文教科学委員会 第4号
- 発言数
- 201 件
- 登壇者
- 23 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2021/03/22
会議録
○委員長(太田房江君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官植松浩二さん外十五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(太田房江君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(太田房江君) 去る十八日、予算委員会から、三月二十二日の一日間、令和三年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、文部科学省所管について審査の委嘱がありました。 この際、本件を議題といたします。 予算の説明につきましては既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○有村治子君 皆様、おはようございます。自由民主党の有村治子です。 萩生田大臣始め、御答弁を御準備いただきました皆様に心から感謝申し上げます。三十分という限られた時間でございます。できるだけ多くの質問を展開したいと存じますので、御答弁は簡潔かつ明瞭に賜りますれば大変幸せに存じます。 早速本題に入ります。 慰安婦問題は、歴史的題材を取り扱いながらも、実態は歴史認識をめぐる今日的な政治課題としての情報戦、国際世論戦が続いており、むしろその主張はエスカレートしているという認識を強めております。 今年一月、資料一にも記しましたが、韓国の元慰安婦らが損害賠償を求めた訴訟において、ソウル地裁は日本政府に対し、一人当たり約一千万の支払をするよう命じる判決を出しました。主権国家は他国の裁判に服しないという国際法に反したこの裁判は、戦後最悪と言われる日韓関係において深刻な火種となっており、異常事態が続いています。 一方、国内に目を向ければ、中学社会科教科書において、一度は全ての教科書から消えた従軍慰安婦という記述が今回の教科書検定で通り、山川出版社の教科書に記載されました。この検定結果については、国会において既に衆参与野党の議員からも疑義が呈されています。 そもそも、私は中学生に慰安婦問題などを教科書で教える必要性はないと考えておりますが、検定に合格してこの四月から教室で使われる教科書の記述について伺っていきたいと思います。 この教科書には、資料二に記しておりますが、戦地に設けられた慰安施設には、朝鮮、中国、フィリピンなどから女性が集められた(いわゆる従軍慰安婦)と記述しています。この記述が戦中の実態を適切に表しているのかどうか、まず政府に伺います。当時慰安婦となった方々の出身地域、国別の構成について、政府が把握している実態をお答えください。
○政府参考人(川上恭一郎君) お答えいたします。 これまでの政府の調査で発見された資料には、慰安婦の総数を示すものや推認させるに足りるものはなく、その総数や出身別の人数を確定することは困難でございますが、数多くの内地人、日本出身者がおりましたことに加えて、朝鮮半島、中国、台湾、フィリピン、インドネシア、オランダの出身者がいたことが確認されているところでございます。
○有村治子君 資料二の河野談話、明示しておりますけれども、この河野談話にも、なお、戦地に移送された慰安婦の出身地については、日本を別とすれば朝鮮半島が大きな比率を占めていたと明言されています。つまり、控えめに言っても相当数は日本人慰安婦だったというのが現実であります。 慰安婦の多数が日本人であったという史実を鑑みると、朝鮮や中国、フィリピンなど外地のことしか論じていないこの記述は、教科書検定基準が定める、戒めるところの誤解するおそれのある記述なのではないでしょうか。大臣の御見解を伺います。
○政府参考人(串田俊巳君) 御指摘のございました山川出版社の記述、教科書記述についてでございますけれども、御指摘の注の部分につきましては、見出しといたしまして、戦時体制下の植民地、占領地の状況についての記述との関連で朝鮮、中国、フィリピンが取り上げられているというものでございますので、日本人の慰安婦の人数等については言及しているものではございません。 このことにつきましては、教科書検定調査審議会では指摘がなかったものというふうに理解しております。
○有村治子君 今、串田さんがおっしゃったことはためにする議論だというふうに思っております、今うなずいておられますけれども。 やはり、後世、東日本大震災のことを書くときに、関東で被災者が出た、死亡者が出たというのは、その項目だからそれを書いているんだというのが果たして通じるのかどうか、やはり東日本大震災の被災者の死亡数ということは、東北のことをまず書かずして違う地域だけ書いていいのかどうかというのは、いま一度冷静に御判断を今後していただきたいと思います。 かねてから政府は、従軍慰安婦と言わねばならないときには、多くの場合、いわゆる、いわゆるという四文字を付けています。政府は、なぜ慰安婦のことを表現するとき従軍慰安婦ということが適切ではないと考えておられるのでしょうか。端的に伺えば、従軍慰安婦と慰安婦というのは何がどう違うのか、御説明いただきたいと思います。
○委員長(太田房江君) 少し大きな声でお願いいたします。
○政府参考人(川上恭一郎君) お答えいたします。 慰安婦問題が政治・外交問題化いたしました一九九〇年代初頭には、従軍慰安婦という用語が広く流布されており、政府としていわゆるという言葉を付して使用してきた経緯がございます。 一方、これまでの政府の調査によれば、大戦当時の公文書などにおきまして従軍慰安婦という用語は使われておらず、慰安婦又は特殊慰安婦といった用語が用いられていたということでございます。 また、こうした経緯やその後の慰安婦問題をめぐる状況の変化を踏まえまして、近年、政府におきましては、従軍慰安婦という言葉ではなく慰安婦という用語を通常用いることとしているところでございます。
○有村治子君 今御言及いただいたように、そもそも従軍慰安婦という言葉はいつ頃出始めたのか。(資料提示)一九七三年に出版されました作家千田夏光氏の著作にタイトルとして従軍慰安婦という言葉が使われるなど、一九七〇年代から出始めた造語でございます。慰安所が実際に使われていた戦中には存在せず、終戦時から四半世紀以上もたってから作られた新語であります。その後、多数の著述家、報道機関、活動家が日本軍の残虐さを強調する際に多用した言葉です。このような言葉で往事を表現することが果たして適切なのかどうかという率直な疑問が湧いてまいります。 従軍慰安婦という造語は、この三十年間続いてきた慰安婦問題に関する論争の中核を成す肝の用語であるにもかかわらず、政府としてこの語句に向き合う定見がなかった、結果として、明確に否定してこなかったことが教科書に載り、事実に基づかない情報が世界各国にいまだに広がり続けている一因だと私は考えております。 先月行われた衆議院の予算委員会において、加藤勝信官房長官が、最近、政府においては、慰安婦という語を用いており、従軍慰安婦という用語は用いていませんと政府を代表して明確に発言されています。その一方で、政府の一員である文部科学省を代表して萩生田文科大臣は、教科書検定が適切に行われた結果、従軍慰安婦の記載がある図書が検定に合格したものですと、その御認識を答弁されています。これは非常に分かりにくいジレンマでございます。一方は従軍慰安婦という言葉を使わない、しかし、一方では従軍慰安婦という言葉の教科書検定は適切だったと、非常に分かりにくいことでございます。 大臣は、教科書検定は政治的、行政的意図が介入する余地のないものであって、文科大臣は審議会の審議結果に基づいて検定教科書を決定する仕組みとなっていますと過去御答弁をされています。文部科学大臣が預かられる職責と検定制度の趣旨に照らせば、確かにこれは妥当な御答弁になっていくものと理解をいたしております。 しかし、同時に、今回のことが先例となり、従軍慰安婦と記述した教科書が検定に合格したことによって、一度は全ての教科書から記述が消えた従軍慰安婦という語句がまたぞろ検定のたびに増えていく可能性が拭えません。従軍慰安婦という言葉は、政府が事実に反すると繰り返し否定してきた強制連行、性奴隷、二十万人説などと連動して使われることが多いため、また教科書が従軍慰安婦のオンパレードとなり、国際社会に間違った情報が喧伝され、日本が不当におとしめられることにならないか、非常に心配をしております。 そもそも、吉田清治なるうそにうそを重ねた詐欺師が、朝鮮半島で暴力の限りを働いて、幼子から母親を引っ剥がし、千人近い慰安婦の人狩りをしたなどという完全な作り話の数々を創作し、これらの情報が朝日新聞によって長年にわたり何度も喧伝されてきました。 平成二十六年、二〇一四年に朝日新聞が十八本、少なくとも十八本の記事を取り消すまで、実に三十年以上もの間、日本を不当におとしめる虚偽情報を放置してきたのであります。吉田清治を担いだ北海道新聞も、裏付け取材ができていなかったことを認めて謝罪し、八本の記事を取り消しています。新聞赤旗も、記事三点を取り消し、謝罪をしています。これだけの謝罪して取り消された記事がございます。 何年もの間虚偽を喧伝し、放置してきた報道の大失態によって、また、千田夏光氏が著書で示した根拠のない慰安婦の数が検証もされずに学者や研究者に引用をされ、孫引きをされ、韓国世論に火を付け、国連や国際社会にばらまかれるなど、史実に基づかない偽情報によって日本が不当に非難し続けられたこの国際政治の損失をもう一度再現させるようなことは許されないと考えます。 今や慰安婦問題は完全に政治問題となっており、この三十年間、日韓関係を揺るがし続けた主要課題であります。事実上ここまで大きな社会的影響力を持ってしまっている慰安婦の教科書記述において、今回、従軍慰安婦という表記に対し調査官による審査で全く意見が付けられずに検定を通ったこと自体、大変驚いております。報告を聞かれた大臣も当初はびっくりされたのではないでしょうか。 そもそも、教科書調査官は教科書に記載させるべき情報の的確性を審査する専門家ではあっても、これほどまでに国際的にも政治問題化してしまった慰安婦問題に向き合い、神経をすり減らしながら高度な政治判断を迫られてきた日本政府の往年の経過と重圧をあずかり知る立場にありません。自ら決断を下さねばならない政治的リスクやそれによる国家的代償を計り、日本の尊厳や外交政策に責任を負える方々でもありません。政治の決定権者ではないのに、事実上、中学社会科教科書の執筆者や検定調査官が慰安婦問題に向き合う国家の方向性を決めてしまう、その上で極めて大きな役割を制度上担ってしまっているところに深刻な構造上の問題があるのではないでしょうか。 この構造的ジレンマと国家的リスクを最もよく把握していらっしゃるのが、ほかならぬ萩生田大臣だと私は思っています。萩生田大臣が大臣御就任前に政治家として大変大きな思いと信念と熱意を持ってこの慰安婦問題や河野談話に長年向き合ってこられたこと、その一端を存じ上げているつもりでございます。大臣がこれまで発信されたこの分野の論考も国会図書館で取り寄せ、文芸春秋も含めて全て拝読した上でこの場に立たせていただいております。 責任感と正義感が強く、官邸と本質的な議論、さしの渡り合いができる大型の文科大臣でいらっしゃればこそ、この際、従軍慰安婦と慰安婦はどこが違うのか、日本政府としてしっかりと語句を整理し、政府としての統一見解を打ち立て、文部行政においても従軍慰安婦なる用語についてどのような定見を持つべきなのか、しっかりと揺るぎない原則を打ち立てていただくことを謹んで提案をいたします。 大臣の御所見をお聞かせください。
○国務大臣(萩生田光一君) 教科書検定は、検定時点における客観的な学問的成果や適切な資料等に照らして記述の欠陥を指摘することを基本として実施しており、文部科学大臣の考えや意図が介入する余地のないものです。 一方で、教科書検定基準には、閣議決定その他の方法により示された政府の統一的な見解が存在する場合には、それに基づいた記述がされていることとの基準があります。したがって、御指摘のような問題については、慰安婦に関する用語の整理が政府部内でなされ、政府の統一的な見解としてまとめられれば、その結果について発行者に情報提供するとともに、その内容に基づいて適切に検定を行っていくこととなります。先ほど御質問者が御披露いただきましたけど、官房長官の委員会での答弁は私も承知しています。 一方、河野談話を継承するという閣議決定も存在しているわけでありまして、御指摘のように、その整理が必要ではないかという御提案については真摯に受け止めてまいりたいと思います。
○有村治子君 大臣、ありがとうございます。後世いつの日か、あのとき大臣は苦慮しながらも頑張ってくださっていたんだということが必ず日の目を見ると確信をいたしております。 その河野談話、御言及いただきました河野談話についてお伺いします。 慰安婦問題については、平成四年、一九九二年、宮澤内閣として加藤紘一官房長官談話が出され、当時の加藤長官は強制連行を示す資料はなかったと明言をされています。しかし、なぜまた翌年、同じ内閣において再び河野談話を発表することになったのでしょうか。官房長官談話という、政府としては極めて高い談話が同じ内閣で立て続けに、しかも慰安婦問題という同じテーマで発出されること自体、大変異例なことでございます。 平成四年の加藤談話から平成五年の河野談話の発表までの一年間、目新しい物的証拠の発見など歴史認識を揺るがすような事態はなかったにもかかわらず、なぜ後者は強制性を認めるように至ったのか、御説明ください。
○政府参考人(安中健君) お答え申し上げます。 平成二十六年六月二十日に公表されました河野談話作成過程等に関する検証チームの報告書におきましては、加藤官房長官発表の後も韓国の世論においては慰安婦問題に対し厳しい見方が消えなかった状況を受けまして、当時の内閣外政審議室と外務省の間で慰安婦問題に関する今後の措置について引き続き検討が行われておりました。各省庁におきましても、加藤官房長官発表以降も引き続き関連文書の調査を行っていることが確認されております。 平成三年十二月から河野官房長官の談話が発表されました平成五年八月まで関係資料の調査及び関係者からの聞き取りを行い、これらを全体として判断した結果、平成五年八月四日の河野内閣官房長官談話のとおりとなったものでございます。
○有村治子君 やっぱり、韓国の世論がこれでは許さないからというのが大きな原動力なんですね。 実は、河野談話が実際に発表される半年前、韓国側からの要求に応じて、この時点で既に日本政府は慰安婦の強制連行あるいは強制性に言及する方針でいることを当時の読売新聞、日経新聞、毎日新聞の各社が報じています。これは、ソウルで行うことになる元慰安婦の方々への聞き取り調査が行われるはるか前のことでございます。まさに、歴史的事実の検証というより、政治的決着を図ったことがこの事例からも伝わってまいります。 河野談話が発表されてからなお二十八年がたちましたが、強制連行を示すような文書や物証はその後出てきているのでしょうか。
○政府参考人(安中健君) これまで日本政府が発見した資料の中には、軍や官憲によるいわゆる強制連行を直接示すような記述は見付かっていないところでございます。
○有村治子君 いまだに見付かっていないということでございます。 では、この間、強制性を裏付けるような公文書、証文等が韓国から提示されたことはあるのでしょうか。
○政府参考人(安中健君) お答え申し上げます。 韓国政府からの状況につきましては承知していないところでございます。
○有村治子君 承知していないというのは、韓国から今のところ一つも報告をされていないということでよろしいでしょうか、確認いたします。
○政府参考人(安中健君) 日本政府がこれまで確認した資料の中にそのようないわゆる強制連行を直接示すような記述は見付かっておりませんので、そういうことでございます。
○有村治子君 終戦から七十五年が過ぎ、河野談話から二十八年以上たった今でも日韓両国において強制連行を示す物証は出てきていないということでございました。 にもかかわらず、河野談話を作成する過程で強制性を認めることになったその論拠、根拠というのは一体何なんでしょうか。
○政府参考人(安中健君) お答え申し上げます。 河野談話の作成過程におきまして、先ほど申し上げましたが、平成三年十二月から平成五年八月まで、関係資料の調査のほか、元軍人など関係者からの聞き取りを行っております。これらの関係資料の調査、関係者からの聞き取りを全体として判断した結果、河野官房長官の談話のとおりとなったものでございます。
○有村治子君 苦しい答弁です。全体として判断した結果ということで、具体的な事例をお示しに、今、終戦から七十五年たった今もお示しにならない。これは、今御答弁いただいた方の能力の問題ではなく、やはりこの慰安婦問題の本質の一端を表しているというふうに理解をいたしております。 強制連行を認識し、言及することを執拗なまでに日本政府に求めてきた韓国とのやり取りの経緯は、外務省のホームページ、河野談話作成過程検討報告、これ二〇一四年に作られた、学識者によって作られたものですが、そこで赤裸々に書かれています。二十二ページほどの資料でございますが、詳細に読んでみますと、なるほど、ここまでのことを日本政府は韓国から求められて、ここまでの譲歩を迫られたのかと驚愕するような内容でございます。そこには韓国の世論がこれでは許さないというラインがいっぱい出てくるんですが、そこに、いやいや、これでは日本の世論が許されないということがなかなかそこから見ることができないのはちょっと苦しい報告だなというふうに思っております。 その一連の中で、昨年十二月にハーバード大学のマーク・ラムザイヤー教授が戦時中の慰安婦に関する学術論文、太平洋戦争における性サービスの契約を発表されました。学識者による査読も経たこの論文において、教授は、戦地の慰安施設という心身共に過酷でリスクの高い場所にあって、慰安所事業主や女性を取り巻く各利害関係者が、どのような契約を結ぶことが合理的で信頼できるとそれぞれのステークホルダーが考えて行動したのか、法経済学的なアプローチでの解明を図っておられます。 この論文発表後、米国や日本、韓国においても様々な反応が出ています。どのようなことが起こっていますか。
○政府参考人(石月英雄君) お答え申し上げます。 個別の研究者による論文の内容について政府としてコメントすることは差し控えたいと思いますが、ラムザイヤー・ハーバード大学教授の御指摘の学術論文は、査読を経て昨年十二月にオンライン上で公表されたものと承知しています。 報道によれば、本年二月頃から、まず韓国、続いて米国において論文への批判や論文の撤回を求める動きが急速に広まったと承知しております。その一方で、査読を経て公表された学術論文の撤回を一方的に求める動きについては、韓国国内や米国、日本の有識者等より、学問の自由の観点からの懸念等も表明されていると承知しております。
○有村治子君 自然科学であれ人文科学であれ、またどのような立場を取るにせよ、学術的探求や学術的成果の発表方法、表現については、法律や公序良俗に反しない限り最大限尊重されるべきだと考えます。根拠のない係争や感情論ではなく、論拠を明示せねばならない学術論文に対する反論や批評は言論においてなされるべきだと考えます。様々な視点や意見を持つ人々がそれぞれフェアプレーの精神で論陣を張り、そして複眼的な検討を経て、より説得力のある真実を見出していくことこそ学問や研究の強さであり、強靱さであり、民主主義の発展につながる尊い対話だと考えます。 日本の文部科学行政をつかさどるトップとしての文部科学大臣の御所見を伺います。
○国務大臣(萩生田光一君) 研究者が外部から干渉されることなく自発的かつ自由に研究活動を行い、その成果を自由に発表することは尊重されるべきと考えています。なぜなら、それぞれの研究者が自発的かつ自由に研究活動を行い、互いに競い合うことで真理に近づくことができるということを私たちは歴史から学んできたと思うからです。 したがって、ある研究者の研究成果に対する批判は、他の研究者の別の研究成果によって行われてこそ意義があるものになると思っております。
○有村治子君 明快な御答弁ありがとうございます。 それでは、また慰安婦のことを引き続き伺いますが、日本と韓国は一九六五年に日韓請求権・経済協力協定を締結し、国交を正常化させました。両国がお互いに努力し、歩み寄り、十四年の歳月を掛けてやっと合意したこの協定において、慰安婦のことはどのように論じられ、いかに対応されているのでしょうか。
○政府参考人(石月英雄君) お答え申し上げます。 日韓請求権協定におきましては、慰安婦問題を含め、日韓間の財産請求権の問題は、この一九六五年の日韓請求権・経済協力協定で完全かつ最終的に解決済みでございます。
○有村治子君 その協定が結ばれる過程でどのように慰安婦問題が論じられたのかということを伺っております。
○政府参考人(石月英雄君) 日韓国交正常化交渉関連文書の中に、南方占領地域慰安婦の預金、残置財産との記述が存在することは承知しております。 いずれにせよ、慰安婦問題を含めて、日韓間の財産請求権の問題は、この交渉の結果締結された一九六五年の日韓請求権・経済協力協定で完全かつ最終的に解決済みでございます。
○有村治子君 という日本政府の主張にもかかわらず、今年一月に出されたソウル地裁の判決においては、元慰安婦等原告の損害賠償請求権は、今おっしゃった六五年、一九六五年の請求権協定の合意に含まれないと韓国が主張しています。 これに対する日本政府の見解をお聞かせください。
○政府参考人(岡野正敬君) 六五年の日韓請求権・経済協力協定では、一項というのがございますけれども、請求権の問題は完全かつ最終的に解決されたものであることを明示的に確認しております。 国と国との間の問題として、日韓間では、個人の請求権を含めて、これらの問題は完全かつ最終的に解決済みというのは明確でございます。
○有村治子君 この限られた三十分の質疑においても、やはりこの慰安婦問題というのは根が深いということを皆様実感されると思います。 多くの慣習や伝統を背負って重責を背負われる文部科学大臣としてのお立場と、日本の尊厳を大事に活動してこられた政治家としての信念において、時に相克が起こってしまうであろうことも容易に想像が付きます。その中で、より良い未来をつくろうと先頭に立って努力をされ、三十五人学級、間もなく実現でございます、その実現など結果を出しておられる萩生田大臣の更なるリーダーシップを念じ、共感をし、また与党の一員として、この教科書記述も含めて、本来の謝るべきところはしっかりと国際社会に謝り、しかし、いわれなき虚偽に対しては毅然としっかりと反論をして、その明確な分別を付けていく、そういう政治課題に、共に背負って向き合っていきたいと思います。 以上で、私、有村治子の質問を終了します。ありがとうございました。
