国土交通委員会 第4号
- 発言数
- 149 件
- 登壇者
- 37 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2022/11/09
会議録
○木原委員長 これより会議を開きます。 国土交通行政の基本施策に関する件について調査を進めます。 この際、お諮りいたします。 本件調査のため、本日、政府参考人として国土交通省大臣官房長宇野善昌君、大臣官房技術審議官佐藤寿延君、国土政策局長木村実君、不動産・建設経済局長長橋和久君、水管理・国土保全局長岡村次郎君、道路局長丹羽克彦君、住宅局長塩見英之君、鉄道局長上原淳君、自動車局長堀内丈太郎君、海事局長高橋一郎君、航空局長久保田雅晴君、観光庁次長秡川直也君、海上保安庁長官石井昌平君、内閣府子ども・子育て本部審議官北波孝君、警察庁刑事局長大賀眞一君、消防庁審議官鈴木建一君、文部科学省大臣官房審議官里見朋香君、厚生労働省大臣官房審議官大坪寛子君、労働基準局安全衛生部長美濃芳郎君、資源エネルギー庁長官官房資源エネルギー政策統括調整官南亮君、環境省大臣官房政策立案総括審議官角倉一郎君及び大臣官房審議官針田哲君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○木原委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ―――――――――――――
○木原委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。小里泰弘君。
○小里委員 おはようございます。自由民主党の小里泰弘でございます。 質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。 早速、まず治水関連についてお伺いをしてまいりたいと思います。 昨今の大雨災害の傾向として、中小河川における氾濫、これが気になるところであります。例えば、私の地元の直轄河川である川内川、これは、おかげさま、十年余に及ぶ抜本的な治水事業によりまして大分収まってまいりました。その一方で、川内川の支川が毎年のように氾濫をしております。 そこで、こういった支川についても、予防的な治水、これを含めて、国が更に積極的に関与をしていくべきと考えるところであります。同時にまた、災害復旧に当たりましては、改良復旧を前提にして再度災害防止に努めていくべきと考えるところであります。大臣の見解をお伺いします。
○斉藤国務大臣 最近の災害の激甚化、頻発化によりまして、いわゆる国管理の本川とともに、都道府県が管理する河川の中流域、上流部、支川等が氾濫し、甚大な浸水被害が発生しております。 国土交通省では、支川も含めた流域全体の安全性を向上させるため、ハード対策とソフト対策が一体となった流域治水を、都道府県が管理する河川も含めて、あらゆる関係者と協働して進めているところでございます。 また、災害が発生した河川については、再度災害を防止するため、原形復旧だけではなく、堤防のかさ上げ等の改良復旧が進むよう、技術的助言や財政的支援を都道府県に対しても行っているところでございます。 引き続き、五か年加速化対策も活用しながら、支川を含めた流域全体の安全性を早期に向上できるよう、都道府県の支援に努めてまいりたいと思っております。
○小里委員 よろしくお願いしたいと思います。 その直轄河川の支川以外も、県河川全体としてしっかり取り組んでいきたいところであります。 ただ、県河川は、従来、県の交付金事業で行ってまいっておりますけれども、なかなか財政上の制約があって進まないところがあります。そこで、大規模特定河川事業あるいは事業間連携河川事業という形で、特定の河川については国の補助事業化をして、計画的に集中的に進めていこうということであります。これは評判もいいんですね。ただ、財源が問題でありまして、交付金事業と財布が一緒になっておりますので、これでは意味も半減をするんじゃないかと思うところであります。 こういった大規模特定河川事業等については、予算を別枠で捉えていくべきじゃないか、あるいは防災・減災、国土強靱化の予算を活用して、なるべく県の負担を軽減していくべきと考えるところでありますが、見解、方針をお伺いしたいと思います。
○岡村政府参考人 お答え申し上げます。 これまで、都道府県など地方公共団体が管理する河川の整備に当たっては、地方公共団体にとって自由度が高く、創意工夫を生かせる交付金により支援してきたところでございます。 これに加えて、近年の激甚化、頻発化する災害に対応するため、優先度が高い事業について、計画的、集中的に対策を推進できるよう、令和元年度に大規模特定河川等の個別補助事業、これを創設し、個別箇所ごとに重点的な支援を行っているところでございます。 国土交通省といたしましては、引き続き、防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策も活用しながら、これらの地方公共団体が実施する事業につきまして支援をしてまいります。
○小里委員 まずは、やはり予算の確保、財源の確保が肝腎であります。私ども、一緒に取り組んでいきますので、どうかよろしくお願いしたいと思います。 次に、道路事業であります。 地域で集会をやりますと、一番多いのが道路整備に対する要望であります。例えば、山間部に行きますと、町中等を結ぶきちんとした道路があれば人も出ていかないのにと。あるいは、町中に参りますと、通学路が狭い、危ない、歩道も欲しい、そういった声が多い。あるいはまた、高速道路におけるミッシングリンクの解消、これは地域の極めて高い、大きな要望の声があるわけであります。また、橋梁等の老朽化、これも進んできております。地域の道路整備に対するニーズというものは高まるばかりであります。 そういった中で、道路予算の推移を見ていきますと、平成二十年の国会、いわゆる道路国会、そう呼ばれましたように、道路特定財源がやり玉に上がりまして、間もなく一般財源化をされ、そして、民主党政権下では道路予算がおよそ三分の二になったわけであります。その後、回復に努めてまいりましたけれども、なかなか十分には回復できていない。政治の責任というものを大きく感じるところであります。 そういった中で、これからの方針として、地域の道路整備に対する高まるニーズに対してどのように応えていくのか、まず国交省の見解をお伺いしたいと思います。
○丹羽政府参考人 お答え申し上げます。 道路は、国民の安全、安心を確保するとともに、人、物の往来を支援するなど、国民生活に不可欠な施設だと思っております。委員御指摘のとおり、解消すべき課題は多く残っておりまして、各地域から日々多くの道路に関する要望をいただいているところでございます。 高規格道路のミッシングリンクにつきましては、約二百か所が残されておりまして、災害に強い道路ネットワークの構築、また、地方創生に向け整備を進める必要があると考えております。 道路の老朽化対策についてでありますが、効率的かつ持続可能な予防保全によるメンテナンス、これに移行するため、修繕が必要な道路施設の対策を早期に進める必要があると考えております。特に、対策の進捗が遅れる地方公共団体に対し、集中的な財政的支援が必要と考えております。 また、通学路の交通安全対策もございます。昨年の六月、千葉県八街市の通学路で発生いたしました交通事故を受けまして、約四万の対策必要箇所が抽出されております。子供が安心して安全に通学できる道路空間を確保するため、対策を早期に進める必要があるというふうに考えております。 これらの課題を解消するため、防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策、この予算等も活用いたしまして整備を進めてきたところでございます。引き続き、地域のニーズに応えることができるよう、必要な予算の確保に全力で努めてまいりたいと考えております。
○小里委員 答弁にありましたとおり、国土強靱化の予算、これをてこにして、しっかり政治の責任において道路整備の予算確保に取り組んでまいりたいと思います。 そこで、海峡を横断するようないわゆる長大架橋構想につきましても、道路国会のさなかに事実上凍結をされました。私の地元、鹿児島、熊本、そして長崎とを結ぶ島原・天草・長島架橋構想についてもそうであります。 先般、私はこの地域、長島から天草、島原へと船や車を使って回ってみました。改めて、その豊富な観光資源というものを認識をしたところでありました。そして、これらが一本に結ばれたときの効果というものを確信をしたところであります。 そろそろ、こういった構想、新たな一歩を進めるべきではないかと思います。凍結から十五年、地域の熱意、期待というものは高まるばかりでありまして、しっかり応えていく必要があると思いますが、その見解をお伺いしたいと思います。
○丹羽政府参考人 お答え申し上げます。 委員御指摘の島原天草長島連絡道路は、長崎県、熊本県、鹿児島県において、九州西岸地域を結び、地域間の連携強化に資する構想中の路線であります。 現在、長崎県、熊本県、鹿児島県の三県が連携して、風向、風速、また地震の観測などの基礎調査を行っているところでございます。 この道路につきまして、地元の自治体や経済界からは、所要時間の短縮による地域間交流の活性化、新たな周遊ルートの形成による観光振興、災害時のリダンダンシー確保など様々な効果が期待できるため、早期実現に向けた要望があるところでございます。 一方、この島原天草長島連絡道路を始め海峡横断プロジェクトにつきましては、湾口部また海峡部等を連絡する大規模なプロジェクトでありまして、その実現のためには国民のコンセンサスが得られることが重要であるというふうに考えております。 国土交通省といたしましては、引き続き、様々な場面で地域の皆様の意見を伺うなど、地域の実情の把握に努めてまいりたいというふうに考えております。
○小里委員 今の国土形成計画では、こういった海峡を横断するようなプロジェクトについては長期的な視点で取り組むとなっているところであります。来年の夏には国土形成計画の改定を迎えるわけでありますが、是非、更に前向きの表現に改めることができるように、積極的な取組をお願いしたいと思います。 骨太方針また今般の総合経済対策では、資材費高騰を踏まえた予算、事業費の確保を求めているところであります。具体的な方針をお伺いします。
○宇野政府参考人 お答え申し上げます。 公共事業予算の確保につきましては、骨太の方針や総合経済対策におきまして、現下の資材価格の高騰等を踏まえ、適切な価格転嫁が進むよう促した上で必要な事業量を確保する旨を位置づけており、国土交通省においても、政府方針にのっとり、必要な事業量の確保に取り組んでいるところでございます。 昨日閣議決定された国土交通省の令和四年度第二次補正予算案においても、総合経済対策に掲げられた各施策を実施するための個々の事業に対する予算措置の中で、現下の資材価格の状況も踏まえて、必要な事業が実施できるよう十分な予算を計上しております。 今後とも、必要かつ十分な公共事業予算の安定的、持続的な確保に全力で取り組んでまいります。
○小里委員 一緒に頑張っていきたいと思います。 最後に、建設産業における担い手不足が深刻であります。担い手の確保、そして定着に向けまして、例えば週休二日制の導入とか労働環境の改善を図っていく必要があります。また、あわせて、適切な賃金を確保していく必要があります。 そこで、労務単価、現場管理費、一般管理費等の引上げを継続的に図っていくべきと考えますが、方針をお伺いします。
○佐藤政府参考人 お答えいたします。 労務費につきましては、技能労働者の賃金の支払い状況に関する実態調査を基に公共事業設計労務単価を設定しており、これまでも市場実態を的確に反映し、十年連続で労務単価の引上げを行ってきたところです。 また、現場管理費や一般管理費等も改定しており、例えば、従業員の賃金の支払いなどを含む一般管理費等の計算式について、実態調査を踏まえ、令和四年度より引き上げ、適用してございます。 御指摘の労務費や一般管理費、現場管理費等については、毎年度実施している実態調査を踏まえて適切に設定しているところであり、引き続き、実態把握に努め、適切に対応してまいります。
○小里委員 それぞれ、端的に適切にお答えをいただきました。誠にありがとうございました。 以上で終わります。
○木原委員長 次に、中川康洋君。
○中川(康)委員 おはようございます。公明党の中川康洋でございます。 本日も質問の機会をいただきまして、大変にありがとうございます。 本日は三点質問をさせていただきたいと思います。最初に住宅の省エネ化支援について伺います。 政府は、昨年四月の地球温暖化対策推進本部において、二〇三〇年度に温室効果ガスの排出量を二〇一三年度比四六%削減することを表明いたしました。このうち、住宅分野においては、二〇一三年度比、何と六六%削減することを明記をしておりまして、ほかの分野よりも大幅な削減を達成する必要がございます。 しかし、この住宅分野を含む業務、家庭部門のエネルギー消費量は、産業や運輸など他部門が減少ないしは微増の中、大きく増加をしておりまして、建築物における省エネルギー対策の抜本的な強化、これは今や不可欠でございます。 また、家庭用の用途別のエネルギー消費量を見てみますと、我が国は、暖房や冷房の消費量、これは他国と比較して少ない代わりに、給湯の消費量が多いことが分かります。さらには、住宅ストック、約五千万戸でございますが、の断熱性能の割合を見てみますと、現行の省エネ基準に適合している住宅は、令和元年度時で約一三%であるのに対して、昭和五十五年基準に満たない、いわゆる無断熱の住宅につきましては約二九%に上ると推計をされております。 このような状況から鑑みますと、我が国の住宅の省エネ化の取組につきましては、具体的には、一つには、新築住宅においてZEH化をどのように進めていくのか、さらには、二つ目には、無断熱など、既存住宅において省エネ効果のあるリフォームをいかに効果的に進めていくのか、また、三つ目には、熱消費量の高い給湯をいかに高効率のものに転換させていくのかなど、的を絞った施策を効果的かつ着実に進めていくことが重要であることが分かってまいります。 また、住宅の省エネ化につきましては、今般閣議決定された総合経済対策においても、「家庭部門の省エネを強力に推進するため、住宅の断熱性の向上に資する改修や高効率給湯器の導入などの住宅省エネ化への支援を強化する。」と明記をされているところでございます。 そこで伺いますが、今回、住宅の省エネ化への支援については、国土交通省、経済産業省、環境省の三省が、各々の強みを生かしながら共に進めていかれると伺っておりますが、現在検討されております各省庁の具体的な取組について御紹介をいただきたいと思います。
○塩見政府参考人 お答え申し上げます。 まず、国土交通省の取組から御説明させていただきます。 国土交通省におきましては、住宅の省エネ化を推進するという観点から、令和四年度補正予算案にこどもエコすまい支援事業を盛り込みました。これは、エネルギー価格高騰の影響を受けやすい子育て世帯、若者夫婦世帯によります高い省エネ性能を有する新築の住宅取得や、住宅の省エネ改修等に対して支援をしようとするものでございます。 具体的には、まず新築につきましては、子育て世帯、若者夫婦世帯がいわゆるZEH水準の省エネ性能の住宅を取得する場合に、戸当たり百万円を補助いたします。また、リフォームにつきましては、窓、壁の断熱化など省エネリフォーム、これと併せて行いますバリアフリー改修や子育て対応改修などを対象に、工事内容に応じ、原則最大三十万円を補助しようとするものでございます。
○角倉政府参考人 お答え申し上げます。 住宅の省エネ化の取組の強化に向けた国土交通省、経済産業省、環境省の三省連携体制の下、環境省と経済産業省では、既存住宅における熱損失が大きい窓の断熱性能を高めるため、断熱窓への改修を促進する事業を令和四年度補正予算案に盛り込んだところでございます。 具体的には、断熱性能の高い窓ガラスやサッシへの断熱改修工事を対象として、工事内容に応じ、改修に係る経費の二分の一相当等を補助するものとしております。 この補助事業は、戸建て住宅に限らず、集合住宅も対象としており、住宅の窓の断熱改修を通じて、CO2排出削減に加えて、光熱費の削減や健康で豊かな暮らしの実現にもつなげてまいりたいと考えております。
○南政府参考人 お答え申し上げます。 経済産業省でございますが、委員御指摘のとおり、家庭で最大のエネルギー消費源であります給湯器の高効率化、これは住宅の省エネ化を進める上で大変重要だと認識しております。 昨日閣議決定されました令和四年度補正予算案においても、家庭への高効率給湯器導入支援事業として三百億円を計上したところでございます。 本事業におきましては、例えば、エネファームと呼ばれる家庭用燃料電池の導入に対して一台当たり十五万円補助し、また、エコキュートと呼ばれるヒートポンプ給湯器の導入に対しては一台当たり五万円補助するということにしております。 経済産業省としましては、引き続き、本事業の実施も含めまして、国土交通省及び環境省ともしっかり連携しまして、家庭部門の省エネ化に取り組んでまいりたい、そのように考えております。
○中川(康)委員 ありがとうございました。 各住宅の省エネ化につきましては、今御紹介がありましたとおり、三省が連携をして行っていただく、大変にありがとうございます。 ここで一つ大事なのは、工務店とかハウスメーカー、事業者の立場にしますと、三省がまたがっておりますので、申請場所がばらばらでは問題であります。やはり、窓口が一つで、申請もワンストップで行えること、これが大事でございます。また、それぞれの事業の基準についても、いたずらに高いものではなくて、また、申請も煩雑でない簡素なもの、これが重要であると思います。 ここで伺いたいと思いますが、今回の申請につきましては、それぞれの支援事業の隙間ができないように、その窓口を一つに、ワンストップに行えるようにすべきと考えますが、いかがでしょうか。また、この事業の基準についても、いたずらに高いものではなく、かつ、申請もできる限り煩雑でないものにすべき、このように思いますが、いかがでしょうか。よろしくお願いいたします。
○豊田副大臣 お答えを申し上げます。 御指摘のとおり、住宅の省エネ化を推進するに当たっては、各支援制度が利用者にとって基準及び手続の両面で使いやすいものとなることが大変重要と考えております。 まず、今回三省が創設する各支援制度を制度要件の面で連携させることといたします。 具体的には、国土交通省のこどもエコすまい支援事業は、省エネ改修工事と併せて行う場合に限ってバリアフリー改修等を支援対象といたしますが、ここで言う省エネ改修工事は、国土交通省の補助を受けて行う工事であっても、経済産業省や環境省の補助を受けて行う高性能の断熱窓や高効率給湯器の設置工事であっても構わないということにいたします。 また、手続面については、どの省庁の事業を活用する省エネ改修等であっても共通のホームページから補助申請を可能とするなど、申請手続を簡便化、ワンストップ化することといたします。 引き続き、経済産業省や環境省と十分に連携して、住宅の省エネ化の推進に取り組んでまいります。
