環境委員会 第2号
- 発言数
- 148 件
- 登壇者
- 24 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2022/03/16
会議録
○委員長(徳永エリ君) ただいまから環境委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、山下芳生さんが委員を辞任され、その補欠として市田忠義さんが選任されました。 ─────────────
○委員長(徳永エリ君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が二名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(徳永エリ君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に三木亨さん及び清水貴之さんを指名いたします。 ─────────────
○委員長(徳永エリ君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省大臣官房審議官宮崎敦文さん外十四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(徳永エリ君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(徳永エリ君) 去る十日、予算委員会から、三月十六日の一日間、令和四年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、総務省所管のうち公害等調整委員会及び環境省所管について審査の委嘱がありました。 この際、本件を議題といたします。 予算の説明につきましては既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○三木亨君 おはようございます。自由民主党の三木亨でございます。 今日は委嘱審査の質問ということで、トップバッターやらせていただきます。よろしくお願いいたします。 まず、ロシアによるウクライナの原子力発電所への攻撃を受けて、国内における稼働中の原子力発電所に関してお伺いしたいと思います。 ロシアのウクライナに対する侵攻、特にウクライナの原子力発電所に対する攻撃、これは核兵器の使用にも匹敵する蛮行だと思います。稼働中の原発を国家が攻撃するというのは史上初でございまして、信じられないほど無謀で危険な行為だと思います。恐らく、必ず歴史上に汚点を残す、プーチンさんの本当に重大なルール違反の行為だと思います。厳重に我々も抗議しなければならないと思います。 そして、この原発に対する攻撃を受けて、国民の間にも、我が国が同じような攻撃を受けたらどうなるのかというような声が聞こえます。もちろん、原子力規制委員会による原子力規制は原子炉等規制法に基づく安全規制であり、国家間の武力攻撃は事態対処法あるいは国民保護法制での政府全体での対応となるため、原子力規制そのものとしては武力攻撃の対応は行うことになっていないということは理解しております。 しかしながら、現在原子力規制として行っている特定重大事故等対処施設、いわゆる特重施設の設置は、大型航空機の衝突などのテロにより炉心の損傷が発生するおそれが、おそれがある場合に備えて、原子炉圧力容器や原子炉格納容器の減圧、注水機能を有する設備や緊急時の制御室等を設置いたしまして、放射性物質の放出を抑制するための施設であります。そして、今国民の間に広がっている不安にこれは応えるものじゃないかというふうに私は思っております。 一部の報道においては、稼働済みの原発十基のうち、特重施設があるのは五基で、残りの五基は特重施設が未完成のまま稼働しているというような報道もございますけれども、私の理解では、昨年の十月二十五日の設置期限に間に合わなかった美浜三号機を含めて、今年中に特重施設の設置を目指しているというふうに理解しております。 そこで、国内における稼働中の原発への特定重大事故等対処施設の設置について、これを速やかに完了すべきではないかというふうに考えますけれども、現在の整備状況、設置時期の見込みについてお聞かせください。
○政府参考人(市村知也君) お答え申し上げます。 今先生御指摘がございました特定重大事故等対処施設、この設置のための工事につきましては、施設の安全性の確保などに第一義的な責任を有している事業者が進めるものでございます。原子力規制委員会におきましては、科学的、技術的観点から、必要な審査、検査をしっかり進めていきたいというふうに考えております。 先生御質問の具体的な時期の見通しでございますけれども、今申し上げましたように、規制委員会はしっかり事業者の申請に対して審査、検査を進めていくということで、個別の具体的な時期について申し上げることはできないということは御理解いただきたいと思います。
○三木亨君 ありがとうございました。 まず急いでやっていただくべき事柄では私は今でもあると思っていますが、まずしっかりと漏れがないようにやっていただくということ、そして、いろんな不備等々があって遅れることがないように、特に昨年の美浜のように、ほかが遅れることがないようにしっかりと進めていただきたいというふうに思います。 では次に、市町村のごみ処理施設の整備について伺いたいと思います。 各自治体が行うごみ処理施設の更新につきましては廃棄物処理施設整備費で国から支援いただいておりますけれども、スケールメリット等の観点から、原則として広域の、単独の整備じゃなくて、広域の整備の方の更新が対象となっているというふうに伺っています。 しかし、現実にいいますと、ごみ処理施設を受け入れるその地域の住民からは、ほかのところのごみまでは受けられないというふうな意見も多く聞かれますし、また、広域整備までの意思決定までにすごく、幾つかの自治体で話し合うものですから、非常に時間掛かります。その間に首長選挙なんかがありますと、かなりごみに関しては選挙の争点になることも多いものですから、その結果によっては建設予定地の白紙化や、構成団体からその自治体が抜けてしまうというような、進行していた広域整備がいきなり破綻に追い込まれるというような事態も少なからず起きているのが実情でございます。 言うまでもなく、ごみ行政は、一日たりとも停滞の許されない、住民にとって最も身近で重要な行政サービスだと思います。早急にこれらの問題に頭を抱える自治体に応えるべきではないかと思います。 例えば、脱炭素化社会の観点から、広域化できない市町村のごみ処理施設の整備につきましては、例えば、廃プラのサーマルリサイクルによる発電設備にするというふうに義務付けた上で国庫補助金の交付対象とするなど、今の現状を打開するべき何らかの手だてが必要だと思います。 これに対して政府の見解をよろしくお願いいたします。
○政府参考人(室石泰弘君) お答え申し上げます。 環境省としては、将来にわたって廃棄物の適正な処理を確保していくためには広域化、集約化を推進していく必要があると考えておるところでございます。そのため、廃棄物処理施設の整備については、循環型社会形成推進交付金等で人口、面積要件を設定しているところですが、過疎地域等については人口、面積要件の適用を除外するなど、柔軟な対応も行ってきております。 なお、その過疎地域等以外の人口、面積要件の緩和については、安定的かつ効率的な処理体制を構築することの重要性や、国の財政事情あるいは増大する施設の更新需要に適切に対応する必要があることなどから、直ちに対応することは困難であると考えております。 しかしながら、広域化、集約化がなかなか進まないという御指摘もございましたし、そういう事例があることを環境省も承知しておるところでございますので、このような地域については、地域における合意形成の成功事例を集約し、それを横展開していくといったような取組をまずは行ってまいりたいというふうに考えております。
○三木亨君 ありがとうございます。しっかりと進めていただきたいと思います。 また、やっぱり、ちょっと県の関わりという部分では、県によってもあるんでしょうが、少し広域整備についての支援というものが薄い県も中にはあるように伺っております。やっぱり非常にややこしい問題が多いので、県としても余り関わりたくないのかもしれませんけれども。 そういった問題は抜きにして、実際は、ペットボトルが本当コロナの自粛生活の中で非常に増えて、今もう処理し切れなくなって処理待ちの分を一旦埋めているそうなんですが、それがもう、そこがもういっぱいになりつつあるというふうな自治体もございますので、早急に何らかの手だてを考えていただきたいと思います。 次に、私、度々、この環境社会の実現のためにはやはり国民の御理解と御協力が必要であるということを何度か質問をさせていただきましたけれども、それと同様の視点からもう一問質問をさせていただきたいと思います。 昨年の八月に日経リサーチが、日本の一般消費者、ビジネスパーソン、米国と英国のビジネスパーソンを対象に実施した消費者調査で、日本は米英に比べて脱炭素社会実現への関心が低いことが浮き彫りになりました。脱炭素社会の実現にとても関心がある、少し関心があるの合計は、米英のビジネスパーソンの七割に対し、日本の一般消費者は五割余り、うちビジネスパーソンも五五・六%にとどまり、とても関心のあるでは二倍以上のこれ開きがございます。 また、日頃の行動では、エコバッグや中古品、自転車の利用では同水準だったり上回ったり中にはするものもありますけれども、家庭ごみの減量や環境に配慮した製品を選ぶ、エネルギー切替えなどの項目では見劣りし、特に何もしないは、この欧米に対してほぼ二倍に達しています。 ここから脱炭素社会を実現するために政府が掲げる高い目標を達成するためには、日本のGDPの半分を占める個人消費、つまり国民一人一人の意識改革と行動変容がまだまだ足りないというふうに考えてよいかと思います。特に、企業への最も大きな影響力を持つ行動として、環境に配慮した商品やサービスを選択することで企業の取組を促すことができます。 企業の自発的な取組に任せたり規制を課すことで事足れりとするのではなく、ここは政府としても、環境に優しい商品やサービスを選ぶ私はクールだと感じるような国民の購買行動の変容、脱炭素社会の実現への意識を呼び覚ますことに一層積極的に取り組む必要があると考えますが、政府の見解をお伺いしたいと思います。
○副大臣(大岡敏孝君) 三木委員にお答えいたします。 まず、脱炭素社会の実現には、まさに国民お一人お一人の意識変革そして行動変容が不可欠でございまして、これまで環境省でも、先生方御存じのところで申し上げますと、クールビズのように大きく生活習慣を変えたものもありますし、昨年の補正予算におきましてはグリーンライフポイント推進事業をお認めいただきまして、現在、鋭意準備を進めているところでございます。ただ、三木先生御指摘のとおり、大変厳しい御指摘いただきました、まだまだ足りないという御指摘でございました。 前の菅総理が脱炭素、カーボンニュートラルを宣言されたというのが、恐らく国民に甘いお話として宣言されたわけではなくて、むしろ厳しい話として、それでも乗り越えないといけない、国民が、皆さんに協力をお願いして乗り越えなければならない大きな大きな我が国の課題として恐らくカーボンニュートラル宣言されたものと思いますので、先ほど三木議員がおっしゃったとおり、より環境に優しい購買をしていただく、それには当然コストも上がるし、国民負担も増えるものでございますけれども、やっぱりその必要性を私たちもこれから粘り強く説明をしてまいりたいと思います。 現在、山口大臣筆頭に各地域との対話集会、全国行脚も進めておりまして、そうした折々に触れて、私たちが目指そうとしているもの、そして国民への協力の依頼、これをしっかりと進めていきたいと考えております。
○三木亨君 ありがとうございます。最近、大分暖かくなってきましたが、相変わらず大岡副大臣、暖かいを通り越して熱い思いをいただきまして、本当にありがとうございます。どうかよろしくお願いいたします。 次に、今、海洋環境の保全の重大な脅威となっている海のプラスチックごみ対策について伺いたいと思います。 三月の二日にナイロビで開催されていた第五回国連環境総会で、二〇二四年末までにプラスチックごみによる汚染に関して法的拘束力のある国際協定を制定するとの合意決議が採択されたとの報道がございました。これは地球規模で進められるべき海洋環境の保全に向けて大きな一歩と評価できると考えています。我々が排出したプラごみは河川を通じて年に八百万とも一千万ともされる膨大な量が海に流れ込んでいると言われておりますし、これが海洋に対して重大な環境の影響を与えているというふうに言えると思います。 私の地元の事務所の近くに小さな川あるんですけれども、カモが水草をついばむような、のどかな風景の横に、たくさんのプラスチックのかけらというか、発泡スチロールのかけらみたいなのがいっぱい流れているというような場面を見て非常に残念に感じていることもございます。 そこで、今回のナイロビでの合意決議のポイントを御紹介いただくとともに、この決議に我が国としてどのように取り組んだのか、また環境先進国として国内対策と途上国の支援に今後どのように取り組むのか、政府の御見解をお伺いします。
○国務大臣(山口壯君) 三木委員がおっしゃるその海洋プラスチックのごみですけれども、我々が思っているよりも深刻な面があると思います。細かくなってマイクロプラスチック、あるいは更に細かくなってナノプラスチック、それを魚が食べたもの、その我々が魚を食べて、場合によっては脳までそれが行ったらどうなるのか、そういう議論もあります。その意味では、我々はこの根元からこれを解決していくということが大事だろうと思っています。 その意味で、先進国、途上国を含むできるだけ多くの国が参加する国際枠組みとすることが重要だという観点から、日本案を、この国連環境総会、UNEAの5・2に日本として決議案を提出し、また議論を主導してきたと思います。 今回の決議には、我々のこの日本の考え方が強く反映されて、多くの国が参加しやすい形で政府間交渉委員会、INCが設立されることになりました。その意味では、これからINCを通じて具体的な枠組みの形ができるわけですけれども、この大きな排出国、消費国、そういう国々が全部巻き込めるような形でもって進めていきたいと思っています。 我が国は、これまでも積極的に海洋プラスチック対策汚染を、失礼、汚染対策を進めており、国際的には、G20大阪サミット、これは二〇一九年で、大阪ブルー・オーシャン・ビジョンを提唱し、東南アジアを中心とした途上国に対して海洋プラスチック汚染対策に関する知見の共有や技術研修の実施といった協力も進めてきたところです。国内的には、この四月一日から施行されるプラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律の下、製品の設計から廃棄物処理に至るまでのプラスチックのライフサイクル全般であらゆる主体の取組を促進していくこととしています。この政府間交渉委員会、INCにおける国際交渉を含め、国内外で積極的にプラスチック汚染問題にこれからも取り組まねばならないと思っております。
○三木亨君 ありがとうございます。 時間がないので、済みません、次に進めさせていただきたいと思います。 高濃度PCB廃棄物の処理につきましては、PCB特措法の成立によって、国が主導して世界でも類を見ない科学的な処理を行っていただきました。 私の地元徳島県が所属するのはJESCOの北九州の方ですけれども、三月三十一日、去年の三月三十一日をもって処分期限の期間を終えました。ところが、その後に学校の、うちの近くですが、屋内運動場の解体工事中に水銀安定器が見付かり、水銀灯の安定器が見付かりまして、これが高濃度PCBを有するんじゃないかということで、学校の中では施設の中で今保管しているそうでございます。 全国にこのような例が結構見受けられるというふうに聞いておりますけれども、高濃度PCB廃棄物の処分期間が終わった場合においても、新たに発見された場合は、その危険性から見て、現地で永続的に保管させるのではなく、国の主導により処分場所を確保し対処すべきではないかというふうに考えますが、御所見をお願いいたします。
○政府参考人(室石泰弘君) お答え申し上げます。 高濃度PCBの処理を完遂させるために、昨年九月に、今後新規に発見されるものに対応するため、計画的処理完了期限後も処理を継続させる、あるいは他の事業エリアに先んじて処理を完了した北九州事業エリアで継続保管になっている機器を豊田事業所及び大阪事業所において処理を行う、この二つの方針につきまして、各立地自治体に検討の要請を行ったところでございます。 PCB廃棄物処理事業は、立地自治体の御理解と御協力を得ることが重要でございます。この度の要請についても、地元の方々から御理解を得られるように、引き続き丁寧に説明を実施してまいりたいと思います。
