法務委員会 第5号
- 発言数
- 145 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 9
- 開催日
- 2021/04/06
会議録
○委員長(山本香苗君) ただいまから法務委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日、山崎正昭君が委員を辞任され、その補欠として宮崎雅夫君が選任されました。 ─────────────
○委員長(山本香苗君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、法務省大臣官房司法法制部長金子修君外三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山本香苗君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(山本香苗君) 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○豊田俊郎君 どうも皆さん、おはようございます。自由民主党の豊田俊郎でございます。 今日は、裁判所職員定員法の一部を改正する法律案について御質問をしたいというふうに思います。 大臣の趣旨説明の中で、事務を合理化し、そして効率化を図るという目的で今回改正したいということでございます。なかなか、日常生活しておりますと、裁判所との関わりというのは一般国民はなかなか機会がないわけでございます。ただ、衆議院選挙と同時に行われます国民審査、このとき初めて裁判官の審査ができるという、唯一このくらいかなと普通は思うんですけど、最近は国会議員であっても裁判所と大変深い関わりを持つ方も出てまいりまして、この状況はいかがなものかと。その議会で今回、裁判所職員の定員法の改正の審議をすることにいささかの疑問も湧くところでございますけれども、これはもう議員の役目でございますので、以下、御質問を申し上げたいというふうに思います。 裁判所職員の定員法は裁判所職員の定員について定める法律でございますが、その員数については、事件動向や事件処理状況等を踏まえて、適正迅速な裁判を実現するために必要な人員を適切に検討した上で決める必要があると思います。今回、法務省から提出された本法律案につきまして、その詳細を最高裁からお聞きをいたしますけれども、最初に法務大臣から、本法律案の概要について御説明をしていただきたいというふうに思います。
○国務大臣(上川陽子君) おはようございます。 御質問でございます本法律案の概要、趣旨についてでございますが、裁判所の事務を合理化し、及び効率化することに伴いまして、裁判官以外の裁判所の職員の員数を減少しようとするものでございます。 具体的に申し上げますと、まず、事件処理の支援のための体制強化及び国家公務員のワーク・ライフ・バランス推進を図るため、裁判所書記官を二人、裁判所事務官を三十九人それぞれ増員をするものでございます。他方におきまして、裁判所の事務を合理化し、また、及び効率化することに伴いまして、技能労務職員等を五十八人減員するものでございます。 以上の増減を通じまして、裁判官以外の裁判所の職員の員数を十七人減少しようとするものでございます。
○豊田俊郎君 それじゃ、以下、内容について裁判所の方にお聞きしたいというふうに思います。 本法案によれば、裁判官任官後十年を経過した判事について増員しないという内容になっていますが、昨年の当委員会の附帯決議において求められていた民事訴訟事件の複雑困難化及び専門化への対応については今後どのように行っていくのかについて、最高裁からこれは御説明いただければと思います。
○最高裁判所長官代理者(村田斉志君) お答え申し上げます。 これまで裁判所といたしましては、裁判官を増員し、計画的な審理の実践や合議事件の審理の充実強化を図る体制を整えるとともに、訴訟関係人の理解と協力を得つつ、争点中心型審理の実践に努めるなど、審理期間及び合議率の目標達成のために検討を続けてきたところでございまして、令和二年度におきましても、事件動向等を注視し、適正迅速な事件処理に支障を来すことのないよう必要な人員配置を行ったところでございます。 今委員から御指摘ございましたとおり、地方裁判所の民事訴訟事件は複雑困難化しておりまして、その事件の適正かつ迅速な処理というところが課題となっているところでございますけれども、これまでの増員の結果、合議率は着実に上昇してきております。 他方、近年、事件数としては落ち着きが見られるところでございますので、令和三年度におきましては、体制といたしましては、これまでの増員をお認めいただいたところを最大限活用させていただき、あとは内部的な努力というところでございまして、審理運営の改善と、こういった工夫等を引き続き行うことで適正かつ迅速な事件処理を行うことができるというふうに考えたところでございます。 裁判所といたしましては、引き続き、今後の事件動向や事件処理状況等も踏まえつつ、必要な体制整備について検討を続けてまいりたいと考えております。
○豊田俊郎君 毎回この改正案が提出されますけれども、毎回のように附帯決議が添えられておりました。去年の附帯決議も読ませていただいたんですけれども、本当に繰り返しというような感がいたします。昨年の附帯決議においては、裁判官任官後十年未満の判事補についても定員の充足に努めるとともに、更なる削減等も含めた検討を求められていたところでありますが、本法案では減員をしないということですので、その理由についても御説明を願います。
○最高裁判所長官代理者(村田斉志君) 裁判所では、近年、事件動向や事件処理状況、判事補の充員の可能性、こういったところを踏まえまして判事補の減員を継続して行ってきたところでございまして、具体的には、平成二十九年から令和二年度にかけまして合計百三人の減員をしてきたところでございます。 そのため、そこから更に判事補を減員するということの是非につきましては、これまでの減員の影響を見極めつつ、より慎重な検討を要するというふうに考えているところでございます。 また、この度につきましては、新型コロナウイルス感染症が今後の事件動向等に与える影響についても見極めていく、それを考慮する必要がありますほか、この度、先ほど御答弁させていただいたとおり、判事の増員をしないというふうに考えたところとも併せ考えまして、令和三年度につきましては判事補の減員をしないということで考えたものでございます。 裁判所としては、引き続き、裁判官にふさわしい資質、能力を備えた人をできるだけ多く裁判官に採用できるように努めるとともに、判事補の定員について、今後の事件動向や充員の見込み等を踏まえて検討を続けてまいりたいと考えております。
○豊田俊郎君 それでは次に、今のは減員の部分なんですけど、増員をする部分についてお聞きをしたいというふうに思います。 裁判所事務官を三十九人増員するということですが、その理由、この御説明を願います。
○最高裁判所長官代理者(村田斉志君) 裁判所は、裁判部門におきまして実際の個別の事件の処理を行っているわけでございますけれども、事件処理には直接関与をしないものの、そのバックアップといいますか、司法行政部門におきまして裁判事務の合理的、効率的な運用を図り、事件処理が円滑に進むよう裁判部門の支援を行っております。そのような事件処理支援のための体制強化を図っていく必要があると考えたところでございます。 また、仕事と育児の両立支援制度の利用促進ですとか、育児休業からの復帰後の支援といったことを行うことによって、引き続き職員のワーク・ライフ・バランスの推進を図っていく必要があると考えております。 以上のような点から、令和三年度は裁判所事務官を三十九人増員することをお願いしたいというふうに考えたところでございます。
○豊田俊郎君 体制強化ということだというふうに思います。 事件処理支援のためのこの体制強化、これ具体的にはどういうことなのか御説明を願いたいというふうに思います。
○最高裁判所長官代理者(村田斉志君) 今申し上げました事件処理支援の体制強化につきまして若干具体的に申し上げますと、一番大きなところとしては、裁判手続等のIT化の検討そして準備、これが非常に大きいというふうに考えております。また、裁判手続に関連します各種法制、様々な新しい法改正等が国会でされておりますので、こういったものに適切に対応していくというための関与も必要だと考えております。 こういったところに適切に対応できるようにするために、司法行政部門の事務官の体制強化を行いたいというふうに考えたところでございます。
○豊田俊郎君 そのことは分かるんですけど、具体的にはどのように活用していくのかということをお尋ねしたいというふうに思います。
○最高裁判所長官代理者(村田斉志君) お答え申し上げます。 これからの裁判所の新しい課題としては、最も重要なところは裁判手続のIT化の推進であろうというふうに考えております。そこで、この増員の活用といたしましては、まず民事訴訟手続のIT化の実現に向けた取組を更に進めていく必要があるというふうに考えております。もう少し具体的に申し上げますと、現行法の下で既に多くの裁判所で開始をしておりますウエブ会議等の運用を順次拡大していくほか、書面の電子提出ができるようにと、この運用が開始できるように準備を進めていく必要があると考えております。 また、現在、法制審議会において民事訴訟法の改正の検討が進められておりますが、ここで法改正が成立した暁に備えまして、法改正を前提とした非対面、対面しないでも進められる手続の運用の拡大ですとか、オンラインで申立てができるようになるというところの本格実施に向けたシステムの開発、あるいは最高裁判所規則の改正といったことも検討が必要になってまいりまして、これらを同時並行で今進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。また、民事訴訟手続以外の分野につきましても、IT化の実現に向けて検討、準備等を進めていく必要があるというふうに考えているところでございます。 このような裁判手続のIT化の検討、準備を進めていく過程で生じる様々な問題や業務への対応のために増員をお認めいただいた場合には、その体制を活用してまいりたいというふうに考えているところでございます。
○豊田俊郎君 いろいろ御説明ありがとうございました。 本来の目的でございます体制の強化と、そして国家公務員のワーク・ライフ・バランスの推進ということが命題だというふうに思いますので、是非しっかりした対応をした中で国民の期待に応えていただきたいというふうに思います。 以上で質問を終わります。
○真山勇一君 おはようございます。立憲民主・社民会派の真山勇一です。どうぞよろしくお願いします。 今日は裁判所職員定員法の質疑をさせていただくんですけれども、私、前回の委員会のときに、家庭裁判所の裁判官それから調査官などについての話を伺ったんですね。そのやっぱり審理とか調停の中で、何というんですかね、別居したり離婚したりする御家族の特に子供の問題を中心に伺っていて、その判断の仕方というのが何か世間の常識ととっても懸け離れているんじゃないかなというふうな思いを持ったことがたくさんあります。その一例を前回伺ったわけですね。 例えば、子供の、何というんですかね、不幸にして御夫婦が別れて、子供を、どっちか一人の方が子供を引き離した場合、子供を連れている親の方が、残された親に子供が、何というんですかね、帰るのを防ぐためというか、そういうことで別居している親について悪く子供に言わせるような、これはいわゆる片親疎外ということですね。これ伺ったら、児童相談所の方は、これ児童虐待の疑いがあると明確に先日お答えいただいたんですね。 また、これについては次のときにまたいろいろ伺っていこうと思うんですけれども、今日は裁判所の定員で、毎回、その合理化、効率化ということとワーク・ライフ・バランスということを理由に職員の定数の増減をやってきているということで、先ほど豊田委員の方からも御質問あったようなやはりことを私も何かとても疑問を感じているわけなんですね。その合理化とか効率化とかワーク・ライフ・バランスをやっているぞと言っていることは分かるんですけど、じゃ、どんな理由でやっているのか、何かその、何というのかな、そういう理由がはっきり分からないところがある、そんなことを感じてしまうのが正直なところなんですね。 それから、毎回、改善を求める附帯決議を付けているんですけれども、これについても、注意を払ってくれているのかなと、やっぱりこれも疑問を持たざるを得ないような状態が続いているということなんです。 それで、まずお伺いしたいのは、裁判官の仕事は、これ伺うと必ず独立ということでということを言われるんですけど、独立が大事なことは多分皆さん御存じだと思うんですね。それはそうとしても、答えをいただいている、当然なんですが、裁判官の働いている時間とか労働時間、これやっぱり、どういう形で把握しているのかどうか。現在もこれ調査というのはしていないんでしょうか。前聞いたときに、していないというお答えでした。これ、いかがですか。
○最高裁判所長官代理者(徳岡治君) お答え申し上げます。 裁判官につきましては、憲法で職権行使の独立が定められ、日々の職務遂行もその自律的判断に委ねられているという特質があり、勤務時間を個別具体的に把握、管理するということになじまないところがありますため、そのような形での調査は今も行っていないところでございます。
○真山勇一君 前回と同じお答えをいただきました。それは分かっていると私申し上げました。そうじゃないんです。 だけれども、裁判官足りない、いや、多過ぎる、調査官足りない、多過ぎる、それは、じゃ、どうやって決めるんですか。根拠は何なんですか。個別とか具体的にはやらないと言っていたら、全く分からない。それじゃ、何かそういう感知する機械でも裁判所にはあるんでしょうか。それを私は知りたいんです。いかがですか。
○最高裁判所長官代理者(徳岡治君) お答えを申し上げます。 裁判官につきましては、御指摘のとおり、先ほど申し上げましたとおり、個別具体的な管理をするというところは行っていないところでございますが、部総括裁判官を始めとする周囲の者が様々な形できめ細かく把握するように努め、必要に応じてその働き方について指導、助言したり、事務負担を見直しするなどしておるところでございます。