○中川(康)委員 ありがとうございました。 利用者にとって使いやすい制度になりますよう、どうぞよろしくお願いを申し上げます。 次に、閉鎖性海域での水環境の管理について伺わせていただきます。 本日は、特に伊勢湾の現状について伺います。 この伊勢湾ですが、近年はアサリの漁獲量の激減やクロノリの色落ち、さらには干潟や藻場の減少など、地元水産業の存続が危ぶまれるほど大変厳しい状況に陥っており、この現状につきましては関係省庁においても既に認識をされているものと思います。 この原因といたしましては、気候変動による海水温の上昇や潮の流れの変化なども言われていますが、この最大の原因は、閉鎖性海域での水質汚濁を防止するために行われてきました水質総量削減制度による窒素やリンなどの栄養塩類の著しい不足であり、ここ伊勢湾においてもこの栄養塩類の濃度は年々低くなっている状況がございます。 確かに、伊勢湾におきましては、人口や産業が集中する広域的な閉鎖性海域でございますので、水質汚濁を防止する観点からこの汚濁負荷量を削減する取組、これは大変に重要でございます。しかし、現在の伊勢湾は、これまでの水質規制によって確かにきれいな海になったわけでございますが、魚や貝、さらには海藻などがその栄養分を取るための豊かな海ではなくなってしまった状況がございます。 そこで伺いますが、この伊勢湾の今後の水環境の管理につきましては、温室効果ガスの吸収源ともなる藻場や干潟の再生、さらには魚や海藻が育つ豊かな海に戻すためにも、これまでの排出規制及び削減一辺倒ではなくて、今後は適切な管理、具体的には、海域や季節によって周辺下水処理場から排出される窒素やリンなど栄養塩類をきめ細かく管理していく方向に転換していくべきと考えますが、いかがでしょうか。国が考える目指すべき伊勢湾の姿も含め、関係省庁の答弁を求めます。
○針田政府参考人 お答えいたします。 御指摘の伊勢湾につきましては、汚濁負荷量の着実な減少に伴って栄養塩類の偏在という課題が生じております。そのため、本年一月に改定した水質総量削減基本方針では、よりきめ細やかに海域の状況に応じた取組が重要と位置づけております。 これを受け、愛知県及び三重県では、本年十月に総量削減計画を改定し、下水処理場の排水中の栄養塩類濃度を増加させる取組を従来より強化したというふうに承知しております。 環境省といたしましても、望ましい水質の達成と生物多様性、生物生産性が確保された豊かな海の実現を目指したいと考えております。引き続き、関係省庁と連携しつつ、必要に応じ両県に助言を行うなど、県の取組を後押ししてまいりたいというふうに考えております。
○中川(康)委員 ありがとうございます。 今様々な試行的な取組をしていただいておりますが、是非、結果が出るまでこの取組を続けていただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。 最後に、円滑な人流、物流を支える道路ネットワークの整備につきまして、本日は特に三重県の幹線道路の整備につきまして伺います。 一つ目には、令和八年度の全線開通が待ち望まれます東海環状自動車道。この東海環状自動車道は三重県の北部と岐阜県の西部をつなぐ高規格道路でございまして、大変高いストック効果が見込まれております。そして、今後につきましては、三重県の北勢地域の更なる産業振興や観光振興、さらには県民の安全、安心の確保に向けて、工程の要となります県境トンネル、これの早期着手をお願いしたいのとともに、令和八年度の全線開通に向けて着実に整備を推進していくことが肝要と考えます。 そして二つ目には、三重県北中勢部における主要幹線道路のダブルネットワーク化の根幹となる国道一号の北勢バイパス、さらには鈴鹿四日市道路、また中勢バイパスの整備推進でございますが、この三重県の北中勢地域では現在も国道一号及び国道二十三号の渋滞が非常に大変な状況がございまして、県内の社会経済活動においては大きな損失となっております。 ゆえに、渋滞緩和による企業活動の生産性の向上や、さらには発災時の道路機能の確保のためには、中勢バイパス、さらには鈴鹿四日市道路、また北勢バイパスの一体整備による国道二十三号との南北主要幹線道路のダブルネットワーク化、これは大変に重要でございまして、そのストック効果も大変に高い効果が期待できるところでございます。 特に、令和五年度に開通予定されております国道二十三号中勢バイパスの全線開通以降は更なる交通量の増加が見込まれるため、この中勢バイパスに接続をします鈴鹿四日市道路、さらには、その先にある国道一号北勢バイパスの整備については、その加速化、これが重要かつ必要になってくると思いますが、いかがでしょうか。答弁を求めます。
○丹羽政府参考人 お答え申し上げます。 東海環状につきましては、全体計画約百五十三キロのうち約七割が完成、開通しております。残り四十三キロの西回り区間について、現在、NEXCO中日本と連携して工事を進めているところでございます。 このうち、養老から北勢の間にあります三重、岐阜県境部のトンネル工事でありますが、三重県側からの掘削工事について、令和四年八月に工事契約をいたしまして、現在、工事着手に向けた測量等の準備を進めているところでございます。 引き続き、令和八年度の全線開通を目指しまして、しっかりと整備を進めていきたいというふうに考えております。 もう一つの、中勢、北勢のバイパスのお話でございますけれども、中勢道路につきましては、残る鈴鹿工区につきまして、令和五年度、これの開通に向けた橋梁、舗装工事を現在進めているところでございます。 また、鈴鹿四日市道路でありますけれども、令和二年度に事業化をしたところでございます。現在、整備に必要な用地幅を決める設計を実施しているところでございます。 最後に、北勢バイパスでありますけれども、市道日永八郷線から国道四百七十七号バイパスまでの間でありますが、これにつきましては、令和六年度の開通、これに向けまして橋梁、トンネル工事を現在進めているところでございます。 引き続き、地域の皆様の御理解、御協力を得ながら、一日も早い開通に向けましてしっかりと整備を進めていきたいと考えております。
○中川(康)委員 ありがとうございました。着実な整備をよろしくお願いをいたします。 公明党は、今後も国土交通行政全般につきましてしっかりと力を尽くしてまいることをお約束をいたしまして、私の質問を終わります。大変にありがとうございました。
○木原委員長 次に、枝野幸男君。
○枝野委員 大臣、よろしくお願いいたします。 COVID―19の影響、間もなく三年になろうとしています。交通産業は特に深刻な打撃を全般的に受けております。一方で、少しCOVIDの方の状況が先にほんのかすかな明かりが見え始めたかなという状況でもあります。この状況の中で、このかすかな明かりを確かな希望の光に変えていかなければならないという意味で、今、大変重要な局面だと思っております。 交通産業への影響は、例えば、元々経営基盤の弱い地方の中小バス、鉄道、タクシーなど、こうした影響も深刻ですし、こうしたところもお尋ねしたいことはたくさんあるんですが、今日は航空産業についてお尋ねをしたいと思います。 ここは比較的規模の大きな事業者が中心ではありますが、その分、兆単位の負債をこの間に負っているという状況でもございます。また、特に国際線がほぼゼロの状態が長く続き、回復も遅れております。我が国にとっては、インバウンド、これが我が国の全体の成長、発展に向けて大きな意味を持っている。こうしたことから、しっかりと支えていかなければならないというふうに思っておりますので、今日はこの点に絞ってお尋ねをさせていただきます。 まず、空港業務の人手不足が問題になっております。この間、私たちからも強く求めました雇用調整助成金やそれから産業雇用安定助成金、これは一定の効果をもたらしましたし、特に客室乗務員などの一部職種の雇用維持や離職抑制には大いに貢献をしたんです。ところが、空港の旅客サービス職やグラウンドハンドリング職については、実態として、地方も含めかなりの離職者が出てしまっているという実態にあります。 特にグラウンドハンドリング職、つまり、航空機への貨物や機内食の積卸し、それから機体の牽引、誘導、さらには洗浄や清掃、それから搭乗のためのブリッジ操作、こうした業務に当たる皆さん、いずれも航空機の運航に欠かせないお仕事なんですが、元々、COVID―19の前から、インバウンド対応に向けた国際線の増加に雇用が追いついていない強い人手不足感がありました。その中で離職率が上昇してしまったという現状です。 グラウンドハンドリング職の中には、相当な訓練と経験を必要とする、そんな仕事も少なくありませんし、それから安全運航に直接関わる職種もございます。足りないからといってすぐに大幅増員できるという性格のものではありません。外国航空会社も含めて、大幅に減っていた就航便数が徐々にとはいえ回復している中で、この人手不足の影響がかなり出てきております。今後、COVID―19の状況が更に好転してくれれば、就航便数も増加して、対応し切れないことが心配をされます。 さて、そこで、国土交通省は、二〇二〇年にグランドハンドリングアクションプランというのを策定して、対応に着手をしているはずです。COVIDの影響をダイレクトに受けているわけでありますが、このアクションプランの進捗や成果を含めて、現状の人手不足に対してどう認識し、どう対応しようとしているのか、まずこれをお答えください。
○斉藤国務大臣 航空機の運航に不可欠なグラウンドハンドリングは、コロナ前から人員が一、二割程度減少するなど人手不足に直面しており、その体制強化が喫緊の課題と認識しております。 このため、国土交通省では、先ほど枝野委員御指摘のとおり、二〇二〇年一月に策定したグランドハンドリングアクションプランに基づき、事業者等と連携しながら、車両の共有化に向けた実証事業や先進技術の導入促進に向けた調査事業などの取組を進めてまいりました。 特に、人材確保については、空港ごとに地方自治体、事業者等が構成員となり設置が進んでいる空港グラウンドハンドリングワーキンググループにおいて、国も参画して、関係者が一丸となって連携を強化し、人材不足等の課題解決に取り組んでいるところでございます。 また、水際対策の緩和を踏まえ、より一層踏み込んだ支援を行うべく、今回の補正予算案には、グラウンドハンドリングの採用活動や人材育成等を支援する事業を盛り込んだところです。 引き続き、関係者と連携しながら、グラウンドハンドリングの体制強化に向けて、全力で取り組んでいきたいと思っております。
○枝野委員 次にお尋ねしたいことの答えまで言っていただいた感じがあるんですが。 御承知のとおり、これは、外国の航空会社の就航に際しても、日本の空港でグラウンドハンドリング業務を行っておるのは我が国の航空会社のグループが基本であるということです。 そして、これらの業務は、具体的に言うと、JAL、ANA本体がやるというよりも、その二次的、三次的な委託先の企業が実際の現場を担っていただいている、こういう状況にあります。これが、海外では、人手不足で欠航や遅延というのがかなり生じているというのも伝えられているというのが現状なんですよね。 日本の航空会社本体のグラウンドハンドリングは、何とか、仮に便数が増えても対応できたとしても、海外からの委託を受けているのができないだなんということになると、これはインバウンドの観点からも問題ですし、何といっても国際的な信用にも関わるというような問題だというふうに思っております。 二〇三〇年に六千万人、五兆円という目標の中で、やはりここをかなり抜本的に強化しなきゃいけないし、それは、個別の民間事業者に期待をするだけでは、特にコロナ、COVID―19の影響があったという中では、なかなか対応し切れないと私は思います。 一応前向きな御発言はいただきましたが、もっともっと踏み込んで、国が直接的にここのところの人手不足を解消するという姿勢をお示しいただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○斉藤国務大臣 先ほどちょっと踏み込み過ぎた答弁をしてしまいましたが、先ほど申し上げましたように、今、空港ハンドリングワーキンググループにおいて、国も参画して、関係者が一丸となって、連携を強化し、人材不足等の課題解決に取り組んでいるところでございます。 地方空港においては、例えば、別会社の航空会社を、機材や人材と両方を効率的に対応できるようにできないかとか、また、国際空港においては、国際便についてしっかりと、今は航空会社のアライアンスごとの対応になっているわけですが、それを超えて、効率的な機材や人材の活用ができないかということにつきまして、国も参画して検討をさせていただいているところでございます。これはしっかり前進させたいと思っております。 我々もよく、飛行機に乗りながら、もっとここを効率的にできないのかと、こう実感をするところでございます。 また、今回、そのために、今回の補正予算案にも採用活動や人材育成等を支援する事業を盛り込んだところでございまして、御指摘を受けて、しっかりこれを進めていきたいと思います。
○枝野委員 業務そのものを効率化する、これは常にどの業種でも必要なことで、それで対応できる部分も確かにあるのかもしれませんが、特に、一種、慢性的に人手不足が常態化をし、この三年間は、仕事がしたくてもほとんどないという状態があったりし、そして急に仕事が増えてと。現場は、例えば、長時間労働になったりとか過剰労働になったりとかという実態とかがやはり当然想定をされる。その中で、十分な処遇、待遇が本当に将来にわたって得られるのかという、こうした部分のところにもちゃんと目を向けないと、単に、今いる人で何とかやりくりしましょうという世界ではないと思うんです。 なかなか、直接国が金を出して、補助金的に人を雇えという話の世界ではないとは思いますが、いろいろなところで国がしっかりと、航空事業者、あるいは、二次、三次委託先である、実態の現場を担っているそういったところを、財政面というか雇用条件をどうよくできるのか、安心してきちっとした仕事を、安全運航にも関わる部分もあるわけですから、していただくために、どうしたら雇用を確保できるのか、より踏み込んだ対応をお願いをして、次に行きたいと思いますが。 そういったところにどんどん金をかけたくても、航空会社の財務体質が大変厳しい状況にあります。COVID―19の影響で、コロナ前にあった利益剰余金は業界全体で一・三兆円減少してほぼゼロ、一方で、有利子負債は一・七兆円増加という、合わせると三兆円規模で財務体質は大きく毀損をしているわけで、長期にわたる大きな利払い負担が生じています。 一方で、今の人材確保、それから、後で申し上げますが、カーボンニュートラルへの対応、それから観光立国実現のための航空機の購入や更新など、いろいろと必要な投資は膨大に上るという状況にあります。 そんな中で、国としてできること、航空機燃料税という問題があります。航空機燃料税は、国内空港を新たに整備をしていかなきゃならないという時代の要請があったんだと思います。一九七二年、昭和四十七年に創設されたと聞いております。その税収は、空港の整備や維持管理、運営に使われてきた。 しかし、当時の状況、大分違いますね。新たに空港を、高度成長、人口急増という時代ですから、もちろん羽田や大阪だけではなくて、ここも大きく整備しなきゃいけないし、地方に空港をどんどん整備していくという時代状況で、新たに空港を広く展開、整備していったあの時代と、一応、一定の整備が整っているという状況の中で、その維持運営や老朽更新というのが今中心になっているわけですよね。 これは、維持管理、運営や老朽更新にこうした負担をお願いし続けることが、新たにたくさん造っていかなきゃならないという時代でお願いしたことと、私はちょっと違ってきているんじゃないか、趣旨、目的、状況が違う。だから、抜本的にその位置づけ、見直さなきゃならないと思うんですが、いかがでしょうか。
○斉藤国務大臣 まず初めに、枝野委員御指摘の前段部分、今非常に厳しい状況にあるので、公租公課は考えるべきではないかという御質問に対してでございますが、今、回復基調にあるとはいえ、大変いまだに厳しい状況にある、こういう認識を持っております。 このため、航空会社の経営基盤を強化し、航空ネットワークを維持していくため、本年度も公租公課の軽減措置を行っているところでございますが、来年度の軽減措置についても、予算編成過程において、航空業界の要望も踏まえつつ、しっかりと検討していきたいと思っております。 そして、今、枝野委員、後段の部分、つまり昔と今は空港整備のフェーズが違ってきた、公租公課の在り方を考え直してもいいのではないかという点につきましてですが、航空機燃料税は空港整備等の財源として徴収していますが、空港の機能強化や防災・減災対策など、その時代に応じた社会情勢を踏まえて必要な事業に充てられているため、徴収の必要性は継続する、このように考えております。レベルはともかく、徴収の必要性は継続する、このように考えております。 いずれにいたしましても、航空機燃料税については、地域や関係者の意見を踏まえつつ、必要な事業を実施できるよう、引き続き検討を行ってまいりたいと思っております。
○枝野委員 レベルはともかくという、少なくとも、その点は大変前向きないい御答弁をいただいたと思っております。 確かに、一気にゼロにできるのか、それがいいことなのか、特に立地する自治体、周辺住民の皆さんとの関係もあります。そこに対する対応の予算はきちっと確保しなければ、空港という存在自体が成り立たないと思いますので、本当に一気にゼロにしてもいいような気がするんですが、ゼロにできるかどうかはともかく、でも、やはりばんばん全国に新しい空港を造らなきゃならない、羽田だって、私が小学校の修学旅行で来たときの羽田と今の羽田は完全に別の空港、もう新たな空港を造っているようなもので、この時代と今の状況では、やはり必要額というか、規模が全然違っているはずだし、本来は。 それから、新しく造るのに当たっては、それは航空産業全体がまだ発展途上だった昭和四十年代と比べて、今はもう外国からもがんがん飛行機が飛んでくる、みんなにとって当たり前の交通手段になっている今、それは空港の維持管理の最低線のところは一定、別途の負担は、ゼロではないのかもしれませんが、やはり新たに空港を造っていった、その時代とは違いますわなと思います。 それから、これは日本の航空会社にしかかからない、海外の航空会社にはかからない、これは国土交通省から御説明の御報告をいただきました。これは国際的なルールというか、そうしたもので、そういったものだと。だとしたら、余計、我が国の航空会社にしかかからない税金。でも、日本の航空会社は、世界で各国の航空会社と競争している。できるだけ公租公課を安く、低く抑えることによって競争力を後押しをするという意味からも、やはりこれをいかに低く抑えるのか、下げていくのかということは、私は重要だというふうに思っております。 半分御答弁は既にいただいているんですが、私は、廃止をするとか、恒久的な減額、抜本的な減額をこの燃料税についてはやるべきだと思いますが、まずは少なくとも来年度予算以降について、令和四年度の軽減水準を維持する、そして、これを複数年度にわたって継続する、ここまでは必ず、ここからの予算編成、獲得していただきたいと思うんですが、大臣の決意をお示しください。
○斉藤国務大臣 現在、回復基調にあるとはいえ、大変厳しい状況が続いている、そういう認識は同じでございます。 そういう中で、先ほども申し上げましたが、航空ネットワークを維持していくため、本年度も公租公課の軽減措置を行っているところでございますが、来年度、軽減措置についても、予算編成過程において、航空業界の要望も踏まえつつ、しっかりと検討してまいりたいと思います。 中期的にも同じ姿勢で進むということでございます。
