国際経済・外交に関する調査会 第3号
- 発言数
- 98 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2022/02/16
会議録
○会長(鶴保庸介君) ただいまから国際経済・外交に関する調査会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る十日、比嘉奈津美君が委員を辞任され、その補欠として宇都隆史君が選任されました。 ─────────────
○会長(鶴保庸介君) 国際経済・外交に関する調査を議題といたします。 本日は、「海を通じて世界とともに生きる日本」のうち、「海洋環境の保全及び海洋資源の持続可能な利用への貢献の在り方」について三名の参考人から御意見をお伺いした後、質疑を行います。 御出席いただいております参考人は、埼玉県環境科学国際センター総長・東京大学名誉教授の植松光夫君、公益財団法人笹川平和財団海洋政策研究所主任研究員の小林正典君及び東京大学大学院工学系研究科副研究科長・同研究科附属エネルギー・資源フロンティアセンター教授の加藤泰浩君でございます。 この際、参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げたいと思います。 本日は、御多忙のところ御出席をいただき、誠にありがとうございます。 皆様から忌憚のない御意見を賜りまして、これからの調査の参考にさせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いをいたします。 次に、議事の進め方について申し上げたいと思います。 まず、植松参考人、小林参考人、加藤参考人の順にお一人二十分程度で御意見をお述べいただき、その後、午後四時頃までをめどに質疑を行いますので、御協力をよろしくお願いいたします。 また、御発言の際は、挙手をしていただき、その都度、会長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきをいただきたいと思います。挙手でなくても構いませんので、何か合図を下さればと思います。 なお、御発言は着席のままで結構でございます。 それでは、まず植松参考人からお願いをいたします。植松参考人。
○参考人(植松光夫君) 本日は、国際経済・外交に関する調査会でお話しする機会を設けていただき、ありがとうございます。 私は、植松光夫と申します。現在、海なし県であります埼玉県環境科学国際センターの総長を務めております。とはいえ、埼玉県の河川の面積の割合は三・九%、日本一、二を争う川を通して陸を海につなげている重要な県であります。 前職の東京大学大気海洋研究所では、化学を使って、空と海の間の物質循環、気候変化と海洋生態系が大気を通して密接にリンクしているというような研究をしておりました。 本日は、主にSDG14における国連海洋科学の十年暫定諮問委員会の世界で選ばれた委員十九名のうちの一人として、海洋環境の保全等に向けた海洋科学が果たす役割について、国際的な取組、この現状と、我が国で何をすべきか、話をさせていただきたいと思います。 じゃ、二枚目、お願いいたします。 これは、十七あるSDGsの目標をウエディングケーキに例えたものです。図の下の方、水とトイレ、そして気候変動、海の豊かさ、陸の豊かさが生物圏として一番の土台となって、その上に社会、そして経済の目標を支えております。 三枚目。十七のSDG達成度を国別で見てみますと、二〇二一年が十八位と我が国は年々順位を下げております。右側の図、二〇一九年の日本でのSDGsの達成度を示しています。貧困、健康、教育、そしてエネルギーに関してはその達成度は極めて高いのですが、SDG14、海を豊かには達成度が最下位とショッキングな結果になっています。何でこんなことになったんやというふうに思うんですが、この順位付けはドイツのベルテルスマン財団及び持続可能な開発方法ネットワーク、SDSNの報告によるものです。 順位を付けられるとどこの国でも気になりますし、我が国でも、地方自治体でも一喜一憂するものであります。SDGsの全てのターゲットに即した指標がない、一つ一つのターゲットについて進捗評価をするのは非常に難しい状況です。多くの箇所で日本のデータの不備、それから古いデータを使っているというのが目立ちます。情報発信が欧州に比べて足らないかもしれません。 二〇二〇年の世界の海洋科学の現状報告書を見ても、外洋域への研究船による調査は米国に次いで第二位ですが、日本の女性海洋科学者の割合は低く、海洋科学支出額は相対的に削減されているとされています。これからは、あとは順位を上げるだけの活動があるのみだというふうに思います。 四枚目。そんな中ですが、SDG14は他のSDGと密接な関係を保っております。SDGsの目的とターゲットの進捗のフォローアップ、各国が自主的に各国の主導で行い、各国は自国の国益の実現を図りながら達成に努力すべきだというふうに思います。 五枚目。改めて、海とはです。海は、陸のように平面ではなく三次元で生活でき、生物の八割が生きており、地球表面の七割が海に覆われております。そして、太陽からの熱の九三%を吸収しています。人間の呼吸する酸素の半分は海洋植物からですし、海のたんぱく質は、魚のたんぱく質ですね、食料としても重要であるということは言うまでもありません。国際貿易の九〇%は海上輸送ですし、鉱物資源の八〇%が海にあります。 六枚目。改めて、平成十九年、二〇〇七年ですね、海洋基本法が公布されました。海洋については科学的に解明されていない分野が多いことを鑑み、海洋に関する科学的知見を充実しなければいけないとされています。これは自然科学だけではなしに、人文社会科学も含むと考えます。 七枚目。このような、地球は温暖化が進んでいます、皆さん御存じだと思いますが。でも、地球全体が同じように気温が上がっているわけではありません。相対的に、御覧になっても分かりますが、気温が下がっている、相対的にですから、そういうような海域もあります。 八枚目。太陽から来る熱のほとんどが海水がためています。 九枚目。事実、地球上の表面海水はこの百年間に〇・五度上昇しています。気温が〇・五度上がるより海水は三千倍熱をためるということになります。 十枚目。二酸化炭素が増え続け温暖化が進みますが、海は二酸化炭素を吸収します。それと同時に、海のpHが下がります。しかし、海水のpHは約八程度でアルカリ性であり、酸性化するといっても海水が酸っぱくなるわけではありません。よく間違えられます。 十一枚目。地球上で大気中の二酸化炭素が増えると、同時に酸素が減ります。人間も酸素を吸って二酸化炭素を吐き出しています。 十二枚目。地球上、二酸化炭素と酸素濃度を測り続けると、化石燃料起源の二酸化炭素の五五%が大気に蓄積し、四分の一が海に、五分の一が陸上生物に吸収されているという報告があります。 十三枚目。温暖化で海水温が上昇し、温かい水が海洋表面を覆い、酸素が海水に溶けづらくなります。沿岸からの栄養塩の過剰な流入で生物が増え過ぎて、腐るときに酸素を消費して、貧酸素状態が沿岸域にも外洋域でも広がりつつあります。 次の十四枚目を御覧ください。このままでは、二〇五〇年には海洋プラスチックの重さが魚の重さを超えるかもしれないというショッキングな有名な報告されています。しかし、よく考えると、プラスチックも、海水中を沈んだり、生物のふんとなって海底に除かれる過程、こういったプロセスも考慮する必要があると思います。我が国も、自分の庭先だけきれいにするだけじゃなしに、世界の海、ワンプラネット、ワンオーシャンのつもりで取り組むべきだと思います。 十五枚目。SDG14では、今まで述べてきたような十のターゲットを挙げております。 十六ページ。そんな中で、ユネスコの政府間海洋学委員会、IOC、国際オリンピック委員会とよく間違われるんですが、SDG14への貢献に取り組んでおります。 十七枚目。IOCは現在百五十か国加盟しており、日本は執行理事国であります。日本ユネスコ国内委員会のIOC分科会がこれに対応しております。 十八枚目。この図は、IOCと国連機関のつながり、そして海洋関係の数多くのプログラムがIOCと関わっているということを示しております。 十九枚目。IOCの西太平洋に関する政府間地域小委員会、WESTPAC、これは現在、海洋研究開発機構の安藤健太郎氏が共同議長をされています。ほかにあと二つ、カリブ海、それからアフリカに小委員会が設けられております。 二十一枚目。こんな中で、IOCが中心になり、SDG14への貢献を目指し、持続可能な開発のための国連海洋科学の十年をスタートさせました。ここで言う海洋科学、オーシャンサイエンスは、自然科学、社会科学、人文科学などの分野からの参加者による分野横断的な新しいコミュニティーの創出です。 二十二枚目。十年後、我々の海がどんな海であることを望んでいるのか、その成果を七つここに示しています。特に七つ目の、夢のある魅力的な海にしよう、これはセカンドエディションで付け加えられたものですけれども、ついつい私は加山雄三の海の歌というのを思い出します。詳しくは事前資料の七十五、七十六ページを御覧いただければと思います。 二十三枚目。その望むべき海の実現のために十の挑戦課題が設定されました。 二十四枚目。ジ・オーシャン・ウイ・ハブ、今の海を見て海洋データ、情報、知識をつくり出し、それをよく理解して海の知識をうまく使いこなし、十の挑戦課題を我々が、ザ・サイエンス・ウイ・ニード、必要とする科学で行動し、七つのジ・オーシャン・ウイ・ウオント、望む海を利害関係者とともにデザインして実現する流れになります。ただ科学的事実を集めるだけではいいというわけではありません。 二十五枚目。国連海洋科学の十年の国際推進体制をここに示しております。ここでは、特に我々にとって重要なのは各国の国内委員会ということになります。 二十六枚目。我が国では二〇二〇年八月に国連海洋科学の十年研究会を立ち上げ、他国に先駆け、二〇二一年二月に国内委員会を設立しました。各省庁、学会、大学、研究機関、企業及び産業界、市民団体、それから地元の知恵の保有者など、各分野の意見を反映する体制で進めています。海洋科学により地球規模の課題にしっかり応えていくということは、科学技術外交の観点からも非常に期待できます。 二十七枚目。現在、二十四か国で国連海洋科学の十年の国内委員会が設置されています。 二十八枚目。では、具体的に国連海洋科学の十年、どう取り組まれているのかということになりますが、太平洋や大西洋をベースに大規模で長い期間行う大型プログラム、それを支援するプロジェクト、各研究機関が取り組む支援研究活動、そしてこれらを支える資金援助活動から成り、これらの申請を諮問委員会で審査する手順になっております。 二十九枚目。これは、第一回のオーシャンディケードの公募の結果です。大型プログラムへの申請は二百十三件、うち三十一件が採択され、その後も暫定諮問委員会のコメントを基に修正が行われ、IOCにあるコーディネーションユニットが判断することになっていました。 三十枚目。最初の公募で採択されたプログラムは、七つの海にほぼ偏りなく取り組まれています。今年一月末に締め切られました二回目の公募では、海洋汚染、海洋生態系、地球温暖化へのプログラムの申請を推奨していました。我が国からも、日本というよりも他の国々、それからいろんな国際機関と今までにない新しい国際共同を構築するということが重要かと思います。例えば、日本からでは、黒潮域の調査研究、深海生物多様性研究など、プログラムやプロジェクトが申請されています。 三十一枚目。さて、問題は資金です。採択されたプログラムの必要な資金の四分の一しか現在確保できていません。各国の財団などからも既に支援が始まっております。 三十二枚目。そんな中で、我が国は、国連海洋科学の十年に関係して既に取り組んでいる活動があり、それを事例集としてまとめてあります。これを基に、これからの活動に何が足りないのか、何を重点的に取り組むべきか、国民にもっと身近に海洋科学の十年を感じてもらえることを願っています。もっと事例が増えてこの冊子が分厚くなることを願っております。 三十三枚目。特にIOCや我が国が取り組む課題を挙げました。すなわち、海洋観測網の強化、海洋汚染、海洋酸性化の影響の取組、海洋技術の移転、海洋科学研究への人材育成などです。 三十四枚目。例えば海洋観測網の強化で、長期にわたる太平洋での観測。日本は、船舶観測、漂流フロート観測、係留系観測で多大な貢献をしてまいりました。 三十五枚目。こういった形で展開をしているわけですが、中国は急速に彼らの海洋プロジェクトを太平洋にも拡大してきております。 三十七枚目、あっ、三十六枚目でしたね、失礼しました。海洋汚染についても海上保安庁などがモニタリングを進めております。 三十七枚目。気象庁は、一九八〇年代から日本と赤道の間の海域で海洋定線観測を続け、三十八枚目、四十年にわたり、世界にもまれな長期観測データ、海水中の二酸化炭素やpHなどを測定し、その経年増加を明らかにしています。 気象庁、水産庁、各県の水産試験場などが行ってきたこと、気象庁や水産研究・教育機構の長期モニタリングが、北太平洋海洋科学機関、PICESといいますが、表彰されております。継続は力です。しかし、その維持が大変困難な状況になりつつあります。 また、センサーの技術開発や無人海洋観測手法、SDGの時代であったノー・ワン・レフト・ビハインドを念頭に、発展途上国へ向けた安価で効率的、効果的な観測技術の開発も不可欠です。できれば我が国も、アメリカ海洋大気庁、NOAAといいますが、そのような海洋や大気の調査研究を推進する統一された機関があればというふうに思っております。 二十九枚目、違う、三十九枚目でした。 以上、この国連海洋科学の十年を機会に、基礎研究の強化、科学と政策の密な協力、海洋リテラシーの普及、若手研究者の育成にも力を行きたいと願っております。この国連海洋科学の十年では、アーリー・キャリア・オーシャン・プロフェッショナル、ECOPプロジェクトというものが、海洋科学にまつわる専門経験が十年以内の若手研究者の活動も支援しております。日本からも参加していますが、次の時代を担う国際的な視野を持つ人材が育つことを願っています。 コロナ禍で海洋観測は研究調査航海も非常に大きな制限を受け、現在、ある程度回復力を示していますが、その全体への影響はいまだ不明です。また、二〇二二年は持続可能な発展のための国際基礎科学年とするということで、国連総会で決議されております。基礎科学の重要さを改めて強調させていただきます。 四十枚目。あと九年、二〇三〇年には、誰もがその明確な成果に共感し、人と海洋の調和が実現でき、更に変貌を続ける地球環境に適応できる社会になっていることを願っています。私も、あと九年ぼけないように、その魅力的な海を見たいと願っています。 どうも御清聴ありがとうございました。
○会長(鶴保庸介君) ありがとうございました。 次に、小林参考人にお願いいたします。小林参考人。
