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208回国会参議院2022/03/24

環境委員会 第3号

発言数
158
登壇者
23
会派数
8
開催日
2022/03/24

会議録

徳永エリ立憲民主・社民

○委員長(徳永エリ君) ただいまから環境委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、市田忠義さんが委員を辞任され、その補欠として山下芳生さんが選任されました。     ─────────────

徳永エリ立憲民主・社民

○委員長(徳永エリ君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  環境及び公害問題に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、総務省大臣官房審議官池田達雄さん外十三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

徳永エリ立憲民主・社民

○委員長(徳永エリ君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

徳永エリ立憲民主・社民

○委員長(徳永エリ君) 環境及び公害問題に関する調査を議題とし、環境行政等の基本施策に関する件、公害等調整委員会の業務等に関する件及び原子力規制委員会の業務に関する件について質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

猪口邦子自由民主党・国民の声

○猪口邦子君 ありがとうございます、委員長。  自民党、猪口邦子でございます。  本日は、環境及び公害問題に関する調査に関しまして、山口大臣に大臣所信等への質問をいたします。  そして、まず冒頭、ロシアがウクライナに侵略を始めたのが二月二十四日ですから、本日で一か月になります。昨日は、ゼレンスキー・ウクライナ大統領はオンラインで我が国に国会演説を行いました。ロシアによるこの侵略、主権や領土の一体性を侵害し、武力行使や軍事侵略を禁ずる国際法違反であることを述べます。  軍事侵略による人的被害とその悲劇は言うまでもなく、戦争は文明を破壊し、国土を汚染する究極の環境破壊でもあります。昨日のゼレンスキー大統領も、冒頭、そのような環境破壊についての言及、我が国への支援の謝意を述べた後、直ちにそのことを指摘しています。  人類社会が地球温暖化や気候変動問題の認識を共有して、国際協調でその影響を制御しようとしている時代に、軍事侵略が今まで国際社会で積み上げてきた人類共通の課題への取組を停滞させることがあっては絶対いけない。環境大臣には、戦争の悲劇を一日も早く食い止めることに協力いただき、また、地球的規模の共通の課題に立ち向かう連帯の再構築、これへの指導力を発揮していただくよう、冒頭、お願いします。  そこで、まさに、まず、昨年十月三十一日から十一月十三日にイギリス・グラスゴーで開催された国連気候変動枠組条約第二十六回締約国会議、COP26、これにつきましてのその成果報告を参議院のこの環境委員会において包括的にまず行っていただきたいと思います。  冒頭申し上げましたとおり、環境問題に取り組む国際社会の連帯の再構築が今後必要になりますけれども、この条約の締約国会議は、まさに諸国家共通の課題に協調していく努力の典型でもあります。大臣も所信で、COP26で国際的な市場メカニズムルールが完成し、一・五度目標の達成に向け、各国・地域が脱炭素に向けて本格的に動き出すときだとお述べになっています。どうぞ、丁寧な御説明と報告、お願いいたします。

山口壯自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(山口壯君) 先ほど猪口議員から、国際社会の秩序についてということで、私も環境問題に国境なしということで、このCOP26に臨ませていただきました。他方、そこにはもちろんロシアの代表も当時は来て、そして、この二度あるいは一・五度の、ここにどういうふうに心合わせをするかということで相当真摯な議論をさせていただきました。最終的に、今このウクライナへの侵略ということになっている、でも、これも、乱気流とはいえ、私は中途、中間的な一つの乗り越えるべきところではあるんじゃないのかなと。御指摘のとおり、環境問題がまたいずれこの一つの懸け橋になるかもしれません。そういう気持ちを持って、変わらず取り組ませていただければと思います。  六年前に採択されたパリ協定では、気温上昇を二度未満に抑えるということを目標として、一・五度に抑えることは努力目標とされていました。他方、昨年のCOP26では、最新の科学に基づき、一・五度目標に向け、緩和策及び適応策の更なる強化を締約国に求めることが合意されました。また、長年の宿題であったパリ協定六条のこの市場メカニズムに関するルールも合意に至り、パリ・ルールブックが完成した次第です。  我が国を含む各国の様々な主張があったわけですけれども、それを踏まえた上でこのような合意がまとまったという意味で、歴史的な成果があったCOPであったと思います。世界各地で異常気象が発生し、世界はまさに気候危機とも呼ぶべき状況に直面している中で、これらの成果は極めて重要な進展であったと思います。岸田総理も冒頭、COP26の首脳級会合に参加されて、百億ドルの追加支援のコミットメント等を表明されました。相当現場では大きな熱意でもって歓迎された、そういうことがまた合意形成に向けて大きなインパクトを残したというふうに私も感じた次第です。  加えて、この世界の削減を加速するツールであるパリ協定六条の市場メカニズムの実施指針に関する交渉では、先駆的な取組である我が国の二国間クレジット制度、ジョイント・クレディティング・メカニズムの経験を基に、日本が長い間、積極的に参画し、議論をリードしてきました。  私も環境省に行かせていただいて、この環境省の知見の蓄積というものは物すごく大きいということを肌で実感しています。もう環境省はこの環境に関しては国際会議をしっかりマネージして、そして結果も出していくというところまでこのエキスパティーズを蓄積されているということを非常に肌で感じている次第です。そういう蓄積された知見に基づいて日本案を提案したと。  そして、私からも、米、中、EU、ブラジル等、主要十か国の国・地域の閣僚との二国間協議あるいは全体の閣僚級会合等を通じて丁寧に説明をさせていただいた結果、我々の日本案をベースにこれまとまる見通しが立ったということで、せっかく六条についてずうっと長年の宿題でまとまっていなかったものが今回まとまりそうなんだったら、もうそれを契機に全体の一・五度というところも何とかまとめようじゃないかという機運が生まれました。そういう意味で、COP26の成果に日本が大きく貢献したと思います。日本のこの六条に関する貢献なくして、全体の一・五度の合意は成り立たなかったと思います。  その意味で、COP26としてのこの気候変動対策の方向性と政治的メッセージを示す包括的な文書であるグラスゴー気候合意には、一・五度目標の達成に向け、今世紀半ばまでのカーボンニュートラル及びその経過点である二〇三〇年に向けて野心的な気候変動対策を締約国に求める内容となっています。この中には、排出削減対策が講じられていない石炭火力発電の逓減、すなわちフェーズダウンに向けた努力を加速させることも含まれています。  我が国を含めて各国の様々な主張があったわけですけれども、それを踏まえた上で最終的に合意され、いろんなものがこういう形で合意されました。よくぞ、私自身は、まとまったもんだと。みんな相当最後は苦渋の決断を強いられた面もあったと思いますけれども、議長、シャーマ議長辺りはやっぱり涙ぐんでいましたですね。もうその苦渋の決断、石炭についてこういう格好でまとめるということ、彼的にはもう少し積極的にしたかったんでしょう。でも、全体をまとめるというところで苦渋の決断だったと思います。よくぞまとまったと思います。なお、石炭火力発電については、COPの決定文書に盛り込まれるのは初めてのことです。  COP26における合意を受けて、今後は二〇三〇年までの勝負の十年における更なる気候変動対策の実施強化が極めて重要となります。特に一・五度目標の達成に向けては、世界全体の排出削減の更なる深掘りが必要だと思います。日本が交渉を主導したパリ協定六条の市場メカニズムの実施は、その有効な手段の一つであり、その早期実施のために、国や関係者の能力構築支援が重要であると思っています。  そこで、COP26からの帰国後すぐに、私からCOP26後の六条実施方針というものを発表させていただきました。具体的には、いわゆるジョイント・クレディティング・メカニズムのパートナー国の拡大、今十七か国とパートナーを結んでいるわけですけれども、それを更に広げていこうと。そしてまた、民間資金を中心とした拡大、そして市場メカニズムの世界的拡大への貢献、要するにキャパビルですね、その能力支援構築、それについての日本からの支援、そういうことも取り組んでいくこととしています。  また、方針に基づく具体的な取組として、我が国は、市場メカニズムの実施に関して、各国政府及び関係事業者の体制準備や能力構築を支援するべく、今年の二月と三月の二回にわたってオンラインでの国際会議を開催しました。会議では、日本を含む市場メカニズムを進めている国から取組事例、先行事例を共有するとともに、実施ルールの理解あるいは政府承認、報告体制など、六条実施に向けた能力構築支援ニーズの把握が行われました。あわせて、今後の課題等についても議論が行われました。  環境省としては、今回の国際会議の結果を踏まえて、UNFCCC事務局や関係機関等と連携しながら、アジア太平洋地域を対象に、政府職員あるいは事業者の能力構築支援を展開していきたいというふうに思っています。  さらに、COP26において、都市を含む様々なセクターの取組の重要性が強調されました。特に、都市、地域の脱炭素化に向けた取組を促進することがますます重要となるという認識が共有されています。今月には、脱炭素都市国際フォーラム二〇二二を開催しました。我が国における国と地方の共同モデルを発信するとともに、都市間連携等の国際協力の先行事例についても共有した次第です。冒頭、エマニュエルさんから、大使からオープニングステートメントということで、これ日米連携でこういうものを実施したような次第です。オンラインでやりました。  今後、アジアに向けては、総理から提唱されたアジア・ゼロエミッション共同体についても、このような都市間連携事業や長期戦略の策定支援の重要な役割を果たすと考えています。  最後に、COP26から帰国直後に岸田総理に結果を報告したところ、総理からは、これからは実行のときであり、国内でも体制を更に整えて一層の気候変動対策に取り組むようにという指示をいただきました。  環境省では、新年度から地域脱炭素や環境外交を中心に過去最大の百三十七名の増員ということで体制を抜本的に強化させていただいて、二〇三〇年の四六%削減目標、そして二〇五〇年カーボンニュートラルの実現に全力を挙げていかせていただきます。先生方、是非、各先生方の御協力をお願いさせていただければと思います。よろしくお願いします。

猪口邦子自由民主党・国民の声

○猪口邦子君 大臣、本当に包括的で丁寧な、そしてこのタイミングでこのお話を聞いたので、その意味も本当に更に深いと感じました。ありがとうございました。  それは、私は今思ったんですけれども、こういう技術的なレベルも含めて国際協調で国際合意、最終的には国際法に近いものをつくろうとする国際の努力があるということですね。ついこの間までこういうふうにやってきて、で、この戦禍の中でも我々は更にこのような特定分野の技術的なことも含めて努力している、この勢いを是非大事にしていただきたいと。今この報告を聞いたので、一層積み上げてきたことがどれほど貴いか、それを実感しました。  それから二番目には、ロシアがやっぱりメンバーで入っているわけだから、今後、きちっとまた国際社会の中で合意形成の役割を果たしてもらえるよう分野別に努力してもらいたいということ。  それから、もう一つ今感想を持ちましたのは、この六条の市場メカニズム、これはまさに技術的だけれども、この緻密な努力をやってこその一・五度目標で、日本らしい貢献で、それは非常に有り難いと。また、環境省全体でそういう能力を持ってきているということですね。私は、橋本行革でこの環境省が設置されるときの、私はまだ民間人だったので有識者委員を務めたんだけれども、そのとき、橋本総理の、故橋本総理が、環境庁を環境省にするんだったらやっぱり国際交渉で強い省をつくってほしいんだと、これからそういう、地球的規模の諸課題という言葉は当時はなかったですけれども、もうそういう大きな問題が出てくるからと、そういう思いを語られた場面を思い出しまして、今の大臣のこの言葉を聞いていただけたらなと思います。まさにそれが環境省設置に動いたあの時代の深い総理の思いだったかと思います。  そして、もう一つ思いましたのは、やっぱり都市の単位でもやっていくということで、こうやって都市単位での爆撃がされている中で、これから脱炭素に向けて都市単位で国際協調のまたそういう拠点になっていくと、是非そういう努力をお願いします。  それで、次の質問なんですけれども、私はこの所信を伺っていて、今大臣もアジア・ゼロエミッション共同体の言葉をお使いになりましたけれども、これは所信の二ページのところ、ここに一番何か私がこれは大事だと思う感情を持ちました。岸田総理は、施政方針演説の中でも類似のことを述べられ、またダボス会議の演説の中でも述べたと伺っております。  これは、アジア・ゼロエミッション共同体という考え方ですね、自分の国だけでなく、自分が所属する地域の途上国への国際協力を展開する、つまり地域単位でゼロエミッションに向かおうという呼びかけ、ですからカーボンニュートラル・アジアみたいな発想だと思います。そのために、この二国間クレジット制度のJCMを活用するという技術的なことも付いてきていると。  私、思いますには、日本の提案に沿って、例えば、アメリカはラテンアメリカ、スイカの縦割りみたいに、カーボンニュートラル・ラテンアメリカということをイメージしながら国際協力重点化する。また、ヨーロッパ、欧州諸国は、カーボンニュートラル・アフリカみたいなことをイメージしながらこれに主たる努力をすると。もちろん、例えば日本がアフリカを支援するということもあるけれども、やっぱりこのカーボンニュートラル・アジア、カーボンニュートラル・ラテンアメリカ、カーボンニュートラル・アフリカという形で、北半球と南半球が縦に手を取り合って、そして身近な途上国とのゼロエミッション共同体、こういうのをイメージしていくと。  私は、これは思想的にも非常に突破力があると思うんですね。というのは、まず、二十世紀、こういう共同体という言葉を国家間関係で使うときには、関税同盟、関税をゼロにすると、このカスタムズユニオン、ここから始まる経済共同体の考え方があったんですね。これは、経済水準とか文化とか似通った国同士で共同体つくると。ですから、岸田政権におけるこのゼロエミッションという地球的規模の課題解決型、そして南北協力型の共同体、実に先駆的で二十一世紀らしい、二十世紀のそのEUに発展するような経済共同体の発想、それはその時代大事だったと思いますね。それで、もう今は完成段階にも来ている。でも、今、この岸田政権においてのこの共同体の発想は、思想的にも面白いと私は思ったんですね。  ちょっと大げさかもしれないけれども、欧州連合の起源は、フランスの外務大臣のロベール・シューマンのその一九五〇年のシューマン宣言に始まるんですけれども、岸田総理が二〇二二年、その関税同盟、関税ゼロという共同体とは全く別次元で、ゼロエミッションという地球環境、これを支える地域的な共同体のテンプレート、こういうことにつながるといいなと思ったんですね。  果たして世界はそういうふうに考えてくれたかどうかちょっと分からないんですけれども、大臣はこういうことが発表されるその世界の現場にいらして、反応はどうだったか、ちょっとまずお伺いしたいんですね。まあロベール・シューマンが当時話したときも、全くそのレスポンスは余り強いものじゃなかったみたいですね。でも、やがて、これは欧州連合の一歩となる欧州鉄鋼共同体ですね、あれにつながるような、だから、最初のそういう考えというのは、広くみんながああすごいとか言ってくれないかもしれませんけれども、どうでしたか。

山口壯自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(山口壯君) 国際社会というのがまだ組織化十分じゃないんだと思うんです。そういう意味で、世界を全体を結ぶ議会もありませんし、世界を全部統治する警察的な機構もありません。そういう中で、一つ一つ積み重ねていって国際社会というのは組織化に向かってきているということは、長い目で見ればそのとおりだと思うんです。  国際法というのも、どこか議会があってそこで決めるとか、そういうことはありませんから、そういう意味で、蓄積された慣習法あるいはその条約、その寄せ集めがもう国際法と。だから、そういう意味で国連憲章というのが一番その代表的な国際法だとは思います。まあロシアは今回、その二条四項の武力行使の禁止というのを目いっぱい破っていますから、もうそういう意味では正直国際社会の組織化に対しては一歩後退かもしれませんけど、我々はそういうことを積み重ねていかなきゃいかぬと思います。  このアジア・ゼロエミッション共同体ということについても、今御指摘のとおり、まだ必ずしも拍手喝采というところまでは来ていないかもしれません。他方、このアジアでもこのゼロエミッションを目指すという動きは、これ着実に拡大しています。先般、都市間連携のこのフォーラムにおいて、ベトナムにおいて、ベトナムですね、ベトナムのダナンと、そういうところもこのゼロエミッションの宣言をしたり、そういうことが広がっているものですから、もうその積み重ねであろうと思います。  日本としては、このCOP26を機としてアジア各国において続々とカーボンニュートラル目標を掲げられていると、そういう、実現に向けて日本への大きな期待も示されているという背景はあると思います。  昨年十月には、ASEANプラス3の環境大臣会合において、ASEANに対する日本政府の協力プログラムである日ASEAN気候変動アクション・アジェンダ二・〇を私から提案した際にも、ASEAN各国から多くの歓迎が示された次第です。  そして、総理のアジア・ゼロエミッション共同体については、今後、このJCMのパートナーの国とか、そういうカーボンニュートラルを共に目指す同士として、いろんな各国と具体的な取組を議論していく中で共同体という感覚を醸成していきたいというふうに思っています。

猪口邦子自由民主党・国民の声

○猪口邦子君 ありがとうございます。  今、歴史の始めに立っていらっしゃると思うので、大臣としては、やはりせっかくのこのアジア・ゼロエミッションの共同体、このリアルな具体のプログラムを一つ一つ積み上げていただきたいし、岸田総理には、やはりこういうことを広く世界に発信する、まさに担当大臣としてその場を設営して準備する、是非そういうことをお願いしたいんですけれども、一言、もしありましたら、どうぞお願いします。

山口壯自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(山口壯君) 先ほど猪口議員から、ヨーロッパにおけるこの共同体の歴史の話もありました。ヨーロッパは、もう欧州においてフランスとドイツが死闘を演じた、何百年間。もうこれ以上戦争は要らないよということで、あそこの間にあるアルザス・ロレーヌ、今あそこのストラスブールというところで欧州議会もありますけれども、それじゃ、どういうふうにやろうかというので、最初やったのが石炭と鉄一緒にやろうかと。一緒の何か共同する作業の中で、そこから始まって、そしてこの今やEUという形にまで来ていると。紆余曲折あるものの、長い目で見たら明らかにつながっていくという作業の蓄積だと思うんです。  そういう意味では、このアジア・ゼロエミッション共同体というのも、もちろん最終的な図柄は分かりません。だけれども、つながろうという意識、そのことがヨーロッパにおいてはこの平和と反映を目指す方向として合致したきたと。そうしたら、確かにこれを具体的にアジアで、その石炭と鉄を一緒に造るというか、そういうところまでまだ来ていませんけれども、ただ、つながるという動きとしては、このアジア・ゼロエミッション共同体構想というのはすごく大事だと思うんです。  今、アジア太平洋地域あるいはインド太平洋地域見ると、TPPというのがまず一つあったり、あるいはRCEPというのもできたり、あるいはASEANというのもできています。抜けているのは、この日本海の環日本海経済連携みたいな話でしょうけれども、そういう中でどういうふうにつなげていくかという一つはこの環境かもしれないというふうに思っています。  環境省としては、既にアジアを中心に十七か国のパートナー国と二国間クレジット制度、JCMを通じて、アジアでの脱炭素プロジェクトを形成してきたと、これを更に拡大していきたいというのがまず具体的な現実的な方策だろうと思っています。また、先ほど申し上げた日ASEAN気候変動アクション・アジェンダ二・〇の下で、ASEAN諸国とも既に長期戦略の策定支援、あるいは都市間連携などの協力連携を進めているので、これを着実に進めていくということがまず一つの実務的な方向だと思います。  日本の有する脱炭素の技術、ノウハウを更に共有することによってアジアの脱炭素化に貢献するとともに、技術標準や国際的なインフラ整備をアジア各国とともに進めていく中で、このアジア・ゼロエミッション共同体の構想に近づけていきたいというふうに思っています。

猪口邦子自由民主党・国民の声

○猪口邦子君 ありがとうございました。前向きの御答弁いただきまして、是非、この地球問題を解決するという観点で南北で助け合うと、お願いいたします。  それで、大臣所信のほかに、私たちは原子力規制委員会の報告もいただきましたし、また公害紛争の処理等に関する業務概要説明も聞きました。これちょっと併せてお伺いしたいと思います。  まず、原子力施設安全、これは国の責務で厳正かつ適切に管理ということですけれども、今回のウクライナの場合、ウクライナ国内の原子力関連施設に対するロシアの攻撃、これもう絶対許されざることである、もちろん。しかし、これにジュネーブ諸条約というのがありまして、この五十六条でこういうことはいけませんとしっかり書いてあります。危険な力を内蔵する工作物及び施設の保護、ダム、堤防及び原子力発電所、これらのものが軍事目標である場合であっても、これらを攻撃することが危険な力を放出、これを引き起こして、その結果、文民たる住民に多大な損失、重大な損失と、この規定があります。これはジュネーブ諸条約ですけれども。  私は、この度、もう少し強くですね、核不拡散体制、NPTとの関係で、核兵器を保有しない国は原子力平和利用の権利をまず保障しているんですね、この条約で、そして、それを選択した国が、今後国際社会の中で、どういう場合でも、この原子力関連施設攻撃、完全否定される、そういう国際法というか、認識形成をまず大臣にリードしてもらえたら有り難いなと思います。  さもないと、この原子力平和利用の権利との引換えに、非核兵器国として、まあ二重構造を持つこのNPTですけれども、それに加盟して、この国際安全保障の根幹たる不拡散体制を、ここまで維持できたこの根幹が崩れるんじゃないかという心配がありますので、ここを是非外務省とも協議しながら今後進めてもらいたいというちょっと希望を述べておきます。  それから、もう一つ私たちは報告を聞いていまして、これは公害紛争処理等に関する業務の概要説明でございます。  環境問題、まさにグローバルであり、ローカルではないですか。先ほどの、環境庁が設置された水俣病問題、ここから始まっています。その環境省の起源となっているこの公害問題、そして公害健康被害対策、このようなことについて、大臣の誠実な対応を是非お願いしたいと思うんですね。  私は、数々の報告を伺いながら、公害紛争や、やはり健康被害、今複雑化、多様化していて、その最前線での仕事というのはどれほど難しいことかなということを直感します。でも、これは文明社会の水準を示す仕事ですから、大臣には、現場を担うこの公害健康被害対策含めて対応している職員の方々、関係者の方々の努力、これを是非大事にして、またその現場に関心を持っていただきたい、これは私からのお願いでございます。  大臣、この二つの点につきまして、何かありますれば、よろしくお願いします。

