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208回国会参議院2022/03/08

国土交通委員会 第2号

発言数
207
登壇者
27
会派数
7
開催日
2022/03/08

会議録

斎藤嘉隆立憲民主・社民

○委員長(斎藤嘉隆君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。  理事の補欠選任についてお諮りをいたします。  委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

斎藤嘉隆立憲民主・社民

○委員長(斎藤嘉隆君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に塩田博昭君を指名いたします。     ─────────────

斎藤嘉隆立憲民主・社民

○委員長(斎藤嘉隆君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。  国土の整備、交通政策の推進等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、財務省主計局次長奥達雄君外十八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

斎藤嘉隆立憲民主・社民

○委員長(斎藤嘉隆君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

斎藤嘉隆立憲民主・社民

○委員長(斎藤嘉隆君) 国土の整備、交通政策の推進等に関する調査を議題とし、国土交通行政等の基本施策に関する件について質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

長浜博行立憲民主・社民

○長浜博行君 おはようございます。大臣、よろしくお願いいたします。  一月の十七日に第二百八回の国会がスタートして、二か月ぐらいという感じでしょうか。岸田総理の施政方針演説を私も拝聴しておりました。大臣も壇上にいらっしゃったと思います。  もう随分前ですが、二十九年、三十年ぐらい前になるんですかね、当時はまだ中選挙区でありましたけれども、岸田さんと大臣は広島一区で中選挙区で対戦をされて、たしか定数四で岸田さんが一番で大臣が二番だったような気がいたします。  広島をベースとしてお二人で活動を続けてこられて、そして岸田さんが総理になられて大臣が国交を担当される、あの施政方針演説を壇上で聞かれてどのような感想をお持ちになったでしょうか。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 岸田総理とはこの三十年間、あるときは与野党に分かれ、あるときは与党として、あるときは共に野党として一緒に頑張ってまいりました。その方の下で国土交通大臣を拝命するということは非常に、正直申し上げてうれしかったです。  施政方針演説をお聞きしまして、まず第一に、最優先として新型コロナ対策挙げられました。これを聞いたときは、GoToトラベル事業、また交通関係等での感染拡大防止、こういうことを全力を挙げてやらなきゃいけないなということを感じました。  また、分配と成長、成長と分配の好循環による新しい資本主義というところにおきましては、国交分野で働く人たちの賃上げとそして働き方改革、これをしっかり推進していかなくてはいけないということ。また、気候変動問題についても触れられました。これは、やはり災害対策しっかり最前線で行っていく。また、地方の再生を目指して頑張っていかなきゃいけないということを感じた次第です。  最後に、施政方針演説で統計の不適切処理、国土交通省の統計の不適切処理について言及されました。共に政府を挙げて公的統計の信頼性の回復に全力を挙げていかなくてはいけない、このように感じた次第です。

長浜博行立憲民主・社民

○長浜博行君 今おっしゃられたように、新しい資本主義、特に気候変動に絡む社会課題の解決等々含めて、今度はそれを受けて、先日大臣が所信をおっしゃられて、気候変動分野のいわゆる緩和策のみならず適応策も言及をされておりますので、かなり総理から受けている指示を大臣所信の中で反映をされているような、私はそんな感じもしました。  今日は、私どうしても気になる分野は、大臣がさきにおっしゃられた、大臣所信のまず冒頭でおっしゃられたところの、まず初めに、建設工事受注動態統計調査の不適切な処理に関する問題のおわびということで所信がスタートをしました。おっしゃられたとおり、岸田総理の施政方針演説は、あれは十個のパラグラフに分けて岸田さんはお話をされておりましたが、最後にというところで、やはりこれ国交省という、あるいは具体的な名前を挙げての、統計の名前を挙げてのこれも国民に対しての不適切な処理についてのおわびということになりましたので、私はこの問題は大変重要だと認識をしておりまして、今日主に取り上げをさせていただきたいと思います。  たかが統計です。されど統計なんですね。EBPM、証拠に基づいた政策立案の必要性というのを昨今は常に叫ばれておりますし、科学的、合理的根拠の大切さというのは工学博士である大臣にはよくお分かりのとおりだというふうに思います。御専門だと思いますが、鉄筋コンクリートの強度がもし偽装されていたらどういうことになるかということはお分かりになるとおりだというふうに思っております。  ここは参議院ですから、特に決算とか行政監視を重要視しているところでもありますものですから、この分野における問題というのはやはり看過できないのではないかなという観点から質問に入らせていただきたいというふうにも思っております。  統計法というのは当然御承知のとおりだというふうに思います。この統計法に基づいて、各省庁は様々な統計、まあ基幹統計であれ一般統計であれ、いわゆる公的統計というのを作っていくわけであります。  目的は今更申し上げることもないんですが、国民にとっての合理的な意思決定を行うための基盤となる重要な情報という認識の下で、国民経済の健全な発展及び国民生活の向上に寄与することが目的というふうに言われております。その基本理念は何かといえば、公的統計は、適切かつ合理的な方法により、かつ、中立性及び信頼性が確保されるように作成されなければならないというふうに書かれているんですね。御承知のように、後でも申し上げますが、公文書管理法の問題もいろいろありました。罰則のないものと、この統計法というのはきちっと罰則まで書かれている法案です。  戦後、あれは昭和二十二年ですか、作られましたけれども、平成の十九年になって抜本改正というか全面書換えというふうにされておりますので鮮度の高い法律だというふうにも思いますが、この統計法に書かれている今私が申し上げました点の御認識は、大臣、どうでしょうか。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 今、長浜委員おっしゃったように、まさにこの統計は政策を立案する、また決定する基本でございます。また、民間にあっても、経営判断の根幹、基幹を成すものでございまして、合理的判断に欠くべからざるものと、このように認識しております。  この基幹統計で今回こういう不祥事があった、不適切な処理があったということは大変我々も反省をしておりまして、この信頼回復のために今二つの組織、一つは、再発防止そして統計をしっかりとした行政の中で重んじていく、そういうためにはどうすればいいかということを検討するタスクフォース、それからもう一つは、遡及改定のための会議を今用意して、信頼を回復するために全力で頑張っているところでございます。

長浜博行立憲民主・社民

○長浜博行君 遡及改定の問題等々含めて、細かい部分に関してはまた野田議員の方からも点検がそれこそあるというふうに思いますが。  国交省の基幹統計は九つあるという認識でよろしいんでしょうか。政府委員でも構いませんが。

高田陽介国土交通省大臣官房政策立案総括審議官

○政府参考人(高田陽介君) 委員御指摘のとおり、国土交通省所管の基幹統計は九本でございます。

長浜博行立憲民主・社民

○長浜博行君 当然、その他の八本の基幹統計においても調査といいますか、正しく統計が行われているかというのは調べておられるというふうに思いますが、この建設工事統計ですね、基幹統計となっている建設工事関係のこの統計なんですが、統計調査の結果、推計方法、これ国交省のホームページを見ますと三つに分かれていて、令和三年四月以降の推計方法と、平成二十五年四月以降の推計方法と、平成十二年四月から平成二十五年三月までの推計方法に分かれておりますが、この理由はどういったところでしょうか。

高田陽介国土交通省大臣官房政策立案総括審議官

○政府参考人(高田陽介君) お答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、平成二十五年四月と令和三年四月に推計方法の見直しを行ったところでございますけれども、平成二十五年四月の推計方法の見直しは、建設工事受注統計調査において調査票の回収率が約六割まで落ち込み、統計精度の低下が懸念される状況であったことから、期限までに調査票が回収されなかった事業者の受注高について、回収率の逆数を乗じて推計する方法を採用したものでございます。  また、令和三年四月の推計方法の見直しにつきましては、統計委員会より、建設工事施工統計調査について、回収率が六割程度にもかかわらず欠測値補完が行われていないことから調査結果が過小と見込まれるとの指摘があったこと、この施工統計の対象業者の中から対象業者を抽出する建設工事受注動態統計調査についても、母集団への復元に当たり、施工統計の無回答業者を実績なしとみなしていることから、施工統計と同様の理由で受注統計においても調査結果が過小と見込まれることから、施工統計と同様の欠測値補完を受注統計についても実施することとしたものでございます。

長浜博行立憲民主・社民

○長浜博行君 単純に言えば、この一万二千社ですか、大企業の方は別にして、今おっしゃられた六割しか出していただけないという状況の中において、締切り後に提出された調査票の数値を回収した当月分に合算をするという方法はいつから行われていたんでしょうか。統計調査始まったときからずっとそれでやってこられたんでしょうか、当初。

高田陽介国土交通省大臣官房政策立案総括審議官

○政府参考人(高田陽介君) お答え申し上げます。  検証委員会の報告書では、平成十二年の建設工事受注動態統計調査の開始時点から、過月分の調査票に記載された受注高の数値を当月分の調査票の受注高に合算し、過月の受注高を当月の受注高に算入していたとされております。

長浜博行立憲民主・社民

○長浜博行君 そうすると、今おっしゃられたように六割しか提出しないって、いきなり六割で出てきたのかどうか分かりませんが、ならして六割ということは、普通、そういう調査をやっているうちに、なかなか提出してくれないんだけれどもどうしようかと、じゃ合算しちゃおうじゃないかと、こういうふうになるはずなんですが、いきなり最初から合算という手法は、この建設工事受注動態統計調査は、特にその月次、月ごとの割合、それは年次で表せば、この段階においては単純に出なかった月のを後で足すわけですから、年次で見れば正しいのかもしれないけど、月次の重要性から認識すると、こういった選択は取らなかったんじゃないですか。どうですか。

高田陽介国土交通省大臣官房政策立案総括審議官

○政府参考人(高田陽介君) お答え申し上げます。  報告書では、その合算を行った理由として、過月分の調査票を公表済みの統計に遡及的に組み込むことは実務上困難であった、過月分の調査票を完全に除外してしまうと、年間で見た際の受注高の数値が正しい数値を下回ることになるため、本件合算処理を行った方が年間での受注高は正確な数値となる、過月分の調査票を完全に除外してしまうと、本件調査票の表面の受注高のみならず裏面に記載された個別工事内訳の情報等も活用できなくなり、建設業者から提供を受けた情報が無駄になってしまうとの担当者の話について言及があるところでございます。

長浜博行立憲民主・社民

○長浜博行君 大臣、どうですか、このやり取り聞いて。これ、この統計は月次の重要性というのも一つのポイントだと思うんですが、今の答弁で理解できますか。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) この検証委員会の報告書では、先ほど政府委員が答弁したような調査結果が報告されているところでございまして、その調査報告書のほかのところにも、せっかく出してきたデータをできるだけ有効に使いたいというような心理も働いたという趣旨の報告書の内容もございます。

長浜博行立憲民主・社民

○長浜博行君 余りくどく聞きたくないけど、その月次報告の認識というのはないんですか。今おっしゃられたような月次の統計の意味合いというのはどう判断されているんですか。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 受注統計は月次です。先ほど出てまいりました施工統計の方は年次なんですけれども、この受注統計は月次。そういう意味では、その月次で取っているということの重要性を認識しない処理だったと、このように思います。

長浜博行立憲民主・社民

○長浜博行君 六割しか提出していただけないという表現でしたんですが、ちょっと教えてほしいんですけれども、統計法の六十一条の一の規定です。「第十三条の規定に違反して、」、第十三条の規定というのは報告義務を負わされているということです、「第十三条の規定に違反して、基幹統計調査の報告を拒み、又は虚偽の報告をした個人又は法人その他の団体(法人その他の団体にあっては、その役職員又は構成員として当該行為をした者)」、つまり、統計提出の依頼をしていて統計を出さない、出せないか出さないかって、過失か故意かというのはここには何にも書いてありません。その状況の中においては罰則規定が作られていますが、それはどういうふうに判断をされたんでしょうか。

高田陽介国土交通省大臣官房政策立案総括審議官

○政府参考人(高田陽介君) お答え申します。  御指摘の点は、基幹統計の重要性に基づき規定されている統計法の規定について御指摘があったものと認識いたします。  こうした基幹統計においてこうした不適切な処理があったということに関しては、大変反省すべき点があったものと認識しております。

長浜博行立憲民主・社民

○長浜博行君 まるで答えにはなっていないわけでありますけれども、その方法を、特にこの合算ですね、その合算している状況の中において、更に先ほど御説明があったようにある時期からはその出さない業者の推定までそこに加えるという、言葉は悪いですけど、普通に考えればどういうことをやっているのかというのは、別に統計法を読まなくても、あるいは国交省の職員じゃなくても分かるというふうに常識的には思うんですが、これは結局、都道府県に指導してこういうやり方にしてくださいよと言ったところからこの問題の混乱が始まっているわけですが、四十七都道府県あります、四十七都道府県のカウンターパートの担当者は、今申し上げたように、こんな当たり前のことに気が付かずにこの業務は何年間も続いていたわけでしょうか。

高田陽介国土交通省大臣官房政策立案総括審議官

○政府参考人(高田陽介君) お答え申し上げます。  都道府県においては、国、国土交通省からの指示に従う形で作業を行っていたものと考えられますが、都道府県側からこうした合算や二重計上について問題である旨の提議があったということについては承知をしておりません。

長浜博行立憲民主・社民

○長浜博行君 報告書はそうなっているかもしれませんが、私の言っている意味は分かりますか、大臣。単純に、こういう方法に変えますと言ったとき、つまり、その未提出の部分を合算したという次の第二段階、合算した部分に出さなかったところの推計値を更に乗っけるという作業をオーダーしたときに、何かおかしいなと、何かおかしいなというか絶対におかしいなと感じないわけが、この説明が通ると思いますか、大臣。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 長浜委員の御疑問は私も本当によく、そのとおりだと思います。  その疑問に対して、この検証委員会の報告書では、ちょっと正確なところあれですけれども、その四十都道府県からデータを集めて作業をしていた人たちと、それから、この欠損、回収が少ない、これをどう統計学的に正しい、できるだけ正しい数値に復元できるかということを考えていた言わば上層部のグループとの間に全く情報共有がなかったということが原因であるというふうにこの検証委員会の報告書には書かれているところでございまして、それが現実だったんだなというふうに私もびっくりしております。

長浜博行立憲民主・社民

○長浜博行君 大臣がびっくりしちゃうという状況ですから、もう更に何を言っていいのかよく分かりませんが。  大臣も複数官庁のトップをやっておられますけれども、法定受託義務というのはそんなものですかね。国から言われたら、その問題の意味も考えずに地方自治体はやるのか、やらされるのか、法定受託義務に関してどのような認識をお持ちですか。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 法定受託事務を地方自治体にお願いするときには、その趣旨をしっかり理解していただくように丁寧にお願いをする、また、ふだんの情報共有も行うということが肝要だと思いますが、その姿勢に欠けていたということだと思います。

長浜博行立憲民主・社民

○長浜博行君 報告書のことに大臣も言及をされていますけれども、単純な疑問がこの問題って本当に、本当に単純な問題が幾つも出てくるんですが、平成十八年、ごめんなさい、平成三十年ですね、二〇一八年の末に御承知の、今日も発表されたようですが、厚労省の毎月勤労統計ですね、これ毎月、これも月次です、発表された。このことが発覚したときに一斉点検やったんですね。  このときに、国交省は、もちろんさっき申し上げたように基幹統計九つ、一般統計等含めれば大分多数の統計があると思いますが、なぜこのときに見付からなかったのかという素朴な疑問なんですが。はい、どうぞ。

高田陽介国土交通省大臣官房政策立案総括審議官

○政府参考人(高田陽介君) お答え申し上げます。  検証委員会の報告書によると、平成三十一年一月に行われた総務省の一斉点検の際、係長は、合算処理が一斉点検の調査項目とはされていないと理解していたものの、報告した方がよいと考えて上司である課長補佐及び企画専門官に相談したが、これらの上司が消極的な立場であったため報告の対象にしなかったとされております。  この点については、国土交通省内部における事なかれ主義の現れとの大変厳しい御指摘をいただいているところでございます。

長浜博行立憲民主・社民

○長浜博行君 この委員会でも国交省のOBの方も複数おられるようでありますので、国交省の名誉のために、その事なかれ主義が国交省だということに対する反論はないんですか、大臣。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 検証委員会の報告書では、この平成三十一年一月の一斉点検時の対応について、先ほど報告をしたとおりでございますけれども、担当係長が本件合算処理を報告すべきかどうかを直属の上司に相談したが、上司から報告しなくてよいと言われて報告しなかったとされており、この点については、事なかれ主義の現れと言っても厳し過ぎることはなかろうというふうに検証委員会の報告書で厳しく御指摘いただいているところでございます。  そして、その検証委員会の報告書では、その再発防止策として、問題発覚後の対応方法の明確化及び問題の発見と解決を奨励する風土の形成についても提言がなされております。こういう風土改革、風通しの良い組織をつくっていく、そのために、今回、再発防止検討タスクフォースを立ち上げて、有識者の御意見を伺いながら今取り組んでいるところでございますが、そういう体制をつくり上げるということで私の決意としたいと思っております。

長浜博行立憲民主・社民

○長浜博行君 調査方法を先ほど言ったように何度か変えている中において、統計法のその第九条とか第十一条ですね、基幹統計調査の報告を求めるために用いる方法の変更、あるいは、この十一条はもろに、基幹統計調査の変更又は中止、行政機関の長は、第九条一項の承認を受けた基幹統計調査を変更し、又は中止しようとするときは、あらかじめ、総務大臣の承認を受けなければならない、これはどうやってクリアしていったんですか。

高田陽介国土交通省大臣官房政策立案総括審議官

○政府参考人(高田陽介君) お答え申し上げます。  平成二十五年、令和三年の推計方法の変更に際しましては、必要な手続は取った上で推計方法の変更を行っているということでございます。調査計画の変更ということでは認可申請を行い認可をいただくということでございますが、それらについてはそのようなものには該当しなかったということと認識しております。

長浜博行立憲民主・社民

○長浜博行君 該当しなかったというのは、その国交省の判断でやられたということですか。

高田陽介国土交通省大臣官房政策立案総括審議官

○政府参考人(高田陽介君) 平成二十五年の際の推計方法の変更につきましては、別の要因で認可、計画の変更の申請、認可が行われたところでございまして、受注動態統計の推計方法につきましても統計委員会の諮問、答申が行われているということでございます。  令和三年につきましては、令和三年四月の推計方法の変更につきましては、推計方法の、失礼しました、調査計画の変更には当たらないということで、総務省とも御相談し、また統計委員会でも御説明はさせていただいているというところでございます。

長浜博行立憲民主・社民

○長浜博行君 大臣ね、この国交省の処分はもう発表されたようでありますが、この総務省との間のこの統計法上の違反行為があったかどうか、あるいは統計委員会との問題、こういう問題というのは続いているんですか、あるいはもうないんですか。これ、統計法上の今回の問題がどこに抵触するかというような議論というのは存在していないんですか。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 統計法違反かどうかということにつきましては、これは法令にのっとって判断されるべきもの、証拠と、法と証拠に基づいて判断されるべきものと、このように考えております。  私どもとしましては、今回のこの事案につきまして、検証委員会で報告をいただき、国土交通省、行政庁として処分を決めたものでございます。

長浜博行立憲民主・社民

○長浜博行君 ちょっと分かりにくい答弁だと思いますが、報告書の中でですね、私はですよ、私はびっくりした点があります。真実をゆがめる何らかの意図が働いたとは言えないということが書かれています。学校法人森友学園への国有地売却をめぐる決裁文書を改ざんした問題、御記憶あると思いますが、これは、ある意図があったということで、亡くなられた方まで出た、官僚組織とは何なのかという問題を提起したような事件でありましたけれども、裁判にまでなりましたので、これは、意図があったのでああいうことが行われたということが、ああ怖いなというふうに思いましたが、真実をゆがめる何らかの意図が働いたとは言えないという状況の中で何年もこのことが行われていたことを、私は恐ろしいなというふうに思います。イノセント、無罪ということではなくて、無邪気に不正行為が、イノセントな行為が長年にわたって行われていた。  そしてまた、国交省の統計部門が、これ報告書ですよ、私じゃなくて、国交省の統計部門が体調が万全でない職員や時間外労働等に従事することが困難な職員が配置されることが多かったという証言、人事政策における統計業務の軽視と、こういうふうに書かれていますが、体調が万全でない職員というのはどういう方ですか。時間外労働等に従事することが困難な職員というのはどういう方ですか。どうしてその方々がこの部門に配置されるんですか。

瓦林康人国土交通省大臣官房長

○政府参考人(瓦林康人君) お答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、報告書におきましては、歴代職員に対するヒアリングにおいて、本件統計室は必ずしも体調が万全でない職員や時間外労働等に従事することが困難な職員が配置されることが多かった等の事情についての供述が、これら歴代職員から供述があったことが記載されてございます。  この点につきましては、当該部署におきまして、過去に病気休職から復帰した直後の職員、あるいは家庭の事情等から超過勤務に従事することが困難な職員が配置されていたことがあったことを確認してございまして、このことについての供述であったというふうに認識しております。

長浜博行立憲民主・社民

○長浜博行君 どうしてそういう職員の方々がそのポジションに行ったんですか。行かざるを得ないんですか、あるいは好意で行かせてあげたんですか。その点はどうですか。

瓦林康人国土交通省大臣官房長

○政府参考人(瓦林康人君) お答え申し上げます。  国土交通省には数多くの職員が在籍しておりまして、体調不良等の様々な事情を抱える職員は各部門に一定の数いるところです。人事に当たりましては、こうした事情を抱える職員の活用を含めまして適材適所に任用を行っておりまして、統計部門に意図的に集中させてきたような事実、認識はございませんけれども、報告書で御指摘いただいた人員配置の観点も含め、再発防止策につきまして再発防止等検討タスクフォースにおいて検討を行いまして、所管統計の抜本的な改革を強力に推進するための信頼回復に向けて全力で取り組んでまいります。

長浜博行立憲民主・社民

○長浜博行君 とにかく、時間的に余裕がなかったのか、あるいは早めに対策を取った方がよかったのかということで、年末から年始にかけてばばっと報告書を上げて、処分もぱっと出されたようでありますが、これで終わったわけではなくて、これはなかなか、まあ昔、「官僚たちの夏」という小説がありましたが、それの全く逆のバージョンと言ったらいいんでしょうか、縁の下の力持ちとか脚光が当たる部分を歩いていない公務員の方々の在り方とかですね、なかなか深い問題を提起されているというふうに私は思っていますので、もう調査は終わったという態度ではなくて、さっきおっしゃられたように国交省の体質を変えていくんだという決意であれば、もうちょっと時間を掛けて丁寧にやられた方が、国土交通省の名誉のために私はその方がいいのではないかなというふうに思っております。  処分というのを早めに発表されまして、処分等というところで役人の皆さん方がお給料を返すとかという状況にもなりましたが、二のところ、これホームページに出ています、これ全部私の質問はホームページ、国土交通省のホームページでやっておりますが、自主返納で政務三役が就任時から一月分までの給与とか賞与を返還をされている方もおりますが、せっかくいらっしゃいますので、渡辺副大臣、今回のこの自主返納の意味はどういうふうに認識をされていますか。なぜ自主返納をしなきゃならない羽目に陥ったというか、どうしてでしょうか。

