P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
210回国会参議院2022/10/27

文教科学委員会 第2号

発言数
250
登壇者
24
会派数
7
開催日
2022/10/27

会議録

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日、水野素子君が委員を辞任され、その補欠として斎藤嘉隆君が選任をされました。     ─────────────

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。  教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房デジタル田園都市国家構想実現会議事務局審議官森田正信君外九名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

赤池誠章自由民主党

○赤池誠章君 自由民主党の赤池誠章でございます。  我が国が抱える課題の根幹は何か。私は、昨年の参議院決算委員会でも指摘しましたが、国家意識の欠如にあると思っております。戦後、国家は悪として国家という言葉自体すら忌避する傾向が続き、その潜在的な影響力は計り知れないと感じています。それゆえ、私は、自分の国を、国家意識を国民全体で共有すべく、我が国は長い歴史と伝統文化を有し、かけがえのない存在であるという認識の醸成に取り組んでまいりました。  本年二月二十四日以降、ロシアがウクライナ侵略をし続けています。我が国の改正教育基本法にある他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与することとは真逆の行為であり、民主主義と専制主義との闘いという構図で捉える向きもあります。我々が当たり前だと思っている他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与することが当たり前ではないというこの厳しい現実から目を背けてはならず、守るべきものは守るために自分の国という国家意識を醸成しておかなければならないと思っております。  隣国ロシアだけではありません。北朝鮮はミサイル発射をかつてないほど繰り返し、チャイナにおいても習近平体制が三期目、二〇二七年まで延長され、軍民融合の独裁体制が強化されました。両国はロシア同様に専制主義国家とされており、我が国を取り巻く安全保障環境はますます厳しくなっています。宇宙やサイバー空間等の新たな安全保障領域も出現し、課題も広範化、多様化してきております。危機に陥って初めて国家の重要性を認識するなどと手遅れにならないよう、我が国が置かれた厳しい現実を直視し、国家意識を持って今後に備えることが求められております。  文教科学分野というのは全てに関わる基礎のようなものであるにもかかわらず、御承知のとおり様々な課題が山積しております。この課題解決は我々の仕事でもあるわけですが、目の前の部分的、対症療法的な課題解決の積み重ねに終わってはならず、やはりその根底には、人格の完成とともに、真に国家、社会の形成者の育成につながっているかという大本を忘れてはならないと思っております。  第一次安倍政権で改正した教育基本法にあるとおり、公共の精神を尊び、豊かな人間性と創造性を備え、伝統を継承し、我が国の未来を切り開く、我が国と郷土を愛する、そして他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する人づくり、まさにこれに尽きると思います。改正教育基本法以来十四年間にわたって道徳の時間の特別教科化を始め学習指導要領の見直しもしてきているものの、まだまだ道半ばだと感じております。  以上のような根本、根本的な思いの下に、本日は、永岡桂子文科大臣の所信的演説を踏まえ、我が国の文教科学政策の現状と取組についてお伺いし、改めて課題の受け止め方を考えたいと思います。  まず、今般の旧統一教会問題をめぐって、国民の政治、そして政府・自民党への不信が広がっております。自民党では、ガバナンスコード、統治指針を改訂して、今後関係を絶つことは明確化しました。  そもそも、今般の問題の根底には宗教法人法の問題があると思います。宗教法人法とは何か、そして、今まで大量殺人を犯したオウム真理教や詐欺罪に問われた明覚寺が同法に基づいて解散となったわけですが、国家と宗教の関係、そして旧統一教会に対して同法に基づきどのように対応するのか、全体状況の整理も含めて文化庁の見解を伺います。

合田哲雄文化庁次長

○政府参考人(合田哲雄君) お答え申し上げます。  宗教法人法は、戦前の宗教団体法において、宗教法人格付与に関する認可権を始めとして、業務停止命令、活動の制限や禁止など幅広い権限が主務大臣に与えられていたことが信教の自由への侵害と結び付いたとの反省に立って、昭和二十六年に制定されました。  したがって、宗教法人法は、憲法に定める信教の自由や政教分離の原則を基本に宗教団体に法人格を与え、その活動の基礎を確保することを目的として、そのための手続を定めることを目的としてございます。そのため、所轄庁の権限は……(発言する者あり)失礼しました、そのため、所轄庁の権限は五つに限定し、所轄庁には一般的な調査権や監督権、命令権は与えられておらず、また、これらの権限は抑制的に行使することが求められてございます。  他方、御指摘の、委員御指摘の国家と宗教、あるいは信教の自由と公共の福祉との関係は、それぞれ、世界の国それぞれにおいてそれぞれの形で常に問われているところでございまして、我が国においても、オウム真理教を背景に国会において百六十時間以上の御審議の上成立した宗教法人法改正により新たに定められたのが報告徴収・質問権の規定であることは御承知おきのとおりでございます。  今回、岸田総理の指示を踏まえ、この権限行使の準備を進めるに当たっては、信教の自由と公共の福祉の調和を図るべく、宗教法人法と同法に定めるプロセス、そして具体的な事実にのっとって厳正に対応してまいりたいと考えているところでございます。

赤池誠章自由民主党

○赤池誠章君 ありがとうございました。  現在、超党派で被害者救済等議論が始まっております。先日、自民党も政府に対して相談体制強化等の緊急提言を行ったところでもございます。  今回のような事態を踏まえ、所管する文部科学省、文化庁のみならず、政府のあらゆる関係部署が連携をして、情報を収集し、現行法で対処できることは速やかに厳格に実施すること、宗教法人法の運用基準を明確化して、同法を行使して国民への説明を尽くしていただきたいと思います。そして、フランスの反カルト法や、我が国においても様々な問題事例があるわけでありますから、それをしっかり集めて分析し、ガイドライン的なものを作って、このような問題に巻き込まれないような対策を考えるべきだと考えております。  次に、学校教育法における国民保護の取組についてお伺いをいたします。  我が国の多くの同胞を拉致し続け、核実験の再開が時間の問題だと言われている北朝鮮は、今年になってかつてないほどミサイル発射を繰り返しております。  去る十月四日には、青森県上空に弾道ミサイルが通過して、Jアラート、全国瞬時警報が五年ぶりに発令をされました。学校教育において、子供たちの安全確保のために、交通安全、防犯、そして防災への取組というのは順次強化をされてきておりますけれども、ミサイル発射やテロ等の国民保護の取組状況はどうなっているのか、見解を伺いたいと存じます。

藤江陽子文部科学省総合教育政策局長

○政府参考人(藤江陽子君) 弾道ミサイル発射への対応につきまして、文部科学省では、平成二十九年九月に学校における安全確保及び安全指導に関する事務連絡を発出、文部科学省が作成、配付の学校の危機管理マニュアル作成の手引において、おける基本的な避難行動の流れや登下校中の避難行動の留意点など様々な場面に応じた対応の具体的な掲載、本年三月閣議決定の第三次学校安全の推進に関する計画への弾道ミサイル発射等の国民保護に関する事案の記載などによりまして、各学校に危機管理マニュアルの見直しですとか児童生徒等の安全確保等を促してまいりました。  また、今回のJアラートの発信を受けまして、十月六日には文部科学省が運営する学校安全ポータルサイトに弾道ミサイル発射への対応に関する情報を集約して掲載し、事務連絡を発出して、各教育委員会や各学校向けに改めて周知を図ったところでございます。  弾道ミサイル発射について実効性ある対応を行うためには、危機管理部局等の関係機関との連携が重要であり、弾道ミサイルを想定した住民避難訓練に学校が参加した事例も承知しているところでございます。  文部科学省では、各学校において地域の実情を踏まえた危機管理対応が関係機関との連携の下で行われるよう、引き続き、内閣官房等の関係機関と連携しつつ、学校の安全の取組を推進してまいります。

赤池誠章自由民主党

○赤池誠章君 ありがとうございました。  専門家によると、安全管理、危機管理の要点というのは幾つもあるわけでありますが、その中に、あらゆる危機、最悪の危機をしっかり想定すること、そして、危機においては思考や行動が当然混乱したり渋滞をしてしまうわけでありますから、訓練を日頃から徹底に行うことということが挙げられております。  学校においても危機管理マニュアルを整備することは先ほどの御説明のとおりもちろんでありますけれども、家庭や地域と連携して、地震、様々な防犯、交通安全は日頃からなされておりますが、やっぱりいざということのために訓練の実施を改めてお願いをしたいと存じます。  また、教育基本法には安全とか危機管理とかという残念ながら発想というものがないことも気掛かりであります。学校の安全、危機管理を推進する上でも、改めて法令の見直しも必要だと考えております。  続きまして、経済安全保障における文部科学省の取組についてお伺いをいたします。  我が国の安全保障を考えるとき、従来の外交や防衛面のみならず、経済活動分野が重要になってきております。その背景には、先ほどもお話しいたしましたが、我が国と基本的な価値観を異にする隣国、ロシアや北朝鮮、とりわけ世界第二の経済大国となったチャイナの台頭があります。同国は、希少で貴重な資源、それから世界一の人口、そして豊富な資金等を利用して企業進出や買収、投資、そして人材確保、技術情報の搾取等、我が国に対して影響力を行使している実態があります。  そこで、本来、あっ、失礼しました。そこで、本年、自民党の提言もあり、経済安全保障推進法が制定されました。また、従来からある外為法に基づく対処もなされてきました。そこで、経済安全保障分野での文部科学省の取組状況を伺います。

柿田恭良文部科学省科学技術・学術政策局長

○政府参考人(柿田恭良君) お答えをいたします。  文部科学省では、科学技術イノベーション分野においても経済安全保障を推進することが重要との認識の下、関係府省と連携し、先端的な重要技術の育成と、それらの技術を適切に守るための取組を両輪として進めております。令和三年四月には担当する参事官組織を立ち上げまして、我が国の喫緊の課題である経済安全保障に一元的に取り組むこととしたところでございます。  具体的な施策といたしましては、一点目、令和三年度補正予算で造成した基金を活用いたしまして先端的な重要技術を育成する経済安全保障重要技術育成プログラムの推進、二点目に、研究活動の国際化等に伴う新たなリスクに対応するための研究インテグリティーの確保、三点目に、大学や研究機関等における外為法に基づいた安全保障貿易管理の徹底などの取組を内閣府や経済産業省等の関係府省と連携して進めております。  引き続き、経済安全保障に係る施策をしっかりと進めてまいります。

赤池誠章自由民主党

○赤池誠章君 ありがとうございました。  大学や研究機関等の取組を促進させるためには、先ほど御説明をいただいた、育てる、そして守る、二つの両面、そのとおりだと思います。そして、その前提としては、やはり当事者の方々が国家意識を持って我が国を取り巻く大変厳しい安全保障環境への危機感を共有しなければいけないのではないかと思っております。  学術や科学技術関係者の真理に対して飽くなき探求というのは、当然、国家を超える取組になるわけですが、その反面、残念ながら、学術や科学技術を自国第一主義、自国の発展のみに利活用し、他国を追い落とすかの、そういったこともいとわない残念ながら専制主義的国家があるということも忘れてはならないわけであります。  我が国はもはや平時ではない、グレーゾーン事態である、さらに、実質はもう見えない侵略、有事であるという指摘もあるわけでありますから、そのことが文部科学省自体にあるのかということが問われているのではないかと感じております。  次に、経済安全保障とも関連いたしますサイバー分野の教育について伺いたいと存じます。  我が国始め世界各国において、経済成長、発展のためには、デジタル化、そしてグリーン化の流れが必須となりつつあります。我が国においても、デジタル化人材の育成が急務となっているわけであります。デジタル田園都市国家構想においては二百三十万人の牽引人材をつくると。その中で、文部科学省自身も、大学、高専、高等教育機関、大学院を活用して十七万人以上の人材を育成するということが目標に掲げられているわけであります。  一方で、ロシアのウクライナ侵略では、今年二月の武力行使に至るまでに偽情報の拡散等の認知戦、情報戦とともに、現在においてもサイバー攻撃が行われているということも指摘されているわけであります。  それはロシアに限ったことではなく、北朝鮮は組織的、継続的なサイバー攻撃によって暗号資産、仮想通貨等の資金獲得を行っているとも言われております。また、チャイナはチャイナでメード・イン・チャイナ二〇二五という構想の中で十大重点分野を指定して、同分野の我が国の企業や大学、研究機関等に対してサイバー攻撃を執拗に繰り返して技術情報等を取得しようとしているとも言われております。さらに、我が国の重要インフラへのサイバー攻撃による混乱も、いざとなれば懸念されているというところでもあります。  改めて、文部科学省のサイバー分野での教育の取組をお伺いいたします。

藤原章夫文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(藤原章夫君) お答えいたします。  今御指摘ございましたように、デジタル人材の育成というのは大変大きな課題でございます。  このため、文部科学省では、新しい学習指導要領において、小学校でプログラミング教育を必修化をし、中学校では技術・家庭科でプログラミング教育の内容を充実するとともに、高等学校では情報Ⅰを必修、必履修科目として位置付け、全ての生徒がプログラミングや情報セキュリティー等について学習することとしているところでございます。また、小中高等学校を通じて、情報には誤ったものや危険なものがあることや、ネットワーク上のルールやマナーを、マナーの意味を考えさせる活動等を通じて、情報モラルを確実に身に付けさせることを重視をしているところでございます。  こうした教育課程で育った生徒が大学に進学する際、大学の学習との接続も重要でございます。このような観点から、令和七年度大学入学共通テストでは情報Ⅰが導入される予定でございます。  文部科学省といたしましては、引き続き、小中高の接続、さらには高大接続も意識しながら、デジタル人材の育成に全力を尽くしてまいりたいと存じます。

赤池誠章自由民主党

○赤池誠章君 ありがとうございました。  経済安全保障分野において、育てると守るという、そういう両面があるという御指摘をいただいております。今の御説明は、育てるという面ではそのとおりだと思うんですが、これ一方で、先ほどサイバー攻撃に対する防御、守るという視点での教育の状況について御説明がありませんでしたので、改めてお伺いをしたいと存じます。

藤原章夫文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(藤原章夫君) 守るというのは様々なリスクから子供たちを守るという趣旨かと存じますけれども、先ほど少し触れましたけれども、情報を活用していく際にはそのリスクも併せて学んでいくことが必要だと考えております。そうした意味で、小中高を通じて様々な情報活用上の注意、情報モラル、加害者になってもいけませんし、被害者になってもいけないわけでございますので、そうした点をしっかり教育をしていくという観点で進めているところでございます。

赤池誠章自由民主党

○赤池誠章君 是非、当然育てていかなければいけないと同時に、今局長御指摘にいただいたように、言ってみれば様々なリスクにさらされる中でそのリスクをどうするか。これまさに、先ほど危機管理の要点のお話をさせていただきましたけれども、そういったものも合わせて、道徳の時間にも情報モラル入っていますし、また情報、今年度から始まった情報、必須の中にもセキュリティーの話は入っているというふうにも聞いております。そういった側面があるんだということを是非しっかり、分かっていらっしゃると思いますが、更なる形で強化をしていただきたいと思います。  当然、大学入試だけでは、その先の大学、短大、専門学校の高等教育や、さらに社会人、これは文部科学省のみならず、政府全体で取り組んでいただかなければいけないと思っておりますので、これ是非、その根底にあるのは文部科学省の取組だと思っておりますので、引き続きお願いをしたいと存じます。  そして、コロナ禍でもありまして、義務教育へ一人一台の情報端末を四千六百億以上の国費を掛けて配備をしたところでもあり、また自治体の皆様方の協力の中で、また事業者の協力の中で、情報環境ですね、ネットワークの整備も進んでいるところであります。学校のみならず、やっぱり家庭にも持ち帰っていただきたい、そんな思いの中で、現在学校でも創意工夫がなされております。  また、高校段階では、それぞれ国費は経済的に厳しい方々のみということで、自治体の公費で、また自己負担も含めて、様々なやりくりの中で高校段階でも各地で取組が進んでいると聞いております。その環境を積極的に活用していただいて、デジタル化の育てる、そして守る、その両面をしっかり対処し得る人材育成の強化を引き続きお願いしたいと存じます。  次に、学力向上策について伺います。  先ほど申し上げましたとおり、ロシアのウクライナ侵略では、武力攻撃、そしてサイバー攻撃に加えて、認知戦、情報戦が行われていると言われています。また、北朝鮮による我が国同胞の拉致事件というのは、まさに北がそのようなことをするはずがないという認知戦、情報戦が長年行われて、我が国の対応を遅らせ続け、それがいまだ解決にできないことにつながっているとも言われております。そして、チャイナは、戦わずして勝つという人民解放軍の方針があって、三戦作戦、世論戦、心理戦、法律戦、国内外で展開しているとも言われています。  それに対して、我が国もようやく情報コミュニティーの強化、さらに、外務省では、AI、人工知能を活用した情報戦への対応の取組が始まったところでもあります。  認知戦、情報戦への対応に必要なのは、まず基本的な知識を持つこと、そして客観的な事実を確認し続けようとする論理的な思考力、そして事実に基づいた判断、表現力であります。そして、それを生涯通じて取り組み続けるという継続性であります。今指摘したその三点というのは、まさにつまるところ文部科学省が推進している学力の三要素そのものなんであります。  現在、我が国の学力は、基礎力はあるが応用力が課題があると指摘され続けていますが、その現状と課題、取組状況について見解を伺います。

藤江陽子文部科学省総合教育政策局長

○政府参考人(藤江陽子君) 初等中等教育段階における学力の現状についてでございますが、経済協力開発機構、OECDが実施したPISA二〇一八の結果によれば、日本の数学的リタレシー及び科学的リタレシーは世界トップレベルにあるという状況でございまして、読解力についてはOECD平均より高いグループに位置しているという状況でございます。  また、今年度の全国学力・学習状況調査の結果からは、知識、技能を身に付け、それを活用することに定着が見られるものもある一方、判断の根拠や理由を明確にしながら自分の考えを述べることや、筋道を立てて説明したりすることなどに課題が見られているというところでございます。  文部科学省といたしましては、これらの課題に対応すべく、学習指導要領に示す育成を目指す資質、能力の育成に向けて、全国学力・学習状況調査の結果を踏まえた授業アイデア例の周知ですとか、指導主事を対象とした全国説明会の開催等を通じ、学校における事業改善に資する取組を促しているところであり、引き続きこうした取組を推進してまいりたいというふうに考えております。

赤池誠章自由民主党

○赤池誠章君 ありがとうございました。  学力の三要素を確実にするために、今般の学習指導要領には、いわゆるアクティブラーニング、主体的で対話的で深い学びと、一方的に先生が教えて暗記して試験で確認するみたいなことも当然基礎力としては大事ですが、それだけではなくてということで、学校の現場で様々な情報端末も活用して取組がなされていることを聞いております。  その中で、私は、国際バカロレアという国際的に通用する大学入学資格の教育課程が大変参考になるのではないかと思っております。  重要なのは、英語教育という外国語の取得というだけではなくて、国際バカロレアには小論文作成というのが求められております。この論文を書くということは、引用の使い方やその形式の習得を含めて、まさに論理的思考と表現の最たるものではないかと感じているからであります。  我が国においては、大学院では当然論文が必須となっておりますが、残念ながら、大学、短大、専門学校の高等教育機関では、理系は必須ですが、文系、法学部とか教員養成とかってなると何か論文が必須とはなっていないところもあります。また、高校段階では、一部中高一貫の進学校では実施をされているということも聞いております。  実は、大分市教育委員会では、教育長の指導力の下で、全小中学生が卒業時にレポート、作文を作成するということを義務付けてあるという、そんなような取組もあるわけであります。高等教育機関はもちろんでありますが、初等中等教育機関においても、発達段階に応じて総合学習の時間を使って発表はなされておりますけれども、それぞれ、小論文、レポートを作成するということを義務付ける、促すということも大変大事ではないかと考えております。当然、それを指導する教師の研修、育成というのも必須となります。  国際的に通用するというのは、語学はもちろんでありますが、その論理的思考、表現力、それは冒頭述べましたように、認知戦、情報戦にも巻き込まれない人材育成につながるわけでありますので、是非、文部科学省においてはお取組をいただきたいと存じます。  次に、体力向上策について伺いたいと存じます。  昨年、我が国では、コロナ禍の中、東京オリンピック・パラリンピック競技大会が開催をされたところであります。五十八年前の前回、昭和三十九年の東京大会では、それを契機として運動、スポーツ熱が高まり、国民、特に子供たちの体力向上に大いに貢献したと言われております。  しかしながら、今般の大会は、コロナ禍もあって無観客となったことでなかなか体力向上につながりにくいという状況の中、以前からのネットやゲームの普及もあって、子供たちの体力低下が指摘をされているところであります。  所管するスポーツ庁では、運動、スポーツによる生涯にわたる健康増進、特にその出発点となる子供の体力向上策にどう取り組んでいるのか、その見解を伺います。

角田喜彦スポーツ庁次長

○政府参考人(角田喜彦君) お答え申し上げます。  子供の体力につきましては、全国体力・運動能力調査におきまして体力合計点が低下する結果となっており、新型コロナウイルス感染症による影響が長期化する中で、家庭、学校、地域が一体となって体力向上の取組を行っていく必要があると考えております。  このため、スポーツ庁といたしましては、まず幼児期からの運動習慣形成について、保護者、教師等の運動遊びの重要性の啓発や、子供たちが継続的に多様な運動遊びを経験できる機会を提供するプロジェクトを今年度から新たに取り組んでいるところでございます。  また、学校における体育授業の充実も重要でございます。運動が苦手な児童への指導の工夫を示した手引を作成し、研修会等を通じて学校現場の実践を促すとともに、アスリートにじかに触れることで子供たちの運動意欲を高めていく取組も進めております。さらに、GIGAスクール環境の中で、一人一台端末を活用した新しい体育の授業の手法の開発にも取り組んでまいります。  このほか、スポーツ庁のホームページにおきまして、自らの身体を把握し、意識的に動かすきっかけづくりを目的として、室伏スポーツ庁長官自身が考案、実演するセルフチェック動画を順次公開したり、自治体やスポーツ団体の子供の体力向上に関する取組を紹介しているところでございますが、今後も、例えば学校現場の創意工夫ある取組の動画や、子供が友達、家族と一緒に手軽に取り組める運動の紹介動画など、充実に取り組んでまいりたいと考えております。  スポーツ庁といたしましては、東京オリンピック・パラリンピックのレガシーを生かして、これらの子供の体力向上の取組を今後も積極的に推進してまいりたいと考えております。

赤池誠章自由民主党

○赤池誠章君 ありがとうございました。  文部科学省では、学習指導要領で生きる力というのを推奨しております。それは、知徳体のバランスある力というふうにしているわけであります。体力は、人間が動物である以上、基礎、基本であります。また、取り組めば取り組んだだけ体力向上の成果は確実に上がることも分かっているわけであります。要は、やるかやらないかということであります。まさにスポーツ庁の存在意義が問われている事態になっているとも思っています。  部活動の地域移行が進められている中で、肝腎の子供たちの運動、スポーツ機会がなくなって、更なる体力低下になるようなことがあってはならないわけであります。部活動指導員の導入等全体像、それから移行計画の策定を速やかにスポーツ庁が中心となって行うべきだと考えます。  また、学校は当然大事なんですけれども、学校だけで運動、スポーツが完結するわけではありません。家庭や地域と連携して運動機会をつくってほしいと考えております。  先ほど、室伏長官の動画、私も見ました。大変すばらしい動画なんですが、残念ながら昨年公開をされてアクセス数が伸びていないと、作りっ放しと。この辺もスポーツ庁のやる気を問われるわけでありますから、せっかく長官自らが動画をアップしたのに、全く見られないという、活用されていないということであってはならないわけであります。  そういう面では、総合政策局では、以前から早寝早起き朝御飯という国民運動を行っており、一定の成果を出しているわけでありますので、スポーツ庁も一緒となって、早寝早起き体操朝御飯とかですね、そういった国民運動に展開をしていただきたいと思います。オリンピック金メダリスト室伏長官を先頭に、体力向上の結果を出していってほしいと思います。  次に、学校での働き方改革について伺います。  教育は教師によって決まる。先日、教職員団体の皆様方と様々な意見交換やお話を伺う機会、教師の方々の決意を聞かせていただいたところであります。現在、我が国では働き方改革が叫ばれて、学校においても、教職員の方々の働き方を見直し、子供たちに向き合う時間をもっともっとつくって、生きる力、知徳体、バランスある力を向上させたいという様々な試みがあるということは聞いております。その取組状況についてお伺いいたします。

