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208回国会参議院2022/04/20

資源エネルギーに関する調査会 第5号

発言数
92
登壇者
20
会派数
7
開催日
2022/04/20

会議録

宮沢洋一自由民主党・国民の声

○会長(宮沢洋一君) ただいまから資源エネルギーに関する調査会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、古賀之士君、浜野喜史君、自見はなこ君及び藤木眞也君が委員を辞任され、その補欠として塩村あやか君、舟山康江君、足立敏之君及び中西哲君が選任されました。     ─────────────

宮沢洋一自由民主党・国民の声

○会長(宮沢洋一君) 原子力等エネルギー・資源に関する調査を議題といたします。  本日は、「資源エネルギーの安定供給」について政府から説明を聴取し、質疑を行った後、委員間の意見交換を行います。  本日の議事の進め方でございますが、経済産業省から二十分程度、環境省から十分程度それぞれ説明を聴取し、一時間三十分程度質疑を行った後、一時間程度委員間の意見交換を行いたいと存じます。  なお、御発言は着席のままで結構でございます。  それでは、初めに経済産業省から説明を聴取いたします。細田経済産業副大臣。

細田健一自由民主党経済産業副大臣・内閣府副大臣

○副大臣(細田健一君) 宮沢会長を始め委員の先生方におかれましては、私どもの所管行政に対し日頃から御指導いただいていることに、まず改めて心から御礼を申し上げます。本当にありがとうございます。  調査会に御指示をいただいた項目に沿って御説明をさせていただきます。お手元にあります経済産業省配付資料を御覧ください。  まずは、資源エネルギーをめぐる国際動向について、今般のロシア、ウクライナ情勢を踏まえて御説明をさせていただきます。

宮沢洋一自由民主党・国民の声

○会長(宮沢洋一君) 細田副大臣、どうぞ着席のままで結構でございます。

細田健一自由民主党経済産業副大臣・内閣府副大臣

○副大臣(細田健一君) ありがとうございます。  それでは、まず三ページを御覧ください。  近年、カーボンニュートラルに向けた動きが加速しており、カーボンニュートラル表明国のGDP総計は世界全体の約九〇%に上っております。こうした中、金融市場の動きも相まって、民間において脱炭素化への投資が進み、環境対応の成否が企業、国家の競争力に直結する時代に突入しております。  また、四ページにあるとおり、主要国においても排出目標の引上げを表明しており、我が国としても、菅前総理は、二〇二〇年十月に二〇五〇年カーボンニュートラルを表明され、二〇二一年四月には、二〇三〇年度における我が国の温室効果ガス排出量を二〇一三年度比で四六%削減を目指し、さらに五〇%の高みに向けて挑戦していくと表明されました。  次の五ページは、世界の上流開発への投資額、石油開発への投資額の推移のグラフとなっております。  コロナ拡大に端を発した油価の低迷、世界のダイベストメントの加速化などにより上流投資が大きく減少し、将来的な需給逼迫のリスクが増大しております。  六ページを御覧ください。  こちらのグラフは、我が国の原油、LNG、石炭の輸入量と、輸入量における各国の割合を表しております。  我が国は化石燃料のほぼ全量を海外に依存している状況で、中でも、原油、LNG輸入におけるロシアのシェアはそれぞれ全て五位以内に入っており、今般のロシアのウクライナ侵略の状況を踏まえると、エネルギーの安定供給において大きなリスクを抱えている状況にあります。  続いて、七ページを御覧ください。  こちらは、G7各国における一次エネルギー自給率と化石燃料のロシア依存度を示しております。  残念ながら、我が国の一次エネルギー自給率はOECD加盟国の中で下から二番目の低さとなっております。化石燃料のロシアへの依存度が高い我が国の状況は一次エネルギー自給率の高い各国とは異なるため、この状況を冷徹に踏まえる必要があると考えております。  次に、八ページを御覧ください。  四月七日のG7首脳共同声明では、ロシアからの石炭輸入のフェーズアウトや禁止を含むエネルギー面でのロシアへの依存を低減するための計画を速やかに進める、また、ロシアの石油への依存を低減するための取組を加速するということが述べられております。  次の九ページを御覧ください。  例えば、EUにおいては、エネルギー価格の高騰及び需給逼迫への短期的な対応と、ロシア産化石燃料への依存からの脱却を目指すことを二本柱とした取組を進めております。  十ページを御覧ください。  諸外国における原子力政策の変化の一例としては、ウクライナ情勢などを踏まえ、英国やベルギーなどで原発の新設や既存原発の運転延長などを含む方針を公表しております。  十一ページを御覧ください。  ロシアのウクライナ侵略を受けた国際エネルギー市場の深刻な逼迫に対応するために、四月一日にIEA臨時閣僚会合が開催され、石油備蓄放出の協調行動について合意をいたしました。我が国としては、米国の約六千万バレルに次ぐ千五百万バレルの放出を決定しております。  以上が、資源エネルギーをめぐる国際動向の御説明でございます。  次に、資源エネルギーの持続可能性について、資源エネルギーの安定供給とカーボンニュートラルの両立という観点から御説明をいたします。  資料の十三ページを御覧ください。  二〇五〇年カーボンニュートラルの実現に向け、温室効果ガス排出の八割以上を占めるエネルギー分野の取組が重要です。  電力部門においては、再エネや原子力などの実用段階にある脱炭素電源を活用し着実に脱炭素化を進めるとともに、水素・アンモニア発電やCCUS、カーボンリサイクルによる炭素貯蔵、再利用を前提とした火力発電などのイノベーションを追求してまいります。  非電力部門においては、脱炭素化された電力による電化を進めるとともに、電化が困難な分野では水素、合成メタン、合成燃料の活用などによって脱炭素化を進めてまいります。  資料の十四ページを御覧ください。  Sプラス3E、すなわち安全性の確保を大前提に、安定供給、経済効率性及び環境適合の政策目標をバランスよく同時に達成することが重要であり、エネルギー政策を進める上での大原則としております。  また、エネルギーミックスは、先ほど申し上げた温室効果ガス四六%削減に向け、徹底した省エネルギーや非化石エネルギーの拡大を進める上での需給両面における様々な課題の克服を野心的に想定した場合にどのようなエネルギー需給の見通しとなるかを示すものとなります。  資料の十五ページを御覧ください。  需要側の取組としては、徹底した省エネに加え、再エネ電気や水素などの脱炭素エネルギーの導入を拡大していくことで二〇五〇年カーボンニュートラルを目指していくことが重要になります。  次の十六ページ、十七ページを御覧ください。  電力部門、産業部門などにおける脱炭素化については、技術的なイノベーションが必要なものや、コスト低減、インフラ整備など様々な課題がある中で、それぞれの課題を克服することにより脱炭素化を進めていくことが必要であると考えております。  十八ページを御覧ください。  グリーン成長戦略では、二〇五〇年カーボンニュートラルを実現するための絵姿を提示しております。その実現には野心的なイノベーションが必要であり、二〇五〇年に向けて成長が期待される十四の重点分野が選定されております。脱炭素イノベーションを日本の産業競争力強化につなげるためにも、二兆円のグリーンイノベーション基金などを活用し、総力を挙げて取り組んでまいります。  次に、資料の十九ページを御覧ください。  資源、燃料の安定供給確保のための二〇三〇年に向けた政策のポイントを示しております。  今般のロシアのウクライナ侵略の状況下においても、途切れることなく必要な資源、燃料を安定的に確保することが重要です。石油、天然ガス、鉱物資源の安定供給確保に加え、水素、アンモニア、CCSといった脱炭素燃料、技術の導入や、メタンハイドレートを含む国産資源開発、供給途絶が懸念されるレアメタル等へのリスクマネー支援の強化など、様々な取組を進めてまいります。平時のみならず緊急時にも対応できるよう燃料供給体制の強靱化を図るとともに、脱炭素化の取組を促進してまいります。  次の資料、二十ページから二十二ページでは鉱物資源について記載しております。  レアメタルは、鉱種ごとに特性や市場規模、主要生産国などが多様であり、鉱種によっては将来的な需給ギャップが生じる可能性があるため、上流権益確保の推進などサプライチェーン全体での取組が必要となります。  また、パラジウムについては、ロシアが世界の生産量の約四割を占めております。我が国企業は平時から調達先の多角化や在庫の確保に取り組んでおりますが、ロシア産鉱物の流通が滞った場合、バッテリー関連鉱物の獲得競争が一層激化し、事態が悪化することが見込まれております。  次に、資源エネルギーの持続可能性について、電力の安定供給の観点から御説明をいたします。  資料の二十四ページを御覧ください。  火力発電は、太陽光や風力といった変動再エネの出力変動を吸収し需給バランスを調整する機能を有しており、電力の安定供給に大きく貢献しております。  図は、二〇一八年十月に九州電力において再エネの発電制御を一時的に求める再エネの出力制限を行った際の電力需給のイメージ図となっております。四月初旬において、九州電力に引き続き、四国電力、東北電力、中国電力においても再エネの出力制御が行われました。  資料の二十五ページを御覧ください。  脱炭素の世界的な潮流の中、二〇三〇年に向けて、非化石電源の導入状況も踏まえながら、安定供給確保を大前提に、火力発電の比率をできる限り引き下げていくことが基本となっております。火力は、震災以降の電力の安定供給や電力レジリエンスを支えてきた重要な供給力であり、当面は再エネの変動性を補う調整力、供給力として、過度な退出の抑制など安定供給を大前提に進めてまいります。  また、二〇五〇年カーボンニュートラルに向けて、水素、アンモニアやCCUSの活用に、CCUSなどの活用により、火力の脱炭素化の取組を加速度的に促進してまいります。  資料の二十六ページを御覧ください。  国内原子力発電所の将来設備容量の見通しを示しております。廃炉決定済みのものを除く全三十六基の原子力発電所が六十年運転すると仮定しても、自然体では、二〇四〇年代以降、設備容量は大幅に減少する見通しとなっております。  再生可能エネルギーについては二十七ページから二十九ページを御覧ください。  FIT制度の導入もあり、再エネ比率はここ数年で大幅に拡大しております。国土面積当たりの太陽光導入容量も、我が国は他国と比較し高くなっております。二〇三〇年度の再生可能エネルギー導入量は、足下の導入状況や認定状況を踏まえつつ、各省の施策強化による最大限の新規案件形成を見込むことにより、三千百三十億キロワットアワーの実現を目指しております。その上で、もう一段の施策強化などに取り組むこととし、その施策強化などの効果が実現した場合の野心的なものとして、合計三千三百六十から三千五百三十億キロワットアワー程度、電源構成では三六から三八%の再エネ導入を目指します。  資料三十ページから三十一ページにかけて、二〇二二年度の夏季、冬季の電力需給の見通しを示しております。  現時点では、七月の東北、東京、中部エリアにおいて、予備率三%は辛うじて超えているものの、三・一%と非常に厳しい見通しであり、二〇二三年一月、二月の冬季において東京エリアは特に厳しく、一月がマイナス一・七%、二月がマイナス一・五%という危機的な状況になっております。  まずは、夏季に向けて追加の供給力対策や燃料対策を講じつつ需要対策の準備を進めるとともに、深刻な供給力不足が見込まれる冬季を見据えて、前倒しで追加の供給力対策などを講じていくこととさせていただきたいと考えております。  資料三十二ページを御覧ください。  足下、月平均の電力市場価格は高値で推移しております。その中で、市場価格対策として、監視の強化や情報提供に加え、中小向けの資金繰り支援を実施しております。  資料三十三ページを御覧ください。  小売電気事業者数は増加が続くものの、今後も燃料価格の高騰が続けば、事業撤退、休廃止する新電力は増加する可能性がある状況で、状況にあると認識をしております。  続いて、資源エネルギーの持続可能性について、イノベーションの観点から御説明をいたします。  まず、アンモニアについて三十五ページから三十六ページを御覧ください。  アンモニアは、CO2を排出せずに天然ガスや再生可能エネルギーなどから製造することが可能であり、燃焼してもCO2を排出しないため、気候変動対策の有効な燃料の一つとして位置付けられております。  資料三十七ページを御覧ください。  水素は、直接的に電力分野の脱炭素化に貢献するだけでなく、余剰電力を水素に変換し、貯蔵、利用することもできるエネルギーとして注目されております。  続いて、カーボンリサイクルについて資料の三十八ページを御覧ください。  CO2を分離回収し、メタネーションにより燃料へ再利用するなど、大気中へのCO2排出を抑制します。  合成メタン、合成燃料については三十九ページ、四十ページを御覧ください。  水素と回収したCO2から合成される合成メタンは、再エネ、水素利用の一形態であり、燃焼時に排出されるCO2は回収したCO2であるため、低炭素、カーボンニュートラルに貢献いたします。  資料の四十一ページを御覧ください。  鉱物資源リサイクルについては、資源の安定供給を確保する観点から、製造等の工程くずや使用済製品からのレアメタルリサイクルは有効な手段となっております。レアメタルのリサイクルは再資源化コストが高いことなどから経済性の確保が困難であるため、リサイクル技術開発や経済効率性を支える社会システムの構築が必要となっております。  資料四十二ページは、蓄電池に係る補正予算、当初予算についてでございます。  次世代蓄電池の開発や蓄電池の国内生産基盤の確保、系統用電池の導入支援といった各フェーズにおける取組を進めてまいります。  資料四十三ページは、小型モジュール炉や高速炉といった革新炉の各事業者による開発コンセプトを示しております。  資料の四十四ページ、具体例として、テラパワー社と協力覚書を締結し、高速炉を進めていくという動きが出ております。  以上が、資源エネルギーの持続可能性についての御説明でございます。  次に、新型コロナウイルス感染症の影響について御説明をいたします。  資料の四十六ページを御覧ください。  日本のエネルギー需要は、二〇二〇年度に前年比六%減少を記録しております。これは、単年度ではリーマン・ショックを超える下落幅となっております。先進国は二〇二一年に回復するがコロナ前の水準には戻らない一方で、新興国は中国、インドが二〇二一年に大きく需要を伸ばし、コロナ前を上回る水準となっております。電源発電量については、コロナによる需要減で石炭、ガス火力などが減少し、再エネは設備容量増加に伴って増加をしております。  資料の四十七ページを御覧ください。  ガソリンなどの価格についても、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、二〇二一年四月頃に大きく下落をしております。ウクライナ情勢に伴い足下の原油価格、原油価格は高騰しておりますが、四十八ページにあるとおり、国民生活や経済発動への影響に機動的に対応すべく、当面の間の緊急避難的な措置として、燃料油の卸売価格の抑制のための手当てを行う激変緩和事業を実施しております。  資料の四十九ページ、五十ページにあるとおり、ガソリン、灯油、軽油について価格上昇が抑制されております。  以上が、新型コロナウイルス感染症の影響についての御説明でございます。  最後に、ウクライナ侵略の我が国エネルギー環境、我が国エネルギー環境・政策に与える影響について御説明をいたします。  資料の五十二ページ、五十三ページは、岸田内閣総理大臣記者会見録の中でエネルギー関係部分を抜粋しております。ロシアからの石炭の輸入を禁止し、早急に代替策を見付けながら、段階的に輸入を削減することで、石油を含めたエネルギー分野でのロシアへの依存低減に向けた取組を進める、また、夏や冬の電力需給逼迫を回避するために、再エネや原子力などエネルギー安全保障及び脱炭素の効果の高い電源の最大限の活用を図るとの発言がございました。  冒頭のロシアのウクライナ侵略の影響を踏まえた資源エネルギーをめぐる国際動向、新型コロナウイルス感染症の拡大も含め、エネルギーをめぐる国際情勢は混迷を深め、不確実性がますます高まっております。エネルギーは国民生活や産業活動を支える基盤であり、安定供給こそが最優先でございます。脱炭素に向けたトランジションを進めるに当たっても、リアリズムに基づいて取り組んでいくことが重要であると考えております。  以上が、経済産業省からの御説明でございます。よろしくお願いいたします。

