文教科学委員会 第3号
- 発言数
- 199 件
- 登壇者
- 21 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2021/03/16
会議録
○委員長(太田房江君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、高橋はるみさんが委員を辞任され、その補欠として水落敏栄さんが選任されました。 ─────────────
○委員長(太田房江君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房教育再生実行会議担当室長池田貴城さん外十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(太田房江君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(太田房江君) 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査のうち、文教科学行政の基本施策に関する件を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○上野通子君 自由民主党の上野通子でございます。本日は質問の時間をいただき、ありがとうございます。 コロナ禍の中ですが、大人も子供もみんなそれぞれにストレスを抱えております。そして、孤独に陥っている、そういう状態の方もたくさんいらっしゃいます。そんな中で、文科省の皆さんには、是非とも、少しでもみんながどきどきわくわくして元気を取り戻すような、そういう施策にしっかりと取り組んでいただきたいと思いますので、そういう施策に関連するそういう質問を順次させていただきたいと思います。 まず、高輪築堤の保存についてお伺いします。 今もお話ししましたように、人をわくわくどきどきさせ感動させる、そんな要素には新たな発見という分野があると思います。そして、全く予測していないことが起こる現象には、人にとって良いことと悪いこともあります。まさに、現在私たちが闘っているコロナウイルス感染症拡大は、誰もが予想していなかった負の現象です。ところが、今回、高輪ゲートウェイ駅付近で発見された日本初の鉄道の遺構である高輪築堤は、全く予測していなかったプラスの発見だと思います。 資料の一を御覧ください。上は三代目歌川広重作の浮世絵で、日本初の鉄道が海の上を走っていた百五十年前の風景です。同じ場所です。下が今回発見された築堤の一部で、保存状態が大変良くて、当時の土木技術を伝える超一流の鉄道遺産とも言われております。 この遺構が適切に現存、現地で保存されれば、国の史跡に指定されるという可能性も高いと考えられますし、また、既に史跡指定されている旧新橋停車場跡と併せて高輪築堤も史跡指定するという、そういうアイデアもありますが、いかがでしょうか。もう既に視察もされたという大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(萩生田光一君) 高輪築堤跡につきましては、歴史の教科書にあるように、明治五年、工部省が新橋―横浜間に鉄道を敷設しており、当時の様子は、今先生から御披露いただいた浮世絵、錦絵にも描かれています。 私自身、現地を視察し、錦絵に出てくる橋梁が良好な状態で残っている状況を見て、明治日本の近代化を体感できる、かけがえのないすばらしい文化遺産であると感じました。御指摘のように、わくわくしました。 といいますのは、今、海の中を電車が走っているということを上野先生おっしゃっていただいたんですが、何で海の中を走っているかといいますと、当時、明治の政府といいますか、議会ができる前の状態で、合議制で国の方向を決めていたときに、非常に発言力のあった西郷隆盛は、これはもう軍備を強化するべきだということを強調して、一方、伊藤博文や大隈重信は、これからの近代化には鉄道だということで意見が物すごい対立して、最後は鉄道が必要だということで折れたんですけど、しかし、この高輪周辺は実は薩摩藩の土地がほとんどを占めておりまして、その隣地が軍部の土地だったそうなんです。 したがって、百五十年前と今と余り変わらないんですけど、まあ鉄道を通すことは認めるけど俺たちの土地は通さないといって、その結果、みんなが技術を絞って、ならば海上に堤を造ってその上を汽車を走らせようといって新橋から横浜までつないだという話を聞きますと、もう本当にわくわくするお話だと思います。 高輪築堤はある程度まとまった規模で現地に保存することができれば、文化審議会における専門的判断を得た上で、文化財保護法に規定する史跡として旧新橋停車場跡と併せて指定できる可能性は十分にあると考えております。 遺構の保存方策については、現在、JR東日本の有識者会議の検討やJR東日本と港区との協議が行われていると聞いております。関係者においては、有識者の意見も踏まえながら丁寧に議論をいただき、開発と保存を両立させながら貴重な文化遺産を現地で保存、公開できるように御検討いただきたいと考えており、その旨を視察時にもお伝えをしたところでございます。 JR東日本にしてみれば、もう十年以上掛けて準備をしてきた開発ですから、ある意味戸惑いもあるんだと思うんですけれど、仮に現地で残すということになれば、設計を見直さなきゃならない。そういうことで、掛かる費用について、港区の方にかなり強くお金は出せるのかということを言っているそうなので、私は、じゃ、この土地はどこから幾らで買ったか教えてほしいと、そうすれば国として買い取ることも考えるということも申し上げました。多分、この土地は元国鉄の土地でありまして、もっと言えば国有地だと思いますので、そういう意味では簿価はおのずと分かるんだと思います。 東京の町づくりする上でJRの努力は評価したいと思いますので、全てを残すというわけにはなかなかいかないのかもしれませんけれども、是非、次の世代にこの技術をちゃんと伝えられる部分については現地で保存を掛けていただくのが望ましいのではないか、文化庁からも専門的な助言を行うことで関係者による議論が建設的に行われるようにしっかり支援をしていきたいと思っております。
○上野通子君 ありがとうございます。 やはり移築しては意味が、価値がなくなると思いますので、もしその場にきちんと保存できるのであれば、この明治の日本の近代化を体感できるかけがえのないすばらしい遺跡として残していただきたいなと思いますので、よろしくお願いします。 次に、GIGAスクール構想についてお伺いします。 本年四月からGIGAスクール元年を迎え、これからは、GIGAスクール構想において整備された一人一台端末を始めとした学校ICT環境を活用していく段階に入ります。全国の学校現場では、新しい学びの第一歩を踏み出したわけです。やはりせっかく踏み出したのですから、子供も、そして教える指導者もやっぱりわくわくどきどきしながら現場で利活用していただかなきゃならないと思うんですが、しかしながら、その具体的な授業のイメージがまだまだ十分に共有されていないことによって、学校現場からは、わくわくどきどきどころか不安や戸惑いの声が上がっています。 そこで、整備された学校ICT環境が効果的に利活用されるためにも、教室における新しい学びの姿をもう一度、いま一度具体的にお示しいただきたいと思うんですが、丹羽副大臣、よろしくお願いします。
○副大臣(丹羽秀樹君) お答えいたします。 全ての子供たちの可能性を引き出す個別最適な学びと協働的な学びを実現する上でICTの活用は必要不可欠であり、GIGAスクール構想により整備される一人一台端末などの充実したICTの環境を大いに活用していただきたいと考えております。 具体的には、ICTの活用により、音声や動画などを含んだデジタル教材により子供たちの興味、関心を高めること、また、教師一人一人が、教師が反応を、子供たちの反応を見ることによって即時に把握しながらきめ細かな指導を行っていくこと、さらに、多様な意見や考えに触れたり協働して学習に取り組んだりすること、緊急時におけるオンライン学習や不登校児童生徒、病気療養児のオンライン学習など、効果的に行うことができるようになります。 一人一台端末で学びは多くの学校にとって初めての取組となりますことから、文部科学省といたしまして、昨年末にGIGAStuDX推進チームを立ち上げたところでございます。その特設ホームページ上で、すぐにでも、どの教科でも、誰でも生かせる一人一台端末の活用シーンとして学校現場で参考となる事例を発信することなどを通じまして、学校でのICTの活用イメージを具体的に共有しながら、わくわくするような教育の現場をつくっていきたいと考えております。
○上野通子君 丹羽副大臣、ありがとうございました。 ここで忘れてならないのは、以前に大臣からのメッセージにありましたように、ICT環境の整備は手段であって目的ではないということです。 そこで次に、ICTを利活用した令和の日本型教育に必要な資源について具体的にお伺いします。 自民党の教育再生調査会において、ウィズ・コロナ下の教育のあり方PTでは、初等中等教育における令和の日本型教育として、新しい学びを実現するために必要な三つの資源である時間の使い方の転換、財源の配分方法の転換、そして人材の配置と教師像の転換、このような切り口でウイズ、アフターコロナの教育改革の方策を検討してきたところでございます。 そこでまず、時間、カリキュラムについてですが、GIGAスクール構想を推進していくためにも、教育現場では今後多様な学び方が重要になります。特に縦割りの教科、これを変える、これが大事で、例えばSTEAM教育は高校では既にやられていますが、小中学校段階からも進めるべきと考えますので、このSTEAM教育をどのように進めていくおつもりなのか、お伺いします。
○政府参考人(串田俊巳君) お答えいたします。 実社会や実生活での課題解決に向けまして、これまでの文系、理系といった枠にとらわれず、教科等を横断したいわゆるSTEAM教育を進めていくことは重要であると考えております。 文部科学省におきましては、本年一月の中央教育審議会におきまして、STEAM教育は、各教科等での学習を実社会での問題発見、解決に生かしていく高度な内容となるものであるから、高等学校において重点的に取り組むべきものでありますが、一方で、その土台として小学校、中学校での各教科等や総合的な学習の時間における教科等横断的な学習や探求的な学習などの充実に努めることも重要である、その際、児童生徒の発達の段階に応じて興味、関心等を生かした学習活動を課すことが重要である旨の指摘をいただいた、答申をいただいたところでございます。 文科省といたしましては、中教審答申のこうした趣旨も踏まえまして、小中学校での教科等横断的な学習、探求的な学習の指導の充実に向けまして、各教育委員会等へ周知を図るとともに、経済産業省や産業界とも連携いたしまして、引き続きSTEAM教育に関する事例の収集あるいは周知等の取組に努めてまいりたいと考えております。
○上野通子君 ありがとうございました。 やはり教科横断するということ、子供たちにとっても、それこそわくわくどきどきすることが多くなると思いますので、これからもSTEAM教育、施策を考えていただきたいと思います。 次に、財源ですが、GIGAスクール構想を一過性にしないための財源確保を地方に丸投げしないためにどうしていくのか、数年後には今回整備した端末の更新も必要となります。 そこで、資料の二を御覧ください。これは茨城県のつくば市立みどりの学園義務教育学校のデジタル教材への予算配分の例ですが、新しい学びを学校現場で進めるためには、例えば指導者用デジタル教科書とかプログラミング教材等も新しく必要となるわけで、様々な工夫をしながら、この学校はPTAや市などにも協力いただいて財源を捻出しているところです。しかし、全ての学校でみどりの学園のように努力しながらできるとは限りません。このままでは教育財源の格差が教育そのものの格差へと広がる可能性もあります。 そこで、今後必要となる財源、例えば一人一台の端末環境の継続などの最先端の学習環境整備に必要な支援、そして教材整備指針の改正なども取り組みながら、関係省庁や関係団体と連携を図りつつ、新たな財源確保を考えていく必要があると思いますが、御見解をお伺いします。
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。 全ての子供たちの可能性を引き出す個別最適な学びと協働的な学びを実現するためには、一人一台端末等の充実したICT環境が必要不可欠との認識の下、関係省庁との緊密な連携の下でGIGAスクール構想の実現に向けて取り組んでいるところです。 今後のICT端末の更新等に際しての費用負担の在り方については、関係省庁や地方自治体等と協議しながら検討してまいりますが、その検討のためにも、まずは令和の時代のスタンダードとして、学校における一人一台のICT活用が当たり前である社会をつくり上げることが前提と考えております。また、学校教材の整備に要する経費については、教材整備指針を踏まえ、地方の一般財源として単年度約八百億円の地方財政措置が講じられております。 一人一台端末環境における学びの充実のため、この教材整備指針の改訂を含めまして、必要な見直しを検討してまいりたいと考えております。 以上です。
○上野通子君 児童一人一台端末、タブレットが文鎮にならないように、是非とも様々なアイデア等も含めて考えていっていただきたいなと思います。よろしくお願いします。 次に、もう一つの資源は人材です。これからの教師に求められる資質能力は、ティーチング力だけでなく、ファシリテーターやコーディネーターといった、子供たちをケアし、やる気に火を付ける役割を担うことができる力へと変化しています。したがって、教育への思いと能力のある多様な人材を教育に呼び込むことも求められているわけで、その障壁となっているのが現在の教育免許制度です。 現在のように、特定の学校種の特定の教科を指導するに当たって、全ての内容を履修しないと教員免許が取得できないという方式を抜本的に改めて、例えば、STEAM分野の専門家やスポーツアスリートや発達障害に関する専門家、さらにケースワーカー、そしてAIやプログラミングの専門家など、社会における様々な経験や専門性を前提とした上で、教壇に立つに当たってどうしても必要な教師としての知恵、例えば学校の社会的機能、認知科学、発達心理学等を履修すれば教員免許を取得できるようにすべきではないでしょうか。 そこで、教員免許法の抜本改正に向けたロードマップをお示しして速やかに検討すべきと思いますが、文科省の御見解をお伺いします。
○政府参考人(義本博司君) お答えいたします。 社会の在り方が劇的に変化する中で、全ての子供たちの可能性を引き出す令和の日本型学校教育を実現するためには、学校現場が、先生御指摘のように、多様な専門性や背景を持つ人材との関わりを常に持ち続けることや、そのような人材を取り入れることは極めて重要だと考えております。 一月に出しました令和の日本型教育に関します中央教育審議会の答申におきましては、教師をめぐる在り方につきまして、子供一人一人の学びを最大限に引き出し、まさしく先生御指摘のファシリテーターとしての主体的な学びを支援する伴走者としての教員、教師の役割、多様な人材の確保や質の高い教師集団の実現等の重要性が指摘されているところでございます。また、学校に求められる役割としましては、日本の学校教育の全人的な発達、成長を保障する役割や、人と安全、安心につながることができる居場所としての福祉的機能等についても記されているところでございます。 この中央教育審議会での議論に引き続きまして、教師に求められる役割を改めて考えていくために、今期の中央教育審議会では、委員御指摘の学校の社会的機能や認知科学、発達心理学等々の観点も含め、教師に求められる資質能力の再定義を行っていただくこととしております。また、社会人等の多様な知識、経験を有する人材の活用等によりまして、多様な専門性を有する質の高い教師集団の在り方についても検討いただきたいと思っております。その上で教育職員免許法の在り方につきましても議論を行っていただきたいと考えておりまして、こういう観点から三月十二日に中央教育審議会に対して諮問を行ったところでございます。 中央教育審議会の議論も踏まえまして、教職の魅力を向上させ、教職志願者の増加につながっていくよう、さらには多様な専門性を有する優れた人材を教職に呼び込むように、教師の採用、養成、免許等の在り方につきましても、既存の在り方にとらわれることなく、基本的なところに遡って検討してまいっていきたいと思います。
○上野通子君 ありがとうございます。 教育現場は多様な指導者を待っています。令和の日本型教育を進めるためにも、是非とも教員免許法の改正の早急な御検討をよろしくお願いいたします。 あわせて、教師となって子供に接するには、その人格、適性も重要な問題でございます。現在、わいせつ教師の問題が後を絶ちません。大臣も、昨年、わいせつ教師をゼロにしたいという思いから法整備まで考えてこられたと伺っております。 現在、与党内でわいせつ教師をなくすためのワーキングチームも立ち上がり、法整備に向けて取り組んでいるところですが、学校には教師だけでなく様々な職種やボランティアの方なども出入りし、子供と接することがあります。また、教師によるわいせつ行為が発覚して学校の出入りを止められたとしても、小児性愛者や性的依存症であったりすれば、子供に関わる次の職業、例えばベビーシッターや塾講師やスポーツコーチ等にまた就職することも可能です。 そこで、自民党の行政改革推進本部内に発足した縦割り行政打破PTでは、現在、いわゆる日本版DBS、無犯罪証明書を照会する制度を創設させるための議論を始めました。この犯歴照会システムができれば、連携して学校から教師以外の子供に関わる全ての職種のわいせつ行為の再犯者を排除することが可能となると思いますが、大臣の御見解をお伺いします。
○国務大臣(萩生田光一君) 子供を守り育てる立場にある教師が子供にわいせつな行為を行うことは、断じてあってはならないことだと思っております。文科省としても、このような行為から子供を守るために、実効的な方策を不断に検討、実行してきているところです。 一方、この問題は、教員だけでなく、保育士や児童相談所の職員など、子供と日常的に接する職種に共通する課題です。この点、例えばイギリスでは、そうした職種に人を雇用する場合、DBSという公的機関が発行する無犯罪証明書を求める仕組みがあり、自民党の行政改革推進本部のプロジェクトチームでもこのような仕組みの創設に向け、上野座長の下で検討が進められていると承知をしております。仮にこのような仕組みが実現すれば、子供を守る観点からは大変有用であると考えられます。 加えて、政府においても、昨年十二月に閣議決定された第五次男女共同参画基本計画において、教育・保育施設等や子供が活動する場で働く際に性犯罪歴がないことの証明書を求めることを検討する旨が盛り込まれていることから、文科省としても、そうした検討にも積極的に協力してまいりたいと思います。
○上野通子君 性暴力は絶対にあってはならないことです。日本版DBS創設に向けて、是非ともわいせつ教師の再犯を根絶するためにも文科省としての御協力もお願いしたいと思います。ありがとうございます。 次に、ニーズはあってもなかなか設置に至らない夜間中学の質問をさせていただきます。 現時点では、まだ三十三県において設置に向けた具体的な見通しが立っておりません。昨日も参議院予算委員会で他の委員から御質問があり、大臣は、地元で夜間中学を開校するためには議員も自ら汗をかきましょうという答弁もいただきました。 まだまだ未設置の地域、どうやって開校したらいいのか、全くそのノウハウ等も分からないところもございますので、是非とも文科省として、未設置の地域に設置促進できるように、近年開校した自治体の良いノウハウ等を共有するなどの広報活動も含めた取組を進めていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。 夜間中学は、不登校など様々な事情により十分な教育を受けられないまま中学校を卒業した方、あるいは我が国又は本国において義務教育を修了できなかった方などに対して教育を受ける機会を保障する重要な役割を果たしているものと考えております。 文部科学省としては、教育機会確保法等に基づき、各都道府県、指定都市に少なくとも一校は夜間中学が設置されるよう本年度予算から新たに補助事業を創設しているほか、夜間中学を周知するポスターの作成や配布、夜間中学の設置、充実に向けた手引の公表や取組を促す通知等の発出、自治体向けの夜間中学説明会や研修会などを行っております。 その中においては、効果的なニーズ調査の方法に係る周知や、あるいは教育機会確保法の施行以降に新たに開校した埼玉県川口市、千葉県松戸市、茨城県常総市における開校に向けたノウハウの共有の取組なども行っているところでございます。 関係者の御努力やこうした取組などによりまして、今年の四月には、初めての県立夜間中学である徳島県立しらさぎ中学校、高知県立高知国際中学校夜間学級の開校が予定されているほか、来年、令和四年四月には北海道札幌市と香川県三豊市が、また令和五年四月には静岡県が開校を目指しています。 引き続き、自治体に対する夜間中学の新設や教育活動の充実のための支援を行ってまいりたいと考えております。
○上野通子君 ありがとうございます。 まだ実は栃木県にもありません。公的夜間中学の設置を待つことなく、民間発の自主夜間中学を運営している地域もあります。実は、私の地元、まだ夜間中学ありませんが、この度、宇都宮でも宇都宮大学の教員や県内の中学校のPTAの皆さんが自主夜間中学の本年九月開校を目指して頑張っています。とちぎに夜間中学をつくり育てる会を立ち上げて、ボランティアで自主運営しながら、いずれは公立校の開校となるように今後も自治体に働きかけていくということです。この中学は、義務教育の未修了者や外国人だけでなく、学齢期の不登校生も受け入れるとの予定ということです。 ここまでボランティアの皆さんが頑張っています。しかも、公立校を目指して自治体へ今後も働きかけていくと言っています。公立校になれば国の予算も付きますので、国としても、是非今後、民間夜間中学から公立校にするための御支援をいただきたいと思うんですが、丹羽大臣の御見解、よろしくお願いします。
○副大臣(丹羽秀樹君) 上野先生御指摘のとおり、ボランティアの方々が運営されておられます自主夜間中学などの取組も重要な学びの場であると考えております。 その上で、埼玉県川口市や千葉県の松戸市のように、こうした場で学んでいる方が、教えていらっしゃる方の中からの要望が公立の夜間中学の設置につながっていった事例があることや、現在設置に向けて準備中の自治体においても自主夜間中学関係者と連携して取り組んでいる事例があると承知いたしております。 宇都宮市における設置に向けた動きにつきましては、令和元年の十二月に宇都宮市PTA連合会主催で行われました研修会におきまして、文部科学省の担当者を講師として派遣させていただきましたが、引き続き自治体からの相談などにも丁寧に対応しながら、学びを必要とする全ての方に義務教育を受ける機会が保障されるよう、夜間中学の設置を促進してまいりたいと考えております。
○上野通子君 済みません、丹羽副大臣、ありがとうございました。私も一生懸命汗をかきたいと思いますので、御支援よろしくお願いいたします。 次に、ウエルビーイング教育についてお伺いします。 衆議院の予算委員会で、自民党の下村政調会長からウエルビーイングの教育の重要性についての質問があり、その質問に対して萩生田大臣から、ウエルビーイングを大切にした教育という視点は極めて重要である、文科省としても、誰もがその能力を最大限に伸ばし、一人一人が夢と志を持って様々な分野で幸せを実感しながら活躍できる教育施策の一層の充実を求めたいと、ウエルビーイングの教育の重要性に対して大変力強い御答弁をいただき、私も、ウエルビーイング特命委員会で、国民総生産、GDPだけでなく、国民総充実度、GDW、ウエルビーイングですね、の重要性を提言してきた一人として大変うれしく思っています。 そこで、本日は、ウエルビーイング教育に関する様々な分野からの質問をさせていただきたいと思います。 まず、科学技術とウエルビーイングについてです。 科学技術・イノベーション基本計画の案文には、我が国が目指すソサエティー五・〇の社会像として、一人一人の多様性、多様な幸せ、ウエルビーイングが実現できる社会が掲げられておりますが、非常に重要だと思います。 こうした未来の社会像をもっと国民に分かりやすく発信し、国民が科学技術に関心を持ち、そして、皆さん誰もがウエルビーイングになれるようにするということは重要なことだと思います。 資料の三と四を御覧ください。見ただけで恐らく皆さん楽しい、面白いと思われると思うんですが、令和二年度版の科学技術白書のポスターでございます。子供たちから見ると、こんな楽しい、どきどきする、まるでドラえもんの世界が待っているわけでございます。 資料三は小学生用、資料四は中学生用のポスターですが、小学生の方を見ますと、人とロボットが共に生活し、自動車はもう完全に自動運転、食べ物がプリンターで作られ、翻訳こんにゃくに負けない、同時翻訳で会話ができると。これは子供ばかりでなく大人もわくわくする科学技術の世界でございますが、二〇四〇年を目指して、子供たち一人一人、あなたが主役になればこういう未来ができるんだということを物語っているのではないでしょうか。 こうしたポスターを作成して各学校に配布しているとは承知していますが、このような取組を引き続き行って、もっと子供たちにもわくわくどきどきする科学技術で広がる未来を見える化していくことは大切なことです。特にコロナ禍の中、元気を失っている子供も多いので、是非とも子供たちに元気を与えるためにも、科学技術の楽しさをもっと伝えて、そしてまさにそれがウエルビーイング教育につながると思いますが、文科省の御見解をお伺いします。
○政府参考人(板倉康洋君) お答えいたします。 先生御指摘のとおり、令和二年版の科学技術白書では二〇四〇年の未来社会を特集いたしまして、未来社会をイメージしたポスターを各教育委員会などに配布をしたところでございます。 令和三年版の白書の特集では、第六期科学技術・イノベーション基本計画の内容を国民に分かりやすく伝えることを狙いとしておりまして、特に現在の計画案におきまして、我が国の目指す社会像として、先生の御指摘いただきました一人一人の多様な幸せ、ウエルビーイングが実現できる社会が掲げられていることにも配慮していきたいというふうに考えております。 昨年同様、親しみやすいポスターを作成いたしまして学校などに配布するなど、科学技術イノベーションにより実現を目指す未来社会像の周知に今後とも努めてまいりたいと考えております。
○上野通子君 ありがとうございます。よろしくお願いします。 次に、北極研究についてお伺いします。 地球環境問題とウエルビーイングですが、将来にわたる人類全体としてのウエルビーイングを考えていく上では、人類が持続可能な幸せを目指せる世界を守っていくという観点から、地球規模の気候変動にどう対応していくかという視点は欠かせません。とりわけ北極、南極の極域は気候変動の影響が最も顕著に現れる地域であり、極域の環境の急激な変化は、極域にとどまる問題ではなく、地球全体の環境や生態系に大きな影響を与えるものです。 こうした中、我が国はこれまで六十年以上にわたり南極観測を実施し、国際的にも高い評価を受けていると承知しております。一方、近年は北極域の観測研究の重要性も高まっていると伺います。今後、我が国として北極域の観測研究にどのように取り組み国際社会に貢献していくのか、御見解を伺います。
○政府参考人(生川浩史君) 北極研究についてでございます。 我が国は、一九九一年に国立極地研究所が北極圏に拠点を整備して以来、継続的に北極域の観測研究を行ってきているところであります。また、令和三年度予算案に北極域研究船の建造費を計上させていただいておりまして、北極域の観測活動を更に強化していくことといたしております。 本年五月には、第三回北極科学大臣会合をアジアで初めて我が国において開催をいたします。共催国であるアイスランドとともに、国際連携による北極域の観測研究の拡充に加え、若手人材の育成強化を提唱し、また主導することによって、委員御指摘いただいております人類のウエルビーイングに不可欠な気候変動対策に貢献をしていきたいというふうに考えているところでございます。 人材育成に当たっては、大学院生等の交流のほか、北極の映像をリアルタイムで発信するなど、子供たちに北極に関心を持ってもらえるような取組も行ってまいりたいと考えております。
