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第208回国会参議院2022/03/08

農林水産委員会 第2号

発言数
225 件
登壇者
23 名
会派数
8
開催日
2022/03/08

会議録

長谷川岳自由民主党・国民の声

○委員長(長谷川岳君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。  政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  農林水産に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、消費者庁審議官片岡進君外十一名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

長谷川岳自由民主党・国民の声

○委員長(長谷川岳君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

長谷川岳自由民主党・国民の声

○委員長(長谷川岳君) 農林水産に関する調査を議題とし、令和四年度の農林水産行政の基本施策に関する件について質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

酒井庸行自由民主党・国民の声

○酒井庸行君 おはようございます。自由民主党の酒井庸行でございます。  コロナの感染がなかなか収まらず、まん延防止措置が延長をされました。この感染によってたくさんの方がお亡くなりになられておりますけれども、心から御冥福をお祈り申し上げるとともに、感染された方が今もいらっしゃいます。お見舞いを申し上げたいというふうに思います。  そして、いわゆる医療従事者の方を始めとして、現場でされている方々がたくさんいらっしゃいますけれども、この方々にも心から感謝を申し上げたいというふうに思っております。  そして、御承知のとおり、ロシア軍がウクライナへの侵攻をしています。ニュースを見るたんびに悲しくなりますけれども、本当に犠牲になった方々に哀悼の意を表したいというふうに思いますし、また、けがをされたり、家がなくなったりして大変な目に遭っていらっしゃいます。この方々にも心からお見舞いを申し上げたいというふうに思います。  今回のロシア軍のウクライナ侵攻というのは、力によって一方的に現状を変更するということでありますけれども、これは、欧州だけではなくて、国際社会の秩序の根幹をそれこそ揺るがしかねない深刻な行為であると私は思います。明白な国際法の違反だというふうに思います。皆さんもそうでしょうけれども、断じて許すことはできません。厳しく非難をしたいというふうに思います。  そして、両国民が、一人一人の命が犠牲になっています。私はこれは改めて肝に銘じておかなければならないというふうに感じます。私たちもでき得る限りの努力をしていくことが必要だと思いますし、一刻も早くこの状況から脱して平穏な生活が取り戻すことを願ってやみません。  それでは、質問に入ります。  それでは、初めにロシアによるウクライナ侵攻、影響についてでございますけれども、御承知のとおり、原油価格や穀物価格が上昇する動きを見せております。国際貿易や国際相場の動向に大変非常に厳しい状況があって、これについては注意が必要であるというふうに思われます。ウクライナ、ロシア両国の輸出、輸入の資料を農林水産省からいただきました。  我が国の食料供給に対しての質問ですけれども、これは藤木先生からも、皆さんからも質問があると思いますので、私からは要望をさせていただきたいというふうに思います。大臣を始めとして、これに関しては日本の経済にも大きな影響を与えるということになってまいりますので、しっかりとした対策、対応を要望しておきたいというふうに思っております。  そうした動きの中で、食料安全保障に関しての質問ですけれども、昨年の七月に緊急事態食料安全保障指針というのが改正をされました。安定的な食料供給の確保に懸念が生じるいわゆる前段階において、情報収集、発信等の必要な取組を実施すると、早期の注意段階を新設したと伺っております。また、新設したと同時に、輸入農産物の国際価格や海上運賃の動向を踏まえて、昨年の七月の一日から早期の注意段階を適用したとも伺っております。昨年の七月の時点に比べて、現下の情勢は大変に厳しくなってきております。御承知のとおりだと思います。  今後、更に厳しくなっていくことが考えられます。必要以上に国民の感情をあおるということはしたくはありませんけれども、緊急事態ということを常として考えるならば、国際市場において穀物の物価が更に急騰し、あるいは供給が不足するという事態になってからは、そうなってから次の対応をするということでは間に合わないというふうに思います。十分に情報を収集し、広くリスクを分析して警戒を強めておく必要があるというふうに考えますけれども、政府の御意見を伺いたいと思います。簡潔にお願い申し上げます。

安東隆農林水産省大臣官房総括審議官

○政府参考人(安東隆君) お答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、新型コロナなど新たなリスクの発生、主要穀物の国際価格や海上運賃の上昇などの状況を踏まえ、昨年七月に緊急事態食料安全保障指針を改正して早期注意段階を新設し、即時適用したところでございます。  ウクライナ情勢が緊迫化し、特に小麦はシカゴ相場で史上最高値を更新するなど、穀物価格が高い水準の中で不安定な動きを見せるなどの状況を踏まえ、現在も早期注意段階を継続しており、具体的には関係省庁や調査会社等と連携した情報収集、分析、商社や業界団体との意見交換、特設ホームページ等相談窓口の設置などの取組を重点的に行っております。  これにより、安定的な食料供給の確保への懸念が生じるよりも前の段階から情報の収集、分析や関係者への情報共有が可能となっており、引き続き取組の充実に努めてまいります。

酒井庸行自由民主党・国民の声

○酒井庸行君 ありがとうございます。  今のお話を踏まえて、農林水産省には的確に対応していっていただきたいというふうに思います。  次の質問に移ります。  今日は所信質疑でありますので、私は全般的な意味で質問をさせていただきたいというふうに思います。  大臣、私からは、日本における農業の果たす役割ということについてお伺いをいたしたいと思います。  金子大臣は、所信の中で、人口減少に伴うマーケットの縮小や農林漁業者の減少、高齢化など、また、国内外で重要性が高まっている気候変動の課題、問題にも適切に対応していくことが求められているというふうにおっしゃっておられます。そのとおりだと私も思います。そして、我が国の農林水産業は地域経済やコミュニティーを支えており、その営みを通じて、国土の保全、景観維持等の多面的機能を発揮しており、さらに、生産基盤を強化し、農林水産業の成長産業化を推進するということでありました。  私は、農林水産業や農山漁村が多面的機能を維持、発揮していると本当に言い切れるか疑問であります。そして、成長産業化という言葉が少し引っかかりました。産業化することで日本の農業というのはどうなるのかなと、しっくりこないんです。農業が産業化すると言い切っていいのかということも私は疑問に思います。  私の家も農家でありまして、農業を営んで実はおりました。ですので、田んぼの土や、それこそ畑の土は私の体の中にしみ込んでいます。小さい頃から、昔のことですから小さい頃から母に連れられて毎日、毎日ですよ、畑や田んぼにずっと行って遊んでとやっていくことがありました。もうよちよち歩きのときからでしたけれども、米や麦や野菜はもちろんでありましたけれども、鶏、豚、ヤギ、それも飼っていました。もう小学生に入った頃には自分でヤギの乳を搾って飲んでいました。余りおいしいものではありませんけれども、そんなふうに覚えています。本当に何でもやってきました。  それから東京でサラリーマンをやったりしたものですから、現場を離れてしまって、そしてまた私の家の方も都市化になって農業もやれない状態になってきたというのが本当のところなんですけれども、でも、この間実は帰ったときに、屋敷の中の、母がやっていた畑がちょっとあるものですから、それがそのままなものですから、昔の耕運機を出して、久々に耕運機を動かして畑を起こし、起こしたというか耕した、耕しました。なかなか気持ちがいいものだというふうに思いましたけれども、そういうことをしながら、地元に帰ると農家の人たちが、酒井さん、もう俺また田んぼをやめるよと、アパートを造るよと、マンション造るよという話が実は出てきます。  そんないろんなところの現状の話を聞いてまいりますと、これは実際問題として、これからの農業の現状とか将来というものを一遍真剣にもっと深く考えなきゃいかぬだろうというふうに実は思って、この農林水産委員会を希望いたしました。  今国会の提出予定の法案を勉強しながら改めて感じるんですけれども、農業って何なんだろうというふうに実は思います。私が経験をして思い描いてきた農業の姿とちょっとずれているのかなというふうに思いますし、私がずれているのかと思いながら、いや、でも今の農業の政策って本当にずれているんじゃないかというふうにも実は感じています。  そこで、大臣に、日本の農業の果たす役割というのは何なんだろうということを、大臣、まあいろいろあるでしょうけれども、よろしく御返答をお願いしたいと思います。

金子原二郎自由民主党・国民の声農林水産大臣

○国務大臣(金子原二郎君) 所信でも述べたとおり、我が国の農林水産業は、関連産業である食品産業などとともに、国民の皆様に食料や木材を安定供給して地域の経済やコミュニティーを支えております。また、その営みを通じて国土の保全、景観の維持等の多面的機能を発揮しております。  さらに、食品産業は、全産業の就業者数の二〇二〇年の統計を見ますと一二%を占めておりまして、各都道府県の平成三十年度の統計を見てみますと、沖縄が五三・一%、北海道は四七・七%と、全製造業の従業員数のうちの約半数を食品製造業が占める県もあるなど、地域経済において雇用を生み出す重要な役割を果たしております。  このような地域経済に重要な農林水産業や食品産業の振興に向けて、引き続き、地域に寄り添い、現場を注視しながら農林水産大臣として誠心誠意努めてまいりたいと思います。

酒井庸行自由民主党・国民の声

○酒井庸行君 大臣、ありがとうございました。  そこで、大臣、もうちょっと考えていただければ有り難いんです。  ちょっと少し話が長くなりますけれども、一九六〇年代から一九七〇年代というのにかけて、日本の農業というのはいわゆる基本的な構造が変わったというふうに思います。御承知のとおりだと思いますけれども、社会自体が農業を中心とした社会から工業を中心とした社会に変わりました。いわゆる高度成長時代に入っていくわけですけれども、すなわち農産物の物流の仕組みというのが工業のいわゆる仕組みの中に取り込まれていくんです。  お分かりいただけると思いますけれども、この辺りから自給率というのも下がってまいります。それはということは、飼料や穀物や食べ物の輸入がどんどん増えていって、いろんな食材によって食べ物が変わりました。  この頃、いわゆる一九六九年からちょうど米の生産調整が行われるようになりましたよね。つまり、お米を食べなくなっちゃった、余っちゃったということからそういうことができたわけですけれども、本来は、農家は、私たちもそうでしたけれども、豊作になれば、あっ、今年も豊作だと喜ぶんですね。ところが、この頃から、もう豊作だと困っちゃうんですね。そういう状態になった。これはもう本当に、お米が日本の社会と文化にとって本当は象徴的な作物であるんだけれども、そこでもう変わってきちゃったと、違ってきたという状況が起きていました。  これは、実は大変なことだと私は思います、農業にとっては。でも、これをそのときに感じた人というのは、大変なことになるぞと感じた人ってほとんどいないと思う。私も感じませんでした、実は。今になってそれこそいろんなことが言えるんですけれども、そんなことだというふうに思います。  農業問題を工業社会の中でどう考えるかという点で、経済システムの中で消費者が選べるというのは実際限定されているという話が実はありました。どのようなものを食べるかということは、どのようなものを作るか、そして作ってもらうかということですよね。何を作るかを決定するのは消費者でもなければ生産者でもないという話なんです。それはおかしいと私は思います。  それは、なぜかというと、流通業、それから小売業あるいは大きな食品関連産業や国によってほぼ決められてしまうというんです。生産者は、おいしいものを作ることはもちろんですけれども、効率のいいものを作るということが強制されるような時代になった、仕組みになってきたということです。これは、工業社会へ食料を供給するために農家が利用されているというふうにも考えることができるということです。工業製品によって人間はより便利になって、生活の恩恵を受けて、とってもいいんですけれども、だけど工業製品で人間が生きられるわけじゃないと私は思います。  余り時間もありませんので簡単にまた話をしていきますけれども、農業というのは、私の子供の頃から培われたとは言いませんけれども、実感として思うのは、生きていくことだとか自然観だとか人生観だとか、物の考え方にまで深く私は踏み込んでいるというふうに、染み付いているというふうに思います。  今この社会の中で、AIやIoTやデジタル社会が成熟期に入ってまいります。経済システムが大きく変わって、それから社会構造も変わります。社会が大きく変化していく中で、バランスを非常に重んじて、必然的にですよ、人間が間違った方向に向かわないDNAを養っているのは私は農業だというふうに思います。間違いないと私は思います。  その農業というのをいろいろ勉強して資料で調べました。農林水産省の中の農林行政史にこう書いてあります。農業のその社会的特色は、人間労働の組織のされ方によって決められると記されているんです。このことをよく考えなければいけないと私は思います。そして、ある本には、農業は人間と自然との共同作として培われた自然技であるというふうにもあります。これは、農業がいわゆる文明の基盤となっていることを意味しているということなんじゃないかなと私は思いますし、つまり、それはそのとおりだというふうに思います。  五十年近く続いた減反政策でありますけれども、一九七〇年の時点で、このときに工業社会というものをしっかり捉えていたら、つまり米の市場経済化というのを実行していれば、生産調整や減反調整なんてやらなくてよかったという意見が実は多くあります。小沼さんはそれこそ経産省出だからそんなふうによく分かっていると思いますけれども、本当の問題というのは米価や生産調整の問題じゃないんだと。先ほども言いましたけれども、農業社会が工業社会に利用されて、つまり農業の仕組みが変わったことによるというふうに思います。  いい米を作るから売るんではないんです。政府が作れと言うから米を、言うから米を作ると。政府に買い取ってもらって、本当ならもっと米を作りたいんだけれども、その分だけ補償してくれるなら生産調整に協力するのがいいということになる。これでは、いわゆる私たちからすると、五穀豊穣をやってきた、それこそ新嘗祭をやって、神社で、何のためのあれなんだということにもなってきて、つまり農業というのの農民の意識が壊れていくことにもなってしまってきているというのも事実だと私は思います。  価格補償をすることで農業の持つ意味というのが変化していったんです。先ほども言いましたが、そうなります。それは、作物を作る意識を失うということにもなるし、魅力がなくなるということにもなる。補償金よりも、だって、会社へ行って給料もらった方が安心して安定した生活ができるということになっちゃうからですよ。  先祖がこうしたものを、ちゃんと培ってきたものを、その田んぼやその土地というのを、本当にこういうことを考えると何だったんだろうというふうに思うんです。農業補償がもたらす数々の問題、課題というのは、農業というものを何か改めて考えなきゃいけないというふうに私は思っています。だから、先ほど言いましたように、農業の産業化と言い切っていいのかというのが疑問を感ずるということなんです。  もう時間がありませんので、申し上げます。  田名部委員からも予算委員会でありました。この十年が非常に厳しいときだと。何とかしないと、それこそ農村は終わるし、農業自体も終わるということになってしまうと。人・農地プランは、食料・農業・農村基本法の理念の実現に向けて、農業生産の維持増大と効率的な、安定的な農業経営が農業生産の担当部分を担う農業構造を確立するための、地域が主体となって中長期的なビジョン、目標、活動を定めたものであるというふうに書いてあります。私は、今回の法案の、提出予定の法案を見ても、地域が主体となっているというふうに書いてあるけれども、ちょっと疑問です。  それからもう一つ、また、農業構造を確立するというふうに書いてあるけれども、確立するんですか。私は違うと思います。農業構造って変化していくんだから、構築していくんだというのが本当だと私は思います。  そういう意味で、農業というのは何なんだというふうに思っています。大臣も、時間がなくなりましたのでここでお話しさせていただきますけれども、この点をよく踏まえてまたお考えいただいて、農林水産省もそうですけれども、農業というものを本当に真剣にここで考える時期だと私は思っています。それは、農業者もそうですし、やはり国民全体が考えなきゃいけない、社会全体の問題という大きな問題だというふうに思っておりますので、そのことをお話をして終わります。  以上です。ありがとうございました。

藤木眞也自由民主党・国民の声

○藤木眞也君 おはようございます。自民党の藤木眞也です。  昨日の夕方、私、電話を聞いて驚いたんですけど、金子大臣が今期で引退をされるというお話を聞きました。非常に驚いておりますけれども、この農林水産大臣としての今の役職というのはしっかりお務めいただけるということでよろしいんでしょうか。

金子原二郎自由民主党・国民の声農林水産大臣

○国務大臣(金子原二郎君) 昨日、私事で大変皆さん方にいろいろな御心配をお掛けし、大変申し訳ないと思っております。ただ、かねてから私が自分で考えておった考え方に基づきまして、昨日あのような行動を取らせていただいた次第でございます。  一番やっぱりそのとき考えたことは、農林水産大臣としての務めを果たすことができるかなと。迷惑を掛ける、役所にも迷惑を掛けることになる、また、農林水産省全体のいろいろな問題についていろいろな問題が出てこないかということもいろいろと考えました。  そういう中で、任期としては一応七月まであるわけですので、精いっぱい、今回法案もたくさん出ていますので、それは必ず私が自分でやり遂げなきゃいけないという気持ちで今おります。  事前に総理にもよく相談した結果、いろいろとそういったことで、続けてこの業務を続けるということで御理解をいただいておりますので、今後、支障がないように精いっぱい頑張っていきたいというふうに思っていますので、よろしくお願いいたします。

藤木眞也自由民主党・国民の声

○藤木眞也君 安心をいたしました。今非常に農業現場厳しい状況にある中で、やはり日本の農林水産行政を一手に束ねていらっしゃる大臣の動向というのは、現場の皆さんにとっても非常に心配なことだろうと思います。是非、全力でこの職を全うしていただきたいと思います。  先ほど言いましたけれども、本当に今農業の現場、大変厳しい状況にございます。高齢化や担い手不足による生産基盤の弱体化、そして自然災害の頻発化、またコロナ禍という、本当にこれでもかこれでもかというような追い打ちを掛けられる中で、特にこのコロナの影響で価格が非常に、農産物の価格、下落をしております。この二年間、安値でずうっと農家の皆さん方もどうにか持ちこたえていらっしゃる中に、昨今の資材の高騰、これが発生をいたしております。  肥料や燃料、そしてまた家畜の飼料と、本当にこれまでにない高騰を見せているんですけれども、この生産資材というのは食料を生産していく上では欠かすことのできない大事なものだと思ってございます。  まずは、現在及び当面の生産資材の供給、そして確保の状況について、農林水産省の御見解をお聞かせいただければと思います。

平形雄策農林水産省農産局長

○政府参考人(平形雄策君) お答えいたします。  委員御指摘のとおり、肥料を含む生産資材は農業生産のために不可欠なものでございます。  ただ、昨年秋以降、化学肥料の原料の国際価格が上昇する中で、主な輸入先国であります中国からの輸入、これにも停滞が見られるところでございます。  このような状況の下で、農林水産省から全農、商社に対して、例えばリン安であれば、モロッコ等の代替国からの肥料原料の協調買入れ、これを進めるように要請をいたしまして、全農等の取組の結果、本年の春用肥料につきましては例年並みに近い供給量が確保できる見込みとなっております。また、塩化カリにつきましても、ロシア、ベラルーシから一部を輸入しておりますけれども、本年の春用肥料につきましては全農、商社の取組によりましてカナダ等から既に一定の原料を確保している状況でございます。

藤木眞也自由民主党・国民の声

○藤木眞也君 非常に現場の皆さん心配をされているというのが、もう率直にひしひしと伝わってきます。やはり、今後のことを考えて、先手先手で農林水産省には動いていただきたいと思います。  私も全農の方からは直接お話を聞かせていただいておりますが、代替先からの資材の調達に必死に取り組まれているということを承知しております。まずは、当面必要になる生産資材の確保について、引き続き、状況をしっかりと農林水産省には把握をしていただいて、必要なサポートをお願いしたいというふうに思います。  次に、生産資材の高騰が農業経営を圧迫している現状についてお話をいたします。  輸入食品等は値上げラッシュが続いていますが、国産農産物はなかなか価格を上げることができないという状況にございます。そうした中で、生産コストばかりが増大をし、私も今全国を回らせていただいておりますけれども、特にこの年明けぐらいからになりますが、いろいろな多くの組合長さん方から離農という言葉を非常に耳にするようになりました。私、本当にこれ、いよいよ最悪の事態に突入するんじゃないかなというような危機感を持っております。  もう是非ともそういうことにならないように努力をいただきたいと思いますし、原油価格の高騰に対しては、先般、新たな緊急対策というのが国の方から公表されましたが、肥料や飼料などの価格高騰に対して現在どのような対策が措置されているのかをお聞かせいただきたいということと、なかなか先行きが見えない中でのこの原料調達に対して、農林水産省としてどのように取り組んでいかれるのかということをお聞かせいただければと思います。

平形雄策農林水産省農産局長

○政府参考人(平形雄策君) 委員御指摘のとおり、昨年来、原油ばかりではなくて、肥料、飼料といった農業生産に必要な資材の調達コストも、穀物相場、それから海上運賃の高騰等を背景に増大をしております。  農林水産省としては、これらの影響を緩和するために、一つは、農業現場に対しまして、土壌診断の実施ですとか堆肥の国内資源の利用拡大など、化学肥料の節減等に資する取組への支援を令和三年度の補正予算で措置をするということをしております。また、畜産農家に対しましては、配合飼料価格高騰の影響を緩和する補填金を交付する制度を着実に実施をしているところでございます。  また、さらに、春用肥料につきましては一定の原料は確保いたしましたが、今後、秋用肥料を始めとした肥料供給の安定化に向けましては、先ほど申しました全農、商社、それから肥料メーカー等の関係事業者、それから他省庁も含めた関係省庁と連携をして、輸入先国の多角化を含め、あらゆる方策を検討してまいりたいと考えております。

藤木眞也自由民主党・国民の声

○藤木眞也君 非常に危ない緊急事態だと思います。是非、全力を挙げて、資材の確保に向けてはお取組をお願いしたいと思います。  さらに、今後は、世界的な人口の増加や新興国の経済成長、緊迫するウクライナ情勢などを踏まえれば、今回の影響は一時的なものではなく、今後もこの資材価格の高止まりや供給がショートしてしまうというようなリスクがはらんでいます。当面の対策も重要ですが、中長期を見据えて、生産資材の海外への過度な依存からの脱却を目指す、国内資源の有効活用や効率的な利用に向けた技術開発などを大胆に推進、支援していくことも非常に重要だと考えております。  特に、限られた量にはなると思いますけども、この国内資源というのは急々に右から左に使えるようになるという品物は少ないと思います。やはり、それなりのイノベーション等々を経ていかないことには使いにくいんではないかなと思いますので、そういった今後の目標についてお話をお聞かせいただければと思います。

下野六太公明党農林水産大臣政務官

○大臣政務官(下野六太君) 御質問ありがとうございます。お答えいたします。  昨年五月に策定したみどりの食料システム戦略においては、二〇五〇年までに輸入原料に依存する化学肥料の使用量を三割削減すること等を目標として掲げており、この目標の実現に向けては生産資材の海外への依存の低減を図ること等が重要と考えております。本戦略も踏まえ、輸入肥料原料について、家畜排せつ物や下水汚泥等の国内資源の有効活用による代替等を進めることや、飼料について、飼料用トウモロコシ等の自給飼料の生産拡大を推進すること等の取組を進めることが重要だと考えております。  この実現に向けて、令和三年度補正予算及び令和四年度予算において、土づくりや化学肥料の低減に資する地域ぐるみでの取組の後押し、水田を活用した飼料生産の拡大や飼料生産組織の機能強化、現場の農業者等が活用する技術開発の促進等に必要な予算を計上しております。  引き続き、生産者や地方自治体、生産資材の関係事業者等と連携し、生産資材供給の安定化に向けた取組を推進してまいります。

藤木眞也自由民主党・国民の声

○藤木眞也君 是非しっかりと、そういった取組、前進をさせていただきたいと思います。  それでは、質問を変えて、金子大臣は所信表明において、農業者の減少や高齢化が進む中で農業の成長産業化や所得の増大を更に進めていくためには、担い手の育成確保と生産基盤の強化が何よりも重要だと述べられました。私も、規模を拡大して立派な担い手をつくっていく、所得を増大していくことには、これ非常に大事なことだと思っておりますし、否定をするものではございません。しかし、現場ではこういった現状の規模を維持していくだけでも困難な状況にあるというのが実情です。  また、農業という産業は立派な担い手一人で成り立つというようなものではございません。水路や畦畔の管理など、中小・家族経営や半農半Xの方々などと一緒に支え合っていかなければ農業は継続できず、地域も守ることができないと思っております。  成長だけでなく、いかに持続可能な農業、地域づくりを行っていくかが重要だと考えますが、今後の目指すべき農業構造の姿について、農林水産省の考えをお聞かせいただきたいと思います。