山口壯自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(山口壯君) 水俣病は環境省の原点であると、不変の原点であるというふうに思います。  この人の健康と環境を守るという、そういう取組を着実に進めていくわけですけれども、この公害の未然防止については、環境保全する上で維持されることが望ましい基準である環境基準の設定、あるいは必要な規制措置を講じているところです。引き続き、いろんな関係者の方々と、科学的知見に基づきながら、人の健康を守り、豊かな環境を保全するというふうに取り組んでいきたいと思います。  現場の我々のスタッフの方々、もう本当に大きな誠意、努力も重ねているというところも目いっぱい共有しながら対応していきたいと思います。  公害健康被害補償法に基づく認定患者の方々への補償給付や、あるいは公害保健福祉事業の実施によって、被害者の迅速かつ公正な保護及び健康の確保を図っていきます。  もちろん、私も機会があれば地域に赴くなどして、地域の医療、福祉の充実、あるいは地域の再生、融和、振興に取り組むことなどによって、それぞれの方々が安心して暮らせる社会づくりに引き続き全力を尽くしてまいりたいと思います。

猪口邦子自由民主党・国民の声

○猪口邦子君 大臣、ありがとうございます。  これは国家としての良心に関わることですから、しっかりとお願いいたします。  では、もう時間も参りましたが、最後にちょっとウクライナの問題に戻りたくてですね。  私は、かつて大臣と重要な国際的な仕事を担ったことがあります。これはクラスター爆弾禁止条約の促進であります。当時はまだ発足間もない条約でしたけれども、議員連盟などで超党派で一生懸命働いた、その時代を思い出します。  一つの爆弾からたくさんの小さな爆弾が飛び散って、大地が究極の環境破壊となっています。今後、我が国、かつてはロボット技術などで対人地雷の地雷原を爆破して平和な大地を取り戻すことに協力した歴史もありますから、こういうものは爆発性戦争残存物といって、国際法で完全に否定されています。ERW、エクスプローシブ・レムネンツ・オブ・ウオー、この除去のための支援ですね、是非外務省とも協議しながら、やはりこれが特殊な環境保全作業として、究極の環境破壊に対応するヘルプとして重要であるということを申し述べます。  もし大臣からリアクションをいただく時間があれば、よろしくお願いします。

山口壯自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(山口壯君) 猪口先生とは、ちょっと前になりますけど、クラスター禁止条約、いろんな役所がある中で、その防衛担当の役所は、やっぱりクラスター爆弾必要だという見解でした。その中で、本当にこの議員連盟でなかなか、あそこまで行けたというのは正直、本当正直ベースで猪口先生の行動力だと思います。  当時の河野洋平議長あるいは参議院の議長の先生方始め、これは必要だという、議会が先導して行政の方の考え方を変えていったと。クラスター爆弾というのはやっぱり人道的にもおかしいということで、アメリカなんか別の考え方持っていたようですけれども、日本がそのクラスター爆弾の禁止について加入をするというところまで持っていっていただきました。それはよく覚えています。私自身も本当にあの経験は大事だったと思います。  今回のこのウクライナ、ソ連が例えばアフガンで残したいろんな地雷があるんですね。それは、例えばおもちゃの形をした地雷、子供が触って手が吹き飛んだという例がいっぱいあります。もうそういうことを国連でもっていろいろと片付けていった。そういうようなことを含めて、今回も似たようなことがあるようですね。ですから、日本がこれから、あるいは世界と一緒に、これロシアがやったことではあるけれども、何とかウクライナの復興については心合わせをしてやっていかなきゃいけない。昨日のゼレンスキーさんもその辺は言っておられたと思います。  その意味で、この残された、爆発物と見えなくても触ってしまって爆発して手が吹き飛ぶ、あるいは命がなくなるということ、大いに我々心痛めるところなので、環境省というこの範囲ではありますけれども、是非、戦争は環境に対する最大の害悪であるというところを念頭に置いて、私自身も更に御指導いただければと思います。頑張っていきます。どうもありがとうございます。

猪口邦子自由民主党・国民の声

○猪口邦子君 終わります。

青木愛立憲民主・社民

○青木愛君 立憲民主党の青木愛です。  昨日午後六時から、ウクライナのゼレンスキー大統領が日本の国会でオンライン形式で演説をされました。その中で、ゼレンスキー大統領は、日本はアジアで初めてロシアに圧力を掛けましたと日本の対応に感謝を述べました。さらに、大統領は、ロシアは核物質の処理場を戦場に変えました、戦争の後、この処理にどれほどの時間が掛かるか想像してみてくださいと述べられました。ウクライナでは既に数千人が犠牲になり、そのうち百二十一人は子供でした、ロシアがサリンなどの化学兵器を使った攻撃を準備しているという報告を受けています、さらに、核兵器が使われた場合の世界の反応が話題になっていますと語られておられました。  二十一世紀は人類全員が協力をして地球的課題の解決に取り組まなければならないにもかかわらず、ロシアがウクライナを侵略し、住宅や病院や学校を攻撃し、子供たちや住民が多数犠牲になっています。ロシアの侵略行為と無差別殺人は絶対に許せません。毎日テレビでウクライナの惨状を見ていますが、国土と国民の命を守るために先頭に立って奮闘している大統領から直接お話を伺いますと、世界は一致団結して直ちにこの戦争に終止符を打ち、ウクライナに平和をもたらさなければならないという思いを更に強くしたところでございます。  冒頭に昨日の感想を一言述べさせていただきました。  それでは、大臣所信に対する質疑に入らせていただきたいと思います。  せんだっての予算の委嘱審査において時間の関係で質問できなかったテーマから本日は質問をさせていただきたいと思います。  カーボンプライシングについてからお伺いをします。  温室効果ガス排出削減のための政策のツールの一つとして、炭素税、排出量取引制度などのカーボンプライシングを導入する国・地域が拡大をしています。カーボンプライシングとは、二酸化炭素排出に対して価格付けを行い、市場メカニズムを通じて排出を抑制する仕組みです。一九九〇年にフィンランド、ポーランドが炭素税を導入したのを皮切りに、ヨーロッパ地域を中心として炭素税、排出量取引の導入が進んできました。また、二酸化炭素排出量世界一の中国でも昨年から排出量取引が導入をされています。  日本では、二〇一二年から炭素税の一種として地球温暖化対策税が導入されており、二酸化炭素の排出量一トン当たり二百八十九円を徴税しています。ただし、この税率は、スウェーデンの約一万五千五百円、フランスの約五千九百円、カナダの約三千六百円など、諸外国に比べますとかなり低い状況にあります。東京都や埼玉県では、独自の排出量取引制度を導入し、エネルギーの使用量が多い工場やビルを所有する企業に対しては排出の上限を設けています。  山口大臣は、就任当初、昨年末までにカーボンプライシングについて必要な方向性を示すとされていましたけれども、昨年末までに政府として明確な方向性を示すことには至らず、先送りとなっております。今年六月に策定されますクリーンエネルギー戦略の中で、カーボンプライシングに関する一定の結論をまとめることができるのでしょうか。また、その場合、炭素税を含めたポリシーミックス、どのようなところを目指しているのか。カーボンプライシングの四類型として、炭素税、国内排出量取引、クレジット取引、炭素国境調整措置などがございますけれども、どのようなミックスを目指されているのか、まずそこからお伺いをさせていただきます。

山口壯自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(山口壯君) 昨年の八月、あっ、失礼、昨年、環境省の税制改正要望では確かにこのカーボンニュートラルに向けたカーボンプライシングを含むポリシーミックスの推進というふうになっていたのが、年末、これは自由民主党の中ですけれども、この税制改正大綱の中ではカーボンニュートラル実現に向けたポリシーミックスという書き方になって、我々は、このポリシーミックスの中にカーボンプライシングについても十分含まれているということで我々これを受け止めたわけですけれども、年明けて、岸田総理の施政方針演説の中ではっきりとカーボンプライシングという言葉が使われました。  その意味では、それを受けた格好でもって今度は岸田総理が、これ一月十八日ですけれども、クリーンエネルギー戦略検討会議ということで、その中で萩生田経産大臣と私に対して、このカーボンプライシングについても方向性を見出すようにという指示があったところです。総理指示を踏まえて、クリーンエネルギー戦略の取りまとめに向けて、カーボンプライシングについての何らかの方向性を見出していくべく努力をしているところです。  確かに、カーボンプライシングには、炭素税のほか、排出量取引あるいは自主的なクレジット取引があるわけですけれども、それぞれの特徴を踏まえた今検討を行っているところです。カーボンプライシングについて考える際には、国民、自治体、あるいは企業など、それぞれのステークホルダーの理解をいただくことが必須なものですから、今丁寧に議論を進めているところです。  中央環境審議会の炭素中立型経済社会変革小委員会における議論、あるいは地域の様々な関係者の方々と意見交換を行う全国行脚、これは私と二人の副大臣の方、あるいは大臣政務官、二人の大臣政務官の方々と手分けしながら、最終的には一都一道二府四十三県全て網羅したいと思いますし、大分、今四分の一ぐらい行けているところだと思います。オミクロンさえもう少しおとなしくなれば、どんどんどんどん加速化していきたいと思っています。その中でも、カーボンプライシングについて意見を承っているところです。  それから、様々な産業界との意見交換も行っております。鉄鋼業界、ガス業界、電力業界、あるいは様々なところと、これから更に自動車業界も含めてやっていくつもりです。その中でいろいろな意見はあります。  そういう中で、我々の意見としては、そのカーボンプライシング、特に炭素税について、地球温暖化対策税というのが既にありますけど、これが約二千二百億円、そして、カーボンプライシングについて、一つは人々の行動変容を、の変化を促す、もう一つはイノベーションに向けての財源と、二つの要素があると思います。で、イノベーションの財源については、地球温暖化対策税の二千二百億円では全く足りないわけですから、そこをどういうふうにこのカーボンプライシングというところで補っていくか。でも、私はそれでも足りないと思います。  そういう中で、どういうふうに日本が今の脱炭素、あるいはそこからそれぞれの業界をある意味でぐっと押し上げていくような政策、これを萩生田経産大臣と協力しながらやっていく際に、いろいろと先生方のお知恵も拝借しながら、あるいは国債の在り方についてもまた議論が及ぶかもしれません。そういう中での一つとしてカーボンプライシング、これは、この何らかの方向を見出すべく今努力をしているところです。

青木愛立憲民主・社民

○青木愛君 岸田総理からもカーボンプライシングについては明確な指示があったということでありまして、そして、この四類型の中でも特にこの炭素税に注目されているというふうに受け止めました。一つはイノベーションの創出、また一つは行動変容に資するということで炭素税を位置付けられているという御答弁だったと思いますけれども。  業界との様々な話合いが行われているんだと思いますが、例えば消費税は、消費を抑制することはあっても、消費税の導入によって消費が拡大するという効果は望めないわけでありまして、それと同様に、このカーボンプライシングも、企業の研究開発あるいは設備投資の意欲、また能力をそぐものであって、また産業の国際競争力にも悪影響を及ぼすのではないか、そういった懸念が指摘されるわけでありますが、政府は、その点を認識しつつも、成長戦略に資するカーボンプライシング、この視点の必要性を環境省の方では説かれているんですけれども、この成長戦略に資するカーボンプライシングというのはなかなか具体的にイメージできないんですけれども、どういった内容のものを指すのでしょうか。そこを是非お聞かせいただきたいと思います。

山口壯自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(山口壯君) 個々の業界のことについて触れるのは余り良くないとは思うんですけれども、いろんな業界とお話しさせていただく中で、例えば鉄鋼業界、コークスと一緒に燃やせばCO2、H2で燃やせばH2O、じゃ、高炉を物すごい額で変えなければいけないとなるとどれぐらいかと。何千億円じゃないわけですね、何兆円レベル。しかし、これは、そのことによって脱炭素、しかも、そういう鉄鋼の造り方ができれば、それは世界の中で非常に大きな競争力を持つと思います。  今、結局環境に配慮していない製品というのがどんどんどんどん忌避されていく方向にあると思います。その意味で、この成長に資するカーボンプライシング、鉄鋼業界にあるいはサポートしようとするときには、やっぱりただ単に我々がサポートするだけではなくて、やっぱり鉄鋼業界としてもこのカーボンプライシングという形で受け入れながら、その中で官民一体の財源の出し方を工夫していくと。私も、かなり直截な物の言い方もしています。内部でとどまっているものがあれば、それも浮沈が関わっているんであればお願いできますかという形でもってこの議論をさせていただいたりしているところです。  それは、いろんな業界、例えば自動車業界においては蓄電池の話もあるでしょう。したがって、それを、カーボンプライシング、それだけ見てみれば税金なんですけれども、そのことによって、それを引き受ける、で、引き受けるから官民一体のサポートの仕方ができるというふうに私自身は整理しているものですから、それが成長に資するカーボンプライシングというふうに取っていただければ幸いです。

青木愛立憲民主・社民

○青木愛君 様々な企業体から炭素税を徴税をして、それを原資として、国からも補助を入れながら、また新しい鉄鋼を造るにしてもCO2を出さない鉄鋼を造るような、そういう技術開発を進めていくと、各業界の業種においてですね、そういうことでよろしい、で、そういうことは理解をいただけるものなんでしょうか。

山口壯自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(山口壯君) 今、たまたま、済みません、鉄鋼業界のことを話題にしているんですけれども、物すごく真摯に脱炭素について考えておられます。もう正直私が予想したよりもずっと深く、丁寧に、真剣に、本気で考えておられるということがよく分かりました。  他方、そのことが業界にストレートな形で行けば負担になる、あるいは競争力をそぐこともあり得ると。だから、我々はどういうふうにしたらそれが成長に資するか、世界の中で日本の鉄鋼業界が再び冠たる地位を占められるかどうか、そういう発想でもって、知恵を合わせて、心を合わせてということで今議論させていただいています。かなりそこは各業界とも、このカーボンニュートラルの趨勢はもう変わらないだろうと、これは、それを前提に物事を考えていかなければいけないだろうと、これからのビジネスは環境に配慮し、あるいはこの脱炭素に配慮したものでなければ外からの投資も来ないだろう、あるいは今ある投資も引き揚げていくだろうと、これぐらいの危機感を持っておられます。  ですから、政府としてはどういうふうにその気持ちをサポートできるか、それを全国民の理解を得ながらサポートできるかと、今そういう発想でもって全国行脚あるいは産業界との意見交換をさせていただいています。

青木愛立憲民主・社民

○青木愛君 ありがとうございます。  今回、このカーボンプライシング導入調査事業として二億五千万、これ計上されているんですけれども、これはまずどのような調査を想定されているのでしょうか。

和田篤也環境省総合環境政策統括官

○政府参考人(和田篤也君) お答え申し上げます。  御指摘いただきましたカーボンプライシング導入調査事業、二億五千万、令和四年度予算でございますけれども、カーボンプライシング導入に当たりまして、ただいま大臣、それから委員の御指摘にもありましたように、成長に資するといった観点でより効果的で効率的な制度を速やかに導入、実施できるよう必要な調査分析を行うということとさせていただいております。  例えば、一定の炭素価格の仮定を置いた場合のCO2の削減効果に関する分析、それから、諸外国におけるカーボンプライシング導入事例の最新の調査分析など、環境省として、本事業によって得られる知見を成長に資するカーボンプライシングの制度設計に最大限に生かすとともに、積極的な発信も行ってまいりたいと考えております。

青木愛立憲民主・社民

○青木愛君 とにかく成長に資するカーボンプライシングということが合い言葉なんだと思いますけれども、企業の方でも今のこの現状においては危機意識を大変本気で持たれているという大臣からのお話もございました。  クリーンエネルギー戦略の取りまとめ役、これは経産大臣というふうにされているんですけれども、やはり脱炭素型の経済社会、その転換に向けては、むしろ環境大臣が政府全体を力強く牽引していくことが必要だというふうに考えます。  これからの日本の経済、是非、経産大臣ではなく、私は環境大臣こそがこの日本経済を引っ張っていく役割があると思いますけれども、先ほども山口大臣の本気度はお伺いしましたけれども、改めて御決意をここで伺っておきたいというふうに思いますけれども、一言よろしくお願いいたします。

山口壯自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(山口壯君) この脱炭素社会の実現に向けてはもう経済社会全体の変革が必要であるということは、もうそれぞれ御理解いただいていると思います。その意味で、脱炭素だから日本の経済が弱くなるということがないように、脱炭素だからこそ、それが、それを経て日本の経済が強くなっていくように、それも各業界全て、抱える課題は違っていても、でも、それが世界の趨勢であれば、一回それを受け止める。  私も各業界の方々に、ちょっと申し訳ない、言っているんですね、ダーウィンの進化論ですと。大きい恐竜、強い恐竜が生き残ったんじゃなくて、小さい哺乳類が何で生き残ったか。自分を変えるものだけが生き残るというのが進化論の真髄だと思いますので、我々、その趨勢がもしも来ているのであれば、そこをもって我々自身がどういうふうに変わっていけるか一緒に考えさせてくださいというふうなことを申し上げているわけですけれども、ここはみんなの気持ちが合って初めて成り立つことなので、これからもそのコンセンサスづくりに向けて最大限全力で頑張っていきたいと思います。

青木愛立憲民主・社民

○青木愛君 ありがとうございます。  自らが変わらなければならないという、本当にそのとおりのメッセージだなというふうに私も受け止めさせていただきました。  それでは続いて、地域の脱炭素ロードマップ、今回環境省が掲げておりますこのロードマップについてお伺いをしたいと思います。  二〇三〇年度までに少なくとも百か所の脱炭素先行地域をつくるということを掲げまして、先進事例として幾つか紹介されています。その中に私の出身地であります千葉県の事例が二つ取り上げられておりましたので、その点についてお伺いをさせていただきたいと思います。  一つは、千葉県匝瑳市の匝瑳メガソーラーシェアリング発電所、これを取り上げています。ソーラーシェアリングのモデルケースとして日本で最もよく知られている事例であります。この土地は、四十年以上前に山を削って畑にした場所でしたが、水はけが悪く痩せていて畑には不向き、十五年ほど前からはずっと耕作放棄地になっていました。地域のお荷物になりかけていたその土地が、今では大きな自慢の種となっております。  二〇一七年四月に誕生しました匝瑳メガソーラーシェアリング第一発電所は、本格的なソーラーシェアリングとしては日本初の一メガワット級の大規模太陽光発電所で、そして何より、耕作放棄地だった土地を農地として再生させることに成功した日本随一の事例であります。  匝瑳メガソーラーシェアリング発電所は成功した事例でありますけれども、この成功要因をどのように分析をして、今回モデル先行事例として取り上げたのか、お聞きしたいと思います。

上田康治環境省大臣官房地域脱炭素推進総括官

○政府参考人(上田康治君) お答えいたします。  匝瑳メガソーラーシェアリング発電所は、千葉県匝瑳市において、高齢化で荒廃農地の増加が課題となっている地区において農地を借りて太陽光パネルを設置しつつ営農を行うことで、農地の安定的、継続的な農業経営を実現する事業と承知をしております。  当事例の成功要因としては、若手からベテランまで含む地域の農家が参画する営農体制を確保しつつ、売電収益の一部を地域へ還元するなどし、地域農業の継続に成功したことが要因の一つとして考えております。  一方で、一般論として申し上げれば、農業生産の面では、農地に支柱が立つことによる作業性の低下、太陽光パネルにより日光が遮られることによる収量の減少や品質の低下など、生産性の低下なども課題となっているというふうに承知をしております。

青木愛立憲民主・社民

○青木愛君 地域の人々の意識でありましたり、利益の地域への還元という点も挙げられたと思います。  今回成功事例として挙げていただいているんですけれども、やはり日照時間であったり、土の不向きであったり、ここは重要なたんぱく源である大豆を育てていると、日照が少なくても育つ大豆を育てているということなんですけれども、やはり日照時間が違う、例えば日本海側であったり、あるいは北海道であったり、太平洋側であったり、一律に適用できるとは限らないというふうに思うんですけれども、この営農型太陽光発電が有するその課題ですね、この普及を阻害する要因がもしあれば、そちらの観点からもお聞きしておきたいと思います。

上田康治環境省大臣官房地域脱炭素推進総括官

○政府参考人(上田康治君) お答えいたします。  先ほども少し言及いたしましたが、一般論で申し上げれば、農業生産という面で見れば、例えば、農地が支柱に立つことによる作業性が低下するであるとか、太陽光パネルによる、日光が遮られることで収量の減少、品質の低下などがあり、営農する作物を選んでしまうということ、そうしたものにしっかりと対応していくことが課題になるかと考えております。

青木愛立憲民主・社民

○青木愛君 もう一つ事例で挙げられているのが千葉県睦沢町のCHIBAむつざわエナジーでありますけれども、二〇一九年九月九日に関東地方を直撃しました台風十五号によって、鉄塔、電柱、樹木が倒れ、千葉県の広範囲が大規模な停電に陥りました。ここ睦沢町でも一時的に町全域が停電しました。地域が復旧したのは十一日でしたので、町民の多くが三日間電気のない生活を余儀なくされました。  そんな中、町内に建設されていたむつざわスマートウェルネスタウンにあります道の駅と隣接する住宅には、町内が暗闇に包まれる中にあって、ここだけ照明がともっていました。翌十日からは、周辺住民に温水シャワーを無料で提供し、延べ八百人が利用するなど、災害復旧にも大きく貢献したところであります。  むつざわスマートウェルネスタウンが停電時でも電気と温水の供給を継続できたのは、敷地内に出力百六十キロワットのガスエンジンコージェネレーションシステム、そして太陽光発電と太陽熱温水器を備えていたからであります。電気にならなかった余った熱を温水や暖房に使うという、そういう設備が整っていたということでありますが、平常時にはタウン内のエネルギー需要を最大限に自活をして、非常時にも自立運転できる機能を備えていたわけであります。  このように、地域脱炭素計画は、カーボンニュートラルに貢献するだけではなくて、平時には地元産業、また雇用を生み出し、地域を元気にし、災害時などは地域を支えることもできるという点もございます。こういうプラスアルファのメリット、こうしたところにも環境省として視点を持つべきではないかなというふうに思いますけれども、その点についてはいかがでしょうか。

