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208回国会参議院2022/03/22

予算委員会 第16号

発言数
258
登壇者
29
会派数
7
開催日
2022/03/22

会議録

山本順三自由民主党・国民の声

○委員長(山本順三君) ただいまから予算委員会を開会いたします。  参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  令和四年度総予算三案審査のため、本日の委員会に東京電力ホールディングス株式会社代表執行役社長小早川智明君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山本順三自由民主党・国民の声

○委員長(山本順三君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

山本順三自由民主党・国民の声

○委員長(山本順三君) 令和四年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。  本日は、締めくくり質疑を六十分行うこととし、各会派への割当て時間は、自由民主党・国民の声四分、立憲民主・社民二十四分、公明党八分、国民民主党・新緑風会八分、日本維新の会八分、日本共産党八分、質疑順位につきましてはお手元の通告表のとおりでございます。     ─────────────

山本順三自由民主党・国民の声

○委員長(山本順三君) 令和四年度一般会計予算、令和四年度特別会計予算、令和四年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、これより締めくくり質疑に入ります。山下雄平君。

山下雄平自由民主党・国民の声

○山下雄平君 自由民主党の山下雄平です。  まずは、ウクライナ問題についてお伺いします。  ロシアによるウクライナ侵略は絶対に許されません。国際社会が結束した姿を見せるため、岸田総理が緊急のG7首脳会議に出席すると表明されたことは非常に意義があることだと思います。  ロシアは平和条約交渉やビザなし交流を止めると言っているようですけれども、岸田総理はG7の場で、日本としてどのような考えを表明し、何を発信しようと考えておられるのか、お聞かせください。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘のように、三月二十四日、NATO臨時首脳会合及び欧州理事会、こうした会合が開催される折にG7首脳会合がブリュッセルで開催される予定であり、もし諸般の事情が許せば、私自身、対面で参加する意向で、今調整中であります。  まずは、このG7において、G7の場で緊密に連携をする、国際社会が一致結束して今回の暴挙に強い姿勢で臨んでいる、こうした結束を示すことが大事だと思いますし、あわせて、我が国はG7に唯一アジアから参加している国であります。今回のインド、カンボジア訪問等を踏まえて、アジアの状況について是非G7の会議においてしっかりインプットを行い、G7各国ともこうした情勢判断、共有していきたいと考えています。

山下雄平自由民主党・国民の声

○山下雄平君 あわせて、G7の場を利用して日米首脳会談を米国側に打診するべきではないでしょうか。今回、日米首脳会談を行う可能性はあるのでしょうか。また、実現した場合には、どういうことを協議し、どういうメッセージを出していく考えでしょうか。お聞かせください。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今申し上げましたG7の首脳会合、先週末決まったばかりでありますので、私が、G7首脳会合、対面で参加するとした場合の日米首脳会談を含むバイ会談についてはまだ何ら決まっている状況ではありません。  ただ、このブリュッセル滞在、恐らく短時間になると思いますが、その間、是非、アメリカを含む各国首脳とウクライナ情勢について意見交換を行う、もちろんでありますが、そのバイ会談において、その相手国との連携、そして今後の外交の在り方、こういったことについてもしっかりと意思疎通を図る、こうした不透明な厳しい状況であるからこそ、首脳間の信頼関係、こうしたものを確認する、こうした場にできればと期待をしております。

山下雄平自由民主党・国民の声

○山下雄平君 是非、バイ会談の実現、強力に働きかけていただければと思います。  ウクライナで起きていることは東アジアにも影響しかねません。岸田総理自身、先週の審議で、アジアや我が国周辺においても力による現状変更は許さないと答弁されました。この観点で、我が国の島嶼防衛に不可欠なのがオスプレイだと思います。  ただ、数日前に米国のオスプレイがノルウェーで墜落したと報じられております。この事故原因についてどのような情報を得ておられるでしょうか。また、自衛隊のオスプレイの安全面に関してどのように捉えられているか、お聞かせください。

土本英樹防衛省整備計画局長

○政府参考人(土本英樹君) お答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、ノルウェー軍及び米海兵隊の発表によれば、ノルウェーで行われているNATO軍の軍事演習、コールドレスポンス二〇二二に参加しておりました米海兵隊第二海兵遠征軍所属のMV22オスプレイ一機が悪天候の中、墜落し、四名の米海兵隊員が亡くなられたと承知しているところでございます。現在、ノルウェー及び米国の両国におきまして、原因を含め調査中であると承知しているところでございます。  その上で、委員御指摘の陸自オスプレイの安全性の観点でございますが、米国政府自身が開発段階で安全性、信頼性を確認していることに加えまして、米軍オスプレイの日本配備に先立ちまして、日本政府としても独自に安全性を確認しております。これに加えまして、自衛隊へのオスプレイ導入の検討過程のみならず、導入が決定された後におきましても各種技術情報を収集、分析し、安全な機体であることを確認しております。また、陸自要員が実際の機体を用いまして操縦、整備を行いまして、オスプレイが安定した操縦、整備が可能であり、信頼できる機体であることを改めて確認しているところでございます。  防衛省といたしましては、オスプレイの機体の安全性は問題ないと引き続き評価しているところでございますが、陸自パイロット等の要員の養成や教育訓練に万全を期してまいる所存でございます。

山下雄平自由民主党・国民の声

○山下雄平君 安全は何にも代えられないものです。しっかりと分析、対処を願いたいと思います。  防衛省は、私の地元佐賀の佐賀空港へのオスプレイ配備を打診しています。佐賀空港は有明海に面しており、配備予定地の地権者には漁業者が多数おられます。また、地元の有明海漁協は、佐賀県との間で佐賀空港の自衛隊共用を否定した協定を結んでいます。オスプレイ配備をめぐりいろいろな意見がある中、漁協は条件付で協定の見直しを容認すると表明されました。その漁業者が懸念していることの一つが有明海の環境の悪化です。今年は、特に長崎県境近くでの海域ではノリなどが壊滅的な状況でした。  何度も佐賀に来られたことのある岸田総理は、漁業者から直接、有明海の再生への思いを聞かれたことがあると思います。有明海再生を求める漁業者の声を岸田総理はどのように感じておられるのか。また、様々な意見がある中で国防に協力しようとされている方々の生活、なりわいを国として支えるべきだと考えますが、有明海再生に懸ける岸田総理の決意をお聞かせいただければと思います。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) オスプレイの佐賀空港配備については様々な声がある中、この佐賀県有明海漁協において配備受入れに向けて御判断をしていただいたと承知をしており、大変重く受け止めている次第です。  その中で、有明海の水産資源が依然として厳しい状況にあること、これは十分承知しており、一刻も早い有明海の再生を求める漁業者の皆様の切実な思い、政府としてもしっかり共有させていただいているところです。  今後とも、佐賀県始め有明海沿岸四県と協調し、漁業者の皆様への丁寧な説明を行いながら、水産資源の宝庫である有明海の豊かな海としての再生に取り組んでいきたいと考えております。

山下雄平自由民主党・国民の声

○山下雄平君 是非地域の思いに寄り添った対応をお願いしたいというふうに思っております。  ウクライナ情勢により穀物や燃油、資材などの価格が高騰しており、食料安全保障が危ぶまれる状況にあります。食料自給率が低いままでは、食料資源の争奪による価格の高騰は国民生活に大きな影響を及ぼします。食料安全保障を国家の中心に据えて取り組む時期ではないかと思いますけれども、農林水産大臣の認識をお伺いしたいと思います。

金子原二郎自由民主党・国民の声農林水産大臣

○国務大臣(金子原二郎君) お答えいたします。  昨年来、穀物相場が高騰しまして、現在も高い水準の中で不安定な動きを見せるなど、食料安全保障上のリスクが顕在化しています。  将来にわたって食料を安定的に供給するためには、国内で生産できるものはできるだけ国内で生産することが重要と考えておりまして、国内の農業生産の増大に必要な取組として、今後、農地の集積、集約化によりまして生産基盤の強化を図るとともに、今後とも拡大が見込まれる加工・業務用需要や海外需要に対応した生産を支援してまいりたいと思います。  これらの取組を通じまして、国内農業の生産基盤の強化を図り、我が国の食料安全保障を確立してまいります。

山下雄平自由民主党・国民の声

○山下雄平君 しっかりとした対応をよろしくお願いします。  最後に、新型コロナ対策について伺います。  子供へのワクチン接種が始まりました。大人と子供ではワクチンの量や保管方法なども違います。これまで以上に慎重さが求められる子供と大人の並行接種を進めていくためには、急げ急げだけではなく、先を見通した無理のない計画を政府として示していくべきではないでしょうか。お考えをお聞かせください。

堀内詔子自由民主党国務大臣

○国務大臣(堀内詔子君) オミクロン株への対応に当たって、三回目接種は発症予防、重症化予防の要となるものであり、ワクチンの種類にかかわらず、できるだけ早期に接種いただくことが重要であります。  自治体や医療関係者の皆様方の御協力によって、二月中旬に三回目接種は一日百万回の接種を実現し、接種率は既にアメリカを上回っております。今月末には高齢者の八割への接種が完了する見込みであります。二月下旬からは五歳から十一歳までの子供への接種も開始されたところでございます。山下委員御指摘のように、自治体や医療関係者の皆様には、三回目接種と子供への接種を並行して進めるために多くの御尽力をいただいており、感謝申し上げたいと思っております。  これまで、多くの自治体の首長や関係団体など意見交換を行ってまいりましたが、計画的に準備ができるように早期に情報提供してほしいという声をいただいてまいりました。政府としては、これまで自治体に計画的に準備いただくために、できるだけ早期にワクチンの配分量や配送時期をお示しするとともに、接種券の準備や接種会場の確保などの具体的な進め方をお示しした上で接種体制の構築をお願いしてきたところでございます。  私も、山下委員のおっしゃるとおりに、国民の皆様方の生活と健康を守るためにも、しっかりと引き続き、希望する方が一日も早く接種を受けられるように努力してまいりたいと思います。そして、自治体や医療関係者の皆様方の丁寧にお声を聞きながら、協力をいただきながら、全力で接種の推進に取り組んでまいりたいと思っております。

山下雄平自由民主党・国民の声

○山下雄平君 以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

山本順三自由民主党・国民の声

○委員長(山本順三君) 以上で山下雄平君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

山本順三自由民主党・国民の声

○委員長(山本順三君) 次に、福山哲郎君の質疑を行います。福山哲郎君。

福山哲郎立憲民主・社民

○福山哲郎君 各閣僚の皆様には連日の審議、御苦労さまでございます。今日は片道ですので、直截的にもう御質問をさせていただきます。  岸田総理、ウクライナ情勢はなかなか終息の状況が見えなくて、非常に懸念をしております。爆撃もどんどんどんどんエスカレーションして、ウクライナの国民は本当に厳しい状況になっていると思います。  そんなさなか、昨夜、ロシアの外務省は、日本の対制裁を踏まえ、平和条約交渉を継続する意向はないと発表しました。  先週、実は私、総理に、今の環境は平和条約交渉や領土交渉を継続するような環境にないと思うがいかがでしょうかとお伺いしたら、総理は、これからについて何か申し上げられるような状況にはないとぼかされました、留保をされました。  ところが、残念ながら今度はロシア外務省から、平和条約交渉や領土交渉についてやらないと、で、共同経済活動からの撤退ということも発表がありました。  このことについて、日本国総理大臣として今どのような御所見をお持ちなのか、まずはお答えいただきたいと思います。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まずは、再三申し上げているように、ロシアによる今回のウクライナ侵略、これは力による一方的な現状変更であり、国際秩序の根幹を揺るがすものであり、国際法違反であり、厳しく批判、非難をするところですが、今委員の御指摘、ロシアの対応ですが、今回の事態は全てロシアによるウクライナ侵略に起因して発生しているものであり、それを日ロ関係に転嫁しようとする今般のロシアの対応、これは極めて不当であり、断じて受け入れることができない、逆に、日本国として強く抗議をするところであります。  引き続き、我が国としては、国際秩序の根幹を守り抜くため、国際社会と結束して毅然と行動していきたいと考えております。

福山哲郎立憲民主・社民

○福山哲郎君 抗議をするということは、相手側のこの交渉中断ということについてはどのように今お考えなんでしょうか。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) ロシア側が交渉を中断するということを表明したという、この態度自体が、今申し上げたように、今回の事態、ロシア、このロシアのこの侵略が起因しているのにもかかわらず、日ロ関係にこれを転嫁しようとする姿勢であると考えています。これは受け入れられない。よって、こうしたことについて、我が国の考え方を聞かれたならば、今のように申し上げた上で、我が国として、ロシアの対応について抗議をするということを申し上げさせていただかなければならないと考えております。

福山哲郎立憲民主・社民

○福山哲郎君 抗議をするということは、日本はまだ交渉を継続してほしいというメッセージに取られませんか。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) これも再三申し上げておりますが、北方領土問題を解決して平和条約を締結するという基本的な我が国の立場は変わってはおりません。しかし、今回のロシアのウクライナ侵略によって、こうしたことについて展望を申し上げることはできないということを申し上げてきました。こうした日本の対応は全く変わってはおりません。  しかし、その上で、今回ロシアがこうした表明をしたことに対して今申し上げたように考えておりますし、日本としては毅然と引き続きロシアに対して国際社会と協力しながらこの制裁、行動をしていかなければならないと考えております。

福山哲郎立憲民主・社民

○福山哲郎君 それでも二十一億円のロシアの経済協力、この予算からは外さないんですか。  それからもう一点、いわゆるロシア経済分野協力担当大臣、この大臣の名称を変えることはしないんですか。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) この令和四年度予算に盛り込まれている二十一億円の予算、ロシアに対するこの協力プランに関する予算、これについては、再三申し上げておりますように、この中身は、こうした協力に参加した日本企業を支えるための予算が含まれている等、こうした内容においても、また、今後、このウクライナをめぐる情勢、これは極めて不透明であり、どう展開するか分からない、こうした中にあって、今具体的にこの予算に対して修正するということは考えていないと申し上げております。  そして、担当大臣についても、こうした今後の状況の変化に応じて、日本企業、この様々な協力に参加した日本企業について、どのように日本政府として今後支援していくか、あるいはどのように支えていくのか、こうしたことも考えていかなければなりません。今の時点で、たちまちこの担当大臣についても、名称なり、それから役割、役職を変更することは考えていないと申し上げております。

福山哲郎立憲民主・社民

○福山哲郎君 日本との共同経済活動からの撤退と向こうが明確に言っているんですよ。よく分からないんですね。今、そんなに、まあ多少遠慮されているのかどうなのか、配慮されているのかは分かりませんが、少なくとも、相手が共同経済活動からの撤退と言っているんだから、経済協力担当大臣は要らないはずです。  もう一点は、参加している企業がある、その方たちの予算だと言っていますが、今、外務省は、在留ロシア、ロシア在留の邦人には帰ってこいと言っているんですよ。経済活動なんかできるわけないじゃないですか。帰ってこいって外務省は指示しているんですよ。それでもこの予算をまだ付けておくということですか。これ、国際社会に対して誤解を与えませんか。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) これも何度か申し上げておりますが、今この状況の中で、このロシアとの間において新たな協力を行うということはあり得ないと思っております。  ただ、今委員御指摘のように、撤退という言葉がありましたが、撤退等を行うに当たっても、日本企業それぞれこの努力をしなければいけない、様々な損失等も予想されるわけであります。こうした日本企業に対して情報提供を始め様々な支援を行う、こうした取組は政府としても行っていかなければならないと思います。これらも全て協力プランの枠組みの中で参加した企業の行動に対する日本の支援でありますので、日本として、今後、まあ状況が不透明でありますので、今この段階で具体的にその予算を修正することは考えておりませんが、様々な事態に政府として備えていくこと、これは考えていかなければならないと思っております。

福山哲郎立憲民主・社民

○福山哲郎君 野党から予算出し直せと言われるのが嫌なのは分かるんですが、国のメッセージです。逆に言うと、補正予算組むんだったら補正のときに修正予算組めばいいわけですから。それは、国のメッセージとして明確に言われれば、野党は、何が何でも予算をこの景気の悪いときに先送りするよりかは、それはちゃんと正直に言っていただければ、私は、この二十一億円を始めとしてロシアに関する予算、減額すると言っても、野党側も国民も理解すると思いますよ。逆に、今みたいな曖昧な答弁をしている方が私は不信感を招くと思います。  インド、カンボジア訪問、御苦労さまでした。  私は、インドとの関係、大切だと思います。カンボジアも大事だと思いますが、率直に言って少しびっくりしたのは、インドの訪問はウクライナを対象として行ったのではないです。  総理、インドの訪問は、両国の外交七十周年を祝うことも含めて、既定路線の年次首脳会談の一環として行かれましたよね。間違いありませんね。予定をしていたもの、つまり、ずっと年初から予定をしていた日程に合わせてインドを訪問されたということですね。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘のように、日本とインドは外交樹立七十周年の年を迎えています。加えて、インドは、クアッド、日米豪印四か国のこの会議体の一翼を担う大変重要な国であります。こうしたインドとのこの外交関係を更に進めていく、そして首脳間の信頼関係をつくっていく、こうしたことは極めて重要であり、そういった点から、この訪問、二か国訪問を考えてきた、こうしたことであります。  あわせて、その状況の中で、ウクライナにおいてロシアの侵略が発生している、力による一方的な現状変更、これはヨーロッパのみならず、アジアを含め世界全体において許してはならない暴挙であるということ、こうしたこの国際社会の考え方を共有する、こうした機会でもあると考え、今回訪問させていただいたということであります。