中村裕之自由民主党農林水産副大臣

○副大臣(中村裕之君) お答え申し上げます。  我が国農業が成長産業として持続的に発展していけるよう、農業経営体については、経営規模の大小や法人か家族経営かを問わず、意欲ある担い手を幅広く育成支援するとともに、中小・家族経営など多様な農業経営体が地域社会の維持に重要な役割を果たしていることに鑑みた支援を行っているところであります。  現在御審議いただいている令和四年度予算では、機械等の導入支援を行う農地利用効率化等支援交付金について、認定農業者等に加えまして、新たに地域における継続的な農地利用を図る者として市町村が認める者を含めて支援対象とすることとしております。また、中山間地域等の条件不利地域に対しては、中山間地域等直接支払交付金による営農継続等への支援をしつつ、中山間地農業ルネッサンス事業や中山間地域所得確保対策による地域の特色を生かした多様な取組への支援を行っているところです。さらに、産地生産基盤パワーアップ事業等により、高性能な機械の共同利用など、産地全体で行う取組への支援を行うこととしております。  藤木委員、本当に現場の声を聞いて、経営者の皆さんが危機感を持っていらっしゃると、離農も考えているという実情をお聞きになりながらの質問であります。それぞれの条件不利地も含めて、家族経営も含めて、みんな守っていかなければならないというふうに考えておりまして、今後も引き続き、地域の農業を担う方々等を農林水産省としてしっかり支えて支援をしてまいりたいと思います。

藤木眞也自由民主党・国民の声

○藤木眞也君 ありがとうございます。  今、副大臣言われたように、やはり多様な農業者の方々がしっかりと共存できる、そういった地域農業を守っていかなければいけないと思ってございますし、是非ともいろいろな国の施策というのをフル稼働していただきながら、やはりこの一定規模の数というのが私は農村には必要だと思います。是非、多様な農家の皆さん方が生き残れる、そういう農林水産行政を確立していただきたいというふうに思ってございます。  大分時間迫ってきましたけども、やはり私は、この数が必要だというのは、大規模経営の方々というのがなかなか小回りが利きにくいところがあるなというのを最近よく感じるときがございます。ただ、そういう小回りが利くというのが家族経営の方々にとっての強みだと思いますが、やはり、そういうところをやはりうまく整合性を取りながら地域農業守っていくことが大事だろうと思いますし、特に今、我が党でも食料安全保障についての検討が始まりました。持続可能な農業、そして持続可能な食料供給、これには欠かすことのできないのが私は農業者だと理解をしております。しっかりこの多様な農家の方を共存させていただくような政策を今後も進めていただければと思います。  最後に、これ通告していませんけども、今非常に緊迫化をしているこのウクライナ情勢ですね。  国外退避をされている避難民の方もいらっしゃいます。そしてまた、このウクライナに残って、今自国で、もうこの地で私はしっかり残るんだと言われる方もいらっしゃいます。どちらの方にも共通して言えることが、非常に食料が今逼迫をしてきたというような報道もなされているということでございます。  是非、国としての支援の中に、私はやはりこの食料の供給というのを農林水産省の方で検討していただいて、特にパック御飯、御飯を余り食べられる国ではないんですけれども、パック御飯というのは、そういう非常事態のときでも非常に効率的に、日もちも一定程度しますし、寒い地域ですので常温で保管ができるということであります。  是非、そういうところをこの際しっかり供給をしていただいて、やはり少しでもウクライナの方々のために貢献できないかということを、最後に農林水産省としてどのように考えられるかということをお聞かせいただければと思います。

金子原二郎自由民主党・国民の声農林水産大臣

○国務大臣(金子原二郎君) 大変悲惨な状況であることは、私たちも報道関係を見て本当に感じております。  今、藤木委員からお話がありましたような、どういうふうな援助ができるかというのは政府内部でいろいろと検討いたしていますので、そういった御意見があったということを踏まえて、いろいろお話をしながら我々としても検討していきたいというふうに思っております。

藤木眞也自由民主党・国民の声

○藤木眞也君 是非、このパック御飯であったり脱脂粉乳、私は有効に活用ができると思います。しっかり審議をしていただきたいと思います。  ありがとうございました。

田名部匡代立憲民主・社民

○田名部匡代君 おはようございます。立憲民主党の田名部匡代でございます。今日もよろしくお願いいたします。  まず、私、先般、予算委員会でも農林水産政策について取り上げさせていただきまして、ちょっとそのときの答弁の確認をさせていただきたいと思うんですけど、一点目は、私の方から漁業の問題を取り上げまして、日ロ交渉のことについて取り上げて、是非、いろいろと今後どういう影響が出るか分からないので、しっかりと支援をしていただきたいということに対して、総理からも、政府といたしましてしっかり情報提供を行うということと、変化に応じて支援をしていかなければならない、収入減少など様々な事態にも政府としてできる限りの支援を行う、こうした姿勢は重要であるという答弁だったんですね。重要なのは、姿勢を示していただくことではなくて、しっかり支援をしていただくということなので、大臣、そこを確認させていただきたいと思います。  今後、なかなか先々の見通し立てるのは難しいと思いますけれども、現場は不安を抱えていると思いますので、しっかりと政府としても責任持って支援をしていただくということでよろしいかどうか、御答弁お願いします。

金子原二郎自由民主党・国民の声農林水産大臣

○国務大臣(金子原二郎君) 日ロサケ・マス漁業交渉につきましては、四月から漁期に向けて現在関係者で連携して交渉を実施すべく調整しておるところであります。  現時点で影響について明確に見通すことは困難でありますが、状況を注視し、交渉が開催されなかった場合には、先日総理からも答弁しているとおり、収入減少などの様々な事態にもできる限りの支援を行うとの姿勢が重要であると認識をしております。  過去においても、いろんな漁業交渉とか、こういった問題はありましたので、そういった事例を見ながら、できるだけ、農林水産省としてもできる範囲の中で対応してまいりたいというふうに思っております。

田名部匡代立憲民主・社民

○田名部匡代君 ただでさえ、今漁業者の皆さん、漁獲量が減ったり魚価が安かったりと、非常に厳しい状況でありますので、今後しっかり事態を見守っていただいて適切な支援を行っていただきたいというふうに思います。  もう一点、ごめんなさい、通告をしておりませんが、今日長官いらしていただいているので、大臣でもいいんですけど、大臣、私、予算委員会で拿捕のことについて、拿捕、北方領土付近で日本の漁船が拿捕されているということについて取り上げました。  私の方からは、二〇二一年のケース取り上げて、日本の排他的経済水域内で操業していたことが確認された船が拿捕されている、二〇二〇年にも安全操業の枠組みで漁業を操業していた漁船も対象になって拿捕されているというような報道があった、こういうことがあるので、今のようなウクライナ情勢を踏まえて、危険が及ぶことがないようにしっかり情報提供していただきたいということを申し上げたんですが、大臣の方から、過去においてちょっと入っただけで拿捕されていますのでということで、多分大臣のおっしゃりたかった、ちょっと入っただけで拿捕されておりますので、多分おっしゃりたいことは違ったと思うので、誤解を与えてはいけませんから、ここでもし必要であれば答弁訂正されたらどうでしょう。

金子原二郎自由民主党・国民の声農林水産大臣

○国務大臣(金子原二郎君) 確かに、向こうに入るということはもう禁止されていますから、これは入らなくてもぎりぎりでそういった危険性がありますから、十分船に注意していただきたいという喚起を促しているという意味でございまして、ちょっと我々の常識とは違うところがいろいろ過去にあっておりますので、その辺については、今後とも各船とも操業には注意しながらやってくださいということについて各業界に通達を出しています。そういうことでございますので。

田名部匡代立憲民主・社民

○田名部匡代君 ありがとうございました。  次の質問に入ります。順番変えさせていただきます。  食料安全保障検討チームについて、まず大臣、食料安全保障、大臣にとって食料安全保障とは何か、どう重要と、重要とお考えかどうか、大臣のお考えをお聞かせをいただきたいと思います。

金子原二郎自由民主党・国民の声農林水産大臣

○国務大臣(金子原二郎君) お答えいたします。  食料安全保障は国の最も基本的な責務で、責務の一つでありまして、農林水産行政のほとんどがそのための取組であると考えています。  食料安全保障につきまして改めて述べるとすれば、国民の食料安定供給につきましては、食料・農業・農村基本法に基づきまして、国内の農業生産の増大を図ることを基本とし、これに輸入と備蓄とを適切に組み合わせて行うことといたしております。  新型コロナウイルスの世界的な蔓延やウクライナ情勢の緊迫等によりましてリスクが多様化する中で、将来にわたって食料を安定的に供給するためには、国内で生産できるものはできるだけ国内で生産することが重要であります。  このため、担い手確保や農地の集積、集約化によりまして国内産業の生産基盤強化を図るとともに、今後も拡大が見込まれる加工業務の需要や海外需要に対応した生産を進めてまいりたいと思います。  今後とも、これらの取組を着実に実施することによりまして食料安全保障を確立してまいります。

田名部匡代立憲民主・社民

○田名部匡代君 大臣の所信に食料安全保障について何か書かれていたでしょうか、述べられていたでしょうか。

安東隆農林水産省大臣官房総括審議官

○政府参考人(安東隆君) 食料安全保障とずばりの言葉はございませんけれども、基本的な考え方に食料の安定供給ということを述べさせていただいており、続けて、そのための施策として生産基盤の強化などを述べているところでございます。

田名部匡代立憲民主・社民

○田名部匡代君 いろんな読み方を、斜めに読んでも書いていなかったんですね、下から読んでも。  私は、食料安全保障、本当に大事だと思っていて、今与党の皆さんの中でも検討チーム立ち上がった。私も何度か委員会でも取り上げてきましたし、これからはやっぱり様々な政策を食料安全保障という観点の下でつくっていくことはとても大事だというふうに思っているんです。  農水省でも、大臣の御指示で食料安全保障検討チームが立ち上がったということでありますので、これは評価したいと思いますが、具体的にどのような指示を出されたのか、どういうことを検討されるのか、どういうメンバーで構成されているのか、スケジュール感はどういうことになっているのか、具体的に教えてください。

安東隆農林水産省大臣官房総括審議官

○政府参考人(安東隆君) お答え申し上げます。  国内では少子高齢化が進む一方、世界人口の増加や新興国の経済発展、頻発する自然災害や地球温暖化など、我が国の食料安全保障をめぐる状況は変化しています。  こうした状況を踏まえ、先月、大臣から、武部副大臣をチーム長とする食料安全保障に関する検討チームを立ち上げ、食料安全保障に関する施策全般について包括的な検証を行い、必要な対応策を検討するよう指示を受けたところでございます。  このチームは、武部副大臣をチーム長、中村副大臣をチーム長代理とし、宮崎政務官、下野政務官を副チーム長、さらには事務次官以下、全局長の幹部をメンバーとする構成となってございます。  この検討チームでは、食料安全保障に係る幅広いテーマについて、十分な時間を掛けて検討、検証を行っていく予定ですが、すぐに着手すべきとなったものについては速やかに施策につなげていきたいと考えてございます。

金子原二郎自由民主党・国民の声農林水産大臣

○国務大臣(金子原二郎君) 昨日、この答弁のことでちょっといろいろと話合いする中で、確かに具体的なものがないので、もう少し具体的にどういうふうなものをやったらいいかということについて、食料安全保障といったら全部が食料安全保障なんです、農林水産をやっている事業は。その中で、本当にこれでいいのか、これはもう少しやるべきじゃないかというふうに、各部それぞれ局によっていろいろな意見があると。だから、現在やられている問題について十分に検証して、そして足りないものは即やる、そういった対応を至急検討した方がいいので、もう少し、どういうものを検討するか、具体的に検討しなさいということを昨日指示をいたしたところでございます。

田名部匡代立憲民主・社民

○田名部匡代君 大臣、ありがとうございます。大臣、答弁書ではない大臣のリーダーシップを発揮していただきたいと思いますし、私も、いろいろとこれまでも自給率の向上といってもそれが達成できない、でも毎年自給率は目標立ててきたわけじゃないですか。なぜそれが達成できなかったのかということも含めていろいろ検証しなきゃいけないと思いますし、大臣おっしゃったように、じゃ何から手着けるかといったら、全てがやっぱり安全保障に関わってくることなので、やっぱりそこをしっかりと、どういうものを検討するのかということから始めていかないと、何か中途半端に終わっちゃうんじゃないかと思うんです。でも、本当に大事なことだと思っているので、これデータも大事ですし、まあ農水省ではまさか改ざんや隠蔽なんてことは今後もないと思いますけど、やっぱりデータはとっても大事ですよ。だから、そのデータの取り方も含めてしっかりやっていただきたいというふうに思うんです。  実態を的確に捉えた上で、これからの食料安全保障どうするのか。で、幅広く検討事項がある中でどういったことをまず検証していかなければならないのか。よく皆さんと相談していただいて、確実にそれ進めていただきたいと、そのように思っておりますので、よろしくお願いいたします。  安全保障、先ほど藤木先生から、ウクライナの難民への食料支援のこと、パック御飯などのことを取り上げられました。これも、受け入れるということだけでなかなかその具体的なことがまだ示されていませんから、是非早く受入れの環境、体制整えていただいて、そして食料のことについてもしっかり提供できるようにしていただきたいと思いますけど。  安全保障といえば、先般、人事院が国家公務員を表彰する人事院総裁賞、農水省の新型コロナ現地支援チーム、これ職域部門で受賞されたということで、おめでとうございます。中澤チーム長だったということですけど、これダイヤモンド・プリンセス号に隔離された乗客、乗務員へのバランスの取れた食料提供を行うということで、もうずっと泊まりで乗員、乗客の方々へのバランスの取れた食料提供取り組んでいただいたということで、まだコロナのその状況がいろいろと分からない中だったので御不安もあったと思いますし、御苦労も多かったと思います。もしかしたら、これを当たり前だとおっしゃる方もおられるかもしれないけれども、私は敬意を表したいというふうに思いますし、やっぱり、いざどんなときでも栄養のバランスの取れた食料を提供するということが私は国家の責任だと思っているので、予算委員会でも申し上げましたけど、国の食料安全保障が、最悪は芋を食べて何とかしのぐみたいなことでは駄目だと思うんですよ。だから、そういうことも含めて食料安全保障のその構築、取り組んでいただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。  次いで、水田活用交付金、直接支払交付金のことについて、ちょっと一言、今日は一言だけにします。  やっぱり現場の理解を得る、このことを丁寧にやるということはとても大事なことであって、それがきちんと伝わらないと誤解も生まれるし、反対の声も大きくなってくるというふうに思うんですよね。  今、農林水産省さんでも全国回って説明いただいているというふうに思います。是非、それは、大臣、やっぱり現場に正しい情報を伝えていくという努力は必要ですし、本来は、やっぱり期間が短かったと思うんですよ、周知するまでに。営農計画に間に合わないって私の地元でも農家の方おっしゃっていた。だから、本当はもっと事前に、どうしたらいいのかということについて丁寧に声を聞いて、相談受けてアドバイスしてあげてくれればよかったというふうに思うんですけど、これしっかりやっていただきたいと思います。  これからも、きちんと全国、現場回っていただいて、その皆さんに説明をするということ、約束していただけますか。

金子原二郎自由民主党・国民の声農林水産大臣

○国務大臣(金子原二郎君) 委員おっしゃるとおり、どんなにいい政策をやっても、現場に理解できないとこれは難しいですよ。  現場が協力することによって一つ一つのものが実現していくわけですから、そういった意味では、今回いろいろと各委員からいろいろな問題が今指摘されておりますので、そういったものを含めて、本省、地方農政局問わず、全国会議や産地ごとの意見交換を通じて、積極的に趣旨の説明をやったり、また、いろいろ問合せ等についても十分納得いくようなお答え出すように努力していきたいと思っております。

田名部匡代立憲民主・社民

○田名部匡代君 是非それはお願いしたいと思います。  私は、やっぱり現場の皆さんに、例えば国の出している補助金なりが、進めようとしている政策がどういった意味があるのか、なぜそれをするのかということをちゃんと理解してもらう必要があると思っているんです。  私は、これまで、やっぱり水田を水田として維持しなければならない、それは自給力の問題であり、そして多面的機能を維持するということであり、そういう基本的な方針の中で、だから皆さんお願いしますと、農地守っていただけますか、そういうことだったと思う。で、こういう国として進めようとしていることの政策の理解もちゃんとしてもらうことが必要で、私は、政策目的と違うことに、何というか、やっぱりそれは駄目なものは駄目なので、ちゃんとその駄目なことも農家の皆さんに知ってもらわなきゃいけないというふうにこれは思うんです、私はね。私はそう思います。だからこそ、国がなぜそれをやっているのかということをちゃんと知ってもらわなきゃいけないというふうに思うんです。  ただ一方で、今まで進めてきている政府の政策を見ると、水田を水田として守るということを本当に考えているのか、もうそうじゃなくてよくなっているのかというのは正直分からない、私にはちょっと余り伝わってこないんですね、どうしたいのか。だから、食料安全保障という観点の中で、どうしなきゃいけないのかということを明確にした上で、だから農家の皆さん、何とかこの農地守ってもらいたいんです、水田として維持してもらいたいんです、こういうことをちゃんと伝えた上で、どこにお金付けるのか、どこはやめていいのか、こういうことが食料安全保障の議論から生まれてくるんじゃないかなと思う。それを継ぎはぎだらけで何かしようと思ったら、どっかでつじつま合わなくなりますよ。  それでね、例えば今のこれも、まあ水田活用の直接支払交付金PR版に記載されているんですけど、政策目標、令和二年度PR版は飼料自給率の向上目標が令和七年度までに四〇%だったのが、令和三年度以降は令和十二年度までに三四%に変更されているんです。期限を五年延ばしたのに飼料自給率が下がっている。ちょっと意味が分からないので、この説明お願いします。

森健農林水産省畜産局長

○政府参考人(森健君) お答えいたします。  食料・農業・農村基本計画上の十年後の飼料自給率目標につきましては、御指摘のとおり、平成二十七年公表の基本計画では四〇%、令和二年公表の計画では三四%となっております。  これは、自給率につきましては、分母と分子というものがございますけれども、肉用牛等の飼養頭羽数の増加、これは分母の問題でございますが、さらに、食品ロス削減等によるエコフィード原料の発生抑制をこれを見込んでいる、これは分子の関係、さらに、近年の作付け動向も踏まえた生産努力目標の設定、これも分子の関係でございますが、こういったことによるものでございます。  令和二年度の飼料自給率、現在二五%ということでございますので、その向上に向けてしっかり取り組んでまいりたいというふうに考えております。

田名部匡代立憲民主・社民

○田名部匡代君 これ見ると、政策目標、飼料用米、米粉用米の生産を拡大といって、令和二年は飼料用米百十万トンだけど、令和三年度では飼料用米七十万トンになっているんですよね。ちょっとこれはどういうことですか。

平形雄策農林水産省農産局長

○政府参考人(平形雄策君) 委員御指摘のとおり、百十万トンだったものを七十万トンというふうに今回しているところなんではありますけれども、これはやはり実際にその飼料用米を生産してどのぐらいまで目的に対してというか、目標に対して実現できるかということを検証しながら設定をした、まあ百十万トンのときは初めて設定をしたときになりますので、それから実施をしてみて、現実的に、じゃ令和十二年のときにどういう目標がいいかという議論をして、その中で七十万トンという、ただ、七十万トンについても非常にその目標としては高いものがございまして、それに向けて今、主食用からの見直しということで転換を進めているところでございます。

田名部匡代立憲民主・社民

○田名部匡代君 高い目標を掲げ過ぎちゃったので現実的ではないから少し下げたけど、それでもまだ高い目標だなと思っているということですか。

平形雄策農林水産省農産局長

○政府参考人(平形雄策君) 目標の達成に向けて頑張ります。

田名部匡代立憲民主・社民

○田名部匡代君 あのですね、まず自給率のこともそうなんだけれども、まあ何というか、できない目標を掲げてもしようがないんだけど、やっぱりそれが必要だと思って数字設定したんだったらやっぱりそこに向かっていかなきゃいけないと思うんですよね。これ、自民党さんでも、平成三十年ですか、決議か何かされているんでしょうかね。米の需給と価格の安定及び水田フル活用を図るためには飼料用米推進が極めて重要であるということでありますし、そういうことも一つ一つがやっぱり私は食料安全保障の問題に懸かってくるんだろうというふうに思うんですよ。  だから、それを確立するためにどのぐらいが必要で、じゃ、それを実現するためには、農地や人や、どうしていかなきゃいけないのかということになってくると思うので、ちょっと高く掲げ過ぎたから下げようかという話ではなくて、目標に向かって頑張るっておっしゃったので頑張っていただきたいと思います。  目標に向かって頑張るには、私、これ予算委員会でも、農地、人、そして技術開発、こういったことが大事だと思いますということでお話をさせていただきました。  新規就農者育成総合対策、これは次世代人材育成、人を育てるということですけれども、この制度の趣旨、考え方について、ちょっと基本的なことですけど、お伺いしたいと思います。

光吉一農林水産省経営局長

○政府参考人(光吉一君) お答えいたします。  これまでも新規就農者の育成確保に向けた対策を実施してまいりました。しかし、この五年間で四十九歳以下の新規就農者が親元就農者の減少によりまして二〇%減少するなど、農業を担う人材の減少が続いているところでございます。  また、現行の、委員御指摘のありました農業次世代人材投資事業につきましては、新規就農者に対して毎年定額の資金を交付するという仕組みでございますけれども、経営開始六年目で所得が一千万円を超える方がいらっしゃる一方で、所得が百万円以下にとどまる方も半数を占めており、着実な経営発展を図ることが課題になっています。  一方で、新規就農者の育成がうまくいっている地域におきましては、新規就農者が抱えておられる技術面、経営面での様々な課題について都道府県や農業団体などの地域関係機関が総合的にサポートして、農業者の側で必要な初期投資をしっかり行った上で経営を発展させておられます。  このため、令和四年度予算におきましては、就農に向けた研修資金、経営開始資金、雇用就農の促進のための資金の交付などを引き続き行うとともに、新たに経営発展のための機械、施設等の導入を地方と連携して親元就農も含めて支援するとともに、伴走機関などによります研修向けの農場の整備ですとか先輩農業者による技術指導を行うなど、地域におけるサポート体制の充実も支援することとしたところでございます。

田名部匡代立憲民主・社民

○田名部匡代君 これ、当初、地方に二分の一負担を求めるということ、設計になっていたと思いますけど、なぜ地方に二分の一負担を求めようと思ったんでしょうか。

光吉一農林水産省経営局長

○政府参考人(光吉一君) お答えいたします。  新規就農者の方は、これからの我が国農業を支える大事な方でいらっしゃると同時に、地域農業における今後の重要な担い手でもいらっしゃいます。したがいまして、この観点から、新規就農対策につきまして、概算要求におきましては国と地方が一体となって支援することを要求したところでございます。  この施策の見直しにつきましては、毎年度の予算要求の一環でございますことから、ほかの事業と同様に、夏の概算要求後に都道府県などの関係者の方々に対して対策の内容ですとか趣旨とかについて説明を行ってまいりました。その後、地方の方のお声もお聞きをしながら関係方面と調整を進めた結果、概算決定におきましては、従来の事業を引き継ぐ形の就農に向けた研修資金、経営開始資金等について引き続き全額国費で支援するとともに、新たに措置します機械、施設等の導入支援について、これまでも独自に類似の取組をしてきた県が多い中で、県の取組を後押しするという形の予算を計上しているところでございます。

田名部匡代立憲民主・社民

○田名部匡代君 財政的なまあ負担もあるので、地方と二分の一ずつにしようと思ったけれども、地方からも反対の声が上がったからやめたみたいなことなんですかね。なぜ地方負担を、じゃ、やめようかとなったのは何でですか。

光吉一農林水産省経営局長

○政府参考人(光吉一君) お答えいたします。  そもそも概算要求のときに要求時点で、地方と国が一体となって支援するというふうに申し上げた理由につきましては先ほど申し上げたとおりでございます。  その結果、いろいろな御意見はもちろんございましたけれども、そういったお声を地方の方と話し合う中で、従来の事業を引き継ぐ部分については全額国費で引き続き実施をしようというふうな整理になったところでございます。

田名部匡代立憲民主・社民

○田名部匡代君 地方の負担がなくなったことはよかったんですよ。国でやっぱりちゃんと支援するべき、これ私たちが十年前、民主党政権でつくった青年就農給付金、やっぱり国が人材育成していこうと、しっかり支えようということですから。で、地方にこれ負担を求めたら、お金のあるところはやるかもしれないけれども、それはやれないところ、やらないところが出てきちゃう。人材育成に差が出るんじゃないかというのは、地方からも声上がっていたと思いますし、私たちもそのことは申し上げました。  しっかり国の責任でやってほしいと思うんですが、これ経営開始資金、これ今までは三年プラス二年、五年でしたよね。今三年になったんですか。なぜですか。