渡辺猛之自由民主党・国民の声国土交通副大臣・内閣府副大臣・復興副大臣

○副大臣(渡辺猛之君) まず、今回の建設工事受注動態統計調査の不適切な処理について、これは統計法に基づく基幹統計であり、政策立案や経営判断等の基盤となる重要な統計で不適切な処理が行われていたことは極めて遺憾でございます。そしてまた、検証委員会の報告書では、多くの不適切な処理が指摘されているほか、問題発覚後の対応についても大変厳しい御指摘をいただいており、こうした対応は言語道断だと考えております。  この不適切な処理につきまして、一月二十一日に国土交通省として、関係した職員に対して厳正な処分を行いました。ただ、我々の認識としては、今回の不適切な処理は国土交通省全体の責任であると、それを認識をしなければいけないというふうに思っております。  そのような中で、私自身も政務三役の一員として政府統計に対する国民の信頼を損なった責任を重く受け止め、副大臣給与四か月分と賞与を自主返納させていただくこととしたものでございます。

長浜博行立憲民主・社民

○長浜博行君 そろそろ時間ということでありますが、残余の質問も残念ながら残っているようでありますので、幸い、予算の委嘱というのも回ってくるんでしょうか。また、私もその場をいただいているようでありますので、残余の質問は次回に譲りたいと思います。  どうもありがとうございました。

野田国義立憲民主・社民

○野田国義君 立憲民主党の野田国義です。  斉藤大臣、お疲れさまでございます。本当にこの国交省関連の業界団体、コロナ禍がずっと続いておりまして大変な状況になっているということでありますし、またさらに、これウクライナの問題が来まして、いろいろなところに重大な影響が出てくるんではないかと、恐らく大臣も心配されておるかと思いますが、私も心配をしているところでございます。  そこで、私、今日はちょっと順番を変えまして、鉄道問題を最初にやらせていただきたいと思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。  資料を一枚、裏表で、表裏で出させていただいておりますが、資料一では、本当にJRグループ、通期の業績予想ではJR全体で二・三兆円の減収と三千百億円超の最終赤字が見込まれると、二〇二一年度ですね。それから、利用回復の遅れから業績予想の修正を見送るなど、依然として先行きが不透明ということで、これも見ていただければ明らかでございますけれども。  それから、資料二の方では、コロナ禍によってJR各社も甚大なダメージを受け、JR発足以来最大の危機にと、十年先の経営危機という未来が一挙に到来した状況に直面をしているということでございます。そして、下の方では、本当に全国の在来線の輸送密度ですか、書かれているところでありますけれども、お隣に鉢呂先生が、北海道、いらっしゃいますけれども、北海道はもう本当札幌の近辺だけが四千人以上ということでございますし、また東北なんかもほとんどが厳しい状況になっていると。これをどうかして乗り切っていかなくちゃなりませんので、鉄道問題ですね、よろしくお願いをしたいと思っているところでございます。  このまず、人流回復でございますけれども、コロナ禍が長期化する中で、雇用調整助成金の特例や産業雇用安定助成金の創設、拡充に対しては、鉄道関係者、JRグループ、民鉄の各社、旅行観光業に従事される方々より大変感謝をされているということをよくお聞きいたします。  しかしながら、この長引くコロナ禍でダメージが累積する中、JR九州では二〇二二年春入社の新卒の定期採用を見送りました。苦しい経営が続いているからということでありますけれども、また離職者も非常に増加しておりまして、従事する関係者への不安が拡大している現状であります。JR北海道では二〇年度の離職者が百八十三名、そしてその年の新入社員は三百一名であったということでございます。  それから、コロナ禍前の約五割にとどまっている利用者の回復に期待したいわけでありますが、そのためには国民が抱く公共交通の利用への不安や誤解の払拭にも努める支援をいただきたいと思いますが、大臣の所見をお伺いしたいと思います。  あわせて、人流回復、活性化につなげる国の政策の展開を求めたいと思いますが、よろしくお願いいたします。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 野田委員おっしゃるように、このコロナ禍で自粛生活が続く中、公共交通機関が動いているというのは、そういう中にあっても国民に希望と、希望を与える、そして頑張っていかなきゃいけないというものを与える大きな要素だと思っております。そういう意味で、しっかりとこれを、公共交通を支えていくことは政治の非常に大きな役目、基本的にそのように認識しているところでございます。  そういうことですが、先ほど野田委員から話がございましたように、JR旅客六社は軒並み大幅な減収となり、令和二年度決算においてはいずれも会社発足後最大の経常赤字を計上するなど極めて厳しい経営環境に置かれている、このように我々国土交通省としても認識しております。  このため、国土交通省においては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を踏まえ、有識者の意見も踏まえて作成した感染拡大予防ガイドラインに基づき、車内換気を始めとする各種感染防止対策を実施しており、鉄道の利用者にとっても安心につながるよう、そして鉄道事業者とも連携しつつホームページなどを活用した対策の発信に取り組んでおります。  また、人流の回復、活性化に向けて、現在もいわゆる県民割の支援を行っておりますが、今後の感染状況等を見極めつつ、適切な時期が来たならば新たなGoToトラベル事業を実施できるよう準備を進めているところでございます。  加えて、昨年十一月に閣議決定した政府の経済対策では、JRも含めた全ての鉄道事業者を対象に、観光事業者等と連携して行う利用促進の取組に対する支援も行っていくこととしております。  しっかりこの公共交通、支えていきたいと決意しております。

野田国義立憲民主・社民

○野田国義君 今大臣もおっしゃいましたけれども、GoTo事業の計画再開など、直近対策も大事でございますけれども、先ほど述べられましたように、持続可能な公共交通としての使命感を持ち、事業者の立場で懸命に模索を続けておられるところでもございます。  ポストコロナを見据えて、内部補助に頼る地方路線の在り方の論議を進めなければいけないと、十分検討もなされております。何よりも利用の分散化、標準化、平準化などの取組が不可欠であるとの認識も十分に業界全体で持っておられるところであります。  ポストコロナを見据えての地域の足をいかに残すか、国土交通省内には、鉄道事業者と地域の協働による地域モビリティの刷新に関する検討会や、MaaS関連データ検討会などの検討会が設置されておりますが、議論を更に活発化させ、関係の自治体からの闊達な意見聴取を期待もされておりますが、この点について大臣の所見をお伺いしたいと思います。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 鉄道など、鉄道事業者だけに任せるのではなくて、どう地域で支えていくか、また国も地域も一体となって支えていくかということが今後非常に重要になってくると思います。  鉄道は、我々の日常生活や経済産業活動を支える大量輸送機関として公共性の高い重要な役割を担っています。他方で、一部のローカル鉄道は、沿線人口の減少、少子化に加え、マイカーへの転移、それから新型コロナウイルス感染症の影響の長期化による需要の減少等により、利用者が大幅に減少するなど危機的な状況に置かれています。そのため、まずは鉄道事業者と沿線地域が危機認識を共有し、改めて大量輸送機関としての特性を評価した上で、相互に協力、協働しつつ、利用者にとって利便性と持続性がより高い地域公共交通を再構築していくための環境を早急に整備、備えていく、整えていく必要がございます。  その際、利用者のニーズに対応して、MaaSなどの最新のデジタル技術等も最大限活用し、公共交通をシームレスに利用できるようサービス改善を図っていくことが重要と考えております。  国土交通省では、そのための具体策を検討するため、先ほど野田委員おっしゃいました、鉄道事業者と地域の協働による地域モビリティの刷新に関する検討会や、それから、交通分野におけるデータ連携の高度化に向けた検討会を開催しておりまして、その中で自治体など関係者の御意見もしっかり伺いながら議論を進めてまいりたいと思っております。

野田国義立憲民主・社民

○野田国義君 次に、航空業界への支援についてお伺いしたいと思います。  これが、先ほど言いましたように、本当にロシア、ウクライナ問題がまた追い打ちを掛けていくのかなと、そういう懸念がされるわけでございますけれども、本当に最近、ようやく私も福岡と往復しているわけでありますけれども、増えてきたかなというような思いもするわけでありますが、これ、ちょっと国際線なんかになると、まだまだ厳しい状況が続いていくような状況にあるということが言えるのではないかと思っているところでございます。  それで、この航空業界でも従業員は賃金、賞与のカットで年収の三割減が二年続く厳しい生活が強いられていると、で、こちらの方も離職者が続出していると聞いているところでもあります。  そのような中で、来年度の予算面では、公租公課計で七百億円ですね、航空燃料税ですか、それから発着料がですか、これらを足しますと約七百億円の減免措置が反映されておるとお聞きいたします。ただ、これは、オミクロン株の影響を十分に反映していない昨年の十二月段階までの検討であったと聞いております。ゆえに、このコロナ収束後において、インバウンド需要をしっかりと回復軌道に乗せ、観光産業全体、ひいては日本全体の経済の活性化につなげる必要があるかと考えます。  そこで、政府目標として掲げられている訪日旅行者の二〇三〇年六千万人について、斉藤大臣も昨年十月の就任会見で言及されておりますけれども、現時点でもこの点について変更はないか、お伺いしたいと思います。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 今後もインバウンドの重要性に変わりはないと思っております。インバウンドの再開に備え、コロナによる旅行者の意識の変化等も踏まえ、戦略的に今準備をしておくべき今時期、このように考えております。  政府としては、二〇三〇年訪日外国人旅行者六千万人等の目標を掲げておりますが、現状においては観光目的の入国は認められておらず、中長期的なインバウンドの動向を見通すことが極めて難しい状況です。このため、もう少し感染状況が落ち着き、中長期的なインバウンドの動向を見通せる状況になったタイミングで、二〇三〇年目標の見直しの必要性も含め有識者の御意見を伺うなど、関係者と議論をしたいと考えております。

野田国義立憲民主・社民

○野田国義君 続きまして、水際対策についてでございますが、これまでの三千五百人から、一日ですね、五千人に、さらに七千人、そして留学生を別枠プラス千人程度上乗せすると記者会見で述べられました。しかしながら、国内航空会社はまさに国の方針によって自由な経営活動が制限されております。異常な状態に置かれていると言っても過言ではないと思いますが、まだまだ大幅に入国が制限されている現状を鑑みて、航空会社への公租公課の更なる減免に加えて、大幅な減収に対して一定の補填策も必要ではないかと考えますが、大臣の御所見をお伺いいたします。  さて、このような厳しい入国制限は、ビジネス、観光、留学など選択肢から日本が外れ、将来の国益を毀損することにつながると考えるところでもあります。そこで、今後、我が国が持続的に発展していくためにも、ビジネス目的の入国に関する更なる緩和とともに、観光渡航再開をも見通した制度設計や全体的なロードマップ、工程表も早急に示すべきではないかと思いますが、大臣、どうお考えになっておるか、お答えいただきたいと思います。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 航空ネットワークは、公共交通として国民の社会経済活動を支えるとともに、ポストコロナの成長戦略の実現に不可欠な空のインフラだと思っております。しかしながら、水際対策や移動自粛要請に加え、オミクロン株などの変異株の拡大等の影響により、国際線を中心に旅客需要の回復が十分に見込めないことから、航空大手二社の今年度通期の純損益は大幅な赤字を見込むなど、極めて厳しい状況が続いております。  こうした中、大手二社を始め各社では、影響の長期化も念頭に置いた上で、固定費の削減や資本性資金の調達、公募増資等により、当面の手持ち資金を手厚くするなどの努力を行っているところです。  これまでも、危機対応融資等の活用による資金繰り支援や雇用調整助成金などの支援を行うとともに、着陸料や航空機燃料税の減免等、相当踏み込んだ支援を行ってきました。加えて、国際線を中心に旅客需要の回復が十分に見込めない状況下においても、航空ネットワークを維持確保する観点から、航空会社の声をよく聞きながら、令和四年度においても七百億円規模で着陸料や航空機燃料税の減免等を行うこととしております。  これらの支援により、こうした状況下においてもポストコロナに向けた機材投資等の下支えなどが可能となると見込んでおりますが、引き続き、経営状況を注視していきたいと、で、必要なときには必要な手を打っていかなくてはいけないと、このように思っております。  また、野田委員から、ビジネス客等、また観光客等の来日に向けた工程表を用意すべきではないかという今御意見をいただきました。これ政府全体で計画すべき問題でございます。その問題意識を持って、我々国土交通省としても政府の中で提案をしていきたいと思っております。

野田国義立憲民主・社民

○野田国義君 しっかりとした支援を是非ともお願いをいたします。  それから、先ほど長浜理事の方からありました、国交省の統計不正問題についてお伺いしたいと思います。  本当にこれ、許されないことだと思うんですね。いわゆる三年前、皆さんも御承知だと思いますが、厚生省のあの不正問題よりもずっとずっと悪質でございまして、やっぱりこれ、このまま幕引きは到底許されない問題ではないかと憤りを感じております。GDPへの疑義は金融市場を中心とした国際社会における日本の信用を失墜させかねないし、今回の不正は統計法などに抵触する可能性があり、関係者の刑事告発を視野に入れるべきレベルの不正であると思うところでございますし、基幹統計に虚偽があれば多くの政策立案根拠を失うおそれがありまして、これも大きな問題であると思っておりますが、斉藤大臣、先ほどからのお話もお聞きいたしましたけれども、改めてこの不正をどう思っておられるのか、所感をお聞きしたいと思います。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 統計法に基づく基幹統計である今回のこの受注統計で不適切な処理が行われていたということは極めて遺憾だと思っております。  我々、非常に第三者性の高い、第三者性を重んじた検証委員会、統計の専門家、そして弁護士の方々に入っていただいた委員会、検証委員会を立ち上げまして、第三者の立場からしっかり見ていただきました。その上で、まず多くの不適切な処理が行われていたことということが明確になりました。そして、もう一つ、その調査に、調査報告書で言われたのは、そういう不適切な処理が分かった問題発覚後の対応についても大変厳しい御指摘をいただいたことでございまして、特にこの問題発覚後の対応につきましては言語道断だと、このように思っております。  国土交通省としましては、この報告書が出て、我々自身もそれを確認し、処分を行い、また我々政務役にいる者もその組織としての責任を明確にさせていただいたところでございます。  今後は、まさに今、この統計の重要さを改めて認識し、国土交通省の中でしっかりとした対応を取っていく、そのためにはどうしたらいいかというのを今タスクフォースで立ち上げております。  また、不適切な処理で信頼を失ったその数字についても、統計の専門家の間でも遡及改定が可能であるというふうに言って、この報告書の中で言っていただいておりますので、今その努力を全力を挙げて行っているところでございます。

野田国義立憲民主・社民

○野田国義君 先ほど言いました厚生省、一八年末に起きたですね、これは全数調査が必要なところを抽出の調査で済ませていたという問題なんですね。しかし、今回は、いわゆる過去分を書き換えて、合算処理をして、そして数値の二重計上というようなお粗末なことを繰り返していた、それも二十年間にわたってですよ、二十年間にわたって。その中で改善する余地があったと思うんです。二十年間の中であったんですね。  最初の契機は一八年十月ですか、建設経済統計調査室の担当係長が公表前のデータを室長らに説明することがあった。その書換え処理に言及すると室長はけげんな表情を浮かべたということなんですね。触れてはいけないというような雰囲気が漂い、説明はそれっきりになった。  そして、もう一つ指摘しているのは、より決定的だったのは一九年六月頃の出来事で、いわゆる担当する課長補佐が書換えを取りやめるべきだと上司の室長に訴えたけれども、室長は、書換えによって実態とどれだけ乖離するのかと、何か反発したような言葉を浴びせかけたと。  いわゆる問題を公表せずに握り潰したというようなことが繰り返されているんですね。ですから、意見具申とかを上司も聞かなかったというようなことが言われておりまして、これはやっぱり内部的にもこれ問題であったんじゃないかということですよね。要するに、過去の教訓も生かされていない、いわゆる厚生省のことについてもですね。  ですから、こうなってくると、いわゆる統計調査が、ほかにも隠しているんじゃないかと、ほかのところもそうなっているんじゃないかという疑義が生じるし、政府統計を利用する方からすれば、霞が関全体がおかしいんじゃないかというような疑念が深まっているというのは、これはもう事実だと思いますので、しっかりとこの教訓を生かして、どこが悪かったのかということをしっかりと指摘をしながら改善にしていただきたい、これをしっかりお願いをいたしたいと思うところでございますので、よろしくお願いをしたいと思います。  それから、ちょっと、少し中身の方に入っていきたいと思いますが、報告書で明らかになったこととこれまでの国会答弁の整合性ですね。  斉藤大臣は、昨年の二〇二一年末の臨時国会で、予算委員会で白議員の質問や同じく木戸口議員の質問の中で、会計検査院から指摘された後も国交省の本省で書換えを続けていた事実を認めておられます。質疑の中で、一時的な必要な作業は国交省において行わざるを得なかったと釈明をするものの、一方で、決して正当化しているわけではないとも断り、統計の連続性を確保するためだったとも言っておられます。あわせて、対前年度の比較というものは統計の非常に大きな要素となるとも主張されているところでありますが、ここで尋ねますのは、当時の委員会答弁の中で、一時的な必要な作業は国交省において行わざるを得なかったとか、対前年度の比較というのは統計の非常に大きな要素となるという発言があります。  第三者委員会の検証委員会、一月十四日の第三者委員会の検証調査がなされた今でもその内容は訂正なさらないのか、この点についてお伺いしたいと思います。  また、最も疑問となるのは、データが書き換えられたにもかかわらず、そもそも間違った統計同士を比較するということはおかしな話じゃないのかなと、誰がこれ聞いてもですね。大臣、どうこのことについて思われるのか、お伺いしたいと思います。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 検証委員会の報告書では、令和二年二月公表分から国土交通省において合算処理を行っていたということが明らかとなっております。統計の継続、この報告書ではこのように書かれております、統計の継続性の観点から、過去分を全く入れない場合には数値の変動が激しくなるとの理由で採用されたものと、このようにされております。  受注統計では、建設総合統計を出すときに、過去分のきちっとした数字が定まった施工分に対して受注の伸びを掛けます。その受注の伸び率を出すときに、ある意味では間違ったものだったんですけれども、まあそれまで間違ったものをずっとやってきたそのことも、で、その影響は軽微であるというふうに我々考えておりますが、そのことを、その方法と新たにいわゆる合算がない形でのものとをある意味では両方ある期間やって過去との連続性を持ったということでございます。そのことが、検証委員会の報告書では、統計の継続性の観点から、過去分を全く入れない場合には数値の変動が激しくなるとの理由というふうに書かれているわけでございます。  臨時国会における私の答弁はこのことについて申し上げたものですけれども、報告書では、総務省統計委員会に報告し、前月分のみの合算が適切か否かなどについて意見を確認した上で決定すべきではなかったかとも指摘されており、当時の対応には反省すべき点があったと考えております。  いずれにせよ、建設工事受注動態統計調査の遡及改定に当たっては、統計としての継続性も念頭に置きつつ、統計の専門家から成る遡及改定検討会議において検討を進めてまいりたいと思っております。

野田国義立憲民主・社民

○野田国義君 ちょっと言っておられることが、なかなかつじつまが合わないんじゃないかと思いますね。  それで、統計データを今復元しようとされておりますが、これ日経新聞ですかね、昨年の十二月十八日に掲載されておりましたが、現時点で存在を確認できる元データは、十九年度以降調査票の保存義務を二年間と定めていたため、十八年度以前の分は破棄した可能性が大きいと、二重計上が始まった十三年度以降のデータの完全な復元は難しいと、十九年度以降の調査票を基に過去分を推計せざるを得ないと報じておりますが、これは事実かどうか、お聞きしたいと思います。  それから、責任問題でございますが、一月二十五日の有識者会議では五月までに復元手順を示す方針であるとされておりますが、復元作業は本当に可能かどうか、適正な数値を示せるようになるのか。達成できなかった場合、その責任の所在を明らかにしていただく準備と更なる処分はあるのか、その際大臣の責任はどうなっていくのか。  それから、先ほどちょっと話もあっておりましたが、人材の問題ですね。これ、人材育成もしっかり逆にしなくちゃいけないんですよね、統計人材というものを。今後、実効性のある再発防止策や統計のプロの不足をどうするのか。人づくりは一、二年でなし得ません。国が責任を持ってやっていかなければならないと考えるわけでありますけれども、大臣の所見をお伺いしたいと思います。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) まず最初に、遡及改定検討会議で適正な数値に戻せるのか、示せるのかという御質問だったと思います。  この受注動態統計調査の遡及改定に関しては、統計の専門家も参画された検証委員会、その検証報告書の中に、一定の仮定を置くなどし調査票が残存していない期間の数値を推計することは不可能ではないと、このように検証委員会、統計の専門家の入った検証委員会で判断されて、報告されております。  こうした判断も踏まえ、本年一月に立ち上げた遡及改定検討委員会、会議、これは統計の専門家の方々で組織していただいておりますが、受注統計を適正な姿に改定するべく、専門家の方々に統計学的な観点から御審議をいただいているところでございます。国土交通省としても、この検討会議の調査審議に全面的に協力するなど、遡及改定に向けて全力で取り組んでいきたいと思っております。  なお、二重計上問題等に関係した職員の処分については、既に一月二十一日に行ったところです。  それから、二点目の人材、今後、統計のプロの不足をどうするのか、国がどう責任を持ってやっていくのかという野田委員からの御指摘でございますが、この検証委員会からの再発防止策の提言として、一つが業務過多の解消、それから二つ目に統計を統合的に理解する職員の配置、それから三番目に職員の専門知識の習得等について指摘されております。  また、総理から、統計委員会、総務省の統計委員会において再発防止策やデジタル化、人材育成などの公的統計の改善施策を取りまとめることとして、関係閣僚がこれに協力するよう指示がございました。  国土交通省においては、統計の組織、人員体制を含めた再発防止策の検討や国土交通省所管統計の検証を行う再発防止検証タスクフォースを一月二十日に立ち上げたところでございます。今後、統計委員会と歩調を合わせつつ、有識者の御意見を伺いながら、国土交通省所管統計の点検や、統計の組織、人員体制の強化や人材育成を含めた実効性のある再発防止策の検討を可能な限り早く行っていきたいと決意しております。