○横沢高徳君 立憲民主・社民の横沢高徳でございます。予算の委嘱審査ということで、予算に関連する事項を中心に質問させていただきます。 まず、GIGAスクールについてお伺いをいたします。 その一つ目、ICT支援員の配置促進についてお伺いいたします。 ICT端末を導入することで、学校現場には、端末の保管、管理、故障への対応など、新たな業務が求められます。こうした業務のほとんどを教員が担うことになると、教員の多忙化につながることが心配され、ICT支援員の役割が重要と考えます。現在のICT支援員の配置状況を伺います。また、ICT支援員の配置促進を含め、教員の負担増加につながらない仕組みをどのように構築していくか、お考えを、御見解をお伺いいたします。
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。 学校においてICT機器を整備し活用していくためには、外部の専門的人材を活用するなど教師を支援する体制が必要であると考えております。 これまで文部科学省としては、学校における教師のICT活用の促進に向けて、ICT支援員を四校に一人を自治体に配置すべく、地方財政措置を講じることなどを通じて配置してきたところであり、既に配置している自治体からは、ICT支援員による授業支援や校内研修支援などを通じて教師の負担軽減が図られたとの声を聞いております。 ICT支援員の配置状況ということで御質問ございましたが、私どもがつかんでいる数字では、これは、済みません、令和元年度末ですけれども、二千五百四十九人となっております。 加えましてですが、GIGAスクール構想の実現に向けては、一人一台端末環境の整備を始めとする初期対応等にも人手が必要ですので、GIGAスクールサポーターの配置の促進を図るとともに、ICT活用に関する専門的な助言あるいは研修支援などを行うICT活用教育アドバイザーの派遣などの支援も行っているところでございます。 引き続き、令和の時代のスタンダードとして、学校における一人一台のICT環境が当たり前である社会を目指して、ハード、ソフト、人材を一体とした取組を推進してまいります。 以上です。
○横沢高徳君 なかなか人材確保が難しい地方などは、結局役場職員が対応するしかないのではないかとか、そういう現状がありますので、是非現場の実態を踏まえて進めていただきたいと思います。 二つ目として、自治体間格差への対応についてお伺いをいたします。 大臣は、子供たちにとってPC端末は鉛筆やノートと並ぶマストアイテムであるとおっしゃっております。私もそのとおりだと思います。 ICT端末の整備状況や通信環境整備の状況、ICT支援員の人材確保の状況など、今後、自治体間の差が出てくることが予想されます。自治体間の地域事情などの差が子供の学びの差につながらないよう対応が求められていると思いますが、今後どのように対応されていくおつもりなのか、大臣にお伺いをいたします。
○政府参考人(瀧本寛君) 自治体間の格差が子供たちの教育のその質に大きく差が出てくるということはあってはならないことであり、私どもとしては、各教育委員会を通じて学校に対する支援を充実するとともに、また、このGIGAスクール構想に関しては、とりわけ事業者側の方々にも最大限の協力をお願いをしているところでございます。 先ほど最初の質問にございました人の支援に関しても、当然ながら、それぞれの地域に納入をする業者も含めて、このICTに関わっては様々な事業者の方々が関わってサポートしていただいておりますので、そうした方々のところからも、学校に対する例えばICT支援員として兼職、兼業的に入っていただくことも含めてお願いをするなど、日本の国内で、各地域で格差が拡大するようなことのないようにということで、両面から、すなわち行政的な側面からと、それから民間の各事業者側に対する協力依頼と、両方をこれまでもお願いをしてきましたが、引き続きそうした両面で取り組んでまいりたいと思っております。 以上です。
○横沢高徳君 ありがとうございます。 それでは、次の質問に行きます。 トビタテ!留学JAPANについてお伺いをいたします。文部科学省を中心に取り組まれているトビタテ!留学JAPANについてお伺いいたします。 二〇一九年の九月現在の調査によれば、これまでのトビタテ!留学JAPANプログラムによる海外に留学された高校生や大学生等は計百十六か国、七千八百一名に上るとされております。このプログラム自体は、経済的に留学が厳しい家庭の学生にもその機会を提供するものであり、すばらしいことと思います。 しかし、このプログラムの参加者の中から、留学先で現地の外国人から危険な思いや不愉快な思いをさせられた、これのみならず、在留邦人の方から性暴力を受けたなどの被害が寄せられているのが現状であります。 留学に際し、現地の方と文化、価値観の差はある程度理解したり覚悟したりしているとは思いますが、数少ない頼れる存在、また頼らざるを得ない存在である在留邦人に性暴力を受けるということは、留学生たちにとって全く予想をしないことであると思います。また、留学中という特殊な状況の中では、被害に遭っても相談できなかったり、留学に支障があることを恐れて泣き寝入りをせざるを得ない、仮に相談できたとしても、村社会的な日本人コミュニティーの中ではなあなあにされてしまうなど、セカンドレイプ、二次被害も深刻な問題ということでございます。留学前のレクなどで、すりや窃盗など海外渡航に関しての基本的な注意喚起はあったそうですが、在留邦人等による性暴力に関しては注意喚起がされなかったと聞いており、注意喚起されているのであればそれなりの心構えができたとの声も聞かれております。 せっかく留学できたにもかかわらず、心の傷を負って帰国してしまうことは非常に残念でなりません。実際、プログラムを実行する側として、こうした事実が起こっていたということは御存じでしょうか、お伺いをいたします。
○政府参考人(伯井美徳君) トビタテ!留学JAPANの事務局におきましては、一定の相談体制を整え対処しているところでございますが、残念ながらそういった事例が起こっていたということも報告を受けております。
○横沢高徳君 大臣もこの件に関しては耳に入っていたのでしょうか。
○国務大臣(萩生田光一君) 報告を受けております。 特に、渡航先で外国人との間のトラブルが多いんだろうというふうに先入観を持っていたんですけど、そうではなくて、邦人からの性被害というのが非常に多いということを聞いて、大変ショックを受けました。 渡航前に様々なオリエンテーションをやっておりまして、その中でも、性暴力については一定のアナウンスというのはしていただいているそうなんですけれど、より具体的にやっぱり渡航前に皆さんにアドバイスをする必要があるなと認識をしております。
○横沢高徳君 ありがとうございます。 そこで、留学生の皆さんの性暴力被害をこれ以上出したくないとの思いで、学生自ら声を上げ、立ち上がり、二〇二〇年五月にSAYNO!というサイトが立ち上がりました。今日配付の資料を御覧ください。これ、学生自らが立ち上げた団体の資料でございます。 これは、現実に性被害に遭った学生たちの生の声を基に発信されているサイトでございます。この中で驚くのは、社会的地位を利用した現地の日本人駐在員の方などの割合が多いということです。学生から聞いたところでは、トビタテ事務局にトビタテとして相談に乗ってほしかった、アンケートでこれだけの被害が出ているので相談窓口を設置してほしいと言ったところ、トビタテは奨学金を出す団体なので、それ以上のサポートは期待しないでくださいと言われたとの声も聞いております。 まずは、文科省としてこのような実態調査をやるべきではないでしょうか。大臣、いかがでしょうか。
○政府参考人(伯井美徳君) 実態の把握には努めたいと思っておりますし、また、一応一定の相談体制は整備しているとのことですけれども、ただ、うまく機能しなかったのは非常に残念ですし、また、そういう寄り添えない対応を取ったというのも残念に思っているところでございます。 引き続き、留学生が安心して留学できるような具体的な周知の在り方とか、今先生御指摘いただいたハラスメントへの対応等も含めまして、しっかり検討してまいりたいと考えております。
○横沢高徳君 まずは、実際にどれぐらいの被害があって、どのような状況なのかというのは、把握しないと対策も打てないと思いますので、大臣、ここのところは是非調査をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(萩生田光一君) 学生の皆さんが勇気を持って様々な調査をしていただいておりますので、これに便乗するわけにいかないと思っています。いずれの機会かにきちんと精査したいと思います。
○横沢高徳君 ありがとうございます。是非調査をして、それに伴ってどのような対策が必要なのか考えていただきたいと思います。 また、文科省が中心となって、政府として海外に展開する企業側へのコンプライアンスの徹底も併せて行うことが大変重要だと考えます。この点については、大臣、いかがお考えでしょうか。
○政府参考人(伯井美徳君) 御指摘のとおりでございます。 文科省といたしましては、外務省や関係省庁とも連携しつつ、学生が安心して留学できるような環境整備ということで、具体的な周知あるいは企業側も含めた徹底の在り方をしっかり検討し、対応してまいりたいと考えております。
○横沢高徳君 今、コロナ禍で実質的には留学派遣がストップしております。ストップしている今だからこそ、実態をしっかりと調査して、対策を打ち、留学が再開されたときには同じような性暴力被害を繰り返さないような取組を早急に進めるべきと考えます。 我が国を背負って立つ未来のある若者の留学がすばらしいものになるように、是非国を挙げて取組をお願いしたいんですが、最後に大臣、この件について一言、コロナ禍の今だからこそ取り組んでいただきたいと思います。留学が再開したときには対策がしっかり取られているような状況に持っていっていただきたいんですが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(萩生田光一君) 局長からも答弁しましたが、外務省や他省庁、また大学等とも連携しながら、事例等も踏まえながら、研修や説明会等の機会を捉え積極的な啓発活動に努めるとともに、日本人学生の海外留学を促進する観点からも、安心して学生が留学できるような環境を更に充実させていくための方策についてしっかり検討してまいりたいと思います。
○横沢高徳君 是非早急に取り組んでいただきたいと思います。ありがとうございます。 続きまして、特別支援学校の設置基準についてお伺いをいたします。 先日の本委員会で、インクルーシブ教育の重要性について質問をさせていただきました。通常学校に行っても学べる環境整備は大切であり、国として前に進めるべきと考えます。しかし、現状、インクルーシブ教育を実現するには課題も多いと考えます。大切なのは、子供たちや家族が望む、行きたい学校を選択できるということだと考えます。 近年、医療の進歩とともに、助かる命は増えております。医療的ケアが必要な子供の数も増えております。一方で、特別支援学校の学ぶ環境は改善されていないのが現状であります。 昨年十一月に質疑をさせていただきました特別支援学校の設置基準の策定に関してお伺いいたします。 私の質問に対して、大臣は、現場の皆さんの声をしっかり聞きながら基準を作っていきたいと述べられました。大変心強く思っております。その後、設置基準の策定に向けた検討状況、簡潔に教えていただきたいと思います。
○政府参考人(瀧本寛君) その後ですけれども、簡潔にということで、本年一月に、中教審の答申の中でも、中教審の答申とそれから新しい時代の特別支援教育の在り方に関する有識者会議の報告、それぞれにおいて、国が特別支援学校に備えるべき施設等を定めた設置基準を策定することが求められるということはこの一月にも改めて示されたところでございまして、現在、これらの答申等を受けまして、文科省では、既に、小学校等の設置基準がございますので、これらを参考としつつ、特別支援学校特有の事項を踏まえて特別支援学校設置基準の検討を行っているところでございまして、現在、各学校設置者や学校現場との意見交換なども行いながら、設置基準の策定に向けた検討を鋭意進めている段階にあるということでございます。
○横沢高徳君 そして、昨年の十二月には、教職員団体などが、一校当たりの上限を百五十人以下とすることや一学級に二人以上の教員を配置することなど、設置基準に盛り込むよう求める案を作成し、文科省に提言したと承知をしております。 大臣、この提言の内容は承知しておりますでしょうか。
○政府参考人(瀧本寛君) 御提言いただいていることについては承知をしております。
○横沢高徳君 また、提言は、現場の学校の先生や実際に子供たちを通学させる保護者の方々、子供たちの学習環境の現状を踏まえて作成されたまさに現場の声だと思います。 設置基準の策定に当たっては、こうした提言を可能な限り反映し、子供たちが学びやすい環境を整えていく必要があると考えますが、大臣のお考えをお伺いいたします。
○政府参考人(瀧本寛君) 委員御指摘のとおり、子供たちが学びやすい環境を整えていくことは極めて重要だと考えております。残念ながら、現時点では教室不足さえ発生しているという残念な状況にございますので、こういった現状も踏まえつつ、また学校現場の関係者等との意見交換も十分踏まえながら、設置基準の策定を鋭意進めてまいりたいと考えております。 以上です。
○横沢高徳君 やっぱり大切なのは、設置基準を作るだけではなくて、設置基準を作ることで、今現状の特別支援学校のあのぎゅうぎゅうな状態ですね、子供たちの学習環境が改善されることが最終目的だと思います。この国の共生社会の実現に向けて、インクルーシブ教育と特別支援学校の在り方、まさにこの今後の日本の教育の在り方を検討していくのも非常に大事な課題だと思います。 この件について、大臣、現場の声を反映していただきたいという部分と、これからの特別支援学校とインクルーシブ教育の在り方について大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(萩生田光一君) 特別支援学校の設置基準については今局長から答弁したとおりなんですが、検討のさなかにございます。できる限り現場の皆さんの生きた声を生かしながら、規模ですとか内容ですとか、そういったものは充実させていきたいんですが、他方、都道府県によって様々な抱えている事情も違うものですから、その基準をばしっと短期間で決めることが現場に与える影響がプラスばっかりじゃない可能性もありますので、その辺も前広によく検討しながら今対応させていただいているというのが実情でございます。 いずれにしましても、特別支援で学ぶ子供たちもしっかりいい環境の中で前向きな授業をしていただけることが極めて大事だと思いますので、その環境を良くしていくという点ではいささかも偽りなく前に進んでいきたい、こう思っております。 インクルーシブ教育の必要性については、これも、できる限り近くの学校に通いたい障害を持つお子さんがいて、そして、学校、普通の授業の中で十分付いていけるんだと、十分理解をしているんだということであれば、私はそれは大いに望ましいことだと思います。学内に障害を持つお子さんがいることによって、健常者の子供たちも障害を持つ人たちへの配慮というものを自然と身に付けることになると思います。 あわせて、先生からも御提案がありました、まさしく障害を持つ先生方に現場に入ってもらうことも極めて重要だと思っていまして、残念ながら、せっかく学んでいただいて教職免許を取っていただいている障害を持つ方たちが現場に配置をされていないという実態もございますので、この辺もしっかりもう一度精査をさせていただいて、どこにも当たり前にそういった人たちが仕事ができる環境というのもつくっていきたいな、そんなふうに思っています。 加えて、教育の実習制度の中で、現在介護施設への実習が義務付けられているんですけど、私は、まさしく特別支援学校や特別支援学級での実習を増やした方が、将来たとえ特別学級がない学校に赴任されたとしても、先生としての経験、研修としては極めて有効じゃないかと思っていますので、いろんな視点でこのインクルーシブと特別支援学級の充実というのは両輪でしっかりやっていきたいと思っております。
○横沢高徳君 ありがとうございます。是非前へ進めていただきたいと思います。 続いて、障害者スポーツについてお伺いをいたします。 つい先日、日本障がい者スポーツ協会は、これからは障害者スポーツという言葉をパラスポーツに統一するという方針を決めたとのことです。パラスポーツについてお伺いします。 令和元年のデータで週一回以上のスポーツを実施している方の割合を見ますと、健常者は五〇%を超える一方で、障害を持たれている方は半分、二五%ぐらい。平成二十九年は二〇%程度であり、伸びてはおりますが、平成二十九年に策定した第二期スポーツ基本計画の目標値四〇%以上の達成にはまだまだ不十分と言えます。 スポーツ庁では障害者スポーツ推進プロジェクトの予算額が増額するなど取組も承知しておりますが、障害者のスポーツ実施率が上がってこない原因、課題、またあわせて、来年度予算案における拡充の目的や効果についてお伺いをいたします。
○政府参考人(藤江陽子君) お答えいたします。 今年度もその障害者スポーツの実施率調査しておりまして、これによりますと、成人の障害者の週一日以上のスポーツ実施率は二四・九%という数字でございます。御指摘いただいたように、例えば平成二十七年度ですと一九・二%ということで、長期的には増加傾向にはございますけれども、今年は新型コロナウイルスの感染症の流行による様々な大会、イベントの中止ですとか、あるいは外出の手控えなどの影響もあったと見られまして、昨年度の二五・三%からは上昇していないという状況ですし、御指摘のように、第二期スポーツ基本計画の目標は四〇%ということでございますけれども、そこにはまだまだという状況でございます。 特に、この調査の中で、過去一年間にスポーツ、レクリエーションを行っていないと回答された非実施者が依然として過半数を占めているという状況でございます。また、そして、この非実施者の中で、スポーツに関心はないという方が約八三%という状況でございます。スポーツは自分に関係ないと感じている方も多いというふうに考えているところでございます。まずはこの非実施者の方々に少しでもスポーツに触れていただき、スポーツを定期的に実施する習慣を定着していくという必要があるというふうに考えているところでございます。 このため、文部科学省といたしましては、来年度の予算案の障害者スポーツ推進プロジェクトにおきまして、スポーツを実施しない原因の分析、解決に向けた提案等の調査研究ですとか、あるいはスポーツ実施環境の整備に係るモデルの創出、展開をする取組に係る経費を計上いたしておりますとともに、日本障がい者スポーツ協会ですとか福祉事業者等の関係者と連携を深めて、引き続き、障害を有する方々がスポーツを気軽に楽しめるように取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○横沢高徳君 それでは次に、パラスポーツの競技用用具の開発についてお伺いをいたします。 オリンピック、パラリンピックに向けて、これまでも競技用用具の開発に向けた予算が付けられており、令和三年度も競技用具開発に含む関連予算として四億七千九百二十七・六万円が計上されております。 体のハンディを用具でカバーしてスポーツを行うパラスポーツにとっては、まさに用具が体の一部となり、パラスポーツのだいご味でもあります。用具開発は各国、国を挙げて取り組む技術開発のプロジェクトであり、義足や車椅子の技術などは後に一般製品にもフィードバックされ、障害者の日常生活向上にも非常に役に立っております。 現場のアスリートなどにとって、用具開発予算は非常に有り難いことであります。しかし、予算を付けたからといって、いいものができ上がり、結果に結び付いているかというと、必ずしもそうでない現状もあります。 大学の研究者が、これちょっと現場の声なんですが、チェアスキーのスラローム競技用のプロテクターを開発したんですが、多くの国の予算を使って研究をしたにもかかわらず、残念ながらアスリートが自らホームセンターなどに行って材料を買って作ったものの方が良かったとか、ちょっとアスリート目線からいうと、ちょっと、ああ、こんなにお金使ってできたのこれだけかというような、いやいや、なかなかでもアスリートは声を上げづらくて、ありがとうございますと言ってテストはするんですが、いや、もうちょっといいのを作ってほしかったなというのが現状だというところも多々あります。 競技やレースの現場はまさしく最前線の研究所とも言われます。現場の最前線で戦っているアスリートの声を基に、限られた予算を有効的に用具開発に使えるような取組を改めて進めるべきと考えますが、この点について大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(藤江陽子君) 委員御指摘のそのアスリートが有している能力、やはり最大限発揮していただくためには、競技用具の開発というのは国際競技大会における日本人選手の活躍にもつながるということで大変大切であるということと、とりわけ使用者の障害に合わせて開発されるパラスポーツにおいては競技用具は特に重要であるというふうに考えております。 このため、国におきましても、御指摘もいただきましたけれども、日本スポーツ振興センターを中心に、東京二〇二〇大会それから北京の二〇二二大会に向けまして、メダル獲得に資するための競技用具を開発中でございます。過去も、リオ大会あるいは平昌大会に向けても用具の開発をして活用していただいたという例もございます。 御指摘いただいたような、アスリートの使いやすいというような形で開発ができ、実際使っていただけるように、今後も関係機関と連携しながら、競技用具の開発を含むパラアスリートに対する支援に努めてまいりたいというふうに考えております。
○横沢高徳君 この点について、もし大臣、御見解があればお願いします。
○国務大臣(萩生田光一君) ここ数年、競技用品の開発、国として力を入れてきたのは事実だと思います。他方、なかなか、一つでき上がったら大量生産に結び付くとかいう、そういう生産性の高いものじゃなくて、どちらかというとオーダーメードで、人の障害種によって少しずつ逆に微調整をしていかなきゃならないということもあって、直ちに商品としてどうしたこうしたということにはならないと思うんです。ただ、その研究技術が結果として障害者が日常生活を送る上でプラスになる何かに結び付くことができるということでは、是非続けていく研究だと思っています。 是非、アスリートの皆さん、国のお金でせっかく作ってもらっているから余り物を言っちゃいけないんじゃないかみたいなムードがあるとすれば、どうぞ先生、堂々と使い勝手のいいように言っていただかないと、逆に国民の皆さんの税金が正しく使われないことになってしまうと思いますので、現場で声を上げて、わがままにというんじゃなくてですね、適切に声を上げていただくことは極めて大事だと思いますので、遠慮なく言っていただいて、是非フィットしたいいものを作っていただいて、そして、それで頑張る障害者の皆さんの姿が次の障害を持つ人たちに勇気を与えたり、また、その結果、何か日頃の暮らしに役に立つ製品へと発展していくとすれば大いに結構だと思います。
