政府開発援助等及び沖縄・北方問題に関する特別委員会 第3号
- 発言数
- 135 件
- 登壇者
- 21 名
- 会派数
- 9
- 開催日
- 2022/03/15
会議録
○委員長(青木一彦君) ただいまから政府開発援助等及び沖縄・北方問題に関する特別委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、岸真紀子君、小沢雅仁君、本田顕子君及び山本順三君が委員を辞任され、その補欠として佐藤啓君、和田政宗君、宮口治子君及び塩村あやか君が選任されました。 ─────────────
○委員長(青木一彦君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府政策統括官原宏彰君外十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(青木一彦君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(青木一彦君) 去る十日、予算委員会から、三月十五日の一日間、令和四年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、政府開発援助関係経費、内閣府所管のうち内閣本府(沖縄関係経費)、北方対策本部及び沖縄総合事務局並びに沖縄振興開発金融公庫について審査の委嘱がありました。 この際、本件を議題といたします。 審査を委嘱されました予算について順次政府から説明を聴取いたします。林外務大臣。
○国務大臣(林芳正君) 令和四年度政府開発援助に係る予算案について、その概要を説明いたします。 令和四年度一般会計予算案のうち、政府開発援助に係る予算は、政府全体で対前年度比一・二%減の五千六百十一億六千四百三十八万九千円となっております。このうち、外務省所管分については、前年度比一・六%減の四千四百二十八億二千百十九万六千円となっております。 ODAは積極的な日本外交を進める上で重要な政策ツールです。ODAの戦略的活用を通じて、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けた取組を一層進めていきます。また、世界的な新型コロナ感染症の収束に向けた支援を始め、気候変動を含む地球規模課題への対応や、SDGsの達成に向けた取組を主導していきます。 次に、協力の形態ごとに概略を御説明申し上げます。 まず、無償資金協力については、外務省として、対前年度比〇・一%増の千六百三十二億九千七百万円を計上しております。 政府全体の技術協力については、対前年度比二・七%減の二千四百八十一億千八百五十七万四千円となっております。このうち、外務省所管のJICAの運営費交付金等は、対前年度比〇・一%増の千五百十七億五千百五十六万八千円を計上しております。 政府全体の国際機関への分担金、拠出金については、対前年度比〇・一%減の千十六億五千八百八十一万五千円となっております。このうち、外務省所管分については、対前年度比〇・三%増の六百二十一億四千三百九十八万七千円を計上しております。 有償資金協力の出融資については、対前年度比五・三%減の一兆四千二百億円を計画しております。 以上が令和四年度ODAに係る予算案の概要です。 なお、令和三年度補正予算におけるODA予算は、政府全体で千六百億五千六百六十七万九千円となっております。このうち、外務省所管分については、千三百二十七億五千五百二十五万六千円となっております。 令和四年度ODAに係る予算案について、青木委員長を始め、理事、委員各位の御理解を心からお願い申し上げます。
○委員長(青木一彦君) 西銘沖縄及び北方対策担当大臣。
○国務大臣(西銘恒三郎君) 令和四年度沖縄振興予算及び北方対策本部関係予算について、その概要を説明いたします。 初めに、沖縄振興予算について説明いたします。 令和四年度の沖縄振興に関する予算の総額は、二千六百八十三億九千九百万円となっております。 このうち、公共事業関係費等については、社会資本の整備とともに、首里城の復元に向けた取組などを実施するため、所要の経費を計上いたしました。 沖縄振興一括交付金については、いわゆるソフト交付金とハード交付金を合計し、七百六十二億五千万円を計上いたしました。 沖縄科学技術大学院大学、OISTについては、規模拡充等のため、百九十三億二千万円を計上いたしました。 また、沖縄の子供の貧困対策や北部地域及び離島の振興、基地跡地利用のモデルケースたるべき沖縄健康医療拠点の整備など、重点的に取り組むべき分野の予算を増額して計上したほか、産業競争力の強化、産業人材の育成に係る予算、クリーンエネルギーの導入促進に係る予算を新規に計上いたしました。 このほか、製糖業の体制強化に係る予算や、不発弾等の処理を進めるための経費、特定事業推進費等を計上しました。 続きまして、北方対策本部関係予算について説明いたします。 内閣府北方対策本部関係の令和四年度予算は、若年層への啓発の強化、デジタルを活用した啓発の積極的展開などに重点化し、前年度比三百万円増の総額十七億百万円となっております。 このうち、北方対策本部に係る経費は二億二百万円であり、若者自らによるこれからの時代に適した啓発手法の検討や実施のための経費等を計上いたしました。 また、独立法人北方領土問題対策協会に係る経費は十四億九千九百万円であり、デジタルの活用による情報発信の整備拡充のための経費等を計上いたしました。 以上で、令和四年度の沖縄振興予算及び北方対策本部関係予算の説明を終わります。 よろしくお願いを申し上げます。
○委員長(青木一彦君) 以上で予算の説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○青山繁晴君 皆様、おはようございます。 今日も傍聴においでになった主権者国民の方にまず感謝を申し上げます。ありがとうございます。今日は十四分と大変短いですけれども、いつもと変わりなく、党利党略のためではなく、国益のためにこそ質問いたしたいと思います。 最初に、ちょっと皆さんにおわびしつつ申し上げたいんですが、通告外の緊急のことを一つ質問いたします。先ほど、全く非公式ですけれども、林外務大臣には御相談をいたしました。 今朝早く日本にも入ってきたニュースとして、ロシア国営テレビの放送中、ロシアですからこの特別委員会に関係はもちろんあります。ロシア国営テレビのニュース放送中に、キャスターの後ろに国営テレビの職員の女性の方が現れて、まず大きな紙で戦争反対と、それからプロパガンダにだまされるなという文字があり、そして、情報によっては、戦争反対という声も上げられたそうです。その後、これは間違いなくこの女性は拘束されたと。で、この女性の勇気と世界への献身が生かされるよう、女性の救出へ日本政府もまた動いていただきたいと思います。 済みません、通告外ですが、できましたら林大臣にお答えをお願いします。
○国務大臣(林芳正君) 先ほど青山委員から御教示をいただき、私もニュースを確認させていただきました。 この勇気ある方がまだロシアにいらっしゃるというのは一筋の光明ではないかと、こういうふうに思っておりますが、一方で、そのもとになっておりますロシアにおける報道の自由が制約されていること、また、それを受けて、特に外国のメディア、これがロシアでの活動を停止せざるを得ないということになっていること、そして、報道によりますと、このロシアの国営放送のスタッフの方が拘束されていると、これらのロシアによる報道の自由の制限、これ強く懸念をしておるところでございます。我々としても、何ができるのかしっかりと考えていかなければならないというふうに思っております。 いずれにしても、今回のロシアによるウクライナ侵略、国際秩序の根幹を揺るがす行為であり、明白な国際法違反であります。厳しく非難をいたします。
○青山繁晴君 林大臣、ありがとうございます。 報道の自由にも触れていただき、的確な答弁をいただきました。ただ、具体的に、身柄が拘束されますように、ロシアの内政問題とはいえ、是非御努力を外交ルートでお願いいたしたいと思います。 それでは、通告いたしました質問に入ります。 皆さん御承知のとおり、沖縄はこの五月についに祖国復帰五十年を迎えます。 僕は、子供の頃に祖国という言葉を聞いたのはこの沖縄の運動が最初でありました。僕は、小さい頃はまだ祖国という言葉も実は日本ではタブー視されていたわけです。その思い出もあり、不肖私は、二十六歳のときに、訪れる人もなかった、当時はですね、訪れる人のなかった白梅学徒看護隊の自決ごうを訪ねてから、不肖ながら、沖縄のことをライフワークの一つとしてきました。長い時間を掛けまして信頼関係を築いてきた白梅学徒看護隊の生き残りの方々、当時は十五、十六、十七の方々ですが、今九十歳をもちろん超えている方もいらっしゃいます。妙なことを言うようですが、この自決ごうの前でハグをすると、もう九十を超えたおばあ様方が本当に十五に戻る感じが実はします。 その方々、今は白梅同窓会と言っていますけれども、白梅同窓会の会長で中山きくさんという沖縄では大変知られた、多分大臣御存じだと思いますが、語り部の方がいらっしゃって、長い交流の中で信頼関係ができてから、不肖私が、五月十五日、復帰の日を日本国の祝祭日にしませんかと提案いたしましたところ、この自決ごうの前でこの中山きくさんがおっしゃったのが、いや、米軍基地込みの返還でありましたから、とても祝う気持ちになれないんですということをおっしゃいました。もちろん、無理強いとかそういうことではなくて、その後もじっくり話し合ってきたんですけれども、五十年となりまして、この米軍基地があるということも含めて、沖縄県民と国民の理解を求めて、いよいよ国民の祝祭日にすべきではないでしょうか。 今年、記念式典は当然予定されているんですが、正直それでは足りないと思います。祖国復帰運動の苦しみ、その後の沖縄の大きな負担、それを克服していくためにも、大臣、是非、是非御努力をお願いしたいと思うのですが、いかがでございましょうか。
○国務大臣(西銘恒三郎君) 答弁の前に、予算の説明書の三ページで、独立行政法人と言うべきところを行政という言葉を飛ばしてしまいました。おわびして訂正させていただきたいと思います。 それでは、青山委員の御質問にお答えをいたします。 さきの大戦で、沖縄は凄惨な地上戦の舞台になりました。県民は筆舌に尽くし難い苦難を経験いたしました。また、戦後も、復帰までの二十七年の年月を要することになり、県民は多大な苦難を経験しております。昭和四十七年の沖縄復帰は、このような歴史を経て、県民そして国民全体の悲願として実現したものであります。様々な節目に復帰の歴史的意義を思い起こすとともに、沖縄の歩みを振り返り、その歴史に思いを致すことは重要であると認識をしております。 今年五月に開催する沖縄復帰五十周年記念式典もこのような趣旨で開催するものであります。国民全体で沖縄の歴史に理解を深め、沖縄の一層の発展を祈念する機会としたいと考えております。 沖縄の歴史に対する沖縄県民や国民の理解を深めるため、五月十五日を国民の祝日とするべきという委員の御提案は、委員の沖縄や沖縄の人々に対する真摯な思いに基づくものと考えており、重く受け止めたいと考えております。 その上で、沖縄復帰や沖縄復帰の日の捉え方につきましては、県民の間にも様々な考えがあるものと考えており、私としましては、沖縄県民そして国民全体の議論を見守っていきたいと思っております。
○青山繁晴君 大臣、ありがとうございます。大臣のおっしゃるとおり、私たちヤマトンチュとウチナーンチュの良き理解ができてからのことだと私も考えております。 二つ目は、沖縄経済のことです。 中国を中心にした観光客頼みの沖縄経済の発達、今まで大きな成果も上がっているんですけれども、ただ、それでは沖縄経済が自立し切れないのではないかと懸念いたします。なぜかというと、独裁国家ですから、例えば中国共産党が沖縄に行くのをやめましょうと言えば実は観光客が突然どんと減るわけですから、その意味でも沖縄経済の自立ができないのではないかと長く懸念しております。 今、世界は、その前に、ウクライナ危機はエネルギー危機の正体も世界と日本に明らかにしましたけれども、その以前から資源エネルギーについて世界では大きな流れが変わっています、既に。資源が、日本が資源がないというのは、それは陸上産出のエネルギーに、資源に限ったことであって、海洋資源については、今まで水圧との闘いに勝てなかったから取れていないんですけれども、本当は日本は隠れた資源大国であります。したがって、今は海中ロボットや海中の人工膜の発達でもう取れるようになってきましたから、沖縄を自前の資源開発の研究、そして運搬、やがては資源の足りない国への輸出の拠点にもすべきだと考えています。 まずは、そのセンターを建設し、沖縄の誇る沖縄科学技術大学院大学やあるいは琉球大学を始め、地元の方々、地元の知恵を集めて、そしてここに踏み出していただくこと、資源は経済にとって非常に大きいですから、そのことを大臣にお尋ねします。
○国務大臣(西銘恒三郎君) 青山委員御指摘のとおり、四方を海に囲まれ、東西千キロ、南北四百キロ、また広大な海域を抱える沖縄におきましては、海洋エネルギー・鉱物資源など海洋に関する産業の創出に大きな可能性があると認識をしております。 県においても、現在検討中の新たな振興計画の素案において、海洋立国への貢献やブルーエコノミーの展開を新たな施策の柱の一つと位置付け、海底鉱物資源の研究開発等の強化による新たな産業の創出に向けた取組を進めることとしているものと承知をしております。 海洋エネルギー・鉱物資源の開発、産業化に向けましては、解決すべき様々な課題が存在しており、中長期的な観点からの対応が必要と考えておりますが、沖縄振興に大きく役立つ可能性があるものと考えております。また、我が国の資源・エネルギー安全保障という観点からも意味があるものと考えております。海洋資源の資源量の把握や生産技術の開発等、国による調査研究や技術開発の動向を注意しつつ、また関係省庁とも連携しながら、沖縄県を始めとする地元の取組への支援について対応を検討してまいりたいと考えております。