福山哲郎立憲民主・社民

○福山哲郎君 そうなんですね、年次首脳会談、予定していたものを行かれたんですよ。  御案内のように、インドは、このウクライナへの侵攻後もロシアへの経済制裁を行っていません。国連決議も棄権しています。インド軍は兵器の六、七割をロシアから調達をしています。米英のロシアからの禁輸政策に対して、インドは原油のロシアからの買い増しを検討しています。  私は、インドに行かれることを否定はしません。しかし、残念ながら共同声明にロシアも明示がなかった。確かに、ロシアに行くことによって中立化を、国際社会にインドの中立化に向けて日本が努力をしてきたと、(発言する者あり)あっ、インドが、インドが、いや、中立化に向けて努力をしてきたと、総理がインドに行くことによってと、そのことは分からなくはない。しかし、インドのポジションが明確に変わったとはあの共同声明では思えない。オーストラリアの首相ともインドの首相は会談をリモートでやられて、全くロシアについて言及はありませんでした。つまり、今ルーチンの外交交渉、外交をやる時期なのでしょうか。  私は、外交、行かれること、インドでLNGの、日本の民間企業が今開発していることも知っています。カンボジアへ行くことも大事だと思います、中国等の牽制も含めて。しかし、今このウクライナの状況で、本当にルーチンの、予定をしていたものに行きましたということが大事なんでしょうか。大事だと思うけど、本当にそれが、例えば、今ロシアに対して厳しい制裁を行っていないインドに行くことによって、国際社会はどういうふうに取るのか、そのことについて私は少し懸念をしますが、総理、いかがですか。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、ルーチンで訪問したのではないかという指摘ですが、日本の総理大臣はこの四年間、インドは訪問しておりませんでした。そして、その中で、先ほど申し上げましたインドのインド太平洋の地域における重要性を考えた際に、訪問を、総理として訪問をする、これは大変重要なことであると認識をしております。  また、カンボジアにつきましても、ASEANの議長国を務めている中でカンボジアの対応が大変注目を集めましたが、先般の国連総会におけるこの決議においても、カンボジアは決議の共同提案国として参加をする、こうした決断をしてくれた、こうした国でもあります。こうした国に対して働きかけを行うということ、これは重要であると思っています。  インドにつきましても、中国との関係を意識してロシアとの関係を維持してきた、こういった経緯をたどってきたわけではありますが、しかし、このインド太平洋地域にこうした力による一方的な現状変更を、変更の試みを起こさせてはならないということについては一致することができた。インドのこのアジアにおける位置付け、またロシアや中国との関係、こうしたことを考えたときに、そのインドに、インド太平洋において力による一方的な現状変更は許さないということについて、との思いを共有することができたということ、これは決して小さなことではないと認識をしております。  是非、こうしたアジアの複雑な政治状況の中で、このウクライナをめぐる情勢について国際社会が一致結束することの大切さをしっかり訴えていくべく、日本としても外交を進めていきたいと考えております。

福山哲郎立憲民主・社民

○福山哲郎君 私はいま一つすっきりしませんが、次に行きます。  ウクライナの避難民が一千万人を超えたと国連が発表しています。そのうち、国外への避難民は実に三百三十万人。ポーランドには二百万人を超える避難民が行かれて、ポーランドが特別IDを発行しています。  日本もいち早く避難民を受け入れることを表明いただいたことには敬意を表したいと思います。重要なのは、住宅、雇用、教育、行政サービスがウクライナの避難民にどう提供されるかということだというふうに思います。現状、七十数人来られていますが、身寄りのある方です。身寄りのない避難民の受入れが大きな課題だというふうに思います。  やはり問題は渡航費です。渡航費の公的支援の枠組みを何とか、総理、つくれませんでしょうか。例えば上限を決めて、何人というふうな形で決めて。今、自治体は、私の地元の京都市もキエフと五十年の姉妹都市の関係があって、今、民間機関と市民がウクライナの皆さん、キエフの皆さんを受け入れたいという声を上げて、全国上がっています。いろんなファンドレイジングで寄附を募るというやり方もあると思いますが、この渡航費を公的支援するということについて何らかのお考えはないか。また一方で、医療保険の窓口負担や保険料も非常に大きな課題となります。もちろん教育は一番重要なんですけれども、この医療保険や保険料の支払、そして渡航費の公的支援の枠組み、こういったことを積極的に御検討いただけませんでしょうか。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) ウクライナから第三国に避難された方々を我が国として受け入れさせていただきたいと思っておりますが、委員御指摘のように、日本国内に知人や親戚のおられる方、こういった方はまずしっかりと受入れをさせていただきたいと思っておりますし、それ以外にも人道的な見地から更なる受入れ、日本としても考えていきたいと思っております。  そして、今、渡航費を始め具体的な経費について御提案がありました。これにつきましては、受入れ企業、受入れ自治体等ともよく連携を取りながら、具体的なこの対応を考える中で経費もしっかりと検討していかなければいけない。  先般、官房長官の下で立ち上げたウクライナ避難民対策連絡調整会議において、是非、御指摘の点も含めて、具体的な経費等についてもどうあるべきなのか至急検討をし、そして実行していきたいと考えております。

福山哲郎立憲民主・社民

○福山哲郎君 前向きに発言いただいたので、大変有り難く思います。  結果として、スキームができた後に、日本がウクライナの避難民を受け入れるためのスキーム、こういうことがあるんだよということを、是非、日本のホームページ、官邸のホームページでも結構です、外務省でも結構ですので、今のところはまだ何も、ちょっと日本がどういうふうに受け入れていただけるのか国際的には通じていないので、スキームつくっていただいたら、渡航費の支援も含めて、具体的に日本から明確に発信を外務省なり官邸なりでしていただくようにお願いをしたいんですが、いかがでしょうか。

林芳正自由民主党外務大臣

○国務大臣(林芳正君) ただいま総理から御答弁あったとおりでございます。  官房長官をヘッドとする体制も組んでまいりましたので、せっかくつくったものが知らなかったので使えなかったということがないように、しっかりと広報してまいりたいと考えております。

福山哲郎立憲民主・社民

○福山哲郎君 これは焦眉の課題ですので、一日も早くよろしくお願いいたしたいと思います。  総理、例の年金生活者への臨時特別給付金五千円について非常に批判が多いんですが、給付金検討チームの作業がストップしたと聞いていますが、本当でしょうか。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御質問は、年金生活者の方々に対する五千円の支援、こちらの方の話ですね。(発言する者あり)作業チームというか、これについては、先般、自民、公明の幹事長、政調会長からお申入れをいただきました。  政府としてそのお申入れを受け止めたわけでありますが、これについても、先般もお答えしておりますように、今の物価高騰の状況など様々な観点に鑑みて、政府として様々な対策を考えていかなければならない、その中で、お申入れの点につきましても、どのように取り扱うのか検討していきたいと考えております。

福山哲郎立憲民主・社民

○福山哲郎君 与野党共に批判が大きい、国民からも批判が大きいことは総理は理解されているんでしょうか。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 世論調査等で様々な意見があるということは承知しております。  ただ、この問題は、今コロナ禍の中で多くの方々が苦しんでおられる、それに対しまして、住民税非課税世帯に対する十万円の支援ですとか、子育て世帯に対する十万円の支援ですとか、あるいは学生に対する支援ですとか、様々な支援が行われていますが、その中で、取り残されている方がいないだろうかという問題意識に基づく提案であると認識をしています。その点も、この経済の状況、生活の状況、まあ全体を見る中で、必要なものがあるかどうか、必要なのかどうか、こういった点を政府としてもよく検討をしていきたいと考えております。

福山哲郎立憲民主・社民

○福山哲郎君 選挙目当てということで、いささか筋が悪いと私は思います。  現在、コロナで雇調金を受けている人が約六百万人、小口の緊急融資を受けている人は三百十四万人。協力金をもらえていない業種も多数あります。これだけガソリン代が上がり、円安で原材料が値上がりしている、物価も上がっている中で、やっぱりあまねく国民に対して、景気も含めて、頑張ってくれと言うには、時限的に、例えば三年間消費税を五%に減額するというのが一番公平に皆さんの経済にはプラスになると思いますし、更に言えば、中小企業、過重に負担となっているインボイス制度の導入も、二年、三年延期をすることによって経済を動かしていく。まあ今日からまん防は明けていますけれども、そういったことの方が私は五千円ぽっきり配るよりかはずっと国民経済にはプラスだというふうに思いますが、総理、いかがですか。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 消費税につきましては、従来から申し上げているように、政府としては、社会保障の重大な、重要な財源であるからして触ることは考えてはおりませんが、委員御指摘のように、様々なこの政府としての対策、この物価高騰等、様々な状況の変化に合わせてしっかり用意していく、こういった姿勢は重要であると思います。  いずれにしても、御指摘のこの年金生活者に対する五千円の支給については、今後の物価を始めとする様々な状況の中で、必要なのか、どう取り扱うのか、政府として検討していきたいと考えております。

福山哲郎立憲民主・社民

○福山哲郎君 財務大臣、トリガー条項を凍結解除するのにはどのような手続が必要で、どのように実現できるのか、教えてください。

鈴木俊一自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 基本的には法律改正が必要でございます。

福山哲郎立憲民主・社民

○福山哲郎君 基本的にはということは、改正必要ないこともあるということですか。

鈴木俊一自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 当分の間税制で凍結されておりますので、それを単純に、そこを外すとか、その法文をどういうふうに書くかというやり方はあると思いますが、基本的に法改正が必要であるということを申し上げたところであります。

福山哲郎立憲民主・社民

○福山哲郎君 トリガー条項を解除しても重油、灯油は対応できませんが、そのときには、例えば重油、灯油についてはどのように今財務大臣検討されているかどうか分かりませんが、どのようにお考えですか。

鈴木俊一自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) トリガー条項そのものは、もう先生御存じのとおりでありますけれども、灯油、重油ですね、軽油もですね、そういうものは対象になっておりませんので、まあ仮定の話でありますけれども、それをどうするのかということも論点の一つなのかもしれません。  ただ、今やっております激変緩和措置、これではそうしたところが対象になっておりますので、まさにそれで当面、といっても年度内でありますけれども、しっかりやっていくということだと思います。

福山哲郎立憲民主・社民

○福山哲郎君 トリガー条項を凍結解除するとどのぐらいの予算の手当てを国、地方はしなければいけませんか。

鈴木俊一自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 済みません、先ほど私、軽油と言いましたが、軽油はトリガーの対象であるということでございます。  そして、先生の今……(発言する者あり)あっ、予算ですか。いろいろ、トリガー条項を凍結を解除いたしますと、いろいろな課題がございます。従来から申し上げておりますのは、買い控え、あるいは急ぐといったような市場の混乱があること、もう一つ、やはり私どもにとって大きいと考えておりますのは、国、地方合わせて、仮に一年間行いますと、約一兆五千七百億円の減収が伴うということであります。

福山哲郎立憲民主・社民

○福山哲郎君 法律改正と一・五兆から六兆円の財源が要るということは、もしトリガー条項を解除することになれば、総理、補正予算が必要ですね。

鈴木俊一自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 一般論として申し上げますと、歳入予算は、これは政府に歳出権限を付与する歳出予算と異なりまして、単に歳入の見積りを示すものであります。したがいまして、その時々によって上振れしたり下振れしたりするということで、まあ年度途中の税制改正によって税収が当初見積りに比べて減少する見込みになったとしても、必ずしも直ちにこれを補正する必要はないということと整理されております。

福山哲郎立憲民主・社民

○福山哲郎君 ということは、当面、時間が掛かるのは法律だということだというふうに思います。  これ、今三党で協議されていますが、少なくとも、百七十円が今下限の激変緩和措置、この間も申し上げましたけど、これを百五十五円ぐらいまで激変緩和で補助金でやられるんだったら、予算措置でできてすぐに国民生活に影響ありますので、トリガーだと、法の改正、それから今の財源のこともやらなければいけないので、どちらがいいか分かりませんが、とにかくこのガソリンの値段を僕は百五十五円ぐらいまで下げるような御努力を、結果として国民生活が助かればいいので、よろしく御検討いただければと思います。  次に、今日から電力需給逼迫警報が出ています。大変厳しいと思います。  国交大臣、住宅の省エネのエネルギー基準の義務付けについて法律が出るはずだったんですが、今回法案を提出しないと。提出すると回答していたというふうに思うんですが、なぜ法律が出ていないのか、国交大臣、お答えください。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 二〇五〇年のカーボンニュートラルの実現に向けて、我が国のエネルギー消費量の約三割を占める住宅、建築物における省エネ対策の強化を図ることは極めて重要な課題と考えております。  このため、昨年十月に閣議決定されたエネルギー基本計画等、等というのはもう一つ地球温暖化対策でございますけれども、建築物省エネ法を改正し、住宅等の省エネ基準への適合を義務化するということが政府方針として定められております。  この改正法案の今国会への提出については検討中という扱いとなっており、今後の国会日程等を踏まえ、限られた審議日程の中で的確に対応してまいりたいと考えております。

福山哲郎立憲民主・社民

○福山哲郎君 まだこれからも提出があり得るということですか、この参議院選挙が入っているところで。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 先ほど申し上げましたように、今検討中ということで、今準備をしているところでございます。

福山哲郎立憲民主・社民

○福山哲郎君 時間が掛かっている理由は何ですか。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 今国土交通省でたくさんの法律、法案を準備しているところでございますが、この限られた国会の中でできるだけ成立させるべく、今準備を進めているところでございます。

福山哲郎立憲民主・社民

○福山哲郎君 全く答えになっていません。  住宅の省エネルギー性能表示も、実は今年の四月から実施されることになっているのですけど、実施されていません。それから、新築住宅への太陽光導入施策も、エネルギー基本計画では二〇三〇年六割に新築住宅で高めるとされているんですが、これの検討状況も余り芳しくありません。これ二つ、斉藤大臣、どうされるんですか。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) まず、委員御指摘の最初の点、住宅の光熱費表示についてでございますけれども、有識者等で構成する検討会におきまして、令和三年三月に光熱費表示に関する基本的な考え方を取りまとめていただきました。その取りまとめの際の検討会において示された想定スケジュール上、制度の導入時期は令和四年度とされました。その後、令和三年八月における脱炭素社会に向けた住宅・建築物の省エネ対策等のあり方検討会の取りまとめにおいて省エネ性能表示の強化の必要性が指摘され、さらに、今年二月一日に取りまとめられた社会資本整備審議会答申において、国が定めたルールに基づく表示の実効性の担保のため、勧告等の仕組みを導入し、省エネ性能表示制度を強化することが求められたところです。  このため、今後、表示制度の強化における具体的な運用を検討することとし、光熱費表示の位置付け等についてもその中で検討すると、強化するという方向の中で検討するということになったものでございます。  それから、二点目の太陽光発電設備設置を六割ということにつきましては、これは、今、この導入拡大に向けまして、経済産業省及び環境省との連携によるZEH等に対する財政支援、それから太陽光発電設備等を導入した認定低炭素建築物に対する住宅ローン減税における借入限度額の上乗せ措置の適用等の措置を講じていくこととしておりまして、この目標達成のために、実現に向けて引き続き関係省庁と連携して取り組んでいきたいと思っております。

福山哲郎立憲民主・社民

○福山哲郎君 法律は出てこない、表示は始まらない、太陽光導入政策も何かはっきりしないので、こういうことをちゃんと政府がやらないと、今電力逼迫していますけれども、やっぱり先々のことを考えたら早くやらなきゃいけないと思いますので、斉藤大臣、どうですか。早くやってください。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) これはエネルギー基本計画等で定められたものでございますので、そのために今国会で法案を検討して、今準備を一生懸命やっているところでございます。

福山哲郎立憲民主・社民

○福山哲郎君 コロナの第七波の懸念もあります。ウクライナ情勢はいつ状況変わるか分かりません。国民経済は非常に厳しいです。総理、今回これが締めくくり質疑ですけれども、予算委員会等でやはり集中審議をお願いしなきゃいけない案件がこれからも多々出てくる可能性があります。  是非、予算委員会、総理出てきていただいて、与党にもしっかりと、予算委員会出るからということで、我々これからも集中審議を求めていきたいと思いますので、是非前向きな御答弁をいただいて、質問を終わりたいと思います。よろしくお願いします。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) おっしゃるように、新型コロナ対策、ウクライナ情勢、また物価高騰の状況など、国民生活、そして日本経済に関わる大きな課題が山積であります。政府としても、強い覚悟で対応していかなければならないと思います。国会においても是非しっかりとした御議論をお願いしたいと思いますし、そのために政府としましてもしっかり協力をさせていただきたいと思います。

福山哲郎立憲民主・社民

○福山哲郎君 ありがとうございます。終わります。

山本順三自由民主党・国民の声

○委員長(山本順三君) 以上で福山哲郎君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

山本順三自由民主党・国民の声

○委員長(山本順三君) 次に、白眞勲君の質疑を行います。白眞勲君。

白眞勲立憲民主・社民

○白眞勲君 立憲民主党の白眞勲でございます。  早速質問に入らせていただきます。  まず、経産大臣にちょっとお聞きします。  電力逼迫の初の警報ということで、今日ですね、今日、電力需給逼迫警報を初めて出したということでありますけれども、これ、大分今日も寒いわけで、寒い中でこういったものを出したということだと思うんですけれども、この状況についてちょっと教えていただきたいと思います。

萩生田光一自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(萩生田光一君) 十六日の福島県沖の地震の影響で火力発電所が停止している中、本日、東日本は悪天候で太陽光が発電せず、日中の気温は平年より大幅に低く、東京電力管内の電力需要はこの時期としては異例の高水準となり、電力需給は極めて厳しくなる見込みです。つきましては、電力の安定供給を確保するため、電力需給逼迫警報を発令し、御家庭や職場においては、日常生活に支障のない範囲で暖房の設定温度を下げる、使用していない照明を消すなど、最大限の節電に御協力いただきますようにお願いをしました。  本日の電力需給の動向次第では更なる節電の御協力をお願いする可能性もございます。状況につきましては注視し、随時情報提供させていただきたいと思います。

白眞勲立憲民主・社民

○白眞勲君 非常に深刻な状況であるということだと思うんですけれども、更なるこれからもまたお願いがある可能性があるということですよね。  そこで、一番ポイントになったのが、やっぱり今回火力発電所、私が聞いている範囲内だと二基の火力発電所が今地震でストップしているということなんですが、そうしますと、今後、今回のような事態、結局この火力発電所二基が動かないとなかなか元には戻らないと思うんですけど、大体どれぐらいこの辺を見込んでいるのか、その辺ちょっとお聞かせください。

萩生田光一自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(萩生田光一君) 復旧の見込みでよろしいですか。  現在停止している火力発電所の中には、設備損傷により数週間から数か月程度を要するものがあると事業者から聞いております。発電事業者には、足下の厳しい需給見通しを踏まえ、可能な限り早期の復旧をお願いしていますが、まずは復旧の見通しを早急にお示しをしてまいりたいというふうに思います。

白眞勲立憲民主・社民

○白眞勲君 数か月というと一か月から十一か月ぐらいまであるわけですけど、夏ですね、心配なんですね。夏には大丈夫だということは言えるんでしょうか。

萩生田光一自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(萩生田光一君) 二〇二二年度の電力供給は、現時点で安定供給に必要な予備率三%を確保できる見込みであるものの、予断を許さない状況にございます。引き続き、電力需給状況を確認しつつ、電力広域機関や電力関係と連携しながら、安定供給の確保に万全を期してまいりたいと思います。  今日の事態は、ある意味、福島の地震で六基が止まっている上に二基不具合が発生したということと、天気が悪くなって気温が下がった上に、雨が降ってしまって太陽光が全く使えないということが幾つも重なったために急遽昨日の夜このような発令をしましたけれども、夏に向かっては、計画的な、いわゆる融通も含めた対応をしっかりやっていきたいと思っております。