○三木亨君 ありがとうございます。 自治体では、非常にどうしたらいいのか困っているというのと、あと、物によっちゃ非常に昔のものですので、表示部分が読み取れないと。今回のやつも実は本当に入っているのかどうか分からないんですが、メーカーに問い合わせても型番さえ分からないので判断のしようがないということで、含まれているという前提の下で保管しているそうでございますので、しっかりと対応していただきたいと思います。 時間の関係で一問飛ばさせていただきたいと思います。 最後になると思いますが、地域脱炭素は我が国の二〇五〇年カーボンニュートラル目標達成のために必要不可欠なものであり、また一方で、脱炭素が経済競争と結び付く現在は、地方にとって、その成長のための戦略として、各々の強みを生かした地域の課題解決や魅力と質の向上に貢献する機会ともなっています。 そこで、環境省では、地域脱炭素ロードマップ及び地球温暖化対策計画を踏まえて、地域の課題解決と脱炭素を同時に実現して地方創生にも貢献する地域の姿を示して全国に広げるため、脱炭素先行地域の募集を行われました。今年一月から始めて先月で締め切り、選定結果の公表は今週に行われるというふうに伺っています。 この脱炭素先行地域やこれを支援する地域脱炭素移行・再エネ交付金を通じて、特に大都市以外の地方の自治体から優良事例を創出することは、二〇五〇年カーボンニュートラルの実現や地方創生にとって非常に有効かつ重要な問題と考えています。御所見をお願いいたします。
○国務大臣(山口壯君) 脱炭素先行地域、これは二〇二五年までに百か所以上創出したいと思っています。今年度の予算でもって二百億円お願いさせていただいているところですけれども、これは、脱炭素と町おこしを両立させて頑張っていこうと、脱炭素ドミノを起こさせていただこうと、そういう趣旨で取り組まさせていただいています。 地方においても、特にこの農山漁村、離島、役場、商店街を含め、地域特性に応じた様々な類型で脱炭素と町おこしを同時実現する全国のモデルをつくることが重要だと考えています。 今回、この春で大体二十から三十ほど決めさせていただきたいなと思いますけれども、年に二回応募を受け付けさせていただいて、これからも申し込んでいただきたいなと思いますので、これからさらに環境省としてもサポートさせていただいて、この町おこしとも両立するような脱炭素を進めていきたいと思います。
○三木亨君 ありがとうございます。 かなりの応募が集まっていると聞きまして、実は最初は優良事例についてあるのかなと思ってお聞きしようと思ったんですけど、それ聞いちゃうと、発表する前なのにそんなの言っちゃうと発表しているのと同じなので、少し内容を変えさせて聞かせていただきました。しっかりとよろしくお願いします。 以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。
○青木愛君 立憲民主党の青木愛です。 今日は予算の委嘱審査ということでありますけれども、まず冒頭、直近の課題として二点ほどお伺いをさせていただきたいと思っています。 まず一問目ですが、ロシアによるウクライナ侵攻、侵略、絶対に許すことができません。子供や妊婦さん、また多くの民間人が無差別に攻撃を受け、犠牲になっております。そして、ロシア軍は原発を攻撃しました。現在、チェルノブイリ、再び停電を起こしていると、また、ザポリージャ原発ではロシア軍が弾薬を爆発させたと、こういった情報も入っているところでございます。 日本の原子力発電所に関して、去る十四日の参議院予算委員会で岸田総理が、福井県にある原子力施設で実施されている警察の専門部隊による警備について全国展開が検討課題になると、そうした旨の答弁をされておられます。 原子力規制委員会として、警察が各原子力施設の警備を強化をするということについて、原子力施設の安全性の確保の観点、また核物質防護や原子力災害対策の観点からどのような見解を持っているのか。 本日大変お忙しい中、更田委員長にお越しをいただきまして誠にありがとうございます。是非、更田委員長のお立場での御意見を拝聴したいと思いまして、今日はお呼びをさせていただきました。この点についてまずお伺いをさせていただければと存じます。よろしくお願いいたします。
○政府特別補佐人(更田豊志君) お答えをいたします。 原子力規制委員会は警察の警備の在り方についてお答えをする立場にございませんけれども、一般論としましては、そのテロ等に対する備えをより堅牢なものにする、強化するものであるというふうに考えております。
○青木愛君 お立場が違うということであるんですけれども、今のこの日本にある原発について、原子力規制委員会によるこの安全審査ですね、他国からの武力攻撃、これは想定されていないということなんですが、この点についても問題意識を持っておるんですけれども、その点についてはいかがでしょうか。
○政府特別補佐人(更田豊志君) お答えをいたします。 御質問の中にもございましたように、原子力規制委員会の行っている規制の中に武力攻撃は対象として含まれておりません。審査の中でも検討、評価等をしているものではありません。 これは、一つには、原子力規制委員会は武力攻撃に関する情報にあずかる立場にもありませんし、また、国際的にも原子力の規制というのは民生活動を対象にということですので、国際的に、欧米諸国の規制機関を参照しても、その規制の内容に武力攻撃を含めている例というのは承知をしておりません。
○青木愛君 併せてお伺いします。 お立場が違うことも重々承知の上でお聞かせをいただいているんですけれども、自民党の一部の議連の申入れといいますか、経産大臣に申入れをしたというニュースを耳にしました。ある意味、原発の安全性を緩める形でこの停止中の発電所を再稼働せよと、そういう求める動きでありますけれども、この点についてはどのような見解をお持ちでしょうか。
○国務大臣(山口壯君) この原子力発電所への攻撃というのは、ある意味で国全体で考える次元の話かもしれません。そういう意味で、今、更田委員長からは所掌の範囲内でお答えいただいたと思いますけれども、我々、どういうふうにこの国民の安全、安心感を確保していくかという観点からは、やっぱりこういうことがやっぱり絶対あっちゃいけないんだと。例えば、ジュネーブ議定書にははっきりとこういう原子力発電所に攻撃してはいけないということで、これ国際法違反なんですけど、こういう今回の事態を踏まえて、若干私の所掌を超えますけれども、国際的な枠組みでもって、こういうことは絶対あっちゃいけないということを国際法の新たな一項目としてどこかでこの国際的なコンセンサスをつくっていくという動きが非常に大事になってきていると思います。 そういう意味では、青木委員の大事な指摘、これはこの原子力規制の問題を少し超える部分として大事なことだと思いますんで、これは政府全体あるいは国際社会全体でもって取り組むべき課題であろうと思います。
○青木愛君 山口大臣から御答弁をいただけると思いませんでしたので、踏み込んだ御発言をいただいて大変有り難いと思うんですけれども、国際社会との連携という意味では、その方向性はそのとおりだというふうに思います。 ただ、実際問題、こういう、ロシアという常任理事国でもありながらこういう侵略戦争が現実に起こってしまっているわけでありまして、日本も原発を有している国として、この原発の安全性、これは最大限に今考えなければならない岐路に立っていると思うんですけれども。 私が今お伺いしたのは、日本の原発の安全性を、要は他国からの武力攻撃をまだ想定されていない安全審査なんですね。他国からの武力攻撃に対する安全審査をこれからどうしなければならないか、これを議論する方が先だと思うんですけれども、この状況の中で、一部自民党の議連の中から再稼働を、要は安全基準を緩めても再稼働するべきだと、そういう申入れが経産大臣に行われた。 このことについて、是非山口大臣に、閣僚のお一人としてもう一度、再度、この日本の原発の安全性に関わることです、その点について御見解をいただければ大変有り難いというふうに思います。
○国務大臣(山口壯君) ロシアとの関係をどうするかというのが根底にあると思います。その意味で、ロシアからの天然ガスあるいは原油、これをカットしていこうということがアメリカのバイデン大統領のまた提案にもありました。アメリカの場合は三%ぐらいしか頼っていないわけですから、日本の場合は一〇%、二〇%台、そういう意味では状況は全然違う。その中でどういうふうにエネルギーを確保していくのかということがまず一つあろうかと思います。 そういう中で、去年の十月に電源構成を閣議決定した場合でも、この原発については六%から二〇%ないし二二%まで持っていくと。じゃ、どういうふうに安全を確保していくかと。 今、青木委員からはこの武力攻撃の想定もありました。この武力攻撃の想定というのは、本来我々議論するのも、何というか、もう言語道断みたいな話ですけれども、確かに現実に起こってしまったと。しかし、そこで我々が考えるべきは、多面的なこれは方程式だと思いますから、このロシアとの関係をどういうふうに持っていくか、原発をそこでどういうふうに考えていくかという中でいろんな考えがあろうかと思います。 原発再稼働云々というのはちょっと私の所掌を超えますんでこの場でははっきりとしたことは申し上げにくいですけれども、少なくともこの安全性に関しては、更田委員長の所掌の中で今の基準でもって考えさせていただくと。それから、この武力攻撃については、少し、次元が相当違うところにありますんで、まずはこの外交官あるいは政治家でもって対応していく、それができない場合には軍人の仕事になるけれども、絶対に軍人の仕事にしないようにするということが我々政治家の務めだと思っています。
○青木愛君 ありがとうございます。 私としますと、山口大臣から再稼働はしないというふうに明言をしていただきたかったですけれども、そこまでの御答弁はいただけませんでしたが。 確かに、大臣がおっしゃるように、警備、この警備部隊、警備、警察警備、これも十二分に大事なことではありますけれども、もう全く規模の違う、次元の違う話になっておりますので、これは、やはり安全性を緩めて再稼働を優先させるよりも、やはり原子力規制委員会によってこの安全審査について十二分に考えていただいて、武力攻撃を想定した、そうした安全対策をまずすることの方が先だということを申し上げておきたいというふうに思います。 更田委員長、大変お忙しい中ありがとうございました。これで御退席いただいて結構でございます。ありがとうございます。
○委員長(徳永エリ君) 更田原子力規制委員長は御退席いただいて結構でございます。
○青木愛君 次に、二点目の直近の課題についてここでもお伺いをさせていただきたいと思っております。 明治神宮外苑地区の再開発に伴う樹木の伐採計画でございます。これも直近の問題でありますので、本日取上げをさせていただきました。 明治神宮外苑地区の再開発に伴いまして事業者が東京都に提出した資料では、再開発区域内にある樹木のうち約一千本を伐採するとされています。伐採対象の樹木の中には樹齢百年に達する木も含まれており、都民から反対の声が上がっており、また、文化遺産保護の提言を行っている日本イコモス国内委員会からは、見直しを求める意見が東京都に提出されています。同委員会理事で中央大研究開発機構の石川幹子教授は、伐採は歴史や文化を傷つける行為だと訴えています。 この樹木の伐採計画について、自然保護や都市の景観の観点から、都民の見直しを求める声を聞き、慎重に行うべきと考えますが、環境大臣の見解をお伺いをさせていただきたいと思います。
○国務大臣(山口壯君) この東京都が都市計画法に基づいてやっておられることではあるんで、環境省としてその見解を申し上げるという立場にないとは思うんですけれども、確かに、一般的に私の感覚でもやっぱり確かに気になります。その意味でいろいろ調べてみましたら、伐採したものを移植したりとか、いろんな工夫はされるようですね。それから、緑の地区が、二五%、現行が、三〇%に増えるとか、いろんなものもあるんで、ちょっと私も更に詳細を見てみなきゃいかぬなとは思いますけれども。 そういう一般論を超えて、小池都知事も環境大臣やっておられたわけだし、そこは十分意識は持っておられると思うんですけれども、東京都が、都市緑地あるいは景観等の観点も含めて、関係者の意見をよく聞きながら神宮外苑地区の町づくりとして適切に進めていくことを期待するというのが今の私の考えです。
○青木愛君 所管外だということでの中での御答弁をいただいたことは感謝いたしますが。 この明治神宮ですね、これは明治天皇が崩御された際に東京市長の阪谷氏、また実業家の渋沢栄一氏らが明治神宮の創建を提唱されたということであります。内苑は国の予算で、外苑は国民の寄附で実現すべきだという方向性が明記されたものであります。 百年前に全国から寄附された約十万本もの献木ですね、延べ十一万人もの人々がボランティアで一本一本植えて造り上げた、世界でも珍しい人工の森であるということでございます。予想どおりの姿となった現在の森には、予想外の高層ビル、またブランドストリートに挟まれながらも、三千種類もの生物の宝庫となっているということでございます。絶滅危惧種のカントウタンポポやミナミメダカなどが確認され、新種の生物も多数発見されているような森でございます。 これはやはり東京都に任せるだけではなくて、この経過、歴史を鑑みますと、やはり国として、環境省としても是非ともこれは意見申し上げてもいい立場にあるのではないかなというふうに思うんですけれども、今申し上げた流れの、この歴史があるこの明治神宮のこの森ですね、これを伐採するというのは大変覚悟の要る取組ではないかなというふうに感じるんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(山口壯君) 国会は国権の最高機関であり、ここでこういう議論がなされていることというのは非常に大事なことだと思います。青木委員のお気持ち、また東京都に伝えさせていただきたいと思います。
○青木愛君 気持ちを酌んでいただいたのは大変有り難い、有り難いですけれども、環境省のリーダーである山口大臣に是非ここはリーダーシップを発揮していただきたいというふうに思うんです。 今は東京都の所管ではありますけれども、歴史を鑑みたときには、明治天皇の崩御の際に造られた、そうした人工の森であります。全国の気持ちが献木という形で寄せ集められて造られた森でございます。これは私は国の問題だというふうに思いますので、是非、山口大臣の御覚悟とそしてリーダーシップを是非発揮していただきたいということをこの場でまず申し上げておきたいというふうに思います。 それでは、予算委嘱審査の方に入らせていただきます。まあ、またちょっと取り上げさせていただきたいと思います。 二〇二一年八月に、気候変動に関する政府間パネル、IPCCが第六次評価報告書第一作業部会報告書を公表しまして、人間の活動が温暖化の原因であると初めて断定するとともに、向こう数十年の間に温室効果ガスの排出が大幅に減少しない限り、二十一世紀中に、地球温暖化は産業革命以前より一・五度C及び二度Cを超えることなどが示されました。 同年十月三十一日から十一月十三日まで開催された国連気候変動枠組条約第二十六回締約国会議、COP26では、パリ協定で努力目標でありました一・五度C目標が事実上世界の新たな共通目標に格上げをされました。 そこで、まずお聞きをいたしたいと思います。 この一・五度C目標と政府が打ち出されている二〇五〇年カーボンニュートラル、この達成は同義と見てよろしいんでしょうか。二〇五〇年のカーボンニュートラルを達成できれば一・五度C目標は達成できるのかという意味合いの質問でございます。よろしくお願いします。
○政府参考人(小野洋君) お答え申し上げます。 一・五度目標と日本のカーボンニュートラル、二〇五〇カーボンニュートラルの関係ということでございますが、委員からも御指摘ございましたように、パリ協定で世界の平均気温の上昇を二度未満に抑えるとともに一・五度に抑える努力を追求するということが位置付けられておりまして、昨年のCOP26のグラスゴー合意におきましては、特にその一・五度に抑える努力を追求する決意ということで各国が合意したということでございます。ですから、まず一・五度に抑えるということがその基本としてまずあるということでございます。 その上で、IPCCの一・五度特別報告書におきましては、気温上昇を一・五度に抑えるためには、二〇五〇年前後の世界全体の人為起源のCO2排出量が正味ゼロになることが必要という、こういう知見が科学的に示されております。こういった、我が国はこういった科学的知見も踏まえて二〇五〇年カーボンニュートラルを表明し、さらにこの目標と整合的なものとして、二〇三〇年度に二〇一三年度比四六%削減、さらに五〇%の高みに向けて挑戦を続けるということを表明したということでございます。 IPCCでも示されておりますけれども、こういった二〇五〇年に向けた排出経路をたどっていけば一・五度に抑えることが可能であるということかと思います。
○青木愛君 それから、ちょっと用語についてもお聞きしたいと思っているんですけれど、岸田総理も、また山口大臣も、所信表明演説の中で脱炭素という言葉と炭素中立という言葉を混在して使っておられるんですけれども、この意味の違い、あるいは同義なのか、また、この炭素という中にいわゆる温室効果ガス、メタンとかフロンとか、これが含まれているのかどうなのか。大変基本的なことで恐縮なんですけれども、その辺の整理をまずお願いしたいと思います。