上田康治環境省大臣官房地域脱炭素推進総括官

○政府参考人(上田康治君) お答えいたします。  御指摘の千葉県睦沢町で構築されたエネルギーを地産地消する街区は、CHIBAむつざわエナジーが環境省、経済産業省の支援を活用し、二〇一九年九月に完成、開業したものでございます。二〇一九年の台風十五号では千葉県内で長期間停電が発生したが、この街区では五時間後に電力が復旧し、街区外の住民にも温水シャワー、トイレ、携帯電話の充電等の無料提供を行い、地域の防災に貢献したと承知しております。  環境省としては、こうしたエネルギーの地産地消やエネルギーの面的利用といった地域の脱炭素化が、カーボンニュートラルだけでなく、地域の活性化、災害時の停電等のリスクを低減させることにもつながるものと考えております。  現在、環境省が令和四年度の予算として計上しております地域脱炭素移行・再エネ推進交付金、この実施に当たってもそうした観点がしっかりと生かされるように実施していきたいと考えておるところでございます。

青木愛立憲民主・社民

○青木愛君 是非、これから百選選ばれるわけですけれども、そうした視点も加味していただければというふうに思いました。  この千葉県内における二つの先行事例を環境省の方で取り上げているのですけれども、百選、これからの選ばれた自治体等には補助等があるんですけれども、この先行事例に対して、この睦沢町であったり、この匝瑳市であったり、あるいはほかの先行事例に対しても、今後何か優良事例をつくったということで何らかの国からの事後の支援というものはないんでしょうか。

上田康治環境省大臣官房地域脱炭素推進総括官

○政府参考人(上田康治君) お答えいたします。  御指摘の匝瑳メガソーラーシェアリングの取組は固定価格買取り制度を活用して事業を行っており、また、CHIBAむつざわエナジーの取組は環境省、経済産業省の支援を活用し開業したものであり、こうした先行事例についても必要に応じて国の支援を既に活用いただいているものと承知をしております。  環境省としましては、こうした地域脱炭素の優良事例については財政支援を行った後も様々な場面で御紹介をするなど、しっかりと支援をしてまいりたいと考えております。

青木愛立憲民主・社民

○青木愛君 ありがとうございます。是非よろしくお願いをいたします。  地域の脱炭素化の成功のためにはやはり地元の理解が必要であります。再エネ事業などに地元企業が参画し、地域の雇用拡大につながる取組にすることが重要であり、その際は、人材であり、また先端技術であり、ノウハウであり、また様々な情報が必要だと考えております。  この地域の脱炭素化の取組、今後の展望について、全体の話としてお伺いをしたいと思います。

山口壯自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(山口壯君) 地域の脱炭素化を、脱炭素、そしてまた町おこし、これを車の両輪として両立できるようにという観点で進めていきたいと思います。その意味で、先ほど申し上げさせていただいたこの令和四年度予算でお認めいただいた地域脱炭素移行・再エネ推進交付金の二百億のほか、あと、同じ二百億ですけれども、意欲的な民間の脱炭素事業に補助できるように、あるいはサポートできるようにという新たな資金としての財政投融資計画にも盛り込ませていただいていると。  こういうことを一生懸命やって地域の脱炭素をずうっとつなげていくことによって、願わくは脱炭素ドミノと呼ばれるようなものを起こしていきたいなと。そのことによって、世界にあると言われているESG基金、お金の流れ、まあ四千兆とも言われていますけど、そこに対してアピールできればなというふうに考えています。

青木愛立憲民主・社民

○青木愛君 ただ、一部の業者、山林を切り開いて大規模の太陽光パネルを施設をして、そのため、地元からの批判の声が上がっていることも一方でございます。地域温暖化対策としての再生可能エネルギーが自然を壊すことがあっては本末転倒であります。  令和二年度から太陽光発電設置も環境アセスメントの対象とされましたけれども、余りにも導入が遅過ぎたというふうに感じています。環境省は、人間の健康、また環境破壊に関してはどの省庁よりも敏感に察知し、予見し、事前に対策を講じるべきだと考えています。  匝瑳市のメガソーラーシェアリング発電所のように、耕作放棄地を再生し、再生可能エネルギーを製造して地域の雇用を生み出す、このような方針こそ採用すべきものだというふうに考えています。  再エネのこの全国展開の方針、そして中でもこの大規模太陽光パネルの設置の規制等について、現状での御見解を伺わせてください。

山口壯自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(山口壯君) 太陽光発電など、再エネ最大限の導入に向けては、地域における合意形成を図って、そしてまた環境への適正な配慮を確保することが重要だという認識の下に進めていきたいと思います。  そのため、この大規模な太陽光発電事業については法により環境アセスメントを義務付けていると、経済産業大臣に対して環境保全の見地から環境大臣意見を述べるということがあります。森林法など個別の土地利用を規制する法律に従って行われることが前提であり、また、経済産業省は、固定価格買取り制度等においてもこの再エネの事業規律を強化すると、そういう取組を進めているところと承知しております。関係省庁とよく連携して、そういう対応をしていきたいと思います。  我々、この改正地球温暖化対策推進法によって、先ほど申し上げたような再エネ推進交付金とか、あるいは財政投融資でも同じ二百億円とか、そういうことでずっと進めていく際には、やはり町おこしと両立する、同時実現する脱炭素、そういうことが可能な先行地域づくりという観点から、それが例えばその耕作放棄地の再生あるいは地域の雇用の確保という地域課題の解決に向けても役に立つようにと、そういう視点で進めていきたいと思います。

青木愛立憲民主・社民

○青木愛君 太陽光パネルについては、この寿命を迎えたパネルの処理が問題となっております。パネルの寿命は二十年から三十年と聞き及んでいますけれども、大量の回収、廃棄の処分については今から考えておく必要が当然ございますが、方針について伺っておきたいと思います。

室石泰弘環境省環境再生・資源循環局長

○政府参考人(室石泰弘君) お答え申し上げます。  太陽光パネルにつきましては、二〇三〇年代後半にはパネルの廃棄が本格化するというふうに見込んでおりますけれども、環境省としては、まず適正なリユースやリサイクルを進めて資源循環を促進し、その上でリサイクルできないものについては適正処理が必要だと考えております。  このため、環境省では、発電事業者やパネルの解体撤去事業者等の関係者向けに、パネルの撤去から処分に至るまでの留意事項や事例を整理した太陽電池モジュールの適切なリユース促進ガイドラインや太陽光発電設備のリサイクル等の促進に向けたガイドラインを作成しております。また、高効率なリサイクル設備の導入に対する補助等も実施しているところでございます。  今後も、関係事業者へのガイドラインの周知や高度なリサイクルが可能な事業者に関する情報提供など、関係省庁と連携してリサイクルや適正処理に取り組んでまいる所存です。

青木愛立憲民主・社民

○青木愛君 この太陽光パネルには、セレンとかカドミウムとか有害な金属を含んでいるところが問題だと思っています。  そこでお伺いするんですけれども、地下水の水質に関して、日本には至る所で名水が湧き出ております。健康で安全な飲料水を提供しているわけですけれど、飲料水として利用している地下水の水源地、また途中の流域で生物に害を及ぼす汚染物質、例えば産業廃棄物からにじみ出る化学物質ですね、あるいは金属、廃油など、こうしたものが浸透しないように、そのおそれのある土地の利用に関しては慎重でなければならないと私は考えています。  沖縄市では、産廃業者のごみ山付近の地下水からストックホルム条約で禁止されているPFOSなどの有機フッ素化合物が高濃度で検出されています。また、茨城県の日立市では、産業廃棄物処理場の建設に関して、住民は地下水汚染が避けられないとして反対を表明しています。  千葉県のことで恐縮でございます。私の地元にも環境省が名水百選に選んだ上総掘りの飲料水が自然に湧き出ています。古くから飲み水や酒造に用いられています。台風十五号の直撃で千葉県房総半島の広域が停電し、水道水が断水した際も、ここ君津市では、上総掘りからの自然に湧き出る水によって生活用水ばかりか飲み水にも困らないという、まさに災害に強い、自然からの恩恵が得られる貴重な場所であるということを改めて認識をしました。  ところが、この地下水の水源地に当たる丘陵一帯に広大な産業廃棄物処理場が建設、増築をされています。地元の住民や自治体は建設に反対しています。飲み水などの生活用水として利用される地下水の水質に影響を及ぼす可能性のあるこうした土地の利用、例えば産業廃棄物処理場の建設などに関しては、水質の安全確保と人の健康の観点から何らかの規制を掛けるべきだというふうに考えております。この点について御見解をお伺いしたいと思います。

室石泰弘環境省環境再生・資源循環局長

○政府参考人(室石泰弘君) お答え申し上げます。  廃棄物処理法におきまして、廃棄物処理施設の設置に当たっては、施設の設置による地下水などへの影響について、生活環境影響を施設の設置申請者に調査をさせるということを義務付けております。周辺地域の生活環境の保全について適切な配慮を行うこととされております。また、申請がありますと、都道府県等は、その調査書も含めた関係書類を告示、縦覧し、利害関係者の方々、関係市町村、専門的知識を有する方からの生活環境保全上の意見を聴取した上で、施設の設置に関する技術的な審査を行うこととなっております。  こうしたその水質の安全保障、そういった観点も入った手続を通じまして、廃棄物処理施設の設置による生活環境保全上の支障が生じないことを確認した上で施設設置の許可がなされているという制度となっておるところでございます。

青木愛立憲民主・社民

○青木愛君 わざわざこの名水が湧き出る水源地にこうした産業廃棄物処理場を建設することはないだろうというふうに思うわけです。現状ではどこかには造らなければならないわけでありますけれども、ここの君津は管理型でありますから、この太陽光パネルのこうした廃棄物も入ってくることも予想されるわけであります。拡張が進んでおりますけれども、少なくともこれ以上は拡大させないという、これは地域住民の願いでありまして、市長さん始め議員の方々も、また地域住民、皆さんまとまってこうした御見解をお持ちでありますのでね。  この千葉県のみならず、今後、災害も増えてきます、太陽光パネルの問題もあります、様々あると思います。今後、こういう、水でありますので、人の健康に最も関わる水でありますから、こうした水源地にはこういう処理場は造らないと、こういう規制を前もって考えておく必要があると思いますので、この点をまず指摘をさせていただきたいと思います。  次に、ちょっとCO2の方に戻りまして、そちらの方から時間を見ながら質問をさせていただきたいと思います。  ブルーカーボンについてお聞きをします。  CO2の吸収に関してでございますが、地球規模では陸域での森林などの植物による炭素吸収、これは年間十九億トンでありますが、海域からは何と二十五億トンを吸収していると言われています。その中で、日光が届く比較的浅い海域で海藻、藻類が光合成で十・七億トンの炭素を吸収しています。森林が吸収するグリーンカーボンに対して、海の植物による吸収はブルーカーボンと呼ばれています。CO2削減に関して、グリーンカーボンは国連気候変動枠組条約のCO2排出、吸収の目録に入っておりますけれど、ブルーカーボンの方はこの目録に入っていません。  日本は四方が海に囲まれています。海を持つ自治体、また国では、環境省や国土交通省、また水産庁が一緒になってこのブルーカーボンに取り組んでいるというふうに聞き及んでいます。この日本のブルーカーボンの取組状況について、まずお聞かせいただきたいと思います。

小野洋環境省地球環境局長

○政府参考人(小野洋君) お答えさせていただきます。  まず、ブルーカーボン生態系については、そのCO2の排出量や吸収量の算定をしっかりしなければいけないということでございまして、そのためにも、日本におけるブルーカーボン生態系の面積でございますとか、あるいは面積当たりの吸収量等の科学的根拠を整理して算定方法を確立すると、その上で、排出量、吸収量の目録に反映することが必要でございます。  現在、国土交通省、水産庁等の関係省庁におきまして、具体的な算定方法の確立や効果的な藻場等の造成、再生、保全を目指して議論や研究開発が進められており、必要な知見が集積しつつあるというところでございます。  環境省といたしましても、各省庁と連携して順次課題解決に努め、最新の研究や検討の成果等を踏まえた算定方法の確立を進めつつ、我が国の排出量、吸収量目録へ載せていくことを目指して取組を進めてまいりたいと考えております。

青木愛立憲民主・社民

○青木愛君 是非その方向で頑張っていただきたいというふうに思います。  先般、国交省の方が主体としてやっておられるようですけれども、港湾におけるカーボンニュートラルポート形成の一環として、ブルーカーボン・オフセット・クレジット制度を試行することを公表しました。このブルーカーボン・オフセット・クレジット制度とは、NPOや市民団体などによる藻場の保全活動などにより創出された二酸化炭素吸収量をクレジットとして認証した上で、このクレジットを企業などが購入する仕組みであると伺っています。  この仕組みの中で、ブルーカーボンの評価などを行う機関としてジャパンブルーエコノミー技術研究組合が国土交通大臣の許可によって既に令和二年に設立されており、ブルーカーボンに関わるクレジット取引が試行されるということであります。今回、具体的には、横浜港や神戸港などにおいて、NPOの方々などが藻場や干潟の保全活動で創出した二酸化炭素吸収量が企業などにクレジット取引をされるということで進められているというふうに伺っています。  このブルーカーボンに関わるオフセット・クレジット取引は、NPO団体の活動資金の確保に資するとともに、藻場の創出活動など、幅広い市民が参加する、あるいは教育の場にもなるということで、脱炭素に関する取組の普及促進に資すると考えられています。また、企業にとっては、現状においてはどうしても減らせないその排出量を、クレジットを購入することによって企業の社会貢献活動にも寄与すると、イメージアップにもつながるというところだというふうに思います。  この脱炭素社会に向けて国を挙げた取組が求められているところでありますけれども、国交省が主となって取り組んでいるというふうには思いますけれども、環境省のこの関わりですね、ブルーカーボン・オフセット・クレジット制度、この試行についてどのように関わっており、どのような展望を持っておられるのか、環境省としての御意見を伺いたいと思います。

小野洋環境省地球環境局長

○政府参考人(小野洋君) お答えいたします。  委員御指摘のブルーカーボン・オフセット・クレジット制度でございますけれども、委員も御説明のとおり、国交省が中心になって進めております。環境省でございますけれども、この制度、特に二〇五〇年のカーボンニュートラルに向けますと、二酸化炭素吸収源の拡大というのも非常に重要であると、カーボンニュートラルということでございますので、吸収の方も重要であるというふうに認識しておりまして、新しい吸収源対策の一つであるブルーカーボン、ブルーカーボンの活用に向けた知見の集積につながるものとして注目いたしております。  環境省も、これまでも国交省が開催する地球温暖化防止に貢献するブルーカーボンの役割に関する検討会という検討会に行政の一員として議論に参加をしてきておるところでございまして、今後もこの議論に積極的に参加してまいりたいと考えております。

青木愛立憲民主・社民

○青木愛君 企業による二酸化炭素排出削減の取組という観点からは、二国間クレジット制度のJCMと今般の国交省による国内のクレジット制度の試行、これ共通する点があると考えられます。  国際的にもブルーカーボンの役割はより認識されていくと思いますけれど、二国間クレジット制度、JCMの枠組みの中で、このブルーカーボンに関連したオフセット・クレジット事業の展開、こうしたことも検討されているのでしょうか。

小野洋環境省地球環境局長

○政府参考人(小野洋君) 環境省が関与しておりますクレジット制度といたしましては、委員が御指摘されましたJCMもございますし、あとJ―クレジットという制度もございます。  現在はまだ、ブルーカーボン・オフセット・クレジット制度については国交省さんの方でまだ検討を進めているという段階でございますけれども、我々といたしましては、JCMなりJ―クレジットで蓄積している知見を提供をするということがまず一つあると思いますし、この国交省さんのブルーカーボン・オフセット・クレジット制度が今後発展していけば、将来的にはそれをどうJCMなりJ―クレジットで取り扱っていくかということの検討も行えるのではないかと考えております。

青木愛立憲民主・社民

○青木愛君 JCMは国際版、またブルーカーボン・オフセット・クレジット、これは国内版というような受け止めになるのかと思いますけれど、確かに、このCO2という今の世の中の厄介者をお金にするという、お金に換算するという、クレジット化するというこの発想はよく考えられたなというふうに思うんですけれど、前回の質疑でも取り上げましたように、これが反面、自国内のCO2削減、CO2削減の達成におろそかにならないように、そこに甘くならないようにという視点は常に持っておいていただきたいということは指摘をしておきたいと思います。  ブルーカーボン、やはり日本は海洋国家でありますし、領海も含めれば世界で六番目に広い国でありますので、是非、このブルーカーボンという視点はこれからのキーだと思いますので、より積極的に、また、ある意味慎重に進めていただきたいということを申し上げておきたいと思います。  それでは、時間がありますので、洋上風力についてお聞かせをいただきたいと思います。  全部の質問入るかどうかあれなんですけれど、まず、政府は、温室効果ガスの排出量を減らすために、再生可能エネルギー拡大の一環として、一九年に洋上風力発電を普及するための新法、再エネ海域利用法を整備しました。年間を通じて風が吹きやすく、漁業や船舶の航行に支障がない促進区域に銚子市を始め秋田県沖、また長崎県五島市沖など四か所を指定したわけであります。  銚子沖は、年間を通じて強い風が吹き、海が遠浅のため、着床式が適しているとされています。昨年十二月に洋上風力発電事業者が選定され、二〇二八年九月に運転が始まる予定で、二十年以上にわたって発電が続くわけです。  銚子市は、漁業との共生、地域貢献に期待をしていると、景観にも配慮してもらいたいと語りつつ、市内にある、これは名洗港ですね、メンテナンス港として位置付けて、千葉県に整備や財政支援を求めています。さらに、地元の千葉科学大学や銚子商業高校などとも連携をして、洋上風力の技術者の養成、育成にも、それについても県に支援を要請をしているところと聞き及んでいます。  私に陳情がございましたのは、この事業が動き出して固定資産税などの税収が入るようになりますと国からの地方交付税が減額されると、何とかしてほしいという要望をいただいています。  地方交付税の制度には一定のインセンティブが働くような仕組みが組み込まれているということではありますが、温暖化対策は国を挙げての、世界を挙げての対策でありますので、自治体への更に強いインセンティブが働く仕組みを検討したらどうかと思いますけれども、その点についてはいかがでしょうか。お願いします。

池田達雄総務省大臣官房審議官

○政府参考人(池田達雄君) 私の方から、まず地方交付税制度についてお答えを申し上げます。  地方交付税制度におきましては、自主財源である地方税の税収確保に対する意欲を失わせないようにするため、基準財政収入額の算定におきまして基本的に標準的な地方税収入の七五%分を算入することとし、税収が増加すれば手元に残る二五%分が増加する仕組みとなっております。  その上で申し上げますと、地方交付税制度というのは、団体間の財源の不均衡を調整し、全ての地方団体が一定の行政水準を維持できるよう財源を保障する観点から、国税として国が地方に代わって徴収し、一定の合理的な基準によって再配分するという意味において地方の固有財源との性格を有しておりますので、国が特定の施策を奨励するために用いるものではございません。  したがいまして、御質問の再生可能エネルギー施設導入のインセンティブの観点から、当該施設に係る税収について基準財政収入額への算入率である七五%を引き下げることは、地方交付税の性格からは適当でないと考えております。  一方、冒頭申し上げました仕組みによりまして、地方税収入が増加した地方団体においては、一般財源である地方交付税と標準的な地方税収入とを合算した額を超えるものは増加する、こういった仕組みになっております。こうしたことは、地方団体が企業誘致等を図りまして産業振興をし、その結果として税収が増加した場合も同様であり、御理解を賜りたいと考えております。

青木愛立憲民主・社民

○青木愛君 先ほどの百選なども政府の方針によって補助をしたりとかということもあるわけです。この風力発電も国を挙げての対策でありますので、よりインセンティブ働くような、七五%を五〇%に引き下げるとか、そういう場合もあってもいいのではないかなと考えるわけですけれども、今後また御相談を検討させて、また相談させていただきたいというふうに思っております。  もう一点、この風力発電が電源立地地域対策交付金の対象になっていないということなんですね。これから交付金の対象にしてほしいという、これも併せての陳情なんですけれども、その点についてはいかがでしょうか。

松山泰浩資源エネルギー庁電力・ガス事業部長

○政府参考人(松山泰浩君) お答え申し上げます。  今お尋ねいただきました電源立地地域対策交付金でございますけれども、こちらは、電気の安定供給の確保のために電源開発促進税という税を財源といたしておりまして、電気を利用する方々の負担の下で、安定供給が可能となるような、長期的に安定的な電力の供給を可能とする長期固定電源を対象とし、その設置促進、安全の確保のために、図るために設けた制度でありまして、これを前提にその導入地域に交付しております。  現時点におきましては、委員御指摘のとおり、原子力に加え、地熱、水力といった施設が対象になっておりますが、洋上風力については、風力発電の特性上、長期的に安定的な電力の供給が可能である長期電源に、長期固定電源に該当しないため、対象としていないところでございます。  なお、御指摘のように、地域の理解、支援というのは洋上風力の導入において大変重要でございます。先ほどお話ございました各海域でつくります再エネ海域利用法に基づく協議会の中でしっかりした議論を進め、また、その際、これは各地域ごとに基金を造成し、発電事業者に御協力いただいた上で、地域での導入の際に大変重要となる漁業の方々との共生のための取組を進めると、こういう仕組みを導入しているところでございます。こういうことが通例となっております。  こういったものを通じて、再エネの導入拡大に向けてしっかり取り組んでまいりたいと考えてございます。