○横沢高徳君 分かりました。アスリートたちに伝えて、現場の声を極力上げていただけるように私も取り組んでまいりたいと思います。 時間も近づいてまいりました。 次に、ちょっと文化芸術についてお伺いをしたいと思います。 まず、劇場などのバリアフリー化についてお伺いしたいと思います。これは国交省の管轄かもしれませんが、私がこれまで映画館や舞台などを鑑賞する際に感じていることを申し上げたいと思います。 それは、劇場などに行くと、車椅子用の席はあるんですが、車椅子用という席を指定されることによって、せっかく小さい子供と一緒に行って家族連れで行っても、ちょっと家族ばらばらの席になったりとかいうケースもまだしばしあるのが現状であります。 確かに、限られたスペースしかなく、火災など発生した場合などに備えて、どうしても出入りしやすい場所を指定するよう施設側の事情もあることも理解します。しかし、スポーツ施設ではありますが、この委員会でも視察に行ったあの新国立競技場、これは車椅子席は家族、友人共に楽しめるようになっております。 今後、誰でもが高齢になれば視覚や聴覚あるいは体力的にハンディを負うことにもなると思いますが、エレベーターや多目的用トイレなど設置されることは、幼い子供を連れたベビーカーを利用される方を始め誰にとっても望ましいことであり、障害者、健常者に関係なく、誰もが利用しやすい、快適に過ごせるようなバリアフリー、ユニバーサルデザインが整った文化芸術施設に取り組むべきと考えますが、最後に大臣の御見解をお伺いいたします。
○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。 劇場や音楽堂や博物館等の文化施設は、高齢の方、障害のある方などの様々な人々が訪れ親しまれる場となることが重要だと考えておりまして、平成三十年には、全国の劇場、音楽堂等のうち一種類以上のバリアフリー関係設備を設置している施設の割合が九九%、博物館では七八%となっており、各施設においてバリアフリー化の取組を進めていると承知しているところでございます。 文化庁としては、文化施設におけるバリアフリー化の取組を更に進めるため、劇場、音楽堂等においてバリアフリー化を進めるために活用できるガイドブックの作成と配布、劇場、音楽堂等が行う公演事業等における字幕の作成等のバリアフリー対応への支援、博物館における障害者の芸術活動支援、鑑賞活動支援等の事業への支援等の取組を行っております。 先ほど委員から御指摘のありましたとおり、多様な来館者が家族で楽しむとか、そういったような来場しやすい環境を整備することができるように、私どもとしても引き続き周知、発信をしてまいりたいと考えております。
○委員長(太田房江君) おまとめください。
○横沢高徳君 済みません、もし大臣、コメントがあればお願いいたします。
○国務大臣(萩生田光一君) 既存の施設については、スロープを造ったり障害者用のエリアを造ったりということで、まあ言うなら一時的な措置というのは一通りは終わったと今説明したんですけれど、それは障害者の目線から立つと決して喜ばしい施設にはなっていないということが現実として声が上がっているのは承知しています。したがって、皆さんに見ていただいた国立競技場などはまさに次世代の施設として整備をすることができました。 これからは、まさにユニバーサルデザイン、こういったものがスタンダードになるような施設整備というものを心掛けていく、スポーツ施設も文化施設も両面しっかりやっていく、このことが大事だと思いますので、躯体がどうなってこうなってエレベーターがなかなか付かないとかという古い施設の改修で皆さんが望むような言うならば環境にはなっていないということは十分承知していますけれども、しかしながら、数字の上では一定の努力はしていることは御理解いただければなと思います。
○横沢高徳君 以上で終わります。ありがとうございます。
○石川大我君 立憲民主・社民の石川大我です。今日はよろしくお願いをいたします。 私からは、ハラスメント防止対策の文科省調査についてまずお伺いをしたいというふうに思います。 公立学校教職員の人事行政状況調査の調査項目の在り方についてお伺いをしたいと思います。 パワハラ、セクハラをなくそうという取組において、調査は大きな意味を持つというふうに思います。令和元年度公立学校教職員の人事行政状況調査、ちょっと長いんですが、が公表されております。その中で、改正男女雇用機会均等法、改正育児・介護休業法、改正労働施策総合推進法等の施行についての実施状況が報告をされています、令和元年六月一日時点ですけれども。 これ総務省も、各自治体の現場、これ首長部局ということで、まあ人事の方だと思いますが、調査を行っているんですけれども、これ比べますと、文科省の調査、これは余りにも大ぐくり過ぎるんだ、大ざっぱなんじゃないかと、そういう指摘があるんですが、この点いかがでしょうか。
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。 教職員の人事管理等に役立てるため、公立学校教職員の人事行政状況調査を例年実施をしておりますが、御指摘のとおり、昨年六月一日より改正労働施策総合推進法等が施行をされ、各教育委員会においてもハラスメントの防止措置が義務付けられたことを踏まえ、今年度の調査においてハラスメント防止措置に関する調査項目を設けたところでございます。 今年度の調査につきましては、各教育委員会におきます新型コロナウイルス感染症への対応の状況なども踏まえまして、教育委員会の負担にも留意する必要があると考えたことから、これまでの調査全体について、おおむね項目でいいますと約七割削減をして実施をしたところでございまして、今回のこのハラスメント防止措置に関する項目は重要な課題でございますから新規で入れ込みましたけれども、限定的に、都道府県・指定都市教育委員会を対象に調査内容も限定した上で実施をさせていただいたというのが実態でございます。 以上です。
○石川大我君 コロナ禍ということは重々承知をしておりますけれども、これからの調査は、是非これはしっかりと十項目やっていただきたいんです。総務省の方を見ますと、しっかりとこの十項目、こうあるわけですけれども、文科省の調査では少なくなっているということで、是非次からはお願いをしたいと思うんです。 それで、総務省の方の調査を見ますと、市区町村までしっかりと調査をしております。文科省の調査ですと、これ都道府県と政令指定都市ということで、非常に成績が優秀でして、ほぼ一〇〇%、ばっちりだというふうになっているんですけれども、これ総務省の方の調査を見ますと、やっぱり市区町村でなかなかできていないと、そういう実態が浮かび上がってくるわけです。 そういった意味では、是非この基礎自治体も含めた措置義務の項目一つ一つについて同じように今後は調査をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、今年度の私どもの人事行政状況調査の中においては、要綱、指針等の策定が、六月に法が施行されたわけですけれども、要綱、指針等の策定ができているかできていないかを始め、研修の実施まで、大きく四項目について調査をさせていただいて、確かに、都道府県、政令市という大きな自治体ですから、実施率は高いところが多かったものの、それでもパワハラの厳正に対処する旨の方針等の規定や職員への周知啓発が都道府県、政令市でもできていないところがあったり、また、特に妊娠、出産、育児休業、介護休業等に関するハラスメントに関する各項目については一〇〇%というところがなく、まだまだ大きな自治体でも課題がございました。 委員御指摘のとおり、市町村についても、総務省さんの方の調査を参考にさせていただくと、まだまだ大きな課題があると考えておりますので、各教育委員会に対する調査につきましては、この新型コロナウイルス感染症の対応の状況なども踏まえつつ、今年度は内容、対象を限定して実施したところでございますが、引き続き、教育委員会の負担には留意する必要があるとは考えますが、御指摘の点も踏まえまして、基礎自治体への調査も含めてどのような内容、対象で調査が考えられるか、しっかりと検討してまいりたいと思います。
○石川大我君 ありがとうございます。 お話をいただいたとおり、総務省の方、やっぱり調査を見てみますと、都道府県と政令市の方は非常に成績が優秀。これは文科省の調査と同じということで、市町村の方にやっぱり五〇%とか四〇%、そういったような数字が出てくるわけであります。 そういうことから考えますと、やはりこれ、総務省が調査した首長部局の方は余りよく、首長部局の方のこの調査ですね、そちらとある程度リンクするんじゃないかなということを想像するに、まあ調査はしていませんけれども、文科省の調査で教育委員会の方、市区町村の方は余りよろしくないんじゃないかということで、総務省はこういった未設置の団体においては速やかに対応いただくようお願いしますという通知をこれ出しておりますけれども、同じような通知を出すべきだと考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(瀧本寛君) 文部科学省としては、昨年の三月十九日の時点で各教育委員会に対して通知を発出し、ハラスメントを防止するために雇用管理上講ずべき措置等について遺漏なく実施するように周知徹底を図ったところでございます。また、各教育委員会の人事担当者を対象とした研修会でもこれらの内容について周知徹底を図ったほか、ハラスメントの防止措置が一部進んでいない教育委員会があったという今回の調査結果も踏まえまして、今年の一月でございますけれども、各教育委員会にお集まりいただいた説明会におきまして、こうした対応について遺漏なく対応するよう指導を行ったところでございます。 教育の現場におきましてもこのハラスメント対策は極めて重要な課題であると認識をしておりますので、今後も、今回の調査結果を踏まえて、ハラスメント防止措置の確実な実施等について各教育委員会に対して改めて通知を発出することを検討しております。措置義務がしっかりと徹底されるよう、しっかりと周知徹底を図ってまいりたいと考えております。
○国務大臣(萩生田光一君) 石川先生、ありがとうございます。 今申し上げたとおり、実は、今年は私の判断で簡素化をしました。先ほど答弁ありましたように、コロナ禍で本当に教育現場の皆さん御苦労されていますので、アンケートを七割削減せよということで、その中で、これに関しては都道府県まで取りあえず調査をやってみようと、その代わり通知は全国へきちんと出そうということで、今年度はそういう対応をしましたので、総務省の十項目も私承知していますし、ハラスメント対策、教育現場でも極めて重要だと思いますので、今後、状況を見ながらきちんと充実をさせていきたいと思っておりますので、御理解いただきたいと思います。
○石川大我君 検討いただけるということで、是非よろしくお願いいたします。 大臣からもお話ありましたけれども、文部科学省におかれましては、施行に当たっての通知においては、性的指向、性自認に関するハラスメント、アウティングも含めてパワーハラスメントであるとしっかり示す通知をしていただいたことは、これは大変感謝をいたしております。 そうであれば、調査を再度また行われる際にも、この点、性的指向、性自認に関するハラスメントについて、防止対策に入っているのか、あるいは厚労省指針にも特記されているいわゆるアウティングについて、周知やプライバシー保護についてしっかり実施されているかどうか、この点もしっかり含めて調べていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(瀧本寛君) 公立学校教職員の人事行政状況調査においては、改正労働施策総合推進法等や厚生労働省の指針により示された各教育委員会に対して義務付けられたハラスメントの防止措置を対象として実施状況を調査したところでございます。 来年度の調査においては、こうした指針等に基づく防止措置の実施状況の把握や市区町村教育委員会への拡大をまずは検討したいと考えております。各教育委員会における新型コロナウイルス感染症の対応の状況等も踏まえ、各教育委員会の負担も考慮しながら検討を進めてまいりたいと考えております。 委員からも御指摘ございました、私どもは昨年の三月の時点で、大きく二つですけれども、一つ、相手の性的指向、性自認に関する侮辱的な言動を行うこと、もう一つは、労働者の性的指向、性自認等の機微な個人情報について当該労働者の了承を得ずに他の労働者に暴露することについても、これはパワーハラスメントに該当するものであるとして対応していただけるようにその通知の中で明記をさせていただいたところでございまして、今後も様々な機会を捉えて各教育委員会に対して周知徹底を図ってまいりたいと考えております。 以上です。
○石川大我君 是非よろしくお願いいたします。 総務省の調査を見ますと、雇用管理上の措置義務、これしっかりと十個載っておりまして、例えば文科省が行っていないプライバシーを保護することとかその旨を労働者に通知することとか、抜けている部分ありますので、是非しっかりやっていただきたいというふうに思います。 人事院と地方公務では適用法制が異なり、性的指向、性自認に関するハラスメントについて、人事院、国家公務員の皆さんについてはセクハラになっていて、地方公務ではパワハラに位置付けられているということにも是非注意を払っていただきたいというふうに思います。法に上乗せる形でどちらの対策もやっていただけるということであればよいんですけれども、セクハラ対策とパワハラ対策でも、性的指向、性自認について両方取り扱わないというようなことがないように、是非調査、そして結果に応じた取組を行ってほしいと思います。全国津々浦々、施行状況、実施状況が一〇〇%となるようにしっかりと取り組んでいただきたいというふうにお願いをします。 次の質問に移りたいと思います。 オリンピック・パラリンピックについてお伺いをいたしたいと思います。 報道によれば、五輪開会式、閉会式ですね、演出の総合責任者、総責任者である佐々木宏氏が開会式でタレントの渡辺直美さんの容姿を侮辱するようなアイデアを出したため辞任をいたしました。丸川大臣も、全く不適切で、あってはならないというふうに参議院の予算委員会でもお話しになりました。 この問題について、萩生田文科大臣のお考えをお示しください。
○副大臣(丹羽秀樹君) 御質問のとおり、十九日の記者会見の中で丸川大臣も発言されておられますが、人の容姿に対して侮辱するような発言は全くもって不適切なものであり、絶対にあってはならない発言だと考えております。同日の組織委員会の記者会見の中で橋本会長も発言されておられましたが、これまでチームでつくり上げてきた開閉会式の姿を引き継ぎ、よりすばらしいものを世界に発信できる開閉会式となるよう今後取り組まれていくものだと考えております。
○石川大我君 副大臣にもお越しいただきまして、ありがとうございます。 副大臣にはこの次に質問を用意しておったんですけれども、やっぱり容姿の問題を侮辱するというのは小学校の現場とか中学校の教育現場でもよくあって、いじめにつながることでもあったりすると思いますので、是非大臣のお言葉をいただきたいと思うんですが。
○国務大臣(萩生田光一君) 私も副大臣の答弁同様でございまして、容姿をやゆするようなことはあってはならないと思います。 渡辺さん、逆にその体型を上手に生かして物すごくパフォーマンスをされて評価の高いエンターテインメントでもありますので、もしかしたら御本人は自信を持って当日を迎えたかったのかもしれないんですけど、あのLINEのやり取りというのは極めて不適切だと思います。 せっかくのオリンピックですから、いろんな意味で、ある意味、日本の課題というものをしっかり一つ一つ潰していく、解決していく、そういう大会にしていきたいなと思います。
○石川大我君 私も四十六歳ですので、小学生の頃はクラスメートの子供たちがお互いあだ名を付け合うときに、例えば動物の名前とか植物の名前とか、そういったようなもので呼び合っているなんという現場を目にしたこともありますけれども、今はもうそういう時代ではなくて、やっぱりどんどんアップデートをしていくような、そういった時代だというふうに、多様性とか、性の問題についてもそうですけれども、そんな時代にふさわしい是非教育を大臣にはリードをしていただきたいというふうに思っております。 ただ、この組織委員会、このような差別意識を持つ人がオリンピック開会式の演出の総責任者であるということを一年間ももう放置してきたということで、結果として、これまで開会式演出の総責任者が四回入れ替わるという事態になっております。新聞によれば、先ほど副大臣からもお話になりましたけれども、佐々木氏が辞任しても、開会式、閉会式は佐々木案をベースにつくり上げていくのがベストだというふうに橋本聖子会長が述べられているんだそうです。 これ、ちょっと本当に大丈夫なのかなというふうに思います。組織委員会に五輪の開催する資格や能力があるのかというふうに思うんですが、この点、副大臣、どうでしょうか。
○副大臣(丹羽秀樹君) 御指摘のとおり、橋本会長の方からもお話がございましたが、佐々木案を引き継ぎながら、もちろん、先ほどの佐々木氏のコメントの中の人を侮辱するような、そういったことはあってはならないことだというふうに考えておりますけれども、やはりオリンピックの憲章でありますオリンピズムの根本の原則には、その性的指向による差別の禁止、また、いかなる種類の差別も許されない人権尊重の理念がしっかりと盛り込まれておりますので、それらの理念を立てながら、この開閉会式がより一層世界の国に盛り上がるように発信していくように検討していきたいと考えております。
○石川大我君 この開会式と閉会式、新聞報道によれば、予算が百六十五億円なんだそうです。確かに、予算のことを考えると、これをゼロからつくり出すというのはなかなか、もう一回ですね、難しいのかもしれないんですけれども、こうした差別的な言動のあった佐々木氏の基本プランを引き継ぐものを見て、またこれ世界に、そしてまた国民もこれちょっと白けてしまうんじゃないかなと。 今後、開会式、テレビ中継が開催されればあるんでしょうけれども、それを見たときに、ああ、これあの人のだなというのをちらつくというのは余りよろしくないんじゃないかなと思うんですが、その点、副大臣、どのようにお考えでしょうか。
○副大臣(丹羽秀樹君) 開閉会式全体がその佐々木氏全てが一人でつくっているわけではなくて、様々な人々の御意見を聞きながら、多分、佐々木氏もこの開閉会式を組み立てるというふうに思っております。そういった中で、その佐々木氏個人のそのキャラクター、パーソナルによって全てが駄目というわけじゃなくて、やはりいい部分はしっかり残しながら世界に発信していくことの方が重要かなというふうに思っております。
○石川大我君 是非、多様性を尊重する、そしてオリンピックの精神に合った開会式、閉会式になることをしっかりと注視をしていただきたいというふうに思っております。 ただ、海外でもこれ広く報道されてしまっておりまして、日本のイメージ確実にダウンをしていると思います。この多様性をどういうふうに尊重していくのか、ジェンダー平等、そういった取組がまさにこれ必要だというふうに思っておりますが、どう挽回していくのか、御決意を是非聞かせてください。
○副大臣(丹羽秀樹君) 委員の御指摘のとおり、この組織委員会におかれましては、東京大会の大会ビジョンに多様性と調和というコンセプトを掲げております。このコンセプト実現のために、例えば組織委員会の理事会の女性比率を現在四二パーへ引き上げております。また、小谷実可子スポーツディレクターをトップとするジェンダー平等推進チームの発足、大会ボランティアの共通見識においても多様性と調和に関するカリキュラムの実施などの取組を進めているものだと承知いたしております。 政府といたしまして、この組織委員会とともに、東京大会を世界中の人々が多様性と調和の重要性を改めて認識し、共生社会を育む契機となるような大会とすべく取組を進めていきたいと考えております。
○石川大我君 ありがとうございます。是非、多様性と調和、ジェンダー平等、これ日本がアップデートしなければならないキーワードだというふうに思っております。 プライドハウスについてお伺いをしたいと思います。 オリンピック・パラリンピックに関して、プライドハウスについてお伺いをいたします。昨年十一月も質問させていただいたんですけれども、大臣、副大臣交代したということでお伺いをしたいと思います。 プライドハウスは、オリンピック・パラリンピックや国際スポーツ大会の開催で、LGBTQに関する正しい知識を広げるため、LGBTQ当事者の選手、家族、観戦に訪れた観光客が安心して過ごすことのできる空間を各地でつくっております。東京大会では新宿御苑前の駅の近くに開設をされています。 昨年十一月二十六日の文科委員会で橋本聖子前大臣に、私、視察をお願いをいたしまして、是非伺いたいというふうに思っておりますというふうに力強い答弁をいただきました。ただ、このプライドハウスの責任者にちょっと電話を差し上げましたところ、まだ御視察をされていないというような、そんな回答をいただきました。 これ是非、副大臣、丸川大臣に引き継いでいただいて、御視察をこれ進言をいただきたい。もちろん、副大臣も一緒にいらしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○副大臣(丹羽秀樹君) 委員の御質問のそのプライドハウス東京レガシーについては、私自身、まだ二月に副大臣に就任したばかりで、また丸川大臣も二月半ばに就任したばかりで、多分訪問した、特に緊急事態宣言の下でございましたので、訪問した機会はないというふうに認識しております。 プライドハウス東京レガシーは、東京大会のコンセプトでもあります多様性と調和に沿うものとして大会の公認プログラムとなっている施設でもございますので、委員がおっしゃるように、機会があれば是非訪問させていただきたいと思っております。
○石川大我君 是非、ここから車で十分掛からないところで、まあちょっと掛かるかな、十二分ぐらいだと思いますので、是非よろしくお願いいたします。とても近いです。 萩生田大臣も、静かな環境で一度お邪魔してみたいという答弁をいただきましたけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(萩生田光一君) 昨年、先生から御紹介があって、いつの日かお邪魔をしたいということを申し上げました。 実は、橋本大臣と年明け行ってみようよということで、メディアなどを引き連れない形でお邪魔をしようということで話をしているうちにこういう事態になってしまいましたので、言い訳がましいんですけど、時期を見てお邪魔してまいります。
○石川大我君 静かな環境もいいですけれども、是非メディアを引き連れて行っていただくと全国の皆さんにこうした取組が広がるのかなというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。 多様性の担保、LGBTの取組についてもう少しお伺いをしたいと思います。 オリンピック憲章では、先ほど副大臣からも御説明いただきましたが、性的指向について差別禁止というのを明確に打ち出しております。東京二〇二〇大会の大会開催基本計画には、性的指向も含む多様性と調和のコンセプトも掲げられております。 これ、リオ五輪についてなんですけれども、多くのアスリートがLGBTであることをオープンにしています。報道によれば、オリンピックで五十六人、パラリンピックでは十二人がLGBTであるというふうに公表しています。東京では更に増える可能性も、年々増えておりますので、あるんじゃないかなというふうに思っております。 大会ボランティアの研修ではLGBTの研修というのも行われているというふうにも聞いておりますが、副大臣は大会に関してLGBTに関する取組をどのように把握をされていますでしょうか。
