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210回国会参議院2022/12/06

外交防衛委員会 第8号

発言数
172
登壇者
26
会派数
7
開催日
2022/12/06

会議録

阿達雅志自由民主党

○委員長(阿達雅志君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、下野六太君、若林洋平君及び紙智子君が委員を辞任され、その補欠として小野田紀美君、山添拓君及び横山信一君が選任されました。     ─────────────

阿達雅志自由民主党

○委員長(阿達雅志君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  外交、防衛等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官加野幸司君外十七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

阿達雅志自由民主党

○委員長(阿達雅志君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

阿達雅志自由民主党

○委員長(阿達雅志君) 外交、防衛等に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

松川るい自由民主党

○松川るい君 ありがとうございます。自由民主党の松川るいです。  今日は、お手元にこれからお配りします、WAW!、国際女性会議、WAW!、ワールド・アセンブリー・フォー・ウイメンの略でありますけれども、についてお伺いしたいと思います。  十二月三日、三年ぶりに日本政府主催の国際女性会議、WAW!が開催されました。三年間というのは要するにCOVIDでしばらくお休みしていたということでありますけれども、二〇一四年に始まったものでありまして、これ私が外務省女性参画推進室長のときに立ち上げに携わり、また、このWAW!というネーミングも実は私が付けたものだということであります。  この三年ぶりに開催された国際女性会議、WAW!についての評価を外務大臣にお伺いしたいと思います。

林芳正自由民主党外務大臣

○国務大臣(林芳正君) 国際女性会議、WAW!については、その立ち上げに、松川委員御自身が今御紹介いただきましたように、外務省時代に初代の担当室長として深く関与したと承知をしておりまして、敬意を表します。このWAW!という名前、なかなかしゃれたアブリビエーションだなと思っておりましたが、松川委員自身がお考えになったということで、改めてすばらしい名前だと思わさせていただいたところでございますが。  この三日、十二月三日に開催したこの会議では、新しい資本主義に向けたジェンダー主流化、このメーンテーマ、これをメーンテーマに、男女間の賃金格差の是正、そして平和、安全保障への女性の参画推進、こういった幅広い分野について包括的に議論しました。私もレセプションを主催しまして、参加者の皆さんと懇談をさせていただきました。また、この機会に訪日をされました要人の皆様との個別会談も行いまして、ジェンダー主流化に向けた取組等について意見交換を行ったところでございます。  新型コロナの感染拡大、またロシアによるウクライナ侵略等、社会情勢が大きく変化する中でこうした幅広い議論を行ったことによって、経済社会の様々な問題を解決するに当たってジェンダー主流化、すなわちあらゆる政策にジェンダーの視点を取り入れること、このことの重要性が再認識をされたと考えております。  当日は三百人以上が来場されたほか、初めてオンラインも組み合わせるハイブリッド形式で開催しまして、当日のユーチューブでの視聴回数、これ延べ一万六千回を超えたということでございます。さらに、全国の二十二か所のサテライト会場と東京の会場、これをオンラインでつなぎまして地方在住の視聴者が直接一部の議論に参加できるようにしたほか、登壇者として若者の参加を増やすことで地域と世代を超えた議論を行うことができたと考えております。  外務省としては、今後、日本が主導する各種国際会議の議論に今回のWAW!の成果をつなげていきたいと考えております。

松川るい自由民主党

○松川るい君 ありがとうございます。  まさにこのWAW!というのは、一つ、まあ国際会議自体はTICADもそうですし、いろんなものもやっぱり座を持って、日本自身がそこのお座敷を貸す中で、世界のいろんな人と携わる機会、そしてまた発信をする機会って非常に重要な機会でありますし、女性の課題を世界の知恵を結集して解決しようという意義のあるもの、プラス、さらに、世界人口の半分の女性を味方にすれば日本外交怖いものなしという発想で立ち上げた戦略的外交の一環でもあります。岸田総理も当時外務大臣として活躍していただき、今回は総理として主催されたということであります。  では、この女性活躍を推進している日本でありますけれども、一体、二〇一四年のWAW!開催以来、この八年たって、日本の女性活躍は諸外国と比べてどうなのかということについて、ちょっと評価をお伺いしたいと思います。

畠山貴晃内閣府大臣官房審議官

○政府参考人(畠山貴晃君) お答え申し上げます。  第二次安倍内閣以降、女性活躍を成長戦略の柱の一つと位置付け、官民を挙げて取組を進めてきました。その結果、第二次安倍内閣発足の二〇一二年からの比較になりますけれども、例えば女性就業者は約三百四十万人増、女性役員数は約五・八倍といった成果を上げてきました。  しかしながら、世界経済フォーラムが公表しているジェンダーギャップ指数を見ますと、二〇一四年に百四十二か国中百四位だった日本の順位は二〇二二年に百四十六か国中百十六位となっておりまして、我が国が国際的に見て立ち遅れていることを示しているものと考えております。東アジア太平洋地域の他の国々との比較で見ますと、二〇一四年に日本よりも下位に位置しておりましたマレーシア、カンボジア、韓国などは、二〇二二年には日本よりも上位に位置しております。  引き続き、本年六月に策定しました女性版骨太の方針二〇二二等に基づき、政府一体で取組を進めていく必要があると考えております。  以上でございます。

松川るい自由民主党

○松川るい君 そうなんですね。本当に、日本自身ももちろん今御発表あったように努力はしてきているんですけど、ほかの国はもっとすごく努力をしているということであります。  先生方、この資料の四と五を見ていただきたいんですけれども、本当に百四位だったのが百十六位に下がっている。ほかの国が頑張っている。この資料五の日経新聞の十二月五日の朝刊を見ていただくと、百十六位になった、じゃ、そのときに、今の現状ですけども、アジア太平洋の途上国で、これ済みません、線引くの忘れたんですけど、上の方に、ワンパラ目に書いております。日本よりもランキングが高かった国は、実は十九位のフィリピンを筆頭に二十三か国もあるということであります。なので、日本自身がむしろ女性活躍に取り組まなければアジア太平洋の国からも劣後していくという、そういう現状が分かるわけであります。この記事の下の方では、いわゆるアントレプレナーといいますか、起業する女性ですね、そういったものにおいても非常にほかの東南アジアの国で活躍がされているのに、一方で日本ではそれがないということが書かれております。  次に私がお伺いしたいのは、その大事なWAW!なんですけれども、予算が少な過ぎると思うんですよ。今年も結局一億執行額掛かっているんですけど、計上されている外務省予算七千万円です。三千万円はどっかこっかでかき集めてきたんですね。森まさこ補佐官が、お金がないんで復興庁と何かコラボしてみたり、それから会場を手狭にしてみたり、それからもう本当にいろんな涙ぐましい努力をしてそれをやったわけでありますけど、なぜ当初から、本来、どうせ掛かるの毎回毎回一億二千万と、ずっと一億円超えているわけですから、当初からしっかりと予算を必要な分だけ一億円以上付けるべきではないですか。  増額を要求したいと思いますが、いかがでしょうか。

宮本周司自由民主党財務大臣政務官

○大臣政務官(宮本周司君) 松川委員にお答えをいたします。  この女性の活躍推進そのものは、我が国社会においても重要課題の一つと思っておりますし、先ほどの御説明にもあったように、成長戦略の柱の一つとしてずっと取り組んでまいりました。  その上で、松川委員が深く関わってきたこのWAW!に関しまして、外務省の要求に基づいて平成二十七年より継続的に予算は措置をしてまいりました。ただ、この何年もたって内容がいつも一緒というわけでは当然ございません。充実もすると思いますし、プログラムも拡充すると思っております。  今後は、より良き事業になるように、この事業の意義、また開催の価値、こういったものも鑑みながら、外務省とよくよく相談をし、議論をしてまいりたいと思います。

松川るい自由民主党

○松川るい君 ありがとうございます。  往々にしてあるのが、外務省予算の中でやりくりしろという話でもあるんですね。問題は、根っこは、そのWAW!は私は一例で取り上げただけでありまして、外務省予算が少な過ぎるんです。八千億円しか外務省予算ってないわけですよ。防衛省は五兆で、今倍増するという話をしています。厚労省予算って三十三兆五千億円なんですよね。そのときにシーリングというのは、一旦何か三割削って二割戻してやるみたいな、そんな話なんですけど、大根を一割節約したって数十円ですよ。ポルシェ一割節約したら、もしかしたら百万円。これ、同じ数十兆円の予算のある予算と八千億円しかないそういう予算を一律に扱うこと自体、私は昔からおかしいと、このシーリングはおかしいと思っているんですね。そうじゃないでしょうか。このシーリング、一体何のためにやるんですか。これ、考え方変えていただかないでしょうか。(発言する者あり)ありがとうございます。

宮本周司自由民主党財務大臣政務官

○大臣政務官(宮本周司君) お答えをいたします。  当然、概算要求全体に対するプロセスに関してはよくよく御理解いただいていると思っております。外務省が果たす役割、これも大なるものがあると思っております。また、他方、あらゆる省庁が、それぞれが国家のため、国民のために重要な役務を担っていると思っておりますので、一定のこの共通ルールの下で概算要求がなされることにも意味はあると思っています。  ただ、一方で、外務省の予算に関しましても、今回のこの御質問も踏まえてですが、現下の政策課題、こういったものはしっかりと捉えてまいりますし、経費の性格や必要性も踏まえて必要な施策、これは積み上げてまいりたいと思いますので、今後、予算編成に向かっていく上でしっかりと取り組んでまいりたいと思います。

松川るい自由民主党

○松川るい君 ありがとうございます。  そうなんです。本当にしっかりと、外交と防衛は車の両輪でありますし、そもそも、皆様、新聞開くと、大体四分の一ぐらいが何か国際政治のテーマじゃないですか。非常に費用対効果の多い予算なんですね。  もう質問する時間がないかもしれないんですけど、もう一つ、その外交、非常に重要なのに、今お金がないという話をしましたが、時間もないということを言いたいと思います。  この日本は、国会が外務大臣や総理を縛る時間、縛るというか、拘束する時間が長過ぎなんです。大統領とかちょっと首脳のデータしかないんですけれども、日本が、総理が出席する国会時間、百八日、二〇一六年です。英国は三十八日、ドイツは六日、米国の大統領に至っては一日だけなんですね。これ、大統領ですけれども……

阿達雅志自由民主党

○委員長(阿達雅志君) 申合せの時間が参りましたので、質疑をおまとめください。

松川るい自由民主党

○松川るい君 同様のことが外務大臣にも起きています。  次の機会に是非、私、引き続きやりたいと思っていますが、この問題意識を改めて伝えたいと思います。  ありがとうございました。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 立憲民主・社民の小西でございます。  冒頭、先ほど大臣を縛るという発言がありましたが、阿達委員長の下の委員会に対して大変問題発言だと思うので、またちょっと改めて問題提起をしたいと思います。  防衛省の政府参考人、アクティブサイバーディフェンスから伺います。  いわゆるアクティブサイバーディフェンス、能動的なサイバー防御は、今政府が検討しているいわゆる反撃能力、敵基地攻撃能力の一環に入っているのでしょうか。すなわち武力攻撃の着手の瞬間に他国のサイバー攻撃の策源地をたたくということですけれども、あるいは、いわゆる反撃能力とは別の自衛隊の行動として検討しているのか、答えてください。

増田和夫防衛省防衛政策局長

○政府参考人(増田和夫君) お答え申し上げます。  いわゆる反撃能力につきましては、例えばスタンドオフ防衛能力等の自衛隊の能力を活用することが一案として考えられるところでございます。  サイバー分野における今後の我が国の方針等につきましては、新たな国家安全保障戦略等の策定のプロセスの中で、政府としてあらゆる選択肢を排除せず検討しているところでございまして、検討の内容について現時点でお答えすることは困難であることを御理解いただきたいと思います。  いずれにせよ、いわゆる反撃能力につきましては、例えばスタンドオフ防衛能力等の自衛隊の能力を活用することが一案として考えられるところでございます。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 一案の部分は明確に答えてくれたんですが、なので、アクティブサイバーディフェンスは反撃能力の対象として検討することを排除はしていないということですか。

増田和夫防衛省防衛政策局長

○政府参考人(増田和夫君) お答え申し上げます。  現時点で、いわゆるその反撃能力につきましては、例えばスタンドオフ防衛能力等の自衛隊の能力を活用することが一案だというふうに考えておりまして、先生も御案内のとおり、今与党のワーキングチームで議論しておりますけれども、与党での提示のあった論点につきまして、先ほどの申し上げました視点から御説明をしているというところでございます。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 防衛大臣に伺います。  今政府が検討している敵基地攻撃能力、反撃能力の攻撃対象は軍事目標だけであると考えてよろしいでしょうか。また、その場合、軍事目標には軍事的な指揮系統機能、あるいはその軍事をつかさどる政権の中枢、あるいは日本への武力攻撃の遂行に必要な産業基盤は、軍事目標として攻撃対象に、定義として、考えとして入っているのでしょうか、答えてください。

浜田靖一自由民主党防衛大臣

○国務大臣(浜田靖一君) いわゆる反撃能力については、現在検討中であるため具体的にお答えできる段階にありませんが、この検討は憲法及び国際法の範囲内で行っているところであり、その対象は軍事目標に限定されます。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 外務省の政府参考人、なぜ国際法上軍事目標に限定されるのか、簡潔に答えてください。

片平聡外務省大臣官房参事官

○政府参考人(片平聡君) お答え申し上げます。  国際法上、敵対行為に際しては、軍事目標と民用物を峻別し、軍事行動は、その対象を軍事目標に限定することとされております。  我が国が武力行使を行う際、このような国際人道法上の規範を含めた国際法を遵守することは当然と考えております。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 防衛大臣から、今、検討の反撃能力、敵基地攻撃能力は、軍事目標に限定すると明確な答弁がございました。  外務大臣に伺いますが、先般の委員会で浜田防衛大臣から、日米同盟の在り方について、日本が武力攻撃を受けたときに、アメリカが核を含むあらゆる種類の能力を用いて条約上の義務、すなわち日本防衛の義務を果たすことについて全幅の信頼を置いていますという答弁をしていましたが、ということは、日米同盟についての、本質についての政府の見解として、仮に、仮にですね、日本に対する武力攻撃を行う国がある場合に、その国は、日本の同盟国であるアメリカが日本のために発動する集団的自衛権、その集団的自衛権と、この武力紛争をする、すなわち、その国はアメリカと武力で戦う、そういう決意を持った国になると、そういう政府の認識であるということでよろしいでしょうか。

