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210回国会参議院2022/11/01

厚生労働委員会 第3号

発言数
242
登壇者
34
会派数
7
開催日
2022/11/01

会議録

山田宏自由民主党

○委員長(山田宏君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。  政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長辺見聡君外二十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山田宏自由民主党

○委員長(山田宏君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

山田宏自由民主党

○委員長(山田宏君) 社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

石田昌宏自由民主党

○石田昌宏君 おはようございます。石田です。  大臣、昨日、精神障害者の都内にあるグループホームと松沢病院ですかね、視察に行かれたということで、本当にありがとうございます。精神科の医療に関してもまだ様々な課題がありますので、これからまた行かしていただいたらというふうに思います。  私も精神科の病院で看護師を若い頃やっていまして、この領域は非常に関心があります。仕事でとてもいろんなチャレンジをさせてもらいましたので、結構楽しく、しかも前向きにできたなということと、やっぱりその精神の医療が置かれている様々な矛盾というか何というか、そういったことに対して、今でもちょっとこれでいいのかなと思うこともたくさんありまして、ちょっと今日はそれについてまず質問させていただきたいというふうに思います。  様々な難しさの中の一つがやっぱり入院形態の問題だと思うんですけど、精神科は精神科独自の入院形態を持っていて、任意入院ってまずあって、まあそもそも入院は入院なのに何で任意というか分からないんですけど、任意入院という形態、医療保護入院、応急入院、さらに措置入院と、様々なある意味で強制性を持った入院というのも制度的にある辺りの難しさがあります。  今国会でも障害者総合支援法案の中で審議があるんじゃないかと思いますけど、まずはその医療保護入院、これについて、ちょっと現状、実態について御説明をいただきたいと思います。

辺見聡厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長

○政府参考人(辺見聡君) お答え申し上げます。  六月三十日時点で行っております医療保護入院患者の数の調査でございますけれども、令和三年の時点で十三万九百四十人というふうになっております。この数字は、二十年前と比較いたしますと、二十年前を一〇〇とすると一一八という値になります。また、疾患別で見ますと、令和三年の数字を申し上げますけれども、症状性を含む器質性障害の方が四万五千八百六十八人、統合失調症、統合失調症型障害及び妄想性障害が令和三年につきましては六万三千五百五十二人となっているところでございます。

石田昌宏自由民主党

○石田昌宏君 ありがとうございます。  医療保護入院はこの二十年間で増えてきていますが、その内訳を今御説明いただきましたけれども、実は二十年前は大半が統合失調症の入院でした。それは今でも多いことは変わらないんですけど、その後急激に、症状性を含む器質性精神障害というふうになるんですけど、まあちょっと単純化して言っちゃうと認知症ですね、の患者さんがどんどん医療保護入院で増えていて、二十年前の二倍以上になってきています。  まだ統合失調症の患者の方が多いんですけれども、多分もうあと何年もすると、これ比率逆転してきて、医療保護入院の中心が認知症になっていくような傾向を示しているところにまた一つの課題があるのではないかというふうに思っています。  横浜にNPO法人さざなみ会という会があって、そこが神奈川精神医療人権センターというのをつくっています。今年の八月にそこで、神奈川県内の七十の病院、さっきおっしゃった六月三十日の六三〇調査の個票を開示請求したんだと思います。各病院の状況についてまとめたデータ本を出しています。  それを読むと、いろいろ興味深いことが分かってきて、ちょっとそれについて質問をしたら切りないぐらいあるんですが、今日は一点だけに絞らせてもらいますが、その中のデータを見ると、入院患者全員が医療保護入院という病院、結構あるんですね。結構あります。でですね、じゃ、全員が医療保護入院って何なんだろうなと見ると、そういった病院のまた多くが、ほぼ全員が認知症なんですね。認知症の患者さんを医療保護入院として事実上病院で診ているというところ、結構あるんですね。  これがいいか悪いかって、ちょっと今議論するだけの素材がないのでちょっとおいといたとしても、ここから見えてくるのは、例えば精神科の病院で、医療保護入院で認知症入っています。症状が同じかどうかはちょっと分かりませんが、また、ほかの症状もあるので一緒にしちゃいけないとは思いますが、それでも、認知症というくくりで見ると、実際、精神科の病院だけじゃなくて、介護の保険の施設、例えば介護老健とか介護特養もかなり認知症の方ばかりというところも現実的にあります。  また、医療の方でも、身体科の病院で療養病床とか、場合によってはリハビリテーションの病棟とかでかなり認知症の方が占めている病院もあって、例えば、そういった介護の施設だと、そこは身体拘束禁止とかというルールがあったりとか、当然入所は契約の下に行いますし、医療であっても、そこは一定の条件があれば拘束というのはあり得るのかもしれませんけど、医療保護入院みたいにある意味強制性を持った入院という形態はないわけですね。  一方、介護保険、あっ、精神科の場合は医療保護入院ですから、ある意味強制性を持った入院しているわけです。そういったところの理由とか区別ってどうなっているのか、ちょっとよく分からない状況です。医療保護入院というのはなぜ介護保険施設や身体科の病院では存在せずに精神科だけにあるのかとか、そもそも精神科に入院している認知症患者さんに対して医療保護入院というのは適切な考えであったのか、あるのかといったことなどが整理し切れていないというか、これからしなきゃならないんだと思いますけれども、まず、それについての御見解をよろしくお願いしたいと思います。

辺見聡厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長

○政府参考人(辺見聡君) お答え申し上げます。  認知症を有する患者の中には、知覚や失行、気分又は行動の障害が症状として発現し、生活に障害、支障が生じることによりまして、専門家、専門医による医療が必要とされる場合がございます。  精神科病院につきましては、精神科以外の病院や介護保険施設とは異なりまして、こうした状態にある患者を専門的に受け入れ、必要な入院医療を提供する役割を担っていると考えております。  精神保健福祉法は、精神科病院における入院治療が必要な場合においても、患者自ら意思表示ができない場合であっても、患者の権利擁護に責任を有する指定医が入院治療の必要性を判断するなど、患者の権利擁護に十分配慮することとした医療保護入院制度を設けることによりまして、こうした患者の精神科医療へのアクセスを保障する制度であると考えております。

石田昌宏自由民主党

○石田昌宏君 精神科についてはそういう考えかもしれませんけど、さっきの個票を見てみると、逆に、認知症の患者さんがほとんどであっても、ほぼみんなが任意入院という病院もあります。かなりやっぱり運用面でもいろいろと現実的な迷いがあるんだと思うんですね。今の話の中だと、介護の話とか医療の身体科の方の話については、局が違うとか担当が違うのでなかなか答えにくかったと思うんですけれども、そういったものを含めて整理をするというか、やっぱり思考することが大事じゃないかなと思います。  正直、私もこうすべきだという回答をまだ持っていないので、ここでこれ以上ちょっと深い議論なかなかできないんですけれども、明らかにおかしいんじゃないかなというのは感じられると思います。少なくとも、これらについて一体的にどう対応していくべきなんだろうかといった議論を厚生省の方でも是非始めていただきたいというちょっと振りを今日はまずしたいというふうに思います。これ、今後また議論を深めていければなというふうに思いますので、是非よろしくお願いします。  次に、今度は、看護小規模多機能についても今日幾つか提案させてもらいたいと思っています。  三十年前になるんですけど、一九九二年に老人保健法が改正されて、当時、指定老人訪問看護ステーションといったんですけど、そういった訪問看護ステーション制度ができました。ちょうど僕そのときに、私、衆議院議員の秘書やっていまして、その立場ではありますけれども、この訪問看護ステーション制度つくるの、結構国会でいろんなことさせてもらいまして、思い入れがかなりあります。理想的なものを目指しながらも様々な状況があって、かなり妥協妥協というところもありました。ただ、産みの苦しみだと思っていますし、完全じゃないにしても、新しい仕組みとして今ここまで発展する訪問看護ステーション制度ができたというのはうれしく思います。これはますます発展していってほしいと思います。  私は臨床でも訪問看護やっていたので、余計これ思い入れがあるので、ちょっと是非、ちょっと突き詰めていきたいと思いますが、当時、訪問看護ステーション制度をつくったときに思いがありまして、それは、今に至って残念ながらその思いは成り立っていないと思っています。多くの方が訪問看護ステーションのことを訪問看護をするステーションと読んでいるんですけど、私たちはそのイメージじゃなくて、訪問と看護の間で切って、訪問、看護ステーションと、こう捉えていたんですね。看護ステーションは分かりにくいんで、ナースステーションって言った方が分かりやすいかもしれません。それは病院の病棟には必ずある機能です。  病院の入院中の患者さんがそこで治療とか療養生活をするわけですけど、それは支援がなきゃできません。そういった支援を病院の病棟で行われるってときに、そういった様々な支援の方法、いろんな多様なやり方で、ナースステーションを拠点にして、ナースステーションから様々な方法でされているわけですね。で、それをそのままこの機能を町の中に持ってくると、町の中の自分の家で療養や治療を進めている方の支援ができるだろう、そういったイメージでありました。ただ、訪問看護ステーションは訪問看護という一機能でしか、看護による一機能しか提供していないわけであって、一機能じゃ不可能です。  病院で見てみると、例えば看護師がラウンドしますとかというのは、距離が十メートルの訪問看護と見れば分かりやすいんだと思うんですね。例えば、ラウンドにも、訪問看護にも二種類あって、患者さんのことを順番に回ってラウンド的にやる短時間型と、一人の患者さんのところにじっくり入る長時間型があるわけです。ですから、介護保険の訪問看護ステーションの仕組みも、最初はありませんでしたけど、途中から短時間型と長時間型の二種類ができるようになったというのは当然合理的な話です。  病院で、特に高齢者が多い病棟を見たら分かりますけど、日中に車椅子とかに座って認知症の方がナースステーションの周りに集まって、また中で過ごしているという姿、よくあると思います。昼間そこに行って過ごして帰ってくる。看護師がいるところにいる方がいいわけですね。そういうのを普通は多分デイサービスとかデイケアというんです、昼間行って過ごして帰るから。実は、そういった機能が病院のナースステーションにあります。これはそのまま地域でやればいいので、当然、そういった機能を持たなければ地域でもいけないということになります。  夜は、余り体験する方少ないと思うんですけれども、仕事をしていると分かりますが、大体、どうしても不穏な方とかが、ベッドごと何となくナースステーションのところに来てナースステーションの中で寝ているとか、そういった場面って結構あるんですね。夜寝て朝帰る、それはショートステイというんです。当然、地域の中だって、夜こそ不安ですからショートステイ的な機能が必要です。  ナースステーションは、ただあるだけじゃなくて、患者さんや家族が相談に来ます。そこで相談に乗って、また解決策を見付けるわけですけれども、当然、そういうのは必要な機能であるから、地域の中のナースステーションだって、相談という機能が必要だったりするわけです。  さらに、ナースコールが必ずつながっています。今、地域の中でナースコールがつながっている場所がないんですね。それで、いきなり、困ったら一一九番とかいっていきなり消防署に電話掛けているんだけど、本来は、ナースがたくさん地域にいるナースステーションにナースコールを掛ければ、そこで様々なトリアージが行われるとかいろんな対応できますので、ひょっとしたらそれで救急車呼ばずに済むケースがたくさん増えるかもしれません。実際病院でそうやっているわけですから。いきなり医者呼んで、医局に電話しません、病院だと、ナースステーションにナースコール鳴らします。などなどで、こういった形のナースステーションを地域に置けるんだ、将来こう発展するんだと思いながら、三十年前に、まずその一歩として訪問看護ステーションという拠点をつくることが大事だと、そう思ったのがもうはるか前です。  確かにそれは少しずつ進化していて、今、小規模、看護小規模多機能居宅介護という形で、ある意味泊まりも通いも、もちろん訪問もできるような姿ができてきて、それに徐々に近づいているなとは思っていますけれども、将来的にはむしろこれが地域の看護の拠点の中心になっていくべきだと思います。ですが、まだまだなかなか広がらないんですね。  そこで、まずお伺いしたいんですけど、こういった看護小規模多機能が今残念ながら広がっていないこの理由をどう分析するか。大西局長、是非よろしくお願いします。

大西証史厚生労働省老健局長

○政府参考人(大西証史君) 御下問ありがとうございます。  看護小規模多機能型居宅介護でございますけれども、先生御指摘のように、主治医との密接な連携の下、多様なサービスをニーズに応じて柔軟に提供できる位置付けでございまして、役割を担っていただいておりまして、医療ニーズの高い中重度の要介護者の方の在宅での療養生活を支えるに重要な役割を果たしております。  そのため、これまで地域医療介護総合確保基金というのがございますけれども、それを活用しまして、地域密着型サービス施設等の整備に対する助成をさせていただきまして、普及の促進をしてきたところでございます。今、八百五十二か所、全国でございます。サテライト的なものも含めますと八百七十二か所になっておりますけれども、そういう事業所数に増えてきてはおりますが、先生のお言葉で言えばとどまっているということかと思います。  その理由というか背景といたしましては、市町村を対象にしまして、令和三年度に調査事業をいたしました。その中では、看護小規模多機能型居宅介護の整備に関する課題という項目に関しましては、参入事業者の、事業者さんの確保が難しいこと、あと従事者の確保が難しいこと、また住民の認知度が低いこと、こうした項目が挙げられているところでございます。  在宅での療養生活を希望する方々への、しかし重要なお役割を担っていただいている施設類型でございますので、中重度要介護者に関する介護サービス基盤の整備に向けて、これらの調査研究の結果等も踏まえながら、今後とも更なる普及を目指してまいりたい、推進してまいりたいと考えております。

石田昌宏自由民主党

○石田昌宏君 ありがとうございます。まあ、まだまだって感じは正直しますので、是非積極的にやってほしいと思います。  なかなかまだ制度的な位置付けも不十分ですので、制度的な位置付けもしっかりやってほしいんですけど、今からちょっと三つ提案するので、是非それをまた達成してほしいなと思います。  一つ目が、今、看護小規模多機能の位置付け、介護保険上の位置付けが余りよく分からないんですね。明確に居宅サービスというふうに位置付けていただいて、また、市町村の密着型ですとか、場合によっては市町村超えて、県、市町村境の移動もありますから、生活圏に密着した形で、場合によっては市町村超えるような広域型のものなどを整理してつくっていってほしいというのがまず一点です。  二点目については、定義の見直し、特に介護保険法なんですけど、今、介護保険上で看多機というんですが、看多機は、訪問看護及び小規模多機能居宅介護の組合わせって、そうあるだけなんですね。明確な位置付けというか、ただ組み合わせてありますよというこんなものなので、明確に泊まりとか通いのサービスしていますし、ある意味医療処置だとか医療機器の管理だとかもやっているので、その面を踏まえてきちんとした定義をしていただきたいというふうに思います。  さらに、この看多機は、今介護保険の話を中心としましたけれども、やはり障害者とか、例えば福祉の領域もそうですね、医療の領域もそうかもしれません、また子供の領域もあります。様々な、今総合支援法やっているように、様々なハンディキャップ持った人たちに対するケアが実施できる場ですので、制度の縦割りの垣根を越えて様々なケア、そして相談ができるような形に位置付けていただきたいというふうに思います。  まず、その三点について是非よろしくお願いします。

大西証史厚生労働省老健局長

○政府参考人(大西証史君) ありがとうございます。  三点御指摘をいただきました。  まず、広域的な利用がもっと進むようにという御指摘でございますけれども、略称看多機、看護小規模多機能型居宅介護は、市町村が指定をされる地域密着型の類型でございまして、住み慣れた地域において地域のニーズにきめ細かく応じたサービスを提供する位置付けでございます。  一方で、御指摘の広域利用につきましては、事業者さんからは、看護小規模多機能型居宅介護、これに参入しづらい背景としまして、小規模な市町村では継続的な利用者さんの確保が見通しにくいと、困難といったような御意見をいただいているのは確かでございます。  二つ目でございます、法律上の定義がこういう形になっているじゃないかという御指摘でございました。先生の御指摘のとおりでございますけれども、法律上の定義につきましては、看護小規模多機能型居宅介護は、一体的に提供することが特に効果的かつ効率的なサービスとして、訪問看護と、それまで、既存のものでございますけれども、小規模多機能型居宅介護、これが泊まりや通いを元々担っている類型でございましたけれども、これを組み合わせて設けられたサービスでございます。通いと泊まりにつきましては、小規模多機能型居宅介護の定義を援用する形になっているという課題があるのは確かでございます。  三つ目の御指摘でございます、他分野の、介護以外の分野等のケア等の、ケアや相談についてということでございますけれども、この看多機につきましては、医療ニーズの高い中重度要介護者の在宅での療養生活を支えるために主治医との密接な連携を図っておりますほか、先生御指摘のように、障害福祉サービス事業所と併設をしていただいているような事業所もあるなど、地域の多様なニーズに対応することが可能でありまして、言わば地域共生社会の実現にも大いに貢献していただける施設類型だと考えております。実際に共生型サービスとして障害福祉サービスを提供する場合には、障害福祉サービス事業所としての指定に係る手続は極めて簡略化されたりいたしますし、施設基準、人員配置基準についても、看多機としての基準でそのまま運営が可能というふうな扱いになっているところでございます。  今後の制度改正につきましては、令和六年度から始まります第九期介護保険事業計画期間を見据えまして、現在、社会保障審議会介護保険部会におきまして、この看護小規模多機能型居宅介護も含めた地域包括ケアシステムの更なる深化、推進等に関する議論を行っているところでございまして、引き続き、こうした御意見、御議論も踏まえながら、地域の拠点となる在宅介護サービス基盤の整備、機能強化に向けて必要な検討を進めてまいりたいと考えております。

石田昌宏自由民主党

○石田昌宏君 今、さっき、大きな話をした後に、具体的な、そこに向けた一歩になるような提案をさせてもらいましたけど、今やるというふうにまだ明言はもちろんできないんでしょうけれども、この計画の検討、法改正の検討の中で必ず達成していただくように努力していただきたいと、で、成果を上げていただきたいというふうに念押ししておきたいと思います。  最後に一点なんですけれども、十月からの診療報酬改定で看護職員処遇改善評価料が整備されまして、そのおかげで、私のところにも、今月の給料一万二千円上がったとか、そんなメッセージ届いています。非常に現場で対象になった方々喜んでおりますし、いい政策をありがとうございます。また、これがまたモチベーションになって、コロナ対応含めて看護の発展になったらいいなというふうに思っておりますが、その一方で、何度も申し上げていますけれども、全ての職員が対象になっていないので、上がったという声があればあるほど、逆に自分は関係ないんだみたいな声もやっぱり同時にあって、この分断感というのはなかなか取れないので、是非、これに対して対応をまた今後お願いしたいと思います。  ただ、加藤大臣は、大臣になる前なんですけれども、この経緯の中で、とてもこの分断の状況とかも心配していただきましたし、制度設計を少しでも良くするようにかなり御努力いただいたというのは十分存じております。本当にありがとうございます。また今後もいろいろとお世話になります。よろしくお願いします。  全ての職員を対象にする仕組みが必要なんですけれども、八月末に開かれた公的価格評価検討委員会で、最後のところで座長が、看護師のキャリアアップに伴う処遇改善の在り方について人事院にお話しして、人事院の方で今きちんと検討されているという話がありましたとか、国家公務員における見直しの内容を踏まえて、民間の医療機関などで看護師のキャリアアップに伴う処遇改善の検討を推進していただくことが重要ですとか、厚生労働省から各医療関係団体に対して、国家公務員における見直しの内容を踏まえつつ、看護師のキャリアアップに伴う処遇改善の推進を検討していただくよう要請を行っていただきたいですとかの発言がありました。  これは、どうも、今後、国家公務員の給与表の中の医療職(三)表の見直しがあるのかなと思って期待はしていますし、それを起爆剤にして是非処遇の改善が民間の方にも進むように厚生労働省も努力していただいたら有り難いと思います。これは是非お願いしたいという意見として捉えていただきたいと思います。  その上で、ただ一方で、医療機関や介護施設等では、今経営が急速に厳しくなっています。経営の安定がないとやはり賃金の見直しって簡単にいかないものですから、ここをしっかり支えていくことが今大事であって、その原因は、やはり御多分に漏れず、光熱費、ガソリン代、給食費、物品費、様々な値上げ、全面高によって経営が厳しくなっています。これでは、せっかく制度の推進しようと思っても実際の賃上げにはつながらないので、これについて早急に実態を明確にする調査を行っていただきたいと思います。その内容によっては、是非、診療報酬や介護報酬の緊急的な改定も考えていただきたいと思いますが、最後に大臣、よろしくお願いします。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) まず、看護師の方を始め、医療現場で働く方々の処遇改善について今委員からいろいろお話がありました。それを一つ一つ着実に実施をするとともに、その効果がしっかり均てんしていけるように努力をしていきたいというふうに思っております。  その上で、診療報酬改定は、もう委員御指摘のとおり、二年に一回、医療機関の経営実態を把握し、保険料負担、患者負担、物価、賃金の動向、医療費の動向、財政状況、総合的に勘案して決めてきたところであります。  今般の物価高騰等の状況を踏まえ、医療機関に対して支援を行うことは必要でありますが、そうした中で、先般創設した六千億円の電力・ガス・食料品等価格高騰重点支援地方交付金において、自治体に対し効果的と考えられる推奨メニューの一つとして、医療機関や介護事業所等に対する支援を掲げたところでございますし、また、厚労省としても、各自治体に先行事例等の収集、共有、さらには活用を働きかけしてきたところでありまして、多くの自治体において支援を検討し、又は実施に向けて検討していただいていると。まあほぼ全部と言ってもいいんだろうと思いますが、都道府県レベルにおいてはしているものと承知をしております。  物価高騰による影響への対応については、こうした取組をしつつ、物価動向や収支の状況等を引き続き注視していきたいと思っておりますし、また、御承知のように令和六年度診療報酬改定ございますから、それに向けての実態把握等をスケジュールにのっとってしっかりとやらせていただきたいと思います。

石田昌宏自由民主党

○石田昌宏君 時間ですので、終わります。

こやり隆史自由民主党

○こやり隆史君 おはようございます。自民党のこやり隆史でございます。  私、今日、昨年まで政務官として議論に参加をさせていただいておりましたけれども、委員として質疑に立つのは初めてでございます。こうした機会をいただけまして、感謝を申し上げたいというふうに思います。  まず、時間も少ないので、新型コロナ対策について、少し頭の整理のために議論をさせていただきたいと思います。  もうこの感染症との闘いは三年近くが過ぎてきました。この間、本当に政府は、当初から多方面から本当にいろんな批判にもさらされながら、継続的に、検査・医療提供体制の強化であるとか、あるいはワクチン、あるいは行動制限、あるいは国民への啓蒙などの感染予防対策、いろんな政策を講じながらこの新型コロナに対峙をしてきた。そして、結果として、我が国は中国のように強制的な手法を取らない、そうした中でも、欧米諸国と比べても、感染率であるとか死亡率、そうしたデータを見てもしっかりと対応してきたということは評価できるというふうに考えております。  他方、第一波から第七波まで、直近で第七波と言われておりますけれども、そうした波が来るたびにその中身は少しずつ変わってきてはおりました。ただ、今回の第七波のオミクロンが主流になっている、そうした第七波以降、やっぱりその中身が大きく変わってきたというふうに思っています。  政府も、ワクチンが普及する中で、今回は具体的な行動制限あるいは営業規制、そうしたものを課さずに、個々人の感染予防対策であったり、あるいは医療提供体制、これをしっかりと充実をさせてきた。そうした中でこの第七波というのを乗り切ってきたというふうに思いますけれども、その行動制限あるいは営業規制等々を講じなかった、そして個々人の感染予防対策をお願いをした、そうした中で、乗り切ったことは乗り切ったんですが、感染者数自体の水準、これは初めて欧米諸国の水準に到達をしたということが言えるかというふうに思います。  まさにウイズコロナというふうな議論がありますし、第二類相当から第五類の議論もありますけれども、今まさに議論をされている最中だとは思います。他方で、現実にこの第七波を迎えるに当たって、やっぱりこの新型コロナ対策自体のフェーズが明確に変わった、感染予防から感染後の医療の効率的、効果的提供、これに大きくかじを切ったというふうに思います。  そうした中で、この第七波における感染予防対策、感染予防の効果について厚労省としてどう評価をされているか、どう捉えておられるかということをまずお聞きしたいと思います。

佐原康之厚生労働省健康局長

○政府参考人(佐原康之君) まず、WHOによりますと、日本の一週間の新規感染者数ですが、七月十八日から九月二十五日までの間で、これは十週間にわたりまして世界で最も多かったと報告をされております。ただ、この各国比較につきましては、WHOの方のコメントでも、国毎の検査戦略が異なるため、感染者数の特定が十分に行われていない国がある可能性があるというふうに指摘をされているところでございます。  また、それぞれの国で感染拡大は周期的に発生しておりまして、感染者数のピークの時期もそれぞれで違います。日本における本年七月から九月の感染拡大について言いますと、一部の先進国ではこの時期既にピークアウトしていたということもありますので、世界で一番多くなったといってもいろんな留意が必要かと思います。  感染拡大の原因につきましては、これは、感染状況、様々な原因によって変化することから、一概にはなかなかお答えすること難しいかと思いますけれども、一般論として、感染拡大が起こるかどうかにつきましては、まずはワクチンの接種でありますとか自然感染による社会における免疫の保持の状況、それから経済活動の、社会経済活動の活発化に伴う接触機会が増加するかどうか、そして新たな変異株の出現の有無といった、こういった要因に左右されると考えられます。  厚労省としては、今後ともこういった各要因に留意しながら各種の感染対策を続けていく必要があると考えております。

こやり隆史自由民主党

○こやり隆史君 ありがとうございます。  単純に評価ができないというのはそのとおりだと思います。また、世界最高に達したかどうかというのは、またそこはいろんな制約もありますし、重要なことではないと思います。他方で、今までは少なくとも桁が違うような水準で抑えられてきた。それが、そのどっちが多いかどうかは別として、同じ水準に達したというのは、これは多分今までで初めてだというふうに思います。  そうした中で、感染予防対策、継続して今ももちろんやっているわけですけれども、諸外国と比較をして、やっぱり濃厚接触者の隔離であるとか、あるいは、この委員会でもまさにみんなマスクをしておりますけれども、そうした対策については、これは明らかにまだ引き続き日本は、少なくとも欧米諸国に比べると厳しい措置を講じているというのが実態であるというふうに思います。  他方で、今までは、どうしてマスク、日本人はこうやってしっかり個人的なこの予防対策をやらないといけないのかというときに、やっぱり一桁違う、もう感染者数自体を抑えてこれているのは、個人の予防対策、これがやっぱり大事なんですということをずっと政府も説明してきていた。他方で、この感染者数自体の水準が欧米諸国と同じようになってきたということを、この現象をどう理解したらいいのかということがなかなかいまいち腹にすとんと落ちない状況であります。  そもそも、この感染者数の水準を見ると、やっぱりこの個人的な、特にオミクロン株、この感染力が相当強い。直接の飛沫というよりは、まさに、空気感染とは言わないですけれども、それに近い状態で感染しているのではないかという指摘もあります。  そうした中で、やっぱりこのマスクを始めとする個人的な対策というのが、その効果が大分薄れてきているんではないかと指摘する人も多いんですが、どうお考えになるでしょうか。

佐原康之厚生労働省健康局長

○政府参考人(佐原康之君) まず、これまで我が国では、マスクの着用でありますとかあるいは三密の回避というような基本的な感染対策徹底ということで、累積の感染者数あるいは死亡者数、これは欧米諸国に比べても非常に低く抑えられてきたというふうに考えております。非常に、やはりこういった感染、基本的な感染対策の重要性ということは、こういう死亡数でありますとか感染者数の状況を見ても明らかではないかと考えております。  また、今後、新型コロナとインフルエンザの同時流行のおそれもございますので、基本的な感染対策、これはやはりめり張りを付けて引き続きしっかりとやっていく必要があるというふうに考えておりますし、政府としては、こうしたマスク、あるいは換気、三密の回避、それからワクチンの接種と、こういったものにつきましては、引き続きしっかりと周知をして、広報の強化といったことに努めてまいりたいというふうに考えております。