○青山繁晴君 大臣の今のお答えは、研究調査船に実際に乗って沖縄の海でも資源調査をしてきました私にとっても、本当に我が意を得たりの答弁をいただきました。水圧との闘いは今後も続きますので、当然それはコストとの闘いになります。時間が掛かれば掛かるほど、むしろ沖縄にとってはそこを中長期、長期も兼ねての経済振興の拠点にできると思いますので、何とぞよろしくお願いいたします。 最後に、北海道に関連して一つお聞きします。 皆さん御承知のとおり、土地に関する画期的な新法が九月の施行を目指して今準備中であります。しかし、これが施行されても、これは第一歩であって、いわゆる安全保障に関連するような特定の土地についての、中国や韓国の土地の買収について一定の歯止めを掛けるという、まあ画期的は画期的ですけれども、そこに絞った法律となっています。 ところが、北海道の方々から私個人にも多く寄せられることは、例えば水資源であったりあるいは観光地であったり、いわゆる安全保障と直結しなくても特に中国の土地買収が非常に進行しているのではないかということで心配の声は本当に強いです。全国見とってもそうです。 そこで、新法とは別途に、こういう新法が今取りあえず対象にしている土地ではない土地についての全体的な実態調査ということを政府に行っていただきたいと思います。政府参考人、お願いします。
○政府参考人(吉田誠君) 国土交通省からお答え申し上げます。 昨年の通常国会におきまして成立した重要土地等調査法につきましては、現在、内閣官房や内閣府を中心として施行準備を進めているところでございます。 一方、委員御指摘ございました北海道におきます外国資本の土地取得の状況を調査すべきではないかということにつきまして、国土交通省におきまして、土地の取得状況を把握できる制度といたしまして、土地の取引に関する届出を定めました国土利用計画法を所管しているわけでございますが、こちらの制度、安全保障ではなく、あくまで地価高騰対策という制度となっておりますことから、対象は大規模な土地取引に限って、また内容も取引価格等を報告していただくということになっておりまして、その外国資本による土地取引の状況を把握できるものになっていないところでございます。 一方、森林あるいは農地につきましては面積にかかわらず取引に届出なり許可なりが必要という制度になっておりまして、農林水産省におきまして、外国法人等による森林と農地の取得状況に関する全国的な調査結果を公表されておりますところ、令和二年の調査結果によりますと、北海道については、森林が八件二十ヘクタール、令和二年中に外国資本によって取得されている。ちなみに、農地はゼロということでございます。 このような状況の中で、重要土地等調査法の国会審議におきます衆参両院の附帯決議におきましては、政府に対しまして、我が国の安全保障の観点から、資源や国土の保全にとって重要な区域に関する調査及び規制の在り方について、本法や関係法令の執行状況、安全保障をめぐる内外の情勢などを見極めた上で検討することが求められているところでございます。 国土交通省といたしましては、現在、内閣官房、内閣府を中心として進められている重要土地等調査法の施行準備はもとより、施行後の状況を踏まえましたこの附帯決議に基づきます政府全体の検討の中におきまして、政府の一員として的確に対応してまいります。
○青山繁晴君 まずはできることからやっていくという政府の姿勢、私も支持しますので、よろしくお願いします。 終わります。ありがとうございます。
○勝部賢志君 立憲民主・社民の勝部賢志でございます。 新たに再編されました本委員会で初めての質疑となります。私自身は、沖縄北方特別委員会に所属をしていたこともありますので、その経緯から、今日は沖縄北方問題を中心に質疑をさせていただきたいと思います。 今年は、御承知のとおり、復帰から、沖縄復帰から五十周年に当たる極めて重要な年であります。謙虚に歴史を見詰め返し、丁寧に現状を知り、明日につないでいかなければならないと考えます。また、予算審議後にはすぐ日切れ法案である沖縄振興特措法改正案の審議も控えています。一方、北方領土問題も、これまた周知のとおり、非常に重大、深刻な局面を迎えています。プーチン大統領との個人的親交をばねに、これまで一ミリも動かなかった問題を何とか任期中に動かすのだとした安倍総理のこの間の取組が一体どうだったのか、しっかりと総括をしなければならないと思います。また、今般のプーチン大統領による言語道断のウクライナ侵略。私たちには厳しい決断も求められていると思います。 これらの現状を踏まえ、本委員会の職責としてしっかりとした審議をしてまいりたいと考えております。 そこで、まず初めにお伺いをいたしますが、政府が先週三月八日の閣議で沖縄復帰五十周年記念式典の開催を決定されたとのことであります。そのことを踏まえて、以下お伺いをいたします。 まず初めに、政府は、沖縄の戦中戦後、復帰の歴史をいかに受け止め、その後の振興をどう総括されているのか、簡潔にお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(西銘恒三郎君) さきの大戦において、沖縄は凄惨な地上戦の舞台となり、筆舌に尽くし難い苦難を経験いたしました。また、戦後も、復帰までの二十七年の年月を要することとなり、多大な苦難を経験しております。 このような歴史的事情も踏まえ、昭和四十七年の復帰以降、政府においては、社会資本の整備や各種産業の振興など、沖縄振興に取り組んできたところであります。県民のたゆまぬ努力もあり、県内総生産や就業者数が全国を上回る伸びを見せるなど、沖縄経済は着実に成長してきました。しかしながら、全国最下位の一人当たりの県民所得や子供の貧困等、なお解決すべき課題が存在しております。 沖縄は、成長が続くアジアの玄関口に位置する地理的特性や、日本一高い出生率などの優位性、潜在力を有しております。こうした点も生かしながら、沖縄の歴史を胸に刻みながら沖縄振興に取り組んでまいりたいと考えております。
○勝部賢志君 五月の十五日に行われる予定の沖縄復帰五十周年記念式典は、沖縄現地と東京の二元開催で、天皇陛下御夫妻はウエブでの参加ということでありますけれども、国民への周知、国会議員や本特別委員会の参加形態、また現状お考えになっておられる記念式典や関連行事の概要をお知らせをいただきたいと思います。
○国務大臣(西銘恒三郎君) 沖縄復帰五十周年を記念する式典につきましては、沖縄県等からの要請を踏まえ、三月八日の閣議で、本年五月十五日に政府と沖縄県の共催で東京と沖縄の二会場で開催すること等について閣議了解を行ったところであります。 式典の詳細につきましては、今後、沖縄県等とも連携の上、検討、準備を進めていくこととなりますが、政府としましては、本式典が、国民全体で復帰の歴史的意義を想起し、沖縄の歴史に思いを致すとともに、未来を見据え、沖縄の魅力や可能性を内外に発信する機会となることを期待しております。例えば、新たに立ち上げる内閣府のポータルサイトにおきまして情報発信や動画配信等を行うことについても検討しているところであります。 また、沖縄復帰五十周年に関連して各府省が実施する各種の記念事業については、現在内閣府において取りまとめを行っているところでありますが、例えば記念貨幣や記念切手の発行、国立博物館における特別展の開催等が予定をされております。 先ほど申し上げたポータルサイトで関連事業の紹介を行うことなどにより、国民の皆様が様々な関連事業に接し、沖縄の歴史等に対する理解を深めていただけるよう取り組んでまいりたいと考えております。
○勝部賢志君 御説明をいただきました。 私が申し上げたいことの一つとして、冒頭大臣からありました、歴史の認識としては大変苦難を強いられた歴史があるということと、その振興もまだ道半ばであるということの認識に立って、今回予定をされているイベントは、単なる記念日の行事ではなくて、国民に広く更なる理解を深める機会にするために、例えば学校教育ですとか社会教育でもしっかりとした取組を進めていただきたいということを指摘をさせていただきます。 続いて、我が国のみならず、国際社会に突き付けられた最重要課題であるロシアによるウクライナ侵略と我が国のなすべきことについてお伺いをしてまいります。 衝撃のロシアによるウクライナ全面戦争が開始されてから半月が経過をいたしました。両国の戦闘員はもちろん、ウクライナ市民の死者数も拡大し、国境を越えた難民の数も今朝のニュースでは二百八十万人を超え、重大で深刻な人権侵害が続いています。日本政府や我々国会も、あらゆる手段を講じて一刻も早く戦争を止めなければなりません。 林外務大臣は、近くトルコ、UAE両国の訪問が予定されているということでありますけれども、非常に重要な役割と認識をしております。全力で取り組まれることを期待をいたします。 そして一方、北方領土の問題については、私も地元の方々といろんな運動をこの間取り組んでまいりましたけれども、元島民の方々の高齢化が進み、平均は八十五歳という状況でありまして、一刻も早い解決を望んでいます。 しかしながら、今般のロシアによるウクライナ侵略によって北方領土交渉も暗礁に乗り上げた状態であり、直ちに交渉を行える状況ではもちろんありません。ただ、このような状況であるからこそ、改めて北方領土問題に対する基本的な立場を明らかにしておくことが必要と考えます。 そこでお伺いをいたしますが、以前から私も北方領土委員会で何度か質疑をさせていただきましたが、政府の基本的な立場が、北方領土は日本に帰属する、あるいは我が国固有の領土というような表現が削除されてきたという経過がございましたので、改めて確認をさせていただきたいと思います。 今日は資料に小学校の指導要領本則と解説というのを用意させていただきました。二ページ目を御覧ください。小学校の指導要領であります。内容の取扱いということで、下線引いております。竹島や北方領土と書いてあるところですね、北方領土、我が国の固有の領土であることに触れるというのが記されていて、解説の方を見ていただきたいんですが、下に七十六と書いてあるところですね、ここにも下線を引いてあります。我が国固有の領土であるがロシア連邦によって不法に占拠されている、北方領土についてロシア連邦にその返還を求めている、こういうことに配慮して小学校で取り扱えということなんですね。平成二十九年の告示ですから、現在このまま使われている指導要領であります。 これを踏まえて、外務大臣にお伺いをしたいと思いますけれども、今ここに記されている考え方を基本的な認識として確認をいただきたいと思いますが、お願いいたします。
○国務大臣(林芳正君) 北方領土は我が国が主権を有する島々であり、我が国固有の領土であります。この我が国の立場に変わりはなく、平和条約交渉の対象は四島の帰属の問題であるというのが日本側の一貫した立場でございます。
○勝部賢志君 内閣府がホームページで北方領土の解説をしている欄があるんですけれども、そこには今の基本と全く同じ記載があります。もう少し、何というんですか、少し思いもこもった言葉もあって、例えばですけれども、北方領土についての基本的立場、今日資料はちょっとないんですが読ませていただくと、いまだかつて一度も外国の領土となったことがない我が国固有の領土であるという表現ですとか、国際法上の根拠というところでいうと、我が国固有の領土である北方領土の放棄を求められる筋合いはなくというような表現もあります。そして、そのような法的効果を持つ国際的取決めも存在しないと、こういうのが、こういう解説があります。 西銘担当大臣におかれましては、今外務大臣が答弁されたことを含めて、この基本的な立場について認識をお伺いいたします。
○国務大臣(西銘恒三郎君) 北方領土は我が国が主権を有する島々であり、我が国固有の領土である、この我が国の立場に変わりは全くございません。外務大臣の交渉を後押しできるような国民的な啓発運動に取り組みたいと思っております。
○勝部賢志君 我が国固有の領土ということを、これはこの運動始まってからずっと一貫して言ってきている言葉なんですけれども、その根拠には、先ほど、一度も他の国の領土となったことがないとかですね、それから国際法上も根拠ないということを言っていますけれども、私はもう一つの根拠として、この北方領土には倭人よりも先に先住民族としてアイヌ人がいたという事実があります。これは十二世紀、十三世紀から既にそこに居住していたという歴史的な検証もされています。 ですから、そういう意味で、先住民という扱いというのは非常に私は重いというふうに思っておりますし、アイヌ人は我が国の先住民族であるということも国際法でも規定されているところであります。改めてその認識をお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(林芳正君) 北方四島にアイヌ民族が先住していたという委員の今の御指摘については、適切に受け止めたいと考えております。 その上で、北方四島は我が国の国民が長きにわたり父祖伝来の地として受け継いだものでありまして、政府としては、一般的に、一度も他の国の領土となったことがない領土という意味で、今お触れいただきましたけれども、そうした意味で固有の領土という表現を用いておるところでございます。日ロ間の交渉当事者としては、こうした認識に基づいて交渉を行ってきておるところでございます。
○勝部賢志君 今大臣からはありましたように、日ロ間の交渉のときにこの先住民族の意味合いを伝えて交渉に生かしたいというお話ですけれど、静ひつな中で冷静な交渉ができるときであれば、私も今申し上げたように、非常に重要な観点だと思っているんですけれども、現状は残念ながらそういう状況にはないと思っています。 一刻も早い解決を望むところでありますけれども、今お話をしたように、現状はそういう状況ではなくて、そんなことを鑑みると、近い将来にわたってウクライナ侵略戦争という極めて重大な人権侵害を行っているプーチン大統領と交渉をするということ自体、私は極めて厳しい、難しいのではないかと、我が国として行うことはできないのではないかというふうに感じますけれども、政府の見解を伺います。
○国務大臣(林芳正君) この日ロ間の最大の懸案であります北方領土問題、これを解決をして平和条約を締結するとの方針の下でこれまで粘り強く交渉を進めてきたところでございます。しかし、今回のロシアによるウクライナ侵略に対しては、G7を始め国際社会と結束して毅然と行動する必要があると、そういうふうに考えております。 この北方領土問題に関する我が国の立場、先ほど申し上げたとおりでございますし、御高齢になられた元島民の方々の思いに何とか応えたいという私自身の思いにはいささか変わるところはないわけでございますが、まさに今、勝部委員から御指摘があったように、今のこの状況に鑑みれば、御指摘の平和条約交渉の展望については申し上げる状況にはないというふうに考えております。
