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208回国会参議院2022/06/02

外交防衛委員会 第14号

発言数
159
登壇者
16
会派数
8
開催日
2022/06/02

会議録

馬場成志自由民主党・国民の声

○委員長(馬場成志君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、堂故茂君、宮島喜文君、羽生田俊君、杉久武君及び松川るい君が委員を辞任され、その補欠として三宅伸吾君、中曽根弘文君、河野義博君、佐藤啓君及び宮崎雅夫君が選任されました。     ─────────────

馬場成志自由民主党・国民の声

○委員長(馬場成志君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。  委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

馬場成志自由民主党・国民の声

○委員長(馬場成志君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に高橋光男君を指名いたします。     ─────────────

馬場成志自由民主党・国民の声

○委員長(馬場成志君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  外交、防衛等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、出入国在留管理庁出入国管理部長丸山秀治君外十四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

馬場成志自由民主党・国民の声

○委員長(馬場成志君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

馬場成志自由民主党・国民の声

○委員長(馬場成志君) 外交、防衛等に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言を願います。

田島麻衣子立憲民主・社民

○田島麻衣子君 立憲民主・社民の田島麻衣子です。本日もよろしくお願いいたします。  まず冒頭、国民生活に重大な影響を与える時事問題に関連しまして、林大臣のコロナ陽性の現状について伺いたいんですが、これから外交日程めじろ押しなんですよね。六月十日には、アジア安全保障会議で岸田首相が登壇されると。また、北朝鮮は核実験に関連して、安保理では制裁強化決議を採択しようという動きもあります。  この国会日程めじろ押しの中で、本当に外務省、外交をしっかりやっていくのか、林大臣と連携を取ってしっかりやっていくのか、国難を乗り切るのか、そのちょっと御決意を伺いたいと思います。

石川浩司外務省大臣官房長

○政府参考人(石川浩司君) お答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、林大臣は現在自宅療養中でございます。他方、林大臣とは随時連絡を取って必要な指示を仰ぎますとともに、また各種会合には代理の出席者を調整するなどして外交日程に支障がないよう適切に対応していきたいと思っております。

田島麻衣子立憲民主・社民

○田島麻衣子君 よろしくお願いいたします。  公務復帰というのは保健所の指針に従うと記者会見では言っていらっしゃいましたが、具体的に何日ぐらいになりますか。

石川浩司外務省大臣官房長

○政府参考人(石川浩司君) 大臣、現在自宅療養中でございまして、復帰の時期につきましては保健当局の指示に従って適切に対応していくということでございまして、一般論で申し上げますと、発症日から十日経過して、かつ症状が軽快した後の七十二時間経過した場合に療養解除が可能ということでございまして、今回のケースに当てはめますと、最短で六月十一日まで療養することになると考えております。

田島麻衣子立憲民主・社民

○田島麻衣子君 最短で六月十一日までの療養ということを伺いました。ありがとうございます。  では、質問に移らせていただきます。  私のこの質問で皆様に本当に訴えたいこと、指摘したいことということは、まず、国家の安全保障というのは、国民の生命、安全に直結する重大事項です。これらの本当に重大事項にもかかわらず、きちんと国会の場で議論するために必要な情報が我々国会議員も含めて十分に提供されていないという問題があります。この問題意識を基に質問させていただきたいと思います。  まずです。岸大臣に伺います。  防衛費の相当な増額ということを岸田大臣が五月二十三日の日米首脳会議で表明されました。五月三十一日の参議院予算委員会では、この額は幾らかと問われて、防衛力を抜本的に強化するのに見合うだけの予算というふうに答弁されています。具体的にこれ幾らなんでしょうか。

岸信夫自由民主党防衛大臣

○国務大臣(岸信夫君) 今我が国を取り巻く安全保障環境、一層厳しさを増す中で、まず何を行うべきか、国民の命や暮らしを守るのに何が必要なのか、具体的、現実的にしっかり議論をし、積み上げていくことであります。その結果、防衛力の抜本的強化に当たって必要となるものの裏付けとなる予算をしっかり確保していく考えであります。こうした観点から、総理は日米首脳会談で防衛費の相当な増額を確保する決意を表明されたと承知をしております。  こうした考えの下、防衛力の抜本的強化に当たって必要となるものの裏付けとなる予算の内容や規模等について、新たな国家安全保障戦略等の策定や今後の予算編成の過程を通じて検討してまいります。また、その予算の内容や規模について国民の皆様の御理解を得られるように、しかるべきタイミングでしっかりと説明をさせていただきます。

田島麻衣子立憲民主・社民

○田島麻衣子君 金額をお答えにならないんですね。  これ、二十六日の派閥会合で安倍首相、元首相は、来年六兆円後半から七兆円が見えるぐらいが相当ではというふうにおっしゃっておりまして、自民党茂木幹事長、二十九日、また同じように、来年度予算で六兆円台の半ばかそれ以上に持っていくとおっしゃっています。これ否定されますか。

岸信夫自由民主党防衛大臣

○国務大臣(岸信夫君) これは議員の発言でございますので、様々な意見があるものと承知をしております。

田島麻衣子立憲民主・社民

○田島麻衣子君 防衛省の設置法案でも議論しましたが、自衛官の定員数、これは法律によって物すごく厳しく決められているわけですよね。それに対して、防衛費、これは全く実際の目安というのが示されておらず、国会の議論、これがやっぱり中心になっていくと思うんです。それにもかかわらず、しっかりと根拠を教えていただけない。これ、国民にいつ金額を説明されるおつもりですか。

岸信夫自由民主党防衛大臣

○国務大臣(岸信夫君) これから新たな国家安全保障戦略等の策定や防衛大綱、中期防の策定が同時に行われてまいりますが、その中で、議論を通じて、今後の予算編成過程を通じて検討してまいりたいと考えております。

田島麻衣子立憲民主・社民

○田島麻衣子君 いつぐらいになりますか。月、言えますか。

岸信夫自由民主党防衛大臣

○国務大臣(岸信夫君) これは議論がこれからのものですので、予断を持ってお答えをすることは差し控えさせていただきます。(発言する者あり)

田島麻衣子立憲民主・社民

○田島麻衣子君 年末までにという場外発言が今上がりましたけれども、これ、年末までということ、御理解でもよろしいですか。

岸信夫自由民主党防衛大臣

○国務大臣(岸信夫君) 年末までに国家安全保障戦略の策定やその他の文書、いわゆる三文書について議論を行ってまいりますので、その中で議論をしてまいります。

田島麻衣子立憲民主・社民

○田島麻衣子君 この予算、十一兆円、もしGDP比に対して二%を本当に計上するとなると十一兆円規模になるということが計算出ておりますが、その中には不平等な契約なども随分指摘されているんですよね。対外有償軍事援助、FMSの不平等条約の見直し、これもしっかりとされた後にこうした総額というのは決定されるという理解でよろしいですか。

岸信夫自由民主党防衛大臣

○国務大臣(岸信夫君) そうしたFMSの在り方等も含めて、国家安全保障戦略の中で議論を尽くしてまいります。

田島麻衣子立憲民主・社民

○田島麻衣子君 きちんと議論をされるということでよろしいですね。

岸信夫自由民主党防衛大臣

○国務大臣(岸信夫君) 議論を尽くしてまいります。

田島麻衣子立憲民主・社民

○田島麻衣子君 是非この国会の場でもしっかりと情報を提示して、我々が議論できる場を設定していただきたいと思います。  次です。五月二十三日、バイデン米大統領と岸田首相の共同記者会見の中で、中国が台湾に侵攻した際の米国の軍事的関与について、バイデン大統領、イエスというふうに返答されています。  これは単なる言い間違いなのか、そういうふうに指摘される識者もおりますし、それともあらかじめ計画されたものなのか、政府の見解はいかがでしょうか。

鈴木貴子自由民主党外務副大臣

○副大臣(鈴木貴子君) ただいま委員が指摘をされましたこのバイデン大統領、アメリカの、米国バイデン大統領の御発言でありますので、我が方といたしまして何かこれに関してお答えをするということは差し控えさせていただきたいと思っております。  ただ一方で、バイデン大統領が日本に来られた際に、もちろん日米首脳会談行わせていただいております。非常に重要な点は、今般の日米首脳会談の中においても、岸田総理自らがバイデン大統領との間で、台湾に関する米国の基本的な立場に変わりはないということをしっかりと確認をさせていただいておりますし、また、委員が先ほど御指摘をされましたこの発言の後にも、バイデン大統領自らも変更はないという旨も重ねて発言されたということも私も報道等で承知をしているところであります。

田島麻衣子立憲民主・社民

○田島麻衣子君 この基本的な政策とは具体的に何でしょうか。

鈴木貴子自由民主党外務副大臣

○副大臣(鈴木貴子君) 大変重ね重ねで恐縮でありますが、米国が意図する米国の基本的な立場ということは、本来であれば、一義的には米国が述べることであると思っております。  ただ一方で、公になっているものからお答えを例えばさせていただくとしますならば、米国の国務省のホームページによりますと、米国は長年にわたり一つの中国政策を取っており、これは台湾関係法、三つの米中共同コミュニケ、六つの保証によって導かれている、また、米国は台湾と外交関係を結んでいないが、非公式には強固な関係を築いており、台湾海峡の平和と安定を維持することに変わらぬ関心を寄せているということが記載されていると承知をしております。

田島麻衣子立憲民主・社民

○田島麻衣子君 一つの中国政策については変更がないということの理解だというふうに私は理解したんですが、そうすると、バイデン大統領のこのイエスという発言、軍事侵攻されたときに関与するというふうにおっしゃっているんですから、これは言い間違いになりませんか、どうですか。

鈴木貴子自由民主党外務副大臣

○副大臣(鈴木貴子君) 米国バイデン大統領の発言に関しまして、それが言い間違いであったのか否かというものを判断、評価する立場にないという観点から、答弁ができかねますことを是非とも委員にも御理解をいただきたいと思います。

田島麻衣子立憲民主・社民

○田島麻衣子君 一緒に同盟でやっているんですよね。これ物すごく大事なことだと思いますよ。  私、冒頭に言いましたが、今政府は我々が国家の安全保障戦略を議論するのに十分な情報を出してきていないという問題点があるんです。これちゃんとおっしゃっていただけませんか、どういうふうにお考えなんですか。

鈴木貴子自由民主党外務副大臣

○副大臣(鈴木貴子君) さっき、バイデン大統領の発言の一つ一つに対して日本側から何か評価をするということは差し控えさせていただきたいと思っております。  しかしながら、重要なのは、まさにこの日米間の間で何を確認をしているのかという点であると思っております。バイデン大統領が日本を訪問をされ、そしてまた岸田文雄総理と実際に対面での首脳会談を行わせていただきました。その際に、岸田総理から、この米国の基本的な立場に変更がないということを確認をしている、まさに同盟国との関係の中でもしっかりと確認をさせて、対面で確認もさせていただいております。  それに加えまして、またブリンケン国務長官からも同旨の、台湾について大統領が述べたように、我々の政策に変化がないということも重ねて表明がされているということも承知をしております。

田島麻衣子立憲民主・社民

○田島麻衣子君 今年の三月十日にアメリカの上院軍事委員会では、このアメリカの曖昧政策に対する議論が行われています。トム・コットン上院議員は、安倍晋三元首相の名前をきちっとこれ出しています。アメリカの曖昧戦略、台湾に対する曖昧戦略、これは見直すべきであると安倍晋三元首相が言っている、アメリカもしっかり議論をするべきではないかということをおっしゃっているんですね。  こうしたことがアメリカ議会でも今年起こっているんですよ。日本政府、しっかりと情報を共有して、国民がきちっと判断できるように、参議院選挙あるわけですから、きちっと情報を出していただきたいと思うんです。  次です。質問通告の八番です。  今、敵基地攻撃能力、名前を変えまして反撃能力というふうに言われておりますけれども、この議論の大前提として、我々は北朝鮮によるミサイルの脅威、これから守ることができるのか、迎撃能力はどこまで十分なものか、これの情報はこの反撃能力を判断する上で非常に大事な情報だと思うんです。これはお答えいただけますか。どこまで十分に日本の迎撃能力は北朝鮮のミサイルというものを防ぐことができるんでしょうか、岸大臣、お願いします。

岸信夫自由民主党防衛大臣

○国務大臣(岸信夫君) 北朝鮮のミサイルに関するお問合せでございますが、我が国の弾道ミサイル防衛は、海上自衛隊のBMD対応のイージス艦による上層での迎撃と航空自衛隊のPAC3による下層での迎撃、これを組み合わせて多層防衛により対応することとしています。  他方、北朝鮮のミサイルが我が国に飛来してきた場合を含めて、迎撃の可否については、我が国、我が方の能力が察知される、推察されることから、お答えができないことも御理解をいただきたいと思います。  その上で、北朝鮮は弾道ミサイル攻撃能力の強化を着実に図っており、例えばTELや変則軌道で飛翔するミサイル等によって、発射兆候の早期把握や迎撃はより困難となっています。このため、迎撃能力を高める不断の努力も必要であります。  いわゆる反撃能力を含めて、あらゆる選択肢を排除せず、具体的に検討してまいります。