こやり隆史自由民主党

○こやり隆史君 ありがとうございます。  まず、感情的とかいうことで対応を変えていくというのは、それはそれで良くない。しっかりとしたエビデンスであるとかその効果を評価をして、そして対策を要請するなりお願いをする、そうしたことが引き続き大事だというふうに思います。  他方で、さっき申し上げましたように、もう多分、対策の重点が感染後の、あるいはワクチンを含めて感染後の体制、効果的、効率的にどう対応していくかということに移っている。そうした状況の中で、我々国民は、メジャーリーグであるとかヨーロッパのサッカーであるとか、あるいは国際会議での議論であるとか、そうした場面を日々見ていて、マスクをもうなしで行動がなされている、そうした場面を、これはもう多分見て久しい状況になっています。  今までは、先ほど申し上げましたように、感染者数自体を下げる、それは大事であると、これはもうおっしゃるとおりなんですけれども、結果として同じ、そういう国々と比べても同じ水準に到達をしている、これが現実だと思うんですね。  だから、そうした、何というか明確な根拠を持って、そのマスク、分かりやすいのでマスクのお話しますけど、マスクをすることによって日本は感染者数を抑制できているということが明確に言えない状況になっているし、国民も諸外国の状況を見るし、もう今は解禁になって海外に直接行って、海外に行った途端に普通に行動をして、帰ってきた途端にいろんな場面でこのマスクを着けたりとかいうことが引き続き行われているというのを、しっかり、そういう状況でやっぱりしっかりこれからも同時流行に備えてやってくださいと説得的にお願いをし、それを徹底するというのは大変難しい状況になっていると思います。  そういう意味では、「富岳」であるとか、これまでも、マスクの効用であるとか科学的データも示しながら対応してきましたけれども、最近そうしたしっかりとしたデータに基づく何というか分析というのを余り目にしていません。こうした、大変過渡期であって難しい状況であるとは思いますけれども、やっぱりしっかり日本独自で対応をするということであれば、より説得性のあるお願いの仕方、あるいは対策の講じ方というのをやっぱり工夫しながらやっていかないといけないと思うんですけれども、今後の方針についてお伺いしたいと思います。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) こやり委員おっしゃるように、まずウイズコロナの移行に向けて、感染した後というよりは、どこへ集中をしていくのか、重症化リスクの高い方を重点化しながら対応していくということで、先般、届出の対象も限定をしたり、また対象外になる方についてはしっかり必要な支援が受けられる環境整備も並行して行っていくということであります。  そうしたことを行いながら、同時に、これまで分かってきたこと、様々なことがありますので、今、マスクの着け方も、屋外では基本的に外していただきたい等々のことをまず申し上げるとともに、先日、業界別のガイドラインというのがございまして、これについても、適切なマスクの着用を含め、現時点の最新の情報を基にした見直しのポイント、これ先般の感染症対策分科会にお示しをし、これに沿って各業界団体もガイドラインの見直しをしていただきたい、こういったことは進めさせていただいているところであります。  今、コロナについても、当初、飛沫感染、接触感染、それに加えてエアロゾル感染ということある中で、換気をしっかり行ってほしいとか、そういったところをより強くお話を申し上げ、また、マスク着用についても、今後、今まさにめり張りのあるこの着け方をお願いをしているわけでありますけれども、今後更にいろんな知見が出てきたときに、それもしっかり反映しながら不断の見直しをしていきたいと思っております。  ただ、それぞれの国ごとによって、どのぐらい感染が進んだかとか、さっき話がありました日本の第七波も、日本だけがびゅっと増えてそれ以外の国は結構収まっているという、各地域地域状況違いますので、この状況に応じながら適切な情報を発信をし、そして国民の皆さんが理解をしていただく中で、それに御協力をいただいたり感染防止に取り組んでいただけるように更に努力をしていきたいというふうに思います。

こやり隆史自由民主党

○こやり隆史君 ありがとうございます。  大変難しいハンドリングであるというふうに理解をしています。他方で、個別の、マスクはした方がいいに決まっている、だからそれぞれ、だけど厚労省は、例えば、外はいいけども、一・五メートルぐらい人々が密着するところになったらできるだけマスクをしてくださいとか、そういうお願いの仕方なんですね。だから、結局、いつ人と話するかも分からないから、マスクを外すチャンスというか、そういう習慣にならないというのも現実だと思います。  例えば会合に行くときも、私も、いつも不思議というか違和感を感じるのは、ずっとマスクをしながら会合に、会食、例えば会食に行く。会食に着いてテーブルで何人か、会食を始めるときにはマスク取らないと食べられないんで、それでマスクを外す。そして、一、二時間御飯を食べて、その後またマスクをして、ほとんど人に会わないのにずっと去っていくというのが何となく違和感があって、これは多分国民の皆さん、同じような思いをされているんだと思います。総体として、だから、いろんな場面があって、総体として効果がやっぱり薄れているのではないかという疑念は、疑問は増えているんだと思います。  そういう意味で、例えば欧米のように、この場面はマスクをしてください、例えば公共交通機関に乗るときはマスクを着用してください、そのほかは、いろんな場面場面それぞれにとってはマスクしている方がいいかもしれないけど、総体的にはそれほど効果を及ぼしていないのであれば、例えばそういう場面に限ってお願いをするとか、多分お願いの仕方も工夫をしていかないといけない時期に来ているんだというふうに思いますので、是非御検討いただきたいというふうに思います。  ちょっと時間もあれなんで、次の、人への投資についてお話をお聞かせいただければと思います。  人口減少が進んできて、これから日本の経済あるいは産業、社会、これを発展を持続させていくためには、これはもうずっと皆さんも御承知のとおり、生産性の向上、これをしていかないといけないということはもう周知の事実であるというふうに思います。  その最大の鍵は、まさにこの個別の活動を何というか活性化をし、人が少ない中でも、あるいは高齢化進む中でもしっかりとした経済活動を確保していく、これが大事になってきています。政府も、新しい資本主義の大きな柱として、リスキリングに対する公的支援、これを五年間で一兆円のパッケージに拡充をしながら、人への投資、これを強化をしていくという方針で、今回の補正予算についても、あるいは来年度予算についても取組をされているというふうに理解をしております。  他方で、今までも様々人材投資というのをやってきました。今回、リスキリングというワーディングを出して、これは強化を、まさに本気で強化をしていこうという表れだというふうには理解をしていますけれども、若干概念先行の懸念を有しております。単に今までの施策の枠組みを拡充をし予算を増やしていく、そうしただけではやっぱりこの苦難を乗り越えるということは難しいというふうに思います。  いろいろ各省庁これ関係をしてきますので、いろいろその認識にも濃淡があるとは思いますけれども、そもそも、まず厚労省において、このリスキリング、これは今までの人材育成であるとか職業訓練、そうしたものと違うのかどうか。何が、違うのであればどういうところを重点に置いていくのか、そうした認識についてお伺いしたいと思います。

羽生田俊自由民主党厚生労働副大臣

○副大臣(羽生田俊君) 総理が所信で述べましたリスキリングとは、労働者が主体的に行う、希望する成長分野の企業、産業に労働移動するための学び直しのことを意味しているというふうに認識をしているところでございます。  厚生労働省といたしましても、総理が述べたように、労働移動の円滑化が構造的な賃上げにつながる好循環を生み出す鍵となるものでありと、労働者が主体的に安心して労働移動ができるようにリスキリングへの支援策の充実というものに取り組んでいくことが重要であるというふうに考えております。  このために、先般取りまとめられました総合経済対策に基づきまして、このリスキリングへの支援策として個人向けと企業向けというものを考えているところでございまして、個人向けの学び直しの支援策としては、労働者等が主体的に教育訓練を修了した場合の費用の一部を支給する教育訓練給付の対象講座の拡充をするということ、そして、企業に対しましては、従業員の学び直し支援策として、企業が行う労働者のスキルアップの取組を支援する人材開発支援助成金について、人への投資促進コースの助成率の引上げ及び、これは仮称ですけれども、事業展開等リスキリング支援コースというようなもの等に講じるとともに、賃金上昇を伴う労働移動の円滑化についても一体的に取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。

こやり隆史自由民主党

○こやり隆史君 ありがとうございます。  様々な取組、しっかり前に進めていっていただきたいというふうに思いますけれども、今回やっぱり課題となっていることというのは、今までも若干言われてはきましたけども、やっぱり幾つかの大きな課題が、今までとは異なる課題があると思っています。一つは、やっぱりあらゆる産業分野で、DXであるとかGXであるとか、そうした新たな技能をも付けないといけないことがもう全産業分野で起こっているということ、また、それが大規模で、しかも国際競争が大変激しいので短期間に対応していかないといけないということ、そして、それが結果として、企業間であったり産業間、大きな塊の中で労働移動が円滑化をしていかないとうまく回っていかない、そうした大きな、現在まさに我が国産業が直面している大きな課題に対照的になっているというふうに思っています。  したがって、やっぱりしっかり、今までと異なる、次元の異なる、これはもう全政府挙げて、もうこれ厚労省が中心になっていくというふうに思いますけれども、全政府挙げて、フェーズが全く異なるこの人材への投資、人材育成策ということをやっぱり引っ張っていっていただかないといけないというふうに思っておりますけれども、最後に厚労大臣に意気込みを、方針をお伺いしたいと思います。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) まさにこれまでも様々ないわゆる人材開発を進めさせてきていただいたわけであります。さらに、個人の意識が変化し、今お話があります産業構造も変化していく。それぞれの働く方々が希望、意欲、また能力に応じたそれを身に付けて、そして、その会社であり、また新たな分野で活躍をしていただける。そして、さらにそうした全体の動きが賃金の上昇、さらには生産性向上、日本としての成長を押し上げていく、こういう流れを是非つくらせていただきたいというふうに思っております。  令和四年の十月五日の経済財政諮問会議においても、私の方から、人材の育成、活性化を通じた賃上げの促進、賃金上昇を伴う円滑な労働移動の支援、セーフティーネットの再整備を柱とした内容について申し上げ、一体的に取り組んでいく必要を説明をさせていただいたところでありますし、さらに厚労省として、「賃上げ・人材活性化・労働市場強化」雇用・労働総合政策パッケージを十月二十八日にも公表し、構造的な賃上げの実現に向け労働移動の円滑化を図ること等で、現在三年間で四千億規模で取り組んでいる人への投資政策パッケージを更に五年間で一兆円へと拡充し、そして継続的に取り組んでいくということを申し上げたわけであります。  内容的には、非正規から正規への転換を推進する企業への支援、また、高い賃金で新たに人を雇い入れる企業への支援の拡充、個人支援としての教育訓練給付の講座の拡充など、労働者のリスキリングの支援強化などを総合経済対策にも盛り込んだところであります。さらには、職業情報提供ネット、いわゆる、あっ、サイト、日本版O―NETの整備を始めとした労働市場の見える化、あるいはハローワーク等を始めとした相談支援の実施など、それぞれ皆さん方が主体的なキャリア形成、そして円滑な労働移動を推進していくと、まさにポイントはここなんだろうと思います。  これまでも、いろいろ職業訓練したんだけど、それがマッチングしてなかったり、違う転職に結び付かなかったり、企業のニーズと合ってなかったり、こういったこともありますので、そうしたことにも十分配慮しながら進めさせていただきたいと思っております。

こやり隆史自由民主党

○こやり隆史君 時間ですので、終わります。ありがとうございました。

打越さく良立憲民主・社民

○打越さく良君 立憲民主・社民の打越さく良です。  十月六日、厚生労働省は、児童虐待防止法二条各号に該当する行為を保護者が行った場合には、信仰等の意図にかかわらず虐待に該当し得ると通知を出してくださいました。この点、本当に評価したいと思います。  我が立憲民主党は、七月二十一日に、いち早く旧統一教会被害対策本部を立ち上げました。私、副事務局長で、隣にいる石橋委員が事務局長で、必死になって何とかできないかと走ってきたんですけれども、八月五日の本部会合にて、厚生労働省に旧統一教会に関わる虐待問題について把握していらっしゃるかと確認したところ、当時は把握していないという御回答のみで、まるで当事者意識がないんじゃないかと、おありじゃないんじゃないかというようなところで、本当に残念だったんですが、その後、我が党の本部の申入れのとおり、法務省の「旧統一教会」問題関係省庁連絡会議に厚生労働省も加わってくださいましたし、一歩一歩進めてくださっているという感がございます。  しかし、改めてこの十月六日の通知を確認しますと、考えてみれば、この、虐待は虐待であると、まあ言うなれば当たり前のことを確認してくださったと、のみとも言い得るのかなと思います。ちょっと厳しいようですけれども、そのようにも思います。  この通知出していただいても、児童相談所の現場などでは現実問題として戸惑いもあるんじゃないかと思われます。二世のお子さんたちの直面する問題をどう扱うべきかということで、通知一本では展開しにくいのではないかと思うんですが、現場の皆さんに向けて、研修など具体的にどんなふうに取り組むべきかを周知徹底するなど考えていただければと思いますが、いかがでしょうか。

藤原朋子厚生労働省子ども家庭局長

○政府参考人(藤原朋子君) お答え申し上げます。  まず、旧統一教会問題に対しまして、これまでの取組でございますが、厚生労働省といたしまして、関係省庁連絡会議に参加をするとともに、合同電話相談窓口に職員を、厚生労働省の職員を派遣するなど対応してまいりました。また、九月三十日の関係省庁連絡会議におきまして、相談内容が宗教に関わることのみを理由として消極的な対応をしないことを申し合わせまして、御指摘いただきました通知を十月六日付けで全国の児童相談所等に対しまして発出をしたところでございます。  厚生労働省といたしましても、これまで宗教二世の方々からのお話を伺う機会もありまして、また、十月二十七日には当事者の方々からの要望書を示されたところと承知をしてございます。宗教を理由とする虐待には特殊な面もあり、その対応に当たっては様々留意しなければいけない点があるのではないかというふうに考えております。  このような中で、昨日、加藤大臣から、宗教二世の方々からの相談に対しまして、児童相談所等の虐待対応の現場において適切に対応できるような方策、対応の留意点を整理したものを検討するように御指示をいただいたところでございまして、当事者の方々の御意見も踏まえながらしっかりと検討を進めていきたいというふうに考えております。

打越さく良立憲民主・社民

○打越さく良君 昨日そうした指示をしていただいたということで、本当に一歩一歩進めていただければと思っております。やっぱりこれは本当に、このような二世の方たち、被害者の方たちのことを政治が看過してきたというのは、もう本当に、それは政府だけではなくて、与党だけではなくて、野党の方も反省しなければならないし、しっかりと取り組ませていただきたいと考えております。  そして、今御指示いただいたということも、その点があったかもしれませんが、御両親が統一教会信者であるという小川さゆりさんが、十月二十七日、記者会見にて、信仰を理由として子供に恐怖を植え付けるような行為とか、あるいは信仰により教育の機会を妨げる行為をネグレクトとして扱うことなどを求めておられました。  そうしたことも踏まえておられると思うんですけれども、大臣の方から、こうした二世たちの御要望をどのように受け止めていただけるかということを、御決意をお願いします。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 今お話がありました十月の二十七日、宗教二世の皆さん方から、方々が記者会見を行われ、様々な要望を含む要望書を公表されたことは承知をしているところでございます。宗教二世の方々におかれて、非常に厳しくつらい経験をされている方々がおられること、いうことも承知をさせていただいております。  理由のいかんを問わず、今日からもう児童虐待防止推進月間スタートしておりますけれども、児童虐待、これは許されないというこの思いで取組をさせていただきたいと思います。その上で、先ほど局長から答弁させていただきましたけれども、宗教二世の方々からの相談に対する児童相談所などの虐待対応の現場において適切に対応できるよう、QアンドAを作成するなど指示をしたところであります。  現在、御承知のように、児童虐待防止法の二条で、児童虐待、定義は書いてありますけれども、この定義にのっとってどう運用していくのか、本件の場合どういうことになるのか、そういったこともしっかりと書き込みをさせていただくとともに、やはり単にその注意をすればいいということではないというお話も聞かせていただいておりますので、児童虐待の、宗教二世の方々始め関係者の方の御意見も踏まえながらこのQアンドAを作らせていただきたいと思っておりますので、ちょっと時間が掛かるところありますけれども、少なくとも年内を目途にこれを作成して通知をしていくという、そんな姿勢で取組をさせていただきたいと思っております。

打越さく良立憲民主・社民

○打越さく良君 是非、二世の方々、被害者の方々、そして現場の皆さんたちのお声を受けながら、また進めていただければと思います。要望いたします。  それでは、医師の偏在の問題について伺います。  本当に、新潟県でもこの医師不足、偏在というのが本当に深刻になっておりまして、とりわけこの感染症下で、本当にこの医師の偏在というものがどんなに深刻なことになるかと、ひしひしとあらわになっております。  そして、もちろんこの医師の働き方改革というのはもう必須なんですけれども、でも、現実問題として、新潟のような医師不足地域においては、医師の確保が図られないままその働き方改革が推進された場合には、地域医療をどうやって提供していくかということが本当に心配だという、もう率直に言ったらそういった懸念も広がっております。  そして、七月十五日に、花角新潟県知事始め、地域医療を担う医師の確保を目指す知事の会の方で提言を行いました。八月二十二日に、花角知事、達増岩手県知事が文科省と厚労省に要望を行いました。真摯に受け止めていただければと思います。  現状では、大都市部など特定地域に専攻医が集中している状況にありまして、大都市など将来医師が過剰となる地域の過剰医師数の約一〇%、一〇%に医師不足地域に移っていただけるのであれば医師不足は解消するという試算もございます。  ところが、二〇二三年度シーリング案は、医師偏在の解消どころか助長するのではないかという懸念も広がっておりまして、地域偏在を助長しない制度の見直しを是非お願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。

榎本健太郎厚生労働省医政局長

○政府参考人(榎本健太郎君) お答え申し上げます。  今御指摘いただきました医師の診療科あるいは地域偏在といった課題につきましては、やはり医師が診療科を選択する専門研修の段階における対応が非常に重要になってくると考えてございます。このため、一般社団法人日本専門医機構におきましては、都道府県別、診療科別での将来必要な医師数の見通しを踏まえ、専門医を養成する研修プログラムの採用上限として、いわゆるシーリングを設定しているところでございます。  令和五年度の専攻医募集につきましては、日本専門医機構の方から、シーリングが掛かっている都道府県、診療科において、既存の募集プログラム数は維持しつつ、医師不足がより顕著な地域において一定期間の研修を行う特別地域連携プログラムをシーリングの外枠で設定可能とする変更案が示されて、本年十月二十八日に開催されました医道審議会の医師分科会医師専門研修部会において御議論いただいたところでございます。専門研修部会での御議論を踏まえて、今後、厚生労働大臣から日本専門医機構等に対して、意見、要請を行う予定としてございます。  引き続き、地域や診療科の実情を丁寧に把握をしながら、日本専門医機構を始めとした関係機関等とよく連携をして、医師偏在の対応に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。

打越さく良立憲民主・社民

○打越さく良君 そうですね、是非、医師不足を懸念している地域のお声ともよくコミュニケーションを取りながら進めていただきたいと思います。  そして、新潟県の方でも医師の偏在の解消のための努力をしていまして、医師多数県の大学と連携し、地域枠の医師の確保を要請しようとしてきました。しかし、まだまだ医師不足の解消の見込みは厳しくて、医師少数県における医学部の臨時定員増の延長を検討していただけないでしょうか。

榎本健太郎厚生労働省医政局長

○政府参考人(榎本健太郎君) お答え申し上げます。  医師の養成数につきましては、平成二十年度より、特定の地域や診療科での勤務を条件とした地域枠を中心に段階的、臨時的に医学部定員を増員してきたことによりまして、医師数は毎年約三千五百人から四千人ずつ増加してきているところでございます。直近の需給推計におきましては、将来的には供給過剰となるということが見込まれる一方で、先ほど申し上げましたように、医師の地域やあるいは診療科偏在もあるということから、医学部定員の在り方につきましては、関係者の御意見も伺いながら丁寧に検討する必要があるというふうに考えてございます。  今後の医師養成数につきましては、本年二月に取りまとめられた医療従事者の需給に関する検討会医師需給分科会の第五次中間とりまとめにおきまして、第八次医療計画等に関する検討会の下で、医師を含めた医療提供体制の確保に関する方針について議論が進められている状況や、あるいは医療を取り巻く状況の変化を踏まえて検討する必要があるといった旨が取りまとめられたところでございます。  このため、地域における医師の確保や偏在是正に向けた取組を進めながら、今後の医学部定員については、この第八次医療計画等に関する検討会等における議論の状況を踏まえて、医師需給を取り巻く状況を考慮しながら丁寧に検討していきたいと考えてございます。  それで、医学部の臨時定員についてでございますけれども、これにつきましては、先般、十月二十七日に開催されました第九回の地域医療構想及び医師確保計画に関するワーキンググループにおきまして御議論いただいたところでございます。その場におきまして、私どもの方から、令和六年度以降の臨時定員につきましては、臨時定員全体の必要性を十分に精査をして、地域における医師の確保に必要な範囲で臨時定員の設置を認めるということとした上で、令和六年度については、令和元年度の医学部総定員数を上限として令和五年度の枠組みを暫定的に維持をする、それからまた、令和七年度以降の医学部臨時定員につきましては、先ほど申し上げた医療計画検討会などにおけるその議論の状況を踏まえて改めて検討をするといった方向性について御報告をさせていただいたところでございます。  これも踏まえて、令和六年度の医学部定員の方針については、今後、都道府県、大学によく周知をしていきたいと考えているところでございます。

打越さく良立憲民主・社民

○打越さく良君 検討を続けていただけるということで有り難いんですけれども、是非とも医師少数県のニーズというものを念頭に置いていただきたいと改めて要望いたします。  そして、医師少数県と連携して地域枠を設けている大学に対しては、恒久定員の減員を対象外とするなどインセンティブが必要と知事の会が提言しているんですけれども、本当にうなずけるところだと思います。その点、大臣、いかがでしょうか。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 今局長の方からるる御説明をさせていただきました。医師偏在対策については、地域における必要な医師を確保するため、まず、各都道府県において医師確保の方針等を盛り込んだ医師確保計画を策定し、取組をしていただき、また、その中で、自県内の大学の地域枠の設定、さらには県外、県枠を超えた地域枠の県外設定も既にしているところもあるというふうに承知をしております。  また、今お話があったような御意見も、先ほど局長から申し上げた地域医療構想及び医師確保計画に関するワーキンググループでそうした御議論も出、さらに、安定した医師確保を行うため恒久定員内への地域枠の設置を促進すると、そういったことも議論が及んでいるというふうに承知をしております。  私どもとしては、医師不足の都道府県における必要な地域枠の確保を含め、今後の医学部定員の在り方については、このワーキンググループの議論あるいは医師、地域を取り巻く状況、これらを踏まえながら、また各都道府県の御意見、これも伺いながら丁寧に検討を進めさせていただきたいと考えております。

打越さく良立憲民主・社民

○打越さく良君 ただいま都道府県の意見も聞いていただけるということで、是非よろしくお願いしたいと思います。  それでは、次の生活保護の質問に移らせていただきます。  二〇一三年四月から行われた、平均六・五%、最大一〇%、総額六百八十億円の史上最大ともいうべき生活扶助基準の引下げについて、全国で集団訴訟が提起されております。十月十九日には、横浜地方裁判所が引下げ処分の取消しを命じる原告勝訴の判決を言い渡しました。これで原告勝訴判決は四例目となります。総額六百八十億円の削減額の九割近い五百七十億円はデフレ調整ということで、デフレで物価が下がり、生活保護世帯の実質的可処分所得が増えたということを根拠として行われました。  現在、対前年比三%増、三十一年ぶりという大変な物価高です。各地の相談会では生活保護利用者の方々から、物価高で今の保護基準では暮らしていけないというお声が多数寄せられているということです。  大臣、この異常な物価上昇に合わせて生活扶助基準の引上げを検討してはいかがでしょうか。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 生活扶助基準については、保障すべき最低生活の水準を一般国民生活における消費水準との比較における相対的なものとして設定をするという考え方から、国民の消費動向や社会経済情勢など総合的に勘案し、必要に応じ改定を行うということでありますが、生活扶助基準と一般低所得世帯の消費実態との均衡が適正に図られるよう五年に一度の頻度で定期的なまず検証を行っているところでありまして、本年はその検証に行う年に当たります。  現在、生活扶助基準については、一般低所得世帯の消費実態との均衡が適切に図られているかの検証作業を進めており、検証の結果やその後の今お話があった物価高騰なども含めた社会経済情勢などをも総合的に勘案して、適切な生活扶助基準、その設定を図っていきたいと考えております。

打越さく良立憲民主・社民

○打越さく良君 物価が下がったときには保護費を下げたわけですよ。でも、物価が上がったときには保護費は下げたままというのは、ちょっときついかもしれませんけど、御都合主義という批判がそのとおりということになってしまうんじゃないでしょうか。  そして、生活保護基準の改定は、一九八三年から消費水準の比較で行われていました。物価を考慮したのはこの二〇一三年の改定のときだけです。しかも、保護基準の改定は必ず専門家の審議会で検討してから行ってきたのに、デフレ調整は、専門家から成る生活保護基準部会に全く諮ることなく行われました。  四つの原告勝訴判決は、いずれも、このデフレ調整の計算方法が統計等の客観的数値等との合理的関連性と専門的知見との整合性を欠き違法であると、言わば断罪なさったということです。それで、特に熊本、東京、横浜の判決は、専門家の審議会の意見を聴かずにデフレ調整を行ったということを重く見ていらっしゃるんですね。  なぜこの二〇一三年改定時に、専門家の意見を聴かずにデフレ調整をなさったんでしょうか。

川又竹男厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(川又竹男君) 平成二十五年から三年間掛けて実施をいたしました生活扶助基準の改定に関しまして、その保護変更決定処分の取消しを求める訴訟、全国二十九の地方裁判所で提起され、これまで十三の地方裁判所で判決がございました。そのうち九つの地裁判決では、生活扶助基準の改定が適法であると認められております。また、違法であるとされた四つの地裁の判決につきましては高等裁判所で係争中などとなっておりまして、現段階ではいずれも判決は確定しない状況でございます。  この平成二十五年の生活保護基準の改定におきましては、生活保護基準部会の検証結果を踏まえて、年齢、世帯人員、地域差のゆがみを直すとともに、デフレ傾向が続く中、当時の基準額が据え置かれていたことに鑑み、物価の下落分を勘案するという考え方に基づいて行ったものでございます。  なお、物価を考慮したこのデフレ調整でございますけれども、当時の平成二十五年一月の生活保護基準部会報告書におきまして、「厚生労働省において生活扶助基準の見直しを検討する際には、本報告書の評価・検証の結果を考慮し、その上で他に合理的説明が可能な経済指標などを総合的に勘案する場合は、それらの根拠についても明確に示されたい。」とされたことを踏まえまして、改定に当たり、参照指標等の考え方を明示したところでございます。  こうした基準の改定についての判断というものは、厚生労働大臣の合目的的な裁量に委ねられているとの最高裁の判例もございます。その手順も含めて適切なものであったと考えております。

打越さく良立憲民主・社民

○打越さく良君 いや、結局、その裁量の範囲内だということを結論はおっしゃっているんですけれども、結局、私の質問は、なぜ専門家の意見を聴かずにデフレ調整したんですかということなんですけれども、それはもう厚生労働省の判断でいいんだと、そういう趣旨のお答えなんでしょうか。もう一度お願いします。

川又竹男厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(川又竹男君) 今申し上げましたとおり、ゆがみの調整については基準部会の検証結果を踏まえたところでございますし、その報告書の中で、この結果を考慮するとともに、その上で、ほかに合理的説明が可能な経済指標などを勘案する場合には、根拠についても明確に示すということの提言もあったところでございますので、そのような形で、二十五年の改定につきましては、厚生労働大臣の合目的的な裁量において判断をしたということでございます。

打越さく良立憲民主・社民

○打越さく良君 結局は、この点は、やっぱりデフレ調整については専門家の意見を聴いていないことをお認めになっていると思うんですね。それでも合理的な説明が付くならいいんだというようなお話だったと思います。でも、それはやっぱり専門的な知見というものを軽視していると言わざるを得ないんじゃないかと思います。そうしたやはり生活保護基準の見直しということが地裁判決、四つの地裁判決で断罪されたということを重く受け止めていただきたいというふうに考えます。  そして、今現在、来年度からの生活保護基準の見直しについて、生活保護基準部会の議論がなされていますけれども、大臣に伺いますが、今回もまた専門家の意見を踏まえずに、厚生労働省が独自の理論で基準を下げるというようなこともおありなんでしょうか。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 先ほど御説明いたしましたように、現在、専門家から構成される社会保障審議会生活保護基準部会において、一般低所得世帯の消費実態との均衡が適切に図られているかの検証を行っていただいているところでございます。  この部会は、統計データなどを用いて専門的かつ客観的に基準を評価し検証する役割となっておりまして、その後、厚労省においては、その検証の結果などを踏まえて、さらに社会経済情勢等を総合的に勘案し生活扶助基準を設定する、こういうことになっております。  このため、厚労省としては、まず、今後取りまとめる予定の基準部会の報告書、これを議論いただいて報告書を取りまとめていただき、その上で、今申し上げた社会経済情勢等を総合的に勘案して、適切な生活保護基準を生活保護法の規定に沿って設定をしていきたいというふうに考えております。