光吉一農林水産省経営局長

○政府参考人(光吉一君) お答えいたします。  現行の委員御指摘の次世代人材投資事業の経営開始型でございますけれども、所得が上がらない経営開始時期、一年から三年目につきましては年間百五十万円支援しまして、経営開始三年目終了後の中間評価におきまして、一定の目標水準をクリアした方に対して四年目、五年目に年間百二十万の支援を行うと、そういう仕組みにしております。  この現行事業につきましては、先ほど申し上げたように、経営開始六年目で所得が一千万円を超える方がいらっしゃる一方、所得が百万円以下にとどまる方というのも半数いらっしゃって、着実な経営発展が必要な状況でございます。  先ほど申し上げたように、一方、うまく新規就農者の育成がいっている地域では、新規就農者の方が必要な初期投資をしっかり行われた上で、周りの都道府県や団体などがサポートをして経営を発展させておられるところでございます。  このため、四年度予算におきましては、新たに経営発展の機械、施設等の導入ですとか、研修向けの農場の整備、先輩農業者による指導等の地域のサポート体制の充実、こういったことを支援することによりまして、新規就農者の方が所得を確保しやすいような仕組みを構築することに重点を置くことといたしまして、経営開始時の定額支援は三年を上限とすることとしたところでございます。

田名部匡代立憲民主・社民

○田名部匡代君 ちょっともう時間がないのでですけれど、やっぱりきちんと支援したことが農業を続けていただくことにちゃんとつながらなければならない、じゃ、どのぐらいで安定的な収入を得られて、まあこれ農業経営をやろうと思ったらやっぱり蓄えだって必要になってくる。それは、自分の家族のこと、家族を守るだとか家庭を守るだとか、いろいろあると思うんですけど、やっぱりそこが安定しないとなかなか定着してもらえないんじゃないかと思っているので、しっかり状況を、机の上で考えないで、現場が実態どうなっているかということはよく見て政策判断をしていただきたいというふうに思います。  この間、地元の東北町の町長さんが来たときに、農業が盛んな地域、まさに農業がなければ地域の発展もないと、観光が地方にとっては大事だというけれども、それだって、農業がしっかりしていなければ観光だって駄目になる、まさに全ての仕事が農業につながっているんだ。そこで住んでいる人たちは、これで生きていくという覚悟でやっている、そういう地域のことをちゃんと見てほしい、そんなことをおっしゃっておられました。私もその思いは重く受け止めたいというふうに思っておりますし、是非、今日、本当はもうちょっと食料安全保障のことをやりたかったんですけれど、また次回それは取り上げさせていただきますけれど、大臣の所信に入っておりませんでしたが、その考え方を持った所信だったとおっしゃるので、その言葉を信じて、是非、食料安全保障、真剣に取り組んでいただきたい、そのことを申し上げて、終わりたいと思います。  ありがとうございます。

小沼巧立憲民主・社民

○小沼巧君 立憲民主党の小沼巧です。  先ほど酒井先生から私の経産省の経験ありましたけれども、いろいろ産業構造の変化に伴って様々あるところでありますが、生まれも育ちも、今、私は野菜を一番作る町、鉾田市の出身でございますので、その農業が大事だと、農村地域が大事だという思いは一緒であります。  さて、今日は、金子大臣の所信に対する質疑ということでありますので、人生経験、大臣の二分の一未満でありますから恐縮ではございますが、議論は対等であろうということでお許しいただきまして、ちょっと所信に基づいて幾つか質問をさせていただきたいと思います。  ということで、取りあえず十年間ですね、通常国会における所信の表明の演説、全部見させていただきました。整理をしますと、時々において落としている項目、新規の項目というのがあるんですが、今日、事前に通告しておいた三つの観点について少し、なぜ今回の大臣所信から削除されたのかということの理由を伺いたいと思うんですね。  一つが、例えばJA改革です。JAグループの自己改革に農水省として協力しますよと言い続けたのが、今年はない。協力しないのかなと思うんですね。  六次産業化、過去八年間ずうっとやっていたんですけれども、令和二年度から六次産業化という答弁が、このときから落としています。やらないのかなという不安になりますね。  再生可能エネルギー、平成二十六年からずうっと長らく落としているところであります。二〇二二年、令和二年から、営農型の太陽光発電って経産省が相当優遇してやっているところでありますけれども、どうして農水省の所信にはないのかなということが疑問に思うんですね。  過去十年間の中でそういった三つのことを例えば落としておりますけれども、何ゆえにあえて言及しなかったのか、見解を伺います。

金子原二郎自由民主党・国民の声農林水産大臣

○国務大臣(金子原二郎君) 今回の所信表明におきましては、限られた時間の中で、我が国の農林水産業を将来にわたって持続可能なものとするための農林水産大臣としての私の基本的な考え方の一端を述べたものであります。  例えば、JAグループの自己改革、再生可能エネルギー、六次産業化、食料安全保障は、いずれも極めて重要な課題であると認識しております。これまでの取組を後退させることなく、しっかりと取り組んでいく決意であります。  所信に書いていなかったからといって、おろそかにするという気持ちは毛頭ございません。限られた中で書いていくわけですから、いろいろな継続性もあるでしょう、新規のものもあるでしょう。そういった中で、ポイント的にどういうものを強調したいかという中で書いているわけですから、書いていないからなんて、何も知らないということは絶対ありませんから、そこは信用していただきたいと思います。

小沼巧立憲民主・社民

○小沼巧君 ありがとうございます。  そのとおりだと思いますね。  ということなんですが、あえてこれは通告には言及しておりませんでした。次の質問に関係することに関係することなんで聞きたいと思うんですが、輸出と東日本大震災からの復興、これは十年間ずうっと継続しているんですね。でも、輸出と伴って言及していた数字があるんです。何かというと、生産農業所得なんですね。かつてずっと言ってきているんですね。生産農業所得は何年以来で過去最高水準を更新した、更新した。輸出についてはずっと言っている。輸出は今年もあります。しかし、生産農業所得に関して申し上げると、令和三年の頃から言及がなされておりません。恐らく過去最高額を更新しなくなったからだと思うんですね。  とすると、ちょっと都合が悪くなったら言わないようになっちゃうのではないかという疑念が覚えちゃうんですね。いかがでしょう。

安東隆農林水産省大臣官房総括審議官

○政府参考人(安東隆君) 事実をお答え申し上げます。  生産農業所得につきましては二〇二〇年が新しいんですけれども、前年に比べ二百十八億円増加して三兆三千億円となってございます。

小沼巧立憲民主・社民

○小沼巧君 ごめんなさい、かみ合っていないですね。何で言及しなくなったのかということについてでありますので。

安東隆農林水産省大臣官房総括審議官

○政府参考人(安東隆君) それは先ほど大臣からも申し上げたとおりかと存じます。

小沼巧立憲民主・社民

○小沼巧君 答えていないということがあるんですが、まあちょっと次のお話についてやっていきますので、議論、そこでもうちょっと詳しく議論していきたいと思うんです。  新しく付け加わった単語もありました。新しい資本主義という単語、これは新しく付け加わっておりますね。しかし、新しい資本主義というものは一体何なのか。予算委員会等々でも議論はされておりますが、正直、ストーリーとして、ロジックとして理解できているかといったら、そうは共通認識はなっていないのではないかと思うわけであります。  農林水産行政という分野に絞ってで構いませんので、その分野における新しい資本主義、その中身は一体何であるか、大臣の口からじゃないとなかなか言えないことだと思うんですね。是非ともお考えをお聞かせいただければ幸いであります。

金子原二郎自由民主党・国民の声農林水産大臣

○国務大臣(金子原二郎君) お答えいたしますが、農林水産業は、将来にわたって地域経済を支え、国民に豊かな食を提供していくためには、農林漁業者の減少や国内市場の縮小、気候変動への対応などの課題を克服していくことが必要であります。このような社会課題を解決しつつ、農林水産業を成長産業化し、その果実を農林漁業者に所得向上や農山漁村の活性化という形で実感していただき、更なる成長につなげていくことで、新しい資本主義の実現に貢献していく考えであります。  具体的には、年々拡大していく世界の食市場を獲得するための農林水産物・食品の輸出促進、みどりの食料システム戦略を踏まえた農林水産業のグリーン化、これらの施策の原動力となるスマート農林水産業の実現の施策を着実に推進してまいります。また、日本型直接支払制度や自然災害などの様々なリスクに対する収入保険制度等の着実な実施、農業を核とした経済活動と併せて、生活支援地域コミュニティーの維持に取り組む活動の支援などによりまして、多様な農林漁業者が安心して生産できる豊かな農林水産業を構築してまいります。

小沼巧立憲民主・社民

○小沼巧君 所信に書いてあることの、ちりばめられていらっしゃることをもう一回繰り返されたようにしか正直聞こえなくて、ますますちょっと分からないなというところの疑念が覚えたところでありますが、二つにちょっと分けて質問してみたいと思います。  一つが、実際に、じゃ、いろんなところの効果ですね、成長の実感がというところの効果については後ほどやりますが、前段の大本となる考え方についてお伺いしたいと思いました。  様々な課題解決だとかということをおっしゃっておりますけれども、私も平成の頃、そして西暦、便宜上西暦使いますと、十三年前かな、二〇〇九年、成長戦略というのを当時別の政権だったときに、様々スピーチなどなども書いたことがあるんですが、そのときと同じこと言っているんですね。いろんな社会の課題を解決することによって成長のエンジンにつなげていく、その果実を分配する。考え方が十三年前から変わっていないのではないか、農林水産業においてもということが疑念として一つ覚えました。  その意味で、新しい資本主義、農業における資本というのも一体何なのかなということもよく分かりませんけれども、成長戦略にするんだ、産業化にするんだ、それの農林水産行政における考え方といったものがいまいちまだしっくりこなくなってしまいましたので、ちょっと今の疑念に答えるような形で、大臣の方からもう一度ちゃんと御解説をいただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

金子原二郎自由民主党・国民の声農林水産大臣

○国務大臣(金子原二郎君) お答えいたします。  新しい資本主義は、気候変動問題といった社会課題を解決しながら力強い成長を実現するための経済社会の変革であるという認識の下、農林水産行政を展開しているところであります。このため、人口減少による国内市場の縮小を踏まえ、年々拡大していく世界の食市場を獲得するための農林水産物・食品の輸出促進、作業の省力化等を通じて農山漁村の高齢化の克服にもつながるスマート農林水産業の推進や、環境への負荷を軽減し生産力向上と両立する持続可能な農林水産業の構築を目指すみどりの食料システム戦略などの取組を強力に推進してまいります。  このような取組を通じて、将来にわたって持続可能な農林水産業を構築してまいります。

小沼巧立憲民主・社民

○小沼巧君 多分、これは政治家が多分定義しなきゃいけない問題だと思うんですね。なかなか、役所に書かせるということも結構限界があると思うんですよ。今やっているパーツパーツの取組を、議論を述べるというだけだと、これだけしっくりこないような状況になっているということの問題は解決しないと思いますし、そもそも正しい方向に進んでいるのかという議論になってきますので、そこについてはまたちょっと後ほどデータを用いながら議論してみたいと思います。  というデータのところになりますが、昨年、令和三年の四月の二十六日、参議院決算委員会におきまして、当時、農水大臣に対して議論をさせてもらったことがあります。  農業、農村全体の所得を今後十年間で倍増させるというような計画が平成二十五年に策定されたところでありますが、その目標達成はどうなっているんだということについて聞いたんですね。当時、委員長にもいろいろ御配慮いただきまして、ありがとうございました。そしたら、要すれば、目標達成は三割だということになっていたのであります。  あれから約一年弱たちました。農業、農村所得を倍増させるんだと言っていたこと、一年前は約、目標達成率、三割でありました。現状はどうなっているか。そして、今後の達成見込みというのはどうなっているのか。この点について、現在の見解をお願いします。

安東隆農林水産省大臣官房総括審議官

○政府参考人(安東隆君) 農業、農村の所得についてのお尋ねでございますけれども、農業所得については、平成二十五年で二・九兆円だったものが令和二年では三・三兆円となってございます。農村地域の関連所得につきましては、平成二十五年度で一・二兆円だったものが、これは直近の数字は令和元年度になりますけれども、二・二兆円まで増加をしてございます。  目標は令和七年八兆円でございますので、まだまだ間があると、開きがあるところでございまして、達成に向けて取組を更に加速していく必要があると認識してございます。

小沼巧立憲民主・社民

○小沼巧君 一年前と変わらない答弁ですね。  そのうち、一年前の令和元年における三・三兆円でしたので、生産農業所得に関しては一年弱たっても変わらない。数字は変わらないし、加速化していくような取組を進めるというのも、当時、野上農水大臣がおっしゃっていたところでありまして、全く変わっていないんだなと。一年間何をしていたのかな、本当に大丈夫なのかということを、正直、疑問として思わざるを得ないわけでありますね。新しい資本主義によって何か変わるのかなと思っても、今まで聞いてきたようなことばっかりが繰り返されている現状でありました。  ということで、ちょっと観点を変えて、もう一回、昨年度の議論も含めてということで聞いていきますが、さて、輸出は確かに伸びています。物すごく伸びています。年平均成長率に引き直すと、大体一〇%を超える成長率になっているんです。ちなみに、十年間で所得を倍増させようと思うと、年平均で七・二%の成長が必要です、複利計算だと。それには農業、農村全体の所得の伸びが出ていないし、生産農業所得ということに至っては全然成長ができていないという現状、厳しい現状があります。  輸出がたくさん増えるけれども、何ゆえに農業、農村所得を倍増するという方向に還元されていないのか。そもそも輸出を注目する、正しいことかもしれませんが、輸出だけで本当によいんだろうか。輸出以外で農業、農村所得の恩恵が裨益するような政策というのもあるのではないだろうか。これをちょっと考えなきゃいけない時期だと思いますが、その点について御見解をお伺いします。

安東隆農林水産省大臣官房総括審議官

○政府参考人(安東隆君) お答え申し上げます。  農業所得の増大を図るためには、農業生産額を増大させるとともに、生産コストを縮減させるための施策に総合的に取り組む必要がございます。  農業生産額の増大に向けては、輸出の拡大に向けた畜産物や果物の増産や、輸入品からの代替が見込まれる小麦、大豆、加工・業務用野菜等の需要に応じた生産拡大、加工食品や外食・中食向け原料の国産への切替えなどの取組を進めてまいります。  さらに、生産コストの縮減に向けては、農地の集積、集約化やスマート農業の社会実装による生産性の向上、良質かつ低価格な農業資材の供給や農産物流通確保の合理化等の取組を進めてまいります。  加えて、農村地域の関連所得の増大に向けては、地域資源からビジネスを生み出す農山漁村発イノベーションなど、更なる施策を推進してまいります。

小沼巧立憲民主・社民

○小沼巧君 パーツとしては、そういうことやるというのはいいと思うんですね。なんだけれども、輸出がこれだけ増えているのに何で農業、農村所得の向上には結び付いていないのかということを、これを問うているわけであります。  そういうことについて、答弁は、それは去年と一緒なので、もう聞いているんです、いいんですよ。で、それを加速化したとおっしゃっておきながら、今の全然生産農業所得も伸びていないという現状があるわけですわね。だとすれば、その答弁をし続けるということ自体を考え直さなきゃいけないのではないだろうかと思いますが、大臣、御見解いかがでしょう。

金子原二郎自由民主党・国民の声農林水産大臣

○国務大臣(金子原二郎君) 輸出が増えてきたのは最近なんですよね。それが所得に反映されていくというのは、タイムがちょっとずれると思います。したがって、今の統計の中に輸出が増えた分がどれだけ所得にプラスになったという数字は、現時点で見るのは私は今お話を聞いていて難しいんじゃないかなというふうに思っております。  しかし、結果的には、やっぱり肉とかそれぞれリンゴがそれだけ増えているんですから、従来なら国内で販売しなきゃいけないのが、国内では供給が大き過ぎて需要がないというと価格の問題が出てまいりますから、やっぱり輸出をすることによって、それだけ地域の生産拡大もできて、所得も結果的に上がって売上げも上がっているというふうに私は思いますので、まあ今後の推移を見守っていただきたいと思っております。

小沼巧立憲民主・社民

○小沼巧君 輸出が最近増えてきたのっていうのは多分違うんじゃないですかね。二〇一二年から確かに倍増しているとかってありますけど、毎年毎年一〇%ぐらいずつ増えていますよ、輸出は。だから、歴代の所信でも常に今年は過去最高額の輸出額を記録したって高らかにおっしゃるわけじゃないですか。どうぞ。

金子原二郎自由民主党・国民の声農林水産大臣

○国務大臣(金子原二郎君) 過去の輸出の数字を見ていただければ加工品が多かったと思うんですよね、非常に。最近になってそういった肉とかリンゴとかいろいろなものが出てきておりますので、ちょっと過去の統計を私今ここに持ち合わせていませんが、見させていただいたところでは非常にそういったものが多かったというふうには思っておりますけれども。

小沼巧立憲民主・社民

○小沼巧君 効果がないとは言っていませんので、誤解なさらないようにお願いいたしますね。輸出ということも大事ですけど、それ以外で本当に適切なのかということを問いたいわけでありまして、その観点からの議論をさせていただいているわけであります。  もう一個だけ申し上げると、この農業、農村所得ということの、とりわけ農村地域の関連所得について伺いますが、これは、実は実績値ではなくて推計値であるということだと理解しますが、事実関係、政府参考人で構いませんので御解説いただけますか。

安東隆農林水産省大臣官房総括審議官

○政府参考人(安東隆君) 農村地域関連所得につきましては、加工・直売、輸出、都市と農山漁村の交流、医福食農連携、地産地消、ICT活用・流通、バイオマス・再生可能エネルギーにつきまして、市場規模の伸び、過去の伸びを、これ最近どれも伸びている分野でございますので、それが一定程度続くと仮定し、その中での農村地域の取り分ということで試算をしてございます。

小沼巧立憲民主・社民

○小沼巧君 仮定の下での試算なんですね。つまり、農村地域の関連所得が大事だ。大事だと思いますよ。その中のコンポーネントに輸出がありの、バイオマス・再生可能エネルギーがありのというような構図になっているわけじゃないですか。しかし、これは推計値であります。管理できていないんですよ、直接。経営の在り方から何からにしても、管理できない指標を目標設定として管理していくこと自体に大きな間違いがあるということは言わざるを得ない問題だと思います。  農業、農村地域が大事だ、農家の多面的機能を守る、みんな一緒ですよ。でも、それを達成していく、見ていく上で適切な指標になっているのかといったら、必ずしもそうとは言えないのではないだろうか。むしろ、この数字の帳尻合わせをすることに農水省の限られたリソース、そもそも人も減らされていますね、いろんなところでもう交付金とかも減らされていますね。そんな厳しい中で、この帳尻合わせにやること自体で、本当に我々農林水産業を大切に思っている人たちの管理をしていく、成長産業なり多面的機能を維持していくということを後押しする上で適切な管理指標になっているのか。ちょっとここいらで一つ、過去の設定をずうっとやっているわけですから、役所としてこれを変えるというのは正直難しいと思います。ただ、相当制度疲労がきているのではないかという意味で、改めて大臣から、大臣からじゃないとなかなか難しいと思うんです、これは政治家の役割だと思うので。  そもそもの農村地域の関連所得といったような考え方、実績値じゃなくて推計値なんです。仮定の何重も置いている話なんです。そういうことを追い続けるということ自体をちょっと検討し直す、これもありなのではないだろうかと思いますが、大臣からの御見解をお願いいたします。

金子原二郎自由民主党・国民の声農林水産大臣

○国務大臣(金子原二郎君) 今後検討させていただきます。

小沼巧立憲民主・社民

○小沼巧君 ありがとうございます。  検討する、まあそうですね、大事だと思いますので、どうなるにせよ大事だと思いますので、お願いいたします。  さて、そして、地元の関係でもありました、ちょっと今回は技能実習生など外国人材について幾つかお伺いしてみたいと思います。  鉾田を始めとする茨城県鹿行地域というところでありますが、やはりコロナ禍が二年間続きまして、ほとんど外国人材が入ってこれなくて大変であると、作付面積も縮小せざるを得ないというような実際の声を聞いてまいりました。  そのことにつきまして、現状及び改善の方向性、これはどうなっているのかということについて質問をいたします。

光吉一農林水産省経営局長

○政府参考人(光吉一君) お答えいたします。  外国人材の来日が困難であるということなどを理由にいたしまして、人手不足が発生をしております。現場におきまして、国内の外国人材の在留延長ですとかほかの産業からの雇用などによりまして、必要な労働力の確保に向けて御尽力をいただいているものというふうに考えております。  農林水産省におきましては、産地内外の労働力の募集やマッチングの取組などを支援するとともに、代替人材の雇用によります掛かり増し経費などにつきまして支援をしているところでございます。  本年三月一日以降、入国制限が緩和され、今後入国者数が増えていくことが期待されるところでございますが、引き続き、農業現場における労働力確保の状況を注視をいたしまして、事業の活用など必要な対策を講じてまいりたいと考えております。

小沼巧立憲民主・社民

○小沼巧君 今、事業の話が出ました。これについて簡単な一つ改善の御提案を申し上げたいということがあるんですが、おっしゃった掛かり増しの経費というのは、農業労働力確保緊急支援事業というものであると理解をします。令和二年補正及び令和三年度で補正でやられたところでありますが、期限が今月末ですね。これは、正直、コロナ禍が、若干入国制限等々とかも緩和し続けてやるかもしれないという状況の中で状況改善するかもしれませんが、まだまだ予断を持って許さない状況にあると思います。  三月末で切れるこの事業の期限、これを再々延長するということが適切なのではないか、このように考えますが、御見解を伺います。

光吉一農林水産省経営局長

○政府参考人(光吉一君) 御指摘の労働力確保緊急支援事業につきましてでございますけれども、そのうち、令和三年度補正で計上した予算につきまして、新型コロナウイルス感染症の影響による人手不足の状況を踏まえまして、支援対象期間を本年三月末から、当面、六月末まで延長することとしており、この予算を活用いたしまして確保を後押ししてまいりたいと考えております。

小沼巧立憲民主・社民

○小沼巧君 期限の延長ということが成ったわけであります。前向きな御答弁だったと思います。  一つちょっと統計、数字の話もある、統計というわけじゃないんですが、これを調べていて気付いちゃったので聞かなきゃいけないことがあるんですね。  令和三年度における、違うや、令和二年度だ、令和二年度の執行額、正しい執行額は幾つでしょうか。

光吉一農林水産省経営局長

○政府参考人(光吉一君) お答えいたします。  本事業につきましては、令和二年度一次補正、三次補正を措置していただいたところですが、令和二年度の執行額は十三億円となっているところでございます。

小沼巧立憲民主・社民

○小沼巧君 三月三日夜にホームページにアクセスしてレビューシートを拝見しました。執行額十四・九兆円となっているんですね、ずれているんですね。(発言する者あり)十四・九兆円、いや、違う、済みません、十四・九億円です、大変失礼しました。十四・九億円です、大変失礼しました。ちょっと単位が違う、十四・九。先ほどの御答弁は十三・一ですね、十三・一億円ということでありましたが、レビューシートをホームページ、三月三日夜時点でアクセスすると十四・九になっているんですね。ずれています。どういうことなんでしょうか。

光吉一農林水産省経営局長

○政府参考人(光吉一君) 労働力確保事業につきましては、レビューシートの御指摘かと思います。これにつきまして、レビューシートの中で、令和二年度の執行額について事業主体への交付決定額の数字を載せておりました。それが十四・九億円でございました。  それで、この数字につきましては、その後、毎年でございますけれども、実績報告があった際に最終的な数字に改定をするという流れで作業をしなきゃいけないところでございますが、その後、事業報告があった数字というのが先ほど申し上げた十三億、十三・一億でございます。これについて修正をしておりませんでしたので、そのような、三月の頭で十四・九億という数字でホームページに出ておりました。大変申し訳ございませんでした。  これにつきましては、直ちに修正をいたしまして、昨日ホームページに載せたところでございます。このようなことがないよう、チェックを厳しくしていきたいと思っております。