宮沢洋一自由民主党・国民の声

○会長(宮沢洋一君) 次に、環境省から説明を聴取いたします。大岡環境副大臣。

大岡敏孝自由民主党環境副大臣

○副大臣(大岡敏孝君) 環境副大臣を務めております大岡敏孝でございます。  宮沢会長始め理事、委員の皆様には、引き続き御指導賜りますようよろしくお願いいたします。  それでは、座って説明をさせていただきます。  今回は、気候変動対策をめぐる国際動向及び日本の気候変動対策との説明項目を頂戴しておりますので、お手元の資料に沿って御説明をさせていただきます。  まず、一ページ、お開きください。目次でございます。  二ページ目、御覧ください。  気候変動対策の現在地点ということで、一・五度の気温上昇抑制と整合する二〇三〇年グリーンハウスガス排出量と、全てのNDC、国が決めた貢献ですね、が実施された場合の二〇三〇年排出量にはまだ大きな開きがありまして、一・五度目標に向けて、世界全体で早く大きな排出削減をしなければなりません。  次のページ、御覧ください。  気候変動対策の現在地点、グローバルマーケットについて示したものでございます。  昨今、グローバルにESGファイナンスが拡大しているところでございまして、炭素中立型の経済社会変革の実現に向けて、ESGファイナンスを呼び込む、活用するということが必要となってまいります。そのため、脱炭素に向けた経営戦略の開示、目標設定を行うことや、グリーンファイナンス、トランジションファイナンスを適切に組み合わせて推進していかなければなりません。  四ページ目、御覧ください。  脱炭素社会実現に向けたトランジションファイナンスについての参考資料でございます。  トランジションファイナンスは、長期的な戦略にのっとった温室効果ガスの削減の取組に対して資金供給をしていくという考え方でございます。  五ページ、御覧ください。  最新の科学的知見について書かせていただいております。  昨年から今年にかけて、IPCC第六次評価報告書、第一、第二、第三作業部会の報告書が公表されております。御覧のとおりでございますが、第一作業部会では、人間の活動こそが温暖化の原因であると断定をしております。  第二作業部会におきましては、人為起源、人の活動由来の気候変動は、極端現象の頻度と強度の増加を伴いまして、そして、自然と人間に対して広範囲にわたる悪影響、それに関連した損失と損害、自然の気候変動の範囲を超えて引き起こしているということが言及されております。  第三作業部会です。こちらでは、温暖化を一・五度に抑える経路、そして温暖化を二度に抑える即時の行動を想定した経路では、世界のグリーンハウスガス排出量は遅くとも二〇二五年以前にピークに達すると予測されております。  六ページ目を御覧いただきたいと思います。  これは昨年のCOP26の概要でございます。イギリス・グラスゴーでCOP26が開催されまして、岸田総理そして山口大臣が参加をいたしました。我が国の新たな二〇三〇年度の削減目標、百億ドルの追加支援などを表明いたしまして、多くの参加国や機関から高い評価をいただきました。  次のページ、七ページ目、御覧いただきたいと思います。これが成果でございます。  COP26におきましては、最新の科学に基づきまして、一・五度目標に向けて緩和策及び適応策の更なる強化を締約国に求めるということになりました。また、長年の宿題でありましたパリ協定六条の市場メカニズムによるルール、これも合意に至りました。このことによりまして、パリ・ルールブックが完成いたしました。そのほかには、化石燃料、ガソリンとかですね、の補助金をやめることなどを決めてきております。  我が国を含め各国の様々な主張を踏まえた上でこのような合意がまとまったという意味では、非常に大きな成果があったと考えております。  八ページ目、御覧いただきたいと思います。  これ、先ほどの経産省の資料にもございました。各国の削減目標は次のとおりでございます。  九ページ目、御覧いただきたいと思います。  これも先ほど、経産省の資料と重複しております。御覧いただければと思います。  次は十ページ目でございますが、それでは我が国の気候変動対策、何をやっているかについて、以降、御説明を申し上げます。  十一ページ目、御覧いただきたいと思います。  我が国の温室効果ガスの削減の中期目標と長期目標でございます。これはもう先生方御承知おきのとおり、二〇三〇年において二〇一三年比四六%減、そして二〇五〇年にはカーボンニュートラルを目指してまいりたいと考えております。ウクライナ情勢を踏まえても、我が国はこの目標を堅持してまいりたいと考えております。  十二ページ目、御覧いただきたいと思います。  これらの目標に向けまして、昨年十月には、パリ協定に基づく成長戦略としての長期戦略、そして地球温暖化対策計画等を閣議決定いたしました。  パリ協定に基づく成長戦略としての長期戦略としましては、二〇五〇年のカーボンニュートラルに向けた基本的な考え方やビジョン等を示しております。地球温暖化対策計画につきましては、地球温暖化対策推進法に基づく政府の総合計画でございまして、二〇三〇年度削減目標の裏付けとなる具体的な対策や施策を示しております。  次の十三ページ、御覧いただきたいと思います。  地域脱炭素のロードマップでございます。これは、地方から始まる次の世代への移行戦略と称しまして、二〇五〇年のカーボンニュートラル、二〇三〇年度目標の実現に向けて、特に地域とですね、地域に特化をして、地域の取組と密接に関わる暮らし、社会分野を中心に議論をするために、国・地方脱炭素実現会議を実現をしましてこのロードマップを決定いたしました。今後、五年間掛けて集中対策を進めまして、カーボンニュートラルを二〇三〇年に前倒して実現する脱炭素先行地域づくりや、全国で屋根置き太陽光やゼロカーボン・ドライブなど重点対策を加速してまいりたいと考えております。  十四ページ、御覧いただきたいと思います。  特に、脱炭素先行地域につきましては、二〇二五年度までに百か所以上を選定をしてまいりたいと考えております。近く第一弾を発表してまいりたいと考えております。  十五ページ、御覧いただきたいと思います。  地域脱炭素移行・再エネ推進交付金についてでございます。地域の脱炭素に向けて、地方自治体に対して二百億円の交付金を用意をさせていただきました。  十六ページ、御覧いただきたいと思います。  現在審議中でございますけれども、株式会社脱炭素化支援機構の設立による民間投資の促進を進めてまいりたいと考えております。  十七ページ、御覧いただきたいと思います。  こうした地域脱炭素の実現に向けて課題などの御意見を受けるために、大臣以下副大臣、政務官、政務三役で全国九ブロックでの意見交換を実施をいたしました。約八割の市町村から、各自治体の脱炭素の取組、今後の脱炭素事業への意気込みなどをお話をいただきました。また、財政支援や各省連携など脱炭素政策全体に係る御意見、そして地域脱炭素の個別施策に関する御意見もたくさんいただきました。  これ以降も、コロナの状況を踏まえて、全国四十七都道府県しっかり全員で回って意見交換をしてまいりたいと考えております。  十八ページ、御覧いただきたいと思います。  あわせまして、各産業界との意見交換をやっております。大臣以下政務三役で、各業界のカーボンニュートラルに向けた取組や課題について意見交換を現在進めている最中でございます。  十九ページ、御覧いただきたいと思います。  金融における気候変動対策の主流化と書かせていただいております。  地域のみならず金融の取組も進んでおりまして、国内におきましては、大手金融機関、機関投資家による取組がグローバルな流れと呼応しながら進んでおります。また、地域金融機関におきましても、地域の企業とともに、炭素中立型の経済社会への変革を自らの経営課題として取組に着手していただいている多くの銀行が生まれてきております。  二十ページ、御覧いただきたいと思います。  サプライチェーンを含む脱炭素経営の進展についてでございます。  ESG金融の拡大に伴いまして資金が脱炭素に向かい始める中、投資家やサプライヤーへの脱炭素経営の見える化が企業価値の向上やビジネスチャンスにつながる時代へと変革しつつあります。また、企業は、自分の会社だけではなくて、サプライチェーンの上流や下流まで含めたスコープ3と言われる取組が求められるようになってまいりました。  二十一ページ、御覧いただきたいと思います。  カーボンプライシングです。カーボンプライシングの現状と今後の方向性について書かせていただいております。  二〇三〇年度の削減目標、そして二〇五〇年にはカーボンニュートラル実現すると、このためにカーボンプライシングの検討も現在進めております。昨年十二月には、中央環境審議会のカーボンプライシングの活用に関する小委員会におきまして、ポリシーミックスとしてのカーボンプライシングの方向性というものが取りまとめられております。  二十二ページ、御覧いただきたいと思います。  これは我が国のエネルギー課税の現状についてでございます。  もう先生方御承知おきのとおり、上流においては石石税、そして中流においてはガソリン税等、そして下流におきましては、これは使用者、石油製品を購入する人に掛かる税として航空機燃料税等、様々なステージで課税がなされております。  二十三ページ、御覧いただきたいと思います。  エネルギー価格の国際比較でございます。  一部経産省の資料と重複しておりますが、電気料金について、我が国は他国と比べて税額は低いんですけれども、本体を含めた料金は比較的高いという特徴があります。また、他国と比べまして産業用と家庭用の価格差がないというのも一つの日本の特徴でございまして、それらを御参考いただければ有り難いと思います。  二十四ページ、御覧いただきたいと思います。  市場メカニズムの拡大、JCMについてでございます。  脱炭素社会の実現のためには、国内の取組に加えまして、新興国、開発途上国を含めまして世界全体での排出削減が求められております。各国で協力をして削減ポテンシャルを最大化してまいりたいと考えております。  我が国は、このJCMのパートナー国の拡大、そして国際機関と連携した案件形成、実施の強化を進めております。そして二点目で、民間資金を中心としましたJCMそのものを拡大をしております。そして、各国の政府関係者等における体制準備や能力構築を進めております。こうしたことを通じまして、COP26で決めましたこの市場メカニズム、これを世界的な拡大に向けて努力をしてまいりたいと考えております。  最後のスライドです。  また、我が国は、アジア諸国のカーボンニュートラル実現に向けて、ASEAN諸国のパリ協定に基づく長期戦略目標の策定の支援、そして国内都市の有する脱炭素都市づくりの経験やノウハウを海外都市に移転する都市間連携事業によって様々なセクターの取組を支援をしております。  二〇五〇年カーボンニュートラル、二〇三〇年削減目標の実現は簡単なことではありません。環境省としても、あらゆる分野であらゆる施策を総動員することでこの脱炭素社会の実現に全力を尽くしてまいりたいと考えております。  以上でございます。

宮沢洋一自由民主党・国民の声

○会長(宮沢洋一君) 以上で政府からの説明聴取は終わりました。  これより質疑を行います。  本日の質疑はあらかじめ質疑者を定めずに行います。  まず、各会派一名ずつ指名させていただき、その後は、会派にかかわらず御発言いただけるよう整理してまいりたいと存じます。  質疑及び答弁の際は、挙手の上、会長の指名を受けてから着席のまま御発言いただくようにお願いいたします。  また、質疑者には、その都度答弁者を明示していただくようにお願いいたします。  なお、できるだけ多くの委員が発言の機会を得られますように、答弁を含めた時間がお一人十分以内となるように御協力をお願いいたします。  それでは、質疑のある方から挙手をお願いします。  佐藤啓君。

佐藤啓自由民主党・国民の声

○佐藤啓君 ありがとうございます。  それでは、時間ももう限られていますので、早速質問に入りたいと思います。  経済産業省にお聞きをしたいと思いますが、今回御提出いただいた、まさに五十四ページ、一番最後のページですけれども、まとめということで、まさにこのとおりだと思います。エネルギーは国民生活や産業活動を支える基盤であり、安定供給こそが最優先と。Sプラス3Eと言っている中で、安定供給こそが最優先であるということをここでおっしゃっていただいているということであります。  そして、脱炭素に向けても、トランジションを進めるに当たってもやはりリアリズムに基づいて取り組むべきということで、これおっしゃるとおりだと思うんですが、そういうふうに考えたときに、これまでの政府のエネルギー政策がこういった考え方に基づいて果たしてなされてきたのかどうかということについて、これまでのエネルギー政策の評価についてお伺いをしたいと思います。

細田健一自由民主党経済産業副大臣・内閣府副大臣

○副大臣(細田健一君) ありがとうございます。  先ほど御説明の中でも申し上げましたけれども、我が国のそのエネルギー自給率ですね、これOECD諸国でも最低レベルにあるということですね。これに加えて、我が国は四方を海で囲まれ、資源が乏しく、自然エネルギーを活用する条件も諸外国と異なるなど、エネルギー供給の非常に大きい脆弱性を抱えているというふうに認識をしております。  この資料にも書かせていただきました。エネルギーは全ての社会経済活動を支える土台でありまして、その安定供給は本当に最重要の課題であると考えております。今回のロシアによるウクライナ侵略を踏まえれば、エネルギー供給の脆弱性を抱える我が国において、エネルギーの安定供給の確保に向けてあらゆる選択肢を活用できる状況にしておくことが大変重要であるというふうに認識をしております。  このあらゆる選択肢を追求という考え方は昨年十月に閣議決定をされたエネルギー基本計画にも盛り込まれているところでございまして、今回のロシアによるウクライナ侵略のような事態を踏まえれば、この考え方はひときわ重要なものになるというふうに考えております。  今後、日本は、中長期的な脱炭素に向けたトランジションだけでなく、ロシアへの、ロシアからのエネルギー依存を減らす脱ロシアという新たな転換も図っていかなければなりません。そのためにも、原子力、再エネ、水素、アンモニアやCCSを活用して、脱炭素化した化石燃料などをバランスよく活用しエネルギー安全保障を確保していくことが大変重要であると考えております。