林芳正自由民主党外務大臣

○国務大臣(林芳正君) この我が国に武力攻撃を行う国がある場合という仮定の状況について、その国の意図をお答えするのは困難でございますが、いずれにいたしましても、米国は、累次の機会に、核を含むあらゆる種類の能力によって裏付けられた、日米安保条約下での米国のコミットメントを確認してきておりまして、このことは、本年五月の日米首脳共同声明、また本年十月に公表された米国の国家安全保障戦略においても表明されております。  日本政府としては、米国が核を含むあらゆる種類の能力を用いて条約上の義務を果たすことに全幅の信頼を置いておるところでございます。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 いや、そういう答弁でしたら、何ゆえに、沖縄始め多大な負担を強いて、持ってですね、日米同盟、私も日米同盟は安全保障の基軸だと考えるんですが、国民が報われないんですね。やはり日米条約の担当大臣としては、もう一度聞きますが、明確に答えていただきたい、二回目ですけれども。  日米同盟の本質に照らせば、日本に対する武力攻撃の意図を持つ国というのは、当然に、日本の同盟国であるアメリカと、アメリカが行使する日本防衛の集団的自衛権、その武力紛争の決意、覚悟を当然持っていることになる、それが日本政府の認識である、そのことについて、外務大臣、明確に答えてください。

林芳正自由民主党外務大臣

○国務大臣(林芳正君) この一般論で申し上げますけれども、先ほど申し上げたような、我が国や米国の立場、これは累次にわたって、先ほど御説明申し上げましたように、公に表明をされております。したがいまして、我が国に武力攻撃を行おうとするいかなる国も、そのような立場を認識していないということは想定し難いと思われます。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 まあ明快ではあるんですが、あらゆる種類の能力を用いて条約上の義務を果たす、アメリカが果たすということですから、アメリカは集団的自衛権を発動して、そのアメリカと戦うことになると、そうしたことをいかなる国も当然のこととして認識していると、そういう理解でよろしいでしょうか。

林芳正自由民主党外務大臣

○国務大臣(林芳正君) 先ほど申し上げましたとおり、我が国に武力攻撃を行おうとするいかなる国も、この我が国や米国の立場、これ公に表明されておりますので、そうした立場を認識していないということは想定し難いと思われます。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 ありがとうございました。ここまで明確に答弁いただいたのは議会で初めてだということでございますので。  では、外務大臣、ちょっと伺いたいんですが、ちょっと個別のことをですね、国のことを挙げるというのは、私もやっぱりいろいろ総合的に考えて慎重にやらなきゃいけないと思うんですが、今、敵基地攻撃能力というのは、後で聞きますが、専守防衛が与えてきたこの安心供与というものを失うような、我が国の国防政策の大転換だと思っておりますので、今の関連で伺わさせていただきますけれども、例えば中国、私は、中国が、日中平和条約ありますので、あと、この間大臣も御出席された、相互依存の友好関係を私はむしろ積極的に、何度も御質問させていただいていますけど、むしろつくっていかなきゃいけないという立場なんですが、先ほど大臣がおっしゃった、いかなる国もというのは、当然、いかなる国もですから、中国や北朝鮮も例外ではないと、そういう理解でよろしいでしょうか。

林芳正自由民主党外務大臣

○国務大臣(林芳正君) 先ほど、いかなる国もと申し上げました国には、申し上げた中には、当然、今御指摘のあったような国々も含まれていると考えております。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 大臣、答弁していただいてありがとうございました。  では、防衛大臣に伺いますが、今の外務大臣の答弁を踏まえて、問いの五番なんですが、つまり、日米同盟の下で日本に対する武力攻撃を行ってくる国は、世界最強の戦力を持つアメリカと戦う決意、覚悟持たないといけないわけですね。もちろん、もう時間なので言いませんけれども、日米同盟というのは、アメリカにとっても、在日米軍基地というもう死活的な、世界に類のない、まあ林大臣はアメリカから見ても世界最重要の二国間同盟といった趣旨の本会議答弁もしていただいていますが、とすると、世界最強の戦力のアメリカの抑止力が日本にはあるわけですが、にもかかわらず、なぜ日本が自前の敵基地攻撃能力、反撃能力を持つその軍事的な必要性があるんでしょうか。

浜田靖一自由民主党防衛大臣

○国務大臣(浜田靖一君) 政府としては、あくまでも、抑止力を高め、ミサイルなどによる攻撃の可能性を一層低下させるために何が必要かという観点で検討しているところであります。我が国がこれまで迎撃能力を構築、強化することで対応してきたところでありますが、仮に我が国が有効な反撃を相手に加える能力を持てば、現状に比して、相手国の戦略的、戦術的な計算を複雑化させ、日本のミサイルを撃ち落とそうとしている相手に目的達成をすることは容易ではないと、攻撃はやめた方がいいと思わせる、そのような抑止効果を得られるものではないかと検討しているところであります。  いずれにせよ、反撃能力については、現在検討中であることからこれ以上の詳細についてはお答えすることは困難でありますが、与党協議も踏まえながら年末までに結論を出してまいりたいと思っております。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 一言一句通告しているんですけれども、まあはっきり答えられていないんですが。  今、抑止力を高め、日本に対するミサイル攻撃の可能性を低くするというような趣旨の答弁があったと思うんですけど、私の質問は、世界最強のアメリカ軍と武力衝突をする。これほどの抑止力は地球上にはないんですね、ない。にもかかわらず、これ質問通告していますけど、日本が持つその反撃能力によって、なぜそのアメリカの戦力以上の抑止力が必要だという考えで日本の敵基地攻撃能力、反撃能力の検討をしているのか、それをもう一度明確にお答えいただきたいのと、あとですね、あと、ちょっとゆっくり言いますので。  大臣の答弁で、複雑な計算という言葉がありましたが、複雑な計算というのは、アメリカの日本防衛の打撃力プラス日本自身の打撃力、その両方を日本に対する攻撃国は考慮、計算しなきゃいけなくなる、そういう趣旨のことを言っているんでしょうか。答えてください。

浜田靖一自由民主党防衛大臣

○国務大臣(浜田靖一君) 今御質問のあった件に関しましては、我々とすれば、あくまでも日本国としての要するに防衛力を高めるため、そしてまた、我が国の自身の部分を今考えながらお話をしたところであります。  いずれにしても、この日本としての防衛力を高めることが重要であるということを私の方からはお話をさせていただきたいと思います。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 ちょっと大臣の答えなので、政府参考人に答えていただきたいんですが、同じ問いです。よろしいですか。  世界最強のアメリカの戦力による抑止力があるのに、なぜ日本独自の敵基地攻撃能力、反撃能力が抑止力として必要になるのか、それを答えてください。

増田和夫防衛省防衛政策局長

○政府参考人(増田和夫君) お答え申し上げます。  委員御指摘の、世界最強の米国の戦力によりまして日本防衛があるということはそのとおりでございます。その上で、先生御案内のとおり、周辺国のミサイル戦力、これ技術的にも飛躍的に向上し、それでまた運用能力も飛躍的に向上しているという中で、我々日本として平和な暮らしと国民の命を守っていくためにどうしたらいいのかということを考えているわけです。  先生御案内のとおり、この世界最強の米軍戦力とともに日本の防衛力、これがどういうふうに組み合わさって抑止効果を上げていくかということが私たちにとっての大きな課題だと思っております。その中でも、ミサイル攻撃の脅威に対処するための日米同盟の共同の能力を向上させていく必要性を日米が共に強く認識しているというふうに我々は考えておりまして、日米同盟の一層の強化を図るという観点から日本が何をしていくべきなのかと、このミサイルの脅威が高まっている中でどうしたらいいかということは考えているということでございます。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 じゃ、政府参考人お答えください。  先ほど、大臣のあった、その複雑な計算というのは、私のさっき質問、大臣答えなかったんですが、日本の敵国から見て、アメリカの抑止力のアメリカの攻撃力と、あと日本の敵基地攻撃能力、反撃能力、その二つを計算しなきゃいけない、そのことを言っているんですか、どういう意味ですか。

増田和夫防衛省防衛政策局長

○政府参考人(増田和夫君) お答え申し上げます。  先ほど大臣は、現状に比して相手国の戦略的、戦術的な計算を複雑化させと、こう申し上げさせていただきました。  ですから、アメリカの持つその戦力、打撃力を含む戦力だけではなくて、日本の今までの迎撃能力に加えていわゆる反撃能力を持った場合にどうなのかと、それがどういう計算を与えるかという視点からのお答えだということでございます。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 じゃ、防衛大臣に伺います。  先ほど理事会でも報告をいただきましたけど、今政府が検討しているこの敵基地攻撃能力、反撃能力の保有の検討なんですが、これはアメリカから何か要請や求めを受けて行ったものではないということ、また受けていないわけですから、それを理由でやっているわけではないことについて明確に答弁をお願いいたします。

浜田靖一自由民主党防衛大臣

○国務大臣(浜田靖一君) 日米両国間では、日頃から緊密かつ幅広く意見交換を行っているところでありますが、我が国の安全保障に関わるやり取りの詳細についてお答えできないことは御理解いただきたいと思いますが、米国政府からいわゆる反撃能力を保有するよう求められたことはございません。  いわゆる反撃能力を含め、我が国の防衛力の抜本的強化のためのあらゆる選択肢の検討は米国から受けて、米国から要請を受けて行うものではなく、我が国として主体的に行っているものであり、これは政府としての考えであります。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 ありがとうございます。  今、防衛大臣が、最後に政府としての見解というふうにおっしゃったんですが、政府全体としての見解であるということで間違いない、一言、防衛大臣、確認をお願いいたします。  政府全体の見解、防衛省だけではなくて、政府全体の見解として国会に答弁いただいたのか、それだけ簡潔に答えてください。

浜田靖一自由民主党防衛大臣

○国務大臣(浜田靖一君) 政府としての考え方であります。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 念のため、外務大臣、政府としてですから、外務省も敵基地攻撃能力の保有について要請や求めを受けたこともないということでよろしいですね。

林芳正自由民主党外務大臣

○国務大臣(林芳正君) おっしゃったとおりでございます。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 政府参考人に聞くんですが、さっきの答弁の中で、この敵基地攻撃能力の文脈で、日米の共同の能力を向上させることの必要性をアメリカも認識していると言ったんですけど、それ虚偽じゃないですか。虚偽答弁じゃないですか。それは、だってアメリカは、敵基地攻撃能力の保有について日本に求めたり要請したこともないわけですから、にもかかわらず、なぜその能力の向上を、必要性をアメリカが認識しているということになるんですか。

増田和夫防衛省防衛政策局長

○政府参考人(増田和夫君) 私が申し上げましたのは、全体的に日米同盟の共同の能力を向上させるということでございまして、特定の能力についてそれを持つべきだと、そういうようなことではございません。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 じゃ、政府参考人に聞きますが、今政府が検討している敵基地攻撃能力は、自衛隊が単独で行使することを検討しているのか、あるいは、アメリカとの共同作戦、まあ軍事の専門家からすると、アメリカの情報収集能力等々を踏まえると当然共同でやることを前提としている、やることになるというような説明が多数圧倒的だと思いますが、それについて答えてください。

増田和夫防衛省防衛政策局長

○政府参考人(増田和夫君) お答え申し上げます。  いわゆる反撃能力、現在検討中でございますので、日米間でどういうふうにするかということについてもお答えできる段階にないんでございますが、一般論で申し上げますと、先生御案内のいわゆる日米防衛協力の指針、ガイドラインにおきましては、日本防衛は日本が主体的に、そしてアメリカはそれを支援し、補完すると。そして、個別の作戦ですね、防空作戦、海域の作戦、弾道ミサイルの攻撃への対応、そして領域横断作戦、個別の作戦分野においては日米の共同作戦の在り方が期待されているということが通例だということでございます。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 ですので、簡潔に。ですので、今検討している敵基地攻撃能力、反撃能力のこの行使を仮にする場合には、アメリカと共同でやることも当然の前提として今検討されているということですね。

増田和夫防衛省防衛政策局長

○政府参考人(増田和夫君) お答え申し上げます。  先ほど、冒頭お答えしましたように、いわゆる反撃能力については現在検討中でございますので、日米間のその対応の仕方についても現在お答えできることはございませんが、一般論として申し上げれば先ほど答えたとおりでございます。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 求められていないものを日米間で何を話しているのか、何か怪しいんですが。  では、外務大臣、大事な質問をさせていただきますが、私は北朝鮮は大変難しい国だと思いますし、中国の習近平体制のこの独裁化というのも懸念しているということをこの委員会で何度か言ったことがあるんですが、ただ、日本と中国の関係を考えたときに、日本と中国は、当たり前ですが、武力紛争をし合うような国ではない。もちろん両国間にいろんな課題があるわけでございますけれども、日中平和友好条約を基に、また、先般の大臣も出席の首脳間、あるいはあらゆるレベルでの協力あるいは対話といったもので隣国関係をつくっていく、それを同時に地域の平和の安定に結び付けていく、そういう関係だと思うんですけれども、仮に日中が武力紛争した場合にはそれぞれどういうデメリット、どういう害悪があるというふうに考えていらっしゃるでしょうか。