打越さく良立憲民主・社民

○打越さく良君 ですから、やはり、繰り返しこの委員会でも取り上げておりますけれども、基準ということを策定するのが、厚生労働省が独自の理論でしてしまうということがないように、専門家の意見を踏まえながらということは最低限お願いしたいことです。  それで、ところで、この生活保護基準部会なんですが、これまで一般傍聴可能だったんですけれども、二〇二一年四月二十七日から、コロナ感染拡大防止の観点から一般の方の傍聴が認められない状況になっております。十一月二日に予定されている次回部会についても一般傍聴は制限されたままです。  今、ウイズコロナということで、少しずつ落ち着いて様々なことが平常モードに戻りつつあるというところで、この一般傍聴を再開すべきだと思うんですが、いかがでしょうか。

川又竹男厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(川又竹男君) 社会保障審議会生活保護基準部会につきましては、今お話しのとおり、令和三年四月以降、新型コロナウイルスの感染拡大防止のために、報道関係者のみの傍聴としている、させていただいているところでございます。  議論の透明性を確保できるよう議事録を公開しているところでございますけれども、一般の方の会場における傍聴を御遠慮いただいているということにつきましては、感染拡大防止のための取組として御理解いただければと思います。

打越さく良立憲民主・社民

○打越さく良君 同じ厚生労働省管轄の生活困窮者自立支援及び生活保護部会の方は、今年六月三日の部会から、既に九回にわたってオンライン配信の方法で一般傍聴が認められています。  同じ厚生労働省の社会保障審議会の部会なのにこの扱いの違いは何なのかと、その辺りどうなんでしょうか。

川又竹男厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(川又竹男君) 審議会におけるオンラインの配信につきましては、今のところ、必ずしも一定のルールがあるわけではございません。現状、社会保障審議会の各部会等でも、オンライン配信を行っている審議会とそうでない審議会があるというのが現状となっております。  生活保護基準部会におきましては、統計データ等を用いて専門的、客観的に基準を評価、検証する学術的な審議会であり、これまでは一般の方へのオンライン配信を行っておりませんでしたが、今後の取扱いについては検討してまいりたいと考えております。

打越さく良立憲民主・社民

○打越さく良君 検討というか、速やかに公開していただきたいと考えております。  大臣にお願いしたいんですが、生活保護基準はナショナルミニマムでありまして、この国で暮らす方たちの暮らしの最低限度というものに関わる大切な物差しなわけですよね。これから議論が佳境に入ってくるわけですから、これ、次回からすぐに一般傍聴認めるという方向で御指示いただきたいんですが、いかがでしょうか。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) まず、一般傍聴に関しては、まさに感染動向との絡みがありますから、ちょっとそれをよく見極めなきゃいけないというふうに思いますし、その辺は委員の皆さんとも御相談をさせていただきたいと、場所の問題もあろうかと思いますので、思っております。  また、オンラインについては、今事務局から話があったように、それぞれの審議会ごとにまちまちの対応を取っているということでありますけれども、今後、取扱いについてはメンバーの皆さんとも相談をさせていただきたいと思います。

打越さく良立憲民主・社民

○打越さく良君 やはり、何か一般傍聴の、一般の方たちに傍聴されては困る事情でもあるんじゃないかみたいな、そう懸念が抱かれてしまったら厚生労働省としても不本意だと思いますので、是非とも透明性を確保するために一般傍聴を認めていただきたいと御要望させていただきます。  そして、通園バスの園児置き去り問題について伺いますが、静岡県の認定こども園で三歳のお子さんが通園バスの車内に取り残されてお亡くなりになるという本当に痛ましい事件、もう一か月がたちました。昨年七月には福岡県の保育園でお子さんが車内に取り残されて死亡する事件があったというのにどういうことかと、国も通知を出してくださったのに、このまた同じ過ちが繰り返されました。今回の事故を受けて、送迎バスの安全装置の装備の義務付けが行われたところであって、速やかに実行していただきたいと願っております。  国土交通省に伺いますが、通園バスの安全装置について、技術的な要件を早急に策定すべきではないでしょうか。

野津真生国土交通省自動車局次長

○政府参考人(野津真生君) お答え申し上げます。  まず、今回の痛ましい事故で亡くなられた園児、そして御家族の皆様に心よりお悔やみを申し上げます。  今回の事案を受けまして、九月二十九日に小倉こども政策担当大臣より、送迎用バス安全装置の設置義務化や安全装置の仕様に関するガイドラインの作成等を内容とする基本方針が示されたところでございます。  現在、国土交通省では、年内に安全装置の仕様に関するガイドラインを作成していくこととしておりまして、十月の四日に学術経験者等から成るワーキンググループを設置しまして、製造メーカー等へのヒアリングを通じて、ガイドラインに盛り込むべき要件の検討を進めております。  当省としましては、内閣府を始めとした関係府省における安全装置の設置の義務化が円滑に進められますよう、計画的に当該ガイドラインの策定を進めてまいります。

打越さく良立憲民主・社民

○打越さく良君 是非、速やかにお願いします。  そして、和田副大臣、いらしていただいてありがとうございます。内閣府に、この送迎バス全車両への配備時期の見通しについてお伺いします。

和田義明自由民主党内閣府副大臣

○副大臣(和田義明君) お答えを申し上げます。  装備の義務化の時期につきましてですが、制度そのものにつきましては、施行を来年の四月からとした上で、一年間の経過措置を設定する予定でございます。可能な限り早期に実行したいと思います。ただし、来年の夏の前に可能な限り多くの車両に設置したいということでありますので、来年の六月末までに安全装置を装備していただくよう、地方自治体を通じて現場に強く働きかけてまいりたいと思います。

打越さく良立憲民主・社民

○打越さく良君 是非お願いします。  この静岡県の事件の直前に、車内での置き去り防止装置の輸入などを行っていらっしゃる商社の三洋貿易が、子供の車内置き去り実態調査の結果を公表していました。配付資料を御覧ください。この調査結果、本当に衝撃的で、静岡県の事件、本当に暗示していたと言えるんじゃないかと思います。  この調査は、保育所や幼稚園の送迎バスの運転手などを対象に行われていたんですが、この一年間で送迎バスに子供を残す経験をしたことがあるかという問いに、二百六十七人中十五人、五・六%があると回答していらっしゃる。そのうち三人は、園児をバスに残していることを認識していなかったということです。さらに、これまで園児を車内に残したことがあると回答した二十一名に、子供を残してひやりとした経験があるかと質問したところ、五名、約二%が熱中症と見られる症状があったと回答しています。  この原因について、送迎担当者や職員の意識が低いが六五%以上、送迎バス添乗員の回答では、人手不足だからが五六・三%、防止するための規制やシステムが不足しているから、業務過多、登園確認などのルールが形骸化している、もう全て四〇%以上ということです。  そして、送迎担当者や職員の意識が低いことや人手不足だからということに関係して驚くべき回答がございます。園児が送迎バスに勝手に乗っていたというのが十人、三・七%、園児が車の中からロックを掛けていたというのが三人、一・一%、何と園児が車のエンジンを掛けていたというのが三人、一・一%ということです。これらの回答からは、安全装置の装備の義務付けだけでは園児の安全を守れないのではないかということです。  送迎バスの運転手や添乗員は保育士のような配置基準はなく、家庭と施設との私的契約、有償のサービスとなっている現状について、参考人にどうお考えになるか伺います。

藤原朋子厚生労働省子ども家庭局長

○政府参考人(藤原朋子君) お答え申し上げます。  保育所におきましては、保護者による送迎が前提であり、バスの送迎について、必要な家庭にのみ付加的に実施、利用されるサービスであると、そういった位置付けから、これまで国として安全管理の統一的な基準は示しておりませんでした。  こうした中、先般成立をいたしました児童福祉法の改正法によりまして、保育所等に対して、児童の安全の確保に関する計画の策定を義務付けることとしております。これは令和五年四月の施行でございます。バス送迎時も含めまして安全対策が徹底されるように、施行に向けて安全計画策定に当たっての留意事項などをお示ししていきたいと考えております。  あわせまして、先般取りまとめましたこどものバス送迎・安全徹底プラン、この中では、安全装置の装備の義務付けのみならず、乗降時の所在の確認の義務付け、そして安全管理のマニュアルの作成、これも既に示しております。安全装置の導入支援、財政支援も含めた導入支援、こうした対策を盛り込んでおりまして、これらの対策をしっかり徹底することで安全を確保していきたいと考えております。  一方、御指摘のございました送迎バスの運転手について、保育所の人員配置基準として法定化するというふうなお尋ねもございましたけれども、バスの送迎の利用については、地域の実情、園の実情、様々ございますし、財源確保の問題もございます。この点については慎重に検討をする必要があると考えております。  いずれにしても、安全徹底プランに基づいてしっかり安全確保に努めていきたいと考えております。

打越さく良立憲民主・社民

○打越さく良君 今様々な課題あると思うんですけれども、何より子供の命の安全を前提、最優先にしていただきたいと考えます。  大臣に伺いますが、子供たちの命と安全を守るために、保育士を含む配置基準の法定化、速やかに検討を進めるべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 今の法定化というのは、運転手の方ということであれば今局長から答弁をさせていただきましたが、全般的に保育士の方の配置基準の改善と、これは大変重要な課題でありまして、平成二十七年度には、三歳児に対する保育士の配置を二十対一から十五対一に改善した保育所に対して公定価格上の加算を設けさせていただきましたが、残念ながらそれ以後、いわゆる〇・三兆円の中でやる対象は進んでおりません。  これ、消費税以外で財源を確保するとされているわけでありまして、一歳児や四歳、五歳児に対する保育士の配置改善について、今申し上げたように未実施となっておりますので、引き続き、安定的な財源を確保して検討を是非進めさせていただきたいと思っております。  なお、この間、保育士の業務負担軽減については、保育士の補助を行う保育補助者の雇い上げに必要な費用、あるいは清掃や遊具の消毒、園外活動時の見守り等といった保育の周辺業務を行う保育支援者の雇い上げに必要な費用等々に対する補助も行ってきたところでありまして、これらの取組も含めて、引き続き、保育士の方々の業務負担の軽減といいますか、子供さんに対してしっかり集中できる環境をつくるべく努力をしていきたいと思います。

打越さく良立憲民主・社民

○打越さく良君 済みません、たくさんの質問を残してしまって申し訳ないんですけど、最後に一点だけ。  加藤大臣が十月二十五日の所信表明で、最低賃金のことについて伺いますけれども、大臣は、最低賃金については、賃上げしやすい環境整備に取り組みつつ、できる限り早期に全国加重平均が一千円以上となることを目指すとおっしゃったんですけれども、具体的な時期を想定しておられるでしょうか。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) もちろん、最低賃金それ自体は、中央で決め、それぞれの地方、都道府県でお決めをいただくわけでありますから、そうした枠組みを使いながら進めていく必要がありますけれども、大事なことは、今委員からも御指摘いただいた賃上げしやすい環境整備、これをしっかりつくっていくということでありまして、それに向けて、今般の最低賃金に対しても、そうした環境整備に対する支援措置も盛り込みをさせていただいたところでございますので、引き続き、そうした努力、そして関係者の御理解いただきながら、できるだけ早期に全国加重平均千円以上を目指していきたいというふうに、まずは目指していきたいというふうに思います。

打越さく良立憲民主・社民

○打越さく良君 じゃ、あともう一点だけ伺いますけれども、総理が所信表明で、賃上げが高いスキルの人材を引き付け、企業の生産性を向上させ、更なる賃上げを生むという好循環が機能していないという構造的な問題を、確かに解決することは必要なんですが、高いスキルの人材に高賃金を保障することは当然かもしれませんが、ただ、問題は、賃金構造全体の底上げではないでしょうか。  一握りの高賃金労働者を生み出しても、非正規化が進む低賃金の労働者が増えていけば賃金総額は増えていかないんではないでしょうか。賃金総額全体の底上げについて、大臣の御所見を伺います。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 先ほどもこの委員会でも御議論させていただきました。まず、リスキリングを始めとした人への投資、これをしっかりと進めていく中で、それぞれの個人が、これからこういうことをしていきたい、そのために向かって能力を付けていきたい、そうした思いを実現をしていく、そして、それに応じてその会社で働き続けていく。その場合には、その能力を上げたことをしっかり評価をしていただく。あるいは、ほかの企業においても中途等の採用等を積極的に展開していくということで労働移動が円滑になされていく。こうしたことを通じて、社会全体として労働生産性が上がり、また、そのことが成長を資していく、そしてそのことが、今度賃上げのまたモメンタムにもつながっていく、こういう流れをしっかりつくっていくと。  そういった意味において、現在高い賃金を持っておられる方だけではなくて、幅広い労働者の皆さん方が、今申し上げたこうした全体の流れの中で自分の働き方を実現し、あわせて、賃上げがそれによってつくられていく、是非そういった流れをしっかりとつくらせていただきたいというふうに考えております。

打越さく良立憲民主・社民

○打越さく良君 時間になりましたので、終わります。  引き続き、議論をお願いします。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 立憲・社民の高木真理です。初めての質問になります。緊張しております。  これまで、市議二期、県議三期務める中で様々な声をお預かりをしてまいりました。そして、やはり国政でなければ解決できない課題が多くありました。一生懸命取り組んでまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いをいたします。  初めに、シベリア抑留犠牲者の遺骨収集、資料入手と平和祈念展示資料館の活用について伺います。  まず、厚労大臣に伺いたいと思いますけれども、今年は戦後七十七年であります。一九九〇年代から長年続けられてきた遺骨収集や資料の入手が、ロシアのウクライナへの軍事侵攻以降、外務省から渡航中止勧告が出ている地域ということもあって止まっており、シベリア抑留犠牲者の御遺族や関係者が憂慮しておられます。  遺骨収集はやむを得ないとしても、死亡確認に関わるような情報、資料の入手は停止すべきではないと考えます。資料入手の実費の支払、送金が経済制裁のためにできず事業が止まっているとの報道もありますが、現状はどうなっているでしょうか。知床観光船事故犠牲者の御遺体の捜索や送還にロシアの協力も得られておりまして、人道的活動は継続が可能ではないかと考えますが、いかがでしょうか。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 遺骨収集又は資料収集、まさに今、シベリアでいえば極寒の地で亡くなられた、劣悪な環境の下で強制的な、過酷な強制労働、そしてお亡くなりになられた、そうした方々、またその御家族、その思いを考えれば、身元を特定し、御遺骨の一日も早い帰還に取り組む、これはもう当然のことだというふうに考えております。  厚労省では、ロシア政府等からシベリア抑留中死亡者の資料を収集し、提供された死亡者名簿等により抑留中死亡者の特定を行っており、これまで約五万五千人のシベリア抑留中死亡者のうち約四万人の身元を確定をしているところでございます。また、遺骨収集については、約二・二万柱の御遺骨の収容もさせていただいたところでございます。  現在、外務省から渡航中止勧告が発出されているため、シベリア抑留中死亡者に係る資料の取得のためのロシアでの現地調査、これ、現地でいろいろ見ながら、この資料、この資料とやっていくわけでありますから、これはなかなか難しい状況にはありますが、ただ、これまで現地調査によって収集した資料もございます。それと日本側の資料等を照合して、可能な範囲で身元特定の取組を継続しているところであります。  令和二年四月から令和四年九月までに身元を特定できた件数は三百四十五件ということでございます。まだまだ少ない件数でありますが、こうした努力も続けさせていただいて、さらに、抑留中死亡者に関する情報を少しでも御高齢の御遺族にお知らせできるように外務省とも連携をさせていただく。また、ほかに対応可能な取組がないか、更に検討をさせていただきたいと思います。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 是非、この人道的活動の部分、いろいろ経済制裁の中で国際協調とかもあろうかと思いますけれども、いろいろな方法を探っていただいて、是非一人でも多くの身元確定に至るようにお願いをいたしたいと思います。  次に、杉田総務大臣政務官に伺います。  平和祈念展示資料館は、さきの大戦における兵士、戦後強制抑留者及び海外からの引揚者の労苦について国民のより一層の理解を深めてもらうことを目的につくられておりまして、政務官は今月、十日に視察をされました。ロシアのウクライナ侵攻によってシベリア抑留犠牲者の遺骨収集や情報収集が滞っている今だからこそ、私は、国民にこの問題への関心を高めてもらう必要があると思います。  この冬には、戦後シベリア抑留中に起きた奇跡の実話を基にした小説の映画化、映画「ラーゲリより愛を込めて」も公開をされるところです。こうした動きも生かしながら、どのように当資料館で更に国民に関心を持ってもらう工夫を考えているのか、伺います。

杉田水脈自由民主党総務大臣政務官

○大臣政務官(杉田水脈君) 御指摘のとおり、この戦後の強制抑留者の御労苦について国民に関心を持っていただくことが重要であると認識をしております。  そのための取組といたしまして、平和祈念展示資料館では、戦後強制抑留に関する常設展示を行っているほか、館内では企画展も行っておりますし、また全国各地で地方巡回展、そして昭和館、しょうけい館などと連携した企画展を毎年開催するなどして国民の理解を深める機会を提供しております。また、先ほど御質問の中にもございました、今年の十二月に公開予定の戦後強制抑留者をテーマとした映画「ラーゲリより愛を込めて」とのタイアップをした各種展示なども計画しております。  こうした取組を通じて、戦後強制抑留者の御労苦について国民に関心を持っていただけるよう引き続き取り組んでまいりたいと思いますし、また、私自身も先日視察した際に、その再現された様子とか悲劇を物語る数々の資料を目の当たりにして、当時の関係者の方々の御労苦を次の世代に語り継いでいくことの大切さについて思いを強くいたしました。  私が視察した日も、午前中には中学生の皆様が来館していたと聞いております。このように若い世代の方々にこうしたことを知っていただくことは非常に重要であるというふうに考えておりますので、交通の便の良さを生かして中高生の社会見学や地方の修学旅行生の来館を促進するなど、若年層に体験していただく機会を増やすことも含め、引き続き国民の皆様に関心を持っていただけるよう邁進してまいりたいと思います。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 ありがとうございました。  ところで、政務官は、視察当日のツイッターに、「先の大戦における、兵士、戦後強制抑留者、海外からの引揚者のご労苦を後世に伝えることも、私が総務大臣政務官として担当している重要な仕事です。」と書かれています。政務官のお仕事として大変重要だと私も思います。  ただ、この任務は軽いものではありません。先人の大変重い御労苦、苦しんで苦しんで命を落とされた方も多くいらっしゃる、そしてその御遺族たちもたくさんいらっしゃる、そうしたことを伝えていくお仕事です。これまで、LGBTの人々を生産性がないとの発言で傷つけても平気で、党から指導を受けても、二十七日の我が党、岡本あき子議員の指摘を受けても謝罪をしない、そういう方にできる仕事ではないのではないかと私は思います。謝罪しないということは、今も考えは変わりがないということですよね。  そもそも、生産性がないという言葉は人に対して使うものではありません。にもかかわらず、これを人に対して使うとき、直接それを向けられたLGBTの人々のみならず、多くの人々が傷つきます。自分もこういう部分で生産性がないと思われているのではないか、ああいう部分では価値がないと思われているのではないかと不安になるんです。そうではない、一人一人、その存在自体に価値があります。その重みが分からない人にこの仕事はできないと思いますが、生産性発言を撤回、謝罪しますか、それとも政務官を辞任されますか。

杉田水脈自由民主党総務大臣政務官

○大臣政務官(杉田水脈君) 御指摘の寄稿におきまして生産性という不用意な表現を用いるなどしたこと、また、拙い表現によって結果として不快と感じたり傷ついたりした方がいらっしゃることにつきましては、大変重く受け止めております。  ただ、当時から、その寄稿につきましては、多様性を尊重することは当然のことだと認識していること、そして、当事者の方々の人権を否定するつもりも偏見を持って差別する意図も一切ないこと、そして、LGBTの方々への理解増進はもとより、差別やいじめのない社会に向けて努力してまいることなどの見解、これ四年前なんですけれども、四年前からそのようなことをしっかりと表明をいたしまして、現在も今申し上げた認識でございまして、それに向けて努力をしてきているところでございます。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 結局、謝罪も撤回もなかったんですけれども、それが人々を傷つけている、そして、人々を傷つけ続けたままこの重い任務に当たるということは適当でないと思いますが、再度伺います。撤回、謝罪をされますか、それとも政務官辞任なさいますか。

杉田水脈自由民主党総務大臣政務官

○大臣政務官(杉田水脈君) 繰り返しになりますが、そういった配慮を欠いた表現を反省し、理解を深め、差別のない社会、暮らしやすい社会の実現のためにこれまで努力をしてまいりましたので、今後とも、そういう努力をもってお応えしてまいりたいというふうに思っております。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 これでは、この答弁を聞いている方は納得できないと思います。しかし、もうその御姿勢のままされるということであれば、やはりこれは任命責任にも通じるものがあるなというふうに私は感じさせていただきました。  この件に関しての質問はこれで終わりますので、御退席いただいて結構です。

山田宏自由民主党

○委員長(山田宏君) 総務大臣政務官、御退席ください。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 引き続きまして、次の、コロナ後遺症が重く生活支援が必要な方々への支援について伺いたいと思います。  もう一年前になります。私が県議として活動している選挙区にお住まいの方からお電話をいただきました。コロナ後遺症が重く寝たきりのような状態になっているが何の支援も受けられない、一度この惨状を家まで見に来てほしい。伺うと、一目瞭然でした。女性は二階の自室にほぼ寝たきり、二人暮らしで、同居の母親も高齢なため、できるお世話は限られており、片付けなど無理、生命維持のために必要なものを身近にあれこれ置いて何とか過ごしているという状況でした。  女性は第一波で新型コロナウイルスに罹患。しかし、あのときは、発熱しても四日続かないと医者にかかっちゃいけないと言われていました。何とかその四日を死にそうになりながら高熱に耐え、その後、医療機関にかかろうとしましたけれども、どこも診てくれなかったと。そして、何とか解熱したものの、落ち着いた後、職場復帰すると、これまでのような仕事は全くできず、気持ちを奮い立たせて頑張ったんですが、この頑張りというのは、その後のコロナ後遺症がよく分かってくると、頑張ってはいけないということが言われるようになったものでありまして、症状を悪化させてしまい、少しでも動くと、その後ずっと寝ていることしかできなくなるほどの倦怠感に長く悩まされることになったそうです。  これまで仕事を生きがいにばりばり働いてきた彼女ですが、仕事を辞めてしまいます。収入がなくて暮らしていけない、かつ動けない体の介助のサービスなどを受けられないかと市の区役所、さいたま市なので区役所の方に相談をしたんですが、衝撃的な言葉を掛けられてしまいます。コロナ後遺症ということで受けられる支援はありません。貯金を切り崩していっていただいて、財産を全て売っていただいて、何もなくなったら生活保護を受けていただくことができます。おかしくありませんかと彼女は訴えました。ちなみに、同じことに悩む仲間のツイッター上のグループがあるそうですが、第一波に重い後遺症の方が多いともおっしゃっていました。  新聞記事にもいろいろコロナ後遺症で生活が大変になった方のことは取り上げられておりまして、「コロナ後遺症 長期化」、「休退職 生活に影響も」、あるいは、「コロナ後遺症数十万人か」、「倦怠感一年以上、仕事に支障も」。これ、今年の七月十日の新聞では、「コロナ後遺症、支援を 重い倦怠感…職失った女性 対策掲げる政党少なく」ともあります。  政治的に対応してほしいという声が高まっているところであります。参議院選挙に当選をさせていただき国政に直接意見が言える立場になった今、この問題は、私が解決に向けて何が何でもやらなければならないと思っている課題の一つであります。  まず、大臣に伺いたいと思います。  コロナ後遺症が重く、仕事ができなくなり、生活困窮する人々がいるという認識はおありでしょうか。また、コロナ後遺症に苦しむ人が少なくないという認識は広がっておりまして、国も治療面で各都道府県に後遺症外来の設置を促したり、新型コロナウイルス感染症診療の手引き、別冊罹患後症状のマネジメント、こうしたものを改訂を重ねながらまとめたりと御努力いただいていることは理解をしていますが、こうした仕事ができなくなった方への生活支援の必要性について、大臣のお考えをお聞かせください。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 新型コロナのいわゆる後遺症について、罹患後症状によっては社会生活に大きな制限が生じ、生活困窮に至るおそれがあることから、生活面においても支援が必要なものと認識をしております。厚労省でも、労災保険給付、疾病手当金、障害年金の支給などのほか、生活にお困りの方に対しては、生活困窮者自立支援制度において丁寧な相談支援等も行っているところであります。  また、罹患後症状に悩む方がその症状により社会生活でどのような影響を受けたかについては、本年度厚生労働科学研究費補助金により実施している研究班による調査も予定をさせていただいているところでございます。  こうした取組を通じて、罹患後症状で悩む方、生活への支援、先ほど診療の手引き等も取り上げていただきましたけれども、こうしたことも含めて様々な取組を行っていきたいと考えております。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 支援の必要はあるというお答えは大変心強いんですが、その後続けてお話をいただいた内容では大変不十分であるということを、この後質問で伺っていきたいと思っています。  次に、参考人に伺いますが、こうした生活が支援が必要な症状が重い方、こういう方々の人数規模というのがどのくらいというふうに把握されていらっしゃるでしょうか。

佐原康之厚生労働省健康局長

○政府参考人(佐原康之君) お答えいたします。  お尋ねのこの新型コロナウイルス感染症の罹患後症状、いわゆる後遺症に悩まれている方の人数につきまして調査を実施することにつきましては、これはどのような症状などを呈する方をこの罹患後症状の患者さんとして把握するのか、また、大規模な感染が持続的に、断続的に起こっている中、感染後、多くの症状は経時的に頻度が低下するとされている、こういった病態の把握をどのように行うのか等課題が多いことから、現時点では全体の人数の把握を行うことはなかなか難しいものと考えております。  しかしながら、この新型コロナウイルスの感染症の罹患後症状につきましては、これは実態やあるいは病態を明らかにするために、令和二年度から厚生労働科学研究におきまして三つの調査研究を行っておりまして、本年五月までに研究班からそれぞれ総括報告書を提出されているところであります。多くの症状は経時的に頻度が低下する一方で、十二か月経過後時点でも症状がある方が一定程度いるという結果も得られているところでございます。  また、今年度も調査研究は続けることにしておりまして、厚生科学研究におきましては、こういった実態調査の把握、引き続き行っていくとともに、御指摘ありました生活、社会生活への影響等について検討する調査研究も実施を今しているところでございます。また、この研究におきましては、一部の自治体等の協力を得まして、罹患後に現れる様々な症状につきまして、感染者と非感染者を比較して、社会生活への影響を含めた実態把握のための調査というのも実施をしているところでございます。  我々としては、罹患後症状に関する調査研究、様々な角度から進めながら、新たな知見も収集して、より適切な対策取れるように対応していきたいと考えております。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 今年度調査をしていただけるということで、数のボリュームが分かってくるというのはとても大事なことだと思います。今苦しんでいらっしゃる方がいるということは、生活面で支援が必要な方がいるということも分かってはいるけれども、ボリュームが分からないので大きな動きにつながっていないのではないかというふうに感じているところです。  資料の方で皆さんの方にもお配りをさせていただいているのは、まさに御努力をいただいて作っていただいている診療の手引き、罹患後症状のマネジメント、これには、三ページ目ですかね、症状別には、今まで調査したものが図一の二というところで出ております。これ、症状は分かるんですけれども、この症状の重さがどうなのかが分からないというのが難点でして、ここをさらに、影響を詳しく今年度は調査をしていただけるということであります。  少し参考になる数字としては、その後に続く資料で、後遺症患者さんをたくさん診ていらっしゃるヒラハタクリニックというところの院長先生がまとめていらっしゃる、「新型コロナ後遺症」という資料の中で、六ページ目になりますけれども、表三というのに新型コロナ後遺症患者の労働状況とあります。  これは、患者さんを全体とした場合に、そのうち働いている人がどのぐらいで、その中で解雇、退職、廃業まで行った人がどのくらいいるかということですけど、働いている患者さんの、働いていたというか、患者さんの中で解雇、退職、廃業になった方、四・五%いるという、結構大きな数字だと思います。  これ、分母が患者さんということなので、あとまた、重い方が先生を頼ってみえているというのもあるでしょうけれども、実態解明を期待したいというふうに思います。  ここからは具体的に、先ほど大臣の方からはこういう制度で対応していますというお話があったわけですけれども、どんなことが大変なのかについて一つ一つ聞いていきたいと思います。  まず、重い倦怠感などの後遺症の場合、PEMという、運動後、労作後とも言いますが、倦怠感から、ME、CFSと呼ばれる症状まで悪化するケースもあります。ほんの少し動いただけで何日も寝込まなきゃいけないようなケースです。こうした症状は、出てきた時点で生活介護や身体介護が必要になります。  私がお話を伺った女性は、区役所でこういうサービス受けられないというふうに言われたんですが、今回、事前のヒアリングで厚労省にお伺いしていくと、障害福祉サービスを手帳を取得して受けることが可能というお答えであります。  こういう相談があった場合に、自治体の窓口が的確に障害認定の可能性を案内することができていると思いますか。お答えください。