○副大臣(丹羽秀樹君) 現在の組織委員会の取組につきましては、多様性と調和というのはこの東京大会のコンセプトの一つであります。それらの中で、多様性と調和をより広く広げていくきっかけとしまして、LGBTも含めて、この多様性と調和について大会レガシーに残すことがオリンピックの大会の意義の一つでもあるかと考えております。
○石川大我君 是非、世界には、森さんの発言、そして今回の佐々木さんの件、地続きだということも僕はあると思います。これで失ってしまった信用とかイメージ、これはもうマイナスになっていますから、それをゼロに戻すということももちろんですけれども、それから更に上に行くためには、僕は、キーワードとしては、自分がLGBT当事者だから言うわけではないですけれども、このLGBTについての取組をしっかりとすることによって、世界の信頼とかそういったものが回復できるんじゃないかなというふうにも思っています。 G7、主要国七か国の中で、同性婚、そしてパートナーシップ制度、これがないのはもう日本だけになってしまいました。先週の札幌地裁の違憲判決の件もあります。そういった意味では、この二〇二〇大会で是非このLGBTに対する取組、もう少しやっぱりしていただきたいなというふうに思っております。 例えば、リオの件をちょっと例に挙げますと、このLGBTの選手が、LGBTの選手に限らずですけれども、オリンピックの競技場や関係機関を訪れたときとか、リオの場合は海岸でということもあったらしいんですけれども、プロポーズをする場面というのが最近ははやりでして、これは男女のカップルでもあるようですけれども、LGBTの選手も公開プロポーズというのがリオ五輪では話題になりました。 例えば、ブラジルの七人制女子ラグビーの選手が表彰式でサプライズが起こったという報道がありまして、公開プロポーズをして、答えはイエスと。カメラの前で抱き合ってキスをして、周囲の人たちも歓迎ムードになりましたと。 海外からのお客さん、もう入れないということになったわけですけれども、そうすると日本のお客さんがどのぐらい入るかということになってくると思いますが。こうしたときに、会場が、海外のお客さんがいれば、これは同性婚のある国もありますから、すっと受け入れて拍手をするということがあるんでしょうけれども、これ日本人ばっかりというふうになっちゃうと、果たしてこれで、みんながきょとんとして終わりになってしまうとか、そういったことがないようにしていただきたいと思いますが、その辺りいかがでしょうか。
○政府参考人(植松浩二君) 海外からの観客の受入れにつきましてお答え申し上げます。 海外からの、東京大会に参加するアスリートの人数につきましては、上限の数で内外合わせてオリンピックは一万一千九十人、パラリンピックは四千四百人と承知しておりますが、御指摘のアスリート以外の大会関係者につきましては、一昨日開催された五者協議におきまして、適切な感染対策や多くの制約の下で厳しい生活を続けている国民の皆様の理解を得るという観点から、縮減することが不可欠である旨を丸川大臣が申し入れておりまして、そうしたことを踏まえて組織委員会において精査をしているという、そういう段階でございます。 以上でございます。
○石川大我君 LGBTに関しては、LGBTとスポーツとの関係に焦点を定めて統計をまとめているアメリカのメディアによれば、LGBTの選手、実際には表明した選手の十倍いるんじゃないかという、そういったような見積りもあるということですので、是非この辺り取り組んでいただきたいというふうに思っております。 ちょっと時間がなくなってまいりましたので、若者たちへのコロナ対策について少しお伺いをしたいと思います。 コロナの問題、イギリスでの変異株というのは従来よりも感染力が強く、若者や子供に感染しやすいというふうにも指摘をされております。若年層のワクチン接種など、従来方針の変更も必要になってくるんではないか、そうした必要性や可能性について、文科省としてはどのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(瀧本寛君) 新型コロナウイルス感染症の変異株について、国内において感染症の確認が続いていることは承知をしております。 この変異株であっても、三つの密の回避やマスクの着用あるいは手洗いなど、基本的な感染症対策がこれは国立感染症研究所においても推奨されておりますので、各学校においてはこれらの基本的な対策を改めて徹底いただきたいと考えているところでございます。 学校に対しては、文科省ではこれまでも衛生管理マニュアル等により感染症への対応についてお示しをしておりますが、この年明けの一月にも改めて、地域の感染状況に応じて、感染症対策を講じてもなおリスクの高い教育活動については一時的に制限をしていただくようなお願いを、通知を発出させていただいたところでございます。 また、大学等についても、学生が安心、納得をして学習できる環境の確保と同時に感染対策の徹底を図ることが重要と考えており、各大学において、新型コロナウイルス感染症に関する正確な情報の学生への周知や、あるいは飲み会、寮生活、課外活動等の場面を含めた感染対策のために留意すべき事項の注意喚起等に取り組むよう繰り返し求めてきたところでございます。 文部科学省としては、変異株について、先ほどワクチンのお話ございましたけれども、必要な対応が今後明らかになった場合には、速やかに厚生労働省等と連携をし、学校の設置者等への情報提供や注意喚起などの対応を行ってまいりたいと考えております。 以上です。
○石川大我君 ありがとうございます。 この後、大学でのワクチン接種などもお伺いしたかったんですが、それはまた次回にしたいと思います。時間が来ているようです。 ありがとうございました。
○安江伸夫君 公明党の安江伸夫です。本日も質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。 まずは、前回、所信に対する質疑において積み残しになっておりました質問がございましたので、そこから始めさせていただきたいと存じます。 第一に、心のケアの問題について大臣に伺いたいと思います。 前回も本保健センターの体制強化などを訴えさせていただきましたが、それと関連いたしまして、やはりプッシュ型の支援の重要性を改めて強調しておきたいというふうに思います。 やはり、学生さんたちと懇談をしておりましても、心の悩みというものをなかなか相談する機会はないという学生さんが多い印象を受けております。具体的に学生さんからも、保健センターは行きにくいとか、自分のメンタルがやばいことを認めたくないというような声も多く聞かれました。自身の心身の不調について無自覚であることも多いと思います。 そこで、学生たちに気付きの促しや日頃のメンタルケアの重要性を学校側からも積極的に、すなわちプッシュ型で推進することが重要だというふうに思います。予防を促し、不調に早期に気付き、治療につなげていく、文科大臣の御認識をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(萩生田光一君) 新型コロナウイルス感染症の影響により、学生等が様々な不安を抱えやすい状況にあると認識しております。 このため、文科省では、各大学等における学生へのメンタルヘルスケアの取組状況を調査し実態を把握するとともに、相談体制の整備や専門家との連携等により、学生の悩みや不安に寄り添ったきめ細かな対応をお願いしております。また、厚労省と連携し、自治体で設置する相談窓口やメンタルヘルスケアのサポートに役立つ情報等を各大学等に周知しており、これらの情報を大学で設置する相談窓口と併せて学生一人一人に確実に周知するようお願いをしております。 各大学等においては、例えば学内の保健センターやカウンセリング室を気軽に利用できるように、全学生へのメールの送信、次年次ゼミの担当教職員による新入生へのきめ細かな連絡や悩み相談、全学生を対象としたメンタルヘルスに関する調査の実施など、積極的に学生生活に悩みや不安を抱えた学生を把握し、カウンセラーや医師等の専門家につなげていく取組が進められています。また、新入生等がより相談しやすいように、在学生がサポーターとして新入生にきめ細かなアドバイスを行う取組も進められております。 文科省では、各大学等の取組の充実に資するよう、取組事例を横展開していくとともに、学生の声を直接把握するため、学生が抱える悩みや相談先を含め、学生生活に関する調査を現在実施をしております。 今後、学生への調査結果も踏まえながら、悩みや不安を抱えた学生の積極的な把握や対応などが行われるよう、引き続き各大学等における取組の充実を促してまいりたいと思います。
○安江伸夫君 様々なお取組をありがとうございます。 今、好事例を横展開をしていただいているという話もございました。私も、各大学の特色ある取組を幾つか拝見させていただいて、本当にすばらしいことをやっている大学も多いというふうに認識をしております。一方で、大学の職員の皆さんと懇談したときに、あっ、こういうのを展開しているんですねというふうに、私が説明して初めて認識した方もおりましたので、引き続きそうした好事例の横展開を推進していただきたいことをお願い申し上げます。 続きまして、人権教育の重要性についてお伺いをしていきたいというふうに思います。 昨今のコロナを通じた世界の分断あるいは差別、偏見の問題が深刻化あるいは顕在化しているというふうに感じております。我が国におきましても、コロナに起因した差別、偏見の増加、人権相談の増加が指摘されているところでもございまして、SNS上の誹謗中傷あるいはインターネット上のいじめの問題、以前よりも多く指摘されているところです。また、先ほども御議論がございましたが、性被害の問題、ジェンダーに関する問題、これも関心を集めております。 私は、こうした厳しい局面にあるからこそ、他者を思いやる思いやり、あるいは尊重の理念、すなわち人権の観念が大事であると思います。なかんずく、人権観念を教えていく人権教育というものが重要であると確信をいたします。 そこで、注目すべきは、国連の人権教育のための世界プログラムの推進です。同プログラムは既にこれまでもずっと取組が続けられておりまして、今第四フェーズ、二〇二〇年の一月からスタートしているものと承知をしておりますが、この人権教育のための世界プログラムについての文部科学大臣の御認識と、またその我が国における実践状況についてお答えをいただきたいというふうに思います。
○政府参考人(義本博司君) お答えいたします。 人権教育の重要性について委員から御質問ございました。 御指摘の人権教育のための世界プログラム、これにつきましては、青少年の人権教育に関する政策の実施方策、教育及び学習のプロセスや方法、教育者への研修、実現環境の四つの要素で構成されているものと認識しておるところでございます。我が国も国連人権理事会におきまして同プログラムを採択する決議の共同提案国となっておりまして、人権教育の取組を推進する上で大変参考になるものと考えているところでございます。 文科省におきましては、従来から憲法及び教育基本法の精神にのっとりまして、人権教育・啓発推進法や同法の基本計画に基づき、人権尊重の意識を高める教育を実施しているところでございます。 具体的には、学校教育におきましては、各種会議や研修により各学校における取組を促進しているほか、大学の教職員等を対象にしまして各種会議において人権教育の推進について周知しているところでございます。また、学校以外の社会教育におきましても、社会教育の指導者として中心的な役割を担う社会教育主事の養成や資質向上等の取組を行っているところでございます。 引き続き、法務省等と関係省庁とも連携しながら人権教育を推進してまいりたいと存じます。
○安江伸夫君 どうか引き続きの取組をお願いしたいというふうに思います。 次に、人権教育の一環と言える観点から、主権者教育について質問させていただきたいというふうに思います。 健全な民主主義というものは、ほっておいて自動的に生まれるものではないというふうに思います。私自身は、この民主主義という政治体制が個人の自由と権利を重んじるものであり、最も優れたものであると確信をするものでございますが、例えばでございますけれども、イギリスの元首相のウィンストン・チャーチルは、民主主義は最悪の政治と言える、これまで試みられてきた民主主義以外の全ての政治体制を除けばという有名な格言がございます。すなわち、民主主義はありようによっては衆愚政治にも陥るリスクもあり、あるいはドイツのヒットラー政権を生み出したのもやはり民主主義でありました。真の民主主義とは、制度的保障のみならず、個人の自由と権利を尊重する良識ある能動的な市民に支えられてこそ成立するものであると私は信じます。 そこで大事なのは、民主主義の主体者を育てる主権者教育であります。主権者教育とはいっても、小中学校とか高校とか、それぞれの発達の段階に応じて様々対応は異なるというふうに思いますが、既に十八歳選挙権が付与されているという現状に鑑みるのであるならば、とりわけ高校生の主権者教育が私は重要だと思っております。 主権者教育の実践に当たって、現実の政治的事象、すなわち生の時事問題を題材として取り上げることがとりわけ必要かつ有用だと思います。しかしながら、一方で、日本の教育現場ではなかなかこうした現実の政治的事象を取り扱うことは教師の政治的中立性というものがボトルネックとなって取組が進んでいないというような現状もあろうかと思います。この点で参考になりますのは、ドイツにおける中立性の原則という観点かなというふうにも思います。 過度な政治的中立性に対する恐れがかえって主権者教育を妨げている、こういう問題について、萩生田文科大臣の現在の御所見をお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(萩生田光一君) 文科省では、平成二十七年の公職選挙法改正に伴い通知を発出し、高等学校の授業において、政治的中立性を確保しつつ現実の具体的な政治的事象を取り扱うことや、模擬選挙や模擬議会など現実の政治を素材とした実践的な教育活動を積極的に行うことを示しております。 先生から御指摘のありましたドイツのボイテルスバッハ・コンセンサス、いわゆる基本原則において、その一つに論争性の原則を掲げ、学問と政治の世界において議論があることは授業においても議論があることとして扱わなければならないとされていると承知しておりまして、このことは、現実の具体的な政治的事象を取り扱うという点で、先ほど御紹介した平成二十七年通知の趣旨とも重なるものと考えています。 一方、文科省において令和元年度に実施した調査では、現実の政治的事象についての話合い活動に取り組んだ高等学校が三割強にとどまるなど、実施上の課題が見られるところです。 このような課題を踏まえ、文科省としては、各学校における具体的な政治的事象を扱った授業の展開を推進する観点から、各学校や教育委員会への平成二十七年通知や、高等学校向けの副教材、「私たちが拓く日本の未来」に示した政治的中立性の考え方の周知、高等学校等における実践事例の収集、開発や、NPOと連携した取組の推進などを進めていくこととしており、引き続き各学校における主権者教育の充実に取り組んでまいりたいと思います。
○安江伸夫君 ありがとうございました。 また、前回、吉良委員が取り上げていた校則の問題、私もこれ非常に重要だというふうに思っておりますので、指摘をしていきたいというふうに思います。 この校則と人権問題というのは、私、古くて新しい問題だというふうに思っております。古くは丸刈りが憲法違反ではないかということが争われた判例などもありますけれども、私、この主権者教育という観点からも校則は非常に重要なものだというふうに考えております。すなわち、校則の制定に関わることは自らが所属する共同体のルールの策定に携わるということであり、民主的プロセスと、及びその結果について学ぶ絶好の機会と言えるからです。 そこで、校則の内容自体については各学校の自主性や自律性を当然尊重しながらも、少なくともその改正のプロセスにおいては文科省から透明化を求めることが必要ではないかと考えます。文科大臣の御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(萩生田光一君) 御指摘の校則の改正等のプロセスの透明化に関して、校則については、一般的に生徒が健全な学校生活を営み、より良く成長していくための行動の指針として各学校において定めるべきものであり、校則に基づき具体的にどのような手段を用いて指導を行うかについても各学校において必要かつ合理的な範囲内で適切に判断すべきものと考えています。 校則の見直しは最終的には校長の権限において適切に判断されるべき事柄ですが、見直しの際には、生徒が話し合う機会を設けたり、保護者からの意見を聴取したりするなど、生徒や保護者が何らかの形で参加する例もあります。このことは生徒指導担当者向けの会議などにおいて周知を行っているところであり、文科省としては、引き続き様々な機会を捉えて周知徹底に努めてまいりたいと思います。
○安江伸夫君 引き続きの周知徹底のほど、よろしくお願いしたいというふうに思います。 ちょっとテーマを変えまして、次に博士課程修了者のポストについて伺ってまいりたいというふうに思います。 文部科学省におかれましては、博士課程の学生等の支援を今後強力に強化をしていくという方針、施策を打ち出しております。日本の若者の夢を支援するということと、また、日本の研究力を向上させていくということから、大変に望ましい、あるべき方向性だというふうに思っております。 しかしながら、一方で、博士課程修了者、その修了後のポストを十分に確保していくということも同様に進めていかなければなりません。ポストをセットで拡充しなければ、結局高学歴のワーキングプアを生み出すということにもなりかねないからです。 そこで、文科省にお尋ねをいたしますが、任期なしのアカデミックポストを更に拡充すべきと考えますが、御所見を伺いたいと思います。
○政府参考人(伯井美徳君) お答えをいたします。 大学教員を目指す博士課程学生に対して、大学教員として安定して教育研究に専念できる環境をいかに確保するか、キャリアパスをどう構築し、魅力的なものとして示していくか、これが我が国全体の研究力向上の喫緊の課題であるというふうに考えております。 このため、例えば国立大学におきましては、定年退職教員の後任補充の際の若手教員の雇用促進、あるいは若手教員の雇用や研究支援の充実を図ることを目的とした組織の設置等の取組を実施しておりますし、文部科学省でもそのような各大学の取組を後押しすべく、各国立大学における年代構成を踏まえた持続可能な中長期的な人事計画の策定促進、それから若手研究者比率や人事給与マネジメント改革実施状況に応じた国立大学運営費交付金の実績に応じためり張りある配分、あるいは若手研究者に重点化した大学等のポスト確保を支援する卓越研究員事業などに取り組んでいるところでございます。 引き続き、大学における若手教員ポストの確保の取組を強く促してまいりたいと考えております。
○安江伸夫君 ありがとうございました。 これから博士課程に進んでいこうと思う学生等にとっては、その先の将来が見据えなければやはりちゅうちょするという現実があろうかと思います。安心して夢に向かって突き進んでいけるためにも、任期なしのアカデミックポストの拡充を引き続きお願いをしたい、このように思います。 あわせまして、博士課程の修了者がその専門性を十分に発揮できる職場に就職できることも大変重要であると考えます。民間企業あるいは公的機関、これを問わずに積極的に博士号取得者を採用していく、そしてこれを後押ししていくことが重要かと存じます。また、とりわけ、隗より始めよではありませんけれども、まずは文部科学省の方が率先をして博士号取得者を是非積極的に登用していただきたいと考えますが、文部科学大臣、いかがでございましょうか。
○国務大臣(萩生田光一君) 先生の御指摘、大切だと思います。 御案内のとおり、来年度から後期の博士課程七千五百人分の、言うならば日々の暮らしを心配しないで研究に没頭できる支援策を講じることになりました。そのことで、修士課程を終えて博士に行こうかどうしようかなと悩んでいた学生が、もしインセンティブとしてそれを使って行ってくれるんだとすれば、研究者が結果として国内に増えるということになるのでいいことだと思います。 修士と博士に進むかで一番悩むのは何かといったら、就職なんだそうです。修士で就職してしまえば極めて間口が広くいい条件でできるんですけど、じゃ、博士までやったからといって、その分キャリアをきちんと評価をして採ってくれる企業や団体がどのぐらいあるかというと、まだまだ極めて少ないんですね。 したがって、私、実は去年大臣に就任したときから政府にもこのことを申し上げて、科学技術・イノベーション会議で研究力強化・若手研究者支援総合パッケージを三月十六日に決定しまして、第六期科学技術・イノベーション基本計画の答申に、博士号取得者の国家公務員や産業界等における状況調査を行って、今後の国家公務員における待遇改善について検討を進めるということを記述をさせていただくことになりました。 文科省でも、内閣人事局、内閣府とともに全府省庁における博士号の取得者の活用状況について調査を行うとともに、文科省独自の取組として、人物本位で優秀な学生を採用する中、博士号取得者に対しても当省への志望者を高めてもらうため、リクルート活動、情報発信の実施をしていくこと、省内の博士号の取得者について希望する担当分野やキャリアパスなどを聴取し、専門性を生かしたポストへ配慮をしていくこと、毎年の人事評価において優れた評価結果を得た職員に対して通常と比べて昇進等の早期化の検討などに既に実は着手をしています。 文科省は実は博士持った人結構いまして、本当かと思う人もいるんですけれど、しかし、専門性高い人たちもいまして、そういう人たちを是非、畑違いのところじゃなくて、その専門性生かせるところで使っていこうということと、私、将来的には、今先生の問題意識と同じで、実は、後期の博士課程までやって就職しますと、ある意味遅れてきた社会人になっちゃうんですよね、就労年限が遅いですから。そうすると、例えば国家公務員ですと定年が決まっていますので、順番にいくとその役職に限界があります。せっかく博士まで取って国家公務員として国家のために働こうという人たちがいて、きちんと能力を発揮していただけるんだったら、飛び級や、あるいは六十歳、今六十歳ですけど、六十歳を六十五歳に博士で国家公務員になった人は定年をあらかじめ延長することもいいんじゃないかということを別の政府の会議でも提案させていただいておりまして、是非専門性をしっかり発揮していただきたいなと思っています。これから処遇改善や具体的な方策についてしっかり検討していきたいなと思っています。