小沼巧立憲民主・社民

○小沼巧君 間違った数字を正しい情報に直す、当然のことであります。それに対しての批判を恐れて隠蔽するとかやらないとかということは言語道断でありますので、今回の間違っていた数字を正すということこの自体については大事だと思います。  ただ、プロセスについては、ちゃんと公表してそういった修正を行いましたよと。しれっと変えただけじゃないんでしょうかということが実際のところだと思いますけれども、そういう説明ってするんですかということが一つですね。  もう一つ、これは今総務省とかで統計問題が別のところで議論になっていますけれども、実は、農水省の農業産出額にも、二〇二〇年の農業産出額に誤りがあって訂正したという話もあるわけじゃないですか。予算一つ取ってしかり、統計一つ取ってしかり、どうしてこんなにミスが起こるのかなということを、予算を審議している段階ですよ。まさに予算を審議するんだったら、レビューシートの中の数字もちゃんとチェックしなきゃいけない。まさに、でも、その数字自体が間違っているということになってしまうと、審議の前提も欠くし、何を正しいファクトとしてのベースで議論していいのか、私たちも分からなくなっちゃう、議論自体が意味がなくなっちゃうということは大きな問題だと思うわけであります。  農業産出額の話についても、どうやら、新聞記事によりますと、省内のチェック体制や公表前の生産現場との意見交換が不十分だったということが統計部の担当、統計部からなされているところであります。  農水省のこういった数字に関する事業って本当に大丈夫なのかということ、そもそもそういった統計とかの関係の人を減らし過ぎてきているのではないかという実態も正直あると思います。  更に言えば、令和元年度の決算委員会の審議、当時、先ほどの農業、農村関連所得のことで言わせていただいたところでありますけど、昨年度の決算委員会の審議では、高収益次期作の交付金、あの要件面変更は大きな問題になりまして、令和元年度の措置要求決議にも入られました。  措置要求決議で何をやると農水省が語ってきたのかということになると、やっぱりいろんな現場の声を聞くなりなんなりして、事業を適切に実行して実施してまいる所存であるということを措置要求決議として言っていたのに、すぐにまたこれか、またこれかということになってきてしまうと、農水省の数字の管理の在り方大丈夫かということは正直疑問を呈さざるを得ないと思うんですね。  正しい内容をやるということは大事であります。しかし、若干規律が緩んでいるのではないか、このように思いますが、そこについて大臣からの見解、お願いいたします。

金子原二郎自由民主党・国民の声農林水産大臣

○国務大臣(金子原二郎君) 小沼委員の御指摘はもう誠に、誠にごもっともでございまして、やっぱり数字の誤りというのはあってはならないことで、統計数字というのは大変大事でございますので、御指摘に沿って、もう一回、庁内でよく、いろいろな問題がないか、よく精査させていただきたいと思っております。

小沼巧立憲民主・社民

○小沼巧君 場合によっては、予算の委嘱審査などにもちょっと影響しかねない問題でありますので遺漏なきよう、そして何らかの変更があった場合は是非ともちゃんと正確な情報共有をしていただくということをお訴え申し上げまして、時間が参りました、質問を終わります。  ありがとうございました。    〔委員長退席、理事酒井庸行君着席〕

熊野正士公明党

○熊野正士君 公明党の熊野正士です。よろしくお願いをいたします。  まずは、ロシアのウクライナ侵略による日本の農林水産業への影響について、大臣にお伺いしたいと思います。  穀物価格の高騰、木材や水産物の日本への輸入への状況などについて、現状認識をお教えいただければと思います。また、ロシアのSWIFTからの排除がこの日本の農林水産業に与える影響についても併せてよろしくお願いをいたします。

金子原二郎自由民主党・国民の声農林水産大臣

○国務大臣(金子原二郎君) お答えいたします。  我が国はロシア、ウクライナから穀物をほとんど輸入しておりませんが、両国は小麦やトウモロコシの主要輸出国であり、特に小麦はシカゴ相場で史上最高値を更新するなど、穀物の国際相場は高い水準の中で不安定な動きを見せています。  二〇二一年の我が国の農林水産物の総輸入額のうち、ロシアの割合は約二%です。金額で約二千億円であり、主にカニ、サケ・マス、製材を輸入しており、またウクライナからの農林水産物の輸入はほとんどありません。我が国の農林水産分野への影響について現時点で評価することは困難でありますが、今後とも穀物相場や農林水産物の貿易の動向について情報の収集、分析に努めてまいります。  また、このような状況下において、農林水産物の貿易等で影響を受ける可能性がある事業者の方に向けた相談窓口を設置することとし、本日、農林水産省ホームページ上で公開をいたしております。    〔理事酒井庸行君退席、委員長着席〕  SWIFTについてのお尋ねでございますが、我が国は欧米各国と連携を取りまして、国際的な銀行間のネットワークシステムであるいわゆるSWIFTからロシアの銀行を排除することとして、既に七つの銀行について資産凍結の措置を講じたところであります。  今回の制裁措置の貿易取引への影響について現時点で予測することは困難ですが、関係企業等からも情報収集しながら、引き続き農林水産省として注視していくとともに、相談窓口も活用して情報の提供に努めてまいりたいと思います。

熊野正士公明党

○熊野正士君 ありがとうございます。  次に、毎年三月から四月に実施をされている日ロのサケ・マス漁業交渉の開催が見通せない状況となっております。日本の漁業者が出漁できるのかといった懸念も出ていると承知しておりますが、日ロのサケ・マス漁業交渉の概要について、これまでの経緯も含めまして、基本的な内容について御説明をお願いしたいと思います。

神谷崇水産庁長官

○政府参考人(神谷崇君) お答えいたします。  日ロサケ・マス漁業交渉は、ロシアの川で生まれてロシアの川に帰るサケ・マス、いわゆるロシア系サケ・マスと呼んでおりますが、このロシア系サケ・マスを我が国漁業者が日ロ両国の二百海里内で漁獲する際の操業条件などに関して協議しております。この交渉は、毎年三月から四月頃にロシアと協議しており、本年については、現在、四月からの漁期に向け交渉日程を調整しているところでございます。  ロシアのウクライナ侵略による漁業交渉への影響を現時点で確定的に申し上げることは困難ではありますが、まずは交渉を実施すべく調整し、仮に我が国漁業者への影響が生じる場合には、その影響を分析した上でしっかりと対応してまいります。

熊野正士公明党

○熊野正士君 ありがとうございます。  日ロサケ・マス漁業交渉については、日本の漁業者を守るという観点から、農水省として現在最大限の対処をしていただいていると思いますけれども、引き続きよろしくお願いを申し上げます。  続いて、漁港市場の集約化について、水産庁の基本的な考え方について確認させていただきたいと思います。  漁港の市場が複数ある場合、その市場を集約させることにはメリットとデメリットがあると思います。高知県や山口県では、漁港のある市場を集約化したことで、水揚げ量が増えて、魚価も上がって、メリットが大きかったと聞いております。一方で、集約化することで地域の仲買人が遠くの市場まで出向いていかないといけない、あるいは漁協に入ってくる手数料が入ってこない、また地域の活力が低下するのではないかと、そういった懸念も、声も少なくありません。  水産庁も一貫しておっしゃっておられますけれども、その上で、この漁港市場の集約化について、国として将来的には必要であると、そういった認識でいいのかどうか、確認をしたいと思います。

神谷崇水産庁長官

○政府参考人(神谷崇君) お答え申し上げます。  産地市場の集約化は、漁獲物のロットや買受人が集まることによる価格形成能力の向上、市場運営に当たっての省力化、合理化、衛生管理の導入や老朽化した複数の施設の建て替えに当たっての建設コストの抑制などの効果が期待できるため、市場機能の集約化は重要であると認識しております。  このため、水産庁といたしましては、地元関係者の合意を前提といたしまして、流通拠点となる漁港の機能再編、集約を推進しているところでございます。

熊野正士公明党

○熊野正士君 ありがとうございます。  今答弁いただきましたが、水産庁としては、地元の同意を得ることは前提であるけれども、漁港市場の集約化を将来的には促進するということだと思います。  そうしますと、この集約化については国や都道府県でどのように取り組んでいくのか。推進するのであれば、地元をサポートするような体制も大事ではないかなと思うわけです。特に、これまで集約化が進んでいる地域を見ますと、県がイニシアチブを取っている、そういった印象もございます。したがって、地元の同意というものが大前提であるわけですけれども、地元の意見を伺ったり、あるいは相談に乗ったり、そういったサポートを国やあるいは都道、道府県で行っていくことも必要ではないかなと思います。  こうしたサポート体制がどうなっているのか、また集約化に向けた取組や予算とも併せてお教えいただければと思います。

神谷崇水産庁長官

○政府参考人(神谷崇君) お答えいたします。  水産庁では、水産基盤整備事業や浜の活力再生・成長促進交付金により産地市場の集約化に必要な荷さばき所などの施設整備などを支援し、流通機能の強化に重点的に取り組んでいるところでございます。  これらのハードへの支援に加えまして、地域の合意形成に資する取組といたしましては、複数の浜が連携して浜の機能再編などの取組を定める浜の活力再生広域プランの策定を推進するとともに、水産業競争力強化緊急事業、広域浜プラン緊急対策事業と称しておりますが、により、市場の集約化に係る検討を含む意欲ある漁業者の実証的取組に対してソフト面で支援しているところでございます。

熊野正士公明党

○熊野正士君 ありがとうございました。  続いて、鳥獣被害対策について伺いたいと思います。  この鳥獣被害対策ですけれども、農林水産省から被害額が減少していると、そういったデータも示されている一方で、現場の農家さんからは、むしろ被害は大きくなっていると、営農意欲の減退が著しいといった声も多数聞いてございます。また、被害額については、就農者が減っているから被害額が減っているだけだと、そういった指摘もあるようです。この鳥獣被害の実態調査を実施している農水省も、この調査結果には地域差があるというふうに言われております。大事なことは、各地域において、実感として被害が減少したと言えるかどうかだというふうに思います。  実効性のある鳥獣被害対策についてどういった対策を講じているのか、農水省の見解をよろしくお願いいたします。

牧元幸司農林水産省農村振興局長

○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。  野生鳥獣によりますこの農作物被害でございますけれども、平成二十二年度の二百三十九億円をピークに減少傾向にございまして、令和二年度は百六十一億円となっているところでございますが、御指摘ございましたように、その営農意欲の減退を招くなど、この被害額として数字に表れる以上に深刻な影響を及ぼしているというふうに認識をしているところでございます。  また、この対策によって被害が減少している地域がある一方で、対策を現場では大変講じていただきながらも、生息域の拡大などによりまして被害が増加している地域もあるということで、地域差があるというのもまた事実でございます。  このような状況に対応いたしまして、農林水産省といたしましては、鳥獣被害防止総合対策交付金によりまして、有害鳥獣の捕獲、侵入防止柵の設置など、地域ぐるみの対策を支援をしているところでございます。  加えまして、令和四年度予算におきましては、昨年改正をされました鳥獣被害防止特措法の内容を踏まえまして、都道府県が行います広域捕獲、またICTを総動員した被害対策の推進等について対策を拡充して計上しているところでございます。  これらの予算を活用いたしまして、鳥獣被害の一層の低減を図ってまいりたいと考えております。

熊野正士公明党

○熊野正士君 鳥獣被害対策は営農意欲を維持する上でも極めて重要と思っております。更なる対策強化をよろしくお願いしたいと思います。  続いて、農作業事故について質問をさせていただきたいと思います。  データを見てみますと、農作業事故での十万人当たりの死亡者数は、年々、少しずつではありますけれども増加をしているようであります。他産業、例えば建設業などでは死亡事故は減少をしてございますので、農業、農作業事故による死亡者が増えているということは重く受け止めなければならないというふうに思います。  この事故の発生に関しては、より詳細な分析が必要なのではないかというふうに思います。特に重要と思うのが機械の安全性だというふうに思います。自動車事故が減少している要因の一つは、自動車そのものの安全装置の普及というふうにも言われております。したがって、この農作業事故を減らすためには農作業の機械の安全性を高めていく必要があろうかと思います。  お聞きをしますと、現在、農研機構がこの農業機械の検査基準評価を行っていると承知しておりますが、やはりハード面においては農研機構が行っているこの検査基準の評価を強化することが大事なのではないかなと思います。他産業並みの安全性能の強化を図っていただきたいと思います。  そしてまた、ソフト面においては、各都道府県が中心となって実施をしている研修体制、この研修体制をも強化すべきと考えますけれども、農水省の御見解をよろしくお願いいたします。

平形雄策農林水産省農産局長

○政府参考人(平形雄策君) お答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、農業では毎年三百人前後の死亡事故が発生しておりまして、農作業安全対策の強化はこれは喫緊の課題だというふうに認識しております。  事故を減らすためには、まずは事故情報の収集と分析が重要だと考えております。厚生労働省の人口動態調査を基に死亡事故を把握して、毎年これを公表しておりますけれども、委員御指摘のとおり、けがを含めた事故情報につきましても、都道府県ですとか農機具販売店等から随時御報告をいただきまして、その結果の集計結果とともに、事故実態に基づくこの防止対策、これについても毎月公表をしているところでございます。  また、昨年、有識者等から成ります農作業の安全検討委員会を開催いたしまして、農作業の安全対策の強化策を取りまとめていただきました。これを踏まえて、農研機構が行うこの農作業機械の安全性の検査の基準にシートベルトの装着を促す警報装置の導入を進めるなど、他分野、それから海外で普及している安全装置を導入して、安全性の向上、これ強化を図っていきたいというふうに考えております。  また、農作業の事故が他人事ではなく自分に起こり得ることとして認識していただけるように、都道府県等を通じた安全研修を強化することとし、今年度約四千名の指導員を育成いたしました。この指導員の方々を中心に、事故事例に基づく研修、これを全国で進めていく考えであります。

熊野正士公明党

○熊野正士君 ありがとうございます。引き続きよろしくお願いをしたいと思います。  昨年、我が党の稲津久衆議院議員の指摘を受けまして、農林水産省として農業従事者のいわゆる健康診断、健診の受診率向上のためのパンフレットを作成をしていただきました。大変にありがとうございました。私も、当時政務官として農業従事者の健診受診率向上への取組ということに関わる中で関心を持ってございます。  健診には、いわゆるメタボ健診と言われる特定健診と、それからがん検診がございます。パンフレットは両方書かれているんですけれども、主にこの特定健診を呼びかけるような内容になっております。やはり、がん検診についてもその受診率を上げていくことが特に大切かというふうに考えております。  農家さんで、個人の方であれば国保による住民のがん検診を受けることが多いと思いますし、法人であれば職域のがん検診も想定されます。兼業農家さんであれば兼業している会社での職域のがん検診を受診する機会もあるかと思います。こうした専業、兼業の違いであるとか、あるいは個人、法人などの違いにも注目をして、より細やかで具体的な周知活動が大切ではないかというふうに思っております。  このがん検診受診率向上に向けた農林水産省の取組について、御答弁をお願いしたいと思います。

光吉一農林水産省経営局長

○政府参考人(光吉一君) お答えいたします。  がん検診の受診は、がんを早期発見し適切な診療につなげるということによりまして、農業者の方々に健康で長く働いていただく上で必要不可欠なことと考えております。  委員御指摘のように、会社勤めであれば福利厚生の一環としてがん検診を受診する機会が確保されているケースもあると思われますけれども、農業者の方々は個人経営の場合が多く、日々お忙しい中で健康管理にまで十分手が回らず、受診できていないケースもあるものと承知をしております。  農林水産省といたしましては、農業者の方々が健康な状態で御活躍いただくためにも、今後、厚生労働省と連携をいたしまして、定期的にがん検診を受診することの重要性につきまして周知を図ってまいりたいと考えています。その際には、農業関係団体を通じて周知することも含め、農業者に的確に、効果的に伝わるように配慮していきたいと思います。

熊野正士公明党

○熊野正士君 ありがとうございます。  あるデータによれば、他産業と比べて農業従事者の皆さん方の健診の受診率がかなり低いといったデータもありますので、どうぞよろしくお願いをしたいと思います。  次の質問に移りたいと思います。  みどりの食料システム戦略、これは農水省挙げての非常に重要な施策と承知をしております。国際的に見ても、農林水産業の日本のプレゼンスを高める取組でもあります。そして、このみどりの食料システム戦略は、生産者だけではなくて流通事業者、また消費者など、広く国民運動として展開をしていくというのがそのコンセプトであります。しかしながら、現状はまだまだ理解が進んでいるとは言えない状況だと思います。  広く国民にその取組について理解を深めてもらうために、農林水産省としての取組はどのようにされているのか、答弁をよろしくお願いいたします。

下野六太公明党農林水産大臣政務官

○大臣政務官(下野六太君) お答えします。  熊野委員におかれましては、農林水産大臣政務官時代、みどりの食料システム戦略検討チーム長として戦略の取りまとめに御尽力をされたと承知しております。改めて敬意を表したいと思います。  みどりの食料システム戦略はこれまでにない新たな政策方針であり、本戦略の実現に向けては関係者の理解と協働の上で段階的に取組を進めていただくことが重要です。このため、全国各地で本戦略の理念や目指す姿について、生産者、事業者、消費者などと意見交換を行っているところであります。また、消費者と生産者の距離を縮めるため、食と農のつながりの深化に着目した新たな国民運動としてニッポンフードシフトを実施しております。  これに加えまして、持続可能な生産消費を進めるあふの環プロジェクトにおいて、持続性を重視した消費の転換に向けた関係者の意識醸成のための勉強会や交流会の開催等を行うほか、持続可能なサービスや商品を扱う地域や事業者等を表彰するサステナアワードでは、今回初めて農林水産大臣賞、消費者長官賞等を設け、私も表彰式に出席をし、大変有意義な取組のお話をお伺いすることができました。  今後とも、消費者庁、環境省と連携をして、消費面での意識を変えていけるように努めてまいります。

熊野正士公明党

○熊野正士君 ありがとうございました。  このみどりの食料システム戦略を国民的な理解を深めていくという意味からは、特に大事なのが消費者理解だというふうに思います。消費行動を変えていくと、そういったことにつなげていく必要があると思います。  したがって、政府で、農林水産省だけではなくて、消費者庁としてもこのみどりの食料システム戦略における消費者への周知活動を是非お願いしたいと思いますが、消費者庁の御見解をお聞かせ願えればと思います。

片岡進消費者庁審議官

○政府参考人(片岡進君) お答え申し上げます。  みどりの食料システム戦略は持続可能な社会の実現に向けて大変重要な取組であり、その達成に向けては、委員御指摘のとおり、消費者の意識、行動の変容も大変に重要であるというふうに考えてございます。  消費者庁としても、農林水産省と連携をして消費者に向けた周知に力を入れていきたいというふうに考えてございます。具体的には、あふの環プロジェクトにつきましては先ほども御紹介ありましたけれども、それだけではなくて、明日、農林水産省とともに、みどりの食料システム戦略をテーマに企業の取組の紹介やパネルディスカッションを行うシンポジウムを開催することとしており、消費者にも持続可能な生産消費について考えていただく機会となるというふうに考えてございます。  また、消費者庁では、これまでも人や社会、環境に配慮した消費行動であるエシカル消費を推進してきてございまして、その中で、地産地消や有機JAS、食品ロス削減の取組などを取り上げて各地での普及啓発のイベントなどを行ってきているほか、エシカル消費の特設サイトにおいても情報発信を行ってございます。  引き続き、農林水産省と連携をいたしまして、みどりの食料システム戦略の趣旨を踏まえて、消費者の利益につながるよう取組を進めてまいりたいというふうに思います。

熊野正士公明党

○熊野正士君 ありがとうございます。  明日もシンポジウムを開催されるということでございますので、この消費者理解って非常に大事だというように思いますので、是非とも消費者庁としても今まで以上に力を入れていただきたいと思います。よろしくお願いしたいと思います。  次に、このみどりの食料システム戦略を進めていく上で大きな柱が有機栽培面積を拡大していくということです。目標が二五%、全面積の二五パーということで、百万ヘクタールを有機にしていくという非常に高い目標を掲げているわけですけれども、そうしますと、やはり水田における、水田における有機栽培をどう展開していくのか、どのように増やしていくのかということが非常に大切なテーマだと思うわけであります。  そこで伺いたいと思いますけれども、この水田における有機栽培の面積拡大に向けての取組状況について御説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

下野六太公明党農林水産大臣政務官

○大臣政務官(下野六太君) お答えいたします。  水稲は作付面積が大きく主食でもあることから、水稲の有機栽培を拡大していくことはみどりの食料システム戦略を推進する上で極めて重要と考えております。  我が国は温暖湿潤な気候であるため、水稲の有機栽培を進めるには雑草対策が肝となります。このため、除草機の開発や有機農業の指導者の育成等の支援を行い、栽培技術の横展開を進めているところであります。さらに、有機栽培に適した品種の開発、栽培技術の検証やマニュアルの策定を進めるとともに、地域ぐるみで水稲の有機農業の生産拡大に取り組む市町村に対し、生産面だけでなく、米の学校給食での利用など、消費までを視野に入れた取組を支援することとしております。  こうした支援を通じ、水稲の有機栽培の拡大を進め、みどりの食料システム戦略の実現につなげてまいります。

熊野正士公明党

○熊野正士君 よろしくお願いしたいと思いますが、水田の有機、非常に大変なところもあると思いますけれども、よろしくお願いしたいと思います。  次に、このみどりの食料システム戦略にも関わることですけれども、脱炭素、それからカーボンニュートラルに向けた取組の中で、やはりこの農林水産省で大きなファクターとしては吸収源対策だろうというふうに思います。もうそれは間違いないことだと思いますが、この森林における二酸化炭素の吸収をどのように増やしていくのかということでありますけれども、現状では森林そのものが高齢化をしているということで、今後実は吸収そのものは減少していくというふうに聞いております。  そこで、林野庁としては、成長が早くて二酸化炭素の吸収量が多いいわゆるエリートツリーなどの、そういう植林を目指していくということだと思いますが、お聞きをしますと、今まさにこのエリートツリーなどを活用していくための準備を着々と進めているというふうにも伺ってございます。  いよいよこれから植林に向けて準備をしているということだと思いますけれども、この現状のエリートツリーなどの取組状況について教えていただければと思います。

下野六太公明党農林水産大臣政務官

○大臣政務官(下野六太君) お答えいたします。  二〇五〇年カーボンニュートラルに向けては、利用期を迎えた人工林について、切って使って植える循環利用を確立し、成長の旺盛な若い森林を造成することが重要であることから、農林水産省では、エリートツリー等の成長に優れた苗木を活用した再造林を推進しております。  エリートツリー等の苗木の供給を進めるためには品種開発から苗木生産に至る過程を経る必要があり、国立研究開発法人森林研究・整備機構森林総合研究所林木育種センターによる品種の開発、開発した品種の原種苗木を増産する施設の整備、原種苗木を活用した採種園、採穂園の整備、造林コストの低減に資するコンテナ苗、生産施設等の整備や技術研修等に必要な予算を令和三年度当初、補正及び令和四年度当初予算に計上しているところであります。  みどりの食料システム戦略においても、エリートツリー等の成長に優れた苗木の活用について、二〇三〇年までに林業用苗木の三割、二〇五〇年までに九割以上という目標を掲げており、これらの取組により目標の達成を目指してまいります。

熊野正士公明党

○熊野正士君 ありがとうございます。  まさにエリートツリーなどの目標も明確に掲げながら取組を進めているということでございますので、これも鳥獣被害等も関係してきますが、なかなか植林も大変な作業だと思いますので、また林野庁挙げてよろしくお願いをしたいと思います。  次に、質問に移りたいと思います。外食産業について伺いたいと思います。農水省は外食産業を所管していただいております。現下のコロナ感染症、特にこのオミクロン株の感染爆発による外食産業への影響についてお尋ねしたいと思います。  まん延防止重点措置が出ている地域はもちろんのこと、出ていない地域においても、私、地元の例えば奈良でありますとか滋賀でありますとか、そういった出ていない地域においてもこの外食産業がかなり疲弊をし切っております。もうお店を閉じたというふうなところも少なくない状況であります。第五波が収束をしたときに、感染症対策をしっかりとやっている、そういったお店については認証店ということで指定をして、ワクチン・検査パッケージをうまく組み合わせながら、感染が拡大したとしてもこの飲食店での営業を持続できるような、そういったことも実証実験として実施をしたわけでありますけれども、オミクロン株のこの感染力の脅威の前に、こうした取組というのは、あのワクチン・検査パッケージの活用というのも思うに任せない状況でありました。  この外食産業を所管する農水省としては、まず現在の外食産業の状況を詳細に分析をしていただきたいというふうに思います。その上で、今後の対策を、特に期待をしておりますのは新たなGoToイート、そういった新たなGoToイートに対する期待もありますので、地域や職種によってももちろん差はあると思いますけれども、この現状の分析結果について詳しくお教えいただければと思います。

