斥期間、年金分割もこの民法の除斥期間に倣って二年ということになっているんですけれども、先ほど申し上げたとおり、ちょっとこの二年というのは短いんじゃないかなと思っております。ですので、是非この二年の期間については延長を検討いただきたいと思います。それから、先ほども申し上げたんですけれども、必要な場面で財産分与がきちんと適切に活用されるように周知、啓発等も取り組んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(葉梨康弘君) 御党から、この除斥期間、二年から五年に延長するようにという御提言もいただいております。 現在、昨年からですが、法制審議会の家族法部会において、この財産分与の制度の在り方を含めて、離婚ですとかそれに関連する制度について調査審議が行われているという段階でございますけれども、これからまた更に充実した審議をお願いをしていかなければいけないというふうに思います。 今もやり取りを、民事局長、また厚労省政府参考人のやり取り聞かせていただきましたが、周知徹底、広報というのは非常に大事だということを私も痛感をしております。ですから、今現在も、厚労省とも協力しながら、離婚を考えている皆様にということで周知を図っておるんですが、やはりそれがしっかり周知されるように不断の工夫というのはしていかなければいけないなというような思いを、この審議を聞きまして感じました。 今後、やはり積極的なその取組を促進するための周知、広報、積極的に取り組んでいきたいというふうに思います。
○佐々木さやか君 弁護士さんのところに相談に行って離婚するような方というのは、大体弁護士さん、このことは御存じですので、ほぼ必ず年金分割の手続はすると思うんですね。そうなると、やはり圧倒的に多いのが、協議離婚で当事者同士で離婚をされる方、かつ本当に困っていらっしゃる方というのは、先ほどもちょっとDV被害のことなんかを例に出しましたけれども、やっぱりそういう方々というのはなかなか、この行政の手続とか年金分割の資料を作成して必要書類をそろえて窓口に出すとか、そういったことも、もういろんな理由で困難を感じていらっしゃる方がいるんじゃないかなと私は想像しております。 ですので、本来はそういう人たちにこそ使っていただかなければいけないですし、そういう人たちにこそ、この法のサービスというのが行き渡らなければならないわけでございまして、法務省だけではなかなかそういったことが難しい面もあります。大臣が総合法律支援の充実の中でおっしゃっていただいたいろんな機関との連携、福祉との連携だったりとか、そうした女性を支援するいろんな民間団体もございますので、例えばそういったところとより積極的に連携をしていただくとか、様々な形で是非取り組んでいただければと思います。よろしくお願いします。 次に、離婚に関係することですけど、養育費のことについてちょっと確認をしておきたいと思います。 今年の四月から成人年齢が引き下げられまして十八歳になりました。この問題についていろいろと国会でも議論、当時いたしましたけれども、この成年年齢の引下げと養育費の支払終期がどうなるんだと、こういったことが一つの問題点としてありましたけれども、これはどういう関係にあるのか、確認したいと思います。
○政府参考人(金子修君) 親の子に対する扶養義務の有無は、子が成年年齢に達しているかどうかということと直ちに連動するものではございませんので、子が十八歳の成年に達した後であっても、学生であるなど経済的に自立することができない場合には、子を監護していない親は引き続き養育費の支払義務を負うと考えられるため、養育費の支払終期は必ずしも子が十八歳の成年に達したときとなるわけではないというふうに考えておるところでございます。
○佐々木さやか君 このこともそれこそ周知、広報を一生懸命やっていただいて、大きな問題は起きていないのかなとは思っているんですけれども。 この当時いろいろ議論していたときに、私からお願いさせていただいたんですけれども、離婚届の書式に子の養育費とか面会交流について、最近記載を設けていただいて、そこに未成年の子というような文言をたしか使っていたので、ちょっとここも、成年年齢の引下げに伴って変更、誤解が生じないように変更が必要なのではないかなということを以前申し上げたことがあるんですが、この離婚届の書式の点については改善していただけたでしょうか。
○政府参考人(金子修君) 離婚届出書に設けられている養育費の分担の取決めに係るチェック欄の記載ですが、従前は、委員御指摘のとおり、未成年の子がいる場合となっておりました。 それを、現在は、経済的に自立していない子と改め、さらに、続きまして括弧書きで未成年の子に限らない旨を記載し、成年に達した後も養育費の支払義務が、負う場合があるということをこの記載においても明確にしたところでございます。
○佐々木さやか君 改善いただいて、ありがとうございました。 この養育費の問題も、本当に子供の貧困ということにも関連をして非常に重要な問題かつ難しい問題であります。 今日は、ちょっと時間がもう迫ってまいりましたので、もう時間になりましたので、また次の機会にさせていただこうと思いますけれども、養育費の支払確保の問題ですとか、今様々検討していただいている家族法制のこととも関係すると思います。引き続き是非しっかり取り組んでいただくようにお願いをさせていただいて、私からの質問は終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○梅村みずほ君 日本維新の会の梅村みずほと申します。 法務委員会での初めての質疑となります。委員長、委員の皆様、よろしくお願いいたします。 そして、葉梨法務大臣、警察行政、そして法務行政に精通した大臣ということで、本日午前の質疑も拝聴しておりまして、自分の言葉で語っていただける大臣だというふうに大変うれしく思っております。 不勉強なところがたくさんありまして、何といっても、私、法曹界とは無縁な人生を送ってまいりまして、先ほど、パソコンがこの院でも持込みが可能になりましたので、リーガルマインドという言葉をウエブ上で探してみましたら、法律の実際の適用に必要とされる柔軟、的確な判断というふうに最初に文言が出てきたわけですけれども、なるほど、私の人生の辞書にこのリーガルマインドというものはなかなかなかったなと思うところではございますが、一方で、シビリアンマインドと申しますか、一般感覚には一定の自信を持っております。不勉強なところは是非とも御容赦いただきたく、法務省の皆様にもよろしくお願い申し上げます。 さあ、それでは、今日は旧統一教会をめぐる問題について中心的にお伺いしたく思います。 法務省が事務局役を担う「旧統一教会」問題関係省庁連絡会議が設置した電話相談窓口、こちら大変速やかに設けていただいて、まずは感謝を申し上げたく思います。悩んでいる方々が相談を続々と寄せられて、今週の月曜日の段階で三千五百近くのお悩み、御相談が寄せられているというふうに聞き及んでおります。 最初のおよそ二千件分の統計にはなりますが、相談の約半数が金銭的なトラブルであったということで、この旧統一教会問題については金銭の問題がいかに大きいかをうかがい知ることができますので、寄附上限の設定ですとか財産の回復等、新しい法律の必要性というのは本当に痛感しているところでございます。 一方で、信者本人からの相談が七%であるのに対して、電話を掛けてきた相談者の約半数が親族だったというような情報もございまして、主に苦しみの中にいるのは本人よりもむしろ家族や親族であるだろうということもある程度推察されるのではないかと思います。 さて、関係省庁連絡会議は、設立当初の法務、警察、消費者、内閣官房の四省庁でありましたけれども、そこに加えて厚労、文科、総務、外務の四省庁がプラスして、現在は八省庁で連携していると承知をしております。 連携省庁を追加した必要性、特に厚労、文科についてなぜ必要とお考えになったのかということで、閣僚のお一人として、葉梨大臣にお伺いをしたく思います。
○国務大臣(葉梨康弘君) お答えいたします。 当初、八月の十八日に第一回の会合を開きましたのは、私どもとして、やはり金銭トラブルですとか、あるいは信者がマインドコントロールを受けている、そして孤独、孤立に陥っている、あるいは犯罪に当たるものがないかということで、御指摘のように、内閣府、それから消費者庁、それから警察、そして法務省、人権と法テラス、司法法制部、これがメンバーとなったわけです。 その後、総理、岸田総理等々ともお話をしたり、また各種の報道等を見てみますと、二世、いわゆる信仰二世の問題も非常に大きい問題がある。で、総理ともお話をいたしまして、ここはもう幅広く入れるようにしていきましょうということで、文科省についてはいじめの問題も担当いたします。それから、厚労省については児童虐待ということ、あるいは生活保護というのもございます。そういったことも担当が、関係がありますので、そこはもう文科省、厚労省にも入っていただこうと。ちなみに言いますと、さらに、海外に行かれた日本人の信者の方もいらっしゃる、そういうこともありますので外務省、さらには行政相談に関わることもありますので総務省、そういうことで非常にもう前広に体制を組ませていただいた、そういうことでございます。それを九月の五日からの相談の集中強化期間、これに間に合わせるためにそういった省庁を広げさせていただいたということです。