○枝野委員 中期的にもということも言っていただきました。まあ、分かります。大臣の立場で検討という言葉しか使えないのも分からないではないですが、今の御発言は、大臣としての強い決意をお示しをいただいたというふうに受け止めて、期待をしながら我々も応援をしていきたいというふうに思っております。 さて、もう一つ、カーボンニュートラルです。 今年の六月にこの委員会でも審議をさせていただいた、航空機や空港分野の脱炭素化を目指す改正航空法が成立をしました。これは参議院で附帯決議があります。SAFの開発、製造等の促進、国による財政面を含めた支援、それから輸入SAFの安定的調達と価格低減など。この参議院の附帯決議の進捗状況というか、これはどうなっておりますか。
○斉藤国務大臣 国産のSAFの社会実装に向けて、現在、グリーンイノベーション基金等を活用し、研究開発、実証が進められており、二〇二五年より段階的な商用化が見込まれております。 これを踏まえて、資源エネルギー庁と共同して設置した官民協議会におきまして、国産SAFの供給体制の構築等について航空会社や石油会社等とともに検討を進めており、一昨日には、国内における利用見込みと国産SAFの供給見込みを関係者間で調整を行ったところでございます。 輸入SAFについては、海外からの調達に関する実証実験を実施しているところであり、その結果を踏まえて、引き続きしっかりと検討してまいりたいと思っております。
○枝野委員 SAFで直接的に脱炭素化を進めていくということは大事ですが、これはどれぐらい、どの段階でどのぐらい確保できるか、それから、非常にコストの面がどうなるのかという大きな問題があります。 実際に、ICAOで採択された、これはCORSIAというのですか、この国際的なスキームだと、二〇二四年以降、二〇一九年比で八五%の抑制、そして二〇二七年にこれは義務化。こういう状況を考えると、実際には排出権購入というのが大きな意味を持たざるを得ないという側面はあると思います。 この負担が相当なものになると思っているんです。これは、今のCOVID―19の影響も受けている財務状況の中で排出権取引に相当な費用を要することになると、本当に航空産業は新たな投資をする余力がなくなるというふうに思うんですが、まず、これはどのように、どれぐらい排出権取引の購入に要することを想定しているのかということをお尋ねしたいし、それから、この点については、価格の適正化に向けた取組、それから購入費の負担の軽減策、適切なインセンティブの付与など、国としてやっていただかなきゃならないことがたくさんあると思うんですが、これについての見解をお示しください。
○斉藤国務大臣 排出権取引まで至らないように、その前の部分で頑張るという一言に尽きるんですが、本年十月に開催された第四十一回ICAO総会において、長期目標としての二〇五〇年までのカーボンニュートラルと併せて、排出削減スキームであるCORSIAのベースラインについて、二〇一九年排出量の八五%とすることが採択されました。 定期航空協会の試算によりますと、今回のベースラインの見直しに伴い、本邦航空会社において二〇三〇年に削減が必要なCO2の量は約四百万トンと見込まれております。 CORSIAでは、各航空会社は、SAFの導入、運航の改善、新技術の導入の三つのアプローチによって削減する、これで、この三つで達成できれば一番いいということなんですが、それでもベースラインに収まらないCO2の排出量についてはオフセットすること、つまり、排出権取引ということに頼らざるを得ないということになっております。 そこで、国土交通省においては、これら三つのアプローチごとに官民協議会、この三つのアプローチ、SAFの導入、運航の改善、新技術の導入ごとに官民協議会を立ち上げておりまして、関係省庁等とも連携しながら、航空会社の負担軽減が図られるよう議論してまいりたいと思っております。
○枝野委員 私も、排出量そのものが減ることが一番望ましいと思うんですが、航空機を多分電力で飛ばすことが可能になるのは相当な先だろうと思うし、水素や天然ガスをやはり飛行機に積むとなるとちょっと心配ですので、なかなか技術的に抜本的な転換はできないという前提で考えると、排出権取引、オフセットは一定程度やらざるを得ないし、やはりこの負担というのは相当考えないといけないだろうというふうに思います。 全体として大臣から前向きの姿勢をいただけたと思って、そのことは歓迎したいと思いますが、もっともっと積極的に踏み込んでいただかないと、航空産業全体は厳しいですが、人口が減る中でお客さんが増える余地があるのは、航空産業が頑張って、海外からお客さんにたくさん日本に来てもらう、その皆さんが鉄道を使う、バスを使う、タクシーを使うということでないと、客そのものは増えっこないわけですから、やはりここが安定的に、しかも将来に向けて展望を開けるようなことを政府としてやっていくことはもう国策だと思います。そのことで将来の明るい希望を確かなものにしていただきたいと強くお願いをして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○木原委員長 次に、小熊慎司君。
○小熊委員 立憲民主党の小熊慎司です。 昨今の北朝鮮のミサイル発射実験は大変許し難いものとなっていますし、また、中国の海洋進出、軍事的台頭、また、海警法が変わってから様々な海上保安の部分でも緊張感が高まっていて、また、ロシアによる許し難いウクライナ侵攻、ウクライナの人にも私言われましたけれども、ウクライナの隣の国はロシアだけれども、日本もロシアは隣の国でしょう、海を挟んでいるけれどもと言われました。 今、この日本を取り巻く国際環境が非常に緊張感が高まっています。台湾有事もまことしやかにいろいろな話が出てきていますし、また、政府においては防衛費の増大を計画をしているところでありますけれども、これは自衛隊の役割というのも大事なところもありますし、我が党としても、外交・安全保障のPTで、しっかり現実的な平和をどう守っていくかというところを議論しているところであります。 ただ一方で、自衛隊は自衛隊の役割があるんですけれども、日常の安全、安心といったものに寄与しているのは、やはり海保の役割というのは非常に大きいものがあるというふうに思います。 自由で開かれたインド太平洋、法の支配などの価値や原則をしっかり守って、世界の人口の半分以上を占めるこの地域の安定こそが世界平和に寄与するということで日本を始めとして各国がこの実現に取り組んでいるところです。 この中で、海保が今国際的な連携を現時点でしているのも承知はしています。しかし、先ほど言ったとおり、今、日本、この周辺国、環境が大きく変化をしている中で、もっともっと海保がFOIPの中で連携を強化しながら役割を担っていただかなければならない。 予算を見るとほぼ横ばいです、海保の予算。人員の確保、拡充を求められているのに、人員の確保が横ばい、装備も横ばいですから、新たな更新や増加ができない。でも、役割だけは増えていく、ますます深くなっていく。こういう状況の中で、今後の海保の充実化、人員共に、装備共にということが必要だというふうに思います。 やはり軍事衝突はあってはならないんですけれども、まさにグレーゾーンの中で活躍できるのが、いきなりの軍隊ではなく、自衛隊ではなく、海保の役割だと思うんです。各国そうです。 今ここで求められている海保の役割、これをしっかり果たすためにも、こうした人員の確保、増大、装備の増強、充実化ということが求められていますが、見解を求めます。
○石井政府参考人 お答え申し上げます。 委員御指摘の法の支配に基づく自由で開かれたインド太平洋を実現するため、海上保安庁においては様々な国際的な取組を行っておりますが、主に次の二点が重要であると考えております。 一点目は、海洋における法の支配といった基本的価値観の共有であり、巡視船の派遣による連携協力、各種国際会合における信頼関係の醸成を通じて取り組んでいるところでございます。 二点目は、インド太平洋諸国の海上保安機関に対する能力向上支援であり、能力向上支援専従チームの派遣や、海外の海上保安機関職員を受け入れての研修などを行っております。 海上保安庁におきましては、今後とも、自由で開かれたインド太平洋の実現のための取組を推進しつつ、厳しさを増す我が国周辺海域をめぐる情勢を踏まえ、海上保安体制をより一層強化してまいります。
○小熊委員 長官、ありがとうございます。 じゃ、具体的にどうするかということがあるので、これは大臣においても、予算獲得や、また、しっかり海保の役割、今FOIPだけじゃなくてクアッドというくくりもありますよね。そのクアッドの中でどうやっていくかということも、海保の連携強化というのは今まで以上にやっていった方がいいと思っていますので、是非、日常の安全を守っているのに前面に立っているのは海保でありますけれども、なかなかこれが議論にのってこない、すごく活躍されているのに。そこにしっかり焦点を当てて、更なる充実強化によって日本の外交また安全といったものが図られるように今後努力をしていただきたいなと思っていますので、長官、頑張ってください。 委員長、もう長官は退席しても大丈夫ですから。ありがとうございました。 次に移りますけれども、大臣も今年の春に、先ほど枝野委員からも航空機のカーボンオフセットの話がありましたけれども、あらゆるところで脱炭素を目指していかなきゃいけない状況にあって、持続可能な社会のために、新しいエネルギーでのいろいろな移動手段というのが考えられています。 大臣もこの春に視察へ行かれたということを聞いていますが、私も九月に、水素ハイブリッド電車の視察をJR東日本の皆さんのお世話になって行ってきました。まさに、こうした新しい技術によってこうした未来を先取りしていくということが重要だというふうに思いますし、今春ですかね、JR北海道もこうした電車に取り組むという方向性を示したところでもあります。 これはやはり、大臣も現場で聞いたと思いますけれども、今実証実験の段階ですが、大変本当に苦労してこの実験をされている中で、初めての技術の電車ですから、今の法体系の中で無理くり法律に合わせるために、それで実験が止まっているということじゃないんですけれども、余計な苦労をしてしまっている。未来をかち取るための法律の整備になっていない。 やはり、速やかに効果的な実験ができるように、ちょっと法律を点検して、余計な作業があったりするわけです。これをもう一回法律を点検して、それはいいかげんにするということじゃないですよ、安全を守るためにも。もう一回ちょっと法律を点検して、効果的に、そしてまたスピード感が出るような実験ができるような法整備をすべきだというふうに思いますし、なおかつ、やはり、これはある意味では今後の日本の輸出品目の太い柱にもなれる技術だと思います、世界各国で脱炭素を目指すわけですから。 だから、そういう意味では、これが社会実装に早くなれるように、財政的な支援も必要だと思います。この水素ハイブリッド電車に対する法的な整備と、そして財政的な支援について見解をお伺いします。
○斉藤国務大臣 私もこの四月に、JR東日本が開発を進めている水素ハイブリッド電車HYBARIを視察いたしました。電車とはいえ、まさに電車なんですが、電化されていない区間も走れるわけでございます。そういう意味で、この車両がディーゼル車両に代わって日本全国を走っている姿を想像しまして、私も大変感激をいたしました。 今、私は実験車両区間で乗ったんですが、夜中には南武線を走っているそうでございます、試験走行で。ですから、現実の車両ももうかなり走れるようになってきているということで、非常に実現も近いのではないかと思っております。 それに向けてのいろいろな規制的な側面、それから財政的な側面、これをしっかり支援すべきではないかという、今、小熊委員の御指摘でございますが、ここはしっかり支援してまいりたいと思っておりますし、規制面につきましても、いろいろな障害になるものがあれば、それを取り除くべく、いろいろな関係機関と話合いを進めていきたいと思っております。
○小熊委員 是非これは、だから、ほかの国でこういうものができちゃえばそっちに取られますから、日本が世界に先駆けて社会実装していくということが重要であります。 また、JRの人とちょっと突っ込んだ話をして、今、電化されていない区間という話がありました。過日、福島委員が私の地元の磐越西線の大変な重要性を言っていただいて、肝腎のその磐越西線が、今、郡山から喜多方市までは電化されているんですけれども、近い将来に喜多方―若松間は無電化にするという。地元の人は、何か文明が後退しちゃったみたいな印象を持っているんですけれども。ただ、僕はそのときにJRの人としゃべって、じゃ、無電化するけれども、こういう逆に未来につながる電車を磐越西線でやったら、これは地元も納得するよという話をしました。 実際のところ、これを走らせるためには水素ステーションが必要なんですよ。福島県は再生可能エネルギーで復興とやっていますから、浜通り側には水素ステーションがあるので、磐越東線はやりやすいですねと言っておられました。磐越西線をやる場合は、水素ステーションがなきゃいけない。 これは、今、ハイブリッド車、大臣も支援すると言いましたけれども、じゃ、その背景としては、水素ステーションがなければこれは駄目なんですよね、インフラとして。じゃ、この電車の開発も応援するよ、実現のために国も支援しますと今大臣に言っていただきましたけれども、あわせて、水素ステーションをどうするかという話です。 これについても、国としては、今後こういうのを広めていくためにはそれのインフラが必要ですから、JRに水素ステーションを造れと言ったって、そんなのできないですから、これは国の責務として。電車のためだけじゃなくて、車にもほかにもいろいろ使えるようになるわけです。この水素ステーションの整備についてはどうお考えですか。
○上原政府参考人 お答えいたします。 燃料電池鉄道車両の社会実装のためには、今後、鉄道駅若しくは車両基地に燃料である水素を供給するための設備の整備も必要となると想定されております。 自動車分野におきましては、既に、インフラ事業者等と経済産業省が連携をいたしまして、予算措置や規制の見直し等を行い、整備が進められているところでございます。 国土交通省といたしましても、鉄道分野につきましても、こうした取組を参考にしつつ、その導入方法等について、鉄道事業者と連携して検討を進めてまいりたいというふうに考えております。 また、先ほど国際規格の標準化のお話も出ました。 私ども、まずは、燃料電池車両の基準を作る際には、国際基準に、国際標準になるような働きかけが必要であるというふうに考えておりまして、現在、国土交通省は、関係省庁と連携して、国際規格への位置づけについて働きかけを行っているところでございます。国際規格審議に積極的に参画をして、国際標準化を推進した上で、燃料電池車両の規制についても見直してまいりたいというふうに考えております。
○小熊委員 この件について最後に大臣にお伺いしたいんですけれども、今言ったように、福島県は再生可能エネルギーで復興の象徴としたいということでいろいろやっているんですが、県内ではちょっと格差が出ているので、やはり、今言った、福島県でこの社会実装ができるというのは、ある意味、復興の象徴にもなるし、新しいエネルギーで頑張ろうとする福島県の後押しにもなるし、一石三鳥、四鳥の効果があるわけです。 大臣、是非、社会実装のときはこの福島県をまず優先的に取り組んでいただくということを、どうですか。
○斉藤国務大臣 今、イノベーション・コースト構想等、福島県が脱炭素社会に向けて大変な御努力をされているというのは存じ上げております。そういうものと、今回のこの燃料電池車HYBARIの普及といいましょうか、これが全国で使用されるようになるということとも非常に大きな関係がございます。検討させていただきたいと思っております。
○小熊委員 イノベーション・コースト構想は、公明党さんの発案で、福島県を後押ししてもらっていますから。でも、あれは海側だけなんですよ。西側が、私のところがちょっと手薄になっているので。この間、会津にも来ていただきましたけれども、磐越西線を強く意識していただきたいなと思います。 次に移ります。 今行われている全国旅行支援についてですけれども、これは一定の効果は出ていると思いますが、各委員の皆さんの地元でも、観光客、また戻ってきたという話もありながら、この仕組みの不備によって、お客さんも、また観光業の方々も、大変な混乱を起こしているところでもあります。 GoToキャンペーンと違って都道府県に任せちゃったんだけれども、きめ細かくやるときはそれでもいいんですが、でも、やはり今、このデジタル化の中で、県によって全然仕組みが違う、申込みが違う、業者も大変、利用者も大変という状況にもなっていますので、これは実際の細かいメニューはその地域ごとにあってもいいけれども、やはり申込みの段階とかそうした統一的なことがないと、こうした混乱が起きてしまうんですね。 このGoToキャンペーンと今回の全国旅行支援、ちょっと変わったことの混乱が起きているんですが、そこをちょっと見直した方がいいという提案なんですけれども、まず答弁をお願いします。
○秡川政府参考人 全国旅行支援なんですけれども、コロナの感染状況に地域差があるということを勘案して、各都道府県において、感染状況を踏まえながら、地域における需要喚起を進めていただくということが重要だと思っています。 このため、制度の骨格につきましては、国が一律で定めます。具体的な運用については、都道府県において、地域の実情とか感染状況に応じて柔軟に対応できる仕組みということに今なっています。 国としては、統一的な事務処理が可能な体制づくりなど、円滑な運用を図るために積極的に支援しているところですけれども、全国旅行支援の円滑な実施がこれからも図られるように、引き続き、都道府県と十分に連携して対応していきたいというふうに考えております。
○小熊委員 混乱があるということは承知しているということで、これは是非改善をしっかりしていかなきゃいけない。 ただ、改善といっても、これは、旅行支援は十二月下旬で一応終わる予定となっていますが、コロナの状況を見ながらですけれども、やはりこの観光業のもう一回復活というか再生を図って、地域において大きな産業の一つですから、これは十二月下旬までということですが、これ以降についてはどうしていくのか。 あと、GoToのときについていたお金が、今、聞くところ二千七百億、執行、GoToの余りとは言わないんだけれども、補正予算の余りがあるわけです。これをどう使っていくのか。 十二月下旬以降どうするのかと、この二千七百億をどう使っていくのか。今後の話ですけれども。だって、旅行会社も、今年中で終わっちゃったら来年どうなるんだろうとなっているわけですよ。ここ、どうですか。
○斉藤国務大臣 現在の全国旅行支援、十二月末までということで、その後どうなるかということでございますが、感染状況や需要動向のほか、これまでの制度実施で明らかになった課題も踏まえつつ、この制度についてどうするか、今後検討していきたいと思っております。
