農林水産委員会 第2号
- 発言数
- 216 件
- 登壇者
- 27 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2022/11/01
会議録
○委員長(山下雄平君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 農林水産に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、総務省大臣官房審議官北原久君外十四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山下雄平君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(山下雄平君) 農林水産に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○堂故茂君 おはようございます。自民党の堂故です。 まず、野村大臣には、大臣御就任おめでとうございます。また、勝俣副大臣、藤木政務官にもそれぞれ御就任をお祝い申し上げます。与野党を超えて野村大臣への期待が大きいことが先ほどから会話の中に出ております。どうぞよろしくお願いしたいと思います。 大臣は所信の中で、災害を受けた地域への復旧への総合的な支援対策とともに、肥料価格、飼料価格の高騰対策や、漁業や施設園芸等への燃油価格高騰対策を進めていくとの決意を述べられています。農林漁業者が安心していただけるよう、これらの対策について総合経済対策でどのように対応していくのか、まず大臣のお考えを伺いたいと思います。
○国務大臣(野村哲郎君) 堂故筆頭には日頃から大変お世話になっておりまして、ありがとうございます。 ただいま御質問の中でありましたように、災害、特に台風十四号、十五号、宮崎を中心に十四号、そして静岡県を中心に十五号の台風災害があったわけでありますが、今回は異例だと思うんですが、十四号、十五号を合算した形での被害額をまとめて激甚対象にいたしたところでありまして、まあこれは我々農水省がやったということじゃなくて、気象庁と内閣府の方でそういう整理をしていただきました。したがって、激甚に指定されたということはそれだけ補助率が高くなりますので、先ほどの御質問にありましたような災害からの復旧復興の加速化というのが進むのではないかと、こんなふうに思っております。 また、農林水産施設の災害復旧、これもいろいろ、特に宮崎の養殖の生けすがやられたとかいろんな問題もありますので、こういったようなことについてもやっていきたいと思っておりますし、それに、それぞれの先生方あるいは地域からの要望もありました赤潮対策、これは北海道、そしてまた有明海、これらについての対策についても、支援についても盛り込んだところでございまして、二十八日に閣議決定はいたしましたけども、まだ数字面のところはまだ詰めておりまして、まだ皆さん方に御報告はできない状況でありますけれども、今申し上げました災害について、いろんな形での対策をやらせていただきたいと思っております。 また、エネルギーなり食料品のこの高騰対策についても、厳しい状況にある生活者あるいは事業者への支援として、もう皆さん方も御承知のように、飼料については飼料価格高騰緊急対策ということで計上させていただこうと思っておりますし、さらに、燃油については、引き続き、施設園芸燃料価格高騰対策や漁業経営セーフティーネット構築事業など、対策を講じるようにしておるところでございます。 肥料につきましては、昨日の新聞だったですが、全農がまた来年の春肥の値上げをいたすということで新聞に記載されたとおりでありますが、まあ幸いにというか、高止まりというか、一〇%の値上げに今回はとどまったということで一時的にはほっとしておりますけれども、これらについての国内の肥料について、あるいは餌についてでもありますが、引き続き対策をやってまいるということでございます。 さらには、肥料につきましては、特に肥料の原料が特定の国に偏在するということがありますので、備蓄なり堆肥や、あるいは下水道の汚泥の活用、そしてまた国内の備蓄ということも考えて予算を計上していかなければならないというふうに思っておりまして、そういった農家の皆さん方、あるいは農業に関係する皆さん方が大変気にしておられることを今回の経済対策の中では盛り込みながら、そして最終的な今詰めの作業に入っているところでございます。
○堂故茂君 ありがとうございます。非常事態ですから、しっかり対応をよろしくお願い申し上げたいと思います。 次に、世界の人口増加、そしてロシアのウクライナ侵略など、食料の安全保障上のリスクが増大していると思います。 今回、食料・農業・農村基本法の改正を目指し、検証を進めることとされていますが、将来にわたって食料の安定供給を図るため、これを機に、食料安全保障の強化に向けた対策にしっかり取り組むべきと考えますが、大臣の決意を伺いたいと思います。
○国務大臣(野村哲郎君) ありがとうございます。 かねがね申し上げておりますのは、この食料の安全保障というのは、これは農業者だけの問題ではなくて、一方の消費者の皆さん方の問題でもあるということでございまして、国民お一人お一人、この食料の安全保障については、十分これは検討、あるいは考えていただきたいというふうに思っておるところでございます。 したがいまして、中身的にはやっぱり、私は毎度言っているんですが、国内で活用できるものは、利活用できるものは国内でできるだけ使おうじゃないかといったようなことを申し上げておりまして、他方、我が国の農林水産業は、国内市場はもう高齢化とともに狭まっております。しかしながら、生産者も減っておりますし、また高齢化も進んでおるところでありまして、なかなか、構造的に縮小傾向にあるのではないかと、こんなふうに思っておりまして、この課題に直面しておりますので、これをどう切り抜けていくかということで、皆さん方のお知恵も借りながらこれを打開していかなければならないと思っております。 一方では、ロシアのウクライナ侵略などによりまして生産資材や穀物の国際価格が高騰する中において、安定的に、将来にわたって安定的に食料を確保できるかということになってくるわけでありますので、私はしょっちゅう言っているんですけれども、今年がそのターニングポイントになってくると、いわゆる折り返しというか、新たな日本の農業なり構造対策をやっていかないと、先ほど申し上げましたようないろんな問題が抱えておりますので、これらにどう向かっていくのかということを考えていかなきゃならないというふうに思っております。 したがって、この国際の生産基盤を強化していく、あるいは輸入農産物の過度な依存を低減する、こういったことにも力点を置きながら進めてまいりたいと思っております。
○堂故茂君 大臣の答弁が丁寧なので次の質問は飛ばさせていただきたいと思いますが。米粉を是非拡大のためにもうちょっと踏み込んで頑張ってもらいたい、消費者対策含めてという質問でしたが、局長、済みません。 次に、ウッドショックが起きました。改めて国産材に注目が集まりました。近年では、技術の進展等により、CLTや耐火部材を活用した中高層建築物の木造化やマプカやセルロースナノファイバーの実用化など、新たな木材需要が創出されています。国民生活に不可欠な木材を確保するという安全保障の観点からも、これまでは十分に活用されてこなかった我が国の財産である豊かな森林資源を今こそ活用し、国産材の安定的かつ持続的な供給体制を構築していく必要があるのではないかと思います。林野庁長官に伺いたいと思います。
○政府参考人(織田央君) お答え申し上げます。 農林水産省といたしましては、いわゆるウッドショックにより輸入材リスクが顕在化したということを踏まえまして、利用期を迎えた我が国の豊富な森林資源を活用することにより国産材のシェアを高め、海外情勢の影響を受けにくい、そういう需給構造としていくことが重要というふうに考えているところでございます。 このため、住宅分野等における輸入材から国産材への転換ですとか、お話にありましたように、非住宅、中高層建築物の木造化、木質化、こういった需要面の取組を推進しつつ、高性能林業機械の導入あるいは木材加工施設の整備等により、林業、木材産業の生産基盤を強化し、国産材の安定的かつ持続的な供給体制を構築してまいる考えでございます。 以上でございます。
○堂故茂君 ありがとうございます。是非、山元にこの収入が還元できるように、また施策、よろしくお願いしたいと思います。 次に、輸出についてです。 二〇二二年の農林水産物の輸出額は、過去最高だった去年を上回るペースで推移しています。この勢いを維持拡大して、二〇二五年には二兆円、二〇三〇年には五兆円の輸出目標額を達成していかなければならないと思います。本当にやらなきゃいけないと思います。 富山では、水産庁の補助を受けまして、ブリ、ホタルイカ、そしてシロエビなどの水産物を、新開発の保冷箱を使用して鮮度を保ちつつ、輸送中の商品がどこにあるか、例えば空港であるとかあるいはどこの港であるか、しかも何度で保たれているかという情報をタイやベトナムの受取人がスマートフォンでいつでも確認できる、ICT技術を活用した取組が進められています。今後の農水産品の輸出拡大への新たな試みだと考えています。 オールジャパンのプロモーションの実施などを内容とする改正輸出法が今月から施行されたのでありますが、円安メリットも生かしつつ、現在の輸出の勢いを継続的な輸出拡大につなげていくためにどう後押しをしていくのか、勝俣副大臣に伺いたいと思います。
○副大臣(勝俣孝明君) ありがとうございます。 本年の農林水産物・食品の輸出額については、過去最高だった昨年を上回るペースで順調に拡大しております。円安メリットも生かして、更なる輸出の拡大を図ることが重要であります。 このため、農林水産省としましては、輸出産地の形成、輸出先国でのプロモーションに加えて、委員御指摘の水産物などの輸出に係るバリューチェーンの構築、整備などを支援しております。具体的には、高鮮度化や情報システムの導入などにより、生産、加工、流通、輸出の各段階における取組をつなぐ水産物流通の体制を構築するため、モデル的な商流、物流の構築を支援しております。 いずれにしましても、このような支援を通じて、農林水産物・食品の輸出、二〇二五年の二兆円、二〇三〇年の五兆円の目標達成に向けて取り組んでまいります。
○堂故茂君 五兆円達成できれば、全国の農山漁村の経済的な景色が変わると思います。是非、全力を挙げて取り組んでいただきたいと思います。地方創生の柱の、大きな柱の一つになると思います。 次に、時間が余りなくなってきましたが、藤木政務官に、食料の安全保障や地球環境問題への対応の中でますます重要性を増している政策の一つ、みどりの食料システム戦略について、端的にお答えいただきたいと思います。意気込みをお伺いしたいと思います。
○大臣政務官(藤木眞也君) ありがとうございます。 第一次産業にとっては、地球温暖化等々、非常に厳しい環境の中で今直面をしているわけですが、今、国連が目指すゼロカーボンであったり私たちがよく言葉にする持続可能な農業、こういったところを実現していくためには、やはり環境負荷低減というのが私は何より大事な取組だろうと思ってございます。 このみどりの食料システム戦略の推進に当たっても、先般国会で御承認をいただいたみどりの食料システム法に基づいて、機械、また設備の導入などの税制の特例であったり、無利子融資などの特例措置により環境負荷低減の取組を支援するとともに、予算措置を行ってまいります。特に、土づくりや、化学肥料、化学農薬の低減などに取り組む産地の創出であったり、戦略の実現に必要な技術の開発、普及等に支援をしてまいります。 また、持続可能な農業、持続可能な食料システムを構築するためには消費者の理解というのが何より不可欠なことでありますから、いろいろな形での見える化の実施を始め国民各層に対し積極的に情報発信を行い、消費者を始めとする幅広い関係者の理解と支持を得られるよう努めてまいりたいと思います。 先生方にも、このみどり戦略、とても大事な取組だと思ってございます、皆さん方とともに同じ方向を向いてこの持続可能な日本の農業の今後をつくり上げてまいりたいと思いますので、御支援を賜れればと思います。
○堂故茂君 次に、土地改良事業などによる農地の大区画化、これもとても大事だと思っています。その上に、ロボット、AI、IoT等の先端技術を活用したスマート農林水産業は、我が国が人口減少社会に移行する中で、現場の課題を技術で解決し、生産性の向上とともに人手不足に対する新しい農林水産業の形として期待されています。 富山県でも六か所で、スマート農業実証プロジェクトを活用しましてスマート農業の実証を進めさせていただいています。射水市の大規模水田における実証では、作業時間や肥料費が削減される一方で、収量が増加するなどの効果が確認されています。 スマート農林水産業は、持続可能性と生産性の両立をイノベーションで実現するという、今政務官からお話あったみどりの食料システム戦略の実現に向けても鍵となる重要な取組と考えています、考えます。今後更なる推進を図るためには、実証を通じて明らかになった課題を踏まえ、スマート技術を活用できる人材の育成や5Gなどの情報通信基盤の整備、人工衛星の利活用等、スマート農林水産業の推進に必要な施策を総合的に推進すべきと考えますが、大臣のお考えを伺いたいと思います。
○国務大臣(野村哲郎君) ただいま堂故委員からの質問で、富山県も六か所、実証事業をやっておられるということでありますが、全国的には二百五地区でこの実証事業をやっております。 林業、漁業、そして農業、各部門における実証事業をやっておりますが、先ほどお話がありましたように、高齢化や担い手の不足に対応するということと、もう一つはみどりの食料システム戦略の実現の鍵になると、こういうことを御指摘いただきました。まさに私もそのとおりだろうというふうに思っておりますが、ただ、これまでの実証事業を通じて課題もやっぱり見えてきました。 今のこの二百五か所の実証事業については国の全額補助でやっておりますが、それらの機械等に対する言わば初期投資、こういったものに対する問題点というのがやっぱりありまして、これらを今後実際やるときにはどうなるかと、実証事業じゃなくて本格的に農家の皆さんが取り組んでいくときにはどうするかという問題もありますので、こういった課題を克服しながらスマート農業を広めていきたいと、こんなふうに思っております。
○堂故茂君 ありがとうございました。 時間が来ましたので終わりますが、水産庁長官、質問一つ余りましたので、残しましたので、次回に質問させていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○船橋利実君 自由民主党の船橋利実でございます。参議院議員として初めて質疑の機会をいただきまして、誠にありがとうございました。よろしくお願いいたします。 それでは、私の方から、まず食料の安定供給について伺います。 制定から約二十年が経過をいたしました食料・農業・農村基本法の見直しに向けた検証を進めていくということを大臣の所信表明においてお示しをされておりますが、見直しの検証に当たってはどのような視点で検証するのかが重要と考えます。 例えば、現行の基本法が目指すものにこの二十年間でどのような政策を実施をし、何が達成できて何が達成することができなかったのか、その原因は何であるのか、また今後、そして二十年前と今では取り巻く環境はどう変わってきて、今後の課題は何であるのか。こうしたことを、農水省内や審議会だけではなくて、消費者、生産者、あるいは食品や流通事業者、学者など、あらゆる各層から意見を聞かれて議論を進めていくことが極めて重要じゃないかというふうに考えておりますけれども、今後どのような視点を持って検証を進めていかれるのか、大臣の所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(野村哲郎君) 船橋委員の方から御指摘をいただきました農業基本法でありますが、制定されてから二十年と、この年月がたっておりまして、じゃ、今と照らし合わせてこの基本法のまんまで今後も進めていいのかどうか、まず私は大臣になったときにこのことが大変気になりまして、省内でも議論をさせていただきました。 そして、総理からの指示もいただきましてこの見直しということを今現在進めておりますが、ただ、審議会の中での見直しだけではなくて、この中に部会をつくりまして、基本法検証部会というんですが、今、第一回目を開き、今度、今週で第二回目を開くんでありますが、要は、先ほど御指摘いただきましたように、この基本法に基づく農政の進め方に、どこが問題なのか、あるいはどういう点はやっぱり継続していくのか、こういったことを専門的な立場から、学者の先生であるとかあるいは農業者であるとか、あるいは消費者のサイドからの見方、こういったようなことで、広くいろんなことの御意見をいただこうという形で今この部会をやっておるところでございます。 やはり何といいましても、委員御承知のように、この国内の農業というのは大きな変容を遂げている。これは高齢者の問題もあるし担い手不足の問題もありますが、じゃ、農地の問題もあるのではないか、あるいはまた農業者だけの問題でもないということは冒頭申し上げましたけれども、そういう視点からの、消費者の目から見た今の基本法、農業というのをどういう目で捉まえておられるのか、こういったいろんな角度から検討していただいて、そして、おっしゃるように、二十年間の反省なりあるいは展望、今後の展望を踏まえて議論を一年掛かりでやっていこうというふうに考えておりますので、どうかまた党の方でも御議論をいただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
○船橋利実君 日本の国の農政に関しては極めて見識をお持ちの大臣でございますから、今ほど御答弁をいただいたように、これからの時代を担っていくにふさわしい改正等につながっていくように御検討を進めていただくことを御期待をさせていただきたいと思う次第であります。 次に、生産資材等の高騰対策ということでありますけれども、新型コロナウイルス感染症の影響であったり、ロシアによるウクライナ侵略であったり、こうした情勢の変化が、あるいはここに加えて円安の進行、こうしたことによって燃油や飼料、肥料などの農業経営に不可欠な生産資材の価格、高騰しております。このような状況が今後も続いていく場合には、やはり生産者の一層の負担増というものが懸念されるものと思慮いたしております。 これまでの物価高騰対策におきまして、配合飼料価格安定制度における高止まり対策や肥料価格の高騰分への補填などに取り組まれてきたものと承知をいたしておりますけれども、生産現場からは物価高騰がこれからも長期化をしていくことへの不安の声というものが大きく寄せられているところであります。 こうした生産側、生産者によります声に対してどのように対応されていかれるお考えなのか、大臣の見解を伺います。
○国務大臣(野村哲郎君) 私も地元でこの物価対策、特に肥料の値上げ、あるいはまた燃料の値上げ、あるいはまた生産資材、ほかの生産資材もそうでありますが、全て高くなってきている、これでは農業を続けられないよという声はいっぱい聞いております。 したがいまして、今までやったことを申し上げますと、配合飼料の価格安定制度の異常補填基金に六百六十五億を積み増ししましたし、九月には価格の高止まり等に対応するための飼料価格高騰緊急対策として予備費で五百四億を計上したところでございまして、こういったところを予算面での対応をしながら、できるだけ今のこうした状況を何とか乗り越えていただきたいと、こんなことを思いつつも、ただ、これだけでは不満足だという声もあることも事実でございますので、今度の経済対策でどういったことがまたできるのかという検討をさせているところでございます。 また、肥料につきましては、本年の予備費より七百八十八億円を措置して、本年度の秋肥とそれから春肥、来年の春肥までを含んで、総理の方から言っていただきましたけれども、七割を補填するということにしておりまして、この七割補填についてもいろいろ御議論があるということも十分承知いたしておりますが、何しろ化成肥料をできるだけ減らして、そして国内のあるもの、例えば堆肥の活用であるとかあるいは汚泥の活用であるとか、いろんな国内にあるものの資源を使って肥料の削減をしていくということが今後求められてくるのではないかと、こんなふうに思っておりますが、いろんな形で、七割補填はあるけれども、それから一割も低減しろとか、こんなことも中にあるじゃないかとかいろいろおっしゃっておられますが、要は、私どもの狙いは、七割の補填はやりますが、できるだけ肥料を減らしていく、そういった取組を是非してほしいと、こんなふうにも思っております。 それはなぜかといいますと、やはり土壌診断をしてみたら余りにも過剰な肥料が施肥されていたとか、いろんな結果が出ておりますから、土壌診断等をしていただきながら適正な肥料の施肥に努めていただきたいと、こんなふうに思っておりまして、是非とも、今後は国内にあるものの活用を是非ともさせていただきたいと思います。 ちなみに、ちょっと長くなりますが、私の鹿児島では、既にもう経済連が、牛、それから豚、鶏の排出物、ふん尿を活用しまして、今度の秋肥、特にお茶の肥料でありますが、全てこれは堆肥からの肥料を配布したということで、化成肥料はほとんど使わないということをやっております。 そうなりますと、二次的な効果として何があったかといいますと、実は、特にアメリカだとかEUへお茶を輸出しておるわけですが、ここはほとんど有機の農業でないと、お茶でないと輸出ができません。これらが本当に可能になってきたということでありますので、こういったことを地の利を生かして、畜産県鹿児島でありますので、早く取り組んでいただいたなということを誇りに思っておるところでございます。
○船橋利実君 御丁寧に御答弁いただきまして、本当にありがとうございます。 次に、生乳生産の需給調整について伺います。 私の地元の北海道では、コロナ禍により緩和した生乳需給の改善が見通せない中、さきに開催された農協酪農・畜産対策本部委員会におきまして、本年産の生乳生産の目標数量を当初の数量から更に五万トン減産し四百十万九千トンとする方針が決定されました。 生乳の需給悪化を背景に、飲用乳から保存性の高い脱脂粉乳やバターなどの乳製品に切り替えて対応してまいりましたけれども、特に脱脂粉乳やバターの在庫が過去最高水準まで積み上がってきているということもありまして、今回の減産という決断に至ったものと考えております。 北海道の生乳生産は元々脱脂粉乳などの加工用仕向けの割合が高くて、全国の生乳生産の需給調整弁としての役割を一手に引き受けざるを得ないような構造になっておりまして、今回の更なる生産抑制は、こうした需給調整機能のしわ寄せが要因となっております。 全国的な需給調整機能の構築が私は必要ではないかと考えておりますけれども、また、国内では生産抑制を強いられている一方でチーズ原料として輸入をしているという現状を踏まえ、輸入チーズを国産チーズに置き換えをしていくなど、国内における需給構造の転換が必要と考えますけれども、それぞれ大臣の所見をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(野村哲郎君) 最近、やっぱり畜産の皆さん方からの陳情が非常に多くなりました。これは、餌の高止まりだとか、あるいはまた枝肉の消費が落ちてきたとか、こういういろんな要素が絡んでおりますが、いずれにしても、畜産の今の経営状況というのは大変厳しいものがあります。 私は、その中でも酪農が最も厳しい状況に置かれているという委員の認識と全く同じでございまして、それは一つはやっぱり、指摘もございましたように、需給のバランスが取れていないと、こういうことが一つの大きな要因になっているのではないかと、こんなふうに思いますが、今日からまた牛乳が十円、メーカーが上げてくれましたので、これが小売でどの程度の値上がりになっていくのか、これはまだ今週末、あるいは来週にならないと分かってこないと思いますけれども、そうするとなお消費が冷え込んでくるのではないかと、こんなこともやっぱり危惧しておりまして、何とかこの需給のバランスを取っていく必要があるだろうと思います。 それで、北海道の皆さん方は自らのこととして拠出をして、またメーカーの皆さん方もそれに協力をして拠出をしていただきまして、六十五億円の拠出があったということも伺っておりますが、自らがこの需給調整に努めておられるというのは本当に頭の下がる思いでございます。 ただ、政府はそれを指をくわえて見ているのかという御指摘もあろうと思いますけれども、これについても、今の、今回の経済対策で何らかの方法はないかということで、今検討に検討を重ねているところでございます。 したがいまして、今週、あるいはまた来週にはそういった内容についても御披露する場面も出てくるかと思いますけれども、今後どのような対応が可能かということを今詰めさせているところでございます。
○政府参考人(渡邉洋一君) 委員のチーズについての御質問にお答えをいたします。 生乳需要を確保して脱脂粉乳在庫の積み増しを避けるためにも、委員御指摘のとおり、国産チーズ市場を拡大していくことが非常に重要であるというふうに認識をしてございます。 我が省といたしましては、国産チーズの競争力の強化を図るために、総合的なTPP等関連政策大綱に基づきまして、原料となる生乳の高品質化、国産チーズの製造コスト低減と品質向上、ブランド化への支援を行っているところでございます。 更なる国産チーズの競争力強化、需要拡大に向けまして、引き続き必要な支援を行ってまいりたいというふうに考えてございます。
○船橋利実君 先日、選挙区に帰っておりまして、とある健康に関するセミナーに出ておりました。そのときに、大臣御承知かどうかと思うんですけれども、歩くミルク運動というのを北海道で進めております。これは、運動した後に牛乳を飲んでいただく、そうすることによって腸内での吸収が非常に高くなっていく、そのことが結果的に病気の予防効果につながっていくと。こうしたことは医学的にも証明されているということをもって北海道の中での取組として今始まっておりますけれども、是非この出口戦略のところについて、農水だけではなくて、やはり関係する省庁と広くお取組をいただいた中で、消費拡大のところにも御努力いただきたいというふうに思うところであります。 時間の関係で質問が、通告しているものが全部できないことをお許しをいただきたいと思うんでありますが、次に、アキサケやサンマの不漁に関してお尋ねをいたします。 私の地元北海道は、全国有数の水産物の供給拠点となっておりますし、供給拠点となっておりますが、近年、アキサケやサンマ、イカなどの不漁が続き、漁業者のみならず、水産加工業や運送業など関連産業への影響も甚大となっております。 大臣は就任会見で食料の安全保障の重要性を述べておられますが、食料の安全保障のためには国内生産の安定というものが不可欠であります。アキサケやサンマ、イカなどの不漁に対してどのように対応されていくお考えなのか、お尋ねをいたします。
