P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
209回国会参議院2022/09/08

議院運営委員会 閉会後第1号

発言数
98
登壇者
9
会派数
6
開催日
2022/09/08

会議録

福岡資麿自由民主党

○委員長(福岡資麿君) ただいまから議院運営委員会を開会いたします。  故安倍晋三国葬儀に関する件を議題といたします。  まず、政府から報告を聴取いたします。岸田内閣総理大臣。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 七月八日、民主主義の根幹たる選挙が行われている中、安倍元総理が卑劣な暴力により命を落とす事件がありました。安倍元総理に対し、衷心より哀悼の誠をささげます。  安倍元総理については、民主主義の根幹たる国政選挙において六回にわたり国民の信任を得ながら、国政史上最長の八年八か月にわたり内閣総理大臣の重責を担ったこと、東日本大震災からの復興、日本経済の再生、日米関係を基軸とした戦略的外交の展開を主導し、平和秩序に貢献するなど、大きな実績を様々な分野で残したこと、諸外国における、議会の追悼決議、服喪の実施、公共施設のライトアップを始め、各国で様々な形で、国全体を巻き込んでの敬意と弔意が表明されていること、民主主義の根幹たる選挙運動中での非業の死であること等を踏まえ、安倍元総理の国葬儀を執り行うことが適切であると判断をし、七月二十二日、故安倍晋三国葬儀の執行を閣議決定いたしました。葬儀の詳細については官房長官から説明をさせます。  国として葬儀を執り行うことで、安倍元総理を追悼するとともに、我が国は、暴力に屈せず民主主義を断固として守り抜くという決意を示してまいります。あわせて、各国からの敬意と弔意に対し、日本国として礼節を持ってお応えするとともに、国葬儀の機会に来日される各国要人と集中的に会談を行い、安倍元総理が培われた外交的遺産を我が国としてしっかり受け継ぎ発展させるという意思を内外に示してまいります。  冒頭発言は以上ですが、本日の御質問にお答えする中で、更に具体的で丁寧な説明に努めてまいります。

福岡資麿自由民主党

○委員長(福岡資麿君) 次に、松野内閣官房長官。

松野博一自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(松野博一君) 本日は、故安倍晋三国葬儀の執行について御報告をいたします。  安倍元総理の国葬儀については、七月二十二日の閣議決定に基づいて故安倍晋三国葬儀を執り行うこととし、九月二十七日午後二時より、日本武道館において、内閣府設置法上の国の儀式として実施します。  国葬儀の参列者については、三権の長、国会議員、海外の要人、立法・行政・司法関係者、地方公共団体代表、各界代表等、最大で六千人程度を見込んでいます。  国葬儀の流れとしては、黙祷、追悼の辞、献花等を予定しています。また、国葬儀当日は、会場周辺への参列者以外の立入りを制限しますが、日本武道館外に設ける献花台において一般献花を実施します。加えて、自衛隊による儀仗等の実施を検討しています。  なお、今般の国葬儀の実施に当たっては、国民一人一人に弔意の表明を強制的に求めるものであるとの誤解を招くことがないよう、吉田元総理の国葬儀の際に実施した、弔意表明を行う閣議了解や、地方自治体や教育委員会等の関係機関に対する弔意表明の協力方の要望は行わないこととしました。  国葬儀の実施に必要な経費については、八月二十六日に令和四年度一般会計予備費の使用を閣議決定したところであり、予備費の使用額は、約二億四千九百万円としています。  国葬儀に併せて必要になるその他の経費は、過去の葬儀と同様に、既に成立している今年度予算の中で対応することとしています。  このうち、警備や海外要人の接遇に要する経費等は、警護・接遇を要する要人の数等が不確定であるため、確たることを申し上げることは困難であり、また、これまで、国が関与した葬儀に関して、既定経費で支出する警備・接遇に要する経費を切り出してお示しをしたことはありませんが、丁寧な説明を尽くすという観点に加え、これまでの各国からの連絡状況を踏まえ、一定の仮定の下で経費の見込額を見積もると、警備に要する経費は八億円程度に、接遇に要する経費は六億円程度になるものと見込まれます。  他に、自衛隊の儀仗隊等の車両借り上げ費等が〇・一億円程度と見込まれます。  いずれにせよ、最終的に要した経費は、国葬儀実施後に精査した上で、できる限り速やかにお示しをしたいと考えています。  その他式典の詳細については現在検討しているところですが、厳粛かつ心のこもった国葬儀となるよう準備を進めてまいりますので、各党の皆様におかれましても、何とぞ御理解と御協力をお願いをいたします。

福岡資麿自由民主党

○委員長(福岡資麿君) 以上で報告の聴取は終わりました。  これより質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

舞立昇治自由民主党

○舞立昇治君 自由民主党の舞立昇治でございます。よろしくお願いいたします。  冒頭、民主主義の根幹たる選挙戦のさなか、突然の蛮行により命を奪われた安倍元総理に対し、改めて心から哀悼の誠をささげるとともに、御遺族の皆様にお悔やみ申し上げます。  私は、平成二十五年の参議院選挙で初当選する前、現総務省、旧自治省で勤務しておりましたが、平成十七年に縁あって山口県下関市に出向させていただきました。そのときお仕えした市長が隣にいらっしゃる江島筆頭理事で、国との関係では地元の代議士である安倍元総理に大変お世話になりました。とても明るく優しく温かくユーモアあふれるお方で、私のような者にも気さくに接していただき、多分、安倍元総理の人柄に直接触れれば、直接お話しすれば、どなたも好きになると思いますが、私も漏れなくファンになっておりました。  以来、あっという間に十七年たちましたが、まさか、本年二月二十四日のロシアによるウクライナ侵略に続き、七月八日、安倍元総理が参議院選挙中に暗殺される事件が起きるとは今でも信じられませんし、いまだに大きな喪失感に駆られているのは私だけではないと思います。  こうした状況に一つの区切りを付け、安倍元総理の在りし日をしのんで追悼し、その遺志を継ぎ明るい未来へ再出発すべく気を取り直す機会とするのが国葬儀だと思います。  岸田総理は、国葬儀を行う理由として、一、歴代最長の総理在任期間、二、内政、外交両面での歴史に残る様々な実績、三、国内、海外からの高い評価と幅広い弔意、四、選挙運動中の非業の死であり、暴力には屈しない国の毅然たる姿勢を内外に示すこと、四点挙げられましたが、私としてもまずは総理の御判断を強く支持したいと思います。  その上で、これまで様々な論点が指摘されていますが、順に触れたいと思います。  まず、国葬儀の法的根拠が不明確という点について、確かに、これは国民の皆さんにとって、国葬儀をやっていいとか駄目だとか、現行法の規定は存在しないので分かりにくいと思いますが、過去の内閣葬も同じですが、現行法令上、特に禁止法令もない中、国の儀式を行うことは一般的に行政権の範囲に含まれており、内閣府設置法に国の儀式に関する事務が明記されていることからも、内閣がやると判断すれば、閣議決定を根拠に実施することが可能になるということで、私も法的には特段問題ないと思います。  また、国葬儀にする基準が前もってないことを問題視する声もありますが、確認する限りでは海外でも詳細な基準がある国はむしろ少ないですし、どこまで定性的、定量的な基準とするのか、その線引きは大変難しく、あらかじめ決めようとするとかえって政治問題化して混乱するおそれもあるため、国に貢献した方を追悼する本来の趣旨に鑑みれば、これまで同様、その都度、時の内閣が、総理が責任を持って総合的に検討して、ふさわしい形で行うことでよいと思います。  そして、予算については、後手後手、小出し感が指摘され残念なところでございますが、予備費の約二・五億なり、警備・接遇費等の約十四億円は、過去の実績や今回の内容に鑑みれば決して過大なものではなく、むしろ相当抑制していることをきちんと説明し、できる限り経費節減に努めながら執行していただきたいと思います。  例えば、予備費の約二・五億は、中曽根元総理のときより約六千万多いとの指摘には、参列者の数が約十倍多く想定されるなどの変化がある中でかなり効率的、効果的な積算に努めていること、そして、警備・接遇費等の約十四億は、内閣・自民党合同葬でも国が全額持つことに変わりなく、かつ既定予算の中で対応する話であり、一定の仮定に基づく額とはいえ、過去の類似実績と比較しても至極妥当なものであることなど、税金の無駄遣いと言われないよう、引き続き国会や国民に対して謙虚かつ丁寧に御説明いただきたいと思います。  ここまで自問自答が続きましたが、本題の質問に入ります。  安倍元総理は、外交において強固な日米同盟を構築するとともに、歴代最多の八十九回、延べ百九十六か国・地域への訪問を始めとする積極的な首脳外交を展開する中で、諸外国と良好な関係を築き、日本と世界の平和と安定のために貢献され、日本の国際社会でのプレゼンスを飛躍的に高められました。安倍元総理を失ったことは我が国外交にとって計り知れない損失であり、このことは国民の想像を超えるものだと思いますので、まずは一点目として、これまで海外から寄せられた弔意の具体的な内容を御紹介いただきたいと思います。  その上で、二点目ですが、国葬儀には海外から多数の要人の参列が予想されるところ、これらの方々にしっかりと対応し、更なる外交関係の発展につなげることが安倍元総理の御功績に報いることになると思いますが、政府の対応方針について、以上二点、岸田総理からまとめて答弁をお願いいたします。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、今回の安倍元総理の逝去に当たっては、海外から、バイデン米国大統領、エリザベス女王陛下など、各国の王族、国家元首、首脳レベルを含め約二百六十の国・地域・機関から千七百以上の弔意メッセージが寄せられました。そして、そのメッセージの内容ですが、安倍元総理の在任中の功績を評価し、安倍元総理、そして御遺族に対してはもちろんですが、多くがこの日本国民全体への弔意を示す、こうした内容となっております。  また、こうした弔意のメッセージ以外にも、議会の追悼決議、これは米国、オーストラリア、フィリピン、インドなどで行われました。また、政府による服喪の実施、これもインドあるいはブラジル、こういった国々で行われました。また、公共施設のライトアップということについても、オーストラリアあるいはイスラエル、こうした国で行われるなど、多くの国々において国全体を巻き込んでの敬意と弔意、これが表明されています。  委員御指摘のように、安倍元総理、積極的な首脳外交を展開されたわけでありますが、今申し上げたような、海外から数多くの敬意と弔意が寄せられています。これに対して国として礼節を持って丁重に応えることが重要であると考え、国葬儀の実施を判断したということであります。  そして、国葬儀当日に向けても、今各国から様々な連絡が入り、今公にできると、できる名前だけ申し上げても、インドのモディ首相、オーストラリアのアルバニージー首相、シンガポールのリー・シェンロン首相、ベトナムのフック国家主席、EUのミシェル欧州理事会議長、カナダのトルドー首相、また米国のハリス副大統領、また豪州はハワード元首相、アボット元首相、ターンブル元首相、そろって参列の意向が示されています。  こうした数多くの海外要人と可能な限り会談を実施し、安倍元総理が培われた外交遺産、これをしっかりと受け継いでいく、こういった意思を内外に示すことも重要であり、こうした形で相手国から我が国に示された敬意にしっかりとお応えしてまいりたいと考えております。  以上です。