○小熊委員 はっきり言えば、これは早急に、コロナの状況もあるんだけれども、十二月下旬以降どうするかというのは早めに決めなきゃいけないんです。 これはもちろん、旅行する人も、おっ、あしたからどこか行こうと急に思い立つときもあるけれども、大概はやはり、二月、冬、どこか行ってみようかなとか長期的なスパンでやるし、旅行業者の方だって、一定程度の期間を持っていろいろなキャンペーンを張ったり宣伝したりするわけですよ。来週から新しい支援が始まりますといったって、現場が混乱するだけですから。 これはもう、今回の反省点ももう既に承知しているということです、終わっていなくても、この全国旅行者支援の不手際だった部分が。メリットだった部分もそれは承知していると思いますから、やはり、今月いっぱい、十二月の初めには、一月からはこうなりますよとか、二月からはこうなりますよというのを発表できないと、それは現場にとってもまた混乱を生じてしまうことになるので、これは速やかにやっていただきたい。 あと、まだ限られた国になっていますけれども、インバウンドの回復を目指しておられますよね。インバウンドの本格的な回復に向けた政策パッケージが作られていますけれども、これは一定程度の評価をしたいなというふうに思っています。 そこの第四の戦略的プロモーションについては、やはり、海外の人をどう呼び込むかということについては、単に机上の空論ではなくて、やはりそういう、外国人にどうやって、海外の人にどうやって日本の魅力を伝えられるかという意味では、様々なそうした関係機関の人と意見交換をしてプロモーションしていかなきゃいけないと思っていますけれども、この戦略的な訪日プロモーションはどのようにして行うのか、お聞きいたします。
○秡川政府参考人 国土交通省としましては、インバウンドの本格的な回復に向けて、全国各地での特別な体験等を集めて全世界に発信する観光再始動事業を始め、関係省庁の施策も総動員して集中的な取組をやっていきたいというふうに考えております。 特に、御指摘いただきました訪日プロモーションについては、国ごとの特性とかポストコロナの旅行のニーズなどを踏まえて情報発信に取り組むことが大事だというふうに考えています。 具体的には、日本政府観光局を通じまして、インフルエンサーを活用して、SNSの情報発信など、国別、年代別のきめ細かなプロモーションを行うとか、あるいは、ポストコロナにおいてニーズが高まっています自然やアクティビティー、あと、サステーナブルな観光といったもののコンテンツの情報を発信するとか、あと、旅行博やイベントへ出展するなどを通じて日本の観光の魅力を全世界に戦略的に発信して、インバウンドの本格的な回復に取り組んでいきたいというふうに考えております。
○小熊委員 インフルエンサーをちゃんと活用するというのは今の時代に合ったやり方ですし、現場感覚が大事ですよ。現場感覚がないから、いろいろな間違った仕組みをつくっちゃったりするわけですよ。だって、官僚の皆さん、頭は優秀ですけれども、今回の旅行支援の仕組みは、これは現場が混乱するなと想像できなかった。 でも、大臣、我々はまさに国民の代表であるわけです。より国民に近くなきゃいけない。大臣も、上げ膳据え膳じゃなくて、夜中、たまに宿舎のスーパーで、何か疲れ過ぎたサラリーマンがいるなと思ったら大臣が買物していたので、非常に庶民感覚を持ったいい方だなというふうに、度々、本当に会うので、あれなんですけれども。 だから、大臣、普通の皮膚感覚、肌感覚を持っているじゃないですか。そうしたら、大臣、この旅行支援のときも、この仕組みじゃ現場は混乱するなと想像できなきゃいけないじゃないですか。やはり、そういうまさに一般の感覚を持って、大臣、これからいろいろなものを決めていかなきゃいけないんですけれども、そうした感覚をお持ちの方だと思いますから、是非、大臣、その現場感覚を持って、しっかりと旅行支援、観光業支援、普通の人の目でやれるように、これは官僚から出てきたものを是正してやっていただきたい。 大臣、一言、何かありますか。
○斉藤国務大臣 今回、この全国旅行支援で、いろいろ現場で混乱が起きているということは承知しております。 そのことも踏まえながら、ただ、先ほど観光庁次長が答弁したように、地域の実情に合わせながら、またコロナの状況を勘案しながら、地方の声も反映できるような形でやっているということもございます。混乱している部分は、我々も十分反省しながら、現場感覚を持って改善に努めていきたいと思っております。
○小熊委員 大臣、これからも異体同心でこの観光業の推進のために頑張っていきましょう。 ありがとうございました。
○木原委員長 次に、神津たけし君。
○神津委員 おはようございます。長野三区の神津たけしです。 本日は質問の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。御配慮いただいた理事、委員の皆様にまず感謝を申し上げます。 本年九月五日、静岡県において、園バス置き去り事故によって貴い幼児の命が失われました。まずは、冒頭、園バスに関連する事故で亡くなられた方々に哀悼の誠をささげるとともに、謹んで御遺族にお悔やみを申し上げます。 私は、子供が乗る車やバス、こうした乗り物は地球上において最も安全な乗り物であるべきと考えております。これ以上、子供の命がこうした痛ましい事故で失われないよう、子供の命を守るための質問をいたします。 まず冒頭、斉藤大臣に伺います。 園バスでの事故によって幼い命が失われてきていることに対しての御所見、そして、今後このような事故が起こらないように国土交通省としてどのような対策を取っていくのか、伺えますでしょうか。
○斉藤国務大臣 今回の痛ましい事故でお亡くなりになられた園児及びその御家族の皆様に対し、心よりお悔やみを申し上げます。 また、これまでにもたくさんの園児、子供が犠牲になっているということも改めて勉強したわけですが、その方々に心からお悔やみ申し上げたいと思います。 今回の事案を受けまして、九月二十九日に小倉こども政策担当大臣が示した緊急対策に関する基本方針を踏まえ、国土交通省では、年内に安全装置の仕様に関するガイドラインを作成することとしており、現在、学識経験者等から成るワーキンググループにおいて検討を行っております。 国土交通省としましては、このような痛ましい事故が二度と起きることがないよう、内閣府を始め関係府省とも連携し、様々な装置の開発状況等を踏まえ、年内のガイドラインの策定に向け、精力的に検討を進めてまいりたいと思っておりますし、私も先頭に立って頑張りたいと思っております。
○神津委員 ガイドラインにおいて置き去り防止装置の内容を、仕様を決めていくということですが、今回、どのような置き去り防止装置が義務化されるのかというところについてまず教えていただければと思います。
○北波政府参考人 お答えいたします。 現段階で装備を義務づける安全装置といたしましては、エンジンを停止後に運転者等が車内の点検を怠らないよう、バスの後部に点検を促すスイッチを設置し、スイッチを押さない限りバス車外に警報を発するもの、また、運転者等が車内の点検を怠り、バスを施錠し、置き去りにされた幼児等がいた場合、幼児等を検知し車外に警報を発するものなどを想定しているところでございます。
○神津委員 ありがとうございます。 私が拝見しているところでは、今回の静岡県の事故については、幾重にもわたってヒューマンエラーというものが起きたと私は思っております。そういう意味においては、ヒューマンエラーによって左右されないようなシステムの導入を図っていく必要があるというところでは、先ほどおっしゃられたボタン式とそれからセンサー式、二つあったと思うんですが、これを両方導入していくべきではないかというふうに思っております。 例えば、ボタン式だけの場合、これは米国のニューメキシコ州の事例なんですが、バスの中で片側だけをチェックしてボタンを押してしまって、もう一方にいた幼児を取り残してしまったというような事例もありました。 この点について内閣府に質問いたします。 仮に、ボタン式とセンサー式の両方を一体として購入した場合、二十万円を超える部分については自己負担となるにしても、二十万円までは補助してもらえるのかという点について伺えればと思います。
○和田副大臣 お答え申し上げます。 まず、送迎用バスの運行後に、車内に子供が取り残されていないかどうか、園の職員等がしっかりと確認することが必要であり、これが大前提となります。その上で、送迎用バスの安全装置はヒューマンエラーを補完する観点から装備いただくことを想定してございます。 今後、補助の対象とする装置については、ボタン式、センサー式のいずれかの機能のみであってもヒューマンエラーを十分補完できるものを対象とする予定でございます。 御指摘の点につきましては、いずれかの機能を有する装置のみを装備したとしてもヒューマンエラーの補完を行う目的は達成できることを踏まえつつ、今後、文部科学省及び厚生労働省が補助要綱等を策定する中で、両省と連携し、検討してまいります。 なお、現状市販されている装置の販売金額を踏まえ、当該金額を上回る金額として十八万円を単価に予算計上していますが、具体的な補助額につきましては製品市場やガイドラインの動向を見ながら決定してまいりたいと思います。
○神津委員 ありがとうございます。 先ほどニューメキシコ州の事例を申し上げましたが、ボタン式のみでは子供の命を守れないと私は思っております。今後検討を続けていく上で、そういった点についても御検討いただければと思います。 それでは、更問いとして、次に文部科学省に伺います。 本年九月には、沖縄県の糸満市の市営バスで置き去りが発生しました。置き去りにされた児童は、バスの中で眠ってしまい、起きた後でクラクションを鳴らしたが誰も気づかず、その後、自らの判断で窓を開けて下車して、別の運転手に保護されました。 今後、人口減少によって学校の統廃合が多くなり、バスを利用する小学生も増えていきます。過疎の状況によっては、市営バス、デマンドバスで通うような子もあるかと思います。こうした子供が通学で利用する市営バスやデマンドバスについても補助の対象となるのか、伺えますでしょうか。 済みません、今のは、置き去り防止装置を設置するに当たって、補助の対象となるのか、伺えますでしょうか。お願いします。
○山本大臣政務官 神津委員の御質問にお答え申し上げます。 今般、関係府省で取りまとめたこどもの安心・安全対策支援パッケージにおいては、幼稚園、特別支援学校、小学校等の設置者が運行している送迎用バスへの安全装置の装備について支援をすることとしており、一般の住民も利用している公共交通機関は補助の対象として予定しておりません。 一方で、学校生活においては、通学のためのスクールバスを始め、児童生徒がバスを利用する様々な機会があり、そのいずれの場合においても児童生徒の安全を確保することが重要であると考えております。 文部科学省としては、今後も定期的に各学校設置者の注意を促すとともに、今般作成したこどものバス送迎・安全徹底マニュアルや、そこに示されているチェックリストをバス運行事業者と共有することなどにより、小学生以上の児童生徒も含めたバス利用における安全管理の徹底を図ってまいります。
○神津委員 ありがとうございます。 私が思うところでは、やはり市営バスについても、子供が多く利用するような市営バスについても対象とすべきだと思っております。是非、今後御検討いただければと思います。 さて、次の質問に行きます。 済みません、質問通告二を飛ばさせていただいて、質問の三番目、別添資料「車外の歩行者検知システムの導入すべきでは?」という資料に移らせていただきます。 この資料の中で、上の表は報道された事故の記事を私が収集したので、恐らく実態はもっと多いのではないかと思っております。これは、子供の送り迎えをしているときに、家の中にいたはずの子供が、赤ちゃんが一人で出てきて、後輪の下に潜り込んでしまったりして、ひかれて亡くなるケースが複数件ありました。それからまた、兄や姉を送りに来た子供がひかれて亡くなるケースも複数件ありました。 子供の行動としては、やはり私たちは予見がし難いというところがあると思います。母親、兄弟、そして、かわいい園バスを追ってしまうような、そうした習性もあるかと思っております。 こうした事故を防ぐためには、アメリカのバス会社のシステムをちょっと紹介させていただきます。 ドライバーの意識というものは、子供が乗車する側に行くことによって、多くの死角ができてしまいます。このシステムでは、ドライバーの意識が乗り降りする側に行ったとしても、レーダーによって、バスから三メーター以内、前後左右三メーター以内の死角に入った人を検知して、タブレット上とサイドミラーの一部が光ることによって知らせるシステムになっております。このシステムがあれば、この表にある幼い子供たちの命が失われずに済んだのではないかと思っております。 そこで質問いたします。 バスの車内だけではなくて、車外についても前後左右に人がいるかを検知できるレーダー、それからセンサー等の技術を用いて事故を防止していくべきと考えておりますが、大臣、いかがでしょうか。
○斉藤国務大臣 国土交通省では、これまで、車外の事故を含む自動車による事故防止のため、事故実態やデータに基づき、国連における議論等も踏まえ、順次、安全基準を策定してまいりました。 直近では、後方を確認するバックカメラや後退時のアラームに関する国際基準が日本主導で成立したほか、死角となりやすい車両の直前や左右をセンサーなどで検知する装置についても、今後、日本主導で国際基準化される予定でございます。 国土交通省としては、こうした安全に関する国際基準の策定及び国内法制化などを通じて、子供が巻き込まれる痛ましい事故の発生防止に取り組んでいきたいと決意しております。
○神津委員 ありがとうございます。 前後については既に義務化されていて、横については日本が国際基準をリードしてセンサーをつけていくというところだと思います。是非、スクールバスについては率先して、先を読んでセンサーの導入を図っていただきたいというふうに思っております。 さて、次の質問に行きます。次に、別添資料二の質問を伺います。 社会心理学を研究されている新潟青陵大学大学院の碓井真史教授の言葉なんですが、子供を置き去りにすることはあり得ないという気持ちで対策を取るのではなくて、子供を置き去りにすることがあるかもという気持ちで対策を取っていくことが大切とおっしゃられております。 その意味において、この上のグラフ、これは米国における子供の車内熱中症による死亡事故の場所と状況。これは一九九〇年から二〇二一年の間で九百七十二人の幼い子供たちが車内で亡くなっているという状況があります。 これについて、まず一番上の子の例については、家に鍵が置いてあって、子供が車の中に勝手に入ってしまって、自分から抜けることができなくなって亡くなってしまったのが一番上の棒です。そして、車内に残っていることを知っていたというのが真ん中の横棒で、これは恐らくネグレクトとかパチンコに行っていたとか、そういう方たちが対象となっていると思っております。三番目の横軸、一番大きい四百九十名なんですが、子供をうっかりと車の中に残してしまって子供が亡くなってしまったという事例になります。この事例なんですが、これはアメリカでは四百九十人亡くなっているというところで、一番多い原因となっております。 日本において、それではどうかというところなんですが、これも私、報道からピックアップしてきた事例なので、恐らくカバーされていない、過小評価されている表なんですが、これまで多くの子供たちのやはり命が失われてきています。今年についても、保育園に子供を連れていくことを忘れてしまって、子供を車の中に置き去りにしてしまった。たまに私自身も、子育てをしている中で、やはりこういうような同じ経験があって、子供を車内に乗せていたということを忘れていたということもありました。本当に、先ほどの碓井教授の話でも、子供を置き去りにすることがあるかもという気持ちでやはり対策を取っていく必要があると思っております。 これについてなんですが、欧米においては、既に幼児置き去り防止システムの搭載をメーカーの責務とするような調整が強まっております。欧州では、ヨーロッパ新車アセスメントプログラムという新車の安全性を評価する仕組みがあります。二〇二三年から子供の置き去り検知を加点対象として評価することとしております。 人間の注意力は万全ではなく、常にエラーの可能性がある。技術によって人間の能力を補助することが私は望ましいと考えております。こうした観点から、国内での自動車安全基準、JNCAPについても、幼児置き去り防止システムの有無を項目として追加して加点措置を行っていくべきだと思っておりますが、いかがでしょうか。
○西田大臣政務官 委員の御指摘どおり、欧州では、乗用車で置き去り事故等が発生していることから、自動車アセスメントにおいて、幼児置き去り防止装置の評価を二〇二三年から開始する予定と承知をしているところでございます。 我が国においても、子供の命を守ることは重要であることから、乗用車における置き去り事故の実態等を踏まえ、置き去り防止装置についても自動車アセスメントの対象に加えることを検討してまいりたいと思います。
○神津委員 ありがとうございます。是非、前向きに早急に項目に加えていただきたいと思います。 ここに関連してなんですが、それでは、日系の会社がこの技術に対応しているのかというところをまず申し上げさせていただくと、いろいろな方式があるんですが、ドアに付随している、ドアを開け閉めすることによって子供がいるかどうかというところのアラームシステムみたいなものがあるんですが、それについては、もう日系のメーカーは、既に米国で出す車についてはほぼ搭載しているというふうな状況と伺っております。大体一台当たり六十ドルぐらい、日本円で、今円安になっているので、八千円ぐらいですかね、八千円ぐらいで搭載できるようなシステムというふうに伺っております。 ただ、実は、そのドアに関連したシステムでは実はまだ弱くて、子供が例えば毛布の中で寝てしまっているようなケース、こうしたケースについては検知されないというふうに伺っております。 それでは、どういうシステムが望ましいかというところにおいては、私はミリ波レーダーとかそうしたシステムがふさわしいと思っています。 資料三を御覧ください。 今度、ボルボがこのミリ波レーダーシステムを採用した車を発売する予定となっております。ボルボが採用しているシステムなんですが、実は日系企業、アルプスアルパイン社のミリ波レーダーを利用して子供を検知することができるようになっております。このミリ波レーダーなんですが、ほかの企業、東海理化とかアイシンについてもこのミリ波レーダーのシステムを採用している。 これは具体的に申し上げますと、ドアの施錠後にセンサーが子供の置き去り状態を判断する。その後で、ホーン、ハザードランプ等で置き去り状態を検知して通知する。それから、それでも解消されない場合には、ユーザーの携帯電話にテキストメッセージとして来るようになっております。ここに付随して、それでは、車内の温度が上がってきたときに、自動的にエンジンが稼働したり空調が稼働したりするようなシステムも導入することができる。さらに、この状態が続くような場合は、警察や消防に自動的に通報するようなシステムができるというふうに伺っております。 このシステムなんですが、ミリ波レーダー以外のところでも、例えば村田製作所のWiFiの電波を利用したセンシングの技術ですとか、それから旭化成の二酸化炭素の検知のシステム、これによっても置き去りを発見することができるようなシステムとなっております。 こうして、もう既に日系企業、技術的には開発されているので、是非とも早急に先ほどの申し上げたシステムの導入をJNCAPの評価の加点対象として進めていただければというふうに願っております。 ただ、実は、このシステムを導入するに当たって、私、いろいろ調べていて感じているところは、警察庁それから消防庁に問い合わせたんですが、こうした置き去りによって亡くなられた子供たちの人数とかは把握し切れていないというふうに伺っております。これからこうした装置を義務化していくような流れができたときにも、そうした背景とした日本におけるデータがなければ、進めるにも進められないような状況があると思っております。 この現状を把握していくためにも、警察庁、消防庁におかれては、こうしたうっかりと幼児が置き去りになってしまって、救急搬送あるいは子供が死に至ってしまった事故の件数を把握していただきたいと思いますが、お願いできますでしょうか。消防庁と警察庁からお願いいたします。