辺見聡厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長

○政府参考人(辺見聡君) お答え申し上げます。  身体障害者福祉法におきましては、原因疾患のいかんを問わず、身体機能に日常生活が著しい制限を受ける一定以上の障害が存在し、かつその障害が永続している方につきまして、認定基準に該当する場合には身体障害者手帳を交付しているところでございます。  新型コロナ感染症に罹患した場合でございましても、身体障害の認定においてはこの考え方に該当することが求められるところでございます。自治体で相談がなされた場合、このような制度について案内することが適切であると考えているところでございます。  この障害者手帳制度につきましては、これまでも自治体向けの会議等で私どもから自治体に対し周知を行っているところでございますけれども、引き続き、機会を捉えて周知を行ってまいりたいと考えております。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 済みません、最後のところ、確認をしたいんですけれども、各自治体に周知をするというのは、このコロナ後遺症でこういう症状になっている人でも利用できますよということを周知をしてくださるということでしょうか。全般的なことの周知だと、コロナ後遺症というのは若干違うカテゴリーと思ってしまう自治体の窓口もあるかと思われるので、そこの御答弁、もう一回お願いします。

辺見聡厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長

○政府参考人(辺見聡君) この自治体への周知について、今後の自治体向けの会議等で周知するに際しましては、制度の趣旨についてしっかりと周知を図りたいと思っておりますけれども、そのコロナ感染症も含めまして、基本的には原因疾患を問わずに基準に該当する場合は手帳が交付される制度でございますので、そういった制度の趣旨を踏まえてしっかりと説明してまいりたいと考えております。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 よく分かるように自治体の方にお伝えをいただきたいと思います。  そして次に、コロナ後遺症になった場合、治療面ではいろいろサポートが、窓口の開設を促すなどされているところでありますけれども、治療費に関しては、一切支援が特にない普通の保険診療をすることになっていますが、これ、まだ病気のメカニズムが分からなくて、どのような標準治療をすればこういう治療実績が得られますよというのはなかなか見えなかったりもします。治療期間も見えません。  そういった意味では難病治療と同様な側面があるかと思いますが、指定難病として医療費の補助を行うことはできないでしょうか。

佐原康之厚生労働省健康局長

○政府参考人(佐原康之君) お答えいたします。  まず、難病法に基づきます医療費助成の対象となる指定難病につきましては、これは厚生科学審議会の意見を聴いて厚労大臣が指定することとされております。この指定に当たりましては、次に述べます全ての要件を満たす疾病であることが必要であるというふうにされております。  一つは、発症、発病の機構が明らかでないこと、そして治療方法が確立していないこと、長期の療養を必要とすること、患者数が人口の〇・一%程度に達しないこと、そして五番目に、客観的な診断基準等が確立していないことというふうにございます。あっ、済みません、客観的な診断基準等が確立していること、失礼いたしました。  そして、この新型コロナウイルス感染症の罹患後症状、いわゆる後遺症につきましては、この客観的な診断基準等が確立されているか等のこの指定難病の要件を満たすかどうか、まだ検討する段階にはなくて、現時点で指定難病とすることは困難であると考えております。これは引き続き、先ほど述べました調査研究で実態を明らかにしていく必要があると考えております。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 医療費の支援も受けられないということで、大変なわけです。  通告の中にはもう少し細かいのをいろいろ入れているんですが、時間との闘いでありますので、ちょっとそこの間をはしょってこちらで質問の中に説明をしてしまいますが、今、厚労省さんの立場としては、コロナ後遺症に関しても、まずは仕事を辞める前に傷病手当をもらってくれれば大丈夫ですと。傷病手当を一年半もらってもらって、その後、障害年金に移行してもらえれば穴がなく生活支援は行えますというスキームのようであります。  しかし、なかなかその症状が重くて仕事に復帰できないというふうに悩んでいる人が、一年半傷病手当をもらい続けるというのもなかなかできなくて、辞めてしまう人も多いと思います。そもそもこの制度の全体を知らなければ、早めに辞めてしまうということが考えられます。  そして、傷病手当も、国保ではほぼ、市町村によるそうですけれども、受けられないと考えていい。そして、障害年金にたどり着く、そこまでなかなか行けない上に、このコロナ後遺症ではブレーンフォグというふうに言うようですけれども、ぼんやりしてしまって思考がまとまらないという症状が出る方も多く、この症状があると、手続をしたくてもできないということが出てまいります。でも、生活、命に関わることなので、当人の手続を手伝う仕組み、委任とかこういうことも私は必要になってくるのではないかというふうに思っています。  こういうのをできるかどうか、一つずつ聞こうと思っていたんですけれども、時間がないので一番肝の最後のところで伺いたいと思うんですけれども、この厚労省さんの説明を聞いていると、傷病手当そして障害年金とリレーすれば穴がないというふうにおっしゃるんですが、実は穴がある。なかなかそんなふうには支えてもらえないというのが現状であります。ここまで現在の制度でいくなら、少しでも穴を小さくするために、市町村の窓口で、あるいは後遺症外来の先生たちのところで、あるいは傷病手当金を支給する各職場で、完璧な案内とフォローができなければならないわけです。  私は、未知の感染症がこれだけ大規模に広がるケースでは、既存の仕組みでは手当てができないと思います。急に大規模な後遺症患者が感染症では出てまいります。今回がそうです。症状に至るメカニズムも分かりません。治療法も手探りです。いつ治るかも分かりません。今まで予想もしなかった病気にかかるのですから、個人で医療保険に入って備えることもできません。自己責任にはできないと思います。  となると、大臣、私は、感染症特有の後遺症支援制度を、今後出てくる感染症のことも併せて、後遺症全般に、感染症の後遺症全般に関わる支援制度を新たに創設すべきと思いますが、いかがでしょうか。  これからも、どんな未知の大規模感染症が国民を襲うか分からないので、今こそまさに今後に備えて知恵を絞り、感染症の後遺症に苦しむ方々、今回のことも含めて生活支援の制度をつくるときだと思います。お考えを伺います。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) まず、今委員いろいろ御質問していただきまして、ありがとうございます。さらに、いろいろ御質問いただいたところをここでやり取りすることは、いろんな方に知っていただく上においては大変貴重だったというふうに思います。  まさに、今ある制度、最初の御指摘のあったその市町村で、どういう形でそういう対応になったのかはちょっと分かりませんけれども、少なくとも、今ある制度についてどうやれば活用できるのか、それは丁寧に御説明をしていくと、このことがまず当面必要だというふうに思います。  その上で、今局長からも答弁させていただきましたけれども、まだまだ分からないところいろいろございますので、そうした実態把握等も含めて、社会生活への影響等も含めて調査研究を更に進めさせていただきたいと思います。  その上で、その罹患後症状に特化した支援制度の創設ということで御議論がございました。こうした症状は、新型コロナ以外の疾病等によっても同様に、社会的な支援を、いろいろ困難抱えている方もいらっしゃるわけであります。そうした支援が今どうなっているのか、それとの公平性、そういった観点からも含めて慎重な検討が必要ではないかというふうに考えておりまして、現時点においては、冒頭申し上げたように、今ある制度をまずしっかり使っていただくということと、それからこの生活実態、それから今、このメカニズムですね、何でそういうことになっているのか、そうしたことに対する調査研究、これをまずしっかりと進めさせていただきたいと思っております。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 ありがとうございました。  メカニズムを解明しなければいけない、あるいは実態をしっかりつかまなければいけない、だから慎重に対応するというのは、よく分かるといえばよく分かるんですが、しかし、患者さん、あるいは今もう本当に生活が、仕事ができなくて困っている人の生活は待ったなしなわけです。その皆さんを、本当に生活保護になるまでは全部何の支援もなく丸裸でいてくださいというのは余りにも酷だと思うんですが、早急にこうした支援の仕組みについて御検討いただくことはできないでしょうか。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 済みません、ちょっとその前に、前の前の答弁で、私、傷病手当というところを疾病手当と申し上げたので、そこだけちょっと訂正させていただきたいと思います。  今お話があったことに関しては、現状でも、コロナへの対応も含めて様々な生活支援の仕組みも設けさせていただいておりますので、そういった中でしっかりと対応させていただきたいと思っております。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 今までの様々な手当てで救われていたら、こんなふうに皆さん苦しんでないと思いますし、かなりのボリュームの方がいらっしゃるということは、これから調査をしたら出てくると思います。そこへの支援の必要性を考えながら、早急に御検討をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) ですから、まずその実態を、先ほど申し上げたように、生活にどういう影響を受けておられるのか、こうしたことをまず調べさせていただきたいと思いますし、既存においても様々な生活支援をする制度はありますから、そういったものがどう活用できるのかできないのか、そういったことも含めてよく議論をさせていただきたいと思います。

高木真理立憲民主・社民

○高木真理君 本当に早急にと望んでやまないわけですけれども、今日ちょっとはしょってしまったその質疑の中で、窓口、例えば傷病手当であれば職場で適切な案内ができるか、あるいは障害年金だったり障害福祉サービスのことであれば市町村の窓口、そういったところの案内が適切であるかということで全く対応が違ってまいりますので、是非そこの周知徹底というものをお願いをさせていただきまして、時間が参りましたので質問を終わります。  ありがとうございました。

山田宏自由民主党

○委員長(山田宏君) 午後一時三十分に再開することとし、休憩いたします。    午後零時六分休憩      ─────・─────    午後一時三十分開会

山田宏自由民主党

○委員長(山田宏君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

若松謙維公明党

○若松謙維君 公明党の若松謙維です。  厚生労働委員会は初質問でありますので、どうぞ前向きの答弁をよろしくお願い申し上げます。  まず最初に、この新型コロナに係る雇用調整助成金の特例措置についてお尋ねをいたします。  十一月二十八日、財政支出総規模三十九兆円の総合経済対策が発表されました。私も、二〇二〇年三月ですか、福島に行ったときに、社会保険労務士の方々から、当時の雇調金はもう三か月ぐらい掛かると、これではもう間に合わないということで、その場に高木美智代ですね、私どもの座長から直接厚生労働省に連絡をいただいて、それから二、三週間後ぐらい、二、三週間以内に非常に短縮されたと、支給がですね、そんな経過を持ちながら質問させていただきますが、この新型コロナに係る雇用調整助成金、大変な大きな役割はあったと思います。  この特例措置につきまして、厚生労働省としては、原則通常額に引き下げるということを先週決めましたが、その理由、背景等についてお尋ねをいたします。

伊佐進一公明党厚生労働副大臣・内閣府副大臣

○副大臣(伊佐進一君) 雇調金の特例措置についてでありますが、これはこれまでこの雇用維持の取組を強力に支援してきたというふうに認識をしております。  一方で、現在の有効求人倍率が今一・三四倍と九か月連続の上昇というふうになっております。また、有効求人数は七か月連続での増加ということで、これもコロナ前を上回る存在、水準に今なっております。また、日銀短観におきましても、製造業、非製造業共に人手不足感が高くなっておりまして、先行きにおいても更なる人手不足感の高まりが予測されているという状況でございます。  このように雇用情勢の改善が今続いているということに加えまして、人への投資でありますとか、あるいは労働移動の円滑化と、これを実現していくことも重要だという観点で、今回の経済対策においては、この雇調金については、現況の厳しい企業にはしっかりと配慮しながら通常制度へと移行するという方針が決定されたところであります。  雇調金の特例措置については、まず、令和四年十月から縮減に引き続きまして、令和四年十二月から来年の三月まで、この間は支給要件の緩和は継続すると。そしてまた、特に業況が厳しい企業については、令和五年一月までの間は、日額上限、助成率を通常制度よりも高くするという経過措置によって三段階で縮減を図っていくということについて経済対策でも明記した上で、十月二十八日の労働政策審議会で御議論をいただきまして御了承いただきました。  雇用情勢を注視しながら、人への投資の強化等に向けて取組も進めてまいりたいというふうに思っております。

若松謙維公明党

○若松謙維君 今、副大臣から三段階ということで、特に業況が厳しい企業、これどんなイメージですか、分かりましたら答弁いただけますか。

伊佐進一公明党厚生労働副大臣・内閣府副大臣

○副大臣(伊佐進一君) ありがとうございます。  今は手元にデータは持ち合わせておりませんが、私の認識では、例えばこの、人の移動が長らく制限されていたことによって、旅行業でありますとか、あるいは運送、交通、こういうところがこれまでも大きくダメージを受けてきたというふうに認識をしております。

若松謙維公明党

○若松謙維君 もう是非、激変緩和というんですか、今の経過措置大事だと思いますので、非常に現場見ながら丁寧に進めていただきたいと思います。  次に、新型コロナワクチンについてお尋ねをいたします。  まず、新型コロナの第八波が懸念されているところでありますけれども、ちょうど十月の十二日、私ども公明党といたしましては緊急要請をさせていただきまして、これ松野官房長官でありました。  そこで、BA.1対応型、またBA.4―5対応型のオミクロンですか、対応につきまして、これ二価ワクチンでありますけれども、このBA.1対応型とBA.4―5対応型とのそれぞれの必要性というんですか、どういうふうに考えているのか、お尋ねをいたします。

佐原康之厚生労働省健康局長

○政府参考人(佐原康之君) お答えいたします。  オミクロン株ワクチン、オミクロン株対応ワクチンのこの株の選定に当たりましては、本年八月の二十四日に、専門家による検討会で御議論をいただきました。その中で、免疫を刺激する性質である抗原性について、従来株とそれから現在流行しているオミクロン株との差と比べて、オミクロン株の中でのBA.1とBA.4―5の差は大きくないと示唆されると指摘されました。  これを踏まえまして、予防接種・ワクチン分科会等の検討におきましては、オミクロン株対応ワクチンは、BA.1対応型であってもBA.4―5対応型であっても、どちらもオミクロン株成分を含むことで、オミクロン株が流行している状況下では従来型ワクチンを上回る重症化予防効果があること、そして、新しいワクチンは、御指摘のとおり、いずれも二価のワクチンであるため、今後の変異株に対しても従来型ワクチンよりもより効果が高いことが期待されるとされました。  このため、BA.1対応型、またBA.4―5対応型の違いにかかわらず、どちらのオミクロン株対応二価ワクチンも有用であると考えております。

若松謙維公明党

○若松謙維君 このワクチンにつきましては、私どもの秋野議員、今政府側に行きましたけれども、大勢の議員が大変関心を持っていまして、このワクチンインフラづくりのために党を挙げて今皆様に提言等しているところでありますけれども、今日はその観点で、資料を使いながら深掘りをしていきたいと思っております。  資料一を見ていただきたいんですけれども、これは、今年の六月三十日に、アメリカのFDAが声明いたしました、COVID―19ワクチンですか、COVID―19ワクチンの、オミクロン株BA.4―5の成分についての推奨がなされたドキュメントであります。ここで具体的に、オミクロン株BA.4―5の成分を含む二価の追加接種用ワクチンを開発するということで薬品業界に指示があったと、勧告があったということであります。  そして、二ページ、資料二なんですけれども、これはこの米国のオミクロン株の亜系統ですけれども、流行状況をこうやって各週ごとに今年の三月以降見ております。この表を見ていただいてお分かりでありますけれども、五月の下旬ぐらいから急速にBA.4―5ですか、が拡大していると。  こういう中での先ほどの六月三十日のFDAの勧告と、こういう流れになると思うんですけれども、あわせて、当然、この六月頃から国際的にオミクロン株BA.5亜系統が流行して、そしてこういう結果になったわけでありますが、そういう中、米国FDAが、BA.5対応型のオミクロン株対応二価ワクチンですか、この開発を開発して、あっ、勧告して、厚生労働省は、大変言い方はちょっと雑駁なんですけど、BA.1でもBA.4―5でもどちらでもいいような判断していると。何かその判断が日本の曖昧さを感じるんですけれども、そこは、厚生労働省、どんな判断をしたんでしょうか。

佐原康之厚生労働省健康局長

○政府参考人(佐原康之君) お答えいたします。  米国におきましては、製造販売企業が、本年六月時点でBA.1対応型のオミクロン株対応ワクチンの開発を既に開始をしておりましたが、六月末頃からオミクロン株のBA.4及びBA.5亜系統の米国内での流行が見られました。これを受けまして、米国FDAがオミクロン株のBA.4―5の成分を含むワクチンを開発するよう勧告したと承知をしております。  我が国におきましては、本年七月頃からオミクロン株のBA.5系統の流行が見られまして、オミクロン株対応ワクチンの株の選定に当たりまして検討会を開催して、導入すべきワクチンについて議論をしました。その中で、ファイザー社及びモデルナ社がBA.1対応型及びBA.4―5対応型両方のワクチンを開発中であることを確認した上で、まずはいち早く利用可能となるBA.1対応型を選択すべきであるとされました。  その理由としましては、まず、先ほど述べましたとおり、従来型とオミクロン株との間の抗原性の差と比べまして、オミクロン株の中での亜系統間の抗原性の差は大きくないことが示唆されておりまして、オミクロン株対応ワクチンは、BA.1対応型及びBA.4―5対応型のいずれであってもオミクロン株に対するより高い有効性が期待されること、そして、我が国における主な流行株はオミクロン株となっていることから、利用可能なオミクロン株対応ワクチンによる接種になるべく早く切り替えることが妥当であるということが示唆されたところでございます。

若松謙維公明党

○若松謙維君 資料三ですね、ちょっとこれ説明すればよかったんですけれども、ちょうど、これは日本の国内のオミクロン亜系統の流行状況ということで、特に、先ほど六月三十日とありましたが、これがいわゆる二〇二二年ウイーク二十五、この辺りですね。結局、アメリカのこの流行ですか、BA.4―5の流行の一、二週間後にもう日本では急拡大になっていると。  こういう中で、アメリカは、FDAは早速、BA.4―5ですか、の製造を勧告したということなんですけど、やっぱりこの今一連の流れを見ますと、今更しようがない面もあるんですけれども、やっぱり米国FDA頼みということを感じるんですよね。もっともっと日本が主体的に国内生産ですか、ワクチンの生産ラインというのをもっと前倒してやるべき時期があったし、もう、そうしてこなかったというちょっと面も言わざるを得ないんですね。  その上で、ちょっと次の質問に移りたいんですけれども、このオミクロン株対応ワクチンのうち、BA.1対応型ワクチンとBA.4―5対応型のワクチンの取扱いですか、ちょっと改めて、この米国、FDAがいわゆるBA.4―5を開発を勧告したと、で、厚生労働省は差がないと、こういう、やっぱり正確に、冷静に見ますと、やっぱりその対応の違いがあるわけであります。それはなぜでしょうか。

佐原康之厚生労働省健康局長

○政府参考人(佐原康之君) 繰り返しになって恐縮でありますけれども、我が国におきましては、米国の状況と異なりまして、本年七月頃からオミクロン株のBA.5系統の流行が見られておりますが、こうした状況におきましても、検討会の議論におきましては、まずはいち早く利用可能となるBA.1対応型を選択すべきであるというふうにされたところであります。この時点では、BA.5ワクチンの開発、今、中という状況でございました。  また、諸外国におきましても、例えば英国はBA.1対応型の接種を推奨しておりますし、ドイツ、フランス等は日本と同様にBA.1対応型及びBA.4―5対応型の接種を推奨するなど、米国と異なる取扱いをしている国もございます。各国それぞれに検討の上判断しているものと考えられます。

若松謙維公明党

○若松謙維君 まあ仕方がないという面もありながら、やっぱり日本、そういう判断をせざるを得ないというのは、国内、ワクチンの国内生産能力がないと、やっぱりそれが前提というか、制約の中での判断かなと言わざるを得ません。  そういう中、今後、いろいろかなり議論されていますけど、日本発の新たな変異株、これに対応したワクチンが当然必要になってくると思います。そうなった場合に、企業に対して速やかな開発の依頼を行うべきと考えますけれども、企業との連携体制は今どうなっていますか。

佐原康之厚生労働省健康局長

○政府参考人(佐原康之君) 日本発の新たな変異株ということで、一般論としてまずお答えしますと、日本で発生した場合も含めまして、新たな変異株が確認された場合には、その感染力や症状の重篤性を注視しつつ、専門家の意見も踏まえながら、まず、そもそも、ワクチン接種の必要性について検討を行うことになると思います。  その検討の中で、ワクチンが必要となる場合には、ワクチン開発企業との緊密なコミュニケーションを図り、当該企業における海外も含めたワクチンの開発状況について十分に聞き取った上で、必要なワクチンが速やかに開発、確保されるよう、開発企業と協議を行っていくことになると考えております。

若松謙維公明党

○若松謙維君 非常にこの点は関心が、国民の関心高いと思います。  恐らく、今そういう局長の答弁は、やはり今まで、国内においてこういうワクチン開発のいわゆる経験もないし制度もないしと。  そういう中で、当然ここも、私どもとしても、開発企業に対してはいろいろアプローチもしていくし、積極的にこの政府とのコミュニケーション取るためにもサポートしていきたいんですけど、じゃ、いつになったら国内生産、ワクチン生産できる体制ができるかと、そのめどはという、やっぱりこれ、大きな関心事だと思うんです。それについてはいかがですか。

佐原康之厚生労働省健康局長

○政府参考人(佐原康之君) 御指摘のとおり、国内で質の高いワクチンを生産できる体制確立していくこと、これは危機管理上も極めて重要であると認識しております。  これまでも、ワクチン生産体制等緊急整備基金を措置しまして、例えばアストラゼネカ社やノババックス社など、外国企業が開発したワクチンの国内での製造を実現してまいりました。また、新型コロナワクチンの開発に取り組む国内企業に対しまして、生産体制の整備への補助も行い、開発に成功した際には迅速に生産を開始できる体制を整備しているところでございます。  さらに、昨年六月に閣議決定されましたワクチン開発・生産体制強化戦略も踏まえまして、将来的な国内でのワクチン生産に向けては、経済産業省においてデュアルユースワクチンの、デュアルユースのワクチン製造拠点の整備を進めていると承知をしております。  こうした取組によりまして、今後とも国内でのワクチンの生産の基盤整備を強力に後押ししてまいりたいと考えております。

若松謙維公明党

○若松謙維君 この点は、十月七日の本会議で、山口代表が総理にも質問しております。  そういう中、先ほど、今局長が、将来的な国内でのワクチン生産に向けては経済産業省においてデュアルユースのワクチン製造拠点の整備を進めていると。ちょっと何か経済産業省頼みを感じるんですけど。とにかく今、AMEDとか厚生労働省からいろいろと精力的にもう、体制がはっきり言って未整備だった面があると思います。  そういう中、やっぱり何だかんだ言って一番の体力は、パワーは厚生労働省がありますから、しっかり厚生労働省がやっぱりリードすべきだと思いますので、決して経済産業省任せではないと、しっかり厚生労働省が責任を持って引っ張っていくと、そういう理解でよろしいですか。

佐原康之厚生労働省健康局長

○政府参考人(佐原康之君) 済みません、私の申し上げ方が適切でなかったかもしれませんけれども、経済産業省においても、これはデュアルユースのワクチンの開発拠点の整備を進めておりますけれども、そもそも厚生労働省として、例えばアストラゼネカ社やノババックス社の国内製造を主導してまいりましたし、また、今国内で、国内企業に対するAMEDの支援、また生産体制の整備の支援、こういったものについては、厚労省で主体的に今やっているところでございます。

若松謙維公明党

○若松謙維君 いずれにいたしましても、このワクチン確保でありますが、とにかく戦略的にやらなくちゃいけない話ですし、先ほど、入手先の多様性でありますけれども、実際、モデルナ社が、厚生労働省じゃなくて我が党にアプローチ来たわけですよ。本来なら厚生労働省が前に出てしっかりと議論すべきなんだけど、何か排他的なんですよ。それは、先ほどのやっぱりワクチン開発が遅れたという、この事実として、もうちょっと、何というんですかね、オープンに全て聞いて受け入れて、やれる限りはやると。  御存じのように、これ責任、ワクチンって非常に責任が大きい話もあるから簡単にできないんでしょうけど、一連のこの二年半、三年近い流れはやっぱり大いに是非反省しなくちゃいけないと思っております。  そういった観点から、ちょうど資料四ですか、これを見ていただきますと、先ほどのコロナワクチン、いつになったらできるかということなんですけれども、この資料四を見ますと、いわゆる三相試験まで行っているところが、①の塩野義グループ、②の第一三共グループ、そして④のKMバイオロジクスグループと、こういう三つがあるわけでありますけれども、次のパンデミックに備えて改めて国内でワクチン開発体制しっかりと整備すべきであると思いますが、いかがでしょうか。

城克文厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官

○政府参考人(城克文君) お答え申し上げます。  国産の、御指摘ありましたように、国産の新型コロナワクチンの開発につきましては、AMEDの事業を通じて研究開発支援を行うとともに、厚生労働省において、有効性を検証する臨床試験の実施費用に対する補助を行っているところでございます。御指摘ございましたように、現在、国内の複数の企業におきまして、開発中のワクチンについて第三相の臨床試験を実施しているところでございます。  次の感染症の危機を見据えたワクチンの開発につきましては、ワクチン開発・生産体制強化戦略に基づきまして、本年三月にAMEDにおきまして、先進的研究開発戦略センター、SCARDAを設置したところでございます。ここを通じまして、重点感染症に対するワクチンの研究開発の支援を行っております。また、厚生労働省としましても、臨床研究中核病院の連携によりまして、治験データを効率的に収集する基盤の構築等を行っているところでございます。  引き続き、関係省庁とも連絡、連携をしながら、国内で迅速にワクチン開発できる体制の整備を進めてまいりたいと考えております。

若松謙維公明党

○若松謙維君 当然、今現在はオミクロンが中心ですけど、さらに、ポストコロナ、パンデミックですか、この対策というのはやはりもう意識してかなり取り組まなければいけないと思っておりますので、是非そういった面での国内企業ですね、国内生産拠点を持っている企業に対しての支援というものを、今回も総合経済対策強化ありますので、是非大臣も尽力をしていただきたいと要望をして、これ、じゃ、コロナに関する、コロナに関する最後の質問なんですけど、先日、本部がノルウェーにありますCEPI、感染症流行対策イノベーション連合という、そこの最高経営責任者のハチェット博士とお会いしました。彼は、COVAXファシリティーを通じて、出資額が一位であります日本政府に大変感謝をしておりました。  これは実は私ども公明党も随分政府に要請したところでありますけど、その際、CEPIは、将来のパンデミックや伝染病リスクを軽減又は排除し、そして数百万人の死亡と数兆ドルの経済的損失回避の可能性がある三十五億ドル五か年計画、いわゆるCEPI二・〇という、この計画に今着手中であるという説明がありました。そして、この新型コロナウイルスを含めてユニバーサルワクチンの開発、これは百日ミッションという言い方をしておりますが、百日で可能であると、連携すればですね、そういうお話、まさに計画でありまして、是非、この百日ミッションが短縮できればパンデミック回避はもう今後可能になると、こういう議論がなされておりますので、是非、これは、加藤大臣来ちゃった、いいんですか、どっち。  来年、G7を迎える日本といたしまして、是非加藤大臣がリード役としてこの短期間のユニバーサルワクチン開発計画を積極的に支援すべきと考えますが、いかがでしょうか。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 今御指摘いただきましたように、世界的にもこのワクチンをスピード感を持って開発をしていくということで、我が国においても研究開発から治験、そしてさらにその具体的な運用に至るまで様々な支援をさせていただいていますが、さらに、ただ、残念ながらまだ我が国発のワクチン出てきておりませんので、そうしたワクチンの実現に向けて更に努力をしていきたいと考えております。