佐藤啓自由民主党・国民の声

○佐藤啓君 ありがとうございます。  その上で、安定供給、一番大事だということを改めて御答弁いただいたんですけれども、一方で、昨年の夏から秋にかけてエネルギー基本計画の策定がされたと思いますけれども、これは私の印象論でありますが、これ、政治また行政それぞれに責任があると思いますけれども、少しですね、このSプラス3Eという中でも、環境適合というところに少し力点が置かれ過ぎて、安定供給というところがおろそかになっているのではないかなというのは、これは私の印象論であります。  というのも、やはりこのエネルギー安全保障戦略、あっ、エネルギー安全保障というのは、やはりこれ極めてリアリズムに基づいて、極めて固い見積りに基づいてやはりエネルギーというのは計画を立てなければいけないと思いますけれども、これ野心的な計画になっていますという、野心的ではあってはならない計画なんじゃないかなというのが私の印象論でありますが、この地政学的リスクなども含めて、よりリアリズムに基づいたエネルギーの計画、エネルギー安全保障戦略と言ってもいいのかもしれませんけれども、そういったものを作っていくべきではないかと思いますけれども、経済産業省にお伺いをいたします。

細田健一自由民主党経済産業副大臣・内閣府副大臣

○副大臣(細田健一君) ありがとうございました。  確かに、先生御指摘のように、昨年十月にエネルギー基本計画を策定した時点では、今回のロシアによるウクライナ侵略は想定していなかったというのは事実でございます。  他方で、この基本計画の策定プロセスにおいては、国際的なエネルギー安全保障における緊張感の高まりを認識した上で、いかなる状況でもエネルギーの安定供給を確保し、日本のエネルギーの自律性を高めていくとの重要性について議論を行った上で策定をしております。これ、例えば基本計画の中で、そのエネルギーの自給率については二〇三〇年度に三〇%の水準を目指すというような記述も含まれているところでございます。  さらに、現在政府の中でクリーンエネルギー戦略というのを検討中でございますけれども、これは、この中で、エネルギー基本計画で示した方針に基づいて将来にわたって安定的で安価なエネルギー供給を確保し更なる経済成長につなげるというために策定をしていきたいと考えておりますけれども、このクリーンエネルギー戦略の検討の中で、まさに先生御指摘のとおり、足下で生じているロシアによるウクライナ侵略を踏まえたエネルギー安全保障は大変重要な視点であると考えておりますので、この点も踏まえて集中的に議論を行ってまいりたいというふうに考えております。

佐藤啓自由民主党・国民の声

○佐藤啓君 ありがとうございます。  まさに、昨年そのエネルギー基本計画を策定したときには、当然、今回のウクライナ侵略というものは想定をされていないわけでありますけれども、こういった我が国を取り巻く安全保障環境というのは本当に戦後最も厳しい状況にあると思いますけれども、こういった戦争、また国際紛争、また、そういったことが起こっている中で、日本ではコロナ禍、そしてまた、最近は福島を中心とする大規模な地震があったり、こういった複合的な危機に対応できるようなやはりこのエネルギーの戦略、また基本的な計画、そういうものが必要だというふうに思います。  ですので、今回、東京電力管内で節電要請をするといったような、こういったことがありましたけれども、これも、ああいった地震というのは想定をされていたんじゃないかなというふうに私は思うんですけれども、それでも機器の故障などによってああいう事態が生じてしまったということで、少しやはり厳しい言い方をすると、何というんでしょう、甘い見積りをしているんじゃないかというふうにも受け止められかねないというふうに思います。  ですから、こういったことが東京電力管内でも起こってはいけませんし、また他の地域でも起こってはならないというふうに思いますけれども、これについて今後どのように取り組んでいくのか、経済産業省にお伺いをいたします。

細田健一自由民主党経済産業副大臣・内閣府副大臣

○副大臣(細田健一君) ありがとうございました。  今御指摘ございました先月の電力需給の逼迫において、国民の皆様の御協力によって大規模な停電を回避することができました。まず改めて、この皆様からの節電への御協力について心から御礼を申し上げたいと思っております。  今回の電力需給の逼迫を受けまして、現在、資源エネルギー庁の審議会におきまして、安定供給確保に向けた方策を含めて事実関係の検証と、そして私どもが今後何をすべきかという議論を行っているところでございます。まずは、節電の要請や情報提供のタイミングを含めた今回の一連の対応についてしっかりと検証した上で改善を図りたいというふうに考えております。  また同時に、先生今お話ございました川上の供給力の確保というのも非常に重要であると考えております。従来から我が国の電力需給は非常に厳しい見通しではございましたけれども、今回のウクライナ情勢により、ロシア産以外の燃料が世界中で取り合いとなるなど、資源の確保に向けて一層予断を許さない状況となっております。  今回の電気事業法の改正における発電所の休廃止の事前届出制や追加供給力の公募、中長期的には、容量市場の、容量市場などを通じて日本全体で確実に供給力の管理を実現するとともに、制度を不断に見直ししながら安定的かつ持続的な電力供給を是非とも強力に実現してまいりたいと、こういうふうに考えております。

佐藤啓自由民主党・国民の声

○佐藤啓君 ありがとうございます。  安定供給ということをより突き詰めた議論をしていただきたいというふうに思います。  以上で終わります。ありがとうございます。

宮沢洋一自由民主党・国民の声

○会長(宮沢洋一君) 他に御発言はありませんか。  塩村あやか君。

塩村あやか立憲民主・社民

○塩村あやか君 立憲民主・社民の塩村でございます。  今日は、私からは蓄電池についてお伺いをしたいと思っております。  蓄電池は再エネを補強するもので、再エネは小規模分散型ですから災害時でも限定的な被害で済むということで、再エネをしっかりと入れていくということは私は重要だというふうに考えています。  四十二ページ、経産省の方の資料の四十二ページに、蓄電池に係るというところで書いてあるんですが、ちょっとまずお聞かせ願いたいのが、いただいた、事前にいただいた資料には、国内製造能力を二〇三〇年までに現在の約五倍にすると、EV二百四十万台分にするということで資料をいただいて今日の質問を作ったんですが、今日いただいた資料にはそれがなくなってしまっているんです。これ、なぜなくなったのか、まずちょっと教えてください。

門松貴経済産業省大臣官房審議官

○政府参考人(門松貴君) お答えいたします。  済みません、ここは目標とか何も変えていなくて、編集過程で基本的に資料が落ちたということだけだというふうに認識をしております。済みません。

塩村あやか立憲民主・社民

○塩村あやか君 じゃ、編集過程で落ちたということで、何も目標は変わっていないが今日持ってくる資料の中から落としたと、編集過程で落としたということの認識で今日はじゃ質問を進めて大丈夫ということですね。はい、分かりました。ありがとうございます。  今回、蓄電池のことを私いろいろと先輩とか調査室にも力を借りて調べてみたんですが、日本は本当にもったいないことをしたなというふうに感じています。一昔二昔前は日本が世界をリードする分野だったんですが、いつの間にか中国、アメリカ、韓国、欧州に追い越されているような状態です。  オーストラリアなんですが、国としては化石燃料の輸出が多いのでそこの建前は崩していないんですが、各州の取組を見てみると、非常にその普及の在り方というものには目をみはるものがあるなと思っています。六軒に一軒が太陽光発電、蓄電池は六十軒に一軒と。  南オーストラリア州では、二〇一六年、暴風雨のために送電線二十基がなぎ倒されて全域でブラックアウトしてしまったんですが、この事態を受けて州政府が対応策として取り入れたのが、イーロン・マスク氏が率いるテスラのビッグバッテリーでした。  このビッグバッテリーは瞬時に周波数の変動に対応するため、ガス火力発電による周波数調整のときに生じていたスパイクがほとんど発生しなくなって、そのコスト削減、節約の効果は年間で三十億円とも推計されているということで、投資の総額を考えると、かなり早期で回収できるという計算にもなっているという資料もいただいてびっくりしたところですと。  停電の防止にも力を発揮しておりまして、二〇一八年の、南オーストラリア州の隣の州、ニューサウスウェールズ州では、電気の周波数が大きく変動して全域がブラックアウトしかねない事態となったんですが、ビッグバッテリーが即座に対応してこれを未然に防いで、この成功を機に、オーストラリア全土でビッグバッテリーの導入が進んでいるとのことなんですね。この話を聞いたときに、あっ、これが日本の企業だったらどれだけいいのかなというふうに、私は非常に残念に思いました。  で、今は、南オーストラリア州では、分散型の蓄電池による仮想発電所、VPPと言われているんですが、あちこちに太陽光パネルがありますのでそれを仮想発電所としてと、ここまで進歩しているということなんですね。で、コストの削減、安定供給にも寄与しているんですが、コストの削減でもう消費者に一億五千万ドル分もの節約を既にもたらしているとのことだったんです。  そこで、ちょっと経産省にお伺いをしたいというふうに思っています。  今お伝えした、最初にお伝えした、蓄電池約五倍にするということでした、二〇三〇年までに。これは本当に実現可能なのかということをお聞きしたいんですね。  二〇一二年の蓄電池の戦略では、世界全体の蓄電池市場二十兆円の五割、二十兆円の五割のシェアを我が国関連企業が獲得をするという、こういうふうに目標を掲げて、一番野心的な目標を掲げていた車載用の蓄電池、二〇一五年の段階で一旦四〇・二%まで上げていたんですが、その後大胆に後退をして半分になって、中国と韓国に追い抜かれたということです。  私は、その日本の技術で世界を牽引していくためにも、やっぱり今後重要となってくる乾電池にやっぱり再度、あっ、乾電池、蓄電池にですね、再度力を入れるべきだと考えています。  現在の各国の蓄電池の生産能力なんですが、これ調べてみたところ、ざっとした計算ですが、韓国は日本の倍、欧州は六・八倍、アメリカは六・一倍、中国は十八・五倍あるというような状況で、経産省が示している現在の製造能力の五倍、これは確実な数字なのかというところも聞きたいと。  で、併せて一気に聞いてしまうんですが、製造能力だけではなくて技術革新も世界を牽引できると、このサポート体制つくっていくことが非常に重要だと考えています。確かに、目先では五倍になったとしても、量で世界トップになるということは今難しいのだというふうに思います。だからこそ、技術を磨いてその先見据えていくことが必要だというふうに考えております。その戦略あるのかどうかも併せてお伺いいたします。  もう一点だけ。二〇二〇年蓄電池世界シェア半分の目標はなぜ達成できなかったのか、その理由をお聞きしたいと思っております。  以上三点、よろしくお願いします。

門松貴経済産業省大臣官房審議官

○政府参考人(門松貴君) お答えいたします。  何点かございましたので、先にまず国別の生産能力でございますが、これ、各国正確な数値の数字って企業の数字なのでなかなか把握できないんですけれども、例えば主要企業の公開情報に基づく当省の試算によれば、二〇二〇年度時点で中国は百五十から百八十ギガワットアワーの中で、日本は二十ギガワットアワーということでございまして、世界のシェアは約一割程度という状況にございます。  また、過去の戦略でございましたが、二〇一二年度に策定した蓄電池戦略で、当時五兆円だった世界全体の蓄電池の市場規模が二〇二〇年には約二十兆円に拡大すると想定をしていたと。また、当時一八%であった我が国関連企業のシェアを二〇二〇年までに五割にする目標を掲げたのは事実でございます。  そのような中で、まず経産省といたしましては、蓄電池は、二〇五〇年のカーボンニュートラルの達成に向けて、まさに自動車の電動化や再生可能エネルギーの主力電源化を達成するための最重要技術の一つであることは事実でございますが、日本、例えば過去は技術的優位性によって初期の市場を確保することできたものの、やはり中国、韓国等々、政府の支援を、あからさまな政府の支援を背景にメーカーが台頭してきたというような状況によって日本がシェアを落としてきたというのは事実だというふうに認識をしております。  こうした厳しい事情、現状を真摯に受け止めて、現在、我が国の蓄電池産業が再び国際競争力を取り戻すための戦略を策定しておるところでございまして、現在、官民協議会の下で検討を進めております。  例えば、イノベーションの話がございました。国内製造基盤の確立とともに、全固体電池などの次世代技術開発や上流資源の確保、こういうことも含めて全体で取り組んでまいった上で、本年夏頃をめどに施策の方向性等々を示した蓄電池産業戦略を取りまとめて、我が国蓄電池産業の国際競争力の強化に向けてしっかりと取り組んでまいりたいというふうに考えております。

塩村あやか立憲民主・社民

○塩村あやか君 ありがとうございます。  やっぱりその目標を立てて、その各国に抜かれていったというのはやっぱり非常に残念な状況で、この先、再エネ、再エネをしっかり補強していくものは蓄電池でありますから、未来を見据えたときにも、これから先もしっかりと取り組んでいかなくてはいけないのだろうというふうに思っております。  今日はせっかく副大臣に来ていただいておりますので、蓄電池、しっかりとこれから先日本が牽引をしていくんだという気持ちをお聞かせいただけたらと思います。(発言する者あり)

宮沢洋一自由民主党・国民の声

○会長(宮沢洋一君) 細田副大臣。

細田健一自由民主党経済産業副大臣・内閣府副大臣

○副大臣(細田健一君) 済みません、失礼いたしました。  今、度々御指摘あったとおり、蓄電池は、二〇五〇年のカーボンニュートラルの達成に向けて、自動車の電動化や再生可能エネルギーの主力電源化を達成するための最重要技術の一つであると考えております。  今、門松審議官のお話ございました。かつては非常に日本のメーカー、優位性を保っていたわけなんですけれども、各国の産業政策やあるいは投資競争に敗れてなかなか今大変な状況にあるのも事実でございます。  ただ一方で、いまだに非常にその技術的優位性もあると思っていますので、その技術的優位性が失われないうちに官民できっちりと連携を取りながら巻き返しを図っていきたいと、こういうふうに考えておりますので、引き続きいろいろな御指導いただければと、こういうふうに思います。

塩村あやか立憲民主・社民

○塩村あやか君 ありがとうございます。  応援しておりますので、しっかり頑張っていただきたいと、計画倒れにならないようにお願いをしたいと思います。  ありがとうございました。