○参考人(小林正典君) 皆さん、こんにちは。笹川平和財団海洋政策研究所主任研究員をしております小林正典と申します。 本日は、参議院国際経済・外交に関する調査会でこのような陳述の機会をいただきまして、大変ありがとうございます。昨年、後ろに来てくださっている角南理事長が海洋プラスチックごみについて陳述をさせていただいて、今回は海洋保全、それから資源管理ということでお話しさせていただくということで、大変うれしく思っております。どうぞよろしくお願いいたします。 では、スライドを印刷していただいておりますので、二ページ目を見ていただきますと、私たち海洋政策研究所は、持続可能な海洋の実現に向けて国際海洋政策対話というものをずっと一つの事業の中心的な柱として進めてきております。二〇二〇年、コロナになってしまって、本来東京で開催されるべきサミットなんかもできなくなってしまったんですが、オンラインでつないで、そのときは日本財団の笹川会長、それから角南理事長が当時の大統領、レメンゲサウ・パラオ前大統領と一緒にオンラインで持続可能な海洋に向けて政策対話をさせていただいたりしております。 また、その秋には国連総会で生物多様性サミットというのがありまして、そこで角南理事長が、ここにあるチャールズ皇太子と一緒にオンラインでやはり議論をさせていただいたり、また、右側の方にありますのは、ノルウェー政府が持続可能な海洋経済のためのハイレベルパネルというのをつくりまして、安倍総理、菅総理、そして今、岸田総理にメンバーになっていただいているんですけれども、ノルウェーの首相とそれからパラオの大統領が共同議長を務めるというところで、二〇二〇年、政策提言を発表しまして、当時の菅総理にはビデオメッセージを寄せていただいて、パラオと世界を、日本と世界を結んで政策対話を行ったりしています。 また、二日前なんですけれども、角南理事長の後を継いで所長に就任した阪口秀所長が、フランスのブレストというところでマクロン大統領が主催したワンオーシャンサミットというのに参加してきまして、そのときにも世界の要人の方々と持続可能な海洋に向けた対話をさせていただいたり、あと、私と、後ろに来ている渡邉主任研と二人で、例えば二〇一八年のケニアで、ここでもブルーエコノミーに関する世界会議というのに出まして、私たちの研究成果を発表させていただいております。 三枚目なんですが、重要な課題として今考えられているのが、いかにして海洋経済を、海洋環境を守りながらその漁業を含めた海洋経済を推進していくかという、この両方を両立していくというのが重要になっていまして、昨年、イギリスがコーンウォール・サミットというのを主催したんですけれども、そのときに、二〇三〇年までに世界の海洋の三〇%を保護区化しようという目標が採択、合意されているというところがあって、これ、今年の生物多様性条約で具体的に決定していかなければいけないんですけれども、この表にありますとおり、先進国の多くがもう既に三〇%の目標を達成しているという現状がございます。 日本の場合は、二〇二〇年の十二月に、小笠原の周辺海域の海底の部分、そこで海底資源の掘削ですとか底引き網をする場合には許可を取らなきゃいけないというような一定の制限を設けて、そのときに九%、一〇%を超えていなかったんですが、そこの小笠原の海底海域を保護区化したことによって一三・三%まで、愛知目標の一〇%を超えるということが実現できています。 ただし、ほかのアジアの国々、やはり三%とか四%とか、とても三〇%に届くような状況にはなく、いかにして海洋保護区をまず増やしていって海洋生態系を守っていくかというのが一つの重要な課題となっています。 もう一方で、四枚目になるんですけれども、やはり漁業というところと抵触する、どういうふうに折り合いを付けていくかというのが課題になっていまして、日本の漁業、今、漁民の数も減っている、それから高齢者も進んでいる、漁業の担い手が減っているというところがあって、漁獲量も減っている、いろんな理由で減っているというふうに言われていますけれども、世界の漁獲量というのは、今、同じようなレベルを維持しているというような形になっていて、日本の場合、一九八〇年ぐらいまでずっと右肩上がりで上がっていって、その後、どんどんどんどん減ってきちゃっているんですけれども、世界の漁獲量自体は横ばいをずっと続けているというのが今の世界の漁獲量になっています。 昨日も、実はノルウェーの関係者と二日間オンラインでセミナーをやったんですけれども、ノルウェーの場合も漁民の数は減っているんですが、漁民当たりの収量、それはどんどん増えていると、それから収益も増えている。 私も、十二月にちょっと沖縄の方に行かせていただいて、現地の漁業をやられている方とお話ししたんですけれども、やはり私も漁業を研究しているのであればマグロの船とか乗ったらいいといろんな人に言われるので、ちょっとそんな話もしたりしたんですけど、いや、なかなか厳しいところだからちょっとやめておいた方がいいんじゃないかみたいなことを言われたりして、なかなかその漁業の担い手というのが、収量も減っているというところもありますけれども、やはり一定の過酷な労働条件にあったりとか、あとは長期に家を空けなければいけないとかということで、やはり養殖、モズク養殖とかホタテガイの養殖だとか、そっちの方にシフトしているという傾向もあるようです。 ですので、世界のトレンドとそれから日本のトレンドというのがちょっと違うところがあるんですが、いかにしてこの持続可能な漁業と海洋保全というものを両立していくのかというところが重要になっているというところがございます。 五枚目、見ていただけると、先ほど申し上げた生物多様性条約という二〇一〇年に名古屋であったあの大きい会議の条約なんですが、そこで生態学的、生物学的に重要な海域というのを幾つかの条件を基に選んで指定しています。 御覧いただけると分かるとおり、太平洋とか、それからインド洋に広くそういう、私たちEBSAと呼んでいるんですけれども、略称で、それが広がっています。これが海洋保護区を規定していく上での土台になるんじゃないかというふうに言われているんですけれども、なかなかこういうところについて、特に公海になると沿岸国の管轄権の外になってしまうので、どうしてもなかなか各国、関係国の合意形成というのが難しいという現状があります。 六ページ見ていただくと、これが現在ある海洋保護区なんですが、先ほどの地図と比べていただきますと、本当にごく一部が海洋保護区になっているということがお分かりいただけると思いますので、いかにして漁業、持続可能な漁業を維持しながらこの海洋保護区をつくっていくかというのが一つの国際的な課題になっているというふうに考えています。 なので、これを七ページのところで少し図式化してみたんですけれども、やはり持続可能な海洋を実現するためにはそのやはり海洋管理というのが必要で、そこを支えるものとしては、その持続可能な漁業と資源管理というのをどう進めていくかということと、それから海洋保護区と海洋管理をどう進めていくかという、これをうまく両輪として進めていく必要があるだろうと。 そのときに重要なのが、私たちシナジーとか呼んでいる相乗効果をどうつくっていくか。要するに、海洋保護区をつくりながら漁業資源も増やすみたいな、逆に言うと、二律背反、トレードオフと書いていますけど、海洋保護区を増やしたら漁業が減ってしまうという、それはなるべく避けるというか最適化する。一時期は減っちゃうかもしれないけれども長期的にまた増えていくような、そのタイムスパンの中で最適化していくようなそのシナジー、コベネフィット、相乗効果とか共通便益を増やしつつ、トレードオフを減らしていく、あるいは最適化していくという、そういう取組が必要だというふうに考えています。 八ページ見ていただけると、私たちが関わっている国際的なネットワークでは、例えば左側、世界経済サミット、ダボス会議をやっているところですね、そこで今、角南理事長がフレンズ・オブ・オーシャン・アクションという国際的なネットワークのメンバーになっていただいているんですけれども、そこでもこの漁業資源の保全というのが重要なんですが、重要視されているのがIUU漁業、つまり違法、無報告、無規制漁業、これをどういうふうに取り締まっていくかというのが一つの重要な課題として挙げられています。 もう一つ、右側のハイレベル・パネル・フォー・ア・サステナブル・オーシャン・エコノミーというのは、先ほど申し上げた持続可能な海洋経済構築のためのハイレベルパネルというもので、ここでもIUU漁業、これをどういうふうに撲滅していくのか、年間百億ドル―二百三十五億ドルのその損失があって、二千六百万トンに相当するような漁獲の損失があるというふうに言われていて、これをどういうふうに減らしていくのか、廃絶していくのかというのが課題となっています。 九ページ見ていただきますと、私たちも、ニューヨーク・タイムズの記者の方が「アウトロー・オーシャン」という、これは昨年、日本語訳も出ているんですけれども、IUU漁業についての本を出版されていて、ここでは、漁業資源の管理を損ねるIUU漁業ということに加えて、人権侵害、要はまあ半分拉致ですよね、犯罪組織が陸上の人たちを連れてきて、船の上で一年間、二年間拘束して過酷な労働を強いるという、場合によっては突き落として溺死してしまったというような事例も報告されたりとか、資源管理だけではなくてその犯罪行為、人権侵害を防止する、そういった観点からもIUU漁業の撲滅というのが必要だというふうにも言われております。 私たちも、国内、海外の人たちと対話を行っていて、右側の方のページの左上はコロンビアのジュネーブの大使なんですけど、今、WTOの有害漁業補助金、要はIUUに直結、関連するような漁業補助金を廃絶していこう、乱獲につながる漁業補助金を廃絶しようという取組が進められていて、その議長をやられています。その方にも入っていただいて政策対話を行いました。 十ページ。ちょっと簡単に、図を使う方もいらっしゃるので御紹介すると、正規に漁獲量を報告してやっている漁業者の方々の利益というのが左側の黒塗りの四角のところで、これにそのIUU漁業の水産物が入ってくると、要は供給量が増えるわけですよね。だから、供給量がQ1からQ2に増えていくと価格がどうしてもP1からP2に下がってしまって、正規に漁業した人たちの収益というのが、IUU漁業由来の水産物が市場に出回ってしまうことゆえに自分たちの取り分が減ってしまうと、そんなようなところも指摘されています。 こんなようなところで、IUU漁業の撲滅というのがいろんな意味で重要だということが言われています。そこをちょっと解説したのが十一ページに当たります。 十二ページが漁獲量上位八か国の推移を示しているもので、御覧のとおり、幸か不幸か、日本の場合は世界でトップだったんですね、一九九〇年。これが今、八位になっているということですね。誰に抜かれたかというと、もちろん中国に早々と抜かれて、ペルーに抜かれ、それで、最近はインドネシアとか、それからベトナム、そういった国、インドにも抜かれているわけです。ですから、今、日本は水産国として水産物を我々消費していますけれども、漁業の担い手になっている国はもうここ二十年、三十年の間に大きく変わってきていて、今インドネシアが中国に次いで二番目の漁業大国になっているということです。 十三ページ。その漁獲した水産物、どこに行っているのかと。中国で消費されているかというと、どうも統計上必ずしもそうなっていなくて、漁獲量が増えた分、輸出量も増えているんですね。つまり、中国の場合、漁獲を増やして、それを第三国に輸出している部分も増えていて、十四ページ御覧いただくと、その行き先が日本、韓国、アメリカ、こんなふうになっているということです。 十五ページ見ていただくと、その輸出量、輸入量、それから輸出額、輸入額、こういうのを見ていただけると、輸出量が断然多かったんですね。ところが、二〇〇〇年代になってからは今度は輸入する量、輸入額も増えてきて、結果的には中国がこの水産物の国際貿易において重要な役割を占めているというのがお分かりいただけるのではないかと思います。 十六ページ見ていただけると、この漁業管理をしていく上でその漁業資源がどういうふうに動いているのかというのをしっかり見極める必要がある中で、先ほど申し上げたIUUというのが介在すると、その資源管理がうまくいかないということになってしまうわけです。 このIUUを取り締まるために、例えばこの図では、オーストラリアがオーストラリアの海域内で違法漁業に従事していたインドネシア漁船を拿捕したという事例を挙げていて、十七ページは、これパラオ国内で中国漁船が拿捕された事例を挙げていて、ここに書かせていただいたとおり、船内に現金があったり、アルコールがあったり、たばこがあったり、それは乗組員が消費するものじゃないんですね。その取締りをしている人たちに、まあいろんな意味で渡して、逃がしてもらうという、そんなようなことがあるということも報告されています。 十八ページは、これ北朝鮮、日本海側で、中国漁船が北朝鮮で操業して、北朝鮮を追いやられた北朝鮮の船が日本海側に流れてしまうというような、そんな事例が報告されていたり、あとは十九ページ、これ国際的に問題になったんですけれども、中国漁船で働くインドネシア人が死亡した例が報告されたりとか、そのIUU漁業とそれから人権保障というのが関連しているというところがあって、二十ページ、これ日本の国内でも必ずしもこういった事例が、違法漁業がないかというとそうでもなくて、漁獲物が行き場が分からなくなってしまったり、漁獲統計上不透明なところが起きてきたりということが報告されているわけです。 二十一ページ。ここで、国際的に取組を進めていく上で、IUU漁業撲滅に向けた条約作り、制度づくりというのも進んでおりまして、二十二ページにある国際的な機関で協力を進めていって、先ほど申し上げたIUUを行っているような漁船についてはリストを作ってその撲滅を図っている、入港させないという、そういう水揚げさせない措置をとっています。 二十四ページ見ていただくと、寄港地措置協定の概要というのが載っておりまして、ただ問題なのは、その二十五ページにありますとおり、この締約国に入っている国がまだ全世界的になっていないと。一番右端の例えばAPEC、アジア太平洋経済協力のグループの中で、主要な漁業国も含めた国がこの締約国になっていないということで、その国際的な取組が進まないという事例がございます。 ですので、二十六ページに、これはヨーロッパ、アメリカ、で、日本も二〇二〇年に新しい法律を制定して、魚種のトレーサビリティー、追跡性を確保するという取組を進めようとしております。また、認証制度なども二十七ページにおいて紹介させていただきました。 なので、この二十八ページにある国内のEEZに加えて、公海での生物多様性保全の今条約作りが進んでいて、私も二〇一九年はパラオの代表団のアドバイザーとして参加させていただいております。 ですので、この二十九ページにある世界の公海、これが非常に大きいところがありますので、ここを、三十ページにあるような、インドと太平洋をつなぐインド太平洋構想の枠組みの中でこのブルーエコノミーを推進していくということが我々は重要だというふうに考えており、今後の課題というものをそこで示させていただきました。 私の陳述、以上で終わりとさせていただきます。 御清聴ありがとうございました。
○会長(鶴保庸介君) ありがとうございました。 次に、加藤参考人にお願いをいたしたいと思います。加藤参考人。
