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204回国会参議院2021/03/26

財政金融委員会 第7号

発言数
72
登壇者
9
会派数
7
開催日
2021/03/26

会議録

佐藤信秋自由民主党・国民の声

○委員長(佐藤信秋君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、野上浩太郎君が委員を辞任され、その補欠として加田裕之君が選任されました。     ─────────────

佐藤信秋自由民主党・国民の声

○委員長(佐藤信秋君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  所得税法等の一部を改正する法律案及び財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、財務省主税局長住澤整君外十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

佐藤信秋自由民主党・国民の声

○委員長(佐藤信秋君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

佐藤信秋自由民主党・国民の声

○委員長(佐藤信秋君) 所得税法等の一部を改正する法律案及び財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律の一部を改正する法律案の両案を一括して議題とし、内閣総理大臣に対する質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

古賀之士立憲民主・社民

○古賀之士君 立憲民主・社民の古賀之士でございます。  今日は、菅総理大臣もお越しでございます。どうぞよろしくお願いいたします。  まず、麻生財務大臣にお尋ねをいたします。  中長期の経済試算及び特例公債法についてですが、まず資料の一の一、お手元にありますでしょうか、御確認ください。内閣府の発表いたしました二〇二一年一月の中長期の経済財政に関する試算で、名目長期金利について検討いたします。  この中で、二〇二六年から急激に上昇することが見て取れます。長期金利は〇%から、二一年度は〇%で、三〇年には一・五%にまでなります。この時点で、資料二の一を御覧いただきたいんですけれども、現実的なベースラインケースというのがあります。これが最も現実的だと言われている指標なんですが、今申し上げたとおり、二一年度は〇%から三〇年度には一・五%になります。この時点での名目GDP経済成長率は一・〇%とされております、その上の部分ですね。  つまり、長期金利が経済成長率を上回っています。二〇三一年以後はこれ示されてはいないんですけれども、このままですと、こういう状況がずっと続けば財政に深刻なダメージを受けかねない状況がございます。  また、資料一の二の三段目のところにありますが、二〇二一年から三〇年にかけての税収を見ますと、このベースラインケースで十一・五兆円のプラスにはなっているんです。ところが、歳出のうち社会保障関係費、地方交付税、国債費を除いた公共事業費や防衛費に使える金額を見ますと、二一年が三十一・一兆円なのに対して、ベースラインケースですが、二十七・四兆円と、これ逆に減少していく傾向が見て取れるわけですね。  つまり、麻生大臣にお聞きいたしますが、この莫大な借金が際限なく積み上がっていくことで、国債費がその分だけ増大し、財政の硬直化が進んでいく印象をこれで受けてしまうんですが、この点について、麻生財務大臣のお考えをまずお聞きいたします。

麻生太郎自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 古賀先生御指摘のとおり、これは一般論として申し上げれば、これは、日本の債務残高というのは、これは欧米先進国に比べましても極めて厳しい状況にあるというのは間違いない事実であります。  毎年の財政赤字によりまして公債残高というのが累増していっておるというのもこれまた事実でありまして、これで金利が上昇すれば、今は〇・何%ですけど、金利が今言われたように一だ二だということに上がってまいりますと、これ利払い費が増加すると。利払い費が増加するということは当然のこととして政策的経費が抑えられるということになりますので、財政が硬直化していくということになるのは、これはもう間違いない事実であろうと思っております。  したがいまして、政府としては、将来の財政の硬直化を避けるために、これはもう社会保障の持続可能性を高めないかぬわけですから、少なくとも維持せないかぬわけですから、歳出と歳入両面の改革というのもやっていかないかぬというのは当然のことなんだと思いますが、財政健全化を進めていくということは重要なことだと思っておりますが、今具体的な御指摘がありました、高齢者用にもう少し字のでかいやつで次回はお願いします。小さくて読めない、これ。  その他のところで三十一が二十七になっておるじゃないかという御指摘がありました。いいところをついておられると思います。この三十一の中には例のコロナの予備費が五兆円入っておりますので、その分がこの部分上乗せになっておりますので、これを引きますと、数字として今言われたような御心配の項目が全部低めになったというのは、結果として数字としてはそうなりますけど、このコロナの分を引いて考えていただければと存じます。

古賀之士立憲民主・社民

○古賀之士君 もう一問お尋ねをいたしますが、今の御答弁をいただいた中で、例えば、具体的に出ています、今日お示しをしまして字が大変小さいと御指摘を受けましたこの資料なんですが、こういった中長期の経済財政に関する試算というのは、麻生財務大臣にとりましてはどの程度の重みを持っているものなんでしょうか。つまり、これは今後の見立てとして大いに参考をされる指標なのでしょうか、それとも予測の域を出ないものなのでしょうか。お願いいたします。

麻生太郎自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) これは資料によると思うんですけれども。  資料いっぱい出ますけど、そうですね、極端な例で、よく中国政府発表の資料を信じている人が世の中にいるかと誰かが言っていましたが、全然違うんじゃないかという感じで見なければいかぬと思いますし、出される資料によるとは思いますけれども。  私ども、よく政府系というのと財務省のやつとこんなにずれているじゃないかというお話があったりしますけど、あの場合は、先生御存じのように、改善とか改革とかいうのをしないで今の政策そのまま続行するとこうなりますということになりまして、それに対応して歳出改革とか歳入増とかいろんなことによってバランスが変わってきますので、それを差し引いてある程度読まないかぬということになろうと思いますので、資料によりまして非常に参考になる資料もありますし、なかなか基のベース、仮定を含んで読まないとこの種のものはなかなか難しいと思っておりますけれども。  どの程度かというと、これ、基本的に日本の資料というのは極めて参考にすべきレベルの高い種類の資料だと、私どもはそう思っております。

古賀之士立憲民主・社民

○古賀之士君 承知しました。  それでは、菅総理大臣にお尋ねをいたします。  今お尋ねさせていただいた分も含めて、よく中長期という言葉を使われますけれども、二〇三〇年の範囲にこれも限られた試算になっています。財政の今後の見通しを立てるに当たっては、例えば二〇五〇年、更に長期の分析を行うことが私ども日本にとっても必要なことではないかと考えますが、菅総理大臣はこの点についてどのようにお考えでしょうか。

菅義偉自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(菅義偉君) 内閣府の中長期試算については、経済再生と財政健全化の進捗状況を評価する、このことを目的としております。二〇二五年度にプライマリーバランスを黒字化するとの目標も踏まえて、二〇三〇年までの十年間の試算をお示しをしているというふうに承知をしています。  今御指摘の二〇五〇年といった更に長期の試算について、経済の前提などに大きく左右されることからお示しはしておりませんけれども、しかし、少子高齢化に直面する我が国にとって、そうした将来を見据えて経済成長や財政の在り方を考えていくことは大変重要なことだと思っております。  いずれにしろ、そうしたことも視野に入れながら経済運営というのは行っていくべきだろうというふうに思います。

古賀之士立憲民主・社民

○古賀之士君 つまり、麻生財務大臣も極めてその指標を重要視されているという御答弁をいただきましたし、菅総理大臣もこの点については、まさしく必要があるならば更に長期の経済を、動向を見据えていく考え方も必要ではないかということを今表明していただきました。それこそ菅総理大臣は、カーボンニュートラルの実現に向けてまさに二〇五〇年を目標にされています。そういった二〇五〇年に様々な目標値を設定するいいチャンスではないかと御提案申し上げます。  そこで、我が党では、今日は提出の資料の中には入っておりませんが、経済財政等将来推計委員会の関連する法案というのを提出させていただいております。これ、概要はどういうことかといいますと、信頼性のある統計等情報に基づいて中立公正に実施するために、行政だけではなく国会がその推計の結果を活用できるようにすることによって、租税を含む財政その他憲法に定める国会の機能が十分に発揮されるようにしていくという新たな委員会の設置を法案の中に盛り込んで提出をしております。  是非これは、様々な指標があって様々な取り方、受取方があるというこの時代の中で、しっかりと国会の役目を果たす上でも、是非この我が党が出している法案もしっかりと審議の上、御検討いただければ大変有り難いと思うんですが、菅総理大臣の御所見を改めてその辺伺います。いかがでしょうか。