林芳正自由民主党外務大臣

○国務大臣(林芳正君) 仮にということでございましたので、仮定の質問にお答えすることは差し控えたいと思いますが、現在、この日中関係、様々な協力の可能性と同時に多くの課題、懸案にも直面しておりますが、やはりこの地域と国際社会の平和と繁栄にとって共に重要な責任を有する大国であるということは重ね重ね申し上げてきたところでございます。  先般の日中首脳会談においても、岸田総理から習主席に対してこのことを述べまして、習主席からは、日中関係に幅広い共通利益や協力の可能性がある、日中関係の重要性は変わらない、岸田総理と共に新しい時代の要求にふさわしい日中関係を構築していきたいという旨述べられたところでございます。  今後とも、首脳、外相レベルを含めてあらゆるレベルで緊密に意思疎通を行って、主張すべきは主張し、責任ある行動を強く求めつつ、諸懸案も含めて対話をしっかりと重ねて、共通の課題については協力するという建設的かつ安定的な関係の構築、これ双方の努力で進めていきたいと考えております。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 重ねて外務大臣に伺いますが、日中が武力紛争すれば、お互いの経済関係、経済は破綻し、国民生活は大打撃を受け、金融も含めてですけれども、経済が破綻してしまうと、そういうふうにお考えになりますでしょうか。

林芳正自由民主党外務大臣

○国務大臣(林芳正君) この武力紛争が行われればという仮定の御質問にはなかなかお答えすることが難しいわけですが、委員も御承知のように、中国は日本にとって最大の、日本は中国にとって第二の貿易相手国であります。昨年の日中貿易総額は前年比で約一八%増えております。コロナ禍でもということでございます。また、日系企業の進出拠点は、中国が最も多い約三万一千の拠点が国内に存在をしておるところでございます。  まだいろいろありますが、中国との経済関係、日本全体の国益に資するような形で対話と実務協力を適切な形で進めていく必要があると考えております。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 重ねてもう一度、済みません、大臣。  今大臣がおっしゃって御説明いただいたような日中間のこの経済の結び付き、あるいはその投資も含めてですね、そういうものが武力紛争になれば大打撃を受けることであるのであって、日中間は武力紛争などは合理的に考えて絶対にあってはならないし、行うということはもう非合理、不合理極まりないと、そういう理解でよろしいでしょうか。

林芳正自由民主党外務大臣

○国務大臣(林芳正君) なかなか仮定の質問にはお答えしづらいところでございますが、委員が今、合理的に考えればとおっしゃっていただきました。これだけの経済関係を有しているわけですから、そこを合理的に見れば、今日現在何かが起こるということはないんであろうということは多くの方がそういうふうに思われるというふうに思います。一方で、先ほど申し上げたように、いろんな懸案、課題、そして我が国として抗議を申し上げざるを得ないと、こういうことも一方であるわけでございます。  したがって、先ほども申し上げましたように、あらゆるレベルでの対話を重ねることによって、この日中の間の先ほど申し上げました建設的で安定的な関係というのを双方の努力で維持していくと、このことが重要であると考えております。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 ちょっと防衛大臣、一つ前の質問なんですが、今、この専守防衛の定義、あるいはそれを保持することは変えないと言っているんですが、仮に日本が敵基地攻撃能力、反撃能力をすることにして、数百発かそれ以上でしょうか、ミサイル兵器を装備するなどすれば、専守防衛がこの間もたらしていた安心供与、いわゆるですね、日本は他国に軍事的な脅威を与える国ではない、もちろん、もし手を出してきたら精強なる自衛隊が排撃する、あるいは世界最強の戦力を持つアメリカ軍が立ち向かうということなんですが、ただ、ミサイルを何百発も持つというようなことは、その安心供与、専守防衛が持っているその安心供与というものがなくなってしまう、あるいは大きな影響を受けるというふうにはお考えになりますでしょうか。

浜田靖一自由民主党防衛大臣

○国務大臣(浜田靖一君) 今我が国が直面する安全保障の課題は、例えば北朝鮮の核、ミサイルの開発の進展、そしてまた中国の広範な急速な、広範かつ急速な軍事力増強と東シナ海における力による一方的な現状変更の試みの継続や、ロシアによる国際秩序の根幹を揺るがすウクライナ侵略と我が国周辺での軍事活動の活発化などは、これまで我が国が専守防衛を堅持してきたにもかかわらず、一層深刻化している現実がございます。そして、我が国周辺において相当数の弾道ミサイルが開発、配備されており、また、極超音速滑空兵器などミサイルに関する技術は急速なスピードで変化、進化をしている中にあって、我が国はこれらに対応しなければならない状況に置かれておるわけであります。  外交努力の必要性は言うまでもありませんが、政府としては、こうした現実を直視し、国民の命や暮らしを守るために十分な備えができているかという問題意識の下で、いわゆる反撃能力を含め、あらゆる選択肢を排除せず現実的に検討しているところであります。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 防衛大臣、時間ないので、安心供与の専守防衛の効果について影響を受けるかという質問ですので、影響があるかないか、もうそれだけを答えてください。影響があるかないかだけ。

浜田靖一自由民主党防衛大臣

○国務大臣(浜田靖一君) 安心供与についての御指摘、これについての我々の考えというか、今の御指摘の点については、確かにこの我々の今の、今後やろうとしている防衛力整備についてそういったことが関係してくる、影響があるかもしれませんけれども、我々とすれば、今お話ししたように、我が国の国を守るための今の状況を鑑みてこういった施策をやっていこうというふうに考えているところであります。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 分かりました。  外務大臣に質問させていただきたいと思いますが、また深い質問になりますけれども、仮に、仮にの話ですけれども、北朝鮮とアメリカが武力紛争がある、朝鮮半島有事ですね、この場合、北朝鮮と戦う韓国軍をアメリカが軍事支援する場合、あるいは、いわゆる台湾海峡有事ですね、アメリカと中国軍が戦う、またあるいはその台湾軍をアメリカが軍事支援する場合において、アメリカから日本が在日米軍基地の使用を戦闘作戦行動の使用に求められたとき、当然それを了解すれば北朝鮮や中国から日本は敵国としてみなされて、在日米軍基地はもとより日本そのものが武力攻撃を受ける危険はあると私は思いますが、そういう戦闘作戦行動のための在日米軍基地の使用を求められた場合、協議を求められた場合、日本政府としてはそれに同意する、しない、どういうお考えでしょうか。

林芳正自由民主党外務大臣

○国務大臣(林芳正君) 今御質問のありましたこの協議でございますが、昭和四十七年の六月七日の政府委員答弁で述べられたものでございまして、この事前協議が必要となるような状況においては、日米安保条約の運用等をめぐって政治的な観点から日米間で十分な政策のすり合わせが必要であると、こういうことを答弁しているというふうに思います。この安保条約に基づいて、日米安保体制、そしてそれを中核とする日米同盟が我が国の安全、外交安全保障の中核でございます。  そして、もしこういうことが起こった場合ということで、委員もおっしゃったように仮の場合ということでございますので、実際に起こった場合のことを仮定としてお答えすることは差し控えたいと思いますが、事前協議に際しては、我が国の国益確保の見地から具体的事案に即して我が国が自主的に判断して許諾の決定をするということになっております。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 次の質問、外務大臣に伺わさせていただきます。  通告では、北朝鮮、ロシアというふうにしているんですが、もう中国だけに絞らせていただくんですけれども、今政府が検討しているこの敵基地攻撃能力、反撃能力の検討の前提として、仮に、日本がこれ他国領域に対する打撃力を持つということを宣言して、それを計画的に整備すると、装備するということですから、それは日中関係に何らかの影響を及ぼさないかと私は懸念しております。  一つは、先般、大臣も出席された日中首脳会談の合意、これからはいろんなことを共同してやっていこう、そうしたことへの、もう目の前の、短期的といいましょうか、影響。あるいは、中長期的、五年、十年のスパン、何が起きるか分かりませんから、世界あるいは日中関係において、そうしたことが、日本がこの攻撃力を持つということが何か影響、悪い影響があり得る。もうこれは、尖閣の問題も、尖閣もちろん日本固有の領土なので、領土問題も何もないんですけれども、両国間には、尖閣も含めて、そうした短期、中長期の影響についてどのようにお考えでしょうか。

林芳正自由民主党外務大臣

○国務大臣(林芳正君) このいわゆる反撃能力については、現在検討中でございますので具体的な内容等は何ら決まっておりませず、周辺国等の反応含めて現段階で政府としてお答えすることは差し控えたいと思いますが、委員がおっしゃっているこの安全保障のジレンマということからどういうふうになってくるのかという御趣旨だと思いますが、一般には、自国の安全を確保するために行う軍事力の増強があって、このことが他国が脅威認識を増大させて更なる軍事力の増強を招き、その結果、かえって自国に対する脅威を増大させると、こういう議論だと承知をしております。  この安全保障のジレンマは防がなきゃいけませんので、諸外国に対して自国の安全保障政策の透明性を確保するということが重要であると考えております。したがって、そのためにもこの諸外国と対話をするということが重要であるというふうに考えておりますし、同時に、周辺国等に対しても、そうした対話の場も使いながら、軍事力の透明性を高めるように求めていくということが重要であるというふうに考えております。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 安全保障のジレンマだけではなくて、その両国間の外交関係も含めての質問をさせていただいたわけでありますんですけれども、そうした大臣が指摘したような観点、反撃能力を持つことによる外交や、あるいはその軍事の安全保障的なこの影響について、本来、有識者会議で、政府で議論しなきゃいけないんですが、ちょっと時間がないのでもう割愛しますが、この十ページ、そうした分析が何もないんですね。  佐々江さんという元外務の事務次官が座長をやっているんですが、外務省、外交官の名が泣くんだと思うんですよ。私、元官僚なんですけれども、官僚として国民の税金で養ってもらって、そういう能力を持った人間がその政府の有識者会議の座長を務める。これ、防衛省の事務次官も参加していますけれども、そうした反撃能力を持つことに関する敵基地攻撃能力の必要性や合理性の政策的な検討について一言もない。もう結論しかない。一行じゃないです。一言もない。こんな報告書は、私は二十四年間このかいわいで官僚時代含めてやっておりますけれども、見たこともないでございます。両大臣これに出席していて、こんな報告書を出させたことは両大臣に対しても重い責任があると思うんですが、まあ指摘だけにさせていただいて、防衛大臣、よろしいですか。  昨日、岸田総理から四十三兆円の、この向こうの中期防の、現段階の中期防の防衛費の指示を受けたというんですが、大臣はこの間、私の質問に対して、この中期防の総額については積み上げのみでやると、で、二%というのはもう参考の指標にすぎないと、そういうことを繰り返し繰り返し答弁をされているんですけれども、この四十三兆円というのは積み上げの数字なんですか。それを明確に答えてください。

浜田靖一自由民主党防衛大臣

○国務大臣(浜田靖一君) 防衛費の規模について、昨日、総理から私と財務大臣に対して御指示がございました。  調整中の次期五年間の中期防の規模については、抜本的強化を進めるための必要な内容をしっかり確保するため、与党と協議しつつ、積み上げで約四十三兆円とすること、そして、令和九年度以降、防衛力の安定的な維持するための財源及び五年から九年度の中期防を賄う財源の確保について、歳出改革、剰余金の、税外収入の活用、税制措置など、歳出歳入両面の具体的措置について年末に一体的に決定すべく調整を進めることとの御指示をいただいたところであります。  今御指摘のあった点について、我々としては、しっかりと積み上げて、今積み上げをしながら、こういった形で総理の御指示に応えるように今まで努力をしてきたところでありますので、この積み上げということをしっかりと我々としては考えながらやってきたところであります。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 積み上げであるわけがない。ただ、積み上げだという答弁いただきましたので、政府資料も提出もいただいて厳しく追及を続けさせていただきたいと思います。  政府参考人に質問させていただきますが、今検討している敵基地攻撃能力の保有というのは、先ほど質問したように、この法理の問題、九条解釈の問題ですが、アメリカは日本を守る防衛義務を持っているんですが、そういうものがある以上は他に手段がない万やむを得ないと言えるのか。アメリカが日本に対する抑止力、世界最強の抑止力を提供するのであれば、九条解釈に係る法理として、日本が他国を、領域を攻撃する、反撃能力、敵基地攻撃能力の保有というのは九条と矛盾する、解釈と矛盾するのではないかと思いますが、説明してください。

増田和夫防衛省防衛政策局長

○政府参考人(増田和夫君) お答え申し上げます。  いわゆる反撃能力につきましては、現在検討中であるため具体的な内容についてお答えできる段階にないことを御理解いただきたいと思います。  その上で、政府としては、従来から、誘導弾等による攻撃が行われた場合、そのような攻撃を防ぐのに万やむを得ない必要最小限の措置をとること、例えば誘導弾等による攻撃を防御するのにほかに手段がないと認められる限り、誘導弾等の基地をたたくことは法理的には自衛の範囲に含まれ、可能であると解してきております。  その上で、この統一見解の下、いかなる場合にほかに手段がないと認められるかを含め、我が国として、いかなる状況において講ずるいかなる措置が自衛の範囲に含まれるかにつきましては、実際に発生した武力攻撃の規模、態様等に即して個別具体的に判断されるべきものでございまして、例えば、御指摘のありました米軍等の他国の支援の有無といった限られた与件のみをもって判断できるものではないと考えているところでございます。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 政府参考人、防衛省、重ねて局長に伺いますが、敵基地攻撃能力による、この今、日本が保有しようとしているものによる抑止力あるいは対処能力、一体何を求めているかということなんですが、岸田総理の予算委員会の答弁なんかを見ていると、抑止力と対処力が向上するというふうに考えると答弁しているんですが、日本が敵基地攻撃能力を持つことによって得るこの抑止力と対処力、これを具体的に簡潔に説明をしていただきたいと思います。また、そのときには抑止力、対処能力、どのような意味として政府として考えているのか、それを答えてください。

増田和夫防衛省防衛政策局長

○政府参考人(増田和夫君) お答え申し上げます。  政府としては、いわゆる反撃能力につきましては、あくまで抑止力を高め、ミサイルなどによる攻撃の可能性を一層低下させるために何が必要かという観点から検討しているものでございます。  我が国は、これまで弾道ミサイル防衛システムというような迎撃能力を構築、強化することで対応してきたところでございますが、仮に我が国が有効な反撃を相手に加える能力を持てば、現状に比して、相手国の戦略的、戦術的計算を複雑化させ、日本にミサイルを撃ち込もうとしている相手に目的を達成することは容易ではない、攻撃をやめた方がいいと思わせる、そのような抑止効果を得られるのではないかと検討しているところでございます。また、万一我が国に対する攻撃が発生した場合においても、ミサイル防衛と相まって、ミサイル攻撃を防いでいくことができるのではないかと検討しているところでございます。  いずれにせよ、いわゆる反撃能力につきましては、現在検討中でありますことからこれ以上の詳細についてお答えすることは困難でございますけれども、与党間の協議も踏まえながら年末までに結論を出してまいりたいと思っております。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 ちょっと確認ですが、今あくまでも敵基地攻撃能力や反撃能力は抑止力のためだという答弁だったと思うんですが、それでよろしいですか。対処力ではなくて、抑止力ということで整理していると。整理というか、目的としていると。