水野政義農林水産省大臣官房総括審議官

○政府参考人(水野政義君) お答えいたします。  新型コロナウイルス感染症の影響により外出自粛やテレワークが広がったこともあり、外食産業は時短などの営業制限が課されている地域に限らず全国的に厳しい状況にあります。飲食の形態別にこれを見ますと、テークアウトや郊外の家族向け飲食店には一定の需要が確保できているものがある一方で、都市部において、特に夜間の酒類を伴う営業形態では需要の落ち込みが顕著でございます。例えば、居酒屋の売上げは、悪いときはコロナ前の二〇一九年の一割の水準まで落ち込んだこともあり、その後もいまだ五割までも回復していないという状況でございます。  このように、新型コロナウイルス感染症により外食産業には深刻な影響が続いていると認識しておりますが、今後の施策の実施に当たっては、外食産業への影響について詳細な分析を行っていくことが重要であると考えております。

熊野正士公明党

○熊野正士君 是非とも、本当に傷んでいますので、まん延防止が出ている出ていない、関わりなく非常に大きな影響が出て、もう二年にわたってずっと続いていますので、是非とも農水省として、外食産業を所管していただいておりますので、まあ例えば支援金等はほかの省庁かもしれませんけれども、しっかりと実態を把握をしていただいて、その打開策を農水省の方から提案していただくように是非お願いをしたいと思います。よろしくお願いします。  最後の質問に移りたいと思います。備蓄米の子供食堂への無償提供についてお伺いをしたいと思います。  我が党としても、この備蓄米を子供食堂へ無償提供することについて度々農水省の方に要請をさせていただきまして、農水省として拡充をしていただいていることに非常に多くの感謝の声が届けられております。本当にありがとうございます。  その一方で、これ予算委員会でも我が党の竹谷議員の方から指摘があったんですけれども、書類が多過ぎて、書類が多過ぎて残念ながら申請を断念したと、そういったお声も実は頂戴をしております。  この申請書類の簡素化について具体的に、あのときも答弁は総理の方からあったんですけれども、具体的に、改めてこの申請手続の簡素化ということについて具体的な取組を是非お示しをしていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

平形雄策農林水産省農産局長

○政府参考人(平形雄策君) 農林水産省では、食育による御飯食の拡大、これを図る観点から、令和二年五月から子供食堂ですとか子供宅食で政府備蓄米の無償交付、これを行ってきたところでございます。  委員御指摘のとおり、いろんな声をいただきまして、実施状況を踏まえながら、現場の要望に応じて申請一回当たりの上限数量を子供食堂は百二十キログラム、子供宅食は三百キログラムとするとともに、昨年の七月からは年一回の申請を四半期ごとに申請できるように運用改善を行ってきたところでございます。  手続につきましては、申請される方が手続の煩雑さにより申請を敬遠されることがないように、農林水産省の本省の職員が直接子供食堂等から申請相談に丁寧に対応してきたところでございます。  また、農林水産省のホームページに子供食堂、子供宅食、それぞれ申請書類の記載例ですとか食育の資料を掲載したり、過去に無償交付を受けた団体の方が追加の申請を行う場合には定款等の添付書類を省略する、そういった申請手続の簡素化を図ってまいりましたが、本日委員からおっしゃられたようなケースもあるということでございますので、引き続き、利用される方々の御意見を踏まえながら、申請方法の説明、どういうふうにすればいいかということをどうやって伝えていくかということ、それから手続の簡素化についてどのような工夫ができるかについて検討していきたいというふうに考えております。

熊野正士公明党

○熊野正士君 ありがとうございます。  先日も京都の方の子供食堂の方に参りましたら、非常に有り難いということでした。できれば、やっぱり手続上、一生懸命頑張ってやっている、ある程度の実績があるというところを何らかの形で評価していただいて、それがワンストップでいけばいいんだけどなというふうな、そういう御意見もございましたので、今局長の方から前向きに答弁をいただきましたので、是非引き続きよろしくお願いしたいと思います。  以上で質問を終わります。ありがとうございました。

長谷川岳自由民主党・国民の声

○委員長(長谷川岳君) 午後一時二十分に再開することとし、休憩いたします。    午後零時十七分休憩      ─────・─────    午後一時二十分開会

長谷川岳自由民主党・国民の声

○委員長(長谷川岳君) ただいまから農林水産委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、農林水産に関する調査を議題とし、令和四年度の農林水産行政の基本施策に関する件について質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言を願います。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 国民民主党の舟山康江でございます。  今日は大臣所信に対する質疑ということで、大臣を中心にお答えいただきたいと思います。  既に何人かの方が触れておられましたけれども、今の農業の現場、現状をめぐる課題としてやはり大きいのは農林漁業者の減少、高齢化と、これは大臣所信でも触れておられました。その理由と背景について大臣はどのように分析をされているのか、改めてお答えください。

金子原二郎自由民主党・国民の声農林水産大臣

○国務大臣(金子原二郎君) お答えいたします。  我が国におきましては、少子高齢化、人口減少が本格化する中で、農林漁業者の減少、高齢化も進行しており、農林水産業の経営資源や生産技術が承継されず、生産基盤の脆弱化につながること、中山間地域を中心に農山漁村の人口は減少し、地域コミュニティーの維持が困難になることなどが懸念されております。このため、農林漁業者の減少、高齢化を重要な課題と、一つとして申し述べたところでございます。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 今お話しいただきましたように、全体として高齢化、人口減少という中で、特に農山漁村ではその傾向が強いということではありますけれども、ただ、やはり産業によっては人がしっかり集まっているところもあると。そんな中で、この農林水産業、一次産業に関してはなかなか後継者が育たないと、人が減っていると。やはりここの大きな課題というのは、私はやっぱり所得の減少、所得が上がっていないということではないのかなと思いますけれども、その辺りどうでしょう。

金子原二郎自由民主党・国民の声農林水産大臣

○国務大臣(金子原二郎君) 農業だけじゃなくて水産業も同じような状況でございましたね。やっぱりある一定の生活できる収入がないと、農業だって漁業だって後継者はなかなか後に続いてこないでしょうし、その辺の問題というのが一番大きな課題だと思っているんですよね。  したがって、ただ、問題は、だからといって国が全て補償をしてというわけにもいかない。やっぱりある一定の収入があって、ちゃんと生産性が見込まれるようなことをやっていかなきゃいけないし、そういったバランスを取りながら、そして一方では、国の政策として農林水産業をできるだけ強力にバックアップしながら維持に努めていこうということもありますので、それに対する国民の理解というんですかね、国民の皆さん方がそれだけのことをしてもいいだろうというような、そういったものの理解がないとまた難しいかなというふうに思っております。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 まさに生活できる所得、賃金、どうやって確保していくのかと、これ本当に大きな問題だと思っています。  農業、とりわけ土地利用型農業に関しましては、これ多分、世界どこの国も、特に先進国は、単なるその競争原理ですね、市場価格だけではなかなかその生活できる賃金、所得がないということで、様々農業の多面的な役割に注目をして、直接支払をしたりとか、それから持続可能な経営のための支援を行っていると。この今のコロナ禍におきましても、価格の低下等に対してかなり具体的に大胆な経済支援をしている国がたくさんあると、こんなふうに思っております。  そういう中で、やはり私はその農業の持続性ですね、これは後でまた触れますけれども、食料生産と同時に、所信でも触れておられますけれども、多面的な役割、やっぱり農業がなくなれば役割も発揮できないわけですから、その観点からも、いかに持続可能な農業を支えていくのか、これ先ほど酒井筆頭理事の質問にもありましたけれども、単に競争力強化とか産業としてどう強くしていくかという観点だけではなくて、その様々な役割をどう支えていくのか、これこそ今政府が求められている観点ではないのかなと思っております。  そんな中で、やはりこの特に土地利用型農業の一つの中心である水田、米作り、これが今曲がり角を迎えていると思っています。  昨年、米価が残念ながら大きく下落をいたしました。この米価下落の農家経済への影響はどのように分析されているでしょうか。

金子原二郎自由民主党・国民の声農林水産大臣

○国務大臣(金子原二郎君) 昨年、令和三年産米の相対取引価格は、全銘柄平均の出回りから一月までの価格が六十キログラム当たり一万二千九百五十七円と、前年度より千五百七十二円低くなっています。これによりまして、令和三年産米の収入額は、十アール当たり十万六千三百六十三円と、令和二年産の十二万五百四十六円から減少しているところであります。  一方、米価の価格が下落し農業収入が減少した場合にはナラシ対策や収入保険という収入補填の制度があり、これらが支払われるまでの資金不足に対しては無利子融資を用意しております。また、昨年十月には、コロナによる需要減に伴う民間在庫の増加に対しまして、令和二年産米を対象とした十五万トンの特別枠の設定や、長期保管への支援の拡充を行うなど、需給環境の改善に向けて必要な対策を講じているところであります。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 ありがとうございました。  お配りしている図の一枚目を御覧いただきたいと思います。これ農林水産省が公表している資料でありますけれども、この一番左側が主食用米のいわゆるあれですね、経費と価格、相対取引価格を、これは十アール当たりですけれども、図示したものであります。  この中で、経費、十アール当たり九万九千円となっておりますけれども、この経費には何が入っているのか教えてください。

平形雄策農林水産省農産局長

○政府参考人(平形雄策君) お答えいたします。  この経費には、全算入生産費から家族労働費、自己資本利子、それから自作地地代を抜きまして、プラスで流通経費とJAの手数料等、これは聞き取りで調べたものなので、これは全算入生産費とは別の概念なんですが、これについても経費の中に入れて算出をしております。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 一般的に経営コストを考えたときには、全算入生産費のデータを使うのが一般的だと思うんですね。そこからあえて家族労賃、それから自己資本利子、自作地地代を引いて、何かあたかも経費はこんなに安いんですというのは、ちょっとミスリードではないのかなと思っています。  二枚目のグラフ、御覧いただきたいと思います。大体一俵当たり、先ほども米価でいうとやっぱり大体六十キロ当たり幾らというのが一番分かりやすいですので、このコストについても、先ほどこの農水省が作った表は十アール当たりですけれども、六十キロ当たりに直した数値を出させていただきました。  六十キロ当たりの全算入生産費、全国平均で一万五千四十六円となっております。米の相対価格、先ほどお話があった一万三千円を切っているということ、そこから流通経費、保管料等を引くと手取りは一万円前後ぐらいではないかと、こんなことも言われておりますけれども。  そう考えますと、全く利益が出ないと、赤字だと。だって、家族労賃は、それはもうサービスで提供するわけではなくて、やっぱりそこが一つの要はもうけ分になるわけですから、それを勘案したときに、全く赤字だというような状況の中で誰が農業できるのかという形になってしまうんじゃないのかなと思っています。  先ほど大臣からは、ナラシとか収入保険があると言いましたけれども、これ、あれですか、全ての農業者がナラシは支給対象になるんでしょうか。

平形雄策農林水産省農産局長

○政府参考人(平形雄策君) 米価下落の関係で大臣お答えさせていただいた中で、ナラシと、あと収入保険というお話がありました。  ナラシについては、経営安定、担い手経営安定法に基づいて認定農業者、認定新規就農者、それから集落営農を対象にしております。収入保険は、基本的に青色申告をされている方ということでありまして、農産物検査に入っておりますお米のシェア、カバー率で申しますと、大体、このナラシと収入保険に入っている割合というのは大体六四%ぐらい近年占めているところであります。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 逆に言えば、三十数%の方はこの対象外なんですね。そういった方も含めて、生産、まさに販売にも貢献をし、地域を支える貢献もしているという中で、これちょうど一年前の野上前農水大臣の折にも質問させていただきましたし、問題提起をさせていただきました。  今、新しい食料・農業・農村基本計画では、単なる大規模な担い手、今御答弁いただきました認定農業者等のみならず、いわゆるその他の経営体、中小・家族経営も位置付けているということではありますけれども、そこ、そういった方々に対する財政的支援というのは本当に薄いんですよ。品目別対策とか多面的支払とかね、中山間、これはありますけれども、再生産支えるものになっておりません。  今御説明いただいた経営所得安定対策とか、いわゆる強い農業づくりの総合支援交付金等、メニューがないから結局自分の努力で、まあある意味年金をつぎ込んで何とか農地を支えている、少なくとも自分が体が動くうちは農業やっていこうということで頑張っておられるんですね。そういう中で、米価の下落。そしてそのほかの今おっしゃっていただいたような支援策がない。  さっき、一枚目のグラフ、図に戻りますけれども、あたかも経費の方が低いんですよ、所得出ますよと言っていますけれども、実際の経費はもっとずっと掛かっていて、特にその小さな規模、小さな規模やめろという方向だったらいいですけれども、でも、多面的な役割を支えているのはこういった方々もいる中で、何とかここをしっかり再生産可能な支援に持っていかなければ誰もやる人がいなくなると、こんな問題意識があるわけでありますけれども、その辺り、どのようにお考えでしょうか。

平形雄策農林水産省農産局長

○政府参考人(平形雄策君) 委員配っていただいた資料なんですけれども、非常にこれ、お米というのは生産規模と生産費の関係がきれいに出てくる作物でございます。  確かに、この規模からすると、〇・五ヘクタール未満でありますと六十キロ作るのに二万七千円も経費が掛かるということで、大変掛かるように見えるんですが、これは個人の方が本当に〇・五で単独で作ればこのような状態になるんですが、今、先ほど申し上げましたとおり、集落営農ですとか作付けの集団化、そういったことをやることによって、一人当たりの規模が小さくても、これが五ヘクタール、十ヘクタール、集団であればそれだけもう経費が下がるという非常に素直な作物でございます。こういった意味で、農地の集積もそうなんですが、作付けの集団化、これを今進めているところでございます。  また、先ほど申しましたとおり、担い手経営安定法というのはある程度担い手ということになるんですけれども、水田活用直接支払交付金、これは全員に対して出ているものでございますし、お米だけではなく麦も大豆も加工用米も全てについて、全算入生産費ではなく家族労働賃等抜いた状態で比較して単価を設定しているところでございます。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 だから、それがね、何かこう経費は非常に低く見積もり、そして価格は若干高めに見積もるというのはちょっとおかしいんじゃないのかなと思うんですよ。  しかも、今の二枚目の表を見ていただいて、さっき申しましたとおり、まあ大体、相対取引価格が一万三千弱ということで、今経費も掛かっていますよね、コストがどんどん上がっているということで。そうなると、ますます掛かる経費は増えていくと。  これを見ますと、仮に手取り一万円ぐらいだとしたところで、何とかとんとんもうけが出るのは三十ヘクタール以上層ぐらいだということ。しかも、これ組織経営でもそんなにコストが下がっていない。組織法人になればなるほど、実はこれ単収も下がっているんですね。  そういったことを考えると、大きくすりゃいいとか、そういったところでもうけが出るから大丈夫だというのはちょっとミスリードですし、本当に、だって現場、今現場回っていただいていると思いますけれども、多分、これじゃもう農業やっていけないという声が本当に出ているわけですよ。だから、産業としての農業とかも、それは一つ否定はしませんけれども、やっぱりこうやって、どうやって農村維持していくのかという観点でもう少しこの具体的な支援を考えていただきたいと思います。  だから、米は何とか黒字だというのは全く違うということを是非皆さんと共有したいと思いますし、まあ百歩譲ってですよ、この表のとおり経費は、一応取引価格が十一万二千円のところ、十アール当たりですね、経費が九万九千だとしましょう。でも、そこで出る所得が十アール当たり一万三千円、一ヘクタールで十三万、十ヘクタールでも百三十万かな、ですよね、そういうことで、果たして本当に生活ができるのかということも考えていただかなきゃいけないし、やっぱり改めて現場から聞こえてくるのは、もう少しその多面的な役割にも配慮した支援を厚くしてほしいという、こんな声なんですね。  今、いろんなメニューがたくさんあって、非常に分からない、あれをやればプラス幾ら、これをやればプラス幾らとなっていますけれども、やはりもう少しシンプルに、まずは冒頭に申しましたとおり、所得がしっかりと確保できるような対策にシンプルに変えていくということが必要ではないのかなと思っています。  恐らく、この支援単価と所得イメージというものは、この所得がほかのいわゆる転作作物の方が大きくなっているということで、米よりもうかりますからもっとやってくださいねということだと思いますけれども、でも、さっき御答弁でもありましたけれども、小麦だって、その全算入生産費でいうと小麦が六万七千三百四十八円、大豆が五万六千百五円、ある意味この三万五千円の戦略作物助成、いわゆる水田活用の直接支払交付金がなければ大きな赤字だということであります。  そんな中で、水田活用の直接支払交付金の見直しの議論が出てまいりまして、これももう既に御指摘ありましたけれども、非常に現場では大きな衝撃を持って受け止められております。まだ確定したわけではなくて、何かもう今にもすぐなくすような方向だったのが、今後五年間ということの猶予と、そして今後五年間しっかりと検討して見直しの方針だということになっておりますけれども、恐らく現地でいろんな声をお聞きになっているんじゃないのかなと思いますけれども、全国からどんな意見が出ているのか、御紹介いただければと思います。

中村裕之自由民主党農林水産副大臣

○副大臣(中村裕之君) お答え申し上げます。  水田活用の直接支払交付金の今回の見直しについては、水稲の作付けが困難な農地は交付金の対象外という現行ルールを再徹底した上で、今後五年間に水稲の作付けが行われない水田を交付対象としない方針としているものです。  現在、全国会議や産地との意見交換会等の中で御意見をいただいているところですけれども、主な意見としては、交付金の対象外となれば耕作放棄地が発生をする、土地改良事業、土地改良区の運営等に影響が出るという課題が生じる、六年以上の間隔でブロックローテーションを行っているために今後五年間の水稲作付けが行われない農地がある、多年生牧草で収穫のみ行う場合、交付単価が十アール当たり一万円となるが、従来の十アール当たり三・五万円を前提に経営しているので影響が大きいといった声のほか、水田活用の交付金はあくまで水田での転作を支援するための予算だということへの認識が不足をしていたといった声も伺っているところです。  農林水産省としましては、引き続き今回の見直しの趣旨、交付金の目的等を丁寧に説明するとともに、現場の課題を把握、検証しつつ対応してまいりたいと考えているところです。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 私も今、週末、各農家、大体、集団で様々な転作に取り組んでいる方々とか、営農組合の方々の声をほぼ毎週お聞きしております。大体今副大臣からあったような意見と同じなんですけれど、似たようなものがたくさん出てまいりました。  このままでは、せっかく、それこそ八十町歩まとめてソバを作っていると、で、そのソバに付加価値を付けてこれから消費者への販売をしようと思っていたやさきにこんな話が聞こえてきて、みんな意欲をなくしていると、こんな話もありましたし、特に条件の悪いところでは、もうこれ以上できないという声がたくさんございました。  更に言えば、農水省の説明、私もそう聞きましたけれども、大豆なんか連作すると質も収量も下がるんだということで、そのいいものを作るためにも水田に戻す必要があるということで説明受けましたけれども、現場に聞きますと、むしろ土づくりなんかをきちんとやることによって、連作しても特に問題ないし、逆に十年でやっと大豆三百取れるようになったとか、そんな声も聞こえてまいりましたので、何かやっぱり机上の理屈と現場の声と、そしてまた、今まさにみどりの食料システム戦略なんかもやっている中で、やっぱり土づくりとセットで何がいいのか、その辺しっかりやっていただかないといけないんだと思いますので、是非引き続き丁寧にやっていただきたいと思います。  とりわけ、条件の悪いところはこれ絶対できませんよね。さっき、平均の数値でも、大豆、小麦も大豆もね、要は、この先ほどの一枚目のグラフでいうと、この水活の助成がなければ赤字になってしまうということで、ましてや条件の悪いところはもっとコストが掛かるわけですよ、収量も低いし。そうすると、誰もやらなくなるということになってしまうと思うんですね。  本当見直して、特にやっぱり土地利用型農業、当然いわゆる高収益作物も大事です、需要に応じた生産も大事ですけれども、私は、やっぱりこの多面的機能とか集落を維持するという意味では、土地利用型農業の役割って非常に大きいと思うんですね。  その辺りの御認識、大臣、どのようにお考えでしょうか。

金子原二郎自由民主党・国民の声農林水産大臣

○国務大臣(金子原二郎君) 我が国におきましては、米は作付けする農業経営体の割合が七割を占めるなど重要な作物であり、その需給の安定は農業経営の安定に不可欠であります。また、主食用米の需要が減少傾向にある一方、麦、大豆等の土地利用型作物の自給率は低い状況にあります。  このため、農業生産における基礎的な資源である水田を含む農地を有効に活用し、食料自給率、自給力の向上を図るためにも、主食用米から野菜などの高収益作物のほか、麦、大豆等も含めた需要のある作物へと作付け転換を図ることが重要と考えています。  このため、麦、大豆等につきましては、生産に要する費用と販売による収入との差額を補填する畑作物の直接支払交付金、いわゆるゲタ対策のほか、麦、大豆の団地化や技術導入に対する支援の拡充、水田から畑地へと転換する場合の畑地化支援等を行っているところであり、その生産をしっかり支援してまいります。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 やはり国土を守る、様々な地域を守るという意味では、土地利用型農業、特に水田ですね、これ災害が多発する中で、やはり水田の様々な役割、流域治水の中での水を受け止めるダム機能等も含めて非常に大きいと思うんですよ。  私は、今後また議論の中で、この流域治水の中で農地の果たす役割に対する補償の在り方ですね、単に水をかぶってそれで終わりではなくて、その際にどうやって補償していくのか。ある意味、その農地があるからこそ、その後ろにある人家とか民家、人命が守れるということの大きな役割を果たすということに対する支援が余りにも薄いんですよね。今、先に遊水地等の指定が受けられれば地役権の補償がありますけれども、でも、それは作物の損害とは全く関係ないんですね。  ですから、そういったところの在り方等も国交省も含めてしっかり議論いただきたいと思いますし、改めて、本当現場を回っていると、やっぱり米、今多くの人はやっぱり米もやっているんだという中で、その基軸となる水田経営をある程度、ある程度安定させることがほかの品目の安定的な作付けにもつながるという意味で、また、もう一つ、やはり回っていますと、やっぱり戸別所得補償制度の復活を求める声が本当に大きいんです。多分、私だから気を遣って言ってくれているのかなと思うところもあって、遠慮しないで本音を言ってくださいと言うんですけれども、やっぱりこれだけ不安定な中で、さっき言ったように、結局平均するとコスト割れなんですよ、販売価格がね。そういう中で、じゃ、どうやってしっかり継続するんだといったときに、やっぱりそこがある程度その生産を、供給量を抑えつつ、しっかりと補償していくような、こういった仕組みは是非つくってほしいという声がたくさんあるということなんですけれども、検討の余地はないんですかね。  これ、別に変わったことを言っているわけではなくて、他国みんなやっているんですよ、こういった直接支払。そういう中で、名前はこだわりません、別の名前に変えても大いに結構ですから、やっぱりこういった、要は所得補償的な支援の在り方をもう一回考えていただきたいと思いますけれども、大臣、よろしくお願いします。

金子原二郎自由民主党・国民の声農林水産大臣

○国務大臣(金子原二郎君) 米の需要量の減少が続く中、需要に応じた生産を行うには、毎年、主食用米から麦、大豆、高収益作物等への転換を進める必要があり、水田活用の直接支払交付金等の拡充によりまして、バランスの良い生産を進めているところであります。  米につきましては、十分な国境措置があり、価格変動は国内需給で決まる中で、恒常的に生産コスト割れを起こしているものではありません。  旧戸別所得補償制度のように米への助成を基本とするならば、米の需要が年々減少する中で過剰作付けを招きかねず、需要のある作物への転換が進まない結果、農家の所得向上につながらないと考えています。  なお、米価の価格が下落し、農業収入が減少した場合には、ナラシ対策や収入保険という収入補填制度があり、これらが支払われるまでの資金不足に対しては無利子融資を用意しております。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 ちょっと農水省、まだそんな答弁、大臣にさせているのかと思いますね。戸別所得補償制度で過剰作付けを招いたことはないということをこの間、前も訂正したじゃないですか。何で過剰作付けの話になるんですか。誰ですか、こんな答弁させたの。

平形雄策農林水産省農産局長

○政府参考人(平形雄策君) 前大臣のときに国会答弁いろいろありましたけれど、過剰作付けにつきましては、戸別所得補償制度を導入したときも、このときは目標の配分ございましたので、二十三年度、二十四年度辺りも二・二万ヘクタール、二・四万ヘクタール、目標に対して過剰な生産になっていたところではあります。これは事実関係でございます。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 戸別所得補償制度で過剰作付けになったことはないってことを訂正しているんですよ。だって、目標面積をしっかりと配分して、それに従った人に対する補償なわけで、しっかりその生産数量目標を守ることに対するインセンティブがあったということであの制度があり、そして過剰作付けは減ってきているんです。そういう中で、過剰作付けを理由に導入できないというのは全くおかしな話ですよね。  改めて、恒常的な、まあ十分な国境措置があるといっても、先ほど言ったように、じゃ、本当に黒字なんですか。これから資材価格が上がる中で、これから市場に価格を任せる中で、本当に黒字の経営が継続できるんですか。何でみんなやめちゃうんですか。何でみんな意欲をなくしているんですか。そういった現状を分からずに、何かいろんな継ぎはぎで新しい制度をつくったところで、現場が困っている状況に全く対応できていないんじゃないんですか。