○勝部賢志君 北方領土に対する基本的な考え方を明らかにしていただきましたけれども、我が国が現下におけるロシア・プーチン政権に対する対応の基本を示すということは今大変必要なことだと思っています。 戦争を止めるために、我が国を含め、G7を始めとした世界各国が経済制裁などに取り組んでいますけれども、協調の輪を広げ、そして抜け穴を防ぐことが何より重要です。そのような中、日本には北方領土問題があるから対応が及び腰などと受け取られることがあれば、協調の力を弱めることにもつながりますし、国際社会の中で信頼を失うことにもなりかねません。毅然とした対応をすべきということを申し上げておきたいと思います。 冒頭申し上げた安倍政権下での北方領土交渉の課題については、別な機会に改めて質問させていただきたいと思います。 さて、ロシア・プーチン政権に対しては、先ほど青山委員からも指摘がありましたけれども、ロシア国内でも反対の行動を取る勇気のある方がいるということの指摘がございました。 今申し上げましたように、毅然とした厳しい対応をすべきということは繰り返して申し上げさせていただきますけれども、一方で、ロシアから日本に来られている、あるいは在住のロシア人の方々が誹謗中傷を受けたり生活をする上で困難に見舞われたりすることはないか、この点も注意深く見ていく必要があるのではないかと思っています。 ウクライナ侵略以降、我が国国内でロシア料理店に対する嫌がらせ行為があったとの報道がありました。戦争が長期化すればするほど、在住ロシア人の方々に危害が及ぶことや暮らしの上で困難に見舞われることもあるのではないかと懸念されるところであります。人道的な見地から政府としてしっかりとした対応を求めたいと思います。 その上でお伺いいたしますけれども、在住ロシア人、ウクライナ人、ベラルーシ人の直近の数はどのように把握をされていますでしょうか。
○政府参考人(丸山秀治君) お答え申し上げます。 ロシア人、ウクライナ人及びベラルーシ人の中長期在留者等の在留外国人数につきましては、いずれも速報値でございますけれども、令和三年十二月末時点で、ロシア人が九千百十八人、ウクライナ人が千八百五十八人、ベラルーシ人が三百四十人となっております。
○勝部賢志君 そういった方々から、嫌がらせを受けたとか、あるいは誹謗中傷みたいな投稿みたいなことも含めて、そういう事実をどのように政府は把握をされているかをお聞きしたいというふうに思います。
○政府参考人(松下裕子君) お答えいたします。 法務省におきましては、昨日までの時点で御指摘のような人権相談があったとの情報には接しておりませんけれども、委員御指摘のような事案が生じているとの報道やSNS等の発信があることについては承知をしております。
○勝部賢志君 あわせて、先ほど来、我々日本として平和的にロシアの戦争を止めるという意味では、厳しい経済措置をとるということを各国と協調してやっているわけですね。その影響を受けて、在日のロシア人の方々への送金がストップをしたり、まあ送金がそもそもない人には直接な影響はないかもしれませんけれども、そういう関係で、ロシアの国内にいる方々との関係が絶たれるというようなことから、生活をする上で困難を来している、困難に見舞われている、そういった方も出てくるのではないかというふうに危惧されますが、その辺の状況は把握をされていますでしょうか。
○政府参考人(丸山秀治君) お答え申し上げます。 出入国在留管理庁におきましては、FRESCという略称で呼んでいますけれども、外国人在留支援センターにおきましてFRESCヘルプデスクを設置し、日本に在留する生活に困窮した外国人からの相談等に対応しているところでございます。 これまでのところで、これまでのところですが、経済制裁によって本国からの送金手段が途絶したことにより在留ロシア人が困窮したという具体的な相談はそのデスクでは把握しておりませんけれども、FRESCヘルプデスクにおきましては、我が国に在留しているロシア人からの様々な生活上の相談につきましても多言語で丁寧に応じることとしております。 今後も、関係省庁、地方公共団体等とも連携しながら適切に対応してまいりたいと存じます。
○勝部賢志君 私は北海道に住んでおりまして、北海道は樺太からの、旧樺太からの引揚者もいるということもあり、北方領土の問題もありますので、ロシアとの交流だとかロシアから北海道に移住されている方も相当数いらっしゃいます。私も調査をさせていただいたら、約五百名現在もいらっしゃるんですね。で、道庁の窓口に聞きましたところ、道庁の担当課に聞きましたところ、今お話があったような相談窓口は設置をしているんだけれども、具体的に相談に来られた方はまだいないということでした。 ただ一方で、私個人に、実はそのロシアとのいろいろな協力、交流事業をされている方々の中に、いたずら電話が掛かってきたり、あるいは盗聴をされているのではないかと疑うような何か通信音が電話中聞こえたり、そういうことを感じる方がいらっしゃるんです。そういうことがあるという相談を実は受けました。 そこで、その方にも言ったんですけれども、法律家の専門家の方ですとか弁護士の方とか、今あった窓口にしっかり相談をしてもらうと、場合によっては警察とかそういう方々とも連携をしなければいけないと、私は道庁にもその話をさせていただきましたんですけれども。 一つ提案がありますのは、やはりそういう被害とか心配な思いをしている方々がどうしていいか分からないということがあると思いますので、政府としては、相談窓口があるし、ここへ問題があったら相談をしてほしいということを是非、何というんでしょうか、広報をしっかりするということをお願いしたいと思います。 そしてあわせて、もう時間が来ましたので……
○委員長(青木一彦君) 申合せの時間が参りましたので。
○勝部賢志君 あっ、分かりました。 質問を終わりますけれども、政府としても、これはロシア人が悪いわけではなくて、先ほど来言っていますので趣旨はお分かりだと思いますけれども、国内にいる在日ロシア人が生命の危険を感じるようなことのないような対応を求めておきたいと思います。 終わります。
○高瀬弘美君 公明党の高瀬弘美です。よろしくお願いいたします。 北方領土の共同経済活動についての質問をさせていただこうと思っておりましたが、先週、ロシアが北方領土に進出する国内外の企業を対象に所得税など各種税を二十年間免除する法案を発効させ、事実上の経済特区と指定したという報道がございました。 このことに関しまして日本側はどのような抗議を行ったのでしょうか。具体的な抗議のレベル、内容も含めて、林外務大臣にお伺いいたします。
○国務大臣(林芳正君) ロシア法令に基づくことを前提として北方四島を含む地域の経済開発に関する特恵制度、これを導入すること、そして、日本企業及び第三国企業にそのような経済開発への関与を広く呼びかけること、これらのことは、北方四島に関する日本の立場や首脳間の合意に基づき日ロ間で議論をしてまいりました北方四島における共同経済活動の趣旨と相入れないわけでございます。 こうした日本側の立場については、これまでもロシア側に対して累次申入れをしてきている中で、今般ロシア側がこのような制度の導入に踏み切ったことは遺憾であり、三月九日でございますが、在ロシア大使館参事官からロシア外務省第三アジア局日本部長に対し、改めて我が国の立場を申し入れたところでございます。
○高瀬弘美君 今回のロシアによる侵略については様々な国際法違反が明確でございまして、その一つ一つに迅速に抗議、必要あらば対抗措置をとることが外交上大事であります。これだけ国際法違反が続きますと、一つ一つ抗議することそれ自体も大変な労力かとは思いますけれども、引き続きの御対応をお願いしたいと思います。 ウクライナ情勢に関連しまして、先週の金曜日、三月十一日に、政府は、ウクライナ及び周辺国への人道支援についての発表をされました。総額百八億円の支援について、予備費約八十七億円の活用とともに、令和三年度の無償資金協力予算二十・四億円が活用されております。この令和三年度当初予算の無償資金協力予算のうち、未執行分の現状を教えてください。
○政府参考人(植野篤志君) お答え申し上げます。 無償資金協力予算につきましては、例年、当初予算額の九九%以上を執行しております。令和三年度の予算、約千六百三十二億円でございますけれども、御指摘いただきましたウクライナ及び周辺国に対する支援に充当する二十・四億円を含めまして、当初予算のほぼ全額の使い道が決定しておりまして、今年度末、今月末までには例年どおりの執行率になることを見込んでおります。
○高瀬弘美君 今回の政府の人道的支援の中身、大変高く評価をいたしたいと思います。 昨日、官房長官に対しまして、この政府の支援案を踏まえた上で、公明党として重要と考えます具体的な追加支援の中身ですとか、日本での避難民の受入れの具体的な在り方についての申入れをさせていただいております。外務大臣にも、関連する部分につきましては是非とも前向きに御検討をいただきたいと思います。 その申入れの中にもありますが、難民となりますとどうしても女性や子供が多くなりまして、避難生活の中でも、女性への性暴力への対策ですとか、また長期的な影響が大きいと考えられる子供へのきめ細やかな支援、これは支援する側が強調をしなければ現場の混乱の中で後回しにされがちになります。 ウクライナ難民支援、中でも影響が大きい子供への支援や戦時下の性暴力を含む女性の安全支援について、大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(林芳正君) 今回決定をいたしましたこの一億ドルの緊急人道支援は、現地で活動するユニセフやUNHCR等の国際機関及び日本のNGO、こうしたところを通じまして、ウクライナ及び周辺国に避難したウクライナの人々に対して、一時的避難施設、保健医療、水、衛生、食料、子供の保護といった緊急性の高い分野で人道支援を実施するものでございます。 避難民の多くが今先生から御指摘がありましたように女性と子供たちであることを踏まえまして、日本の支援を通じた国際機関の活動内容には、例えば生理用品ですとかミルク等を始めとする女性、乳幼児向けの援助物資の配布等が含まれております。また、日本のNGOも同様の支援を検討しておりまして、女性や子供に寄り添った支援内容となっております。 今回のロシアによるウクライナ侵略、力による一方的な現状変更の試みであり、国際秩序の根幹を揺るがす行為であります。一刻も早くこのロシアの侵略を止めさせロシア軍を撤退させるために、我が国としては、まずはG7各国、国際社会とともにロシアに対して強い制裁措置をとっていくことが必要だと考えておりまして、実際にこの迅速に厳しい措置を打ち出しておるところでございます。
○高瀬弘美君 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。 大臣所信の中で、ロシアによる暴挙には高い代償が伴うことを示すということがございました。国連の非難決議の反対国、棄権国を見ましても、ロシアの侵略に対する国際社会は一枚岩ではないという中で、今大臣からもお話がありましたが、様々な制裁の効果を最大限高めるためには、今態度を明らかにしていない国々の協調も必要となります。 日本としてこれらの国々に対してどのような外交的な働きかけをされますでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) 先ほど申し上げたような措置を打ち出しておるわけでございますが、こうした我が国を含む各国の措置によりまして、通貨ルーブルの暴落、株式市場の取引停止、さらには外国企業の撤退や操業停止の動きといった様々なロシア経済への影響が既に出始めていると認識しております。 更なる努力ということで、我々の外交努力として、今月に入ってから、総理が、ウクライナ、フランス、ドイツ、ポーランド、ラオス、インドネシア、さらにはG7プラス、日米豪印、こうしたところで電話会談を行うなど、積極的な首脳外交を展開してきております。 私も、二月二十五日でございますが、ウクライナのクレーバ外相と電話会談をいたしました。翌二十六日には、ブリンケン米国務長官、ラウ・ポーランド外相、それぞれと電話会談、そして二十七日と三月四日にはG7外相会合がございました。七日にスロバニア外務大臣、十日にはWFPの事務局長であるビーズリー氏とそれぞれ電話会談を行って、事態の改善に向けてG7を始めとする国際社会と緊密に連携して外交努力を続けてきておるところでございます。 今先生からもお話のあった国連総会での対応等、いろんな状況を踏まえながら、G7を始めとする国際社会と連携し、有効と考えられる取組を適切に検討、対応してまいりたいと考えております。
○高瀬弘美君 ありがとうございます。 今回、国連安保理の機能不全も改めて明らかになったわけでございますので、引き続き、安保理改革も含めて、日本外交の方でしっかりと働きかけをしていただきたいと思っております。 日本におきまして現在三回目のコロナワクチンの接種が進んでおりますけれども、世界的にはまだまだワクチンの供給不足と、また接種の低迷という現状があります。そういう中で、コロナワクチン廃棄の問題、特にアフリカにおきまして、使用期限が短いワクチンが届けられることによって、使用期限を迎えたために廃棄されているという現状がありましたり、また、ワクチン懐疑論というのが根強くある中で、ワクチンを避ける割合が多いことが廃棄につながっている、こういう報道が取り上げられております。 日本としましては、令和三年度の補正予算で世界的なワクチン供給メカニズムでありますCOVAXファシリティーへの多額の拠出を行っていただいておりますし、令和四年度の予算の中にもワクチン供給のラストワンマイル支援が含まれておりますが、日本の支援におけるこのワクチン廃棄の問題の現状を教えてください。