斎藤嘉隆立憲民主・社民

○委員長(斎藤嘉隆君) 時間が来ております。

野田国義立憲民主・社民

○野田国義君 はい。  私も経験ありますが、内部での改革というのはなかなか難しいんですよ、本当に。だから、政治家でもある斉藤大臣のリーダーシップ、ここでしっかりとやらなくてはいけないと思いますので、斉藤大臣のリーダーシップに期待をいたしまして、質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 国民民主党の浜野喜史でございます。  本日は、地域公共交通の在り方、そして後段は建設業の適正な工期設定について質問をさせていただきます。  まず、地域公共交通の在り方についてお伺いいたします。  本年二月に、鉄道事業者と地域の協働による地域モビリティの刷新に関する検討会というものが国土交通省に設置をされました。検討会設置に至りました背景、検討の基本的な考え方、さらには今後の進め方についてまず御説明をいただきたいと思います。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 鉄道は、我が国の日常生活や経済産業活動を支える大量輸送機関として公共性の高い重要な役割を担っております。他方で、一部のローカル鉄道は、沿線人口の減少、少子化に加え、マイカーへの転移、新型コロナウイルス感染症の影響の長期化による需要の減少等により、利用者が大幅に減少するなど危機的な状況に置かれております。  そのため、まずは鉄道事業者と沿線地域が危機認識を共有し、改めて大量輸送機関としての特性を評価した上で、相互に協力、協働しつつ、協働というのは共に働く、協力して働く、協力、協働しつつ、利用者にとって利便性と持続性がより高い地域公共交通を再構築していくための環境を早急に整えていく必要があります。  こうした背景、考え方から、国土交通省では、その具体的方策を検討するための有識者検討会、鉄道事業者と地域の協働による地域モビリティの刷新に関する検討会を本年二月から開催してきておりまして、今後、関係者の御意見をしっかり伺いながら、夏頃の取りまとめに向けて議論を進めていきたいと思っております。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 このような検討会を設置をいただいたということ、私は心から敬意を表する次第なんですけれども、ここで一つお伺いしたいのは、もう少し前にこういう検討会があってもよかったのではないかという感も私否めないんですね。その辺り率直に、大臣、どのようにお考えか、お示しいただければと思います。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 今、浜野委員おっしゃいました、私、生まれ育ったところが島根県の山奥でして、三江線という沿線に住んでおりました、廃止されたところでございますが、こういう検討会がもっと早く検討をされて、どういう形での地域と交通の在り方が良かったのか議論する、また、今になって地域の方々が、もっと地方自治体としてまた地方住民として協力したかったというような声も聞いております。  そういう意味では、今回、この協議会でまさに国と地域が支えていく公共交通の在り方ということを検討していただくのは非常にいいことではないかと思っております。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 いずれにしましても、検討会を設置いただいたことについては心から敬意を表する次第でございます。  質問を続けますけれども、約八万人の組合員が加入をいたしますJR最大の産業別組合であります日本鉄道労働組合連合会、JR連合が本年二月に、持続可能な地域公共交通をつくる政策提言というものを取りまとめをいたしました。公共交通を担う責任感と誇りがあふれた建設的な提言であると私は受け止めております。このJR連合の提言に基づきまして以降質問をさせていただきます。  JR連合の提言におきましては、JRの地方路線が置かれた現状につきまして、地方路線は、都市圏、新幹線輸送や関連事業による利益を不採算路線に充当する内部補助によって支えられてきたが、内部補助の限界は顕在化をしている。さらに、コロナ禍に伴う社会の変化によりこうした状況は加速しているとしております。また、課題といたしましては、JRを始めとする地域公共交通を地域にふさわしい仕組みとしてどのように活用していくのかといった視点に基づく総合的な政策の展開が求められるとしております。  このJR連合の現状及び課題認識についてどのように捉えておられるのか、御説明をいただきたいと思います。

上原淳国土交通省鉄道局長

○政府参考人(上原淳君) お答えいたします。  JR旅客会社は、長年にわたり、新幹線や都市部の黒字路線あるいは関連事業で得た収益で地方部の不採算路線を支えるという、いわゆる内部補助の事業構造となってきました。しかしながら、沿線人口の減少やマイカーへの転移等により利用者が大幅な減少傾向にあったところに、コロナ禍による人流抑制が追い打ちを掛けている状況にございます。特に、リモートワークの定着によりまして、コロナ感染症が収束した後も通勤需要は従前の水準には戻らないとの予測も行われているところでございまして、こうした内部補助の仕組みが厳しくなってきているということは国としても認識をいたしております。  そうした中で、減便や投資の抑制等により地域公共交通としての利便性が大きく損なわれ、鉄道特性が発揮できなくなっているローカル線も出てきておりまして、将来に向けた持続性も課題となっている状況にございます。  このため、こうしたローカル線の危機的状況につきまして、先ほど大臣から答弁をさせていただいたとおり、沿線地域においても認識を共有していただきまして、関係者が協力、協働して、利用者にとって利便性、持続性の高い地域公共交通の再構築を図っていくことが必要だと考えておりまして、その具体的方策を探るべく、有識者検討会を開催したところでございます。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 さらにJR連合の提言を踏まえて質問をさせていただきますけれども、提言におきましては、JR、自治体や住民、利用者等の地域、国の三者に求められることが整理をされております。  まず、JRに求められることといたしまして、住民や利用者のニーズを把握するとともに、JRの持つ様々なデータを積極的に情報開示し、関係主体との連携強化につなげること、路線存廃の議論に際しては地域との対話に一層の努力が必要であるということ、内部補助による地方路線の維持が限界にあることを丁寧に説明し理解を求めるということを挙げております。  労使でやるべきことはやるという責任ある指摘であると私は受け止めておりますけれども、この内容についての受け止めをお伺いしたいと思います。

上原淳国土交通省鉄道局長

○政府参考人(上原淳君) お答えいたします。  JR各社と沿線地域がローカル線の置かれた状況に関する危機認識を共有し、互いに協力、協働しながら、地域にとっての利便性、持続性が高い公共交通機関がどのようなものかを検討していく上で、JR各社が運営をいたしております各路線の利用状況や経営状況等に関する情報を積極的に開示し、必要に応じて具体的な改善提案をしていくことは極めて重要なことだと考えております。  開催いたしております有識者検討会におけるヒアリングや国土交通省が行ったアンケート調査におきましても、自治体側からの関連情報の開示、共有を求める声が数多く寄せられているところでございます。  いずれにいたしましても、JR各社に対しては、地域に対して真摯にまた丁寧に対応していくようしっかり指導してまいります。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 次に、自治体や住民、利用者等の地域に御協力をいただきたいことといたしましては、住民や利用者のニーズを客観的に把握し交通政策に反映をするということ、まちづくりと公共交通の再生をセットにして、中長期的な展望に基づく事業者や住民を巻き込んだ議論の推進、さらには、法定協議会、地域公共交通会議等にJRの参画を呼びかけること、そして、地方の権限や財源の強化、専門部署の設置や専門の人材育成ということを要望をしております。  この内容についての受け止めをお伺いしたいと思います。

上原淳国土交通省鉄道局長

○政府参考人(上原淳君) お答えいたします。  鉄道は、地域住民の日常生活の足として、また観光を始め地域の経済産業活動の基盤といたしまして重要な役割を果たしてきておりますが、一部のローカル鉄道におきましては、利用者の大幅な減少から減便や投資の抑制等が進み、利便性の低下が更なる利用者の逸走を招くという悪循環が発生していると認識しております。  こうしたローカル鉄道の危機的な状況を踏まえ、先ほど答弁いたしましたように、鉄道事業者の情報開示を前提といたしまして、沿線の地方公共団体においては、利用者にとっての利便性と持続性をいかに向上させるかについて自分事として捉えていただき、その持てるリソースとノウハウをフルに活用して、主体的に地域公共交通の再構築に取り組んでいく必要があると考えております。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 次に、国に協力いただきたいということといたしましては、地方の取組を後押しする仕組みとして、法整備や財源の確保、権限委譲の推進、さらには、現在年間約一千億円の鉄道予算の拡充、協議会等の対象区域を市町村に限定せず広域化するということを要望しております。  この内容についての受け止めもお伺いしたいと思います。

上原淳国土交通省鉄道局長

○政府参考人(上原淳君) お答えいたします。  国土交通省では、令和二年の地域公共交通活性化再生法の改正によりまして、地域公共交通計画の作成を市町村のみならず都道府県の努力義務にするなど、地域の移動ニーズに合わせて地域が自ら交通の在り方をデザインし実現できるよう、枠組みを強化したところでございます。  こうした取組によりこれまでに六百七十一件の地域公共交通計画が策定されてきたところでございますが、その多くが地域内のバス輸送の維持改善を図るものでございまして、鉄道輸送の維持改善という観点から策定されたものは僅かでございます。  そのため、まずは地域にローカル鉄道の危機的状況を自分事として捉えていただき、利便性、持続性の高い地域公共交通の実現に向けて主体的に取り組んでいただくことが重要と考えております。そうした地域の取組を後押しするために、国の関与、支援も含めた環境整備の在り方について、現在、有識者検討会において御議論をいただいているというところでございます。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 JR連合の提言を総合して踏まえますと、地域公共交通の在り方については、国や自治体がリーダーシップを持って異なる交通モード間でのコーディネートを図り、ベストミックスを生み出す枠組みが必要であるということだと考えております。  既に法定協議会という枠組みは設けられておりますけれども、より広域な協議の場を国や都道府県が主導的に設置をするという法整備が必要であるというふうに私は考えておりますけれども、見解をお伺いしたいと思います。

寺田吉道国土交通省大臣官房公共交通・物流政策審議官

○政府参考人(寺田吉道君) 委員が御指摘ございましたけれども、特に鉄道やバス路線などにつきましては、複数の自治体にまたがって運行される例が多うございます。したがいまして、地域の公共交通の在り方の議論に際しましては、その路線が通っております自治体の範囲、あるいは住民の方々の生活実態あるいは利用実態も踏まえて、複数の自治体で広域的な議論を行うということが有効であるというふうに認識をしております。  地域の公共交通につきましては、その活性化などを図るため地域公共交通活性化再生法という法律がございます。委員も御承知のことかと存じますが、この地域公共交通活性化再生法におきましては、複数の自治体に関わります広域的な議論が行われることを想定して、複数市町村が共同して地域公共交通計画、いわゆる公共交通についてのマスタープランでございますけれども、この地域公共交通計画を複数市町村が共同して作成することができるというふうにしてございます。また、地域公共交通計画を都道府県が市町村と共同して作成することも可能としております。こうした仕組みによりまして、住民の方々の生活実態などが複数の自治体に及ぶ場合でも、それを踏まえた広域的な観点からの検討が可能となってございます。  さらに、路線が複数の都道府県をまたぐような場合、こうした場合につきましても、当省の地方支分部局でございます地方運輸局、ブロック単位に設置をされておりますけれども、この地方運輸局が関係をします各法定協議会のメンバーとして参画するなどいたしまして、広域的な観点から助言あるいは情報提供など議論のサポートに努めることとしております。  いずれにいたしましても、住民の方々の生活実態などに即して必要な場合には複数自治体にまたがる広域的な議論が行われることは、委員御指摘のとおり大変重要であると私どもも考えております。そうした議論が円滑に行われるように今後ともしっかりと対応してまいりたいと考えております。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 お答えいただける範囲でお答えいただければと思うんですけれども、これちょっと通告していないんですけれども。  そもそも、現行、法定協議会というものは一応あるわけですね。で、あるんだけれども、それが機能していないということなのかなと推察するんですけれども、その辺りの御認識ですね、通告していないんですけれども、御説明いただければというふうに思います。

寺田吉道国土交通省大臣官房公共交通・物流政策審議官

○政府参考人(寺田吉道君) 私どもといたしましては、地域の協議会がしっかり機能するように、国土交通省あるいは地方支分部局を通じて必要なサポートをしていきたいというふうに思っております。  地域におきましてはいろんな事例あると思います。あるいは、関係者の御認識が様々なケースもあると思いますが、関係者の間で地域の公共交通が非常に重要で、持続可能な形で公共交通網、体系をしっかりと地域で維持することができるようにという、まず共通の、そういう必要性の共通の認識をいただいて、建設的な議論がなされるように協議会の場などを通じて対応してまいりたいというふうに考えてございます。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 一問飛ばさせていただきたいと思いますけれども。  この件に関連してお伺いしたいと思うんですけれども、昨年八月、二十三道県の知事が当時の赤羽国交大臣に、地方の鉄道ネットワークを守る緊急提言というものを行っております。その中で、鉄道事業法における鉄道廃止等手続につきまして、事業者判断だけで廃止できないようという見直しを提言をいたしております。  法的な規制強化によって事業者の経営の自由度を阻害するような過剰な介入を行うべきではなく、むしろ関係者間の建設的な対話を促進するような政策、処方箋を実践していくべきであると考えております。検討会もその方向だというふうに私は理解しておるんですけれども、見解をお伺いしたいと思います。

上原淳国土交通省鉄道局長

○政府参考人(上原淳君) お答えいたします。  鉄道路線の廃止につきましては、鉄道事業が原則として民間ビジネスとして行われていることに鑑み、鉄道事業法上、一年前までの届出制ということになっております。  他方、完全民営化されたJR旅客会社につきましては、JR会社法に基づく国土交通大臣の指針におきまして、国鉄改革の経緯を踏まえて、新会社がその事業を営むに際し当分の間配慮すべき事項として、現に営業している路線の適切な維持のほか、路線を廃止しようとするときには国鉄改革の実施後の輸送需要の動向等を関係自治体等に対して十分に説明することが求められているところでございます。  このようにJR旅客会社が地域と真摯にかつ丁寧に向き合うことが基本であると考えておりまして、引き続き各社をしっかり指導してまいりたいと考えております。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 この関係はこれで最後の質問にさせていただきたいと思いますけれども、大臣にお伺いいたします。  関係主体で議論を行った上で、各地域の実情を踏まえた最適な方策を見出していく必要があるというふうに認識をいたしております。その際には、国としての財政面での支援も欠かせないというふうに私は考えております。国としてどのような財政支援を考えておられるのか、説明をいただきたいと思いますし、また、このJR連合がまとめた政策提言につきましては、公共交通を担う責任感と誇りがあふれた建設的なものでありまして、前向きに御対応いただけるものというふうに考えておりますけれども、大臣の御見解をお伺いしたいと思います。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 委員御指摘のとおり、一口にローカル線と言っても、通勤、通学、それから観光、物流など、利用状況は路線によって異なることから、その需要特性を踏まえて議論される必要があると思います。  また、私もJR連合の政策提言読ませていただきましたが、提言でも触れられているとおり、鉄道事業者と地域が連携、協働することは重要でありまして、鉄道事業者と沿線地域が相互に協力、協働して、各地域の実情を踏まえた利便性と持続性がより高い公共交通の再構築に取り組むための仕組みづくりが必要だと、このように感じました。  さらに、提言で指摘されているとおり、鉄道は観光、バリアフリーなど様々なクロスセクター効果が生じているものであり、財政面の支援としても、鉄道予算だけでなく様々な予算を組み合わせていくことも重要でございます。クロスセクター効果というのは、もし鉄道がなくなったときに追加的にどれぐらいの費用が掛かるのかといったような効果のことでございます。  いずれにしましても、有識者検討会で御意見も伺いながら、国の財政的支援というお言葉も今ございましたけれども、国の関与、支援の在り方も含めて、サービス改善につながるような前向きな議論を進めていきたいと思っております。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 ありがとうございました。  JRは大企業なので負担は吸収できるといったような固定観念を排して、まさに関係主体が自分事として考え、最適な答えを見出していく場が必要ということかと思います。検討会の議論に注目をさせていただきたいというふうに思います。  次に、建設業の適正工期確保についてお伺いをいたしたいと思います。  二〇二〇年十月に改正建設業法が施行され、著しく短い工期による請負契約の締結が禁止をされました。こうした改正がなされました背景、理由について説明をいただきたいと思います。

長橋和久国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(長橋和久君) お答え申し上げます。  建設業においては、二〇一八年に成立しました働き方改革関連法による改正労働基準法に基づく罰則付き時間外労働規制の適用が二〇二四年、令和六年度から始まることになっております。  一方で、建設業就業者の年間実労働時間は、令和二年度の調査でも全産業平均と比べて三百時間以上長く、将来の担い手、若い人の確保の観点からも建設業の働き方改革は喫緊の課題であると認識しております。  長時間労働を是正するためには、建設工事の請負契約の締結に際しまして適正な工期設定を行うことが重要となりますが、現状としては、発注者側が短い工期を設定するケースに加え、受注者側が短い工期を発注者に提案して下請業者に注文するケースも見受けられると認識してございます。  長時間労働を前提とした短い工期での工事は過労や手抜き工事にもつながるおそれがあるため、建設業法を改正しまして、受発注者間、あるいは元下、元請、下請間の双方で著しく短い工期による請負契約の締結を禁止したものでございます。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 御説明をいただきました法改正の内容ですね、著しく短い工期による請負契約の締結が法律によって禁じられたと、これは画期的であるというふうに私は受け止めております。建設業の働き方改革に大きな意味を持つ改正であったと、このように受け止めるところでございます。  その上でお伺いいたしますけれども、著しく短い工期の請負契約締結禁止につきまして違反の疑いがある場合は誰がどのような手続を取っていくことになるのかということについて御説明をいただきたいと思います。

長橋和久国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(長橋和久君) お答え申し上げます。  著しく短い工期の請負契約締結禁止規定に違反した場合は、地方整備局や都道府県の各建設業許可部局において建設業法に基づき必要な勧告を行うことになりますが、工期が適正か否かにつきましては、工事の内容や工法、あるいは投入する人材の量などによるため一律に判断することは困難ですので、違反の疑いがある場合には、契約ごとに工期に関する基準を踏まえまして、契約に至るまでの協議状況ですとか過去の同種類の工事の実績や受注者の労働状況などを確認して、勧告の要否を個別に判断していくことになると考えてございます。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 手続的にはそのような流れだと理解をいたしますけれども、そういう手続に入る一つの入口として、私は、駆け込みホットラインという窓口への通告といいますか、そういうものがあるというふうに理解をいたしております。  そこでお伺いするんですけれども、国交省が毎年実施をいたしております下請取引等実態調査におきまして、駆け込みホットラインの認知状況についても調査の対象となっております。認知をしているという方はほぼ四割程度ということになっております。この結果から見て、そもそも問題解決の一つの入口である駆け込みホットラインが十分認識されていないのではないかとも考えるんですけれども、御見解をお伺いしたいと思います。

長橋和久国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(長橋和久君) 委員御指摘のとおり、駆け込みホットラインというのは、法令違反行為の通報窓口として平成十九年度から各地方整備局に設置し、建設業取引の適正化の推進を図るため、あるいはその違反情報の収集の重要なツールとして設置したものでございますが、そのホットラインの設置に当たりまして、ホームページで案内するとか、各団体に通知やリーフレットを配付するとか、毎年秋に建設業取引の適正化推進期間として各種講習会等を行っておりますが、そうした場において周知するとか行ってきましたけれども、委員が御指摘のとおり、下請取引等実態調査における認知状況を見ますと、ここ数年四二%ぐらいでずっと推移してきていると、とどまってきているということでございますので、認知度の一層の向上が私どもとしても課題と認識しております。  今後とも、様々な機会を通じましてホットラインの更なる周知を図っていきたいと考えてございますし、さらに、通報しやすい環境づくりということにも努めてまいりたいと考えております。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 先ほど来から申し上げておりますように、今回の工期設定に関する法定化ということについて極めて重要なものだと思いますので、この工期に関する基準の認知状況を継続的に調査をしていくということが重要ではないかというふうに私は認識をいたしております。  国土交通省の下請取引等実態調査においても工期に関する基準の認知状況を調査の項目に追加すべきではないかと考えておりますけれども、御見解をお伺いしたいと思います。

長橋和久国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(長橋和久君) 委員今御指摘いただいたとおり、国交省では、建設工事における下請取引の適正化を図るために、また、その実態を把握する手段として下請取引等実態調査を毎年実施してございます。  令和二年七月に工期に関する基準が勧告されましたことから、令和三年度の調査では、その工期に関する基準の認知状況自体を委員御指摘のように問う設問はないんですけれども、同基準を参照にした工期設定に関する設問、例えば、工程ごとに必要な日数を明らかにした見積書の活用をしているかどうかとか、工期変更交渉の対応状況がどうだったかとかということを複数問質問追加しまして、元下間の請負契約における工期設定の実態については調査したところでございますが、御指摘の工期に関する基準の認知状況自体を問う設問を調査項目に追加してはという御指摘でございますが、基準の認知の向上につながるということもあるものですから、あることから、来年度の調査に向けまして私どもとしては検討してまいりたいと考えております。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 ありがとうございます。  ここからは、この問題に関連をいたしまして、電力総連の電工部会の調査に基づき質問をさせていただきます。  電工部会は、関電工を始めとする電気工事会社十社の各労働組合で構成する電力総連の内部組織であります。電工部会は、昨年八月から十月にかけまして工期に関する基準についての調査を実施をいたしまして、組合員から三千三百件余りの回答を得ております。  電気工事会社の仕事は、平均的に見れば、配電線工事など電力関係工事が三五%、ゼネコン等からのビル建設等の電気設備工事が六五%、これを電力工事に対して一般工事という呼び方をいたしておりますけれども、電力関係三五%、一般工事が六五%ということになっております。電力関係工事の工期に問題なしとはいたしませんけれども、一般工事の工期により問題があるとの認識で調査をしたというふうに聞いております。  そこで、調査結果を見てまいりますと、工期に関する基準に関して、よく知っていると答えた回答は一四・五%にとどまっております。詳しく知らないが聞いたことはあるという回答が六三・六%、六割を超えているということであります。まあ聞いたことがあるという程度にとどまっておりますので、やはりこの工期に関する基準というものの認知度を上げていく必要があるんではないかなというふうに考えるんですけれども、御見解をお伺いしたいと思います。

長橋和久国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(長橋和久君) 工期に関する基準につきましては、勧告後、関係省庁とも連携しまして、公共工事あるいは民間工事を問わず周知徹底を図っているところでございますけれども、今、先ほど委員御指摘の調査結果をお聞きしますと、まだまだ更なる取組の強化が必要であると認識しております。  このため、今後、リーフレットの作成、配布やセミナーの開催を行うとともに、現在、民間工事における工期の設定状況などにつきまして実態調査を行っているところでございますけれども、その結果が出ましたらそれを踏まえまして、例えば優良事例の作成を行ってくるとかいろんな周知の仕方があると思いますので、その結果を踏まえて、様々な機会を捉えて受発注者双方に対しまして工期に関する基準の周知徹底を図っていきたいと考えてございます。  引き続き、この基準の周知徹底を図るとともに、適正な工期が確保できるよう受発注者双方に働きかけてまいりたいと考えております。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 次に、働いている現場での工期に関する認識についての調査結果でありますけれども、無理のない適正な工期である、やや無理のあるぎりぎりの工期である、無理のある厳しい工期であるという選択肢での質問につきまして、無理のない適切な工期との回答は三六・六%と四割を下回っております。六割はやはり無理があるというふうに回答いたしております。やはり、まだまだ適正工期ということについては実現ができていないという状況でありますけれども、この結果についての受け止めをお伺いしたいと思います。

長橋和久国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(長橋和久君) 委員の御指摘を受けまして、改めて適正な工期の確保について更なる取組の強化の必要があると認識しております。  現在、直轄土木工事におきましては、原則週休二日対象工事として発注するといったことと、地方公共団体に対しましてもこのような取組の周知、普及に努めているところでございます。  また、民間工事におきましては、工期に関する基準そのものの周知徹底に加えまして、建設業者に対しましては、工程ごとに必要な日数を明らかにした建設工事の見積りを行うように指導しているところでございます。  さらに、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、現在、民間工事における工期の設定状況の実態調査を実施してございます。その結果を受けまして、必要な取組をまた進めてまいりたいと考えております。  さらに、来年度は、現在、元請、下請間を対象に実施している契約状況のモニタリング調査というのを実施してございますが、それを来年度は受発注者間にも対象を広げて、必要があれば発注者に対しても注意喚起を行うことも検討をしてまいりたいと考えております。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 電工部会の調査からは少し離れますけれども、著しく短い工期が疑われるとして駆け込みホットラインには何件の通報があったのかということですね、御説明いただければと思います。