○大賀政府参考人 警察庁におきましては、社会的反響の大きな事案について個別に報告を受けているところでございますけれども、警察で取り扱いました御遺体のうち、委員のお尋ねのような事案に関しまして、御指摘を踏まえまして、把握に努めてまいりたいと考えております。
○中川大臣政務官 消防庁におきましては、毎年五月から九月にかけて、熱中症により救急搬送された人数等についての調査を行っているところでございます。この中で、熱中症により搬送された方の年齢及びその発生場所について、幾つかの区分を設けて調査を行っているところでございます。 この調査は、救急隊が熱中症の方を搬送する際に把握できた情報について集計するものであり、現状では乳幼児の車内への置き去りを特定できるような調査項目はなく、その件数は把握をしていないところでございます。 また、救急隊は、救急搬送や応急処置に必要な情報について、本人、家族や通報者等への聞き取り等により把握しているものであり、車内で熱中症の発症に至った経緯等について消防において正確に把握することは困難であることを御理解をいただきたいというふうに思います。 しかしながら、今後、車内で熱中症になった乳幼児を搬送した件数の把握については、これは把握をしていくことは可能だというふうに思いますので、実際に調査に当たる各消防本部の意見を十分に聞いた上で検討してまいりたいと存じます。 よろしくお願いいたします。
○神津委員 警察庁、消防庁におかれては、是非とも、こうしたデータ、把握に努めていただきたいと思います。 時間が来ましたので、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○木原委員長 次に、小宮山泰子君。
○小宮山委員 立憲民主党、小宮山泰子でございます。 本日は、先週の大臣に対する質疑の残余の質問を引き続き質問させていただきたいと思います。 先般、日鳶連の会長から、足場からの転落事故による直近の被害事例を伺いました。日本では毎日のように工事現場からの転落事故により負傷また死亡事故が起きているようです。非常に痛ましいことでもあります。対策を万全にするための安全経費が確保されていない、こんな現場からの声もあり、危険な仕事ではありますが、都市の発展や、また社会インフラの整備、こういう意味においては、日本の大きな産業でもあり、ここを支える職人をしっかりと支えるということは政治の使命だと考えております。 また、このような危険な職場ということもあり、若い世代や新規労働者の参入障壁というものも、この安全経費が確保されない、そして安全が確保されないということにつながり、参入障壁につながっているとの認識がございます。 そこで、伺わせていただきたいと思います。 まず最初に、建築現場での転落事故の被害状況について現在どのような把握をされているのか、把握している実数、事故発生の傾向をお聞かせください。
○美濃政府参考人 お答え申し上げます。 令和三年の労働災害による死亡者八百六十七人のうち、建設業における死亡者は二百八十八人であり、全産業の約三三%と最も大きな割合を占めております。 また、建設業における死亡者二百八十八人のうち、墜落、転落によるものは百十人であり、約三八%と最も大きな割合を占めているという状況にございます。
○小宮山委員 今厚生労働省から示されたとおり、大変大きな割合がこの事故によって起きているということになります。 大臣所信の所信的挨拶において、担い手、特に建設業の確保の項目で、労務費や燃料費を適切に転嫁できる環境の整備等による取引環境の適正化を図りつつ、賃金の引上げに向けた取組を進めますと述べられましたが、具体的にどのようなことに取り組んでいかれるのか、お聞かせください。
○斉藤国務大臣 建設業の担い手の確保は喫緊の課題でございます。労務費等の必要な経費が適切に確保されるよう、建設資材等の高騰を踏まえた価格転嫁や賃金水準の引上げに向けた取組、この二つに取り組んでおります。 現下の建設資材等の高騰に関しては、直轄工事において、最新の単価を予定価格に反映するとともに、請負代金額の変更規定、いわゆるスライド条項の適切な運用に努めており、本年六月には一部規定の運用ルールを改定したところです。 また、地方公共団体に対して、最新の単価を適切に予定価格へ反映させつつ、適正な積算を行うこと等を要請しております。 さらに、民間工事についても、適正な工期の確保や契約後の状況に応じた必要な契約変更について、民間発注者や建設業団体等に対して要請しております。 また、賃金水準の引上げに関しましては、公共工事設計労務単価について十年連続となる引上げを行うとともに、私と建設業四団体トップとの定期的な意見交換会において、おおむね三%の賃金上昇の実現に向けて、官民一体となって取り組んでいくことを再確認したところです。また、ダンピング対策の徹底等、賃金引上げに向けた取組を進めております。 このような適正な価格転嫁、賃金水準の引上げが、ひいては現場の安全、そして魅力ある職場につながっていくと思います。
○小宮山委員 大臣のおっしゃるとおり、ダンピング対策、また、賃金がしっかり上がるということは重要だと思います。これが現実に具体的に実行されなければならないんだと思っています。 建設職人基本法超党派の国会議員フォローアップ推進会議では、転落事故防止による被害をなくすための議論を重ねております。同会議での取りまとめを受けて、国土交通省では、建設工事における安全衛生経費の確保に関する実務者検討会を設置し、六月、建設工事における安全衛生経費の適切な支払いに向けての提言を取りまとめられました。 提言を踏まえて、民間工事においても、安全衛生経費の適切な支払いのための実効性ある施策として、今後どのような取組を進めていくのか、確認をいたします。
○斉藤国務大臣 御指摘の安全衛生経費は、労働災害防止対策を適切に実施する上で必要な経費であり、この安全衛生経費が下請負人まで適切に支払われることが重要でございます。 このため、国土交通省では、本年六月に実務者検討会において取りまとめていただいた提言を踏まえ、学識経験者や業界団体等にも御協力を得ながら、安全衛生経費の見える化等に向けた検討を開始したところでございます。 具体的には、本年度は、安全衛生経費の適切な支払いを確認するための確認表の作成に取り組むこと、そして来年度は、安全衛生経費の内訳明示のための標準見積書の作成に取り組んでまいります。 また、作成した確認表等の普及や、安全衛生経費の必要性や重要性に関する戦略的広報も重要であり、業界団体等の御協力もいただきながら、並行して取組を進めてまいります。 国土交通省としましては、公共工事、民間工事、いずれにおきましても、安全衛生経費が下請負人に確実に支払われ、技能者の方々が建設現場で安全に安心して働くことができるよう、引き続きしっかりと検討を進めてまいりたいと思っております。
○小宮山委員 建設職人基本法、これは、ある意味、初めて一人親方をきちんと法律上に記したものでもあります。この中での、今大臣が指摘いただきました確認表の作成、また、これを普及され、そして標準見積りの作成というものが現実になっていくこと、これは大変重要なことだと思っておりますし、その実行、是非しっかりと私たちも注視をしていきたいと思っております。 さて、足場組み立て後の安全点検においては、事業者と注文者の各々が安全点検実施者の指名を行い、その結果と氏名の記録、保存をすることとし、そのために必要な規則改正を行うべきだと考えております。 点検実務者の指名に当たっては、推進要綱に示された、十分な知識経験を有する四要件のいずれかの資格を有する者とすることなど、労働基準監督署などによる指導徹底が図られるべきでもあります。また、足場の安全点検を行う場合は、機材別チェックリスト等の活用を図っていくことも必要です。 厚生労働省に所見をお伺いいたします。
○美濃政府参考人 お答え申し上げます。 厚生労働省では、建設業における労働災害のうち、最も大きな割合を占める墜落、転落災害を防止するため、建設業における墜落・転落防止対策の充実強化に関する実務者会合を開催し、令和四年十月に報告書を公表したところでございます。 その報告書では、現在、法令によって義務づけられている足場の点検をより確実に実施するため、点検実施者を指名し、その氏名、お名前を記録、保存の対象とすることを法令上明確化すること、足場の点検実施者は、研修の受講等により一定の能力を有する者とすることが適切であることなどが提言されてございます。 厚生労働省では、実務者会合の御提言を踏まえ、関係法令の見直しに向けて速やかに対応していきたいと考えております。 また、法令改正に合わせて、足場からの墜落・転落防止総合対策推進要綱に基づく点検実施者の要件や足場等の種類別点検チェックリストの活用につきまして改めて周知、指導を行う等、墜落、転落災害防止対策の充実強化を図ってまいりたい、このように考えてございます。
○小宮山委員 手すり先行足場採用の促進、強化、向上を更に図るために、一人親方等を含め、労働基準監督署などによる周知、指導が必要と考えます。また、転落、墜落死傷災害の原因分析とフォローを徹底して行っていかなければなりません。厚生労働省にこの点を伺いますし、また、厚生労働省だけではなく、国土交通省においても、やはり建設職人の方たちは国交省の関係の情報に触れることが基本的には多いので、やはり周知、指導というのは国交省からも行うべきと考えますが、御所見をお聞かせください。
○美濃政府参考人 建設業におけます墜落・転落防止対策の充実強化に関する実務者会合報告書では、手すり先行工法の更なる普及のため、手すり先行工法等に関するガイドラインの内容の充実を図るとともに、同ガイドラインの周知、指導とフォローを行うことなどが提言されてございます。 厚生労働省では、実務者会合の御提言を踏まえ、ガイドライン等の見直しに向けて速やかに対応し、改めて一人親方を含めたガイドラインの周知、指導を行うとともに、墜落、転落死傷災害の原因分析等にも引き続き取り組んでまいりたい、このように考えてございます。
○長橋政府参考人 委員御指摘のとおり、一人親方の建設技能者に対しまして、安全衛生対策に関する情報を分かりやすく伝えるということが非常に重要だと考えております。 このため、先ほど答弁ございました厚労省におけるガイドラインの見直し、あるいは周知、指導の取組と併せて、国土交通省としても、安全衛生対策の重要性が分かりやすく伝わるようなリーフレットを作成し、関係団体とも連携しながら戦略的広報に取り組んでいきたいと思います。
○小宮山委員 是非よろしくお願いいたします。 さて、あしたは、皆さん、何の日か御存じでしょうか。あしたは無電柱化の日ということで、十一月十日は無電柱化の日であります。 昨日は四百四十二年ぶりの天体ショーということで、空を見上げた方もいるかと思いますが、日中見ると、電線が横切って、青い空を見ることができない地域はたくさんあると思います。そして、防災上も非常に危ないことがある。倒壊等で道を塞ぐ、そういったこともあり、この無電柱化推進の法律はできております。 この法律自体は超党派による議員立法で成立させて、新たな電柱は立てない、既存の電柱は減らしていくことが期待され、現在も進んでいる施策だとは思いますが、今も毎年電柱が増加をしております。推進法が求めている政策実現に即しているとは言い難く、厳しく言えば逆行しているのではないかとさえ指摘もあります。 無電柱化に向けた国土交通省の取組、十分行われていると考えているのか、どのような施策に取り組んでいくのか、大臣にお伺いします。
○斉藤国務大臣 無電柱化は、道路の防災性の向上、そして安全、円滑な交通の確保、良好な景観形成などの観点から大変重要な施策と考えております。 しかしながら、令和三年度に関係省庁で連携し新設電柱の設置状況を調査したところ、約四万八千本増加している、そういう状況でありました。 増加要因としては、個別の家屋新築等に伴う電力の供給を目的とした増加であったこと等の結果を踏まえ、令和四年四月に関係省庁とともに新設電柱の抑制策を取りまとめたところです。 このうち、国土交通省の抑制策としては、市街地開発事業等においては、令和四年度から無電柱化の新たな支援制度を創設し、市街地開発事業等における無電柱化の取組を進めております。 また、道路管理者としては、市町村管理を含む緊急輸送道路の全線において新設電柱の占用制限を実施するとともに、道路整備時に将来の電力需要が見込める場合には事前に管路を埋設するなどの取組を進めているところです。 なお、既存の電柱に対しては、引き続き無電柱化を進めるとともに、緊急輸送道路において電柱倒壊による道路閉塞の影響が大きい区間など、優先順位の高い区間から早期に占用制限の開始に取り組んでまいります。 引き続き、関係省庁と連携し、新設電柱の抑制及び既設電柱の削減に向けて取り組んでまいりたいと思います。
○小宮山委員 二〇一六年に無電柱化推進法ができた頃までは、毎年七万本ずつ新設の電柱が増えていました。しかし、できてから、何とか今、新設は四万八千本に増加が鈍化をしましたが、全国には、日本には約三千六百万本もの電柱が立っている現実は変わりません。 無電柱化、いろいろな工事をしていく中において、私自身が台湾の台北市に視察を行った際、インフラ工事とメンテナンス、改修までの一元管理が行われている現場を見させていただきました。道路、電気、通信などインフラ整備と併せて、計画、日程についても情報公開も行われ、縦割りの弊害と言われる日本でも同様の管理体制が導入できたら効率化になるのではないかと感じております。 従前も委員会での質疑で取り上げましたが、改めて国交大臣に御所見を聞きたいと思います。
○斉藤国務大臣 効率的に取り組めというお話でございます。 無電柱化の推進に当たっては、コスト縮減や事業のスピードアップを図ることが重要であり、御指摘の事業手法の効率化は極めて重要であると認識しております。 そのために、設計と道路管理者が実施する工事、それから電線管理者が実施する工事等を一体的に実施する包括発注の普及や、民間ノウハウを活用し、設計、工事に加え維持管理まで一体的に実施するPFI手法の普及などに取り組んでおります。 関係省庁と連携し、無電柱化の効率的な事業手法の普及拡大に努めてまいります。
○小宮山委員 本日配付させていただいております資料、先ほどからの大臣の答弁にあった電柱の調査結果、また、日本がどれだけ遅れているかということを記したもの、これは国土交通省のホームページより添付をさせていただきました。 また、私の町、埼玉県の川越市は、無電柱化でまちづくり、町並み保存が非常にうまくいったということで有名ではありますが、残念ながら、まだまだ川越まつりの巡行するルートにおいては電線がたくさんあります。これについても、今現在というか昭和五十年代からの資料等を出させていただきましたが、電線がないところとあるところ、これをくぐるために山車の形まで変えるという意味では、祭り自体も矮小化するというようなことも起きています。 観光政策に力を入れていくという国において、まだまだ、そういう意味では、本来の姿を取り戻すためにも、この無電柱というのは進めていただきたいと思います。 時間となりましたので、最後の質問の方はこちらから最後にお願いでございます。 本日もここにいらっしゃる委員も含めまして、あしたが無電柱化の日ということ、なかなか認知が進んでいないかと思いますが、みんな知っていらっしゃいますか、それだと心強いんですが、是非、この認知向上のために、しっかり推進をしていただくこと、国交省には全力を尽くしていただくことも併せてお願いいたしまして、私の質問を終わりといたします。 ありがとうございました。
○木原委員長 次に、山本剛正君。
○山本(剛)委員 日本維新の会の山本剛正でございます。 あしたは無電柱化の日でございます。皆さん、どうぞよろしくお願いいたします。 斉藤大臣、先日、しまなみサイクリング、本当にお疲れさまでございました。本当に気持ちよく、天気もよくて、若干日焼けもするような感じでございましたけれども。 僕、高速道路を自転車で走る、なかなかできることではなくて、本当に貴重な経験をさせていただいたと思っております。私は三十キロ走って、大臣は二十数キロ走られたということで、僕が思ったのは、政治の決断が、やはりあれだけすばらしいイベント、あれだけ多くの皆様が喜んで楽しめるイベント、政治の決断によってもたらされているというふうにも思いましたし、日常にできない経験、体験というものは、やはり人を豊かにしていくんだなというふうに思いました。 一方で、ああいった皆さんの笑顔に触れたときに、コロナは憎いなと思いましたね。三年間ぐらい本当に、三年ぶりの開催ということで、なかなか、皆さんが様々なところでコロナで苦しんでおられる中で、ああいうイベントを体験をすると、つくづく、この三年間のコロナの惨状というものは本当に憎いなという思いがいたしております。 大臣、どうですか。何も通告とかしていないんですけれども、しまなみサイクリングの感想をちょっと一言だけ。 〔委員長退席、津島委員長代理着席〕
○斉藤国務大臣 私、政府の自転車活用推進本部長として参加させていただきました。高速道路をストップさせて高速道路を走る。また、海の上、その大きな橋の上を走る、その爽快感を感じました。多くの人にそれを感じていただきたいと思ったところです。
○山本(剛)委員 そうですよね。本当は、もっともっと、丹羽道路局長も参加される、四国の整備局長をこの間までやられて、まさに丹羽さんが庭に戻ってきたみたいな感じになっていましたけれども。 ああやって、政治の決断をこれからどんどんどんどん推し進めて、国民に笑顔と人生の豊かさを享受できるように我々は頑張らないといけないんですが、今日は離島振興法の採決もありますけれども、ちょっと離島振興について、かなり、今、離島地域は過疎化、高齢化、本当に、どこの地域よりも進んで、大変な状況でございます。これもやはり政治の決断で前に進めていくことで、離島の皆様の安心、安全というものを政治が届けられるというふうに私は思っておりますけれども。 そういった中で、救急搬送のためのヘリポートの、例えばヘリポートの整備とかなんとかいろいろ、あと、離島航路の充実とか、燃油や運賃等の各種補助について、これからこういうことをやっていこうということがあったら、是非ここで御紹介をいただきたいというふうに思います。
○木村政府参考人 お答えいたします。 離島は、我が国の領域、排他的経済水域等の保全、食料の安定的な供給等の重要な役割を担う一方、人口の減少が長期にわたり継続し、かつ高齢化が急速に進展するなど、ほかの地域に比較しても大変厳しい状況であるというふうに認識しております。 委員御指摘のように、離島地域はそれぞれ自然的社会的条件が異なっておりますので、そうした特性をよく踏まえて取組を進めていくことが重要であるというふうに考えております。 国土交通省におきましては、離島活性化交付金等を活用しながら、例えば漁業体験等、地域住民が主体となって提供する観光コンテンツづくりでありますとか、あるいは小規模離島ならではの特色を生かした離島留学でありますとか、あるいは移住者の受入れのための空き家の改修、UIJターン希望者のための情報提供などへの支援を行っております。さらに、離島における条件不利性を克服するために、スマートアイランド実証実験という取組を行っておりまして、デジタル化による遠隔医療や遠隔教育、あるいはグリーンスローモビリティーの導入など島内の足の確保、こういった新しい取組についても御支援を行っているところでございます。 今後とも、関係省庁と連携し、離島振興施策の推進に努めてまいります。