○安江伸夫君 本当に力強い答弁をいただきました。是非、私も、学生、研究者の皆さんと接する機会多いんですけど、今のお話を積極的に私からもお伝え申し上げていきたいというふうに思います。ありがとうございました。 続きまして、研究者に対する支援というテーマに関連いたしまして、大学等における保育施設の充実について質問させていただきます。 日本の科学技術や研究力の強化のためには、女性の力も必要不可欠であることは言うまでもありません。一方で、結婚や出産を契機として、研究の道を諦める、あるいは出産を諦めるという女性も少なくないと聞いております。今、女性の活躍という文脈の中で男性の育休取得の推進や子育て施策全般が拡充をしていっている中ではございますが、どうしても少数派である女性研究者の切実な声が取り残されがちではないかというふうに感じております。 若手の女性研究者の育成及び活躍を促進するためにも、大学内における保育施設をもっと拡充すべきではないでしょうか。そして、これを国としても積極的に支援していただきたいというふうに思います。文科省の御所見を伺います。
○政府参考人(伯井美徳君) 御指摘のように、大学の教育研究の充実という観点から、女性が活躍できる環境整備というのは非常に重要だというふうに認識しております。 政府が策定した第五次男女共同参画基本計画におきましては、大学等に対し、仕事と育児等が両立できるよう、学内保育施設の設置等を促進するよう求めておりまして、各大学では、保育施設の設置など、若手の女性教員を始めとした教職員向けの支援策が実施されつつあるというのが現状であります。 文部科学省におきましては、若手の女性教員を始め、教員の教育研究と私生活との両立に向けまして、その基盤的経費の支援あるいはダイバーシティ研究環境実現イニシアティブといったような事業を通じまして各大学の取組を支援をしているところでございます。 今後とも、保育施設の充実等を含めまして、各大学の積極的な取組を促してまいりたいと考えております。
○安江伸夫君 是非、引き続きよろしくお願いいたします。 ここでまた、テーマを変えていきたいというふうに思います。 わいせつ教員に関連する問題を取り上げます。 教員による子供へのわいせつ行為は、子供の心身、体と心を深く傷つけます。教員のわいせつ行為は絶対に許すことができません。 現在、子供にわいせつ行為を行った教員については二度と教壇に立たせるべきではないという方向性で与党としても議論を進めているところでございますが、その上で、教員の免許制度以外にも、子供たちがわいせつ行為の被害に遭わないための方策、あるいは万が一被害を受けた場合の対応策など、総合的に強化していく必要性があると思います。 その中で重要なものの一つは、子供を性犯罪等の被害者としないための安全教育であると思います。 この点、来年度から新たに子供を性犯罪等の当事者にしないための安全教育推進事業として、性被害、性加害を防ぐための年齢に応じた適切な教育指導の充実が図られるものと承知をしております。本事業の目的及びスケジュールについて、文科省にお尋ねいたします。
○政府参考人(義本博司君) お答えいたします。 文部科学省におきましては、昨年の六月に策定されました性犯罪・性暴力対策の強化の方針、これを踏まえまして、内閣府と共同で、今委員御指摘のございました、子供たちを性暴力の加害者、被害者、傍観者にしないため、命の安全教育に関する教材や指導の手引の作成をしているところでございます。各それぞれの小学校低学年あるいは高学年、中学校、高校と、発達段階に応じた形でのより適切な教材あるいは内容を盛り込むべく、今その手引についての作成の最終段階に来ているところでございます。 来年度におきまして、本教材を周知するとともに、教材等を活用した効果的な指導モデルを開発することとしております。それぞれの公募を開始させていただきまして、その審査を踏まえまして、六月以降に実践校における取組を進めてまいる予定でございます。 強化の方針を踏まえ、引き続き、地域の実情に応じて、段階別に、段階的に教育現場に取り入れられるように、当該事業の成果や課題も踏まえながら全国への普及展開を図ってまいりたいと存じます。
○安江伸夫君 ありがとうございました。 また、わいせつ行為による被害が発生した場合の対応の強化も必要不可欠です。とりわけ、平時からの関係機関との連携が極めて重要と考えます。 わいせつ行為による被害が発生した場合、学校の現場や教育委員会だけでは問題は解決できません。性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター、あるいは警察、医療機関など、様々な関係機関との連携、調整が不可欠です。そのためにも、日頃から学校現場、教育委員会が関係各所との連携を密にしながら、原因究明、再発防止策の徹底、そして被害児童生徒の心のケアを迅速に実行する仕組みを確立しておかなければなりません。 この点についての文科省の御所見をお尋ねいたします。
○政府参考人(義本博司君) お答えいたします。 文部科学省では、昨年六月に策定いたしました性犯罪・性暴力対策の強化の方針、先ほども申し上げましたけれども、これを踏まえまして、教育委員会等に対しましてワンストップ支援センター等の関係機関との連携を促す事務連絡を昨年十一月に発出しまして、引き続き、教育委員会等との関係機関の連携強化を図ってまいりたいと存じます。 また、子供たちを性暴力の加害者、被害者、傍観者にしないため、先ほど申しましたような命の安全教育に関する教材、指導の手引等を実際の被害実例等を踏まえながら今作成しているところでございます。 さらに、性的な被害を受けた児童生徒を含め、様々な悩みや課題を抱える児童生徒を早期に把握して早期に適切な支援につなげていくために、心理の専門家であるスクールカウンセラー等の配置の推進など、教育相談体制の充実も図っているところでございます。 文科省としましては、引き続き関係省庁と連携しながら、子供たちを性暴力から守る取組を進めてまいりたいと存じます。
○安江伸夫君 ありがとうございました。 また、スクールロイヤーについてもお伺いしたいというふうに思います。 わいせつ行為のほか、いじめ、虐待、あるいは学校事故や保護者への対応など、学校現場や教育委員会においても法律の専門家である弁護士の知見が求められるケースが増加してきているというものと承知をしております。 こうした状況を踏まえまして、文部科学省においては、平成二十九年度からいじめ防止等対策のためのスクールロイヤー活用に関する調査研究を開始するなど、スクールロイヤーの配置拡充に向けた取組を進めており、また、この調査研究等を基にいたしまして、令和二年度から都道府県・指定都市教育委員会の弁護士相談経費についても交付税措置が講じられているものと承知をしております。 そこで、現在のスクールロイヤー、この配置状況を伺うとともに、当該調査研究等を踏まえて明らかになった教育委員会や学校現場におけるスクールロイヤーの活用の意義と、また課題について伺いたいと思います。
○政府参考人(瀧本寛君) いわゆるスクールロイヤーの現在の活用状況、配置状況について御質問ございましたが、都道府県・指定都市教育委員会におきます法務の専門家への法務相談経費について、委員からもございましたが、令和二年度、本年度から新たに普通交付税措置が講じられたことを踏まえまして、今後自治体に調査を実施して把握をさせていただきたいと考えております。 また、文部科学省において実施したいじめ防止等の対策のためのスクールロイヤー活用に関する調査研究では、委託を受けた自治体からは、例えば、学校教員だけでは対応の難しい事案について弁護士の助言により解決の方向へと導かれたという事例であったり、あるいは、弁護士の支援により対応に掛かる時間短縮や負担感軽減の効果があったという事例が報告されており、これらはスクールロイヤー活用の意義であろうと思っております。 また、一方では、弁護士による法的相談への対応について、支援要請のあった時点で既に重篤な事案に発展しているものがあり、学校が早い段階で、より早い段階で弁護士に相談できるよう、校長会や教頭会、生徒指導担当者研修会等で周知をし、相談の垣根を下げるための工夫が必要という課題の報告もございました。 本調査研究で得られた知見も踏まえまして、引き続きスクールロイヤーの活用による法務相談体制の整備に向けて尽力してまいりたいと考えております。 以上です。
○安江伸夫君 ありがとうございました。 最後の質問とさせていただきます。 スクールロイヤーが法律の専門家として学校が抱える法的問題に対応することで、教員の業務負担が減少し、学校における働き方改革にもつながるということも重要ではないかというふうに思います。 そうした観点から、スクールロイヤーの配置を一層拡充していくべきと私は考えますが、文科省の御見解を伺います。
○政府参考人(瀧本寛君) スクールロイヤーの配置拡充についての御質問ですが、文部科学省では、日弁連の協力を得まして、弁護士一名をスクールロイヤー配置アドバイザーとして委嘱し、自治体への助言を行うとともに、法務相談体制の構築に向けた手引を作成するなど、教育委員会におきます法務相談体制の構築を支援をしております。 いわゆるスクールロイヤーの一層の配置拡充については、先ほど申し上げた、今後自治体に実施をいたします予定の配置状況等の調査の結果を踏まえて検討をさせていただきたいと考えておりますが、今後とも、学校、教育委員会におきます法務相談体制の整備に向けて尽力をしてまいりたいと考えております。 以上です。
○安江伸夫君 是非、現場の実情を把握するとともに、スクールロイヤーの積極的な活用をお願い申し上げまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(太田房江君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十九分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(太田房江君) ただいまから文教科学委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、令和三年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、文部科学省所管を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○梅村みずほ君 日本維新の会の梅村みずほです。本日もよろしくお願いいたします。 まずは、質疑の前に大臣にお願いがございます。 卒業式シーズンを迎えております。昨年と同じように、文科省のホームページに分かりやすい形でバナーなどでメッセージを出していただければなと思っております。特に、今年はやはり受験も大変でした。修学旅行に行けない子供たちもいました。キャンパスライフ最後の一年をキャンパスに行けずに過ごした子供たちもいます。そして、就職内定を得られずに社会に出る方もいます。ですので、是非、大臣の心からのお言葉ではなむけを贈っていただきたい、そのように思います。 では、本日の配付資料四、五枚目でございます。 先月、大阪市議会で二つの意見書が可決されました。性犯罪に関する刑法規定の見直しを求める意見書と性教育の充実を求める意見書です。前者は、十三歳という諸外国に比べて非常に低い性的同意年齢の引上げ検討や過失犯による処罰規定の整備の検討を求めるもので、後者は、性的リスク及びそれらを回避するための科学的な知識を義務教育において学習指導要領に入れていただきたいということ、そして、いわゆる歯止め規定を、歯止め規定が大阪市における性・生教育の推進の阻害要因となっていることから削除されたいとするものでございます。 私は、以前から大臣に、そして文科省の皆様に向けて性教育の大切さというのを訴えてまいりましたけれども、是非、性教育という言葉を豊かに生きるための教育というふうに捉えていただきたいなというふうに思っております。ユネスコの国際セクシュアリティ教育ガイダンスでは包括的な教育として取り扱っております。是非御検討いただきたく思います。 配付資料の一枚目でございます。 他の議員からも既に御指摘があったトビタテ!留学JAPANに関連する質疑でございますけれども、私も、このトビタテ!留学JAPANの留学プログラムに参加をして日本人から性暴力を受けたという女性と話をさせていただく機会を得ました。夢いっぱいで飛び立った若者、そして両親も海外というリスクがありながら行っておいでと背中を押してくれた、そんな留学先で遭ってしまう性暴力、あってはならないと思っております。 そして、横沢委員からも御指摘がありましたけれども、トビタテ!留学JAPANに助けの電話を入れたときに、ここは窓口は留学の窓口だから、そういった性被害の相談には応じられないというふうに手を離されてしまったということなんですね。 改めて、それが本当なのか、そしてその対応が正しかったのかどうかお聞かせください。
○政府参考人(伯井美徳君) 先ほども答弁いたしましたが、トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラムの担当事務局に確認したところ、当時、被害学生のメンターをしていた事務局職員が相談を受け一定の対応をしていたということでございますが、更にその個別の対応がどうだったのかというのを確認したいと思います。 いずれにしましても、そのような学生からの相談に対して、学生の不安な気持ちに寄り添った丁寧な対応ができなかったということは残念でございますし、丁寧な対応が取られるよう心掛けてまいりたいというように考えております。
○梅村みずほ君 心細くてたまらなかったと思うんですね。このヘルプの手というのを決して離してはいけない、そのように思います。 折しも、昨年二〇二〇年は小中高校生の自殺者が四百七十九人と最多になっています。文科省も様々な支援の手というのを設けていまして、相談窓口などもつくっていらっしゃいますけれども、一旦やはり、ああ、私に寄り添ってくれていないというふうに感じると、そこから子供たちの心が離れてしまうのではないかというふうに危惧しております。 そして、自殺、最多となりましたけれども、小中高校生の自殺ですが、原因はやはり学習や進路の悩みが多いというふうに分析されているんですけれども、皆様も御存じのとおり、自殺というのが本当に理由が、本当のところは分かりにくいものだと思います。 ちなみに、日本の妊婦の死因の一位は自殺です。そして、去年の私、この文教科学委員会でも、赤ちゃんポストを有している熊本県の慈恵病院で十代の妊娠相談が相次いでいるという記事を御紹介しましたけれども、この自殺の中にひょっとして妊娠をしていた女性はいなかったのかどうかというふうに考えるところでございます。 さて、トビタテ!留学JAPANで性被害を受けた学生も含みながら、そんな留学先で被害に遭った若者たちが二度とこのようなことがあってはいけないということでSAYNO!という活動をしています。啓発活動や実態調査などを行っておりますが、配付資料の一枚目にございます。ウエブ上でのアンケート、五百十六人が回答し、この回答者は留学生がほとんどだというふうに聞いておりますけれども、このうちの百五十七人が留学先でセクハラや性被害に遭ったことがあるということです。そして、五十八人は見聞きしたことがあるというふうに答えています。 そして、やはり被害に遭った女性は言っていました。私たちは留学に行かせていただいているので恵まれた世代だと思います、セクハラなどは今まで遭ったことがなかった、けれど、緊急避妊薬の情報などを含め十分な性教育なども受けておらず、どう対処していいか分からなかった、生理が来てやっと妊娠していないことが分かりほっとした、このような被害が起こり得ることを事前に知りたかったということです。 外務省も防犯という点で注意喚起していますけれども、アンケートでは回答者の大半が留学前にセクハラに関するガイダンスを受けたことがないと回答しているそうです。 今留学する若者は、大学生だけではなく、高校生、中学生、小学生にもいます。留学前の防犯研修で全ての若者に性犯罪について、実態について教えるべきではないかと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(萩生田光一君) 日本人学生が安心、安全な環境で充実した留学生活を送ることは大変重要と考えています。 このため、文科省では、平成二十九年三月に策定した海外留学に関する危機管理ガイドラインを各大学等に周知し、各大学等の危機管理体制の構築や渡航学生に対する危険回避の心構え等の意識啓発を求めています。 御指摘のトビタテ!留学JAPANにおいても、事前研修の場で危機管理に関する留意事項や情報収集方法などについて周知をしておりますが、一方で、今回被害を受けた学生に対して十分に寄り添ってもらえなかったという思いをさせてしまったのであれば大変残念に思います。 今回の御指摘も踏まえ、引き続き、外務省やJASSO等関係機関とも連携しながら、このような学生からの相談に対しては学生の不安な気持ちに寄り添えるよう丁寧な工夫を心掛けてまいりたいと思いますし、当然、こういう事件、事故が起きているわけですから、渡航前にこういった性被害についても周知をしっかりしていく、このことを心掛けていきたいと思います。
○梅村みずほ君 御答弁ありがとうございます。 各大学へも通知を出されているということなのですが、やはりアンケートの結果を見るとその情報が行き渡っていないのではないかと思います。 ですので、昨年のこの委員会でも訴えていたとおり、性教育というものは、そして性の知識というものはなかなか教えづらいという側面もございますので、オンラインコンテンツ、動画コンテンツを作ってはどうかと思うんです。大学でも御活用いただけるように、性犯罪防止のために留学生に向けて配信できるような動画コンテンツ作ってみられませんか。
○政府参考人(伯井美徳君) お答えいたします。 文部科学省では、海外留学に関する危機管理ガイドラインにおいて、各大学等に対し、留学中の事件、事故やハラスメント等、多様な危機事象を想定して危機管理体制を構築することや学生への十分な研修を行う等の意識啓発の取組を現在求めています。 今御指摘いただきましたように、学生が留学中に性暴力被害等の犯罪に遭わないための注意点であったり、あるいは被害に遭ってしまった場合の対処方法等の必要な知識や心構えを事前にしっかりと得るようにするということは、安心して留学に向かうことをできるため必須であろうかと考えております。 御提案の動画コンテンツの作成や各大学への提供ということも含めまして、必要な方策についてしっかり検討し、日本人学生の海外留学の促進を図ってまいりたいと考えております。
○梅村みずほ君 局長、ありがとうございます。動画コンテンツも含めて御検討いただけるということで、是非期待をしております。 このアンケートによりますと、留学先で性被害に遭った若者たちの三割が日本人からの被害というふうに聞いております。大変残念なことで、中でも、やはり社会的な地位の高い方からの性暴力というのも多いというふうに聞き及んでおります。 こちらは日本国内の数字になりますけれども、今、日本は一年間に八十七万人しか赤ちゃんが生まれない国となっています。そんな中で、中絶によって失う命は十六万件もあるんですね。今日も、あしたも、あさっても、四百五十もの貴重な命がこの少子化と言われている中で失われる実態があります。二十四時間休みなしで計算して、十分に三つの命が失われています。 そして、この望まぬ妊娠の陰には必ず男性がいるわけです。男性にこそ性教育が必要だと考えますが、大臣はいかがお考えでしょうか。
○政府参考人(伯井美徳君) 日本人学生が安心、安全な環境で充実した留学生活を送るというためには、まずは学生が自分自身を自分で守れるように、研修や説明会等の機会を捉えて積極的な啓発活動を進めることが必要であるというふうに考えています。その際、企業等に対しましても、学生へのハラスメント防止という観点から、駐在員等による日本人留学生へのハラスメントについて注意喚起を行うような場を何らか設けていきたいなというふうに考えている次第でございます。 その上で、男女共に児童生徒が学校における性に関する指導を通じて性に関し正しく理解し、適切な行動が取れるようにすることは非常に重要であるというふうに認識しております。
○梅村みずほ君 御答弁ありがとうございます。 留学生だけではなくて、日本国内でもやはり男性への性教育必要だと思うんです。 先ほどちらっと出ました熊本の慈恵病院、たくさんの書籍も出ておりまして、ルポなども私読んだことございますが、やはり浮き彫りになってくるのは無責任な男性の存在です。妊娠して下ろせなくなってどうしようとなって、若い子はお風呂場やトイレで産む方もいらっしゃいます。キッチンばさみでへその緒を切るという方もいらっしゃるんです。大変危険です。 大臣、男性に性教育必要じゃないですか。
○国務大臣(萩生田光一君) 当然必要だと思います。 ただ、前段の海外の例は、性教育以前の問題として、もうモラルの問題だと思いますよね。初めて海外に来て不安で、知らない国で生活する人たちに親切に接してそういう行為に及ぶというのはもうけしからぬ話だと思いますので、モラルの問題もあると思いますし、若年世代で十分な性知識がないまま妊娠に至ってしまう望まない妊娠が増えているとすれば、これはもうちょっときちんとした性教育、男性も女性も限らず、していく必要があると認識しています。
○梅村みずほ君 ありがとうございます。 おっしゃるとおり、モラルの問題なんですけれども、事性に関しては、男性全般のモラルというのも疑われるような事態というのがいろいろとございます。多くの男性の皆さんはちゃんと女性のことも大切にしてくださっている一方で、毎日のように見聞きするニュースに、男性の意識はどうなっているのか、もちろん男性でも性被害に遭う方はいらっしゃいますので、日本全体の性教育の必要性が高まっている証拠だと思うんです。 ここで、障害児者の性暴力についても言及したいと思います。 お配りの配付資料二、三ページ目なんですけれども、不起訴事件の被害者に占める障害者児の割合が高いこと、障害のある被害者への強制性交等罪の適用に関する法務省のデータがございます。判断力が追い付かない、簡単にだまされてしまう、そして説明がうまくできないといった傾向がある障害児者へは、やはり性暴力が起きたとしても同意したとみなされて不起訴になる可能性が高いことがうかがえます。強制性交等罪は四十三件全てが不起訴ということで、どうしてもこういうふうに有罪には持っていけない事情があるのかなというふうに思っています。 また、障害を抱えている方たちは、治療のために病院や寄宿舎を利用したり、送迎バスなど様々な立場の方から大変近い距離で支援を受けることが多いです。そのため、リスクもたくさんのところに潜んでいます。障害を持つ子供たちは被害者にも加害者にもなりやすい、そのことが現場でよく分かっているからこそ、養護学校などでも工夫を凝らして性教育をしようという試みが以前見られました。ですので、是非こういった障害を持っているお子さんのことも考えて、健常であるかないかにかかわらず性教育というものを考えてほしい、そのように思います。 私、虐待をなくしたい、そして性暴力をなくしたい、望まぬ妊娠をなくしたいということから、たくさんのところにお話を聞いておりますと、法務省の民事局さんや内閣府の男女共同参画局さんとお話ししていると、性教育の必要性御理解いただいているなと思うこと多いんです。けれども、やはり肝腎の文科省で決定していただかないと子供たちに性教育を授けることはできません。 上川法務大臣は性暴力のない社会の実現を目指す議員連盟の会長をなさっていますし、丸川大臣も現役の子育て世帯です。省庁の垣根を越えて萩生田大臣が両大臣と話合いの場を持たれてはいかがでしょうか。