白眞勲立憲民主・社民

○白眞勲君 総理にちょっとお聞きしたいんですけれども、今回また地震でこういう形になったと。この前も北海道で大きな停電があったと。やっぱり今後もまた大きな災害起きる可能性は否定できないだろうという中で、この辺の電力の安定需給というのは非常に大きな政権の課題であるとも思うんですけれども、その辺についての御認識をお聞きしたいと思います。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今回の事態ももちろんですし、今後様々な状況の変化の中で、電力の供給、これは誠に重要であります。また、未来に向けても、我が国としてデジタル化を進めていく、こうした取組を国としても進めていくわけですが、ますます電力需要は高まっていく、こうした状況にあると思います。  エネルギー安全保障という観点からも、我が国としてこの電力供給にしっかりと取り組んでいかなければならないと認識をします。こうしたエネルギー源につきましても、その供給先、そしてエネルギー源そのものの多様化、こういったものに取り組むなど、このエネルギー安全保障という観点からも、政府として様々な取組を進めていかなければならない、このように認識をいたします。

白眞勲立憲民主・社民

○白眞勲君 続きまして、ウクライナ情勢について総理にお聞きしたいと思います。  先ほど福山委員からも、ロシア外務省の発表、対日平和条約交渉を継続しないというこの発表を受けて、総理は、この声明については不当であり、抗議するというお話をされました。その中には、その今回の平和条約交渉を継続せずの中には、両国の合意に基づいて一九九一年から続く北方領土とのビザなし渡航も中止することを決定したと。墓参りもできなくなるわけですね。  私はこれ極めて人道的なポイントだというふうに思っておりまして、さはさりながら、総理は今まで、例えば森ゆうこ議員の質問でも、人道的な支援は今回の制裁から抜いてある旨の答弁を行っていたわけですから、先ほども二十一億円はまだ予算から削除することはないという言明をされたということも、やると。私は、余り売り言葉に買い言葉みたいなことはやりたくない、言いたくはないんだけれども、相手が人道支援まで考え出したとなったら、この辺りは総理としてもどういうお考えを持ってこの人道支援、ロシアに対する人道支援というのはどうなんだろうかという部分、これ非常に微妙な僕は問題だと思いますよ、人道支援である以上は。でも、総理としてのお考えをちょっとお聞かせいただきたいと思います。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今回のロシアの対応については、委員御指摘のように、人道的な取組まで含めているということであり、なおさらこうした対応は不当であると、受け入れることはできないと強く思うところであります。  そして、この人道支援ということについては、具体的には様々な事態、状況の中で考えていかなければならないことではあると思いますが、やはりどんな厳しい環境、厳しい状況の中にあっても、人道的な配慮というのはこの国際社会として考えていかなければいけない課題であると思います。  我が国としては、もちろん今後具体的な状況の変化に応じて考えていくわけではありますが、人道支援ということについてはしっかり念頭に置きながら外交を進めていく、こういった姿勢は重要であると考えております。

白眞勲立憲民主・社民

○白眞勲君 私も人道支援については少し別物で考えていく必要はあるだろうというふうには思いますが、二十一億円の中に人道支援も含まれているけれどもそれ以外のものもある、この辺のめり張りを利かせる必要はあるんじゃないかと思うんですけど、その辺はどうでしょうか。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 令和四年度予算の御指摘の二十一億円の予算については、御指摘のように、人道的な取組という部分も含まれている、それ以外もある、これは御指摘のとおりであります。  そして、人道支援の部分もあることに加えて、今、ウクライナ情勢、今後の動きについては不透明であるからして、今の時点でこの予算についてどうその修正するのか、どう変えるのか、そういったことについてはなかなか判断ができないこともあり、政府としては修正等は考えていないと御説明をさせていただいている次第であります。

白眞勲立憲民主・社民

○白眞勲君 でも、状況は大きく変化しているわけですから、それを踏まえた上で少し考えなきゃいけなくなってきているんじゃないかなと私は思っておりますが。  毎日、テレビでのウクライナ情勢を御覧になって、総理もなっていると思います。これ、毎日、テレビでウクライナ情勢の状況を見ていらっしゃると思いますが、多くの市民が傷ついている惨状、特に赤ちゃんとかですね、本当にもう、誰が見ても本当にもう気の毒以外の何物でもない。そういった惨状について総理はどう思われるのか、まずはお伺いしたいと思います。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 私も映像等を通じてウクライナの情勢を見させていただく中で、罪のない市民、そして未来のある子供たちが次々と命を落としている、こうした状況について誠に心が痛む思いであります。その中で、私も一人の政治家として、また日本政府も、自由や民主主義、法の支配、人権といった基本的な価値を大事にする政府として、こうした事態に毅然と対応していかなければならない、このように思います。  国際社会としてこうした暴挙にしっかりと意思表示をする、もちろん大事であります。あわせて、ウクライナあるいは周辺国に対する人道支援、これも政府として、日本としてしっかり考えていかなければならない。ウクライナからの第三国への避難民の受入れ等、こうした人道的な見地から政府として取り組まなければいけない課題にもしっかりと臨んでいかなければならないと考えております。

白眞勲立憲民主・社民

○白眞勲君 恐らく、日本国民もう全ての人たちが、ウクライナに平和を早く取り戻してもらいたいと、切なる願いが私はあるんではないかと思うし、それに対して、日本政府、極めて、特に岸田総理に対する期待感って私はあるんじゃないかと思うんですね。平和構築に何とか頑張ってもらいたいという思いがですね、岸田総理に対して。  私は、当予算委員会での質問でも二回ほど、日本の仲介外交について、例えば、G7の中で唯一これアジアの国であり、そしてNATOにも加盟していない日本の独自性を生かして、森元総理を特使で派遣したらと提案しましたけれども、総理からは今は時期尚早という内容の答弁だったと思いますが。  ただ、私は、連日の犠牲者ですね、先ほど申し上げた子供たちやそういう犠牲者が多くなっている中で、私は、オンラインでもいいから、やっぱり可能ですので、是非、総理、あるいはプーチン大統領とは非常に長い付き合いのある森元総理にはオンラインで会談でもしたらどうかなと思うんですけれども、この辺はいかがでしょうか。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 一日も早くロシアが侵略をやめ、軍事的な行動を停止することを実現しなければならないと思います。そのために、委員おっしゃるように、様々な話合い、交渉は大事だと思っています。  ただ、そしてその中で、ウクライナとロシアの間において交渉は断続的に続いております。その内容を見る限り、今現在、ロシアとしては、この中立化、非軍事化、非ナチ化など、ウクライナとしてなかなか受け入れることができないこうした高い要求をしているということが報じられています。  こうした中で、実質的な話合いということを実現するためにも、国際社会の厳しい反応、厳しい非難、これを行動として示していくことが重要であると思います。実質的な話合い、交渉、そして結果としてこの軍事的な行動の停止につなげていく、こうした流れをつくるためにも、今はまず国際社会が一致結束してロシアに対して毅然とした行動を示すことが重要であると思います。今はそういう判断の下に国際社会の連携を確認しているというのが我が国の外交の状況であります。

白眞勲立憲民主・社民

○白眞勲君 制裁を今強めていく必要性があると、それによって打開をしていきたいというのが総理の考え方かと思うんですけれども。  あしたはゼレンスキー・ウクライナ大統領が国会で演説する予定だと聞いておりますが、それを受けて総理は、もちろんどういう内容になるか分かりませんし、どういう依頼、多分、今までの演説、ゼレンスキー大統領の演説聞いていると、様々な依頼をそれぞれの国々の人たちに頼んでいるようですけれども、それを受けた形で総理はどのような、まあ何もまだ決まっていない、分からないんですけれども、例えばプーチン大統領に働きかけを強める必要性があるのかどうかも含めて、あるいはどういう援助をしてほしいということもあるが、その辺については今の段階でなかなか言いにくい部分あるのは知っていますけれども、今の段階でのお気持ちをちょっとお聞かせいただきたいと思います。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 我が国の基本的な外交姿勢については先ほど来申し上げているとおりであります。まずは、今回のロシアによるウクライナ侵略、暴挙は認めることができない、国際社会と連携して毅然とした対応を取ると、あわせて、ウクライナ、周辺国に対する人道支援、これをしっかり行っていくということであります。  この基本姿勢を持ちながら、明日、ゼレンスキー大統領の演説の中で、恐らく様々な期待や要望が我が国に対して行われるものであると想像いたしますが、その様々な要望、期待の中で、我が国の今の基本的な方針に基づいて何ができるのか、我が国として具体的にこの支援をするとしたらどこまで具体的に対応することができるのか、これをしっかりと考えた上で、先ほど申し上げました基本姿勢を大事にしながら我が国の外交を進めていきたいと思っております。

白眞勲立憲民主・社民

○白眞勲君 是非しっかりと、やっぱり早く平和を取り戻せるように総理としても頑張ってもらいたいと思うんですけれども。  拉致問題についてお聞きいたします。外務大臣にお聞きいたします。  今、お手元の資料、皆さんにお配りした資料の中には、日朝の両首脳が平壌宣言に署名してもうすぐ、平壌宣言がありますけど、もうすぐこれ二十年なんですね。この日朝平壌宣言は、外務大臣、現在も有効だということでよろしゅうございますね。

林芳正自由民主党外務大臣

○国務大臣(林芳正君) この日朝平壌宣言は現在でも有効だと考えております。

白眞勲立憲民主・社民

○白眞勲君 岸田総理、お聞きしますけれども、北朝鮮はこの日朝平壌宣言、誠実に実行していると評価していますか。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 我が国のこの外交方針としては、日朝平壌宣言に基づき、諸懸案を包括的に解決し、不幸な過去を清算し、国交正常化を目指す、この方針、これは全く変わってはおりません。  しかし、今御質問は北朝鮮側が日朝平壌宣言を誠実に履行しているかということでありますが、この諸懸案の中には、拉致、核、ミサイル、こうした課題があります。それに対して誠実に対応しているのかということについては、我が国として、しっかり状況を見た上でこの判断をしていかなければならない。なかなかこうした諸懸案を包括的に解決するというこの目標に向けては前向きでない行動も、このミサイル、拉致その他において確認できる、こうしたことも多いのではないかと認識をいたします。

白眞勲立憲民主・社民

○白眞勲君 いや、ミサイル撃っているんだから、これは日朝平壌宣言に明確に違反しているわけですよね。  そういう中で、外務大臣、逆に聞きます。日朝平壌宣言の中で北朝鮮が守っている部分がありますか。

林芳正自由民主党外務大臣

○国務大臣(林芳正君) 今総理から御答弁があったように、この日朝平壌宣言、これ有効だと考えておりますけれども、度重なるミサイルの発射等、これに基づかない行動が北朝鮮によってなされておるのも事実でございまして、我々はこの核・ミサイル開発は断じて容認できないというふうに考えておるところでございます。  この日朝平壌宣言を基にしっかりと前に進めていくということは大事でございますけれども、しかし、これに反していろんなことが行われていることについては、しっかりとそのたびに抗議をし、また、国連等の、安保理決議等の履行を求めていくと、こういう立場で臨んでまいらなければならないと思っております。

白眞勲立憲民主・社民

○白眞勲君 いや、私が外務大臣に聞いているのは、この日朝平壌宣言の中に北朝鮮が守っている部分がどこかありますかと聞いているんです。

林芳正自由民主党外務大臣

○国務大臣(林芳正君) これは、この宣言を基にいろんな交渉をやってまいっておりますし、今後もやってまいらなければなりませんので、どの部分について我々がどういう評価をしているということについては言及は差し控えたいと思います。

白眞勲立憲民主・社民

○白眞勲君 いや、平壌宣言に違反している、明確に違反していると言いながら、今になってそういうことを言っちゃったら私は変だと思いますよ。守っているところなんか余りないですよ、これ、私が見たところ。  そういう中で、岸田総理は、自民党大会、三月十三日に自民党総裁として演説した際に、歴代の総裁がずっと入れていた拉致問題の文言がなかったんですね。私驚いたんですけど、何でわざわざ拉致問題の文言を抜いちゃったんだろうなと。拉致問題は岸田内閣の最重要課題であったわけで、なぜ抜いてしまったのか、その理由をお話しください。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 自民党党大会の総裁の挨拶の中に拉致問題という文言が入っていなかったという御指摘でありますが、今御指摘を受けて、私自身、逆にそういった指摘を受けて驚いたところであります。  これは、総裁としてのこの演説、様々な課題に触れなければいけないのかもしれませんが、そういった中で、具体的に拉致問題ということについて触れていなかったのかなとは思いますが、ただ、北朝鮮問題を含め、拉致問題を含めて、国際情勢についての認識はしっかりと申し上げさせていただきました。  この北朝鮮問題、そして拉致問題を含めて、この総裁の挨拶の中で申し上げたような基本的な認識の下でしっかりと外交を進めていきたいと考えております。

白眞勲立憲民主・社民

○白眞勲君 いや、本人がびっくりしたって、拉致問題は最重要課題だとおっしゃっているのに、抜いて、なかったことが今まで分からなかったって、ほかの、自民党もそうだし、拉致対策本部も一体どうなっているのかなというふうに、いや、今本当に驚きました。  総理、先日の御答弁で、ちょっと物価高について聞きたいんですけど、ガソリンスタンドの表示で物価が上がっているなと感じているということをお答えになったんですが、スーパーで買物をしている国民はひしひしと物価高というのは肌感覚で実感していると思います。ティッシュが一五%、食パン七・三%値上げですね。  これ、総理はガソリンスタンドの価格以外に感じたことってあります。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 最近はスーパー、コンビニ等に足を運ぶことが少なくなりましたので、最も目に付くのはガソリンスタンドの価格だというふうに申し上げました。取りあえずは、そういった点で物価の上がっていることを具体的な数字として実感しているということであります。  ただ、もちろん、この政策的な様々な報告を受ける中で、穀物を始め様々な物価が高騰しているということ、そして今後も大変厳しい見通しにあるということ、これは再三報告を受けているところであり、こうしたことを通じて国民生活あるいは日本経済に大きな影響が出ているということは十分認識をしております。

白眞勲立憲民主・社民

○白眞勲君 なかなか総理が今コンビニに出かけると大変なことになっちゃうんで分かりますけれども、たまにはちょっと行ってみて、SP連れていくのも大変だと思いますけれども、肌感覚というのを感じていただくのも一つのポイントかなと思いますが。  黒田総裁、せっかく来ていただきましてありがとうございます。  エネルギー価格も併せて物価高、おまけに円安です。日銀総裁、黒田総裁にお聞きしますが、心配なのが実質賃金に下押しの圧力、つまり相対的に給料が下がるということになってしまうのか、この辺についてどういうふうに御認識されているか、お答えください。

黒田東彦日本銀行総裁

○参考人(黒田東彦君) まさに御指摘のとおり、最近の物価を見ますと、ガソリンなどのエネルギー価格あるいは食料工業品価格などが上昇しておりまして、これらはほとんどそういった商品の国際価格の上昇、それが輸入価格の上昇になり、PPIというか生産者価格の上昇、そして一部が消費者物価に転嫁されてきているということであると思います。  その意味で、これはまさにコストプッシュ型の物価上昇でありまして、確かに消費者物価は上昇すると思いますけれども、これは賃金の上昇とか企業収益の増加の反対で、企業収益にマイナス、家計の実質所得にマイナスということで、長期的にはむしろ景気を押し下げるという方向に働くというふうに考えております。

白眞勲立憲民主・社民

○白眞勲君 つまり、賃金の下押しの圧力が掛かるということでよろしゅうございますか。

黒田東彦日本銀行総裁

○参考人(黒田東彦君) 御案内のとおり、現在、春闘が真っ最中でありますが、これまでのところ製造業を中心にかなり高いベアが認められつつあるということで、まだ中小企業まで波及しておりませんので全体の評価は分かりませんが、名目賃金は数年ぶりにかなり上昇する可能性はあると思いますが、消費者物価の上昇によって、特にエネルギー、食料品価格の上昇によって、実質的な手取りというか実質賃金というものが下押しされる可能性があるということであります。

白眞勲立憲民主・社民

○白眞勲君 総理にお聞きしますが、黒田総裁は下押しの圧力が掛かると。現下の円安、これ一時的な、実質賃金の、物価高、おまけに円安ということ、エネルギー価格、そういった中で、政府の目指す三%の賃上げ、これ到底達成できないんではないかな、その辺りどういうふうに考えていらっしゃいますか。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、連合が三月十八日に公表した春闘の第一回回答集計によりますと、賃上げ率は二・一四%と三年ぶりに二%を上回ったということを承知しております。  是非、政府としては、様々な政策を通じて賃上げも支援する一方で、御指摘のように、この物価の高騰、これが賃上げを下げる要因になるのではないか、こういった指摘もしっかり受け止めながら、こうした物価の高騰がしっかりと価格転嫁できるなど、中小企業、零細企業の賃金にマイナス影響が及ばないように、できるだけ影響が小さくなるように努力をしていかなければならないと思いますし、そもそもこの物価対策ということで、ガソリンに対する激変緩和措置、あるいは穀物等に対する様々な制度を利用した政府としての取組など、この物価対策についてもしっかりと取り組んでいかなければいけない。  この物価の高騰に対する支援、価格転嫁、そして賃金を押し上げるための政策、これらの政策を総動員する形で、この経済のバランス、経済の好循環、こうしたものを維持するべく努力をしていきたいと考えます。

白眞勲立憲民主・社民

○白眞勲君 物価対策しても追い付かないような私気がするんですけれども、そういう中でETFについて黒田総裁にお聞きします。  三月十七日予算委員会で、金融緩和の出口においてバランスシートの縮小がポイントになると黒田総裁は発言されています。出口戦略に着手する際にはバランスシートを縮小させるという意味だと思うんですけれども、そうだとするならば、時価五十三兆円も保有しているETF、これ売らなきゃいけないと思うんですけど、いつ売るんですか。

黒田東彦日本銀行総裁

○参考人(黒田東彦君) 現在の大幅な金融緩和は二%の物価安定目標を達成するというために行っているわけであります。そうした金融緩和の中にETFの買入れというものも含まれております。  したがいまして、ETFにつきましても、二%の物価安定目標が実現される、あるいはそれが近づくといった段階になれば、当然、出口戦略の一環としてETFについてどのように対応するかということが議論になってくると思いますが、現状、先ほど来申し上げたような物価情勢でありますし、今後とも金融緩和を続けて、粘り強く続けていく必要があるということでありますので、ETFの取扱いも含めて、出口戦略の内容について具体的に申し上げるのは時期尚早であろうというふうに考えております。

白眞勲立憲民主・社民

○白眞勲君 ずっと時期尚早なんですね。  そういう中で、ETF、例えば黒田総裁がこの予算委員会でETF売るという一言で株価暴落しちゃうんじゃないんですか。どうなんですか、その辺は。