増田和夫防衛省防衛政策局長

○政府参考人(増田和夫君) お答え申し上げます。  まさに、いわゆる反撃能力につきましては、あくまで抑止力を高める、ミサイルによる攻撃を抑止する、ミサイルなどによる攻撃の可能性を一層低下させるということのために何が必要かという観点から検討しているところでございます。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 済みません、外務大臣、先ほどの質問の続きなんですが、させていただきたいんですけれども、私、何か事を関心立てるとか、そういうことのためではなくて純粋になんですが、先ほど、中国への影響ですね、反撃能力、敵基地攻撃能力を持つことの、これ、いろんなところに聞いても誰も説明がないので、外務省含めなんですが、どうしても聞かざるを得ないんですが。  普通に考えると、中国というのは愛国教育をやって、そして権力が人民、国民の世論操作ができる国ですよね。そうした国がどういう反応をするかというのは、仮に政府が敵基地攻撃能力の保有をやろうとするのであれば、外交レベルでひそかに中国にも当たりながら、その反応というものを確認しながら私はやっていかなきゃいけないと思うんですが。  大臣に伺いますが、今月、三文書を改定するんですが、そこで敵基地攻撃能力、反撃能力の保有を日本が宣言しても、国家政策として、中国のこの短期的な、あるいは中長期的な関係、少なくとも短期的なですね、先般、大臣が出席された日中首脳会談で確認されたような短期的なお互いの建設的な関係、そうしたものには影響はないと政府は考えて、それゆえに敵基地攻撃能力、反撃能力の検討をしている、そのように理解してよろしいでしょうか。

林芳正自由民主党外務大臣

○国務大臣(林芳正君) 先ほど少し申し上げましたけれども、この反撃能力につきましては現在検討中でございまして、具体的な内容等が何ら決まっておらないわけでございまして、周辺国等の反応を含めて政府としてお答えをすることは差し控えたいと、こういうふうに思っております。  その上で、先ほど安全保障のジレンマを防ぐためにというお話もいたしましたけれども、そういうことのためにもこの対話というものが重要であるということは重ねて申し上げておきたいと思っております。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 防衛省政府参考人に伺いますが、今検討しているというこの一二式のミサイルを距離を伸ばす、一千キロなんですが、一千キロでは、まあ地球儀を見れば分かるんですけれども、内陸部への打撃というのはなかなか難しいんじゃないのかということと、あと、その次の次の質問なんですが、いずれにしろ、日本が他国領域の打撃力を持てばやっぱり周辺との間で軍拡競争が起きる、そうしたことについて、起こり得るそうしたことについて政府はどのように考えていますでしょうか。二つ答えてください。

増田和夫防衛省防衛政策局長

○政府参考人(増田和夫君) まず、一二式の改良の射程距離の話がございましたけれども、いわゆる反撃能力の詳細については、現在検討中であるため具体的な内容についてお答えできない段階だということは御理解いただきたいと思います。  いずれにせよ、国民の命を守るために何が必要か、あらゆる選択肢を排除せず、現実的に検討を加速しているところでございます。まずは、年末までに政府としての結論をしっかりと得たいと思います。  それから、軍拡競争の関係ですけれども……

阿達雅志自由民主党

○委員長(阿達雅志君) 時間ですので、答弁は簡潔にお願いいたします。

増田和夫防衛省防衛政策局長

○政府参考人(増田和夫君) はい。  この点につきましても、いずれにせよ、反撃能力について検討中でございますので、御指摘の個別の事柄について予断を持ってお答えすることは差し控えさせていただきたいと思います。大変恐縮でございます。

小西洋之立憲民主・社民

○小西洋之君 国防政策の大転換をやろうとするのであれば、国会の事前審議を受けなければいけない、そのことを申し上げて終わります。

平木大作公明党

○平木大作君 公明党の平木大作でございます。  今日は持ち時間十分しかありませんので、これまでに引き続きまして、開発協力大綱の改定について少し議論を深めていきたいというふうに思っております。  先月の十八日に第四回の有識者懇談会が開催をされました。これが一応、提言の取りまとめとなっていますから、最終回ということかというふうに思っております。現時点でまだ議事要旨の公開等もないものですので、私の方で改めて、これまでの議論を受けて、NGOの皆さんですとか、あるいは有識者懇談会に参加された方からも少しお話をお伺いしたりして、今日また議論していきたいというふうに思っております。  まず最初に、市民社会との連携の強化というテーマであります。  日本の開発協力の一つの特徴として、いわゆるNGOを通じたODAの実施率が二%程度ということがありまして、これはOECDの加盟国の平均一五%程度と比べるとやはりかなり小さいということになるわけであります。従来から政府は、NGOは開発協力のパートナーと言ってきているんですけれども、その連携において改善の余地というのはやっぱり大きいんだろうと思っております。  実は、現行の二〇一五年に閣議決定をされた大綱の中でも、NGO、市民社会との連携を戦略的に強化すると書いてあるんですけれども、現地で、一方で活動をしているNGOの皆さんからすると、実感がないということなんですね。改めて、じゃ、ちゃんとやっぱり今回の改定の中で、具体的にどう連携するパートナーなのかということをやっぱり書き切っていかなきゃいけないんじゃないかと思っております。  やはりNGOの皆さんからお話をお伺いしていてよく出てくるのが、このNGO経由で行う事業のいわゆる要件の縛りがきついというところでありまして、複数の国をまたいじゃいけないとか、あるいはソフト中心の技術協力は駄目とか、ちょっとハードが入っていないと駄目とか、いろいろいろいろあって使い勝手が悪いということもありました。ここら辺も、パートナーであれば、やっぱりもうちょっと連携する中でしっかり改善の余地があるんじゃないかなということも思っております。  大臣にお伺いしたいんですが、この量の拡充ということも必要だと思っていますし、改めて、この支援スキームですとか要件、柔軟に見直して、この新しい時代にふさわしい連携強化打ち出していくと、質の改善ですね、こういったところにも是非取り組んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

林芳正自由民主党外務大臣

○国務大臣(林芳正君) 今委員からお話がありましたように、NGO、これは、顔の見える開発協力の担い手として、開発現場の多様な考え方やニーズ、これをきめ細かく酌み取って、状況に応じて迅速かつ柔軟に対応されておられます。ODAを実施する上での重要なパートナーであります。こうした認識で、これまで外務省として資金協力、能力強化、対話、この三点を柱として連携を強化してきたところでございます。  このNGO向けのODA予算は、外務省としても二十年間で実績を約八倍まで拡大してきているところでございますので、今後も日本のNGOに対する必要な支援を実施していけるよう努力をしていかなければならないと思っております。  今委員からもお話がありましたように、質を高めると、これも重要だと、こういうふうに思っておりまして、まさに委員が今御指摘いただいたように、現場のニーズを酌み取ったNGOの声に耳を傾けると、これが重要だと思います。  そういった意味で、外務省はNGOとの間で定期的に協議の場を設けておりまして、そうした様々な対話の機会を活用して、この支援スキームの見直し、これ不断に行ってきておりますし、現在行われている開発協力大綱改定に関する有識者懇談会における議論等々も踏まえて、NGOとの連携強化の在り方について、今御指摘のあった質ということも含めて、しっかりと検討してまいりたいと思っております。

平木大作公明党

○平木大作君 前向きな御答弁ありがとうございます。  非軍事原則についても改めてお伺いをしていきたいと思います。  これについては、以前、委員会において林大臣からも、維持しつつその改善強化について検討を行っているという御答弁をいただきました。また、外務省の方からも、事前事後の人権状況についても、現在JICAがガイドラインに基づいてモニタリングを行っているんだということで御答弁いただいています。  しかし、この原則をやはり貫徹することの難しさというのを端的に示しているのが現在のミャンマーの状況なのかなというふうにも思います。  軍事クーデターに伴って国内の人権状況が急速に悪化したということを受けて、現在、日本政府も人道援助、人道支援というものは継続をしながら、社会資本整備などの事業については、当時の茂木外務大臣がODAの全面停止も視野にということで少し踏み込んだ形での発言もされておりました。ただ、実際には、なかなかそこから先がないというか、茂木当時の大臣も、言うべきことは言わなきゃいけないと、人権状況の改善に向けて働きかけるということまでおっしゃっていたんですけれども、なかなか状況も改善していないということがあるわけであります。  これだけ国際秩序が動揺して紛争のリスクが高まっている時代でありますから、当然、これ開発協力の中で、途中の段階で、例えば相手国政府の政権が変わってしまうとか、あるいは紛争などが勃発することも当然あるわけだと思います。こうした中で、この日本政府が非軍事原則というものを掲げる以上は、厳格で透明性の高い運用というのが求められるんだろうと思っています。  私は、一つ、原則の中にやっぱり支援停止の基準というものをある程度明示しておくということが大事なのかなと。あらかじめ出しておくことによって、日本政府としてこの越えてはいけない一線というのをきちっと示しておく、これは外交交渉上も決してマイナスではないというふうに思っていますし、相手国政府に思いとどまらせるという抑止効果も期待できるんじゃないかと思っております。この件について外務省の見解をお伺いしたいと思います。

日下部英紀外務省大臣官房審議官

○政府参考人(日下部英紀君) 現在、先生の御指摘、委員の御指摘がございましたけれども、開発協力大綱の改定に当たってもODAの軍事利用を回避する、いわゆる非軍事原則を維持しつつ、民主化や基本的人権の保障といったガバナンス面での課題を抱える国に対する支援の在り方について、改善強化の余地があるかどうか、いかに改善強化していくかということを今議論行っているところでございます。  この点につきましては、大臣からも、この有識者懇談会の場においてもそういう議論をするように御要請いただいたところでございます。現在、有識者懇談会で、委員の御指摘にもありましたけれども、まさに御議論いただいておりまして、ODAの戦略的活用について意見を伺ってきているところでございます。  今後、取りまとめられる懇談会の報告書も踏まえながら、委員の御指摘も含めて、そういった視点も含めまして、新たな開発協力大綱を作っていきたいと考えているところでございます。

平木大作公明党

○平木大作君 関連しまして、この件に関して言うと、日本はミャンマー国軍との独自チャンネルがあるということがよく言われるわけであります。なかなかちょっとこれまだ成果には結び付いていないと思っていますが、本年一月の段階も、丸山駐ミャンマー大使、アウン・サン・スー・チー氏の釈放を働きかけているというようなことも含めて表明されています。  今現在、取組がどうなっているのか、お伺いしたいと思います。

林誠外務省大臣官房参事官

○政府参考人(林誠君) お答え申し上げます。  政府といたしましては、昨年のクーデター発生以来、事態打開に向けまして、ミャンマー国軍に対して、暴力の即時停止、アウン・サン・スー・チー国家最高顧問を含む被拘束者の解放、さらに、民主的な政体への早期回復について具体的な行動を取るよう一貫して求めているところでございます。また、こうした立場を公に述べるだけではなく、ASEANを含む国際社会と足並みをそろえまして、日本独自のものを含めてミャンマー側への働きかけを行っているところでございます。  こうした日本を含む国際社会の行為にもかかわらず、ミャンマー情勢が悪化の一途をたどっていることを深刻に憂慮しているところでございます。  日本独自の働きにつきましては、事柄の性質上、詳細は差し控えますけれども、その上で、現地の日本企業支援や邦人擁護、援護の取組について申し上げれば、ミャンマー中央銀行による外貨保有制限等により事業実施に困難を抱える日本企業を支援するため、現地大使館を中心にミャンマー側への働きかけを累次行ってきております。  また、四か月近くにわたりまして現地当局に拘束されておりました久保田徹さんの解放に当たりましては、ミャンマー側から、日本政府からの強い要請を踏まえたものとの説明があったところでございます。  引き続き、事態の打開に向けまして、ASEANを含む国際社会と連携しながら、独自の働きかけを含め日本としても粘り強く役割を果たしていきたいと考えております。

平木大作公明党

○平木大作君 最後の問いにしたいと思いますが、これまで有識者懇談会、大変充実した議論できていると私は思っております。評価しているんですが、一方で、参加された方からは、議論の回数、四回で終わりなわけです。で、各回が大体一時間半、長くて二時間だったということで、結局、せっかくいいメンバー人選していただいても、意見が違うときに言いっ放しで終わっちゃうというか、なかなかその議論が深まるということがなかったということも御指摘をいただきました。  改めて、改定の際、次の改定ってもうちょっと先になっちゃうと思いますけど、こういった声ってしっかりやっぱり受け止めて次に生かしていただきたいと思いますし、そして何よりもまだ、今回懇談会は終わっていますけれども、新しい大綱の改定というところについてはもう少し時間ありますから、しっかりと、現地で活動するNGOの皆様、あるいは途上国に事業展開する企業、そして国内からも広く声を受け止めて、納得感の高い改定に向けて御努力いただきたいと思いますが、林大臣、最後、いかがでしょうか。

林芳正自由民主党外務大臣

○国務大臣(林芳正君) やはりこの開発協力の実施は国民の理解と支持が不可欠でありますから、この大綱の改定に当たっても、市民社会、民間企業を始め幅広く関係者の声を聞きながら進めていく必要があると思っております。  今後の有識者懇談会、先ほどもお話があったところでございますが、議事要旨や委員からの配付資料をホームページで公開したり、可能な限りオープンな形とするようには努めたところでございます。  今後の具体的な日程や形式、これから詰めていきますけれども、前回の大綱の改定に当たってパブリックコメント、それから各地で意見交換会、こういうものもやっておりますので、こうした経緯を参考にして幅広く意見を伺う機会を設けていきたいと考えております。