○政府参考人(赤堀毅君) お答えいたします。 我が国は、あらゆる国・地域においてワクチンへの公平なアクセスを確保することが重要であるとの考え方の下、COVAXへの合計十億ドルの財政支援や各国・地域に対する約四千二百万回分のワクチン供与等、積極的にワクチン関連支援に取り組んでおります。 委員御質問のワクチン廃棄についてですが、ワクチンには御指摘のとおり使用期限がある中、途上国の接種能力とワクチンの供給量の開きや保健システムが脆弱であるという点がその背景にあると認識しております。COVAXでは、供与先国、供給先国・地域のワクチン接種計画や接種能力に応じて、使用期限を考慮しながら接種可能な量を適切なタイミングで供給すべく、先方当局と緊密な調整の上でワクチンを供給していると承知しております。我が国が供給しているワクチンに関しても同様の調整を行っております。 こうしたワクチン供給に際しての取組、調整と併せまして、我が国は、ワクチンを接種の現場まで届けるためのコールドチェーン体制の整備等を行うラストワンマイル支援を実施しております。この中で、被供与国の接種能力を強化するため、医療関係者等に対する能力強化支援、ワクチン忌避対策等も行っております。また、関連の国際的な議論も主導しております。 今後とも、途上国の実情とニーズを踏まえ、COVAXとも連携しつつ、途上国におけるワクチン接種率の向上に向けて貢献していく考えでございます。
○高瀬弘美君 ありがとうございます。現状よく分かりました。引き続きよろしくお願い申し上げます。 続きまして、沖縄関連の予算について質問をさせていただきます。 沖縄子供の貧困緊急対策事業につきまして、令和三年度、もうあと二週間ほどで終わりとなりますけれども、令和三年度までが集中対策期間となっておりまして、対策がこれまで集中的に実施をされてまいりました。これまでの集中対策期間の総括及び具体的な成果を簡潔にお聞かせください。
○政府参考人(水野敦君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、沖縄子供の貧困緊急対策事業につきましては、平成二十八年度から今年度、令和三年度までを集中対策期間といたしまして、沖縄県や県内市町村に対して沖縄の子供の貧困の問題に取り組むよう促してきたところでございます。 具体的には、子供を福祉等の支援につなげるための調整等々を行う子供の貧困対策支援員の各市町村への配置や、食事の提供や学習支援などを受けながら子供が安心して過ごせる子供の居場所の運営の支援等を行ってきたところでございまして、令和二年度においては、子供貧困対策支援員は百十八名、それから子供の居場所は百五十五か所となってございます。特に、子供の居場所における利用者の延べ人数は、開始当初の約十七万人から約三十万人に増加しているということでございまして、子供の貧困問題につきましては県や市町村の理解も進み、支援が広がってきたものと認識してございます。 また、高校進学率、大学等進学率を見ましても、平成二十八年度以前と比べまして、高校進学率は九六・四%から九七・七%に、また大学等進学率は三九・八%から四〇・八%となってございまして、いずれも若干ではございますが上昇していると、こんなことでございます。 以上でございます。
○高瀬弘美君 子供の貧困対策というのは、特効薬があるわけではございませんでして、様々な角度からの取組が必要となります。 沖縄県におきましては、引き続き、十代での妊娠が非常に多いことですとか、母子世帯など一人親世帯の率が高いこと、また平均賃金が全国的に見て非常に低いことなど、様々な要因が関連していると思われます。これらの諸課題にそれぞれ今回の予算案の中でどのように対応されるのでしょうか。
○政府参考人(水野敦君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、沖縄における子供の貧困の実態が全国と比較しても深刻な状況にある背景としては、例えば、一人当たり県民所得が低いことですとか、十代での出産率や母子家庭の出現率が高いことなどがあると考えられます。 このため、内閣府では、沖縄子供の貧困緊急対策事業において、令和元年度から実施している若年妊産婦の居場所の設置を七か所に、四年度ですね、五か所から七か所に増やすほか、令和四年度から、新たに県に保健師を試験的に一名配置し、子供の居場所等を訪問して子供等を対象に保健に関する教育、相談を行う事業や、あるいは避妊などに悩んでいる女性に対する相談事業というのを新規に取り組むこととしてございます。 これらの支援を含めた沖縄子供の貧困対策につきましては、来年度予算案につきまして一億円増額の約十六億円を計上しているところでございます。 また、平均賃金がという問題もございますが、このためには、やっぱり沖縄の有する潜在力、優位性を生かして、各種産業の高付加価値化、それを支える人材育成などにより労働生産性の向上、産業の高度化を図ることが重要と認識してございます。 このため、令和四年度予算案においては、沖縄産業競争力強化・人材育成推進事業として新たに十三億円を計上し、物づくり事業等における産業競争力の強化、生産性、経営力を向上させる人材、産業人材の育成などを総合的に支援することとしてございます。 いずれにいたしましても、これらの解決に向けまして、引き続き地元自治体等と連携しながらしっかり取り組んでまいりたいと考えてございます。 以上でございます。
○高瀬弘美君 ありがとうございます。 今御答弁の中にございましたけれども、今回の予算案の中でも様々な取組をしていただくわけでございますけれども、やっぱりこの子供の貧困問題というのはいろんな問題の根幹になるところでございますので、もう本気で解決に向けて対応していく必要あると思いますが、大臣の御決意をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(西銘恒三郎君) 沖縄における子供の貧困は重要な課題であると認識をしております。 高瀬委員御指摘のとおり、子供の貧困は様々な要因が絡んでおります。私も昨年、那覇市の子供の居場所を訪問いたしました。現場で働く職員の方々から様々な御苦労を直接お聞きをしております。改めて子供の貧困問題への対応の難しさを痛感したところであります。 このため、引き続き沖縄の子供の貧困対策の充実に努める必要があると考えており、令和四年度当初予算案において、沖縄の子供貧困緊急対策事業を一億円増額し約十六億円とするなど、更なる充実を図っているところであります。 令和四年度以降も、沖縄県や県内の各市町村及び現場の方々の御意見をお聞きしながら、子供の貧困対策にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
○高瀬弘美君 大臣ありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。 時間が参りましたので、最後の質問は次回以降に回させていただきたいと思いますけれども、今大臣のお話の中にもありました、県がやるべきこと、市町村がやるべきこと、また、沖縄の予算というのは国が大きく関与をしておるちょっと特殊な予算にもなっております。本当にそれぞれが一個ずつ実効性があるかどうか、どのような効果が出ているのか、これ見極めていく必要があるかと思いますので、引き続き、大臣のリーダーシップの下で沖縄の振興対策、取組を進めていただければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。 質問終わります。ありがとうございました。
○榛葉賀津也君 国民民主党・新緑風会の榛葉賀津也でございます。 私からも、ロシアのウクライナ侵攻は国際憲章を始めとする国際法違反でございまして、その蛮行に強く抗議を申し上げ、祖国の主権と自由のために戦っているウクライナの国家、そして国民の皆さんに連帯の意を表したいと思います。 それでは質問に入ります。 ウクライナ大統領府長官顧問のポドリャク氏が三月十三日、交渉の場にいるロシアの代表はもはや最後通牒を口にすることはない、我々の提案に敬意を持って耳を傾けてくれている、ウクライナは自らの立場を譲らない、我々の要求は戦争の終結とロシア軍の撤退だ、その過程での理解や対話があると思うとツイートしまして、ロシア側との協議に進展が期待できる旨を表明しました。 そして、十四日に第四回目の停戦交渉が始まりまして、これオンライン形式でやっていたんですが中断をして、また十五日にも再開をすると言われています。今の交渉は、大臣、どうなっているんでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) この首都キエフの制圧を目指すロシア軍、攻勢を強めておりまして、ウクライナ側は各地で懸命の防戦を続けているわけでございます。 そうした中で、今、榛葉先生からお話がありましたように、ウクライナ、ロシア間で停戦交渉、これ継続をされております。このお話がありましたように、ロシアがウクライナ側の提案に耳を傾けつつあるというような、先ほどの御紹介いただいたような発言、報道、これも承知をしておるところでございます。 一方で、十日でございますが、トルコの仲介でウクライナ・ロシア外相会談、これ行われておりますが、そこでは停戦に向けた前進は見られなかったということでございます。 プーチン大統領は、ウクライナの非武装化、中立化、非ナチ化、クリミア承認、いわゆる二共和国、これの独立承認といった、まあウクライナにとり到底受け入れ難い要求を掲げて停戦に応じず、自らの要求が全て満たされたときのみこの停戦に応じると。この強硬な立場は対外的に繰り返し明らかにされておるところでございます。 この国際秩序の根幹を守り抜くため、毅然として行動し、こうした暴挙には高い代償が伴うこと、これは示していかなければならないと考えております。
○榛葉賀津也君 是非、大臣、我が国の知見、そしてアセット、持てるチャネル全てを使って停戦に御尽力を賜りますようにお願い申し上げたいと思います。 実は、今年はあのキューバ危機から六十周年の節目の年でございます。国連のグテーレス事務局長が十四日、かつては考えられなかった核衝突の可能性が今や現実的なものになったとおっしゃり、骨まで凍り付いたという表現をされました。 実は、一九六二年のキューバ危機の際も核の脅威はあったんですけれども、この際は、J・F・ケネディとフルシチョフが、立場は違えども、いかに核戦争を回避するかと、その点に相当悩まれたんですね。しかし、今回は違うんです。ロシアのプーチン大統領は、ロシアの核部隊の最高レベルの警戒態勢である特別警戒をショイグ国防相に命令しました。核による恫喝そのものでございますが、これ、核は安易に使うと言わないから抑止力が高まるんですけれども、これ、極めて間違ったメッセージになっていると思います。 そして、私は、大臣、唯一の被爆国として日本のメッセージはまだ甘いと思うんです。ワンボイスで核を使うなということをしっかりとですね、総理も外務大臣も我々もメッセージを発しなければならないと思いますが、大臣の御認識をお伺いします。
○国務大臣(林芳正君) この今回のロシアによるウクライナ侵略、力による一方的な現状変更の試みであり、国際秩序の根幹を揺るがす行為であります。明白な国際法違反であり、断じて許容できず、厳しく非難をいたします。 そうした中で、今お話があったように、ロシアが核抑止力部隊の態勢を引き上げたということ、これは情勢の更なる不安定化につながりかねない危険な行動であると認識をしております。 今委員がお話しになったキューバ危機、まさに六十年前でございますが、このときの模様は大学院等のケーススタディーでもかなり詳細にこの記録が残っておりますが、そのときと比べても、今委員がおっしゃったように、随分違う状況であるなということであろうと、こういうふうに思っております。 一刻も早くロシアの侵略を止めさせてロシア軍を撤退させるために、我が国として、まずG7各国、国際社会とともにロシアに対して強い制裁措置をとっていくということが必要だと考えており、こうした考え方の下で実際に迅速に厳しい措置を打ち出してきております。 総理や私も、先ほどの御質疑の中で申し上げましたような外交努力を重ねてきておるところでございますが、これを続けていく中で、特に我々が唯一の戦争被爆国であるということ、そうした立場から、核兵器による威嚇も、ましてや使用は絶対にあってはならないということ、これまでもこの累々の外交の場で訴えてきたわけでございますが、引き続き様々な国際場裏において強く訴えてまいりたいと考えております。
○榛葉賀津也君 外交の議論の場ですから情緒的な話をするつもりはございませんが、私の祖父二人は戦争で死にました。つまり、私の父も母も戦争遺児でございます。私自身、二十代のとき中東イスラエルで生活をして、インティファーダを経験し、テロにも何回も遭いました。そして湾岸戦争もかの地で経験をしました。そして国会議員になって、防衛副大臣、外務副大臣を経験させていただいて、国防はリアリズムを徹底的に追求することだと学び、そのとおりだと思います。 しかし他方で、今この時点で、我が国の国会議員の中でニュークリアシェアリングを議論しようとしている。これ極めて私はピントがずれていると思います。これ、ニュークリアシェアリングの議論というのは、クローズで平時にやっぱりローキーでやるべきです。 我が国として、しっかりと核に対する毅然とした態度、これを今こそ示すときだと思いますので、大臣、もう一度大臣の決意をお願いします。
○国務大臣(林芳正君) 政府として非核三原則を堅持するという立場にはいささかの変わりもないところでございます。 先ほど委員からは、外交の場で情緒的なことを用いてはというお話がありました。全く同感でございますが、我々が唯一の戦争被爆国として広島や長崎のこの記憶を持つ国であるというメッセージは多数の国の皆様の共感を得ているということも事実でございますので、そうした強いメッセージを出し続けてまいりたいと思っております。