若松謙維公明党

○若松謙維君 じゃ、次に、新総合経済対策で、賃上げにつきまして触れさせていただきます。  ちょうど資料五を見ていただきますと、私どもデータを取り寄せまして、ここ二十年間のいわゆるOECD加盟国の物価上昇率を見ました。もう明らかに日本だけがデフレで、それ以外は全てプラスと。いかに日本はこの二十年、三十年、閉じこもった経済構造に私たちは、まあいろんな言い方がありますが、甘んじているのか、それなりに良かったのか、やっぱり問題なのかということでありますけれども、いずれにしても、だからこそ現状の大きな課題があるということです。  次に、資料六でありますけれども、資料六を見ますと、一人当たりの実質賃金、これももう日本だけがほとんど伸びていないと。これはもう皆さんも御存じのとおりであります。  そして、資料七は、この人的投資が、国際比較をすると、やはり日本だけがもうどんどんどんどん減っていると。昔は企業内教育ということでかなり人的投資を行ったわけでありますが、最近は、これもう世界的にも日本は一番低いと、これが実態であります。  そういうことで、今回のこの新しい資本主義、まさに賃上げ、人的投資、さらにはスタートアップと、そういう様々な手を岸田政権の下で打ち出しているわけでありますけれども、この新総合経済対策、今年の六月の資本主義の実行計画ですね、その一連の流れの中で、とにかく賃上げ、労働移動の円滑化、人への投資、もうしっかりと盛り込まれておりますし、ちょうど資料八を見ていただきますと、全国加重平均千円以上という今取組が進められておりますけど、この表を見ていただきますと、この左の図ですね、これは二〇二〇年と二〇一〇年を比較して、低賃金層を中心に、まさに十年から二十年ずれていると、右方にシフトしているということでありますけど、結局、いっときは伸びるんですけどすぐ収れんしてしまうと。賃金が高くならないということですね。こういう表だと思います。  今度は右の表はどうかというと、時間、二〇二〇年と二〇一〇年の所定内給与と最低賃金の差ですか、差を見ていただきますと、特に最低賃金に張り付く労働者が増えているということが一つと、あと、十年前と比べて最低賃金、今回は、二〇二〇年上げてぐっと上がりました。でも、すぐ下がってしまうと。結局、最低賃金にみんな、多くの企業が収まっていると。それが本来の賃上げの、いわゆる岸田政権の目指すべきなのかと、私はそうではないと思っております。  そういうことですけれども、やはり、これ長年やっておりますこの同一労働同一賃金、さらには男女間賃金格差の解消、これは賃上げの底上げに資するんではないかと、私はそう思います。そのための、この総合経済対策の三十六ページにも書いてありますけど、これをやっぱり、しっかりやっていただきたいとありますが、今後どのように取り組んでいくのか、お尋ねをいたします。

畦元将吾自由民主党厚生労働大臣政務官

○大臣政務官(畦元将吾君) お答えいたします。  雇用形態に関わらない公正な待遇の確保に向けて、労働局による事業主への指導など、パートタイム・有期雇用労働法に基づく同一労働同一賃金の履行確保を図っているところでございます。  加えて、今後は、先般決定された総合経済対策に基づき、新たに労働基準監督署の体制を強化し、待遇差が問題となり得る事案を把握し労働局の指導につなげるなど、同一労働同一賃金の厳守を徹底していきたいと思っております。  また、労働者の男女間賃金格差を解消していくために、本年七月に、女性活躍推進法に基づき、大企業に対し、男女の賃金の差異の公表を義務付けたところでございます。対象となる事業主が男女の賃金の差異を適切に公表するよう履行確保を努めるとともに、各企業における男女の賃金の差異の要因の分析や、女性の活躍を一層促進するための取組を支援、例えば、企業への説明会、相談会、個別コンサルティングなどを実施していきたいと思っております。  そういうことをすることによって、格差の更なる縮小を目指してまいりたいと思っております。

若松謙維公明党

○若松謙維君 いわゆる今、下請Gメンがいろいろ頑張っていただいておりますが、是非労働局におきましても、やはり担当者の確保というのは大事でありますので、これしっかり確保していただきたいということと、ちょっとまだこれ表現が抽象的なんですね。アウトカムが何なのかということをやっぱり目標として明示していただきたい。それはよろしくお願いいたします。  次に、人への投資強化、労働移動円滑化という観点から、先日、会津大学を訪問いたしまして、デジタル人材育成の取組等についてお話を伺いました。会津大学は、二〇一七年からe―ラーニングを活用した女性のためのITキャリアアップ塾、この事業を実施しておりまして、女性IT人材の確保と新たな活躍の場の創造に向けた取組を行っております。  この事業ですが、当初は福島県の支援を受けて取り組んでおりまして、二〇二〇年からは地方創生推進交付金、ちょうど資料九で紹介をしておりますが、この制度、あっ、失礼しました、二〇二〇年から地方創生推進交付金ですね、という国の支援を活用して取り組んでおりまして、この事例が事業実施の参考となるように横展開するとともに、女性IT人材の確保を加速化させるために地域女性活躍推進交付金の拡充をすべきだと思いますが、いかがでしょうか。

自見はなこ自由民主党内閣府大臣政務官

○大臣政務官(自見はなこ君) 御質問ありがとうございます。  内閣府では、女性デジタル人材育成プランに基づきまして、就労に直結するデジタルスキルを身に付けた女性デジタル人材育成の加速化を目標に、この三年間集中的に取り組んでいるところでもあります。  また、御指摘いただきました会津大学の事例については、大変な好事例として知られているところでもあります。未就学や子育て中などの女性向けに、e―ラーニングも活用しながら、デジタルスキルの向上と就労を支援するための取組であるということでございます。  また、地元の産学官がしっかり連携をいたしまして雇用創出や地域活性化につながっているものと考えられておりますので、各自治体、各地方自治体の取組の参考として、今後是非前向きに情報提供していくことも検討したいと考えてございます。  また、昨今決定されました総合経済対策におきましては、女性の経済的自立に向け、女性デジタル人材の育成支援に取り組むことが盛り込まれたところでもございます。地方の、地域の女性活躍推進交付金を拡充いたしまして、デジタル人材等の育成に重点的に取り組んでいきたいと考えております。  内閣府といたしましては、地域女性活躍推進交付金により、地方公共団体が地域の実情に応じて関係団体と連携した取組を更に後押しし、女性のデジタルスキル向上と就労支援を確実に進めてまいります。

若松謙維公明党

○若松謙維君 公明党といたしましては、女性デジタル人材育成十万人プランを提言しております。是非こういった施策を強力に進めて、この日本の閉塞感を日本の女性が打ち破るということを期待申し上げまして、バッターを替わります。

窪田哲也公明党

○窪田哲也君 公明党の窪田哲也です。  先日、初質問させていただきましたけれども、再び質問の機会を頂戴いたしまして、ありがとうございます。頑張ります。  初めに、今の質問とも関連をしますけれども、デジタル人材の育成について伺います。  一橋大学名誉教授の野口悠紀雄氏は、近著、「どうすれば日本人の賃金は上がるのか」の中で、日本型の報酬体系、つまり、年功序列的な賃金体系が企業の変革や生産性の向上を妨げているとしています。氏によれば、問題は、年功序列的な賃金が労働の成果に応じた報酬になっていないことであるとの指摘です。  例えば、五十五歳から五十九歳の賃金は十九歳の二・三倍ですけれども、年齢に比例して生産性がそこまで上がるとは考えられず、逆に年齢を経ることによって時代の変化に対応できなくなる面も大きいかもしれないと、そのように述べています。  野口氏は、我が国が今直面しているデジタル化の遅れもそうした傾向の一つの表れだと警鐘を鳴らしています。  政府は、本年六月に閣議決定したデジタル田園都市国家構想基本方針において、五年間で二百三十万人のデジタル人材の育成を目標に掲げています。  これまで、我が党の山本香苗理事や竹谷とし子議員も機会あるたびに提案をさせていただいたところですけれども、職業訓練におけるデジタル分野への重点化、厚生労働省としてどのように取り組む考えか、具体的な施策をお示しいただきたいと思います。

伊佐進一公明党厚生労働副大臣・内閣府副大臣

○副大臣(伊佐進一君) 厚労省においても、この職業訓練のデジタル分野の重点化というものに向けて今取組を進めているところでございます。  この公的職業訓練においては、令和四年度から今取組を進めておりますが、デジタル分野の訓練受講者数、令和三年度では三・一万人でありましたが、令和四年度、これ七月末の時点ですので、僅か四か月で既に二万人ということになっております。デジタル人材の育成促進に向けた取組が一定程度進んでいるという認識をしております。  こうした取組を更に加速化させていこうということで、離職者向けの公的職業訓練受講者の約八割が民間の教育訓練機関を受講しております。つまり、民間の機関でこのデジタル講座を増やしていただかなければいけないということで、今まではこの一部の訓練については単価の上乗せを行っておりました。これを更に拡大をしまして、例えばウエブデザイン等のデジタル分野の資格取得、こういうものを目指す訓練コースであったりとか、あるいは企業実習を組み込んだ訓練コースについては委託費を更に上乗せをして拡充するという取組でありますとか、あるいは、育児で時間的制約がある方々のために、希望に応じた日時に受講ができるようにe―ラーニングコースというものがございますが、このコース用のパソコンの貸与、これはこれまで委託費の対象外でありましたが、今回対象とするということを講じさせていただきたいというふうに思っております。  こうした取組によりまして、公的職業訓練を通じたデジタル人材の育成にしっかりと努めてまいりたいというふうに思っております。

窪田哲也公明党

○窪田哲也君 副大臣、明確な答弁、ありがとうございます。  続きまして、先日の委員会質疑におきまして、原材料高騰等に対応するため、事業所内で最も低い時間給、一定程度引き上げるとともに、生産性向上に資する設備投資などを行った中小企業に対する業務改善助成金について更なる拡充を求めたところであります。これに対し、加藤厚労大臣から、総合経済対策において、賃上げに取り組む中小企業がより利用しやすくなるよう拡充を検討していきたいと、このような答弁をいただきました。大変にありがとうございました。御答弁いただきましたとおり、総合経済対策に業務改善助成金の拡充が盛り込まれたところであります。  そこで、厚労省に伺います。これまでの同助成金の成果について確認をさせていただきたいと思います。

鈴木英二郎厚生労働省労働基準局長

○政府参考人(鈴木英二郎君) 業務改善助成金でございますけれども、令和三年八月一日から、新型コロナウイルス感染症の影響によりまして特に業況が厳しい中小企業などに対して、これまで助成対象外としていました一部の自動車やパソコンなどを助成対象に拡大し、同じく十月一日から、助成対象となる人材育成、教育訓練の要件を緩和いたしました。それから、続きまして、令和四年一月十三日から、新型コロナウイルス感染症の影響によりまして特に業況が厳しい中小企業などに対しまして、生産性向上に資する設備投資などに関連する費用も助成対象として認める特例コースを新設するなど、累次の要件緩和、拡充を行ってきたところでございます。  これらの取組を踏まえまして、令和三年度の業務改善助成金の交付件数は三千八百五十九件で、助成金が創設された平成二十三年度以降で最高、過去最高でございました。  また、本年九月一日には、中央最低賃金審議会の答申を踏まえまして、最低賃金が相対的に低い地域の事業者への支援として、事業場内最低賃金が低い事業者に対して助成率の引上げを行いました。また、原材料費等の高騰の影響を受けている事業者に対しまして、利益率が一定以下、一定以上低下した事業者に対しまして助成の対象を拡充することといたしたところでございます。

窪田哲也公明党

○窪田哲也君 令和三年度の助成金の交付決定件数が三千八百五十九件ということで、大きな成果があったと思います。  そこで、経済対策にうたわれていますとおり、持続的な成長と分配の好循環を達成して分厚い中間層を形成していくには、短期、中期的にわたる構造的な賃上げが不可欠であります。特に、短期においては、物価上昇率をカバーしていく賃上げが必要です。引き続き、賃上げ促進税制の活用促進や賃上げを行った企業への優先的な政府調達に加えて、中小企業・小規模事業者の業務改善、生産性向上と一体的に行う賃上げの促進に力を入れていただきたいと思います。  加藤大臣、業務改善助成金の拡充含め、御決意を伺いたいと思います。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 本年十月二十八日に閣議決定いたしました物価高克服・経済再生実現のための総合経済対策において、賃上げを促進をしていくということ、そしてそのために、中小企業・小規模事業者の生産性向上等の支援や価格転嫁の強力な推進を含め推進を進めていくということ、また、最低賃金についても、できる限り早期に全国加重平均が千円以上となることを目指し引上げに取り組むこと、そして、委員御指摘がありました業務改善助成金の拡充、これらも明記をしたところであります。  このため、まず、助成改善、業務改善助成金については、今申し上げた総合経済対策を踏まえ、賃上げに取り組む中小企業が利用しやすくなるよう、支給要件の緩和や助成額の拡充について検討するとともに、今後の予算編成において必要な予算の確保にまずは最大限努力をしていきたいと考えております。

窪田哲也公明党

○窪田哲也君 今後の予算編成の中でしっかり必要な予算の確保に最大限努めていただきたいと思っております。  次に、子育てについて伺います。  先週閣議決定されました緊急経済対策には、我が党の強い主張もありまして、妊娠時から出産、子育てまで一貫した切れ目のない伴走型支援の充実と、妊娠、出産時にそれぞれ五万円相当の支援を実施することが盛り込まれました。孤立しがちな妊産婦に寄り添って支援をしていく仕組みに対して期待が高まっているところです。  子育て支援策については、これまで、幼保無償化、高校授業料の無償化、奨学金の拡充などによりまして着実に拡充されてきた経緯があります。その中で、ゼロ歳から二歳については比較的支援が手薄な状況にありました。こうしたことから、ゼロ―二歳、ゼロ歳から二歳児を持つ家庭への支援を求める声は強く、また、核家族化の進展によって孤立しがちな妊産婦に対する伴走型支援の拡充が急がれていました。  育児の負担が過重だったり身近に相談相手がいなかったりして産後うつになる母親は少なくありません。ある調査では、産後の女性の約一〇%から一五%が、気分の落ち込みや食欲不振、自己評価の低下といった症状が続く産後うつになるとされています。周囲に相談できる人がおらず、虐待など深刻な状況になるケースもあります。二〇二〇年九月に横浜市立大学の研究チームが妊産婦約八千人を対象に行ったアンケートでは、約三割がうつ症状のおそれがある状態だったと言われております。  物価高騰に伴う負担増もまた問題であります。  十月三十日付け読売新聞の報道によりますと、明治安田生命保険が育児中の親を対象にした調査では、実に八五・二%の親が物価高で子育て費用の負担増を感じているとの結果が出たそうです。特に物価高を感じる品目は、ミルク代やベビーフードなど食費が五八・四%、おむつなど日用品が、電気、ガスとともに三五%を超えました。子育てに係る費用、月額は前年比で六・八%増えて三万九千二百九十九円でした。明治安田総合研究所の小玉祐一フェローは、二〇一九年十月スタートの幼保無償化で費用は一旦減ったが、物価高が負担軽減効果をほとんど打ち消したと、このように述べております。  子育て支援に係る負担を減らしつつ、妊産婦や乳児の親の孤立化を防ぐ、それが今回の支援の目的ですが、支援の対象、規模、実施方法、スケジュール感はどのようになっていますでしょうか、厚労省に伺います。

藤原朋子厚生労働省子ども家庭局長

○政府参考人(藤原朋子君) お答え申し上げます。  先日閣議決定をされました物価高克服・経済再生実現のための総合経済対策におきまして、支援が手薄なゼロ歳から二歳までの低年齢期に焦点を当てて、妊娠時から出産、子育てまで一貫した伴走型相談支援の充実を図るとともに、自治体の創意工夫によりまして経済的支援を一体として実施する事業を創設する、そして経済的に実施をするということが決定をされました。  このうちの経済的な支援につきましては、委員からも御指摘ございましたように、妊娠届出時と出生時を通じまして計十万円相当といたしまして、令和四年四月以降に出産した全ての方を対象とすることとしております。  また、対象者の規模でございますけれども、過去の実績から見まして、年間で、妊娠届出時の経済的支援については約八十七万人、それから出産時の経済的支援については約八十一万人というような規模を想定をしておりまして、今後、実施方法も含めまして、具体的な事業の内容について早急に詰めていきたいと考えております。  いずれにしても、伴走型の相談支援と経済的支援を組み合わせた形で効果的な支援になるように工夫をして、早期に対象者の方々にお届けできるように取り組んでまいります。

窪田哲也公明党

○窪田哲也君 令和四年四月以降に出産した全ての方が対象ということでございました。  今回の支援策のポイントは、伴走型で切れ目のない妊娠、出産支援にあります。  我が党の次世代育成支援推進本部の山本香苗本部長が、先月十二日、東京都三鷹市を訪れ、助産師や保健師が妊婦と対面で悩みを聞く同市のゆりかご面接事業を視察して、利用者から話を聞きました。同市では、毎年九割超の妊婦がゆりかご面接を利用しているということです。支援が必要な人を早い段階から把握できるとのことです。面接を通して、貧困など特に支援が必要な特定妊婦、これ毎年二十人ほど把握しているということであります。  同市の切れ目のない支援事業の流れは次のようなものです。まず、妊娠期の母子手帳の交付、ゆりかご面接、産後の健やかサポート事業、産後うつ対策支援事業、定期健診、子育て期のファーストバースデーサポート事業と、切れ目なく支援する仕組みが整っています。  同市の場合は先進的な取組ではありますが、一方で、全国に目をやると、産後の母子については、既に全国の自治体が生後四か月以内を対象にした訪問事業を実施をしていますが、厚労省の調査、二〇二〇年ですけれども、では、自治体の実に五三%、五三%が訪問者の人材確保を課題と、このようにしております。  妊娠期から出産、育児の子育てに伴走するには、相談要員としての助産師、保健師、看護師等の人材確保が不可欠ですが、伴走型支援を担う人材について、厚労省はどのように考えておられますでしょうか。

藤原朋子厚生労働省子ども家庭局長

○政府参考人(藤原朋子君) お答え申し上げます。  妊婦や子育て家庭に対して行う伴走型の相談支援につきましては、妊娠届出の窓口となり、保健師や助産師が配置をされている市町村の子育て世代包括支援センターなどが担うということが想定はされますけれども、例えば、子育て経験者に身近に気軽に相談できる地域子育て支援拠点ですとか保育所やこども園、こういったところに委託あるいは連携をするなど、市町村の創意工夫により実施体制を構築していただいて、その上で対応していただくという方向で検討していきたいと思っております。  各市町村の人員体制ですとか地域資源の状況に応じまして工夫をいただきながら、柔軟な対応が可能となるように、ただいま先行的な取組事例の御紹介もいただきましたけれども、そうした取組事例も参考にしながら、また、関係者の御意見も伺いながら、詳細について検討してまいりたいと考えております。

窪田哲也公明党

○窪田哲也君 伴走型支援は、自治体間で格差なく実施されることが望ましいと思われます。ところが、支援を担う体制には大きな開きがあります。小規模な町や村では、担い手となる医療機関や助産所が存在せず担い手がいないと、そういうケースも考えられます。  公明党次世代育成支援推進本部が先月二十一日に行ったヒアリングに対し、前三鷹市長で杏林大学客員教授の清原慶子さんは、切れ目ない妊娠、出産に関する支援を実現するための課題として、次の三点を挙げております。一、相談要員としての助産師、保健師、看護師等の人材確保。二、妊娠、面接、伴走支援。出産伴走支援、子育て伴走支援。家庭を保障するための連絡事務員等の職員の増員。三つ目に、自治体が格差なく切れ目のない妊娠、出産に関する伴走支援を適切に遂行するためのPDCAの仕組みづくりへ向けた自治体への財政支援、制度的支援。この三つです。  全自治体で実施できるように、人件費に対する財政支援を含めて検討をお願いしたいと思いますが、厚労省の決意を伺います。

伊佐進一公明党厚生労働副大臣・内閣府副大臣

○副大臣(伊佐進一君) 窪田委員から、全自治体でというような御提案いただいております。  これ、モデル型で手挙げ方式なのかという声もありますが、厚労省としては、ここは全自治体全て、千七百四十七の全ての自治体でしっかりと対応できるように予算を確保していきたいというふうに思っております。  全ての妊産婦、子育て家庭が安心して出産、子育てができる環境整備が喫緊の課題というふうに考えておりまして、この全ての妊産婦、子育て家庭が妊娠期から出産、子育てまで一貫して身近で相談に応じられる、こういうマターの必要な支援を確実に届けることが重要だというように考えておりますので、全国の自治体で本事業を実施していただけるように、取り残されるような自治体であるとか妊産婦、子育て家庭がないように、人件費も含めてしっかりと予算を確保してまいりたいと、努力してまいりたいというふうに思っております。

窪田哲也公明党

○窪田哲也君 明快な答弁、ありがとうございます。  全自治体、日本中の全自治体で実施できるように、どうぞよろしくお願いしたいと思います。  以上で質問を終わります。ありがとうございました。

東徹日本維新の会

○東徹君 日本維新の会の東徹でございます。  今日は十一月一日ということで、一般質問ということです。  加藤大臣、先ほどまで衆議院の本会議に出られたということで、本当お疲れさまです。今日の朝の理事会では、十一月八日も一般質疑が決まりました。ということで、その次はまだ分かりませんが、私は、これは一般質疑も非常に大事なのでこれやっていくべきだと思いますし、もうやっぱりやらせていただきたいと思います。  ただ、やっぱり今回も厚労委員会では三本法案が準備されておりました。であるならば、やっぱり一本は参議院先議でやっていくべきだというふうに思います。私、日本維新の会は一院制でいいじゃないかという立場でありますが、やっぱり参議院がある以上は参議院の役割というのも一定大事だというふうに思っておりまして、何でもかんでも衆議院のカーボンコピーでは面白くないですから、やはり参議院先議を是非入れていっていただきたいなというふうに思っております。参議院改革協議会というところもありますが、そういったところでもそういった議論を是非していきたいというふうに思っています。  今日、質疑の方は、前回、マイナンバーカードのことについて質疑をさせていただきました。途中でちょっと時間がなくなってしまいましたので、もう一度マイナンバーカードのことについて、デジタル化を含めて質疑をさせていただきたいと思います。  これ、十月十三日に河野デジタル担当大臣から、二〇二四年の秋に健康保険証を廃止して、マイナンバーカードへ一体化した形に切り替えるということが表明されたということです。  このことについては、マイナ保険証になっていくことによって、患者の安全だとか過去に処方された薬の情報とか、そういった併用できない薬の処方を防ぐことができるし、医療の質の向上ということで、過去の受診歴、薬の投薬歴などを確認できて正確な情報の下に診察できるとか、医療の効率化にもつながっていくということで、これ高く評価させていただいております。ただ、実際にはいろいろと問題点も出てくると思いますので、そこを詳細どうやって詰めていくのかはこれからだというふうに思います。  今回、マイナンバーカードを活用したオンラインの資格確認について、来年四月から原則これは義務化されておりますが、カードリーダーの申込みは、これ九割進んでいますよということで二回御答弁いただきましたが、システム改修が問題になっているという答弁がありました。  これ、中医協の方でも附帯意見で、年末までの導入状況を点検して、仮に地域医療に支障が生じる等やむを得ない場合がある場合には検討を行うとされておりますが、この検討の中身として、義務化の時期を四月からこれ遅らすのではないのかというふうにちょっと懸念をいたしておるわけですが、この点についてお伺いさせていただきたいと思います。

伊原和人厚生労働省保険局長

○政府参考人(伊原和人君) お答えいたします。  今先生から、令和五年四月からの原則義務化、延期するんじゃないかというお話ございましたけれども、そういうことでは全くなくて、先生が引用されたやむを得ない事情というのは、本年八月十日の中医協の附帯意見だと思いますけれども、これは、令和五年四月からの原則義務化を実施することを前提としまして今作業を進めようとしておりますが、一部の医療機関において、十二月末頃の状況とかを見たときに、その医療機関等の責めに帰すべき事由がないにもかかわらず、今年度末までの導入が困難であると見込まれる、そういう一部のケースについて、どういった要因が支障となっているのかなどを考慮、検討し、地域医療に支障が生じる等、やむを得ない場合の必要な対応について年末段階で検討すると。あくまでも一部の医療機関についてそういう議論が、事情があるかどうかを考えましょうということでございまして、五年四月からの原則義務化について変更するものではございません。

東徹日本維新の会

○東徹君 現在、三割ぐらいしか実際に今導入されていないというふうに聞きますので、かなりまだまだこれからなのかなというふうには思っております。  マイナ保険証によるオンライン資格確認システムをこれ使うと、薬の、お薬の処方歴、これが確認できるようになるわけでありますけれども、紙の処方箋が、これがそのままでは情報の更新にやっぱり時間が掛かって、リアルタイムでこれは把握できないわけですね。  来年一月に電子処方箋の全国運用が始まりますが、電子処方箋を使えば、リアルタイムで処方歴が確認できて患者の安全の確保にもつながっていくわけです。もう海外ではこれ、既に電子処方箋が普及していっておりますけれども、これ、我が国でもやっぱり普及を進めていくために導入を義務化していくことも検討すべきと思いますが、厚労省、この点についてはどのようにお考えなのか、お聞きしたいと思います。

八神敦雄厚生労働省医薬・生活衛生局長

○政府参考人(八神敦雄君) 電子処方箋についてお尋ねがございました。  オンライン資格確認等システムを基盤としました全国的な電子処方箋の仕組みにつきましては、令和五年一月から開始をする予定であり、現在その準備を行っているところでございます。法令上の義務ではございませんけれども、令和四年六月に閣議決定をいたしました新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画・フォローアップ、ここにおきまして、令和七年三月末、三月末にはオンライン資格確認等システムを導入した施設のおおむね全てに導入を目指すという目標を掲げてございます。  厚生労働省といたしましては、この目標を達成するべく、医療機関、薬局への電子処方箋システムの導入を促進をしているところでございます。  電子処方箋は、単に紙の処方箋を電子するというものではなく、今、東先生御指摘ございましたように、リアルタイムの処方、調剤情報の共有ですとか重複投薬の自動チェックが可能になるなど、医療の在り方を改革する仕組みであります。  厚生労働省としては、こうしたメリットをしっかりと伝えながら、多くの医療機関、薬局に電子処方箋システムを導入していただけるよう、導入支援、周知、広報等にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

東徹日本維新の会

○東徹君 これ海外ではというふうに言いましたけれども、例えばスウェーデンとかフィンランドとかエストニアですね、こういったところでは、電子処方箋というのはもう普及率一〇〇%です。日本がやっぱりデジタル化、遅れをこれは取り戻していかないといけないということで、今回、医療保険証を廃止してマイナンバーと一体化、カードと一体化したということになっておると思うんですけれども、是非、これやっぱりしっかりと普及していくためには、こういったものもやっぱり義務化していかないと進まないのかなというふうには思います。  マイナ保険証をこれ活用するためには、一人でも多くの国民にこれマイナ保険証を使っていただかなくてはならないわけでありますけれども、今年の四月に導入されたマイナ保険証を使った方の方が従来の保険証を使う場合よりも患者の負担が増えてしまうといった、こういった普及の妨げになるような診療報酬の加算措置ですね、こういったもの、これ問題になって、先月ですか、先月廃止になったと思いますが、その代わりに、マイナ保険証の運用開始時期を厚労省にこれ登録した医療機関には初診料を四十円加算するという措置が新しくつくられました。確かにこれ、今回の加算は、マイナ保険証の方が損をするといったこれ矛盾はありませんけれども、マイナ保険証の普及はまだまだで、国民に恩恵が及ぶのもまだまだこれからといった段階なのに、新しい加算措置を導入して国民の負担をやっぱり増やしていくというのはこれ一体どうなのかと、私はやっぱり国民からこれ理解得られないのではないのかというふうに思うわけです。  二〇二〇年に廃止された妊婦加算のときもそうでしたけれども、これ、厚労省は、医療機関のためとなると、診療報酬を引き上げて患者の負担は増えてもいいというような、そういう立場に立っているんじゃないのかと、安易にそうやって考えているのではないかというふうに思うわけです。  これ、患者の負担が増えることに対する認識が余りにもやっぱり甘いというふうに思うわけでありますけれども、大臣、この点についてどのようにお考えなのか、お伺いしたいと思います。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 診療報酬を介して、今言われるように、一方で供給を増やしていく、他方で需要を増やしていく、逆もありか、あると思います。なかなかその調整って難しい、今議員御指摘のように難しいところがあるわけでありまして、実際、医療の質を上げて前向きに取り組んでいくという医療側を評価するという意味においては、当然、診療報酬が上がっていくということになるという部分は当然あると思います。  他方で、これまであったように、よりこうしたシステムを使っていただくことに対して加算をすると、今度、患者側から見ればそこ行った方が高くなるわけですから、違うところに移行してしまうというこの需要サイドの問題があって、そこはやはり両方見ながら進めていくということが非常に重要だというふうに考えております。  今回は、オンライン資格確認に関する加算については、先ほど申し上げたように、初診時に薬剤情報や特定健診情報といった患者情報の把握を通じた医療の質の向上を評価したわけでありまして、一方で、マイナンバー保険証利用時には、患者の情報確認が効率化されるということにも着目して患者負担が軽減を図る、こういった措置を加えているということで、両方見ながらバランスよく進めていくということがこの診療報酬を介した取組においては必要なんじゃないかなというふうに思っております。