平木大作公明党

○平木大作君 ありがとうございました。終わります。

金子道仁日本維新の会

○金子道仁君 日本維新の会、金子道仁です。  本日は、国家安全保障戦略について最初に御質問します。  安全保障環境が急激に深刻化する中で、将来世代に二度と戦争の惨禍に遭わせないためにどのようにして十分な抑止力を保持することができるのか、このような深刻化する安全保障環境下で平和をつくり出していくことをどのようにしていくのか、国民全体で今忌憚なく、タブーなく議論を進めていくときであると考えております。  現在、政府では、今月末にかけて、国家安全保障戦略、防衛計画大綱、中期防衛力整備計画、いわゆる防衛三文書の改定に向けて様々なテーマについて議論が行われて、改定作業が進んでいると理解しております。林外務大臣、浜田防衛大臣、皆さん本当にお忙しい中、今日もお時間いただけることを感謝しております。  この防衛三文書、特に国家安全保障戦略の作成に当たっては、アジア太平洋地域の今後の十年間の安全保障環境の見通し、予測、これが非常に重要になると考えておりますが、その十年間を考えるに当たって、過去の十年間の安全保障環境の変化、我が国の対処について最初に振り返って御質問したいと思います。  最初に、二〇一五年の平和安全法制の評価についてです。  過去十年間で最も大きな基準になった二〇一五年の平和安全法制、自衛隊があらゆる事態に切れ目なく対応することを可能にして、日米同盟の一層の強化を図り、もって抑止力を向上させ、武力紛争を未然に回避し、我が国とアジア太平洋諸国の平和と安定に資することを目指していた、これが目標であったと考えますけれども、この目標は達成されたと評価されておられますでしょうか。政府の見解をお聞かせください。

加野幸司内閣官房内閣審議官

○政府参考人(加野幸司君) お答えを申し上げます。  二〇一五年に成立をいたしました平和安全法制によりまして、自衛隊があらゆる事態に切れ目なく対応することが可能となったわけでございます。  法律の施行後でございますけれども、平和安全法制に基づく任務の実績は一つ一つ積み重なってきているところでございます。例えば、自衛隊法の百条の六に基づき、米軍に対する物品、役務の提供を行っておりますほか、自衛隊法九十五条の二の規定に基づく米軍等の武器等防護につきまして、二〇二一年には米軍に対して二十一件の警護を実施しております。また、二〇一九年の四月からは、国際平和協力法に基づきまして、多国籍部隊・監視団、MFO、こちらに司令部要員を派遣しているところでございます。  その上で、現在、我が国が直面しております安全保障上の課題は深刻化していることは事実でございますけれども、このように、平和安全法制の整備によりまして、日米同盟の抑止力、対処力は向上いたしまして、また、国際社会の平和と安定により積極的に貢献できるようになったというふうに考えているところでございます。  こうした実績を一つ一つ積み重ねていくことが重要であると考えてございます。平和安全法制によって整備されました法的基盤を踏まえた上で、いかなる事態にも対応できる能力、こちらに焦点を当てながら、防衛力の抜本的な強化に取り組んでまいりたいという考えでございます。

金子道仁日本維新の会

○金子道仁君 ありがとうございます。様々な積み重ねがあることを理解いたします。  武力紛争の回避という点では、過去七年間、こういったことは起こらなかった、これは本当にすばらしいことだと思います。ただし、安全保障環境に関しては、急激に悪化をしたということも事実ではないかと思います。  例えば、北朝鮮のミサイルの発射数、二〇〇六年から一五年三十発、二〇一五年から二二年百三十二発、四・四倍の増加。中国の軍事費も、二〇一五年から二〇二二年に関して一・六倍の増加となっております。もちろん、この平和安全法制の目標を我が国単独で達成できるものではないということは十分理解しますけれども、やはりこの見通しというものが非常に重要になるのではないかと、そのことからも感じております。  現在の我が国の取り巻く安全保障環境、非常に難しい、待ったなしの状況であり、防衛力の抜本的な強化が必要だということは理解しております。ただ、今回の抜本的な強化が五年後、十年後の安全保障戦略の中で有効であるかどうか、それは不透明ではないでしょうか。覇権主義的な軍備増強を図る隣国、独裁国家として軍備に集中的に国家予算を投入できる、そのような隣国、そのような隣国の軍備増強に引っ張られるように防衛力の抜本的な強化を繰り返し迫られてしまう、そのような引っ張られるような状況も想定されるのではないかと懸念しております。  今回の国家安全保障戦略の策定に当たり、アジア太平洋地域の安全保障の環境、今後十年後、どのような見通しを今持っておられるか、お聞かせください。

磯崎仁彦自由民主党内閣官房副長官

○内閣官房副長官(磯崎仁彦君) お答えさせていただきます。  平成二十五年、二〇一三年に策定をされました現行の国家安全保障戦略、これはおおむね十年程度の期間を念頭に置いて策定されたものでございますが、今改定中の新たな国家安全保障戦略におきましても、我が国の国益を中長期的な視点から見定めた上で国家安全保障の確保に取り組んでいく必要があるという考えの下で、同程度の期間を念頭に置いて検討しているところでございます。  現在、国家安全保障戦略等の策定に向けてまさに議論の最中でございまして、具体的な評価は差し控えさせていただきたいと思いますが、お尋ねの我が国周辺の安全保障環境につきましては、先ほど御指摘のありましたように、北朝鮮による核・ミサイル開発、また中国による東シナ海、南シナ海における力による一方的な現状変更の試み、また軍事バランスの変化による緊張の高まりなど、厳しさと不確実性を増しているところというふうに認識をしております。  新たな国家安全保障戦略は、まさにこうした傾向を踏まえながら、安全保障環境を中長期的な視点から分析、評価の上で、情勢認識あるいは我が国が取るべき安全保障政策の内容を反映する予定でおります。その上で、本戦略に基づく施策、国家安全保障会議の司令塔機能の下で、政府一丸となって適時適切に実施していく考え方でございます。  なお、現行の国家安全保障戦略におきましても、情勢に重要な変化が見込まれる場合には検討の上で必要な修正を行うということも盛り込まれておりまして、新たな国家安全保障戦略におきましても同様の考え方で臨む、そういう考え方でございます。

金子道仁日本維新の会

○金子道仁君 ありがとうございます。  どのような見通しかということに関しては、やはりこの国家安全保障戦略の文書が出てこないと明確な御回答はいただけない、やむを得ないことかと思います。ただ、是非、この国家安全保障戦略出た後、どのような認識でこのような記述になったのかということを議論させていただきたいと思っております。  例えば、昨年の十月、米国が出した国家安全保障戦略の中では、対中戦略に対して、今後十年間が非常に重要な十年であると、今の選択が米中関係の今後の長期的な将来を決定付けるという記載があって、これについても、どのような情勢分析、どのような認識を土台にしてこのような記述になっているのか、そういったことも是非お伺いしたいとは思いますけれども、こういったことも含めて、今後、来年になるんでしょうか、国家安全保障戦略が出た後に是非具体的に御説明いただければと思います。よろしくお願いいたします。  続いて、防衛費の財源の確保、今まさに議論になっているところだと思います。十一月二十八日、浜田大臣が会見の中で、年末に向けて緊急的に整備すべき五か年の中期防衛力計画の規模を決める、また、令和九年に向けて歳出歳入両面での財源確保を一体的に決定し、政治決着をされると述べられました。防衛費関連予算を二〇二七年度までにGDP比二%に拡大するということで、その財源の確保、まさに今様々な選択肢が議論されていると理解しております。  私たち日本維新の会としましては、まず、行財政改革を通した徹底的な歳出削減による財源の捻出に取り組んでいただきたい、そして財源を確保していただきたいと申し伝えさせていただくとともに、安易な増税、安易な国債の発行による財源確保は避けていただきたいと考えております。  有識者会議の報告書の中にもこのような記載がありました。第二次大戦中、我が国は多額の国債を発行し、終戦直後にインフレが生じて、国債を有していた国民の資産が犠牲になった、こうした過ちを繰り返すことのないよう安易な国債発行は避けるべきであると、そのような報告書の記載がございましたが、政府の見解をお聞かせください。

秋野公造公明党財務副大臣

○副大臣(秋野公造君) 防衛費に係る財源につきましては、昨日、総理から防衛大臣と財務大臣に対して、調整中の次期五年間の中期防の規模については、抜本的強化を進めるための必要な内容をしっかり確保するため、与党とも協議しつつ、約四十三兆円を上限として必要な積み上げをすること、令和九年度以降防衛力を安定的に維持するための財源及び五から九年度の中期防を賄う財源の確保について、歳出改革、剰余金や税外収入の活用、税制措置など、歳出歳入両面の具体的措置について、年末に一体的に決定すべく調整を進めることとの御指示をいただいたところでありまして、これに沿って調整を進めてまいりたいと考えてございます。  現時点で具体的な方向性が決まっているわけではありませんけれども、一般論として、防衛費は恒常的に必要となる経費であることを踏まえ、歳出歳入の両面からの検討を進め、必要な安定財源を確保していくということが重要で、基本的には、国債を、総理御指示の将来にわたり強化された防衛力を安定的に支えるためのしっかりとした財源措置と位置付けることは困難と考えております。  その上で、防衛費の財源確保の在り方につきましては、防衛力強化の内容に合わせて、先般の有識者会議の提言も踏まえつつ、与党と相談をしながら、年末に一体的に決定すべく調整を進めてまいりたいと考えてございます。

金子道仁日本維新の会

○金子道仁君 御答弁ありがとうございます。是非慎重な検討をよろしくお願い申し上げます。  と同時に、今回の国家安全保障戦略の策定、国民全体が当事者意識を持っていくこと、議論を共有していくこと、国を守ることは国民全体の課題であり協力が不可欠であること、こういった認識を広げていく必要があると思います。  他方で、安全保障環境が非常に悪化していく、そのような説明は国民の不安をあおる危険性があったり、また防衛装備を完全に開示するような情報開示、防衛情報の一定の秘匿、こういったことはどうしてもしなくてはいけないことであり、国民に対する情報開示、非常に難しい面があると理解しておりますが、このような制約はある中で、政府として、今回の防衛費増額についても、国民の理解を得るためにどのような今後説明努力を果たしていかれる御所存か、防衛大臣の御見解をお聞かせください。

浜田靖一自由民主党防衛大臣

○国務大臣(浜田靖一君) 委員御指摘のとおり、防衛政策の遂行に当たり国民の皆様の御理解をいただくこと、これは重要であります。これまでも、国会での質疑はもとより、防衛省のホームページ等において、厳しさを増す安全保障環境や防衛省の様々な施策について積極的に発信しておるところであります。また、近年は、記者会見や防衛白書といった従来からある手法に加え、SNSなどの新たなツールを積極的に活用し、自衛隊の活動状況などについて迅速に情報発信するよう努めております。  その上で、今般の防衛力の抜本的強化においては、これまでにない大きな取組を進めていくため、厳しい安全保障環境や自衛隊の現状、そして今後必要となる防衛力の内容について、国民の皆様の理解を得られるように更に丁寧かつ分かりやすい説明を行うとともに、説明、発信の機会を増やせるよう工夫をしておるところでございます。  また、今般の防衛力の抜本的強化に当たって一層の説明努力をしていくべきものと考えておりますが、同時に、御指摘の情報保全等の観点も重要であると考えております。  個別の内容に応じて効果的な情報発信を目指しつつ、様々なリスクとバランスを検討してまいりたいと考えております。

金子道仁日本維新の会

○金子道仁君 ありがとうございました。  こうした安全保障環境下、非常に厳しい中で平和をつくり出していくために、どうしても防衛力だけではなくて外交力の抜本的な強化、これが必要であると理解しております。安全保障の両輪として、是非外交の強化、今日はその中で、岸田総理が所信表明でもお伝えいただいている韓国について御質問したいと思います。  韓国、国際社会における様々な課題対応に協力していくべき重要な隣国であるとの認識であると同時に、両国間には様々な課題が横たわっております。日韓関係を早急に健全化していく努力が必要であると総理の所信表明演説でも説明がございました。今日はその中で、旧朝鮮半島出身労働者問題についてお伺いします。  現在の尹錫悦政権下でこの問題解決に向けた具体的な取組がなされていると承知しておりますが、現在、問題解決に向けた日韓の協議状況、取組、お聞かせください。

林誠外務省大臣官房参事官

○政府参考人(林誠君) お答え申し上げます。  先般の日韓首脳会談におきまして、両首脳は、ニューヨークでの両首脳の指示を受け外交当局間の協議が加速していることを踏まえまして、懸案の早期解決を図ることで改めて一致したところでございます。また、これを受けまして、先月二十四日には日韓局長協議が実施されたところでございます。  政府といたしましては、国交正常化以来築いてきた両国の友好協力関係の基盤に基づきまして、日韓関係を健全な形に戻し、更に発展させていくため、韓国政府と緊密に意思疎通していく考えでございます。

金子道仁日本維新の会

○金子道仁君 ありがとうございます。  少し前に遡ります。二〇一五年の当時の朴槿恵政権との間で、慰安婦問題、最終的、不可逆的に解決する合意がなされて、基金が、十億円の基金が支出され、韓国にて和解・癒やし財団が立ち上げられました。  この和解・癒やし財団に対して我が国が拠出した十億円、これは一九六五年の日韓請求権協定に基づく問題の完全かつ最終的に解決しているという我が国の立場に立ってどのような法的な整理で拠出されたのか、御説明をお願いします。

林芳正自由民主党外務大臣

○国務大臣(林芳正君) 日韓間の財産請求権の問題につきましては、一九六五年の日韓請求権・経済協力協定によって法的に完全かつ最終的に解決済みであるというのが日本政府の一貫した立場でございまして、二〇一五年の慰安婦問題に関する合意によってもこの立場に何ら変更はございません。  その上で、二〇一五年の日韓合意に従って韓国において和解・癒やし財団が設立され、これに日本政府が資金を拠出したと、こういうことでございます。