田島麻衣子立憲民主・社民

○田島麻衣子君 今大臣、答弁の中で、迎撃することは困難になっているとおっしゃいましたが、日本の防衛能力は北朝鮮のミサイル攻撃を防衛するのに十分ではないという理解でよろしいですか。

岸信夫自由民主党防衛大臣

○国務大臣(岸信夫君) 日本の迎撃能力についてお答えすることは我が方の能力が推察され得ることから、お答えは差し控えさせていただきます。

田島麻衣子立憲民主・社民

○田島麻衣子君 そうなんですよね、答えないんですよね。防衛費の額もお答えにならないですし、実際どこまで日本の防衛力というものがあるのかということを答えていただけないんです。(発言する者あり)本当にそうですよね。答えるために出席しているんだというような指摘が隣から上がりましたが、本当にそのとおりだと思います。  次です。岸田総理大臣は、二十六日、衆議院の予算委員会で、反撃能力の表現を使って答弁されました。これ、これまでずっと日本政府は敵基地攻撃能力と呼んでいらしたわけですけれども、これを言い換えた理由は何ですか。

岸信夫自由民主党防衛大臣

○国務大臣(岸信夫君) いわゆる敵基地攻撃能力とは、昭和三十一年の政府答弁で述べられていますように、我が国に対して急迫不正の侵害が行われ、弾道弾等による攻撃が行われた場合に、そのような攻撃を防ぐのに万やむを得ない必要最小限度の措置をとること、例えば誘導弾等により攻撃を防御するのに、他に手段がないと認められる限り、誘導弾等の基地をたたくことであり、法理的には自衛の範囲内に含まれ、可能とされております。  また、これまでるる申し上げていますとおり、いわゆる敵基地攻撃能力という名前については、一般に広く用いられているものを使用してきておるところでございます。その上で、いわゆる敵基地攻撃能力にせよ、反撃能力にせよ、昭和三十一年の政府答弁に示された考え方に変更はありません。また、あらゆる選択肢について、名称も含めて検討していくことに変わりはございません。

田島麻衣子立憲民主・社民

○田島麻衣子君 全く質問に答えていただけないんですが、私の質問はシンプルです。なぜ政府が敵基地攻撃能力から反撃能力という呼び名に換えたのか、公の場で、その理由です。

岸信夫自由民主党防衛大臣

○国務大臣(岸信夫君) いわゆる敵基地攻撃能力にせよ、いわゆる反撃能力にせよ、今後、名称も含めて検討していくことに変わりはございません。公式的に言い換えたというわけではございません。

馬場成志自由民主党・国民の声

○委員長(馬場成志君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕

馬場成志自由民主党・国民の声

○委員長(馬場成志君) 速記を起こしてください。

岸信夫自由民主党防衛大臣

○国務大臣(岸信夫君) いわゆる敵基地攻撃能力という名称につきましては、これまでも一般的に広く用いられてきた名称であります。  その上で、自民党によります新たな国家安全保障戦略等の策定に向けた提言においては、反撃能力の保有について提言しております。総理は、こうした提言も踏まえて、いわゆる反撃能力を含めて、あらゆる選択肢を排除しないと述べられております。  いずれにいたしましても、あらゆる選択肢について、名称も含めて検討していくことに変わりはございません。引き続き新たな国家安全保障戦略等を策定する過程で議論をしてまいりますが、我々として公式に言い換えるということを行ったわけではございません。

田島麻衣子立憲民主・社民

○田島麻衣子君 総理、もう答弁されていますよ。議事録見れば明らかだと思うんですが、反撃能力というふうにおっしゃっているんですよ。これ、換えていないという理解でよろしいですか、政府は、公式に。

岸信夫自由民主党防衛大臣

○国務大臣(岸信夫君) いわゆる反撃能力とそれからこれまでに使用してきた敵基地攻撃能力につきましては、公式に言い換えたというものではございません。

田島麻衣子立憲民主・社民

○田島麻衣子君 公式に……(発言する者あり)じゃ、総理答弁を我々はどう理解したらいいんですか。反撃能力とおっしゃっていますよ。これはどういうふうに理解したらいいんですか。

岸信夫自由民主党防衛大臣

○国務大臣(岸信夫君) 自民党によりますこの提言の中で、反撃能力の保有について提言しております。総理は、こうした提言も踏まえて、いわゆる反撃能力も含めて、あらゆる選択肢を排除しないと述べたものでありますと承知をしております。

田島麻衣子立憲民主・社民

○田島麻衣子君 ちょっと意味が分からないんですが、政府は換えていないということでよろしいですね、では。敵基地攻撃能力を使うんですね、これからも。

岸信夫自由民主党防衛大臣

○国務大臣(岸信夫君) いずれにいたしましても、あらゆる選択肢について、名称も含めて検討していくことに変わりはございません。

田島麻衣子立憲民主・社民

○田島麻衣子君 ごめんなさい、これに時間使いたくないんですが、換えたのか換えていないのか、簡潔にお答えください。

岸信夫自由民主党防衛大臣

○国務大臣(岸信夫君) これも、敵基地攻撃能力にせよ、反撃能力にせよ、今後、名称も含めて検討していくということでございますので、公式に言い換えたというものではございません。

田島麻衣子立憲民主・社民

○田島麻衣子君 最後、公式に換えたのではないとおっしゃいましたね。うなずいていらっしゃいますね。  公式に換えたのではないのであるならば、この総理がおっしゃった反撃能力と敵基地攻撃能力、この違いは何ですか。

岸信夫自由民主党防衛大臣

○国務大臣(岸信夫君) 今の御質問でございますが、いわゆる敵基地攻撃能力にせよ、いわゆる反撃能力にせよ、今後も名称について検討していくということでございますけれども、今、具体的に二つの言葉に違いがあるということではございません。

田島麻衣子立憲民主・社民

○田島麻衣子君 敵基地攻撃能力と反撃能力の定義において差はないということですね。

岸信夫自由民主党防衛大臣

○国務大臣(岸信夫君) これから検討していくということでございます。

田島麻衣子立憲民主・社民

○田島麻衣子君 これ、大丈夫ですか、日本の防衛能力。敵基地攻撃能力、反撃能力、これだけ国民の関心事項になっていて予算委員会等でも議論されているにもかかわらず、これが一体何なのかというのは今後検討していくんですか。  じゃ、いつ検討をしてこれを国民に説明するんですか。我々、判断できないですよ。防衛費も出してこない、防衛力もきちんと説明してくださらない、敵基地攻撃能力、反撃能力は何かということも教えてもらえない。これ、どうやって国会で議論したらいいんですか。いつ国民に説明するんですか。

岸信夫自由民主党防衛大臣

○国務大臣(岸信夫君) これから国家安全保障戦略三文書の策定に当たりまして、名称も含めてあらゆる選択肢を排除せずに検討してまいります。

田島麻衣子立憲民主・社民

○田島麻衣子君 国民の皆さんに知っていただきたいんですが、今、我々はこんなに曖昧模糊とした中で、きちんとした情報がもらえない中で国家の安全保障戦略を議論しているんですよ。ここ、国会ですよ。何も答えてくださらないんですよ。  もう少し行きますよ。中国が台湾に侵攻した場合、米国は軍事的関与を行うんですか。これについて政府の見解をお答えください。

鈴木貴子自由民主党外務副大臣

○副大臣(鈴木貴子君) いわゆる台湾有事という仮定の状況における第三国、つまり米国の政策についてお答えをするということは非常に難しく、差し控えたいところであります。  その上で、米国は長年にわたり、先ほども申し上げさせていただきましたが、この一つの中国政策というものを取っており、台湾関係法も前提としつつ、台湾海峡の平和と安定や両岸の相違の平和的解決の重要性というものを強調していると承知をしております。  いずれにしましても、台湾海峡の平和と安定は、日本の安全保障はもとより、国際社会の安定にとっても非常に重要であると思っております。引き続き、我が国としても、同盟国である米国としっかりと緊密に連携をさせていただきながら、この両岸関係の推移というものを注視をしてまいりたいと思います。

田島麻衣子立憲民主・社民

○田島麻衣子君 台湾に侵攻を中国がした場合、米国がどう動くか、これもしっかりとお答えいただけないんですよね。これも日本の防衛力を議論するのに物すごく重要な情報だと思うんですね。十一兆円掛けるとしたら、国民、増税行くかもしれないですよ。それにもかかわらず、こうした大事な情報を教えていただけていないんです。  次です。中国が台湾に侵攻した場合、日本は軍事的関与を行うんでしょうか。行うとした場合、それは具体的に何が起こったときですか。

岸信夫自由民主党防衛大臣

○国務大臣(岸信夫君) 我が国が取る対応につきましては、実際に発生した事態の個別具体的な状況に即して、政府が全ての情報を総合して客観的、合理的に判断していくものと了解しております。  お尋ねの中国が台湾に侵攻した場合という仮定の状況を前提として、定型的、類型的にお答えすることは困難でございます。そもそも、政府としては、台湾をめぐる情勢の安定は南西地域を含む我が国の安全保障にとって重要であります。台湾をめぐる問題について対話により平和的に解決されることを期待する立場であります。  その上で、我が国を取り巻く安全保障環境が急速に厳しさを増す中で、国民の命と平和な暮らしを守り抜くことは政府の責務であります。いかなる事態にも対応していけるように、平素からの体制の整備を含めて万全を期してまいります。

田島麻衣子立憲民主・社民

○田島麻衣子君 個別具体的に勘案しながら総合的に判断する、これ何にも言っていないのと同じですよ。答えていないのと同じですよ。実際に台湾有事に日本は軍事的関与を行うか、これについても明確な答えというのはもらえないわけですよね。これでどうやって日本の防衛力議論したらいいんですか。どうやって国民の増税も関連してくる防衛費議論したらいいんですか。  次、行きますよ。台湾有事における基地使用の事前協議です。これに関連して、岡田議員と林外務大臣との議論の中で、日本は自主的に可否を判断するというふうに答弁されていますが、この検討基準について教えてください。

鈴木貴子自由民主党外務副大臣

○副大臣(鈴木貴子君) 台湾有事という仮定の質問でありますが、この事前協議に際しましては、我が国の国益の確保の見地から、具体的事案に即して我が国が自主的に判断をしてこの諾否の決定というものをさせていただくところであります。  また、ちなみに、その我が方の諾否の基準という点でありますけれども、我が国の国益、すなわち日本の安全を確保するというものであり、その際、極東の安全なくしては我が国の安全を十分確保し得ないという認識の下に、極東の安全に関する事態を常に我が国自身の安全との関連において判断をし、我が国の安全に直接また極めて密接な関係を有するかどうかという見地から対処するというのが従来からの政府の見解、立場であります。

田島麻衣子立憲民主・社民

○田島麻衣子君 具体的な事案に即して勘案するというふうになっておりまして、これも具体的にどういうふうになったらどうなるのかということを示していただいていないんですよね。  次です。武力行使新三要件というのができております。これがどんな事態に当てはまるのかということも仮定の質問にはお答えできないというふうなことが政府答弁で繰り返されているんですね。なので、仮定の質問はやめます。過去に起こったことについて伺います。  過去の歴史上で武力行使新三要件が当てはまった事例はあるんでしょうか。また、その検証はされていますか。

岸信夫自由民主党防衛大臣

○国務大臣(岸信夫君) 過去の歴史上の事例ということでございますが、お尋ねのような第三国間の軍事行動及び他国の存立に関する事例について、政府として評価する立場にはございません。  また、武力の行使の三要件は、我が国独自の、また国際的に見ても非常に極めて厳格な要件であります。一般に、過去の第三国間の軍事行動の事例についてはこのような厳格な要件を前提とした情報収集を行っておらず、当時の状況について当てはめ等を行うことはそもそも困難であることを御理解いただきたいと思います。  その上で、政府としては、これまで、邦人輸送中の米国船舶の保護、それから弾道ミサイル警戒中の米艦艇の保護、それからホルムズ海峡における機雷敷設といった事例を存立危機事態に該当し得るケースとして説明してきています。

田島麻衣子立憲民主・社民

○田島麻衣子君 このウクライナ侵略ですけれども、この前に破壊的なサイバー攻撃をウクライナが受けています。デジタルインフラに対する広域的かつ破壊的なサイバー攻撃が発生したことが明らかになったと。  これがもし日本で起こったら、これ、新三要件の関連で当てはまるんでしょうか、当てはまらないんでしょうか。