○榛葉賀津也君 外交には敵も味方もない、あるのは国益のみだと、こう言ったのは、ソ連最後の共産党中央委員会書記長のゴルバチョフでございます。そして、そのゴルバチョフとレーガンが、核戦争に勝者はないとの認識で合意して、初の核軍縮と冷戦終結に導いたのが今から三十年前の一九九〇年でございます。そして、当時のソ連と東欧諸国が加盟していたワルシャワ条約機構が翌九一年に解体、あれから三十年たってのこのウクライナ有事でございます。 ここに私は一つの要因があると思っています。ワルシャワ機構は解体して、一方で、冷戦時に十六か国だったNATOは、旧ワルシャワ諸国の加盟国が次から次へと加わって現在の三十か国になりました。 ロシアは長年、NATOの東方拡大をロシアの運命が懸かった重大問題と訴えておりました。そして、プーチンは、一九九〇年のロシア再統一交渉の過程でアメリカがNATOを東方に拡大しないと約束したにもかかわらず、一方的にその約束をほごにしたではないか、信義を破ったのはアメリカだと、プーチンはこう言っているんですね。他方で、アメリカのブリンケン国務長官は、そのような約束はないと言っています。 いろんな情報が最近オープンになってまいりまして、いろんな発言が明らかになってまいりました。一九九〇年、西ドイツのゲンシャー外相は、NATOは東への領域拡大を排除すべきだ、すなわちロシア国境に近づいてはならないと話したと報道、事実がありますし、同時期にベーカー国務長官もゴルバチョフの会談で、NATOは一センチたりとも、一インチたりともイーストワールド、東方に拡大するべきではないとおっしゃいましたし、西ドイツのコール首相も同じような発言をされています。 他方で、この約束があったかという点については、当時は非常に和やかな、冷戦が終わったそういう時期ですから、様々こういった旧ソ連を懐柔する若しくは仲間に入れるような発言がありますけれども、じゃ、約束があったかというと、ゴルバチョフはあったと、そして当時の外務大臣のシェワルナゼ外相はなかったと言っているんですね。 これ、我が国は、この東方へのNATOの拡大、この約束があったという認識でしょうか、それともなかったんでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) 一九九〇年のドイツ再統一交渉時でございますが、このNATOの東方不拡大の約束の有無でございますが、この交渉当事者でない我が国として事実の認定をすべき立場にはないわけでございますが、今委員からは歴史的な、どなたがどういうふうにおっしゃったかという御紹介もありましたけれども、ごく最近では、ブリンケン国務長官でございますが、今年の一月七日の記者会見で、NATOが新規加盟国を受け入れないと約束したことはないと、このように述べておられると承知をしております。 その上ででございますが、ロシア側は、NATOが東方不拡大の約束、これほごとしたとしてロシアの一連の行動の正当化の理由の一つとしているものと承知をしておりますけれども、いずれにしても、今回のロシアのウクライナ侵略は、先ほど委員もおっしゃっていただきましたように、国際秩序の根幹を揺るがす行為であります。いかなる理由であってもこれは正当化することはできないと考えておるところでございます。明白な国際法違反であり、断じて正当化できず、強く非難をいたすところでございます。
○榛葉賀津也君 唯一文面若しくは文字によって署名された若しくは調印されたのが一九九〇年九月十二日のドイツ最終解決条約ということになると思いますが、この条約の中にその東方不拡大を担保できるような条文というのはあるんでしょうか。
○政府参考人(徳田修一君) お答え申し上げます。 委員から御質問ございました、一九九〇年の東西ドイツ統一時に東西ドイツ、米国、英国、フランス、ソ連の間で締結されましたドイツに関する最終規定条約、いわゆる2プラス4条約と言われるものでございますけれども、この条約におきましては、旧東ドイツに外国の部隊等を駐留、展開しないとの規定はございますが、それ以外の国へのNATOの不拡大に関する規定はないものと承知しております。
○榛葉賀津也君 ありがとうございます。 恐らく、この当時のアメリカもNATOも、東方拡大なんてこと、多分頭になかったんだろうと思います。当時あったNATOの結束も緩みますし、秩序も乱れますし、多分面倒くさいというようなこともあったと思いますし、ロシアへの配慮もあったかもしれません。ただ、問題は、暗黙の約束があったかどうかなんですね。 私、もう一つ、あれだけ緻密なゴルバチョフが、なぜ将来見越してこの東方不拡大を担保しなかったのか。どのような背景があったんでしょうか。
○政府参考人(徳田修一君) ゴルバチョフ氏自身も含めまして、NATOの東方拡大をめぐります第三者間のやり取りについて政府としてコメントする立場にはございませんけれども、いずれにしましても、今回のロシアのウクライナ侵略は、いかなる理由であっても正当化することはできず、明白な国際法違反であって、断じて正当化できず、強く非難するものであります。
○榛葉賀津也君 極めて正しい官僚答弁、ありがとうございました。 私、時間、十六分ですので、これで終わります。 ありがとうございました。
○清水貴之君 日本維新の会の清水と申します。よろしくお願いをいたします。 私もウクライナ問題について質問をさせていただきます。 先日発表されました一億ドル規模の緊急人道支援です。先ほども高瀬委員の方からも質問があったところではありますけれども、やはり、額の大きさももちろん必要ですけれども、それをどのような形でどれだけ迅速に現地に届けていくかというのが大変重要になってくるんだというふうに思っております。 この一億ドル、この中身、どのようにして現地までしっかりとサポート、届けていくのか、この辺りについてお聞かせください。
○国務大臣(林芳正君) 今回の支援でございますが、ウクライナ、またこの周辺国のポーランド、ハンガリー、モルドバ、スロバキア、ルーマニアに避難をされましたウクライナの人々に対しまして、一時的避難施設、保健医療、水、衛生、食料、子供の保護といった緊急性の高い分野で人道支援を実施するものでございます。 具体的には、この支援は、それぞれ国連難民高等弁務官事務所、また国連児童基金、これユニセフでございます、赤十字国際委員会、また国連世界食糧計画等の現地で活動する国際機関及び日本のNGOを通じて実施をいたします。 我々日本政府として、G7を始めとする国際社会と連携しながら、困難に直面するウクライナの人々に寄り添った支援を実施してまいりたいと考えております。
○清水貴之君 今、その一億ドルの中に、国連世界食糧計画、WFPですね、の話も挙げていただきました。 先ほどの大臣答弁で、ビーズリー事務局長とも大臣、お話をされたということもありましたが、私もWFPの議連で活動しているというのもありまして、このWFPの日本事務所の方に今何が必要かということのヒアリングをしました。 今、このWFPは、ウクライナ政府からの要請を受けまして、ウクライナ国内では三百十万人に対して食料支援、パンなどの支援を行っているということです。避難民、近隣諸国の避難民に対しては三十万人規模でこれから支援を予定しているということです。やはりそこには大変な費用も必要になってきまして、ウクライナで今後、今年六月まで支援を行うためには、WFPは五億九千万ドル、およそ六百八十億円ぐらいが必要になってくるというふうに見込んでいるわけですね。 先ほど挙げていただいたとおり、いろんな支援、これ衣食住、まあ、まずは生命の安全ですし、その後、衣食住のこういった確保というのも必要になってきますが、このWFPは、私も現地の視察をさせていただいたりもしまして、非常に、食にもちろん特化をしているんですが、加えて、ロジスティクスにも非常にたけた団体で、ちゃんと物を必要なところまで運ぶ、そういった能力というのも非常に高い組織だなというふうに認識をしております。 改めてこのWFPに対する支援についてもお聞かせいただけたらと思います。
○国務大臣(林芳正君) 電話会談のこともございましたので、私から答弁させていただきます。 実は、ビーズリー事務総長とはちょっと面識が昔からございまして、そういうこともあって今回電話会談のときにもいろんなお話をすることができたわけでございまして、委員から今お話があったような、この国内が大事であることや、そのロジスティクスについても議論をしたところでございます。 このWFPに対する拠出は、千四百万ドルという拠出をこの一億ドルの中に含まれておるわけでございます。 我が国からの支援を受けまして、WFPは、ウクライナ国内と周辺国、食料支援を実施すると、そのほかに、援助要員や援助物資のまさに輸送を行うということでございます。 我々は、国連唯一の食料支援機関として人道危機に際して豊富な活動実績を有するWFP、高く評価をしております。このWFPと緊密に連携してウクライナの人々への人道支援に対応したいと思っております。
○清水貴之君 ありがとうございます。 今日の夕方には議連の総会もありまして、また引き続き緊密に我々も連携を取って活動していきたいなというふうに思っております。 加えて、日本のNGO、NPOに対する支援の話もありました。実際になかなかウクライナ本国に今人を派遣するというのはこれ難しい状況ですので、例えば、認定NPOのピースウィンズ・ジャパンはポーランドにスタッフを派遣と、NGO難民を助ける会は日本人を含む計三人の職員をモルドバに派遣をするという形でサポートをしていくということなんです。 こういったNGO、NPOの活動への支援というのはODAを実施する上でもう非常に重要な、この今回のケースだけではなくて、本当に非常な、重要な、現地で細かいところまで目くばせができている、そういった団体との協力というのは不可欠だというふうに思っております。 このようにウクライナに支援活動を展開していくNGO、NPOとどう政府として連携をしていくつもりでしょうか。
○政府参考人(植野篤志君) お答え申し上げます。 今委員御指摘のとおり、今般の一億ドルの緊急人道支援については、日本のNGOを通じた支援というものも含んでおります。具体的には、一億ドルのうち約十五億円分をジャパン・プラットフォームを経由して日本のNGOの活動のために支援する予定でございます。 これまで十を超える日本のNGOからウクライナ及び周辺国において避難民を支援する活動を行う計画があると、こういう情報がジャパン・プラットフォーム及び我々日本政府に寄せられておりまして、先週十一日に閣議で決定していただいたこの一億ドルの緊急人道支援を踏まえて、ジャパン・プラットフォームを通じて速やかに支援を実施に移すべく今準備をしているところでございます。 今も委員御指摘もありましたけれども、NGOを通じる支援というのは、今回のウクライナに限らず、現地のニーズに、我々ではなかなか目が届かないようなその草の根の部分も含めて、現地のニーズにきめ細かく対応することができる、加えて、日本の顔が見える支援ということにもつながっていると、つながっていくというふうに考えております。 私どもとしては、こういうNGOを通じる支援のメリットを十分に生かさせていただきながら、今後ともウクライナそれから周辺国に対する支援において日本のNGOの皆様と緊密に連携して対応していきたいと、こういうふうに考えております。
○清水貴之君 そして、ウクライナに今残っている日本の方ですね、現地在留邦人についてですが、これもしばしば報道では出てきておりまして、この数も減ってきているとは思うんですが、この辺りをどうする、どう対応していくのかというのは難しい問題だというふうに思います。 やはり、離れたいと思っていながら離れられない方への支援が必要な方もいらっしゃるでしょうし、やはり家族などとの関係もあって離れたくないという方もいらっしゃいますでしょうし、でも、政府としては、やはり邦人の安全の確保というのは、これはもう一番の大切なミッションだというふうに思いますので、外務大臣、この辺りの対応についてお聞かせください。
○国務大臣(林芳正君) 在ウクライナ大使館は、在留邦人の方々に対しまして、まず自身の身の安全を最優先とした行動を取ることを呼びかけながら、出国先の入国要件等の情報提供を含む様々な形で情報提供を行いまして退避を支援しているほか、在留邦人からの個別の相談や問合せにずっと応じてきております。 その結果でございますが、一月時点の在留届ベースでは約二百五十人でありましたが、この三月十三日時点で確認されている在留邦人数は約六十人ということになっております。在留邦人の皆様とは連絡を取り合っておりまして、現時点までに、邦人の生命、身体に被害が及んでいるという情報には接していないところでございます。 我々としては、ポーランドの、在ポーランドの日本国大使館、また、そのジェシュフという国境沿いのところに連絡事務所を置きましたので、こうしたところ等を拠点として、引き続き、ウクライナ在留邦人に対する情報提供、安全確保、そして出国支援、最大限取り組んでまいりたいと考えております。
○清水貴之君 少々事情は違うかもしれないですが、昨年の八月にアフガニスタンで、タリバンが攻め入って政権掌握をしてアフガニスタンが非常に危ない状況で、邦人などを含め退避するというような事案がありました。この際には自衛隊機派遣してという話になりまして、ただ、このときに問題になったのが、じゃ、どの範囲の方々まで退避を、一緒に行動することを認めていくかというところです。邦人は当然ですが、大使館で働いているスタッフの方とかですね、外国のスタッフの方とか、NPO、NGOで働いている外国の方々までどうしていくのかということが議論になりました。 今回、今国会では、防衛省の方で、この在外邦人等の輸送の要件等の見直しに関する法案、これ提出をされて、その邦人の範囲、この輸送対象を、この範囲を広げていくという話になっていますので大分見直しが進んでいるとは思うんですが、ただ、我々これ党内でも議論していて、さらに、こういったことは非常時ですので柔軟に対応してもいいんじゃないかということも議論をしております。 例えばなんですけども、大使館で長年勤めてこられてもう引退した、OBになられている方とか、こういう方々が今回やはり現職の大使館のスタッフではないので外れてしまったりとか、こういったことも可能性としては出てくるということですね。だから、この辺は非常に柔軟に対応してもいいんじゃないかなというふうに我々としては思っておりまして、まあこの法案自体は防衛省の法案で、防衛大臣の案件かなとは思うんです。 もうこれもやはり外務省も一緒になって邦人若しくは関係者の安全確保という面から取り組んでいただきたいなというふうに思っておりますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) アフガニスタンの情勢が悪化した後、政府として様々な外交努力を継続してきております。 三月十四日現在までに、我が国の支援を受けて約五百七十名の日本関係のアフガニスタン人が本邦に到着しておられます。日本に入国したアフガニスタン人のうちで、例えば大使館やJICA事務所の現職については、それぞれ日本政府及びJICAとして、住居や食事、日本語教育の機会の提供等の支援を行ってきております。 大使館やJICA事務所の現地職員以外のアフガニスタン人については、一義的には身元保証人の方々に日本における生活全般を支援していただいているわけでございますが、日本政府としても個別の事情を踏まえて必要に応じて支援を行ってきているところでございます。