宮沢洋一自由民主党・国民の声

○会長(宮沢洋一君) 他に御発言はありませんか。  河野義博君。

河野義博公明党

○河野義博君 公明党の河野義博です。  経済産業省に三問伺います。  まず、ルールメーキングに関して伺います。  資源エネルギーの安定供給とカーボンニュートラルの取組の両立の実現に向けては、カーボンニュートラルの実現が企業にとっていたずらなコスト増にとどまるものではなくて、産業界全体の発展にも資するものとなるよう国がしっかりと下支えをしていかなければならないと考えます。  世界を見回しますと、例えばヨーロッパでは、規制のスーパーパワーと、こう称されておるなど、域内企業に有利に働くルールを世界標準に昇華させるべく精力的に取り組んでいます。その結果、日本企業は技術で勝ってビジネスで負けるといった事態になっています。  もう十年前ですが、私、商社で働いておりますが、昔は日本のメーカーのものを担げば勝てたわけでありますが、徐々に徐々にその競争力は薄れていって、もう海外製でも担がないととても商売になりませんという状況でありました。それがこの十年間改善されたとはまあ多分言えないんだろうなというふうに思っています。  このままでは、カーボンニュートラルなどいかに優れた技術を開発できたとしても、その果実をヨーロッパやアメリカに奪われてしまうんではないかなという大きな危機感を持っているわけであります。昨今のEUタクソノミーの動きを見ていても、その思いは強くなる一方であります。  日本の国益に沿った国際ルールを形成するには、国が責任を持ってその環境整備を図らなければならないということは当然であります。現状を見る限り、こうした環境が整っているとは評価するにはなかなか難しいのかなというふうに思います。  眼下の状況について政府の認識を伺います。そして、これまで何が足りなかったのか。今後どう取り組むおつもりでしょうか。

木原晋一経済産業省大臣官房審議官

○政府参考人(木原晋一君) 国際ルール形成において日本の国益を反映させるということは極めて重要だというふうに考えております。  世界は現在、昨今の国際的な情勢も踏まえ、各国が、資源エネルギーの安定供給を図りつつも、カーボンニュートラルの旗を掲げ脱炭素技術の大競争を行っている時代に突入していると認識しております。こうした中で、各国が、カーボンニュートラルの実現の鍵となる革新的技術に大規模な投資や市場創出を行うとともに、それが最大限市場獲得を達成できるようなルール等の形成に取り組むことで自国の国益を最大化しようとしているという視点があるのは事実だと考えております。  我が国としても、カーボンニュートラル実現のため、国内で良い技術を開発し良い製品を作れば世界の市場が取れるという考え方ではなく、内外一体の産業政策の視点を持ち、国際的なルール形成に戦略的に取り組んでいくことが重要だと考えております。  一例を申し上げますと、世界全体で三十五兆ドルのESG資金を活用して日本企業が競争力のある技術に民間資金を呼び込む視点が重要でございますが、その中で、委員御指摘の欧州が主導するタクソノミーの動きというのがありまして、欧州が競争力を持つ分野に有利な側面がございます。これに対して、我が国企業が競争力を持つ地道な省エネルギー技術など、着実な低炭素移行の取組が排除されることなく評価されることが必要でありまして、いわゆるトランジションファイナンスという考えの普及拡大に向け、環境整備に取り組んできたところでございます。  昨年五月に基本指針を策定しまして、さらに七分野の分野別のロードマップも策定し、さらに、昨年度ですけれども、十二件、三千億円規模のモデル事例の創出を支援してございます。さらに、このトランジションファイナンスの考え方を、昨年十二月にアジア・トランジション・ファイナンス・スタディー・グループというのを立ち上げてございますけれども、日本に閉じることなくトランジションファイナンスの考え方をアジア内で拡充する取組を進めてございます。  こうした取組を含め、国際連携又は多国間、二国間の国際交渉において積極的なルールメーキングや標準、基準の策定を提案することで我が国が国際的な議論をリードしてまいりたいと考えております。

河野義博公明党

○河野義博君 まさかその答弁で、この答弁にトランジションファイナンスが出てくるとは私は思っていなかったんですが、眼下のエネルギーの危機的な状況を考えれば、しっかりと化石燃料の確保も大事でしょうし、老朽化したLNG火力を近代化していくということも大変必要なんじゃないかと思いまして、要はいろんなバランスが必要だと思いますので、しっかり取り組んでいただきたいと思います。  製造業では、制度や基準が競争力に直結します。試験方法それ自体が技術優位性につながるような課題でありまして、ある日本の大手空調メーカーは、EU議会、EU委員会、直接、間接的に大きく働きかけを行いまして、空気と水から得られるエネルギーを再生可能エネルギーと定義することに成功をいたしました。ヨーロッパの再生可能エネルギー使用促進指令を改正することに成功しまして、日本のヒートポンプ式の暖房給湯機、これに大きなインセンティブを与えることができました。  ルールメーキングはやっぱり国際社会の、国際競争の中で人とのやっぱり交渉であります。この調査会に二月に出席していただいた吉野先生からも様々御指摘があったところであります。ルールメーキング、ルールの策定交渉に臨むべきプロの育成、確保、しっかりこれやっていかなきゃいけないと思いますが、迅速な対応を経済産業省にお願いしたいと思いますけれども、政府の方針はいかがでしょうか。

木原晋一経済産業省大臣官房審議官

○政府参考人(木原晋一君) お答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、国際的なルール策定の交渉には、語学、技術、法律等といった高い専門知識が要求されるというふうに理解しております。  経済産業省においても、例えば気候変動の分野では、国際交渉に臨む人材を長期的な観点で育成するために、国連気候変動枠組条約事務局などに職員を派遣し気候変動交渉に関連する作業に従事させる等、人材の育成に努めております。  こうした人材が気候変動の国際交渉でも活躍する事例がございまして、例えば、昨年行われたCOP26では経済産業省の交渉団からも技術分野の交渉会合で共同議長を輩出し、また別に、パリ協定の市場メカニズム交渉については日本提案が交渉合意の打開策となってCOP26の成果に大きく貢献し、参加国からも称賛されるということがございました。こういった国際交渉においても実績がございます。  また、外部人材の活用ということも重要でございまして、経産省としましても、委託事業の中で実際に交渉に当たる専門家を確保して、高度な専門家を育成するとともに日本政府交渉団として参加いただいております。  こうした政府内外の人材を戦略性を持って育成し活用することにより、ルール策定交渉を有利に進められるように努めてまいりたいと考えております。

河野義博公明党

○河野義博君 いろんな海外のいいポストに出向させておられると思いますので、しっかり結果出すようにミッションを与えて、やっぱりちゃんと成長して帰ってきていただくような取組を是非進めていただければと思います。  最後に、SSに関して伺います。  石油販売業界では、ガソリン販売量、二〇〇四年をピークに減少を続けていまして、販売量でいいますとピーク時の今七四%まで減っています。SSの数は、九五年六万軒あったのが半分以下になっておりまして、二〇二〇年では二万九千軒にまで減っております。廃業の理由は様々でありますが、後継者問題、施設の老朽化、販売量の減少、粗利の減少、様々言われております。  経産省の説明資料十九ページにも、一方でSSの重要性というのは認識をしていただいていまして、総合エネルギー拠点、また地域コミュニティーインフラ化に進めていくということではありますけれども、SSは地域社会におけるやっぱり重要かつ不可欠な社会インフラであると私は思っています。災害時は特にやっぱり最後のとりでとして活躍をしていただいていまして、様々な災害でも給油活動を行うなど、必要不可欠な役割を果たしています。  社会インフラとしての機能について政府はどのように捉えているか、また、SSを維持するためにどのような後押しが必要だと考えておられますでしょうか。また、業界からは、合成燃料の早期実用化に向けた支援を求められています。安価な大量のグリーン水素の安定調達、これが早期に実現されるべきだと私は考えますが、当局の受け止めを教えてください。

定光裕樹資源エネルギー庁資源・燃料部長

○政府参考人(定光裕樹君) お答え申し上げます。  まず、SSについてでございますが、カーボンニュートラルの実現に向けてガソリンなど石油製品の需要の縮小が見込まれる中、SSは、引き続き平時、災害時を問わず最後のとりでとして石油製品の安定供給という重要な役割を果たす大事な社会インフラでございます。このため、その機能でありますとかSSのネットワークが維持強化されるよう、様々な後押しを進めているところでございます。  具体的には、令和三年度補正予算で措置いたしました脱炭素社会における燃料安定供給対策事業、予算額百八十億円でございますが、により、今後も残り続ける石油製品の需要に対して安定供給を確保できる体制の確保を支援してございます。また、現在、第六回の公募をしております総額一・八兆円の事業再構築補助金も活用しながら、SS事業者が更なる経営の多角化を図れるよう、新たな取組への挑戦を応援してございます。  委員御質問二点目の合成燃料についてでございますけれども、カーボンニュートラル社会の実現に大きく貢献するのみならず、SSネットワークや内燃機関など既存のインフラや設備を活用できるという利点もございます。一方で、製造コストが高いこと、あるいは高効率な製造技術が確立されていないなどの課題があると認識してございます。  これを踏まえまして、経済産業省におきましては、御指摘の国産のグリーン水素の大規模での活用ということも視野に入れながら、合成燃料の低コスト化の鍵となる水素について、水電解装置の大型化や水素製造効率を高める技術開発をグリーンイノベーション基金を活用しながら支援しているところでございます。加えて、水素の製造と同時に、合成燃料の早期実用化の鍵となります合成燃料の製造プロセスの高効率化でありますとか低コスト化のための技術開発プロジェクトを支援することとしてございます。  こうした取組を進めることで、可能な限り早期実用化が実現するよう進めてまいりたいと考えてございます。

宮沢洋一自由民主党・国民の声

○会長(宮沢洋一君) 他に御発言はありませんか。  田村まみ君。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 国民民主党・新緑風会の田村まみです。今日はよろしくお願いいたします。  まず初めに、今日の経産省の御説明にありました三十ページ、三十一ページの電力需給の見通しということで数字を示していただいておりますけれども、今年三月二十二日に発出されました電力の需給逼迫警報についての検証についてお尋ねをしたいと思います。  結果的には大規模停電は免れましたけれども、今後に向けて課題の対応を進めていく必要があるというふうに考えております。警報発令後に、各所から私の下にも、実際に何をどのように対応すればよかったのか、どこまでやればよかったのかということが分からなかったり、周りを見たら自分たちだけは頑張っているけどほかの事業者はどうなんだというような不公平感のような声も上がってきたりというような、様々な声をいただきました。  四月十二日にも開催されました総合資源エネルギー調査会の電力・ガス基本政策小委員会でも、逼迫警報の発令については、メディアを通じて広く周知が行われた一方、個々の需要家において具体的にどのような取組を行えばよかったのかが分からなかったとの声も多いというふうに経産省自身も課題提起をされています。  今回初めて需給逼迫警報が発令されたわけで、今後この公共部門や民間、そして一般の国民に対する節電要請がイメージレベルというのは多少心もとないというふうに考えます。  今後の取組として、例えばガイドラインだったり具体的な指針なのか、そのようなものを取りまとめる方向性なのか。又は、私自身提案としては、平時から節電要請に対する準備として、例えば地震や津波、洪水、浸水といった自然災害については、自治体や民間に対してBCPを始めとする計画の策定を法律や政省令で定めていますのでそのような中に組み込むや、学校や保育園、介護事業者というのであれば防災訓練の実施が義務化されているのでその中に組み込むとか、このように、節電についても、安定供給というところをきちっと確保していくということを考えれば今後の対応として必要と考えますが、経産省はどのようなことを今考えておられるのでしょうか。

細田健一自由民主党経済産業副大臣・内閣府副大臣

○副大臣(細田健一君) ありがとうございました。  改めまして、先月の電力需給逼迫の状況において皆様方からいただいた節電の御協力について、心から御礼を申し上げたいというふうに思っております。  今、大事な御指摘をいただいたと思っておりますけれども、私どもとしてはまずは、まずはその需要家の皆さんに我慢をしていただくということでなく、まずはその足下の、その供給力の確保ですね、これに全力を傾けたいというふうに考えております。  先ほど御説明をさせていただきました発電所の休廃止の事前届出制でありますとか追加供給力の公募、中長期的には、容量市場を活用を通じて供給力を確保するとともに、制度を不断に見直しながら安定的かつ持続的な電力供給を実現してまいりたいと考えております。  先ほど佐藤先生からの御質問で御説明をしたとおり、今私ども検証作業というのを行っておりますけれども、この検証作業の中で、万が一需給逼迫が生じた際に需要家が適切に行動していただくということも重要でありますので、今回の一連の対応について、まず私どもが今後何をなすべきかということを本当に真摯に検討、また検証した上で、需要家の皆さんへの対応方法についても検討してまいりたいと、こういうふうに考えております。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 もちろん安定供給に資するための発電電源の確保、そちらの方は重要なんですけれども、ただ今回、新型コロナウイルスの感染拡大の中で、度重なる緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の中でのいわゆるお願いベースでの国民の皆さんへの行動、それについて様々な議論がある中で、今回本当に辛うじて大規模停電が起きなかった中で、自分もこれだけしかやらなくていいんだというふうな形になりかねないというのが、私はそういう点ですごく危機意識を持っています。  ですので、発電の方の努力は重要ですけれども、この逼迫警報、ここを基本的には想定するんだということであれば、やはり具体的な行動の見える化、その辺が必要だというふうに考えますので、是非今後御検討をお願いしたいと思います。  続きまして、CCSにまつわる技術についてお伺いをしたいと思います。  気候変動対策に対して、カーボンリサイクルの技術の位置付けとして大事な技術だというふうに私自身考えております。ただ一方で、COP26の期間中には日本が化石賞を受賞したというようなニュースが批判的によく取り上げられます。今回、日本の件じゃなくて、その同日にその化石賞を受賞したノルウェーについてちょっと触れたいと思います。  ノルウェーは実は、いわゆるこのカーボンニュートラルだったりとかこの辺の技術、最先端、最新国だというふうに、低炭素社会が先進国だというふうに言われているんですけれども、受賞をしてしまっていると。その理由が、CCSを用いながら化石燃料の採掘を継続していくというようなところ。ただ、トランジションを進めていく、温室効果ガスの排出の実質ゼロが短期的に見込めない産業の脱炭素化、低炭素化ということは必要なことだというふうに私は考えています。  改めて、このような化石賞で批判的な声がありますけれども、日本においてもCCSの技術というのはカーボンニュートラルや気候変動対策進める上で重要な技術だという位置付けということは間違いないか、まず確認させてください。