菅義偉自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(菅義偉君) どうしても国会のことは国会でということになってしまうというふうに思います。

古賀之士立憲民主・社民

○古賀之士君 しっかりとそういった法案を提出させていただく、提案もしてまいりますので、是非、麻生財務大臣、そして菅総理大臣、御検討いただければ有り難いと思っております。  では、次の質問に参ります。  資料の二でございます。イラストが入っております。  来年度の特例公債の発行額は実に三十七兆二千五百六十億円となっております。全部一万円札にして積み上げますとおよそ三百七十三キロメートルと、富士山の標高のおよそ十倍、国際宇宙ステーションに届きかねない状況です。これは別に、立てたからではありません。札束として百万円が一センチの厚み、これを換算してこの途方もない長さになる、高さになるということです。  ここまで巨額の特例公債を発行することについて、最終的な責任者である菅総理大臣にお尋ねをいたしますが、著書のタイトルをもじって、この特例の公債の発行がもう特例でないようなイメージさえ持たれかねないこの問題について政治家の覚悟を是非お聞きしたいと思いますが、いかがでしょうか。

菅義偉自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(菅義偉君) 我が国の財政は、急激な高齢化の進展に伴う社会保障費の増大などによって巨額の特例公債の発行を余儀なくされる状態が長年にわたって続いてきております。さらに、今年度は、新型コロナ対策のための三度の補正予算を編成し、これまでにない規模で対策を行ってきた結果として、追加で八十兆円の国債を発行し、来年度末の残高九百九十兆円に上ると見込まれており、大変厳しい状況であります。  こうした大量の国債は、現在のところは市場で低金利かつ安定的に発行できておりますが、その根底にあるのは我が国の経済財政運営における信認があると考えられ、将来にわたって維持するためには財政健全化の取組、ここは不可欠だと考えます。  このため、私の内閣としては、まずは経済あっての財政との考え方の下に、成長志向の経済政策を進め、経済再生に取り組むとともに、財政健全化の旗も下ろさずに、歳出と歳入両面において改革の努力を続けていきたいというふうに思います。

古賀之士立憲民主・社民

○古賀之士君 ありがとうございます。  一つだけ訂正させていただきます。富士山の標高の十倍ではなく、百倍でございます。国際宇宙ステーションにも届こうかという三百七十三キロの高さでございます。  では、それぐらい特例公債が状況が大きくなっている中で、時間の関係で資料の五、御覧いただきたいんですが、来年度の主要の三税の状況です。主要の三税と申しますのは、消費税、そして所得税、法人税、この三税でございます。  皆様はもう御存じだと思いますが、国民の皆様方は、この所得税、それから法人税、消費税、一体どれぐらい来年度は予測が歳入として立てられているか、その順番は御存じでしょうか。実は、今出ているこの状況を見ますと、消費税が一位の二十兆円、そして所得税が二番目で十九兆円、そして法人税が三番目でおよそ九兆円です。言ってみれば、いつの間にか消費税が最も大きな歳入になっているというこういう状況に至っているということを、私どもはもちろんですけれども、国民の皆様にもしっかりと理解をしていただけねばならないような時期に来ていると思います。  そこで、菅総理大臣にもお尋ねをしたいと思っております。  財政の健全化というお話がありました。いつの間にかこの税の主要三税の順位が入れ替わっております。今後の主要三税の在り方、税率も含めまして、これ国の行く末を健全化していく、あるいは財政を健全化していくためにも大変必要なところでございますので、菅総理大臣のこの主要三税に関するお考えを、今後どのように道筋を立てられていらっしゃるか、御意見を伺いたいと存じます。

菅義偉自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(菅義偉君) 少子高齢化社会が進む我が国において、所得税、法人税、消費税、このいわゆる基幹三税の中でも、社会保障の財源である消費税の役割が一層重要になっていくことはこれ確かなことだと思います。いずれにしろ、所得税、法人税、消費税を適切に組み合わせながら必要な税収を確保していくということが重要だと思います。  それぞれの税目の今後の在り方については、こうした考え方の下に、経済社会の情勢の変化、こうしたことを丁寧に見極めた上で対応していきたいというふうに思います。

古賀之士立憲民主・社民

○古賀之士君 それでは、同じ質問を麻生財務大臣にもお尋ねいたします。どのようにお考えになっているでしょうか。

麻生太郎自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 今言われましたように、法人税率が約九%、あっ、九兆円とか、消費税が二十兆円ぐらいですかね、所得税、ちょっと低くて十九兆ぐらいだと思いますけれども。  税制について、これいろいろ言われますけれども、所得税に関しましては、今までと違ってサラリーマンからフリーランスというんですか自由業というんですか、そういったようなもののいわゆる仕事の流動化が進んだというか変化してきたということによって、これは公平な税制を考えないと、サラリーマンという前提でやりますとなかなか不公平が起きますので、そういった意味でいろんな控除というのを見直しをさせていただいておりますのは御存じのとおりです。  法人税につきましては、これはもうかつてのあれに比べまして法人税は引き下げられておりますので、昔は三四・何%、三四・五か六か、それが今は二九%ぐらいまで下がってきております。ただ、これでもまだ他の国に比べまして法人税というのは高い比率になっておりますけれども、いずれにいたしても、成長志向の法人税改革として租特なんかを切って税率は高めたり、傍ら法人税率を引き下げたり、いろいろさせていただいております。  消費税につきましては、これは先ほど総理の方からお話があっておりましたように、日本人の場合、いわゆる勤労世代という働く世代のところの人口が減ってきて、いわゆる負担するわけではなく受益する高齢者の人口比率が高くなって、スタートした、そうですね、国民皆保険がスタートいたしました昭和三十五年当時に比べますと、働く人六人で高齢者一人、今が二・四ぐらいで一人ぐらいになっていると思いますので、人口比が極端に変わってきておりますので、このまま行きますと、高齢者の受益の部分を勤労者が負担するとなると、六対一が二対一ということになっておる現状を考えますと、三倍ということになります。  これはとてもじゃありませんけど勤労者がもちませんので、そういった意味では、過日、こういった高齢者にもそれなりに負担をしていただくというようなことをいろいろ考えさせていただいて、みんなでこれを全世代型で補充していくということをしていかないとどうにもならぬということで、基本的に三十年ぐらい掛けて、直接税、間接税の比率が八対二ぐらいでスタートしたと記憶しますけど、今はそれが六五対三五ぐらいまでに今なっていると思いますが、そういった形にさせてきていただいたというのが今の流れだと思っていますので、これそういった形でやっていかないと今後の税制はもたない、財政収入はもたないという形で、という前提で、この三つ、ちょっとそこらのところを、背景等々を御理解いただければと存じます。