金子道仁日本維新の会

○金子道仁君 ありがとうございます。  一九六五年の日韓請求権協定に基づく我が国の立場を決して害することなく、でも知恵を絞りながら現下の問題に解決の道を探っていく、こういった努力が度重なっていると理解しております。  この後、文在寅前政権の下ではこの財団が解散されてしまったと理解していますが、現政権は二〇一五年の合意についてどのような立場を取っておられますか。また、この拠出金は今現在どうなっておられますか。そして最後に、残っていると理解しますこの拠出金を、仮に旧朝鮮半島出身労働者問題の解決のために用いるということは可能でしょうか。政府参考人、御回答お願いします。

林誠外務省大臣官房参事官

○政府参考人(林誠君) お答え申し上げます。  和解・癒やし財団につきましては、韓国側から、財団の解散手続を完了したわけではなく、財団の残金は本年十二月時点におきまして約五十六億ウォンであるとの説明を受けております。  慰安婦問題につきましては、二〇一五年の日韓合意において最終的かつ不可逆的な解決が確認されておりまして、朴振外交部長官を始め、尹錫悦政権におきましてもこの合意は両国政府の公式合意と認めているところでございます。  いずれにいたしましても、我が国として、日韓合意の下で約束した措置を全て実施しておりますところ、引き続き韓国側に日韓合意の実施を求めていく考えでございます。  また、拠出金につきまして、労働者問題の解決に用いることは可能かという御質問がございましたけれども、仮定の御質問にお答えすることは差し控えますけれども、二〇一五年の日韓合意におきまして韓国政府が元慰安婦の方々の支援を目的とした財団を設立したのに対しまして、日本政府が予算、日本政府の予算におきまして資金を一括で拠出し、日韓両政府が協力して全ての元慰安婦の方々の名誉と尊厳の回復、心の傷の癒やしのために行う事業を行うこととしたものと承知しております。

金子道仁日本維新の会

○金子道仁君 最後の質問とさせていただきます。  現尹錫悦政権が二〇一五年の合意を尊重している、遵守するという立場であれば、慰安婦問題については最終的かつ不可逆的に問題が解決しているということを両国間で確認した上で、この財団の設立の目的は既に達成されたという整理も可能なのではないかと考えます。  もう既に問題が解決した、目的が達成されたんであれば、残余の資金を韓国政府が他の目的に転用すること、これを韓国政府から持ち出されれば、我が国としても政治的にはこれを認めることも、目的が達成されているという前提の下で可能ではないかと考えております。  日韓関係を健全な関係に戻していくために、一九六五年の請求権協定の立場、これは絶対に揺るがすことなく、でも可能な方法をお互いに模索してくる、この努力が現在も必要だと思いますが、外務大臣、最後にこの問題の早期解決に向けた決意をお聞かせください。

林芳正自由民主党外務大臣

○国務大臣(林芳正君) 旧朝鮮半島出身労働者問題に関しましては、先般の日韓首脳会談におきまして、ニューヨークでの両首脳の指示を受けて外交当局間の協議が加速していることを踏まえて、懸案の早期解決を図ることで改めて一致をいたしました。また、これを受けまして、先月二十四日に日韓局長協議、これ実施されております。  引き続き、我が国の一貫した立場に基づきまして、韓国側と緊密に意思疎通を図ってまいります。

金子道仁日本維新の会

○金子道仁君 ありがとうございました。  質問を終わらせていただきます。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 国民民主党の榛葉賀津也でございます。  今朝の東京は今年一番の寒さでございまして、四度ちょっとということでございました。他方で、寒い冬はウクライナにもやってまいりまして、ウクライナの今朝のドネツク州はマイナス七度ということで、早くウクライナの人々が領土と主権を取り戻して、暖かい、暖の中で温かいスープを飲んで、暖かいベッドの中で休められる日を迎えることを切に願って、連帯の意を表したいと思いますが、今日はそのウクライナについて少し御質問したいと思います。  我が国は、ウクライナ政府からの要請があったことを踏まえまして、自衛隊法に基づきまして、非殺傷の物資を防衛装備移転三原則の範囲内で、本年三月以降、防衛装備品を供与していると承知をしています。  どのような装備品をどのような手段で提供しているのでしょうか。

土本英樹防衛装備庁長官

○政府参考人(土本英樹君) お答え申し上げます。  防衛省はこれまで自衛隊法に基づき、防衛装備移転三原則の下、防弾チョッキ、防護マスク、防護衣、小型のドローン、民生車両等をウクライナに提供してきており、引き続き民生車両とドローンを提供する予定でございます。  また、御指摘の、御質問のありました輸送手段につきましては、ウクライナに対し要請のあった装備品等を可能な限り迅速に提供するため、自衛隊機、米軍機、民航機、民間船舶といった利用可能な各種輸送手段を広く活用してきました。  防衛省・自衛隊は、今後も可能な限りの支援を行ってまいる所存でございます。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 ありがとうございます。  自衛隊法の百十六条の三のスキームを使っていると思うんですが、他方で、防衛装備移転三原則では、その運用指針の中で、紛争当事国への輸出は禁止となっているんですが、ロシアと実質的な戦争を展開しているウクライナが紛争当事国ではないとして装備品を供与をできる根拠というものを説明してください。

土本英樹防衛装備庁長官

○政府参考人(土本英樹君) お答え申し上げます。  防衛装備移転三原則上の紛争当事国とは、武力攻撃が発生し、国際の平和及び安全を維持し又は回復するため、国連安保理がとっている措置の対象国というものを指します。  この国連安保理がとっている措置とは、武力攻撃が発生し、国際の平和及び安全を維持し又は回復するため、安保理が国連憲章第七章に基づきとっている措置のことをいうものと承知しております。  したがいまして、今回のウクライナにつきましては該当しないと考えているところでございます。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 国連安保理の措置上は紛争当事国ではないということですね。  では、外務省にお伺いします。  現在のこの御時世で紛争当事国が存在するんでしょうか。また、過去にあった紛争当事国というのはどのようなケースでしょうか。

石月英雄外務省大臣官房審議官

○政府参考人(石月英雄君) お答え申し上げます。  紛争当事国に該当するか否かは、安保理の決定の内容を慎重に検討しつつ、個別具体的に判断する必要がございますが、現時点においてはこのような紛争当事国は基本的に存在しないと考えております。  これまでの例として申し上げれば、朝鮮戦争における北朝鮮及び湾岸戦争におけるイラクがこれに当たると考えられます。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 いろんな議論が展開されるんですが、これはまた後日したいと思いますけれども、一般論で、日本の同盟国でもなくて、物品役務相互提供協定、いわゆるACSAにも締結をしていなくて、防衛装備品・技術移転協定にも署名をしていない国に防衛装備を移転する場合の目的は、いわゆる運用指針の1の運用装備の海外移転を認め得る案件の(2)、イの(エ)にあるように、いわゆる目的が救難、輸送、警戒、監視、掃海の五つに限られると承知をしています。  したがって、今回ウクライナに防衛装備品を供与したというのは、この指針を変更若しくは追加したという理解でよろしいですね。

土本英樹防衛装備庁長官

○政府参考人(土本英樹君) お答え申し上げます。  これまで提供してきている装備品等のうち、防弾チョッキ、防護衣、防護マスクは、防衛装備移転三原則上の防衛装備に該当しますが、これらは非殺傷の自らを守る装備品でございます。これらの装備品をウクライナに提供することは、国際的な平和及び安全の維持に資するものであり、防衛装備移転三原則の範囲内であり、その趣旨にも合致します。  他方で、これらの移転につきましては、防衛装備移転三原則の運用指針に掲げられております移転を認め得る案件、今委員御指摘のいわゆる五類型、これに該当するものではなかったことから、本年三月、国家安全保障会議におきまして防衛装備移転三原則運用指針を改正し、新たな類型を設けまして、今回のウクライナへの提供を可能といたしました。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 苦肉の策というか、知恵を絞ったというか、私は防衛省並びに政府のその判断を支持をしたいと思いますが、他方で、緊急を要した事情も分かりますし、様々な他国との関係、ウクライナを何とかしたいという国際関係や我が国の立ち位置、これも理解できますけれども、若干場当たり的ではないかという指摘を私はあえてしたいと思います。  今後、いわゆる(オ)を追加したわけですよね、ウクライナ、(オ)を追加してウクライナにも供与できるという、したわけでございますが、私は、今、防衛装備、もとい、防衛三文書、この議論の際に、この防衛装備移転三原則のことも是非しっかり議論をしていただいて、このウクライナに限定するのではなくて、他の国や地域にもどのように我が国が貢献できるのかということを是非議論してほしいと思うんですが。  そこでお伺いしますが、台湾有事の際、台湾から要請があった場合、台湾への防衛装備の移転というのは可能なんでしょうか。

浜田靖一自由民主党防衛大臣

○国務大臣(浜田靖一君) 防衛装備移転三原則の下で移転を認める場合は、我が国との間で安全保障面での協力関係がある諸国に対して安全保障の観点から積極的意義のある場合等に限定されております。また、移転に当たっては、移転先の適切性や安全保障上の懸念等を厳格に審査し、さらに、適正管理が確保される場合に限り移転を可能としております。  その上で、具体的な移転に当たっては、個別に防衛装備移転三原則に従って判断していくこととなるため、今後の移転案件について予断を持ってお答えすることは困難であるということを御理解いただきたいと思います。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 それ模範解答だと思いますけれども、現実問題、台湾有事というのはもう極めて現実的なものになり得る可能性があると思います。  先日、私、日華議員懇の副会長として、古屋圭司会長と台湾の宜蘭県を訪れました。もう与那国島が目の先に、目の前に見える距離感というか、臨場感を極めて感じたわけでございますけれども、本年八月四日に中国が弾道ミサイル九発発射して、このうち五発が台湾の、波照間島の南西の、初めて日本のEEZ内に中国のミサイルが着弾するということになりましたし、さらに、この五発のうち四発が台湾の本土の上空を飛翔したと推定されていますし、加えてそのうちの一発は与那国島からたった八十キロのところに実は着弾しているわけでございます。  これは、言うまでもなく、八月二日のペロシ下院議長が訪台したことに対する抗議ではないかと言われているわけでございますが、アメリカ政府の人間や大統領、副大統領が行ったならまだしも、ペロシ氏は立法府の人間でございます。議会人が行ったことに対して、このような警告というか政治的なメッセージ、いわゆる軍事的なメッセージ発するというのは、やはり我々と少し価値観が違うと言わざるを得ないんですけれども、元総理の安倍晋三先生がかつて口癖のように台湾有事は日本の有事だとおっしゃっていました。私もそれに共感するところがあるわけでございますけれども、もし台湾有事になった場合、アメリカに物品供与して、装備品を供与して、それがアメリカから台湾に行くというと、これは第三国移転になりますから、恐らく禁じられているんだと思います。  実際、今回も、ウクライナに、アメリカはジャベリンであるとかスティンガーという様々な武器を供与しています。それと同様なことをやれとは言いませんが、実際、台湾有事があった際、ヘルメットや双眼鏡、民生のバンを提供するだけで本当に国際的な理解が得られるのかというと、これは私は現実的には相当厳しくなるんだろうと思います。  したがって、平時のときからしっかりこの防衛装備移転三原則のことを、やっぱり頭の体操というか議論していくことが大事だと思うんですけれども、この三文書の改定の際に、より現実的な防衛装備移転三原則の議論というのはどれぐらいなされているんでしょうか。

土本英樹防衛装備庁長官

○政府参考人(土本英樹君) 今委員御指摘の防衛装備品の海外移転推進の在り方につきましては、大変恐縮でございますが、まさに現在、関係省庁等と検討中であることから内容等をお答えできる段階にはございませんが、関係省庁等ともしっかりと検討してまいりたいと考えているところでございます。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 これは防衛産業基盤の強化の観点からも私は極めて重要だと実は思っておりまして、是非、防衛三文書の見直しの際に、この防衛装備移転三原則の在り方についても議論をしていただきたいと思いますが、最後に大臣の御見解をお伺いしたいと思います。

浜田靖一自由民主党防衛大臣

○国務大臣(浜田靖一君) 我々、この今回の抜本的強化の中でいろいろと議論を今重ねさせていただいているところであるわけでありますが、あらゆる問題に対してこれをしっかりと議論して、また今後の強化につなげていきたいというふうに考えているところであります。

榛葉賀津也国民民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 ありがとうございました。  これが今年最後の質問になるかと思うと大変寂しいわけでございますけれども、皆様方の本年一年の御労苦に感謝申し上げ、来年が良い年になりますように御祈念申し上げまして、質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。

山添拓日本共産党

○山添拓君 日本共産党の山添拓です。  しんぶん赤旗日曜版が、井野防衛副大臣の政治と金の疑惑を報じています。二日の総務委員会で副大臣は、四十九日後に初めて迎えるお盆、副大臣の地元では新盆と呼ぶそうですが、その初盆のお宅を訪問し、お包み、現金を持参したことをお認めになりました。ただし、それは選挙区外という答弁でした。  編集部が入手した会葬一覧には副大臣の選挙区内の有権者がリストアップされており、取材に、新盆には井野さん本人が見えた、お金も置いていったと思うと答えた人がいます。リストに三千円予定も受け取ってくれずと書かれていた人は、井野さんが来たがお金の受取は断ったとリストどおりの証言もありました。  副大臣、これらの有権者はうそを言っているということになるんですか。

井野俊郎自由民主党防衛副大臣・内閣府副大臣

○副大臣(井野俊郎君) その方がどのような方なのかということはちょっと私自身は確認はできておりませんので、コメントのしようがないというのが現状でございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 選挙区内の有権者に現金を渡したこともあったかもしれない、そういうことになりますか。

井野俊郎自由民主党防衛副大臣・内閣府副大臣

○副大臣(井野俊郎君) 前回の総務委員会で申し上げたとおり、私がその新盆、私の地元では新盆と言いますけれども、そういう際に選挙区内の方のところに現金を持っていったということはございません。

山添拓日本共産党

○山添拓君 編集部の取材はいずれも選挙区内です。リストも伊勢崎市など選挙区内の分しかありません。  ちなみに、副大臣は、群馬県内で現金を配ったことはお認めになりました。総選挙ではいずれも比例代表と重複立候補されています。北関東ブロック全域が選挙区ではありませんか。

井野俊郎自由民主党防衛副大臣・内閣府副大臣

○副大臣(井野俊郎君) 選挙法についての私、解釈する立場ではございませんので、どのように答えていいのか、ちょっと私自身の立場としてはお答えしようがないということであります。