○大臣政務官(藤木眞也君) お答えをいたします。 食料安全保障の観点からいきますと、農業の産出の品物だけではなくて、やはり大事なのは、水産物もこの自給率、食料安全保障につながってくるかと思いますが、御案内のとおり、ここ数年、顕著に、水温の関係とかそういう環境の変化が災っているんだなというようなお話をよく耳にするようになりましたけれども、近年のサンマ、スルメイカ、またサケの不漁については、これまでの短期的な不漁とは異なる状況が生じており、こうした変化は今後長期に継続する可能性があると指摘をされております。これに加え、特にサンマについては、外国漁船の漁獲の影響も出ていると認識をしております。 こうした海洋環境の変化などへの適応として、農林水産省では、引き続き、科学的根拠に基づいた資源管理を行うとともに、対象魚種や漁法の複数化、協業化など、状況に応じた新たな操業形態への転換や、サケふ化放流の合理化、また国際交渉を通じて漁獲規制の強化など、必要な施策の推進、検討を行ってまいります。 今後とも、国内生産量の維持回復を図り、水産物の安定供給に努めてまいります。
○船橋利実君 ありがとうございます。 次に、漁業経営におけるコスト削減対策でお伺いいたしますが、漁業用燃油の高騰対策として漁業経営セーフティーネット構築事業が措置をされており、多くの漁業者が利用しております。年間の対象数量を契約時に申し込んで積立金といたしますが、昨今のロシア情勢を受け、北方四島の二百海里を迂回する漁船などは、漁業者の積立金が超過する場合もあると聞きます。国際情勢の影響を受けている漁業関係者からは弾力的な運用を求める声もありますが、お考えを伺いたいと思います。
○大臣政務官(藤木眞也君) ありがとうございます。 漁業経営セーフティーネット構築事業については、漁業者等の、毎年、年度初めに資金を積み立てていただき、今回のような燃油、配合飼料の高騰に備えるというものでございます。 本年度は、予見できない事態による歴史的な原油価格の高騰や急激な円安により、漁業用燃油が高騰している特異な状況にあることは理解をしております。現状のまま推移をいたしますと、今年度後半において漁業者の積立分が不足する事態も見込まれるため、原油価格の動向や経産省において処置をしている燃料油価格激変緩和対策事業の動向等を踏まえつつ、安心して漁業生産を継続できるよう、本事業の着実な実施に向けてしっかりと検討を行ってまいりたいと考えております。
○船橋利実君 ALPS処理水についてお伺いしようと思ったんですが、これ時間の関係ございますので、私の方から。 北海道は、特に輸出の主役でありますホタテガイ、こうしたものにも影響が非常に大きく出てくることを心配しております。風評被害に関しては、福島県あるいは近隣県のみならず、これ全国の漁業者あるいは水産資源が影響を受けるということになってまいりますので、是非、政府としてしっかりとした対応を求めさせていただいて、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○徳永エリ君 皆さん、おはようございます。立憲民主・社民の徳永エリでございます。 二年ぶりに農林水産委員会に戻ってくることができました。初めてという先生方もおられますので、どうか一年間よろしくお願いを申し上げたいと思います。 そして、野村大臣、改めまして大臣御就任、心からお喜びを申し上げたいと思います。宿舎ではお隣同士で奥様にも大変優しくしていただいておりますし、また、北海道の農業の現場の皆さんからも、誰よりも農業のことをよく分かっている大臣、大変に期待されているところでございます。どうか現場の皆さんが安心できるような農政の実現に向けて御尽力いただきますように、心からお願い申し上げたいと思います。 そして、私の立場上どうしても聞かなければなりませんので、最初に聞かせていただきたいと思いますが、野村大臣は既に旧統一教会とは一切関わりがないということを明言されておられますけれども、国会議員、政務三役の中にも、世界平和統一家庭連合、また旧統一教会、さらに関連団体から、選挙に当たって推薦確認書に署名を求められた、署名をしたというケースが明らかになっておりますが、推薦確認書又はそれに類するような文書を示されたこと、また署名をしたことがあるか、野村大臣、勝俣副大臣、藤木政務官、それぞれにお伺いをさせていただきたいと思います。
○国務大臣(野村哲郎君) 衆議院でも同様の御質問がありまして、全く同じ答弁でありますが、御指摘の団体から推薦確認書を提示されたり、署名をしたことはございません。また、私の知る限り、御指摘のような協力を受けたこともございません。
○副大臣(勝俣孝明君) 御指摘の団体から推薦確認書を提示されたり、署名をしたことはございません。また、私の知り得る限り、御指摘のような協力を受けたこともございません。
○大臣政務官(藤木眞也君) 同じ答弁になりますけども、御指摘の団体からの推薦確認書を提示されたり、署名をしたことはございません。また、私の知り得る限り、御指摘のような協力を受けたこともございません。
○徳永エリ君 それぞれ御答弁いただきましたけれども、ちょっと、知り得る限りというところが引っかかります。記憶にございませんとか、昨日まではないと思っていましたけど急に思い出したという方もいらっしゃいましたので、農林水産業に関する課題は山積いたしておりますので、このことでこの委員会で追及に時間を割くようなことはしたくないと思っておりますので、是非ともしっかりとチェックをしていただきたいというふうに思います。 それでは、質問に入らせていただきたいと思います。 先週、北海道の胆振管内厚真町、それから岡山県の倉敷市で高病原性鳥インフルエンザが発生いたしました。十月の発生は初めてということでございますが、これまでの経緯と今後の対応について、まずはお伺いをいたします。
○副大臣(勝俣孝明君) ありがとうございます。 農林水産省としましては、海外での発生や野鳥の状況を踏まえ、都道府県や関係者等に対し累次の注意喚起を行い、飼養衛生管理の徹底等を呼びかけてまいりました。 こうした中で、先週末、岡山県で今シーズン一例目、北海道で二例目、また、本日ですね、香川県で三例目となる高病原性鳥インフルエンザが確認されました。なお、十月の発生はこれまでで最も早い家禽での発生となります。岡山県、北海道及び香川県において現在迅速な防疫措置が進められており、岡山県と北海道の事例においては既に殺処分が終了しております。 私自身も、先週金曜日に現地に赴きまして、北海道知事とお会いをし、国と道の連携を確認したところであり、引き続き、関係都道府県と連携しながら飼養衛生管理の徹底を図り、発生予防、蔓延防止に取り組んでまいりたいと思っております。
○徳永エリ君 今年の四月、五月にも北海道の網走市でこの高病原性鳥インフルエンザが発生いたしました。それまでは感染しないと言われていたエミューに感染が見付かって、百羽の殺処分という状況になりました。 なかなか、鳥がウイルスを運んでくるということで、この感染防止対策、大変難しいと思いますけれども、飼養衛生管理を徹底していただくことを促していただくこと、さらには、このことでモチベーションが下がるんですね。本当に緊張感を持って対応しているんです、それぞれ家禽農家は。ですから、経営支援という面でもしっかりしていただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(野村哲郎君) 経営支援ということになりますと、殺処分を国が命令するわけですから、それの羽数によって、あるいは、豚熱の場合も頭数によって単価を決めて、そしてそれをお支払いすると、こういう形になっております。 また、そのほか、二度と発生しないようにということで消毒等々もやっていくわけでありますので、こういったような材料費だとか、こういったことについての支援も、これ、平形さん、それでいいんだよな、ああ、森さんか、ということもまだ確認しておりませんでしたけれども、やらせていただいておるところでございます。
○徳永エリ君 済みません、通告していなかったんですけれども、決意を伺いたかったということで質問させていただきました。 それから、豚熱についてお伺いをしたいと思います。 衆議院でも我が党の金子衆議院議員から、十月十一日から外国人観光客の入国規制の緩和を受けて、改めて、海外から新たな感染症のウイルスが入ってくることがないように、動植物検疫の徹底をお願いさせていただきました。アフリカ豚熱、ASF、既に韓国に入ってきておりますので、何としてでも観光客を通してでのこの侵入を防いでいかなければなりません。出発国、あるいは国際線、国内線での機内アナウンスも含めて、観光客への注意喚起にも是非努めていきたいと。動植物検疫を擦り抜けるというケースもありますので、是非注意喚起をお願いしたいということ、これはお願いベースでよろしくお願い申し上げたいと思います。 さて、豚熱が、平成三十年九月九日、岐阜県の養豚場で、平成四年の大臣の御地元である熊本県での発生以来、二十六年ぶりに発生してから四年が経過したわけであります。いまだに豚熱の発生が続いています。これまでの発生件数、そして現在の感染状況、また現状の評価についてお伺いしたいと思います。
○副大臣(勝俣孝明君) ありがとうございます。 平成三十年九月に我が国で二十六年ぶりに岐阜県で御指摘のとおり豚熱が確認されて以来、計十七県八十四事例の今発生があったところでございます。 豚熱対策につきましては、我が国にウイルスを入れないための水際対策の強化、農場にウイルスを入れないための飼養衛生管理の向上、そして環境中のウイルスを封じ込めるための野生イノシシ対策を複合的に講じているところでございます。また、豚熱の発生ごとに農場に疫学調査チームを派遣するとともに、その調査結果を集積して、疫学、野生動物等の専門家に、農場へのウイルス侵入要因等の検討、分析や、発生予防対策に係る提言をしていただいているところであります。 引き続き、こうした提言等を飼養衛生管理の指導に生かしながら、豚熱の発生予防及び蔓延防止に万全を期してまいりたいと考えております。
○徳永エリ君 今、十七県八十四事例とおっしゃいましたけれども、これ、殺処分の頭数、物すごい頭数になっていますよね。最近では、七月に神明畜産、これ五万六千頭、二か月にわたって殺処分を行ったということであります。養豚業界や市場にも大きな影響があると思います。なかなかこの感染ルートの解明というのは難しいと思いますけれども、しっかり調査をしていただきたいと思います。 家畜伝染病の農場への侵入防止対策を的確に実施するために感染経路や発生原因を早急に解明すること、例えば野生小動物の関与等の可能性も報告されておりますけれども、疫学上重要な発生原因なのか、また、効果的な対策についても現場では十分な情報がなく、不安が広がっているというのが現状です。具体的な防疫対策についての適時適切な情報提供及びこれに対する取組に対して国が経費面でもしっかり支援することも重要だというふうに考えます。 飼養衛生管理の徹底といっても、やはりそれには経費が掛かるわけでありますので、現場のニーズもしっかり聞いていただきたいと思います。そうでなければ、いつまでたってもこれ終息しないと思うんですよね。 それから、福島県で、イノシシの捕獲数が昨年度は前年度のおよそ半分まで大幅に減少したということが県のまとめで分かったということであります。県は、豚熱の感染が広がってイノシシの個体数が減ったと見ているそうです。 ワクチンベルト、経口ワクチンの散布、効果は一体どうなっているのか。感染したイノシシが移動することによって豚への感染リスクが周辺地域で高まることは否めません。国としても調査し、早急に対策を講じるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○副大臣(勝俣孝明君) ありがとうございます。 令和三年度の野生イノシシの捕獲頭数については、豚熱が発生していない九州においても前年度に比べ捕獲頭数が減少していることから、これまでの捕獲の効果を含め、様々な要因により全国的に生息頭数が減少したものと考えております。 豚熱に係る野生イノシシ対策として、捕獲の強化及びサーベイランスの強化に加え、経口ワクチンの散布による環境中のウイルス濃度の低減に取り組み、抗体を有する野生イノシシの増加が確認されています。また、早くから経口ワクチンを散布した県においては豚熱感染イノシシが減少していることから、一定の効果があるというふうに考えております。 豚熱の早期の終息に向け、今後とも、専門家の意見を聞きながら、経口ワクチンの散布を効率的かつ効果的に進めてまいりたいと考えております。
○徳永エリ君 よろしくお願い申し上げたいと思います。 イノシシがどんどん北上しているというような話もありますので、今まで経口ワクチンをまいていたところで本当にいいのか、もっと広範にやるべきなのではないか、いろんなこともこれから更に検討していただいて、豚熱感染を食い止めるように御尽力をいただきたいというふうに思います。 それから、お配りした資料なんですが、三ページ目、二枚おめくりをいただいて御覧いただきたいと思います。 豚熱に関する特定家畜伝染病防疫指針、ここを御覧いただきたいと思いますけれども、接種農場の監視というところであります。留意事項二十五、検査の目的及び実施体制。都道府県は、エライザ検査と中和試験の相関を把握の上、抽出によるエライザ検査によりワクチン接種農場における母豚の中和抗体価の推移を把握することで、肥育豚の接種適齢期を検討するとともに、適期での確実な接種を確認することを目的としてということで、ワクチン接種の後の検査のことなども書かれておりますけれども、この二のところの検査対象及び検査方法等を見ますと、検査対象とする農家の戸数は、各都道府県内のワクチン接種農場、豚等を六頭以上飼養するものに限る、かつ、肥育豚については一貫農場に限るというふうになっているんですね。ということは、子取り農家、それから、子取り農家と肥育農家、別々のところもあるわけでありまして、この一貫農家ということになると、これ、その検査対象にならないという場合も出てくるわけであります。 この一貫農場に限るというところなんですけれども、実はこれが、以前はこの指針に入っていなかったものが突然入ってきたということでありまして、この一貫農場に限るというふうにしたのはなぜなのか、御説明をいただきたいというふうに思います。
○政府参考人(森健君) お答え申し上げます。 豚熱が平成三十年に我が国で二十六年ぶりに発生してから既に四年が経過しました。また、予防的ワクチンにつきましても、十三年ぶりに令和元年十月に接種して三年が経過をしているわけでございます。こうした中で、豚熱対策の在り方、ワクチン接種の在り方等につきましては、随時、牛豚等疾病小委員会の専門家などに御意見を聞いて、必要に応じ見直しを実施してきたというところでございます。 豚熱ワクチン接種が開始された当時は、十三年ぶりの接種ということも踏まえまして、農場でワクチンが適切に接種され、その有効性が発揮されていることを確認するという観点から、全てのワクチン接種農場を対象に免疫付与状況確認検査を実施しておりました。 一方、その後、ワクチン接種の方は定着をいたしつつ、いたしているところでございますし、さらに、単にその免疫付与状況を把握するだけではなくて、データを活用して、ワクチンを接種した母豚から出生した子豚への接種適期を検討することが重要ではないかといった意見も専門家等から議論いただいたということでございます。 こうした議論を踏まえまして、御指摘の令和三年三月のこの防疫指針の一部変更の際に、都道府県の意見も伺った上で、国としては、肥育豚については、母豚の抗体価と子豚への適切な接種時期との関連を検討可能な一貫農場を対象とした検査の実施を求めることとしたところでございます。ちなみに、子取り農家、繁殖豚の農家につきましては、引き続き調査を行っているということでございます。 なお、都道府県が現場の実情を踏まえて柔軟に対応ができるように、都道府県が必要と認める場合には追加で免疫付与状況に関する検査を行うことができる、こういう仕組みを用意しているところでございます。
○徳永エリ君 これでは、子取り農家、そして繁殖農家で母豚は検査しても、販売用の子豚、これが対象外となっていて、適期にワクチン接種ができるかどうか、子豚を購入した肥育農家が判断ができないという状況になっています。それから、母豚からの移行抗体のない子豚も出ているということですし、またワクチンを打っても抗体が付かないケースもあるというふうに聞いています。 北海道は豚熱がないので、私、いろいろ御要請を受けて北海道外の、先日は奈良県に行ってきて、奈良県の養豚農家の方とお話をしてまいりましたが、この二ページ目に奈良県の資料が付いているんですけれども、繁殖雌豚、これが初回接種五十四日齢で行って、そして百三十七日後の抗体検査、百九十一日齢で検査をしたところ、免疫が付与されていなかったということで、二百七日齢でまた二回目の接種をしました。そして、百四十一日後に抗体検査をして、これが三百四十八日齢でしたけれども、このときも抗体が付与されていない。そして、三回目接種、三百五十九日齢、その二十八日後にもう一度抗体検査をして、三百八十七日齢ですけれども、やはり免疫が付与されていないということで、ワクチンを打っても免疫が付与されていない豚がいるということが分かったわけですけれども。 そうなると、肥育農家の方は、まあそれなりに、四か月ぐらいとか肥育しなきゃいけないわけですよね。その間に免疫が付与されていないということが分かると、一頭でも感染したら全頭殺処分になるわけですから、精神的な負担が物すごく大きいわけで、早期出荷されているんですよ。早期出荷すると、二万、三万で購入した子豚、それを早期出荷すると、もう僅かな値しか付かないと。さらには屠畜経費も払わなければいけないということで、非常に負担が掛かるわけですよね。その負担が掛かることがこの厳しい状況の中でつらいということで、その検査もしない、あるいは早期出荷もしない、リスクを負いながらじっと、精神的負担がありながらも耐えなければいけないという状況にもなっているということも御理解をいただきたいというふうに思います。 現場の方いわく、できれば、早期出荷をした場合のその補償とか、そういったことも検討していただけると大変に有り難いということですので、今後もこういったケースがあることも踏まえて、農家努力だけではどうにもならないところに対してどう対応していくのかということもしっかり御検討いただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(森健君) 豚熱ワクチンにつきましては、豚熱の発症を防ぐものでございまして、感染自体を完全にブロックできるわけではなく、かつ全ての子豚が免疫を獲得できるではないという状況にございます。 ただ、このために、感染リスク低減のためには、ワクチン接種に頼るのではなくて、野生動物や人等を介しましてウイルスが農場に持ち込まれないように、飼養衛生管理の向上を図ることが豚熱対策にとって最も重要と考えております。 こうした考え方から、飼養衛生管理基準の遵守徹底を推進をしているということでございまして、今後とも、豚熱感染リスクの低減に向けて、専門家の御意見も伺いながら、適切なワクチン接種も活用しつつ、飼養衛生管理の徹底を進めてまいりたいと思っております。 ただ、実は、一般的に申し上げますと、長期飼養する母豚については、初回接種から半年後に二回目、その後、年に一回の補強接種を実施しておりまして、免疫付与率が高いということが分かっている状況でございます。また、今日御指摘いただきましたこの奈良県の事例でございますが、実はこの資料自身は八月の上旬に県の方から私どももいただいておりますが、その後、県の方で再度検査、改めて中和抗体、感度の高い中和抗体検査をしたところ、この母豚については、繁殖雌豚については免疫は付与されていたということが分かったということでございます。 いずれにいたしましても、しっかりとワクチン接種も活用しながら飼養衛生管理徹底していくということを我々やっていきたいと思っております。
○徳永エリ君 検査対象ではないけれども県の方で検査をしたことで分かったという部分でありますので、その検査対象をどうしていくのかということ。あるいは、ワクチンを打てば感染しないということではありませんけれども、しかし、飼養衛生管理の徹底と農家に言っても、農家の負担も大変に大きいということでございますので、この状況を続けていくといつまでたってもその感染の終息はしないということにもなりかねませんので、検査の対象も抽出検査ということでありますし、それから一貫農場に限るということでございますので、この辺ももう一回しっかり見直していただくことも含めて、一日も早く終息に至るように頑張っていただきたいというふうにお願いを申し上げたいと思います。 それから、CWD、鹿慢性消耗病についてお伺いしたいと思います。 どのような感染症なのか、そして海外での発生状況はどうなっているのか、また我が国で発生した場合どのようなことが懸念されるのか、お伺いいたします。
○政府参考人(森健君) CWD、鹿慢性消耗病と申しますが、家畜伝染病予防法上の監視伝染病として位置付けられておりますプリオン病の一種でございます。鹿などの病気として、血液、ふん尿等との接触により水平感染することが知られている病気でございます。 海外では、北米、韓国、ノルウェーなどの一部の地域の鹿などで感染が報告をされておりまして、特に韓国では、一九九七年にカナダから輸入されたアメリカアカシカで二〇〇一年に感染が報告されて以降、継続して発生が確認されているという状況でございます。 我が国におきましては、農場で飼養される鹿等につきましては、一定の月齢以上で死亡した場合、このCWDの検査を実施しておりますが、発生は確認をされていないという状況でございます。また、野生動物についてもサーベイランスを実施しておりますが、家畜と同様に感染は確認をされていないというところでございます。 農水省といたしましては、家畜防疫の観点から、CWD発生国からの鹿及び鹿由来畜産物の輸入停止措置を講じており、引き続き輸入検疫、適切に行ってまいります。 また、国内では、家畜伝染病予防法に基づき監視を行うとともに、万が一発生した場合には、伝達性海綿状脳症検査対応マニュアルというのがございますので、これに基づき適切に対応していく考えでございます。
○徳永エリ君 政府も、このCWDも韓国までは来ているということでありますので、万が一私の地元北海道に入ってきたら、野生の鹿が六十七万頭もおりますので、もう大変なことになりますので、水際対策の徹底というところで改めてお願いをしておきたいというふうに思います。 それでは、続きまして、北海道農業についてということで、皆さんに北海道農業・農村の概要というペーパーを配らせていただきました。後でじっくり御覧いただければいいんですけれども、北海道、国土面積の二二%、東北六県プラス新潟という広大な大地で農業を営んでいるわけであります。全国の約四分の一の耕地面積。都府県と比較すると、一戸当たりの規模も大変に大きいということであります。主業農家率が七四・四%、食料自給率はカロリーベースで二一六%、大臣の鹿児島の実は約三倍となっております。北海道の農林水産業は国産供給熱量の約二割を占め、我が国における食料の安定供給に大きく貢献しているということを強く申し上げたいと思います。 本道は、北海道は我が国有数の食料供給地域ですけれども、多くの農畜産物で全国一位の生産量となっているんです。小麦もそうです、六六・四%。小豆九三・六%、インゲン九五・一%、バレイショ八〇%、タマネギ六五・七%と、本当に食料供給基地だということをしっかり受け止めていただきたいんです。 北海道は、コロナが発生するまでは比較的経営も安定していたと思います、その数年間は。ところが、コロナが発生して感染が広がって農産物の需要が減ったということ、それからロシアのウクライナ侵攻や円安の影響で生産コストが増大したと、このことによって現場の雰囲気ががらっと変わったんですね。 さらに、水田活用の直接支払交付金、この見直し、それから生乳の一%増産抑制、そして今度はビートの交付対象数量の二割削減、六十四万トンから二割削減するのではないかという、そういう検討がされているということであります。 さらには、畑作の今度ゲタの改定がありますけれども、ゲタの単価がどうやら下がりそうだと、そして、このゲタの単価が免税事業者と課税事業者でどうも二本に分かれるらしいと、こういった情報がどんどん入ってきて、大変先の見えない不安が現場に広がっております。特に、水活の問題に関しては、ブロックローテーションをするのか、畑地化していくのか、もう五年も悩むのはつらいといって、多分耳に入っていると思いますけれども、既に離農を決めた農家の方もおられます。 で、北海道は六十五歳以上の高齢農家が四割ということでありまして、後継者のいないところも多いんですね。ですから、こういう中、現場の先の見えない不安が広がると、経営状態のいい農家ほど早期離農するという傾向にあるんですよね。以前も酪農家が毎年二百戸ずつ離農していくという状況のときがありました。ですから、今の状況、大変危惧しているんですね。 例えば、北海道の一戸当たりの経営耕地面積、これ都府県の十四倍に当たるんですけれども、三十・八ヘクタール、だけど多いところは家族経営でも五十ヘクタールとか六十ヘクタールやっているわけですよね。こういう方がやめるというふうになると、もうみんな目いっぱい規模拡大していますから、農地の引受手がなくなるんですよ。そうすると、農地の集積率、北海道九割超えているんですよ。それをまた切り売りしなきゃいけないという状況にもなりかねませんし、それから、今日、田名部さんがこれから質問しますけれども、農地所有適格法人の規制緩和、これ大変心配しています。今もしこんなことがあったら、農家の皆さん、農家の引受手がなかったら、これ民間企業とかあるいは外国資本、売りますよ。そうしたらどうなりますか、食料基地、北海道。 ですから、今本当にやらなければいけないことは、この農家の皆さんが経営を続けていける、続けていくための支援、安心をしてもらうこと、安定経営、これが大変に大事だというふうに思いますので、是非とも大臣にその点を御理解をいただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(野村哲郎君) 私の鹿児島と北海道、もちろん作目とかそういったものは、環境は違うんですが、全国一位と二位を占めているわけでありますから、そういう意味では大変似たところもあります。 ただ、私は、三年前だったですかね、台風が三本ぐらい北海道に行ったときに、二日掛けて北海道を全部回りました。そして、被災された農家の皆さんともいろいろ話をして、非常に、惨状を見ながら、これはもう心が折れているんじゃないかなと思いながら話しかけたんですが、そのときに農家の方がおっしゃったのが大変印象深く残っておりますから申し上げますけれども、先生、俺たちはねと、開拓魂がまだ宿っているんだよと、心配することはねえよと、こういうふうにおっしゃって、もう大変気強い気持ちがしましたけれども、本当にやっぱりそういう皆さんに支えられた北海道農業なんだろうなと思いながら北海道の今の復興ぶりを見ると、やっぱり開拓魂が宿った、そういう人たちが農業者として残っておられるなということをつくづく感じます。 そこで、今お尋ねの北海道の農業をどう見ているかということは、まあ私も初めて北海道を見て、すばらしい、先ほど委員の方からありましたように、一経営体当たりで三十・八ヘクタール、産出額が一兆三千億、もう私の鹿児島とは比べ物にもならないぐらいに広大な農地を保有されたり、あるいはまた牛にしても、あるいは頭数からしても、やはり比べ物にならないぐらいの別世界みたいな感じを受けたんです。 それと、最近よく、前の国会議員、参議院の先生がおっしゃっておられましたが、要は、これから先は地球温暖化で北海道で作れないものはもうなくなるというお話をされたことがありました。どんどんどんどん北上していって、北海道が最後は農業生産基地になるんだというお話をこの席でもおっしゃったことがあったように、今では本当に北海道でできないものはないぐらいに出てきました。こっちの本土で作っておるようなものでも北海道でできるようになったし、そしてなおかつ、農家の皆さん方も大変、先ほど申し上げたように元気があるということを考えていきますと、最後残るのは北海道と鹿児島かなと、こんなことを思うんでありますが。 いずれにしても、やっぱり大変厳しいところで農業を営んでおられる方々というのはそれだけ根性が据わっているといいますか、大変な、ここに、隣に熊本の藤木さんもおられますけれども、そういったところが最終的には日本の食料を支えていくのではないかなと、こんなふうに思います。 それで、先ほどの質問、長話をした関係で質問が何だったかというのをちょっと、大変失礼なことなんですけれども。ただ、北海道の農業をどう捉まえているかという質問にはお答えしたつもりでありますけれども、大変すばらしい農業を営んでおられるし、そしてまた、そこで営んでおる方々が北海道魂、開拓魂ということで非常に前向きな方が多いなと、こんなふうに思ったところでございます。