○梅村みずほ君 ありがとうございます。岸田総理始め大臣各位に改めて感謝申し上げたく思います。 大臣のお言葉から宗教二世という言葉を出していただいたこと、いじめや、そして虐待という言葉を出していただいたこともうれしく、特に宗教二世という言葉をこの議場で聞きまして、私はちょっと目頭が熱くなってしまったわけですね。 実は、私、私の身の上話をする場ではないというのは存じ上げておりますけれども、宗教二世でございます。小学校五年生のときに、ある宗教の信仰を始めた母がおりまして、この宗教というのはフランスの反セクト法に基づく規制の対象になっている団体でございまして、まあ、ぴんとくる方も多数いらっしゃるかもしれません。私の母がおりましたところの信仰では、金銭的な要求というのはさほど、旧統一教会ほどではございませんで、私は物心が付いてからということもありましたけれども、本当に今に至るまでも、今は私二人子供を育てておりますけれども、大きな影響を及ぼしています。 今月の上旬ですね、宗教二世の方も記者会見されていましたけれども、実際、宗教二世と呼ばれる親の信仰に巻き込まれる形で様々な苦しみに耐え忍んでいる方々からの御相談というのは、この窓口にも多数寄せられているとお伺いをしております。 信仰する宗教を選んだ親の中にもマインドコントロールによる被害者は多数いるものとは思われますけれども、本人の意思とは関係なく、信仰の強要を始めとした人権侵害を受け続ける二世の子供たちこそ、ある意味では一番の被害者ではないかと考えております。 子供たちが迫害された権利や、心と体の、あるいは人生を守るために法務省は何ができるとお考えでしょうか。大臣にお伺いいたします。
○国務大臣(葉梨康弘君) 御指摘のように、相談窓口に寄せられる相談というのは、本人だけではなくて、親族、非常に多いわけでございます。今の御指摘のような対応、これに対しては、やはり相談窓口に寄せられる相談、寄り添った対応をしていくということがまず第一に大切なことだというふうに思います。 そして、子供の救済という観点から申し上げますと、スクールソーシャルワーカー等による支援の推進、児童相談所における虐待対応の周知、子供の人権擁護活動の強化など、関係機関と連携した活動を強力に推進していくことが必要だと思います。このため、私どもとしては、全国の法務局に通知文書を出して、宗教に関わる相談についても、スクールソーシャルワーカーや児童相談所等と連携し、悩みに応じた実効的な支援を行うよう改めて周知しております。 さらには、人権教室、こういったものを通じて子供たちに人権の大切さを伝えるとともに、親御さんも含めて、やはり子供の人権というのは極めて大切であるということ、これもなかなか限界はあるんですけれども周知をする、そういったような地道な活動でございますけど、しっかりしていきたいと思います。 そういうことで、お子さんたちも含めた救済、これにしっかり取り組んでいきたいなというふうに考えています。
○梅村みずほ君 心のこもった御答弁、本当にありがとうございます。 法務省としてできることはいろんなことがあるのだなということを大臣のお言葉から知ることができたわけなんですけれども、本当に人権について子供たちが、子供たち自身が知っておくというのが本当に重要で、今日お配りした手元の配付資料なんですけれども、私の地元大阪では、生野区というところに生野南小学校というものがありまして、生きる教育というのがなされています。(資料提示) これは、人との距離感であったりとか、包括的性教育であったりとか、そして人権教育であったりとか、そういった今の時代に生きていくために大切な教育が詰まっているということで、文科委員であったときに必要性を訴えてきたものでもあるんですけれども、お配りした資料には、十年前は年間百件ほどの暴力沙汰が小学校の中であって、そのうち三十件ほどはお医者様に診てもらわなくちゃいけなかった。そんな荒れに荒れた小学校がどのように暴力がなくなり、学力も上がっていったのかというようなことが一端書かれているわけなんですけれども、鍵を握るのは、国語教育であったりとか人権教育だったりとかするわけなんですね。そして、性教育もそうなんですけれども。でも、人権教育、子どもの権利条約というのは子供にも分かりやすくなっているなと思うんですけれども、なかなかなされていない現実があります。 配付資料の一枚目、裏のページには、三年生のときに学ぶ、子どもの権利条約って知ってるというような項目がありますけれども、ここで子供たちが、こういったことがありました、さて問題です、子どもの権利条約、何条が守られていないでしょうかというような質問が学校の先生から飛びます。そうすると、子供たちが、その四十条の中から何十何条が守られていないねなんという会話をするわけですね。そして、悲しいことに、この小学校の校区には、お父さん、お母さんを生まれて一度も見たことがない、お父さん、お母さんと人を呼んだことがない子供たち、すなわち施設出身の子供たちも多数通っています。そんな子供たちも、僕にもこんな権利があるんだねというふうに言うことがあるそうです。 なので、子供たちは自分に権利があるということを知りません。是非、人権啓発というものは法務省の所管であり、人権教育というものは文科省の所管だということは教えていただきましたけれども、是非ここの連携を取っていただいて、子供たちに、あなたたちには権利があって、それは守られるべきものであり、守るために自分もできることがあるのだということを教えていただきたいと切に願っている立場でございます。 そして、法務大臣、法務省の皆様、そして検察の方にできる、宗教二世のためにできること、これはもう何といっても、私は宗教法人法の八十一条に基づく統一教会への解散命令請求であろうと考えております。 先日、十月十一日に、全国霊感商法対策弁護士連絡会の方々から、文科大臣、そして葉梨大臣、解散命令の請求を求める申入れ書が出されましたが、確認でございます、大臣、申入れ書は手元にしっかりとお持ちでございましょうか。
○国務大臣(葉梨康弘君) 今ここには持っておりませんけれども、しっかり全部読ませていただきました。
○梅村みずほ君 ありがとうございます。 解散命令、やっぱり速やかに請求してほしいなというのが本心でございまして、先ほどちらっと申し上げました、今月上旬に、宗教二世、旧統一教会の宗教二世の小川さゆりさんが、行政に相談しても宗教を理由に取り合ってもらえず、虐待の現状があるにもかかわらず、子供の権利が放置されてきたこの国の現状を指摘されていらっしゃいました。 私も、自分の経験というのを事細かには申しませんけれども、やっぱり子供というのはけなげで、親に気に入られたいんですね、いい子でいたいんですね。集まりに行っても一生懸命いい子で振る舞う。でも、家庭に帰ったら父と母が、面前DVですよね、言い合いをしているという状況から苦しくなって、私は空気をいっぱい食べるようになったんです。カエルみたいにおなかぽんぽんになって、おなか痛くて、でもその集まりの中ではにこにこしているんですよね。で、その同じような境遇の子供たちがいい子にしていると思ったら、学校ではほかの子をいじめているというのも知っています。 そして、大人になっても様々なフラッシュバックが起きたりとか、それは私自身の身に実際に起こったことでもあり、肉親が肉親を包丁を持って追いかけているシーンというのは一生忘れることがないと思います。八階の窓を開けて、お母さん、ここから私飛び降りるよと言ったら、やめてくれるの、信仰をと言ったら、母はただただ泣きながらごめんねと言うだけでした。一番の愛情は自分に注がれていると、私は小学校五年生からでしたので、思って疑わなかったんですが、ある日突然、母親の第一の愛情は自分ではなく神聖な何かに向かったんだということに気付いたときというのは、もうどん底でしたね。その影響というのは大人になった今でもしっかりと残っているのが現状でございます。 ここに経済的な要因からの空腹や進学断念などが重なっていたなら、また、生まれて物心が付く前からそういった環境だったら、私は生きていられただろうかと。本当に、日々の報道を見ても、宗教二世の言葉を聞いても胸が締め付けられるような思いでございます。 時間が迫ってまいりましたけれども、そうした表現し難いほどの親への文字どおりの愛憎ですね、愛情と憎しみ、神聖なる何者かに救いを求めるしかなかった親への哀れみと共感、ゆがんだ家庭の中に身を置きながら、なすすべない自分への無力感、自分を見てほしい、大切にしてほしいという子供としての純粋な願い、ゆがんだ信仰から親を取り返すことのできないふがいなさを呪った時代もありました。己の心身に現れる制御不能なSOSへも困惑を繰り返してくると。 そういったことで、私も、宗教は人の心を支えて迷いから出口に導くものだというふうに理解しております。宗教は大変重要なものであり、信教の自由は侵されるべきものではありませんけれども、宗教という形を取りながら人の心の隙間に入り込んで、人の心を崩壊させ、信頼関係を分断し、人生を奪うということが確実にこの日本で起こっているということは大臣も御存じだと思います。 金銭の問題というのは非常に大きく、まず第一に図るべき問題なんですけれども、それでは決して収まらない。大いなる人権の侵害がこの問題の本質の一つであるというふうに考えております。 そして、先ほど他の委員から、二〇一〇年までは大変多数の刑事事件もあり、その後も刑法の詐欺罪相当の事実があまたあったとの御発言もございましたけれども、全国弁連の申入れの中にはうなずく点がまた多くございまして、特に、検察官が共同で行うべきであることについてというところで、二〇〇七年から二〇一〇年にかけての刑事摘発の資料は、旧統一教会の組織性、悪質性を裏付ける上で重要な資料になるところ、これらの資料は宗務課には存在しないものと思われるということで、文科省では難しいと。また、これらの資料を分析し、手口の共通性や旧統一教会の組織性を立証するためには検察官の目が欠かせないというふうにございまして、これはもうおっしゃるとおりだと。なぜこの検察官にこの解散命令の請求という権限が与えられているのかというところは、本当に鑑みていただきたいというふうに思っております。 是非とも、この多くの子供たちを人権侵害によって苦しめてきた事実、宗教団体の目的を著しく逸脱した行為であると思いますし、法令に違反した虐待も多々あると思います。多くの日本の子供たちに及ぼした影響を鑑みれば、公共の福祉を害しております。これらは決して信者単独によってもたらされたものではなくて、当該宗教法人の代表役員等の日常的な教えによってこそもたらされたものです。解散命令を速やかに請求すべきと考えますが、大臣はいかがお考えでしょうか。