長橋和久国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(長橋和久君) 令和二年十月に法が施行された後、著しく短い工期に関する相談、これはホットラインへの相談でございますけれども、確認しましたところ十三件ほどありました。ただ、いずれもその内容をよくお聞きしたところですけれども、相談者が行政による相手方への指導を望まなかったりとか、あるいは事実関係の詳細を確認しようとしたときに、ちょっとそこまではということで応じていただけなかったことがございまして、その十三件に関しまして現時点で勧告に至ったような事案はございません。  今後とも、先ほどホットラインの更に周知ということも御指摘いただきましたけれども、それに加えまして、ホットラインの通報窓口では、従来から通報者に不利益が生じないように明示した上で情報を取るということで周知しておりますけれども、更に、通報窓口の認知向上と併せまして、通報しやすい環境づくりに努めていきたいと考えております。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 その通報が数が多いのか少ないのか、まあ評価の分かれるところですけれども、私はそんなに多くの通報が出てきているわけじゃないということかと思います。それは、やはりなかなか通報しにくい問題であるのかなということを推察するからであります。  そこで、大臣にお伺いしたいと思うんですけれども、電工部会の調査では、今後適正な工期を設定するための課題としては、やはり発注元からの理解が得られないということを数多く意見が上がってきております。さらには、適正工期を確保すると発注元との関係で受注に影響すると、こういう意見もこれ数多く上がっております。内部でも様々な努力をいたしますけれども、やはり発注者の理解、これがやはり鍵になるんだということを調査結果の中でも表れておりますので、行政側からも発注者の理解促進ということを強力に進めていただきたいというふうに思うんですけれども、大臣の御見解をお伺いしたいと思います。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 今の浜野委員との議論をお聞きしながらちょっと思い出したんですが、私、四十数年前に社会人になったのは、建設業に入りました。で、そのときに最初に言われたのは、我々は請負業だけど、これはウケオイと読むんじゃないんだと、ウケマケと読むんだと。施主は絶対だと、施主が設定した工期、これを守るのがまず第一なんだというのを言われたのを覚えておりますし、最初の、まあ一応組合がありましたので組合に入ってメーデーに行ったんですが、メーデーのときに掲げたプラカードが、日曜日は休ませろというプラカードでして、本当に他産業に比べて恥ずかしい思いをしたのを覚えておりますけれども、まさにこの発注者の理解と協力が必要不可欠であるということを、私も本当に今の御議論を聞きながら痛感をした次第でございます。  このため、国土交通省直轄工事において適正工期での発注を徹底するとともに、地方公共団体に対しても繰り返し要請をこれはしていきたいと思っておりますし、また、問題は民間工事なんですけれども、民間工事については、昨年十二月のパートナーシップによる価値創造のための転嫁円滑化会議において、私から民間発注者団体等に対して適正な工期の確保等について協力を要請したところでございまして、今後も様々な機会を捉えて働きかけを行ってまいりたいと思っております。  さらに、工期に関する基準について、リーフレットの作成、配布やセミナーの開催等を行うなど、引き続き受発注者双方に対して周知徹底を図ってまいります。  建設業の働き方改革のために全力を挙げていきたいと決意をしております。

浜野喜史国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 ありがとうございました。  建設業界は、今回の法改正に関して注目して、そして期待もいたしております。ただ一方で、大臣もおっしゃったように、もう数十年にわたって改善されてきていないということもありますので、一方で、そうはいっても難しいんだろうというような思いも現実問題あります。そういう思いをしっかり振り払うように政府としても積極的に御対応いただくことを求めて、質問を終わります。  ありがとうございました。

斎藤嘉隆立憲民主・社民

○委員長(斎藤嘉隆君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午前十一時五十一分休憩      ─────・─────    午後一時開会

斎藤嘉隆立憲民主・社民

○委員長(斎藤嘉隆君) ただいまから国土交通委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、国土の整備、交通政策の推進等に関する調査を議題とし、国土交通行政等の基本施策に関する件について質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

大野泰正自由民主党・国民の声

○大野泰正君 自民党の大野泰正でございます。午後もどうぞよろしくお願いをいたします。  午前中から既に何度も取り上げられておりますが、建設統計の不適切処理問題について、これはもう午前中いろいろお答えいただきましたので要請にしたいと思います。  今回のこの不適切処理問題で国土交通省の信頼が大きく損なわれたということは、皆さん共通の認識だと思います。再発防止と信頼回復に当たっては、外部の方々の意見をしっかりと受け止めていただいて、客観性、実効性のある対策を講じていただきたいと思います。  特に、国土交通省というものは、国土の整備、災害対策や気象情報など、国交省は特に本当に国民の近くで、国民の御理解をいただきながら、信頼の下、協力をしていただいて仕事を進めなくてはならない省庁であります。  今回の問題で、出先機関も多い中、各職場で職員さんのモチベーションが低下しないように、厳しい報告こそいっときも早く共有できる、風通しの良い職場環境を整えていただきたいと思います。  今回の問題でも、根本的問題が何なのかをいま一度しっかりと見極めるとともに、職員さんのメンタルケアに心を配ることが重要であり、全省挙げて国民の信頼回復に努めることをお願いしておきたいと思います。よろしく大臣、お願いいたします。  続いて、現在のロシアのウクライナ侵略によってロシア領空の航空ルートの安全が確保できないため、欧州便に運休やルート変更等大きな影響が出ていることについてお考えを伺いたいと思います。  この点につきましては、今後についても再開は相当厳しいものと考えるのが妥当だと思います。そこで、EU、カナダに続き、アメリカもロシア航空機の領空内飛行の禁止を決定した中、現在政府内で様々な議論がされていることは存じておりますが、日本は欧米とは地政的にこの問題の影響が大きいことを御理解いただいた上で議論を進めていただきたいと思っています。  現在、航空各社は、乗客乗員の命を守るため、自主的な判断でロシア領空を通過するルートについては運休しています。ルート変更により距離や飛行時間がロシアルートよりかなり長くなる南回りルートやアラスカ経由の北極海ルートでは、途中給油が必要であったり、パイロットを始め乗務員の増員が安全上必要になることが生じています。  一枚資料をお示ししましたが、これを見ていただければ、真ん中が今までのロシアのルートであります。あと二つが南回り、北極海回りというものを提示してあります。  このような状況の中で、各社が欧州ルートを継続に一生懸命やっていただいているのは、欧州便というのは、人的往来のみならず、コロナワクチンや医療、医薬品などの輸送を担うという大変重要な役割があるからであります。  特に、小児用ワクチンについては、やっと接種が始まったところで、日本国内には在庫が十分ではない状況であります。運航が滞れば、ワクチン接種スケジュールについて影響が出ることが大変懸念されます。  また、命に関わる手術や治療の方針を決めるために必要なアイソトープ検査に必要なアイソトープ製品については、ヨーロッパの四社しかサプライヤーがおらず、かつ製品の性質上保存が利かないため、航空便での定期的な運送が必要不可欠です。  この二つについては、この地図にもお示ししましたが、ブリュッセル、またフランクフルトなどから輸送してきているのが現状でございます。何としてもこの欧州便の定期的な運航、これは本当に日本国民の命を守るためにしっかりと守っていかなくてはならないということを御理解いただけたと思います。  御存じのとおり、航空各社は元々、長引くコロナ禍により厳しい経営状況が続いています。さらに、今回のウクライナ危機によって追加的に運航経費等が掛かるルートを選択せざるを得なくなっていることも事実です。原油価格の高騰も直撃していますし、国として本当に我が国の航空会社をしっかりと支える姿勢を更に明確に打ち出すことが必要だと思います。それこそが国民の命を守る私たちの義務だと思います。どうか、このワクチンやアイソトープなど、国民の命を守るルート堅持については、航空会社の自主判断ではなく、国としてルート確保と安定運航を支え、国民の命を守っていただきたいと思います。  大臣のお考えをお聞きして、私の質問を終わりたいと思います。よろしくお願いいたします。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) これまで航空会社は、新型コロナウイルス感染症による甚大な影響が長期化している、そしてまた燃料価格が高騰している、それでなくても厳しい状況にあるのに、今回更に、ロシアによるウクライナ侵略による需要の低迷、運航経路の変更など、非常に航空会社を取り巻く経営環境は一段と厳しさを増していると、このように我々も認識しております。  このウクライナ危機の今後の展開や影響は必ずしも容易に見通せるものではありませんけれども、こうした中で航空会社は、ワクチンを含む医薬品、医療機器を始めとして、そして先ほど大野委員おっしゃいましたアイソトープ医療品等、国民生活を支える重要な貨物輸送を担うなど、公共交通機関として社会経済活動を支えるという重要な使命を果たしているものと考えております。  国土交通省としては、航空ネットワークが社会経済活動の維持にとって必要不可欠なものであるとの認識の下、こうした航空会社の苦境やそれを乗り越えようとする御努力を受け止めつつ、航空ネットワークを維持確保する観点から、引き続き、機動的に航空会社に対する支援の在り方について検討し、適切に対処していきたいと決意をいたしております。

大野泰正自由民主党・国民の声

○大野泰正君 ありがとうございます。  よろしくお願いを申し上げ、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

足立敏之自由民主党・国民の声

○足立敏之君 自由民主党の足立敏之でございます。  本日は、斉藤国土交通大臣の所信演説に対しまして質問の機会を与えていただきまして、斎藤委員長や理事の皆さんに感謝を申し上げたいと思います。  私は、建設省、国土交通省で長らく勤務をし、インフラ整備や防災、建設産業の振興など取り組んでまいりました。本日は、そうした経験を踏まえまして質問をさせていただきます。よろしくお願いいたします。  まずは、ウクライナの問題です。  ロシアによるウクライナへの侵攻、侵略は、国際法の違反であり、国連憲章の重大な違反でもあります。速やかな平和の実現のために、政府においては国際社会とも連携して厳格な対応を行うことを要請したいと思います。  また、大野理事からもお話ございましたけれども、国土交通省におきましても、空路や海路の安全確保を始め、必要な対応をしっかり取っていただくようにお願いしたいと思います。  次に、建設工事の統計調査の問題でございますが、大野理事、各委員からも御指摘ございましたけれども、国民の信頼を損なう、あってはならないことでありまして、できるだけ早く遡及改定、復元などを行って国民の疑念を晴らしていただきたい、そのように思います。私は、先ほどお話ありました、国土交通省で長らく勤務をした立場ですけれども、こうしたことが二度と起こらないよう猛省を促したいと思います。斉藤大臣にはくれぐれもよろしくお願いしたいと思います。  それでは、質問に入らせていただきます。  最初に、新型コロナウイルスの問題について伺いたいと思います。  まずは、これまでに新型コロナウイルスによってお亡くなりになられた方々に謹んで哀悼の意を表しますとともに、被害を受けられた皆様に心からお見舞いを申し上げます。また、建設分野や物流・交通分野を始め、国民の生活を支えるため様々な現場で新型コロナウイルスと闘っておられます全てのエッセンシャルワーカーの皆さんに心から敬意と感謝を申し上げたいと思います。  この新型コロナウイルスの現状については皆さん御承知のとおりでございますけれども、建設産業にどのような影響を与えているのか懸念されます。新型コロナウイルスの感染の初期におきましては、建設産業の中には一斉に現場を閉所した企業もありましたけれども、そうした動揺が広がりました。今回はそこまでの対応はないようなんですけれども、その辺の状況がやはり不安視されます。  新型コロナウイルスが建設産業にどのような影響を与えているのか、不動産・建設経済局長に伺いたいと思います。

長橋和久国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(長橋和久君) 建設業は、新型コロナウイルス感染症対策においていわゆるエッセンシャルワーカーとして位置付けられておりまして、また災害時には地域の守り手として活動することが求められております。  建設業における新型コロナウイルス感染症の影響として、まず施工の面では、今年二月に実施した調査では、工事が一時的に中止したという事例は見受けられるものの、工期延長が生じるとかという大きな、ほとんど工事の実施に与える影響は限定的であったというふうに認識してございます。  一方で、経営面で見ますと、今年一月の売上げがコロナ前の二〇一九年一月比で二〇%以上、二割以上減少した事業者が約一〇%ということになっておりまして、引き続き新型コロナウイルス感染症による影響を注視していく必要があると考えております。

足立敏之自由民主党・国民の声

○足立敏之君 ありがとうございました。  現時点では大きな影響は発生していない、そのように受け止めていいのかと思いました。安心をいたしました。  さて、人材確保の問題で技能実習生など外国人労働者の受入れが進められていますけれども、新型コロナウイルスの影響でなかなかうまく進んでいない、そういった話も建設業の皆さんから伺います。特に、新たな外国人技能実習生の入国が新型コロナウイルスの影響で停滞していて、労働力不足で困っている企業もあるというふうなことも伺っております。  コロナ禍の中、技能実習生など外国人労働者の受入れを今後どのように進めていくのか、不動産・建設経済局長に伺いたいと思います。

長橋和久国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(長橋和久君) いわゆる水際対策によって外国人の新規入国が制限されてきたことに伴いまして、今委員御指摘のように、技能実習生等の入国ができないことにつきまして建設業界としても早期に受入れを希望するなど、様々な御意見があることは承知してございます。  今般、いわゆる水際対策に係る新たな措置によりまして外国人の新規入国制限の見直しがなされたところですが、国土交通省といたしましても、建設業界の声をよく聞きながら関係省庁と連携し、外国人材の円滑な受入れに向けて必要な対応をこれからも行ってまいりたいと考えております。  なお、国土交通省では、受け入れた後の外国人技能者の適正な就労環境が確保されるよう、建設分野独自の措置として、受入れ企業に対し日本人と同等以上の報酬の安定的な支払や建設キャリアアップシステムへの登録を義務付けるなどの取組を進めております。  今後とも、受入れ企業と外国人材の双方が安心して雇用、就労できる環境整備を進めてまいりたいと考えております。

足立敏之自由民主党・国民の声

○足立敏之君 ありがとうございました。  送り出しを行う国や受入れ側の建設業の皆さんが困らないように何とかお願いをしたいというふうに思います。よろしくお願いしたいと思います。  次に、新型コロナウイルスのワクチン接種について伺いたいと思います。  建設業界では、一回目、二回目の接種の際に大規模な職域接種を実施していただきました。住宅産業でも同様の取組をしていますけれども、建設分野のワクチン接種がそういったことでかなり進んだんではないかというふうに思っています。  三回目のワクチン接種における職域接種の調整状況について、不動産・建設経済局長に伺いたいと思います。

長橋和久国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(長橋和久君) 先ほども答弁申し上げたとおり、建設業はいわゆるエッセンシャルワーカーとして位置付けられておりますので、委員もさっき御指摘ありましたように、初回の接種、一回目、二回目のときから、国土交通省としても積極的な対応を建設業界に呼びかけ、速やかな情報提供や丁寧に相談対応を行うようにしまして、ワクチン接種が円滑に進むよう関係機関との調整に努めてまいりました。  建設業界においても、当初から各団体が会員企業に対する職域接種の協力依頼ですとか、あるいは取組の先進事例の紹介を展開することによりまして、職域接種の促進に意欲的に取り組んでいただいてきたところでございます。  御指摘の第三回目の接種につきましては、今年二月七日の総理指示を踏まえまして、関係業界に対しまして、初回接種を行っていた企業等への三回目接種の協力依頼や、あるいは可能な限り日程の前倒し接種の協力依頼をしているところでございまして、私自身も関係建設業団体に直接、ワクチンの早期接種の協力依頼を行ってまいりました。  こうした協力依頼を受けまして、例えば大手の建設企業を始め三回目接種に取り組む企業が出てきておりますし、可能な限りの前倒し接種ということで日程を早めていただいた企業も複数あるなど、建設業においても着実に職域接種におけるワクチン接種が進んでいるところです。  今後とも、職域接種を行う企業等に対して必要な情報提供などを行いまして、可能な限り速やかに職域接種が進むよう取り組んでまいりたいと考えております。

足立敏之自由民主党・国民の声

○足立敏之君 ありがとうございました。  いずれにいたしましても、一日も早く従来の社会活動が取り戻すことができるように、しっかり対応していただくようにお願いをしたいと思います。  それでは次に、建設分野の賃金の引上げについて伺いたいと思います。  岸田総理は、総裁選の際に令和版所得倍増を公約として掲げ、賃金アップを強く訴えられました。まず、日本の賃金レベルを諸外国と比較してみたいと思います。日本の平均賃金は、お手元の資料一、配付させていただきました資料一に示しましたけれども、OECD諸国の中でも下位に位置しておりまして、お隣の韓国にも後塵を拝しているような状況でございます。  資料二の方も御覧いただきたいんですが、横軸がこの二十年間の公共投資の伸び、日本は半減していますので〇・五の辺りにあります。縦軸がGDPの伸びで、公共投資を伸ばした国はGDPも大きく伸ばし、経済成長をしているのが見て取れると思います。  一方、日本は、公共投資を減らし、GDPも先進国の中で珍しく伸ばすことができない国であります。公共投資を進めてきた国は経済成長をしていますが、公共投資をおろそかにしてきた国は経済成長できていない、そういったことがこの図から分かるのではないかというふうに思います。日本は、この二十年間公共投資をおろそかにしてきたツケが表れており、その結果、賃金もアップしていない。一方、韓国は、公共投資を伸ばし経済成長をしており、賃金も伸ばしている、そういう状況にある、そのように思います。  一方、建設産業について見ますと、次は資料三でございますけれども、現状でも賃金は全産業平均の八割程度と低い水準にあり、賃金アップが急がれます。  斉藤大臣は二月の二十八日に、日建連、日本建設業連合会、全建、全国建設業協会、そして全中建、全国中小建設業協会、建産連、全国建設産業団体連合会の関係四団体と意見交換を行い、三%の賃金アップということで合意されたというふうに伺いました。とても大事なことだというふうに思っています。  日本の賃金水準、とりわけ建設産業の賃金水準につきまして率直にどのように感じておられるのか、かつて建設会社にもおられたと言っておられました斉藤国土交通大臣に見解を伺いたいと思います。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 率直にどのように感じているかという御質問ですので、率直に、最近この表ではぐんと伸ばしてきているんですが、私がおりました、また私の個人的な話になって申し訳ないんですが、四十年前に比べると随分低くなっているというふうに感じております。社会的、相対的にですね。  私、新入社員で入って現場研修に行ったわけですが、大体土曜の夜は職長さんが、鉄筋工ですとか型枠大工さんとか職長さんが、我々建設会社の社員若いのをつかまえて、どうせおまえたちはお店から大した給料もらっていないんだろうと、だから今晩俺がおごってやると言って、職人さんたちにごちそうになっていました。今はそんなことはなくなったそうです。それだけ待遇が悪くなっているんだろうなということは実感を、率直にこのように感じております。  ちょっと、それだけでいいのかもしれませんが、ちょっと用意した答弁がございますのでさせていただきますと、建設業の賃金水準については、九年前より国土交通大臣と建設業四団体のトップが定期的に直接意見交換を行うなど官民一体となって賃金引上げの取組を行い、直近六年間で年平均二・七%の賃金上昇を実現しました。しかし、建設業の賃金は他産業に比べまだまだ低い水準にあり、賃金引上げの取組は道半ばであると感じております。足立委員仰せのとおりでございます。  このため、昨年十二月のパートナーシップによる価値創造のための転嫁円滑化会議等において、私から民間発注者団体等に対して、適正な請負代金の設定等について協力を要請いたしました。また、今月から適用する新たな公共工事設計労務単価については、十年連続となる引上げを行いました。  さらに、先ほど足立委員おっしゃっていただきました、先月二十八日に開催した私と建設業団体との意見交換会においては、本年はおおむね三%の賃金上昇の実現を目指して、全ての関係者が可能な取組を進めることを申し合わせたところでございます。  引き続き、ダンピング対策の徹底や建設キャリアアップシステムの普及促進など、賃金引上げに向けた取組を官民協働で全力で進めてまいりたいと決意しております。

足立敏之自由民主党・国民の声

○足立敏之君 ありがとうございました。  大臣のお言葉に大変意を強くいたしました。大臣のリーダーシップでしっかり建設産業の賃金アップを実現できるようにお願いをしたいというふうに思います。  さて、こうした状況の下で、財務省主導で、直轄工事の入札に当たりまして賃金の引上げ、すなわち賃上げを総合評価落札方式の加点要素とする取組を進めると、昨年十二月に発表がありました。大企業は受給者一人当たり三%、中小企業は給与総額一・五%、それ以上の賃上げを表明した企業に五%の総合評価落札方式の加点を与えることとしています。  当初は、このような取組に対しまして、建設産業は災害や大雪の影響などで賃金の年変動が大きいために、賃上げに対して総合評価で加点するのは問題があるという声が上がりました。本日御出席の佐藤信秋先生、あるいは私にもそういう声が直接届いております。確かに、災害が発生した年には超過勤務が激増するため、給与総額がアップします。しかし、翌年は元に戻って、給与総額が減少してしまいます。そんな状況下では賃上げの表明は難しい、そんな声がありました。  また、高齢者が退職して新規採用の職員に交代する、そういうような局面でも給与総額は減少するので、そのタイミングで賃上げ表明は難しいんだと、そういった声も伺っています。  私からもそういった声を、佐藤先生からもそうですけれども、国土交通省に伝え、それを受けて、賃上げの評価を柔軟に行う運用を財務省と国交省とでおまとめをいただいた、そのように認識してございます。  その制度の概要と今後の取組につきまして、財務省主計局の奥次長に見解を伺いたいと思います。

奥達雄財務省主計局次長

○政府参考人(奥達雄君) お答え申し上げます。  お尋ねの制度を活用いたしまして落札をされた事業者の賃上げ実績を確認するに当たりましては、例えば、先ほど先生おっしゃいました、大企業三%、中小企業一・五%といった加点基準、これと実質的に同等の賃上げを実施したと認められる場合には、当該事業者は賃上げの目標を達成したものとして取り扱うことといたしてございます。  この実質的に同等の賃上げであるかどうかを判定する基準につきましては、関係者の御意見なども踏まえた上で、具体的なケースを想定して考え方を整理した財務大臣通知を本年二月八日付けで各府省に対して発出をいたしましたところでございます。  この通知におきましては、例えば各事業者の賃上げ率を算定する際に、中小企業についても一人当たりの平均受給額を基準とすることが可能であることや、また従業員の年齢構成の変化や働き方改革への取組状況などによる影響も考慮し、大企業、中小企業問わず、新規採用者や退職者を除く継続雇用従業員への支給額を基準とすること、あるいは残業代やボーナスを除いた基本給のみを基準とすることなど、各事業者の実情に応じて基準を選択することが可能であることを明確化いたしましたところでございます。  財務省といたしましては、本制度ができるだけ多くの事業者の方々にとって賃上げ表明を行う一つの契機となることを期待するとともに、今後、実際の運用状況も見ながら、関係者の方々の御意見を伺いつつ適切な制度運用に努めてまいりたいと考えております。