○清水貴之君 そして、今回のこのウクライナ危機による避難民の受入れですけれども、既にもう日本にも日本に何か関係がある方などが入ってこられている、こちらの方に安全を求めてこられているというふうに聞いております。とはいえ、やはり誰でも彼でもということにもいかないと思いますし、この辺りのまた選別というんですかね、どう判定していくかというのは難しいことかなというふうに思うんですけれども、この辺り、外務大臣、どのように進めていくつもりでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) 我が国は、この主権と領土、そして祖国と家族を守ろうと懸命に行動するウクライナの国民とともにあるというふうに思っております。こうしたウクライナとの更なる連帯を示すために、ウクライナから第三国に避難された方々の我が国への受入れを開始しているところでございます。 このウクライナ人の避難民の受入れでございますが、まず日本に親族や知人がおられる方の場合には、申請書類を可能な限り簡素化した上で迅速に審査をいたしまして、短期査証を発給し入国を認めているところでございます。また、日本に親族や知人がおられない方についても、人道上の配慮の要否を個別に判断し、配慮が必要な場合には原則として短期査証を発給する等によって入国を認めることになると、こういうふうになっております。
○清水貴之君 移送体制はちょっと飛ばさせていただいて、日本での、国内での処遇もしっかりと衣食住の問題等対応されているということでしたので、難民認定の動き、これ法務省さんだと思うんですけれども、そうなった場合ですが、今度、難民を申請される方、難民認定をじゃどのように認めていくかという、これ、必ず日本というのはなかなか難民認定の、難民へのハードルが高いということを言われてきますけれども、この辺りについては現時点でどのように考えているでしょうか。
○政府参考人(丸山秀治君) お答え申し上げます。 我が国に避難を希望されるウクライナ人の方につきましては、個々の外国人の置かれた状況に十分配慮しながら速やかに入国、在留を認めているところでございます。 具体的には、ウクライナから我が国に避難してきたウクライナ人の方々につきましては、入国後、本国情勢等を踏まえ、その希望などに応じ特定活動の在留資格の変更を認めるなど、適切に対応してまいりたいと考えております。 その上で、日本に避難されたウクライナ人の方々から難民認定申請がなされた場合には、申請者ごとにその申請内容を審査した上で、難民条約の定義に基づき難民と認定すべき者を適切に認定することとなります。審査の結果、仮に難民条約上の難民とは認められない方であっても、先ほど申し上げました本国情勢等を踏まえた人道上の配慮として認められている特定活動の在留資格については引き続き認めることとしております。 今後のウクライナ情勢等を踏まえつつ、個々の外国人の置かれた状況等にも配慮しながら適切に対応してまいりたいと存じます。
○清水貴之君 最後に、これ、避難民の方々を自治体などでも受け入れますよと言って手を挙げている自治体、これ増えてきているように感じます。私の選挙区の兵庫県でもウクライナ難民支援策というのを三月九日にまとめていまして、住まいとして県営住宅提供しますよということを言っております。ほかにも、大阪の泉佐野市などはふるさと納税を使った支援を表明していたりということで、様々手を挙げている自治体もあって、そういった気持ちにも是非応えてほしいなと思う一方、やはりこれ、国が主体となっていることで、この辺り連携していくのが非常に難しい反面、できるだけ対応していただきたいなというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(丸山秀治君) お答え申し上げます。 ウクライナからの避難民の方々への支援につきましては、出入国在留管理庁のみならず、内閣官房、外務省等の関係省庁が一体となり、さらには協力支援を表明されている自治体、企業としっかりと連携し、避難民の皆様にしっかりと寄り添った支援を行っていくことが重要と考えております。 このことを踏まえまして、出入国在留管理庁におきましては、ウクライナから日本への避難民に対して住居や就労機会の提供等の支援を検討されている自治体や企業等からの情報を一元的に把握するための窓口を設置することといたしまして、昨日、出入国在留管理庁ホームページに掲載したところでございます。 出入国在留管理庁としましては、今後、政府全体での検討を踏まえ、関係省庁と連携の上、積極的かつ適切に対応してまいりたいと存じます。
○清水貴之君 以上で終わります。ありがとうございました。
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。 外務大臣からのODAの予算説明で、SDGsの達成に向けた取組を主導していくとされました。政府のSDGsアクションプラン二二では、そのトップで、あらゆる人々が活躍する社会・ジェンダー平等の実現を掲げております。 そこで、ジェンダー平等推進と、促進とODAについてお聞きいたします。 外務省は、二〇一六年に女性の活躍推進のための開発戦略を策定しています。その内容及びこの戦略に基づいてどのようにODAにおけるジェンダー平等や女性のエンパワーメントも進めてきたのか、いかがでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) 二〇一六年の五月に策定をいたしました女性の活躍推進のための開発戦略では、特に重視する取組として、女性と女児の権利の尊重、女性の潜在力を引き出すこと、そして政治、経済、公共分野における女性のリーダーシップ向上、これを三つの大きな柱として掲げまして、これら重点分野を中心とした開発協力を行っております。 その後、二〇一六年の十二月に開催されました第三回の国際女性会議、WAW!でございますが、この女性の活躍推進のための開発戦略の下で、女性の権利の尊重、能力の発揮、リーダーシップの向上を重点分野として、二〇一六年から二〇一八年までの三年間で総額約三十億ドル以上の支援を行う旨を表明し、着実に実施をしたところでございます。 また、二〇一九年の三月に開催いたしました第五回の国際女性会議、WAW!では、二〇二〇年までの三年間で最低四百万人の途上国の女性たちに対して質の高い教育や人材育成の機会を提供するということを表明し、これも着実に実施してまいったところでございます。 そして、昨年五月のG7外相会合で合意されました女子教育宣言、これも踏まえまして、七百五十万人の途上国の女子の教育及び人材育成のための支援を約束し、既に拠出や支援を開始したところでございます。 政府としては、ジェンダー平等の実現と女性、女児のエンパワーメントは全てのSDGsの目標とターゲットの進展において重要であると考えておりまして、引き続き取組を進めてまいりたいと考えております。
○井上哲士君 このODAでのジェンダー平等の推進は国際的にも重視をされてきました。OECDの中で途上国支援について専門的に議論し検討を行っている組織としてDAC、開発援助委員会があって、現在二十九か国とEUがメンバーです。 このDACでは、国際的な指標として、このODAのジェンダー案件をプリンシパルそしてシグニフィカント、この二つに分けておりますが、それぞれの定義はどういうことでしょうか。
○政府参考人(赤堀毅君) お答えいたします。 政府開発援助のジェンダー案件に関し、経済協力開発機構開発援助委員会が定める指標のプリンシパル、すなわち主要目的とは、ジェンダー平等がプロジェクト又はプログラムの主な目的であり、また計画の設計と期待される結果において根幹的であることを意味しております。 一方、シグニフィカント、重要目的には、ジェンダー平等が案件形成を成り立たせる主要な理由ではないものの、案件においてジェンダー平等を重要なかつ意識的な目的として掲げているものが該当いたします。
○井上哲士君 お手元にJICAの今のに基づく分類表もお配りをしております。 そして、二枚目、グラフ一を御覧いただきたいんですが、これ二〇二一年三月のOECDの報告書にあるものですが、このDAC各国のODAにおけるジェンダー案件の比率を比較しております。二〇一八年から一九年の日本のODA実績額の約半分がジェンダー案件となって、DAC平均値を超えております。しかし、プリンシパル、ジェンダー平等主目的案件で見ますと、日本の比率は〇・八%で、DAC平均値四%から大きく下回って、このDAC加盟国の中では最下位レベルになっているんですね。 なぜこのように日本の比率は低いんでしょうか。
○政府参考人(赤堀毅君) お答えをいたします。 OECDの報告書に基づけば、御指摘に加えまして、二〇一八年から二〇一九年にかけて日本政府が実施したジェンダー平等を主目的とする支援の金額ベースでは、二十九か国中十一位でございます。 このような結果、このような支援の結果は、限りあるODA予算の中で被援助国のニーズや要望に基づき決定し、実施した結果でございます。
○井上哲士君 減ったとはいえ、日本のODAの総額は五番目なんですね。ですから、金額多いのは当たり前だと思うんですよ。やっぱり、その条件に応じた、日本の力に応じたこの支援というものがどういう比率でやられているかということをちゃんと見る必要があると思うんですね。このジェンダー平等主目的案件の比率がこのDAC平均の五分の一にすぎない、DAC加盟国の中で最下位レベルになっているということをやっぱり率できちんと私は見るべきだと思うんですね。なぜこうなっているのかと。 日本のODAは経済インフラ分野が半分を占めており、教育や保健分野の比率が低いということがこれまでも問題になってきました。そのことがジェンダー平等主目的案件の比率の低さに表れていると思います。特にジェンダー案件ではやはり教育分野の配分が低いと。 インフラ整備でも、例えばジェンダー案件の女性に優しいインフラとしてODA白書で紹介されているのがインドのデリーの高速輸送システム建設事業です。これ見ますと、女性専用車両とか防犯カメラ、非常通報装置の設置など、これ、女性が安心して利用できる公共交通機関としての整備を行っています。こういうインフラ整備の中でジェンダー平等をしっかり位置付けるということは、これは私は大事だと思うんですね。女性や女児の権利の尊重や脆弱な状況の改善のために役割を果たしていると思うんです。 しかし、一方、ジェンダー平等や女性のエンパワーメントを推進をするためには、そういうインフラ整備にとどまるんじゃなくて、ジェンダー平等主目的案件とされている事業、特に、女性たちが教育を受ける権利や、機会や権利が保障されるようにする教育分野の比率を更に増やしていくということが必要だと思うんですね。 ところが、実態はどうか。グラフ二を見ていただきたいんですが、日本のジェンダー平等主目的案件の比率は、二〇一〇年は一・九%、二〇一一年は二・八%でした。ところが、減り続けて、直近の二〇一九年は〇・八%で、二〇一八年の一・〇%より更に下がっているわけですね。ですから、このジェンダー平等主目的案件の割合は、OECD平均よりも大幅に少ないにもかかわらず更に減少していると。 私はこれ大きな問題だと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) このジェンダー平等を主要目的とする開発援助案件比率、これを上げていくことは重要だというふうに考えますが、限りある予算の中で被援助国自身のニーズや要望等も踏まえながら様々な支援を行う必要があると考えております。 持続可能な開発のための二〇三〇アジェンダ、これ国連サミット二〇一五年だったと思いますが、これに記載されておりますように、ジェンダー平等の実現と女性、女児のエンパワーメントは全てのSDGsの目標とターゲットの進展において重要であると理解しておりまして、人間安全保障の推進の観点からも、引き続き、被援助国のニーズや要望を踏まえながら、ジェンダー平等を主要目的とする案件の重要性にも留意して取り組んでまいりたいと考えております。
○井上哲士君 相手国のニーズや要望は必要なんですけど、どうしてもやっぱりインフラ整備が大きく要望されることあるんですよね。本当にこれ引き上げていこうと思ったら、明確な目標を持って日本が取り組むことが必要だと思うんです。 手元の資料の三つ目は、この女性の活躍推進のための開発戦略に掲載されている図なんですね。先ほど、三つの目標ということ、重点ということを言われましたけども、この表を見ましても、女性に優しいインフラの整備とか差別の撤廃と暴力根絶は、この女性や女児の権利の尊重、脆弱な状況の改善のために役割を果たしていると思うんです。 しかし、これ、これを踏まえて、この矢印は、この権利の尊重を土台にしながら、女子教育、職業訓練など能力の発揮のための基盤の整備、政治、公共分野でのリーダーシップの強化を進めてこそジェンダー平等、女性のエンパワーメントが進んで、持続可能な開発を推進し、地域と国際社会の平和と安定に積極的に貢献できると、そういう流れをこの図がはっきり示していると思うんですね。ですから、やっぱり女子教育やリーダーシップ強化などのジェンダー主目的案件の重要性を政府の開発戦略自身が強調しているわけです。 にもかかわらず、先ほど示したように、比率はむしろ減少傾向でありますし、先ほどの最初の答弁でいいますと、教育は額が多いんだと、こういうことが発言があって、やっぱり、比率がやっぱり少ないということを余り問題に思っていないというのは、こういう自ら決めた開発戦略への姿勢も問われると私思うんですね。 大臣、是非こういう姿勢を改めて、目標を持ってこのジェンダー主目的案件の比率を引き上げるべきだと思います。少なくとも、その比率を現在の〇・八%からDAC加盟国の平均値四%まで引き上げるという努力をするべきではないでしょうか。それでこそ私はSDGsに向けた取組を主導できると思うんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) ジェンダー平等の実現と女性、女児のエンパワーメント、これは、先ほども申し上げましたように、全てのSDGsの目標とターゲットの進展において重要でございまして、今委員からの御指摘のありましたように、DAC加盟国の平均値に近づけていけるよう努力するということは重要であるというふうに考えております。 他方、先ほど申し上げましたように、限りある予算でございますから、具体的な対応について被援助国のニーズや要望を踏まえながらしっかりと検討してまいりたいと考えております。