○上野通子君 ありがとうございます。 私も何度かアイルランドに行って氷河や氷の洞窟へも足を運んでいますが、現地の人によれば、温暖化の影響でかなりの氷が解けていて、島全体が大変なスピードで上昇しているということでございます。是非とも日本も各国と連携して、地球を守るためにこの気候変動の問題にしっかりと取り組んでいただきたいと思います。 次に、ウエルビーイングにつながる競争拠点づくりについてお伺いします。 現在、国立大学の今後の方向性として共創の拠点、すなわち共創の拠点といいますが、イノベーション・コモンズを目指すべきという提言がなされています。 資料五を御覧ください。イノベーション・コモンズとは、国立大学のキャンパスを広く社会に開き、様々な人々と連携、交流を進めることができる環境を整備することで、まさに大学が核となり、誰もが参画できるウエルビーイングを感じる町づくりです。これこそが大切なことではないでしょうか。 是非、全国の国立大学にもこのイノベーション・コモンズの考え方を広めていくと思いますが、文科省の取組をお伺いします。
○政府参考人(山崎雅男君) お答え申し上げます。 我が国の目指すべき方向性としまして、一人一人の満足度を高める、いわゆる先生御提唱のウエルビーイングの観点は重要であるというふうに考えております。その実現に向け、国立大学が地域の知の拠点としての機能、役割を果たしていくことが重要であるというふうに考えています。 今後の国立大学のキャンパスの在り方として、令和三年度から始まる第五次国立大学法人等施設整備五か年計画に向けた提言では、学生や研究者のための質の高い教育研究環境の確保だけでなく、産業界や自治体など様々なステークホルダーが自由に集い、交流し、共創、共創は先生の資料にあるとおり共に創るという字ですけれども、共創することで新たな価値を創造できるキャンパス、イノベーション・コモンズ、委員提出の資料五にあるとおりでございます、イノベーション・コモンズの実現を目指すことが重要というふうにされております。 イノベーション・コモンズにおける様々な共創は、学習者を中心に据えた人材育成や世界をリードする研究の推進など、教育研究の高度化に資するいわゆる大学の本来業務に資するとともに、周辺に産学連携施設や多様な人々が集まることで地域としての魅力を高めることにもつながり、一人一人の多様な幸せ、いわゆるウエルビーイングを感じることができる社会の実現に寄与するものというふうに考えております。 文部科学省としましては、イノベーション・コモンズの実現を目指し、今年度中をめどに第五次国立大学法人等施設整備五か年計画を策定するとともに、必要な予算を確保するなど、魅力的で優れた機能を有する国立大学のキャンパスの整備に向け、しっかりと取り組んでまいります。あわせて、各国立大学にこの考え方を啓蒙、周知していきたいというふうに思っております。
○上野通子君 どうぞよろしくお願いします。 時間がなくなってきましたので、あと一問だけ質問させていただきます。本日の最後の質問となると思います。 これからのデジタル時代において科学技術の発展はますます重要となりますので、日本の未来をつくる子供たちには、今いろいろお話ありましたが、この科学技術に大いに興味を持って学んでほしいと思います。そのためにも、学校におけるデジタル教育は重要であり、しっかりと進めていくべきです。 そこで、今後の学校現場におけるデジタル教育の在り方や人としてどう生きるかを学ぶウエルビーイング教育の在り方については、文科省のみならず、全体で考えていくべきことだと私は思っております。 総理の下に置かれている教育再生実行会議では、萩生田大臣のリーダーシップの下、関係省庁がしっかりと連携してこのような問題に取り組んでいただきたいと考えますが、教育再生担当大臣としての御見解をお伺いします。
○国務大臣(萩生田光一君) 教育再生実行会議においては、昨年七月からポストコロナ期における新たな学びの在り方について議論を行っており、特に教育のデジタル化に関する内容については、同会議のデジタル化タスクフォースにおいて重点的に議論いただいております。こうした議論に当たっては、文科省だけでなく、内閣官房のIT総合戦略室、総務省、経産省からも関係する取組を御説明いただき、意見交換を行うなど連携を図っているところです。 新型コロナウイルス感染症を経験する中で、デジタル化への対応を含め、新たな学びに関する方向性をしっかり打ち出す必要があると考えており、会議の中では子供たちのウエルビーイングを実現する重要性についても多くの意見をいただいているところです。 今後とも、関係省庁としっかり連携しつつ、教育再生実行会議の提案、取りまとめに向けて、デジタル化に対応した学びやウエルビーイングを実現する学びの在り方も含め、更に議論を掘り下げていただきたいと考えているところでございます。
○上野通子君 ありがとうございます。どうぞ大臣、よろしくお願いします。 今日は、わくわくどきどきするような施策、そしてウエルビーイングに関連した質問をさせていただきましたが、先日、小学校一年生の子供たちに会ったときに、学校は楽しいかと言いましたら、学校今つまんないと、学校行きたくない日もあるという状況だということでございます。大変寂しい状況ですが、この子供たちが今、本当にメンタル面でかなりやられていると思います。メンタルケアも含めて、子供たちも、そして大人も孤独にならないような施策をしっかりと、それこそ省庁横断で考えていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 ありがとうございました。
○斎藤嘉隆君 立憲民主・社民、斎藤嘉隆です。今日はどうぞよろしくお願いをいたします。 初めに、済みません、これちょっと通告をしていませんが、三十五人学級の法案が、審議が衆議院の方で進んでいまして、恐らく今週中にでも成立をと、成立というか、衆議院で成立をするんではないかなというふうに思いますけれども、ずっとこの課題、私も議員になって以来、お願いというか訴え続けてきましたが、政権交代以降もう全く動いてこなかった、これがやっとこれで一歩前進をするということです。 この間、文科省も、掛け声は結構多くありましたけれどもなかなか実現しない、そればかりか、私は、むしろ現場に負荷を掛けるような政策を次々と打ち出されてこられて、その結果、今の現場の困難な状況ができてしまっていると。これは私どもも含めてきちんと反省もしつつ、これからどうしていけばいいかというのを議論しなきゃいけないというふうに思います。 そんな中、この少人数学級の進展ということで、これ今日、僕が大臣を持ち上げても仕方ないんですけど、長くお付き合いさせていただいていますが、今までいろんな大臣いましたけど、正直申し上げて、いろいろ言われますが実現しなかった、例えば三十五人学級も。そういった点でいうと、萩生田大臣、僕は大したものだというふうに思いますよ。いや、本当に。 余り盛り上げるとお叱りを受けそうなのでこれぐらいにさせていただきますけれども、またこの審議はこの後もしていきたいというふうに思いますが、どうぞ政府内における文科政策の優先順位を上げるような、そんな取組も引き続き是非お願いしたいというふうに思っております。やっぱり学校現場とか教育の現場、研究開発の現場とか文化芸術の現場とか、現場の目線に立てば、やっぱりこういう政策が出てくると思うんですね。是非このことを文科省の皆さんにもお願いをしたいと、そのように思います。 それでは一つ目ですが、学校施設のバリアフリーについてお伺いをしたいと思います。 五月のバリアフリー法の改正を受けて、文科省も学校施設のバリアフリーについて、推進のための調査研究協力者会議なども行って様々推進方策を検討しているというように認識をしています。障害を持った児童生徒への対応はもちろんですけれども、避難所としての機能とか、また障害者雇用充実という観点からも、私は、学校で働く障害を有する例えば教員ですとか職員への対応などを考えた場合、一つの方策として、学校へのエレベーターの設置、例えばですね、こういったことが急務ではないかなというふうに思っています。 この設置状況について、公立学校や私立学校の現状をお聞かせをいただきたいと思います。
○政府参考人(山崎雅男君) お答え申し上げます。 昨年のいわゆるバリアフリー法及び同法施行令の改正において公立小中学校等がバリアフリー基準の義務付けの対象に追加され、また、同法改正に係る附帯決議におきまして、公立の小中学校等について、既存の学校施設も含め、数値目標を示し、バリアフリー化を積極的に進めることなどが決議されたところです。おっしゃるとおりです。 これを受けまして、文部科学省では、整備目標の検討のため、まずは既設の公立小中学校等におけるバリアフリー化の実態調査を実施したところです。この調査結果によりますと、令和二年五月一日時点における公立小中学校等のエレベーター設置率は、校舎二七・一%、屋内運動場六五・九%となっております。なお、この設置率には一階建ての校舎や屋内運動場も含んでおります。 また、私立学校につきまして、バリアフリー化の実態調査を行っております。令和二年五月一日時点における私立の小学校、中学校及び高等学校全体のエレベーター設置率は、校舎六〇・六%、屋内運動場四八・八%となっております。なお、同様に一階建ても含んでいるところでございます。
○斎藤嘉隆君 済みません、今ちょっとお答えいただいたのか、公立の、国立、公立の高等学校はどういう状況ですか。もう一回、確認を。
○政府参考人(山崎雅男君) お答えします。 先ほど申し上げた公立小中学校等の等には義務教育学校等が入っておりまして、高等学校等は入っておりません。 繰り返しになりますけれども、先ほど申し上げた、既存の学校施設も含めて公立小中学校等のバリアフリーを推進しろというふうになっておりましたので、まずは公立小中学校を中心に調査をして整備目標を作ったというところでございます。
○斎藤嘉隆君 公立については小中学校のみの調査というか把握であって、まずはそこをやっていくんだということで、これは高等学校が直接、何というか、文科省の管轄でないというか、そういうことから今おっしゃったようなことにつながっているという考え方でよろしいですか。
○政府参考人(山崎雅男君) 所管とか所管じゃないとかですね、まず附帯決議を踏まえまして、公立小中学校等の既存の施設も含めたバリアフリー化のその数値目標を作るためにその実態を調査したというところでございまして、高校はその中にも入っていなかったので、まずは公立小中学校をやっているというふうに御理解いただければというふうに思います。
○斎藤嘉隆君 このバリアフリー法改正時の附帯決議で、高校ですとか大学についてのエレベーター設置についてはどのような決議をしているんでしょうか。
○政府参考人(山崎雅男君) 設置主体の別を問わず、高校、大学も含めた全ての学校施設のバリアフリー整備を推進することというふうに記載されておるところでございます。
○斎藤嘉隆君 政府に対して、今お話があったみたいに、設置主体にかかわらず、全ての高校も大学もそのようにバリアフリーの進展を図っていくと、そういう旨の附帯決議が現実にあって、ただ、今お話を聞くと、公立の高等学校だけは少し進捗の度合いが低いのではないかと、このように思うんです。私立学校も今六〇%でしたか、何らかの措置がされているということなんですが、実はちょっと調べてみますと、公立高校のエレベーターの設置がそれ以降も本当に進んでいないんですね。私の地元の愛知県だと、百五十校ぐらいのうちのたしか一桁だったというふうに思います。 これ、車椅子の子供たちの学校選択の範囲、高等学校のですね、狭めているのではないか、また、教育委員会管轄の障害者雇用率の低下に、低下というか、なかなか向上しない、こういったことにつながっている要因になっているのじゃないかと、このように認識をしますが、この件の見解をお伺いします。
○政府参考人(山崎雅男君) お答え申し上げます。 公立小中学校につきましては、昨年十二月に数値目標を設定しているところですけれども、その数値目標を各教育委員会に示しております。 そこには、要配慮の生徒がいるところは全て五年間で整備するという目標にしておりますけれども、それは教育委員会と共有しておりますので、公立小中学校だけではなくて、多分教育委員会においてはそれも踏まえて高校も考えていただけるものだというふうには思っておりますけれども、全体を進めるためにバリアフリー化推進指針というものも改訂するなど、全体の学校施設を進めていくようなことも考えているところでございます。
○斎藤嘉隆君 いや、具体的に進捗状況を、僕は今の話で全体の状況が、文科省さんも現段階では細かく把握をされていないようだし、全国津々浦々そういう状況なのかどうか分かりませんけれども、私が分かる範囲で実態を見た場合に、やはり小中学校に比べて高等学校というのは進捗の度合いが低いのではないかと。にもかかわらず、あのときの附帯決議では、小中学校だけではなくて、高校、大学も含めてきちんと整備をしていこうということを皆さんで決議をしていただいているわけですね。 私、これ、やはり大規模な特に県なんかだと、県立学校にエレベーターを付けようと思っても、大体一億ぐらい掛かるんですかね、一個。この予算を捻出するのはなかなか難しくて、どうしても後回しになってしまうという状況があるのではないかなと思うんですね。 大臣に是非お考えをお聞かせいただきたいと思いますが、私、この費用負担の問題、指針もよいんですけど、やっぱり何らかの財政的支援を国としても考える必要もあるのではないかと私自身は思っていますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(萩生田光一君) まず、附帯決議については承知をしております。 その上で、今部長からも答弁させましたけれども、例えば、小中学校というのは地域の防災拠点などにも指定されているがゆえに、また文科省の所管ということもありますので、割とその附帯決議の意思というものが自治体ときちんと共有ができていると思うんですけれど、高等学校以上になりますとこれはもう所管が変わってくるので、確かに法律制定時にはそういう思いを皆さんは持っていたけれども、あとはそれぞれのお金でやってねということになってしまっていることでなかなか迫力が付かないんだというふうに思っています。 公立高等学校の施設整備については、国と地方の役割分担の観点や財政状況も含め、設置者である地方公共団体が実施することになっていますが、一定の要件を満たす場合には緊急防災・減災事業債や地域活性化事業債などの地方債を活用することが可能であり、実際にこれらを活用して高等学校施設におけるエレベーターの設置を行った地方公共団体もあると承知しております。 また、文科省では、先ほども答弁したように、昨年十二月に学校施設のバリアフリー化の留意点を取りまとめて学校施設バリアフリー化推進指針を改訂し、計画的な整備を要請したところであり、今後、公立の高等学校も含めバリアフリーに関する好事例を取りまとめ、横展開を図ることとしております。 今後とも、関係省庁と連携しながら、エレベーターの設置を含め、公立高等学校施設のバリアフリー化が進むように各地方公共団体等の取組をしっかりと支援をしていく、その今の現状のルールより更に上乗せの何らかの方策というのは模索していく必要があると思いますので、しっかり検討してまいりたいと思います。
○斎藤嘉隆君 ありがとうございます。是非御検討の方をお願いします。 また、舩後委員も含めてこの後もこの点に関して質問されるというふうに思いますので、是非その議論も踏まえて御検討の方をお願いをしたいというふうに思います。 次に、教員免許更新制度についてお伺いをさせていただきます。 三月十二日の中教審の総会で、教員の養成、採用、研修の在り方について諮問をされたというように聞いています。 この中で、免許更新制度については、大臣御自身は諮問に当たってどのような視点で検討をするようにおっしゃられたのか、そのお考えをお聞かせをいただきたいと思います。
○政府参考人(義本博司君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、免許更新制につきましては、諮問する前に、前期の中教審でございますけれども、昨年の九月以降、教師の勤務の長時間化や教師不足の深刻化といった課題を視野に入れつつ、教員免許更新制や研修をめぐります制度に関しまして包括的な検証を進めてきたところでございます。具体的には、教員養成部会におきまして、教育委員会、あるいは校長、あるいは講習開設の大学に対してヒアリングなどを含めまして、六回の審議をしたところでございます。 この審議におきましては更新制につきまして厳しい評価がされておりまして、教師の資質能力の確保、教師や管理職等の負担の軽減、教師の確保を妨げないことができるような抜本的な検討が必要であるというふうな見解が一致したところでございます。 これを受けまして、委員御指摘のとおり、三月の十二日に、「令和の日本型学校教育」を担う教師の養成・採用・研修等の在り方について、中央教育審議会に諮問を行いまして、教員免許更新制につきましても抜本的な見直しに向けた議論を行うこととしているところでございます。 審議の内容、諮問の内容を踏まえまして、今後、文部科学省におきまして、現場の教師の更新制に関する認識の確認をする調査を行った上でこの検証を完了いたしまして、制度の見直しに関します具体的な検討について中教審で議論を行って、その結果を踏まえて必要な措置を講じていきたいと存じます。
○斎藤嘉隆君 私は前もお話ししたんですけど、小学校、中学校、高校の教員免許を持っていまして、四年前に、国会議員でしたけど、更新講習、三十時間受けたんですね。なかなか大変でした。三十時間、掛かったお金は三万三千円でした。最後は県の教育委員会の教職員課の窓口に並んで、みんな重なるものですから物すごく時間掛かるんですけど、これはやっぱり並ばなきゃいかぬなと思って私も並びまして、顔を伏せて。途中で見付かりましたけど、本当に大変でした。 やってみて、また改めて思うんです。私、七年後にまた受けなきゃいけないんですよ、六十を超えて。多分次はちょっともう受講はできないなと。だったら、この仕事辞めて現場で非常勤講師でもやりませんかと言われても、いや、更新していないからちょっと無理ですねと、こういうことになるわけですね。 これはいろんな思いが、例えば現場に今いる教員も、現役教職員も同じなんです。毎日現場にいるのに、一番最先端で働いているのに、十年たつとまた大金払って免許更新講習受けて、ベテラン教員がですよ、そんなことしなきゃいけない。 これ、大臣に率直にお伺いしますが、今回の中教審への諮問、もちろんその結果の答申を受けて、最終的な目指す姿としてこの更新制度の廃止というのもあり得ると、こういうお考えでよろしいんでしょうか。
○国務大臣(萩生田光一君) コロナ禍の中にあって、この一年、学校群にかかわらず、全ての教員の皆様、本当に御努力をしていただいたと思います。しかし、現場の先生だけではどうにもならずに、外部からの様々な応援もいただきました。 その中で、最も頼りになったのはOBの皆さんでございます。スクールサポーター、あるいは放課後のサポート、いろんなことをやってもらったんですけれど、文科省にあった問合せは、いや、自分も応援に入ってあげたいんだけど、免許更新が切れているけどいいのかということを随分聞かれました。しかし、もうその免許の更新が切れていようが何しようが、長年現場に立たれた先生方が現場に戻っていただくことがどんなに力強かったか、心強かったか、そのことはもう肌で感じております。 今回はもう諮問をしてしまいましたので、その結論を私がここで言うのはちょっといささか恐縮でございますから控えたいと思うんですけれど、私、今先生がおっしゃったように、教員の皆さんが不断の研修をしていくということは大事だと思うんです。キャリアアップをどんどんしていってもらうことは大事なんです。しかし、この更新制度、キャリアアップじゃないですよね。十年目と二十年目で大体時期が集中しますから、取りたい講座が取れなくて、結局十年前に取ったのと同じようなものをもう一回取り直して学び直しをするということが、それが無駄だとは言いませんけれども、ちっともキャリアアップになっていない研修じゃないかという思いがございます。したがって、これ先生方の現場での負担にもすごくなっているというふうに承知をしておりますし、研修制度を維持することと免許更新制とひも付けをすることというのは、これ少し冷静に考えてもいいんじゃないかなと私個人は思っているところでございます。 結論がどうなるかは、諮問した以上、諮問先の中教審の皆さんの御議論に委ねたいと思いますけれども、先に結論を出してくれと申し上げたのは私でございますので、その思いは多分察していただけるんじゃないかと思います。
○斎藤嘉隆君 私も、教壇に立つのがはばかれるような教員が教壇に立ち続ける、先ほど上野先生のお話の中でわいせつ教員の話もありましたが、こういった方々が子供たちの前に居続ける、こういったことはやはり排除すべきだと、これは私も同じ思いです。 ただ、元々のこの教員免許更新制度というのはそういう視点も多分当初あったんだろうと思うんですが、現制度の中ではそのような視点は正直言ってありません。私も、教育委員会にいますときに、この免許更新を受けた方の評価をする、こういったことの仕事にも携わらせていただきましたけれども、その場で例えば免許更新講習を行う主体者が、この先生はちょっともう更新させるわけにはいかないと、だからもうこれで失効だみたいな、そんな判断はできないんですよ、できないんです。ただ、それは別のところでやっていただけばいいと思うので、やはり教員が常に教育課題に敏感であって、いろんな意味で知識を得て、あるいは教育技術を高めて教壇にまた向かっていくというためには、私は教員免許更新制度である必要はないというように思っています。 それに、もう一つ言うと、私は、受けたから言うわけじゃありません、そうするとちょっと受けた受講がどうだったんだという話になりますので。全てのこの更新講習が今の教育課題にマッチしていると思えないんですよ。しかもリモートが多いんですね、これ。本当に正直言って無駄。効果があるならやってください、幾らでもやってください。現場の先生たちや子供たちの教育にプラスの効果があるならやればいいと思います。ただ、現状においてはやっぱり効果がない、薄いと、費用対効果を含めても効果が薄いというふうに思います。むしろ、更新すべきは講習の内容じゃないでしょうか。そのようにも思っています。 それに、いまだに免許更新の時期に気付かなくて、現場にいながら免許が失効してしまう、もうあしたから教壇に立てないという教員が毎年のように出ているんです、多くの県で。これは、旧制度、新制度、免許の、入り乱れていて、人によって、単純に年齢とかそういうものではなくて、人によって、免許を受けた時期によって更新の時期が変わるものですから、学校の管理職も把握がし切れない部分があるんですね。こういった面も含めて、私は、掛ける労力ほどの効果がないし、また、今の働き方改革も含めて非常に私は問題が多いし、やっぱり形骸化しているし、恐らく民間だったらもうやっていないというふうに言わざるを得ません。 こういった視点で、私はできるだけ早い時期に、廃止なのか大規模な見直しなのか分かりませんが、何らかの手を打つべきだと思いますが、大臣、これは、なるべく早い時期にというふうに今申し上げましたけれども、イメージとしては、例えば来年度のある程度の時期にこの件について答申をいただいて、再来年度辺りに何らかの方策を打っていくべきというようなお考えが文科省内にもそれなりにあると、こういうことでよろしいんでしょうか。
○国務大臣(萩生田光一君) 今月十二日、「令和の日本型学校教育」を担う教師の養成・採用・研修等の在り方について、中教審に諮問を行いました。 諮問の中では、教員免許更新制について、現場の教師の意見などを把握しつつ、今後できるだけ早急に検証を完了し、必要な教師数の確保とその資質能力の確保が両立できるような抜本的な見直しの方向について先行して結論を得ていただくことを求めております。 私から中教審における結論の時期をあらかじめ決定するというのもこれまた委員の皆さんに失礼だと思いますので、しかし、できるだけ早くと、こう伝えれば、先生方もそれを受けて積極的な議論をしていただけるんじゃないかというふうに思っています。 大事なことは、令和の日本型学校教育、まさに先生今御指摘になったように、今年の四月からもう本当に現場は変わっていくわけですよね。一人一台端末が出てきたり、冒頭お褒めをいただきましたけれども、三十五人学級がスタートをします。文科省は言うばかりでやらないじゃないかという御批判も同時にいただきました。そういう点では、私も実は覚悟を持ってこの委員会でも小中三十人学級を目指すと、こう申し上げてしまいましたので、そこから考えると随分後退した結果になって反省もしているわけですけれど、しかし、一歩を踏み出すことができましたので、この少人数もきっちり進めていきたいと思っています。 そうしますと、もう本当に教員のやるべき仕事の中身が変わってくるわけですから、それに合わせた教育養成もしていかなきゃならない、トータルで考えていかなきゃならないんで、私、この機会に、やっぱりいつも申し上げているように、教師を志す学生さんが増えてもらう、そういうきっかけに令和三年度はしていきたいと思っていますので、それに合わせてできるだけ早く結果を出していきたいと思っています。 例えば、教育実習で今七日間の介護体験義務付けているんですけど、これはこれで決して悪いことじゃないと思いますよ。一度はそういう現場に入っていただくことは必要かもしれません。しかし、私は、七日間を使うんだったら、逆に、五日間ぐらいは介護施設じゃなくて特別支援学校に行ってもらいたいなと、特別支援学級で是非教師として現場をしっかり見てもらいたいなと、そういう研修の在り方もやっぱり時代の変化とともに見直していく必要があるんだろうと思っていますので、そういうことも含めて、新しい令和の時代の教師像をしっかり打ち立てていくためにも、できるだけ早くこの免許の更新制については結論を出していただきたい、スピード感を持って制度改革を進めていくことを是非諮問した委員の先生方と共有していきたいなと思っているところでございます。
○斎藤嘉隆君 ありがとうございます。 これはちょっと義本さんにもお伺いしたいんですけど、いろんな団体、教育関係の団体がこの免許更新制度についていろんな意見を言われていて、もちろん賛成もあれば反対もあるというふうに思いますが、私が知る限り、例えば公立の校長会とか私立学校連合会とか教職員組合とかPTA連合会とか、やっぱり廃止や見直しを求める意見が相次いでいるというふうに私は認識をしているんですが、こういった教育関係諸団体から文科省に寄せられている意見、主なもの、どんなものがあるんでしょうか。
○政府参考人(義本博司君) お答えいたします。 先ほど答弁させていただきましたように、中央教育審議会におきまして、前期でございますけれども、昨年度、教育関係団体、教育委員会ですとか校長会等々からヒアリングをさせていただいたところでございます。 御指摘のように、例えば全国連合小学校長会におきましては、免許更新制度につきまして、廃止や研修の振替等を含めたその在り方について抜本的な見直しを求めるというふうな意見をいただいたりとか、あるいは、これは特別支援学校の校長会でございますけれども、免許更新制度が狙いとする最新の知識技能の修得につきましては、経年研修や教育センター等が開催します研修等を始めとする様々な機会を与えられている、免許更新制度に代わり、現職研修のより一層の充実が望ましいというふうな意見をいただいております。 また、教育委員会、これは岐阜県あるいは京都府からヒアリングした内容でございますけれども、例えば岐阜県の教育委員会からは、最新の知識技能を修得するためには研修が活用可能である一方、更新制の実施に伴う負担が大きいことを鑑みれば、法定研修の充実などと併せて更新制の廃止を検討できるんではないか、受講期間につきましては現行の二年から五年程度にすべきではないか、あるいは京都府の教育委員会の方からは、現職教員にとって十年程度での知識技能のアップデートでいいのか、講習期間につきましては柔軟に受講できるような制度に検討すべき、研修の受講歴を踏まえた免除制度や単位認定ができるよう見直しを検討すべきじゃないかというふうな意見もいただいたところでございます。
○斎藤嘉隆君 ありがとうございました。 いろんな意見があって、例えば大学なんかだと、どちらかというと、いや、やるべきだと、こういう意見が、要するに講習を行う側はそういう意見が多いのかなというふうにも全体の意見を見るとありますけれども、これまで大学の培ってきたノウハウとか整備してきた施設とか、いろんなのもあるものですから、廃止となるといろいろ困るんだよという声も実はいただいています。 ただ、そうした能力はまた別の場で発揮をしていただけばいいので、大学の皆さんにはですね。是非議論を、様々な面で中教審のやり取りも見据えながら、文科省さんとしてそこをリードを是非していっていただきたいなというふうにお願いをしておきたいというふうに思います。またこの件については適宜御質問させていただきたいというふうに思います。 済みません、時間がかなり押してまいりましたけれども、一月の中教審の答申で、小学校五、六年生での教科担任制導入が提言というか、上がっています。二〇二二年からということですけれども、教科担任制導入による教育的効果をどのように捉えているか、文科省の見解をお伺いします。
