財政金融委員会 第6号
- 発言数
- 80 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2021/03/25
会議録
○委員長(佐藤信秋君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、山田修路君、高橋はるみ君、豊田俊郎君及び加田裕之君が委員を辞任され、その補欠として野上浩太郎君、本田顕子君、藤川政人君及び宮沢洋一君が選任されました。 ─────────────
○委員長(佐藤信秋君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 所得税法等の一部を改正する法律案及び財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、財務省主税局長住澤整君外八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐藤信秋君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(佐藤信秋君) 所得税法等の一部を改正する法律案及び財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律の一部を改正する法律案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○勝部賢志君 立憲民主・社民の勝部賢志です。 二十二日と二十三日に質疑をさせていただきましたが、引き続きまして今日も質問に立たせていただきます。今日は、納税、納税者の主権者意識の向上という観点で質問をさせていただきたいと思います。 二十三日の質疑でも、我が国は実際の納税負担は先進各国と比べて低いにもかかわらず、痛税感、租税忌避感が他国に比べて強いという状況についてお話をさせていただきましたが、その理由は、中所得者にとって税が行政サービスとして自らに返ってきているという実感が得られないことが挙げられます。また、納税者意識や納税者権利意識が希薄で、お召し上げ感が依然として強いとも言われています。日本が誇る源泉徴収、年末調整システムが、結果として大多数の勤め人の税を意識する機会が少ないことにつながっているとも言われています。確かに、大多数の勤め人、サラリーマンにとって税を意識する機会は少ないと思います。 そこで伺いますけれども、原則源泉徴収によって納税する給与所得者の直近の数と、そのうち年末調整を行った者の数及び割合はどのようになっているのか、お示しをいただきたいと思います。
○政府参考人(鑓水洋君) お答えいたします。 国税庁が公表しております令和元年分民間給与実態統計調査結果、これによりますと、一年を通じて勤務した給与所得者は約五千二百五十五万人でございます。そのうち、年末調整を行った人は約四千七百十四万人でございます。その割合は八九・七%となっております。
○勝部賢志君 源泉徴収もそれから年末調整も、徴税をより効率よく確実に行うために、これは戦時中に導入された制度だと承知をしています。 一九四九年のシャウプ勧告で年末調整は早期に廃止されるべきだとされたのはいかなる理由によるものか、改めてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(住澤整君) お答え申し上げます。 我が国の給与所得に対するこの源泉徴収制度は、御指摘のように戦時中の昭和十五年に導入をされたものでございますが、年末調整制度につきましては、戦後の所得税制の見直しに伴い、昭和二十二年、一九四七年に導入されたものでございます。 御指摘の昭和二十四年のシャウプ勧告におきましては、当時の源泉徴収制度につきまして、基本的に源泉徴収制度は効果的に機能しており、被用者は自分の給与額及び源泉で徴収されている税額が幾らかほぼ正確に知っている、雇用主も源泉徴収に伴う義務をほぼ問題なく履行していると述べ、肯定的な考え方を示しております。 その上で、給与から源泉徴収を行う際の税率について、本来の税額に比べやや大きめに、過大になるようにすべきと指摘した上で、御指摘の年末における調整の手続を税務署にできるだけ速やかに移管し、被用者が源泉徴収された税額に関する証明書を添付して税務署に申告書を提出し、納付すべき残額を納めるか又は納め過ぎた分を還付してもらうという仕組みを提言しているわけでございます。 ただ、その背景につきましては、年末調整を雇用者、会社の側が行っていて、大部分の被用者は税務署と全然接触がないという記述はございますけれども、それ以上の説明はなされてございません。 他方、これに関連いたしまして、シャウプ勧告は、現在の給与所得控除に当たる当時の勤労控除の水準二五%について、給与所得者の必要経費の概算額としては大き過ぎるという指摘を行い、これを一〇%に引き下げることを勧告しております。 現在の所得税におきまして、確定申告をする給与所得者が、先ほど説明がありましたように極めて少ない要因の一つといたしまして、給与所得控除の割合がシャウプ勧告の当時よりも更に高水準となっているために、給与所得者についても一定の必要経費を確定申告して実額控除できる仕組みがあるにもかかわらず、これを活用して確定申告を行われる方が年間二千人に満たないというような事情がございます。 したがいまして、給与所得者と確定申告の関係に関してシャウプ勧告が有する現代的な意義につきましては、年末調整のみならず、給与所得控除の水準に関する指摘も含めまして全体として評価をする必要があるというふうに考えております。