○参考人(加藤泰浩君) 御紹介いただきました東京大学工学系研究科の加藤泰浩でございます。 本日は、国際経済・外交に関する調査会、こういう貴重な場においてお話をさせていただく機会を与えていただきまして、心より感謝申し上げます。 私からは、海洋環境の保全及び海洋資源の持続可能な利用への貢献の在り方ということで、特に私たちが今、南鳥島の排他的経済水域で開発を目指しているレアアース泥という資源について中心にお話をさせていただきたいと思います。 資料が大変に多くなっておりますので早口で話をさせていただきますが、どうぞ御容赦ください。 早速一ページ目を御覧ください。 左上に、レアアースという資源はこれからのSDGsというものの鍵になる資源と言われております。 右側を御覧ください。米国は、サプライチェーン強化へ向けた取組として、特に重要鉱物資源であるレアアースのサプライチェーンについて脱中国化を模索していますが、これは現時点では不可能というふうに考えております。これは後ほどお話しします。 下側、日本の経済安全保障におけるサプライチェーンの重要性、これは先生方御存じのとおりですが、三点ほど書かせていただいております。日本は米中の両経済圏で事業を展開しているために、経済安全保障のリスクのコントロールが非常に難しいと。二点目は、日本企業はサプライチェーンの分断、混乱を懸念していて、レアアース製品産業はまさにその典型例と言えるものであります。現在、政府が検討中の経済安全保障推進法案の重要戦略分野にもレアアースが明記されていて、サプライチェーンの強靱化が強く求められているわけであります。 そうした中、今日私からお話しさせていただくのは、南鳥島レアアース泥を開発することによって、レアアースのサプライチェーン問題一気に解決し、世界に大きく貢献するということをお話しさせていただきたいと思います。 二ページ目を御覧ください。 レアアースという資源は、レアアースとはそもそも何か。左上に書いております元素の周期表のうち第三族、Scと書いてあります緑色に塗られているところ、スカンジウム、その下のイットリウム、更にその下にランタノイドというのが十五元素あります。それは全て欄外に横倒しになっているんですが、これら十七元素の総称をレアアースといいます。このうち、質量数の軽い方を軽レアアース、重い方を重レアアースといいまして、産業用途上は重レアアースが非常に重要である、さらに希少性が高いという特徴があります。 真ん中上、御覧ください。 こうしたレアアースは、LEDやハイブリッドカー、電気自動車、燃料電池など、まさにこれからの低環境負荷社会に必須の資源というふうに言うことができます。また、レアアースというのは基本的にはハイテク産業の生命線と言われるものですが、ハイテク産業の一番行き着いたところは軍事に結び付いていて、これがアメリカなんかにとってみると、レアアースというのは国家の安全保障の観点から最も重要な資源と言われているわけであります。 右上を御覧ください。 現在、日本はレアアースの原料を中国から五百億円分輸入しています、年間。それを使って、磁石、発光材料、触媒などレアアースの製品を作っていますが、その産業規模というのは年間五兆円です。GDPの一%に相当する非常に大きなものになっています。 ところが、この資源は、左下御覧ください、大きな資源問題を抱えております。二〇一〇年の時点で中国が九七%独占していた。今現在は中国は六一%に下がっているように見えますが、二位、三位のアメリカとかミャンマーの鉱石は、これらは中国で運ばれて、製錬、分離、精製されております。つまり、最終的には八〇%以上が中国から出てくる。だから、今の時点でアメリカが中国外のサプライチェーンを構築しようというのは、どだいこれは無理な話であります。真ん中に、レアアースの資源、鉱山が世界中に分布しているというのを書いてありますが、これはほとんど全てが軽レアアースです。重レアアースと言われる希少性が高い資源は、中国南部のみしか出てきていません。これがまた非常に頭の痛い問題です。 そして、更に深刻な問題というのは、右下に書いております。この軽レアアースという資源、鉱山は、軽レアアースの資源が取れると同時に、必ずウラン、トリウムを伴います。そのために、開発すると最終的には放射性廃棄物の処分の問題が起こってしまうという非常にややこしいものであります。また、中国で重レアアースを取る際には、大地そのものに酸をまいてレアアースを回収しているという非常に荒っぽい、もう環境を度外視したような開発をしておりますので、深刻な環境汚染が引き起こされています。陸上レアアース鉱山は非常に環境負荷が高いというものと言うことができます。 三ページ目を御覧ください。 そうした中、私たちが、陸上のレアアースの資源とは違うタイプのものが海の底にあることを見付けました。二〇一一年に、タヒチの東側の海域あるいはハワイの周辺海域に、中国で取っているもの、レアアースの資源って四〇〇ppm、〇・〇四%レアアースが入っていると資源というふうにして取っているんですが、それを超えるようなものが非常に分厚く、タヒチ沖だと十メートルぐらいの厚みで、それからハワイ周辺だと七十メートルぐらいの厚みで積もっていることを我々が見付けました。 その後、二〇一三年に、日本の排他的経済水域である南鳥島の周辺、南鳥島の排他的経済水域において二〇一三年に、私たちとJAMSTECが調査を行うことによって、超高濃度レアアース泥というのを見付けました。ハワイ、タヒチというのは大体一〇〇〇ppm、〇・一%レアアースが入っているんですが、南鳥島で見付けたものは七〇〇〇ppmに到達します。非常に濃度の高いもの。なぜそれだけ濃度が高いかということを、私たち、泥をつぶさに研究したところ、泥の中に入っている魚の歯や骨、それがレアアースを高濃度に濃集している、大体平均で一万五〇〇〇ppmもあります。これだけ濃集しているものは世界中にはないわけでありますが、こういった貴重な資源を見付けることができました。 四ページ目を御覧ください。 このレアアースの、レアアース泥と言っているものの特徴、長所ですが、五つほど書いております。レアアースの含有量が高いだけではなくて、実はバランスが物すごくいい。これは、希少性の高い重レアアースが何と五〇%入っています。軽レアアースも五〇%、全て入っていてバランスが極めていいというのが一つ目の特徴。二つ目が資源量膨大です。陸上のレアアースの埋蔵量の優に千倍はあります。三つ目が資源の探査。どこにどのくらいの資源があるかというのを見付ける、見極める作業を探査というわけですが、これが非常に簡単にできる。何でかというと、このレアアース泥というのは、遠洋海域というところで、環境の安定しているところに地層としてたまるので、広い範囲に安定して存在しています。そのために、例えば千平方キロメートルで探査を行う場合には、三十二キロ掛ける三十二キロ、その四隅に今現在ピストンコアラーという十五メートルの長さの金属管を海に落としています。それによって泥を取って探査をしている。非常に簡単にできます。こういった探査が非常に容易にできるというのが大きな特徴。 そして、四つ目が一番重要です。陸上のレアアースの鉱山ではトリウム、ウランということに非常に苦しんでいたわけですが、この泥の資源はトリウム、ウランなどの放射性元素をほとんど全く含みません。そのために極めてクリーンな資源だと。 五つ目が、これも重要なポイントですが、普通私たちが鉱山から資源を取るといったときには岩石で取る、それで岩石を一度粉にしなくちゃいけないんですね。粉にして、そこからメタルを取り出すんですが、これは元々粉なんで、そういったことをする必要もなくて、酸につけているだけで簡単に抽出できる。まさに四拍子も五拍子もそろった夢のような資源と言われているわけであります。 五ページ目を御覧ください。 そうした中、私たちは、南鳥島の排他的経済水域、これは南鳥島を中心に半径三百七十キロメートルの範囲を排他的経済水域といいます。その中で、南鳥島から南に二百五十キロの海域において調査を展開しました。二千五百平方キロメートルで、先ほど言ったピストンコアラーというのを二十五本落としました。それによって、真ん中の上に書いてあるこの濃淡じまは何かというと、レアアースが濃いところ、海底から十メートルの範囲です、十メートルの範囲にレアアースがどう分布しているのかを明らかにしました。その結果、そのB1エリア百五平方キロメートルだけで日本のレアアースの需要の五十年から八百年分を賄うことができる。さらに、スカンジウムというのはめちゃくちゃ高い金属なんですが、現在世界でたった十五トンしか供給されていません。これの二千四百倍があるということが分かりました。重レアアースとスカンジウムが同時に取れる世界で唯一の資源と言うことができます。 そして、先ほど魚の歯や骨にレアアースが濃集していると言いましたが、これが、魚の歯や骨というのが泥のほかの粒々よりも粒径が大きいんですね。粒が粗い。そのために、この真ん中下に、何かダイソンの掃除機じゃないですけど、これをぐるぐるぐるっと回すと、粒径で粗いものと細かいものをうまく分けることができます。物理的に選別ができる。それをやることによって品位を劇的に上げられます。また、余計な泥は一切揚げないで、資源として活用できるところだけを持っていこうということを今考えているわけであります。 六ページ目を御覧ください。 それでは、こういった資源を引き揚げることができるかどうかということですが、今現在、レアアースを引き揚げる技術というのは、深海の石油の開発技術を応用することになります。これはどういうように揚げるかというと、泥を吸い込む管に対して、周りから、三か所ぐらいから圧縮空気を注気します。圧縮空気を送り込むことによって、泥と海水が混ざった、混合したものをスラリーといいますが、スラリーとして吸い上げるということを検討しております。吸い上げた泥は船の上で、もうリーチングといって、レアアースとそれ以外の泥の部分を分けます。そのときに、濃い塩酸を持っていって、船の上で海水で希釈して、薄めてリーチングというのをやります。南鳥島は絶海の孤島なので真水が手に入らないので、海水を使ってできるかというチェックをやっていて、これもうまくいくことが分かっております。 リーチング液、レアアースを含んだリーチング液を貴液といいますが、貴液と残った泥に分ける。残った泥は南鳥島の埋立てに活用することを検討しています。これはスコップ一杯の泥も無駄にしないという考え方でやっております。 左下に、今、JOGMECの委託研究で東大の高木周先生という方が非常に精緻な実験をやっています。二百メートルの立型水槽を使って、泥を引き揚げる技術開発ということが非常にうまくいっているということが報告を受けております。 七ページ目を御覧ください。 先生方は特に、こういった資源開発、経済性ないんではないかというふうに思われるんですが、そういうことはなくて、実は経済性評価は今まで経産省、JOGMECが二〇一六年に行いました。そのときから五年たって、私がつくっている、後ほど説明しますが、レアアース泥開発推進コンソーシアムというところで新たにいろいろな条件が改善されております。それを全部込みにしていくと、実は経産省の報告書では経済的には苦しいと言われていたんですが、それが一気に改善しております。 次のページ、八ページ目を御覧ください。 これで見ていただくとより分かりやすいんですが、レアアースの価格が、二〇〇六年から二〇二一年まで価格を示しております。このとき、先ほどの経産省の二〇一六年の報告書では、レアアースの価格がピークに達している二〇一一年にしか経済性がなかったということになっていたんですが、今私たちがいろんな条件を改善することによって、どの価格帯であっても経済性があるということが分かってまいりました。 九ページ目を御覧ください。 先ほどお話しした二千五百平方キロメートル、その範囲においてどのくらいの資源量があるかというのを見積もっております。そこにはレアアースが千六百万トンある、これは一〇〇〇ppm以上の泥が千六百万トンあるんですが、私たちは、開発するときには五〇〇〇ppmを超える、五〇〇〇ppmを超える品位の高いところから開発します。そうした場合に、日本の今レアアースの輸入量、年間二万トンですが、その三十年分の六十万トンが五〇〇〇ppm以上になります。それから開発して、順次技術を上げていって、二〇〇〇ppmも一〇〇〇ppmも資源として活用できるようにすることを考えております。 それを加味すると、実は、今現在、世界のレアアースの埋蔵量が、下に示しておりますが、右下を御覧ください。日本の今言った二千五百平方キロメートルで確認されている千六百万トンを入れ込むと、実は日本は世界第四位のレアアース大国になります。先ほど言った二千五百平方キロメートルというのは、実は南鳥島の排他的経済水域のたった〇・六%です。南鳥島の排他的経済水域、ほかにもいろいろ資源があること確認しておりますので、これはそういう意味では中国を抜いて圧倒的な一位に出るというようなポテンシャルを持っております。 それから、十ページ目を御覧ください。 ここが一番重要と言っても過言ではありません。先生方、皆さん、海洋環境、生態系にどういうインパクトがあるんだということを非常に気にされる。これはある意味では当たり前であります。 そうしたときに、実は固有種がいるかいないかってすごく重要です。開発するときに固有な種がいると開発が非常に難しくなってしまう。先生方も海底熱水鉱床については既にお聞きになっていると思うんですが、海底熱水鉱床は非常に固有種が多いという特徴がある。それに対して、レアアース泥があるところは遠洋海域という、どこに行っても同じような環境が実はあるんですね。なので、普通種のみしかいません。固有種がいなくて普通種のみしかいない。だから、採掘後に生態系が速やかに復元するというふうに期待しております。 それから、泥そのものは全く無害です。これは、よく女性が泥を顔に塗ったりする。それはどういう効果があるのかは私は分かりませんが、泥そのものは全く無害ですので、顔に塗ってももちろん全然大丈夫です。 それから、効率的なエアリフトで吸い込むことを考えるので、基本的には拡散したりとかそういうことが起こらないことを考えていて、それは抑制は可能だろうと考えております。 こうしたクリーンな資源の開発を目指す我々の姿勢が評価していただいて、私たちは、手前みそになりますが、二〇一八年に日経地球環境技術賞の最優秀賞をいただくことができました。環境、生態系への影響は最小限にとどめることが可能だと考えております。 十一ページ目を御覧ください。 万が一拡散してしまったときにどうなるかも精緻な実験とシミュレーションを行っています。泥が巻き上がったときにどのくらいのスピードで落ちるのか、さらに、深海の海流がどういう方向にどのくらいのスピードで流れているか、全て加味して図にしたものが右側です。開発したポイントから拡散して、これは泥が十メートル巻き上がるという普通ではあり得ないぐらい巻き上がったときにどうなるかということを示していますが、ほとんど二、三十キロで、これが排他的経済水域外に出るということは全くありません。環境負荷の少ない開発が実現可能だというふうに考えております。 十二ページ目を御覧ください。 私は、二〇一四年に東京大学にレアアース泥開発推進コンソーシアムというのをつくりました。これは、日本を代表する企業に入っていただいて、左側にいる方が資源の実開発、真ん中にレアアースの製錬、そして右側の方にはトヨタ自動車を始めレアアースを使うユーザー企業に入っていただいています。これはマーケットサプライチェーン全部つなごうということで、こういったコンソーシアムをつくっております。 こういった企業の期待があって、今まさしくレアアース泥の開発に大いに期待が集まっているというものであります。 十三ページ目を御覧ください。 今現在、SIPでこのレアアース泥の採泥・揚泥技術開発というのが行われております。左下に目標が書かれております。