黒田東彦日本銀行総裁

○参考人(黒田東彦君) 何回も申し上げていますとおり、ETFの買入れというのはあくまでも金融緩和の一環として行っているわけでありまして、この買入れにつきましても、昨年三月の点検を踏まえまして、めり張りを付けて実施するということにしております。  ETFの処分云々については、先ほど来申し上げているとおり、出口戦略を具体的に検討する中で議論することになると思いますが、いずれにせよ、仮にETFを処分するというような話になった場合には、日本銀行の損失発生を極力回避するとともに、市場等に攪乱的な影響を与えることを極力回避することを考慮して処分の方針というものを決めることになると思いますが、先ほどから申し上げているように、当面、ETFについては金融緩和の一環としてめり張りを付けて買入れを続けるということにいたしておりまして、処分云々について具体的なことをお話しするのは時期尚早であるというふうに考えております。

白眞勲立憲民主・社民

○白眞勲君 いや、時期尚早、時期尚早しか言わないんだけど、来年四月には黒田総裁、任期が切れる予定です。後任人事、全くまだ見通せませんが、やはり、進み続ける円安や物価高、売れないETF、金利を上げた場合の悪影響等々、課題山積です。そういう中で黒田総裁辞めれば、まあ後はよしなということで黒田総裁御自身は課題から逃げられるかもしれませんけれど、やっぱり取り残された国民は一体どうするんだという話になっちゃうんですね。  黒田総裁は、課題から逃げることなく、しっかり解決の道筋を示してから後進に道を譲るべきだと思いますけど、認識はいかがでしょうか。

黒田東彦日本銀行総裁

○参考人(黒田東彦君) 私の任期は来年、二〇二三年の四月までとなっておりまして、そのことについて任命権者でない私がいろんなことを申し上げるのは失礼だと思いますので控えます。  ただ、これまでの金融緩和の実施につきましては、やはりその時々の経済、物価、そして金融情勢を踏まえて、私としては最適な政策を取ってきたというふうに考えております。これは、私個人でというよりも、九人の政策委員会の多数意見としてこうしたことを行ってきたわけであります。  先ほど来申し上げているように、任命権者でない人、任命権者でない私が、その後の総裁に何かを託すとか、こういうふうにすべきだとか、そういうふうに申し上げるのはやはり僣越ではないかなと。私としては、任期中全力を尽くして二%の物価安定の目標の実現に向けて適切な金融政策を運営していくということが私の責務であるというふうに考えております。

白眞勲立憲民主・社民

○白眞勲君 ちょっと総理に金融再編についてちょっと聞きたいんですけれども、金融再編です。  きらりと光る技術、中小企業にはいっぱいあります。これをしっかりと対応するのが、やはり応援するのが地域の金融機関でもあると思うんですが、菅前総理は地銀の数が多過ぎるとして統合再編を促す施策を講じましたけれども、岸田総理は菅前総理の地域金融機関の統合再編路線は継承するのかどうか、お聞きしたいと思います。

鈴木俊一自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 済みません、私の方から答えさせていただきますが、地域銀行を含む地域金融機関につきましては、人口減少など構造的に厳しい経営環境が続いております。こうした中で、地域金融機関が、新型コロナの影響を受けた事業者に対する支援を含め、将来にわたって地域の中小事業者を支え地域経済に貢献していくためにも、経営改革の手綱を緩めることなく経営基盤の強化に取り組んでいく必要があると考えております。  白先生御指摘の地域金融機関の統合再編、これはあくまで個々の金融機関の経営判断に属する事項でありますが、経営改革の一つの選択肢であると、そういうふうに考えます。そうした経営改革が地域企業の再生や成長を支えて地域経済の活性化につながっていくこと、このことが重要であると、そういうふうに考えております。

白眞勲立憲民主・社民

○白眞勲君 総理、今コロナ禍でこれやるべきじゃないと僕は思っているんですけど、どうでしょうか。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今、鈴木大臣から答弁させていただいたように、地域金融機関のこのありようについてはそれぞれの経営判断に基づくものであるとは思いますが、そうした考え方は状況の変化に応じて適切に対応しなければならないと思います。  今、これからを考えますと、是非コロナ禍を乗り越えて、そして日本の経済再生に、再生に取り組んでいきたいと考えております。その局面において地域金融機関がどのような役割を果たすのか、そういった観点から地域金融機関のありようについて考えることは大事であると認識をいたします。

白眞勲立憲民主・社民

○白眞勲君 黒田総裁はオーケーです。

山本順三自由民主党・国民の声

○委員長(山本順三君) 黒田日銀総裁におかれましては御退席いただいて結構でございます。

白眞勲立憲民主・社民

○白眞勲君 JRについてお聞きいたします。  この前、私、十二月十六日に当委員会で、JRの件について、総理はしっかりと検討していきたいという話があったんですけれども、このままだと日本中から線路がなくなっちゃうんじゃないかという私の危機感がありますけれども、その後、国交大臣、どうでしょうか。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 委員御指摘のように、鉄道は様々な分野に影響を与える重要な存在です。他方、一部のローカル鉄道は、沿線人口の減少、少子化に加え、マイカーへの転移、それから新型コロナウイルス感染症の長期化による需要の減少等により利用者が大幅に減少するなど、危機的な状況に置かれております。  このため、国土交通省では、鉄道事業者と地域の協働による、協働というのは協力して働くと書く協働、による地域モビリティの刷新に関する検討会を本年二月に開催し、鉄道事業者と沿線自治体との一層の連携を促し、より持続可能な地域公共交通の再構築を目指す取組を支援するための具体的方策の検討を行っているところです。地域と一体となって考えていこうと。  この検討会においては、鉄道が医療、教育、福祉など他の分野に与える波及効果、いわゆるクロスセクター効果があることも踏まえ、関係省庁と連携しながら、夏頃の取りまとめに向けて議論を進めてまいりたいと思っております。

白眞勲立憲民主・社民

○白眞勲君 御検討ありがとうございます。非常に重要なポイントなんですね。  この鉄道というのは、今おっしゃいましたように、クロス何とか効果というやつで、ともかくいろいろな分野に影響を及ぼしている。私は、防衛、環境、防災、その様々にわたって存在意義があると思うんですけど、今日は、せっかくだから、この予算委員会、締めくくり総括、全大臣いらっしゃるんですが、ここでお聞きしたいんですけど、大臣御自身の担当部門で鉄道が要らないという省庁があったら、この中の大臣の中で手を挙げていただきたいと思うんですけど、どうでしょうか。

山本順三自由民主党・国民の声

○委員長(山本順三君) いらっしゃらないようでございます。

白眞勲立憲民主・社民

○白眞勲君 いないでしょう。みんな必要だと思っているんですよ、これ。総理、どうですか。  つまり、省庁みんな必要なんじゃないですか。これ国家プロジェクトとして、これしっかりとその役割の重要性、認識していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、委員御指摘のように、鉄道というもの、医療、教育、福祉を始め様々な分野に効果、影響をもたらすものであると認識をしております。今、国交大臣の方からもクロスセクター効果という言葉がありました。こうした大きな効果がある存在であると認識をいたします。  そして、この有識者検討会議を立ち上げて、このありようについて、各省の連携等についても検討するという答弁が国交大臣からありました。是非、この検討会等を通じて、鉄道の役割、そして鉄道の重要性、これから未来に向けてどういった存在であるべきなのか、こういった前向きな議論をしてもらうことを期待したいと思っています。

白眞勲立憲民主・社民

○白眞勲君 今回、最後に私、締めくくりで、いろいろ御提案もしたり、コロナの件もあったり、いろいろなことを私たちやりました。最後の私これ質問だと思うんですけど、私は冒頭質問で、岸田総理のノートが一冊もたまっていなかったという御答弁をいただいたんですけれども、今回参議院で予算委員会をやられていて、ノート何冊ぐらいになりましたか。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) ボリュームとしては一冊ほどでありますが、しかし、おかげさまで様々な貴重な御提案をいただきました。内容においては大変充実したノートとなったと感じております。

白眞勲立憲民主・社民

○白眞勲君 いや、是非お願いしますよ、総理。一冊じゃなくて十冊ぐらいためてもらいたかったんですけどね。  もうちょっと、私は、我々も提案型で行っているんですね。我が党の主張、要は国民の声ですからね、もう少し耳を傾けて、国民にとって、そして世界の平和に貢献するより良い政治というのを是非これからもしていただくよう私からもひれ伏してお願いをして、質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。

山本順三自由民主党・国民の声

○委員長(山本順三君) 以上で白眞勲君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

山本順三自由民主党・国民の声

○委員長(山本順三君) 次に、安江伸夫君の質疑を行います。安江伸夫君。

安江伸夫公明党

○安江伸夫君 公明党の安江伸夫です。質問の機会をいただき、ありがとうございます。  本日、いよいよ締めくくり質疑ということで、今日までの本委員会の運営に御尽力をいただきました与野党筆頭を始め理事各位並びに関係者の皆様に感謝を申し上げる次第でございます。  それでは、これまでの審議も踏まえて質問いたします。  まず、これまでも様々議論がなされてきましたウクライナ危機への対応について岸田総理にお伺いをいたします。  この点につき、我が党といたしましても、三月十四日、ウクライナ現地への支援、あるいは我が国への受入れ体制の構築などを内容とする緊急提言を行い、また複数人の同僚議員からも、この予算委員会の場で国内外への影響に対して具体的な対策を求めてまいった次第でございます。例えば、先週十七日、同じ愛知の里見隆治参議院議員からも、ウクライナ避難民の受入れ体制の強化等を求めたところです。翌十八日、政府は身元保証なしでのウクライナからの避難民の受入れを表明するなど、対応を進めていただいているものと承知をしております。  ウクライナからの海外への避難民は現在約三百数十万人、最大で四百万人にもなるとも言われ、第二次世界大戦後、欧州最大の難民危機になるとも言われております。誰人もないがしろにされてはならない、政府はこの決意の下で引き続き積極的にウクライナへの人道的支援を行っていただき、国際社会における責務を果たしていただきたいと存じます。  あわせて、原油や原材料、食材などの価格高騰によって生活者、事業者が被る影響が最小限のものになるように、今後の事態の推移を十分に踏まえ、経済対策につきましても迅速かつ的確に講じていただきたいと存じます。  以上を踏まえ、ウクライナ危機に際しての国内外への対応について総理の御見解をお伺いします。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、我が国のウクライナへのこの対応ですが、人道支援ということで申し上げるならば、これまでウクライナ及び周辺国に対して一億ドルの緊急人道支援を行ってまいりましたが、今般のウクライナにおける人道支援ニーズの高まり及び周辺国の困難な状況を踏まえて、ウクライナ及び周辺国に対する人道支援、更に追加をしていきたいと考えております。  また、ウクライナの避難民の我が国への受入れということについては、官房長官の下、ウクライナ避難民対策連絡調整会議を設置いたしました。この会議を司令塔として、関係省庁が連携し、ウクライナ避難民と受入先のマッチング、日本語教育、就労、就学、定住等、ウクライナ避難民の円滑な受入れと生活支援、これを行ってまいりたいと考えます。  そして三点目、物価高騰に対する対応という御指摘もありました。ロシアによるウクライナ侵略の影響による我が国経済あるいは暮らしへの影響を緩和する対策として、既にガソリン価格を百七十二円程度に抑える激変緩和措置など当面の対応を決定して、今国民の皆様の下にお届けをしているところですが、今後も原油価格、原材料価格、食材価格などへの波及状況を注視し、政府全体としてしっかり検討し、そして機動的に対応していきたいと考えております。

安江伸夫公明党

○安江伸夫君 総理、ありがとうございました。  公明党といたしましても、三月の十七日に、ウクライナ危機に伴う物価高騰などへの国民生活の影響、これを総点検するべく、国民生活総点検・緊急対策本部を発足いたしました。今後も、地方議員の皆様とも連携し、現場の把握に努め、大衆の声に基づく政策を提案してまいりたいと思います。総理におかれましても、機敏なる御対応を重ねてお願いを申し上げます。  次に、コロナ対策についてもお伺いをいたします。  まず、改めてワクチン接種の加速化について総理にお尋ねをいたします。  全国の皆様の御協力のおかげをもちまして、昨日をもってまん延防止等重点措置が全面解除となりました。しかし、油断は禁物でございます。基本的な感染症対策を励行していただくとともに、発症及び重症化予防に効果があるワクチン接種の推進を引き続きお願いしたいと存じます。  第一には、現在進めている三回目のワクチンの接種の迅速化を、また五歳から十一歳の小児への接種が開始し、十二歳から十七歳の三回目接種についても準備が進められております。接種を担っていただいている地方自治体等の実情をよく踏まえ、その推進に全力を挙げていただきたいと思います。  また、検討が進められております四回目の接種や、その後のワクチンの接種の在り方についても、諸外国の状況をよく注視しながら、迅速かつ的確に進めるべきと考えます。この際、引き続きのリスクコミュニケーションが不可欠かと考えます。  以上、様々な課題がございますが、コロナ対策の重要施策であるワクチン接種の推進に関する総理の御見解をお伺いします。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、ワクチンの三回目の接種については、関係者の皆様方の御協力により二月中旬には一日百万回の接種を実現したところですが、今月末には高齢者の約八割の接種を完了する、こうした見込みとなっております。また、四月から十二歳から十七歳の方々への三回目接種も開始できるよう、自治体と緊密に連携しながら準備を進めてまいります。引き続き、若い方々にも、一日も早く希望する方にできるだけ多く接種を受けていただけるよう全力を尽くしてまいりたいと思います。  そして、四回目の接種についても御質問がありましたが、この四回目の接種の在り方についてはその専門家の知見も踏まえて検討したいと思っていますが、それがいかなる結論になったとしても対応できるように、このワクチンを追加購入し、最も適切な時期に接種することができるよう、対応できるように必要量確保しておきたいと思っております。  そして、ワクチンについては、その有効性、安全性を御理解いただいた上で安心して接種していただくことが何よりも重要です。その点、引き続き必要な情報をしっかりと発信し、丁寧に分かりやすく説明する、こうした努力は政府として続けていきたいと考えております。

安江伸夫公明党

○安江伸夫君 引き続き、私たち公明党も現場の声を届けてまいる所存でございますので、総理のリーダーシップの下、ワクチンの接種の推進、重ねてお願いを申し上げます。  続きまして、後藤厚生労働大臣にも国産ワクチンと治療薬について確認をさせていただきます。  現下の感染対策として、また将来の変異株や未知の感染症にも備えるべく、国産ワクチンと飲み薬の早期実用化を含めた治療薬の開発、確保を進めるべきです。また、治療薬を必要に応じて迅速に投与できる体制の構築を更に進めるべきと考えます。我が党も一貫してこの点を強調し、施策を推進してまいりました。  改めて、人々の命と健康を守るため、国産ワクチン、治療薬の開発及び確保と治療薬の迅速な投与体制の構築につきまして、厚生労働大臣の御見解をお伺いします。

後藤茂之自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(後藤茂之君) 新型コロナを始めとした予期せぬ感染症に対するワクチンや治療薬を国内で開発、生産できる体制を確立しておくことは危機管理上も極めて重要であると考えております。  このため、新型コロナワクチンの開発、生産に取り組んでいる国内企業に対しまして、生産体制の整備への補助や有効性を検証する臨床試験の実施費用に対する補助などの取組を行っているほか、国内企業が開発に成功した場合の買上げに必要な予算として、令和三年度補正予算において約千三百億円を措置したところでございます。  また、昨年六月には、政府が一体となって必要な体制を構築し長期継続的に取り組む国家戦略として、ワクチン開発・生産体制強化戦略を閣議決定いたしております。これを踏まえ、関係府省とも連携して、引き続きワクチンの迅速な開発、生産に必要な環境整備や支援を行ってまいりたいと考えております。  国内企業が開発している治療薬の確保についてでございますが、その治験の加速化に向けた支援を行ってきております。この支援を利用いたしまして、例えば塩野義製薬は二月二十五日に医薬品の条件付承認を求める申請を行い、現在PMDAにおいて審査中でございます。早期実用化に向けて優先的にかつ迅速に審査を進めまして、安全性、有効性が確保された場合には速やかに承認するとともに、国内に必要量を迅速に供給できるよう、確保に向けた交渉を加速化してまいります。  また、今般、国内企業を含めた治療薬の治験に対する支援を拡大しており、治療薬の開発の更なる加速化に向け、引き続き取り組んでまいります。  治療薬の迅速な投与につきましては、登録センターが受発注を管理しておりまして、登録医療機関、薬局間で情報を共有し、経口薬が供給される仕組みを構築をいたしております。投与が必要な重症化リスクを有する患者数に応じ上限なく発注が可能でありまして、発注があれば原則翌日にお届けする仕組みとしておりまして、その上で、あらかじめ都道府県が取りまとめて医療機関又は薬局において在庫を置くことも可能といたしております。

安江伸夫公明党

○安江伸夫君 ありがとうございました。  とりわけ、治療薬の治験の支援の強化、また国内使用分の確保につきましては、同僚の秋野公造参議院議員からも本予算審議の中で強く求めていた点でございます。引き続きの御対応をお願い申し上げます。  コロナ禍の影響を受ける事業者への支援について萩生田経産大臣にお伺いします。  長引くコロナ禍の影響で業績の悪化している事業者は、この年度末にあって厳しい状況に追い込まれております。資金繰り支援についてもしっかりと行っていただきたいと存じます。この点、先般の本委員会におきまして、例えば、公明党の伊藤孝江議員からは既往債務の条件変更に柔軟に応じるよう金融機関への徹底を求め、西田実仁議員からも事業の再生を促すガイドラインの策定などを求めてまいりました。  三月四日には、経産省から発表されている中小企業活性化パッケージ、その中にはこうした観点も盛り込まれているものと承知をしております。同パッケージの内容をよく現場へ周知するとともに、事業者の皆様に寄り添った丁寧な支援を徹底していただきたいと存じます。  経産大臣の御見解をお伺いします。

萩生田光一自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(萩生田光一君) お答えします。  新型コロナの影響を受ける事業者に対する資金繰り支援の継続に加え、増大する債務に苦しむ中小企業の収益力改善、事業再生、再チャレンジを促すため、三月四日に御指摘の中小企業活性化パッケージを策定したところです。この施策を中小企業の皆様に広く御利用いただくため、メールマガジンやSNSを通じた発信に加え、中小企業にとって身近な支援者である商工会議所への説明会などを通じ、積極的な周知を行っております。  また、本パッケージにおいては、金融機関の果たす役割の重要性に鑑み、三月八日には、鈴木金融担当大臣とともに、官民金融機関に対して、パッケージに盛り込まれた中小企業の事業再生等に関するガイドラインの趣旨、内容の現場への浸透など、各種施策を活用し、中小企業に寄り添った支援を実施することを要請したところです。  四月からは全国四十七都道府県に中小企業活性化協議会を設置することとしており、関係機関と連携して、事業者に寄り添い、収益力改善、事業再生、再チャレンジへの取組をしっかりと支援してまいりたいと思います。