○徳永エリ君 ありがとうございます。 開拓魂のある方、苦しくても頑張るという方もおられますけれども、でも、やっぱりだんだん御高齢になるとそういう意欲も減退してまいりますし、特に後継者がいないところは、今のうちにやめないと、借金でも背負ったら大変だと、老後の暮らしが大変だということで、大きな政策転換の際にやっぱり離農が促進されるということもしっかり受け止めていただいて、皆さんが思っている以上に北海道の現場の皆さんは今不安な気持ちでいるということだけは御理解をいただきたいというふうに思います。 特に、酪農厳しいです。さっき船橋先生からもお話がありましたけれども、酪農経営、相当厳しいです。新たな支援策も考えていただいているようですけれども、乳価が上がった、加工原料乳もちゃんと交渉しろとおっしゃっていましたけれども、これだけバターや脱脂粉乳がもう在庫が積み上がっていたら、これ交渉できませんから。株主がうんって言いませんから。プール乳価も、北海道は加工乳とそれと飲用乳、二円ですから、僅か、上がったの。ですから、もう生産コストの本当に上昇にその乳価の、乳価上げても付いていけないという状況ですので、どうか経営を続けられるようにしっかり支援をしていただきたいということをお願い申し上げたいと思います。 ちょっと幾つか具体的に申し上げたかったんですが、時間がなくなりましたので、次に行かせていただきたいと思います。 下水汚泥由来の肥料についてお伺いします。 肥料価格の更なる高騰が心配されていますが、化学肥料の原料となる窒素、リン安、塩化カルシウム、我が国はそのほとんどを他国からの輸入に依存しています。リンに関しては九〇%が中国からの輸入、また、塩化カリウムに関しては、九〇%が中国からの輸入、また、塩化カリウムは一六%ロシアから輸入しているということで、調達国の事情も含めて、今後、肥料の価格、それから原料調達の今後の見直しについて簡潔に御説明いただけますでしょうか。お願いいたします。
○政府参考人(平形雄策君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、肥料、ほとんど外国から輸入しているものがございます。現在のところ、来年の春肥用の原料の調達につきまして、まあ今年の秋肥、春肥は量は取れたんですけれども、来年、春肥用の原料につきましても、商社等の聞き取りによりますと、既に調達が一定程度進められているというふうに伺っております。 今後も、関係事業者と連携して調達状況をしっかり注視していく考えです。
○徳永エリ君 今、見通しについてお話しいただきましたけれども、先日取りまとめられた総合経済対策で、政府は肥料の国産化を進める方針だということであります。これから下水処理の過程で出る汚泥を肥料として活用する取組に本腰を入れるということでありますけれども、私もいろいろ調べてみたんですが、農林水産省が下水汚泥由来の堆肥の活用にこれまで積極的だったというふうに私は余り感じないんですね。汚泥肥料からカドミウムや水銀などの重金属、それから有害物質基準超過違反が年数件の頻度で発生しているということもありまして、大変心配しているところであります。 下水汚泥からは、リン回収による汚泥肥料生産やコンポストによる肥料化が可能であります。今後、農林水産省と下水道事業を所管する国土交通省等と連携して取組を進めていくということになるんだと思いますけれども、大臣は、この汚泥肥料の活用、これを促進していくということに関して御懸念はないんでしょうか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(野村哲郎君) 前々からこの汚泥を使った肥料化ということは農水省でもいろいろ検討はしていたというふうに思っておりますし、我々も、この化成肥料が非常に高くなりそうだというときから、先ほど申し上げました堆肥の活用、それからこの下水汚泥の活用、こういうものは考えられないかということで検討を進めているところでございますが、ただ、委員御指摘のとおり、国民の間にはやっぱり、重金属の基準超過の事例というのがゼロではありません。年に一、二回、これは検査をやっておりますが、これらが一、二件程度報告をされております。したがいまして、農業者からの不安の声もあるし、また一方、また消費者の方からもそういったものに対する不安の声もあるというふうに思っておりますが、安全性の確保には取り組みながらやっていかざるを得ないと、こんなふうに思います。 ただ、これは私も聞いた、役所で聞いた話ですけれども、これは、一回、もし肥料がそういうのが出回ったらどうなるのかということも聞きました。これは検査をしてちゃんと出すようになるんですけれども、じゃ、検査漏れがあって、そういうものを畑にまいた、あるいは植物に与えたということになるとどうなっていくのかといったら、もう一回、二回の問題ではないと、こういう話でありまして、まあ極端に言えば百年ぐらいまかないと人間に対する大きな影響というのはないだろうと、こういうような言い方をしておりまして、これは私も聞いただけで根拠はありませんが、ただ、役所の皆さんは、皆さんというか、担当者の方から聞いた話では、まあ一、二回とかそんなものではすぐ人間に害が及ぶということもありませんと。 もちろん、先ほど言いましたように、年に一、二回、そういったものが混ざっているという報告は受けておりますけれども、あっちゃいけないことでありますから、検査をきっちりやって、もし肥料に使っていいものであれば、それは是非活用をした方がいいと、こんなふうに思います。
○徳永エリ君 資料を配らせていただいたんですけれども、下水汚泥の利用についてなんですが、汚泥の脱水機のところから下のところ、これは下水道法で、施設に行って処理をされると、この汚泥の脱水機のところまでは、施設に行くまではこれ産業廃棄物なんですけれども、施設に行って処理させたら有価物に変わるんですね。ところが、産業廃棄物の中で最も多いのがこの下水汚泥だということでありまして、国土交通省としては、化学肥料の原料不足という中で、まさに汚泥肥料の利用促進は渡りに船、絶好の機会なんじゃないかというふうに感じているんです。 廃棄物処理法では、爆発性、毒性、感染症その他の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれのある性状を有する廃棄物として、この汚泥は特別管理一般廃棄物として通常の廃棄物よりも厳しい規制を行っているわけであります。農林水産省が進めてきた農業集落排水事業、農村地域なら人口も少なく、それから下水に入っているものも把握できないということはないんだと思いますけれども、やっぱり大都市圏とかあるいは工業地帯、こういったところの下水汚泥を果たして肥料に使っていいんでしょうか。 私も今いろんな方にお話を聞いているところなんですが、重金属だけではなくて、農薬や処理できない医薬品、抗生物質、環境ホルモン、ノニルフェノールですね、内分泌攪乱物質、こういったものも問題だという話もあります。 それから、放射性物質、放射能に汚染された汚泥でも、肥料に含まれる放射性物質については、平成二十三年の肥料中の放射性セシウム濃度の暫定許容量を一キログラム当たり四百ベクレルと設定しているということですが、これも随分高いなというふうに思います。 これ肥料メーカーに渡って広域にこの汚泥肥料が使われるようになったときに、今百年というお話がありましたけれども、万が一何か問題があったら取り返しが付かないということになります。 もう一つ、肥料法の改正の資料も付けさせていただきましたが、これまた次もやらせていただきたいと思っているんですけれども、肥料法の改正のときに、化学肥料と堆肥を混ぜてペレット化できると、この話に終始しておりまして、この汚泥に関する肥料利用の制度の見直しについてはチェックしておりませんでした。ですから、十分にこの委員会でも議論ができていないんですね。リン回収の植害試験を不要にするとなっていたり、あるいは汚泥系肥料の規格の大くくり化、こんなことにもなっているわけでありまして、しっかり検査することが必要だと言いましたけれども、今、官民検討会の中でも安全性や検査体制に関してどんな議論がされているのか、議事録がないのでよく分からないんですよ。ここをしっかりと安心できるようなものにしていかなければいけないと思いますので、また次の機会に質問させていただきたいと思います。 今日はこれで終わります。ありがとうございます。
○田名部匡代君 おはようございます。田名部匡代です。 私からも、野村大臣、御就任本当におめでとうございます。今までは農林水産委員会の委員のお一人として、私がこのお部屋に入ってくると、田名部さん来ると明るいねとか元気だねと声を掛けていただいておりましたが、これからはそんな言葉も気軽に掛けていただけないのかと思うと寂しい気持ちもありますけれど、御信頼申し上げておりますので、しっかりとこの国の未来の農林水産業の発展のために互いにいい議論を尽くして取り組んでいきたいと思いますので、また御指導よろしくお願いいたします。 大臣、まず初めに、農林水産省のあふ食堂、御存じですよね、地下にあるんですけど。そこでお食事、最近されましたか。
○国務大臣(野村哲郎君) ほとんど毎日閉じ込められておりますから食堂の食事を取っておりまして、たまたま青森フェアがありまして、それで、私、それはちゃんと秘書さんから聞いたんですよ。そして、おいしそうなのが幾つかありましたけれども、シジミラーメンというものを食べました。まあ大変おいしかったと言うと余りにも持ち上げ過ぎかなと思いますが、私なんかは特に、やっぱり豚骨ラーメンが主になっていますから、少しやっぱり味が違うものですから、シジミラーメンというのは珍しさで食べさせていただきました。
○田名部匡代君 ありがとうございました。 皆さんも是非、農林水産省あふ食堂、ただいま青森フェア中でございまして、実は、食堂新しくされて、いろんな全国の食材を生かしたような取組もしていきたいというふうに伺ったものですから、早速私も県の職員の方に言って、青森のすばらしい、おいしい食材を使っていただくように話をしてきたらどうかというふうに言ったら、早速四十七都道府県の一番目で青森フェアを開催することができましたので、是非皆さん、そうした取組を一緒に進めていったらいいのではないかなと思います。 また、災害については、青森視察も入っていただきまして、ありがとうございました。これ、これまでも申し上げてきたんですけれども、目の前の被害だけではなくて、例えば青森だとナガイモなど、これから掘ってみないと分からない被害というものがあります。そうした中長期的なことも含めて、また来年作付けができるのかできないのかというような不安の声もありますので、しっかり長い目で見た支援をお願いをしたいと思いますし、私も被災者の方々には共済なり収入保険なりしっかり自身でのリスクへの対応もしていただきたいんだというお話させていただいているんですが、やっぱりいいときにみんな入りたいわけですよ。今は本当に厳しい。こういう中で、なかなかその制度に加入していただけないような状況もあるので、やっぱりここはしっかりと生産者の方々にもリスク対応をしていただくとともに、必要な支援については充実をさせていただきたいということをまず冒頭申し上げたいと思います。 最初に、会計検査院からの指摘、これ木材利用の助成金の不適切交付について指摘がされていると思います、過剰在庫利用緊急対策事業ですかね。この指摘についての説明と今後の対応について、簡潔にお願いします。
○政府参考人(織田央君) お答えいたします。 今回、会計検査院から指摘を受けた事業、先ほど委員御指摘の過剰木材在庫利用緊急対策事業、この事業につきましては、コロナ禍において需要が落ち込んでいた木材の利用を促進するため、公共建築物等において木材利用に対する支援を行うものとして令和二年度補正予算で措置されたものでございます。 本事業につきまして、会計検査院からの指摘につきましては、一つは、本事業以外に国の助成を受けていた事態があったということ、もう一つは、木材製品を利用した建築物等に係る設計が行われる時期等に制限を設けておらず、本事業が効果的に行われていない事態、この二点の指摘があったということでございます。 農林水産省といたしましては、今後、同様の事業を行う場合に、国の事業の有無を確実に確認する仕組みとするとともに、本事業を改めて検証し、木材製品の利用促進を効果的に行うための方策等について検討することにより、改善処置を講じてまいる考えでございます。 以上でございます。
○田名部匡代君 しっかり対応していただきたいと思います。 私たちも、是非ですね、木材利用はこれからもどんどん進めていただきたいと思っていますので、制度設計や仕組みづくり、そして丁寧な説明、しかし一方で手続は簡素にという、こういう中で是非とも木材利用を促進していっていただきたいというふうに思います。 さて、大臣、国家戦略特区、これ企業の農地取得についてでありますけれども、参議院の総理に対する所信の質疑で、維新の方の質問にこのことがありました。総理が、ニーズと問題点に関する調査の結果を取りまとめ、結果に基づき、次のステップに向けた法案を提出することとしているというふうに答弁されて、二十八日には特例に対する議論が再開をされたんですね。 私からすると、結果に基づきということは、結果次第によっては法律を出すとか出さないということまでも含めて議論がなされるべきだというふうに思っているわけですが、しかし、これ、何か非常に前のめりな議論になっているんじゃないかなと思います。 調査結果で、活用するという考えを示された中に、これ、問題点の調査結果、資料が出ているんですが、活用する考えがあるという中には、本当にこれは農地を所有しなければできないのかどうかちょっと疑問があるなというものとか、例えば農地所有者には農地を手放したい意向がある、これは農地を所有する理由にならないわけですよ、それは。みたいなことまで含まれて活用したい人たちがいるんだというようなことをおっしゃっているようなんですけど、全体の中で活用したいというのは調査の結果どの程度だったのか。で、活用する考えがあると回答した中に、所有をやっぱりこれは認めるべきだな、その必要性であるとか、所有をしなければならないという理由を明確に述べられたような意見があったんでしょうか。
○政府参考人(村井正親君) お答えいたします。 今委員からお話ありましたとおり、先週金曜日、十月二十八日に開催をされました国家戦略特区諮問会議において報告をいたしました法人農地取得事業に関するニーズと問題点の調査結果におきましては、活用する考えはないとの意見が多数を占めたところでございます。 数字といたしましては、中山間地域を抱える市町村に対して調査を掛けた第二弾の調査におきまして、活用する考えがあると回答したところが五十四、活用する考えはないと回答したところが三百八というような数字になっております。 活用の考えがあるとの回答の中には、資本力のある企業に農地所有を認めることで相続を理由とした農地売却の相談に応えられる、あるいは、長期的、安定的な農地の確保や設備投資のためには所有もさせてほしいなどの意見があったところでございます。 一方、活用の考えはないとの回答の中には、農地を所有したければ農地所有適格法人を設立すればよい、あるいは、農地を所有すると初期投資や税金が掛かる、貸借対照表が重くなるためリースが最もよい、農用地区域内の農地について貸し剥がしの実態がない、さらには、撤退や農地転用、あるいは草刈り等の共同作業に参加しないなどの懸念があるといった意見があったところでございます。 農林水産省といたしましては、今回の調査結果を勘案すると、法人農地取得事業の全国展開の議論に際しては慎重に対応する必要があると考えておりますが、今後、その取扱いについて内閣府としっかり議論してまいりたいと考えております。
○田名部匡代君 まさに、こういう議論が前に進もうとしている大事な時期に野村大臣が大臣として御就任されたことを、冒頭申し上げましたが、信頼しています。 民間議員からは、ニーズが確認されたとして制度化を求めた、確かに一部にはそういう意見があるんですよ。でも、それは少数じゃないですか、今の説明を聞いたら、調査の結果として。じゃ、一部のそのニーズに応えるために多くのその不安を持つ現場の声を無視するのかということになりかねない。これは丁寧に進めていただきたいと思います。今の制度の中で、じゃ、どういうことができるかということを考えることは私はそれは議論の余地はあると思いますけれども、一気にこんな乱暴なことを進めようとすることには、是非とも大臣が総理に対してもしっかり物申していただきたいというふうに思います。 先ほど徳永委員の方からありましたけれども、まさに農地所有適格法人の更なる規制緩和についても、これ議論が進めていくのではないかという懸念を持っております。 大臣、この規制改革推進会議、国家戦略特区、このことの議論、いつまでも、ここの提案に基づいて様々な制度改革や法整備がされるわけですけど、大臣、このことについてはどのようなお考えをお持ちでしょうか。
○国務大臣(野村哲郎君) 私は、やっぱり農林水産行政については広く現場の声をしっかりと耳を傾けることが必要だと、こういうふうに思います。 今お話のありました規制改革会議や国家戦略特区の議論に関しては、実は私もその閣僚の一人として出席をさせていただいて、今局長が答えたようなことを申し上げて、反対が多いんですと、こういうことだけははっきりと申し上げてまいりまして、是非ともこの声を無駄、無にしないでくれということははっきりと申し上げてきたところでございまして、個人的なことをこういうところで言えないわけですけれども、やはり私の考えとは全く違う方々が何人もおられたなと、こんな気がしてなりませんので、皆さん方も御承知の岡田直樹さんがこれの担当大臣でありまして、参議院から二人大臣が出ているわけでありますから、岡田さんともよく話をしなければいかぬなと、こんなふうに思っております。
○田名部匡代君 是非、小さな島国のこの日本で国土をしっかり守っていく、これから安全保障の問題がいろいろ議論される中で、やっぱり農地、国土、森林、こういったものをどうするのか、日本の海域も含めてですよ、それこそが安全保障。そういう意味では、安易にこういう大きな改革を現場の声を無視してやるようなことは是非やめていただきたいと思います。 災害が頻発しているこの関係で、林地開発について伺います。 私の地元も大雨被害で土砂災害が多数発生しましたが、現場の皆さんからは、伐採した木が放置されているのではないかだとか、太陽光開発で山が荒れて、これが大きな災害をもたらしているのではないかという懸念がありました。 そのことについて林野庁の見解を伺いたいということと、太陽光発電、これも進められている中で、再生可能エネルギーを進めることは賛成でありますけれども、ただ一方で、命や安全は守らなければなりません。一ヘクタール以上は林地開発許可制度に基づいて進められるけど、それ以下のところについてはきちんとチェックできているのかと、そういうところを原因とした土砂災害などが発生していないか、その実態についてはきちっと把握できているのかということについてお答えください。
○政府参考人(織田央君) お答え申し上げます。 八月の豪雨災害では、委員の御地元の青森県外ケ浜町などにおいて流木災害が発生したところでございます。同町の現地の状況を確認したところ、流木の原因は、豪雨によって渓流が増水し、堆積した土砂とともに渓流沿いの立ち木が根こそぎ下流に流出したというような状況というふうに捉まえておりまして、切り倒して放置された伐倒木が原因ではないと考えられるところでございます。 ちなみに、過去の流木災害における調査結果におきましても、例えばあの平成二十九年の九州北部豪雨においては、流木のうち、いわゆる間伐した後に放置した木の割合、これは二%程度とごく僅かであり、多くはやっぱり豪雨によって土砂もろとも立ち木が流されたと、こういう状況だというふうに承知してございます。 それから、林地開発許可制度の、特に太陽光の関係の御質問がございました。 平成二十五年度から令和元年度にかけまして、都道府県に対しまして、一ヘクタール以下の小規模な林地開発における土砂の流出等の発生件数を調査いたしましたところ、約六万件中三十九件そういう災害が起きているというのが確認されました。このうち太陽光発電に関するものが約九千件中二十七件ということで、土砂流出等の発生件数の約七割を太陽光が占めていたという状況がございました。 このため、有識者会議検討会を設置して特に太陽光発電に関わるものについて土砂流出等の発生状況を分析して検討した結果、太陽光発電に係る林地開発の許可を要する規模について、一ヘクタールを超えるものから〇・五ヘクタールを超えるものへ引き下げることとし、令和五年四月から措置することとしているところでございまして、こうした取組を通じて森林における開発行為が適正に実施されるよう取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。
○田名部匡代君 是非、これだけ災害が、自然災害が頻発する中ですから、しっかりと地域の命、暮らしを守るための取組を進めていただきたいというふうに思います。 まさに温暖化の影響というのは、さっき大臣が、温暖化の影響で北海道で作れないものはなくなると、残るのは北海道と鹿児島だけではないかとおっしゃっていましたが、そんなことはないと思います。温暖化にきちんと対応した、それぞれ全国、農林水産業が地域の経済や食料自給率守ってくれているわけですから、そこだけが残るような農業政策では困るんですよ、大臣。お願いしますね。 やっぱりそう考えると、米どころで、ちょっと話いろいろになっちゃって、時間ないのに、ごめんなさい、いろいろ準備したのに、また余計な話しますけど。米政策だって、米どころが米作るのをどんどんやめて抑えなきゃいけないだとか、こういうことになっているわけですよ。やっぱり将来を見通して、それぞれの地域ごとの特性生かしながら、しかし、農地、米、水田をどれだけ守るのか、じゃ、肥料になるようなものをどれだけどういう地域で作っていくのか、そのための直接支払や支援というものをどうしていくのか。 騒がれれば金出すみたいなことでは、とてもじゃないけど、先々の見通し立たなかったら、農業続けていけないですよ、だって生活懸かっているんですもの。いっときだけもらったって、いや、これ、三年続くのか五年もらえるのか分からない、設備投資もできないということになりかねないですし、スマート農業の話も、いいですよ、進められるものは進めれば。だけれども、一方で、本当にその選別なんかの人手、女性がその現場には多いけれども、その人手を確保できていないわけですから。やっぱり人を育てる、そして人を確保する、こういうところにしっかりと手を入れないと、どんどん機械化していいという、それでうまくいくという話ではない。 こんなのはもう大臣に申し上げるようなことでは、大臣よく御存じだと思いますけど、是非やっぱりそういう視点で農林水産業の政策進めていただきたいというふうに思います。 山のことについては、国有林についても、国土保全や地球温暖化防止等の公益的機能を維持するために、森林管理局等の地方組織の職員の人員の育成だとか適正配置、これしっかり進めていただきたいんですよね。国有林野事業、国有林事業の実施体制、これをちゃんと強化していくことがとても大事だ思います。 これ、大臣の下で是非これ取り組んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。簡潔にお願いします。
○政府参考人(織田央君) 国有林野事業につきましては、公益重視の管理経営を推進するとともに、民有林行政との連携を図りつつ、その組織、技術力、資源を活用して、林業の成長産業化の実現に貢献していくこととしてございます。 国有林野事業の実施に当たりましては、既に伐採、造林等の実施行為は全て民間に委託するとともに、事務、業務の効率化を図る、その一方で、防災・減災ですとか民有林行政に対する技術支援等の新たな政策課題への対応に必要な体制の充実を図ってきているところでございます。 今後とも、各種研修等を通じた人材育成、あるいはドローン、レーザー計測等を活用した業務の効率化等を図りながら、新たな政策課題を踏まえた必要な組織、定員の確保と人員の配置に努めてまいりたいというふうに考えてございます。