古賀之士立憲民主・社民

○古賀之士君 結びの質問になります。  その前に一つ、その税制の在り方も、消費税が一番になってしまったということを考えると、抜本的にこの税制ですとか控除、こういったものを見直す時期にも来ていると思いますので、是非その辺は、我が党の提案も含めまして、また問題提起も含めましてしっかりと議論、意見交換をしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  結びの質問は、昨年の本委員会では、国税職員の定員確保、職務の困難性、特殊性を適正に評価した給与水準の確保など処遇の改善、機構の充実、職場環境の整備、特段の配慮、努力を払うことと附帯決議を行っております。本件に関しまして、総理大臣から一言、御所見を述べていただければと思います。これを結びにいたします。

菅義偉自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(菅義偉君) 経済の国際化やICTの進展によって税務行政が複雑化するとともに申告件数も増加している、そうした中で引き続き適正、公平な課税を実現をしていくこと、ここは極めて重要なことだというふうに考えています。  このため、来年度の国税庁の定員については、厳しい財政状況の中でも増加させており、引き続き、御指摘の附帯決議も踏まえ、国税の現場で働く人々の職場環境の整備に努めていきたい、このように考えます。

古賀之士立憲民主・社民

○古賀之士君 麻生大臣、そして菅総理大臣、引き続き後押しをよろしくお願いをいたします。  質問を終わります。

音喜多駿日本維新の会

○音喜多駿君 日本維新の会の音喜多駿です。  所得税法とも密接に関わる課題でございますので、今日は菅総理に、いわゆる同性婚、これをめぐる諸課題についてお伺いをいたしたいと思います。  先週、札幌地裁でいわゆる同性婚訴訟の判決が出まして、現状は違憲であるという判決が出ました。非常に画期的なものでありますし、私も応援してまいりましたので、当事者の方々には深く敬意を表したいと思います。  やはり今、同性パートナーの方々は、この所得税法でいえば例えば配偶者控除、こうしたものが一切受けられない、こういう状況はやっぱり格差があって差別であるという現状が示されたわけでありますけれども、なら、ここから一足飛びに、じゃ、同性婚を法制化しようというような議論になると、今回も衆参いろんなところで議論されていますが、そういう提案をしても政府側からはなかなか消極的な見解しか出てこないと。やっぱり極めて難しい問題だとは私も存じております。  その同性婚の議論も前に進めてほしいんですが、であれば、私から今日、菅総理に御提案申し上げたいのは、まずは同性パートナーシップ、地方自治体で既に実績があるこの同性パートナーシップから検討を始めるべきではないかと。既に、まあ民間調査しかないので数字にいろいろあるんですけれども、多い調査で七十八自治体でこの同性パートナーシップというのが条例で施行されています。  なので、やはり戸籍まで含めた同性婚というのは、家族の在り方、いろんな伝統的価値観、様々な課題があると思います。でも、そうしたものを棚上げして議論が進まなければ、実際に目の前に不利益を被っている方々が救えない。ですから、せめてこの同性パートナーシップ制度、これを法制化をして不利益を一つでもなくしていく、こうしたことを是非、菅総理のイニシアチブで前に進めていただきたいと思うんですが、御見解をお伺いいたします。

菅義偉自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(菅義偉君) 今御指摘をいただきました札幌地裁の判決は確定前のものであり、また他の裁判所に同種訴訟が係属していることから、まずはその判断をこれは注視していきたいというふうに思います。  また、同性のパートナーについても、婚姻によって生ずる法的利益と同様の効果を一部生じさせることは現在でもこれ可能でありますが、それ以上の法的利益を同様に付与するかどうかは、我が国の家族の在り方の根幹に関わる問題であって、極めて慎重な検討を要するというふうに考えます。  なお、この同性のパートナーについても、今御指摘いただいた所得税法における配偶者控除も含め様々な制度の中でどのように取り扱われるべきかは、それぞれの制度との関係で検討されるべき問題と認識しておりますが、政府としては、多様性が尊重され、お互いの人権や尊厳を大切にし、生き生きとした人生を送ることができる社会を実現する、このことは重要だというふうに認識をしています。

音喜多駿日本維新の会

○音喜多駿君 ありがとうございます。  ちょっと重ねてお伺いしたいんですけれども、今まさに最後あったように、この多様性を推し進めるということが、まさにこの同性婚というのは多様性の課題だというふうに思います。  日本の社会は、どうしてもこの多様性というのは、私は非常に未熟というか進んでいないと思います。これは、伝統的価値観が日本を支配していて、何が、保守的で駄目だと、そこもあるんですけど、それだけではなくて、実はリベラルと言われる方々とか多様性を進めようと言っている方々の方も、ちょっとでも自分と考え方が違うと、それはもう完全に間違っている、差別だみたいな形で敵対をしてしまったり、寛容を求める方々が実は不寛容になっているというような現状も私は日本社会にはあると思うんですね。だからこそ、いわゆる保守と思われる政党であったり政治家であるこうした人たちがこの多様性の政策を前に進めていくことに、私は深い意義があるんだろうなと思っています。  私自身も、エドモンド・バークを尊ぶバーキアン、保守政治家だと自称しておりますけれども、やはり違いを少しずつ乗り越えて、一足飛びにフルスペックの同性婚、家族の在り方まで手を入れなくても、まずできるところから、税制の一つでも改正をしてこの不利益を被る人たちをなくしていく、差別を少しでも解消していく、こうしたことを前に進めていくということは、菅総理もデジタル改革、カーボンニュートラル、非常に重要だと思いますけれども、実は誰もできてこなかったこの多様性を前に進めるということは、本当にこの菅政権、菅総理にとって大きなチャンスであって、日本社会において誰も解決できなかった問題を解消することだと私は思うんですけれども、この多様性の政策、前に進めるお考えをいま一度ちょっと総理にお伺いしたいと思います。

菅義偉自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(菅義偉君) 今申し上げましたけど、多様性、そして創造性、こうしたものがやはり尊重される社会、お互いの人権や尊厳を大切にすると、そうしたことが大事だというふうに思っています。

音喜多駿日本維新の会

○音喜多駿君 ありがとうございます。大事だと思っているということですので、是非それを一つでも制度に落とし込んでいただいて、今回、違憲判決も出ておりますので、当事者の方々に、思いに寄り添えるこの社会をつくっていただきたいということを御要望申し上げます。  最後、一問ですね。東京都が今回、新型コロナ対応で全国で初めて時短命令を発動いたしました。ところが、これ非常に多くの疑問の声が上がっておりまして、二十七店舗出されたうちの二十六店舗が一つの会社で、要請に従わなかった店舗が二千以上あるのに一つの会社だけが狙われていると。これはちょっとさすがに行政執行の観点から公平性、そして透明性に反するような事態ではないかというような指摘が相次いでおります。  法律制定時に、このように特定の業者に絞って命令を出す、こういった手法を自治体が取ることは想定されていたのでしょうか。また、こうした事態になったことの要因の一つには、やはり協力金が十分支払われていないですし、既に我が党がずっと求めてきたように、事業別の補償、こうしたものを政府がなかなか検討せずに協力金の在り方の問題が未解決のままになってしまっていた、こうした点があるのかと私たちは認識していますが、総理の御見解をお伺いいたしたいと思います。

菅義偉自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(菅義偉君) 今回、この特例法に基づく命令の実施、これに当たって知事は、特に必要があると認めるときに限りこれを講ずることができることになっています。また、東京都からは、都の職員と警察とで訪問を行うなどして二十時以降の営業が明確に確認できたことから、複数の事業者に対し順次こうした手続を踏んだ上で命令を行ったと、そういうふうに報告を受けています。  また、今御意見ありました事業規模別の支援、これについては、特措法により休業などを命令した場合でも補償の対象とはならないが、要請を受けた飲食店の経営や国民生活への影響を緩和するため協力金を支給することになっています。  現在は簡易な申請で迅速に支給する、一律で支給されておりますが、不公平である、そういう声も伺っています。事業所の規模に応じた対応も今後検討すべき課題だと政府は受け取っています。