岸信夫自由民主党防衛大臣

○国務大臣(岸信夫君) 先ほども申しましたけれども、個別具体的な要件に対しまして、政府は総合的に判断をしてまいります。

田島麻衣子立憲民主・社民

○田島麻衣子君 今、聞きました。この過去に実際に起こった事例であったとしても答えられないんですよね。個別具体的に総合的に判断する以上のことはおっしゃらないんです。おかしいと思いますよ。  次に行きます。新防衛大綱が作られるということで随分この委員会でも議論されておりますが、この一部を秘密化する案があるという旨の報道が出ています。この事実関係を確認させてください。

岸信夫自由民主党防衛大臣

○国務大臣(岸信夫君) 報道については承知をしておるところでございます。  防衛計画の大綱に代わる新たな文書を策定し、一部を秘密化するといった検討を行っているという事実はございません。このため、特定秘密への指定という議論もございません。  その上で、国民の命と平和な暮らし、我が国の領土、領海、領空を守り抜くという断固たる決意の下で、引き続き防衛省としてあらゆる選択肢を排除せずに現実的に検討を進めてまいります。

田島麻衣子立憲民主・社民

○田島麻衣子君 報道では個人名出ておりますが、私は差し控えますが、かなり外務省の中枢にあった方々、元ですね、方々も、秘密バージョンの国家安全保障戦略を作るのが望ましいと語ったと出ていますが、これは違うということでよろしいですね。明確に否定していただけますか、じゃ。

岸信夫自由民主党防衛大臣

○国務大臣(岸信夫君) 少なくとも防衛省におきましてはそのような考え方でございます。(発言する者あり)でございます。

田島麻衣子立憲民主・社民

○田島麻衣子君 一部秘密化をしないという考え方でいらっしゃるということですね。

岸信夫自由民主党防衛大臣

○国務大臣(岸信夫君) そのとおりでございます。

田島麻衣子立憲民主・社民

○田島麻衣子君 るる議論をさせていただいておりますが、皆さんもお分かりになったように、まず防衛費の詳細、この額を教えていただけません。そして、北朝鮮のミサイルに対する防衛力、どこまで日本を守れるか、これは敵基地攻撃能力また反撃能力の議論に非常に中枢となる大事な問題ですが、これについてもお答えいただけません。敵基地攻撃能力は何であるか、これも答えられない。反撃能力が何であるか、これも今後検討すると。具体的な新三要件については、個別具体的、総合的に判断する。  これが、今の政府の国家安全保障に対する説明ですよ。今後、これで参議院選挙に行って、大型選挙三年間ないんですよ。どうするんですか、皆さん。こんなことでいいんですか。おかしくないですか。うなずいていらっしゃいますけど、違いますよ。国民は、きちんと情報を得て、そこで議論をしなければいけないんじゃないんですか。おかしいと思います。  五月二十九日、NHK「日曜討論」で、自民党の小野寺議員、これは安全保障部会の部会長をされていると思うんですが、自民党の小野寺議員は秘密会について言及されました。  外交や安全保障上、公にすることや国益にかなわない事象の議論について、国会の秘密会で対応するということを一つの例に挙げているんですね。分かりますよ、私も。外交の機微に触れたりとか、相手方に手のうちを与える、教えることができない情報というのはあると思うんですね。であるならば、秘密会で議論する、これ、自民党の外交部会長がテレビでおっしゃっていますよ。これを開くことも考えることはできるんじゃないかというふうにおっしゃったんですね。  この日本の安全保障戦略ですね、私が言ったように、何も大事なことを教えてもらえない、これで判断はできない、こういった状況に即して、日本の安全保障を議論するために秘密会を開催する点について政府見解を伺いたいと思います。

鈴木貴子自由民主党外務副大臣

○副大臣(鈴木貴子君) まさに国民の生命、財産を守るためにも、この外交安全保障というのは非常に重要だと思っております。まさにこの点、政府と田島委員の考えの認識に違いというものはないと確信をしているところであります。いつも叱咤激励をいただいていることにも感謝を申し上げますが。  この秘密会の話でありますけれども、この点に関しますと国会運営ということになってくることから、政府の立場で何かこの秘密会の開催について発言をさせていただくことは差し控えをさせていただきたいと思います。

田島麻衣子立憲民主・社民

○田島麻衣子君 今日は衆議院の事務局に来ていただいております。  衆議院では、秘密会、過去に物すごくたくさん開いているんですね。これ、外交についても政策についても関連すること、秘密会で話しているんですよ。これちょっと御説明していただけます、どんな背景でこうした秘密会が衆議院側で開かれているのか。

小林英樹衆議院事務局委員部長

○衆議院参事(小林英樹君) お尋ねの秘密会につきましては、国会法第五十二条第二項に「委員会は、その決議により秘密会とすることができる。」と規定されております。この規定を受けまして、衆議院においては、衆議院委員会先例集に「秘密会は、政策、外交又は議員の身上その他重要事項等に関し秘密を要する場合に開く。」とされているところでございます。  お尋ねのこれまでの秘密会の事例でございますが、近年は議員の逮捕許諾請求がされた場合の議院運営委員会における審査が多く見られるところでございますが、田島先生お尋ねのその外交安全保障に関するようなことで申し上げれば、第百六十八回国会、平成十九年十一月七日の国際テロリズムの防止及び我が国の協力支援活動並びにイラク人道復興支援特別活動等に関する特別委員会における事例、また、第六十八回国会、昭和四十七年五月十七日でございますが、外務委員会の事例がございます。

田島麻衣子立憲民主・社民

○田島麻衣子君 過去、衆議院側で外交に関する秘密会が開かれた事例というのは、核に関する議論ということを秘密会で行っているということを伺っているんですね。  皆さんにお配りしている資料二番を見ていただきたいと思うんですが、これ、アメリカの上院軍事委員会の議事録を引っ張ってきています。アメリカは物すごくたくさん秘密会開いていますよ。このクラシファイドウエーというのは秘密会という意味なんですけれども、非常に機微に触れるようなことというのは、じゃ、秘密会にして議論、徹底的に議論しろ、これがアメリカの民主主義だと思うんですね。  日本はどうですか。何にも大事なことを教えてもらえなくて、参議院選挙に行って、それが終わって空白の三年間で全部皆さん変えるんですか。おかしいと思います。  委員長に御提案です。  この外交安全保障に関する問題、秘密会、この参議院の外交防衛委員会で議論していただけることを協議していただけませんか。

馬場成志自由民主党・国民の声

○委員長(馬場成志君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議をいたします。

田島麻衣子立憲民主・社民

○田島麻衣子君 ありがとうございます。  最後、一問です。東京栄養サミット二〇二一年の拠出について伺います。  私も、十三年間、国際保健や飢餓の問題をやってきたので、非常に関心を持っています。日本政府は三年間で三百億円の資金拠出を表明するというふうに出ておりますが、この使い道、もう決まりましたでしょうか。

赤堀毅外務省大臣官房地球規模課題審議官

○政府参考人(赤堀毅君) お答えいたします。  昨年十二月の東京栄養サミットでは、岸田総理から、日本は今後三年間で三千億円以上の栄養に関する支援を行うと発表いたしました。これは、各種の二国間協力や国際機関への拠出を始めとする栄養改善に関するODAによる支援から構成されます。具体的な案件としては各国のニーズも踏まえながら決定してまいりますが、例えば、途上国における食料支援のほか、栄養改善に資する農業、漁業、水、衛生、教育などの分野の支援を想定しております。  直近の危機に対応して、先月には、ウクライナ情勢を受けた食料価格の高騰等の影響により人道状況の一層の悪化が懸念されるイエメンにおける食料危機に対応するため、一千万ドルの緊急無償資金協力を決定いたしました。また、人道状況が悪化するスリランカに対する緊急無償資金協力の一環として、百五十万ドルの食料支援を決定したところでございます。一部はWFPを経由して実施いたします。  政府といたしまして、引き続き、途上国のニーズを踏まえつつ、しっかりと必要な対応を検討してまいります。

田島麻衣子立憲民主・社民

○田島麻衣子君 日本のODAの中で国際保健に掛ける費用というのは非常に限定的で、国際比較をしてみますと非常に少ないんですよね。ですので、もっと増やしていただきたいということと、あと、もう食料危機、世界で始まっていると指摘する識者もおられますので、早急にこうした資金も途上国の方に出していただきたいと思います。  以上で質問終わりにさせていただきます。

高橋光男公明党

○高橋光男君 おはようございます。公明党の高橋光男です。本日も質問の機会をいただき、感謝申し上げます。  前回に続き、磯崎官房副長官に水際対策についてお伺いしたいと思います。お忙しいところ、ありがとうございます。  さて、政府は、六月十日から観光目的による短期滞在の外国人の新規入国を原則として認める方針を表明しました。これに対して、前回の質疑でもお願いしましたように、G7諸国並みの水際対策とし、観光客を受け入れるのであれば、是非、親族、知人の入国も制限をすべきではなく、その要件を緩和してほしいとその後も政府に強く求めてきました。  そうした中、昨日、政府は、親族・知人訪問目的の外国人の入国に係る緩和措置を発表したと承知しています。その判断に至った背景及び理由につき教えてください。

磯崎仁彦自由民主党・国民の声内閣官房副長官

○内閣官房副長官(磯崎仁彦君) お答えをさせていただきたいと思います。  政府としましては、コロナ禍での水際対策の下におきましては、特段の事情がある場合に入国を認めるという、こういう考え方を取ってまいりました。親族・知人訪問につきましては、個別の事案ごとに配慮すべき事情を丁寧に酌み取りながら、人道上配慮すべき、こういう事情がある者につきましては新規入国を認めてきたところでございます。ただ一方で、親族・知人訪問目的での入国につきましては、委員からの御指摘も含めまして、円滑な入国、これを求める声があったということも承知をいたしております。  委員御指摘のとおり、今般、G7並みに円滑な入国を可能とする方針の下で、流入リスクに応じた検疫体制を取りながら、入国者の総数を一日一万人めどから二万人めどに拡大をしながら、スムーズな入国を確保する措置を六月一日から実施したところでございます。その中で、併せて親族・知人訪問目的での入国につきましても円滑な入国を可能とする、こういう措置をとることにしたものでございます。  具体的には、短期滞在の在留資格を取得する者で、親族訪問目的、これについては基本的に全てということ、又は、知人訪問目的につきましては、婚約者や事実婚関係にある者といった親族に準ずる関係があると認められる者あるいは訪日の必要性があると認められる者につきましては類型的に入国を認めるということで明記をさせていただきました。委員からもしっかりと周知をすべきというお話もございましたし、ホームページにも掲載をして周知に努めているところでございます。  政府としては、引き続き、入国を認めるべき外国人が円滑に入国できるように適切に対応してまいりたいというふうに考えております。

高橋光男公明党

○高橋光男君 御丁寧な答弁、ありがとうございます。  そうしましたら、今御説明になられましたこの親族・知人訪問につきまして、昨日更新された政府公開文書についてお尋ねしてまいりたいと思います。  お配りした資料一を御覧ください。親族・知人訪問につきましては、この青枠部分に新たに記載されています。この部分に関しましては、昨日から数多くの質問を私もいただいているところです。  そこで、順に鈴木外務副大臣にお伺いします。  まず、親族につきまして、これは訪問目的を問わず親族訪問全てが認められるものと理解してよろしいでしょうか。次に、新たに明記された知人訪問について、この括弧内にある親族に準ずる関係が認められる者にはいわゆる国際カップルも含まれるのでしょうか、同性カップルも含まれるかも併せて御答弁願います。

鈴木貴子自由民主党外務副大臣

○副大臣(鈴木貴子君) まずは親族に関してでありますけれども、目的を問わず入国を認め得ると承知をしております。そしてまた、この今般の緩和の対象というのは知人の部分でありますけれども、委員御指摘のように、そしてこれまでも取り組んでいただきましたように、国際カップルや同性カップルを含み得ると理解をしております。

高橋光男公明党

○高橋光男君 同性カップルも含まれるという理解で、大変重要な御答弁だったかと思います。  続きまして、資料の二の一を御覧いただければと思います。これも同様に昨日更新された文書でございまして、ここの、2の(2)のキは資料一と同様の記述ですけれども、ここの注釈五というのが次のページに記載されています。この部分、以前は親族のケースのみの記述でしたが、知人に関しまして、新たに、親族に準ずる関係にある者として、婚約者や事実婚関係とございます。また、訪日の必要性が認められる者として、結婚式又は葬儀に参列する者ともございます。  では、これらの事実を査証手続においてどのように証明すればよいのでしょうか。さらに、病気の知人を訪問する者ともございますが、これを証明するには、疾患の種類を問わず、例えば医師の診断書などの提出によって認められるものなのでしょうか。いずれにしましても、申請に当たって特に必要とされる書類は何なのかにつきまして、明確に御答弁をお願いします。