○国務大臣(葉梨康弘君) 検察官が解散命令の請求権があるというのは、オウムの場合はたしか東京地検の検事正だったかなと思うんですけれども、個別の事件を担当する立場からということで検察官が法律上は位置付けられているというふうに考えています。 となりますと、やっぱり宗教法人法に基づきます解散命令っていうのは、事情はもう、今のお話、私も胸熱くなったんですけれども、一応まあ法律は法律ですので、宗教法人法に基づく解散命令の請求っていうのは、宗教法人法自体が文科省、文化庁の所管でもありますし、私どもが所管しているものではございません。 ですから、そういう、将来そういった請求をするかどうか、そのために今文化庁において、文科省において、調査の権限を、質問権、これを行使するということを検討をしておりますので、私の立場からお答えはちょっと今できないという状況、事情も御理解いただきたいと思います。
○梅村みずほ君 私も一般の働くワーママだったところから四年目の国会議員になりまして、大臣がおっしゃれることとおっしゃれないことと、大臣ができることとできないことと、一般の私人だったときには全く分からなかったことが少し見えてまいりましたので、精いっぱいの御答弁をいただいたものと思っております。 一方で、私は、フランスにおける反セクト法のような包括的な法律が必要なのではないかというふうに思っております。釈迦に説法ではございますけれども、反セクト法というのは団体そのものの性質ではなくて、反社会的な行為に対して、個人じゃなくて団体、両方なんですけれども、処罰の対象となる法律でございまして、これであれば、例えば宗教的な二世的な問題のみならず、私が人生でちょっと見てきました行き過ぎた自己啓発の団体でありますとか、奇跡の水でがんが治るでありますとか、ちょっとネットワークビジネスでも私がその宗教法人の中で見てきたものと同じような性質を感じるようなものもございましたし、そういったあらゆる団体に適用することができるというものでございますが、この日本版反セクト法というと、できることできないこと、たくさんあると思うんですが、こういった包括的な法律の必要性というものについて大臣はどのようにお考えか、お伺いしたく思います。
○国務大臣(葉梨康弘君) フランスに反セクト法があるということは私も承知しております。日本版反セクト法といっても、どういうような体系の法律を作るかというのは、なかなかこれ法律的には難しいところもあるのかなというふうには思っています。 ただ、やはり、目の前にありますこの霊感商法、この過大な寄附、これによる被害、これを救済する観点からの法改正が必要であるということは、岸田総理も予算委員会で表明されておるところです。 現在、消費者庁において消費者契約法などの改正も含めた法制的対応を行っています。これについては法務省としても、民事基本法制を持っている立場ですので、人員を派遣させていただいて、いろんな知見も提供をさせていただいています。 また、与野党の間でこの、あれですね、旧統一教会の被害者を救済するための法制について協議が進められているというふうにも聞いておりますので、そこら辺もまた注視もしていかなければいけないと思います。 そして、何よりもまず、私どもとしては関係省庁連絡会議の議長としての任務、マンデートがありますので、私どもは、もうまさに被害者の救済、ここにしっかりと目を向けてこれを推進していくということをしっかりやっていきたいと思います。
○梅村みずほ君 ありがとうございます。 現行法との調整もそうですし、日本の風土、文化、これまでの歴史もそうです。けれども、マインドコントロールというものの問題性も大きな声が高まってまいりました。無知・脆弱性不法利用罪等も含めまして、今後、日本に必要な法律について一緒に議論を交わしていければと思います。 本日はありがとうございました。終了します。
○鈴木宗男君 葉梨大臣、毎日御苦労さまです。 葉梨大臣見ていると、私はお父さんを思い出します。私は昭和五十八年の初当選でして、それから信行先生が辞められるまでいろいろ指導を受けました。よくお父さんに言われましたね。鈴木君、俺は一回、二回、三回選挙で敗れた、四回目の当選だと、それで後は順調に来たといって、しみじみと語っておられました。 葉梨大臣は葉梨家ではもう三代目の政治家ですから、まさに名門だと私は心しております。初代の新五郎様についてはもう世代も違いますから知りませんけれども、あの信行先生の庶民的な、いつも言っていましたよ、取手から列車で俺は国会に通っているんだと。さすが大臣になってから、あれは昭和六十一年でしたか、中曽根第三次内閣で大臣になってからはお車だったかと思いますけど、それまではいつも俺は列車だと、こういったことを誇らしげに、まさに庶民政治家の範だと、こんな思いで私はよく伺っておりました。恐らく天上からお父さんが大変私は喜んでおられると、こう思うものであります。 そこで、大臣、大臣のこの所信の中で、共生社会の実現というところで、今なお続くロシアの暴挙は、力により他の主権国家の領土と国民を分断しようとする許し難いものです、私は、だからこそ、我が国が率先して共生社会の実現の営みを強化しなければならないという決意を新たにしております、こう述べておられます。まさに私は、そのお心構えに非常に敬意を表するものです。 そこで、大臣、ウクライナ問題、私は一にも二にも停戦だと思っております。戦いにはお互い理屈があるんですね。さきの大戦でも日本が仕掛けましたけれども、日本には日本の理屈があっての戦いでありました。 私は、やはり停戦が一番だと思うんです。その上で、大臣も国務大臣の一員でありますから、私は、是非とも岸田総理には、ここは銃を置かせる、話合いに持っていく、その、私は、日本がですよ、大きな役割を果たす、あるいはリーダーシップを発揮するときだと思うんですが、この大臣の所信を聞いて、私もう感激しながらも、葉梨大臣にも一翼を担っていただきたい、こう思っているんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(葉梨康弘君) まずは、うちの先代のことにも触れていただきまして、ありがとうございます。私も三代目ということになるわけですけれども、いずれも共通点は、いずれも落選を全員経験をしたということでございます。そして、私も取手から、地元から、大臣になる前は電車で毎日通勤をしておりました。 その上で、今の御質問、大変答えづらい質問だということを御認識されて質問されたんだと思いますが、やはり内閣の一員でございますので、やはりここは総理あるいは外務省の施策、これと統一的な考え方というのを私自身も取っていかなければいけないと思います。その上では、今現在、やっぱり法の支配、あるいは基本的人権の尊重、そういったものの価値を同じくする国々と国際協調の上でいろいろな外交施策を行っておりますので、私自身はそれを尊重していきたいというふうに思います。
○鈴木宗男君 大臣、ありがとうございます。 私が言いたいのは、心構えとして大事だということと、大臣、法務大臣の所信で外交に関することが触れられているようなのはめったにないし、というか、本当に私も、はっともう感じたものですから今言わせてもらったんですけれども、気持ちの上では私は是非とも共有をいただきたいものだなと、こう思っております。 そこで、大臣、国務大臣、閣議決裁では各大臣は全部国務大臣であります。みんな五分なんですから、私が言いたいのは、やっぱり大臣の発言は重いわけでありますから、そこは自信を持って、この共生社会、やはり平和という方向だけはしっかりと、三百六十五日でしょう、私はお願いをしたいものだなと、こんなふうに思っております。 文科省さん、来ておられますか。 十月二十四日の衆議院の予算委員会で、岸田総理は、民事の責任、旧統一教会に関連しまして、民法七百九条に基づいて不法行為責任が認められた事案については、所管庁であります文部科学省において承知している限り二件であると承知しています、そして、文部科学省においては、その他判決として確定した民事訴訟を二十件把握していると承知しており、全て使用者責任が認められた事案であると聞いておりますと答えていますね。 この数字には間違いはありませんか。
○副大臣(簗和生君) お答えをいたします。 お尋ねの訴訟の件数につきましては、網羅的に把握できているというわけではありませんが、文部科学省として現時点で把握している限りにおいては、旧統一教会に民事上の責任が認められた判決はこれまでに二十二件あるということで承知をいたしておるところでございます。
○鈴木宗男君 今、把握していないと今言われましたね。これ、総理大臣の答弁ですよ。ちょっと正確じゃないんじゃないですか。
○副大臣(簗和生君) 把握をしていないとは申し上げておりませんでして、現時点で文科省として把握している限りにおいては、総理の答弁と全く同じでございまして、二十二件ということで同じでございます。
○鈴木宗男君 これ、どこでじゃ確認すればいいんですかね。私もいろいろアクセスしたけど、この二十二件というのは出てきていないんですよ。 ここは、文科省は裏付けとして、どこの情報として、あるいは確認として出しているのか。(発言する者あり)
○委員長(杉久武君) 副大臣、まだ指名をしておりませんので。