○田名部匡代君 お願いします。 最後になりました。漁業について伺います。 旧民主党政権でできた漁業版所得補償制度、これ積立ぷらす、非常に漁業者の方々からは助かっているという声が多いですけれど、ただ、やっぱり本当に厳しくなっていて、このままでは続けられない、これどこもそうだと思いますが、もう漁業の支援についてしっかりやっていただきたいということ、どういう支援するのか、ここだけ聞いて、もうこれで終わります。
○大臣政務官(藤木眞也君) わざわざ質問を取っていただきまして、ありがとうございました。 委員の御懸念といいますか心配というのは、私もたくさんの漁業者の方からお聞きをいたしております。 特に、現在、漁業の現場では、台風十四号、十五号に見られるような自然災害、外国漁船の違法操業、さらに、ウクライナ情勢や円安を背景とした燃油価格高騰などの影響から、大変厳しい状況に置かれているということは存じ上げております。 農林水産省では、従前より、漁業者が漁業を将来にわたって安定的に営んでいただけるよう、漁獲変動等に伴う減収を補填する積立ぷらすなどの措置を講じてきたところであります。 今後とも、現場の声を十分に伺いながら、積立ぷらすなどの措置をしっかりと講じてまいりたいと思っております。
○田名部匡代君 終わります。
○下野六太君 公明党の下野六太でございます。 大臣、野村大臣、勝俣副大臣、藤木政務官、御就任大変おめでとうございます。しっかりとこの、また今から一年間、いろいろな農林水産業の発展のために議論をしっかりと尽くしていきたいと思っておりますので、御指導のほどよろしくお願い申し上げます。 さて、日本は資源がない国というふうに言われておりますけれども、国土の約六八%が森林であります、三分の二が森林であります。そのうちの四〇%は人工林です。木材という宝の資源が私はあると思います。しかし、残念なことに、その宝である人工林、木材が有効活用できていないという問題がそこにはずっとあるというふうに思っております。 そこで、大臣所信での、国産材の安定的、持続的な供給体制の強化をどのようにされるおつもりでしょうか、御説明いただきたいと思います。
○副大臣(勝俣孝明君) ありがとうございます。 戦後、先人の手により造成された我が国の森林資源は今まさに利用期を迎えており、これらを活用して地域の林業、木材産業を持続的に成長、発展させるとともに、二〇五〇年カーボンニュートラルに寄与するためには、切って、使って、植えて、育てるという森林資源の循環利用のサイクルを確立することが必要であります。 このため、森林・林業基本計画では、再造林等により森林の適正な管理を図りながら、国産材の安定的、持続的な供給体制を強化しつつ、木材の需要を拡大することにより、林業、木材産業の成長産業化を実現していく考えであります。 具体的には、川上において、担い手の育成確保や路網整備や高性能林業機械の導入等による生産基盤の強化、川中において、木材加工流通施設の整備等による木材製品の供給力の強化、川下において、都市等における木材利用や木材製品等の輸出促進などによる国産材の需要拡大、この取組をしっかりと強化してまいりたいと思います。
○下野六太君 ありがとうございます。 私も、林業の再生に向けては、川上だけでなく、川中だけでもなく、川下だけでもなく、川上から川下まで一気通貫で考えていかなければいけないというふうに常々思っておりますので、しっかりとやっていきたいというふうに思います。 私は、この林業の再生に向けては、安定的な需要が何よりも重要だと考えております。木材需要がないのに間伐や主伐を行い供給体制を幾ら確保しても、木材価格は下がるだけではないかと思っております。どのように需要を確保していくのか、需要を持続させていくのかが重要だと思います。 木材の需要をどのように確保していくのでしょうか、教えていただければと思います。
○政府参考人(織田央君) お答え申し上げます。 林業、木材産業の成長産業化に向けましては、国産材の安定的な供給を図るとともに、委員御指摘のとおり、木材の需要の確保が非常に重要な課題だというふうに認識してございます。 林野庁といたしましては、まちの木造化推進法を踏まえまして、中高層や非住宅の建築物での木材利用等を促進するために、公共建築物の木造化、木質化、あるいは強度に優れたCLTや木質耐火部材等の製品技術の開発、普及等を推進しているところでございますし、また、木質バイオマスのエネルギー及びマテリアル利用の推進、付加価値の高い木材製品の輸出の促進、木材利用の意義を普及する木づかい運動の推進等にも取り組んでいるところでございます。さらに、民間建築物等の木材利用を促進するためには、やはり官民の連携が非常に重要であるということで、ウッド・チェンジ協議会という官民協議会において、いろいろ分野ごとの課題解決に向けた議論も進めているところでございます。 引き続き、こうした政策を推進することによりまして、木材の需要の拡大に取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。
○下野六太君 答弁ありがとうございます。 私も、これまで木材建築では夢と諦めていたところにまで、強度に優れたCLTの工法等の開発によって、中高層住宅にまで木材が使われていくことができるような夢が広がりつつあります。今が大きなチャンスのときだというふうに思っております。 私は、公共事業として、公立幼稚園、保育園、小学校、中学校、高校の教室を木質化してはどうだろうかと考えております。学校の校舎を始め、教室の多くは鉄筋コンクリートの無機質なものが多く、温かみを感じにくいものであります。特に教室後ろの掲示板はコンパネにシートを貼っただけの造りとなっているために、シートが剥がれているところがありましたら、そこは継ぎはぎのような感じになっております。教室後ろの掲示板を間伐材等を使って木質化、腰板までの高さも木質化し、できればフロアも木質化することができると、子供たちの学習環境としては最高の環境を整えることができるのではないでしょうか。 皆様よく御存じかと思いますのでここでは詳しくは申し述べませんが、九州大学農学部が、林野庁の省エネと健康に関わるデータ収集事業で、八年間にわたる実験事業では、木には八つの効果があると実験結果のエビデンスをもって公表されています。一つ目がリラックス効果、二つ目が睡眠の質向上、教室でちょっと寝てもらったら困るんですけれども、一般住宅で考えれば安眠ができるということですね。それから三つ目、調湿効果、四つ目、集中力向上、五つ目、抗菌作用、六つ目、認知、記憶機能の改善、七つ目、ストレス軽減、八つ目、抗ウイルス効果です。 間伐材や主伐で切り出した木材は、地元の学校の教室を始め、校舎の内装を木質化に使用することによって需要を生み出してはいかがでしょうか。これには、十年後、二十年後の一般住宅における木材需要の拡大も狙えるのではないかと思っています。現在の子供たちが、十年、二十年後にマイホーム建設の時期が訪れるかと思いますけれども、幼稚園や保育園、学校の教室環境等が木質化されていれば、将来、子供たちが大人になったときにマイホームを建てる際にも何らかの形で木材を取り入れたいと考えるのではないかというふうに思っております。 学校の内装を木質化することによって一般住宅の木の需要は途切れることなく続いていくのではないかと考えておりますけれども、大臣の御所見をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(野村哲郎君) 下野委員のおっしゃいましたその木造の効果という、大変私も実感として思っておりまして、まあ自分の家のことじゃなくて、学校に、子供たちにやっぱりそういったような機会を与えるというのは大変すばらしいことだと思います。 ちなみに、私の生まれ育った地域は人口が増えつつありまして、十三年ぶりに新しい校舎ができたんです。十三年ぶりなんですが、それが木造なんです。私も落成のときに行ったんですけれども、大変木の香りが良くて、これでは子供たちがやっぱり、さっきおっしゃいましたようにリラックスする、それから何といってもやっぱりその木の香りでもって安心感、まあ眠れるということなのかどうか分かりませんが、そういうことにつながるんだろうなと思いまして、是非是非これは進めてほしいと、内装だけじゃなくて、もう校舎自体そのものを木造で造っているケースもありますので、是非、そういったことは林野庁の方でも進めております。 それで、林野庁の方では、内装という話がありましたが、これに対して、学校全体の補助というのはこれは文科省でやりますけれども、内装については農水省でも補助事業としてやっておりますので、是非そういうのを活用していただきたいと思います。
○下野六太君 大臣、温かいお言葉を本当いただきまして、本当に励みになるかというふうに思っております。しっかり頑張っていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。 地域の人工林の状況を見ておりますと、路網の整備が遅れているために切り出せない状況があるようであります。間伐や主伐で切ったとしても、運び出すための路網が行き届いていないため、運び出すことによって赤字になるところが多いようです。 路網の整備における現在の状況と今後の目標についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(織田央君) お答え申し上げます。 令和二年度末の林道と森林作業道、これを合わせた路網延長は約四十万キロメートルとなってございまして、直近五年間の整備量を見ますと、年間、林道が約六百キロメートル、森林作業道が約一万四千キロメートルと、相対的にコストの低い森林作業道の整備が先行し、骨格となる林道の整備がある意味遅れているという状況にございます。 このため、森林・林業基本計画におきましては、傾斜区分ですとか作業システムに応じて林道と森林作業道を適切に組み合わせた整備を進めることとしておりまして、遅れている林道の整備に十分留意しつつ、路網全体として、令和十七年には約五十一万キロメートル、将来の望ましい延長といたしましては六十万キロメートル程度を目指すこととしているところでございます。 林野庁といたしましては、森林整備事業等により路網整備の支援を進めてございますので、目指す路網水準、路網整備の水準が達成されるよう、地方公共団体等と連携しつつ、予算の確保にも努めながら引き続き積極的に取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。
○下野六太君 ありがとうございます。 路網の中には林道と作業道等があるかと思いますけれども、私も福岡県のうきは市の山の中の状況等を公務で行かせていただきまして、山のところの隅々まで作業道があって、そこから、いわゆる川上で切り出した木が運び出されていく状況等を見たときに、やはり何かこう、しっかり心を込めて人工林を造林していって、主伐の期を迎えて、きちんと切り出してきちんと運び出すことができるというのは、見ていて非常に何かこう、心が何かこちらもうれしくなるような、そんな気さえするようなところでありますので、しっかりと路網の整備につきましては今後とも力を入れていかねばならないというふうに思っています。 逆に、植えたのはいいけれども切り出すのにやっぱり赤字になって切り出せないということで放置してしまうというようなところも少なからずあるようですので、そういった悲しい山にはならないような状況等をしっかりつくっていきたいなというふうに思っています。どうぞよろしくお願いします。 続いて、みどりの食料システム戦略の推進についてお尋ねします。 二十八年後の二〇五〇年には耕地面積の二五%を有機農業で占めるようにするという野心的な目標を掲げて進んでおりますけれども、環境負荷低減、生物の多様性を尊重するという観点からもすばらしい戦略だと思います。 野村大臣に、みどり戦略、特に有機農業における決意をお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(野村哲郎君) 今、下野委員おっしゃいましたように、これからの農業というのは、やはりこの構造的なやっぱり転換を図っていかなきゃならない、やはりこの自然に優しい農業、こういったことになってきますと、私が冒頭申し上げましたように、やはり国内にあるものを利活用しながらやっていくというのが一番いいというふうに思いますし、みどりの食料システムの戦略の中心に、やっぱりこの有機農業の面積を拡大していく、先ほど数字をおっしゃいましたけれども、行く行くは百万ヘクタールまでに今後拡大していかなきゃいかぬだろうというふうに思っておりますが。 そのためには、有機農業を活用している言わば農業者、そういう方々が今おられます。私の鹿児島の、亡くなったんですけど、川合審議官が話をしている最中に亡くなったんですけど、元気な方だったんですが、いろいろ川合審議官と話をされて、そしてもう全国の会長さんまでされて、有機農業を、農法と言った方がいいのかもしれませんが、非常に熱心に取り組まれた方で、残念なことであります。 ただ、私も、この有機農業のいろんな見える化も必要だろうなと。じゃ、どういうことがその有機農業としていいのかというのは、やっぱり、この見える化していくということを農水省でもいろいろ検討をしておりまして、実は私、教えられたんですけど、読売新聞のおとといの夕刊に、一面に非常に大きく載っておりまして、例えば、一〇%の有機農業の肥料を使えばA、それから一〇から二〇使うとツーA、それから二〇%以上だとスリーAというのを、お米ならお米のそのシールを貼って売っていくという。これは消費者の理解がなければできませんので、価格もやっぱり若干高くなっていくんだろうと思いますが、初めて読売新聞にそういうことが記載されておりまして、ああ、だんだん認知されていくなと、そういう農家が増えてきているということであります。 またまた自分のところを言うわけじゃありませんが、冒頭言ったように、堆肥で肥料、今年の秋肥、秋肥というのは小麦だとかあるいはお茶の肥料になるんですが、鹿児島県の経済連が作ったのは全て今年の秋肥、お茶の肥料は有機農業で作った堆肥のペレットです。これを全部やろうとして今現在農家に供給しておるんですが、これでやりますともう一つ副次的な効果が出てきます。 何かといいますと、輸出するお茶は有機でないと駄目なんです。ですから、それでどんどんどんどん面積も広がってまいりまして、飛躍的に取組面積の拡大が図られるというふうに思っておりますし、A、ツーA、これちょっと、秘書官からちょっと、何か、星一つ、ああ、星一つ、星二つと、まあそういったようなことが新聞に載っておりましたということを御披露しただけのことなんですが。 いずれにしましても、なかなか私も有機に本当に農家が取り組んでくれるかなと思っていたんですが、世界的に、とにかくヨーロッパなんかは有機農業が非常に盛んになりつつありますから、日本でも負けじとこういうことを農水省の方で一生懸命取り組んでおりますので、是非とも広げていきたいと、こんなふうに思います。
○下野六太君 大臣、鹿児島がですね、私は福岡なんですけど、同じ九州でありながら、まあ九州の北にいながらにして、鹿児島県が有機JASの認証を取ったお茶のヨーロッパへの輸出、アメリカとかの輸出に対して非常にリードしているということについては本当に誇らしく思っているうちの一人でありますので、非常に勇気付けられるようなお話だと思います。どんどん進めていきたいと、福岡の方でも、まあ福岡、佐賀もですね、委員長。お茶農家はしっかり、栽培盛んですので、もうしっかり見習っていきたいなというふうにも思っております。 私も政務官時代、有機農業を拡大していくために自治体に本気になって取り組んでもらわねば達成できないというふうに考えて、個人個人の、個人頼みではこれは目標倒れに終わるというふうに思っておりまして、首長にオーガニックビレッジに手を挙げるように要請に回らせていただきました。すると、そこでやっぱりいろいろな課題を感じましたので、お尋ねしたいというふうに思っております。 まず、農業耕地面積における有機農業の割合は、現在、日本では二・五万ヘクタール、〇・五%だというふうに認識しておりますけれども、日本中の全自治体数、千七百十八市町村あります。市、七百九十二、町、七百四十三、村、百八十三では、自治体の中における有機農業の面積割合を把握しているのでしょうか。
○政府参考人(平形雄策君) お答えいたします。 有機農業の取組面積につきましては、農林水産省では現在は都道府県単位での調査を実施しておりまして、市町村別の面積の把握までは行われていないところでございます。
○下野六太君 私は、先ほどの大臣の答弁で非常にすばらしいなと思いましたのが、見える化ですね。この見える化こそがやはり大きな拡大の起爆剤になるかというふうに思っておりますけれども、現状は、国では把握しているけど市町村では把握していないというこの現状を私は変えないといけないと思っています。 国全体を把握している中で市町村単位になると把握できていないということですけれども、二十八年後の二〇五〇年には全耕地面積の四分の一である二五%を達成させるためには、市町村の自治体で本気になって取り組んでいただかなければ達成は困難だというふうに思っておりますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(平形雄策君) 委員御指摘のとおり、有機農業の取組を点から面に拡大していくためには、意欲の高い市町村の取組について情報をやっぱり全国に提供していくと、これとても重要だというふうに考えています。 このため、みどりの食料システム戦略推進交付金によりまして有機農業に地域ぐるみで取り組む市町村を支援しているところですけれども、この施策を通じまして、こうした先進的な市町村の有機農業の取組内容や面積等を把握し、広く情報発信していくとともに、当省の統計調査等におきましても市町村別の取組面積の把握を検討するなど、有機農業の一層の把握に努めたいというふうに考えております。
○下野六太君 是非ともよろしくお願いします。 できるだけ私は早い時点で有機農業の面積割合の全国のベスト三十ぐらいを公表できるようにしてはどうだろうかというふうに思っております。有機農業に力を入れているということが公になると、私は町おこしになると思っています。食の安心、安全な環境で子育てをしたいと考えている御家族の移住先にも選ばれるかというふうに思っておりますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(平形雄策君) 具体的な御指摘いただきました。 有機農業の取組拡大に当たりましては、おっしゃるとおり、農家の経営規模の大小ですとか地理的条件にかかわらず、地域に即した取組、これを伸ばしていくことが重要だというふうに考えております。 このため、農林水産省では、有機農業の指導員の育成と、その方々による栽培技術の指導、また、手間が掛かる除草などの労働負担を軽減するための高能率除草機などの省力機械の導入、また、実需者の招聘など販路拡大の取組の支援など、現場のニーズに応じたきめ細やかな支援を行っているところです。 また、環境保全型農業直接支払交付金によりまして有機農業の取組による営農活動の掛かり増し経費も支援しておりますし、また、昨年の、三年度の補正予算から、地域ぐるみで生産から消費まで一貫して有機農業に取り組むオーガニックビレッジへの支援も行っているところであります。 地域の特徴に応じて有機農業に取り組み、拡大できる環境づくりを進めていきたいというふうに考えております。
○下野六太君 それでは、有機のお米の話をさせていただきたいと思います。 有機農法で、有機農業でお米を作った場合に、地域のカントリーは使えないというふうに思っております。米の保存は生産者に委ねているのが現状ではないかというふうに思っております。今後、有機の米作りを進めていくためには、点から面に、先ほども点から面という話がありましたけど、点から面に米作りの生産者を増やしていかねばならないというふうに思います。 現在、米作りの生産者自身に有機米が保存、有機米を保存するようになっていると思いますけれども、有機の米作りに新規参入をしていただけるようになるためには支援の仕組みが必要だと思いますが、どのような対策を計画しておられるのでしょうか、お聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(平形雄策君) 委員御指摘のとおり、水稲は作付面積が大きく、我が国の主食でもございます。水稲の有機栽培を拡大していくことは有機農業を推進する上でも極めて重要だというふうに考えています。また、有機農業の取組を広めるに当たっては、生産者を個々の点的なものから地域ぐるみの面的なものに進化させていくことが必要だというふうに考えております。 このため、先ほど御紹介いたしましたけれども、三年度の補正予算で、市町村が主体となって有機農業の団地化あるいは農業者への技術指導など、生産から例えば学校給食ですとか直売所のように消費まで一貫した取組、これを支援することにしています。これによりまして、このオーガニックビレッジを二〇二五年までに百地区創出することを目標に現在取り組んでいるところでございます。
○下野六太君 しっかりと進めていただければと思います。 学校給食と私は有機野菜は相性がいいというふうに思っております。福岡県筑紫野市のオーガニックパパでは、有機農業を幅広く展開されておられまして、見事な野菜をたくさん作っておられます。オーガニックパパでは、数年前から太宰府市のリンデンホール小中学校の学校給食に有機野菜を全て提供しておりまして、リンデンホールの学校給食の野菜が非常に子供たちからも好評であります。 文科省と協力して、有機野菜を学校給食に取り入れるように働きかけていくと有機農業は広がっていくのではないかと考えております。八尋社長は、学校給食に有機野菜を取り入れるメリットについて、有機野菜の生産者にとっては、農薬を使用しないためキュウリやナスが曲がりやすい、給食の食材だと曲がっているものも正規の値段で購入してもらえるので有り難いというお話です。 学校給食に有機野菜を取り入れるような支援の仕組みは検討されているのでしょうか、お聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(平形雄策君) 有機農業、食育にもとても有効だというふうに思っています。 学校給食に有機農業を導入するに当たりましては、ただ、生産者側、それから利用者側、両者の事情を互いに理解した上で、食材の種類ですとか量、価格に加えて、大きさ、形、納品場所、時間など、様々な条件を関係者間で調整していただく必要がございます。このため、令和三年度補正予算のオーガニックビレッジの支援事業においても、関係者の中での会議費ですとか給食メニューの試作など、試用に必要となる費用についても支援対象というふうに考えているところでございます。 さらに、文部科学省と連携いたしまして、地方自治体の教育担当者の会議などにおきまして、有機農産物の学校給食の取組事例、これを紹介しているところでございまして、幅広い地域の学校関係者に本事業の活用を促していきたいと考えております。
○下野六太君 是非とも、文科省と協力し合いながら、有機農業をしっかり拡大、推進をしていきたい、それがやはり子供たちの食育にもつながるかというふうに思っておりますので、健全な子供たちの育成、それを側面から農水省が、林業の分野で木質化、食育の分野で有機農業が支援をしていくというような形ができれば私は最高なんではないかというふうに思っております。どうぞよろしくお願いします。 それから、有機農業が拡大しにくい一つの要因としましては、有機JASの認証を取得するのに多額の費用が掛かるということが挙げられるかというふうに思います。 宮崎県の綾町は、三十年以上前から町を挙げて有機農業に取り組んでこられております。そういう歴史があります。綾町には、町の職員に、有機JASの認証を検査することができる資格を持っている方を配置しています。 今後、有機農業を自治体挙げて推進していくためには、有機JASの認証検査ができる方を市町村で確保して活躍できるようにするためには、する必要があるかと考えております。そのためには国がどのように取り組んでいくのか、農水省の見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(高橋孝雄君) お答えいたします。 ただいま委員から御紹介もございましたとおり、宮崎県綾町を始めといたしまして全国で五つの自治体が登録認証機関として登録されておりますが、これらの自治体の認証料金は比較的低額に抑えられておりまして、地域の有機農業の推進に寄与しております。 今後、地域における有機農業の推進に当たりましては、自治体自らが登録認証機関として認証業務を行い、有機JASの認証取得を後押しする、このことも有効な手段の一つと考えられております。その推進に向けまして、登録認証機関となっております自治体の事例を紹介することに加えまして、有機農業の産地づくりに関する支援の中で、自治体の意向に応じまして、有機JAS取得に関わる農業者や地方自治体向けの、失礼しました、地方自治体の担当者向けの勉強会の開催を支援していく、こういった取組を進めてまいります。
○下野六太君 ありがとうございます。 これから有機農業を推進していくためには、市町村がどれだけ本気になってやれるか、市町村が舞台だというふうに思っておりますので、有機JASの認証においてもしっかり拡大していくことができるように取組をよろしくお願いします。 以上で終わります。ありがとうございました。
○委員長(山下雄平君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午後零時十一分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(山下雄平君) ただいまから農林水産委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、農林水産に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○串田誠一君 日本維新の会の串田誠一です。 所信に対する質疑に先立ちまして、九月二十六日に、参議院の農水委員会として、八月三日、四日の大雨による山形の被災地の視察に行ってまいりました。当時、長谷川委員長、そして与野党の筆頭の御配慮によりまして、大変貴重な時間を共有させていただきまして、感謝申し上げたいと思います。 感想といたしましては、本当に大きな流木が田んぼにごろごろとしておりまして、小さな地方自治体としては、途方に暮れているような状況を見てまいりました。 翌日の日本農業新聞にも取り上げていただきまして、長谷川委員長は、しっかりと対応したい、水田の流木は整備局と農政局が連携する必要がある、国土交通省にも伝えたいと、こういう記事が載っております。この記事を御覧になった方々も大変期待をしているのではないかなと思いますし、ほかの要望もいただいてまいりました。 これに関する現在までの進捗状況など、説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。 農林水産省では、災害発生直後から被災地に職員を派遣いたしまして、技術的指導、排水ポンプの貸出しなどの支援を実施しております。 被害の大きかった山形県置賜地域につきましては、意見交換会での御要望を踏まえまして、自治体など関係機関と緊密に連携して復旧を進めているところでございます。意見交換会で御要望のあった白鷹町の揚水機場につきましては十一月上旬、視察先となった川西町のため池、また委員から今お話のありました飯豊町のアスパラ団地、こちらにつきましては十一月下旬に災害査定を進めることとしております。 このようにして、被災地の復旧を進めているところでございます。引き続き、被災した方々が一日も早く営農を再開できるよう、早期復旧に取り組んでまいります。