鈴木貴子自由民主党外務副大臣

○副大臣(鈴木貴子君) 今ほども委員からも御丁寧に御説明がいただきましたように、この知人の部分においては、婚約者、事実婚関係といった親族に準ずる関係がある者、また、結婚式、葬儀への参列、病気の知人を訪問するといった訪日の必要性のある者の入国が認められるようになったところであります。  これに伴いまして、本邦に居住する知人を訪問する者が在外公館にてその査証の申請をする際には、査証の申請書、旅券、顔写真、本邦に居住する知人が作成する防疫措置厳守の誓約を含めた招聘理由書、また、写真や手紙といった知人関係を証する書類などの基本書類に加えて、婚約者、事実婚関係を示す疎明資料、結婚式の招待状、葬儀参列のいわゆる案内書、案内文といったもの、また、病気の知人に関しましては一般的な医師の診断書というものを提出をいただくこととしております。

高橋光男公明党

○高橋光男君 そうした細かなこれらの認められるようなケースにつきましてはここに記載がないわけでございまして、その点につきましては、様々やはり在外の査証窓口において問われることでございますので、しっかりとこれ周知していただく必要があるというふうに考えております。  そして、その中で、やはりこれまで二年半近く今こうした入国制限ともいうべきこの水際措置、水際対策というものが政府によって取られている中で、私は、本当に今回のこの親族・知人訪問の緩和を決断していただいたことは政府の努力として私は多とするものでございますけれども、一方で、その長年の間大変厳しい状況に置かれた方々に寄り添った丁寧な対応というものが大変重要だというふうに考えます。  ここで、私、週末に台湾の方からいただいた一通のメッセージを紹介させていただきます。  今日で会えなくなって八百三十四日目です。二年半の間、政府は私たちの苦しみを考慮してくれませんでした。心が痛くて、毎日寝ることも食べることもできません。悲しいです。私たちは関係を続けようと必死に努力してきました。でも、未来を見通せないので、夏までに会えないなら別れようと思います。どうか私たちを助けてください。  こうした方というのは珍しくありません。大切な恋人、また大切な家族と会えず、苦しんでいる方々が少なからずいらっしゃいます。そして、片方は日本人の方なんですね。政府には、水際対策がこのような残酷な人権侵害ともいうべき問題をもたらしているということを我が身に置き換えて是非改めて認識していただきたいと思います。  ともあれ、そうした方々のきずなを取り戻すためにも、一日の猶予もないと私は考えます。そのためには、申請現場の混乱を回避し、今回の変更を受けて新規に入国できる方が本当に円滑に入国できるようにすること、そしてそのためには在外での統一的な対応を確保することが不可欠だと考えます。  そこで、窓口での対応や対外的な周知、広報等の対応も含めて、全在外公館に訓令を発出していただきたいと考えますが、いかがでしょうか。

鈴木貴子自由民主党外務副大臣

○副大臣(鈴木貴子君) まず、高橋委員のこれまでのこの本委員会におきましても継続的にこの問題取り上げていただきましたことに、私からも心からの敬意を表させていただきたいと思います。  水際対策、政策といいながらも、当事者の皆様にとってはまさに入国制限だと、このようにも認識をしておりますし、しっかりと我々も過去からも学びを、反省をさせていただきながら次につなげていきたいなと、このようにも思っております。  その上で、この委員会でも何度となく委員から、その広報発信、しっかりとその必要な人に届くような広報、周知に努めるべしという強く御意見、意見具申を頂戴をしていたところであります。  それを踏まえまして今回新たに訓令をという今御意見、御質問だったと思いますが、実は、これまでの委員の御指摘を踏まえて、既に五月の三十一日には、まずホームページ、外務省のホームページに、特段の事情の緩和をしましたということの周知、加えて、それぞれの在外公館に対しまして、特段の事情のその範囲の緩和とそれに基づく査証の受理から発給までの具体的な対応について既に指示もさせていただいたところであります。  また、その個別の手続等に差があってはならないという委員からの御指摘、大変強く重く受け止めさせていただいております。引き続き、査証発給に向けて、必要な手続、書類、個別の事情も考慮をしながら適切にかつ公平に進めていくべく、外務省挙げて取り組んでまいりたいと思います。

高橋光男公明党

○高橋光男君 真摯な御答弁、本当にありがとうございます。しかしながら、これは外務省だけではできないんですね。  そこで、副長官に是非お願いしたいのが、まさに今回の政府文書、私はこれまだまだ本当に不十分だというふうに思います。今回こうやって質疑をする中でようやく分かったこともございます。しっかりとこれ丁寧に、この政府文書をもう一度見直していただくなりして書き直していただく、分かりやすい文書にしていただくように是非御指示いただけませんでしょうか。  そして、今、この親族、知人というのを今日は述べておりますけれども、入国ができていない方々の中には、ワーキングホリデーであったりとか、また大学に所属していない短期研究者などの方もいらっしゃいます。こうした方々の入国も是非緩和して認めていただくべきだというふうに考えますが、いかがでしょうか。

磯崎仁彦自由民主党・国民の声内閣官房副長官

○内閣官房副長官(磯崎仁彦君) 御指摘のワーキングホリデーを目的とする外国人の方、あるいは大学に所属しない外国人の研究者につきましても、今年の三月一日以降、日本国内の受入れ責任者が所在する場合につきましては、厚生労働省の入国者健康管理確認システム、ERFSですね、ここにおける所定の申請を完了していただければ新規入国を原則認めるという手続になっております。したがいまして、この点につきましては、商用あるいは就労等の目的での外国人の新規入国者の皆様の枠組みと異なるものではないということでございます。  いずれにしましても、今委員からございましたように、政府としましては、今後とも、このERFSの対象となり新規入国を認められ得る方が円滑に入国することができるように周知を行ってまいりたいというふうに思っております。

高橋光男公明党

○高橋光男君 是非よろしくお願いいたします。  最後になるかもしれませんけれども、今日は開発協力大綱についてもお伺いしたいと思います。  我が党の谷合幹事長が先般、決算委員会で質疑させていただきましたように、二〇一五年の策定以降、SDGs、気候変動条約、いわゆるパリ協定、新型コロナの発生などの開発課題や今般のロシアによるウクライナ侵略を始めとする人道危機など、国際情勢の変化を受けまして、年内改定の国家安全保障戦略において外交力の柱として開発協力を改めて位置付けた上で、ODAの拡充につながるように大綱を改定していくべきだと考えます。  一方、私自身、前職時代に実はこの大綱の改定、実務で携わらせていただきました。したがって、分かるんですけれども、この改定、大変な作業なんですね。経済界、自治体、学界、市民社会、NGO等様々な関係者を巻き込んで行う必要があるというものです。地方での公聴会やパブリックコメントもしなければなりません。なぜならば、国民的な議論と支持こそが大綱には必要であって、まさに大綱の基盤となるものだと言えるからです。  前回は、発表から改定まで約一年要しました。したがって、私は、逆算をするのであれば、明年G7の議長国となる我が国としても、遅くとも来年の国連総会でのSDGsサミット、またUHC、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ・ハイレベル会合までに改定ができるように、また、来年併せて改定される予定のSDGsの実施指針も併せてこの大綱の下でしっかり策定していく、こうしたことを是非今年の夏までに政府として正式に表明すべきと考えますが、いかがでしょうか。

鈴木貴子自由民主党外務副大臣

○副大臣(鈴木貴子君) 委員御指摘のように、二〇一五年にこの大綱が策定以降、本当に解決すべき開発課題というものが拡大をしてきて複雑化もしてきたと、このように思っております。時代に即した開発協力の在り方というものを模索するのは政府としてこれは当然のことである、また責務だと、このようにも考えております。  そういった意味で、この新たな国家安全保障戦略の策定に当たりましても、その中においてこの開発協力の在り方についてしっかりと議論をしてまいりたいと、このように考えております。  あわせまして、その外交日程、逆算をしながら、お尻をしっかりと見据えた上で動いていくべし、おっしゃるとおりであると思っておりますし、適切なタイミング、そしてまたプロセスを検討するとともに、多様な皆さんのお声をしっかりと広くあまねく頂戴をする、企業、自治体、学識者、また市民社会を始めとする皆さんからの御意見もしっかりと頂戴をしながら、時代に即したより良い大綱作り、しっかりと取り組んでまいりたいと思います。

高橋光男公明党

○高橋光男君 開発協力大綱の改定につきましては、公明党としましても非常に高い関心を持ってフォローしていきたいというふうに思いますので、是非とも政府には鋭意検討を進めていただくよう、そしてこうした発表をしっかりとしかるべきタイミングにしていただくようお願いを申し上げまして、私の質問を終わります。  本日はありがとうございました。

上田清司国民民主党・新緑風会

○上田清司君 国民民主党・新緑風会の上田清司です。  早速質疑に移ります。  日本は、隣国にロシア、北朝鮮、また中国というそれぞれ周辺国と軍事的緊張関係を持つ国々に囲まれ、かつ、その国々は、議会、国民、メディアなどの圧力を食うこともないというんでしょうか、圧力を受けることもなく、専制国家として常にトップレベルの判断で様々な行動ができる国でもあります。しかも、我が国に対してもしばしば国境侵犯やあるいはそれに近い軍事的な示威行動などもする状況が重なっているところであります。  我が国は戦後一貫して専守防衛を旨として防衛力を整備してきたわけでありますが、今回のロシアのウクライナ侵攻を受けて、日本の防衛力の質的な変化というものを検討しなければ私はならないというふうに思うんですが、この点について検討をされるはずだと思いますが、どのような検討をするのか、その課題の大きなものは何なのか、防衛大臣にお伺いしたいと思います。

岸信夫自由民主党防衛大臣

○国務大臣(岸信夫君) ロシアによりますこのウクライナ侵略、これは、欧州のみならずアジアを含む国際秩序の根幹を揺るがすような大問題であります。今回のウクライナ侵略のような力による現状変更は、欧州のみならずインド太平洋地域やアジア地域においても起こり得るもので、このような現状変更を決して許容してはならないことであります。  政府としては、ウクライナ侵略を様々な観点からしっかりと分析をし、新たな国家安全保障戦略を策定する中で、国民の命や平和な暮らしを守り抜くために真に必要なものは何なのか、あらゆる選択肢を排除せず、現実的に検討し、我が国の防衛力を抜本的に強化していく考えであります。

上田清司国民民主党・新緑風会

○上田清司君 あらゆる選択肢を排除せずというのは、まさしく抽象的なんですね。日本の抑止力を高めるためには、むしろ総理やあるいは防衛大臣が一定程度の何を課題にして何をするということを言うことの方が抑止力につながると思うんですが、そういう抽象的なことでは抑止力につながらないというふうに思うんですが、具体的に何をすべきかということについて申し上げることはないんでしょうか。

岸信夫自由民主党防衛大臣

○国務大臣(岸信夫君) これから国家安全保障戦略を策定していく中で、しっかりそういうことについても議論をし、タイミングが来ましたら皆様にお示しする考えであります。

上田清司国民民主党・新緑風会

○上田清司君 もちろん議論が必要ですが、やはりリーダーシップというのは必要ですから、一にこの課題、二にこの課題、三にこの課題、これを論点として日本政府はあるいは防衛省としてはリードしていくというような、そういうことを言わないと抑止力にならないと思いますが、二番目に移ります、なかなか出てこないので。困るんです、抽象的な話ばっかりだと。  総理は、NATOの防衛力の量的拡大について言及されました。この点について、例えばNATOとしては、例えばドイツに象徴されるように、GDP比で二倍にしようという、そういうお話が出ているわけですが、NATOとしての防衛力の量的拡大について言及されました。  それについて、例えば岸防衛大臣に、こういうことについて、NATOのこの動きについて研究しろとかそういう指示がなされているんでしょうか、それとも全く何もないという話なんでしょうか。

岸信夫自由民主党防衛大臣

○国務大臣(岸信夫君) 世界の安全保障環境は非常に厳しさを増しております。我が国周辺においても厳しさが増す中で、まず我々が行うべきことは、国民の命や暮らしを守り抜くために何が必要なのか具体的かつ現実的に議論をし、積み上げていくことだと考えております。その結果、防衛力の具体的な強化に当たって必要になるものの裏付けとなる予算をしっかり確保していく考えであります。防衛費の内容や規模については、新たな国家安全保障戦略の策定や今後の予算編成過程を通じて検討してまいります。  政府としては、総理が先般の日米首脳会談においても防衛費の相当な増額を確保する決意を述べられましたけれども、このことをしっかり受け止めまして、総理を先頭に関係部局が一丸となって、国民の命や暮らしを守るために何が必要なのかということを具体的にかつ現実的に議論してまいります。

上田清司国民民主党・新緑風会

○上田清司君 総理から御指示があったんですか。

岸信夫自由民主党防衛大臣

○国務大臣(岸信夫君) 総理からは、御答弁もさせていただいているように、相当な防衛費の予算をしっかり確保してまいるという考えを示されました。その決意については、これは政府を挙げて努力をしていくということになります。