○真山勇一君 お答えにどうも矛盾があるような気がしてしようがないんです。 管理はいけないと思うんですよ、独立というのは大事ですから。だから、私伺っているのは、管理のことを聞いているんじゃなくて、把握しているかしていないかということを伺っているんですね。今お答えで、きめ細かくとおっしゃっている。そこを、きめ細かくというのはどういうことなのかということを知りたいんです。 例えば、裁判官とか調査官というのは、年末年始、お休みどうなんでしょう。夏休み、どうなんでしょう。そういうことは全部本人任せなんでしょうか。本人が休みたいと思って休むんでしょうか。指示がないということは、そういうことしか考えられません。でも、仕事の負担が多過ぎるとか裁判官足りない、これが何が基準になっているんでしょうか。だって、調べていなかったら分からない。そうしたら、多いとか少ないとか、毎年これ増やします減らしますという根拠がないじゃないですか。どうですか。
○最高裁判所長官代理者(徳岡治君) お答えを申し上げます。 確かに個別には把握、管理はしていないところでございますけれども、先ほど申しましたとおり、部総括裁判官から各裁判所の所長等が各部の裁判官の執務状況に関する報告を受けたり、あるいは各裁判官と面談等を行ったりして、各裁判官の働き方を把握しているものでございます。
○真山勇一君 それじゃ客観的な把握ってできなくて、何というんですか、例えば、上役とかそういう方が、おい、どうだい、最近、君、勤務きつくないかいとか聞いたら、相手が、いや、事件数多くてもう参っています、休めないんですよと言うのか、いやいやいや、私はまだまだ大丈夫ですよ、もっとどんどん事件来ても大丈夫ですよと答えるか、これは感覚とか感情の問題であって、客観的とかその見た形で分からなくて、お互いに、だって人間と人間だったらどうですか、上役から、おまえ、あなた忙しいかいと聞かれたら、やっぱりいい印象を持ってもらうために、もうへろへろですと言うよりは、もしかしたら、いや、まだ大丈夫です、頑張れますと言うんじゃないですか、やっぱり。頑張りますと言うのがやっぱりそうじゃないかというふうに思うんですよ。 裁判官の独立は大事ですけど、やっぱり今の社会情勢でどうですか、効率化、合理化、それからワーク・ライフ・バランス。裁判官にワーク・ライフ・バランスというのは適用されないんですか。答えてください。
○最高裁判所長官代理者(徳岡治君) お答え申し上げます。 裁判官につきましても、仕事と家庭生活の両立、ワーク・ライフ・バランスは重要であると考えております。 各庁の事件動向等に応じた配置や担当事務の分担の工夫などを行うほか、仕事と家庭の両立支援制度の周知に努めるなどして積極的に取り組んでいるところでございます。
○真山勇一君 お答えになっていることは分かるんですけど、でも、やっぱり見えないですよ、それじゃ。誰がどういう理由で決めているのかって全く判断のしようがない。もしかしたら、例えば、前回のときにおっしゃいましたけれども、そういうことがあったら、裁判官会議のときでもどうするかという話が出るとかと言っていましたけれど、根拠がないじゃないですか。私は根拠を示してもらいたい。 それで、今の世の中は、やっぱり客観的なそうしたものを見て、裁判官のワーク・ライフ・バランス重視していますと言われても、やっぱり分かりませんよ。私たちの、先ほどの豊田委員の話でもありましたけれども、裁判官の姿って、私たち国民に見えないですよ。法廷で法衣着て木づちたたいて、終わったら後、ほとんど姿見えないですよ。多分、自宅へ帰って書類を作るか、あるいは執務室こもって書類作るか、そういうことしているんですかね。裁判官の姿って本当に見えない。 やっぱりこれ、今の世の中、裁判官の独立は大事ですけど、やはりそういう、どんな、どのぐらい働いているのかって、やっぱり客観的な事実を把握するもう時期に来ているんじゃないかと思います。それで、そういうことに対して、それが独立を侵すから問題だということに果たしてなるんでしょうか。 毎回これ伺うと、何を基準にしていいか分からないので、私、今回も要求させていただきました。出てきた資料を御覧ください。 これは、裁判官がどのぐらい忙しいのかなというと、これしかないんですね、今。このぐらいしか私ども聞くことが、知ることができないので、伺いました。裁判官一人当たりの手持ち事件数、推移、分かるものということで伺ったら、下に書いてありますね、東京地裁の数字が出てきています。私、もう少し何年かにわたって、それから、地裁ということじゃなくて全体的なものが欲しかったんですけど、結局分かることはこれだけだということで、これだけしか分からないんですよ、これだけしか、逆に言えば。 東京地裁民事の事件件数、一人当たり百九十件から二百四十件、増えているじゃないですか。刑事、刑事の一人当たりは令和元年も二年も八十件、同じぐらい。まあ刑事事件はそんなに今増えていないというふうに言われていますから、こういうことなのかもしれませんけれども。 これで忙しいのか忙しくないのかって、これだけじゃやっぱり判断しようがないですよね。でも、手持ちの件数が増えているということはやっぱり、単純に言えば、もちろん事件の難しいとか易しいとかいろいろあると思うんですけど、でも、単純にこの数で、やはり増えれば、それは一人の負担が大きくなるということは言えるんじゃないかというふうに思うんです。 もう少しこれをきちっと把握していく、今後把握して、それでこの定員を増減させる根拠にするようなことを考えていただけませんか。どうですか。
○最高裁判所長官代理者(村田斉志君) 委員御指摘の客観的な把握ということに関しましては、体制整備をする上では、事件動向と事件処理状況を把握するということが最も基本でもあり大事でもあり、客観的なデータを得られる部分でもあろうと思っています。事件数につきましては、もちろん統計データで把握をしております。 事件処理状況と申し上げているところにつきましては、手持ちのこの未済事件、委員から出ておりますような資料もございますけれども、これは、たまたま、一人当たり同種の事件を扱っているものがどのぐらいの数となっているかというところを示すためには、同じ事件の種類ばかりを集めて扱っている東京地裁の例が分かりやすいかと思ったので、こういうお示しの仕方をしたところでございますけれども、全国におきましては規模によって多種多様な事件を同時的に扱っている裁判官が多くございます。 そういう意味で、なかなかそれをお示ししてもイメージが湧きにくいかというところもございまして、今回はこういうお示しの仕方をしたんですが、事件処理状況の把握という点では、未済件数とともに平均審理期間といったものも見ておりまして、どのぐらいの数の事件を抱えて、同時的に抱えていて、かつその審理にどれだけ長い時間掛けていて苦労しているのかと、こういったところを数値的に把握をするといったところから体制整備の必要性を検討してまいっているところでございまして、そういった客観的な資料からの検討というのはこれからも続けてまいりたいというふうに考えております。
○真山勇一君 私がこれをお願いしたのは、確かに難しいと思いますね、裁判の種類も全然違うし。でも、ほかに手掛かりになるデータがないんですよ。だから、やっぱりこれをお願いしたんです。これが、そういうことでなかなか難しい、データとしてはなかなか難しいんだったら、やっぱりもう少し分かる、裁判官が、だって、裁判官の勤務時間というのはないかもしれないけれども、でも、五時で、普通の事務職と同じように五時で帰られちゃう裁判官もいるというふうに伺っていますよ。 だから、やっぱり個人によって物すごい忙しい人と、もしかすると、暇という言い方は失礼に当たります、皆さん一生懸命やっているんだから暇という言い方は失礼かもしれません。でも、少なくても件数が少なくて余裕のある人、そういう人もいると思うんですよ。やっぱりその辺が外から全然見えないブラックボックスになっているこの裁判官の勤務状態、本当に夏休み取れているんでしょうか、本当に何か自分の研修のためのお休み取れているんでしょうかということを思うわけです。 それはなぜかというと、やはり家庭裁判所の、何かとっても世間と懸け離れた判断が平気で、平気かどうか分からないですけど出す、私は平気でという感じがするんですよ。だって、余りそれにこだわらないみたいな感じがするから。だから、やはり裁判官というのは、私たち国民から見たら、やっぱり正義を大事にする、真理を大事にする、世間の一般常識大事にするということじゃないけど、何かそこから懸け離れているんじゃないか。 本当に、じゃ、裁判官忙しくない、まあ忙しい方もいらっしゃるかもしれませんが、裁判官というのはどうなんでしょうか、自己研さんとか、あるいは姿が見えない裁判官が例えば地元で社会参加なんかする、そういうことってありますか。
○最高裁判所長官代理者(徳岡治君) お答え申し上げます。 裁判官が適正迅速に紛争を解決していくためには、人間性に対する洞察力や社会事象に対する理解力等も求められると考えられるところでございます。このような観点からは、まずは各裁判官が主体的、自律的な自己研さんを通じて成長していくことが重要であると考えております。各裁判官の負担の程度は各裁判所の事件動向や事件処理状況等によるところではございますが、各裁判官におきましては様々な工夫をしながら自己研さん等を行っているものと承知をしております。 また、最高裁といたしましては、各裁判官の自己研さんを支援するために、判事補につきましては民間企業等への長期派遣、あるいは弁護士職務経験等の外部経験プログラムを実施しますとともに、判事につきましても民間企業や報道機関で短期研修するプログラムを設けるなどして、各裁判官の知識、経験を豊かなものにして視野を広げることができるようにしているところでございます。
○真山勇一君 そういういい制度があって、そしてそういうことを実施されているとすると、裁判官、それ一部の方だけしか利用できないんですか、それともきちっと全員がそういうことができる、そういう体制はあるわけですか。
○最高裁判所長官代理者(徳岡治君) お答え申し上げます。 各裁判官による自己研さんを支援するという観点から、外部の経験プログラムや司法研修における研修は原則として希望制によって実施しているところでございますけれども、その成果につきましては、各裁判所における報告会等の機会を通じて広く共有されているものと承知をしております。
○真山勇一君 是非確実に、希望者は。それから、希望、押し付けちゃいけないと思いますね、それはやはり裁判官という仕事柄。やはり、皆さんが希望できるような、そういう体制にやっぱりしていかなくちゃいけないと思うんです。 裁判官とともに大事なその調査官、調査官の研さんというのはどういうふうになっているんでしょうか。この調査官の方は、私は、本当に一般的な市民の感覚、こうしたものを理解しているということ、とっても大事じゃないかと思うんですね、直接面接していろいろ意見聞くわけですから。だから、調査官なんかはどんなふうに研修、研さんなどできるような体制になっているんですか。
○最高裁判所長官代理者(徳岡治君) お答え申し上げます。 家庭裁判所調査官は、家庭裁判所調査官補として採用された後、約二年間の家庭裁判所調査官養成課程を修了し、任官をしております。この養成課程では、裁判所職員総合研修所における約九か月の合同研修のほか、各地の家庭裁判所における約十四か月の実務修習におきまして、行動科学の最新の知見及び家庭裁判所調査官の実務上の専門的な知見や技法を習得をしております。 また、家庭裁判所調査官任官後におきましては、具体的な事件を担当することにより、社会で実際に生じている家庭や子をめぐる様々な事例につきまして経験を重ねていくほか、経験年数に応じた研修、家事事件や少年事件の喫緊の課題を検討するための研修、高度な知識や専門的技法を獲得するための研修等にも参加することになっております。 このような各種の研修やOJTなどを通じて、家庭裁判所調査官として必要な知見や能力の向上に努めているところでございます。
○真山勇一君 確かにそういう研修制度していらっしゃると思いますけれども、でも、やっぱり実際の審理とか調停のときに信じられないような判断が出てくるというのは、ふだんのやっぱり研修とか、あるいは、何というんですかね、仕事の中でやっぱり問題がどこかにあるんじゃないか。もちろん、全員が全員ということではないですけれども、やっぱりそういうことが出てくるのは、どこかやっぱり欠陥というか、おかしいところがあるんじゃないか。 それを、きちっとやっていますから大丈夫ですと言うだけで何の根拠もないということが、今までこの裁判所の定員法のこういう話の中では、やっぱりどうももやもやしてよく分からないところが続いております。是非これは改善を考えていただきたいというふうに思っております。 もう一つちょっと大事な質問があったんですが、これまたの機会に譲りたいというふうに思います。 ありがとうございました。
○伊藤孝江君 公明党の伊藤孝江です。よろしくお願いいたします。 今日は、家事調停事件、遺産分割を除く家事調停事件の処理の充実強化について、まずお伺いをさせていただきます。 この家事調停事件、遺産分割を除くというのは今後ちょっと省いて、家事調停事件と言うときには、婚姻関係の事件であったり、また子供をめぐる事案に対しての家事調停というふうに理解をしていただければと思います、今日に関してですね。 この家事調停事件は、今も事件が増えているという状況の中で、特に子供の監護に関するもの、養育費であったり面会交流であったり、そもそも親権をどうするのかと、こういうようなことというのは、子供の生活だけでなく、御両親だったりも含めた家族の今後、将来を話し合う大切な機会になります。そういう点では、多少調停でじっくりと時間を掛けたとしても、そこですぐ諦めて審判や裁判に移行して、より紛争が高度化する、深刻化するというよりも、精神的にも時間的にも経済的にも労力的にも、やっぱり調停で終えた方が結果としてはいいんだということが多いというふうにも私自身は感じています。また、調停で成立をするということは、合意をして成立をするということですので、その後の任意の履行も期待をしやすいという状況があるかと思います。 私自身も、議員になる前に七年間、大阪家庭裁判所で家事調停の調停委員をさせていただきまして、調停協会等でも活動をさせていただきました。主に、弁護士委員ですので法的な問題が多いものということで、基本的には遺産分割事件が中心で、調停が中心で、プラス家事調停ですね、婚姻関係のものを扱うということも携わらせていただいたところで、そのときにいろいろ問題意識としても持たせていただいたものも踏まえて、少し今日質問をさせていただければと思っております。 この調停事件におきましては、調停委員会が担当をします。普通の裁判で裁判官が担当するというようなもので、調停委員会が担当をして、この調停委員会というのは、基本的には調停委員が二名と裁判官一名の三名で構成をされております。ただ、実際の調停の期日には、この家事調停の場合、出席をするのは調停委員のみで裁判官は出席をしません。民事調停等では毎回裁判官が出席をするというふうにもなっているところが普通かと思いますけれども、家事調停では裁判官は基本出席しないと。裁判官が調停に立ち会うのは、最後の回の成立とか不成立とか、そういうのを決めるときに出席をするのみで、あとは出席をしないというのが一般かなというふうに思っております。 このような中で、この調停委員会で裁判官が果たす、求められている役割というのはどのようなものになるんでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(手嶋あさみ君) お答え申し上げます。 裁判官は、調停委員会の一員として、法的観点を踏まえつつ紛争の実情を的確に把握して解決の方向性を示し、これによって当事者に建設的な話合いを促すとともに、手続を主宰する者として、家庭裁判所調査官を始めとして調停手続に関係する職種をどのように活用することが効果的かなどといったことを的確に判断しながら調停手続を進めているものというふうに承知しております。