舞立昇治自由民主党

○舞立昇治君 総理、ありがとうございます。  日本では、国葬儀に賛成、反対という入口論で賛否が大きく分かれる状況でございますが、先ほど御説明いただいたように、ブラジルやインドなどでは安倍元総理の追悼のために国を挙げて喪に服していただいた例もあるということを是非、国民の皆様には、多くの国民の皆様に知っていただきたいと思います。  国葬儀やってよかったよね、やってよかったねと多くの国民から言われるように、政府においては、引き続きしっかりと丁寧に説明を尽くしながら最大限の努力をしていただきたいということをお願い申し上げまして、私の質問を終わります。  ありがとうございました。

吉川沙織立憲民主・社民

○吉川沙織君 立憲民主党の吉川沙織でございます。どうぞよろしくお願いいたします。  まず、安倍晋三元内閣総理大臣に対しまして深く哀悼の意を表します。  故安倍元総理の国葬儀に関し、岸田総理がこれを初めて明らかになさったのが七月十四日の総理記者会見においてでございます。安倍元総理の逝去から数日後のこと。岸田総理は、七月十四日の記者会見の時点で国会や国民に対して説明する必要があるとお考えだったかどうかをお伺いしたいと思います。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 国葬儀の実施については、政府として、どういう理由でどういった法的根拠でこれを判断したのか等、こうした判断のありようについて丁寧に説明することが重要だと思っております。そして、あわせて、そうした判断について説明すると同時に、できるだけ多くの国民の皆さんの理解を得るよう説明責任をしっかり果たしていかなければいけない。こうした判断と、そして国民の理解を得るための努力、この二つが重要だと認識をしています。  今委員の方から、その表明した時点で十分説明していたのかという御指摘については、要はその時点で十分説明が尽くされていたのかということについては、これは政府としても謙虚に受け止めなければならないと思います。  その後、七月二十二日に閣議決定するなど、その後の取組の中で説明を続けたわけですが、いずれにせよ、説明の重要性しっかり認識して、今後とも説明努力を続けていきたいと考えております。

吉川沙織立憲民主・社民

○吉川沙織君 私、今総理にお伺いいたしましたのは、表明をされた時点で国会や国民に対して説明をするおつもりがあったのかどうかということでございます。  なぜ今このようなお伺いをしたかと申しますと、七月十四日の総理会見の議事録拝見いたしますと、総理は、記者からの質問に、国会やどこかで説明する必要があるんじゃないですかと問われた際に、総理は、国葬儀に関しては行政権の作用として内閣の判断で行い得るとしか答弁されていません。  翻って、先日、八月三十一日の総理会見においては、説明が不十分との指摘を受け止め、正面から答えること、国会審議の場においてテレビ入りで御自身が答弁すること等を表明されました。この間、国葬儀に対して世論調査がよろしくない結果が続いたからにほかならないと考えますが、総理が同日の会見で言及した信頼と共感の政治からは少し遠かったんではないかと思います。  ここで、事実関係を幾つか伺います。官房長官に伺います。  九月二十七日を国葬儀とすることを決めたのはいつで、その場はどこになりますでしょうか。

松野博一自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(松野博一君) お答えをいたします。  七月二十二日の閣議決定によるものであります。

吉川沙織立憲民主・社民

○吉川沙織君 今冒頭でも報告いただいた事実でございますが、七月十四日に総理が記者会見で国葬儀を行うということを表明され、七月二十二日に九月二十七日に国葬儀を行うということをお決めになられました。  つまり、七月十四日から七月二十二日まで約一週間、間があったわけになります。この間、どういった検討をされたんでしょうか。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) もちろん、国葬儀を実施するに当たり、内閣法制局等とのその協議によって、法的根拠ですとか、何よりも国葬儀を行う理由についてしっかり整理をするなど、様々な検討を行った上でその十四日の最初の表明ということになったわけでありますが、その後も、閣議決定を行う際に様々な手続が必要になりますので、そうした内容について、手続等を進める、書式等を用意するなど準備を進めて、二十二日の閣議決定に至ったと振り返っております。

吉川沙織立憲民主・社民

○吉川沙織君 七月十四日総理会見、七月二十二日の日に閣議決定をされた。その間の内閣内部における意思決定のプロセス、検討過程が不明で、これだけ国民の皆さんがいろんな思いをお持ちである中で、この一週間何をやられたかという今の答弁は、手続とか法的根拠とか、プロセス、書式とか、そういったことを検討されていたということでよろしいんでしょうか。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、今回の国葬儀を行うことにつきましては、その根拠は内閣府設置法及び閣議決定であるということを申し上げています。  そして、そのまず十四日の段階で、これは政府として、行政府として、しっかり行える、このことについて、これは法的に整理をしなければならない。こういったことで、十四日の段階までに、まずこの国葬儀の実施については、これは立法権にも属さない、司法権にも属さない、行政権にも、あっ、行政権に属するものであるということを確認し、それが、それだからこそ、内閣府設置法にこの実施主体が明記されているということである、こうした法的な整理を内閣法制局と行ったわけであります。そして、行政権であるならば、あっ、行政権に属するんであるならばこれは閣議決定が必要であるということで、七月二十二日の閣議決定の手続を進めた、こうした議論を行ったということであります。