徳永エリ立憲民主・社民

○委員長(徳永エリ君) 青木愛さん、申合せの時間が参りましたので、質疑をおまとめください。

青木愛立憲民主・社民

○青木愛君 はい。  是非、これからの将来を託するやっぱり風力発電あるいはLNG、こういったものも対象に加えるべきだというふうに思いますし、また、是非、山口大臣にはこうした地元にも足を運んで、行脚の足を運んでいただければというふうに御要望申し上げて、質問を終わります。  ありがとうございました。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 公明党の宮崎勝です。よろしくお願いいたします。  本日は、海洋プラスチック汚染とプラスチック資源循環について質問をさせていただきたいと思います。  最初に、海洋プラスチック汚染でございますが、二月末から三月初めにかけまして開催された国連環境総会におきまして、海洋環境におけるプラスチック汚染を含むプラスチック汚染が大きなテーマとして取り上げられまして、「プラスチック汚染を終わらせる・法的拘束力のある国際約束に向けて」と題する決議が全会一致で採択されたと伺っております。  そこで、山口大臣にお伺いいたしますが、この決議は我が国が提出した決議案が土台となって取りまとめられたと伺っていますけれども、この決議が採択された意義と、それから、今後、法的拘束力のある国際約束に向けた取組が行われるわけですけれども、それについて大臣の御見解を伺いたいと思います。

山口壯自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(山口壯君) 今まで海洋プラスチック汚染に関する国際的な枠組みは存在しなかったわけですね。大阪のブルー・オーシャン・ビジョン始め、日本としてイニシアチブを取った面が非常に多くあります。  今回のこの国連環境総会、UNEA5・2、ケニアのナイロビで行われたわけですけれども、それに先立って、日本としてのこの案文を提出し、まあほかの国からもいろんな意味での案文の提出はありました。やっぱり違い、大きな違いは、我々は、できるだけその大量消費国、排出国、それも含んでやらないと意味が少ないわけですから、やっぱりそういう国々が参加できるようなそういう枠組みを目指しました。他方、上流からその最後まで全部含んでやるべきだという国ももちろんあるわけで、その辺の統合というものに気を遣った次第です。  このプラスチックの大量消費国や排出国を含むできるだけ多くの国が参加する国際枠組みとすることが重要との観点から、この度の国連環境総会に日本として決議案を提出し、その意味で議論を主導してきた次第です。今回の決議には我が国の考え方が強く反映され、多くの国が参加しやすい形で政府間交渉委員会、INCが設立されることになって、海洋プラスチック汚染を始めとするプラスチック汚染のない、より良い未来に向けた大きな一歩になったものと考えています。  決議に基づいて、二〇二四年末までに合意ができるように、法的拘束力のある文書を作成するため、本年後半から開始される政府間交渉委員会、INCにおける国際交渉を含めて、我が国として国内外で積極的にプラスチック汚染対策に取り組んでまいりたいと思います。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 ありがとうございます。  その上で、現状の課題についてちょっと何点かお伺いしたいと思います。  今回の決議では、今紹介がありましたG20の大阪ブルー・オーシャン・ビジョンのような長期的かつ世界的なビジョンの必要性が認識されたということでございますが、その大阪ブルー・オーシャン・ビジョンでは二〇五〇年までにプラスチックごみによる追加的な海洋汚染をゼロにするとしておりますけれども、この追加的な海洋汚染をゼロにするというのはどういう意味なのか、また、それを確認したり検証するための仕組みがあるのかどうか、まず環境省に伺いたいと思います。

松澤裕環境省水・大気環境局長

○政府参考人(松澤裕君) 先生御指摘いただきました追加的な汚染ゼロという表現でございますけれども、海洋環境へ流出するプラスチックごみを正味でゼロにすることを目指す、こういった趣旨でございます。プラスチックごみの流出防止に加えまして、海岸漂着物の回収、あるいは漂流ごみなどの除去の取組を促す、こういうものになっております。  一方、確認、検証の仕組みについても御指摘ありましたけれども、現状では、何がどの程度海洋に流出しているのか把握するための国際的に合意された手法が存在していないという課題がございます。このため、環境省では、海洋プラスチックごみの発生源、排出量、流出経路を把握して、効果的な海洋プラスチックごみ対策に役立てるための流出量の推計手法の検討を二〇二〇年度、令和二年度から開始しております。  海洋プラスチック汚染を始めとするプラスチック汚染対策に関する法的拘束力のある文書の作成に向けた国際的な議論への積極的な参加と並行しまして、こうした科学的な知見の蓄積でも世界的に貢献していきたいというふうに考えております。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 今取組中ということでございます。  またさらに、海洋プラスチック汚染で問題となっているマイクロプラスチックでございますが、専門家のお話を伺いますと、浮遊マイクロプラスチックの濃度が高いのは東アジア海域であるけれども、汚染が最もひどいと言われる東南アジアの海域とかインド洋などはデータがほとんどないということでございます。  日本は海洋プラスチックの観測データの収集などで貢献をしていると聞いておりますけれども、海洋プラスチック汚染の実態というのはどこまで分かっているのか、一応伺いたいと思います。

松澤裕環境省水・大気環境局長

○政府参考人(松澤裕君) 海洋プラスチックごみ対策を着実に進めるに当たっては、実態把握が重要でございます。  現在、様々な論文ですとか報告書が研究者あるいは国際機関から出されています。日本の研究者、先生御指摘されましたように、先導的な研究をされて、非常に引用される論文も発表されております。しかし、現時点では、何がどの程度海洋に流出しているのか把握するための国際的に合意された手法というのが存在しておりません。  我が国は、世界的な実態把握の推進を後押しするために、二〇一九年に、御指摘いただきました漂流マイクロプラスチック、これについてモニタリング手法の国際調和のためのガイドライン、こういうものを作成して公表しております。また、モニタリングデータの世界的な集約に向けて、二〇二三年度、令和五年をめどに国際データベースの運用開始、こういうものを目指しております。こうした形で科学的な知見の蓄積と共有にこれまでも貢献をしてきているところでございます。  さらに、これらの知見を基に、ベトナムですとかインドネシアなど東南アジアの国々に対して、モニタリングの研修、あるいは現地での共同調査、こういったことも行いまして、現場で使えるマニュアル作りを支援するなど、ASEAN諸国のモニタリング能力を高めるための技術的な支援も行ってございます。  今後も、引き続き、科学的知見の蓄積、共有、あるいは東南アジアを中心とした途上国への国際協力に積極的に貢献し、海洋プラスチックごみの世界的な実態把握の推進に力を尽くしてまいりたいと思います。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 今局長から御答弁ございましたとおり、検証する仕組みは今のところないということで、また汚染の実態についてもこれからということかと思います。  それで、聞くところによりますと、マイクロプラスチックが環境や水産資源に与える影響などについては、実験室レベルでは結果が出ていますけれども、実際の海洋における被害などは報告をされていないということです。それから、マイクロプラスチックの観測手法の標準化ということもできていないということであります。こうした現状の中で、科学的な知見を踏まえて、将来の環境プラスチック汚染を予見をしたり、環境への影響を評価するための国際的な枠組みが必要ではないかと考えております。  今後、法的拘束力のある国際約束を作るための政府間交渉委員会がこれから開かれるということでありますけれども、こうした場を通じて我が国として、研究者や政策担当者などが参加する国際的な枠組みづくり、例えばIPCCのようなものですけれども、そうしたものを提案すべきだと考えておりますけれども、御見解を伺いたいと思います。

松澤裕環境省水・大気環境局長

○政府参考人(松澤裕君) 先般の国連環境総会、UNEA5・2で採択されました決議には、今後の検討項目の一つといたしまして、プラスチック汚染に関連する政策の参考となる科学的、社会経済的な情報及び評価を提供するメカニズムの可能性、こういうものを検討していくということが盛り込まれております。これ、先生御指摘いただきましたIPCCのようなメカニズム、こういうものも含むものというふうに言われております。  決議のこの科学的、社会経済的な情報及び評価を提供するメカニズムについて、今後どういう形になっていくのかというのはまだ分かりませんけれども、我が国としても積極的に議論に関わってまいりたいと考えております。  先ほども申し上げましたけれども、我が国、これまで、特にモニタリング分野における科学的な知見の蓄積と共有に大きく貢献していると思いますので、マイクロプラスチックのモニタリング手法の国際的な調和のためのガイドライン、こういうものを各国の専門家の協力を得て作成しておりますし、また国際データベースの運用開始も目指しております。こういった取組をベースに、新たな法的拘束力のある文書におきましても引き続き積極的に科学的知見の蓄積と共有を進めていきたいと考えております。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 是非よろしくお願いしたいと思います。  続きまして、プラごみの削減に向けた自治体等への支援について伺いたいと思います。  先日、プラスチックごみゼロに挑戦する京都府亀岡市の取組を伺いました。亀岡市では、川下りで有名な保津川の清掃活動を契機に、世界に誇れる環境先進都市を目指す様々な取組が広がりまして、二〇一八年には二〇三〇年までに使い捨てプラスチックごみゼロの町を目指すことを宣言をいたしまして、二〇二〇年には事業者がプラ製レジ袋を提供することを禁止する条例を制定して、地域住民や事業者を巻き込んだ取組を行っているということです。その結果、国のレジ袋有料化が始まった二〇一九年八月以前と比較して、エコバッグ持参率は四一%増の九八%、レジ袋の提供枚数は六十四万五千枚から一万三千枚へ約六十三万枚減少する効果があったというふうに聞いております。  さらに、亀岡市では、海洋プラスチックごみを減らすには内陸の自治体の取組が重要との認識から海ごみサミットを開催したり、河川に捨てられたペットボトルが約八十キロメートル離れた大阪湾に到達するまでのモニタリング調査などを行っているそうであります。海洋プラスチックごみの削減には内陸部の自治体の取組が大事という、そういう指摘には大変共感を感じましたけれど、共感いたしましたけれども、市の担当者からは、プラごみ等の回収処理に対する国の支援が海に面した自治体に比べて内陸の自治体は少ないのではないかという指摘がございました。  海岸漂着ごみの処理対策も大変重要ではありますけれども、亀岡市のような内陸の自治体の取組に対する環境省の支援について伺いたいと思います。

松澤裕環境省水・大気環境局長

○政府参考人(松澤裕君) 国内由来の海岸漂着物でございますけれども、その多くが内陸で発生したごみが河川経由で海域に流出したものとされておりまして、河川の上流部など内陸の地方自治体を含めた流域が一体となった広域的な発生抑制対策が重要でございます。  環境省では、先生も御指摘いただきました海岸漂着物等地域対策推進事業、この事業によりまして、流域圏における複数自治体による海洋ごみ対策の計画策定、発生源における計画策定、あるいは自治体が実施する発生抑制対策、こういったものも支援を行っております。また、企業の持つノウハウや技術を海洋ごみの発生抑制ですとか回収処理に活用するため、自治体と企業などが連携した海洋ごみ対策事業も支援をしております。  ローカル・ブルー・オーシャン・ビジョン事業というような名前で、大阪ブルー・オーシャン・ビジョン事業、大阪ブルー・オーシャン・ビジョンをローカルに展開すると、そういう趣旨の事業も行っています。この中で、内陸部における発生抑制対策の事業も実施しておりまして、得られた成果あるいは知見を全国各地域に横展開してまいりたいと考えております。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 是非支援をお願いしたいと思います。  もう一つ、環境教育について伺いたいと思いますが、亀岡市では、二〇三〇年に向けまして、次世代の育成が重要という認識から、保育所、幼稚園の年長児を対象にしたエコウォーカーキッズという環境を守り育てる意識の芽生えに導くプログラムとか、あるいは小中高校生それぞれのレベルに応じた環境教育を企業の協力を得て実施しております。例えば、小学校だったらソフトバンクのペッパーを活用した授業であるとか、中学校であると世界へ進出した企業の環境への取組を学ぶ授業であるとか、高校生だったらSDGsとか環境問題を題材にした教材を高校とともに開発をするとか、そうしたことだそうでございますけれども。  こうした環境教育の好事例を是非横展開していくべきだと考えますけれども、御認識を伺いたいと思います。

和田篤也環境省総合環境政策統括官

○政府参考人(和田篤也君) お答え申し上げます。  脱炭素社会、循環経済、分散・自然共生社会の構築に向けまして、未来を担う世代が地球環境問題について理解を深め、具体的な行動を取ることができるよう、子供たちへの環境教育の充実がますます重要ということで、委員御指摘のとおりかと思います。  このため、例えば環境省におきましては、昨年六月に文部科学省との連名によりまして、地球環境問題に関する教育の充実について全国の教育委員会等宛てに通知するなどの取組を強化を進めているところでございます。  委員から御紹介のございました京都府亀岡市におきましては、エコウォーカーキッズなど、いわゆる就学前教育の充実、それから企業と連携した小中高を対象とした教育プログラムの開発、学習機会の提供がされておりまして、非常に熱心に環境教育に取り組んでいただいていると認識しているところでございます。環境省が主催する地方公共団体環境教育担当者会議におきまして、亀岡市の取組事例もより積極的に是非共有させていただきたいと考えております。  今後も、地方公共団体を始めとする各主体と連携しながら、学校、家庭、地域など、あらゆる場所で環境教育が推進されるよう最大限努めてまいりたいと考えております。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 是非お願いいたします。  続きまして、プラスチック資源循環促進法の施行について伺いたいと思います。  まず、環境配慮設計に関する事業者の動向ということですけれども、四月に施行されるプラスチック資源循環促進法では、環境配慮設計指針を定めて、製造事業者が製品の設計に当たって、構造や材料の観点からプラスチックの減量化やリサイクルのしやすさに配慮することを規定しております。この環境配慮設計というのは極めて重要な規定でありまして、プラスチック資源循環の鍵を握っていると思います。  既に製造事業者の中には法律の施行を待たずに様々な取組が広がっておりますけれども、こうした事業者の動向についてお伺いしたいと思います。

田中哲也経済産業省大臣官房審議官

○政府参考人(田中哲也君) お答え申し上げます。  御案内のとおり、プラスチックは軽く丈夫であることなど、その有用性などから非常に多くの製品や容器包装に利用されており、その資源循環の促進のためには、プラスチック使用製品の設計段階における3Rプラスリニューアブルの取組が不可欠であるというふうに認識しております。  そのため、プラスチック資源循環促進法に基づきまして、国はプラスチック使用製品の環境配慮設計がなされるよう製造事業者等が取り組むべき事項に関する指針を定めており、現在、本指針も踏まえつつ、軽量化などのリデュース、再生プラスチックやバイオプラスチックの利用などのリニューアブルの取組を中心に業界団体や事業者の検討が進んでいると承知してございます。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 それで、環境配慮設計によって製造された製品のうち、同種の製品と比較して特に優れた製品につきましては認定を受けることができることになっております。この認定基準については製品分野ごとに別途設定するとされておりますけれども、認定基準の検討状況はどうなっているでしょうか、お伺いします。

田中哲也経済産業省大臣官房審議官

○政府参考人(田中哲也君) お答え申し上げます。  プラスチックは非常に多くの製品や容器包装に利用されていることから、設計認定を受けるための認定基準につきましては、製品の特性や個別事情に応じて検討する必要があるため、製品分野ごとに認定基準を定めていくこととなってございます。  設計認定の制度は環境配慮に特に優れた製品の設計に対して国が認定する制度でございまして、例えば、軽量化やリサイクル容易性、再生プラスチック、バイオプラスチックの利用など、環境配慮設計の指針に示した項目に基づき認定基準を策定していく予定でございます。既に業界団体を中心に、設計の標準化やガイドライン等の策定を通じまして環境配慮設計の取組が行われている製品分野も多数あり、こうした業界団体とも相談をしながら順次検討を進めてまいりたいと考えてございます。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 そこで、この認定製品についてですが、この認定製品になりますと、グリーン購入法に基づいて国等が率先して調達する対象にすることになっておりますが、製造事業者へのインセンティブとしてはまだ不十分ではないかと思います。  認定製品については事業者や消費者に対して使用の努力義務ということが定められておりまして、認定製品であることを何らかの形で明示する必要があるというふうに思います。これについて見解を伺いたいと思います。

田中哲也経済産業省大臣官房審議官

○政府参考人(田中哲也君) お答え申し上げます。  環境配慮設計の取組を社会に浸透させていくためには、指針に基づき設計された製品が市場で適切に評価されることが重要であると考えております。  このため、委員御指摘のとおり、プラスチック資源循環促進法では、環境配慮設計の指針に適合する環境配慮に特に優れた製品の設計を国が認定することとしており、認定製品につきましては、グリーン購入法に基づいて国が率先調達するよう配慮することに加え、事業者及び消費者が率先して使用するよう努めることとしており、さらに、国が認定製品の情報を公表することで、消費者等が認定製品を認知し、使用を促すこととしております。  委員御指摘の認定製品の表示につきましては、プラスチック製品の製造事業者等への影響等も考慮しつつ、認定基準を策定した製品分野ごとに表示の要否を適切に判断してまいりたいと考えてございます。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 分野ごとに決めていくということでございますので、是非よろしくお願いいたします。  最後の質問でございますが、静脈産業の育成ということで副大臣、務台副大臣にお伺いしたいと思います。  プラスチックの資源循環を実現するためには、川下部分の回収、再製品化という段階で、事業者にとってコストに見合う利益があるかなど、事業を安定して営める環境が必要だと思います。  欧州や中国では静脈産業の巨大化というものが進んでいるそうで、例えばフランスのヴェオリアとか中国のチャイナ・エバーブライト・グループなどは本当に大変巨大な静脈産業になっているということでありますが、こうした静脈産業の巨大化に伴いまして既存産業の再編も進んでいるというふうに伺っております。  サーキュラーエコノミーを実現するには、我が国におきましてもこの静脈産業の育成が必要だと考えますけれども、今後の取組について務台副大臣の御見解を伺いたいと思います。

務台俊介自由民主党環境副大臣・内閣府副大臣

○副大臣(務台俊介君) 資源循環を支える静脈産業は、プラスチック資源循環を促進していくに当たり大変重要な役割を担っていると考えております。政府の成長戦略でも、サーキュラーエコノミー関連ビジネスは市場規模八十兆円を目指すとされております、これ二〇三〇年まででございますが。今後更なる成長が期待されている産業分野だと認識しております。  政府としても、こうした静脈産業における更なる資源循環の高度化に向けた事業者の取組を後押しするという観点から、来月一日から施行されるプラスチック資源循環法において、設計、製造段階、販売、提供段階、排出段階でのそれぞれの措置を通じて包括的な資源循環体制の強化を図っていくこととしたところでございます。  また、資源循環の高度化を進めていくに当たっては、制度の構築に加えて、我が国の有する高い技術力の要素、これも大変重要だと思っております。その際、温室効果ガス排出量の少ないリサイクル技術の普及、拡大を推進することでカーボンニュートラル政策との両立を図っていくことも必要だと思います。  環境省としては、現場の意見をよく踏まえて、効果的な制度設計による環境整備を継続するとともに、高い環境性能を有する設備の導入、技術開発への支援を通じて、静脈産業の更なる成長の後押しを図り、静脈産業がしっかりと動脈産業とつながるような循環型社会の形成を目指す、そのように考えております。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 ありがとうございます。終わります。

柳田稔国民民主党・新緑風会

○柳田稔君 前回の委員会では質問をいたしませんでした。というのは、コロナワクチンを打ってすぐだったもので微熱があったりで、今日が初めてということで、よろしくお願いします。  まず冒頭、温暖化と言ったり、気候変動と言ったりしています。ちょっと前までは地球温暖化というのが主流でしたよね。突然、気候変動という言葉が出てきたりしていますけれども、どう違うんですかね、この地球温暖化、気候変動というのは。

山口壯自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(山口壯君) 地球温暖化と気候変動の関係については、地球温暖化により気候変動が引き起こされるんだというふうに認識しています。人為の温室効果ガスの排出が地球の温度が上昇する地球温暖化の原因となる、この気温上昇によって海面上昇や降雨パターンの変化などの気候変動が引き起こされて、大雨、熱波等の異常気象の頻度などが高まると、そういう関係にあるんだと思います。  そういうことで、この温室効果ガスの排出抑制というのはいわゆる緩和の側面、そういう意味では地球温暖化という言葉がやっぱり使われるんだと思います。それから、その影響あるいは適応の側面からは気候変動ということが強調される。世界的には気候変動という言葉を用いることが多くなってきていると、そんなふうに認識しています。

柳田稔国民民主党・新緑風会

○柳田稔君 なぜ冒頭このような質問をしたかといいますと、やはり国民の理解というのが一番大切なのかなと実は私は思っていまして、いろんな情報を見ると、どっちの言葉も使われるんですよ、今でも。ニュースを見たりしていると、今日は地球温暖化と言うのかと。で、国際会議では気候変動とかいう言葉を使って、どっちがいいのか、我々としてはどっちが理解しやすいのかなと思ったりしているんです。  説明のとおり、よく分かるんですが、一般の国民が分かるかなというと多分そうでもないし、かといって理解はしてもらわないといけないし、協力してもらわないといけないとなったときに、そろそろ統一してもいいんじゃないかなというのが私の思いなんですよ。  温暖化と聞くと、暑いのが先に来るんですね、頭に、猛暑とかね。ああ、夏場暑かったから、ああ、温暖化の影響だと思うんですが、寒かったり、今年の冬みたいに寒かったり雪が多かったりすると、温暖化というのと結び付かないんですね、イメージ的に。で、両方、原因は一緒なんですよね。だから、そろそろ何か統一して国民の理解を求めるようにした方がと思うんですが、いかがです。