藤原章夫文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(藤原章夫君) 教師の働き方を見直し、子供たちに対して更に効果的な教育活動を行うことができるようにするため、学校における働き方改革を進めることは文部科学行政の最重要課題の一つであると考えております。  文部科学省の調査結果では、時間外勤務は一定程度改善傾向にあり、働き方改革の成果が着実に出つつあるものの、依然として長時間勤務の教職員も多く、引き続き取組を加速させていくことが必要であると考えております。  文部科学省においては、令和元年の給特法改正を踏まえ、勤務時間の上限等を定める指針を策定するとともに、小学校における三十五人学級の計画的な整備や、小学校の高学年教科担任制の推進等のための教職員定数の改善、教員業務支援員を始めとする支援スタッフの充実、また、例えば午前五時間授業の導入などといった教育課程の編成上の工夫などに関する取組事例の展開、また部活動改革やコミュニティ・スクールの導入促進、地域学校協働活動との一体的な推進などによる地域の方々による学校支援の充実と、こうした施策を総合的に講じているところでございます。  今後でございますけれども、本年度、勤務実態調査を実施しているところでございます。この結果を踏まえながら、教師の処遇を定めた給特法等の法制的な枠組みを含め検討してまいりたいと考えております。

赤池誠章自由民主党

○赤池誠章君 ありがとうございました。  学校での働き方の見直しというのは、従来の学校習慣から脱する必要があるということを痛感をしております。要は時間管理でありますから、やっぱりしっかり時間を前提にしてどうするかということであります。  そういう面では、例えば、家庭から学校までの通学路の安全確認等は教職員ではなく家庭や地域にお任せをするとか、学校に来てからは、一人一台の情報端末を整備しているわけでありますから、その習熟を進めていけば、従来の授業時間を五分程度短縮するということも当然できるわけでありますし、さらに、学習指導要領に認められた現行の総時間数以上に学校現場がなさっているという実情も聞いておりますから、それはその時間に収めていくとか。先ほど局長からも指摘ありました、短縮授業の午前五時間制という形で、これは大変すばらしい試みだと思っております。午後の授業は体育や図画工作、実験等の連続授業としたり、個別最適化の学びとして補習や発展的な学習を行うと。そうすることで、先生方も授業の時間、それから研修、さらに打合せに使われていくということにもなると思います。  それから、子供たちの放課後は、学童保育や放課後子供教室、地域に任せ、部活動はやりたい教師と外部の部活動支援に任せていくということも大事であります。これは全て目黒区の全小学校、私も視察いたしましたが、導入されて実績が出ているということでもあります。  そして、局長も言いましたように、地域の受皿が何よりも大事であります。それが学校運営評議会と地域学校協働活動を併せたコミュニティ・スクールだと考えております。同制度は、最新の調査で公立小学校では半分まで導入が進んだというふうに聞いておりますが、これやっぱり必置化に向けて予算支援、そして法令改正など行うべきだと考えます。  次に、不祥事を乗り越えるための組織改革について伺います。  残念ながら、先般、文部科学省の不祥事がまたもや発生しました。国家公務員として、また道徳を始めとした教育分野、また真理探求という科学技術をつかさどる文部科学省の度重なる不祥事については、猛省を促したいと思います。  八年前の平成二十六年に、私、文部科学大臣政務官、一年間務めさせていただきました。文科行政に携わった経験から、このままでは文部科学省は不祥事を起こしかねないと、六年前、平成二十八年三月、当委員会で文部科学省の組織体制の問題を指摘して意識改革をすべきだと質問しました。その後も同様の質問を続けておりましたが、残念ながら不祥事が次々と現実になってしまいました。  文部科学省の幹部の部屋には、森有礼初代文部大臣の自警の書が掛かっております。初代文部大臣は、文部行政の重要性とともに、最後に、「その職に死するの精神覚悟せるを要す」と結んでいるわけであります。  改めて、現代的な意味として文部科学省にその覚悟があるのか、意識を変え、組織をどう変えていこうとしているのか。既に五年にわたる省改革がなされてきているわけでありますから、その成果と課題、進捗状況を伺います。

井上諭一文部科学省大臣官房総括審議官

○政府参考人(井上諭一君) 文部科学省におきましては、平成三十年七月に幹部職員が逮捕されたことなども受けまして、同年十月に文部科学大臣を本部長とした文部科学省創生実行計画を設置し、また平成三十一年に文部科学省創生実行計画を大臣決定として取りまとめまして、再発防止を含めた省改革の取組を行ってまいりました。  具体的には、組織風土改革やガバナンス強化といたしまして、課室長級以上の職員が自身の業務運営上の方針を策定し部下職員へ周知すること、また、政策立案機能の強化といたしまして、多様な研修の機会を充実するとともに、若手を中心とした柔軟で創造的な政策提案を実現する取組、また、業務改善の徹底といたしまして、省内有志で構成される業務改善推進員による職員参加型プロジェクトの実施といったことに現在取り組んでいるところでございます。  しかしながら、御指摘いただきましたように、今般、全日本私立幼稚園連合会前会長等と国家公務員倫理規程違反となる会食が行われていたということが確認されたことは誠に遺憾でございます。  文部科学省といたしましては、今般の不祥事に対する再発防止策を文部科学省創生実行計画を進めるための取組として位置付けまして、継続的かつ着実に実施していくことで全省を挙げた省改革を一層推進してまいる所存でございます。

赤池誠章自由民主党

○赤池誠章君 ありがとうございました。  やっぱり結果が全てだと思います。結果が出るまで取り組み続けることが大事でもあります。分かっていらっしゃる方は分かっているけれども、なぜこういうことになるのかということを日々真摯に反省し、次に向かって、幹部の役割が大変重要だと思っておりますので、引き続きお取組をいただきたいと存じます。  今年は、永岡文科大臣の所信的演説の中にもございました、学制発布百五十年という節目の年であります。天皇陛下、皇后両陛下御臨席の下で記念式典が開催されました。それに併せて、学制百五十年史という歴史を取りまとめているところでもございます。是非それをしっかり省改革の一環としても全ての職員の方にお読みいただきたい、まあ既に読んでいらっしゃるとは思いますが、重ねてお読みいただきたいと思います。  そして、来年は我が国でサミットの開催が予定をされているところでもあります。最後に、永岡文部科学大臣の文科政策に取り組む御決意を改めて伺いたいと存じます。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 先生御指摘のとおり、本年は明治五年の学制発布から百五十年を迎えました。その記念式典には、天皇皇后両陛下御臨席の下に開催されたわけでございますが、私も壇上におりまして、赤池委員がいらっしゃるということもしっかり認識をできたということを今お話しさせていただきます。  また、来年五月にはG7富山・金沢教育大臣会合が開催されます。国内外に向けまして、これからの社会で求められる人材をどう育てていくのか、これを議論し発信していくいい機会と捉えております。  いつの時代も、教育というのは国家の、社会の礎でありまして、発展の原動力でございます。これまでの功績を将来に引き継ぎながら、文部科学行政が直面いたします様々な課題に果敢に取り組みます。そして、新しい資本主義の柱の一つである人への投資、これを強化をし、その成果を国民の皆様に感じ取っていただけるようにしていきたいと考えております。

赤池誠章自由民主党

○赤池誠章君 ありがとうございました。  冒頭、教育基本法で、教育の目的とは人格の完成と国家、社会の形成者の育成ということでございます。そういう面では、今日、文部科学省の大臣、副大臣、政務官はもちろんでありますが、幹部職員が是非率先垂範して文科省をまとめ、そして、文部科学行政というのは大変幅が広い分野で、全ての国民の関わる分野でございますので、永岡文科大臣の指導力の下で引き続き職務精励をお願いして、私の質問と終わらせていただきます。ありがとうございました。

熊谷裕人立憲民主・社民

○熊谷裕人君 立憲民主・社民の熊谷裕人でございます。  文教科学委員会、初めての所属、初めての質問になります。どうぞよろしくお願いいたします。  永岡大臣の所信的挨拶に対する質疑をさせていただきますが、まず最初、何といっても今話題になっております旧統一教会との政務三役の関係につきまして御確認をさせていただかなければいけないというふうに思っております。  会派で、各政務三役の皆さんの旧統一教会との関係につきまして、マスコミベースでありますけれど一覧表を作らせていただいております。その中で、永岡大臣と、それから簗副大臣と伊藤政務官においては関係見当たらずというふうに私たちも思っておりますが、井出副大臣と山本政務官につきましては、イベントに祝電等ということでマスコミ報道がなされたというふうに認識をしております。  改めて、これらの関係に、今思い起こしたというか、思い出したようなことがあれば付け加えて、これまでの公表されているお付き合いについてのそれぞれの皆様からの確認をさせていただきたいと思います。端的に御答弁いただければと思います。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) これまで申し上げてまいりましたとおり、私の知る限り、統一、旧統一教会との関わりはございません。  以上です。

簗和生自由民主党文部科学副大臣

○副大臣(簗和生君) これまで申し上げてきましたとおりでございます。関係はございません。

井出庸生自由民主党文部科学副大臣

○副大臣(井出庸生君) 私の方は、八月の二日に私のSNSで公表しておりますが、昨年の三月に出席依頼のあった催しに、の出席をお断りする代わりに電報を送付したことが一度ございました。それと、昨年十月の私の衆議院総選挙でございますが、その際、街頭演説に数名の方で何か所かにお越しをいただきました。  SNSで公表させていただいている以上のものはございません。

伊藤孝江公明党文部科学大臣政務官

○大臣政務官(伊藤孝江君) これまで申し上げてきましたとおり、旧統一教会との関わりを持ったことはございません。

山本左近自由民主党文部科学大臣政務官・復興大臣政務官

○大臣政務官(山本左近君) 旧統一教会との関係につきまして、これまで申し上げてきましたとおり、関係団体から会合への出席を求められましたが、お断りいたしました。ただ、一般的な祝電を複数回送付したことはございます。  そして、現在もこの点について変更、追加すべき点はございません。

熊谷裕人立憲民主・社民

○熊谷裕人君 ちなみに、私も当選三年前にさせていただきましたけれど、地元に旧統一教会の教会がございまして、関連団体から講演会の御案内ありましたけれど、団体を調べさせていただいて、旧統一教会勝共連合との関係団体ということで対応をお断りをさせていただいております。  続いて、推薦確認書への署名についても確認をさせていただきたいと思います。  昨日の衆議院の厚労委員会で、副大臣が新たに確認書へ署名をしたというような事例もございますので、改めて確認をさせていただきたいと思います。それぞれの皆さんからお願いいたします。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 確認書の御依頼もございませんでした。全く関係ございません。

簗和生自由民主党文部科学副大臣

○副大臣(簗和生君) 推薦確認書を提示されたことはございません。

井出庸生自由民主党文部科学副大臣

○副大臣(井出庸生君) 私は、過去に推薦確認書を、まあ提示を受けて、そのサインを求められたことはございます。その場にてお断りをしております。  さきの質問も含めてですね、過去に接点のあったことについては認識が甘かったと反省しておりますし、今後はそうした団体との関わりを持たずに、また被害の声に向き合ってまいりたいと思います。

伊藤孝江公明党文部科学大臣政務官

○大臣政務官(伊藤孝江君) 推薦確認書を提示されたことはございません。

山本左近自由民主党文部科学大臣政務官・復興大臣政務官

○大臣政務官(山本左近君) 旧統一教会から推薦確認書を提示されたことはございません。  その上で、お約束しているとおり、今後、当該団体との関係は一切持ちません。  また、永岡大臣の下で、襟を正して文部科学行政に取り組んでいるところでございます。

熊谷裕人立憲民主・社民

○熊谷裕人君 ありがとうございます。  それぞれ御確認をさせていただいて、今まで公表されている以上のことは、新たな進展はなかったということを御確認をさせていただきました。  続いて、永岡大臣におかれましては、大臣就任時に様々な引継ぎ、レクを受けられると思います。その中で、この旧統一教会の名称変更につきまして、もう大臣が引き継いだときにはこの旧統一教会と政治との関係というのが大きく社会的に取り上げられていた時期でございますので、その引き継いだときに名称変更等については何か引継ぎの説明があったかどうか、お尋ねをしたいと思います。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 文部科学大臣として着任した際、平成二十七年の旧統一教会の名称変更につきましては、文部科学省において宗教法人法に基づいて適切に対応しているということを聞いておりました。その後、事務方から案件の引継ぎの説明を聞いており、受けております。  末松前大臣から直接の引継ぎは受けておりませんけれども、私の着任以前にも、末松前大臣が数次にわたりまして会見で説明をなさるなど、丁寧に経緯の説明を行ってきたということを承知しております。

熊谷裕人立憲民主・社民

○熊谷裕人君 説明をなされたということでございますので、ここで委員長にお願いをしたいんですが、この大臣の引継ぎ、レクのメモ、それからこの名称変更に係る書類、そしてメモ等も公文書で残っていると思いますので、資料提出の要求をさせていただきたいと思います。  お取り計らいをよろしくお願いいたします。

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) 後刻理事会において協議をいたします。

熊谷裕人立憲民主・社民

○熊谷裕人君 ありがとうございます。  そうしましたら、次にその推薦確認書、皆様署名をされていないということなんですが、まあいわゆる政策協定というふうに言われておりまして、家庭教育支援法、仮称ですが、それから青少年健全育成基本法、これも仮称でございますが、自民党さんの自民党総合政策集、J―ファイル二〇二二の中に記述がございまして、教育のところにそれぞれ制定を目指していくというような記述が選挙公約というか選挙のために作った総合政策集に出されております。  そして、あの確認書の中に、それぞれ旧統一教会系の基本理念セミナーへの参加等も求められているということにつきまして、こういった、今、政府・与党、自民党さんが中心でございますので、政府の、特段文部行政に対して影響があったのかないのか、なかったのかというところを大臣の所見を伺いたいと思います。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 一般論といたしまして申し上げたいのですが、政府におけます政策の企画立案というものは、国民、有識者、議員、そしてその他幅広い関係者の意見を積み重ねて、その上で進めていくものでございます。このプロセスの中で、一議員の選挙における接点というものが影響を及ぼすものではないというふうには考えております。

熊谷裕人立憲民主・社民

○熊谷裕人君 一議員というふうに今大臣答弁なされましたけれど、非常に多くの政府・与党の議員がこの接点を持たれていて、まだ全容が明らかになっておりませんが、昨日のように、政府の副大臣もこのいわゆる政策協定、推薦確認書に署名をしているというようなことも現れておりますので、本当にこの政府の進める、そして文部科学行政に影響がなかったのか、ゆがみが生じていないのかというところは疑問を持たざるを得ないと思っております。  特に、昨日も衆議院の文教科学委員会で話題になっておりましたし、私どもの同僚議員が質問されておりました。性教育のところで、自民党所属の議員がかなりこの教育現場での性教育について否定的なことを過去質問をされてきたということで、学校現場が大変萎縮をしてしまったと。昨日の質疑を聞いておりますと、学校現場で性教育という言葉も使われなくなってしまったというような話も出ておりました。子供たちが自分自身の体をしっかりと知るということは、大臣もおっしゃっておりましたが、性暴力とかこういったところから身を守ることにもつながると私は思っておりまして、こういったところに私は影響があったんではないのかなというふうに思っております。  その中で、包括的性教育に関する考え方、大臣は非常に前向きに捉えていただけるんだと思っておりますが、この包括的性教育に関する考え方、大臣のお考え方をお聞かせいただければと思います。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 学校におきましては、児童生徒の発達段階に応じまして性に関する指導を行うこととしております。  具体的に申し上げれば、例えば初経であるとか精通、異性への関心の高まりや性衝動、そして思春期の心と体の発育、発達、また受精であるとか妊娠、出産とそれに伴う健康課題、エイズ及び感染症ですね、性感染症とその予防、異性の尊重であるとか、また性情報への適切な対処など、身体的側面のみならず、様々な観点から学習が行われております。  子供たち自身が性に関して正しく理解をし、適切な行動が取れるよう、教員の資質、そして能力の向上も含めまして、学習指導要領に基づく着実な指導に取り組んでまいります。  また、各自治体の保健部局が実施をする性と健康に関する普及啓発、相談対応などにつきまして、教育委員会や学校との連携、そして協力が促進されますよう、関係府省との連携を図ってまいります。  文部科学省といたしましては、今後とも、地域、学校の実情に応じて子供の性と健康に関する取組が充実されるように努めてまいります。

熊谷裕人立憲民主・社民

○熊谷裕人君 続いて、私も憲法審査会の委員でありまして、会派の、党の方の憲法調査会で有識者の方を呼んでお話を聞いたところ、外国に本拠がある宗教団体と政権与党の議員が選挙における政策協定を交わすことは、国民主権という観点からちょっと疑義があるというふうにおっしゃっておりました。こういった憲法学者さんもいるというところについての大臣の受け止めを聞かせていただければと思います。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 一般論として申し上げますけれども、予算委員会で岸田総理が答弁したとおり、一議員の選挙における接点が自民党の政策決定全体に影響を与えるというプロセスにはなっていないというふうには認識しております。  また、政府におけます政策の企画立案は、国民、関係者、有識者、議員、閣僚、官僚、こうした多くの関係者の意見を積み重ねた上で進めていくものであり、このプロセスの中で一議員の選挙における接点が影響を及ぼすものではないというふうに考えております。

熊谷裕人立憲民主・社民

○熊谷裕人君 ちょっと、今憲法のことについての受け止めを聞いたんですけど、答弁が違いました。残念です。  ただ、時間がありませんので、ちょっと次に進ませていただきたいと思うんですが、宗教法人法の質問権について、これから行使ということに前向きに検討を進め、準備を進められていると思うんですが、この質問権行使のために有識者会議が設置をされました。基準や考え方などを定めるためというふうにされておりまして、今回定める、今有識者会議の皆さんに検討していただいている基準は、普遍的なもの、ほかの宗教法人にも適用するための普遍的なものなのか、今回の事案のためだけの、限ってのものなのか、その辺のところはいかがなものか、お尋ねしたいと思います。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 御指摘の有識者会議は、個別の事案についてではなく、やはり今後、所轄長でございます文部科学大臣がこれ報告徴収・質問権を行使する場合に関する一般的な基準について御検討いただいているところでございますので、旧統一教会、この案件だけのものではないということをお話しさせていただきました。

熊谷裕人立憲民主・社民

○熊谷裕人君 普遍的なものという答弁でありました。  ただ、今、これから旧統一教会に関して、質問、初の質問権の行使ということで進んでおりますので、大臣も記者会見後のぶら下がりでしょうかね、今、取り組んでおられたその被害者対策弁護団の皆さんからの意見も聞きたいというふうにおっしゃっておられるようでございますが、私の方からも、被害者の方、そして弁護団の方、是非この有識者会議に呼んでいただいて、質問権の行使のためにしっかりと意見聴取をお願いしたいと思いますが、その辺はどうお考えでしょうか。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 有識者会議では、やはり個別の案件についてではなく、今後、所轄長でございます文部科学大臣が一般的な基準を検討していただくものでございます。その議論の公平性、中立性確保のためにも、有識者会議に旧統一教会問題をよく知る弁護士さんなど、これ、係争中の当事者を加えたりヒアリングを行ったりすることは考えておりません。  他方、文部科学省といたしまして、報告徴収、質問の内容の原案を作成するに当たったりすることにつきましては情報収集が必要でございますので、他省庁の把握している情報の提供を受けたり、また、御指摘の旧統一教会の問題をよく知る弁護士さんなどによる団体から情報提供を受けたりするということは考えられます。

熊谷裕人立憲民主・社民

○熊谷裕人君 私の方からは、是非、被害に遭われた方、そして今までずっと取り組んできた弁護団の方から意見聴取をお願いしたいと思います。これは要望させていただきたいと思います。  次に、時間なくなりましたが、オリンピック、パラリンピック、東京オリンピック・パラリンピックに関してでございます。  六月末に実行委員会、もう解散をされております。経費は一兆四千億円余りだというふうに思っておりまして、その後、不正が次々出ております。これから国の責任でそういった国民的行事でありました東京オリンピック・パラリンピックについて検証していかなければいけないと思っておりますが、組織委員会に関わる書類、そしてその書類のどの範囲まで保管をしなければいけないのか、それから期限はどうなっているのか、お示しをいただきたいと思います。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 東京オリパラの組織委員会、これの清算法人でございます東京オリンピック・パラリンピック大会の組織委員会に確認をいたしました。大会文書としてはアーカイブ文書と清算人保存文書の二種類があるということでございました。  アーカイブ文書につきましては、後世に受け継いでいくべきレガシーとなるものであり、大会公式報告書、理事会・評議員会資料などが含まれております。当該文書につきましては、今月二十五日から、JOCとの契約に基づきまして東京都が公開を始めていると承知をしております。  また、清算人保存文書につきましては、いわゆる一般法人法に基づきまして清算人が清算、これ終了後、これ十年間保存するものでございます。その中には、稟議書やまた契約書などの重要な資料が含まれると承知をしております。

熊谷裕人立憲民主・社民

○熊谷裕人君 終わります。ありがとうございました。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 ありがとうございます。済みません。立憲民主党の宮口治子でございます。  永岡大臣、まずは御就任おめでとうございます。八月十日に御就任以来二か月がたち、やっと大臣の所信をお聞きすることができました。女性の文部科学大臣ということで、私も同じ女性として期待をしております。  大臣は、所信で、女性の視点、母親の視点を大事、大切にしながら、できる限り現場に足を運び、その声にしっかりと耳を傾け、様々な課題に果敢に取り組むとおっしゃいました。  そこで、具体的にはどういった課題に優先的に取り組もうとされているのか、お聞かせいただけますでしょうか。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 私が就任してから二か月、本当に、皆様方にこうやって委員会でお会いするというのは本当に待ち遠しいばかりでございました。  そんな中で、私、女性の大臣と、久しぶりの女性の大臣として、まずは、私がまだ若かったお母さんのとき、本当に子供を子育てをしていたときに感じていた文部科学行政への要望というものがございます。  まずは、子育てをしていて、学校の学費がやたら高いということがございました。これに関しましては、非常に経済状況に左右されない学習環境、これを整備したいなと思ってずっとおりましたので、まずこれを一番に挙げさせていただきたいと思いますとともに、やはり女性活躍といいながら、なかなか女性の方が経済分野に、そして政治分野になかなか浸透しないというところもありますので、そちらも、もうこちらは文部科学省でございますので、科学研究分野ですね、そちらの方にも頑張って女性の登用を押し上げたいと、そういうふうにも思っているところでございます。  そして、今一番大きな課題といえば、これ旧統一教会のことかと思いますが、岸田総理にしっかりと御指導いただきました。やはり、旧統一教会の質問ですね、質問権が行使できますような取組を着実に進めたいと思っております。  また、ちょっと飛びますが、やはり学校の先生の働き方改革、これ大変重要でございます。そんな中で、やはり働き方改革と少しリンクしてくるかなと思いますが、これは子供たちの部活動の地域移行、これ連携してやらなければいけないと思っております。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 ありがとうございます。  本当に、同じ女性としてたくさんの課題に取り組まれていくという答えが聞くことができました。ありがとうございます。  また、この二か月間で、では足を運んだ現場がありましたら、それについてもお聞かせいただけますでしょうか。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 今、就任してから二か月になりますけれども、三都県、余り遠いところは伺えなかったんですけれども、八校の学校に足を運びました。  具体的には、福島県の被災地の小中学校への訪問、それから英語の授業や一人一台端末を活用した授業の視察、また運動部活動の地域移行の関係者との意見交換、それから夜間中学、特別支援学級、通級指導を拝見をさせていただきました。  視察内容も踏まえまして、関係施策、この充実、積極的に取り組んでまいります。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 ありがとうございます。  視察していただいた中に特別支援学校等もあるということだったのですが、障害者への教育政策について何か特段のお考えはお持ちでしょうか。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) これ、都内の中学校二校訪れました、特別支援学級や通級ですね。これによります指導の様子、本当に拝見をさせていただきました。  それぞれ障害児がいる学級といっても、それぞれ個でございます。一人一人障害の程度も違います。そんな中で、個に応じた指導の重要性というものを改めて認識をしたところでございます。  特別支援教育につきましては、障害のある子供と障害のない子供が本当に可能な限り同じ場所で教育を受けられる条件の整備と、一人一人の教育的ニーズにも最も的確に応える学びの場の提供というこの両輪ですね、これをしっかりと取り組むことというのが重要だと思っております。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 ありがとうございます。  個に応じた対応をしていく教育というお話が今少し出ましたが、そのことはちょっと少し後にも詳しくお話を聞かせていただくことにいたしまして、次にお聞きいたしますのは、ヘルプマークのことについてお伺いしたいと思います。  先日、某ミュージシャンのノベルティーグッズに関連して話題になりましたが、大臣、ヘルプマークについては御存じでしょうか。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) ヘルプマークにつきましては、はい、東京都が主導して行っているということは存じ上げております。  内部障害ですとか、それから難病の方、また妊娠初期の方など、外見からは分かりにくいそういう障害を持った方、また援助をしてもらわなければならない方ですね、何も言わなくてもこのマーク、ヘルプマークを持っていれば気が付いた人が声を掛けてくれると、手助けをしてくれると、そういうことのあかしのヘルプマークと思っております。本当に、東京都が作成をしてくだすったピクトグラムということだと承知をしております。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 ありがとうございます。しっかり説明していただけました。  外見では分からない、障害だけではなく病気などの術後であるとか、様々な外見からは分からない症状についての周りの人に配慮してもらうためのマークでございます。  ヘルプマークの普及を始めたのは東京都ですけれども、先日、ヘルプマークの普及状況について東京都の担当者の方とお話しする機会がございました。都民のアンケートによると、都民でヘルプマークについて知っているという方は八七・九%、しっかりその中身、内容まで知っているという方が六四・九%だそうです。東京都では、鉄道各社にポスターが掲示してあったりすることもあって、認知度が高まっているのだと思います。  しかし、地方に目を向けると、昨年十月に熊本県が最後に導入をし、やっと全ての都道府県で、あっ、都府県でヘルプマークを採用するに至りました。二〇一二年にヘルプマークが誕生してから十年掛かっております。認知度は、まだ手元にデータはありませんが、かなり低いのではないかなと感じています。  私には広汎性発達障害の息子がおりまして、外見上は障害がないように見えるために周囲に理解を得られず、大変な苦労をした経験がございます。そういった中、このヘルプマークの存在を知り、この普及促進が必要だと私は考え、二〇一四年頃から普及啓発活動に各地、各議会で取り組んでまいりました。  ヘルプマークは東京発ではありますけれども、JISに採用されて全国共通マークとなっています。このヘルプマークの普及に国として更に取り組んでいただきたいと強く願いますが、大臣はどのようにお考えでしょうか。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 文部科学省では、障害者の生涯学習に係る事例集におきまして、障害のある方々が参画するボランティア団体の取組として、ヘルプマークの普及活動の事例を挙げております。    〔委員長退席、理事赤池誠章君着席〕  このほか、内閣府におきましては、ホームページの掲載に加えまして、障害者白書におきまして障害者に関するマークの一例として掲載をするなど、取組を行っていると承知をしております。  加えまして、厚生労働省におきましては、ホームページにヘルプマークを掲載して広く周知をしているほか、各自治体が行うヘルプマークの普及促進のための取組に対する支援を行っていると承知をしております。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 取組状況は承知いたしました。  大臣、結局、ヘルプマークの普及は大臣御自身は大事であると考えていらっしゃいますか。端的にお答えください。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 大変重要であると思いますし、ヘルプマーク自体、大変バランスの取れた、また人の心を引くピクトグラムであるというふうに考えておりますので、その普及には大変関心を持っております。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 ありがとうございます。  ヘルプマークの普及に当たっては、一人一人の理解と協力が必要不可欠です。そこで、子供の時期から助け合いの精神、そしてヘルプマークについて教えていくことが必要だと思いますが、その点、大臣どうお考えでしょうか。