○伊藤孝江君 調停の実際の期日で当事者からの話を直接聞くこともない裁判官が、今お話をされたように、問題点を把握をして今後の手続を的確に判断していくというようなことになるわけですので、実際に調停に出席をしている調停委員と裁判官がどのように意思疎通をするのか、どう報告をするのか。この当事者のこの人はどこにこだわりを持っていて、どこが譲れないところで、どこだったら譲れるところでというようなことも含めて、当事者の性格的なものも含めてきちんと伝えないといけないという中では、この調停委員と裁判官の意思疎通をいかに図るかというのが大事になります。 また、調停委員同士でも、二人で調停に参加していますので、二人が同じ問題共有をして、問題意識を持って、同じ方向に進めていこう、同じことを説明しよう、同じことを聞こうというのを考えないと、違うことを言い出すと駄目なわけですよね。 そういう点では、この調停委員会の中でどのように意識を共有していくのかというところで大事なのが評議になるかと思います。この調停委員と裁判官が一緒に話をして、事件について相談することとかを評議といいますけれども、この評議の果たす役割についてどのようにお考えでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(手嶋あさみ君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、裁判官、調停委員との評議によって解決の方向性等について共通認識を形成しつつ、手続の進行を図るところでございます。 評議は、調停委員会を構成する調停委員と裁判官との間で提出される書面や事情聴取などによって明らかになった当事者の主張や争点、手続の進行状況などに関する情報や認識、これらを交換、共有し、調停の進め方に関する全体的な方針ですとか長期的な見通し、また、特定の期日における進行方針などについて意見を交換し、認識を共有するための重要な手段であるというふうに認識をしております。
○伊藤孝江君 調停委員の対応でよくありがちなというか、受けがちな不平不満ですね、当事者から言うと。というのが、話を聞いてくれないに始まり、説得をしやすい当事者の方に強く説得をしてそっちに譲らせる、で、何とかまとめるとか、また、一般の調停委員の方で法的な知識がない中で間違ったことを伝えてしまうとかというようなことがないようにするというのが大事なことかというふうに思っています。 でも、この評議の在り方というのが、本当に裁判所ごとに、また調停委員会ごとに様々だというのが現状だと思います。 私自身が経験をしたときには、事後評議といって、期日が終わればその日に裁判官に一応今日の、一応はちょっと済みません、省いて、今日の報告をして問題点がこうだと、今日はここが合意ができて、次ここが残っていて、次回はこういうことをしていきたい、こういう宿題を出しましたというようなことを言って、大事なときには次の回の頭にも今日どんなことをやるのかというのを共有するという形で、かなり充実した対応もしていただいていたというふうに思っています。 ただ、これが大変恵まれていた環境で、中にはこういう裁判官と直接会って評議をする、面談で評議をするというのが二回、三回に一回であるとか、本当に節目だけで、あとは調停委員が経過メモを出して報告をしますと、それに裁判官が書いて返しますみたいな形でしか評議ができない。それで一体何が伝わるんだろうというのもすごく不思議に思うところです。 この評議の持ち方について、基準などはあるんでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(手嶋あさみ君) お答え申し上げます。 まず、評議の持ち方としましては、委員御紹介いただきましたとおり、実務上、期日の前に行う事前評議、それから期日の途中で行う中間評議、期日終了後に行う事後評議、それから御指摘のありました、調停委員の作成するメモですとか手控えなどについて裁判官が応答するなど書面を利用して行う書面評議等がございます。 評議は、先ほど申し上げたとおりでございまして、調停の進行や見通しについての情報、認識を共有するという重要な場面ですので、毎期日の進行に関しまして、事後の内容や局面に応じて必要な協議が行われているものと承知しているところでございます。 具体的に、どのような場面で、どのような方法の評議を行うかということにつきましては、個々の事件の内容等に応じた調停委員会の判断でございまして、明確な基準があるというわけではございませんが、事件の内容、それから手続の局面のほか、調停委員の力量なども踏まえまして、また、その時々の評議の目的、具体的に申しますと意見交換、認識共有すべき内容ということになるかと存じますけれども、そうしたものに応じて適切なタイミングと方法が選択されているものと承知しております。
○伊藤孝江君 今いみじくも、そのいろんな事情の中の一つでおっしゃられた調停委員の力量と。でも、こんなことに調停が左右されてしまう、本当にあってはならないことだと思います。ただ、それがあるのが現実だと思っています。 であるならば、そこで裁判官がしっかりと歯止めを掛けるためにも、毎回きちんと評議をするというのは最低限守ってもらうと。本当に、何回も紙だけのやり取りで終わりですというのはもう考えられないですし、あるべきではないと。一体、当事者の何を理解しているのかと、本当にそこはすごく思うところでもあります。 まず、この評議の充実の重要性について、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(上川陽子君) 家事調停事件におきまして、調停委員会の評議についてということで、委員から今、御経験を踏まえての御紹介がございました。 当事者につきましては、様々なやり取りの中で、その方の感情的なものとも含めまして、この対立の理解ということについては粘り強くやっていく必要があるというふうに思っていますし、また、社会的な良識の反映という意味でも、この合意によりましての紛争解決を目指す上で重要な役割を果たしているというふうに認識をしております。 その意味で評議の重要性は極めて大きいというふうに思っておりまして、それをより充実したものにすること、このこともまた重要なものであるというふうに認識をしております。
○伊藤孝江君 ありがとうございます。 そこに裁判官がどう関わっていくのか、調停に裁判官がどう関わっていくのかというところでいきますと、先ほど真山先生からもありましたけれども、当事者から裁判官は見えないというのは、本当に調停でも同じだというふうに思っています。 ただ、私自身の経験からいうと、裁判官が家事調停の調停の場に参加をしていただく、ここに立ち会っていただいて、当事者と直接話をしてもらう、少しでもいいから本当にこだわっているところを一言聞いてもらう。また、聞くだけではなくて、何か大切なことを説明するというときに、やっぱり同じ説明でも調停委員から説明するのと裁判官から説明するのでは、当事者の受け止めが全く違うというふうに感じます。そういう点では、せめてこういう節目のときには裁判官に直接調停に出席していただきたいなと思うんですけれども、なかなかこれがかなわないというのを感じているところでもあります。 裁判官、家事調停で裁判官が当事者と直接接触をするというか、直接接する、そこに立ち会うことの重要性について、まずどのようにお考えか、教えていただけますでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(手嶋あさみ君) お答え申し上げます。 まず、調停期日において当事者と直接接触をして働きかけを行うということにつきましては、個別の事案ごとに豊富な社会経験や良識、専門的知識を有する調停委員が当事者との間で信頼関係を構築して、その心情に寄り添いつつ自主的な紛争解決に向けた働きかけを行っているというほか、家庭裁判所調査官は主として行動科学の専門的見地から、そして裁判官は主として法的見地から、それぞれの強みを生かした働きかけを行っているものと承知しております。 もっとも、委員御指摘のとおり、裁判官につきましては、調停手続を主宰する者として、事件の進行状況ですとか当事者の希望なども踏まえ、調停委員のみならず適切なタイミングで自ら直接当事者に対して事情聴取や法律的な事項についての説明、働きかけ、調整などを行うことは、調停を円滑かつ効果的に進行させる上で重要な意味を有するというふうに認識しております。
○伊藤孝江君 であるならば、もっと立ち会っていただくような機会をですね、もちろんこれは裁判所によっても運用は異なるでしょうし、裁判官によっても異なるものというふうに理解はしていますけれども、基本的には裁判官は出席はしないというのはどこもおおむね同じだろうと思いますので、その辺りについてはこれから本当に検討していただきたいところだと思っています。 なぜ裁判官が立ち会えないのか、立ち会わないのかというところですけれども、この家事調停に関わっている家事の裁判官の手持ち事件数、教えていただけますでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(村田斉志君) お答え申し上げます。 全国各地の裁判所におきましては一人の裁判官が複数の種類の事件を取り扱うことが少なくありませんで、全国の家庭裁判所の家事事件担当裁判官一人当たりの手持ち件数がどの程度かというのを分かりやすい形でお示しするというのは極めて難しいというのは御理解いただきたいと思いますが、ただ、中には家事事件だけを専門的に担当している裁判官もおりますので、その例で申し上げますと、一人の裁判官が家事事件のみを専門的に担当しているところとして東京家庭裁判所の本庁におきましては、判事あるいは判事と同等の権限を有する特例判事補、裁判官一人当たり約五百件の事件を持っております。そのうち審判事件が二百二十件程度で、調停が約二百八十件というような具合になっております。
○伊藤孝江君 今、数として一人で持つにはあり得ないというような、ちょっとほかの訴訟とは違う数え方になるというのか、例えば子供の養育費、子供が二人いれば二件というふうに数えますので、実際に何組の夫婦とか何組の家族というのは事前にお聞きしたときには分からないということだったんですね。そういう意味では、実態はしっかりと把握をしていただきたいなというふうに思っているところです。 あと、調停で普通の訴訟と違うのは、一人の裁判官が担当する調停事件、例えば今日の火曜日の十時に十件、二十件って同時に全部ばっと開くんですね。実際に調停の場に行くのは調停委員が行きますから、裁判官は行きませんので、何件でもやろうと思えば理屈上は可能と。 実際に、大庁、大きなところでは一人の裁判官が一つのこまに大体何件ぐらい同時に調停を入れているのかということ、お分かりでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(村田斉志君) 家庭裁判所の裁判官が、今委員御指摘のその一つのこまといいますか、時間帯に何件の担当調停事件の期日を開いているかというのは、そこの裁判所における調停の事件数はもちろん、担当裁判官の手続指揮の在り方、あるいは期日を開く時期のような問題もあれば、先ほども少し申し上げましたけれども、地方裁判所と家庭裁判所を兼任している裁判官もたくさんおりまして、そういう場合であれば民事事件、刑事事件などほかの事件との兼ね合いというようなこともあって様々ですので、なかなか平均といった形で申し上げるのは難しいんですけれども、あえて一例で申し上げますと、先ほども例に出しました東京家庭裁判所の裁判官の場合、最近では一こま当たり委員の御指摘にもあったような十件から二十件程度の事件を同時に開くということも少なくないと聞いております。
○伊藤孝江君 だから、同じ時間帯に十件から二十件、一人の裁判官が担当する調停が同時に開かれます。なので、到底入っていただくことも難しいし、その途中で相談に行くと。中間評議といって、当事者にお待ちいただいて裁判官に相談に行くことがあるんですね、この節目どうしましょうと。その相談をするのにずっと待つんです、順番来るのを。裁判官と話をしないといけない。それで当事者を三十分、四十分待たせるということも本当によくあることです。 そう思ったときに、今の裁判官の持ち方がいいのかどうかというところ、本当に考えていかなければならないと思っています。当然、その事前評議、事後評議、聞こえはまあいいですけれども、充実したものにしていくためには、そんなふうにやっていたら物理的に可能なのかなというところの疑問も生じます。 当事者の納得を得られる調停、その中でできる限り迅速にという観点からすると、今の家事調停の裁判官の人員体制、不足しているんじゃないかと考えますけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(上川陽子君) ただいま委員から御指摘いただきましたとおり、この家事調停事件におきまして、当事者の側の納得感、あるいは手続の迅速性を高めるということ、この視点は極めて重要であると認識をしております。 裁判官の増員という裁判所の人的体制の整備の在り方に係ることでございまして、事件の動向、また裁判所を取り巻く様々な状況を踏まえまして、最高裁判所におきまして不断の検討がなされるべきであるというふうに認識をしております。 法務省といたしましても、引き続き、最高裁判所の判断を尊重しつつ、適切に対応してまいりたいというふうに考えております。