○大坪政府参考人 お答え申し上げます。 離島などの僻地におきましても必要な救急医療体制を確保することは極めて重要であると考えておりまして、その確保に当たりましては、各都道府県が医療計画を策定し、地域の実情を踏まえて体制構築に向けた取組を行っていただいているところであります。 先生からお尋ねのありました離島特有の救急医療体制の確保に対する支援といたしましては、迅速な搬送を行うことにより早期の治療を開始するためのドクターヘリの運航体制の整備、またそれから、そのドクターヘリによる医療の提供を行うための離島にある医療機関のヘリポート、これの工事費などについて国として財政支援を行っております。 厚生労働省といたしましては、引き続き、離島における救急医療体制の充実に向けた支援を行ってまいりたいと考えております。
○高橋政府参考人 お答えを申し上げます。 離島の生活や産業を支える離島航路の確保、維持は極めて重要でございます。 国土交通省では、離島住民の必要最低限の移動手段を確保するべく、唯一かつ赤字との要件に該当する全国百二十七航路に対し燃料費を含む運営費を補助して、離島航路の確保、維持を図ってございます。令和四年度予算におきましては七十億円を計上してございます。 また、これら航路における離島住民への運賃割引補助として、各々の地域の状況に鑑み、航路事業者、地方自治体、地方運輸局等から成る離島航路協議会におきまして運賃水準を決定し、決定された運賃引下げ額を国と地方公共団体が支援してございます。 さらに、新型コロナウイルスによる影響等により厳しい経営環境にございます事業者に対し、令和三年度補正予算により、燃料高騰対策を含む事業継続支援や感染症対策支援を行いますとともに、令和四年度補正予算案におきましても、ポストコロナ時代に対応した経営効率化の取組等に対する支援を盛り込んでおります。 地域のニーズを踏まえながら、離島航路を始め、地域の足の確保、維持にしっかりと取り組んでまいりたいと存じております。
○山本(剛)委員 ありがとうございました。 様々な取組を実施していただいて、私、実は母が壱岐という長崎の島の出身で、半分は壱岐の血が流れているので、私、選挙区には離島はありませんけれども、やはり、離島の皆さんの生活を支えていくこと。 これは、例えば救急の話をすると、救急車に連絡をして現着するまでというのが平均で十分ぐらいというふうに言われているわけですよね、普通の生活をしていたら。もちろん、五分、六分で行くところもあれば、十五分ぐらいかかってしまうところもあるんですけれども。でも、残念ながら、離島で本当に救急で、ドクターヘリでというふうになると、通報してから病院に着くまで、往復かけて、一時間ぐらいかかるみたいな話を昨日しておりました。この部屋と隣の部屋が、その隣にあって、すぐこっちにやってこられるよ、コネクティングしているような、そんな感じではないので、やはり離島の政策というものはしっかりと進めていっていただきたいというふうに思っております。 じゃ、続きまして、離島振興法の話はこれぐらいにして、海上保安庁さんにちょっとお尋ねをするんですが、現在、安保三文書の改定に向けての検討に入っているわけでありますけれども、防衛費、実質GDP二%への増額は、これは大きな論点となっているわけでございます。防衛費二%はNATO定義を参考にして内容を精査することになっていますが、その中に海上保安庁の予算も含まれているわけでございます。しかし、NATO定義の軍隊以外の武力組織とは、軍事訓練を受け、軍事力として装備され、軍事展開時に軍の直接指揮下で運用可能である範囲に限るとされています。 そこでお伺いしたいのが、海上保安庁法二十五条との関係でございます。海上保安庁法の二十五条は、この法律のいかなる規定も海上保安庁又はその職員が軍隊として組織され、訓練され、又は軍隊の機能を営むことを認めるものとこれを解してはならないというものであります。 この法律がある以上、NATO基準の防衛費二%枠に海上保安庁の予算を含めることは、これは大きな矛盾が生じていると私は考えているんですけれども、見解をお尋ねをいたします。 〔津島委員長代理退席、委員長着席〕
○石井政府参考人 お答え申し上げます。 委員御指摘のNATO定義は、防衛省予算に限らず、国防に関わる予算を示すという意味で参考になる指標と承知しております。 また、我が国における防衛関係予算の枠組みについては、新たな国家安全保障戦略策定の取組などの中で、政府全体で議論されるものと承知しております。 一方で、海上保安庁法第二十五条は、警察機関である海上保安庁が非軍事的性格を保つことを明確化した規定でございます。 海上保安庁におきましては、このような現行法の規定に基づき、警察機関として尖閣諸島周辺海域における領海警備などを適切に実施するなど、我が国の安全保障において重要な役割を担っているところでございます。 いずれにいたしましても、海上保安庁といたしましては、我が国周辺海域の安全保障環境が一層厳しさを増していることから、海上保安体制をより一層強化することが極めて重要な課題であると認識しており、そのための予算確保が重要であると考えております。
○山本(剛)委員 何となくやはりちぐはぐなんですよね。重要だと言いながら、でも今までどおりですとか、NATO基準を参考にします、参考にするなら、先ほど読み上げたようなことをやはりちゃんと認識を私はしないといけないと思うんですよ。実際に、参考にするならですよ。 要するに、軍事展開時に軍の直接指揮下で運用可能である範囲に限る、これを参考にするのであれば、二十五条はやはりおかしいじゃないですか。だって、このいかなる規定も海上保安庁又はその職員が軍隊として組織され、訓練され、又は軍隊の機能を営むことを認めること、これを解してはならないとなっているわけですから。 これだけ重要な局面を迎えている中で、従来どおりの答弁をしていく、今までも、この第二十五条、昨日の質問取りのときでも、矛盾しているとは感じていないんですよねとおっしゃっていましたよ。これだけ重要な局面で本当にそれがいいのかどうか。 この二十五条についてはまたちょっと後から大臣にお尋ねをしますけれども、やはり、真剣に考えていかなければならないというか、真剣に考えるというより、これは本当に前向きに捉えていかなければならない問題だというふうに考えております。 今日は、読売新聞に、海自と海保の有事想定訓練、これを実施する、政府がこの共同訓練をやるという方針を固めたというニュースが出ているんですけれども、まるで私が質問をすることを想定していたかのように出てくるわけでありますが、海上保安庁と海上自衛隊の連携についてちょっとお尋ねをしたいというふうに思います。 武力攻撃事態の際、自衛隊法八十条に基づいた、防衛大臣が海上保安庁を統制下に置く際の要領の策定の検討を始めるとされたわけであります。 武力攻撃事態を想定した海上自衛隊と海保の共同訓練、防衛大臣による海保統制要領がないと明らかにされていたのが、今日の新聞では、これがもう共同訓練をやりますよというふうになっているわけでありますけれども、今後、海上保安庁では、武力攻撃事態の際、どういった連携が海上自衛隊さんとできると考えているのか、この見解をちょっとお尋ねしたいと思います。
○石井政府参考人 お答え申し上げます。 海上保安庁においては、平素から、防衛省・自衛隊との間で情報共有を行える体制を維持するとともに、各種の訓練を行い、緊密な連携を保持しております。 武力攻撃事態下において、海上保安庁は、海上保安庁法に規定された所掌事務の範囲内で、非軍事的性格を保ちつつ、自衛隊と連携し、適切な役割分担を確保した上で、海上における人命の保護などを実施することになります。 具体的には、漁船の保護、船舶の救難などの人命、財産の保護や、密輸、密航などの海上における犯罪の取締りなどの業務を実施することとなると考えられ、これらの業務は我が国の安全保障上の重要な役割を担うものと認識しております。 いずれにいたしましても、海上保安庁と自衛隊との連携は重要と認識しており、引き続き、自衛隊との情報共有、連携の深化、各種訓練の充実など、必要な取組を推進してまいります。
○山本(剛)委員 ということは、今までどおりの運用でやっていきますよということですよね。それを防衛費二%の中に入れるんですか。今までどおりのものであるにもかかわらず、その中に入れるというのは、僕はどうしても解せないんですけれども、これはおかしいと言われている方も結構いらっしゃるのではないかなというふうに思っていますが、ここでやはり、海上保安庁法の範囲の中でとおっしゃられた。海上保安庁法、特に二十五条がある以上は、武力攻撃事態の際も、結局、海上保安庁は後方支援しかできないということをおっしゃっているようなものですよね。 この法律に、この条文に縛られて、日本の安全保障、防衛のために真に必要な行動ができない、海上保安庁がもしそれが取れないとするならば、防衛費の中に海上保安庁の予算を組み入れること、それでも海上保安庁はこれをやってほしい、認めてほしいと認めるのであれば、いっそのこと海上保安庁法二十五条を改正するべきではないですか。 大臣、やはり、こういったあやふやな、穴のあるような状況で、日本の安全保障、日本の領空、領土、領海を守っていくことができるのか。やはり、きちっと海上保安庁の皆様方にもその大いなる役割を担っていただくために、海上自衛隊の皆様方と連携をしっかりとして、全く穴のない、抜け目のない、そういった法整備というものは必要だというふうに私は考えますが、大臣、この第二十五条、改正する意思がおありになるのか、改正すべきなのか、お答えをいただきたいと思います。
○斉藤国務大臣 海上保安庁法第二十五条は、警察機関である海上保安庁が非軍事的性格を保つことを明確化した規定でございます。 特に、尖閣諸島周辺海域の領海警備を実施するに当たって、当該規定は、法にのっとり、事態をエスカレートさせることなく業務を遂行することを明確化するものであり、海上保安庁法において重要な規定と認識しております。 海上保安庁においては、引き続き、警察機関として、自衛隊を始めとする関係機関等と緊密に連携し、冷静に、かつ毅然として対応を続けてまいります。
○山本(剛)委員 様々なシチュエーションが想定できる中で、確かに、今の状況ではその答弁しかできないんだろうなというふうに思います。しかしながら、そういった現状の法の枠組みの中で、全くもって想定外のことが起こったときに、日本の国民の命や財産を守っていくことができるのか、日本の安全保障上不備がなかったと言えるのかということは、これからの議論の中で真剣に私はやっていかなければならないと思っています。 海上保安庁や海上自衛隊の皆様には、日本の防衛のために昼夜を問わず努力を続けていただいていることを、本当に私は敬意を表したいと思います。しかしながら、こういった状況があるということを国民の皆さんにも知っていただいて、前向きな議論をこの国会の中で我々は真摯にやっていかなければならないということを御提案申し上げまして、次の質問に移らせていただきます。 次は、先ほどの枝野委員の質問と若干かぶるところもあるんですが、航空政策について私もちょっと質問をさせていただきたいんですが、まず、インバウンドの取組に向けた航空業界への支援全般についてお尋ねをしたいと思います。 先般内閣で取りまとめた総合経済対策では、水際対策の緩和等とともに、失われたインバウンド消費五兆円の獲得を目指しているわけでございます。でも、なぜか日本はワクチン三回で、海外は二回で、これはもう二回でいいんじゃないかなと僕は思っているんですけれども、インバウンドの取り込みの一丁目一番地はまさに航空業界であるということは、これはもう間違いない、先ほど枝野委員もおっしゃられておられました。そういったところが海外の人を呼び込んで、それが鉄道を使い、タクシーを使いということを先ほど枝野委員が御紹介されておりましたけれども、まさにその一丁目一番地が航空会社であるわけであります。 この三年間のコロナ禍で、各航空会社は経営に大きな痛手を負い、現在、再建途上というよりは、まさに再建のスタートラインに立ったわけであります。 ちょっと資料を御覧いただきたいんですけれども、航空業界では四千人もの人材が失われているわけでございます。これは五%に相当するんですが、CAさんなんかは、どちらというと今地方公共団体とかで活躍をされて、減っていないというようなお話も伺いましたが、それはもう先ほど枝野委員がおっしゃったとおりです。いわゆるグラウンドスタッフがいない。グラウンドハンドリングの方とか、地上係員さんは本当に顕著だそうで、インバウンドを取り込むには国際線スタッフの拡大が急務だ、しかしながら、国際線スタッフは育成に時間がかかる、そう簡単ではないということであります。 そこで、今後議論される補正予算案で、こうした人材育成や採用を始めとした航空業界への支援をどう考えているか、また、あるならそのメニューについて、その内容をお知らせいただきたいと思います。
○久保田政府参考人 お答えいたします。 先生御指摘のように、グラウンドハンドリング、これは航空機の離発着に必要不可欠な業務でございますが、コロナ前に比べまして現在の人員が一割から二割程度減少しているという状況で、私どもも人手不足であろうというふうに認識をしておるところでございます。この体制強化が喫緊の課題でございます。 私ども、コロナ前からも実は大変厳しい状況でありましたので、二〇二〇年一月にグランドハンドリングアクションプランというものを作成し、事業者の方々と連携して、車両の共有化に向けた実証事業であるとか、先進技術の導入促進に向けた調査事業、そういった取組を進めてきたところでございます。 特に、人材確保につきましては、個々の空港ごとにしっかりやる必要があるということで、空港ごとに、自治体の方、事業者の方などが参加するワーキンググループ、これは現在二十六の空港で設置しておるところでございますが、そこに航空局も参加して、人材不足の課題解決に向けて取り組んでいるところでございます。 特に、今先生御指摘のように、水際の緩和が行われたわけでございます。これは、国際航空、復活することが想定されますので、こういった緩和を踏まえまして、より一層踏み込んだ支援を行う必要があろうと考えてございまして、今回の補正予算案におきまして、グラウンドハンドリングの採用活動や人材育成などを支援する、そういった事業を盛り込んでいるところでございます。 私ども、関係者と引き続き連携しながら、このグラウンドハンドリングの体制強化に向けてしっかり取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。
○山本(剛)委員 ありがとうございます。 先ほど大臣から非常に前向きな答弁もあったわけでございますから、強力に推し進めていただきたいと考えております。 先ほどの枝野委員と質問が丸かぶりしているので、公租公課の減免についてお尋ねしようと思ったんですが、それはもう本当に前向きな、複数年度でしっかりとやるということで、取り組んでいくということがあったので、ちょっと省略をさせていただきたいと思います。 今、この航空機燃料税の減免のやり取りをしている中で、地球温暖化対策税の還付措置の継続も並行して、航空局さんは財務省に、皆さん方とともに税制改正要望の中でやられているかと思うんですが、地球温暖化対策税の還付措置は、海運、鉄道、航空など、公共交通機関として国民の足を支えているということから、関連業界がひとしくその対象となっているわけであります。 中でも航空業界では、CO2削減に向けて、最新鋭の機材の導入や、環境に優しい飛行方式の採用、さらには持続可能な再生燃料であるSAFの導入など、環境問題に対するたゆまぬ努力を続けられているわけでございますが、これは以前の私の質問でもさせていただきました。 この措置は、二〇五〇年カーボンニュートラル達成に向けた投資のためにも、航空会社を含む全ての公共交通機関に対して来年度以降も続けていくべき措置だというふうに考えているんですが、事もあろうか、財務省、今日は秋野副大臣に来ていただいて、ありがとうございます。秋野副大臣が悪いと言っているわけではないんですよ。財務省とやり取りの中で、航空燃料税の複数年、五年間の措置をやるんだったら、じゃ、地球温暖化対策税はやめちゃうよみたいな話があったと聞き及んでいるんですね。 もしそんなことがあるとしたら、これは本当に大問題ですよ。今総理が、カーボンニュートラルを絶対達成するんだと様々なところで発信をして、様々な取組が今どおんと進んでいるわけですよね。そういった中で、地球温暖化対策税を、じゃ、財務省はもうやめちゃいますよと。 今、政府も大変な思いをされているかもしれませんが、各企業さんも業界団体さんも本当に一生懸命取り組まれているわけです。そのためには投資も必要なんです。投資が必要であるにもかかわらず、この温対税の還付措置が受けられない。 つまり、茶わんを取り上げるようなことをして、本当に二〇五〇年のカーボンニュートラル、やる気があるのかということになっちゃうんですよね。あれだけの大合唱、大号令をして、化石燃料を敵にして、カーボンニュートラルをやっていくんだと。でも、財務省がそんなことを言うんだったら、財務省だけが唯一カーボンニュートラルに対して後ろ向きなのか。ああ、面従腹背で、税金は還付はしません、そんな脅しをかけるようなことをやっていると聞き及んでいるわけであります。 達成には本当に投資が必要でありますので、この還付措置を継続するかしないのか、これははっきりお答えをいただきたいと思います。
○秋野副大臣 先生、二〇五〇年のカーボンニュートラル、それから二〇三〇年までの温室効果ガス削減目標の達成に向けては、政府を挙げて全力で取り組んでまいりたいと思っております。 その上で、先生お尋ねの、個別の税制改正要望事項については、現時点におきまして、廃止とか継続といった方針というのは一切ございません。 その上で、先生御指摘の地球温暖化対策税の還付措置については、与党税制調査会での御議論を踏まえ、税制改正プロセスの中で適切に判断をしてまいりたいと思います。
○山本(剛)委員 適切な判断というのは、還付措置を続けるということだと思うんですよ。でも、やめるというような発言をされたと聞いているんです。 是非、ちょっと省内に帰っていただいて、この事実関係をしっかりと捉えていただいて、そんな発言がもし、軽い発言だったのかもしれませんが、そういう発言はやはりよくないですよ、交渉の中で。バーターじゃないですか、完全に。そんなことがあってはならないんです。地球温暖化対策は、国民全体で意識を共有して前に進めていかなければいけない問題ですから、是非ここを捉えていただいて、秋野副大臣のリーダーシップでよろしくお願いしたいというふうに思います。 興奮して質疑時間が終わってしまいましたので、せっかく道路局さんにもちょっと聞こうと思ったんですが、また次回に延ばさせていただいて、私の質問を終わらせていただきます。 今日はありがとうございました。
○木原委員長 次に、高橋千鶴子君。