○串田誠一君 自治体が新たに農業に就いていただきたいということで若い人たちも招致を一生懸命している中でこんな災害に起きてしまったということで、絶望的な気分にさせないためにも是非しっかりとした災害対策をお願いしたいと思うんですけれども、幾つかのところで耳にしましたのが、農業機械のことでございました。 床下、床上というようなことで、生活にはかなり差があるかとは思うんですけれど、農業機械におきましては多少の水でももう機械が故障するというようなことで悲鳴を上げられたという声を幾つか耳にしたんですけれども、これに対する補償が非常に不安な声が多かったと思うんですけれども、その点について、この声に対応できるような対策、行われておりますでしょうか。
○政府参考人(村井正親君) お答えいたします。 被災した農業用機械の復旧につきましては、八月の大雨による災害が激甚災害に指定されたことを受けまして、農業近代化資金やスーパーL資金等の制度資金を貸付当初五年間無利子で利用することが可能となるなどの措置を講じており、加えて、資金の円滑な貸付け等につきまして金融機関等への要請を行っているところでございます。 引き続き、被災された農業者の皆様の一日も早い営農再開に向け、しっかりと対応してまいりたいと考えております。
○串田誠一君 農業機械がないと農業ができないわけでございますので、是非その点についてもしっかりとした対策をお願いしたいと思います。 それでは、野村農水大臣に対する所信に対しての質問をさせていただきますが、先ほど大臣も、自然に優しい農業というお話がありました。一方で、そうであるなら動物にも、動物のことも考える畜産というようなこともあって私はいいのではないかなと思うんですけれども、今回の所信の中にアニマルウエルフェアという言葉がなかったことが私としては大変残念なんでございますが、なぜこれを入れていただけなかったのかの説明をお願いしたいと思います。
○国務大臣(野村哲郎君) 御党の衆議院の足立先生からは、所信に盛土が入ってなかったという指摘を受けまして、まあそれと類似した御質問だと思いますが、答弁も類似した答弁になるんですけれども、やはり大臣所信というのは、やはりこの我が国の農林水産業を将来にわたって持続可能なものにする、そういう観点から、大臣としての基本的な考え方、なかなか時間との制限もありましてそれを盛り込めなかったということでありますが、決してアニマルウエルフェアを軽んじているということではありませんので、御理解いただきたいと思います。
○串田誠一君 今の質問に関連はするんですけれども、畜産業界の後継者問題、これ予算委員会でも出てきたと思うんですけれども、そういう問題を抱えていると思うんですが、なぜ畜産業界にその後継者が現れないのか、まあ現れる、もちろんいらっしゃるとは思うんですけれども、そこの問題も抱えているという中で、どういったようなことを課題認識をされているでしょうか。
○政府参考人(渡邉洋一君) お答えをいたします。 畜産業の従事者でございますけれども、ほかの農業の分野と比べますと比較的若い傾向があるということでございますけれども、各畜種とも農家のその戸数というのは年々減少傾向にございまして、後継者の育成が課題であるということの認識をしてございます。 農林水産省といたしましては、畜産業におきまして、後継者によります経営の継承ですとか、新規参入を促すために施設整備を進めるための費用負担の軽減ですとか、あるいは過重な労働負担を軽減するためのヘルパーさんの確保ですとか、あるいは省力化の機械の導入とか、そういったものを支援をしてまいりたいと思っております。
○串田誠一君 先ほど農業の話もしましたが、何か災害があったときにはしっかりとその災害対応してもらえるというような安心感が農業に就くというようなことにもあるとは思うんですけれども、畜産業界に関して、やはりその魅力のある畜産でなければならないのかなと思うんですけれども、畜産関係に関する世界的な各国の評価機関というのはどのようなものがございますでしょうか。
○政府参考人(渡邉洋一君) お答えをいたします。 畜産、あるいは特にアニマルウエルフェアにつきましては、我が国の獣医行政について、二〇一六年にOIEという国際獣疫事務局という機関が評価をしておりまして、特にアニマルウエルフェアについては五段階評価のうち評価の三となってございます。 その際、アニマルウエルフェアのガイドラインですとか必要な法令はほとんどの分野で策定されているけれども、家畜の輸送、屠畜あるいは実験動物の使用といった分野で遵守が必ずしも十分ではないというような指摘を受けてございます。 平成二十九年に、アニマルウエルフェアに配慮した家畜の飼養管理の基本的な考え方につきまして農林水産省の畜産振興課長通知を出すとともに、畜産技術協会が家畜の輸送に関する指針を策定、公表をしてもらってOIEからの指摘に対応してございます。 また、OIEは国家間の条約に基づく国際機関でございますけれども、ほかに海外の民間団体でございます世界動物保護協会といったものが独自に各国のアニマルウエルフェアについて評価を行っているという状況にございます。
○串田誠一君 その世界動物保護協会、WAPというところなんですが、まあ大きな機関だと思うんですけれども、この最新の二〇二〇年の畜産動物福祉に対する日本の評価、ABCDEFGという段階があるんですけれども、日本の評価はこれについてどれに該当しているでしょうか。
○政府参考人(渡邉洋一君) お尋ねの件でございますけれども、海外のその世界動物保護協会という民間団体が独自に行った評価結果でございますが、我が国の評価結果はGの評価でございます。 当該評価結果ではA、最高のAという評価をされた国は全くありませんで、EU各国が大体BからFということで、アメリカ、豪州もEということで、総じて厳しい評価になっているということを認識をしてございます。
○串田誠一君 Gというのは最下位なわけでございまして、世界で日本ほど動物に優しくない国はないという評価でございます。 こういう評価はやっぱり率直に受け止め、いろいろな理由はあるんだとは思いますし、言い返したい部分もあるかとは思うんですけれども、こういう評価がなされているということは率直に受け止めた上で、私はこういう、若い人が仕事を就くときに、お金をもらえればいいとか仕事に就ければいいとか、そういうことではなくて、やはり世界に誇れる、やはり胸を張って評価してもらえるような職業に、夢のある職業に就きたいなということなんではないかなと思うんです。そういう意味では、世界で最下位の評価を受けている業種にこれから就こうとするだろうかというところはやはり国もしっかりと考えていかなければならないと思います。 これは、現政権がどうのということではなくて長年の蓄積によってそういう評価でございますので、是非、野村大臣には、このトップになるというのはなかなかそれは難しいし、ないわけでございますけれども、最下位のGからFぐらい、この大臣が就任している間は何とか一つだけでも上げていただいて、最下位ではないんだというようなことを言えるような国にしていただきたいなというふうに思っているわけでございます。そういう意味で、所信にアニマルウエルフェア、是非とも私は入れていただきたかったという思いでございますけれども。 その一つ、なぜこのようなGになっているんだろうかというところのいろいろなものがあるんですけれども、一つ、食鳥処理場の屠畜前のスタンニングについてお聞きをしたいと思うんですけれども、このスタンニングというのは気絶をさせた後に屠殺するということでございます。気絶していないときに屠殺をすると、もう大暴れするわけです、痛いですから。ですから、気絶をさせた後に屠殺をするということに、行うようになっているんですけれども、この義務付けをされている国の調査をされたことはございますでしょうか。
○政府参考人(佐々木昌弘君) お答えいたします。 委員御指摘の食用に供するために行う食鳥ですとか獣畜の処理につきましては、厚生労働省で、食鳥については食鳥処理の事業の規制及び食鳥検査に関する法律、また獣畜についてはと畜場法に基づいて、公衆衛生の見地から必要な規制を行っているところでございます。公衆衛生上の観点から、気絶処理であるスタン、屠殺前のスタンニングについて義務とはしておりません。厚生労働省として、諸外国における状況についての把握ということも行っておりません。
○串田誠一君 最後、ほかの国の調査はしていないということなんですけれども、多くの国がこのスタンニング処理をしているんですね。これをしないと大暴れするものですから血だらけになりますし、それを見るということについてはすごく残酷な気分になるわけですよ。やっぱり命をいただくという意味では、最後に苦しませないようにするというのが動物愛護法の四十条にも規定があるわけで、いろいろな国がそうやって苦しまさせないような義務付けをしている中で、日本は義務付けをしていない。その調査もしていない。 これはやっぱりGになるのはしようがないなと思うんですけれども、日本もこの義務付けの検討をするお考えはあるかどうか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(佐々木昌弘君) お答えいたします。 アニマルウエルフェア、動物福祉の観点から義務付けのという御指摘でございますが、基本的にアニマルウエルフェア、動物福祉につきましては、動物の愛護及び管理に関する法律を所管する環境省から、私どもとしてはその要請に応じた対応をしていくことになるということでございます。 ですので、厚生労働省といたしましては、引き続き、環境省、そしてこちら農林水産省と連携しつつ、まず厚労省としては食品衛生の観点からどのような対応ができるのかということを検討してまいりたいと考えております。
○串田誠一君 レクの段階からも、食品衛生の観点からというのはすごく多いんですけれども、アニマルウエルフェアというのは、食品衛生だけではなくて、動物福祉についても考えていくということでございます。そこが、環境省だから、環境省から言われていないからというようなことでは、私、違うんじゃないか。世界はそういう日本の縦割り行政というものまで配慮して判断してくれるわけではなくて、一体その屠殺に関して日本はどういうようなやり方をしているのかという全体的なパッケージで判断をするわけでございますから、そういう意味では、動物愛護に関して考慮されないような段階で屠殺をしているということは、国全体として、もう少し各行政機関の連携を図っていただきたいと思うんですけれども。 生きたままゆでられている数、この食鳥ですけれども、この数を計算したことはありますでしょうか。
○政府参考人(佐々木昌弘君) お答えします。 食鳥処理の過程で鳥が生きたままゆでられるという、直接ゆでられているかということにつきましては、厚生労働省で調査を実施したことはございません。 ただ、大体生きたままゆでられるという状況になる、つまり、首を切ってそこから血が出る、放血が不良な場合ということが多いわけですから、この放血不良の件数につきましては調査をいたしました。こちらにつきましては、令和三年度において約五十五万羽、全体にすると〇・〇七%、それぐらいの数字になります。
○串田誠一君 生きたままゆでられた鳥が五十五万羽、一年にあるということなんですけれども、この鳥はその後、食用になるんでしょうか、ならないんでしょうか。
○政府参考人(佐々木昌弘君) なりません。
○串田誠一君 廃棄処理されるわけです。 これは、アメリカとの対比したことがございますでしょうか。
○政府参考人(佐々木昌弘君) 手元の資料の段階でのお答えになりますけれども、米国との比較というのはしてございません。
○串田誠一君 はるかに少ない数になるわけですよ、何分の一という形で。 これはなぜかというのも一つありますけれども、やはりスタンニングされていない状況で暴れていますから、生きて、まだ屠殺の状況になり得ないまま、ゆで上げてしまう。もちろんそれは苦しい状況でありますし、それは食肉にはならなくて廃棄処分になってしまうんです。 何でこれ、スタンニングを義務付けて、そういうことがないようにしないのか。そして、そういう業種に就く人間が、苦しんでいる状況で屠殺をするのを見て、もう離職率すごく高いと私は思うんですけれども、畜産業界が若い人たちにもやはり希望の持てるような、やはり精神的にも苦痛を感じないような業界にしていかなければならないという点に関しては、国自身がそういったようなものを義務付けていくというような方向性、これは各国がやっているわけですから、是非調査をして、そして日本も、それが正しいと思うのであるならば採用していただきたいというふうに思うわけでございます。 次に、この食鳥処理場までに運ばれていく過程の中で所管が変わると思うんですけれども、家禽だとかブロイラーだとかを飼養していく、これは農水だと思うんです。そして、食鳥処理場というのはこれ厚労だと思うんです。この移動しているところはどこが所管でしょうか。
○委員長(山下雄平君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(山下雄平君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(渡邉洋一君) 移動の部分、輸送ということですと、運輸業ということであれば国土交通省ということになりましょうし、また、農水省としても、畜産物が効率よく輸送されるという産業的な面での効率性という点では農林省としても関与しているというふうに認識をしてございます。
○串田誠一君 これもいろいろ問題があるところなんですけれども、飼養されているところから屠畜処理場のところに運び込んだのはいいんだけれども、すぐに屠殺されずにずっと狭いところに押し潰されるようにして置かれて、それが何十時間も置かれているというようなことが問題になっているかと思うんですけれども、この問題、指摘されたことはございませんでしょうか。
○政府参考人(渡邉洋一君) お答えを申し上げます。 夜間を中心にいたしまして、成鶏が食鳥処理場におきまして長時間放置されるというような状況があるかということでございまして、そのような関係につきましては、これまでも関係団体に対しまして、成鶏につきましては計画的な出荷を促すような通知を発出をいたしますとともに、食鳥処理場を所管する厚労省にも相談をいたしまして周知を依頼をしたようなことがございます。
○串田誠一君 これも、今、先ほどからも聞いていただいていますように、行政の所管が、移動だから国交省じゃないか、あるいは農水じゃないか、で、食鳥処理場に着いて屠殺をするところは厚労省なわけですよ。そうすると、置かれているときの責任は誰が負うのかというのが非常に不明確なために、週末に置かれて、屠殺をされるのは週明け、何十時間もの間潰されるようにして鳥というのは屠殺を待っていなければいけない、その間に死ぬ鳥もいます。大変苦しんでいる。こういうような状況は、うまく連携すれば苦しまさせずに済むわけですよね。 非常にその行政というものの縦割りがここでも残念に思っているんですけれども、どうかこの屠殺までのその放置時間というものを確定していくというお考えはありませんでしょうか。
○政府参考人(佐々木昌弘君) まず、屠殺までの時間、実態はどうかというところからお答えいたします。 これについては、平成三十年八月から九月にかけて、食鳥処理場における鶏の保管状況に関する調査を実施いたしました。それによると、二十四時間、一日以上滞留しているケースというのは一四%でした。 一方で、先ほどの御質問、委員の御質問にも関係するんですけれども、鳥の保管時の滞留が発生することで、鳥の排せつ物による汚染等の保管時の問題が確認される場合というのもございます。これに対しては、食鳥処理業者と養鶏業者との間で調整を行い、食鳥処理場への鳥の計画的な出荷を行うように要請すると、こういった取組を行っております。
○串田誠一君 是非、命をいただいて人間というのは生きているわけですから、それを直前までに苦しませるということのないよう、是非その時間帯は徹底していただきたいというふうに思うんですけれども。 次に、鳥関係なんですが、バタリーケージ、これはいろいろと世界的にも、二〇一二年、EUは禁止になっておりますし、今度、二〇二五年は、アメリカを中心にして非常に大きくケージフリーということに移行することになっているわけでございます。 日本は、このバタリーケージ、変更するお考えはありませんでしょうか。
○政府参考人(渡邉洋一君) お答えをいたします。 アニマルウエルフェア、バタリーケージのような飼養方法を含むことについての国際基準につきましては、OIEという国際機関がOIEコードで指針を示しているわけでございます。 採卵鶏につきましては、令和三年五月になりますけれども、OIE総会にバタリーケージについても認める事務局案が総会に提示をされまして、投票に付されました。結果、不採択ということでございましたけれども、我が国はこの投票において賛成をしたところでございまして、バタリーケージを含む多様な飼養形態を認めるべきという当時採択された事務局案の立場に立っているものでございます。
○串田誠一君 環境大臣の、小泉さんが環境大臣のときにも推奨しないという答弁を私もいただいたところでございますので、是非このバタリーケージ、変更していただきたいと思うんですけれども、その際、エンリッチドケージというところに移行すると、これ世界から遅れてしまいまして、二重投資になってしまいます。ですから、エンリッチではなくて平飼いの方向で投資をいろいろと支援をしていただきたいと思うんですね。 これは、施設を整備、設備を変更するといったらもう業者は大変なわけですよね。是非、この世界の潮流に合わせるような形で日本が後押しするのであるならば、そういうそのアニマルウエルフェアへの移行しやすいような支援を是非大臣、リーダーシップを取っていただいて、進めていただきたいと思います。 次に、妊娠ストールについてお聞きをしたいと思うんですけれども、日本の企業で妊娠ストール廃止を何年か後にするという宣言をした企業はございますでしょうか。
○政府参考人(渡邉洋一君) お答えをいたします。 豚の妊娠ストールでございますけれども、ニッポンハムグループがアニマルウエルフェアポリシーというものを制定をしまして、その中で、二〇三〇年度末までに豚の妊娠ストールを廃止するという目標を公表したということを承知をしておりますし、また、このほか、プリマハムにおきましても、アニマルウエルフェアへの対応といたしまして、昨年度から一部の農場で妊娠ストールを廃止するなどの目標を公表したというふうに承知をしてございます。
○串田誠一君 これから円安でインバウンドに大変期待をしているわけでございますけれども、御存じのように、東京オリンピックのときには、アスリートたちが、選手村でバタリーケージの卵、そして妊娠ストールの肉は出さないでくれという署名活動をしたのは新しいところだとございますけれども、これインバウンドの方々も、EUで使われていないそのバタリーケージの卵を日本にやってきてレストランやホテルで出すということになれば、当然拒絶をするような形になって、そうでない外資系の企業に日本の企業は奪われてしまうわけでございます。 是非、日本がインバウンドを期待するのであるならば、インバウンドの方々が称賛するような食材というものを用意していくということにならないと、私はこの観光立国というものが成り立たないのではないかと思いますので、是非今のような企業、民間企業を、そうやった形で努力をしておりますので、是非政府も後押しをしていただいて、その企業を見習ってほかの企業も一斉にそういう方向へと向かうように仕向けていただきたいと思います。 次に、所信にフードテックという言葉が入らなかったこともとても残念なんですが、なぜこれは入らなかったんでしょうか。
○政府参考人(高橋孝雄君) お答えいたします。 農林水産大臣所信におきましては、我が国の農林水産業の持続的な成長と食料安全保障の強化を図ることを大きな政策の展開方向として掲げておりますが、フードテックはこれらの課題を実現していく上で鍵となる可能性を持ったテーマであると考えております。また、今後、農林水産物・食品の輸出促進、みどりの食料システム戦略を踏まえた環境負荷低減の取組推進、スマート農林水産業の推進などの施策を進める上でも、フードテックが様々な形で関わってくることが想定されますので、農林水産省といたしましても、フードテックの積極的な推進に取り組んでまいります。
○串田誠一君 フードテックというのはどういうふうに考えているのか、最初にちょっと質問すればよかったんですけれども、説明していただけますか。
○政府参考人(高橋孝雄君) フードテックにつきましては、食品に関する様々な新しい技術を活用いたしまして、その可能性、将来性を発展させる取組だと理解しております。
○串田誠一君 議連もありまして、超党派で行われているところでございますけれども、同じたんぱく質でも動物性たんぱく質だけではなくて植物性たんぱく質で代替肉というようなものを開発をしていくということで、全部それにするというわけではないのでしょうけれども、食事の中で植物性たんぱく質も積極的に取り入れていくというようなことを農水省も所管として進めるということでございますが、一つ懸念としてありますのは、畜産業界を推し進める農水省といたしまして、畜産関係の消費が減るのではないかという懸念を持っている方も多いんですね。 農水省がフードテックを進めてくれるんだろうかということで、この相反するようなことにならないだろうかということに対しての懸念、これを御説明いただけますでしょうか。
○政府参考人(高橋孝雄君) お答えいたします。 世界的な食料需要の増大や多様化する食の需要への対応が求められることを背景といたしまして、食に関する最先端技術を活用したフードテックの市場が拡大しております。我が国としても、この市場に積極的に関与していくことが重要と考えております。 このため、農林水産省におきましては、令和二年十月に、フードテックに関する情報共有や課題解決に向けた議論を行う場として、民間企業、研究機関、行政から成りますフードテック官民協議会、これを立ち上げますとともに、フードテックに関する研究開発や新たなビジネスモデルの実証を支援しております。 また、我が国の畜産業につきましてでございますけれども、農村地域の維持、活性化や国民に対する食料の安定供給を担う重要な産業であると考えておりまして、畜産業の位置付けやその健全な発展については、従来と変わらず取り組んでまいります。 世界の食料需要が増大すると見込まれる中でこれに応えていくためには、将来的に様々なたんぱく質源の製品販売が拡大する場合でありましても、このフードテックと畜産業の発展を両立させる必要があるというふうに考えてございます。
○串田誠一君 最後に、野村大臣に、次の所信にはアニマルウエルフェア入れていただけますでしょうか。
○国務大臣(野村哲郎君) この委員会でも、アニマルウエルフェアのことについては先輩の諸先生方から何回も意見が出ましてここの場でも取り上げたことがありますが、ただ、所信に書くべきかどうかというのは全体的な構成で考えさせていただきたいと思います。
○串田誠一君 終わります。ありがとうございました。
○舟山康江君 国民民主党の舟山康江でございます。 野村大臣におかれましては、これまで委員会の中でやり取り等をいつも共有させていただいておりました。今回、大臣という立場でまた様々な提案について真摯に受け止め、御検討いただければ大変有り難いなと思っておりますので、よろしくお願いいたします。 さて、所信に対する質疑の前に、少し今話題になっております農業集落調査についてお聞きしたいと思います。 今年の七月二十八日に行われた第一回農林業センサス研究会におきまして、農林業センサスの農山村地域調査のうち農業集落調査について廃止する方向性が打ち出されました。ちなみに、農業集落調査は昭和三十年から継続して行われているものでありまして、多くの学者、研究者、様々なところから、大変貴重な統計調査だと、そんな評価も聞いているところであります。 まず、事実関係といたしまして、廃止が検討されるに至った理由について、統計部長、お答えください。
○政府参考人(菅家秀人君) お答え申し上げます。 この農業集落調査でございますが、これは五年に一度の農林業センサスの中で実施する調査でございまして、全国約十四万の農業集落ごとに、集落の事情に精通した方、私ども集落精通者というふうに言っておりますけれども、こういった方々に集落での寄り合いの実施状況などをお伺いをするものでございます。 この調査におきましては、これまでは地方公共団体の御協力をいただいて集落精通者を把握をしてきたところでございますけれども、前回の二〇二〇年農林業センサスにおきましては、この方法での把握が個人情報保護条例の関係で非常に難しくなりまして、約十四万集落のうち約五万集落でこの集落精通者を把握することができないこととなったところでございます。このため、地方農政局の支局の職員が、様々な方法で何とかその五万集落分の精通者を調べて、この部分を補完をして調査を実施をしたところでございます。その後、個人情報保護の意識も更に高まっておりますことから、次回の二〇二五年農林業センサス調査におきましては、同じ方法で調査を実施することは極めて困難であると考えております。 こういったことから今回の廃止提案に至ったところでございますが、どのような代替方法があるのかなどにつきましては引き続き検討を行っておるところでございます。 なお、農業集落につきましては、これまでもほかの調査におきまして農業集落の実情を把握するための多くのデータを調査をしておるところでございまして、この調査は引き続き実施をしていくこととしております。
○舟山康江君 個人情報保護条例、まあ要は個人情報の壁によってなかなか協力が得られないと、そんなお話でありましたけれども、統計全般を所管する総務省にお聞きします。総務省として、個人情報の壁により調査が困難になっている事例はほかに把握されているでしょうか。
