予算委員会 第15号
- 発言数
- 220 件
- 登壇者
- 26 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2022/03/18
会議録
○委員長(山本順三君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 令和四年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。 本日は、一般質疑を四十分行うこととし、各会派への割当て時間は、立憲民主・社民十九分、国民民主党・新緑風会七分、日本維新の会七分、日本共産党七分、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。 ─────────────
○委員長(山本順三君) 令和四年度一般会計予算、令和四年度特別会計予算、令和四年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。 これより質疑を行います。田島麻衣子さん。
○田島麻衣子君 立憲民主・社民の田島麻衣子です。 まずは冒頭、十六日深夜の地震で亡くなられた方に哀悼の意を表すとともに、被災された全ての方々に心よりお見舞いを申し上げます。 まず最初に、年金受給者への一律五千円給付を取り上げたいと思います。質問通告十六番です。 昨日、蓮舫議員への質問に対して、岸田総理はこの五千円給付の検討を明言されました。担当は厚生労働大臣という理解でよろしいでしょうか。
○国務大臣(後藤茂之君) 今御指摘の点につきましては、必ずしも、厚生労働大臣が担当であるのかということは、今後の対策のつくり方によって変わってくると思いますけれども、自民党、公明党、与党の幹事長、政調会長からそうしたお申入れがあったということは承知をいたしております。 物価等の状況を見極めながら、政府としては、今後検討していく課題だというふうに思っております。
○田島麻衣子君 ありがとうございます。 この政策について、理念のない愚策という批判が上がっております。確認させていただきたいんですが、政府はこの政策目的を何と認識されていますか。
○国務大臣(後藤茂之君) 正式に政府としての認識をいまだ申し上げる段階にはありませんけれども、与党としての御主張の点からいえば、年金生活者等の方については、物価の影響は受けても、なかなか賃金の上昇の影響を受けることができないと、そういう方たちに対する対策を行うべきだと。すなわち、本年度の年金がマイナス〇・四%の改定に、これは物価上昇率と、賃金の低下、物価の低下の両方の結果として起こることですが、そうしたことに対する対応を行うべきだという御主張を与党がされているということは承知しております。
○田島麻衣子君 もし物価上昇と年金収入減が理由であるとしたら、なぜ、高所得の高齢者を含む、収入状況を問わない形でこの支給を考えていらっしゃると認識されていますか。
○国務大臣(後藤茂之君) そこまではちょっと、私、与党の認識については分かりません。先ほどの答弁も少し私が言い過ぎたように思いますので、政府としては、いまだ検討中で、何も決めておりません。
○田島麻衣子君 大臣、少し言い過ぎたというふうにおっしゃっていますが、五千円一回のみの支給なんですね。これ、本当に物価上昇や年金収入減、こうしたことに対する対策になるというふうに政府はお考えですか。
○国務大臣(後藤茂之君) 政府として、まだ、総理が物価の状況等を踏まえて検討するというふうにおっしゃっているだけでありまして、政府としての見解はございません。
○田島麻衣子君 ありがとうございます。 非常にお答えにくい立場ということは十分分かりますが、これ、参議院選挙前の公金を使った高齢者の買収ではないかという意見が出ていますが、政府としてのお立場、何かありますか。
○国務大臣(後藤茂之君) 先ほどから申し上げているとおりで、政府からのコメントはありません。
○田島麻衣子君 参議院選挙直前の給付ということで、こうした安直な政策は許してはならないと我々は考えております。 次です。ウクライナ情勢、外交・安全保障政策について伺いたいと思います。 配付資料の一枚目、御覧いただきたいと思います。 これは、昨年三月九日、アメリカの上院軍事委員会で、米国インド太平洋軍司令官、これは国防省ナンバーツーのポストにある非常に重要なポジションを得ている方々の意見陳述なんですけれども、結論を見ていただきたいと思います。このアメリカ合衆国にとって最大の脅威は通常戦力の抑止力の低下というふうに書かれています。これ、結論の一番最初に書かれていることなんですね。背後にはもちろん中国があるということが読み取れます。 外務大臣にお聞きしたいと思います。 今朝の参議院の本会議場で、我が党の小西議員の質疑に対して、米国の核抑止力に関する答弁だったんですが、米国からは揺るぎないコミットメントをいただいていると、一月の2プラス2会見でもそういうふうに言っているということをおっしゃいましたが、昨年の段階で、アメリカが公式の場でこうした通常戦力の抑止力の低下ということを言っている中で、どうしてこのように揺るぎないコミットメントをいただいていると納得していらっしゃるのか、考えていらっしゃるのか、伺いたいと思います。
○国務大臣(林芳正君) 米国は、累次の機会に日米安保条約の下での自国の対日防衛義務を確認してきておりまして、本年一月の日米首脳テレビ会談においてもバイデン大統領がこの点を改めて表明をされておられます。また、同じく一月の日米2プラス2においても、米側から、核を含むあらゆる種類の能力を用いた日米安保条約の下での日本の防衛に対する揺るぎないコミットメント、これが改めて表明をされております。 日本政府としては、米国が条約上の義務を果たすことに全幅の信頼を置いておりまして、また日米安保条約に基づく拡大抑止も機能していると考えております。
○田島麻衣子君 アメリカ合衆国が公の場で通常戦力の抑止力の低下ということを言っている中で、日本は全幅の信頼を置くというお答えでした。 次に、この歴代政権、敵基地攻撃能力なんですが、歴代政権が否定してまいりました。安倍総理大臣も当時否定されていますし、菅総理大臣も、昨年のこの予算委員会の場で、白眞勲議員の質問に対して明確に否定されています。 なぜ、岸田政権、これ岸田総理は、核抑止、核兵器をゼロにするということをおっしゃるようなハト派の首相であるにもかかわらず、なぜ歴代政権が否定をしてきた敵基地攻撃能力の検討を昨年に入ってこれを開始したのでしょうか。
○国務大臣(岸信夫君) 我が国周辺においては相当数の弾道ミサイルが開発、配備されています。さらに、それらが一たび発射されてしまえば、極めて短時間で我が国に到達し、国民の命、財産、甚大な被害を与えるおそれがあります。 また、最近では、極超音速滑空兵器とか変則軌道で飛翔するミサイルとか、ミサイルの技術が格段に向上している、スピード、格段のスピードで向上している状況であります。 特に北朝鮮は極めて高い頻度で新たな態様でのミサイル発射を繰り返しているところですが、昨今の北朝鮮による核・ミサイル関連技術の著しい発展というものは、我が国だけではなくて、この地域の安全保障にとっても極めて看過できるものではないと考えます。 こうした状況を踏まえて、国民の命や暮らしを守るために十分な備えができているかという問題意識の下に、ミサイル防衛の、ミサイル迎撃の能力の向上だけでなく、いわゆる敵基地攻撃能力も含めて、あらゆる選択肢を排除せずに現実的に検討しているところでございます。
○田島麻衣子君 今、大臣、ミサイルの頻度のことをおっしゃいました。 防衛省に確認しまして、何年にどれだけのミサイルが北朝鮮から飛んできたかということを調べましたけれども、一番今まで多く飛んでいるのは二〇一九年、二十五回なんですね。 なぜ、二〇一九年の時点でこうした敵基地攻撃能力の議論を始めなかったんですか。
○国務大臣(岸信夫君) 先ほども申しましたけれども、昨今、北朝鮮による極超音速滑空兵器あるいは変則軌道などですね、このミサイルの技術の進化、変化、こういったものが急速なスピードで進んでおるところでございます。 そうした中でございますので、いわゆる敵基地攻撃能力の議論もこれは必要であると、ミサイル迎撃能力の向上だけではなくて、敵基地攻撃も、いわゆる敵基地攻撃も含めた、排除せずに、あらゆる選択肢を排除せずに議論をしていこうということでございます。
○田島麻衣子君 皆誰もが、なぜあのハト派の岸田総理が突然こんな敵基地攻撃能力ということを言い始めたのかというように疑問に思っていると思うんですが、先ほど私が提示しましたこのアメリカの軍事委員会、アメリカは公式の場で通常戦力の抑止力の低下ということを言っています。 アメリカから何か言われたということはありますか。
○国務大臣(岸信夫君) これは、日本の判断として、我が国の防衛力を高めていくということの必要性を議論しているところでございます。
○田島麻衣子君 本当に、つえついて立ったり座ったり、私も本当に悪いなと思うんですが、ちょっと答えていただきたいんです。言われたか言われていないか、イエスかノーかで。
○国務大臣(岸信夫君) これは繰り返し、これは繰り返しになりますけれども、我が国の意思として議論をしているというところでございます。
○田島麻衣子君 答えられないなら答えられないと言っていただいても構わないんですが、言われているか言われていないか。
○国務大臣(岸信夫君) 先ほどの繰り返しになりますけれども、我が国の判断でやったものでございます。アメリカから言われたというわけではございません。
○田島麻衣子君 アメリカ政府から言われたわけではないという答弁をやっといただきました。 次の質問に移ります。 午前中の参議院の本会議でも抑止力という言葉が物すごくたくさん出てきたんですが、岸田政権は依然として、この抑止力が何であるか、その本質について説明してはおりません。 大臣に質問します。この安全保障上の抑止力とは一体何なんでしょうか。
○国務大臣(岸信夫君) 我が国における抑止力というものですけれども、これまでいろいろな議論しておりますけれども、いわゆる、相手に例えば日本にミサイルを撃ち込むことはやめておいた方がいいと思わせるような力と言った方がいいかもしれません。
○田島麻衣子君 今、相手にミサイルを撃ち込ませないと思わせる抑止力だというふうにおっしゃいましたが、これは、威嚇による抑止である懲罰的抑止という理解、正しいですか。
○国務大臣(岸信夫君) 抑止力において、我が国は、この懲罰的なもの、懲罰的抑止とかそういう考え方は取っておりません。
○田島麻衣子君 対象についてもお聞きします。これは、自国に対する攻撃の抑止、また同盟国への攻撃の抑止も含めて考えていらっしゃいますか。(発言する者あり)
○委員長(山本順三君) 御静粛に願います。(発言する者あり)御静粛に願います。 岸防衛大臣。
○国務大臣(岸信夫君) いずれにいたしましても、我が国としては、新三要件の下で武力の行使を判断してまいるということでございます。
○田島麻衣子君 私の質問は対象についてです。自国による攻撃の抑止だけなのか、同盟国への攻撃の抑止も含むのか、それについてお答えください。
○国務大臣(岸信夫君) 武力の行使につきましては、新三要件で判断をしているところでございます。これまでの答弁のとおり、武力行使の新三要件は、憲法解釈の基本的論理に基づくものであり、憲法に合致しているものです。 また、昭和三十一年の答弁のとおり、いわゆる敵基地攻撃、すなわち、万やむを得ない必要最小限度の措置として敵地の誘導弾の基地をたたくことは憲法上可能であります。 今後検討していくものではありますが、いわゆる敵基地攻撃であっても、武力の行使である以上は、武力行使の新三要件に合致したものとなることは言うまでもありません。(発言する者あり)
○委員長(山本順三君) それでは、田島麻衣子さん。
○田島麻衣子君 三回目の質問です。抑止力の対象について伺っております。これは、自国に対する攻撃の抑止なのか、それとも同盟国への攻撃の抑止を含めて考えていらっしゃるのか、お答えください。
○国務大臣(岸信夫君) それは、先ほどからも申していますけれども、新三要件に照らして判断すべきものと考えております。(発言する者あり)
○委員長(山本順三君) 御静粛に願います。