○政府参考人(小野洋君) お答え申し上げます。 確かに、脱炭素でございますとか、炭素中立あるいはカーボンニュートラルといった用語が使われております。 まず、地球温暖化対策推進法におきましては脱炭素社会の定義を置いておりまして、ここでは、若干長いですが読み上げますと、「人の活動に伴って発生する温室効果ガスの排出量と吸収作用の保全及び強化により吸収される温室効果ガスの吸収量との間の均衡が保たれた社会」というふうにしております。つまり、カーボンニュートラルということと、あるいはカーボンニュートラル、日本語にすると炭素中立ということになりますけれども、これとその脱炭素ということは法律上も同義であるということでございます。 また、この法律の定義の中で温室効果ガスというふうに言っておりますので、対象となるのは、CO2に加えまして、メタン、一酸化二窒素など全ての温室効果ガスが含まれているということでございます。
○青木愛君 じゃ、炭素という中には温室効果ガスであるメタンとかフロンもCだけではなくて含んでいるということ、その上で脱炭素そして炭素中立という用語を使っていらっしゃるということなんですけれども、カーボンニュートラルといいますと炭素中立という方が同義なのかなというふうに分かるんですけれども、あえて脱炭素と使うのは分かりやすく表現されているという意味合いでよろしいんでしょうか。
○政府参考人(小野洋君) お答えいたします。 はい、委員の御指摘のとおりかと思います。元々、脱炭素社会という言葉を使っていたということもあって、カーボンニュートラルあるいは炭素中立という言葉が比較的国民にまだなじみのなかったということもあり、この言葉を分かりやすさという観点から同じ意味で使っているということかと理解しております。
○青木愛君 ありがとうございます。 COP26では、全会一致が難しいテーマについて賛同国だけで声明を出す手法が多数取られました。議長国英国は、日替わりでテーマを設定しイベントを主催し、自治体や企業等も含む多様な主体による自主的な制約を演出をしました。 その中で、世界の石炭からクリーンパワーへの移行声明、すなわち、主要経済国は二〇三〇年代までに、世界全体で二〇四〇年代に排出削減対策が講じられていない石炭火力からの移行達成に、石炭依存度の高い韓国やインドネシアを含む四十六か国が賛同をしております。しかし、日本は参加をしておりません。日本はなぜ参加をしなかったのかをお聞きいたします。 また、エネルギー基本計画には、二〇三〇年度電源構成において、石炭一九%の活用を見込んでいます。日本は石炭政策に関して消極的と判断されても仕方がない数字でありますけれども、政府はこの石炭政策をどう位置付けているのか、また今後どのように削減する見通しなのかをお伺いしたいと存じます。
○政府参考人(小澤典明君) お答えいたします。 エネルギーにつきましては、それぞれの国の事情、これ様々でございます。化石燃料などの資源が乏しく、周囲を海で囲まれた我が国におきまして、Sプラス3Eを満たす単一の完璧なエネルギー源がない現状では、エネルギー、電力の安定供給を確保するには、石炭も含めまして多様なエネルギー源をバランスよく活用することが重要でございます。もちろん、エネルギー基本計画でお示ししましたように、再生可能エネルギーの最優先、最大限の導入を進めてまいりますけれども、現状ではやはり石炭を含めた選択肢が必要ということでございます。こうした背景がございまして、日本は、委員が御指摘の、世界の石炭からクリーンパワーへの移行声明には賛同していないということでございます。 また、石炭火力の現状でございますけれども、二〇二〇年度の速報値では電力に占める割合は三一%でございます。したがいまして、直ちに石炭火力の廃止あるいは強力な抑制策を講じることとなれば、電力の安定供給に支障を及ぼしかねないという状況でございます。 このため、石炭火力につきましては、二〇五〇年カーボンニュートラルの実現に向けまして、安定供給を大前提に、できる限り発電比率を引き下げていく方針で政策を進めてまいります。委員御指摘のように、二〇三〇年度は一九%まで引き下げる方針でございます。 具体的には、二〇三〇年に向けて、非効率な石炭火力のフェードアウトを着実に進めてまいります。さらに、二〇五〇年に向けましては、水素、アンモニアやCCUS等を活用いたしまして、石炭火力を脱炭素型の火力に置き換える取組を加速してまいります。
○青木愛君 石炭を燃やすのが一番CO2が発生するわけでありますですね。CO2を削減しなければならないときに石炭を燃やし続けるということが果たして世界にどう映るのかというところを大変懸念するわけでございます。 今、新規石炭火力発電、計画中、建造中、これ七基ございます。神奈川、愛知、兵庫、島根、山口、愛媛県にそれぞれ計画中、建設中だということであります。 非効率なものについてはフェードアウトしていくということでありましたけれども、これは削減をしていくという意思とは、やはりこの計画がありますので、これどういうふうに整合したものとして捉えればよろしいんでしょうか。石炭火力をなくしていくというふうにはとても思えないんですけれども、よろしくお願いします。
○政府参考人(小澤典明君) お答えいたします。 委員御指摘の石炭火力につきましては、七基ございますけれども、これはエネルギー基本計画の改定時点で既に建設中でございました。 したがいまして、今回の改定の中では、それらも踏まえまして全体を二〇三〇年に一九%まで引き下げる方針としてございます。この一九%に向けまして着実に政策を進めてまいりたいというように考えてございます。
○青木愛君 じゃ、この七基について建設を進めていっても二〇三〇年には石炭は一九%になるということでよろしいですか。
○政府参考人(小澤典明君) お答えいたします。 二〇三〇年度に一九%まで引き下げることで政策をしっかりと進めてまいりたいというように考えてございます。
○青木愛君 先ほど審議官のお話の中にもありました、この石炭政策に関して、石炭火力発電にアンモニアを混ぜて燃焼させるということでCO2の排出を削減するということであります。 この際、ただ、大量のやはりアンモニアが必要となるわけでございまして、このアンモニアを製造する際にCO2が発生するのではないかという指摘がございますけれども、この点についてはどのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(定光裕樹君) お答え申し上げます。 アンモニアの活用に際しましては、まずは安定的かつコスト競争力のあるサプライチェーンを構築していくということが必要になってまいりますので、当面は化石燃料由来、これCO2が製造時に出てしまいますが、そのアンモニアの利用が中心となってきます。 一方で、CCSなどの二酸化炭素を削減、除去する技術との併用を推進していくとともに、将来的には再生可能エネルギー由来のアンモニアの利用を進めていくということによりまして製造段階でもCO2の排出をできるだけ抑える方向でアンモニアの活用を進めていきたいというふうに考えてございます。
○青木愛君 アンモニアを製造するには、再生可能エネルギーで作るということですね。そうするとCO2は発生しないということになるわけですか。もう一回お願いします。
○政府参考人(定光裕樹君) 再生可能エネルギー由来のアンモニアは、まだ直ちに導入するにはコスト面での課題がありますので、そこはこれから研究開発を進めていく必要があるんですけれども、将来的にはこの再生可能エネルギー由来のアンモニアを活用することによって製造段階でCO2の排出は極力抑えられるものになるというふうに想定してございます。
○青木愛君 このCO2のその際の処理技術なんですけれども、話を聞きますと、オーストラリアで製造して、日本との合弁という形でオーストラリアで製造して、それを日本に輸入するというふうに聞いているんですけれども、なぜ日本で製造しないのかということもありますし、地中にそのCO2を埋めるのはそうしますとオーストラリアに任せっ切りになるのか、その辺のところはどうなんでしょうか。
○政府参考人(定光裕樹君) これは、将来的には、日本でCCS、地中にCO2を貯留することによって国内でも製造時にCO2を排出しないアンモニアの製造ということも可能になるというふうに考えておりますけれども、まず、その場合、原料は天然ガス等の化石燃料ということになりますけれども、まだやっぱりそのCCSでありますとか化石燃料の調達に関するコストが、やはり当面はオーストラリアに比べて日本の方が高く付くということがございます。 まず、ある種需要を拡大して市場が広がれば、それに応じてこのサプライチェーンも広がってコストも低下していくということがあると思いますので、将来的には国内でも、CCS等の活用を進めて国内でもCO2を出さないアンモニアの利用ということを推進していきたいと考えておりますけれども、当面は、オーストラリアですとかその他再生エネルギーや化石燃料からCO2を除去する技術を安く利用できる地域からの輸入というのが当面の展開であるというふうに想定してございます。
○青木愛君 いろいろ考えられているんだなというのは率直に感じますけれども、オーストラリアにそのCCS、CO2を埋めるというその道義的な部分と、また、国内に、その地中に埋めるということ、CCSの技術を確立すると、日本で製造するということになればまた日本に雇用が生まれるという、そういうプラスの面もあるのかなというふうに感じてはおります。いずれまた、前向きに進めていただいて、御指導いただきたいというふうに思います。 それから、COP26で日本が積極的に提案されました二国間クレジット制度、JCMを含む市場メカニズムの活用、これが盛り込まれたということなんですけれども、二国間クレジット制度というのはどういう制度であるのか。自国内でのCO2削減目標達成をおろそかにしてJCMに逃げると、いわゆるグリーンウオッシュではないかとの批判の声もありますけれども、この制度とこうした批判の声に対してお答えをお願いいたします。
○政府参考人(小野洋君) お答え申し上げます。 まず、二国間クレジット制度、JCMの制度の内容でございますけれども、これは途上国等への優れた脱炭素技術等の普及や対策実施を通じまして実現した温室効果ガス排出削減、吸収への我が国の貢献、これをJCMのクレジットとして定量的に評価するとともに、パリ協定六条に基づいて、我が国、それから相手のパートナー国の排出削減目標の達成に活用すると、こういう制度でございます。 このJCM、二〇一三年から実施しておりまして、現在十七のパートナー国との間で二百件以上のプロジェクトを進めております。 二点目の、これ、JCMを含む排出削減クレジットがグリーンウオッシュという批判があるのではないかということでございますけれども、まず、JCMそのものがグリーンウオッシュであるという批判については特に環境省としては承知はしておりませんけれども、より広く排出削減クレジット全般ということでお答えをさせていただければと思いますが。 まず、その四六%削減という二〇三〇年度目標ございますが、これにつきましては、ほぼといいますか、大宗が国内における排出削減で行うという想定でございます。決して海外のクレジットに頼って国内の対策をおろそかにするということではございません。その上で、パリ協定の下で、COP26で合意されました国際ルールにのっとりまして、そのJCMを中心とする排出削減クレジットについても活用していくということでございます。 そのCOP26の交渉におきましても、例えばそのクレジットを移転する国と獲得した国の間で排出削減の二重計上のようなことが生じて、いわゆるグリーンウオッシュという批判を招かないように、日本からもそれを防止する仕組みを、考え方を提案しまして、それに従って合意したところでございます。 ということで、我々といたしましては、COP26で合意されたこういった国際ルール、さらには日本とパートナー国との間で定めたルールに従って、委員御指摘のような批判を招かないように、しっかりとした対策を進めていきたいと考えております。
○青木愛君 明確にお答えいただいたので良かったと思います。 発展途上国などを脱炭素技術で支援をした分、CO2削減した分、日本ではCO2を出していいということに捉えられかねないなというふうに思ったので、そうではないということでありますので、二〇三〇年の四六パーというのは、そういう意味でいいますともっと数字が高くなるというふうに認識をさせていただきました。 このJCMなんですけれど、令和四年度予算にJCM資金支援事業として百二十五億円、百二十五億円が計上されています。具体的にどのようなプロジェクトを想定しているのか是非お伺いをしたいと思いますのと、また、それは日本企業の製品あるいは技術の海外への設備導入のための補助金ということと聞いてはおりますものの、実質的にはWTOで禁止されている輸出補助金に当たるのではないか、そういう懸念の側面もありますけれども、これについてはいかがお考えでしょうか。
○政府参考人(小野洋君) お答え申し上げます。 まず、百二十五億円の中でのどういうプロジェクトかというところでございますが、これは、個別には、応募、公募いたしまして、その中で審査して採択いたしますので、その具体的内容についてはいろいろと変動ございますけれども、これまでの実績で申し上げますと、再生可能エネルギーでございますとか省エネあるいは廃棄物発電といった脱炭素技術をこれまで対象にしてきているというところでございます。 また、このJCMの設備補助でございますけれども、日本の補助金でございますので対象は日本の事業者ということになりますけれども、資金支援の対象となる技術を導入する設備そのものは日本製に限定されるというものではございませんので、委員がおっしゃったような御懸念は当たらないものと考えております。
○青木愛君 脱炭素に向けた支援、国際貢献というのは大変良いことだというふうに認識しております。ただ、かつてのODA時の負の側面なども聞き及びますと、何か問題がないのかなというふうに思ったものですから質問をさせていただきました。 そういうことではないと、WTO違反にはならないということで明確に御答弁いただいたということでよろしいですね。もう一度お願いします。
○政府参考人(小野洋君) おっしゃるとおりでございます。WTO違反等にはならないということでございます。
○青木愛君 そして、令和四年度予算の目玉と言われております地域脱炭素移行・再エネ推進交付金として二百億円が計上されているところでございます。 大臣所信の中で、政務三役全員で、地域の脱炭素化に関して地域のニーズ把握などのための全国行脚をしたということが語られておられました。具体的にどのような意見が地域から出されたのか、特に地域再エネの普及に向けた課題としてどのような指摘があったのか、お聞きしたいと存じます。
○国務大臣(山口壯君) 全国行脚という趣旨は、これから地域脱炭素に関するいろんな意見を吸い取っていきたいという気持ちで始めたわけですけど、まだ一都一道二府四十三県全部は回り切っていません。地方環境事務所のある九ブロックを中心に回っている。また、それプラス、副大臣の方々にも手伝っていただいて、あるいは政務官の方々にも手伝っていただいて、十道県、今回らせていただいているところです。九プラス十。 それ全国行脚で、脱炭素の今世界的な潮流のこと、あるいは地域脱炭素の必要性などについて、こちらから説明を行うと同時に、自治体を始めとする様々な関係者の方々と意見交換を進めさせていただいています。その意味では、この地域脱炭素の実現に向けて非常に強い意思を、意識を持っていただいている、そういう意欲的な自治体が多いことを改めて実感しているところです。 また、地域によって様々な課題を抱えておられます。そういう意味では、例えば、あるところでは製鉄あるいは化学、いろんな意味でこのCO2を出す企業がこの町を、あるいはその市を支えていると、そういうことをどういうふうに考えたらいいだろうというようなこともありました。そういう意味では、水素というものを活用したいけどそのためのイノベーションのためにお金が掛かる、そういう支援も是非お願いしますと、そういうこともありました。 それから、この専門人材、要するに、この地域脱炭素の申込みをしようとした場合にこのエクスパティーズが要るわけですね、専門的な知識。それについて、村の役場あるいは町の役場、なかなかそういう人材もいないので助けてくれというような話もありました。そういう意味では、この環境省としても是非サポートさせていただこうということで今やっているところです。 そしてまた、再エネの乱開発ということが問題になっているというような意見もありました。そういう意味では、私も先般、この乱開発について、地元の合意形成というのを非常に大事にするようにと、そしてまた環境配慮を適正に行っていただくようにと、そうでなければ抜本的な計画の見直しというのをお願いしたいというようなことを意見で述べさせていただいたりもしました。経済産業大臣の方でもそれを受けて同旨の意見を言っていただいたということで、この政策的なことも含めて全国行脚でもっといろいろ意見を吸収させていただいて、それを生かしていきたいと。 特に、これからの方向としてはカーボンプライシング、こういうことについてもこちらからも説明させていただき、あるいはその自治体の首長さんからもいろいろ意見を聞かせていただいています。 そういうことも含めて、これから地域脱炭素を全国的に脱炭素ドミノと言われるぐらいまで持っていかせていただきたいなということで、全国行脚を更に続けさせていただこうと思います。