安江伸夫公明党

○安江伸夫君 ありがとうございました。引き続きの御対応をお願い申し上げます。  続きまして、防災・減災、国土強靱化についてお伺いをしたいと存じます。  今月の十六日、最大震度六強の地震が宮城、福島を襲いました。公明党内にも直ちに対策本部を設置し、翌十七日には、同僚議員の横山信一議員、若松謙維両参議院議員が現地に急行し、被害状況の調査を行いました。また、二十日には、石井啓一幹事長も宮城の現場に入り、直接被害の状況の把握、対策の推進に努めているところです。我々も支援に総力を挙げてまいりますので、政府におかれましても迅速な御対応をお願い申し上げる次第でございます。  その上で、今回の大規模な地震を受けまして、改めて防災・減災、国土強靱化の重要性が痛感されるところです。激甚化、頻発化する気象災害、切迫する南海トラフ巨大地震等の大規模地震等への対策強化は既に待ったなしであります。  政府におかれましては、令和三年度より、防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策を実施中であり、また、国土強靱化基本計画の検討にも着手されたものと承知をしております。中長期的かつ明確な見通しの下、インフラ整備、老朽化対策、流域治水、避難計画の策定など、ハード、ソフト両面にわたって大規模災害から人々の命と暮らしを守るための取組を進めていただきたいと存じます。  防災・減災、国土強靱化に向けた二之湯国土強靱化担当大臣及び斉藤国交大臣の御所見をお伺いします。

二之湯智自由民主党・国民の声国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)

○国務大臣(二之湯智君) 日本は災害大国でございますので、先週十六日も福島県沖で震度六強の大規模な地震が発生いたしました。この地震により亡くなられた方に心より御冥福をお祈り申し上げたいと思います。さらにまた、被災された全ての皆様に心よりお見舞いを申し上げます。  私も早速、総理の指示で、つまり現地に入って被害状況を把握せよと、こういうことでございまして、十九日、新幹線とマイクロバスで現地に入りまして、相馬市の立谷市長、そして福島県の内堀知事とも懇談し、地元の厳しい状況をいろいろとお聞かせをいただきました。政府としても、できる限り一生懸命、この地域の皆さん方の声に寄り添って全力を挙げて御支援を申し上げたいと、このように思うわけでございます。  委員御指摘のように、大規模災害からでき得る限り国民の生命、財産、暮らしを守っていくためには、防災・減災、国土強靱化の取組を中期、長期的に、中長期的にかつ明確な見通しの下に計画的に進めることが非常に重要であるわけでございます。引き続き五か年加速化対策を実施するとともに、その後も継続的、安定的に取組を進めていくことが非常に重要だと考えております。  東日本震災や今回の地震の教訓を踏まえて、国家百年の大計として災害に強くしなやかな国づくりを進めるために、継続的、安定的な防災・減災、国土強靱化の取組の在り方についてしっかりと検討をしてまいりたいと思っております。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 私も、十九日土曜日に現地視察してまいりました、福島、宮城両県。改めて被害の甚大さを認識したところで、しっかり対応してまいりたいと思っております。そして、国土強靱化のためのその国の重大な責務を改めて認識したところでございます。  防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策において、国土交通省は、自然災害への備えやインフラ老朽化対策などの取組を加速化させるために、道路ネットワークの機能強化対策、例えば二車線を四車線にするとかですね、それから鉄道、港湾、空港等の耐災害性強化対策、それから予防保全型インフラメンテナンスへの転換に向けた老朽化対策、それからあらゆる関係者が協働して行うハード、ソフト一体となった流域治水対策などの五十三の対策を重点的かつ集中的に実施しているところです。  防災・減災、国土強靱化は、中長期的かつ明確な見通しの下、計画的に進めることが必要であり、引き続き五か年加速化対策を実施するとともに、その後も継続的、安定的に取組を進めていくことが重要と考えております。  国土交通省としては、大規模災害から国民の皆様の命と暮らしを守るための防災・減災、国土強靱化の取組をしっかりと進めてまいります。

安江伸夫公明党

○安江伸夫君 ありがとうございました。  ウクライナ危機、またコロナ禍、そして災害対応等困難な課題が山積をしておりますが、挑戦と応戦の精神で、すなわちあらゆる試練という名の挑戦に対して応戦をし抜き、私たち公明党も衆望に応えてまいる所存でございます。そして、そのためにも、令和四年度当初予算案の早期成立、執行を強く求めまして、私の質問を終わります。  ありがとうございました。

山本順三自由民主党・国民の声

○委員長(山本順三君) 以上で安江伸夫君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

山本順三自由民主党・国民の声

○委員長(山本順三君) 次に、浜口誠君の質疑を行います。浜口誠君。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 国民民主党・新緑風会の浜口誠です。今日はよろしくお願いしたいと思います。  まず最初に、ウクライナ情勢悪化に伴う日本の航空会社への影響、とりわけ欧州路線ですね、ヨーロッパ路線への影響についてお話ししたいと思います。  資料、お手元の①、総理も御覧いただいて、日本の航空会社、通常の場合はロシア領空を通常ルートとして使用します。しかしながら、ウクライナ情勢の悪化に伴いまして、経済制裁が行われているということもあって、いろいろなリスクを回避する、ここにもSWIFT排除での決済不可等々記載をしておりますが、そうしたリスク回避や安全運航の確保の観点から、自主的に日本の航空会社、通常のロシア領空ではなくて、北回りというのは北極回りのルートですね、あと南回りは中央アジア上空を通る、こういったルートを選択して迂回をして今飛行をしております。  欧州路線は、新型コロナのワクチンを運ぶためのルートとしても大変重要ですし、ヨーロッパと日本を結ぶ人流、物流の面でも非常に不可欠な路線となっております。ただ、迂回をすると、飛行時間が通常よりも三割長くなります。したがって、使用する燃料も大幅に増えます。そうすると、燃料を多く積まないといけないので、本来搭乗できる旅客の数だとか貨物の量も減ってしまうと。さらに、パイロットも、通常ルートであれば三人のところが四人まで一人増やさないといけないと、こういう状況になっております。  日本の航空会社は今厳しい状況大変続いておりますので、こうした中で欧州路線で更に負担が大きくなると、これはもう大打撃です。したがって、この航空会社の皆さんに対して、ウクライナ情勢の状況を踏まえて支援を是非ともお願いしたいと。もう航空業界の皆さんからも切なる声が届いておりますので、是非、総理、御検討いただけないかなというふうに思いますが、御所見をお願いします。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 航空ネットワークは、公共交通として国民の社会経済活動を支える重要なインフラです。新型コロナの甚大な影響が長期化する中で、さらにロシアのウクライナ侵略を踏まえた運航ルートの変更などにより、航空会社を取り巻く経営環境は一段と厳しさを増している状況であると認識をいたします。  こうした中、国としては、これまでも感染症防止対策に対する支援、政府系金融機関による資金繰り支援、雇用調整助成金などによる対応のほかに、公租公課の減免等の支援を行ってきたところですが、さらに、御審議いただいておりますこの令和四年度の予算においても、合計七百億円規模で航空使用料や航空燃料税の減免、こうしたことを行うこととしております。  そして、ウクライナ情勢は流動的でありますので、引き続き、国際情勢が与える影響、これしっかり注視しながら、航空業界への対応の在り方について検討していくことが重要であると認識をしております。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 是非しっかりと取り組んでいただきたいんですけれども、所掌する国土交通大臣として、斉藤大臣、御意見ございますか。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 基本的に今総理がお答えになったとおりでございまして、航空ネットワークの維持というのは日本にとって死活的に重要な問題でございます。  この航空ネットワークを維持、支えていくために、国としても、先ほど総理からお話ありましたように、これまでも踏み込んだ支援をしてきたところでございますが、今回のこういう状況を受けまして、ウクライナ情勢等が航空業界に与える影響を丁寧に注視し、各事業者の声もよく聞きながら適時適切に対処していきたいと思っております。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 情勢は日々刻々変わりますので、様々な負担増がやっぱり航空業界に与える影響も非常に大きくなってきているというふうに思っておりますので、しっかりとした対策を求めておきたいというふうに思います。  あわせて、今、ガソリンの価格の上昇等を踏まえて、燃料に対する激変緩和措置行われております。対象が、今、ガソリンとか軽油とか灯油、重油、こういったエネルギーが対象になっております。また、タクシーのLPガスについては独自の対策が行われております。  しかしながら、航空燃料だけは、公共交通機関の中で唯一この激変緩和措置の対象になっていないんですね。航空燃料も昨年の十月からで比べると三割上昇しています。非常に大きな燃料負担が航空業界にものしかかっておりますので、まさにこういう航空業界、先ほども言いましたけれども、本当厳しい状況続いておりますので、是非、激変緩和措置のこの政府の支援、航空燃料にもしっかりとやっていただきたいというふうに思いますが、総理、いかがでしょうか。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) エネルギー市場の高騰に対し、国民生活や産業に広く燃料として使用されているガソリン、軽油、灯油、重油の四油種を対象とした当面の緊急避難的な激変事業、これを行うこととしたわけですが、それに加えて、漁業、農林水産業、運輸業など業種別の対応など、重層的に政策を講じて国民生活や企業活動への影響を最小限に抑えていく、こうした取組を進めているわけですが、航空業界に対しては、先ほども紹介させていただきました、その従来の対策に加えて、令和四年度、七百億円規模での航空使用料や航空機燃料税の減免を行うということにしております。  そして、航空機燃料についてですが、この航空機の場合は、燃料価格高騰に伴う燃料費の上昇については、旅客から燃料サーチャージ、特別付加運賃という形で徴収することによって一定のコストを回収していると認識をしています。ただ、先ほど委員が御指摘になった迂回ルートの負担増はこれはもう航空会社が負担しているわけでありますし、また状況はまだ不透明でありますので、こうした変化をしっかり見据えながら、特にこの燃料価格が更に上昇するということになったならば、これは何が実効的で有効なのかという観点から検討していくことも考えていかなければならないと認識をいたします。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 今サーチャージのお話ありましたけれども、需要が大幅に減ってサーチャージ収入は想定どおりの収入になっていないというような実態もありますので、まさに航空業界をしっかり支えて、日本の航空を支えるための必要性高まっているというふうに思っておりますので、いろんな面で政府からの御支援、これは国交省中心に考えていただくことを改めて強く求めておきたいと思います。  続きまして、自動車の税に関連してお話をさせていただきたいと思います。  自動車のユーザーは消費税も含めて九種類もの税金を負担していただいております。年間で約八・八兆円、総税収のうちの約八%の税を自動車ユーザーの皆さんは毎年納めていただいています。  このように生活必需品で消費税以外に税を課している商品は日本にあるのかどうか、鈴木大臣にお伺いしたいと思います。

鈴木俊一自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 一概に生活必需品とは何かといった明確な定義はあるとは承知をいたしておりませんが、消費税以外では、個別間接税としてエネルギー課税や酒税、たばこ税などもあり、例えば電気には電源開発促進税のほか、発電燃料として石油石炭税が課税しております、課税されております。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 具体的な商品ということでいうと、やっぱり自動車が、日本の場合、非常に多くの税をユーザーの皆さんに課している、これはもう間違いのない事実だと思います。これはもう各閣僚の皆さんも承知をされていることだというふうに思っております。  そうした中で、例えばですけれども、総理、資料②を御覧いただきたいと思います。これ、車体課税と言われる自動車の車体に課される自動車税、自動車重量税、環境性能割、こうした税を国際的にベンチマークしたときにどうなるかということをグラフにしたものであります。これ見ていただくと、車体課税で見ると、アメリカと比べると約三十倍ですね、日本の自動車ユーザーの負担は大きいと。ドイツと比べても約四・八倍の重さになっていると。  こういうことを考えると、自動車ユーザーの税負担、これはやっぱり軽減していく必要があるというふうに思いますけれども、総理、いかがですか。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 自動車に関しては、取得、保有、走行、各段階において総合的な課税が行われています。そして、自動車ユーザーの税負担という意味では、車体課税、御指摘のこの車体課税ですが、車体課税のみならず、燃料課税なども考慮する必要があると考えています。その上で、車体課税だけではなくして、燃料課税、さらには消費税まで合わせたベースで見ると、ヨーロッパ諸国と比べて必ずしも高い水準にはないと考えています。御指摘の資料の中において、ドイツやイギリスとの比較において、車体課税、燃料課税、消費税合わせたベースで比較すると日本は決して高い水準にはないと考えております。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 まあいろいろですね、消費税、ほかの国との比較ということでいうと、まあ純粋にそれ見ていただければ、日本の自動車ユーザーが払っているということでいうとやっぱり大きな負担になっているということは総理も御理解いただけるというふうに思います。  一方で、燃料課税についても先ほど少し言及ございましたけれども、資料の③を御覧いただきたいと、もう一枚めくっていただいて。これが自動車ユーザーが払っている燃料に対する税です。本来の税よりも上乗せされているんですね。これがいわゆるトリガー条項の凍結解除の対象にもなっているんですけれども、本来の税金の二倍以上に自動車ユーザーが払っていただいているガソリンの価格はなっています。本来の税よりも更に倍の税が約五十年近くも増税されているというのが実態です。  こうした上乗せ税、増税が五十年近くなぜ続いているのか。また、タックス・オン・タックスといってガソリン税に消費税が課せられている、こういった不合理な税金も今あるということなんで、こうした当分の間の税率と言いながら五十年近くも続いているような税金、タックス・オン・タックスはもう撤廃すべきだと思いますけど、総理、いかがですか。

鈴木俊一自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(鈴木俊一君) 私から失礼します。  揮発油税等の燃料課税につきましては、昭和四十九年度以来、道路財源の充実等の観点から、五年間等の暫定措置として本則よりも高い税率が設定され、その後、道路整備計画も踏まえ、期限を迎えるごとに引上げ、ないし延長されてきたところでございます。  しかし、平成二十一年の道路特定財源の廃止を踏まえまして、民主党政権下において検討が行われ、結果、地球温暖化対策の観点や厳しい財政事情を踏まえ、それまでの税率が維持され、当分の間税率とされたものと承知をしております。  地球温暖化対策の必要性や厳しい財政事情といった状況、これは現在、より深刻となっておりまして、仮に燃油課税の当分の間税率を廃止した場合、国、地方で一年間約一・六兆円の大幅な減収になることも踏まえれば、廃止することについては慎重であるべきであると、そういうふうに思います。  また、自動車重量税につきましては、国、地方の財政状況や、今後も道路の老朽化対策のための多額の財源を確保していく必要があること、いわゆる当分の間税率については地球温暖化対策等の観点から環境負荷に応じた税率を設定することにしたなどの経緯を踏まえますと、廃止することについては慎重であるべきであると思ってございます。  そして、二重課税のことでございますが、消費税が揮発油税等にも掛かり二重課税となっているという御指摘でございますが、揮発油税等の個別間接税は原価の一部を構成するものでありまして、消費税の標準課税である価格に個別間接税を含むという取扱い、これは国際的に確立したルールとなっていると承知をいたしております。このことを踏まえますと、この二重課税と御指摘ございましたが、今の状況に特段の問題があるとは考えておりません。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 財務省のお立場ではそういうことだと思いますけれども、自動車ユーザーの立場でいえば、五十年近くもこういった増税がされている、上乗せがされているというのはやっぱり大きな課題だというふうに思っておりますので、百年に一度の大変革期、今、自動車産業、迎えておりますので、もう一段この税の在り方というのはしっかり議論していく必要があると思います。  そういった中で、トリガー条項の凍結解除については、国民民主党を始め三党での解除に向けた検討チーム、今週から具体的な議論も始まるというふうに聞いておりますが、総理、早くこのトリガー条項凍結解除の方針を打ち出していただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今後更に原油価格が上昇し続けた場合の対応については、十六日に三党の幹事長会談が行われ、新たに検討チームを立ち上げ、トリガー条項を含め検討していくことになったと承知をしています。まずは、その場において、何が実効的で有効な措置なのかという観点から、あらゆる選択肢を排除することなく議論していくことになると考えています。  政府においては、今後も原油価格の動向に注視し、またそうした今行われている三党での議論も注視しながら、事態が長引く場合には更に機動的に対応していきたいと考えております。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 是非、検討チームの状況も踏まえながら早期の決断をお願いをしておきたいと思います。  続きまして、カーボンニュートラルに向けてこれから様々な政策を打ち出していく必要があると思います。このいろんな政策をやっていくためにやはり財源が必要だというふうに思っておりますが、今後カーボンニュートラルの様々な事業をやっていくための財源確保に向けて政府としてどのように考えておられるのか、経産大臣、環境大臣、そして総理の御所見をお伺いしたいと思います。

萩生田光一自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(萩生田光一君) 二〇五〇年カーボンニュートラルの実現は極めて挑戦的な課題です。他方で、世界は脱炭素に向けた大競争時代に突入しており、脱炭素という投資分野で技術や市場を獲得していくことが今後の我が国の成長戦略としても不可欠であると認識しています。  こうした観点から、例えば二兆円のグリーンイノベーション基金を活用して水素を始めとする革新的技術の研究開発や実証に対する支援を行っているほか、自動車産業では購入支援やインフラ整備を通じた電気自動車等の普及促進、蓄電池の技術開発や大規模製造拠点の国内立地の推進、中小サプライヤー等の前向きな業態転換に対する支援などを取り組んでいるところです。  また、現在、策定において議論を進めているクリーンエネルギー戦略においては、経済社会全体の変革の道筋を示すべく、送配電インフラ、蓄電池、再エネ、原子力、水素、アンモニアなど非炭素電源、また、安定、低廉かつクリーンなエネルギー供給の在り方、需要側の産業構造転換など多くの論点に方向性を見出してまいります。  政府としては、この実現に向けて、予算のみならず、税制、金融、規制改革等のあらゆる政策を、ツールを省庁横断的に総動員していく考えであり、必要な財源についても政府内でしっかり検討してまいりたいと思います。