足立敏之自由民主党・国民の声

○足立敏之君 ありがとうございました。  御答弁に今ございましたけれども、財務大臣通知で具体的な事例示して御説明いただいたということでございます。賃上げ評価を柔軟に行う、そういう運用の方向性がそれで示されまして、今お話のありましたとおり、継続雇用している方々を対象とすることも可能とするとか、基本給、これを対象とすることも可能とするとか、賃上げに一生懸命真摯に取り組んでいる企業の皆さんがしっかり取り組める多様な物差しを認める方向を示していただけたんではないかというふうに思っています。  これを機に、建設業でもこの制度をおおむね受け入れていただける方向になってきたと、私も、佐藤先生も当然そうだと思いますが、感じております。財務省の御決断には感謝をしたいというふうに思っております。今後とも、賃上げの宣言が行いやすい運用に努めていただくように是非ともお願いしたいと思います。  一方、国土交通省も、こうした総合評価の取組を財務省と進めるとともに、賃上げに向けた様々な環境づくりに努めていただいております。直轄工事の入札契約などの面でどうした取組を行っているのか、廣瀬技術審議官に伺いたいと思います。

廣瀬昌由国土交通省大臣官房技術審議官

○政府参考人(廣瀬昌由君) お答えいたします。  企業における賃上げの取組を促すため、今ほど説明がございました政府全体で行っております総合評価における加点措置につきましては、財務省からの御答弁にございました賃上げ実績の確認における柔軟な対応を速やかに地方整備局等を通じて建設業の皆様に周知したところでございます。さらに、建設業界の皆様からの御質問にお答えし、御意見を受け止めるため、本省と地方整備局等に問合せ窓口を設置したところであり、引き続き財務省とも連携して適切な対応に努めてまいります。  また、発注者としては、建設現場に従事する方の賃金水準確保につながるよう、適切な予定価格で発注することが重要と考えております。このため、国土交通省では、改定された公共工事設計労務単価等を今月から適用するとともに、一般管理費等、一般管理費等率といった積算基準や各種の歩掛かりも改定し、来年度から適用することとしております。さらに、ダンピング対策も重要であり、低入札価格調査基準の計算式も改定を行い、来年度から適用してまいります。  賃上げの実現に向け、国土交通省としても引き続き適正な予定価格での発注等に取り組んでまいります。

足立敏之自由民主党・国民の声

○足立敏之君 ありがとうございました。  今具体的な御説明ありましたが、設計労務単価あるいは調査、設計業務の技術者単価などについてのアップ、大変有り難いというふうに思っております。それから、特に一般管理費率について見直しをしていただいたということも、これは本社経費、そういったものにつながっていくものですので、技術者だけではなくてそういった方々の給与という面でも非常に貢献できるというふうに思っておりまして、その取組には感謝を申し上げたいと思います。また、低入札価格調査基準の計算式のお話もありましたけれども、これまで建設業の皆さんから非常に強い要望をいただいていた項目でございまして、この点も心から感謝を申し上げたいと思います。  これからも賃上げに関する総合評価についてしっかりフォローを行っていただいて、財務省、国交省でしっかりと連携していただいて、大きな問題が発生しないように、しっかりきめ細かく対応していただくようにお願いしたいと思います。  なお、低入札調査基準価格のアッパーの〇・九二を〇・九五にアップさせることにつきましても、建設業界からは強い要望が引き続き出ております。恐らく、当面は予定価格をアップさせ工事価格を引き上げていくための取組を進める、そちらが優先されるというふうに思いますけれども、今後とも引き続き御検討をお願いしたいというふうに思います。  こういう措置を講じますと、当然のことながら発注金額はアップしていきます。そのため、そのアップ分に相当する金額について公共事業予算を拡大する必要が出てくるというふうに思っています。資料五の方に公共事業予算の推移を示させていただいておりますけれども、賃金アップを進める中では、これが右肩上がりにずっとなっていかないといけないと思いますし、公共事業予算はそれが上がらない限り実質的には減少する、そういうことになると思います。  我が国の大切な地域の守り手であり、インフラ整備あるいは維持管理の担い手でもある建設産業が今後とも持続的に発展していくためには、賃上げに呼応した公共事業予算の拡大が不可欠だというふうに考えております。  建設産業の賃金アップが実効性を持って行われるために公共事業予算の拡大が不可欠と考えますけれども、斉藤大臣の御見解を伺いたいと思います。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 足立委員おっしゃるように、建設産業の処遇改善を図るためには、今後の公共事業予算の安定的、持続的な確保について十分な見通しを持てるということが重要だと思っております。アップと見通し、両方必要だと思います。  政府におきましては、防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策の二年目としての予算等を令和三年度補正予算で確保するとともに、令和四年度当初予算についても前年度を上回る公共事業予算を確保し、御審議いただいているところでございます。  今後とも、建設産業における賃上げなどの処遇改善に向けた取組を進めるとともに、必要かつ十分な公共事業予算の安定的、持続的な確保に全力で取り組んでいきたいと決意しております。

足立敏之自由民主党・国民の声

○足立敏之君 ありがとうございました。建設産業に大変お詳しい斉藤大臣にこれからもしっかり期待させていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。  次は、昨年の災害について質問に移らせていただきたいと思います。  昨年は七月に熱海の土石流災害により甚大な被害が発生しました。私も直ちに現地に伺いまして、その深刻な状況を見させていただきました。お亡くなりになられた皆様の御冥福を謹んでお祈りを申し上げますとともに、被害に遭われた全ての皆様にお見舞いを申し上げたいと思います。  あのような災害が再発することがないように何とかお願いをしたいというふうに思いますが、そのような観点から、国交省では、盛土を規制する法律の改正、これを今国会で準備されていると伺っておりまして、大変心強く感じております。  盛土の規制につきましては法案の審議の際に別途議論させていただくこととしたいと思いますが、実際に土石流で被害を受けた現地の復旧復興もこれは本当に急がなくちゃいけない大事なことでありまして、土砂災害の危険性を早急に取り除くための対策が急がれるというふうに思います。  熱海の土石流について復旧復興が現在どのように行われているのか、水管理・国土保全局長に伺いたいと思います。

井上智夫国土交通省水管理・国土保全局長

○政府参考人(井上智夫君) 熱海市における甚大な土石流災害が発生した渓流沿いでは、早期の復旧復興と生活再建が求められています。土石流災害が発生した地点では更なる土塊の崩落による二次災害のおそれがあり、危険除去のためには厳しい施工条件で高度な技術を駆使して工事をする必要がありました。  このため、被災直後に静岡県から国土交通省に対して、国直轄で工事を実施するよう要請がありました。この要請を受け、国土交通省では、工事を迅速かつ効率的に進めるため、工事監督や関係機関調整等を担当する熱海緊急砂防出張所を新規に設置するとともに、既設砂防堰堤の除石及び新たに砂防堰堤一基の整備を実施することとしました。  まず既設砂防堰堤の除石に先行的に取り組むこととしましたが、現場へのアクセスが困難なことから、ヘリコプターによる建設機械を搬入するとともに、崩落の危険性が残っていることから無人化施工を行いました。また、二十四時間体制で施工した結果、昨年末時点で除石を完了しました。新設する砂防堰堤については年明けから工事に着手しており、令和四年度中に完成する見通しです。  引き続き、国土交通省の現場力を総動員して、一日も早い被災地の復旧復興に努めてまいります。

足立敏之自由民主党・国民の声

○足立敏之君 ありがとうございました。  国が乗り出していただいて、直轄で復旧に当たっていただいていることに感謝を申し上げたいというふうに思います。今後とも早期復旧に全力を尽くしていただきたい、そのように思います。  ちょっと時間の関係で通告の順番を少し変えまして、次は道路についての御質問をさせていただきたいと思います。  八月以降続きましたこれまで経験したことのないような異常な長雨、これによりまして、出雲市の多伎町で、国道九号とJR山陰本線が地すべりで長期間通行止めとなる被害が出ました。また、宮崎県の宮崎市でも、直轄管理している国道二百二十号とJR日南線が地すべりで長期間通行止めとなる被害が発生をいたしました。いずれも現場に伺わせていただきましたけれども、地域の建設業の皆さんが本当に懸命に復旧活動に励んでおられました。その点につきましては心から感謝を申し上げたいと思います。  このうち出雲市の方は、国道九号と並行する山陰自動車道が供用済みであったことから、物流面への影響は最小限に抑えられたというふうに聞いております。一方、宮崎の方は、迂回路となるべき東九州自動車道が地質の問題で整備が遅れておりまして未開通であった、そのために迂回ルートがかなり遠回りで大きな支障を生じたというふうに伺っています。  こうした迂回に支障のある通行止めの被害というのは、例えば岐阜県の下呂市の国道四十一号だとか長崎県長崎市の野母崎半島、あるいは下北半島の国道二百七十九号、こういった、高速道路だけではなくて地方の道路でもたくさん発生しています。日頃から迂回路、すなわちリダンダンシーの確保が大切だというふうに感じます。  今回の国道九号、国道二百二十号等の通行止めの状況を踏まえれば、同様の課題がある地域ではあらかじめしっかりとした迂回路を確保して通行止めを回避しておくことが大事だというふうに思いますけれども、道路局長の見解を伺いたいと思います。

村山一弥国土交通省道路局長

○政府参考人(村山一弥君) お答えします。  災害の多い我が国では、迅速な救援活動や復旧活動などを支えることに加えまして、災害による社会経済活動への影響を最小化するためにも、道路ネットワーク全体を強化することが重要であると考えてございます。  委員御指摘の宮崎県宮崎市の国道二百二十号につきましては、昨年九月の台風十四号によりまして被災しまして一か月間全面通行止めとなったところでございまして、この際、宮崎市と日南市を結ぶ東九州自動車道が未開通であったため、山側の県道等への迂回が必要となったところであります。この結果、移動時間が増加して利用者の皆様に御不便をお掛けしたと承知しております。  一方、委員御指摘のとおり、島根県出雲市の国道九号につきましては、二か月間、約二か月間全面通行止めとなりましたが、並行する山陰自動車道が開通をしておったために迂回が発生しませんで、社会経済活動にも大きな影響が発生しなかったと承知をしてございます。  このように、災害時のリダンダンシーを確保することは重要でございます。防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策におきましても、高規格道路のミッシングリンクの解消であったり、高規格道路と直轄国道のダブルネットワーク化などによる道路ネットワークの機能強化対策が位置付けられているところでございます。  国土交通省では、地方自治体による国土強靱化地域計画に基づく災害時に地域の輸送を支える道路の整備につきまして防災・安全交付金を重点配分し、その整備を進めているところでございます。  国土交通省としましては、五か年加速化対策の予算等も活用しながら、災害時における迂回路等を含めまして、道路ネットワークの機能強化を推進してまいります。

足立敏之自由民主党・国民の声

○足立敏之君 ありがとうございました。  事前の防災対策、これが非常に重要でございますので、よろしくお願いしたいと思います。  ちょっと個別の話になりますが、ふだんは余り災害の発生していない青森県の下北地方でも今回、昨年は大きな被害が出ています。  青森県のむつ市大畑地区というところで九月に、台風九号から変わった温帯低気圧、これによりまして大雨となりまして、既往最大、これまでの最大が二十四時間雨量百五十九ミリだったのに対しまして、二倍を超える三百六十九ミリの大雨を記録しました。このため、むつ市大畑町の国道二百七十九号の小赤川橋という橋ですけれども、お手元の資料、一番最後のページに載っけてありますけれども、非常に流木とか大量の土砂が出てきて、橋が落橋しております。これによりまして、周辺の家屋も七棟全壊しておりました。もう少し西側の風間浦村というところでは、国道沿いの八か所で大規模な土砂崩れが発生しておりまして、この辺り十二キロぐらいの区間で通行止めとなって、七日間にわたり八百名を超える方々が孤立状態になったというふうに伺いました。  私も現地に伺わせていただきましたが、この落橋した小赤川橋というのは、国土交通省の東北地方整備局が仮橋を三日で架けたというふうに伺いました。何とか片側交互交通を確保したということであります。地元の宮下さんというむつ市長さんからは、しもきた国土交通三日橋というふうな命名がなされて、橋のところに紙が貼ってありましたけれども、大変地元の方々は感謝しておられました。  国交省がテックフォースを派遣してそういう対応をしていただいたことについても感謝がありましたし、さらに地元の要望としては、その小赤川橋の復旧を国によってやってほしい、こんな難しいものはないというお話ありましたし、迂回路がないこの国道二百七十九号なもんですから、地域住民の生活や産業を支えるための命の道としてのバイパスの整備もお願いをしたいということで、強い要望がありました。  この点につきまして、道路局長の御見解をお伺いしたいと思います。

村山一弥国土交通省道路局長

○政府参考人(村山一弥君) お答えします。  国道二百七十九号は、青森県の下北半島地域を通る唯一の幹線道路として地域の皆様の生活に欠くことのできない重要な道路でありまして、青森県が整備、管理をしております。  委員御指摘の青森県大間町からむつ市間の山側のバイパスにつきましては、青森県が平成二十四年度に策定した下北地域広域避難路確保対策の中で位置付けられているものと承知をしてございます。現在、その一部である木野部工区、延長二・二キロメートルにつきまして、令和二年度から青森県が社会資本整備総合交付金を活用し整備を進めているところでございます。また、残る未着手区間につきましては、青森県が学識者を含めた検討会を立ち上げ、具体的なルート、構造の検討に今後速やかに着手していく予定であると聞いております。  国土交通省といたしましては、迂回ルートの確保が重要と考えております。今後の青森県の検討状況や要望を踏まえながら適切に支援を行ってまいりたいと考えております。

足立敏之自由民主党・国民の声

○足立敏之君 大事な道ですので、是非ともよろしくお願いしたいと思います。  続きまして、昨年の水害についてお聞きしたいと思います。  昨年、鹿児島の川内川の出水についてちょっとお聞きしたいんですけれども、川内川の流域では、梅雨前線に伴い線状降水帯が発生したことによりまして、七月の十日前後ですけれども、大雨特別警報が発令され、大災害が発生した平成十八年の豪雨災害に匹敵する雨量が降りました、記録されました。しかし、内水による浸水被害が発生したものの、幸い、以前のような、平成十八年のような大きな被害は出なかったというふうに承っております。  これは、平成十八年の豪雨災害を受けまして、鶴田ダムの再開発、洪水調節容量を増やす再開発、それから曽木の滝とか推込という二本の分水路の整備、堤防の整備、輪中堤の整備、河床掘削、昨年成立した流域治水関連法に基づく流域治水の考え方の先駆けとなるようなあらゆる河川整備手法を駆使して、約一千百億と聞いておりますけれども、大きな事業費も投入して大規模な河川改修を行ってきた、そういう成果だというふうに考えています。  なお、再開発が行われました鶴田ダムにつきましては、七月十日の午前八時半のダムへの最大流入量を約二割に低減させ下流に放流した、下流の宮之城地点で水位は三・四五メーターほど低下した、そのように聞きました。そうした様々な効果で今回下流の被害が軽減されたということでございます。  これまで行ってきた河川改修等の効果は大きかったというふうに思いますけれども、水管理・国土保全局長の見解をお伺いしたいと思います。

井上智夫国土交通省水管理・国土保全局長

○政府参考人(井上智夫君) 委員御指摘のとおり、川内川では、平成十八年七月に発生した激甚な災害を踏まえ、再度災害を防止するため、約二百万立方メートルの河道掘削、約十六キロメートルの堤防整備、二か所の分水路整備等、全川にわたって河川整備を実施しました。また、鶴田ダムにおいては、ダムを運用しながら放流設備を増強するダム本体の改造工事を行い、治水容量を約二千三百万立方メートル増やしました。さらに、平成三十年度からは、防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策も活用し、本川や支川羽月川などで約百三十万立方メートルの河道掘削等を追加実施しました。  このような中で迎えた令和三年七月の大雨では、鶴田ダムにおいて治水容量を増強したため、満水位まであと約六メートルに迫りましたが、緊急放流をすることなく下流に流す水量を低減させることができました。その結果、平成十八年七月と同程度の降雨があったにもかかわらず、これまでに整備をしてきた治水施設の効果により、国管理区間では水位を低下させることができ、氾濫が発生することはなく、犠牲者も生じませんでした。内水氾濫は発生しましたが、浸水戸数が約二千三百五十戸から約百四十戸に減少するなど、大きな効果がありました。  今後、このような治水対策の効果について幅広く周知し、防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策の推進に努めてまいります。

足立敏之自由民主党・国民の声

○足立敏之君 ありがとうございました。  もう一問御質問させていただきますが、昨年の長雨なんですけれども、二百名を超える犠牲者の出た平成三十年の西日本豪雨災害、雨の総量ではそれに匹敵するというふうに伺いました。資料六にそれはお示ししてございますけれども、昨年のその長雨による災害について、平成三十年の西日本豪雨災害と比較してどのように水管理・国土保全局として評価しているのか、御質問させていただきたいと思います。

井上智夫国土交通省水管理・国土保全局長

○政府参考人(井上智夫君) 治水対策については、災害を未然に防ぐ事前防災対策とそのスピードアップが重要です。平成三十年の西日本豪雨を契機に、三年間にわたって河道掘削や樹木伐採を重点的に実施してまいりました。その結果、令和三年八月の大雨では、西日本豪雨と同規模の降水量を記録したにもかかわらず、氾濫等が発生した河川数が三百十五河川から八十八河川に、そのうち、甚大な浸水被害を生じる可能性が高い堤防の決壊は三十七か所から三か所に大幅に減少するなど、対策の効果が確実に発現されました。一方、中小河川における氾濫被害や内水被害の発生、特に一度のみならず繰り返し浸水被害が発生する地域があるなど、更なる対策の必要性が明らかになりました。  このため、まずは防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策も活用し、中小河川も含めて、河道掘削や樹木伐採を強力に推進してまいります。さらに、近年、内水被害が頻発している中上流域や支川合流部における対策として、流域のあらゆる関係者と協働しながら、遊水地や輪中堤、雨水貯留施設や排水ポンプ等の整備を進めてまいります。  今後とも、こうした流域全体を俯瞰した流域治水を本格化し、水災害に強い国土づくりにスピード感を持って全力で取り組んでまいります。

足立敏之自由民主党・国民の声

○足立敏之君 ありがとうございました。  防災・減災、国土強靱化、改めてとても大事なことなんだというふうなことを認識をいたしました。事前に防災対策をしっかり講じていくことが大事ですので、引き続き水管理・国土保全局長にはよろしくお願いしたいと思います。  以上で質問を終わります。ありがとうございました。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 公明党の伊藤孝江です。よろしくお願いいたします。  まず、雇用調整助成金の関係で大臣にお伺いをいたします。  国交省が所管される業界は幅広く、裾野が広いと。雇用調整助成金によって何とか雇用を維持されている企業がたくさんあると承知をしております。二月二十五日の予算委員会でも取り上げさせていただいたんですが、現在、六月まで現状の措置を維持する旨の決定をいただき、その決定を受けて、バス、ハイヤー、タクシー、ホテル、旅客船、空港、定期航空の関連団体など国交省所管の業種、特に観光や交通事業の皆様が安堵の声を私の方にも直接届けてくださっております。  本来であれば、この雇用調整助成金を使わずに済む状況になるということがもちろん大事でありますし、個人的には、感染状況も注視しつつ、新たなるGoToトラベルの実施も早期に具体的に検討いただきたいというふうにも考えております。ただ、引き続きこの雇用調整助成金が必要な状況であれば、早め早めに関係省庁に雇調金措置の延長を求めるなど、国交省としてのスタンスを明確にしていただきたいと。  あわせて、コロナ禍にあって、感染の収束後に備え懸命に踏みとどまっておられる関係業界に、是非激励の言葉をいただきたいと思います。  大臣、よろしくお願いいたします。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 今年の一月以降、新型コロナの感染が再び全国的に拡大し、多くの地域でまん延防止等重点措置が実施され、人々の移動や旅行には大きな影響が生じております。また、昨今の原油価格の高騰もあり、国土交通省関係事業者、とりわけ交通、観光関係事業者は引き続き厳しい経営環境に置かれております。  公共交通は人々の暮らしや地域経済を支える不可欠なインフラであり、観光は地域の再生、活性化の鍵を握る重要な役割を担っています。他方、これらの人材を一たび失えば、再び確保し育成するのには多くの時間とコストが掛かってしまいます。このため、コロナ禍からの、コロナからの需要回復に備え、地域経済を速やかにかつ着実に回していく上で、これらの事業者の雇用を維持することは極めて重要であります。  国土交通省としましては、特に業況が厳しい企業等に適用されている雇用調整助成金の特例措置の継続についてこれまで厚生労働省への働きかけを行ってまいりましたが、二月二十五日に当該特例措置を六月末まで延長することが決定されたところです。この六月末までの延長については、我々国土交通省、真っ先に関係業界の方から声を上げて、声を上げたと、このように考えておりますし、これからも早め早めに手を打っていきたいと思います。  国土交通省としては、新型コロナの感染状況等を踏まえながら、関係事業者の事業継続と雇用の維持を図るべく、関係省庁とも連携しつつ今後もしっかりと取り組んでまいります。雇用の維持、頑張ってまいりますので、関係業界の方頑張っていただきたいと、このように思っております。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 ありがとうございます。  次に、テーマを変えまして、今回、大臣所信に交通の安全、安心が掲げられております。主に通学路における効果的な交通安全対策を推進するというふうに言及がされております。  私も地元で、兵庫県の道路標識・標示業協会の皆様から、通学路にかかわらずですが、標識、区画線、カーブミラーなどの安全対策などの交通安全施設について学び、また意見交換もさせていただきました。その中で、今日は道路区画線について質問をさせていただきます。  この道路区画線には、車道中央線、車線境界線など八種類ありまして、国、県、市、NEXCOなど道路管理者によって設置がされております。この道路区画線の管理目安が現状は未整備であるということに加え、近年、この道路区画線の更新の予算が十分に確保されてこなかったという状況の中で、整備状況が低水準となっています。  まず、この国管理道路について、道路区画線の管理、現状どのように行われているかということについてお伺いをいたします。

村山一弥国土交通省道路局長

○政府参考人(村山一弥君) お答えします。  道路の区画線につきましては、高速道路から市町村が管理する道路まで、求められる管理水準に大きな差がありますほか、交通量や路面の除雪の頻度といった状況によっても劣化の状況が大きく違いが出てまいります。このため、全国一律の管理基準は定めてございません。  例えば、直轄国道におきましては、日常的なパトロールの中で、特に除雪の終わった春先に目視によりまして区画線の状況を確認し、白線の視認性が低いと感じられるところを対象としまして順次引き直しを実施しているということでございまして、その他の道路につきましても同様に道路管理者が道路の状況に応じまして対応していると、このように承知してございます。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 ありがとうございます。  今、現状について御説明いただきましたけれども、区画線の管理目安が未整備であると、その中で実情に応じて対応しているということかと思いますが、先ほども少し触れていただきました交通量との関係ですね、区画線の耐久性、この摩耗度は交通量と密接な関係があると。塗り替え基準に達するまでの期間について、一日当たりの交通量が一万台未満では十八か月、一万台以上二万五千台未満では十五か月、二万五千台以上では十二か月という調査研究結果も発表もされているところでもあります。加えて、十二か月を超えてからの摩耗度は特に早い割合で進んでいくと。  これから高齢化社会の進展に伴って普及が求められる安全運転支援システム車や、また、自動運転システム車の普及促進に向けてというこれからのテーマを考えていきますと、道路環境の整備を推進する中で、これまで以上に道路区画線の管理、整備が重要となるというふうに考えます。  道路区画線の管理基準の策定、必要と考えますが、いかがでしょうか。