吉川沙織立憲民主・社民

○吉川沙織君 仮に七月十四日までにある程度内閣の内部でいろんな検討をされて、ただ、七月二十二日に正式に閣議決定をされておるわけでございます。表明をされて、本当に決めるまでの間、例えば国会に意見を聞くとか、国民の声を吸い上げるとか、そういった努力はできたはずです。  総理、こういった事実御存じでしょうか。  平成三十一年四月三十日で御退位された現在の上皇陛下の退位に関しましては、内閣を代表する内閣総理大臣から国会で議論してほしいと要請があり、これを踏まえ、衆参両院正副議長が、各会派の意見を聞き、国会として意見の取りまとめを行い、政府に回答したという事実がありますが、こういったことは御存じでしょうか。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘の点について具体的に、済みません、知っていたのかということについて、私も今すぐにその詳細についてそれをつまびらかにすることはできませんが、いずれにせよ、行政権の範囲内でということで適切な手続を進めたということであります。  あわせて、説明が不十分であるということについては謙虚に受け止め、引き続き説明努力を続けていきたい、そのように思います。

吉川沙織立憲民主・社民

○吉川沙織君 行政権、立法権、司法権があって、行政権の判断で行い得るという解釈は、確かに法解釈論的にあり得るのかもしれません。ただ、私が今伺っているのは、手続、プロセス、国民の納得性の問題です。  今回の国葬儀に関しましては、事前に国民の代表機関たる国会の意思を聴取せず、国会の議決を経たわけでもありません。このような事態は、主権在民の現行憲法下における中心的機関たる国会が国葬儀に参画していないことを示しています。形式的には国葬儀であるものの、実質的には国葬儀であるのか甚だ疑問です。  閣議決定でできると繰り返しおっしゃいますが、そういった理由ばかりお述べになるのではなく、国民に寄り添ってその意見をいかに吸い上げていくかに腐心すべきだと思います。国の儀式として、国会の意見を聴取した上で、内閣が最終判断をしてお決めになるのは結構かと思いますが、そういった姿勢が私は残念ながら欠けていらっしゃったのではないかと思います。  先ほども取り上げ、この間も何回もやり取りしましたけど、七月二十二日の閣議決定は、吉田元総理国葬儀の際の閣議決定とほぼ同じ文言踏襲されています。その費用については、「四 葬儀のため必要な経費は、国費で支弁する。」とされており、本来は予算を所管する予算委員会で審議されてしかるべきであり、自身も議院運営委員会理事会において、この件について議論する場はこの議院運営委員会ではなく予算委員会が筋だと強く主張いたしました。議院運営委員会に長く籍を置かせていただいている身として、このような傾向に危惧を抱くものの、最終的に国会として致し方なく今日の場に至っています。  他方、我々は、憲法第五十三条の規定に基づき、臨時会の召集要求を八月十八日に出しています。召集要求が出されれば、内閣には臨時会の召集義務があります。これは、国会のことは国会でお決めになるじゃなくて、内閣の責任者たる総理がお決めになればすぐに召集できるんですが、御見解お願いします。

松野博一自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(松野博一君) 国会の召集に関しましては、先生からお話をいただいたとおり、内閣で決定すべきものでありますが、召集時期に関しては内閣が決定し、合理的な一定の期間内ということで定められているかと考えております。  国会のことでございますので、与党ともよく相談をしながら、時期については適切に判断をしてまいりたいと考えております。

吉川沙織立憲民主・社民

○吉川沙織君 国会のことは国会でお決めになるが常習答弁だったのに、今回のこの件に関しては、総理が八月三十一日に御自身がテレビに出て説明をされるとおっしゃって、今この場に至っています。  臨時会の召集要求は、憲法に規定される内閣の義務でございます。内閣が判断すればすぐにでも召集がかないます。新型コロナウイルスの第七波、物価高騰、様々国民生活をめぐる課題が山積し、法的措置、予算措置も場合によっては必要かと思います。そのためには国会が開かれていなければ多くの議論ができません。総理、判断すべきだと思います。  本来この件も予算委員会で審議すべき内容ですが、内閣は八月二十六日の閣議において今回の国葬儀に二億四千九百四十万円を予備費から支出することを決定しました。これには警備費等が含まれていなかったため、我々からの強い要請に基づき、一昨日、九月六日に予備費以外の大枠の経費として約十四・一億円とする資料が示されました。  まず、事実関係を官房長官に伺います。  既に予備費で支出することとした経費以外の経費は、全て既定予算の中から捻出するという理解でよろしいでしょうか。

松野博一自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(松野博一君) 既定予算の中において支出されるということでございます。

吉川沙織立憲民主・社民

○吉川沙織君 じゃ、重ねて伺います。  既定予算の中から八億円程度とされる警備費、六億円程度とされる接遇費は、これら全てについて既定予算で吸収できるということでよろしいでしょうか。

松野博一自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(松野博一君) 先生からお話をいただいたとおり、既定予算からでございます。

吉川沙織立憲民主・社民

○吉川沙織君 これらについて全額を既定予算で扱うとすれば、既定予算のうち八億円程度と六億円程度が冗費、いわゆる無駄な費用ということにもなりかねません。仮に冗費でないとすれば、その分、既定予算を圧迫することにもなりかねず、それに充てようとした施策の経費の質、量が低下するという懸念も生まれることになりますが、総理の御見解お伺いいたします。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、今回の警備・接遇費につきましては、今官房長官からありましたように、既定予算の中から支出を行います。これは適切な手続に基づくものであると認識をしております。  そして、今我々は様々な政治課題に直面しているわけですが、そうした必要な予算につきましては、コロナ対策、物価対策を始め、しっかりと必要な予算を確保し、そして、国民生活そしてなりわいを守るために万全を期していきたいと存じます。  今後の状況、不透明でありますが、適切に財政面からも判断をし、対応をしていくことになります。今回の財政支出が他の政策課題に悪影響を生じるというものではないと認識をしております。

吉川沙織立憲民主・社民

○吉川沙織君 今総理から、既定予算の中で対応してもほかの政策に影響、悪影響を与えることはないということでしたけれども、そうしたら、その分やっぱり冗費だったのではないかという懸念も生まれますが、そういったことは本来予算委員会で審議すべきだと思います。  九月六日に内閣から資料として提示された経費について、警備費については八億円程度とされています。昭和天皇崩御の際の大喪の礼とは単純に比較はできないものですが、資料として残っている、確実に残っているものとしてお伺いいたします。  官房長官に伺います。  大喪の礼の際の警備費について教えてください。

松野博一自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(松野博一君) お答えをさせていただきます。  平成元年の大喪の礼については、海外百六十四か国からを含め多くの国内外の要人が参列され、御葬列、葬場殿の儀、陵所の儀など様々な行事が行われたところであり、警備活動に必要な経費として予備費で約二十四・四億円を措置したと承知をしています。  警備活動の具体的な内容や装備品等に関する詳細な記録がないため、当時と今回の警備費用を一概に比較することは難しいところがございますが、今回の国葬儀が特に接遇を要する海外要人の数も五十代表団程度であると仮定されることから勘案しますと、八億円と見込んでいる警備に要する経費は妥当な水準だと考えています。

吉川沙織立憲民主・社民

○吉川沙織君 それでは次に、吉田元総理の国葬儀、それ以降の元総理の内閣・自民党合同葬で警備費が分かるものについてお伺いいたします。

松野博一自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(松野博一君) お答えをいたします。  国内外の要人の警護を始めとする警備活動は、元総理の葬儀の警備も含め通常業務として行われるものであり、その業務に要する経費はこれまでも原則として毎年度の予算として所要額を計上してきています。  したがって、こうした経費を葬儀に関連した経費として明確に切り分けすることはできず、また過去に遡って切り分けることも困難なため、お示しすることが難しいことを御理解をいただきたいと思います。  なお、過去の葬儀のうち、昭和五十五年の故大平正芳内閣・自由民主党合同葬儀についてのみ警備活動に必要な経費として予備費で約二・二億円を措置した実績がありますが、当時の会計資料が残っていないため、予備費を使用した確たる理由や、その警備活動に要した経費の総額を申し上げることは困難でございます。