山添拓日本共産党

○山添拓君 群馬県内で新盆に現金を渡したことはお認めなんですね。

井野俊郎自由民主党防衛副大臣・内閣府副大臣

○副大臣(井野俊郎君) 数年前の話でございますが、どの方が、どの方のところにどうだったということまではちょっと定かではございませんが、そういう選挙外の方のところにお邪魔するときはそういうこともあったかもしれないということであります。そういうこともあったと思います。

山添拓日本共産党

○山添拓君 いや、ですから、全部選挙区なんですよね。で、公選法違反だけでなく、国会における虚偽答弁の疑惑でもあります。  副大臣のところにも恐らく記録があるでしょう。調査して当委員会に報告するよう求めます。委員長、お願いします。

阿達雅志自由民主党

○委員長(阿達雅志君) ただいまの件につきましては、後刻理事会にて協議をいたします。

山添拓日本共産党

○山添拓君 次の質問に移ります。  十一月二十二日に公表された政府の有識者会議報告書は、反撃能力、敵基地攻撃能力の保有と増強が不可欠とし、与党も保有容認で合意、これを受け政府は、改定する安保三文書に保有を明記すると報じられています。  資料をお配りしております。従来、政府は、敵基地攻撃能力について、法理的には自衛の範囲に含まれ可能としつつ、平生から他国を攻撃するような、攻撃的な脅威を与えるような兵器を持っているということは憲法の趣旨とするところではないと説明してきました。  防衛大臣は、十一月十日の当委員会で、この答弁を維持するのかという私の質問に対し、過去の答弁と我々のこれからトライしようとしていることとは当然差異がある、我々がそれを破ってまでというところまで判断するかどうかは今検討している最中と述べました。  過去の憲法解釈を破ってまでトライしているんですか。

浜田靖一自由民主党防衛大臣

○国務大臣(浜田靖一君) 防衛省としては、過去に政府答弁でお示しした考え等について、現時点で何らかの変更を行うと予断しているわけではございません。他方、政府として、検討の途上にある中で、今後の検討結果を予断し過去の答弁との関係性等について論じることは適切ではないと考えております。  いずれにせよ、政府としては、憲法上、我が国の保持し得る防衛力は自衛のための必要最小限度でなければなりませんが、その具体的な限度については、その時々の国際情勢や科学技術等の諸条件によって左右される相対的な面を有すると考えます。もっとも、性能上専ら相手国の国土の壊滅的破壊のためにのみ用いられるいわゆる攻撃的兵器を保有することは、これより直ちに自衛のための必要最小限度の範囲を超えることとなるため、いかなる場合にも許されないと考えており、この一貫した見解を変更する考えはございません。

山添拓日本共産党

○山添拓君 今大臣が答弁されたのは、資料にもお示ししています一九八八年の瓦防衛庁長官の答弁です。これまで、総理も大臣も憲法の範囲内と繰り返されております。  そこで聞きますけれども、憲法の範囲外に当たるので保有できない兵器というものもあるわけですね。

浜田靖一自由民主党防衛大臣

○国務大臣(浜田靖一君) 今お話をしたように、この壊滅的に破壊のためのみに用いられるいわゆる攻撃兵器というのは、例えばICBM、長距離戦略爆撃機、攻撃的空母というものが当たると考えております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 今紹介された答弁、その一連の一九八八年四月六日、いわゆる攻撃的兵器を保有することは、自衛のための最小限度の範囲を超えることとなるからいかなる場合にも許されない。この答弁は今後も維持されるんですね。

浜田靖一自由民主党防衛大臣

○国務大臣(浜田靖一君) 今御説明したとおりでありまして、我々とすると、見解を変化する考えはございません。

山添拓日本共産党

○山添拓君 政府がこれから持とうとしている長射程のミサイルは、ここに言う攻撃型兵器ではないんですか。

浜田靖一自由民主党防衛大臣

○国務大臣(浜田靖一君) 今現在、この反撃能力については検討中でございまして、具体的な内容は何ら決まっておりませんし、また、個別具体的な装備品の一つ一つについて、その検討の有無を含めお答えできないことには御理解をいただきたいと思います。

山添拓日本共産党

○山添拓君 いやいや、今お示しになったように、ICBMだとか攻撃型の空母、個々の装備品、兵器について、これは憲法の範囲内かそうでないかということをこれまでお示しになっているじゃないですか。今検討されている長射程のミサイルが攻撃型の兵器に当たるんだとすれば、これはそもそも検討の余地はないということじゃないですか。

浜田靖一自由民主党防衛大臣

○国務大臣(浜田靖一君) 我々の、我が国の防衛の基本的な方針の範囲内で一貫して進めてきたことでもありますので、今後もこれを変更することは一切ないというふうに考えております。私の方はそのように考えておるところでありますので、一貫して、今、我々が今までやってきたことに対してこれを変更するつもりはございませんので、今このようにお答えをしているところであります。

山添拓日本共産党

○山添拓君 一貫してこれまでのところを変更しないとお話しですので、その前の一九五九年の答弁、攻撃的な脅威を与えるような兵器を持っているということは、憲法の趣旨とするところではない、この答弁も変更はされないんですね。

浜田靖一自由民主党防衛大臣

○国務大臣(浜田靖一君) 今まで我々が議論してきた中で、この当時から今、今までの間に大きな技術的な変化があって、我々の対応することが、重要なものがあるわけでありますので、そういったものに対処するための検討を今しているところでありますので、その考え方について我々は変更することはないというふうに思っております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 つまり、そうなりますと、憲法上できないと言ってきたけれども、安全保障環境が変わったので、憲法解釈は、建前上は変えないけれども、実際にどこまでの兵器が持てるかということは変わっていくのだと、そういうことになるんですか。これは憲法の範囲内だと言いながら、その範囲はどんどん拡大していく、歯止めはないということになりませんか。

浜田靖一自由民主党防衛大臣

○国務大臣(浜田靖一君) その点について、今お話があった点については、あくまでも憲法の範囲内でこれはしっかりとやっていくということは、これは我々とすれば変更の余地はないわけであります。しかし、いろいろな検討をするときに、議論の中でそういったものが出てくるのは当然のことだというふうに思います。

山添拓日本共産党

○山添拓君 いや、憲法の範囲内でとおっしゃるならば、憲法上持てない兵器についてはそもそも検討してはいけないと思うんですね。(発言する者あり)いやいや、あらゆる選択肢を排除せずにとおっしゃってきたんですが、そもそも検討してはいけない兵器についてまで考えてはいけないのではないかと思います。  そして、長射程のミサイルというのは攻撃型の兵器でしょう。千キロを超える、あるいはトマホークのように射程千六百キロ、これは明らかに攻撃的兵器ですから、そもそも憲法上持てないということにこれまでの整理上はなるんじゃないですか。

浜田靖一自由民主党防衛大臣

○国務大臣(浜田靖一君) 憲法上の、これは我々とすれば、憲法からはみ出るようなことはこれは当然考えていないわけでありますので、その点に関しては我々とすれば揺るぎない自信を持っておるわけでございまして、これに対して我々、繰り返しになりますけれども、この性能上専ら相手国の国土の壊滅的破壊のためにのみ用いられるいわゆる攻撃的兵器、先ほど挙げた点でありますが、を保有することは、これにより直ちに自衛のための必要最小限度の範囲を超えることとなるため、いかなる場合にも許されないと考えておりまして、この一貫した見解を変更する考えはありません。

山添拓日本共産党

○山添拓君 ところが、例えば長射程のミサイルがその攻撃型の兵器に当たるかどうかについて明確に答弁をされない。やはりこれは、憲法上できないとしてきたのを百八十度転換するものだと言わざるを得ないと思います。  ところが、有識者会議の報告書を読んでも、憲法という言葉は出てきません。与党間の協議でもろくに議論をされていません。過去の答弁もお構いなしに憲法も国会答弁も踏みにじる、そういうものだと言わなければなりません。  岸田総理は、十一月二十八日、財務大臣と防衛大臣を呼び出し、二〇二七年度軍事費をGDP比二%とするよう指示しました。三十日の予算委員会で立憲民主党の福山議員にこの二%の根拠を問われた際には、NATOを持ち出して、国際的な比較の指標としてこうした数字を使うことには意味があるとの答弁がありました。  防衛大臣に伺いますが、要するにNATOが二%だからということなんですか。

浜田靖一自由民主党防衛大臣

○国務大臣(浜田靖一君) 今、我々が安全保障環境が急速さを、急速にですね、厳しさが増している中で防衛力の抜本的強化に向けた積み上げの議論をしてきたところであります。  NATOを含めて各国は、安全保障環境を維持するために経済力に応じた相応の国防費を支出しております。GDP比で見ることは指標として一定の意味があるという認識でおります。あくまでもこれは指標ということでありまして、我々とすれば、これを参考にすることは決して間違いではないと思います。

山添拓日本共産党

○山添拓君 GDP比二%というのは、二年前にトランプ政権から要求され、岸田首相がバイデン大統領に相当な増額と言って約束し、自民党が参院選の公約に掲げた数字です。必要なものの積み上げなどではなく、アメリカの要求に応えるものじゃないんですか。

浜田靖一自由民主党防衛大臣

○国務大臣(浜田靖一君) 我が国を守るということに関して言えば、我々は我々の国を守るために必要なものを積み上げて議論してきたところでもありますので、決してそういった御指摘は当たらないと思います。

山添拓日本共産党

○山添拓君 積み上げであれば、総額だけ先に出てくるのはおかしいですよ。  政府は増税を先送りする方向だと報じられていますが、これは事実ですか。

浜田靖一自由民主党防衛大臣

○国務大臣(浜田靖一君) 私が今ここで答える立場ではないと思いますけれども、今、先ほども説明したところもあるわけでありますけれども、総理からの指示をしっかりと守ってやっていくということだと思います。

山添拓日本共産党

○山添拓君 報告書には国民全体で負担するとされています。国民全体で負担すると言いながら、企業の努力に水を差すことのないようにとも言っています。ですから、大企業には気を遣うけれども、コロナと物価高騰に苦しむ国民には気を遣わない、消費増税も排除されないということになるだろうと思います。  これまで専守防衛の下で攻撃型の兵器を持たずに来ました。それは相手の領域を攻めることはないと宣言するものです。したがって、日本を攻撃する口実を与えず、国際政治における安心供与という効果をもたらしてきたと思います。  日本が敵基地攻撃能力を保有し、増強し、相手の国まで届く長射程のミサイルを大量に配備していけば、これは幾ら専守防衛といっても説得力はありません。憲法を破り、暮らしも平和も脅かす大軍拡は絶対に許されないということを指摘し、質問とします。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 ハイサイ、沖縄の風の伊波洋一です。  現在、岸田政権は、中国脅威論を背景に、防衛費の五年で四十三兆円への増額という大軍拡を進めようとしています。これまで私が質疑してきたように、敵基地攻撃能力の名の下に配備される千発以上の地上発射ミサイルは、日本列島と南西諸島に敵国ミサイルの標的をつくり出す以外の役割はなく、敵国のミサイルを日本に吸収させるという米軍の台湾防衛戦略の一環です。日本の国益は何一つなく、逆に我が国の全貿易総額の二六・五%を占める中国との貿易を失わせ、日本経済を破壊し、ウクライナのように国土を戦場にすることで多くの国民の命を犠牲にして、尖閣などを含む沖縄などの南西諸島の国土を敵国の占領によって喪失させかねないものです。沖縄県民として断固反対します。  本日は、日中の国民感情の悪化を招いてきた尖閣問題の実像について質疑を通して明らかにし、できれば互いにこの海域から引く流れ、事態のより一層の鎮静化を図る手掛かりにしていきたいと思います。  二〇一〇年九月の海上保安庁の巡視船に中国漁船が衝突する事件や、二〇一二年九月の尖閣諸島のうち三島の国への所有権移転、尖閣の国有化以来の中国公船による接続水域や領海への侵入など、一連の尖閣問題をめぐって日中関係は悪化してきました。この数年で、故安倍元総理など台湾有事は日本有事とあおる声が大きくなるにつれて、自衛隊の南西諸島配備強化、いわゆる南西シフトは今日では台湾有事対応だと語られるようになりました。  しかし、二〇一〇年前後の南西シフトの当初、これは尖閣有事への対応の一環として説明されてきました。南西諸島における自衛隊基地配備の住民説明会でも、必ず尖閣諸島周辺で中国公船等の活動が強調されてきました。防衛省は防衛白書において、二〇一〇年以降、尖閣問題を我が国周辺の安全保障環境の重大な懸念事項として繰り返し取り上げています。  また、配付資料①のように、去る十一月三十日に民間の言論NPOが今年の日中共同世論調査の結果を発表しました。日中の相手国に対する国民感情が良くないと答えた人の割合は、日本人で八七・三%、中国人では六二・六%でした。同調査では、尖閣諸島沖漁船衝突事件が起きた二〇一〇年には日本側の相手国に対する良くない感情は七二%から徐々に増加し、二〇一二年の尖閣国有化の翌年には日本側、中国側とも九〇%を超えるなど、尖閣問題を契機に相手国への国民感情が極度に悪化し、今日まで高止まりしているような状況です。  しかし、実際は、尖閣の水域は二〇一〇年以前も二〇一〇年以降も国際航路にもなっており、年間千隻を超える大型運搬船などが領海を通過していると聞きました。  政府は通航する船舶の数を把握していないようですが、尖閣諸島領海及び接続水域が、年間に多くの一般商船が通過するような国際的な航路として問題なく機能しているというのは事実でしょうか。

五十嵐徹人国土交通省大臣官房審議官

○政府参考人(五十嵐徹人君) お答えします。  日本船主協会によれば、台湾に寄港する場合や中国、韓国と東南アジア間を運航する場合には、尖閣諸島周辺の水域を航行することもあると聞いております。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 基本的に海は、領海といえども無害通航のできる海なんです。私はこのことを聞いて、国民の多くが尖閣は海保と海警がそれぞれ漁船を伴ってにらみ合っている最前線という印象を持っているので、本当にこのことを聞いたときには実態と報道の印象のギャップに驚かされました。  尖閣領内で、日本漁船に対して中国公船が領海内に立ち入って当該漁船を追尾する事例が年間に十数回程度あると報じられています。その際に、中国公船を日本漁船に近づかせないよう、海上保安庁巡視船が日本漁船の周囲で当該漁船の安全を確保していると言われます。  中国公船が追尾しない漁船を含めて、年間に日本漁船の何隻が領海、尖閣領海で操業しているのでしょうか。