村山一弥国土交通省道路局長

○政府参考人(村山一弥君) 区画線を車載センサーで検知をしまして走行位置を自動で制御する車両の普及促進のためには、区画線を適切に管理することが重要でございます。  このため、区画線の管理水準を設定することを目的としまして、対象は高速道路でありますけれども、令和三年十一月から、自動車メーカー、高速道路会社、車載センサーのメーカーなどと連携しまして官民共同研究を開始をしてございます。この共同研究におきましては、区画線のかすれ度合いに応じました車載センサーの検知可能性等に関する研究を進めております。  これらの取組を通じまして、安全運転支援に必要な区画線の管理水準を設定してまいりたいと考えてございます。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 ありがとうございます。  今研究を進めている旨の御説明もいただきましたけれども、これからどのような道路に対してどのような区画線からどういうスピード感を持って整備を進めるのかという道路区画線の整備に関する計画について、大臣、御説明いただけますでしょうか。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 先進的な自動車の安全技術の開発が進む中で、自動車の走行位置を自動で検出するためには、区画線等の道路環境を整備していくことが重要と認識しております。  とりわけ、高速道路につきましては、区画線などを適切に管理することにより自動車の車載センサーが区画線を確実に検知できるような管理水準を設定できるよう研究に取り組んでおります。今道路局長が答弁したとおりでございます。  一方で、一般道につきましては、道路の種別や地域によって利用の仕方が異なることから、各道路管理者が気象や利用状況に応じて区画線を適切に整備、管理していくことが重要です。  今後、道路の種別に応じて自動車メーカーや地方の道路管理者といった関係者の御意見をお聞きしながら、道路区画線の管理について研究などの取組を進めていきたいと思います。  大変重要な問題提起だと思います。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 続きまして、テーマをまた変えまして、バリアフリーについて二点お伺いをさせていただきます。  まず、民間団体の活動に対する支援についてお伺いをいたします。  先日、ユーザー投稿型のバリアフリーアプリ、WheeLogを運営し、車椅子でも諦めない社会の実現を目指して活動されている一般社団法人WheeLog代表理事の織田友理子さんにお会いをさせていただきました。  その中で、様々な活動を広げておられるんですが、バリアフリーのまちづくりを進めるに当たり、自治体での取組に加え、このようなNPO法人や当事者団体など民間の力を活用していく必要があるということも強く実感をさせていただいた次第です。ただ、現状においては、自治体との連携がうまく機能しなかったり、財政的に逼迫をするといった実態についても教えていただきました。  まずは国としてこれら民間団体の活動を積極的に後押ししていくべきと考えますが、この点いかがでしょうか。

和田信貴国土交通省総合政策局長

○政府参考人(和田信貴君) 国土交通省では、市町村が作成する面的で一体的なバリアフリー化を推進するための計画でありますバリアフリー基本構想などを通じまして、バリアフリーのまちづくりを推進しております。  基本構想などの作成や変更に当たっては、法定の協議会の活用などにより、障害当事者や地域のNPO団体などの参画を得ることや、基本構想などの作成の基礎となるバリアフリーマップの作成を含みますバリアフリー情報の収集あるいは提供を行うことも重要と考えております。  国土交通省におきましては、市町村や障害当事者などから成る協議会が設置される場合には、住民や利用者へのアンケートの実施、バリアフリーマップの作成を含む地域データの収集、協議会の開催などの基本構想の作成などに必要な調査経費につきまして市町村に補助金を支援しておりまして、協議会の構成員などと連携しつつ有効に活用していただきたいと考えております。  また、国土交通省としましては、基本構想などの普及、協議会の活用の拡大に努めるとともに、市町村が多様な障害当事者やNPO団体などと連携しつつ一体的にバリアフリーのまちづくりに取り組むことができるよう、積極的に後押ししてまいります。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 このバリアフリーの取組につきましては、私たち公明党としては、長年にわたり、障害者のための福祉政策という位置付けではなく、当然なすべき公共政策として取組を進めてきました。  今やバリアフリーは社会の常識となってもいます。このバリアフリー化は大きく進展してきたものの、まだまだやるべきことは多いという現状の中で、今回大臣の所信におかれましても共生社会の実現の取組を掲げられています。ただ、国交省の非公共の予算が極めて少なく、大きな期待の声に応えられるのかということも大変心配をしております。  更なる共生社会の実現に向けて、国交省としての積極的な取組を期待していますけれども、斉藤大臣の取組方針についてお話しいただけますでしょうか。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 共生社会の実現に向けて、ユニバーサルデザインのまちづくり進めていくということは大変重要だと、国土交通省の一つの大きな柱でございます。  また、バリアフリーに対する国民の理解と協力を求めるため、バリアフリートイレ等障害者用施設の適正利用の推進や、バリアフリー教育の充実など、心のバリアフリーを推進することも大変重要であると考えております。  このため、国土交通省としては、今年度から五年間を目標期間としてバリアフリー整備目標を策定し、ハード、ソフト両面からのバリアフリー化に取り組んでまいります。  また、新たな取組として、障害者用ICカードの導入、それから当事者の利便や負担軽減に資する施策についても、ICカードの導入等、そういう施策についても着実に進めてまいりたいと思っております。  国土交通省としては、高齢者、障害者等が参画する評価会議も活用して当事者の方々からの御意見を丁寧に伺いながら、当事者目線のバリアフリー施策を全力で推進してまいる決意です。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 ありがとうございます。  では、続きまして、使用済太陽光パネルの処分についてお伺いをいたします。  二月二十五日の予算委員会でも取り上げさせていただきまして、その続きというのか、関連の質問になります。  この太陽光パネルの処分につきまして、まず実態を把握することが大事だということについて、予算委員会で環境大臣から、調査対象を解体撤去事業者にも拡大をしていくという旨の言及もなされております。  この解体撤去事業者に対して実態調査を行うということについては、当然、対象者をそこまで広げるというだけではなくて、調査内容も精査する必要があるというふうに考えます。この点、国交省にも積極的に関与をしていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。

長橋和久国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(長橋和久君) 二月二十五日の予算委員会におきまして、委員から、太陽光パネルの確実な処分方法を検討していくため、解体撤去事業者を対象にパネル処分の実態調査を行うべきとの御指摘があったことは承知しております。  国交省では、解体工事業を含む建設業者に対しましては、建設リサイクル法に基づき、一定規模以上の解体工事に関して地方公共団体への届出や分別解体を義務付けるなど、解体工事の適正な施工の確保を図っているところですが、委員が御指摘あったように、今後、一般住宅からの廃棄パネルが増加した場合は、太陽光パネルの適切な廃棄に関する取組を進めることも重要であると認識しております。  そのため、解体工事業者が適正に処理ができるよう、環境省等と連携しまして、実態調査には積極的に関与してまいりたいと考えております。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 環境省に、次、お伺いをいたします。  このパネルの処分方法については、リユース、リサイクルと破砕して埋めるという大きくこの三通りがあるとされております。環境省作成のある資料によれば、処分方法について、パネルを設置した住宅所有者が決めるというふうに書かれており、また、他方の別の資料には、解体撤去業者及び廃棄物処理業者がリサイクルを検討する必要がありますというふうに書かれており、業者が処分方法を決めなければならないというふうにも書かれております。  本来であれば、設置者である住宅所有者が決めるのが自然と考えますけれども、処分方法によって費用が大きく変わることであったり、また設置者に知識や情報がないということが多いと考えると、この住宅所有者では適切に判断することも難しいのではないかという現実の課題もあると思います。  そこで、確認をさせていただきたいのですが、処分方法を決める責任は誰にあるのかということをまず明らかにしていただけませんでしょうか。

土居健太郎環境省環境再生・資源循環局次長

○政府参考人(土居健太郎君) お答えいたします。  住宅所有者が使用済太陽光パネルを処分する際に、まず中古の太陽光パネルを取り扱う事業者などに相談をしていただき、当該パネルがリユース可能かどうかということを判断するというのが一般的でございます。その上で、当該パネルがリユースすることができず、解体撤去を委託するという場合につきましては、この業務を受託した解体撤去事業者が廃棄物処理法上の排出事業者になるということでございます。  お尋ねの、リサイクルを行うか埋立処分を行うかという最終決定につきましては、排出事業者であります当該解体撤去事業者が行うということになっております。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 環境省では、この処分の手続、流れに関して、解体撤去事業者及び廃棄物処理業者に向けたチラシを作成をされています。ただ、このチラシなんですけれども、もう私が国交省の担当者の方にも確認をしていただいたんですが、国交省の担当者の方ですらこのチラシの存在を全く把握をしていなかったと。その前に環境省の方とお話をして、実態調査、解体業者さんにもすべきではないですかということを確認したときに、いや、解体撤去事業者は所管の業者ではないので接触をしていないというふうに環境省の方から御説明を受けました。  環境省として、この処分の手続、流れなどの内容をどのように解体撤去事業者に周知を徹底しているのかと、この周知に際して国交省と連携して行うべきではないかと考えますけれども、いかがでしょうか。

土居健太郎環境省環境再生・資源循環局次長

○政府参考人(土居健太郎君) 太陽光発電設備の廃棄に関しまして、実際に作業を行う関係者が留意すべき点について周知を図っていくということは非常に重要でございます。  環境省といたしましては、これまで、解体撤去事業者及び廃棄物処理業者を対象にして、それらを周知するチラシを令和元年度に作成をしております。このチラシにつきましては、建設業など業界団体にも参加いただいて環境省が策定いたしましたガイドラインを要約した内容でございまして、これらにつきましては、都道府県、政令市の廃棄物部局、解体事業者を含みます建設業等の団体を通じまして周知を図ってきたというところではございますが、まだ足りないというところが当然ございますので、今御指摘いただきましたように、国土交通省ともよく連携をさせていただいて、関係者に周知が図られるように努力してまいりたいと思っております。

斎藤嘉隆立憲民主・社民

○委員長(斎藤嘉隆君) 時間が来ております。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 はい。  解体の業界団体の中心の方にお伺いをして、皆さん知らないとおっしゃっていたという実情をまずお伝えをします。  最後、もう質問が、済みません、あれなので、大臣にお願いをというところなんですが、今回、このパネルの処分で有毒な成分を含んでいるものを適切に処理ができなければ健康被害が生じるリスク、これは解体撤去業者さんが負います。破砕や埋立てに対応してくれる業者がいなければパネルの放置や不法投棄に追い込まれる、あるいは自ら保管し続けなければならない、これも解体撤去事業者が負います。で、処分費用を誰が負担するのかというトラブルに巻き込まれやすい、これも解体撤去事業者さんだと思っています。  そういう点では、環境省さんだけではなく、国交省にも是非積極的に関与をお願いをして、今日の質問を終わります。  ありがとうございます。

竹内真二公明党

○竹内真二君 公明党の竹内真二です。質問の機会をいただきましたことに、まず感謝を申し上げます。  初めに、駅のホームドアの整備について質問いたします。  ホームドア設置の目的は利用者の安全対策でありますが、特に視覚障害者の皆様方にとりましては、ホームドアは転落事故防止などのために欠かせないものであります。また、鉄道会社の中でもいち早くホームドアの設置を進めた東京メトロでは、体調不良や酔った利用者などの線路への転落事故がほぼゼロになり、ダイヤの乱れも減ったといいます。  昨年は、私の地元の千葉県でもJRの総武線西船橋駅や常磐線の新松戸駅、柏駅などにホームドアが相次ぎ設置をされ、大変に喜ばれております。しかし、まだまだ利用者の多い駅でも未整備の駅がありますので、整備の加速化は待ったなしの状況と言えます。  そこで、まず、ホームドアの現在の整備状況と、これからの整備目標はどうなっているのかについて国土交通省にお聞きをしたいと思います。

上原淳国土交通省鉄道局長

○政府参考人(上原淳君) お答えいたします。  全国の鉄道駅のホームドアの整備状況につきましては、令和二年度末時点におきまして九百四十三駅、二千百九十二番線が整備されているところでございまして、このうち一日当たり平均利用者数が十万人以上の駅につきましては百三駅、三百三十四番線が整備されているところでございます。  また、令和三年度以降のバリアフリー整備目標につきましては、ホームドアの整備を一層推進すべく、これまで駅単位の目標であったものを、利用者目線できめ細やかな進捗をフォローするため番線単位の目標として、令和七年度までに優先度が高い三千番線、このうち一日当たり平均利用者数が十万人以上の駅では八百番線を整備し、全体の整備ペースを二倍に加速化させることとしております。

竹内真二公明党

○竹内真二君 三千番線にということで目標を定めて、そしてこのホームドアの整備、これまでの二倍のペースで進むということですので、まさにこうした取組がきちんと進むようによろしくお願いしたいと思います。  駅におけるバリアフリー化については、このコロナ禍の長期化で多くの鉄道会社が厳しい経営状況に置かれておりますけれども、国土交通省としては昨年末にこの駅のバリアフリー化を進める新たな料金制度の創設を発表いたしました。エレベーターやホームドアの整備費用に関して一回の乗車で最大十円程度運賃に上乗せできるようにしようというものでありまして、東京、大阪、名古屋の三大都市圏を対象に二〇二三年の春以降からスタートする見通しと伺っております。  鉄道料金の新制度によるバリアフリー化は、高齢者や障害者の方々だけではなく利用者全体の利益につながります。都市部の皆様に広く薄く負担してもらうことになりますけれども、国民の皆様の理解を進めるためにも、新制度によってホームドアの整備が加速化されることなどを分かりやすく示してほしいと思います。また、整備の進捗状況などについても、可能な限り見える化をして、発信をすべきではないでしょうか。国土交通省の見解をお伺いいたします。

上原淳国土交通省鉄道局長

○政府参考人(上原淳君) お答えいたします。  国土交通省におきましては、鉄道駅のバリアフリー化を推進するため、昨年五月に閣議決定をされました第二次交通政策基本計画において示された方向性を踏まえまして、昨年十二月に利用者の皆様に薄く広く御負担をいただく料金制度を創設したところでございます。  本料金制度の活用に当たりましては、鉄道事業者に対しまして、本料金の導入に必要な手続である事前届出時におきましてホームドアなどのバリアフリー設備の整備・徴収計画を公表することや、毎年度において整備・徴収実績を公表することなどにより透明性の確保を求めることといたしております。さらに、鉄道事業者に対しましては、通学定期券は本料金の対象外とするといった家計負担への配慮も求めることといたしております。  こうした取組によりまして、鉄道利用者の御理解を得てまいりたいと考えております。

竹内真二公明党

○竹内真二君 ホームドアの整備については、駅の規模だけではなく、視覚障害者の方々の利用が多い駅を優先的に整備していくことが大事だと思います。東京都では、既に、駅の利用者数だけではなく、利用者の特性に配慮をした取組も行っております。例えば、利用者数が十万人未満の駅であっても、視覚障害者の方々が多く乗り降りする駅であれば優先的に整備することを目指しております。  盲学校の最寄り駅など、視覚障害者の方々の利用が多い駅への優先的なホームドアの整備に関しまして、国土交通省の見解をお伺いしたいと思います。

上原淳国土交通省鉄道局長

○政府参考人(上原淳君) お答えいたします。  先ほど申し上げましたバリアフリー整備目標におきましては、転落、接触事故の発生の状況、鉄道駅の利用実態、周辺に病院や盲学校などがあるといった地域の実情等を勘案した優先度の高いプラットホームにおいてホームドアの整備の加速化を図ることといたしております。  この目標の達成のため、国土交通省としては、新たな料金制度を創設するとともに、令和四年度予算案におきまして地方部における支援措置の重点化を図ることといたしております。具体的には、市町村が作成するバリアフリー基本構想に位置付けられた鉄道駅におけるホームドアなどのバリアフリー設備の整備につきましては、補助率を現行の最大三分の一から最大二分の一に拡充することが盛り込まれているところでございます。

竹内真二公明党

○竹内真二君 これまでホームドアの整備促進については、私も二〇一七年の十月に初質問のときにお訴えをさせていただきました。当時は石井啓一国土交通大臣でありましたけれども、その後も、前大臣の赤羽一嘉国交大臣にも当委員会で整備促進を求めてまいりました。  公明党としてはホームドア設置の加速化に力を入れておりますけれども、これ、元々は二〇一六年八月に、東京メトロ銀座線青山一丁目駅ホームで盲導犬を連れた視覚障害者の男性が死亡するという大変に痛ましい事故が起きたからであります。ホームドアが整備されていれば事故が防げたという、本当に痛恨の思いがありました。  事故を受けて、国土交通省としても、駅ホームにおける安全性向上のための検討会を設置をして、ハード、ソフト両面における総合的な転落防止対策の取りまとめを行うなど、一貫して対策を進めてもいただきました。そして、今回、ホームドアを含めたバリアフリー化を進めるために新たな料金制度創設も発表されたところであります。  そこで、ホームドア整備の加速化について、改めまして斉藤国土交通大臣の決意をお聞かせ願いたいと思います。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) ホームドア、またバリアフリーに対して、これまで竹内委員が積極的に御努力、提言されてきたことに対して敬意を表したいと思います。  今政府参考人から答弁したとおり、昨年、第二次交通政策基本計画において新しい方向性が示されて、都会では、都市部では、利用者の皆様の薄く広い負担により鉄道駅のバリアフリー化を進める枠組みができました。この仕組みを使ってバリアフリーを加速化させていきたいと思っております。  そして、そこで浮いた予算を使うと言うと違う、ちょっと語弊があるかもしれませんけれども、その予算にプラスして、地方部におきましては引き続き鉄道駅のバリアフリー推進のための予算確保に努めて支援措置を重点化していきたいと、このように思っております。  このような形で、ホームドアの推進スピードを倍加させていきたいと決意しております。その中で、先ほどありましたような、例えばここに重点的にやるべきではないかということも施策として実行可能になろうかと思います。

竹内真二公明党

○竹内真二君 今大臣からの、予算もしっかりと確保してという言葉もいただきました。  本当に、都市部でも地方部でも目標に定めたホームドアの設置というものが設置できますよう、大臣のリーダーシップをよろしくお願いしたいと思います。  続いて、次のテーマに移ります。道の駅に関する防災面などの機能強化について質問をさせていただきます。  道の駅が一九九一年に試験的に導入をされてから三十年以上がたちました。これまでも着実に施設の充実が図られてまいりましたが、国土交通省として、二〇二〇年から二〇二五年の間を道の駅の機能強化に関する第三ステージとして、広域的な防災拠点であるとか、幅広い世代が活躍できる地域センターといった整備も現在進めております。  その一環として、昨年六月に、防災道の駅が全国で三十九か所、初めて選定をされました。関東信越エリアにおきましては、茨城、栃木、群馬、千葉、山梨、長野、新潟の七県に各一か所ずつで、例えば千葉県は八千代市にある道の駅やちよ、群馬県では川場村にある道の駅川場田園プラザが新たに防災道の駅として選定をされました。  先日、この二つの道の駅を視察してまいりました。いずれも敷地面積大変広くて、広域的な防災拠点としてふさわしい道の駅でありました。また、どちらもリピーターの多い人気の道の駅でもありまして、特に川場田園プラザというのは、年間約二百万人が利用する施設としても大変有名なところであります。  この防災道の駅を広域的な防災拠点機能を持つ施設として重点的に支援をして、今後百か所程度の選定を想定されているとも伺っております。着実に防災道の駅の追加選定を行うべきと考えますけれども、今後の選定見通しについて国土交通省にお聞きしたいと思います。

村山一弥国土交通省道路局長

○政府参考人(村山一弥君) お答えします。  防災道の駅は、災害時に広域的な防災拠点としての活用が期待される道の駅でございます。  全国でおおむね百か所を目途に指定をしていくこととしておりまして、昨年六月に三十九駅を指定したところでございます。指定後は、機能強化を図るための財政措置等による重点支援を行うこととしております。  具体的な指定のための条件としましては、都道府県が策定する地域防災計画へ位置付けがあること、また、電源、通信施設、水の確保等によりまして災害時においても業務が実施可能であること、運用に当たって、道の駅の設置者である市町村と道路管理者の役割分担が定まったBCP、業務継続計画を定めていることなどの条件を指定後満たしていただくこととしてございます。  今後の防災道の駅の選定につきましては、候補となります対象となる道の駅が指定の条件に当てはまるのかどうかといったことや整備の状況などを確認しながら、指定を希望する地方公共団体の御要望を踏まえまして、追加の指定時期を含めまして検討してまいります。

竹内真二公明党

○竹内真二君 広域的な防災拠点としてのこの防災道の駅というのは、自衛隊や警察、テックフォースなどの救援活動や、緊急物資等の配布、復旧活動の拠点などとしての機能が期待されているわけですけれども、災害が実際に発生したときには、観光客、それから地域住民も避難場所として利用することも想定をされております。  そこで、この広域拠点と避難場所としての利用が両立をして、実際にスムーズな運用ができるように、施設管理者や市町村などの役割を事前に明確にしておくことが大変重要になると考えますが、この点についても国土交通省の見解をお伺いいたします。

村山一弥国土交通省道路局長

○政府参考人(村山一弥君) お答えします。  委員御指摘のとおり、防災道の駅は、広域的な防災拠点として、災害対応に当たる自衛隊、また警察、また被災地への活動拠点として活用されるばかりではありませんで、観光客、地域住民の方々の避難場所として活用されることが想定をされております。  このため、災害時に求められる様々な役割をスムーズに発揮することができますよう、それぞれの防災道の駅におきましてBCP、業務継続計画を策定していただくこととしてございます。具体的には、利用者への避難スペースの確保、誘導、また防災関係機関の活動スペースの確保、また利用者の防災関係機関への情報発信や共有などにつきまして、施設管理者や地方自治体また道路管理者のそれぞれの役割につきましてBCPにおきまして明確化していただくこととしております。  国土交通省におきましては、昨年八月にBCP策定の基本的な考え方をガイドラインとして取りまとめたところでございまして、BCPが策定されるよう支援をしてございます。防災道の駅が災害時に被災地への活動拠点としての役割と避難場所としての役割の双方をしっかり果たせるよう、BCPの策定や実効性を高めるための防災訓練など、国土交通省としましても引き続き支援をするなどの取組を進めてまいります。

竹内真二公明党

○竹内真二君 それでは、ちょっと一問飛ばさせていただきます。  最後の質問になりますが、斉藤国土交通大臣にお聞きをいたします。  道の駅の今進められているこの多機能化については、もう防災面だけではなくて、例えば私の地元の千葉県でも、道の駅のこの近接エリアに移住者向けの住宅であるとかテレワーク施設などの整備が進められていて、人口増につなげていこうと、こうした機能強化の動きももう既に始まっております。  このように、道の駅というのは、地域の観光拠点あるいは地域センターなど、様々な役割が今期待されています。道の駅が地域拠点として更なる機能強化が図られるように国としても積極的に取り組んでいただきたいと思いますが、大臣の見解をお伺いしたいと思います。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 道の駅は、委員御指摘のとおり、地方創生、また地域の観光拠点として発展することが期待されております。  このため、国土交通省におきましては、二〇二〇年から二〇二五年の期間を道の駅の第三ステージとして、一つに地域の観光拠点としての機能、二つ目に災害時における防災対応の機能、それから三点目にあらゆる世代が活躍する場所となる地域センターとしての機能を強化する取組を進めております。  国土交通省といたしましては、市町村などの道の駅の設置者や道路管理者からの御要望をよくお聞きしながら、道の駅の運営上の情報提供や財政的な支援などを通じて、道の駅に求められている、地域の拠点を始めとする様々な機能強化への取組を強力に進めてまいります。