音喜多駿日本維新の会

○音喜多駿君 時間なので終わりますけれども、今おっしゃっていただいたように、東京都からの報告ではそうなのかもしれないですし、一義的には確かに自治体の長が決めることであります。ただ、この法律自体作ったのはやっぱり政府でありますから、そこはしっかりともう一度問題を精査していただいて、私は今回、東京都や都知事のやり方にはいささか疑問を覚えておりますので、しっかりこの点は私も注視して問題提起をしていきたいと思います。  以上で終わります。ありがとうございました。

上田清司国民民主党・新緑風会

○上田清司君 国民民主党・新緑風会、新緑風会の上田清司です。  菅総理が、カーボンニュートラル投資促進税制を制度設計されたことは評価したいと思います。時限措置で三年間という中身ですので、非常に小ぶりです。二〇五〇年にカーボンニュートラルの実現ということを考えれば、この三年というのは極めて短いと思っております。  昨年の十二月に出ました二〇五〇年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略、これを読み込みましたところ、分野横断的な主要政策ツールで、予算、税制、金融、規制緩和・標準化又は国際連携、さらにあと各産業分野ごとにそれぞれ考え方、取組方の方向性が出ております。非常に細かい部分もありますけれども、二〇一八年の時点の十・六億トン、二〇三〇年に九・三億トン、そして二〇五〇年に実質ゼロに展開するというような数値目標しか出ておりません。二〇五〇年までの工程を見ていくと、集中的な議論を行って成長戦略の改定を反映するとか実施方針の策定をしていくとか、これからやりますという内容に終わっているような気がいたします。  また、この二〇一八年CO2十・六億トンを二〇三〇年までに九億トンにするということについても、平成二十七年七月の数値目標で、二〇五〇年カーボンニュートラルを目指してゼロベースで検討するという内容にもなっております。日本は、計画の策定において結果確認プロセスがないために、漠然と進み、時が来て結果が見えるという傾向にあるんではないかと思います。  ワクチンの接種で、菅総理が大変御苦労されていることもよく分かります。しかし、現実的にはワクチン接種国で日本は最低レベルです、その実施率がですね。御案内のように、イスラエルだとかイギリスあるいはアメリカなどの、五九・六%とか、イギリスの三九・六%、アメリカの二三・七%の先進国どころか、ブラジルの四・八%、バングラデシュの二・九%、インド二・七、インドネシア二%にも後れ、日本は僅かに〇・四%と、いわゆるワクチン接種国の中でワクチンの接種率は最低クラスです。  そういう意味でも、この具体的な目標とそして結果が出てくることに関して、経過のプロセスが、目標設定が十分にできていない、この傾向があります。例えば、資料に出しております。これはいわゆる発電量に占める再生エネルギーの比率なんですが、二〇一〇年程度は日本もイギリスもドイツも似たような状況だったんですね。ところが、この時期から一気にまさにカーボンニュートラルに向かっての世界の動きが始まって、二〇二〇年の段階で、これ暫定値です、日本は二三%。ドイツなどは五一%も上げているわけですね。これもまさに日本の結果確認のプロセスというものが余りないために、やってはいますと、しかし、それは終わったとき初めて見えるというような世界になっているんではないかというふうに思っております。  そこで、質問ですが、総理から、二〇五〇年にカーボンニュートラルにするという大方針以外に、関係閣僚並びに政策担当者に、年度ごと、分野別の目標達成に向けての工程表などをしっかりやれというような具体的な指示がなされていたかどうか、確認させてください。

菅義偉自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(菅義偉君) 私自身は、二〇五〇年カーボンニュートラル、高い目標を掲げて経済社会を変革をし、力強い成長を生み出して世界をリードしていきたい、そういう思いで二〇五〇年を宣言しました。宣言したからには、これ、担当大臣を含め政府全体としてその目標に向かって進んでいかなきゃならない、そうしなければ世界からも相手にされない、そんな時代になってきていると思いますよ。  今委員から御指摘いただきましたけど、二〇三〇年の二二とか二四、今、私どもそうなっています。しかし、こういう目的の中で、状況の中で、やはりしっかりした目標を掲げて数字を積み重ねていって、そのことが結果として検証しながら前に進んでいかなきゃ、これなかなか世界からも相手にされない、そんな時代になっているというふうに思っています。  いずれにしろ、私は、この二〇五〇年を宣言してから、全閣僚に対して、また経産、環境両大臣を呼んでこうしたことについて強く指示をして、今、両省を中心に政府全体として状況を整理しているところです。ですから、今年はいろんな会合があります。今年の十一月にはCOP26あります。それまでの間もG7とかいろんな会合ありますので、そういう中に向けて、今全力でこの我が国の方針を積み上げで行っているところであります。  また、委員御承知だと思いますけれども、特にこの十四産業においてはまず積み上げやっていますけど、それ以外に全省庁でこうしたことを行って、二〇五〇年、まさにカーボンニュートラルを実現できるようにしたいと思っています。

上田清司国民民主党・新緑風会

○上田清司君 菅総理が御指示をされたということはよく分かりました。  御案内のとおり、安倍内閣においても、経済成長のための未来会議や様々な会議がありました。産業競争力の会議もございました。しかし、御案内のように、産業競争力は年々落ちるばかりです。一昨年は三十四位、昨年は三十七位と。平成元年からの四年間、世界一が四年間続いたということがうそみたいな話です。  ことごとくさように、様々なそういう計画に個別にプロセスがなくて誰が確認をしているかという仕組みがないために、結果としていつの間にか落ちていたという、あるいは必ずしも実現していないということがありますので、くれぐれも今の時点でも、どういう策定プロセスになっているのか積算根拠がなっているのか、そういうのを確認していただきますことを要望いたしまして、終わります。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 大門です。  総理はデジタル戦略を進めようとされておりますけれども、税制でいいますと、グーグルやフェイスブックなど国境を越えて事業展開をする巨大IT企業に課税しようと、課税するといういわゆるデジタル課税がこれは国際的にも課題となっております。  デジタル課税について、総理の御見解をお聞きしたいと思います。

菅義偉自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(菅義偉君) デジタルの技術を使って国際的に活動する多国籍企業に対して、支店、工場等の拠点を持たずにインターネット等を通じて活動する企業に対するまずは課税の見直し、さらに、税率が低い国を利用した租税回避の防止は、公平な競争条件を確保するためにここは重要だという認識を持っています。  このため、OECDやG20、ここを中心に議論を行い、本年半ばまでには国際的な合意の取りまとめを目指しております。そして、我が国もこうした議論に積極的に参加しているところです。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 ありがとうございます。  せっかくなので総理のそのデジタル戦略に関連してちょっとお聞きしたいんですけど、判こをなくせ、できるだけ紙をなくせというのがありますけれども、総理のお考えになっているデジタル戦略というのは、この世の中全ての書面、紙の契約、こういうものをなくせと、デジタル、オンラインにしろというようなことを求めておられるとは思いませんが、要するに申し上げたいのは、デジタル、オンライン化できるものはすればいいと思うんですけれど、どうしてもそれにそぐわないもの、例えば安全に関するものとか、あるいは消費者保護とか、紙だからいろいろ防いできたというようなものもあると思うんですよね。  そういうものは、やっぱりきちっと安全性や消費者保護という観点は貫いていくべきじゃないかと。何でも紙とか、何でも判こなくていいというのとはちょっと違う分野があるので、その辺については慎重にすべきだと思いますが、総理のお考えを伺いたいと思います。