山口壯自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(山口壯君) 今年一月のクリーンエネルギー戦略に関する有識者懇談会において総理から、萩生田経産大臣と協力して、地域における脱炭素化、ライフスタイルの転換あるいはこのカーボンプライシングなど、多くの論点に方向性を見出すという指示がありました。  この二〇三〇年度目標の達成あるいは二〇五〇年度のカーボンニュートラルについては、この経済社会を変革する大きなイノベーションが不可欠であり、そのためには巨額の投資が必要であり、そういう意味でのこの産業界のニーズというのはよく感じさせていただいているところです。  環境省としては、この地域の脱炭素化に向けて、脱炭素先行地域の創出などを支援する二百億円の地域脱炭素移行・再エネ推進交付金をこの令和四年度の予算案に盛り込ませていただいています。また加えて、民間企業等による意欲的な脱炭素事業への新たな出資制度の資金として二百億円を令和四年度の財政投融資計画に盛り込み、その根拠となる地球温暖化対策推進法の改正案も今国会に提出させていただいたところです。  その意味では、このカーボンプライシングも重要な論点の一つだと思います。炭素税あるいは先ほどの石炭石油税の特別措置としての地球温暖化対策税に加えてこの排出量取引、そういうものには、その脱炭素に向けた行動変容の促進あるいはこのイノベーションの財源確保といった両方の役割があると思っています。その意味で、その理解を深めさせていただくために全国行脚を私あるいは副大臣、政務官とともにさせていただいていると同時に、また産業界との意見交換もさせていただいて、どのように、このライフスタイルを転換あるいは社会経済の大変革、そのことによって脱炭素どのようにつなげていくか、そのことによってまたグランドデザインを示すことによって世界の四千兆円とも言われるESGにつなげられればいいなと。  その意味で、今、先ほど萩生田経産大臣からもありました、この炭素税のみならず、それから予算のみならず、まあある意味でこの国債の在り方とかいろんな議論が今出ていると思いますんで、知恵を集めて総動員してこのカーボンニュートラルに向けてのこの財源についてよく考えていきたいと思います。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) ただいま経産大臣、環境大臣からお答えさせていただきましたが、二〇五〇年カーボンニュートラルを実現するためには経済社会全体の大変革がまず必要であるということです。そして、そのためにクリーンエネルギー戦略を進めてこの大きな投資を生み出していかなければならないわけですが、委員の御質問はその財源をどうするのかということですが、最も大切なのは民間の投資を大胆に引き出していくということであると思います。  政府としては、その後押しをしていく観点から、呼び水として予算や税制、規制改革、あらゆる政策ツールを省庁横断的に総動員していく、そうしたことによって民間の投資を引き出し、そして社会全体としてこの経済社会変革のために大きな投資を生み出していく、こうした流れをつくっていくことが政府として重要であると認識をしております。

浜口誠国民民主党・新緑風会

○浜口誠君 ありがとうございます。  本当に相当な投資が必要になりますので、その財源確保、民間の投資を引き出すことも含めてこれから政府全体で考えていただく必要があると思います。  最後、自動車に関してもう一度言うと、お手元の資料の④、御覧いただきたいと思います。(発言する者あり)あっ、もう終わりましたかね、はい。  そのことを申し上げて、質問終わりたいと思います。また次回に持ち越したいと思います。  ありがとうございます。

山本順三自由民主党・国民の声

○委員長(山本順三君) 以上で浜口誠君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

山本順三自由民主党・国民の声

○委員長(山本順三君) 次に、鈴木宗男君の質疑を行います。鈴木宗男君。

鈴木宗男日本維新の会

○鈴木宗男君 岸田総理始め閣僚の皆さん、御苦労さまです。  私は野党の立場でありますけれども、国民生活を守る最大のすべは予算の成立でありますから、早く成立することは良かったと、こういうふうに思っておりまして、この点、各党会派の皆さん方の協力もあったものと思って敬意を表したいと、こう思っております。  さて、総理、この予算の中に我が党の小野泰輔代議士始め若手議員が問題提起した文書通信交通滞在費がありまして、今、各党各会派で議論になっております。結構なことだと思うんですけれども、総理自身含めて、この百万円、適切に目的に合った使用がされていると思っているかどうか、お尋ねをいたします。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 文書通信交通滞在費については、今までも一定のルールに基づいて全国会議員が対応してきたと認識をしています。その上で、さらに今、各与野党の間でこの協議が行われており、そして、文書通信交通滞在費の名称ですとか目的ですとか、さらにはどのような費用を含め対象とするかなど、そういった議論が行われていると承知をしています。  これは議員活動の在り方に関わる重要な課題ですので、是非真摯な議論を通じて全議員共通のルールを作っていただくことは重要であると思っています。こうしたルールに、私自身も国会議員の一人としてこの合意に従って対応していきたいと考えております。

鈴木宗男日本維新の会

○鈴木宗男君 総理、現実、百万円の文書通信交通費、領収書の添付もなければ情報の開示もないんですよ。今日、閣僚の皆さんも含めてここにいる議員の皆さん方は自由に使っているんです。目的には合っていないんです、現実。だから、私は、国民の税金を使う以上は国民への説明責任と納得のできる仕組みが大事でないかということをお尋ねしているんです。  議院内閣制ですから、自民党総裁イコール内閣総理大臣でありますから、是非とも、岸田総理、自民党の議員にまずこの文書通信交通費の透明性、情報開示、国民に納得してもらう仕組みにすれと号令を掛けていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 文書通信交通滞在費のありようについては、今委員がおっしゃったような取扱いが今日まで続けられてきております。これが国民の皆さんに十分理解されるものであるのかどうか、我々は政治の信頼という観点から真剣に考えていかなければならないと思います。  目的や名称あるいは対象など、こういった点について是非この与野党間でしっかり議論を行い、結論を出していくことは重要であると思い、私も与党の一員として、関係者にしっかりとこれを議論を尽くしてもらうよう期待をし、お願いをしたいと思っております。

鈴木宗男日本維新の会

○鈴木宗男君 総理の前向きな、また真摯な答弁いただきましたので、是非ともですね、手続の問題でありますから、しっかりとこれは国民に理解される使い方になるように、我々も努力していますけれども、お互いやっていきたいものだなと、こう思っています。  総理、日本が国際社会の中で名誉ある地位をいただくために、一つの手法としてODAがあると思っているんです。今、百兆円を超えるこの一般会計予算が成立する中にあって、何と二十年前、二十五年前のODAの今予算半分であります。私は、どう考えても日本の国際社会における評価は低くなると思います。  是非とも、総理、もう既に来年度予算案に向かって来月から動くわけでありますから、このODA予算は増額する、かつての一兆円レベルに持っていく、このことを是非とも、財務大臣には前回の委員会で質問していますので財務大臣の答弁は今結構ですから、総理の決意をお聞かせいただきたいと思います。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 我が国の外交のありようを考えた場合に、我が国として、平和外交を進めていく上においてODAの存在は大変重要であると認識をしています。このODAを活用することによって、我が国独自の平和外交を進めることができると認識をしています。私も外務大臣時代、このODA予算の重要性に鑑みて予算の確保に努めてきたところでありますが、これからも、日本外交にとって大切なODA予算、これは重視し、質あるいは内容共に充実させていかなければならないと認識をしています。  そして、額、具体的な金額においては予算全体の中で考えなければなりませんが、その中で、是非このODA予算の重要性については今後ともしっかり認識していただきながら、予算獲得の努力を関係者とともに続けていきたいと思っております。

鈴木宗男日本維新の会

○鈴木宗男君 総理、ありがとうございます。是非とも財務大臣もよろしくお願いします。また、自信を持って、林大臣、予算要求してほしいと思います。  林大臣にお尋ねしますが、先般の私は当委員会で在留資格の手続について質問させていただきました。その後、何か動きなり進捗なり変化があったでしょうか。

林芳正自由民主党外務大臣

○国務大臣(林芳正君) ウクライナからの皆様のことについての御質問というふうに思いますが、前回のときに、まず知人や友人がいらっしゃる方については短期査証ということで、それ以外の方についても人道的な見地から短期査証というお話をさせていただきました。  そのこと自体は変わっておりませんが、さらに、官房長官をヘッドとする会議体を立ち上げまして、その後のこと等も含めて政府全体として取り組んでいく方向になっているところでございます。

鈴木宗男日本維新の会

○鈴木宗男君 今、林大臣から、在留資格の問題について、ウクライナに限定しての話もありましたけれども、総理、これからやっぱり日本は、海外に出ていく人もいますし、来る人も多いんです。そういった意味では、外務省の領事部門あるいは法務省の入国管理関係者、やっぱりマンパワーが絶対的に必要なんですね。この定員の増も、総理、是非ともここは内閣として取り組んでいただきたいと思います。  あるいは、やはり情報の時代ですから、私は、様々な調査機関、公安調査庁を含めてですね、しっかりした人数がいなければいい情報取れませんから、この点も、総理、定員の増なんかも、予算措置でありますから、取り組んでいただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今回のウクライナの事態は、我が国の外交あるいは我が国の政府のありようについて様々な課題も突き付けてきた、こうした課題であると認識をしています。おっしゃるように、在留邦人の保護等を担当する領事部局の重要性、これも強く感じたところでありますし、また、この避難民の受入れということについて、この出入国管理の重要性、これも感じるところであります。  是非、こうした事態の変化に応じて、我が国としてどうあるべきなのか、それを支えるための人員ですとかあるいは政府の体制についてもどうあるべきなのか、引き続き議論をしていきたいと考えております。

鈴木宗男日本維新の会

○鈴木宗男君 総理、去年も日本のこの自殺者の数は二万人を超えました。これ、もうゆゆしき事態だと私は思って、社会問題だと思っているんですよ。  これ各省庁にまたがりますんで、この自殺問題は、あるいは孤立、孤独も含めてですね、社会問題だという上で、私はしっかり政府として対策を練っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

後藤茂之自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(後藤茂之君) 今委員御指摘のとおり、特にコロナ禍の令和二年以降、女性の自殺者が二年連続で増加しておりまして、コロナ禍で自殺の要因となり得る様々な問題が悪化し、影響に留意しなければならないと考えております。  自殺を考えている方に対する電話相談、SNS相談等の相談体制の確実や、ああ、拡充や、やむを得ず職を失った方へのきめ細かな就労支援、生活資金でお悩みの方への支援等を行っております。また、今御指摘もありましたけれども、幅広い観点からの検討ということで、現在、有識者からの御意見等もいただきながら新たな自殺総合対策大綱の策定に向けて検討を行っているところでございまして、引き続き、誰も自殺に追い込まれることのない社会の実現を目指しまして、自殺対策を推進してまいりたいと考えております。

鈴木宗男日本維新の会

○鈴木宗男君 今厚労大臣の答弁ありましたけれども、総理としての認識はいかがでしょうか。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 私もかつて内閣府担当大臣を担ったときに自殺問題担当大臣として仕事をさせていただいた経験があります。  この自殺問題、我が国の社会に、社会の中の様々な課題に関わる大変深刻な、そして重要な課題であると認識をいたします。そして、今、コロナ禍の中で国民の孤独、孤立、こうした問題も大きく取り上げられている、こうした社会の変化もしっかり受けながら、御指摘の点について政府全体として取り組んでいきたいと考えております。

鈴木宗男日本維新の会

○鈴木宗男君 くれぐれもよろしくお願いいたします。  総理、昨夜、ロシアは、北方領土問題は交渉を中断するというような発表がありました。いつ、どのレベルに日本に通告があったか、お知らせください。

宇山秀樹外務省欧州局長

○政府参考人(宇山秀樹君) お答え申し上げます。  ロシア側から事前の通告はございませんでした。(発言する者あり)ロシア側から事前の通告はございませんでした。

鈴木宗男日本維新の会

○鈴木宗男君 総理、北方領土問題解決は日本の国益に資すると思いますか。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 日ロ両国の間の最大の懸案である北方領土問題を解決して平和条約を締結するという方針の下、これまで粘り強く平和条約交渉を進めてきました。この領土問題を解決して平和条約を締結することは、まさに日本の国益に資するものであると考えております。  以上です。

鈴木宗男日本維新の会

○鈴木宗男君 だとするならば、日ロ平和条約締結交渉も日本の国益に資すると理解してよろしゅうございますか。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 我が国の方針、今申し上げた基本的な方針、これは何ら変更はないと考えております。

鈴木宗男日本維新の会

○鈴木宗男君 昨日のこのロシア側の外務省の声明によると、現在の状況ではと、中断せざるを得ないという表現になっております。  日本から私は平和条約交渉の道を閉ざすべきではないと考えておりますが、総理の考えはいかがでしょうか。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 北方領土問題を解決して平和条約を締結するという方針、これはこの我が国の方針として何ら変更はありません。この基本的な方針は今後とも維持をいたします。

鈴木宗男日本維新の会

○鈴木宗男君 昨日のこの声明の中には、九一年からのビザなし交流についても停止と発表されております。プレクラシェーニといって、まあ正確にはプレクラシェーニエと、宇山さん、言った方がいいか分かりませんけど、いずれにせよロシア語では停止、若しくはもうやめる、打ち切るという表現にも取られます。  私は、是非ともこのビザなし交流だけは、総理、人道的見地から継続してほしいと願っているんですけれども、総理のお考えいかがでしょうか。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、この北方墓参あるいは自由訪問、こうした事業がコロナ、新型コロナの影響で二年間にわたって実施されていない、現状そういう状況にあります。このロシア側が新型コロナの状況を理由に事業の再開に応じてこなかったということでありますが、私自身、先ほど申し上げた北方領土問題に関する我が国の立場、また、北方墓参や自由訪問を始め、高齢になられた元島民の方々への思いに何とか応えたい、こうした思い、これはいささかも変わりがないと思っております。  そして、今回のそのロシアの対応でありますが、まずもって、今回のロシアのこのウクライナ侵略、これは国際秩序の根幹を揺るがすものであり、国際法違反であり、厳しく非難されるべきものであります。  そして、それにもかかわらず、すなわち、全て今回の事態はロシアによるウクライナ侵略によって起因していると、侵略に起因しているというものであるにもかかわらず、それを日ロ関係に転嫁しようというこの対応、これは不当であり、受け入れることはできないと考えております。

鈴木宗男日本維新の会

○鈴木宗男君 総理、これ、元島民の平均年齢もう八十七歳です。一万七千人が引き揚げてきて、今もう五千人ちょっとであります、生き残っているのは。三分の二亡くなっているんです。先祖の墓を置いてふるさとを捨てざるを得なかったこの島民の思い、私は本当に、毎日電話をいただきながらも涙しております。  是非とも、この人道支援だけは何があっても継続するんだという総理の強い決意を伺いたいんですが、いかがでしょうか。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) どんな厳しい状況にあっても、どんな難しい状況の中にあっても、人道的な見地から取るべき対応、これは大事にしていかなければならないと思います。  おっしゃるように、この北方墓参あるいはこの自由訪問、こうした取組は人道的な見地から大変重要な取組であり、我が国がこうした取組を重視するという姿勢は全く変わりません。  だからこそ、今回のロシアの発表は不当なものであり、受け入れ難いと考えているところであります。

鈴木宗男日本維新の会

○鈴木宗男君 総理、本来ですと今月中にはサケ・マス漁業交渉も行われるんです。来月以降には貝殻島昆布漁の交渉も行われるんです。今のところ見通し立っていません。  私は、これは日本経済にも影響するし、食卓、国民生活へも影響するものですから、このサケ・マス交渉や昆布漁の交渉、これは是非とも予定どおり進めていただきたいと、ここはまた働きかけていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 我が国の国益というのは外交においてしっかり考えていかなければいけない大切な課題であると思います。  ただ、今のウクライナの情勢、この軍事行動が続いている、こうした厳しい状況を考えますと、今御指摘の具体的な交渉について何か展望を申し上げることは今は難しい状況にあると思います。  しかし、是非、こうしたロシアによるこの軍事行動、これが停止し、そして状況が改善することを目指して国際社会と連携をしていく、協調していく、これが我が国にとって今は重要であると思っております。

鈴木宗男日本維新の会

○鈴木宗男君 総理、厳しい冷戦時代、領土問題がないという時代でも、日ソサケ・マス交渉はつないできました。これが唯一の道だったんですね。このことを是非とも頭に入れておいていただきたいと思います。  あわせて、ウクライナ問題で私は、制裁よりも話合いが一番だと思っております。岸田総理自らプーチン大統領に、ゼレンスキー大統領に、ここは話合いだと、撃ち方やめだという働きかけをしてほしいと思いますが、いかがでしょうか。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 事態を平和的に解決するためには、最後はこの話合いというものが大事になってくると思います。  そして、今、ウクライナとロシアの間においては断続的に交渉が行われています。ただ、交渉の内容を見ますときに、ロシアの要求、中立化ですとか非軍事化、あるいは非ナチ化など、このウクライナとしてなかなか受け入れられない要望も大変多い、こういった状況にあります。  こういった状況ですので、是非このロシアに前向きな対応を促すためにも、今は国際社会が一致結束してこの厳しい思いを行動に表していくということが重要であると考え、日本としては国際社会との連携を重視し対応している、こういった段階にあります。  こうした状況を受けてロシアがどのような対応をするのか、これを注視しながら、引き続き日本として取るべき対応を、外交姿勢を考えていきたいと思います。

鈴木宗男日本維新の会

○鈴木宗男君 総理、日本は……

山本順三自由民主党・国民の声

○委員長(山本順三君) 時間が来ておりますので、おまとめください。

鈴木宗男日本維新の会

○鈴木宗男君 ウクライナとも良ければ、アメリカとも良ければ、ロシアともいい関係だと思っているんですよ。是非とも岸田総理の強いリーダーシップを私は期待しているんです。積極的に強い外交を打って出ていただきたい、このことをお願いして、質問を終えます。  ありがとうございました。

山本順三自由民主党・国民の声

○委員長(山本順三君) 以上で鈴木宗男君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

山本順三自由民主党・国民の声

○委員長(山本順三君) 次に、田村智子さんの質疑を行います。田村智子さん。

田村智子日本共産党

○田村智子君 日本共産党の田村智子です。  まず、ロシアのウクライナ侵略についてお聞きします。  三月十六日、国際司法裁判所が、ウクライナからの提訴を受けて、ロシアに対する仮処分の命令を行いました。これはどのような内容ですか。

林芳正自由民主党外務大臣

○国務大臣(林芳正君) 三月十六日でございますが、ICJは、ロシアに対して、本年二月二十四日にウクライナの領域内で開始した軍事作戦を直ちに停止し、また、軍隊や非正規部隊等が軍事作戦を更に進める行動をしないよう確保することなどを求める暫定措置命令を発出をいたしました。ICJの暫定措置命令は当事国を法的に拘束するものでありまして、ロシアは今般の暫定措置命令に従う必要があります。  我が国としては、国際社会と連携し、ICJによる暫定措置命令を支持するとともに、ロシアに対し、直ちに暫定措置命令に従うことを強く求めるところでございます。

田村智子日本共産党

○田村智子君 この判断について岸田総理からも見解をお願いいたします。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) ICJの暫定措置命令についての私の考え方どうかという御質問かと思いますが、我が国としては、国際社会と連携し、ICJによる暫定措置命令を支持するとともに、ロシアに対し、直ちに暫定措置命令に従うこと、これを強く求めていきたいと考えております。