山口壯自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(山口壯君) 異常気象ということで、どおんと大雨が、集中豪雨が降ったり、あるいは川が氾濫したり、あるいは熱波ということでカナダとかオーストラリアでそれが大火事になってみたり、そういう意味では、気候温暖化と言うよりも確かに、あっ、失礼、地球温暖化と言うよりも気候変動と言う方がイメージ的にはすごく肌身で分かりやすいということだと思います。  ですから、そういう意味ではこのどちらも正しいんだと思いますけど、気候変動の原因が地球温暖化だと。要するに、この気候変動に対してどう我々が対応していくかということでいったら、原因は、このCO2なりの温室効果ガス、それが増えて地球温暖化になって、それでいろんな異常気象が起こっているというところで、最近は世界的に気候変動という言葉を用いる方が多くなっていると思いますけれども、地球温暖化というのもある意味で正しいと。その緩和を進めていくためには地球温暖化の原因のCO2なりの温室効果ガスを抑制していく、あるいはその適応とか、あるいはそっちの方面では気候変動ということが直接的だというところで、多く使われているのは最近やっぱり気候変動という言葉だと思います。

柳田稔国民民主党・新緑風会

○柳田稔君 おっしゃることはよく分かるんですよ。ただ、私の思いは、国民の皆様が理解をしてもらうということに主眼を置いたときに、さあ、どっちの言葉を使った方が御理解が進むかなと。とすると、まあ気候変動と言った方が理解が進むんじゃないかと思ってちょっと申し上げたんですが、まあ考えてみてください。  特に、今年の冬も雪たくさん降りましたし、それに地震も重なったりいろいろありまして、日本の電力状況も大変なことになっていますが、そこで、温暖化、一番有力なのがCO2を削減するということですが、今大臣はどういう方策で削減するというふうに考えていらっしゃいますか。

山口壯自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(山口壯君) 一番根源的な御質問をいただいていると思うんですけれども、二〇五〇年のカーボンニュートラル、あるいは二〇三〇年の四六%あるいは五〇%という実現に向けてはあらゆる分野であらゆる施策を総動員すると、まずこれがもう基本だと思うんです。既に脱炭素先行地域の創出などを支援する、今年度の予算でもって、地域脱炭素移行・再エネ推進交付金を令和四年度で認めていただきました。そしてまた、民間企業等による意欲的な脱炭素事業への新たな出資制度の創設を盛り込んだ地球温暖化対策推進法の改正案を今国会で御議論いただくことになっています。提出させていただきました。  こういうことを含めて、脱炭素ドミノをどういうふうに引き起こせるかなというふうに思っています。そのためには、国民のライフスタイル、我々のライフスタイルというものの転換も必要ですし、それが社会、経済、変革の全部につなげていくと、ある意味でグランドデザインが必要だと思います。ライフスタイルの変換ということでは我々もいろいろ省エネということで、例えば補正予算の中でも、ネット・ゼロ・エミッション・ハウスというZEH、あるいはネット・ゼロ・エミッション・ビルディングのZEB、そういうことについてもお認めいただいたりしました。そういう意味で、この二百億、二百億のみならず、補正予算とかいろんなものを合わせると大体今約一千億を預けていただいて、それで今、そういう総動員ということで始めさせていただいているところです。  そういう意味で、この化石燃料由来のCO2をどう減らすかがその中で重要だというふうに思います。例えば、発電について言えば、再生可能エネルギーの大量導入、余った再エネをためる蓄電池の活用、この間も太陽光の発電というものが天気が悪くなれば難しかったわけですけれども、こういう蓄電池というものを我々が更に開発していくことによって少し安定的な供給に近づくかもしれない、そこの余地というのはまだまだあるんだと思います。水素やアンモニアの混焼、まだまだ最初の段階ですけど、石炭について混焼、二〇二四年までに実証して、二〇二〇年代で実用化し、二〇三〇年で二〇%、全部ずうっと行って、JERAのことですけど、二〇四〇年代で二〇%から一〇〇%まで、専焼まで持っていく、こういう図柄もまだ始まったばっかりでありますけれども、着実に進んでいると思います。  水素やアンモニアのそういう混焼、そういう意味ではイノベーションが必要ですし、そのイノベーション、じゃ、どうやって起こすの、どうやって起こすというか、どうやって賄うのか、そういう、地球温暖化対策税二千二百億円、足りませんですね。そういう意味でカーボンプライシングのこの議論を今させていただいているところですけれども、それでもなかなかそれで賄うということは難しいと思います。特に、先生よく御存じの鉄鋼業界、ここにおいては本当に必死で今考えていただいているし、そういう意味で、我々がどういうふうにサポートできるかということも今知恵を練らなきゃいけないんですけれども、そういうことも含めて、この一月十八日にスタートしたクリーンエネルギー戦略の検討会議では、萩生田経産大臣と協力して全体のグランドデザインを描いていこうということで今作業を進めさせていただいています。  そういう意味では、理解を全国民の中で共有させていただかなきゃいけないので、そういう意味で、私あるいはこの務台副大臣ともう一人の大岡副大臣、そしてお二方の大臣政務官に手伝っていただいて、今全国行脚に努めているところです。必ずしも一県に一か所行ったからといって、それでコンセンサスができるとは思っていません。だけれども、何とかこの共有をしていただいて、地域の脱炭素づくり、あるいはこのカーボンプライシングについての考え方、あるいはそこによってその脱炭素というものをどれだけ共有していただいて全体のカーボンニュートラルに近づけていけるか。もう十年が勝負だったというんだったらもう相当我々も急がなきゃいけないということを思いますので、そういう意味では打つ手は全て打っていきたいというふうに思っています。

柳田稔国民民主党・新緑風会

○柳田稔君 二酸化炭素の排出を抑える、そのために代替エネルギーが要る、その主力が再生エネルギーだというふうに従来から言っていらっしゃいましたけれども、再生エネルギー、代替エネルギー、どのようにお考えですか。

山口壯自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(山口壯君) 一八%なりの今の例えば再生エネルギーを、三六から三八まで二〇三〇年までに持っていくということ、これは決してそんな簡単なものではないとは思っています。  先ほどから議論になっているような太陽光パネルについても、造りゃいいというものではないですし、やっぱり自然の景観あるいは地元の合意形成、そのことを前提として環境配慮をきちっとしていただくということで、私はいろんな意味でこの両立しなきゃいけない面がたくさんあると思います。  それで、限られた日本の国土の中でどうやって太陽光を置くんだと。そうしたら、風力については、今陸上風力ということで秋田の方でもいろいろ頑張っていただいたりしていますけれども、もうそれだけではなかなか足りません。かといって、洋上風力ってイギリスみたいに浅瀬があるところはいいですけど、こっちはなかなかないので、結局浮体式にしなければいけないかもしれない。そうすると、建設会社とか、いろいろイノベーション含めて、今長崎の方とかでいろいろ始めたりしているところですけれども、そこにおいても、例えば海の環境の関係とか、両立していかなきゃいけないところがあると思います。  だから、太陽、風、水、地熱、もうそういう中でいろんな条件、この突破しなきゃいけないところあるんですけれども、もうそれを全部集めて何とかこの三六から三八までこの二〇三〇年までに実現していかなきゃいかぬなと。そのためには、イノベーション、そのための財源が必要、そしてまた国民全体のコンセンサスが必要、そんなふうに考えています。

柳田稔国民民主党・新緑風会

○柳田稔君 その中で、原子力発電ですよね、どういうふうにお考えです。

山口壯自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(山口壯君) 原子力については、とにかく安全を最優先でもって、再生可能エネルギーの拡大を図る中で、可能な限り低減と、これが政府の今の立場ですし、今回のそのウクライナの状況を見てみると、この安全を最優先ということが非常に一層重みを持ってきていると思います。  その電源構成の点では、先ほどの数字の中でいったら、六を二〇から二二に、今大体四ぐらいですけれども、二〇から二二に持っていく。それをどういうふうに持っていくかというのは、これはもう経産省の話ですので、私の方からは、もう安全を最優先して、そして我々は再生可能エネルギーのもう徹底的な拡大を図っていくということで、私としてはそこら辺で申し述べさせていただければと思います。

柳田稔国民民主党・新緑風会

○柳田稔君 遠回しに聞いてごめんなさい。  実は、新型コロナが出てきて、日本の医療の脆弱性というのが顕著になりましたよね。えっ、こんなものなの、日本という国はって思った国民が多かったと思う。  で、今回、今年の冬を見ても、今度はエネルギー大丈夫なのかなという気がするんですよ。特に、おととい、地震があって、火力発電所が何基か止まったもんで、エネルギー、電力が足りません、どうにか節約して、節電してくださいというお願いがありましたよね、おとといか、それは。その次の日もお願いが出たんですが、十一時ぐらいになったら解除されて、何で解除したのかなと思ったら、太陽が照り始めたから、太陽光発電が出てきたので解除しますということでしたよね。  何を言いたいかというと、いろんなことが重なって今があると思うんですよ。多分この計画をつくったときに、ロシアがウクライナに侵攻する、ロシアがエネルギー源を出さない、天然ガス始め、そんな事態を誰が想像して作ったんだろうか。で、こんな寒さが来るなんて想像もしなかったんじゃないかと私は思うんですよ。もう三月の下旬ですからね。彼岸も過ぎたんですから、お彼岸も。で、雪が降って、曇ったもので再生エネルギーが使えませんと。これがもう今後ないというのは絶対言えませんよね。こんな不安定な時代になってきて、何が起きるか分からないんですよ。  繰り返しますけど、ロシアがウクライナを攻めるなんて誰も思っていませんよ。何が起こるか分からない時代になったときに、電力の安定供給というのは大変必要なことじゃないかなと私は思うんです。  足りなくなった電力は、石炭を燃やして供給しているんですよね、ほとんどは。温暖化というか、気候変動に逆行しているわけですよ。で、私が言いたいのは、もう少し原子力発電のウエートを高めた方がいいんじゃないかと、今後来るいろんな危機管理に対して。それぐらいやらないと大変なことになるんじゃないかなと私は気がしているんですよ。  だから、従来、今まで以上に原子力発電というのは、これはもう大臣が言ったように、安全ですよ、これは最優先されるんですけれども、その上で、もう一回重要性を見直す時期が来たんじゃなかろうかと思っているんですが、いかがです。

山口壯自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(山口壯君) 確かに、ウクライナにロシアが攻めて、我々としたら、じゃ、ロシアにどれだけ石油、天然ガス、石炭を依存しているかなということもちょっと見てみました。石油が四%、石炭が、失礼、天然ガスが九%、それから石炭が一一%。アメリカはそういう意味では全然低いんですけれども、だけど、我々にとってはそういうところもあると、余計、自前の国産エネルギーって何なんだろうと。太陽、風、水、地熱、いずれ水素も含めて、だから、そこら辺をやっぱり加速していかないとこれはいかぬなという気持ちではあります。  そんな中で、また原子力というところも今御議論いただいているわけですけれども、環境省としては、とにかく安全を最優先して、再生可能エネルギーの拡大を図って、原子力について可能な限り低減というところに尽きるんですけれども、他方、その電源構成は二〇から二二まで持っていくと、今は四%ぐらいですけれども。そこはもう決めているわけですから、じゃ、どういうふうに、じゃ、その二〇から二二と。  私も、福島の方に環境省の仕事で何度も何度も行っています。二〇一一年のあの被災当初から比べると物すごく奇跡的なところまで来ておられますけれども、まだまだ道半ばですね。除去土壌についても、広大な東京ドーム十二杯分とか、もうその辺を県外に最終処分を持っていくにはどうしたらいいか。やっぱり、その原子力についての我々の取組というものは、もう安全を本当に最優先にしないといけないと。  そういう中ではありますけれども、やっぱり相当御議論いただかなきゃいけない。国民全体で今、福島の二〇一一を踏まえた上で、どういうふうにこの気持ちを整えていただくかというのは、まあなかなか大変なところだなというふうに感じています。

柳田稔国民民主党・新緑風会

○柳田稔君 この原子力発電の比率がこう決まったときは、まだ穏やかな世界だったんですよ。でも、変わってきたんじゃないかというのが私の印象。だから、何回も言いましたけど、ロシアがウクライナに攻めるなんて、そしてエネルギー、世界のエネルギー事情ががらっと変わるなんて誰も想像していなかったんですよ。  まあ、日本について言うと、円安ですけどね。これでまた日本が燃料を買うのに相当のお金を使うなと。要するに、エネルギーの脆弱性がだんだん出てきたんじゃないか、日本の。だから、僕は、もう一回、そう意地を張らずに再考してもいいんじゃないかなと、議論をしてもいいんじゃないかなと思って、今お話をさせてもらっています。  もう時間がないので、次は製鉄業について聞こうかと思ったんですが、もう時間がないので、もう総論だけ言いますと、CO2出している産業、製鉄所、高炉ってやり玉に上がっているんですよね、大きなものとしてね。製鉄会社の方も大変努力されています。H2Oを使って、どうにか還元のやり方を変えようと努力はされている、研究開発もされている。一方では、炭素税も払っている。  聞いてみると、研究開発でどれぐらい金掛かるのって聞いたら、水素だけですよ、何千億円も掛かりますと言うんですよ。えっ、国の補助ってそれぐらいあるのって聞いたら、到底ありませんと、もう微々たるものですと言うわけですよ。でも、しないと気候変動に対応できないので、やりますって言ってくれるわけ。それは有り難い、よろしくと。  いつ頃できるかはまだ定かじゃないんですけれども、もし研究開発が進んで実用化成るとなったときに、今ある高炉を全部造り替えないといけませんよね。造り替えるとなったらどれぐらい掛かるのって聞いたら、数兆円掛かると言うんですよ。えって聞いたんです。それ会社でできるわけがないですよね、企業が自分たちの努力だけでそんなお金出してできるわけがない。さあ、国が手伝ってあげるしかない。どれぐらいの気概があってやっているのかなと、そういう思いがあります。  ちなみに、日本の製鉄業の鉄板とかは世界でも超一級品なんですよ。自動車メーカーに聞くと、やはり鉄板は薄く強くないといけないと、まあ柔軟性もあった方がいいんですけど、それがあるのは日本だけなんですって。  だから、日本の製鉄業が、ああもう駄目だと、お手上げだとなったらば、いろんな業界に波及しますのでね。鉄だけじゃないですよ、ほかの業界にも波及するので、相当本腰を入れてやるしかないかなと思いつつも、余りにも小出しですよね、小出し。どうにかならないものかなと。今すぐ答えなくてもいいんですよ、難しいのは分かっているので。ただし、影響は大ですよということだけは理解をしてほしいんです。いかがです。

山口壯自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(山口壯君) 今、柳田先生おっしゃられたのは、多分、グリーンイノベーション基金二兆円、物すごく少ないですよね、現実に。  ある試算で、日本でイノベーションに使っているお金幾らだと、五兆円、では中国幾らだと、二十八兆円ですね。この二兆円、それから大学ファンドで今年十兆円できますけど、まだ具体化されない。じゃ、二兆、十兆出したって二十八兆円には到底及ばないわけですよね。その中で、この二兆円の中で、その千何百億上限に出しているというんじゃ、その高炉の話も全く太刀打ちできないということはよく分かります。  したがって、この地球温暖化対策税、あるいは炭素税、あるいは、さらに、私、国会の中でもいろいろ議論いただいて、国債の在り方というのを少し私言及させていただきましたけれども、どういうふうにその財源を賄っていくか、そこは相当きちっとした議論をしないと、日本のその業界というものがこれから世界でやっていけるのかと。鉄は国家なりとはっきり言われているわけですから、それは我々もよく認識しています。  その中で、小出しにせずにというところもよく共有させていただいていますので、全国行脚を深める中で、あるいは国会の中、あるいは経済産業界の、その産業界との意見交換も踏まえる中で、そのカーボンプライシングについての議論を深めさせていただく中で、どういうふうにサポートできるかというようなことで、いろいろとまた心合わせをさせていただければ有り難いと思います。

徳永エリ立憲民主・社民

○委員長(徳永エリ君) それでは、午後一時半に再開することとし、休憩をいたします。    午後零時十四分休憩      ─────・─────    午後一時三十分開会

徳永エリ立憲民主・社民

○委員長(徳永エリ君) ただいまから環境委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、環境及び公害問題に関する調査を議題とし、環境行政等の基本施策に関する件、公害等調整委員会の業務等に関する件及び原子力規制委員会の業務に関する件について質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 日本維新の会の清水貴之です。よろしくお願いいたします。  まずは、太陽光発電事業についてお伺いをいたします。  山口環境大臣は、二か月前のことになりますけれども、埼玉県の小川町で計画されていた大規模な太陽光発電所、メガソーラーの環境アセスメントを行いまして、計画の抜本的見直しを求める意見書を経産大臣に提出をされました。その結果、経産大臣の方からも計画の見直しを求める勧告を行ったということなんです。  今、この太陽光発電というのは、脱炭素の中で、脱炭素化の中で進めていこうという施策ではありますけれども、とはいえ、何が何でもということではなくて、こうやって中身を見ながら、これはちょっとおかしいんじゃないかというものにはストップを掛けていくと、そういうことだというふうに思うんですけれども、どのような判断基準によって今回のようなこういった事態となったのでしょうか。

山口壯自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(山口壯君) 脱炭素に向けては、再エネの最大限の導入が不可欠であることは間違いありません。ただ、残念ながら、一部の再エネ事業について環境影響が強く懸念され、地域への説明も不十分であるために、地域において迷惑施設と見られる状況が生じていることも、これまた事実だと思います。  今年一月に環境大臣意見を出させていただいたこの小川町のメガソーラー事業は、発電事業としての必要性が確認できない外部からの残土搬入による大規模な盛土が計画され、地域では安全性の懸念や強い不信感が生じていました。そのため、大臣意見で大量の残土搬入を前提としない計画への抜本的な見直しを強く求めさせていただいたものです。  地域との丁寧な合意形成を図りながら適正な環境配慮を確保していくという環境影響評価法の趣旨にそぐわない事業については、今後とも厳しい態度で臨み、地域と共生する再生可能エネルギーの導入を促進してまいりたいと思っています。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 今回のケースのように、不適切な、ふさわしくない施設は止めていくという、そういった姿勢も本当に大切なことではないかなというふうに思うんですが、ただ、今回の事例というのは、いろいろと見てみますと、まあある意味分かりやすい事例でもあったのかなというふうにも思います。その太陽光発電、大規模な太陽光発電施設ですけれども、それそのものが目的というよりは、むしろ建設残土をそこに運んできて、それをある意味埋め立てるというか処理するといいますか、そちらの方が主目的でみたいなケースだったようにうかがいますので、こういったものはしっかり止めていかなければいけないです。  こう分かりやすい事例ばかりではなくて、やはり地元でこういろいろ話聞いていたりしても、急斜面にあって、あの発電、太陽光パネル危ないんじゃないかとか、何でこんなところにこんなものがあるんだとか、こういった話もいろいろ聞いたりもするわけですね。ですので、違法ではないにしろ、地元の合意形成がなかなか得られないとか、問題があるんじゃないかと思われる太陽光パネルというのも見られますけれども、こういったものの折り合いをどう付けていくのかというのも非常に今後重要になってくるのではないかと思いますが、大臣、いかがでしょう。

山口壯自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(山口壯君) 地域に受け入れられる太陽光発電と、そのためには、環境に適正に配慮し、住民との対話を含め地域における合意形成を丁寧に進めていくことが不可欠ですと、まずこれ基本的なスタンスです。地域とのコミュニケーションを図りながら、適正な環境配慮が確保された事業計画とするため、環境アセスメント制度として、まず、おっしゃるとおり、大規模な太陽光発電事業については、法により環境アセスメントを義務付けています。法対象とならないものは、地域の実情に応じて自治体の判断によって環境影響評価条例の対象とされています。さらに、法や条例の対象とならない小規模な事業について、地域との対話の進め方を詳細に説明した、太陽光発電の環境配慮ガイドラインに基づく取組を推進しているところです。  さらに、この四月、来年四月から、あっ、失礼、来月四月からは、改正地球温暖化対策推進法によって、地域の状況を熟知している市町村が中心となって円滑な合意形成を図り、地域と共生する再エネを導入する仕組みが導入されます。具体的には、協議会などを活用し、地域における関係者と対話をしながら、市町村が、再エネを促進する区域や、事業者が行うべき環境配慮や地域貢献の取組等を定めて公表し、この方針に適合する再エネ事業を認定する、まあそういう仕組みです。  環境省としては、環境アセスメント制度や改正地球温暖化対策推進法を活用しながら、地域と共生する再エネを促進してまいりたいと思います。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 そのように、今後新しいパネルが増えていくものだというふうに思われます。二〇三〇年度の電源構成に占める太陽光発電の割合、政府は二〇一九年度の七%から一四から一六%へと拡大する目標を立てていますので、まあ増えていくものだというふうに思います。  となりますと、新しいのができる一方、これまで造られてきた太陽光パネル、こういったものが、発電所がどんどんどんどん劣化をしていくわけですね。先ほど青木委員からも話がありましたけれども、使用済パネルというのも発生する見込みとなっています。  FITの導入が二〇一二年ですから、もう既に十年たっておりまして、耐用年数ももう数十年というふうに言われていますので、近い将来もう使えなくなる、もうその耐用年数を超えてしまう、そういったパネルというのももう多々町中で出てくるわけですね。  これ、まずはどれくらいの使用済パネルが発生するというふうに見込んでいるんでしょうか。これが見えてこないと、どう処理してどのように対応していくかというのもなかなか見通しが立てられないというふうに思いますので、どのようにこの使用済パネルが発生するというふうに見込んでいるんでしょうか。

室石泰弘環境省環境再生・資源循環局長

○政府参考人(室石泰弘君) お答え申し上げます。  使用済太陽光パネルの排出の見通しでございますが、設備の導入実績と将来予測を基に一定の期間でパネルが寿命を迎えるという仮定を置いた場合に、二〇三〇年代後半に年間五十万から八十万トン、約五十万から八十万トンが排出されるというふうに見込んでおります。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 これは、いつ頃計算していつ頃立てた計画、推計値なんでしょうか。

室石泰弘環境省環境再生・資源循環局長

○政府参考人(室石泰弘君) 二〇一八年のときにガイドライン、太陽光発電のガイドラインを検討したときに、そのときに計算したものでございます。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 二〇一八年、まあもう既に四年たっていますけど、今後どんどん増えていくわけですね。  こういったものというのは、どうなんでしょう、こういう数字のブラッシュアップというのは今後していくべきかなとも思うんですけれども、定期的にやるようなものではないんでしょうか。