○伊藤孝江君 ありがとうございます。 済みません、ちょっと事前に、調査官、家庭裁判所の調査官の質問もということで、済みません、今日御準備もいただいていたんですが、ちょっと次回に譲らせていただければというふうに思っております。 一点、済みません、別の観点からの質問をさせていただきます。 今、コロナウイルスのワクチン接種に関連しまして、このワクチン接種をいかに順調に進めていくかというところで、実施主体である自治体において接種体制の確保に今非常に迅速に、また真摯に取り組んでいただいているところです。 この中で、特にワクチン接種を行う看護職員の確保につきまして、この四月から、へき地においてはワクチン接種会場への看護師等の労働者派遣が可能となったところです。ただ、このへき地という縛りがありますので、そうではない接種対象者が多い都市部においても看護師確保に御苦労されているという切実な声も伺っておりますし、また知事会からも、へき地と同様に、へき地以外の地域においても看護師及び准看護師の労働者派遣を可能とするなど国として必要な支援を行うという要望がなされているというふうに承知をしているところです。 この現場の声に耳を傾けて、看護師等を確保するためのあらゆる選択肢を用意すべきだというふうに考えますが、厚労省、済みません、いかがでしょうか。
○政府参考人(志村幸久君) 新型コロナウイルス感染症に関するワクチンの接種に当たる医療関係者等の確保につきましては、医療関係団体に対し接種体制の構築についての協力を要請する、依頼するほか、都道府県ナースセンターを通じた潜在看護職員や民間職業紹介事業者の活用、へき地のワクチン接種会場等への看護職員の派遣について、自治体宛てに確保策を周知し、看護職員の確保に努めているところであります。 へき地以外のワクチン接種会場等への看護師、准看護師の労働者派遣につきましては、先ほど委員がおっしゃられたとおり全国知事会などから要望があったところであり、また、本日の委員の御指摘も踏まえ、対応を検討してまいりたいと考えております。
○伊藤孝江君 以上で終わります。
○清水貴之君 日本維新の会の清水貴之です。よろしくお願いします。 私も先ほどの真山委員の質問と全く同じところに問題意識を持っておりまして、裁判官の勤務状況の把握の部分ですね、裁判官がその職務の独立性によって他人の指揮監督を受けないと、これはもちろん理解をするんですが、ただ一方で、管理はしなくても、把握はしないとどういった根拠に基づいて人員配置をしていくかとか、それこそワーク・ライフ・バランスの部分ですね、それぞれの勤務が過多になっていないか、事件件数が過多になっていないかなどということもなかなかこれがつかめないんではないかと思います。 ただ、この辺りは上官の裁判官の方なんですかね、が聞き取りをしてみたいな先ほど話でしたけれども、そういったことでこの裁判官の例えばワーク・ライフ・バランスがしっかりと保たれると思われる根拠、若しくは適切な人員配置が行えると言われる根拠はどういったものでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(徳岡治君) お答え申し上げます。 裁判官につきましては、勤務時間を個別具体的に把握、管理するということは行ってないところでございます。 もっとも、裁判官の職責の重大さに照らしまして、裁判官が心身共に健康な状態で職務に当たることができるようにすることは重要であると考えております。そのため、事件数及び事件処理状況等を踏まえて各裁判所に適切に人員を配置するとともに、各地の裁判所におきましては、個々の裁判官が休日や夜間にどの程度仕事をしているかでありますとか、裁判官の手持ちの事件数や内容を含めた負担の程度につきまして、部総括裁判官を始めとする周囲の者が様々な形で把握するよう努め、必要に応じてその働き方について指導、助言をしたり事務負担を見直したりするなどして、裁判官の心身の健康にも配慮しているものと承知をしております。
○清水貴之君 今のお話ですと、そうすると、個別にはやっているということなんですけれども、事件によってもそれぞれ、時間の掛かるものもあるでしょう、そうでないものもあるでしょうし、いろいろ違いがあるというふうに思います。それぞれの裁判官のスピード、事件処理のスピード、能力的なものというのもあるというふうに思います。 こういったものを、人員配置となりますと全体的にどう見ていくかということも重要になってくるんじゃないかと思いますけれども、そういったところまで今のそのやり方でしっかりと対応できていけているものなんでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(村田斉志君) お答え申し上げます。 全国的にバランスの取れた体制整備するということは非常に重要なことだと考えておりまして、そのためには、客観的な資料といたしまして、全国それぞれの裁判所における事件数、それから事件処理状況としての未済の件数、あるいは審理期間といったところを見まして、これによってバランスが取れた形になっているかということをまず第一に見た上で、それに、さらに個別具体的な各裁判官の負担等というところにつきましては、先ほど人事局長から申し上げたような個別の聴取した内容等を加味してバランスの取れた体制整備をしていきたいと考えておりまして、そういう努力をしているところでございます。
○清水貴之君 ということは、人事局長、今のやり方はこれからも維持をされるというところでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(村田斉志君) これまでもそういった検討をして体制整備をしてきているところでございまして、今後もそういう努力を更に重ねてまいりたいというふうに考えております。
○清水貴之君 裁判官を支える書記官や事務官の皆様に関してはどういった勤務管理行っているんでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(徳岡治君) お答え申し上げます。 裁判所書記官や裁判所事務官につきましては一般職の国家公務員の勤務時間に関する規定が準用されておりまして、これに基づき適切に勤務管理を行っているところでございます。
○清水貴之君 じゃ、こちらは客観的に、それこそタイムカードか何かでちゃんと把握をして、それに伴って休日手当だとか残業代であるとか、こういったものを支払われているということでよろしいですか。
○最高裁判所長官代理者(徳岡治君) 裁判所書記官、裁判所事務官につきましては、勤務時間の定め等もございますので適切に勤務管理を行っているというところでございます。
○清水貴之君 僕がお聞きしたのは、それに、適切に行ってそれに、何ですかね、しっかりともう、裁判官は時間を把握しないということですね、こちらの方はしているということですね、勤務時間。それに合わせてちゃんと手当や何かというのは支給されているということですか。
○最高裁判所長官代理者(徳岡治君) 先ほど委員御指摘のとおりでございます。
○清水貴之君 続いて、判事補の欠員についてお伺いをします。 この欠員がずっと高水準なんですね。判事補数は、これ定員というのはもう毎年数十人単位で減らしてきているんですが、欠員数もこれ、欠員数は変わっていないと、定員は減っているけど欠員数が変わっていない。大体百五十人前後で欠員がずっと出続けているという状況です。 こうなると、あっ、なり手がいないんだな、足りないんだなと思う一方で、欠員がこれだけあっても回っているということは、そもそもの定員数に問題があるんじゃないかと。別に、足りてない状態で業務ができているわけですから、その、に合わせた定員でもいいんじゃないかなというふうにも思うんですけれども、この定員と欠員の関係についてお答えいただけますでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(村田斉志君) いただいた定員を有効に活用する、その定員を充員していくというためには、判事補の採用を増加させることが一番でございますけれども、裁判官のなり手である司法修習生の数が減少していることに加えまして、大規模な法律事務所等との採用の競合等によりまして、裁判官にふさわしい資質、能力を備えた人材を確保するのがなかなか難しい状況が続いているというところで、定員の空きが大きい状態のまま推移しているというところがございます。 また、また別の事情といたしまして、近年は判事補の外部経験制度が安定的に運用されておりまして、毎年百人程度の判事補が判事補の身分を離れるような形で行政官庁等で勤務をしているという事情もございまして、結果として百人を超える欠員が生じる状況になっていると考えております。 ですので、事件処理状況に支障を与えてはいけないというのはもちろんでございますので、そこに支障がない形でというところで、その外部経験等も含めて体制をどうするかということを毎年考えてやっているところでございますけれども、今後とも、裁判官にふさわしい資質、能力を備えている人材の採用、充員とともに、そういった全体のバランスの取れた体制の毎年の配置ということについても引き続き努めてまいりたいというふうに考えております。
○清水貴之君 この辺の法曹志望者の減少などについても、今回も附帯決議が提出される見込みとなっていますけれども、昨年も提出をされておりまして、そこには、現在の法曹養成制度の下での法曹志望者の減少が法曹の質や判事補任官数に及ぼす影響につき必要な分析を行い、その結果を国会に示すとともに、法曹養成機能の向上、法曹志望者の増加等に向けた取組をより一層進めることとあります。昨年も同じ内容で、今年も同じ内容がこれ提出される見込みとなっております。 附帯決議というのは、提出した後に大臣の方からもしっかりと取り組んでいきますというお答えがあっての話ですので、この辺りについてどう取り組まれてきているのか、お答えいただけますでしょうか。
○国務大臣(上川陽子君) この法曹はそれぞれ活動内容、また事業形態等が異なりますので、法曹を総体として捉えてその質を一律に評価するということはなかなか難しいことではございます。 他方で、法務省におきましては、この法曹養成制度に関しまして、各種データにつきまして集積をしているところでございます。まずは、現在の法曹養成制度の下におけるこの個々の法曹の活動状況、またこれに対する評価につきましては、これまでも蓄積しているものをしっかりと分析して、そして検証するようにということで、私の方から事務方に指示をしたところでもございます。 法曹志望者の増加、また質、量共に豊かな法曹を送り出すと、このことは極めて重要でございますので、これらの検討を含めましてしっかりと対応してまいりたいというふうに思っております。
○清水貴之君 続いて、裁判官と表現の自由などについてお伺いをします。 これも真山委員からもあったお話なんですけれども、裁判官、独立した立場であるとはいうものの、やはり世の中のこの非常に速い流れにもしっかり付いていくということも大事だと。様々交流をする、若しくは情報収集をしていく上でも、その時代にふさわしい判決を出していただくというのがその務めではないかなというふうに思います。 そういった中で、東京高裁の岡口基一裁判官、非常にある意味有名な裁判官で、ツイッターやフェイスブックなどに不適切な投稿をしたとして、二〇一六年、二〇一八年、二度、東京高裁の長官から厳重注意処分と。二〇一八年十月には最高裁の大法廷が戒告の懲戒処分を決定しています。 私、一時期、裁判官訴追委員会に所属していたこともありますので、度々名前も挙がっていたその裁判官ですが、そもそものところで、今やっぱりSNSというのは情報発信で非常に有効なツールである中で、裁判官に対して、SNSなどへの投稿であるとか、こういったことに関する基準、ルール、存在するんでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(徳岡治君) 裁判官は、守秘義務や積極的政治活動の禁止といった義務を負っているほか、裁判所や裁判官に対する国民の信頼を傷つけることがないように慎重に行動すべき義務を負っているところでございます。 例えば、御指摘の裁判官によるSNS等の私的利用につきましてはその留意点を周知するなどしておりまして、各裁判官におきましてはこのような留意点も参考にしながら自律的に判断をしているものと承知をしております。
○清水貴之君 その一方で、やはり裁判官にも当然表現の自由というようなものがあるということで、このバランスですよね、兼ね合いが非常にある意味難しいところなのかなとも思いますけれども、今回のこの岡口裁判官の件では、どういった判断で戒告処分というようなものが出されたのでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(徳岡治君) 岡口裁判官につきましては、最高裁大法廷の分限裁判におきまして、平成三十年十月十七日付け及び令和二年八月二十六日付けでいずれも戒告の決定を受けているところでございますが、その具体的な理由につきましては各決定書に記載されているとおりでございます。
○清水貴之君 その決定書に記載されている内容、ここで端的に御説明いただけませんでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(徳岡治君) 各決定書につきましては裁判所ウエブサイト及び官報によって広く公開しているところでございますが、長文にわたる決定でございまして、その全文を読み上げるのは難しく、また判断の内容を過不足なく正確に要約するということも難しいことにつきまして御理解いただければというふうに存じます。
○清水貴之君 理解します、じゃ、はい。 ただ、最初に申したとおり、様々事案が多様化する中で、外部との接触、情報共有、収集、そして表現の自由の範囲内での投稿とか、この辺りというのも、もう本当にある意味重要なことかなとも思っています。外の方との交流というのも裁判官だから全く駄目というわけでももちろんないでしょうし、この辺りを正しい判断を導くためという目的で考えた場合にどう考えていくのか、最後にお伺いしたいと思います。
