総務委員会 第6号
- 発言数
- 236 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2022/03/29
会議録
○委員長(平木大作君) ただいまから総務委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、高木かおりさん、本田顕子さん及び佐藤啓君が委員を辞任され、その補欠として片山大介君、山本順三君及び堀井巌君が選任されました。 ─────────────
○委員長(平木大作君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、総務省情報流通行政局長吉田博史君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(平木大作君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(平木大作君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件の審査のため、本日の委員会に、日本放送協会経営委員会委員長森下俊三君外六名を参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(平木大作君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(平木大作君) 放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件を議題といたします。 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。金子総務大臣。
○国務大臣(金子恭之君) 日本放送協会の令和四年度の収支予算、事業計画及び資金計画につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 この収支予算、事業計画及び資金計画は、放送法第七十条第二項の規定に基づき、総務大臣の意見を付すとともに、中期経営計画を添えて国会に提出するものであります。 まず、収支予算について、その概要を御説明申し上げます。 一般勘定事業収支につきましては、事業収入、事業支出が共に六千八百九十億円となっております。 一般勘定資本収支につきましては、資本収入が八百七十三億円、資本支出が七百八十三億円となっております。 次に、事業計画につきましては、地域情報の発信強化、ユニバーサル放送サービスの充実、訪問によらない効率的な営業活動の一層の推進、グループ全体での業務の見直しなどによる効率的で持続可能な組織の実現等に取り組むこととなっております。 総務大臣といたしましては、この収支予算等の執行に当たり、引き続き経費削減に徹底的に取り組むとともに、受信料の適正かつ公平な負担の徹底に向けた取組を進めることにより、収支均衡を確保することを求めております。 また、日本放送協会の中期経営計画で示された、事業規模の一割に当たる七百億円程度を還元の原資として衛星波の削減を行う二〇二三年度に受信料の引下げを行う方針については、衛星付加受信料を含め、受信料引下げの内容を早期に具体化することが望まれる旨の意見を付しております。 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同を賜りますようお願い申し上げます。
○委員長(平木大作君) 次に、日本放送協会から説明を聴取いたします。前田日本放送協会会長。
○参考人(前田晃伸君) ただいま議題となっております日本放送協会の令和四年度収支予算、事業計画及び資金計画につきまして御説明を申し上げます。 NHK中期経営計画、二〇二一年から二〇二三年度の二年目となります令和四年度は、経営計画に基づき、スリムで強靱な新しいNHKらしさの実現に向け、放送サービスの強化を図るとともに、令和五年度の受信料値下げと衛星波の一波削減に向けた構造改革を着実に実行してまいります。 事業運営に当たりましては、新型コロナウイルスの感染拡大で社会経済が大きな影響を受ける中、受信料で成り立つ公共メディアとして信頼される情報の社会的基盤の役割を果たしていくために、自主自律を堅持し、事実に基づく正確な情報を公平公正に伝え、命と暮らしを守る報道に全力を掲げます。あわせて、多様で質の高いコンテンツを合理的なコストで、最適な媒体でお届けします。また、日本を積極的に世界へ発信し、様々な分野で国際社会との相互理解を推進するとともに、地域の課題や情報を広く発信して地域の発展に貢献します。また、ユニバーサル放送サービスの提供の充実に取り組みます。 インターネット活用業務は、実施基準に示した費用の範囲の中で、国内及び国際向けコンテンツを効果的に提供するとともに、インターネット活用業務が果たし得る社会的役割を検証するために、社会実証を実施いたします。 受信料につきましては、訪問によらない効率的な営業活動を一層推進し、営業経費を削減するとともに、公平負担の徹底と受信料制度の理解促進に取り組みます。 NHKグループ全体で業務の見直しやガバナンスの強化を図るとともに、働く一人一人の創造性を最大化する人事制度改革を加速させるなど、効率的で持続可能な組織の実現に向けた取組を強化いたします。 次に、建設計画におきましては、緊急報道設備や番組制作設備の整備を進めるとともに、いかなる災害時などにも安定的に放送サービスを継続するための設備整備等を実施いたします。また、老朽化しております東京渋谷の放送センターや地域の放送会館の建て替え事業を着実に推進してまいります。 以上の事業計画に対応する収支予算は、一般勘定の事業収支におきまして、受信料など収入、国内放送費などの支出共に六千八百九十億円を計上し、九年ぶりに収支均衡予算としております。 また、資本収支は、収入として、減価償却資金など総額八百七十三億円を計上し、支出には建設費など七百八十三億円を計上しております。 最後に、資金計画につきましては、収支予算及び事業計画に基づいて、資金の需要及び調達を見込んだものでございます。 以上、令和四年度収支予算、事業計画及び資金計画につきまして、その概要を申し述べました。事業計画の一つ一つの施策を着実に実行し、公共メディアとして視聴者の皆様の期待に応えてまいりたいと存じます。 委員各位の御理解と御支援をお願い申し上げます。あわせて、何とぞよろしく御審議の上、御承認賜りますようお願い申し上げます。
○委員長(平木大作君) 以上で説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○片山さつき君 自由民主党の片山さつきです。本日は質問の機会をありがとうございます。 やはり予算も事業計画もそれを裏打ちしているものはNHKの姿勢でございますので、今日は私、二十分でございますから、姿勢の問題だけ何問か聞かせていただきます。 まず、昨年、最近ですね、NHKについて一番自民党の総務会等で話題になったのは、私は三期連続して総務会長代理なんですけど、非常に印象深く思っているのは、昭和三十年に作成、放映された「緑なき島」、要は、長崎の端島炭坑問題なんですね。保存会等の方が明らかに端島炭坑ではないと言っている映像がこの端島のものとして放映されて、その後、例の遺産問題等で非常に問題になっていて、真実の歴史を追求する端島島民の会ですとか産業遺産国民会議の方々が調査を要求したその結果は余り満足がいくものではないので、再調査を二月にまた要求したんですよ。 その、から間断もないときに、二月一日に我々も長いこと待望しておりました佐渡金山について政府が世界遺産登録に推薦を決めました。それにつきまして、三月一日に韓国のKBSが、またこの番組で撮れている映像ですね、炭坑の中の、これを使って放映したということになっていて、非常に映像が残っている分量の少ない時期だと思うんですが、この与える影響は絶大なんですね。日本のNHKの画像が韓国国内、ひいては国際的な印象操作に使われて、これは当然、世界遺産登録にも影響がありますから、このことについてちゃんと管理をすべきだと思うんですよ。 つまり、国内では余り、これはもう問題がある、意見があるから流さないというふうにしているというふうに説明を聞いたんですが、国際的にも管理して流さないようにしていただくことでないと、またこういうことが起きると思うんですが、前田会長にこの問題の姿勢を伺いたいと思います。
○参考人(前田晃伸君) お答え申し上げます。 一九五五年に放送されましたNHKの短編映画「緑なき島」は、当時の長崎市の島で生き生きと暮らす人々の様子を取り上げた風土記的な番組でございまして、その映像につきましては、NHKの番組を海外の放送機関に提供する際のルールに基づき、二〇一〇年にその年の八月に放送予定の番組での使用を条件に韓国KBSに対して提供をいたしております。 御指摘のこの映像がKBSで今月一日に使用されたかどうかについては、現時点で確認ができておりませんので、事実関係を確認しているところでございます。その上で、必要があれば対応を考えたいと思います。 一方、NHK短編映画「緑なき島」をめぐりましては、真実の歴史を追求する端島島民の会から、番組で使用されている端島炭坑の坑道内の映像が端島とは全く関係ない無関係な炭鉱の坑道内で撮影されたものではないかという御指摘を受け、調査を行いました。 六十七年前の番組で、制作、取材に関わった関係者が生存しておりませんので、当時の映像がどのように撮影されたのまでは確認できませんでしたが、NHKに保存、保管されております百三十以上の映像や関係資料を精査し、当時の炭鉱に詳しい専門家の方や有識者などからも意見を聞いた結果、明確に断定するには至らない点もあるが、御指摘の映像につきましては、別の炭鉱の映像を使用したという痕跡は確認されず、端島炭坑以外のものという結論には至りませんでした。 御指摘の映像につきまして、NHKでは、当該番組の再放送を含め、別の番組で使用することはいたしておりません。 以上です。
○片山さつき君 ゼロの証明が難しいのは分かるんですけれども、この徴用工的な問題については画像の印象が非常に大きいんですね。つまり、戦時中のあの状況ですから。つまり、私の実家の母ってもう亡くなっているんですけど、女子大生だった昭和十九年にいわゆる徴用で軍服縫っていましたから。そういう時代だったわけですから。尾道の商工会議所の会頭に、九十八歳の方ですが、この方も工場で徴用されて、半島から来られた方と同じ給料で、白い御飯も食べさせてもらって、何か恩賜のたばこまで一緒に吸ったと言っていましたから、違うんじゃないのと。だけど、イメージが、そういうものが出ると全部がそうだと思われてしまう悪影響が非常に大きいので、とにかくNHKですから、姿勢の問題で、この問題について、島民の会や国民会議の意向を踏まえて真摯に対応していただくことを強く要求いたします。 次に、NHKの看板でございます、予算にも計上されておりますが、来年の大河ドラマは「どうする家康」なんですね。この家康を描くということは日本の近代の歴史の前提を描くということですから、ほかの武将と意味が違うと思うんですが、何回も今までやられておりますけれどもね。 で、ロケ地がまだ決まっていなくて、浜松も静岡も岡崎も非常に期待をしておりますし、この審議で何回も取り上げたように、NHKの諸番組の中では地方創生効果は最も高いんですよ。まさに、観光とのタイアップですとか、いろいろなことがあるんですけれども、こういった部分についての進捗状況をお伺いしたいのと同時に、今の一問目との関係で、どのように描かれるかは非常に機微があると思います。特に、一六〇五年以降一六一六年まで、事実上、家康が仕切っていた第二代将軍の時代ですけれども、この時代に日本は段階を終えて鎖国し、キリスト教の布教をやめさせるわけですよ。ここの本当の真意ですとか経緯は明らかにはなってないんですけれども、どう描かれるかによっては国際的な影響も非常に大きいですから、その部分も含めまして、会長のこの「どうする家康」にどうするという部分をお伺いしたいと思います。
○参考人(前田晃伸君) お答え申し上げます。 来年の大河ドラマは、新たな視点で誰もが知っております徳川家康の生涯を描く内容で、現在制作の準備を進めております。 大河ドラマの制作に当たりましては、これまでもドラマの舞台となる地元の方々に多くの御協力をいただき制作を進めてまいりました。また、ドラマの放送に合わせて、これまでも番組紹介や、紹介パネルやドラマで使用した衣装などをゆかりの地域で展示したり、出演者によるトークショーなどを実施してきたところでございます。 「どうする家康」につきましては、まだ具体的に決定したものはございませんが、今後、関連する事業を関連自治体などと協議しながら検討し、地域の創生に貢献していければと思っております。 ドラマの描き方につきましては、まだ準備を進めているところでございまして、内容をお答えすることはできませんが、歴史的な経緯など綿密な時代考証を行うなどして、丁寧に制作を進めていきたいと考えております。
○片山さつき君 この日本の鎖国の経緯について、後世、カントがですね、後の平和のためには意義があることだったという評価をしている、まあ余りそれを日本人は知らないわけですけれども。 いずれにしても、微妙な問題もありますが、NHKの看板番組としてふさわしい、姿勢の評価されるものとなっていただきたいと期待をしております。 次に、NHKの姿勢を問うということになると、やっぱり看板は報道だと思うんですよ、報道。報道の速さとか正確さと幅広さと、いろんなものがありますが、国民の期待もまさにそこにあると思うんですが、この二月二十四日に始まったというか始められてしまったロシアのウクライナ侵攻ですね。今日、私、ウクライナ難民への支援のマスクをさせていただいておりますが、これは桐生市の養蚕で作った一〇〇%国産ですが、地元の方が寄附をされておられますけれども。 ウクライナについての報道ですが、まず、ウクライナの国内とかウクライナの国境でまさに戦火の音が聞こえるような非常にライブな部分ですね、そういったところに今回NHKが二月二十四日以降最初にクルーを送ったのがいつだったのかということを教えていただきたいと思います。 もちろんNHKも民放も全部安全第一ですけれども、日本では民放の二社が各々キエフと、ポーランドとウクライナの国境のリビウから現地レポートを最初から多分していたので、NHKの方は最初からそうだったのかちょっと私は確認ができていないし、こういう放送になるとやっぱり圧倒的にCNNが強いんですけれども、いろんな意味で肩を並べることはできないと思いますが、さすがニュースのNHKというふうに報道するには、今回このウクライナ事案は、国民の関心がいまだかつてあった近年の事案の中で圧倒的に高いんですね。ほとんどの国民の方は、あれは他人事ではないと、我が事だと、つまり台湾や尖閣との連想もあるんでしょうが、非常に高くそう思っておられますので、この報道についてどうだったのかなと。もしも、そのスピード感や臨場感で遅れた部分があるんだとすると、今後の反省点がどういうところにあるのかを教えていただきたいと思います。
○参考人(前田晃伸君) お答え申し上げます。 NHKは、ロシアによる侵攻前にウクライナの首都キエフに取材クルーを派遣し取材を行ったほか、侵攻が始まった二月下旬、NHKが契約しております現地の取材協力者やヨーロッパに駐在する複数の職員の記者やカメラマンがウクライナ国内で取材に当たりました。三月に入りましてからも、海外総支局や日本から派遣された記者やディレクター、カメラマンが、ウクライナのほか、ポーランドやルーマニア、ハンガリー、モルドバといった近隣の各国、そのほかのヨーロッパの各国などでも取材を行い、中継などの情報発信を強化するとともに、「NHKスペシャル」や「クローズアップ現代+」などの番組取材、制作に当たっております。 ウクライナ情勢をめぐりましては様々な情報が錯綜しておりますが、NHKに求められておりますのは正確な情報だということを肝に銘じ、一つ一つの情報を確認しながら日々の取材や報道に当たっております。 また、記者や解説委員だけでなく専門家にも出演いただき、一つ一つの事象の背景などを詳しく解説するなどの対応を進め、視聴者の皆様に多角的で深みのある情報をお伝えできるように努めております。さらに、国際放送、NHKワールドJAPANでも、ロシアによる侵攻以降、現地の住人や識者にリモートでインタビューを行い、欧米メディアとは違う視点も交えて最新状況を伝えております。 NHKワールドJAPANはインターネット同時配信を行っており、AIの自動翻訳機能を使い、英語以外の言語での字幕も提供しております。今回の事態を受けまして、ウクライナ語字幕を追加いたしました。また、ウエブサイトのニュース記事は英語やロシア語を含む十九の言語で提供しておりますが、ウクライナ語に精通した職員によりまして新たにウクライナ語でのニュース記事の提供を始めました。 引き続き、海外総支局と本部が緊密に連携し、職員やスタッフなどの安全にも配慮しつつ、機動的に取材体制を組みながら日本国内と国際社会に向けて正確な情報発信に当たってまいりたいと思います。
○片山さつき君 今、この現在の状況でのニュースというのは、やはりネットとの競争あるいはネットの活用にも非常になると思うんですよ。みんなが、まさに劇場のシーンとかを一般の方が撮ってどんどんどんどん上げていて、そのユーチューブが何百万回も見られているときに、それに勝るライブ性や正確性があるのかということを競わなければならないので、そこはやはり、まさに予算の中にも出てきますが、人材育成も情報の入手手段もあると思うので頑張っていただきたいと思います。 次に、長年お世話になっております金子大臣にお伺いをしたいと思いますが、このところ、私、熊本にかなり入っているんですけど、やっぱり知事とまさにその災害住宅の現場でおばあちゃんたちとお茶飲んだりも、いろんなことをやってきたんですけれども、本当に熊本は災害に何度も引き続いて、ただ、その中で獅子奮迅の御活躍をずっとされていた金子大臣が今回総務大臣に就任されて、こうしてここでNHKの質問ができて私は本当にうれしいんですよ。最も最適な方だと思うんですが。 だから、やっぱり災害放送ですよ。災害放送の在り方と、その質の向上と、二十四時間化と、みんなにとって、完全にここを見れば常に何が分かるかということが分かっているということが重要だと思うんですね。国民保護法ができてから、NHKとかも、警報、それから避難の指示、緊急通報の情報は責務があると。要するに義務を負っている機関なんですけど、それだけじゃなくて、やっぱり教育チャンネルというのを一本持っているわけですから、今日もこれ、深夜からこれを流していただくそうですが、そこで、長引いたときの避難所情報とか、あるいは東京近辺だったらやっぱり帰宅情報ですよね、ライブでずっと付けていたら全部分かると、そういうことが非常に重要じゃないのかと思うんです。 ですから、教育テレビとかFMを専用化したらどうかということを私何回かこの委員会で伺っておりますが、まさに一番その辺をライブでやってこられた金子大臣の御意見を伺いたいと思います。
○国務大臣(金子恭之君) 片山委員には、私のふるさと熊本のことに触れていただきましてありがとうございます。 来月で熊本地震から六年がたちます。そして、おととしの令和二年七月豪雨災害からも一年八か月ということで、本当に災害が続いております。片山委員にも、もう速やかに熊本に入って御支援賜りまして、心より感謝を申し上げたいと思います。 放送法上、放送事業者は、災害が発生をし、又は発生するおそれがある場合には、その発生を予防し、その被害を軽減するために役立つ放送を行うこととされております。特に、NHKにおいては国民・視聴者の受信料により支えられている公共放送として、あらゆる方々に災害時などの必要なときに必要な情報が確実に届くよう、テレビやラジオの放送はもちろんのこと、インターネットも含め様々な手段できめ細かな情報提供を行うことが求められております。 例えば、東日本大震災の際、震災報道に加えて、教育テレビやFMを通じた安否情報、避難者情報等の提供や、データ放送やインターネットを活用した情報発信に取り組まれたものと承知をしております。 片山委員御指摘の二十四時間災害情報チャンネルについては、放送法は、放送事業者が自らの責任において放送番組を編集する自主自律を基本とする枠組みとなっておりますので、まずはNHKにおいて検討していただくものと考えますが、いずれにしましても、NHKにおいては、引き続き公共放送として災害情報の確実な提供に取り組んでいただきたいと考えております。
○片山さつき君 まさに、最も政治家としてその経験をお持ちの金子大臣の御指導で、多分また充実した方向に行っていただけると確信をしております。 それでは、最後の質問なんですが、岸田政権の題目は新しい資本主義でございまして、私は今期金融調査会長をしておりますので、企業開示等も全部預かっておりますが、男女間の賃金格差、日本の場合はこの男女間の賃金格差が、G7でもG20でもOECDでも、要は先進国レベルでは最もひどいんですよ。持ち株会社にしたときにそれを余り言わなくなっちゃったんですけど、岸田総理がこれははっきり出して改善しようとおっしゃったことは非常にいいと思うんですね。ですから、初めはこの差があるから恥ずかしいと思っても、一度出しちゃったらあとは改善するしかないんですよ。 今の方針でいけば、少しずつですけど、春闘の賃上げも実績を持って、つまり、インフレにもなってきているということは賃金は上がる方向しかないんですから、女性の賃金を男性に近づけていくということは、家計の賃金はその分、倍上がるということですから、全くウイン・ウインな発想でございまして、街頭とかで話していても一番評判がいいんですけれども。 NHKの実は職員当たりの給与の話は私ずっと質問し続けているんですよ。大分、民間との格差がどうだということもあるんですが、条件が均等なだけじゃなくて、結果が大事な世の中になっているんですね。条件は募集もランクも一緒でも、二十年たったら年収に差が付いているという世界なんですよ。それじゃ駄目だからそうじゃなくするんですね。それじゃ駄目だから開示するので、是非NHKについても、上場している上場していないと関係なく開示を考えていただきたいんですが、いかがでしょうか。
○参考人(前田晃伸君) お答え申し上げます。 NHKは、男女別による賃金データの算出は行っておりませんが、性別による処遇差は設けておりません。同一の基準で賃金や手当を支給しております。また、昇進、昇格に当たりましても、育児や介護で休職した場合などに不利益が生じないようにしております。 現在では採用の半数以上は女性となっておりますが、過去の採用数に男女間の隔たりがございまして、職員全体の男女比率や女性の役員、管理職が少ないことについては課題の問題意識を持っております。候補者となり得る女性職員の絶対数が少ない中で、局長などの要職に女性を積極的に登用しております。昨年度の管理職昇進者のうち約二割が女性でございまして、女性管理職比率は〇・九ポイント改善して一一・五%となりました。 経営やコンテンツサービスに多様な視点を反映させていく観点からも、女性を積極的に登用し、活躍する機会を増やしていきたいと考えております。
○片山さつき君 時間が来たので終わりますが、この点についてNHKが開示をすればほかの民間はみんな青ざめると思いますよ。NHKの数字の方が自分よりもいいからね。ここは引っ張っていただくことをお願いをいたします。 ありがとうございました。
○堀井巌君 おはようございます。自由民主党の堀井巌です。本日は質問の機会をいただきまして、同僚、先輩諸氏に感謝申し上げます。 早速質問に入らせていただきます。 まず、NHK改革についてお伺いをしたいと思います。 先ほども、前田会長は、スリムで強靱な新しいNHKらしさの実現に向けて取り組むというふうなお話がありました。今回の収支予算、事業計画案の中にももちろんその改革の中身が含まれていると思いますけれども、就任以来、どのようにこの改革に取り組んでこられたのか、教えていただきたいと思います。
○参考人(前田晃伸君) お答え申し上げます。 新型コロナウイルスの世界的な流行、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻、相次ぐ大規模災害などによりまして、社会経済の先行きに不透明感が増しております。一方で、幅広い世代で利用が拡大しておりますインターネットには、不確かで曖昧な情報もございます。そうした中で、既存業務を抜本的に見直して、スリムで強靱な新しいNHKになること、そして正確、公平公正で豊かなコンテンツをいつでもどこでも皆様にお届けし続けることが今の時代にNHKが果たすべき使命だと考えております。 経営計画で掲げました五つの重点項目のうち、安全、安心を支えるでは、地域に密着した災害などの情報を、放送とインターネットを連動させ、きめ細かくお伝えしていく予定であります。また、大規模災害の発生によって渋谷の放送センターが機能を停止した場合に備えて、大阪放送局の代替機能の強化に努めております。 コンテンツの強化では、報道やドラマといったジャンル別に経営資源を管理し、重複する内容の番組を整理、削減することで、質の高いコンテンツに経営資源を集中させる取組を進めております。この春の番組改定では、総合テレビとEテレの合計で四二%の番組を入れ替え、視聴者ニーズに応える番組編成を実施していきます。 このほか、訪問によらない営業では、営業経費の大幅な削減に取り組み、来年度、営業経費率は初めて一〇%以下に抑えることができると考えております。 人事制度改革では、公募による若手管理職を選抜し、四十代前半の地域放送局長も誕生させました。 経営計画は、二年目となる来年度には支出の削減を計画どおり行って収支均衡予算とするなど、計画どおりに進んできております。その成果を最終的には二〇二三年度の受信料の値下げという形で視聴者の皆様に還元したいと考えております。 新しいNHKらしさ、スリムで強靱なNHKの実現に向けた取組を更に強化し、視聴者・国民の皆様の信頼と期待に応えてまいりたいと思います。
○堀井巌君 ありがとうございます。 しっかりと経営の改革を進めて、内容は充実しながらも、やはりその改革の成果をきちんとこの視聴者の方々に、決して安くはないこの受信料の値下げに結び付けていくということを、是非ともその方向でしっかりとやっていただくことを期待いたします。 もう一点、改革についてお伺いをいたします。今度、組織の改革についてでございます。 平成十年には、いわゆる子会社などにつきまして、NHKの場合、六十五団体あったというふうに聞いております。今、令和四年三月現在では二十四団体に減少はしておりますけれども、まだ法案は出ておりませんけれども、今後、法改正によって中間会社もつくってガバナンス強化もしていくという構想もお持ちだと思いますけれども、この組織改革についてのお考えを聞かせてください。