平形雄策農林水産省農産局長

○政府参考人(平形雄策君) 舟山先生おっしゃられた全算入生産費で比較したときも、平成二十九年、三十年、令和元年につきましては、全算入生産費と比較しても、米の平均的な価格でいうとコスト割れは起こしておりません。令和二年産、三年産は、おっしゃるとおりコスト割れを起こしています。これは、外国からの輸入物があって販売価格が上がらないというよりも、国内の需給を反映した結果だというふうに考えております。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 国内の需給の結果赤字になったとしても、じゃ、その赤字はどうしようもないんですか。それで自然になくなるのを待つんですか。

平形雄策農林水産省農産局長

○政府参考人(平形雄策君) 先ほども申しましたとおり、米価の下落等があった場合、ナラシ対策でありまして、それはお米以外にも麦、大豆等を含めて品目横断的に所得が下回ったときに出るものなんですけれども、おっしゃるとおり、舟山委員おっしゃるとおり、全員が全員入っていらっしゃるわけではありません。ただ、これは、規模の小さい方は拠出金をしてまでナラシ対策に入る気持ちもないというのは、私も担当の課長やったときにこれ一人一人の方に郵送でアンケートを取ったことありますので、そういった傾向もございます。  集落営農に入れば、小さい方でも当然入っていただくことも可能なんですね。そういった対策も用意されているところであります。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 また、その米の議論というのは後に譲りたいと思いますけど、最後に一点、人・農地プランの法定化というのがこれから議論される予定であります。  詳細は法案審議に譲るといたしまして、一点だけ、三枚目のグラフ、図を見ていただきたいんですけれども、要は国として確保すべき農地ってありますよね。今だと四百何十万ヘクタールかあります。そういう、国の大きな、今後の日本のその食料安全保障とか考える上で国が維持すべきと思う農地と、それから、今回は現場段階で確保、要は農業上の利用が行われる農地と、それからその他の利用を行う農地と分けて積み上げていくということですけれども、私大変心配しておりますのが、地域による農地のその区分けの積み上げの結果と、その結果、国が確保すべきと思っている農地よりずっと少なかったときにどうするのか、この辺の整合性をどのように図るのか、これ大変、今後の持続可能な農業、そしてまた食料生産において重要ではないかと思いますけれども、そこの整合は取れるのかどうか、この一点だけお伺いします。

長谷川岳自由民主党・国民の声

○委員長(長谷川岳君) 時間が来ておりますので、簡潔に答弁ください。

牧元幸司農林水産省農村振興局長

○政府参考人(牧元幸司君) 農地の確保についてでございますけれども、現在の、現行の食料・農業・農村基本計画における令和十二年の農地面積については四百十四万ヘクタールと見通しているところでございます。  一方、御指摘ございましたこの基盤法の中の地域計画でございますけれども、この農地の集約化等の将来の農地利用の姿に定めるこの地域計画が策定をされまして農地の集約化等が一層促進をされれば、この将来の農地面積の確保に寄与するものと考えているところでございます。

長谷川岳自由民主党・国民の声

○委員長(長谷川岳君) 時間が来ております。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 ありがとうございました。時間が参りましたので、詳細、また次に譲りたいと思います。  ありがとうございました。

梅村みずほ日本維新の会

○梅村みずほ君 日本維新の会の梅村みずほと申します。  本日、初めての農水委員会での質疑となります。よろしくお願いいたします。  参議院には同じみずほという名前を持つ先生がいらっしゃいますけれども、聞くところによると豊作の年にお生まれになったということで、実は私は画数でございまして、豊作が良かったなと思っているんですけれども、それでも、幼い日には辞書を引いて、みずほという名前の持つ意味、みずみずしい稲の穂、そして日本の美の象徴と読んだときには誇らしい思いでおりました。四十三歳になりまして、もう絶賛名前負け中でございますけれども、この名前と日本の農林水産委員であることを誇りに皆様と活発な議論を展開してまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。  それでは、まず国家戦略特区、中山間農業改革特区についての質問をさせていただきたく思います。  農業の担い手不足解消のため、また、農業の国際競争力強化のために一般法人の農地取得を認めてはどうか、そんな特区での社会実験を二〇一四年から五年間実施してきたのが兵庫県の養父市でございます。私、先日現地を訪れてまいりました。広瀬市長を始めとしまして関係者の皆様に様々伺ってまいったわけなんですけれども、企業と農地のマッチングを役所がコンシェルジュのようにサポートされていたという印象を持っております。  数ある中から企業の希望に沿う農地を提案したり、地域との橋渡りをしたり、継続して相談に応じたり、企業のチャレンジ環境を整えていらっしゃったんですね。その結果、参入した会社の社員は農地に触れる楽しさとやりがいを見出し、企業と地域との信頼関係も深まり、そして企業の雇用意識の向上にもつながったり、また、作物を育て、製品を作り、小売まで行う六次産業化が促進されたりと、すばらしい成果が得られていると認識をしております。  しかし、この企業の農地取得を全国には展開しないと昨年政府は決定いたしました。国家戦略特区のことですので、本来であれば野田大臣の所管ではありますけれども、当然、農業のこれからのモデルと期待されていただけに金子大臣も御存じのことと思います。  全国展開を見送られた理由について、どのようにお聞きになっていらっしゃるでしょうか。

金子原二郎自由民主党・国民の声農林水産大臣

○国務大臣(金子原二郎君) お答えいたします。  国家戦略特区の法人農地取得事業につきましては、国家戦略特区法改正時の令和三年一月の時点において養父市で六社が活用しており、その経営面積は三十・一二ヘクタール。のうち、所有農地は一・六五ヘクタールの五・五%で、残りの二十八・四七ヘクタールは、九四・五%はリース方式という状況であります。一方、養父市以外に本特例措置を活用したいとの声は上がっておりませんでした。  このため、政府といたしましては、特例制度のニーズと問題点調査を特区区域以外においても二〇二一年度中に実施いたしまして、その結果に基づきまして全国の適用拡大について調整することといたしたところであります。

梅村みずほ日本維新の会

○梅村みずほ君 大臣、ありがとうございます。  実際の活用農地の割合でありますとか、ほかの地域のニーズであるとか御説明いただいたんですけれども、これマイナスポイントというのは特段なかったのではないかというふうに思っているんですね。もちろん、もっと活用してもらったらいいかなとか、あと、もっとたくさんの地域から手が挙がったらいいかなというような御要望はあるかもしれませんけれども、やはりファーストペンギンになるというのは、この御時世、自治体も勇気の要ることではあります。何となく、もうちょっとニーズが上がってほしい、もっと目立つような成果が欲しいというところもあるかもしれませんけれども、是非とも、今後の農業のことを考えたら全国展開に踏み切っていただきたかったというふうに思います。  というのも、神戸大学の研究結果でも、この特区での取組は日本の中山間地域が抱える重要な問題の解決に貢献しており、養父市の経済にも大いに貢献していると結論付けられています。あわせて、今後の新たな農業モデルとなるこの規制緩和を全国に展開すべきだとも強調されているわけなんですね。  この農林水産業界というのは、どこも担い手不足が心配されております。けれども、この担い手不足の問題というのは、何もこの農林水産分野だけにとどまらず、例えば工芸品の職人さんもそうですし、伝統芸能のお弟子さんもそうです。あるいは、学校の教職員の先生方も今は倍率が大変低くなってしまっております。少子高齢化にあえぐ日本において、どこの業界でも人手が不足しているというのが現状でございます。  もちろん、そんな中で、専業で農林水産業を担ってくださる方々を育成するのも当然言わずもがなで、大変重要なことではあるんですけれども、このパラレルワークの中に取り込んで、いかにお勤めの方にも参入していただくかというような観点も大変重要で、半農半Xというのもキーになってくるだろうという中、この企業の半農半Xというものを推進しなくてどうするのだろうということも思うわけなんですね。  デジタル技術革新も、農林水産分野では可能性を飛躍的に増大させるはずなんです。IT関連企業が農地を取得すれば、スマート農業も加速化されます。そして、学習塾が農地を取得すれば、子供たちと土、そして海、距離が近くなります。未来の担い手への種まきとなるかもしれません。今からでも、この会社単位の半農半X、企業の農地取得、全国展開に向けて見直すべきと考えますが、金子大臣は日本の今後の農業を見据えてどのようにお感じでしょうか。

金子原二郎自由民主党・国民の声農林水産大臣

○国務大臣(金子原二郎君) 企業の農業参入は重要だと考えておりまして、平成二十一年の農地法改正によりまして、農地のリース方式での参入を完全に自由化したところであります。現に、法改正前の五倍のペースで参入が進んでいるところであり、これを更に推進していくことが重要であると考えております。  一方、企業の農地取得につきましては、農業からの撤退、農地の転売等に対する生産現場の懸念が存在することも事実であり、慎重に検討していくことが必要と考えております。  養父市で活用されている法人農地取得事業については、昨年六月の成長戦略フォローアップで、当該事業のニーズと問題点の調査を特区区域以外においても二〇二一年度中に実施することとしており、本特例の取扱いにつきましては、この調査の結果に基づいて検討してまいりたいと思います。

梅村みずほ日本維新の会

○梅村みずほ君 ありがとうございました。  そうですね、先月末には新たにこの養父市で一社参入したいという企業がありまして、その会合なども、会議なども持たれているかと承知しているんですけれども、広瀬市長がおっしゃっていた言葉が大変印象的です。企業も希望を持って参入してきていると、どこの企業も失敗するために来ている企業はいませんと、成功させる気満々なんです、それをサポートするのが私たちの役目ですと。ですので、このチャレンジしたいという気持ちを後押しするのが政治家の役割だと思います。転売であるとか荒廃農地の心配というのは分かりますし、様々なものを守りたくて反対されている方々もいらっしゃると承知しておりますけれども、是非とも柔軟に考えていただきたい、そのように思っております。  続いては、大阪堂島商品取引所で本上場を目指していた米の先物取引についてです。  今でこそ世界中で活況を呈する先物市場なんですけれども、そのルーツは大阪の米取引であり、江戸の中期から始まっておりました。一度は途絶えましたこの日本の米先物取引を二〇一一年から、まあ試験上場ということで復活させてきまして、堂島の商取では二年の期間延長のたびに本上場への認可基準をクリアするべく努力を重ねてきました。  認可基準は主に二つというふうに把握をしております。一つ目が十分な取引量、二つ目が生産、流通の円滑性です。期間延長のたびに一つ目のこの取引量を指摘されてきたために、この商取の方では重点的に解決をしていこうと取り組んできたわけです。  しかし、二〇一九年には、生産者や流通業者の取引参加が伸び悩んでいると、これまで指摘がなかった点を問題視されるなど、審査基準が曖昧なのではないかと問題視されることもありました。そして、堂島商取の社長は、ゴールポストが動いていると大変憤慨なさっていました。その結果、上場を諦められたというふうに把握をしております。  そこでお伺いしたいのですが、提示されていた本上場の条件、そして審査のときに言われていたことと最終的に今まで指摘されなかった点について上場不認可となった、こういった矛盾について農林水産省の見解をお伺いしたく思います。

水野政義農林水産省大臣官房総括審議官

○政府参考人(水野政義君) お答えいたします。  昨年七月に大阪堂島商品取引所から提出されました米先物取引の本上場申請につきまして農林水産省は不認可と判断しましたが、これは商品先物取引法に定める認可基準、つまり先物取引を円滑に行うために十分な取引量が見込まれること、また、生産、流通を円滑にするために必要かつ適当であることという基準に基づき慎重に審査を行った結果でございます。  このように、農林水産省としては、法律に定める認可基準に基づき判断を行っており、委員御指摘のような別の認可基準を新たに追加したということはございません。

梅村みずほ日本維新の会

○梅村みずほ君 御答弁ありがとうございます。  認可基準二つあって、審査のたびに、このAという基準とBという基準があるのであれば、Aという基準の不足ばかりを指摘されてきて、その改善に邁進してこられたと、そして、今回はそれまで指摘されなかったBという観点について指摘されたというふうに私の方では把握しておりまして、じゃ、何でAもBも足らないんだよって言ってくれなかったんだろうというのは正直なところではないかなというふうに思います。ですので、これが駄目だったら、これをクリアしたら今度はこれというふうに、人によってはいちゃもんを付けられたというふうに感じることもあるのではないかなというふうに私の方では把握をしております。  私も、農林水産委員会の所属が決まってから、地元を中心に農家の方々へのヒアリングを重ねてきました。そして、他の委員からもありましたけれども、米価がとにかく安いということは皆さん口々におっしゃっていたところです。そして、不安定だというふうにおっしゃっていました。  この米価というのは蓋を開けるまで分からないものですので、予想より高値になることもありますけれども、やはり蓋を開けて、せっかく愛情込めて、丹精込めて作ってきたのに、思ったような値が付かない場合は肩を落とされるわけなんですね。  先物はリスクヘッジでございます。価格変動リスクを回避しつつ生産者が経営を安定させるためのもので、一年先の米の価格が大体分かれば、どれぐらい作付けをしようかなというふうに考えることができるわけです。生産者メンタルにも、安定に寄与するものと考えます。  日本生まれの米先物は、今アメリカや中国を始め海外では当然のように行われていまして、なぜかファーストペンギンだったはずの日本が後れを取っているということです。世界のお米マーケットにおいて日本は価格の決定権を得られず、これからは三年前に日本米の先物市場を開いた中国の大連などが主導権を握ってくると見込まれております。  日本ではないよその国が、日本米、ジャポニカ米の米取引の中心となることに対しての金子大臣の所感をお聞かせくださいませ。

金子原二郎自由民主党・国民の声農林水産大臣

○国務大臣(金子原二郎君) 米の先物取引は世界各地で行われていますが、二〇一九年八月から米の先物取引を開始した大連商品取引所におきましては、取引の対象商品の中短粒種の単位でくくられており、日本産と競合する短粒種に特化した商品はなく、また、現在のところ中国産米のみを扱っていると承知しております。  中国を含め、米を生産、消費する各国では、それぞれの国の生産、消費の実情に応じた米の取引が行われているところ、いずれにしても各国の米の取引状況を注視してまいりたいと思います。

梅村みずほ日本維新の会

○梅村みずほ君 ありがとうございます。  種類も競合しないことであるとか、様々御答弁いただいたわけなんですけれども、世界的に見れば、商社はやはり、中国も技術力上げてきますので、味、品質も向上してくることでしょう。そうなると、このジャポニカ種に関しては中国を相手に取引をしていこうという流れになってもおかしくないわけです。それが悔しくて悔しくてというところは正直なところです。  日本は、慎重なところも私たち日本人のいいところではあると思っていますが、石橋をたたいてたたいて渡らないこともありますし、石橋たたいて渡れずに川の向こう岸を眺めている、その間に隣でさっさと石橋を渡ってしまって、ホップ、ステップと向こうに渡っていく国があるということも間々散見されます。失われた三十年が四十年、五十年になっていくのではないかと懸念をしている国民もたくさん多く、まあ多くいることと思います。  私は大阪府選出ですので、やってみなはれという精神が大好きでございます。大阪生まれの実業家でサントリーの創業者鳥井信治郎の言葉でございますけれども、次の改革の精神、この言葉は金子大臣よく御存じだと思います。「民間でやれるものは民間で、公でやるべきものは公でという基本理念を掲げ、様々な改革を推し進めてまいりました。」。これは、昨年の三月、金子大臣が永年在職表彰のときにおっしゃっていた言葉でございまして、恐らく知事をされていたときに様々な改革に着手されていたのであろうというふうにお聞きをしておりました。  農業を愛すればこそ守るべきものもあります。しかし、養父市の国家戦略特区やこの米の先物も含めて、チャンスの芽を一つ一つ潰していくように見えて残念な気持ちがいたします。  農林水産業の発展のためにはアグレッシブな改革や規制緩和が必要となってくると思いますが、大臣のこの改革、規制緩和に関しての御見解をお伺いいたします。

金子原二郎自由民主党・国民の声農林水産大臣

○国務大臣(金子原二郎君) 農林水産分野における規制改革を進めるに当たっては、現場の声をしっかりと耳を傾けながら施策を講じる必要があると考えております。  様々な方々から寄せられる規制改革の提案、提言についてはしっかりと検討していく考えですが、その上で、実際に規制を見直すかどうかについては、現場の実情から見てどういうふうにメリットがあるのか、またデメリットはどうなのかといった点をきっちりと見極めた上で判断していく必要があると考えております。  いずれにしろ、引き続き、真に必要な規制改革については、現場の理解や協力を得ながら進めていく考えであります。

梅村みずほ日本維新の会

○梅村みずほ君 ありがとうございます。是非とも、知事時代にも発揮されていた改革精神というのもこの農林水産大臣として発揮していただきたいなというふうに思っております。  そういった改革や規制緩和はイノベーションの素地でございます。みどりの食料システム戦略でも重要な位置付けとなっております有機栽培面積の拡大にも改革は必須と考えております。  フランスでは、食品三部会法、通称エガリム法という法律ができまして、学校給食や病院などの食事には持続可能な認証を持つ農作物や食品を金額ベースで五〇%使用すると、うち二〇%は有機認証のあるものを使うという制度が本年の一月から施行されているはずです。  この金額ベースで五〇%、うち二〇%が有機という、この制度でいかに他国は認証制度が進んでいるのかを示されているというふうにも受け取るわけですが、国内では千葉県のいすみ市や石川県の羽咋市、大分県の臼杵市など、各自治体では子供たちのためのオーガニック給食や無農薬給食を取り入れるところも増えてきております。  私も二人の子供を育てておりますけれども、子供のためならえんやこらというのが保護者でございまして、良い給食を求めて移住もやぶさかではないという若い世代の方が大変多くいらっしゃって、オーガニック給食や無農薬給食を取り入れた自治体では人口の流入も起こっていると聞いております。  ますます需要が高まる傾向にあるオーガニック給食について、農水省の考えと支援策についてお伺いいたしします。

平形雄策農林水産省農産局長

○政府参考人(平形雄策君) お答えいたします。  有機農産物等を学校給食で活用することは、有機農業が生物多様性の保全など環境保全に貢献する取組であることを児童や生徒を通じて親御さん、それから地域住民の理解を得ていくということ、それから、地域で安定した消費、つまり供給先を確保して、有機農業を生産されている方、そういった方の励みになるという、そういう意味でも有意義な取組だというふうに考えております。  このため、令和三年度補正予算から、市町村が主体となって新たに生産から消費まで一貫した有機農法の、有機農業の拡大に取り組むことに対して支援を行うこととしております。この中で、地域の有機農業者と給食関係者との連携、有機農産物の学校給食への導入などを支援することとしております。  農林水産省といたしましては、こうした支援を通じて、有機農産物を利用した学校給食の普及、これを後押ししてまいりたいというふうに考えております。

梅村みずほ日本維新の会

○梅村みずほ君 ありがとうございました。  主に環境保全の観点からお進めなさっているというふうにお伺いしまして、そうですね、環境保全も大変重要なんですが、一ママの視点でいうと、やっぱり子供の体の中に入れるものというのはできるだけお薬を使わない方がいいなというのが、本音としていろんなところから、私もママ友がたくさんおりますので、聞こえてくるところでございます。  できるだけ子供には農薬、除草剤、殺虫剤などの掛かっていないものを望むというのはある種当然のことでもあるかなとは思っているんですけれども、もう一点確認をさせていただきたく思います。  特にグリホサートやネオニコチノイド類などはかねてより不安の声も多く上がっているんですけれども、こちらについても現行の基準に照らせば健康に問題なしという見解に相違ないか、確認をさせてください。

小川良介農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(小川良介君) お答え申し上げます。  まず、農薬は安全性が確保されていることが最も重要であると考えております。このため、農薬の安全性につきましては、食品安全基本法、農薬取締法及び食品衛生法に基づきまして、関係府省と連携し安全性を確認した上で、製造や定められた方法での使用を認めているところでございます。  したがいまして、登録に際して定められた使用方法を守る限り、御指摘の除草剤あるいは殺虫剤を使用した食品は安全であると考えております。

梅村みずほ日本維新の会

○梅村みずほ君 ありがとうございます。  そうですね、私どもも国を信じておりますので、けれども、やはり子供の健康となるとナーバスになるのが保護者でございます。是非とも、誤解のないように農水省からもしっかりと国民への周知が必要だと思います。  そして、私も、作る食べ物全てオーガニックでなくてはと言うつもりはないんですね。病害虫が海外からいつ何どき、どんな強烈なものが入ってくるかもしれないというふうに思いますと、やはりお薬を使っていない農作物というのは先にやられてしまうということもありますので、食品、食料安全保障上も農薬というものの必要性というのは認識しているわけなんですけれども、農水省の考えを広く国民に周知して納得してもらう必要があると思いますが、農水省の御見解、そして大臣の、こちらは御見解お伺いできればと思っております。

金子原二郎自由民主党・国民の声農林水産大臣

○国務大臣(金子原二郎君) 農薬の安全性につきましては、関係府省と連絡を、連携を取りまして、安全性を確認した上で製造や定められた方法での使用を認めているところであります。  また、人の健康に関する科学論文も含め、最新の科学的知見に基づきまして全ての農薬の安全性を再評価する制度が導入されておりまして、昨年十月から順次手続を進めているところであります。  こうした農薬の安全性確保の仕組みにつきましては、関係府省と連携を取りまして、ホームページやセミナー等を通じ消費者に周知しているところであり、引き続きその理解に努めてまいります。

梅村みずほ日本維新の会

○梅村みずほ君 ありがとうございます。  どうしても省庁の広報というのは堅くなってしまいがちなんですけれども、その点、日本一、行政の広報として国民に分かりやすいのが農水省さんのユーチューブではないかなと思っております。BUZZMAFFが私も大好きでございまして、大臣自らも御出演いただきたいなと思うんですけれども、それについてはいかがでしょうか。

金子原二郎自由民主党・国民の声農林水産大臣

○国務大臣(金子原二郎君) あのユーチューブはですね、職員が自らユーチューブとなって国産農林水産物の魅力を発信しているそうでございまして、いまだ私には一回も声が掛かっておりませんので、そういうことで出演いたしておりません。

梅村みずほ日本維新の会

○梅村みずほ君 ありがとうございます、大臣。  そうですね、こちらは作っていらっしゃる職員の皆様の御意向が最も大事だとは思っているんですけれども、是非ともオファーがありましたときには大臣も積極的に御協力いただき、私もグッドマークを押したいなと思っております。ありがとうございます。  それでは、成長期の子供たちにも関わることをもう一点質問をさせていただきたいと思います。  他の委員からもありましたが、備蓄米のことについてでございます。こちらは、私の地元からも大変助かっているという声がたくさん届いております。ありがとうございます。けれども、もっともらえませんかというのが、実は正直なところ、たくさん届いている声でもございます。  そこで、お伺いしたいんですけれども、この令和三年度の自治体が管理している災害用の備蓄米、また政府の備蓄米、こちらの廃棄されたものがあるとしたらどれぐらいの量なのか、学校給食用と政府備蓄米の交付実績はどうなのか、及び飼料用売却実績についてはいかがか、農水省にお伺いいたします。

平形雄策農林水産省農産局長

○政府参考人(平形雄策君) お答えいたします。  地方自治体が災害用として購入し、保管期間を終えたお米については、その取扱いが各自治体に委ねられておりまして、農林水産省で把握はしておりません。  政府備蓄米の無償交付の実績でありますけれども、子供食堂と子供宅食合計で令和二年度は二百十三件で十七万トン、二百十三件で十七トンです、済みません。令和三年度は五百五十四件で九十七トンと見込んでおります。  また、五年以上備蓄した国産の政府備蓄米につきましては、廃棄は行っておらず、配合飼料として供給しております。その実績は、令和二年度は十九万トン、令和三年度は十六万五千トンを見込んでいるところでございます。

梅村みずほ日本維新の会

○梅村みずほ君 ありがとうございます。  政府の備蓄米については、前年度に比べて五倍以上に増やしてくださっているということで、手続もスムーズにいっていますと、アウトリーチで担当者の方に、もう自ら声を掛けていただいていますという声をいただいています。  そして、気になったのは、自治体の災害用の備蓄米、廃棄も結構あるというふうに聞いております。この御時世ですので、フードロスの観点からも、どれぐらい廃棄があるのか国が把握する必要があるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