藤原章夫文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(藤原章夫君) 失礼いたしました。  子供のときからこうしたことをしっかりと普及をさせていくということは大変重要だと思っております。    〔理事赤池誠章君退席、委員長着席〕  教科書の例でございますけれども、道徳の教科書について申し上げれば、小学校の第四学年で使用される光村図書出版、あるいは第五学年で使用される学研の道徳の教科書でこのヘルプマークが採用されているというふうな状況でございます。  また、中学校の技術・家庭科の家庭分野におきましては、これは発行されている全ての、三社全ての教科書でこのヘルプマークが取り上げられていると、こういった状況になっているところでございます。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 それぞれの教科書の占有率は何%となっているでしょうか。

藤原章夫文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(藤原章夫君) 道徳の教科書について申し上げますと、小学校段階における先ほどの光村図書、これは二四%、学研が一二%という状況でございます。また、中学校段階の道徳、日本文教出版が二四%、教育出版は一一%という状況でございます。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 近年では、ヘルプマークについて教科書にもそうして採用されていることが増え、子供たちが学ぶ機会が増えていることは非常にいいことだと思います。  一方で、学ぶ学年がばらばらであったり、全ての教科書には採用されていないこともあったり、まだ全ての子供たちにこのヘルプマークを学ぶ機会があるわけではないと思います。  私は、このヘルプマークについて全ての子供に知ってもらえるよう、文科省として取組をしていただきたいと思います。もちろん、制度上、教科書に載せるよう指導ができないことは承知しておりますが、事務連絡とか、あるいは学習指導要領に明記するとか、いろいろ手法はあると思いますが、大臣いかがでしょうか。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 先ほども申し上げましたように、ヘルプマークにつきましては、東京都におきまして、その趣旨等をウエブサイトに掲載をしているといったまずは普及啓発の取組を行っているというふうに認識をしております。各学校の判断によりまして、その周知を図ることも考えられます。  文部科学省といたしましては、東京都から具体的な御提案があればしっかりと対応してまいりたいと思っております。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 ありがとうございます。  子供の頃から障害を持つ人への理解を進めていくことが大事だと思います。大臣、先ほどヘルプマークの必要性は重要だというふうに言っていただきました。学習指導要領への明記など、いろいろ考えていただきたいと思います。  それでは、次の質問に移ります。  障害を持つ人への理解を子供の頃から涵養するという点については、インクルーシブ教育も重要だと考えております。  八月二十二日、二十三日にスイス・ジュネーブの国連欧州本部で日本政府は障害者の権利に関する条約に関する初めての審査を受け、そこで障害者権利委員会は、日本政府に対し、特別支援教育の廃止、特別支援学級の生徒が半分以上の時間を普通学級で過ごすべきでないとする文科省通知の撤回など六項目をほかのテーマより強い喫緊の課題として勧告いたしました。  条約締約国である日本はその内容を遵守する義務がありますが、大臣所信ではこのインクルーシブ教育についての言及がなかったかのように思いますが、大臣はこの障害者権利委員会の勧告をどう捉え、どのように対応していこうと考えていらっしゃるか、お考えをお伺いいたします。

藤原章夫文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(藤原章夫君) 九月の九日に障害者権利委員会の総括所見が公表され、教育につきましては、分離、特別教育を終わらせることを目的とし、障害のある子供がインクルーシブ教育を受ける権利を認識すること、質の高いインクルーシブ教育に関する国の行動計画を採択することなどが勧告をされたところでございます。  文部科学省では、これまでも障害のある子供と障害のない子供が可能な限り共に過ごすための条件整備と、一人一人の教育的ニーズに応じた学びの場の整備を両輪として取り組んでまいりました。引き続き、勧告の趣旨を踏まえ、本人や保護者の意向を最大限尊重しながら、インクルーシブ教育システムの推進に向けた取組を進めてまいりたいと考えております。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 大臣のお考えもお聞かせいただきたいと思います。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 文部科学省では、これまでも障害のある子供と障害のない子供が可能な限り共に過ごすためのこれ条件整備として、一人一人の教育的ニーズに応じた学びの場の整備を両輪として取り組んでまいりました。引き続きまして、勧告の趣旨を踏まえ、本人や保護者の意向を最大限尊重しながら、インクルーシブ教育システムの推進に向けた取組を進めてまいります。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 ありがとうございます。  私の息子も、特別支援学校に通ってしっかりと専門的に見ていただき、手厚い教育支援を受けさせていただきました。また、同じような気持ちを持つ保護者の皆さんとの連携も強く持つことができ、特別支援学校に子供を通わせる保護者の方から、特別支援学校をなくすというのは違うのではないかという声もいただいております。  ただ、親が望まないのに強制的に特別支援学校に通う選択肢しかないというのが問題だと思います。最終的には、障害の有無を問わず子供たちみんなが同じ空間で過ごすことがとても大事だと思います。  今後、どうやってインクルーシブ教育を更に進めていくかについては、改めて大臣と議論を交わしていきたいと思っています。今回の臨時国会では法案も今のところ予定されておらないようですし、しっかりと大臣と質疑をさせていただくお時間を取っていただけるようにお願いいたします。  大臣は、所信の中で、子供たち一人一人が、自ら個性を磨き、創造性を伸ばし、国際社会で活躍できる心豊かな国民に成長するように、教育振興、そして教育投資の充実に努めてまいります、全ての子供たちの可能性を最大限に引き出す令和の日本型教育、個別最適な学びと協働的な学びとの一体的な充実が不可欠ですと述べられています。  以前、この委員会で末松前文科大臣は、学習の遅れが見られる児童生徒については重点的な指導が行われるように、学習進度の速い生徒に対しては主体的に発展的な学習が取り組む機会を提供できるように、これまで以上に実施しやすい環境も整ってきましたので、引き続きの努力をしていきたいと思いますと述べられておりましたが、この方向性については永岡大臣も継承するという理解で間違いはないでしょうか。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 現在、文部科学省では、令和の日本型学校教育の実現のために、協働的な学びと相まって、委員御指摘のやはり個別最適な学びの充実に取り組んでいるところでございます。  この個別最適な学びは、子供たち一人一人の個性やまた学習進度などに応じまして補充的な学習や発展的な学習などを柔軟に取り入れていこうとするものでございまして、我々の考え方、大きく変わるものではございません。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 できる子はしっかり伸ばして遅れている子もしっかり引き上げると言うのは簡単なんですけれども、実現方法としてはとても難しい問題ではないのかなと思います。  大臣、どのような方法で具体的にこれを実現させようとお考えでしょうか。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 協働的な学びと相まって個別最適な学びの充実、これを図るためには、これまで以上に子供たち一人一人の学習の様子ですとか興味、関心などを適切に把握をすることとともに、つまずきや悩みなどもきめ細かく先生が把握をして指導、支援を行っていくことが大変重要であると考えております。  このため、文部科学省といたしまして、小学校における三十五人学級、これを計画的整備や、また高学年の教科担任制の推進などのこれ教職員の定数の改善、それから、学習指導員の、学習指導員等の支援スタッフの充実を図るとともに、GIGAスクール構想によります一人一台端末、これを整備をした上で、子供たち一人一人の学習進度や興味、関心などに応じた指導に活用できるよう、端末の活用事例の紹介ですとかそういうことを行っているところでございます。  引き続きまして、取組の充実を図りながら、全ての子供たちの可能性を最大限に引き出すことができる令和の日本型学校教育の実現に取り組んでまいります。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 ありがとうございます。  更に個を大切にしていく。各自治体も学校教育についていろいろと試行錯誤されていらっしゃいます。しっかり良いものは積極的に取り入れ、悪い点は改善していくことによって、子供たちをしっかり伸ばしてあげられるように、文科省としてもしっかりと取組をよろしくお願いいたします。  不登校を始め様々な課題を抱える子供たちを誰一人残さず、可能性を最大限に引き出すことは、大臣所信にもございましたが、極めて重要です。令和元年十月に、不登校児童生徒への支援の在り方についてが文科省から出されています。こちらについても各自治体で様々な取組が検討されていると思います。  例えば、私の地元広島県では、スクールエスといって、不登校になった児童生徒がオンラインで参加できたり、近隣の子供は直接そこに通うこともできるというフリースクールが設立されました。こちらの取組について見学して、見学いたしましたが、生き生きと参加している子供たちを見る一方で、広島県も広いですから、そこまで通えないという子も出てきます。オンラインでも参加できるようになっているとはいえ、こういう拠点を更に増やしていく取組が必要ではないかと感じました。  広島県ではほかにも、私の地元福山市でフリースクールかがやきであるとか特認校広瀬学園が設立され、不登校児童生徒への取組を行っています。  そこで、現状、全国ではどのくらいこのような不登校児童生徒に対する施設があるのかを把握していらっしゃいますでしょうか。把握していれば、その数を教えていただけますか。

藤原章夫文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(藤原章夫君) ただいま御指摘をいただきましたような教育支援センター、その全国における数でございますけれども、文部科学省の調査によりますと、都道府県の設置のもの、市町村の設置のものを合わせまして、令和二年度で千五百七十九か所というふうになっているところでございます。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 ありがとうございます。  県の大きさとか児童数によっても異なるとは思うんですけれども、どのくらいの施設を設ける必要があるかと思いますか。

藤原章夫文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(藤原章夫君) 令和二年度の調査によりますと、小中学校における不登校児童生徒数は十九万六千人という数字でございます。このうち、学校内外で相談、指導を受けた児童生徒数はそのうち約七割ということでございますけれども、その中で教育支援センターで相談、指導を受けた児童生徒数というのは約二万人というふうな数字になっているところでございます。  一律にどれぐらいの規模でこの教育支援センターを設ければよいのかというのは難しいところがございますけれども、現状、そうした中で、まだまだ子供たちへの支援の体制が十分ではないという状況であろうと思っております。  その一方で、都道府県や政令指定都市などが広域を視野に入れながら、ICTやオンラインの特性を生かした支援を一括して行えるような教育支援センターの機能強化を行っていくということも有効であろうというふうに思っているところでございます。  今後、文部科学省といたしましては、不登校児童生徒の個々に応じた支援が可能となるよう、ICTなども活用しながら、教育支援センターの充実、また不登校特例校の設置の促進、そうした施策を総合的に講じてまいりたいと考えております。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 しっかりと対応をよろしくお願いいたしたいと思います。  時間の関係上、ちょっと質問の順番を変えさせていただきます。  教育現場のマスク着用についてお伺いいたします。  マスクの着用について、岸田総理は、科学的な知見に基づき世界と歩調を合わせた取組を進めると、ルール見直しを十月六日の参院代表質問の答弁で表明されました。木原官房副長官は、翌七日の記者会見で、屋外、屋内問わず整理すると述べられました。  二十日間が経過いたしました。教育の現場では、教員から子供の表情が見えないとか、子供から教員の表情が見えないことによるデメリットが多いという指摘がなされています。文科省は、十分な身体的距離が確保できる場合には着用の必要がないこと、体育の授業や運動部活動の活動中、登下校の際には感染対策上の工夫や配慮を行いながら児童生徒に対してマスクを外すよう指導することを事務連絡しています。  大臣は、教育現場でのマスク着用の是非についてどのようにお考えでしょうか。今の事務連絡どおりでいいと考えるか、あるいはもう少しマスクを外せる場面を増やした方がいいと考えるか、いかがでしょうか。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) お答えいたします。  子供のマスクの着用に関し、やはり暑苦しさや息苦しさ、これを指摘する声のほか、表情が見えづらくなる、声が聞き取りづらくなるなどコミュニケーションへの影響、これを不安視する声があることは承知をしております。一方で、感染拡大を防止して学校教育活動を継続していくためには、やはり基本的な感染対策として適切なマスクの着用は引き続き重要となってまいります。  このため、文部科学省では、政府の基本的対処方針でも示されておりますように、身体的距離が十分に取れないときはマスクの着用が必要としつつ、十分な身体的距離が確保できる場合には着用はしなくてよいと、もう不要であるということ、そして体育の授業や運動部活動の活動中、また登下校の際には感染対策を取り、行いながらマスクを外すよう指導することなど示すとともに、特に小学校就学前の幼児には着用を一律には求めないということをしております。  やはり、活動現場や活動場所、その場面場面に応じためり張りのある着用が行われるよう、引き続き、様々な機会を通じましてマスクの着用の考え方について周知を行ってまいります。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 身体的な距離であるとか、そういった今答弁いただきましたけれども、それは学校単位で決めることですか。先生が決められることですか。

藤原章夫文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(藤原章夫君) 政府の基本的な方針に基づきますと、マスクの着用については、屋内においては他者と身体的距離二メートル以上目安が取れない場合にはマスクの着用を推奨するというふうに定められているところでございます。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 分かりました。ありがとうございます。  やっぱりマスクによるデメリットなどもございます。子供たちの発達、発達のことも考えると、なかなか、外していくところはやっぱり外すようにという指導も大事なのではないかと思いますので、どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。  それでは、次の問題です。  JASRACと音楽教室との間で、先日、生徒は曲の使用料の支払は不要、講師は必要という最高裁の判決が出ましたが、学校現場での音楽の授業での対応はどうなるんでしょうか。教師には曲の使用料が求められないことになるんですか。もし教師には曲の使用料は求められないということであれば、その根拠も併せて教えてください。

杉浦久弘文化庁次長

○政府参考人(杉浦久弘君) 失礼いたします。法令の説明に関わりますので、事務方の方から説明をさせてください。  今回の判決は民間の音楽教室を対象としたものでございまして、学校の授業における演奏に影響が及ぶものではないと考えられております。なぜならば、なぜかと申しますと、著作権法第三十八条第一項においては、公表された著作物は、営利を目的とせず、聴衆から料金を受けず、実演家に報酬が支払われない場合には公に演奏することができると、このように定められておりまして、学校の音楽の授業における演奏は基本的にこれらの要件に該当するものと考えられることから、楽曲の使用料を支払う必要はないものと考えられます。

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) 間もなく終了一分前ですので、質疑をおまとめください。お願いします。

宮口治子立憲民主・社民

○宮口治子君 ありがとうございました。  以上で質問を終了いたします。ありがとうございます。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 立憲民主・社民の古賀千景です。  今日は質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。初質問です。どきどきしておりますが、精いっぱい頑張りますので、どうぞよろしくお願いいたします。  先ほど、宮口議員への御答弁の中に、学費が高いとお感じになっていらっしゃること、教職員の働き方がとても大変だということを改善したいというお言葉をいただきました。大臣が教育の無償化、働き方改革の推進にメスを入れてくださると思うと、とてもうれしく思っております。期待しています。  私は学校現場で三十年働いてきました。子供が大好きで、子供たちの笑顔に支えられ、毎日楽しく学校に行きました。しかし、学校は三十年間で大きく変わりました。業務が増え、同僚の病休、早期退職が増えました。病休に入った学級の子供たち、先生、僕たちの学校、あっ、学級の先生はどうしたと、大丈夫とって、誰がこれから僕たちに勉強を教えてくれると、とても不安を口に出してきました。私自身もとても忙しく、休み時間に六歳、七歳の子供たちが先生って来ても、ああ、ごめん、ちょっと今忙しくて、会議に行かやんけんって言って、話を聞いてあげれないことがたくさんありました。  教職員が忙しいと子供の心が見えなくなります。このような学校を変えていこうと思い、仲間からもお支えいただき、参議院議員へと押し上げていただきました。教員としての私の経験、そして仲間から聞いている学校現場の課題を今日は質問させていただきたいと思います。  先ほど大臣は、学校現場へ足を、八校も行っていただいたということを聞いて、とてもうれしく思いました。その八校行かれたときに、お昼休みの様子は御覧になられましたか。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 残念ながら、大人数での給食というのの体験はしておりません。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 お昼休み、子供たちにとってはお昼休み、私たちにとっては休憩時間でした。しかし、私は、現場の頃休憩していたかと言われると、子供たちの、遅食の子供たち、給食が遅い子供たちに寄り添ったり、宿題をしていない子供たちに宿題をするように促したり、やり直しをさせたり、授業で終わらなかった課題を取り組ませたり、また、子供同士のトラブルで呼んで話を聞いて生徒指導をしたり、委員会活動をしたり、そのようなことで休憩を取れることがほとんどありませんでした。  大臣、教職員で休憩時間がゼロ分の教職員がどれくらいの割合でいると思いますか。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 済みません、そこまで調べてございませんので、お答えは控えさせていただきます。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 資料を配付させていただきました。御覧ください、一番です。  連合総研の調査では、五四%の教職員がゼロ分と答えました。半分以上です。また、教職員の休憩時間の平均は九分です。  資料二を御覧ください。  同じ調査で、時間外勤務の月平均時間は百二十三時間十六分という結果が出ました。過労死ラインを大幅に超えています。この数字は、七年前の調査とほとんど変わりません。教職員の働き方が改善していないということがお分かりになると思います。  二一年四月、給特法の改正がなされ、学校にタイムカードの導入、パソコンによる客観的な時間管理がなされるようになりました。しかし、先ほどもお話ししましたとおり、時間外勤務時間は百二十三時間十六分。時間外勤務をしないと、とても仕事が終わらないのです。  給特法では、月に四十五時間、年間三百六十時間という時間外勤務の上限規制があります。ですので、管理職から四十五分を守りなさいと教職員は言われます。だから、結局現場はどうしているかというと、タイムカードを先に押して、その後仕事をしているんです。また、土曜、日曜、仕事をしても、学校に来ても、タイムカードは押すのはやめておこうって、また言われるけんって、そうやって虚偽報告が後を絶たないのです。  資料三を御覧ください。  管理職から過少報告を求められたという教職員の割合は一二・六%となっています。大臣、今年は文科省も教員勤務実態調査をしていますが、この虚偽報告をどうお考えになりますか。見解をお聞かせください。

藤原章夫文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(藤原章夫君) 勤務時間の正確な把握は働き方改革を進めていく上で出発点であり、給特法に基づく指針において、ICTの活用等による客観的な勤務実態の把握を求めるとともに、虚偽の記録を残すことがあってはならないことを示しているところでございます。また、その指針のQアンドAにおきまして、万が一校長等が虚偽の記録を残させるようなことがあった場合には、信用失墜行為として懲戒処分等の対象ともなり得ることを明示しているところでございます。  文部科学省といたしましては、引き続き、各教育委員会に対して指針の周知や取組状況の継続的な確認を行うなど、様々な機会を捉えて適正な勤務実態の把握が行われるよう周知をしてまいりたいと考えております。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 周知徹底というところを十分お願いしたいと思っております。  教職員が管理職に虚偽報告を行わざるを得ない、このような状況は、先ほどもありましたが、労基法と給特法の違いにもあると思います。  労基法は管理職の命令で労働時間というのが対象でありますが、給特法では管理職命令ではなく学校にいる在校等時間で学校にいた時間がカウントされます。もはや学校現場の努力では業務削減をすることは既に限界に来ているということが百二十三時間で分かります。このような虚偽報告が次々と行われ、教員は次々と倒れ、病休に入る、そして早期退職をしていく。  大臣の所信の御挨拶で、教師の処遇を定めた給特法などの法制的な枠組みを検討してまいりたいとおっしゃいました。お尋ねします。学校の働き方改革を進めるには、給特法の廃止、また、抜本的な見直しを行い、労基法に一本化する必要があると考えますが、大臣の見解を教えてください。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 古賀先生には、本当に三十年という長い間、学校の教師という要職に就いていらっしゃって、そして教育の現場、しっかり見てきたと、その上での御質問、大変重く感じているところでございます。  教師の職務というのは、本当に自発性そして創造性に基づく勤務に期待するところが大変大きいわけで、どこまでが勤務であるかの区切りがしにくいという特殊性を踏まえまして現在の給特法の仕組みが形作られているということでございます。同時に、教師の勤務実態の正確な把握も大変重要であると、そう認識をしているところです。  このため、文部科学省といたしましては、令和元年の給特法改正を踏まえ、勤務時間の上限等などを定める指針を策定いたしまして、各教育委員会に対しまして、一か月の時間外の在校等時間につきまして四十五時間以内を上限とすることや、在校等の時間を客観的に把握をして、当該時間に基づき業務削減等の積極的な取組を行うことなどを求めてきたところでございます。  また、学校における働き方改革の様々な取組と成果などを踏まえながら、本年度実施の勤務実態調査におきまして教師の勤務実態や働き方改革の進捗状況をきめ細かく把握をする予定でございます。その結果を踏まえまして、教師の処遇を定めた給特法等の法制的な枠組みを含め検討するということにしているところでございます。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 勤務実態調査が、先ほども申しましたとおり、虚偽報告などがたくさん出ているということは十分知っていただきたいと思っております。  そして、前半部分で言われました教員の勤務の特殊性というところだと思います。しかし、実際、大学の附属学校や私立学校では労基法が用いられているところがあります。公立学校も労基法適用が可能だと思いますが、そこはどのようにお考えでしょうか。