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。 義務教育九年間を見通した指導体制の構築に向け、小学校高学年からの教科担任制の導入による教育的な効果といたしましては、例えば教科指導の専門性を持った教師によるきめ細やかな指導や系統的な指導の充実により、児童の学習内容の理解度、定着度の向上と学びの高度化が図られるほか、複数の教師、学級担任とその専科教員の複数の教師による多面的な児童理解を通じた児童の心の安定に資するとともに、いわゆる中一ギャップの解消など、小学校から中学校への円滑な接続に寄与するものと考えております。 あわせましてですが、教師の持ちこま数の軽減や授業準備の効率化等による教師の負担軽減の観点から、学校におきます働き方改革や学校教育活動の充実にも資するものと考えております。 これらの教科担任制導入の趣旨を踏まえ、新しい時代にふさわしい指導体制の検討を進めてまいりたいと考えております。 以上です。
○斎藤嘉隆君 おっしゃるとおりだと思います。 教科担任制導入に関わる最大の課題は、私はやっぱり人の配置だと思います。理科の得意な先生は理科を教える、算数、数学の得意な先生は算数を教えると。 言うのは簡単なんですけれども、これらの先生方はそれだけ教えていればいいわけではなくて、恐らく他に自分の学級担任をしつつ、ほかの学級の例えばそういう専科的な授業の担当もすると。しかも高学年だけ、当面ですね。一部の教科のみの実施であって、この限られた学校の教員数の中で、人間の中で時間割を組むこともかなり至難の業ではないかなというふうに思います。中学校なんかでも、四月当初は時間割もほとんど不可能な状態から、もう最近はAIを使ってまで時間割組まないと組めないと、こんなような状況になっている中で、果たして現実的なのかなというのは思うわけです。 やはり一つは、今局長もおっしゃいましたけれども、こま数が減るような定数のやっぱり改善がないと対応が現実的ではないのではないかなと。持ちこまが減るということは人が増えるということですから、人数が同じなのに授業時数が減るということは、これは理屈上あり得ないことなので、これやっぱり定数、ある程度の定数増が伴って初めて実現をする、それがこの教科担任だというように思いますけれども、この点についてはいかがでしょうか。
○政府参考人(瀧本寛君) 小学校の専科指導の実施に当たりましては、新学習指導要領の実施に向けまして、既に平成三十年度から三か年掛けまして英語専科指導加配を約三千人、加えまして、令和二年度から二年間を掛けましてチームティーチングのための加配を専科指導加配に発展的に四千人振り替える予定としておりまして、他の既存の専科指導加配と合わせますと、令和三年度には約八千人の専科指導の加配を措置させていただく見込みとなっております。 また、文部科学省では、これまでの中央教育審議会、先ほど委員からも御紹介ありましたが、中教審における審議状況も踏まえまして、先行しまして有識者による検討会議を立ち上げております。 この会議では、新たに小学校で専科指導の対象とすべき教科あるいは学校規模、地理的条件に応じた教職員配置の在り方など、教科担任制の導入に向けた専門的、技術的な検討を進めておりますが、必要となる教員定数は個々の学校の規模あるいは教科の範囲などの条件により大きく変わってまいります。 引き続き、小学校高学年からの教科担任制の導入に向けまして、学校における働き方改革や専門性を持った教師の指導による授業の質の向上なども踏まえまして、既存の専科指導に係る加配定数を考慮し、必要となる教員定数を含め、専門的、技術的な検討を進めてまいりたいと考えております。 以上です。
○斎藤嘉隆君 局長に一個だけ確認です。 今のお話は分かりましたけれども、これさっき話題にした三十五人学級が、これ小学校で段階的に進捗をしていって、やがて高学年に導入をされるというんですが、クラスのサイズが小さくなって、学年全体の子供の数は少ないのに学級が多くなると、教科担任を導入するとこま数が増えますよね、単純に。 ですから、何が言いたいかというと、三十五人学級導入するので先生の数増えるから、いわゆる教科担任もその分で増えるから、クラスが多くなるからいろいろやりくりがしやすくなる、これはまあ事実ではありますけれども、ただ、持ちこま数自体は増えるものですから、何が申し上げたいかというと、少人数学級進捗による定数増と今局長がおっしゃったいわゆる定数増というのは全く別、別物だと、こういうような考え方でいいか、この点だけ確認をさせてください。
○国務大臣(萩生田光一君) 先生のおっしゃるとおりで、先生の前半の説明は財務省の説明とそっくりなんですね。そうじゃなくて、やっぱり少人数学級は少人数学級でやります。これ、きめの細かい指導ができるようにやります。 で、専科の必要性というのはまた別の話でありまして、先ほど上野先生がウエルビーイングによる科学技術の大切さ、お話しいただきました。実は私は東京なものですから、私の小学生のときから五年生は理科は専科だったんですけど、全国的に見ますとまだ四割程度なんですね。すなわち、誤解を恐れず申し上げますけれども、アルコールランプに火を付けるのが怖い先生が理科の実験をやったり、そういう実態は世の中にはあるわけです。その中から科学者が生まれるかというと、これはなかなか興味を抱かないと思います。実は衆議院でも申し上げたんですけど、例えば体育の先生は、それはやっぱり運動神経の鈍い体育の先生に教わる体育というのは余り面白くないと思います。すなわち、専門性の高い人に教わることでやっぱり興味も引くし子供たちの能力も上がるので、私は、この専科の在り方というのは、これ中教審でもしっかり議論していただきたいと思いますけれども、更に子供たちの学力を伸ばすためにやっていきたい。 で、結果として学校現場には人を増やしていくということをしていかないと働き方改革になりませんから、三十五人学級になったので総数の定数が増えたんだからそれでやりくりしろという話とはこれ別の話だということをきっちり線を引いて前に進んでいきたいと思っています。
○斎藤嘉隆君 ありがとうございます。是非この件も引き続きまた議論をしていきたいというふうに思います。 もう時間ですので、最後は質問じゃないんですけれど、卒業シーズンです。僕、いろんな学校の卒業文集をいただいて読むんですね、小学校六年生とか中学校三年生の。今年の子たちの卒業文集を、是非文科省の皆さん読まれたらいいと思います。この一年間の彼らの思いがどういう、このコロナの中で、修学旅行行けなかった、このことできなかった、何か月も休校だった、そのことが子供たちがもうどれだけストレスに思って悲しい思いをしてきたかというのが本当によく分かるんですね。 終わったことですので、あのときの全国一斉休校のことを今どうのこうの言うつもりはありませんけれども、やっぱり教育現場でしか育たない子供たちのコミュニケーション能力とかいろんなものはあるし、私はそれは、もう大臣も昨日も委員会であったと思いますが、大学も同じだと思うんですね。大学の先生方からお叱りを受けるんですけど、私はやっぱり授業をやってほしい、対面での授業をやってほしいと思いますので、そういったことも含めて、是非、これはやっぱり文科省しかありませんので、こういったことをやっていただけるのはですね、そのことも併せてお願いをさせていただいて、時間ですので質問を終わります。 ありがとうございました。
○横沢高徳君 立憲民主・社民の横沢高徳でございます。 三月十一日で東日本大震災から十年がたちました。お亡くなりになられた方々に哀悼の意を表します。 また、当時、国内外からたくさんの支援をいただきました子供たちが大学生、そして社会人になり、皆様に是非伝えていただきたいという声を預かっております。 復興に向けて御尽力いただきました全ての御関係者の皆様へ、被災地を代表しまして、改めて感謝を申し上げます。ありがとうございます。 それでは、大臣所信全般に関して質疑をしたいと思います。 まず、学校の働き方改革の観点からお尋ねをいたします。 大臣は所信で、学校が大変な職場というイメージを払拭し、教師が再び子供たちの憧れの職業となるよう、私が自ら先頭に立って全力を尽くしてまいりますと述べられました。公立小学校の採用倍率の全国平均は過去最低の二・七倍、自治体によっては二倍を切っているところがあります。原因としては、退職に伴う採用者数が増えたこともありますが、受験者数がここ七年間減り続けていることが考えられます。学生が教育実習に行き、現場の先生の現状を目の当たりにしたときに、教員になることを諦めてしまったという声も聞きました。 大臣が述べられた学校が大変な職場というイメージを払拭する前に、まずは学校が大変な職場という現実を改善することが必要ではないでしょうか。大臣が大変な職場というイメージを払拭という言葉に込められた真意をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(萩生田光一君) 昨今の教師の多忙化の要因として、子供たちへの学習指導に加えて、障害により特別な支援を要する児童生徒や日本語指導が必要な外国人児童生徒が増加、また貧困、虐待への対応など、学校が抱える課題が複雑化、困難化し、教師だけで対応することが質的な面でも量的な面でも難しくなってきていると思います。 中学、高校の部活動や小学校の通学路の安全確保の対策、アレルギー対策のような新しい健康問題への対策など、保護者や地域の多様な期待も大きく、多くのことが学校に求められていることなどが挙げられ、それが長時間勤務という形で現れている実態がございます。 このような大変厳しい教師の勤務環境が現実であることを踏まえて、今御指摘のあったように、教員を本来志した教職課程の学生さんたちや関係者の皆さんから学校が大変な職場というイメージという発言を聞いておりまして、喫緊の課題として学校の働き方改革を進めていく必要があると強く認識をしております。 学校の働き方改革は、何か一つやれば解決するものではなくて、先ほど他の委員の皆さんともお話ししましたけど、デジタル化が進んだり少人数化を進めたり、また専科の教員を増やしたりということで、総合力で対応しないとなかなか改革はできないんだというふうに思っています。 まさに令和の時代、新しい学校のスタイルを目指すわけですから、この機会に是非、教員の皆さんが教員でなければできないことに全力投球できる、すなわち子供たちとの向き合う時間を増やしていく、そのことに集中できるような環境をしっかりつくっていく必要があると思っていまして、そのことを先頭で頑張ってまいりたいなと、そう思っているところでございます。
○横沢高徳君 ありがとうございます。単なるイメージ払拭が先に立つようなことだけはないようにというところでお願いをしたいと思います。 その上で、教員の長時間勤務の実態を把握できているのかという点をお伺いしたいと思います。 一昨年の給特法改正で、職員の勤務時間管理がより一層求められるようになりました。しかし、都道府県では九一・五%、政令市では八五%、市町村七一・三%が現状となっております。また、既にもう一〇〇%を達成している県もあれば四割程度という県もあるということですが、正確に実態を把握している、この現状、ばらつきがあるのはどういうところから来ているのでしょうか。
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。 個々の自治体で実際にタイムカードとかこれに代わるようなツールを用いて勤務時間の把握がしっかりとできているかという点については、文部科学省からは数次にわたり各自治体に対するお願い、促しをさせていただいているところですが、まだ残念ながら、極めて小さな学校であったり一部の自治体において、導入に向けた準備が進められているけれど、まだ実際に学校では稼働していないといったような自治体もございます。 こうしたことで、現実の勤務状況の把握状況についてはばらつきがあるところですが、文部科学省としては、平成二十八年の教員勤務実態調査において統一的にデータを取らせていただきました。また、昨年の給特法の審議の中でお約束といいましょうか、令和四年度ですね、令和四年度に改めて勤務実態調査をしっかりと把握して、それに向けて、その間、学校現場における教員の働き方改革をしっかりと進めさせていただきたいと思っているところでございますが、勤務時間が残念ながら増加をしているその実態、要因としては、教師の年齢と勤務時間との間に高い関連性があって、年齢が下がるほど勤務時間が長くなる傾向があるとか、そうしますと、個々の学校によって教員の年齢実態も実はばらつきがございますので、前回の教員勤務実態調査で把握したこうした幾つかのポイントが、個々の地域や実態によってそれぞれ、状況としては様々な実態があるということでお答えをさせていただきたいと思います。
○横沢高徳君 現場の先生からは、同じ勤務時間であっても、今言われたように、ベテランの先生、若手の先生で、教員の能力によっても差が出てくるという声もありますので、単に時間管理だけでは解決できない問題があると聞いております。この点も踏まえてしっかり取り組んでいただきたいと思います。 次に、部活動改革についてお伺いをいたします。 部活動改革は、元々は学校の働き方改革を踏まえたものであり、休日の部活動につきましては、令和五年度から段階的に地域スポーツへ移行を進めると承知しております。 その流れで、令和三年度から、つまり来月から地方大会の在り方を整理するとあります。今までどおり中体連で地方大会を運営していくのがいいのか、又は、例えばサッカー協会などの各種競技団体に移行していくのがいいか、地方大会から全国大会の在り方など、どのような方向性で進めていくのか、大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(藤江陽子君) 部活動改革について御質問いただきました。 部活動は、子供たちの健やかな成長にとって大きな教育的意義を有する一方で、教師による献身的な勤務により成り立っているというところでございまして、このため、委員御指摘のように、学校の働き方改革の観点から、部活動改革の第一歩といたしまして、休日の部活動の地域移行を令和五年度から段階的に実施することといたしまして、まずは来年度から全国各地域において実践研究を行いますとともに、委員御指摘のような大会の改革ですとか、あるいは合同部活動の実施といったようなところについても実証的に研究を進めていくということといたしておるところでございます。 その際、部活動の指導を希望する教師には兼職、兼業の制度を活用して引き続き生徒の指導に関わることができる仕組みを設ける一方で、スポーツクラブの指導者ですとか大学生などいろいろ休日にその専門的な指導を担うことができる地域人材の確保ですとか、平日と休日の一貫指導のための連携体制の構築、あるいは指導者の謝金、あるいはその大会の在り方等も含めまして様々な課題について検証し、またその成果を発信していくことといたしております。 部活動の地域移行に、あるいは部活動改革につきましては、地域の実情あるいは競技の特性によって状況が異なると考えておりまして、文部科学省としては、この来年度からの実践研究を含めまして、休日の地域移行の進捗状況を見ながら、子供たちにとって望ましいスポーツ環境の構築を進めてまいりたいというふうに考えております。
○横沢高徳君 済みません、大臣、この大会の在り方ですね、中体連が今あるじゃないですか、そして各競技団体もあるので、今後長期的な視点でどのようにしていったらいいのか、もしお考えがあればお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(萩生田光一君) まず、文化にしてもスポーツにしても、子供たちが欲する活動を今回の働き方改革で制約をするようなことがあってはならないと思います。せっかく続けてきた活動は今後もできる環境を担保してあげることが重要だと思います。他方、先ほど来お話ししていますように、先生方が多忙を極めていて、これは働き方改革をしっかり進めていかなくてはなりません。そのために、地域の皆さんにも御協力いただいたり、謝礼を払って改めて意欲のある先生には時間外で働いていただくようなことも、いろんなメニューを今検討している最中なので、まだ方向は定まっていません。 私、誤解を恐れず申し上げれば、地域にというんですけど、そんなに都合よく、ある中学校に必要な指導者が地域にうまくいるとは思えないんですね。都市部なら十分対応できると思いますけど、地方に行って、例えば先日お話があったのは、東北の港町で、漁師の皆さんが、朝早く帰ってくるものですから、昼間ならいいんだけど、夜になると今度次の日の漁の準備をしなきゃならないから夕方には船に行かなきゃならないんで、だから、本当は野球部やサッカー部の指導をしてあげたいんだけれども、昼間はいいけど夕方は駄目なんだよという、こういう職業の方が圧倒的多く、町に行きましたらそんなお話を聞きました。ですから、このマッチングもかなり難しいことだというふうに思います。 したがって、実は私は個人的にはやっぱりOBの皆さんが活躍していただくことも必要なんじゃないかなと、教員OBの皆さんにも是非御協力いただけないかなというふうに思っているんですけれど、その上で、大会の在り方は、中体連が主体になるか競技団体が主体になるかをあらかじめ決めるよりは、競技の団体によっておのずと変わってくると思います。 大事なことは、今のように顧問の先生が随行しなきゃ大会に出れませんよとかいうルールですと、規制があって子供たちが関東大会ですとか東北大会ですとか全国大会ですとかそういうところになかなか行けなくなってしまいますので、そこは指導者の皆さんでも対応できるような柔軟な対応をもってこれからいろいろ考えていきたいなと思っております。 中体連が果たしてきた役割もございますし、逆に中体連の縛りによってなかなかこういった外部の指導者が入れないという実態もありますので、両面よく見ながら、是非、子供たちにとって何が一番いいかというのを考えながら大会の在り方というものを検討を深めていきたいなと思っております。
○横沢高徳君 是非、この問題、広範囲にわたる問題だと思いますので、スポーツ庁始め大臣のリーダーシップで前に進めていただきたいと思います。お願いします。 次に、わいせつ教員の問題は先ほど上野議員が言いましたので、次に行きたいと思います。(発言する者あり)あっ、わいせつ教員の問題、取り上げたいと思います。 残念なことに、教員など子供に関わる職種の大人によるわいせつ行為をめぐる問題が連日のように報じられております。文科省としても、法制上の課題があり法案提出は断念したものの、官報情報検索ツールの改善を始め様々な取組をしていると承知をしております。 この問題、まずは子供たちがわいせつ被害を受けないのが大前提なんですが、もしもわいせつ被害に遭ってしまった子供たちは、心身に長期にわたり深い傷を残すものです。子供が専門性あるケアを受けて回復していけるよう、性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センターなど専門機関と連携して対応していくことが重要だと考えますが、現状どのような形で連携が行われているのでしょうか。
○政府参考人(義本博司君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、子供を守り育てる立場にある教員が子供に対してわいせつ行為を行うとなりますと、心の傷を負う、あるいは信頼関係を損なうということで、断じてあってはならないということでございます。わいせつ行為につきましては厳罰をもって処するということで、各教育委員会において、原則懲戒免職処分というふうなことで対応いただいているところでございます。 委員御指摘のとおり、この問題につきましては、わいせつ行為を行った教員については二度と教壇に立つことがないようなというふうな思いで、御指摘のような免許法改正についての検討をしておるところでございますけれども、現状においてはまだ法制的な課題があるところでございまして、引き続き検討の課題として認識しておるところでございます。 実用面においては、採用面において、委員御指摘のような官報情報検索ツールを活用し、それを過去四十年に遡って大幅に延長する、あるいは省令改正をしまして、現状においては懲戒免職の事由が分からないわけでございますけれども、わいせつ行為を行ったかどうか判別できると。それを端緒としまして適切な任命、採用権の行使を行っていただきたいというふうなことで、様々な形での実効的な方策について検討、実行しているところでございます。 その上で、委員御指摘のように、被害に遭った児童生徒のケアにつきましては、被害の相談体制の整備、あるいは警察等の機関と連携しまして、性犯罪被害相談窓口などの相談窓口等の周知などを自治体において行っているところがございます。あるいは、相談窓口の担当者への適切な研修を促していくということも大事でございますので、各県におきます先進事例も紹介させていただきまして、その取組について促していきたいと存じます。 いずれにしましても、この問題につきましては、可能な限りあらゆる手だてを講じるというような強い思いで、引き続き真摯に検討してまいりたいと存じます。
○横沢高徳君 残念ながら、我が国の性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センターは遅れているのが現状でございます。是非、省庁横断的に取組を進めていただきたいと思います。 それでは次に、科学技術についてお尋ねをいたします。 まず、国際リニアコライダー、ILCについてお伺いいたします。 大臣は所信で、我が国の将来にわたる成長と繁栄、そしてSDGsの達成のため要となるのは科学技術イノベーションですとおっしゃっております。科学技術イノベーションの発展のためには、我が国に先進的な大型設備の環境が整えられていることが大変重要であると考えます。 ILCは、岩手、宮城にまたがる北上山地が建設候補地に挙がり、誘致が行われております。ILCが完成すれば宇宙創成の謎に迫ることができると期待されており、科学の進歩に寄与することができます。また、学術の発展や国際発信力、福島の国際教育研究拠点整備とともに復興の足掛かりになり、経済にも良い影響があると考えます。 先月の衆議院予算委員会第四分科会でILCに関して議論されております。大臣も、この施設を国内に造ることは大いに賛成と言われております。ILC計画本体を進めるに当たって国際的な費用分担など課題だと考えますが、大臣、日本の大臣として国際間でどのように取り組んでいくか、御所見をお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(萩生田光一君) 私、衆議院の分科会では、ILCに限らずと、こう申し上げたと思うんですね。日本に国際的な研究施設を設けることは決して望ましくないわけじゃなくて、大いに地元で研究者が集まって研究を日本発で行うということは大いに奨励をしたいと思うんですが、いずれにしましても、このILC計画は膨大な予算、費用が掛かります。したがって、世界にあちこち造るんじゃなくて、どこか一つを世界中の同じ価値観を有するみんなで使っていこうということで、たまたま日本がいいんじゃないかということを欧米の皆さんなどがおっしゃっているんですね。ところが、そこには財政的な裏打ちは全くないわけですよ。 したがって、今、実はITER計画というのをフランスで進めていまして、日本も責任ある立場の一国なんですけれど、日本は約束どおりの人も出し、お金も出して準備を進めています。また、日本国内で作った部品もあるんですけれど、じゃ、用意ドンのときに皆さんでテーブルを囲んだ全ての国が同じようにやっているかというと、そうでもないんですね。搬入が遅れている部品もあれば、あるいは負担をすると言った予算を負担してもらえなくて、どこが困るかといったら、現場抱えているフランスが困るわけです。 このような実態を承知した上で、見通しが付かないのに勢いだけで造る施設ではないと思っておりますので、国際社会の皆さんと、本当にこの施設が日本にできて、どうやってみんなで運営していくのか、研究の最終的な目標はどこにあるのか、こういったこともしっかり議論した上で更に研究を進めていきたいなと、そう思っているところです。
○横沢高徳君 ありがとうございます。是非前向きに進めていただきたいと思います。 次に、防災に関する研究開発についてお伺いいたします。 科学技術において、長期的スパンでじっくり取り組む基礎研究のほかに、日々の安全、安心な生活に貢献できる研究開発も求められております。 近年、毎年のように豪雨や地震など全国各地で自然災害が頻発し、甚大な被害が発生しております。人々の生命と財産を守り、災害に強いより良い社会をつくるために、つくばにある防災科学研究所は、あらゆる自然災害を想定して、世界でも例を見ない研究をしています。政府として災害危機管理対応により大きな役割を果たせる研究機関だと考えますが、国の防災対策にもっとこれまで以上に活用できるような、活用に向けた大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(生川浩史君) お答えいたします。 自然災害発生時において迅速かつ的確な災害対応を行うためには、関係各機関が有する様々な情報を集約、共有していくことは極めて重要でありまして、その観点から、今委員から御指摘いただきました防災科学技術研究所の役割は非常に大きいものというふうに考えております。 防災科研におきましては、例えばリアルタイムの災害対応の観点では、浸水範囲や道路の通行止め等の各種災害関連情報を電子地図上に一元的に取りまとめ、各機関に情報提供をします基盤的防災情報流通ネットワーク、私どもはSIP4Dというふうに言っておりますが、この研究開発や、災害予測、予防という観点からは、例えば、全国展開を視野に入れて、九州地方において水蒸気観測網を整備するとともに、線状降水帯の早期予測の高度化のための実証実験を実施するなどの取組を行ってきているところであります。 今後とも、関係府省、自治体とも連携協力をしながら、防災・減災に資する研究開発を防災科研中心に着実に推進をしてまいりたいというふうに考えております。
○横沢高徳君 防災科研さんは、予測から予防、そして災害対応、そして復旧や復興まで幅広く研究されていると聞いております。 大臣、今災害が本当に多発しておりまして、省庁横断的に対応はされていると思うんですが、今後のこの国の在り方として、緊急防災復興庁のようなもの、一元化したプロフェッショナル集団も必要になってくるのではないかと考えますが、もっとこの防災研で研究しているこの内容を政府の機関に導入して進めていくべきだと考えますが、大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(萩生田光一君) よく防災庁のお話される方いらっしゃるんですけど、それは一理あるなと思いながらも、やっぱり平時はそれぞれの役所が自分たちの所管で最大限のパフォーマンスが発揮できる研究や準備をしておく必要があって、それが別々、ばらばらだと意味がないから、いざとなったときに横串を刺すということが大事なのでありまして、SIP4D、まさに基盤的防災情報流通ネットワークの研究開発を今進めておりますけれども、運用面でしっかり皆さんがいざとなったら同じ方向に向いて対応ができるということが大切だと思いますので、文科省もその一翼を担う役所だという自負を持って更に研究を進めていきたいと思っています。
○横沢高徳君 ありがとうございます。 それでは次に、将来の日本のスポーツ界の在り方についてお伺いしたいと思います。 平成二十三年に施行されたスポーツ基本法などを踏まえ、平成二十六年度より障害者スポーツは厚生労働省から文部科学省へ移管し、平成二十七年にスポーツ庁が設置されました。障害のある人もない人も同じスポーツとして一元化されたことは大変望ましいことだと思います。 海外の例を見ますと、二〇二八年のロサンゼルス・オリンピック・パラリンピック大会が決まったアメリカでは、USオリンピック委員会をUSオリンピック・パラリンピック委員会と名称を変更しております。日本では日本オリンピック委員会と日本パラリンピック委員会が分かれており、各連盟、各競技団体も分かれております。また、この間、パラサポセンターの継続が決まりましたが、各競技団体の事務局が入居しているところも、オリンピックスポーツ、パラリンピックスポーツがちょっとばらばらになっているのが現状でございます。 アメリカは国として一つになって取り組んでいる中、日本としてはこれからどうあるべきか、もし大臣のお考えがあればお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(藤江陽子君) お答え申し上げます。 委員御指摘のように、国におきましては、障害者スポーツに関する施策を福祉の観点に加えてスポーツ振興の観点からも一層推進するということを踏まえまして、平成二十六年に厚生労働省から文科省、そしてその後スポーツ庁もできたということで、スポーツ行政への一元化を実施しているところでございまして、また、都道府県におきましても、これを踏まえて障害者スポーツをスポーツ行政に一元化する自治体が増加しているというところでございます。 また、本年の東京大会におきましても、パラリンピック競技大会、オリンピック競技大会と一体的に運営することを通じて障害者の社会参加の拡大を図ることを基本的な考え方の一つとしているところでございます。 他方、御指摘のございました各スポーツ団体における状況でございますけれども、スポーツ団体は民間の団体でございまして、その統合や合同での活動などの効果や課題については、まずは各団体でお考えいただくべきものではございますけれども、例えば障害種を超えて同じ競技の団体間での協力をしている団体ですとか、あるいは同じ障害種で異なる競技間での協力をしているといったことを志向する場合もございまして、文部科学省におきましては、それらを踏まえまして、各スポーツ団体のその自主的な連携促進の取組を支援してまいりたいというふうに考えております。 いずれにいたしましても、障害者スポーツの振興に当たっては、その障害者に特有の障壁の解消、あるいは障害の有無にかかわらず国民がスポーツに親しめる環境の整備ということが同時に必要であるというふうに考えておりまして、引き続き、スポーツ振興施策によって一般のスポーツ振興、そして障害者スポーツの実施環境の改善が図られるよう取組を進めてまいりたいというふうに考えております。