○副大臣(簗和生君) 失礼しました。 文化庁として情報収集を行って把握をいたしております。報道ですとかあるいはインターネット上の情報を基に、民間の判例の検索サービスを利用して情報収集を行ったものでございます。それ以外に、国が文化庁を被告人として被害者から訴訟された二件について、これは国がその当事者になってございますので、それは二件ということでございます。で、累計で二十二件ということで把握をしております。
○鈴木宗男君 これ、分かったような分からぬような答弁なんですけれども、総理大臣が明確に、把握していると承知しており、全て使用者責任が認められた事案であると聞いておりますと断言しているんですよ。 今のあなたの答弁だと、ちょっと曖昧じゃないですか。
○副大臣(簗和生君) 今委員から御指摘の使用者責任についてのところでございますが、こちらにつきましては二十件ということで、私が申し上げたのは、その不法行為責任が二件、これを含めると二十二件ということで、総理の御答弁と同じであるというふうに認識をしております。
○鈴木宗男君 これ結果の出ている話なんですから、これ、もっと私ははっきりと分かりやすく言ってもらった方がいいんでないかと思うんです。 そこで、じゃ、この二十二件で政治家の名前が出ている部分はありますか。
○副大臣(簗和生君) この文化庁を被告として起こされた訴訟二件についてでございますが、これらの訴訟の和解調書や判決文におきましては、国の訴訟代表者として法務大臣の名前が記載されたものはありますが、文科省として把握している限り、それ以外の国会議員の名前が挙がっているものとは承知をしておりません。
○鈴木宗男君 法務大臣、私は、今、この旧統一教会の議論見ていると、信仰と政治倫理の問題、ごっちゃになって議論していますね。私は、今、悪いのは、やっぱりこの悪徳商法だとか霊感商法だとか詐欺まがいのことをやっている、これはあってはならぬことだと思うんですよね。 しかし、政治家の場合、政治活動として、呼ばれたら行く、あるいは電報も打ったりしますね。何かしら、もう旧統一教会と何かの絡みあれば全て悪いというような一方的な流れありますね。これ、私は慎重であるべきだと思うんです。何かその悪徳商法に加担したならば問題ですよ。そういった例はないんですね、過去の事案からも。この点、冷静に、これからも恐らく、大臣、旧統一教会の問題出てくると思いますけど、私は、公正公平に、冷静にですよ、ここは議論していただきたいなということで言っているんです。 もちろん、私は統一教会とは一切関係ないから自信を持って言うんですけれども、何も私は擁護する話じゃなくて、やっぱり信仰というのは尊いものですし、それぞれの人の価値観でありますからね。それとまた政治活動というのは、我々は有権者は選べません、有権者は政治家を選べますけどね。ここら辺も私は冷静に考えていただきたいという意味で今この質問をしているということをお分かりをいただきたいなと、こう思っております。 そこで、時間もありませんから、大臣、私は、入管施設で外国人の死亡者が多過ぎますね。この十七年の間でも、平成十九年からこの十五年間でも、十七人、入管施設で亡くなっています。刑事施設では、平成元年以降で、三十四年間でも、職員による過失で亡くなったのはたった四人です。 この数字は余りにも差があると思いますけど、この数字について、大臣、どう思いますか。
○国務大臣(葉梨康弘君) なかなか、この入管施設と刑事施設、これ、収容する理由がそれぞれ違うことと、また、あと個別の事案というのがありますので、一概にその数の多寡をもって、入管施設の方が著しく多いとか、そういう評価をするというのはなかなか困難なところはあるんです。ただしかし、やっぱり私ども考えなければいけないのは、この入管施設における死亡事案というのは本当に重く受け止めなければいけないし、しっかり改善をしなければいけないというふうに思います。 特に、昨年大きな話題となりました名古屋出入国在留管理局における死亡事案、被収容者の死亡事案、これは、私も法務委員会、衆議院の法務委員会の筆頭理事としてビデオを見させていただいたんですけれども、入管の職員は私自身は一生懸命やっているなという印象を受けたんですけれども、ただ、なかなかやはり、その医療体制の不備とか、いろんな問題点はやはり指摘をせざるを得ないだろうというふうに思います。 その上で、これ、調査報告書というのを詳細に作っていただいたんですけれども、これ、第三者の方がトップになって、可能な限り客観的な資料に基づいて、医師、弁護士等の外部有識者の方々に御意見、御指摘をいただいて、事実を確認して、問題点を幅広く抽出させていただいたものです。そして、その検討結果として、今申し上げましたような、医療的対応のための体制整備、その運用が十分でなかったこと、人権意識に欠ける不適切な発言など、職員の意識の問題などが指摘されました。 ですから、昨年の八月以降、法務省ではプロジェクトチームを設置して、その改善点を中心に組織、業務の改革を推進しているところです。これを着実に今進めていかなければいけません。 そして、先ほど鈴木先生おっしゃられたように、これ心の問題も非常に大きな問題です。私、大臣所信の中でも、法秩序の維持と、それから人権の尊重のバランスということ、これ、入管の施設の職員においても全くこれは当然必要なことだと思いますので、早速もう就任後すぐ名古屋の局に赴いて、その旨も職員と意見交換をすると同時に、やはり我々としては、ロジスティック、現場の兵たんを担う立場でもありますので、今後しっかりとそういった調査報告書を改善点に捉えて、指摘されたような医療体制の整備、そういったものに着実に取り組んでいかなければいけないなというふうに考えています。
○鈴木宗男君 これ、法務大臣、入管施設ですから外国人ですね。私は、これ日本の信用に関わると思うんですよ、日本は不親切だとか、あるいは人道的な観点からも問題だという、これ国際的に日本の信用に関わるから、逆に入管施設の場合は何があっても親切にしてやるという大前提でなければ、これはなかなか理解されない。いわんや、命を落としていますよね。 例えば、今大臣も若干触れていますけど、このスリランカ人のウィシュマさんのときでもですよ、最終報告書、複数の要因が影響した可能性があり、死因の特定は困難、こういう報告書になっているんですよ。しかし、今年の鑑定書によるお医者さんの判断では、やはり死因はこの食欲の低下による脱水と低栄養だとか、あるいはこの血球貪食症候群というんですか、が合併した多臓器不全と記されているんですね。 これ、点滴したりちょっと親切に対応すれば助かる命が、みすみすほっといたがゆえに亡くなっている。普通じゃ考えられないですね。私は、これ何か構造的に、さっき言ったように、十七人も亡くなっているということを見ると、何か間違ったやり方あるいは向き合い方が入管施設にはあるんでないかなと思うんですけれども、大臣はその点、どう受け止めますでしょうか。
○政府参考人(西山卓爾君) ただいま委員から死因について御指摘がございましたので、その点につきましてちょっと御説明をさせていただきたいと思います。 先ほど大臣も答弁いたしましたこの名古屋事案につきまして、第三者の御意見、御指摘もいただいた調査報告書、それによりますれば、この死因につきましては、各要因がどの程度死亡に影響を及ぼしたか、また死亡に至る具体的な経過、機序を特定することは困難であるとされているところでございます。 したがいまして、私どもとしては、この調査報告書の結果に基づきまして、あくまで死因としては特定できないというふうに認識をしているところでございます。 なお、検察当局におきましては、所要の捜査の結果、ウィシュマさんの死因や死亡に至る具体的機序を特定するには至らなかった旨判断したものと承知をいたしております。
○鈴木宗男君 法務省の、今、あなたは次長さんなんですか。次長さん、私は人間的にちょっと問題だと思いますよ。命は世界でたった一つなんです。亡くなったということをもっとあなたは真摯に考えていいんじゃないんですか。亡くなったということは重く受け止めますとかということが前段にあってしかるべきじゃないですか。だからこそ今裁判やっているんですから。この点、そんな上から目線の、この遺族だとか家族の思いを全く顧みないような、私はそのぶっきらぼうな答弁はよしとしないんですよ。 間違いなく亡くなったんですよ。点滴していれば助かったとも言われていれば、お医者さんに診てもらったら命は延びたとか、多くの人が言っているんですよ。しかも、鑑定依頼されたんですよ、この名古屋地検から。依頼された鑑定のお医者さんが言っているんですから。それを最終報告書の、あなた、話だけのこと言ってどうするんですか。最終報告書は去年の八月ですよ。今年の二月にその鑑定書を出しているわけですから。そういうものが出ていて今も裁判あるならば、真摯に受け止めて、これからはこういうことないようにしっかりやっていきますとか、何かもっと優しい気持ちがあっていいんじゃないんですか。全く論外な話だと私は思いますよ。
○委員長(杉久武君) 時間が過ぎておりますので、答弁は簡潔にお願いします。
○国務大臣(葉梨康弘君) はい。 先ほど、今、西山次長には死因のことをお話しして、答弁して、その後私が受けて改善策ということをと思っておったんですけれども、非常に委員の思いが強くてそういう形になってしまったんですが、思いは全く一緒でございまして、この事案というのは本当に重く受け止めなければいけないということは、西山も私も全く一緒でございます。そして、しっかりと改善をしていかなければいけない、本当にそう思っております。
○鈴木宗男君 終わりますけれども、この問題はこれからも続くわけですから、私は、やっぱり人道的な観点からも、やっぱり日本人は優しい国だというような印象を持たれるようにしっかりやってほしいと思います。