○青木愛君 脱炭素を進めていくにおいてやはり地域の理解というのは大変重要でありますので、是非、今後とも全国行脚を是非続けていただきたいというふうに思います。 この地域脱炭素移行・再エネ推進交付金についてなんですけれど、地域脱炭素ロードマップに基づいて、二〇三〇年度までに少なくとも百か所の脱炭素先行地域をつくるための支援策などに充てられています。当該支援対象の選考が現在進められていて、近々、支援地域の公表がなされるものと承知をしています。 山口大臣は二月二十二日の記者会見で、脱炭素先行地域の応募件数七十九件あったと説明されておられますが、この支援地域の絞り込みに当たって課題となった点は何なのか、二百億円との予算規模で十分であるとの認識なのか、その点についてお伺いをさせてください。
○国務大臣(山口壯君) 脱炭素先行の地域は、この脱炭素への意欲と実現可能性の高い地域において二〇五〇年を待つことなく二〇三〇年に前倒しでカーボンニュートラル達成を目指す、そういう全国のモデルとなっていただく、そういう地域です。 今選定中ですけれども、既に公表している選定要件としては、例えば脱炭素先行地域にふさわしい再エネの導入量、あるいは地域の課題解決への貢献等の観点から、学識経験者で構成する評価委員会において評価を行い、そして環境省において選定していくと、そういうプロセスをたどらせていただきます。 この脱炭素先行地域については、今おっしゃっていただいた二〇二五年までに少なくとも百か所というふうなことを思っています。今回、春に選ばせていただいて、大体二十から三十選ばせていただければなと思いますけれども、また、秋にもまた応募させていただいて、年二回を目途にこれからいろいろと働きかけを行っていきたいと思います。なかなか、申込みにおいて、先ほど申し上げたようにその専門的知識も必要なものですから、それぞれの役場の方々、お手伝いさせていただきながら、やはりこの地域の町おこしと両立するような脱炭素をプロジェクトとして上げていただけるようにしていきたいと思います。 そしてまた、今回二百億円、今補正のことも含めると相当額をこの脱炭素の関連で国会からお認めいただいているわけですけれども、この二百億円プラス、これからの地域脱炭素の関連では、地球温暖化対策の改正法でもって財政投融資の関係の二百億円も今相談させていただいているところです。 そういうことを全部合わせると大体一千億円ぐらいのことが目に見えるんですけれども、これからさらに、これから年度を重ねるにつれて、これきちっと行うことによってこの額についてもまたいろいろと増やしていくことを相談させていただければと思っています。
○青木愛君 この百か所、今後の絞り込みについては、是非、透明性、客観性、公平性という観点で今後きちんとした説明をしていただけるようにお願いをしておきたいと思います。 予算規模のお話もいただいたところでございますが、時間がありません、委嘱審査なので、もう一点だけ、ではお伺いをさせていただきたいと思います。 この脱炭素事業に民間資金を呼び込む新たな出資制度の創設として、これもやはり二百億円が計上されています。出資制度の収益性確保、また民間投資への呼び水効果についての見通しをお伺いしておきたいと思います。 これ、脱炭素化推進機構というのが立ち上がるわけですけれども、果たして本当に機能するのかどうなのか。前身のグリーンファイナンス推進機構ですね、これは二〇一九年時点で累積十二億円の赤字が、赤字を抱えているということもございます。果たしてこの機構は本当に機能するのかどうなのか。その点について最後お聞かせをいただきたいと思います。
○国務大臣(山口壯君) この御指摘のグリーンファイナンス推進機構については、二〇二〇年度の末時点で十億円、十四億円の累積損失はありますけれども、最初投資が行われて、最初マイナスになることになりますね。それで、だんだんだんだんそれが稼働していくに従ってプラスになっていくわけですけれども、少なくとも出資案件のいずれも毀損は生じていません。また、今後設備が稼働することで収益を回収する段階に入っていくわけですけれども、大体、令和十一年度、二〇二九年度に黒字化するものというふうには見込んでいます。 そして、今、二百億円の資金供給に対してですけれども、これ呼び水として民間の投資を大体八百億円呼び込ませていただいて、事業規模一千億円程度の脱炭素投資の実現にこの脱炭素化支援機構でもって貢献していきたいなというふうに考えています。
○青木愛君 時間が来ましたので終わります。 また大臣所信に対する質疑でまたお伺いさせていただきたいと思います。ありがとうございました。
○宮崎勝君 公明党の宮崎勝でございます。 私は、本日は、子どもの健康と環境に関する全国調査、いわゆるエコチル調査に絞りまして御見解を伺いたいと思います。 エコチル調査は、皆様御存じのとおりと思いますが、化学物質などの環境要因が子供の健康に与える影響を明らかにするために、斉藤鉄夫環境大臣当時の二〇一〇年度からスタートをしている調査でございます。調査は約十万組の親子を対象とした大規模、長期のコホート調査で、海外でも余り例がない調査というふうに伺っております。 このコホート調査というのは、一般的には、ある特定の人々の集団を一定期間にわたって追跡をして、生活習慣などの環境要因だとか遺伝的要因などの疾病発症の関係を解明するための調査というふうに、と存じているところでございますけれども、特に環境物質に着目しているコホート調査というのはエコチル調査だけだというふうに伺っているところでございます。この調査については、令和四年度予算案では五十六億円を計上しているということでございます。 かなり長期にわたる調査が続いているわけですけれども、そこでまず、エコチル調査の意義とこれまでの成果につきまして穂坂政務官からお答えいただきたいと思います。
○大臣政務官(穂坂泰君) お答えさせていただきます。意義と成果についてお答えをさせていただきます。 子どもの健康と環境に関する全国調査、エコチル調査は、化学物質等の環境要因が健康に与える影響を解明するため、約十万組の親子を対象として、二〇一〇年度から実施し、現在も約九四%の方が継続して参加をいただいております。このような大規模かつ長期にわたるコホート調査は海外でも例が少なく、特に化学物質に着目しているものはエコチル調査のみとなっております。 エコチル調査の成果としては、昨年末までに論文は二百三十五編公表されており、妊婦の化学物質等の暴露と生まれた子供の体格やアレルギー疾患等の健康影響との関連が明らかとなっております。また、エコチル調査参加者のデータが、食品安全委員会の鉛の評価書や食物アレルギーやアトピー性皮膚炎の診療ガイドライン、妊婦の体重増加曲線の策定等にも活用されているところでございます。
○宮崎勝君 ありがとうございます。 そういう膨大な生体試料も蓄積をされているというふうに伺っていますし、論文数、今御紹介ありましたとおり、二百三十五の論文が出ているということでございます。そうした研究成果は着実に出てきているというふうに思いますけれども、それが、やはり子供たちの健康や親子の健康の維持とか、化学物質などから国民の健康を守るという、そういう対策に生かされていくことが重要だと考えております。 昨年六月に閣議決定いたしました成長戦略フォローアップ二〇二一では、エコチル調査を着実に進めるとともに、成果の効果的な社会還元のための方針を二〇二一年度中に検討するというふうにされていると伺っております。一方、開始から十年以上が経過しておりますけれども、エコチル調査に対する国民の認知度はまだ一〇%台だというふうに伺っておりまして、まだまだ国民への周知、広報とか、また成果の社会還元ということが重要になってくるんだというふうに思っております。 そこで、エコチル調査の社会還元の方針と、国民への周知、広報の取組についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(神ノ田昌博君) お答えいたします。 令和二年度に行いました一般の方へのウエブアンケート調査におきましては、エコチル調査の認知度は約一一%という結果でありました。エコチル調査の成果を国民の行動変容に結び付けていくためにも更なる周知、広報が必要であると考えております。 これまで、国民への周知、広報につきましては、エコチル調査シンポジウムや記者に向けた勉強会の開催、全国の科学館での巡回展示、ツイッターによる情報発信等を行ってきたところであり、今後もこうした取組を一層進めてまいります。 また、成果の社会還元につきましては、妊婦に影響力のある専門家に向けた勉強会や将来親になる世代等との対話を実施しているほか、化学関連企業との意見交換会も積極的に行っておりまして、企業の自主的取組等の促進を目指しております。 引き続き、地域の子育て世代との対話検討会及びエコチル調査戦略広報委員会におきまして専門家等の御助言をいただきながら、国民への周知や成果の社会還元に努めてまいります。
○宮崎勝君 ありがとうございます。 そこで、現在の調査計画ですけれども、子供が十二歳になるまでの小児期を調査対象にしているんですけれども、今の段階で子供たちは七歳から十歳ということになっているということです。 環境省は、昨年の夏に健康と環境に関する疫学調査検討会というものを設置をいたしまして、エコチル調査の今後の展開について検討を進めているというふうに承知をしております。この検討会では、十三歳以降も調査を展開することが必要とする報告書案を取りまとめておりまして、これを受けて、環境省では、四十歳までの調査の実施に向けた計画を策定する方針というふうに伺っております。 そこで、なぜ延長が必要なのか、また延長に向けた今の検討状況について、穂坂政務官のお答えをいただきたいと思います。
○大臣政務官(穂坂泰君) ありがとうございます。延長することの意義についてお話をさせていただきます。 現在の研究計画の調査対象は十二歳までとなっていることから、二〇二一年七月に健康と環境に関する疫学調査検討会を立ち上げ、十三歳以降の展開等について検討を行い、今年度中を目途に報告書を取りまとめる予定としております。 この中で、胎児期の化学物質暴露と不妊症、生活習慣病等、思春期以降に発症する疾病等との関連、参加者の子供の次の世代の子供への健康影響等を確認することが可能となることから、十三歳以降、少なくとも四十歳まで調査を展開することが適当とされる見込みであります。
○宮崎勝君 まず四十歳まで調査を続けるということでありますので、あと三十年続けていくということでございますので、ただ、私も、エコチル調査に携わっているある研究者の方からお話を伺いましたら、やはり、この生活習慣病などの様々な病気の好発年齢、いわゆる発症する年齢ということですけれども、好発年齢に当たる四十代以降のコホートはいろいろあるけれども、思春期や青年期をカバーする大規模コホートはまだないということで、四十代からその病気になぜなるのかを考えると、その病気になった直前だけを見ても駄目で、やはり思春期や青年期の生活習慣などどのように過ごしてきたかが影響するはずで、その部分の調査研究がまだまだ少ないので、これは延長した方がいいという御意見でございました。 妊娠から思春期、青年期までをトータルで見ることができて様々なことが分かってくるのではないかという、そういう御意見もございましたので、私もこのまま継続することは賛成ではありますけれども、しっかりとそれに取り組んでいただきたいというふうに思っているところでございます。 その上で、延長をこれからする方向ではあるというふうに思うんですけれども、現在九四パー、先ほどお答えがありましたとおり、九四%の方々が調査に協力をしてくれておるわけですけれども、年齢を重ねるにつれてやはり協力が得られにくくなってくることも考えられます。 そこをどのように協力を得ていこうというふうに考えているのか、また研究成果を、やはりせっかく調査に協力しているわけですから、調査対象者の方々に成果を還元をするということも重要だと思うんですけれども、その辺の御認識を伺いたいと思います。
○政府参考人(神ノ田昌博君) お答えいたします。 これまで、国立環境研究所に設置されましたエコチル調査コアセンターや全国十五か所のユニットセンターにおきまして、参加者に向けたニューズレターの配付やセミナーや交流会の開催などによりまして、参加者のエコチル調査への理解促進や調査に対する安心感を醸成してきたところでありまして、このような取組によりまして約九四%という高い参加率を維持してきているものと認識をしております。 御指摘のとおり、調査対象者の年齢が上がると協力が得られにくくなるのではないかということでございますけれども、今後は、このようなコミュニケーションをしっかりと維持しつつも、参加者ポータルシステムの運用やコミュニケーションのICT化等によりまして参加者の利便性向上や負担軽減を進めていくこととしております。 また、エコチル調査で実施した身体測定や生体試料分析の結果につきましては、参加者の中で希望する方には全員に返却しておりまして、個人の健康管理のほか、調査への参加意欲の醸成にも役立っているものと認識をしております。
○宮崎勝君 ありがとうございます。 次に、昨年六月の閣議決定された統合イノベーション戦略二〇二〇ですけれども、エコチル調査につきましては、バイオバンクの構築に向けてゲノム・遺伝子解析研究計画を策定するという方針が示されております。先ほど紹介した健康と環境に関する疫学調査検討会の報告書案でも、遺伝子解析を進める方針ということが明記されておりますけれども、元々、計画、今の計画の中でも遺伝子解析はするということにはなっているというふうに聞いておりますけれども、この遺伝子解析を行う意義につきましてお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(神ノ田昌博君) お答えいたします。 化学物質による子供への健康影響を明らかにするためには、化学物質暴露以外の遺伝要因や社会要因、生活習慣要因も併せて評価を行う必要がございます。このため、来年度から遺伝要因の関与について評価するためのゲノム・遺伝子解析に着手することとしております。また、ゲノム・遺伝子解析によりまして化学物質による健康影響の受けやすさなど遺伝的感受性の評価が可能となり、その成果は将来的に予防的な対応に活用されることが期待されているところでございます。
○宮崎勝君 ありがとうございます。 続きまして、調査を通した国際貢献ということについてお伺いしたいと思うんですけれども、今、新型コロナウイルスの感染症のパンデミックが世界に広がっているわけでございますけれども、こうしたことを踏まえまして、やっぱりグローバルヘルスという、いわゆる国際保健の分野での日本の貢献ということが大変重要になってきているというふうに思っております。 政府もグローバルヘルス戦略を策定する方針、今年ですね、策定する方針と聞いておりますけれども、エコチル調査の成果をやはり国際社会にいろいろと展開をしていくというんでしょうかね、そこが大変重要であるというふうに考えているところでございます。 今後の取組方針につきましてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(神ノ田昌博君) お答えいたします。 これまで、WHOの専門機関であるIARCが事務局を務める環境と子どもの健康に関する国際作業グループに日本として参加をしまして、エコチル調査の成果を基に小児環境保健分野の学術的な連携や協力活動等を行うことで、この分野の国際的な発展に貢献してまいりました。 今後は、さらに希少疾病等の国際共同研究や途上国に対する技術支援等にも積極的に取り組み、国際貢献に努めてまいりたいと考えております。
○宮崎勝君 ありがとうございます。是非国際貢献もしっかり取り組んでいただきたいと思います。 大臣にお伺いしたいんですけれども、今ほど答弁いただいたとおり、やっぱりエコチル調査っていうのは世界的にも例のない調査であります。やはり予算もかなり投入をしているところでございますので、やはりその成果がやはりしっかりと出していかなければいけないというふうに思っております。そして、これからも更に継続して調査を行っていくということでございますので、その今後の展開に向けた大臣の御決意をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(山口壯君) 斉藤鉄夫環境大臣が始められたリーダーシップで、大変貴重なデータだと思います。世界的に類例も見ないデータですし、その点で、この子どもの健康と環境に関する全国調査、エコチル調査については、今年度中に健康と環境に関する疫学調査検討会報告書を取りまとめさせていただきます。 その報告書に基づいて、環境省としては、来年度中には十三歳から四十歳までの調査実施に向けた基本計画等を策定し、令和五年度からは、令和六年度以降に十三歳を迎える調査対象者からの再同意の取得を開始するなど、十三歳以降の調査実施に向けた取組を着実に進めていきます。十三歳以降も調査を実施することによって、化学物質等の環境要因が思春期以降に発症する疾病等に与える影響等を確認することができるようになると思います。 今後、その成果を、健康リスクを低減するための啓発や国民の行動変容の促進、社会のリスク低減対策の促進、国際貢献等につなげてまいりたいと思います。