○横沢高徳君 日本は、今まで文科省、厚労省の流れで来た流れがまだまだやっぱり各競技団体で続いているところもあるので、一概にすぐやれるかといえばそうではない状況だと思いますが、もし大臣、今後のこの日本のスポーツ界の在り方の方向性として、大臣のお考えがあれば是非お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(萩生田光一君) 先生の問題意識、また先進国の取組は承知をしています。 それで、壁はどんどん低くなっていると思うんですね。もう既にいわゆる障害者スポーツも文科省が所管をして、しっかり一元的な管理をしています。 他方、競技団体は民間の団体なので、例えば先生が行ったスキーなどは、障害者スキーと普通のスキーは一つの団体の中でもきっと運営はできると思うんです。あるいは、ブラインドサッカーをサッカー協会の中に入れても多分運営はできると思うんですけど、じゃ、ボッチャはどうするんだと。そういうパラ独特の競技団体もあって、じゃ、そこは置いてきぼりでしようがないんだということになるとその一元化の意味がなくなってしまうと思いますので、リオのオリンピックの後に、当初はJOCはメダリストのパレードを銀座でやると言ったのを当時の森会長が止めて、パラリンピックの大会が終わるまで待とうと。なぜならば、これはもう一体の大会なんだからということで、オリンピアンとパラリンピアンのメダリストが銀座を練り歩いて多くの皆さんから歓声をいただきました。まさに今年開催する東京オリンピック・パラリンピックはその延長にあると思っていますので、こういった経験を踏まえてだんだん練れていくんじゃないかと思っています。 パラの団体の皆さんがパラリンピック大会の後に困るようなことがないように、これはもう普通のオリンピックの競技と同じように我々文科省としてはしっかりサポート体制を組んでいく、そのことを改めてお約束を申し上げたいと思います。
○横沢高徳君 ありがとうございます。 今大臣から森前会長の話が出ましたので、スポーツ団体におけるジェンダー平等に向けた取組についてお伺いしたいと思います。 我が国のジェンダーギャップ指数は、皆さん御存じのとおり百五十三か国中百二十一位、ジェンダー不平等指数、GIIは百六十二か国中二十三位となっております。 大臣は所信の中で、スポーツ団体に対し、ガバナンスコードの遵守を促すことを通じ、また、スポーツを通じた女性の活躍促進に努めてまいりますと述べられております。そのガバナンスコードでは女性理事を四割以上としていくことを求められていますが、達成状況はいまだ道半ばだと承知しております。 我が国のスポーツ団体における女性理事の割合はどれくらいなのでしょうか。また、文科省は女性理事の割合を四割以上確保していくこととしておりますが、今までなぜ進まなかったのか、どのようにすれば前へ進むのか、大臣のお考えをお伺いいたします。
○政府参考人(藤江陽子君) ジェンダー平等についての御質問で、ジェンダー平等の観点はスポーツ分野においても極めて重要であるというふうに認識しておりまして、我が国でもスポーツ庁あるいはJOC等の団体がスポーツにおける地位、職務、役割への女性の参加拡大を目指す国際的な戦略でございますブライトン・プラス・ヘルシンキ二〇一四宣言に署名しているところでございます。 一方、現在の我が国の中央競技団体の多くでは、先ほど御指摘いただきました女性理事の割合が、スポーツ庁が策定したスポーツ団体ガバナンスコードという中で掲げている目標である四〇%を下回っているということで、平均の割合でいいますと平成三十年の三月の時点で一五・六%ということで、まだまだという状況でございまして、できるだけ早期にこれを引き上げていくことが必要であるというふうに考えております。 やはり競技によってはその競技者の中に女性が少ないといった事情ですとか、あるいはそういった、なかなかマッチングというか、どういう人になってくれるかというのを見付けるのは難しいといったような声も聞いているところでございまして、こうした状況も踏まえまして、我々といたしましても、改めて取組を促すような通知を出させていただくとともに、そういったマッチング等の事業ですとかあるいは研修といったところにも取り組んでいるところでございます。 引き続き、このガバナンスコードの趣旨の説明ですとか、女性理事登用を支援する事業の実施を通じた働きかけを行ってまいりたいというふうに考えております。
○横沢高徳君 この問題は非常に、また世界中からも今注目されている問題だと思います。大臣、なぜ今までなかなか進んでこなかったのか、そして、どうすればこれはもっと前に進むのか、橋本新会長も誕生して女性理事の割合が一気に増えたというニュースもありますが、そこだけじゃなくて、やはり各競技団体でしっかりと女性活躍が推進されるために何が必要なのか、お考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(萩生田光一君) それぞれの競技団体によって生い立ちが違いますから必ずしも一概ではないんでしょうけれども、やっぱり男性指導者の下で競技団体が発展してきたという、そういう歴史が数多くの団体にあったんだと思います。 したがって、その理事も男性の皆さんが占めるという、この繰り返しをしてきたんですけれど、もはやそういう観点ではなかなか競技団体を維持していくことはできないと思っていまして、度々御紹介いただきますけれども、文科省がうるさくというのは、まさにうるさく各NFに女性理事を四割を目標にやってほしいということを申し上げています。 橋本組織委員会の会長就任直後に理事の皆さんを女性を増やした。何かのきっかけでどんとやっぱり指導者が力を発揮すればこういうことができるんだと思いますので、まずは各団体にこのオリンピックまでの間に最大限の努力をしていただきたいし、オリンピック後に、何とかこの各団体が四割の女性理事を維持しながら女性の声もくみ上げる、そういう団体に変わっていくことを期待をしてまいりたいし、指導していきたいと思います。
○横沢高徳君 ありがとうございます。 是非、これは急務だと思いますので、前へ進めていただきたいと思いますし、スポーツ界においても、より女性が意思決定に参画して、日々の現場で頑張っておられる女性アスリートを取り巻く環境を良くしていくことが大事だと思います。しっかりと大臣のリーダーシップの下、よろしくお願いを申し上げます。 ちょっと質問戻るんですが、児童生徒の自殺者対策についてちょっとお伺いをしたいと思います。 自殺者は、国民全体としては年々減少傾向にあるものの、昨年はコロナ禍の影響もあり十一年ぶりに増加したというデータが出ております。そんな中、若年層の自殺率は増えております。自殺については社会全体の問題であり、文科省だけでの問題ではないと思いますが、若者の自殺予防、自殺対策、やはり若い人たちが死にたいと思うような国は駄目だと思うんです、大臣。 この点について、大臣、文科省だけではなく、この国全体、大臣はどう捉えているか、そしてどう取り組んでいくのか、お考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(萩生田光一君) 児童生徒が自ら命を絶つということは本来あってはならないことであり、自殺が増加していることについては大変重く受け止めております。 厚労省の公表情報によると、現在の暫定値では令和二年の児童生徒の自殺者数は四百九十九人となっており、令和元年の確定値と比較して百人増です。そのため、文科省においては、これまでもスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーの配置の充実や組織的対応の強化、また、二十四時間子供SOSダイヤルの周知、SNS等を活用した相談体制の整備の推進、教職員等を対象とした自殺予防の研修会の実施、SOSの出し方に関する教育の推進などにより、様々な悩みを抱える児童生徒の早期発見等に向けた取組の充実を図っています。 また、今般のコロナ禍において児童生徒の自殺者数が増えていることを踏まえ、本年二月十五日から児童生徒の自殺予防に関する調査研究協力者会議を開催し、児童生徒の自殺等に関する背景や適切な対応等について集中的に御議論をいただいているところでございます。 また、四月からは、小学校、中学校、一人一台端末が入ります。こういった端末を使いながら、子供たちが様々な相談ができるようなアプリなどの導入も今検討させていただいておりまして、文科省としては、本協力者会議における議論も踏まえ、引き続き、自殺予防教育を推進するとともに、コロナ禍における効果的な自殺対策について速やかに検討を進めてまいりたいと思っております。
○横沢高徳君 ありがとうございます。 未来のある子供たちが希望を持って生きれるように、是非よろしくお願いを申し上げたいと思います。 先ほど斎藤委員からもバリアフリーについてありましたが、時間も限られていますので、最後に、ちょっとバリアフリーについて私の思いを述べさせていただきます。 既存の学校施設を改修してバリアフリー化を進めるのは非常にお金が掛かります。バリアフリー化のための改修費用が高いという話をよく耳にいたします。今の建築構造物は高度経済成長期とその後に造られ、当時はバリアフリー化やユニバーサルデザインの考え方で造られた建築物は少なく、その当時の構造建築物が今もなお数多くあります。最初から障害のある人もない人も共に学べる教育を前提としてバリアフリーが実現した学校を建築しておけば、現在、多くの税金を投入して高額な改修費用に悩むこともなかったと皆様も感じていることと思います。 また、子供たちも、障害のあるないにかかわらず、幼い頃から一緒に学び、遊び、スポーツ、文化を楽しんでいれば、自然とお互いを理解し合える社会人となり、やがて誰もが暮らしやすい、社会的バリアのない、真の意味での共生社会が実現できると考えます。結果、現在のように、後から多くの税金を投入してバリアフリー化をすることはなくなると考えるのです。 そうした意味で、学校施設のバリアフリー化は、インクルーシブ教育を進め、共生社会を実現していくために不可欠な先行投資だと私は考えています。 障害を持つことは、それ自体は必ずしも不幸ではありません。それよりも、社会的障害を受けることによって、共に学び、共に働き、共にスポーツ、文化を楽しむ、そして共に地域社会に平等に参加することが妨げられている現状こそが不幸なのであります。 インクルーシブ教育を進め、共生社会を実現していくために不可欠な先行投資だと思うこのバリアフリー予算、インクルーシブ教育は、これからもしっかりと進めていかなければなりません。この私の思いに対する大臣のお考えを是非お聞かせいただいて、質問を終わりたいと思います。
○委員長(太田房江君) 短めにお願いします。
○国務大臣(萩生田光一君) 先生自ら車椅子で生活をされている中での思いというものを今語っていただいたんだと思います。大事なことは、障害のある子供もない子供も一緒に学ぶ環境というのをしっかりつくっていくことだと思いますので、先行投資という言葉は、いみじくも、まさにこれからのバリアフリー学校を考えたときに必要なことだと思います。 少なくとも新設学校についてはもうユニバーサルデザインをしていますので、それは心配ないんですけど、古い鉄筋の、もう本当に改修改修を続けたものに本当に後からエレベーターが付けれるのかというと、物すごい、逆に新築以上にお金が掛かるような工事をしなきゃならないのも実態でありまして、担当としてもそういうことはすごく頭を抱えています。 しかしながら、やっぱりここは越えていかなきゃいけない課題と思いますので、小中学校は国が責任を持って進めますし、先ほど斎藤先生からお話がありましたように、学校種を問わずバリアフリー化を進めていくということを日本全体の課題としてしっかり前に進めていきたい、そう思っております。
○横沢高徳君 是非ここにいる皆さんで未来の子供たちのために進めていきたいと思います。 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○委員長(太田房江君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午後零時一分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(太田房江君) ただいまから文教科学委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査のうち、文教科学行政の基本施策に関する件を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○佐々木さやか君 公明党の佐々木さやかでございます。どうぞよろしくお願いいたします。 三月も半ばとなりました。先日、週末、町を歩いていましたら、卒業式の姿をした、はかまを着た女子学生さんですとか、それから、幼稚園でしょうかね、子供たちも卒園式ということで、町が少しにぎやかというか、華やかな雰囲気がいたしました。本当にこの一年というのは、コロナ禍の中で、子供たちは様々な思いをしてきたというふうに思います。そうしたいろんな思いを抱えて新しく出発をする皆さんに、本当にエールを送りたいというふうに思います。 中には、例えば高校三年生ですね、大切な進路を決める時期にどうしてこんなことになってしまったんだろうとか、それから、コロナ禍の影響で経済的な事情が悪化をして、もしかしたら行きたい進路を変更した子供たちもいるかも分かりません。そうした一人一人にできる限り寄り添った、そうした取組を引き続き文科省にはお願いをしたいというふうに思います。 しかしながら、何というか、この一年、コロナ禍で、子供たちが本当にかわいそうな部分もありましたけれども、やっぱりそれだけではなくて、いろんな困難を経験することで、その中から強くなってほしいというふうにも思いますし、そういった意味で、この一年を子供たちにとって、何というか、意味のあるものにできるように、それはこれからの私たち大人の、文科省の取組に懸かっているのかなと、こういうふうにも思いますので、併せてお願いをしたいと思います。 今日、テーマとして取り上げたいのが子供たちの自殺の問題であります。 先ほど大臣も少し触れていただきましたけれども、子供たちが自殺をするというようなことが本当にあってはならない。それが、このコロナ禍の中、残念ながら増えている状況にあります。 まず、児童生徒の自殺の状況について教えていただきたいと思います。
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。 厚生労働省の公表情報によりますと、令和二年の児童生徒の自殺者数は四百九十九人となっておりまして、令和元年の確定値と比較して百人増加をしております。中でも、女子の中高生は大幅に増加をしておりまして、女子高生の自殺者数は前年比で約二倍と、大幅に目立って増加をしているところでございます。 また、自殺の多くは、多様かつ複合的な原因及び背景を有しており、様々な要因が連鎖する中で起きているものですが、厚生労働省の公表情報によりますと、児童生徒の自殺の原因、動機としては、令和元年、令和二年、共に学業不振やその他進路に関する悩み、親子関係の不和等が多くなっているところでございます。 文部科学省としては、児童生徒の自殺予防に関する協力者会議を立ち上げておりまして、ここでの議論も踏まえまして、引き続き、自殺予防教育を推進するとともに、コロナ禍における効果的な自殺対策について速やかに検討を進めてまいります。 以上です。
○佐々木さやか君 今御紹介もありましたが、特に八月という時期ですね、学校の休業から明けて、子供たちがやはり不安な状況にあったのかもしれません。令和二年八月の児童生徒の自殺者数は六十四人ということで、前年同月と比較すると約二倍になっています。また、この月の女子高生については実に七倍ということで、本当に深刻な状況にあるというふうに思っております。 原因として少し紹介をいただきましたが、特に女子については、例えば病気の悩み、影響ということが一位になっておりますし、進路に関する悩みも増えている状況です。もちろん男子児童生徒も重要でありますけれども、女子について特に増えているということで、女子中学生、また高校生といったところに対してどういうふうに対策をすればいいのか、これはしっかり文科省として検討いただきたいと思いますが、この点はいかがでしょうか。
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。 文科省として、スクールカウンセラー等々、様々な方策を講じているところでございますが、とりわけ女子が男子に比べて極めて増えていることに対してどのように対応していいかと。まずはとにかく相談にどうつなげていったらいいかということでいろいろ検討しておったわけですが、十代、二十代の女性向けの支援を行っているNPO法人のBONDプロジェクトというものがございまして、こちらの方に御協力をいただいて、どういう形が今の女子高生に訴える道としていいだろうかということで御相談している中で、インターネットで特に女子中高生がよく見に来るといいましょうか、見に行くサイトなどに効果的な、その相談につなげるようなCMのようなものを設定するというのも一つのアイデアだろうということで御助言もいただいた上で、それを今現在実現化すべく、鋭意、BONDプロジェクトの協力も得ながら準備を進めているところでございまして、近日中にはインターネットの方に載せられることになるだろうと思っております。 特に女子中高生ということを念頭に置いたものとしては、その点を御紹介させていただけたらと思います。ありがとうございます。
○佐々木さやか君 BONDプロジェクトさん、私も日頃からいろいろ意見交換させていただく機会が多いんですけれども、そういった民間の支援団体の意見を取り入れるというのは一つ効果的だと思います。是非お願いしたいと思います。 今御紹介いただいたのは、相談につなげるためのCMですかね、そういったものを流すということでした。その結果として相談したいなと思った子供たちが安心して相談できる、そういう受皿ももちろん重要でありますので、ここについては、かねてからLINEを使った相談窓口というものも我が党として推進しているところであります。特に女性については、こういったSNSというものを利用する率が高いというふうにも聞いておりますので、そこの点についても併せてしっかりと進めていただきたいというふうに思います。 次に、今質問させていただいたのが児童生徒ということでありましたけれども、大学生についても自殺の状況、悪化しているというふうに認識をしております。学生の自殺の状況について教えていただきたいと思います。
○政府参考人(伯井美徳君) お答えいたします。 厚生労働省の公表情報によりますと、令和二年の学生の自殺者数は四百十五人であります。令和元年と比較して二十五人増加となっております。 自殺の多くは、児童生徒と同様、多様かつ複合的な原因及び背景を有しており、様々な要因が連鎖する中で起きているものでございますが、厚生労働省の公表情報によりますと、学生の自殺の原因、動機としては、令和元年、令和二年、共に学業不振やその他進路に関する悩み、病気の悩み、影響、うつ病等が多くなっております。 今般のコロナ禍において学生の自殺者数が増加していることを踏まえ、各大学等に対し、より学生から相談しやすい体制の構築、特に新入生を始め学生生活に悩みや不安を抱えた学生の把握、カウンセラーや医師等の専門家との連携などにより、学生の悩みや不安に寄り添ったきめ細かな対応を要請しているところでございます。 また、学生が抱える悩みや相談先等について学生の声を直接把握するため、現在、学生生活に関する調査というのも実施しているところでございます。 引き続き、大学等とも連携し、学生の自殺予防に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
○佐々木さやか君 御紹介いただいたように、学生の自殺者数も昨年に比べると増加をしております。過去五年で見ても最高の水準ということで、大変残念であります。 大学生については、児童生徒と少し異なって、学校の先生が生活状況、いろいろな細かいところを把握するというのが少し難しいかなというふうに思います。学生がそういった心の問題ですとか進路の悩みですとかそういったことを誰に相談するかなというふうに想像しますと、自分の経験なんかも振り返っても、やはり親しい友達ですとか周りにいる先輩とか、そういった人たちが最初のSOSをキャッチすることが多いんではないかなと、こう思います。ですので、大学生については、自分自身が困ったときにSOSを出す、そうしたことの啓発も必要ですし、そういった友人の出したSOSを受け取ったときに自分がどうしたらいいのかということも、大学の方で、例えば学生の皆さんに知っておいていただくと、こういったことは重要ではないかなと思います。 それから、身近な教授の先生ですね、各大学に恐らくそうした学生の相談を受け付ける窓口というのはあると思うんですけれども、その窓口があるということを余り知らないことが多いと思います。そういった学生が悩んで、友達からこういう話を聞いた、どうしたらいいだろうかということを身近な担当教授とかに相談したときに、その教授が、実は大学にはこういう窓口があるよと、専門家につなげることができるよとか、そういうアドバイスを是非していただきたいですし、なので、窓口があるということだけでよしとしないで、そうした周知についても、周知啓発についても引き続き取り組むべきかなと、このように思っております。 また、児童生徒については、命のSOS教育ということも重要でありますし、また、教員が子供たち一人一人に向き合っていただく、そうした環境を整えていくということも重要であります。それから、スクールカウンセラーさんも配置をしていただいておりますけれども、もっとより子供たちが相談しやすい、そうした環境を整えていかなければならないのではないかなと、私はそのように思っております。 いろいろ申し上げましたけれども、こうした児童生徒、また学生の自殺の増加についてどのようにお考えになっているか、大臣に伺いたいと思います。
○国務大臣(萩生田光一君) 児童生徒や学生が自ら命を絶つということは本来あってはならないことであり、自殺が増加していることについては大変重く受け止めております。 今先生、小中学生、高校生、また大学生、それぞれ現状についてお尋ねいただきましたけれども、コロナ禍ということもあって、ただでさえストレスや不安を感じている中で、最終的に相談相手にたどり着けなくて残念な結果になってしまったということもあるんだと思います。また、この一年は、割と女子高生や女子大生などに人気のあるタレントさんが相次いで自殺をするということの影響も現場にはあったんではないかということを専門家の皆さんもおっしゃっております。 いずれにしましても、小中高校生について、文科省においては、これまでもスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの配置の充実や組織的対応の強化、二十四時間子供SOSダイヤルの周知やSNS等を活用した相談体制の整備の推進、教職員等を対象とした自殺予防の研修会の実施、SOSの出し方に関する教育の推進などにより、様々な悩みを抱える児童生徒の早期発見等に向けた取組の充実を図っています。 また、今般のコロナ禍において児童生徒の自殺者数が増加していることを踏まえ、本年二月十五日より、児童生徒の自殺予防に関する調査研究協力者会議を開催し、児童生徒の自殺等に関する背景や適切な対応について集中的に御議論をいただいているところです。今後、関係者へのヒアリングなどを進めていくこととしており、ICTを活用した効果的な自殺対策も含め、充実した御議論をお願いしたいと考えています。 次に大学生ですが、各大学等に対し、相談体制の整備を徹底するなど、学生の悩みや不安に寄り添ったきめ細かな対応を要請しています。特に年度末や年度初めは環境の変化等により悩みや不安を抱えやすい状況にあるため、より積極的に不安を抱えた学生の把握や対応に努めていただくようにお願いをしているところです。 また、学生が抱える悩みや相談先等について学生の声を直接把握するため、現在、学生生活に関する調査を実施しているほか、各大学等の取組に資するよう、新入生支援等の好事例の収集、発信、学生相談を担当する教職員へのセミナーなどを行っているところです。今後、学生への調査結果も踏まえ、大学の自殺予防に関する有識者等と連携し、大学等における適切な対応等の検証を実施していく予定です。 引き続き、児童生徒及び学生における効果的な自殺対策について、様々な取組を積極的に進めてまいりたいと思います。
○佐々木さやか君 是非よろしくお願いいたします。 そして、そうした様々な対策を是非高等専門学校生にも行っていただきたいというふうに思っています。 先ほど御紹介いただいた子供たちの自殺者数の数の中には、高等専門学校生は入っていないというふうに聞いております。この高専、国立高専の自殺者数やその推移について教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(伯井美徳君) お答えいたします。 独立行政法人国立高等専門学校機構によりますと、令和二年度の国立高等専門学校の自殺者数は十三人であります。国立高等専門学校の学生に占める割合の〇・〇二五%となっております。 自殺者数の傾向といたしましては、平成二十七年度、二十八年度の十四人から減少傾向にありましたが、令和二年度は増加に転じ、二月末現在で十三人となっております。
○佐々木さやか君 今、令和二年度の国立高専生の自殺者数が十三人というふうに教えていただきました。そして、自殺率については〇・〇二五%ですかね。 これ、十三人という数字ですけれども、この自殺率で大学生、また高校生と比べますと、実に二倍以上になっております。令和二年度の大学生の自殺率は〇・〇一三%でございます。そして、高校生については〇・〇一%。これに比較して高専生は〇・〇二五%でございますので、先ほども申し上げたように二倍というような数字になっていると。 これは一般の高校、大学に比べて多いのではないかと思うんですが、その原因についてはどのように分析しているんでしょうか。
○政府参考人(伯井美徳君) お答えいたします。 自殺の多くは、多様かつ複合的な原因、背景を有しており、原因の特定は困難でございますが、友人などからの聞き取りや学生相談室への相談記録などから、将来への不安あるいは学業不振などが多いというふうになっております。 また、その背景には、高専独自の要因ということで、厳しい進級基準等による進級、卒業へのプレッシャー、あるいは高専の先生方、教員の生徒指導に対する経験等の不足、それから、一学科一クラスということで五年間同じクラスで学ぶ場合が多いという高専の学級編制など、高専独自の要因もあるのではないかというふうに分析されております。