菅義偉自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(菅義偉君) 誰もがこのデジタルの恩恵を最大限受けることができる世界に遜色のないデジタル社会の形成に当たっては、国民が安全、安心で暮らせる社会の実現がこれは大前提だというふうに考えています。  技術的に対応可能な全ての契約書面のデジタル化を進めていますが、書面での手続の廃止を求めているものではありません。今般のデジタル改革関連法案においても、押印、書面の見直しを図り、デジタルによる手続を可能にする一方で、例えば保険契約における契約条件の変更の通知は、消費者保護の観点等から配慮を要する手続についてはデジタル化の対象とはしない、そうしたことをしっかり対応しながら、そうしたことを考えながら対応していきたいというふうに思います。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 おっしゃるとおりだと思うんですけれど、実は今、この国会に特定商取引法、特商法の改正案が提出されております。これから衆議院で審議なんですけれども、この特定商取引法というのは、トラブルの多い訪問販売等々、そういう商取引から消費者を守るための法律でございます。  改正案そのものは全体いい改正で、みんな賛成ということなんですが、ただ、急遽総理が号令掛けられたデジタル化戦略をちょっと勘違いした人がいるのか分かりませんが、今の総理のおっしゃったことと違って、この特定商取引法、特商法で今まで、やっぱり危ない世界なんで、書面での契約というのを義務付けてきたんですよね。ところが、今後は本人の同意があればオンライン、デジタル化でやれるような改正案がこれ入っちゃっているんですね。  私はジャパンライフ問題というのをずっとやってきましたけど、本人の同意というのは、だまされるときはもう関係ないですよね、もう本人の同意取ってだましているんですね。だから、本人の同意取ればというのは、何というか、歯止めにならないんです、この消費者問題というのは。お年寄りの被害なんかそうですね。それをオンライン、ボタン一つ、ワンクリックでやると。しかも、契約書はパソコンかスマホの中のブラックボックスに入ってしまうと。  そうなると大変心配だということで、例えば私がいろんな相談乗っていたジャパンライフでいいますと、大体お年寄りなんですよね。横に若いジャパンライフの社員が座って、おじいちゃん、おばあちゃんに、まあ一応、契約書読んでと、それで、代わりに読んであげようかと、で、判こ出してきてと言って、そのときに、ちょっと待ってねと、息子に聞いてからにするわねとかですね。これ、ちょっとワンクッションあるんですね、紙とか契約書とか判この世界は。ところが、あのときに、オンライン化オーケーとなったら、ジャパンライフの社員は恐らく、一緒にクリック押してあげて、次、チェックしたらいいのよとやって、もうぽんぽんぽんといってしまうと。したがって、まず入口でいろいろ考える時間、ためらう時間がデジタル化によってなくなってしまうんじゃないかと。  これ、現場の相談受けていた相談員の方々からそういう声がいっぱい出ておりますし、被害が発見するのも、家族が発見するんですよ、大抵。本人、いいと思ってやっていたりするわけですね。ところがお金がどんどんなくなっていくと。何でなくなっているんだろうと。で、娘さんがお父さんに、おじいちゃんに、何でこんなお金減っているのと。で、いや、分からない。聞いてみたら、たんすの中に契約書があって、これ何の契約書ということで娘さんが電話して、消費者センターに電話して発覚していくということで、契約書を見て、あ、これだなという気が付く場面があるんですね。ところが、ブラックボックスになっちゃいますと、パソコンとかスマホに入っちゃいますと、お金減っている理由は分からない、本人も言わないと。いいことやっていると思ってもう黙っているというようなことで、発見が遅れるというのがあるわけですね。  したがって、この特定商取引法の、特商法の世界では、やっぱり書面交付義務とわざわざ付けたのはそういう歯止めにいろいろなるからなんですけど、それを今回、先ほど申し上げたように、デジタルでいいと、書面じゃなくてもいいというような改正案が入ってきたんですね。これで、消費者団体、弁護士会、消費者相談員協会も、みんながもう物すごい今反対の声が起きていて、大変な事態になっているんです。  これは、総理はそんなことを思ってデジタル化進めてくれとおっしゃったわけじゃないと思うんですけれど、ちょっとよく分かりませんが、新任の消費者担当大臣が、全体がもうデジタル化だというのでもうやっちゃえ、やれというふうに御指示されたのかどうか分かりませんけれども、ちょっと総理が思っていらっしゃる、先ほど御答弁いただいたことと違うことが今現場でうわあっとなっているということなので、このこと、総理、御存じでしたか。

菅義偉自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(菅義偉君) 私自身、正直承知していませんでした。ただ、当然、本人の同意、それと歯止めだとか、そういういろんなことがあるんだろうと思います。  いずれにしろ、今御指摘をいただきましたので、そこについてはちょっと考えさせて、検討させていただきたい、こう思います。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 ありがとうございます。  是非担当大臣に本当のデジタル化戦略の意味を伝えていって、現場はちょっとこれはもう大変な事態になっているので、せっかく何年ぶりのいい改正案がこの点で、この点でもう全部、賛成だった人がみんな反対に回ろうかというような大変な事態になっているので、デジタル化戦略とはこういうものではないということを、よく担当大臣に話を聞いて、正すところは正していただきたいなというふうに思います。御要望しておきます。  もう一つお聞きしたいのは、富裕税でございますが、これはもう麻生大臣とは何回も議論してきたことなので、予算委員会で一度、菅総理ともお話をいたしましたけれど、格差が広がっているということもございまして、世界ではアメリカもイギリスも富裕層に増税していこうということが動きになっています。  今までの御答弁は、いや、日本も金融所得課税、かつて一〇%だったものを二〇%に上げましたというふうに繰り返しおっしゃるんですけど、もう何年もたつわけですね。最初一〇%のときも低過ぎるということで、特別措置だから低過ぎるというので、本則に戻すべきだということを何度も何度も、もう尾身大臣のときからですね、もう何度も何度も、あっ、塩川さんのときからですね、もうずうっと議論してきてやっと引き上げられたと。  で、それからまた何年もたって格差も広がっているから、やってきましたということよりもこれから上げるべきだと、今上げるべきだということを繰り返し、我が党だけではありませんけれど、お話をしているわけですけど、今回には、今回の税制改正には入っておりませんが、やはり富裕層がもう一遍に今資産増やしておりますので、やはりこのままじゃなくて、やっぱり負担能力ありますから、もう少し負担をしていただくというような方向で次に向けて検討してほしいと思いますが、総理、いかがでしょうか。

菅義偉自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(菅義偉君) 私も前回答弁させていただいたこととほぼ同じ答弁にこれ当然なるわけでありますけれども、所得再分配というのはまさに税制の持つ重要な機能の一つであり、富裕層の方々に応分の御負担をいただくことは、ここは重要であると考えています。  ただ、税制によるこの再分配機能の回復を図るために、これまでも、先ほど言われましたが、所得税については、最高税率の引上げだったとかあるいは金融所得に係る税率の引上げ、こうしたものを行ってきました。また、相続税についても最高税率の引上げ、これも行ってきています。  今後の税制の在り方については、所得格差や資産格差の状況を含めて、経済社会情勢の変化を丁寧に見極めた上で検討をしていきたい、こういうふうに思います。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 ありがとうございます。  もう一問だけ、せっかくですから。中小企業に対する幾つかの税制あるんですけれど、今回、従来からやってきた部分をちょっとそぎ落として、これからMアンドAも含めていろいろ展開するところにちょっとシフトしているんですけど、やっぱりコロナ禍ですから、まず今生き延びてもらうというふうな、従来やっていた中小企業向けの税制もやっぱり手厚くしていく、そしてもちろん次のことも考えていくという点が必要かと思うんですけれど、それは予算委員会でも議論させてもらいましたが、やっぱり中小企業、ただ大きくなればいいというものじゃなくて、小さくても技術を持って頑張って、別に大きくならなくてもいいと、小さい方がやりやすいという企業もあるわけですから、ただ大きくする方向で税の支援をするだけじゃなくて、全体を見て中小企業税制というのはお考えいただきたいと思いますが、一言、総理からいただければと思います。