○政府参考人(北原久君) お答え申し上げます。 総務省では、各府省の統計調査の実施や変更の際の承認に係る事務を担っているところでございます。 統計調査の方法は調査によって異なりますので、ある調査の事例がほかの調査にも当てはまるというわけではございませんけれども、承認事務を通じて把握された過去の事例の中で、個人情報の保護の必要性との関係で調査対象の名簿を作成することができずに調査の実施が困難となったというものにつきましては、確認してございません。
○舟山康江君 総務省として、このほかに個人情報の壁で名簿作成が困難になっているという事例はないというお答えでありました。 そもそも統計は、国家の存するところ統計ありと、これ十九世紀の統計学者モーリス・ブロックの言葉なんですけれども、社会の基盤となる情報であり、国民にとっての共有財産です。国連におきましても公的統計の基本原則が定められるなど、その重要性は世界共通の価値です。 日本においても、明治維新後、もう明治四年に統計司ができ、また明治十四年に統計院が設置されるなど、古くから統計の重要性が認識されています。終戦直後の昭和二十一年、戦後の復興には正確な統計を基にした計画的な再建が必要とのことから、吉田茂首相が率先して、統計委員会の設置や統計法の公布など、統計の整備に取り組みました。 中でも、主要食糧の生産統計、まさに農業関係の統計については真実性と統一性を保持した統計を緊急に作成する必要があるということで、GHQの指導にもよりまして農林省に独自に統計部局ができました。この統計については、農水省からなくしてもいいんではないか、こんな議論が以前からありましたけれども、まさに農業関係の統計の重要性がここでもうかがい知れるのではないのかなと思っています。 さて、個人情報保護条例により、調査対象者、すなわち、先ほどお話がありました農業集落精通者の情報提供が受けられなかったとのことですけれども、統計法三条には、個人又は法人その他の団体に関する秘密は保持されなければならないと定められているとおり、個人情報保護は当然の責任です。統計という国家存立の基本とも言える財産構築のための調査に関して、協力は半ば、私は自治体として当然していただくべきことではないのかなと思うんですね。ましてや、農林業センサスは国の基幹統計中の基幹統計なわけです。 これも総務省にお聞きしますけれども、統計法十三条には報告義務が規定されています。今回、農業集落精通者の情報提供というのは本体の調査そのものではないにしても、調査に必要な対象者の選定というのは本体の調査と密接な関係があります。そういった場合には報告義務が掛かるという解釈はできるのかできないのか、お願いします。
○政府参考人(北原久君) お答え申し上げます。 統計法第十三条におきましては、同法第九条第一項の総務大臣の承認に基づきまして基幹統計調査を行う場合に、基幹統計の作成のために必要な事項について、報告を求められた者に報告義務を課すものでございます。 具体的には、第十三条は、総務大臣に承認を受けた第九条第二項第三号に定める報告を求める事項、すなわち調査事項につきまして、同項第四号に定める報告を求める個人又は法人その他の団体、すなわち調査対象者に報告義務を課すものでございます。
○舟山康江君 調査対象に調査をするに当たって、今回の場合は、いわゆるその農業集落精通者という者を選定しないと調査ができない。つまり、これは、その選定というのは調査の報告に当たって密接に関係していると思うんですけれども、その場合、この農業集落精通者の情報提供というのはどのような扱いになるんでしょう。一般論でお願いします、こういった場合について。
○委員長(山下雄平君) 答えられますか。総務省北原審議官。
○政府参考人(北原久君) お答え申し上げます。 ただいま先生からお話がございました統計調査の第十三条の規定につきましては、今申し上げたとおり、基幹統計調査の報告を求められた者に対しての報告義務を定めたものでございまして、今お話がございましたものについては、この報告義務というところで対象にしているところではございませんが、統計作成のための統計調査は、企画段階から実査、それからいろいろ集めて公表するというところまで、いろいろなプロセスでいろいろな方々のお力をいただきながらやっているものでございますので、各段階でいろいろな方の御協力をいただいているところだと承知してございます。
○舟山康江君 ありがとうございました。 今の御答弁にもあるように、これ、精通者を選定しなければ調査ができないというものである以上、私はやはり、ここで協力が得られないからといって代替案を探すんではなくて、やはりこの協力をもう少し強く、さっき少し長々と歴史的経緯もお話ししましたけれども、こういった意義も含めて、やはりきちっと必要性をもっと周知し協力を求めていく、若しくは、ある意味では、私、半ばこの協力、情報提供というのは、まあ義務というか、報告義務に近いものがあるんではないかと、そういった解釈できるんじゃないかと思うんですね。 そういう中で、しかも、これ市町村によって対応が分かれているらしいんですね。出してくれる市町村、やっぱりこれで、壁を理由に出さない市町村という中で、ここは安易に諦めるのではなくて、統計の重要性、調査の必要性などを理解してもらう努力を重ねて何とか続けていくべきだと考えますけれども、大臣、御見解お願いします。
○国務大臣(野村哲郎君) 統計の重要性というのは十分私も認識をいたしております。 ただ、担当部長の話を聞きますと、ここにも、先ほども答えましたように、十四万集落のうちの五万集落がどうしてもできなかったと。そして、農政局の職員が回って取ってきたという話でありまして、結果的に、農水省が相当の、実際に頼めないものですから、今、舟山委員おっしゃったように、何とかしてお願いしますということで頼んで回っているけれども、なかなか、それでも駄目だったんで自らが行ったということで、負荷がやっぱり農水省に掛かってきているということも事実でございます。
○舟山康江君 ちょっと、私が申し上げたのは、是非、ちょっと統計上、統計部長ね、総務省辺りとも少し連携を取りながら、この精通者の報告というのがどういう位置付けなのか。いや、何かもう自発的な努力の中で難しいんだと、今、で、実際には農政局の職員が回っているということですけれども、そうではなくて、やっぱりきちっと報告いただけるような、そういった手だてをもっと考えていくべきだと思いますけれども、是非それお願いしたいと思います。いかがですか。
○政府参考人(菅家秀人君) お答えいたします。 この集落精通者の御協力をいただくというのは非常にこの調査にとりまして重要なことでございますので、私ども、この情報を得るために、前回二〇二〇年の農林業センサスのときも、なし得る限りと申しますか、かなり相当な努力をしております。 例えば、その情報提供を得るべく当該自治体に出向いて直接再度お願いをするとか、様々な粘り強い対応を取った結果でございますけども、要は、これは個人情報に係ることでございますので、これは個人情報保護条例に基づきます自治体の御判断がいろいろあるわけでございます。その結果、御判断が示されたものに対しては、私ども、それを尊重する立場だというふうに存じております。
○舟山康江君 いや、何で分かってもらえないのかなという感じなんですよね。 統計法三条には、これは、この案件じゃなくても、全て個人情報保護には配慮すると、これ当然の責務として置かれているわけですよ。その上できちっと調査をするということになっているわけで、先ほど御答弁いただいたように、この案件以外、個人情報の壁をもって調査に行き詰まっているとか情報提供に支障を来しているという例はないということなんですから、そういう中で、果たしてこの統計法十三条の報告義務の中、義務をどう解釈して、どうすればスムーズに市町村から情報提供できるのか。別に、だって個人情報の収集のためじゃないわけですから。そういう中で、何とか手だてがないんですか、その辺を総務省にしっかりと相談、とも連携しながら前に進めるべきじゃないんですかという、そういう御提案です。 総務省にお聞きしたら、農水省からこの件に関して一つも相談がないと、そんなお話がありましたので、やっぱりここは、統計全体の問題でもありますので、その辺りをもう少し連携をしながら進めていくべきではないかということで、それを是非やってくださいという、その一言の質問です。いかがですか。
○政府参考人(菅家秀人君) 要は個人情報の保護に関する件ではございますけれども、今先生からお話、今ございましたので、総務省さんとはちょっと相談をしてみたいと思います。
○舟山康江君 是非お願いします。 個人情報の問題もう全部関わってくるわけですから、それは保護するのはもう当然なんですよ。当然の中で、どうやって御理解いただいていくのか、そして、ある意味では、報告義務というものが法律の中で掛かっているわけですから、そこをどうクリアしていくのか、その辺、是非御検討をいただきたいと思います。 総務省、これで質問終わりですので、御退席いただいて結構です。お願いします。
○委員長(山下雄平君) 総務省は退席していただいて結構です。
○舟山康江君 続きまして、大臣所信についてですけれども、冒頭というところで、先ほど串田委員からも質問がありましたけども、災害への対応についての言及がありました。経営継続に向けた総合的な支援対策ということに触れておられますけれども、機械への支援、これさっき言及があったように、山形県の視察、その他のところからもたくさん要望が出ておりました。 先ほどは融資をしっかり用意して対応しているということだったんですけれども、これはそのときの要望にもありましたけれども、二年前及び三年前の豪雨災害のときには、生活、なりわい支援パッケージということで、例えばハウスの支援、農業機械の支援、また営農再開への支援ということでたくさんの支援措置が用意されておりまして、これについてもしっかりと検討したいと、こんなような御答弁でありました。 そんな中で、先ほどは融資のお話しかなかったんですけれども、具体的にこういった機械等への補助事業等、今後対応を考えていただけるのか、これまでしっかり対応いただいているのか、お答えをいただきたいと思います。大臣、いかがでしょう。
○政府参考人(村井正親君) お答えいたします。 被災した農業用機械の復旧につきましては、日本政策金融公庫資金などの融資を活用することを基本としておりまして、発生した災害が激甚災害に指定された場合には、これは制度資金につきまして、貸付当初五年間の無利子化等の措置を講じているところでございます。 一方、今議員の方から御指摘のありました補助事業の関係でございます。過去に例のないような甚大な気象災害が発生した場合には、農業用機械等につきましても補助事業による支援を行う場合がございますけれども、今年の七月及び八月の大雨につきましては、これまで報告を受けております農業用機械等の被害状況や過去の災害における対応状況等を踏まえ、融資等により対応することとしたところでございます。
○舟山康江君 これ、大臣にも御要望させていただいたときに、是非検討したいという、そんなお話もありました。 少なくとも、山形県において言えば、二年前の災害と比べて、それを超えるような被害額が発生しております。何とかやはりここを手だてしていかないと、所信であったような経営継続に向けた総合的な支援ということにはならないんじゃないかと思うんですね。 是非御検討いただきたいということで、大臣、いかがでしょう。
○国務大臣(野村哲郎君) 私もちょうど自民党の災害対策委員長をやっておりまして、もう全国のいろんな災害を見てまいりました。大変、大災害に遭ったところ、あるいは、まあ余りそこよりは程度の低いと言っちゃ失礼ですけれども、災害の低さもありまして、全て同じような形での支援措置というのは、これは同じ被害を受けた人はもう、大変なことになっておるわけでありますけれども、全体的なものとして見ていかないと、全ての災害に対して、例えば今おっしゃった農業機械なんかの支援をしていきますと、もうこれから災害が起こるたんびに農業機械の、どんな大きかろうが小さかろうが同じような対応をしていかなきゃならない。 激甚もそうなんです。激甚の指定というのを、一定の災害額が出てこないと激甚指定は受けられないわけですから、同じ災害であっても、大きいか小さいか、災害額によって査定されていくものですからなかなかここは割り切れないところもあるんですが、しかし、一定の線を引きながら、こういう災害については、農業機械も先ほどおっしゃったような支援策をつくりながらやってきたこともありましたけれども、原則、自助、それから共助、ここまでが、やっぱり何かやっておかないとということで、共済に入ってくださいというのを私どもは口を酸っぱくして言ってきたんです。 それは、台風が起きたところで、農業共済に入っているハウスと農業共済に入っていないハウス、これはもうとてもじゃないですけれども、全部救済していたら、もう入っても入らなくても一緒だと、国が必ず支援してくれると、こういうことになるものですから、だから、入ってください、入ってくださいと言って、今の補助事業には共済に入ることを義務付けて補助金を出している、もうこういうところまで来ました。 ですから、今おっしゃったその農業機械等も、委員のおっしゃることはもう十分理解できますけれども、全てのこういう農業用の、農業機械まで救済し出しますと、もう全て、それこそ日本全国の農業機械の共済に入る人はいなくなってしまいます。というようなこともあって、一定の、ある程度のこの基準を作りながら救済の対象にさせていただいているところでございます。
○舟山康江君 ありがとうございます。 一定の基準を作るというのは、もうそのとおりだと思います。全部補助をしろと言うつもりはありません。ただ、少なくとも、激甚災害という一つのメルクマールというか一つのラインがあって、激甚災害指定になったという、まあ例えばなった場合にはこういった機械補助とかをどうするのか、その辺りを今後整理をしながら、もちろん、共済で救っていくというのはもちろんだと思いますけれども、そういった、前回、激甚災害でこういったパッケージができました。今回、激甚災害でもないというところですので、その辺の整理をしていただきながら、是非対応を今後も不断に検討いただきたいと思っております。 続いて、ちょっと一問飛ばしまして、ちょっとハウスの話も出ましたので、農業用ハウス、中でも低コスト耐候性ハウスの普及についてお伺いしたいと思います。 やはり、台風や暴風雨、豪雪が頻発する中で、施設園芸用のハウスについては、やはりそういった風や雪に耐えられるいわゆる耐候性、そして低コスト施工、両立を目指すことが必要であり、低コスト耐候性ハウスとそれ言われております。 このハウスについては農水省としても普及に向けて取り組んでいるかと思うんですけれども、先日、地元で木造ハウスを見学する機会がありました。考えてみれば、私、もう本当に不勉強ながらというか目からうろこで、確かに、先ほど来、午前中の質疑でも木材の利用促進とか環境に優しいという話がありましたけども、そうか、木造のハウスって、これですね、要は耐候性もあり低コストだとすればこんなにいいことないと思うんですよ。 そういったものを見てまいりましたけれども、まあ昔は固定したところから水が漏れて木が腐っちゃうとかやっぱり弱かったとかあったんですけども、これ、資料、お配りした資料を御覧いただきますと、これ一つの例なんですけども、例えばこれ岩手県の農業研究センターのデータなんですけども、この形の木造がまさに耐風荷重五十メートル、そして耐雪荷重も五十キロということで、まさに低コスト耐候性ハウスの基準をしっかり満たしているということなんですね。 これは民間と岩手県の農業研究センター、そして農研機構も入った共同研究なんですけれども、そういう中でこういった木造、木質の低コスト耐候性ハウスに関して是非私は何かもっと進めるべきじゃないかと思うんですけども、大臣の御見解、まずお伺いしたいと思います。
○国務大臣(野村哲郎君) いや、私も木造ハウスがあるなんというのは全く知りませんでした。私の鹿児島では、台風の常襲地帯なものですから、もうこれは、それこそ耐候性の鉄骨ハウス、七十メーターまで耐えられるというようなハウスしか許可しませんので、そうしますと、この木造で風速七十メートルまで耐えられるか。しかし、こういった東北の方にはあんまり台風が行かないですから、雪と雨ぐらいの強度に耐え得るものを造るということでやられたんじゃないかと思うんですが、すばらしい、これは雪や風に、耐候性のその設備費用の余り掛からないやり方ですばらしいなと思います。 そこで、今さっきおっしゃいましたように、御指摘のケースは、木造ハウスが補助事業の対象になった事例が今まで一回もありません。ですから、それを知らなかったがゆえに誤解を生んだということだろうと思いますので、今後、全国的な説明会の機会を捉えて推進してまいりたいと思います。
○舟山康江君 ありがとうございました。 私も、言われてみれば、そうだよね、木造で造れたらいいよねと思ったんですけども、なかなかそこまで考えが至っていなくて、もうそれを拝見して、これが耐候性、一応、施設園芸協会の資料を見ますと、いわゆる低コスト耐候性ハウスというのは、風速五十メートル、新雪五十キロというその重さに耐え得るものがいわゆる耐候性と言われているらしくて、そういった意味では、この木造、これはまさに一般の耐候性ハウスの基準をクリアしているということのようなんですね。 そういう中で、私、是非、国として、まさに先ほど来あったように、もう木材の利用促進、間伐材の利用、そして環境に優しいと、そういった全ての面で非常に私は有効ではないかと思っていますので、こういった民間の技術の活用と同時に、やっぱり国としてももっと、こういった技術の開発とかそういった普及とか、そういったものに力を入れていただきたいなと思っています。 実は、これに関して、さっきちょっと言及いたしました施設園芸協会のホームページを見ますと、タイトルに低コスト耐候性ハウスとあるんですけども、中は低コスト耐候性鉄骨ハウスと、鉄骨にあたかも限定したかのような書きぶりになっていて、木造でそんな可能性があるとか、そういった道があるということが一つも触れられていないんですね。 是非、そこの連携も含めて、本当にこれ、大臣のリーダーシップも含めて、もっと普及に力を入れていただきたいと思っておりますけれども、もう一度、今お答えいただいたんですけど、もう一度お願いします。
○国務大臣(野村哲郎君) もう、やっぱり農家の皆さん方のためになる、これ、やっぱりそういう耐候性があるということが分かっておるということでありましたから、あとはその経費の問題で、非常に鉄骨よりは安くできるわけですから、できるだけコスト低減に図るためにも是非これはやっていただきたいなと思いますんで、先ほど申し上げましたように、いろんな会議等でこのことは可能だということを是非広報してまいりたいと思います。
○舟山康江君 ありがとうございました。 最後になりますけれども、飼料価格の補填、飼料価格の安定についても何度か言及をされておりますし、今回の経済対策ですね、総合経済対策の中にも幾つか盛り込まれておりました。 午前中の御答弁にもありましたけれども、価格安定制度の支払とは別に配合飼料価格高騰緊急特別対策というものを九月に予備費で措置をしているということですけれども、私もうずっと気になっているのは、配合飼料だけなんですよ、対象が。やっぱり、中には、配合飼料ではなくて、いわゆる単品の飼料を自分の、それぞれ買って自分のところで配合して使っている方がおられる、この方々にどの事業も全く当てはまらないんですね。 配合飼料への支援ももちろん大事かもしれませんけれども、配合飼料を使っていない、まさに自家配合飼料を利用している方々に対する支援がどれからも漏れています。配合飼料ということの言及しかありません。そこを何とか支援をいただきたいと思いますけども、いかがでしょうか。
○国務大臣(野村哲郎君) 私も、地元で自家配の農家からこのことを盛んに言われます。 それで、これは非常に難しさがありまして、今委員御指摘のように、どの飼料とどの飼料を交ぜているのかというのも、これはもう個々によって違うし、どのぐらいの量かというのを把握ができない。そうすると、このいろんな補助金、補助金制度というのはその量に対して支援をするわけでありますので、この量をどこからどのぐらい取ったのかというのが全く分からないものですから、この自家配の皆さん方には非常に申し訳ないけれども支援ができないんだよということをやっております。 それからもう一つは、配合飼料のこの基金とかいろんな全てのサポートしていく制度については、農家負担、それから言わば団体負担、それからメーカー負担というのがあるわけです。メーカーも負担をしておりますから、どこのメーカーから幾ら取ったというのが分からないとメーカーの負担がなかなか難しくなってくるんで、特に自家配の皆さん方というのは小さい飼料会社から取っておられる方が多くて、基金の捻出というのはなかなか難しいということも一つの難しさを構成している理由だというふうに思っておりまして、おっしゃることはよく分かります、もう私も地元でしょっちゅう言われておりますから。何とかできないかなということで役所で詰めたこともあるんですけども、なかなかこの辺のことをクリアできなかったということであります。
○舟山康江君 価格安定制度に関しては、もう大臣おっしゃるとおり、それぞれ拠出していますので、そこはまあしようがないのかなと思うんですけれども、少なくとも九月に新しく措置をしたその緊急特別対策は、その枠とは別にトン当たり六千七百五十円措置しているわけですから、こういったところぐらいは、別に拠出関係ないわけですから、そこの対象にするとか、何か一工夫していただかないと、むしろ、私いろいろ聞いていますと、自家配で頑張っておられる方の方がいい成績残したりするんですよ。私の知っている農家もベンチマークでもう何か月連続一位とかですね。 そういったことで、非常に工夫しながらコスト低減に努めながらやっていると。やっぱりここの皆さんを後押ししていかないと、何か本質的に目指すべき農業の推進になっていかないんじゃないかと思いますので、是非、検討いただいたということですけれども、何かちょっとこの自家配も救うような道を開いていただきたいと思っています。 時間になりましたので、もううなずいていただきましたので御検討いただけるということで理解をいたしまして、質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。 大臣、先日は畜産農家の皆さんの本当に大変な窮状を聞いていただきました。ありがとうございます。 それで、今日はまず酪農、畜産についてお聞きしたいと思います。 酪農の生産者から話を聞きますと、飼料価格の高騰で先が見えないという窮状を聞きます。ある酪農家は、二年前と比べると、一頭の餌代が一日五百円上がったと言われます。一か月だと一万五千円、百頭飼っていると百五十万円です。 ホクレンが十一月から飲用向けの乳価を一キロ当たり十円上げることを決めました。しかし、酪農家が受け取る平均価格というのは、諸経費がかさみますが、二円程度なんですね。北海道は加工原料乳が多いわけなんですけど、二円程度だと。だから当座をしのぐことさえできない。年が越えられないというのではなくて、今月どうするかということが大変だというふうに言われます。 壊滅的だという声も幾つかの地域で出されているわけですけど、大臣はこういう声が出ている酪農の状況についてどのように認識されているでしょうか。
○国務大臣(野村哲郎君) 先ほども酪農の件がありましたときに申し上げたように、今畜産の皆さん方たちは大変困窮されておるというのは認識いたしておりますが、中でも酪農家が畜種の中でも一番厳しい状況だろうということは理解をいたしております。 酪農経営についてやっぱり難しいのが、難しいというか、やっぱりそういうふうにほかの畜種に比べて特殊な要素を持っている。一つは生乳需給の緩和、これが非常にやっぱり生産量が多かったということが、生乳が多いですから。それから飼料価格の高騰によるコストの上昇、それからもう一つはぬれ子の価格が低下していたという、こういう厳しい状況にあるということは十分認識をいたしております。
○紙智子君 倒産した農家もいるというふうに聞いているんですよね。 それで、今酪農経営が危機的な状況になっていることについて大臣が幾つか言われました。コロナ禍による需要の低迷と、それから生乳が余っているのを受けて全道的な生産抑制が進められたということと、それから、言われたように、ぬれ子のこの副産物の収入が激減したんだと。加えて、私言いたいのは、円安で輸入価格、飼料価格などの生産資材が高騰したことと、それから五つ目に、億単位と言われるこの畜産クラスター事業の借金の返済が、償還が始まるんですね。これでもって、もういよいよ返すことになったらギブアップだという声が出されているわけです。 つまり、収入は減っているのに支出が膨らんでくると。そうすると借金の返済の見通しが立たなくなるというのが今の酪農経営の現状ではないかというふうに思うんですけど、この辺のところも含めて、もう一度ちょっと御回答お願いします。
○国務大臣(野村哲郎君) 餌の問題だとかほかのものは、いろいろ全体的な問題としてやって国としても対応してきたんですが、今委員からの、紙委員からの御質問で、いわゆるクラスター等の融資の返済ができないと、こういうことでありますので、これは役所の方からも、返済猶予については、各金融機関、特に公庫資金なんかをお借りになっている方についてはそういうことで公庫の方とも話をしておりますので、是非、繰り返し返済猶予の対応を要請しておりますが、ただ、やっぱり金融機関によってはそこの金融機関の事情もあって難しいところもありますが、できるだけ農家の資金繰り対策に万全を期すようにこれからも指導してまいりたいと思います。
○紙智子君 これからちょっと聞こうと思っていたやつまで答えているんですけど。 それで、生産者から言われるのは、牛を増やして増産せよってずっと号令掛かっていたわけですよ。で、国の目標というのはやっぱり増産だということで、増産計画に向けて、国の支援も受けながらクラスター事業で規模拡大のための投資をしてきた。なのに、今は生産抑制だと迫られていて、だから、生産者にしてみると、アクセルとブレーキを同時に踏む状態だというふうに言われるんですね。 現在の危機的な窮状を打開する緊急対策がやっぱり必要じゃないかと。生産資材、特に高騰した餌代、今もちょっと話ありましたけども、輸入牧草の対策なんかも必要なんじゃないかと思うんですけど、いかがでしょうか。