室石泰弘環境省環境再生・資源循環局長

○政府参考人(室石泰弘君) 先ほど排出量について、一定の寿命、仮定というふうに申し上げました。先ほどの場合、正確には二十五年から三十年という仮定を置きました。  ということですので、まあ四年前でございますけれども、しばらくは使えるとは思っておりますが、御指摘のとおり、適時ブラッシュアップすることは必要だと考えております。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 是非、それ、まあそれがないとどのように処理をしていくかというのも見えてこないというふうに思いますので。  そして、この太陽光パネルの廃棄費用、これを、二〇二〇年の再エネ特措法改正によって、十キロワット以上の事業というのは原則として外部積立てすることが義務化されたと。で、実際に今年の七月から運用が始まるということなんですけれども。  これ、報道などによりますと、規制逃れのために、ある程度の規模がある事業に対してこういった積立てが義務化されましたので、そうじゃない、ある程度小さくすればこの積立てが必要なくなるということで、分割して規模を小さく見せる事業者もあったりと、こういった報道もされておりますが、実際にどのようにこの実効性を高めていくつもりでしょうか。

茂木正資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長

○政府参考人(茂木正君) お答えいたします。  廃棄費用の積立制度でございますが、これは、既に認定がある事業を含めまして十キロワット以上の太陽光発電設備、これを全てを対象にしております。今御指摘があったとおり、十キロワット未満に分割することで規制逃れをされる可能性はないかということでございますが、まず、既にFIT認定を受けている事業、これが積立てを逃れるために十キロワット未満に複数に事業を分割すると、こうした認定は認められませんので、これはできません。それから、今後の新規の事業について、御指摘のようなその積立て逃れをするために、本来は家庭用を中心とする十キロワット未満に分割をして申請をすると、こういったものも避けていく必要があります。  このため、これ昨年の四月からですけれども、十キロワット未満で地上に設置するような太陽光については、意図的に分割がなされていないかということの審査を強化しておりますし、それから、今年の四月以降ですけれども、十キロワット未満の新規認定、これは基本的に自宅で使っていただいて残余を買い取るという制度ですので、この趣旨を徹底するためにも、地上設置か建物設置かにかかわらず、実際に電気を消費する先の建物の登記、これを出していただいて確認をするということで審査を厳格化していっています。  こういった措置によって、意図的な積立義務の逃れるということは防いでまいりたいと考えています。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 是非お願いをいたします。  そして、その太陽光パネルなんですが、これも先ほどありましたが、リサイクル、リユースできるものもあるということで、こういったものは積極的にこれも資源の有効活用ということで進めていくべきだというふうに思いますが、なかなかこれ、パネルは、鉛など有害物質も含まれていたり、水の浸入を防ぐ設計上、なかなかこれ分解に手間が掛かったりということで、リユース、リサイクルというのもそう簡単ではないというふうに聞いております。そしてまた、多額の費用も掛かるということですので、どのようにこのリユース、リサイクルをしっかり進めていくのかと。  まあリユース、リサイクルした方がいいと思ってもらわないと、捨てた方が、廃棄した方が、処分した方が安いとなったら事業者はやっぱりそっちを選びますので、リユース、リサイクルすることによってもっと有効活用できるんですよ、若しくはメリットがあるんですよというふうに持っていく必要があるというふうに考えますが、この辺りはどのように対応していくんでしょう。

山口壯自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(山口壯君) 使用済太陽光パネルの処分については、環境省としては、まず、おっしゃるとおり、適正なリユース、リサイクルを進めて資源循環を促進する、その上で、リサイクルできないものについては適正に処理をするということだと思います。このため、環境省では、発電事業者やパネルの解体撤去事業者等の関係者向けに、パネルの撤去から処分に至るまでの留意事項や事例を整理した太陽電池モジュールの適切なリユース促進ガイドラインや、太陽光発電設備のリサイクル等の推進に向けたガイドラインを策定しています。また、高度なリサイクル設備の導入に対しては補助も実施しているところです。  今後も、関係事業者へのガイドラインの周知や、高度なリサイクルが可能な事業者に関する情報提供など、関係省庁とも連携して、太陽光パネルのリユース、リサイクルの促進に取り組んでいきます。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 とはいえのところなんですけれども、こういったことも考えなければいけないんじゃないかと思うんですが、パネルの放置ですとか不法投棄、こういったものもきっと出てくるんだろうなというふうに思います。  実際、資源エネルギー庁のこれ調査ですけれども、廃棄費用を積み立てていない事業者、今、先ほどの話のように積み立てなければいけないというふうになっていますが、それ以前の話ですと、二〇一九年時点で全体の八割は積み立てていないということなんですね。  私の周りなどでも太陽光をやっていらっしゃる方もたくさんいらっしゃいますけれども、何ですかね、見ていたら、本当に、それで何とか自然環境を守っていこうという思い、すごい意思を持ってやっていらっしゃる方もいれば、やっぱり太陽光ちょっともうかりそうだからやろうかなとか、そういった方もいらっしゃって、いろいろだと思うんです、これは事業者ごとに。  こうなると、結局、事業が困難になったとか、もう継続できない、周り見ていても、やっぱり本業があって太陽光パネルをある意味副業とか、こういったことでやっていらっしゃる方もたくさんいらっしゃいますので、そうなると、事業継続が困難になるケースというのも出てくるんだと思います。そうなると、処理まではなかなか手が回らないということで放置されてしまったりとか、どこか捨てられてしまったりということも起きてくると思うんですけれども、こういったものに対してどう対応していく、これもまあそう遠くない将来に発生する可能性のあることですので考えなければいけないんじゃないかと思いますが、いかがでしょう。

室石泰弘環境省環境再生・資源循環局長

○政府参考人(室石泰弘君) 御指摘のような、太陽光パネルが放置されたような場合ということだと思いますけれども、そういった場合であって、当該パネルが都道府県知事により廃棄物処理法上の廃棄物と判断されて生活環境保全上の支障が生じるおそれがあると見られる場合には、当該所有者は廃棄物処理法に基づく支障の除去のための措置命令の対象となります。この命令によってもなお事態の改善が図られないという場合には、都道府県知事が自ら代執行をして、当該所有者に対し費用を求償するという仕組みとなっております。  環境省としては、発電事業を所管する経産省とも連携の上、太陽光パネルが放置されたことによる生活環境保全上の支障が生じないように努めてまいりたいというふうに考えております。  また、先ほど、パネルの発生見込みについてのお答えをいたしました。二〇一八年のガイドラインにということでお答えしましたが、済みません、訂正させていただきます。ガイドラインを作るための調査を前の年にしておりまして、その二〇一七年のときに試算したものでございました。失礼いたしました。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 今のそのパネルの放置とかの話ですけれども、そうなってからもう代執行とか費用をどうするかとか、必ずまたもめて大変なことになって、結局そこにまた税金投入とかなったら、これこそもう本当に無駄、無駄といいますか、国民の皆さんに負担が回ってしまうことになりますと、その手前でやっぱり止めることも必要かなと思いますので、取り組んでいただけたらというふうに思います。  続いて、木質バイオマス発電、これ前回通告させていただいてちょっと質問まで行かなかったので、失礼しました、今回質問をさせていただきます。の普及についてなんですが、山口大臣の御地元も大変、兵庫県の中で大変広いエリアで、林業も盛んで、県立の森林学校があったりとか、非常に林業盛んな地域でいらっしゃいますが、なかなかこの、やっぱり今、流れから、風力とか太陽光、これスポットライト浴びますが、なかなかこの木質バイオマス、ただ、日本というのはやっぱり国土面積の中で森林が占める割合も大きいわけですから、これ有効活用していったら、もう様々、森の守ることにもつながりますし、エネルギーにもなるわけですから、非常にいいことがたくさんあるんじゃないかと思いますが、まだなかなかこれ普及に向けて進み切っていないような感じもします。大臣、この普及に向けてどのように考えていらっしゃいますでしょうか。

山口壯自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(山口壯君) 木質バイオマスを含むバイオマス発電というのは、再エネの中でも、災害時のレジリエンスの向上、あるいは地域産業の活性化を通じた経済、雇用への波及効果が大きいなど、地域分散型、地産地消型のエネルギー源として多様な価値を有していると思います。二〇五〇年カーボンニュートラルに向けて、持続可能性の確保を大前提に導入を進めていくことが重要であると思います、持続可能性大前提ということで。  このため、環境省としては、例えば地域の木質バイオマス資源を活用した発電設備の導入など、脱炭素事業に意欲的に取り組む地方公共団体を複数年度にわたり継続的かつ包括的に支援するため、再々御報告申し上げているこの地域脱炭素移行・再エネ推進交付金を令和四年度予算に二百億円盛り込ませていただいたところです。また、民間企業等による意欲的な脱炭素事業への新たな出資制度の創設として、地球温暖化対策推進法の改正案、これにより財政投融資計画に二百億円、これも盛り込ませていただきました。  こうした支援措置も活用しながら、関係省庁とも連携し、地産地消型の木質バイオマス発電設備も含めた再エネの最大限の導入に取り組んでまいりたいと思います。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 また、普及に向けて必要なことが、発電する側からしたら安定的にそういったチップなどが手に入るということも大事じゃないかと思います。  ただ、今もまさにウクライナ・ショックによって、ロシアから日本に入ってくる木材、輸入量の一割ということですから、こういったところで木材価格が高騰したりとか、昨年ですかね、ウッドショック、アメリカで住宅の需要が高まって、これ木がなかなか日本にも回ってこなかったみたいな話もあって、そうなると、やっぱりこの供給の方がなかなか不安定ですと、この普及にも支障を来すんじゃないかと思いますけれども、こういった供給、安定供給を図る方策、どのように考えていますか。

森重樹林野庁林政部長

○政府参考人(森重樹君) お答え申し上げます。  発電や熱利用などの木質バイオマスのエネルギー利用におきましては、これまで林内に放置されてきた枝葉や小径木を含む未利用材の積極的な活用や、また、木材をまず建材等として利用した後、建築廃材をパーティクルボードや紙等の原材料として利用を経て、最終的に、最終段階で燃料として利用する、いわゆるカスケード利用を基本とするなど、森林資源の保続が担保された形での利用を推進しているところでございます。  こうした考え方に立ちまして、農林水産省におきましては、移動式のチッパーでございますとか、こういった未利用材の収集、運搬の効率化に資する機材の整備を支援いたしますとともに、地域の森林資源を木質バイオマスとして熱利用や熱電併給に取り組む地域内エコシステムの構築等を支援をしているところでございます。これらの取組によりまして、木質バイオマスの安定供給と持続的な利用を推進してまいりたいと考えてございます。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 最後になりますが、あとはその供給を安定させるという意味からも、廃棄物とか、災害廃棄物とかですね、こういったものからもっと有効活用してはどうかと。これ、全国木材資源リサイクル協会からの要望事項に入っているんですけれども、災害で発生する廃棄物、一般廃棄物に区分されていますけれども、これ、リサイクル処理するには広域対応が必要だったりします。こういったものをなるべく有効活用していった方がいいのではないかと考えますが、これについての見解を聞かせてください。

室石泰弘環境省環境再生・資源循環局長

○政府参考人(室石泰弘君) 災害時に発生する木質系の廃棄物でございますけれども、様々な用途があると考えております。製紙原料、緑化資材の原料、パーティクルボードの原料、いろいろございます。  その中でも、木質バイオマスの発電というのも一つの手段でございまして、幾つか条件はございますけれども、既に木質バイオマス発電所において災害廃棄物の受入れを行っていただいた事例もございます。例えば、令和二年七月の豪雨では、熊本県内の自治体で発生した木くずが発電所のバイオマス原料として活用されたという事例がございます。  環境省では、木質系廃棄物の処理を含めまして、災害時に発生する廃棄物の適正な処理についての基本事項を整理した災害廃棄物対策指針を定めております。木質バイオマス発電を始め災害廃棄物の適切な処理が行われるように、今後とも当該指針や再生利用事例の周知等に努めてまいりたいと思います。

清水貴之日本維新の会

○清水貴之君 以上で終わります。ありがとうございました。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。  先日、NHKのBSが、日本の若い人たちがCOP26に参加したときのドキュメンタリー番組を放送していました。参加した一人の若い女性は、海面上昇で水没の危機にある南太平洋のソロモン諸島から来た住民の声に一番の衝撃を受けていました。  資料一は、かつて祖父母の家があったケール島に胸まで海につかりながら立ち、気候危機の現状を訴えるソロモン諸島の女性の写真です。彼女は、COP26の議長や各国首相に向けたメッセージ動画でこう言っています。二〇〇九年、十四歳だった私は、大切にしていた島が少しずつ流されていることに気付きました。二〇一四年、私たちの五つの島がケール島を含めて完全に海没してしまった。危機に瀕しているのは、私たちの未来だけではありません。私は、私たちの子供たち、その子供たちの未来を案じていますと。  温暖化は、貧しい人々により大きな影響を及ぼしている。この現実に、日本から来た、参加した若者たちは大きなショックを受け、帰国後、新たな決意で行動している様子が番組でも紹介されました。  山口環境大臣もCOP26に参加され、日本の若者たちとも交流されていましたが、まずこうした気候危機の現状に対する大臣の認識を伺いたいと思います。

山口壯自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(山口壯君) この島、太平洋の島々の方ですね、全体会合の中でも、二度だとデスセンテンスだと、どうしても一・五度にしてくれというアピールが何度も何度もありました。もうそれは今、山下議員がおっしゃったようなことを踏まえてのことだと思います。  若い方の意見、いろいろなポイントがあったんですけれども、やはり、我が事として捉えられていると、この太平洋の島々のことについても自分たちのこととして捉えられているということが非常に切迫感を持って私自身も感じました。この世界各地で異常気象が発生する中、世界はまさに気候危機と呼ぶべき状況に直面しています。こうした危機感を持って、この最大の課題である気候変動問題に対応していきます。  まず我が国としては、一・五度目標と整合的な形での二〇五〇年カーボンニュートラル、二〇三〇年度四六%削減目標の実現に向けて、あらゆる施策を総動員して取り組まねばならないと思います。  また、COP26の場で岸田総理が二〇二五年までの五年間で百四十八億ドル相当の支援を表明されました。気候変動の影響に脆弱な国に対して適応分野の支援を倍増するということです。我が国として、途上国支援に総力を挙げて取り組んでいきます。  要するに、産業革命後にこの二酸化炭素というのがどんどん出てきたわけですね。産業革命によって先進諸国は発達していったと。その意味で、途上国は、どちらかというと、取り残されて貧富の格差が出ていると。そうしたら、先進国の方は、自分たちが作った原因じゃないかというのが途上国の立場ですね。途上国にたくさんそういうしわ寄せが来ていると、じゃ、適応の支援もたくさん下さいと、そういうロジックですね。  ですから、我々もそれ、もちろんしっかり受け止めた上で、この気候変動対策、ここをしっかりとみんなでやっていきたいと思っています。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 大臣おっしゃったように、気候危機を招いた責任はこれまでCO2を大量に排出してきた先進国にあるのに、その被害を最も受けるのは途上国の人々だと。COP26で若者や島嶼国の人々が求めたのはこの解消、すなわち気候正義であります。そして、海面上昇は島嶼国だけが心配すればよい問題ではないと思います。  資料二に、温暖化で崩壊を始めた南極西部の氷河の様子が分かる地図を添付しました。  黄色や赤色の部分は、二〇〇三年から二〇〇七年の僅か四年間で氷河の厚さが数メートルないし十メートルも薄くなったことを示しています。青い破線で三角に囲まれた部分にあるスウェイツ氷河の面積は十九万平方キロメートル余りで、アメリカのフロリダ州や英国に匹敵します。氷河の末端の幅は百二十キロメートルに達し、年一・六キロメートルないし二キロメートルの速度で海に移動しております。  資料三に、このスウェイツ氷河の崩壊のメカニズムを解析、解説した図を添付しました。出典は環境省とIPCCです。  氷河の先端の海にせり出した部分は棚氷と呼ばれ、長さ四十キロメートルもあります。この棚氷によって氷河が何とか支えられている状態にあるんですが、温暖化によって棚氷の下部に暖かい海水が流れ込んで、棚氷の融解が急速に進んでいます。それに伴い、棚氷が海底の岩、基盤岩と接する接地線が後退していることも明らかになりました。この接地線が更に後退し、基盤岩が盆地状に低くなったこの部分に暖かい海水が大量に流入すると氷河全体が崩壊する危険があると科学者から指摘されております。  昨年の十二月に、アメリカ・オレゴン州立大学などの研究チームは、五年程度のうちに棚氷全体が砕けて崩壊する危険があると指摘しました。そして、もし氷河全体が崩壊すれば、六十五センチ近くの海面上昇につながると警告しました。さらに、南極西部全体の氷床が崩壊すれば、三メートルの海面上昇となって、マイアミ、バングラデシュ南部、オランダ、ニューヨークなどは水没する。日本で海面が一メートル上昇しますと、東京でも対策を取らなければ、江東区、墨田区、江戸川区、葛飾区のほぼ全域が影響を受けますし、大阪でも北西部から堺市にかけての湾岸線はほぼ水没すると。三メートル上昇すればもっとその影響は大きくなるということですが、大臣、こうした状況を見ても対策は待ったなしだと、島嶼国だけの話じゃないと。  温室効果ガスの排出を短期間に大幅に減らす対策に直ちに踏み出すことが求められていると思いますが、認識、いかがでしょうか。

山口壯自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(山口壯君) 気候変動問題への対応というのは、まさにこれから勝負の十年が始まっており、既に、国内でも、国際的にも我々全力で取り組んでいかねばいけないと思います。  先ほど申し上げたこの一・五度目標、それと整合的な形での二〇五〇年カーボンニュートラル、そして二〇三〇年度の四六%削減、あらゆる政策を総動員して、政府一丸となって取り組んでいきます。また、このCOP26の結果も受けて、世界各国・地域で脱炭素に向けた動きが本格化しています。できるだけ早く大きな削減を実現すべく、我々、このJCMも活用しながら、脱炭素イノベーションを我が国から途上国に強力に展開していきます。  先ほどから申し上げているような、地域脱炭素移行・再エネ推進交付金の二百億とか、あるいはこの新たな財政投融資計画の二百億、それについての全国行脚でもって、この地域脱炭素とそれから町おこしを両立ということを今訴えさせていただきながら、産業界ともいろいろと意見交換して、このカーボンプライシング等についてもいろいろと共有させていただいている。それをクリーンエネルギー戦略会議でもってまとめようとしているわけですけれども、この環境問題というのは解決はみんなでやらないとどうしようもないものですから、日本としてはこれだけやりますし、国外的にはこのJCM等で更に動かしていく、それから、国際的ないろんなこの枠組みづくりの場でも積極的に発信しているということで更に頑張っていきたいと思います。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 このスウェイツ氷河というのは崩壊のリスクが大きいですからね、世界最後の日の氷河と呼ばれております。ただ、IPCCの報告書作成にも関わったペンシルベニア州立大学の気候学者マイケル・マンさんは、一・五度に抑えられれば、この南極西部の氷河の崩壊をほとんど止めることはまだできると、頑張ればできると、しかし、二度になっちゃったら、これは全部崩壊して世界の海面が十メートル上昇する危険もあると、だから今が本当に勝負だというふうにおっしゃっています。  対策が急務だと思うんですが、そこでCOP26では、こうした危機的状況の認識が共有化され、それを回避するために、一つは、気温上昇を一・五度に抑えることを追求する、二つには、これからの十年を決定的に重要な十年として排出削減の努力や対策を強化する、そして三つ目に、石炭火力発電を削減することで合意しました。私はこの三点の合意が非常に重要だと考えますが、大臣の認識いかがでしょうか。

山口壯自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(山口壯君) 確かに、そのCOP26では、今世紀半ばのカーボンニュートラル及びその経過点である二〇三〇年に向けて野心的な削減対策を締約国に求める等を含むグラスゴー気候合意が採択され、おっしゃったとおりのことが含まれています。  これに加えて、パリ協定六条の市場メカニズムに関するルールの合意を含むパリ・ルールブックの完成、あるいはその二〇二五年以降の資金目標に関する議論の開始など、各国様々な主張を踏まえた様々な成果が取りまとめられたことも事実です。  我が国としても、こうしたCOP26の成果を踏まえて、この排出削減の強化あるいはカーボンニュートラルの実現に向けた取組を強力に推進して、このパリ協定の目標である脱炭素社会の実現に向け、国際社会を更に主導していかねばならないと思っています。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 三点は共有できたと思うんですけれども。  そこで、エネルギーの選択というのは各国の内政に関わることですから、通常はこれを使っちゃ駄目よとか言及されないわけですね。ところが、今回は石炭火力を削減することで合意されたわけです。大臣もCOPとしては初めての合意だと冒頭述べられました。  そこで、大臣、なぜCOP26では石炭火力をCO2排出削減対策の中心的なターゲットにしたのか、御認識を伺いたいと思います。