田村智子日本共産党

○田村智子君 ロシアは、病院、原発、子供たちが避難している学校や劇場、こういうところへも攻撃を繰り返して、多数の子供や女性たちが犠牲になっています。  国連総会でも新たな人道支援決議の採択に向けた動きがあるとお聞きしますが、承知していますか。

岡野正敬外務省総合外交政策局長

○政府参考人(岡野正敬君) ニューヨーク時間の二月二十八日、ウクライナの人道状況に関する安保理会合の中で、フランス及びメキシコが、ウクライナにおける人道状況の悪化を背景に、戦闘の停止や文民保護、人道のアクセスの保証等を求める安保理決議案を提出し、採択することを表明いたしました。それとともに、二週間たった三月十四日の段階で、フランス、メキシコの国連常駐代表は記者会見を開催し、過去二週間、全ての安全保障理事国と協議をしてきたけれども、安保理での決議採択は困難であるとして、本件を可能な限り早期に国連総会で取り上げる旨表明がありました。  現在、フランス、メキシコを含む関係国でこの総会決議案の中身及び取り進め方について調整を行っているところであります。政府としても、こうした動きに引き続き強い関心を持って注視しているところでございます。

田村智子日本共産党

○田村智子君 国際司法裁判所の判断、また、新たな国連総会での決議採択の動き、これらはロシア軍の攻撃が市民を対象とした国際人道法に反するまさに戦争犯罪であるとロシアに迫るものとなると思います。  三月二日のロシア非難決議に棄権、退席した四十七か国にも働きかけて、更にロシアを包囲することが重要になってきます。日本政府としての外交努力が求められると思いますが、総理、いかがでしょう。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 我が国は、三月三日の国連総会の緊急特別会合における決議においても、できるだけ多くの国がこの決議案に賛成し、その共同提案国入りするよう働きかけを行いました。  そして、今、さらにウクライナの人道状況に関する総会決議案の採択に向けて議論が行われています。我が国は、この新たな総会決議案の共同提案国になり、そして、この同決議に賛同を得られるよう、関係国と緊密に連携しつつ、私自身や外務大臣が先頭に立って積極的に働きかけを今、今も行っており、引き続き働きかけの努力を続けていきたいと考えております。

田村智子日本共産党

○田村智子君 次に、ロシアへの経済協力である八項目の協力プランについてお聞きします。  まず、二〇一六年九月三日、東方経済フォーラムでの安倍総理のスピーチを紹介してほしいと思います。

宇山秀樹外務省欧州局長

○政府参考人(宇山秀樹君) お答え申し上げます。  二〇一六年九月の東方経済フォーラムでの安倍総理のスピーチにつきまして、委員からあらかじめ御指定のあった部分を御紹介申し上げます。  まず、安倍総理から、二〇一六年五月のソチでの日ロ首脳会談に言及しつつ、八項目の協力プランについて以下のとおり述べられました。  プーチン大統領、先般ソチでお会いしたとき、私は大統領に、日本がロシアに協力できる分野を八つに絞り込んで提案しました。その一つに、快適、清潔で、住みやすく、活動しやすい都市づくりを挙げています。これを両国で実施するためのモデル都市として、ウラジオストクくらいふさわしい町はないと思われませんか。世界でもまれなことに、ロシアは、平均寿命の着実な向上と人口の増加を成し遂げつつあります。就学期の子供が増えて学校が足りないという、日本から見ると羨ましい現実が生まれました。しかし、生産年齢人口はこれから顕著に減っていき、しわ寄せは今の十代に集中して及ぶでしょう。彼らが働き盛りになる頃には、老人医療の負担が重くのしかかります。私たちはそこに目を留めて、最先端の健康、医療施設を整備して、ロシア国民の健康寿命を延ばすという提案を八項目の第一に掲げました。  その上で、安倍総理からプーチン大統領に次の提案を行いました。  ロシア産業の多様化を進めて生産性を上げ、それを生かしながら、ロシア極東地域をアジア太平洋に向けた輸出の拠点にしましょう。先端技術の協力と人的交流に弾みを付け、つまりは未来への投資を共に進めようではありませんか。そこで、プーチン大統領に新しい提案をいたします。年に一度、ウラジオストクで会い、この八項目の進捗状況を互いに確認しませんか。  以上、委員から御指定のありました部分を御紹介申し上げました。

田村智子日本共産党

○田村智子君 これ、資料でもお配りをしていますので、是非見ていただきたいんですね。  これ、ソチでお会いしたというのは二〇一四年です。このときの安倍総理の提案が八項目の協力プランになったという経緯がよく分かるスピーチなんですね。毎年ウラジオストクで会って進捗状況を確認しようという言葉どおり、安倍総理はそれ以降毎年、東方経済フォーラムでスピーチをしています。  もう一点、資料でもお示ししています二〇一九年のスピーチも、ごく一部ですけれども、紹介をしてください。

山本順三自由民主党・国民の声

○委員長(山本順三君) 田村さん、これ、答弁者に読ますというのは余り多く使わない方がよろしゅうございます。(発言する者あり)いやいや、余りよろしい手法ではないと思いますよ。じゃ、そのことだけは頭の中に入れておいてください。  田村さん。

田村智子日本共産党

○田村智子君 それでは、まあいいです、もう今日は早く進めたいということでしょうから。  これ、一九年のときには、十二の国家プロジェクトについて、ロシアのプーチン大統領の計画をよくよく日本は検討をしたんだと、そこに合わせるようにして八つの協力プランというのをまとめたんですよと、そしてビデオまでプロモーションを行って、このように、ロシアの国家戦略と私たちの八項目の協力プランというのは赤い糸で結び付いていますということも、安倍総理はプロモーションを行うわけですよ。当時の安倍総理の力の入れ方がよく分かります。  しかし、同じ時期、EUはロシアに対して経済制裁行っていたのではないでしょうか。その理由も含めてお答えください。

宇山秀樹外務省欧州局長

○政府参考人(宇山秀樹君) お答え申し上げます。  二〇一四年、ロシアがクリミアを併合いたしました。これに対して、ウクライナの主権と領土の一体性をこれは侵害するものであることから、EUも我が国も深刻な懸念を表明して対ロ措置を課してきたというふうに理解しております。

田村智子日本共産党

○田村智子君 ロシアによるクリミア併合、EUの経済制裁、岸田総理は当時外務大臣でした。外務大臣としてどう対応されたんですか。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今般のロシアのウクライナ侵略、これは国際法違反の暴挙であり、国際秩序の根幹を揺るがすものであり、強く非難をしています。  そして、御質問の、当時どう対応したかということですが、まず、当時は今とは状況は異なっていたと思います。二〇一四年、御指摘のように、クリミア併合によって、国際社会はロシアに対して制裁措置、一連の措置を講じたところでありますが、あわせて、当時国際社会はロシア、ウクライナ両国に対して働きかけを続けてきました。ヨーロッパ諸国も、ミンスク1、ミンスク2、二回にわたるミンスク合意を成立させるなど、両国に働きかけて事態の緊張緩和に努めていた、こういった状況であります。  日本においても、ロシア、ウクライナ両方に働きかけて、この事態の安定に向けて努力をしてきた。ロシアに対しても御指摘のように様々な働きかけを行っていたわけですが、同時、同じ時期に安倍総理も一回、私も外務大臣として二回ウクライナを訪問して、ウクライナと話合いを行う中で、様々な両国の、両国関係を安定させるために、そして、より充実させるために努力をした、こういったことであります。国際社会全体が両国に、ロシア、ウクライナ両国に直接働きかけることによって事態の安定を図っていた、こういった事態であると思います。  今委員が御指摘のように、ロシアが大規模な一般市民を巻き込む軍事行動を行っている、さらには原子力施設を始めとする重要施設に攻撃を行うなど重大な国際法違反を積み重ねている、こういった事態とは当時の状況は異なっていたということであります。

田村智子日本共産党

○田村智子君 二〇一四年、ロシアはクリミア共和国の独立を一方的に認めて、その直後に併合をしました。EUが経済制裁を行いました。岸田総理、このEUの経済制裁は支持されたんじゃないですか、当時。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほど外務省からも説明がありました。国際社会もこうしたクリミアの事態に向けてこの制裁措置を行ったわけですが、我が国もそうした措置に合わせて、我が国として一連の措置を行った次第であります。

田村智子日本共産党

○田村智子君 ところが、全く同じ時期に安倍総理がロシアへの経済協力を熱心に売り込んで、日本の大企業、中小企業を参加させる国家プロジェクトに踏み出したと。当時、外務大臣として、これは国際的に筋が通らないというふうにお考えになりませんでしたか。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほど申し上げましたが、当時は、国際社会が制裁を行うと同時に、ロシア、ウクライナ両方に直接働きかけを行い、事態の緊張緩和に努めていた、こうした状況にありました。ヨーロッパ諸国もミンスク合意等の合意に向けて努力をした。そして、ヨーロッパ諸国も、ロシアとの様々なエネルギー協力を始め、そういった取組を通じて緊張緩和に向けて努力をした、こういった状況にありました。  日本も、先ほど申し上げました、ロシアに対して様々な経済協力の議論をするのと併せて、ウクライナに対しても、総理大臣、外務大臣、直接訪問する中で様々な関係構築に努めた、両国に対して働きかけることによって緊張緩和に努めた。これは、日本の外交も、そして国際社会の取組も共通した姿勢であったと振り返っております。

田村智子日本共産党

○田村智子君 紛争の解決のために両国に働きかける、それは分かりますよ。だけど、経済協力をその紛争の一方の国に対して国家プロジェクトとして進めるんですよ。東方経済フォーラムで安倍総理、四回にわたってスピーチしている。全部読みました。ウラジーミルと何度も呼びかけて、君と僕は同じ未来を見ているとまで言った。クリミア併合という国際法違反の領土拡大と同じじゃないですか、一方的に併合するんだから。こんな外交をしたこと自体、ロシアに対してですね、その紛争国に対して経済協力、国家プロジェクトで、これは真剣な反省、総括が求められると思いますが、いかがですか。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 当時の状況は、国際社会全体が両国との関係を安定させる中で両国と、両国の間の緊張を緩和していく、こうした取組を続けていました。  ヨーロッパにおいても、当時、エネルギーを始め様々なプロジェクトを進める中で両国への働きかけを続けていたということであります。日本においても、日本独自の立場から両国に働きかけ、結果として、このロシア、ウクライナ両国の間の緊張緩和に努めてきた。こうした点で共通していたと思っております。

田村智子日本共産党

○田村智子君 それは全く道理がないとしか言いようがないですね。  この経済協力とともに日ロ首脳会談で合意したのが北方四島での共同経済活動を前に進めるということ、ロシアが実効支配したままロシアの主権の下で行われるとロシア側が繰り返し表明したのに抗議もしなかった。  我が党は、歯舞、色丹は北海道の一部であって即時返還すべき、択捉、国後を含む全千島が歴史的な日本の領土だという立場ですが、政府の言う北方四島の返還という立場さえ曖昧にし、事実上二島返還に後退したとまで言われたのが安倍政権のロシア外交です。  これはもはや破綻していますよ。真剣な総括が求められていると思う。いかがですか。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、先ほど申し上げました、当時、二〇一四年後の国際的な動きの中で、日本もこの事態の安定のために努力をした、その中にあって、御指摘のこの北方領土問題あるいは平和条約問題についても取り組んだ、こうしたことであります。  ロシアとは、平和条約締結交渉を含む政治、経済、文化など幅広い分野で日ロ関係全体を国益に資するよう発展させるべく、領土問題を解決して平和条約を締結するとの方針の下、粘り強く交渉を進めたということであります。  この北方四島における共同経済活動の議論についても、ロシアとの平和条約交渉が継続する中で行われたものであります。ロシア側には、平和条約に関する日ロ双方の立場を害することなく実施すべきであるということをしっかり伝えつつ、その具体化に取り組んできたものであります。御指摘は当たらないと考えています。

田村智子日本共産党

○田村智子君 資料の一枚目は、在ロシア日本大使館特設ページの八項目の協力プランで、ウラジミールさんと安倍総理がにこやかに握手をしたままの写真がこんなふうに載ったままでいいのかということなんですよね。こういう総括、反省、これ是非しなければ今の事態に対して国際連帯ということになっていかない、このこと厳しく指摘いたします。  最後に、菅政権による日本学術会議会員任命拒否についてお聞きします。  二〇一八年八月二十二日、日本学術会議第二十四期選考委員会の議事要旨を資料配付しました。これと第四回の議事要旨について、何が協議されたのか、簡潔に御説明ください。

三上明輝内閣府日本学術会議事務局長

○政府参考人(三上明輝君) お答え申し上げます。  第二十四期選考委員会における御指摘の会合でございますけれども、補欠の会員候補者の選考について議論が行われたものでございます。  まず、平成三十年八月二十二日に開催された第三回の議事要旨でございますが、これは配付資料にお配りいただいております。政府とのやり取りに関しまして事務局から報告をしているところでございまして、任命権者に候補者の現状について説明をしたということ、それから、事後に連絡があって、任命権者側として原案の一位と二位を入れ替えるべきとの発言があったこと、理由について特段の説明を受けていないとの報告があったということが議事概要に、議事要旨に記載されているところでございます。  また、第四回、九月十二日に開催された会合でございます。こちらについては、同じくその補欠の会員選考、補欠の会員の候補者の選考について議論が引き続き行われまして、これ、政府とのやり取りに関して委員長の方から、補欠候補について推薦順位を逆転した方がよいとの話が来たと、その理由について明示されないということであったと、その後、再度感触を伺ってみたが総合判断であると言われたと、云々といったことが議事要旨に記載されているところでございます。  以上です。

田村智子日本共産党

○田村智子君 これは、学術会議の会員の補充、つまり補欠の会員の推薦が必要だったんです。ところが、推薦名簿を総会で決定する前に任命権者、つまり官邸が一人について推薦名簿を変更すべきだと強く要求をしてきた。しかも、その理由が示されない。理由も分からずに名簿を変更することはできない。変更せずに推薦すれば政府との対決構図が明らかとなり、大ごとになってしまう。こうした判断で推薦そのものが見送られたということなんですね。  確認いたします。学術会議の会員の推薦は法律上どう定められていますか。

三上明輝内閣府日本学術会議事務局長

○政府参考人(三上明輝君) 日本学術会議法第七条第二項におきまして、「会員は、第十七条の規定による推薦に基づいて、内閣総理大臣が任命する。」旨が規定されております。この規定を受けまして、第十七条でございますけれども、「日本学術会議は、規則で定めるところにより、優れた研究又は業績がある科学者のうちから会員の候補者を選考し、内閣府令で定めるところにより、内閣総理大臣に推薦するものとする。」、このように規定されているところでございます。

田村智子日本共産党

○田村智子君 会員の推薦と、選定と推薦は学術会議が行う。任命権者には法律上何の権限もありません。  推薦名簿の変更を求める、これは違法な介入ではありませんか。総理、いかがですか。

松野博一自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(松野博一君) 田村先生にお答えをさせていただきます。  これまで、日本学術会議から推薦名簿が提出される前に、日本学術会議と政府との間で任命に当たっての考え方などについて様々な意見交換が行われていたのは、国会で答弁されてきたとおりと承知をしております。

田村智子日本共産党

○田村智子君 答えていない。  名簿の変更を求める、これは違法な介入ではありませんか。

松野博一自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(松野博一君) お答えをさせていただきます。  経緯については先ほど答弁をさせていただいたとおりでございますが、会員の推薦はあくまで日本学術会議自らの判断で日本学術会議法の定めに沿って行われてきており、推薦への介入や推薦権の侵害に当たるとは考えていません。

山本順三自由民主党・国民の声

○委員長(山本順三君) 田村智子さん。(発言する者あり)じゃ、もう一回行きましょう。  田村智子さん。

田村智子日本共産党

○田村智子君 推薦名簿の変更を求めた、理由も示さない、こんなの考え方のすり合わせじゃないですよ。これは推薦に対する介入ではないですか。違法な介入ではないですか。そんな権限がありますか。

松野博一自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(松野博一君) お答えをさせていただきます。  先ほど答弁をさせていただきましたけれども、日本学術会議と政府の間で任命に当たっての考え方などについて様々な意見交換が行われていたのは国会で答弁をされてきたとおりと承知をしております。(発言する者あり)

山本順三自由民主党・国民の声

○委員長(山本順三君) 松野内閣官房長官。

松野博一自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(松野博一君) お答えをさせていただきます。  先ほど日本学術会議と政府の間で様々な意見交換はあるというお話をさせていただきましたけれども、意見交換にはいろんなレベルがあると思いますが、これ何をもって意見交換かどうかというのを一律に定義はできないんではないかと思います。  しかし、会員の推薦はあくまで日本学術会議が自らの判断で日本学術会議法の定めに沿って行われておりますので、推薦への介入、推薦権への侵害に当たるものではないというふうに考えております。

田村智子日本共産党

○田村智子君 選考をするのは学術会議の権限なんです。名簿を変えろというのはその選考への介入ですよ。違いますか。

松野博一自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(松野博一君) 先ほど申し上げたとおりでありますけれども、推薦前にですね、推薦に当たっての考え方等々の意見交換はございますが、しかし、その後です、会員の推薦はあくまで日本学術会議自らの判断で法にのっとって行われているわけでありまして、推薦への介入、推薦権の侵害には当たらないと考えております。(発言する者あり)

山本順三自由民主党・国民の声

○委員長(山本順三君) 松野内閣官房長官。

松野博一自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(松野博一君) お答えをさせていただきます。  先ほど来ですね、日本学術会議から推薦が上がってくる前の意見交換として、学術会議と政府は様々な意見交換が行われているというのは今までも答弁をさせていただいたとおりでありますが、その意見交換を経て、会員の推薦といいますのは、日本学術会議自らの判断で法律の定めに沿って行われてきたものでありますから、推薦への介入や推薦権の侵害に当たるとは考えておりません。

田村智子日本共産党

○田村智子君 名簿を変更しろ、理由は示さない、これが意見交換ですか。これは介入以外の何物でもないですよ。  官邸からの会員選考への介入が問題になったのが二〇一八年八月二十二日。九月十二日に推薦見送りの結論を出さざるを得なかった。学術会議事務局が内閣法制局に、内閣総理大臣の任命手続について、推薦名簿のとおりの任命をしないことが法的に許容されるかと最初にお伺いをしたのは同じ年の九月五日ですよ。全ては官邸による違法な、何の法的根拠も持たない、会員の選考、推薦、これへの介入だったんじゃないですか。いかがですか。

松野博一自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(松野博一君) お答えをさせていただきます。  先ほど来お話、答弁をさせていただいておりますが、推薦に関しては、あくまで日本学術会議の判断で推薦をされております。それは法律にのっとった行為でございまして、法律にのっとった推薦行為ではないかあるかというのは、まさに日本学術会議が日本学術会議法の定めに沿ってこの推薦が行われたかどうかという点であるかと思います。