○佐々木さやか君 今、要因についても、もちろんこれというふうにはっきりすることはなかなか難しいかもしれませんけれども、やっぱり過去十年を見ましても、先ほど申し上げたような一般の大学、高校と比べて自殺率が二倍程度というものは、過去十年比べてもその傾向にあります。ですので、この一年、二年で急激にというわけでもありませんし、やっぱり何かしらこの原因があるんだろうと。今お聞きしましたら、例えば学業についてのプレッシャーですとか生徒指導が少し不十分なのではないかと、そういった原因があるというふうに分析しているわけですから、これは早急に対応する必要があるというふうに思います。 最後に、大臣に伺いたいと思います。 大臣は、各地の高等専門学校に精力的に足を運ばれていらっしゃって、実際に学生の皆さんともきっと多く接していらっしゃるのではないかなと思います。所信で述べられていらっしゃいますけれども、我が国の高専は産業界や諸外国から高い評価を受けており、我が国の産業界を支える大きな役割を果たしていると。この高専を応援していくというのは私も大賛成であります。この応援をするためには、やはり学生が主役でありますので、是非大臣にもこの学生を応援していただきたい。 その悩んでいる学生が実は多いということが明らかになっているわけですので、是非大臣にもこの高専生の自殺の問題、対策についてお取組をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(萩生田光一君) 先生の質問通告をいただいて、改めてその高専だけを切り分けて今言ったような数字を検証しますと、本当に他の学校群より残念ながら自殺者の比率が多いということが明らかになりまして、そのことを大変重く受け止めています。 全国の国立高等専門学校を所管する国立高等専門学校機構では、これまで、自殺防止のために学生の異変を速やかに察知し学生に寄り添った対応ができるよう、予防のための統一アンケートの作成、実施、学生支援担当教職員研修の実施などに取り組んできました。また、平成三十年度には文部科学省において予算を措置し、スクールカウンセラーの全校配置による相談体制の強化を図りました。これに加え、今年度から新たに国立高等専門学校機構本部にいじめ対策チームを設置するとともに、いじめ防止等対策ポリシーの全面改定、全教職員を対象としたいじめ防止等研修などを開始し、自殺防止に取り組んでいるところです。 さらに、令和三年度予算案においては、各高等専門学校のニーズに応じて、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの増員などの学生支援体制の更なる充実やコロナ禍における学生相談体制の充実に活用できる予算を計上しています。 先生御指摘いただいたように、私、高専に対しては大変強い思いがあって、この学校の仕組みというものはもう日本の誇る教育システムだと思っております。日本の将来、物づくり企業等を支えていく大切な人材でありまして、唯一今回の質問を機に私自身感じたのは、高専に行っていただくと分かると思うんですけど、本来だったら普通の高校生の年代なのに、非常に自立性が高くて、大人として扱い過ぎてしまっているがゆえに、本当はまだ未熟なところもあるのになかなかそういうことにうまくマッチできていなかったんじゃないかという思いがございますので、普通の高等学校と同じように、あるいは普通の大学生、一年生や二年生をフォローするのと同じように、人的な配置をしながら、高専とも連携をして、学生たちに寄り添って悩みに応えてあげられるような、そういう体制を更に強化していきたい、そう思っております。
○佐々木さやか君 終わります。
○安江伸夫君 公明党の安江伸夫です。本日も質問の機会をいただき、ありがとうございます。 今日も、現下のコロナウイルス感染症の状況を踏まえた学生等に対する支援について取り上げてまいりたいというふうに思います。 昨年の十一月も本委員会で学生への経済的支援等取り上げさせていただきましたが、その後も、約四か月程度、学生さんや、また現場の大学の職員等の皆様とも懇談の機会を何度か頂戴をいたしました。 公明党は、青年委員会という青年議員の所属する委員会で、一昨年よりユーストークミーティングというふうに題しまして、定期的にオンラインを駆使して学生さんや若者の皆さんとの懇談会を設けてまいりました。私も、公明党の学生局長として多くの学生さんとの懇談の機会を持ってまいりました。そこで、やはり改めて思うのは、コロナ禍より一貫して学生さんから上がってくる声、それはすなわち経済的な不安、また就職活動に対する不安、また心の悩み、この三点が必ずと言っていいほど声として上がってくるということであります。 翻ってみれば、この三点は何もコロナ禍に始まったことではない、従前から学生さんたちの多くがこの経済的事情、学費の問題等について、就活の問題等について不安を抱いていたんだということも浮き彫りになったというふうに確信を深くしております。根本的な解決に向けて奮闘してまいりたいというふうに思っております。 そこで、質問でございます。 まず第一に、学生等への経済的支援についてでございます。 度々取り上げてきているところで恐縮でございますが、現在最新の状況、学生等の経済的事情のメルクマールとなる中退者の学生数の推移、この点についてお答えを願いたいというふうに思います。
○政府参考人(伯井美徳君) お答えいたします。 昨年四月から十二月末までの調査結果では、大学の中途退学者数については、令和二年度は二万八千六百四十七人であり、令和元年度同時期の三万六千十六人と比べて約七千三百人の減となっております。これは、これまでの支援が一定程度効果を上げている部分はあると思いますが、年度末にかけて中退、休学者等が増加する可能性もあり、予断を許さない状況でございます。 引き続き状況を注視し、必要な対応を行ってまいりたいと考えております。
○安江伸夫君 ありがとうございます。 まさに今お答えいただいたとおりかなというふうに思います。七千三百人減っていると、昨年度比で減っているということであります。本当に様々な総合的な施策を文部科学省の方で推進をしていただいており、その一定の成果が上がっている証左ではないかなというふうに個人的には思っているところでございますが、今御指摘いただきましたとおり、予断を許さない状況であるのもまた事実でございますので、この点をしっかりと注視をしていきたいというふうに思います。 この点に関連しまして、状況は刻一刻と変化をするわけです。今、緊急事態の宣言の解除があるかどうかというところもあります。延長もあるやもしれません。それはまだ分かりませんが、感染の再拡大がいつ起こるかも分からないという状況であります。これから新年度を迎えるに当たって、学生さんたち、またその親御さんの状況も突然急変することもあり得るわけであります。 いずれにいたしましても、いかなる経済的事情の変化によったとしても、学生等が絶対に修学を諦めることがないように迅速に手を打っていく必要があります。その前提といたしまして、先ほど来もお話にもありましたけれども、やはり現実の実態、学生等の経済状況をしっかりと注視していくということが重要であります。また、このコロナ禍の特殊性ということを踏まえると、やはり一か月、二か月で、短いスパンで状況が急変し得るということも重要な観点かというふうに思います。 政治は機敏に反応していかなければなりません。学生等の経済状況、これを不断に把握すべきと考えますが、文科省の御所見をお答えください。
○政府参考人(伯井美徳君) 学生等の経済状況の調査につきましては、これまで日本学生支援機構の学生生活調査におきまして、平成十六年度から隔年で実施しております。その中で、学生の収入状況等についても把握をしてまいりました。 この今般の新型コロナウイルス感染症の影響ということに関しましては、この調査が、令和二年度の調査というのを昨年十一月に実施しております。したがいまして、その速報値をできるだけ早く、令和三年内には把握し、必要な対応を行うことが肝要だというふうに考えております。 本調査に加えて、新型コロナウイルス感染症の影響を把握するため、文部科学省においては、令和三年三月時点における学生生活の実態について、通っている学校のオンライン授業の様子、あるいは経済状況や悩みなどを学生等に直接調査し、把握しているところでございまして、こうした調査結果も踏まえながら今後の学生支援策の検討に役立ててまいりたいと考えております。
○安江伸夫君 是非その調査の結果を踏まえて適切な対応を求めてまいりたいというふうに思います。調査なくして発言なしとは公明党の伝統であるというふうに私も先輩に指導を受けました。やはり正確な実態なくして政策の効果的な実施もできないのは当然の理であります。どうか引き続き学生等の皆様の経済的状況の実態の把握に努めていただき、時機を失することなく効果的な対策を講じていただくよう重ねてお願いを申し上げます。 さて、経済的な理由で中退、休学を検討している学生等に対して丁寧な相談対応が今後も不可欠であることは言うまでもありません。この点は本当に文部科学省も頑張っていただいて、何度も大学等に通知を発出をし、きめ細やかな対応を求めたり、あるいは網羅的な支援制度を周知をするなど情報発信に全力を挙げていただいていることもよく承知をしております。本当に感謝申し上げます。 また、それを受けて現場の大学職員等の皆様も、懇談の機会をいただきましたけれども、本当に一生懸命学生のために御奮闘していただいている様子も拝見をさせていただいたところであります。現場の職員の皆様も学生のために頑張っているということも、頑張っていただいているということも我々は念頭に置く必要があるというふうに感じました。 もっとも、大学等によって対応に温度差があるということも承知をしていますし、また、先ほど申し上げましたとおり、学生側の経済的状況も短期間に変わっていきます。必要な支援がまさにその必要とするときに的確に届ける努力は引き続き重要と考えます。 そこで重要なのは、経済的な理由で修学を諦め、もう退学するしかないというふうに思い至り、そのときに最後のセーフティーネットとなるのは、その退学等の相談を受ける大学職員、その窓口であるというふうに思います。既にこの観点から、文部科学省の方から、大学の窓口の担当職員による支援施策を網羅したチェックリスト、この利活用を図っていただいている、促していただいているものと承知しておりますが、やはり現場レベルではこのチェックリストの利活用が非常に今後も重要であるというふうに思いますし、様々内容のアップデートなども引き続きやっていただく必要があるかなというふうに思います。この点に関しまして、文科省から御答弁いただければと思います。
○副大臣(丹羽秀樹君) 学生に対する迅速かつ確実に支援策を情報発信していくということはとても重要なことであります。 文部科学省といたしまして、各省庁の制度を含む経済的に困難な学生等が利用可能な支援策を、これまでも、委員おっしゃるとおり、累次にわたり大学等に通知してまいりました。また、各大学等に対しまして、学校独自の支援策も含めて支援を必要とする学生等一人一人に情報がしっかりと行き渡るように周知することや、きめ細かな相談対応をお願いしているところであります。 経済的理由により退学を検討している学生等への対応につきましては、相談等の際に活用いただける、先ほど委員のお話がございましたチェックリストを作成したところであり、これらを参考に丁寧かつ親身な相談対応をいただくことも大学等にお願いしているところであります。 今後、これらの支援策等の情報がしっかりと学生一人一人に周知できるように、進学、修学を断念することがないように更に支援していきたいと思っております。
○安江伸夫君 丹羽副大臣から力強い御答弁をいただけました。ありがとうございます。 また、実はこのリストの活用については、我々公明党の三浦信祐参議院議員が早い段階からこの導入を訴えたというのが一つの契機となったというふうにも承知しております。引き続き、このリストの活用など、あらゆるツールを使って積極的に情報を提供していただければというふうに思います。 続いて、就職活動へのサポートについても確認をしていきたいというふうに思います。 公明党青年委員会といたしましても、昨年の五月、また暮れの十二月と、いわゆる第二の就職氷河期を絶対に生み出してはならない、そのための雇用支援を強化していくべきだと重ねて訴えてまいりました。 しかし一方で、コロナ禍の影響によって就職が決まらない、あるいは内定取消しに遭った学生等がいらっしゃいます。また、卒業シーズンでもあります。残念ながら、就職できずに卒業するという学生さんもいらっしゃることと思います。こうした就職が決まらない、内定が取り消されたという方にもしっかりと引き続きの支援を講じていかなければなりません。また、一旦卒業してしまうと大学からの支援が届きにくくなるという声もあります。物理的に、地元に帰って、孤独になって不安を感じる方も少なくないというふうにお聞きをいたしております。 いずれにしましても、就職できずに卒業していく学生に対しましても、その母校とも、大学等とも連携をして、少しでも安心できる寄り添い型の支援体制を強化すべきと考えます。御答弁お願いいたします。
○政府参考人(伯井美徳君) 文部科学省におきましては、就職が決まらず困難を抱える学生が就職活動を継続できるよう、厚生労働省がまとめた大学生等を対象とする就職面接会、企業説明会の開催情報、あるいは経産省がまとめた新規卒業予定者の採用を継続している地域の魅力ある中堅・中小企業の情報を大学等に紹介をしております。 また、本年二月十九日には、経済団体等に対しまして、来年度卒業を予定する学生を含む新卒者等について積極的な採用活動を進めていただくよう改めて要請するとともに、大学等に対しても、就職活動に臨む学生へ求人情報の提供や就職相談など、きめ細かな支援に万全を尽くしていただくようお願いをしているところであります。 日本学生支援機構では、新型コロナウイルス感染症の影響により就職の内定取消しを受けた等でやむを得ず修業年限を越えて在籍する学生等に対して、有利子奨学金の貸与期間を最大限一年延長できることとしております。 また、御指摘ございました就職が決まらずに卒業した学生に対しましては、大学等が求人情報の提供やキャリアセンターなどの就職相談の対応などを可能な限り継続して実施するよう大学等に要請したところであります。 文部科学省といたしましては、引き続き、関係省庁とも連携し、前途ある学生の皆さんが就職を諦めることがないよう支援するとともに、大学等が学生からの相談に応じてできるだけきめ細かに対応していくよう促してまいりたいと考えております。
○安江伸夫君 ありがとうございます。 コロナ禍による採用状況の変化は、業界によって大きく異なるものと承知をしております。飲食、サービス、観光、航空業界等は大きく落ち込んでいる。ただ一方で、情報通信産業等は、これは先日も過去最高の内定率という報道もありましたが、好調であるということで、業種によって明暗もあるというふうに承知をしております。 ここで危惧されるのが、学生等が希望していた業界での募集が十分になく、やむなく進路変更する場合も増加するという点であります。そういう意味では、採用のミスマッチが起こらないようマッチング支援の強化というものが非常に重要だというふうに考えられますし、このマッチングがうまくいかなくて中途退職も一方では増加することも危惧されるのではないでしょうか。対処方法として、マッチング支援の強化と卒業後も継続した支援が重要と考えます。萩生田文科大臣から御答弁いただければと思います。
○国務大臣(萩生田光一君) 意欲ある若者が就職し、社会で活躍することが大変重要であると認識しております。 学生の就職活動については、企業と学生のマッチングを強化していくことが重要であり、学生の職業適性を十分把握している大学等において、学生一人一人に寄り添った丁寧な就職指導が求められます。 このため、文科省としては、学生の就職活動について、大学等に対する就職活動に資する情報の提供、経済団体等への新卒者等の採用活動に関する要請、修業年限を越えて在籍する学生に対する経済的な支援などに取り組んでおりますが、今年はコロナ禍で、例えば一義的には大企業希望だったけれども、改めてそのそれぞれのふるさとの中小企業などの紹介を地元の商工会議所と連携を取ったり、あるいは県の東京事務所が間に入ったりして行っている事例もありますので、これ、今年のみの一過性にしないで、来年以降もそういう選択肢もあるんだということを地元の企業の皆さんにもアピールしていただく機会を確保していきたいと思っているところでございます。 早期の離職への対応の観点から、大学においては、在職中に、学生に限らず卒業生に対しても可能な限り就職支援に努めてもらいたいと考えておりますが、大学等に対して行った学生の就職採用活動に関する調査によれば、多くの大学等で卒業後であっても就職支援が行われていると承知をしております。 文科省としては、引き続き、関係省庁や大学等とも連携し、在学生や卒業生にかかわらず、一人でも多くの若者が社会で活躍できるように取り組んでまいりたいと思います。 今回のコロナ禍というのは、いろんな新しい試みをするいいきっかけにもなっていると思いますので、従来の就職支援策にこだわらずに、新しいものもしっかり取り入れて頑張っていきたいなと思っています。
○安江伸夫君 大臣、ありがとうございます。力強く御答弁いただけました。 次に、私の方からも、先ほど佐々木委員からもありましたが、心のケア、孤立、孤独への対応に関連して質問させていただきたいというふうに思います。 学生等のおよそ一割が中等症レベルのうつ状態との指摘もあります。とりわけ大学生においては、各大学に保健センターが設置されているというふうに思いますが、この保健センターが非常に重要ではないかというふうに考えます。保健センターが窓口となって国が支援した上で、医療と連携して適切な治療に迅速につなげていくことが必要であるというふうに考えますし、気軽に相談できる工夫、あるいは保健センターからもオンライン診療やSNS相談の促進等が重要と考えますが、いかがでございましょうか。
○政府参考人(伯井美徳君) 保健センター等で学生からの心身の健康問題について相談に応じたり必要な保健指導を行っているということは、コロナ禍においてその役割はますます重要性が高まっております。 文科省といたしましては、これまでも学生支援担当者が出席する会議等におきまして、保健センターと学生相談室、学生支援担当部署等が連携し、相談体制を強化することをお願いするとともに、保健センターを含めた学生相談を担当する教職員の能力向上、ノウハウの共有等を目的に、ワークショップ、セミナー等を実施しているところであります。 また、今般、新型コロナウイルス感染症の影響により、学生が様々な不安を抱えやすい状況にあるため、各大学等に対し、より学生から相談しやすい体制の構築、新入生を始め学生生活に悩みや不安を抱えた学生の把握、カウンセラーや医師等の専門家との連携などにより、学生の悩みや不安に寄り添ったきめ細かな対応についてお願いをしているところでございます。 こうした状況の中で、大学の保健センター等では、御指摘のように、オンライン診察の導入であったりSNSを活用した悩みの相談の実施、全新入生に対する精神健康調査の実施のほか、健康診断により心の状況、状態を把握し、医療機関につなげていくなどの様々な取組が行われているところでございます。 引き続き、学生の不安や悩みに寄り添ったきめ細かな対応が行われるよう、こうした取組事例の横展開等を通じて各大学における取組の充実を促してまいりたいと考えております。
○安江伸夫君 本当に様々な施策を実行していただいていることがよく理解できました。 その上で、昨日も、公明党といたしまして、菅総理の方にこの孤立防止という文脈でプッシュ型の支援の強化ということを訴えさせていただいております。こうしたプッシュ型の支援も引き続き強化をしていただきたいということを最後に申し上げまして、時間になりましたので、ここで終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○梅村みずほ君 日本維新の会の梅村みずほです。今日もよろしくお願いいたします。 まずは、修学旅行についてお伺いしたいと思います。 緊急事態宣言の延長によって修学旅行が中止になった学校もありました、残念なことなんですけれども。実は、三月の四日、緊急事態宣言の延長が発表される前日に、私は都内の中学校に通う保護者の方からメールをいただきました。明日の緊急事態宣言の延長で我が校は修学旅行が中止になりそうです、GoToで日本中の大人が騒いでいた中、子供たちは大人の言うことをよく聞いて不自由で制約の多い学校生活に耐えてきました、そして多くの学校で修学旅行が延期、中止となりました、うちの子供の通う区立中学では、来週、中三が修学旅行に出かけるはずでしたということで、このメールを受け、私は翌日、三月五日の午前中、いえ、午前中ではなかったですね、午後に大臣に要望書をお渡ししていたかと思います。 そして、私の要望書が出されようと出されるまいと、きっと大臣は御自身で発信をされていたかと思いますけれども、大臣はちゃんと通達を出していらっしゃいまして、事務連絡として、学校における卒業式の実施並びに修学旅行及び部活動への最大限の配慮についてという通達を出すとともに、記者の質問に答える形で、記者会見でもできるだけの配慮をしてほしいとおっしゃっていました。 けれど、これ、実は私反省しておりまして、一週間前ぐらいに大臣に要望書を出していればよかったと。恐らく、学校現場はこの緊急事態宣言が延長になったら即座に中止を決めようというふうに決めていたところもあったのではないかと思うからです。 ちなみに、その緊急事態宣言の延長が発表された日、三月五日にその保護者の方からまたメールをいただきまして、これは夜です。先ほど、学校より正式に修学旅行中止の案内が来ました、子供の気持ちを考えると残念でなりません、コロナではなく、国や東京都の政策が憎いですと。かなりパンチのある言葉で私もショックではあったんですけれども、大臣はできるだけやってほしいとおっしゃっていますと、この大臣の記者会見のURLをメールに貼りましてお送りしました。ですので、できることなら学校側に、この動画で大臣はやってほしいとおっしゃっていると掛け合ってみてくださいというふうにもお伝えをしております。そして、翌日、三月六日、修学旅行は中止になりましたが、代わりに貸切りバスで行く日帰り行事が行われることになりましたということです。 ということで、大臣の発信によって、中止になったものがこうやって、違う形になったけれども、子供たちの思い出を残す方向になってはいるかと思いますけれども、やはり全国の学校と保護者、関係者の皆様のことを思うと、緊急事態宣言の延長を発表する前に通達を出された方がよかったのかなとも思っております。 いま一度お伺いします。 三月、まだ半月ほど残っております。ぎりぎりまで可能性を探って、修学旅行行ってもいいですね。大臣、お願いします。
○国務大臣(萩生田光一君) 修学旅行の実施については、各学校や学校設置者において判断いただくものですが、文科省としては、修学旅行は子供たちにとってかけがえのない貴重な思い出となる教育効果の高い活動であるため、これまでも事務連絡等で示しているとおり、適切な感染防止策を十分に講じた上で、その実施について最大限の配慮をお願いしたいという気持ちに現在も変わりはありません。 緊急事態宣言下においても、各学校や学校設置者においては、それをもって直ちに中止としてしまうのではなく、感染状況をしっかり見極めながら、衛生管理マニュアルや国内修学旅行の手引きなどを十分に踏まえ、保護者などの御理解、御協力もいただいた上で、引き続きできる限りの配慮をお願いしたいと考えております。 今先生から御紹介のあった学校は、多分、もう既に一回か二回延期をしているんだと思いますよね。それで、様々な事情で三月までずれ込んでもやるんだという意思で準備をしてくれたんですけれども、この今回の緊急事態宣言の延長で、これ以上日程を変えられないということになってしまったんではないかなと察するんですけど、三月三十一日までが小学校六年生です、三月三十一日までが中学校三年生ですから、その間は、たとえ卒業式が終わっても、私はできるならば何らかの形で子供たちの思い出に残る、言うならば校外授業の実施はしてあげていただきたいなという気持ちには変わりありませんし、文科省として、観光庁にもそういった意思もしっかり伝えて様々な配慮もさせていただいているつもりでございますので、最終的には学校設置者の判断、校長の判断を尊重せざるを得ないと思いますけれども、その気持ちは変わりございません。
○梅村みずほ君 ありがとうございます。是非全国の学校設置者の皆様にはお願いをしたいところです。 また、今回はイレギュラー中のイレギュラーでございますので、私は、春以降になっても、チャンスがあれば、同窓会を兼ねてのような形になるかもしれませんけれども、新たな学校へ歩まれた先でもいいから修学旅行をやってほしいというふうに思っております。 そこでお伺いしたいのが、キャンセル料のことです。 ひょっとしたら学校現場の先生は、四月以降もチャンスがあれば旅行をしようと計画してくださるかもしれません。現在、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金、こちら、自治体の判断で全額キャンセル料をカバーできることになっておりますけれども、四月以降はいかがでしょうか、文科省にお伺いします。
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。 学校の修学旅行等、その学校の行事に関するものとしてであれば、令和三年四月以降についても、大きくは二通りあると思いますが、例えば五年生とかで予定していたものを六年生で残念ながらキャンセルせざるを得ない場合、この場合ですと、既に今回の臨時交付金を申請をして交付決定を受けていれば自治体側で繰越しをして翌年度に使うというやり方と、それからもう一つは、新しく新年度に臨時交付金に手を挙げるということについては、内閣府にも確認をしましたけれども、内閣府の方のお金をこれから本省繰越しを掛けようとしているので、その後に募集の計画を作って手を挙げていただくという機会を考えているということでしたので、学校で行う修学旅行等であれば、仮にそれがやむを得ずキャンセルになる場合についてはこの臨時交付金の対象にはなり得ます。 ただし、新年度の年度当初ですから、我々としてはできる限りその年度の、すなわち令和三年度の令和四年三月三十一日までを見越してできる限りキャンセルをしない形で実施をしてもらえるようにお願いができたら有り難いかと思っております。 それと、大変恐縮ですが、先ほど委員からお示ししていただいたとおり、事務連絡、通達という言い方をされましたが、これは三月五日付けですけれども、その事務連絡にも引用している修学旅行、このコロナ禍での修学旅行の実施に当たっての考え方をQアンドAで一月二十日の時点で示しておりまして、一月二十日の時点で全国の教育委員会から学校に届くように流しています。その中では、宣言下であろうとなかろうと、期間を短くしたり方面を近場にしたりとかというような工夫とか、最大限感染対策を取りながら何とかやっていただきたいという考え方は、一月二十日の時点からずっと統一して文科省のホームページにも示してありますし、そのことは周知をしているところでございます。 ありがとうございます。
○梅村みずほ君 御答弁ありがとうございます。 一月から意向は伝えていらっしゃるということなんですけど、これ、人間というものはお尻に火を付いてから初めて考え始めるというところもございまして、学校現場も、それでなくてもいろんなところで情報が錯綜していたりとか、それ以外の対応もやっているので、やはり差し迫った三月、乗っかるか乗っからないか辺りでもう一回出していただいた方がよかったのかなというふうにも思います。 あと、ちょっと確認なんですけれども、中学三年生はもう卒業してしまいます。それぞれの高校に行きます。その子たちが四月以降に、じゃ、行きましょうといったときでもカバーできると、やり方によってはカバーできる方法があると考えてよろしいですか。
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。 このコロナの臨時交付金については内閣府の所管でございますが、基本的には、あらかじめ計画をしたものに対して自治体が手を挙げて、それに対して交付決定がなされますので、年度末まで修学旅行としての計画でキャンセル料が生じてしまった場合については対象になるかと思いますが、その六年生なりが四月以降、卒業して、ある意味その先生方の同窓会じゃないけれどもとおっしゃられたとおりな形で行くのであれば、既にもう学校行事ということではなくなっていますので、基本的には対象ではなくなるだろうと思いますが、最終的にはちょっと内閣府にも確認をさせていただきたいと思います。
○梅村みずほ君 なるほど。ということは、小学校六年生、中学校三年生などは卒業してしまったらやはりキャンセル料はカバーできない可能性もあるので、内閣府に確認をするということですよね。ではないですか。
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。 三月三十一日までの旅行をキャンセルした部分については対象になり得ますので、そこで一旦キャンセル料は支払っていただければよくて、それ以降に同窓会的に行く分は自分たちでお金を出してということになろうかと思います。 以上です。
○梅村みずほ君 なので、四月以降に行く旅行のキャンセル料はカバーされない可能性があるということですね。はい、分かりました。実は、その辺りも本当はカバーできればよかったかなというふうに思うところでもあります、ちょっと難しいとは思いますが。ありがとうございます。 では、続いて、東日本大震災の関連で質問をさせていただきたく思います。 福島民報三月四日の記事、拝見いたしました。萩生田文科大臣が、副読本を福島の実例などを交えて作るということで、増え続ける放射性物質トリチウムを含んだ処理水について記載する可能性があると言及されたということです。 処理水の問題は、私、昨日の予算委員会でもいろいろと政府に対して申し上げたことがあるんですけれども、その処理水の問題の前にちょっと確認しておきたいのが、今回、福島の件なんですけれども、震災というのは、やはり痛みが大きかった分、教訓もたくさんありました。 学校現場で、副読本などで福島以外の岩手、宮城などの事例などを生かされているものなどはございますでしょうか。