水野政義農林水産省大臣官房総括審議官

○政府参考人(水野政義君) お答えいたします。  地方自治体が災害用として購入し保管期間を終えた米については、その扱いが各自治体に委ねられているものの、農林水産省ではその有効活用を促す取組を行っております。  例えば、昨年四月以降、パック御飯を含む国の災害用備蓄食品のうち、保管期間を終えたものをフードバンク団体等に情報共有するポータルサイトを農水省で開設しております。  農林水産省としては、今後とも、自治体にこのポータルサイトの活用を促すことにより、フードバンク等への提供を通じた災害用備蓄食品の有効活用を図っていきたいと考えておりますし、そのようなことを通じてしっかりと自治体の保管状況についても把握していきたいと考えております。

梅村みずほ日本維新の会

○梅村みずほ君 御答弁ありがとうございます。  ポータルサイトの活用などで把握にも努めていただいているのかなとは思うんですけれども、やはり廃棄の量を正確に聞き取っていきますよというふうになると、自治体ももったいないことをしてはいけないなというふうに動いてくださるのではないかと思いますので、是非とも積極的に考えていただきたいなと思います。  今回の交付につきましては、食育という観点でして、困窮世帯の対策とは位置付けられておりません。けれども、おなかいっぱいに食べられない子供たちがまだまだ多い日本でございます。五倍以上量としては増やしていただいているんですけれども、是非とも、米価への影響が出るとはおっしゃるんですけれども、そもそもお米を買えない世帯の方々なので、じゃ、この備蓄米がありませんとなったときには、お米を買うかといったら、そうでないケースも多くあるんですね。お水をたらふく飲んで空腹をしのぐというのではなく、やはりお米を食べていただきたいという思いから、この学校給食用等政府備蓄米無償交付、更に拡充いただきたいなと思うのですが、大臣、いかがでしょうか。

金子原二郎自由民主党・国民の声農林水産大臣

○国務大臣(金子原二郎君) 努力いたします。

梅村みずほ日本維新の会

○梅村みずほ君 大臣、ありがとうございます。期待しております。  今日は国際女性デーで、かつサバの日ということもあって、私は、鳥取県で陸上養殖をされております、その名もお嬢サバというものをいただいたわけなんですけれども、大変、陸上養殖ですので臭みがなく、おいしくいただいてまいりました。今日は是非ともサステナブルシーフードのことについてもお伺いしたいなと思っていたんですけれども、時間が参りましたので次回に譲りたいと思います。  以上で質疑終了します。ありがとうございました。

紙智子日本共産党

○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。  転作助成金、いわゆる水田活用直接支払交付金についてお聞きをいたします。  三月四日の予算委員会のときに、私、大臣に質問をいたしまして、多年草の牧草地について聞きました。これ、五年先じゃなくて、この四月から十アール当たり三万五千円から一万円に削減されると。  私が伺ったある地域では、地域の話合いによって、この地域は和牛の産地にしようということで取り組んできたわけです。そのために水田活用交付金を使って牧草を作ってきたんですね。今回の見直しで削減されることになると、借りて作っている土地の地代が払えなくなる、あるいは土地改良区の賦課金が払えなくなる、あるいは牛の餌を作って耕畜連携の形をつくってきたのに、この形が崩れてしまったらどうしたらいいのかと、そういう困惑をしているということでお聞きしたときに、大臣は、今年四月から削減するけれども、産地交付金で手当てできるって答えたんですね。これ、どういう仕組みになるのか説明いただきたいと思います。

金子原二郎自由民主党・国民の声農林水産大臣

○国務大臣(金子原二郎君) 水田活用の直接支払交付金につきまして、産地交付金につきましては、国から都道府県に配分する資金枠の範囲内で都道府県や地域ごとに助成対象作物や助成単価等を設定できる仕組みでありまして、国が設定する戦略作物助成に追加して支払うことも可能であります。地域の特性、特色を生かした産地づくり支援、産地づくりを支援するものであります。  助成対象作物につきましては、主食用米等を除き制限は設けておらず、牧草に対する助成を設定することも可能となっています。

紙智子日本共産党

○紙智子君 つまり、牧草は農畜連携を進める上では必要なので、これ産地交付金で上乗せできるということですか、ちょっと確認します。

平形雄策農林水産省農産局長

○政府参考人(平形雄策君) おっしゃるとおりです。

紙智子日本共産党

○紙智子君 産地交付金で上乗せできるという答弁なんですね。  ただ、これ、元々の要綱を白紙に戻すということではないので、残ったままということです。産地交付金の総枠の中でやるということですよね。ですから、やりくりすると、これ限りが出てくると。現に、金額言いませんけれども、北海道辺りも上乗せする金額決めているけれども、全然足りないと、これでは、という現状があるんですね。そういうやっぱり問題点あるんだということを言っておきたいと思います。  それから、もう一つ言いたいのは、北海道の水田地帯、これ畑作に変えてきている、転作率で六〇%近くなっている空知地域、ここでお聞きした農家というのは今三十代なんですけれども、父親から経営を引き継いで、経営規模が今七十ヘクタールちょっとあるんですね。交付金で三万五千円部分を削られたら、年間で約二千万円減収になるという話なんですよ。二千万円ってなると、種代とか肥料とか機械とか、一年間分の経費に相当する分なんですね。それがなくなってしまうと。  現地でみんなが言うのは、いや、そのブロックローテーションをやれって言うけども、本当にどれだけ現場のこと分かっているのかねと。今まで畑作って、次、水田って、そこで出てくる稲というのは、米というのは、質、品質が下がると。たんぱくが増えて味が悪くなるというんですね。そういうことを分かって言っているのかねという声が出ています。  これ削られたら、五年先は家族で食べていくのが大変になると。今の農地の拡大はもとより、農機具の更新すらままならない状況になる。子供がまだ小さくてこれからというふうに思っていたのに、非常に不安だというふうに言われました。  地域では、やっぱりせっかく若い担い手ができて、みんなが応援しながらそういう担い手をつくってきたのに、そういう若い人たちの希望をくじくことになるんじゃないんでしょうか。

平形雄策農林水産省農産局長

○政府参考人(平形雄策君) お答えいたします。  水田活用の直接支払交付金につきましては、これまでも生産者の経営判断による需要に応じた生産、販売、これを進めるというふうに考えておりまして、その中でやってきたわけであります。毎年の作付け転換の実施状況を踏まえながら、毎年度見直しを行ってきたと。  その中で、品目ごとの支援水準を再検討して、牧草については、収穫のみを行う土地は生産に要するコストが低いために、国の定める戦略作物助成の単価は三万五千円を一万円にするというふうに決めたところであります。(発言する者あり)ええ、そういうつもりで今答弁しているんですけれども。  これは何か、牧草ではなくて、あれでしょうか、水田の中で転換作物を作成してということでしょうか。(発言する者あり)いや、聞いているわけなんですけれども、今おっしゃられた、はい、牧草についてのことだと思いますので。

長谷川岳自由民主党・国民の声

○委員長(長谷川岳君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕

長谷川岳自由民主党・国民の声

○委員長(長谷川岳君) 速記を起こしてください。

平形雄策農林水産省農産局長

○政府参考人(平形雄策君) 今回の水田活用の直接支払交付金の見直しによる様々な影響については、水田の機能を有しているところについては、今後五年間でブロックローテーション、これも進めていただくということで、それができない現地の課題、現場の課題を丁寧に把握をして、それに対して、本当に水田活用でやらなきゃいけない話なのかどうか、いろんな課題があると思います。そういったことを整理して、それぞれどんなことが可能かどうか、どんなことをやればいいかどうかということについても検討していきたいというふうに考えております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 大臣に所信ということで伺っていますので、手挙げて立たないようにしてください。  それで、転作助成金の見直し、削減というのは、昨年の十二月の三日の財政制度審議会の建議がきっかけになっています。建議では、水田における転作作物への作付け助成によって、継続的に食用、主食用米の生産抑制を実施してきたが、近年の主食用米国内取引価格の下落と相まって、転作助成金の膨張を招き財政的持続性へのリスクさえはらんでいるというふうにして、今後、転作助成金の抑制を通じて、その財政上の持続性を高めていくとしているわけですよね。  この建議は、言ってみれば、転作助成金にお金を掛け過ぎているから見直しを求めるものだというふうに言っているように思うんですけれども、これ大臣の見解をお聞きします。

金子原二郎自由民主党・国民の声農林水産大臣

○国務大臣(金子原二郎君) 今回の見直しにつきましては、農林水産省として交付金の目的に即した適正な執行が必要であると判断して行うものであり、財務省からの求めや財政制度審議会の建議を受けて行うものではありません。  令和三年十二月の財政制度審議会による建議においては、大規模な農業経営体が収益性が低く補助金交付の多い転作作物を作付けする傾向を強めていることや、転作面積の拡大、転作助成金の膨張を招き財政的持続性へのリスクさえはらんでいることなどの指摘があったものと承知しております。  農林水産省といたしましては、主食用米の需要の減少が続く中、需要のある品目への転換を進める必要があると考えており、今後とも、財政制度審議会による指摘も含め、納税者の理解が得られるよう適時適切に必要な見直しを行いながら、需要のある作物の生産に取り組む生産者が前向きに農業を続けていけるように支援していく考えであります。

紙智子日本共産党

○紙智子君 やっぱり、これは農水省として判断したんだと、建議はそんなに関係ないと言いながら、やっぱりそれに促されていると思うんですよ。やっぱり財務省的発想ではなくて、農水省なんですから、土地利用型農業の在り方とか水田農業の在り方をしっかり議論することが必要だと思うんです。  ちょっと資料お配りしたのを見てほしいんですけれども、その上の方の表です。経営統計調査の営農類型別経営統計から作りました。水田作の経営収入には水稲の収入や転作助成金や共済金も含まれています。一経営体当たりの水田、水田作の経営の、時間当たりですね、これ時間当たりの農業所得ですけれども、一時間当たりの農業所得は二〇二〇年百八十一円となっているんですね。その前の年までは五百円台、五百九十二円とかですね。それで、余りにもちょっと下がっているのでどうしてなんだと言ったら、統計の取り方を変えたというんですよね。  それで、二〇二〇年、それにしても百八十一円って余りにも少ないんじゃないかと思うんですけれども、大臣、これいかがですか。

金子原二郎自由民主党・国民の声農林水産大臣

○国務大臣(金子原二郎君) 営農類型別統計、経営統計調査については、令和元年に、調査対象者の負担軽減等を目的として確定申告資料を用いた調査法、手法へ見直したことから、平成二十七年と二〇二〇年の結果についてはその点に留意する必要があります。  二〇二〇年の結果は〇・五ヘクタール未満などの赤字経営となっている個人経営体を含む全農業経営体の平均値であり、例えば農業から所得を主とする主業経営体で見ると、二〇二〇年では一時間当たり農業所得は九百八十一円となっております。米は作付け規模の拡大によって生産コストが低減する作物であり、引き続き農地の集積、集約化や作付けの団地化、省力栽培技術の導入等によりまして、生産コストの低減による農業所得の向上を図ってまいります。

紙智子日本共産党

○紙智子君 ちょっと今の説明聞いていてもよく分からないなというのがあり、それで、要するに統計の取り方がどんどん変わっていって継続的に見れない問題があるんですよね。それでも、これ、いろいろやっていくと五百円程度なのかなと思うんですけれども。  二〇一三年に農林水産業・地域活力創造プランというのを決めましたよね。そこの中で、農業、農村全体の所得を今後十年間で倍増させるというふうに、さっきもちょっと出ましたけど、あります。二〇一三年の農業所得が五百九十二円で二〇二〇年に百八十一円ということは、四百十一円も減ってしまうと。  政府は所得倍増というふうに言うんだけれども、一体これ何で確認をするんでしょうか。

平形雄策農林水産省農産局長

○政府参考人(平形雄策君) そうですね、所得倍増と言った場合に、農業生産だけではなくて六次産業化だとかいろんな指標ございまして、それをそのKPIとしておりまして、毎年毎年それについては確認をしているところであります。

紙智子日本共産党

○紙智子君 所得倍増というふうに看板を掲げたわけで、それやりながら検証する手だてがないというのはおかしいと思うんですよね。しかも、今回の転作助成の見直し、削除、削減というのは、土地利用型農業だとか水田農業の所得をどう引き上げるかという、こういう議論が抜きになっていて、財務省的な発想で進められていると思うんですよ。私は、やっぱり農地は農地として本当にこれ維持されていくし、農業生産の発展と食料自給率を向上させていくというところをしっかり据えていくということが大事だというふうに思うんですね。  今は特に世界的にも穀物の需要が非常に不安定になっている中で、本気になって麦や大豆の作付けも増やすべきだというふうに思うんですよ。それで、資料、お配りした資料の下の方の表を見てほしいんですけれども、水田利用の推移です。大豆は二〇〇九年は十二万ヘクタールなんですけれども、これずっと変わっていないんですよね。それから、麦は十七万ヘクタールなんですけれども、二〇二一年が十八万ヘクタールということで、僅かしか変わっていないんですけど、なぜこれ大豆、麦の転作が進まないんでしょうか。

平形雄策農林水産省農産局長

○政府参考人(平形雄策君) お答えいたします。  麦、大豆につきましては、需要量の大半を輸入に頼っているという状態でございます。国産につきましては、実需者に求められる数量、品質の確保が、委員御指摘のとおり、ままならない状況にございます。需要に応じた生産の推進と安定供給の確立、これが必要でございます。  一方で、麦、大豆の作付けの拡大に向けた課題としましては、一つは作付けの分散で作業効率がなかなか実は上がっていないということ、それから豊凶変動がやっぱり米よりも相当大きくて収入が不安定であると、営農技術の導入ですとか機械への積極的な投資が十分行われていない、こういったところが要因になっているというふうに考えております。  このため、令和二年度の補正予算から麦・大豆収益性・生産性向上プロジェクト、これを措置しております。一つは作付けの団地化、それから営農技術の導入を推進することで省力化だとか収量の安定を図るということと、もう一つは作付けの拡大に必要な施設ですとか機械の導入、これをより強力に支援しようというふうにしております。  こうした取組によりまして、実は令和四年産、今年産につきましては、麦、大豆の、特に水田においてなんですけれども、作付けの意向というのが例年よりもかなり増えているところでございまして、作付面積の拡大というのが一つ期待できるのではないかなというふうに考えております。  これに加えまして、水田活用の直接支払交付金のほか、実需側との結び付き、これを求めております水田リノベーション事業等を通じて、国産の麦、大豆の需要に応じた生産の推進と安定供給の確立、これを進めていきたいというふうに考えております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 今いろんなことを言われたんですけど、いや、結構前から麦、大豆はもっと作ろうと、増やそうと言ってきたと思うんですよね。それで、ずうっとそう言っていたのに、どうして大豆や麦の転作が進まないのかなというのは本当疑問でありまして、それで、これ、麦、大豆の本作化って強調されたの過去にもありましたけれども、これ過去に助成金が最高単価になった年と、どれぐらいの単価だったのかというのを教えてほしいんですよね、一つはね。それから、その際に、麦、大豆の作付面積というのは増えたのかどうかというのも教えてください。

平形雄策農林水産省農産局長

○政府参考人(平形雄策君) お答えいたします。  平成十二年度から十五年度まで実施をしました水田農業経営確立対策において、麦、大豆に対する支援が、一つは、これは作付けするだけなんですけれども、作付面積に応じて十アール当たり二万三千円、これは共補償による支払でございます。プラス、四ヘクタール以上の団地化、あるいは担い手への集積をした場合、プラス、排水対策等の技術対策を実施した場合には十アール当たり四万円更に追加と。さらに、二毛作等、一年二作等で、麦の場合はできますので、そういった水田の高度利用を要件として十アール当たり一万円を追加と。これを合計いたしますと十アール当たり七万三千円という交付が可能となっており、これが近年最も高かったところでございます。  現在の水田活用の直接支払交付金とは単純に比較できませんが、一つは、当時はゲタ対策というのがない時代でございまして、今そのゲタ対策というのをやりますと、まあ大体麦でありますと大体十アール当たり三万円ぐらい目の子になります。また、営農技術の導入に支援する、先ほど申し上げました麦、大豆の収益性、生産性プロジェクト、これも当時なかったんですが、この麦、大豆の生産性向上プロジェクトは大体一万五千円ぐらいを上限にしております。  そうなりますと、水田活用の三万五千円と三万円と一万五千円を足すというふうになりますと、実は当時よりも単価が高いぐらいの今支援水準になっているというところでございます。

紙智子日本共産党

○紙智子君 全部足すとその当時よりも増えていると言うんだけど、本当ですかね、それね。そして、しかも、ゲタとか言うんだけど、全ての人が対象じゃないでしょう。対象者は限定されるということもあるし、その一番出てたとき七万三千円と言いましたけれども、今のこの出ている三万五千円というところから見たら倍ですよね。これ、どうしてやめちゃったんですかね。

平形雄策農林水産省農産局長

○政府参考人(平形雄策君) 当時、この七万三千円をやったときに、それまでの団地化の要件が三ヘクタールでありました。で、団地化の要件を四ヘクタールに引き上げまして、かなりハードルが高いということ、それから、営農技術を入れなきゃいけないというのでかなり要件をかなり課しまして、それで、全員が全員もらえたような、これ実は七万三千円の水準じゃございませんでした。  現在、そのゲタ対策は全員が入れないといって、舟山先生の資料の中にもあったんですけれども、実はお米の方は主業農家の方が少ないのでそのぐらいの加入率になるんですが、麦、大豆の方はほとんどの方が主業農家になりますので、目の子で申し訳ない、ませんけれども、麦の場合は大体九割ぐらいの方がゲタの対策の対象になっているというふうに考えております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 非常にやっぱり複雑にしてきていると思うんですよ。やっぱりもっと分かりやすく、今ずっと話聞いているわけですけれども、実際に進まない原因としては、やっぱりそういう今まで出ていたものが減らされてきているということがあると思うんですよ。  転作助成金の見直しや削減、今言う前に、どうして麦、そして大豆の本作化が進まなかったのかということをちゃんと検証して明らかにするべきではないんでしょうか。大臣、いかがですか。

金子原二郎自由民主党・国民の声農林水産大臣

○国務大臣(金子原二郎君) いろいろな御意見があるようでございまして、委員の御意見等ももっともなところもありますので、よく検討させていただきたいと思っております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 是非検討してほしいんです。それ先ですよ、やっぱり。土地利用型の農業、水田農業の方向性を出して議論することが、これ農業にとっても地域にとっても必要なんだと。その議論をすることなく、一方的に転作助成金の見直し、削減というのは、もう一旦撤退して、撤回してほしいというふうに申し上げておきたいと思います。  次に、北海道の太平洋岸沿いの赤潮被害についてお聞きしたいんですけれども、その前に日ロ関係についてちょっとお聞きしたいと思います。  今回のロシアのウクライナへの侵略というのは本当に許せませんし、侵略を中止すべしと、撤退すべしというふうに求めたいわけですけれども、先日、農林水産委員会の理事懇談会で、ロシアとの漁業交渉や輸出入にどのような影響出るかということで現状の報告をお願いしたら、早速週末に農水省から来ていただいて報告をいただきました。迅速に対応いただいたことに感謝したいと思います。  そこで、ロシアからの農林水産物の輸入状況と日ロ漁業交渉の状況について端的に説明いただきたいと思います。

渡邉洋一農林水産省輸出・国際局長

○政府参考人(渡邉洋一君) ロシアからの我が国への農林水産物の輸入状況についてお尋ねがございました。  二〇二一年の貿易統計のデータを見ますと、我が国の農林水産物の総輸入額のうちロシアの割合は約二%、金額で約二千億円でありまして、主に製材、カニ、サケ・マスなどを輸入をしております。また、小麦についての輸入実績はありませんで、トウモロコシについては約八千トンの輸入で、我が国の総輸入量の約〇・〇五%ということになっております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 どちらかというと、やっぱり水産物が関係があるというふうに思うんですね。  今、非常に緊迫した状態にありますよね。それで、ロシアに対して欧米が、世界の銀行決済取引網、SWIFTなどから排除する制裁を科すというふうに言われていて、日本も参加するというふうに聞いているわけですけど、そうなると、ロシアとの貿易というのがこれどうなるのかなと。さっきもちょっと三月、四月、漁業交渉という話があるんですけど、その辺についてはどうなるんでしょうか。

渡邉洋一農林水産省輸出・国際局長

○政府参考人(渡邉洋一君) 我が国は、G7を始めとする国際社会と連携をして、本日までに、ロシアの複数の銀行との取引制限ですとかロシア向けの輸出の規制強化などを実施したところであります。  今回の制裁措置の貿易取引への影響について現時点で予測することは難しいと思いますけれども、関係企業等からも情報収集しながら、引き続き農林水産省としても注視していくとともに、本日設けました相談窓口も活用して情報提供に努めていきたいと考えております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 北海道の漁業、そして水産加工業は、昨年の赤潮被害に続いて今回の事態でも大きな影響を受ける可能性があるわけです。燃油高騰の問題もあります。機敏に情報を出すと同時に、この漁業、水産加工への影響を把握して、是非国内的な万全の対策を求めたいと思います。  大臣、一言お願いします。

金子原二郎自由民主党・国民の声農林水産大臣

○国務大臣(金子原二郎君) 今回の対ロ制裁に伴う漁業者や水産加工業者への影響について、現時点で把握しておりません。仮に我が国の漁業者及び水産加工業者への影響が生じる場合には、その状況を丁寧に把握し、しっかりと対応してまいる所存であります。

紙智子日本共産党

○紙智子君 よろしくお願いしたいと思います。  赤潮被害についてお聞きします。  昨年九月に北海道道東地域の太平洋岸沿いで赤潮被害が発生しました。昨年の十一月の二十六日に、私ども日本共産党の北海道と、それから北海道道議団で金子大臣に要請に参りました。そのとき快く要請を受けていただいたことに感謝をしたいと思います。  さて、赤潮被害なんですけれども、被害報告があった直後に、釧路市、浜中町、厚岸町に私行きました。昆布はお湯を掛けたような緑色に変色をして、乾燥させても黒くならず、まともに売れるかどうか分からないというふうに当時言われたんですね。北海道を主産地とするエゾバフンウニってあるんですけど、これが八割から九割がへい死していると。十月一日が解禁日だったんですけれども、普通、解禁日というと本当にわくわくしながら希望に胸を躍らせるという中で被害に遭ったということでは、本当にその落胆は激しくて、大きな衝撃が走りました。  十勝の太平洋岸の沿岸にも行きましたけど、サケの被害が深刻で、町長は、近年漁業者や漁協というのはサケの不漁に苦しんで耐え忍んできたと、そこに今年は赤潮被害に大雨による流木被害もあり、燃油高騰も重なって二重苦、三重苦だと、今後も続くようであればもう本当に漁業の経営の崩壊を招く、町づくりの根幹揺るがすことになるという話をされて、やっぱりこの赤潮被害というのはもう激甚災害なんだというふうに言っていました。  このやっぱり災害級という認識は大臣おありでしょうか、お聞きしたいと思います。

金子原二郎自由民主党・国民の声農林水産大臣

○国務大臣(金子原二郎君) かつて北海道がこれほどの赤潮で被害を被ったということはないわけでございまして、どういう状況の中で、原因等を今後追求していかなきゃいけない。北海道庁ともお互いに連携を取りながら、いろいろな問題点について調査をしながら対応していきたい、このように考えておる次第でございます。

紙智子日本共産党

○紙智子君 災害級だというふうに、そういう御認識はというふうに聞いたんですけど。

金子原二郎自由民主党・国民の声農林水産大臣

○国務大臣(金子原二郎君) なかなか発言難しいことでですね。被害状況について重く受け止めています。

紙智子日本共産党

○紙智子君 重大な被害を受けているというふうに受け止めているということですよね。  国は、二〇二一年の補正予算で、北海道赤潮対策緊急支援事業ということで十五億円を計上しました。この事業というのは、漁業者などが行う漁場の再生の活動を支援する環境・生態系保全緊急対策事業、これ十四億二千万ですね、それから赤潮被害の防止、軽減を図るための技術開発や調査を行う漁場環境改善対策事業七千六百万円と、この二本柱から成っているわけですけど、現在、この予算を使って対策が進められているんですけれども、昨年来、現地に行くと、これ、なぜこの寒冷な地域である北海道で赤潮被害が発生したんだろうかと、対策はなかったのかというふうに聞かれるんですよね。北海道で赤潮被害をもたらしたプランクトンがカレニア・セリフォルミスということが分かったわけです。このプランクトンは、一昨年に、二〇二〇年九月から十月にカムチャツカ半島の沿岸で赤潮を発生させたプランクトンなわけですね。  そこで、海水モニタリング調査について聞くんですけれども、北海道の道東地域の太平洋岸、それから根室の納沙布岬周辺、根室海峡、オホーツク海峡の調査というのは、これ水産庁やられたんでしょうか。