○井上哲士君 平均値へ近づく努力は重要であるという答弁がありました。是非明確な目標を持って取り組んでいただきたいと思います。 政府は、二〇二〇年三月に、女性のエンパワーメント推進に関わるODAの評価、第三者評価を出しておりますが、これはこの開発戦略改定への提言となっております。この評価の中で、開発戦略は二〇年以降に改定予定とされておりますが、まだ改定はされておりません。国際NGOや開発関係団体が求めているように、改定プロセスを明らかにしていただきたい、そしてその上で、是非、市民社会が参加をしていくと、直接そのことを是非お約束いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) 女性の活躍推進のための開発戦略、この改定の具体的な時期や方針につきましては、新型コロナが及ぼす影響を含め、関連する様々な議論を踏まえて検討しておるところでございます。 現在の国際社会では、政府だけでなく、民間企業、地方自治体、NGOといった多様な主体が開発途上国の持続的な開発において重要な役割を果たしております。そうした状況も踏まえまして、市民社会や専門家などの外部有識者の方々の意見は重要だと考えておりまして、戦略の改定においてはしかるべく意見交換等の場を設けたいと考えております。
○井上哲士君 本当に、NGOの皆さんなど、そういう意見交換の場を求めていらっしゃいますし、是非、直接その改定の作業に関われるような、そういう参加を強く求めたいと思います。 この第三者評価は三つの提言をしております。一つは日本のジェンダー分野を代表する案件の形成、二つ目は成果重視型マネジメントの導入、三つ目が人材、資金の拡充と体制強化ということであります。 この三つの提言をこの新たな開発戦略の改定にどのように生かしていかれるのか、この点もお願いします。
○国務大臣(林芳正君) この第三者評価でございますが、今委員から御紹介いただきましたように、日本のジェンダー分野を代表する案件の形成、また成果重視型マネジメントの導入、人材、資金の拡充と体制強化、この三点について提言いただきました。この提言に基づきまして、高評価を受けてきた女性支援案件を国際会議の場で周知をいたしまして他国との連携等に努めておりますほか、開発援助案件に係る企画立案、実施、評価含め、あらゆる段階でのジェンダー主流化、これを更に推進すべく努めておるところでございます。 また、この女性のエンパワーメント推進のためのリソースの拡充と、そして体制強化の観点から、外務省では、経済協力に係る担当課への研修プログラム等におきまして、ジェンダー平等推進の重要性に係る認識の向上、これを進めておるところでございます。 いずれにいたしましても、女性活躍推進のための開発戦略、これを改定するに当たっては、ジェンダー平等、また女性のエンパワーメント推進に向けた取組、これ、より効果的に実施できますように、第三者評価でいただいた提言を踏まえながら作業を進めてまいりたいと考えております。
○井上哲士君 是非、繰り返しになりますが、NGOを始めとした関係団体の皆さんの声を広く聞いて、そして、やっぱり主目的案件の比率を上げるという目標を持ってしっかり取り組んでいただきたいと思います。 強く要望して、質問を終わります。
○伊波洋一君 ハイサイ、沖縄の風の伊波洋一です。 西銘大臣、就任おめでとうございます。かつて沖縄振興のために共に県議会で取り組んだ者として、また県民の一人として、県選出議員が沖縄担当大臣になったことに感慨深いものがあります。是非、これまで以上に、県民の立場で沖縄振興に取り組んでいただきたいと思います。 今年は復帰五十周年です。委員長、これまでの振興策の評価や、今後も含めて、沖縄振興について委員会として本会議で決議を出してはどうかと考えますが、いかがでしょうか。
○委員長(青木一彦君) ただいまの件につきましては、後刻理事会にて協議いたします。
○伊波洋一君 ありがとうございます。 私は、これまでも、離島の振興においてサトウキビ農業の支援が鍵になることを訴えてまいりました。十年ぶりに改定される沖縄振興特措法改正案では、離島の振興、農業の振興はどのように規定されているでしょうか。また、それらの改定の背景についてもお答えください。
○政府参考人(原宏彰君) お答えいたします。 沖縄の離島は、東西約千キロ、南北約四百キロに及ぶ広大な海域に点在し、人口規模や市場規模が小さいなどの様々な不利性を有しており、その影響により産業振興や移住、定住条件の整備を図る上で様々な課題を抱えております。このため、内閣府においては、これまでも沖縄の離島市町村による条件不利性の解消等に向けた取組の支援等を行ってきたところでございます。 今般の改正では、離島の振興を円滑かつ効果的に推進し、県土の均衡ある発展を図る観点から、離島振興の包括的な努力義務規定を新たに設けることとしたものでございます。具体的には、地域特性に応じた観光、情報通信産業、農林水産業等の産業の振興、移住、定住の促進、雇用機会の拡充、教育の振興、福祉の増進、医療の確保、生活環境の整備等について、国と地方公共団体に対し努力義務を課すこととしてございます。 また、農業振興につきましては、沖縄におけます農林水産業の振興を図っていくため、現在の法律にもございますけれども、今般の改正後も、引き続きまして農林水産業の振興のための資金の確保等、農林水産業者等への助言、指導、その他の援助等に係る規定を置くこととしてございます。 以上でございます。
○伊波洋一君 国、県に離島振興の努力義務、とりわけ農林水産業に対する努力義務が明記されたことを評価したいと思います。 その上で、分蜜糖工場の更新について伺います。 サトウキビは、沖縄県全体の農家数の約七割、耕地面積の五割、農業産出額の二割を占める基幹作物です。離島における比率は更に大きくなります。製糖工場がなくなれば、サトウキビ農業が成り立たず、離島に住み続けることができなくなり、人口流出が歯止めが掛からなくなります。 配付資料のように、含蜜糖工場、黒糖の製糖工場については、二〇二〇年、令和二年のJA伊平屋工場を最後に全ての更新が終了しています。一方で、分蜜糖工場、精製糖の製糖工場については、二〇一五年に更新を終えた伊是名村工場を除いて、多くが昭和三十年代、最も古いものは南大東村で昭和二十五年など、古い工場施設をいまだにメンテナンスしながら操業を続けています。復帰前の施設の更新がなされないまま、まさに復帰措置が行われていないような状況です。一日も早い更新が求められています。こうした分蜜糖工場、製糖工場、精製糖の工場に対する更新支援は現状はどうなっているのでしょうか。
○政府参考人(松本平君) お答えいたします。 分蜜糖工場への施設整備につきましては、産地生産基盤パワーアップ事業や強い農業づくり総合支援交付金におきまして支援対象としております。補助率につきましては、農林水産省の施設整備の補助事業の中で最も高水準の十分の六としているところでございます。国費補助の残りの十分の四の負担につきましては、工場と市町村、県などの関係者で十分に話し合って決めていただく必要があると考えております。
○伊波洋一君 事業者も地元自治体も、最大でも十分の六の補助の農水省、強い農業づくり総合支援交付金や産地生産基盤パワーアップ事業では、財政負担が重く、活用できないと言っています。一日当たりのサトウキビ原料処理能力でいえば、分蜜糖工場が合計九千六百トン、含蜜糖工場が七百十トンで、分蜜糖工場が全体の九三%を占めています。生産されたサトウキビの九割以上は、分蜜糖工場で処理されているのです。 含蜜糖工場については、内閣府の一括交付金制度で、国、内閣府が十分の八、沖縄県が十分の一を負担し、九割を市町村に支援する仕組みができています。この結果、含蜜糖工場は、更新、全面建て替えが全て完了しています。県内自治体からは、分蜜糖工場の更新に当たっても、振興法改正に合わせて、含蜜糖工場と同様の高率補助メニューの導入を求める要望が上がっていました。 国や県に離島振興、農業振興の努力義務が求められる中、分蜜糖工場の更新にも含蜜糖工場同様の高率補助制度が必要ではないでしょうか。
○政府参考人(水野敦君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、日本分蜜糖工業会によりますれば、県内の分蜜糖工場の多くが築後六十年程度経過しているということでございます。製糖事業者を始め関係者から工場更新整備の要望が出てきていることも承知してございます。 他方、分蜜糖工場は糖価調整制度の枠組みの中にございますことから、分蜜糖工場の更新支援は一義的には農林水産省の御担当であるというふうに認識してございます。 それを踏まえて、内閣府として申し上げれば、まずは製糖事業者と沖縄県、関係市町村で更新整備に向け十分な話合いが行われ、取組が進むように御対応していただきたいと、このように考えてございます。 以上でございます。
○伊波洋一君 二〇一五年に完成した伊是名村の分蜜糖工場の更新では、事業費の九割以上を国が負担したと報道されています。 伊是名村の分蜜糖工場については、どのような事業費負担で更新が実現したのでしょうか。
○政府参考人(水野敦君) お答え申し上げます。 委員御指摘の伊是名村の分蜜糖工場についての事業費に関しましては、沖縄県によれば、全体の六割を農林水産省の強い農業づくり交付金、残り四割のうち十分の九を総務省の地域の元気臨時交付金、十分の一を伊是名村で負担したと聞いてございます。 以上でございます。
○伊波洋一君 例えば、農水省、強い農業づくり総合支援交付金ないしは産地生産基盤パワーアップ事業で十分の六、残り十分の四について地方創生臨時交付金など他の交付金で自治体に補助するという、伊是名村で実現した事業費負担の仕組みを他の分蜜糖工場の更新においても適用できるのではないでしょうか。
○政府参考人(水野敦君) お答え申し上げます。 若干繰り返しになって恐縮でございますが、分蜜糖工場は糖価調整制度の枠組みの中にございますことから、分蜜糖工場の更新支援は一義的には農林水産省にあると認識してございます。 それを踏まえて、内閣府として申し上げれば、まずは製糖事業者と沖縄県、関係市町村で更新整備に向け十分な話合いが行われ、取組が進むように対応していただきたいと考えてございます。 その上で、分蜜糖工場の更新に向けた具体的な整備計画が取りまとめられた際には、そのときに利用可能な制度の活用など、関係者とともに考えてまいりたいと、こういうふうに考えてございます。 以上でございます。
○伊波洋一君 先ほど申し上げましたように、サトウキビの九割以上は分蜜糖工場です。現実に、離島の土地というのはほとんどサトウキビ畑です。そういう上で、その農家にとっては同じサトウキビを作っているんですよ。それが分蜜糖工場になっているのか、含蜜糖工場になっているのかで、その工場の行方、これからの将来が大変危ういものになっているのが今の分蜜糖工場なんです。 分蜜糖工場の更新計画や事業計画の策定の支援、十分の六補助の農水省、強い農業づくり総合支援交付金ないしは産地生産基盤パワーアップ事業への応募、残り十分の四については地方創生臨時交付金などの他の補助メニューの検討など、事業者や地方自治体に対する助言や相談、他省庁との調整など、内閣府としても分蜜糖工場の更新に御尽力いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(水野敦君) お答え申し上げます。 済みません、何度も繰り返しになりますけれども、分蜜糖工場の更新支援につきましては、一義的には農林水産省の所掌になるということでございますが、分蜜糖工場の更新に向けた具体的な整備計画が取りまとめられた際には、内閣府といたしましても、沖縄県の農業振興の重要性に鑑み、農林水産省ほか関係者とも連携しながら、製造事業者や自治体からの様々な相談に真摯に応じたいと考えてございます。 以上でございます。
○伊波洋一君 分蜜糖工場の更新に道はあるというように受け止めております。一部の分蜜糖工場は規模が大きく更新費用も多額に上ることが予想されますが、これは分蜜糖工場の沖縄における統合、集約という事業者の事業効率の努力の結果でもあります。分蜜糖工場の整備は、離島振興の産業振興、農業振興の観点から、サトウキビ生産の将来見通しとの整合性も取れたものでなければなりません。こうした事業者、自治体、農水省、他省庁との総合調整を是非内閣府として御尽力いただきたいと思います。 分蜜糖工場の現状や更新の必要については、沖縄県民である大臣はよく御存じのはずです。是非、大臣の答弁をいただく前に、いま一度内閣府の方に、その道はあるんだということを是非お答えいただきたいと、その上で大臣を補佐していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(水野敦君) 若干また繰り返しになりまして恐縮でございますけれども、分蜜糖工場の更新支援につきましては、一義的には農林水産省の所掌になるわけでございます。 道があるかということでございますが、分蜜糖工場の更新に向けた具体的な整備計画が取りまとめられた際には、内閣府としても、製造事業者、自治体、様々関係者からの種々の御相談には真摯に応じてまいりたいと、かように考えてございます。 以上でございます。
○伊波洋一君 西銘大臣、西銘大臣の四区はまさにその島々なんですよね、宮古島や石垣島ですね。ですから、これらの分蜜糖工場の更新については西銘大臣としてもリーダーシップを発揮していただきたいと思います。何よりも、やはり今、今度、復帰五十周年なんです。いや、次の十年の計画の中に入っていないんですよ、この対処が。それをやはり何とかして、現実に実現したわけですから、伊是名で。そのような努力をするという、任しておきなさいというぐらいの答弁をいただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(西銘恒三郎君) 伊波委員と政府参考人との答弁のやり取りを聞いていて、分蜜糖工場の問題、あるいは含蜜糖工場は含蜜糖工場のまた抱えている問題等がありながら、島々のことを思いながらお話を今拝聴しておりました。 サトウキビは沖縄県の農業の基幹作物でありまして、沖縄県農業生産でかつてはずっとトップを維持しておりましたが、最近は肉用牛に次いで二番手ぐらいを維持している重要な基幹作物であります。製糖業は、サトウキビの生産を支えるとともに、関連産業も相まって、地域の雇用、経済を支えるなど重要な役割を担っていると認識をしております。また、分蜜糖工場が築後六十年程度経過をしており老朽化が進んでいることも認識をしております。うるま市の工場や離島の分蜜糖工場でも課題を抱えていることを承知をしております。 分蜜糖工場の更新支援につきましては、糖価調整制度の枠組みの中にあることから、一義的には農林水産省で対応すべきものと認識をしておりますが、製糖事業者と沖縄県や関係市町村で十分な話合いを行っていただき、農林水産省と連携をしながら地元からの御相談には真摯に応じていきたいと考えております。 伊波委員の御指摘のような知恵の出し方等も出てきますでしょうし、やはり県や市町村がしっかりと、事業者も踏まえてどう対応するかというものを詰めに詰めて、沖縄担当大臣としましては、農林水産省としっかり連携をしながら御相談に真摯に応えてまいりたいと考えております。