藤原章夫文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(藤原章夫君) これは給特法という法律の枠組みそのものに関わることでございますけれども、やはり公立学校というのはその地域の中に存在しておって、その地域の様々な課題、これを踏まえて公立学校が運営されているものだと考えております。そうした点も含めて、この給特法の在り方を今後しっかり検討していきたいというふうに考えているところでございます。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 今回行われています教員勤務実態調査についてお伺いします。  二〇一九年、中教審答申で示された働き方改革の目的は、教員のこれまでの長時間労働実態を改善し、日々の生活の質や教職人生を豊かにすることで効果的な教育活動を行うこととされています。  先日の予算委員会で大臣は、働き方改革の成果が着実に出つつあると明言されました。具体的にどのような成果があったか教えてください。

藤原章夫文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(藤原章夫君) 文部科学省の調査結果では、平成三十年度と令和三年度の時間外勤務が月四十五時間以下の教職員の割合は、小学校において四一%から六四%に二三ポイント増加をしております。また、中学校は二八%から四七%に約一九ポイント増加をしており、一定程度改善傾向にあるというふうに考えているところでございます。  また、学校現場における具体的な事例として、教員業務支援員の配置により印刷業務やデータの入力作業等を教師が行わなくて済むようになった、あるいは保護者との連絡手段をデジタル化することで欠席連絡等の確認に掛かる時間が縮減をされた、そういったようなものや、また、教育委員会の主催する研修等のオンライン化により学校内での研修受講が可能となり校外に出かける必要がなくなった、また、教育委員会や管理職が常に働き方改革を意識するようになったといったような声が上げられているものと承知をしております。  こうした事例の周知等も図りつつ、教育委員会や学校と連携をいたしまして、働き方改革をしっかりと推進してまいりたいと考えております。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 その結果のとき、学校は、感染症が進んでおり、学級閉鎖などがたくさん行われていて、それほど時間外勤務がなかったということも実態でありますし、先ほど申し上げましたとおり、虚偽報告がたくさんそこにも含まれているということを感じていただきたいと思います。このうちの連合総研の資料も是非見ていただきたいと思います。  それでは、調査終了後のスケジュール感についてお尋ねします。  二〇一六年の前回調査は、速報値の段階で中教審へ諮問され議論されました。今回のスケジュールをお願いします。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 現在、八月、十月、十一月の勤務実態を調査しているところでございます。調査後のスケジュールといたしましては、前回の勤務実態調査のスケジュールを踏まえますと、令和五年の春頃に速報値を公表した後、その結果などを踏まえまして、教師の処遇を定めた給特法等の法制的な枠組みを含め検討することとしております。  また、調査結果を踏まえた検討の方向性につきましては、検討結果が出ていない現時点では具体的なことをお答えすることは困難でございますが、まずは、速報値の公表を見据えまして必要な情報収集など検討のための内部の準備、これを進めてまいるところでございます。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 前回は中教への諮問、諮問し、議論を始めるまでに二か月という、二か月、済みません、速報値が出て二か月後にという形で動かれました。今のこの状況を考えたときに、二か月よりもっと早く、即刻動いていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

藤原章夫文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(藤原章夫君) いずれにいたしましても、これは大変大きな喫緊の課題でございますので、いつ、どういう形で諮問、諮問をしていくかというのはちょっと今段階で申し上げられませんけれども、しっかりと部内での検討を進めながら準備を進めてまいりたいと考えております。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 学校現場で働く教職員がいかに過酷な状況で働いているか感じていただいていると思います。その要因の一つに教職員の欠員があります。  昨年、文科省の欠員実態調査報告が行われました。欠員実態調査をどのように分析されたか、教えてください。

藤江陽子文部科学省総合教育政策局長

○政府参考人(藤江陽子君) 教師不足につきましては、委員御指摘のように、昨年度、文部科学省が行いました初めての全国調査におきまして、令和三年度始業日に全国の学校で約二千五百人ほどの教師不足が生じている実態が明らかになったところでございます。  教師不足の要因といたしましては、近年の大量退職、大量採用を背景といたしまして、臨時的任用の候補者のなり手が減少していること、産休、育休取得者や特別支援学級の見込み以上の増加といったところが挙げられているところでございます。  教師不足への対応策としては、例えば、学校・子供応援サポーター人材バンク等を通じた講師のなり手確保に向けた取組ですとか、休眠免許等保持者に対する教職への入職支援など、様々な取組を行っているところでございます。  また、先月、教育長会議を開催いたしましたけれども、その場で教育長に対し大臣からも教員不足の改善に向けた施策の加速をお願いしたところでございまして、教育委員会との意見交換を積極的に行いながら、必要な取組を進めてまいりたいというふうに考えております。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 ありがとうございます。  今、四月、始業式のと言われました。学校現場では始業式は人がいるんです、まだ。それから後に病休に入っていく、産休に入っていく、その後、代替教員が来ないんです。今おっしゃられたとおり、いないんです。それで大変になっています。学校によっては担任が五人いない学校があるんです。欠員が出ると、子供たちは当然学校に来ておりますので、誰かが授業をしなければなりません。ほかの教員が行います。  教員が欠員となった学級の担任に代わった教務主任の話です。子供たちの担任をし、子供を帰し、その日の評価、あしたの授業の準備、子供のトラブルへの対応、様々なことをやって、本来の教務主任の仕事は夜の七時、八時からやっているという声をたくさん聞きます。  また、中学校の教員からは、先ほど特別支援学級のお話もありましたが、本来は特別支援学級の担任なのに、その教科の教員が足りないから、先生、授業してくれって言われて、特別支援学級の子供たちを自習にしてそっちの授業に行っているんです。そんな話もたくさん聞いています。子供から言われるそうです。先生って、何で僕たち自習せやんとって、去年の先生はずっとおってくれたよって。そんな声につらい思いをしています。  このように、教職員が不在となることでほかの補充している教職員が疲弊していき、次から次へと教職員が倒れていっています。そのことは、児童生徒、子供たちへの教育の保障に影響が出ています。このように子供たちに影響が出ているという欠員状況を、文科省、これからどうやっていこうとお考えでしょうか、教えてください。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 文部科学省といたしましては、本当に今年度の教師不足の状況、今先生から伺いまして胸が締め付けられるような思いがしております。  先日、全ての都道府県、指定都市教育委員会と意見交換を実施をいたしまして、多くの自治体で依然として大変教師不足で厳しい状況であると聞いております。こうした状況は憂慮すべき状況として危機感を持って受け止めているところでございます。  先月行いました教育長会議では、休眠免許等保持者に対します基礎的な研究会の実施など入職の不安を解消する施策の実施、それに、産休、育休の開始時期が年度途中である場合において、初年度からですね、初年度当初から、年度当初から代替教員を配置している事例の紹介ですとか、また、目標とする正規教員の割合などを各自治体で設定をして、その目標値に向かって積極的に正規職員の採用を進めていただきたいことなど、教師不足の解消に向けた取組についてお話をいたしました。  引き続きまして、これらの施策について教育委員会と連携をしながら推進をしてまいります。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 今、危機感を持ってというお言葉をいただきました。本当に悠長な取組では学校が壊れてしまいます。是非急いで取り組んでいただきたいと思いますし、この勤務環境を改善するには業務削減が私は一番必要だと思っています。業務削減のためには、今おっしゃいました教職員定数増加というところも大事なのではないかと思っています。教員、教職員定数についてはどのようにお考えか、教えてください。

藤原章夫文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(藤原章夫君) 教職員の定数改善を図って質の高い教育を実現をしていく、また学校における働き方改革を進めていくと、これは大変大きな課題だと考えております。  このため、令和五年度の概算要求におきまして、必要な教職員定数五千百五十八人の改善を要求しているところでございます。具体的には、小学校の三十五人学級の計画的な整備について、第四学年の学級編制の標準の引下げに必要な三千二百八十三人の改善、また小学校高学年の教科担任制を推進するために必要な九百五十人の改善などを盛り込んでいるところでございます。また、教科担任制につきましては、今年度から四年程度掛けて段階的に取組を推進することとしており、改善総数は三千八百人程度を見込んでいるところでございます。  また、このほか、中学校における生徒指導体制等の充実、チーム学校や学校DX推進に向けた運営体制の強化、また小規模校への支援や貧困等に起因する学力課題の解消などへの加配といったような内容を盛り込んでいるところでございます。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 今お話しいただきました小学校の教科担任制について、九百五十人、数字だけ見れば大きいかもしれません。しかし、全国には二万校の小学校があります。昨年度も九百五十人でした。九百五十人という人数は、単純計算で二十校に一人です。これは定数増という形では言えないと私は思っています。もっと大胆な定数改善が必要だと思っておりますが、是非そこ、もっと定数改善というところになぜ踏み込んでいただけないのか、そこをお願いします。

藤原章夫文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(藤原章夫君) 小学校高学年の教科担任の定数改善ということでございますけれども、令和七年度までの計画的な改善ということで、小学校の高学年で学級担任を持っておられる先生方の今平均の持ちこま数というのが二十四・六こまという状況でございますけれども、これを、先ほど申し上げたような改善を図ることによって持ちこま数が二十一・一こまというふうな数字になっていくということが試算されているところでございまして、引き続き、しっかりと定数改善など条件整備に努めてまいりたいと考えております。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 先ほども申し上げました。学校で担任が五人いないというところを誰がカバーをしていくのか、そのようなことを考えたときに、もっと担任じゃない教職員が学校には必要なんです。そこを御検討いただきたいと思います。  教員の長時間労働是正が喫緊の課題と言われて久しい中ですが、ほとんど改善がなされていないことで過労死が増えています。教職員の命が失われています。  大臣は、依然として長時間勤務の教職員も多く、取組を加速させていくとも述べていただきました。この取組のゴールはいつでしょうか。

藤原章夫文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(藤原章夫君) 先ほど来申し上げておりますように、現在の学校現場の状況が大変厳しいということは、私ども十分承知をしているところでございます。また、そうした中で教師不足という課題も生じているわけでございまして、こうした状況を改善するために、働き方改革や条件整備、また教職を魅力的なものにしていくための様々な総合的な取組ということを進めていかなければならないと思っております。  いつまでというゴール、これは難しいわけでございますけれども、早急に取り組んでいかないといけない課題であるというふうに認識をしているところでございます。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 長くは待てません。早急に、今おっしゃいましたとおり、早急にお願いいたします。  その間も多くの教職員が苦しみ、倒れ、命を落としていきます。早期退職をしていきます。そして、何よりも学校に来ている子供たちが困っているのです。授業が行われない。担任の先生がいなくなったけん、誰に僕は相談していいっちゃろうか、そんな悩みを子供が持っています。  本来、時間外勤務はゼロ時間のはずです。過労死ライン超えの時間外勤務が常態化している学校現場において、勤務実態に応じた処遇改善は当然のことであり、給特法の規定そのものがもはや現状にそぐわないと考えます。  先ほども申し上げました。給特法の廃止、抜本的見直しに取り組む必要があると考えますが、いかがでしょうか。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 学校におけます働き方改革のほか、様々な取組と、それから成果等を踏まえながら、本年度実施の勤務実態調査におきましても、教師の勤務実態や働き方改革の進捗状況を本当にきめ細かく把握するとともに、その結果を踏まえまして、教師の処遇を定めました給特法の法制的な枠組みを含めてその働き方、そしてその処遇に対して本当にしっかりと取り組んで検討させていただきます。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 よろしくお願いします。  私は教職員という仕事がやれたことを誇りに思っています。子供の笑顔、創造力、優しさ、純粋さ、素直さ、すばらしいです。私は子供から力をもらって三十年やってきました。先日も教え子から、採用試験に合格しましたって、弾んだ声で連絡がありました。  このような夢を持って教職員になっていこうという若者が潰れないような職場環境にしなければなりません。子供たち、若者を大切に育てていくことは、私たち大人にとって大きな使命だと考えます。しかし、これまで述べてきたように、今の学校現場はとても働きにくく、子供が大切にされているとは思えません。  国の未来を担う子供たちを教育する場である学校が持続できなくなるのではないかというこの危機的な状況は、文科省だけではなく、国を挙げて改善を早急に取り組む必要があると思います。見解をお願いいたします。

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) 間もなく時間ですので、簡潔に答弁をお願いします。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 今先生おっしゃいますように、今後も、国、学校、教育委員会が連携をしまして、それぞれの意見をしっかりと議論闘わせながら、教職員定数の改善であるとか、又は働き方改革、そういうものにしっかりと取り組んでまいります。どうぞよろしくお願いいたします。

古賀千景立憲民主・社民

○古賀千景君 ありがとうございました。子供たちのためにしっかりこれからも訴え続けていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。  ありがとうございました。

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午後零時一分休憩      ─────・─────    午後一時開会

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) ただいまから文教科学委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

竹内真二公明党

○竹内真二君 公明党の竹内真二です。  本日は質問の機会をいただき、ありがとうございます。文教科学委員会では初の質問となりますが、よろしくお願い申し上げます。  初めに、給付型奨学金の拡充について質問をいたします。  返済の必要がない給付型奨学金の支給対象が拡大されることになっております。給付型奨学金の創設、充実については、これまでも我が党としても長年取り組ませていただいておりますが、今年四月にも、公明党としましては、ここにいらっしゃいます末松信介前文部科学大臣に対しまして、経済的な負担の大きい多子世帯や、授業料が他の学部よりも高く設定されている場合が多い理工農学系に対象を広げるように要請をいたしたところでございます。  特に、この多子世帯の対象拡充というのは、三人以上のお子さんを持つ親御さんから、本当にですね、昔から本当に何とかして支援をしてほしいと、こういう切実な声を受けておりまして、以前から公明党として粘り強く訴えさせていただいたものであります。  しかも、新型コロナの影響で、お子さんをやはり大学などに通わせるこの多子世帯の方々の家計の負担というのは更に重く深刻になっております。例えば大学に、やはり一子、二子の方が同じ時期にやはり大学生となって通われている家庭にとっては、本当にその家計負担というのはまあ想像を絶すると言っても過言ではないと思うんですね。こうした声というものを、私も現場を回らせていただく中で本当に実感をしております。  そして、政府の教育未来創造会議は、今年五月の第一次提言で、多子世帯や理工農系の中間所得層に支援を拡大する考えを打ち出しました。九月に発表された工程表には、二〇二四年度から中間所得層にも拡大するスケジュールが盛り込まれております。  振り返れば、この給付型奨学金というのは、二〇一九年五月に大学等修学支援法が成立をいたしまして、二〇二〇年四月から対象者、金額共に大幅に拡充をされました。ただ、授業料などの減免を含めた高等教育のこの無償化というものの対象は、年収の目安が約三百八十万円未満の低所得世帯の学生にとどまっておりました。  そこで、今回は、教育未来創造会議のこの工程表を受けて、まさに十月十八日に開かれた高等教育の修学支援新制度の在り方検討会議、ここで文部科学省の方から、二〇二四年度からの中間所得層への拡充について、扶養する子供が三人以上いる多子世帯を優先的に支援対象とし、次に学費の負担が重い私立理工農系、そしてその次に国立理工、済みません、国公立理工農系の順番とする案を示されております。  対象となる中間所得層の年収や支援額を含めましてどのような拡充というものを考えているのか、文部科学省に説明をいただきたいと思います。

池田貴城文部科学省高等教育局長

○政府参考人(池田貴城君) お答えいたします。  御指摘のありました教育未来創造会議や本年六月の骨太の方針二〇二二におきまして、高等教育の修学支援新制度を中間所得層の多子世帯や理工農系の学生に対象を拡大する方針が示されました。  これを受けて、文部科学省では、現在、令和六年度からの導入に向けて有識者会議において制度設計を検討しており、先ほど御質問にございましたように、十月十八日に開催された第三回の会議におきましては、中間層拡大の方向性として、特に大きな点四点を含めて案を示しております。  一点目は、現行の三段階の区分に加え四番目の区分を新たに設けること、二点目は、支援対象の優先順位としてはまずは多子世帯、次いで私立の理工農系、さらに国公立の理工農系とすること、三点目として、支援対象とする多子世帯は支援を行う時点で扶養する子供が三人以上とすること、四点目として、支援対象の理工農系は狭く捉えず、理工農系の要素が含まれる学際分野も含めて対象とすること、こうした案を示しまして、委員からもおおむね賛同が得られたところでございます。  一方で、対象となる中間所得層の具体的な年収や支援額につきましては、有識者会議とは別途、財源と併せて政府部内において検討することとしております。  今後、年内を目途として、この会議の結論を得て制度の骨格が固められるよう、引き続き検討を進めてまいりたいと考えております。

竹内真二公明党

○竹内真二君 ありがとうございます。  まずはこの学部の範囲を広く取るということは非常に大事だと思いますので、これ是非お願いいたします。  それから、年内にこの制度の骨格を決められるということなんですけれども、やはりこれ対象となる生徒の皆さんからすれば、やはりどの程度の年収、支援額となるかというところは非常にこれ関心が高いところだと思います。もう本当にその方の進路を決めるということにも関わってくることにもつながってくると思いますので、是非ともここをしっかりと説明、又はできるだけ早めのそうした周知というものを是非お願いしたいと思います。  次に、貸与型の奨学金を借りて返還をしている方々への今度は支援についてお伺いをいたします。  先ほどの教育未来創造会議の工程表には、この貸与型奨学金についてもライフイベントに応じた柔軟な返還の仕組みの創設などが示されております。ただ、この返還支援というのは、国だけではなくて地方自治体や民間企業でも実施をされております。  まず自治体によるこの奨学金の支援なんですけれども、これは若い人の地元企業への就職やUターン、Iターンを促すために、都道府県では、昨年六月の調査時点ですけれども、三十三の自治体で実施をしております。  例えば、たまたまこれビラをいただいております栃木県の例なんですけれども、とちぎ未来人材応援事業という名称が、そうですね、委員長の御地元でございますけれども、このとちぎ未来人材応援事業との名称で、短大一年生、大学三年生、大学院修士一年生、それから高等専門学校、高専の四年生のときに申請というものをしてもらって、面接と書類審査で認定を受ければ、大学生の場合に最大百五十万円まで大学三年次と四年次分の奨学金全額を、この助成を受けられると。栃木県出身者でなくてもオッケーでありまして、実際の助成というのは、卒業後に栃木県内に住んで栃木県内の製造業、卸売業、小売業、情報通信業、宿泊業に就職をすると、就職の翌年度から八年間に分けてその支援が来ると、こういう制度の立て付けになっております。これは一例でありまして、各都道府県ごとにそれぞれ地域性を反映した、非常に独自の助成額あるいは返還支援の開始時期などを設けながら今やっているところが現状であります。  一方、市町村では四百八十七の自治体で実施をされておりまして、これ先ほどの時点でありますけれども、実施割合というのは二八%と伺っております。  こうした自治体における奨学金返還支援に関して、利用者、着実に増加しております。実施自治体数も当然増えてはいるんですが、ただ、それでもまだ全体としては三割弱にとどまっているのが現状です。  そこでお聞きしますが、この自治体における返還支援、一層の充実が必要だと思いますが、文部、あっ、済みません、これは政府の見解をお伺いいたします。

森田正信内閣官房デジタル田園都市国家構想実現会議事務局審議官

○政府参考人(森田正信君) お答え申し上げます。  自治体による奨学金返還支援につきまして、政府といたしまして、奨学金返還支援に取り組む自治体に対して特別交付税措置を講じるほか、内閣官房のポータルサイトによる一括した広報、周知や未導入の自治体に対する検討の促進など、自治体の取組を推進しているところでございます。  自治体の取組状況は、今御指摘ございましたとおり、令和三年度、全自治体数、都道府県、市町村合わせた全自治体数の三割弱、二九・一%でございますが、未導入の自治体のうち、今後取組を開始する予定が十七自治体、実施に向けて検討中が百八十一自治体となっておりました。  令和四年度の取組状況は、近日集計し、公表予定でございますが、実施自治体数は増加の見込みでございます。さらに、今後開始する予定あるいは検討中の自治体も加えますと、令和五年度以降の増加も見込めるという状況でございます。  今後とも、関係省庁と連携し、積極的な広報、周知等自治体による取組の一層の充実に取り組んでまいります。

竹内真二公明党

○竹内真二君 ありがとうございます。  この自治体の実施なんですけれども、元々二〇一五年の時点では五県九十七市町村にすぎなかったんです。ですから、今本当に、六年ぐらいで三十三府県、四百八十七、で、今、更にまた増えそうだという見込みがこれから発表されるということですけど、これ非常に拡大してきているんですね。  当然、大事だから拡大をしてきているわけでありまして、ただ一点、もう一点指摘させていただきたいのは、都道府県によっては、県も実施していなければ、あるいは県内の実施市町村も数自治体しかないというところがあって、まだまだ全国的に見ると格差があるんですね。この格差というものはしっかりとならしていかないと、その対象となるやはり学生、社会人の方々も学生の方々もやはりちょっと不公平な感じもいたしますので、しっかりとこの格差是正で、なおかつできるだけの増加、拡大というものを是非お願いしたいと思います。  それから、次の質問に移りますが、次、もう一つの支援の、奨学金の支援なんですけど、企業による奨学金の返還支援、代理返還制度について質問いたします。  この代理返還制度の方は、二〇二一年四月より企業から日本学生支援機構に直接送金ができる形になりました。企業が社員に直接支給をして社員が返還するよりも、企業には税制上の優遇措置があり、奨学金を返還する社員にとっても負担軽減になるため、企業と貸与者双方にメリットがあります。  私は、今年五月九日の決算委員会でもこの代理返還について質問をさせていただきました。といいますのも、公明党は青年委員会の取組として、ユーストークミーティングという名前で、各地域で若い世代の皆さんと懇談の機会を設けております。私も今年に入ってそうした懇談の場に出席をしておりますが、やはり、経済的な面で社会人の若い世代の皆さんから出る話題として多いのが、独身の若者への支援というのが政府の政策には薄いんだと。それから、給料はなかなか上がらない、どうしてなんだと。そして、奨学金についても、これ本当に返済が大変だという声を本当にたくさんいただくんですね。  ですから、その際に、特に奨学金については、もちろん政府が行っている給付型奨学金、これは拡充している、拡充をさせていくという話はします。ただ一方で、企業が代理返還をする、そういう制度もあるんだということを紹介しますと、その若い方々、初めて聞いたという人がほとんどなんです。ただ、その話を聞いて、今いろいろ工夫しながら使いやすくしているんだって話をすると、そういう若い方々も、やはり国の政治というものが民間企業の協力を得ながらそういう奨学金の肩代わりの制度を負担が少しでも軽減されるように努力している、そうしたことはやはり民間の力を生かすいい制度だ、あるいはもっと進めてほしいというような、そういうかなり高評価を若い人からもいただいております。  そこで、若い世代の人たちの声を代弁するという意味も込めまして永岡文科大臣にお伺いしますけれども、この企業による奨学金の代理返還、企業と奨学金の貸与者双方にメリットがあります。教育未来創造会議の工程表では、企業が更に活用しやすい仕組みを検討して周知するとともに、学生に対する情報提供も明記をされております。  こうした代理返還の更なる普及について、大臣の見解をお伺いいたします。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 竹内委員にお答えいたします。  奨学金の代理返還制度は、制度が始まった令和三年四月時点では六十五社が登録をしておりまして、四十五人の方が支援対象であったところでございます。今年の十月時点におきましては四百七十四社、千十五人に拡大するなど、普及が進んでおるところです。  この制度の更なる普及に向けまして、文部科学省といたしましては、この制度を利用して、そして代理返還に充てた経費につきましては、法人税上賃上げ促進税制の対象になり得ると、そういうことと、もう一つですね、社会保険料の算定の基となる報酬に含めないことなどをお示ししておりまして、経団連を通じまして企業への周知を図っているところでございます。  また、学生の皆さん方への情報提供のために、先月、十月の二十四日になりますけれども、大学などの就職担当者宛てに、これは代理返還制度を利用する企業のリストを送付いたしまして、就職活動の支援に活用していただくよう、そういう依頼を行ったところでございます。  文部科学省といたしましては、教育未来創造会議の提言に基づきまして、制度の普及、しっかりと努めてまいります。