定光裕樹資源エネルギー庁資源・燃料部長

○政府参考人(定光裕樹君) お答え申し上げます。  私どもも委員と同じ認識でございまして、気候変動対策のために重要なことは、化石燃料の利用を減らしていくんですけれども、それ自体が問題なのではなくて、そこから排出されるCO2が問題、課題であるというふうに認識しております。  したがいまして、化石燃料を利用しながらも大気中のCO2を増加させないCCS技術、これは二〇五〇年カーボンニュートラルに向けた鍵となる脱炭素技術というふうに位置付けておりまして、これはIEAなどの国際機関のカーボンニュートラル実現に向けたシナリオにおいても、そして我が国のエネルギー基本計画においても同じ考え方の位置付けがされているというふうに考えてございます。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 ありがとうございます。  一方で、欧州は一見高い政策目標を掲げているように見えていますけれども、実質的にはスローガン目標で、日本のような行動目標みたいなものがないということです。行動目標のせいでというか、そのところに注目が集まり、批判を受けて国際競争力が落ちるということがあってはなりませんし、そもそも国民に誤解を与えているということも私は是正しなければいけないと考えています。  こうした認識を是正する意味合いも含めてですけれども、この削減のみに焦点を置いたキーテクノロジーによる削減実績の見える化、これをこちらがルールメーキングしていくべきだというふうに考えますけれども、これを日本としてもしっかり進めるというような考えはありますでしょうか。二の二なんですけど。通告している二の二です。経産省に通告させていただいていますが。

細田健一自由民主党経済産業副大臣・内閣府副大臣

○副大臣(細田健一君) 済みません、大変失礼いたしました。  先生の問題意識は、要すれば、私どももっときちんと広報をやるべきじゃないかというような観点からの御質問と認識をしておりますけれども、私どもとしては、各国が高い野心を掲げるだけでなく、着実に実行に移し、削減に向けた取組と実績を国際社会に示すことで、各国の機運を高め、更なる取組につなげていくことが重要であるというふうに考えております。  我が国としては、二〇三〇年度四六%排出削減目標や二〇五〇年カーボンニュートラルの実現に向けた取組を進めているところでございますけれども、二〇二〇年度の温室効果ガス排出実績の確報値が先週公表されて、総排出量は二〇一三年度と比較して二億五千九百万トン減少し、七年連続での削減達成となりました。  政府としては、毎年こういう、このような排出実績を関係各省の協力の下で環境省が取りまとめて公表し、国連気候変動枠組条約事務局に提出して各国のレビューを受けているほか、政府のこれまでの取組や今後の戦略について、国内外への分かりやすい発信にも取り組んできたところでございます。  引き続き、削減実績にも焦点を当てながら、国民の皆さんや主要国が我が国の取組を十分に認識するように効果的な情報発信を行ってまいりたいというふうに考えております。

田村まみ国民民主党・新緑風会

○田村まみ君 済みません、時間ですが、国内の製造業を始めとする電力消費産業がこの先も雇用を維持しながら生き残るためには、このCCSの取組が非常に重要だというふうに考えております。  実証間近と言われながら、どこの自治体でどんな協議が行われているのかとか、実際にどれぐらい削減されるのか、これが見えないと各企業も取組本気で進められませんので、是非その目標もしっかりと示していただきたいということを最後に申し上げまして、終わりたいと思います。  ありがとうございました。     ─────────────

宮沢洋一自由民主党・国民の声

○会長(宮沢洋一君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、高野光二郎君が委員を辞任され、その補欠として本田顕子君が選任されました。     ─────────────

宮沢洋一自由民主党・国民の声

○会長(宮沢洋一君) 他に御発言はありませんか。  音喜多駿君。

音喜多駿日本維新の会

○音喜多駿君 日本維新の会の音喜多駿です。  私からは、原子力発電と石炭発電について、二つのテーマで御質問させていただきます。  初めに、原子力発電の再稼働について伺います。  四月の七日の衆議院原子力問題調査特別委員会において、立憲民主党の菅直人議員は、私が以前、決算委員会にて、特定重大事故等対処施設、いわゆる特重施設につき、これがなかったとしてもすぐさま直ちに安全性に問題が出るわけではないという点について申し上げたことに関しまして、明らかに国民に間違った情報を流している、撤回を求めていると発言をされました。  別々の委員会で当事者の議員がいない場で非難の応酬するのは非建設的でありますので、私から事実の確認だけさせていただきますが、まず、これ、資源エネルギー庁の皆様に、二〇一一年以降、特重施設を備えずに再稼働した原発の数は幾つあるでしょうか、これを伺います。

松山泰浩資源エネルギー庁電力・ガス事業部長

○政府参考人(松山泰浩君) お答え申し上げます。  特定重大事故等対処施設の設置には審査、工事等に一定の時間が必要であることを踏まえまして、本体施設の設計及び工事計画認可から五年の経過措置期間が設けられていると承知してございます。  このため、新規制基準策定以降これまで再稼働した原子力発電所は十基ございますけれども、再稼働の段階では、いずれの原子力発電所においても特定重大事故等対処施設は完成していなかったと承知してございます。

音喜多駿日本維新の会

○音喜多駿君 現在再稼働した十基全てが、これは特重施設を備えずに経過措置として再稼働したというお答えでありました。これ、再稼働についても特重施設についても様々な議論があるということは承知をしておりますけれども、事実として存在するということでございます。  さて、経済産業省は、先週の十二日、二〇二二年度の冬の電力需給が厳しくなるとの見通しを公表されました。それに先立って、総理は八日の記者会見で、夏や冬の電力逼迫を回避するため、再生エネルギーや原子力など脱炭素の効果の高い電源を最大限活用すると述べられ、原子力の最大限活用、これを明言されております。しかしながら、具体的な方策というのが政府から示された形跡はございません。  次は細田副大臣にお伺いしたいと思うんですけれども、十年に一度の厳寒になると仮定した場合、東京電力管内で来年の一月と二月、これ予備率がマイナスとなり、電力が足りない状態に陥ると、これは経産省自身がお認めになっております。  原発の再稼働の議論は急務であります。この点、原子力の最大活用のために、特重設置完了前でも設置変更許可が下りている原発というのは安全である、また、一部報道によれば、この点については原子力規制委員会でも様々な議論がなされていると仄聞をしております。また、我が党だけではなく、与党からも、特重整備待ちでも稼働するよう提言がされたかと認識しております。  この点踏まえまして、特重設置完了前の原発の再稼働に向けて政府が支援することが、これは最大限支援することが望ましいと考えますが、細田副大臣の見解をお伺いいたします。

細田健一自由民主党経済産業副大臣・内閣府副大臣

○副大臣(細田健一君) ありがとうございました。ありがとうございました。  先生の問題意識は非常に強く認識をしておりますけれども、他方で、特重施設を含めた原子力発電所の安全規制については独立をした原子力規制委員会の所掌でございまして、経済産業省はその規制委員会の規制の内容について意見を申し上げる立場にないということ、この点について是非御理解をいただきたいと思っております。  他方で、電力の安定供給の確保については、当省として、あらゆる事態を想定しつつ、状況をしっかりと確認し、需給の両面で必要な対策を検討してまいりたいと考えております。  原子力発電所の再稼働を円滑に進めていくため、当省としては、産業界に対して事業者間の連携による安全審査への的確な対応を働きかけるとともに、国も前面に立って、立地自治体など関係者の理解と協力を得られるよう、粘り強く取り組んでまいる所存でございます。

音喜多駿日本維新の会

○音喜多駿君 原子力規制委員会、これ独立機関であるということですし、安全性については十分な尊重をしなければいけないと思います。一方で、この審査の打合せが千回以上に及んでいたり、十年以上なかなか再稼働に踏み出せないとか続いていると。こうした状況に対して、やはり政府として何ができるのかということはもう一度再考いただきたいということを改めて指摘をさせていただきたいというふうに思います。  次のテーマとして、石炭発電について伺います。  冬の電力逼迫は原発以外の方法で回避できる可能性もあるということが示唆されています。それが電力広域的運営推進機関の資料です。  電力広域的運営推進機関の資料によれば、二〇二二年度冬季の東京エリアにおける供給力確保の見通しにおいて、石炭ガス化複合発電、IGCCがなければ供給力不足になるとしている一方、電気事業者や経産省においては、IGCCについては、現時点ではこれ供給力として計上がされておりません。  これ、どういった整理をしているのかということ、これ資源エネルギー庁にお伺いをいたします。

松山泰浩資源エネルギー庁電力・ガス事業部長

○政府参考人(松山泰浩君) お答え申し上げます。  御指摘いただきましたIGCC、石炭ガス化複合発電というものは、石炭をガス化することによりまして高い発電効率と環境性能を持つ次世代型の火力発電システムでございます。  現在、我が国で営業運転していますIGCCは、勿来と広野とそれぞれ約五十万キロワット二基存在しておるわけでございまして、勿来が二〇二一年四月、広野の方が二〇二一年の十一月に運転開始しているわけでございますが、まだ運転開始間もないということもありますし、また技術的にも部品構成が複雑な発電設備でございまして、運転開始後、勿来が二十二回、広野が九回の計画外停止又は出力低下が生じているというのが今現状でございます。  供給の計画を立てる上では、安定的な供給が見込まれる、こういったものを供給計画に計上しているわけでございますが、現時点においては、このIGCCについては、供給力としてそういう意味で計上し切れていないというのが現状でございます。  一方で、二〇二二年度におきまして、東京エリアを含む東日本の電力需要は極めて厳しい状況にございます。ですので、逼迫時にこのIGCCを含めた供給力ができる限り多く確保されることが重要でございまして、そういうことが可能となるように、発電事業者としっかりとコミュニケーションを取りながら対応策を講じてまいりたいと、このように考えております。

音喜多駿日本維新の会

○音喜多駿君 言わば実証段階であって、この実証機の段階では安定的な供給力としては計上できないという、こうした整理をしているのは誠実な対応であるというふうに認識をしております。しかしながら、これ現実問題として、IGCCの正式稼働、本格稼働というのはまさに急がれております。  そもそも、このIGCCは、政府の資料によれば、二〇一八年度頃に最初のものについては技術確立というロードマップが示され、本年度には本格稼働していてもおかしくはないものでありました。いまだに電気事業者側で実証段階というのは、これ元々の見通しがやや甘かったのじゃないかという指摘も聞かれるところです。  そこで、資源エネルギー庁に重ねて、IGCCについて国としてどのような目標設定を持ってサポートしていたか、その支援やロードマップには問題がなかったのかどうか、この見解をお伺いいたします。

定光裕樹資源エネルギー庁資源・燃料部長

○政府参考人(定光裕樹君) お答え申し上げます。  IGCCは、従来の超超臨界圧、USCの石炭火力に比べてCO2排出量を約二割削減できる最先端の技術でございます。この技術の実用化を目標といたしまして、予算事業として、二〇一二年度から広島県大崎上島での技術開発、実証の試験を進めておりまして、二〇一八年までに技術を確立し、実用化に向けた見通しは得たところでございます。  今後は、この取組を土台として、IGCCから排出されるCO2を分離回収する設備などを併設した上で、回収したCO2を資源として活用するカーボンリサイクル技術の開発、実証試験も進めていくこととしてございます。

音喜多駿日本維新の会

○音喜多駿君 このIGCCは昨年の段階でも同じステータスの実証段階であるということも伺いました。技術開発というのは予測不可能な困難を伴うことでありますし、これ事業者側にボールがあるということは私も承知をしておりますが、安定供給上、絶大な威力を発揮するものでありますので、国としても支援はこれは最大限していくべきであります。ロードマップやこのサポート体制に問題はなかったか、もっとできることはなかったか、これを改めて振り返って総点検をしていただきたいと思います。  そして、これまた現実問題として、今冬の電力逼迫に備えるためにもIGCCについて供給力としてカウントする必要があると考えますが、資源エネルギー庁の見解を伺います。  またあわせて、実証段階の課題を精査し、冬までに本格稼働に踏み切れるように国としてのどのような支援ができるのか、そうしたものが急務であると考えますが、この点も併せて資源エネルギー庁の見解をお伺いいたします。

松山泰浩資源エネルギー庁電力・ガス事業部長

○政府参考人(松山泰浩君) お答え申し上げます。  先ほどの御答弁を繰り返しの部分も多うございますけれども、要は、安定的な供給ができる供給力としてのカウントはなかなかまだ現段階では難しい状況だと認識してございます。  他方で、逼迫時にできるだけ多くの供給力を確保したいということを私どもも思ってございます。実証という段階から本格稼働の段階に移していく中で恐らく不具合が多々生じてくるわけでございますが、これに対する技術的な面、メンテナンス的な面、その要因の早期の解明及び再発防止ということを積み重ねていくことによって、供給力としての確実性というのが高まっていくものと認識してございます。  広域機関及び電力事業者としっかりと連携しまして、必要な対策を講じていき、しっかりとした供給力が確保できるように取り組んでまいりたいと考えてございます。

音喜多駿日本維新の会

○音喜多駿君 ちょうど時間が参りましたので、通告二問ほど残してしまいましたが、また引き続き議論させていただきたいと思います。  ありがとうございました。

宮沢洋一自由民主党・国民の声

○会長(宮沢洋一君) 他に御発言はありませんか。  山添拓君。

山添拓日本共産党

○山添拓君 日本共産党の山添拓です。  経産省に伺います。  昨年秋から続く原油高にウクライナ侵略が追い打ちとなり、液化天然ガスや原油など化石燃料の価格が高騰しています。その影響が国内の電力市場にも及んで、通常時一キロワットアワー当たり八から九円程度だった電気の市場価格が、昨年十一月から十二月は平均十八円程度に、今年一月は平均三十円前後、最高八十円、四月も昨日までで平均十七円前後と高値が続いています。  再エネ由来のFIT電気の調達価格はこの電気代の市場価格と連動する仕組みとなっており、こちらも高騰しています。この下で、再エネ社会へのシフトを目指す再エネ新電力が苦境に立たされています。  再エネ新電力でつくるパワーシフト・キャンペーンのアンケートでは、回答した十二社のうち九社が固定単価制、すなわち、市場価格が上がっても電気料金は上げずにその分は会社が負担しているといいます。これは新電力として、消費者の負担増を避け、また顧客としてつなぎ止める、そういう必要にも迫られたものであろうと思います。  今日の説明資料の三十三ページにもありますが、新電力の廃業、倒産も相次いでいます。その際、資金繰り支援、融資だけでなく、制度的な見直しも必要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。

細田健一自由民主党経済産業副大臣・内閣府副大臣

○副大臣(細田健一君) ありがとうございました。  ただいま御指摘がございましたとおり、足下の価格高騰に対して、足下、価格高騰が行われているわけでございますけれども、これに対応してあらかじめ対策を講じていた小売電気事業者も存在する一方で、FIT制度に基づく再エネ電気を多く調達している一部の小売事業者から経営状況が厳しいという声が上がっていることも認識をしております。  資源エネルギー庁としても、こうした声が多く上がった二〇二〇年度の冬季における市場価格高騰の教訓を踏まえて、地域新電力などが市場価格変動リスクに対応できるように、先物取引などヘッジ策の周知広報を進めるとともに、小規模な地域新電力が保険商品を活用してFIT電気の調達価格ヘッジを行うことへの支援などに取り組んでおります、取り組んでおり、このような方策の説明会も繰り返し実施をしております。また、利益率が減少している事業者に対して日本政策公庫による貸付けの金利を引き下げるなど、新電力の資金繰り支援も実施しているところでございます。  重要なことは、全てのプレーヤーにとって公平公正で信頼のある市場を構築していくことだというふうに考えております。先ほど申し上げたとおり、あらかじめ対策を講じていた小売電気事業者というのも存在をしております。  こういうことを勘案しながら、二〇二〇年度以降、冬季以降、様々な対応を行ってきたところでございますけれども、今後とも市場の状況を注視してまいりたいと、こういうふうに考えております。