○国務大臣(萩生田光一君) 子供を性暴力の当事者にしないため、現在、内閣府と文科省とで命の安全教育を推進しており、両省が連携して教材等の作成に取り組んでいます。様々な問題が、各省にまたがるものもあると思いますので、関係大臣とよく連携を取りながら引き続き検討してまいりたいと思います。
○梅村みずほ君 ありがとうございます。是非御検討をお願いいたします。 命の安全教育は防犯が主軸になっていると思いますが、私は、性というものは光と影と両方あるというふうに思っていますし、それは、言葉もそうですし、お金もそうだと思います。言葉も使い方を誤れば相手を傷つけ、自分も傷つけます。お金に関しても、使い方を誤れば人生を踏み外すことにもなりますけれども、使い方を有効にすれば自分の人生も豊かにし、寄附やいろんな投資で世の中のために役立つこともできると思っているんです。性もそうです。命のバトンを受け継いでいく性の明るい部分も是非子供たちに見せてあげたいなと思います。 また、性教育は、防犯の観点だけではなくて、ヘルスリテラシー向上のためにも大変有意義です。例えば、今、菅政権は不妊治療の保険適用も前向きで、私、こちらは大変好意的に受け止めております。しかし、出産、子育てを望むカップルが不妊治療に当たるときに、こんなふうに苦労するとは思わなかったという声も実際に聞くところなんですね。なぜかというと、妊娠ってすぐするものだと思っていたというふうに勘違いしている方も多いんです。なので、まだ三十代半ばでできると思って、できなかった、もっと早く自分の体、そして卵子と精子のメカニズム、知った上で子供をつくれるように努力すべきだったと後悔している友人が私の身の回りにもいます。 例えば、HPVワクチンのことも知らないまま無償対象から外れてしまう若者もいますし、最近若い人に急増している梅毒であるとかエイズであるとか、そういった性感染症に関してもしっかりと知識を付けなくてはいけません。 そして、やはり、子供を産み育てるということはキャリア形成にも大変大きな影響がございます。人生百年時代と言われています。女性活躍も推進されていて少子化も推進されている中で、このライフプランという視点で見た性教育の必要性、どのように大臣はお考えになりますか。
○政府参考人(瀧本寛君) 学校におきます性に関する指導は、学習指導要領に基づき、児童生徒が性に関し正しく理解し、適切に行動が取れるようにすることを目的に実施されており、体育科、保健体育科、特別活動を始めとして学校教育活動全体を通じて指導することとしております。 お問合せの、御質問のヘルスリテラシー、特に女性のヘルスリテラシーに関して、不妊については、高等学校の保健体育科の学習指導要領に基づきまして、妊娠や出産に伴う健康課題についての指導に関連をして、加齢、年齢が進むに従って妊娠しにくくなること等が指導要領の中でも扱われておりますので、各教科書で取り扱われていると同時に、文部科学省では児童生徒の健康問題に関する高校生向けの教材を作成しておりまして、その中では、不妊の原因は男女共に考えられること、医学的に男女共に加齢により妊娠しにくくなること等について触れているところでございます。 不妊を含めまして、児童生徒が妊娠、出産やそれに伴う健康課題について正しく理解し、ライフプランを考えていくということは非常に重要なことであると考えておりまして、今後も学習指導要領の着実な実施や学校における教材の活用の推進等を通じて指導の充実に努めてまいりたいと考えております。 以上です。
○梅村みずほ君 正しい知識を持っていたら、もう少し早く出産というものを考えようという、女性、男性問わずですけれども、カップルが増えてくると思います。結局、性教育が適切に行われないことで、例えば望まぬ妊娠というのもリスクがありますし、若年出産、そして貧困、虐待、また不妊症というふうに、社会保障費や医療費が膨らむ現状に歯止めが掛からなくなってくるかもしれないということも言えると思います。問題の元栓を閉めなければ、やはり財政的にも苦しめられて、国民の豊かな人生にも影が出てくるというふうに思っております。 また、虐待の中でも一番多いのは、生まれてすぐ、二十四時間以内に殺されてしまう赤ちゃんです。ゼロ日児というんですけれども、ゼロ歳の、二十四時間以内に殺されてしまう赤ちゃんというのは、やはりお母さんは産む前から子供の命を奪うことを決めていたのではないかと、そのようにも思います。 さあ、それでは自殺についてもお伺いしたいと思います。 令和二年度の補正予算で自殺対策が盛り込まれなかったことに対して、私は大変残念だというふうに大臣にも申し上げました。自殺対策、幾らあなたの命が大切だよと大臣が声を張り上げても、私たち全員が声を張り上げても、なかなか子供たちの耳には届きません。ですので、是非、ユーチューバーや、アニメのキャラクターや声優さんや、アイドルやミュージシャンや、そういった方々と協力をしてこれまた動画撮ったらどうかなと思うんです。子供たちは大人たち以上にサイバー空間にいることもあります。ユーチューブを毎日見るという若い世代も多いです。人気のユーチューバーの言うことって、やはり若い頃の皆さんも思い返してみれば聞きそうだと思いませんでしょうか。やはり堅苦しい背広を着た偉い人が言うよりも、自分の生活に身近に存在している人、憧れの人に言っていただいた方がより響くと思うんです。 命を救うためであれば、そういった方々に例えばギャランティーをお支払いしてというのも国民に理解されるところだと思うのですが、いかがでしょうか、大臣。そういった方々と協力して自殺を食い止めるということ、考えてみられませんか。
○国務大臣(萩生田光一君) 児童生徒が親しみやすい方法で自殺予防の啓発を行うことは重要であると考えています。そのため、現在、文部科学省において、様々な悩みや不安を抱える児童生徒が共感でき、周囲や相談窓口への相談を後押しすることができるような自殺予防啓発動画を制作しているところであり、近日中にインターネットにおいて公開することを予定をしております。 今先生おっしゃった議論は、実は省内でもさんざんしたんですけれど、例えば人気のユーチューバーと言いましたけれど、例えば同じ悩みを抱えて自殺を考えている二人がいて、一人の子はそのユーチューバーのことがすごく好きで、そのユーチューバーの発信によって自分は救われたと思ったときに、もう一人の子は自分にはメッセージがなかったといって自殺に追い込まれる可能性があるということを専門家の方たちから説明を受けました。 ですから、実在する人物使うというのは極めて難しくて、万人に心が通じる人というのはなかなかいないですから、善かれと思って有名人を採用すると、アンチその人の場合があるわけですよね。そういうこともやっぱり考えないといけないということを専門家の皆さんから言われて、実在をしない人でできるだけ軟らかくメッセージが届けるように今作っているところでございます。必要な取組はしっかりやってまいりたいと思います。
○梅村みずほ君 実在しない人物ということで、例えばアニメのキャラクターであればひょっとしたら受け入れられやすいかもしれませんし、アニメのキャラクター、私の小学校三年生の息子は「鬼滅の刃」の我妻善逸というちょっと頼りなげなキャラクターが大好きなんです。そんな頼りなげなキャラクターに自分を重ねる子もいるのではないかなと思います。どんなキャラクターに後押ししてもらうと頑張ろうと思えるのか、そういったことも含めて御検討いただけると有り難いなと思います。 また、やはり、保護者ももちろんですが、学校の先生方も日常的に子供たちのそばにいます。先日、教師を目指す若者たちとお話をする機会がありました。そうすると、彼らは言いました。体育の先生志望だったんですけれども、僕たちはスポーツが好きで体育の先生になろうと思ったので、保健の先生になろうと思ってなったわけじゃないんですと、けれども、やはり僕たちはこの性に関わることというのも教えていかなくちゃいけない、でも、僕たちにはちゃんとした性教育を大学で教えてもらっていないんですということなんですね。僕たちにまず教えてもらわなくちゃいけないんではないですかと言われて、そのとおりだというふうにうなってしまいました。 教師になりたい学生に教職課程での性教育は必要ではありませんか。
○政府参考人(義本博司君) お答えいたします。 児童生徒が学校における性に関する指導を通じまして性に関し正しく理解し、適切な行動を取れるようにすることは非常に重要であると考えております。 学習指導要領におきましては、小学校の体育科、中学校及び高等学校の保健体育科、特別活動を始めとして、学校教育活動全体を通じまして性に関する指導を行うこととしております。このため、教師を目指す学生が学校における性に関する指導について理解をしておくことは大変重要だというふうに考えておるところでございます。 大学の教職課程におきましては、小学校の体育、中学校及び高等学校の保健体育や保健の各科の指導方法に関する科目におきまして、指導要領に示された当該教科の目標や内容を理解することとしておりまして、各大学の判断で性教育についても取り扱っているというふうに承知しております。 文科省におきましては、学校において性に関する指導が適切に行われるように、性感染症や妊娠、出産等を含む児童生徒の健康問題を総合的に解説した教材等について作成しております。今後、こうした教材につきまして、教職課程の認定を受けた大学に対する説明会の場などを通じまして情報提供するなど、学校における性に関する指導について教職課程での取扱いの充実を促してまいりたいと存じます。
○梅村みずほ君 今、学校現場に立とうとする若者自身が、僕たちにこそ性教育が必要だと言っていましたので、是非全力でプッシュをしていただきたいと思います。 性教育といいますけれども、本当に生きるために、豊かに生きるために必要な教育だと思っていまして、大阪では生野南小学校と田島中学校というこの二校で先進的な取組が行われています。実は、SOSを出せないと意味がないということで、国語教育も力を入れています。そして、子供たち同士の一対一の面接なども繰り返し行っています。一対一で向き合って、最近困ったこと、ううん、何やろな、ついつい余計なことを言ってしまうねん、ついついか、ついついやもんな、どうしよう、どうしたらええんかなと、そういうふうに子供たちが、小学生が頭を悩ませながら自分の悩みを打ち明けられる、そういった練習もしています。そして、子どもの権利条約を学んだり、プライベートゾーンはもちろんのことなんですけれども、デートプランを立ててから、その次にデートDVを学ぶということもしています。人との距離感を学んで、道徳、相手を思いやるという気持ちも学んでいます。 性教育というのは性交教育ではありません。私たちが豊かに生きていくための教育です。そして、このピアエデュケーションという子供たち同士の癒やし合いというのは、何よりもこれからの時代、子供たちに必要なのではないかと思います。苦しいときにヘルプを出せる力というのは本当に大切なものだと思います。 私、この場でも、文教科学委員会でも、動画作りませんか、性教育のプロフェッショナルを呼んできて動画コンテンツ作りましょうよと繰り返し訴えてまいりましたけど、この生野南小学校の取組を聞いて、やはり生の先生に教えてもらった方がいいのかもしれないと思ったんです。 そして、この今の学習指導要領を見直したときに、キュウリの薄切り、エプロンのミシン掛け、そういったものが今学習指導要領に入っていると思いますが、それらはひょっとしたらもうユーチューブでいいのかもしれないと思うんですね。 ずっと積み上げて、私たち日本の教育というのはすばらしいカリキュラムを作ってきましたけれども、これから本当に時代がごろっと変わって求められるものが変わってきます。一旦これまで積み上げてみたものをばらして、必要なものと要らないかなというものを取捨選択して、本当の意味での令和の日本教育というものを再構築すべきではないかと考えますが、大臣の御見解をお伺いいたします。
○政府参考人(瀧本寛君) 今幾つかお問合せ、御質問ございましたが、まず、大阪の生野南小学校の生きる教育ですけれども、その生きる教育の詳細そのものは承知をしておりませんが、国語教育と性教育を柱にして、思いを伝える力、命や体の大切さなどについての教育を実践をされている例だと聞いております。 道徳教育は、より良く生きるための基盤となる道徳性を養うことを目標としており、例えば親切、思いやり、相互理解、寛容、生命の尊さなど、他者への思いやりや命の大切さについて扱うこととなっており、各学校においては教科書を中心に多様な指導が行われているものと思います。 また、性に関する指導を行う際は、この生野南小学校の取組に見られるように、地域や児童生徒の実態を踏まえ、保護者の理解を得ることなどに配慮することが大切であると考えております。この生野南小学校では、保護者に対する理解の点ではかなり力を入れて実践をされていると聞いております。 いずれにしましても、各学校における性に関する指導については、体育科、保健体育科、特別活動を始めとして、学校の教育活動全体を通じて行うべきものであると考えております。 また、ピアメディエーションについての御質問もございました。 私どもとして、子供たちに対して、SOSの声を発することができるような教育、同時に、友達、友人などからSOSの声があった場合にそれをどう受け止めるかということについても学ぶことが重要だと考えております。 このため、文科省におきましては、厚生労働省さんと連名で、平成三十年一月に各教育委員会に対して、学校におきますSOSの出し方に関する教育の推進を促す通知を発出し、同時に、心の危機に陥った友人の感情を受け止めて、考えや行動を理解しようとする姿勢などの傾聴の仕方についても児童生徒に対し教えることを促しているところであります。また、同年、平成三十年の八月にはSOSの出し方に関する教育の教材例も示させていただいておりまして、これらについては現在、文部科学省が開催している各教育委員会等を対象とした研修会等を通じて取組の一層の推進を求めているところであり、引き続き、様々な機会を捉えてその周知徹底に努めてまいりたいと考えております。 また、学習指導要領につきましては、学校教育法に基づき最低限教えるべき教育内容について国が定めた教育課程の大綱的な基準でございますが、時代の変化に応じて見直しが図られてきたところでございます。各学校において、学習指導要領を踏まえて児童生徒や地域の実情に応じて創意工夫しながら教育課程を編成されているものと考えております。 以上です。
○委員長(太田房江君) おまとめください。
○梅村みずほ君 ゼロ日児の虐待死、実母が加害者の九割です。そして、十九歳以下が最も多いです。是非、性教育を包括的にお考えください。 質疑終わります。
○伊藤孝恵君 今日は、図らずも性についての質問が続いております。私の方からは、法制的な課題、法制的な提案させていただこうと思います。 子供たちが過ごす場所、家庭はもちろんですけれども、日常を過ごす場所の全てが安全でなければならない、そのために立法府は持てる知恵の全てを賭すべきだ、この考えに否やはないというふうに思います。 第五次男女共同参画基本計画に盛り込まれた日本版DBSを求める声は与野党からございます。子供に日常的に接する職業についてだけは子供に対する性犯罪者は就けないようにして、それ以外の仕事で更生してもらうということを担保する、就職の条件をきちんと確認できる制度を整えて性犯罪から子供たちを守る、これは社会の要請ですから、すぐに進めたいというふうに思って、例えばDBSの推進を図るような議員立法をプログラム法案として立法したとしても、結局、現在の犯歴データベースというものに被害者の年齢の記載はございません。 既決犯罪通知書の罪名コードは、刑法は罪名ごとに分けられておりますけれども、その他の特別法犯は必ずしも適用法条ごとに分けられておりません。なので、児童福祉法違反、例えば児童に淫行させる行為ですとか児童買春、わいせつもですね、そういった場合は、裁判書のみならずその他の書類等も確認しなければその詳細は分からないため、今後、法務省、検察庁、警察庁、場合によっては内閣府、総務省等とかなり制度の最終形をまみえた上でのデータベースの整備について協議しなければならないほか、究極の個人情報でありますから、犯歴というのは、これをどういった形で閲覧するのか。無犯罪証明制度の運用については、憲法が保障する職業選択の自由、刑法が定める刑の消滅、冤罪の可能性、プライバシーや更生機会の確保、不利益処分等のバランスを鑑みた政治の意思とともに国民的議論に付す必要があると思います。 また、これも結局刑事罰に限られますから、懲戒免職又はこれに相当する解雇について、今回四十年分、そして内容も含めて確認できるようになった官報情報検索ツールの併用は不可欠です。結局、一振りで万能な制度というのはなくて、パッケージでどのように子供たちを守るのか、国会からの提案又は成案を得るということが求められているところです。 大臣はもう永久懲戒というのを目指されております、そのように発言されております。ここには、日本版DBSの検討をする縦割り行政打破PTの上野座長もおりますし、女性局の吉川局長もおります。各党でこの課題について熱心に推進している議員がそろっております。今日、今後の目途について、大臣のお考え、お聞かせください。
○国務大臣(萩生田光一君) 目途というかおさらいで申し訳ないんですけど、児童生徒を守り育てる立場にある教師が児童生徒に対してわいせつ行為を行うなどということはまず断じてあってはならないことですので、このため、このような行為を行った教員が二度と教壇に立つことがないようにすることができないかと考え、教育職員免許法改正について政府部内で相談を重ねてきました。 現行法上、例えば殺人罪などの重罪を犯し懲役刑に処された場合でも、刑の執行後十年で刑が消滅する、今先生も御披露いただいた刑の消滅の問題との均衡や、教員免許状授与の欠格事由として規定することを検討しました小児性愛に関しては、いまだ学会等で診断基準について一定の合意形成がなされていない我が国の中では、こういったことを鑑みて、現時点ではこうした内容の法改正を今通常国会に提出をすることは残念ながら見送ったところです。 文科省としては、法改正は引き続きの検討課題としつつ、例えば採用面における官報情報検索ツールの活用について、今御披露いただきましたけれども、四十年間という大幅延長を行うことをしました。また、省令の改正によって、欠格事案が何だったのか、わいせつ行為ということを明確に書き込むことにしましたので、いろんなパーツは埋まりつつあって、しかし隙間はあるよねと言われればそのとおりでありまして、それは皆さんも問題意識持っている、じゃ、教育の現場から仮に追放できたとしても、同じような子供を扱う、誤解を恐れず申し上げますけど、塾だとかスポーツクラブだとか児童相談所だとか、そういったところで二次的な被害が生じたら何の意味もないわけでありますから、今各党を超えて皆さんが話し合っていただいていることは極めて重要だと思います。 我々文部科学省、政府としてできることは引き続き追求してまいりたいと思いますが、仮に、仮に閣法では埋め切れないパーツがあって、それを議員立法で埋めていただいたり、埋めないまでも幅をどんどん狭くしていくことができるんだとすれば、これは今政治に携わる我々の大きな責任じゃないかなと思って引き続き努力をしていきたい、こう思っているところでございます。
○伊藤孝恵君 資料三を御覧ください。子供の居場所における性被害等防止のための課題整理というふうにタイトルされた資料であります。まとめてみました。 子供の居場所というふうに一口に申しましても非常に多様であります。いろいろな大人たちが関与します。私は、一人の子供の行動、成長というのを想像しながら職種を挙げてみました。大臣おっしゃるように、いろいろな職種の方たちがいらっしゃって、私もこのざっくり大きく三つに分けられるんではないかというふうに思ってここに記してございます。 例えば、保育士ですとか管理栄養士などの名称独占資格、教職員、幼稚園教諭などの業務独占資格を包含する国家資格、それから、学童保育指導員、スクールカウンセラーやスクールサポートスタッフなど、いわゆる行政がその人を把握できている職種、それから、塾や習い事の講師、ベビーシッターもそうかと思いますけれども、行政が必ずしも直接的に把握をしていない職種、このそれぞれについてどういった法律や制度の網を掛けていくかというような整理をしなければならないと思います。 現実に今ある課題も並べてみました。その下です。 現行法の保育士の欠格期間というのは、禁錮以上の刑、そして児福法違反の罰金刑、いずれも二年、二年です。教職員は禁錮以上で十年、罰金刑についての規定はありません。なぜなのか。懲戒処分で運用しているからいいという意味かもしれませんけれども、しかし、免許の失効、取上げが行われても、三年後には再取得が可能です。これは短過ぎるというのは異口同音にいろんな議員が問題提起をしております。そして、例えば保育士と幼稚園教諭の欠格事由がそろっていないことで、児童買春など児福法違反で罰金刑に処された保育士は幼稚園教諭としてなら刑の消滅を待たずに法律上は子供のそばで働けるわけです。 今、そうならない運用方法、例えば履歴書に刑事罰や懲戒処分欄を設けて、虚偽申請した場合は懲戒にできるなどの運用を考えていただいているのは承知しておりますけれども、結局それはオネストでありますので、追跡ができません。虚偽申請が発覚するのは新たな被害児童生徒が生まれてしまった後かもしれません。 せめて、この表で新たな欠格事由としてあるところですけれども、これ提案ですけれども、禁錮以上の刑は十年、罰金刑は五年など、そろえることでこの横滑りを防止するべきだというふうに思います。これ、幾ら運用で補おうと思っても、法の穴は法の穴なんです。国家資格の欠格事由ですから、すぐに手当てすべきだというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(義本博司君) お答えいたします。 委員が御指摘されました教員免許につきましては、今のその欠格事由につきましては、禁錮以上の刑、それから懲戒免職というふうな形で定めておりまして、懲戒免職につきましては三年において失効が回復するというふうな形でございますし、それから禁錮以上につきましては十年、これは刑法の規定によりますけれども、十年たてば失効がなくなるというふうなことになるわけでございます。 今お話ございましたように、子供の職種につきましては、教員以外にも保育士、あるいはいろんな形で携わる、これ地方公務員も入るかと思いますけれどもありますので、その点については党の御議論でもいただいておりますので、政府としては、大臣から答弁いたしましたように、その御議論も見ながら、政府として取り組むべき方策についても併せて検討していきたいと存じます。