当初の目標は水深六千メートルからレアアースの泥を一日三百五十トン揚げることを目指していたんですが、それが今現在は、右下を御覧ください、現在は三千メートルの海域から六十五トン揚げると。規模は縮小してしまっていて、これはもう少し頑張っていただければというふうに思っております。 十四ページ目を御覧ください。 そうした中、実は昨年末に非常にいいニュースが私たちのところに飛び込んでまいりました。経産省、資源エネルギー庁がレアアースを鉱業法に組み込み、南鳥島レアアース泥の権益保護や実開発を可能とする画期的な取組が開始されたと。こういったことが鉱業法に組み込んでいただくと活性化する、この開発が活性化すると期待しております。 そこで、私の方から、右下御覧ください、レアアース泥開発に向けた提言として三つ書いておりますが、これはお願いというか、こうしていただけると更にいいということを書かせていただいております。 南鳥島レアアース泥開発には、民間会社による鉱区の取得が必要であると。鉱区が設定できれば、おのずと揚泥や選鉱、製錬などの技術開発が進むことが大いに期待されます。真ん中が重要なんですが、実は南鳥島のEEZ内においてJOGMECやSIPが探査データをかなり蓄積しております。これは全て非公表になっています。ただ、これを厳重な守秘義務を課した上で我が国の民間企業に開示可能となるようなルールを作っていただきたい。そういったルールを作って開示していただければ、もちろん管理をしっかりして開示していただければ、興味を持つ企業はどんどん出てくると考えております。最後は、鉱区申請、探鉱に先立つ初期探査においても国の支援が受けられるような仕組みづくりを是非つくっていただきたいということであります。 ちょっと時間なくなってきましたので、十五ページ目。 今各国の海底鉱物資源に関する興味を書いております。真ん中、パプアニューギニアのところに、海底熱水鉱床の開発を目指していたノーチラス・ミネラルズが残念ながら経営破綻しました。今割とホットなのは右上のハワイ沖で、EUの加盟国二十か国を中心にマンガンノジュールを非常に中心にやっております。実は、中国がレアアース泥を一番熱心にやっているということが資料には書かれております。 十六ページ目を御覧ください。 ちょっとここだけ説明させていただくと、中国が、実は南鳥島のEEZに接したところにマンガンノジュールの鉱区、コバルトリッチクラストの鉱区を取っております。ところが、マンガンノジュールの鉱区として取っているもののうち、右側の黄色く塗られたところは、これはマンガンノジュールを目的としたものではないというふうに私たちは科学的に推察しています。これについては御質問いただければ答えたいと思います。 十七ページ目を御覧ください。 私たちは、南鳥島レアアース泥の開発を実現して海底鉱物資源開発産業を日本に起こしたい、さらに、ハイテク素材産業を起こすことによって採掘から物づくりまで国家戦略として一連のサプライチェーンを構築したいと考えております。 十八ページ目、これが最後のスライドですが、十八ページ目の右上に、私たちは、南鳥島のレアアース泥を使ってLEDを作りました。これは、泥を取ることさえできれば物を作るところまで一気通貫にもう行けます。行けるということを示したくて作ったわけですが、それ以外にも革新的な新素材、いろいろ出てきています。まさに国産資源を活用した次世代のレアアース産業を創出し、今現在年間五兆円ですが、それを年間十兆円産業にしていきたいというふうに考えております。海洋から、海から世界のレアアースサプライチェーンを新たに構築して、持続可能な未来に大いに貢献していきたいと考えております。 私からの発表は以上になります。
○会長(鶴保庸介君) ありがとうございました。 以上で参考人の御意見の陳述は終わりました。 これより参考人に対する質疑を行います。 本日の質疑はあらかじめ質疑者を定めずに行います。 まず、大会派順に各会派一名ずつ指名し、その後は、会派にかかわらず御発言いただけますよう整理してまいりたいと存じます。 なお、質疑及び答弁は着席のままで結構でございます。 また、質疑者には、その都度答弁者を明示していただくとともに、できるだけ多くの委員が発言の機会を得られますように、答弁を含めた時間がお一人十分以内となるように御協力をお願いいたします。 質疑のある方は順次御発言願います。 吉川ゆうみ君。
○吉川ゆうみ君 三人の参考人の先生方、誠にありがとうございました。 自民党の吉川ゆうみでございます。 本日は誠にありがとうございます。 私、農工大出身でございまして、JAMSTECで松永元学長が理事長を今しているということもあって、大変この海洋科学、そしてこの環境というところに関して常々お話をお伺いしているものですから、三人の参考人の先生方のお話、大変、具体的にとてもよく分かるところがあり、植松参考人のSDGsの中で、本当にこれだけ海洋国家としてやっていかなければならない日本がなぜ海の豊かさを守ろうが五三%なんだという、私もちょっと衝撃で、こういったことをしっかりと数値化を見ながら、我が国また海洋国家としてしっかりと頑張っていかなければならないんだなということを、思いを新たにさせていただいた次第でございます。 その中で、まずは植松参考人にお伺いをさせていただきたいというふうに思います。 植松参考人は、先ほどのお話の中でも、国連海洋科学の十年、あるいはユネスコの方のIOCであったりSDG14であったり、様々なところで国際的なこの海洋資源あるいは環境というところについて御活躍をいただいているということ、本当に感謝申し上げます。 この中におきまして、この国連海洋科学の十年、これを取組を推進していくに当たり、特に我が国の海洋科学分野における産官学の連携、こちらについて横断的な取組が私これからも特に必要になってくるというふうに理解をしておりますけれども、国際的に御覧になられて、今日の我が国のこの産官学の海洋に関する取組、先生から御覧になられて不十分な点あるいは大きな課題、これから私たちがしっかりと、先ほどのSDGのところを克服していくためにも、しっかりと我が国のリーダーシップを出していくためにどういったことにこれから力を入れていかないといけないと思われるか、是非お話をお伺いできたらというふうに思います。
○参考人(植松光夫君) どうも御質問ありがとうございました。 確かに、大学とか研究機関、それから産業界、ここがどこまで密接につながっていけるかというのは非常に大事なことだと思います。問題は、やっぱり海洋の観測技術とか、要するに実態を知るということが非常に大事なんですが、そういった装置とかいろんな、海水の塩分を測るとか温度を測るとかいろんなものがあるんですが、そういったセンサーとかその技術が日本は、何か申し訳ないですが、まだ足りない。そこまで大きな企業が取り組んでいるということはまだないと思います。 じゃ、日本は今海洋観測なんかに何を使っているのかって、ほとんどアメリカ製あるいはヨーロッパのセンサーなどを購入して使っているというところであります。そういう面では、もっと海洋産業、そういったものに力を入れていただいて、新しい日本独自の、しかも日本独自だけじゃなしにワールドスタンダードになるような、そういう装置を是非作っていきたいと思いますし、そういうときにやっぱり研究者とそれから企業がもっと密になる必要があるんじゃないかというふうに思います。 もう一つは、やっぱり研究費、どこから取ってくるかということもあるんですが、そういう意味では産業界というか企業の方からもそういう支援をいただければいいかなというふうに思います。
○吉川ゆうみ君 ありがとうございます。 技術立国としてもこれまでしっかりとやってきたつもりではあるものの、実はその計測機器という環境に関しても一番コアな部分でまだまだ日本は海外から買ってこなければいけないという現状であるということ、ちょっとショックというか、なので大変、大変貴重な事実を教えていただいたというふうに思っております。 まずはそういったところをしっかりとグローバルスタンダードを取っていく、そのための外交、トップ営業のようなところも含めてしっかりと日本はやれるということと予算がやはり必要であるということ、大変理解いたしました。これからも御指導どうかよろしくお願い申し上げます。ありがとうございます。 続きまして、小林参考人に御質問させていただきたいと思います。 水産資源の持続を図っていく上での水産資源の効果的な保全、そして水産資源の基盤そのものの海洋の生物多様性というところで大変貴重なお話をいただきました。 その中で、やはりIUUがあること、が普通にいること、操業できてしまうことでの公海への悪い悪影響ということを数値的にも拝見できまして、こちらも大変衝撃を受けたというか、海保さんなどにお伺いさせていただいたりお話を伺うことが多いものですから、そういった話はお伺いするものの、やはり世界の公海上においての悪影響、そしてこの環境を守るという、あるいは海洋資源を守るという上でも大変大きなマイナスの影響があるということ、よく分かりました。 その中で、一つの解決策として、エコラベルのような漁獲表示の部分を先生お示しいただいておるかと思いますが、こういったこのIUUのようなものをしっかりと取り締まり、そしてフェアな漁獲環境、そして海洋資源の保護というところを実現していくために、このラベルのような、漁獲証明書のようなものとまた別の、我が国において何か役に立てるといいますか、我が国がしっかりと取り組める、あるいは世界をリードできるようなものがあればお教えをいただけたらというふうに思います。よろしくお願いします。
○参考人(小林正典君) ありがとうございます、御質問。 私たちの方でも、マリンエコラベル、水産分野での持続可能性を示す、そういうラベリングについての有用性というのも議論はしているんですけど、やはり二つ課題がありまして、一つは、やっぱり認証取得をするのの経費がどうしても掛かってしまうということと、それから、それを取った後に、ラベルが付いているからといって高く売れるかというと必ずしも今そうなっていないというところがあって、取得をするインセンティブというのがなかなか漁業者さんの間でうまく見出し切れないというのがあります。 それからもう一つは、私も逗子、葉山、あっちの方に住んでいて、地元の魚屋さんはいまだに新聞にくるんで丸身で売ってくれたりとかというところがあるので、その日本の商慣行とラベルというのがなかなかすぐに結び付きにくいというのがあったりもします。 そういう中で、一つ言われているのが、やはり購入者と販売者の側での一定の、何というか、信頼関係、その中での流通というのをしっかり行っていくというのがまずは大事で、よく言われるのは、そうですね、知らないところからたくさん大量の魚が安く卸されてそれをレストランで提供するとか、そういう不透明な流通経路での水産物の流通というのをまず行わないような、そういう信頼関係の下での流通というのを日本の国内ではまずしっかりやっていく。 もちろん、その漁獲証明書、それについても今、水産庁の方で対象魚種を広げていくような議論はしているんですが、まだ実施されていないのと、これからその実施に向けて数を増やしていくというところではあるんですけれども、どこで誰がどういうふうに捕ったかというのがちゃんと情報として添付されて、それが流通の過程でしっかりと伝達されていくような、そういう形を取ると、どこで誰がどう捕ったかというのが消費者の人たちも分かるようになると。QRコードで見れるようになるような取組もされていますけれども、やはり知らないところからやってきたその魚を消費者の人が安いからといって購入するような、そういう土壌が残されてしまうと、先ほど申し上げたようなIUU由来の漁業水産物によって、正規の漁業をやっている人たちの収入が担保されないという、そういう問題点が残ってしまうという、そういうふうに考えております。
○吉川ゆうみ君 ありがとうございます。大変貴重な、勉強になりました。 加藤先生にも、レアアース泥、大変この我が国の経済安保の面でも重要なものであると思いまして、様々お伺いさせていただきたかったのですが、そろそろ時間となりましたので、経済安保の意味でこのレアアース泥、我が国の中でしっかり取れるということで、本当に可能性の大きなものであるというふうに思っております。 東京大学におきましても、レアアース泥開発推進コンソーシアム、組んでいただいていて、チャレンジ精神ある人どんどん来てくれというふうな形で資料にも書いていただいておりましたけれども、是非ともこういった分野に我が国のベンチャー含めて様々な思いを持った人たちがもっと参画し、我が国の貴重な新しい資源をつくり上げるというところにまた先生のお力を賜れますことを心からお願いをさせていただきまして、私からの三人の先生方への御質問と意見とさせていただきたいと思います。 本日は、お忙しいところ本当にありがとうございました。
○会長(鶴保庸介君) 御苦労さまでした。 それでは、引き続きます。 横沢高徳君。
○横沢高徳君 立憲民主党の横沢高徳でございます。 三人の先生、貴重なお話をいただき、ありがとうございます。 まずは、植松参考人にお伺いをいたします。 国連海洋科学十年においては、社会的成果として期待されているものを七つ挙げられていると思いますが、我が国のこれから、特にこれからの国際的な取組としてどのようにリードをしていくべきか、そして国際的にどのように貢献していくべきかというところをまずお話しいただきたいのと、あと、我が国においてはSDG14がどうしても低い。なぜ低いのか、そして何をすべきかというところもお伺いしたいと思います。
○参考人(植松光夫君) 御質問ありがとうございます。 七つの期待される成果、その七つの中で日本は何を重点に置くかということだと思いますが、はっきり言いまして全部大事だというふうに思います。ただ、このいろんな分野で既に日本がいろんな国際的に協力をしているというものもあります。 きれいな海にしても、プラスチックをきれいに、コントロールしようというのは日本が中心になってやっておりますし、海洋生態系についても非常に日本は進んでおりますし、その海だけでなしに、極域の海、そういったところでも調査は進んでおります。 生産的な海、予測できる海、これもコンピューター、日本は非常に進んでいるというふうに信じております。 安全な海、これも津波早期警報、これはIOC全体で取り組んでいることですが、日本も非常に大きな貢献をしております。 万人に開かれた海というのは、データをいかにみんなにシェアして一緒に考えようということなんですが、これも日本は非常に進んでいると思います。出さない国もあるというところが問題かもしれませんが。 あとは、もう夢のある魅力的な、日本人がみんな海を好きになってほしい、海なし県でも是非海にという、そういうことであります。 それから、SDG14の何でこんなに評価が低いのか。これは、やっぱり判断する基準というのが非常に限られていますし、ほかの国にあるデータ、日本にはないデータ、そういうものがあって、非常にまだ公平な判断をされたというふうには私は考えていません。 以上です。
○横沢高徳君 ありがとうございます。 続いて、小林参考人にお伺いをいたします。 先ほどもIUU操業を取り締まっていかなければいけないということなんですが、日本でも不法操業がされている。国際的に見てやはりどこの国がIUU操業が目立つのか、そしてこれをこれから進める上で我が国が果たすべき役割は何かというところをお伺いしたいと思います。