○最高裁判所長官代理者(徳岡治君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、裁判官が適正迅速に紛争を解決していくためには、人間性に対する洞察力や社会事象に対する理解力等も求められるところと考えられるところでございます。このような観点からしますと、裁判所に対する国民の信頼を損なうことがないように留意をしつつ、様々な人的交流を持つことは有意義なものであるというふうに考えております。
○清水貴之君 以上で終わります。ありがとうございました。
○川合孝典君 国民民主党・新緑風会の川合孝典です。 法案の質疑に入ります前に、これまで二回繰り返して質問してまいりました名古屋入管でのスリランカ人女性の死亡事案について、改めて少し確認をさせていただいた上で今後の対応について法務大臣の御見解をお伺いしたいと思います。 一枚資料を配付させていただきました。これまで質問させていただいてきた答弁、それから入管庁の方から頂戴したもろもろの経緯を一まとめにした資料ということであります。死亡した被収容者、死亡当日の状況、死因、診療の状況、そして本件に係る調査の状況ということでまとめさせていただいております。この資料に基づいて少し確認をさせていただきたいと思います。 四の診療の状況というところでございますが、まず、本年一月二十八日に初めてこの当該女性は庁内のA医師の診断を受診していらっしゃると。その後、二月四日に逆流性食道炎疑いと、これがニュースで流れた症状ということでありましたが、その疑いというものが指摘され、その後、何度か診療、受診を受けられた上で、三月四日の日に外部の病院で受診をされて、そこで初めて身体化障害のいわゆる確定診断が出ているということでありました。体調が悪化してから実際の確定診断が出るまでの間に一か月以上の実は時間を要しているという事実がここから浮かび上がってくるということであります。 それと同時に、もう一つ指摘させていただきたいのが、その下に被収容者の体重書かれておりますが、最初に入所されたとき八十四・九キログラムおありになったのが、二月二十三日の時点ではおよそ二十キロ体重が減少しているという、明らかにもう外形的にもかなり憔悴していらっしゃることが見て取れる状況だったと思うんですが、そうした状況の中で、二月二十二日に庁内のA医師の受診を受けられた後、三月四日、外部の病院の受診を受けられるまでの間に十日、要はお亡くなりになる直前の期間の中で十日間、受診を受けていない期間がこれ生じているということになっております。 こうした事実を踏まえて確認をさせていただきたいんですが、収容者の方へ医療提供を行う際の入管局での意思決定のプロセスというのが一体どうなっているのかということ、このことについて確認をさせてください。
○政府参考人(松本裕君) お答えいたします。 入管収容施設におきましては、被収容者本人から体調不良による診療の申出があった場合、あるいは看守勤務員や診療室の看護師等の職員が被収容者の体調不良を把握した場合、被収容者申出書に基づき、施設幹部による所定の決裁、例えば、名古屋出入国在留管理局におきましては、処遇担当の責任者である首席入国警備官の決裁を経るなどして医師の診療を受けさせております。こうした診療は、庁内診療室の常勤医師又は非常勤医師により対応することが基本となっております。 なお、休日や夜間に急に体調の変化が生じた場合におきましては、当初から外部の医療機関で受診させ、あるいは救急搬送をしております。また、庁内診療室の医師が被収容者の症状等を踏まえて外部の医療機関における受診を指示した場合には、その指示に従って外部の医療機関で受診をさせております。これらの外部医療機関における受診につきましては、事前の決裁ではなく、施設幹部への事後の報告により対応しているのが実情でございます。
○川合孝典君 ルールはそうなっているということは承りましたが、そうしたルールがあるにもかかわらず、こうした問題が生じているということをどう受け止めて今後対応するのかが問われているということであります。 そこで、こればかりやっていると法案の質疑ができなくなってしまいますので、確認なんですが、このいわゆる入管局の常勤医師の配置体制というものについてなんですけど、これ、以前お話を聞かせていただいたときに、大村と牛久と東京が一応常勤医師の席があるということは伺っておりますが、それが現状大村しか常勤の医師がいらっしゃらないということで説明受けました。 この体制、今後どういうふうになさるのか、確認させてください。
○政府参考人(松本裕君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、現状の常勤医師の配置枠は、昨年度まで、東京入国管理センター、大村入国管理センター及び東京出入国在留管理局にそれぞれ一名で、今年度、令和三年度予算から新たに横浜支局、名古屋局及び大阪局それぞれ一名の増員が認められております。したがいまして、配置枠といたしましては現状計六名でございます。 ただ、実際の常勤医師の配置状況につきましては、御指摘のとおり、昨年度までの大村センター一名に加えまして、本年度四月一日から新たに東京出入国在留管理局に一名が配置されているという状況でございます。 以上でございます。
○川合孝典君 十分とは言えないまでも、前向きに問題解決に向けて取り組んでいらっしゃること自体は評価されるべきことなんだろうと思っております。 先日、説明聞かせていただいた折に、なかなか常勤のドクターが見付からないということについても問題意識をお持ちになっていることをお聞かせいただいておりますので、その問題をクリアするために一体何をしなければいけないのかということも含めて、速やかに対応を図っていただきたいと思います。 大臣に一点だけこの件について御質問させていただきたいと思いますが、これルールとしての、いわゆる長期収容者の医療提供に向けた意思決定の手続というものがルールとして決まっているというのは分かったんですが、他方、それが有効に機能しなかったがゆえにこういう問題が生じているという一方の事実もあるわけであります。紛れもない事実は、呼吸が止まっているということが、脈拍が確認できないといった瞬間に、数分の間に病院に実際に搬送できているわけでありまして、本当に医療提供、すぐにやろうと思えばいつでもできたという事実がここにあるわけです。 にもかかわらず、一か月以上何もしなかったという事実だけが残っているわけでありまして、私は、犯人捜しをするつもりはないんですけど、再発だけは絶対にさせてはならないとは思っておりますので、大臣に是非御認識をお聞かせいただきたいのは、今後こうした問題が生じないように、常勤医師置くという話もありますが、看護師さんが看護されているというお話もありますが、現実には九時から十七時四十五分までしかいらっしゃらないんです。夜いない。ということも含めて、緊急のそうした医療提供の対応について、長期収容されるということなのであれば、その方々に対して責任を持って医療提供の体制を整えていただきたいと思うんですが、この点について大臣の御認識だけ伺わせていただいて、この質問は終わりたいと思います。
○国務大臣(上川陽子君) 今回、事案を報告を受けましてから、私自身、今コロナ禍ということがございましたので、命を預かっている私どものセンターということでありますので、このコロナへの対応ということも含めまして、またこの事案についてもしっかりと調査をして、そしてよく実態を把握した上でどう改善するのかということについてしっかりと取り組んでいくと、こういう方針で臨ませていただきました。 しかし、やるべきことはすぐにやらなければいけないこともございまして、その意味で、委員御指摘の医療提供体制というものがしっかりと整えているかどうか。このことについては、今もう命を預かっているわけでありますので、これ待ったなしであるということの中で幾つかの判断をさせていただきました。 今のコロナ禍でありますので、長期収容の方についてはかなりストレスがたまっているという状況もございます。また、被収容者につきましては、診療とか健康管理、こういったことについても通常に増して厚くしてほしいということで指示をいたしました。それに沿って今いろんな形で対応しているということでございます。 そしてまた、同時に、常勤医師の確保でございますが、ちょっと前に御答弁させていただきましたけれども、私も一回目の大臣の就任時にも、そうした問題については、常勤医師のお願いがなかなか難しいということがございまして、もう医師会にも足を運んでお願いした経緯がございましたので、ここにつきましては、とにかくすぐに派遣していただくことができるように動いていただきたいということで、これもそういう中でお一人常勤医師が四月一日から動いたということでありますし、ほかのところについても、常勤医師を配置していただくことができるように、予算の措置も含めて対応をしていくということが極めて重要であると、こう認識しております。 チームとして、しっかりと健康管理とそして治療体制、また外部の医療機関との連携ということが一つになって行われていくことができるようにしていくということが大事であると思っておりますので、そういう方向に向けまして、今やるべきこと、そしてこの調査結果が出た上で更に加えるべきこと、また、今回、この法案の改正に向けましても、この部分についても、環境整備、改善のところの内容について入っておりますので、そこのところについても御理解いただけるように、その全体観の中で動いてまいりたいというふうに思っております。
○川合孝典君 積極的な御対応をいただきまして、ありがとうございます。決して再発させないということを、その問題意識を持って是非お取組をいただければと思います。よろしくお願いします。 時間がなくなってまいりましたので、本題の法案の方の質問に入らせていただきたいと思います。 時間がありませんので、飛ばし飛ばしで質問させていただきたいと思います。 確認をさせていただきたいんですが、今回、技能労務職員五十八名減員という形になっておりますが、これは自然減なのか配置転換なのか、若しくは、要はレイオフしたのか、この辺りのところだけ確認させてください。
○最高裁判所長官代理者(村田斉志君) この技能労務職員の定員の合理化は、定年等で退職をされるという際に後を補充するのか違う形にするのかというところで、裁判所の事務への支障の有無を考慮しつつ外注化による合理化等が可能かを判断して、後任を不補充とすることによって、実際に空いている、既に空いている欠員、これを定員としては減員するという形でやっておりますので、委員のおっしゃる形でいいますと自然減といいますか、というところに伴うものでございます。
○川合孝典君 さらっと外注とおっしゃったんですけれども、外注、いわゆる技能労務職員の職務のうち、正職員でなければいけない職務と外注でも大丈夫な職務というものの線引きというものは具体的に何かあるんですか。
○最高裁判所長官代理者(村田斉志君) 具体的に線引きといいますか、それよりは個々の職務に応じてということでございますけれども、例えば、電話交換についてはダイヤルイン化を進めるというようなことで人手が掛からないようにするといった事務の合理化を行っておりますけれども、他方、外注というところでいいますと、庁舎の清掃ですとか警備といった庁舎管理等の業務につきましては、むしろプロに委ねるという意味での外部委託による代替が可能でございまして、技能労務職員の退職に際しまして、そういったところで業務に支障がないようにというところを確認した上で外注化をしているところでございます。
○川合孝典君 その辺りの基準を明確にしておかないと、結果的に、要は合理化だとか、トータルの予算の中でどう人員を配置するのかということの議論の中で、切りやすいところから削減していくということにつながってしまうということの問題意識を指摘させていただいているということです。 清掃職員さんについても、庁内の情報セキュリティーの問題を考えたときに、外部の人間、果たして入れていいのかどうかという議論だって当然あるはずだと思うんですね。そうしたことを注意して、要はこの問題についてはアプローチしていただきたいということを指摘させていただきたいと思います。 聞きたいことがいっぱいあるんですけど、あと二分しかなくなりましたので、最後の質問の方に移らせていただきます。 先ほど来、実は同様の質問を皆さんされているんですけれども、裁判所のいわゆる判事さん、裁判官の人数の話、多いか少ないかという話があったんですけれども、これちょっと聞き方を変えてみたいんですけれども、例えば、審理日程が非常にこれは日本の場合、裁判で時間が掛かるということは言われております。また、一人当たりの未済案件も非常にたくさんあるという話がありますが、これ、この未済案件を減らすためにどうしたらいいのか、若しくは審理日程を短くしようとしたときに何をすることが必要だとお考えなのかをお聞かせいただきたいと思います。
○最高裁判所長官代理者(村田斉志君) 一つには体制整備があるところでございまして、増員をお願いして、その得た人員を、例えば長期未済事件が多いところであれば、そこに集中的に人員を配置することによって、大変な事件から優先的に処理をしていきますと全体として負担が軽くなってほかの事件の審理もはかどるという面がございます。これまでそういったところの対応に努めてきたところでございます。 ほかには、やはり審理運営上の工夫というところが大変大事でございまして、裁判所の審理期間の短縮は裁判所だけでできることではございません。当事者、代理人等の御協力が必要ですので、そういった協力を得ながら、どうやったら効率的な審理ができるかというところにつきましては、裁判官同士の研究会等で検討を重ねてきているというところでございます。
○川合孝典君 時間が来たのでこれで終わりたいと思いますけれども、客観的な適正な人員の指標というものはないわけであります。 したがって、そういう状況の中で求められているのは、審理期間をどう短くするのかとか、一人当たり抱えている案件をどこまで短くするのか、国際的な比較で見たときに日本の審理日程をどうあるべきなのかということを考えた上で要は人員の議論をしなければいけないということでありますし、同時に、三権分立の話はありますが、実際、裁判所は財務省に対して予算の申請を行っているわけですから、そこには色濃く政治の判断というものが要は関わってくるわけでありますので、是非、上川法務大臣には、裁判所の予算、適正な人員を踏まえた予算について、積極的な働きかけを行っていただきたいということをお願い申し上げまして、私の質問を終わります。 済みません、長くなりました。