○参考人(前田晃伸君) お答え申し上げます。 NHKの業務を補完、支援するために設立されました関連団体につきましては、スリムで強靱な新しいNHKらしさという観点から業務を洗い直し、担うべき機能、役割の整理を進めているところでございます。 平成十年度には子会社などの関連団体は六十五団体ございましたが、現在は二十四団体まで減少しております。さらに、今年の一月に四つの一般財団法人と公益財団法人NHK交響楽団が統合することで基本合意したことを公表したところでございます。二〇二三年四月に統合を実行する予定になっておりまして、これにより、団体、関連団体の数は更に三つ減ることになります。 子会社につきましては、放送法の改正案に盛り込まれております中間持ち株会社を導入することができれば、業務、要員の効率化や管理機能の集約などを行い、よりスリムなグループ体制の構築に向けて改革を進めていくことができると考えております。 以上です。
○堀井巌君 ありがとうございます。是非取り組んでいただきたいと思います。 次に、報道の重要性についてを質問したいと思います。 片山委員も指摘されたように、やっぱりこのウクライナの危機、あるいはこのコロナ禍の状況を経験し、我々はこのやっぱり報道がいかに重要であるかということを改めて認識したと思います。 私は、例えば他の外国のCNNやBBCや様々なチャンネルが取り組んでいるように、NHKも例えば二十四時間の報道ニュースチャンネルを設けるというような取組など、報道の充実をもっともっと図っていくべきじゃないかと思いますけれども、その点についてのお考えを聞かせてください。
○参考人(正籬聡君) お答えいたします。 国内外を問わず、様々な脅威や課題が相次ぐ中で、正確で公平公正な情報を早く深く分かりやすく伝えて、公共メディアであるNHKの使命を果たしていくために、報道の充実を図っていくことは極めて重要だと考えております。 このため、新年度、二〇二二年度の番組改定でもニュース報道番組を大幅に強化いたしました。土曜夜間に新たに設けます大型ニュース番組「サタデーウオッチ9」では、重要ニュースを分かりやすく掘り下げます。また、平日午後五時台に「ニュースLIVE!ゆう五時」を新たに設けるほか、「クローズアップ現代」も家族視聴など幅広い視聴者に向けたゾーンであるゴールデン帯で放送いたします。 一方、ロシアによるウクライナ侵攻をめぐりましては、今月に入ってから、BS1で放送している「キャッチ!世界のトップニュース」を総合テレビの平日午前中に放送していますほか、正午のニュースは週末を含めて時間を拡大するなど、編成を柔軟に変更しながらお伝えしております。また、テレビ、ラジオだけでなく、インターネットでの情報発信も強化していまして、例えば新型コロナウイルスの感染をめぐりましては、特設サイトを開設して、都道府県ごとの感染状況や世界の感染状況、重症者数など、様々なコンテンツを日々更新しております。 報道の充実を図ることは重要なことと考えておりまして、緊急報道の際は特設ニュースを柔軟に立ち上げたり、インターネット等も活用したりしまして、いつでもどこでもニュースに触れられる環境を整備して、視聴者のニーズに応えていきたいと考えております。
○堀井巌君 ありがとうございます。 次に、NHKのこの報道姿勢、放送の不偏不党の報道姿勢の重要性についてお伺いをいたします。 二年余りにわたるこのコロナ禍の中で、NHK、民放を問わず、このテレビで放送をされる、そこから情報を得る、これの影響力の大きさ、本当に私は実感をいたしました。また、今回、ロシアによるウクライナ侵略、これロシアの国内ではロシアが正しいという報道がなされている、そうすると、国民の方々はそれが正しいんだ、こういうふうに思うわけでありまして、いかにこの放送がきちんと事実を伝えるかどうかということが極めて重要だと思っております。 また、その意味からいうと、テレビで専門家、コメンテーターと称する方々をよく皆さんゲストとして迎えて、その方々の意見を報道するということがよくいろんな番組でありますけれども、本当にその影響力というのは私は大きいと思います。これ難しいのは、例えばNHKでも民放でもそうですけれども、ウクライナに対するロシアの軍事侵攻が始まる二月二十四日の前に、様々な専門家ですということで皆さん解説されましたけれども、この軍事侵攻を予測した人は少なかった、むしろ逆のことを言っていたわけです。そうすると、日本の報道は、放送は、軍事侵攻はないだろうというふうな報道になった。これ本当にどのように伝えていくかということは極めて難しいというふうに思います。 よくアナウンサーの方とかキャスターの方が意見を述べられるということもあります。コメントを加えられるということありますけれども、そのコメントが本当に、一つ、多様な考え方を、全てを集約したものかどうかということも、私はいろいろ課題はあるんだろう、番組を作る難しさはあるんだろうと思います。 やっぱり、よって立つべきところは、放送法第四条、「政治的に公平であること。」、「報道は事実をまげないですること。」、「意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること。」。私は、この放送法の精神をきちんとそれぞれの番組制作者の方々が謙虚にしっかりと受け止めて、丁寧に番組を作っていただく、これが極めて重要じゃないかと思いますが、その点についてお考えを聞かせてください。
○参考人(正籬聡君) お答えいたします。 今委員御指摘のとおりだと考えております。NHKは、放送番組の編集に当たりまして、放送事業者が遵守すべき事項を定めた四条を含めて、放送法にのっとって、事実に基づいて、公平公正、不偏不党、何人からも規律されることなく、自らを律して放送に当たっております。自主的な編集判断の下、公平性を確保しながら視聴者にできる限り幅広い視点から情報を提供するため、日々取り組んでおります。 御指摘があったウクライナ情勢をめぐりましては様々な情報が錯綜しておりますが、NHKに求められるのは正確な情報だということを肝に銘じまして、一つ一つ情報を確認しながら日々の取材や報道に当たっております。また、記者や解説員だけではなく専門家にも協力をいただいて事象の背景を詳しく解説するなど、多角的で深みのある情報をお伝えし、視聴者の皆様の判断に寄与できるように取り組んでおります。なかなか難しい面もありますけれども、様々な状況、一つ一つの情報を正確に把握して、引き続き最善の努力を重ねてまいりたいと考えております。
○堀井巌君 ありがとうございます。 次に、国際社会への情報発信について伺いたいと思います。 私も、外務省の政務官時代に多くの国を訪問させていただきました。そんなときに、テレビをつけるたびに目にする英語のニュース放送、これは、もちろんNHKも、NHKワールドニュース、NHKワールドはやっておられますけれども、圧倒的にアメリカのCNN、イギリスのBBC、中東のアル・ジャジーラ、あるいは中国のCCTV、今はCGTNという名前で海外で英語放送をやっていると思いますけれども、こういった外国勢のニュースが圧倒的な比重を占めているのが現実だと思います。 以前、ネパールなど東南アジア諸国を訪問した際、例えばテレビをつけますと、CGTN、すなわち中国の英語放送がまさに英語のネーティブスピーカーをアナウンサーとして雇って、その方がずっとニュースを流している。例えば、尖閣諸島の問題、南シナ海の問題、これは当然、中国の主張に沿ったニュースが流れていると。これが今、国際社会における情報発信の現実だと思います。 私、NHKワールドについても必ずチャンネルを探すようにはしているんですけれども、残念ながら、多くが大分後ろの方のチャンネルであるというのも現実です。それから、NHKワールドをつけてもニュース番組が少ない。これは、日本の中の旅をする番組とか、これを英語で流している、これはあるんですけれども、ずっと他のチャンネルのようにニュースをどんどんどんどん流しているというものではない。だから、多分、視聴可能世帯数としては非常に多いんですという説明があると思うんですけれども、私は、実際に国際社会でこの放送を見ているということでいうと、やっぱりBBCやCNNやCGTNの方が圧倒的に多いというのが現実だろうと思います。 そこで、私、先ほども前田会長おっしゃいました、日本を積極的に海外に発信していきますとおっしゃっておられますけれども、NHKがこの様々なニュースを英語で積極的に海外報道をしていく、ニュースを報道していくということが大事だと思いますが、その点についてお聞かせください。
○参考人(正籬聡君) NHKが公平公正で信頼できるニュースや多彩で良質なコンテンツを欧米メディアとは異なる日本の視点、切り口で発信することは、公共放送の使命であり、国際社会に日本に対する正しい理解を広める上でも重要だと考えております。 国際放送、NHKワールドJAPANは、日本、そして日本と関わりの深いアジアの情報を中心に世界へ発信しております。テレビでは、二十四時間放送の毎正時に英語ニュースを放送しております。また、ラジオやインターネットでは、英語ニュースはもちろんですけれども、様々な言語で最新のニュースを発信しております。最近では、ロシアのウクライナへの軍事侵攻を世界の報道機関が一斉に報じる中で、NHKワールドJAPANは、欧米メディアとは異なる日本の視点、切り口も交えて、現地の情勢や日本、アジアへの影響なども伝えております。また、日本政府の対応、各地の支援の動きなどの情報も発信しております。 海外からは、欧米のメディアでは取り上げない独自のテーマや視点も盛り込まれていることから、新たな選択肢を提示してくれるものであると歓迎する声も寄せられております。 これからも、日本や世界の情報を日本の視点と切り口で国際社会に向けて発信する役割を果たし、存在感を高めていくよう努力してまいりたいと考えております。
○堀井巌君 ありがとうございます。是非期待しております。 国際社会で私は日本の強みというのは、今お答えにもありましたが、日本という国は非常に信頼をされていると思います。東南アジアのそれぞれの国で世論調査をしても、経済的に影響力のある国は中国だけれども、信頼できる国はどこかというと日本だという回答が圧倒的だというふうに私は聞いております。 そうすると、この日本の公共放送であるNHKがニュースを出す、そうすると、やっぱりそれは信頼に基づく、日本という信頼に基づくやっぱりニュースということで、私は、BBCやCNNやCGTNに負けないものとして、ニュースとして、価値あるニュースとして皆さんに受け止められるんじゃないかということで、是非頑張っていただきたいと期待をいたしております。 次に、インターネットによる英語でのニュース配信についてお伺いをしたいと思います。 今もう世界におけるインターネット人口、ここ数年の間に飛躍的に増加をしているという状況でございます。日本を含むOECD諸国におけるアクセス人口は大体十億人程度で、これは余り大きな変化はありませんけれども、非OECD諸国、すなわち発展途上国と言われるところでは今飛躍的に伸びていて、二十億人を超えていると言われております。 二〇二〇年の携帯電話の契約件数、日本は一・九五億件ということで、これ世界でいうと第八位ですけれども、第七位がどこかというとナイジェリアがもう二億件を超えているということであります。 そうすると、世界中の多くの方々はみんなこのスマホで世界中のニュースをキャッチする。インターネットによるニュースを見て世界の状況を知ると、これが通例になってくるわけであります。そういった意味では、今後、日本発のニュースを海外にしっかりと伝えていくためにも、このインターネットによる英語でのニュース配信が重要になると私は思っております。 NHKプラスというのが今ありますけれども、これは視聴できる方は国内で受信料を払っている方に限られます。しかし、これは日本語の話でありますので、私は、英語に関しては無料でどんどんどんどんとNHKのコンテンツ、特にニュースのコンテンツがありますから、これを英語でどんどん発信していただくということは重要じゃないかと思っておりますけれども、この点についてお考えを聞かせてください。
○参考人(正籬聡君) お答えいたします。 NHKワールドJAPANは、放送に加えまして、インターネットやソーシャルメディアを積極的に活用して多角的な発信を進めてまいりました。インターネットの普及や利用習慣が世界中で急速に広がる中、こうした多様なプラットフォームを活用した発信が今後更に重要になっていくと考えております。 インターネットによる提供は、英語だけではなく多言語で発信できる強みがあります。NHKワールドJAPANのウエブサイトでは、英語テレビ放送のインターネット同時配信にAI自動翻訳機能を使ってほかの言語の字幕も提供しております。ロシアによるウクライナ侵攻を受けて、ウクライナ語字幕も追加いたしました。また、ニュースの記事をロシア語を含む十九の言語で提供してきましたけれども、新たにウクライナ語への対応を開始しました。国際社会と連帯する日本国民や政府の動き、それにアジアへの影響など、様々なニュースをロシア語、ウクライナ語を含めて発信しております。 二〇二一年度からは、国際放送の送信網におきまして、衛星による配信と組み合わせる形でインターネットによる世界の事業者への配信も始めております。配信コストの面から、そして効率的、効果的な送信網の構築のためにも、インターネットによる配信は大きな可能性を持っていると考えております。今後とも、インターネットを活用して日本からの国際発信を強化しております。 それから、NHKプラスの件でございますけれども、現在、NHKワールドJAPANのニュース、それから番組の二十四時間放送がインターネットでも常に同時配信しております。また、見逃し視聴にも対応しております。ビデオ・オン・デマンド、VODサービスを行って、多くの外国の方々にNHKワールドJAPANのコンテンツを見ていただく施策を進めております。 今後も、より多くの方々に視聴していただけるための取組を続けてまいりたいと考えております。
○堀井巌君 ありがとうございます。 ここで、ちょっと総務省に一点お伺いいたします。 このCNNとか、あるいはBBCとか、あるいは中国のCCTVと、あるいはNHK、この海外における支局の数というのは今どのようになっているんでしょうか。
○副大臣(中西祐介君) お答え申し上げます。 これまで在サンフランシスコの総領事、領事もお務めになった堀井先生でございますので、よく御事情は承知されていると思いますけれども、NHKの海外支局につきましては、二〇二二年三月末時点で海外総局四局、海外支局二十五局の合わせて二十九局となっております。 また、あわせまして、諸外国の放送局の海外支局数につきましては、各事業者の公表資料によりますと、英国BBCが二〇二一年三月末時点で七十二か所、米国CNNが二〇二一年十二月時点で二十八か所となっております。なお、中国CCTVにつきましては、公表されている資料がございませんので把握しておりません。 以上です。
○堀井巌君 ありがとうございます。 NHKも二十九か所ということで頑張ってられると思いますけれども、私、やっぱりこの国際報道の充実、それからインターネットを通じた英語でのニュース配信ということを考えたときに、もちろん資源、リソースは限られていますけれども、NHKのこの海外支局の増強など、取材力、報道力をしっかり強化していくことが重要だと考えますが、これ、NHKの方はどのようにお考えでしょうか。
○参考人(正籬聡君) お答えいたします。 NHKでは、現在、今ありました二十九の海外総支局がありまして、合計で八十人の職員が業務に当たっております。また、各総支局では多くの現地スタッフも働いております。 今回、ウクライナ情勢に関する報道では、海外総支局と本部が緊密に連携しまして、職員やスタッフなど、安全を最優先に機動的に取材体制を組んでおります。今回も、海外の総支局や日本から記者やディレクター、カメラマンをウクライナのほか近隣の各国、ヨーロッパなどに派遣して取材を行っていまして、中継などの情報発信を強化するとともに、「NHKスペシャル」や「クローズアップ現代+」などの番組の取材、制作に当たっております。 今後も、国際情勢の変化に柔軟に対応し、海外総支局や特派員の効果的な配置に努めるとともに、緊急報道用の機材の整備なども着実に進め、海外での取材に当たっていきたいと思います。 引き続き、視聴者の皆様の関心に応えられるよう国際報道の強化に取り組んでまいります。
○堀井巌君 ありがとうございます。 ニュースの海外発信と併せて、日本のNHKが持っている良質なコンテンツとしては、ドラマもあるでしょうし、もちろん日本の場合はアニメもあると思いますし、それから、私、今お話ありました「NHKスペシャル」等の良質なドキュメンタリーもあると思います。もちろん、かつて、別の報道機関でありますけれども、例えば慰安婦問題のように事実でないことを海外に流布して、それで国際問題になってしまったということがありますので、正しい報道を、正しい内容を伝えていくということは重要でありますけれども、私は、NHKの一つの価値はこういった良質なドキュメンタリーを作っているということだと思いますので、こういったものも英語にして海外に積極的に発信していくことが重要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○参考人(正籬聡君) お答えいたします。 優れたドキュメンタリーは、海外の視聴者に日本を理解してもらうための重要なコンテンツだと考えております。NHKワールドJAPANでは、「NHKスペシャル」や「ETV特集」などの番組を英語化や再編集を行って放送しております。ドキュメンタリーの放送は年間二百本以上で、最近では、企画段階から世界の視聴者を念頭に置いた番組を増やし、海外での視聴を増やすよう努めております。 優れた番組を多くの人に見てもらうために、NHKワールドJAPANのウエブサイトでは無料のビデオ・オン・デマンドも提供しております。SNSを使った広報、プロモーションにも力を入れております。 また、国際放送だけでなく、海外の公共放送やプラットフォーム事業者へ販売することでもドキュメンタリーの視聴を増やしております。二〇二一年度は、NHKエンタープライズを通じて四十九タイトルを十三か国の事業者に販売いたしました。アジアやヨーロッパの公共放送がNHKのドキュメンタリーを購入し、放送しております。 今後も、放送、インターネットの配信、SNS、番組販売など、多様なルートを活用しまして、良質のドキュメンタリーを世界に届けていきたいと考えております。
○堀井巌君 ありがとうございます。 次に、地域の放送局の重要性についてお伺いをいたします。 私、NHKの組織の特徴というのは、四十七全ての地域に放送局を構えていることだと思います。これ、奈良県の場合ですと、「ならナビ」という番組が月曜日から金曜日まで夕方六時半から七時まで三十分間番組、また八時四十五分からも、済みません、少しありますけれども、こういった地域のニュースをキャッチして伝えるというのは、非常に私、地域の方々にとって有り難いことだと思いますし、また災害発生時の迅速なきめ細かい報道、あるいは天気予報もきめ細かくできますし、それからまた地方の選挙や何かも細かくキャリーできて民主主義の発展にも貢献できるということで、私はこの、もちろんこれもリソースが限られていますから、どうしても集中して本社の方の社屋を建て替えなきゃいけないとかいろんなことあると思いますけれども、私はこの地域の放送局をしっかりと充実することの視点というのは重要だと思っておりますが、その点についてお聞かせください。
○参考人(前田晃伸君) 委員の御指摘のとおりでございます。 人口の減少が進みまして、地域社会への影響が懸念されている中で、地域の情報を地元だけでなく全国、世界へと発信して、地域の課題解決や発展に貢献していくこともNHKの重要な役割でございます。 このために、地域放送サービスの充実につきましては、経営上の重要な柱の一つとして位置付けました。来年度は、事業支出全体では今年度に比べて二百四十億円の削減を行いますが、地域の放送サービスにつきましては六億円を増額して四百三十三億円の予算としております。 これによる地域情報の発信強化としては、県単位での地域密着の放送へのシフトを進め、地域の特性や視聴者のニーズを見ながら、土日祝日の夕方のニュース、気象情報や地域情報番組の充実を進めてまいります。こうした取組によりまして、県域向けの放送時間は全国平均で一週間でおよそ二十二分間増やすことになります。 また、インターネットのNHKプラスでは、午後六時台の地域ニュースにつきまして、現在では東京、大阪、名古屋、福岡に、現在の東京、大阪、名古屋、福岡に加えまして、来月からは、札幌、仙台、広島、松山のニュースにつきましても見逃し配信を開始いたします。これ以外の地域放送局の午後六時台のニュースにつきましても、今年の秋以降、順次配信を開始する予定でございます。 こうした地域の放送サービスを充実させていくには、人材の採用や育成が鍵になると考えております。地域の魅力や課題を掘り下げたニュース番組を増やしていくためには、その地域で生まれ育った人材の採用を増やし、じっくりと育てるなど、様々な取組を始めております。地域職員の採用を強化しております。 これらの力を入れることによりまして、地域放送局における取材・制作力の強化を図っていきたいと考えております。
○堀井巌君 ありがとうございます。 次に、新たな技術の研究開発について伺います。 日本社会が今長期低迷している大きな原因の一つは、やはり新たな技術にしっかりと投資をしていくという姿勢がやっぱり弱くなっているということに私はあると思います。やっぱり、この放送の分野で、NHKの場合、今まで4K、8KあるいはBS放送等でいろんな投資をしてこられたわけですけれども、やっぱり予算が限られている中でも、こういった将来につながる研究開発というのは苦しくてもしっかりと投資をしていくべきだと思いますが、お考えをお聞かせください。
○参考人(前田晃伸君) お答え申し上げます。 NHKでは、放送技術研究所を中心に各種放送方式の技術開発を進め、二〇〇〇年度に衛星デジタル放送、二〇〇三年度に地上デジタル放送、二〇一八年には4K、8Kスーパーハイビジョン放送の実用化に貢献してまいりました。また、音声認識技術による生字幕の制作システムの実用化を始め、手話の動きを自動作成する手話CG実況などのユニバーサルサービスの技術開発にも取り組んでおります。 現在は、放送・通信融合のサービスとして、放送、通信などの伝送路を意識しない新たな受信方式やAR、VRコンテンツも利用できる放送の高度化など、技術開発を進めております。 今後も、十分な経営資源を投入して、放送・通信融合の時代の技術の発展に先導的な役割を担ってまいりたいと考えております。
○堀井巌君 期待をいたしております。 次に、受信料について、まず受信料制度について総務省にお伺いします。 受信料制度を採用しているBBCがある英国においても、受信料廃止論というのも出てきている昨今であります。まず、この受信料の法制度的な解釈というのはどういうものでしょうか。
○副大臣(中西祐介君) お答え申し上げます。 本年一月の十七日に、英国のデジタル・文化・メディア・スポーツ省のドリーズ大臣が大臣個人のツイッターでこうした発言をなさっていて、翌日には受信許可料の将来は未決定であるというふうな公表もされたところでありますけれども、我が国、このNHKの受信料につきましては、まさにこの公共放送のために、豊かで、かつ良い放送番組を放送するという公共放送の社会的使命を果たすために必要な財源を広く国民・視聴者の皆様に公平に御負担をいただくための特殊な負担金というふうな形で位置付けられているところでございます。
○堀井巌君 ありがとうございます。 要は、この受信料というのは、税金だとかあるいはこの放送サービスの対価ということではなくて、やっぱりNHKという日本のこの公共放送、この組織の維持運営のための特殊な負担金だというふうに私は理解しております。そうすると、やっぱりこの受信料について国民の支持や理解を得られるためには、このNHKの様々な取組が国民からの信頼を得ること、これに尽きると私は思っております。 そういった意味では、放送法に基づく公平な報道、激動する国際社会において日本が有するこの諸外国からの信頼を基にした積極的な海外への情報発信、それから地域に対するきめ細やかな目、あるいはインターネットへの対応、こういったことを努力を続けることによって国民からNHKの価値について信頼と支持が得られ、そしてこの受信料という制度を基礎としたこのNHKの発展につながっていくというふうに私は思いますけれども、この点についての見解を最後お伺いさせてください。
○参考人(前田晃伸君) お答え申し上げます。 新型コロナウイルスの世界的な流行、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻、相次ぐ大規模災害などによりまして、社会経済の先行きに不透明感が増しております。NHKが果たすべき役割、使命はこれまで以上に高まっていると考えております。 いわゆるフェイクニュースや根拠のはっきりしない情報がインターネットで大量に流れる中で、NHKは、正確、公平公正で信頼されるコンテンツをあまねくお届けする放送法に定められた役割をしっかりと果たしていくことがまず重要と考えております。 国際発信では、国内外のNHKのネットワークを最大限に生かして取材した正確な情報を世界に向けて積極的に発信し、日本に対する正しい理解を促進してまいりたいと思います。 また、全国の都道府県に放送局を置くNHKのネットワークの強みを生かして地域の情報をきめ細かく取材するとともに、地元だけでなく、全国、さらに世界へと発信することで地域の発展に貢献していきたいと考えております。地域で生まれ育った職員の採用を増やし、これまで以上に地域に根差した放送の実現にも努力をしてまいります。 また、災害が発生した場合を始めとして、放送とインターネットを組み合わせていつでもどこでも正確な情報を迅速にお届けできる体制を整えることなどで情報の社会的基盤の役割を果たし続け、視聴者の皆様の信頼と期待に応えてまいりたいと思います。
○堀井巌君 ありがとうございました。 終わります。