○川合孝典君 国民民主党・新緑風会の川合孝典です。 葉梨大臣には、これからどうぞよろしくお願い申し上げます。 まず、一回目の本日は質疑ということでありますので、今後大臣とやり取りをさせていただく上での幾つかの課題についての基本的な御認識をお伺いをさせていただきたいと思います。 まずその前に、既に委員の皆さん何人か触れられましたが、裁判記録の保存に対する考え方について、まず最高裁の認識をお伺いをしたいと思います。 今回のこの裁判記録、大切な国民の財産であるべき裁判記録が廃棄されてしまっていたということについて、この事件記録等保存規則、最高裁、昭和三十九年の規程ということでありますが、こちらの規程があるにもかかわらず、この規程が遵守されていなかったということに対しての最高裁の御認識をお伺いします。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。 御指摘の事件記録の廃棄が行われました当時、特別保存を適切に行うための仕組みが整備されておらず、規程、通達の趣旨に沿った適切な運用がされていたとは言い難い状況にあったというふうに理解しております。下級裁を支援、指導する立場にある最高裁として、各方面から御指摘、御批判をいただいておるところであります。最高裁として重く受け止めておるところでございます。 最高裁といたしましては、改めて、これまでの特別保存の運用の在り方が適切であったか、適切な運用に向けた取組が十分であったか第三者の目から客観的に評価していただく、将来にわたって事件記録の管理の適切な運用を確保していく必要があるというふうに考えております。 外部の有識者委員による会合を開催し、委員の意見等を踏まえ、今後の検討を進めてまいりたいと考えております。
○川合孝典君 丁寧に御答弁いただいたことは評価したいと思うんですが、適切な運用じゃなかったからこういう問題が起こっているわけで、そのことをおっしゃっても、全く、今後に向けたその対応を今後どうしていくのかが今問われておるということでありますので、そもそもこの問題がなぜ起こってしまっているのかということの背景に何があるのかということをきちんと検証し直す必要があると思います。 その上で、確認なんですけど、そもそもこの事件記録等保存規程が作られた背景は一体何だったんでしょう。お伺いします。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) 事件記録保存、事件記録等保存規程は昭和三十九年に作られたものでございまして、事件記録を裁判所においてどのように保存、管理、廃棄するかということを定めたものでございます。これの中で、この規則、失礼しました、規程の体系の中で何を何年保存するというようなことを考えていって決めていったというようなものでございます。
○川合孝典君 通告をしていないのではっきり御答弁いただけなくても仕方がないことではあるんですけれども、なぜ捨てなきゃいけないのか、これが聞きたいんです。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。 記録、裁判の記録は、事件が起こりますと各当事者から、記録、訴状を始めとした様々な書類を提出されて、それが積み重なっていくことになります。そうしますと、非常に膨大な数の記録がございますので、これを適切に管理していく必要がございます。その中で、一定の期間を経過しましたら廃棄していくというような運用になっていたということでございます。
○川合孝典君 そうですよね。昭和三十九年の時点では当然紙ベースの資料、事件資料という形で保存するしかないわけでありますから、大きな事件だとそれこそ棚何さお分もの訴訟資料が積み上がるということも伺っておりますので、当然、家裁の保管庫で要は保存しておけるキャパシティーというのは決まっておるわけであります。よって、ある程度のスパンでいわゆる古い事件資料というものを廃棄しないと保管し切れないという背景が当然当時はあったんだろうと思うんです。 私が指摘させていただきたいのは、これ、昭和三十九年、私の実は生まれた年でして、かれこれ六十年近くも前の話。当時と今とでは、いわゆるIT化も含めて、情報化がここまで進んでいる状況なわけです。どんな膨大な資料であっても大きな記憶媒体使えばUSB一個で要は全部収まるのが今の技術ということでありますので、今のこの情報化社会の中で大切な要は訴訟、事件資料というものを捨てるということ自体が現代の時代にマッチしていないんじゃないのかということを指摘させていただきたいんですが、小野寺局長、どう思われますか。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、現在の記録、事件記録等保存規程は、紙で裁判記録が作られることを前提にして作られているものでございます。今後、裁判手続のIT化が進んでいきますと、新しく来る事件については電子的に行われるということになり、紙の資料というのがなくなっていくということになろうかと思います。 電子的に蓄積される裁判記録を、裁判に関する書類をどのように保管していくかということは、また検討するべき課題であるというふうに考えております。
○川合孝典君 令和七年でしたでしょうか、いわゆる裁判記録をデータ化していくということについての取組が始まるということでありますけれども、古い資料は紙ベースで保管されているということでありますが、データで、データ保存することは当然、画像に撮って保存すればいいわけでありますので、そのことは可能だと思いますが、その点についての取組を進められるお考えはありませんか。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) 委員の御指摘いただきました過去の書類の電子化といいますか、いうことにつきましては、これ非常に膨大な紙の書類ということになります。それを画像として保存するというような今御指摘もいただいたところでありますが、そのデータ量でありますとか作業でありますとか、そのようなことを検討するとなりますといろいろ考えるべき課題が多いのかなというふうに思っております。
○川合孝典君 率直に私思うんですけど、大きな社会を揺るがすような事件が起こって、それを当時の法曹の皆さんが英知を絞って事件解決に向けて御議論を積み重ねてこられた、その結果が事件記録として残っているわけですよね。そういうその後世に残すべき大切な知的財産であるこの事件記録というものをどうやって保存するのかということを、むしろ当事者の立場としてお考えにならないのかなというのが実は不思議です。 やっぱり、自分や自分の先輩方の行ってこられた仕事に対して誇りがあれば、記録も大事に大切に取っておくべきだと思うんですけれども、もう裁判所は作業として裁判やっていらっしゃるという感覚なんでしょうか。ちょっと私、そこの感覚がよく分からないんですけど、いかがでしょう。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。 委員から今御指摘をいただいた点は、裁判所として、裁判所全体として、その特別保存と今私ども申しておりますけれども、この特別保存に対する意識や対応というのが十分であったかということに関わるお話なんだろうというふうに理解しております。 申し上げましたとおり、今後、裁判所において改めて記録の管理、保存の在り方について検討をしていく所存でございますが、その中で、第三者の目からも見ていただいて評価していただく必要があるかなというふうに考えております。
○川合孝典君 特別保存するかどうかについても、結局、この資料の廃棄は首席書記官の指示を受けてしなければならないという規程になっているわけですよね。規程はあるけれども、それぞれの家裁の判断で捨てるか特別保存するのかということを決めるということですから、そこはもうそれぞれの主観で残すか保管する、残すか捨てるかを決めるということになるわけです。 で、今の運用を行っている限り、裁判所としてはこの裁判事件記録は捨てていいと判断したものが、その後、要はなくなっているということで今回のようなこういう騒ぎになるわけですから、今の運用では駄目だということが既に経験的に明らかになってしまっているわけなんですよ。だから、今の状況を改善するために、今のこれでは駄目だということを前提としてどう見直すのかということがこれから議論されていかなければいけないということは指摘させていただきたいと思います。 その上でなんですが、御承知のとおり、これまでもこの裁判記録の廃棄の問題は、ここ数年、ずっと何度も何度も要は指摘されてきている話であり、かつ改善が見られなかった問題ということであります。 今後、その電子化の話等も出てきておりますけど、今のお話を聞いている限りは、今後の事件記録はデータ化をするというところでとどまってしまっているということなんですけど、こちらは葉梨大臣に是非御認識をお伺いさせていただきたいと思うんですが、今、令和七年からその電子化の取組というものが本格的に運用される。それまでの間、三年ございます。この間にまた同様の事象が生じることが容易に想定されるわけでありますので、この電子化、保存の在り方というものがきちんと考え方が整理できる、運用方法が確定するまでの間、今あるものは捨てないということで一旦止めるべきじゃないかと私は思うんですけれども、大臣はいかがお考えでしょうか。 じゃ、まず最高裁から。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えをさせていただきたいと思います。 今、今委員の方から御指摘をいただいた問題意識を、私どもとしてもこれから考えなきゃいけないと思っているところがございますので、令和、つい最近でございますが、十月の二十五日に、保存期間が満了をしました少年調査記録を含む全ての事件記録等については、当分の間、その廃棄を留保するように最高裁判所の方から各裁判所の方に事務連絡を発出したところでございます。 これを踏まえて、今後の記録の取扱いについて、申し上げました有識者委員の意見等を踏まえて対処してまいりたいと考えております。