○勝部賢志君 給与が、あらかじめ給与から税金を引かれる源泉徴収と、それから年末調整によって、これも雇用者、雇用する側というか雇主がそれを調整をしているという状況の中で、本来、納税者が自ら幾らの収入があって、幾ら税金を納めて、さらに還付も含めてその後どういう状態になっているのかというのを正確に知ることが必要だというふうに思うんですが、シャウプ勧告の前段では、労働者、働いている人たちは皆さん自分の収入と税額を全部よく分かっているというふうにした上で勧告をされていますけど、実際にそうかなというと、恐らくそれほどその納税額とか徴収された税というものについて、あるいは少し多めに税を納めていたので還付、いろんな税額控除によって還付される額なども余り意識をしていない人が多いのではないかなと、実は、実際はですね、多いのではないかというふうに思っています。 先日の衆議院の財務金融委員会又は二十二日の当委員会でも、確定申告を義務化する、あるいは確定申告に、もっと多くの方々が確定申告をされるような仕組みなどをつくるべきではないかという議論がありました。麻生大臣は、納税者、税務署共に作業量が膨大になるので難しいという趣旨の御答弁をされましたが、このことは今進めているデジタル政府の推進というような観点から考えたときに克服できる課題なのではないかというふうに考えますが。 そこでお伺いをしたいと思うんですけれども、今まさに確定申告の真っ盛りというか、その最中であります。確定申告に必要な保険料や住宅ローンなどの書類を電磁的な方法で提出することができるように制度改正が行われてきました。この間も税務手続の電子化に取り組んできておられますけれども、昨年はコロナのことなどもあり、その確定申告に対するe―Taxの電子申告というような取扱いがどの程度あったのか、増えてきているのかなというふうにも思いますが、どんな状況なのか、教えていただきたいと思います。
○政府参考人(鑓水洋君) お答えいたします。 国税庁におきましては、従来から、納税者の利便性の向上と税務行政の効率化の観点からe―Taxの普及及び定着に取り組んでおります。外出せずともスマートフォン等から簡単に申告ができるe―Taxは、感染症対策の観点からも極めて有効な手段であると考えてございます。令和二年分の確定申告に当たりましては、ダイレクトメールやテレビCM等も活用してその御利用を従来以上に呼びかけておりまして、例年に増して多くの方に御利用いただいているのではないかと思っております。 また、これまでのe―Taxの利用率でございますけれども、令和元年度におけるe―Taxの利用率は、所得税申告は五九・九%、法人税申告は八七・一%となってございます。この水準は、今から五年前の平成二十七年度と比較しまして、それぞれ所得税申告は七・八ポイント、法人税申告は一一・七ポイント増加してございまして、順調にe―Taxの普及及び定着が図られているものと考えております。
○勝部賢志君 行政のデジタル化が進んでいる各国では、納税面でも非常に簡素、スマートに実務が進んでいると伺っています。 例えばオランダでは、納税時期になると前年の納付実績に沿って必要事項が記載された通知がメールで来ると。そこに、所得が増減があればその増減の額、あるいは医療費の変更など、それを記入をして送り返すだけでよいという形になっているというふうに承知をしていますが、日本でもこういったシステムを参考にすることができるのではないかというふうに思います。 デジタル納税先進国の実例を、この際幾つか御紹介いただけたらと思います。
○政府参考人(住澤整君) デジタル納税先進国ということで、必ずしもその意味は明らかではございませんが、電子的に申告納税を行うことが可能な国といたしましては、委員御指摘のオランダのほか、例えば米国、英国、フランスなどにおいてそういった仕組みが設けられております。また、今御指摘いただきましたオランダの記入済申告書のようなものにつきましては、英国ですとかフランスなどでも導入されているものと承知をいたしております。 我が国におきましても、電子納税という意味では、e―Taxを通じた電子的な申告納税が可能となっているほか、その申告を補助するものといたしまして、国税庁がホームページ上で提供する申告書の作成システムにおいて、電子的に交付された医療費通知ですとか生命保険料控除の証明書のデータを自動的に転記するような機能も逐次取り入れてきているところでございます。 今後とも、納税者がより簡便かつ適正に申告を行うことのできるような環境の整備に向けて、このデジタル化の技術も活用して引き続き取り組んでいくことが必要と考えております。