○宮崎勝君 ありがとうございました。 本当に大事な調査であると思いますので、しっかりと成果を出していきたい、いっていただきたいと思いますし、それをしっかりと国民の皆さんに還元をしていくということが大変重要であるというふうに思っておりますので、是非着実な取組をお願いをしたいと思います。 ちょっと時間が早いんですけれども、以上で終わりたいと思います。ありがとうございます。
○清水貴之君 日本維新の会の清水貴之です。よろしくお願いをいたします。 まず初めに、今のこのウクライナ情勢と気候変動対策のこの関係性などについてお伺いをしたいと思います。 昨年のCOP26を経て、各国が様々目標を立てながら温室効果ガスの削減に向けて努力をしている最中ですが、このウクライナ危機によりまして、今はその価格の、化石燃料の価格の高騰もすさまじいものがありますし、もうそもそもなかなか手に入れるのも、日本みたいに資源がない国でしたら手に入れるのをどうしようかと、こういった話にもなってきています。 そうなりますと、これで一気に流れが自然エネルギーの方に向かっていって、温室効果ガスの削減が達成に向けて進んでいけばいいんですけれども、これはまあ時間の掛かる話ですので、そうすぐにはいかないように感じます。となりますと、この目標を立てて頑張っている中で、こういった緊急事態、異常事態が発生してしまうと、その目標自体がスムーズにいかなくなる可能性も出てくるんじゃないかなというふうにも感じたりします。 この辺り、この今のウクライナ危機がこの気候変動対策、各国の温室効果ガスの削減に向けての目標、こういったものに対しての与える影響、大臣、元々外交官御出身であって様々な海外で駐在の御経験もあるというふうに認識しておりますので、是非この辺りの見解、お聞かせいただけますでしょうか。
○国務大臣(山口壯君) このロシアのウクライナ侵略、いや、これはもうそもそも戦後の国際秩序を完全に否定しているわけですね。国際連合をつくって、武力を行使をしない、そんな中で、安全保障理事会でもって決めたことで集団安全保障やろうと、例外は自衛権と集団安全保障の武力行使と旧敵国条項、もうこの全部に当てはまらないことをやってしまっていると。しかも、先ほどからありましたように、この原発攻撃、これちょっと、我々、国際法をしっかりもう一回作って、そういうこと絶対駄目だと、やった場合にはこんな罰則もあるぞと、もう、すぐ国際刑事裁判所に訴えるぞというようないろんなことを考えていかなきゃいけないですね。 それはまずあるとして、今おっしゃっていただいたこと、大きな乱気流だとは思います、乱気流だとは思いますけれども、このCOP26でもって一・五度以内に抑えないと、我々もう不可逆的に後に戻れないような状況になってしまうというところの認識は共有していますよね。確かに、宇宙船地球号ということで気持ちが全部一つになっていたはずのところにこういうロシアの話ですから、我々はもう一回この心合わせをしなきゃいけないという面はありますけれども、その必要性については私は認識は共有されていると思いますので、このまま中長期的にはこの目標に向かって進んでいかなきゃいけないと思います。 現下のロシア、ウクライナ情勢を受けて、G7等において、ロシアからの化石燃料への依存からの脱却、あるいはエネルギー安全保障の向上に向けた方策も議論されているところです。その主な方向性は、再エネの導入加速、今おっしゃっていただきました、あるいは、この省エネの推進等であり、三月十日のG7臨時エネルギー大臣会合でも、クリーンエネルギー戦略、あっ、失礼、クリーンエネルギーへの移行の加速がエネルギー安全保障に向けた最も重要な貢献であるとされたところです。これ、パリ協定あるいはグラスゴー気候合意に基づいて一・五度目標の達成を目指す従来の気候変動対策の方向性と合致しているところであり、ロシア、ウクライナ情勢という乱気流の後を見通すと、長期的には目指す方向に変わりはないと思います。 以上の考えの下に、この五月のG7環境・気候・エネルギー大臣会合あるいは十一月のCOP27等に向けて、私も積極的に国際的な議論に貢献してまいりたいと思っています。
○清水貴之君 今お答えいただいたところ、ちょっと重なる部分があるんですけど、やはり日本のその役割とか対応についてもお伺いをしたいなと思っておりましたので、済みません、繰り返しになるかもしれないんですけれども、そういった中でやはり日本がどのようにリーダーシップを取っていけるかというのも非常に大事なことだと思います。 また、国内においては、これ岸田総理が直々に省エネを、皆さん、更なる省エネ、協力をお願いしますと、そうやってメッセージも発せられました。なかなかこういったことも非常に珍しいことのように、ふうに感じましたので、この日本国内でも、意識を合わせながら立ち向かっていくといいますか、乗り越えていかなければいけない話ではないかなというふうに感じているんですが、大臣、この辺りについてはいかがでしょう。
○国務大臣(山口壯君) 今年はドイツでG7行われますんで、ドイツとロシアの関係考えれば、ドイツとしてもエネルギーについてのいろんな考え方をまた今悩んでいるところだと思います。でも、方向性ははっきりしていますよね。ロシアとの関係というものをかなり今までとは違う関係に持っていかざるを得ないと。 そういう意味では、日本についても、大きな目標で二〇五〇年カーボンニュートラル、あるいは二〇三〇年度の四六%あるいは五〇%という方針に変更ないとしても、やっぱりこの今の情勢を踏まえると自立、自立という視点が国民の皆様の安心感の観点からも重要になってきているんじゃないのかなというふうに思います。国産エネルギーである再生可能エネルギー、その重要性は更に高まっているというふうに考えます。このため、地域における自立分散型の再エネの導入加速化あるいは省エネを推進して、さらには資源循環、あるいは食も視野に進めてきた地域循環共生圏構想の取組を加速していきたいと思います。 というのは、我々エネルギーを、例えばロシアから原油あるいは天然ガス、そういうものを買ってお金出しているわけですね。だから、そういうものを地域でもって自立のエネルギーに持っていければ、そういうこともなくしていけると。我々的には、やっぱりこの今の情勢踏まえて、かなり次元を変えたこのエネルギー戦略、あるいはクリーンエネルギー戦略、さらにはこの脱炭素の方向、これを考えていかなきゃいけないと思います。 その意味で、一月十八日に岸田総理の下で発足したクリーンエネルギー戦略検討会、萩生田経産大臣と私とでやらせていただくことになっていますけれども、そこでは、経済社会のイノベーションを実現するためのグランドデザインということで今検討を進めています。その中には、このウクライナ情勢もしっかり組み込んだ、エネルギーについても、抜本的な発想の転換というよりも、超加速度的に進めるということだと思います。再エネについて、さらに、それが自立的な国産のエネルギーだという観点をさらに打ち出して、我々、この予算的にもいろいろとまた相談させていただきたいなと思います。
○清水貴之君 ありがとうございました。 ウクライナ情勢から今度急にローカルな話になるんですけれども、瀬戸内海、今、大臣の御地元でもある播磨灘ではイカナゴ漁、イカナゴのシンコ漁が最盛期を迎えておりまして、間もなく終わろうとしているんですけども、瀬戸内海の再生についてお伺いをしたいと思います。 昨年この環境委員会で瀬戸内海環境保全特別措置法、審議をされましたので、そのときも議論になったことだとは思うんですけども、難しい話ですよね、これも本当に。高度経済成長時代にはやはりどんどんどんどん工業化が優先をされて、様々な公害被害が出た、海も汚れてしまった、空気も汚れてしまったということが起きて、これを何とかしようとしてみんな努力をして、企業努力もあって、今度、海が今度大分きれいになりましたと。昔はやっぱりぶくぶく泡が浮いたり川でしていたものですけど、今はそういう光景見ることもなくなりました。そうした結果、今度は海の栄養分が足りなくなって、なかなか今度魚が捕れなくなったとか、こういった話になるわけです。 私も選挙区兵庫県ですので、この海が豊かでなくなったというので指標の一つとして、ノリですね、養殖ノリの色づきと、このイカナゴのシンコの、ちっちゃい小魚なんですけれども、本当にこれを甘く煮詰めるとおいしい魚でして、昔はもうこれ本当に大量に捕れていたんで、もう近所の、この時期、三月から、大体二月の末から三月ぐらいから漁が始まって、わあっと大量に捕れて、近所のお母さんたちがもうそれぞれの家庭で炊いて、歩き回ると、その炊いている香りがしてきて、みんないっぱいいただけたりしたんですが、今じゃもうすっかり高級魚になってしまっていますので、なかなかいただける機会も減ってきてしまっていますけれども、そういった、一つの何かそういう豊かな海の指標になるような魚だというふうに思っています。 三月一日から今年も漁が始まって、大阪湾の方はもう一週間で、実質四日間しか漁ができずに、もうなかなか捕れないということで、来年のために残しておかなきゃいけないということで、これ漁が終わりました。今、兵庫県播磨灘の方はまだ漁が続いていますので、二年前なんかもう一週間で終わっていますので、それに比べると少しずつ回復しているのかなとは思うんですが、とはいえ、まだやっぱり例年のような漁獲量ではないですし、価格も非常に高い状態であるということです。 こういった中で、本当に豊かな海ときれいな海という、これ相反するようなこの二つを成立させていくというのは本当に難しい課題だなというふうに思うんですけれども、この特別措置法、四月一日から施行されますので、この辺りでまたいろいろ各自治体も、都道府県なんかも対策を取っていくことになっていますけれども、これに向けて、豊かな海の実現に向けて改めてこの環境省からの見解、聞かせていただけますでしょうか。
○政府参考人(松澤裕君) 先生御指摘いただきましたとおり、昨年六月に国会で御審議いただいた瀬戸内海環境保全特別措置法の一部を改正する法律におきまして、瀬戸内海におけます水環境の保全と生物多様性、水産資源の持続的な利用の確保の両立、きれいで豊かな海の両立、これを図るために、従来の水質規制一辺倒でありました水環境行政から新たな水質管理へと大きな転換を図りました。 具体的には、漁業者を始め地域の関係者の合意形成を図りながら、周辺環境の保全と調和した形で一部の海域への栄養塩類の供給を可能にする栄養塩類管理制度、これを創設いたしました。この制度にのっとった栄養塩類を供給する事業所については水質汚濁防止法の総量規制基準を適用除外とする、こういう規定も設けられております。 環境省は、この制度が円滑に運用されますように、各府県が策定する栄養塩類管理計画の策定のためのガイドライン、これをこの三月末までに策定して自治体にお示しする予定でございます。これにより、地域ごとの実情に応じた、海域ごと、季節ごとのきめ細かな栄養塩類管理の取組を技術的にサポートしてまいります。 このように改正瀬戸内環境保全特別措置法の適正な運用を通じまして、農林水産省や国交省などの関係省庁とも連携して、きれいで豊かな瀬戸内海の実現に向けて取り組んでまいりたいと思います。
○清水貴之君 今ガイドラインを策定して都道府県に示しながらという話がありました。 兵庫県では、その栄養塩類管理計画の策定、これ都道府県ごとでもやる話なんですけれども、これももう早めに着手をしておりまして、去年の九月の段階でこの計画策定に着手をしました。計画の策定に着手したのは、その時点では対象の十三府県の中では一番早かったということなんです。 この辺も、自治体ごと、都道府県ごとの話、計画になるのかもしれませんが、海というのはもちろんつながっている話ですし、法改正、環境省で進めた話ですので、この辺りの都道府県との連携というのも非常に重要なのかなというふうに感じております。どのように連携していくつもりでしょうか。
○政府参考人(松澤裕君) お答え申し上げます。 改正法の施行後、関係府県が速やかにきれいで豊かな瀬戸内海の実現のための取組を進められるように、本年二月、改正法に基づきまして、運用の柱となります瀬戸内海全体の瀬戸内海環境保全基本計画、これを国の方で閣議決定いたしました。この基本計画を踏まえまして、今後、兵庫県を始め各府県において、瀬戸内海の環境保全に関する府県レベルの計画ですとか、先生御指摘いただきました栄養塩類管理計画、この策定に入ってまいります。現在も、環境省と兵庫県始め各府県の担当官の間で密にコミュニケーションを図っておりまして、引き続き、必要な助言ですとか意見交換を行って丁寧なやり取りを進めていきたいと思っております。 また、御審議いただいています来年度予算案の中には栄養塩類管理計画策定に関する府県向けの補助制度も盛り込んでおりまして、国会で御承認いただけましたら、環境省といたしましては財政面でのサポートも行ってまいりたいと考えております。
○清水貴之君 県との是非コミュニケーションも密によろしくお願いします。 と同時に、その漁業をするのは地元の漁業者の皆さんでいらっしゃいますので、そういった漁業者の皆さんとの連携も重要になってくるのではないかというふうに思っています。 やっぱり漁業者の皆さんは、自分たちの生活に直結する話ですので、黙って見ているわけでは決してありませんで、例えば兵庫県の明石浦漁協などは、海底耕うんというんですかね、要は、田畑を耕すように海底をこう、何ですか、耕しまして、土を入れ替えるような形にして、栄養分が水の中に、海の中に戻っていくようなことをやっていたりとか、農業者と連携してため池、兵庫県、これ、ため池物すごく多いですので、ため池の水を海に流していく、そうして海を豊かにしていこうと、こういった取組もしています。ですから、こういった実際に漁業をしている方、農業をしている方と、地元の業者の皆さんとの連携も必要になってくるかと思います。 これ、大臣お答えいただける話ですかね、是非、播磨灘の全体、全体のことも踏まえて是非よろしくお願いいたします。
○国務大臣(山口壯君) 清水議員とよく、一月二日の家島の成人式一緒させてもらって、瀬戸内海の管理についていろいろと議論させてもらっているところです。 今御指摘いただいた、地元の漁業者の方々が海底耕うん、あるいは、かい掘り、海底耕うんというのは確かにずうっと耕運機みたいにやっていくみたいですね。それから、かい掘りというのは、ため池の堆積土を流す泥流しのことと。ため池の堆積土には窒素やリンなどの栄養塩類が含まれており、海へ流すことで栄養塩類が豊かになることが期待されていると。こういうことをやっておられること、非常に積極的に実施されているんで、非常に心強く思っています。 環境省としては、きれいで豊かな海の実現のための取組や、地元の漁業者のみならず、これ、国、我々、あるいは自治体、そういうところで連携して、世代間、また地域間でも連携して実施されることが大事だなというふうに考えています。 今後、昨年六月のこの改正で新たに導入された栄養塩類管理制度に基づく取組を始めとする地域の実情を踏まえた里海づくりの取組が各地で進められるように期待をしているところです。 環境省としても、いろいろと連携してこういう地域の取組を積極的に後押ししていくつもりです。
○清水貴之君 続いて、国立公園の有効活用、これについてお伺いをいたします。 大臣の所信表明のこの話の中にも、国立公園などの区域拡張とその質や魅力の向上、そしてやはり、今、コロナ禍ということもありましてワーケーションというのは大変各地で注目をされていますので、ワーケーションができる国立公園づくりを実施しますという話、されていらっしゃいました。 兵庫県も、これ、瀬戸内海ももちろんそうですし、六甲山なども様々な規制緩和などもされてきておりまして、大分、昔はもう本当にバブルの頃に建てられた保養所とかがそのまま荒れ果てた状態で残っていてとても残念な状態だったんですが、大分変わってはきていますが。 その一方で、まずあるのは大きなテーマの話なんですけれども、これも先ほどの瀬戸内海の話と同じで、国立公園ですから自然を守っていかなければいけないと。その一方で、ある意味での開発のようなこともして有効活用していくということも考えなければいけないと。これはまた相反するようなテーマをうまく両立させながら、国民の皆さん、住んでいる皆さんが納得される、満足される、こういった施策を進めていかなければいけないと思う。まあこれも難しい話かなとも思うんですけれども、大臣としてどのように進めていかれるおつもりでしょう。
○国務大臣(山口壯君) 私も先般、一月ですけれども、北海道の阿寒摩周のところの国立公園、いろいろと見学させていただいて、すごく大自然、もうそれは世界からいろんなインバウンドが本来あるところですね、今それが減っているということもあるのか廃屋ということが問題になって、地元の方々がいろいろと、川底きれいにして、そこを、温泉が湧き出ているところを歩けるようにされたりとか、そういうような工夫もされています。それから、廃屋の撤去等ということも、我々これから補助ということでやっていくつもりです。 自然公園法は、優れた自然の風景地を保護するとともに、その利用の増進を図り、国民の保健、休養、教化に資すること等が目的となっています。このため、自然公園制度では、保護のための規制やあるいは利用のための施設の整備などが位置付けられているところです。平成二十八年、二〇一六年からは、国立公園の自然の保護と利活用の好循環を形成することにより地域活性化への貢献を目指す国立公園満喫プロジェクトを展開し、廃屋撤去等の景観改善、利用施設の整備等の受入れ環境整備やプロモーション等の事業を実施してきたところです。 昨年四月に成立した自然公園法改正で、これまでプロジェクトで進めてきた質の高い自然体験活動の促進や、魅力的な滞在環境の整備等の取組を新たな計画制度として位置付け、利用面の施策を強化したところです。 国立公園あるいは国定公園は国内外で多くの人々を引き付ける重要な地域資源であり、また、引き続き保護と利用の好循環形成に向けた取組を進めてまいりたいというふうに考えています。