竹内真二公明党

○竹内真二君 文科大臣から大変力強い御答弁をいただきました。  今ありましたように、最初から比べると本当に四百七十四社まで拡大をされて、千人を超えたということですので、まだまだ増える可能性残っていると思いますので、引き続き、大臣のリーダーシップで企業への働きかけ、あるいは学生たちへの周知というものをお願いしたいと思います。特に学生たちの皆さんですね、SNS等の活用を含めて周知の方をお願いいたします。  次に、留学生支援についてお伺いをいたします。  官民協働で返済不要の給付型奨学金を支給して、若者の海外留学を後押しするトビタテ!留学JAPAN事業について伺います。  まず、日本人留学生の現状はといいますと、今この新型コロナウイルスの影響で当然激減をしております。文部科学省としても、コロナ禍前の水準、十万人規模の水準に戻そうと取り組んでいると承知しているところです。  そうした留学生回復の柱の一つとしても、このトビタテ!留学JAPAN、第二ステージと言ったらいいんですかね、この第二ステージの新・日本代表プログラムの募集が今月から始まったと伺っております。  そこで、まず、二〇一三年からのトビタテの、まあこれ最初のトビタテですね、第一ステージと呼ぶんでしょうか、その実績と、新たに募集しておりますこの第二ステージの事業概要について、是非説明をいただきたいと思います。

池田貴城文部科学省高等教育局長

○政府参考人(池田貴城君) お答えいたします。  文部科学省では、先ほど委員御指摘のとおり、二〇一三年度から、社会総掛かりで日本人の学生生徒の海外留学を後押しするトビタテ!留学JAPANを推進してまいりました。  このうち、主な事業である民間企業、団体等からの寄附金を財源としたトビタテ!留学JAPAN日本代表プログラムでは、多くの企業や団体から御協力をいただき、約九千五百名の若者を採用しており、帰国後は産業界に多数就職したり起業したりするなど、企業からも高い評価を受けております。  こうした中で、二〇二三年度から五年間、トビタテ!留学JAPANの第二ステージとして、これまでの事業の成果やノウハウなどを踏まえた事業を実施することとしており、このうち、新・日本代表プログラムにおきましては、日本の未来をつくるグローバルリーダーを輩出するためのプログラムの実施、高校生段階からの派遣の拡充などを取り組むこととし、今月十二日に派遣留学生の募集を開始したところでございます。  文部科学省としては、引き続き、トビタテ!留学JAPANを推進し、海外留学の支援や若者が海外留学を積極的に考えるような機運の醸成に努めてまいりたいと思います。

竹内真二公明党

○竹内真二君 今回のトビタテ事業、今御説明の中にもありましたように、高校生の採用人数が大幅に拡充をされたところが一つの特徴であると思います。  その理由についても説明をしていただけますでしょうか。

藤江陽子文部科学省総合教育政策局長

○政府参考人(藤江陽子君) 委員御指摘いただきましたように、次期トビタテのプログラムにおきましては、この二〇二三年度からの五年間で大学生等千名、それから高校生等を四千名ということで、計五千名以上の学生生徒に経済的支援を中心とした留学支援を行う予定としているということで、高校生を拡充しているというところでございます。  この高校生募集人数の四千名につきましては、そのうち二千八百名はトビタテの事務局が全国の高校生等を対象に募集を行うものでございますけれども、千二百名につきましては、地域の産学官が連携してグローバル人材育成に取り組む拠点形成支援事業により、全国十二地域を支援して、支援対象の地域から留学されることを想定しているところでございます。  このような形で高校生等を拡充する理由についてでございますけれども、一点目といたしましては、より早い時期からの高校生等の海外留学経験を将来の大学段階も含めた留学につなげていくこと、そして二点目といたしまして、産官学が連携しての地域における高校、高等学校段階からの留学機運を更に醸成することということを考えております。それらにより、高校生等の海外留学への機運が更に醸成されるということを期待しているところでございます。

竹内真二公明党

○竹内真二君 今御答弁いただいたように、第一ステージのトビタテも大変効果があった事業だと私、まだちょっと続いておりますけれども、効果があったと思うんです。で、第二のこのステージのトビタテも、今ありましたように、大変に高校生中心にしてまた期待が持てる今制度に改められようとしていますので、これ本当にいい案だと思いますので、全力でまた推進していただきたいと思うんです。  ちょっと脱線するかもしれませんけど、ちょっと前まで本当に高校生の留学というのは、四割の人が高校生は希望しているんだけど、行く人は一%というようなことをよく言われるようなこともありました。しかし、こうした現実をやっぱり変えていって、高校生は希望すれば誰でも行けるような、そういう日本の教育土壌というものをやはりつくっていかなくてはならないと思っておりますので、是非環境整備に引き続きよろしくお願い申し上げます。  それから、元に戻しますけれども、このトビタテの事業というのは、実は民間企業や団体などからの寄附を基に実施をされております。これまでの事業では、今年七月現在で二百六十の企業、団体から累計で約百二十三億円の寄附を集めていると伺っております。しかも、大企業だけではなく、地方の中小企業の皆さんにも寄附に加わっていただいていると承知しております。  次期トビタテ事業、第二ステージは、原資となる寄附の目標額を百億円としています。寄附を募るための今後の取組についても御説明をいただきたいと思います。

池田貴城文部科学省高等教育局長

○政府参考人(池田貴城君) お答えいたします。  これまでのトビタテにおきましては、二〇一三年度から二〇二〇年度末までに二百億円を目指して寄附を募っておりまして、実際には、委員御指摘のとおり百二十億円強の御寄附をいただいております。こうしたことを踏まえ、第二ステージでは一つの目安として百億円を目指しております。  コロナ禍が続く状況ではございますけれども、今回の目標の達成に向け、まずはトビタテ第一ステージにおきまして御寄附をいただいた民間企業等を中心に、継続的な御支援、御協力をいただけるようお願いを始めているところでございます。  さらに、今後は、これまで御寄附をいただいていなかった企業等に対しても積極的にこれまでのトビタテの成果をアピールし、広く御支援、御協力をお願いしたいと考えております。  文部科学省としては、より多くの民間企業等から御支援、御協力をいただきながら、より多くの学生、生徒の海外留学の支援ができるよう引き続き努めてまいりたいと思います。

竹内真二公明党

○竹内真二君 寄附がこの百億円の目標額を上回ると、その上回った分はまたこの留学ができるその人数の増加にも当然つながっていくとも伺いましたので、目標額百億円というのは大変かもしれませんけれども、さらにやはりその額を上回って一人でも多くの高校生が飛び立てるように、是非全力を挙げていただきたいと思います。  それから一方で、高校生の留学支援、環境整備に取り組む、また自治体もいろいろ支援策を講じているんですね。こうした自治体への支援策というものもしっかりと強化していくべきと考えますが、いかがでしょうか。

藤江陽子文部科学省総合教育政策局長

○政府参考人(藤江陽子君) 高校生の留学は、委員も御指摘いただきましたとおり、国際的な視野を涵養し、異文化理解を促進するとともに、外国語コミュニケーション能力の向上等に有意義であり、コロナ禍で大きく落ち込んだ海外留学を後押しするため、自治体への支援を強化することは重要というふうに考えております。  文部科学省では、自治体等が主催する高校生の海外派遣プログラムに対しまして、都道府県を通じて留学参加者費用の一部を支援する国費高校生留学促進事業を実施しております。また、都道府県において実施する留学フェア等の啓発活動、留学に関する教員向け研修、各種相談、関係機関との調整等を行う留学支援員等を支援する国際交流・留学環境整備事業を実施しているところでございます。  今後とも、自治体における高校生の海外留学の支援や海外留学の環境整備を強化するための取組を促進してまいります。

竹内真二公明党

○竹内真二君 是非よろしくお願いいたします。  大臣にお聞きしますけれども、今、この新型コロナの影響で激減したこの日本人留学生なんですけれども、その復活に向けた取組というものを進めているまさにそのさなかに、今度は急速な円安が日本人留学生の生活をやはり直撃しているわけですね。で、もう現地の方からは本当に食費が本当に大変だというような声も伺っております。また党にも寄せられております。こうした生活費や授業料がなかなか工面できなくなってきて、例えば留学期間の短縮などを余儀なくされるとか、様々な今悪影響が出始めております。  日本人留学生のこの支援が本当に急がれると思いますけれども、文部科学大臣の見解をお伺いいたします。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) お答えいたします。  急激に進む円安によります資金不足によりまして、国の奨学金による日本人留学生が渡航前や期間途中に留学を断念することなどを回避するために、修学のこれ継続ですね、に必要な支援に取り組んでまいりたいと考えております。また、現在支援を受けていない日本人留学生についても、所属大学における学生の、学生への相談対応の充実ですとか日本学生支援機構の貸与型奨学金の広報強化、それなどによりまして、留学を継続するための取組を進めてまいりたいと考えております。  文部科学省といたしましては、引き続きまして、意欲と能力のある若者が安心して海外留学をし、将来のグローバル人材に対する人への投資が進むように、留学の促進に努めてまいります。

竹内真二公明党

○竹内真二君 本当に今、留学生の皆さん大変な状況でありますので、できるだけ多くの留学生を含めた支援策、又は相談体制の強化というものを進めていただきたいと思います。  次の質問に移ります。外国につながる子供たちの教育支援についてなんです。  この外国につながる子供たちといいますのは、外国籍であったり、日本国籍でも日本語が不自由なために修学や進学に困難を抱えている子供たちであります。特に、親御さんと一緒に日本に来られて家族滞在資格で暮らす子供さんたちへの支援が大変急務になっております。  この家族滞在者は東京都や神奈川県など首都圏で多いとも言われておりますが、そのうち神奈川県では、教育機会の確保という観点からも他地域の参考になる先駆的な施策を精力的に進められております。例えば、高校進学支援のために、生徒や保護者への情報発信を行って、県の教育委員会とNPOの共催で多言語説明会を開催しております。また、多文化教育や日本語教育の専門知識を持つ多文化教育コーディネーターの派遣事業によって、生徒、保護者の方々へのサポートにも力を入れております。こうした先駆的な取組を、家族滞在者が多い東京など他の地域でも是非推進すべきだと考えております。  高校進学を希望する外国人の生徒らに寄り添った支援が必要と考えますけれども、文部科学省の見解をお伺いいたします。

藤江陽子文部科学省総合教育政策局長

○政府参考人(藤江陽子君) 委員今御紹介いただきました、神奈川県が日本語を母語としていない人たちのために高校進学のガイダンスですとか、あるいは多文化教育やあるいは日本語教育の専門知識を持つ人材を高校に派遣する事業等を実施しているということは承知しているところでございます。  こうした高等学校への進学を希望する外国人の生徒やその保護者等に対して適切な進路指導や進学説明会等の実施、入学後の学習支援等を行うことは重要というふうに考えております。  文部科学省では、高校進学のための指導にも資するよう、日本語指導補助員や母語支援員などの外部人材の派遣等、外国人児童生徒へのきめ細かな支援に取り組む自治体を補助事業で支援しているところでございまして、令和五年度概算要求におきましても十・五億円を計上しているところでございます。  これまでも文部科学省といたしましては、各種会議等の機会を捉えて、補助事業を活用するなどして日本語指導が必要な高校生等への支援に取り組んでいただくよう都道府県等に周知を行ってきたところでございますが、引き続き、高校進学を希望する外国人の生徒等に対するきめ細かな支援に取り組んでまいりたいというふうに考えております。

竹内真二公明党

○竹内真二君 日本、あっ、済みません。二〇二三年度から、この外国につながる生徒の皆さん方に対する日本語の授業が卒業単位として認定されることになります。中退率が下がったと、下がってきたといっても、やはり五・五%に上る中で重要な取組であるわけですが、小中学校での日本語の授業でも相当教員の皆さんが不足しております。  高校での授業というものをしっかりとまた軌道に乗せていくには、やはり外部の専門家の活用であるとか、NPOとの連携など、現場での取組への支援というものはやはり欠かせないと思います。この点についてもいかがでしょうか。

藤江陽子文部科学省総合教育政策局長

○政府参考人(藤江陽子君) 委員御指摘いただきましたとおり、日本語指導が必要な高校生等の中退率が全高校生等と比べて高い中、来年度から高等学校において特別の教育課程を編成した日本語指導が実施されるに当たりまして、外部の専門家の活用ですとか、あるいはNPOとの連携などを行うことは重要なことであるというふうに考えております。  文部科学省では、先ほども申し上げたところではございますけれども、高等学校における外部専門家との連携に資するよう、日本語指導補助者や母語支援員等の派遣など、外国人児童生徒へのきめ細かな支援に取り組む自治体を補助事業で支援しているところでございます。  また、外国人生徒等に対する日本語指導など、高等学校において教育上特別の配慮を必要とする生徒に対する指導を行う場合に、これまでも教員定数の加配措置を行っております。  引き続き、日本語指導が必要な児童生徒の支援に取り組んでまいりたいというふうに考えております。

竹内真二公明党

○竹内真二君 それでは、大臣にもお伺いいたしますけれども、こうした子供たちに対して、小中学校から高校進学、さらには就職や進学までのこの各段階で、やはり日本語教育を含めた伴走型の支援というものがやはり急がれていると思います。  外国につながりのある児童生徒への教育支援について、大臣の見解をお伺いいたします。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 就労いたします外国人が令和三年十月末の時点では約百七十三万人と過去最多を記録しておりますし、また、日本語指導が必要な外国人児童生徒等も約十年間で一・八倍に増加をしております。委員御指摘のように、教育支援の充実が求められるというところでございます。  文部科学省といたしましては、日本語指導が必要な児童生徒に対し、取り出し指導などを行います特別の教育課程の制度化、そして日本語指導に必要な教職員定数の着実な改善、支援に取り組む自治体に対する補助事業などを行ってきたところでございます。  引き続きまして、日本語指導が必要な外国人児童生徒等の成長段階に応じたきめ細やかな支援に取り組んでまいる所存でございます。

竹内真二公明党

○竹内真二君 ありがとうございます。  是非、各段階での切れ目のない支援をよろしくお願い申し上げます。  次に、通学時に子供たちの荷物が重過ぎるという問題について質問させていただきます。  公明党としてもこれいち早く取り組ませていただきまして、まさに二〇一八年の春にこの文教科学委員会の場で我が党の佐々木さやか議員が取り上げて、子供たちの健康などへの影響が心配されるとして、重過ぎる荷物への対応を急ぐように文部科学省に要請をいたしました。  このとき、答弁でも、学校、各学校で適切な指導がなされるように各教育委員会に働きを掛けていくと、こういう考えを示されたわけですけれども、ちょうどその三か月後の二〇一八年九月に文部科学省の方から都道府県の教育委員会や私立学校事務主管課などに対して、児童生徒が登下校時に持ち運ぶ教科書や教材、学用品の重さや量に適切な配慮を促すという事務連絡を出しております。  この事務連絡では、家庭学習で使わない教科書や教材などを置いて帰るいわゆる置き勉が教育現場で実際に行われている工夫例などを紹介しながら、各学校に対して対策を検討するように求めました。  つまり、文部科学省としても置き勉を推奨する姿勢を示されたというふうに私は理解しておりますけれども、これによってかなり置き勉を含む子供たちの荷物が重過ぎるという問題というのは対策が進んだわけではありますけれども、しかし、今また再び、通学時の荷物重過ぎるんではないかという声が幾つか私のところにも寄せられております。  実際、学校に持っていく荷物、重くなっているんですね。脱ゆとり教育によって、ここ十五年間の間に教科書のページ数、一・七倍に増えています。しかも、サイズ、大型化しています。カラーページが増えて紙質も良くなっています。もうかなり重量が増しているんですね。さらに、タブレットや感染予防対策の水筒、こうしたものも持っていくこともあると。そうした中で、いまだに置き勉を認めていない学校も少なくないわけでありまして、小学生の一年生から三年生が背負うかばんの重さというのは平均で約四キロに上り、低学年の九割の児童が重いと感じているとの調査結果もあります。  体に合わない重い荷物を背負って通学することで、背中や腰への痛みなど身体的不調とともに、通学自体を憂鬱に感じて精神的な不調を生じるランドセル症候群という言葉まで今指摘をされているところでありますけれども、この置き勉の推進など通学時の荷物を軽くするための取組について、文科省の見解をお伺いいたします。

藤原章夫文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(藤原章夫君) 子供たちの体への負担などに留意をし、ランドセルなどの児童生徒の携行品の重さや量に各学校が配慮するということは大変重要なことだと考えております。  このため、文部科学省では、先ほど御指摘ありましたように、平成三十年に教育委員会等に対して事務連絡を発出したところでございます。その通知によりまして、教科書やその他の教材等のうち、何を持ち帰らせて何を学校に置くのかについて、保護者等とも連携し、また、児童生徒の発達段階や学習上の必要性、通学上の負担など、学校や地域の実態に考慮して適切に御判断いただきたいということで、具体的な工夫の例もお示ししながらお願いをしたところでございます。  こうした中で、例えば、域内の校長会議などで積極的に周知を徹底し、保護者にも協力を求めることで改善をしたといったような例など、様々なケースが教育委員会から報告されているところではございます。  しかしながら、いまだ取組が進んでいないという実態も一部あるものと承知をしておりまして、今後、文部科学省といたしましては、積極的に取り組んでいる教育委員会の事例などもしっかりと情報提供しながら、また、様々な会議を通じまして現場に周知を図ってまいりたいと考えております。

竹内真二公明党

○竹内真二君 最後にお願いしようと思っていた、まさに新しいその工夫例っていうものをどんどん発信していただいて、できる限り現場の学校でそうしたものが軽くなるような取組が進むように、是非ともよろしくお願い申し上げます。  ちょっとまだ質問残っておりますが、時間が参りましたので、次の質問の機会に回させていただきます。  ありがとうございました。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 日本維新の会の松沢成文でございます。  まず、永岡大臣、御就任おめでとうございます。  私は、新人議員じゃありませんで、出戻り議員です。ですから、ちょっと以前に行った質問も引用させていただきながら、今日は、大臣が所信でもスポーツ立国を目指すと言っておりましたので、東京オリパラ大会も終わりましたので、この辺りから質問をさせていただきたいと思います。  まず、一年延期の末、コロナ禍で一年延期の末、昨年開催されたオリパラ大会、大臣がどのように総括をされているか、お聞きしたいんですね。  コロナ禍で一年延期、そして無観客の大会と、もう異例ずくめでした。ただ、その中で、組織委員会は開催に至るまでトラブル続きだったと思います。例えば、新国立競技場の建設計画の白紙撤回、で、作り直しなんというのもありましたし、あるいは大会公式エンブレムの盗作問題、さらには森会長の女性蔑視発言による辞任、さらには開会式直前の演出担当者の辞任だとかあるいは解任だとか、もうこれ挙げたら切りがないんですね。そして、現在は、この大会組織委員会の高橋治之元理事の汚職事件が大問題に発展をしております。  こういうことを総括されて、大臣はこの東京オリパラ大会、成功だったと思われますか、それとも失敗の方が多かったと思いますか。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 松沢委員にお答えいたします。  東京オリンピック・パラリンピック競技大会は、先生おっしゃいますように、コロナ禍によって史上初めて開催が一年延期されました。様々な制約の中で行われましたが、世界が一つになって難局を乗り越えられることを伝えることや、また共生社会実現に向けた大きな契機となったことは、大きな意義を果たして、改めてスポーツの持つ価値を再確認できた大会であったと考えております。  組織委員会の元理事らが逮捕、起訴されたことは誠に遺憾であると考えております。他方で、本件を受けて選手の活躍が伝えるものやレガシーを育む努力の価値が変わるわけではなく、本件のみを理由に大会全体が否定されるものではないと考えております。  今後は捜査の進展を注視してまいりますが、その中で明らかになった問題については二度と繰り返さないような取組を関係者において議論をしていく一方で、東京大会を契機として創出された有形無形のレガシー、これを発展させることが重要であると考えているところです。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 ちょっとたくさん通告し過ぎましたので、ちょっと二番、三番抜かしまして、大臣は御存じないかもしれませんが、このスポンサー企業にまつわる高橋元理事のあの贈収賄の疑惑ですね。  私、実はこの委員会で、過去五回、高橋治之理事は本当に疑惑だらけで問題が多いから、理事としてふさわしくないから理事に就任させるべきでない、あるいは再任をさせるべきでないと五回質問しているんです。そのときに、たしか遠藤オリパラ大臣、こちらにいらっしゃいますが、橋本オリパラ大臣、さらには、馳、柴山、萩生田、各文科大臣に言っています。  どういうことを言っているかというと、この高橋さんは、もう国際サッカー連盟、FIFAの幹部の汚職事件にも絡んでいるんですね。国際捜査入っています。それから、サッカーワールドカップの日本大会の招致の不正工作にも絡んでいるんですね。さらに、東京オリンピックの招致、この招致をするときも、もう当時からコモンズという会社使っていたわけです。ここにお金を入れさせて、そしてアフリカ票を買収して東京が招致を勝ち取ったというふうにも言われて、実はフランスの検察がここを捜査しているんですね。  私、全部それ調べました。私は、この五人の大臣に、こんな危ない人を理事に絶対入れるべきでないと。そうすると、五人の大臣とも、私には人事権がありませんと。人事権は組織委員会が持っていますので、人事権がないんでこれ以上お答えできませんということで終わっちゃうんですよ。人事権ないなんて分かっているんです。でも、国会でこれだけ心配する、要請が出ているわけだから、調整会議ってあるんですよ。  調整会議は、文科大臣、たしかオリパラ大臣、組織委員会会長、当時、森さん、それと東京都知事だったと思いますよ。こういう場で、本当に高橋さんが理事になるんですか、再任なるんですかと、相当この人危ないんじゃないか、国会でも質問が出ているんですよと、もう一回しっかり考えましょうと、できたらやめた方がいいんじゃないですかって言っていれば、もしかしたら、まあ森さん推薦だった人ですけれども、森さんもそれはそうかなということで、これ理事になっていなければ今回の汚職も私かなり形が変わってきた、あるいはこういう形で検察の捜索が入るようなことにはならなかったと思うんですね。  私、真剣に何度も要請したんですよ。誰も聞いてくれなかった。これ、各大臣の私は不作為じゃないかと思うんですよ。誰かがきちっと問題意識を持って調整会議でそのことを言っていたら、この疑惑は防げたんじゃない、汚職は防げたんじゃない。そのことに対して、大臣はどう思いますか。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 仮定の質問にはお答えすることはできませんけれども、組織委員会の人事につきましては組織委員会自身で決定されるものでございまして、政府としては理事個人の選任についてお答えする立場には、申し訳ないけどございません。  そして、仮に理事の適性についてこれ何か重大な問題が生じたならば、組織委員会が評議員会に諮った上で対応がなされるべきというものであったと考えております。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 まあ政府はその組織委員会だとか東京都だとかIOC、こういうオリンピックを運営する主体の、その真ん中に組織委員会いるわけですから、総合調整するというのが仕事なんですよね。そのために内閣府には担当室もつくってやっているわけで、大臣まで置いているわけですよ。総合調整する大臣が、本当に組織委員会の理事の人事でおかしい方向に行きそうだったら、それこそ調整会議で問題提起すべきだったと私は思います。  さあ、大臣、この汚職の問題ね、もう端的に答えていただきたいんですが、これはしっかり検証する必要はありますよね。そこ、どうですか。イエスかノーで。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) この検証ということはでございますね、やはり、現在捜査中の事案であることから、お答えは差し控えさせていただきたいと思っております。  以上です。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 まあ、これだけの不祥事、汚職事件が起きて、検証もせずに、これで札幌招致へ進めるんでしょうかね。いや、私は本当に心配です。  さあ、実は、これスポーツ庁の室伏長官がようやく発言してくれたんですよ。  私は、スポーツ庁の室伏長官も、あるいはJOCの山下理事長も、これもうスポーツ界の中心人物ですよね。それで組織委員会の理事も務めていたわけです、二人とも。当事者でもあるんですね、東京オリンピックの。それなのに、この汚職事件が出てきて、記者会見は、もう極めて遺憾だとか、悲しいだとか、あってはならないこととか言って、まるで他人事で終わっちゃっているんですよね。  こういう発言を聞いて、組織委員会のやっぱりこれ元理事で国際体操連盟の渡辺さん、なぜ怒らないんだと、こんなことが起きてね。だからスポーツ界のリーダーは駄目なんだって喝破していましたよ。私も、誰も言わないんですね、これね。なぜなのか、ちょっと橋本委員にも今度聞いてみたいんですけどね、本当におとなしい方ばっかり。  それで、ただ、この前、今月一日に再任されたスポーツ庁の室伏長官は、今回の汚職事件について、決して許されない、清算法人に移行した組織委員会が責任を持って対応すべきだという見解を示したんですね。まあ、一歩前進ですよ。大臣のように、これ捜査中だから今何とも言えませんじゃないです。一歩出たんですよ。  それで、ここで、国としてもこれ二千億近く公費支出していますし、この総合調整の役割を政府は担っているわけなんですけれども、私は、まずは清算法人が対応すべきだと。室伏さんも言っています。そう言った理由を、スポーツ庁、お答えください。