○国務大臣(野村哲郎君) 今、紙委員が本当に本質的なところを御質問いただきました。 私は、よく言うんですが、例えば増産というのは、増産というのが、その牛を増やしていくというのが、どんどんどんどん国内の中でも、北海道は増えていたんですけども、こちらの本土の方は減っておりました。 それで、どうしてもやっぱり全体を賄うためには、増産をしながら、いわゆる増頭しながらですね、増頭しながら、そしてこの日本人のミルクを、牛乳を十分確保できるようにということでやってきたんですが、余りにも今度は規模拡大が進み過ぎて、おっしゃるように、北海道ではそういうことはないんだろうと思っておりましたが、輸入乾牧、いわゆる乾燥牧草を輸入してそれでやっていた。 その当時は三十五円ぐらいだったと思うんですが、今はもう七十円、八十円になって、倍以上の粗飼料代になってしまったということで、にっちもさっちもいかなくなったぞ、粗飼料代を何とか支援しろと、我が鹿児島でも藤木政務官の熊本でもそういったような声が出てきて、これじゃ、これはもう本末転倒といいますか、やっぱり自分の身の丈に合った経営をしていただきたいなということを私は地元の酪農家の人たちには言っているんです。でなきゃ、増頭増頭して、クラスターで畜舎を造って、そして国の補助事業で増頭して、さあもう何とかしてくれと、餌代がもう足らなくなったという話になるものですから、どうもこれはおかしい回転になっているというか、仕組みになり過ぎたなと。ですから、ここで何とかやっぱり何か止める方法をつくっていかないと、需給のバランスが取れないというふうに思います。 ですから、そういったことを今後是非検討をさせていただきたいと思っております。
○紙智子君 それは、今、急場をしのぐということで出ているのに対して何か検討するというお話でよろしいんでしょうか。 それで、実際にその頭数増やして増産しようというのは、農家がやりたくてやってきたというよりは、国の指令というか、で増やしてほしいというふうに言われて、それに基づいてやってきたということですから、これ国も責任がある話なんですよ。だから、今大変になっているときに、いや、ブレーキとアクセルを一緒に踏ませるような状況をいつまでもやっていいのかということで、これきちっとした対応を取らなきゃいけないということだと思うんですね。 それで、よく外国の輸入してきている牧草の話すると、これは国産に切り替えるからって話よくするんですけど、切り替えるのは結構なんだけども、緊急時の支援が今必要なんですよ、今大変なんだから。 一方で、収入減っているわけです。酪農家にとって副産物の収入になるぬれ子、これ牛乳から、ああ、乳牛から生まれた雄の子牛ですよね。この価格が暴落していて、この間も聞いてみると、一頭で平均すると三千円から四千円、これ何万となっていたやつが今三千円から四千円、百十円だというときもあったって聞いています。値が付かないで持って帰ったという農家もいるんですね。 この収入減に追い打ちを掛けているのが、言わばクラスターの債務の返済なんですよ。増産のためにロボットを何台も買ったと。それで、規模拡大した生産者が今のこの収入では返済できないという状態なんです。この経営破綻を防ぐための債務返済の猶予などの支援策が必要だということで、そこでちょっとさっきの詳しい話を、どういうふうな返済の、融資、繰り延べるとかということになっているのかというのをちょっとお答えいただきたいんです。
○政府参考人(渡邉洋一君) お答えをいたします。 委員御指摘のとおり、平成二十六年度、バター不足騒動があった中で、畜産クラスター事業などで生産基盤の強化をしてきたということがございます。生乳はやはり増産、減産に約三年の時間を要して、なかなか需要の変化に機動的に対応ができないというような特質性がございます。そういった中で増産している中で、令和二年になりまして新型コロナということで、生乳の需要がインバウンドも含めてぐっと減りまして、需給が緩和をしたという事情があるというふうに認識をしてございます。 そういった中で、債務の返済が、生産者、特に酪農家で、酪農家の皆さん、投資を拡大した酪農家の皆さんが、借金して拡大された方が債務の返済というものに不安を抱えているということは十分に承知をしております。 酪農家の資金繰りにつきましては、公庫資金などの金融支援というのは、これ、新規のやつもちろんやっておりますし、既往債務につきましては、先ほど大臣からも答弁ありましたとおり、農林水産省から金融機関などに対しまして繰り返し返済猶予などの対応を要請をしてきてございます。 各金融機関におきましても、実情を踏まえて可能な前向きな対応もしているというようなことも聞いておりまして、引き続き、農家の資金繰りの関係の対策、しっかり対応していきたいというふうに考えてございます。
○紙智子君 これ五月ですかね、通知も出しているというんだけど、なかなか出していても思いどおりにならないところもあるわけで、そういうところに対しても再度しっかり徹底して、ちゃんと借りれるようにしていただきたいというふうに、借りるとか先送りするとかということでできるようにしてほしいと思います。クラスター事業の償還が始まらなくても、これコストが高くなって厳しい中で償還が始まったらもうギブアップなんだと、これがもう生産者の声です。今をしのぐ支援策が必要だというふうに思うんですね。 そこで、提案したいんですけども、まずは、この高騰した飼料価格、今を乗り切るために高騰前の価格との差額をやっぱり農家に直接補填する緊急支援が必要だと、これまず一つです。 それからもう一つは、飼料は国産を活用している人も輸入を活用している人もいると。それから、クラスターを活用している人もいるけども、していない人もいると。経営は酪農家によって違うわけですよね。だから、一番効果的な対策何かというと、これ乳価を上げることなんですよ。やっぱり乳価が上がるといろんな問題が解消されていくわけなんですけど、北海道でいうと、加工原料乳の補給金をですから年末の対策を待たずに上げることだというふうに思うんですよ。 酪農家のモチベーションを今上げるためには、価格高騰分の差額の補填と加工原料乳の引上げ、この二つを是非、直ちに実施するように提案したいと思いますけども、いかがでしょうか。
○政府参考人(渡邉洋一君) お答えをいたします。 まず一点目の飼料の高騰の関係でございますけれども、昨年度から六百六十五億円で配合飼料価格安定制度の異常補填基金の積み増しをいたしましたし、先ほど委員のおっしゃいましたとおり、今年九月の予備費で配合飼料の高止まりに対応する緊急対策と、それから購入粗飼料などの価格高騰で影響を受ける酪農経営への緊急対策、合わせて五百四億円を措置をしたところでございます。 引き続き、トウモロコシなどの飼料原料価格の上昇に対応するための配合飼料価格の対策というのをしっかりやっていきたいと思いますし、また、酪農経営を取り巻く状況は厳しい状況だということで、これ持続的な取引関係の維持のためには、生産コストの上昇分は販売価格に適切に反映する、乳価に反映することが基本であるというふうに考えてございます。そのためには、生乳の需給ギャップを解消することが重要でありまして、現在、業界におきましてこの需給ギャップ解消に向けた取組を行っているところでございますので、我が省としても、引き続きどのような対応、支援が可能かということを検討していきたいというふうに考えてございます。 また、二点目の加工原料乳生産者補給金の単価の見直しということでございますけれども、これは、そういった声ございますのは、やはり厳しい、酪農をめぐる厳しい経営環境の中での支援を求めるものであるというふうに受け止めてございます。まさに、これを踏まえまして、先ほど申し上げましたような予備費を措置をいたしまして、本年四月から乳価改定が行われる十一月の前までの急激な輸入購入粗飼料のコスト上昇を緩和する対策を講じたところでございます。 業界における需給ギャップの解消、それが適正な、生産コストの適正な価格への反映につながるように、どういう対応が可能か検討したいと考えてございます。
○紙智子君 何というかな、通常の状態の話でなくて、やっぱりいろんな要因で、相まって今の事態というのは緊急事態なわけですよね。だから、生産者の有事に対応してほしいというんだけど、緊急事態に対しての考え方ということでいうと、やっぱりそれにふさわしい何らかの緊急対策というものは是非必要だと思います。やっぱり、今をしのぐ緊急対策ということを実施してほしいと思います。 それから、肉牛についても聞きたいんですけども、繁殖農家の経営も大変なんですね。脱脂粉乳の在庫は増えているんだけど、餌代の中で子牛用のミルク代が高騰しているんです。価格は二年前の一・八倍、約二倍になっているんですね。業者から来月から上がりますと言われても、子牛のミルク代なので代用が利かない、断れないというんです。これも支援策が必要だと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(渡邉洋一君) お答えをいたします。 委員御指摘の子牛のミルク代、特に繁殖経営ということだと思いますが、これは代用乳でございますけれども、基本、海外産の脱脂粉乳やホエー等を使ってございまして、その現地価格の上昇、それに加えまして円安の進行、あるいは海上運賃の動向といったことから、その代用乳の価格がかなり上がっているという状況にあると認識をしてございます。 農水省といたしましては、これ代用乳の給与をすることで早期に母牛から離れて、早期離乳して、母牛が一年一産を目指して取れるようにするといったことですとか、あるいは代用乳をうまく与えることで子牛が発育が良くなって出荷が早期化できるといったような生産性の向上に資する哺乳の技術が一部の農家において導入されていると承知をしてございます。(発言する者あり)はい。これを踏まえまして、そういったその哺乳強化による出荷への支援についても検討していきたいというふうに考えてございます。
○紙智子君 是非検討してほしいと思います。 大変な状況で、来年になったら、これの今の大変な状況が来年になったら楽になるわけじゃないんですよね。牛は生き物ですから、一旦生産抑制すると、そのダメージというのは何年も続くわけです。今、壊滅的と言われる酪農の危機を脱するための緊急支援を強く求めたいと思います。 次に、海外需要創出支援対策事業の資料を配付いたしましたので、御覧いただきたいと思います。 これは平成三十年度、二〇一八年度の予算の流れなんですけど、ここで二つお聞きします。この事業はどういう事業なのかということと、それから、農林水産省は株式会社テー・オー・ダブリューと委託契約を結んで、テー・オー・ダブリューがトゥルー・ワールド・フーズに再委託の契約をしています。それぞれの契約金額を確認したいと思います。それから、委託契約、再委託契約というのはどういうふうに決めるのかということについてお答え願います。
○政府参考人(水野政義君) お答えいたします。 御指摘の事業は、平成三十年度に日本産食材サポーター店の認定店舗拡大のためのプロモーション事業を実施したものでございます。具体的には、アメリカにおいて飲食店向けにメニュー開発や食材の調達、提供等を通じて日本食材を利用する飲食店の拡大を図ったものでございます。 本事業は、企画競争を経てイベントやプロモーションを企画運営する株式会社テー・オー・ダブリューに約千五百万円で委託しました。 東京に本社を置く上場企業であるこの株式会社テー・オー・ダブリューは、アメリカにおいて日本産食材の調達や提供等の業務を実施する事業者として、アメリカ法人のトゥルー・ワールド・フーズへの再委託を含む企画提案書を提出しました。 農林水産省としては、アメリカ・ニュージャージー州に本社を置くトゥルー・ワールド・フーズが水産物を始めとする日本産食材の卸売業者、貿易業者として現地の有力な事業者であったことを踏まえ、当該提案書を認めたところです。 株式会社テー・オー・ダブリューからトゥルー・ワールド・フーズに対しては、再委託費として二百万円、食材調達費として百万円が支払われております。
○紙智子君 今の説明でも、トゥルー・ワールド・フーズに税金が使われたということが確認をできました。 株式会社テー・オー・ダブリューとトゥルー・ワールド・フーズは、今ちょっとどういう会社かの説明があったんですけども、このトゥルー・ワールド・フーズ、これは所在はどこですか。本社はどこですか。
○政府参考人(水野政義君) トゥルー・ワールド・フーズについては、本社をアメリカのニュージャージーに置く会社と存じ上げております。
○紙智子君 旧統一協会の実情に詳しい韓国の大学教授である卓志一氏は、毎日新聞の取材に応じてこう言っています。この卓氏は、統一協会は、米国と日本、韓国で役割分担をしてきた、日本は韓国のための経済的かつ人材的な支援をしなければならない場所と位置付けられて、韓国に集まったお金を事業のために投じて増やす場所がアメリカだ、例えば、アメリカとカナダで八千軒以上のレストランに魚を卸しているトゥルー・ワールド・フーズも旧統一協会系だというように答えているわけです。 トゥルー・ワールド・フーズというのは、これ統一協会の関係企業ではないんでしょうか。
○政府参考人(水野政義君) 委員御指摘の報道については承知しておりますが、平成三十年の時点において農林水産省が実施した事業の再委託先につきましては、旧統一教会の関連企業であるかは確認しておりません。これは、再委託先について、事業の目的に照らして事業を的確に執行できるか否かの観点から判断したものであり、旧統一教会との関連いかんによる判断を行っていないためでございます。
○紙智子君 今、確認されていないということなんですけど、統一協会というのは、正体を隠して伝道活動をやり、不安や恐怖をあおって霊感商法を行ってきた団体なわけです。こういう団体の関連企業が農林水産省の事業を活用していたということになるわけです。 この企業に農林水産予算が使われているということになると、これ審査が甘くないのかというふうに思うんですね。テー・オー・ダブリューの契約額が約一千五百万円ですけども、二百万円を超えて再委託したのはトゥルー・ワールド・フーズだけなんですよね。 このテー・オー・ダブリューが再委託した会社がどういう会社なのかということを農林水産省は把握できないということになるんでしょうか。
○政府参考人(水野政義君) お答えいたします。 企画競争を経て本事業を受託した事業者が農林水産省に提出した企画提案書にはトゥルー・ワールド・フーズへの再委託が含まれており、この企画提案書を認めることにより当該トゥルー・ワールド・フーズを再委託先として認めたものでございます。 本事業は、アメリカにおける飲食店向けの日本産食材の調達、提供等を含んでいたところ、日本産食材の卸売業、貿易業を行うアメリカ内の有力企業、トゥルー・ワールド・フーズがこれらの事業を的確に執行できると判断したものでございます。
○紙智子君 やっぱり審査甘いと思うんですよね。 トゥルー・ワールド・フーズの親会社というのは、トゥルー・ワールド・グループなわけです。トゥルー・ワールド・ジャパンの社長というのは、ホームページの中で、当社はアメリカのトゥルー・ワールド・グループ、トゥルー・ワールド・フーズの日本支社として設立されたというふうに書いています。そのトゥルー・ワールド・グループの社長を務めていたのが古田元男氏と言われています。 この人物はどういう人なのかというと、昭和六十二年の三月に我が党の寺前巌議員が霊感商法に関する質問主意書を出しているんですけども、霊感商法で問題になったつぼや多宝の塔などの輸入元である株式会社ハッピーワールドの代表取締役が古田元男氏であるとして、取締りの強化などを求めているわけです。このときの政府の答弁というのは、訪問販売については通商産業省産業政策局内に設けられた訪問販売等研究会において実態把握と分析、対応策を検討すると答えていたわけです。 それから、二〇二二年の十月八日付けの週刊東洋経済で、ハッピーワールドというのは統一協会系の企業の代表格だとして、一九九四年の霊感商法被害をめぐる福岡地裁裁判でも、民事裁判の判決文に、被告ハッピーワールドは、被告統一協会の資金集めのために、同被告により、商品の販売組織、集金組織、人員の供給組織構築を目的に設立された会社だと認定しているんです。 このトゥルー・ワールド・グループの古田元男氏とハッピーワールドの古田氏が同一人物だったら、これ重大な問題だと思うんですけども、どうですか。
○政府参考人(水野政義君) お答えいたします。 先ほども申し上げましたとおり、本事業の再委託につきましては、この事業を的確に実施できる能力をその再委託先が有しているかどうかという観点から判断しておりますので、それ以外の要素について、含めて確認をしているというものではございません。
○紙智子君 だから、結局、これからだってもしかしたらあるかもしれないけど、素通りしちゃうということになりませんか。 二〇〇八年の三月十二日付けのサピオという雑誌の中でも、当時、トゥルー・ワールド・フーズを含めて六つの会社を傘下に置くトゥルー・ワールド・グループの代表取締役が、自社ホームページで、それは渋谷区の神宮前にあった統一協会の商社ハッピーワールドの元社長だというふうに記されている。調べようと思ったら、これ分からなくはないと思うんですよ。 今のこの委託契約や再委託では、こういうことを見抜くことできないということになるんじゃないですか。
○政府参考人(水野政義君) お答えいたします。 現在の委託事業の方法につきましては、この委託、再委託先の欠格事由として、役員等が暴力団又は暴力団員である法人等であることなどを、ものにつきましてはこれを契約しないということをあらかじめ確約するということになっておりますし、さらに、契約後にそうしたことが、事実が判明したときには直ちに委託事業者は再委託解除を、再委託契約を解除しなければならないとされていますけれども、委員御指摘の内容については、このような契約における欠格事由には該当しないと考えているところでございます。
○紙智子君 暴力団関係だけじゃないですよね。反社会的なことをやったところもそういう対象になっていると思うんですよ。 それで、卓氏が言っているように、統一協会というのは日本で霊感商法を行って、それで集めたお金を使ってアメリカで事業を展開したのが古田氏ではないかと疑われているわけです。 大臣、やっぱりちゃんとしたチェックがもう不十分な中で税金がもし使われているとしたら、これ大問題じゃないかと思うんですけども、大臣の認識を伺います。
○国務大臣(野村哲郎君) 先ほど局長が答えましたように、最初、ここの契約をしたのはテー・オー・ダブリューというところでございまして、ここが食材等を調達するために再委託をしたのがこのトゥルー・ワールド・フードというところでありますけれども、ただ、いろいろ聞いておりますと、この日本のレストランの十一店舗のうちの七店舗だったかな、はここをほとんど使っている、食材を、魚を中心ですけれども。そのぐらい、活躍と言っちゃおかしいんですけども、活動しているトゥルー・ワールド・フードというところだそうでして、当然といえば当然で、このテー・オー・ダブリューもここを目付けて取引を開始したんだろうというふうに思います。 ただ、農水省の方では、この再委託等の中身を具体的に検討していくということは物理的にもやっぱり難しいところも、先ほど紙委員からありましたように、いろいろ疑って掛かれば、結果としてはそうだったのかな、ここが足らなかったなというのはあるんですけれど、ただもう、三年前にもうこれは契約が終わっておりますので、もうこれ以上のことにはならないというふうには思いますけれど、これからはやっぱり念を入れなきゃいけないなと、こういうことは感じております。
○紙智子君 やっぱり、これがたとえ過去一回だとしても、やっぱりそういう形でもしつながっていったら大変なわけだし、ほかの分野ももしかしたらあるかもしれないということを考えれば、農水省がお墨付きを与えて予算付けているところだということになると、それが、何というの、安心材料になってしまうわけですから、そこは是非、このテー・オー・ダブリューという会社を結局くぐって、トンネルになってトゥルー・ワールド・フーズに流れているんだとすれば、しかも統一協会関係の企業に食い込んでそれを許しているということになるんであれば大変ですから、過去、やっぱり実態把握をして、調査を行って、国会に報告するように求めたいと思いますけども、いかがでしょうか。
○政府参考人(前島明成君) お答えいたします。 過去におけるトゥルー・ワールド・フーズ社との関係につきましては、旧統一教会に関する状況を見ながら、調査の必要性などを慎重に検討していきたいと考えておるところでございます。
○紙智子君 ちょっと時間になりましたので、統一協会企業がもう行政に踏み込んでいれば大変問題だと思いますので、重ねて調査と報告を求めたいと思います。 この後、ちょっと水活もあったんですけど、それは次回に回しまして、これで終わります。
○須藤元気君 こんにちは。無所属の須藤元気です。 野村大臣、就任おめでとうございます。野村大臣は鹿児島県出身ということですが、私、司馬遼太郎さんの大ファンでして、「翔ぶが如く」にはまっていた時期がありました。ということもあり、鹿児島県よく行っているんですが、ちょうど二か月前、「UTAGE」というお酒の番組で、ゲストとして焼酎の蔵に行ってまいりました。で、その番組が終わった後、打ち上げに行って居酒屋で鹿児島の芋焼酎とおいしいお魚をいただいていたんですが、最近魚捕れなくなってきたんだよねというちょっとお話を聞きました。まあこれは鹿児島県に限ったことではなく、日本全体に言えることではないでしょうか。 秋といえばサンマの季節です。私のやっているお店でもサンマの塩焼き出していますけども、本当に僕、内臓が好きなんですよね、ちょっと苦い。そんなサンマの塩焼き大好きなんですけれども、その我が国のサンマの漁獲量、一九八〇年以降、おおむね年間二十万トンを維持してきましたが、近年は急激な減少傾向にあります。事実、二〇一九年には約四・六万トン、二〇二〇年には約三万トン、去年の二〇二一年は約二万トンとなりました。いろいろな原因があると思うんですが、ここでちょっとお尋ねいたします。 この近年の我が国のサンマ漁獲量の極めて急激な減少のトレンドについてどのような予測を立てているのか、そして、不漁を打開するためにどのような対策を立て、行っていこうと考えているのか、お聞かせください。
○政府参考人(神谷崇君) お答えいたします。 サンマの漁獲ですが、委員御指摘のように、かつては日本は二十万トンの漁獲がございましたが、昨年は僅か二万トンまで減少しております。近年のサンマの漁獲は、我が国水域の外側の公海域におきまして中国、台湾などの外国漁船によるものが主体となっておりますが、それでも全体の漁獲量は九・四万トンと、かつての日本全体の漁獲よりも少ないものとなっております。 サンマの国際的な資源管理を行います北太平洋漁業委員会、NPFCと呼んでおりますが、ここの科学委員会が二〇二一年十二月に実施した資源評価によれば、近年、サンマ資源は歴史的低水準に落ち込んでいる一方、こうした資源水準に比べて漁獲の水準はいまだに高い状態が続いていると判断しております。 こうした状況や海洋環境の変化などを踏まえますと、日本水域でサンマの来遊が劇的に回復するという可能性は今のところ高くはないと、急激に回復するという可能性は高くはないと考えております。 このため、資源を回復させ日本水域への来遊を増大させることが我が国としては非常に重要なことでございまして、国際交渉を通じた公海域での資源管理の強化に取り組んでいくとともに、国内漁業対策としては、対象魚種や漁法の複数化など状況に応じた新たな操業形態への転換など、必要な施策の推進、検討を行ってまいります。
○須藤元気君 自然が相手ですから人の力では難しいところもありますけれども、不可抗力だからというものではなく、しっかりやれるべきことをやっていただければと思います。 さて、先ほど芋焼酎のお話ししましたが、僕が大学生ぐらいの頃、芋焼酎ブームがありまして、魔王とか森伊蔵ですか、プレミア焼酎一杯二千円ぐらいのときありましたよね。そんな時期もあったんですが、焼酎ブームも随分と前に終わってしまい、現在ではどこの蔵もなかなか厳しい状況が続いております。 そこで、焼酎、日本酒、いわゆる国酒と言われている日本のお酒のすばらしさを国内、海外に広げていきたいと考えております。では、どうすればいいか。やはりそれは、ブランド力を高めることだと私は思います。 先月一日に施行された改正輸出促進法では、いわゆる品目団体の認定制度が創設されました。ブランディングされた農林水産物や食品を輸出先でどのように販売していくかというマーケティングに関しては、品目団体の役割が重要になってくるのではないでしょうか。 ブランディングといえば、実は先日、木箱に入ったワインのようなものを僕プレゼントされました。家に帰って何のワインかなと思って木箱を開けてみると、それ、ボトルはワインボトルだったんですが、中身が緑茶だったんです。何だこれと。で、ちょっとネットで調べてみたら、その木箱に入っていた緑茶が八千円近くしたんです。緑茶ですよ。で、ネットでちょっと見てみたら、一番高いので三十万円近くしていたんです、緑茶が。本当にこれ、何ていうんですかね、おいしかったはおいしかったんですけれども、見せ方一つでこれだけ価値が変わるんだというふうに思いました。 そこで、農水省にお尋ねいたします。 この緑茶、少し極端な話ではありますけれども、輸出促進のためには、ブランディングにとって可能性はかなり広がると思います。このようなものに対してどういう取組をしているのか、お聞かせください。
○政府参考人(水野政義君) お答えいたします。 ブランド品につきましては、委員御指摘の日本酒、焼酎に加えまして、和牛や日本茶、果物等、海外で評価される日本の強みがある二十八の品目を輸出重点品目に選定し、官民一体となってブランド価値の確立に取り組んでいるところでございます。例えば、オールジャパンでの輸出促進のため、品目団体が日本産ロゴマークを活用し日本産品のイメージ向上を図るほか、GIの登録を通じて、海外における日本のGI産品の模倣品排除などにより、そのブランドの保護に取り組んでいるところでございます。 これらの取組を通じ、日本の農林水産物・食品の更なるブランディング力を強化し、輸出の促進を図ってまいります。
○須藤元気君 ありがとうございます。 野村大臣が午前中御答弁で、鹿児島県のお茶を作る際、ペレットを使っていると、肥料にしているお話をされました。そして、その有機緑茶、輸出伸びております。やはり、海外ではこのオーガニックであるというのは、やはりブランディングとしてとても大事ですし、重要視されています。先ほど串田議員もアニマルウエルフェアのお話をされていましたが、やはりオーガニックでありアニマルウエルフェア、そういった観点がやはりブランディングをつくる上で、やはり食べるものですから、そこが一番僕は重要だと考えております。 そこで、我が国でも、みどりの食料システム法が施行されました。しかし、このみどり戦略が国民に広く周知徹底されているとは到底思えないような話を聞きました。 私の知り合いの方が宮崎県高鍋町での有機農業スタートアップ講演会でお話をしたところ、集まった農家の方のほとんどがみどり戦略について知りませんでした。四十名ぐらいの方が集まったらしいんですが、二、三名の方しかみどり戦略知らなかったそうです。そんなことありますかね。有機農業をやろうと思って集まっているのにみどり戦略を知らないっていうのは、格闘技をやろうとしているのに須藤元気を知らないみたいなものです。失礼いたしました、失礼いたしました。 農水省では、みどり戦略の推進に向けて、みどりの食料システム法の運用を含め、あらゆる機会を通じて情報発信等、広報活動に力を入れてまいりますと言っております。 そこでお聞きしますが、国民の間で十分に周知されていない原因はどのようなところにあると理解しているんでしょうか。そして、みどり戦略の周知徹底のためどのような取組をしているのか、お聞かせください。