山添拓日本共産党

○山添拓君 副大臣、せっかく御答弁いただきましたので、再エネというのは原料費が掛からないものですね。化石燃料の高騰とは本来無関係であるにもかかわらず、電気代が高騰して、その結果、FITの電気から大手電力に切り替えてしまうような、元々の趣旨と異なる方向に向いてしまったり、あるいはそういう新電力そのものが減ってしまうと。これやっぱり理不尽なことではないかと思うんですけれども、大臣、その辺りはいかがでしょう、あっ、副大臣、その辺りは。

細田健一自由民主党経済産業副大臣・内閣府副大臣

○副大臣(細田健一君) 私ども国としては、基本的には再エネの電力を増加させると、その割合を増加させるという基本的な方針、要件にしているということ、これは間違いはございません。  ただ一方で、その新エネ、いわゆる新エネ業者の契約の問題といいますか、基本的にはその電力価格の高騰にも影響されないような形での契約を結んでいただくというようなことも可能ではないかというふうに考えておりまして、先ほど申し上げたとおり、その市場においては、信頼の置ける、また公平公正な取引が行われるということが大変重要ではないかと、こういうふうに考えております。  いずれにせよ、全体として再エネの供給が増加するということについての基本的な方針は揺るぎませんけれども、一方で、何といいますか、全てのプレーヤーにとって公平公正な市場の条件が確保されるということもまた重要ではないかと、こういうふうに考えています。

山添拓日本共産党

○山添拓君 元々、市場価格は安定しているだろうという前提があったかと思うんですね。その下で、FIT市場の価格を一般の卸売市場とも連動させると、そういう制度設計になっていたはずです。今回のような高騰ぶりというのは想定されていなかったことでもあろうと思いますので、こういう連動の仕組みそのものが問題だという仕組みもされておりますから、やはり現下の異常な価格高騰を受けて、支援する仕組みも含めて検討いただきたいと思います。  次に、今月になって四国電力、東北電力、中国電力が再エネの発電制御を求める出力抑制を行いました。これも資料二十四ページにあります。九州電力に続く措置です。対象となった発電所の種類と箇所数をお示しいただきたいと思います。  太陽光発電が広がる下で、今後もこうした出力制御が頻発しかねないと思われますが、それは再エネの参入を抑制することにもつながりかねないと思います。どのような認識でしょうか。

茂木正資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長

○政府参考人(茂木正君) まず、御指摘の再エネの出力制御でございますけれども、四月九日に四国電力エリアでこれ太陽光及び風力発電で八十三件、それから四月十日の東北電力エリアで二十一件の出力制御が発生しております。  出力制御につきましては、まずは地域内の火力を最大限に出力抑制をしまして、揚水発電等で需要をつくるということをまず行います。次に、地域間の連系線を通じまして余った電力をほかの地域に送電するという措置をとります。それでもなお供給が需要を上回る場合には初めて再エネの出力制御をするということです。  このように出力制御が発生するというのは、停電等を防止して電力システム全体の安定供給を支える、需給バランスを保つために必要なものでもありますし、再エネが増えてきますとこうした事象が生じ得るということです。  ただ一方で、委員からも今御指摘ありましたとおり、再エネの導入拡大という観点からすると、こうした再エネの出力制御量を可能な限り減らしていくということも重要でございます。そのためにはやはり、蓄電池の活用ですとか、あるいはオンラインの制御による、制御の推進、それから地域間の連系線の整備、こういったものを進めていくということが必要かと思います。

山添拓日本共産党

○山添拓君 再エネを導入していくとこういう事態は起こり得るのだという話でしたが、九州電力はもとより、四国電力も東北電力も小まめな出力操作ができない原発を抱えています。ですから、太陽光の発電量が増えるときに対応し切れないという場面が生じます。原子力に依存することが再エネの拡大も阻んでいる側面があるということは指摘しなければならないと思います。私は、この姿勢自体を改めるべきときではないかと思います。  政府は従来、火力発電や原子力発電、とりわけ原子力発電、ベースロード電源とする考え方を取って、再エネ最優先原則を取らずに来ました。  しかし、当調査会で意見を述べた飯田哲也参考人は、ヨーロッパなどでは、太陽光と風力を中心とする自然変動型電源を柔軟に受ける柔軟性パラダイムに移行しつつあるとされました。これ、市場もあれば、リアルタイムのAIを使った天気予報の予測もあると、需要側管理、デマンドレスポンスなど様々な手法を駆使して自然変動型電源を吸収する、日本には柔軟性の知恵と技術が入っていないという指摘もありました。  日本においても、ベースロード電源という考え方から柔軟性パラダイムへとシフトチェンジしていくことが必要ではないかと思います。いかがでしょうか。

松山泰浩資源エネルギー庁電力・ガス事業部長

○政府参考人(松山泰浩君) お答え申し上げます。  昨年十月に策定されました第六次エネルギー基本計画におきまして、二〇五〇年カーボンニュートラルの実現に向けて、向けた取組を進めることとしてございます。その中で、再生可能エネルギーについては最大限の導入を進めていくということにしております。また、その際には、今後こういった自然変動電源の更なる導入を図っていかなければならないと。  そうなりますと、系統制約の克服ですとか調整力の確保といったような、まさに委員御指摘のありました電力システムの柔軟性の向上が重要であると、私どももそう認識しているところでございまして、今般のこのエネルギー基本計画にもその旨規定しているところでございます。これを受けて、蓄電池の導入拡大、連系線の整備など取り組んでいきたいと考えているところです。  一方で、先ほどいろいろ御議論もございましたけれども、やはりその電力の安定供給というのも大変重要な政策課題であることも事実でございます。電力が不足するという今非常に重要な事態に直面する中で、ベースロード電源というのは、その需要に応じた電力を供給するという観点で申し上げますと、まさにその発電の際の運転コストが低廉というのの上で安定的に発電し続けられると、昼夜問わず継続的に稼働できるという特性を持つものでございます。  そういうことを考えますと、Sプラス3Eのバランスを取り続けるためにも、電力を供給する上では、ベースロードの電源、そして火力や揚水、蓄電池など調整するための調整の電源、これはフレキシビリティー、柔軟性にもつながる話でございます、そして再生可能エネルギー、こういったことをうまく組み合わせていくことが重要だと考えております。そういう観点から考えますと、再エネのみならず、地熱、水力、原子力といったベースロード電源も含めた活用ということは大変重要だと考えてございます。

山添拓日本共産党

○山添拓君 再エネの抜本的な拡大を進めていけば、柔軟性への転換、必然的に求められますので、せっかく拡大した再エネを生かせるように改めることを求めて、質問を終わります。

宮沢洋一自由民主党・国民の声

○会長(宮沢洋一君) 他に御発言はありませんか。  市田忠義君。

市田忠義日本共産党

○市田忠義君 日本共産党の市田忠義です。  山添議員に続いて、ちょっとそもそも論についてお聞きしたいと思います。大岡副大臣から。  気候変動対策をめぐる国際的な動向と日本の気候変動対策についての説明がありました。それで、政府は二〇五〇年カーボンゼロを掲げておられるわけですけれども、二〇五〇年にカーボンゼロを実現するためにはやっぱり中期目標が決定的だと、この十年が。すなわち、二〇三〇年までにどれだけの温室効果ガスを削減するかということが私は決定的だというふうに思うんです。しかし、政府の対策の中身を見ますと、言葉は悪いですけれども、口先だけと思わざるを得ない。  二点質問したいんですけど、一つは、COP26で日本の削減目標は高い評価を受けたと大岡副大臣おっしゃいました。しかし、二〇三〇年までの日本の削減目標は余りにも低過ぎると思うんですよ。二〇一三年比で四六%ですよね。これ、二〇一〇年比にすれば四二%ですから、世界平均が四五%ですから、世界平均よりも、日本のような先進国でその平均よりも少ないと。EUは九〇年比で五五%、イギリスが六八%で、ドイツが六五%ですね。先進国と言われる国々は最低でも五割、まあ五割から大体六割ですね。  こういう、この目標は高ければ高いほどいいというものではないという発言もありましたが、やっぱり目標を高く置いて、それに向かって具体的な計画は立てていくわけですから、この削減目標が国際的に見て低過ぎるという問題について、大岡副大臣、政治家としての認識、考え方を披瀝していただければ有り難いなと。

大岡敏孝自由民主党環境副大臣

○副大臣(大岡敏孝君) 市田先生にお答えいたします。  日本の目標、中期目標が低過ぎるということでございましたが、確かに、各国、何年と比べてどのぐらい減らすかというこの年限がずれているものですから少し分かりにくいんですが、日本の基準に合わさせていただきますと、日本が二〇一三年度比マイナス四六%、例えばイギリスが二〇一三年度比にしますとマイナス五五%、EUが二〇一三年度比にしますとマイナス四四%ということで、それだけで比べますと、イギリスとEUの間ぐらいに大体日本の目標が入っておりますので決して低過ぎるということはありませんけれども、恐らく市田先生の目指しておられるビジョンから比べると我々はまだ若干志が低いのかなと思いながら聞いておりました。  その上で、本当にやれるべきことをしっかりやっていきたいと思っておりまして、実際にこのままいきますと、マイナス四六だって普通に延長すると少し厳しいので、やっぱりもう一段加速をさせて、ぐっと減らしていかないといけないと思っております。  それには、先ほど来議論もございますけれども、一つは、二〇から二二%を目標としております原子力の比率がどうしても安全性その他の理由で上がってこない。これが上がってこないと、CO2の排出の約半分が電力によるものでございますので、やはり安定して脱炭素電源である原子力を安全、安定に回していくということがなかなか難しいので、そこが一つ大きなネックになっていると感じております。  ですから、そこで補えない分をほかでしっかり下げていけるように、先ほどから言っておられますCCSですとか合成燃料などを使ってCO2をもう一回循環させることによって事実上排出をさせないような技術、日本の技術でもってクリアできるところはしっかりとクリアしていきたいと考えております。

市田忠義日本共産党

○市田忠義君 基準年の取り方で大分違うと。やっぱり国際的に標準とされている基準年で問題を私は見ていくべきだというふうに思います。  石炭火力について大岡副大臣にお聞きしたいと思います。  グテーレス事務総長はたしか、日本など最も豊かな国々は二〇三〇年までに段階的に撤退をということを言っておられます。世界は、脱石炭火力というのが国際的な一つの流れだというふうに思うんですが、ヨーロッパの国々は大体、撤退年限をほとんど決めていますよね、いつまでには撤退すると。イギリスだったら二〇二四年、フランス二〇二二年、イタリア二〇二五年、カナダで二〇三〇年ですか。日本の場合、先ほどの説明では、二〇三〇年で石炭火力は二六%から一九%に減らすというだけで、撤退年限を日本の場合はなぜ決めないのかと。高効率であっても石炭火力というのはCO2をたくさん排出するわけで、たしか今の政府の計画ではこれからでも新たに、新設は七か所ですか、私は、やっぱり新増設やめて、既存のものも計画的に撤退すると、それが世界の流れに応じたものじゃないかと。  世界の流れから見て、石炭火力についての撤退年限を決めない理由と、こういう二六%を一九%にという水準でいいのかと、これについての見解を。

大岡敏孝自由民主党環境副大臣

○副大臣(大岡敏孝君) ありがとうございます。  まず、現在、石炭火力発電所につきましては、当面は新増設がありますが、その後、新増設がなくなりますので、いずれ設備容量はマイナスで推移するものと考えております。  一方で、先ほど経産省からも再三説明がありましたとおり、電力全体は逼迫状況が続いておりますし、今後、今後電力需要が、このインターネット社会、今バーチャルな様々な電力を消費する技術が高まってきたときに、上がるのか下がるのかというところが見通しが難しいところもございますので、どの程度上がるのかというのは見通しが難しいところもございますので、当面は、経産省から答弁がありましたとおり、まずは電力の安定供給を最優先をさせていただきたいと思っております。  その上で、石炭火力発電所につきましては、様々な議論がございますが、先ほど来ありましたとおり、CCS、つまり石炭から排出するCO2を、高濃度のCO2をもう一度日本の技術でもって回収してこれからガソリンを作り出すということも今技術開発としてやらせていただいておりますので、このCCS、あるいはDAC、直接空気からCO2を吸収する技術も含めて、様々な技術でもって私たち日本の答えというものをしっかりと出していきたいと考えております。

市田忠義日本共産党

○市田忠義君 経産省にお聞きしたいと思います。  私も新技術の開発は必要だという立場です。ただ、それを前提にすればCO2の削減が先送りになるんじゃないかという心配を率直に私は持っていますが、どういうことかというと、政府の計画では、石炭火力の継続、建設を前提にしながら、火力で排出されるCO2を回収して地下に貯留するという技術、いわゆるCCS、あるいは火力の燃料にアンモニアを混ぜる、あるいはアンモニア単独で燃やす技術、水素の利用技術などを今後開発すると、そうやってCO2の排出を減らすんだという計画ですよね。これは、どれも実現可能性という点でその二〇三〇年に間に合うのかと。この十年間が決定的だと岸田総理もCOPの会議でおっしゃっていて、そういうまだ実用性が定かでない実証研究中の技術に頼るというやり方が果たしていいのかと。  それから、これもお聞きしたいんですけど、CO2を仮に回収できたとしても、国内に地下に安定的に貯留できる適地はあるのか、コストは高額にならないかと。それから、アンモニアを混ぜても火力発電で化石燃料が多く消費されることにはこれは変わりはないわけですし、水素の精製については大量の電力を必要とすると。その電力を化石燃料でつくったら何にも私はならないと思うんですね。再生可能エネルギーを使った電力で水素を精製、仮にしたとしても、これはエネルギーロスが生まれて、そのまま電力として利用した方が効率的だと私は思うんです。  ある研究者のグループの研究によると、今ある省エネ、再エネの技術だけでも九三%は削減できるという提言もあります。という点で、やっぱり二〇三〇年までの緊急性から考えて、もっと既存の技術や実用化のめどが立っている技術を積極的に普及、導入することで直ちに削減に踏み出すということが大事じゃないかと。  新技術の開発は否定はしませんが、その辺のその実現可能性含めてどんな展望をお持ちなのか。淡い期待値だけでは時間待ってくれないと思うんですよ。待てないのは、今、気候危機というぐらい、国会でも決議しているわけですから、その辺、経産省はどういうお考えか。