○清水貴之君 もう時間になりましたので、国立公園の話と、あと木質バイオマスのお話、次、用意しておりましたが、林野庁さん来ていただいたのにちょっと時間がなくなってしまいましたので、次回に回したいと思います。またどうぞよろしくお願いいたします。 ありがとうございました。
○市田忠義君 日本共産党の市田忠義です。 今日は、水俣病の被害者の救済問題についてお伺いしたいと思います。 お配りしている資料は、二〇一九年三月、五月、十月に国と熊本、鹿児島の両県が大阪地裁及び熊本地裁に提出した上申書に基づいて、特措法上の対象地域外での原告らの居住地ごとに一時金等の対象者の人数を図に落としたものであります。青い部分は特措法の対象地域、緑色は対象地域外だが一時金の対象該当者が存在する地域であります。 そこで、環境省にまずお伺いしますが、公的検診による検査所見書と民間の医師による提出診断書の両方において四肢末梢優位あるいは全身性の感覚障害のいずれかが認められた者は特措法上の一時金の対象者になるという理解でいいですね。
○政府参考人(神ノ田昌博君) お答えいたします。 水俣病特措法は、公害健康被害補償法に基づく判断条件を満たさないものの救済を必要とする方々を水俣病被害者として受け止め、救済措置が講じられたものでございます。 特措法の救済措置の方針におきましては、症候要件として幾つかの場合が定められておりますが、御指摘の場合も一時金の給付対象になると承知をいたしております。
○市田忠義君 その他も言われましたが、その他って総合判断なのでごく僅かなんですよね。今私が挙げた症候が圧倒的部分を占めているというのは、もう環境省よく御存じのことであります。 私、度々現地を訪問して、当委員会でも何度も取り上げた熊本県芦北町の対象地域外、黒岩という地域があります。ここは標高六百メートルの山合いの集落です。雲海の見える、日本のマチュピチュと言われるところで、何回も私行きましたが、こんな山合いの集落で水俣湾の魚を食べるはずがないと言われていたところなんだけれども、どうも水俣病とおぼしき被害者がどうもいるというので、民間の医者の献身的な検診活動で、この黒岩の原告らの一時金対象者は何と九十六名です。同じく対象地域外の芦北町の宮浦で百五名、告で九十一名、吉尾で八十五名となっています。 芦北町全体の対象地域外の申請者二千八百三十六名のうち二千九十三名が一時金対象と判定された。これは何と七四%という高い該当率なんです。これは、同じ芦北町の対象地域内の該当率が七五・五%ですから、もう指定地域と外と差がない。水俣市でもほぼ同じぐらいで、これは六五%という高い該当率なんです。 これは対象地域外である山間部や内陸部の住民も水俣病を発症し得るメチル水銀暴露を受けていたことを示していると、そう思うんですが、環境省、そういう理解でいいですね。
○政府参考人(神ノ田昌博君) お答えいたします。 特措法では、救済措置の方針におきまして、対象地域外の方であっても暴露の可能性が確認されれば救済の対象とすることとされておりまして、対象地域外におきましても救済の対象となった方がいらっしゃいます。御指摘の山間部といったようなことにつきましては、現在係争中の訴訟に関わることでございますので、お答えは差し控えさせていただきたいと存じます。
○市田忠義君 私、裁判のこと何も問題にしていないですよ。係争中のこと聞いていないですよ。実際に私が何回も足を運んだああいう黒岩という集落で、これ山間部、六百メートルの山合いの村を山間部と言わず何と言うんですか。そこでこれだけの被害者が出て、一時金、現に国が払っているわけじゃないですか。そこにもそういう被害者がいることを示していますよということで言っているわけですから、素直にそれを認めたらいいんですよ。 一概に言えないって、内陸部でもいっぱいいるというのは、もうこの地図見れば明らかじゃないですか。どうですか。もう一度。
○政府参考人(神ノ田昌博君) 御指摘のこちらの地図でございますけれども、出典に書かれているとおり裁判で提出したものでございまして、まさに裁判で係争中の事案に当たるということで、個別のどの地域ということについてはお答えを差し控えさせていただきたいということでございます。
○市田忠義君 個別のどの地域を言えと言っていないんですよ。内陸部や山間部でも被害者が広がっているということを私は言っているだけです。 特措法の一時金の対象者の人数及び居住地は、水俣病の被害が不知火海沿岸だけではなくて内陸部や山間部を含む対象地域外に広く及んでいたことを示している。これは国が裁判所の求めに応じて出した、どの地域にどれだけ一時金の該当者がいるかという資料なんですよ、公の。秘密資料でも何でもない。私、係争中のことを今あれこれ言っているのではなくて、これは動かし難い事実なんです。 そして、対象地域外や年代外、年代外というのは、昭和四十四年、一九六九年以降に生まれた人は水俣病であるはずがないというので救済の対象から外されているんですね。で、未救済の水俣病被害者がそういうところに多数存在していると。 私、出水市の高尾野町、六十五歳の女性患者の声を聞いてきました。駅からリヤカーで売りに来る行商人から、週のうち三日ないし四日はまるで主食のように魚を食べたと。この辺はどうも、当時、主食代わりに水俣湾で捕れた魚を食べていたようであります。で、二十歳頃からは足がつり始めた。三十歳代後半からは手足のしびれが出始め、手に力が入らず、物を落としてしまうと。医師の診断、民間の医師の診断は水俣病という診断でした。大変ショックでした。このとき、鹿児島県知事に救済を求めることにしたが、特措法による救済受付はとっくに終わっていた。これ、時限立法ですからね。 私のような人たちはまだまだたくさんいると。そのためにはこの人がどうおっしゃっているかというと、そのためには、不知火海沿岸地域や転出をした出身者、要するに不知火海沿岸に居住歴のある人々の健康調査を行うことが必要じゃないかということを強く訴えておられました。国及び県が対象地域の内外を、私、区別、選別していることは、もう当委員会で何度も取り上げてきましたけれども、根本的に間違っているということはもう明確に示されている事実であります。 特措法の第三十七条一項では、政府は、指定地域及びその周辺、わざわざその周辺という文言が特措法には入っているんです、指定地域及びその周辺の地域に居住していた者の健康に係る調査研究を積極的に、かつ速やかに行い、その結果を公表するとしています。 この特措法の定めから一体何年たつのか。私は、口で幾らあたう限りの救済と言っても、実態をつかまなければ被害の全容は分からないと思うんですね。まともな対策も打てるはずがないと。 さきに示したように、対象地域外にも被害者が広がっているということはもう明らかなんですから、そういう立場からいっても、特措法の三十七条で規定されているこの健康に係る調査研究を早急に取りまとめて、全ての水俣病被害者の救済につなげるべきじゃないかと思うんですが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(山口壯君) この水俣病は、環境省の前身、環境庁が発足すること、そこから出発しているわけですね。市田先生がずっと長い間これに取り組まれてこられたことに本当に心から敬意を表します。 環境省では、水俣病特措法に基づいて、メチル水銀が人の健康に与える影響を客観的に明らかにする手法の開発に取り組んできたところで、昨年十一月には国立水俣病総合研究センターが研究の進展に関する報告会を開催したところです。こうしたことも踏まえて、この手法の開発について本年秋までを目途に、どこまでその精度が上がるかも含めて成果の整理を行う予定です。 この三十七条一項の調査研究への活用については、この三項で手法の開発を図るものとされており、まずはその手法の精度を上げていくこととしたいと考えております。
○市田忠義君 大臣ね、全く反省がないと思うんですよ。特措法で健康調査が義務付けられて十三年たつんですね。何の調査もやっていないと。被害者の多くはもう七十代後半から八十代ですよ。生きているうちに救済をの叫びの声に、私、心痛まないのかと。今メモ棒読みされただけで、申し訳ないの言葉もないのかと、環境大臣に。 特措法できてから、水俣病を発症してからもう何年たつんですか。特措法できてからでも十三年じゃないですか。世論や運動や国会での論戦通じて、ようやく不十分だけど特措法ができて、それ二〇〇九年で、ちゃんと健康被害の調査やるべきだと。 聞きますが、私、当委員会、二〇〇五年に環境委員会に属してから、全ての被害者救済のために不知火海沿岸住民の健康調査を早急に行うべきだと、これ何回も言いました。小池環境大臣、二〇〇六年、県と調整し検討していく。二〇一〇年、小沢鋭仁環境大臣、健康調査は効果的な疫学調査も含め地元など関係者と相談したいと、そう答弁されていました。二〇〇九年、このときはもう特措法が成立していました。特措法の三十七条に調査研究の規定が盛り込まれたので、私は当時の山本環境大臣にただした。そのときも同じ答弁なんですね、まずは手法の開発を進めると。今も同じことをおっしゃいました。私、そのときも、いつまで手法の研究をやっているのか、調査のための調査をいつまで続ける気か、早急な健康被害調査の実施を求めました。 そこで聞きたいんですが、これは環境省、今開発に取り組んでいる、大臣も言われた脳磁計とMRIを組み合わせた客観的な診断手法の開発、これ一体何のためのものですか。
○政府参考人(神ノ田昌博君) お答えいたします。 これにつきましては、先ほど御指摘のあったとおり、特措法第三十七条第一項におきまして、政府はメチル水銀が人の健康に与える影響等に関する調査研究を行うこととされておりまして、また、同条第三項では、第一項の調査研究の実施のための手法の開発を図るとされております。 環境省におきましては、この第三十七条第三項に基づき、現在、メチル水銀の影響を客観的に明らかにする手法の開発を進めているところでございます。
○市田忠義君 いや、何のためにやるんですか。何のための研究ですか、これ。端的に。 特措法の三十七条の一項の、あなた、後ろの方だけ読まれましたよね。最初の大事なところ抜かしているじゃないですか。「政府は、指定地域及びその周辺の地域に居住していた者の健康に係る調査研究」、で、「その他メチル水銀が人の健康に与える影響及び」云々と。あなた、「その他」を読んでいるんですよ。第一義的には、その地域とその周辺に住んでいた人の健康の調査をやるんだと、そのための手法の研究なら分かりますよ。後ろの方の研究だったら全然法の目的に合っていない。もう一度。
○政府参考人(神ノ田昌博君) お答えいたします。 ただいま御指摘いただいた健康調査の実施も含めて、まずは手法を開発しないと適切な調査ができないということで、今鋭意、この脳磁計及びMRIによる客観的な評価手法の開発に取り組んでいるということでございます。
○市田忠義君 じゃ、その脳磁計とMRIの研究は、サンプルどれぐらいですか。数だけ言えますか。言えなかったらこっちが言いましょう。三百数十人なんですよ。しかも、僅かの公健法の認定者と健常者を比べたやつで、もう数にしたらもう微々たる数なんですね。 しかも、二年前の九月に、小泉大臣の記者会見の際に同席しておられた環境省の担当者は、今やっている研究はどういうものかと聞いたら、公健法上の認定審査のためだと答えた。明確に答えているんです。また、国立水俣病総合研究センターの二〇二〇年度研究評価書でも、水俣病認定審査のためにこれをやっていると。水俣病認定審査いうたら、御存じのように、公健法で二つ以上の症状の組合せがなかったら駄目という一番厳しい、言わば切捨ての、今一番問題になっているやつですね。そのための調査研究だと。 すなわち、これは、この公健法上の患者切捨ての厳しい認定審査のためのものだと。私は、環境省が言う客観的な診断手法の開発というのは、あたう限りの救済を原則とした特措法上の健康調査ではないと。大体、特措法には、客観的な診断手法なんて文言はどこにも書いていないんですよ。患者団体が求めている不知火海沿岸住民の健康調査にも背を向けた、もう本当に一部重症者ですね、限られた、劇症型の、猫が狂い死ぬような、ああいうものの手法開発にすぎない。 これはメチル水銀中毒症の実態解明にも、僅か三百数十のサンプルですからね、今やっているのは。より軽症の水俣病を否定しようとする手法と言われても仕方がないと思うんです。しかも、調べてみたら、こんな手法に二〇〇九年から幾らお金掛けていますか、およそ。
○政府参考人(神ノ田昌博君) 失礼しました。 お答えいたします。 平成二十一年度から令和二年度までの総額は約十二億円となってございます。令和三年度におきましては四億三千万円の研究費を計上しております。
○市田忠義君 こういう手法の研究に、今言われたように十数億円のお金を掛けている。あたう限りの救済するためには、私は、患者団体が求めているような不知火海沿岸住民の健康調査こそ早急に実施すべきじゃないかと。 かつては、熊本県知事も四十七万人の調査を全部やるべきだと言っていたんですよ。一遍に四十七万人無理でしょう。だから、私、当委員会で、せめて水俣湾だけでもいいから、不知火海沿岸全部といったら大変だから、水俣地域に限ってもいいからやるべきじゃないかということを言っていたんです。 これは大臣の政治判断です。本当にあたう限りの救済と言うんだったら、患者団体の皆さんが求めておられるような不知火海沿岸住民の健康調査を早急に実施すべきではないかというふうに思うんです。これ、いかがでしょう。
○国務大臣(山口壯君) 市田先生のお気持ちも受け止めながらですけれども、本年秋を目途に、どこまで手法の精度が上がるかも含めてその成果の整理を行うというのが今の我々の作業しているところで、それを踏まえて、この調査研究の活用ということでこの三十七条一項、三項、そこについての対応をしたいと思います。
○市田忠義君 それはあれですか、さっき事務方が読まれた、メチル水銀が人の健康に与える影響及びそれによる症状の高度な治療に関する調査研究だけじゃなくて、指定地域及びその周辺の地域に居住していた人々の健康調査、そのための手法も併せてやっているということで理解していいんですか。秋にならないとそれは分からないと、その研究の進展度合いによって判断すると、そういうことですよね、たしか。これはあの記者会見の、そういう話。
○政府参考人(神ノ田昌博君) お答えします。 どのような調査ができるかにつきましては、まさにこの評価手法の精度に関わることでございますので、その精度がどの程度まで向上させることができたかということを見極めた上で調査の実施の仕方等については検討していきたい、判断していきたいということでございます。
○市田忠義君 特措法ができてから、何度も言うように、十年以上もたつのに、十数億円のお金掛けて、いまだに手法の研究、手法の研究って、健康調査全然やれていないんですよ。それただしても、反省の言葉すらね、被害を受けている人に申し訳ないという言葉すらないんですよね。 もう私、時間来ましたから終わりますが、私、今回で水俣病問題質問するの十六回目なんです。ほとんど毎回の国会で取り上げてきた。もう被害者待てないと言っているんですよ。もう公害病の原点と言いながら、いまだに救済どころか健康調査もやらないと。 今こそ、大臣、最後もう一言、やっぱり前向きに、あたう限りの救済と言うんだったら、その被害者の救済のために実態つかむと、健康調査ぐらいやるという決断を是非この場でしていただきたいと。それ返事聞かないと、私、この夏に引退するんだけど、引退しようがないですね。是非、最後一言。
○委員長(徳永エリ君) 大臣、時間が来ておりますので、簡潔にお願い申し上げます。
○国務大臣(山口壯君) 被害者の皆様方のお気持ちというのは、本当私自身ももう正面から受け止めたいと思います。また、市田先生が今まで取り組んでこられたことの重みというものも存分に受け止めさせていただきたいと思います。 その上でありますけれども、この三十七条一項、そして三項、この調査については今申し上げたようなことで取り組んでいかせていただければと思います。
○市田忠義君 終わります。