東徹日本維新の会

○東徹君 医療費というのは年々やっぱり大きくなっていっているという状況で、二〇一九年だったら四十四兆円超えていたんじゃないかなと思ったりするわけですけれども、患者の負担、例えば高齢者医療だってそうですね、この十月から自己負担の割合が一割から二割になった方もおられるわけです。  これからも恐らく負担が重くなっていくんではないのかというふうな懸念がある中で、今回でもそうなんですけれども、やっぱり医療の質を上げていくわけだし、患者の安全性にもつながっていくわけだから、やっぱりお互いにとってこれメリットのあることだと思うんですね。  だから、そういうことはやっぱりみんなでやっていきましょうよと、もうその負担を上げることなく、やっぱりそういった姿勢が大事ではないのかなと思いますし、そういったことをやっぱりデジタル化によって、デジタル化によって更に進めていこうということですから、そうやって負担を増やしていくというのはやっぱりやめるべきではないのかなと思いますが、医療のデジタル化と患者負担の在り方、これについてどのようにお考えになっているのか、改めてもう一度お伺いしたいと思います。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 重ねてになってしまいますけれども、いや、もちろん、供給側から見ても、それを導入することによって効率化が図られて結果的に経費が下がっていくというものに関しては、それはそれとして評価していかなきゃいけないんだろうと思いますし、他方で、より良いサービスがそこで提供されるのであれば、それは評価をしてあげなきゃならない。  それから、先ほど申し上げた、患者側から見ても、その患者側の、そうした対応することによって医療費が下がる、軽減がつながるということであればそれはそれとして評価して、そうでない場合と比べてそこを診療報酬を下げるというような評価をしていく。  そういったものを、まさに組合せ、うまく組み合わせながら進めていくことで、このデジタル化を含めてより良い医療をつくり上げていくということが必要じゃないかなというふうには思っておりますけれども。

東徹日本維新の会

○東徹君 これから組合保険も健保組合も非常に厳しい財政の中でまたこれ負担が増えるんじゃないかというふうな議論もやっぱりあったりするわけですね。やっぱりその中で、できるだけ負担を減らす方向で是非やっぱり考えていくべきだというふうに私は思います。  続いて、職業紹介についてお伺いをいたします。  保育所を運営している方から、保育士さんを採用するために民間の職業紹介会社を使ったところ、これ何と年収の三五%、額にして百万以上の手数料が必要なんですというふうな話をお伺いいたしました。  これ、よくこれまでもこの厚労委員会でも問題になった話です。決して保育所、保育士さんだけではなくて、医療とか介護とか、こういった採用に非常にコストが掛かるということが常に言われてきました。  非常に人材確保が困難な業種において、人の足下を見て弱みに付け込むようなやり方ではないのかなというふうに思うわけですが、この問題に対して大臣としてどのように対応をされているのか、お伺いをさせていただきたいと思います。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) まず、そうした仕事をしたいと思う方が増えていくように、当該職種の処遇を改善したり、あるいは働き方改革等に努めたり、こういった努力はまずベースとして必要なんだろうと思います。  その上で、職業紹介事業者に支払う手数料について、これ、どこと比べてどう判断するかってなかなかあるようでありますけれども、平成三十年一月より、職業安定法に基づき、手数料等の情報開示を義務付けると。  また、職業紹介事業の利用者である医療、介護、保育分野の業界団体が参画した医療、介護、保育分野における職業紹介事業に関する協議会において、昨年度より適正な有料職業紹介事業者を認定する制度をつくって、現在、認定事業者全体は四十六事業者とお聞きをしておりますけれども、またさらに、ハローワークにおいても、保育などを含め、人材不足分野の人材確保支援を行っている人材確保対策コーナーの拡充などを行ったところでございます。まさに、こうした対応を取る中で、それぞれ、医療、介護、保育分野における労働者の雇用をしっかりと進めて、採用をしっかりと支援をしていきたいなというふうに思っております。  ただ一方で、この職業紹介を限定するということになると、これは逆に、それはかえって人材確保を困難にしてしまうという可能性もあるんではないかと。あるいは、職業紹介手数料の水準について、なかなか、状況によってこれ上がったり下がったりするわけでありますから、まさにそれに応じて求人等が行われていく。そういった意味で、一律に上限を設けること、これについても慎重な検討が必要ではないかなというふうに考えているところでございます。  そういった中で、多様なニーズや事情がある中、求人者、求職者、双方に関して多様なサービスの中から選択できる環境を整備するということが大事でありますので、紹介手数料等の情報開示、優良な事業者認定制度の運用、ハローワークにおける人材確保対策コーナーの拡充等、更にこうした取組を進めてその役割をしっかり果たしていきたいというふうに考えているところでございます。

東徹日本維新の会

○東徹君 認定制度のことを言われましたけれども、四十六社ではそれはなかなかこれ少ないと思いますし、これ全国で四十六社ですから、それはもう全然間に合わないというふうに思うわけですね。  これたしか、羽生田委員も前にたしか質疑されておったというふうに私は記憶しているんですけれども、本当、そのとおりで、もう保険料だけではなくて、これ税金も費やされているわけですから、こういった分野に民間のこういった職業紹介があって高額な手数料を取るというのは、これは合うのかなと、本当にこれ思うわけです。  ですから、ここはやっぱり問題視していかないといけないんではないのかなと。ただでさえ、これ、医療も保育の分野もそうですし、介護の分野もやっぱり年々負担が重くなっていっているわけでありますから、やっぱりこういったところに、こういったところにやっぱりきっちりと、我々は本当は規制改革派ではありますけれども、やっぱりこういったところは規制していかないといかぬ、いけないのではないのかなと思ったりするわけです。  今さっき、ちょっとハローワークのところで人材対策もやっているというふうにおっしゃいましたけれども、もういっそのこと、これハローワークしかできないといったことになったらこれはどうなのかなと思うわけですが、そういったことも考えてもいいんではないのかなと思ったりしますが、その点についてはいかがでしょうか。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) ハローワークに期待を掛けていただけることは大変有り難いというふうに思っておりますが、一方で、通常のその求人、求職においては、むしろハローワークではなくて民間をより使えるようにした方がいいという御意見もあるわけで、逆に、そうやっていろんな機会を増やすことによって求人も求職側も様々な選択肢が増えていってより良い仕事が見付かる、あるいはより良い人が見付かるということも指摘をされているわけでありますので、この分野にぐっと絞り込むと、じゃ、全部をここに一元的にすれば一緒かもしれませんが、この介護、医療、そうした分野だけやると、ほかの分野に逆に言えば人がしみ出てしまうということにもなりかねないというふうに思いますので、そこはかなり慎重に考えていく必要があるんだろうと思いますけれども、ただ、やはりハローワーク、今御期待いただいた期待、これにしっかり応えれるように様々な事業をしっかり拡充していきたいというふうに思っております。

東徹日本維新の会

○東徹君 多分ハローワークは期待されてないから、こういった民間の紹介会社が、恐らく三五%の手数料を取ってでもこれやれているという状況なんだろうと思います。だから、やっぱり何らかの対策をしっかりやらないと駄目ではないのかなと思うわけですね。  やっぱり、特に、先ほども言いましたけれども、保険で成り立っているとか、それから税金も投入されている、そういった分野については、やはり別扱いであってもいいのではないのかなと思うわけです。  ハローワークに限定するのはやっぱり駄目だということであれば、これ紹介手数料の上限をやっぱり設けていくとか、こういったことぐらいはやっぱり考えるべきだと思いますが、この点についてはいかがでしょうか。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) これも同じことが言えるんだろうと思うんですけれども、その分野だけ下げれば、その事業者は違うところを一生懸命増やすわけですよね。だから、結果的に介護や医療の分野に行く方を違う分野に回そうとするということを、その事業者に、逆に言えばそういったところに流してしまうという、そうした懸念もあるのではないかなというふうに思いますので、ここはまさに市場によって決められているわけでありますから、それはそこに対して上限を、この分野だけですね、この分野だけ設けるということは、これは慎重な検討が必要じゃないかなというふうに思います。

東徹日本維新の会

○東徹君 本当にそうなんですかねと、こう思うわけですけれども、やはり三五%の手数料というのは大きいですよ、大きいです。  これ、百万円以上の手数料が掛かって、三か月たったらまた辞めちゃう方もおられるわけです。中には、やっぱり就職祝い金とかそういったことも出しているといったところもあるわけですから、非常に私はこれ問題だなというふうに思っているわけです。  是非、大臣がそういうことを言っていたのでは全くこれ改善されていかないのではないのかなと思いますので、やっぱり早急に見直しが私は必要だと思います。  続いて、ハローワークの求人票についてお伺いをさせていただきます。  これ、お配りしている資料でありますが、ここには、これ、仕事の内容はホテルとか旅館、そういったところに無期雇用派遣労働者という形で雇用形態がなっているわけでありますが、元の会社の方ではこれは正社員なんですね。  これ、正社員とか派遣労働者といった記載があるわけですけれども、派遣先がホテルや旅館での接客係のような求人の場合は、派遣会社では正社員として雇用する予定であっても、雇用形態欄には無期雇用派遣労働者といったこれ記載になってしまうわけですね。派遣会社では正社員として雇用していても、この欄には正社員というところはやっぱり一切書かれないわけです。  ここは、正社員としてちゃんと雇用して給料も上げたりとか、そしてまた、慰安旅行じゃないですけれども、旅行、そういう社内旅行行ったりとかそういったこともしているというふうなことで、本当に正社員として扱いをしていても、こういったところの情報を書く欄がないということで、これ苦肉の策で、仕事の内容のところに、当社では正社員として雇用しますというふうにこれ書いてあるんですね。  このようなこれ表記になっているわけですけれども、この雇用形態欄の記載の在り方、やっぱりここをもっとより正確に情報を、求人している人、学生であったり、そしてまたその親御さんであったり、そういったところにもやっぱり伝えるべきではないのかなというふうに思うわけです。  例えば、例えばですが、派遣労働者という記載の横に括弧書きでも正社員とか、何かこれ方法がないのかなと思うんですが、この点についていかがでしょうか。

田中誠二厚生労働省職業安定局長

○政府参考人(田中誠二君) 無期雇用派遣労働者に関する求人票の記載についての御質問でございます。  無期雇用派遣労働者という形態は、派遣元では無期の雇用形態で派遣先に派遣されると、派遣先では有期の派遣であったり、期間のない、事実上期間のない派遣であったりすることもありますけれども、そういった形態でございます。  こうした無期雇用の派遣労働者の募集につきましては、ハローワークの求人票の雇用形態欄におきまして、社内で正社員として呼称されている場合も無期雇用派遣労働者を選択していただくこととしております。これは、直接雇用の正社員として採用されるのか否かについての誤解が生じないようにする労働者保護の観点から、派遣元事業主指針において、無期雇用派遣という文言を使用することと定められている趣旨を踏まえたものでございます。  このように、雇用形態面に係る誤解が求職者に生じないように担保しつつも、求人票のその他の欄、例えば仕事の内容の欄などで、まさに仕事の内容とか福利厚生面等の充実した記載をすることで求人企業の魅力を求職者に伝えることは十分可能であると考えておりまして、引き続き、ハローワークにおいてしっかり助言をしていきたいと考えております。

東徹日本維新の会

○東徹君 いや、派遣会社の方では、これは正社員として雇用しているわけですね。確かに、雇用形態は無期雇用派遣労働者、私は、これは今の法律でもってそこは仕方がないのかなと思うわけですね、ここは無期雇用派遣労働者ということで。ただし、その派遣元では正社員であったり正社員でなかったりとかするわけじゃないですか。そこはやっぱりきちっと書く欄があってもおかしくないと思うんですけれども、それを是非検討すべきじゃないでしょうか。

田中誠二厚生労働省職業安定局長

○政府参考人(田中誠二君) 求人票の記載については、いろいろ御提案をいただきながら常に検討して改善をしているところでございますけれども、御指摘の点に関しましては、求職者がその記載の内容を誤解することなく正確に理解することができるように、労働市場での一般的な用語法なども踏まえながら的確な表示に取り組んできておるところでございまして、雇用形態欄における派遣労働についての当該表示については、その取組の一つと考えております。  一方で、求人者が仕事の内容や福利厚生面の情報などを求職者に簡便に伝える方法として、仕事内容の欄に、社内では正社員と同様の取扱いを受けられる旨の記載をいただくことは可能であると考えており、御提示の資料もその一例と考えております。  引き続き、求人情報の的確な表示に努めてまいりたいと考えております。

東徹日本維新の会

○東徹君 いや、何か分かりにくいと思うんですよね。正社員か正社員でないのかというところは、やっぱりきちっとどこかに書く欄があってしかるべきじゃないのかなと。ここの雇用形態のところはいいと思うんですよ、雇用形態のところはいいと思うんですけれども。じゃ、ほかに、正社員になったら正社員ですよときちっと書く欄があるべきじゃないでしょうかね。

田中誠二厚生労働省職業安定局長

○政府参考人(田中誠二君) 正社員については、労働市場においては比較的いろんな意味で使われることが多いというふうに考えております。そういった意味で、この雇用形態欄のようなある意味定型的に選択していただく部分については誤解のないような表示が必要だというふうに考えております。むしろ、求人内容とか、事業主が自由に任意にお書きいただける部分においてそうした対応をすることが現在では適当ではないかというふうに考えております。

東徹日本維新の会

○東徹君 じゃ、それはどこに書くんですか。

田中誠二厚生労働省職業安定局長

○政府参考人(田中誠二君) 御指摘の求人票でありますと、求人の内容の欄に書くことができます。また、一般の求人票では特記欄というものも設けておりまして、その部分に書いていただいている求人者も実際にいらっしゃいます。

東徹日本維新の会

○東徹君 この用紙でいうとどこになるんですか。

田中誠二厚生労働省職業安定局長

○政府参考人(田中誠二君) 済みません。この用紙でいうと、高卒用のこの用紙をお示しいただいておりますけれども、雇用形態欄のすぐ直下、仕事の内容というところでございます。  一般の求人票ですと、求人票の裏面に特記欄というものがございまして、そういったところでお書きいただいている会社もございます。

東徹日本維新の会

○東徹君 仕事の内容が正社員というのも何か変な話だなというふうに思いますね。やっぱり、是非ちょっと考えていただきたいと思います。  続いて、次の質問に移らせていただきます。  生活保護について伺いたいと思いますが、今年九月、今日、お手元の資料をお配りさせていただいておりますけれども、九月十五日に、生活保護を受けていた方が、処方された向精神薬を転売目的で所持しておったということでこれ逮捕されたんですけれども。  この容疑者なんですけれども、十か月で病院を延べ三百八十回受診したというんですね、三百八十回。向精神薬などの薬を五万三千錠も入手していたということなんですね。最も多かった昨年九月には、一か月で二十六病院を五十八回受診しているということなんですね。六千八百八十錠も処方されていたということですけれども、何でこんなことが生じるのか、まずお伺いしたいと思います。

川又竹男厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(川又竹男君) 御指摘の、生活保護受給者が処方された向精神薬を不正に転売して逮捕されたという事案でございます。大阪市からも報告を受けております。  これまで、この医療扶助に関する重複処方に対する対策としては、自治体宛ての通知の中で、この電子レセプトの活用等により被保護者が同一薬を複数の医療機関から重複して処方されていないか確認した上で、主治医等への確認、医療機関と協力して適正受診指導を徹底することなどを求めて、医療扶助における処方の適正化、進めてきたところでございます。  本事案でございますが、大阪市でも、本事案につきましては、この被保護者が重複処方の傾向にあるという状況については確認をしていたということでございますが、本事案のこの被保護者に対しても、複数回にわたってケースワーカーが適正な受診あるいは服薬を行うように口頭指導も行っていたと。また、三か月以上連続して処方を行っている医療機関に対しては、重複処方に対して留意する旨の文書を発出して注意喚起も行っていたという、そのような対応は行われていたというところでございます。  しかし一方、本事案の被保護者においては、医療機関を次々と変えて受診をしていたということで、医療機関に対して重複処方についての注意喚起を十分に行うことができなかったという点、それから福祉事務所の閉庁ですね、閉まっているときに、医療券や調剤券を持たずに医療機関を受診するということが多く、あらかじめ医療機関が福祉事務所に医療券、調剤券の発行の有無を確認できないというような状況、そういう状況が多かったなどの課題があったというふうに伺っております。

東徹日本維新の会

○東徹君 これ、生活保護制度を本当悪用した事件だというふうに思うわけですけれども、これまでも、頻回受診とか重複処方のチェック、こういったものをやっぱり強化すべきということでこの委員会でも指摘させていただきましたけれども、こういった生活保護を悪用した、まあ貧困ビジネスじゃないですけれども、こういったものをやっぱりなくしていかないといけないと思います。  報道では、この医療扶助の仕組みに、今は紙で発行している医療券をマイナンバーカードに切り替えることで事務手続を簡素化するとのことですけれども、マイナンバーカードを使うことで、これ、大量の向精神薬の処方を防ぐことができると思いますが、こういったものが路上で売られるわけですからね、路上で。  こういったものをなくしていかないといけないと思いますが、大臣、このことについてどのようにお考えなのか、お伺いしたいと思います。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) まず、生活保護受給者の頻回受診、重複処方の適正化のためには、これはまず医療機関の協力が必要でありますので、現状では、頻回受診等に係る適正受診指導に当たって、指導対象者の特定、指導に当たっての協力をいただいているところであります。  さらに、医療機関に対し、重複処方が見られる被保護者へ向精神薬等を処方する場合には、他の医療機関からの処方状況を聴取していただいた上で、投与日数や投与量に注意を払っていただく等の協力も求めていくよう自治体等にも図っていきたいと考えております。  また、医療機関への指定権限を有する都道府県等においては、これまでも、関係機関等からの情報提供やレセプトの分析結果などを総合的に勘案する等により、必要に応じ医療機関への個別指導等を行っているところでありますので、引き続き、適切に個別指導が行われるよう自治体に対して周知をしていきたいと思っておりますし、そういうことに当たって、今委員御指摘のように、いわゆる医療DX、これをしっかり活用していくということが必要だろうと考えております。

東徹日本維新の会

○東徹君 医療DXがやっぱりしっかり進めば、やっぱりこういったこともなくなるとは思うんですけれども、ただ、やっぱり医療機関も分かるんじゃないのと思うわけですね、向精神薬をたくさんこれくれと言うわけですから。  こういった医療機関に対してもやっぱり何か対処していくべきと思いますが、その点についてはいかがでしょうか。

畦元将吾自由民主党厚生労働大臣政務官

○大臣政務官(畦元将吾君) お答えいたします。  議員もおっしゃったとおり、マイナンバーカードを考えておりまして、医療扶助制度においては、令和五年度中にマイナンバーカードを利用したオンライン資格確認を導入する予定になっております。  この医療扶助のオンライン資格確認の導入によって、オンライン資格確認のシステムの活用をした様々な取組、例えば福祉事務所、病院において被保護者の受診状況の確認が可能になるとかいう形も考えておりまして、医療扶助でも活用できるようになり、電子処方箋の仕組みにも活用できるようになります。  電子処方箋は、単に紙の処方箋を電子化するというものではなく、医療機関、薬局をまたいでリアルタイムに処方又は調剤情報の共有や重複投薬の自動チェックが可能になると考えております。  現在取り組んでいる電子レセプトを活用した重複処方の確認及び適正受診指導などを徹底することに加えて、今後このような新たな仕組みも活用していくことで、医療扶助の適正化を更に進めてまいりたいと思っております。

東徹日本維新の会

○東徹君 しっかり進めていっていただきたいと思います。  あと、ちょっと時間がなくなってきましたので、あとちょっと生活保護関連でもう一点、生活保護の方が単身でアパート、家を借りたりとかして亡くなるケースがありますね、やっぱり高齢によってですね。亡くなられた後、そこに残された財産というか、家具とかいろいろあって、これ処分ができないんですよね。処分ができないから次の方にお貸しできないという状況がこれ続くんです。そうなってくると、やっぱり高齢者って余り入れたくないなというふうにこれなっていっちゃうわけですけれども。  例えばこれ、亡くなられた場合に残された財産を市町村で処理する契約を事前に結んでいけば、大家さんが次に貸すまでの時間がこれ短縮することができると思うんですけれども、こういった生活保護受給者と市町村との委任契約の在り方、こういったものを進めてはどうかと思いますが、厚労省、いかがでしょうか。

川又竹男厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(川又竹男君) 生活保護におきまして、民間賃貸住宅への円滑な入居を補完する施策との連携というものが重要と考えております。  こうした施策の一つとして、これは主に単身高齢者を念頭に置いたということですが、令和三年の六月に、国交省及び法務省において、モデル約款、契約条項、委任契約書のひな形を公表しているものと承知をしております。これは、賃貸人、大家さんの不安を払拭するという観点からでございます。そのひな形におきまして、賃借人の死亡後における賃貸借契約の解除あるいはその残置物の処理に関する条項が盛り込まれております。  この委任契約の受任者としては、私人間の契約として、まずは賃借人の推定相続人、あるいは推定相続人がいない場合には第三者としての住宅セーフティーネット法上の居住支援法人、あるいは管理業者等が想定をされているということでございます。  ここの受任者として、この地方公共団体が自らの判断で受任者として契約することは必ずしも否定されているものではございませんけれども、事務負担等を考慮いたしますと、生活保護受給者について、保護の実施機関である地方自治体が自ら受任者となることについてはいろいろ課題があるのではないかというふうに考えております。  厚労省としては、こうした住宅政策との連携に関して、自治体に対する周知などは引き続き図っていきたいというふうに考えております。

東徹日本維新の会

○東徹君 単身高齢者というのはこれからどんどんやっぱり増えていきますので、是非、余り周知徹底されていないと思いますので、その点も踏まえて検討いただきたいと思います。  もう最後、ちょっと時間がありませんので、一点だけちょっとお伺いして終わりたいなと思います。  国民年金基金についてお伺いをいたします。  自営業の方、老後の備えとして、我々議員もそうだと思うんですけれども、国民年金基金制度というのがありますね、国民年金基金というのが。この基金について、現在どれぐらいの方が加入されていて、そのうち掛金を継続して支払っている人というのはどれぐらいいるのか、お教えいただきたいと思います。

橋本泰宏厚生労働省年金局長

○政府参考人(橋本泰宏君) 直近の数字で申し上げますと、加入者数が約三十四万人でございます。  それから、掛金の方の支払状況でございますけれども、加入者全体の総納付月数を総資格月数で除した値で申し上げますと、約九割が納付されておりまして、約一割が納付されていない、そういう状況でございます。

東徹日本維新の会

○東徹君 ありがとうございます。ちょっともう一問質問したいところですが、もうほぼほぼ時間がありませんので、もう次に回させていただきたいと思います。  ありがとうございました。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 国民民主党・新緑風会の芳賀道也です。会派を代表して質問をさせていただきます。  まず初めに、コロナワクチン接種当初、六割、七割の方がワクチンを打てば社会的免疫ができて大きなパンデミック防げるんだと、爆発的な感染は防げると言われて、我々も含めて真面目な国民は協力してワクチンを打ってくれました。一回目、二回目、三回目も協力して、世界で最も高いと言ってもいい接種率を達成したというところです。  ところが、期待したはずの、社会全体が免疫を持つという社会的な免疫、これは蜃気楼のように逃げていってしまって、何度打ってもなかなかそこまではたどり着かなかった。今、四回目、五回目の接種、途中からはオミクロン株対応ワクチンが登場し、推奨され、今も接種が続いています。  そこで、基本的に、この一生懸命取り組んできた、命を守るために日本がやってきた社会的免疫獲得大作戦という側面もあったワクチン接種、今、国はどう分析しているのでしょうか。  ワクチンによる社会的な免疫獲得はどうやら難しいかもしれないという、過去のワクチン接種を見て判断、科学的な判断になっているのか。ワクチンは重症化を防ぐが、ウイルスは変異するスピードも速いことからワクチン接種で流行を防ぐことは難しい、それでもやはり重症化を防ぐんだから、新しいオミクロン株は国民の皆さんにお願いしなきゃいけないというふうに考えているのか。これまでのワクチン接種をどのように科学的に分析し、今後どう進めていくのか、大臣の御見解を伺います。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 新型コロナワクチンの接種開始当初、厚労省において、当時得られた臨床試験の結果等を踏まえて、発症予防と重症化予防を目的として接種を進めることとしたところであります。そうした、ワクチンを接種した方の発症や重症化を防止する効果の積み重ねとして、発症者数や重症者数も減少していくということが期待されたところでございます。  接種が進んで、また、新たな科学的知見も踏まえて審議会で御議論いただく中で、発症予防効果や重症予防効果に加えて、感染予防効果についても、短期間ではあるものの一定期間認められるとの報告もあったところであります。  一方で、新型コロナの感染者数については、社会経済活動の活発化に伴う接触機会の増加、あるいは流行株の特徴ということ、どれだけ感染性が強いとかですね、そういったことから、感染者数のみをもってワクチンによる集団免疫効果があるかどうか、なかなかこれを評価するのは難しいと考えているところでございます。  これまでも、社会的免疫があるということで私ども申し上げてきたというよりは、むしろ冒頭申し上げたように、発症予防と重症化予防、そして、短期間ではあるけど感染予防効果もあるんではないかということでこのワクチンの接種の御協力をお願いしてきたところでございますので、今後も、ワクチンの有効性について、国内外の様々なエビデンス収集強化、これは、ウイルスも変われば、また効果も変わってくるわけでありますから、その点を含めてしっかりと周知を図って、ワクチン接種に対する理解を深めていきたいと考えております。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 今、感染予防は短期間ということの話もありました。それでも、やはり命を守るために、オミクロン株対応ワクチン、新しいワクチンもしっかりと接種を国が呼びかけていかなければいけないんだと、そういう認識に立っていらっしゃるということでよろしいんでしょうか。いかがでしょう。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 特に今回のオミクロンについては、これまでの従来型のワクチンに加えて、現在流行しているオミクロン株をも対象としているということと、それから、二価、今、従来型とオミクロン両方入っておりますので、これからワクチンが変異しても、それに対応することも期待されるということでもございますので、そうしたこの効果、これをしっかり説明をさせていただきたいというふうに思っております。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 分かりました。  ワクチンというのは、もちろん個人が接種するかどうかを判断をして打つものではありますけれども、こうした効果であるとか、それからワクチンの後遺症、あるいはコロナに感染したことによる後遺症、様々な科学的な知見、それをより公表しながら国民に理解を呼びかけて、今後とも、命を守る政策を進めていただきたいと思います。  次に、加藤大臣に健康保険証の廃止について伺います。  健康保険証の廃止が突然言われて、多くの方がびっくりして混乱しているというのが私の印象です。  六月七日の閣議決定では、原則廃止だが、求めがあればこれまでの紙の保険証も発行するということだったはずでしたが、一体いつ完全な廃止と変更になったのでしょうか。新たな閣議決定でも行われたのでしょうか。  健康保険法で保険証の発行は義務付けられていると思いますが、保険証の完全廃止、オンライン資格確認は厚労省の政策転換ということなのでしょうか。九月五日の省令改正まで三か月弱で何があったのか、教えてください。  また、加藤大臣、希望者には紙の保険証発行を行うということが急にやめられました。希望者にはこれまでどおりの紙の保険証を発行することに何か不都合があったのでしょうか、御説明をお願いいたします。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) まず、一連の流れで、まずオンライン資格確認からこれは全部スタートしているわけであります。  これは、本年六月の骨太方針で、来年四月から保険医療機関等に導入を原則として義務付けること、オンライン資格確認の導入状況を踏まえ保険証の原則廃止を目指すことが閣議決定をされたところでございます。  他方、今御指摘ありました保険証の原則廃止に関しては、マイナンバーカードで受診することのメリットを踏まえ、今般、一体化を加速するという観点から、令和六年秋に保険証を廃止し、令和六年秋以降、全ての被保険者を対象として健康保険証の新規発行を行わないことを、いわゆる保険証の廃止を目指すということを申し上げたところでございまして、これは、十月十三日に、総理の下、私、デジタル大臣、総務大臣、こういう人が集まってそうした方針を確認をしたところであります。  それから、マイナンバーカードと保険証一体化後の後の対応でありますけれども、何らかの事情により手元にマイナンバーがない方が必要な保険診療等を受ける際の手続について、これは様々な例外的な、様々なケースが考えられるわけであります。資格を確認する方法等更に細部の内容を充実させるための方策について、広く国民の皆さんの声も踏まえながら丁寧な検討を行いたいと考えており、そのため、関係省庁による検討会を設置して、令和六年秋に向けて円滑に移行できるよう環境整備を図っていきたいというふうに考えているところでございます。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 これまで、希望すれば希望した人にはこれまでどおり健康保険証も発行するんだというところから完全廃止ということで、今、マイナンバーカードの普及促進がその一つ決断の目的だったというお話がありましたけれども、一つお答えいただきたいのは、これまでどおり紙の保険証を発行することに、特例としてといいますか、原則は廃止ですが、紙の保険証を発行することに不都合があるというのは、これがあるとマイナンバーカードの普及が進まないということだという認識でよろしいんでしょうか。いかがでしょう。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) まさに、マイナンバーカードと健康保険証を一体化することによって、様々なデータを医療に活用でき、より良い医療の提供が可能になるわけでありますので、是非そうした医療を多くの皆さん、全ての国民の皆さんに享受をしていただきたい。そういったメリットを私どもしっかりと説明をし、こうした取組を進めていきたいということでございます。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 若干疑問に思うところは、これまでは、紙の保険証もこれまでどおり希望すれば発行するんだとしていたんですが、これが取りやめになり、それを補うために新たな制度をつくっていくんだと。よりこれは混乱するのではないかなと思うんですが、これは大臣、いかがでしょう。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) こうした仕組みを変えるときは、やっぱり二つの仕組みが走るというのは、かなりこれコスト的にも大変なんだろうと思いますので、転換するときはしっかりメリットを説明をしながら転換をしていく必要がある。  さはさりながら、やはり今申し上げたように、全て全員が移行できるかどうか。また、一時的ないろんな事象があるという方もおります。例えば生まれたばかりの赤ちゃんはどうするのかとかですね。そうした一つ一つの事象をきちっと想定をしながら、それに対してどういう対応を取っていくのか、今それを、先ほど申し上げた関係省庁の検討会も設置して、具体的にかつ丁寧に対応していきたいというふうに考えておりますが。  ただ、前から申し上げておりますように、保険診療というのは、保険料を納付された方は当然、保険診療を受けられる当然の義務、あっ、ごめんなさい、権利があるわけでありますから、その権利は当然保障していくということが大前提になるということ、このことははっきり申し上げておきたいと思います。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 医療を受ける権利は保障するのだということで一つ安心はしましたが、わざわざ、健康保険証というシステムがあり、それを新たなシステムで置き換えていくのはかえって混乱するのではないかなということを感じます。その辺の検討もしっかりとお願いをいたします。  また、これは重大な変更ですけれども、実態調査や公聴会、パブリックコメントなどは厚労省として、国として行われたのでしょうか。いかがでしょうか。