藤田仁司水産庁資源管理部長

○政府参考人(藤田仁司君) お答えいたします。  尖閣諸島周辺海域におきましては中国海警船による我が国漁船への接近事案が繰り返し発生しておりまして、令和二年ですと八件、令和三年は十八件、本年は十一月末時点で十件あるというふうに承知をしてございます。  我が国漁船の尖閣諸島、その周辺水域での操業隻数でございますけれども、年によって異なりますけれども、沖縄県や鹿児島県、熊本県などの漁船が年間十隻から十五隻程度操業を行っているという状況でございます。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 極めて少ないんですね。  一方、資料⑤のように、中国漁船が年間百隻前後、台湾漁船が年間五十隻前後、尖閣領内、領海内に入って操業しているようです。中国及び台湾の漁船のここ数年の尖閣領海侵入件数をお答えください。  また、中国、台湾の漁船の領海侵入の都度、海上保安庁巡視船は領海外に出るよう警告して二時間程度で出しているようですが、その際に常にいる中国の海警船が領海に入って中国等の漁船を守るような行動はないとのことですが、そのとおりですか。

渡邉保範海上保安庁警備救難部長

○政府参考人(渡邉保範君) お答え申し上げます。  海上保安庁では、尖閣諸島周辺海域において、領海に接近する外国漁船に対しては領海に侵入しないよう警告するとともに、違法操業の疑いがある外国漁船を確認したときは退去警告を行い、領海外へ退去させております。  平成三十年から令和四年までの五年間における海上保安庁が実施した尖閣諸島周辺海域における領海からの外国漁船の退去警告隻数につきましては、平成三十年は中国漁船七十六隻、台湾漁船三百十八隻、平成三十一年、令和元年は中国漁船百四十七隻、台湾漁船百四隻、令和二年は中国漁船百三十八隻、台湾漁船五十九隻、令和三年は中国漁船八十一隻、台湾漁船三十一隻、令和四年は本日現在で中国漁船は五十八隻、台湾漁船は三十二隻となっております。  また、中国海警局に所属する船舶が尖閣諸島周辺の領海内において、中国等の漁船を守るような行動は確認しておりません。  いずれにしましても、海上保安庁では、その時々の状況に応じ、国内法令等にのっとり、適切、適時適切に対処してまいります。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 この海域では、経済、まあEEZが、公海はないわけですから、領海だけについて海上保安庁はしっかりとこの対処をしているわけですね。それがやはり大きな仕事なのだと思います。一方、その領海の中では中国公船も日本のこの取組についてはしっかり見守っていると、こういうことであります。ですから、一定のルールに従って整然と活動していると、このような海だということを是非私たちはしっかり理解していかなければならないだろうと思います。  海保と中国公船の間に不測の事態に対応する通信手段は確保されていますか。

渡邉保範海上保安庁警備救難部長

○政府参考人(渡邉保範君) お答えいたします。  尖閣諸島周辺海域において領海警備に従事している当庁巡視船には中国語を話すことができる海上保安官が乗船しており、中国海警局に所属する船舶との間で、無線通信や電光掲示板等によりコミュニケーション手段は確保されております。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 この尖閣問題について、資料⑥のように、二〇一四年十一月七日に「日中関係の改善に向けた話合い」という四項目の合意文書が作成されました。この四項目の合意文書により、三日後の十一月十日には安倍総理と習近平国家主席による日中首脳会談が実現しました。この四項目合意の三項めはどのような内容でしょうか。また、これは日本政府の尖閣諸島に関する日本政府の基本的立場を大きく変更するものではないかと考えますが、日本政府としてどのように解釈しているのでしょうか。

林誠外務省大臣官房参事官

○政府参考人(林誠君) お答え申し上げます。  尖閣諸島は、歴史的にも国際法上も疑いのない我が国固有の領土でございます。尖閣諸島をめぐり解決すべき領有権の問題は存在しておりません。我が国は、我が国の尖閣諸島に対する立場には何ら変更はなく、この点については中国側には一貫して明確にしているところでございます。  御指摘の項目につきましては、当時、東シナ海の海域において緊張状態が生じていたことについて双方が異なる見解を有しているとの認識を示したものでございます。我が国の尖閣諸島に対する立場には何ら変更があるものではございません。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 報道によれば、日本の尖閣国有化以降途絶えていた首脳外交を動かすために日中間の水面下で交渉を積み重ね、二〇一四年十一月七日に四項目の合意を発表し、これを基に十一月十日に安倍・習近平会談が実現したと言われています。  一方、資料⑦のように、同日、二〇一四年十一月七日の人民日報では、中日は初めて釣魚島に紛争があることを明確にした、という記事を掲載しています。また、中国政府シンクタンクの中国社会科学院日本学研究所の高洪副所長は、「最も重要な見どころは、中日両国が釣魚島と東中国海において主権争いを持っていることを、両国が文書の形で初めて言明したこと。双方に異なる主張が存在していることが確認されたことは非常に重要だ。」と述べています。  こうした双方の国の解釈の違いというのは外交では頻繁に起こることであり、それ自体は別途検討すべきですが、こうした基本的な認識を策定したことが二〇一四年十一月十日の安倍・習近平首脳会談につながり、その後、日中関係は一定期間安定的に推移しました。  現在、尖閣周辺においては、中国公船の接続水域や領海への侵入は、一定の回数など、何らかのルールに基づいてコンスタントに継続されていますが、こうした中国公船の活動を自制させ、日本側の海保も何らかの自制を行い、お互いに引く流れをつくって、文字どおり、平和、協力、友好の海を実現する努力を払うべきではないでしょうか。  ところで、ロシアと北方領土問題に関しては、資料⑧のように、二〇一六年五月にソチで開かれた安倍総理とプーチン大統領の日ロ首脳会談で、領土問題解決の平和条約締結に向けた新しいアプローチを日本側が提案しました。二〇一六年五月当時、岸田総理は外務大臣として安倍外交を担っていました。  この新しいアプローチの一環として、二〇一八年の十一月から二〇二二年の三月まで、北方領土に関して、日本政府として固有の領土という表現の使用を控えていたという事実があります。当時、新しいアプローチによって日ロ交渉が継続でき、経済協力など多くの成果が期待できると前向きに語られていました。  日本政府は、なぜこのような新しいアプローチ、特に固有の領土という言葉を使用しないという対応を取ったのでしょうか。また、こうした対応によって具体的な不都合や不利益が生じたと考えていますか。

池上正喜外務省大臣官房参事官

○政府参考人(池上正喜君) お答え申し上げます。  二〇一六年の五月、ソチで行われました日ロ首脳会談におきまして、今までの発想にとらわれない新しいアプローチで平和条約交渉を精力的に進めていくという、そういう認識を両首脳間で共有したところでございます。  この新しいアプローチと申しますのは、北方領土問題に関しまして、北方四島の未来像を描き、その中から解決策を探し出すという未来志向の発想に基づくものということでございます。  また、委員御指摘のとおり、過去、固有の領土という表現が使われなかった時期があることは事実でございますけれども、北方領土に関する我が国の法的立場に基づく説明について、どのような場や文書でどのような表現を使うかにつきましては、その時々の政策的判断により異なり得るものでありまして、二〇一六年から始まった新しいアプローチの一環として、固有の領土という表現の使用を控えてきたわけではございません。  いずれにせよ、ロシアとの間では、平和条約締結問題を含む政治、経済、文化など幅広い分野で日ロ関係を国益に資するよう発展させるべく、領土問題を解決して平和条約を締結するとの方針の下、これまで粘り強く平和条約交渉を進めてきたものでありまして、このような取組は適切なものであったと考えております。  ロシアによるウクライナ侵略によって日ロ関係厳しい状況にはございますけれども、政府としては、引き続き、北方領土問題を解決し、平和条約を締結するとの方針を堅持していく考えでございます。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 結果的には現在ロシアはウクライナに軍事侵攻し、国際的な非難を集めているわけですが、当時の安倍外交による新しいアプローチが日本にとって何らの不利益もなかったということであれば、こうしたアプローチを尖閣諸島においても考慮する余地があるのではないかと考えます。政策的判断として、そういうことはできるということがただいまの答弁だったと思います。  つまり、尖閣問題について、日本側としては事を荒立てるつもりはないし、できれば現状のまま凍結すると伝える。あるいは、棚上げということはなかなか難しいと思いますが、双方の現状を尊重し、お互いに引いていく。それによって、尖閣でこれ以上緊張の激化、エスカレーションは望まないということを中国側に明確なメッセージとして発信していくことが必要ではないでしょうか。  二〇一六年当時、対ロシア外交における、固有の領土という言葉を使用しないことで共同の経済活動を先行させるという新しいアプローチを参考に、尖閣諸島周辺においても、日中の共同の資源管理や自然環境管理を優先させるなど、新たなアプローチを検討すべきではないかと考えますが、いかがですか。

林誠外務省大臣官房参事官

○政府参考人(林誠君) お答え申し上げます。  繰り返しになりますが、尖閣諸島は歴史的にも国際法上も我が国固有の領土でございまして、同諸島をめぐり、解決すべき領有権の問題はそもそも存在いたしません。日中間でまた議論すべき問題でもございません。  その上で申し上げれば、岸田総理と習近平国家主席との初めての対面での日中首脳会談では、尖閣諸島を含む東シナ海情勢などについて深刻な懸念を表明するとともに、防衛当局間のホットラインの早期運用開始や、日中安保対話等による安全保障分野における意思疎通の強化で一致したところでございます。  いずれにいたしましても、政府といたしましては、日本の領土、領海、領空を断固として守り抜くとの決意の下、主張すべきは主張しつつ、中国側に具体的な行動を強く求めていくとともに、冷静かつ毅然と対応していく考えでございます。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 前回の委員会でも言いましたけれども、浜田防衛大臣が内閣総理大臣を務めた台湾有事に自衛隊が軍事介入するシミュレーションでは、結果として与那国と尖閣を失うというシナリオが示されています。軍事的な衝突では、日本が戦場となり、多くの国民の命も失われ、領土も失われるという悲惨な結末を迎えることは明らかです。  今日の新聞等も見ましても、今まさに日本は戦争に向けての準備が着々と進んでいるということが大々的に報じられています。相手がいるわけですね。しかし、相手は私たちの国力の四倍もあり、軍事力はその更にもっと上にある。そういう相手と戦争をして本当に得るものがあるんでしょうか。  いわゆるその、先ほど来議論になっているミサイルを千発も国内に置いても、それ本当に撃てるんでしょうか。むしろ、先ほど言いましたように、アメリカの戦略は、日本で戦争を起こして、そしてそこで第一列島線までを確保する、こういう戦略が二〇一二年以来ずっと着々と練られてきているわけですよ。台湾有事が起これば在日米軍は撤退します。全部引くんです。そして、僅かな部隊で日本からミサイルを撃つという部隊が、訓練が行われる、これがEABOという訓練ですよね。それから、嘉手納からはさあっと引く訓練がもう今行われております。今月は二回行われました。つまり、アメリカはそれだけ緊迫しているわけですね。でも、本当に起こしてはならないでしょう。起これば日本が一番失う。どこに国益があるのかということをやはり私は考えてもらいたい。  財源の当てもない、五年で四十三兆円という大軍拡に突き進むのではなくて、いま一度立ち止まって冷静に対中外交を展開することで、尖閣問題を鎮静化させ、東シナ海と南西諸島における緊張を緩和することこそが今最も外務省に求められていると考えます。  このような状況について、林外務大臣の所見を伺いたいと思います。

林芳正自由民主党外務大臣

○国務大臣(林芳正君) 尖閣諸島は、歴史的にも国際法上も我が国固有の領土でございまして、現に日本はこれを有効に支配をしております。尖閣諸島をめぐり解決すべき領有権の問題はそもそも存在しないということでございます。  中国海警船舶が累次にわたって尖閣諸島周辺の日本の領海に侵入し日本漁船に接近しようとする動きを見せているということは、断じて容認できないと考えております。尖閣諸島周辺の日本の領海内で独自の主張をするといった海警船舶の活動、これはそもそも国際法違反でございます。  私も同席いたしました先般の岸田総理と習近平中国国家主席との初めての対面での日中首脳会談では、尖閣諸島を含む東シナ海情勢等について深刻な懸念を表明するとともに、安全保障分野における意思疎通の強化で一致をしました。  日本の領土、領海、領空を断固として守り抜くとの決意の下で、主張すべきは主張しつつ、今後とも冷静かつ毅然と対応していくと、このことが必要であると考えております。

伊波洋一沖縄の風

○伊波洋一君 尖閣諸島は琉球でもありませんでした。日清戦争のさなかに閣議決定で無主の地として領土にしたという、そういう歴史ですね。そういう歴史を私たちはやはり見詰め直す必要もあると思います。それぞれの主張があります。  私たちは、やはりそこが、大きな利権を持っているわけではなく、戦争を起こさないためにも共有化するとか様々な提案があるんです。そのことも含めて、やはり私たちは、日本は、戦争しない方向、まさにアメリカの手先として戦争しないという、そういう方向に向かうべきだと思っております。  RCEPなど経済的な連携も日中関係の改善に活用することができます。今のままでは決して日本のためにならないですよ。日本は二六・五%もあるんですけど、向こうは四%でしょう。そういう意味では、中国にとって日本がどれほどのものなのか、そのことを私たち自身が過信をしてはならないと思います。  是非、外交によって尖閣問題を鎮静化し、日本周辺の安全保障環境を改善して東アジアの平和と安定をつくることこそが、今日本に課せられた課題ではないでしょうか。以上を主張して、終わりたいと思います。  ありがとうございました。

阿達雅志自由民主党

○委員長(阿達雅志君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後三時十四分散会

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