菅義偉自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(菅義偉君) やはり中小企業税制、その形でなくて、やはり足腰を強くしてこれは生き延びていく、そうした中小企業をつくる、ここも当然大事なことだと思っています。  いずれにしろ、そうしたことの中で中小企業もやはりしっかりしなきゃならないということは全く変わっていませんので、そうした中で、合併して大きくなるということだけでなくて、やはり足腰を強く、また柔軟に生き抜くことのできる、そうした中小企業を目指すべきだと思っています。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 以上で終わります。ありがとうございました。

渡辺喜美みんなの党

○渡辺喜美君 みんなの党、渡辺喜美です。  総理、大変お疲れさまでございます。あと十四分間の辛抱でございます。  お手元にコピー、ああ、今配っていますかね。これは、十三、四年前、総理と私が月刊現代という総合雑誌で対談をしたものであります。  一枚おめくりをいただきますと、右側のページに、一九四〇年体制の亡霊という見出しが付いております。一九四〇年体制というのは、一言で言えば、企業は競争するな、国家目的に奉仕せよという統制型のシステムを官僚主導で進めていくという体制であります。  戦前の日本はごく普通の資本主義国家だったのでありますけれども、昭和金融恐慌や大恐慌によってもたらされた貧困対策をおろそかにしたために、国家社会主義とかコミンテルン思想がはびこった。で、昭和十五年前後にこういう統制経済のシステムが確立された。ネーミングしたのは、野口悠紀雄さん、元大蔵官僚でございますが。  こうした認識について、まさか菅総理が私と同じような御認識をお持ちだということがこの対談で分かりまして、当時私は非常に感激を受けた覚えがあるんですが、いかがでしょうか。

菅義偉自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(菅義偉君) 私、今日こうして渡辺議員から質問を受けるということの中にこの今添付の冊子を見まして、大変実は懐かしく、元気がある時代だったなというふうに思っています。  ただ、私は、この思いというのは変わっていません。やはり政治家になった限りには、自分の思い、ただ一直線に行かないかもしれないけれども、回り道しても自分の目的をやはり実現するということが大事だというふうに思っています。  私自身、前安倍政権の中で官房長官の時代に考えていましたのは、まさにこのことをやり遂げたい。そういう中で、例えば、各省の縦割りを排し戦略的な人事を実現するための内閣人事局、これつくらせてもらいました。さらに、農業、農業改革について、私自身が官房長官でありながら農業改革を一生懸命に後押ししました。そして、四十数年ぶりの減反政策の見直し、そして六十年ぶりの農協改革、七十年ぶりの漁業改革、同じく七十年ぶりの森林改革、こうしたものを行ってきました。  また、残業時間に初めて罰則付きの上限を設ける、まさに七十年ぶり、これも七十年ぶりだった労働法改正、こうしたものを支援する中で、そうした気持ちを大事にしながら、国民の皆さんも将来的に安心をして安全な生活をすることができるようなそうしたことをやり続けていきたい、このように思っています。

渡辺喜美みんなの党

○渡辺喜美君 私に言わせれば、菅総理は筋金入りの改革派であると、そう信じております。  ただ、最近どうも防戦一方みたいな報道がなされているので、そこのところを私は非常に心配をしておりまして、この際、反撃に転じられたらいかがでしょうか。元々、これ見れば分かるように、もう確固たる信念をお持ちなんですよ。私のように講釈垂れないだけなんですね。  ですから、例えば今天下りとおっしゃいましたけど、天下りっていつ頃できた慣行かと。やっぱり昭和十五年前後なんですよ。統制型のシステム維持するために、植民地つくって、そこに天下ると。それが、戦後、年功序列人事維持のために、もう幹部になると外側へ押し出すと、そういう人事制度が延々と続いてきている。統制型を維持しないと天下り先がなくなっちまうというわけですよ。今度の電波の問題なんかはその典型例ですね。相変わらず延々と続いている。ですから、民間事業者は、こういう規制でがちっと電波仕切られちゃうと、接待するか天下り受け入れるかしか方策がなくなっちまうわけじゃないですか。  ですから、ここは総理、攻めの姿勢に転じて、例えばもう電波オークションというのはいきなりやるとみんなびびりますから、ここのところは、まず規制主体を透明化する、で、電波割当ての権限を総務省から分離する。これはもう野党も反対できませんから。同じようなことを言っているんですから、皆さんね。  ですから、せっかくデジタル庁をつくるんで、デジタル庁にこの電波割当て権限、電波が有効されているかどうかを外部から監視するという権限を移管したらいかがでしょうかね。そして、電波監理委員会、ちょうど原子力規制庁と原子力規制委員会みたいな関係ですけれども、こういう仕組みをつくられたらいかがでしょうか。四番と五番まとめての質問です。

菅義偉自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(菅義偉君) なかなか答弁しにくい話ですけれども、電波は国民共有の財産であって、誰もが利用できることが大切であるというふうに思います。  電波の割当ては、放送や電気通信事業者に係る行政と同様に情報通信行政であり、これらを一体として扱う必要があることから、情報通信行政を担う総務省において所管をされています。それと同時に、この電波情報通信サービスを支える重要なインフラであって、電波行政はこのような国民共有の財産である電波の公平かつ能率的な利用を確保するものであります。  いずれにしろ、そうした中で、中立性、公共性、透明性をより一層確保する中で様々な対応策というのは、ここは検討しておかしくないというふうに思っています。

渡辺喜美みんなの党

○渡辺喜美君 とにかく、菅総理の改革派たるゆえんを示すのに非常にいい分野だと思いますよ。通信とか放送の分野はもう専門家と言っていいわけですからね。  内閣参与の高橋洋一教授、菅総務副大臣の頃からのブレーンかと思います。多分、しょっちゅう連絡は取っておられるんだと思いますが、高橋洋一教授が、NHK教育テレビの周波数帯をリバースオークションに掛けて、携帯の電波帯として使えるようにしたらどうかと、こういう提案をしておられるんですね。これによって、もう本当に多くの人々が非常にハッピーになる。まず、NHKの受信料が下げられますね。NHK自身は、教育テレビのコンテンツをネット配信することによって、より充実させることができるようになるわけです。多種多様の映像コンテンツを同時配信できるようになるわけですね。また、文科省のGIGAスクール構想にもかなう話になります。  このリバースオークションによって、携帯向けの設備投資も少なくて済むようになるし、携帯料金の値下げも更に可能になっていくと。こういういいことずくめの話なんですが、NHKだけは猛反対しているというわけでありますが、いかがでしょうか。

菅義偉自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(菅義偉君) まず、NHKは、公共放送として公衆の要望を満たすとともに、文化水準の向上に寄与するという位置付けであります。また一方、そうした中にあっても、次期中期経営計画については、受信料の引下げ、さらには保有するチャンネルの削減などの方針をこれ現に示している、このことも事実であります。  引き続き、NHKを始め、公共放送の基本的な役割を果たしながら経営のスリム化やガバナンス改革を不断に進めていく、このことが大事だというふうに思います。  現在、今申し上げましたように、受信料の引下げや保有するチャンネルの削減等の方針を私どもの内閣になってから示しています。