○田島麻衣子君 答えられないのかという声が隣から上がっておりますが、新三要件に合致する範囲で同盟国への抑止も含むという点でよろしいですか。
○国務大臣(岸信夫君) 先ほども答弁したとおり、新三要件に照らして判断をするということでございますが、いわゆる敵基地攻撃能力を含む選択肢については、憲法と国際法の範囲内で、日米の基本的な役割分担を維持しつつ検討を行っておるところであります。したがって、今後新たな国家安保戦略を策定する中でしっかりと議論していきたいと考えております。
○田島麻衣子君 こんな単純な、明快なことにこれだけの時間を使うということに私はちょっと驚きましたけど、本当にこれ、日本の安保戦略、大丈夫かなと思います。 次に行きます。クアッドの今後の在り方について伺いたいと思います。 明日より、岸田大臣、インドに行かれますね。このクアッドの今後の在り方、外務大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) 力による一方的な現状変更の試みや経済的威圧も含む様々な分野で既存の国際秩序が挑戦を受けている中で、基本的な価値を共有し、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の推進、これにコミットするのが日米豪印四か国でございまして、この重要性が一層増しておると思っております。 私も、先月、日米豪印外相会合、出席してまいりましたが、四か国でこの自由で開かれたインド太平洋へのコミットメント、これを改めて確認をさせていただきました。また、今月開催されたこの日米豪印の首脳テレビ会議では、力による一方的な現状変更をインド太平洋地域においても許してはならないこと、また、こうした状況だからこそ自由で開かれたインド太平洋の実現に向けた取組を一層推進していくことが重要であると、こういう認識で一致をしております。 これまで日米豪印では、ワクチンやインフラ、重要・新興技術に加えて、海洋安保ですとかサイバー、テロ対策に至るまで幅広い分野で協力を進めてきておりまして、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けて引き続き様々な実践的分野での協力、これを着実に進めていきたいと考えております。
○田島麻衣子君 ありがとうございます。 クアッドは外交・安全保障の協力体制というふうになっていますが、それに対してNATOというのは、第五条で集団的自衛権の行使、これが記載されております。 今現段階で、クアッドがNATOのような形に移行していく、こんな考えというのは出ていますか。
○国務大臣(林芳正君) 先ほど御答弁申し上げましたように、日米豪印、これは引き続き実践的な分野での協力を着実に進めていくということでございまして、今後いかなる分野でどういう協力を進めていくべきかということにつきましては、この引き続き四か国で検討していくというふうに考えております。 したがいまして、委員が今ほどおっしゃいました、NATOのようなこの相互安全保障といいますか、防衛義務が発生するというような形でこの日米豪印をやっていこうというようなところではないということでございます。
○田島麻衣子君 ありがとうございます。ないという明確なお答えいただきました。 次に、集団安全保障の、あっ、ごめんなさい、安全保障のジレンマと同盟の硬直性リスクについて伺います。 第一次世界大戦を思い出していただきたいんです。一九一四年、第一次世界大戦で世界中で千五百万人の人々が命を落としました。要因の一つとして、構造レベルでは、ドイツの力の増大と同盟システムの硬直性の増大、こういったものが指摘されています。ドイツの力が大きくなることを恐れたイギリスというのは三国協商をつくりました。ドイツやイタリア、オーストリアは三国同盟をつくりました。この二つの同盟が硬直性を、柔軟性を失い硬直化したことによって第一次世界大戦が行われたということを指摘する識者がおります。 翻って、二〇二二年の世界はどういうふうに見えますでしょうか。 まず、外務大臣に伺います。 このアジアの太平洋地域で、この同盟の硬直性リスク、また安全保障のジレンマをどのように分析していらっしゃいますか。
○国務大臣(林芳正君) 同盟の硬直性というお言葉でございますが、どういう場合かというのは、歴史上のケースは今御紹介がありましたけれども、現在に当てはめてなかなかここが硬直性だと言うことは難しいとは思っておりますが、委員が御示唆なさったように、安全保障環境そのものは、この北朝鮮による核・ミサイル開発、中国による東シナ海、南シナ海における一方的な現状変更の試み、軍事バランスの変化による緊張の高まり、こうしたことで厳しさと不確実性を増しておるところでございます。 そういった意味で、我々としては、このインド太平洋地域の平和と安全及び繁栄の礎である日米同盟、これはこれまでになく重要なものとなっていると、そういう認識でございます。
○田島麻衣子君 ロシアが核抑止力に言及した途端に核共有の議論が起こるということは、まさに我々も安全保障のジレンマに組み込まれているということを客観的に認識する必要があると思うんですが。 防衛大臣に伺います。 防衛大臣は、安全保障のジレンマ、このアジア太平洋地域、どのように分析されていますか。
○国務大臣(岸信夫君) 今、林大臣からも御答弁がございましたけれども、北朝鮮のミサイル問題、それから中国の最近の動きに加えて、今委員からもお話がございましたけれども、極東ロシア軍も我が国周辺において活動を活発化させております。 我が国の防衛政策というものは、特定の国を対象としたものではございませんけれども、我が国を取り巻く安全保障、厳しさを増しておりますから、この中で我が国の領土、領海、領空、また生命、国民の生命や財産を守り抜くためには、抜本的に強化をしていく、防衛力を抜本的に強化をしていくとともに、日米同盟の抑止力、対処力を高めていく必要があると考えております。 また、FOIPの、先ほどFOIPの話もあったと思いますが、FOIPのビジョンの下で、引き続き、自由や民主主義、法の支配といった基本的価値を共有する諸外国との防衛協力や交流を推進してまいりたいと考えております。 これに加えて、安保政策の推進に当たっては、その考え方について積極的に我が国として発信をしていくということ、諸外国との協力関係の強化や信頼性の、信頼醸成を進めていきたいと考えております。
○田島麻衣子君 このテーマ、最後に外務大臣にお聞きします。 外務大臣は、このアジアの、たくさんの同盟があると、同盟というかグループがあると思うんですが、これらを硬直させない、柔軟性を維持するためにどのような取組をされていかれるおつもりですか。
○国務大臣(林芳正君) 我々、ずっとハブ・アンド・スポークという言葉をよく使っておりましたが、このマルチというよりかはバイで、日米があり日韓があり日豪がありと、こういう形でこの地域の安全保障体制というのはできているということでございまして、委員の御質問の趣旨をはっきり把握しているかどうかちょっとよく分かりませんが、それに加えて、例えば日米豪印ですとか、それから最近はAUKUSと、こういうものも出てきておるところでございます。 したがって、先ほどNATOとの御言及もありましたが、いわゆる安全保障の義務を負っているこの同盟関係というものに加えて、こういういろんなグループをつくっていくことによって、先ほど申し上げましたように、自由で開かれたインド太平洋の実現というものをやっていくと、こういう重層的な構造になっているというふうに考えております。
○田島麻衣子君 ありがとうございます。 防衛大臣、外務大臣に対する質問はこれ以上ありません。委員長、御退室のほど、お取り計らいをよろしくお願いいたします。
○委員長(山本順三君) 防衛大臣、外務大臣は御退席いただいて結構でございます。
○田島麻衣子君 次に、いわゆるアベノマスクについて伺います。 三月上旬をめどに配布希望をお申し出られた方への配送を開始すると。締切りは一月の二十八日です。 厚生労働大臣、伺います。 これまでのアベノマスク配送希望、申請総数と、それから十億円とも一部報道に出ております配送費用、またこれまでに配送されたマスクの数、お教えください。
○国務大臣(後藤茂之君) まず、配送希望の総数でありますけれども、申請総数は三十七万件でございます。それから、費用でございますけれども、今年度の費用ですね、今年度の費用については、保管費用が三・六億円、配送費用については、今後とも、どのように希望者に対する配布を行っていくか、集計作業とまだそのやり方について検討でございますので、配送費用については今作業中で、現時点でお示しすることはできません。 ちなみに、令和二年から三年三月までについては、調達に四百億円、配送に四十一億円、検品に七億円、保管に六億円、その他費用に四十五億円で、合計で約四百九十八億円となっております。
○田島麻衣子君 合計で四百九十八億円は非常に多いなと思いますけれども。 今、会計検査院にお越しいただいております。会計検査院は、昨年の秋にこの検査をしていらっしゃって報告書を出していますね。昨年の三月末時点で結構ですので、厚生労働省が調達した数、配布した数、それからこれまで答弁してきた在庫枚数、こういったものをお教えいただけますか。
○説明員(山口亨君) 申し上げます。 会計検査院におきまして布製マスク配布事業につきまして検査しましたところ、厚生労働省は、合計二億八千七百四十一万余枚の布製マスクを調達しておりました。確認できた資料によりますと、令和三年三月までに合計二億四百十五万余枚を配布しておりました。 また、厚生労働省の令和三年三月末時点の布製マスクの実際の在庫は、八千二百七十二万余枚でございました。
○田島麻衣子君 ありがとうございます。 皆さん、資料四を御覧ください。ここに、消えた五十三万枚という題のスライドがございます。 今、会計検査院がお答えいただいた数を入れているんですね。これ、普通に考えれば、調達から配布を引くと在庫になると思うんですが、答弁上の在庫と枚数がかみ合いません。差額は五十三万枚です。これは、大体箱にすると六百箱、六百五十箱ぐらいになると思うんですよね。物すごく大きな数のアベノマスクが消えてしまっています。 これ、会計検査院、御存じでした。
○説明員(山口亨君) 申し上げます。 会計検査院は、布製マスク配布事業の実施状況等につきまして、厚生労働省や同省の契約の相手方でありまして、実際に布製マスクの配布等の事業を行いました日本郵便株式会社から提出を受けた書類を精査するなどして検査したところでございます。 委員お尋ねのように、検査報告に掲記しました厚生労働省のマスクと調達枚数、厚生労働省のマスクの調達枚数と配布枚数を差引きするなどした枚数と、検査報告に掲記してございます在庫の枚数に差異がある状況でございます。このような差異につきまして確認しましたところ、配布枚数につきましては、その全ての記録が正確に残されているわけではなかったことなどから、必ずしも正確な枚数が確認できるわけではないなどの事情があったものと承知しているところでございます。 当時の配送状況等を確認できる資料は限られており、残された資料に基づき配布枚数等を検査したところでございますが、当該資料以外の記録が保存されていない状況におきましては、これ以上詳細な配布枚数等を確認することは困難であったということで御理解をお願いしたいと思っております。
○田島麻衣子君 ちょっと今の答弁に私は驚きました。記録残されていない、分からないということなんですね。 これ、私考えたくないですが、理由として、納品されていないのに支払ってしまった、また、納品はされているけれども保管中に何らかの理由でなくなった。私、横流しなんて考えたくないですが、これ、厚生労働省のメンツに関わると思うんです。 厚生労働大臣、この五十三万枚、何でなくなってしまったとお考えですか。
○国務大臣(後藤茂之君) 委員御指摘のとおり、計算上の在庫枚数よりも実際の在庫枚数が五十三万枚少ない状況であるというのは事実です。 こうした差分について原因を正確に特定することは今大変困難な状況でありますけれども、当時、令和二年度でございますけれども、少しでも早くに国民の皆様にマスクをお届けするということで、毎日全国の作業拠点で並行して大量のマスクの納入、こん包、配送といった作業を行っていたところ、こうした作業の過程において、配送枚数の集計のずれなどにより生じたものではないかと推測されます。 いずれにせよ、急いで作業を行わなければならない状況とはいえ、計算上の在庫枚数と実際の在庫枚数にずれが生じているということは大変遺憾なことであります。今回の希望者に対する配布作業に当たっては、こうしたことが生じないように作業管理を徹底してまいりたいというふうに思っております。