吉川沙織立憲民主・社民

○吉川沙織君 今日、冒頭の官房長官の御説明の中でも、国が関与した葬儀に関して警備に要する経費を切り出して示したことはないという、こういう御説明もありましたので、それはそれとして理解する部分はあるんですが、これだけ国民への説明が足りていなくて、国民の皆さんからの疑念が生じていて、であるならばこそ、ちゃんと切り出して説明をすることこそが私は国会や国民に対して誠実な説明責任だと思いますが、長官、いかがでしょう。

松野博一自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(松野博一君) お答えをさせていただきます。  今お話をいただきましたとおり、過去の既定経費による警備費の中において、それを、警備費を切り出してお示しをしたことはございません。しかしながら、今回、総理からも国民の皆様により丁寧な説明をすべしという御指示もいただき、その中において、各国との連絡の調整の中、約百九十団体等が各国から御参加をいただき、そのうち警備が必要な団体が五十団体と仮定した上で、先ほど申し上げましたところの警備費をお話をさせていただいたということでございます。

吉川沙織立憲民主・社民

○吉川沙織君 国会に対して誠実に説明をいただくことと、お伺いしていないことを答弁なさるのはちょっと違うと思いますので、是非お聞きしたことにお答えいただけるとうれしく存じます。  先月八月二十五日、安倍元総理の事件を受けて、警察庁は、警備の検証、見直しに関する報告書を国家公安委員会に提出しています。この報告書を踏まえれば、今回の警備に要する経費はこれで本当に十分なんでしょうかという見方もできますが、総理、どうですか。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、こうした安倍元総理が非業の死を遂げられたこと、このことを重く受け止め、我が国のこの警備についていま一度しっかり点検をしなければいけないということで、警察庁においても検証を行った、こうしたことであります。当然のことながら、これから行われる国葬儀、もちろんでありますし、来年のG7サミットを始め我が国で行われる大きな行事においてこの警備、警護に万全を期していかなければいけない、こうしたことであると思っています。  そういった点も踏まえ、そして、先ほど官房長官から申し上げたような、今各国から様々な連絡が入ってきている、海外からの要人の数も一応想定ができる段階まで来た、そういったことで具体的な数字を挙げさせていただいたということであります。警備について万全を期した上での予算であるということ、これは当然のことであります。

吉川沙織立憲民主・社民

○吉川沙織君 今、既定予算の中で全部賄うということでしたし、十分に行うというのであれば、既定予算というのは国会の議決を経た予算です。国会に説明してきたことと違うことに今回、まあその中でということですが、施策の経費を圧迫するだけでなく、本件に関しても、もし仮に質や量が低下してしまうことであるならば、補正予算等で対応し、国会の議決を経て国葬儀を執り行おうとする姿勢を示すのが本来内閣のあるべき姿ではないかと思います。  元総理の葬儀において、戦後一例しかない吉田元総理の国葬儀の際も、法的根拠について議論になっています。法律的にも制度上にも国葬についての規定がないため、国葬儀に踏み切るまでにはあらゆる角度からその是非が検討されたと記録が残っています。  今回、法的根拠がないこと、閣議決定だけで国葬儀を決めたということと、どちらにしても混乱を招いたということは事実だと思います。  どの行政組織にどの行政事務を所管させるかを規定する規範を組織規範と呼ぶとすると、国葬儀については内閣府設置法が組織規範に当たるんでしょう。また、組織規範による所掌とされた行政事務を執行する際によりどころとなるものを根拠規範、所掌とされた行政事務の執行を適正ならしめるものを規制規範と呼ぶとすると、国葬儀においては組織規範しかなく、根拠規範も規制規範もありません。  今回これだけ大きな問題となった以上、今後の国葬儀に関する法律上の位置付けというものを考えるおつもりは、総理、ありませんでしょうか。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、法的根拠については、内閣としましても、内閣法制局としっかり協議をした上、確認をさせていただいております。まずもって、こうした国の儀式、これは立法府、立法権に属するものでもなければ、司法権に属するものではない、行政権に属するものである、その一つの根拠が御指摘の内閣府設置法四条三項であると認識をしています。  そして、閣議決定に基づいて国葬儀を行う、こういった姿勢は、たしか昭和五十二年の衆議院内閣委員会での政府答弁の中にこういった姿勢を明らかにしている、閣議決定に基づいて行うということを答弁としてお答えさせていただいている。この方針は今でも変わらないということで、行政権の範囲であるならば閣議決定が求められる、それを行い、決定を行った、これが政府のありようであります。

吉川沙織立憲民主・社民

○吉川沙織君 先ほど、衆議院の議院運営委員会の答弁で総理は、今回の国葬儀は国民の権利を制限するとは言えず、法律は必要でない趣旨の答弁をなさいました。ただ、法律、法的に問題がないことと、政治的、社会的に問題がないこととは、私は違うと思います。  実際、八月の臨時会で各議員から出された質問主意書に対する政府答弁は閣議決定のみというトーンで、八月十日の総理記者会見も同じトーンでした。ただ、八月三十一日の総理の記者会見では若干そのトーンが変わってきました。今後、考えるぐらいは私はなさるべきだと思います。  そこで、これからちょっと具体的なことをお伺いします。  戦後における国葬儀と内閣・自民党合同葬儀の例について、件数だけ、長官、教えてください。件数だけでお願いします。

松野博一自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(松野博一君) お答えをさせていただきます。  戦後の元内閣総理大臣の葬儀のうち、国葬儀を行ったのは吉田元総理の一件であり、内閣と自由民主党合同葬儀は計八件であります。

吉川沙織立憲民主・社民

○吉川沙織君 国葬儀と内閣・自民党合同葬の違いというのは何でしょうか。

松野博一自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(松野博一君) 国葬儀は国による葬儀であり、内閣葬に関しては内閣による葬儀でございます。

吉川沙織立憲民主・社民

○吉川沙織君 昭和四十二年十月二十三日の吉田元総理の葬儀の執行についての閣議決定と昭和五十五年六月二十四日の故大平正芳元総理の葬儀の執行についての閣議決定、日付以外は同じ文言なんですが、一か所だけ違うところがあります。何が違うかといいますと、「葬儀のため必要な経費は、国費」、合同葬の方は「葬儀のため必要な経費の一部は、」と書いてあります。  国葬儀と合同葬の外形上の違いというのは費用負担でしかないと思うんですが、それで認識合いますでしょうか。

松野博一自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(松野博一君) 国葬儀と内閣葬儀、それぞれどういった形がふさわしいかにつきましては、そのときの内閣によって判断をされるものでございますが、先生から御質問がありました経費に関するものは、合同葬儀に関しては内閣と、今までは自由民主党葬でございますけれども、自民党の折半ということでございます。

吉川沙織立憲民主・社民

○吉川沙織君 これまでいろいろ伺ってまいりましたし、総理も、衆議院でも、そして今でも様々答弁をされました。国葬儀とした理由は四点中心に多く挙げられていますが、合同葬では不十分だという理由には全てなっていないんです。合同葬では不十分な理由って何かございますでしょうか。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今回、国葬儀を行うことを判断した理由として、委員御指摘のように、大きく四点申し上げています。  その中で、まず、日本のこの憲政の歴史百三十三年の中で最長であること、そして、様々な功績についても指摘をさせていただきました。そして、今回のこの非業の死についても指摘をさせていただきましたが、それと併せて、やはり国際的なこの様々な弔意、敬意のこの表明、これを国としてどう受けるのか、これが大きなポイントになると思います。  多くの弔意が国民、日本国民全体に対する弔意というメッセージになっている。また、国挙げて各国が弔意を……

福岡資麿自由民主党

○委員長(福岡資麿君) 端的にお答えいただくようにお願いします。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 様々な形で表明している。こうしたことを国としてどう受け止めるのがこれが適切なのか、こういった判断が、国葬儀なのか内閣葬なのか、この違いになっていると認識をしております。