○参考人(小林正典君) ありがとうございます。 この話は、昨日もノルウェーの関係者、それから水産庁の方、それから外務省の方とも議論させていただいたところでありまして、どこかというところについては、先ほど例に示させていただいたような海外の例もありますし、国内でも報道で最近増えておりますので、そういったところではいろんなところで見受けられるところがあるのかなと。 日本がやるべきところとしては、一つは、やはり今もう漁業資源管理、国内だけではなく国際的な課題ですので、国際的な関係の上での信頼をちゃんと維持していく、そういう意味では日本の透明性、それから信頼性、説明責任が果たせるような、そういう制度を日本の国内でしっかり確立していくというのが重要だと思います。 もう一つは、海外で、先ほど申し上げた主要な漁業国がFAOが作っているIUU対策の協定にまだ参加していないところがあったりとか、そういったところについて、二国間でやるというのもありますが、APECとかG7、G20とか、ああいう外交の場で働きかけを行っていくというところも重要でして、そこにたどり着くのに我々のような研究機関も相手方の研究機関なんかと一緒に協力をしていく、そんな体制をこれから進めていくことが重要かというふうに考えております。
○横沢高徳君 ありがとうございます。 それでは、加藤参考人にお伺いいたします。 私も工業高校出身ですので、非常に興味津々で話を伺っておりました。 まず、レアアース、先ほどお話の中で、中国のマンガンノジュール鉱区の質問があったらお話をしますということなので、是非先ほどの続きをお話しいただきたいのと、やはりこれからは、国際海底機構、ISAにおいても、深海底の鉱物資源の開発に関する公正な規則も作成中ということでございます。日本もこれから積極的に参画していくこととは思いますが、特にこれからこの国際間の策定に当たって、やはり我が国がどのように関わっていくべきか、そして我が国の強みなどがあれば教えていただきたいと思います。
○参考人(加藤泰浩君) 御質問いただき、ありがとうございます。 まず、資料をちょっと飛ばし過ぎてしまって申し訳なかったので、十六ページ目、御覧ください。 実は、中国はマンガンノジュールの鉱区というのを南鳥島の南側に取っているんですが、マンガンノジュールとは言っていますが、実際に私たちが科学的な知見に基づくと、この黄色いエリアにはマンガンノジュールは恐らく全くないだろうと、ほとんどないだろうというふうに考えていて、中国は今のところ、国際海底機構でレアアース泥というのはまだ俎上に上がっていないんですね。そのために、見付かってから十年ぐらいしかたっていないので、まだそこまで行き着いていないと。そういう中で、中国はマンガンノジュールの鉱区と称して取って、調査をどんどん進めていって、国際海底機構の俎上にレアアース泥を上げた後にそこを多分鉱区として変えるんだろうというふうに考えております。 そういう点からすると、非常に巧妙なことを、巧妙なやり方ということは言えるんですが、ISAの、国際海底機構への日本の貢献というのは、理事国にもなっていることもあって一定の貢献はしております。それを地道に続けていくことと、海の資源の開発というのは、今、実はSDGs考えたときに、陸上の資源というのは、例えば子供を使った違法な採掘とか、あるいはアマゾンなんかで金の採掘するときに違法操業がもう横行していて大変な環境破壊が起こっている。まさに陸上はSDGsに反した資源開発が起こりやすいんですが、海の資源というのは普通の人には開発できないので、ちゃんとした事業体とか、あるいは国とかがやることによって大掛かりな開発ができるので、むしろSDGsのことを考えると、海の開発を目指すべきではないかと私は考えております。 以上です。
○横沢高徳君 ありがとうございます。 それでは、ちょっと時間もありますので、植松参考人にお伺いをしたいと思います。 植松参考人、寒い海は地球の心臓ということを述べられておりますが、この点について、特に日本の場合は北のオホーツク海のやっぱり流氷なども気候変動もあって変わってきていると思いますが、この寒い海は地球の心臓についてちょっとお話を伺いたいと思います。
○参考人(植松光夫君) 資料読んでいただきまして、ありがとうございます。 やっぱり、寒い海というより、特に日本の北海道周辺というのは非常にそういう気候変動に敏感であるというところだと思います。それで、いろんな物質がアムール川からオホーツク、それから北海道の方に流れ込んできます。そういった中での生態系の変化、どれだけ氷が運ばれてきて解けるか、そしてその中の栄養塩がどういうふうに流れくるかというようなことを、寒いという一言ですけれども、重要なところだというふうに思います。 特に、日本沿岸の親潮、それからオホーツクのそういう海域、もう一つは日本海ですね、日本海もこれは非常にセンシティブなところですけれども、そういったところで非常に重要なセンシティブな、温暖化にもセンシティブな海域だというふうに考えております。 以上です。
○横沢高徳君 参考人の皆様、ありがとうございました。
○会長(鶴保庸介君) 宮崎勝君。
○宮崎勝君 公明党の宮崎と申します。よろしくお願いいたします。 今日は参考人の皆様、大変に貴重なお話、ありがとうございました。 最初に、植松参考人にお伺いしたいと思います。 ブルーカーボンのお話をお聞きしたいと思うんですけれども、私、昨日、東京湾の水環境の再生のためにアマモを、いわゆる海草のですね、アマモを再生すると、藻場を再生するという取組を視察させてもらったんですが、やはり、これから温暖化対策としてブルーカーボンというのが結構注目をされておりますけれども、藻場とか干潟とかあるいはマングローブとか、そういったところが吸収量として算定できるかどうか今研究が進んでいるというふうに伺っておりますけれども、このブルーカーボン、藻場とかマングローブとか、そういったブルーカーボンの取り組む今後の可能性についての御認識をまず伺いたいと思うんですけど。
○参考人(植松光夫君) 御質問ありがとうございます。 藻場が増えるとどうなるかということもあります。一見、短いタイムスケールで見ると、藻場が増えるということは、二酸化炭素を吸収して有機物ができる、で、二酸化炭素を下げるということになるんですが、どれだけ藻場が長生きしているか。意外と短い、サイクルが短いということで、最終的には絶対量がどれだけその海域に存在するかということに懸かってきます。ですから、藻場があってもずっとそれが増え続けるわけじゃないというところが注意すべきだと。腐ったときには貧酸素状態になるということも含めて、ちょうどそのバランスというのが大事かと思います。 以上です。
○宮崎勝君 ありがとうございます。 小林参考人にお伺いしたいと思うんですが、事前にいただいたこの資料の中に大変興味を持ったところがあったんですが、いわゆる養殖漁業のお話をされていて、今、水産の漁獲量については漁獲が九千万トンで養殖が八千万トンというのが世界的な今の現状だというふうに書かれておりましたけれども、その上で、水産養殖の課題ということで、給餌と養殖区域をどう設定するかということが、環境に悪影響を与えずに続けていくための工夫が必要だと、求められるという、そういうことを先生はおっしゃっていたと思うんですが、具体的なこの給餌と養殖区域が環境に悪影響を与えない工夫、具体的なものがあればちょっと御教示いただければと思っているんですけれども。
○参考人(小林正典君) ありがとうございます。 給餌については、もちろん餌になる小魚とかそういったものが資源量が減っていないものを使うというのは大原則にはなるんですけれども。 先週もマレーシアの団体とその養殖の餌の部分について議論したときに、国際的にはそこが課題になっていて、一つは、タヒチ、フランスのポリネシアとかは、水産加工場から出る、何ですか、加工残滓ですね、残り、あれを再利用できないかというのは、ヨーロッパでもフレンズ・オブ・オーシャン・アクションとかで議論をしていて、ただ問題は、要は漁業者が捕ってきた魚を加工して残ったものを養殖業者のために使おうとなると、漁業者さんのグループが、いや、何かライバルにちょっと便宜を図るような感じがあって余りやりたくないというような反応がそのタヒチの方ではあるというのも聞いていて、そこのところの循環型社会というのを養殖業の中で確立できるのかどうか。南アフリカではハエの幼虫みたいなものを使うとかいろんな取組もあるんですが、その辺の、餌を、安全で高額にならない、どう確保していくかというのは、ある意味世界的にこれから研究を進めて、その企業間、組織間連携も行っていかなきゃいけない課題だと、そんなふうに考えております。
○宮崎勝君 ありがとうございます。 加藤参考人にお伺いしますが、このイラストの十五ページでございますけれども、海底鉱物資源開発に向けた世界各国の取組ということで、いろいろなところで今海底の資源の開発が進んでいるという現状だと思うんですけれども。 日本がその中で、日本がかなり海底の資源探査技術も結構高いものがありますし、その開発も今、南鳥島の方でそういう資源をどう開発するかということで、環境も考えながら、本当にすばらしい取組だと思うんですけれども、それを進めていらっしゃるということで、この日本の先端的なこうした技術を、今は南鳥島が最優先だと思うんですけれども、ほかの地域の海底資源、例えば他国の海域の海底資源の開発などにこれから協力をしていったりとか、そういう取組というのもこれから必要だと思うんですけれども、これについて今後どう、現状はもう進んでいるんだということかもしれませんけれども、ちょっとその辺のことを教えてもらえればと思うんですけど。
○参考人(加藤泰浩君) 御質問いただきまして、ありがとうございます。 おっしゃるように、今、日本は、探査とかそういう技術に関して、私たちがやっている探査は非常にシンプルなもので、ある程度のことはできる。ただし、開発する技術となってくると、実はこういう海底の資源開発というのは、やっぱり海底の、深海の石油の開発をやってきたヨーロッパの国、アメリカ、そういった国々がやっぱり非常に進んでおります。なかなかそこに日本が到達するというのは実際には難しいところもあって、協力しなければならない。国際的に協力することが極めて重要だと思います。 それで、その技術的なところで、例えば日本としては、やはりアメリカとかフランスとか、そういったチームとして組めるところと組んで国際協力をして、日本の南鳥島で、例えばですよ、アメリカと日本が共同で開発するということがあってもいいと思いますし、逆に、タヒチとかそういう周辺海域で日本とアメリカとフランスで共同して開発するとか、そういう枠組みはあってもいいと思うんですね。そういうときに、是非、日本がそういう外交力を発揮して、そういうところでイニシアティブを取れるようにアクションを起こしていただくのが一番いいのではないかと。国際的なプレゼンスを高めるようにしていただくというのが重要なのではないかと思います。 私からは以上です。
○宮崎勝君 ありがとうございます。 時間もありますので、小林先生、もう一問お願いしてよろしいですか。 この資料の三ページ目ですか、このいわゆるサーティー・バイ・サーティーの取組で、日本はまだ海域の保護区の割合が、三〇%、二〇三〇年までにするということのうち一三・三%までしか進んでいないということでございますが、やっぱり陸と違って海、海域の保護区域を増やしていくというのは結構ハードルが高いのかなとは思っているんですけれども、今後どうやって増やしていくのかということで知恵がございましたらちょっと御教示いただきたいと思います。
○参考人(小林正典君) ありがとうございます。 もちろん、サーティー・バイ・サーティーというのは世界の海の三〇%なので、日本で三〇%という意味ではないとは言われているんですが、とはいえ、一三・三をもっと増やしていかなきゃいけないというのはあると思うんです。 小笠原の例は、その海底だけを保護するというような形で、海の面積全体を上から下まで保護するのではなくて、海の層を分けて、表層と中層と海底と。海底については、そこについては開発しちゃいけないということではなくて、そこを許可制にするというような形を取ったりとか、まず海層分けして、そこでの利用の仕方も、全くの禁止ではなくて、審査をした上で場合によっては許可するとか、そのような弾力性というのはあり得るのかなとは思うんですが、ただ、ヨーロッパからすると、やっぱり上から下まで全部禁漁にすべきだという声もあるので、そこを国際的なスタンダードと国内の特殊性、事情とどういうふうに調和させていくのかというのは今後の課題になっていくかなと、そんなふうに理解しております。
○宮崎勝君 ありがとうございました。 以上で終わります。
○会長(鶴保庸介君) 引き続き、川合孝典君。
○川合孝典君 国民民主党の川合孝典と申します。 お三方の参考人には、ありがとうございました。 まず、植松参考人に御質問させていただきたいんですが、質問に入ります前に、先生からお配りいただいた資料でございますが、これ、表紙の写真は、これは一見すると兵馬俑に見えるんですが、こちらはどういったものなんでしょうか。済みません、直接質問の中身と関係ないことを。(発言する者あり)一番表紙の部分です。
○参考人(植松光夫君) これは、フューチャーアースのプレゼンテーションで使っていたスライドを借用いたしました。
○川合孝典君 よく分かりませんが、分かりました。 これ、恐らく中国なんでしょうか。
○参考人(植松光夫君) これは、私もどこから出たかよく理解していないんですが、有名な、フェイクじゃないかという話も聞いたんですけれども、随分気に入りまして私もこれを使っていますけど、ここまで皆さんに注目受けるとは思いませんでした。調べておきます。ありがとうございます。
○川合孝典君 ありがとうございます。 では、中身の質問に入らせていただきたいと思います。 海洋人材が減少しているということに懸念を、御意見をおっしゃっておられまして、海洋科学研究への人材育成をということを、三十三ページ、資料でお書きになられているんですが、バブル経済のちょうど時期の一九八〇年代の後半以降、いわゆる海洋人材、船員の方が大幅に減少している、同時に海洋人材も減ってきているという、こういう状況の中で、海洋科学研究人材を育成これからしていく、これを実現していく上でどういった取組が必要とお考えなのかをお聞かせください。
○参考人(植松光夫君) ありがとうございます。 具体的に、既に女性海洋科学者を育成するということで、そういう海洋学への女性研究者が集まって本を出版しております。これもパート1、パート2、出ておりまして、その内容は、全て女性が、私たちだって頑張っているぞという、そういうアピールを高校生とか大学生に伝えようとしている努力があります。 それから、海洋学会でも、そういう中堅、これから学生で海洋学を学ぼうかという学生にも是非海洋学の研究をするようにという、そういう何か若手の会とか、そういう努力もしています。 ただ、要するに、将来、学位を取って研究者になるというときに、それだけのきちっとした職に就けるかどうかというのがやっぱり一番の今の若者の不安の材料じゃないかというふうに思います。