角田喜彦スポーツ庁次長

○政府参考人(角田喜彦君) お尋ねの東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の元理事等が逮捕、起訴された案件でございますけれども、この件につきましては、組織委員会が個別企業と結んだスポンサー契約に関連するものでございます。そのことから、現在は清算法人となっておりますが、この清算法人である組織委員会が責任を持って対応すべきであると、こういう考えの下で長官が申し上げたということでございます。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 そうであれば、長官がそう言っているわけですね。大臣、長官にですね、清算法人に検証委員会を立ち上げさせろと、長官のリーダーシップでそれやってくださいということをしっかり指示すべきじゃないですか。文科省として、国として、政府としてですね。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 東京オリンピック・パラリンピック競技大会の組織委員会の元理事が逮捕、起訴された件につきましては、組織委員会が個別企業と結んだスポンサー契約に関連するものであることから、現在は清算法人であります組織委員会が自ら主体的に責任を持って対応すべきものと考えております。  なお、東京オリパラの大会の開催に当たりましては、国として協力や支援を行ってきたところでございますが、文部科学省としては、同組織委員会に対しまして指導監督できる立場ではないということを御理解いただきたいと思っております。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 まあ権限がない、立場がない。これじゃスポーツ立国なんか一生できませんよ、大臣。  実は、東京都はこういう条例を持っているんですね、東京五輪大会に係る文書等の保管及び継承に関する条例。これ、やっぱり長野オリンピックで招致疑惑があったんだけども、その後捜査に入っても書類が全部焼却されちゃって何も発見できなかった、その反省を基に、東京五輪ではこういう文書を保管して継承してしっかりと取っておこうと、こういう条例が議員立法でできたんですよ。  この条例はまあ強制力はないということなんですけれども、都が組織委員会に改めてこの議事録だとか交渉記録だとか契約の会計書類などの提供を強く要請して、これらを入手できる私は可能性があると思っているんです。これを使って、大臣、やらせましょうよ、東京都に。一緒にやってきたんだから。小池さんもこういうことになると全然改革しないのよ。みんな逃げちゃって、捜査の結果を待ちたいと思いますとかね。  だから、こここそ大臣が出ていって、小池さん、こういう条例があるんだから、これ使ってしっかりと情報公開させてくれと、そうすればかなり中身が分かって検証ができるよと。小池さんと協議してくれませんか。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) お答えいたします。  御指摘の条例につきましては、東京都で定めたものでございまして、この条例に基づく資料の提供等の要請につきましては、東京都におきまして適切に対応されるものと考えております。都の個別の条例につきまして、文部科学省としてお答えする立場にはございません。  それから、なお、東京都や国が費用を負担する事業につきましては、それぞれの事業の執行が完了した後、組織委員会と東京都、国の三者によります共同実施事業管理委員会におきまして組織委員会に対する支払の前にその執行をチェックする仕組みとなっております。国の支出分につきましては、適切にチェックを行いました。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 スポーツ庁長官、室伏長官が、清算法人にしっかり検証をさせろ、させるべきだ、そこがやらなきゃいけないんだと言っておきながら、その長官を抱えている文科大臣が、法的に難しいだとか、東京都に任せるしかないとか、捜査の様子を見なきゃ何とも言えないとか、もうこんなことをやっていたら、一生この疑惑、国として検証、総括できませんよ。これでいいんですかね。  私は、新たに提案します。清算法人でその検証委員会をつくるのはなかなか難しいという今説明がありました。そうであるならば、文科大臣、スポーツ立国をつくるという、あなたは我が国のリーダーなんだから、そうであれば、国と東京都が連携して、JOCと清算法人にも協力してもらう形で、東京五輪の検証総括委員会というのを政府主導で立ち上げたらどうですか。それで、来春までに検証して総括して、それを発表するんですよ、改革案を。そうしないと、札幌五輪に行けませんよ、何の総括もしないで。どうですか、それぐらいやってくださいよ、国で。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 東京パラリンピック競技大会の組織委員会の元理事等が逮捕、起訴された件につきましては、組織委員会が個別企業と結んだスポンサー契約に関連するものでございますので、現在、清算法人であります組織委員会が責任を持って対応をすべきものと考えております。  東京大会は、組織委員会、東京都、そしてJOCがIOCと開催都市である東京都と契約をいたしまして運営されるものでございます。国は支援をする立場でございました。  御指摘の内容につきましては、文部科学省としてはお答えする立場になく、現在は清算法人である組織委員会が必要に応じ、JOCやそして東京都と連携をしまして協力をしていくべきものと考えているところでございます。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 今日、先ほどのニュースで、二〇三〇年の札幌の冬季オリンピック・パラリンピックの招致を目指す日本のJOCと札幌市が、東京五輪のスポンサー選定をめぐる贈収賄事件を踏まえて、大会運営の透明性、公正性の確保等の具体的な検討を十一月中旬から始めると発表したんですね。  これ、札幌とJOCにやらせるんじゃなくて、こんなに不祥事だらけにしてしまった東京五輪をやった主体が総括、検証、総括して、それを受けて、札幌は二度とこういうことにならないようにこういうふうに改革してやるんですよというのが順番でしょう。国が何にもやらないで、札幌の方に、国がこういうことを、ああ、東京五輪でこんな失敗しちゃったから私たちはそうならないようにしますと。でも、それ検証していないので、どんな失敗かよく分かっていないわけですよ。ちゃんとどんな失敗だったか徹底して調べることです。組織委員会のガバナンスはこれでよかったのか、人事体制はこれでよかったのか、コンプライアンスはこれでよかったのか、スポンサー企業との関係はこれでよかったのか、全部調べて、検証して総括して再発防止案を出すんですよ。それを受けて札幌がやるんですよ。それが順番でしょう。全く逆だ。  大臣、これを来年の春までにやりましょうよ。札幌の招致決まるのは来年の秋です。でも、春頃にはもうIOCの中でもう大分どこでやるかというのが、今度は投票じゃないですからね、札幌というふうになってくると思いますよ。そうしなきゃいけない。それには、来年の春までに徹底した東京五輪の失敗に対する検証、その改革案出して、そしてIOCに堂々と持っていって、日本は大丈夫です、こういう改革案を出しました、札幌でやらせてください、これが順序だし、これができないと札幌の皆さんかわいそうですよ。こんな評判の悪い日本でまたオリンピックやるのかって話になっちゃう。どうですか、大臣。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 二〇三〇年の冬季オリンピック・パラリンピック競技大会の招致に当たりましては、JOC及び札幌市は、本年九月、大会運営の透明性、公平性の確保について宣言文を取りまとめたところでございます。  さらに、今月の十七日には、スポーツ関係団体とスポーツ庁による円卓会議におきまして、今後の大規模な、スポーツ庁による、あっ、ごめんなさい、今後の大規模な、競技大会の円滑な開催に向けまして、決議を取りまとめたところでございます。  本事案がスポーツ界全体に及ぼす影響は重大であるとの認識の下に、文部科学省といたしましても、スポーツ関係団体と連携、協力をしながら必要な取組を進めてまいりたいと考えております。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 大臣、本当、スポーツ立国を目指すのであれば、オリンピックの中心的、推進の組織であるJOCの山下会長、そして国の方では室伏スポーツ庁長官ですよね、このお二人呼んで、国会でもこういう指摘あったと、やっぱり東京オリンピックの徹底した総括の、検証、総括の組織つくって、そこできちっと議論して改革案を出そうと、そういう議論をしてくださいよ、三人で。リーダーなんだから。是非ともそれお願いしたいと思います。  さて、次に行きます。  次は、ちょっと私、属人的な質問をするのは嫌なんですが、やっぱり組織の長のリーダーシップとしてお聞きしたいんですが、大臣は森元組織委員会会長のリーダーシップをどのように評価されていますか。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 森元組織委員会会長におかれましては、IOCとの強い信頼関係を築かれるとともに、開催都市の東京都や、政府、スポーツ団体など様々な関係者との調整に御尽力をいただきました。とりわけ、新型コロナウイルス感染症の影響によりまして史上初の一年延期となった大会開催に道筋を付けられるなど、東京オリンピック・パラリンピック競技大会の成功に向けてリーダーシップを発揮されたと考えております。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 実は、私、森会長についてでも参議院の本会議と実は予算委員会で取り上げているんです。結論からいうと、森会長は様々な問題がやはりあるので、私は、早く御勇退なされて、新しい会長の下で五輪を迎えた方がいいんじゃないかと言っているんです。  もうちょっと詳しく説明しますと、御自身ががんを告白されて、二〇年までもつか分からないということも言っていたんですね。それから、組織委員会も様々なトラブルを抱えていました。さらに、不適切な発言もあったということで、私は、コロナで一年延期になったから、最後、もう一回、一年間掛けて次の延期されたオリンピックを準備しなきゃいけないので、ここで森会長には御勇退いただいて、そして、新しい会長、新しい組織委員会をつくり直して、オリンピックを一年後、準備し直して迎えた方がいいんじゃないかと真面目に進言したんです。そうしたら、安倍総理は同じようなことをおっしゃっていました。すばらしいネットワークをつくってきた方で、余人に代え難いんだということで、まあそれはかなわなかったわけなんですね。予算委員会でも同じような質問をしたんですが。  で、その後、女性蔑視と取られる発言があって、自ら辞任をして、その後、橋本さんが会長になっているということですよね。これも、私の進言を真剣に聞いてくださっていれば、ここのトラブルも私は防げたんじゃないかなというふうに思っていますが、大臣、いかがですか。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 松沢委員のこれまでの国会におけます御発言につきましては全てを承知しているわけではございませんけれども、過去、委員から大会組織委員会の体制を一新すべきとの御趣旨の御発言があったことは承知をしております。  なお、委員の御指摘の点につきましては、仮定の御質問でありますので、お答えすることは差し控えさせていただきます。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 それで、今回の高橋元理事の疑惑の中でも、森元会長が高橋元理事と様々なスポンサー企業との一緒の場にいたとか、あるいは、報道によっては二百万円手渡しされたとか、様々この疑惑の中に入ってきちゃっているわけですね。  そういう中で、大臣は、森喜朗先生顕彰胸像建立計画事業というのがあって、今進んでいるというのは御存じですか。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 森喜朗氏のスポーツ界における功績を顕彰するために、有志の発起人によりまして同氏の胸像を建てるとのお話があることは報道で知っております。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 この事業、森元会長のこれまでの実績をすばらしく書かれておりまして、体育協会の会長から始まって、ラグビーワールドカップの招致も頑張った、オリンピックも成功させた、それ何かスポーツ基本法は森さんが立て役者だ、こんなにすばらしい方なんだからみんなで胸像を掛けて敬おうと、だからお金出してちょうだいという、すごい美化した趣意書、発起人の趣意書なんですね。  まあもちろん、これ、できたの五月ですから、これが書かれたのは。あの疑惑が表に出てきたのは七月なので、その疑惑の件はなかった時期ではありますけれども、それに十五名の方が発起人になっています。政治家では橋本委員もなられていますし、あるいは馳さん、知事ですね。それから何人かほかにもおられますけれども、スポーツ界、ラグビー界の重鎮がばあっと並んでいて、いや、すごい人たちが集まって森さんをたたえているんだなとびっくりしちゃうんですけども。  さあ、この中に、室伏スポーツ庁長官と、今JSCですね、文科省出身のJSCの理事長をやっている芦立さんというお二人が入っているのは、大臣、御存じでしたか。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) お尋ねの発起人に室伏長官や芦立JSC理事長入っていること、報道で知っております。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 私は、民間の皆さんが集まって民間ベースでやっていくというのは、これは自由だと思うんです。森さんに対する評価も様々あると思いますが、森さんすばらしいという方が集まって銅像を造ろう、胸像を造ろうというのは自由だと思うんですが、ただ、公務員の方がこの発起人の中に入っている。それも、スポーツ庁長官といって日本のスポーツ界のトップリーダー。それから、JSCというのは国立競技場や秩父宮ラグビー場やあの辺の全て抱えている大地主さんで、もうスポーツではtotoなんかも全部JSCが今やっていますよね。そういう文科省が所管する独立行政法人ですよね。で、理事長さんです。この方、高橋さんと同じみなし公務員なんですよね。  この二人の公務員が入って、発起人で、皆さんよろしくとなったら、これは国がお墨付きを与えていると勘違いされちゃうんじゃないですか。純粋な民間人の方が民間の考えでこういうことをやっていこうというのは私は全然否定しません。国家公務員がこの中に入っているというのはまずいんじゃないですかね。どうですか。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) この事柄でございますが、室伏長官、また芦立理事長は、あくまで任意で個人として発起人に名を連ねているということでございまして、組織として寄附を募っているものでもございません。特段の問題があるとは考えておりません。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 発起人になるということは、皆さん、この献金、募金活動に協力してくださいという呼びかけ人なんですね。それが国を背負っているトップリーダーの方が入っていたら、これみんなほかの人はどうしようかなと思ったら、いや、室伏さんも入っている、芦立さんも入っている、じゃ、これ国も一生懸命やっているんだろうと、じゃ付き合わなきゃなと、みんなこうなりますよね。  だから、この辺のコンプライアンスも全くできていないんですよ。何か森さんが大変な方だから、その周りにいた森ファミリーの方はみんな協力しよう、分かった分かった、なあなあ、やっていこうやっていこう、これで行っちゃって、全くコンプライアンスができていない。  これだから、私は、組織委員会のガバナンスも取れないんです。やっぱり権力を持った方が長いことやっていると、その周りにいる方はみんな側近になっちゃって、誰一人進言したり諫言したり、いさめて、会長、おかしいじゃないかと、ここはこうやるべきだということを言う人がいなくなっちゃったから、森さんも暴走しちゃうし、それとつるんでいた高橋さんも、これは俺らがやればいいじゃないか、その方がうまくいくぞと、電通と組んで、みんなああいう賄賂をもらってスポンサー集めを自分がやっちゃったわけでしょう。こういうコンプライアンスが全然できていないんですよ、ここも。だからこういうことになっちゃうんです。  じゃ、ちょっとスポーツ庁に聞きますね。  これ、事前通告してあるんで、これ芦立さんと室伏さんに聞いていただいたということで答えていただきたいんですけれども、まず、お二人が発起人になった経緯。  それから、これまで、九月末までだったというので、集まった金額。それから、胸像の作製費、どういうふうになっているかですね。それで、もし、これ報道によると、三、四百万で胸像ができるのに五千万集まっちゃったと聞いているんですよね。そしたら、じゃ、その余ったお金は誰に行くのか、森さん本人に贈呈しちゃうのか、そこも分かったら教えてください。それから、オリパラのスポンサー企業からの献金がここに入っているのか、これも教えていただきたいと思います。  それと、最後に、これ一番大切なんですが、この胸像をJSCが管理している土地、建物の中に建てるということも考えているのか。そうであるとすれば、これはもう物すごい関与ですからね、知りませんじゃ済みませんよね。  この点についてスポーツ庁からお答え願います。

角田喜彦スポーツ庁次長

○政府参考人(角田喜彦君) 御指摘の点につきまして、室伏スポーツ庁長官、芦立スポーツ振興センター理事長に確認をいたしました。  御両名とも、この経緯につきましては、お声掛けをいただき、胸像を造りたいとの趣旨に賛同し、個人として発起人となったと聞いているところでございます。  また、今委員から御指摘のございました寄附金の総額、また作製費、そしてスポンサー企業から寄附があったかどうかにつきましては、これも確認いたしましたが、把握していないとお答えがございました。そのように聞いてございます。  また、お尋ねの胸像の設置場所につきましては、新たな秩父宮ラグビー場内に設置を予定しているラグビーミュージアムも含めまして、日本スポーツ振興センターが所有する施設内に設置する予定はないと承知をしております。なお、室伏長官、理事長ともに、胸像の場所につきましても把握していないというふうに聞いているところでございます。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 発起人になっているのに何も知らないわけですよ。こんなことでいいんですかね。  というのは、私が心配しているのは、この募金に対する寄附がスポンサー企業から行われていた場合、これ、森先生にお世話になったんで、直接渡すと賄賂になっちゃうんで、謝礼としてこの献金でお返ししようということを疑われてしまう可能性もあるんですよ。というのは、この募金集めに高橋氏も関わっていたという報道もたくさんあるんですね。そうなったら、新たな謝礼金、つまり贈収賄の受皿になってしまう可能性もあるんですよね。だから、非常に私は気を付けなきゃいけないというふうに思っています。  大臣、どうですか。だから、コンプライアンスが必要なんです。それも、全く、発起人になるのに、胸像を頼まれたからやっただけだと、私人の立場だと、幾ら集まったかも知らない、どこに置くかも知らない、そんなの俺に聞いてくれるなと、こんな無責任なことでしょう。十五人の発起人ですよ。この発起人で決めるんでしょう、これを。幾らぐらい集まったから、じゃ、この余分なお金はどうしようか、どこに建てようか。だから、スポーツ庁長官がこんな無責任でコンプライアンスのないことやっちゃ駄目ですよ。  大臣、スポーツ庁長官に厳しく注意してください。芦立さんに厳しく注意してください。どうですか。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) これは個人的に長官も理事長もおやりになったことでございますので、そこまでのことは御注意できないと、そういう認識でございます。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 本当に、これが変にスポンサー企業からの新たな賄賂に使われているような変な流れにならないことを私は祈りますけどね。これまでの高橋氏のやり方見ていると、こういうことも平気でやる方じゃないでしょうか。私はずっと彼の足跡を見てきて、かなりあくどい方だなというのを感じていますし、事実彼がやったことが今全部暴かれているわけですよね。  さあ、最後、大臣、もう一度聞きますけれども、この東京オリンピック、様々な問題があったんです。そして、今でもこのスポンサー企業との元理事の贈収賄の件で、大変ですよ、もう逮捕者十数人出ていますよ。高橋氏自体も四回目の逮捕ですよ。まだまだ検察の捜査が進んで逮捕者増える可能性もありますよ。  これ、東京オリンピックは、本当にスタッフの皆さん、ボランティアの皆さん頑張って、私はいいレガシーも残したんだと思います。コロナの中で本当にみんなで頑張って、どうにか一年延期でやり遂げたんだと思います。それは私は大いに評価することだと思いますが、そのいい意味でのレガシーに全部泥を塗るような組織委員会の贈収賄の、もうこれ疑獄ですよ。どんどん進んじゃっているわけですね。  これをしっかりと検証しないで前に進んでいいんですかということです。それを東京都も逃げている、JOCも逃げている、スポーツ庁も逃げている。そうであったら、日本のスポーツ行政のトップリーダーである文科大臣、あなたがそういう関係者を集めて、そして徹底した検証をやっていこうと、総括をやっていこうと、そのための委員会をつくろう、それを札幌の前にしっかりと打ち出そう、これぐらいのリーダーシップ示してくださいよ。それが大臣の責務ですよ。大臣、いかがですか。やってください。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) お答えいたします。  本事案がスポーツ界全体に及ぼす影響は本当に重大であるとの認識の下に、文部科学省といたしましても、スポーツ関係団体と連携、協力をいたしまして、必要な取組を進めてまいりたいと考えております。  JOC及び札幌市の宣言文ですとか円卓会議の決議では、運営面の透明性、公正性を確保していくために、組織委員会理事会の在り方、そして利益相反取引の管理及びマーケティング事業の在り方、そして、これについてもしっかりと検討していくこととされておりまして、文部科学省といたしましても、関係団体と連携しながら検討に協力していきたいと考えているところでございます。