上田清司国民民主党・新緑風会

○上田清司君 私の浅薄な知識の中では、世界史全般の中での戦争あるいは紛争というのは、力の空白あるいは力の均衡が崩れたときに様々な戦争が起こった事例が多いというふうに理解をしております。  そういう意味で、どこかの国が具体的に軍事力を拡大していく、そうすると、その周辺国はまさに力のバランス、抑止力が弱くなるわけですから、何らかの形でそのバランスを取らなければならない。しかし、同じようなレベルでこの予算や装備をすることができなければまさに同盟関係なんかをつくりながら対抗していくという、そういう仕組みが、過去、中国の歴史でも、何か国かに分かれてやっている春秋戦国時代においてもそうだったと思っておりますし、あるいはヨーロッパの歴史でもそうだったと思いますし、よくイギリスなどはバランサーとして、ドイツが強くなればフランス、ロシアを抱き込みながらドイツを抑える、あるいはフランスが強いときにはドイツなどを対抗勢力として使っていくとかですね、様々な形で力の均衡を取りながら、突出することによって紛争が起きないようにするというようなことをやってきたというふうに私は見ておりますが。  今日の中国の軍拡というのは非常に異常とも思えるほどのスピードで量的拡大を進めておりますので、まさしく日本も、日米同盟を基軸に、クアッド、あるいは日米韓、あるいはASEAN諸国、マルチのドームをつくって対抗していく。もちろん、アメリカはアメリカで、当然、ファイブアイズ、アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、あるいはAUKUS、アメリカ、英国、オーストラリアとかですね、そういう枠組みをつくりながら、何らかの形での圧力というんでしょうか、そういうものをつくっているものだというふうに私は思っておりますが。  こういうより多くのマルチ的なドームをつくって、特別な突出した軍拡路線をするような国々に対して日本は対抗軸をつくっていかなくちゃいけないというふうに思っているところでありますが、もちろんそういう動きを今していただいているというふうに私は認識しておりますが、それ以上の枠組みというのを考えた方がいいと思っておられるかどうか、この点について防衛大臣に伺いたいと思います。

岸信夫自由民主党防衛大臣

○国務大臣(岸信夫君) 今委員のおっしゃった点、力の空白あるいは力の不均衡、そうしたところから紛争が起こる、このことについてはもうまさにそのとおりだと思います。そういう地域においてこのインバランスを解消していく努力を常に続けていかなければならないと思います。  そのために今我が国がしなければいけないこと、まず我が国自身の防衛力を強化していくこと、そして日米同盟の強化、あるいは国際社会における連携、こうした中で、この不均衡を解消するということは様々な方法があると思うんですけれども、そうしたことを重層的にしっかり考えていかなければならないというふうに思っております。

上田清司国民民主党・新緑風会

○上田清司君 ありがとうございます。どうぞよろしくお願いしたいと思います。  世界十数か国の大学、研究機関の研究グループが参加して、共通の調査票で各国国民の意識を調べ相互に比較する世界価値観調査というものが一九八一年から五年置きにずっとやっているんですが、直近の二〇一七年から始まったサンプルで、もし戦争が起こったら国のために働くかということで五年掛けて各国の状態を調べたわけですけれども、はいと、要するに、戦争が起こったら国のために戦うかという、はいという国の中で日本が最低でありまして、それも極めて少なくて一三%程度で、下から二番目のところでも三二%程度あって、押しなべて旧敗戦国のイタリアとかドイツなんかも決して高くはないんですが、これは、戦争の悲惨さなどを経験し、平和志向の国民に切り替わったこともあり、そうした傾向だと思っておりますし、実は欧米先進国も、ノルウェー以外のフランス、英国、米国などは大体中位でありまして、真ん中ぐらいで、比較的アジアの発展途上国が上位を示しておりまして、一位がベトナム、ヨルダン、キルギス、バングラデシュ、中国、ノルウェー、インドネシア、パキスタン、こういうような形で、戦いますというのがもう九〇%ぐらいのシェアがあるわけですが。  いかに何でも日本のこの異常な少なさ。もちろんこれは、日本の先進国としての平和を享受しながらの物質文明の豊かさの中でこうした部分もあるんですが、自衛隊などの練度、海上保安庁などの練度や意識の高さと比べると余りにも乖離があり過ぎるので、こうした部分に関して防衛大臣としてはどのように考えられるか、あるいはまた、こうしたことについて文科大臣あるいは関係のところに何らかの改善を求めるようなことが可能なのかどうか、そうした認識を持っておられるか、この点について伺いたいと思います。

岸信夫自由民主党防衛大臣

○国務大臣(岸信夫君) 委員の問題意識についてまず感謝申し上げたいと思います。  その上で、教育の場においても防衛や安全保障等について扱われることは大きな意義があるものと認識をしております。また、学校で使用される最近の社会の教科書においても自衛隊の活動が扱われているものが多くあると了解しております。防衛省としても、若い世代が防衛の重要性を理解していくということは大変重要なことだと考えております。  昨年は、小学校の高学年以上を対象とした「はじめての防衛白書」というものを発行しまして、防衛の意識の、あるいは自衛隊の任務についての理解を高めるように説明をしております。防衛省の、防衛の教育の在り方につきましては、議論が深まることを期待しつつ、防衛省としても若い世代の理解に努めてまいりたいと考えております。  国民の防衛意識、このことが大変重要なことであると思いますが、防衛省としては、国民一般で戦いに参加させるということではなくて、自衛隊が国民の生命、財産を考え抜く、こういう体制もまた必要なんではないかなと考えております。

馬場成志自由民主党・国民の声

○委員長(馬場成志君) おまとめください。

上田清司国民民主党・新緑風会

○上田清司君 時間ですので終わります。  文字どおり、現場で働く自衛官や海上保安庁の皆さんたちがまさしく国民に支えられているという気持ちがなれるように、是非そういう体制づくりに更に頑張っていただきたいということをお願い申し上げまして、終わります。  ありがとうございました。     ─────────────

馬場成志自由民主党・国民の声

○委員長(馬場成志君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、宮崎雅夫君が委員を辞任され、その補欠として滝沢求君が選任されました。     ─────────────

音喜多駿日本維新の会

○音喜多駿君 日本維新の会の音喜多駿です。  初めに、政府と大臣の東アジアの外交の姿勢についてお伺いしたいと思います。  今週に入り、再び韓国の調査船が我が国固有の領土である竹島周辺のEEZ内で海洋調査を行ったことが明らかになりました。前回の本委員会でも取り上げましたが、五月の九日にも韓国の調査船が竹島周辺を航行し、調査の形跡が見られるという事象がございました。その際、私、この本委員会で実態把握にしっかりと取り組むべきであるということを指摘させていただいたものの、これ当時、外務大臣は簡単に当該船舶が海洋調査を行っているとの判断には至らなかったと結論付けてしまい、大臣もこの場で答弁をされてしまっています。そして、今週のこの再びの海洋調査に至っているわけであります。  これ、前回甘い対応をしたがゆえに付け込まれたと評価されても仕方がない問題ではないかと思います。これ、やっぱり従前の対応が少し甘かったのではないかと。前回の航行についても再調査を行うとともに、今回の事象について更に詳細な調査を深めて行うべきと考えますが、今日、大臣がおりませんので、副大臣の御見解をお伺いいたします。

鈴木貴子自由民主党外務副大臣

○副大臣(鈴木貴子君) 今、音喜多委員より御指摘がありましたように、五月の二十八日から三十日にかけまして、哨戒中の海上保安庁の巡視船が、竹島北方の我が国の排他的経済水域におきまして韓国の国立海洋調査院所属の調査船ヘヤン2000がワイヤーのようなものを引きながら航行していることをまず確認をいたしたところであります。  そして、この事案におきましては、まず、韓国側とのやり取り及び現場における情報収集に基づき、政府全体としての分析などを踏まえまして、この当該調査船が我が国のEEZ内において我が国の事前の同意なく海洋の科学的調査を実施している疑いが高いと判断をし、韓国側に対して抗議と中止の要求を行い、そしてまた、それを対外公表もさせていただきました。  引き続き、日本の領土、領海、領空を断固として守り抜くとの決意の下で、国際法及び関連する国内法に基づき、今後とも適切に対応してまいりたいと思います。  相手に付け入る隙を与えぬようにという委員の御指摘を踏まえながら、しっかりと検討、そしてまた善処してまいりたいと思っております。

音喜多駿日本維新の会

○音喜多駿君 毅然とした御答弁いただきまして、ありがとうございます。  今回の対応については厳しく対応していただいたということでありますけれども、前回の航行についても、結局あれは調査ではなかったと結論付けているわけではありますが、この再調査も含めてやはりしっかりとした深い対応をしていただきたいと思いますので、よろしく御検討をお願いを申し上げます。  次に、ウクライナへの支援についてお伺いをいたします。  ロシア軍による侵略が長期化する一方、ウクライナの文字どおり懸命な防衛と各国の支援により、キーウやハルキウなど一部の地域では全域が解放されるなど、好転の兆しも見せております。しかしながら、そうした解放された地域において、ロシア軍が残置をしていった地雷の撤去、こちらがなかなか進まない現状があります。  こうした地雷撤去については日本の企業も高い技術を有しており、ウクライナ及びその市民が日本に地雷撤去の装置の提供を強く求めているとも聞き及びます。この点、政府として把握をしているのか、あわせて、この地雷撤去の装置を日本が提供する場合における課題について、まず外務省の参考人にお伺いいたします。

植野篤志外務省国際協力局長

○政府参考人(植野篤志君) お答え申し上げます。  我が国は、これまで累次にわたる首脳会談あるいは外相会談等を通じて、ウクライナの国民の皆様への連帯を示しながらウクライナ政府との間で緊密に意思疎通を行ってきておりまして、そうした中で、地雷除去装置の提供についても要請をいただいております。  それで、供与する場合の課題ということですけれども、我が国、これまでカンボジアですとかボスニア・ヘルツェゴビナあるいはアンゴラ等において、紛争後のこの国で地雷除去装置を供与したという実績を有しております。そういう経験の中から把握しているのは、供与に当たって、地雷除去の作業を行う人員を確保、人を確保する、それから、当たり前ですけれども、その人を含めてその作業の安全を確保する。それから、供与した機材がしっかり維持管理されていくということを確保する、こういった、供与を受けた側が対応すべき事項があるということを経験上把握しておりまして、そういう事項を確認しつつ、そして、その先方のニーズに見合った支援を行うということが重要だと考えております。

音喜多駿日本維新の会

○音喜多駿君 今御答弁いただいたように、事前のこの意見交換の場でも、現状においてはまだ金銭的な援助のみにとどまるということで、実際にこういった地雷除去の装置等々やそうした具体的な支援にまでは踏み込んでいないというような現状でございました。  しかし、繰り返しになりますが、この地雷撤去の技術については特に日本の建設機械のメーカー二社が高い技術を有する地雷除去の装置を持っており、これは、先ほど人的な問題もあるということでありましたが、これ遠隔操作もできるということも伺っております。これ、やはり金銭だけではなくて、この日本の企業の技術やあるいはこの実物を提供することで、これはまた日本とウクライナの友好、連帯の象徴となるやに私も考えます。  是非これ、政府としても、まあまだ停戦が遠いというような状況もありますし、安全が第一ということはもちろんそのとおりでございますが、政府としてもこの地雷除去の装置等々の具体的な提供を検討していただきたいと考えますが、鈴木副大臣の見解をお伺いいたします。

鈴木貴子自由民主党外務副大臣

○副大臣(鈴木貴子君) 既に我が国は、計二億ドルの緊急人道支援をさせていただきました。この点についてもこの委員会でも御説明をさせていただいたと思っております。その四月に決定しました追加的人道支援におきまして、赤十字国際委員会及び国連開発計画、UNDPがウクライナにおける地雷と不発弾処理というものを含めた活動というものを行っておりまして、この我が方の緊急人道支援というもの、まさにそういった国際機関に入っているという意味では、今既にまさに支援は実施をされていると、このように承知をしております。  そしてまた、今政府参考人からもありましたように、ただ一方で、この要請も受けているというこの事実もありますし、また、我が国がそういった技術、そしてまた経験、過去の実績というものがあるということもこれまた事実であります。引き続き、日本の重機メーカーの機材の活用の可能性等も勘案しながら、また、何よりもその現地のニーズ、これにしっかりと把握した上で支援の可能性というものを検討してまいりたいと思います。  委員御指摘のとおり、日本とウクライナの連帯の象徴につながっていくものと考えております。