○川合孝典君 ありがとうございます。 私も同様に感じておりまして、やっぱり仕事として、生涯をささげる仕事として考えたときに、将来にビジョンが持てるような職業として成立していないと、当然のことながら、若い方々がこの道を目指そうという気にはどうしても現実問題としてならないということだと思いますので、そうした環境を整備するために、政治が、行政が果たすべき役割が何なのかということについてもまた是非お聞かせいただければ有り難いなと思います。よろしくお願いします。 もう一点、植松参考人に御確認させていただきますが、採択されたプログラムの資金について、充足率四分の一であるということを御説明いただきましたが、ちなみに、参考までに、このうち日本の貢献度というのは現状どういう形になっておりますでしょうか。
○参考人(植松光夫君) 採択されたプログラムの中には、日本が主導、これは日本財団がメーンになってやっているプログラムが二件ほどあります。これは、予算の方は問題はないんじゃないかというふうに思っていますが、詳細は私は把握しておりません。それ以外も、まず研究費を確保したから出すというわけじゃなしに、これからいろいろとそういう基金を募るということでプログラムを申請しているというのが数多くあるということです。 多分これ、予算どおり足し算すると絶対オーバーになるというのはもう見て分かるんですが、そういう状況です。
○川合孝典君 ありがとうございました。 続きまして、小林参考人に御質問させていただきたいと思います。 IUU由来の漁業水産物が流入することによるいわゆる魚の価格への影響の問題についてお話がございましたけれども、現時点の状況で一体どの程度のものが日本に流入して、それが日本の漁業者に対してどういった経済的影響を与えているのかといったことについての具体的なデータといったようなものはございますでしょうか。
○参考人(小林正典君) ありがとうございます。 推計値とか、そういったものはいろいろ出ているんですけれども、何分、そのIUUで、本来ないことになっているものが流通しているものをどういうふうに推計するかというところがありますので、その辺が難しいところがあります。 ただ、その経済的な損失の部分について、先ほど漁業者の方が損失が出るというふうに申し上げましたけれども、流通を担っている側、特に販売者の側としては、たくさんの魚を売った方がその利潤が増えるということがありますので、だから、正規の漁業者さんの方での利益というのは減ってしまうんですけれども、ただ、それを、正規漁業者さんからの水産物とIUU漁業由来の水産物の両方を販売する側からすると、事業者によっては余りそこを区別せずに、とにかくたくさん売ってたくさんの収益を上げようというふうな配慮もなされてしまうというところが、一つはそのIUU由来の水産物を除去する上での障害になっているというような指摘もされていますので、その辺、今ないものが報道なんかでも随時明らかになっていたりもしていますので、その辺のモニタリング、監視を進めながら、それの情報を公開して適正な対策を取っていく。 昨日のノルウェーとのセミナーでは、そのモニタリング、それから法執行に加えて、やっぱり刑罰、処罰をしっかりやるべきだということをノルウェーの水産当局の人はおっしゃっていましたので、違法なんだけれども、それが告訴されずに結局そのまま残されて、まあ許容されてしまうということではなくて、しっかり処罰して経済的な罰金も支払ってもらうとか、そういったことが今改正漁業法でも可能になっていますので、その辺の対策を取っていかないとなかなかその法の遵守というのは難しいんではないかというのが、昨日、ノルウェーの関係者との対話の中でも出ておりました。
○川合孝典君 ありがとうございます。 もう一点、小林先生にお教えいただきたいんですが、寄港地措置協定について、実際にこの協定を採択されてから日本が加入するまでの間に七、八年タイムラグが生じておりますけれども、これ、時間が掛かった理由というのは一体何だったのか、お教えいただけますか。
○参考人(小林正典君) ここは場合によっては外務省さん、水産庁さんの方がいいのかもしれないですけれども、日本の特徴として、やはりしっかり実施できるような体制になるまでは条約に加入しない、締結しないという、そういう慣行がありますので、日本の場合は、その条約の義務がしっかり果たせるような体制づくり、そこに時間が掛かったというふうに理解しております。 ただ、二〇一七年に第一回の国連海洋会議というのがありまして、そこで各国の取組を発表するということも必要だったので、日本の締結というのがそれに間に合ったというのは良かったんですけれども、そういう意味では、今年、二〇二二年に、六月、ポルトガルのリスボンで第二回の国連海洋会議というのがありまして、角南理事長、私と参加の予定でいるんですが、それに向けて、今の非締約国にどう入ってもらうのかというのは去年からずっと動いてはいるところであるんですけれども、国によってはまだ時間が掛かり、場合によっては国際協力のような形で、要は公安当局が違法漁船についての情報を旗国に通知しなければいけないとか、何かいろいろ複雑なメカニズムあるものですから、その辺についての体制の支援というのも必要になっていくのかというふうに理解しております。
○川合孝典君 ありがとうございました。 最後に、加藤参考人にお教えいただきたいと思いますが、先生の資料の十三ページのところで革新的深海資源調査技術についての資料を御紹介いただきましたが、いわゆるその目標の規模が縮小していて残念であるといった趣旨の御説明がございましたが、これなぜ規模が縮小しているのか、お教えいただけますでしょうか。
○参考人(加藤泰浩君) 質問いただき、ありがとうございます。 基本的には、やはり当初考えていたことがうまくいかないということがいろいろあるわけですけど、なかなか、私、主体的にこれに関わっているわけではなくて、助言会議というところで助言を与えている立場でしかないものですから、なかなかちょっと、うまくいかないところについては、ちょっとこの場でそれを言うこともという部分も多少ありまして。 やっぱりもうちょっと、事業者というか、基本的には資源の開発する事業者がこういう技術が欲しいというものを、そこを真摯にやるべきかなというところは感じています。ちょっとそうじゃないところに予算を措置、配置しているようにも見えなくはないというところがありますので、そこはとにかくうまくやっていただいてやることが、みんなが足並みそろえてうまくやることが最も重要だと思っていて、それをやっていただきたいというふうに思っております。
○川合孝典君 行政も含めて見直すべき点があるということを御示唆いただいたと理解いたしました。 終わります。ありがとうございます。
○会長(鶴保庸介君) 御苦労さまでした。 それでは、引き続き、柳ヶ瀬裕文君。
○柳ヶ瀬裕文君 日本維新の会の柳ヶ瀬裕文でございます。 お三方から貴重な御意見をいただきまして、ありがとうございました。大変勉強になりました。 その中で、ちょっと私、理系ではないので分かりかねるところが多々ありましたので、純粋な質問をしたいと思いますけれども、まず植松参考人にお伺いしたいと思います。 この海洋酸性化の話ですけれども、これはその海洋酸性化が進むことによって地球温暖化も加速するというふうにも捉えたわけですけれども、この海洋酸性化がこれから、じゃ、五十年、百年、今のペースで続いていったとして、どういうシナリオが考えられるのかと、どういうことが実際に起こる、未来としてあるのかということを端的にお示しいただければというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
○参考人(植松光夫君) 御質問ありがとうございます。 これはなかなか難しいところがあります。というのは、二酸化炭素が溶けて海水がpH低くなる。どんどん低くなるかというと、低くならないようにということで、炭酸カルシウム、サンゴ礁ですね、そういったものが溶ける。そうすると、ただ単純に二酸化炭素が増えるから酸性化が進むわけでもないというようなこともあります。 それから、温暖化によって海水温が上がるということで、また二酸化炭素が溶けづらくなるというようなこともあって、なかなかこの予測は難しいことになっています。 ところが、現在、水温が上がると、当然、二酸化炭素、気体は溶けづらいんですが、もっと溶けている。何でかというと、大気中の二酸化炭素の方がもっと濃度が上昇が激しいからだというふうに説明されています。 以上です。
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。 そうですね、この三十年、この図を見させていただきましたけれども、この酸性化、二酸化炭素濃度が急激に上がっているということは分かったわけですけれども、このことによって、この二、三十年の伸び方というのは非常に急激的なものなのか、全人類のこの歴史の中でですね、このインパクトというのがどれぐらいのものなのかということをちょっと、説明しづらいと思うんですけれども、聞きたいと思います。
○参考人(植松光夫君) インパクトというか、既にこれ、なかなか酸性化だけじゃなしに、温暖化ということと両方重なって生態系に変化が起こっているというふうに考えていいかと思います。三十年後、二酸化炭素は今どうなるか、これもまだ予測できませんよね。ということで、ちょっとこういうものになるということは今のところお答えできないと思います。 ありがとうございます。
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。 多分、何かそういうイメージというか、があれば、より皆さんが大きな危機感を持つことになるのかなというふうにも思いますので、是非何か分かりやすいお示しをされたらいいのかなというふうにはちょっと思いました。 それから、引き続いて小林参考人にお伺いしたいというふうに思います。 IUUの問題、極めて問題、ゆゆしき問題だなというふうには思っておりますけれども、先ほど横沢さんの質問で、どこか特定の国が特に中心となっているんですかという話があって、参考人、余りお答えにならなかったというのはよく分かっているんですけれども、ただ、これがやっぱり特定のエリアの問題なんではないかというふうに私なんかは思ってしまうんですね。 もちろん全世界的に起こっていることだとは思いますけれども、やっぱり特定のエリアの問題、特定の国の問題ということもあるんではないかというふうに思うんですけれども、そこもうちょっと踏み込んでいただけると有り難いなというふうに思うんですけど、いかがでしょうか。
○参考人(小林正典君) ありがとうございます。 途中で申し上げた、例えば日本海のイカについてなんかですと、そこがそもそも安全保障理事会の決議違反なんではないかというような指摘もあったりして、そのまずは合法性自体に疑義が掛かっていたり、それから、ブルーボートと呼ばれている船があって、そこがフィリピン、インドネシア、パラオ沖なんかで操業していると言われているんですけども、それも、ベトナム人だと言われたり、あるいは中国人だと言われたり、あるいはその背景にある資本が中国系で、乗っている人たちはベトナム人じゃないかとか、その辺が、その船の所有、それから乗っている人、それからそこから得られる収益がどこを経由しているのか、そこの辺りがすごい複雑になっていて。 先ほどもお示しした世界の漁獲量も、中国のが最近減ってきているんですよね。それも、船籍をパプアニューギニアとかソロモンとかに移した結果、船籍自体は減っているけども、その資本で動いている漁獲量というのは増えているんじゃないかということも言われていて、やっぱり旗国、旗がどこかというのと、その乗っている人たちは誰なのか、それを動かしている資本がどこに由来していて水産物がどう流れていくのか、その辺を解析していくというのが必要になってきて、それは太平洋だけじゃなくて、インド洋、アフリカ沖、そういったところでも指摘されていることかなというふうに理解しております。
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。なかなか言いづらいところかなというふうに思ったんですけど。 でも、IUUの問題を解決するためには、多分、今おっしゃったように、隠れて、旗を隠しながらやっていたりとかいろんなケースがあるというふうに思うんですけど、そこをちゃんとトラッキングして、どこの国が問題なのかということをやっぱりしっかりと明らかにしないと、この締約国が増えたとしてもなかなか解決に至らないんではないかというふうに思いましたけれども、そのトラッキングというのは、実際はそんなにできないものなんですかね。
○参考人(小林正典君) ええ、そこは今、衛星データを使ってモニタリングを、例えばグローバル・フィッシング・ウオッチというところがデータを出して、どこに船があってというのを捕捉したり、あとは日本財団もパラオに支援して巡視船を送ったりとか、その洋上と衛星データ、それから港の情報というのを使ってやっていますので、ある程度は把握してきてはいるんですけども、その辺が、国が、国家当局が政策として海洋覇権を示すために意図的にやっているんではないかという指摘と、そこがどうも裏が取れなかったりとかというところもあって、いろんな報道も踏まえた上でその背景を分析していく必要があるかなというふうに考えています。
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございました。 最後、加藤参考人にお伺いしたいと思いますけれども、このレアアース泥の話、大変興味深く聞かせていただきました。 この南鳥島周辺海域にあるレアアース泥ですけれども、レアアースは代替可能な鉱物と代替がなかなか困難な鉱物に分かれると思うんですけれども、この南鳥島のレアアース泥に含まれているものというのは代替困難なものというのはどれくらい含まれているのかということ、この点についてお伺いしたいと思いますけど、いかがでしょうか。
○参考人(加藤泰浩君) 御質問いただき、ありがとうございます。 代替という言葉がよく使われて、例えばレアアースを使わない、代替材料でとよく言われるんですが、そもそもレアアースの機能というのが何で出てくるかというと、それは原子の周りの電子配置で決まるんですね、全部、その機能というのは。機能発現が出てくるのは電子の配置で決まるので、レアアースのある元素をほかの元素で代替するということは、原則的には、基本的には、原理的にはできません、もう電子の配置で決まっちゃいますので。 ですので、非常に、レアアースを使わないで例えばほかのコバルトを使ってやろうと思うと、どうしても機械がでかくなっちゃうとか重くなっちゃうとか、ある程度同じ機能を出そうと思うと非常に厳しいということが実際にあって、基本的にはレアアースというのは代替ということに関して、よく言われてはいるんですが、なかなかそこは難しいなというのが我々の見方になっております。 以上です。
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。 これ、今後の展開なんですけれども、に大変興味があるわけですけれども、これからのスケジュール感として、実際に採掘をして商業ベースに乗ってくるというのはどれくらいで想定されていて、そのレンジというのはどれくらいあるのかということ、その辺をちょっとお伺いできればと思いますけど、いかがでしょうか。