○高橋(千)委員 日本共産党の高橋千鶴子です。 昭和二十八年七月に議員立法で離島振興法が制定されてから、十年ごとに過去六回の改定が行われ、今年度がその期限を迎えます。日本は島国ですが、本州など五島を除いて、島嶼は六千八百四十七あって、そのうち有人の島が四百十六、沖縄振興法などの個別法によらない、離島振興法の対象となる離島は二百五十四あるといいます。 今日は、その中で、住民の強い要求でもある医療の確保について伺います。 離島地域の約四割が医師が不在といいます。産科の医師がいる島は十島にすぎません。人口が少なく医療機関もない離島において、どう医療を提供していくのか。医師の派遣や巡回診療などの制度があると伺っていますが、現状どうなっているのか。また、今後の拡充の方向について伺います。
○大坪政府参考人 お答え申し上げます。 離島等の僻地における医療提供体制の確保に当たりましては、都道府県の方で、地域の実情を踏まえ、医療計画を策定していただいておりまして、医療従事者の派遣や巡回診療などの取組も行っていただいております。 厚生労働省といたしましては、こうした各都道府県の取組を御支援するものといたしまして、まず、僻地の診療所に対する医師や看護師等の派遣調整、こういったものを行っていただいております、僻地医療対策の総合的な企画調整を行っているへき地医療支援機構、ここの運営を補助しております。 また、加えまして、僻地医療拠点病院による僻地の診療所への医療従事者の派遣、無医地区などへの巡回診療、また、僻地診療所そのものの運営ですとか施設整備の財政支援、こういったものを行わせていただいております。 また、今後の話といたしましては、令和六年度から第八次医療計画が始まります。この策定に向けて、現在、検討会を設けて様々専門家の先生方から御意見をいただいているところでありますが、へき地医療支援機構と、元々ございます地域医療支援センター、ここと連携や一体化を進めることで、より一層離島等の僻地における医師の確保、こういったものに努めていくべきではないか、また、人員不足の地域の実情に応じまして、遠隔医療の活用も検討するべきではないかといった様々御意見をいただいているところであります。 こうした意見を踏まえながら、第八次医療計画の策定に向けまして、今後とも、離島における医療提供体制の確保に努めてまいりたいというふうに考えております。
○高橋(千)委員 一問にとどめるつもりだったんですが、大変申し訳ないんですが、今御報告いただいたんですが、医師派遣や巡回診療を行っているというのは、月一回でもやればというのが基準なんですね。それでさえ、できているのは僻地拠点病院の六五・八%にすぎない。月一回すら医師が届いていないという実態があるわけですよね。遠隔医療に期待するということもあったんですけれども、オンライン診療を今できているのは四・五%にすぎません。 そういう意味では、本当に、今回、特段の配慮ということで、法律に盛り込もうということで与野党で取り組んできたわけですが、更に強い決意が必要だと思いますが、一言お願いいたします。
○大坪政府参考人 お答えいたします。 これまで、巡回診療、医師派遣、代替医師の派遣、こういったものを進めてまいりました。しかしながら、先生の御指摘にありますように、遠隔医療の活用も含めて、さらに、医師の確保及び医療提供体制の確保に努めてまいりたいと思っております。
○高橋(千)委員 しっかりとお願いしたいと思います。 次に、今日は、ローカル鉄道の問題を質問したいと思います。 国交省の有識者会議による検討会が、今年七月、地域の将来と利用者の視点に立ったローカル鉄道の在り方に関する提言を発表しました。資料の一枚目がその概要ですけれども、一日の輸送密度が千人未満、ピーク時にも五百人未満、これが一つの目安となって、国による協議会を立ち上げ、今後の方向性を検討するといいます。来年の通常国会に法案が提出されるのではないかと承知をしています。 JR東日本が、この提言を受けてすぐに、一キロ当たり一日の輸送密度が二千人未満の三十五路線、六十六区間を公表しました。在来線の三分の一に相当し、全て赤字だ、百円の運賃収入を稼ぐのに一万五千円も費用がかかるなどのセンセーショナルな報道が一斉にされました。廃線ありきではと地方自治体や住民から不安の声が聞かれるのも当然だと思います。 二枚目は、十月三十日付の新潟日報です。JR東日本の深沢社長が共同通信の取材に答えています。一番最後の段落を読むんですけれども、「地域の足として機能していない路線をどうするかという問題だ。廃線後も地域に関わっていくためには、会社に体力があるうちに議論を進めたい」と述べているんですね。 大臣に伺いたいんです。もう地域の足として機能していない、そういう見方は同じなんですか。赤字のローカル鉄道をどのような存在と考えているのか。地域の将来が懸かった大事な問題だと思いますが、JRの言い分を追認するのでしょうか、伺います。
○斉藤国務大臣 国鉄改革から三十五年が経過し、人口減少やマイカーへの転移、また都市構造やライフスタイルの変化など、JR各社のローカル線区を取り巻く環境は大きく変化してきており、一部の線区では、大量輸送機関としての鉄道特性が十分に発揮できないところも出てきております。 このまま民間事業者任せにしていては、利便性と持続可能性の高い地域公共交通を維持していくことが困難になりつつある中、沿線自治体を含む関係者が一丸となって、地域公共交通の再構築について、主体的に真剣に考えなければならない時期に来ております。 その際、重要なことは、鉄道が各地域で果たしている意義や役割は、単なる輸送密度や収支だけで測れるものではないという点でございます。 国土交通省に設置した有識者検討会においては、必要な場合には国の主体的な関与により新たな協議の場を設置する等の提言がなされたところですが、この協議会においては、廃止ありき、存続ありきという前提を置かずに、利用者の視点に立って将来に向けた在り方を議論することが重要であり、国としても、必要な支援について関係省庁と調整を続けてまいりたいと思っております。
○高橋(千)委員 今の答弁だけで三つも四つも言い返したい気持ちを今こらえておりますが、このまま民間任せにしていてはと、そこが問題なんですよ。そうなることが分かっていて分割・民営化をやってしまった、それに対する反省がやはりないんじゃないかと言わなければならないと思います。 資料の3は、八月の豪雨災害で線路の落橋や路盤の崩れなど甚大な被害があった路線を書いておりますけれども、JR東日本が発表している輸送密度などの情報をリンクさせて、うちの事務所で作りました。 例えば、該当する、右側に書いていますが、青森、秋田、山形、福島の各県知事のコメントもつけておりますが、一番の津軽線、3の五能線、青森の三村知事は、住民の貴重な生活の足で、観光面でも重要な役割を担っていると述べております。 五能線は、秋田県の岩館から深浦までは十二月前半の再開を目指すと発表されましたが、その続きの青森側、深浦から鰺ケ沢までは、再開時期は未定であります。夕日の沈む日本海を眺めるお風呂というのが売りになっている不老ふ死温泉や、神秘的な青池などとともに走るリゾートしらかみというのは、JR東日本のホームページで大きく宣伝されており、今日、各地で取り組まれているリゾート列車の先駆けとも言えるものであります。 また、5の山形、米坂線については、吉村美栄子山形県知事は、深い谷、川、山があり非常に景観がいい、鉄道としての復旧しかないと言い切っております。 路盤が全て流出し、つり橋のようになってしまった米坂線、行ってきましたが、現場は飯豊町でしたが、日本で最も美しい村の一つであり、田園散居集落景観と呼ぶのだそうです。美しい田園風景と鉄道がまさにぴったりだ、知事の言うとおりだなと思っているところです。 しかし、いずれの路線も輸送密度が、ここにあるように百人から五百人台と、真っ先に対象にされるのではと心配になるわけです。国として早期の復旧を働きかけていくべきと思いますが、いかがでしょうか。
○斉藤国務大臣 今年の八月の大雨によって、JR東日本管内において、橋梁の倒壊などの被害が発生しましたが、既に私、山形県知事等との意見交換会において申し上げたとおり、被災した路線については、まずは復旧の方向で検討するべきものであると考えており、現在、JR東日本においても、その方向で、被災した路線の復旧に要する費用の算定を行っているところと承知しております。 被災した路線の復旧に際して、平成三十年に議員立法により改正された鉄道軌道整備法に基づく黒字の鉄道事業者の赤字路線に対する支援に加えて、道路や河川などの他の事業との連携、調整による復旧工事の円滑化などによって、早期復旧に取り組むことが可能となっております。 また、ローカル鉄道につきましては、被災前から利用者の大幅な減少により危機的な状況に置かれているところも多いことから、国土交通省としては、先般のローカル鉄道に関する有識者会議の提言も踏まえ、利便性と持続可能性の高い地域公共交通の再構築に向けて、鉄道事業者や沿線自治体による協議が円滑に進むよう、しっかり支援してまいりたいと思っております。
○高橋(千)委員 まずは復旧とおっしゃっていただきました。北海道の根室線や日高線の経過もありますので、これは言ったとおりにお願いしたいなと思います。 ただ、只見線も、先般再開しましたが、十年かかりましたからね。その中で、やはりJRが、最初はやるつもりがないと言ったし、バスと電車のつなぎの時間がとても悪くて、仕方がないよねと、利用者が減るのが分かっている状況をつくってきたんですよ、只見線の場合は。それを、やはり住民の皆さんや、国会でも法改正をして乗り越えてきた。今は紅葉のシーズンを本当に皆さんが喜んで乗っているということでしたので、そういう復活を是非お願いしたいなと思っております。 次に、資料の4ですが、これは第一回の検討会にJR東日本が提出した資料です。タイトルに設備のスリム化と書いています。しかも、これは沿線自治体に協力を要請するメニューだということなんですね。 不要設備撤去と書いてあります。何を意味するか分かりませんが、聞こえてくるのは、例えばごみ箱とか時計とか、管理する手間を省くためだと言われています。 無人駅の廃止。これは左の下に書いてありますが、昨年と今年で三線、四つの駅を廃止しています。 トイレ撤去ともあります。実は、今、私の地元、奥羽本線津軽新城駅、青森駅から秋田方面へ行く一つ目の駅が改築をしているんですね。せっかく新しい駅舎になるのに、トイレがありません。通学の高校生が毎日利用する電車なんです。地元の市議と後援会が署名を集めて、JR秋田支社に申入れをしましたが、JRの答えは、トイレは列車の中にあるからいいだろうというものでした。本当にひどいと思うんです。 JRは、検討会で、こうした設備のスリム化はこれからもしっかりやっていかなければならないと明言しています。さらに、除草とか除雪とか、自治体の協力がもっとあればと述べています。だから、トイレが欲しければ自治体が何とかせよと言っているようなものなんです。 こうしたあからさまな要求をまず大臣はどう考えるのか。資料の5の真ん中に囲みがありますが、先ほどの国鉄分割・民営化の際、JR各社が踏まえるべき事態、事業経営の指針、いわゆる大臣指針を策定しました。この中に、駅等の整備に当たっては、バリアフリーなど、利用者の利便の確保に配慮とあります。全く守られていないと思いますが、いかがですか。
○斉藤国務大臣 一般的に、町の玄関口である駅について、鉄道事業者と沿線自治体がしっかり話し合った上で、相互に役割分担をしながら、駅の機能と、それから図書館や公民館、観光案内所、公衆トイレ等の公共施設等を共同で整備していくことは、利用者利便、持続可能性の向上の観点から、望ましいことであると認識しております。 既に全国各地にこうした事例が見られており、先般の有識者会議の提言においても先進事例が紹介されているところでございます。 いずれにいたしましても、ローカル鉄道については、鉄道事業者に加え、沿線自治体を含む関係者が協議を尽くして再構築を実現していく必要があり、国としても、そうした取組をしっかり支援してまいりたいと思っております。
○高橋(千)委員 全然、きれいな言葉に言い換えていると思うんですよ。共同で整備するのが望ましいと言いましたけれども、これ、見切り発車ですからね。トイレを造る予定がないです、造りたかったら青森市が何とかしなさいよと言っているのと同じなんですよ。全然話合いでも何でもありません。 そういう事態を追認するのかと言っています。
○上原政府参考人 お答えいたします。 委員御指摘の大臣指針というのがございます。これは旅客会社等に対して指針を示しているものでございますが、駅その他の鉄道施設の整備に当たっては、バリアフリー法の規定による移動等の円滑化のための必要な措置を講ずるものというふうにされております。 一方で、このバリアフリー法に基づく必要な措置の具体的な例としましては、具体的には、駅にトイレ自体を設置することまでを義務づけているものではなく、駅にトイレを設置する際に、バリアフリー基準を満たしていることということでございます。 他方、大臣指針におきましては、委員御指摘のとおり、鉄道施設の利用者の利便の確保に配慮するものというふうにされていることから、国としても、地域との協議を含め、JRに適切な対応を促してまいりたいと考えております。
○高橋(千)委員 トイレまでは書いていないって、ちょっと、平気でそういう答弁をするのが、非常に驚いていますよね。 本当に、言えば切りがないんですよ。エレベーターをせっかく造った、バリアフリーだ。だけれども、無人化の駅だと誰が補助するんですかって。駅までは行くんだけれども、ホームに降りて行けないんですよ、まだ階段だからって。そういうところが無人化になっているんですよ。 今の実態を、全然大臣指針からはみ出ている、その認識をまず最初に持っていただきたい、このように思います。 沿線自治体とJRとの協議会を立ち上げる際には、JRの経営状況など情報開示はきちんと行うべきだと思いますが、どうですか。 それから、協議会そのものを公開で、かつ、住民参加も行うべきと考えます。 私、先月、このスリム化の具体的な数や駅名、それからJRの経営に関わる新規投資や不動産の状況を資料要求もしています。JRに聞きもしないで、把握していないという返事が来ました。こうした資料もやはり出していただかないと、全然話が前に進まないと思いますが、お答えください。
○上原政府参考人 お答えいたします。 地域にとってあるべき公共交通の姿を考えていく上で、また、関係者の合意形成を図っていく上で、鉄道事業者が対象線区に関する利用状況や経営状況を積極的に情報公開していくことは重要なことであると考えておりまして、先般の有識者検討会の提言においても、その旨、明確に言及されているところでございます。 また、協議会においては、廃止ありき、存続ありきという前提を置かずに、客観的なファクトやデータに基づき、また、様々な関係者の意見を聞きながら、多面的に検討を重ねることが重要だというふうに考えております。 通常の会議の運営と同様、協議会の具体的な公開の方針や参加メンバーの在り方については、協議会ごとに、鉄道事業者、自治体等の参加者によって個別に決定されていくべきことと認識しておりますが、議論の内容はできるだけ開かれていることが望ましいと考えているところでございます。 また、さきに御依頼いただきました資料要求につきましては、その一部に、JR東日本の経営情報に関する事項で、鉄道局で把握していない事項が含まれていたことから、これについてはその旨を回答させていただいたところでありますが、今般、改めて議員から御依頼をいただきましたので、まずはJR東日本に確認をさせていただき、回答をしたいというふうに考えております。
○高橋(千)委員 お願いします。 この問題、続きはまたやらないと、時間がもっともっと必要だと思いますが。 今、広島で芸備線の廃止検討の問題が大きくなっているんですが、県や自治体が利用促進でこれまで検討会を重ねてきて、それをやっていこうと言っているときに、JR西日本が、それでは困るということで国に協議を求めているんですね。法案がまだできてもいないのにですよ。 これは、もしかして今回作る法案がそうやって何か強制力を持たせるような形になるのかということ、大変危惧を持っておりますので、質問するつもりだったんですが、時間が来ましたので、絶対そうあってはならないということを、JRの方が、何か住民が協議に乗ってくれないみたいなことを言いますが、その逆もあるんだということをきちっと指摘をして、終わりたいと思います。
○木原委員長 次に、福島伸享君。
○福島委員 有志の会の福島伸享でございます。 今日は、れいわ新選組のたがや委員の時間をいただきまして、短い時間でありますが、十五分の時間をいただいて、高速道路料金制度について、十月二十八日の国土交通委員会で小野委員、古川委員からもありましたけれども、私も三月二十三日に同趣旨の質問をしておりますので、その続きの議論をさせていただきたいと思います。 基本的に、昨日も質問のレクに来た国交省の方に申し上げましたけれども、クイズのような質問とか、法案審査じゃないので、法律の穴をつくような質問をするつもりはございませんので、官僚が書いた答弁を読んだら、それには突っ込むかもしれませんよと申し上げているので、できれば大臣の政治家としての答弁をいただけたらと思います。 かつて、大臣の答弁を私は書かせていただいておりましたので、答弁を書いていたやつに質問されるというのは大変お嫌かとは思いますけれども、是非おつき合いをいただければというふうに思います。 まず、基本的な認識、これはあえて通告していないことを問うんですけれども、前回の三月二十三日の私の質疑に対して大臣が答弁をされました。それは、昨年八月の社会資本整備審議会道路分科会国土幹線道路部会の中間答申を受けての議論でありますけれども、大臣はこうおっしゃっています。現在の有料制度は、建設等のために借り入れた債務を償還した後には無料で開放する、そういう制度、これが原則でございます。しかし、その一方、将来、料金徴収を継続するかといった課題を含め、引き続き議論をするということで、これは、ニュアンスとしては、永久有料化にかじを切る可能性もあるのかな、少なくともその議論は俎上に上っていると思わざるを得ないんですけれども。 そこで、国民の一人として、政治家の一人として、高速道路というのは、よく言われるんですけれども、スピードや利便性があるんだから料金を払うのは当然だという声もあるんですけれども、大臣はそのことをどう思われますか。
○斉藤国務大臣 まず、いつも福島委員、官僚の書いた答弁を読むんじゃなくて自分の意見を言えとおっしゃいますが、書いた紙は、実は、質問通告をいただいて、国土交通省の中で幹部や担当者とよく議論をして、では、こういうふうに答えようとなったものでございまして、私の意見でもあるし国土交通省の意見でもあるということは是非御理解を賜りたいと思います。まあ、それとは別に個人の意見を言えと言われた場合は、それはあくまでも個人の意見として言わせていただくことはあろうかと思います。 それから、先ほど御質問は、現在の高速道路料金が対距離制になっているということ……(福島委員「いや、距離制の話はまだしていないです。要するに、有料であるのは当然だと思うかということです」と呼ぶ)はい。私は、有料であるということにつきましては、今高速道路が持っております利便性、安全性や高速性等に対して、また、日本が高速道路を造ってきた経緯からして、この有料制については理由あることだと思っております。