竹内真二公明党

○竹内真二君 このコロナ収束後の観光振興であるとか、インバウンド回復時の各地域における観光資源としても大きな役割を果たすのが道の駅だと考えておりますので、今大臣答弁いただきましたように、政府一丸となった対策で振興、対策の強化を進めていただきたいと思います。それを要望いたしまして、私の質問とさせていただきます。  ありがとうございました。

室井邦彦日本維新の会

○室井邦彦君 維新の会の室井です。よろしくお願いします。  今回、この所信演説に対する質問、質疑でありますけれども、どうしてもロシア、ウクライナの件について、北極海航路とかサハリンからの輸送、またヤマル半島ですか、ロシアの北極航路、この航路について非常に、北海道、食料倉庫と言われる北海道、ここにやはりこの石狩NG基地、さらにはこういう貯蔵する拠点が北海道にはあるわけでありまして、ロシアとの、ウクライナとのこの侵攻は恐らく短期間でけりが付くだろうという状況じゃないように、私、個人的ではありますけれども思っておりまして、そうすると、今後こういう航路に対して、非常にこれは北海道、日本の国にとってもある意味生命線でもありますけれども、この点を大臣として、難しい、これはもう政府の回答、話かも分かりませんが、一応、国土交通大臣としてこの辺のことをどのように感じておられるのか、またお考えなのか。このLNGはこの北海道百七十五市町村に全てに電気の供給もしておると、こういう背景がございますので、大臣のお考えの範囲で結構ですので、どのように感じておられるのか、その辺を御所見をお聞きしておきたいなと、こういうことでありますのでよろしく。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) まず、大前提として、今回のロシアによるウクライナ侵攻、侵略、これは断じて許すことができない、許容できない、厳しく非難されるべきと、これが大前提であるということをまず申し上げておきたいと思います。  その上で、LNG輸送等について御質問がございました。輸送、LNGそのものは経済産業省の所管でございますが、輸送ということで国土交通省が所管しております。その観点からの御質問だと思います。  御指摘のロシアからのLNG輸送につきましては、我が国の海運会社は、ヤマル半島から北極海航路を利用した欧州やアジアへのLNG輸送や、サハリンから我が国へのLNG輸送に参画しております。ロシアからのLNG供給は我が国の需要量の約九%を占めており、我が国のエネルギー安定供給上重要なプロジェクトと認識しております。  国際的なロシア制裁強化の動きの中で、エネルギーの安定供給と安全保障の観点から政府全体の方針が定められるものと承知しており、国土交通省といたしましては、政府全体の方針を踏まえて適切に対応してまいりたいと思っております。

室井邦彦日本維新の会

○室井邦彦君 どうも、難しい質問に対して恐縮しております。  是非、やはり日本は資源大国でも何でもありませんで、中東の原油に九割を頼っておると。一九七〇年代の石油危機によって、いかにこれからのエネルギーの調達先を多角化を進めていかないけないということで、こちらの方にも随分日本の資金が、基金協力ですね、開発の資金協力しておるということを聞いておりますもんで、その辺をしっかりと大臣の思い、お考えをお聞きしておいて、これから半年か一年か二年か、どう続くのか分かりませんが、しっかりと、これ私見でありますけれども、人道支援にしっかりと積極的に日本の国が手を挙げるべきだと。  人道支援をしたからといってどこの国から文句は出るようなことはないと思いますし、岸田総理は周りの国々と同じ方向で歩調を進めていきたいと言っておられますけれども、私は、むしろ日本の国が手を挙げて、率先して何万人という人を日本の国は受け入れるというような思い切ったことを進めていくというのが今後の日本の存在感を高める方法じゃないのかなと。あの国がしたから、この国がしたから、うちもこの程度お付き合いしましょうかというようなことじゃ、今後の日本の将来に対して非常に、指導力という思いで考えれば、是非大臣も、そういう積極的に是非方針を、アクセルを踏んで意見を述べていただきたいと、このようにお願いをしておきたいと思います。  それでは、建設業における社会保険等の未加入対策についてお聞きをしたいと思います。  建設業の現場では担い手の高齢化が進んでおり、建設業だけではありませんが、高齢化が進み、そして将来的に担い手のさらに確保が課題となっておるところでありますが、今後この高齢者のまた大量離職が見込まれていると。こういう現状で、建設産業が地域の守り手として持続的に役割を果たしていくためには、引き続き若者を始めとする担い手の確保が非常に重要であると思っておりますが、この担い手の確保また育成を図り、処遇の改善にも取り組んでいくというようなことが極めて重要だと理解をしておりますし、若い人たちの将来に関してしっかりとした生活設計ができる環境をつくり上げてあげるということが重要になると、このように思っております。  そこで、国土交通省は、社会保険の加入に関する下請指導ガイドライン、いわゆる企業単位、技能者単位での社会保険の加入確認を厳格化させて情報の真正性が担保されているこの建設キャリアアップシステムですね、この登録情報の活用を原則化して対策の強化を図っているというふうにお聞きをしておりますが、この社会保険の加入率についてどのような水準まで改善ができているのか、この質問と、もう一つは、国だけでなく地方自治体においても社会保険等未加入対策を強化していくべきでありますが、どう取り組もうとしているのか、どう取り組んでおられるのか、お聞きをしたいと思います。

長橋和久国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(長橋和久君) 先生御指摘のとおり、社会保険加入促進というのは、建設技能者の処遇改善ということだけではなくて、法定福利費を適正に負担する企業による公正、健全な競争環境の整備という観点からも非常に重要であると認識しております。  このため、国土交通省におきましては、今先生からの御指摘もありましたけれども、平成二十四年度に社会保険の加入に関する下請指導ガイドラインを作成しまして、元請事業者によって下請企業や作業員の保険の加入状況の確認、指導を進めてきておりますが、これもまた委員御指摘のとおり、令和二年の十月からは、原則として建設キャリアアップシステムの登録情報を活用して確認するといったことを進めてきております。  こうした対策の結果、今の状況でございますけれども、令和三年十月の調査結果によりますれば、健康保険、雇用保険、年金保険、三保険に全て加入している企業の割合が九八%、これは取組開始前の平成二十三年時の調査結果八四%に比べて一四ポイント増加ということでございます。また、労働者単位の加入割合で見ますと八八%ということで、これも平成二十三年が五七%ですから、比べると約三〇ポイント増加しているということです。  国の直轄工事におきましては、もう工事の規模にかかわらず、元請企業だけではなくて二次以下の下請企業についても社会保険加入企業に限定するなどの取組を進めておりますけれども、委員御指摘のとおり、地方公共団体にもそうした取組を普及させていくことが重要であると考えております。  平成二十九年には公共工事の標準約款を改正して下請企業を加入企業に限定する規定を設けておりますけれども、都道府県では二次以下の下請企業も社会保険加入企業に限定する取組がかなり進んできておりますけれども、市町村での取組がまだ一部にとどまっているという状況にあります。  このため、都道府県ごとに入札契約の担当者が集まる協議会、公契連の場ですとか、あるいは地域ごとの行政、あるいは業界団体が集まる協議会の場を通じて取組の要請を行っているところでございまして、引き続き市区町村も含めた地方公共団体に対する加入企業に限定する取組の実施について要請してまいりたいと考えております。

室井邦彦日本維新の会

○室井邦彦君 ありがとうございます。  かなりの成果を上げておられるようで、その努力に敬意を表したいと思います。引き続きしっかりと指導の方をお願いを申し上げたいと思います。この二次、三次の重層下請構造の実態を踏まえて、しっかりと取組の推進が重要だというふうに思っておりますので、今後ともよろしくお願いをしたいと思います。  質問を幾つか用意しておるんですけれども、次、質問五のところで入らせていただきたいと思います。建設キャリアの見える化、透明化ですね、見える化について御質問をさせていただきたいと思います。  このキャリアアップシステムの導入の意義は、技能者の技能とその経験に応じた適切な評価、そして賃金払いを実現することと、このように理解をしておりますが、しかし、賃金の根拠となる能力評価の在り方が非常に難しく、例えば、短時間で作業をこなす優秀な技術者と、施工量は少なくとも丁寧な仕事をする技能者と、その技量の測り方といった技術的な判定の基準や、また、全工程の施工担当者との交渉のやり取りといった調整能力の評価などがあるわけでありますが、この技能者の技能と経験を総合的に判断し、適正な評価に結び付け、この賃金払いを実現するということは容易なことではないと、容易なことではないと思いますが、そのためにはこの建設キャリアの見える化を進める必要性を感じておりますが、この点は国交省としてどう取り組んでおられるのか、お聞きをしたいと思います。

長橋和久国土交通省不動産・建設経済局長

○政府参考人(長橋和久君) 建設キャリアアップシステムは、先ほど委員からも御指摘ありましたけれども、技能者の資格や現場での就業履歴などをそのシステムに登録し、蓄積し、その技能者個人の技能とか経験が客観的に評価されることによって技能者の適切な処遇にこれをつなげていくという仕組みでございます。  このため、評価という御指摘ございましたけれども、建設キャリアアップシステムにおいては、職種ごとに、あるいは業界団体によって設定された能力の評価基準において、技能者の経験年数やあるいは資格に応じて評価が実施されることとなっております。今、レベル一、二、三、四とかですね、そういう四段階にしておりますけれども、そういうふうに評価が実施されることとなっております。  建設技能者の方がその能力評価を受けていただくことでその能力や経験が見える化されることになっておりますけれども、その評価の部分が、能力評価のレベルが更に具体に賃金につなげていくというために、国土交通省としては、現在いろんな企業が独自に、能力評価を手当に反映するような先駆的な取組を進めている企業がございますけれども、そうしたものの水平展開を図るといったことと、登録された技能者の地位とか能力に応じた労務費の見積りを尊重を要請すると、そういったもうそもそも能力の見積り、能力に応じた労務費の見積りをしていくと、それをまた尊重するといった取組を行っているところでございます。  御指摘のように、その能力の評価については、さっきレベル今四段階と申し上げましたけれども、いろんな企業、専門業者の団体によっては、もう少しこういう細かく評価ができればいいじゃないかとかいろんな議論がございます。私どもとしましては、いろんな様々な機会を捉えて、その業界の関係者の実情とか御意見を丁寧に伺って、より引き続き適正に評価されるようなシステムとして、制度の在り方について検討していきたいと思ってございます。

室井邦彦日本維新の会

○室井邦彦君 ありがとうございます。  やはり、若者たちが、若手が将来の見通しを持てる環境づくりを、つくってあげるということが特に重要ではないかと、このように思っておりますので、よろしく御指導お願いを申し上げる次第であります。  続いて、定期点検で新たに発見された高速道路のインフラメンテナンスの対策についてお聞きをしたいと思います。  昨日かな、テレビで日本の道路、これは高速道路も一般も全ての道であると思うんです、道路であると思うんですけれども、九千件以上の道路が陥没をしておるという、こういう状況だということを報道をされておりまして、これは尋常じゃないなと、こんな思いをしておりますが。  そこで、この我が国の高速道路、一般道路の約十倍以上の台数の大型車が通行すると、まあすごいなと驚いておるところでありますが、過酷な使用状況に長年置かれ、老朽化が進行しているのはこれ当然であります。全ての橋梁、トンネル等について、二〇一四年から、五年に一度の近接目視ですか、による定期点検が実施をされたと。令和三年中間答申では、平成二十六年度の道路法改正時には想定されなかった事例が数種類確認をされたと聞いております。  そこで、第一に、改修しても十分に性能が回復しない事例が判明していると、で、修繕を繰り返した場合には一回の修繕による性能回復が徐々になくなるというか、小さくなってくると。そういう、次回修繕までの間隔がますます短くなるという、こういうことが推察されております。第二に、橋梁のジョイント構造に想定外の早さで機能が失われる事例が生じていると。予防保全が適切なタイミングで実施できないおそれがあると。第三に、橋梁の桁下の狭隘部分における支承に新たな損傷が発見されると、修繕のみでは構造物の安全性の長期確保が難しい、こう判断をされていると、こういうことであります。  そこで、この定期点検で発見された高速道路の損傷に対して通常の修繕の繰り返しのみではもう適切な性能が保つことができない、この場合、大規模な更新や修繕が必要になってくるわけであります。  そこで、高速道路のこの新たな整備、管理に必要となるこの費用の負担の考え方及び今後の対応は非常に大変なことになるわけでありますけれども、この実態についてどのようにお考えをされておられるのか、どのような計画性を持っておられるのか、是非お聞きをいたします。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 今、室井委員御指摘のように、我が国の高速道路は開通から三十年以上経過した区間が半分を超えました。老朽化が進行しております。  こうした中で、平成二十六年度から、全ての橋やトンネル等について法律で義務付けられた五年に一度の定期点検が実施されております。  この点検の結果、通常の修繕工事だけでは補修できない海底トンネルとか、それから車両の重みを支える床版が薄くなり取替えが必要な橋、床版全体を取り替えることが必要な橋など、新たな損傷、また新たな知見が明らかになりました。これらの損傷に対応するため大規模な更新や修繕が必要となってきております。  一方で、これらの更新や修繕を実施するためには財源を確保することが喫緊の課題です。昨年八月に取りまとめられた社会資本整備審議会の部会の中間答申において、有識者から、利用者負担を基本とすべきであること、それから料金徴収期間の延長について具体的な検討を進める必要があることなどの御意見をいただいているところでございます。  国土交通省としましては、この中間答申を踏まえ、料金徴収期間の延長なども含め、現行制度の見直しの検討を行っていきたいと思っております。そして、室井委員御指摘の予防保全に万全を期していきたいと思っております。

室井邦彦日本維新の会

○室井邦彦君 ありがとうございます。  この間、この料金徴収期間が最長令和四十七年ということで決定したようでありますけれども、この持続可能な高速道路のシステムの是非構築を望んでおります。続けてしっかりと計画どおりに進めていただきたい、このように願って、二分ほど早いですけれども、五十四分までということでありますので、これで終わります。

武田良介日本共産党

○武田良介君 日本共産党の武田良介です。  自動車運転者が健康を維持して、そして安全に自動車が運転できるようにとの立場で、今日は自動車運転者の改善基準告示の見直し、とりわけその業務と業務の間のインターバルですね、いわゆる休息期間、ここの重要性について質問をさせていただきたいというふうに思っております。よろしくお願いいたします。  改善基準告示ですけれども、自動車運転者の、とりわけ労働時間について基準を示しているわけであります。現在まさにその議論が行われていると、見直しの議論が行われていると。  資料の一を付けましたけれども、これは十月八日に開かれました第三回の政労審、まさにこの改善基準告示を議論している専門委員会、ここのバス作業部会とハイヤー・タクシー作業部会の資料ということであります。  これ見ますと、提案として休息期間どうなっているかということなんですが、現行は八時間ということですね、八時間ですけれども、ここでの提案は、バスについて、原則十一時間としつつ、これによらない場合の上限時間、回数等について別途設けると。ハイヤー、タクシーについては、原則十一時間、これも原則十一時間ですね。で、週三回まで九時間というふうにしております。  この原則十一時間ですけれども、資料の上の考え方というところを見ますと、①のところからですが、これ昨年九月に改定された脳・心臓疾患の労災認定基準というのが出てまいります。これが根拠になっているということで、②のところでは、脳や心臓疾患の発症と睡眠が確保できないような長時間労働の関連が強いと、よって休息は原則十一時間というふうにされているわけなんですね。つまり、この休息期間十一時間というのは医学的根拠を持って提案されているというふうに思います。これが十月八日なんですけれども。  ところが、今年の二月十七日と二十一日に示された追加案の修正案というのが出されるわけですけれども、これは継続十一時間以上の休息期間を与えるよう努めることとしというふうになりまして、継続九時間を下回らないものというふうになるわけです。で、十一時間に対しては努めるだけと、九時間を下回らなければいいと。  今日は厚生労働省にも来ていただいておりますけれども、休息期間九時間にはどういう根拠があるんでしょうか。ここで示しているような医学的根拠を上回るような根拠が何かあるんでしょうか。

小林高明厚生労働省大臣官房審議官

○政府参考人(小林高明君) お答えいたします。  自動車運転者につきましては、令和六年四月から時間外労働の上限規制が適用されることから、現在、労働政策審議会において、自動車運転者の労働時間等の改善のための基準、いわゆる改善基準告示の見直しの議論を行っていただいているところでございます。議論を円滑に進めるため、昨年十月に開催された労働政策審議会のタクシー及びバス作業部会において、公労使委員による議論を踏まえて整理し作成した事務局案を議論のたたき台として提出をさせていただきました。  御指摘もございましたけれども、このうち一日の休息期間につきましては、昨年改定された脳・心臓疾患の労災認定基準の考え方や諸外国の動向等を踏まえ、一日の休息期間について一定の例外を設けた上で原則十一時間とする案を当初示したところ、委員から様々な御意見をいただいたところでありまして、休息期間を十一時間とするよう努め、下限を九時間とする案を改めて提示したところでございます。

武田良介日本共産党

○武田良介君 委員から様々な意見をいただいて九時間ということなんですね。使用者側、労働者側、それから公益委員の方、三者だと思いますけれども、それで九時間と、いろいろな意見から。使用者の側からではないだろうかというふうに思わざるを得ませんけれども。  資料の二を見ていただきますと、これは、上の棒グラフですけれども、これは厚生、失礼しました、国土交通省が毎年取っている運転者の健康状態に起因する事故報告件数の推移で、これが最新の数字だと思います。で、下の帯グラフですけれども、これ監査法人トーマツが取りまとめました自動車運転者の労働時間等に係る実態調査事業報告書、ここから抜粋したバス、タクシー、ハイヤーなどの労働者の一日の休息時間の実態調査、この下のやつは、まさに今のこの改善基準告示の議論のために実態調査が行われたものということなわけなんですね。  これ見ると、休息時間の実態、つまりこの左のブルーのところが八時間未満というふうになっていますから、現行の八時間をクリアできていない、違反になっているところですね、大体一割あるわけです、どちらも。逆に言うと、九割はこれ改善基準告示が守られているんだけれども、上にあるように、健康状態に起因する事故の発生はやっぱり起こっているわけなんですね。  こう見ますと、やはり現行の改善基準告示守っていても自動車運転者の命と健康を守って事故を減少させることはできないということではないかというふうに思うんですけれども、厚生労働省、いかがですか。

小林高明厚生労働省大臣官房審議官

○政府参考人(小林高明君) お答えいたします。  自動車運転者は他業種と比較して長時間労働の実態にあるため、その業務の特性を踏まえ、改善基準告示により拘束時間や運転時間等の基準を定めて長時間労働の抑制を図ってきたところであります。このように、改善基準告示は、自動車運転者の過重労働を防止し、その健康を確保することを直接の目的とするものでありますが、これを遵守することにより、自動車運転者による交通事故の減少、ひいては国民の安定確保に資するものと考えております。  今回の改善基準告示の見直しに当たっては、休息期間を含め全体として過労死等の防止に資する見直しとなるよう、現在、公労使で活発に御議論いただいておるところでありまして、今後、取りまとめに向けて丁寧に検討を進めてまいりたいと考えております。

武田良介日本共産党

○武田良介君 ちょっとお答えをいただいていないと思うんですけれども。  現行の八時間でもこういうふうに健康状態に起因する事故の報告件数がどんどん上がっていると、これで守れているのかどうかということをお伺いをしております。いかがですか。

小林高明厚生労働省大臣官房審議官

○政府参考人(小林高明君) 先ほど申しましたとおり、改善基準告示により、拘束時間や運転時間等の改善といいますか、これを労使の合意の下で運用しているというのがこの趣旨でございます。  御指摘のとおり、一部まだ健康被害あるいは事故が多発しているという実態もございます。引き続き適切な運営に努めてまいりたいと考えております。

武田良介日本共産党

○武田良介君 業態の特性というんですかね、そういうことも踏まえて、改善基準告示、ただこれを守らせるように一生懸命やっても、現行の八時間では今言ったようなグラフになっているわけですね。件数がたくさんあると。やはり、しっかりと労働者の皆さんが休息できるような時間を確保しなければいけないということだというふうに思うんです。  大臣にもお伺いしたいと思いますけれども、当然のことなんですけれども、こういう自動車運転者の皆さんにとって、やっぱりその運転者の命、健康、利用者の安全、やっぱりこれが第一だというふうに思いますけれども、大臣の所見を伺いたいと思います。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) バス、タクシー、トラック、自動車運転者の方の健康、命、そしてこれは運転者の方だけではなくその周囲の方々の命ということも含めて大事だと、このように考えております。

武田良介日本共産党

○武田良介君 資料の三を見ていただきたいと思うんですけれども、これ二ページにわたっておりますけれども、国土交通省が二〇一八年に、ちょっと長いですけれども、旅客自動車運送事業運輸規則及び貨物自動車運送事業輸送安全規則、この一部改正を行ったということなんですね。で、事業者が乗務員を乗車させてはならない理由として、睡眠不足というのを追加したわけなんです。  国交省に伺いたいと思うんですが、これを追加した理由というのは何なんでしょうか。

秡川直也国土交通省自動車局長

○政府参考人(秡川直也君) 今委員から資料もお配りいただきましたけれども、改正前の規則では、事業者が運転者を乗務させてはいけないというシーンとしては、疾病とか疲労その他の理由によって安全な運転ができないおそれがあるという場合となっておりまして、睡眠不足はその他の理由の中で含まれるということを通達で示しておりました。  ただ、その後、睡眠不足による運転の危険性とか、事業者や運転者の方々に改めてそれを認識していただく、あと、居眠り運転による事故防止の一助とするという観点で、平成三十年から省令に睡眠不足を明記をさせていただいているということでございます。

武田良介日本共産党

○武田良介君 その前年ですかね、平成二十九年、第二回の軽井沢のスキーバス事故受けたそのフォローアップ会議の中でも資料が示されて、アンケート結果で、一日の睡眠時間の平均が五時間未満と回答した運転者が約二五%いたということでもあります。こういうことから、事故が実際に軽井沢でも起こってしまった、こういうことを繰り返してはならないということからここを明記したということだというふうに私理解をしておりますけれども。  もう一つ聞かせていただきたいと思うんですが、十分な睡眠、この十分な睡眠ということだけで結構ですけれども、十分な睡眠というのは具体的にどういう睡眠だというふうに国交省はお考えでしょうか。

秡川直也国土交通省自動車局長

○政府参考人(秡川直也君) 十分な睡眠は人によって違うかもしれませんが、運転者に対して行う一般的なその指導監督のマニュアルというのを国交省で平成二十四年に作っておりまして、睡眠不足については平成三十年から導入をしているんですけれども、その中で、六から七時間の連続した睡眠というふうに考えております。