伊原和人厚生労働省保険局長

○政府参考人(伊原和人君) お答えいたします。  保険医療機関等へのオンライン資格確認の原則義務化につきましては、先ほど大臣が御説明しましたように、骨太方針を六月に閣議決定しました。これを踏まえまして、具体的な制度設計を中央社会保険医療協議会における審議、答申を経て、厚生労働省令の改正を行ったものでございます。  このプロセスですけれども、この中央社会保険医療協議会、中医協では、支払側委員、診療側委員、そして公益委員の三者で構成しておりまして、具体的なオンライン資格確認の導入、利用状況や、保険医療機関等におけるレセプトの電子請求の状況等の資料に基づきまして議論を行いました。  その結果、オンライン資格確認は、患者の医療情報を有効に活用して、安全、安心でより良い医療を提供する医療DXの基盤となるという共通認識の下、来年四月から導入を義務付ける保険医療機関等の範囲、それから義務付けの例外となる医療機関等の範囲、これについて御答申をいただきました。  なお、行政手続法の規定により中医協において審議されることとされている事項は、いわゆる先生お話にありましたパブリックコメントの適用除外となっておりまして、先般の省令改正に当たりパブリックコメントは実施しておりませんが、このオンライン資格確認の推進に当たりましては、医療関係団体、日本医師会、歯科医師会、日本薬剤師会、これにより設置されましたオンライン資格確認推進協議会に厚生労働省も参画しておりまして、現場の医療機関や薬局の声を聞きながら丁寧に進めているところでございます。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 保険証について本当に大きな変更なので、除外になっているとかいうことではなくて、広く国民の声を聞く、様々な分野の声を聞くということは必要なのではないかと思うんですが、大臣、この点についてはいかがですか。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) まず、先ほど申し上げたメリット等をしっかりと説明をしながらこれを進めていくということでありますけれども、実際切り替えようとするときにどういう手続が必要なのか、どういう法律的なことが必要なのか、これも併せて議論をしていかなきゃなりませんし、その段階において、今、パブコメを取らなきゃいけないという、こういう場合にはこうだと決まっているわけですから、当然その決まったことに該当するのかしないのかということにもなりますけれども、する場合には当然それにのっとって対応するということで、いずれにしても、それはこれからしっかり議論させていただきたいと思いますし、必要な手続はしっかりと踏んで進めさせていただきたいと思います。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 やはりちょっと急ぎ過ぎなんじゃないかなという感じがします。三か月弱での方針転換ですし。  配付資料を御覧いただきたいと思うんですが、オンライン資格確認の義務化と保険証廃止に関して、全国保険医団体連合会が調査した意識・実態調査の結果です。  配付資料一ページの上には保険証廃止への賛否があり、賛成が八%、反対が七八%と、実に四分の三の医療機関が反対しています。  資料二ページ上を更に御覧いただくと、実際に既にオンライン資格確認を導入した医療機関で、トラブル、不具合を経験したところが約六割と半分以上、資料二ページ下を見ていただくと、そのトラブル、不具合の内容としては、被保険者情報が迅速に反映されない、保険証は有効なのにシステム上は無効と表示されたという方が六〇%を超えています。また、カードリーダーの不具合も四〇%。  厚労省としては、既に導入した医療機関においてこのようなトラブルや不具合があることを把握していますでしょうか。

伊原和人厚生労働省保険局長

○政府参考人(伊原和人君) お答えいたします。  先ほど私の方から御説明させていただきましたけれども、オンライン資格確認推進に当たりましては、医療関係団体が組織しましたオンライン資格確認推進協議会、こうした場にも参画し、現場でのいろいろな、今お話しになられたような事案も含めてお話を承っております。  また、オンライン資格確認に関しましては、支払基金のコールセンターの方にもいろんな医療機関の声寄せられておりまして、そうしたことについては把握しております。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 トラブルについては把握しているということですが、一部、国家公務員などの保険証などもこうしたケースでトラブルになっているということですが、このことは把握されていますか。

伊原和人厚生労働省保険局長

○政府参考人(伊原和人君) 今先生が提出されましたこの資料のところで、被保険者情報が迅速に反映されないと、こういったことでございますけれども、具体的に起こり得ますのは、要は、保険者が変わった場合、その方が転職したりなんかすると保険者が変わります。そのときに、変わった次の保険者の方で新しいその保険の資格の情報を入力して初めて使えるようになるんですけれども、その入力するまでの間に受診された場合にそれが反映されていないので、タイムラグが生じてこういうことが起こるということでございます。そういうことは把握しております。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 実際、デジタルで入力されていなかったから確認できないということでは、デジタルにした意味が全くなくなってしまうのではないかと。特に、特定の職種を挙げることはやめますけれども、国家公務員などでもそうした例があって実際にトラブルになっている。やはりこれはちょっと急ぎ過ぎ。こうしたトラブルを把握しているのであれば、なお慎重に行うべきなのではないでしょうか。  また、このような問題点だけではなく、オンライン資格確認のために、これ極めて高いプライバシーの情報ですから、秘匿性の高い回線を引かなければならない。この秘匿性の高い回線を、診療所などが入っているビルのオーナーのオーケーなどがすぐにもらえない。突然制度が進んだものですから、注文が殺到して時間、手間が掛かる、コストも掛かる、期限までに導入するのが事実上難しい。医師もそうですけれども、特にビル、雑居ビルなどに入っている歯科医院の多くが反対しているなどの事情があって、少なくとも、先日倉林委員も指摘されていましたが、保険医取消しの罰則まで付けて急ぐべきではないのではないかと思うのですが、加藤大臣、御見解はいかがでしょう。

伊原和人厚生労働省保険局長

○政府参考人(伊原和人君) 一つちょっと御説明させていただきます。  今私の方から、保険者が資格変わった場合に登録が遅れて先ほどのような事例が起こるとお話がありましたけれども、お話を申し上げましたが、実際保険証でもそのような事態は実は起こっておりまして、やはりそうしたことが今後ならないように、今まさに申し上げましたように、必要な保険診療等が円滑に受けていただくための手続、これもしっかりと令和六年秋の保険証廃止に向けて考えていきたいと、このように思っております。  また、地域によってはセキュリティーのための回線の確保が難しいと、こうした御指摘を受けていることも把握しております。ここにつきましては、先ほどもちょっとお話が出ましたが、このオンライン資格確認の原則義務化に向けて、年末に向けて、この医療機関等の責めに帰さない事由による場合は経過措置が必要だという声も承っておりまして、そうしたことが地域医療に支障が生じるなどやむを得ない事情に当たるかどうかもしっかり考えまして検討していきたいと、このように思っております。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 保険証でも同じトラブルが起こっているからオンラインでもいいんだというのはちょっと理由にはならないと思いますが。やはり今、この質疑の中でも、やはりちょっと急ぎ過ぎ、急ぐとまた余計なトラブルになるのではないかなと非常に心配です。  大臣に是非伺いたいんですけれども、オンライン資格確認の義務化、いたずらに二三年三月までにやれというのではなくて、まずはしっかりと実態調査も行い、現場の声も聞いたり導入は任意にとどめたり、ソフトランディングを図るべきではないでしょうか。  便利になるのだということは分かりますが、少なくとも、余りせいては事をし損じるとも言いますので、しっかりと現場の声を聞くこと、さらに、今コロナで医療機関、保健所もそうですけれども、大変な状況です。新型コロナで疲弊している保険医療機関が多く、今すぐオンライン資格確認義務化を進められるような状況にはありません。  また、第八波の感染の心配、専門家の一部では八百万人が感染するのではないか。こうした命の危機にあるときに、現場が混乱するような、命を守る現場が混乱するような状況は少しでも減らす、これがやはり命を守る責任者の務めではないかなと思うんですが、この点について大臣の御見解をお願いいたします。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) まず、今回の一連の、このオンライン資格確認の方でありますけれども、支払側委員、診療側委員、公益委員、三者構成の中医協においてもいろいろ議論していただいた結果としてこれもう進めた方がいいという結論になり、必要な省令等の改正も行わせていただいているということでございますので、これはそれぞれの参加者の皆さん方、関係者の皆さん方の意見も踏まえながら、我々だけが独走してやっているわけではないということはまず御理解をいただきたいというふうに思いますし、その間、パブコメ等、これはパブコメ等については先ほど説明があったように適用しなくていいということで進めておりませんけれども、そういったことでやらせていただきたい。  ただ、これから進めるに当たって、先ほど局長からも御説明いたしましたように、何らかの事情でやむを得ない事情というのは当然ありますから、そういった個別の事情は十分配慮していかなきゃいけない。これは中医協の議論のときの附帯意見にもそういうことが指摘をされているわけでありますから、それはそれとして対応させていただくし、また、どうしてもというような場合においても、すぐに指定取消しということではなくて、丁寧な指導等を行って、それぞれしっかりと協力していただけるように我々努力をしていかなきゃならないというふうに思います。  それから、今、コロナとの関係もございましたけれども、まさにそうしたこれからの感染症対応する上においても、我が国のやっぱり医療DXを進めていくというのはこれはコンセンサスなんだと思います。もちろん、進める中にあって、多くの混乱が逆に感染症に対する対応に対して妨げになる、それは妨げになるようなことは防がなければなりませんけれども、そこは着々と進めていくということが、感染症も含めて我が国の医療をより良いものにしていくことにつながっていくというふうに思っておりますし、そうなるように、引き続き、いろんな御意見もいただきながら進めていきたいとは思っております。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 命を守る現場に混乱をもたらさないように、しっかりと現場の声を聞くことをお願いして、次の質問に移ります。  続いて、不妊治療の保険適用について質問いたします。  不妊治療の保険適用によって保険で使える注射や薬に利用が集中して、地元の診療に当たっている医師からも、一時必要な薬や注射が手に入らなくなり、やむを得ず保険適用外の薬剤を使わざるを得ないような局面もありました。  例を挙げると、胚移植後に使用する黄体ホルモン剤、デュファストンやルティナス、特に座薬が少なくなって困ったということですが、これに限らず、保険適用になった生殖補助医療関連の注射や薬の安定供給の取組について伺います。

城克文厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官

○政府参考人(城克文君) お答え申し上げます。  不妊治療に用いる治療薬についてでございます。これらについては、本年四月に保険の適用を受けたところでございますが、各製造販売業者におきましては、保険適用による需要の増というのを予測した上で出荷量を増加をさせたというところでございます。  しかしながら、各社の想定を超える需要増があったこと、そしてそれらの必要量を満たす供給体制の確保には時間を要していることということで、多くの製造販売業者におきまして、現在限定出荷、企業在庫の状況を見ながら数量制限しながら出荷するという状況に至っているという状況でございます。  こうした状況を踏まえまして、厚生労働省におきましては、本年六月に黄体ホルモン製剤等につきまして、製造販売業者各社に対しまして、患者様が適切な治療を受けられるよう増産の要請を行ったところでございます。  現在、製造販売業者各社におきまして、製造ラインの追加による増産体制の構築、それから輸入増、輸入量の増等に関する海外製薬企業との調整等の取組を行っていると承知をいたしております。  厚生労働省といたしましては、引き続き、供給状況を注視して、できる限り早急に供給が回復するよう、企業とも連携を取りながらしっかりと取組を進めてまいりたいと考えております。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 やはり必要な薬が手に入らないというのは大変な事態ですので、しっかりと取組をお願いをいたします。  また、保険適用となった生殖補助医療の薬や注射について、供給不足の状況を考えて、同じ効果を持つほかの薬剤の保険適用や、妊娠時に投与が認められなかったルトラールを不妊治療での妊娠時に使用可能に変えるなど、適用や投与時期の改定をすべきだと考えますが、厚労省の見解はいかがでしょう。

八神敦雄厚生労働省医薬・生活衛生局長

○政府参考人(八神敦雄君) 類似の薬効の医薬品の保険適用等についてお尋ねをいただきました。  今回、不妊治療で保険適用されている医薬品、幾つかございます。これらにつきましては、まず、関係学会が有効性及び安全性のエビデンスに基づいて取りまとめました診療ガイドラインございます。これにおいて使用が推奨されている、かつ不妊治療で標準的に使用されている医薬品ということで学会から薬事承認に係る要望が提出をされたもの、これらにつきまして、その用途においておおむね薬理作用が明らかである、それから、既に我が国で保険診療外で十分な使用実績があるといったことを踏まえて、有効性及び安全性を適切に確認した上で承認審査を行い、薬機法上の承認が取得されたと、これにより、不妊治療において保険適用となったものと承知をしてございます。  したがいまして、不妊治療で標準的に使用される医薬品については、まず保険適用が幾つか既になされておりまして、現在保険適用されていない医薬品につきましては、また今後、有効性それから安全性のエビデンスが取りまとめられ、承認申請をされれば適切に審査を行ってまいりたいと。  また、今御指摘ございましたルトラールにつきましてですが、また学会からの要望を基に、有効性それから安全性が確認された範囲の中で承認をされているというものでございます。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 是非、実際に薬が足りなくて困っている状況はあるわけですから、この辺も進めていただくようにお願いをいたします。  それから、保険適用によって治療の同意手続が厳格化されて、夫婦そろっての同意が同じ治療でも毎回必要で、夫婦二人共に仕事を休んでの来院が必要になり、非常にこの治療を受けるハードルが高くなっているという声があります。また、医院にとっても保険適用のための手続の煩雑さ、これが負担となっています。  これらの負担を何とか軽減できないものでしょうか。

伊原和人厚生労働省保険局長

○政府参考人(伊原和人君) お答えいたします。  不妊治療の手続につきましては、関係学会が作成した診療ガイドラインの考え方も踏まえまして、毎回ではなくて、初回の治療計画の説明の際には、原則として患者とパートナー両名の同席の下、同意を求めることとしております。  ただ、初回説明の際に両名が同席することが困難な場合も想定されることから、負担軽減を図るため、二回目以降の診療機会において説明を行い同意書を取得するという場合や、ビデオ通話を活用して説明を行い、後日同意書を取得することも可能とすると、そういう弾力的な運用も行っております。  また、医療機関側の手続ですけれども、保険診療における質を確保する観点から、必要な整備や医師の配置基準を満たしていただく必要がございまして、他の診療科と同様に、施設基準についての届出、あるいは診療行為への診療録への記載といった手続をお願いしているところでございます。  こうした不妊治療をめぐる保険適用に関しましては、令和四年度診療報酬改定における附帯意見におきまして、今回改定における影響の調査、検証を行うとされているところでございます。  今後、先ほど御指摘のありました、患者さんや医療機関における手続なども含めまして、実施状況等をしっかり把握した上で、中医協で検証されるべきものと考えております。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 運用上、ビデオを使ってもいいというようなことも含めて少し軽減されているものもあるんですが、このアナウンスメントがなかなか現場の医院まで届いていないということもありますので、各厚生局などを通じて、こうした判断についても告知をしていただくようにお願いをいたします。  次に、不妊治療に対する、不妊治療をする夫婦に対して、かつては国、県から三十万円の補助金が出ていて、これが保険適用に変わったということですが、山形県は、三割負担、三割は負担するということで、患者負担が増えるということで、補助金の三十万円の三割という考え方で一回九万円の補助、それから独自に、例えば山形県の酒田市では、これまたプラスして三十万、酒田市独自で補助金を出していましたので、これも保険適用になるので、そのうちの九万円を、保険適用にならない部分も含めて補助するということを続けてくれております。  少子化対策の観点から、このように不妊治療に対して補助する自治体に地方交付税などで補填をしていただくわけにはいかないのでしょうか。

馬場健総務省大臣官房審議官

○政府参考人(馬場健君) お答え申し上げます。  不妊治療につきましては、有効性、安全性が確認されました治療につきまして、本年四月から保険適用がされたものだと承知しております。地方団体が任意で行います不妊治療の自己負担や保険対象外の治療費に対する支援につきましては、まずは、私どもといたしましては、所管の厚生労働省におきまして、地方団体による支援の状況等も踏まえて検討していただく必要があるものと考えておりまして、厚生労働省のお考えをよく伺ってまいりたいと考えております。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 なかなかこの実数を測定するというような科学的なことは難しいのかもしれませんけれども、例えば特別交付税として、不妊治療を進めている夫婦の世帯数を測定単位として、何らかの助成措置を続けている自治体へ財政を支える、このような仕組みはできないのでしょうか。

馬場健総務省大臣官房審議官

○政府参考人(馬場健君) 繰り返しになって恐縮でございますが、お答え申し上げますが、地方団体が、保険適用の枠組みの中で地方団体が任意で行う支援につきましては、まずは所管の厚生労働省において支援の状況等も御検討いただく必要があるものと私どもとしては考えてございます。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 ありがとうございます。  一つ大臣にもお願いですけれども、政策が変わって不妊治療は保険適用になりました。その中で、やはり少子化対策として大変大切だということで、一部地方でも県単位あるいは市町村単位で補助金などを独自に設けているところがあるようですけれども、こうした状況の調査などは行われていないようです。是非、こうした調査を行うことで新たなニーズなどが見えてくるということもありますので、厚労省としても、自治体独自で上乗せ補助をしている自治体の総数であるとか、それぞれの助成の中身なども是非調査していただくようにお願いを申し上げます。  次の質問です。  先日、十月二十七日には、労働組合のUAゼンセンやJEC連合、JAMが組織するヘルスケア産業プラットフォームによる医薬品等の供給不安に係る課題報告会が開催されました。労働組合UAゼンセンの河邊さんからも、製薬企業の連合体である日本製薬団体連合会の宮島理事長からも、薬価の毎年改定を改めて以前の隔年改定に戻すよう強い要望の声が上がりました。  改定のたびに薬価が引き下げられる現状で、円安や原材料高騰により医薬品の製造原価が値上がっている今、毎年改定により値下げする余力はありません。新たな薬品の開発などにも影響を及ぼしています。隔年改定に戻すように求める労働者、事業者側の声を受けて、是非、毎年改定を改めていただきたいと思います。  一方、日本ジェネリック販社協会も毎年薬価改定や急配業務などに悩まされ、経営環境の悪化に至っています。このため、後発薬価改定を三年間隔にしてほしいという、これも切実な要望があります。  以上、新薬について毎年改定を含めて隔年に戻し、そして後発医薬品については三年間隔の薬価改定を検討していただきたいと思いますが、大臣の御見解を伺います。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 毎年薬価改定、いろんな御議論があることは承知をしておりますし、ただ、その年の状況を見れば、市場の実勢価格、これを適正に薬価に反映していく、これは全部国民負担、保険料負担、税金負担ですから、当然それが反映されていくことによって負担を抑制をしていくということが必要だということで、平成二十八年の四大臣合意で薬価制度の抜本改革に向けた基本方針が出され、そして令和三年度から具体的に実施をしているところであります。  ただ、毎年度の薬価改定についてはいろんな御議論があり、また、特に来年度の薬価改定について現在、中央社会保険医療協議会、いわゆる中医協で議論が進められており、先日も製薬業界から、今御指摘のようなあった意見も頂戴したというふうに承知をしているところでございます。  また、九月から、医薬品の迅速・安定供給実現に向けた総合対策に関する有識者検討会というのを私どもの方で立ち上げさせていただきまして、そこでも、業界関係者から流通や薬価制度など幅広い視点から意見を伺って議論を行っていただいているところであります。  そうしたことも含めて、薬価に対する議論を深めながら、今年度の薬価改定をどういう形で進めていくのか更に議論を進めていきたいと、深めていきたいと考えておりますが、また、大事なことは、国民皆保険の持続性とイノベーションの推進、この両立をどう図っていくかということでありますので、そうした観点から、冒頭申し上げたように、関係者の意見も十分伺いながら、必要な議論を行って結論を得ていきたいというふうに考えております。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 保険制度の維持というのは極めて大変だ、大切だということも分かりますが、命を守る製薬会社が消えてしまう、製薬販社が消えてしまう、このような状況ではあってはならないと思います。  地元山形の例を挙げると、このところ必要な量の薬がなかなか一度に手に入らない。そうすると、少ない量でも、命を守るためですから、これ届けなきゃいけないんですね。そうすると、配送料についてもガソリン代が上がっている、もう赤字だと分かっているけれども届けざるを得ない。そんな中で、命を守るために頑張ってくれている、製薬会社はもちろんですし、販社の皆さんの声をしっかりと大臣聞いて、命を守る仕組みを守っていただきたいと思いますが、この点についてはいかがでしょう。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) もちろん、製薬をされている皆さん方、流通に当たっている皆さん方、また実際、薬局等薬を処方されている皆さん方、そうした皆さんの声をしっかり聞きながら、まず医療を守っていくと、そのことは、今委員おっしゃる命を守ることにつながるわけであります。  しかし同時に、これ持続可能性のあるものにしていかなきゃいけないし、そして、この原資は何といっても保険料と税金で賄っているわけでありますから、そうした国民の皆さんの観点から立ってもなるほどと思っていただける対応をしていかなきゃいけないというふうに思っておりますので、先ほど申し上げたように、持続可能性とともに、逆に、イノベーションであり、医療の提供をしっかり行っていく、あるいは医薬品の提供をしっかり行われていく、その基盤を守っていく、その両方を視野に入れながら議論を深めていきたいというふうに思っております。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 是非命を守るために、良識ある自民党の、与党の議員の皆さんからもこの薬価改定については意見が同様に出ているというふうに聞いています。しっかりと取り組んでいただきたいと思います。  最後に、時間なくなりましたので、児童養護について一問だけお聞きします。  我が国では、介護、障害者福祉、保育など、福祉の世界で働く多くの職員の給与が低く、問題になっています。厚労省でも各種の取組がされていますが、まだまだ足りません。この福祉分野の中で児童養護の分野で働く皆さんの給与を引き上げ、より多くの人材が児童分野に、児童養護の分野に関わるように、いわゆる今問題になっている信者二世などが預けられるケースもあると聞いています。児童養護施設にいる子供たちの支援を手厚くするために措置費の基準を引き上げるべきだと考えますが、加藤大臣、御見解はいかがでしょうか。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 措置費の基準を引き上げるということは、まさに働く方の処遇改善ということでお話をされているというふうに思います。  児童養護施設で働く職員の皆さんの給与については、これまでも段階的にその処遇改善を図ってきたところでありますし、令和三年度補正予算及び令和四年度当初予算で、社会的養護に携わる職員の収入を三%、も引き上げるための補助を既に実施をしたところであります。  また、公的価格評価検討委員会の中間整理において、費用の使途の見える化を通じた透明性の向上が必要とされることも踏まえ、見える化を行いながら、現場で働く方々の処遇改善や業務の効率化、負担軽減について検討してまいりたいと思っております。  また、今後の措置費の在り方でありますが、令和三年度社会的養育専門委員会の報告書において、児童のケアニーズに応じた支援が適切になされるよう検討すべきとの指摘が行われたところでありますので、こうした観点を踏まえつつ、引き続き施設等の関係者の意見を聞きながら、児童養護施設に対する措置費の在り方についても検討を深めていきたいと考えております。

芳賀道也国民民主党・新緑風会

○芳賀道也君 前向きな御答弁ありがとうございます。  時間になりましたので、終わります。  そのほかの質問に対応していただいて質問できなかった皆さん、申し訳ございません。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。  まず最初に、産科医療補償制度について質問したいと思います。さきの国会でも様々な方から質問もあったものでございます。  これ、早産で生まれた子供さんが脳性麻痺となった場合に総額三千万円が補償されるという制度であります。その児とその家族を支援するとともに、産科医療の向上と、これを目指して二〇〇九年に創設された。これ、訴訟の問題も産婦人科では大きな課題となっておりまして、これ資料で付けておりますのは、この制度発足前から訴訟は減りつつあるんですけれども、ぐっと効果を上げているということが、有効に機能しているということが見て取れる、これ一つ、目的の一つですけれども、有効に機能しているということ言えると思うんですね。  そこで、実はこの制度、検証を踏まえて、二〇二二年一月から、これまで行ってきた個別審査が廃止されました。制度改正されたその理由について御説明ください。