○川合孝典君 有識者会議の件についてもちょっと指摘させていただきたいと思います。 先ほどの質疑の中で、局長の御発言の中で、今後、年内のうちに有識者会議を招集する方向でといった趣旨の答弁があり、何らかの結論が得られるのかなと考えているという、割と他人事のような御答弁をされておられましたけれども、いつこの有識者会議が開催をされるのかということを、中身までということを、まあ議事録もそうなんですが、そのことも含めて我々は知ることができるんでしょうか、有識者会議の持たれたことを。
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答えいたします。 どのような形で会合を進行させるか、あるいはその内容を公開するかということも、基本的には委員の皆様にお聞きすることになります。ですので、事務当局として今こうですということを申し上げることは困難なのですが、これまでの裁判所で行いました類似の委員会、委員の会合等におきましては、会合終了後にかなり詳細な議事要旨を作りまして、それを公表するというようなことをしてございます。
○川合孝典君 ありがとうございます。 二十五日から今日までの間で、指摘したことも含めて様々な御対応、既に最高裁の方でしていただいていることについては私自身もしっかり受け止めておりますので、是非今後も今御答弁にあった方針できちっと対応していただきたいと思います。 その上で、この問題については最後にしたいと思いますが、葉梨大臣にお伺いしたいと思います。今の一連のやり取りもお聞きいただいた上で、裁判記録の保存ということについて、今後、大臣はどうあるべきだとお考えになられますでしょうか。
○国務大臣(葉梨康弘君) 裁判記録の中で法務省が保管をしておりますのが刑事訴訟の確定記録でございます。これについては、法律に基づきまして、それぞれ、極めて大事なものは百年とかですね、そういうような期間が定められているわけですが、委員の御指摘というのは、まさにこのIT化が進む中でどういう形で今後その保管の在り方を考えるかということだろうと思います。 刑事関係につきましては、実はその点をまさに、刑事関係書類のIT化ということで、今、法制審議会、ここで調査審議をしていただいております。ですから、そういう中で、具体的な方向性というのは、まさに法制審にこちら検討をお願いしている最中ですから、なかなか、そこでこちらとしての方向性、私はこうだということで示すというのは現段階ではなかなか難しいところはあるんですが、真剣に討議をしていただきたいと思っています。 それから、先般、民事訴訟記録、これについてもデータベース化をしようと、今最高裁の方で紙ベースで保管されているわけですが、これもどういう形でこれもデータベースにしていくのか、あるいはプライバシーとの関係をどう考えるのか、これも民間の有識者を交えた会議を立ち上げまして、先般、この十月の半ばですけれども、ちょうど会議を立ち上げて検討が始まった最中でございます。 ですから、刑事、民事、いずれについても、所信でも述べましたように、IT化を、デジタル化を加速させるという中で、そういった法制審議会あるいは有識者会議、その検討状況をしっかり注視をして対応していきたいと思います。
○川合孝典君 大臣、真摯な御答弁いただきまして、ありがとうございます。 こういった問題、事務的な処理の問題でいわゆる司法の信任が揺らぐようなことがあってはならないと思っておりますので、是非お取組しっかり進めていただければと思います。 なお、御存じかと思いますが、資料のデジタル化ということに関しては、参議院の方でも以前、国会図書館の資料のデジタルアーカイブの実は議論を行ったことがございます。こちらもやっぱり膨大な資料でありますが、時間を掛けてデジタル化の取組というものを、要は図書館に保存されている大切な資料についても行うといったような取組が行われておりますので、膨大な資料であってもやる気になれば私はできると思いますし、そのために必要な人員や予算というものが必要なのであれば、そのことの議論は国会でしっかりと前向きにさせていただければと思っておりますので、是非お願いしたいと思います。 その上で、持ち時間ほとんどなくなってしまいましたが、次の質問に入らせていただきたいと思います。 実は私、一昨年の三月の名古屋入管の事件が起こりまして以来、二年半以上、このいわゆる技能実習生、そして在留外国人の問題について、この間ずっと議論続けさせていただいてまいりました。上川大臣とも、そして古川大臣ともこのやり取りをさせていただく中で、改善に向けた様々な取組をこれまで実現してきていただいております。そのこと自体は大変感謝しているんですけれども、今後この外国人の労働者、日本在留外国人の方々の課題に関して議論をこれからもさせていただく上で、葉梨大臣の御認識を一つ二つお伺いをさせていただきたいと思います。 この質問をさせていただく前に、まず入管の方に確認したいんですが、今、長引くコロナ禍の中で段階的に水際対策が緩和をされてきており、その結果として外国人の方が日本に入ってくる数がここへ来て急速に増えてきているという状況だと伺っております。現在の外国人の入国状況がどうなっているのかという、直近の情報を教えてください。
○政府参考人(西山卓爾君) 現在、直近のその外国人の入国者の数を御紹介したいと思いますが、令和四年の九月の総数で二十四万九千という数字でございます。
○川合孝典君 この数字は、コロナ以前と比べてどのように変わっているんでしょうか。
○政府参考人(西山卓爾君) 比較として、令和三年の九月、同じ月ということで御紹介しますと、令和三年九月の総数が二万七千八百という概数でございます。
○川合孝典君 コロナ以前日本に入国されてきていた方々と今の状況を比較したときに、コロナ以前に戻ってきているというか、もう既に戻っているという理解でよろしいでしょうか。
○政府参考人(西山卓爾君) 済みません、今、コロナ以前の数字が今手元にございませんけれども、実感としてはほぼ戻ってきているというふうに考えております。
○川合孝典君 入国制限が長く続いたことで、入国、足止めを食っていた方々がここへ来て一気に日本に入国しておられるということであります。 そのことを踏まえてなんですが、大臣所信の中で葉梨大臣は、ポストコロナ時代を見据えた出入国管理体制の計画的整備の必要性について触れられておられました。既に、要は外国人の日本への入国は、コロナ、ポストコロナの状態にこの問題に関してはなっているわけでありまして、この外国人が今、日本に押し寄せてきている状況の中で、出入国管理体制というものはどのように整備が進捗しているのか、この辺りのところを少しお伺いさせていただきたいと思います。
○国務大臣(葉梨康弘君) 今、私の印象では、ビジネストラックが戻っているということじゃないですか。外国人の入国者といっても、このビジネストラックと、それから観光客というのがあります。ビジネストラックは、例えば技能実習生とかそういった方々の入国ですけれども、それがほぼ戻っているという認識を西山次長から答弁をさせていただいたんですが、外国人全体でいいますと、せんだって観光客の受入れを解禁をしたばかりですから、そちらの数が全部戻っているというわけではないということを前提として、これからはやはり観光客、せんだって、観光立国の会議も、私も加わって方向性出したわけですけれども、もうそれをどんどんどんどん数を増やしていきましょうというような国策、国の政策にもなっているところです。 そこで、やっぱりCIQのイミグレを担う私どもとしては、出入国管理体制、その意味で、あの弁は観光客とかそういった面でございますけれど、これをデジタル技術なども活用してしっかりと効率的に、計画的に整備をしていかなければいけない。 どういう技術を活用するかということですけれども、それは、もう従来から進めていますが、例えば顔認証だとかそういったこともしっかりと進めていく。そして、短時間で確実な、厳正な入国審査ができるようにしていく。また、どうしてもやはり人の力というのも必要になりますから、やはり入国管理を担う人員ですね、これもしっかり確保していくということを、これ教育訓練も必要になりますんで、これが計画的にやっていかなければいけないということで、計画的ということも入れさせていただいたわけです。
○川合孝典君 ありがとうございます。 これからビジネストラックのみならず、いわゆる技能実習や特定技能の皆さんも入ってこられるということに多分なろうかと思いますので、体制整備を急いでいただくということの必要性があろうかと思いますので、あえてこの点指摘させていただきました。 時間がもう既に来てしまっておりますのでこれで終わりにしたいと思いますが、技能実習制度に係る問題について、実はかなり掘り下げてこの間やり取りをさせていただいてきております。この間、いろいろ取組をしていただいたこと、お約束をいただいたことも含めて、次回の質疑のときに進捗状況含めてちょっと御確認をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。 時間が参りましたので、私の質疑は終わります。ありがとうございました。