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。 放射線の副読本についての御質問ですが、児童生徒が放射線に関する科学的な知識を理解した上で、原発事故の状況や復興に向けた取組について理解を深めていただくことは大変重要でございます。 このために、文部科学省では、放射線に関する副読本を作成し、全国の小中高等学校に配付をしているわけですが、本副読本では、放射線に関する科学的な知識を理解した上で、原発事故の状況や原発事故からの復興に向けた取組について学ぶ構成としております。 それらに加えて、原発事故に伴う避難児童生徒のいじめの防止等についても触れておりますし、福島県のみならず全国における原発事故に伴う風評の払拭であったり、あるいはいわれのない偏見、差別の解消など、福島の子供たちは日本全国避難をされましたので、こうしたいわれのない偏見、差別の解消等に関する内容も取り扱っているところではございますが、具体の岩手の事案とか、岩手で当然ながら避難した子供たちがいわれのない差別、偏見に遭わないような観点での学習の内容というのは入っておりますけれども、具体に岩手の事例とか宮城の事例とか、そういったこととして取り上げているものでございません。
○梅村みずほ君 ありがとうございます。 様々な事例を子供たちに教訓として伝えてくださっていると思うんですが、私が今日お伝えしたいのは、被災地にはたくさんのエピソードがありまして、ちょっと御紹介したいのが、皆さん、鵜住居の奇跡って聞かれたことあるかもしれません。海沿いの小学校ですけれども、地域で協力し合って日頃からの教えを生かして生徒ほとんどが助かったというような小学校なんですけれども。 今、釜石のトモスという施設で語り部をしている若い方がいらっしゃいます。菊池のどかさんというんですけれども、現在二十五歳で、発災当時は十年前ですから十五歳の中三なんですけれども、美談というのがとても違和感があったと言うんですね。一方、この鵜住居の比較としてよく出される大川小学校というところがあります。立地は似ていて、残念ながらそこは七割の子供たちが亡くなっています。けれども、彼女は大川小の方々と交流していくうちに、二つの学校に違いはないと思ったと言っています。なので、鵜住居はすばらしくて大川ができなかったんじゃない、二つとも地域力があって、地元の方たちで声を掛け合って、こうした方がいい、ああした方がいいと協力し合った結果、結果だけが違っていたというふうに思うと言っていたんですね。だから、彼女自身は美談で語られることに大変違和感があると言っていました。けれども、美談としてもう世の中には知れ渡っているので、自分が美談なんかじゃないと言ったら地元の方にも止められるといった現状があるというふうにおっしゃっていました。 彼女が言っていたのは、中学校三年でした、小学校三、四年生の男の子と手引っ張って逃げました。でも、津波が後ろから追ってくるので、本当に危機迫ったときに自分はこの手を離してしまっていいのかどうか、悩みながらずっと走っていたそうです。ぎりぎりになってトラックが乗せてくれたりとかいろんな奇跡が重なって、鵜住居と釜石東中学校の皆さんは命が助かったということなんですね。けれども、彼女はすごく悩みながら、自分が生きていて良かったのかどうか、大川小の話を聞くたびに思ったりもしていたそうです。でも、大川小の人たちと交流することによって、自分は生きていていいんだというふうに思えたというようなこともありました。 こういった生の話ほど心を打つこともなく、是非こういった震災の教訓であるとかエピソードというものを子供たちにも伝えてもらいたいと思うんです。ですので、副読本もいいんですけれども、これから一人一台タブレットで動画が子供たちもボタン一つで見ることができるようになります。こういった震災に関する記録、エピソードというものも、是非、副読本と併せてふんだんに用意して、子供たちに見ていただけるようにしていただいてはいかがかなと思っている次第でございます。 で、処理水の問題なんですけれども、菅総理大臣は昨年の九月二十五日に、閣僚全員が復興相との認識の下に、行政の縦割りを排し、前例にとらわれず被災地の復興に全力を尽くしてほしいというふうにおっしゃっていたんです。ということは、ここは文科委員会ですけれども、文科大臣も復興大臣と同じような認識を持っていらっしゃると思うんです。私は、リミットの迫った処理水という問題を文科大臣も意識持って内閣に働きかけてほしいと思っているんです。 先月も大きな地震があったんです。処理水のタンクって、もう未来永劫オーケーなわけじゃないんですね、頑丈なわけじゃないんですね。何とか問題を解決していかなくてはいけないという中で、私は昨日、予算委員会で訴えましたのは、大阪が大阪湾で出すことも検討の余地があると言っているので一度話を聞いてみませんかということなんですね。 処理水の問題は完全なる膠着状態です。政治というのは、もちろん科学的エビデンスに基づいて、実行可能性であるとか予算であるとか、そういったものを計算して、基本的にはそろばんを使いながらやるものだと思いますが、論語も必要だと思っています。渋沢栄一の「論語と算盤」というのがやはり政治にも必要だと思っていますので、処理水問題、なぜ進まないかといったら、国内でもトリチウム水というのは排出されているんです。でも、なぜ福島の方がのみ込めないかといったら、もう既に抱え切れないほどの痛み抱えているからだと思うんですね。例えば、生理食塩水を私たちの肌の上に垂らしたって何も痛くないです。でも、ただれて腫れている、傷を負っているところに生理食塩水を垂らしたらやっぱり痛いわけなんです。処理水の問題は、これは科学的エビデンスだけでは押し通せない問題だと思います。 文科大臣も、復興大臣という意識を持って自ら働きかけてみるおつもりはございませんか。
○国務大臣(萩生田光一君) 全員が復興大臣というのは、復興大臣一人に全てを任せるんではなくて、それぞれの担当大臣、担当所管でできることをしっかり考えてくれということなので、あえて私の立場で言えば、科学的にしっかり根拠を示すようなことは我々の省が得意とするところでございますので、そういった意味で、トリチウムの安全性、実際には海洋放出は世界的にもしているわけですけれど、今先生が御指摘になったように、福島の皆さんが例えば漁業なども風評被害をずっと受けて苦労されてきた中で、それは大丈夫だからと、科学的に大丈夫だからというだけでは解決できない問題があるんだろうと思います。 文部科学省としてどういうことができるのか、これは一緒になって考えてみたいと思います。
○梅村みずほ君 ありがとうございます。 学習指導要領の改訂で、道徳をしていらっしゃると思います。腹落ちする道徳を、こういった姿勢を文科大臣が見せてくださることで、私は、道徳の見本、示すことができると思います。是非、政府一丸となって処理水の問題も進めていただきたく思います。 質問を終わります。ありがとうございました。
○松沢成文君 日本維新の会の松沢成文でございます。 私は、中学校の歴史教科書の検定問題を取り上げたいと思います。 令和元年度の教科書検定で中学校の歴史教科書に新規参入した山川出版社の教科書に、従軍慰安婦の用語が登場しました。これは、平成十五年度の検定以降使われていなかった従軍慰安婦という問題が十六年ぶりに復活をしたわけであります。 戦時体制下の植民地、占領地の小見出しの下に、教科書本文にこう記されています。参考資料を御覧ください。多くの朝鮮人や中国人が日本に徴用され、鉱山や工場などで過酷な条件の下で労働を強いられた。そして、そこに注釈一が付いていまして、これ、この一の説明が補足説明で載っています。戦地に設けられた慰安施設には、朝鮮、中国、フィリピンなどから女性が集められた(いわゆる従軍慰安婦)。 私は、この教科書記述には幾つもの問題があって、生徒たちに大きな誤解を与え、教育上問題であると思っていますので、質問いたします。 まず、通告の一問目の徴用問題は時間がないのでしません。 二番目ですけれども、まず、従軍慰安婦という言葉がありますけれども、これ、従軍とは軍属を指す呼称でありまして、ですから、当時から従軍看護婦とか従軍僧侶というのはいたんですが、従軍慰安婦というものは存在していないわけですね。これは、戦後の一九七〇年代に作られた造語であります。 こうしたものを教科書で使うのは不適切ではないかと思いますが、大臣の見解を伺います。
○政府参考人(串田俊巳君) お答えいたします。 従軍という言葉自体についてでございますけれども、辞書におきましては軍隊に従って戦地に行くこととされているものもございまして、必ずしも軍属を指す呼称ではないと考えてございます。 また、いわゆる従軍慰安婦の表記につきましては、平成五年八月四日の河野官房長官談話におきまして使用されているものでございます。政府の基本的立場は当該談話を継承するというものである旨、これは平成三十年の十二月十八日付けの質問主意書答弁書によりまして表明されているところでございます。 御指摘の図書におきましていわゆる従軍慰安婦という記述がございますけれども、このような現状等を踏まえながら、教科用図書検定調査審議会の学術的、専門的な調査審議の結果、検定意見は付されなかったものと考えているところでございます。
○松沢成文君 いわゆる従軍慰安婦と書いてありますよね。これ、中学生、何のことだか分かりません。いわゆる、何でこんなのが付いているんだと。これ自体、中学生は理解に苦しむわけです。逆に誤解を招くわけです。それ、河野談話からあったから、政府も使っているから使っている、もうこれ生徒のための教科書じゃないですよ。まず、そこを指摘したいと思います。 二つ目、この辺りからは大臣しっかり答えてほしいんですけれども、この教科書には朝鮮、中国、フィリピンなどからと書かれていますが、肝腎の日本が抜けています。日本人が慰安婦の中で最も多くて、半数を占めていたんですね。この記述は、自虐史観とか贖罪意識をつくるのにはこれ都合が良くても、致命的な誤解を生徒たちに与える記述だと思いますけれども、大臣はいかがお考えですか。
○政府参考人(串田俊巳君) お答えいたします。 教科書の記述に関しましては、学習指導要領で必ず学習する内容とされるもの以外は、具体的にどのような内容をどのように取り上げるのかにつきましては基本的に教科書発行者の裁量に委ねられているものでございます。また、学習指導要領には、日本人を含め慰安婦についての記載はなく、必ず学習する内容としては位置付けられておりません。 御指摘の点につきましては、戦時下、戦時体制下の植民地、占領地の状況についての記述との関連で朝鮮、中国、フィリピンが取り上げられたものであるという部分でございますので、日本人の慰安婦の人数に言及していないということでございます。 これが欠陥であるということについては、先ほども申し上げております教科用図書検定調査審議会で判断されなかったものと認識しております。
○松沢成文君 その審議会ですが、ほかの教科書はこれぐらいの記述だったら全部欠陥箇所ですよ。何ですか、この不公平は。 そもそも、慰安施設というのを中学生にどうやって教えるんですか。歴史教科書では、これまで伝統的に発達段階として不適切だという理由で例えば江戸時代の吉原についても書いてこなかったんですね。慰安施設、どうやって教えるんですか。不適切だと考えませんか、大臣。
○政府参考人(串田俊巳君) お答えいたします。 慰安施設につきまして、これをどのように教えるのかにつきましては、教科書を活用しながら、現場の教員の指導に委ねられるところが大きいと考えておりますけれども、当該の記述につきましては、教科書検定基準におけます図書の内容は、その使用される学年の児童又は生徒の心身の発達段階に適応しており、また、心身の健康や安全及び健全な情操の育成について必要な配慮を欠いているところがないこととの基準がございまして、この基準に照らしまして、教科用図書検定調査審議会におきまして欠陥があると指摘されなかったものでございます。
○松沢成文君 大臣、これもう一度聞きます。大臣、政治家としてもちゃんと認識を持って答えてください。 江戸時代の吉原は、これいろいろ発達段階の中学生にはなかなか教えるの難しいからといって、これまで教科書には記述されてこなかったんです。じゃ、何で第二次世界大戦中のこの慰安施設はこれよろしいんですか、教科書に載せて。大臣のお考えをお聞かせください。
○政府参考人(串田俊巳君) お答えいたします。 中学生の、慰安婦に関するような状況について理解できるのかということだと思いますけれども、これらの事柄につきましては、中学生の心身の発達状況を踏まえたときに、中学生がさきの大戦の悲惨な状況について学習するという中で慰安婦や慰安施設について学習し理解するといったことは可能であるというふうに考えております。
○松沢成文君 大臣は教科書検定の最高決定権者ですよ。それで、こんな大事な問題の答弁を逃げていてどうするんですか、部下の官僚に答えさせて。 さあ、ここからは大臣じゃなきゃ答えられないですよ。 皆さん、また資料を見てください。従軍慰安婦を教科書に記述することは、現行の義務教育諸学校教科用図書検定基準の次の規定に違反しています。閣議決定その他の方法により示された政府の統一見解又は最高裁判所の判例が存在する場合には、それらに基づいた記述がされていること、こう書いてあるんですね。 さて、平成十九年三月十六日、安倍内閣の辻元清美衆議院議員が提出した質問主意書に対して閣議決定された答弁書において、政府が発見した資料の中には、軍や官憲によるいわゆる強制連行を直接指示するような記述は見当たらなかったところであると。つまり、従軍慰安婦という言葉にもう内包されてしまっている強制連行、性奴隷、あるいは二十万人連行説、もう韓国ではこういうことがすごく強く言われています。でも、政府が全ての資料を調べたけれどもそういう強制連行に当たるものは全く出てこなかったということが閣議決定されているんですね。 それから、平成二十八年一月十八日の参議院の予算委員会で、中山恭子議員の質問に安倍総理は、性奴隷あるいは二十万人といった事実はない、政府のトップが答えているんですね。 この従軍慰安婦というのは、強制連行、性奴隷のイメージと強く結び付いて使われている言葉であります。強制連行、性奴隷が政府によって否定されている以上、従軍慰安婦を教科書に書くことは閣議決定等に示された政府の統一見解に反するもので許されないと考えますが、大臣はいかがお考えですか。
○国務大臣(萩生田光一君) 御指摘の慰安婦の問題に関しては、政府としては、これまで軍や官憲によるいわゆる強制連行を直接示すような記述も見当たらなかった、性奴隷という表現は事実に反するとの見解を示しております。 一方で、これらの見解を示した後も、いわゆる従軍慰安婦との表現を含む平成五年の河野官房長官談話について、政府の基本的な立場は当該談話を継承しており、また、それを見直すことは考えていないというものであります。 従軍慰安婦という言葉のイメージについては様々な御意見があることは承知しておりますが、当該図書においては、軍や官憲による強制的な連行があったとの記述や性奴隷などの記述はなされておりません。このため、先ほど述べた現時点での政府見解や基本的な立場に照らして見れば、教科書検定調査審議会において御指摘の教科書の記述が政府の統一見解に反しているとまでは言えないものと判断されたと承知しております。 今後、仮に学説状況の変化や新たな政府見解が出されるといったことがあった場合には、そうした状況を踏まえ、適切に検討を行っていくこととなります。
○松沢成文君 もう一つ、最高裁の判例も出始めていますね。 昨年の十一月十八日、最高裁判所は、元朝日新聞記者の植村隆氏の上告を退け、名誉毀損で訴えられていた櫻井よしこさんの一、二審における勝訴判決が確定をいたしました。また、つい先週です、三月十一日、西岡力氏、西岡氏の、何と読むんでしたっけ、ツトムでしたっけ、力氏ですね、西岡氏のこれ最高裁での判断も出たわけですね。 つまり、植村記者が女性がだまされて慰安婦にさせられたというような記事や主張をしました。しかし、それは強制連行で慰安婦にさせられたというふうに変えていったわけですね。だまされて連れていかれたのを、後から強制連行されたんだというふうに、そういう論文を書いたら、それは捏造じゃないか、事実に違うんじゃないかと櫻井氏や西岡氏は訴えて、それに対して植村氏は名誉毀損だと訴えた。これが争われていた。最高裁の、判例ではないですけれども、判断が出たんですね、一、二審を支持して、上告は却下すると、形になったんです。ですから、全くもってこの従軍慰安婦においての強制連行説というのは、完全に司法の場でも否定されたんですね。 それで、ここに書いてあるように、先ほど申し上げました、この政府の統一見解又は最高裁判所の判例が存在する場合には、それに基づいた記述がなされなければいけない。最高裁の判断が二つもここで出てきたわけです。さあ、これを改めるべきだと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(串田俊巳君) お答えいたします。 御指摘の最高裁判所の判例ございますけれども、この判例におきます事実認定につきまして、これは一般的な従軍慰安婦についてなされたものではないと、原告であります朝日新聞の元記者の記事にあります女性が慰安婦となった経緯等の個別の事情等についてなされたものでございます。その上で、当時その女性に関する記事について被告側が事実と異なると信じたことには相当の理由があるということを認定したものでございます。 したがいまして、最高裁判所の判例におきまして、慰安婦の強制連行があったか否かという歴史的事実を認定したものではなく、当該図書の記述が御指摘の最高裁判所の判決に沿っていないとは言えないと考えているものでございます。
○松沢成文君 もう一度、皆さん、資料見てください。 教科書図書検定規則の十四条一項ですね。誤った事実の記載若しくは学習する上に支障を生じるおそれのある記載があることを発見したときは、発行者、教科書会社ですね、発行者は、文部科学大臣の承認を受け、必要な訂正を行わなければならない。第四項には、文部科学大臣は、検定を経た図書について、第一項、第二項に規定する記載があると認めるときは、発行者に対し、その訂正の申請を勧告することができると、こうなっています。 どう見ても、山川出版の従軍慰安婦の記述は誤った事実の記載に当たると私は思います。学習する上で支障を生じるおそれのある記載であります。大臣は山川出版に対して訂正申請勧告を行うべきだと考えますが、いかがですか。
○政府参考人(串田俊巳君) お答えいたします。 当該の記述でございますけれども、これまでも説明しておりますように、教科用図書検定調査審議会におきまして、学術的、専門的な審議におきまして、御指摘のような誤りや、不正確である、児童生徒が理解し難い、あるいは誤解するおそれのある表現であるなどの指摘はなされず、結果として検定意見は付されなかったという状況にございます。 その後、検定を経た図書につきまして必要な訂正を行わなければならないような事態は生じていないというふうに認識しておりまして、発行者に訂正申請の勧告を行うということは考えておりません。
○松沢成文君 私は、大臣の権限があるわけですから大臣に聞いているんですけど、何で局長しか答えられないのか、何でここまで大臣が逃げるのか不思議でなりません。 今局長さんも言っていた、教科書検定審議会の学術的、専門的な審議の結果、検定意見は付されなかったので、記述の訂正を当該発行者に勧告することは考えていない、こういうことですよね。 大臣、この教科書検定審議会というのは絶対的なものなんでしょうか。これは、学術的なもの、専門的なものの意見や答申は最大限尊重するべきであるけれども、最後に決めるのは大臣なんです、法制度上。だから、大臣がこの記述はやはりもう時代に合わなくなってきている、生徒に誤解を生む、おかしいと思ったら、大臣の総合的、俯瞰的、大局的な判断でこれ勧告する権利を持っているんですね。 私は、これまで言ってきたように、従軍慰安婦を中学の歴史教科書に記述することは、まず第一に、歴史認識においても誤りがある、そして二つ目に、中学生の発育ということを考えても中学でこれを教えるのは間違っている、そして検定基準の面でも極めて不適切であると。この三つの理由から、大臣の総合的な判断をもってしっかりとここ改めていただきたいと考えますが、大臣の見解を、ここは大臣しか答えられませんからね、お伺いいたします。
○国務大臣(萩生田光一君) 教科書検定は、民間の図書の具体的な記述について、教科書検定基準等を踏まえ、審議会において、検定時点における客観的な学問的成果や適切な資料等に照らして記述の欠陥を指摘するものであり、国が特定の認識や歴史的事実を確定するという立場に立って行うものではありません。すなわち、教科書検定は、政治的、行政的意図が介入する余地のないものであって、文部科学大臣は審議会の審議の結果に基づいて検定教科書を決定する仕組みとなっており、御指摘の従軍慰安婦の記述については、このような手続の結果として検定意見が付されなかったものです。 教科書検定制度の趣旨に照らせば、審議会の審議の結果に基づかず、文部科学大臣がその見解を反映させることは控えるべきであると考えております。
○松沢成文君 これ、政治的、行政的な意見じゃないんですよ。やはり、従軍慰安婦という言葉自体に、様々時代の変遷の中で間違いがあったんです。それを中学校で、あたかも強制連行、性奴隷というイメージと一緒になっているこの従軍慰安婦という言葉を使って教えるのはおかしいんじゃないですかと。また、こういう慰安施設というのは、やはり中学校の発育段階で教えるのは逆にまだ早いんじゃないですかと。そういう意味で、政治的な意見を言っているんじゃないんです。これをどう見るかの話なんですね。 大臣は、大臣になる前、自由民主党にいたときに、ちょっと名前は忘れましたけど、何か歴史教育を正常化する会みたいなものがあって、そこの事務局長で随分活躍をされていたと聞きますよ。相当正論を吐いていたというふうに聞きます。でも、文科大臣になって、いざ御自身の決断を迫られると全部逃げちゃうんですよ。これじゃ国民の皆さん、大臣の政治理念どこにあるのかなと疑わしくなりますよ。 それで、私が言いたいのは、教科書審議会とか教科書調査官は絶対のものじゃありません。この人たちが専門的に言っているんだから、それで意見が付いていないんだから、それをちゃんと守るしかないでしょうじゃないんですよ。 だって、これ、例えば自由社の教科書、驚きましたけど、四百五か所も欠陥箇所が指摘されて、私見ました、全部じゃないけれども。でも、どう見たって、どこのこれが間違いなんだというのを全部欠陥箇所でやられているんですよ。それで、自由社は百七十五か所について反論書を出した。それを検討していただいたか分からないけれども、全部蹴られて、それで教科書として検定通らずに、多くの自治体の皆さんはこういう教科書もいいじゃないかという選択肢も奪われているんです。一方、山川出版は、欠陥箇所なんて僅か数か所しか指摘されていない。それも、最も私は重要だと思う従軍慰安婦という言葉について全く素通りしちゃっている。専門家が議論したんだからそれ以上言えません。これじゃ皆さん、大臣、日本正常化できませんよ。日本の国益にも合わないと思いますよ。 是非とも大臣、これまでの御自身の政治家として、大臣としての理念をしっかりと持っていただいて、こういうおかしな教科書検定にはきちっと物申す、それぐらいの強い意思を持っていただくことをお願いして、私の質問を終わります。
○伊藤孝恵君 人と接するとき、話すとき、私たちがマスクを常にするようになって一年以上がたちました。 先般、一月二十八日の予算委員会では、大臣に、特に乳幼児、幼児が、先生の表情が見えないので感情を理解する力、共感する力、言語習得など、心や脳の発達に深刻な影響を及ぼすのではないかと危惧している、フランス政府は表情が見えるマスクを保育や教育の現場に一斉配布しているので、日本でも検討されてはいかがかというふうに質問させていただきました。 大臣からは、子供たちが先生の表情や口元がよく分からないというのは確かに問題だと思う、その透明マスクというのがちょっと分からないので勉強してみたいと思うと御答弁いただきました。学びの進捗、いかがでしょうか。
○国務大臣(萩生田光一君) 先生の御質問いただいたときは、どういうものなのかなというのが分からなかったんですけれど、役所へ帰りまして、フランス政府で取り組んでいる、透き通って大きな、そしてフェースシールドと違うのは、きちんと完結しているものですから飛沫が外へ出ないという、非常にいいものだなと思いました。 幾らで買えるんだろうか、輸出が可能なのかというようなこともちょっと今調べてもらっておりますし、最近、近畿大学でまたいいマスクを作っていただきまして、こういったものも有効活用しながら、確かに、幼児期の皆さんは口元や表情を見て大人の言うならば思いというのを伝達していますし、また、障害のある方にとっても極めて有効だと思いますので、マスクで一年間口元を覆ったまま一年を我が国が過ぎてきたというのは極めて大きな私は課題があるんだと思っていますので、使えるものはいろいろ使ってみたいと思っています。
○伊藤孝恵君 よくお調べいただいて、ありがとうございました。大臣のために取り寄せておりますので、後ほどお届けしようと思います。 私も、最先端の人間の脳と心の発達に関して、科学的知見、勉強いたしました。同時に、新しい生活様式なるものが子供たちにどんな影響を及ぼすのか、そういったものを確認又は想像し、であれば今我々は何をしなければいけないのか、子供たちにじわじわと、しかし確実に起こっている変化に私たち気付けているのか、そういったところを考えてみました。 例えばですけど、実生活の体験の中で、保育園に朝送っていきます。パパやママと離れたくなくてもうぎゃん泣きしているいとしい風景がよくある風景です。だけど、マスクをしている保育士さんが幾らあやしても、なかなか落ち着かないというのがあります。 例えば、小学校二年生の教室で、今年に入って転校してきた子が、まだ先生のマスクから下の顔をよく見たことがないと言うんです。いや、でも給食のときマスク外すでしょうと聞いたら、今給食は全部前を向いてお話しせずに食べる黙々給食なので、はっきりと先生の顔を見たことがないというふうに言うんですね。 そういうこともそうなんですけれども、子供同士も、ぱんとぶつかったりして、あっ、ごめんと言った、この、あっ、ごめんがなかなか聞き取れなくて、謝ったとか謝っていないとか、そういういざこざからけんかに発展するケースというのも多くなっているそうです。 資料一を御覧ください。これ、人の心だけでなくチンパンジーの心も研究することで比較認知発達科学という新しい学問を開拓された、京都大学大学院の明和政子教授にいただいた資料です。 私の地元愛知県犬山市にある京都大学霊長類研究所の研究員でもいらっしゃった明和先生は、マスクをした他者と日常生活が子供たちにもたらすリスクとして、脳発達の感受性期への影響を指摘されております。 この脳発達の感受性期というのは、環境の影響を特に強く受けて脳が可塑的に変化する特別な時期のことで、具体的には、視覚野、聴覚野が大きく変化する乳幼児期、子供期の環境経験が、その子供の脳や心の発達、相手の感情を理解したり共感したり言語の獲得をしたりするのに直接的に影響する、よって、この時期、あらゆる他者の動く表情にたくさん触れさせる、そういう環境保障は大切なんてものを通り越して必須だというふうにおっしゃられております。この①の資料のかわいい赤ちゃんも、これお兄ちゃんかな、お兄ちゃんのこれ口元を多分一生懸命見ている、そういったものです。 そして、資料二を御覧ください。大臣も触れていただきましたけれども、今いろいろな表情とか唇の動きが見えるマスクというのが開発されております。これ、実際に付けてみます。(資料提示)近畿大学が物づくり東大阪の企業と産学連携で開発したマスクです。さっき、ここ、世耕先生、空いていますけど大丈夫ですかというふうにお伺いしたら、これ高性能カメラで飛沫を分析しているので、何ですか、マウスシールドよりはいいというような、安心できるのかできないか分からないようなコメントいただきましたけれども。 アメリカの自動車大手フォードもこの写真のようなマスクを開発しております。現在、この特許出願中ということで、これ取り寄せられなかったんですけれども。 大臣もおっしゃったこのフランスのマスク、これ大使館が取り寄せてくれないというので、自分で企業に問い合わせてみました。これ、かわいい、この白いのり、フランスの国旗が付いているだけで随分おしゃれな感じがいたしますけれども、これですね、こんな感じです。この口元が見えるんですね、見えると思います。ちょっと鼻の高さが違いますけれども、おっしゃるように不織布がここに付いているので、九〇%以上の呼気をカットできるそうです。当初、聴覚障害の方たちが唇を読めるように開発したものなんだそうですが、政府が採用して後、学校の先生とか生徒とかのみならず、例えばうるさい、騒音下の建設現場とか軍隊とか消防士とか、フランス全土にこれ広がっているそうです。そして、現在はアメリカやカナダにも輸出されているということでした。 大臣にお願いなんですけれども、まずは厚労省とか内閣府とか、そういったその関係する省庁とともに、例えば専門家会議に諮問するなどして、この子供たちの保育の場、学びの場におけるこの無表情、マスクの影響というのについて検証していただくこと、そして、必要であればこういった表情の分かるマスク等を配布していただくというのを検討いただきたいというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。 透明マスクと言ったらいいんでしょうか、様々な今御紹介いただいたようなマスクも考案されてきている中でございますけれども、私どもとしてまだ考え方として示させていただいているのは、いわゆるマウスシールド等に関しての分析と、それから学校現場における取扱い等については衛生管理マニュアルでも示させていただいているところです。 実際に一定の距離を取っていただければ、先ほどのような大分技術的にも発達したものでない、もう少し手前のマウスシールド等でも、例えば外国語とかの学習の時間であったり音楽の学習時間であったり、言及ございましたが、聴覚特別支援学校などではマウスシールドも使って、一定の距離を置きながら、感染対策に十分気を付けながら、顔の表情、口の動きなんかも確認できるような形の中でやっていただいているところもございます。 子供たちの脳とかそういったところにどういう影響があるかということについては、今回のコロナ禍で子供たちが様々な不自由な生活がある中でメンタル面にも大きな影響を与えておりますし、そうしたことも含めて厚労省さんの方でも乳幼児期から子供の世代におきます健康や生活全般に関する研究等も既に実施をしていたりするところもございますので、そうしたところとどういった連携等が考えられるのか含めまして、どのような研究ないしは対応が取れるのかということについては、今後そうした関係省庁とも連携を取らせていただきたいと思っているところでございます。 学校現場におきます目の前のマスクの着用につきましては、新たな知見が得られれば、そうしたものも含めて、衛生管理マニュアルの改訂という形を通じて学校に対する必要な情報提供については努めさせていただきたいと思っているところでございます。 以上です。