○政府参考人(川合豊彦君) お答えいたします。 農林水産省では、みどりの食料システム戦略の策定以降、本省及び地方農政局などを挙げまして、生産者を始めとする皆様に対して、これまで一万五千回を超える意見交換や説明会などを実施してまいりました。このほか、テレビ、雑誌、広告などを通じた情報発信も行っているところであります。 また、令和三年度補正予算及び令和四年度当初予算におきまして、みどりの食料システム戦略推進交付金を措置しまして、これまでに全国で三百を超える地区におきまして有機農業の産地づくりやグリーンな栽培体系への転換などの取組を支援してまいります、しております。 一方、委員御指摘のとおり、現場の認知が不十分であるとの声もいただきます。引き続き、現場への一層の周知と意見交換を進めてまいります。 また、みどりの食料システム戦略を進めるに当たりましては、消費者の皆様に理解していただくことが大変重要であります。農林水産省の食堂におきましても、有機農産物を使用したメニューの提供を始め、消費者の皆様に御理解いただくよう努めているところであります。 個別の施策や生産者、事業者の取組に合わせ、様々な情報発信を進めてまいります。
○須藤元気君 ありがとうございます。それなりに何かいろいろアプローチはしているということは分かったんですが、ただ、現実問題、周知されていない、全然知らないっていうことは、やっぱりそのアプローチというか、角度が違うんではないかなと感じるので、そこら辺はしっかりと取り組んでいただければと思います。 さて、先日、農水省の食堂にお邪魔しました。有機農産物を使ったメニューが提供されており、とてもうれしく思いました。当時、宮崎大臣政務官と田名部先生もいらっしゃいましたけれども、私、ハンバーグ定食を食べまして、大変おいしかったです。 以前、私は農水省の食堂から取り組むべきではないかと申し上げたところ、当時大臣であられた金子前大臣から、「官公庁の食堂など、様々な立場で有機農産物を利用していくことは、有機農業の拡大につながる有効な取組であると考えます。」との御答弁をいただきました。 その後、農水省だけでなく、ほかの官庁での有機農産物の使用状況はどうなっているのか、教えてください。
○政府参考人(平形雄策君) お答えいたします。 農林水産省では、本年六月にオープンしました職員第一食堂において、常時十種類以上の有機農産物が使用されております。また、庁舎内の他の食堂三店舗においても有機農産物を使用したメニューが提供されているところです。 委員御質問の他省庁なんですけれども、当省から有機農産物の利用の働きかけ、あるいは供給可能な主体の紹介などを行っておりまして、既に厚生労働省、環境省の職員が利用する食堂で有機農産物が使用されたメニューが試行的に提供されたと伺っています。また、他の複数の省庁においても、今後、有機農産物の活用を検討しているとのことでございます。 引き続き、他省庁に働きかけを行い、各省庁の食堂における有機農産物の使用を後押ししてまいります。
○須藤元気君 ありがとうございます。少しでも広がっていって、うれしく思います。是非、全ての省庁で取り扱っていただければと思います。あと、議食も何か有機品になるといいなとか勝手に思ったりしますけれども。 さて、有機農産物の積極的活用のために、学校給食で使用するべきではないかと以前提言させていただきました。当時の青山審議官からの御答弁でも、文科省と連携して情報発信することや、関係省庁と連携し施策を進めていくという旨の回答をいただきました。 確かにこのような連携、協力ということは大事であり、良い方法ではあると思いますが、もっと強い、まあ言ってみれば、公共調達を法律で義務化するくらいやらなければ、二〇五〇年までにこの有機農地百万ヘクタールという目的、目標達成というのは正直難しいと思います。 そこでお尋ねしますが、この有機農産物の公共調達を法律で義務化するような可能性をお聞かせください。
○政府参考人(平形雄策君) お答えいたします。 国等における物品調達につきましては、グリーン購入法が措置されておりまして、昨年法律の基本方針が見直されました。国等の庁舎内の食堂においては、有機農業により生産された農産物の使用が配慮事項として追加されたところです。 一方、学校給食につきましては、その費用が保護者負担であること、また食材の調達方法や提供の方法などが地域によって異なることから、地域の独自性を尊重して対応する必要があると考えています。このため、農林水産省では、生産から消費まで一貫した有機農業の拡大の取組を行う市町村への支援を行うことによりまして、意欲ある市町村において学校給食等で有機農産物が導入されるよう支援をしてまいります。 有機農産物の導入拡大に当たりましては、公的機関でその積極的な活用を図ること、これは有効な手段の一つではございますが、事例が今多くない中で義務的に進めるというよりも、まず実際に導入する事例を各地に創出して、その横展開を図ることとして活用拡大を進めていきたいと考えております。
○須藤元気君 まあとにかく、目標達成には攻めの一手だと思いますので、是非積極的に取り組んでいただければと思います。 さて、日本の有機農業の第一人者として、埼玉県霜里農場の金子美登さんが先月七十四歳で逝去されました。金子さんは、市場に流通しない有機農産物を定期的に消費者に届ける提携の仕組みを広げ、有機農家の経営基盤を確立したお方です。金子さんの御存命中、この参議院農林水産委員会の視察でも私も参加させていただきました。金子さんの農場にあるトイレの汚水の還元水を理事の先生方がおいしそうに飲んでいた姿、いまだに忘れられません。また、同じような時期に、みどりの食料システム法でもいろいろと御尽力されたかごしま有機生産組合代表の大和田世志人さんも急逝されました。このような日本の有機農業のレジェンドたちがおやりになったことの遺志を受け継ぎ、農水省はそれを生かしていただきたいと思います。 そこで、野村大臣にお伺いします。 下野議員も先ほど質問されておりましたが、改めてこの有機農業の拡大を始めとするみどり戦略の実現について、意気込みをお聞かせください。
○国務大臣(野村哲郎君) 私は須藤委員が鹿児島の大和田さんと親しいということを全く知りませんでして、多分、川合審議官も知らなかったんじゃないかと思うんですが、先般、川合審議官と話されてすぐに亡くなったんですよ。だから、彼はちょうど帰ってくる途中で知らなかったんですが、私にすぐ一報が入りまして、それで、その前まではもう本当にお元気だったんです。お二人とも何かそういう感じで、全く病気になっておられた方ではなかったと、この金子さんもそうらしいというのも聞きました。 そこで、余計な話でしたが、この有機農業につきましては市場が今拡大しつつあるということは、これはもう委員も御承知のとおりでありまして、今後も更なる拡大が見込まれるというのが一つであります。それから、農業に新たに参入する人の二割はこの有機農業をやっているということの実績もありまして、今後やっぱり相当な拡大が見込まれるんじゃないのか、こんなふうに思っております。手前みそばっかり言っているんですが、鹿児島では、お茶に堆肥用のペレットを投与しながら有機JAS認定を受けたその茶園の農地が拡大をどんどんしております、今のところ。 ですから、そういったようなことで、私は、今後ともこの有機農業というのはやはり拡大しなきゃいけないし、そしてまた、それはみどりの戦略の中でも、面積のところも目標数値を掲げているわけですから、是非達成をさせていこうと思います。 ただ、消費者にやっぱりここは理解していただかないと、先ほどのお茶の価格を聞いてびっくりしたんですが、どういう方が飲まれるのか分かりませんが、非常にそういう有機茶というのも高くで売れるようになっておりますので、是非とも、大和田さんのところは、最初、三十年前にこの有機に手掛けられて、そして一般の消費者にどういうふうにして理解してもらったかというと、お店を一つずつ、五店舗、今五店舗持っておられます。地球畑というお店なんですが、そういう形で一般の人たちにも広げていったと。やっぱり、そういった両面から、生産する、そして今度は出口の売るところ、こういうのを、テナントでもあれでもいいんですけれども、そういう形で、やっぱりセットした形でやっていかないと、一方だけでどこかのスーパーに出すというような形は非常に難しさがあるかもしれません。 そういう意味では、いろいろ知恵を絞りながら推進をしてまいりたいと思います。
○須藤元気君 力強い御答弁、ありがとうございました。 最後になりますけども、私のいた格闘界でも、元参議院議員のアントニオ猪木さんが逝去されました。猪木さん、会うたんびにいつも、元気さん、元気ですかといつも声を掛けていただきました。そんな猪木さんですが、お亡くなりになる前、地球環境をどうにかしなきゃいけないとおっしゃっておりました。そんな猪木さんの闘魂を引き継いで、この地球環境をみんなで守っていきたいと思います。 どうもありがとうございました。オッス。
○寺田静君 無所属の秋田県選出の寺田静と申します。 まずは冒頭、大臣の御就任を心からお祝いを申し上げます。農家の皆さんが、この方だったら自分自身の気持ちや思いを分かって寄り添ってくださるのではないかと感じられる方が大臣になられたこと、本当に私自身もうれしく思いますし、また、そうであるからこそ、もしそれがかなわなかったということになったときの失望は大きいものと思いますから、何とかその方々の、農家の皆さんの気持ちに寄り添った農政を実現していただきたいということを、おこがましいですけれども、冒頭申し上げたいと思います。 農業県の秋田の選出ということもあって、この委員会に所属をできて大変うれしく思いますけれども、午前中から、委員の皆さん、また大臣らのお話を聞いていて、大変勉強になります。夫も、また義理の父も、恐らく農水の委員会に所属したことがほとんどなかったかと思いまして、私自身もサラリーマン家庭の生まれでありまして、そういう意味で甚だ勉強不足ではありますけれども、農家の友人たち、また親戚も多くおります。また、農家に従事をしながら長年自治体議員をされている方々の話を聞いてまいりまして、どうしてこうなっていないのかなと素朴に思っていたことがたくさんありますので、そうしたことを一つずつお伺いをしていけたらというふうに思っております。 冒頭、少しだけ私自身の問題意識を申し上げますと、秋田は農業県、米どころとして栄えてきましたけれども、その運命を米農家と共にしていて、高齢化の進展、これは全国どこでも同じことと思いますけれども、秋田はその中でも少子高齢化の全国のナンバーワンでありまして、既に高齢者も減り始めるという段階に入っております。農家では食べていけないということもあって、若者が次々と秋田を去っていって、毎年市が一つ消えるぐらいの人口減少が起こっております。当然の帰結として、農業の担い手も平均七十歳ぐらいになっていて、もう県の農業の五年、十年先が見通せないという状態になっております。秋田の経済を回しているのは農家の収入と年金が主だということを聞かされてきましたけれども、そうであるからこそ、今本当に深刻な状況があって、不勉強ながらも農業を何とかしたいという思いは人一倍強く持っているつもりであります。 また、過去三年は環境委員会に所属をして、子育て中の一消費者としても、この食べ物の安全のこと、また、農業で肥料や資材として使われているプラスチックが海洋プラスチック汚染の原因となっているなどということにも関心を持って取り組んできましたので、ただ、環境省が直接の所管ではないということも数多くあって、もどかしさも感じておりました。 そのような中ではありましたけれども、さきの通常国会でいわゆるみどり戦略が議論をされて、ここから環境負荷の低い農業に国としてかじを切っていくのだということが定められたことは大変うれしく思っております。私自身も、地産地消を応援したいと思っても、環境配慮のあるものを選ぼうとすると海外産のものが多くなるということも、これもまたもどかしく思っていたところでもあります。このような問題意識の下に、質問を進めさせていただきたいと思います。 まず、大臣は所信の中で、食料・農業・農村基本法を総合的に検証し、見直しに向けた検討を進めるというふうにおっしゃっています。総理指示も踏まえた上でということで上記のように、このようにおっしゃっておりますけれども、是非進めていただきたいという思いで、この背景にある大臣の思いをお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(野村哲郎君) これは、同じような御質問もいただいておりますが、要は、今の食料・農業・農村基本法は制定からもう二十年たちました。その間に日本の農業なり農村はどう変わってきたかということを考えますと、まず一つは生産者の高齢化、あるいは減少、そしてまた国内の農業構造の変化、こういった変化に加えまして、世界的に見たときには食料事情が悪化しているということは、これはもう御承知のとおりでございまして、三つ目がまた気候の変動であります。 ですから、こういったことを背景に考えていきますと、食料安全保障上のリスクが、二十年前と全然、もうリスクは高まってしまっているんじゃないかと、こういう思いがありまして、今回、全ての農政の根幹である基本法を見直そうと、そして新たな法律に改定しようと、こういうことを検討しておりまして、現在、審議会に私の方から諮問をさせていただいたところであります。 したがいまして、今申し上げたように、私は選挙のときからずっと言ってきたんですが、こういった国内生産基盤を維持強化して、将来にわたって子供たちや孫に食料安定を、食料を安定的に供給するための今がターニングポイントなんだと、こういうことを農水省の皆さんにも言ってきましたし、また、私は県民の皆さんにもそういうことを言ってまいりました。 したがって、今、見直しに向けて審議会の中の部会をつくっていただきまして、その中で検証し、そして新たな方向付けをしてもらおうということで検討していただいておりますので、しっかり私どももそれに参加しながら検討させていただきたいと思っています。
○寺田静君 ありがとうございます。 私自身も全く同じように感じておりますし、ただ、そもそも人口減少ですとか自給率の低さ、高齢化の進展による担い手の不足、担い手不足などはかねてから指摘をされてきたことで、また、少子高齢化のトップランナーである秋田としては、その問題をもう以前、かなり以前から感じてきたところであります。担い手の中心が七十歳になるということで、昔ほど腰を曲げてするような作業がなくなってきているとはいえ重労働である農業で、また、秋にならなければ米の価格も分からないということでは、生活をどうやって立てていけばいいのかと。 先日、山形の被災地の視察も御一緒させていただきましたけれども、そこでも、三年目になってようやく収穫できるというところの作物が、災害で全く収入がなくなってしまった。新規就農をしても、災害でこうして収入がなくなるというような状況を見て、誰が農業を続けていこうと思うのかというようなことを改めて感じました。 農業に夢を抱いてこうして入ってきても、最低限暮らしていけるという生活の見通しがなければ続けられないですし、先ほど田名部議員の方からもお話があったと思いますけれども、本当に食べていけなければ続けられないんだと。こうした、数々の農政問題、様々ありますけれども、こうしたことごとを、この様々なことを解決していくには、小手先で制度をやっぱりいじればいいというものではなくて、やはり、そもそも国はこれから農業をどうしていくんだということを根本から問い直す必要があるのではないかと、私自身、今感じております。 そこで、大臣にお伺いいたします。 国をこれから、この日本という国が農業をどのように位置付けて、農業の価値というものをどう捉えて、それを担う農家をこれからどうやって支えていくべきであるとお考えであるのか。このようなことを私自身よりはるかに長きにわたり考えてきたであろう大臣に率直な思いをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(野村哲郎君) もう委員御承知のように、秋田であればやはり農村を抱えた地域でございますから、この農業の持ついわゆる機能というものがありまして、私は、この農業は、国民の皆さんに食料を安定的に供給する、それだけではなくて、そして、そこの地域の経済やコミュニティーを支えている、こういう側面も、機能があります。さらには、国土の保全だとかあるいは景観の維持など、やはりこの多面的な機能を発揮している、これがやっぱり農業であり農村だと、こんなふうに思いまして、昔からよく言われている国の基であるというふうに思います。 一方で、先ほど申し上げましたように、いろいろ取り巻く環境が非常に激変してまいりました。それで、今後、国民への食料供給の役割を、安定的な供給の役割を果たすためにどうするのかということでありまして、一つは、輸入農産物なり輸入生産資材、こういうもう依存を、いわゆる過度な依存を低減して、国内でやれるものは国内で賄おうと。先ほど言いました肥料にしてもそうだし、あるいは食料にしてもそうでありまして、金さえあれば外国から輸入できると、そういう時代はもう終わったというふうに私は思いますので、できるだけ国内で調達をしていく、国内にあるものを活用するというのが一つ。それからもう一つは、先ほど来お話がありますようなみどりの食料システム戦略を踏まえた環境負荷低減の取組を、これを強化していくというのが二つ目であります。さらには、世界の食市場を確保するための農林水産物・食品の輸出促進。この三つが大きなテーマとして、これからの農業を考えた場合には将来担うことが期待される農業経営になっていくのではないかと、こんなふうに思っておりますので、これらを中心にしながら今後農政を進めてまいりたいと思っております。
○寺田静君 ありがとうございます。 思いを聞かせていただき大変有り難く思いますし、是非、副大臣、政務官の皆さんと一緒に問い直しを進めていただきたいと思いますし、その大臣の思いに沿った農政の実現に努めていただきたいというふうに思います。 次に、みどり戦略のことについてお伺いをしたいと思います。 農業県秋田で生まれ育って、私自身は現在子育て中の一消費者でもあります。その消費者としての視点から申し上げれば、有機農業の拡大は願っている方向性そのものであって、今回大変意欲的な数値目標を掲げて、国を挙げて有機農家を支えていく計画ができたことはとてもうれしく思っております。 ただ、この数値、大変意欲的なものだというふうにも感じております。現在の有機の農業の割合というのは〇・五%で、これを二〇五〇年までに二五%ということですから、どうやってやっていくのかなと率直に思うところもあります。 大臣、直感で結構です。これ可能だと思いますでしょうか。
○国務大臣(野村哲郎君) これは、今も、今までもこの場所で答えてきましたけれども、確かにその有機農業というのが認定されている面積もだんだんだんだん増えてきているし、これからそれに向けて世界もそういう方向で動いておりますから、先ほど須藤さんのお話なり、そういった形で日本の中でも動き出した、世界の中でも動いている。 ですから、日本は、我々としても、農水省でこういったような有機農業について、みどりの食料システム戦略の中でも堂々とというか、非常に高い目標値を掲げながらやっておりますので、是非ともこれは実現したいと、こんなふうに思います。
○寺田静君 ありがとうございます。実現したいということで、可能だというふうにはお答えをいただいておりませんけれども。 ただ、どうしたら可能になるかということを農水省の方にお伺いをしますと、まずはモデルを百か所ぐらいでつくってやっていきたいというようなことを教えていただいております。例えば、秋田であれば、これに手を挙げているのは大潟村だけなんです。農政に詳しい大臣始め、委員の皆さんは御承知のことと思いますけれども、秋田にとってこの大潟村というのはかなり特殊な成り立ちのところです。 国が農地が必要だからといって国策として湖を埋め立てて広大な農地を造成した場所で、ただ、完成まで紆余曲折を経て数十年掛かった後に、皮肉にも埋め立ててすぐに米余りということが言われて減反政策が始まったと。この国の農政に翻弄された土地でもあります。現状として見れば、平らな土地で大型化に向いているということもあって、収益率も高くて、県平均よりもこの担い手の年齢も十歳若いんですね。秋田の、余談ですけれども、メルセデスベンツの顧客が一番多いのは大潟村だということも聞いております。 ただ、昔の景観を懐かしむ声や、また残存する湖の環境汚染の問題なども指摘をされているところです。この大潟村が手を挙げたことはもちろんうれしく思いますけれども、ただ、こうした特殊なところですから、ここでうまくいったら県内に広まるのかということはまた全く別問題であります。 その他の市町村、特に慣行農業が多いところで手を挙げづらいという自治体にどうやって促していったらいいのかということを私自身も考えて、また市長さんにお話もしたりもしております。個別の農家への支援ということが大事になってくるのかなと私自身は感じておりますけれども、長く特別栽培で全量の米を作って自力で販売しているという農家の方にお話を聞きますと、やっぱり慣行農家の方とのあつれきをどうやって超えていくのかと。また、酒米としてその有機のお米を必要として、今自社栽培に乗り出したというところにも話を聞きましたけれども、どうやって、おまえのところが有機でやっているから病気が出たとか虫が出たという声に応えてやってきたんですかということをお伺いすると、信念を持って無視することだというふうに言われました。自分のやっていることの正しさを信じて、相手を尊重して、相手にも自分のやっていることを尊重してほしいと思うけれども、そうではないときはもう無視するしかないんだというふうに言われました。ただ、やっぱり隣近所で助け合いでやっているところも多くて、一軒が始めたいと思ってもなかなか難しいというところもあると思うんですが、これをどうやって支援をしていったらいいのかなということを私自身も頭を悩ませております。 このオーガニックビレッジの構想に県内から大潟村しか手を挙げなかったというところには、背景には、農業従事者の高齢化というところもあるのではないかなというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(野村哲郎君) 私も秋田に行ったときに大潟村を見ましたけれども、やっぱり、すばらしいやはり平野部が広がっているなと。最初はお米だけだったのが、今じゃ転作につきましても、他の作目への移行も順調に進んでいるというか、非常に先進的な取組をされている地域だなと、ベンツがそんなにあったかなとは思いましたけれども。 いずれにしましても、この有機農業というのはそんなに簡単なものじゃないです。今、さっきおっしゃったようないろんな苦労があると思います。雑草が生える、虫が入ってくる、こういうこともあると思いますけれども、それは乗り越えて、無視しなけりゃいかぬというお話もありましたけれども、ただ、今までのように、いろんな形で各機械、機械屋さんと我々はよく言うんですが、メーカーも有機農業に合ったような機械の開発、そういうものを、例えば雑草を取る機械だとか、あるいは、虫を捕る機械というのはあんまり聞いたことないんですけれども、ただ、どうにかして今からのこの開発が進んでいって、そういうことに対しても、栽培技術もそうだし、それからメーカーの方でも機械等の、最新の機械を作ってもらおうという、いろんな課題があることもよく分かっておりますけれども。 もう一つ大きな問題は、消費者がどれだけそのことに理解していただいているのか。例えば、お米にしても、普通のお米と有機栽培のお米では二倍の価格差があります。ですから、そんな高いものをというふうになってしまうと、これはもうなかなか消費者の理解を得られていないと。それでもそっちが欲しいんだというやっぱり消費者をつくっていかなきゃならない。よく、元農水大臣でした石破さんが、石破茂さんが、スイスでは六十円の、一個、卵が一個六十円するんだけども、それでも国民は六十円の卵を一個買っていくと。それはやっぱり、それはちゃんとした有機でつくった卵だというのが分かっているから買ってくれるんだと。 先ほど私は、須藤さんのところでもちょっと申し上げましたように、鹿児島のその有機農業をやっている方々が地球畑というスーパーをつくって、そこで有機農産物だけを売っていた。それをスーパーなんかに卸していたら、価格差が違うものですから皆さんそれは手に取らない、だから自分たちの店をつくろうぜということで有機農業のお店の地球畑というのをつくって、そしてやっぱりそこに関心を持った主婦の方々、あるいは男性もそうですが、そういう人たちが集まり出したということで、地球畑が一店舗、二店舗ということで、五店舗、今現在やっている。そういう消費者のやっぱり理解というのも一方ではやっていかないと、なかなかこれは広がっていかないだろうと思います。
○寺田静君 ありがとうございます。 私自身も、一番近いスーパーが、イオンがありまして、そこにも有機のものが並んでいるんですけれども、やっぱりまだまだ、回転が悪いので、鮮度も落ちて、で、価格も高いと、やっぱりそれにはなかなか手が伸びないなということを消費者としても感じており、課題だなというふうに思っております。 残り、時間が少なくなりましたので、最後の一問は次回に回させていただきたいと思いますけれども、この消費のところを解決するために、私自身も、先ほど来お話が出ておりますように、有機の給食を進めることがその解決の手段の一つではないかなというふうに感じております。 先日、全国オーガニック給食フォーラムというものも行われて、藤木政務官もお出になっていたのかなと、また山田委員もお出になっていたのかなというふうに思いますけれども、ここのところを何とか皆さんと一緒に進めていきたいなと思っておりますので、またこれに関しても質問をさせていただきたいと思います。 今日はありがとうございました。
○委員長(山下雄平君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後三時十二分散会