音喜多駿日本維新の会

○音喜多駿君 ありがとうございます。  鈴木副大臣も恐らく重々お分かりのとおり、支援をしている、これは大事、お金も確かに大事、でも、その支援の在り方というのもやはり受け止め方が大分異なってくるものでございます。  さきも、ウクライナの国防省ですか、が公開した動画で日本がその感謝の名前になかったということで、これは軍事支援をもらった国々で、日本は支援はもらったけれどもお金とか、軍事支援ではなかったということで名前が載らなかったということも話題になりました。やはり、お金だけなのか、それとも目に見える何か現物の支援があるのかで受け止め方も大分異なってくるというふうに考えます。  また、地雷、こちら一度設置されると、誰かがその被害に遭うか除去されない限り長年これは効力を発揮し続けてしまうものであり、避難所からの帰還だけではなく、物流にも影響を与えて社会生活に重大な支障を来すものですから、是非これ日本政府としても迅速かつ実効性のある支援をしていただきたいと思いますので、前向きな御検討をよろしくお願いを申し上げます。  次に、テーマを変えまして、外務省の働き方、特に在外公館における働き方改革について伺います。  我々日本維新の会は、よく誤解をされるのですが、一律に公務員の給与をカットしろと、人員を削減しろということを求める政党ではありません。出すべきところにはしっかりお金は出すと、一方で無駄は削る。公務員についても、過度な身分の保障は改めながらも、実績に応じて十分な待遇を定めると。公金の使い方として国民の理解を得られるものにするべきというふうに考えております。  この点、在外公館職員の家賃、これ国によって異なると思いますが、八割から九割支給されているケースが多いと伺います。セキュリティーや利便性の点から、ある程度その国の一等地、セキュリティーが十分に確保できるところに構えることについては理解をしておりますが、この家賃の支給が慣例になって不相応なものになっていないか、過度なものになっていないか、この点は不断のチェックが必要ではないかと考えます。  この点、在外公館職員の住居手当についてどのように算定し支給されているか。例えば日本企業の駐在員の手当との比較などを数年置きに行うなど、国民の理解が得られやすいものになっているかどうか、この点、外務省の参考人にお伺いいたします。

石川浩司外務省大臣官房長

○政府参考人(石川浩司君) お答え申し上げます。  在外職員の住居手当でございますが、それぞれの任地におけます不動産相場の全般ですとか住居の家賃の変動等を詳細に検討した上で、在外職員が職務と責任を十分に果たすために必要とする住宅費に見合うような適正な額を定めて支給しているというところでございます。  民間企業の言及ございましたが、民間企業におきましても手当の仕組みは様々であると承知しておりまして、単純な比較は難しい面ございますが、厳しい財政状況も踏まえながら、民間企業と比較しても適正な処遇となるよう、今後も努めてまいりたいと思います。

音喜多駿日本維新の会

○音喜多駿君 現地の不動産価格や民間企業の相場、こうしたものもチェックをしているということでありますけれども、どういうふうに算出されているか分からないという声が私の元に届いていることも事実でございますので、そうした資料についてもしっかりと情報公開を行っていただいて、国民の理解が得られるような家賃支給というのを心掛けていただきたいというふうに思います。  さて、次からが迫真なんですが、河野太郎前大臣の御尽力で、公務員のいわゆる残業代、超過勤務手当がしっかりと、まあまだ不十分なところもあるかもしれませんが、比較的これしっかりと支払われるようになりつつあります。この点は我々としても高く評価をするところです。何時間働いたのかを記録する、そして働いた分はしっかり支払う、これは当たり前のことであって、これは在外公館職員にも当然できる限り適用されるべきであります。しかしながら、この在外公館職員については超過勤務手当が支払われていないという実態を伺いました。  そこで、まず、在外公館における超過勤務をどのように把握されているのか、この時間がまず自己申告になっていないか、あわせて、超過勤務については手当や残業代、こうしたもの支払われているのかどうか、この点の事実関係を外務省の参考人にお伺いいたします。

石川浩司外務省大臣官房長

○政府参考人(石川浩司君) まず、在外職員の行う職務でございますが、勤務の形態、在勤地の慣行等、それぞれ事情を異にしておりまして、勤務時間管理になじみにくいものもございますため、超過勤務手当は支給されていないというのは議員の御指摘のとおりでございます。  在外公館での外交関連業務も増大しております中、在外職員がその職務と責任に応じて能力を十分に発揮することができるよう、別途在勤手当というもので対応を図っているというところでございます。  なお、適正な労務管理及び健康管理の観点から、各在外公館の職員に勤務時間を記録をさせておりまして、各在外公館の勤務時間管理者はそれらを確認して館員の労務管理を行っているというところでございます。

音喜多駿日本維新の会

○音喜多駿君 勤務実態からはその実態把握等々も難しいとか特殊性もあると思いますが、別途の手当が支払われているので超過勤務手当そのものは払われていないと、そしてこの勤務実態も、まあ自分の申告というか、そうしたもので管理されているということが多いということでございました。しかし、このやり方がやはり過度な負担を招いているという声も多数上がっております。  これやっぱり勤務実態の把握等々とか特殊性という点で、民間企業でもかつては、大分今少なくなってきていると思いますけどね、私も新入社員だったときに営業に配属されたとき、営業は外回りが多いと、何時に帰ってくるかも分からないから、営業手当というものが当時五万円だか六万円付いて、その代わりもう残業代は一切付きませんというような形だったわけですね。ただ、こうやってしまうと、やっぱり、何時間残業してもどうせ六万円だったら、それは会社としてみたらたくさん働いてもらった方がいいじゃないかということでいろんな仕事が降ってくると。まあ全ての会社がそうとは言いませんけれども、そうしたことで残業が過多になっていくと。で、じゃ、時間は自己申告だから、別に何時間申告してももらえるもんじゃないしなと、もう十時間ぐらいでいいかということで、実態把握がなかなか、この中央からという、会社の上層部からしたらできなくなってしまう。政府からしたら、在外公館の人が果たしてどれぐらい本当に残業しているのかというのがなかなか把握できないと、こういった問題が私は生じているんではないかなというふうに思っております。  そこで、副大臣にもお伺いしたいんですけれども、まずやはり実態把握ですね。これ、PCの立ち上げ時間を記録するなど、今デジタルでいろんな方法がございますので、客観的にまず残業時間を把握するように努めるべきではないかと考えます。  また、特にこのような緊迫した国際情勢の中では、突発的に長時間労働が起こる可能性も否定はできません。そうした場合には、やはり在外手当とは別名義で超過勤務手当を支払うということもこれは検討するべき事態もあると思います。強い在外公館つくるためにも、そこで働く職員の努力に報いる必要があると考えますが、副大臣の見解をお伺いいたします。

鈴木貴子自由民主党外務副大臣

○副大臣(鈴木貴子君) まず、音喜多委員、本当に、この働き方改革を取り上げていただいて本当に心から感謝を申し上げます。実は、これまで外務省の副大臣の所掌に働き方改革というものはありませんでして、私自ら働き方改革に取り組みたいと言って所掌として初めて設けていただいた、初代働き方担当副大臣でございます。  その上で、まず一義的には、まず残業時間そのものをスクラップをしていく、そういった働き方というものがまず求められているんだと思っております。私自身も、まだ幾ばくかの時間ではありますけれども、まだまだ外務省は人数、マンパワーも足りないと思っておりますので、その点もまた是非委員からも、また御党からも後押しをいただきたいと思っておりますが。  先ほど来から政府参考人からも申し上げておりますように、この在外職員の仕事の内容というものは、まさに時には家族ぐるみの付き合いであったりだとか文化芸術の交流であったりとか、様々な人脈構築含めて、また、その地域の文化であるとか祝日、休み方、働き方、様々な違いがあります。  そういった意味で、日本と異なる海外での業務にしっかりと対応していくというためにも、いわゆる残業手当というものではなくてこの在勤手当というもので対応を図ってきたところであり、この考えにつきましては今のところ変更はなく、引き続き在勤手当において対応を図ってまいりたいと思っております。  ただ、先生の御指摘の点というものは、しっかりと共通認識を持たせていただいていると思っております。

音喜多駿日本維新の会

○音喜多駿君 初代の働き方改革副大臣から御答弁をいただきまして、ありがとうございます。図らずも、今日は御答弁いただけてよかったなと思うんですが、まさに今御答弁の中であったように、在外公館職員の方は、例えば晩さん会への出席であるとか、これも時間外と申しますか、特殊な働き方もあるということは、これは承知をしております。  しかし、こういうものは全部在外手当だとか在勤手当みたいな形で含まれるというのがこれは今の時代に合った考え方なのかなというと、これは不断の見直しが必要だと思うんですね。やっぱり、先ほど申し上げた、営業マンは営業手当出ているから残業代出ないよということもやはり徐々に民間企業では見直されていると、接待は時間に含まれないとかどうなのかとか、そういうのもやっぱりこれは時代に合わせてアップデートされていきますので、まず是非在外公館の職員さんにもヒアリングをしていただいて、それは十分なのかどうか、残業に見合っているのかどうかという意識の、恐らくもう着手はされているんだと思いますけれども、まずは実態把握、そして職員の声、こうしたものを副大臣の下に集めていただいて、この働き方改革、不断の見直しと改善をお願いしたいと思いますので、是非よろしくお願いを申し上げます。  さて次に、同じく在外公館についてではございますけれども、少し変わったことについてお伺いします。  各在外公館では、アタッシェと言われる外務省以外からの出向者が活躍をしております。この出向者は、在外公館に勤務する前に数か月の研修をこれ外務省で行うと聞いております。しかしながら、この出向されてくる各省庁の方の中には、通常業務が余りにも忙しいといった理由で実際には研修に行かせていない、研修に参加していないという事例がかなりあるというふうに聞きました。  公務としての研修ですからこれは出席、欠席というのは取っていらっしゃると思うんですが、こういった研修を長期にわたって欠席したり、余り出席されない方がいらっしゃる、これをまず事実関係としてどうなっているのか、外務省の参考人にお伺いいたします。

石川浩司外務省大臣官房長

○政府参考人(石川浩司君) お答え申し上げます。  まず、在外公館は、相手国政府との交渉、連絡、また政治経済その他の情報の収集、分析、広報文化活動、邦人の生命、財産の保護等、幅広い分野担っておりまして、こうした業務を円滑に実施するためにも、在外公館に赴任する全ての職員が適切な研修を受けることは重要と考えております。  今御指摘の他省庁から在外公館に赴任する職員につきましても赴任前に研修を実施しておりまして、語学、その他在外公館の職員として任務を遂行するに当たっての基本的知識、実務についての講義、実習を行っています。他方、これも議員の御指摘のとおり、そういった対象職員の現職の業務状況、忙し過ぎるとかそういったことなどの理由によって年一回開催されます他省庁職員向け研修の一部又は全部をやむを得ず受講することができない職員が例年おられることは事実でございます。  外務省としましては、これらの職員におかれましても、別途、年四回開催される外務省職員向けの赴任前研修への参加を促してみたり、あるいは赴任後におきましても一部の研修をオンラインで受講できるようにするなど、できる限り研修を受けていただくということで努めているところでございます。

音喜多駿日本維新の会

○音喜多駿君 数までは求めませんけれども、今は求めませんけれども、一部又は全部来れていない方がいらっしゃるということであります。これ、もう他省庁との兼ね合いもありますので難しいということは重々承知をしておりますけれども、これは霞が関全体の大きな課題ですね。外務省に、在外公館に行くということが決まっていても、まだ今の仕事手放せない、引継ぎが必要だということで、かなりその方の業務過多になっていて、結局必要な研修が十分行えないまま在外公館に行ってしまうということですと、これは本来であれば活躍できるポテンシャル十分に生かし切れないということにもつながりかねませんので、これやはり改善をしていく、大きく見直していく必要はあるんじゃないかなというふうに思います。  この点、最後に副大臣に、やはりこのアタッシェの研修について出席率の向上を図ると、あるいはこの赴任通告をできる限り前倒しをして語学の研修とかできることは別途前倒しでやっていくとか、なかなか、外務省だけでなく全省庁巻き込んでこれ強化、改革というのが必要であると考えますが、副大臣の見解をお伺いいたします。

鈴木貴子自由民主党外務副大臣

○副大臣(鈴木貴子君) ありがとうございます。  今、石川官房長が大変遠慮がちに答弁をさせていただきましたが、今現在もオンラインを活用させていただいたり、外務省省員向けの赴任前研修にも参加をできるように柔軟な運用というものも取らせていただいております。ただ一方で、委員御指摘のように、この問題というのは、外務省としては一〇〇%受講していただきたい、しかしながら、その本籍の元の省庁での例えば仕事であるとか様々な個人的な状況において受講ができていない人が一部いるというのもこれ事実であります。  外務省としても、引き続き、その本籍たる関係省庁に対しても強くこの受講、働きかけてまいりますので、是非委員からも、発信力のある委員からも、これは一〇〇%の受講率を目指すべきであると、この点を是非働きかけをいただければ大変幸いであるなと、このようにもお願いをさせていただきたいと思っております。

馬場成志自由民主党・国民の声

○委員長(馬場成志君) おまとめください。

音喜多駿日本維新の会

○音喜多駿君 是非力を合わせてこういう状況を改善できればと思いますので、よろしくお願い申し上げます。  時間ですので、終わります。ありがとうございました。     ─────────────

馬場成志自由民主党・国民の声

○委員長(馬場成志君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、伊波洋一君が委員を辞任され、その補欠として高良鉄美君が選任されました。     ─────────────