○伊藤孝恵君 政府は、総額二百六十億円掛けて布マスク二枚を全戸に配布した上で、介護施設、保育所、学童向けにも、今、厚労省予算でおよそ二百四十七億掛けてあの例の小さなマスクというのを追加配布をしています。加えて、文科省予算では、小中高、特別支援学校など、十八歳までの学齢期の子供たちが通う学校におよそ四十五億円、いわく総額五百五十二億円もアベノマスクに投資をしております。誰も使っていない布マスクより、こういうものを研究、検討していただきたいというふうに思うんですが、今度は大臣、お願いします。
○国務大臣(萩生田光一君) 既に厚労省の方では、国立成育センターで、このマスクが子供たちの成長にどういう影響あるかという研究を始めています。文科省も伴走させてもらっています。特に幼少期、幼児期にとっては極めて重要なツールだと思います。 今お話のあった布マスクの時代は、もう本当に国内でマスクが生産していないということが世の中で明らかになって、サプライチェーンが全く海外に依存しているということで、今、大慌てで政府の方では、国内工場の生産、製造なども始まりましたので、御指摘のように、有効なものであれば国内でも生産するようなことも含めて大いに検討してみたいと思います。
○伊藤孝恵君 大いに検討していただきたいと思います。 さて、同じくフランスの話です。フランスの大学生も日本と同じくロックダウンで学校に行けず、バイトもなくなり、オンライン授業もつらいといった声が多く聞かれています。そこで、フランス政府は、今年二月から学生食堂で一日二回まで一ユーロ、百二十円ぐらいですかね、食事を取れるようにしたり、精神科医小切手といって、三回まで無料で受診できるという学生向けの対策を始めました。 というのも、資料三を御覧ください。これ、精神疾患の七五%以上は思春期から青年期にかけて発症するというデータがありまして、この時期の心のケアは不可欠だという判断からだそうです。この資料も先ほどの明和先生から御提供いただいたアメリカの調査結果なんですけれども、日本には、こういった発症時期やピークというものに着目したデータというのを探したんですけれども、厚労省が精神疾患を有する総患者数、入院患者数、平均在院日数の疾病別の推移というのを取っているだけで、文科省にもないというふうに言われました。なので、子供たちや若者の心を今ケアすることがどれだけ有効なのか、いかに将来の社会保障費の抑制にも寄与し得るか、そういった政策的手当てが必要だと言えるエビデンスというのが今見えておりませんので、精神疾病、疾患の予防、未病という重要なイシューと、それから子供たち、若者への投資という、心のケアという別の話として議論をしなければいけない、語らなければいけない事態になっております。 先ほど来からお話ありましたけれども、コロナ禍で子供たちがこんなに命を絶っているというのは、一九八〇年の統計開始以来、こんなに自殺が最多というのはありませんでした。そして、この十年間、全世代で自殺者というのは一生懸命取組が功を奏して減ってきている、だけども、子供、若者というのは減っていなかった。このG7の中で若者の自殺の、原因が第一位なのは日本だけです。今、こういった特に家庭環境が脆弱な子、発達障害傾向のある子らへの負荷、また孤独、そういったものを察知して、何としても命につなげていく、そういったてことしての国会でありたいというふうに思います。 大臣、これから我が国はいわゆるアルファ世代と言われる子供たち、これから生まれる子供たちも含むアルファ世代、それからZ世代の子供たちに投資をしていく、人への直接投資を強化していくしかこの国を保っていく策がございません。コロナ禍の子供、若者への心のケアというものにも是非目を向けていただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(萩生田光一君) まず、フランスにおいて学生が所属機関の窓口に相談して精神科医の受診を勧められた場合に無料で精神科医にかかることができるように学生に小切手を支給する制度を開始したということは承知しています。日本の大学等においては、これまでも学内の保健センター等で学生からの心身の健康問題について相談に応じるとともに必要な保健指導を行っており、令和元年度では九割以上の大学が学内にカウンセラーを配置しているところです。 文科省では、新型コロナウイルス感染症の影響により、これまで以上に学生が様々な不安を抱えやすい状況にあることから、各大学における学生へのメンタルヘルスケアの取組状況を調査し、実態を把握するとともに、より学生から相談しやすい体制の構築、新入生を始め学生生活に悩みや不安を抱えた学生の把握、カウンセラーや医師等の専門家との連携等により、より一層学生の悩みや不安に寄り添ったきめ細かな対応をお願いしているところであり、来年度予算案においては、新たに学内の相談体制の強化等に必要な経費を計上しております。 また、高等学校においては、小中学校と同様に、スクールカウンセラー等の配置により心のケア等の支援を行っているところです。 文科省としては、今後も学生や高校生が安心して学びに打ち込めるように、こうした取組を通じ、各学校における取組の充実を促してまいりたいと思います。
○伊藤孝恵君 様々取組をしていただいていると思っています。スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーも増やしていただいている、予算を付けていただいている、でも減らない。じゃ、何が間違っているのか、何が的に当たっていないのか、そういったことを改めて課題提供をしたいというふうに思います。 さて、昨今、生理の貧困について国会内でも議論がされているところでありますけれども、私も昨年十一月十七日の当委員会でPoliPoliという政治コミュニティーサイトに寄せられたリクエストにお応えする形で生理にまつわる政策に取り組み、あのときも一抹の恥ずかしさというか、何というんですか、スティグマというかタブーというか、そういったものを感じつつ、私もそういうふうに感じるからこそ今まで放置されてきた生理についての政策というものが必要なのではないかという視点で大臣に質問させていただきました。 生理の貧困のみならず、月経随伴症状対策としてのピル、アフターピルの必要性、生理用品の税制優遇、生理休暇の対象範囲の狭さ、使いにくさ、そして生理教育及び生理の社会的地位と経済的負担についての問題提起でした。 昨日から豊島区や明石市で生理用品の無償配布が始まったことの報道もあって、今、日本でも生理用品の無償配布や税負担軽減措置など生理について関心が急に集まっているところであります。豊島区では、無償配布のみならず、学校の設置も今週から始まるということでした。 この一連のきっかけをつくったのは、日本にも生理用品が買えない子が二割もいるんだということを可視化したみんなの生理によるアンケート調査と、それを受け止め、一番最初に大きく報道したNHKの記事、報道でした。そして、そんな人本当にいるのとか、それ外国の話でしょ、日本にはいないでしょというような声に対して、カメラの前で勇気を持って証言してくれたその当事者というのも実はこのPoliPoliに意見を寄せてくれたある学生さんでした。 大臣もお感じになっているかもしれませんけれども、これほど国会内で生理生理と議員たちが口にする、今まで語られてこなかったスティグマを女性議員たちが、でもこれは女性のみならず男性にも関わる問題である、あなたの娘さんだったり、彼女だったり、お連れ合いだったり、会社の上司だったり、チームのメンバーに子宮を持つ者が一人でもいれば、それはあなたの問題でもあるし、知ってほしいイシューであるということを与野党の議員が党派を超えて対応を求めているというのは、もう何かこれ、国会の中で初めて見た景色だなというような感想を私も持っております。 これ、地方自治体議員の中にも広がっておりまして、恐らく六月議会が始まりましたら地方議会からも生理に関するこういったたくさん意見書がこちらの国会に届くというふうに思います。 私は、女性議員が増えるとこういった政治のイシューも様変わりしてくるのかなというふうに個人的には感じたりもしておりますけれども、大臣、この声、どのように受け止めますか。大臣。
○国務大臣(萩生田光一君) 今までどちらかというと政治の場ではタブー視されてきたというか、話題に出づらかったテーマが、このコロナの影響もあって改めてクローズアップをされたことは、私は良かったんじゃないかなというふうに思います。 いろんなサイトなども私も興味を持って見ていますけれど、確かに男性と女性の大きな違いでありますし、これは買わなきゃならないわけですから、経済的な負担も当然生じるわけですよね。毎月必要なものを用意しなきゃならないということで、特に若年世代には経済的な負担もあるということなので、学校現場などではできるだけそういったことの心配をしないで対応できるようなこともこれから更に強化をしていきたいと考えておりますけど、女性議員のみならず、これはみんなで考えるべきことだと思います。 あわせて、午前中に横沢先生の質問に答えた中で、実は国内のスポーツ団体の女性理事増やせというのは、まさにこの生理の問題がございます。これは生理の経済的な問題じゃなくて、アスリートで生理が来なくなってしまう現象が非常に多く出ておりますので、こういうことも含めてやっぱり女性の理事が必要だということも、私、現場にも伝えているところでございます。
○伊藤孝恵君 アスリートの生理問題も、本当に、生理をわざと遅らせたり、自分の体を酷使して、そして、ずっと自分の人生続くのにあの決断は良かったんだろうかというふうに今思っている、そういうアスリートが今証言をしてくれているおかげでアスリートの生理問題も可視化されてきた、そのように思います。 今後、そういった当事者の証言だったり、それをちゃんと受け止める国会だったり、国としての全国調査というのも必要性も感じますし、大臣のおっしゃるように、女性ばかりが語るんじゃなくて、男性が、若しくは子宮のない者というものが語る生理、学ぶ生理の必要性というのも感じます。 というのも、最近聞いた話で、行政の担当者が無理解というか、もちろん知らないので、避難所でナプキンを配りますと、だけど、一日に渡されたナプキンが一個だったそうです。いやあ、そうかと。そんな一日一個とか聞くと、確かに、生理って何日あるんだとか一日にナプキンが幾つ必要なんだとか、その日によって経血がどのように違うかって、それは知らないよなというふうに思う反面、こういったその無理解というのがちゃんとフィットした行政に結び付かないのであれば、それは知っていただかなければならないというふうに思います。 生理のこの政策というのを、ただ経済的弱者のベクトルというか、今、生活困窮者対策の文脈というので議論がされておりますけれども、根本的な解決という、そこが見落とされがちだというふうに感じています。具体的に言えば、各国の事例を見ても、無償配布というものと同時に税制の改革、スティグマ、そういったものの払拭が両輪で動いているというふうに聞きます。先ほど、その行政の担当者の例を見ても、スティグマがあるからというか、圧倒的に生理への情報を取りに行くルートがないというか、情報アクセスルートがない、情報欠如のままだから行政サービスに不作為が生じると。 そこで、諸外国が、どのような背景があって、いつから生理政策に取り組み実現していったのか、その政策推進者は誰だったのかというものについて調べてみましたのが資料四から十五です。たくさんございますけれども、二〇一〇年代から諸外国では既に、お隣韓国でも生理用品に対する税負担軽減措置がなされています。 資料五、それらについて誰が主体で動かしたのかをまとめております。興味深いのは、優遇税制というのは議員主導、無償配布というのはスコットランドを除いて全て政府の主導で成立をしている点です。つまり、言い出しっぺが政府ということで、ニュージーランドもイングランドもフランスも、アメリカ・ニューヨーク州も州政府が能動的に動いてこれらの政策がなされているという点です。 六以降は、各国の政治的な動きや報道、世論の動向、推進した議員の略歴もまとめておりますので、各党にお持ち帰りいただいて、いかに日本の議論が遅れているかということについて周知いただければと思います。ちなみに、注目いただきたい箇所にはアンダーラインを引いてございますので、御参照ください。 例えば、韓国は無償配布時に性教育とかスティグマ対策のリーフレットを一緒に配布をしているそうです。オーストラリアは十八年も生理の平等に関するキャンペーンの末に非課税化を勝ち取ったとか、スコットランドは生理用品の無償提供する法案を全会一致で可決したそうです。ドイツでも生理がタブー視されている現状、フランスではテクノロジーを駆使した生理用品の無償提供などが行われております。 資料十三見ていただくと、日本にもオイテル、OiTrというサービス、これアプリを使った無償提供の機械が今まさに実証実験中でして、その概要もまとめてございますので、大臣、是非御参照ください。 この生理にまつわる政策ですけれども、守備範囲がたまさか学校内、学生生活、そういったところとリンクすることが多いので、是非大臣に推進の主体になっていただきたい、そういったお願いをして、大臣に最後一言もらって終わろうと思います。
○国務大臣(萩生田光一君) しっかり勉強していきます。
○伊藤孝恵君 今、しっかり勉強しますというふうに言っていただいたので、学びの進捗また聞きますので、またよろしくお願いします。 ありがとうございました。
○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。 大臣、早速ですが、昨日の朝、日本テレビの情報番組、「スッキリ」という番組で、一部の小学校で体操服の下の肌着着用が禁止されていて、男性教師が女子児童の胸の成長をチェックしてオーケーを出せば着用が認められると、それまでは認められないという報道がされて、かなり衝撃が広がっているわけです。 通告はしていないんですけれども、大臣、やっぱりこの肌着禁止ルール、なおかつ男性教師による体のチェック、余りにひどいと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(萩生田光一君) それは高校生ですか、中学生。(発言する者あり)小学校で。首をかしげる次第です。
○吉良よし子君 首をかしげるという本当にひどい事態だと思うんですけど、こうした肌着禁止のみならず、下着の色を指定してしまうとか、若しくは髪型、髪の色まで細かく指定するような人権侵害とも言える理不尽な校則、ちまたではブラック校則などとも言われている校則について今日は取り上げたいと思います。 先月二月、大阪府立高校の黒染め強要の大阪地裁判決が出されました。ここでは、黒染めを強要した学校側の校則や指導は適法とされたと。この判決にも衝撃が広がっているわけですけど、私は、髪の色は黒だと決め付ける校則や黒染めを強要する指導というのは、やっぱりどちらも理不尽だし、人権侵害だと思うんです。 ただ、こういう髪の色を黒と決め付けるような指導というのはかなりほかでも見られるわけで、二〇二〇年、昨年三月に我が党都議団が都立高校全百九十一校の校則について情報公開請求で調査したところ、全日制高校百七十七校中頭髪に関する規定がある学校は百五十校、八四・七%に上って、学校がふさわしくないと判断した頭髪はNGとするとか、ドライヤーによる色落ちまで禁止している学校もありました。 さらに、髪の色の制限に関わって話題になっているのが地毛証明書です。黒髪ストレートでない生徒については、保護者のサインや押印を添えて、生まれつき癖毛とか髪の色が明るいということを証明させる、届出させるというものですけれども、これ、我が党都議団が調査したところ、全日制の都立高校の四五%、約半数で提出を求めていて、それ一つ一つ見たところ、中にはカラースケール五を超えている入学予定者は入学式までに改善をしてこいと、だから、提出とともに黒染めを強要するものもあったんです。このカラースケール、何だろうと思って調べたら、アマゾンなどでも売っていたんですけど、これなんですね。(資料提示)五というとここなんです。私の髪の毛だと大体八とか九なので、染める対象になってしまうものになるんですけれども。 問題は、やっぱりこれらの校則や地毛証明書というのは、生徒たちの、セーラーの髪の毛が黒髪ストレートだということを前提としてしまっていることだと思うんですね。それ以外の髪であればもう普通じゃないんだと言ってしまう、やっぱりこれは、私、差別、人権侵害だと思うし、国際化、多様化の時代に、黒髪ストレート以外は排除しますというようなことはやっぱりあってはならないんじゃないかと思うんです。 以前、私、二〇一七年に当時の林文科大臣に確認したところ、生徒指導において生まれ持った個性を尊重することは当然だという答弁がありました。これ、今も認識変わらないでしょうか、大臣。やっぱり生まれ持った個性を尊重するのは当然ということでよろしいですね。
○国務大臣(萩生田光一君) 生徒指導とは、一人一人の児童生徒の人格を尊重し、個性の伸長を図りながら社会的資質や行動力を高めることを目指して行われる教育活動だと思います。また、生徒指導に当たっては、児童生徒の持つそれぞれの特徴や傾向をよく理解し、把握するといった深い児童生徒理解が不可欠であると考えております。 このような人格の尊重や深い児童生徒理解の重要性に鑑みれば、一般論として、生まれ持った個性を尊重するのは当然のことであると考えております。
○吉良よし子君 当然だという御答弁でした。 頭髪に関する校則について引き続き申し上げますが、髪の色だけじゃないんですね。髪型についても細かく決める校則も多数あるわけです。中には、髪を伸ばす場合は結びなさいと、ただし二つ結びは禁止とか、合理性のないものもかなりあるんです。 昨年三月、ツーブロックと呼ばれる髪型を禁止する校則について都議会で我が党の池川都議がなぜ駄目なのかとただした際に、都の教育長は、ツーブロックは事件、事故に巻き込まれる可能性があるからだと答弁。いや、これも、とてもじゃないが合理的な理由だと私は思えないんですね。むしろタイなどではツーブロックというのは普通の髪型で、タイから日本に来た学生が学校で駄目だと言われて戸惑ったという話も聞いているわけです。ツーブロック、一般的な髪型だと思うんですけれども。 やはり、この校則そのものだけじゃなくてそれに伴う指導もあって、その指導も私、問題だと思うんです。 黒染め指導というのはその代表なんですけれども、昨年九月、我が党の千葉県議団が行った調査では、千葉県内の県立高校百三十八校のうち黒染め指導を行われたのは百五校。違反した生徒にその場で黒スプレーを髪に吹きかける指導を行った学校が二十五校、指導対象となった生徒は二百十人です。相談を寄せた当時高校一年生の女子生徒は、学校の指導に従って黒染めしていったのに、黒染めが不十分だと教師四人に囲まれてビニールをかぶせられ黒スプレーを噴霧される指導を受けて、彼女は教師に囲まれてその黒スプレーを掛けられた恐怖で学校に行かれなくなったと話しているわけです。 ここで確認したいんですけれども、この小中高の不登校児童生徒のうち、その要因として校則や学校の決まりが含まれている児童生徒の数、合計数を教えてください。
○政府参考人(瀧本寛君) 文部科学省において行いました令和元年度の児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査によりますれば、小中高の不登校児童生徒のうち、不登校の主たる要因又は主たる要因以外の要因、これは二つ選べるんですけれども、主たる要因以外にある場合、これ、その両方を加えたもので、学校の決まり等をめぐる問題として挙げている児童生徒の数は合計で五千五百七十二名となっております。
○吉良よし子君 五千五百七十二人と、かなりいるわけです。ちなみに、この調査というのは子供たち本人の回答ではなく、学校側がこうだろうと思って回答したものなので、本人に聞けばまた増える可能性もあるわけですね。 こうやって子供たちを精神的に追い詰める、不登校につながるような指導はあってはならないと思うんです。千葉だけじゃないんですね。ほかにも、不登校の生徒がせっかく登校してきて、服装違反で学校に入れてもらえなかったとか、コロナで学校に行けず、やっと入学できたのに、入学してすぐに女子生徒が男性の先生から下着の色を指摘されて、もうそれ以来学校に行くことができなくなったという事例も出されているんです。 大臣、通知等も出されているわけですけど、こういうふうに不登校になるように追い詰める、精神的に追い詰める、自尊感情の低下を招く指導はあってはならないと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(萩生田光一君) 児童生徒への指導に当たり、例えば体罰や不適切な言動が許されないのは当然ですが、それらに至らなくとも、児童生徒の特性や発達の段階を十分に考慮することなく厳しい指導を行うことは、児童生徒の自尊感情の低下などを招き、児童生徒を精神的に追い詰めることにつながりかねないと考えます。 このため、校則による指導も含め、生徒指導に当たっては、児童生徒の持つそれぞれの特徴や傾向をよく理解し、個々の児童生徒の特性や発達の段階に応じた指導を行うことが必要であると認識しております。
○吉良よし子君 やはり、個々の児童生徒の事情に応じて、自尊感情を低下させない指導というのはもう欠かせないと思うんです。 と同時に、やっぱり理不尽な校則そのものの見直し、必要だと思うんですね。先ほどのツーブロックの校則しかり、二つ結び駄目というのもしかり、合理的な説明ができないようなもの、そして人権侵害につながるようなものは見直さなきゃいけないと。 これも二〇一八年に、当時林大臣に聞いたんですけれども、その際にも、学校を取り巻く社会環境や児童生徒の状況の変化に応じて絶えず積極的に見直す必要があると、さらに、見直しの際には、児童生徒、保護者が何らかの形で参加した上で決定していくことが望ましいと、そういう答弁もいただいています。 その後、この間、こうした理不尽な校則について、全国的に見直しの声、動き、実際に広がっているわけです。事例を紹介します。長崎県教育委員会、教師が生徒一人一人の下着の色をチェックするような人権侵害に当たる校則や指導は見直すようにと通知を出しました。また、佐賀県教育委員会は、二〇二〇年三月に県立学校に対して、校則を見直す際に児童生徒、保護者らに意見を求めるようにという旨の通知を出しています。熊本市教育委員会では、教職員、児童生徒、保護者へのアンケートを取って、社会環境や人権の観点から校則の見直しを進めるようホームページで周知を進めているわけですけど、このように生徒や保護者の声反映しながら校則の見直しをどんどん進めていくということはいいことですし、大いに全国的に進めていくべきと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○政府参考人(瀧本寛君) 一般的に、校則については、各学校がそれぞれの教育目標を達成するために、学校や地域の実態に応じて必要かつ合理的な範囲で定めるものと考えております。また、校則に基づき具体的にどのような手段を用いて指導を行うかについても、各学校において必要かつ合理的な範囲で適切に判断されるものと考えております。 他方、校則の内容については、学校を取り巻く社会環境や児童生徒の状況の変化に応じて絶えず積極的に見直す必要があると考えております。校則の見直しは、最終的には校長の権限において適切に判断されるべき事柄ではありますが、見直しの際には、児童生徒が話し合う機会を設けたり、保護者からの意見を聴取したりするなど、児童生徒や保護者が何らかの形で参加する例もございます。この点に関して、昨今の、委員からも御紹介ありましたが、各地での校則の見直しに関する取組あるいは報道等についても承知をしているところでございます。 こうした校則の見直しに関する考え方は生徒指導担当者向けの会議等において周知を行ってきているところでございまして、文部科学省としては、引き続き様々な機会を捉えてその周知徹底に努めてまいりたいと考えております。
○吉良よし子君 積極的に見直すべきものだということでしたけれども、是非大臣にも答弁いただきたいんです。こうして全国で見直しの動きが広がっていること、これ自体はいい流れだという御認識でしょうか。どうぞ、是非お願いします。
○国務大臣(萩生田光一君) 実は文科省の記者会見でも度々この校則のことが出るんですね。私がやっぱりこの校則はいいとか悪いとかってコメントするのはなるべく控えているんですけれど、先生がいみじくもおっしゃったように、やっぱり時代や社会の価値観の変化で、まあ率直に申し上げて、下着の色を指定してそれを確認するってちょっとあり得ないと思います。 したがって、そういった時代の変化や価値観の変化によって見直しをそれぞれの学校が行っていくことは決して悪いことじゃないと思っています。一度決めたからといって一語一句変えないというのは、これは今の民主主義に合わないと思います。これは国際ルールも憲法も同じだと思っていまして、私、そういった意味では是非それぞれの学校の判断で行っていただければどうかなと思っています。
○吉良よし子君 見直すことは悪いことじゃないと言っていただきました。 ちなみに、見直しが進んでいる自治体や学校もある一方で、やはりいまだに生徒会等で生徒が校則話し合おうとしたら、いや、校則の議論をしてはいけないんだとか、触れてはいけないと言われたり、校則について意見した瞬間、内申に響くぞと脅されたりするような学校もまだまだあると聞いているわけです。 やはり、先ほど大臣おっしゃっていましたけど、校則について議論したり見直しを進めたりすることは決して悪いことじゃないと、むしろ積極的に見直す必要のあるものだと先ほど局長答弁された、このことを是非周知していただきたいと思うんですが、改めてどうでしょう。周知、公に広げてください。
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。 校則の見直しについては、これまでも通知、あるいは先ほど申し上げたように、毎年開催しております生徒指導の担当者の会議等においても繰り返し見直しについては呼びかけているところでございますし、あるいは、委員から御紹介いただいたような校則の見直しのほかにも自治体によって様々な見直しの取組が行われている事例がございますので、そうした取組についても、ある意味で横展開を図りながら、それぞれの自治体におきます見直しをする際の参考として御提供するなど、校則の見直しに向けた取組を促しているところでございます。