○山添拓君 日本共産党の山添拓です。 裁判所職員定員法改定案について伺います。 裁判官以外の裁判所の職員を十七名減員するものです。昨年に続いて過去最大の減員人数となります。 政府は二〇一四年七月二十五日、総人件費抑制の基本方針を閣議決定し、一九年六月には、二〇年度から二四年度についても毎年二%、五年で一〇%以上の定員合理化目標を各省に求めています。これ自体、定員削減ありきで大問題ですが、本法案は最高裁がこれに自ら協力するものとなっています。 資料をお配りしておりますが、その根拠はこのペーパーだということであります。一四年七月二十五日付け、内閣官房長官から最高裁事務総長宛ての文書です。これを読みますと、最後のところですが、閣議決定したので御協力願いたく、参考までに送付するというふうにあるだけなんですね。 最高裁に伺いますが、最高裁はこれを受けて、いかなる検討を行って定員合理化計画への協力を決めたんでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(村田斉志君) お答え申し上げます。 裁判所は行政機関ではございませんので、政府の定員合理化計画に直ちに拘束されるということではございません。 しかしながら、国家公務員の定員をめぐる情勢が厳しさを増す中で、引き続き裁判所としての必要な体制を整備していくためには、今委員から御指摘のありました政府からの協力依頼を踏まえまして、国家の一機関といたしまして、他の行政官庁と同様に、事務の効率化等必要な内部努力を行って定員合理化に協力することは必要であるというふうに考えたところでございまして、そのような検討をして、従前から定員の合理化の方針に協力をしているというところでございます。
○山添拓君 その検討経過についての記録、文書はありますか。
○最高裁判所長官代理者(村田斉志君) 様々な面から裁判所の体制について内部的な検討を重ねておりますので、それを、これがその代表的な文書ですと言えるようなものの形にはなっておらないというふうに思っております。
○山添拓君 ここには、たった一言ですよ、参考までに送るとあるだけなんですよね。その参考までに送られた協力要請にやすやすと従うというのは、これは三権分立との関係でも問題があると言わなければなりません。 最高裁内部での検討経過について、国会に明らかにしていただきたいと思うんです。委員長、お取り計らいいただきたい。
○委員長(山本香苗君) 後刻理事会で協議いたします。
○山添拓君 最高裁に伺いますが、この協力要請がある限りどこまでも人員削減を進めるおつもりなんでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(村田斉志君) 裁判所として必要な体制整備、事件処理に支障があるようなことはあってはなりませんので、その年々の状況に応じてどのような体制を整備していくべきかというのは裁判所が自主的、自律的に判断をさせていただいております。ですので、その下で、定員合理化に協力をするのかしないのか、その範囲をどうすべきかということは毎年判断をさせていただきたいというふうに考えております。
○山添拓君 定員合理化に協力しない場合もあると答弁されたのは重要だと思います。 一九年度まで毎年約七十人だった減員数は、昨年度は五十七人、今年度は五十六人と減ってきています。これは全体人数が減り続けている結果でもあります。地方庁から大規模庁への人員シフトによって、地方はもう限界だという声も上がっております。だから、減員にも限界があるわけですよね。減員ありきは見直すべきだということを指摘させていただきたいと思います。 今、事件処理に支障を来さないようにと説明ありました。では、裁判の現状はどうなのかと。 資料の二枚目を御覧ください。 過去六年間、全国の第一審、地裁の一般事件、行政事件の新受件数、既済件数、未済件数をグラフにしました。新受件数は全体として減っております。ところが、未済件数は、一五年の十万二千七百九十四件から二〇年の十一万七千二百四十九件へ一割以上増えています。 これは、書記官や事務官、もっと増員することが求められているんじゃないんでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(村田斉志君) お答え申し上げます。 今委員御指摘の、委員の資料の二〇二〇年のところで未済事件、黄色のところが一割以上増加をしております。これ、増加自体はそのとおりでございますけれども、これは基本的に新型コロナウイルス感染症に起因するものと考えております。令和二年、昨年の緊急事態宣言時におきまして、裁判所として必要な機能を維持できる範囲に業務を縮小するということをした結果として、民事・行政事件の未済件数が増加をしたというところでございますけれども、昨年の緊急事態宣言が解除された後は、感染防止対策を徹底しつつ、事件処理を再開し、ウエブ会議ですとか電話会議等を積極的に活用するなどの工夫をすることで事件処理を行ってきたところでございます。 本年一月に再度緊急事態宣言が出されましたけれども、この際には、裁判所におきまして、昨年の四月の緊急事態宣言時の対応の経験も踏まえまして、裁判運営の見直しあるいは運用改善の取組を進めた上、さらに、専門家の助言を得て、公衆衛生学等の専門的知見に基づいて、感染リスク態様に応じた感染防止策を実効的に実施をしてきたところでございまして、こういった状況が前回の緊急事態宣言時とは大きく異なる状況でしたので、効果的な感染防止対策を徹底しつつ、裁判手続の運用上の工夫を行うことによってできる限り通常どおりの裁判業務を継続していくという方針で今行っているところで、本年についてはそういう対応をしたところでございます。 ですので、緊急事態宣言の対象地域に所在する裁判所におきましても、原則どおり、通常どおりの裁判業務を継続してきておりますので、これによって未済事件は次第に減少に向かうと、もう既に平常の体制に戻っているところもございますけれども、なお残っているところにつきましても、そう遠くないところで通常の状態に戻るのではないかというふうに考えているところでございます。
○山添拓君 密を避けることのできる広い部屋が限られているために、労働審判なども含めて出席者の多い事件で期日がなかなか入らないと、こういう状況があるということは私も伺っております。 ただ、未済件数の増加、あるいは未済の割合の増加というのはコロナ前からの傾向でもあるわけです。これは国民の裁判を受ける権利の問題であり、定員削減が裁判部門に影響を及ぼしていないのかどうか、この点については直視をするべきだと言わなければなりません。 全司法労働組合など、職場からは増員要求が出されています。最高裁は支障は生じていないとおっしゃっているんですが、それは職場の実態を正確につかんでいないからではないかと思われる点が幾つかあります。 先ほども話が出ておりましたが、裁判所職員の超過勤務、これ客観的に把握しているのかと清水委員が指摘をされて、明確な答弁なかったんですが、基本的には事前の自己申告制ですよね。毎日午後四時頃に業務の状況を見て、残業が必要な場合は管理職に申告し、現に働いていることを管理職は確認した時間を超過勤務時間とすると、そういう運用がされていると伺っています。 しかし、現場では、二〇一九年に導入された超勤の上限に合わせた時間しか申告せずに、部内で見事にそろった超勤時間の申告になっているということを伺っています。あるいは、子育て中などで残業ができない職員は、朝、早出残業をする場合がありますが、そのときは事前申告はできませんので、不払になっているということであります。 最高裁に伺いますが、こういう状況は認識されているんでしょうか。勤務時間はパソコンのログオン、ログオフ時間などで客観的に把握をするべきなのではないでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(徳岡治君) お答えを申し上げます。 裁判所職員の超過勤務につきましては、職員が事前に超過勤務について申告をし、管理職員が超過勤務の必要性や緊急性を個別具体的に判断し、所要の見込み時間と実際の超過勤務時間が異なった場合には、職員に事後報告してもらい確認するなどの方法により適切な把握に努めているところでございます。また、管理職員からは、事前の申告等について職員に対し声掛け等も行っているところでございます。また、始業時刻前の超過勤務につきましても、終業時刻後の超過勤務と同様に適切に把握する必要がありまして、今申し上げたような方法により適切な把握に努めているところでございます。 今後とも職員の超過勤務の適切な把握に努めてまいりたいと考えております。
○山添拓君 客観的に把握するべきではないかという指摘についてはいかがですか。
○最高裁判所長官代理者(徳岡治君) お答え申し上げます。 サービス残業のようなことはあってはならないことでございまして、今後とも職員の超過勤務の適切な把握に努めてまいりたいと存じております。
○山添拓君 適切なとしかおっしゃらないんですけど、この間、例えば河野大臣は、国家公務員がかなりサービス残業を強いられてきたということを認めて、在庁時間は超勤命令があったものとみなして時間を付ける、手当も支払うべきだと述べています。 最高裁も同様にするべきではないですか。
○最高裁判所長官代理者(徳岡治君) お答え申し上げます。 先ほど申し上げたとおり、管理職員が事前申告に基づき超過勤務の必要性や緊急性を個別具体的に判断する、また、所要の見込み時間と実際の超過時間、勤務時間が異なった場合には、職員に事後報告をしてもらい確認するなどの方法によりまして、今後とも適切な把握に努めたいと考えております。
○山添拓君 裁判所の職員には一般職の職員に関する給与法が準用されます。その二十五条では手当の不払は罰則の対象とされています。ですから、少なくともまず勤務実態を正確に把握する、客観的に勤務時間を把握できるようにする、これ民間ではもう当たり前に求められていることですので、そうするべきだと指摘したいと思います。 今回の法案の資料を見ますと、背景には裁判手続のIT化の推進が掲げられています。先ほども議論出ていましたが、ウエブ化、ウエブ会議の拡大、あるいは書面の電子提出、法改正も含めて検討されておりますが、少なくともIT化というのはこれから始まるものであって、現時点ではその影響や効果を見定めるのは困難な状況ではないかと思います。 確認ですけれども、本法案はIT化によって事務処理体制を見直すから定員削減が可能だと、そういう趣旨なんですか。
○最高裁判所長官代理者(村田斉志君) お答え申し上げます。 裁判手続のIT化が進んでいけば、これに伴って事務処理のやり方自体を変えていくというところで、ある局面においては結果として業務の合理化が図られるということはあり得ると思っておりますけれども、現時点ではまだそのIT化が、一部取り組んではおりますけれども、全体として結果が、そういう体制になっておりませんので、IT化ができたのでそれに伴って合理化でこれだけ定員を削減しますと、こういうことではないというのは委員の御指摘のとおりでございます。
○山添拓君 IT化を進めるとしても、導入期には一定の業務量の増加が見込まれるということもありますので、定員削減を先行させるべきではありません。 最後に、家裁調査官について伺います。 今年度もプラス・マイナス・ゼロです。ワーク・ライフ・バランス推進のための加配職員も調査官には一度も配置されておりません。しかし、家裁調査官の役割はますます重要になっています。この委員会でも、父母の離婚に当たって面会交流や監護、親権者の指定など、問題繰り返し指摘されてきました。いずれも調査官による調査が行われるケースがあります。 そこで伺いますが、調査官が活用されるケースでは、どのような手法でどのような事実に基づいて調査検討を行っているのでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(手嶋あさみ君) お答え申し上げます。 例えば面会交流に関する調停事件を取り上げてみますと、ここでは子の利益を最も優先して考慮して取決めがされるべきものでございまして、家庭裁判所におきましては、子の利益を適切に考慮するに当たり、事案の必要に応じて行動科学の専門的知見及び技法を有する家庭裁判所調査官による事実の調査が行われていると承知しております。 具体的には、事案に応じても異なるところでございますが、一般には、家庭裁判所調査官が同居親及び別居親の双方と面接し、それぞれの意向や子との関係、子の現状等を聴取いたしますとともに、その結果も踏まえ、子の意思を丁寧に把握するよう努めているものと承知しております。 子の面接調査を行う場合には、単に子から話を聞くだけではなく、行動科学の専門的知見や面接の技法を活用し、子の話しやすい環境を整えるとともに、子の表情やしぐさなど言葉以外の情報もよく観察しながら、子の意思を総合的に把握しているものと承知しております。 また、親子が交流する機会を設けてその場面を観察するなどのこともございまして、事案等に応じ、調査の対象や方法などを検討、選択しながら適切に事実の調査を行っているものと承知しております。
○山添拓君 そうした専門的な技法あるいは経験も求められる仕事です。 家事審判事件、家事調停事件、新受件数は一貫して増加をしております。やはり現状維持ではなく増員に踏み出すべきだと考えますが、いかがでしょうか。
○最高裁判所長官代理者(村田斉志君) お答え申し上げます。 家裁調査官の職務の重要性は御指摘のとおりでございますけれども、最近の事件動向といたしましては、家事事件全体の事件数の増加傾向の主な要因は、成年後見関係事件が累積的に増加しているところによるものでございまして、この成年後見関係事件では家裁調査官の関与する場面というのは非常に限定的でございます。また、別の事情としては、少年事件の事件数がこの十年だけでも約三分の一程度にまで減少してきているというところでございます。 家庭事件の中でも少年事件あるいは調停事件で家庭の関係をつぶさに見ていく必要があるというのは、それはそのとおりでございまして、確かにそういう意味では、行動科学の専門的知見を有する家裁調査官が繁忙であるがゆえにその関与が不十分になってしまうと、こういった事態はあってはならないというふうに考えておりますけれども、そういった点も含めて考慮した上で、全体のこの事件動向、事件処理状況からしますと、令和三年度におきましては現有人員の有効活用で適正迅速な処理を図ることができるというふうに考えたところでございます。