渡辺喜美みんなの党

○渡辺喜美君 NHKのバランスシート見ますと、資本の部が七割ですよ、負債が三割。自己資本比率七割、超優良会社なんですね。高橋参与は、BSも民営化すると受信料は、公共放送としての受信料は三百円ぐらいで済んじゃうという試算も併せて述べておられます。  先ほど農政の話をされましたけれども、農地改革というのは実はGHQがやったことになっていますが、これも実は戦時体制の下で企画立案されているんですね。お米の経済を国家社会主義の下に置いたのは昭和十七年。その頃、地主から買うお米は安く、小作人から買うお米は高く、地主に払うのは物納じゃなくて金納制にすると。これ、固定化したことによって、インフレになるともうほとんどその地主のメリットがなくなる。昭和十五年から二十年の間で、その小作人の方の負担割合は五割から二割弱まで下がっている。もうまさにあの時代にやった話なんですね。  ところが、残念ながらそういう農地が細分化されることによって、戦後の日本の農業というのは本当にじり貧の一途をたどってきております。  株式会社の農地取得については二年間延長ということになりましたけれども、これもこういうじり貧農業に風穴を空ける一手となりますが、総理の御決意はいかがでしょうか。

菅義偉自由民主党・無所属の会内閣総理大臣

○内閣総理大臣(菅義偉君) 私、先ほど申し上げましたけれども、第二次の安倍政権できて最初に手掛けたのがこの農業改革であって、まさに四十七年ぶりの減反政策の見直しから農協改革、林業改革、漁業改革、行ってきました。  そういう改革をする中で、やはり地方に元気になってもらいたいと、活力ある地方をつくりたいと、そう考えたときに、やはり農業に従事する人たちの所得を一定以上の所得までしなければならないと思っています。  そういう中で、そうした地方をつくりたい、そういう思いで今取り組んでおりますが、まさにこの農業を地域をリードする成長産業にするためには、意欲と能力のある担い手、ここに農地を集積をし大規模化を図って、そうした意味で、企業の農業参入は農業の活性化のためにこれは必要だと思っています。  また、農業バンクを創設をし、リース方式によって農地の集積、今これ進めています。また、所有権取得の要件緩和により、企業の参入も併せて進めてきております。ここ五年で株式会社の参入は、リース、所有権の取得共にこれ二倍に増加をしています。また、株式会社の農地取得を更に容易にした国家戦略特区の措置について、来年度中にニーズの問題点の調査を行い、その結果に基づいて全国への適用拡大について調整し、早期に必要な法案の提出を行う、こういうことになっています。  いずれにしろ、そうした改革が一歩ずつでありますけれども進み始めていることは間違いないし、そこを推進したいと思います。

渡辺喜美みんなの党

○渡辺喜美君 とにかく、真の官邸主導、真の議院内閣制の実現、そのためには内閣人事局を強化をすることが極めて大事なことでございますので、この点だけ申し上げて、質問を終わります。  ありがとうございました。

佐藤信秋自由民主党・国民の声

○委員長(佐藤信秋君) 以上で内閣総理大臣に対する質疑は終了いたしました。  内閣総理大臣は御退席いただいて結構でございます。  他に御発言もないようですから、両案に対する質疑は終局したものと認めます。  これより両案について討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。

牧山ひろえ立憲民主・社民

○牧山ひろえ君 立憲民主・社民の牧山ひろえです。  私は、会派を代表し、ただいま議題となりました所得税法等の一部を改正する法律案及び財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律の一部を改正する法律案に対し、反対の立場から討論いたします。  審議冒頭の本会議代表質問において私は指摘しました。これらの両法案は、税制や国債といった歳入に関連するという共通性があります。歳入に関しては、直接的、間接的に国民に負担をお願いするものであるので、政治に対する信頼が必要不可欠であると述べました。  この後、政治に対する信頼は、回復するどころか下落する一方です。河井元法務大臣は、国会そして国民に対しての説明責任を果たさないままでの議員辞職をされる。違法接待疑惑はますます広がりを見せているのに、私が提案した独立性の高い第三者機関による全省庁を対象とした抜本的な調査には消極的。内閣提出法案にはミスが続出する。副大臣の元スタッフによる給付金詐取。この有様では、歳入に関する法案を審議する基礎条件をそもそも満たしていません。委員会でも十四時間審議が行われましたが、本会議で私が指摘した懸念は晴らされないままです。  所得税法、すなわち税制については、デジタルトランスフォーメーション、カーボンニュートラルなど、私たちもかねてより求めており、方向性としては正しいものも含まれています。  しかし、政府案には、所得再分配機能の低下を改善するための抜本改革の方策が不十分です。政府・与党には、格差の拡大による社会的な分断のおそれに対する危機意識が決定的に欠如しています。審議の中でも、野党から所得再分配機能を改善する方向性から様々な提案がありましたが、国民のために大局的視野からそれらの提案を柔軟に受け入れようという姿勢もありません。  特例公債法については、前提条件ともいうべき財政再建への道筋に説得力がありません。また、単年度主義が継続されてきた当時の政策担当者の思い、そして、ねじれ国会という特殊状況を前提に例外中の例外として複数年度化が行われたという歴史的経緯を軽視しています。  また、前回改正の際の答弁との整合性も取れていません。抜本的な認識として財政民主主義への尊重が薄いのではないかと思わざるを得ません。  以上、この法案は正当性に甚だ欠けるものであることを申し上げ、反対討論とさせていただきます。

音喜多駿日本維新の会

○音喜多駿君 日本維新の会の音喜多駿です。  会派を代表いたしまして、所得税法等の一部を改正する法律案には賛成、財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律の一部を改正する法律案には反対の立場から簡潔に討論を行います。  まず、所得税法の一部を改正する法律案につきましては、まだまだ改善点があるとはいえ、ポストコロナを見据えた日本社会と経済にとって必要な取組と考え、こちらは賛成をするものです。  一方の特例公債法についてです。  こちらは先日の本会議でも指摘をさせていただきましたが、本法案は赤字国債の発行に関する特例措置を五年間延長するもの、すなわち、今後五年間、国会の審査に服することなく、政府の赤字国債の発行が行えるフリーハンドの状態にするものです。  しかしながら、これは、我が国の財政に関する法的規律として唯一の存在である財政法四条一項の趣旨に反するばかりか、昭和四十年以来積み上げてきた単年度ごとの特例公債発行の国会による審査の歴史を踏みにじるものであり、不合理かつ国会軽視であって、許容することはできません。ねじれ国会など特段の事情がない中、赤字国債を五年間自由に発行できる状態にしてしまうことは、我が国の財政問題や社会保障の在り方の議論を停滞させることにもなりかねません。現下の財政出動、積極財政を否定するものでは全くありませんが、必要な財政出動の規模は、その都度、毎年国会審議に服するべきものと考えます。  ゆえに、特例公債法案には強く反対することを表明いたしまして、討論といたします。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 日本共産党の大門実紀史です。  両改正案に反対の討論を行います。  所得税法等改正案に反対する最大の理由は、所得の再分配に逆行するからです。日本でも世界でも経済格差が拡大する中、政府に求められているのは所得再分配政策です。  ところが、今回の税制改正は、金融所得課税の税率引上げを見送っただけでなく、高額所得者であるファンドマネジャーへの事実上の減税措置が新たに盛り込まれています。これは、この間、日本を含む各国政府が取り組んできた国際的な税の引下げ競争をやめて公正な税制を構築しようという流れにも逆行するものと言わなければなりません。  ウイズコロナ、ポストコロナで取り組むべき課題は、貧困と格差の是正です。今、世界はその打開の方向を模索し始めています。アメリカ、イギリスでは法人税率の引上げ、富裕層への課税強化の方向を打ち出しました。研究開発減税など、大企業優遇、富裕層優遇税制の是正こそ日本が進むべき道です。  特例公債法については、質疑でも指摘したように、プライマリーバランスなどの具体的な財政健全化目標との関係を放棄しました。これでは、今後も、何年でもまとめて特例公債の発行ができるようになってしまいます。国会のチェック機能と審議権を奪うものであり、賛成できません。  以上、主な反対理由を述べて、討論といたします。