○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。大臣、お久しぶりでございます。 統一協会問題についてお尋ねをいたします。 政府は、先週、十月十七日の予算委員会質疑の中で、宗教法人法に基づく報告徴収・質問権の行使を年内にもと答弁し、それまでの後ろ向きの姿勢を一転させました。また、解散命令請求について、岸田総理自身がかたくなに民法の不法行為は入らないと繰り返してきた答弁を一夜にして変えて、資料をお配りしましたけれども、十九日、行為の組織性や悪質性、継続性などが明らかとなり、宗教法人法の要件に該当すると認められる場合には、民法の不法行為も入り得ると答弁するに至ったわけです。 そうした中、早速ですね、一昨日の二十五日に、宗教法人法に基づく宗教法人審議会と同メンバーになる専門家会議が開かれました。そこで、こうした政府の方針に異論は出なかったと報じられておりますが、文化庁、そのとおりでしょうか。
○政府参考人(小林万里子君) はい、そのとおりでございます。
○仁比聡平君 この宗教法人法八十一条一項一号がこの解散命令の要件を定めているわけですが、そこには、「法令に違反して、著しく公共の福祉を害すると明らかに認められる行為をしたこと。」とあります。そこに言う法令に民法の不法行為が含まれないはずがないんですよね。これは法解釈として当然だということだと思います。付言すれば、不法行為法というのは、賠償すれば加害行為をやっていいなどというものではありません。被害をもたらす加害行為をしてはならないという厳格な規範だと思います。 その上で、二枚目にお配りした資料は、そうした中、文化庁が九月に現状を整理するためにということで作成されたものだそうですけれども、旧統一協会の法的責任を認めた判決の状況という図です。 ここには、不法行為に基づく損害賠償判決が記されています。ここには挙げられていない、例えば、合同結婚式参加者の婚姻意思は不存在だということで、婚姻無効を認めたたくさんの裁判例があります。あるいは、高額献金をやめようとしない信者の家族が準禁治産宣告の申立てを行って、その宣告に先立って、直ちに財産の保全処分を出したというたくさんの裁判例もあります。 つまり、正当な宗教活動と言えるのかと、どうなのかということが問題になる中で、不法行為を初めて認めた判例が、この一番上にある、平成六年五月二十七日、福岡地裁で判決があり、その後、高裁、最高裁と上がったこの事件になるわけですけれども、この献金強要行為は違法であるというその判決の理由の部分を日弁連の意見書の中から抜粋してお配りをいたしました。三枚目になりますけれども。 当該部分だけちょっと読みます。 しかし、これに反し、当該献金勧誘行為が右範囲を逸脱し、その目的が専ら献金等による利益獲得にあるなど不当な目的に基づいていた場合、あるいは先祖の因縁や霊界の話などをし、害悪を告知して殊更に相手方の不安をあおり、困惑に陥れるなどのような不当な方法による場合には、もはや当該献金勧誘行為は、社会的に相当なものと言い難く、民法が規定する不法行為との関連において違法の評価を受けるものと言わなければならないと。 そうした判示なんですが、一方で、宗教法人法八十六条というのがありまして、そこには、「この法律のいかなる規定も、宗教団体が公共の福祉に反した行為をした場合において他の法令の規定が適用されることを妨げるものと解釈してはならない。」と定められているんですね。 文化庁、この福岡地裁の判決、これ、そうした宗教法人法の考え方に通ずるものだと思うんですが、いかがですか。
○政府参考人(小林万里子君) お答え申し上げます。 今先生の方から御指摘ございました福岡地裁、個別の事例について、ちょっとここの場で、済みません、私の方からこの評価といったものをするということは困難でございますけれども、八十六条につきましては、先生が御紹介されたとおりであると考えております。
○仁比聡平君 ここに来て、こういう図まで作って、先ほど質問ありましたけれども、総理が文部科学省として把握している民事の判決というふうに述べながら、ここに来てまだ個別事件の評価は差し控えるなんて言うのかと。 続けますけれども、つまり、その行為が宗教活動を装っていたとしても、社会的相当性を逸脱し、人々の人生をめちゃくちゃにするというのは違法なんですよ。 この福岡地裁判決というのは平成六年で、九四年ですけれども、私が弁護士に登録をした年でして、福岡県弁護士会の先輩弁護士の皆さんが勝ち取られた判決、それから先輩裁判官の皆さんがどんな思いでこれ書かれたかということを本当に間近に痛感をしてきたんですけれども。 この図の、文化庁の図の次のところに紹介されている高松地裁の平成八年の十二月三日の判決を次のページに御紹介しました。ちょっとかいつまんで事案の紹介をちょっとさせていただくと、つまり、統一協会は、勧誘すべき人数の目標を定めた上で、珍味の訪問販売をきっかけにして講演会などに誘い出して、自らの名を明かさないまま、家系図調査だとか環境浄化だとか称して様々な情報を吸い上げるわけですね。そこで献金の目標額を決めて、先生と呼ばれるリーダー格の信者が事前に得た情報を利用しながら献金の勧誘をするという一連の組織的な活動をすると。 だから、判決では、詳細にそうした事実を証拠に基づいて認定をして、組織的あるいは計画的だと。相手の不安をあおり、執拗に、そして即決を迫ると。結局奪い取られた献金というのは原告の預金のほぼ全額、六百万円ですけれども、こうした一連の行為というのは、その目的、方法、結果において社会的に相当と認められる範囲を逸脱しており違法性を帯びるというこの社会的逸脱行為、こうした判決が積み重ねられてきたわけですね。 もう一件だけ端的に。平成九年四月十六日に奈良地裁が、統一協会自ら統一協会自身の不法行為だと認定した判決があります。なぜかと。本件で問題となっている献金勧誘行為は、被告の教義内容に照らして被告の宗教的活動としては最も基本的かつ重要なものであり、実際、被告は、信者を介して集めた献金を受け入れていたことからすれば、本件献金勧誘行為については、被告が被告の活動として行ったものであると言えるとしたわけですね。つまり、日本が贖罪のために韓国に送金するんだと、それが教義だと。 こうした判決というのは、人生と家族をめちゃくちゃにされた被害者が、奪われた財産だけじゃないですよ、家族を取り戻すために、それから自らの尊厳を取り戻すために必死で勇気を奮って声を上げ、弁護士たちは並々ならぬ努力でその深刻な被害と統一協会の責任を主張、立証し、そして多くの裁判官たちが収集された証拠に基づいて認定した事実によるもの。そういう意味で、文化庁、もう一回聞きますが、重いものだと思いませんか。
○政府参考人(小林万里子君) お答え申し上げます。 先ほど先生からの御質問が、今御紹介いただきました判決と、あと宗教法人法八十六条との関係についてお尋ねでございましたので、この場ではそれぞれの評価、差し控えさせていただきました。 しかしながら、旧統一教会につきましては、今御紹介いただきましたような二十件を超える民法上の責任を認めた判決が出されているなど、認識があると、私、課題があると認識しております。 そのため、旧統一教会が文部科学大臣の所轄となった平成八年以降、旧統一教会の任意の協力を得まして私どもも聴取などを行ってまいりました。具体的な内容につきましては、宗教法人の非公知の事実に関するものが含まれますので、詳細は差し控えさせていただきますが、おおむね旧統一教会に関する報道や訴訟に関する情報などを基に活動状況を聴取するとともに、民事事件の確定判決で認定された使用者責任を踏まえた宗教法人としての適正な管理運営や個別事案への誠実な対応をするよう求めてきたと承知をしております。
○仁比聡平君 そこで、大臣、私が引用したこの日弁連の意見書というのは、改めて申し上げると一九九九年に出されたものなんですよ。あのオウム真理教事件を受けて、九六年、宗教法人法の改正があり、宗教活動の自由と人権侵害ということが大きな問題になる中で、既に一九八四年にはヨーロッパでEC議会が定めた基準があります。それから、当時の時点での様々な民事の判決、そうしたものに学びながら、日弁連として宗教的活動に係る人権侵害についての判断基準というものを示した意見書なんですね。以来、四半世紀を超えているわけです。ところが、政府は不作為を続けてきているわけです。 先日の二十日の予算委員会で、岸田総理がこう答弁されました。被害者の方々が存在するということ、様々な形で政府には情報として入っていたわけですから、それを今日まで放置したことについては、政府としてこれは強く受け止めなければならない、深刻に受け止めなければならない点であると思いますと。 大臣はいかがですか。
○国務大臣(葉梨康弘君) 岸田総理、そのような答弁をされて、深刻に受け止めて、反省といいますか、そういう言葉を言われたんですが、実は私自身も、法務大臣になる前、一九九〇年代はまだ私も現職の警察官でございましたので、当時、霊感商法等が非常に問題になったということは認識をしておりました。ただ、その後、まあこの十年間ぐらいはそういった報道も、報道等もなかったものですから、まあ私自身もちょっと不勉強だったのか、まあそんなに、最近でもそんなことをしているとはちょっと、実は私個人としては思っていなかったんです。そして、法務大臣になりまして、この関係省庁連絡会議、これの議長として、そして関係相談窓口も開いて相談を受け付けてみました。そして、それを見てみますと、この十年以内の相談というのが三五%もあって、現在でもそういう金銭トラブルを起こしているんだなということを改めて感じました。 ですから、そういった意味で、現在でもそういうようなことが行われているということ、それについて私がキャッチすることができなかったという、私たちがですね、政府としてキャッチすることができなかったという意味で、あの岸田総理のそういう言葉になったんじゃないかなというふうに私は思っていますし、私も一政治家としては、まあこの十年報道されなかったということで、旧統一教会ですね、まさか今、今でもそのような活動やっていると思っていなかったことについては不明を恥じなきゃいけないと思っています。かといって、だから統一教会とか旧統一教会と関係があったとか、そういうわけではないんですけれども、と思います。