吉川沙織立憲民主・社民

○吉川沙織君 今答弁いただいたのは今までの内容と一緒です。国葬儀としての理由はもう何回もお示しになられています。しかし、国葬儀として行うのであれば、特定の個人を国の儀式として行うことが説得的であって、多くの共感を呼び、国民の理解を広く得られる説明になっているかといえば、そうはなっていないと思います。なぜ内閣・自民党合同葬では不十分なのか、何が足りないのか、国葬儀とは何が決定的に違うのか、依然として不明で、この点を十分に私は説明していただきたかったと思います。  昨今、これまでも、今日もたくさんおっしゃいました、行政権、司法権、立法権。行政権、残念ながら不正不当な活動が頻発しています。私は立法権に属する立場ですが、非常に危惧しています。その一つに公文書の改ざんや統計不正、不適切な扱いがあります。公文書管理法は公文書を健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源と位置付けており、この点から一個確認させてください。  吉田元総理の国葬儀を皮切りに、内閣・自民党合同葬、元総理の、記録というものはきちんと残されているでしょうか。そして、今回の件、きっちり経緯も含めて、その空白の一週間ぐらいも含めてちゃんと記録を残すかどうか。内閣の責任者である総理に伺います。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今回の国葬儀に当たって様々な意見や批判や議論があるということ、これは承知をしております。  よって、今回、国葬儀を行った後に、先ほど申し上げた予算についても確定したものをしっかりと報告しなければならないと思いますが、是非、今後につなげるためにも検証を行って、その検証を今後の議論に資するよう努めていきたいと思っております。

吉川沙織立憲民主・社民

○吉川沙織君 今回、五十五年ぶりにあえて国葬儀になさいました。記録をきちんと残されますね。総理、総理、最後の答弁です。

松野博一自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(松野博一君) お答えいたします。  この度の安倍元総理の国葬儀についても、実施後に記録集を作成する予定であるとともに、公文書管理法に基づき必要な文書を作成しており、適切に保存してまいりたいと考えております。

吉川沙織立憲民主・社民

○吉川沙織君 今般、安倍元総理の国葬儀を執り行うに際し、国民一人一人に喪に服することを求めるものではない、こういう御発言ありました。  にしても、国の儀式として葬儀を執り行いたいと考えるのであれば、総理は、内閣としてその思いについて多くの国民の共感を呼び、広く理解を得るために国民の代表機関である国会の意見を聞く、そういった過程を経るべきではなかったかと思います。  最終的に内閣が国葬儀を実施する、そういう決定をするに当たり、国会の意見を聞かなかったがために説明が不十分ともなり、分断を生んでしまったのではないかと思います。  新型コロナウイルス感染症の際も、議院運営委員会が国会報告の場に使われ、幾度も総理の出席を求めてきましたが、背を向けてこられました。今回、総理御自身の言葉で総理出席が実現したように、また八月三十一日の総理会見でもおっしゃったように、是非、国会、国民に向き合う政治、していただきたいと思います。  ありがとうございました。

高橋光男公明党

○高橋光男君 公明党の高橋光男です。  冒頭、安倍晋三元総理の御逝去に対し、改めて深い哀悼の意を表します。  憲政史上最長の任期を全うされ、我が国の内政、外交面で傑出した功績を残された安倍元総理の国葬の開催を私は支持いたします。  暴力により言論の自由どころか命を奪われた元総理の突然の逝去に諸外国から幅広い弔意が示されています。在任中、積極的平和主義を掲げ、延べ百七十六か国・地域訪問という地球儀を俯瞰する外交を展開された元総理を敬い、既に多くの首脳級が出席の意向を示しています。国葬は英語ではステートフューネラルと言います。すなわち国家の葬儀です。  総理、今回の国葬は、我が国が国家として民主主義の重要性を確認し、核兵器廃絶や自由で開かれたインド太平洋、そして、戦争なき世界を築くために非暴力主義、平和主義に基づく国際社会の連帯の強化を図ること、このことに意義があると考えます。だからこそ、国として参列者を丁重に接遇し、安全第一で成し遂げる必要があると考えますが、総理自身、国葬の意義をどう捉え、いかなる姿勢で臨み、弔問者にどのようなメッセージをお伝えになるお考えか、自らの言葉でお答え願います。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、今回、安倍元総理は、民主主義の根幹である選挙が行われている中で突然の蛮行によって凶弾に倒れられた、志半ばにして逝去されたわけですが、民主主義国家としてこうした暴力には屈しない、国として毅然たる態度を示すことは重要であると認識をしています。  そして、今委員の方から御指摘がありましたように、安倍元総理は、積極的な首脳外交を展開し、自由で開かれたインド太平洋ですとかTPPの締結ですとか、様々な大きな成果を上げてこられた、こうしたことであると思います。だからこそ、こうした人物のこの非業の死に対する国内外の衝撃は大きかった、特に国際社会の衝撃は大きかったと受け止めています。  バイデン大統領、エリザベス女王陛下を始め、この逝去に当たって、この二百六十の国・地域・機関から千七百件以上の弔意メッセージ、これが寄せられました。また、米国を始め多くの国で議会の追悼決議も行われた、また、インド、ブラジルを始め多くの国で政府として服喪、喪に服することを決定する、こうしたこともありましたし、またオーストラリア、さらにはイスラエル等においては公共施設をライトアップする形で国を挙げて弔意を示す、こうしたこともありました。  そして、多くのこのこうした弔意が、日本国民全体に対しての哀悼の意を表する、そういった趣旨であったことから考えましても、やはりこうした様々な弔意を我が国としてどう受け止めるのか、やはり国の儀式として国としてしっかり受け止めることは重要ではないか、こうした判断も重要なこの判断要素であったと思っております。  あわせて、こうした国葬儀に当たって多くの海外要人が日本に来ることが予想されます。安倍元総理が培われた外交的遺産を我が国としてしっかり受け継ぐ、発展させる、こうした思いを内外に示す、こうしたことも重要であると考えております。  こういった形で相手国から示された敬意にしっかりお応えしたいと考えておりますし、国の名において国葬儀を行い、海外の要人をお迎えすることが適当であると判断をした次第であります。

高橋光男公明党

○高橋光男君 ありがとうございます。  一方で、国家の根本は国民であります。国際開催に、国葬開催について世論が割れているのも事実であります。民主主義国家だからこそ、政府は国民の理解を得る努力を惜しんではならないと思います。  そこで、まず費用についてお伺いします。  前回の吉田茂元総理の国葬には、外国特使は、最高が大臣クラスで計十二人、在京大使を含めても総勢百人強でした。今回は違います。既に首脳級も含め計千人もの外国人参列者が想定されています。当然、要人の接遇や警備には費用が掛かります。今回、政府は特別の接遇が必要な代表団が五十程度になるとの前提で国葬に要する経費の見込みを示されました。その額は、予備費含めて合計十六億六千万円。単純な比較はできませんが、この金額は、三年前、ほぼ同数の首脳級が来日して開催されたTICAD7、第七回アフリカ開発会議の約十七億円と大体同じ規模です。  しかしながら、国費は国民の血税でもあります。国民の中には、国葬に多額のお金を使うのであれば別に支援してほしい、コロナ禍の影響で葬儀をするお金もないんだ、そんな切実なお声もいただいているところでございます。  したがいまして、真に必要な経費とすること、これが大変重要だというふうに考えます。最大限節約して行っていただきたいと思います。そして、支出された費用は迅速に開示すべきと考えますが、いかがでしょう。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今、国葬儀の出席につきましては各国から今連絡がどんどんと入っている、こういった状況にありますが、既に今の段階で公にできるとしている名前だけでも、米国のハリス副大統領、オーストラリアのアルバニージー首相、シンガポールのリー・シェンロン首相、ベトナムのフック国家主席、EU首脳のミシェル欧州理事会議長、カナダのトルドー首相、またオーストラリアはハワード元首相、アボット元首相、ターンブル元首相、これ全て出席の意向を示している。こうしたことであり、今後この接遇が必要な首脳級増えていくということで、先ほど来申し上げているように、五十の接遇が必要な首脳代表団が、首脳を中心とする代表団が予想されるということで、予算についてもこの仮置きで試算を行ったということであります。こうしたこの国際的な弔意に対してしっかりと応えていくための予算、もちろん大事であります。  また、先ほども議論が出ておりましたが、今この日本国の警備のありよう、日本国の安全ということについて問われている、こうした状況でありますので、こうした国際的なこの行事におけるこの警備についても万全を期さなければいけない、こういった点もしっかり配慮しながら、おっしゃるように、最大限この国民から理解される適切な予算というものを考えていかなければならないと思います。  国民の視線をしっかりと意識しながら予算についても考え、そして、結果につきましては国民の皆さんにしっかり報告をさせていただかなければならないと思っています。