○田島麻衣子君 本当に大丈夫なんでしょうか。国民の血税を使って買ったアベノマスク、五十三万枚なくなってしまって、それを探す、検討する方法がないということなんですね。 これ、アベノマスクの意思決定もよく分からない、調達プロセスも非常におかしい点があったことは過去の予算委員会で指摘されております。品質管理にも大きな大きな不備がありました。 委員長にお願いします。 これ、専門家を含んだ第三者による独立した調査を求めます。お取り計らいのほどよろしくお願いいたします。
○委員長(山本順三君) もう一度。もう一度。
○田島麻衣子君 専門家を含んだ第三者による独立した調査、検証を求めます。お取り計らいのほどよろしくお願いいたします。
○委員長(山本順三君) 後日理事会で協議をいたします。
○田島麻衣子君 ありがとうございます。 次に、小学校対応等休業助成金、伺います。 個人が申請したものというのが、これなかなか支給されていないんですね。証拠、例えば雇用主からの休業の指示などがメール上できちんと示すことができて、出勤簿等があれば、これ認定する仕組み、設けていただけないでしょうか。
○国務大臣(後藤茂之君) 厚生労働省では、都道府県労働局に特別相談窓口を設置しまして、助成金の活用を働きかけております。それでも事業主に助成金を活用いただけない場合には、休業支援金の仕組みによる個人申請に御協力をいただけるように、労働局から事業主に丁寧にお願いをしているのが現状でございます。 事業主が休業させたことの確認は、休業支援金を支給するための法律上の要件であるため、この確認自体は必要であると考えております。そのため、事業主にこの点も含めて御理解いただけるように、丁寧に働きかけを行っていくことを考えております。 なお、休業支援金の仕組みを活用した個人申請については、保護者の声を踏まえ、先般、手続の改善を行ったところでございます。厚生労働省としては、手続の改善内容を盛り込んだリーフレットを作成するなど周知を行っているところでありまして、必要な方に必要な支援が届くように、引き続き周知徹底と事業主への丁寧な働きかけを強めていきたいと思います。
○田島麻衣子君 ありがとうございます。 次に、野田大臣に伺います。 資料五、御覧ください。これ、いつの時代の茶封筒かといったら、私が今使っている茶封筒なんですが、子供の保育園の延長料金ですね、六時半に迎えに行けないと延長料金掛かります。また、クレヨン等を買うとまた料金が掛かるんです。そのやり取りを今現金で、お釣りがない形で、十円単位も間違えずにこの茶封筒に入れてやり取りをしています。 これ、どうにかならないですか。例えば、アプリなどを使ってクレジットカードとひも付けて自動的に引き落としをするようなシステム、つくっていただけないでしょうか。
○国務大臣(野田聖子君) 私も、自分の息子の小学校でのお金のやり取り、まさに同じことをしておりまして、私は、先生方が大変だなと、小銭の計算から何から、そういうことを常に思っていました。 さはさりながら、今現在は、その個々の施設の事情で例えば口座振替とか現金払というのは取られていると、取られているものということは分かっています。要するに、少額であればあるほど負担が大きくなってしまう。例えば、口座振替の方法を取ると、手数料の負担とか、又はかえって事務負担が増えるという、そういうことも実際にあるやに伺いました。ですから、どのような支払方法を取るかは、やっぱり基本的にはそれぞれの施設に保育園の場合はお任せすることになっています。 ただ、いずれにしても、今後、デジタルの中にあって、今現在だと、園児の登降園の管理とか保護者への利用料金の請求などのICT化については、保育所等におけるICT化推進等事業の補助金などを活用していただくことによってその推進を図っていただけることになるわけであります。ですから、今御指摘いただいたことについても、いろいろ実態を自治体やその施設に聞いてみたいなと思って、取り組んでいきたいと思います。
○田島麻衣子君 ありがとうございます。是非、制度上の仕組みを国レベルでつくっていただけると助かると思います。よろしくお願いいたします。 最後に、ワクチン担当大臣に伺います。 岸田総理は、三月三日、記者会見で、ワクチン三回目の遅れや、高齢者を中心に多くの亡くなった、命を落とした方が出ていることについて陳謝されました。ワクチン担当大臣の受け止めと、どのようにこの事態を考えていらっしゃるか、伺いたいと思います。
○国務大臣(堀内詔子君) 総理が新型コロナウイルスによって亡くなられた方に対して哀悼の意を表されていることを承知しており、私も全く同様の思いでございます。 その上で、ワクチンの三回目接種については、政府一丸となって、十二月中旬以降、オミクロン株の感染状況や最新のエビデンスを踏まえながら、希望する方がお一人でも多く接種できる環境を整えてきたと、このように思っております。
○田島麻衣子君 第七波というのはこれは必至であるということを言う、指摘する専門家がたくさんいらっしゃいますが、大臣はこれまで第七波の備えのために何をされました。
○国務大臣(堀内詔子君) 第七波といいますと、違う株などで再拡大という意味だと思いますが、これから起こり得る様々なことに対して最大限の警戒を図りつつ、安心、安全を確保しながら可能な限り日常の生活を取り戻すという観点で、ワクチンの種類にかかわらず、できるだけ早期に三回目接種をしていくことが大切だと思っております。 そして、その三回目接種については、自治体や医療従事者の皆様の御尽力により二月中旬には百万回を実現し、接種率は既にアメリカを上回っている、そういったところになってきております。既に高齢者の接種率は七割以上でございまして、また、今月末には高齢者の約八割が接種をおおむね完了するという見込みとなっているところでございます。 引き続き、希望する方が早期に接種できるように、しっかりとこの接種率を三回目上げることによって第七波への備えにしてまいりたいというふうにも思っております。
○田島麻衣子君 ありがとうございます。 岸田総理は、十六日の夜に、ファイザー、モデルナ、七波に備えた、七波の追加購入をおっしゃっています。今の答弁で大丈夫かなと思ったんですが、大臣は、この七波の備え、またワクチン供給、七波のためのワクチン供給、これ指揮されていくとお考えですか。
○国務大臣(堀内詔子君) 七波の備えといいますと、先ほど申し上げたように、今第六波の真っ最中でございまして、まずその六波を抑えるために三回目の接種、万全にしていかなくてはならないというふうに思っております。 また、四回目接種につきましては、まずは科学的知見や諸外国の状況を注視していく必要がございますが、いかなる結論になったとしても対応できるように、厚生労働省において、先ほど委員が御指摘になっていただいたように、財源の確保を前提に、ファイザー社から七万五千回、そしてモデルナ社から、あっ、七千五百万回、七千五百万回と、モデルナ社から七千万回分の追加購入することに合意しているところでございます。 まずは厚生労働省において接種の方針を御検討いただく段階と考えておりますが、最も適切な時期に接種いただけるよう、厚生労働省とも連携して取り組んでまいりたいと思っております。
○田島麻衣子君 以上で私の質疑、終わらせていただきます。(発言する者あり)
○委員長(山本順三君) 関連質疑を許します。熊谷裕人君。
○熊谷裕人君 立憲・社民の熊谷裕人でございます。 最初に、経産大臣、それから子供担当大臣、厚労大臣、ワクチン大臣は、私の質問はありませんので、御退室をいただいて結構でございます。委員長にお取り計らいをよろしくお願いします。
○委員長(山本順三君) 経産大臣と、それから野田国務大臣と、それから厚労大臣と、ワクチン担当大臣におかれましては、退席いただいて結構でございます。
○熊谷裕人君 済みません、小林大臣、申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。近い方にいらっしゃっても結構でございます。 私の方は、前経済安保準備室長の処分について、ファクトを幾つか確認をさせていただきたいと思います。 まず、調査報告書関連で確認をさせていただきたいと思いますが、調査報告書にメールが添付をされていました。随分黒塗りをされておりましたが、この黒塗りの基準についてどのように決めたのか、お聞かせください。
○政府参考人(室田幸靖君) お答え申し上げます。 黒塗りにつきましては、基本的には情報公開法の趣旨に照らしまして、個人情報、プライバシーの保護、あるいは企業、団体等の利益を不当に害しないこと、あるいは政策上の秘匿の必要性といった観点を加味しつつ考えてまいりましたけれども、衆議院内閣委員会におきまして、できる限り黒塗りを少なくして開示をするようにという委員長の御指示がございました。 以上申し上げた三点は引き続き加味しつつも、私どもとして、不開示部分を最小限といたしまして、本日、委員会終了後に改めて提出をさせていただいた次第でございます。
○熊谷裕人君 その資料を私も先ほどいただきました。この中に、今、プライバシーというような、個人情報、プライバシーという話がありましたが、それでは、なぜ甘利氏と國分氏の名前はマーキングをされていないんでしょうか。
○政府参考人(室田幸靖君) お答えを申し上げます。 まず、國分氏につきまして申し上げます。 國分氏につきましては、この文書の流出の別の非違事案がございまして、これは、多摩大学ルール形成戦略研究所に属しておりました藤井氏が飲食費の不正なツケ回しをしていたと、こういう事案でございます。この事案を発表するに当たりまして、まさにツケ回し先であった多摩大学ルール形成戦略研究所につきましては名前を公表させていただくということで同意を得ております。その戦略研究所の所長さんが國分氏であるというのは自明のことでございました。その関連におきまして、國分氏をある意味送り先とする情報の流出事案がございましたので、この二つの並びを鑑みまして、國分氏の同意も得た上で名前を出させていただいたという次第でございます。 二つ目に、甘利先生のお名前でございます。 甘利先生についてはメールの冒頭に言及がございます。ここからは、基本的には、一行政機関が立法府に属する議員の方にある意味行政上の説明を行っていたということが看取をされるということでございますが、甘利先生、公人でもございますし、今のような状況が看取されるということにつきまして秘匿をする事由がないというふうに判断をいたしたということでございます。
○熊谷裕人君 確認をさせていただきます。 この國分氏は、今ルール研究所の所長の國分俊史氏でよいのか、そして甘利氏というのは甘利明衆議院議員でよろしいんでしょうか。
○政府参考人(室田幸靖君) お答えを申し上げます。 御指摘のとおりでよろしいかと思います。
○熊谷裕人君 それでは、この國分俊史氏の直近の経歴についてお尋ねをしたいと思います。 民間人でもございますので、お答えのできる範囲でこの國分氏の経歴についてお答えをいただければと思います。
○政府参考人(室田幸靖君) 失礼をいたします。 國分氏の職歴等につきまして、詳細について私ども把握しているわけではございませんが、現在、多摩大学大学院ルール形成戦略研究所の所長、それから東京大学先端科学技術研究センターに属していらっしゃる、それからEYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社というところに所属していらっしゃるということについては承知をしております。
○熊谷裕人君 それでは、今度は藤井前室長の経歴についてもお知らせをください。