山口壯自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(山口壯君) それぞれのCOPでは議長国がいろいろとイニシアチブを取って、動きを取られるわけですね。  今回、イギリスのシャーマ議長、この石炭に対して非常に積極的でした。我が国としても、いろいろな意味でこのそれぞれの事情がある中でのいろんな訴えをしたところです。この排出削減を更に進めるための要素の一つとして、石炭火力発電についてもこのグラスゴー気候合意では盛り込まれました。その決定文書の中では、排出削減対策が講じられていない石炭火力発電のフェーズダウンに向けた努力を加速させると、これが全体の国のいろんな立場、いろんなこの事情、それに対する最大公約数というところで、それでもこのフェーズダウンに向けた努力を加速させるということで、我が国もそのラインにのっとってやっていこうということで合意させていただいたような次第です。  そういう意味で、多様な主張をそれぞれこの最終的に合意に持っていけたという意味では大きな成果があると思います。こういう合意も踏まえて、これから着実に脱炭素化を進めていかなければいけないというふうに思っています。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 大臣、経過は分かったんですけど、私が聞いたのは、なぜ、じゃ、石炭が合意になったのかということなんです。なぜ石炭を排出削減する必要があると合意されたのか。私は、やはり一・五度を実現するためには排出の大どころで減らすことが必要だと、そして、電力は再生可能エネルギーという代替手段があるから、まず石炭をやめることが不可欠だと、これが世界の認識であり、合意点だったと思うんですね。  これ、私が言っているだけじゃなくて、実際、二〇二一年G7の共同声明、石炭火力発電が世界の気温上昇の唯一最大の原因であること、気温上昇を一・五度に抑えることとは相入れないことを共通の認識としたと。これ、日本も参加してそういう声明されています。それから、IEA、国際エネルギー機関は、昨年、二〇五〇年ネットゼロの目標を達成するためのロードマップを示して、二〇三〇年、先進国における石炭火力発電所を全廃するなどを提起しているわけですね。  ですから、石炭火力を本当に削っていく、廃止に向かっていかないと一・五度達成できない、だから、いろいろ大臣おっしゃったように事情はあるけれども、石炭は共通の減らす目標にして合意しようということになったんだと思うんですが、それでいいですか。

山口壯自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(山口壯君) 日本は、福島の第一原子力発電所事故を受けて、その間、原子力発電所は止めて、そして石炭でもって急をしのいできたというところはあると思います。その中で、日本がヨーロッパと比べてみて、例えばその電力網があるわけでもなし、あるいはガスパイプラインがあるわけでもなし、要するに自分のところでどういうふうにやっていくかという中でのこの位置付けだと思うんです。  他方、そのままでは良くないということで、先ほどの発電量の三割占めるJERAがこのアンモニア混焼ということで実験を開始して、今年度から開始しているわけですけれども、今はまだ初期段階ではあります、確かに。他方、そういう先進的な技術も含めてCO2を抑え、行く行くはもちろんCCUSとかという技術も必要になると思うんですけれども、日本の置かれた事情の中で、この石炭が、このCO2をできるだけ抑えながら、最終的にはアンモニア混焼ならぬアンモニア専焼でもって一〇〇%持っていくことでこのCO2を抑えていくと、そういう図柄でやっています。  今回、ウクライナの事情でもってまた更にエネルギーの状況というのはいろんな意味でよく検討しなきゃいけないところに来ているとは思うんですけれども、石炭について我々が思っている見方とヨーロッパの人たちが石炭について思っている見方と、またいろいろあると思います。  今回、例えばドイツについても、その石炭の事情、いろいろあると思うんですよね。それから、ドイツは、例えば原発なくすといっても、結局フランスからいろいろと電力網でもって融通してもらったりして、電力事情が全くそれぞれ違うものですから、日本の事情を共有してもらう中で、だけど、日本は、イノベーションでもって先進的な工夫をすることによってCO2を減らし、最終的にはなくしていく、そういうことを早く進めなければいけないなと、そういうふうに思っています。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 私は石炭がなぜターゲットになったのかということを聞いているんですよ。各国の事情、日本の事情しか返ってこない。極めて残念なんです。  NHKの番組、私も見ました。大臣は、若い人たちと交流するときに、懇談して、再生エネルギーを増やして石炭を追い出すというようなことをおっしゃっていましたよね。なぜ追い出さなければならないのかというのは、やはり石炭をこのまま維持していたんでは、大量のCO2を排出する石炭火力発電所を維持していたのでは、一・五度を維持できないからですよ。そのことが返ってこなかったのは極めて残念。  そこで、ゼロエミだと、アンモニアを燃焼させるんだというところに行くわけですが、ちょっともう時間が押してまいりましたので、経産省、簡単にゼロエミとは何か、そして日本の石炭火力が全てゼロエミになるのはいつか、簡潔に説明してください。

松山泰浩資源エネルギー庁電力・ガス事業部長

○政府参考人(松山泰浩君) お答え申し上げます。  現在、火力発電というのは、石油、石炭、天然ガスなど化石燃料を燃焼させてタービンを回すという発電方式で大量のエネルギーを出すわけでございますが、一方で、化石燃料の燃焼というのは温室効果ガスを出すという課題がございます。  これに対して、このエネルギーの出力エネルギーということを火力発電として維持しつつ、いかに脱炭素化を進めるかという観点から、水素、アンモニアという代替的な燃料を使い、若しくは二酸化炭素を吸収、貯蔵、さらに利用するCCUSということを活用した形で火力発電の温室効果ガス排出量を低減させていくということが現在進めている基本方針でございまして、これらの措置によりまして、温室効果ガスを空気中に排出させないことを実現した火力発電のことをゼロエミ火力というふうに申しているところでございます。  今後のこれについての、どれぐらいの時間軸でということでございますが、二〇五〇年のカーボンニュートラル実現に向けてできるだけ早くゼロエミ火力への転換を進めていくという方針ではございますけれども、現状で考えますと、足下で電力の約九割がこの火力発電によって供給しているという現実がある中で、一方で、アンモニアや水素、CCUSなど、こうした技術について申し上げますと、混焼、専焼を含め、現在大規模な技術実証の段階にあるというところでございます。  ですので、あっ、済みません、火力は七割です、七割ですね、という状況でございますので、まずは燃料のサプライチェーンの形成とスケールアップにコストダウンを含めて、現実の状況、進展の状況を踏まえながら、二〇五〇年の実現に向けて、一刻でも早くこれを実現すべく取り組んでいきたいと、これが現在の方針でございます。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 決定的に重要な十年である二〇三〇年の時点ではどうなっているか。二〇三〇年に全廃しないで残った石炭火力は、全部アンモニア混焼、アンモニアになるんでしょう。

松山泰浩資源エネルギー庁電力・ガス事業部長

○政府参考人(松山泰浩君) お答え申し上げます。  二〇三〇年についての目標は、昨年策定しましたエネルギー基本計画の中で、水素、アンモニアの発電比率は一%ということで目標を置いてございます。  これは、先ほども申し上げました現実の供給力の現状、発電所の現状と、一方で、技術の進展ということを考えたときの中間目標としての一%でございまして、二〇五〇年に向けて、もちろんここまで、もっと超えてもいいわけでございますが、できる限り早期の実現を目指して取り組んでまいりたいと考えてございます。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 二〇三〇年、先ほど言いましたよね、これから十年が非常に大事なんだって。二〇三〇年では、石炭火力が今の石炭火力と比べると三分の二残るんですね。大体そうなっています、エネ基ではね。ところが、アンモニアは二〇%混焼も始まるかどうかであって、一%だというわけですから、ほとんどの石炭火力は、一〇〇%石炭をたくまま三分の二は残っているんですよ、二〇三〇年でもね。それでいいのかと。氷河が解けますよということを地球は言っているのに、日本のいろんな事情を並べ立てて、それを優位に置いていいのかということを私は言いたいわけですよ。  それで、もう一つ、ゼロエミッション火力の燃料となるアンモニア、どのように調達するんですか、経産省。

定光裕樹資源エネルギー庁資源・燃料部長

○政府参考人(定光裕樹君) お答え申し上げます。  安定的かつコスト競争力のある燃料アンモニアのサプライチェーンを構築していく必要がまずありますので、当面は、アンモニアの調達方法は海外からの化石燃料由来のアンモニアを想定してございます。調達先といたしましては、中東、オーストラリア、北米などの化石燃料を安価に調達できる地域が有望でございます。  ただし、これ、いわゆるブルーアンモニアを想定してございますけれども、将来的には、技術開発、コスト削減の努力を進めまして、再エネ由来のアンモニアを海外から、さらには国内でも製造できるような形に持っていきたいというふうに考えてございます。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 そう考えてはいるんですけどね。  ロンドンとシンガポールに拠点を置く気候シンクタンク、トランジション・ゼロは、二月十四日、この「石炭新技術と日本」という株主や政策決定者向けのレポートを発表しました。このレポートによりますと、アンモニアを二〇%だけ混焼するのに必要なアンモニアの量は毎年二千ないし二千五百万トンと試算されております。これは二〇二〇年の全世界のアンモニア市場規模に匹敵し、とても現実性に疑問が投げかけられると、こう言っているわけですね。先ほどサプライチェーンと言いましたけど、これから一から作るわけですから、その確保ができる保証はどこにもない。  さらに、経産省に聞きますけれども、アンモニアは燃焼時にはCO2は出しませんが、製造時にCO2が排出されます。気候危機はグローバルな課題であって、日本で削減されても、その分輸入先の海外で増えたら意味がありません。これ、どうするんですか。

定光裕樹資源エネルギー庁資源・燃料部長

○政府参考人(定光裕樹君) まず、当面はまずレールをつくるといいますか、サプライチェーンをつくっていく必要がございますので、化石燃料由来のアンモニアが中心になる。これ、製造段階でCO2を出してしまうものも当初は入ってくるということは否定できませんけれども、できるだけ速やかにCCSなどのCO2を削減、除去する技術、これとの併用を進めてまいります。そして、繰り返しになりますが、将来的には、再生可能エネルギー由来のアンモニアの利用ということを進めていくことによってCO2の排出を最大限抑制速やかにしていきたいと考えてございます。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 時間が参りましたので、続きはまた今度やりますけれども。  そういうCCSを付けて海外からアンモニアを作ってもらって輸入していたら物すごいコストになるわけですよ。このレポートでも、それだったら石炭をたいた方がCO2も少なくて済むと、ライフサイクルの排出量を考えますとね。で、コストも物すごく高いと。本当にこれ将来展望あるのかということが言われているわけですね。  ここに頼って、石炭火力の問題を日本はこの道行っていいのかと、極めて疑問が大きいということを申し上げて、終わります。

寺田静各派に属しない議員

○寺田静君 寺田と申します。よろしくお願いいたします。  私は、本日は、大臣の所信の中にもありました食品ロス対策について質問をさせていただきます。  大臣は所信の中において、日本全体で総力を挙げて気候危機に挑戦すると述べられました。気候危機、気候変動対策といえば再生可能エネルギー、電気自動車などを思い浮かべる方が一般的には多いかと思いますけれども、食品ロス対策も脱炭素化の文脈で重要であるとの指摘があります。  そこで、大臣にお伺いします。  所信の中で言及されるほど食品ロス削減が気候変動対策の中で重要だとお考えになられている理由、その重要性について、大臣の御認識をお伺いしたいと思います。

山口壯自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(山口壯君) まだ食べられるのに廃棄されるいわゆる食品ロスを削減するということは、その食品の生産、加工、流通、そこにエネルギーが使われるわけですから、その無駄を防ぐという意味で気候変動対策につながる重要な取組だと思います。食品ロスの削減のためには、事業者による取組に加え、それを選択するという消費者の行動変容も重要です。  例えば、環境省としては、食品ロス削減に向けて、飲食店等で食べ切れなかった食品を持ち帰るmottECOを推進するため、mottECO導入モデル事業の実施や普及啓発などにより、事業者だけでなく消費者の行動変容を促す取組も実施しているところです。  こういう取組によって、気候変動対策にもつながる食品ロスの削減対策を更に推進していきたいと思います。

寺田静各派に属しない議員

○寺田静君 ありがとうございます。  大臣もおっしゃられたとおり、食品の製造、輸送、廃棄、保存など全ての過程で、処理もそうですけれども、温室効果ガスが発生しております。食品ロスから生じる温室効果ガスは全体の八・二%とも言われ、よくやり玉に上げられる飛行機の一・四%よりもはるかに多く、自動車の出すそれに匹敵するというふうに指摘をされております。また、日本は食料自給率が各国と比べて低く、食料を他国に頼る島国の日本では、食品輸送の段階で多くの温室効果ガスを発生させているとも言われています。  また、プロジェクト・ドローダウンというアメリカの環境保護活動家が呼びかけた世界二十二か国七十名の科学者と百二十名の外部専門家で地球温暖化対策百種類を検証したもの、この中で、これは二酸化炭素の削減量と費用対効果、実現可能性の観点から検証したその結果であるそうですけれども、食品ロス対策というのは、この温暖化対策のこれらの観点から検証した結果ではその三位にランクインをしているということでした。  食品ロスの認知度そのものは上がってきてはおりますけれども、それが気候変動対策につながると考える方はまだまだ少ないのではないかと、私自身の認識もそうでしたけれども、そのことも考えてそのように思っています。気候変動への危機感が強いヨーロッパにおいても、イギリスでも、食品ロスの削減が気候変動対策として有効だと認識している人は約三割とのことでした。  捨てられる食べ物がもったいないという視点だけではなくて、大臣がおっしゃったように、生産、製造、輸送、保管における環境負荷が非常に大きいものとして、捨てられれば燃やされて二酸化炭素も排出される、それを防ぐためにも、この食品ロス対策が重要であるということを改めて環境省挙げて更なる周知が必要なのではないかというふうに考えております。  そこで、お伺いをします。  日本のこの食品ロスというのは削減の努力がなされておりますけれども、減ってきているでしょうか。

室石泰弘環境省環境再生・資源循環局長

○政府参考人(室石泰弘君) お答えいたします。  直近の令和元年度における我が国の食品ロス量は五百七十万トンでございます。平成三十年度に比べると三十万トン減少しておりますし、平成二十八年度から四年連続で減少傾向でございます。

寺田静各派に属しない議員

○寺田静君 ありがとうございます。  減少傾向にあるということで、更にこれを目標値に、二〇三〇年までの目標値に達するまでに更に取組が必要なのではないかというふうに思いますけれども、食品ロス対策のジャーナリストの井出留美さんによれば、リデュースのところで、食品ロス削減推進法、二〇一九年に成立したものですけれども、これを改正をして、排出者責任をより明確にして事業者に排出量の公開を義務付けることや、また、リユースのところ、フードバンクなどに寄附をさせることを活性化させるために免責制度の導入が必要なのではないかということが提案をされています。  日本は、家庭から出る年間の食品廃棄量では世界第四位とのことです。ワールド・フード・プログラムという国際団体が年間に支援を、食料支援をしているその四百二十万トンという総量よりも多い五百七十万トンを日本一国で廃棄をしています。このリデュースのところを徹底して進めた上で、それでも排出された生ごみについてはリサイクルにもっと積極的に回すべきではないかというふうに考えております。  そこで、もう一点お伺いします。  食品廃棄物、いわゆる生ごみですけれども、これは水分が八〇%を占めて非常に燃えにくいのに、多くの自治体が燃えるごみ、燃やすごみとして焼却をしています。多くの自治体で燃えるごみと呼んでいるもののうち何割が生ごみに当たるでしょうか。

室石泰弘環境省環境再生・資源循環局長

○政府参考人(室石泰弘君) 毎年環境省が幾つかの自治体と連携しまして実施している廃棄物等循環利用実態調査によれば、我が国全体としては、燃えるごみ、燃やすごみなどの家庭系収集ごみのうち、食品廃棄物の割合は約三割でございます。  なお、独自の調査結果を自治体のホームページ等で公表している自治体について例を申し上げると、千葉市では食品廃棄物の割合は三五・三%、横浜市で三四・〇%、岡山市が三六・六%となっております。

寺田静各派に属しない議員

○寺田静君 ありがとうございます。  私の地元の秋田市の数年間のデータを見ましても三割から五割といったところですので、まあそれぐらいのものなのかなというふうに思います。  日本は、OECD加盟国の中でもごみを焼却して処理している割合が非常に高いと言われています。OECD平均では二二%、片や日本では七八%が焼却で二酸化炭素を発生させています。その処理に二兆円が年間使われているというふうに言われております。  この生ごみ、食品廃棄物を分別してリサイクルをしている自治体というのはどのぐらいあるでしょうか。そして、生ごみのうちリサイクルをされている率というのはどのぐらいであるか、把握されているでしょうか。

室石泰弘環境省環境再生・資源循環局長

○政府参考人(室石泰弘君) 毎年環境省が実施しております一般廃棄物処理事業実態調査によれば、令和元年度実績で、全市町村千七百四十一自治体のうち約一三%に当たる二百二十五自治体で生ごみの分別収集を実施しております。また、別途実施している食品廃棄物などに関する調査によれば、平成三十年度の家庭系食品廃棄物の発生量は七百六十六万トンですが、そのうち肥料化、メタン化等により再生利用されている率は約七・三%、量としては五十六万トンでございます。

寺田静各派に属しない議員

○寺田静君 ありがとうございます。  水分が八割とされる生ごみは、焼却にそれだけ大きな熱量が必要なため、炉の温度を上げ、多くの二酸化炭素を発生もさせますし、また、その炉の温度を下げてしまうということがあるので、あえてプラスチックや油などを投入している場合もあるというふうに聞いております。  このことからも、本当にリサイクルを進めるべきだというふうに思いますけれども、日本は瓶、缶、ペットボトルなど、分別回収やリサイクルが進んでいると言われておりますけれども、結局は、ごみとして出されるものの約八割を焼却をしていて、リサイクルに回っているのは約二割と、OECDの底辺であります。  この大きな焼却ごみの分別回収を進めなければ大きな改善は見込めないものと思います。そして、その中で一番大きな割合を占めるのが生ごみであります。  各国・各地域では取組が進んでいるところもあります。韓国では、生ごみの直接廃棄を禁止をして、豚などの餌として利用するなどの大胆な政策が取られて、リサイクル率二%のところから九五%と驚異的に引き上げたということが指摘をされています。レストランなどでそのまま食べ残しを生ごみに回せるように、つまようじなども、混入してもよいようにでん粉を使った溶けるものにされているということでした。また、アメリカ・カリフォルニア州では、今年の一月に生ごみのリサイクルを義務化する新しい法律が施行され、住民は家庭ごみと生ごみを分別をして出して、各自治体が回収をして、それを堆肥にしたり、バイオガスにリサイクルをしたりしているということでした。また、日本でも、自治体では生ごみを分解性の専用の袋で回収して飼料や堆肥などに利用されているところもあると聞きます。  ここまで、食べられなくなった食品の処理の話をしてまいりましたけれども、まだ食べられる食品も大量に廃棄をされているという事実もあります。そして、大量の廃棄、食品が廃棄をされている一方で、世界では九人に一人の方が貧困、日本でも子供の七人に一人が貧困であるというふうに言われています。  諸外国では、こうした食品をフードバンクなどに寄附を促すべく方策を講じているところもあります。二〇一九年の食品ロス削減推進法に基づき、この食品の寄附をどうやって諸外国が促しているのかという調査も行われ、昨年の二月には消費者庁の方で報告書も既に出ております。諸外国では、事業者に売れ残りの食品の廃棄を禁止するような取組ですとか、あるいは税制優遇をしたり、免責制度を講じているところもあります。  罰則をもって廃棄を禁止するということが日本になじまない、また税制優遇はハードルが高いということであれば、せめてこの免責のところだけでも実現をできないものかというふうに思います。この消費者庁の報告書の中でも、免責制度を導入すべきでないという意見はなかったというふうに書かれております。先ほどのmottECOという大臣から御紹介された取組もありましたけれども、日本は何かあったらどうしようという不安がすごく高い国ではないかというふうに感じております。  私も外食しますけれども、外食で毎回必ず食べ残したものを持ち帰れますかということを聞くようにしているんですけれども、ほとんどの場合で断られます。このコロナ禍でテークアウトも進んで、持ち帰り容器を備えているであろうお店であっても、ほとんどがまずこの食べ残しの持ち帰りは断られます。持ち帰らせてくれるのは、インド料理屋とか海外の方が営むお店であったり、また顔なじみのお店だけであります。  令和二年の十一月の衆議院の方の消費者特の中で、自民党の木村弥生議員が、このフードバンクへの企業の寄附に、促すこと、この免責制度を取り入れられないかという文脈の中で、善きサマリア人の法のことを取り上げておられます。善きサマリア人の法というのは、道で倒れている方があって、それを善意で助けるということをしたときに、その善意から出た行為についてはもし何か過失があっても罰せられないということが知られているところだと思いますけれども、この寄附、善意で寄附をした食品でもし何かが起こったとしてもそれは責任は問われないということで、このフードバンクに寄附を促す仕組みの中でこれが何とか用いることができないだろうかという指摘であると思います。  この免責制度ということであれば法務省になるとか、消費者庁がまた担当であるとか、いろいろ縦割りのところはあるんですけれども、善きサマリア人の法、食品ロスによる環境負荷の削減の観点から、また気候危機対策の文脈から、この余剰食品の寄附を促すためにこれを用いることについて、大臣はどのように感じられますでしょうか。

山口壯自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(山口壯君) 食品の寄附に関する善きサマリア人の法、それは、食品が誠意を持って寄附される限り、食品の寄附によって意図せざる事故が起きても、民事上、刑事上の責任を負わないという免責制度としてアメリカなどでの導入事例があると承知しています。  このフードバンク等、そこでこの食品の寄附を促す方策ということが今ポイントではないのかなと思うんです。この食品の寄附を促す効果が確かにこのサマリア人の法によって期待される一方で、今度はこの受け手側によって食品衛生上の懸念という課題もあるのではないかなというふうに考えます。  そういう意味では、この食品ロス削減に資する食品の寄附を促す方策としてはフードドライブというのもあります。これは、フードドライブというのは、家庭で余っている食品を集めてフードバンク団体等を通じて食品を必要としている団体等に寄附する活動のことですけれども、これまで消費者の認知が十分でないこと、あるいは自治体等のフードドライブ実施主体に実施のノウハウが十分ではないということがありました。  まず、環境省として、令和四年三月にフードドライブの手引を策定し、ノウハウを提供することによってフードドライブの実施を支援しているところです。こういう取組によって、食品ロス削減対策の一つとなるフードドライブを更に推進してまいりたいと思います。