武田良介日本共産党

○武田良介君 今答弁いただいたことを資料の四番に付けておきました。これが、国交省が今答弁にありましたように、過労防止のために六時間から七時間の連続した睡眠と。こういうふうに示していただいたというのは、私、非常に積極的に捉えております。大事なことだと思うんですね。  そこで、先ほどの改善基準告示のその休息期間についてなんですけれども、現行は八時間です。最初は十一時間という提案があったんだけれども、九時間というふうに後退をしているんですね、今ね。今の八時間でも事故は起こっている。九時間になっても、連続した睡眠六時間から七時間取って、ただ睡眠時間以外も当然ありますからね、出勤する、退勤するという時間もあれば、家事、育児という時間もある。そういうことを考えると、インターバルが八時間や九時間で、国交省も言っている十分な睡眠、連続した六時間から七時間の睡眠と、これは取ることができるんだろうかというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。  大臣、この点いかがでしょう、取れるというふうにお思いになりますでしょうか。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 改善基準告示において休息期間が定められておりますが、その中で睡眠時間をどれくらい取る必要があるかについては定められておりません。  運転者が休息期間内で十分な睡眠を取るためには、まずは事業者が運転者に対して十分な休息期間を与えることが重要であり、その上で、個人によって休息期間の過ごし方が異なりますので、運転者がきちんと睡眠を取るよう、休息期間の過ごし方についても事業者が適切に指導を行うことが必要となると思います。具体的には、運送事業者が運転者に対して行う指導監督において、安全運転のためには十分な睡眠を取ることや、日頃から体を動かし健康を保つなどの点を運転者にしっかり認識してもらうことが重要ではないかと思います。

武田良介日本共産党

○武田良介君 まずは事業者がということをおっしゃられましたけれども、先ほどの答弁にもあったように、原則十一時間を示し、各委員から様々な議論があって九時間提案しているんですね。本当に事業者、まず事業者ということでいいんだろうかと。  それは、改善基準告示には睡眠時間については書いていないけれども、今紹介いただいたように、マニュアルにはあるわけですよね、これぐらいやらないと安全じゃないよと。だったらやっぱり、答弁いただきましたけれども、健康、命が大事、周りの方も含めて大事ということであれば、やはりそれに合わせた休息期間、これがやっぱり必要になるんだというふうに思います。  厚生労働省が二〇一四年に健康づくりのための睡眠指針二〇一四というものも出しているんですね。ここにも睡眠時間が六時間未満の者では七時間の者と比べて居眠り運転の頻度が高いとか、あるいは交通事故を起こした運転者で、夜間睡眠が、何時間でしたか、ちょっと済みません、一定時間未満の場合に追突事故だとか自損事故の頻度が高い、ちょっと今何時間ってぱっと、済みません、メモが取れなくて申し訳ない、一定時間の場合、以下の場合に、未満の場合に追突事故や自損事故の頻度が高いといった研究結果がこれ示されております。  こういう研究結果も踏まえて先ほどの国交省のマニュアルも作られているんだということでありますから、やはり改めてですね、これは六時間から七時間の睡眠ということを国交省も認識するのであれば、休息時間は九時間ではなくて十一時間、最初は十一時間と提案されたわけですから、医学的な根拠も示されているわけですから、やっぱりこれが必要だと是非大臣の立場で明確に言っていただくことが必要ではないかというふうに思うんですが、命、健康を守るために、大臣、いかがですか。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 改善基準告示の見直しにつきましては、現在、同告示を所管する厚生労働省の下に設置された専門委員会において、公労使の代表により具体的な検討が行われており、国土交通省もオブザーバーとして参加させていただいております。運転者の睡眠不足や過労運転による交通事故の防止は重要な課題であると認識しており、改善基準告示において、労使間の合意の上で、運転者が十分な睡眠を確保する観点からも効果的かつ実効性のある基準に見直されることが重要であると考えております。  国土交通省としては、引き続き、厚生労働省の専門委員会にオブザーバーとして参加し、適切な改善基準の見直しが行われるよう厚生労働省に協力するとともに、運送事業者への指導を通じ運転者の健康と輸送の安全を確保してまいりたいと思います。

武田良介日本共産党

○武田良介君 一般的な話ではなくて、やはり実際に睡眠を取るということがなければ事故につながってしまうということを国交省もマニュアルで示し、厚労省も医学的な根拠を持って言っているわけですから、労使の間でというだけではなくて、合意をこう、まあ合意をしたというか、いうだけではなくて、やはりこれだけ必要だということをですね、行政の方が根拠あるわけですから、はっきりと言っていただくことがどうしても必要なんだろうというふうに思います。  この改善基準告示の見直し、自動車運転者が長い間求めてきたものですし、働き方改革ということも午前中の質疑の中でも大臣述べられました。これを契機にやっと見直しの議論がなされるようになったわけですね。あの答弁からしても、大臣、本当にこれ前向きに取り組んでいただきたいというふうに思うわけであります。次、いつ見直しになるかも分かりません。本当に運転者の命、健康を損なって、輸送の安全が脅かされるようなことのないようにしていただかなければいけないというふうに思います。  残された時間、リニアの建設工事に関わって質問させていただきたいというふうに思います。  リニアのトンネル工事で今事故が相次いでおります。ちょうど大臣の就任後からですけれども、昨年十月、岐阜県の中津川市の瀬戸トンネルで男性作業員二人が死傷する事故が発生をしてしまいました。同じく昨年十一月には、長野県の豊丘村で、伊那山地トンネル、ここでも作業員一人がけがをする事故が発生をしてしまいました。で、今年の三月一日ですね、愛知県春日井市の西尾工区で男性作業員一名がけがをする事故が発生をしております。  事故によって亡くなられた方に心から哀悼の意を表したいというふうに思いますし、けがをされてしまった皆さんにお見舞いを申し上げておきたいというふうに思います。  そこで、大臣にお伺いしたいと思うんですが、この短い期間に立て続けに三件も起こってしまっております。この理由をどういうふうにお考えになるでしょうか。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) リニア中央新幹線の山岳トンネル工事では、昨年十月に岐阜県瀬戸トンネルにおいて切り羽付近で肌落ちによる事故が発生しました。この事故については、JR東海によれば厚生労働省ガイドラインへの対応が不十分であったとのことであり、厚生労働省からは改めて当該ガイドラインの周知が図られるとともに、JR東海においては作業員を保護するための防護マットの敷設など再発防止対策が講じられたものと承知しております。  次に、昨年十一月には、長野県伊那山地トンネルにおいて切り羽付近で肌落ちによる事故が発生しました。この事故については、JR東海によれば厚生労働省ガイドラインに沿った対策が行われていたと報告されていますが、JR東海においては切り羽監視の強化を行うなどの再発防止がなされているものと承知しております。  さらに、今月一日に愛知県第一中京圏トンネルにおいて吹き付けたコンクリート片が剥がれ落ちる事故が発生しました。この事故は、地山にロックボルトを打設する作業を行っていた際に発生したものですが、現在、その詳細な原因についてはJR東海及び労働基準監督署により調査がなされているものと承知しております。  これらの事故はそれぞれ異なる要因により発生した事故であり、個々の要因に応じた再発防止策を講じていくことが肝要だと思っております。

武田良介日本共産党

○武田良介君 異なる要因で起こったという御答弁でありました。  大臣、これまでも記者会見などで原因の調査あるいは再発防止策を十分検討を行っていきたいというふうに述べていただいておりますけれども、今お話があったのは、JRの方が自分たちで調査委員会なんかもつくって調査をした結果だというふうに思うんですが、大臣は、そういった調査結果を踏まえて、じゃ、再発防止策というのはこういう方向性が必要だろうと、そういったことを検討していくということは、今実際作業として進めておられるんでしょうか。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) リニア中央新幹線については、平成二十六年の工事実施計画の認可の際に、国土交通大臣から建設主体であるJR東海の社長に対し安全かつ確実な施工等を指示しておりまして、工事の過程で発生する様々な課題の解決に当たってもこれが大原則だと考えております。このため、事故発生時の原因究明や再発防止策についてはJR東海において適切に行われるべきところ、今般の事故に際してもJR東海において原因究明が行われ、施工会社に対して厚生労働省のガイドラインの遵守など、安全な施工を適切に指示していると承知しております。  国土交通省としては、今後とも、JR東海において原因究明がしっかりと行われ、その結果を踏まえた再発防止策が着実に実施されることにより、このような山岳トンネルでの事故が繰り返さないよう、適切に対応してまいります。

武田良介日本共産党

○武田良介君 今日の報道ですけれども、昨日ですね、JR東海は三月七日、長野県内五工区で同日から工事を中断したというふうに言われております。愛知県春日井市の西尾工区で今月一日、吹き付けたコンクリート片が剥がれ落ちた、その作業員が重傷を負ったと。この事故を受けた長野県の要請に応じて一旦これを止めたと。その安全推進協議会でしたか、これを開くんだということをJR東海は言っておるようであります。  長野県は、実際事故も起こって、自分の県でもですね、これではいけないと。本当に愛知でもまた事故が起こり、安全対策徹底されているのかということでJR東海に対して働きかけて、今工事止めているわけですね。今の答弁を聞けば、事業者が一義的にやるということを繰り返し答弁されるわけなんですけれども、本当にこの国交省の中で所管している建設業に従事する皆さんの安全をもっと真剣に、どうして事故が起こってしまったのか、なぜ続いたのか、どうしたら次起こらないのか、そういう検証をすることが必要なんじゃないかと思うんですね。  私は、何で続いて起こってしまうのか、開業に向けて焦っているんじゃないかなというふうに思えてならないわけなんです。二〇二七年というのは開業時期だと言って、これを遅らせることは言いません。これを遅らせないと、いつまでたっても焦って工期を短縮して早くやろうと、そういう中で現場の労働者が事故を起こしてしまっているのではないだろうかと。仮に本当にそうだとすれば、まだ事故が起こっていくということになるんじゃないかということを私は本当に心配せざるを得ないんです。  大臣、いかがでしょうか。例えば、国の方でもしっかりそういった関連ないのか調査をする必要があると思うんですけれども、いかがですか。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 先ほど、時期ありきではないか、開業時期ありきではないかという趣旨のお話もあったところでございますが、御指摘の開業時期につきましては、建設主体のJR東海が決定するものであり、これまでのところJR東海として目標を変更しているとは承知しておりません。  また、リニア中央新幹線については、先ほど答弁したとおり、平成二十六年の工事実施計画の認可の際に、国土交通大臣からJR東海の社長に対し安全かつ確実な施工等を指示しており、国土交通省としては、リニア中央新幹線の工事が安全かつ確実に行われるよう、またスケジュールありきで工事を進めることがないよう、引き続きJR東海を指導してまいりたいと思います。  今回、事故の発生原因、再発防止策は一つ一つの事故で異なっており、工事の中断、点検といった判断は事業者が個別の事故ごとに行うべきものと考えております。

斎藤嘉隆立憲民主・社民

○委員長(斎藤嘉隆君) 武田君、時間が過ぎておりますので、おまとめください。

武田良介日本共産党

○武田良介君 はい。一言だけいいですか。  スケジュールありきではないと言うんですけれども、二七年についてはJR東海が決めることというふうにもおっしゃるわけですね。これで本当に守れるのかと、現場労働者の命が。そのことを指摘をさせていただき、もうしっかり調査すべきだということを重ねて申し上げさせていただいて、質問を終わります。  ありがとうございました。

木村英子れいわ新選組

○木村英子君 れいわ新選組の木村英子です。  本日は、この三月に改訂される予定の都市公園の移動等円滑化整備ガイドラインについて質問いたします。  公園は、市民の憩いの場であり、また、子供たちにとって大切な遊び場になっています。当然、障害者や高齢者にとっても地域のコミュニティーの場所としてとても重要な場所です。今回の改訂は二〇二〇年にバリアフリー法が改正されたことに伴って検討されたものと聞いておりますが、特に障害当事者としての観点から、公園のバリアフリーが整っているのかどうか、実際に視察に行ってみました。  まず、都内の幾つかの公園には、資料一のように、公園の出入口に車止めが設置されています。そもそも公園に車止めが設置されている理由は、バイクや自転車の進入防止、利用者の飛び出し防止のためと言われております。しかし、車椅子を利用する障害者にとっては、公園を利用したくても車止めによって入れないことが多く、地域のコミュニティーから必然的に排除されてしまっています。また、車椅子利用者が通れるように様々な工夫がされた車止めがありますが、実際に利用してみると通れないところが多くあります。  例えば、資料二を御覧ください。多くの公園には半円形の車止めが設置されていますが、多様な車椅子の形状に対応しておらず、多くの車椅子利用者は公園に入ることができません。  また、資料三を御覧ください。P型の車止めの場合、P型のポールが向かい合わせに二つ並んでいます。その幅は九十センチになっていますが、上部の出っ張りの幅は約五十センチしかなく、車椅子の肘掛けや上半身が当たってしまい通り抜けることができません。P型の車止めには車椅子マークが付いていますが、結局バリアフリーにはなっていません。  また、ハートフルゲートは視察できませんでしたが、関西に設置されていることが多く、資料四を御覧のとおり、車椅子の人が中に入って手動で回す仕組みになっています。私のように手が使えない障害者はこれでは利用することができません。これもバリアフリーと言えるかどうか、とても疑問です。  ほかにも資料五のように様々な車止めがありますが、バイクの進入防止や利用者の飛び出し防止など、安全面だけを重視する余り、結果として最も配慮が必要な障害者が利用できない公園になってしまっています。地域の中で障害者と健常者との間に心のバリアを生み出さないためにも、誰もが利用しやすい公園にすることが必要だと考えます。  本来は車止めの撤去が望ましいですが、安全面も含めて考えるならば、様々な車椅子の形状や大きさに合わせた車止めの工夫が必要だと思いますので、国交省として、財政面も含めてどのような対策を考えていらっしゃるか、お聞かせください。

宇野善昌国土交通省都市局長

○政府参考人(宇野善昌君) お答え申し上げます。  都市公園の出入口は、車椅子使用者を含めた公園利用者が円滑に通行できることが必要だと認識しております。また、交通量の多い道路に面している場合の子供の飛び出し防止や車、バイクの進入抑制等、公園利用者等の安全、安心を確保するため車止めを設置する場合があると承知しております。  これらを踏まえ、都市公園移動等円滑化基準への適合はもとより、高齢者、障害者等を含めた多様な公園利用者の意見を伺いながら、車止めの取扱いを含めた出入口の整備を検討することが重要と考えております。このため、国土交通省では、都市公園の移動等円滑化整備ガイドラインを改訂し、先ほどお話のありました出入口の車止めの形状に関する記載の充実や、計画、設計段階からの当事者参画を新たに記載するよう検討中でございます。また、財政面につきましては、社会資本整備総合交付金等により地方公共団体における都市公園のバリアフリー化を支援しているところでございます。  今後も、引き続き、ガイドラインの改訂版の周知、普及啓発や財政的な支援を通じて、都市公園の出入口のバリアフリー化を推進してまいりたいと考えております。

木村英子れいわ新選組

○木村英子君 ありがとうございます。  出入口のバリアフリー化は早急な課題だと思っておりますので、ガイドラインの改訂版の周知徹底とともに、自治体への財政的な支援もお願いしたいと思います。  次に、資料六を御覧ください。今回のガイドラインの改訂案では、有効幅については車止めの最上部まで九十センチ以上を確保したものとする、また、車止めを複数列配置する場合は車椅子使用者等が円滑に通行できるような配置とすると書かれております。  しかし、車椅子には様々な形状があり、奥行きや幅も違います。中にはストレッチャー型の車椅子や大型の電動車椅子もあります。こうした多様な車椅子の形状に合わせた車止めのガイドラインを作るんであれば、自治体に対してもっと具体的な事例を示した方がよいのではないかと思いますが、国交省のお考えをお聞かせください。

宇野善昌国土交通省都市局長

○政府参考人(宇野善昌君) 都市公園の移動等円滑化整備ガイドラインの改訂案では、文章だけでなく写真等を用いて表現が分かりやすくなるよう努めているところでございます。  出入口の車止めのバリアフリー化の事例についても、半円形の車止めを改修する事例を写真を用いて記載しています。車止めの形状は様々であり、ガイドラインにおいて車止めのバリアフリー化の事例を網羅的に掲載することは困難ですが、今後、障害者団体や学識経験者等の意見を伺いながら事例収集を継続していき、ガイドラインの周知等を行う際、多様な例示ができるよう努めてまいりたいと考えております。

木村英子れいわ新選組

○木村英子君 ありがとうございます。  それでは、ガイドラインの改訂と同時に、事例集の作成も含めて早急にお願いいたしたいと思います。  次に、江戸川区の避難場所に指定されている都立篠崎公園に視察に行ったことをお話しします。  ここは避難場所に指定されているにもかかわらず、車止めによって車椅子を利用する障害者が災害時に避難することができない構造になっており、障害者にとって命に関わる深刻なバリアとなっていることが分かりました。  私は、公園内の駐車場の車椅子スペースに福祉車両を止め、駐車場の前にある公園の入口から入ろうとしました。しかし、その出入口には、資料七を御覧のとおり、半円形の車止めの中心にポールが立っているため、幅が狭く、車椅子では入ることができませんでした。仕方なく公園の正門まで迂回するしかなく、また、歩道がないため、危険を冒してでも車道を通るしかありませんでした。駐車場には車椅子用スペースが確保されているにもかかわらず、駐車場に一番近い出入口が車椅子で入れない状態では、バリアフリーが整っているとは言えません。  篠崎公園にはこうした車止めが多く、資料八の公園のマップで示されているとおり、十一か所の出入口のうち七か所が車椅子では入れませんでした。特に、西側や北側の出入口のほとんどが入れないため、通行できる出入口まで少なくとも数百メートルほど移動しないと公園に入れない状態でした。  この公園の西側や北側に住んでいる車椅子利用者の人が災害が起きた際に篠崎公園に避難しようとした場合、自分の自宅近くに一番近い出入口が車止めで入れず、別の出入口まで迂回しようとしても、瓦れきや電柱などが倒れて道が塞がれ、逃げ遅れてしまう危険性があります。東西南北どの方向からでも出入りができるように全ての入口がバリアフリー化されていなければ、災害が起きたときに車椅子利用者などの弱者が避難できず、命の危険にさらされてしまいます。  また、災害時には、車止めを取り外せばいいのではないかという意見もありますが、ふだんから車止めによってその公園を利用できない障害者にとっては、いざ災害が起きたときに公園に避難するということは、思い付きもしないと思います。  ですから、障害者と健常者が日頃から交流できるコミュニティーの場所として利用しやすい公園でなければ、災害時においても、障害者が健常者の人たちと一緒に避難する環境はできないと思います。災害はいつ起こるか分かりませんので、公園の出入口をふだんから入れるようにバリアフリー化することは最重要課題だと考えます。  そこで質問いたしますが、資料九を御覧ください。バリアフリー法に基づいて定められた省令である都市公園移動等円滑化基準では、一か所以上の出入口をバリアフリー化することが義務付けられています。現状では、公園のある入口の一か所だけがバリアフリー化されていれば基準を満たしたことになります。しかし、車椅子を利用する障害者にとっては、ほかの出入口から入れるわけではないですから、避難場所としての役割を果たしていません。  今後、既存の公園も含めて公園内の全ての出入口がバリアフリー化されるように、国交省として対策を考えていただきたいと思います。お考えをお聞きしたい。  また、避難場所に指定されている篠崎公園には、資料十にあるように、五つの区画に合計九十基のマンホールトイレを設置する場所が確保されています。しかし、災害時において、車椅子用のトイレの設置が少ない中で車椅子用のマンホールトイレの設置は不可欠であり、そのため、車椅子に対応した十分なスペースの確保やテントなどの設備の準備はとても重要だと考えます。  避難時に障害者が利用できるマンホールトイレの普及について、国交省としてどのように考えておられるか、お聞かせください。

宇野善昌国土交通省都市局長

○政府参考人(宇野善昌君) お答えいたします。  地域防災計画等において避難地とされている都市公園では、災害時における避難地としての活用を考慮して、出入口のバリアフリー化や災害時に利用可能なトイレの確保が重要であると認識しております。  マンホールトイレについては、別に作成した防災公園の計画・設計・管理運営ガイドラインにおいて、防災公園における非常用便所の設置に当たり、障害者等の弱者の利用を十分考慮することとしております。また、下水道部が作成したマンホールトイレの整備・運用のためのガイドラインでは、車椅子用のマンホールトイレを一つ以上設置することを記載しています。  出入口については、都市公園移動等円滑化基準では、一か所以上の出入口のバリアフリー化を規定し、都市公園の新設、改築、増設時には適合義務、既設の都市公園には努力義務を課しています。また、都市公園の移動等円滑化整備ガイドラインでは、バリアフリー化の基本的な考え方として、避難確保を考慮し、ユニバーサルデザインの施設整備が必要であると位置付けた上で、可能な限りバリアフリー化された園路を複数確保することを記載するよう検討中です。  国土交通省としては、避難地となる都市公園において、災害時に車椅子使用者が利用できるトイレの確保や、出入口のバリアフリー化の推進に向け、これらのガイドラインの周知徹底に努めてまいりたいと考えております。

木村英子れいわ新選組

○木村英子君 ありがとうございます。  公園のバリアフリー化は災害時の障害者の命を左右するものでありますので、出入口に関するガイドラインへの記載についても含め、早急に検討をお願いしたいと思います。  ここまで、公園の出入口の車止めについてや災害時の避難場所について障害者の視点からお話ししてきました。公園は日常の憩いの場として、そして災害時の避難場所としてとても重要な場所であり、出入口のバリアによって車椅子を利用する障害者が排除されてしまうことは重大な差別に当たると考えます。公園の出入口のバリアフリー化については、本来は、ガイドラインの改訂だけではなく、法的強制力のある都市公園移動等円滑化基準を改正し、全ての出入口のバリアフリー化が義務化されるようにするべきだと考えております。  出入口のバリアフリー化も含め、誰にとっても利用しやすい公園の在り方について今後更なる検討をしていただきたいと思っておりますが、国としても、方向性も含めて大臣のお考えをお聞かせください。

斉藤鉄夫公明党国土交通大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 大変重要な問題提起をいただいたと感じております。  都市公園の出入口については、車椅子使用者を含めた公園利用者の円滑な通行かつ安全、安心の確保が大変重要だと認識しております。  国土交通省では、先ほど都市局長が答弁いたしましたように、出入口も含めた都市公園のバリアフリー化を推進するため、都市公園の移動等円滑化整備ガイドラインを改訂しておりますが、その改訂に当たり、障害者団体、学識経験者、地方公共団体等の意見を伺いながら検討を進めているところでございます。  法律改正というお話も今、木村委員からいただいたところでございますが、まずはガイドラインの改訂の周知をしっかり行うとともに、引き続き、障害者を含めた多様な意見を伺いながら、都市公園移動等円滑化基準の見直しを含めた対応についてしっかりと検討してまいりたいと思っております。

木村英子れいわ新選組

○木村英子君 ありがとうございます。  一日も早く障害者がバリアなく公園を利用できるように、今後も積極的な検討をお願いしたいと思います。  ありがとうございました。

斎藤嘉隆立憲民主・社民

○委員長(斎藤嘉隆君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後三時三十七分散会

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