○伊藤孝恵君 全て合点していることです。ですから、横滑りができないように、せめてこういった十年、五年、新たな欠格事由、具体的にこの表に示して御提案申し上げております。 こういった穴を防ぐべきだと思いますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(萩生田光一君) そのとおりなんですよ。そのとおりなんですけれど、やっぱりそれぞれの法律の根拠や立て付けが違うものですから、統一できていないというところにもまた問題があるんだと思います。 今回、やっぱりこれだけもう今国会で毎週のようにこのことが話題になるということは物すごく抑止力になりますし、世間一般の皆さんにもこの問題を共有していただいていると思います。 したがって、最終的にはその形を整えるということを追求していきたいと思うんですけど、別に投げやりで言っているんじゃなくて、今はまさにこういう議論を毎回のように国会がしていくことが極めて重要かなと思っておりますので、直ちに結論に至りませんけれども、問題意識は十分持っているつもりでおります。
○伊藤孝恵君 姓名を変更すればデータベースにヒットせずに採用されてしまうというケースについては、今、取得時の免許状などの提出を求めることでチェック機能を働かせる、また、県をまたげば容易に採用されてしまう現状というのは四十年データベースの運用をすることで改善しようとしているということでした。 大臣に伺いたいんですが、この四十年データベースを都道府県、政令都市の教員に中途のみならず新卒採用についても確実に運用していただきたいんですが、いかんせん、教員免許状授与件数、毎年二十一万人以上いらっしゃいます。保育士は五、六万人おります。できる規定で置いていても果たしてどこまで徹底されるか、条例とまでは申しませんけれども、せめて運用指針を定めることは必須だと思います。 文科省も通知を出してお願いしているというのは承知しておりますけれども、運用指針というのにコミットしていく必要があるというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(義本博司君) お答えいたします。 この官報情報検索ツール、これにつきましては、いわゆる免許が失効した方を対象にして運用しているものでございます。四十年間につきましてそのデータをデータベース化しまして、採用において該当する方について検索して該当することができれば、それを端緒として適切に採用権者として権限を行使いただくというものでございます。 ですから、これは基本的には教職として就いて、その非違行為を行って失効された方を対象にしておりますので、新卒で採用するということについては、基本的には採用権者としてその採用権を適切に行使していただくということになろうかと存じます。
○伊藤孝恵君 あるサイトには、なので、中途でいくと引っかかってしまうけど、新卒組に回ればいけるかもしれない、これは抜け穴じゃないかというような指摘もありました。 是非、この全ての子供たちに関わる職業についてチェックを働かせるというのをお願いしたいと思いますし、その際、ただ使ってくださいと、確実に官報に載せてくださいというのみならず、資料四を御覧ください、今、懲戒免職隠し、懲戒免職回避が起こっている事態に対する対応策を考えていきたいなというふうに思うんですね。 私学がブランド毀損を恐れて隠すのは論外ではなくて、そうではなくて、被害に遭った子供の特定を避けるため、意思を持って官報に載せない事例が現にあること、間違いなく免職に値する案件であるにもかかわらず、免職を避けて戒告、減給、停職等にとどめたり、場合によっては自主退職を促して、なかったことにする、文科省が幾ら原則懲戒免職を求めていても、警察への告発を要請しても、現場の運用とは乖離があります。結果、データベースにも載らないので、県外では容易に採用されてしまいますし、次なる被害児童を生んでしまいかねない。やはりこれはあってはならないことですが、でも被害に遭った子供を絶対に守らなければならない。小さな町ではうわさが被害を受けた子供の心や将来を壊すことだってあります。子供を守りたいと思う保護者、学校、教委、自治体、隠蔽とのそしりを受けても被害児童を守りたいと思う、それを本当に責められるのか。 大臣に伺います。 懲戒免職のみならず、停職以下の懲戒処分のデータベース運用について、わいせつ事案に係るもののみで構いません、これ、どうお考えですか。ここも水漏れしている箇所なんです。
○国務大臣(萩生田光一君) まず、このデータベースは停職は対応していないんですね、免許失効の皆さんのことであります。大事なことは、今までは都道府県をまたぐと採用権者がこれを見れたとしても理由が分からなかった。今度はわいせつと入る。ところが、これは今国会で皆さんにお認めいただいたので、その前はわいせつ事案が入っていないわけですよ。そうすると、これはもう聞いてもらうしかないんですね、その元いた都道府県教育委員会にですね。ところが、今までは個人情報だといって、退職事由は分かっているんですけど、そのことを採用権者になかなか通達しなかったんですけど、おかげさまでこういう課題が浮き彫りになって、皆さんでこういう議論をしている中で、我々も通達を出しまして、今各教育委員会では、再度免許を再取得をして教育現場に立とうという人が過去何だったのか、それはもちろん飲酒運転もいけないんですよ、だけど、どこまでが許容範囲かというのはその採用権者が決めることでありますので、どういうことで前回免許を失効したのかということを大概連絡を取り合いましょうねという、こういった風土が生まれてきましたので、そこは了としたいと思うんです。 もう一点は、原則懲戒免職で官報の公告に載せるということはもう決めているんですけれど、今先生がおっしゃったように、やっぱり現場は二次被害も守らなきゃいけないと思うんです。年度末に普通に異動になったと見せかけて、実は児童生徒と問題を起こしたわいせつ教員を排除できて、もう免許は失効しているんだけど、公告をしてしまうと、ああ、やっぱりそうかということで被害者が特定されてしまってその子が不登校になる、あるいは自殺に追い込まれるなんてことがあってはならないので、そこは私は、教育現場のまさに皆さんのプロの気持ちというものを多少はやっぱり尊重しなきゃいけないんじゃないかという気持ちも持っておりますので、この運用についてはまた今後大きな課題としてしっかり共有していきたいなと思っています。
○伊藤孝恵君 そうなんですよね、懲戒免職にしてしまうと官報に載せなければいけない、そしてデータベースに登録しなければいけない。だから、その懲戒免職の直前で、明らかに免職案件であるにもかかわらず懲戒免職回避をする、そういった事例があるという、そこを、その現実を鑑みた新たなデータベース、官報には載せないけれども、そういった停職等、それ以下、免職以下のものに対しても把握をしていく、ここは水漏れ部分なので御検討いただきたいという問題提起でありました。 先ほど安全教育、SOSの出し方とスクールロイヤーについての質疑もありましたけれども、この発生時の初動マニュアルや教育委員会以外の専門家の必要性というのも非常に感じるところであります。傷ついた子供の心身のケア、それから動揺し慟哭する保護者のケア、そういったマスコミへの対応というのも考えなければいけません。心身に対する医療者、法律家などの専門性が必要なことは間違いないにもかかわらず、なかなか各教委ではそれらを持っていないというところもあります。長野県等先行して研究しているところもありますので、こういった事例を共有していただきたいというふうに思います。 子供たちを性犯罪から守るという目的を達成しつつ、前科情報という究極のプライバシー情報を守り、職業選択の自由を侵害する危険性を排除するためにどうしたらいいのか。これ、いざ進もうとなると後者の議論ばかりとかく論じられる現状というのがありますけれども、教育を受ける権利を有する子供には、当然、憲法第十一条、第十三条、第九十七条及び国連児童権利宣言、子どもの権利条約等が保障されるべきであり、憲法第二十二条、職業選択の自由、そればかりが強調されるということには非常に違和感を覚えます。 この罪を犯した者というのを更生させるとか、その人の職業選択を守るということも本当に大事ですけれども、子供にだって大変な権利がある、子供の権利を守る上ではここは厳重に対処する必要があるというふうに思います。 最後、大臣からの御答弁お願いいたします。
○国務大臣(萩生田光一君) まず、わいせつ行為で、懲戒免職、原則なんですけど、唯一今行われて、さっき先生が留保をされていることもあるんだろうとおっしゃったのは、官報への告知をちょっとずらすという自治体が過去にあったということで、それはそういうさっき申し上げたような理由なので、そこはなるほどなと思う一面もあるので、これからよく制度を磨いていきたいなと思っています。 いずれにしましても、世の中の人が誰が考えても、これだけ社会問題になっていてなぜそういう教員が再び免許を再取得して現場に立つということがあり得るんだというのは、これは一般の国民には理解できないと思います。したがって、私はやっぱり法律の立て付けの方に問題があるんだと思いますので、ここは諦めることなくしっかり我々も勉強していきたいなと思っています。 唯一の違いは、例えばほかの職業との横並びというんですけれど、例えば、わいせつ行為を起こした弁護士さんが再び弁護士になってわいせつ弁護士だと言われても、自分でお客さんを取りゃいいんですよ、それで。わいせつな医師が一度免許を失って再び国家資格で免許を取ったとしたら、元わいせつ医師として地域で本当に信頼されるかどうかやってみればいいんです。ところが、学校の先生、なかんずく公立学校の先生は子供たちは選ぶことはできません。親もできません。そこが根本的な違いだということを内閣法制局ともこの間話をしてきたつもりでおりますので、引き続き、子供たちを守るという立場で、こういった先生たちには現場から退場していただく、そして類似の施設に行かれても迷惑ですから、そこでもしっかりセーフティーネットを張っていく、このことをしっかり考えていきたいと思います。
○伊藤孝恵君 子供は教師を選ぶことができない、今の大臣の御答弁で大満足です。是非進めてください。よろしくお願いします。
○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。 先週の予算委員会に続きまして、コロナ危機の下での文化芸術の支援について今日は質問いたします。 予算委員会では文化芸術活動の継続支援事業について質問をいたしました。その際、この交付状況について、三月五日時点では八千二百件ほど審査中の案件が残っていたと、しかし、その後一週間でいきなり六千件も不交付になったということが明らかになって、これが大きな衝撃として受け止め、広がっているわけです。 もちろん、この事業全体で九万六千件申請があって、うち七万九千件が交付決定されたと、個人のアーティストも含めて多くの文化芸術関係者が支援を受けた、そのこと自体は本当に大事だし、私も否定するつもりはないわけです。けれど、一気に、一週間ぐらいで一気に不交付になってしまった六千件、本当に丁寧に審査されたのかという思いがあるわけです。何しろ、その六千件のみならず、全体で二万件ぐらい不交付若しくは取下げがあるんですけれども、その一人一人の申請者にとっては、もう自分が支援されるかどうかということが全てなんです。 とりわけ、この制度というのは公演支援なので、多くの申請者は交付を当てにして既に多額の経費も支払って事業を行ったと。じゃ、それで不交付となれば、大赤字なんですね。お金もらえなくて残念で終わる話じゃない、支援が逆に追い詰めるような事態も起きているという、こういう申請者個人から見ればもう重大事だということ、大臣、受け止めていらっしゃるでしょうか。いかがでしょう。
○国務大臣(萩生田光一君) 文化芸術活動の継続支援事業では、申請される方々が公的な補助金の申請に不慣れでもあることから、申請書についてできる限り丁寧に分かりやすい簡便なものにしたり、丁寧な対応を求めて努力をしてきました。 今回の採択状況については、このような観点から、申請者とのやり取りを行った上でも要件を満たさない申請があり、不交付決定などを行うこととなったものであると考えております。 もちろん、準備をされてこれを当てにして積み上げてきた方が不採択になったとすれば、計画がもう全て狂ってしまうわけですから、大変な事態が生じているんだろうなということは十分理解します。
○吉良よし子君 大変な事態だろうなという、何かどこか人ごとのように感じるような御答弁なんですけど、いや、本当に深刻な事態が起きているんですね。後でも御紹介しますけど、本当に大赤字になって、来年の事業が行えないというように追い詰められている方々もたくさんいらっしゃる問題だと。 そもそも、こうした不交付や取下げとなってしまったのはその申請者の皆さんだけの責任なのか。この間の答弁では、この取下げというのはその申請要件に適応しないことなどを御理解された取下げで、不交付となったのは連絡をしたけれども回答が得られなかったものだと、申請者御本人に問題があったかのような御答弁があったわけですけれども、いや、むしろ、私のところに届いているのは、その事務局の対応に様々問題あったということを聞いているわけなんです。 例えば、もう申請する前に対象になるかどうかも不安だったからわざわざ問合せもして、その上で申請してもいいよということだったから七月末に申請をしたと。その後、何の連絡もなく、十月になってようやく追加資料を求められて出して、また十一月にも追加資料を求められて出して、その後、また何の連絡もなく年をまたいで、二月になって、やはり要件を満たさないので交付はしない、ついては申請取下げを願うとまで言われたと。 このように、文書、連絡取り合っていたにもかかわらず、突然要件を満たしていないので申請取り下げてなんという対応されたという声、次々と届いているんですけど、取下げというと自ら取り下げるというイメージですけど、そうじゃなくて、文化庁審査事務局が取下げ求めたというものあるんじゃないですか。次長、いかがですか。
○政府参考人(矢野和彦君) 結論から申しますと、そういう事例もございます。 文化芸術活動の継続支援事業では、対象となる文化芸術関係者をできるだけ多く御支援させていただくという方針により、書類に不備がある場合においても、募集案内で定める要件について確認ができるまでの資料の提出を依頼し、双方の協力で交付に至ることができるように努めてまいりました。何往復かやっぱりある事例が通常でございます。しかし、交付に至らない方々も多数あり、うち四千六百件が取り下げられたところでございます。 取り下げられたものについては、自ら取り下げた場合もございますが、例えば明らかに本事業の枠組みと認められないもの、例えばスポーツであるとかアマチュアであるとか補助事業、補助金の額が十万円以下と、そういったようなものは交付の対象となることから、事務局から取下げをお願いしていたものでございます。
○吉良よし子君 まあ、あたかもやっぱり申請者の側が誤認があって申請しちゃったのを取り下げてもらったんですという言い方しますけど、いや、そうじゃなくて、もう先ほどの例だって、いや、心配だったから問合せもしたんですよ、で、いいよと言われたから申請したという方も、いや、結局は対象外でしたと、しかも、七月に出したものが二月になって駄目でしたと、これだけの期間掛かっているというのがやっぱり信じられない事態なんですね。その方、そうやって取下げ迫られた方、あれだけ資料を送ったのに、結局要件満たさないという理由で落とすと、だったらもっと早く結論は出ていたはずだと、ここまで待たされてこの結論には全く納得がいかないし、取下げの意味も分からないという御発言もありました。 また、そうじゃなくても、例えば統括団体というのが認定をするんですけど、プロ認定など、対象になるよということを認定した確認番号を発行してから申請するという作業をして、統括団体が認定番号発行している、対象者だと認めているにもかかわらず対象外だと外されたという、そういう事例まであると聞いているし、さらには、事務局からの問合せへの返信がちょっと遅れたと、ちょっと遅れたらいきなり辞退処理しましたと言われたと、勝手に取り下げられた事例というのもある。これ、明らかにやっぱり事務局の対応の問題だと思うんです。申請者の側ばかり問題があるような言い方は是非しないでいただきたいと。 とりわけ、何往復もあるのが通常でしたとおっしゃいますけど、その対応の遅さというのは本当に致命的なんです。実際、自ら取り下げられた方は、その対応が遅過ぎたから取り下げた。二月十七日が本番、だから十二月五日に申請した。でも、年内には一切連絡がなくて、年が明けて一月七日、二十二日、それぞれ訂正箇所が、連絡があって、すぐに返信もしたと、なのに、月末、一月末になってもまだ申請確認中のままで、もう一切身動きが取れないと、チラシの準備もしていたけれども、補助が下りないからもう経費掛けられなくてゴー出せないと、二月一日の昼まで待ったけれども、それでも申請確認中のままで、返信もないから今回の取組やめて取り下げた、そういう事例まであるんです。だから、期限を区切った公演支援だからこそ迅速な審査、交付求められていたのにもかかわらず、こういった事務局の対応がまさに逆に文化芸術関係者を追い詰めている。 こういう事務局審査体制にこそ課題、問題あったと思うんですが、大臣、いかがですか。総括してください。
○政府参考人(矢野和彦君) 本事業につきましては、文化庁として、個人向けも含めた大規模な補助事業をこれまで残念ながら実施したことがなかったという点がございます。ですから、吉良委員のおっしゃるような事例が我々決してなかったと否定しているわけではございません。そこは御理解いただければと思います。 申請手続が分かりにくいとの指摘や申請内容の円滑な確認が課題があったため、申請の参考となるモデル例の更なる追加などウエブサイトの充実を図るとともに、事務体制の増員や事務処理の見直し等による業務の効率化と処理速度の向上に努めてきたつもりでございます。 これまで、先ほど御紹介があったとおり約九万六千件の申請があり、不交付決定となった約一万二千件については、事務局から何回かにわたり依頼をしておりますが、資料の提出や修正、返答がなかったものが大体九三%程度、事務局からの依頼に応じて資料の提出や修正を行っていただきましたけれども、最終的に補助の対象となる要件を満たしていないと判断されたものが約七%となっている中で、事務局としては可能な限り丁寧に対応してきたものと考えております。
○吉良よし子君 可能な限り丁寧にと言いますけれども、いや、本人、申請者御本人からすると、丁寧とは言えない対応だったという声が次々と届いているのが問題なんです。 この審査の遅さというのは本当に致命的で、二月二十八日までに事業を終えなければならないのにもかかわらず、その申請可否の連絡が来たのが三月過ぎてからで、不交付だったと。もう既に事業は終了していて、演劇公演の経費約百万円ほどは私個人の負担へと降りかかってきました、来年度も事業実施を考えていましたが、赤字が大きくなってしまったため来年度は事業を行うことができなくなりました、こういう声が届いている。コロナ支援が逆にとどめの一撃になってしまっている。 これはもう、不交付です、対象外でしたと言って切り捨てていい問題じゃないと思うんです、大臣。改めて、丁寧に一件一件再審査をすることも含め、救済をするべきじゃないですか。大臣、いかがですか。
○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。 文化芸術活動の継続支援事業におきまして、申請される方々が公的な補助金の申請に不慣れであるということから、申請書については分かりやすく簡便にし、できる限り丁寧に確認した上で不交付決定としたものでございます。 本事業ではこれ以上の対応を行うということは予算的にも不可能でございますが、新たに第三次補正予算を頂戴しておりますので、コロナ禍における文化芸術活動支援といたしまして、緊急事態措置の期間中も含め、新たな日常における文化芸術関係団体等による感染対策を十分に実施した上での積極的な文化芸術活動や、文化施設の配信等のコロナ禍の新たな活動に向けた環境整備などについて補助を行うこととすることとしておりまして、まさにこの事業において文化芸術関係者への支援を行ってまいりたいというふうに考えております。
○吉良よし子君 次の事業に応募してねという話だけれども、それもやっぱり公演支援で、新たな何かしないと支援してもらえない立て付けなんで、これ、大赤字抱えている皆さんに酷な話だと言わざるを得ないと思うんです。 もう一つ事例を紹介しておきたいと思います。 採択された方でも、この期限が切られているというのが本当に大きなかせになっていて、採択決定したのが二月の二十一日の夜と、事業完了日が二月二十八日の一週間前で、その決定が来てから急いで備品の購入とか外部委託の発注急いだけれども、納品が間に合わなくて二十八日までに届かなかったと、それは支援の対象外だと文化庁から言われちゃっている。だから、交付されても外されてしまっているような人まで出てきているというのは本当に救い切らなきゃいけないと思うんですよ。 やっぱり支援があだになっては困るわけで、大臣、いかがですか。ちゃんと丁寧に救っていただきたい。
○国務大臣(萩生田光一君) 先ほども答弁しましたけど、全体では約八万件、四百二十三億円を交付しました。しかし、それに漏れてしまった方たちがいらっしゃるのも事実であります。先ほど来の先生の御説明聞いている限りでは、事務局体制にも不備があったんだろうというふうに認めざるを得ないと思います。 私の手元で、申請をされた七月当時は、十二人の正社員に対してコールセンター五十二人、派遣五十三人、百十七名体制で申請を受け付けていまして、そのときにやり取りが第一回目があったわけですよね。それから、十月に体制強化を、これ余りにも遅いというので私からも指示をしまして、百十七から五百九名体制に変えて、その後はかなりスピードアップをしたんですけれども、そこで埋もれてしまった方たちがいらっしゃったとすれば、これ本当申し訳ないなと思います。 きちんとした手続を踏んでいるのに仮に不採択になっているとすれば、それはもう遡及してでも救済しなきゃいけないと思うので、具体例があったらちょっとまた教えていただきたいんですけれど、いずれにしましても、文化の皆さんを応援するためにつくった制度であります。したがって、現段階では、先ほど次長が答弁したとおり、新年度予算使い切ってしまって、スポーツ庁のお金まで今使っている状況にございますので、しかし、文化の灯を絶やすことはあってはならないというふうに思いますので、何らかの走りながら是非支援策というのを考えていきたいと思っていますし、また、文化庁のみならず、実は他省庁にまたがる支援を御存じない団体や個人の方が結構いらっしゃるということもここでよく分かりましたので、そういったことも含めて、もう一度足下見てまいりたいと思います。