○木戸口英司君 立憲民主・社民の木戸口英司です。 冒頭、ウクライナとロシアの四回目の停戦協議が今日トルコで開かれる方向となっています。三週間ぶりの対面による協議となります。ロシアには早期停戦を強く求めるところでありますけれども、交渉は難航が予想されております。 二十三日、ウクライナ・ゼレンスキー大統領から、国連改革、強化、国際的ツールづくりに日本のリーダーシップを期待するとの国会演説がありました。我が国としても、できる限りのことに手を尽くしていくこと、実効性ある行動が求められていること、そのことを皆さんと共有し、早速質問に入ってまいりたいと思います。 まず、NHKの経営計画でありますけれども、二〇二一―二〇二三年度、この冒頭に、新型コロナウイルス感染症の世界的流行や相次ぐ大規模災害、経済格差の拡大など、日本と世界の社会経済の先行きについて不透明感が増し、インターネットには不確かで曖昧な情報があふれています、一方、若者を中心にテレビの保有率が低下し、幅広い世代でインターネットの利用時間が増えて、テレビの視聴時間との逆転が予想されるなど、メディア環境や視聴者行動が大きく変化していますということで触れております。 改めて、こういったメディアを取り巻く環境に対する認識について、NHK会長の御見識をお伺いしたいと思います。
○参考人(前田晃伸君) お答え申し上げます。 新型コロナウイルスの世界的な流行、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻、相次ぐ大規模災害などによって社会経済の先行きに不透明感が増しております。 メディアを取り巻く環境は大きな変革の時代を迎えておりまして、インターネットによります動画視聴の普及や若者を中心とした視聴者のテレビ離れが急速に進んでおります。その一方で、幅広い世代に利用されておりますインターネット上には大量の不確かな情報があふれておりまして、フェイクニュースやフィルターバブルなどの問題も顕在化しております。 そうした時代環境の中で、既存業務を抜本的に見直し、スリムで強靱な新しいNHKとなり、正確、公平公正で豊かなコンテンツをいつでもどこでも皆様にお届けし続けることが今の時代にNHKが果たすべき使命だと考えております。
○木戸口英司君 それでは、この文書の中に、先ほどからの答弁でも繰り返されておりますけれども、新しいNHKらしさの追求ということが言われております。このことについて改めて説明をいただけますでしょうか。これまでのNHKとは、この新しいということの言葉の中に、何が違うのか、どういう思いが込められているのか、御説明を願います。
○参考人(前田晃伸君) お答え申し上げます。 既存業務を抜本的に見直し、スリムで強靱な体制を構築するのと併せ、経営資源をNHKならではの多様で質の高いコンテンツの取材、制作に集中させ、正確、公平公正で豊かな放送サービスをいつでもどこでもお届けし続ける新しいNHKらしさの実現に向けた取組を経営計画に沿って強化しているところでございます。 具体的には、経営計画で掲げました五つの重点項目のうち、安心、安全を支えるでは、地域に密着した災害などの情報を放送とインターネットを連動させてこれまで以上にきめ細かくお伝えしてまいります。また、大規模災害の発生によりまして渋谷の放送センターが機能停止した場合でも、代替できるように大阪放送局の機能強化を進めております。 コンテンツの強化では、報道やドラマといったジャンル別に経営資源を管理し、重複する内容の番組を整理、削減することで、質の高いコンテンツに経営資源を集中させる取組を進めております。この春の番組改定では、視聴者ニーズに応える番組編成を数多く実施してまいります。 ウクライナへの軍事侵攻など、日本や国際社会に大きな影響を与える事案につきましても、世界二十九か所に配置した特派員のネットワークを使い、背景や見通しを含め信頼できる情報を詳しくお伝えしてまいります。 地域情報の発信強化では、地域放送の総合テレビ夕方六時台の番組などの充実や、土曜日の新たな地域情報番組のスタートなど、ニュースや身近な情報、話題、気象情報などを地域の需要や特性に応じ、工夫しながら放送、インターネットできめ細かく発信し、地域の課題解決にも貢献してまいりたいと思います。 安心、安全を支え、多彩で質の高いコンテンツを合理的なコストでお届けすることに注力し、今後も構造改革を進めるとともに、質の高いコンテンツに経営資源を投入して、スリムで強靱なNHK、新しいNHKらしさの実現に向けた取組を強化してまいります。
○木戸口英司君 今のメディア環境の変化を捉えて、新しいNHKらしさということが必要だという認識の下で、今経営あるいは放送事業が進められているということだろうと思います。 その上で、この経営計画は二〇二一年から二〇二三年度三年間ということで、今年二〇二二年は中間年になるわけです。この経営計画、二〇二一年度の総括、そして二〇二三年度に向けて、今年度二〇二二年度、重点的な取組についてお伺いをいたします。
○参考人(前田晃伸君) お答え申し上げます。 新しいNHKらしさを追求し、スリムで強靱なNHKへと生まれ変わることを柱とした三か年の経営計画の初年度となりました二〇二一年度は、改革実行の年と位置付け、人事制度改革、ジャンル別管理によるコンテンツの改革、さらに営業改革や地域改革など、様々な改革を一気に進めました。 例えば、人事制度改革では、五十歳以下の管理職を対象に、次期経営層を担う人材を公募し、局内で公募し、抜てきした十二名を、昨年、地域放送局の局長や副局長、関連団体の役員などに配置しました。いずれも、地域サービスの向上やグループ経営改革を牽引する活躍を見せております。また、営業改革では、訪問によらない営業への転換によりまして大幅な営業経費の削減を実現しつつあるなど、改革は徐々に成果を上げております。 経営計画の二年目となる今年は、視聴者の方々にNHKは変わったと実感していただけるように、一連の改革の成果を視聴者の方々に目に見える形でお示しをする改革実感の年と位置付けております。 この春の番組改定では、新たな番組や従来の番組の放送時間の変更などで、総合テレビとEテレ合わせて約半数近く、四二%の番組を入れ替え、視聴者ニーズに応える番組編成を実施してまいります。 支出の削減も順調に進んでおりまして、二〇二二年度には、計画どおり収支均衡予算としております。特に、訪問によらない営業活動の推進によりまして、訪問要員に係る経費を大幅に削減し、営業経費率は一九八九年の公表開始以来、一〇%を初めて下回る九・三%となる見込みでございます。 これまでのところ、一連の改革は経営計画どおりに進んできていると考えております。構造改革の成果として、秋には二〇二三年度の受信料値下げにつきまして具体的にお示しをしたいと考えております。
○木戸口英司君 今会長からお話ありましたとおり、評価は視聴者でありますので、その認識の下にこの経営計画あるいは様々な改革を進めていっていただきたいと思います。 それでは、BS1スペシャルの字幕付与問題について何点かお伺いをいたします。 今年の二月にNHKの調査報告書が公表されております。その中で、今回の事案、曖昧な情報を基に、裏付け取材が行われないまま番組の制作が進み、上司によるチェックも十分行われず、誤った内容の字幕を付けたシーンが放送されたことが明らかとなった、また、自らを律するために定めたNHK放送ガイドラインから逸脱しており、ずさんな対応だったとされております。 今回の事案の重大性、深刻性をNHKとしてどのように受け止めているのか、見解をお伺いいたします。
○参考人(前田晃伸君) お答え申し上げます。 今回の事案は、NHK放送ガイドラインに定められております、取材、制作のあらゆる段階で真実に迫ろうという取材・制作者の基本姿勢から逸脱しており、ずさんな対応だったと考えております。誠に遺憾であり、改めておわびを申し上げます。 NHKでは、二〇一五年に発覚いたしました出家詐欺問題を受けまして、匿名チェックシートや複眼的試写といった再発防止策を導入し、多くの放送現場では実行されておりますが、今回の事案では、定められたルールを担当者が正しく理解しておらず、チェック機能が働かなかったものと考えております。 今回の事案を深刻に受け止めており、チェック体制を強化するとともに、全国の放送現場で勉強会を実施するなど、再発を防止するための取組を進めているところでございます。
○木戸口英司君 今話が出ましたとおり、「クローズアップ現代」、過去にありました、多重債務者を出家させて金融機関から融資をだまし取る手口などを伝えた際、知り合い同士を初対面であるかのように装って放送を行ったという事案、これはBPOから重大な放送倫理違反と指摘されたという事案であります。 今回の事案についても、事態を重く見たBPOは、放送倫理違反の疑いがあるとして審議入りを決めたところです。 こういったBPOからの対応、このことについて、会長、どのように受け止めておられますでしょうか。
○参考人(前田晃伸君) お答え申し上げます。 今回の事案では、担当者がそれぞれの役割と責任を果たさずに、取材、制作のあらゆる段階で真実に迫ろうとする姿勢を求めるとした放送ガイドラインから逸脱していたことが明らかになっておりまして、誠に申し訳なく思っております。 御指摘のとおり、今回の件はBPOの放送倫理委員会で審議しており、委員会からの要請には真摯に対応しているところでございます。
○木戸口英司君 この放送倫理違反ではないかと、これから審査でありますので、しっかりと協力をして、再発防止につながることでありますのでしっかりと原因究明していただきたいと思いますが、その上で、この問題を当初どのように捉えていたかということについてお伺いをしたいと思います。 調査報告を受け、NHKは、番組制作に関わった大阪拠点放送局の職員計六人を停職などの懲戒処分としております。しかし、問題発覚後、NHKの調査に基づいて一月九日におわび放送を行い、その後、関係者の言い分が食い違うなどしたことから、東京本部に調査チームが設置されています。 発覚当初の問題に対する認識が甘く、結果、対応が後手に回ったとする、そういう厳しい指摘もありますけれども、そういった認識についていかがでしょうか、お伺いいたします。
○参考人(前田晃伸君) お答え申し上げます。 今回の事案では、少なくとも字幕の内容が正確でないことが明らかになった段階で、速やかに訂正するとした放送ガイドラインに沿いまして、一月九日におわびの放送を行いました。 問題が発覚した後、東京の編成局と大阪放送局が連携し、主に放送部門を中心に調査を行ってまいりましたが、調査を進める中で、事実を正しく把握し、あらゆる段階で真実に迫ろうとする取材・制作者としての基本姿勢が欠けていたことなどが明らかになりました。 このため、人材育成の観点も重視して再発防止に取り組む必要があると考え、人事局などのメンバーを加え、松坂専務理事を責任者とする調査チームを東京に設置し、組織を挙げて取り組むことといたしました。そして、調査委員会、調査報告書や処分内容、再発防止策について二月十日に発表し、BS1スペシャルなどでお伝えするとともに、NHKと大阪放送局、BS1スペシャルのホームページで調査報告書の全文を掲載いたしております。 できる限り迅速に対応してきたところでございますが、今回の事案に対する様々な御指摘は真摯に受け止め、再発防止に向け取組を進めていく考えでございます。
○木戸口英司君 結果、調査チームを立ち上げたということになって対応してきたということですけれども、やはり当初、やはり軽微に考えていたんではないかと、あるいは、その内部調査が不十分で、こういった、その後、後手後手に回ってきたという事実はそのとおりだと思います。 是非、そういった認識の下で、やはりこういったことが繰り返されてはいけないということでありますので、そのことは強く申し上げておきたいと思います。 その上で、調査が十分であるのかどうかということも指摘したいと思います。 報告書によると、問題のコメントは、ディレクターとCP、チーフプロデューサーというんですかね、との間で試写が三回、さらに専任部長が参加する統括試写が行われる中で三回変更されて、最終的に完成したとされます。その上で、問題の字幕について時間を掛けて議論した形跡はなかったとし、裏付け取材の意識が欠如していたと結論付けています。 一方、番組の構成がこうして検討されてきた中で、その作業、構成づくりのこの作業ですね、放送の基本的姿勢であるはずの事実確認より優先させた、その原因の解明ということについては報告書では踏み込み不足ではないかと、こういった批判も多く指摘されているところです。私もそういう実感を持つところです。 先ほど触れた経営計画の冒頭、インターネットには不確かで曖昧な情報があふれていますとして、新しいNHKらしさの追求を掲げたと。そういう立場からいうと、インターネットだけではなくて、こうしてNHKの放送にも不確かで曖昧な情報があったということでありますから、この経営計画の根本に非常に関わることだと思っております。NHKそのものが今問われているこの問題だと思っております。 徹底した原因究明、私はまだ足りないと思いますけれども、そういった認識はございませんでしょうか。会長、いかがでしょうか。
○参考人(前田晃伸君) お答えします。 今回の事案では、放送部門だけでなく、人材育成やコンプライアンスに関わる部門、弁護士も加わって、放送現場から独立した調査チームを設置し、調査は、取材、制作に関わった職員、スタッフなど合わせて十一人から延べ三十回に及ぶヒアリングを行いまして、取材メモや撮影素材などの関係資料も精査をいたしました。 その結果、取材、制作の過程で担当者間の誤った思い込みや認識のずれといったものが解消されないままに誤った内容の字幕を付けたシーンが放送されることとなったものでございます。 現在、新しいNHKらしさの追求を掲げて様々な改革に取り組んでおりますが、あらゆる段階で真実に迫ろうとする取材・制作者の基本姿勢は何ら変わるものではございません。しかし、今回、いわゆる出家詐欺問題を受けて取り入れた再発防止策が実施されておらず、その導入の精神が現場に行き渡っていないおそれがあることが明らかになりました。それだけに、一連のルールやツールがなぜ導入されたのか、そこにはどんな思いが込められているのかを現場にしっかりと浸透させるような研修、人材育成が欠かせないと考えております。 調査はできる限りのことを行った上で再発防止策も打ち出したと認識しておりますが、再発防止策を進め、視聴者の皆さんの信頼回復に取り組みたいと考えております。
○木戸口英司君 誤った、なぜそういう誤った字幕が付けられたのか。それは決め付けがあって、事実確認をするという意識がなかったということよりも、もうそこで決め付けて、それぞれ制作側の意図がそこに強くにじみ出ていたということではないかと思われるんですね。そういったところが、そうではないんであればまたその辺りの事実確認ということ、全く踏み込み不足だと言われてもこれ仕方ないと思います。 その上で、先般二十四日に、この公式記録映画の総監督を務めた河瀬直美さんが記者会見を都内でされております。この公式記録映画、サイドA、サイドBと二部作とすることが発表されたことは御承知だと思います。 その上で、Bについては、新型コロナウイルス下による延期や、森喜朗氏の大会組織委員会会長辞任など運営をめぐる混乱、反対デモの様子なども描写すると。私たちの選択が正しかったのか、間違っていたのかということも含め、この映像の中でしっかりと記録として残していきたいという強い意思が示されております。未来に伝えるアーカイブとして、選手中心の公式映画だけでは意味がないのではないかということも言われております。 その中で、NHKの今回のドキュメンタリーについて、五輪反対デモに参加した男性が金銭で動員されたという字幕と、事実と異なる字幕を付けたということについても言及をされて、反対派の意見をしっかりと取り入れて映画に描くのはスタッフの中でも共通の認識、あのような事実と違う描き方をされたことが信じ難いことで残念ですということを言われております。 こういった河瀬さんの発言に対して、やはりもう一度事実確認、そして検証、また更なる追求と、原因究明ということが私は求められてくると思いますけれども、こういった河瀬さんの発言を受けて、そういったことに更に取り組む考えはないか、会長、改めてお伺いをいたします。
○参考人(前田晃伸君) 調査はできる限りのことを行った上で再発防止策も打ち出したと認識しておりますけれども、再発防止策を進め、視聴者の皆様の回復に、信頼回復に取り組みたいと思っております。
○木戸口英司君 ここはやはり、しっかりとその動機というか原因、それは報道の自由あるいは番組制作の自由はあるわけですけれども、こういった、その中で間違いが起こったということ、しかも、このオリンピックというアーカイブ、これからの歴史に残る映画制作に対して非常に大きな傷を付けたわけでありますので、その意味ではNHKの今の調査の姿勢ということはまだまだ不十分だと思いますし、その上で、再発防止がそれで可能なのかということも非常に懸念するところですけれども。 改めて、再発防止策、様々示されたところでありますけれども、先ほど触れた「クローズアップ現代」問題を受けての様々再発防止策についても守られていなかったということが言われているわけであります、生かされていなかったと。公共放送である以上、信頼される番組作りに更に努めるべきだと思いますけれども、今回の再発防止策で十分かどうか、もう一度、会長の御認識をお伺いいたします。
○参考人(前田晃伸君) お答え申し上げます。 いわゆる出家詐欺問題を受けまして取り入れました匿名チェックシートの作成や複眼的試写などの再発防止策は、多くの放送現場では実行されてきましたが、今回の事案では行われなかったことでございます。再発防止策の実施が現場の担当者の判断に委ねられていましたが、今回の事案では担当者がルールを正しく認識していなかったためにチェックが働かなかったと考えております。 公共放送として信頼を回復するためには、再発防止策をより実効性あるものにすべきと考え、番組制作に関わる全ての部局に番組やコンテンツの内容が放送ガイドラインに沿って正確かどうかや、リスクがないかどうかをチェックする責任者を新たに設置するなど、体制を一段と強化していくつもりでございます。複眼的試写を行うかどうかなどの判断も、現場の担当者ではなく、この責任者が行うということにいたしました。今回の問題を受けて、全国の放送現場で、放送の取材、制作に関わる職員、スタッフを対象に勉強会を実施するなど、人材育成も強化してまいります。 いずれにいたしましても、これらの取組を進めながら、実効的に機能しているかどうかにつきましても不断に確認してまいりたいと思います。
○木戸口英司君 それでは、今様々再発防止策を羅列していただきましたけれども、会長、組織風土の改革という点から今回の問題を捉えてどのようにお考えになるか、その点もお述べいただきたいと思います。
○参考人(前田晃伸君) お答え申し上げます。 私がNHKの会長に就任したときに感じたことでございますが、NHKは縦割りが強過ぎる上に、がちがちの年功序列でポストが決まっておりまして、大変風通しの悪い組織だったと認識しております。 このために、私は、全ての改革の基本となります人事制度改革に取り組み、若手の抜てきなど、全ての仕組みを抜本的に見直してまいりました。昨年は五十歳以下の管理職を対象にした次期経営層を担う人材を公募し、十二名を地域放送局の局長や、局長、関連団体の役員などに配置してきました。管理職の登用では、三十代半ばでも自ら手を挙げて応募できる制度を導入いたしました。縦の論理にとらわれない若い人の判断が組織に反映させる、反映できるようにすることが大変重要だと思います。 加えて、組織と権限の在り方についても見直しを進めているところでございます。職種別の縦割りで構成されておりました組織を機能別の組織に変え、フラット化して権限と責任を現場に下ろすことで職員一人一人が自律的に判断することを促しております。 風通しのいい組織風土の醸成は、組織の活力の源泉であると私は考えております。今後も、スリムで強靱な組織へと改革を進めてまいる所存でございます。
○木戸口英司君 引き続きしっかりと取り組んでいただきたいと思います。 それでは、インターネット配信についてお伺いをいたします。 まず、総務大臣にお伺いいたしますが、令和四年度収支予算等に付する総務大臣意見では、公共放送番組のインターネット配信の意義やサービスニーズについての議論を深化させることとされています。インターネット配信に対する課題認識について御所見をお伺いいたします。
○国務大臣(金子恭之君) 木戸口委員にお答え申し上げます。 インターネットを通じたコンテンツ視聴の拡大など、放送を取り巻く環境は大きく変化をしており、こうした新たな環境の下で、国民・視聴者が求める公共放送の役割や、それを踏まえたNHKが提供するサービスの在り方などについて不断に検討を行っていくことが極めて重要であると認識しております。 これを踏まえ、公共放送によるインターネット配信の意義やサービスニーズを検証するため、NHKにおいて、テレビを保有、視聴しない方々を対象とした社会実証を実施する予定であると承知しております。 総務省としても、こうしたNHKにおける実証の状況も踏まえながら、有識者検討会などにおいてデジタル時代における公共放送の果たすべき役割や使命について引き続きしっかり議論を行ってまいりたいと考えております。
○木戸口英司君 NHKは、四月から、新たにテレビ受信機を設置していない人などを対象としたインターネット活用業務の社会実証を行うとしております。その社会実証の意義を更に高めていくためにも、その具体的方法、例えば対象者をどのように選んでいくのか、また、その結果、いつどのように公表をされることになるのか、社会実証の実施の具体的方法についてお伺いをいたします。
○参考人(前田晃伸君) お答えを申し上げます。 今回の社会実証では、例えば報道、教育、教養、娯楽の各分野や各分野を横断したものなど、NHKプラスで提供している番組とNHKニュースウエブで提供しております情報とを組み合わせて、アプリやウエブサイトで提供することを検討しております。期間は一回当たり一週間から最大三か月程度、対象者は一回当たり最大で三千人程度で、複数回実施することを予定しております。 実施に向けて詳しい期間や内容などにつきましては現在検討を進めているところでございますが、決まり次第、事前にNHKウエブなどで公表する予定でございます。対象者の選定方法につきましても検討中でございますが、恣意的と指摘されるようなことがないように検討し、決まり次第、事前にNHKのウエブサイトなどで公表したいと考えております。 また、社会実証の結果はNHKのウエブサイトなどで公表し、しっかりと検証して、得られた知見は民放を含めた関係者の方々とも共有していきたいと考えております。
○木戸口英司君 その社会実証を通じて得た結果、今後どのようにNHKとして生かしていくのか、その点についてもお伺いいたします。
○参考人(前田晃伸君) お答えいたします。 社会実証は、放送と通信の融合が進む中で、公共メディアとしてインターネットを通じて番組や情報を届ける意義や役割、多様化する視聴者ニーズを検証するために、テレビを日常的に利用していない人や利用が少ない人などを対象に実施いたします。 NHKといたしましては、今回の社会実証で視聴者の利便性や情報空間における公共性を検証することなどを通じ、その結果を踏まえながら、将来の日本のためになるように取り組んでまいりたいと考えております。
○木戸口英司君 これは総務大臣に伺いますけれども、スマートフォンなど情報端末を所持している人に対して、インターネット利用者ですね、この受信料を徴収していくことになるのか、将来的にどのような考えでいるのか、お伺いいたします。
○国務大臣(金子恭之君) お答え申し上げます。 総務省としましては、テレビを設置していない方を新たに受信料の対象とすることは現時点で考えておりません。受信料は、NHKが公共放送としての社会的使命を果たすために必要な費用を広く国民・視聴者に公平に御負担いただくものでございます。 したがって、受信料の在り方については、幅広く国民・視聴者の皆様からの十分な御理解を得ていく必要があると考えております。
○木戸口英司君 それでは、重ねて総務大臣にお伺いいたしますけれども、NHKの令和四年度のインターネット活用業務実施計画によると、NHKプラスのサービスにおいて、原則全ての放送時間で同時配信を提供することとしています。また、民放においても、令和三年十月から日本テレビ、令和四年四月からTBS、テレビ朝日、フジテレビ、テレビ東京が見逃し配信サービス、まあTVerですね、において同時配信を開始すると報道されています。 視聴者のテレビ離れが進み、インターネットによる動画視聴が進展する中で、今後、放送の果たすべき役割、この背景を踏まえてどのように考えていくか、また、どのように取り組んでいく必要があるのか、総務省としての見解をお伺いいたします。
○国務大臣(金子恭之君) お答え申し上げます。 木戸口議員御指摘のとおり、インターネットを通じた動画視聴の進展などによる若者のテレビ離れなど放送を取り巻く環境は大きく変化をしておりますが、こうしたデジタル時代においても、信頼性の高い情報源としての放送の社会的役割は引き続き重要であると考えております。 このような認識の下、昨年十一月より有識者検討会を開催をし、放送コンテンツのインターネット配信の推進やデジタルを活用した効率的な放送ネットワークインフラの在り方などについて検討を進めているところでございます。本年夏には本検討会においてデジタル時代において目指すべき放送の将来像を示していただく予定であり、これを踏まえ、総務省としても必要な対応をしっかりと行ってまいりたいと考えております。
○木戸口英司君 もう時間となりますので、質問はこのぐらいにいたしますけれども、いろいろ時代の変化、またメディア環境を取り巻く環境の変化ということが先ほども言われたところでありますけれども、その中でやはり信頼ということが非常に大事であります。そのことを、こうして時としてそれを揺るがす事案が発生するということ、非常に残念であります。 是非、経営改革の中で、こういった意識改革とともに、なぜそういったことが起きたのか、やっぱり徹底した検証を行っていただくことを、そのことを強く求めて、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