神谷崇水産庁長官

○政府参考人(神谷崇君) お答えいたします。  一般的には、赤潮の発生に関しましては、都道府県が自県の海域の赤潮モニタリング調査を実施しており、水産庁では、都道府県による赤潮のモニタリング調査の結果、赤潮が発生した場合には速やかに報告を受け、必要に応じて研究機関も含めた関係者と情報共有する体制を構築しております。したがいまして、水産庁においては直接赤潮のモニタリング調査というのを実施はしておりません。

紙智子日本共産党

○紙智子君 だから、水産庁はやっていないんだけれども、北海道は沿岸のところはやったようですけれども、従来の体制のままだったわけですよね。  国の水産研究・教育機構が二〇二〇年の十月十六日に北海道の道立総合研究機構に出した情報では、ロシアの赤潮の発生水温は摂氏十一度Cと、海洋生物への被害が魚類だけではなくてウニやヒトデ、カニ、アザラシなど広範囲に及んでいて、赤潮監視の標的種として把握するようにということ、内容を出しているんですよね。なのに、観測体制というのは従来どおりで、これ国がリーダーシップを発揮した形跡もなかったんです。初動対応が弱かったんじゃないかと思うんですけれども、大臣、いかがですか。

金子原二郎自由民主党・国民の声農林水産大臣

○国務大臣(金子原二郎君) 二〇二〇年の十月の赤潮発生の報道を受けまして、同月十四日から十六日にかけて、水産研究・教育機構から北海道立総合研究機構に対し、カムチャツカ半島沿岸で発生した赤潮の原因と考えられる種の、及び北海道沿岸海域を対象とした観察手法に関する情報提供や注意喚起を行いました。それに対しまして、北海道立総合研究機構からは注視してモニターするとの返答を受け取ったところであり、水産庁及び水産研究・教育機構は速やかな行動を、速やかな初動を行ったと考えています。

紙智子日本共産党

○紙智子君 かみ合わないんだけれども、時間なので、とにかく今年のことも心配されているので、今年どうなるか、だからモニタリングと情報発信をしっかりやっていただきたいということを申し上げまして、質問を終わります。

須藤元気各派に属しない議員

○須藤元気君 こんにちは。無所属の須藤元気です。  本日は、みどりの食料システム戦略について、具体的にどのように進めていくのか、改めてお聞きしたいと思います。  先ほど梅村議員が、本日は国際女性デー、そしてサバの日というふうにおっしゃりましたが、実は私の四十四歳の誕生日でございます。(発言する者あり)ありがとうございます。今国会初質問で誕生日ということで、勢いを付けてまいりたいと思います。  さて、先日の金子大臣の所信表明で、みどりの食料システム戦略に基づく政策を様々な側面で力強く推進していただけるとのことに感謝いたします。  昨年の夏、このみどり戦略、しっかり形にできるよう、北海道の有機農家さんをバイクで七軒ほど回ってきました。フェリーにバイクを積んで苫小牧までまず行くんですが、東京から出ると房総半島を回らなきゃいけないので相当時間が掛かるんです。三十時間ぐらい掛かるんですが、茨城県の大洗港からもフェリーが出ていまして、それだと十七時間ぐらいで行けるということで、茨城県から北海道まで行って、そこから一周してまいりました。いやあ、夏のあの北海道、最高でした。食べ物もおいしく、自然もきれいで、もう北海道の朝食、イクラとかも食べ放題でして、本当にまた行きたいなと思っているわけなんですが。  余談はさておき、その際訪れた農家の方々に、このみどり戦略のメーンである二〇五〇年までに有機農地を二五%にする目標についてどう思いますかというふうに聞いたところ、口をそろえて、このままだと無理だろうねというふうにみんな言っていました。実際に現場にいる方々の発言ですから、重く受け止めなければいけないと思います。  金子大臣におかれましては、みどり戦略をどのような決意と方策をお考えなのでしょうか。是非気合の入った意気込みをお聞かせください。

金子原二郎自由民主党・国民の声農林水産大臣

○国務大臣(金子原二郎君) 農林水産省では、みどりの食料システム戦略を策定しまして、生産力向上と持続性の両立を図り、持続可能な食料システムの構築を進めているところであります。  この戦略の実現に向けましては、生産の前提となる資材等の調達から加工、流通、消費に至るまでの関係者が理解を深め、長期間にわたって環境負荷低減に向けて行動意識を変えていただくことが重要であることから、今国会にみどりの食料システム法案を提出したところであります。また、令和三年度補正予算及び令和四年度予算におきましても、必要な予算を計上いたしまして支援していくこととしております。  今後とも、現場主義を貫き、生産者を始めとする関係者、関係団体とそれぞれの理解と協働の上で、省一丸となって取り組んでまいりたいと思います。

須藤元気各派に属しない議員

○須藤元気君 力強い御答弁、ありがとうございます。  その北海道から戻ってからも、いろいろな有機農業団体の皆さんからヒアリングをいたしました。それによりますと、現在〇・五%の有機農地を二五%にするには、水田農業の有機栽培への転換をしていくのが現実的な対応策との御教示をいただきました。確かに、この御指摘のとおり、国内の農地において五割以上を水田農業が占めているわけですから、その有機化の取組拡大はとりわけ重要であることは自明かと思います。  調べたところ、例えば千葉県いすみ市において、慣行農業から有機への転換の成功事例があります。具体的には、いすみ市の学校給食で出される御飯のお米が、何と四年間で、有機米が〇のところ、一〇〇%に転換しています。たったの四年間です。携帯の充電が〇%で、四分間で一〇〇%にするぐらいの速さではないでしょうか。はい、言い過ぎました。  問題は、なぜこれが実現できたかということですが、更に資金やマンパワーのリソースを強化することで、いすみ市と同様に全国においても横展開できるのではないかなと愚考いたす次第です。この点について、農水省のお考え、具体的な取組などありましたらお聞かせください。

下野六太公明党農林水産大臣政務官

○大臣政務官(下野六太君) お答えいたします。  委員御指摘のとおり、千葉県いすみ市では、市が中心となって、学校給食で有機米を活用することで消費を確保しながら有機米の生産拡大を進めてきたところであり、有機農業の取組を広げる上でのモデル的な事例の一つと認識しております。  こうした事例を踏まえ、令和三年度補正予算から、みどりの食料システム戦略推進交付金において、市町村が主体となって行う生産から消費まで一貫した有機農業拡大に向けた取組に対し新たに支援を行うこととしており、この中で有機農産物の学校給食への導入についても支援対象としているところであります。  こうした支援を通じ、モデル的な事例の横展開を図ってまいります。

須藤元気各派に属しない議員

○須藤元気君 ありがとうございます。しっかりと横展開していただきたいと思います。  下野政務官は僕の参議院会館の隣の部屋でして、一度御近所付き合いということで手作りのベーコンをいただきました。かなりおいしかったんですが、是非このみどり戦略もおいしく料理していただければと思います。  御承知のとおり、コロナ禍などにおける影響もあり、米価が大きく下がっております。それに対して、有機栽培米は小売価格で慣行栽培米の倍近い価格になっていると聞いております。これは、みどり戦略拡大の重要なポイントではないかと思うわけです。我が国の政策によると、米価低落と需給バランスの不均衡が苦しいところですが、稲作での有機農業拡大を導入することによって、本質的な問題解決にもつながるのではないでしょうか。  人間、何か行動を起こすきっかけは二つあると理解しております。それは利益か、感動か。人は何かに感動して行動を起こすか、それか、それを行うことによって自分に利益になると思えば動き出します。ですから、有機米を作れば実はもうかるというふうに知れば、有機農業をやってみようと思う方が増えるはずです。  そこで、ちょっとお聞きしますが、先ほどの千葉県いすみ市の事例を含め、全国の慣行米の価格と有機米の価格差を教えてください。

平形雄策農林水産省農産局長

○政府参考人(平形雄策君) お答えいたします。  千葉県いすみ市の事例なんですけれども、JAいすみのホームページで昨日時点での販売価格を見ましたところ、通常のコシヒカリが五キロで税込み千七百円、農薬、化学肥料不使用のコシヒカリであります、いすみっこは五キロで税込み三千五百円となっております。  また、ちょっと全国の状況なんですが、有機栽培米の価格に関する統計調査等はございませんが、いすみ市以外において有機農業に取り組む全国の農業者六名から聞き取りを実施しました。その結果、六十キロ当たりの販売価格は二万円から三万六千円、平均では二万七千五百円というふうになっております。これは、令和三年産米の通常栽培米の相対取引価格、出回りから今年一月までの平均価格なんですが、一万二千九百五十七円と比べて価格差が二倍以上というふうになっております。

須藤元気各派に属しない議員

○須藤元気君 ありがとうございます。  ちょっと素人な質問なんですが、何でそんなに差が付くんですかね。

平形雄策農林水産省農産局長

○政府参考人(平形雄策君) 一つは、有機栽培になりますと非常に手間が掛かります。農薬を使わないということになりますので、特に雑草を人手であったり除去しますので、労働時間が非常に掛かるということと、単収が通常栽培米ほど、単収でいきますと、通常栽培米、大体一反五百三十キロぐらい取れるんですけれども、有機栽培米になりますとそれよりももうずっと取れないということになりまして、そういった意味での価格も、希少性もあり、高くなっているということでございます。

須藤元気各派に属しない議員

○須藤元気君 ありがとうございます。  倍近い価格差があるということは、慣行農業から有機農業への転換への大きなきっかけになると思います。さらに、新規参入者も増えるのではないでしょうか。  二〇二〇年農林業センサスによれば、基幹的農業従事者は百三十六万人です。そのうち、六十五歳以上は九十五万人と、七〇%を占めていて、担い手の高齢化が顕著です。今後、担い手の減少は続き、二〇五〇年には基幹的農業従事者は三十六万人まで減少するという試算もあるようです。  調べたところによると、現在、四十代以下の新規就農者全体における新規参入者の割合は一割程度であるものの、年々増加傾向にあるとのことで、今後の農業の担い手として大いに期待されております。  総務省の調査によると、農業の新規参入者が目標とする所得は、最高で二百七十五万円、最低で百四十万円だそうです。決して高収入とは言えません。しかも、このうち、所得目標を達成できたのはたったの一四・三%だそうです。そういった経済事情を考えると、倍近い価格の有機米の生産は新規参入者の誘致に大きな力となるのではないでしょうか。  そういったことを含め、新規就農者に対する有機農業への誘導とインセンティブについて、どのように取り組み、考えているのか、お聞かせください。

下野六太公明党農林水産大臣政務官

○大臣政務官(下野六太君) お答えいたします。  近年、農業に新規に参入される方のうち二割から三割の方は有機農業に取り組んでおられ、こうした方々の定着をしっかりと支援していくことが重要です。  このため、新規就農者に対しては、有機農業を志す方も含め、就農に向けた研修資金や経営開始資金の交付等のほか、令和四年度からは新たに経営発展のための機械、施設等の導入支援を行うこととしております。  加えて、有機農業については、通常の栽培と比べ手間とコストが掛かることから、環境保全型農業直接支払交付金により、その掛かり増し経費を支援するとともに、高度な技術が必要であることを踏まえ、各都道府県が指定する有機農業指導員が新規就農者に対して技術指導する取組についても支援をしているところであります。  こうした支援を通じて、有機農業で参入を希望する新規就農者がしっかり定着されるよう取り組んでまいります。

須藤元気各派に属しない議員

○須藤元気君 ありがとうございます。  やはり、その新規就農者でやはり有機農業をやりたいっていう人って結構実際多いと思いますし、僕の周りでも農業に挑戦したいという方は、もう一〇〇%、取りあえず有機農業をやりたいという方が多いので、是非やはりこういう挑戦したい人というものをしっかりとバックアップしていただければと思います。  先ほど所得目標を達成できたのは一四・三%と申し上げましたが、残りの八割以上の農業従事者の方々がより良い所得を目指して模索していると理解できるわけです。  さてさて、そういった方々を有機農業へと転換していただくべく誘導するにしても、そこには大きな障壁もあります。それは、病害虫被害など栽培管理上の課題です。御存じかもしれませんし、先ほどお話ししていただいたとおり、有機農業で特に労力を使うのが雑草対策です。実際に北海道を回って農家さんの話を聞くと、もう口をそろえて、とにかく雑草除去が大変なんだよとおっしゃっておりました。まあ、当たり前ですよね、除草剤使わないんで、雑草がこれでもかぐらい生えてくるわけですから。雑草防除対策をいかに効率よくやっていくのかが有機農業経営の肝になるそうです。  そこで、畑を耕さない不耕起栽培というものがあります。昨年、私、千葉県の不耕起栽培をやられている農家さん見てきました。実際に労力が少なく、新規就農者でも取り組みやすいので、具体的に推進していくべきではないかと思っておりますが、まだまだメジャーではありません。とにかく、長年の経験であったり勘であったり、様々なノウハウというものが必要になってくるところですが、現在のところ、有機農業の新規参入者に対する研修はあるものの、まだまだ規模においても内容においても到底ニーズを満たすものではございません。今後、更なる研修の拡大強化、営農指導をきめ細かく行っていく必要があるかと思います。  そこで、お尋ねいたします。雑草防除対策など、有機農業ならではの参入障壁を下げる手だての一つとして、最新の科学技術を取り入れたスマート農業の導入というものを検討されていると思いますが、昨年もお話を聞きました、それが現在どのような状況になっているのかお聞かせください。

平形雄策農林水産省農産局長

○政府参考人(平形雄策君) お答えいたします。  委員おっしゃるとおり、有機農業の取組面積の拡大に向けては、除草作業等で手間が掛かること、これが最大の課題となっております。スマート農業技術などの導入によりまして、作業の省力化、これを図ることがとにかく大事になっております。  このため、農林水産省では、一つは、除草ロボットの導入によります畦畔等の機械除草、それから、自動水管理システムの導入によります深水管理、そういう水深の高い深いで雑草をできるだけ生やさないようにする、そういった最適化など、先端技術を生かした省力的な有機栽培技術を農業現場で実証、普及する取組の支援を進めているところでございます。  特に、除草機の関係に関しましては、一つ、全高が低く、人や従来の機械では作業しにくい場所での草刈りを可能にするようなリモコン式の自走除草機、あるいは小回りが利いて旋回時の欠株が少ない乗用型、乗る形の除草機などの開発普及を進めてきたところでありますけれども、さらに、令和六年度までの実用化を目指して、AIにより雑草のみを機械的に除草する新たな除草ロボットの開発を、この開発を開始したところでございます。  今後とも、スマート農業技術等、先端技術も活用して省力化など有機農業に参入しやすい環境づくりを進め、取組面積の拡大、これを図ってまいりたいと思っております。

須藤元気各派に属しない議員

○須藤元気君 ありがとうございます。  いろいろな今機械を作られている最中だと思うんですが、御存じのとおり、今スマホのアプリ、もう本当いろんなのありますよね。もう年々年々、こんなのができるんだって驚くぐらい、その技術革新進んでおります。是非、この農業の方も、有機農業の推進のこのスマート農業の方も是非力を入れていただければと思います。  さて、有機農業に多くのマンパワーを集めて規模を拡大するにしても、肝腎なのが販路です。優れた農産物ができたとしても、消費者に買ってもらわなければ始まりません。そこで、率先垂範、まあ隗より始めよという言葉がありますが、まずは農水省の食堂からこの有機農産物を二〇%でも二五%でも取り入れるのはどうでしょうか。  私、拓殖大学でレスリング部の監督を十二年やってまいりました。実際に自分が着替えてマットに上がって学生たちと一緒に練習するのと普通に外からこうやって指導するのでは、やはりその選手たちの士気っていうんですかね、この練習の空気の密度というのを、変わってくるというのをもう肌で感じています。自分がどうこうという話ではなく、実際に強豪校と言われるその大学は大抵、皆コーチはいるんですが、やはりそのリーダーである監督自らが実際にマットに上がって練習しているところがほとんどです。そういった意味でも、このリーダーが自らそういった姿勢を見せることが何よりも大事だと思います。  ですから、金子大臣が農水省の食堂に有機農産物を積極的に取り入れて、日本の農業の新しい可能性としてアピールする姿勢を見せることが何よりも大事だと思います。そして、これなら金子大臣の御決断一つで、まああしたからとは言いませんが、まあ年内、いや、来年からでもいいので、始めることができるので、大臣、御決断をお願いいたします。

金子原二郎自由民主党・国民の声農林水産大臣

○国務大臣(金子原二郎君) 官公庁の食堂など、様々な立場で有機農産物を利用していくことは、有機農業の拡大につながる有効な取組であると考えます。  先月、グリーン購入法に基づく基本方針が見直され、国等の省庁庁舎内の食堂における有機農産物の使用が配慮事項として追加されました。農林水産省の食堂においては、率先して有機農産物の使用を進めることにより、有機農産物の需要の拡大や取組拡大につなげてまいりたいと考えております。

須藤元気各派に属しない議員

○須藤元気君 ありがとうございます。農水省の食堂に積極的に取り入れるということで、ありがとうございます。実は私、昨年、昨年末、調理師免許合格いたしまして、是非、人手が足りなかったら是非手伝いに行きますので、いつでも声を掛けていただければと思います。  さて、次は学校給食についてお聞きしたいと思います。  木更津市では、オーガニックなまちづくり条例による学校給食の有機化に取り組んでいます。具体的には、木更津産米を食べよう条例に基づき、学校給食への提供や木更津産米の消費拡大に努めるとともに、有機米の生産促進に向けた取組を支援しています。学校給食に有機米を提供するために必要な追加経費は年間二千万円から三千万円のようですが、それを市の独自予算で対応しているようです。  さらに、フランスでは二〇二二年から学校給食に有機農産物二〇%導入を義務化する法律ができました。その目標は、目的はですね、農業流通を改善して農家に妥当な報酬を支払い、保護すること、そして健康的で環境に配慮された食べ物を公共の食堂で取り入れることだといいます。また、日本でも、今年から、先ほど大臣が言われていたこの環境省のグリーン購入法で、公共調達における食堂での有機農産物等の使用を配慮事項として追加しています、を追加して推奨しております。  ついては、フランスなど諸外国の成功事例を見習って、学校給食を始めとする公共調達に有機農産物の導入化、導入を義務化するのはどうでしょうか。まあ、いきなり義務化と言われてもちょっとちゅうちょするかもしれませんが、この具体的な数値目標というものを設置すること、御検討いただけないでしょうか。  まあダイエットと同じでしてね、今、私、ダイエットしているんですが、なかなか体重やはり落とすことが難しいです。格闘家現役のときはすぐ体重を落とせたんですが、それはいついつまでに何キロというふうに具体化されていたからです。ですから、義務化であったり、この数値目標というものはとても大切だと思いますが、農水省の御見解、お聞かせください。

下野六太公明党農林水産大臣政務官

○大臣政務官(下野六太君) お答えいたします。  有機農産物等を学校給食で活用することは、安定した消費の確保に加え、有機農業について児童や生徒、地域の住民に理解をしていただき、支持を得るためにも有意義な取組であると認識しています。  一方、学校給食は各市町村の自治事務であることから、学校給食で有機農産物等を取り扱うためには各市町村長に指導力を発揮いただくことが必要になります。  このため、令和三年度補正予算から、市町村が主体となって新たに生産から消費まで一貫した有機農業の拡大に取り組むことに対して支援を行うこととしており、この中で、地域の有機農業者と給食関係者との連携や有機農産物等の学校給食への導入など、消費面までも視野に入れた取組を支援することとしています。  農林水産省といたしましては、まずこうした取組を通じ、意欲のある市町村の取組が進むようにしっかりと支援をしてまいります。

須藤元気各派に属しない議員

○須藤元気君 ありがとうございます。  各自治体で頑張ってもらうこともそうなんですが、やはり時にはこのトップダウンというのも必要だと思いますので、是非政府としても引っ張っていただければと思います。  さて、既に御承知のことと思いますが、現在、コロナ禍、原油価格の高騰などにより、化学肥料、農業資材等の調達が困難になりつつあります。ピンチをチャンスに、こんな御時世だからこそ、化学肥料等に依存しない有機農業の優位性を明文化し、慣行農業に取り組んできた農業者団体等への積極的な啓蒙を促進することが重要ではないでしょうか。これをちゅうちょしては、有機農業二五%の目標数値達成は困難であると考えます。  有機農業の拡大、拡充のためにどのような啓蒙活動を展開されているのか、あるいは今後どのようなプランがあるのか、農水省の御見解をお聞かせください。

下野六太公明党農林水産大臣政務官

○大臣政務官(下野六太君) お答えします。  有機農業は、海外依存度が高い化学肥料を使用しないため、国際情勢に左右されにくいことに加え、生物多様性の増進など、環境保全に寄与することで持続性や付加価値の高い農業を実現することが可能です。  農林水産省としては、まずは生産から消費に至る様々な主体に有機農業の意義を理解していただくことが重要だと考えています。このため、有機農業を核として、消費面も含めた取組を実践するモデル的な産地を全国で育成し、こうした事例を通じて有機農業のメリットを周知し、横展開を進めます。また、流通加工業界の参加を得ながら、流通の効率化や有機加工品の拡大など消費者が購入できる機会を拡大することで、消費者の有機農産物に対する理解と支持を得るための取組を推進することとしています。

須藤元気各派に属しない議員

○須藤元気君 ありがとうございます。  やはり、このプロモーションってとても大切だと思います。最近、SDGsがやはり、ようやく何か一般市民にも届くようになりましたが、やっぱり一年前ぐらいだとSDGsって何みたいな感じだったんですが、それと同じように、みどりの食料システムを知っている人というのはどのぐらいかというと、ほとんどまだいないと思います。ですから、まずそのみどりの食料システム戦略、そういったものがあるということを是非どんどんプロモーションしていただければと思います。  続きまして、JAについてちょっとお聞きします。  この二〇五〇年、有機農地百万ヘクタールを実現するためには、JAの取組として全組合員の農地を二五%有機農地へ転換していくなど、何か具体策が必要です。どうなっているのか、お聞かせください。また、具体策なければ、みどり戦略全体としての、JAとの対応はどうなっているのか、教えてください。

平形雄策農林水産省農産局長

○政府参考人(平形雄策君) お答えいたします。  みどりの食料システム戦略で掲げております有機農業の取組拡大だけではなくて、化学農薬ですとか化学肥料の使用量を減らしていくと、そういう取組のためには、JAを始め生産現場の方々の理解を得ながら進めていく、これがどうしても必要になってきていると考えております。  このため、農林水産省では、JAなどの生産者団体や地方自治体に対し、一つは、みどりの食料システムですとか持続性の高い農業生産に取り組む必要性、これの説明を行うとともに、各地域の栽培暦を点検してくださいというようなことを、あるいは見直しをしてくださいということを促しております。  また、地域の実情に応じて有機農業を含めて環境に配慮した技術が実現されるように、令和三年度の補正予算ですとか令和四年度の当初予算の中のグリーンな栽培体系への転換サポートという事業がございまして、これにより事業実施を支援することにしております。  全国各地で持続可能な農業が進むように、JAなどの生産者団体ですとか地方自治体とも協力をして、今後このような取組を進めていきたいというふうに考えております。

須藤元気各派に属しない議員

○須藤元気君 ありがとうございます。  是非JAともしっかりとスクラムを組んで取り組んでいただければと思います。  さて、現在、新型コロナ、ウクライナ情勢で世界が不安定な中、このままだと本当に地球はもたないんじゃないかなと、ちょっと本当に心配しております。酒井先生が今日午前中に農業の大切さについて語っておられましたが、本当におっしゃるとおりだと思います。私もこの農業の可能性というものを信じております。  この人類は、人間同士だけじゃなく、動物、そして自然との秩序を守っていくことが何よりも大切ではないでしょうか。このみどりの食料システム戦略は、まあ大げさではなく次の時代の突破口になると思います。正直、これ実現できなかったら、僕らの子供の世代、相当苦しい時代を生きると僕は思っています。そうさせないためにも、みんなで是非力を合わせて、これをしっかりと形にしていければと思います。明るい未来を共につくっていきましょう。  私の質問は以上になります。ありがとうございました。

長谷川岳自由民主党・国民の声

○委員長(長谷川岳君) 本件に対する質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後三時二十二分散会

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