○政府参考人(室田幸靖君) 失礼をいたしました。お答えを申し上げます。 藤井氏の近年の公的キャリアについてまず申し上げます。 平成二十九年、二〇一七年七月に防衛装備庁長官官房審議官。令和元年、二〇一九年七月に経済産業省大臣官房審議官、製造産業局担当。同年、二〇一九年十月に内閣官房内閣審議官、国家安全保障局担当。令和三年、二〇二一年十一月に、兼務して、内閣官房副長官補付経済安全保障法制準備室長。そして、本年の二月に経済産業省大臣官房付となり、同年三月に停職十二月の処分を受け、退職となっております。 次に、兼職について申し上げます。 平成二十八年より多摩大学ルール形成戦略研究所の客員教授となり、本年二月まで務めていたものと承知をしております。その他、今回の非違行為に関する調査の結果としまして、平成二十五年、二〇一三年より株式会社不識庵の師範、報酬ありで務めていたことが分かりました。さらに、令和二年、二〇二四年より一般財団法人ザ・グローバル・アライアンス・フォー・サスティナブル・サプライチェーンの特別顧問、これは無報酬でございます、これを務めていたことが判明をしております。
○熊谷裕人君 そうすると、この國分氏と藤井氏は、多摩大学のこの研究所で研究所長と客員教授という関係にあったと、これは平成二十八年、二〇一六年発足当時からということで確認をさせていただいてよろしいでしょうか。
○政府参考人(室田幸靖君) お答えを申し上げます。 藤井氏と國分氏がいつ知己を得たかについて詳細は承知しておりませんけれども、先生御指摘のとおり、二〇一六年六月に多摩大学ルール形成戦略研究所が創設されており、片や國分先生は所長、片や藤井氏は客員教授であったということですので、そこから知己があったということは看取できるかと思います。
○熊谷裕人君 それでは、この調査の中で、特にこのメールの、関してですね、いろいろと調査が行われているようでございますが、このメールの調査の中で藤井氏は國分氏との関係をどのように説明をしているのか、明かせる範囲でお聞かせいただければと思います。
○政府参考人(室田幸靖君) お答えを申し上げます。 このメールは複雑な構造になっておりまして、まず三月五日、昨年三月五日に國分氏が藤井氏に送ったメールが前半としてございます。これにつきましては、こういう経緯がございました。すなわち、國分氏が某国の大使館の職員を藤井氏に紹介をしようとした。そして、その大使館員がクリアランスというものに対して関心を持っていたということで、國分氏が善かれと思って藤井氏に紹介しようとしましたけれども、大分この方はキャリアの浅い方だったようでございまして、藤井氏が國分氏に対しその面会要請を断ったということがまず経緯としてございます。 その上で、同年四月の二十七日に、これとは全く関係のない文脈におきまして、このメールの返信ボタンを利用いたしまして、くだんの、この情報が流出されたとされます文書をですね、これであした甘利先生のところに金融庁が行くはずですというメッセージを添えて送ったということでございます。 さらに、架電の件とございまして、この架電、電話をした後に、藤井氏が國分氏に電話した後にこのメールを送ったと思われますが、この架電につきまして、私、國分先生にお話伺ったところ、電話はあったのを覚えているけれども、その内容については今覚えていないというお返事がございました。
○熊谷裕人君 ありがとうございます。 私はメールの内容を聞いたんじゃなくて、この調査の段階で藤井氏と國分氏の関係について、藤井氏はどういう関係性にあるのかということを、もし明らかにしていたらお聞かせいただきたいと思っています。
○政府参考人(室田幸靖君) 大変失礼をいたしました。お答え申し上げます。 藤井氏と國分氏の関係については、基本的に親しい関係であったということについては両者が認めておるところでございます。 他方で、例えば、先ほど来御指摘ありましたけれども、藤井氏から國分氏に対してですね、このメールは別にいたしまして、職務上の機密の漏えいなどがあったかという質問に対して、両者はないというふうに申しております。また、國分氏から藤井氏に対する利益供与、例えば御飯をおごるとか、そういうことがあったかということについても、基本的にはないと、基本的には割り勘でずっとやっていましたというようなことについて両者から供述を得ております。
○熊谷裕人君 ありがとうございます。親しい関係だったというのはお答えをいただけました。ありがとうございます。 次に、國分氏が、先ほど経歴を聞きましたEY社に所属をしているということでございますが、この企業は防衛省の調達に参加をしているんでしょうか。
○政府参考人(内藤正雄君) 國分氏が現在所属しているEYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社ですけど、防衛省との間に契約実績がございます。
○熊谷裕人君 今、防衛省の調達に参加しているという御答弁でございました。 それでは、このEY社は、この調達の参加実績については、いつから調達に参加をして、どれくらいの実績があるんでしょうか。
○政府参考人(内藤正雄君) EY社ですけど、契約実績としては平成三十一年から契約実績がございます。 以上です。
○熊谷裕人君 平成三十一年の一月から実績がございます。私の手元に、防衛省からいただいたEY社との契約実績の一覧がございます。それを見させていただいても、一九年から実績があると、十月から実績があるということに、御報告をいただいております。 このEY社について、もし差し支えなければ、この調達でどんなことを受注をしていたのか、お聞かせいただければと思います。
○政府参考人(内藤正雄君) EY社との契約実績でございますけど、いずれも我が国の防衛を目的としたものですが、主要な事業内容としては、例えば防衛省内の情報システムの整備に関わる支援役務であるとか、防衛産業の情報保全に関わる支援役務等であるとか、あと情報システムのサプライチェーンリスク管理に関する調査研究などがございます。
○熊谷裕人君 ありがとうございます。契約実績について御紹介をいただきました。 それから、もう一回確認をさせていただきたいんですが、平成十九年からの契約実績ということでありましたが、それ以前の二〇一六年、一八年以前は契約実績はなかったということでよろしいんでしょうか。御確認させていただきたいと思います。
○政府参考人(内藤正雄君) 契約実績はございません。
○熊谷裕人君 ありがとうございます。 先ほど契約の内容につきまして御答弁をいただきました。情報システムのサプライチェーンリスク対策の調査研究とか様々なところの契約を受けているんですが、この契約については私は経済安全保障と関係のある契約になるんではないのかなと思うんですが、この点について、小林大臣、関係があると思われますか。
○国務大臣(小林鷹之君) お答え申し上げます。 今議論になっている御指摘の契約につきましては、防衛省が行った契約でございますので、私の立場でお答えすることは差し控えさせていただきます。
○熊谷裕人君 大臣の立場で答えられないということであります、あれば、一般論で構いません。情報システムのサプライチェーンリスク対策の調査研究というようなことは経済安保に、対象になるんでしょうか。
○国務大臣(小林鷹之君) 一般論ということでございますが、繰り返しになるんですけれども、やはり防衛省が行った個々の契約内容等につき承知する立場にはございませんので、件名から推測することも含めまして、私の立場でお答えすることは差し控えさせていただければと思います。
○熊谷裕人君 それでは、もう衆議院に法案提出をされているんですけれど、防衛省関係でこの経済安保に関する対象となるものについては、それでは、小林大臣は、法案担当者としてどのようなものが対象になると認識をされていますか。
○国務大臣(小林鷹之君) お答え申し上げます。 経済安全保障は多岐にわたる新しい課題でございます。既存のこれまでの政策分野と重なり合うものがあるのは事実だと考えます。 防衛分野に係るものの一つ一つにつきまして、どれが経済安全保障に関わるか否かという点につきまして予断を持って述べることは差し控えさせていただきたいですが、いずれにいたしましても、今後、経済安全保障の取組を推進していく際には、我が国の防衛に関わる取組にも資するよう協力していきたいと考えています。
○熊谷裕人君 何かお答えいただけないんですが、この防衛に関する特許の非公開とか、今回目玉の柱の一つじゃないですか。きちんとこの防衛関係とこの経済安全保障の関係、大臣としてどのようなところを関係があるものかと認識しているかをお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(小林鷹之君) 繰り返しになり恐縮ですけれども、どれが経済安全保障に関わるか否かについて予断を持って述べることは差し控えさせていただければと思います。
○熊谷裕人君 済みません、審議している委員会でないのでこれ以上言いませんが、しっかり御答弁をいただければと思います。 続いて、またメールのところに戻りますが、藤井氏と國分氏のメールは、公開されているのはこの四月の、二〇二一年四月の二十一日のメールが一つだけでありますが、これだけだったんでしょうか。それから、メールを、ほかにあるかどうか調査をしたのは、どんな調査の仕方で、幾つが発見されたか、お知らせをいただければと思います。
○政府参考人(室田幸靖君) お答えを申し上げます。 まず、私どもの調査の目的について改めて御説明させていただきます。 私どもの調査の目的は、第一に藤井氏の非違行為、すなわち国家公務員法、国家公務員倫理法等の違反があったかどうかの調査でございまして、これが何よりも重要な調査でございました。あわせまして、第二に、国会等で御指摘をいただいておりました、法案に対する藤井氏の不当な関与等がなかったかどうか、この二点に絞って調査を行わせていただいたということをまず申し上げたいと思います。 そういった中におきまして、御指摘のメールでございます。公用のメールというのは、基本的にはまず公務に使われるものでありますので、本来はこのような情報の流出等に使われてはならないものでございます。そういった観点から、藤井氏の公用メールに関しまして、非違行為がなかったかどうかという観点からの調査を行わせていただきました。 その結果として、メール、実は、当初は一通公表させていただいていましたけれども、本日、改めましてもう一通、二通目も公表させていただいたところでございます。このメールにつきましては、あくまで非違行為が行われたことの一つの証拠として公表させていただいたものでございまして、その他のメールにつきまして藤井氏が非違行為に利用していたということは看取されなかったということでございます。
○熊谷裕人君 どのような調査をしたのか、何を調査したのかをお答えをいただけなかったんですが、NSSのメールサーバーは調査を全部したんでしょうか。
○政府参考人(室田幸靖君) お答えを申し上げます。 藤井氏のEメールアドレスについての調査を行わせていただいたということでございます。
○熊谷裕人君 メールサーバーは調査をしているんでしょうか。
○政府参考人(室田幸靖君) お答え申し上げます。 言葉足らずで大変失礼いたしました。国家安全保障局のメールサーバーに残されております藤井氏の公用メールについて調査をいたしたということでございます。
○熊谷裕人君 次に、この調査に、NSSの訪問記録についても調査をされていました。 当初はA社関係者のみの調査結果が開示をされておりますが、藤井氏の元へ訪問した全記録を調べたんでしょうか。それとも、この中で、私もヒアリング参加しましたが、不識庵関係者のみを調査をされた結果でしょうか、伺います。
○政府参考人(室田幸靖君) お答えを申し上げます。 部外者の国家安全保障局への入室の記録でございますが、これ何度かお答えさせていただいていますように、一年未満の文書として保存しており、現在残っておりますのは、令和二年度、昨年度、令和三年度、本年度の入室記録でございます。そのうち藤井氏を訪問先とする記録については全部調べました。
○熊谷裕人君 ありがとうございます。 全部調べたということで、衆議院の内閣委員会にもその訪問記録についてマーキングして出されているようでございます。 この訪問記録の中に、この國分氏が藤井氏の元を訪れたかどうかという記録があるかは聞かせていただきたいと思います。
○政府参考人(室田幸靖君) お答えを申し上げます。 今申し上げました二か年度の訪問記録について調べましたところ、國分氏が訪問した件は一件でございますが、この一件は今回の調査のために私のところを訪問したということでございました。