○小沢雅仁君 立憲民主・社民の小沢雅仁でございます。昨年に引き続きまして、NHK予算に対する質疑をさせていただきたいと思います。 冒頭、予算の関係で質問させていただきたいと思っていたんですが、去年の、隣に座っております岸真紀子議員の質問に対して、少しNHKの方とやり取りをせざるを得ないことがちょっと起きてきましたので、冒頭、質問させていただきたいと思いますが。 今回、巡回訪問営業や契約収納業務をしていただいております集金契約スタッフを縮小していくという取組を今NHKの方で進めているわけでありますが、去年の岸真紀子議員の質疑で、こういった方々、訪問によらない効率的な営業活動への移行に対して、地方の雇用の場と考えたときに影響が多いんじゃないか、また、きちんと配慮をしていただけるのかという質問に対しまして、前田会長の方から、法人事業主との業務委託計画については委託期間満了をもって終了することにしておりまして、二〇二三年度までには段階的に縮小していくことを計画していると。各事業の方々に誠心誠意丁寧に説明するとともに、御理解をいただくよう努めてまいりますという答弁をいただいたわけでありますが、残念ながら、そういう働いている方々から非常にやっぱり不満や不安という声が私のところに届いておりますので、そのことについて少し質問をさせていただきたいというふうに思います。 まず、集金契約スタッフについては、大きいエリアを受け持つ法人契約と地域スタッフ、NHKメイトと呼ばれる個人契約に分類されているとお聞きをしましたが、あさって、年度末三十一日を迎えるということで、退職をされる方もいらっしゃると思いますけれども、四月一日現在のそれぞれの想定人員をまず教えてください。
○参考人(松崎和義君) お答え申し上げます。 二〇二二年四月一日時点における訪問要員数は、法人委託が約九百人、地域スタッフが約七百人、NHKメイトが約五百人と想定しております。
○小沢雅仁君 ありがとうございます。 今皆様お聞きになったとおり、法人契約が九百人、地域スタッフが七百人、NHKメイトが五百人ということで、トータルで二千百人ぐらいですか、ということで、ピーク時には五千人以上の方が働いていたということで、かなり縮小になってきたということがお分かりだというふうに思います。 その中で、今回このスタッフの皆さんに特別指導というものが行われてきたという報告がされておりますが、この特別指導というものはどういうものなのか、具体的に説明をしていただきたいと思います。また、現在もこの特別指導というものが行われているのか、もし行われていなかった場合、今後も行うことがあるのかどうなのか、教えていただきたいと思います。
○参考人(松崎和義君) お答え申し上げます。 特別指導は、業績不振の地域スタッフに対して協会職員が現地で具体的な指導をするなど、自力による業績回復を目的として助言、指導を行うものでございます。現在は、新型コロナウイルス感染症の影響等を踏まえて特別指導は実施しておりません。今後の実施については、総合的に状況を勘案し判断をしていきたいと考えておりますけれども、実施をする場合は、これまでと同様、その趣旨にのっとり適切に対応してまいりたいと考えております。
○小沢雅仁君 今、特別指導の具体的な内容を説明をしていただきましたけれども、要は営業成績が低い方に対して指導を行ってきたということで、ただ、今回規模を縮小する、人数を縮小していくという方向性が出ている中で、やはり成績が余り良くない皆さんを対象とした特別指導が、要はその受け手ですね、指導を受ける受け手側の方が、例えばパワハラ、まあ言うなれば指導する方が威圧的な態度を取ってパワハラという受け止めがある、又は退職を促す、そして人権侵害ではないかというような声まで私のところまで上がってまいりました。 それで、要は営業成績が低い方に、営業成績を上げていくための前向きな人材育成という指導であればいいんですけれども、それがもしそうなっていなくて、まあ言うなれば威圧的な態度で辞めさせていく方向に方向に導き出しているのであれば、これは私はちょっと本末転倒だというふうに考えております。 いずれにしても、今後状況によっては特別指導を再開されるかもしれないということでありますけれども、是非、これまで一生懸命NHKの業務、巡回訪問営業や契約収納業務、まさしくNHKの根幹である事業、この部分を支えてこられたスタッフに対して、是非とも今後、特別指導を行うのであれば、しっかりと人材育成、人を育てるんだという意識を持って指導していただけるように、是非、五十四の地方放送局を含めて、この指導に当たる方々のやっぱり教育や訓練も是非徹底をしていただきたいということを強くお願いをしておきたいというふうに思います。 次に、個人契約をされている皆さんの、とりわけ、先ほど申し上げました地域スタッフまたNHKメイト、この皆さんの個人契約の契約期間の終了時期を教えていただきたいというふうに思います。また、その終了時期以降ですね、以降、契約期間満了後というか終了後の巡回訪問営業や契約収納業務を継続するのかどうなのか、継続するのであればどのような体制で継続するのか、教えていただきたいと思います。
○参考人(松崎和義君) お答え申し上げます。 従来の巡回型訪問営業活動は段階的に縮小することとしておりまして、現行の地域スタッフ制度については二〇二三年の、三年度末で終了をする予定にしております。 二〇二四年度以降の業務につきましては現在検討を進めているところでございますけれども、未払となっている受信料のお支払をお願いする業務などを中心とした代替制度を想定をしているところでございます。
○小沢雅仁君 二〇二三年度末ということですので、二〇二四年三月末で契約が終了するということだと思います。 そうしますと、今お話がありましたとおり、未払の部分の収納をお願いをする代替制度をつくるということですが、是非この辺のところ、まだこれから検討されると思うんですが、具体的になってきた段階で、是非この働いていらっしゃるスタッフの皆さん、契約スタッフの皆さんに懇切丁寧にお話をしていただけるように、説明していただけるようにお願いをしたいと思います。 また、今、代替制度で継続をするというお話がありましたけれど、継続する場合、継続されるスタッフの年収、年収ですね、は現在と比較してどの程度を想定されているのか、また、そのことについて具体的にどのような説明をされているのか、教えていただきたいと思います。
○参考人(松崎和義君) お答え申し上げます。 新たな業務として想定している収納を中心とした業務は現行の地域スタッフ業務と比べて限定的なものになるということから、現在の年収の八割程度を想定をしているところでございます。 訪問要員体制の段階的な縮小については、検討状況や方向性をこれまで複数回にわたり丁寧に説明してきております。二〇二四年度以降の業務体制についても、この二月に全ての地域スタッフに直接説明するなど、協会の方針を丁寧に説明し、御理解いただくよう努めております。
○小沢雅仁君 ありがとうございます。 いずれにしても、この規模がどんどん縮小していく中で、自分の雇用がこれからどうなっていくのかどうなのか、非常にやっぱり不安を抱えられていると思うんですね。 そして、私事になりますけれど、私の出身の日本郵便も、土曜日配達を休配をして配達猶予を一日もらうということで、地域区分局という深夜帯に業務を集中する郵便局の業務を日中帯に移管するに当たって、深夜帯に働いている期間雇用社員の皆さんに懇切丁寧にやっぱりちゃんとした説明をするということで、管理職がみんな夜中に泊まって、郵便局にですね、一人一人丁寧に対応してきた経過があります。こういったやっぱり不満や不安が出ないように、働いている皆さんをやっぱり大切にしながら対応してきたという経過もあります。 是非とも、今後、本当に事業の、NHK事業、このNHKの根幹を支えているこの契約スタッフの皆さんにしっかりと丁寧な対応を、そしてちゃんと理解がいただけるまで何回も繰り返し説明をしていただくということが大事だというふうに思いますので、まず、最後にこの部分で、前田会長、一言お考えをお聞かせください。
○参考人(前田晃伸君) お答え申し上げます。 二〇二四年度以降の業務につきましては、現在対象となる地域スタッフに説明を進めているところでございます。引き続き丁寧に対応してまいりたいと思います。
○小沢雅仁君 丁寧な対応を重ねてお願いしたいと思いますし、総務大臣、今お聞きになられていたと思いますが、特に求めませんが、こういうことがやっぱりあるということだけ是非御承知おきをいただきたいと思いますし、また、NHKに何らかの助言があればお願いをしたいというふうに思います。 それでは質問に入りたいというふうに思いますが、少し、この質問だけでかなり時間を要してしまいましたので、順番をちょっと変えたいというふうに思います。 人事制度改革についてお伺いをしたいというふうに思います。 今回の経営計画において人事制度改革を重要項目の一つに掲げておりますが、昨年七月に七つの地方局長に若手管理職を抜てきしたと承知をしております。人事制度改革は組織の活性化に必要だと感じますけれど、これまでの取組状況について前田会長にお伺いしたいと思います。
○参考人(前田晃伸君) お答えします。 将来にわたって持続可能な公共メディアとしていくためには、様々な環境変化に柔軟に対応できる多様な人材の確保が必要だと考えております。現在、経営計画で、重点事項の一つとして人事制度改革を掲げております。これまでの強過ぎる縦割り社会や年功序列といった人事課題の抜本的な解消を実現するために、まず、採用活動や人材育成など、すぐに実現できる取組から順に実行しております。 二年目となります現在は、あらゆる職員に関係する職員体系の再編成に着手したほか、職員一人一人の志向や成長ステージに応じたキャリアをサポートする体制づくりなどを進めているところでございます。 職員が安心感と共感を持って人事制度改革に向き合い、将来にわたって視聴者の皆様の負託に応え続けることができる組織へと改革をしてまいりたいと考えております。
○小沢雅仁君 ありがとうございます。 能力と実績に応じた人事管理を行っていくことは、これは非常に大事だと思いますし、今会長からお話がありましたとおり、とりわけ若い職員ですね、若い職員、社員にとっては、仕事に対するモチベーションも上がって組織の活性化につながるだろうというふうに思っています。 ただ、これまでの年功序列の人事が例えば崩れることによって先輩職員によるハラスメントや組織内のハレーションが起きてしまっては、それはそれで問題であると考えます。組織内の風通しを良くし、能力と実績に応じた人事管理を行う必要があるというふうに考えますけれど、前田会長の御見解を伺いたいと思います。
○参考人(前田晃伸君) お答え申し上げます。 若く優秀な人材が能力を発揮するためには、強過ぎる縦割りの弊害と年功序列を排除し、組織風土を抜本的に変えていく必要があると判断し、人事制度改革に着手をいたしました。 人事制度改革は、若い世代だけでなく、ベテラン世代にも持ち味を発揮してもらうことを目的といたしております。ベテランの方々には、これまで培ってきたスキルや経験にふさわしいポジションや後進の育成を担っていただき、そうした貢献を評価する仕組みやセカンドキャリアの支援策も充実させていきたいと考えております。 御指摘のとおり、風通しが良く、働きやすい職場環境を整えていくことが、職員一人一人の能力を引き出す上で大変重要でございます。改革を推進するに当たりましても、能力と実績に応じた人事管理を行ってまいりたいと思います。
○小沢雅仁君 ありがとうございます。 前田会長、去年の六月の定例記者会見においても、六つの、今回の人事異動で重視したことに六つのポイントを盛り込んだとおっしゃっていました。一つ目が年功序列を排して能力の更なる伸長が期待される若手の人材を主要ポストに配置をする、二つ目は女性活躍の推進に向けて女性の管理職を積極的に登用する、三つ目が育児や介護などによるキャリアの断絶を防ぐワーク・ライフ・バランスを考慮した異動、四つ目は地域サービスの向上に貢献した新たな地域サービスの担い手を高く評価したと、そして五つ目が高度な専門性の発揮、そして六つ目が優先度の高い経営課題の解決に向けて多様な職種の人材を主要部局に配置をしたと。 いずれにしても、NHKの職員の皆さんが本当に働きやすい、やりがいのある職場に変わったなという実感が持てるような是非人事制度改革をしっかりと進めていただくことをお願いをさせていただきたいというふうに思います。 次に、要員、組織改革、営業改革についてお伺いをしたいというふうに思います。 今回の経営計画によって更なるコスト圧縮を進めるとしており、事業支出は六千八百億円を見込まれております。構造改革を実行することは、これは必要なことだとは考えますけれど、公共放送として正確な情報の提供など、視聴者の満足度を担保していくことも必要であり、そのためには必要な要員はしっかりと確保した上でクオリティーの高い番組制作を行う必要があると考えますが、前田会長の御見解をお伺いしたいと思います。
○参考人(前田晃伸君) お答え申し上げます。 御指摘のとおりだと思います。
○小沢雅仁君 御指摘のとおりでございますか。はい。是非まあそういった形でお願いをしたいというふうに思いますが。 組織改革の目的について伺いたいと思います。 令和四年四月からNHKは、組織改革として、放送総局をメディア総局に改称するとし、視聴者総局及び営業局を廃止して視聴者局の新設、その他、地域改革の体制整備として、近畿ブロック五局、東海・北陸ブロックと九州・沖縄ブロックの全ての局、東北ブロックの三局で組織改正を行うとしておりますが、今回のこの組織改革の目的について前田会長にお伺いをしたいと思います。
○参考人(前田晃伸君) お答え申し上げます。 委員御指摘のように、四月一日に、本部のコンテンツ部門、視聴者部門と地域放送局の組織を再編する大規模な組織改正を実施いたします。 今回の組織改正では、既存業務を抜本的に見直すとともに、フラット化を進め、権限と責任を下に下ろして現場が自律的に判断を行う、スリムで強靱な組織としてまいります。また、強過ぎる縦割りの弊害を解消し組織に横串を刺して、一人一人の職員の創造性を最大化することを目指しております。 メディア総局は、ニュース、番組の取材、制作の心臓部となる戦略本部が中心となり、報道やドラマなどジャンルごとに経営資源を質の高いコンテンツに集中させ、正確、公平公正で豊かな信頼できる情報の発信を強化してまいります。マーケティング機能を充実させ、放送とインターネットを連動させながら視聴者の視点に立ってコンテンツを発信してまいります。 視聴者局、従来の視聴者総局でございますが、視聴者局は、巡回営業中心の営業活動から訪問によらない営業へと転換を推進してまいります。インターネットやSNSなどのデジタルの接点を通じてNHKについて理解し納得していただくとともに、マーケティングで視聴者から直接伺った声をメディア総局にしっかりと伝え、番組に反映させていきたいと考えております。さらに、視聴者の意向を組織全体に循環させることも重要だと考えております。 地域放送局におきましては、既存業務を見直して組織を再編しフラット化を進め、権限と責任をここでも下部に下ろして、スリムで強靱な自律的な組織へと改革をいたします。縦割りの弊害を解消するとともに、地域で生まれ育った人材の採用を増やし、人材育成施策も充実させて、地域に根差したニュースや番組の発信を強化してまいりたいと考えております。
○小沢雅仁君 今回のこの組織改正が、やっぱり組織の中に新しい風を吹き込んで、そしてその活性化をさせていくということだろうというふうに思いますけれど、今回の組織改正がNHKの縦割り組織の是正というもし目的であるならば、もっと早く組織改正を行っていれば、先ほど木戸口委員が指摘をしました今回のBS1スペシャルにおける不正字幕付与問題も起きなかったのではないのかなというふうに思っております。 NHKは、職種ごとにそれぞれ専門性があり、その専門性の縦のラインだけで業務が行われ、横のラインが弱いと言われております。先ほども横串を刺すということが必要だというふうにおっしゃっていましたが、組織をフラット化して職務権限をできる限り現場に下ろす必要があるというふうに考えますが、前田会長の御見解をお伺いしたいと思います。
○参考人(前田晃伸君) お答え申し上げます。 小沢委員御指摘のとおりでございます。 NHKの組織には縦割りが強過ぎるという課題がございまして、就任以来、抜本的な組織風土の改革に取り組んでいるところでございます。 組織のフラット化につきましては昨年から取り組んでおります。御説明した組織改正もその一環でございます。職種別の縦割りで構成されていた組織を機能別に整理するとともに、組織をフラット化し、権限を可能な限り現場へと下ろしております。権限と責任を明確にすることで、職員一人一人が自律的に判断するように促していきます。 昨年四月に行った大阪放送局の先行した組織改革を始め、去年の秋には東北地方の一部放送局を先行して再編いたしました。四月には、御説明したとおり、本部の組織も大きく変えて、地方放送局も順次再編してまいります。 一連の組織改革によりまして、NHK全体をスリムで強靱にするとともに、職員一人一人が自律的に判断できる組織へと変えていきたいと考えております。
○小沢雅仁君 ありがとうございます。是非、働いている職員の側に立った改革を強く求めておきたいと思います。 次に、営業改革についてお伺いしたいと思います。 冒頭の話にも通じるところなんですが、今回の営業改革によって巡回訪問営業から訪問によらない営業へ業務モデルを転換していく中で、縦割りの打破などを掲げる今回の人事制度改革と連動させ、今後、千人ほどいる営業職員のうちおよそ二百人を他部門へ異動させるということが行われると承知をしております。 是非、異動については、本人の希望や特性に応じた異動を行うことが私はやっぱり原則であるというふうに思いますし、本人の不利益になるような異動を行うべきではないというふうに考えますが、NHKの見解をお伺いしたいと思います。
○参考人(林理恵君) お答え申し上げます。 小沢委員御指摘のとおり、異動につきましては、個人の志向やスキル、キャリアプランを大切にしながら、職員一人一人が能力を最大に発揮できる配置を行っていくべきものと認識しております。 現在、人事制度の抜本的な改革を行っておりますけれども、従来の縦割りの硬直的な異動構造を改めて横異動による柔軟なキャリアパスを可能とし、他部門へ異動しても不利益を受けることがないようにしております。 昨年十一月には、全役職員に対して人事評価の基本方針も示しました。その中では、自らの経験を糧にキャリアをデザインし、新しい業務に自律的に挑戦する人材を評価すると明記しております。 営業改革による、営業改革による他部門への展開につきましても、営業で培ったスキルを持って、コンテンツ制作部門や視聴者リレーション部門での更なる活躍を期待したものでございます。 本人の意向を酌み取りながら、丁寧に対応してまいりたいと考えております。
○小沢雅仁君 ありがとうございます。是非とも丁寧な対応を重ねてお願いさせていただきたいと思います。 次に、新放送センター建設計画の抜本的見直しについて前田会長にお伺いしたいと思います。 去年の質疑でも私、この件について質問もさせていただきましたが、この放送、新放送センターの抜本的な見直しについての検討状況及びその具体的な内容、いつ国民・視聴者に明らかにされるのか、前田会長にお伺いしたいと思います。
○参考人(前田晃伸君) お答え申し上げます。 放送センター建て替え計画につきましては、衛星波の整理、削減を見据えて、建物の規模やコストなどを抜本的に見直しているところでございます。 現在建設中の第一期、報道機能を中心とした情報棟では、スタジオの規模見直しに加え、放送設備につきましても最新技術の活用などによってコストを抑制してまいります。 第二期以降に計画しております建物につきましては、働き方が変わってリモートワークが定着しつつあることなどを踏まえ、オフィスの面積を縮小するなど建物の規模を見直す検討をしております。さらに、テレビスタジオにつきましても、埼玉県川口市で計画している施設へ移転し、数を減らすことを検討しております。 今後、建設費全体が高騰するなど見通せない要素がございますが、放送センター建て替えの見直しを更に進め、全体としてコストの抑制に努めてまいりたいと思います。 また、検討の内容につきましては、具体的な内容がまとまり次第お示しをし、視聴者・国民の理解が得られるように説明に努めてまいりたいと思います。
○小沢雅仁君 まだ、説明をされる時期についてはまだ検討中ということだろうと思いますが、是非またしっかりと私たちにも説明をしていただきたいですし、働いているやっぱり社員の皆さんも非常に関心事、強いというふうに思います。是非とも、働いているNHKの社員の皆さんにもしっかりと説明責任を果たしていただきたいというふうに思います。 次に、NHKグループの一体改革の見通しについてお伺いしたいと思いますが、経営計画において、NHK本体とグループの一体改革として、全体の規模を縮小し、団体の数を削減してスリムな、スリムで強靱な体制を構築するとしていますが、今後のグループ一体改革の動きが更に加速していくんではないというふうに考えますけれど、現時点での見通しをNHKにお伺いしたいと思います。
○参考人(松坂千尋君) お答えいたします。 関連団体についても、新しいNHKらしさの追求に向けて機能、役割を見直しまして、全体の規模を縮小するとともに、団体の数を削減して、スリムで強靱な体制の構築を目指しております。 一九九八年度には六十五ありました子会社などの関連団体は、現在二十四団体まで減っておりますが、今年一月には四つの一般財団法人と公益財団法人NHK交響楽団が統合することで基本合意いたしました。来年二〇二三年四月に統合を実行する予定にしていまして、これによって関連団体の数は更に三つ減ることになります。 子会社については、放送法の改正案に盛り込まれている中間持ち株会社を導入することができれば、業務、要員の効率化ですとか、傘下に入ります子会社の役員、それから管理部門の社員などの集約などを行いまして、よりスリムなグループ体制の構築に向けて改革を進めてまいりたいというふうに思っております。
○小沢雅仁君 いずれにしても、国民・視聴者、そして働いている皆さんがきちんと理解できるような、いった改革を進めていただけるようにお願いをしたいと思います。 次に、サッカーワールドカップの放送権についてお伺いをしたいと思いますが、報道によりますと、今年の十一月にカタールで開催されるサッカーワールドカップの放送権を、NHK、テレビ朝日、そしてフジテレビの三社が獲得されたとお聞きをしております。 オリンピックやサッカーのワールドカップは放送権料の高騰が続くため、それぞれ各社が個別に交渉、購入するのではなく、これまでNHKと民放各社が共同でつくるジャパン・コンソーシアム、JCと呼ばれているようですけど、そういった共同体で交渉、購入し、巨額の負担に耐えてきた経過にあると承知をしております。しかし、今回、ジャパン・コンソーシアムとして共同交渉、購入に至らなかったそうなんですが、その理由についてNHKにお伺いしたいと思います。
○参考人(正籬聡君) お答えいたします。 ジャパン・コンソーシアム、JCにつきましては、サッカーのワールドカップでは、二〇〇二年の日韓大会から、御指摘の趣旨も踏まえ、JCとして取り組む方針を取ってまいりました。今大会の具体的な経緯につきましては、交渉の内容に関わりますためにお答えを差し控えさせていただければと存じます。 ただ、今大会は、ジャパン・コンソーシアムという形ではありませんけれども、NHKとして経費を精査いたしまして、一次リーグの日本戦も含め、二十一試合に絞り込んで放送権を獲得しております。ほかの放送局などと一緒に大会を日本の皆様にお伝えしていきたいと考えております。
○小沢雅仁君 交渉経過についてはなかなか公表できないというのは、それはよく理解はできますが、しかしこういう報道が報じられているんですね。三十四年前のソウル大会では七十七億円だった国内の放送権料は、今回、東京オリンピック、また平昌大会含みますけれど、六百六十億円になっているということであります。 非常に高騰がどんどんどんどん続いているということだろうと思いますし、ワールドカップについては、二十四年前のフランス大会は五億五千万円だったと、五億五千万円。それが今、今回は二百億円を超えたというふうに報じられていて、民放各社も広告収入で賄えない、ワールドカップやオリンピックはもう赤字が続いていると。しかし、国民的な関心事で四年に一度のお祭りだから続けてきたと。しかし、経営体力も落ち、いつかもたなくなると言われていた、そのときがついに来たと言えるという報道もされているわけでありまして、そういった意味では、NHKは令和四年度予算では、経営計画の二年目として、令和五年度の受信料値下げと衛星波の一波削減に向けて構造改革による支出規模の圧縮に取り組むとしていますが、その中で、このワールドカップやオリンピックだけを特別扱いするのではなく、聖域なく無駄なコストはやっぱり削減をしていくという考え方が必要であるというふうに思いますが、前田会長の見解を伺いたいと思います。
○参考人(前田晃伸君) お答え申し上げます。 小沢委員のおっしゃるとおりでございます。 NHKは、ワールドカップなどのスポーツ放送につきましても、特別扱いすることなく経費の削減を進めております。NHK経営計画に付随してお示しをいたしました収支の見通しの算定根拠の中でも、固定経費への切り込みを進める一つの方策としてスポーツ放送権料などの絞り込みを打ち出しております。 視聴者の意向を踏まえ、放送すべきコンテンツを取捨選択し、多様で質の高いコンテンツを合理的なコストで視聴者の皆様にお届けするために、今後も放送権料などの抑制に努めてまいりたいと思います。
○小沢雅仁君 いずれにしても、この放送権料がどんどんどんどん高騰している中で、本当にその受信料の部分との、その見合いですよね。確かにオリンピック、みんな見たいですし、ワールドカップも見たいという国民・視聴者の要望もあるというふうに思いますが、是非ともそういったところ、不断なく改革というか見直しをしっかりとやっていただくことをお願い申し上げまして、時間が参りましたので、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
○委員長(平木大作君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午後零時十二分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(平木大作君) ただいまから総務委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、西田実仁君が委員を辞任され、その補欠として宮崎勝君が選任されました。 ─────────────