○委員長(山本香苗君) 時間が過ぎておりますので、おまとめください。
○山添拓君 大事な役割だということをお認めになりながら、そして繁忙だという可能性についても言及されながら増員をしないということでは、やはり心もとないと思うんです。調査官の社会的要請強まっていることを踏まえて増員を求めて、質疑を終わります。 ありがとうございました。
○高良鉄美君 沖縄の風の高良鉄美でございます。 早速、最高裁に裁判所における女性活躍について伺います。 政府は、社会のあらゆる分野において、二〇二〇年までに指導的地位に女性が占める割合を三〇%にする目標を掲げましたが、目標は達成できていません。二〇三〇年までの可能な限り早期にと先送りにしています。このいわゆる二〇二〇・三〇のこの三〇%が大きな壁になっているわけですけれども、この三〇%の目標を掲げたのは二〇〇三年の小泉政権でした。十八年掛けて達成できなかったことを十年以内、それも早期実現を目指すのなら、実効性のある取組でなければ達成することはできません。政府だけじゃなく、これは裁判所も問われていると思います。 最高裁に伺いますけれども、裁判官、調査官、書記官など、裁判所の職員に占める女性の割合と管理職に占める女性の割合をお示しください。
○最高裁判所長官代理者(徳岡治君) お答え申し上げます。 令和二年十二月一日現在における裁判官に占める女性割合は二三・〇%でございます。令和二年七月一日現在における裁判官以外の裁判所職員については、書記官が三六・二%、家庭裁判所調査官、これには家庭裁判所調査官補を含みますけれども、が五五・七%、事務官が四四・五%でございます。 裁判官以外の裁判職員の令和二年七月一日現在における最高裁課長相当職以上に占める女性の割合は一五・六%、下級裁課長、最高裁課長補佐相当職に占める女性割合は二九・〇%、係長相当職に占める女性割合は四六・八%でございます。
○高良鉄美君 今数字が出ましたけれども、全体的に見て、この三〇%というのが基本のようですけれども、それを下回るものが幾つもあります。 このジェンダーギャップの問題でいいますと、社会のあらゆる分野ということですから、司法権の分野ですね、そちらもやはり同じようにジェンダーギャップの対象になると思いますけれども、しっかりそこはこれから上げていくという、目標が三〇年までにということがありますので、頑張っていただきたいんですけれども。 今お聞きしたのは裁判所全体の割合なんですけれども、最高裁判事についての女性割合についてお伺いしたいと思います。 現在、最高裁判事十五人のうち、女性は僅か二人しかいません。今年夏には女性一人を含む四人の判事の定年退職が予定されていますが、三〇%の目標を達成するには四人を女性にしなければなりません。つまり、四人の退職者の穴を、四人女性を入れるとようやく三分の一になるということで、これは資料の新聞記事の方にあります。少なくとも、三つの小法廷ありますけれども、そこには一人いないといけないと。現状では、もう一つの小法廷には全く女性がいない状況があるわけですね。 そういったことを含めますと、この最高裁の、二枚目の資料は、元最高裁の判事だった桜井龍子さんは、司法は社会の重要なインフラだと、一刻も早く男女共同参画をと訴えています。また、最高裁に女性判事がいることの意義について、近年、最高裁では、家族関係や雇用における性差別をめぐる事件が増えていますが、女性の視点が全くない形で最終結論がまとめられることについては異議があると、失礼、違和感があると述べられています。 昨年十二月に閣議決定した第五次男女共同参画基本計画では、司法分野の具体的取組として、最高裁判事を含む裁判官全体に占める女性の割合を高めるよう裁判所等の関係方面に要請すると盛り込まれていました。最高裁は、要請を受けるまでもなく、率先して女性の割合を高める努力を行うべきだと考えますが、今後の取組についてお伺いしたいと思います。
○最高裁判所長官代理者(徳岡治君) お答え申し上げます。 内閣が行う最高裁判事の任命についてはお答えを差し控えたいと存じますが、下級裁判所の裁判官について申し上げますと、最高裁としては、裁判官としてふさわしい資質、能力を備えた人につきましては男女を問わずできる限り任官してもらい、男女共に裁判官として活躍できるようにすることが重要であると考えております。 近年、司法修習終了者に占める女性割合は二割程度であるところでございますが、司法修習を終了して判事補に採用された者に占める女性割合は三割前後となっておりまして、裁判官に占める女性割合は着実に増加をしているところでございます。 今後とも、裁判官としてふさわしい資質、能力を備えた女性にできる限り多く任官してもらえるよう努めてまいりたいと考えております。
○高良鉄美君 先ほど紹介した桜井龍子さんですね、女性判事がいる意義についてということで、性差別の問題というのがやはりありますので、是非ともそれを推進していただけたらと思います。 そして、もう一つの大きい方の、二枚目といいますか、その資料ですけれども、桜井さんは行政官の出身でした、判事として。厚労省時代には旧姓の藤井姓を付けて仕事をされていましたが、最高裁判事は戸籍姓しか認められていなかったため戸籍姓を名のられて、かつての職場や知人から同一人物と認識されないこともあったとのことでした。姓は人の、かばねの方の姓ですね、姓は人の識別上重要だとしみじみ感じた、判決の最後に桜井と書くのが嫌で、大きな自己喪失感を味わったと述べられています。この自己喪失感という言葉は非常に重いと思います。 最高裁は、二〇一七年九月一日から裁判関係文書においても旧姓の通称使用を認めていますけれども、現在、旧姓を使用している方はどれぐらいいらっしゃるのか、お示しください。
○最高裁判所長官代理者(徳岡治君) お答え申し上げます。 旧姓使用者数は、裁判関係文書についても旧姓使用を認めることとした平成二十九年九月一日の時点では、裁判官が十八人、裁判官以外の職員が二百三人であったところ、その後、毎年十二月一日現在の数で申し上げますと、平成二十九年十二月一日現在では、裁判官が二十八人、裁判官以外の職員が二百二十九人、平成三十年十二月一日現在では、裁判官が五十一人、裁判官以外の職員が三百十五人、令和元年十二月一日現在では、裁判官が七十九人、裁判官以外の職員が四百九人、令和二年十二月一日現在では、裁判官が九十五人、裁判官以外の職員が四百九十人となっております。
○高良鉄美君 ただいまのお答えありましたけれども、もう着実にこの旧姓使用というのがすごく伸びているということですね。 そういった面で、こういった現象を見てみますと、やはり氏名というのは非常に大きな問題ですね。旧姓、自分の、先ほど自己喪失感とありましたけれども、これやはり氏名ということについては人格権、憲法の十三条でいう人格権を構成する一種だということですけれども、自己喪失感まで与えてしまうということと、先ほど一番最初に質問しました、女性裁判官の割合、特に最高裁ですけれども、この感覚ですね、この自己喪失感が感じられる方の割合というのが当然ながら少なくなってしまうということですね。 こういった人格権の問題など、あるいは憲法上の問題というのをきちんと裁くところが、あるいは判断を下すところが最高裁ですから、そこは本当にしっかりここも希望しておきたいと思います。これは先ほどお答えがあったように内閣の任命ということですから、そこまではありませんが、恐らくもう内閣の方も社会のあらゆる分野で、司法の分野にもということですので、そこは最高裁としてしっかりカバーできるようにしていただけたらと期待をしたいと思います。 家事事件の関連についてお聞きしたいと思います。 家事事件が増加している中での家庭裁判所の充実について伺いますが、最高裁は、今年度予算の概算要求においては、書記官二人、事務官五十六人の増員要求を行っています。しかし、昨年十二月の閣議決定では、書記官二人、事務官三十九人が増員されたものの、職員全体では十七人が減員とされました。これ、五十六人を増員要求したということですけれども、その差が十七名ありますけれども、これやはり必要だったからだと思うんですね、増員が。ただ、やみくもに増やしてこれではなくて、やっぱり必要だったと思うんです。 毎年、家事事件の増加や複雑化に伴って、裁判官はもちろん、裁判官以外の職員についても削減ではなく増員を求めてきたというところだと思います。特に今年は、新型コロナウイルス感染拡大で裁判期日の取消しなどが続いて司法の停滞が懸念されています。先ほど山添議員の資料の中にもあったと思いますが、家裁の調停などでも感染防止のためにこれまでになかった作業が増えて、調停委員にもその負担が増えていると聞いています。 人的、物的にも更なる充実を求めてきたところですが、裁判所、とりわけ家裁の充実に向けてどのように取り組まれるか、お伺いします。
○最高裁判所長官代理者(村田斉志君) お答え申し上げます。 裁判所といたしましては、委員御指摘ありましたとおり、近年、家事事件の事件動向等を踏まえまして、適正迅速な裁判の実現のために、家庭裁判所について繁忙庁を中心に適正な人員配置等の必要な体制整備を図ってきているところでございます。 他方、今回の改正で減員をお願いしておりますのは技能労務職員等でございまして、庁舎の清掃、警備、電話交換といった庁舎管理などの業務を行う職員でございますので、裁判事務そのものには特段の影響はないものというふうに考えております。 また、委員からは新型コロナウイルス感染症の影響についての御指摘もございましたが、この対策につきましては、昨年四月の緊急事態宣言時の対応の経験も踏まえた上で、当事者が裁判所に、当事者に出頭していただかなくても手続が進められるような運営改善の取組を進めるとともに、専門家の助言を得て、公衆衛生学等の専門的知見に基づいて感染のリスク態様に応じた感染防止策等を実効的に実施し、これが定着をしてきております。その結果、現在では、新型コロナウイルス感染症対策のために何か現場の事務が特に負担が大きくなっているというようなことはないものというふうに承知をしております。 今後も、新型コロナウイルス感染症の及ぼす影響には十分に注視しつつ、事件動向、事件処理状況等を踏まえて、引き続き必要な事件進行を図るための人的、物的な体制の整備に努めてまいりたいと考えております。
○高良鉄美君 現場の影響いろいろあると思いますけれども、特に裁判所の中で家庭裁判所ですね、あるいは民事調停でもそうでしょうけれども、内容をお話しすると、調停の場でですね、いろいろ込み入ったこともお話をしたいんだけれども、換気をしなきゃならないと。そうすると、ドアを開けておくと。そこに話す、相談をするということは外に聞こえるということを物すごく気にするわけですね。そういった面での負担をどうするのかといったときには、やっぱり外で並んでいらっしゃる方、あるいは相談のために待機をしている方々の整理をしていかなきゃいけない、これは誰がやるんですかということになるわけですね。そうすると、裁判所の職員とかその他の方々が関連した形で整理をしていったり改善したり、あるいは場合によっては消毒の問題もいろいろ出てくると思います。 これ、やっぱりコロナと裁判所というのを根本的に少し考えた方がいいと思うんですけれども、先ほど対策をしてやっていくということですけれども、今この時代そのものがあらゆる場面で大きな影響を受けているというのがこのコロナの問題だと思います。裁判所においてもそういったことに対応していただけたらと思います。 もう質問終わりたいと思いますけれども、予告をしておきますと、外国人の家事調停において外国籍の方が外されているということについてやりますので、これで終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○嘉田由紀子君 碧水会の嘉田由紀子でございます。 皆様から、いかに今の家庭裁判所が忙しくて、そして家事事件がなかなか当事者の納得できるような結果が出ていないということを、まさに真山議員が数字で示していただきました。 お一人百九十件から二百五十件、大変な数字ですね。しかも、伊藤議員がおっしゃったように、調査員との調停、あるいは時間、同時に十件も起きていたら、それは裁判官が具体の事例に立ち会えない、聞けない、そして間接的に判断しなきゃいけないというときに、今まで私何度もこの離婚関係のことで申し上げていますけれども、継続性の原則とか、親権を決定するのに、もう既存のレールに乗って判断するしかないという、ある意味で家庭裁判所の出てくる結果がなぜなのかということを今日皆さんの議論で伺ったような気がいたします。 これは社会的にも大変重要な問題ですので、今回、この裁判所の定員法でも特に家事事件についてより増強していただきたいということを申し上げながら、まず最初の御質問は、前回ちょっと取り残してしまったところ、特に子供の連れ去り、本当にこれは見えないところで起きております。 実は、三月三十日に質問したときの後、大きな情報が入りました。四月の二日に将棋界で八段の橋本棋士が突然プロをやめると。その理由はというのをユーチューブで聞かせていただいたんですけど、生まれた直後の大事な長男を連れ去られたと。それで、御長男さんの写真から、お風呂に入れていたりということを切々と訴えておられます。自分は浮気もしていなければDVもしていないし、虐待もしていない。ある日、それこそ、家に帰ったら子供さんがいない、そして奥さんの姿も見えない。その後、裁判に入っているということですけれども、この配偶者あるいは夫と妻、それぞれの了解なり説明なしに突然子供が連れ去られる、このことについて前回聞かせていただきましたけれども、少し追加を、刑事局長を始め、皆さんにお伺いしたいと思います。 また、橋本棋士の例などはもっともっと深く追求する必要があると思いますので、次回に回させていただきますけれども、まず前回の続きですね、三月三十日の続きで、子の連れ去りに対しては、英国では裁判所侮辱罪、児童略取罪、コモンロー上の誘拐罪、刑事的な制裁がなされている。また、フランスでも、未成年者の略取の罪や未成年者の不引渡しの罪が規定されております。それぞれ運用の在り方があるかと思いますけれども、単純な比較はできませんが、日本では子の連れ去りが放置されているという。子供を連れ去られ、子供に会うことができなくなった親の訴えが数多く主張されておられます。 先ほどの橋本棋士の話でも、多分奥様の言い分、あるんだと思います。その辺がまだ社会的に出てこないので、余り一方的な判断するべきではないと思いますけれども、事実として、ある日突然子供がいなくなってしまったということは重く受け止めるべきだと思います。 そこで、法務省さんにお伺いします。 夫婦間あるいは元夫婦間における子の連れ去りや連れ戻しに対する刑法の罰則規定の適用についてどのようにお考えでしょうか。法務省さんにお願いいたします。