○参考人(加藤泰浩君) どうもありがとうございます。 非常に重要なポイントだと思っておりまして、私はあと十年ぐらいで操業というか、十年ぐらいで採掘とかそういうところに到達できないと、必ず私は先に中国がやることになると思います。 それは、基本的には、中国は陸上のレアアースの資源で非常につらい目を見ていることは確かなんですね。自国の環境ということに負荷を掛けているので、そこを、海に進出したいということと、海の資源で一番良さそうなものを活用したいという点で必ず中国が出てくると思います。そのときに、中国がフランスの技術を買って先に南鳥島の南側で開発するということが十年後ぐらいになると現実的になるんじゃないかなと。だから、そこにいかに日本が先にやるかということが非常にキーポイントになると思います。 以上です。
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございました。 時間が来ましたので、終わります。ありがとうございました。
○会長(鶴保庸介君) 御苦労さまでした。 それでは、引き続きます。 伊藤岳君。
○伊藤岳君 日本共産党の伊藤岳です。 参考人の皆さん、今日は貴重な御意見ありがとうございました。 私、海なし県埼玉県選出の議員であります。埼玉の中心を流れる荒川では毎年三万本のペットボトルがボランティア団体から回収され、海を汚すもとの一つになっている県として、しっかり私も力を尽くしていきたいと思います。 本調査会では、気候変動、海洋プラスチックごみについては何度か議論のテーマになりましたし、今日陪席でお越しの角南さんにも貴重な御意見をいただいた回もございました。 気候変動に関する政府間パネル、IPCC特別報告書でも、地球温暖化と海面上昇、気候変動との関連を明確に位置付けて、そして社会のあらゆる側面において急速かつ広範な前例のないシステム移行が必要だと強調されていて、私は、この前例のないシステム移行というのを非常に興味深く読んだんです。 植松参考人の事前配付資料の中でも、海洋科学の十年が終了する二〇三〇年には誰もがその明確な成果に共感し、人と海洋の調和が実現でき、さらに変貌を続ける地球環境に適応できる社会になることを願っていますと述べられて、この明確な成果との強調をされました。前例のないシステム移行というのと重なるかと思います。 そこで、プラスチックごみの問題でちょっと聞きますが、3R、いわゆるリデュース、リサイクル、リユースでこのプラスチック汚染を低減すると言われていますが、私は、とりわけリデュース、削減が最優先ではないかと思います。サーマルリサイクル、いわゆる熱回収ではプラスチックごみを焼却するわけですから、CO2を排出することになりますし、気候変動、海洋気象に影響を与えることになります。世界でも今、使い捨てプラスチック製品の製造、販売、流通の禁止に踏み込む流れが広がっています。 不必要なプラ製品を生産しないような発生元での削減対策にも取り組むべきではないかと思いますが、植松参考人のその辺りの御所見をお聞きしたいと思います。
○参考人(植松光夫君) どうもありがとうございます。 そのプラスチックの削減ということと海洋プラスチックによる海洋汚染というのとはちょっと別かなというふうに私は考えております。陸上でプラスチックを使っても、海洋プラスチック、要するにごみが川に流れなければいい、海に流れなければいいんじゃないかという意見も聞きます。それも、でもどうしてもそれは止めることができないということで、何らかの対応をしなければいけないということになっていると思います。 今いろんな意味で、その再生、あるいはプラスチックが分解する、そういった技術というのもいろんなところで取り組んでいますし、その形のあるというよりも、もっと今シリアスに私は思っているのは、被覆肥料ですね。田んぼにまくそのプラスチックを、覆われた肥料で、時間を掛けると徐々に溶けていく。これで農家は非常に助かっているわけですが、肥料が出た後プラスチックの殻が流れていく、これももっと注目すべきじゃないかというふうに思っています。 それからあとは、芝生ですね、プラスチックの芝生。これも実際に海で調べてみると非常に割合が多い。もっと多いのはやっぱり漁業の漁網とか、そういったものだとは思いますけれども、身近で我々が何とかそれを改善するというのはそういうことだろうと思いますし、新しい素材、これも考えていく必要がある。ごみはごみ箱へというのがまず一番最初に大事じゃないかなと私はいつも思っております。 お答えになってないかもしれませんが、以上です。
○伊藤岳君 プラ製品の大量製造、大量消費という社会の在り方も見直すことが求められていると思いますし、今参考人も言われていました様々な開発も必要だと思うし、リデュース、削減の取組というのも併せて大事かなと思ってお話伺いました。 植松参考人にもう一つ聞きますが、国際的に見て、先ほどSDGsの達成度の順番がありましたけれども、このプラスチックごみの問題についていえば、何位ぐらいに位置付けていると先生はお思いですか。
○参考人(植松光夫君) 済みません、プラスチックごみの、どれだけ、何位かというのは、日本はかなり少ないということになりますが、東南アジア諸国が多いというあかしであります。これも中国が一番多いんですが、人口当たり、一人当たりの廃棄量に比べると、実は中国よりも一番多いのが、東南アジアの国がほとんど上位を占めます。そういう状況ですので、日本は、正確には覚えていませんが、二十何位か三十位ぐらいだったと思います。 以上です。
○伊藤岳君 小林参考人に伺います。 この漁業権や漁獲枠の問題についても、以前もこの調査会では議論になりました。 小林参考人は、漁業権のない漁獲や漁獲量を報告しない漁業、漁獲などのいわゆるIUU漁業の廃絶を強調されました。事前にいただいた資料を読ませていただきましたけれども、その中でも、日本は漁獲証明書の添付が求められる魚種が国際的に見ても少ないと指摘があることも述べられています。 そこで伺いますが、私は、当然、水産資源の管理が重要であることは論をまたないと思うんですが、個別の漁獲枠が妥当という魚種ももちろん一定あると思います。ただ、その場合でも、漁業者自身が規制方法などを決める、若しくは最低でも同意するということが必要ではないかと思いますし、また、漁獲圧、つまり漁獲資源への影響の強い巻き網漁など大規模漁業からまずは規制すべきだと私は考えるんですが、参考人の御所見をお聞きしたいと思います。
○参考人(小林正典君) ありがとうございます。 この国内での制度設計において、小規模漁業者の参画をどういうふうに図るのかというのは非常に重要な課題だとは思っております。大規模な漁業者、それから水産会社さん、そういったところは組織化されて、そういった意見を、何というか、働きかける、発信する、そういう体制ができ上がっているところがありますけれども、私たちがお付き合いのある小規模漁業者さんというのはそういうところのパイプが事実上余りないというところもありますので、その地域の、特に小規模漁業者さんの意向、状況というものをどういうふうに踏まえていくのかというのは重要かと思います。 おっしゃられた巻き網とそれから沿岸漁業のその対比についても、御指摘のところはいろいろ議論があるところでありますけれども、操業区域、そこが巻き網の場合は遠洋になっているので、巻き網の業者さんからすると、沿岸漁業者さんとの重複はないんだというような御指摘をする方々がいる一方で、特に回遊性の魚種については、巻き網で捕られてしまうことによって沿岸域でなかなか捕れないとか、はえ縄、一本釣りで捕れなくなるとかというところもありますので、その辺り、御指摘のところを踏まえて今制度改革を進めているところではあると理解しておりますが、そのスピードについて、まだ様々な利害関係があって、必ずしも関係団体の方々の満足のいくような形になっているということでなくて、まだ制度の改革の途中なのかなという、そんなふうに見ております。
○伊藤岳君 ありがとうございました。 水産資源の管理と漁業者、とりわけ小規模沿岸漁業を守るということを両立させながら進めていければいいなと思っております。 今日はありがとうございました。
○会長(鶴保庸介君) それでは、引き続きます。 高良鉄美君。
○高良鉄美君 沖縄の風の高良鉄美といいます。 海ばっかりの沖縄県からやってまいりました。北海道もそうかもしれませんけれども、四方を囲まれています。 植松参考人にお聞きしたいんですけれども、この海洋科学の十年ということで、海洋基本法が、目的はやっぱり日本の海洋立国というところを強調しているところが一条ぐらいにあったと思うんですけれども、やはり海洋立国として、この海洋科学の十年をどちらかというとリードをしていくとか、立国というからにはそれなりのやっぱり姿勢あるいは覚悟を持っていないといけないのが立国だと思いますので、そこで、植松参考人の今現在の要職というんでしょうかね、いろんなところに就かれていますけれども、海洋学会とか、あるいは海洋政策学会とか、あるいは東大の方でもいろいろ過去されたものは、どうもイメージとして海洋というと理科系かなと思ったりするイメージがあったり、琉球大学も海洋学科というのがあって、これ理学部にあるんですね。だから、それじゃなくて、やっぱり海洋立国という場合には必ずしもそういうものには限らないよというようなことで、先生のこの辺りどういうふうにお考えなのかということをお願いしたいと思います。
○参考人(植松光夫君) 御質問ありがとうございます。 これは海洋学と海洋科学の違いだというふうに私は考えております。実は、これ日本語と英語ではイメージが違うんですが、海洋学というのはオセアノグラフィー、どちらかというと自然科学だけをやるという意味合いになっています。その代わりに、海洋科学、オーシャンサイエンスあるいはマリンサイエンスというふうに言いますけれども、この場合は科学といっても自然科学だけではない、社会科学、人文科学も入って海全体を捉えるということで、海洋立国といった場合には、そのサイエンス、自然科学だけじゃなしにいろんなソサエティー、そういうところがみんなでそろって、これはもうアカデミックだけじゃなしに、もっと市民レベルからのボトムアップの形が必要じゃないかというふうに私は考えています。 以上です。
○高良鉄美君 ありがとうございます。 今ちょうどありましたように、やはり教育の面でも、ユネスコの方でも先生委員をなさっているということですので、その教育の面で、例えばこの海洋科学部と言ったら変ですけれども、そういうような試みみたいなのは何かあるんでしょうか。
○参考人(植松光夫君) 海洋科学部ですか。大学でということですか。今は日本の場合ですと、東海大学に海洋学部というのがありますし、ほかの国立大学でも海洋の名前が付くところがあるんですが、この頃学科名がどんどん変わってきて海洋というのが出ない、そういうところで海洋学をやっているグループが増えてきている、ちょっと残念な状況であります。
○高良鉄美君 ありがとうございます。 それでは、小林参考人にお聞きしたいと思います。 漁業管理ということなので、恐らくEEZが出てきたのも一九八〇年代ぐらいですかね、初めぐらいだと思うんですけど、元々アメリカの規制で、アメリカの国内法で最初に二百海里の漁業水域みたいなのをやって、そこで取締りの、IUUに似たような、免許というんですかね、あるいは報告とかあるいは罰金、多分最初のイメージとしては日本の漁業を抑えているのかなと思ったぐらい、西海岸の州のマグナソン、久しぶりに見たんですが、そういう法案を出してきて規制をしましたですね。 ところが、今先生のこの御報告をお聞きしまして、やはり国際的な漁業資源の保全ということの視点からすると、やっぱりそれは非常に良かったのかなというふうに私は思っていて、日本の今後の漁業の在り方みたいなのを考えたとき、漁獲量は下がっていても、やはり何かそういう漁業全体の質と言ったら変ですけど、コンプライアンスみたいなものの発揮をするような国というんでしょうかね、そういうような部分というのはどのようにお考えでしょうかということで。
○参考人(小林正典君) ありがとうございます、本当に重要な御指摘をいただきまして。 国連海洋法条約にアメリカは入っていないんですけれども、公海漁業協定というのにはアメリカが入っていまして、なので、アメリカも漁業資源、国際的にやっていこうというところでは前向きだというふうに理解しています。 その協定の中で地域漁業機関という、途中でちょっとお話しさせていただきましたけど、その機関が管理をしていくということになっていて、日本も品川の海洋大学の方に北太平洋漁業委員会というのがありまして、NPFC、そこが中国とかロシアとか結構なかなかやりにくいところがメンバーになっていて、そこがサンマの漁獲枠を一度決めたんですけれども、サンマの漁獲が減っちゃっているので、枠を決めても今の漁獲量がその枠よりも小さいということで、枠自体も意味があるのかとか、そんな議論はあるんですが、共有資源である漁業資源の保全と持続可能な利用に向けて、日本が知恵を出して、その制度設計、それからその実施を図っていくという、そこでの国際協力、国際貢献というのはやはり我が国としての重要な政策の柱であるべきだと、そんなふうなところで我々も取り組んでおります。
○高良鉄美君 ありがとうございます。 やっぱり先ほどの海洋立国というのと非常に近い、あるいは整合性が取れる重要なところだと思いましたので。 それともう一つ、このEEZが設定できるというのは、海なし国と言ったら変ですけれども、そういう場合にはもう、それ以前の領海の問題もあったと思うんですけれども、やっぱり不満が出てこないのかなと、漁業に関してですね。 ところが、先ほど養殖のところもあったので、決して必ず海じゃなくてもいいということがあったので、今そういった沿岸国じゃない国がその辺りどういうふうに見ているのか、EEZの問題、そこをちょっと教えていただけたらと思います。
○参考人(小林正典君) これも重要な点でして、海は今、公海の方ですけれども、世界の共有資源、人類の共有資源ということで、例えばネパール、ランドロックトカントリーという、要は内陸国ですね、そういう国も海の管理というのに積極的に参加して、途中で申し上げた国家管轄権外区域の生物多様性保全の協定作りなんかでは積極的に発言をしていたり、あとは、モンゴルでも漁船の船籍を持っていたりするんですよね。要は、何というんですかね、租税回避とか便宜船籍とかという趣旨とも指摘はされているんですが、なので、海がない国でも旗国として役割を果たしているような国もありますので、そういう意味では、内陸国もこの海の管理については参加していくというところが重要な国際的な課題というふうにはなっております。
○高良鉄美君 ありがとうございました。やっぱりイメージと随分違うんだなというのがよく分かりました。 最後に、加藤参考人の方にお聞きしたいと思います。 このレアアースの先ほどのプレゼン、すばらしいですね。これはもう日本の何か特効薬というか、経済回復のですね、もうそれぐらいに聞こえているので。 今の状況、技術的には海外の石油の掘削をしているところに頼るという部分がありますけれども、それからあと、資金と言ったら変ですけれども、開発のための財政の投資の仕方、それとか、技術だけじゃなくて、何か法整備、制度設計というんですかね、その辺りもちょうど先生書かれておりましたので、そこをもう少し強調するような、今何が必要かといった場合に、言われるんであれば何か言っていただけるとと思います。