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  ロシアによるウクライナ侵略から三か月となりました。深刻な被害が続いておりまして、一刻も早く終わらせるために今何が必要か問われております。  国連では、国家体制や宗教、文化の違いを超えて、百四十を超える国々がロシア非難決議に賛成をいたしました。国連憲章を守れというこの声で世界が団結することが何よりも大事だと思います。  一方、バイデン・アメリカ大統領は、民主主義対専制主義の戦いだと表明し、岸田総理も、価値観を共有するG7主導の秩序の回復と繰り返しておられます。  これに対して世界から様々な声が上がっています。五月下旬に来日したシンガポールのリー・シェンロン外相はこう述べています。私は民主主義対専制主義の問題とは言わない、なぜならウクライナで危うくなっているのは国連憲章だからだと、民主主義対専制主義の枠にはめるなら自らの身を終わらない戦争に置くことになると、こう言われています。重要な指摘だと思うんですね。  このあれこれの価値観で世界を二分することは、ロシアは国連憲章を守り、侵略やめよと求める国際社会の団結の妨げになるんではないかと考えますが、いかがでしょうか。

小田原潔自由民主党外務副大臣

○副大臣(小田原潔君) 井上委員にお答え申し上げます。  今回のロシアによるウクライナの侵攻は、確かに、委員の御指摘のとおり、国連憲章第二条四が禁じる違法な武力の行使であります。明確な国際法の違反でありまして、国際秩序の根幹を揺るがす行為であります。国際の平和と安全の維持を目的としている国連憲章の考え方は、国際秩序の基礎となるものであります。国際秩序の根幹を守り抜くために国際社会が結束して毅然と対応することが、御指摘のとおり、重要であります。  同時に、岸田内閣では、自由、民主主義、人権、法の支配といった普遍的価値を重視し、これを守り抜くために、同盟国、同志国と連携し、声を上げていくことを基本方針としています。ウクライナ危機を乗り越え、平和秩序、自由と民主主義を守り抜き、国際社会の様々な課題に取り組むため、同盟国、同志国との連携を重視し、我が国ならではの最大限の貢献を行ってまいります。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 同盟国、同志国を重視するという言い方で、バイデン大統領が言うような民主主義対専制主義の戦いと、こういう図式にすることがむしろ団結の妨げになるんではないかということでありますけれども、その点いかがでしょう。

小田原潔自由民主党外務副大臣

○副大臣(小田原潔君) 他国の首脳の発言とは別に、我が国ならではの最大限の貢献を行っていくものであります。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 我が国ならではといえば、私は、やっぱり国連憲章を更に前に進めた憲法九条を持つ日本としての貢献だと思うんですね。  あの英国のミリバンド元外務大臣も、CNNの討論番組でこう言っています。ウクライナ問題は欧州の安全という枠を超えて世界の秩序をどうするかの問題だと指摘し、西側は民主対専制という構図を取るべきでないと、こういう警告もしています。これも重要な指摘だと思うんですね。  東アジアの平和と安定を考えても、あれこれの価値観での分断ではなくて、国連憲章を守れと、この一点での団結を広げることが重要でありまして、やっぱり九条を持つ日本がこの点で外交努力を重ねるべきだと思いますけれども、重ねて、いかがでしょうか。

小田原潔自由民主党外務副大臣

○副大臣(小田原潔君) 井上委員にお答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、ロシアによるウクライナへの侵略は、欧州のみならずアジアを含む国際秩序の根幹を揺るがす行為であります。国際の平和と安全の維持を目的としている国連憲章の考え方は、国際秩序の基礎となるものであります。  我が国として、G7を始めとする普遍的価値を共有するパートナーと連携をしながら、力による一方的な現状変更の試みに対抗する国際社会の取組を主導してまいります。  また、委員の御指摘にもありましたけれども、国連憲章を守るということに関しましては、百四十一か国が賛成したウクライナに対する侵略決議、これは、国連憲章に違反するロシアのウクライナ侵略を最も強い言葉で遺憾とし、ロシア軍の即時完全無条件の撤退を求めました。一刻も早くロシアが侵略をやめるよう、国際社会が委員御指摘のとおり結束して毅然として対応し、この決議の実施に至ることが重要であると考えます。  そのために、我が国として、普遍的価値を共有するパートナーと連携しながら、力による一方的な現状変更の試みに対抗する国際社会の取組を主導してまいります。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 結局、最後はその話になってくるんですね。私は、今や回復すべきなのはG7主導の国際秩序ではなくて、国連憲章に基づく国際秩序だと思うんですね。そういう点で、それこそがやっぱり新興国や途上国を含めて世界が結束できる秩序でありますから、その立場で日本が取り組むことが必要だと思います。小田原副大臣は六日から訪米をされてウクライナ情勢への対応などの意見交換もされるそうでありますから、是非その立場での努力を求めたいと思います。  続いて、日米地位協定の改定についてお聞きします。  この国会でも、米軍機による低空飛行訓練や陸地上空での空中給油訓練、PFOSの汚染、コロナ対応、米軍人による事件など、様々な問題で日米地位協定の抜本改定が問題になってまいりました。これを、日米地位協定の改定を求める意見書は、二〇一八年の七月から今日まで、九道県二百二十六市町村議会で採択をされています。これ多くは自民党系の会派も賛成して採択をされておりますが、まず防衛大臣にお聞きしますが、この意見書がなぜこのように広がっているとお考えでしょうか。

岸信夫自由民主党防衛大臣

○国務大臣(岸信夫君) 様々な自治体が日米地位協定に関する意見書を採択している、このようなことは承知をしております。各自治体は、このように意見書が採択されている背景、理由について、各自治体の事情、異なる事情がありますので一概に申し上げることは困難でございますが、御意見についてはしっかりと受け止めさせていただいております。  その上で、日米地位協定は、同協定の合意議事録等を含んだ大きな法的枠組みでありまして、政府としては、事案に応じて効果的かつ機敏に対応できる最も適切な取組を通じて、一つ一つ具体的な問題に対応してまいります。今後とも、目に見える取組を積み上げることにより、日米地位協定のあるべき姿を不断に追求してまいります。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 やっぱり米軍訓練の被害が全国に広がって激化しているから意見書も広がっているんですね。  都道府県レベルでは、かつては米軍基地が存在する都道府県でつくられた渉外知事会として改定を求めていました。しかし、全国知事会は、二〇一六年に米軍基地負担に関する研究会を設置をして、一八年に日米地位協定の抜本的見直しを求める提言を採択をして政府に提出をいたしました。そのときの全国知事会長が上田清司議員だったわけですよね。その後、二〇二〇年にも、再度、抜本改正を求める提言を提出をしています。まさに、改定は全国民的な声になっていると思うんですね。  ところが、自由民主党の機関紙の「自由民主」のインターネット版五月二十四日号に掲載された、この地位協定のあるべき姿を目指すという記事が今大問題になっています。この記事では、日米地位協定は日米安全保障体制にとって極めて重要なものですと指摘をした上で、米軍人による犯罪や不祥事が起こると度々日米地位協定の改定を求める意見書が共産党系等の会派から提出されます、共産党は日米安全保障条約の廃棄を主張する政党ですから、日米同盟の不安定化を狙ってこうした主張を繰り返しているものと考えられますと、こういう記事なんですね。  政府の見解をお聞きしますが、政府は、全国の地方自治体からの意見書とか全国知事会の提言が日米同盟の不安定化を狙っていると、こういう認識でしょうか。

岸信夫自由民主党防衛大臣

○国務大臣(岸信夫君) 御指摘の記事につきましては承知をしているところでございますが、まず、私の立場として個別の記事の一つ一つにコメントすることはいたしませんが、いずれにいたしましても、私としては、様々な御意見をいただきながら、今後とも関係自治体、外務省を始めとする関係省庁、米側と緊密に連携をし、在日米軍に関する諸問題の解決に全力で取り組んでまいります。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 我が党は、国民合意の下で日米安保条約を廃棄をして日米平和友好条約を結ぶべきだと主張をしております。しかし、地位協定の改定というのはそのためのものではありません。現に起きている米軍基地に関わる様々な事件や事故などの被害から住民の命と安全、人権を守るために、安保条約への立場の違いを超えて力を合わせているわけですね。それをねじ曲げて、全国で広がる意見書への不当なレッテルを貼って敵視をして、国民の分断を持ち込むものだと言わざるを得ません。  とりわけ、今沖縄では憤りの声が上がっております。玉城デニー知事を始め歴代知事が改定を求めてきました。沖縄県議会も繰り返し意見書を上げて、先日の復帰五十年の意見書でも、自民党を含め全会一致で抜本改定を求めているんですね。沖縄タイムスも琉球新報もこの問題に社説を掲げました。  沖縄タイムスの社説は、「改定要求 県民の総意だ」との見出しで、自民党機関紙の記事は正確ではないとして、改定の必要性を指摘する声は一部の党に限ったものだと読める、問題を矮小化していないかと指摘、さらに、日米同盟を認める立場からの地位協定改定を求める声が上がっているとしています。そして、国民の声をどう捉えているのかと、県民の声に耳を貸さないのはなぜかと、こう述べているんですね。  改定を求める声は一部の党に限ったものではない、日米同盟を認める立場からも上がっていると、そういう認識は政府としてちゃんと持っていますか。

岸信夫自由民主党防衛大臣

○国務大臣(岸信夫君) 御指摘の記事については承知をしております。繰り返しになりますけれども、私としては、様々な御意見をいただきながら、今後とも、関係自治体や外務省を始めとする関係省庁、米側と緊密に連携をし、在日米軍に関する諸課題の解決に全力で取り組んでまいります。引き続き国民の皆様の声にしっかりと耳を傾けていきたいと考えております。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 私聞いていますのは、例えば沖縄県議会でも全会一致で決議上げているんです。ですから、日米地位協定の改定を求める声は一部の党に限ったものではない、日米同盟を認める立場からも上がっていると、そういう認識を政府として持っていますかということをお聞きしています。

岸信夫自由民主党防衛大臣

○国務大臣(岸信夫君) 私としても、皆様の、国民の皆様の声をしっかり耳を傾けながらしっかり取り組んでまいりたいと考えております。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 やはり与党である自民党の機関紙に堂々とこういう記事が掲載されていると。この表題は、日米地位協定のあるべき姿となっているんですね。この間政府が繰り返してきた答弁と同じ言葉使っているんですよ。  しかし、なぜ全国知事会も二回目の提言を出し、意見書が広がっているかといえば、結局、全国知事会は、一八年の提言後も全国的にこの提言内容が実現したとは言い難い状況だといって出しているわけですね。政府が地位協定のあるべき姿といいながら、事態改善しないどころか悪化していると、だからこういうのが出ているんですね。それに頬かむりをして、この安保条約への立場を超えて、住民の命、人権を守る立場での地位協定の改定を求める意見書を敵視するというのは、私はあってはならないと思います。  政府としても、こういうこの一部の党に限ったものではないし、日米同盟を認めるという立場からも上がっているということを認識しているのであれば、こういう記事はやっぱり正すべきだと、是正を求めるべきではないかと思いますけれども、大臣いかがでしょうか。

岸信夫自由民主党防衛大臣

○国務大臣(岸信夫君) 日米地位協定につきましては、様々な御意見があるものと承知をしております。私としては、そういった御意見をいただきながら、関係の自治体、外務省を始めとする関係省庁、米側と緊密に連携をし、地元の皆様の御理解を得つつ、その御懸念や御不安に少しでもお応えできるように努力をしていくことが重要だと考えております。今後ともそのための努力を続けてまいります。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 明確に修正を求めなければ、政府も自民党のホームページと同じ立場だと思われかねないですよ。  本土復帰五十年の参院本会議の決議も、自民党が一旦、日米地位協定の見直しの検討という文言を盛り込むことを合意しながら、それをほごにしたと。そのために合意に至らず上げられていないという状況なんですね。  住民の命と暮らし、人権を守るために、地位協定の抜本改定すべきだと、こういう全国民の声に真摯に向き合うべきだということを重ねて強く申し上げまして、終わります。

高良鉄美沖縄の風

○高良鉄美君 沖縄の風の高良鉄美でございます。  本日は、委員長を始め、委員の皆様方の御協力により、伊波洋一議員に代わって質問する機会をいただきましたことに感謝を申し上げます。  まず、鈴木副大臣に、法の支配についての御認識を伺います。  林外務大臣は、一月十七日の参議院本会議で、国際社会の平和と繁栄を支えてきた自由、民主主義、人権、法の支配といった普遍的価値や国際秩序が厳しい挑戦にさらされているとした上で、先人たちの努力により世界から得た日本への信頼を基礎に普遍的価値を守り抜く覚悟だと述べられました。  林大臣が守り抜くとおっしゃった普遍的な価値、とりわけ法の支配はとても重要であると思いますので、法の支配についての御認識を、林大臣に代わり、鈴木副大臣にお伺いします。