○政府参考人(川原隆司君) お答えを申し上げます。 まず、具体的事案における犯罪の成否は捜査機関により収集された証拠に基づき個別に判断されるべき事柄でありますので、お答えを差し控えさせていただきますという点をまず御理解賜りたいと思います。 その上で、あくまで一般論として申し上げれば、刑法二百二十四条の未成年者略取及び誘拐罪は、未成年者を略取し又は誘拐した場合に成立するものと承知しております。 また、委員御指摘のような事例は、事案によりましては刑法二百二十六条の所在国外移送目的略取及び誘拐罪も問題になるところでございますが、この罪は、所在国外に移送する目的で人を略取し又は誘拐した場合に成立し得るものであると承知しております。 これらの罪の関係でございますが、最高裁判所の判例の事案を御紹介申し上げますと、他の親権者が監護養育している子を略取し、又は誘拐する行為については、親権者によるものであっても略取又は誘拐罪が成立するとした最高裁の判例もあるものと承知しております。 その上で、検察当局におきましては、それぞれの事案に応じて法と証拠に基づき適切に対処していくものと承知しております。
○嘉田由紀子君 今ほどのその最高裁の判例は、いつの時点、そして何件あるのか、その辺り具体的にお教えいただけますか。
○政府参考人(川原隆司君) お答え申し上げます。 私どもで今御紹介できる最高裁の判例として二つございます。一件は、最高裁判所の平成十五年三月十八日の決定でございます。もう一件は、最高裁判所の平成十七年十二月六日の決定でございます。 以上でございます。
○嘉田由紀子君 ありがとうございます。 もちろん、個別の事案について出せないところあると思うんですけど、もう少し詳しく具体的に平成十五年、十七年の事案を御説明いただけますか。可能な限りで結構です。
○政府参考人(川原隆司君) お答え申し上げます。 最初は、一件目、平成十五年の決定の事案でございます。これは、オランダ国籍、被告人がオランダ国籍で、このオランダ国籍の被告人が日本人の妻と婚姻していたというところ、別居中の妻が監護養育していた二人の間の子供をオランダに連れ去る目的で連れ去ったというものでございます。最高裁判所は、これにつきまして、被告人の行為は国外移送略取罪に当たることは明らかであるということで、国外移送略取罪の成立を認めた原判断は正当であるという判示をしております。 もう一件が、平成十七年、二件目でございます。これは、子供の共同親権者の一人であるその実家で、その共同親権者の実家で監護養育されていた子供を連れ去ったというものでございまして、これにつきまして、最高裁判所は、未成年者略取罪の構成要件に該当することは明らかであるなど判示した上で、最終的に未成年者略取罪の成立を認めた原判断は正当であると判示しております。 以上でございます。
○嘉田由紀子君 まだハーグ条約が締結される前ですよね、平成十五年というと。もう海外との事例でいろいろあると思いますが、今日のところはここまでで終わらせていただきますけれども、本当にこの子供の連れ去り、きつい言い方ですと実子誘拐というのは日本で隠れた事案でございます。その辺りは、この後いかに、まさに民事に刑法が入るのか、これは日本の法制度のかなり根本的な問題になってくると思いますけれども、ここは、例えばDVを刑事罰にできるかどうかというような話も含めて、かなり本質的な問題が隠れていると思いますので、また次にさせていただきます。 今日は、裁判所の定員法に関わりまして、先ほど来、高良議員始め皆さん質問しておられますけれども、大きく二点、一つは司法分野での女性活躍でございます。 先ほど来、数値も出していただいておりますけれども、資料の一に司法修習の終了時、裁判官、検察官に採用される割合は増えておりますけれども、今回、当委員会の附帯決議では法曹志望者の増加に向けて取組一層進めることと決議されておりますけれども、司法の分野で活躍を目指す女性を増やすために法務省としてどのような取組をなさっておられるか、またどのような課題があると考えておられるか、法務大臣にお願いをいたします。
○国務大臣(上川陽子君) 司法を含みますあらゆる分野におきまして、女性も男性も幅広く活躍をできる男女共同参画社会を築くことにつきましては、大変重要というふうに認識をしております。 法曹三者に占める女性の割合につきましては年々上昇しているものの、現状におきましても、法曹志望者について、男性と比較して女性が少ないという課題があるものと認識をしております。 その上で、より多くの女性に法曹を志していただくためには、この将来の進路、これを考えている女子学生の皆さんに、法曹の仕事の内容の魅力あるいは働き方につきましても十分に知っていただきまして、関心を持っていただくということが重要であるというふうに考えております。 そこで、法務省におきましては、例えば大学生等を対象に、検事の仕事に関する説明会、これを実施しております。その中で、出産、育児休業を経て子育てをしながら活躍している女性検事等にロールモデルとして自身の経験を具体的に語っていただくと。また、法務省ホームページの「検事を志す皆さんへ」というところがございまして、検察庁のみならず様々な分野で活躍をする女性検事が自らが担当する業務の魅力につきまして紹介をするなどの取組を実施しております。さらに、日弁連等が法曹人材の裾野拡大のため女子中高生やその保護者の方々を対象に実施していますシンポジウム「来たれ、リーガル女子!」にパネリスト等を務める女性検事を派遣するなどして、より多くの女性に法曹を志してもらえるよう努めているところでございます。 司法分野を目指す女性を増やすためにも、今後とも、法務大臣といたしましても必要な取組をしっかりと進めてまいりたいというふうに考えております。
○嘉田由紀子君 ありがとうございます。 資料一、一ページには、単年度の例えば検察官の割合とかあるいは裁判官の割合、二〇一九などはもう四五%まで女性の割合高いので、法務大臣、皆さんの御努力が出ているんだろうと思います。また、次のページは、一九九一年以降、ほぼ二十年間の年次別変化、ここも検察官二五%、この裁判官の数は先ほどのちょっと基準が違うと思いますので、高良議員への答弁とは少し数値がずれますけれども、こんな形で女性が確実に増えているのは有り難いことですが。 ただ、憲法問題含めて一番トップにおられる最高裁判所判事、これも高良議員がおっしゃっておられました、七十五年間で百八十三名のうち女性はたった七名です。僅か三・八%です。一方、最近、数十年、裁判官も先ほどのように採用人数に占める女性割合、平均三四%程度に増えていますけれども。 そこで、法務大臣にお聞きしますが、今後、最高裁判所裁判官の任命数について、女性の裁判官が果たすことのできる役割、どのようなものがあるとお考えでしょうか。
○国務大臣(上川陽子君) 最高裁判所の裁判官の任命につきましてでございますが、これは、内閣におきまして、裁判所法第四十一条第一項で定めます任命資格のある者の中で、それまでのキャリアや人格、識見等に照らしてふさわしい者を、最高裁判所長官の意見を聞いた上で総合的に勘案し、適切に任命しているものというふうに承知をしているところでございます。 最高裁判所の裁判官は、その重要な職責を踏まえた総合的な判断によりまして内閣において個別に任命されるものであるということでございまして、最高裁判所の裁判官の男女構成比の在り方を含めます任命に関わる事項につきまして、法務大臣という立場から意見を述べることにつきましては差し控えさせていただきたいというふうに存じます。 また、最高裁判所裁判官は、司法権の最終審、これを構成する裁判官として、性別を問わず重要な役割を果たしているものと認識をしております。
○嘉田由紀子君 ありがとうございます。 かなり時間が迫っておりますので、女性だけではなくて多様性の確保という意味で今お答えをいただきました。 昭和五十九年に当時の菊池司法法制調査部長が、裁判官については健全な社会的感覚を失わないようにということで、裁判所法の四十一条には少なくとも十人は法曹関係、ということは、残り五人は法曹関係以外でも採用できるということになっておりますので、健全な社会的感覚を失わないというようなところでの、これは最終、国民審査も入るわけですけれども、より多様な方が最高裁の判事として御活躍いただけますように、これは答弁、もうお時間ございませんので、お願いでございます。 以上、私の方は終わらせていただきます。ありがとうございました。
○委員長(山本香苗君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○山添拓君 日本共産党を代表し、裁判所職員定員法改正案に反対の討論を行います。 裁判官の公正中立な判断を保障することは基本的人権の擁護に不可欠であり、司法権の行政権や立法権からの独立は憲法の基本的な要請です。 ところが、本法案は、政府の定員合理化計画に最高裁が十分な検討や検証もなく協力し、裁判所職員の定員を純減させるものです。コロナ禍の下、感染防止のために開廷できる期日が限られるなどのため未済件数が増加する中、昨年に続いて過去最大十七名の減員を行うのは現場に過大な負担を強いることとなります。 裁判官の増員はなく、書記官の増員もワーク・ライフ・バランス推進のための二名増員にとどまっています。家裁調査官については、家事審判事件や家事調停事件の新受件数が増加しているにもかかわらず、二〇〇九年の五名増員を最後に、本法案でも現状維持とされます。減少している少年事件でも質的変化があり、離婚やDV、虐待に関する事件なども複雑困難化しており、調査官の抜本的な増員と研修や教育の強化が必要です。 最高裁は、定員削減が続いても裁判部門に支障は生じていないとしています。しかし、超過勤務時間を客観的に把握する仕組みはなく、自己申告頼みであり、実態は二〇一九年四月に施行された上限時間に合わせた申告とサービス残業が広がっています。早出残業を含め在庁時間を超勤扱いとし、実態をつかみ、手当の不払を解消するとともに、定員削減ありきの姿勢を改めるべきです。 最高裁は、内閣人事局の主導する定員合理化計画に追従したり、財務省の査定に屈したりして概算要求を抑制し、定員増を放棄するべきではありません。司法権の独立、国民の裁判を受ける権利の保障、司法サービスの充実のためには、裁判所予算を抜本的に増やし、定員を増やすことこそ求められることを指摘し、反対討論とします。
○委員長(山本香苗君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(山本香苗君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、真山君から発言を求められておりますので、これを許します。真山勇一君。
○真山勇一君 私は、ただいま可決されました裁判所職員定員法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・国民の声、立憲民主・社民、公明党、日本維新の会、国民民主党・新緑風会及び碧水会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府及び最高裁判所は、本法の施行に当たり、次の事項について格段の配慮をすべきである。 一 民事訴訟手続の審理期間及び合議率の目標を達成するため、審理期間が長期化している近年の状況を検証し、審理の運用手法、制度の改善等に取り組み、その上で、目標達成に必要な範囲で削減を含め裁判官の定員管理を行うこと。 二 裁判所職員定員法の改正を行う場合には、引き続き、判事補から判事に任命されることが見込まれる者の概数と判事の欠員見込みの概数を明らかにし、その定員が適正であることを明確にすること。 三 令和二年四月十六日の当委員会における附帯決議等を踏まえ、最高裁判所において、引き続き、判事補の定員の充足に努めるとともに、判事補の定員の在り方について、更なる削減等も含め検討していくこと。 四 現在の法曹養成制度の下で法曹志望者の減少について顕著な改善傾向が見られないことを踏まえ、そのことが法曹の質や判事補任官者数に及ぼす影響につき必要な分析を行い、その結果を国会に示すとともに、法改正を踏まえた更なる法曹養成機能の向上、法曹志望者の増加等に向けた取組をより一層進めること。 五 司法制度に対する信頼確保のため、訟務分野において国の指定代理人として活動する裁判官出身の検事の数の縮小を含む必要な取組を進めること。 六 離婚後の子どもの養育費の不払、面会交流の実施をはじめとする子をめぐる事件の複雑困難化、家庭裁判所の家事事件の新受件数の増加等に対応するため、家庭裁判所の機能強化を図り、家事事件の専門性に配慮した適正な人員配置を行うこと。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をよろしくお願い申し上げます。
○委員長(山本香苗君) ただいま真山君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(山本香苗君) 多数と認めます。よって、真山君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、上川法務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。上川法務大臣。
○国務大臣(上川陽子君) ただいま可決されました裁判所職員定員法の一部を改正する法律案に対する附帯決議につきましては、その趣旨を踏まえ、適切に対処してまいりたいと存じます。 また、最高裁判所に係る附帯決議につきましては、最高裁判所にその趣旨を伝えたいと存じます。
○委員長(山本香苗君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山本香苗君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時十七分散会