○熊谷裕人君 ありがとうございます。 國分氏は藤井氏の元を訪れたという記録は、残っている限りはなかったということで理解をさせていただきたいと思います。 そうしましたら、次に、國分氏との交友関係についてちょっと大臣にお尋ねをさせていただきたいと思いますが、小林大臣は、國分、この俊史氏を知っておりますか。
○国務大臣(小林鷹之君) お答え申し上げます。 國分氏は、自民党の新国際秩序創造戦略本部、今の経済安全保障対策本部の前身ですけれども、そこの三人いるアドバイザーのうちの一人でございましたので、面識はございます。
○熊谷裕人君 ありがとうございます。 小林大臣は、この今おっしゃったところの本部の座長が甘利衆議院議員で、事務局長が小林大臣だったと私は思っておりますが、それでよろしゅうございますよね。御確認させてください。
○国務大臣(小林鷹之君) お答え申し上げます。 先生御指摘のとおりでございます。
○熊谷裕人君 ありがとうございます。 あともう一つ、議連があると思うんですが、ルール形成戦略議連というのがあって、こちらに小林大臣も加盟をされているということでよろしいでしょうか。
○国務大臣(小林鷹之君) お答え申し上げます。 結論から申し上げれば、加入しております。立ち上げがいつだったか分からなくて、最初から加わっているわけではありませんが、途中から加わらせていただいております。
○熊谷裕人君 ありがとうございます。 議連はですね、二〇一七年、平成二十九年から立ち上げられたもので、この國分俊史氏もアドバイザーを両方、本部と議連と両方されているというようなことでございます。 大臣も、大臣就任前からこの國分俊史氏とは顔見知りであったということでございまして、よく國分氏が何をやられているかということは大臣も承知のことだと私は思っております。 様々お尋ねをさせていただきましたが、御答弁いただけなかったところもございます。まだまだ調査記録も精査しなければいけないと思っておりますので、是非この委員会にですね、藤井氏の証人喚問、白議員も求めておりますが、委員長にお取り計らいをお願いを申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(山本順三君) 後刻理事会で協議をいたします。 以上で田島麻衣子さん及び熊谷裕人君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(山本順三君) 次に、田村まみさんの質疑を行います。田村まみさん。
○田村まみ君 国民民主党・新緑風会の田村まみです。よろしくお願いします。 世界情勢が一層不安定化する中、サプライチェーンの強靱化やサイバーセキュリティーの強化といった、経済のいわゆる安全保障体制の強化は喫緊の課題だというふうに考えております。今回も、先ほど来話題になっておりますが、法案の提出もあります。 他方、三十年間低迷する我が国の経済の競争力強化、これがなければ、経済の安全保障をするまでもない産業だというふうに思われてしまうわけです。この産業強化力、強化、これをやらなければ、賃金の上がる経済、これも実現しない。 私たちはこれをしっかりと進めていきたいという意味で、昨年八月に施行された改正産業競争力強化法の施行後の活用、これを今日お伺いしたいというふうに思います。 まず初めに、事業適応計画全般について、直近の認定状況についてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(龍崎孝嗣君) お答え申し上げます。 事業適応計画の認定数につきましては、昨年八月の施行からこれまでのところ全四十三件でございます。類型別ですが、成長発展事業適応計画が七件、情報技術事業適応計画が十五件、それからエネルギー環境負荷低減事業適応計画が二十一件となっております。
○田村まみ君 昨年相当いろんな議論がある中で策定をした法案、そして、我が国の次の経済を担う競争力強化で様々な税制も入れた中での活用が四十三件と聞くのは、私は正直少ないというふうに今受け止めています。 この認定件数について、目標など、KPI等あるんでしょうか。
○政府参考人(龍崎孝嗣君) お答え申し上げます。 グリーン、デジタル等の投資が実際に民間企業において実行されるかどうかの判断は、本制度のみならず、企業が直面する経済環境や企業収益など様々な要因に左右されるものでございます。特に、本制度の検討を行い、法案を御審議いただいた当時は、コロナによる事業への影響が不透明であったことから、計画の認定件数について具体的な数値目標は設定してございません。 ただし、私どもとしては、一つでも多くの企業に御活用いただくことが大事だと思ってございまして、様々な機会を捉えて制度の周知に努めております。
○田村まみ君 コロナ禍とはいえ、各民間企業は、普通は決算に向けてというか、予算をきちっと立てていろんな事業計画立てるわけですよ。それがあるのに、国がその産業力を強化しようというこのいろんな税制を定めたこの認定制度、これの目標だったりKPIがコロナ禍だから立てるのが難しいというのは、私はちょっと甘いというふうに思います。 そんな中で、財務省にお伺いします。 この本制度導入による法人税の減収見込額、これを計算されているというふうに思いますけれども、幾らでしょうか。
○政府参考人(住澤整君) お答え申し上げます。 令和三年度の税制改正によります平年度減収額でございますが、まず、カーボンニュートラルに向けた税制措置の創設につきましては百億円、デジタルトランスフォーメーション投資促進税制の創設につきましては百十億円、繰越欠損金の控除上限の特例の創設につきましては三百九十億円の減収を見込んでおります。
○田村まみ君 財務省はこの計算をしているのに経産省が目標がないというのは、全く私、意味が分からないんですけれども。 経産大臣、これちょっと通告していないんですが、私、財務省が明確にこれ数字出すと思っていなかったんです。あるということは、やはり経産省もある程度の見込みを立てて財務省にこの話を、制度を導入したいというふうに言ったと思うんですけれども、でも、今コロナ禍である程度状況が分かりづらいとはいえ、今でも目標立てるとか今後の促進に向けて何か目標数値立てるということはないんでしょうか。
○国務大臣(萩生田光一君) 先ほど答弁したような外的要因はあると思いますけれど、一方、財務省の方は財政的な裏打ちといいますか、予想を持って計算をしているわけですから、それにしっかりと呼応できるような対応というのは今後していかなきゃいけないと思いますので、先生の本日の御指摘受けて積極的に前に進めていきたいと思います。
○田村まみ君 ありがとうございます。 今積極的なという答弁をいただいたので、是非この後、制度の話で、今現場でちょっと使いづらいとかいう声が出ているところについて質疑させていただきたいと思います。 カーボンニュートラルの事業適応について伺います。 計画認定企業のおよそ四分の三が製造業というふうに伺いました。この制度は特定分野の産業での活用を企画した制度でしょうか。
○政府参考人(木原晋一君) お答え申し上げます。 カーボンニュートラル投資促進税制は、カーボンニュートラルの実現に向けて脱炭素化に取り組んでいく企業を支援するものであり、特定の業種に限ったものではなく、幅広い業種で活用していただきたいと考えております。
○田村まみ君 ただ、残念ながら四分の三が製造業です。これ、どのような設備導入をカーボンニュートラル税制の対象というふうにしているか、お答えください。
○政府参考人(木原晋一君) お答え申し上げます。 カーボンニュートラル投資促進税制は、脱炭素効果が高い設備投資を行う企業を強力に支援していくものでございます。 具体的には、省電力性能に優れたパワー半導体、電気自動車等向けのリチウム蓄電池、リチウムイオン蓄電池、それから燃料電池、洋上風力発電設備の主要専用部品といった脱炭素化効果の高い製品の生産設備の導入がまず一つと、それから二つ目に、高効率の生産設備、最新鋭の熱ボイラー設備、自家消費用の太陽光パネル等の生産工程等の脱炭素化を図るための設備の導入を対象としております。
○田村まみ君 皆さん、今聞いて、製造業以外の人が使おうというふうに思いますでしょうか。製造工程の話ばかりで、正直、流通業、サービス業出身の私は、一切自分たちの事業に関わるというふうにまず入口から思えないわけなんですね。 経産大臣、これ細かく見ていくと、業種、規模を問わずに対象というふうにQアンドAには書いてありました。ただ、実態として、認定件数限られていますし、大規模な製造業に偏っているという事実があります。是非幅広い企業に活用していただくために今後どのように取り組まれるか、御決意お伺いしたいと思います。
○国務大臣(萩生田光一君) カーボンニュートラル投資促進税制は、脱炭素効果が高い設備投資を行う企業に対して、業種、規模を問わず幅広く支援を行うものです。 御指摘のように、製造業以外の業種においても幅広い企業に活用されており、例えば先生御出身のスーパーマーケットでは、例えば屋上に太陽光パネルを張る、今までの電気を新しい省エネものに替える、あるいは冷凍冷蔵ケースを非常に省エネのタイプのものに替えていただく、こういった取組をしていただく計画を出していただければ、本税制措置を前提に事業適応計画の認定を受けた事業者も実際にいらっしゃいます。 カーボンニュートラルに向けた取組を促進するためには、幅広い業種で本税制を活用いただくことが重要です。引き続き、業種を問わず、また中小企業を含めた幅広い事業者の皆さんに御使用いただけるように、申請書の分かりやすい記載例ですとか、様々な業種の支援事例のウエブサイトへの掲載や周知、地方経済産業局や中小企業基盤整備機構の専門家によるアドバイスなどを通じ、また、今先生御質問されたように、あの項目だけ聞くと、もういかにも製造業だって普通思いますわね。ですから、そういう意味ではちょっと宣伝の仕方が下手くそだったというふうに思いますので、しっかり関係機関、例えば商工会議所ですとか税理士さんだとか、こういう人たちにもしっかり丁寧に御説明させていただいて、皆さんに使っていただけるように改善していきたいと思います。
○田村まみ君 ありがとうございます。 事例の共有、大変重要だと思います。特に地方の中小のスーパーマーケット等の、先ほどのような設備の導入なかなか難しい、利益率の低い中での業種だと相当難しい中で活用すべき税制だというふうに思いますので、いろんな業種が活用できるような広報をよろしくお願いします。 続いて、デジタルトランスフォーメーションの事業適応について伺います。 こちらは幅広い業種で活用されていますけれども、要因をどのように捉えていらっしゃるでしょうか。
○政府参考人(龍崎孝嗣君) お答え申し上げます。 DX投資促進税制の適用の前提となります計画の認定につきましては、御指摘のとおり、これまでに製造、卸、小売、金融、不動産、飲食など幅広い業種の方々に御利用いただいております。 背景といたしましては、デジタルトランスフォーメーションが特定の業種に限らずあらゆる企業の生産性や競争力の向上につながるものでありまして、幅広い業種の企業にDXにチャレンジしていただいていることにあると考えております。 また、本制度の創設以降、経産省の所管ではない業種の団体を含めまして合計約三十団体への説明を、説明会を開催するとともに、各地域の経産局ごとに、業種に限定を設けない形式での説明会、それから別途DX税制に特化したオンライン説明会、それから専門家のアドバイスを受けながら見やすさ、使い勝手を意識したホームページの充実、産業政策のPR誌をオンラインで発行するとともに、業界誌や法律、税制の専門誌などにおいて記事や解説を掲載するなど、様々なルートで制度の周知に努めてきたところでございまして、こうした取組も寄与したものと考えてございます。