高橋光男公明党

○高橋光男君 最後に二点、手短にお伺いします。  国葬当日の弔意表明について、一律に国民に対して喪に服させることはしないと表明したということですけれども、私は、それは言葉だけでは不十分であって、また官公庁、自治体、学校等に明確に文書で伝えていただきたい、通知していただきたいと思います。  また、先ほど記録の話もございました。この決定のプロセスにつきましても、是非とも後々に記録として残していくことが大変重要だというふうに考えますが、最後に一言、御答弁お願いします。

福岡資麿自由民主党

○委員長(福岡資麿君) 答弁は簡潔に願います。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) これも度々申し上げておりますが、これは、今回の国葬儀は、国民一人一人の皆さんに弔意を強制するものではないということであります。  そして、今回の国葬儀のこの結果についてはしっかり検証を行い、今後こうした国の行事を考える際に資するような、役立てて、役立てられるような、こうしたこの扱いを行う、検証をしっかり行っていく、こうしたことは政府としてしっかり進めていきたいと考えております。

福岡資麿自由民主党

○委員長(福岡資麿君) もう時間が来ております。

高橋光男公明党

○高橋光男君 時間が終わりましたので、終わります。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 日本維新の会の清水貴之です。よろしくお願いをいたします。  まずは、私からも、お亡くなりになられました安倍元総理の御冥福、心よりお祈りいたしたいと思います。  今回の国葬に関してまず私が気になるのは、多くの国民の皆さんが今回の国葬実施について前向きな評価をされていないということです。  様々なメディアが世論調査を行っています。国葬に賛成ですか、反対ですか、評価しますか、しませんかというような調査をしておりまして、当初、総理が国葬を表明された七月の中頃から後半にかけては賛成する方の数字の方が高かった、過半数を超えていた、そういったデータが多かったわけですが、ここ最近は逆転しましたね。評価しない、反対だという方の方が増えてきていまして、最近では過半数をそちらの方が超えているという、そういった結果になっています。  このままでは評価しない国民の方の方が多い国葬になってしまうということで、まあ、これだけ規模も大きく、多額の税金を使って行うその儀式にとっては非常にもう残念な形になりかねないというふうに思っております。  こういった今の状況に関して、まずは総理の受け止め、お聞かせください。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、国民の皆様の中に国葬儀に対して厳しい意見、また御批判がある、こうしたことは十分認識をしております。  そして、その理由ということを考えますときに、本当に様々多岐にわたっております。法的根拠であったり予算であったり、そもそも評価であったり、様々な内容になっております。そして、共通することとして、やはり説明が不十分ではないか、こうしたことがあり、このことについては、政府としてこれは謙虚に受け止めなければならないと思っています。  是非、様々な論点がありますが、これからも丁寧に説明努力を続けていき、国葬儀を行っていきたいと思っております。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 当初は賛成の方の方が多かったのがこれ変わってきているというのは、やっぱりこの一か月余りの間に様々な皆さんの中での感情の変化が生じてしまっていることだと思います。  今総理もおっしゃったとおり、やはり説明が十分ではないと、そういった意見が多いのが私も大きな理由だと思っておりまして、総理は六日後、総理が、安倍元総理が亡くなって六日後には国葬の表明をされたわけですが、その後、国会での説明がないと。また、予算ですよね。予算に関してもなかなか総額が分からない、見えてこないというところで皆さん方の気持ちというのが少しずつ私は離れていっているというふうに思っております。  なぜ、やはり、これまでもこのお話は出てきていますけれども、もっと早くしっかりと説明して理解を得る努力をするべきではなかったかと思っていますけれども、総理、そこはなぜもっと早く進まなかったんでしょうか。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、国葬儀実施するに当たって、政府としての法的根拠、理由など、これはしっかりと説明しなければいけない。こうしたことで判断をしたということを説明する、この判断、これはまず大事なことであります。しかし、あわせて、委員御指摘のように、そうした判断に対して国民の理解あるいは協力、これがなければならないということで、政府としてしっかり説明責任を果たしていかなければならないと思います。この判断と説明と、これ両方、この国葬儀を実施するために重要であると私も認識をしております。  そして、その説明の部分において十分だったのかというこの指摘については謙虚に受け止めなければならないと思いますし、是非この説明部分については、これからもしっかりと、先ほど言った様々な点について、ポイントについて説明努力を続けていきたいと考えております。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 そして、ポイントになっている点としましては法的根拠というのが挙げられます。  今回の国葬は国の儀式として行われますけれども、憲法にも国の儀式があります。憲法七条十号、天皇の国事行為として規定する儀式というのがありますが、まずは単刀直入に、今回の国葬儀は国事行為としての儀式に当たるんでしょうか。