○参考人(加藤泰浩君) 御質問いただき、ありがとうございます。 何よりも、やはりレアアース泥に関しては揚泥技術開発が肝になることはもう間違いなくて、泥を取ることさえできれば、全てのフローは流すことができる。マーケットサプライチェーン全部日本につくることができます。だから、その技術開発を一刻も早くやるべきというところで、それは、深海の石油の開発技術を持っている海外の力を借りたりとかいろんなことを踏まえて、そこで泥を引き揚げるというところをもうイの一番でやるべきだというふうには思っています。 そのためには、日本だけでは無理であれば、やっぱり海外の技術も借りてくるということも考えてやるのがいいのではないかと。これを取ることさえできれば、とにかく日本を一気に活性化させることができると考えておりますので、是非そうしていただきたいと思っております。 以上です。
○高良鉄美君 ありがとうございました。 時間来ましたけれども、前回も少し私言ったのは、沖縄の海洋博からもうやがてあと三年たつと五十年になるんですが、半世紀になるんですが、ずっと、御三名の参考人の先生方のお話というのが、やっぱり海洋の問題に対するリテラシーとかあるいは市民参加とか、そういう情報の、それこそ開かれた海になるためにはこういう海洋博の、あの頃、七五年というのはちょっとまだ余りEEZもできていない状態ですから、もうあれとは違う新しい形でまた沖縄に是非とも開いていただけるよう委員の先生方にもお願いをしながら、参考人の方々の御質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○会長(鶴保庸介君) 御苦労さまでした。 それでは、ながえ孝子君。
○ながえ孝子君 碧水会という会派におりますながえ孝子と申します。 今日は、三人の参考人の方々、大変示唆に富んだお話をありがとうございました。 まず、加藤参考人にお伺いしたいと思います。 先ほどの高良委員からの質問の続きのようなもので、やっぱり、二〇二〇年代の採掘を目指すということなんですが、そうでなければ中国の方が先にやってしまうだろうというお話もありました。そうならないことを願ってやまないんですけれども、そんなおそれがあります。その一番懸念される障害といいましょうか、は何なのかということと、その解決に向けて、もうとにかく泥が取れればということではあったんですが、政治の分野に望まれること、期待されること、教えてください。
○参考人(加藤泰浩君) どうもありがとうございます。 もうおっしゃるように、そのまま手をこまねいていたら、必ず先に中国に開発されることはもう目に見えております。そういう中でどうすればいいかというと、先ほど高良先生からあったように、法整備的なところは、まず日本の中で海底鉱物資源の開発というのを今までやったことがないわけですよね。だから、まだ法整備が十分に整っていない部分があるので、これは一刻も早く法整備を整える。それは経産省、資源エネルギー庁の方で非常に努力をしてもらって急いでもらってはいるんですが、そこをまずしっかり決めていただきたいと。 それから、民間の企業が興味を持つように、先ほど私も言ったように、民間の投資が進むような、そういう、何というんですかね、整備をしてもらって、お金を、やっぱりリスクがあります、海の資源の探査も含めて、いろんなところにリスクがありますので、そこを企業が入り込みやすいような仕組みづくりを是非していただきたいと、それが国の役目ではないかなというふうに考えております。 以上になります。
○ながえ孝子君 ありがとうございました。しかと受け止めたいと思っております。 それでは、続いて小林参考人にお伺いしたいんですが、資料の中で今後の課題というのをまとめて書いてくださった中で、相乗効果を推進し、二律背反ではない、そういった最適化を図るということがありました。確かに、海洋環境、保護区を広げるですとか、守りながら海洋資源を活用する、漁業を盛んにしていくことですとか、これが両立するというのはすごく重要なことだと思うのですが、具体的に、どうしてもどっちかを取らなきゃいけない、トレードオフみたいなことに我々はなりがちなんですけれども、具体的にどういう手があるのかというのを教えていただけないでしょうか。
○参考人(小林正典君) ありがとうございます。 これも我々、事例研究なんかでやるんですけど、頻繁に持ち出すのは、ちょっとブルーカーボンという藻場の話が出ましたけれども、岡山の日生というところでは、漁師さんが藻場を種を集めて再生することによって、中学生がそれを学んで教育効果が出たというところなんですけれども、一番指摘されているのは、その藻場によって魚の生息数が増えて、それによって漁獲量が増えたという、そういう指摘もあるんですが、その岡山県全体の漁業統計で見るとそこが必ずしも明確に出てこないので、藻場が増えて、そこで魚が増えて、それで漁獲量が増えたという、そのサイクルをどういうふうに示していくのかというのが課題であったり。 あとは、沖縄の例ですと、マングローブを保全して、そこに観光客が来てシーカヤックをやって、観光収入が増えて、二年ぐらい増えたんですけど、そこからまた新しい空港ができて、そこでそこから人がなかなか来にくくなったりとか、ほかの要因も絡んできちゃうので、海洋保全をして、そこで漁業、観光、経済効果というのをどういうふうに示していくのかというのは、我々がこれから、何というのかな、モデルケースをつくっていかなきゃいけない、プロデュースしていかなきゃいけない、そういう課題かなというふうには思っております。
○ながえ孝子君 ありがとうございます。 もう一つ小林参考人に教えていただきたいんですけれども、一つ、栽培漁業というのがあります。私の地元愛媛県なんですけれども、マダイそれからハマチの養殖が日本一を誇っているんですけれども、栽培漁業の方も割と持続可能性ということが課題になってきているかなと、限られた海域で過密になりがちなところではありますし。そういった面で、栽培漁業に関する何かお考えですとか提言とかありましたら教えていただけないでしょうか。
○参考人(小林正典君) ありがとうございます。 これも、私も角南理事長と一緒に愛媛の方に行って視察をしたりとかしていたんですけど、一つは、シェルナースと呼ばれている、カキの殻を集めてボックスにして、それを海底に沈めると、そこが何か人工魚礁になって、そこに魚が卵を産んで、その周りが魚が増えるという。必ずしも稚魚を放流するというタイプの栽培漁業とは違いますけれども、ある程度一定の人為的な操作をして、そこの周辺では魚を捕らないというような漁業者間での合意をつくると、そこが、何というんですかね、生息域、産卵場所になって、魚が泳ぎ出していって、その周辺で漁獲量が増えていくという、そんなような絵を描いているところはあります。 割と評判はいいところはあるんですけれども、やっぱりちょっと波が強いところだとうまくいかなかったりというところもあったりしますので、そこの地域に合った栽培漁業のうまい手法を考えていく、プロデュースしていくというところが課題になっているかなというふうには思っております。
○ながえ孝子君 ありがとうございました。これも大変示唆に富んだお話を伺うことができました。 それでは、植松参考人にお伺いしたいのですが、資料の中で十の挑戦課題というのをまとめていただいています。先ほど横沢委員の話の中で、七つの海を実現する中でどれが大事かと言われて七つとも大事だというお話がありまして、この十の挑戦課題、もうこれ十個とも多分挑戦課題として重要なんだろうとは思うのですが、中で、やっぱりこれは日本がその知見あるいは技術共にリードしているよ、日本が世界をリードしていける分野だよとか解決策を握っているんじゃないかというようなところがあれば教えてください。
○参考人(植松光夫君) どうもありがとうございます。 やっぱりどれも大事だと言ってしまいそうなんですが、日本としては貢献できるというのは、やはり海洋汚染、これはなくするというよりも、今、日本は実態調査を非常に先進的にやっているというふうに思っています。 それから、災害警告、これについても、先ほども言いましたけれども、そういう津波、事前にそういうことが分かる。地球の裏側で起こったそういう地震が日本にどれだけ影響を与えるか、そういった、この間も、どこでしたっけ、南太平洋のところで大噴火がありましたけれども、(発言する者あり)あっ、トンガですね、ありがとうございます。そういったことも、必ずしも正確じゃない、でも観測体制としては非常に整っているということで評価すべきじゃないかというふうに思います。 海洋観測も、外洋に関しては日本というのは非常に大きな貢献をしていると思いますし、これからも続けるべきだというふうに思っています。 あとは、人と海というのは、これはもう歌でもはやらせるしかないかなという気がしますけれども。 以上です。
○ながえ孝子君 ありがとうございました。 終わります。
○会長(鶴保庸介君) 以上で各会派の一巡目の質疑は終了いたしました。 他に質疑のある方は挙手を願います。 松川るい君。
○松川るい君 今日は、先生方、本当にありがとうございました。 私からは、加藤参考人にお伺いをしたいと思います。 やはり何といっても、一番このサプライチェーンの問題を全て解決するレアアース、特に十年内に頑張って日本が何らかの、国際共同かもしれませんけど、開発しないと中国に先を越されてしまうだろうと、そういうお話でございました。 その関係で、まさに十年内に、じゃ開発を本格化させることをするためにどうしたらいいのかという観点からお伺いしたいんですけど、今の政府のバックアップ体制であるとかというのは十分なのか、例えば予算とか若しくは体制であるとか、何か政府の方であるとか国の方にこうしてくれということがあればそれをお伺いしたいのが一点でございます。 もう一つは、企業というか、この採掘をするに当たっては、どういう、日本の企業というんですか、その能力がある企業とかその体制というのが十分にあるのか、そこをどうしていったらいいかということについて何かお考えあればもう一つお伺いしたいということでございます。 この南鳥島でそういう開発を大々的に、例えばアメリカとかやるということはとても、エネルギー問題の解決というだけじゃなくて、プレゼンスをその太平洋に置くという意味でも非常に意味があると思っております。その点について教えていただければと思います。 最後に、これ、何か先生のお時間を使い過ぎるのも申し訳ないなと思うんですが、レアアースとレアメタルって、何か、どう違うんでしょう。レアアースが大事なんですか。済みません、これ、素人的な質問で恐縮ですけど、よろしくお願いします。
○参考人(加藤泰浩君) 御質問いただき、ありがとうございます。 最初にまず、レアメタル、レアアースの違いですが、レアメタルというのは、経産省が元々、日本の産業にとって重要な三十一の元素種というのを指定したんですね。それは別にレアアースだけじゃ、コバルトとかニッケルとかいろんなものを含めてまず指定をしました。その中の一つがレアアースというくくりでくくられていて、三十一の元素種の一つがレアアース。そのうち、ただし、一つにくくっていますが、実際には十七元素もあるんですね。それがレアアースです。まずそれが一点。いずれも重要なものなんですが、私たちはやはり、いろんな日本のハイテク産業とかこれからのSDGsのことを考えると、やっぱり最も重要なものにレアアースは位置付けることができるんじゃないかなと考えております。それがまず第一点目です。 それで、二点目は、政府に何をしてほしいかというと、してほしいというのは、予算を、やっぱりこの泥を取るところにしっかりと予算措置をして、しっかり、実際にできる体制をしっかりつくっていただきたいなというところはあります。実際に何か予算が付いたときに、産業化する、この泥を取る産業をつくるんだという気概でやっていかないと、何となく予算が付いたと思ったら、いつの間にか、ちょっと違う、あれちょっと違うなとか、そういう方向には行かないようにしっかり見るべきではないかというふうに考えております。 もう期限は私はやっぱり十年だと本当に思っていて、十年で何かやることができるようにならないと、やはり私は、中国は大変に科学技術力を上げてきています。もしかするとフランスの技術借りないで独自に開発をするなんということができるかもしれません。そのときに一番危惧しなくちゃいけないことは、南鳥島の南側の公海上で中国が先に開発したときにどうなるかということなんですよね。それでいいのかと。それをやられて、中国に全部そのレアアースが運ばれて、レアアースのサプライチェーン全部つくることを中国は目指しているわけですね。 今までは、ある部分、レアアース、サプライチェーンの部分で非常に技術的に中国には難しいこととか、そういうことはやはり日本がやったりほかの国々がやっている部分はあったわけですけど、中国を私は侮ることはできないなと。技術力をどんどん上げていって、それこそ全てのサプライチェーンを中国につくられてしまうと日本の企業が入り込む余地がなくなる可能性があると。そのときに、非常に残念なことに、日本の我々の子供たちの世代がそのツケを払うことになるのではなかろうかということを非常に危惧をしております。 あと、日本の企業、あっ、ちょっと長くなって申し訳ありません、日本の企業がどこまでできるかというのは、やっぱり一つは、石油の開発の技術そのものを持っている会社というのは余りない。例えば、私どものコンソーシアムに入っている三井海洋開発という企業が、世界第二位の深海の石油の開発をオペレートしている企業なんだけど、その元々の技術をつくっているわけじゃないんですね。その技術そのものは、フランスのテクニップというもう最高の技術を持っているようなところの技術を入れ込んでオペレートしているだけなんで、やっぱり新たな技術を加えてより深いところに行こうとすると、なかなか今のままでは無理があるかなというふうに感じています。 だから、そういう点では、日本の企業、もちろんやる気があるところ、レアアース、例えば私どものところにトヨタさんとかが入ってくださっているのは、やはりレアアースという資源が物すごく重要だということを認識していただいているんですね。だから、そういう日本の企業体の、私はだからコンソーシアムをつくったときに、もう日本の企業全部でいくんだというぐらいの気持ちでやりたいというのが元々あって、つくって、そこに応えていただいている企業に入っていただいているわけですけど、そういったところに例えばそれだったら予算を措置して、何か皆さんでやってみて、チャレンジしてくれというふうに言われると、我々としてもできるのではなかろうかなという気はしています。 ちょっと長くなってしまいました。以上です。
○松川るい君 ありがとうございました。 まだ聞きたいことがたくさんありますが、次の御質問もあると思うので、また後ほどいろいろ教えてください。 ありがとうございました。
○会長(鶴保庸介君) 他に御発言はございませんか。──他に御発言もなければ、参考人に対する質疑はこの程度といたします。 参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げたいと思います。 皆様には、長時間にわたり、こうしてコロナ禍の下、御出席をいただき、貴重な御意見をいただいたこと、厚く御礼を申し上げたいと思います。また、角南理事長も最初から陪席をいただけたこと、重ねて御礼を申し上げたいと思います。調査会を代表しまして御礼とさせていただきます。ありがとうございました。(拍手) 本日はこれにて散会いたします。 午後三時三十二分散会