○寺田静君 無所属の寺田静と申します。今日はよろしくお願いいたします。 私は、本日は、温暖化対策、特に建築物分野における対策についてお伺いをしたいと思っております。 今だんだん暖かくなってまいりましたけれども、私の秋田の自宅、特に冬は物すごく、当たり前ですけれども、寒いんですね。週末に帰る度に、暖房を丸一日付けっ放しにしても、まだそれでも底冷えがしていてまだ寒いと。これは、北国なのだし、真冬の三か月ぐらいは仕方のないことなんだなというふうに思っておりましたけれども、ただ、いろいろ調べておりますと、日本の住宅などの建築物の断熱性能、省エネ対策というのは立ち遅れているということを知るに至りました。 断熱性、機密性がとても低く、建物内の熱が逃げる割合を示す指標で見ると、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツと比較して、日本の建物は倍ぐらい熱が逃げていくんだと。環境団体の方の言葉で、日本の住宅や建物というのは言わば燃費の悪い車のようなもので、エネルギーがだだ漏れになっているような状態になっていると。当然ですけれども、そこで消費をされるエネルギーも諸外国よりは大きくなっていて、住宅や建築物で消費をされるエネルギーというのは、日本全体で消費されるエネルギーの総量の三分の一を占めているというふうに言われております。そうであるとすれば、そこから排出をされるCO2も相当な量に当たると思われます。 そこで、環境省にお伺いします。日本において住宅や建築物から排出される温室効果ガスは全体の何%になるでしょうか。
○政府参考人(小野洋君) お答えいたします。 まず二〇二〇年度の温室効果ガス排出量、これは速報値でございますが、においては、日本全体の温室効果ガス排出量は十一億四千九百万トンということになっておりますが、このうちお尋ねの住宅、建築物に係るものということで、まず一般住宅により構成されております家庭部門というのがございますが、こちらのエネルギー起源CO2排出量が一億六千七百万トンで全体の一七・七%、さらに、第三次産業のオフィスに代表されるような業務その他部門というのがございまして、これが一億八千四百万トン、エネルギー起源CO2排出量で一億八千四百万トンで一六%ということでございますので、合わせますと、おおむね、住宅、建築物に関連する排出量ということになりますが、おおむね三分の一程度ということになろうかと思います。
○寺田静君 ありがとうございます。 やはりエネルギーも三分の一程度使われていますし、そこで排出をされる温室効果ガスもやはり三分の一程度ということでございました。 ここの、温暖化対策というのであればここの部分を規制をすることは非常に大事であるというふうに思います。日本では、ただ、欧米で既に義務化されているような数値と比べて二分の一程度のレベルの基準しか義務付けられていないとの指摘がされております。 これは文化の違いというところにも由来をしていて、その欧米などでは全館、セントラルヒーティングで全館を暖めるんだというふうなことが主流でありますけれども、日本では居間であるとか人がいるところだけを暖めるという発想があって、そこが違っていたからということもあるというふうに聞いております。 ただ、そのことによる健康被害というものも生じております。ヒートショックという言葉を聞かれた、御存じかと思うんですけれども、特に冬場の暖房の効いた居間から寒い脱衣所などに移動して熱いお風呂に入るときなどに血圧が乱高下をすることによって脳内出血、大動脈解離、心筋梗塞、脳梗塞などの病気が起こって、この病気そのもので亡くなる方もありますし、また、こうした病気でお風呂場で転倒をしたり頭部外傷になったりと、浴槽での溺死につながったりもしています。私の長野の親友の父親も七年前にヒートショックによると思われる事故で、浴槽で溺死をしております。それまで全く健康体だったのに、突然こういう悲劇に見舞われるわけです。このヒートショックによって日本では年間一万九千人もの方が亡くなられています。この数字は日本の交通事故の年間死者数の二倍、三倍との指摘もあります。 私の認識では、こうした命の危険のみならず、以前はその高気密、高断熱というのはアレルギーの原因になるという指摘を受けていたところがあると思うんですけれども、これも実は近年違っておりまして、ここ十年ほどの研究から、実は高気密、高断熱の家というのは、結露を防止をして、結果、結露によって起こるカビが発生しないと、そして、カビを餌とするダニも繁殖しづらいということでアレルギーの症状も減るということが分かってきています。 転居をして住宅の断熱性能が以前より上がったという人が、前に出ていた症状が出づらくなったという方が増えていて、住宅の性能が上がることによって、この命に関わる病気だけではなくて、生活の質に大きく関わるようなアレルギーの疾患、ぜんそく、アトピー性皮膚炎などの症状が改善をすることが大学等の調査で明らかになってきています。 ところが、東京大学大学院の前真之准教授によれば、住宅や業務ビルに関しては、日本は京都議定書に定めたような削減目標を純粋には達成できなかったと。この健康の面もそうですけれども、この環境というところからも、なかなか日本の対策は進んでいないと。この准教授によれば、省エネ家電などの効率の向上というのはもう頭打ちであって、また、少人数世帯の増加ということもあって、一人当たりのCO2消費量も増加をしているということでした。 ただ、こうした状況の中、政府は、二〇五〇年までに脱炭素社会の実現ということを発表し、中間目標も四六%からさらに五〇%を目指すということの方針が示されています。様々な産業の分野でもちろん目標が引き上げられましたけれども、この住宅、建築の分野に関しての削減目標というところを環境省の方にお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(小野洋君) お答え申し上げます。 昨年十月に閣議決定いたしました地球温暖化対策計画におきまして、二〇三〇年の削減目標、これ、先ほどの部門別に申し上げますと、まず、業務その他部門については二〇一三年度比で五一%減、家庭部門については同じく六六%減というような目標を掲げてございます。 地球温暖化対策計画におきましては、住宅、建築物の省エネ基準の引上げでございますとか、使用される機器の効率向上、再生可能エネルギーの最大限の導入等による電力の脱炭素化等によりましてこの目標を達成するというような計画になってございます。
○寺田静君 ありがとうございます。 前述しました東京大学准教授の前教授、前准教授によれば、このままでは二〇三〇年の日本全体の削減目標の達成というのはおよそ困難であると、このペースでは難しいんだということをおっしゃっています。断熱によって冷暖房の負荷軽減、負荷を削減することと、高性能設備による省エネを徹底して、太陽光パネルを入れてエネルギーをつくる、創エネをするなど、できることをすぐに全てやることが不可欠だというふうにおっしゃっています。 また、大手住宅会社の聞き取り等によれば、こうした高性能住宅に住むことで電気代も安くなって快適さも実感できるということから、次に住み替えるとしても必ず高性能住宅を選ぶという方が多いということでした。またさらに、太陽光パネルなどを自宅に設置することによって使用電力や発電量などを意識するようになって、四割の方が以前より環境意識が高まったというふうに述べているそうです。 先ほど来、三木先生やまた副大臣からもありましたけれども、この環境ということに関しては、国民一人一人の意識の改革、行動変容が大切なのは言うまでもないことではありますけれども、この環境政策の難しさというのは、どういうふうに啓発をしても環境なんてどうでもいいという人たちをどうやって巻き込むかということではないかと私自身は思っています。そうであれば、この住宅や建物を省エネをして断熱性能を高めたり、できることを全てして、この建物自体をもう省エネなんだということにしてしまうことが、こうした、言わば付いてこない方たちを必然的に巻き込むことになるであろうというふうに思っています。 ここで国交省の方にお伺いをしたいと思いますけれども、国交省では、今こうした建物、住宅分野において省エネ対策の様々な準備を進めているというふうにお伺いをしておりますけれども、どのような検討をされているでしょうか。
○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。 二〇五〇年のカーボンニュートラル、そして二〇三〇年の温室効果ガス削減目標の実現に向けまして、住宅、建築物の分野で取り組むべき具体の方向性、これが本年二月の社会資本整備審議会の答申で取りまとめられております。 この中で、省エネ対策の主な取組について申し上げます。 まず第一に、住宅を含みます原則全ての新築の建築物に省エネ基準への適合を義務付ける。これによりまして省エネ性能の底上げを図っていくということが第一でございます。 第二に、省エネ性能、省エネ基準よりもより高い省エネ性能の建築物を、建築物の建築を促していく。そのために、各種の誘導基準、これは省エネ基準よりも高い省エネ性能の基準でございますけれども、この誘導基準を、ゼロ・エネルギー・ハウス、ZEHと呼ばれております、あるいはZEBの基準の省エネレベルに引上げをする。 それから、住宅トップランナー制度という制度がございます。これは市場の中で半数以上の供給をされているような事業者を対象にした制度でございますけれども、このトップランナー制度の制度の対象、現行は注文の戸建て住宅でありますとか建て売りの分譲住宅そして賃貸住宅が対象になってございますけれども、これに分譲のマンションも制度の対象に加えまして、高い性能の供給を促していく。 それから、建築物の販売や賃貸をする際に省エネ性能の高い物件がより選好されやすくするような、そういう市場環境を整えていくために、省エネ性能の表示制度というものを今ガイドラインに基づいてやってございますけれども、これをより強化するというようなことが御答申でいただいております。 それから、もう一点申し上げますと、既存のストックについても省エネ性能を高めていくということが大事でございます。既存ストックの省エネ改修を促すために、税、融資などの支援策を強化いたしますとともに、省エネ改修を行おうとする際に、例えばその高さの制限を超えてしまうようなこと、屋上にコジェネの施設を、設備を置くと元々の建築規制に引っかかってしまうというようなケースも考えられて、こういう場合には改修が困難になってしまいますので、こういうようなケースで構造上やむを得ないという場合には許可をすると、建築ができるようにするというような制度についても導入を検討するように、このような答申をいただいておりまして、国土交通省としましては、こうした答申を踏まえまして、省エネ対策の具体化に取り組んでまいりたいと存じております。
○寺田静君 ありがとうございます。 私が伺っているところでは、今おっしゃっていただいたようなことに加えて、木材利用の促進というところも含まれているというふうに聞いております。鉄筋やコンクリートは、当然ですけれども、製造時に環境負荷が高く、ただ木材であれば成長時に、当然ですけれども、CO2を吸収しているということで、この木材の利用の促進というところも森林の更新であるとか健康な森を守ることにもつながって、環境省が推進をしている循環とか共生とかそのようなコンセプトにもそぐうものというふうに思っております。 今、国交省の方から教えていただいたようなこと、実は二〇二〇年に義務化をされる予定が、計画があったということも伺っております。ですが、もう既に二〇二二年となっています。 過去にもこの建築物省エネ法というのは改正をされていますけれども、そのときに対象となった建物の件数、またそこから公布をされて施行されるまでどれぐらいの期間があったかということと、加えて、今回、もしこの全面的に省エネ基準を、全てに網を掛けるんだということになれば、そうなったときの対象となる建物の棟数というものを教えていただきたいと思います。
○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。 平成二十七年の建築物省エネ法を制定いたしました際に、まず省エネ基準への適合義務の対象となりましたのは大規模な非住宅でございます。その大規模な非住宅の平成二十七年の建築着工統計で見ますと年間三千棟という着工がございました。そして、この法律ができて公布をされましてから施行までの期間は約一年九か月ということでございました。 その後、令和元年にこの法律を改正いたしまして、中規模の非住宅、これを省エネ基準の、省エネ基準を適合しなきゃいけない義務の対象に付け加えましたけれども、そのときの中規模の非住宅の数を令和元年度の着工統計で見ますと年間一万三千棟ということでございまして、このときの法律の改正の公布から施行までの期間は約一年十か月ということでございます。 先ほど申し上げましたように、今後、省エネ基準への適合を全ての新築の建築物に義務化をするということを答申でいただいているわけでございますが、この答申に従いますと、新たな義務化の対象となりますのは、全ての規模の住宅と規模の小さい非住宅というのが新たな対象になりますが、その数は令和二年度の着工統計で見ますと四十四・五万棟ということでございます。
○寺田静君 ありがとうございます。 今お聞きになっていただいたとおり、対象となる建物の数が全く違うんですね。ですので、もしこうしたことを義務化をするんであれば、今すぐにでもこの法律、規制を進めていかなければいけないということになります。 ここまでの話を聞いていただいて、環境大臣の御認識をお伺いしたいと思いますけれども、こうした日本のエネルギー総使用量の三分の一を占めていると言われる住宅や建築物分野の対策の重要性というものに関する大臣のお考えをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(山口壯君) この脱炭素社会の実現に向けて、確かに住宅、建築物のその比重というのは三分の一というのは、先ほどから数字の示しているとおりだと思います。 地球温暖化対策計画の中にも、確かに、今後、早期に建築物省エネ法における規制措置を強化するというところがあります。そういう意味では、この建築物の省エネルギー対策の強化を図るために建築物省エネ法における規制措置を強化するということが我々としても大事だと思っています。 ただ、そこが国土交通省において的確に対応いただけるものというふうな認識で、環境省としては、ZEB、ZEHへの補助、これはこの間の補正予算でもって認めていただきました。そういうものも含めて、建築物の省エネ化、再エネ導入拡大を進めているところです。 引き続き、国土交通省とよく相談させてもらって、また連携して、この住宅・建築物分野の脱炭素化に取り組んでいかなければいけないなというふうに思っております。
○寺田静君 ありがとうございます。 国交省の方でどのように認識をされているのかというところをちょっと分からないんですけれども、報道によりますと、今国会に提出が実は予定をされていたけれども、見送りというわけではないけれども、ちょっとまだ提出をされていないということが報道をされております。 今回、国土交通委員会にかかっている法案が五つで、どうしてこの優先順位から今この法律案というか、この検討された中身が漏れているのかなということを考えているんですけれども、法案の置かれている状況というものを国交省の方に教えていただきたいと思います。
○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。 御指摘の建築物省エネ法案の提出につきましては検討中という取扱いでございまして、提出をしない、見送るということを決まっているということではございません。 いずれにいたしましても、二〇五〇年カーボンニュートラル、そして二〇三〇年度の温室効果ガス削減目標の達成に向けまして、昨年十月に閣議決定されました新たなエネルギー基本計画等に即した対応、これについてはきちんと進めてまいりたいと考えております。
○寺田静君 ありがとうございます。 国交省としてこれの優先順位が下がっているのかどうかちょっと分かりませんけれども、環境の観点から考えれば非常に大事な法案ではないかというふうに私自身は思っています。 建築に携わる方々にもお話を聞きましたけれども、建物に関してのこの省エネの技術というのはほぼ確立をされているということでした。カーボンニュートラルの達成のためには、技術革新に頼る部分も大きいけれども、この住宅、建物に関してはもう確立をされていて、やるべきことも分かっていて、しかも技術的にもできると。 こうした今できることを全てやって、全て漏れなくやるということで積み上げていくことが、この二〇五〇年のところ、また二〇三〇年の中間目標の達成に必ず必要なところだと思いますので、どうにか、どうかして、大臣も含めて、この委員の皆様のこの法案への認識をお願いをいたしまして、私の質問を終わらせていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○平山佐知子君 無所属の平山佐知子です。よろしくお願いいたします。 二〇一六年に始まった国立公園満喫プロジェクトですが、コロナウイルスの影響によって国内外共に利用者数ぐっと減ったということなんですけれども、これもあって、現在、公園事業者の事業継続と雇用の維持、これが課題となっています。 まずは、国立公園における直近の利用者数を教えてください。
○政府参考人(奥田直久君) お答えいたします。 環境省においては、自然公園等利用者数調というものを実施しておりますけれども、都道府県からの報告に基づいて集計した国立公園利用者数の直近の数値は、令和元年において約三・七億人となっております。