○委員長(平木大作君) 休憩前に引き続き、放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○若松謙維君 公明党の若松謙維です。 昨年に続き質問の機会をいただき、ありがとうございます。 NHKの報道を通じてウクライナの悲惨な状況を知るにつれ、毎日心が痛めているところであります。現場の撮影等も大変だと思うんですけど、NHK、是非、現場の士気鼓舞も含めて頑張っていただきたいと思います。 昨日、私は、いわきを回っておりました。ちょうど、地元の昌平黌という四年制の大学ありまして、是非、このウクライナ、もし教育受けられない子がいたら五人受け入れたいという決議されたということでありまして、それぞれ私たち日本人が何ができるのか、日々考えなければいけないと葛藤しているところであります。 そして、昨日も、我が公明党といたしまして、国民生活総点検・緊急対策本部というのがありまして、本部長の石井幹事長を中心に、岸田総理に、物価高騰等で大変、国民の皆様も今大変な思いされているということでの緊急提言をさせていただきました。 そういう今流れでございまして、明日は、オンラインでございますが、我が党といたしまして、国民総点検・緊急対策本部全国会議ということが行われておりまして、とにかくこれは、超党派、党派を超えてウクライナに対して様々な関心を持って、できる範囲で全力を尽くすという、まず決意を申し上げさせていただきたいと思います。 それで、質問なんですけれども、最近よく質問されるのが、実は、この社会福祉法人に対しては、受信料の免除ですか、もう対象ということで、ちょうど皆様の資料ですね、予算資料の二十六ページにもありますけれども、約、免除件数三百六十万件、そして総額五百五十億ということで、全体の総収入の約七・五%について様々な全免又は半額の免除をしていただいているということで、感謝申し上げます。 その中で、この社会福祉法人だけではなくて、ちょうど、これは実は、前、私の、理事でありました山本博司参議院議員が取り上げてきたんですけれども、介護施設も受信料の免除にするということをしていただきまして、ありがとうございます。それだけではなくて、実は株式会社ですね、もう介護施設がかなり全国にありますので、その負担軽減も是非拡大していただきたいという要望がたくさんあります。 この現在の社会福祉法人に対する受信料免除の実績、今お伝えしましたけど、NHKとしての是非見解をお尋ねをいたします。
○参考人(松崎和義君) お答え申し上げます。 NHKでは、放送法に基づき総務大臣の認可を受けた免除基準により、受信料の免除を実施しているところでございます。 お尋ねいただきました社会福祉施設等の免除につきましては、社会福祉法人、株式会社など運営の主体を問わず、社会福祉法に規定された社会福祉事業を行う全ての施設などを免除対象としており、適用件数は二〇二〇年度末で三十三・四万件となっておるところでございます。 受信料の免除につきましては、他の視聴者の負担により成り立つものでございますから、限定的に運用をするものと理解をしているところでございます。今後も、免除基準を見直す場合には、対象拡大の必要性などについて慎重に検討していくものと考えております。
○若松謙維君 是非、慎重にじゃなくて、前向きに検討してください。よろしくお願いいたします。 次に、前田会長にお尋ねしたいんですが、NHKの中期経営計画、ちょうど令和四年度は真ん中になるということで、現時点としてこの中期計画が順調かどうか、また見直しが必要なのか、見解をお尋ねいたします。
○参考人(前田晃伸君) お答え申し上げます。 現在の経営計画では、既存業務を抜本的に見直し、三年間で五百五十億円規模の支出削減を行うとともに、経営資源を質の高いコンテンツの取材、制作に集中させ、スリムで強靱な新しいNHKらしさを実現することといたしております。 二年目となります来年度も、二〇二三年度に予定しております衛星波の一波削減に向けて番組を整理するとともに、営業経費率を一九八九年度の公表開始以来初めて一〇%を下回る九・三%とするなど、経営計画どおり二百四十億円の支出を削減する予定であります。 一方で、総合テレビ、Eテレ共に、来月からは視聴者ニーズに応える新たな番組を数多く編成することで、視聴者の皆様にNHKは変わったと実感していただけるようにしたいと考えております。 これまでのところ、一連の改革は経営計画どおりに進捗していると考えております。これらの成果を最終的には二〇二三年度の受信料の値下げという形で視聴者の皆様に還元したいと考えておりまして、今年の秋にはその具体的な内容をお示ししたいと考えております。
○若松謙維君 営業経費率が初めて二〇二二年度で一〇パー切ると。是非引き続き順調にこの経営努力をしていただいて、そして、その財源を受信料免除につなげていただくというこの経営戦略、引き続きしっかり対応していただきたいと思っております。 その今おっしゃった中期経営計画に盛り込まれた改革のいわゆる成果ですか、ということで、NHKは衛星契約の受信料を一割値下げすると、これ二〇二三年ですね、という方針でありますけど、更に値下げ幅を拡大できないのかということで、この値下げの詳細な決定は本経営計画の修正に応じて行うと、こういうことになっておりますし、併せて地上契約の受信料も値下げできないかと、そういう国民の声があります。 前田会長の見解をお尋ねいたします。
○参考人(前田晃伸君) お答え申し上げます。 現在進めております一連の改革の成果を、最終的には二〇二三年度の受信料の値下げという形で視聴者の方々に還元してまいります。その原資といたしまして、営業改革など構造改革を断行して更なるコスト圧縮を行うことや、財政安定のための繰越金の取崩しなどで確保していくことを想定しております。値下げの幅などの具体的な内容につきましては、現在検討を進めておりまして、今年の秋に明らかにしたいと考えております。 値下げを予定しております二〇二三年度は、衛星波の一波の削減を行う方針であるほか、従来から衛星付加受信料は地上契約と比べて割高感があるという御指摘がありますことから、値下げにつきまして、現時点では衛星付加受信料について実施したいと考えております。 一方、地上波につきましては、大規模な災害に備えた命と暮らしを守る報道の強化、全国ネットワークを生かした地域情報の発信の強化、教育、教養コンテンツの充実、ユニバーサルサービスの拡充など、NHKならではの放送サービスにしっかりと取り組み、地上波放送の価値を更に高めていきたいと考えております。
○若松謙維君 ということで、地上契約は様々なニーズが高いのではっきり言って難しいと、そういう答弁ですか。確認、それでよろしいんですか。
○参考人(前田晃伸君) 現時点ではそう考えております。
○若松謙維君 前田会長のこの経営、何ですか、手綱さばき、大変すばらしい形での、極めて、受信料を下げた、衛星契約でしたけど。是非新たな、それも国民のための歴史をつくっていただくことを期待しておりますので、是非よろしくお願いいたします。それははっきり言って地上契約の受信料値下げでございますので、是非耳の中にどこかに置いておいてください。よろしくお願いいたします。 次に、これは各国の金融当局が参加するTCFD、これは気候関連財務情報開示タスクフォースと、こういう提言がございまして、ちょうどこれによりまして、今年の四月から証券取引所のいわゆる改革があって、今まで、一部上場という言葉がなくなって、いわゆるプライムマーケットと、プライム市場というふうになるわけであります。こういった企業に対してこのTCFDのいわゆる非財務情報の開示が要求されるということで、産業界では大変な今大騒ぎになっているところであります。 いわゆる上場企業がこの気候変動のリスクに関して情報の開示の動きが非常に広がっておりまして、やはりNHKも、NHKは放送法等によって設立された会社でありますけれども、上場会社と同じように、例えば自然災害の増加によるリスク対策等に対する情報開示に取り組むべきではないかと。特に、あっ、そういうことですね。 ちょうど、皆様、資料の一ございますか。これは、ちょうどこのビル・ゲイツの「地球の未来のため僕が決断したこと」という本の一部から抜き取った情報でございます。特に今二〇五〇年カーボンニュートラルということが言っておりますが、特にエネルギーの再利用、省エネ、再エネですか、だけでできるのかということで、この資料一を見ていただきますと、物を作るで約、温室効果ガスの削減は三一%、電気だけで二七%、物を育てるが一九パー、移動する一六パー等で、実は、電気ですか、これが例えば再エネにしたとしても、せいぜいあと七三%は何らかの対応をしなくちゃいけないと。 そういうことで、もうかなり時代は、いわゆる単なるもう二〇五〇年カーボンニュートラルだけじゃなくて、もっとその先の、次、後ほどお話ししますけど、いわゆる物も循環しなければいけない、かつ、ごみを出してはいけない、ごみを燃やしてはいけない、これをどれだけできるかによって二〇五〇年のこのカーボンニュートラルが達成できるかということで、恐らく、ほかの資料もありましたけど、いわゆる再エネ等をどんなに努力しても二〇五〇年ではせいぜい五六%しかCO2を削減できないと、こういうデータもございますので、やはりこのTCFDに準ずる情報開示も是非NHKとしては前向きに検討すべきだと考えますけど、前田会長、いかがでしょうか。
○参考人(前田晃伸君) お答え申し上げます。 近年、これまでに経験したことがないような記録的な大雨など、地球温暖化による気候変動が背景にあるとされる災害が相次いで発生し、企業統治の上でのリスクとなっていることは十分に承知しております。深刻化する環境問題に対して、NHKは、放送やイベントなどを通じて様々な情報発信を行うとともに、環境問題を経営課題の一つと位置付け、脱炭素社会の実現に向けた取組を進めております。 経営計画では、信頼できる情報の社会的基盤として、SDGsの考え方も踏まえながら、次の世代も安心して豊かに暮らせる日本の未来に貢献することを明記しております。その上で、CO2の排出量の大幅削減やグリーン電力の購入などの施策を掲げております。 情報開示につきましては、二〇〇一年度からNHK環境報告書を発行し、放送センターなどのエネルギー使用量とCO2の排出量の公表や、排出削減に向けた具体的な施策を公表しております。
○若松謙維君 今、先ほどのこのビル・ゲイツの本の七十一ページなんですけど、要は、要するに、現在のエネルギー政策は将来の排出削減に余り効果がないと。これ事実だと思います。 その上で、NHKは環境報告書を出されていると、その御努力は評価いたします。でも、御存じのように、この環境報告書というのはある意味で十年前のファッションで、もっともっと、統合報告書ですね、という、さらに将来のリスクにどう対応しているかという、もっともっと先を見た手を打ち、手を打たなければいけない、それを非財務情報としてどれだけ提供できるかという時代になっておりますので、環境報告書だけではちょっと答弁としては、もうちょっと何か、何か高まる気持ちを是非、前田会長、ちょっと何かお聞きしたいんですけど、いかがでしょうか。
○参考人(前田晃伸君) 更に努力いたします。
○若松謙維君 大変率直な素直な答弁、ありがとうございます。 それでは、今言ったTCFDの提言も踏まえまして、今言ったこの上場企業ですかの設置で広がっているもう一つの流れが、サステーナビリティー委員会というのがあります。いわゆる従来は株主資本主義化、これではいけないということで、ステークホルダーズ経営というこの流れに返ってきて、今それだけでも足りないと。いわゆる本当に企業が人類がサステーナブルなのかどうかという観点からの、それをしっかりと企業として見極める、取締役会の中にいわゆる指名委員会とか報酬委員会とか監査委員会とかありますけど、それ以外に今重要になっているのがこのサステーナブル委員会の設置と、こういうのが非常に重要になっておりますし、欧米のいわゆる名立たる企業は大分進んでおりますけど、日本はやっと始まったのかなと、こういう状況だと認識しております。 そこで、NHKの経営委員会に聞きたいんですけど、御存じのように、NHKの経営委員会の形態というのは、ある意味で法律で規定されております。会社法の取締役会とはまた役割が違うんですけども、でも何かこういう流れからすると、やはり経営委員会は、この前田会長を筆頭とする執行部に対するガバナンスの機能が求められておりますので、やはり経営委員会にもこういうサステーナブル委員会のようなものをつくって、しっかりとNHKのまさに将来に見据えた様々なリスク等をチェックすると、提言すると、そういう機能を持つべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○参考人(森下俊三君) お答えいたします。 TCFD、気候関連財務情報開示タスクフォースとは、G20の要請を受けまして、金融安定理事会により気候関連の情報開示及び金融機関の対応をどのように行うかを検討するために設立されたものと認識をしております。 ガバナンスや戦略などの観点から気候関連の財務情報の開示について提言が出されており、日本でも賛同する企業が増え、サステナビリティー委員会を設置する企業もあるので、ガバナンスの観点からも注視しているところではあります。 先ほど会長から答弁がありましたように、NHKの執行部では、既に環境報告書を発行し、具体的な施策を公表しておりまして、情報開示に積極的に取り組んでいると承知しております。こうした状況を踏まえ、経営委員会にサステナビリティー委員会を設置することについては慎重に検討する必要があると考えております。 経営委員会としては、先ほどの会長の答弁にありましたように、執行部が進めている環境経営の取組や中期経営計画の執行状況などをしっかりと監督していくことで、自らに課せられた責務を果たしていきたいと考えております。 以上、お答えいたしました。
○若松謙維君 今経営委員長から、いわゆる執行部、環境報告書ですか、等をやっているということ、しっかりと注視していくと、それで基本的に慎重に検討すると、こういうことでありますけど、私も時間があれば、例えばBBCとかですね、他のABCとか、そういった海外のメディアも含めてどんな対応をしているのか、ちょっと調べて今日報告したかったんですけど、時間がないと思いますけど、恐らく彼らは、申し訳ないんですけど、日本でいう環境報告書にとどまっている段階ではないと思います、かなり先行っていると思います。 是非そういった諸外国のブロードキャストの報告等も含めて私は前向きに検討いただきたいんですけど、そうはいっても、NHKはやっぱり法律でかなり経営のやり方等も規定されておりますので、やっぱりそれを監督する総務省ですか、の役割、考え方が大事になりますので、そこで総務省に見解をお聞きしたいんですけれども、今委員長にお尋ねをいたしました例えばこのサステーナブル委員会、これをNHKの経営委員会にしっかり設置すると、そういったことのために放送法二十九条の改正ですか、別に実質やっていただければ法律改正は必要ないんですけれども、それについてはお考えはいかがでしょうか。
○政府参考人(吉田博史君) お答えをいたします。 経営委員会は、放送法第二十九条に基づきまして、NHKの経営の基本方針の議決や役員の職務執行の監督のほか、NHKグループの業務の適正性確保といったことを職務とする機関でありまして、これらの業務を通じて業務の適正な遂行や経営の透明性の向上ということなどを図っていただくことが求められているものでございます。 先生御指摘の気候変動や自然災害などの発生によるリスクや対策に関する情報開示などは、持続可能な事業経営を行っていくために必要な取組であると考えております。 NHKでは既に、例えば環境経営アクションプランを策定するなどの取組を進めていると承知しておりますが、まずはNHKにおきましてサステナビリティーをどう経営に織り込むか、経営の透明性をどう向上していくか、そのような観点から向上させていくかといった点につきまして、委員御指摘の点も含めまして更に取り組んでいただきたいと考えております。
○若松謙維君 ということで、何かボールは総務省から経営委員長に投げられたと思います。で、しっかりと検討してほしいということでありますので、検討していただけますか。
○参考人(森下俊三君) お答えいたします。 先ほど御回答いたしましたように、いろんな執行部の状況を踏まえた上で、今後とも慎重に検討してまいりたいと思います。
○若松謙維君 ありがとうございます。慎重に検討、答弁ありがとうございました。是非今度は大胆に検討していただけるように、またこちらも情報提供をしてまいりたいと思います。 次に、今の、また改めて、今の上場会社ですけど、この企業価値を向上させるためにコーポレートガバナンス・コード、企業統治指針といいますが、この遵守が求められて、特に、ちょうどこの「サステナビリティ・ガバナンス改革」という本が最近出ました。ちょうどその一人の執筆者に川本裕子さん、これは現在人事院総裁でありますけれども、彼女も民間時代に書いた本であります。このサステーナビリティー、まあガバナンス改革、結局はサステーナブル委員会は大前提の議論になっているんですね。 そこで、これもそうなんですけれども、去年ですかに、先ほどの東京プライムマーケットですかの会社に対して、この改訂版のコーポレートガバナンス・コード、これを準用しなさいということで、先ほどのサステーナビリティー、そしてガバナンス改革、急ピッチで今、世の中動いております。実はそれを日本は後追いなんですね。だから、非常に低成長というか人気が伸びない、いろんな技術革新もなかなか日本から出てこない、こういうことが私、指摘されるけど、そのとおりだと思います。 そういうことで、じゃ、この近年重視されている、ちょうど去年の六月に出された改訂コーポレートガバナンスですか、いよいよ今年から適用されますが、ここでポイントを大きく三つ言っております。一つは脱炭素、そして多様性、さらには知的財産ということで、特に脱炭素はもう頑張っていらっしゃると思うんです。 多様性、今たしか女性は、理事、ちょうどお一人ですね。代表していただいておりますが、済みません、たったという感じですよね。今、多様性というのはもう、女性が何人とか、例えばジェンダーの話とか、あとは国柄も含めて、いろんな多様性、あと年代層も含めて、これがある意味でいろんな多様性を聞く受皿としての経営体質、やっぱりこれをしなければもうサステーナブルの企業にはならないというのがもう世界的な常識になっていると。 こういうことでありますので、是非とも今言った脱炭素、多様性、知的財産等についてやはり上場企業並みにNHKもお取組を促すべきだと思いますけど、NHK経営委員長、会長、そして総務大臣の見解をお尋ねいたします。
○参考人(森下俊三君) お答えいたします。 東京証券取引所では、企業が株主を始め顧客、従業員、地域社会等の立場を踏まえた上で透明、公正かつ迅速果敢、果断な意思決定を行うために、コーポレートガバナンスの実現に資する主要な原則を取りまとめたコーポレートガバナンス・コードを定め、上場企業が遵守しているものと認識しております。 このコーポレートガバナンス・コードの中には、脱炭素や多様性など、ガバナンスの観点から参考となる内容が盛り込まれておりまして、私どもも注視しているところでございます。 NHKは上場企業とは異なる組織体ではありますが、執行部は脱炭素社会の実現に向けた環境経営や女性の積極的な採用、登用を図ることなどに取り組んでいると理解をしております。 経営委員会としては、こうした脱炭素や多様性といった観点からの執行部の取組が着実に進展するよう、これからの施策の執行状況を監督していきたいと考えております。 以上、お答えいたしました。
○参考人(前田晃伸君) 御指摘の点、お答えいたします。 御指摘の点のうち、脱炭素につきましては、昨年三月に公表いたしました環境経営アクションプランで、二〇二五年度末までに、電力使用によるCO2の削減、排出量を二五%削減することを目標として掲げました。放送設備を使用電力が少ないものに更新したり、東京渋谷の放送センターや地域放送局などで使用電力の一部を太陽光発電で賄ったりしているほかに、再生可能エネルギーも導入してCO2削減に取り組んでおります。 多様性に向けた取組につきましては、女性の積極的な採用と登用を進めており、現在、本部では六名、地域放送局では十二名の女性局長を登用しております。また、この四月に入局する新人につきましては、女性の割合は昨年に引き続きまして五割を超える予定であります。また、役員も数が少ないことは、先ほどの御指摘のとおり、たったと言われないように、しっかりとそう言われないような形にしてまいりたいと思います。 知的財産につきましては、適切な管理運用を行うとともに、NHKグループの知見や技術を広く社会に提供することも公共メディアとしての役割と考えております。 二〇二二年度も、これらの施策につきまして積極的に進めてまいります。
○国務大臣(金子恭之君) 若松委員御指摘のコーポレートガバナンス・コードは、上場企業が企業統治に当たって参照すべき指針として、株主の権利、平等性の確保、適切な情報開示や透明性の確保などが盛り込まれていると理解しております。 NHKにおいても、その運営が国民・視聴者の皆様から御負担いただく受信料によって支えられていることを踏まえれば、国民・視聴者に対して自ら説明責任を果たしていくことが重要であり、情報公開を一層推進することにより経営の透明性の向上を図っていくことが求められると考えております。 特に、御指摘のあった脱炭素、多様性、知的財産に関する情報開示の取組については、いずれも持続可能な事業経営のために非常に重要な点でありますので、NHKにおいても適切に取り組んでいただきたいと考えております。
○若松謙維君 総務大臣としてNHK頑張ってほしいということですけど、優しくアドバイスしてくださいね。もう総合力と情報力は総務省、圧倒的ですから。それも来年質問いたしますので、準備しておいてください。 先ほど、会長、女性少ないということで、現場は大分良くなっているというお話聞きました。少ないと言われないようにと、来年質問しますので、是非改善の状況を期待しておりますので、よろしくお願いいたします。 それでは、最後の質問ですけど、ちょっと皆様、資料二ですか、にございますが、サーキュラーエコノミーという言葉がございます。これはどういうことかというと、ちょうど、済みません、これは日経新聞社なんですけれども、「グリーン・トランスフォーメーション戦略」という、デロイトトーマツが作った本で、私が元いたところでありますが、アクセンチュアも大分、数年前からこのサーキュラーエコノミーに取り組んでいるという理解しております。この本の一部を、皆様、資料二としてお配りをさせていただいております。 じゃ、このサーキュラーエコノミーということ、何かということなんですけれども、一言で言うと、全資源循環型社会と。例えば、先ほど見ましたけど、エネルギーの循環、再エネを使うと、これはいいです。物も、ごみを使わない、お金も、いわゆる排出物が出るようなものへ投資をしないと。特に、この資料二で見ますと、この従来の流れということで灰色のこのサイクルがあります。その中に、新たな流れということでサーキュラーエコノミーという考え方がありまして、例えばこうやって天然資源を投入して、当然、設計、デザインをして、つくって、それで配って、それで使うと、それでなくなればごみに出すと。こういう従来のリニアエコノミーではなくて、ここで言うリサイクル、リマニュファクチャリング、リユース、リペア、リファビッシュ、こういう形でとにかくごみ出さないという流れをやらないと、先ほど言いました二〇五〇年のカーボンニュートラル、絶対無理だと、こういう結論は恐らくもう確かだと思います。 そういう中、やはりNHKとしても、いろんな放送番組として取り上げていただいているんですけれども、今後の企業も、やはりこのサーキュラーエコノミーというのが先ほどのサステーナビリティー委員会等でかなり真剣に議論されておりまして、例えば、日揮エンジニアリングですか、あれはプラントを造る会社ですけど、プラントを造っても、最後にはいわゆるごみを出さない、ごみにならないプラントを造っていると。全く設計、基本から変えております。やっぱりそういったこともNHKとして是非取り組むべきではないかと思いますけど、いかがでしょうか。
○参考人(林理恵君) 若松委員御指摘のように、公共メディアであるNHK自身が全資源循環型社会、いわゆるサーキュラーエコノミーを念頭に資源の再利用などに取り組むことは重要だと考えております。 例えば、番組用の美術セットにリサイクル材料を使ったり、別の番組でも繰り返し使用したりしているほか、廃棄物が出ないよう、セットの代わりにCGを活用するなどの工夫も行っております。 また、東京渋谷の放送センターでは、プラスチックごみの排出量を抑えるため、今年度から給水スポットを設置して、マイボトルの利用を推進しております。 ペットボトルにつきましては、使用済みのものをリサイクルして再びボトルとして使えるようにする、いわゆるボトル・ツー・ボトルも来年度から導入する計画でございます。 資源のリサイクルを積極的に進めておりまして、放送センターの紙類や生ごみなどの事業系一般廃棄物のリサイクル率は、二〇二〇年度で八五%となっております。 今後も、NHK全体として、環境に配慮しながらの事業運営に尽力していきたいと考えております。
○若松謙維君 質問通告しなかったんですけど、生ごみは分かりました。例えば、するとNHKですと、一番出口というか、皆さんのプロダクトの出口はテレビですよね。テレビのリサイクルってどんな状況ですか。質問通告していないんで、答えられる範囲で答えていただいて。やっぱりそこまで実は関心持たないと、NHKとしての放送、ブロードキャストとして責任は持てないということを言っているんですけど、いかがでしょうか。
○参考人(林理恵君) 逆にお尋ねして申し訳ありません。テレビの、機械のテレビのリサイクルということでしょうか。(発言する者あり) 申し訳ありません。今ちょっとお答えできる材料が手持ちとして持ち合わせてございません。