松野博一自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(松野博一君) お答えをいたします。  国事行為は、日本国憲法第七条に基づき、天皇が内閣の助言と承認により行うものであります。今回の国葬儀は国事行為として行える儀式ではございません。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 七条、憲法に基づくものではないと。今回の国葬は内閣府設置法上の国の儀式として実施されるということですが、やはりこの内閣府設置法は組織法なわけですね。事務として国葬儀を行うのであれば、更に別の法律が必要なのではないですかというふうに思います。  そもそも内閣府設置法を根拠にするのであれば、国葬儀ではなくて内閣葬であるべきではないかとも思うんですけれども、これについてはどのようにお答えになりますか。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、内閣府設置法については四条三項に、国の儀式には天皇の国事行為として行われる儀式があり、そしてそのほか閣議決定に基づき国が行う儀式があるとされておりますが、今回のこの国葬儀は後者に含まれるものであると思います。  そうしたことも、このこうした国葬儀、行政権の範囲に含まれる、このことを明らかにするものであると思いますが、一方で、その国の儀式である国葬、国葬儀を実施することは行政上の事実行為であり、国民の権利を制限したり、また義務を課したりするものではないことからして、内閣府設置法とは別途の根拠法、これは必ずしも必要がないという考えに立っております。  この点を内閣府、内閣法制局ともしっかり確認した上で、政府としましても法的な整理を行っているところであります。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 そういった中で、議論の中で、そのもう今の法体系の中で進めるということでずっと進んでいったんですか。それとも、やはり別の法律を作って、別の法律を作った上で、そういったことを国民の皆さんに説明をしながら進めていくという、こういった議論があったのかどうか。内閣葬と国葬儀との差別化があるとすれば国事行為であることのはずで、そうでない国葬儀は何のために実施されるのかというふうに思ってしまうわけですね。  で、お聞きしたいのが、今説明のあった内閣府設置法による儀式に国葬儀が含まれるということですけれども、そうなりますと、憲法七条の天皇の国事行為の、国葬儀とこの儀式、二パターンあるという話でしたが、これはもう別のものという解釈でいいんですかね。こういった憲法に係るような解釈にこれなってくるわけですね。そうなると、やはり閣議決定ではなくて、国会の場できちんと丁寧に説明するべきではなかったのかというふうにも思うわけです。  憲法にも文言がある儀式というこの非常に重い言葉、これを根拠とするのであれば、やはりそういった議論であるとか説明が事前に必要ではなかったのかというふうにも考えますけれども、これについてはいかがでしょうか。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、御指摘の点については、先ほど官房長官からも答弁させていただきましたように、この国事行為というのは、日本国憲法第七条に基づいて、天皇が内閣の助言と承認により行うものであります。よって、今回の国葬儀は国事行為として行われる儀式ではないという整理をさせていただいております。  こうした整理についてもっと丁寧に説明するべきではなかったか、こういった御指摘だと思いますが、その辺も、その点も含めて国民の皆さんから説明不足だという指摘があることについては、これは謙虚に受け止めなければならない、先ほど来申し上げているとおりであります。引き続き丁寧な説明に心掛けていきたいと思っております。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 そして、更にポイントとなると、我々維新の会としても非常に重要視しているのが、どういった場合に国葬になって、どういった場合にそうではなくて、こういった基準をやはりしっかりと明確にするべきではないかというところです。ここが本当に重要ではないかなというふうに思います。もしですよ、民主党出身の元総理、どなたか亡くなられたとして、その方を国葬にするのかどうなのか、これ基準がなかったとしたら、じゃ、何でなんだというふうに、もししなかった場合ですよ、何でなんだという、これも、こっちの方の説明もこれ必要になってくるわけですね。  だから、こういった基準というのを事前にしっかりと決めていかなければいけないなというふうに思いますけれども、まずは総理大臣の経験者の葬儀に当たって、国葬という今回のケースがあります、そして内閣葬、自民党葬、合同葬、こういったケースもあります、さらには、そういったものをされないという、このこういったケースも過去にはあります。こういった基準、どういった判断によってこれを決めているんでしょうか。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 内閣総理大臣経験者の葬儀を行うに当たって具体的な基準を決めるべきではないかという議論があるということ、これは承知をしています。  ただ、一つの功績、一つの行為を取ってみても、これは国際社会あるいは国内のこの政治情勢によって評価は大きく変わることになります。同じこの功績、行為であっても、五十年、六十年前のこの国際社会の中でどう評価されたのか、これは変わってくるわけであります。  よって、これを事前に、具体的に、定数的に基準を決めるというのはなかなか難しいと考えております。  よって、内閣総理大臣経験者のこの葬儀の在り方については、これまでも、その時のこの内閣において様々な事情を総合的に勘案し、その都度ふさわしい形を判断してきたということであります。そして、今回もそうした考えに基づいて判断をしたわけでありますが、今後とも、こうした、その都度、適切な判断を時の内閣が責任を持って判断をしていくというのがこの内閣総理大臣経験者の葬儀のありようではないかと認識をいたします。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 今のお話で、評価というのは時代によって変わってくるという、その時々の状況によって変わるという話がありました。  でも、評価というのは、逆に、評価する側の立場とか感情とか感覚によって、これによっても変わってくるわけです。同じことをされた方でも評価する人としない人がいたりするわけですね。こういったところで恣意的なものが入ってくる、その余地が今のままだと残っているんじゃないかというふうに思うわけですね。だから、しっかりと基準を定めるべきではないかというふうに思います。  今回、国葬を行う理由としまして、岸田総理は、四項目、憲政史上最長の八年八か月総理務められたとかですね、挙げられました。これは、今後のこのある意味前例、基準とはなるんでしょうか。この国会も行政機関も前例大好きですからね。これは、前例として踏襲されて次に生かされていくものなのか、それとも、やっぱり次のことは次でもう全くゼロから、一から新しく考え直していくものなのか、この辺りについてはいかがですか。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほども答弁させていただきましたが、内閣総理大臣経験者の葬儀については、その都度、時の内閣が責任を持って総合的に判断をし適切な形を決めるということだと思っております。  ですから、今回はこうした判断で行ったわけですが、将来においては時の内閣がまた適切に総合的な判断をしなければならないと思います。  ただ、今後のこの議論に資するという観点から、今回、国葬儀を行った後、それについて検証を行い、また予算等についてもしっかり確認をし、今後の議論に資するような、こうした取組を進めることは重要であると今の内閣においても考えております。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 今後に生かしていく、これだけのことをやるわけですから、今後にしっかりと生かしていくのは本当に大事なことだというふうに思っております。  以上で質問を終わります。ありがとうございました。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 国民民主党の浜野喜史でございます。  私からも、安倍元総理の御冥福を心から改めてお祈りを申し上げたいと思います。  まず、私からお伺いする前に、国民民主党といたしましては、安倍元総理の儀式に関して政府が一定程度関与をするということについて理解をするという立場でございます。そのことを申し上げておきたいと思います。  その上で、まず検討プロセス、お伺いをしたいと思います。  七月の二十二日に閣議決定をされたということでありますけれども、そこに至るまでの検討プロセスですね、先ほど来質疑もございました。内閣法制局と協議の上で総理が決断をされたというふうに理解をしたんですけれども、例えば閣僚懇談会等を開いて意見交換をしたとか、そのようなことがあったのかどうかですね、改めて検討プロセスについてお伺いをしたいと思います。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 具体的に閣僚懇談会を開いたのかということについては、このテーマで閣僚懇談会ということを開いたということはありません。しかし、内閣において、この問題についてしっかり意思疎通を図っていくことは重要であるということで議論を積み重ねてきたということであります。まず国葬を行う理由についてしっかりと詰め、そして法的根拠につきましても内閣法制局としっかりと協議を行い、そうしたものをしっかり整理した上で、御指摘の国葬儀を開催する表明につなげたということであります。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 御説明を私なりに理解いたしますと、岸田総理が御決断をされたということと私は理解をいたしました。  その上で、この国葬儀についてお伺いをいたしますけれども、この政府が行おうとする今回の国葬儀につきましては、我が国として安倍元総理に対する敬意と弔意を国全体として表す儀式であるというふうに政府としては説明をされているというふうに理解をいたしますけれども、そのような理解でよろしいでしょうか。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 国葬儀は、国の儀式として国の名において行われる葬儀であります。そして、様々な状況を踏まえ、我が国として故人に対する敬意と弔意を表す儀式として安倍元総理の国葬儀を行うことが適切であると判断し、その実施について七月二十二日に閣議決定をした、こうした次第であります。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 七月二十二日の閣議決定以降に、たしか八月の十日の総理の記者会見において、私が先ほど申し上げましたように、安倍元総理に対する敬意と弔意を国全体として表す儀式なんだというふうに説明されているんですね。この説明は修正をされるとか撤回をされるということになるんでしょうか。国全体として敬意と弔意を表す儀式というふうに説明されたことについて改めてお伺いをいたします。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今、変える、意見を変えるかという御質問、その趣旨がちょっと分かりませんが、先ほど申し上げたように、国として敬意と弔意を故人に表す、こうしたことから国葬儀を行う、こうした考え方で国葬儀を決定した、そのとおりであります。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 私が申し上げた御質問は、明確に安倍元総理に対する敬意と弔意を国全体として表す儀式であるというふうに総理が記者会見で表明されているんですね。そういう説明はもうしないのかと、そういう説明は撤回するのかということを質問させていただいておるわけです。