佐藤信秋自由民主党・国民の声

○委員長(佐藤信秋君) 他に御意見もないようですから、両案に対する討論は終局したものと認めます。  これより採決に入ります。  まず、所得税法等の一部を改正する法律案について採決を行います。  本案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

佐藤信秋自由民主党・国民の声

○委員長(佐藤信秋君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  この際、牧山君から発言を求められておりますので、これを許します。牧山ひろえさん。

牧山ひろえ立憲民主・社民

○牧山ひろえ君 私は、ただいま可決されました所得税法等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・国民の声、立憲民主・社民、公明党、日本維新の会、国民民主党・新緑風会及びみんなの党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     所得税法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、次の事項について、十分配慮すべきである。  一 日本社会の特徴でもあった分厚い中間層が減少し、低所得の貧困世帯の増加、高所得層と低所得層の二極化が進んでいる状況に鑑み、所得税や贈与税などの在り方を改めて見直し、所得再分配機能・資産再分配機能の強化を検討すること。  二 税制の公平性等を確保するため、租税特別措置の適用実態調査の結果に関する報告書を踏まえ、適用実績の把握と効果の検証を十分に行うとともに、効果が不明確なもの等は縮減・廃止するなど、租税特別措置の徹底した見直しを推進すること。  三 高水準で推移する申告件数及び滞納税額、経済取引の国際化・広域化・ICT化による調査・徴収事務等の複雑・困難化、新たな経済活動の拡大、軽減税率制度実施等への対応など社会情勢の変化による事務量の増大に鑑み、適正かつ公平な課税及び徴収の実現を図り、国の財政基盤である税の歳入を確保するため、国税職員の定員確保、職務の困難性・特殊性を適正に評価した給与水準の確保など処遇の改善、機構の充実及び職場環境の整備に特段の努力を払うこと。    特に、社会的関心の高い国際的な租税回避行為や富裕層への対応、消費税の不正還付防止への対応を強化し、更には納税者全体への税務コンプライアンス向上を図るため、定員の拡充及び職員の育成等、従来にも増した税務執行体制の強化に努めること。  四 新型コロナウイルス感染症をめぐる現状を踏まえ、国税職員を含む財務省職員の健康管理の徹底等、感染拡大防止に万全を期すとともに、必要に応じ迅速かつ適切な措置を講ずること。    右決議する。  以上でございます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

佐藤信秋自由民主党・国民の声

○委員長(佐藤信秋君) ただいま牧山さんから提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

佐藤信秋自由民主党・国民の声

○委員長(佐藤信秋君) 全会一致と認めます。よって、牧山さん提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、麻生財務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。麻生財務大臣。

麻生太郎自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても、御趣旨を踏まえまして配意をいたしてまいりたいと存じます。

佐藤信秋自由民主党・国民の声

○委員長(佐藤信秋君) 次に、財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律の一部を改正する法律案について採決を行います。  本案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

佐藤信秋自由民主党・国民の声

○委員長(佐藤信秋君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  この際、牧山さんから発言を求められておりますので、これを許します。牧山ひろえさん。

牧山ひろえ立憲民主・社民

○牧山ひろえ君 私は、ただいま可決されました財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・国民の声、立憲民主・社民、公明党、国民民主党・新緑風会及びみんなの党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、次の事項について、十分配慮すべきである。  一 本法律案の成立により、令和三年度から令和七年度までの間、当該各年度の予算をもって国会の議決を経た金額の範囲内で特例公債の発行が可能となることに鑑み、将来世代に負担を先送りする特例公債の発行に当たっては、財政規律の維持に留意し、野放図な特例公債の発行を厳に慎み、発行額の抑制に努めることにより、子や孫の世代に対する責任を果たす財政運営を行うこと。また、今般の新型コロナウイルス感染症への対応に伴う特例公債の発行についても、将来世代に対する責任を十分に踏まえること。また、令和八年度以降は、財政法第四条の原則に基づき、適切な措置を講ずること。  二 日本国憲法で予算の単年度主義を定める意義に鑑み、財政規律の維持、特例公債発行額の抑制等は、財政民主主義に基づく国会の責務であり、権能であることを踏まえ、再考の府である参議院として、令和三年度から令和七年度までの特例公債の発行に対する抑止力を十分に発揮できるよう、政府は、単年度ごとに財政健全化目標の進捗状況やその目標達成に向けた課題等に関し、国会に対する説明責任を十分に果たすこと。  三 政府は、令和七年度の国及び地方公共団体を合わせたプライマリーバランス黒字化と、同時に債務残高対GDP比の安定的な引下げを目指すとする財政健全化目標の実現に向けて万全を尽くすため、中長期の財政健全化への道筋について、法制化を含め検討すること。  四 新型コロナウイルス感染症対策に万全を期すための国債発行を踏まえつつ、大量の国債発行が継続している現状に鑑み、国債価格の長期的な安定化に向けて注視するとともに、財政の健全化と投資家の多様化に向けて一層の努力を行うこと。  五 我が国における人口の減少や少子高齢化の進展を踏まえた経済の活力の向上及び持続的な発展の実現並びに持続可能な財政構造の確立のため、中長期的な視点に立った政策を立案することの重要性が増大している現状に鑑み、我が国の経済及び財政等に関する将来の推計が信頼性のある統計等の情報に基づき中立公正に実施され、国会がその推計の結果を活用することで財政等に対する民主的統制の権能が十分に発揮できるようにするため、政府は、経済及び財政等に関する将来の推計の信頼性の向上に関し、必要な検討や協力を行うこと。    右決議する。  以上でございます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

佐藤信秋自由民主党・国民の声

○委員長(佐藤信秋君) ただいま牧山さんから提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

佐藤信秋自由民主党・国民の声

○委員長(佐藤信秋君) 多数と認めます。よって、牧山君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、麻生財務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。麻生財務大臣。

麻生太郎自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても、御趣旨を踏まえまして配意してまいりたいと存じます。

佐藤信秋自由民主党・国民の声

○委員長(佐藤信秋君) なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

佐藤信秋自由民主党・国民の声

○委員長(佐藤信秋君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

佐藤信秋自由民主党・国民の声

○委員長(佐藤信秋君) 関税定率法等の一部を改正する法律案を議題といたします。  政府から趣旨説明を聴取いたします。麻生財務大臣。

麻生太郎自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) ただいま議題となりました関税定率法等の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。  政府は、最近における内外の経済情勢等に対応するため、関税率等について所要の改正を行うこととし、本法律案を提出した次第であります。  以下、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。  第一に、令和三年三月末に適用期限が到来する暫定税率及び特恵関税制度等について、その適用期限の延長等を行うことといたしております。  第二に、ポリ塩化ビニール製使い捨て手袋の暫定税率を設定し、無税とする等、個別品目の関税率の見直しを行うことといたしております。  そのほか、関税率表の品目分類に関する改正等、所要の規定の整備を行うことといたしております。  以上が、この法律案の提案の理由及びその内容であります。  何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願いを申し上げます。

佐藤信秋自由民主党・国民の声

○委員長(佐藤信秋君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。    午後三時十五分散会

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