寺田静各派に属しない議員

○寺田静君 ありがとうございます。  フードドライブの仕組みを御紹介いただきましたけれども、私の息子の通っている学校でもフードドライブウイークのようなものがあって、一週間のうちに家庭にある食品を、寄附できるものを持っていきましょうというようなものがあって、当然ですけれども、賞味期限内のものを各家庭で持っていくわけです。ですけれども、これについても、現行、厳密には今の法律の中では、この食品によって何か食中毒などが起こったときには責任を問われるというリスクは免れていないというふうに私は思います。  このようなことの中で、この善きサマリア人の法が利用できるのではないかという指摘をこの木村弥生議員も指摘をされておられるのだと思います。個人でもそうしたリスクを思いますし、ましてや企業であれば、そのようなことを考えるのは私は当然ではないかというふうに思うんですね。木村議員の方も、何かあったときにそういうリスクがあるんだったら捨てた方がましだと、そういうふうになるのであれば、やはり寄附というのはなかなか進まないのではないかというふうにおっしゃっています。  大臣は、気候危機に挑戦をするとして、できるかできないかではなく、やらなければ日本が危ないとの覚悟で臨むというふうにおっしゃっています。そうであれば、この善きサマリア人の法も、よく他の省庁ともお話合いをいただいて進めていっていただけないかなというふうに思うんです。この報告書の中でも、やらない、免責制度を導入すべきではないという意見はなかったというふうに書かれているんですね。なので、是非この免責制度だけでも何とか入れて、この食品ロス対策を進めていただきたいというふうに思います。  この食品ロス、食品ロスといっても、まあ日本は小さな国だし、大した影響はないというふうに思われるかもしれないんですけれども、日本はまだ世界第四位の消費大国であります。焼却のごみ量、焼却炉数、共に世界一の日本です。急な方向転換は難しいかもしれないんですけれども、方向を示さなければ転換をできないというのもまた事実であるというふうに思います。  国として、生ごみは捨てないんだと、燃やさないんだというふうにどうか御決意をいただきまして、環境省として焼却をしない方向性を示して、生ごみは分別回収をして資源化をするというふうに考え方を変えていっていただきたいというふうに思います。  私が一週間前に指摘をさせていただいた建築物省エネ法もこの食品ロス対策も、できるかできないかではなくて、やろうと思えばすぐ確実にやれることだと私自身は思います。気候変動対策とされるものの中には技術革新に頼らなければならないとされるものも多い中ですけれども、こうした確実にやれることを、やることにちゅうちょをする理由はないんだと私自身は思います。  食品ロス対策が第三位の温暖化対策なのだとこのプロジェクト・ドローダウンでは指摘をされていますけれども、食品ロス対策への投資一ドルに対して十四ドルのリターンがあるというふうに分析をされています。また、食品輸入大国としては、食料生産国への責任の覚醒度も上げるべきではないかというふうに思います。東南アジアなどで熱帯雨林を焼き払っての農地開拓は、生物多様性の損失の最大の要因であって、原因の約八割であるともいうふうに指摘をされています。  また、ここから答弁求めませんけれども、ちょうど一週間前には東北でまた大きな地震もあって、電力が逼迫をしたということも報じられました。先ほど柳田議員の御指摘にもありました。  そもそも、この電力の使用を減らすことができる建築物省エネ法、これも進めていただきたいと思いますし、こうした災害を考えたときにも、また、ロシアによるウクライナの侵略戦争、本当に心が痛みますし、あってはならないことだというふうに思いますけれども、こうしたエネルギー源の調達や価格高騰のリスクを考えても、一刻の猶予もないものだというふうに考えています。  先ほど原発に関する言及がありましたけれども、私は、この原発に関しては柳田委員とは考えを異にし、違うところでありまして、このウクライナ戦争に関して言えば、原発への攻撃という、あってはならないことも現実に起こりました。核兵器を使わずとも、相手の国を核の恐怖にいとも簡単に陥れることができるということを目の当たりにした出来事ではなかったかと思います。全ての国防の努力は水泡に帰す、警備などを徹底することは到底無理なんだと私自身は思います。  しかも、原発は使うのをやめたらすぐにそのリスクがなくなるものではなくて、廃炉、使用済燃料の処理、保管には途方もない年月が掛かります。大きな被害、また、応戦を生む攻撃対象となり得るものを次世代に残すことは、私自身は不正義だというふうに思います。自分の子供を含めて、全ての次世代のために、一刻も早く原発に頼るのをやめることが責任世代としてなすべきことだというふうに私自身は考えています。  そして、年間数日の、また数時間のピーク電力のところをしのぐための電力の融通、蓄電などのインフラ整備が一番のなすべきことだというふうに私自身は考えているということを申し上げて、少し早いですけれども、質問を終わらせていただきます。  今日はありがとうございました。

平山佐知子各派に属しない議員

○平山佐知子君 無所属の平山佐知子です。よろしくお願いいたします。  二〇五〇年カーボンニュートラル、そして二〇三〇年度四六%削減のこの実現に向けて、環境省はもちろんですけれども、国民全体でこれ努力が必要だと私も考えています。  ロシアのウクライナ侵攻によって、脱炭素化を進めます欧州などでは、エネルギーのこの安定供給どうしていくのか、世界からも注目を集めているところでありますけれども、日本もまた地下資源に恵まれず、島国である我が国ですけれども、このエネルギー問題が度々国の経済、ひいては生命までも脅かしてきました。この脱炭素、大切なことで、最も世界と一緒になって進めていくべきことでありますけれども、一方で、この脱炭素がエネルギー危機につながってはいけないと思っています。  去年、前大臣にも伺ったことですが、改めて山口大臣にも伺わせていただきます。  我が国のGDPに占める製造業の割合はおよそ二割です。また、ほかの産業への経済波及効果も大きいわけで、世界に冠たる精密さを誇る製品作りにも、豊かな国民生活を維持するためにも、安定した質の良い電力、これは不可欠だと思います。この電力の安定供給、死守すべきだと私は考えておりますが、これは大臣も同じ認識だということでよろしいでしょうか。

山口壯自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(山口壯君) 電力の安定供給のためにいろんな方策があると思いますけれども、もちろんその電力の安定供給というのは守らなければいけないものだと思いますし、環境省としても、そこはきちっとやらせていただきたいと思います。

平山佐知子各派に属しない議員

○平山佐知子君 ありがとうございます。  去年改定された第六次エネルギー基本計画やグリーン成長戦略では、二〇五〇年の電力需要は、産業、運輸、業務、家庭部門の電化によって一定程度増加するとされています。しかし、皆様、資料一、御覧いただきたいと思います。二〇三〇年度の電力需要、電源構成の図です。二〇三〇年については、この図の左側、省エネの野心的な深掘りによって、二〇一三年度よりも千二百五十六億キロワットアワー電力需要は減少するとされています。  今後、人口減少によるこのエネルギーの使用量の減少も考えられるところではありますけれども、その一方で、先ほどからあるように、エネルギーの電化の進展等による電力需要の増加が見込まれているところです。  その中で、このような省エネが果たして可能なのかちょっと心配にもなるところなんですが、この省エネの野心的な深掘りについて具体的な説明をお願いしたいということと、また、短期的な省エネ効果を追い求めて省エネ法などの規制を強化する余り、例えば企業が国内生産拠点を移転するなど、日本経済が停滞するようなことは避けなければならないと考えていますが、経産省、見解を伺いたいと思います。

茂木正資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長

○政府参考人(茂木正君) まず、徹底した省エネの推進は大変重要でございますし、他方で、御指摘のような経済活動を抑制するような過度の負担というのは、これは避けるべきだという認識は同じでございます。  また、省エネ法では、事業者に対しまして、経済成長と省エネの両立の観点から、技術的、経済的に可能な範囲でエネルギー消費の消費効率の向上を求めていると、これが省エネ法の考え方であります。事業者のエネルギーコストの低減にも寄与するものというふうに認識しています。  また、こうした規制だけで政策を推進するのではなくて、省エネ設備の導入に相応の費用負担が生じますので、導入補助という支援措置も併せて進めていくというのがこの省エネの考え方です。  その上で、御質問の二〇三〇年のエネルギーミックスにおける省エネの根拠ということでございますが、これは産業界にヒアリングを行いまして、技術的にも可能で現実的な省エネ対策を、これ具体的には、例えば工場や事業場における照明をLEDに替えていくとか、それから高効率なモーターとかインバーターというような設備を入れることで設備の効率を上げていくとか、こうした技術的にも可能で現実的な省エネ対策を最大限積み上げるということによって、二〇一三年度の電力需要から千二百五十六億キロワットアワーの削減を見込んでいるということでございます。  こうした省エネの目標の達成に向けまして、引き続き、先ほど申し上げました規制と支援、これを両面で併せて事業者の省エネの取組を促してまいりたいというふうに考えています。

平山佐知子各派に属しない議員

○平山佐知子君 規制とこの支援、セットで行うということで、産業界にもしっかりヒアリングも行ってくださっているということですので、引き続き丁寧に進めていただきたいんですけれども、今においてもというか、現在においてもやっぱり中小企業なんか特に相当な努力をされていますので、是非また更なる支援もお願いをしたいと申し上げておきます。  この二〇五〇年カーボンニュートラルに向けては、温室効果ガスの八割を占めるこのエネルギー分野の取組が重要だと思っています。  それには、大臣も先ほどからおっしゃっていましたけれども、再生可能エネルギーの最大活用が、これが必要だということはもう言うまでもありませんが、この委員会でも何度も申し上げているとおり、再生可能エネルギーというのはやはり安定性という点では欠けてしまいます。  さらに、先ほど来から今日は度々議論に上がっていますけれども、この太陽光発電、今、廃棄、それからリサイクルの在り方が課題となっています。  同じような質問になってしまいますけれども、私も心配しているところがありますので改めて伺いたいんですが、この太陽光パネルの製品寿命はおよそ二十五年から三十年ということですから、一斉に寿命を迎える二〇三〇年代後半には、廃棄量、先ほどもありました、年五十万トンから八十万トンに達して、現在の百倍以上になるということも言われています。  環境省は、廃棄されたパネルの八割近くがリユースされて、残りがリサイクル又は処分されていると推計したことがありますが、今後、大量のこの廃棄時代を迎えることを考えたときに、適正にリサイクルしたり処理される体制を整えておくやはり必要があると思います。  これまでの廃棄等に要する費用の積立てでは、積立ての水準や時期は事業者の自主的な判断によるものだったために、きちんと積立てをしている業者は二割以下ということで、そこで適正廃棄に対する懸念に対応するために再エネの特措法が令和二年改正されました。この改正によって、太陽光パネルの廃棄費用の外部積立てを原則義務化する制度が創設されて、今年七月から順次積立てが開始される予定となっているということです。  そこで伺いたいんですが、これによって適正処理が確実に担保されると考えていいのかどうか、この問題について環境省と経産省と、それぞれどのように対応されるか、考えを聞かせてください。

室石泰弘環境省環境再生・資源循環局長

○政府参考人(室石泰弘君) 御指摘のように、リユースやリサイクルを進めることがまず一番大事だというふうに考えておりますけれども、そのために、これまでも太陽電池モジュールの適切なリユース促進ガイドラインや太陽光発電設備のリサイクル等の推進に向けたガイドラインを策定して、また高効率なリサイクル設備の導入に対する補助等も実施してきました。  御指摘のその廃棄費用の積立制度は、パネルを適正に処分する際に必要となる費用を確保する観点から有効な措置というふうに考えております。環境省としては、当該制度を所管する経済産業省及びほかの関係者とも協力しながら、太陽光パネルのリサイクルや適正処理に取り組んでまいります。

茂木正資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長

○政府参考人(茂木正君) まず、発電事業が終了した後にこの太陽光発電設備の廃棄処理を行うというのは、これは事業者の責任で廃棄物処理法の下で行っていただくと、これがまず大原則でございます。  その上で、御指摘のとおり、この放置とか不法投棄に対する懸念がございましたので、今回、太陽光発電設備の解体撤去費用を義務的に積み立てる制度にしたということです。かつ、この費用を義務的に積み立てるときに、これ原則、源泉徴収をする形で外部に積み立てるということで資金をしっかり確保しておくということが一つのポイントかというふうに考えております。  この制度、先ほども言及いただきましたが、今年の七月に制度を開始いたしますので、その旨の制度周知を今行っているところであります。また、資源の有効活用、それから廃棄物の縮減といったことも非常に重要ですので、当省としても、太陽光パネルのリサイクル技術開発にも取り組んでいるところです。  今後も、環境省も含めて関係省庁と連携しながら、事業者による責任ある太陽光発電設備の適正廃棄と資源の有効活用を推進してまいります。

平山佐知子各派に属しない議員

○平山佐知子君 先ほどからあるように、やっぱりパネルには有害物質も含まれていますし、やっぱり適切なこのリサイクル、それから廃棄物処理がなされるように、引き続き指導の徹底をお願いしたいということ。それから、太陽光発電施設を所有する事業者、会社が変わっている部分も多く見られますので、会社が変わったとしても、この太陽光パネルの更新とかリサイクル、廃棄処分が適切になされるように、しっかりとまたこの部分にも目を光らせていただきたいなとお願いを申し上げます。  そして次に、もう一度先ほどの資料の今度は右側を御覧いただきたいと思います。これは二〇三〇年度の電源構成を示した図です。再エネによる電力需要予測の減少に伴って九千三百四十億キロワットアワーと、こちらも二〇一九年度に比べて九百億キロワットアワー減少させた計画となっています。  これは前大臣の以前の答弁でございますけれども、水素社会を本当に実現するためには、とにかく再エネを生み出したいだけ入っていくというルールを社会に作らなければ実現しないとか、あとは、再エネはとにかく生み出すだけ生み出して、それで余ったもので水素をやるということを以前答弁なさいました。  この電源構成の総発電電力量というのは、そうしたグリーン水素生成用のエネルギーなどは入っていないという認識でいいのかどうかということが一つ。  それからまた、入っていないとしても、現在の社会情勢ですとか原油高、LNG供給の不安定さ、また先日のような電力需給逼迫、こうしたことを考えても、供給側は私はもっと余裕があった方がいいのではないかと考えるんですが、この点についてはいかがでしょうか。

山下隆一資源エネルギー庁次長

○政府参考人(山下隆一君) まず初めの、この二〇三〇年度のエネルギーミックスにおける総発電量にそのグリーン水素用の電力は入っているのかということにつきましては、国内の再エネから製造する水素の生成用途の電力も含まれてございます。  それから、後の御質問でありました発電量の見通し、もっと余裕がある方がいいんじゃないかということにつきましては、まずエネルギーミックスというのは、二〇三〇年度四六%削減を目指す中で、徹底した省エネや非化石エネルギーの拡大を進める上での需給両面における様々な課題の克服を野心的に想定した場合にどのようなエネルギー需給の見通しとなるかをまずお示ししたものでございます。  御指摘の発電電力量につきましては、二〇一三年度からの経済成長や徹底した省エネなどを考慮して電力需要を想定して、その上で、その需要を満たす電源構成を想定してお示しをしているものでございます。  一方で、電気は需要に対して常に供給力に余裕を持っておく必要がございますので、実際の電力の需給調整におきましては、電力需要に対して一定の電力供給の余裕を持って運用を行うことといたしてございます。  いずれにいたしましても、一昨日のこの需給の逼迫もございましたが、こういうことを踏まえて、電力の安定供給は極めて重要でございます。したがいまして、自然変動電源の導入拡大によります出力変動の増大が見込まれる中で、需給調整の効率化を図るための需給調整市場のまず整備、それから将来必要な供給力、これを事前のオークションで効率的に確保する容量市場の着実な運用、それから広域機関によりまして発電事業者の燃料確保状況とか供給予備率のモニタリング、こういうものを、あらゆる政策を総動員して安定供給の確保を努めてまいりたいと思ってございます。

平山佐知子各派に属しない議員

○平山佐知子君 力強く様々おっしゃっていただいて、是非そうしていただきたいなと思います。  ただ、この電源構成や電力需要の図ですけれども、広くマスコミなどでも出されるものでありますし、こうして並べて記載されていれば、やっぱりこれなぜ供給側も減らされるのか、なかなか分かりづらいという部分もあると思うので、ちょっと指摘をさせていただきました。  やはり、おとといですか、二十二日、この電力需給逼迫で多くの企業ですとか国民に節電を強いたということがありました。地震の影響で火力発電が停止しているとはいえ、やっぱりこの国民生活や企業活動、これにやはり支障を来したということは現実、事実でありますので、是非、この対策の遅れとかそういうことは許されないわけで、想定外ということがないように、しっかりと安定供給にまた徹していただきたいと改めてお願いを申し上げます。  それでは次に、原子力発電所の現状について見ていきたいと思います。  資料二を御覧ください。  これは、現在の国内の原子力発電所の稼働や審査中のものを示した図です。現在稼働している原発は十基、新規制基準による原子炉設置変更許可を受けた再稼働前のものが七基、新規制基準で審査中のものが十基となっています。  資料一の電源構成にあるように、二〇三〇年度、この原子力発電が占める割合は二〇から二二%です。いかなる、先ほどからもあるように、事情よりも安全性を全てに優先させて、国民の懸念の解消に全力を挙げる前提の下で再稼働を進めるとされていますけれども、具体的にどのような計画を描いているのか。例えば、何基を再稼働すればこの二〇から二二%達成されると考えていらっしゃるのか、教えてください。

山下隆一資源エネルギー庁次長

○政府参考人(山下隆一君) お答え申し上げます。  二〇三〇年度のエネルギーミックスにおける原子力比率につきましては、実際の設備利用率などは発電所ごとに異なりますので、まず確定的にお示しすることはできないんですけれども、運転年数に応じた出力規模の平均値などを用いて機械的に計算をした場合、二十五基から二十八基程度で達成できる計算になります。  その上で、目標の実現に向けましては、まずはその安全性の確保、これを大前提とした再稼働を着実に進めていくこと、これに加えまして、安全性の更なる向上などを通じて設備利用率を向上させる、それとともに、一部の炉につきましては法令で認められました四十年を超える運転期間延長を行うことによりまして、この目標を達成することを目指していきたいと思ってございます。

平山佐知子各派に属しない議員

○平山佐知子君 分かりました。ありがとうございます。  先ほどのこの電源構成の方ですけれども、これは国内外に今様々な批判があるのも事実です。カーボンニュートラルを目指すのにまだ化石燃料に頼るのかなどといったことで、脱石炭に向けた圧力というのは世界から高まっていると言えます。  しかし、私は、このエネルギー政策に関しては、我が国の安全保障、それから発展のためには、あらゆる選択肢を捨てないことこそ重要だと考えています。陸続きの、例えば、先ほどもありましたけれども、ヨーロッパなどは国を越えて電力を融通できるわけですから、そこと同じ土俵にのるということはなかなか難しいと私は思っています。およそ八十年前に起こったさきの大戦は、単に軍部の暴走だけで起こったはずはないわけで、このエネルギーの安定供給こそ、平和、それから国民の生命、財産を守る土台であると考えています。  そこで、大臣に伺わせていただきたいと思います。  カーボンニュートラルを達成させながらも、我が国のエネルギー政策に対する思い、特に温暖化対策、これ大切なんですけれども、それがエネルギー危機にはならないということ、それから、エネルギー自給率もこの温暖化対策でむしろ上げていくことができるんだといったようなところの国民へのやっぱり丁寧なこの説明ですね、それから、この島国日本は大陸とは違うということを丁寧にこちらも世界に発信をして理解を得ていくべきではないかと考えるんですが、その点に関してお考えを聞かせてください。

山口壯自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(山口壯君) 脱炭素社会というこの未来社会像を目指す上で、どうしても自国を取り巻く状況を踏まえて実効的な対策を講じていかなければいけないということだと思います。  ウクライナの情勢でもって非常に乱気流は生じてはいるんですけれども、中長期的にやっぱり不可逆的なことにならないように、要するに、この二度になっていけばもう全然後戻りできないということもだんだん科学者の意見ではっきりしてきているわけですから、一・五度達成するためにはどうしたらいいかと、その辺をまず中長期的には普遍の目標としてやっぱりあると思います。  その中で、先ほどからも、二〇三〇年度に、例えば再生可能エネルギーを一八から三六―三八に増やしたりとか、あるいは石炭を三二から一九に減らしたりとか、それから原発、今大体四%ぐらいみたいですけど、二〇から二二に増やしたりとか、いろんなこの電源構成を目指していく中で課題というのはあると思います。先ほど原発の話もいろいろと議論いただきました。そういう中で、環境省としては、先ほども石炭の話ありましたけれども、この再生可能エネルギーを最大限拡大していく中で、結果としてその石炭の比重も下げながらというところはあります。  じゃ、再生可能エネルギーをどうやって増やすかという点では、先ほどから太陽光パネルの話とか、あるいはいろんなイノベーションの話も加わってきます。そういう意味では、もう最終的に、今ウクライナのこと考えると、どうしても自前の国産のエネルギー、これをどういうふうに確保していくかという点では、再生可能エネルギー、自前の太陽、風、水、地熱、あるいは将来的には水素、そういうことで賄えるように持っていくということがどうしても大事だなというふうに思います。  国民の皆さんに、今のこの電力の安定供給ということ、それから世界の中で起こっている化石燃料に対する不安、他方、原発についても安全を確保しなきゃいけないという諸事情、その辺を分かっていただいた上で、なおかつ中長期的にこのカーボンニュートラルを達成しなければいけない。複合的な多元方程式だと思いますけれども、平山先生おっしゃっていただくように、よく事情を説明させてもらった上で、地球全体の課題として不可逆的なことにならないように、再生可能エネルギーを増やしながらみんなの幸せにつながるようにというところをよく説明していきたいと思います。

平山佐知子各派に属しない議員

○平山佐知子君 本当にバランスで大変難しい課題だと思いますし、なかなか複合的に見ていかなくてはいけないというお話もありました。  やはり、エネルギー自給率数%しかない我が国にとっては、このエネルギーの安定供給は安全保障、もっと言えば平和に直結するわけです。国際社会の中でそうした日本の立場を世界に理解していただきながら、かつ世界の中で温暖化対策のリーダーシップを発揮していくというのは本当に大変難しいことではあると思うんですけれども、是非とも努力、また奮闘をお願いをしたいと申し上げまして、質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。

徳永エリ立憲民主・社民

○委員長(徳永エリ君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後二時五十九分散会

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