○吉良よし子君 遡及してでも救済と大臣から答弁いただきましたので、是非丁寧に対応していただきたいと思うんです。 こうした様々な事例届けてくださった方々、もう本当に怒りと失望と苦しい思い抱えていらっしゃるんですけど、それでも皆さん、声を届けてくれた方の多くは、こうして事例届けたのは、制度の改善してほしいし、文化行政の改善を求めているからだとおっしゃっているわけです。是非とも改善につなげていただきたいと思うんですね。 先ほど来ある三次補正のアート・フォー・ザ・フューチャーなど新しい支援事業も始まるわけですけど、これも先ほど申し上げたとおり、公演支援、結局、やはり手を挙げられない方々も出てくるんじゃないかと。 ここから提案をしていきたいんですけれども、とりわけ、今後も感染拡大するかもしれない、出演者に感染者が出たら全部中止になる、そういうリスクを抱えながらの公演になるわけです。だから、たとえその企画していたものが延期、中止になったとしても支援が受けられるような仕組み、そういうふうにしていかなきゃいけないと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(矢野和彦君) 本事業では、緊急事態宣言の発令を受けて公演が延期や中止となった公演等を支援するということにはなっておりますけれども、今のところ、緊急事態宣言の解除後に公演等が延期や中止となった場合の支援についてはその事業の対象にはなっていないところでございます。 いずれにしましても、可能な限り使い勝手の良い制度とさせていただきたいと考えております。
○吉良よし子君 いや、これ、延期や中止って起こり得る話だと思うんですよ、頑張ってやろうと思っても。だからやっぱり、それだけれども、今回のように経費払ったけれども結局交付されませんでした、中止になったからもうなしですというふうに言われると、もう手挙げたくても手挙げられない事態になると思うんですね。これ、やっぱり避けるべきだと思うんですけど、いかがですか。
○政府参考人(矢野和彦君) 今委員から御指摘のあったようなケース、今後も当然考えられることだと思いますので、計画変更などを出していただければ柔軟に対応したいと考えております。 なお、この補助金につきましては、補助率が定額となっておりまして、これはこの間の事業の執行において改善を踏まえて図ったものというふうに考えております。
○吉良よし子君 柔軟に対応していただきたいと思います。 まだ求めたいと思います。それが、継続支援事業、課題いろいろありましたけれども、画期的な点があったんです。それが、フリーランスも含めた、技術職も含めた幅広い個人に対しても支援を行ったということなんですね。ところが、今度のアート・フォー・ザ・フューチャーの場合は個人では申請できない仕組みになってしまっている。画期的な点が後退してしまっているんですけれども、やっぱりこの若手なども含めて手を挙げられるようにするためにも、ここもできる限り柔軟にしていくべきだと思うんですが、いかがですか。
○政府参考人(矢野和彦君) コロナ禍を乗り越えるために、文化芸術活動の充実支援事業におきまして、これは小規模や零細の法人、あるいは任意の団体も含む文化芸術団体等による事業については支援をするということにしております。また、若手を積極的に登用するような取組を積極的な活動に当てはまるというふうにして支援していきたいというふうに考えております。 お尋ねの個人でございますが、団体の公演等に開催を支援することが、私どもとしては、個人が活躍できる場を確保することにつながるということから、今回については個人について対象として考えておりませんが、団体を介して支援が確実に個人の支援につながるように取り組んでまいりたいと考えておるところでございます。
○吉良よし子君 団体を通じて個人にと言いますけど、やっぱり個人でも使えるような制度にするということが求められていることなんだということは強調しておきたいと思います。 それから、もう一点聞きます。 予算委員会では、ライブハウスのことについても私質問しました。大臣は、ライブハウスがなくなること全然望んでいませんと、ここはしっかり支援していきたい、責任持って対応していきたいと答弁されたわけですけれども、具体的にどのように支援するんでしょう。このアーツ・フォー・ザ・フューチャーの対象にも含めるということでよろしいですか。
○国務大臣(萩生田光一君) 先日答弁で申し上げたとおり、ライブハウスに対する支援としては、第三次補正予算において、文化芸術関係団体が感染対策を十分に実施した上で行う積極的な公演等への支援や、文化施設における感染防止対策や配信等に関する整備等への支援を行うこととしております。 また、先日先生から御指摘いただいたことを受け、文化庁だけでなく、他省の第三次補正予算における支援制度を団体や個人のニーズに合わせて分かりやすくホームページで公表するよう指示したところです。 関係団体と協力した情報発信を行うことによって、できる限り多くの文化関係者に支援が届くように取り組んでまいりたいと思います。
○吉良よし子君 ライブハウスも対象になるということで、イエスかノーかで。
○国務大臣(萩生田光一君) なります。
○委員長(太田房江君) そろそろお願いします。
○吉良よし子君 なるということでした。 先ほどの継続支援事業では、ライブハウスは対象外だと、まず経産省だってもう制度の説明に書かれていたわけで、大臣、最初、問い合わせてほしかったとおっしゃっていましたけど、問合せできなかったんですよね。 だから、やっぱり最初から除外するなんてことなく、ライブハウスなども含めた小規模の施設もちゃんと支援の対象に含めて、裾野まで守り切っていただきたいということを申し上げて、質問を終わります。
○舩後靖彦君 れいわ新選組の舩後靖彦でございます。 本日は、令和三年度の文部科学省関連予算について御質問の機会をいただき、ありがとうございます。 では、早速質問に移らせていただきます。 代読いたします。 初めに、医療的ケアが必要な児童生徒への支援について質問いたします。 昨年七月二十二日の本委員会での質問に対し、大臣から、中学校区に一校、医療的ケア児を受け入れ、支える体制づくりのために拠点校を設ける方向性を御回答いただきました。新年度予算には、その準備として、医療的ケア児受入れ・支援体制の在り方に関する調査研究が予算化されました。ありがとうございます。 一方、学校バリアフリー化の関連で、国の整備目標は二〇二五年度までに要配慮児童が在籍する全ての学校にエレベーターを整備すると定めています。つまり、拠点校でなくとも、エレベーターを必要とする子供が在籍する学校は全てハード面の環境整備がなされます。そうなりますと、残る課題は、医療的ケアのできる看護師の配置であろうかと考えます。 文科省は、医療的ケアのための看護師配置のための予算を毎年拡充されていますが、看護師の学校配置については自治体が要綱を作って運用しています。しかし、その運用について、岡山県のある市で問題が生じています。その市では、医療的ケア児の保護者が看護師配置を求め、認められることになりました。その際、市が作成したガイドライン、市立小中学校における医療的ケア実施要綱には、看護支援員が不在のときは当該児童生徒に対する医療的ケアは保護者が実施する、宿泊を伴う校外学習時、看護支援員の勤務時間外の医療的ケアについては保護者が実施するという条項がありました。市側は、この内容を、保護者への説明なしに一方的に提示してきたのです。このため、保護者は、医療的ケア実施申請書を出すに当たり、この項目を外してほしいと要望しました。すると、市側は、それなら看護師配置はできないと通告してきたのです。看護師配置がなされなければ子供は学校に通えなくなります。保護者はやむなく申請書を提出しました。 こうした要綱、ガイドラインの内容、市側の対応は、資料一にある国による通知の方向性とは大きく異なります。問題が起こっているのはこの市だけではありません。岡山県内の別の市の要綱でも同じような項目が盛り込まれているそうです。 大臣、こうした要綱、ガイドラインの内容、さらに、従わなければ看護師配置自体をなくすという市側の説明に対してどのようにお感じになられますでしょうか。
○国務大臣(萩生田光一君) 文部科学省では、学校における医療的ケアの実施に関する検討会議の最終取りまとめを踏まえ、平成三十一年三月、学校における医療的ケアの今後の対応についての通知を発出しています。 この中で、教育委員会は、域内の学校における医療的ケア児に関する総括的な管理体制を整備するため、ガイドライン等を策定するとともに、ガイドライン等には、主治医や保護者などと学校との間で考えが異なる場合における合意形成プロセスの場合の設定について、あらかじめ定めておくことも有効であると示しております。 また、この通知の中で、保護者に付添いの協力を得ることについては、真に必要と考えられる場合に限るように努めるべきであり、また、やむを得ず付添いの協力を求める場合には、代替案などを十分に検討した上で、真に必要と考える理由や付添いが不要になるまでの見通しなどについて保護者に丁寧に説明することが必要であるとしているところです。保護者の付添いの必要性については各自治体、学校等が実情を踏まえて判断するものでありますが、文部科学省としては、引き続き通知の趣旨の周知に努めてまいりたいと思います。 御指摘の例につきましては、まさにそういったことを心配して、あらかじめガイドラインを作るときにはこういうことに気を付けてくださいというふうに通知をしておりますので、十分それを理解した上での対応であればこういうトラブルにはならなかったのかなと思って残念に思っています。
○委員長(太田房江君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(太田房江君) 速記を起こしてください。
○舩後靖彦君 代読いたします。 感情論になってしまいますが、市行政の組織は器が小さいと私は思います。改めて、親の付添いができるだけないようにお伝えいただけますでしょうか。
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。 先ほど大臣からも答弁でございましたが、三十一年三月の通知の中では、文部科学省としては、保護者に付添いの協力を得ることについては、真に必要と考えられる場合に限るように努めるべきということを明示をしておりまして、この保護者の付添いの必要性については、引き続きこの通知の趣旨の徹底に私どもとしては努めてまいりたいと考えております。 以上です。
○舩後靖彦君 代読いたします。 ありがとうございます。 この自治体だけでなく、何か所かからいまだに親の付添いを求められているという御相談をいただいております。文科省の通知が出た後、新しいガイドラインが策定されているのかどうか、あるいはこの自治体のように、新しく策定されたにもかかわらずこの内容なのか、こうした点についてきちんと検証されるべきと考えます。 そこで、お尋ねします。 文科省として、各自治体のガイドラインの策定状況、内容は把握しているのでしょうか。
○政府参考人(瀧本寛君) 現時点で御指摘の医療的ケアに関するガイドラインの策定状況については把握をしておりませんが、平成三十一年三月の通知発出後二年を経過いたしましたことから、今後、各教育委員会におけるガイドラインの策定状況を把握する調査の実施について検討してまいります。 以上です。
○舩後靖彦君 代読いたします。 ありがとうございます。是非、各自治体のガイドラインについての調査をお願いいたします。 続きまして、学校のバリアフリー化についてお尋ねいたします。 文部科学省は、令和時代の学校施設のスタンダードと銘打ち、学校を誰もが安心、安全に学べる場にするとしています。先週の本委員会での斎藤先生、横沢先生の御質問の中でも御指摘がありましたが、学校のバリアフリー化は、一、インクルーシブ教育の基礎的環境整備として、二、避難所や投票所など、地域住民にとって重要な公共施設を誰もが使えるようにするという二つの意味で大変重要です。 資料二を御覧ください。 これは、昨年の通常国会で改正されたバリアフリー法の参議院附帯決議を踏まえて設置された調査研究協力者会議の報告書概要です。そして、この報告書に基づき、文科省は集中整備期間として二〇二五年度までの国の整備目標を定めました。先ほども少し紹介しましたが、それによりますと、スロープ等による段差の解消について全ての学校に整備する、エレベーターについて要配慮児童生徒等が在籍する全ての学校に整備するなど、一九九〇年代の福祉の町づくりの流れからすっぽりと抜け落ちていた学校のバリアフリー化に文科省としてもようやく本気で着手する意気込みを感じられます。 文科省は、昨年十二月二十五日、公立小中学校等施設におけるバリアフリー化の加速についての通知を各都道府県教育長、指定都市教育長宛てに出しました。国の整備目標を踏まえ、公立小中学校のバリアフリー化に関する整備目標と整備計画を策定し、計画的な整備の加速化を各教育委員会に求めています。 改正されたバリアフリー法に実効性を持たせるためには、各教育委員会が小中学校のバリアフリー化の実態について、配慮を要する児童生徒や教職員の在籍状況、避難所指定の状況を含め的確に把握することが重要です。 その上で、整備計画策定に当たっては、地域の障害者の意見を聞くことが有効とされています。これは計画策定時だけではありません。整備の進捗状況について点検、検証するに当たっても、学校を利用する当事者や地域の障害者が参画し、その結果を定期的にフォローアップ、公表していくことが重要と考えます。 この点について、大臣の御見解をお聞かせください。
○政府参考人(山崎雅男君) お答え申し上げます。 学校施設は、障害のある児童生徒等が支障なく安心して学校生活を送ることができるようにする必要があるとともに、災害時の避難所など地域コミュニティーの拠点としての役割も果たすことから、バリアフリー化は重要であるというふうに考えております。 委員御指摘のとおり、昨年のいわゆるバリアフリー法及び同法施行令の改正において、公立小中学校等がバリアフリー基準の義務付けに追加されたことを受け、文科省として、既存施設を含め整備目標を設定するとともに、各学校設置者に対しまして、公立小中学校等のバリアフリー化に関する整備目標や整備計画を策定し、計画的な整備をするよう要請したところです。 また、学校施設のバリアフリー化を推進するためには、関係者の参画と理解や定期的なフォローアップが重要であるというふうに考えております。そのため、昨年十二月に改訂を行った学校施設バリアフリー化推進指針において、障害者などの施設利用者の意見を聞いて整備計画を検討することの有効性や、定期的に施設利用者との情報交換等を行いつつ、施設のバリアフリー化の仕様について点検し検証することの重要性などについて新たに盛り込んだところです。また、各学校設置者にこのことを周知するとともに、ホームページを通じて広く公表してきたところでございます。 さらに、文科省におきましても、各学校設置者における整備計画の策定状況や学校施設におけるバリアフリー化の状況について定期的にフォローアップを行い公表するとともに、指針の改訂内容や具体的な整備事例につきまして講習会等で広く周知するなど、既存施設を含めた学校施設のバリアフリー化が進むようしっかりと取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○舩後靖彦君 代読いたします。 ありがとうございます。 資料三と四を御覧ください。 一九九二年、大阪府は全国に先駆け、学校施設のバリアフリー化を定めた福祉のまちづくり条例を制定しました。しかし、制定当時、義務化の対象は特別支援学校だけ、地域の小中学校は努力義務でした。そこで、障害者団体が働きかけたのです。この結果、大阪市が翌九三年に策定した要綱で小中学校も義務化されることになりました。 先ほど御紹介した加速化通知の附属資料、公立小中学校のバリアフリー化の状況では、二〇二〇年五月一日現在の大阪府全体のエレベーター設置率は五〇・五%であるのに対し、大阪市内の公立小中学校の設置率は二〇一九年七月時点で九六・四%と大きな差があります。やはり、計画的に整備した差は三十年で大きく付くことが分かります。とても重要なことだと思います。 その上で、エレベーターや多目的トイレが設置されながら自由に使えない問題について質問いたします。 先日、NPO法人子ども情報研究センター主催のインクルーシブ教育研究会のオンライン勉強会に参加しました。その会で、せっかくエレベーター若しくは車椅子で使える多目的トイレが設置されながら利用しづらいという声を群馬県、東京都、岡山県、愛知県など複数の自治体の親御さんから聞きました。具体的には、鍵が掛かっていて職員室に取りに行く、また、管理する先生に言って開けてもらわなければならず、時間が掛かって授業に遅れてしまうという内容です。解決策として、スペアキーを作ってもらい、付き添う親や看護師、介助員が鍵を持って開閉するという方法を取っているところもあるようです。一方、静岡県や大阪府では、鍵を掛けず、いつでも使える状態になっており、車椅子の子と一緒に移動する場合はクラスメートもエレベーターを使っていいという学校もあるようです。 学校側は、鍵を掛ける理由として、低学年のお子さんがエレベーターに乗って事故があってはいけないとか、多目的トイレやエレベーターの中で悪ふざけをするのを防ぐなどと説明します。しかし、安全面について言えば、今のエレベーターには防犯カメラが付いていますし、センサーが付いていて挟まれる危険性は少ない構造になっています。また、目的外利用については、学校側の懸念が分からなくもありませんが、子供たちは、エレベーター、多目的トイレを必要としている子が使っている姿を身近に見ていれば、むやみに占拠したり目的外利用したりすることはなくなるのではないでしょうか。道徳や福祉教育で教えるよりはずっと効果的に社会的マナーが身に付くと考えます。 学校を一歩出れば、集合住宅や町の商業施設、公共交通機関で子供たちも自由にエレベーターに乗っています。なぜ学校だけ鍵を掛けなければならないのでしょうか。いつでも誰もが使えるユニバーサルデザインの考え方に反すると考えます。 そこで、大臣にお尋ねします。 文科省としては、事故防止上の観点のみからエレベーターに鍵を掛けることは必要とお考えでしょうか。
○政府参考人(義本博司君) お答えいたします。 学校施設は、障害のある児童生徒等が支障なく安心して学校生活を送ることができるようにする必要があるとともに、災害時の避難所など地域コミュニティーの拠点としての役割を果たすことから、エレベーターの整備を含めバリアフリー化を進めることは大変重要であるということを考えております。 具体的なエレベーターの設置、管理につきましては、設置者や学校においてそれぞれの状況の下に判断いただくものと考えておりますが、御指摘のあったいわゆるエレベーターの鍵の扱いについても同様でございまして、これまで文部科学省としましては、例えば鍵を掛けるなどの具体的な管理について一律に周知等について行っているものではございません。
○舩後靖彦君 代読いたします。 大臣、御見解はいかがでしょうか。
○国務大臣(萩生田光一君) もうこれ、学校施設ですから、設置者である地方自治体の判断を尊重したいと思います。 文科省として、一律に鍵を掛けろとか一律に鍵を掛けるなとか、どちらもやっぱり通知を出すというのはちょっとなじまないと思います。 確かに、低学年の子供たちの安全のために、利用者が特定できないときには閉めておくと判断する学校や自治体があることも分からなくもないですし、そのために障害者が一々職員室に鍵を取りに行かないとエレベーターが使えない、トイレが使えないということでは何のために造ったのかということにもなりますので、是非現場で運用の仕方しっかり考えていただいて、どちらもカバーできるような方法はきっとあると思いますので、これを言うと、また地方任せで丸投げかとか言う人いるんですけど、そうじゃなくて、まさしく地方自治体の責任でここはしっかり運用を考えていただきたいなと思っております。
○舩後靖彦君 代読いたします。 ありがとうございます。 実際に鍵なしで安全に使っている学校があるわけですので、文科省としても、バリアフリー化の事例の中で利用者の立場に立った好事例を発信していただくなどしていただければと存じます。 今まで公立の小中学校のバリアフリー化の加速化についてお聞きしてきました。もちろん学校は、公立小中学校だけでなく、幼稚園、高校、高専、私立学校、大学もあります。 先ほどの資料四では、大阪市内の公立小中学校のエレベーター設置率は九六・四%ですが、高校は三割以下と大きな差があります。小中学校でバリアフリーな環境で自由に移動できていた生徒が、高校に入った途端、移動に不自由を強いられ、志望校選択の幅が狭められるのは、障害のない生徒に比べて不公平、不平等であると考えます。 公立小中学校以外の学校に関して、文科省は、先ほどの加速化通知と同時に、学校施設におけるバリアフリー化の一層の推進についてを各都道府県教育長、大学、高専等の学校長宛てに通知しています。 大臣、これらの学校についても、設置者任せにすることなく、国の支援、バリアフリー化予算の確保は必要と存じますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(山崎雅男君) お答え申し上げます。 先ほども申し上げましたが、学校施設のバリアフリー化は重要というふうに考えております。このため、文部科学省では、公立小中学校だけではなくて、全ての学校施設を対象としたバリアフリー化のガイドラインともなる学校施設バリアフリー化推進指針を昨年十二月に改訂し、施設のバリアフリー化における留意点を示すとともに、全ての学校設置者に対し、所管施設の実態を把握した上で整備目標を盛り込んだ整備計画を策定し、バリアフリー化を一層推進するよう要請したところでございます。 また、公立小中学校等以外の公立の幼稚園や国立や私立の学校につきましては、バリアフリー化の推進に必要な経費を学校設置者からの要望に応じ補助しているところでございます。 さらに、前回の委員会でもございましたが、公立の高等学校等につきましては、一定の要件を満たす場合には緊急防災・減災事業債などの地方債を活用することが可能である旨を周知しているところでございます。 文部科学省としましては、各学校が計画しているバリアフリー化事業に対してしっかりと支援を行えるよう、引き続き必要な予算確保に努めるとともに、バリアフリーに関する好事例を取りまとめ、横展開を図るなど、設置主体や学校種の別にかかわらず、既存施設を含めた学校施設のバリアフリー化の取組をしっかり支援してまいりたいと考えております。
○委員長(太田房江君) 時間が参っております。
○舩後靖彦君 代読いたします。 ありがとうございます。 学校のバリアフリー化はとても重要です。誰も排除しないインクルーシブな社会の基礎であるインクルーシブな学校へと転換する突破口になることを期待しております。 改めて、地域の学校で共に学ぶため、学校のバリアフリー化の推進をお願いし、質問を終わります。
○委員長(太田房江君) 以上をもちまして、令和三年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、文部科学省所管についての委嘱審査は終了いたしました。 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(太田房江君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後二時三十八分散会