宮沢洋一自由民主党・国民の声

○会長(宮沢洋一君) 細田副大臣、申合せの時間が来ておりますので、答弁はごく簡潔にお願いいたします。

細田健一自由民主党経済産業副大臣・内閣府副大臣

○副大臣(細田健一君) ありがとうございます。  一言だけ申し上げますと、あらゆる可能性を追求するというのが私どもの立場でございます。  今先生おっしゃったとおり、技術開発、それぞれの技術のフィージビリティーについて様々な議論があると思いますけれども、何か一つに絞るとか、あるいは既存の技術だけということでなく、あらゆる可能性を追求してまた技術開発を進めていく。  いろいろな議論があると思いますけれども、先ほどお話をしたように、例えば旧炭鉱の跡地を使うとか、そういうようなストレージに対するまた実証実験なんかも行っておりますので、そういうことも含みながら、確かに石炭火力も長期的にはいろいろな議論があると思いますけれども、正直、逆に、仮にそこから出る二酸化炭素が全て吸収できれば、それは非常にクリーンなエネルギーということにもまたなると思います。  そういうことを是非また予算を使わせていただきながら頑張って、あらゆる可能性を追求してまいりたいというふうに考えております。

市田忠義日本共産党

○市田忠義君 終わります。     ─────────────

宮沢洋一自由民主党・国民の声

○会長(宮沢洋一君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、足立敏之君が委員を辞任され、その補欠として清水真人君が選任されました。     ─────────────

宮沢洋一自由民主党・国民の声

○会長(宮沢洋一君) 他に御発言はありませんか。──他に御発言もなければ、本日の質疑はこの程度といたします。  速記を止めてください。    〔速記中止〕

宮沢洋一自由民主党・国民の声

○会長(宮沢洋一君) 速記を起こしてください。  次に、最終報告書を取りまとめるに当たり、これまでの調査を踏まえ、委員間の意見交換を行います。  まず、各会派一名ずつ指名させていただき、その後は、会派にかかわらず御発言いただけるよう整理してまいりたいと存じます。  発言を希望される方は、挙手の上、会長の指名を受けてから御発言をいただくようにお願いいたします。  また、できるだけ多くの委員が発言の機会を得られますように、発言時間は一回当たり五分以内となるように御協力をお願いいたします。  なお、御発言は着席のままで結構でございます。  それでは、発言のある方は挙手をお願いいたします。  滝波宏文君。

滝波宏文自由民主党・国民の声

○滝波宏文君 自民党の滝波宏文です。  調査会の三年目は、エネルギーの持続可能性をテーマに参考人からも幅広い視点で昨今の情勢についてお話を伺い、議論を重ねてまいりました。この度、最終報告書を作成するに当たり、意見を申し述べさせていただきます。  まず冒頭に、ロシア軍によるウクライナ侵略で戦火の犠牲になられた全ての方々に深く哀悼の意を表します。今般のウクライナ侵略は力による一方的な現状変更であり、到底許せるものではありません。政府には、関係諸国と一致団結し、ロシアに対し一日も早い部隊撤収を強く迫るよう求めます。  このウクライナ侵略は、本調査会のテーマである資源エネルギーの安定供給にも大きな課題を投げかけました。ロシアを中心とした地政学リスクが世界のエネルギー市場の安定を揺るがした今回の事態から我が国が学ぶべき教訓は、先ほども政府からもありましたが、エネルギーは安定供給こそが最優先ということです。二〇五〇年のカーボンニュートラルや二〇三〇年の温室効果ガス四六%削減に向け、時間軸を意識して取り組む一方、常に最悪の事態に備え、エネルギーが途絶しないようリアリズムにのっとって冷静な判断を下し、実行に移すことこそが政治が果たすべき役割ではないでしょうか。  ウクライナ侵略により、天然ガスをロシアに大きく依存してきた欧州では、ロシア依存を最大限引き下げながらも安定供給をいかに確保するか、そのためのエネルギー政策の大転換が政治主導で起きています。  脱石炭を掲げていたドイツでは、天然ガスを世界中から買い集め、足らざる部分は石炭火力の再稼働で埋めようとしています。原子力依存の縮小を掲げていたフランス、ベルギー等では、革新炉を含む原子力の新設や既設炉の最大限活用が打ち出されました。  我が国においても、バランスの取れた現実的で責任あるしたたかなエネルギー戦略が何より重要だと考えます。資源が乏しく周囲を海に囲まれた我が国では、安全性、安定供給、経済性、環境適合のSプラス3Eの全てを満たす単一なエネルギー源は存在しません。  カーボンニュートラルを目指す上で、太陽光、風力はもちろん、国産材を活用した木質バイオマスなど、再エネは当然最大限活用すべきですが、昨月の電力需給逼迫でも明らかになったように、天候不順で再エネが期待どおりに発電しないときのバックアップの確保や、平地や遠浅の海が少ない日本における立地制約の問題は避けられず、再エネだけに頼ることは限界があります。  安定、安価な電力の供給とカーボンニュートラルを同時に実現するためには、天候に左右されずに安定的に稼働できる脱炭素電源である原子力も最大限活用することを含め、あらゆる選択肢を追求することが現実的で責任あるエネルギー政策であると考えます。  現在、政府においてクリーンエネルギー戦略の検討が進められていますが、この中においても、安定供給を大前提に、安全性、経済性、そして環境適合から成るSプラス3E全体のアップグレードが必要であります。この点、原子力は、S、安全性に課題があるという意見がありますが、皆様に考えていただきたいのです。その安全とは一体誰の安全でしょうか。  原子力のリスクを一義的に引き受けるのは立地自治体であり、その住民の皆様の安全確保こそ何より優先すべきです。そのことは、原子力推進か脱原発かとの立場に関わらないはずであります。例えば、福島第一発電所で停止中の炉も事故を起こしたように、運転中でなくてもそこにリスクがあることを考えれば、今原子力施設がある以上、立地地域におけるいざというときの避難道整備は国を挙げて早急に行うべきものです。  一部の立地地域がリスクを引き受けて、原子力による安定、安価な電力を日本全体が公共財として使ってきている、このことを日本全体として自分事として引き受けていただくことが必要であります。そのためには、原子力推進か脱原発かという軸だけではなく、それ以上に立地地域が直面する問題に寄り添うか否かという軸を加え、二次元で原子力問題を捉えていただきたいと思います。  以上が、日本最大の原子力集積地であり、エネルギー政策を決して他人事にできない福井県選出の私からの意見表明であります。  ありがとうございます。     ─────────────

宮沢洋一自由民主党・国民の声

○会長(宮沢洋一君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、杉久武君が委員を辞任され、その補欠として安江伸夫君が選任されました。     ─────────────

宮沢洋一自由民主党・国民の声

○会長(宮沢洋一君) 他に御発言はありませんか。  野田国義君。

野田国義立憲民主・社民

○野田国義君 野田国義です。  世界中のコロナ禍が発生から二年を過ぎた今も収束しておらず、さらに、本年二月、ロシアがウクライナ侵略し、現在も続いている。こうした事態は、世界中のサプライチェーン分断、石油やLNG価格の高騰などを招き、日本の資源エネルギーにも大きな影響を及ぼしている。そのため、日本の社会経済の安定の基盤である資源エネルギー政策は、こうした最近の情勢も踏まえ、特に次の点に留意して進める必要がある。  第一に、エネルギーの安定供給確保とカーボンニュートラルの実現の両立を図るため、再エネ主力電源化を一層進め、また、日本の技術力の一層の発揮を図ることである。  ウクライナ情勢の深刻化によって海外からのエネルギー調達の不安定化が強まる中、再エネは純国産エネルギーであり、導入すればエネルギー自給率は上がる。そのため、再エネの自然変動電源性の解決に向け、蓄電池などの技術開発や系統接続問題の解消など、取組を一層加速化するとともに、大規模集中電源から再エネを活用した地域分散型電源へのシフトを図るべきである。  また、日本は、資源エネルギーこそ乏しいが、技術力、イノベーション力がある。こうした力を存分に発揮することで再エネの主力電源化やカーボンニュートラル実現に向けた研究開発への支援を全力で講ずべきである。  第二に、鉱物資源の安定供給の確保である。  鉱物資源は日本の物づくり産業を支える基盤であり、カーボンニュートラル実現に向けたEV等のイノベーションにも必須である。そして、特にレアメタルは、生産国が中国等に偏在していることから、調達先の多角化を一層進めるとともに、リサイクルの実用化の実現を早急に図らなければならない。  また、リサイクルは、鉄や銅といったベースメタルでは既に進んでいるが、レアメタルは個々の製品にごく微量が使われているにすぎないことから容易ではない。そのため、リサイクルしやすい製品作りへのシフト、製品に用いられる資源のトレーサビリティーの確立などにより、一日も早い実現を図るべきである。  第三に、国民のエネルギー選択に必要な情報公開、適切な説明が日本のエネルギー政策に決定的に欠けているところである。  二〇一一年三月十一日に東京電力福島第一原子力発電所事故を契機に日本の原子力発電所は全て停止し、その後、新規制基準への適合性審査をクリアした原発が再稼働している。しかし、この間、国民の原発不信が解消されておらず、原発について国民の信を問うこともなく再稼働していることは問題である。国民が安心できる安全な電源を選択する自由は軽視してならない。  第四に、原発である。  ウクライナについて、原発が攻撃、占拠された事態は国民に大きな衝撃を与えた。このことからも、原発依存からの脱却が急務であることが改めて明らかとなった。  また、ALPS処理水の処分方法について、漁業者の理解を得る取組が全く不十分なまま決定されたことには強い憤りを覚える。さらに、使用済燃料の処分が見通せない中での原発再稼働はあり得ない。こうした問題が国民の原発への不信感を広げていることを政府は真剣に受け止めなければならない。  しかし、政府はこうした問題から目をそらすかのように、イノベーションやカーボンニュートラルといった看板の下、高温ガス炉や小型原子炉等、原子力の技術開発を進めようとしている。国民軽視も甚だしいと言わざるを得ない。国民のエネルギー選択の重要性を鑑み、ずるずると原発推進に進むようなことは決して許されない。  最後に、この三年間の本調査会の活動期間を通じて、実に様々な点について大局的な見地から論議が活発に行われた。政府及び関係者におかれましては、本調査会においたこうした議論を活用し、日本のあるべき資源エネルギー政策の実現に努めていただきたい。  以上でございます。     ─────────────

宮沢洋一自由民主党・国民の声

○会長(宮沢洋一君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、中西哲君が委員を辞任され、その補欠として山下雄平君が選任されました。     ─────────────

宮沢洋一自由民主党・国民の声

○会長(宮沢洋一君) 他に御発言はありませんか。  塩田博昭君。

塩田博昭公明党

○塩田博昭君 公明党の塩田博昭でございます。  現下の資源エネルギー情勢を踏まえて発言をさせていただきます。  我が国は、世界三位の経済大国であり、世界有数の資源エネルギーの消費国でございます。しかし、鉱物資源も化石エネルギーもほとんど産出せず、一次エネルギーの自給率は僅か一二%となっています。そのため、日本は、資源エネルギーを安定的に輸入し続けるとともに、再生可能エネルギーの主力電源化を一日も早く成し遂げなければなりません。  しかし、国際情勢には一層の不透明感が高まっています。地球規模のコロナ禍は発生から既に二年を経過していますが、今なお鎮静化せず、国際サプライチェーンに悪影響を及ぼし続けております。  さらに、本年二月にはロシアがウクライナを侵略し、今もウクライナ各地で戦火が続き、深刻な人的、物的被害が広がっております。国際社会は、ロシアのウクライナ侵略に対し非常に厳しい経済制裁を行い、また多くの企業がロシアから撤退するなど、その非難の姿勢を強めております。  一方で、世界有数の資源エネルギーの産出国であるロシアは、こうした経済制裁に対し、資源エネルギーを対抗材料として用いようとしています。そのため、天然ガスをロシアに依存する欧州への影響が大いに懸念され、価格が国際的にも高騰するなど、その影響が世界中に広まっています。  また、日本のカーボンニュートラルに向けた技術開発にはパラジウムといったレアアースが必須ですが、こうした鉱物資源の多くがロシアに偏在しており、さらに、サハリン2プロジェクト等、ロシアの上流権益に日本は多額の投資をするとともに、石油や石炭についても一定量をロシアに依存しております。こうしたことから、日本の資源エネルギー政策は、ウクライナ情勢を踏まえた脱ロシアの観点からの戦略が求められております。  二〇五〇年カーボンニュートラルの実現に向けた取組は地球規模で行われており、その必要性に今や疑義を挟む余地はありません。しかし、世界を見ると、経済発展を成し遂げた国、発展途上の国、そして最貧国、様々な状態の国があります。世界経済を牽引する日本としては、こうした現実を直視し、貧困やエネルギーの安定供給など、持続可能な開発目標、SDGsで掲げられた目標等を踏まえてカーボンニュートラルに取り組むことの重要性に留意する必要があります。  そのため、日本は、再エネの導入拡大やイノベーションを通じて自国のカーボンニュートラルを一日も早く実現するとともに、様々な国の発展段階に応じた資源エネルギー面での支援を講ずる、講じる必要があります。また、二酸化炭素を貯蔵し活用するといったCCUS等の革新的技術の実現は、一国だけでなく国際協調で成し遂げなければならない課題と考えます。  このように、カーボンニュートラルは一国だけでなく地球規模で行わなければならないことを改めて認識して取り組んでいくことが重要です。日本はエネルギー自給率が低く、再エネの主力化も緒に就いたばかりとあって、エネルギーのより好みができる状況にないことも事実であり、安定供給を確実にするために、使えるオプションは全て用いるべきとの声もあります。  しかし、二〇一一年三月十一日の東京電力福島第一原子力発電所事故によって国民の原発の安全性に対する信頼が崩壊をし、その後も、「もんじゅ」の不祥事を始め、原発敷地内での様々な問題の発覚、さらに最近の東電柏崎でのテロ防護対策に関わる問題等、不祥事などが相次いでいることで、国民の原発への不安は解消されるどころか増幅さえしていることは問題です。そして、当調査会においても、政府や電力会社等の国民への説明の不十分さが何度となく指摘されてきました。  こうしたことを考えると、やはり日本は原発に依存しないエネルギー供給体制の確立、そして原発に依存しない社会を目指すことが重要と考えます。  以上であります。ありがとうございました。