○福島委員 結構それは重い答弁だと思うんですね。私は決して高速道路は無料が不適切だとは思わないんです。むしろ、我々は、高速道路が、民主党政権のときに高速無料化と言いましたけれども、しかし、無料は高速道路の入口でお金を払わないだけであって、実は料金を払っているんだと思うんですね。 それは何かというと、先日の二十八日の議論で丹羽道路局長は、利用者負担の公平性を確保する観点から、利用度合いに応じて料金をお支払いをいただく距離制を基本としているというと、何となく、ああ、そうかなと。受益者負担や原因者負担の考えに立って料金を取るんだというようなことをおっしゃっていますけれども、そもそも一般の道路も無料じゃないんですよ。様々な自動車関係の課税がされております。 特に揮発油税というのは、ある意味、距離に応じて払う税金ですよね。走ればガソリンを使うわけだから、走った距離に応じて揮発油税を払って、その揮発油税を、道路特定財源ではないにしても、道路の財源に使ってきたのがこれまでの歴史なんですけれども、その一方で、高速道路を造るのに対して、あるいは維持補修に対して、今そうした財源手当てというのはほとんどなされておりません。一般会計から道路のお金で高速道路関係で入っているのは、令和四年度予算で四十八億円だけ、スマートインターの接続部分のNEXCOへの補助金だけが入っていて、実はガソリンを使って払う税金は高速道路の利用者には全く還元されていないという方が、私は公平じゃないと思うんですよ。 公平性の観点から距離別の料金を基本としているというのは、公平というと、何となく、ああ、そうかなと思うけれども、実際はそうじゃなくて、もう既にガソリンで払った税金、しかもかなりの税金ですよ、それが高速道路に使われていないことこそが、これは有料なんですよ、だから。ガソリンスタンドで私たちが税金を払うのか、料金所で料金を払うのかの違いであって、私はこうしたことはむしろ不公平じゃないかと思うんですけれども、大臣、いかがお考えになりますでしょうか。
○斉藤国務大臣 ガソリンで払う燃料税でございますが、これは一般財源化されておりまして、いわゆる道路に負担のみならず、社会全体の環境負荷に対してのその負担、利用者の負担、このように私は考えております。 その上で、先ほど申し上げましたように、公平性という意味では、日本の場合は、戦後、財源がない中で高速道路の建設を行ってまいりました。そういう中で、コストもかかります。安全性やまた高速性といった利便性に応じて料金を払うという方が私は公平だと感じております。
○福島委員 いや、私はそうは思わないですね。政治家として、ガソリンスタンドでガソリンを入れて、私たちも政治活動で多く使いますけれども、皆さん、そのガソリンの税金が高速道路に使われていない、むしろ一般会計から高速道路に使われている予算はたった四十八億円だという事実は、ほとんどの人は知らないと思うんですよ。 そっちの方が私は公平じゃないと思いますし、最近は、走行距離課税なんということが政府の税制調査会で議論をされております。揮発油税に加えて、さらに走る距離に応じた税金を入れて、さらに高速道路料金も距離別で取るというのは、二重三重に課税することになって、私は極めて、これこそが不公平、公正じゃないと思うんですね。 ですから、こうした税制の議論と高速道路料金制度の問題というのは一体のものとして全体の体系の中で議論すべきであって、単なる高速道路料金のNEXCOの料金制度の議論じゃないと思うんです。私は、それをやることがまさに政治の役割であるということをまず申し上げたいと思います。 資料をつけておりますけれども、これまで国交省が答弁してきた距離別料金制度に関する答弁が資料一にございます。読んでいると、昔、ああ言えば上祐という言葉がありましたけれども、よくこれだけできない理由を並べるなと思うんですね。例えば、さっき言ったのはこの1ですけれども、2は、低い料金での定額制の場合は減収が見込まれてお金が返せなくなると言っておりますけれども、低い料金というのはどのぐらいかというのがよく分かりません。 次の資料を御覧いただきますと、資料二を見ると、これは国交省さんに作っていただいたものでありますけれども、今の年間料金所収入を、単純にですよ、トラックとか乗用車とか関係なく、料金支払いした台数で割ると八百三十六円。八百三十六円というのは十分に安い定額制だと思うんですよ。仮に道路への負荷が大きいトラックをもうちょっと高くすれば一般の乗用車はもっと安くなるわけで、この値段で十分今までの建設費や維持費は、今やっている事業に関するものは賄えるわけですよ。 なのにもかかわらず、既存の債務と合わせて安定的に返済していくことが難しいと言うし、その三番では、高速道路を短距離で利用されている方々に長距離の料金と同じ料金を支払っていただくとした場合、短距離で乗る人がいなくなっちゃうから一般道路が渋滞する、これも何かめちゃくちゃおかしな話ですよね。 初めから短距離の人は高速を使わない方がいいんですよ。一般道路を使うべきなんですよ。そして、一般道路はその道路需要に合わせて造るというのが真っ当な交通政策なんじゃないですか。料金を安くしたら短距離の人が減るから一般道が増えるなんというのは、およそ一般の人に受け入れられるような理屈だとは考えられません。 高速道路を長距離利用する場合は、今度は逆に、高速道路を長距離利用する場合の料金が今度は低くなって、他の交通機関の長距離利用者が減少する可能性がある。フェリーの例を言っているとおっしゃっていますけれども、確かにそうでしょう。でも、それはきちんとした交通政策、交通体系の政策体系をつくれば、ある事業は需要が増えるけれども、ある需要が減るのは当然なんです。 でも、マクロで見たときのこの国の経済や国民の生活のためにプラスになるんだったら、それをやるのが国土交通省の役割であって、ある特定の業界が困るからその料金制度を変えるのはやめましょうなんていうのも、これは本末転倒の私は議論だと思っていて、これ、ずっと読むと結構恥ずかしいと思うんですよ、答弁として。なので、そのまま、大臣は相談して答弁を読まれていると言いますけれども、でも、これは一般の国民から見たら、何こいつら答弁しているんだと思うと思うんですよ。 その次の項目でも、休日千円割引というのを麻生政権のときにやったときに、ゴールデンウィーク並みの渋滞ができたからと言っておりますけれども、これも、それは一時だけ割り引けばそこに車が集中するのは当然なんですよ。 むしろ、なぜそういうことが起きたかというと、いかに高速道路料金がそれまで移動の需要を抑制していたかという証拠だと思うんです。みんな安ければ行きたいんですよ。でも、高いから行かなかったから集中したのであって、それをずっと、毎年安くしていれば、ゴールデンウィーク並みに一回一回に集まることはなくて分散化されるわけですね。これもだから理由としておかしいと思うんです。 先日、MBSというテレビ放送で番組をやった記事を資料の三で持ってきましたけれども、深夜零時になると高速道路の料金所前でトラックが次々と停車する異様な光景というのがあります。料金所の手前で大型トラックが減速し、路肩に停車した。高速道路上の駐停車は道路交通法で禁止されていますが、その後も次々と停車するトラック。路肩をトラックが埋め尽くします。路肩がいっぱいになると、今度は走行車線にも止まるようになって、あっという間に三つの車線を塞いじゃった。 何でこれが起きるかといったら、この次の裏なんですけれども、やはり午前零時を超えるまで待機しているんじゃないの、ETC割引が利くから。さっきの千円割引も同じような話ですけれども、みんな、高いから。トラックの運転手だって長く勤務したくないから本当は高速道路を使いたいんですよ。でも、高いから下の道を通らざるを得ない。少しでもそれを安くしようと思って、みんな入口で待っているわけですよ。 和歌山市にある鳥羽運送、原油高による燃料高騰などで深夜割引なしでは経営が成り立たない。事業者にとっても深夜割引がなければ成り立たない。つまり、高速道路料金が高いこと、距離別料金になっていることで、多くの経済的な効果が失われているんだと私は思うんですね。 私、申し上げたいのは何か。それは、やらない理由ばかり考えないでください。やったらどういう効果があるかちゃんと定量的に分析しているんですかと言ったら、道路局はしていないとおっしゃいました。せっかく統計、改ざんされたり間違えている可能性があるにしても、せっかく統計を作っているんだから、国土交通省、そうした統計のデータを作って、定額制にした場合と距離別制にしたときに、どういう経済効果があるのか、これは道路局がやるんじゃないんですよ、国土交通省が局横断的に、いや、国土交通省だけじゃなくて、経済的効果も含めて省庁横断的にきちんと調査をして、分析した上で政策を決めるべきだと思うんですが、そうしたことをやるおつもり、大臣、ありますでしょうか。
○斉藤国務大臣 今日の資料を作っていただきました。この議論は、高速道路のいわゆる対距離、今の運賃制度についての議論をするときに、それぞれのメリット、デメリットを議論しながら比較考量していきましょうという中で出てきたものの一つでございます。 より根本的には、今日、福島委員おっしゃったように、私は、利便性がある、かつ、高速道路を建設するのには一般道路を建設するよりもはるかに高いコストがかかるという現状を踏まえたときに、利用に応じて料金を払う方が合理的である、そして、今の制度では有料制度で得たお金によって高速道路を造っていくというシステムですので、まだまだミッシングリンクや、まだ二車線区間を四車線化にしてほしいという強い要望がある、そういう中にあってこの今の対距離制の方に合理性がある、私自身はそう考えております。 その上で、今、交通審議会において、こういう議論も踏まえて、どういう料金制度がいいのかということも議論いただいているということもつけ加えさせていただきたいと思います。
○福島委員 そう思いますじゃなくて、EBPM、エビデンス・ベースト・ポリシー・メイキングといいますけれども、事実に基づいて効果を検証して選ぶのが大事であって、大臣といえども個人の感想で言うのではない。 でも、役所というのはどうしても今の制度を維持するために、維持を前提として議論しがちなんですよ。しかし、その制度を変えるのは選挙で選んでいただいた私たち政治家じゃなきゃ駄目なんです。その政治家の判断は事実とデータに基づいて行わなければならない。だからこそ、私はそれを行うべきじゃないですかと申し上げていますし、それを行えと号令するのは大臣だと思いますよ。ですから、是非そうした政治的な決断をしていただければと思います。 石井副大臣、せっかくお呼びしたんですけれども、質問がないので御安心いただければと思います。 以上で質問とさせていただきます。ありがとうございます。 ――――◇―――――
○木原委員長 引き続き、国土交通行政の基本施策に関する件について調査を進めます。 離島振興法の一部を改正する法律案起草の件について議事を進めます。 本件につきましては、理事会等での御協議を願い、お手元に配付してありますとおりの草案が作成されました。 本起草案の趣旨につきまして、委員長から御説明申し上げます。 離島振興法は、本土より隔絶した離島の特殊事情に起因する後進性を除去するための基礎条件の改善及び産業振興に関する対策を樹立し、これに基づく事業を迅速かつ強力に実施することを目的として、議員提案により、昭和二十八年七月、十年間の時限法として制定されたものでありますが、離島と本土との諸条件の地域格差が依然として解消されないことから、以後、六度にわたり、本法の有効期限を十年間ずつ延長するとともに、諸施策を拡充してきたところであります。 しかしながら、離島は、人口減少、高齢化が一層進展するとともに、いまだ産業基盤や生活環境の整備等が他の地域に比較して低位にある状況は解消されるに至っておりません。また、新型コロナウイルス感染拡大は離島の医療体制ばかりでなく経済に対しても多大な影響を及ぼしております。離島が、我が国の領域、排他的経済水域等の保全、海洋資源の利用、多様な文化の継承、自然環境の保全と併せて、自然との触れ合いの場及び機会の提供、食料の安定的な供給等、我が国及び国民の利益の保護及び増進に重要な役割を担っていることを踏まえ、その役割が十分に発揮されるよう、引き続き離島振興施策の充実を図ることが必要となっております。 また、ICT等のテクノロジーの発展に伴い、遠隔医療やドローン等による離島の隔絶性の解消が期待されるほか、豊かな自然を有する離島での再生可能エネルギーの活用が注目されるなど、離島をめぐる新たな潮流も表れてきています。加えて、関係人口のような島外の人材を巻き込んで地域づくり等を進めていく視点も求められており、これらに関する取組を推進することで、新たな離島振興施策の可能性を広げていく必要もあります。 本起草案は、このような最近における離島の社会経済情勢に鑑み、離島振興施策の一層の充実強化を図るため、所要の改正を行おうとするもので、その主な内容は次のとおりであります。 第一に、目的規定において、離島が担っている重要な役割として、多様な再生可能エネルギーの導入及び活用を追加するとともに、離島振興施策の実施等に当たっては、離島と継続的な関係を有する島外の人材も活用しつつ行うべきことを明記することとしております。 第二に、都道府県の責務を新設し、都道府県はその区域の自然的社会的諸条件に応じた離島の振興のための施策の策定及び実施に努めるとともに、離島振興対策実施地域である市町村相互間の広域的な連携の確保及びこれらの市町村に対する情報提供等に努めることとしております。 第三に、離島振興基本方針等において、本土と離島の交通を確保するために整備すべき交通施設に、橋梁等が含まれることを明記するとともに、離島振興計画の記載事項の充実を図ることとしております。 第四に、離島振興対策実施地域における医療の充実及び情報の流通の円滑化等に特別の配慮をすることとし、また、介護サービス、交通、産業、教育、エネルギー等の分野における施策の充実を図るとともに、感染症が発生した場合等における住民の生活の安定、小規模な離島への配慮等を追加することとしております。 第五に、離島振興法の有効期限を令和十五年三月三十一日まで十年間延長することとしております。 以上が、本起草案の趣旨であります。 ――――――――――――― 離島振興法の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 ―――――――――――――
○木原委員長 この際、本起草案につきまして、衆議院規則第四十八条の二の規定により、内閣の意見を聴取いたします。国土交通大臣斉藤鉄夫君。
○斉藤国務大臣 本法律案の御提案に当たり、委員長及び委員各位の御見識に深く敬意を表するものです。 政府といたしましては、離島地域の現状に鑑み、本法律案について特に異存はないところです。 この法律案が御可決された暁には、関係省庁と連携を図りつつ、その適正な運用に努め、離島振興対策の一層の推進に努めてまいる所存です。
○木原委員長 これより採決いたします。 離島振興法の一部を改正する法律案起草の件につきましては、お手元に配付してあります草案を本委員会の成案とし、これを委員会提出の法律案と決するに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○木原委員長 起立総員。よって、そのように決しました。 なお、ただいま決定いたしました本法律案の提出手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○木原委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ―――――――――――――
○木原委員長 この際、津島淳君外七名から、自由民主党、立憲民主党・無所属、日本維新の会、公明党、国民民主党・無所属クラブ、日本共産党、有志の会及びれいわ新選組の八会派共同提案による離島の振興に関する件について決議すべしとの動議が提出されております。 提出者より趣旨の説明を聴取いたします。山田勝彦君。
○山田(勝)委員 ただいま議題となりました離島振興に関する件につきまして、提出者を代表し、その趣旨を御説明申し上げます。 なお、お手元に配付してあります案文の朗読をもって趣旨の説明に代えることといたします。 離島の振興に関する件(案) 離島は、領域、排他的経済水域の保全、文化の継承、自然環境の保全、食料の供給の場等の多様で重要な役割を担っている一方、四方を海等に囲まれ、人口の減少が長期にわたり継続し、かつ、高齢化が急速に進展する等、他の地域に比較して厳しい自然的社会的条件の下にある。このため、離島における安全で安心な島民の生活を確保し、今後も離島に人が住み続け、その役割を最大限発揮できるよう、政府は、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に万全を期すべきである。 一 離島の振興のための施策は、離島が海等によって本土又は他の離島と隔てられていることに起因する諸条件に係る不利を補正し、離島と本土又は他の離島との一体性を確保するという観点を踏まえ、講ぜられなければならないこと。また、それに伴い離島と本土等の間の架橋が整備された際には、当該地域の実情に配慮しつつ、離島振興対策実施地域の指定が直ちに解除されることのないよう同地域の指定解除基準についても検討すること。 二 島内の消費を伸ばし、離島経済の活性化を図るため、旅行者等の来訪を促す取組の支援を強化し、交流人口の増加を図ること。 三 離島の物価が本土に比べて高い傾向にあること、また、離島振興法第十九条の規定の趣旨等をも踏まえ、離島の振興に寄与するものに関する調査研究を既成概念にとらわれずに行うとともに、支援の在り方について検討を行い、ガソリン価格の低廉化に関する事業における支援を強化する等の必要な措置を講じ、離島におけるガソリン小売価格を引き下げること。 四 医療提供体制の確保は島民が離島で安心して生活していく上で必要不可欠であることを踏まえ、医師等の確保に努めつつ、オンライン診療、電子処方箋等の遠隔医療を活用できる環境整備を推進するとともに、離島における看護師が実施可能な医療行為に対する支援、看護師等の処遇改善や人員設置基準の緩和等について検討すること。 五 離島振興に関する現状の財政措置についての調査研究を行うとともに、地方公共団体が離島振興計画を達成するために行う事業に要する経費に対して必要な財政措置を講じること。 六 離島が海等によって本土又は他の離島と隔てられていることに起因する諸条件に係る不利を補正し、離島と本土又は他の離島との一体性を確保する観点から離島に係る交通関連事業者を支援する地方公共団体に対する支援の在り方について検討すること。 右決議する。 以上であります。 委員各位の御賛同をよろしくお願い申し上げます。
○木原委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○木原委員長 起立総員。よって、本件は本委員会の決議とするに決しました。 この際、ただいまの決議につきまして、国土交通大臣から発言を求められておりますので、これを許します。国土交通大臣斉藤鉄夫君。
○斉藤国務大臣 ただいまの御決議につきましては、その趣旨を十分に尊重し、努力してまいる所存でございます。
○木原委員長 お諮りいたします。 ただいまの決議についての議長に対する報告及び関係当局への参考送付の手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○木原委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時十八分散会