○仁比聡平君 不明を恥じなきゃいけないと、大切な御認識だと思うんです。 一方で、同じ間に、例えば霊感対策の全国弁連始めとして、被害に向き合い続け、救済のために頑張り続けた運動がある。同時に、もう四半世紀前に先ほど紹介したような形で入信を強要されたという方々の二世ですね、がその期間に様々な人権侵害を受けながら大人になってくると。そういう時が過ぎてしまった、そのことについてはどうお感じですか。
○国務大臣(葉梨康弘君) だからこそ、私、議長になって、合同相談窓口をつくり、今度法テラスにそういった窓口をつくって、とにかく今できることは、現行法の中ででき得る限りその被害者の救済というのに積極的に取り組んでいく。そしてさらには、新しい法律を作るということも消費者庁において検討されておりますけれども、私どもからも知見のある職員を派遣をして、それに御協力をしていくということ、しっかりやっていかなきゃいけないと思います。
○仁比聡平君 副大臣、この問題について一言で御認識を伺いたいと思うんですが。
○副大臣(門山宏哲君) 旧統一教会、この当該団体というのが様々な悪質商法や、あるいは今、仁比先生が御指摘になった二世問題、様々な問題が指摘されている問題である。また、今この判例でも法的責任を認めた判決が多数ある。そういう団体であるということから、やはり我々としては、しっかりそういう関係は絶っていかなければいけない。それによって、やはり今傷ついた国民の政治に対する信頼とか、そういうことを回復していかなければいけない、そのように考えている次第でございます。
○仁比聡平君 今の副大臣のお話のもう揚げ足取るつもりないんですけど、社会的に様々な問題が指摘されているというこの用語はですね、九月八日に私が岸田総理に問うたときからずっと総理そうおっしゃって、いや、問題が指摘されているじゃないでしょうと。政府としての認識、被害と加害についての認識はどうなんですかということが問われ、かつ、私が先ほど裁判例、ちょっと古い裁判例ですけど、紹介したようなことなんですよね。 だから、ここをしっかりつかまないと、被害の救済もできないでしょうと。つまり、どんな被害なのか、それをもたらしたどんな加害の行為なのかということが分からなかったら、被害って救済できないじゃないですかと私は思っているので、ちょっと今日時間がありませんから、高見政務官にも、お久しぶりです、お尋ねしたいと思うんですが、政務官は統一協会関連団体のフォーラムに参加をされていたということをもうお話しになっているというか、党の調査でも報告になっていると思うんですけど、サンデー毎日のインタビューで、これ葉梨大臣のですよ、インタビューで、葉梨大臣こんなふうにおっしゃっていて、問題は、旧統一協会との接点はあったが、なぜ急に絶縁せよと言われるのか、ぽかんとしている人たちが自民党内にいたことだと、絶縁の根拠を明確にすることだというふうに語っておられて、まあ少なくとも記事上そうなっているんですけど、高見政務官、振り返ってどう思っていらっしゃいますか。
○大臣政務官(高見康裕君) 今委員から御指摘ございましたように、私は平成二十七年頃からあのフォーラム、関連団体の主催するフォーラムに出席をしたことがございました。旧統一教会の関連団体であるという認識がなかった、ないままにそうした出席をしたこと、認識が十分でなかったというふうに思っております。 そのような関係を持つことによって政治に対する信頼を傷つけるということを重く受け止めて、今後は行動を改めてまいりたいというふうに思っております。
○仁比聡平君 自民党と統一協会やその関連団体が深く癒着することによって、被害者にとってみれば、その後ろ盾になり、広告塔になるということの罪の深さをよく考えていただきたいなというふうに思います。 うなずいていらっしゃるので、ちょっと次の論点に進みたいと思うんですけれども。というのは、つまり、その上でということですよね。 今後の問題に関わって、総理の先週の答弁では、ああ、今週の初めもですかね、現在この旧統一協会に関して把握している様々な事情からは、過去に解散命令した事例と比較して、解散事由に該当すると明確に認められない、十分に解散事由として認められる、そうしたものではないという、そうした答弁があっていて、これ、意味が分からないんですよ。 それ文化庁にちょっと聞きたいんですけれども、過去の積み重なっている二十数例の民事判決というのは、これは先ほど来議論になっているように重いんでしょう。そのことと、それから、これから宗教法人法に基づく報告徴収・質問権の行使をすると、年内にと、そのために専門家会議に頑張ってもらっていると。そこの関係はどうなるんですか。
○政府参考人(小林万里子君) お答え申し上げます。 宗教法人法に基づき解散命令を請求するためには、報告徴収・質問権の行使に係る疑いがあると認めるだけでは足りず、法令に違反して、著しく公共の福祉を害すると明らかに認められる行為をしたなどに該当する事由があると認められることが必要となります。 このため、文部科学省としては、宗教法人法に照らして解散命令の請求の適否を判断するためにも、まずは報告徴収・質問権の行使を通じて、行為の組織性、悪質性、継続性等について具体的な証拠や資料などを伴う客観的な事実を明らかにした上で、法律にのっとり必要な措置を講じてまいりたいと考えております。
○仁比聡平君 つまり、これまでの、つまり四半世紀以上の統一協会による様々な被害、人権侵害、これと、それから今現実、その被害が広がっているわけですよね。大臣が先ほど来御答弁になっているように、合同電話窓口にはその相談が三千件を超えて寄せられていると、既に。というような、新しい事件といいますか、今の事件がある。 今後、こうした事件を引き起こしてはならないと、もう将来に向けては根絶しなきゃいけないという課題が私はあると思うんですけれども、その過去の裁判事件、ここで得られている知見というのは、これはこれからの被害を根絶するのに生かしていくべきものだと。それはそうなんでしょう、文化庁。
○政府参考人(小林万里子君) お答え申し上げます。 文部科学省におきまして、今後、報告徴収、質問内容を作成するに当たりましては情報収集が必要でございますので、先ほど御紹介ございましたような他省庁の把握している情報の提供を受けたり、あるいは旧統一教会問題をよく知る弁護士による団体などから情報提供を受けたりすることは考えられます。また、先ほど御紹介いただいたような判決を分析していくといったようなことも考えられるかと思っておりますが、どのような形で情報収集を行うかにつきましては、現時点において予断を持ってお答えすることは困難でございますが、広く情報を求め、効果的な報告徴収・質問権の行使とする観点からも関係省庁等との連携に努めてまいりたいと考えております。
○仁比聡平君 今の段階でそういうお答えしかできないのかもしれないんですけど、時間が迫ってきたので大臣に最後一問伺いたいと思うんですが、例えば、配付資料の最後のところに三枚付けた資料は、毎年、統一協会が宗教法人法に基づいて提出を義務付けられている収支計算書や、あるいは、もし事業活動があるんだったらば事業に関する書類というのを、こういうのを出さなきゃいけませんよっていうひな形なんですよね。 聞きますと、この宗教活動収入というところに高額献金なんかは入ってくるわけですよね。こういう巨大な、巨額の資金の流れ、これを韓国に送金してきたというような話もある中で、これがどう報告されているのかいないのか、これはその質問権の行使などの中で私はこれは解明が期待されることだと思うし、それは統一協会の悪質性やあるいは今後の被害の救済などにも資するものだとも思うんです。 そういう意味でも政府を挙げての連携した取組というのはとても大事だと思うんですけれども、その際に出発点としてといいますか、今大臣が、大臣を座長にした合同相談窓口がつかんでいる三千数百の案件、その中での統一協会案件というものがどんな中身のものなのかと。 今、政府が共有しているのは、相談を電話で受け付けて、これをしかるべきところにつなぐために聞き取らなければならないことがありますよね。これを電話で聞き取った限りの情報なんだと思うんです、二世の問題もあるいは献金の問題も。これがしかるべきところにつながれた先では、信頼関係を構築しながら様々なその被害を深く聞き取るし、その証拠あるいは加害行為がどんな形で行われてきたのかということをしっかりつかんでいくことになりますよね。 そうした具体的な実態を、やっぱり政府としても、それぞれの相手の団体の、連携協力していただいている団体の性格がありますから、それぞれにふさわしく丁寧にやらなきゃいけませんけれども、それでも具体的に何が起こっているのかということをちゃんと証拠とともにできるだけつかんで、文化庁を始めとして政府として共有すると。それが統一協会による被害の根絶と、それから被害者救済、この車の両輪になるのではないかと私は思うんですけれども、大臣、いかがでしょう。
○委員長(杉久武君) 時間ですので、答弁は簡潔にお願いします。
○国務大臣(葉梨康弘君) はい、分かりました。 仁比先生もいろんな事件担当された、分かるかと思うんですが、相談を受けただけでは、なかなかそれだけでは証拠になるわけではありません。それを法テラス等につないで、そして今まだつないでいる段階ですから、今後、それが、全部が全部証拠として活用できるものなのかどうかというのも一概には言えないところはあるんですけれども、活用できるものはちゃんとフォローアップしながら知見を共有していきたいと思います。
○仁比聡平君 ありがとうございました。 あとは次回に。
○委員長(杉久武君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後三時五分散会