○田村まみ君 業界団体別の説明会などは相当効果があったのではないかというふうに思っております。ただ、残念ながら、認定件数は十五件と不十分です。 私は、この要件の中でも、連結企業グループには実質一計画しか認められない、これが相当ハードルになっているのではないかと考えます。本税制の要件の一つにもなっているIPAのデジタルトランスフォーメーション認定は既に三百社が超えて取得しているけれども、計画の予備軍と言える三百社、しかし双方の認定企業を比べると、十五件と三百と大きく違います。もちろん既に投資が終わっているという企業もありますけれども、計画認定の方は単一の、一業種の企業に偏っているというのがあって、なかなかグループ企業で、いろんな業種があるグループ企業が使いづらいというような声が上がっています。 経産大臣、この税制、期限まであと一年ですけれども、企業の立場に立てば、投資計画の策定から事業に供するまでに一定の時間が掛かることから、実質、意思決定に残された猶予はほとんどないというふうに考えます。周知活動や活用促進に切迫感を持ってもっと取り組むべきだというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(萩生田光一君) 我が国企業の生産性向上や産業の構想力を、競争力を強化する観点から、我が国企業におけるデジタルトランスフォーメーションを進めることは重要です。一方で、経産省の調べでは、八割の企業がまだDXが個別の取組に終始し、全社的な取組に至っていない状況であり、委員御指摘のとおり、企業におけるDXを強力に推進していくためには、様々な施策の組合せをした上で継続的に取り組んでいくことが必要だと思っております。 このため、経産省では、DX投資促進税制のみならず、企業がDXを進めるために実践すべき事柄を取りまとめた手引の策定、優良な取組をベストプラクティスとして選定するDX銘柄の選定、さらに、DXを支えるためのデジタル人材の育成も重要であるため、デジタルスキルの目的レベルに応じて民間の教育コンテンツを一元的に提供するポータルサイトを今月末に立ち上げ、運営を開始する予定です。 今後も、こうした様々な取組を通じて、我が国企業のDXを強力に後押ししてまいりたいと思います。
○田村まみ君 開始早々ですのでいきなり中身を変えるというのは難しいですが、是非、グループでの一企業というのは業種の幅が、グループ企業で全く違う業種をやっているというところが増えてきていますので、その点については是非御検討いただきたいと考えます。 時間がなくなりましたので、最後の、大きな質問の一番最後の質問したいと思います。 今回、高圧ガス保安法の改正があって、閣議決定されました。発電設備の認定高度保安実施事業者制度による規制緩和、これを是非お願い、御検討いただきたいと思っているんですが。 今まで、高度な自主保安について優秀な取組をしている事業者に対するインセンティブ制度は、高圧ガス保安法による高圧ガスの設備しか対象になっていませんでした。日々保安防災の業務に意識高く努めていらっしゃる現場からすると、消防系の法令で規制されている設備に対しても自主の保安の特例の求める声があります。今回の法改正は束ね法で、電力事業法も改正されるということですが、発電設備についても高圧ガス保安法と同様の特例が設けられるという理解でよろしいでしょうか。
○国務大臣(萩生田光一君) 高圧ガス保安法と同様、電気事業法においても認定高度保安実施事業者制度を創設することとしており、認定を受けた事業者は、法定の検査周期にかかわらず、自ら把握する設備の劣化状況などを踏まえた上で、認定事業者が自らその主体的な判断によって定期検査の時期を設定することが可能となります。 また、認定対象となる事業者は売電を行う発電事業者などに限定しているわけではなく、例えば化学メーカーですとか火力発電設備を自家用発電設備として長年にわたって活用してきた事業者も、認定要件を満たせば対象となります。
○田村まみ君 ありがとうございます。 石油化学の工場には、場内で実際に製品を製造している設備のほか、附帯設備として、原料貯蔵設備や小型の火力自家発電の設備を有しています。場内で、今ほど説明があったような、電力つくって消化しているようなところも基準に合えば対象となるようなお答えをいただきましたので、この一般の電力事業者と同様にこの対象範囲、明言いただいたというふうに受け止めて、質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(山本順三君) 以上で田村まみさんの質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(山本順三君) 次に、清水貴之君の質疑を行います。清水貴之君。
○清水貴之君 日本維新の会の清水貴之です。よろしくお願いをいたします。 私も、まず初めは、冒頭、田島委員の方からも質問がありました、ここに来て急に話が出てきた年金受給者に対する五千円の一律給付案、これについて質問をさせていただきます。 既に報じられている内容ですと、住民税非課税世帯向けの十万円の給付金、これ受け取っている方は除外するということで、大体対象は二千六百万人ぐらいになるのではないかと言われておりますが、厚労大臣、実際のところどのような、今検討中という話でしたが、どのような検討がされているんでしょうか。
○国務大臣(後藤茂之君) 先日、自民党、公明党の幹事長、政調会長より、新型コロナの影響による賃金の引下げが年金支給額に及ぼす影響を払拭するため、年金生活者等に対する臨時特別給付金を早期に実現すべきとの提言があったことは承知いたしております。 昨日、十七日、総理から申し上げさせていただいているとおり、政府全体としてこれから検討が進められるものと考えております。
○清水貴之君 これ、まず人数なんですが、六十五歳以上の方、日本で大体今三千六百万人ぐらいいらっしゃって、そこから住民税非課税世帯の方一千万人ぐらいを引くと、大体二千六百万人ということだと思います。そうなると、年金をもらっている方々の、十万円給付を受けている方、所得がそれほど高くない方々は除かれるわけですから、今度は、今度、上の方でたくさんもらっている方々にもこれは配られることになるわけですね。 こういったところの線引き、これは、大臣、今後どのように制度設計していくんでしょうか。
○国務大臣(後藤茂之君) 提言をいただいたばかりでありまして、現時点で申し上げられる状況ではありません。
○清水貴之君 この高所得者とかある程度余裕のある方々どこで線引きしていくか、これはいろんな指標があって簡単ではないと思うんです。 例えばなんですけれども、後期高齢者の方々の医療費の負担、これが、一割だったものが二割負担、三割負担へと負担が増えました。こういった方々、一定の所得があるということでそれが増えたわけですから、こういった方々どれぐらいいらっしゃるかというと、後期高齢者で大体被保険者の二七%、五百万人ぐらいの方はこの層なわけですね。となると、年金受給者全体、六十五歳まで広げますともっともっといらっしゃるということになるわけですね。そうすると、所得のそれほど高くない方々、もう既に十万円もらっている方は除外すると。でも、上の方の方々、これも入ってくるとなると、何を目的として何のためにやるのかというのがやっぱりなかなか見えてこないなというふうに思います。 今までもこのような様々な給付金というのは行われてきたわけですが、近いところでは、昨年、十八歳以下、子育て世帯の臨時特別給付金がありました。これは、実際幾らぐらいの支給をどれぐらいしたのか、そしてこの、山際大臣ですかね、政策目的も一緒に聞かせていただきたいなというふうに思うんですけれども、こういったのは経済対策なのか、それとも困窮者支援、困っている方々を助けるのか、これ必ず、その効果がどうだったのかとか目的は何だという話になったときに、もう非常に重要なことだと思いますので、去年のこの子育て世帯への十万円、これはどうだったのかというのも一緒に聞かせていただけたらと思います。
○国務大臣(山際大志郎君) お尋ねの子育て世帯への給付に関しましては、新型コロナが長期化する中でその影響が様々な方に及ぶ、そういう中で子供たちを支援する、そういう目的のためにできたものでございます。
○清水貴之君 ということは子育て世帯への支援と、ある程度政策目的がはっきりしていたわけですね。 でも、これが本当に行き渡るかというと、例えば、おととしの特別定額給付金一律十万円、もう全国民に配ったやつでは、これは六割は貯蓄に回ったということですから、本当にこれがちゃんと目的どおりに使われたりとか回るかというと、なかなかこれは難しい話なんですが、今回のこの五千円の話に関しては、なおさら、もう繰り返しになりますが、所得の低い方々にはもう既に配られているので除外して、上の方の方々にもこれも一律に行くということで、何を目的とするのかなかなかやっぱり見えてこないというふうに思っています。 やはり選挙前ということもあって、選挙もありますので、我々選挙戦う側からしたら、これはばらまきだ、おかしいぞ、わあわあわあって言えますので、やっていただけたらそれはそれで選挙はまあまあやりやすいんですが、ただこれ、もちろん五千円で喜ばれる方とか助かる方もいらっしゃるとは思うんですけれども、それ以上に反発も多いというのは、これ、与党の皆さんにも、厚労大臣にも、そして財務大臣も、今財政状況厳しいのでこの辺はちょっと考えていただけたら、僣越ながら言わせていただけたらと思います。 ここで厚労大臣と山際大臣、質問を終わりますので、御退席いただいても結構です。
○委員長(山本順三君) 後藤厚労大臣と山際大臣、退席されて結構でございます。
○清水貴之君 続いて、物価上昇対策です。 今日のお昼のニュースでもやっていましたが、物価上昇がすごいですね、特にエネルギー。昨年比でガソリン、ガス、電気、もう全部二〇%以上この一年間で上がっています。 このガソリン高騰対策で、日本維新の会は経産大臣に、ウクライナ危機等から国民生活を守るための緊急経済対策、三月十五日に提出させていただきました。 やはり今大きな話題の一つ、トリガー条項、これどうするかということだと思うんですが、我々も当初はトリガー条項を解除すべきだ、凍結解除すべきだと言っていましたし、否定をするものでもないんですが、ただ、今補助金が同じ額、二十五円まで行っていまして、となると、補助金でこれ対応していくというのも一つの考え方だと思います。トリガーを解除した上で補助金というのもあるでしょうし、様々これ一長一短あると思うんですが、こういったところでどう調整をしていくのか。 我々維新の会としては、今はトリガーの解除にこだわるよりは、補助金の方でもっと対応できるんじゃないかというふうに今は傾いていっているところがあるんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(萩生田光一君) ロシアによるウクライナ侵略によるエネルギー市場の高騰から国民生活や日本経済を守るために、激変緩和事業については、当面の間の緊急避難的措置として、急激な価格からの上昇を抑制するよう、元売事業者に対する支給額を上限五円から二十五円に大幅に引き上げました。ガソリン、軽油、灯油、重油の四つの油種を対象としていることや、原油のみ、原油そのものに対する補助であるため、全国の消費者のみならず、幅広い産業に直接恩恵があると考えています。 また、原油価格の更なる急騰にも備えるため、今回の拡充に加えて業種別の対策など、様々な対策を重層的に講ずることで国民生活や企業活動への影響を最小限に抑えてまいりたいと思います。まずは今回の拡充策をしっかりと実施し、効果を見てまいりたいと思います。 その上で、今後、原油価格の高騰がどの程度長期化するのかも見極めながら、あらゆる選択肢を排除することなく、何が真に効果的な対策か、政府全体で不断の検討を行ってまいりたいと思います。