○委員長(青木一彦君) 申合せの時間が参りましたので、質疑をおまとめください。
○伊波洋一君 大臣、ありがとうございました。是非、こういう形で、次の十年以内には、次の五十年続くものですからね、そういう基盤を実現をさせていただくようお願いして、終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○ながえ孝子君 碧水会のながえ孝子です。 まず、ウクライナからの避難民の受入れについてお聞きしたいと思います。 先ほど質問もありましたけれども、私の事務所の方にも先日、日本でのウクライナからの難民の皆さんの受入れはスムーズに進んでいますかという問合せがありましたように、日本国民の皆さんの中にもこの問題の関心は高くて、特にウクライナの皆さんを支援したいんだという機運の高まりを物すごく感じております。ですが、残念ながら、日本の難民の受入れ、ハードルは高いですよね。 難民認定制度が始まって四十年近くになりますけれども、この間、八万五千四百七十九人の申請に対して認定者は八百四十一人、このハードルは物すごく高いんですよね。 ウクライナのお隣のポーランドが積極的に難民の受入れしておりまして、ただ、もう限界に近づいてきているといいましょうか、是非西側諸国の皆さんの協力をお願いしたいという発信もされております。ですので、是非日本もこういった世界の支援の動きに遅れないように是非柔軟な対応をお願いしたいと思っていますし、日本はちょっと地理的に離れているので、直接、日本に行きたいという方はどのぐらい今把握していらっしゃるかというのはちょっと分かりませんけれども、それを受け入れているポーランド始め、そういった協力的に頑張っているところへの支援というのも考えられるのではないかと思っています。 その辺りのお考えをお聞かせください。
○国務大臣(林芳正君) 我が国は、主権と領土、そして祖国と家族を守ろうと懸命に行動するウクライナの国民と共にあります。ウクライナとの更なる連帯示すために、ウクライナから第三国に避難された方々の我が国への受入れを進めております。 ウクライナからの避難民を受け入れるに当たっては、内閣官房が司令塔となりまして、法務省や外務省等の関係省庁が連携して、受入れ規模、避難民への支援の在り方などについて政府全体としての対応を至急検討をしておるところでございます。 現時点で希望者や受入れ予定者の具体的な数を述べるのは困難でございますが、岸田総理がウクライナからの避難民の受入れ、これ表明した三月二日以降ですね、避難を目的として本邦の親族等を頼りに入国された方は、三月十三日までで、これ速報値でございますが、四十七人と承知をしております。 なお、後段でお尋ねのありました隣国へ避難された皆様に対する支援ということで、先ほど来議論になっております人道支援、この一億ドルというものを既に決定して実施に移すべくやっておるところでございます。
○ながえ孝子君 是非今後も引き続きよろしくお願いをいたします。 変わりまして、沖縄の子供の貧困問題について伺いたいのですが、西銘大臣の所信の中でも、この貧困問題、何度も強く言及をされております。沖縄の子供の相対的貧困率、全国平均のおよそ二倍に上ると言われておりまして、いろんな沖縄関係の予算の全体としては残念ながら縮減方向にありますけれども、この子供の貧困問題については、やっぱり、子供の貧困緊急対策事業一億円、先ほどもお話がありましたように積み増しをされておりまして、それだけ緊急な対策が必要だという認識の表れだと評価をしております。 沖縄県を中心に、この子供の貧困対策、様々な取組が行われています。やっぱり、例えば具体的例でいいますと、居場所づくりですね、子供たちの居場所づくり。それに関しても、やっぱり支援員の待遇改善のお金、これも必要だったりと、いろんな、人に対する投資ですとか、そういったところも必要になってまいります。そうすると、自由に使える財源、これをいかに確保していくかということがすごく重要だと思われます。 先ほど来、伊波先生の話も聞いておりましてつくづく思ったんですけれども、この財源の送り方というんでしょうか、確保の仕方というんでしょうか、こういった面で少し見てみますと、使い道が限定されていないので大変人気の高い沖縄振興特別推進交付金、これ要望の声は大きいと思うんですけれども、これは減額方向にあるというふうなことを説明を受けております。代わって、ソフト交付金を補完する役目を担っていると言われております沖縄振興特定事業推進費、これの比重が大きくなっているとは聞いているんですけれども、額的にはまだまだというところもございます。 ですから、これからの方向性というんでしょうか、こういった沖縄についての財源の確保の仕方の方向性を教えていただきたいのと、これについては、沖縄県あるいは自治体と緊密なコミュニケーション、意向を確認しているかということを確認させてください。
○国務大臣(西銘恒三郎君) ながえ委員御指摘のように、沖縄振興特別交付金、一括交付金は、地元の自治体が地域の実情に即して自主的な選択に基づき沖縄の振興に資する事業を実施することが可能なものであります。沖縄県を始めとする地元の自治体からの要望なども踏まえ、令和四年度政府予算案においても、まず制度を継続させることとしまして七百六十二億円を計上しているところであります。 具体的な予算額につきましては、厳密な積み上げになじむものではありませんが、市町村が今年度と同水準の事業を引き続き実施できるようにするため、まず、考え方としまして、市町村分の令和三年度、今年度に市町村に配分された額、これ三百八十一億円でありますが、これと同額を確保した上で、その同じ同額を県分についても確保しまして、三百八十一億円掛ける二の七百六十二億円をトータル計上したところであります。 また、沖縄振興特定事業推進費、これは、一括交付金のうちソフト事業などを対象としたソフト交付金を補完するものであります。事業を計画的に実施するための財源であるソフト交付金では対応し難い多様な地域の課題について市町村及び民間事業者が対応するための財源であります。ここは県は関わらず、直接市町村や民間事業者と国がやり取りをするという意味で特定事業推進費はあるという説明であります。 したがいまして、こちらも厳密な積み上げになじむものではありませんが、令和四年度の予算額としましては、今年度からの継続が見込まれている事業分として五十億円、そして来年度の新規事業分としてこれまでと同額の三十億円、合計で八十億円を計上しているところであります。いずれの予算につきましても、政府としては所要額を確保していると考えております。 引き続き、沖縄振興特別交付金や推進費も含む様々な財源の活用を図りながら、地元において必要と考える振興事業を実施していただきたいと考えております。効果的に、効率的に実施していただきたいと考えております。 さらに、委員の御指摘の市町村との連携についてというお話もありましたが、この一括交付金を活用した事業は、沖縄県が県内の市町村の意見も踏まえて作成した事業計画に基づいて実施されるものであります。沖縄県と県内の市町村の意向を踏まえる形で一括交付金が使われていくということになっております。 また、沖縄振興特定事業推進費、言葉がちょっと分かりにくいところがあるかもしれませんが、特定事業推進費は国と市町村が直接にやり取りをしますが、県内の市町村や、県内市町村と密接に連携をしている民間事業者からの申請を踏まえて交付されるものであります。地元の市町村の意向を踏まえる形で執行されているものであります。 しっかり取り組んでまいりたいと思っております。
○ながえ孝子君 御丁寧な説明、ありがとうございます。 先ほど高瀬委員の御指摘にもありましたように、この子供の貧困対策一つ取っても、国がやる、県がやる、自治体がやるって、非常にいろんな事業が絡み、複雑に絡み合っていて、先ほどの伊波委員の御指摘にもありましたように、結局、やっぱり使い勝手のいい、各自治体が本当にその地域事情に応じて対策を打って、スピーディーに打っていけるようにするためには、なるべく使い道限定しない交付金の形がやっぱり一番現地では喜ばれるんだろうなと思いますので、その辺りの方向性を強く進めていただけるように大臣にはお願いを申し上げます。 では、変わりまして、林大臣の所信の中で、米軍機の安全確保あるいは事件、事故の防止、これについては米軍側に強くこれからも要請していくんだという決意表明がありまして、是非お願いをしたいと思っています。 この米軍機の安全確保の問題というのは、沖縄だけではなくて、全国的な本当に問題だと思っています。私の地元は愛媛県なんですけれども、米軍の訓練のオレンジルートに当たっておりまして、二〇一九年ぐらいから、低空飛行、それも昼間だけではなくて、夜間含めて非常に増えております。ですから、県民の皆さんから非常に不安だという声がたくさん上がってきておりまして、昨年度はこれまでで最多でしたね、年間で三百四十六件の声が出ておりますし、今年度も二百二十四件、そういった被害報告というんでしょうか、声が上がっております。 今月八日に、それを受けまして、愛媛県が外務省と防衛省に、県民が不安を抱くような飛行を速やかに中止するように米軍に申し入れるようにと要請書を出しました。これ、県民の皆さんの不安、ストレスが大きくなるという問題だけでなくて、万が一の墜落が起こりますと大変な惨事につながります。それに、よく低空飛行が頻繁に行われている愛媛県のエリアというのは、伊方原子力発電所が建っております。ということもありまして、不安は殊更大きくなるんですよね。 ですので、私も何度もこれ米軍側に申し入れてくださいということをお願いはしているんですけれども、今回の愛媛県のこの要請を受けて、アメリカ側に中止を申し入れていただけましたでしょうか。
○政府参考人(青木健至君) お答え申し上げます。 愛媛県からは、米軍機の低空飛行訓練に関しまして御要請を受けております。 米軍機の飛行訓練は、パイロットの技能の維持向上を図る上で必要不可欠な要素でございます。在日米軍が日米安保条約上の義務である我が国の防衛を全うする観点から重要なものですが、我が国の公共の安全に妥当な考慮を払って活動することが当然の前提です。防衛省といたしましては、米側に対し、安全面に最大限配慮し、地域住民に与える影響を最小限にとどめるよう求めております。 本年の一月の日米2プラス2においても、防衛、外務両大臣からも、在日米軍による地元への影響に最大限配慮した安全な運用について求めたところでございますが、飛行に当たっての安全確保は最優先の課題といたしまして、引き続き日米で協力して取り組んでまいりたいと思います。
○ながえ孝子君 実は、二〇二〇年に私も防衛省の方に、これを米軍にちゃんと伝えてくださいという要請に伺った際に、防衛省としてももちろん、さっきお話がありましたように、アメリカ側と話はしているんだけれども、なかなか、ちゃんと合意事項を守って飛んでいるんだという説明が返ってくるばかりだという説明も伺いました。 それで、独自に、その飛んでいる、米軍機が訓練で飛んでいる高度ですよね、これを測って、客観的事実をもって話合いを進めていこうと思っているので、その高度測定に取り組んでいこうと思っているんだという説明も受けたんですけれども、その取組というのは今どのぐらい進んでおりますでしょうか。
○政府参考人(青木健至君) お答え申し上げます。 防衛省といたしましては、苦情が多く寄せられている地域に防衛省の職員を派遣いたしまして、実態把握に努めております。 愛媛県におきましても現地調査を実施してきており、引き続き実態把握に努めてまいりたいというふうに思っております。
○ながえ孝子君 実態調査の中身というのをちょっと教えていただけませんか。
○政府参考人(青木健至君) お答え申し上げます。 愛媛県につきましては、二〇二〇年の二月、そしてまた六月、こちらにおきまして、それぞれ防衛省の職員が現地において確認をして、現地で現地調査を行っておりますが、このときには米軍機の低空飛行は確認されなかったという状況でございます。
○委員長(青木一彦君) ながえ孝子君、申合せの時間が参りましたので、質疑をおまとめください。
○ながえ孝子君 分かりました。 職員の方が実際その場に行って目撃するというのは、これは本当に確率的にも少ないことだろうと思いますので、高度が測れるような何か仕組みをきちんとつくっておくだの、是非前向きに対処をお願いするのと、また要請をきちんと米軍側に伝えてくださるように重ねてお願い申し上げまして、終わります。 ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(青木一彦君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、佐藤啓君が委員を辞任され、その補欠として本田顕子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(青木一彦君) 以上をもちまして、令和四年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、政府開発援助関係経費、内閣府所管のうち内閣本府(沖縄関係経費)、北方対策本部及び沖縄総合事務局並びに沖縄振興開発金融公庫についての委嘱審査は終了いたしました。 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(青木一彦君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時二十六分散会