○吉良よし子君 自治体に周知は取り組んでいるということでしたけど、私、もっと子供たち、児童生徒自身にも校則って見直せるものなんだよということも周知していただきたいと思うんですね。この学校に入ったらこの校則に従わなきゃいけないんだ、もうこの髪の色に染めなきゃいけないんだと思い込まされるというのはやはりつらいものだと思いますし、おかしいなと思ったら意見していいし、変えられるんだということを是非学校現場の子供たちに伝えていただきたいと思うんですが、大臣、いかがでしょう。
○国務大臣(萩生田光一君) なかなか入学前に自分が受験をする志望校の校則まで見て判断することってないんだと思います。だから、入ってみたら理想と違う窮屈な思いがあって、これは自分が考えていた学生生活と違うということもきっとあると思うので、そういう意味では、各学校があらかじめ校則を公開しておくというのは、受験生が学校を選択する上でも悪いことじゃないんじゃないかなと思います。 他方、私立の学校のように建学の精神があったりすると、これ、一般的な価値観じゃなくて、例えば創設者の信仰ですとかそういったものでそれぞれ学校のルールが違って、何でそんなものが校則になるんだろうなってよそから見るとすごく違和感を感じるんだけれども、その学校の中では非常に大事な価値観というのもきっとあるんだと思うので、一概に校則を文部科学省が間に入って、変えていいんですよ、どんどん変えていいんですよと言うことよりも、やっぱり自然の、それぞれの現場現場の判断で行うことが望ましいんじゃないかなと私は思います。 決して否定はしませんけれど、何か通知を出して、積極的校則改正をするように文部科学大臣通知みたいな、そういうのはちょっとやっぱりなじまないと思いますので、まさにこれトレンドで、時代に合っていないおかしな校則は変えようよって高校生や中学生が声を上げることは私は学校の中でいいことだと思いますので、それを見守りたいなと思っています。
○吉良よし子君 次も聞きたいことも御答弁いただいたんですけれども、そうなんです、見直し進めるためには校則の公開というのがかなり効果的でして、岐阜県では、全ての県立高校の校則、学校ホームページで公開したことがきっかけとなって、在校生のみならず、受験生や保護者、また地域の人々間での議論が広がって、結果、岐阜県教育委員会が、下着の色を指定するとか私生活上の旅行等の許可制があったそうなんですけど、そうしたものを廃止する、見直すということになりました。 やはり、この公開というのはかなり重要なことですし、大臣おっしゃったように、入学前にこの学校の校則何というのを知らないというのも問題ですので、やはり一覧にできるように各学校で公開進めるように是非大臣からも言っていただきたいし、私、加えて先ほど問いたかったのは、単純にその学校現場とかだけじゃなくて、例えば文科省のホームページそのほかの方法で、子供たちに向けて、校則というのは変えちゃいけないものじゃないんだ、見直しができるものなんだということを周知してはいかがかということなんですけれども、そこ、いかがでしょうか。
○政府参考人(瀧本寛君) まず、公開の点についてお答えを申し上げますが、御指摘のとおり、各学校におきます校則の公開も、校則の見直しに当たって児童生徒や保護者からの意見の聴取等を行うなど、児童生徒や保護者が何らかの形でそのプロセスに参加する一つの手段と考えられます。 校則の見直しは、最終的には校長の権限において適切に判断されるべき事柄ではありますが、見直しの際には、児童生徒が話し合う機会を設けたり、あるいは保護者から意見を聴取したりするなど、何らかの形で参加する例もございます。このことについては、先ほど申し上げたとおり、生徒指導担当者向けの会議等において周知も行っているところでございますが、引き続き様々な機会を捉えて周知徹底に努めてまいりたいと思います。 また、校則の内容、あるいはその必要性等について、児童生徒本人であったりその保護者との間に共通理解を持つようにすることが重要でございますので、入学時までなどにあらかじめ児童生徒、保護者に校則を周知しておく必要があろうかと思っております。 また、先ほど委員から岐阜県のお取組御紹介ございましたが、校則の見直しに関して、校則を各県立高等学校のホームページへ掲載することなどを周知をし、それに基づいて見直しの早急な取組が進んでいる、ないしは再点検を行うというようなことを私どもも把握をしているところでございまして、こうした取組事例ですね、まさにこうした岐阜県の取組事例も含めまして、全国のその生徒指導の担当者の会議等でもこういった事例があるということについては御紹介を申し上げていきたいと思います。
○吉良よし子君 是非積極的に周知していただきたいと思うんです。 このコロナ禍、毎日洗濯ができない、洗えない制服の衛生面を気にする生徒への配慮から、制服、私服の選択制が取り入れられた学校というのも増えてきています。その下で、いや、学校緩くていいじゃんという声などがネット上で広がっていて、制服と私服の選択制に賛成しますという署名が取り組まれたら、二万件近く署名が集まっているようです。 それから、佐賀県弁護士会、福岡弁護士会なども独自に校則を調査して提言出すなど、本当に全国で校則、学校の在り方の見直し、議論が、社会的な議論どんどん進んでいるわけで、是非、それを止めない、むしろ進めていただきたいということを重ねて申し上げたいと思うわけです。 そして、やはり私、この校則問題で確認したいのは、先ほど来、大臣そして文科省は、この校則の見直しについて社会環境の変化等に合わせて見直すようにということを繰り返しおっしゃっているんですけれども、私、それだけじゃなくて、やっぱり何よりもまず校則によって人権侵害をしてはならない、人権侵害の校則は見直しの対象だと言うべきじゃないかと思うんです。 それこそもう下着の色もそうですし、頭髪、服装の自由を制限するということも基本的人権の制限につながるものであるわけです。学校長の権限で校則決められると言いますけれども、憲法で保障されるべき基本的人権を校則で侵害していいというようなことには絶対ならないと思うので、是非大臣、改めて、人権侵害の校則はあってはならないとはっきりおっしゃっていただけないでしょうか。
○国務大臣(萩生田光一君) 児童生徒への指導に当たり、先ほども申し上げた体罰等は当然許されないわけですけれども、児童生徒の特性や発達の段階を十分に考慮することなく、厳しい指導、児童生徒の自尊感情の低下などを招き、児童生徒を精神的に追い詰めることにつながりかねない指導はあってはならないと思います。 すなわち、まさに人権、人格を否定するような校則というのは望ましいものじゃないと思いますので、他方、それを文科大臣が、繰り返しになりますけれども、文科大臣が変えろというのはなかなか立て付けとして難しいところもありますので、そこは是非各学校で考えていただきたいなと思っているところでございます。 入学前に、受験前に、実は昨年の十二月に大学が対面授業を何%やっているかというのを公表しまして、随分私立大学の関係者には怒られたんですけど、高校三年生からは、自分が受験しようと思っている学校がこういうときにどういう対応するのかがよく分かったというお返事を随分いただきまして、公表して良かったなと私個人では思っているんです。 すなわち、校則も学校の個性の一つだと思いますから、私、入学前にチェックできるような仕組み、例えば制服が気に入ってその学校に行くという子もいるわけですよね。だから、そういうのと同じように学校の個性であると思いますので、そういう意味では、公開を前提にしたら、より学校が皆さんから分かりやすく入ってもらえるし、入った後にこんなはずじゃなかったなんてことで諦める子が減ることにもつながると思うので、そこは大いに考えていきたいと思います。
○委員長(太田房江君) そろそろおまとめいただきたいと思います。
○吉良よし子君 人権、人格を否定するような校則望ましくないという答弁ありました。これ、本当に大事な答弁だと思っております。また、校則の公開についても前向きな御答弁もいただいたわけですから、是非この機に、多様性、人権尊重する学校現場にしていくように心から強くお願い申し上げまして、質問を終わります。
○舩後靖彦君 れいわ新選組の舩後靖彦でございます。本日もよろしくお願いいたします。 今日は、萩生田大臣の所信に対する質疑ですが、質問に入る前に大臣に一つお願いがございます。昨年の十一月十七日の本委員会で、障害のある高校受験生に対する受験時の合理的配慮について各自治体の対応がばらばらであるので、国がガイドラインを作る必要があるのではないかと質問いたしました。大臣は、国として、ガイドラインで目安になるものは作っていきたいと御回答いただきました。改めて感謝申し上げます。 その際、平成三十一年度入学者選抜における障害のある生徒に対する受験上の配慮の状況についてを資料として提示いたしましたが、この令和二年度の調査結果がございません。文科省に問い合わせたところ、今年度はコロナ対応があり実施を見合わせた、一般論として、働き方改革もあり、いろいろな調査の見直し、やめるか何年か置きにするか検討していくとのことでした。 本調査は、障害のある受験生への合理的配慮項目の現状を確認し、ガイドライン作成の基礎になる重要な調査です。また、調査されることで、都道府県が合理的配慮の必要性について意識を高める機会ともなります。是非、本調査を次年度以降も継続していただきますようお願いいたします。 代読いたします。 では、質問に移ります。 私は、学校こそがインクルーシブな社会を築く一番の土台と信じて、障害当事者議員としてインクルーシブ教育に関する質問を度々してきました。所信で大臣は、新しい学校教育の実現に向けては教育の質を支える教師の力が何よりも重要とおっしゃいました。まさにインクルーシブな学校は、障害や外国籍など多様な子供たちが共に学ぶだけでなく、障害や多様な背景を持つ教員がいてこそ成り立つと存じます。 省庁における障害者雇用水増し事件の後、文部科学省においても、二〇一九年に障害者活躍推進プランを策定されています。その中で、障害者が教職員として活躍できる環境整備を推進し、障害者雇用を促進すると明示しています。 しかし、令和元年度の調査結果によると、資料一のとおり、教員の実雇用率一・二七%、特に担任が様々な教科を受け持つ小学校においては〇・六九%と、学校現場での障害者雇用が進んでいない実態が分かります。 大臣はその原因はどこにあるとお考えでしょうか、御見解をお願いいたします。
○政府参考人(義本博司君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、児童生徒にとって障害のある教師等の教育関係職員が身近にいることは、障害のある方に対する理解を深め、障害のある児童生徒等にとってのロールモデルになる、さらには共生社会に関する自己の考えを広める経験になるというふうな教育的な意義が期待されているところでございまして、学校現場において障害者雇用を推進することは重要であると認識してございます。 委員御指摘のとおり、令和二年七月に発表いたしました教育委員会における障害者雇用に関する実態調査、この資料の一にございますとおり、法定雇用率二・四%のところ、教職員全体では一・八七%、教員に限ってみれば実雇用率が一・二七%、小学校では〇・九%となっておりまして、なかなか進んでいない実態があるのは御指摘のとおりでございます。 その原因につきましては、様々な要因があると思っておりますけれども、大学における教育の養成の段階、それから採用時の試験の在り方、それから入職時の環境に至る各段階での様々な要因が複合的に関連していると考えられております。 文科省におきましては、こうした段階における取組を全体として総合的に推進するため、平成三十一年四月に教育委員会における障害者雇用促進プランを策定しまして、令和二年七月には、この実態調査と併せまして教育委員会や大学等における好事例を発信したところでございます。 例えば、養成段階においては、教員養成大学に学生が入学した時点で個別の支援チームをつくっていろんな対応を考えていく、さらには、採用段階におきましては、障害のある者を対象にした選考において、介助の不要ですとかあるいは自立通勤が可能などのような要件を撤廃する、さらには、入職後におきましては、いわゆる教員の情報保障のための手話通訳を手配するなどの様々な取組がされているところでございます。 さらに、来年度の予算におきましては、必要な経費を計上しております教師の養成・採用・研修の一体改革推進事業の中におきまして、障害のある教師等の教育関係職員の活躍推進を新たなテーマの一つとして設定させていただきまして、教育現場での活躍する障害のある教師の勤務体制や職務内容等に関する事例の収集、発信等に取り組むこととしているところでございます。 こうした取組や、大学や教育委員会の更なる連携促進を通じまして、学校現場における更なる障害者雇用の推進に取り組んでまいります。
○舩後靖彦君 代読いたします。 ありがとうございます。 課題を整理し、今後も、都道府県教育委員会、教員養成大学における取組状況をフォローアップ、公表し、障害者雇用の推進に役立てていただきたく存じます。 次に、実際に学校現場で働く教職員を取り巻く状況について質問いたします。 資料二の一を御覧ください。これは、日本教職員組合に加盟している障害のある教職員ネットワークによるアンケート調査です。回答者が十六人と母数が少ないため、全国的な状況を表しているとは言えませんが、具体的な課題が見えてきます。 まず、各地方公共団体が策定した障害者活躍推進計画に基づく合理的配慮について、管理職からの説明がなかったという回答が八八%でした。 障害者活躍推進プランでは、障害のある教員などが身近にいることで、一、障害のある人への知識が深まる、二、障害のある児童生徒にとってのロールモデルになる、さらに、障害のある教師等との対話は、児童生徒等にとって、共生社会に関する自己の考えを広げ深める重要な教育資源となることも期待されると定めています。この効果を十分に発揮することが大切です。 推進計画について管理職への周知を徹底するとともに、合理的配慮が行き届くよう学校現場に責任者を配置することなどの対策が必要と考えます。大臣の御見解をお聞かせください。
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。 障害者活躍推進計画につきましては、障害者雇用促進法に基づき教育委員会を含む各任命権者が作成するものですが、この計画の中で障害者活躍のための体制整備等について記載されることとなっており、この計画に基づきます同僚等に対する障害者支援のための研修の実施、あるいは障害特性に配慮した職務環境の整備等は重要であると考えます。 どのような体制でそれぞれの計画が実施されるか、これにつきましては各任命権者において適切に判断されるものでありますが、管理職の理解促進を図ることについて、各教育委員会において、例えば計画策定前に計画内容について各学校長への意見聴取を行ったり、策定された計画内容について各学校長へ周知をしたり、あるいは管理職を対象とした研修、セミナーの実施などの取組が行われているものと承知をしております。 文部科学省においても、障害のある教員に対して障害者差別解消法に基づき合理的配慮が適切に行われることが重要と考えておりまして、合理的配慮に関する基本的な考え方を示した対応方針や、教育委員会における障害のある教員に対する合理的配慮の例を、様々な具体の取組例を各教育委員会にも周知をしているところでございます。 文部科学省としては、各任命権者が作成する計画に基づき、管理職を含め各学校において合理的配慮等が適切になされるよう、引き続き機会を捉えまして各教育委員会に対して周知をしてまいりたいと考えております。 以上です。
○舩後靖彦君 代読いたします。 ありがとうございます。 障害者活躍推進プラン、障害者活躍推進計画を絵に描いた餅にせず、障害のある教職員が学校現場で変化を実感できるようにしていく必要があると考えます。 資料二の二を御覧ください。このアンケート結果からは、実際に学校現場で働く上での、建物、物理的バリア、情報アクセス、コミュニケーションにおけるバリア、定期的な異動など職場の制度、慣習におけるバリア、通勤における交通アクセスと通勤費用自己負担の問題など、様々な課題が浮かび上がってきます。障害者が働くときのバリアの問題は、学校に限らず多くの職場に共通しています。学校のバリアフリー化の必要性については、本日の斎藤先生、横沢先生も御指摘いただいておりますとおりです。この点については、次回以降、私からも取り上げたく存じます。 学校における働き方改革、障害のある教職員が活躍できるインクルーシブな学校をつくるため、大臣が率先して学校における障害者雇用定着に取り組んでいただくようお願いいたします。 次に、障害のある教員がぶつかる壁について質問いたします。 先ほども紹介した障害のある教職員ネットワークの一員でもある脳性麻痺がある公立中学校の数学教諭から、二十年間教員をやっていて一度も普通学級の担任を受け持たせてもらえないという相談が寄せられました。この先生は、子供の頃から特別支援学校や特別支援学級ではなく普通学級でずっと学んできました。こうした経験もあり、教員という職業を目指したそうです。教員になったとき、ほかの障害のない教員と同じように普通学級の担任を経験できると思っていたにもかかわらず、今まで計六校に勤務しても、経験できないまま二十年たってしまったとのことです。 学校の校務分掌、担任を決めるのは校長です。今勤務している学校の校長先生は、担任をさせていない理由として二つを挙げているそうです。一つ目が地震や火事などの緊急時に生徒の命を守ることが困難であること、二つ目は保護者や地域の不安の声が上がってくる可能性があることです。しかし、いずれの理由も納得できるものではありません。 一点目の理由については、幼稚園児、小学校低学年ではなく、中学生であれば的確な指示さえ出せば自分の身は自分で守れますし、そのために避難訓練をやっているわけです。避難訓練や学校防災マニュアル策定の中で、障害のある児童や生徒、教職員を含めて全体でどのように行動するのかという具体的な検討もなされていないのに、生徒の命を守るのが困難というのは障害差別に当たるのではないでしょうか。 また、二点目の理由についても、文科省の差別解消法対応指針の不当な差別的取扱い及び合理的配慮の基本的な考え方で、個別の事案ごとに具体的場面や状況に応じた検討を行うことなく、一般的、抽象的な理由に基づいて障害者を不利に扱うことは適当ではないとされています。今まで数学教諭として授業をする中で何らの不満や不安が本人に寄せられていない中、保護者や地域の不安の声が上がってくる可能性という未確認の懸念を理由にすることは不適切な対応と考えます。 障害のない教員が二十年間学級担任を経験したことがないということは通常あり得ません。二十年間、授業や卓球部などのクラブ活動の指導においても生徒との関係も良好でありながら、このような理由で担任になれないのはおかしいとは思われませんでしょうか。大臣の御見解をお願いいたします。
○国務大臣(萩生田光一君) まず、一般論として申し上げれば、担任を含めた学校における校務分掌は各学校長の権限と責任においてなされるものですが、合理的配慮は個別の事案ごとに具体的場面や状況に応じた検討を行うことが必要であると考えています。障害のみを理由として、障害者でない者との間で不当な差別的取扱いすることはあってはならないということは言うまでもありません。 個別の事案については詳細を承知していないのでコメントを控えたいと思いますが、例えば今先生が御紹介いただいたこの二十年選手の中学校の先生で言うならば、確かに地震のときに自分が先導して子供たちを誘導できないということがもしかしたらお体の関係であるのかもしれないんですけれど、中学生ですから、おっしゃるとおり、あらかじめ避難訓練などでそういったことを身に付けておけばいいと思いますし、私、こういうときこそ、例えば加配教員ですとかアシスタントティーチャーですとか、こういう人たちの存在が意味をするんじゃないかと思います。 実は、先ほどちょっと私答弁しようと思って、局長が詳しく答えてくれたんですけど、最近、国立大学の教職課程も障害を持つ学生さんが増えてきました。残念ながら、最後、その出口で教員免許を取ってくれない人たちも多いんですね。それはやっぱり、教育現場に立つといろいろ周りの人に負担を掛けるんじゃないか、あるいはその途中で自信を失ってしまって教師の道を諦めてしまう人たちがいるんだとすればこれはすごく残念なことで、インクルーシブ教育考えたら、障害のある先生が学校に一人いらっしゃることで私は子供たちの理解も高まるんだというふうに逆に思いますので、自信を持って最後まで教職で教員資格を取ってもらうことを是非促していきたいなと思っていますし、またあわせて、せっかく、今日は午前中からずっと申し上げていますけど、この四月からもう日本の公教育はフェーズが変わるわけですから、少人数学級が始まりICTも使うわけですから、私は、そういった意味では、障害のある人たちの雇用計画は日本中でもう一度教育現場で考え直して、是非積極的に現場に入っていただくようなこともこの際きちんと考えていきたいと思っているところでございます。
○委員長(太田房江君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(太田房江君) 速記を起こしてください。
○舩後靖彦君 代読いたします。 自説ですが、職場の上司は、例えば出世に響くとか責任を問われるといった損得を超えて部下を評価しなくてはならないと考えます。 先ほど申し上げた担任になれない理由が、損得勘定が働いていることを懸念しています。その点、大臣はいかがお考えでしょうか。
○国務大臣(萩生田光一君) この先生がどういう状態なのかとか、そういうのはちょっと私、個別のこと分かりませんので、校長先生が恣意的に、自分の保身のためにこの人を担任に就けないんだということを断定的に申し上げるのは、私は避けたいと思います。 ただ、いずれにしても、こういうもう二十年も経験を積んできた先生が担任を希望しているのになかなかそのチャンスに巡り合えないというのはちょっと残念なことなので、これは一般論として引き取らせていただいて、しっかり対応を考えてみたいと思います。
○舩後靖彦君 代読いたします。 ありがとうございます。 障害のある教員がなかなか担任をさせてもらえないのは、この先生だけではありません。資料三の結果を御覧ください。この回答から見えてくるのは、合理的配慮について双方の話合いや検討が十分になされないまま担任になることを諦めさせられている実態があるのではないかと考えられます。 日本学術振興会特別研究員、東京大学先端科学技術センター所属の中村雅也さんは、著書の「障害教師論」の中で、私は、障害教員の当事者団体である全国視覚障害教師の会、ノーマライゼーション・教育ネットワーク、日本教職員組合障害のある教職員ネットワークなどの集会において、障害教員が学級担任を希望しても実現されないという当事者の訴えを度々耳にしてきた、他方、障害教員への配慮として担任を免除しているという教育委員会が六割以上あった、障害教員の担任業務に対する配慮は免除だけではないはずだ、適切な支援を受けて担任業務を遂行する方策も探られなければならないとしています。 先ほど御紹介した先生の場合、授業準備や授業の補助のために一名加配教員が付いていますが、副担任はしても、学級担任の経験も、また三年生の教科担任の経験もないといいます。それは、三年生の担当になると修学旅行を引率することになり、この先生が引率する場合、同行する支援員が必要になるからです。その費用、十万円ほどとのことですが、市町村教育委員会から負担することが困難と説明を受けたそうです。 教員の仕事のだいご味は、単に授業で知識を教えることだけではありません。自分の学級の生徒を受け持ち、運動会、文化祭、修学旅行などの行事でクラスを一つにまとめ、卒業するときにこのクラスで良かったと生徒たちに感じてもらえる、そうした生徒たちの成長に、在学中そして卒業後も同級会などを通して付き合えることだとこの先生は言います。 担任を経験することで、教員としての成長、キャリアアップはもちろんのこと、子供たちにとっても得るものは多いのです。障害のある担任と生徒たちがクラスづくりをすることで、子供にとっても障害のある人が身近になり、共生社会につながっていくのではないでしょうか。 資料一でも引用した教育委員会における障害者雇用に関する実態調査の結果にある好事例では、加配教員を支援教師にして二人で学級担任を担う事例も紹介されています。 障害ある教員が担任を持つことを無理とするのではなく、合理的配慮や適切な支援を受けて担任の業務を行えるよう、国からの財政、人的支援も必要と考えます。大臣の御見解はいかがでしょうか。
○政府参考人(瀧本寛君) 障害のみを理由として障害者でない者との間で不当な差別的取扱いをすることはあってはならないと考えておりますが、教員が担任を持つことについては、各教員の状況も踏まえ、個別に判断することが必要であると考えております。 文部科学省の策定した対応指針においてもその趣旨を規定をしておりまして、各教育委員会や公立学校において適切に対応するための参考とするよう周知しているところでございます。 また、文部科学省としては、障害のある教員が担任をする場合の取組事例、具体に様々な県で障害のある教員の方が学級担任をしている事例等についても把握をさせていただいておりまして、その際に、では学校やその自治体でどういう配慮をしているのかといったものもまとめて、そうした取組事例を収集し、かつ展開をしているところでございます。 こうしたことも含めて、障害のある教員が働きやすい環境を整備するよう、引き続き機会を捉えて各教育委員会に対して周知をしてまいりたいと考えております。 少し御紹介しますと、例えば障害のある教員が学級担任をするに当たりまして、これは小学校の例でありますが、音楽や体育などの特定の教科は他の教員が代わって指導している事例、あるいは中学校でこういう事例がございますが、肢体不自由の障害のある教員が学級担任をするに当たって、多分この学校、エレベーターがないんだろうと思いますが、階段の利用を避けるためにあえて学級を一階に設置をして対応しやすくしている事例とか、いろんな県で様々な事例が、障害をお持ちだけれども学級担任をしていて、こういう形で集団として協力して担任ができるように学校運営をしているような事例の数多くの例を私どもも把握しておりますので、こうしたものも横展開をさせていただいている次第でございまして、引き続きこうした取組も各教育委員会に対して周知を徹底してまいりたいと思います。 以上です。
○舩後靖彦君 代読いたします。 ありがとうございます。 では、次の質問に移ります。オンライン授業における障害のある学生への合理的配慮についてです。 本日は、実際にオンライン授業を経験した障害学生のアンケート結果を紹介します。資料四を御覧ください。これは、大学で学び卒業した当事者が中心となって活動している全国障害学生支援センターによるアンケートの中間報告によるものです。回答者六十七人のうち、八割の学生が双方向オンラインでの授業、ホームルームを、五五%が講義の動画を視聴する形で授業を受けています。その中で、合理的配慮について、受けられていたが三九%、受けられていなかったが四六%と、受けられなかった学生の方が多い結果になっています。オンライン授業の理解度については、十分理解できていたが三六%、ある程度理解できていたが四五%と大半の学生が理解できていたという回答が得られましたが、全く理解できていなかったも三%いました。さらに、オンラインで質問できたかという問いには、余りできていなかった、全くできていなかったが二割強ありました。 各大学とも、試行錯誤しながらオンライン授業に対応してきた中で今までの対面授業とは異なる合理的配慮が必要となり、合理的配慮が受けられないまま十月まで来てしまった学生もいます。 大臣、この結果を見て率直にどのようにお感じになりますでしょうか。
○委員長(太田房江君) 簡潔にお願いします。
○国務大臣(萩生田光一君) 遠隔授業の実施に当たっては、各大学等に対する通知において障害のある学生への合理的配慮をお願いするとともに、令和二年度補正予算において合理的配慮を行うためのサポートスタッフの配置やシステム整備などの支援を行ってまいりました。また、大学にヒアリングを実施し、障害のある学生に対するオンライン授業の状況や取組事例を収集するとともに、遠隔授業の実施に係るオンラインシンポジウム等において大学との個別相談を実施している筑波技術大学の事例を発信をしてまいりました。 大学等では障害のある学生等に必要な学修機会が確保されるよう、遠隔授業の実施に当たって様々な工夫に努めていただいておりますが、委員から御紹介されたアンケートでは一部の学生から合理的配慮を受けられなかったという声が上がっていることを真摯に受け止め、引き続き具体的な対応を促してまいりたいと思います。
○委員長(太田房江君) おまとめください。
○舩後靖彦君 代読いたします。 ありがとうございます。 是非、障害のある大学生のオンライン授業と合理的配慮に関する実態調査のお願いをしたく思います。 質問を終わります。
○委員長(太田房江君) 本件に対する質疑はこの程度にとどめ、本日はこれにて散会いたします。 午後三時四十二分散会