○若松謙維君 済みません。余りいじめる気はございませんけれども、ぐらいの発想が実はサーキュラーエコノミーなんで、だから、自分のところだけやっていればいいというんじゃなくて、やっている流れの中で、じゃ、そのごみを出さないブロードキャストの在り方がどうかと。このぐらいのやっぱり先行投資を考えるべきじゃないかと実は言いたいんです。 そこで、ちょっと時間が一分ありますので、ちょっと先ほどのサステーナビリティーガバナンスの改革の一つに知的財産という言葉があるんですけれども、結局、戦後、日本はアメリカがどんどんオープンしたいわゆる特許ですね、これをまねして日本はいいものをつくったと。当然ロイヤリティー払いました。結果的に日本は良くなってアメリカは駄目になった。今、日本がいっぱい特許をつくって、それを中国、韓国、台湾、今はまねされて日本は駄目になりました。アメリカは二度と失敗したくないということで、いわゆるこの特許も、例えばパソコンですと、ああいうハードものはもう全部オープンにすると、だけど、あのインテルが作ったこのプロセッサー、これだけは特許はしっかりと守ると。いわゆるその捨てるものと守るのとを明確にして強みを出して、結局どんどんどんどん自分の世界を広げていると、これがいわゆるこの知的財産の戦略なんですね。これがまだ日本は弱いです。 ですから、NHKも是非、世界のブロードキャストのナンバーワンなるために、そういった発想で、サステーナビリティー、そしてさらにはサーキュラーエコノミー、そういったことを含めて是非投資をしていただきたい。予算がなければ、是非隣の総務大臣に相談していただければと思います。 質問を終わります。ありがとうございました。
○芳賀道也君 国民民主党・新緑風会、会派を代表して質問をさせていただきます。 まず初めに、前田会長に伺います。 昨年十二月放送のNHKBSスペシャル「河瀬直美が見つめた東京五輪」にて、五輪反対デモに加わっていなかった男性のインタビュー画像に、五輪反対デモに参加しているという男性、実はお金をもらって動員されていると打ち明けたという、全く事実と異なるテロップが表示された問題があります。 既に、今日のこの総務委員会でも、そして衆議院総務委員会でも三月二十四日に、国民民主党の西岡衆議院議員や立憲民主党の鈴木議員、共産党の宮本議員などからこの問題については質問がありました。 これに関して、私は別の角度から質問したいと思います。このドキュメンタリーの関係でお尋ねしたいと思います。 まずは、オリンピック・パラリンピック東京大会にNHKから放送権料、そのほかで支払った金額を是非教えてほしいんですが、いかがでしょうか。
○参考人(前田晃伸君) お答え申し上げます。 東京オリンピックの放送権は、NHKと民放連、日本民間放送連盟でつくるジャパン・コンソーシアム、JCが、二〇一八年の冬の平昌、二〇一八年の冬の平昌オリンピックと二大会合計で六百六十億円の放送権料でIOCから取得をして支払も完了しております。東京パラリンピックの放送権は、IPC、国際パラリンピック委員会とNHKとの二者協約でございますが、秘密保持条項が盛り込まれておりまして、詳細に申し上げることはこの場では控えさせていただきます。 放送権料以外では、放送サービスに必要な機材や施設の使用料などを支払っております。
○芳賀道也君 これ、民放と、いわゆるコンソーシアムで合わせて六百六十億円というのは公表できるということですが、民放は原資はスポンサーからということですが、NHKについては原資は皆様からいただいて預かった受信料ということで、より公開して透明度を高めるべきではないかと思うんですが、このNHKが支払った部分は個別にお知らせできない、秘密契約だからという、これはパラリンピックですね、話がありましたが、オリンピックについてはこのNHKが払った部分を公にできない理由は何なんでしょうか。
○参考人(松坂千尋君) お答えいたします。 オリンピックについては、民放と一緒のジャパン・コンソーシアムで幾らで契約したと、放送権について幾らで契約したということについては公表しておりますけれども、NHKと民放がそれぞれどれぐらい負担したかということについては公表しないということになっております。
○芳賀道也君 やはりこれ、皆さんから預かったお金で運営されていますので、これはよほどの理由がない限り公表をされるべきだということを申し上げ、お願いをし、このドキュメンタリー番組の質問に移ります。 この問題となった「河瀬直美が見つめた東京五輪」についてですけれども、この番組を制作し、問題のテロップを流したディレクターやスタッフは大阪放送局の所属と伺っていますが、全国的な組織編成でいうと、ドラマやドキュメンタリーを作る制作局の所属なのか、それとも、スポーツを含めてニュース番組の取材を行う報道局の所属になるのか、どうなんでしょうか。
○参考人(正籬聡君) お答えいたします。 今回の番組の制作に当たりましたディレクター、それからチーフプロデューサー、専任部長などの主な担当者は、大阪放送局のコンテンツセンター第三部に所属しております。コンテンツセンター第三部は、主に番組制作職のディレクターが所属する部署でございます。 御指摘のような報道局や制作局といった部局は東京の部局でございまして、組織上、大阪放送局のコンテンツセンター第三部はいずれにも属しておりません。 今回の番組については、提案の段階から完成に至るまで、大阪放送局のコンテンツセンター第三部において行っております。
○芳賀道也君 どちらも制作しているコンテンツセンターという認識でいいのでしょうか。 そこで伺いますけれども、NHKは二〇一四年五月放送の、二〇一四年五月放送の「クローズアップ現代 追跡 出家詐欺 狙われる宗教法人」でやらせ演出が問題となり、第三者機関、BPOの審査の対象になりました。この事件を受けて、NHKでは匿名チェックシートが導入され、匿名での放送の必要性のほか、取材先はどんな人でどう確認したのか、話の内容の真実性を確認したかなどの項目について、取材、制作の担当者と上司などが検討、判断することになっていました。 「クローズアップ現代」や大阪の「かんさい熱視線」など、ドキュメンタリー番組では厳格にこの匿名チェックシートが運用されていたようですが、この問題となったドキュメンタリーで、大阪局で運用されていなかった理由は何なのでしょうか。
○参考人(正籬聡君) お答えいたします。 今回、番組の制作に当たりましたディレクターとしては、密着している映画スタッフの取材先という位置付けだったので、より配慮が必要だと考えたということで匿名にしたと説明しております。ただ、モザイク処理することにつきましても、ディレクターがプロデューサーと相談し、詳しく検討したような形跡はなく、こうした点も問題だったと認識しております。 放送ガイドラインでは、番組などでインタビューを行う際は、実名報道の原則にのっとり、取材相手の権利保護が必要と判断される場合を除き、本人と特定される映像、いわゆる顔出しを基本とするとしております。匿名のインタビューが番組で中心的な役割を果たしている場合には、匿名の必要性や話の内容の真実性をチェックする匿名チェックシートを使うということにしております。
○芳賀道也君 この匿名チェックシートが使われなかった理由というのは明確でないような気がするんで、この使われなかった理由だけもう一度御説明いただけますか。
○参考人(松坂千尋君) お答えいたします。 匿名チェックシートは、委員御指摘のように、匿名でぼかしなどを入れて音声を変えたりして放送するときに、本当にそれが必要かどうかというふうなことをきちっと吟味するために使うものでありますけれども、今回のケースでは、元々男性が顔出しで取材に応じることを了承していたというふうなことで匿名チェックシートを使わなかったということなんですけれども、結果的にきちっと匿名チェックシートを使っておりますので、本当にこの男性のインタビューを使う必要があるのか、その話している内容が真実かどうかなどについては匿名チェックシートを使わないといけないことで、このケースだったと思っておりまして、その匿名チェックシートの使用について、現場で制作の過程で十分な検討が行われていなかった点も大きな問題があったというふうに考えております。
○芳賀道也君 過去に問題があった番組で指摘され、そういうチェックシートが使われるはずだった、これが使われず、また新たな問題が起きた。このことは、会長、どうお考えになっているか、一言お聞かせいただけませんか。
○参考人(前田晃伸君) いろんなこと、問題が起こった場合に、当然、再発防止、いろんな施策をするんですが、この決められたルールをそのとおり現場でやらないと判断するというのが今回の事態でございまして、ここは大変深刻な事態だと思っております。 ただ、人がやることでございますので、なかなか難しいんですね。当然やっているはずだとみんな思ってやっているんですけれども、実際に調査をして現場の意見聞きますと、やっていなかったと。片方で、一方的にチェックしとけと言って、言われた人はそれをやらなかったと。ここは人間がやることでございますので、ここはやっぱりマニュアル幾ら作ってもそれ実際にやらなければ何の意味もないということでございますので、日々の実践の中でそういうことが起こらないようにしっかりと教育するのが第一だと私は思っております。
○芳賀道也君 是非、そのほかいい番組を作っていらっしゃるNHKですから、過去の反省が生かされなかったということを更に反省して、以後このようなことがないようにしていただきたいと思います。 さらに、この番組の質問ですけれども、BSスペシャル「河瀬直美が見つめた東京五輪」について、今年二月に出た調査チームによる調査報告書を読んでも納得いかないところがある。入念な放送前に局内の試写があって、複数の上司からディレクターに対して非常に厳しい駄目出しがあると、ドキュメンタリー番組が放送する際にはそうなんだということを聞いています。このBSスペシャル「河瀬直美が見つめた東京五輪」での局内試写が結果として緩かったのは、報告書を読んでもなかなか出てこないんですね。納得がいかない。 前田会長は全社的なコストカットを進めているとも報道されていますが、この虚偽テロップ問題の背景には人員削減や予算削減による制作現場の劣化の問題があるのではないか、この点はどうでしょうか。
○参考人(前田晃伸君) お答え申し上げます。 今回の件につきまして、予算を削減したとか、そういうことが原因だとは全く思っておりません。仕事のやり方が非常にずさんだったと、そういうことだと思います。
○芳賀道也君 本当にこういう言わば誤った情報を流してしまったという、過去の反省が生かされなかったことを指摘して、次の質問、次は「ニュース シブ五時」での質問に行きたいと思います。ちょっと順番を変えます。 配付資料を御覧いただきたいんですが、NHK関東エリアで放送されている夕方のニュース番組「シブ五時」の一月下旬の放送で、官邸内の世界遺産登録等に向けたタスクフォースを報道する際に、客観報道とは言い難いのではないかという、歴史戦チームと名付けられたこの画像が流れました。 まず、報道局長に伺いたいんですが、歴史戦という言い方がされていますが、このような画像が流れることは、NHKのディレクターが指示してデザイナーに描かせ、その放送をプロデューサーがオーケーしたということになると思うんですが、NHKは歴史戦を肯定的に捉えているということでよろしいのでしょうか。
○参考人(正籬聡君) お答えいたします。 一月二十七日放送の「ニュース シブ五時」では、佐渡金山について、ユネスコへの推薦書の提出期限を二月一日に迎える中、世界遺産登録をめぐる政府の検討状況をお伝えしようと解説コーナーで取り上げました。 安倍政権当時、明治日本の産業革命遺産の世界遺産への登録などをめぐりまして、国際社会で日本政府の主張を展開するため、歴史戦チームと呼ばれる組織が設けられていたと聞いております。今回、佐渡の金山の世界遺産登録に向けて、取材では同趣旨の組織の設置が検討されていたことから、これを引用したと報告を受けております。 今回の放送では、こうした登録をめぐる動きについてお伝えしたものと認識しております。放送した内容について様々な受け止めがあることは承知しておりまして、御意見、御指摘については現場でも共有しております。
○芳賀道也君 放送法が定められたときの第七国会、四月八日に、当時の自由党の辻寛一電気通信委員長が放送法制定の趣旨について述べています。 金子大臣にお願いしたいんですが、辻寛一委員長は後に自民党に参加した方でもあり、大先輩の言葉として、配付資料に掲載しているこの辻委員長の趣旨説明、是非読み上げていただきたいんですが。お願いします。
○政府参考人(吉田博史君) 読み上げさせていただきます。 第七回国会衆議院本会議第三十五号、昭和二十五年四月八日。 ただいま一括議題となりました電波法案、放送法案及び電波監理委員会設置法案に関し、電気通信委員会における審議の経過並びに結果を御報告申し上げます。 協会放送と民間放送との間には前申し述べたような差別は存しまするものの、双方ともひとしく高度の公共性を要求される事業でありまして、これが経営は、いずれの場合も公共の福祉に適応するようになされなければなりません。この精神を明らかにするため、放送法案は、その第一条に、放送が国民に最大限に普及されること、放送の不偏不党、真実及び自律を保障すること、放送が健全なる民主主義の発達に資するようにすることの三大原則を掲げて、この法案の目的を明らかにしておるのであります。 しかしながら、他方放送は、それが強力な宣伝の具であるがゆえに、一層表現の自由を確保されなければなりません。かつて我が国において、軍閥、官僚が放送をその手中に握って国民に対する虚妄なる宣伝の手段に使ったやり方は、将来断じてこれを再演せしむべきではありません。放送法案におきましては、このいわゆる放送の自由を保障するために、第三条に、放送番組は法律に定める権限に基づく場合でなければ、何人からも干渉され、又は規律されることがない旨を規定しております。 以上、読み上げさせていただきました。
○芳賀道也君 是非金子大臣にお読みいただきたかったんですが、残念です。 金子大臣、今読み上げられた放送法制定の趣旨と、かつて戦争前、戦争中に軍閥、官僚が虚妄なる宣伝の手段としたことの反省として、放送法の各種規定を設けています。当時の自由党、辻委員長はこう述べているように、かつて大日本帝国では、軍部を始め政府を挙げて自国民の戦意を鼓舞し、国際社会での日本の立場を有利にするため、思想戦、宣伝戦を行ってきた。その結果が、多くの国民の多大な犠牲と敗北。私たちは歴史から何かを学び、かつて私たちの国が行ったことを批判的、反省的に分析、検証し、それが国民やほかの国民に否定的な結果をもたらしたのであれば、再発防止の方策を考えて、同じような出来事を将来に向かって繰り返さないための糧にすることこそ必要だと考えています。 歴史解釈を政治宣伝の場とする歴史戦はかつての大日本帝国の軍部や官僚が進めていて、最終的に国を敗北に陥れ、内外の方々に多大な被害を結果としてもたらしました。思想戦や宣伝戦に近いものとして、この放送法の趣旨とも相入れないと考え、歴史戦を取り上げるときには必ず批判的に取り上げるべきだと考えますが、金子大臣、是非御見解を伺いたい。
○国務大臣(金子恭之君) お答え申し上げます。 放送法は、放送事業者が自らの責任において放送番組を編集する自主自律を基本とする枠組みとなっているため、個別の番組についてコメントすることは差し控えたいと思います。
○芳賀道也君 是非、放送法をつかさどる大臣として御意見、御感想をいただきたかったのですが、残念です。 この夕方のNHK「シブ五時」で官邸タスクフォースが取り上げた際、岩田明子解説委員は、佐渡金山を世界遺産に登録すべしという一方的な言い分を流すだけでした。佐渡金山については、朝鮮人、韓国人の強制連行の歴史があったため、韓国などから批判が出ていて、出ることも想像できました。 NHKの方は御存じだと思いますが、NHK新潟放送局のディレクターが新しい資料を基に被害者にも丁寧に取材してまとめた、一九九二年放送の「佐渡金山強制連行の傷跡」という番組もありました。また、この日の「シブ五時」では、二〇一五年の軍艦島の登録後に、我が国に対してユネスコから、負の歴史を示す展示、犠牲者を記憶するための措置、当事国間での対話継続などの勧告があったことには全く触れていませんでした。これは、放送法四条四項、NHK番組基準第五項に違反する疑いがあると思います。是非見解を伺いたいと思います。
○参考人(正籬聡君) お答えいたします。 御指摘の放送では、あくまでも、ユネスコへの推薦書の提出期限を間近に控える中、政府の検討状況をお伝えいたしました。NHKとして登録の申請をすべきとかすべきではないということをお伝えしたものではないと認識しております。また、御指摘の放送の際には韓国側の主張もお伝えしております。今回の放送については、登録をめぐる動きについてお伝えしたものと認識しております。 いずれにしましても、今回の「シブ五時」に限りませんが、NHKの番組は、全て放送法や日本放送協会番組基準、放送ガイドラインにのっとって編集して放送しています。今後もこれを遵守し、しっかり放送に当たってまいりたいと考えております。
○芳賀道也君 そういう公的な見解ですが、これタイミングというのも非常に問題だと思うんですね。これが放送されたタイミングは、翌日に佐渡金山の推薦の可否を決定する岸田総理への強烈なプレッシャーになったのではないか。また、佐渡金山を世界遺産に登録すべしと主張する安倍元総理や自民党の高市政調会長の主張と完全に重なる主張であったことも考えれば、報道の独自性に疑問があることを指摘しておきたいと思います。 次の質問です。 今、テレビを持たないという世帯が増えています。ニュースも番組もスマホ、ネットで十分だという、これは若い世代だと言われてきたんですが、放送をめぐる審議会の中では、先日、私も驚きましたけど、死ぬまでテレビを見続けるのは六十代の世代、四十代はもはやテレビは必要ないという、そういうテレビを見ないんだという発言まで載っておりました。 今、チューナーの付いているテレビ、このチューナーのないモニターだけのテレビも爆発的に売れているということもございます。いわゆるアプリでそのモニターでも実質的には放送が見られてしまうと。ますます家庭からテレビの受像機、チューナー付きの受像機が消えてしまうという流れにある中で、民放連も、やはり一つは、このテレビ離れを加速させる原因に、NHKの受信料、この負担の重さもあると、これもこれに加速させているということをおっしゃっている方も多いんです。 今、そんな中で前田会長は、この受信料を下げる努力を懸命にされています。これは評価いたしますが、その値下げの中に、単純な料金の値下げだけではなくて、例えば今、ネットメディアなら一契約でファイブアクセスまでできるというような契約形態が主流になってきています。こうした、例えばNHK一契約で複数のアクセスも認める。 なぜこんなことを言うかというと、例えば収入のない学生、地方から親元を離れてたくさんの学生が都会に出てきています。やはり親も仕送りが大変だ。そんな中に、やっぱり都会で一世帯だということで受信料を払うのは大変なんですね、収入のない世帯は。これも親元が契約していればツーアクセス、スリーアクセス大丈夫だということになれば、その若い人たちもチューナーの付いているテレビを持とうという気になると思うんですね。そういった面からも、地上波放送、それからテレビを家庭からなくさないということも、もう今すぐにやらなきゃいけないことだと、危機感を持ってやらなきゃいけないと民放などは言っています。 是非、単純な値下げだけではなくて、そういった受信形態、そういったことも、家庭からテレビをなくさないためのそういう契約形態の見直しについても検討していただけないでしょうか。
○参考人(前田晃伸君) 今委員御指摘の点につきましてお答え申し上げます。 受信契約の在り方につきましては、現在、単身赴任の赴任先の受信料が半額となる家族割引や、奨学金受給対象の学生などへの免除を実施しておりますが、今後につきましては様々な角度から検討が必要だと考えております。
○芳賀道也君 今、本当に五百円や千円でファイブアクセス可能というネットの時代、これテレビ要らない、若い人がテレビを見なかったらテレビ放送という世界すらなくなってしまいます。これ早急に是非こういったことも検討してほしいという要望をさせていただきます。 次に、前のこの委員会の質問で、山形県米沢市にあるラジオ送信所の住民からの声がある移転をしっかりと受け止めて、前へ進めていただきました。 さらに、その後をお聞きしたいと思います。このラジオ送信所の移転が進んでいますが、来年度予算で幾ら投じる予定、またその後の進み具合、進捗状況を御報告お願いできませんでしょうか。
○参考人(児玉圭司君) お答えいたします。 米沢ラジオ放送所は、米沢市の多大な御協力を受けて一九五二年に運用を開始し、現在ラジオ第一放送、第二放送を約七万世帯にサービスしています。米沢ラジオ放送所の移転候補地につきましては米沢市と協議を進め、二〇二一年に移転用地の売買契約を完了いたしました。二〇二二年度は局舎、鉄塔の設計業務を実施する予定です。その後、二〇二三年度末に工事を完了し、二〇二四年度には現在の放送所用地を返還できる見込みとなっております。 なお、来年度は局舎、鉄塔の設計業務の実施を予定していますが、これから契約を結ぶところであり、具体的な金額については控えさせていただきたいと思います。
○芳賀道也君 是非、この送信所は米沢上杉城址、米沢の城跡にあって、景観上も古くなって非常にマイナス面もあるということで、移転を進めていただいたことに感謝を申し上げ、これ全国にそういった送信所が、寿命が来ているというところ多いと。なかなかラジオに予算が掛けられない中ですが、これは、全国でラジオというのは防災上必要ですので、是非引き続き進めていただきたいと思います。 さらに、このラジオ送信所であるとか、あるいは老朽化した地方局の局舎、この移転や更新も、本当に災害のときには災害から地方の人たちを守るとりでになるのがNHKの地方局も含めて送信所やそういった放送設備ですので、これなかなか、老朽化が進んでいるところが幾つもあるんですが、進まないという話も聞きます。 こうした防災の拠点の更新、そして耐震化も含めてもっとスピードアップして進めるべきではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
○参考人(児玉圭司君) お答えいたします。 NHKでは、災害時でも放送を継続できるよう、老朽化した地域の放送会館の建て替えを進めており、現在着工中のものも含め七局で整備を予定しています。 今後も、老朽化した放送会館や放送所の建て替え、更新につきましては計画的に進めてまいりたいと考えております。
○芳賀道也君 そして、災害時には大きなエリアの地方のラジオも重要な役割を果たしてくれていましたし、ここのところの、今年の再び東北を襲った地震でもそうでしたが、新幹線が大きな被害を受けたり、人的被害は何とか改善点で食い止められましたけれども、想定していたより大きな地震が頻繁に起こる。 それから、送信所もそうでしょうし局舎もそうですが、想定していたよりも壊れるようなケースも随分あるようなんですが、今後新しくするものについては、これまでで考えられていたように、より以上に耐震性を強化して建て替えをしていくとか、送信所についても耐震性の基準を上げていく、そういった新たな防災への取組等は考えていらっしゃるんでしょうか。
○参考人(児玉圭司君) お答えいたします。 ラジオ放送所の局舎ですとか地域の新放送会館につきましては、通常の耐震基準の一・五倍の強度で設計しており、十分な耐震性を有していると考えております。 引き続きしっかりと対応してまいりたいと思います。
○芳賀道也君 温暖化も相まって、これまで建築基準法で、風の基準、五十メーターを超えるような風が内陸で吹くなんということはまずなかったんですが、このところ頻繁にそういうことも起きてきています。それから、近年の地震でも様々なインフラが被害を受けているということもありますので、本当に一・五倍の基準で大丈夫なのか、これもちょっと再検討すべきだと思うんですね。 是非、一旦地震や災害があったときに放送局が放送できなかった、使えなかった、そういうことがあっては、より災害を、二次災害も含めて大きくしますので、こういった面でも、新たな知見を基に防災強靱化、より災害に強い局舎造り、是非お願いしたいと思います。 時間が参りましたので、今日はここで終わらせていただきます。ありがとうございました。
○柳ヶ瀬裕文君 日本維新の会の柳ヶ瀬裕文でございます。 今、局舎の話ございましたけど、芳賀先生の話はもうそのとおりだなというふうに思いながら聞かせていただきましたけど、私、結構地方に今行く機会が多くて、地方行くことはありますけれども、行くとやっぱりどこも本当立派なNHKさんの建物あるなという印象を受けます。都道府県庁所在地の一等地に物すごい大きな敷地を持って建てられているのがNHKの各庁舎ではないかなというふうに思っておりますので、建て替えの際にはしっかりと耐震強度は保っていただきたいというふうに思いますけれども、どこもやっぱりちゃんとコスト感覚を持った建て替えと、これは当たり前のことですけれども、これはお願い申し上げておきたいというふうに思います。 先ほどもありましたけれども、やっぱりもうテレビ見ないですね。どんどんテレビを見る人はこれから減ってくるというふうに思います。若い人はテレビ見ません。で、もう今インターネット、ユーチューブ見ていると。さらに、若い方はもうティックトックとかですね、もう短編動画ばっかり見ている、こういう時代にやってまいりました。その中であっても、やっぱりテレビを持てば自動的に月額千二百円払わなければいけないという状況になっているわけであります。 会長、ちょっとお伺いしたいんですけど、会長の家にはテレビありますよね。多分受信料もお支払いになっていると思われますけれども、この千二百円、見合っているなと、千二百円支払う価値があるなというふうに思いながらNHK御覧になっているのかどうか、どういう番組を御覧になっているのか、是非聞かせていただければと思います。
○参考人(前田晃伸君) 私の家にはテレビはございます。 私は、テレビだけでなくてラジオも大好きでございまして、一番聞いているのは「深夜便」でございます。