○清水貴之君 石油の国家備蓄の活用もこれ提言に入れておりまして、おととい、米国と協調して行う石油の備蓄放出第三弾、およそ三十万キロリットル放出すると発表がありました。三十万キロリットルというと、国内の消費量の大体一日分なんですね。 今現在、国家備蓄、民間備蓄、大体二百三十六日分あるということなんです。もちろん、この備蓄というのは必要です、もういざというときには絶対に必要なものですから。ただ、こういった今の状況ですから、柔軟にこれ動かしていってもいいのではないかと、もう少し活用できるところがあるのではないかとも思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(萩生田光一君) 現在、我が国においては、国家備蓄、民間備蓄合わせて約二百四十日分に相当する量の石油を備蓄しています。こうした備蓄水準は、我が国の置かれた地理的状況や石油の中東への依存度等を踏まえたものでありまして、昨年十月に閣議決定されたエネルギー基本計画においても、引き続き維持していくべきものとされております。 ちなみに、海外に目向けますと、韓国が百八十三日分、フランスは百三十一日分、デンマークは四百九十五日分と、各国がそれぞれ置かれた状況に応じた石油備蓄量を保有しており、我が国の国家備蓄量が国際的に見ても過剰な水準であるとは考えておりません。 しかしながら、今御提案があったように、もう少し柔軟に使えないかということでありますが、これ実は法律で定められておりまして、原油高騰への対応を目的として放出しているのではなくて、今回のはIEA、国際エネルギー機関でみんなでルールを決めたものですから、それに、まあ言うならば参加をした備蓄量の放出ということでございますので、いや、そんなにいっぱい要らないから、どんどん市場に出してガソリン安くしたらどうかという御提案だと思うんですけど、それは法律上できないことになっています。
○清水貴之君 そして、同じ話で、物流費対策もこれ提言に入れておりまして、やはり道路の料金ですね、高速道路の料金であるとか空港の着陸料の減免、こういったことも考えてはどうかというふうに提言で入れているんですが、国交大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 高速道路料金とそれから空港着陸料のお話がございました。 まず、高速道路料金については、利用機会の多い物流事業者などの御負担を軽減するために、既に大口・多頻度割引を平成十七年度より導入しております。一方で、御要望されている高速道路料金の更なる割引につきましては、新たな財源が必要となること、また、フェリーや鉄道などの輸送機関に与える影響が大きいことなどの課題があるため、慎重に検討する必要があると考えております。 それから、委員御指摘の空港着陸料の減免については、コロナ禍の影響を強く受けている航空会社に対する支援措置として、令和四年度は七百億円規模で着陸料や航空機燃料税の減免等行うこととしております。 引き続き、航空会社の実情をよく聞いて、適時適切に対応していきたいと思っております。
○清水貴之君 続いて、農水大臣、小麦価格も上昇しています。物価も前年比で食品全体で二・二%の上昇、食パンは八・二%。まあウクライナの問題が起きるこれ前からの話で、更にここに来てということですので、もう既に様々対策は取っていらっしゃるんですが、さらに小麦などは政府の売出し価格というのもありますので、この辺で更に対策取れないかということを提言に入れておりますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(金子原二郎君) 小麦は本年の四月の輸入小麦の政府売出し価格は前期に比べまして一七・三%の引上げとなりますが、直近六か月の買い付け価格を基に算定するため、国際相場の急激な上昇は反映されにくい仕組みとなっています。 なお、大豆、トウモロコシ、食用油、輸送料等の価格が高騰する中で、小麦だけ価格を抑制することは慎重に考えるべきと考えております。
○清水貴之君 ということで、我々維新としては、結局、一つ一つ対応していくのはなかなかこれはやっぱり難しい、大きく網を掛けていかなきゃいけないということで、基本的には複数税率には反対なんですが、今ある制度を生かしていくという意味で、軽減税率、これを、軽減税率というのはもう本当に必要なもの、生活必需品に関わっているわけですから、この税率を引き下げていくことで、段階的に引き下げていくことで、経済対策、物価上昇対策にならないかということもこれ考えているんですが、これについて、これ財務大臣ですか、お願いいたします。
○国務大臣(鈴木俊一君) まず、消費税につきましては、総理も当委員会でも度々答弁をさせていただいているところでございますが、社会保障の費用をあらゆる世代が広く公平に分かち合うという観点から社会保障の財源として位置付けられておりまして、軽減税率が適用される飲食料品に係る分も含めまして、全世代型社会保障制度を支える重要な財源でありますことから、税率を引き下げることは考えていないところでございます。 また、消費税の御提言の税率変更は全ての事業者に関わるものでありまして、システムの改修でありますとか値段設定の見直し、それから値札の貼り替えなど、一定のコストや準備期間の確保が必要になることから、経済情勢の変化等に対しても機動的な対応が難しいという、そういう問題があると考えております。
○清水貴之君 以上で終わります。ありがとうございました。
○委員長(山本順三君) 以上で清水貴之君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(山本順三君) 次に、山下芳生君の質疑を行います。山下芳生君。
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。 昨年、私は当委員会で、シフト制の労働者には資料一で示した数々の理不尽があること、その根底には資料二で示した労働契約の問題があることを指摘し、EU指令のようなシフト制労働契約のルールが必要だと提案いたしました。当時の厚労大臣は検討したいと答弁されましたが、後藤厚労大臣、どうなりましたか。
○国務大臣(後藤茂之君) 厚生労働省では、EU指令など、欧州における日本のシフト制に類似した働き方に対する法規制に関する調査を実施をいたしました。本調査の結果も参考にしつつ、シフトの削減などのシフト制における紛争を未然に防止することを目的といたしまして、本年一月にいわゆるシフト制により就業する労働者の適切な雇用管理を行うための留意事項を策定したところでございます。
○山下芳生君 資料三に、このシフト制の留意事項、労働者向けパンフレットを付けました。厚労大臣、内容説明していただけますか。
○国務大臣(後藤茂之君) いわゆるシフト制により就業する労働者の適切な雇用管理を行うための留意事項とは、労働紛争を未然に防止し、シフト制を労使双方にとってメリットのあるものとすることを目的といたしまして、法令で義務付けられている事項に加えまして、使用者と労働者で話し合って定めておくことが考えられるルールについてまとめたものでございます。 具体的には、例えば、シフトの通知期限等シフトの作成に関するルール、シフトを変更する場合の期限等シフトの変更に関するルール、一定期間中の最大の労働日数、時間数、目安となる労働日数、時間数、最低限の労働日数、時間数など、シフトにおける労働時間の設定に関するルールを労働紛争防止のために労使で話し合って定めておくことが考えられるルールとして示しております。
○山下芳生君 労働日数や時間数の最大、目安、そして最低限を合意しておく効果について、労働者に分かりやすく説明いただけますか。
○国務大臣(後藤茂之君) シフト制労働には、その時々の事情に応じて柔軟に労働日、労働時間を設定できるという点で契約当事者双方にメリットがある一方で、使用者の都合により、労働日がほとんど設定されなかったり、労働日の希望を超える労働日数が設定されたりする、そういうことによりまして紛争が生じることも考えられます。 このため、労働契約に最大、目安又は最低限の労働日数や時間数を定めることで、例えば、学生アルバイトのシフトが過多となり学業に支障が生じることや、コロナ禍において見られたようなシフト削減が行われることといったことから生ずる紛争の防止等につながることが期待されます。
○山下芳生君 シフトを通知する際の期限、シフトをキャンセルした場合の期限を合意しておく効果についても説明いただけますか。
○国務大臣(後藤茂之君) シフト制労働は、その時々の事情に応じて柔軟に労働日、労働時間を設定できることから、労働条件の予見可能性を高めることにより紛争を防止することにつながるものと考えられます。 シフトを通知する際の期限やシフトを変更する場合の期限等といったシフトの作成、変更に関するルールを労使で話し合って決めることによりまして、例えば、労働日の通知やキャンセルが直前になることから生ずる紛争の防止につながることが期待されます。
○山下芳生君 一つ追加で聞きたいんですけど、最低限日数の合意は、コロナ禍で横行したシフト削減のような、使用者の都合でシフトが削減された場合の休業手当の支払を促す根拠にもなるんじゃないですか。
○国務大臣(後藤茂之君) 今委員から御指摘ありました労働基準法第二十六条における休業手当の支払につきましては、一般的には、最低日数に関する定めが労働契約に含まれている場合において、使用者の責めに帰すべき事由により労働者を休業させた場合は、同法の休業手当の支払が、義務があるということで、御指摘のとおりでございます。
○山下芳生君 重要な内容です。シフト制労働者が加入する首都圏青年ユニオンの提言とも方向性は一致します。 そこで、厚労大臣、労使双方に周知徹底すること、効果を見て法制化することが重要ではありませんか。
○国務大臣(後藤茂之君) シフト制留意事項については、リーフレットも作成いたしましてホームページに掲載しているほか、シフト制の労働者が多いと考えられる業界の団体や労使団体への周知協力依頼をしております。都道府県労働局において、各種説明会、企業に対する指導、啓発を行うなど、あらゆる機会を捉えて周知を行っております。 シフト制については、その時々の事情に応じて柔軟に労働日、労働時間を設定できるという点で契約の当事者双方にメリットがあり得るために、一律に規制することは慎重な検討が必要であると考えておりまして、まずは本留意事項の周知徹底を行うことで、シフト制に関する雇用管理の適正化に努めてまいりたいと思います。
○山下芳生君 留意事項は一歩ではありますけれども、悔しい思いをしてきたシフト制労働者が立ち上がり声を上げた成果だと思います。これを機に理不尽な扱いがなくなるよう、私も一層尽力したいと思います。 さて、シフト制以外にも派遣、パートなど、非正規雇用には様々な形態があります。 厚労省、一九八四年と二〇二〇年の非正規雇用の数と割合、それぞれ報告していただけますか。
○政府参考人(山田雅彦君) お答えします。 総務省労働力調査によると、非正規雇用労働者の人数は、一九八四年は六百四万人であり、二〇二〇年は二千九十万人であります。また、役員を除く雇用者に占める非正規雇用労働者の割合は、一九八四年は一五・三%であり、二〇二〇年は三七・二%です。
○山下芳生君 資料四に今の御答弁を赤い線で示しました。 非正規雇用は八〇年代の一割台から四割近くにまで増えました。これ自然現象じゃありません。派遣労働の拡大、有期契約労働の拡大など、労働法制の相次ぐ規制緩和がもたらしたものであります。 厚労省、非正規雇用の問題点や課題について報告していただけますか。
○政府参考人(山田雅彦君) 非正規雇用労働者は正規雇用労働者に比べて賃金が低い、各種手当の支給が不十分、能力開発機会が乏しい等の課題があり、待遇改善を図る必要があります。 望ましい働き方ビジョンについて、そこからポイントをちょっと指摘させていただきます。 雇用が不安定である、経済的自立が困難である、職業キャリアの形成が十分ではない、セーフティーネットが十分に整備されていない、ワークルールの適用が十分に進んでおらず、労働者の声も届きにくい。同じその報告で課題として、若者を中心に、非正規雇用になるとその状態が長期にわたって続き、なかなか正規雇用になることができないとされております。 このビジョン、二〇一二年に取りまとめられたものでありますが、その後、各種施策を取ることによって、非正規雇用労働についての課題については厚生労働省として対応してきているところでございます。
○山下芳生君 今言われた問題は個々の労働者の問題であると同時に、日本社会全体の問題でもあると思うんですね。その最大の問題の一つが、非正規雇用の増大が少子化の大きな原因になっているということです。 資料五を見ていただきたい。三十歳から三十四歳の男性の有配偶率は、正規雇用五九・〇%に対し、非正規雇用二二・三%、約三分の一しかありません。 野田少子化担当大臣、非正規雇用の増大が未婚化、そして少子化の大きな原因になっているという認識はありますか。