田村智子日本共産党

○田村智子君 総理にもお聞きしたいんですよ。  これ、もうこうやって選考会議の審議録が出てきているんですから、これよく読んでくださいよ。これが正常な選考の在り方ですか、名簿の順位を変えろと。その理由はと学術会議側が聞いても答えない。指示に従えと言うだけではありませんか。

岸田文雄自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 日本学術会議が法律に基づいて推薦を行う、これは大事なことであります。しかし、その前に意見交換が行われる、これを、この意見交換も大切なことであります。  この意見交換については従来から行われてきたということ、国会において答弁をさせていただいていると申し上げています。御指摘の点につきましても、正式の推薦が行われる前の関係者の意見交換であると認識をしております。

山本順三自由民主党・国民の声

○委員長(山本順三君) 時間が来ております。

田村智子日本共産党

○田村智子君 なぜこういう介入が起きたのか、誰がどういう理由でこういうことになったのか、是非、岸田政権として調査をし、本委員会に報告することを求めて、質問を終わります。

山本順三自由民主党・国民の声

○委員長(山本順三君) 以上で田村智子さんの……(発言する者あり)私には今求められてないんです。次に……(発言する者あり)違いますよ。ちゃんと議事録見てからにしなさいよ。  田村智子さんの質疑は終了いたしました。  これにて質疑通告者の発言は全て終了いたしました。  以上をもちまして、令和四年度総予算三案に対する質疑は終局したものと認めます。     ─────────────

山本順三自由民主党・国民の声

○委員長(山本順三君) それでは、これより討論に入ります。  討論の通告がありますので、これを許します。なお、発言者は賛否を明らかにしてお述べ願います。森屋隆君。

森屋隆立憲民主・社民

○森屋隆君 立憲民主・社民の森屋隆です。  私は、立憲民主・社民を代表して、ただいま議題となりました令和四年度予算三案に対し、反対の立場から討論を行います。  オミクロン株の感染急拡大によって、まん延防止等重点措置を長期間実施せざるを得なくなった上、足下では物価の高騰により国民の暮らしは厳しさを増しています。このような状況下で、政府には我が国経済をしっかりと下支えする予算の編成が求められることは論をまちませんが、本予算はあらゆる面で不十分と言わざるを得ず、賛成することは到底できません。  以下、本予算に反対する理由を申し述べます。  反対の第一の理由は、コロナの感染拡大防止や万全な医療提供体制の確立に向けて十分な予算が計上されていない点であります。  目下の第六波では、検査キットの不足が露呈しています。必要なときに誰でもすぐに検査を受けられるよう、十分な検査キットの確保や無料検査所の大幅増設は急務です。また、保健所の業務負担軽減のため、自宅療養者への健康観察等を行った医療機関に協力金を支給するなど、財政支援の拡充は不可欠です。コロナの感染拡大から二年が経過してなお後手に回った対応となっている本予算には、賛成することはできません。  反対の第二の理由は、本予算は国民の暮らしに寄り添い、事業を守るための十分な措置が講じられていない点であります。  コロナに加えて、目下懸念されるのがウクライナ情勢です。世界的に原油を中心とした資源価格が高騰していますが、本予算には原油価格高騰に対処する具体的な経費は盛り込まれておらず、四月以降の対策は現時点で示されていません。総理は、一般予備費の活用を含めた対応をする旨答弁をしていますが、国民の不安を和らげるためには全く不十分と言わざるを得ません。国民の暮らしと事業に対する重要な対策が欠落する本予算に賛成することは到底できません。  反対の第三の理由は、適切な予算が配分されていない点であります。  新型コロナウイルス感染症対策予備費として五兆円が計上されていますが、予備費は国会の事前議決原則の例外です。さきに申し上げたコロナ対策として早急に実施すべき施策がある以上、五兆円もの予算はこれらの施策に振り向けるべきではないでしょうか。  また、公共事業関係費は、昨年度に引き続き、本予算で六兆円が計上されています。同経費は、近年、繰越額が増加傾向にあることを踏まえれば、事業の選択と集中を徹底し、不要な歳出は削減すべきです。  加えて、ロシアによるウクライナ侵略が続いているにもかかわらず、日ロ八項目の協力プランに係る予算が二十一億円計上されたままとなっております。  これらのように、事前議決原則の趣旨を没却する過大な予備費が計上され、歳出の見直しができていない本予算には反対せざるを得ません。  以上、令和四年度予算三案に反対する理由を申し述べました。  本予算は、二年に及ぶコロナの影響や物価高で苦しむ国民の声が反映されていないと言わざるを得ず、聞く耳を持つ岸田総理に耳を傾けていただけないのは非常に残念でなりません。  最後に、予算委員会の審議を振り返ると、建設工事受注動態統計調査の不正に関し、我々の質疑によって、直近のGDPに影響を与えた可能性が明らかになるなど、行政への信頼が揺らぐ多数の問題が発覚しました。  今後も、我々は、政府の姿勢をただすとともに、国民の声を反映した政策を積極的に提案し実現していくことを申し上げ、私の討論を終わります。  御清聴ありがとうございました。(拍手)

山本順三自由民主党・国民の声

○委員長(山本順三君) 杉久武君。

杉久武公明党

○杉久武君 公明党の杉久武です。  私は、自民、公明を代表し、ただいま議題となりました令和四年度予算三案に賛成の立場から討論します。  討論に先立ち、ロシアによるウクライナ侵略から間もなく一か月、言語道断の暴挙に対し改めて厳しく非難するとともに、ロシア軍の即時撤退に向け、我が国は国際社会と一致結束をして強力な制裁措置を講じるとともに、避難民受入れを始めとする人道支援の強化や、原油高騰など国民生活への影響を最小限に抑えるためにも、国を挙げての機敏な対応を強く求めます。  また、コロナ禍の亡くなられた方への御冥福をお祈り申し上げますとともに、闘病中の皆様に心からお見舞いを申し上げます。そして、感染拡大防止に尽力される全ての皆様に衷心より感謝申し上げます。  本予算案は、令和三年度補正予算と一体化した十六か月予算として、コロナ対策に万全を期すとともに、コロナ後の未来社会を切り開く重要な財源として速やかな執行が求められます。  以下、賛成の主な理由を申し述べます。  第一の理由は、国民の命と暮らしを守る予算が計上されている点です。  本予算案では、昨年度と同様、コロナ対策予備費として五兆円が確保されるとともに、雇用維持への取組支援として六千三百三十一億円が計上され、補正予算一兆八百五十四億円と合わせ、雇用の安定をより強固なものとしています。命と暮らしに直結する予算を一刻も早く国民の皆様にお届けすることは、私たち政治家の責務です。  第二の理由は、成長と分配の好循環を実現する予算が計上されている点です。  科学技術振興費に過去最高の一兆三千七百八十八億円が計上され、デジタル、グリーン、AIなどの研究開発の推進や地方創生推進交付金一千億円のデジタル重点化といった成長戦略とともに、看護、介護、保育など現場で働く方への三%の給与引上げや成長分野を支える人材育成など、人への投資の促進といった分配戦略を講じることにより、成長と分配の好循環を確かなものとしています。安心して暮らせる社会構築のために本予算の成立は不可欠です。  第三の理由は、子ども・子育て支援を充実させる予算が計上されている点です。  幼児教育、保育の無償化や高等教育無償化の財源確保を始め、不妊治療への保険適用実現やヤングケアラーへの支援など、子供を産み育てやすい社会の実現に向けた手厚い予算が盛り込まれています。  その他、防災・減災、国土強靱化の推進や経済安全保障の確保、農水産物・食品の輸出五兆円の実現やカーボンニュートラル目標の達成、緊迫化する国際情勢を踏まえた防衛力の強化加速や震災復興再生への取組など、命と暮らしを守り、コロナ後の新しい社会を開拓するためにも本予算の迅速な成立が求められます。  以上、本予算案に賛成する主な理由を申し述べました。  政府には、予算成立後速やかな執行を要求して、私の賛成討論といたします。  ありがとうございました。(拍手)

山本順三自由民主党・国民の声

○委員長(山本順三君) 音喜多駿君。

音喜多駿日本維新の会

○音喜多駿君 日本維新の会の音喜多駿です。  会派を代表して、令和四年度予算三案に反対の立場から討論を行います。  反対する第一の理由は、現実に起こっている事態の進展と国民生活の実態に見合う予算が組まれていないからです。  今般のロシアによるウクライナ侵略を受けて、世界的なエネルギー価格の高騰とそれに伴う一部の物価上昇が今後我が国でも拡大し、中長期に及ぶ可能性が高まっています。しかしながら、本予算案においてこうしたリスクを最小化させるための機動的な財政政策が示されておらず、国民生活の実態に見合った予算となっておりません。  我が党がかねてから主張してきた減税や社会保険料の減免に加えて、ガソリン税などを一時的に引き下げるトリガー条項の凍結解除よりも更に踏み込んだエネルギーや個別物価の高騰対策を講じた上で、原子力発電所の再稼働へ道筋を付けるための予算を組むなど、機敏かつ効果的な経済・エネルギー対策を直ちに打ち出すべきです。  さらに、政府は、新型コロナ対策についても適時適切な対策を打ち出すことができておりません。  従来型の対策を続け、検証と総括をしていないことは、コロナ対策の最前線にいる地方自治体から多くの疑問と不満の声が届いています。みなし感染者の扱いを認めざるを得ないなど、医療機関や保健所の対応が追い付いていない状況を解消するためにも、感染症法上の分類を現行の二類相当から五類あるいは五類相当に改めるよう改善し、それに即した機動的な予算を組むべきであると考えます。  反対する第二の理由は、本予算案では、我が国の経済成長が到底見込めず、現役世代や将来世代の負担を増やすものにしかならないからです。  コロナ、ウクライナ情勢という未曽有の危機にありながら、従来と変わらず、小手先の優遇税制、補助金のばらまきを続け、抜本的な規制改革が望めない予算になっています。人材移動の好循環を促す労働市場の流動化、セーフティーネットを拡充した上での適切な解雇規制の在り方についての議論は全く進展を見ておりません。必要な財政出動は行うとしても、それが単なるばらまきであれば効果は乏しいものになります。  挙げ句の果てには、年金受給者に五千円を支給するという与党提案までありました。そもそもの現行の年金制度は現役世代の賃金が下がると年金も下がる仕組みであり、その趣旨は年金の持続可能性を維持しながらなるべく世代間で不公平とならないようにというものでありました。その趣旨を毀損し、目先の有権者を優遇する与党提案は厳しく批判されるべきものであり、政府は、このような提案を受けるのではなく、コロナ禍で直撃を受けた現役世代への支援や減税、社会保険料の減免といった政策を検討するべきであることを申し添えます。  反対する第三の理由は、国民に負担を押し付けておきながら行政改革が進んでいないからです。  コロナ禍では意思決定や政策プロセスをより透明化する必要性が明らかになりましたが、いまだに公文書改革は進んでおらず、統計データの改ざんなど、公文書をめぐる不祥事は絶えません。  また、給付金の迅速な給付とその方法も課題となりました。マイナンバーの普及拡大、金融機関とのひも付けは、国民の利便性向上だけでなく、行政の非効率的な業務を廃止し、デジタル化による生産性向上が見込まれます。そのため、マイナンバーの徹底活用や各種デジタル化を通じた行政改革を早急に行うべきところ、その議論や進展は見られないままです。  以上を踏まえますと、本予算案は旧来型のしがらみ政治による前例踏襲の予算となっていることから、賛成することは残念ながらできません。  日本維新の会は、社会保障制度改革、税制改革、規制改革が三位一体となった日本大改革プランを打ち出し、先送りではない抜本改革案をもって今後も政府・与党に建設的に対峙をしていくことを申し上げまして、反対討論といたします。  ありがとうございました。(拍手)

山本順三自由民主党・国民の声

○委員長(山本順三君) 礒崎哲史君。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 国民民主党・新緑風会の礒崎哲史です。  初めに、コロナウイルス感染症でお亡くなりになられた方々、闘病中の方々にお悔やみとお見舞いを申し上げます。  また、ロシアの軍事侵攻にさらされているウクライナ国民に連帯の意を表します。子供たちや市民への無差別攻撃など、ロシアの暴挙を許すわけにはいきません。日本政府として毅然とした対応を貫くことを強く求めます。  さらに、東北を中心に発生をしました地震によってお亡くなりになられた方々、被害に遭われた方々にお悔やみとお見舞いを申し上げます。  その上で、会派を代表し、ただいま議題となりました令和四年度総予算三案に賛成の立場から討論を行います。  衆議院での採決時に我が党の玉木代表が申し上げたとおり、本予算案は百点満点と言えるものではなく、国民民主党は、衆議院において、賃上げ税制の拡充やトリガー条項の凍結解除などを柱とする組替え動議を提出しました。  この組替え動議は否決されたものの、我々は、大局的に見て、以下の理由から賛成することとしました。  第一に、長引くコロナ禍による暮らしや経済への影響対策として、予算の早期成立が求められていること。  第二に、国民民主党がさきの衆院選から掲げ続けている給料が上がる経済の実現、人づくりこそ国づくりの方向性に沿ったものであること。  そして、その際に第三の理由として掲げたトリガー条項の凍結解除によるガソリン代値下げを検討するについては、その後の協議や参議院での審議などを経て、実務者協議が始まることとなっています。  二年に及ぶコロナ禍に加え、ロシアのウクライナ侵略による情勢の緊迫化が、原油価格を始めとした物価上昇などをもたらし、国民生活が更に圧迫されています。そうした非常事態とも言える状況の中、国民生活と経済にとってベストな答えを見出すべく、政府・与党と交渉をし、一定の結果を出すことができたと考えています。  一方で、政府予算案には不十分な点があり、改めて政策提案をさせていただきます。  人への投資について、文教科学振興費が増えていないことは問題です。予算を五兆円から十兆円へ倍増させ、少なくとも十年間継続することを提案します。  経済財政政策に関しては、国民民主党は既に参議院に給料が上がる経済実現法案と題した税制改正法案を提出しています。赤字企業にも賃上げインセンティブを提供できるよう、法人事業税、固定資産税、消費税を軽減措置の対象税目にするべきです。  加えて、ハイパー償却税制の導入や五%への消費税減税、課税根拠が失われている自動車重量税の当分の間税率分の廃止などにより経済を活性化させ、給料が上がるための環境を整えていくことを提案します。  財源については、教育国債や日銀保有国債の一部永久国債化などで対応すべきものと考えます。  最後になりますが、国民民主党は、これからも対決より解決、政策本位の行動を続けてまいりますことを申し上げ、討論といたします。(拍手)

山本順三自由民主党・国民の声

○委員長(山本順三君) 山添拓君。

山添拓日本共産党

○山添拓君 日本共産党を代表し、二〇二二年度総予算三案に反対の討論を行います。  冒頭、ロシアによるウクライナ侵略に断固抗議し、侵略を直ちに中止し、即時に撤退するよう求めます。  国連憲章を守れ、国際人道法を守れという一点で国際社会が力を合わせることが何より必要です。  本予算案に反対する第一の理由は、安倍元首相がプーチン大統領と約束した八項目の経済協力プランに基づく二十一億円が計上されたままとなっていることです。  ロシアによる実効支配を強める四島での共同経済活動とセットの計画ですが、現下の情勢には完全に逆行します。経済協力プランはきっぱり中止し、予算は削減すべきです。  反対する第二の理由は、コロナ禍から国民の命と暮らしを守る上で全く不十分であるからです。  新型コロナによる死者数は急増し、入院できない事態も広がりました。ワクチン三回目接種の判断が遅れ、検査キットの増産指示も遅れ、キット不足で検査ができず、発熱外来を含む医療提供体制の整備に遅れを来した岸田政権の責任は重大です。  ところが、本予算案におけるコロナ対策は予備費五兆円が中心で、その場しのぎの姿勢です。保健所の体制強化はごく僅かで、経営危機に追い込まれる医療機関や介護施設への減収補填はありません。  医療、介護、保育、障害福祉分野で働く人への賃上げは現場の要求と懸け離れています。事業復活支援金は総理が述べた持続化給付金並みの支援とは言えず、生活困窮者向けの給付金も拡充が必要です。  大暴落した米価への対策もありません。  小学校等休業対応助成金は、事業主が応じない場合でも、必要とする保護者が利用できるよう、改善が必要です。  消費税は五%に引き下げるべきです。  反対する第三の理由は、新しい資本主義を掲げながら、新自由主義、アベノミクスを継承するものにほかならないからです。  社会保障の自然増を概算要求時の六千六百億円から二千二百億円も削りました。負担増と給付減を押し付け、年金カットや七十五歳以上の医療費窓口負担二倍化、消費税を財源とした病床削減を進めています。年金削減の影響を考慮するなら、年金削減そのものを中止するべきです。  一方、総理が総裁選で掲げた金融所得課税の引上げは早々に見送られ、大企業優遇の税制も温存です。賃上げ減税は赤字企業などでは恩恵が乏しく、実効性が薄いものです。  日本共産党は、大企業が膨大にため込んだ内部留保に課税し、中小企業支援とセットで最低賃金を大幅に引き上げ、グリーン投資を促進するよう提案しました。格差と貧困を拡大させた新自由主義の弊害を認識するなら、こうした転換こそ必要です。  反対する第四の理由は、岸田政権が敵基地攻撃能力の保有検討を表明する下で、大軍拡に道を開く予算案となっているからです。  護衛艦の空母への改修と、搭載するF35戦闘機の取得、長距離巡航ミサイルの開発など、実質的に敵基地攻撃能力の先取りを進めています。  沖縄県民の民意を無視した辺野古新基地建設を中止し、土地買収費用の異常なかさ上げが明らかになっている馬毛島基地建設は撤回すべきです。  戦争を絶対に引き起こしてはならないということは、ウクライナ侵略の事実を見れば明らかです。軍事対軍事の対抗で緊張を高めるのではなく、緊張緩和のために憲法九条を生かした外交努力が一層求められていることを指摘し、反対討論といたします。(拍手)

山本順三自由民主党・国民の声

○委員長(山本順三君) 以上で討論通告者の発言は全て終了いたしました。討論は終局したものと認めます。  それでは、これより採決に入ります。  令和四年度一般会計予算、令和四年度特別会計予算、令和四年度政府関係機関予算、以上三案に賛成の方の起立を願います。    〔賛成者起立〕

山本順三自由民主党・国民の声

○委員長(山本順三君) 多数と認めます。よって、令和四年度総予算三案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。(拍手)  なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山本順三自由民主党・国民の声

○委員長(山本順三君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後零時二十九分散会

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