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。ラジオが大好きでいらっしゃるということはよく分かりました。 ただ、国民の理解はなかなか得られていないという現状はしっかりとお伝えをしなければいけないというふうに思います。テレビ見ないけれども千二百円は払わなければいけない。で、もうこのコロナ禍で可処分所得もずっと増えてこなかった、その中で千二百円のボリュームというのはやっぱり非常に大きな負担となっている。たまにテレビをつけて見ることがあっても、何か自分とは全く関係のない番組をやっているというような思いがやっぱり国民の皆さんにはあるんだろうというふうに思います。私は、今の国民の皆さんから見たNHKの在り方、これはやっぱり納得の得られるものになっていないというふうに考えています。 そこで、私たち日本維新の会は、つい先日、NHKの改革推進法案、これを出させていただきました。もうこれは会長も御存じだと思いますけれども、簡単に説明させていただきますと、二つのポイントがあって、一つには業務の重点化をしていくということであります。本来のNHKの持っている公共性というのは一体何なのかということを再度問い直して、この委員会でもかなりやらせていただきましたけれども、これもう一度問い直す。 私は、その報道、災害、地域、国際、あと障害を持っている皆さんの情報保障とか、やっぱりそういったことをしっかりやっていかなければいけない。でも、今のNHKはやっぱり肥大化してしまっている。これ以外のこともたくさんやっていますよね。だから、本来の公共放送の在り方に立ち返る、重点化をする、絞る、それによって本来の公共放送NHKをつくっていく、で、それ以外の部分に関しては民営化するという、分割民営化法案であります。 もう一つの着眼点は、やっぱり先ほど申し上げたとおり、やっぱり千二百円の受信料は高過ぎるというふうに思います。これを適正化していくということ。もちろん、その業務を絞っていけばそれに見合った受信料になっていくということですので、この受信料の適正化を図っていくと。この大きな二つのことに着眼をした法案を出させていただいたところであります。 そこで、会長にお伺いしますけれども、この今の公共放送の在り方、これをもう一度、業務を重点化して絞って考えて、ほかの部分に関しては民営化をしていくという考え方についてどのような見解をお持ちなのかどうか、お伺いしたいと思います。
○参考人(前田晃伸君) お答え申し上げます。 NHKには、放送法に基づきまして、報道、教育、教養、娯楽の各部門にわたって豊かでかつ良い放送番組をお届けすることが求められております。 NHKの報道、教育、福祉等とそれ以外を分割するとなりますと、放送法に定められました正確、公平公正で豊かなコンテンツをあまねく皆様にお届けするというNHKが果たすべき役割が果たせなくなってしまうのではないかと考えております。また、現在、縦割りを排してスリムで強靱な新しいNHKらしさを実現するという現在の改革の方向性にも逆行いたします。 さらには、現在のNHKの強みであります全国のネットワークで報道、教育、福祉のみならず地域の多様なテーマを取材し、地域の課題解決や発展のために貢献しております。分割となれば、そうした取組も難しくなると考えております。 NHKといたしましては、既存業務を抜本的に見直して、新しいNHKらしさ、スリムで強靱なNHKの実現に向けた取組を強化し、民放との二元体制の下、視聴者の皆様の信頼に応え、情報の社会的基盤の役割を果たし続けてまいりたいと考えております。
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。これまでどおりの答弁だなというふうに思いますけど。 私は、その今おっしゃった答弁の部分をやっぱりしっかりと見直していただきたいというふうに思うんです。今言ったことを全部やらなければ本来の公共放送としての役割を果たせないのかといったならば、そうではないだろうというふうに思います。そして同時に、今非常に厳しい視点、視線が注がれているんだということ、これを忘れてはいけないというふうに思います。 そして、環境の変化があります。これからテレビはどんどん見られなくなってくるということ、これは間違いないでしょう。これが、またテレビをみんな八〇%、九〇%の人が見るというような状況にはならないですよ。状況はどんどん変わっていっています。この状況の変化にどうやって適合していくのか、放送と通信の融合、これどう考えていくのか、この大きな視点を持って抜本的な改革をしていかなければいけないという思いでこの改革推進法案出していますので、是非御支援をいただきたいとお願い申し上げたいというふうに思います。 ただ、とはいいながらも、やっぱり今日はNHKの予算の審議ということで、毎年これやらせていただいておりますけれども、しっかりとこの予算を見ていかなければいけないと思いますし、現状の改革、これは進めていかなければいけないというふうに思っています。その上では、前田会長がこの改革に対して非常に熱い思いを持って取り組んでいらっしゃるということはしっかりと認めていきたいというふうに思いますし、それを後押しする質疑をしていきたいというふうに思っておりますので、是非お願い申し上げたいと思います。 この前田会長が取り組まれた改革の一番は、やっぱり私は、この訪問によらない営業だということだと思います。これは本当に大きな英断をされたなというふうに思っているわけでありますし、また、この委員会の質疑でも、この訪問によらない営業をやるんだとおっしゃったときに非常に多くの方から歓声をいただき、激励もいただき、これ是非やってくれというお言葉をいただいたところであります。ただ、そこから、会長はこれ訪問によらない営業をやるんだとおっしゃっていた後、まだ訪問員が来るじゃないかというクレームがなぜか私のところに相当数来ました。 そこで、会長からちゃんとこれお伺いしたいんですけれども、じゃ、この訪問によらない営業というのは、先ほどもちょっと答弁にあったんですけれども、いつこの完結をすることになるのか。そして、じゃ、完結した後にも、何らかの形でNHKの方がこのお宅にお伺いするというようなことがあるのかどうなのか、この点をしっかりと確認をしたいというふうに思いますので、よろしくお願いを申し上げます。
○参考人(前田晃伸君) お答え申し上げます。 外部の法人などに委託いたしました巡回訪問型の営業活動は、段階的に縮小を進めております。契約の関係もありまして一部の地域ではまだ残っておりますが、法人委託につきましては二〇二三年の九月、現行の地域スタッフ制度につきましては二〇二三年度末で終了する予定であります。今後は、ケーブルテレビなどと連携強化をし、インターネットを活用した自主的な契約の申出の促進など、訪問によらない営業に重点を移していきたいと思います。 一方で、視聴者の皆様に直接お会いして受信料制度の意義などをしっかりと御説明する必要性がございます。御意見を伺う活動は今後も一定程度必要であると考えておりまして、コミュニケーションを取ることは重要でございますが、この訪問をするのが目的という、そういうスタイルの営業のやり方は変えるということでございます。
○柳ヶ瀬裕文君 今確認ができたのは、二〇二三年九月にはこの訪問による営業が終わるということですね。二〇二三年度末にはこれは完全に終了するということだと思いますけれども、一方で、その今おっしゃったのは、御意見を伺う活動はするんだということですけれども、これはその戸別に訪問をしてそういった活動をするということを想定されていらっしゃるんでしょうか、お願いします。
○参考人(前田晃伸君) おうちにお邪魔して御意見を伺うかどうかとか、そこら辺についてはこれから考えますが、要するに、視聴者の方とコミュニケーションをするということが重要でございまして、おうちを訪問するというのが目的ではございません。むしろ、そうでない形でいろいろ御意見をいただくという方が重要だと私は思っております。
○柳ヶ瀬裕文君 それは、お宅にお伺いする必要は全くないというふうに思います。視聴者の皆さんとコミュニケーションはいろんなやり方で取れるというふうに思いますし、いろんな企業が、要するに戸別訪問しなくても、消費者と、マーケティング上、コミュニケーションを取るということは幾らでもあります。ですから、これは戸別訪問はしないということでお願い申し上げたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○参考人(前田晃伸君) 基本的にはそういうことでございます。
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。 この御意見を伺う活動に関しても戸別訪問はしないということを明言されたというふうに認識をさせていただきました。 これ、令和四年度予算の営業経費を見ると六百二十四億円となっております。これ、令和三年度予算と比較して七十四・二億円の減と、増減率では一〇・六%の減というふうになっております。受信料収入に対する営業経費の割合を示す営業経費率は九・三%となっており、経営計画で目標としていた営業経費率は一〇%を下回るという目標は予算ベースであるが達成していること、これは大変評価を申し上げたいというふうに思っております。 その一方で、今後、訪問によらない営業に移行した場合にこの営業経費はどの程度下がるというふうに考えていらっしゃるのか、この点を確認したいと思います。
○参考人(前田晃伸君) お答え申し上げます。 訪問要員に関わる経費を大幅に削減することで、来年度予算では、先ほどお話がありましたとおり、営業経費を七十四億円削減いたします。営業経費率は一割、一〇%を下回り、九・三%となる予定であります。二〇二三年度以降の具体的な数字はまだお示しできませんが、構造改革を着実に進めて、更なる削減に努めてまいりたいと考えます。 その一方で、インターネットやSNSなどを活用してNHKの価値を理解いただく活動を進めるとともに、ケーブルテレビなどとの連携、また、日本郵便の特別あて所配達郵便の活用、受信契約の手続を、サイトである受信料の窓口の利便性の向上などによりまして契約の促進も進めております。こうした活動全体を通じて視聴者の皆様にNHKへの理解を深めていただいた上で、支払率は八〇%台の維持に努めるとともに、事業運営に必要な受信料収入を確保してまいりたいと考えております。
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。 この間、訪問によらない営業を始められて、今段階的に縮小しているということですけれども、これは、そのことによって支払率、回収率は低下していると、低下は、ちゃんと維持できていると、低下しないようにキープできているというふうにお考えなのか。今のちょっと手応えというか、それをお伺いしたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○参考人(前田晃伸君) 現時点では、ちょっとコロナの影響とかございまして、ちょっとなかなか正確に把握するのは難しいんですが、少なくともこの二年間、訪問営業を大幅に縮小した過程でも八〇%を切ることはございません。当初、ひょっとしたら八〇%を切るかもしれないと思ったんですけれども、八一%ぐらいにとどまっておりますので、そういう意味では、この営業のやり方を変えたことによって支払率が急降下するとか、そういうことにはなっていないと思います。 いろいろな、ほかの手段でいろいろやったんですけれども、これはここ一、二年のことでございますので、もうちょっと動向を注視をしたいと思っております。
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。 訪問によらない営業でもこの支払率の低下というのは見られないということだというふうに思います。ですから、これは本当に会長の英断だなというふうに思います。これによって営業経費率を下げて、そして回収率は維持しているということですから、もうこれにこしたことはありません。これはすばらしい英断だというふうに思います。 その一方で、心配をしているのは、先ほどおっしゃっていましたけれども、じゃ、この営業に、訪問によらない営業以外の様々な、さっき日本郵便とのタイアップをするんだとかということもおっしゃいましたし、また、聞いているところでは、不動産会社と連携していくんだというような話も聞いております。それで、ちょっと心配なのは、じゃ、これは不動産会社の方に委託をして、その方が何か取立てに行くとか戸別訪問をするとか、そういったことはないですよね。これをちょっと確認をしておきたいと思います。
○参考人(前田晃伸君) お答え申し上げます。 そのようなことはまずないと思います。
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。 何でここまでしつこく聞くかというと、やっぱりこのNHKの訪問による営業が非常に評判が悪かった、非常にクレームになってきた、これによって嫌な思いをされてきた方がたくさんいらっしゃると。これによってNHKを嫌いになったという方が本当多くの方いらっしゃるんですね。だから、私のところに届いているのは、この訪問による営業だけは何としてもやめさせてくれという声が多々ございまして、それは、前田会長は営業経費率を下げるという目的からこれは英断をされたわけですけれども、これはその視点もしっかりと持っていただいて、繰り返し申し上げていますけれども、お願い申し上げたいと思います。 最後に、この質問の最後に答弁を取っておきたいと思うんですけれども、じゃ、これ、訪問によらない営業によって回収率が下がってきたということで、また、じゃ、やっぱり訪問による営業が必要だよねということで復活させるようなことはないということ、このことを明言していただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○参考人(前田晃伸君) 元に戻るということはないと思います。 実際に、営業の職員の方の仕事のやり方も変えましたし、それから人数も変えました。それから、配置転換する部分もございます。いろいろな制度を変えましたので、調子悪くなったら元に戻すとか、そういうことにはならないと思います。
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございました。明言いただいたと思います。 続いて、関連団体との随意契約についてお伺いしたいと思います。 これも毎年聞いていることでありますけれども、NHKと関連団体の取引の現状について、令和元年度におけるNHKと関連団体との取引について、随意契約の割合が契約件数ベースで八四%、金額ベースで約九三%、令和二年度では契約件数ベースで八八%、金額ベースで約九四%となっております。令和四年度の総務大臣意見にも、昨年に引き続いて、高止まりしている随意契約比率の引下げに向けて徹底的に取り組むことということが指摘をされております。 前田会長は、二〇二〇年の一月二十五日に会長に就任されましたので、もうこれ二〇一九年度の最後から会長をされているということになると思います。今申し上げたように、令和二年度の随意契約の割合は微増ということで、これ残念ながら、最初、会長が就任された最初の年度は、この随意契約の高止まりを何とかするんだということに関しては目に見えた効果は現れていないということにこれはなるのかなというふうに思いますが、これ、引下げに向けてこの間どのような取組をされてきたのか。また、令和三年度以降、この引下げの効果というのがどれくらいあるというふうに今見込まれているのか。この点についてお伺いしたいと思います。
○参考人(前田晃伸君) お答え申し上げます。 NHKの子会社は、NHKグループの一員として公共放送の業務を補完、支援することを基本といたしまして、NHK業務の効率的推進をすることを大きな目的の一つとして設立したものでございます。 子会社との取引につきましては、番組制作を始め、放送設備の保守やコールセンター業務など、公共放送の役割を果たすために子会社の持つ技術やノウハウが不可欠な業務がたくさんございます。こうした技術やノウハウを必要とするものにつきましては随意契約としております。一方で、従来、団体、関連団体に委託していた業務の中でも、一般の業者に請け負ってもらうことが可能な業務につきましては競争契約への移行、拡大に取り組んでおります。新年度、二〇二二年度からも、施設の警備や保守管理業務など、一部を新たに競争契約にすることと考えております。 委員御指摘のとおり、随意契約の割合は、どうしても必要なものはあるんですけれども、そこを分かった上で、しっかりとこれで適正かどうかというのをやっぱり一件ずつ見るしかないと思っておりまして、見ながらチェックをさせていただきたいと思っております。
○柳ヶ瀬裕文君 初年度は微増ということで、この随意契約は高止まりしたままという結果だったわけであります。ですから、その次の年度、今年度ですね、もう終わろうとしていますけれども、についてはしっかりと結果を出していただきたいというふうに思うんです。 その中では、昨年、この決算の審議の中で、私は数値目標をしっかり立ててくれというお話をしたところ、いや、数値目標は意味がないというお話を前田会長はされたということですね。で、何をやっているのかといったならば、それまで自分は十億円以上の契約案件にしか目を通さなかったけれども、それまでの会長はですね、自分は五億円以上のものを目を通すんだということをおっしゃったということであります。 その会長なりの随意契約の比率を低める施策をこの一年間やってこられたというふうに思うわけですけれども、その効果はあったということでよろしいんでしょうか。次の報告のときにこの随意契約の比率が低まったものが出てくるということでよろしいのかどうか、お伺いしたいと思います。
○参考人(前田晃伸君) お答え申し上げます。 委員の御指摘の数値目標の設定は、ちょっと私も実際にこの執行をやってみまして、数値目標を入れたからその効果が出るという、そう単純じゃないということがよく分かりまして、やっぱり本当にこれは随意契約じゃなきゃ駄目なのかとかいうのを一個ずつ見るしかないのかなと。今までこうだったからこうだという答えが実はNHKなんかは多いものですから、今までこうだったのが本当にそうなのかというのを一個ずつ見ると。 金額基準だけでなくて、やっぱり普通に入札すればいいやつは競争入札すればいいじゃないのと、そういう形に個別に今誘導している最中でございます。その結果がどうなるかというのはまた来年度、ちょっとまた御質問いただきたいと思います。
○柳ヶ瀬裕文君 会長のおっしゃっていることは分かるんですよ。一つ一つの契約しっかり見ていかなくちゃいけない、それはそのとおりだというふうに思います。 ただ、これ、総務大臣意見にも付されているとおり、やっぱりこの随意契約の高止まりは問題だということがされているわけであります。ですから、これまで変わらなかったわけですね、これは毎年毎年、各総務大臣はやっぱりこれ問題だと言いながら、NHK、体質改善されてこなかったという長い歴史があるんです。その中で、会長は、いや、一件一件見るんだと、これは歴代会長がおっしゃってきたことを踏襲した言い方をされているわけですね。ですから、私は、それに対して、これは数値目標を持つべきなんじゃないかということを申し上げているわけであります。 で、総務大臣にお伺いしたいんですけれども、この随意契約の高止まりという問題がございますけれども、これに関しては、やっぱり一定程度の、これぐらいを目指せといった数値目標を持つことがやっぱり効果的だというふうに考えますけれども、大臣の見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(金子恭之君) お答え申し上げます。 NHK関連団体への業務委託の財源は、国民・視聴者の皆様から御負担いただく受信料であることから、競争契約を拡大し、コストの削減を図っていくことが重要であると考えております。 柳ヶ瀬委員から御紹介いただきましたように、今般のNHK予算に付した大臣意見においても、「高止まりしている「随意契約比率」の引下げに向けて徹底的に取り組むこと。」と述べているところでございます。しかしながら、近年、随意契約比率は増加傾向にあるため、改めて比率の引下げに向けて徹底的に取り組んでいただきたいと思っております。 先ほど、会長からも現在の取組状況、考え方等々お述べいただきましたわけでありますが、数値目標の必要性など具体的な進め方については、まずはNHKにおいて適切に検討いただきたいと考えております。
○柳ヶ瀬裕文君 総務大臣優しいなというふうに思いますけれども、徹底的に見直せと言って、更に増えているわけですね。で、また徹底的に見直せということをずっと繰り返してきた。それは武田大臣も高市大臣も、同じことをこれ繰り返し申し上げてきたわけです。でも、体質改善はされなかったということです。であれば、やっぱりある程度の枠を決めていくということが必要なんではないかということを、これは提案をさせていただいているということであります。是非これ御検討を、前田会長、お願い申し上げたいというふうに思います。 あと、もう一つのプランとしては、過去、NHKは、この随意契約の見直し計画というものを二〇一三年度までは行っていらっしゃいました。で、随意契約一つ一つというか、ある部門ごとに、ここの部門はこれぐらいを目指してやっていこうよというような計画を、そのとき結構緻密な、まあ私の手元にありますけれども、緻密な計画を立ててやってきて、で、そのフォローアップというものもやられてきたということを存知しております。 で、その後のこの公表内容を見ると、関連団体も含む外部との随意契約の割合は、金額ベースでこれは三七・二%というふうになっています。これは関連団体だけではなくて、一般の企業も含んだ随意契約の割合でありますけれども、これは三七・二%となっています。ですので、私は、この三七・二%というのを、ある意味、この随意契約の比率の一つの指標とするべきなんではないかというふうに考えますけれども、会長の見解を伺いたいと思います。
○参考人(前田晃伸君) お答え申し上げます。 競争契約率などの契約状況につきましては、二〇一四年度以降につきましても、二〇一三年度までの取組を継続して自主的に取りまとめをして公表しております。これを続けてまいりたいと思います。
○柳ヶ瀬裕文君 三七・二%という数値を是非意識をしていただけたらなというふうに思いますし、このときにはしっかりと公表をしてきたんですね。やっぱり計画を、随意契約をこうやって見直すんだということを各部門ごとにある程度の数値目標を持って設定をして、その進捗をしっかりと公表していくということをされてきた時代があります。これはいつの間にかなくなってしまったものです。 私は、こういうことをもう一度やられた方がいいんではないかというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
○参考人(前田晃伸君) お答え申し上げます。 今申し上げたとおりでございます。
○柳ヶ瀬裕文君 もう、ちょっとよく分からなくなっていますけれども、是非お願い申し上げたいというふうに思います。 そうですね、もうちょっと時間がなくなってきましたのであれなんですけど、昨年、私、カレンダーを提示させていただいて、NHKのカレンダーが随意契約なんだということで、これは見直せということを申し上げたわけですけれども、これはその後、まあ今年のカレンダーとかですね、をどうされているのかということをお伺いしたいと思います。
○参考人(松坂千尋君) お答えいたします。 NHKワールドJAPANカレンダーは、日本の美しい風景を世界に紹介するためにNHKとNHKサービスセンターが共催で行っている写真コンテストに関連するものであります。コンテストは毎年二月から六月にかけて行われ、入賞した写真を基に、写真の著作権などを管理するNHKサービスセンターが自主事業としてカレンダーを作成、販売し、NHKが随意契約で購入して、海外でのPR活動などに活用してきました。 しかし、カレンダーの部数が年々減ってきていることですとか随意契約での購入についての指摘なども踏まえまして、今年二〇二二年分が最後で、来年二〇二三年以降の作成は行わないこととしております。
○柳ヶ瀬裕文君 見直していただいたということで、ありがとうございます。 ですので、これ、会長、五億円以上は自分が見るんだということでありましたけれども、やっぱり、これ五億円に満たない随意契約ですね、今の案件というのは。こういったものに対しても適切なやっぱりメスを入れていくことが必要だというふうに思います。 これは、協会内部でやっぱりこれまでずっと続いてきた慣習を、まあカレンダーなんてそうですよ、毎年配るの当然だろうと、子会社に随意契約で発注するの当然だろうと。これ慣習ですから、この慣習を打ち破るってなかなか難しいと思います。 ですので、やっぱり数値目標を定めて、全社挙げてここに向かってやっていくんだといったものが必要だというふうに思いますので、是非検討をお願い申し上げたいというふうに思います。 終わります。ありがとうございました。
○伊藤岳君 日本共産党の伊藤岳です。 NHK予算の承認案件について、我が党は、受信料負担増など国民負担増や経理などの不祥事があった場合、また、政治の圧力に屈した場合や会長が放送の自主自律を脅かす発言を行った場合などを除いて、基本的には賛成をしてまいりました。 しかし、NHK執行部は、かんぽ不正販売問題を報じた「クローズアップ現代+」、二〇一八年四月二十四日放送ですが、この番組に対する日本郵政グループからの抗議、圧力に屈服をして、予定していた第二弾の放送番組を取りやめました。しかも、ガバナンスを口実にして経営委員会が会長を呼び付けて厳重注意をしました。さらには、その際の経営委員会議事録を隠蔽し続けてきました。 日本共産党は、放送番組は何人からも干渉されないとする放送法第三条及び第三十二条二項に違反する行為であると厳しく指摘し、執行部が策定し、経営委員会が了承した二〇二〇年度、二〇二一年度のNHK予算の承認には反対をさせていただきました。 その後はどうか。経営委員会は、NHK情報公開・個人情報保護審議委員会の二度にわたる全面開示の答申を受けながら、二〇二一年七月八日に情報公開請求者に対して、二〇一八年十月から十一月に行った三回の経営員会の議論を粗起こしした資料、議事起こしを開示しましたが、ホームページ等での公表は要旨のみで、いまだ全文を議事録として作成していません。審議委員会の二度にわたる答申があったにもかかわらず、放送の自主自律を遵守すべきNHKとして無反省極まりない態度を取り続けていると言わなければなりません。 森下経営委員長に聞きます。 開示された議事起こしには、森下経営委員長、あなたの、番組の取材も含めて極めて稚拙とか、極めて作り方の問題があるなどの発言が記されています。放送法三十二条二項で個別の番組編集への経営委員の関与を禁じていることに違反するのではないですか。放送法の定める自主自律に違反するのではないですか。どうですか。