松沢成文日本維新の会

○松沢成文君 時間ですので、終わります。  ありがとうございました。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 国民民主党・新緑風会の伊藤孝恵です。  永岡大臣、御就任おめでとうございます。  大臣が副大臣時代に、私、超党派ママパパ議員連盟というのに副大臣が参加をしてくださって、その日ちょうどブラック霞が関、正しくは霞が関で働くママパパたちの働き方改革を考えるという回に御出席をいただきまして、そのときにいろいろな、人事院が出したデータではなくて、議連が直接集めた生のデータ百八件を目の前にされて、大臣が、ちょうどその中に、初期流産をした、だけど病院に行ってそのまんま省に帰って国会対応を朝までしたみたいな、そういうアンケート結果を見るにつれて、実は文科省というのは女性がすごく多いのよと、だから文科省でも何かできないか、もちろん国会も変わらなきゃいけないけど、省も変わらなきゃいけない、官僚自身も変わらなきゃいけないというふうに発言されたのを非常に覚えております。  こういった省改革、所信の中にもございましたけども、簡単ではないと思いますが、こういった省改革、それから、今決断せねば手遅れとなるような、こういった文科行政の課題、あまたございます。有益なる政策実現を牽引されることを御期待申し上げます。  まず、大臣の文部科学行政の基本姿勢を伺う前に、旧統一教会問題についてはこれ確認させていただかなければなりません。  日本国憲法下では、まず個人の自由が優先いたします。それを前提として宗教活動の自由があります。内心における信仰の自由は絶対的、無制限ではありますけども、対外的な宗教活動を行ったり宗教的結社となれば、当然公共の下で一定の制約を受けることになります。  まず、大臣に確認です。  これ、一九八〇年代から社会問題化していた旧統一教会の名称変更がなぜかなったのか。また、文化庁が宗教法人法に基づく権限行使に至らなかった理由は何だったのか。文科省が自らなすべき権限あるいは責任というのを小さく考えていたからなのか、所管庁が文科大臣だけでは担保できない法律の立て付けになっていたのか、はたまた宗務課の人員も予算も足りなかったのか、文科省にとってこれは鍵を掛けておくべきパンドラの箱だったのか、分かりませんけども、どうして正しく権限行使がなされなかったのか、御所見をお聞かせください。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) ただいま、先生のは、名称変更に本当は政治的な関与はなかったのかということでよろしいでしょうか。そうじゃない、一番基本的なところで。(発言する者あり)ごめんなさい、はい、はい。  宗教法人法に基づきまして、宗教法人に対する所轄庁による関与は抑制的であると、そうあるべきであるということになっております。  報告徴収・質問権につきましては、解散命令の請求を行う事由等に該当する疑いがある場合に限って行使をすることが許されるものでございます。これまで、旧統一教会につきましては、そのような解散命令の請求を行う事由等に該当する疑いがあるとの判断には至っていなかったことから、報告徴収・質問権の行使はしてこなかったということでございます。  しかしながら、今般、旧統一教会に関しては、平成二十八年、二十九年におきまして、それまで認められておりませんでした使用者責任とは異なりまして、法人自体の組織的な不法行為責任が認められた民事裁判の例が見られること、また、今般、政府が設けました合同電話相談窓口におきまして、金銭トラブルから心の健康に関するものまで、九月三十日時点で幅広く千七百件以上の相談が寄せられておりまして、法テラスであるとか警察を含めた様々な関係機関に相談がつながれているところでございます。  このような状況が生じているものと分かりましたので、宗教法人法第七十八条の二に基づき、報告徴収・質問権の行使に向けた手続を今進めているところでございます。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 それほど大きな話ではないと思っていたというような話でしたけども、先ほど熊谷理事の方からも指摘ありましたけども、当の末松大臣時代に、前下村大臣に対して申請を受理する前と認証の決定前に担当者から報告が行われたことを明らかにしながら、その際の説明資料については黒塗りでしたので、いまだ経緯が明らかになっておりません。  そのように大きな話だと知らなかった、文科省は把握をしていなかったとおっしゃるのであれば、これら改めて検証していただいて、その判断が正しかったのかどうか、これは判断しちゃったからしようがないではなくて、その判断が正しかったのかどうか、いま一度立ち返ってこれは検証すべきものだというふうに思いますし、解散命令請求の要件に関しても文科大臣の所見を伺いたいというふうに思います。  岸田総理は、予算委員会の審議の中で、宗教法人法の解散命令請求の要件として、民法の不法行為と使用者責任も含まれると見解を示すとともに、その不法行為は二件、使用者責任は二十件、つまり法令違反は既に二十二件にも上るけども、それだけでは不十分なので、宗教法人法第七十八条の二の質問権、それから報告徴収権の行使によって事実を積み上げることが今後必要である旨の答弁をされました。  二十二件でも不足だというふうにおっしゃるのであれば、一体どのような事実がどの程度積み上がればその要件を満たすものになり得るのか、大臣の御所見を伺います。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 宗教法人法の、宗教法人法に基づきまして解散命令を請求するためには、報告徴収・質問権の行使に係る疑いがあると認めるだけでは足りずに、法令に違反をして、著しく公共の福祉を害することが明らかに認められる行為をしたなどの、などに該当する事由が認められることが必要となります。  現在、旧統一教会に関して把握している事情からは、解散事由に該当すると明確には認められないものと考えております。このため、宗教法人法に照らしまして解散命令の請求の適否を判断するためにも、質問内容を作成する段階で各方面から情報を集めまして、必要な情報やデータが対象となる法人から得られ、効果的な報告徴収・質問権の行使となるように、様々な観点から質問内容を整理、精査の上で、まずは報告徴収・質問権の行使を通じまして、行為の組織性、悪質性、継続性について具体的な証拠や資料などを伴う客観的な事実を明らかにいたしまして、法律にのっとり必要な措置を講じてまいりたいと考えております。  これ以上の詳細につきましては、報告徴収・質問権の行使に差し障りが生ずるおそれがあるため、お答えを差し控えさせていただきます。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 例えば、今大臣の答弁でいうと、この明らかになっている二十二件、総理が答弁の中でお認めになった二十二件に関しても、これは公共の福祉を害する行為とは認められないというような、そういう御意図でしょうか。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) それは疑いがあるということでございます。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 それでは、その疑いがあるものに対して、その疑義は真実であったのか、またその疑義は疑義であったのかというようなことも判断をしていくということなんでしょうか。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) はい、そのようなことでございます。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 それは件数で判断をするのではないというふうに今大臣の答弁を聞いていて認識しましたけども、その悪質性ですとか継続性ですとか、そういったものがもし重大なるこういった公共の福祉を害する行為というのが一件でもあれば、それは黒となるというか、解散命令請求の要件となるというような意味でいいんでしょうか。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 解散命令請求はそれぞれ個別の事案に応じて判断することとなっておりますので、一概にお答えすることはできないということでございます。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 いや、隣で赤池理事がそうそう、そうそうとおっしゃっているので、大変重大なものが確認をされれば、当然解散命令請求の要件たるものになっていくべきだと思いますし、そうだと思いますが、今回、質問権に基づくと、どのような調査が行われ、それはいつまでに調査を完了するのか、請求についての検討にどの程度の時間を掛けるのか、その目途、教えてください。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 報告徴収・質問権を適切に行使をする上では、まず、制度創設以来、今回初めて行使をするものでございますので、その基準が存在しないことから、権限を行使する一般的な基準を定めることが大事でございます。  また、様々な観点から質問内容を精査、整理をした上で、宗教法人審議会に諮問するなどの宗教法人法に定める手続を経る必要がございます。これに向けまして、二十五日の火曜日に報告徴収・質問権を行使する一般的な基準を検討するための専門家会議を開催したところでございます。それらのプロセスを経まして可能な限り速やかに準備を進め、年内のできるだけ早いうちに報告徴収・質問権を行使したいと考えているところでございます。  なお、旧統一教会への解散命令の請求の検討につきましては、報告徴収・質問権の行使によって得られる事実関係等を踏まえながら個別事案に応じまして判断をしていくこととなるため、現時点で個別の事案について予断を持ってお答えはできないということは御理解をいただきたいと思っております。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 基準を、普遍的な基準を決め、可能な限り年内の早い時期に質問権、報告徴収権の行使をする、その結果をもって判断するが、その時期は明言できないというお話でした。  理解をいたしますが、これ、宗教法人格を維持させるわけです。税制上の優遇も与え続けるわけです。それがもし適切でないのなら早期の解散命令請求が必要ですので、これは目途、今日はお答えにならないというので了解をいたしますけども、とにもかくにも早い御判断を、そして透明性のある御判断を、迅速な御判断をお願いいたします。  同時に、再発防止、被害者救済のための法整備も必要であります。大臣の法整備についての御見解を伺います。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) そのことに、被害者救済のことにつきましては、文部科学省、これ宗教法人法は所轄しておりますけれども、被害者救済法によりますところは、ここでの、この文部科学省での範疇ではないと考えております。  あっ、ごめんなさい。法律を作るということに関しましてでございます、はい。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 それは、やっぱり今の法律ではこういった被害者が出てしまい、そして被害者の救済にも至ることができなかったという、その所管の大臣として、やっぱりこれは被害者救済、再発防止をするためには法律というのを作るのが必要なんだ、そういうお気持ちを持たれているか、持たれていないか、御答弁お願いいたします。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 今は現行法での被害者救済等を考えなければいけないときだと思っております。  政府全体としてその救済が必要かどうかというのは、これから考えていくべきかなとは思っております。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 政府もそうですけども、与野党四党の協議会の議論、始まったというふうに聞いています。着地点を是非見出していただきたいと思うんですけども、我々、国民民主党、今回、法人に対する的確な権限行使がなされなかったことを問題視をしております。また、それは宗教法人法に限ったことではなく、マルチ等も同じ構図です。つまり、会社法やその他の関係法律の規定にも踏み込んでこれはもう整理をしていかなければならないんだろうというふうに思います。  いろいろ与党内でも法律についての議論があるやに聞いています。例えば消費者契約法の取消し権の対象にする。これ、家族取消し権も含めですね。それから、宗教法人法に正体隠しで人心、心に入り込んで恐怖支配によって自由意思を奪うような宗教団体の活動は違法であるというふうに書くとかですね。いろいろな法制のアプローチがあると思います。  我々は、今回マインドコントロールに係る罪、いわく心理的支配利用罪を刑法に加えるということを大臣に御提案いたしたいというふうに思います。  まず、人が偽計若しくは威力、その他の不法な方法により他人の心理的な支配の下に置かれるということに乗じと、心理的支配というのは何たるか、これを概念を想定して、これを重大な罪だとピン留めした上で、財物を交付させたり財産上の不法な利益を得たりと法益侵害は発生していること、つまり、他人の生命、自由といった利益を損ねたという結果をもって犯罪の本質とする考え方に立って、財産犯に分類するのが現実的ではないかというふうに思っております。  いわゆる、先ほど赤池筆頭理事からもありましたけども、フランスの反セクト法等は無知・脆弱性というのがありますけども、これ大変多義的で広範な、があるがゆえに捉えにくいというのに比べて、心理的支配利用の方は、被害者の様態がどのようなものであっても、より明確にマインドコントロールというのを定義をし、罪として認定できます。これ難しいんじゃないかというようなお話も今横から来るんですけども、これ入管法とか児福法とか既に立法事例がありますし、当然、これらを団体として行ったときは、組織犯罪処罰法、いわゆる組対法というのも一部改正をして刑の加重を行っていくということも御検討いただきたいというふうに思います。  これ、ひとえに、まともな宗教法人とそれから会社法人、それから心理的支配利用をしている、それをしてビジネスをしている団体というのを線引きできるの、これ法律しかないんです。そして、それを生み出せるのは立法府しかありませんので、これ、ちゃんと線引きができる法律、必要だと思うんです。大臣、御答弁お願いいたします。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 今、伊藤委員御指摘のフランスにおいてのセクト規制法ですね、があることは承知をしております。  フランスのようないわゆるカルトに対する規制の立法の是非については、現在、既に政府において行っております相談を集中強化する取組を含めまして、関係省庁と連携をいたしまして現行法令での対応に万全を期すことがまずは重要であると考えております。  政府全体といたしましてその対応をしっかりと点検をした上で、憲法上の信教の自由など関連する様々な論点も含めまして、慎重な議論が必要だと考えております。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 では、文科行政に対する基本姿勢、伺いたいと思います。  資料一、御覧ください。これ、文部科学省の予算総額、令和四年度です。  言わずもがなですけども、この国の平成の三十年、未来に対する過小投資をしてきてしまいました。国家予算は一・七倍、社会保障費は三・三倍になったのにもかかわらず、この文科省予算はずうっと五兆円台。一時期、ちょっとだけ六兆円台になりましたけども、ずうっとこの国のこの文科省予算はほとんど変わっておりません。こういった過小投資が国際競争力を失った日本をつくったんだということは論をまたないというふうに思います。  先ほど赤池筆頭理事から経済安全保障の角度での質問がありました。これ、狭義の外交防衛のみならず、エネルギー安全保障、食料安全保障、ほかにも、サイバー、医療、災害、人権、そして人材と文化、ここ本当に大切な安全保障の分野かと思います。  例えば、今年度で有期雇用の契約十年を迎える国立大の研究者は三千九十九人。研究者の雇い止めによって、脳が、ブレーンがですね、脳が国外に流出しています。割と大学ランキングとか論文数って、それはただの指標にすぎないなんて言う人いますけども、そうではありません。これ、産業の種、シードですから、こういったこの技術やサービスというのは人にしかつくれない、この優れた技術というのが会社になって、産業になって、そこに雇用が生まれて経済を成すんだと。こういうところに立ち返れば、この文科行政、こういった科学技術、人への投資というのは本当に大切な安全保障の一つだというふうに思います。  こういった科学技術への投資というのを企業任せにしてきた日本と、例えば中国のように、科学技術そのものというのを飛躍的に伸ばすだけではなくて、基礎研究の割合を一五パー以上にすることを目標にするとともに、アメリカやヨーロッパの一流大学に自国の若者を送り込んで、国内に戻ってきたらそこに拠点を構えさせて生活を保障して育てていく、これは、人を育てるのみならず、中長期の産業競争力を育てている。  そういった意味で、先ほど大臣が優先順位の一番に挙げられた、学費、高い、無償化も含めたですね、これ所得制限是非外してほしいですけども、こういったものというのは、教育無償化、子供への投資というのは、これは別に福祉政策でも教育政策でもなくて、これこそまさに国づくりだというふうに思います。そういった意味で、この予算、この予算、適切なんでしょうか、大臣。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 令和四年度当初の予算につきましては、小学校におけます三十五人学級の計画的整備や高学年の教科担任制の推進を始め、文部科学行政の推進に必要な予算といたしまして総額五兆二千八百十八億円となっております。また、令和五年度の概算要求におきましては、新しい資本主義を起動いたしまして成長と分配の好循環の流れを加速していくため、総額五兆八千九百四十九億円を要求しているところでございます。  文部科学省といたしましては、本当に伊藤先生おっしゃいます人への投資、そして科学技術イノベーションへの投資などを通じまして我が国の未来を切り開いていくことが重要と考えております。必要な予算をしっかりと確保できるよう、省一丸となって全力で取り組んでまいる所存でございます。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 私、次に文化継承に関する質問を立てているんですけども、これも実はまさに流出かまびすしい、有事なんだということを知っていただきたくて、一問立てさせていただきました。  先日、地元愛知で、茶道や和食講座ほか日本文化を楽しく広めたいと活動される香川絢子さんという方と、尺八演奏家の岩田昭彦さんという方にお話を伺ってきました。  岩田さんはですね、私、尺八って日本古来の楽器だと思っていたんですけども、そうじゃないそうです。西暦八〇〇年に遣唐使が中国から日本に持ち込んで、その後千二百年の改良を重ねて現在の尺八になった。で、日本に持ち込まれてから、実は中国では消滅しているそうです、尺八というのは。にもかかわらず、これ、元々中国の楽器でしょうといって、今中国は政府主導で尺八のプロを目指す人の生活保障をして、大学にも専門学科をつくって、楽器人口が倍になって、日本の演奏家を招聘するなどしているそうです。  一方、日本では、ギターは六百万人の人がやります。ピアノは四百万人の人がやります。でも、尺八は九千人しかいなくてですね、演奏者が、ほとんどが後期高齢者なので、もう二十二世紀にはなくなるというふうに言われています。  こういう中で、資料二もお配りしておりますけども、実は華道も茶道も同じような状態でして、茶道人口は五年で半減、九十二万人、二十五年前は三倍いらっしゃいました。華道人口も十五年で半減、二十五年前は三倍以上いた。これ、高齢化も相まって、人もいなくなるし、伝承の場も消えていってしまう、そういうようなところに今置かれているわけです。にもかかわらず、この文化芸術関係予算、年間一千七十五万円、国家予算に占める割合〇・一%、諸外国と比べてもこれ最低レベルなんです。これ、このままでいいのか。  日本の大学は西洋の音楽を教えるんだと、これ、岩田さん、さみしげにおっしゃっていました。欧米の文化、歴史を学ぶことで日本を強くするというのにひた走った結果、この日本に既にある宝すらも守れない、そういう国になってしまった、このままでいいのかというふうにおっしゃっていました。  大臣、この予算、それから政策、それについてどのような今後の展開ありますか、教えてください。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 今委員の方から尺八の、千二百年にわたる中国から渡来した尺八の歴史、教えていただきました。大変驚きましたけれども、古来からあるものと思っておりまして、大変勉強になりました。  我が国は、諸外国を魅了する有形無形の文化財を有しまして、地域の祭りですとか衣食住など、暮らしの中に文化が根付いている伝統がございます。また、多様な文化芸術活動とともに、稽古事ですとか趣味などを通じた様々な文化芸術体験も日常的に行われるなど、我が国の文化は世界に誇るべきものであり、これを維持、継承、発展させることが大変重要だと思っております。  このため、食文化を始めとする生活文化の振興を担う体制を強化しつつ、本年度の予算、前年度よりも増額して千七十六億円を確保し、茶道や華道等の生活文化の振興や伝統芸能等の継承、次の世代の文化を支える人材育成の充実などに取り組んでいるところでございます。  各国におけます文化予算額には、国によって国情ですとか経済、歴史、文化の違いがありまして、行政組織や制度、文化予算の範囲なども異なるため、その単純な比較というのは困難であるかと思っておりますけれども、いずれにいたしましても、文化の継承、活用は大変大事でございますので、今後とも文化芸術立国の実現を目指すために予算の確保に努めてまいります。

伊藤孝恵国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 文科行政、経済安全保障の肝であると同時に、未来の産業の肝です。観光産業の肝でもあります。インバウンドの方たちが楽しみにしている料亭も三十年で九三%減です。これを守れるのは企業努力じゃない、そういったことをお願いをして、質問を終わります。  ありがとうございました。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。  本日は、統一協会の問題について伺いたいと思っております。  岸田首相、そして文科大臣も、この間、先ほど来、統一協会に対して報告徴収・質問権を行使して調査をするとおっしゃっております。ただ、この質問権というのは権限としては極めて弱いものです。その強制力というものもありませんし、たとえうそをつかれたとしても、そのことについて偽証罪に問うということすらできないという指摘がありました。  一方、解散命令請求の要件については、これも先ほど来確認あるとおり、民法の不法行為も含まれるということを岸田首相も認めているわけです。  先ほどの御答弁では、この解散命令を請求するためには公共の福祉に明らかに違反するという悪質性、継続性、組織性の客観的な事実が積み上がる必要があるということですけれども、もう既に民法上での組織的な不法行為、これ認められた判決があるわけです。そうした不法行為に関する告発というのはもう長年にわたり継続的に続いているわけですし、また、正体を隠して勧誘し、多額の献金を巻き上げるなど、この統一協会の手法の悪質性、これは予算委員会で首相も認められたことです。  もう既にこの組織性、継続性、悪質性、明らかな客観的な事実がここまで積み上がっている今、やはり権限として弱い質問権の行使でいたずらに時間を浪費するのではなくて、直ちに解散命令の請求すべきではないでしょうか。大臣、いかがですか。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 宗教法人法に基づきまして解散命令を請求するためには、報告徴収・質問権の行使に係ります疑いがあると認めるだけでは足りずに、法令に違反をして著しく公共の福祉を害すると明らかに認められる行為をしたなどに該当する事由があると認められることが必要でございます。  このため、文部科学省といたしましては、宗教法人法に照らしまして解散命令の請求の適否を判断するためにも、まずは報告徴収・質問権の行使を通じまして、行為の組織性、悪質性、そして継続性等につきまして具体的な証拠や資料などを伴います客観的な事実を明らかにした上で、法律にのっとりまして必要な措置を考えていきたいと考えているところでございます。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 あたかも質問権行使しないと解散命令請求できないかのようにおっしゃっていますけど、そうじゃないですよね。  質問権では弱いということを申し上げているわけで、しかも、先ほどの御答弁ではもう年内に行使できるように準備みたいな話で、そんな悠長なことを言っている場合じゃないと思うんですよ。被害もこれだけ拡大していて問題が明らかになっているわけで、その統一協会というのは、もうこの間明らかになった事実を見れば、宗教団体というよりはもう反社会的なカルト集団としか言えないような実態があるわけで、もう解散命令出すのは当然だと。  毎日新聞の世論調査では、解散命令請求、求める声が八二%に上っているわけです。こうした国民の声を踏まえれば、やはり解散命令、もうすぐにでも請求すべきだと思いますが、いかがですか、大臣。もう一度。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 解散命令の請求の適否を判断するためには、まず報告徴収・質問権の行使によって具体的な証拠資料を伴います客観的な事実を明らかに必要があると考えておりますということはもう既に申し上げました。  その上で、過去の宗教法人の解散の実例を踏まえて申し上げれば、代表役人が殺人罪等で起訴をされており、検察官の捜査情報が証拠として活用されたオウム真理教の事案においては、解散命令の請求から、あっ、ごめんなさい、解散命令の請求から解散命令が最高裁で確定するまでに約七か月を要しております。また、代表役員に詐欺罪の有罪判決が下った明覚寺の事案では、請求から地裁における解散命令決定までに約二年、そこから最高裁で決定が確定するまでに更に一年を要しております。  このように、解散命令の決定に当たりましては裁判所において慎重な審理がなされることになることから、文部科学省といたしましては、まず報告徴収・質問権の行使によって具体的な証拠や資料を伴う客観的な事実を明らかにする必要があると、そう考えております。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 ですから、大臣おっしゃったように、解散命令請求出したとしてもすぐに解散命令が出されるわけでもないと。そういうことを踏まえれば、何か質問権とかでいたずらに時間を浪費するよりも、もうとにかく請求出して、解散命令、一刻も早く近づけるということの方が重要だと私は思うわけです。  しかも、問題は、この間、統一協会について、霊感カルト商法だけではないわけです。長年にわたる統一協会と自民党議員との癒着の中で行政がゆがめられた、政策に影響があったという疑いというのがますます強まっていると思うわけです。  午前中の議論でもありましたが、この間、統一協会の関連団体、世界平和連合との推薦確認書の存在というのが明らかになりました。朝日新聞等の報道によりますと、この選挙支援の見返りに政策への取組を求めるこの推薦確認書について全国で数十人規模の国会議員に署名を求めていて、協会が自民党議員に幅広く政策推進を働きかけていた可能性があると報じられているわけです。この推薦確認書の中身というのは、憲法改正や同性婚への慎重な扱い、日韓トンネル実現など具体的な政策が並べられているわけで、まさに事実上の政策協定としか言いようがないと思うわけです。  大臣は、この確認書については署名されてないと午前中答弁ありました。ただ、私やっぱり問題だと思うのは、この外国に本拠地のある団体とこうした事実上の政策協定交わすというのは、外国勢力による日本への内政干渉とも言える重大な問題になるんじゃないかと。これについても、大臣、午前中は一議員の公約が政策に影響しませんよという答弁されていましたけど、そうじゃなくって、実際に影響したかどうかじゃなくて、そもそもその外国に本拠のある勢力が日本の国会議員や候補者を通じて自らの政策を進めようとしているその行為自体がやっぱり重大な問題じゃないですかと。  この点、大臣の認識、私からも聞きたいのですが、いかがですか。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 午前中もお話ししましたように、旧統一教会の関連団体から推薦確認書を提示されたことはなく、まあ私の場合ですが、報道があるまでその存在は知りませんでした。  本当に一般論といたしましては、政府における政策の企画立案は、国民、関係者、そして有識者、議員、そして閣僚、官僚、こうした多くの関係者の意見を積み重ねた上で進めていくものでありますので、このプロセスの中で一議員の選挙における接点が影響を及ぼすものではないと考えております。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 その影響を及ぼすものかどうかということも調査も必要だと思いますし、やっぱりこういうふうに外国に本拠地のある勢力が政策協定によって日本の政治に干渉しようとしたこと、そのこと自体がやはり重大な問題であると私は指摘したいと思います。  そして、本当に政策に影響ないと言えるかどうかという、これは本当に大きな焦点で、注目したいのが、この推薦確認書に書かれている二番目の項目に家庭教育支援法の制定というのがあるということなんです。憲法改正の次の項目。統一協会にとってこの家庭教育支援法の制定というのはかなり重要課題だということがこの順番からも読み取れるんじゃないかと思うわけですが、この家庭教育支援法という法律というのはまだ法案すら国会に提出されていないものだと承知をしております。ただ、文科省は既にこの家庭教育支援という名の付いた事業を進めているわけです。  そこで、確認をしたいと思うんですが、文部科学白書の最新版には、「家庭教育は、保護者が第一義的責任を有するものであり、子供の基本的な生活習慣や豊かな情操、自立心の育成、心身の調和のとれた発達を図る上で重要です。」と。「一方、共働き家庭やひとり親家庭の増加、地域のつながりの希薄化など、家庭を取り巻く環境が変化するとともに、児童虐待や不登校など子供の育ちをめぐる課題も懸念されています。」とあるわけです。  この二文目なんですけれども、共働き家庭や一人親家庭の増加が児童虐待や不登校などの課題につながっているかのように、こう一文でつながっていますから、にも読めるわけですけれども、文科省はこの児童虐待や不登校の原因が共働き家庭や一人親家庭にある、児童虐待、不登校が全て共働き家庭や一人親家庭で起きている問題だと考えていらっしゃるのでしょうか。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 御指摘の白書では、家庭教育の重要性を述べた上で、共働き家庭の増加など家庭を取り巻く環境の変化と、児童虐待などの子供の育ちについて懸念される状況について列挙して述べたものであり、児童虐待や不登校が全て共働き家庭、一人親家庭で起きるものという認識を述べたものではございません。  児童虐待や不登校の要因は様々なものがあります。本当に、文部科学省といたしましては、関係省庁とも連携をいたしまして、その対応にしっかりと取り組んでまいります。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 当然だと思うんですね。不登校について言えば、家庭の問題というよりも学校における様々な問題が要因であるということが明らかだと思いますし、虐待が起こる要因についても、家庭の形に問題があるとは決して言えないわけです。  厚労省の子どもの虐待対応の手引きでも、子供の虐待は、身体的、精神的、社会的、経済的等の要因が複雑に絡み合って起こると考えられている、特別な家族の問題という認識で取り組むのではなく、どの家庭にも起こり得るものとして捉えることが重要だと、こういう指摘もあるわけで、やはりその家庭の形ということと直に結び付けるようなことあってはならないと思うわけですけれども、そうした児童虐待などの子供をめぐる課題について、それらの原因をそうした家庭の在り方、家庭の教育力の低下など親の責任に収れんさせて、伝統的な子育てが良い家庭をつくる、親の学び、親になるための学びを押し付ける、公然と家族の在り方に介入しようとしているのが統一協会の主張なわけです。  統一協会の関連団体である勝共連合が発行する雑誌「世界思想」では、度々この家庭教育支援の特集が組まれています。虐待が起こるのは夫婦や三世代が一体となって子供を愛情で包み込む家庭や共同体が壊れているからとして、虐待問題の最終的な解決も、結局は夫婦関係、親子関係など良好な家庭環境を築くことにある、鍵となるのは結婚、家庭の強化であるなどと主張して、家庭教育支援法の整備が最優先すべき喫緊の課題だと、こう主張されているわけです。しかも、その先行事例として、各地方自治体で家庭教育支援条例というのが制定されていることを紹介していると。  統一協会は、こうして家庭教育支援法とともに、各自治体での家庭教育支援条例制定、強く推し進めているということがこうしたものからうかがえるわけですけれども、ここで文科省に確認いたします。現時点で、この家庭教育支援条例、制定している自治体というのは何団体ありますか。