○国務大臣(野田聖子君) 日本の場合、やはり少子化の原因というのは、まず未婚とか晩婚化の進行であります。夫婦の持つ子供の数の減少等がありますが、その背景には様々、個々人の結婚や出産、子育て希望の実現を阻む様々要因がある、絡み合っているということは考えられます。そのような中で、一九七〇年以降おおむね二人前後で推移していることから、少子化の原因は特に未婚化、晩婚化の影響ということが言えると思います。 若い世代の非正規雇用労働者の未婚率は、特に男性で正規雇用に比べて顕著に高くなっています。また、男性の年収別有配偶率を見ると、いずれの年齢層でも、一定水準までは年収が高い人ほど配偶者のいる割合が高い傾向にあります。したがって、雇用の安定を図り、経済的基盤を確保することが重要であると考えています。 このため、少子化社会対策大綱では、若い世代の経済的基盤の安定に向け、若者の就労支援、非正規雇用労働者の正社員転換、待遇改善を進め、若い世代の雇用の安定を図ることとしております。 厚生労働省と連携し、若い世代が将来に展望を持てるような雇用環境の整備を通じて、結婚を希望する方々がその希望をかなえられるよう、環境整備に取り組んでまいります。
○山下芳生君 いろいろおっしゃいましたが、端的に、非正規雇用の増大は少子化の原因になっていると、大きな、その認識はありますか。
○国務大臣(野田聖子君) 非正規雇用によって収入が減ることによって結婚ができない、結婚ができないということは少子化につながるということは明らかであります。
○山下芳生君 お認めになりました。 内閣府の少子化対策大綱は、少子化の主な原因、非正規雇用労働者の未婚率についてどう述べていますか。
○政府参考人(藤原朋子君) お答え申し上げます。 非正規雇用と未婚化、少子化との関係につきましては、令和二年五月に閣議決定をいたしました少子化社会対策大綱におきましても記載がございます。 まず、少子化の主な原因は、未婚化、晩婚化と有配偶出生率の低下であり、特に未婚化、晩婚化の影響が大きいと言われていること、そして、若い世代の非正規雇用労働者の未婚率は、特に男性で正規雇用に比べて顕著に高くなっており、雇用の安定を図り経済的基盤を確保することが重要である、このように記載をされております。
○山下芳生君 今あったように、非正規雇用の増大が少子化の主な原因であることは明らかであります。 資料六に、非正規雇用の男性Aさんの高校卒業後の働き方を示しました。 十九歳から三十五歳の現在まで、三年ないし五年ごとに二つの職場を行ったり来たりしています。その間、賃金はほとんど上がらず、手取り月十四万円ほどしかありません。実家住まいなので首都圏でも何とかやっていけていますが、Aさんは、結婚など先のことは考えられない、同年代は結婚しているが、自分はデート代も出ない、仮に結婚できたとしても子供を持つのは経済的に難しいのではないかと語ってくれました。 野田大臣、こうした実態と声について、少子化担当大臣としての感想を伺いたい。
○国務大臣(野田聖子君) 今まさに非正規雇用の方の当事者の声を聞かせていただきまして、御紹介いただきありがとうございます。 繰り返しになるんですけれども、やはり少子化の背景は、結婚ができるかどうかというのがまず第一歩で、やはり現実的なことですから、家族を扶養していかなきゃいけないとか、住む場所を確保しなきゃいけないとか、当たり前のことなんですけど、非正規だと正規に比べて安定性もないし、いろいろ不安材料があると。 もう一つ私はお願いしたいのは、やはり今後は若い人たちは、夫が大黒柱となって家計を背負うんじゃなくて、やっぱり妻も同等にやっぱり働いて共に家計を担い合うということで、男性が生活を見なきゃいけないんだという思いで、賃金が安いとそれでためらってしまうことをどうにかやっぱり越えていけるような社会も併せてつくらなきゃいけないと思っています。 男女共同参画担当大臣としてはそういう思いとともに、少子化対策担当大臣としては、今申し上げたような大綱に基づいて、関係省庁としっかり連携しつつ、結婚を希望する方々、非正規であっても、そしてきちっと生活ができるように、手だてが講じられるように環境整備に努めてまいりたいと思います。 また、ちょっとこども家庭庁もこれから皆様方に御審議いただくわけですけれども、やはり若い世代の経済的基盤の安定が少子化対策の観点からも重要であるという認識の下で、同様に、こども家庭庁においてもその司令塔機能を果たしていきたいというふうに考えています。
○山下芳生君 私はこれまで非正規雇用労働者の声をたくさん聞いてまいりました。津波で被災したソニー仙台工場の後片付けに真っ先に駆け付けたのは期間社員の若者たちでした。法律や条例の改正内容を自主的に勉強して市民のどんな質問にも答えていたのはある自治体の非正規職員の女性でした。スペイン語が堪能で、サッカーの外国人選手をアテンドしていたのは大手イベント警備会社のシフト制の男性でした。 彼ら、彼女らは雇用の形こそ非正規ですが、仕事の中身と志はプロフェッショナルだと、そう思いました。なのに、低賃金で不安定な働き方を強いられ、結婚したくてもできない若年層が増えている。私は、新自由主義の弊害というなら、これこそ一番の弊害だと考えますが、松野官房長官、そういう認識ありますか。
○国務大臣(松野博一君) お答えをさせていただきます。 一九八〇年代以降、新自由主義的な考え方が世界的に主流となり、世界経済の成長の原動力となったということはございますが、一方で、市場に依存し過ぎたことで、公平な分配が行われず、中間層の所得が減少し、格差や貧困が拡大するなどの弊害も明らかとなりました。そうした中で、我が国の可処分所得の伸びは主要先進国に対して劣後してきており、女性と男性、非正規と正規の労働者の格差などの課題も存在をしています。 岸田政権では、新しい資本主義の下、官と民が協働して成長と分配の好循環を生み出していくことを目指しています。 若い世代の非正規雇用労働者の未婚率は特に男性で正規雇用に比べ顕著に高くなっており、雇用の安定を図り経済的基盤を確保することが、若者が将来にわたる展望を描けるようにすることで重要であります。新しい資本主義の取組においても、日本の未来を担う若者世代、子育て家庭に特にターゲットを置いて、所得の大幅な引上げをしっかりと目指していきたいと考えております。
○山下芳生君 端的に聞きます。新自由主義の弊害の中に、非正規雇用が四割に増えたことは含まれるのか、含まれないのか、岸田内閣の見解伺いたい。
○国務大臣(松野博一君) お答えをさせていただきます。 新自由主義という概念がどこまでの労働法制、税制にまたがるものかということはそれぞれの見解があるかと思いますけれども、岸田政権におきましては、先ほど答弁をさせていただきましたとおり、新しい資本主義という考え方の下で成長と分配の好循環を生み出すということを目標としております。そのことによりまして、しっかりと若者世代が未来に向けて展望を開けるようにすることが重要であると考えております。(発言する者あり)
○委員長(山本順三君) いいですか。 松野内閣官房長官。
○国務大臣(松野博一君) お答えをさせていただきます。 新自由主義的な考え方が先生御指摘の問題に関して主要な原因かどうかというお尋ねであるかと思いますけれども、新自由主義的な考え方の弊害として、中間層の所得が減少していること、格差や貧困が拡大すること、こういったことが挙げられております。 その結果として、先ほど野田大臣からもお話、答弁がございましたとおり、若者の結婚に関して展望が難しくなっているということにはつながっているかと思います。
○山下芳生君 答えていません。 新自由主義の弊害というのは岸田政権が言っているんです。その中に、非正規雇用を政治の責任として規制緩和の中で四割にまで増やした、そのことを弊害の中に入れるのか、入れないのか。
○国務大臣(松野博一君) 岸田内閣の施策として、今般、人への投資について抜本的に強化をしていきたいという施策を……(発言する者あり)
○委員長(山本順三君) 御静粛に願います。答弁中。
○国務大臣(松野博一君) 掲げております。 三年間で四千億円規模の施策パッケージを創設する等、非正規雇用の方を含め、しっかりと再就職や正社員化に向けた支援を強化をしていくということを掲げさせていただいているところであります。(発言する者あり)
○委員長(山本順三君) いいですか。 じゃ、松野内閣官房長官。
○国務大臣(松野博一君) お答えをさせていただきます。 非正規雇用の増大自体が弊害かと御質問であれば、直接的に非正規雇用の増大を単に弊害とだけ言えるかといえば、様々な見方があるんだろうというふうに考えております。
○山下芳生君 よく分かりました。新自由主義の弊害の中に非正規雇用を四割に増やしたことは含まれないということが岸田政権の見解だと。とんでもないですよ。そんな見解で対策ができるはずないじゃないですか。どうやって少子化を止めるんですか。それが原因ですよ。 もう一つ聞きたいと思います。萩生田大臣に来ていただいております。 資料七は、自動車産業における非正規化が品質と技能形成に及ぼす影響について調査研究した論文です。 非正規労働者に対しては教育訓練は必要に応じてであり、本来の統合型技能形成とはなっていない、非正規化に伴って定着化、チームワークの問題が顕著となり、品質の維持向上の問題も多くなるとあります。 萩生田経産大臣、認識と対策を伺いたい。
○国務大臣(萩生田光一君) 企業の産業競争力強化の観点から、非正規雇用者を含めた人材育成は不可欠だと思っております。働き方改革関連法案において、同一企業・団体における正規雇用者と非正規雇用者の不合理な待遇差を禁止しており、企業は雇用形態にかかわらず必要な人材育成を行うことが義務付けられていると承知しております。 その上で、今般、政府として、人への投資の抜本強化に取り組むべく、三年間で四千億円規模の施策パッケージを創設し、民間ニーズを反映しつつ、非正規雇用者を含めた人材育成強化に推進してまいりたいと思います。 引き続き、関係省庁と連携しながら、企業の人材育成の推進に取り組んでまいりたいと思います。
○山下芳生君 示した調査は、自動車企業のグループの生産職場の千人を超える職場長から聞いた結果なんですよ。非正規雇用の増大が品質と技能形成に悪影響を及ぼしていると。この認識と対策を聞いたんです。
○国務大臣(萩生田光一君) この職場の方はそういうふうに思われたんだと思います。 したがって、非正規の方であっても、これ人材育成していくのは当然です。そういう意味では、この会社が必要に応じてということであれば、これはまさに働き方改革の関連法案に合っているものだとは思いません。
○山下芳生君 私、自動車以外の製造の現場の労働者の声を聞きました。熟練労働者は、非正規に教えても彼らはすぐいなくなる、非正規の若者は教わっても長くいられない。技能、技術の継承のモチベーションが教える方も教わる方も下がっちゃうというのが非正規の増大の現場への影響なんです。その認識ありませんか。
○国務大臣(萩生田光一君) 全ての職場でそうかと言われるとちょっと分からないんですけれど、そういう一面は否定できない部分あると思います。
○山下芳生君 そういう認識で経済産業の発展ができるのかなと私は思わざるを得ません。こういう結果が出ているんですからね。 私は、この結論として、正規雇用への道を開くということも言われております。正規雇用、増やすべきじゃありませんか。
○国務大臣(萩生田光一君) 先ほど申し上げたように、同一企業・団体における正規雇用者と非正規雇用者の不合理な待遇差を禁止しておりますので、企業は雇用形態にかかわらず必要な人材育成を行うことが義務付けられていると承知しております。
○山下芳生君 同一労働同一賃金は大事なんですけどね、技能の継承のためには長期に安定して働いてもらうことが何よりも大事なんです。さっき言いました。 資料八、見てください。日本の非正規雇用の多さは異常なんですよ。この非正規雇用の増大は少子化の主要因となって、物づくりにもマイナスとなっております。 非正規から正規への転換に本気で取り組むこと、仮に非正規で働いていても暮らせる賃金など、正規との均等待遇を……
○委員長(山本順三君) 時間が参っておりますので、おまとめください。
○山下芳生君 直ちに保障することを求めて、質問を終わります。
○委員長(山本順三君) 以上で山下芳生君の質疑は終了いたしました。(拍手) 本日はこれにて散会いたします。 午後五時十二分散会