これは議事録で明確に総理がおっしゃっているわけなんで、御説明をお願いいたします。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) いや、国全体として弔意を示す、これはまず国葬儀を行うに当たって基本であると思います。その上で、海外からの弔意の受入れなど様々なその国としての受入れを国として、国の儀式として行う、こうしたことが重要である、こうした認識もあり国葬儀について決定をした、こうしたことであると思います。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 失礼ながら、私の推察するところでは少し説明の表現を修正されたのかなというふうに理解をいたしますけれども、その上でお伺いいたします。  国全体として、そして国としてと、まあいずれでもいいでしょう。国の儀式として今回国葬儀を行うということであるならば、国民の皆様方に共に追悼しようではないかということを呼びかけるということが私は極めて自然なことではないかというふうに理解するんですけれども、そういうことはされないんでしょうか。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほども申し上げたように、この故人に対する敬意と弔意を表す儀式として安倍元総理の国葬儀を行うことが適切であると判断したわけですが、一方で、今般の国葬儀の実施に当たっては、国民一人一人に弔意の表明を強制する、強制的に求めるものであるとの誤解を招くことがないように、吉田元総理の国葬儀に際して実施した弔意表明を行う閣議了解や、地方自治体や教育委員会等の関係機関に対する弔意表明の協力方の要望、これを行わない、これは行わないこととした、こうした次第であります。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 総理、失礼ながら、極めてもっともらしい御説明なんですけれども、私はちょっと納得いかないんですね。  といいますのは、国の儀式として安倍元総理を追悼するということであるわけですから、国民の皆様方に共に追悼しようということを呼びかけるのはごく自然なことであって、それが弔意の表明の強制につながると、つながりかねないと、だからそういうことはしないんだという説明は私は通らないというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 国民の皆さんとともに安倍元総理に対する弔意を表明する、国葬儀としてこれは大変重要だと思います。  ただ、そうした弔意を強制するものでは、なのではないかという声があるからして、そうした誤解を招かないように丁寧に手続あるいは説明を続けていきたいということで、政府としてもその手続、取組を進めているということであります。  是非、多くの皆さんとともに弔意を示せるような国葬儀にしていきたいと思っています。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 ちょっと私は、失礼ながら、政府の説明に一貫性がないというふうに思うんですね。  国葬儀としてやるという以上は、共に安倍元総理を追悼申し上げようではないかということを呼びかけるのはごくごく自然なことで、それが弔意表明の強制につながる、だからやらないんだという説明は私は全く通らないと思いますけれども、もう一度お答えください。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 弔意強制というような誤解につながらないように丁寧な説明を行いたいということを申し上げさせていただいています。是非、多くの国民の皆さんとともに、安倍元総理に弔意を示せる、こうした国葬儀にしたいと思っています。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 いろいろ御説明をお伺いする中で、国葬儀になぜするのかということについては、海外から弔意が寄せられていると、それに対し国の儀式として礼節を持ってお応えするんだということを強調されました。そうであれば、国民の皆様方に共に国内的にも安倍元総理を追悼申し上げようではないかということと両方やらなければ、これ極めておかしい国葬儀になりかねないということを申し上げて、私からの質問を終わらせていただきたいと思います。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。  亡くなられた安倍元総理に御冥福を改めて心からお祈りを申し上げます。  岸田総理に伺います。  安倍元総理のみを特別扱いして国民多数の反対を押し切って国葬を強行することは、法の下の平等を求める憲法十四条に反することです。総理は、国葬の理由として安倍元総理の功績あるいは評価を挙げられています。その評価に大きく関わるのが、今大問題になっている統一協会の問題です。正体を隠して巧みに近づき、人々の資産を狙い、忌まわしい教義を強要して、霊感商法、そして高額献金で多くの人々の人生をめちゃくちゃにしてきたのが統一協会の卑劣な反社会的不法行為です。  大阪のある被害者家族の被害総額は十五年余りで二億円に上りますが、私もお話を伺いました。とりわけ、二〇一四年頃から協会で安倍さんが私たちを後援してくれているという言葉を何度も見聞きしてきたとおっしゃいます。特に、政府が家庭連合へと名称変更を認めた二〇一五年以降、協会は露骨な自民党、安倍応援団だったとおっしゃいます。被害者から見れば、統一協会と深く癒着し、言わばお墨付きを与え、後ろ盾になってきた責任、これ極めて重いんですね。  総理は八月三十一日の記者会見で、過去を真摯に反省し、しがらみを捨て、当該団体との関係を絶つと述べられました。  そこで伺いますが、これまでの関係のどこが問題で、なぜ関係を絶たなければならないと考えているんですか。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、今日は国葬儀の議論ですので、国葬儀については、先ほど来申し上げておりますように、この安倍元総理の在任期間、功績、国際的な評価、そして民主主義を守るという毅然とした態度、こうしたことを考えて判断をしたということであります。  そして、その委員の御質問については、私は今日は内閣総理大臣としてここの場に立っております。本来であれば、この自民党の総裁としての発言については控えなければならないのかもしれませんが、ただ、昨今の国民の皆さんの関心等を考えますときに、あえてこの御質問にも答えさせていただきたいと思いますが、このどこが問題なのかということにつきまして、社会的にこの旧統一教会をめぐる様々な問題、これは多く指摘をされています。これは御案内のとおりであります。かつ、広く社会全般で解決に向けた取組を望む声、これも大きくなっている、こうした認識をしております。  そういったことから、政治家は社会的に問題が指摘されている団体との関係には慎重であるべきであり、旧統一教会をめぐる現下の状況を踏まえ、自民党においては、政治に対する国民の皆様の信頼を回復するために旧統一教会との関係を絶つ必要がある、このように考え、そして今、各国会議員の点検の結果を取りまとめるべく努力をしている、作業を進めている、こうした状況にあります。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 指摘をされているとか解決を求める声があるというふうにおっしゃっているだけで、何を反省しているのか、どうもはっきりしないわけですね。統一協会と深い関わりを持ってきた安倍元首相を国葬にするということに、国民の皆さんの怒りが私、沸騰していると思うんですよ。  被害者の、協会で安倍さんが後援してくれていると何度も聞いたという声は、安倍元首相から統一協会票の差配を断られて七月の参議院選出馬を断念されたという自民党宮島喜文元参議院議員が朝日新聞に語っている実態ともつじつまが合っているんですね。統一協会の支援を受けて当選した二〇一六年の冬、宮島元議員は熱海で一泊二日の研修を求められたと、そこで、国際勝共連合の歴史や岸信介首相とのつながりも聞いた、安倍元首相が登場するビデオを見せられ、安倍さんは我々の目標とする反共を理解してくれているとの話もあったと記事に書かれています。  安倍元首相と統一協会のそうした関係について、先ほどの衆議院の審議の中で、その当時の御本人の判断だったと思うと総理は答弁をされました。しかし、安倍元首相のそうした時々の判断の結果、何が行われたのか、その事実関係はこれ当然調べれば分かることなんですね。  政府・自民党として責任を持って安倍元首相関係者への調査を行い、その結果を公表すべきではありませんか。そうしてこそ、関係絶つと言えるんではありませんか。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、国葬儀の判断については、先ほど来再三申し上げている理由によって政府として判断をした、こうしたことであります。  そして、自民党総裁としてこの場でお答えするのが適切なのかは分かりませんが、あえて御質問にお答えするとしたならば、この問題について、やはりそれぞれのこの関係議員が、国会議員がそれぞれの過去を振り返り、点検をし、それを国民に向けてしっかり説明することが大事だと再三申し上げています。そして、その結果を是非、党として取りまとめを行い、そして国民の信頼につなげていきたいということで取組、手続を進めている、これが自民党のありようであります。  この安倍元総理についてどうかということでありますが、御指摘のように、こうしたその様々なかつての判断については、それぞれのこの判断があったと想像いたしますが、本人が亡くなられた今、それを十分に把握することは難しいと思います。  是非、今活動している国会議員がそれぞれの立場でこの過去についてしっかり説明を行い、党としてそれをしっかりと取りまとめて国民に説明をする、このことによって国民の信頼回復に努めていきたいと思っています。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 安倍元首相のこの統一協会との関与を不問に言わば付して、国民の信頼回復なんかあり得ないですよ。その下で国葬を強行するというのは到底国民の納得を得られるものではないと思います。やるべきは国葬ではなくて徹底した調査ですよね。  山口県では、七月の安倍家の葬儀の際、県当局から各教育委員会を通じて学校に半旗掲揚が要望されました。周南市内の小中学校を除く県内全ての学校で弔旗が掲揚されました。  総理は、故人に対する敬意と弔意を国全体として表す、これが国葬だとおっしゃったんですね。この国全体に国民は入るんですか。国民全体に事実上弔意を求めて内心の自由を侵す、これは憲法十九条に違反することですよ。そんな国葬は今からでも中止すべきだと思いますが、総理、いかがですか。国民は入るんですか。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 国民の皆さんとともに安倍元総理に対して弔意を示すこと、これは重要であると思います。ただ、国民一人一人に弔意の表明を強制する、強制的に求めるものではない、こうしたことは強調をさせていただいています。  今般の国葬儀、国民一人一人に喪に服することを求めるというものではない、こうした点について様々な形で説明をさせていただいております。よって、この今般の国葬儀の実施によって内心の自由が侵害される、こうしたことはないと考えております。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 国民主権の日本でですよ、国民が入らない国全体なんてあり得ないですよ。  事実上、あれこれの形で弔意を強要することになる、そうした民主主義の根幹に関わる国葬を一閣議決定で強行するなど断固あり得ないと中止を求めて、質問を終わります。

福岡資麿自由民主党

○委員長(福岡資麿君) 以上をもちまして本件に対する質疑を終了いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後四時三十三分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