○参考人(森下俊三君) 回答いたします。 経営委員会としましては、あくまでもガバナンスの観点から注意を行ったものであり、放送法第三十二条の規定のとおり、経営委員会が番組の編集に関与できないことは十分認識して議論しておりました。番組の編集の自由を損なうような事実はなく、執行部もそうした事実はなかったとしていると承知しております。 本件の件では、抗議のもととなった番組などについて確認する必要があり、番組などをめぐる意見や感想も含まれておりますが、あくまでもガバナンスに関する議論であることがその場で何度も強調、指摘されておりまして、具体的な制作手法などを指示することを意図した議論ではなかったと認識しております。 なお、番組本編の放送は二〇一八年四月であり、動画の公開終了や夏季特集で取り上げないなどの執行部の判断は七月から八月にかけて行われております。経営委員会に郵政側から書状が届いたのは十月であり、時系列から見ても番組介入はありません。 以上、お答えいたしました。
○伊藤岳君 苦しい弁明だと思いますよ。違うじゃないですか、経営委員長。ガバナンスは口実にしているだけで、放送番組の内容そのものに踏み込んでいる発言ですよ。 「クローズアップ現代+」の番組は、高齢者を巧妙にだまして契約を提携させるなど多くの国民に被害を及ぼしたかんぽ不正販売問題を放送した、これは公共放送としての役割として当然のことだったと思います。ところが、日本郵政グループの圧力に経営委員会も執行部も屈服して、放送番組を取りやめてしまいました。 経営委員長は、番組に関する発言もあったけどと弁明されますけれども、取材内容、番組作りを問題にしています。番組に関するどころか、個別の番組の編集そのものに関わる発言です。放送法第三十二条第二項で規定する、「委員は、個別の放送番組の編集について、第三条の規定に抵触する行為をしてはならない。」に明確に違反する行為ではないでしょうか。放送法も定める公共放送の根本である放送の自主自律が損なわれた大問題だと私は思います。 経営委員長、開示された議事起こしには、村田委員のこういう発言も記されていました。彼らの、彼らというのは日本郵政グループですね、彼らの本来の不満は内容にあって、番組の内容にあって、内容についてはつけないから、その手続論の小さな瑕疵のことで攻めてきているんだけれどもという発言が記載されています。 放送番組の内容を問題にするこれ発言じゃないですか。
○参考人(森下俊三君) お答えいたします。 二〇一八年十月に届いた郵政三社からの書状には、NHKが公式ツイッターで掲載した動画、これは七月七日と七月十日の二件ありますが、この動画では、何ら具体的事実の摘示はなく、あたかも両社が詐欺、押売などの犯罪的営業を組織ぐるみでやっているかのような印象を与えると記載されていたため、番組やSNS動画について意見や感想を述べ合ったものでありまして、具体的な制作手法などについて指示したものではありません。 なお、NHK情報公開・個人情報保護審議委員会の答申の中でも指摘されているとおり、当時の会長に関わるガバナンスに問題があったか否か、会長に何らかの対応を求めるべきか否かに関する議論が中心となっていると、そういうように個人情報保護審議委員会でも指摘されているとおりであります。 先ほど回答いたしましたように、番組本編の放送は二〇一八年四月でありまして、動画の公開終了や夏季特集で取り上げないなどの執行部の判断は七月から八月にかけて行われています。経営委員会に郵政側からの書状が届いたのは十月でありまして、先ほどお話ししましたように、時系列から見て番組介入はありません。 以上、お答えいたしました。
○伊藤岳君 先ほど、金子大臣、ほかの議員の質問に対して、もう随分過去の番組なのに、番組の個別に関わることは発言できませんと言われました。森下経営委員長の発言、おかしいと思いますよ。大臣もそう言っているんだから。 審議委員会の二度にわたる答申では、経営委員会議事録の全面開示を求めています。答申の中ではどう書いているか。経営委員会を構成する経営委員は、視聴者・国民に対し、自らの経営委員としての言動については広く説明責任を負っていると言わなければならない、特に、NHK会長に係るガバナンスの問題というような重要な運営上の問題について、各経営委員がどのような意見を持ち、どのような議論が行われ、どのような結論に達したのかについては、より強く透明性が求められることは論をまたないと述べられています。 経営委員長、もう一度聞きます。 審議委員会の答申に沿って経営委員会議事録を全面開示すべきではないですか。答えだけ、イエスかノーか。
○参考人(森下俊三君) お答えいたします。 経営委員会といたしましては、審議委員会からの二度目の答申を重く受け止めまして、昨年二月から七月まで、十回にわたって慎重に幅広く様々なケースについて検討を重ねてまいりました。 その結果、非公表を前提とした議論を開示することは極めて異例の対応でありますが、経営委員会が役員の職務の執行の監督という極めて重要な権限行使として会長を指示、注意したという特異な事例であることから、開示することを決めました。 NHK情報公開・個人情報保護審議委員会の答申のとおり、情報公開制度に基づいて開示することを昨年七月に経営委員会で決定し、請求者に対しては全部開示を行っております。 以上、お答えいたしました。
○伊藤岳君 答申が求めているのは議事録の全面開示ですよ。 前田会長に聞きます。 開示された議事起こしによっても、経営委員会の中で個別の放送番組に関与する発言があった、放送の自主自律が損なわれたということは明白ではないですか。会長の認識はいかがですか。会長は、経営委員会議事録は全面開示すべきと思われませんか。どうですか。
○参考人(前田晃伸君) 私が着任する前のことでございますが、少なくとも私が引継ぎで聞いた限りでは、番組に介入されたというような事実はなかったということでございました。 また、議事録の開示につきましては、これは経営委員会において判断するものだと考えております。
○伊藤岳君 会長、逃げちゃ駄目だと思います。きっちり意見言ってもらいたい。 大臣にも聞きます。 NHKの最高意思決定機関である経営委員会の透明性を確保するために、放送法第四十一条は議事録の作成と公表を義務付けています。しかも、経営委員会が会長を厳重注意したという議事でした。大臣、経営委員会議事録の全面開示を大臣として求めるべきじゃないですか。
○国務大臣(金子恭之君) お答え申し上げます。 NHK経営委員会の議事録については、放送法第四十一条に基づき、経営委員会の定めるところにより作成、公表を行うこととされているため、個別の議事録の取扱いについては、経営委員会において自律的に判断すべきものと考えております。 総務省としては、今般のNHK予算に付した大臣意見において指摘したとおり、NHKにおいては、国民・視聴者の受信料で成り立つ公共放送として、放送法の趣旨を踏まえて引き続き経営の透明性の確保に努めていただきたいと考えております。
○伊藤岳君 事は放送の自主自律に関わる大問題なんです。改めて強く経営委員会議事録の全面開示を求めておきたいと思います。 新しいNHKに向けたスリムで強靱な経営体制の中では、訪問によらない営業で契約収納費の大幅削減を挙げています。 前田会長にお聞きします。 訪問による営業において、受信契約の内容をだまして契約を締結させたり、深夜に訪問して執拗に契約を迫ったり、恫喝して脅すなど、強引な契約勧誘手法に国民の批判が殺到しています。会長はこの国民の批判についてどのように受け止めていますか。
○参考人(前田晃伸君) ただいま御指摘のありましたような手法による訪問営業は、私は不適切だと思っております。そういうこともありまして、訪問によらない営業に切替えを決意したわけでございます。
○伊藤岳君 当然、不適切です。だから訪問によらない営業に切り替えるって、ここはちょっと私、認識が違うと思うんです。 強引な勧誘契約手法の背景には一体何があるか。NHKが二〇〇九年に受信契約や受信料収納において法人委託営業にかじを切りました。法人に委託をすれば、当然営業成績を上げるためにノルマ主義に陥りやすい。実際に、法人のスタッフが歩合を上げようと過大なノルマによる強引な勧誘契約手法が横行し、NHKの信頼を揺るがす事態となったということだと思います。要は、本来の訪問による営業の在り方から逸脱した結果が国民の批判を生んだんです。 先ほど来これ議論になっていますが、私、訪問一般を否定するのは、これは違うと思うんです。一方で、個人委託契約の地域スタッフさん、メイトさんは、訪問により受信料制度の理解を得る丁寧な、本当に親切な努力を続けてこられました。 私は、地域スタッフが加盟する全受労という労働組合の皆さんの話を伺いました。こう言っていました。私たち地域スタッフは、国民の中にNHKへの物すごい不信がある中で私たちは公共放送の意義や受信料制度の意義などを語って語って受信契約をつないできました、私たちの存在がなければ間違いなく今後受信契約も収納率も下がる一方だと思います、NHKの今後が心配だと言われていました。会長、こうした地域スタッフの声をどう受け止めますか。 受信契約や受信料収納に際しては、公共放送の意義、受信料制度の意義をこれまで以上に丁寧に説明を行って、受信契約の締結や受信料の支払に国民・視聴者の理解が得られように努めることなしには、まあ営業経費は下がるかもしれない、しかし、受信契約も受信料収納率も下がっていく、維持することは難しいんではないですか。どうですか。
○参考人(前田晃伸君) お答え申し上げます。 巡回訪問型の営業のいろんな問題点はたくさんございましたので、それだけに頼るというやり方を変えようということでございまして、まず最初に法人委託は基本的にはやめるということにしました。それ以外にも、個人の方で長いこと営業をやっていただいている方もおられますので、その方々のお仕事については評価をいたしております。評価をいたしておりますが、ただ、その手法だけでこれからずっと支払率が維持されるかというと、それは必ずしもそうではないと思います。 いろんな工夫が必要だと思いますので、この営業のやり方を抜本的に見直して、いろんなことをやろうということでございます。
○伊藤岳君 今会長から、地域スタッフの方の努力は評価しているという大事な答弁ありました。 当初、最高時五千八百人いた個人委託契約の地域スタッフ、二〇〇九年からの法人委託化のあおりで現在八百六十九人。先ほど、小沢議員の質問に対して、その個人委託契約の地域スタッフ、二〇二三年度末をもって契約が終了し、代替業務に移行するという考え方が述べられました。 会長、聞きます。 この地域スタッフという方は全くなくなるんですか。希望者、地域スタッフとして誇りを持って続けていきたいという、この現在八百六十九人いる方々、希望があれば地域スタッフとして残すおつもりですか。
○参考人(松崎和義君) お答え申し上げます。 現行の地域スタッフの制度につきましては、二〇二三年度末で終了をする予定にしております。先ほど申し上げましたけれども、二〇二四年度以降の業務につきましては、現在検討を進めているところでございますが、未収となっている受信料を回収する業務等を中心とした代替業務を想定をしているところでございます。
○伊藤岳君 先ほど会長が言われた地域スタッフの役割評価しているというのをね、そこを踏まえて考えていただきたい。 会長に聞きます。 先ほど地域スタッフの方の声を紹介されましたが、地域スタッフの方が削減されていく中で、どのように受信契約や受信料収納増の目標、やろうとしているんでしょうか。 訪問営業を廃止してしまって、地域スタッフを少なくしていって、どのように国民・視聴者への理解を得ていくおつもりですか。どうやって受信契約や受信料収納を維持し、上げていくおつもりですか。
○参考人(前田晃伸君) お答え申し上げます。 訪問によらない営業への転換では、視聴者の皆様に、NHKの存在を十分に御理解いただいた上で、納得して受信料をお支払いいただくことが重要だと考えております。 このために、インターネットやSNSなどデジタルでの接点の活用や、日本郵便の特別あて所配達郵便などを通じ、公共放送の役割や受信料制度の意義を御説明して御理解いただく活動を強化してまいります。また、ケーブルテレビなどとの連携の強化や、受信契約の手続サイトであります受信料の窓口の利便性の向上などによる契約の促進、既に契約をいただいている視聴者との関係の強化にも取組を進めております。 こうした活動全体を通じて、支払率八〇%台の維持に努めるとともに、事業運営に必要な受信料収入を確保してまいります。
○伊藤岳君 業者などが、またインターネットなどが、受信料制度の意義なんか語れないと思います。やっぱり地域スタッフというのは重要な役割を果たしてきたんですから。 時間ですので終わりますが、大臣、最後に大臣の見解、一言お願いできますか、この問題で。
○国務大臣(金子恭之君) 見解といいますのは、最後の、この受信料についてということですね。 今、いろいろお話、会長からお話がありました。いずれにしましても、NHKにおいて、受信料の適切かつ公平な負担の徹底に向けて、引き続き国民・視聴者の皆様の御理解を得ながら受信料の支払率の向上にしっかりと取り組んでいただきたいと考えております。
○伊藤岳君 終わります。
○委員長(平木大作君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○柳ヶ瀬裕文君 日本維新の会の柳ヶ瀬裕文です。 私は、日本維新の会を代表して、放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件、いわゆる令和四年度NHK予算案に関し、反対の立場から討論いたします。 反対の第一の理由は、放送と通信の大融合時代にふさわしい大胆な改革姿勢が見られないためであります。 訪問によらない営業への転換は評価できる改革と言えますが、そもそもテレビを保有していない人や視聴しない人が増加しており、NHKの存在意義も問われています。 月額千二百円のNHK受信料契約は我が国で最も古いサブスクリプション契約の一つですが、民放だけを見たい場合でも、受信設備たるテレビを設置しただけでNHKと契約しなければならないことは既得権そのものです。需要と供給が適切に釣り合うような制度の導入が必要だと言わなければなりません。 反対の第二の理由は、必要以上に蓄積された資産に表れているNHKの肥大化であります。 NHKの経営は、放送法第六十四条第一項を根拠とする視聴者からの受信料収入によって成り立っており、受信料支払が強行規定である以上、基本的に売上げが立たないということがありません。そのような中で、NHKは年々資産規模を増大させ続けており、令和三年度末時点でNHKの連結貸借対照表における純資産は九千億円を超え、財政安定化のための繰越金も令和四年度末で千九百八十億円と想定されるなど、過剰とも言える潤沢な資産を有しています。 NHKが民間企業であれば、文句の付けどころのない最高の優良企業だと言えるでしょう。しかし、視聴者から半ば自動的、強制的に徴収する受信料を基に経営しているのですから、蓄財することはわきまえるべきであります。NHKは、これらを原資として、更に踏み込んだ受信料の引下げ等の還元を行っていく必要があります。 日本維新の会は、NHKの改革が遅々として進まないことに鑑み、NHKの放送を報道、教育、福祉等の公共番組に限定し、これら以外については現在のNHKから分割することなどを柱とするNHK改革推進法案を衆議院に提出いたしました。受信料については、残された公共番組を提供する費用を賄うための新たな公平公正な制度とすることで、国民の受信料負担を大きく軽減することが可能となります。 これまでの延長線上にはない新しいNHKに向けた取組が行われることを期待しつつ、NHK令和四年度予算案には反対することを申し上げて、討論といたします。
○伊藤岳君 私は、日本共産党を代表し、放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求める件、いわゆるNHK二〇二二年度予算の承認に対して反対の討論を行います。 日本共産党は、NHKのかんぽ生命不正販売に関する「クローズアップ現代+」の報道をめぐって、NHKが日本郵政グループからの圧力に屈して第二弾の放送を取りやめ、さらに経営委員会が会長を厳重注意したことは、放送番組は何人からも干渉されないとする放送法第三条及び三十二条二項に違反する行為であると指摘をしてきました。しかも、経営委員会は、放送法第四十一条に反して、会長を厳重注意した議事録の公開にも背を向けてきました。こうした下、我が党は、二〇二〇年度、二〇二一年度のNHK予算の承認に反対しました。 昨年七月、経営委員会は、議事起こしを情報公開請求者などに対して開示しました。そこには、日本郵政からの圧力に屈する経営委員会の対応が生々しく記されていました。しかし、いまだに全文を議事録として作成、公表しておりません。放送の自主自律を遵守せず、視聴者・国民への説明責任も放棄したNHKの対応に国民の信頼は揺らいだままです。こうした下で、執行部が編成し、経営委員会が議決をした予算を承認することはできません。 さらに、経費の削減ありきで、訪問によらない営業活動への移行を掲げ、営業活動の大幅な縮小を図ろうとすることは重大です。訪問営業とは、本来、公共放送や受信料制度の役割を丁寧に説明し、NHKに対する視聴者・国民に促す重要な役割を持つものです。 ところが、二〇〇九年以降、NHKは訪問営業を法人委託へとかじを切りました。委託先のスタッフは契約数の増加のノルマを課せられ、強引な勧誘や契約者をだますような手法が横行し、国民から強い批判が殺到しました。丁寧な説明をないがしろにした委託法人の営業がNHKへの信頼を揺るがす事態となっています。これを改め、本来の姿に立ち返ることが求められています。営業活動の縮小では、NHKへの国民の理解は得られないばかりか、受信料収入への悪影響も懸念されます。 最後に、視聴者・国民の代表としての自覚と、放送法を遵守する経営委員会に改革することを強く求め、反対討論とします。
○委員長(平木大作君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件を承認することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(平木大作君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって承認すべきものと決定いたしました。 この際、木戸口君から発言を求められておりますので、これを許します。木戸口英司君。
○木戸口英司君 私は、ただいま承認されました放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件に対し、自由民主党・国民の声、立憲民主・社民、公明党及び国民民主党・新緑風会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件に対する附帯決議(案) 政府及び日本放送協会は、公共放送の使命を全うし、国民・視聴者の信頼に応えることができるよう、次の事項についてその実現に努めるべきである。 一、協会は、公共放送としての社会的使命を認識し、公正を保持し、事実を客観的かつ正確、公平に伝え、真実に迫るための最善の努力を不断に行うとともに、意見が分かれている問題については、できる限り多くの角度から論点を明らかにするなど、放送法の原則を遵守すること。また、国民・視聴者から寄せられる様々な意見に対し、必要に応じ自律的に調査し、その結果を速やかに公表すること。 二、政府は、日本国憲法で保障された表現の自由、放送法に定める放送の自律性を尊重し、協会を含めた放送事業者の番組編集における自主・自律性が保障されるように放送法を運用すること。 また、経営委員の任命に当たっては、その職務の公共性を認識し、公正な判断をすることができる経験と見識を有する者を、教育、文化等の各分野及び全国各地方から公平に代表されることを考慮するとともに、女性委員の比率を引き上げることなどにより多様な意見が反映されるよう、幅広く選任するべく努めること。 三、経営委員会は、放送法が定める協会の自律性を保障するために、協会の経営に関する最高意思決定機関として重い職責を担っていることを深く認識し、協会が放送法に定められた役割を確実に果たすよう、権限を行使すること。その際、放送番組は何人からも干渉され、又は規律されることがないことを規定した、放送法第三条の放送番組編集の自由を十分理解し、その自由を侵害する行為はもとより、侵害を疑われる行為を絶対に行わないこと。 また、協会は、国民・視聴者からの受信料でその運営が行われていることを深く認識し、その運営について、放送法を遵守し、情報の十分な開示・説明を行うこと。特に、経営委員会及び理事会等における業務・経営等についての意思決定過程を明らかにするため、経営委員会及び理事会の議事録の適切な作成・管理を行うとともに、原則としてこれを公表すること。 四、協会は、関連団体を含めた不祥事に対し、国民・視聴者から厳しい批判が寄せられていることを踏まえ、公共放送を担う者としての役職員の倫理観を高め、綱紀の粛正、コンプライアンスの徹底、再発防止策の確実な実施等を組織一体となって行うことにより、信頼回復に全力を尽くすこと。 五、政府及び協会は、放送と通信の融合の更なる進展の中で、公共放送の在り方及び受信料の在り方について、引き続き真摯に検討を行うこと。 また、その結果を踏まえ、政府は、所要の措置を講ずるとともに、協会は、新しい社会と技術に対応した公共メディアとしての経営ビジョンを構築すること。 六、協会は、繰越金や今後の事業収支見通しと新型コロナウイルス感染症の拡大の影響等を踏まえ、国民・視聴者の負担軽減に資するよう、中期経営計画で示した受信料の引下げの内容を早期に具体化するとともに、受信料の支払いが困難となった者について、支払いの猶予等の対応を適切に行うほか、受信料減免の拡大について引き続き検討すること。 また、受信料制度に対する国民・視聴者の理解を促進し、受信契約の締結は視聴者の理解を得た適正なものでなければならないことを認識した上で、訪問によらない営業への移行による関係者に対する影響等に十分留意しつつ、公平負担の観点から、受信料支払率の向上に努めること。 七、協会は、放送センターの建替えに際し、受信料を財源としていることを踏まえ、中期経営計画で示された「新放送センターの建設計画の抜本的な見直し」の具体的な内容を早期に明らかにし、国民・視聴者の理解が得られるよう説明を尽くすとともに、建替えに係る費用の圧縮に徹底的に取り組み、その成果を国民・視聴者に適切に還元すること。 八、協会は、グループとしてのガバナンスを不断に強化し、子会社等からの適切な還元を図るとともに、重複業務の整理等を推進し、透明性の高い効率的なグループ経営の構築に向けて、迅速かつ確実に取り組むこと。 九、協会は、常時同時配信等のインターネット活用業務を行うに際しては、その影響力の大きさを十分認識し、国民・視聴者のニーズや動向を的確に把握するとともに、社会実証の結果や民間放送事業者等の見解に十分留意しつつ、関係者間での情報共有及び連携を図り、適正な規模・水準の下、節度をもって適切に実施すること。 十、協会は、各地域の関係者と様々な分野で連携を強化しながら、それぞれの地域ならではの魅力を紹介し、地域の活性化及び発展に寄与するコンテンツを充実するとともに、国内外に向けた積極的な発信に努めること。 十一、協会は、激動する国際情勢や新型コロナウイルス感染症の現状に鑑み、我が国の経済・社会・文化等の動向を正しく伝えることの重要性を踏まえ、我が国に対する理解が促進されるとともに、在外邦人に的確な情報が提供されるよう、国際放送及び海外発信の一層の充実を図ること。特に、外国人向けテレビ国際放送については、番組内容の充実、国内外における認知度の向上等に努めること。 十二、協会は、相次ぐ自然災害や新型コロナウイルス感染症の現状に鑑み、いかなる事態においても放送・サービスが継続されるよう、地方局と連携し、放送設備と体制の強化を図るとともに、正しい情報を国民・視聴者に伝達し、その予防・拡大防止に寄与するよう万全を期すこと。 十三、協会は、障がい者、高齢者に対し、十分な情報アクセス機会を確保し、デジタル・ディバイドを解消するため、新たな技術の開発・活用などにも取り組み、字幕放送、解説放送、手話放送など「人にやさしい放送」の一層の充実等を図ること。 十四、協会は、ハラスメント防止の取組を一層促進するとともに、過去に記者が過労で亡くなった事実等を踏まえ、過労死の再発防止のため、協会の業務に携わる者の命と健康を最優先に確保し、適正な業務運営と労働環境改善に全力で取り組むこと。 また、障がい者の雇用率の一層の向上及び女性の採用・登用の拡大を図ること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(平木大作君) ただいま木戸口君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(平木大作君) 全会一致と認めます。よって、木戸口君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、金子総務大臣及び前田日本放送協会会長から発言を求められておりますので、この際、これを許します。金子総務大臣。
○国務大臣(金子恭之君) ただいま御決議のありました事項につきましては、その御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。
○委員長(平木大作君) 前田日本放送協会会長。
○参考人(前田晃伸君) 日本放送協会の令和四年度収支予算、事業計画及び資金計画につきまして御承認を賜り、厚く御礼を申し上げます。 NHK中期経営計画の二年目となります本予算を執行するに当たりまして、御審議の過程でいただきました御意見並びに総務大臣意見の御趣旨を十分生かしてまいります。 また、ただいまの附帯決議を十分に踏まえて協会の運営に当たり、業務執行に万全を期していきたいと考えております。 本日はありがとうございました。
○委員長(平木大作君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(平木大作君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時十三分散会