宮沢洋一自由民主党・国民の声

○会長(宮沢洋一君) 他に御発言はありませんか。  舟山康江君。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 国民民主党の舟山康江でございます。  大変重要なテーマを、私、昨年度から二年間参画をさせていただきまして、本当に勉強になりました。  資源エネルギーの安定供給を考えるに当たりましては、Sプラス3E、つまり安全性、安定供給、経済効率性、環境適合と、こういった観点をしっかり踏まえなければならないというところでありますけれども、このうち環境適合につきましては、今カーボンニュートラルの要請を考えていると、まあこれが中心になっていますけれども、私は、これはこれで世界の流れですし否定はできないと思っていますけれども、本来取り組むべきは、カーボンニュートラルだけではなくて、環境負荷全体をいかに低減していくのかと、このことをもっと深く考えていかなければいけないと思っています。  実際、先ほど河野議員からも少し指摘がありましたけれども、EUタクソノミーの中では、気候変動の緩和、適応に加えて、例えば水資源、海洋資源の持続可能な利用と保全、循環型社会への移行、汚染の防止と管理、生物多様性と生態系の保護、保全、こういったことにしっかり配慮するということがこれから求められている、そんな流れになっております。  昨年度の、参考人からも提示がありましたけれども、プラネタリーバウンダリー、つまり、この地球の限界を考えるに当たって、やはり気候変動ももちろんだけれども、そのほかの分野にもしっかり配慮をしながら持続可能な活動を続けなければいけないということ、そんな指摘がありましたし、今環境省を中心として、政府としてもこのプラネタリーバウンダリーの考え方を踏まえながら動いていると思っております。  ただ一方で、どうもこのCO2をいかに削減するかというところにだけ施策が集中し過ぎているんではないのかなというところに対しては、私、やっぱりこの委員会でも、あっ、この調査会でもしっかりそのほかへの配慮について提言をしていただければなと思っております。  さらに、もう一点言えば、最終的な製品からの負荷がとかく注目されますけれども、製造過程全て、つまりライフサイクルアセスメント、製造過程全体の中でどのぐらいの環境への負荷が生じているのかも、この観点も考えなければならないと思っています。  そう考えますと、グリーン化、デジタル化、再エネというのは、一見非常に環境に、地球に優しい、CO2も少ないと言われていますけれども、実は、製造過程においてはレアアース、レアメタルをたくさん使うということ、そしてその過程でCO2の排出もかなり多いということ、場合によってはその過程で児童労働、不当労働が行われているという可能性、こういったことも考えたときに、やはり全体として環境負荷低減という観点でどんな影響があるのか、ここも含めてやっぱりあるべき姿を模索していかなければいけないということ、これも大変大事な視点ではないのかなと思っております。  そういった意味で、恐らくこのタクソノミーの議論もこれから国際共通基準化に向けて動いていくと思いますけれども、様々な面で国際的なルールメーキングに日本がいかに参画をしていくのか、これも大変重要な観点かなと思っています。  遡ると、京都議定書のときにも、いろんな国々が自国の様々な利害の中で、基準年をどうするのか、どういう数値目標にするのか、いろんな議論がありました。もちろん、地球全体の負荷低減という大きな目標に向けてそれぞれの国が主張はしておりましたけれども、やはり自国にとって何が有利なのか、こういった観点での主張というのもこれまで非常に多く見受けられたんではないのかなと思います。  そういう意味で、本当の意味で持続可能な地球、環境負荷の全体としての低減を考えた際に、日本としてもしっかりとその国際基準作りの中でルールメーキングに参画をしていく、いろんなところでそんな発言はしていますけれども、本気で取り組んでいく必要があるんじゃないのかなと思っております。  続きまして、各論になりますけれども、各論としては、このエネルギーの安定供給を考えるに当たって、再生可能エネルギーの主力電源化、普及というのは私も大変賛成であります。  ただ一方で、各論になりますと、多くの国民も総論賛成なんですけれども、個別事案になると結構反対な声があります。ここの景観を壊すなとか、こういった発電所ができると低周波の問題が起きるとか、そういった地元との調整がうまくいかなくて各論が反対だという事例も多く見受けられております。  そういった意味におきましては、やはり、今随分と役所の方でも地元調整の仕組みをつくりつつありますけれども、やはり入口段階でしっかりと地元との事前調整ができるような仕組みをもっと強く打ち出すべきではないのかなと思っています。そうでなければ、何か本当このエネルギー問題って非常に難しくて、原発反対、化石燃料もCO2排出するから反対、じゃ、再エネだ、再エネも個別でいうと反対ということで、じゃ、電力使わなくて済むのかというとなかなかそうはならない中で、まさにさっき言ったSプラス3Eを考えたときにどうするのかというところで、やっぱり総論としてきちっと前に進むように、再エネに関しましては地元調整の仕組みをしっかり事前に入れていくということを具体的に提案をしたいなと思っております。  二点目は、やはりこの再エネ、いろんな再エネの熱源等ありますけれども、やっぱり地熱エネルギー、これはなかなか初期投資も大きい、大きいのでありますので、やはりここに関しては国として投資、開発にしっかりと力点を置いていただきたいと思っております。地熱エネルギーはかなり大きなエネルギーを持っておりますし、地元の温泉地等との調整さえうまくいけば、大体この掘る位置が違いますので影響がないということも言われていますけれども、やっぱりこういった辺りについては国として、国家戦略としてしっかりと投資、開発に力を入れていただきたいなと思っているところであります。  三番目ですけれども、原子力ですけれども……

宮沢洋一自由民主党・国民の声

○会長(宮沢洋一君) 舟山さん、相当時間を超過しておりますので。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 あっ、本当ですか。じゃ、ごめんなさい、はい。

宮沢洋一自由民主党・国民の声

○会長(宮沢洋一君) 二番目ぐらいで終わらせていただく方がいいかもしれません。

舟山康江国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 ごめんなさい。じゃ、そろそろ終わります。  改めて、しっかり今後の課題についてもまた引き続き議論ができればと思っています。  以上です。済みません。

宮沢洋一自由民主党・国民の声

○会長(宮沢洋一君) 他に御発言はありませんか。  梅村聡君。

梅村聡日本維新の会

○梅村聡君 日本維新の会の梅村聡です。  本調査会は三年間にわたり調査を続けてまいりまして、これまで多くの参考人の方から知見も頂戴して、また委員の皆様の質疑を通して理解を深めることができたと考えております。  特に、現在はウクライナ情勢、それから二〇五〇年のカーボンニュートラルなど、現在の資源エネルギーをめぐる情勢を踏まえて、私の方からは三つの意見を申し上げたいと思います。  一つ目は、供給源の多角化とレアメタルの代替材料開発及びリサイクルの推進の加速化を通じて安定供給の確保を図るということであります。  供給源の多角化については、ロシアを始めとするリスクが大きい国への依存から可能な限り脱却し、例えば友好国からの輸入を増やすことが重要だと考えます。その際に、特に鉱物資源については、友好的な供給国が価格競争力で劣っていても買い支えるなどの取組も検討すべきでありますし、また、鉱山開発の際などに、環境に配慮することによって上昇したコスト分は先進国の責任で吸収するという努力も必要だと考えております。  レアメタルの代替材料開発及びリサイクルの推進については、鉱種ごとに今後の需要や供給リスクを見極めることが求められます。その上で、レアメタルの代わりに豊富に存在する鉱物資源を利用する代替材料の開発を進めることが重要です。さらには、リサイクルシステムの構築に向けて、国が製品に含まれるレアメタルの種類や量の情報の整理、公開等を進めるなどの取組を推進すべきだと考えております。  そして、二つ目は、国民負担の抑制をどのように実現すべきかということです。  日本は、再エネの発電コストが諸外国と比較して高い中で、再エネの導入を拡大してきました。その結果、国民負担が非常に大きくなっております。コロナ禍の反動等を背景とした近年の国際的なエネルギー価格の高騰という事情もあります。そうした中でのロシアのウクライナ侵攻の結果、原油、ガス、LNGの価格が高騰するなど非常に厳しい状態となっており、電気料金等の国民の負担も非常に厳しい状況に来ております。  こういった電気料金の高騰と綱渡りの電力逼迫を克服するためには、やはり原子力の活用というのは欠かせないと考えております。原発に対する不信感や安全性に留意することというのは当然のことですけれども、いわゆる特重施設の整備以外の新規制基準を満たした原発については、エネルギー基本計画を改定し、内閣の責任で稼働させるべきですし、少なくとも課題の洗い出し、こういったものはしっかり行っていくべきだと考えております。  そして、三つ目は、先ほどから各委員からの意見表明でもございますが、エネルギーの安定供給とカーボンニュートラルの両立についてです。  日本の経済社会を維持発展させ、同時に気候変動問題に対処するためには、これらの両立というのは必要不可欠です。エネルギー基本計画の二〇三〇年度のエネルギーミックスは現実と乖離した部分があるかと思いますが、再生可能エネルギーの主力電源化は追求すべきではありますが、ガスの供給が不透明となり原子力の重要性が高まる中で、ミックスは再検討すべきだと考えます。  また、温室効果ガスの削減についても、二〇五〇年カーボンニュートラル目標は維持するにしても、その道筋については再考すべきです。安定供給を確保しながら国民に過大な負担を掛けることがないような方向性を打ち出すことが大切だと考えております。  こういった三点申し述べましたが、こういったことを通じて、日本維新の会は、資源エネルギー問題については現実的かつ戦略的に取り組んでいく必要性を指摘しまして、私からの意見表明とさせていただきます。  ありがとうございます。

宮沢洋一自由民主党・国民の声

○会長(宮沢洋一君) 他に御発言はありませんか。  山添拓君。

山添拓日本共産党

○山添拓君 本年の調査テーマである資源エネルギーの持続可能性に関して意見を述べます。  昨年十一月の国連気候変動枠組条約第二十六回締約国会議、COP26で採択されたグラスゴー気候合意は、世界の気温上昇を産業革命前と比べて一・五度に抑える努力を追求すると明記し、二酸化炭素、CO2を大量に排出する石炭火力発電については段階的削減としています。  今月発表された国連気候変動に関する政府間パネル、IPCC第三作業部会の報告書は、地球の気温は既に一・一度上昇しており、一・五度目標の達成には二〇二五年までに温室効果ガスを増加から減少に転じさせることが必要だと強調し、化石燃料依存からの脱却が不可欠としています。  浅岡美恵参考人は、一・五度目標が確認されたことで、世界がこの先排出できる温室効果ガスはどれだけか、残余のカーボンバジェット、炭素予算が定まると指摘しました。  パリ協定が温室効果ガスの排出五割減を掲げた二〇三〇年に向け、文字どおり待ったなしです。  ところが、日本政府の二〇三〇年に一三年比四六%削減という目標は先進国に求められる水準に遠く及びません。  岸田首相は、COP26を受けても排出削減目標の上積みを表明せず、石炭火力の国内での削減、廃止にも言及しませんでした。それどころか、昨年発表した第六次エネルギー基本計画は、二〇三〇年度も発電量の一九%を石炭火力に依存することとし、石炭火力発電所を九か所も新増設する計画となっていました。水素やアンモニアの活用をうたいますが、石炭火力の延命策にほかならず、実用化のめどもなく、二〇三〇年に間に合いません。さらに、海外輸出の公的支援まで行うのは、途上国を含めた世界的な脱炭素化の足を引っ張ることになります。  我が党は、昨年、気候危機を打開する日本共産党の二〇三〇戦略を発表しました。CO2を二〇三〇年度までに最大六割削減する、エネルギー消費を四割減らす省エネと再生可能エネルギーで電力の五割を賄うことで実現するというものです。  一九九〇年代以降、欧米に比べて日本の省エネは立ち遅れてきました。ガス火力発電の高効率化、製鉄や製造業における電力利用の効率化など、大規模な省エネは可能です。しかも、省エネの推進は企業にも家計にも節約効果で負担減をもたらします。  政府の試算でも、再エネの潜在量は国内の電力需要の五倍あるとされます。現在二二%の再エネ比率を、二〇三〇年五〇%、二〇五〇年一〇〇%とすることも十分可能です。導入が進むほど価格は下がり、新設の発電コストは太陽光発電が最も安く、次いで風力です。社会システムの大改革が必要です。  電力、産業、運輸・交通、都市・住宅、自治体、五分野で実行プログラムを示しました。電力、鉄鋼、セメント、石油精製、化学工業、製紙業がCO2排出の六割を占めます。この六業界、約二百の事業所にCO2削減目標と計画実施状況の公表など政府との協定を締結することを義務化し、脱炭素を実効的に進めます。  こうして脱炭素、省エネ、再エネを推進することは、生活水準の悪化や我慢を強いるものではなく、経済の悪化や停滞をもたらすものでもありません。研究グループの試算では、年間二百五十四万人の雇用が新たに創出され、GDPを二〇三〇年まで累計二百五兆円押し上げるとされます。地産地消のエネルギーで地域も地球も持続可能な未来へ道を開くものです。  岸田首相は、ロシア産石炭の輸入禁止による電力需給の逼迫に対応するためとして、原子力を含め最大限活用すると述べました。  原発の安全性は保証されておらず、福島第一原発事故の被害は今なお続いています。一部の政党から、審査中の原発であっても審査と再稼働を並行できるよう求める動きまでありますが、言語道断です。エネルギーを海外に依存する体質こそが問題であり、再エネの抜本的拡大でエネルギー自給率を高めるべきです。  飯田哲也参考人は、原子力などをベースロード電源とするのは古い独占的な電力市場の考え方であり、太陽光と風力を中心とする自然変動型電源を柔軟に受け取る、AIを使った天気予測や需要側管理、デマンドレスポンスなど、様々な手法で再エネ電力を吸収する柔軟性パラダイムへシフトする必要を述べました。  原料費ゼロの再エネ電力を出力抑制で排除し、原子力への依存を続ける在り方は改めるべきです。気候危機打開の取組を本気で進め、地球の、資源エネルギーを含む地球の持続可能性を保つために、目先の利益を第一にする新自由主義は転換が必要です。  石炭火力利益共同体、原発利益共同体の抵抗を排除し、格差と貧困を正すことと一体に進めるため、政治の姿勢を改めることが不可欠であることを強調し、意見とします。

宮沢洋一自由民主党・国民の声

○会長(宮沢洋一君) 他に御発言はありませんか。──他に御発言もなければ、以上で委員間の意見交換を終了いたします。  各委員におかれましては、貴重な御意見をお述べいただきまして、誠にありがとうございます。  本日伺いました御意見も踏まえ、各理事とも協議の上、最終報告書を作成してまいりたいと存じます。  本日はこれにて散会いたします。    午後三時二十四分散会

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