藤江陽子文部科学省総合教育政策局長

○政府参考人(藤江陽子君) 家庭教育支援条例等を制定している自治体につきましては、文部科学省において令和三年二月に公表いたしました令和二年度地域における家庭教育支援の取組に関する調査結果においては、九県七市であり、その後、報道にて一県、家庭教育支援条例を制定されたことを把握しており、私どもで把握している条例等を制定している自治体につきましては十県七市となっております。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 合わせて十七の自治体でこの条例が制定されているということですけれども、現在、こうした自治体の条例制定過程に統一協会が深く関わっていたことが地元の共産党議員の調査やしんぶん赤旗のスクープで明らかになってきています。  例えば、先ほど、最近、最後の一県というのが岡山県なんですけど、一番最近この家庭教育応援条例が制定されたこの岡山県の場合、しんぶん赤旗日曜版の報道、また我が党の須増伸子岡山県議によりますと、条例制定前の二〇一八年、複数の自民党の岡山県議が統一協会関連のイベントや会合に出席していたという事実があり、二〇一九年には、統一協会岡山家庭教会で条例推進の講座、これに自民党の県議が参加し、さらに、この家庭教育支援条例の推進の学習会を複数自治体で開催してきた静岡の統一協会員でもある自民党の静岡県議との条例推進の会合を経て、その年の秋、岡山県の自民党議員の有志が条例制定の勉強会というのを設定、設置して、その中で素案を作成して、二一年四月に議会提案した。  もうこの流れを見ても、統一協会と自民党議員との深い関わりの中でこの条例制定というのが進められてきた、これ、明らかだと思うんですけれども、大臣、この岡山のように各自治体のこの家庭教育支援条例の制定の過程の中で統一協会が深く関わってきたのではないかと。文科省としてこの点、調査すべきではありませんか。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 家庭教育支援条例の制定につきましては、法令等に定めがあるものではなくて、各地方議会による必要な審議を経て、その判断と責任において成立に至ったものと承知をしております。そのため、文部科学省といたしましては調査を行うことは考えておりません。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 岸田首相は統一協会との関係を絶つとこの間ずっとおっしゃっているわけですね。であるならば、やはり地方議会を含めて統一協会とその自民党議員との癒着、そして政策への影響があったのかなかったのか、やっぱり調査をするべきだと思うわけです。  何しろ、同様の実態というのはほかにもありまして、我が党の能登谷繁旭川市議によると、この条例制定の動きが強まっている北海道の旭川市では、二〇二〇年八月にこの家庭教育支援条例の制定を目指して結成された旭川家庭教育を支援する会というのが、自民党の東国幹衆議院議員を会長に、また今津寛介市長が顧問になり、さらに自民党道議などが事務局長、副会長などになってつくられているわけです。  ただ、その設立準備会というのがありまして、その準備会の事務局には統一協会の旭川家庭教会総務部長である人物が就任していたわけです。しかも、旭川市の市民活動情報サイトを見ると、今年八月九日までこの支援する会の代表と事務局の両方の名前がこの旭川家庭教会総務部長の方の名前になっていたと。これ、単なる表記ミスとかではなくて、実際の会場使用の申請など、この人物などが行っていたと考えられるわけで、つまりは、この会の実質的な事務局、推進母体が統一協会だったということではないかと思われるわけです。  現在、この支援する会というのは、その統一協会と市長や自民党議員らとの関わりが明らかになる中で、市民の強い批判を浴びて今年九月に解散したということですけれども、こうした支援する会を通じて統一協会と自民党議員らが一体に条例を作ろうと動いていたという事実があるわけで、やっぱり、条例が既に制定された自治体だけではなく、制定の動きがある自治体も含めて、この家庭教育支援条例制定をめぐる自民党議員と統一協会との癒着、徹底的にやっぱり調査すべきと思いますが、大臣、いかがですか。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) ただいまお話の出ておりました旭川の支援をする会と自民党の議員との関係ということでございますが、これは仮定の話でございますので、ここでお答え……(発言する者あり)いや、そういう話があったということはこちらでも認識をしておりませんので、本当に判断が付きかねるというところでございます。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 だから、認識してないのであれば、やはり徹底的に調査すべきじゃないですかということを申し上げているわけですよ。関係絶つというならば、やっぱり、全国での条例制定めぐるそこの統一協会による政策的な影響あったのかなかったのか、やっぱり徹底的に調査すべきじゃないですか。いかがですか。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 文部科学省といたしましては調査を行うことは考えてはおりません。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 これね、単なる地方自治体や地方議会の話では終わらないわけですよ。  この旭川の支援する会の会長として表向き名前出されていた東国幹衆議院議員というのは、今年一月のその会の会合の中で、児童虐待が話題になる状況の中で家庭教育の重要性が叫ばれるが、家庭教育を実施する家庭が教育に資する家庭になっていないと条例制定の必要性を訴えたって、統一協会のメディア「世界日報」が報じているわけですが、まさに統一協会と同様の主張そのものだと思うわけですね。  つまり、地方議員のみならず国会議員も統一協会とのこの癒着の中でこの条例制定の動き強めていた事実があるわけですし、条例だけじゃなくて、この法案、制定求める意見書というのも各自治体から多数上がっていて、これも統一協会と自民党議員の癒着の中で進められた疑いもあるわけです。つまりは、国政への影響も否定できないんじゃないかと。  実際、二〇一七年には、自民党により、の議員立法で家庭教育支援法案を国会に提出しようという動きもあったわけです。  この当時の法案の内容と各自治体で作られた条例の内容、比べて見るとほぼ同様の文言で、やはりこうした自民党法案作成にも統一協会の影響があったのではないか。ここも調査すべきではないですか。大臣、いかがでしょう。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 御指摘の家庭教育支援法案、これは議員立法でございまして、議論、議員立法として議論をされているものでございまして、行政府である文部科学省は調査を行う立場にはないと考えております。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 これ、昨年九月、迫る総選挙の自民党公約策定しているタイミングに、勝共連合の幹部の方が当時政調会長だった下村博文氏のところを訪れて、この家庭教育支援法制定というのをマニフェストに載せるように要請して、実際その後、自民党の政策公約、政策集にもそれが盛り込まれた事実があるって報道もあるわけで、少なくともこの家庭教育支援法制定、自民党の公約に盛り込む過程で統一協会の働きかけ、動きがあったのは明らかなわけです。  もし、たとえその法案そのものに、制定過程そのものに統一協会の影響があったかどうか、なかったんだとして、本当に自民党の政策だったとしても、この法案成立のためにここまで全国各地で統一協会が働きかけを行っている、しかも自民党と一緒に精力的に動いている、そういう事実を見れば、私は、むしろ自民党は自分たちの政策を進めるためにこの統一協会を利用してきたという疑念も出てくるんじゃないかと。つまり、自分たちの政策を進めるために、カルト被害がどれだけ拡大しても目をつぶって、そして、解散命令も出さずに、名称変更まで認めて正体隠しに加担してきたと、そういうことも言えるのじゃないかと。もしそうだとしたらそれこそ本当に問題だと思いますし、いずれにせよ、こうした事実関係、徹底的な調査が必要だと私は言いたいと思うんです。  問題は自民党の法案だけではありませんよ。やっぱり冒頭確認した文科白書のように、やっぱり政府の家庭教育支援についての文言の中でも、この一人親家庭や共働き家庭、それと虐待とを無理やり結び付けるようにも読めなくもないような文言、表現というものも実際にはあるわけです。  だから、統一協会による政策、統一協会による働きかけが政策には影響がないと、無関係だと、関係を断ち切るんだとおっしゃるのであれば、こうした国や自治体での家庭教育支援政策について統一協会による政策的影響があったのかなかったのか、これ徹底的に調査するべきではありませんか。大臣、いかがですか。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 一般論として申し上げて、政府における政策の企画立案は、国民、有識者、議員、そしてその他の幅広い関係者の意見を積み重ねた上で進めていくものでございます。  家庭教育支援につきましては、教育基本法の第十条第二項に基づきまして、文部科学省においては、有識者や家庭教育支援に取り組む自治体関係者などの意見も踏まえて施策を推進してきており、御指摘のような政治的影響があったものとは考えておりません。  また、自治体においては、それぞれの責任と判断の下で、教育基本法の理念に基づき、家庭教育に係る施策を推進しているものと考えておりまして、旧統一教会による政策的影響の有無の調査については考えてはおりません。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 影響はないと強弁されるわけですけれども、事実として、外形的な事実として、統一協会がもう積極的に精力的に自民党議員の皆さんと一緒になってこの家庭教育支援を推進してきたと、そういう事実があるわけですから、やっぱり調査は必要だと思うわけです。  文科省は、この間ずっと、家庭教育支援が必要なのは家庭の教育力が低下しているからと、こうおっしゃっているわけです。でも、そもそもこの家庭の教育力って何なのかって、定義すら定かじゃないんですよ。しかも、この家庭教育力の低下って最初に言い出してからもう既に四十年以上たっているわけで、じゃ、いつの時点の何と比べて低下したとおっしゃっているのか、その根拠も比較の時点も不明なわけです。  定義や根拠もないまま、子供の様々な課題を解決するために、例えば伝統的な家族観を各家庭に押し付けるというような統一協会に代表される非科学的な主張を文科行政に入り込ませるようなこと、私はあってはならないと思うわけで、徹底的な調査をすることを強く求めまして、質問を終わります。

舩後靖彦れいわ新選組

○舩後靖彦君 れいわ新選組、舩後靖彦でございます。  永岡大臣御就任後、初めての質疑となります。これからどうぞよろしくお願い申し上げます。  私は、難病ALSの進行により、喉に穴を空けて人工呼吸器を付けております。全身麻痺で声も出すことができないため、パソコンによる音声読み上げ、文字盤による文章作成、秘書による代読によって質問を行います。聞き取りづらい部分もあるかもしれませんが、よろしくお願いいたします。  それでは、質問に移ります。  まず、日本人学校など在外教育施設で働く日本からの派遣教師とその家族への支援について質問いたします。大臣も所信の中で在外教育施設に触れておりましたので、是非受け止めていただきたく存じます。  円安ドル高が続き、国内外で生活に大きな影響が出ています。当事務所には、海外、特にアメリカで暮らす日本人の子供のための在外教育施設、日本人学校で働く先生から悲痛な声が届いております。  私は以前、コロナ禍で国内待機を余儀なくされた派遣教師の方の状況について質問いたしました。その後、文科省は、国内待機手当を創設されるなど御対応いただきました。本日質問をする円安による負担増についても、是非緊急対策を講じてほしいと強く願っております。  文科省によると、現在、アメリカには九十一人の教師を在外教育施設に派遣しています。このうち、二〇二二年度に派遣したのは三十四人です。派遣教師への手当の基本となるのは在勤手当です。  資料一を御覧ください。  在勤手当のうち、在勤基本手当と住居手当は、現地の物価や為替相場の変動などの事情を勘案して、外務省の改定に合わせた改定が行われていると示されています。しかし、不十分です。理由は、これから取り上げる子女教育手当が改定の対象になっていないのが一つ、さらに、在勤基本手当のように改定の対象になっているとしても、外貨でなく円で支給という仕組みになっている場合、為替の急激な変動に十分に対応できていないというのがもう一つです。  今回は、特に子女教育手当について取り上げます。子女教育手当の計算方法については、資料二を御覧ください。  重要なのは、今年度の支給においては一ドル百八円のレートで計算していることです。現時点のレートは一ドル百四十六円、十月二十七日時点です。約一・三倍です。実質的に約三割減で受け取ることになってしまいます。当然、現地の授業料などは為替変動の影響を受けませんので、各家庭が自ら補わなくてはならないのです。  資料三を御覧ください。  日本から派遣され、米国の日本人学校に通うある家庭のケースを聞き取りした内容です。同じ家庭の昨年度と今年度の学校への支払額を比較すると、二〇二一年度は年間で自己負担が二十五万円だったのに、二〇二二年度は一学期だけで二十四万円に達してしまっています。学年が変わり、一概に比較できないとはいえ、このままでは年間の自己負担が三倍になる見込みだというわけです。これに加え、物価高騰による生活費の負担増も押し寄せています。  現地で働く先生からは、給料は物価が高騰するアメリカでの生活費や赴任のために借りたローン返済に充てる、学費の捻出に苦慮している、子供は三年後に帰国するので日本人学校に通って日本の教育を受けさせたいのに、このままではままならないといった悲痛な叫びが寄せられています。  今回はアメリカのケースを取り上げましたが、欧州、アジア地域においても同様のことが言えます。為替、物価高への対策は急を要します。状況は逼迫しています。大臣、派遣教師とその家族を守るため、実態把握と緊急手当ての措置を行っていただけませんか。また、そのためにも、子女教育手当や在勤基本手当を円建てではなく外貨建てにしていただけませんか。

藤江陽子文部科学省総合教育政策局長

○政府参考人(藤江陽子君) お答え申し上げます。  在外教育施設で働く派遣教師に支給する在勤手当につきましては、文部科学省において、外務公務員の在勤手当の水準と支払方法を踏まえて設定しているところでございます。現地の物価や為替相場の変動等の事情を勘案して、毎年度数回、複数回の改定を実施していることから、まずは改定において適切に対応することといたしております。これに加えまして、御指摘の現下の物価高騰や急速な円安の影響等に伴う状況等も踏まえまして、派遣教師の教育支出等の実態を把握し、検討を進めてまいります。  文部科学省といたしましては、御指摘の子女教育手当の支出方法等について研究し、派遣教師が在外教育施設において活躍できる環境を十分に整えられるよう努めてまいりたいと考えております。

舩後靖彦れいわ新選組

○舩後靖彦君 代読いたします。  大臣も御答弁をお願いします。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 文部科学省といたしましては、ただいま舩後委員の、今までは百八円であったのが、このところの円安によって百四十七円、九円と、百五十円近くになっていると、そのところでの、何といっても子女教育手当、これを何とかしてほしいというところでございました。  文部科学省といたしましても、しっかりと手当の支出方法などにつきまして研究をし、そして、派遣教師が在外教育施設におきまして活躍ができる環境、これを十分整えられるようにしっかりと努めてまいります。

舩後靖彦れいわ新選組

○舩後靖彦君 質問を続けます。  現在、子女教育手当は、授業料、入学料、施設費などが支給対象になっております。しかし、学校側から事実上強制的に支払を求められている校舎整備費、スクールバス費といった費用は対象外です。子女教育手当の支給対象に含むべきと考えます。見解をお聞かせください。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 子女教育手当につきましては、派遣教師の収入によりまして生計を維持している子供たちが当該派遣教師の在勤地で教育を受ける場合に必要な費用に充てるため支給をされております。その対象は、入学料、授業料等の学校教育を受けるためにその納付が義務付けられている経費でございますが、派遣教師の子供が海外において必要な教育を受けられるよう、しっかりと実態を把握をいたしまして検討を進めてまいります。

舩後靖彦れいわ新選組

○舩後靖彦君 このまま政府が何もしないで放置することは、海外で暮らす子供たちのために奮闘している派遣教師の方々と家族を見捨てることと同じです。是非、当事者の声に耳を傾け、対応してください。このことをお願いし、この質問を終わります。  次の質問に移ります。  大臣は、所信表明の中で、誰もが学ぶことができる機会の保障に触れ、障害などの困難を抱える児童生徒などへの支援の充実をおっしゃいました。  そこで、去る九月九日、国連障害者権利委員会から出されました日本政府に対する総括所見、勧告についてお尋ねします。  勧告では、分離、特殊教育を終わらせることを目的として、障害のある子供がインクルーシブ教育を受ける権利を認め、あらゆる教育レベルで障害のある全ての児童生徒に必要な合理的配慮と個別サポートを確実に提供するために、十分な予算を伴う質の高いインクルーシブ教育に関する国家行動計画を採択することが要請されています。  これに対して大臣は、九月十三日の記者会見において、現時点において、多様な学びの場において行われている特別支援教育を中止することは考えてはおりません、引き続きインクルーシブ教育システムの推進に努めてまいる所存ですとお答えになりました。  これは、多様な学びの場に障害のある子供を当てはめる分離別学制度から、全ての子供が共に学ぶインクルーシブ教育へパラダイムシフト、つまり規範を転換せよという権利委員会の勧告を無視するということでしょうか。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 決してそういうことではないということを申し上げたいと思います。  これは、九月の十三日の記者会見で申し上げたのは、引き続きまして、勧告の趣旨も踏まえまして、インクルーシブ教育システムの推進に努めたいということでございます。  障害のあるお子さんと障害のないお子さんが可能な限り共に過ごす条件整備と、それから一人一人の教育的ニーズに応じた学びの場の整備をこれ両輪といたしまして取り組んでおりまして、現在多様な学びの場で行われている特別支援教育を中止するということは考えていないということでございます。  勧告には法的な拘束力はないと承知をしておりますけれども、無視するということではなくて、その趣旨を踏まえて取り組んでまいる所存でございます。

舩後靖彦れいわ新選組

○舩後靖彦君 ありがとうございます。  障害者権利条約二十四条、教育の条文解釈とも言える一般的意見第四号の締約国の義務において、第二十四条の完全な実現に向けて可能な限り迅速かつ効果的に移行する義務を有する、これは主流の教育制度と特別支援、分離教育制度という二つの教育制度が持続されることとは相入れないと、明確にインクルーシブ教育への転換を求めています。  勧告は、現行の特別支援教育は分離教育であり、障害のある子を含め全ての子供が共に学ぶインクルーシブ教育へ転換することで条約の遵守を求めています。にもかかわらず、大臣の会見での発言は、総括所見を正しく理解しようとしない姿勢の表れであると残念に思います。  さて、私もジュネーブに行き、障害者権利委員会と日本政府との建設的対話を傍聴いたしました。建設的対話の中で、文科省は、二〇一三年に制度改正を行い、基本的に本人と保護者の意思に基づき通う学校が決められることとなった、最終的にどこの学校に通うかについては学校設置者の自治体の判断になると回答されていました。実際には、本人、保護者の希望と自治体の判断とは異なり、紛争が発生している場合があります。中には裁判にまで発展した例もあります。  このように、可能な限り共に学ぶと言いながら、可能な限りの限度を決めているのは自治体であり、中でも、本人に会ったこともない就学指導委員会の意思による判断が幅を利かせているのが実態です。  以下に挙げるのは、九月末に愛知県で就学相談を実施した団体に寄せられた、来年小学校に就学予定の障害のあるお子さんを持つ親御さんからの声です。療育に通っていて、そこでは特別支援学校へ行くのが当然で、地域の学校の情報はなかった。トイレに一人で行ける子は通常の学校、行けない子は特別支援学校と言われた。障害があっても必要な支援を得て通常学級で学べる、学んでいる事例がたくさんあるにもかかわらず、本人、保護者の意思決定の前提となる情報や選択肢も与えられず、また合理的配慮の検討もなく、障害のためにできないことを理由に、まさに医学モデルで障害を捉えて地域の学校には行けないと言われている実態があります。そのため、子供の数は減っているのに、特別支援学校、学級に通う子供の数は急増しています。  しかしながら、特別支援学校に子供を通わせている親御さんに伺うと、地域の学校に行けるなら通わせたかった、地域の学校に通えると思っていなかった、いじめられる、付いていけないと言われ諦めたという声も多く聞こえてきます。  文科省が可能な限り共に学ぶことを進めても、現在の就学先決定の仕組みを改めない限りインクルーシブ教育には到達しないと思いますが、大臣、いかがでしょうか。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 舩後委員にお答えいたします。  障害のない子供も含めまして、就学先は市町村教育委員会が決定をするものでございます。障害のある子の就学先を決定する際には、平成二十五年に制度を改めまして、本人及び保護者の意向を最大限尊重することとしております。  文部科学省といたしましては、障害のある子供が障害のない子供と可能な限り共に過ごせるように、通級による指導担当教員の基礎定数化の着実な実施、そして特別支援教育支援員の法令上の位置付けと財政措置などを行っております。  引き続きまして、インクルーシブ教育システムの推進に努めてまいります。

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) 速記を起こしてください。

舩後靖彦れいわ新選組

○舩後靖彦君 代読いたします。  条件整備ももちろん大切です。でも、まずは受け入れるところから始めませんか。大臣、見解をお聞かせください。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) お答えいたします。  障害のある子供と障害のない子供が可能な限り共に過ごす条件整備、今必要であるということは御理解いただいておりますけれども、また、一人一人の教育的ニーズに応じた学びの場の整備を両輪として、今の今ではですね、そこが現在地になっております。  しっかりと、特別支援学校を中止するということは考えていないんですけど、今の今はですね、しっかりと一緒になりまして、インクルーシブ教育システムの推進に努めてまいりたいと考えております。

舩後靖彦れいわ新選組

○舩後靖彦君 代読いたします。  まずは受け入れるところから始めませんかという質問についてはいかがでしょうか。大臣、見解をお聞かせください。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 保護者の意見、意思を最大限尊重してまいりたいと考えております。

舩後靖彦れいわ新選組

○舩後靖彦君 私は、特別支援学校、学級を全てなくせと申し上げているわけではありません。特別支援学校を選ぶ本人、保護者はたくさんいらっしゃいますし、そのことを否定しているわけでもありません。  国の文部行政の方向性として、障害に応じて多様な場に分けるインクルーシブ教育システムから、障害の有無を問わず、多様な児童生徒が同じ教室で一緒に学ぶインクルーシブ教育に原則を大転換すべきと申し上げたいのです。もちろん、学校教育法などの法制度を改正することはすぐには難しいことは承知しております。そのために、私は、二〇一九年十一月七日の本委員会で、現行の法令を変えなくとも、就学手続の実務を変えることで本人、保護者の希望に沿った就学先決定は可能だと御提案いたしました。  資料四を御覧ください。  現状では、障害がある場合、就学支援委員会での総合的判断を基に就学先が決定されます。特別支援学校に行くことになった子は、市町村教委の学齢簿から抜かれ、都道府県教委から特別支援学校への就学が通知されます。  この方式を改め、全ての子供に就学時健診の通知と一緒に校区の学校への就学通知を送ります。その上で、特別支援教育を希望する場合は、就学支援委員会を通して特別支援学校、学級に就学するというものです。このことは、障害のないお子さんが、就学通知が送られてきた後、国立、私立の学校を希望し、受験して合格すれば学校変更の手続をしてそちらに入学する方式と何も変わりません。実際に、東大阪市、横浜市、所沢市、東京都練馬区などではこうした就学手続を取っています。  就学の入口部分でまず分けるのではなく、原則を地域の学校に置き、特別支援学校への就学を希望し、かつ就学できると認定されたお子さんは特別支援学校に通う、国全体としてこの方式を取ることを提案しましたところ、当時の萩生田大臣は、地域の状況を確認し、特別支援教育の在り方に関する有識者会議において、御提案の方法も含め、障害のある子供の学びの場の在り方について検討を行っていくと答弁されました。検討結果はいかがでしょうか。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) 具体的な通知の方法につきましては、各自治体の判断にはなりますけれども、文部科学省といたしましては、省内の有識者会議で検討した結果、令和三年六月に障害のある子供の教育支援の手引を改訂をいたしまして、就学先の決定プロセスにおいて、本人とそれから保護者の意向を最大限尊重すべき旨を改めて示したところでございます。  引き続きまして、就学先の決定が適切に行われるよう周知徹底に努めてまいります。

舩後靖彦れいわ新選組

○舩後靖彦君 障害者権利委員会の総括所見は、自立生活と地域生活へのインクルージョンに関する四十二項と、インクルーシブ教育に関する五十二項の勧告に特別に注意喚起しています。  日本の国別報告者のラスカス委員は、障害の有無で分離した特別支援教育は、インクルーシブな社会で暮らしていく道のりを否定し、将来、施設で暮らすことにつながる、インクルーシブ教育なくして障害のある人の自立生活はあり得ないと強調しています。  私も、岸田総理が今国会の所信表明演説で掲げた包摂社会の実現のためには、障害のある人もない人も、幼少時から共に学び、育つことが不可欠だと確信しております。  文科省としても、教育は人格の完成とともに、国と社会の形成者を育てることを目的としているということに異論はないと存じます。分離された教育の先には地域社会の一員として自立して参画していくことはできないという指摘に対してどう思われますか。

永岡桂子自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(永岡桂子君) インクルーシブな社会や、それを支えるインクルーシブ教育システムの重要性、強く認識をしております。  一方で、障害者権利条約の第二十四条には、障害者の精神的及び身体的な能力をその可能な最大限度まで発達させると、その目的が規定をされておりまして、特別支援学校を始めとする特別支援教育の必要性も高いものと考えております。  引き続きまして、全ての学びの場におきまして、障害のある子供と障害のない子供が共に学ぶ機会を推進するよう努めてまいります。

舩後靖彦れいわ新選組

○舩後靖彦君 ありがとうございます。  次回の障害者権利委員会との建設的対話は二〇二八年です。そのときまでに、主流な教育制度と特別支援、分離教育制度という二つの軌道がある状態で、障害のある子供が通常学校から排除されるという現状が解消されるよう、権利委員会からの勧告に誠実に向き合っていただくことをお願いし、質問を終わります。

高橋克法自由民主党

○委員長(高橋克法君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後三時三十九分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