○平山佐知子君 分かりました。ありがとうございます。 環境省は、このプロジェクトの二〇二一年度以降の取組方針としては、ウイズコロナ、ポストコロナ時代への対応ということを考えまして、国内誘客の強化ですとか、地域内観光の受皿としての再構築、そしてワーケーションなど国立公園の新しい利用価値の創造、これを掲げていらっしゃいます。 環境省は、令和四年度の予算案で、国立公園満喫プロジェクト等推進事業費として百三十億円を計上されていますけれども、先ほど伺った利用者数のうち、ワーケーションでの直近の利用数と今後の目標を教えてください。
○政府参考人(奥田直久君) 先ほどお答えいたしました国立公園利用者数は、国立公園内の各種施設等の利用者数を基に算出しているものでございます。このため、ワーケーション目的での利用者数というのを特化して把握はしてはございません。 しかしながら、環境省では、コロナ禍における新しい働き方として、委員御指摘のとおり、国立公園でのワーケーションを推進しているところでございまして、その利用者数そのものの目標というのは定めてございませんけれども、ワーケーションに取り組む国立公園の数、これを二〇二五年までに二十五か所にするということを目標に掲げているところでございます。 また、受入れ環境を整備するために、令和二年度よりWiFi環境の整備ですとかモニターツアーの実施等、これに対して支援を行っているところでございます。例えば令和二年度第三次補正予算による実績としましては、合計百五十二件、約五・八億円の支援を行っていたところでございます。 引き続き、国立公園におけるワーケーションの推進に向けて、受入れ環境の整備に取り組んでまいりたいと考えております。
○平山佐知子君 まずは環境の整備というところだと思います。 もう少し伺っていきたいんですけれども、このテレワークとワーケーションについては、株式会社クロス・マーケティングと山梨大学の研究グループが去年三月、共同で全国調査を実施しています。 調査対象は、全国四十七都道府県に在住する二十歳から六十四歳の就業者七万六千八百三十四人。そのうち、直近一年間にテレワークの経験があったのは三九・六%。実施場所別に見ますと、自宅が九割以上を占めて、リゾートやホテルなどいわゆるワーケーション、これを経験している人は六・六%でした。しかも、その六・六%のうち半数近くの四三%の方は実際の滞在先としてビジネスホテルを選択しているということで、そういうことを考えますと、まだまだこのワーケーションの本来の趣旨とは懸け離れているのかなという印象を受けました。 コロナ禍で本当に心身共に疲れ切っているという状況、そういう方も多くて、ある意味で働き方改革にもつながりますし、またコロナ禍で大打撃を受けている旅行業界の救済にも期待できるというこの取組ですから、私はもっと進めていくべきではないかなという考えを持っています。 現状これ広まらないのは、何が問題で、これをどう解決しようと考えているのか。今日は厚労省と観光庁、それぞれのお立場からお答えいただきたいと存じます。
○政府参考人(富田望君) お答えいたします。 テレワークは働く時間や場所を柔軟に活用することのできる働き方でございまして、先生御指摘のとおり働き方改革にも資するものでございますので、更なる導入、定着を図ることが重要と考えております。 厚生労働省といたしましては、令和三年三月に改定したテレワークガイドラインの周知等によりまして、使用者が適切に労務管理を行い、労働者が安心して働くことができる良質なテレワークの推進を図っているところでございます。 先生御指摘のとおり、なぜ進まないかという点については、やはりこういうふうなガイドラインの周知等によって安心して使えるような環境にしていくということも重要かなと思っておりますけれども、ふだんのオフィスとは異なる場所で余暇を楽しみつつ仕事を行う、いわゆるワーケーションでございますが、これもテレワークの一形態でございますので、同ガイドラインの周知パンフレットにおきまして、観光庁作成のワーケーションに取り組む企業向けの情報のQRコード等も掲載し、テレワークの推進と併せた周知を図っているところでございます。 さらに、観光庁さんと連携いたしまして、観光庁のワーケーションに関するホームページに、ワーケーションの際の労働条件、労災に関するQアンドAを掲載し、企業が適切かつ安心してワーケーションを実施できるよう周知を図っているところでございます。 引き続き、観光庁を始め関係府省庁と連携いたしまして、ワーケーションを始め良質なテレワークの推進に向けた取組を行ってまいりたいと考えております。
○政府参考人(池光崇君) お答えいたします。 ワーケーションにつきましては、時間のみならず働く場所の自由度も高めるということで働き方改革につながるものでございまして、また地域との交流機会を増やすということでありますので、新たな旅行機会の創出にもこれ資するというふうに考えてございます。 ワーケーションの実施状況につきましては、観光庁の方でも実施状況の調査行っておりまして、昨年度、二〇二〇年度の数字でございますけれども、企業の従業員の方対象とした調査では、まだまだ実施率は四%程度ということでございます。まだまだ広く実施されている状況にはないと認識してございます。 理由といたしましては、私どもとしては、やっぱり企業側でまだまだワーケーションの実施の事例が乏しくて、十分そのワーケーションについての理解が進んでいない、それからあと、導入したことで具体的にどういう効果があるのかというところの認識がまだされていないということがあると思っております。 つきまして、観光庁におきましては、今年度、企業と地域によるモデル事業というのを全国で四十地域、四十社、これ対象に実施してございまして、効果の把握等を行いながら、好事例や導入手法の情報発信を通じまして企業による取組を促進をしているところでございます。 来年度につきましては、このモデル事業を継続いたしまして、経営者のクラス、こういったものも対象にワーケーションの機会も設けるなど、引き続き、機運醸成や普及啓発を通じましてワーケーションの一層の普及に向けて取り組んでまいる所存でございます。
○平山佐知子君 ありがとうございます。 今まさにおっしゃってくださっていたように、連携をして、やっぱりしっかりとこれからどう進めていくべきなのか、ガイドラインとか、お話もありました。しっかり企業への働きかけとか広報活動、利用促進に向けた動きというのは引き続きお願いしたいなと思います。 国立公園といえば、私の地元にも富士箱根伊豆国立公園があります。風光明媚な景勝地であったり、歴史、文化、様々な魅力があるんですけれども、その魅力の一つに温泉があります。 資料一を御覧いただきたいと思います。その箱根の源泉が新型コロナウイルスを約一分間で不活化させる効果があると群馬大学発のベンチャー企業、株式会社グッドアイが発表しました。これ、箱根以外にもこのような研究を進めている温泉施設はあるということです。 後ほどまた資料も御覧いただきたいなと思いますけれども、続いて資料二を御覧ください。静岡県の特産といいますとお茶がよく挙げられますが、このお茶について、京都府立医科大学の松田教授の研究グループと伊藤園の共同研究では、緑茶などに含まれる茶カテキンが新型コロナウイルスのスパイクたんぱくに結合して細胞への感染能力を低下させる効果を確認しています。 大臣、こうした研究結果が出されているということは御存じだったでしょうか。
○国務大臣(山口壯君) 今、済みません、カテキンについては初めて聞いたんですけど、温泉については、強酸性のところとかいろんな中でそういう話があるということは聞いたことがあります。そういう意味で、私も今日、興味深く、済みません、聞かせていただきます。
○平山佐知子君 ありがとうございます。是非、茶カテキンの方もまた御覧いただきたいなと思いますけれども。 これ以外にも、以前もこの委員会で取り上げましたが、アロマについてもちょっとお話をさせていただきたいと思います。 このアロマ、海外の論文では、四十種類ほどの抗菌効果のあるアロマオイルから、スーパーコンピューターを使って、どのオイルが有効であるのか、しかも、立体的な臓器の図面に有効成分がどの臓器のどの部分に滞留して体内で有効的に作用するかまで結論付けている、そういう海外の論文もあるということなんです。また、厚生労働省には、eJIMという総合医療の情報発信サイトで、民間療法を始めとする相補・代替療法とどのように向き合って利用したらよいのかどうか考えるためにエビデンスに基づいた情報を紹介しているんですが、その情報の中にアロマセラピーも入っているんです。 ただ、この温泉やお茶、アロマオイル、いずれも国内でのエビデンス、これ取れていないという理由で、その効能を一般に紹介することができずにいます。お茶に関して言えば、地元の、私、首長さんからも、こういういい研究結果の情報があるんだけれども、ホームページにそういうことを載せたところ、消費者庁から指摘を受けて、お叱りを受けて、結局削除してしまったという声も聞いています。 そこで伺いたいんですが、このエビデンスですけれども、一体どこまで研究なり成果を示せば、このエビデンスがじゃ実際取れましたよということが言えるのかどうか、その見解をまずは伺いたいということ。それから、厚生労働省は、統合医療の一つとしてアロマセラピーについては一定のエビデンスがあるということを、ものを認識しているというふうに考えて、捉えていいのかどうかということを教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(宮崎敦文君) お答え申し上げます。 厚生労働省で行っております統合医療に係る情報発信等推進事業についてのお尋ねでございました。 統合医療につきましては、これ大変多種多様でございまして、必ずしも科学的知見が十分に得られているとは言えない中で、患者あるいは御家族、国民の皆様や医師が適切に療法、治療法を選択できるようにする観点から、厚生労働省におきましては、各種のこの療法について、海外の情報も含めまして安全性あるいは医学的な面での有効性等に関する科学的知見を幅広く収集をいたしまして、御指摘のeJIMというサイトで情報を発信しているところでございます。 このeJIMにおける情報発信に当たりましては、厚生労働省の方で何かその各種療法の有効性等に関する審査を実施して、ある基準に達したから載せているという性格のものではございませんで、国内外の研究機関、例えば米国の国立補完統合衛生センター、NCCIHですとか、あるいは国内でいえばAMEDにおける研究などの成果、こうしたものを収集をして掲載をしているものでございます。 したがいまして、このeJIMにおける情報発信の中にどういう形で載るのかということでいいますと、まずはこうした研究機関あるいは学会等で有効性、それも医学的な面での有効性等に関して一定の定まった見解が得られるということがきっかけとなって、そういう形で掲載されて、このeJIMに載ってくるということになろうかと思います。 また、アロマテラピーに関する御指摘がございました。今御紹介申し上げましたeJIMにおきましては、この米国の国立補完統合衛生センター、NCCIHの知見を訳しまして記載をしているところでございますけれども、その中ではアロマセラピーに関しての項目を記載を置いております。 米国のこのNCCIHの記載では、アロマセラピーは補完療法の一つで使用されているという記載あった上で、しばしば不眠に用いられることがありますが、アロマセラピーに関する厳格な研究はほとんど行われていないために有用であるかどうかは分かっていませんという記載がございます。同じ文書の中では、例えば一つのある研究を紹介する形で、ストレスのある人を対象に行ったある研究では、レモンが気分転換に効果的でしたけれども、ストレス指標や免疫への変化に関するバイオマーカー、疼痛コントロールに影響を与えませんでしたというような形で記載もございまして、これは、いずれにせよ、科学的な知見、特に医学的な面での有効性あるいは安全性に関する知見が出てくれば、それを順次こうした機関、あるいは研究の成果という形で掲載していくという形になっているところでございます。
○平山佐知子君 済みません、エビデンスは、一体どういう成果で、どこまでの研究がなされればエビデンスが取れたと言えるかどうかというところの問いのお答えをお願いします。
○政府参考人(宮崎敦文君) 今御紹介の、委員から御紹介いただきました例えば参考資料でいえば、箱根のこの温泉水に関しましていろいろな知見、研究成果として出されておりますけれども、eJIMが対象にしておりますのは、この中で、例えば三ページ、済みません、五ページ目にありますように、記載の中では、例えば、この実験結果からは、この温泉に来訪、入浴すると感染症にかからない、又は治癒するということではありませんという形、医学的なコメントが書かれておりますけれども、この医学的な研究の有効性に関しての何かエビデンスが得られれば、それが研究成果として認められることになれば、米国の研究機関ですとかあるいは厚生科学研究などで医学的研究として整理されれば、それをその治療法としての科学的知見として取り上げていくということになろうかと思います。
○平山佐知子君 例えば、eJIMはもう、ちょっと離れていただいて、先ほど申し上げた地元の首長から、お茶のカテキンが、こういう京都府立医科大学の研究結果、伊藤園との共同研究の研究結果で出ている、そういう情報をホームページに出したところ、そういうことはエビデンスが取れてないから消費者庁からはお叱りを受けて、結局削除せざるを得なかったと。 どこまでの研究成果が出たら、それは載せていいとか一般の皆さんにお知らせできるのかというのをちょっとはっきりと教えていただきたいなと思っています。
○政府参考人(宮崎敦文君) 個別の事例で消費者庁がどういう判断でそのような御指摘をされたのかというのが分からないのであれですけれども、例えばこうした医療に関わる規制といたしましては、薬機法の中で、承認前の医薬品などに関しては効能をうたうようなことはできないというような規制がございます。 その中では、やはり医学的に効果が認められるか認められないかというところが線引きになるわけですけれども、多分、恐らく委員が御指摘されているのはもう少し厚生労働省にお聞きになる医学的なものとはまた別の次元の話をされていると思うので、私どもから答えられるのは、現在の医療的な面でのこの規制に関しての状況をお答えできるというところに限界があるということを御容赦いただければと思います。
○平山佐知子君 そこら辺をどこにじゃ聞いて、どこのエビデンスが取れたら情報を発信できるのかというのをなぜここまで聞きたいかというと、やっぱり、今もう二年以上に及ぶコロナ禍で大変皆さんもう疲弊している、疲れ切っているという状況の中で、私も地元の方から、コロナそのもののやっぱり対策はもちろん大事だということは認識しているけれども、もう心が疲れ切っていると、もう大変な状況で、国もやはり心のストレスケアというところにもやはりもう本腰を入れてやっていただきたいという声も、本当に深刻な声がたくさん届いているんです。 ですから、国民にお願いばかりするのではなくて、やっぱりこういう有効な情報があるのであれば、国民の生活目線、国民の暮らし目線に立ったら、一生懸命国も頑張って、努力を重ねてエビデンスが取れるように、そういう有効な情報があるのならばしっかりと発信できるような、やっぱりこれ、政府挙げてというか国全体挙げてやっていくべきではないかと私は思っています。 大臣、最後になりますけれども、こういう、生活環境の改善にもつながるこうした取組、少しでも国民の側に立って何らかの情報発信ができるように、エビデンスが取れるような形、一般の皆さんに情報発信ができるようなものが少しでもあるのであれば、目線がどこかということですよね、皆さんの暮らし目線、つらい方々の心のケアに少しでもなるのであればそれをやっていくべきではないかと私は思うんですけれども、こういう、一刻も早くエビデンスを確立させるような、情報発信できるような状況をつくり出せないかどうか、その辺り、大臣の思いを最後に聞かせていただきたいと思います。
○委員長(徳永エリ君) 時間が来ておりますので、簡潔にお願いいたします。
○国務大臣(山口壯君) 環境省との関係でいえば、五感に優しい環境づくりとか、あるいは心身に優しい環境づくりとか、そういうところが関係するんだと思います。 我々自身も、まだその基準については、今日初めて、ちょっと検討をさせていただくようなことになると思うんですけれども、環境省においては、二〇一八年春から新・湯治推進プランというのを進めたりして、その一環として温泉地の滞在効果を検証するための大規模アンケート調査等を実施しているところではあります。 でも、今おっしゃっていただいたのはもう少し深いところだと思いますんで、そういう体に優しい環境づくりという観点から検討させてください。
○平山佐知子君 終わります。
○委員長(徳永エリ君) 以上をもちまして、令和四年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、総務省所管のうち公害等調整委員会及び環境省所管についての委嘱審査は終了いたしました。 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(徳永エリ君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時四十九分散会