榎本健太郎厚生労働省医政局長

○政府参考人(榎本健太郎君) お答え申し上げます。  産科医療補償制度の補償対象基準につきましては、運営組織でございます公益財団法人日本医療機能評価機構が設置しております産科医療補償制度運営委員会等におきまして、その時点の医学的知見や医療水準を踏まえて、学識経験者やあるいは医療保険者等による検討が行われまして、当該検討の結果を踏まえて、社会保障審議会医療保険部会における審議を経て定められているところでございまして、その時点における適切な基準を設定しているところでございます。  補償対象基準につきましては、今御指摘ございましたように、二〇二二年一月の制度見直しがございましたが、この見直し以前は、在胎週数が二十八週以上で出生された子供について、一律に分娩に関連した脳性麻痺か定かでなかったということから個別に審査されることとされていたところでございます。  しかし、近年の周産期医療の進歩によりまして、在胎週数二十八週から三十二週未満の脳性麻痺について、医学的に未熟性による脳性麻痺ではなくなり、また、実際の医療現場においては成熟児と同じような医療が行われていることなどを踏まえまして、二〇二二年一月より、在胎週数二十八週以上の子供を一律一般審査の対象として個別審査を廃止したということでございます。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 ちょっと説明なかなか分かりにくかったなと思うんですけれども、これ蓄積がされたんですね、知見がね。二〇〇九年から一四年までのところで対象外になった子供たちに対しての検証をやったんですよ、検証を。そしたら、何と九九%が実は対象になるという検証結果が出たということなんですよね。つまり、補償対象と同様の分娩に関する事象が発生していたということなんですよね。これまでの個別審査の基準、ここには十分な合理性がなかったというのが改めて分かってこれ見直しに至っていると、ここが大事だと思うんですよ。  ところが、ところが、ほんまやったら対象やったねという人たちが救済されてないわけです。そこで、親の会もつくられまして働きかけもされてきているんですけれど、検証期間の間に個別審査対象となったもののうち約半数の四百十四件、これが対象外になっているわけですよ。補償を受けられないと。  ケアしている保護者の皆さんの声、私も直接聞かせてもらいましたけれども、バリアフリー化のために高額のお金掛けて家直したと、あるいはケアするために親が両方働かなあかんと、お金も要ると、そういう中で体壊してしまったというような方もさえあったわけですよ。これ、福祉制度、福祉サービスで補填されるものじゃないんですね。  本来は補償対象とされるべき早産児、これ結局取り残していいんだろうかと、余りにも不公平ではないかと思うわけですよね。私、改正前に個別審査で対象外にされたこういう全ての子供さんたちに遡って平等な補償ということに踏み込むべきだと思うんです。これ、大臣、いかがですか。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) この間の補償の対象基準、さっき委員お話があったように、るるその時々において決めて、そして令和四年からは個別審査の基準を廃止したという、こういった経緯を経る中で、今委員御指摘のような声も頂戴していること、これは事実でございます。  ただ、この制度、御承知のように、日本医療機能評価機能と保険会社が保険締約を締結をし、そして医療保険者が掛金を全て負担する形で実施され、そしてどういう補償対象をするかというのはその都度都度、産科医療補償制度運営委員会等において、その時点の医学的知見や医療水準を踏まえ、学識経験者や医療保険者等による検討が行われ、またその結果を踏まえて社会保障審議会医療保険部会における審議を経て定められている、こういう経緯を経た上でつくられた、いわゆる保険、民間の保険制度を活用しているということでございます。  したがって、そもそもその対象になっていないものを後から対象にしていくというのは、心情的なことはちょっと別として、制度としては大変困難であるということは申し上げておかなきゃならないというふうに思っておりますし、今の段階では、こうした制度の仕組みについて御理解いただけるよう丁寧な説明を行っていきたいと考えております。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 そういう答弁もあって、親の会の皆さんから重ねての要望も出ているんですよね。社会保障審議会のその部会で当事者も入れてもう一回検討してほしいと、こういう声も出ているわけですよ。私、それ、保険契約との関係でもう遡及することは困難だということにしていいんだろうかと。  実際に今々検証してみたら対象に該当するんだということが明らかになって、改めてこうやって検討を求めておられるわけで、私は、やっぱりこういう取り残されるような児や家族をつくってはならないと思うんです。基金は十分にあって、掛金の値下げも行われているぐらいですよね。そういう意味でも、心情の問題にせずに解決に向けた決断を求めたいと思います。よく検討していただきたい。  次に、非正規公務員の問題について質問したいと思います。  これ、まず最初に、労働契約法の改正によって、有期雇用の労働者が申し出れば無期雇用となると、この無期転換ルールが導入されて、もう既に転換された労働者が百五十八万人に達しているということです。一方、申込権の行使を防害すると、こういう使用者も後を絶ちません。  具体的に把握している内容について、特徴的なところで結構ですので、端的に御説明を。

鈴木英二郎厚生労働省労働基準局長

○政府参考人(鈴木英二郎君) お尋ねの無期転換の申込みを回避するような行為でございますけれども、これは労働局におけます相談事例等から私どもが把握している内容におきましては、無期転換後の労働条件につきまして、賃金、労働時間などの条件を引き下げる定めをすることによって無期転換申込みを抑制するケースでございますとか、契約更新上限を設けた上で形式的にクーリング期間を設定しまして、期間経過後に再雇用することを約束した上で雇い止めを行うといった事例があると承知しておりまして、私ども厚労省としましては、労働契約法の趣旨等に照らして問題がある事案を把握した場合には、都道府県労働局において啓発指導などを実施しているところでございます。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 今、労働者の四人に一人が有期契約労働者ということになっておりまして、実にその七割が女性が占めております。現行法では雇い止めの横行というのを止められていないという現実が多く見られております。  私、今、労政審での議論もされているようでありますけれども、少なくともですね、少なくとも無期雇用を原則とすると、そういう法改正が必要じゃないかと思うわけです。大臣、いかがでしょう。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 今おっしゃっている委員の御質問は、有期労働契約のいわゆる入口規制に係るお話をされているんだと思います。  この無期転換ルールの創設を盛り込んだ平成二十四年の労働契約法改正を労働政策審議会で検討した際に、合理的な理由がない場合には有期労働契約の締結を禁止するいわゆる入口規制の導入についても検討がなされたところでありますが、議論の結果、有期労働契約を利用できる合理的な理由に該当するか否かをめぐる紛争を招きやすい、雇用機会を減少させる懸念もあることから導入すべきとの結論には至らなかった一方で、無期転換ルールと雇い止め法理を定め、有期労働契約で働く方の雇用安定を図ることとしたところでございます。  その後、本年三月に取りまとめられた有識者検討会の報告書においても、結論だけ申し上げると、現時点で無期転換ルールを根幹から見直さなければならないような大きな問題が生じている状態ではないとされているところでもございます。  引き続き、様々な御意見をいただきながら、をいただきながら、この問題に対して対応していきたいと考えております。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 いや、入口規制の問題についての今御説明あったんだけれども、判例が出ていましてね、無期転換を回避することを目的とした雇い止めをしたことをもって、直ちに同法に、同法というのは労契法です、同法に抵触するものではないと、こんな判例出ているんですよね。だから、本来だったらこういうやり方は望ましくないという、法の趣旨から望ましくないという趣旨の答弁されてきたと思うんだけれども、判例でこんなことが出ているわけですね。  私、労契法の十八条、この規定では雇い止めが止められていないと、こういうことは明らかだと思うんですね。強く、無期雇用が原則ということについての検討が要るということを重ねて申し上げたいと思います。  そこで、無期転換ルール、これ適用されない、無期転換、無期転換のルールが適用されない非正規公務員と、無期転換の申込権すらないわけですよね。これは公務の非正規の九割が今、会計年度任用職員になっております。これ、制度導入以来三年たつのが来年の三月末ということになるんですね。ここ、この三月末に公募を掛けるという自治体が少なくないわけです。このままでは自治体による雇い止めが懸念されるわけです。  公務の非正規女性全国ネットワーク、はむねっととおっしゃっていますけれども、この調査が出ておりまして、将来に不安を感じるという人が九割に上っているわけです。これ、労働者として余りにも不公平じゃないかという声上がっているんです。  労働行政を所管する大臣として、非正規公務員、ここにも無期転換の申込権、せめてこれ認めるべきじゃないかと思うんですけれども、いかがですか。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 委員御承知のように、国家公務員と地方公務員については、任命権者との関係で、との間の関係が、両者の合意によって成立する労働契約の関係ではなくて、いわゆる任用と公務員法制上整理をされて、最高裁判例もこれは労働契約ではなく公法上の関係であるとされておりますので、これを踏まえて、労働契約法第二十一条により適用除外となっているというのがこのベースにあります。  公務員の任用云々に関して、これまさにちょっと私ども直接関係ではないことはもう御承知の上での御質問だと思いますけれども、厚労省としては、公務員制度所管官庁に対して無期限転換ルールの趣旨、内容について情報提供を行っているところでございますし、最近、八月においても、無期転換ルールの見直しを検討している労働政策審議会労働条件分科会での議論の状況を共有をさせていただいたところでございます。  一方で、今御指摘になった地方公務員の皆さん方は、私どもの国民健康保険を含めて様々な業務に大変な御尽力をいただいて重要な役割を果たしていただいているわけでありますので、そういった皆さんがやりがいを持って働いていただく、そして必要な方に必要な支援が届くよう、これ各自治体に御対応いただけるよう、我々としてもできる努力はさせていただきたいと思います。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 いや、その地方公務員法との関係おっしゃいましたけれども、当時から見て、現場の実態というのは、すごく働く人たちの割合が、非正規が非常に多くなっているんですよね。その現場の労働実態踏まえて、やっぱりしっかり光当てるべき、しっかり検討しないといけない時期に来ているということを申し上げたい。  その上で、私は、現場の会計年度任用職員のお話伺ったんです。保険料の徴収業務の担当をしていると、あるいは子供の相談支援員、心理司の資格を持っておられる方、看護職や保育士ということで、正規職員とほとんど仕事変わらないことをやられているんですね。むしろ、そこで長く仕事されておりますので、これまでに、新人の正規職員を指導するようなスキルを持っているという人たちが会計年度任用職員に切り替えられているわけですよ。  その上で、自治体によってはもう職員の半分を超えているというところさえあります。非正規職員なしには現場、自治体の運営できないというぐらいのところにまで行っているんですね。経験とスキルを持った職員の雇い止め、これやればどうなるかというと、厚労省が進める施策、これ後退させかねないと、質を落としかねないと思うわけですよ。  非正規公務員の果たしている役割について、改めて大臣の認識を確認しておきたい。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 重ねてになって恐縮ですけれども、そうした皆さんが厚生労働分野においても大変な力をいただいているということ、これは私も十分承知をしているところでありますので、この話じゃありませんけれども、同一労働同一賃金等、そんな取組もさせていただいたところでもございます。  常勤、非常勤に関わりなく職員の皆さんがやりがいを持って働き、そして、地方であり国であり、その対象になっている方々、国民の皆さん方に必要な支援が確実に届くよう、しっかりと各自治体においても御対応いただきたいと思いますし、先ほど申し上げた、厚労省としてもできる努力は払っていきたいというふうに考えております。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 いや、どんな努力するかといったら、総務省にきっちりやっぱり働きかけていくと、政府全体としてこの問題解決に向けて動いていくということが、厚労省の所管する行政を前に進めていくという上でも、ちょっと本当に大きな穴になりかねないというふうに思っているんです。  そういう役割を果たしていただいていると大臣おっしゃるんだけれども、賃金は正規職員と数百万円というような格差の例もあるんです。残業代出るところもあるけど、きっちり出ることはないと。退職金はほとんどありません。  一・四万人弱の回答があった自治労連のアンケート調査があります。これ見ましても、年収が二百万円未満という非正規が六割に達しているんですね。非正規の公務員のおよそ九割が、非正規の公務員のおよそ九割、一般よりも比率高くて、女性なんです、ここが。ほとんど女性が担っている仕事になっているんですよ。  女性は扶養家族だからパートでいいというような実態は今ありません。実際に、主たる生計者はどうですかと聞いたところ、半数が主たる生計者になっております。生計を成り立たせるために低賃金の非正規公務員がどうしているかというと、ダブルワークやトリプルワークしているんですよ。そうやってやらざるを得ないというような状況なんです。  男女の賃金格差是正に向けて、企業に対する賃金格差公表の義務付けということ始まりまして、これ、二三年度には地方自治体にも適用されるということになっております。これ、どんな開示方法を検討しているのか、御紹介を。

畠山貴晃内閣府大臣官房審議官

○政府参考人(畠山貴晃君) お答え申し上げます。  御指摘の地方公共団体を含みます特定事業主における職員の給与の男女の差異の公表につきましては、本年六月に決定しました女性活躍・男女共同参画の重点方針二〇二二におきまして、民間企業等の開示とともに、国、地方公共団体についても同様に、女性活躍推進法に基づく開示を行うこととしております。  具体的な公表の内容、方法等につきましては、現在、関係機関と連携しつつ、民間企業等における公表時期の考え方と同様に、本年度の実績を来年度に公表する方向で検討を進めておるところでございます。  女性活躍推進法に基づく情報公表については、職業生活を営み、又は営もうとする女性の職業選択に資するように行うこととされており、その制度趣旨に沿いまして、民間企業等との比較可能性を踏まえつつ、各機関における状況を適切に情報公表する観点から、引き続き検討を進めてまいります。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 今の話聞いてもよう分からぬ。検討中だということは分かりました。  これ、実額を示さないで比率だけと。総数と、総数の比較と、あと正規と、正規の男女、比率で出すと、非正規も比率で出すと、そういう公表の方法が一般では先行して義務付けでやるということですよね。  これが、じゃ、地方公務員の、公務員の方でもこういう運用がされるということになるとどうなるだろうかというと、賃金格差が非常に見えにくくなるんじゃないかなという懸念をしております。  正規で見ると、男女の、民間よりも男女差は小さいんです、公務員。しかし、非正規になると、先ほど紹介したように半分以下になるんですよ。そういう意味でいうと、そもそもこの男女の賃金格差の公表というのは、比率だけにとどめずに、賃金格差、これ明らかになるような、非正規の男女別賃金ということも含めて併せて公表していくべきじゃないかと思うんですけれども、これは大臣、いかがですか。

村山誠厚生労働省雇用環境・均等局長

○政府参考人(村山誠君) お答え申し上げます。  二件のところについての御質問が重なっているんだと思いますけれども、まず、男女間賃金格差についてOECD等で比較するときには、普通はフルタイムの労働者同士で比較されるというのが通例でございます。一方で、我が国では、先ほど大臣からも御答弁がございましたように、同一労働同一賃金に向けた雇用形態による格差是正等が課題になる中で、この先ほど委員から御指摘のあった女性活躍推進法に基づく男女の賃金の差異の公表につきましては、今委員からもございましたように、全労働者と正規雇用労働者とパート・有期雇用労働者、全労働者の中の内訳の正規雇用労働者と、やはり同じ内訳のパート・有期雇用労働者の三区分で行うということにしております。これによって、全体の構造という意味でははっきりと分かりやすくなっているのではないかというのがまず一点ございます。  その上で、委員御指摘のもう一点は、その比率だけではなくて実額でというところだというふうに思っております。これに関しましては、まず一つは、比率が全てを表すのかと、申し訳ありません、ということではなくて、男女の賃金の差異につきましては、女性の登用や継続就業の進捗を測る観点から有効な指標となり得るものでございますけれども、全体像を理解する上では、やはりそれ以外の補足の情報も必要だということで、事業主に対しまして、男女の賃金のみでは伝え切れない自社の取組や実情に関する詳細な情報等を併せて公表することが重要であることについて周知も図っているところでございます。  その上で、また、イギリスやフランスでも実額ではなく割合や指数で公表していることも審議会の方で参考にしていただきまして、最終的には割合で開示することとしたものでございますし、また、事業主自身は、その中でその年間平均賃金の実額を雇用形態別、男女別で把握しているということも非常に重要な要素ではないかというふうに考えているところでございます。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 今、物価高が非常に対策求められて、今度補正も出るということですよね。これ、求められているのは、構造的な賃上げをどうやってやっていくのかということだと思うんですよ。非正規の公務員を増やして低賃金に張り付ける、安上がりな労働を女性に割り当てると、こういう構造をつくってきたという政府の責任は、私、極めて重大だと思うんですよ。  これ、政府が賃上げの決断をするときなんじゃないのと言いたいんだけれど、最後、大臣、どうです。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 公務員について申し上げれば、それぞれ人勧を受けて、我々、今上げて、これまでそれを、賃金の引上げ等を図ってきたところでございますので、そのまずベースになる民間の賃金をしっかり上げていく、それから、もうその中でも最賃を上げていく、そういう努力をこれまでもさせていただいているところでありますし、まさにそういったことを通じて、先ほど他の委員との御議論をさせていただきましたけれども、賃上げの構造的な問題、こういったものにしっかりと対応していきたいというふうに考えております。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 いや、構造的な賃上げをどうやって進めるかというときに、最賃の引上げ、これは大きな課題だし、千円でええのかという話でなくて、千五百円を目指すべきだと我々申し上げてきていますけれども、もう一つ大きいのは、やっぱり女性の賃金の低さ、これを構造的にどう切り替えていくかということで、民間よりも公務の方が非正規でいうたら女性の賃金低いんですよ。  ここ変えていくということから、やっぱり賃上げ、賃上げに向かっていくという流れにつながっていくと思いますので、物価高対策、賃上げ対策としても、ここの対策には本当に早急に踏み込んでほしいと申し上げて、終わります。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 れいわ新選組の天畠大輔です。  今日は、重度障害者が介助を付けて仕事ができない問題について質問します。代読お願いします。  代読いたします。  初めに、大臣の所信表明演説についてお伺いします。  今国会冒頭、障害者や難病患者への支援について何を述べられたか、大臣、もう一度お聞かせください。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 十月二十五日の参議院厚生労働委員会での私の挨拶といいますか、発言において述べた内容でございますが、障害者や難病患者の方々が、地域や職場において、本人の希望に応じて、医療、福祉、雇用等の各分野の支援を受けながら、その方らしく暮らし、働くことを推進することが重要であります、このため、障害者等の地域生活の支援体制の強化、就労選択支援の創設や短時間の雇用機会の拡大など多様な就労ニーズに対応した取組の推進、精神科病院の入院患者への支援の充実、難病患者等に対する適切な医療の充実等を内容とする関連法案を国会に提出いたします旨述べたところでございます。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 代読いたします。  ありがとうございます。  先ほどおっしゃっていた多様な就労ニーズには、我々のような重度訪問介護等を利用している障害者も含まれていると理解しています。障害者の就労促進を目指しているわけですから、この方針自体は私は非常に重要だと思います。  しかし、実際には、就労が促進される制度になっていません。私が利用する重度訪問介護を始め、視覚障害者の移動を支援する同行援護、そして知的障害者や精神障害者への支援を行う行動援護。ここで問題になるのが告示第五百二十三号です。この三つの制度に対して社会参加の制限を掛けています。  資料一を御覧ください。  障害者の移動中の介助ができるのは、「通勤、営業活動等の経済活動に係る外出、通年かつ長期にわたる外出及び社会通念上適当でない外出を除く。」と定めているのです。つまり、ここにいる議員の皆さんのように政治活動をしたり、健常者の人たちがふだんしているようにスポーツバーや漫画喫茶に行ったりすることも、自治体が社会通念上適当でないと判断すればできません。そして、障害者の就労促進といいながら、仕事をするときには介助者を付けられない。  二〇一九年に重度障害を持つ舩後靖彦さんと木村英子さんが国会議員となったことでこの問題が広く知られることになり、議員活動中の介助保障が国会内外で議論となりました。しかし、あれから三年、私は国会議員になりましたが、厚生労働省は、またも議員活動中の重度訪問介護の利用を認めませんでした。今、私の介助費用は参議院が出しています。理不尽な国の制度によって介助を必要とする障害者の社会参加が阻まれる現状は何も解決していません。  大臣に質問いたします。日本国憲法第二十七条第一項の条文について、端的にお答えください。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 日本国憲法第二十七条第一項、「すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負ふ。」とされております。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 代読いたします。  介助が必要な障害者は、勤労の権利が保障されている状態とは言えません。大昔の話ではなく、今二十代、三十代、四十代のこれからの日本を支えていく若者が権利を保障されていないのです。ですから、介助制度を使わずに無理して働いている当事者がたくさんいます。  資料二、フリーライターの三十代女性。電動車椅子で取材に赴き、書き上げた記事の原稿料から自腹で介助費用を出しています。  資料三、大学職員の三十代女性、失礼しました、三十代男性。人工呼吸器を付けているのに、勤務時間中は介助者が席を外さざるを得ません。危険と隣り合わせで働いています。  資料四、地方公務員の三十代女性。介助がないことで仕事中の無理な動作がたたり、障害が原因の疲労骨折を何度も起こしています。  また、私は参議院から介助費用が出ていますが、地方議会では、介助費用が出ず、自己負担している障害者議員の方もいます。  重度訪問介護は、何より憲法に定められた生存権に基づく権利です。働くときの生命維持が保障されないことは、勤労の権利はおろか、障害者の生きる権利さえ保障しないということになります。  これは、憲法の理念に反すると思います。代読お願いします。  さらに、障害者基本法第三条には、全て障害者は経済分野の活動に参加する機会が確保されることとあります。そして、障害者総合支援法では、障害者福祉サービスは障害者基本法の基本的な理念にのっとり行うとされています。経済活動中の介護保障を行わないことは、障害者基本法の趣旨から外れていると思います。  経済活動中の介護保障を国が行わないならば、民間企業はどのように介助を必要とする障害者を雇用しているのでしょうか。大臣、簡潔にお答えください。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 重度の障害者の通勤、職場等における支援については、雇用政策と福祉政策が連携して対応し、事業主に対しては、重度訪問介護サービス利用者等のための職場介助者や通勤援助者を委嘱した費用の一部助成を障害者雇用納付金によって行っております。  この助成措置を活用しても支障が残る場合や自営業者等として働く場合については、市町村の地域生活支援促進事業により、障害者御本人に対する支援を行っているところでございます。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 代読いたします。  今おっしゃっていた職場介助者の助成金、障害者を雇う企業自身が厚生労働省所管の独立行政法人に申請をしなければいけません。つまり、煩雑な助成金申請事務、関係機関との調整が必要です。そこまでして重度障害者を雇用する民間企業はほとんどありません。今のままでは、障害者は自治体や企業に対し健常者と平等な立場での応募ができません。実態として、障害者が働きたければ、頭を下げて企業にお願いしないといけないのです。また、そもそもこの助成金は仕事上の介助に対するものです。生命維持に関わる介助や医療的ケアは想定されていません。これでは重度障害者が働く際の介助制度にはなりません。  そして、今の答弁で二つ目に触れられていた市町村の地域生活支援促進事業ですが、これは令和二年十月から開始した雇用施策との連携による重度障害者等就労支援特別事業になります。この事業は自治体にも財源負担があり、この制度を導入するかどうかは自治体の裁量に委ねられています。働きたい障害者と雇いたい雇用主がその自治体にいたとしてもです。自治体に丸投げと言われても仕方ありません。  大臣、就労支援特別事業の実施自治体数と利用者数をお答えください。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 雇用施策との連携による重度障害者等就労支援特別事業の実績でありますが、令和四年七月一日時点で、実施自治体数が二十五市区町村、利用者数が八十二名となっております。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 代読いたします。  事業開始から二年がたっていますが、日本全体で千七百十八ある市町村のうち二十五の市町村しか実施していないということになります。  住む地域によって働けるか雇えるかが決まるのは明らかにおかしいと思います。代読お願いします。  この就労支援特別事業を導入するのは自治体次第、つまり行政と議会が決定権を持っているということです。各地域の政治的な決定で働ける人と働けない人が出る、告示を改正せずにこのような制度をつくること自体、政府は働きたいと願う障害者の権利をないがしろにしているのではないでしょうか。さらに、告示第五百二十三号に基づき、自治体によっては政治活動にも介助者は付けられません。私たち当事者が行政や議会に訴えて制度を是正すること自体、制度の上ではできないのです。  私の知り合いで、脊髄性筋萎縮症、SMAという難病の二十代女性がいます。大学進学後、一般企業への就職を目指してインターンシップなど就職活動をしてきました。でも、介助が必要であることを理由に、受けた全ての企業で不採用でした。彼女はこう言います。私の病気は進行性だから生き急いでいる、できることが減る前に仕事をしたい、隣の市で就労支援特別事業ができたけど、地域によって働けるかどうか決まってしまうのはおかしい。  重度訪問介護の仕事利用ができるようになれば、どこにいても介助を付けて働けるようになります。企業側も負担がないので採用しやすくなります。重度訪問介護を仕事利用できるシンプルな仕組みに変えていくべきではないでしょうか。  大臣、なぜ重度訪問介護の仕事利用を告示で制限し続けるのですか。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) まず、法律の仕組みから申し上げますと、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律というのがあり、その第五条第三項、また第二十九条第三項を踏まえて、今委員お示しのこの告示が作られているわけであります。  現状の取扱いについては、重度訪問介護における就労中の介助や外出支援のうち、通勤や営業活動等の経済活動に伴うもの、通学等に通年かつ長期にわたるものなどに係る支援は、障害者総合支援法及び関係告示によってこの対象とされていないわけであります。  そこにおいては、重度の障害者に対する就労中の介助等に対する公的な支援については、障害者雇用を促進する観点から事業主に対する助成措置を講じてきていること、障害者雇用促進法に基づく事業主による合理的配慮との関係、また、重度訪問介護における個人の経済活動に関する支援を公費で負担すべきかなどといった課題があり、最終的には、社会保障制度審議会障害者部会においてこうした告示を定めさせていただいたところであります。  重度の障害者の通勤や職場等における支援については、これまでも制度の谷間となっており、今委員から御指摘があったように、働く機会を、まさに働く権利を行使できない、こうした指摘もあり、令和二年度より、雇用と福祉の両施策が連携した取組ということで、先ほど申し上げた、意欲的な企業や自治体を支援するため、障害者雇用納付金制度に基づく助成金の拡充、また、障害者総合支援法に基づき自治体が行う地域生活支援事業による支援メニューを創設し、実施をしてきたところであります。ただ、残念ながら、その使用実数は両制度とも決して高くない、多くないというところでございます。  こうした取組が更に円滑に実施されるよう必要な周知を図るとともに、今御指摘をいただいた、運用面における様々な課題があれば課題に対して改善を行い、重度障害者に対する職場や通勤における支援を推進し、重度の障害を持っている方々も働くことのできる環境をしっかりつくらせていただきたいと考えております。

山田宏自由民主党

○委員長(山田宏君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕

山田宏自由民主党

○委員長(山田宏君) 速記を起こしてください。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 私のような重度障害者は、仕事中にトイレや食事、呼吸の確保などといった生命維持の介助が必要なのか否か、大臣、二択でお答えください。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) それぞれの方の症状において必要な支援というのは当然あって、済みません、天畠様が何がどう必要なのか、ちょっと私は全部承知しておりませんから答弁できませんけれども、様々な支援が求められる方にはそうした支援が行われるということが重要だというふうに認識をしております。

山田宏自由民主党

○委員長(山田宏君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕

山田宏自由民主党

○委員長(山田宏君) 速記を起こしてください。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 そうです。どんな場面でも生命維持は絶対に必要な介助です。代読お願いします。  代読いたします。  先ほど大臣は、個人の経済活動に関する支援を公費で負担するべきかといった課題があるといった趣旨のことをおっしゃいました。しかし、私たち当事者は経済活動への支援を求めているのではなく、経済活動をするときに必要な生命維持を求めているだけです。自分で動けなくても、介助者を伴えば、仕事を探し、生きがいを探し、社会に貢献したいという人はたくさんいます。その人たちから介助者を奪う告示第五百二十三号の制限を改正してください。制限がなくなれば、介助を必要とする障害者が地域で生きていく希望を持つことができます。  大臣、介助が必要な障害者の地域移行を本気で進めるつもりはあるのかないのか、二択でお答えください。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(加藤勝信君) 冒頭のたしか御質問の中で、この厚生労働委員会においても、障害者や難病患者の方々が、地域や職場において、本人の希望に応じて、医療、福祉、雇用等の各分野の支援を受けながら、その方らしく暮らし、働くことを推進することが重要ですということを申し上げたところでございますので、これにのっとって対応していきたいと思っております。  なお、今の件も含めて、議論された件が社会保障審議会障害者部会及び労働政策審議会障害者雇用分科会においてそれぞれ議論が行われ、本年六月にも取りまとめが行われたところでございますので、その中においては、雇用と福祉の両施策が連携した取組の実施状況を踏まえながら支援を推進すべき旨が指摘をされているところでございますので、こうした取りまとめも踏まえて、厚労省としても必要な対応を図っていきたいというふうに考えております。

天畠大輔れいわ新選組

○天畠大輔君 そうならば、告示の改正が先決です。代読お願いします。  まとめます。  告示第五百二十三号は、医療的ケア児や若い障害者の社会参加の道を奪うことにもつながります。障害を持つ子供たちが高校、大学への進学や地域の企業への就職を諦めることがないようにするべきです。これからも、告示第五百二十三号の改正を求め続けます。  質疑を終わります。

山田宏自由民主党

○委員長(山田宏君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後四時四十分散会

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