鈴木貴子自由民主党外務副大臣

○副大臣(鈴木貴子君) 岸田内閣では、自由、民主主義、人権、法の支配、こうしました普遍的価値というものを重視をし、また、これを守り抜くことを外交安全保障の柱の一つとさせていただいております。このうち、法の支配とは、一般的に、全ての権力に対する法の優越を認める考え方であります。国内において公正で公平な社会に不可欠な基礎であると同時に、友好的で平等な国家間関係から成る国際秩序の基盤となっております。  この法の支配に基づく自由で開かれた秩序を実現することにより、地域全体、ひいては世界の平和と繁栄を確保していくことが重要であると考え、こうした考えの下で、我が国は、この法の支配の強化を含む国際社会の取組にこれまでも、そしてまたこれからも積極的に取り組んでまいりたい、そしてまた各国ともこの点においても緊密に連携をしてまいりたい、このように考えております。

高良鉄美沖縄の風

○高良鉄美君 私がお聞きしたのは、これまでも法の支配というのを政府がずっと言ってまいりました。  私は、憲法をずっと教鞭を執っていましたけれども、法の支配というのは非常に重要な概念です。これ、あらゆる場面でこれは問題になるということなんですけれども。歴代の法務、私、法務委員会に行ったりしていますけれども、もうずっと大臣に対して聞いてきたので、外務省、外務大臣としてはいかがかなということでお聞きしたわけですけれども、今、やはり法の支配を中心に外交の方針として根底にあるということをおっしゃいました。  ただ、憲法学的なものを含めて、法の支配というのは、国際的なあるいはまた全世界の今まさに共有している概念ですから、そこにあるのは、憲法の最高法規性、適正手続、人権の保障なんだと、こういうことが中心になっているわけですね。そして、司法権が人権を守るために優越するということがその中身なんですね。  そこで、まさにその法の支配というのは、今言われた国際社会において共有すべき基本概念であって、日本の国内法制だけじゃなくて、国際関係、外交、防衛においても根幹に据えるべき概念だということですね。  法律や国際取決めは法の支配にのっとって策定されなければなりません。法の支配は、独善的、今おっしゃいました、副大臣の方からですね、独善的、専断的な国家権力の支配を排斥し、権力を法で拘束することによって、国民の権利、自由を擁護することを目的としているということです。  ところが、沖縄県に対して法の支配がまだ貫徹されていないと。むしろ、その反対の対峙概念である人の支配がまかり通ってきました。法の支配の重要な内容である適正手続は、密約や銃剣とブルドーザーといった言葉に象徴されるように、適正手続どころか、県民の意思に反する核の持込みや土地の強制接収が行われました。法の支配の内容である憲法の最高法規性もないがしろにされ、憲法より上位に扱われたのが日米安保と地位協定です。  沖縄県民は何も知らされず、核や基地の危険と常に隣り合わせの生活を強いられ、基本的人権が脅かされてきました。いや、今も脅かされています。政府が国内外で主張する法の支配は、御答弁いただいたこの法の支配の内容の、幾つかありましたけれども、その一つも機能していません、沖縄では。適正手続を踏まずに強行されている辺野古新基地建設は、銃剣とブルドーザーから補助金とブルドーザーに形を変えた人の支配であると言えると思います。  私も、そういうことを申し上げまして、この法の支配の重要性を今後もやっぱりしっかりと頭の中に入れた上での外交そして防衛政策やってほしいということを申し上げまして、次の質問にまいりたいと思います。  女性差別撤廃条約、この選択議定書について質問いたします。  女性差別撤廃条約加盟百八十九か国のうち、現在百十四か国が選択議定書を批准していますが、日本は現在まで批准していません。政府は、選択議定書批准の意義について、我が国の人権尊重の姿勢を改めて内外に表明することを通じた人権尊重の普遍化への貢献としています。そうであれば、批准しないことは人権尊重に後ろ向きであると、その姿勢を内外に表明することにほかなりません。  選択議定書批准に関する請願は、二〇〇一年の第百五十三回国会において採択され、翌二〇〇二年七月三十一日の外交防衛委員会において、当時の武見敬三委員長が外務省に対し、請願が要請する条約の批准に向けて、内閣による検討の状況、問題点、検討終了の目途及び条約の国会提出時期について説明を求めるという異例な事態となりました。  そこで、今日は参議院事務局に来ていただいているので、請願とはどのような位置付けか、伺いたいと思います。

金子真実参議院事務局議事部長

○参事(金子真実君) お答えいたします。  日本国憲法第十六条に、基本的人権の一つとして請願権が定められております。これを実現するため、国会におきましても、国会法及び衆参それぞれの規則において請願の提出及び審査に関する諸規定を設けまして、制度の運用が図られているところでございます。

高良鉄美沖縄の風

○高良鉄美君 今ありましたけれども、憲法の十六条ですね。十六条の前の十五条というのは、国民主権の規定です。これほど重要な政治的な参政権の一つであるということが請願権なんです。そして、請願権の性質としては、国務請求権です。自分たちで、苦しんでいること、救済してほしいことを政府に訴えるということが請願権です。これは多くの国々でも非常に重要な権利として、言論の自由とかそういうものと同じ位置付けをする、それぐらいの意味が請願権にはあるということです。  この選択議定書批准に関する請願というのは、参議院では、先ほど言いましたように、二〇〇一年に採択し、以降二十回も採択して内閣に送付されているにもかかわらず、政府は同様の報告を繰り返す不誠実な態度を続けてきました。このような態度は、国民の請願権を軽んじ、参議院による請願の採択、これはもう全会一致でやるものですから、その請願の採択そのものを形骸化させてしまうのではないかと憂慮します。  鈴木副大臣の御見解を伺います。

鈴木貴子自由民主党外務副大臣

○副大臣(鈴木貴子君) 委員からも御丁寧にこれまでの経過も述べていただいたところでありますけれども、最後にこの本請願が採択をされた、いわゆる百九十回国会におけるこの請願についてでありますが、この参議院に報告された処理の経過においては、個人通報制度については、条約の実施の効果的な担保を図るとの趣旨から注目すべき制度であると考えられるとしつつ、同制度の受入れに当たっては、我が国の司法制度や立法政策との関連での問題の有無や同制度を受け入れる場合の実施体制等の検討課題があると認識をしており、同制度の受入れの是非については、現在、各方面から寄せられている意見も踏まえつつ、政府として真剣に検討を進めているところであるとされていると私も承知をしております。  まさにこの注目すべき制度であるということ、事実であり、そのように認識もしておりますし、この女子差別撤廃条約選択議定書の締結について真剣に検討を進めさせていただいております。請願についても真摯に受け止めさせていただいております。

高良鉄美沖縄の風

○高良鉄美君 ありがとうございます。  やはりこれだけ、先ほども手続も、先生方も御存じだと思いますけれども、請願のこのルートに乗ってくるだけでも大変で、更にそれを、全会一致ですから、採択をされる、そして送付されるということはいかに大変な道筋かなと思います。ですから、個人通報制度も入っているということなんですけれども、是非とも、既に批准をしている国々もその辺をクリアして入っている先進国であるということを検討に入れられて、そのまましっかりと真摯に進めていただけるようお願いしたいと思います。  最後に、先ほども少しありましたけれども、地方議会が決議した意見書の受け止めについて伺います。  この女性差別撤廃条約実現アクションによると、選択議定書の批准を求める等の地方議会の決議は、二〇〇一年から今年までに八府県を含む延べ百五十五の地方議会がもう既に意見書を出している、そういった数に上ります。  これら地方議会から送付された意見書の受け止めを外務副大臣に伺います。

鈴木貴子自由民主党外務副大臣

○副大臣(鈴木貴子君) 請願に続きまして、今度、地方自治体からの決議ということでありますが、まさにこの地方自治体の意見書というものは、その地域の住民の皆さんの代表、地域の皆さんが選ばれた代表の皆さんからの意見であるというふうにも認識もしております。大変それは重いものである、貴いものであるというふうにも認識をしております。  この女子差別撤廃条約選択議定書に規定をされる個人通報制度の受入れの是非等々について、先ほども申し上げさせていただきましたが、関係省庁での勉強会も行わせていただいております。引き続きこの締結に向けて政府としても検討させていただきたい、そしてまた、皆様からのお声というものも真摯に受け止めさせていただきたいと思います。

高良鉄美沖縄の風

○高良鉄美君 ありがとうございます。  この請願のこれまでの歴史というんでしょうか、この選択議定書ですね、これは特に新たな法制を必要としているわけではなくて、この議定書を批准するというだけで日本の国内の手続は済むわけですね。ですから、是非ともそこはしっかりとやっていただきたいと思います。  そして、地方議会から送られた意見書というのは、様々なものがあります。この選択議定書の批准を求めるだけでなくて、先ほど井上委員からもありましたけれども、地位協定の改定の問題とかあります。沖縄県の方も、今年五十年ということで、県議会の方が意見書を出しています、復帰に関してですね。この中にはもちろん、ありましたように、地位協定の問題もありました、地位協定改定と。これは、沖縄からいうと、復帰前に決まっているのが地位協定なんですよ。五十年以上前です。沖縄県はこれ参加していないんですね。国会にも代表は送られていません。  そういう中で、地位協定の一番ひずみが沖縄に来ているわけです。そういった状況も変えなきゃいけないだろう、あるいはそれに対して何らかの対応等しないといけないだろう。というのは、やっぱり抜本的な改定というのを求めているということは、少なくとも、これは日米安保を容認した、ある程度認めた上で地位協定というのはあるわけですよ。ですから、それはいきなり安保条約反対とか破棄とか言っているわけじゃなくて、地位協定の中身で人権侵害が起こるような、あるいは不平等、不公平が起こるようなことがあったらいけないので、そこはちゃんと見て改定してくれということだと思います。  是非ともそういったことも御協力いただきまして、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。

馬場成志自由民主党・国民の声

○委員長(馬場成志君) 本日の調査はこの程度にとどめます。  防衛大臣、参議院事務局当局及び政府参考人は御退席いただいて結構でございます。     ─────────────

馬場成志自由民主党・国民の声

○委員長(馬場成志君) 次に、刑事に関する共助に関する日本国とベトナム社会主義共和国との間の条約の締結について承認を求めるの件、強制労働の廃止に関する条約(第百五号)の締結について承認を求めるの件及び千九百七十七年の漁船の安全のためのトレモリノス国際条約に関する千九百九十三年のトレモリノス議定書の規定の実施に関する二千十二年のケープタウン協定の締結について承認を求めるの件、以上三件を一括して議題といたします。  政府から順次趣旨説明を聴取いたします。鈴木外務副大臣。

鈴木貴子自由民主党外務副大臣

○副大臣(鈴木貴子君) ただいま議題となりました三件につきまして、提案理由を御説明いたします。  まず、刑事に関する共助に関する日本国とベトナム社会主義共和国との間の条約の締結について承認を求めるの件は、令和三年十一月二十四日に条約の署名が行われました。  この条約は、一方の締約国が他方の締約国の請求に基づき、捜査、訴追その他の刑事手続について共助を実施すること、そのための枠組みとして中央当局を指定し、相互の連絡を直接行うこと等を定めるものです。この条約の締結により、我が国からベトナムに対して請求する共助がベトナムにおいて一層確実に実施されることを確保できるとともに、共助に関する連絡を中央当局間で直接行うことにより、共助の効率化、迅速化が期待されます。  よって、ここに、この条約の締結について御承認を求める次第であります。  次に、強制労働の廃止に関する条約(第百五号)の締結について承認を求めるの件は、昭和三十二年六月に条約が採択されました。  この条約は、政治的な見解の表明等に対する制裁、労働規律の手段、同盟罷業に参加したことに対する制裁等としてのあらゆる形態の強制労働を禁止し、かつ、これを利用しないことを約束する等を定めるものです。我が国がこの条約を締結することは、強制労働の廃止に向けた国際的な取組を促進するとの見地から有意義であると認められます。  よって、ここに、この条約の締結について御承認を求める次第であります。  最後に、千九百七十七年の漁船の安全のためのトレモリノス国際条約に関する千九百九十三年のトレモリノス議定書の規定の実施に関する二千十二年のケープタウン協定の締結について承認を求めるの件は、平成二十四年十月に協定が採択されました。  この協定は、漁船の安全のための国際的な規則を定めるため、未発効である千九百七十七年の漁船の安全のためのトレモリノス国際条約に関する千九百九十三年のトレモリノス議定書の規定の修正、実施等について定めるものです。我が国がこの協定を締結することは、我が国を含む各国の漁船の安全性の向上に資するのみならず、この分野における国際協力の推進の見地からも有意義であると考えます。  よって、ここに、この協定の締結について御承認を求める次第であります。  以上三件につき、何とぞ御審議の上、速やかに御承認をいただきますようお願いを申し上げます。

馬場成志自由民主党・国民の声

○委員長(馬場成志君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  三件に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。    午後零時九分散会

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