○勝部賢志君 日本でもできるのではないかというふうに思います。 それで、デジタル政府推進は菅政権の看板政策で、関連法案も今審議中であります。いろいろ課題はあるというふうに思っておりますが、その課題を整理をした上で、今お話のあったようなデジタルにおける納税制度というようなことも検討する価値があるのではないかというふうに思っています。 なぜこのようなことを言うかというと、一人一人が参加する納税にこだわる理由というのは、納税者の意識を形成するというまず問題意識があります。さらに、それよりも検討が急がれる理由としては、非正規労働者が拡大してきて、現在はダブルワークとかあるいは定年後の契約社員化など、就労形態が多様化してきています。ギグワークなども拡大しているという現状です。そういった意味から、その簡素化と、ある意味しっかりとした意識を持ってもらうということが大事だというふうに思うんですね。 現行では雇用者、事業者側に委ねられている税と社会保障制度に対して、労働者一人一人が、自己防衛のための自己請求権、あるいは税に対するある意味主権者としての意識、そういったものをしっかり高めていくことが必要だというふうに考えております。 そういった意味では、財務省も小学生向けのコーナーとか一般向けのパンフレットとか幾つか取組をされていると思いますが、その内容と併せて、それらの取組がどの程度活用されていて、効果的なのかどうか、十分なのかどうかといったことについてお考え、現状認識をお伺いをしたいというふうに思います。
○政府参考人(住澤整君) 委員御指摘のように、国民一人一人が社会を支える税の在り方について主体的にお考えいただきまして、納得感を持って納税していただけるよう、税に対する国民の皆様の理解を深めていくことは非常に重要な課題であるというふうに考えております。 こうした観点から、財務省におきましても、パンフレットの作成、配布、ホームページですとかメールマガジン、SNS等を通じた情報の発信、講演会ですとか説明会の実施、あるいは国税庁による租税教育の実施など、幅広くこの税に関する広報活動を行っているところでございます。 実例を申し上げますと、この税制のメールマガジンにつきましては、現時点で購読者数三万二千人といったような実情でありますほか、税制改正の毎年度のパンフレットにつきましては、二十万部ほど印刷しまして、全国の国税局、自治体等を通じて各種団体、大学などにも送付をしております。加えて、ホームページやメールマガジンからお申し込みいただいた方々にも無料で配布しておりまして、二年度改正のパンフレットにつきましては一万七千部配布しているというような実情でございます。
○勝部賢志君 私は、国民の皆さんに納税者としての主権者意識を高めることが必要だということを先日もお話ししましたし、今日もその観点で質疑をさせていただいているんですけれども、そのためには、小さいうちから発達段階に応じて税に対する意識の啓発や知識を身に付けさせていくことが大切だというふうに思っています。 教育課程というか、小中学校の授業の中で、その税の仕組みとかあるいは税の必要性といったようなことの取扱いというのは余り多くありません。やっぱりどうしても難しいというところがあるのかもしれませんが、こういったことをやはり早いうちからしっかり子供たちに考えさせておくと。これは義務もありますけれども、やはり、先ほど言った主権者という意味で、しっかり主体的に物事を考える力を身に付けさせるというのは大事だと思うんですね。 十八歳へ選挙権が引き下げられたときに、それこそ主権者教育ということで、文科省としては副読本を作ったりあるいは指導資料などを作ったんですが、納税者に対する主権という意味でも必要ではないかというふうに考えています。 ちょっと時間がなくなりましたが、先日、大臣からも、キッザニアで子供たちの税、まあ税じゃなくて働くことに対する体験的な施設があるというお話がありました。私も、ちょっと行く時間はなかったんですが、いろいろインターネットなどで状況を見させていただきましたけれども、恐らく子供は、物によっては非常に興味を持って、楽しくそこで遊びながら身に付けていくんだろうなというふうに思いました。 そういったところに、よくよく見てみると、職業の体験をして、そこで何か収入があって、賃金が得られて、その得られたお金で食事をしたり何か買物をして帰ってくる、そういう疑似体験ができると。その中に、例えば納税とか税を徴収されるとか、買物をすれば消費税というのもあるんでしょうけど、そういうようなことを子供たちに身をもって体験させるということも可能なのかなと思いつつ、しかし、本当にそこに興味を持って子供が参加するかなというと、必ずしもそうでもないかなというふうに思いました。 そんなふうに考えると、私は、やはり教育課程にしっかり位置付けた税に関わる教育の充実というものが必要だと思うんですけれども、まず財務省に、租税教育の充実について今お考えがあればお聞かせをいただきたいというふうに思います。
○政府参考人(鑓水洋君) 御指摘の租税教育に関してでございますが、平成二十三年度の税制改正大綱におきまして、納税環境整備の一つとして租税教育の充実が閣議決定されたことを受けまして、国税庁では、次代を担う児童生徒に国の基本となる租税の意義や役割を理解してもらうため、学校教育における租税教育の充実に向けて環境整備や支援に努めてきたところでございます。 具体的には、ただいま申し上げました閣議決定を受けて、平成二十三年から国税庁、文部科学省、それから総務省の協議の場を設け、学習指導要領の着実な実施などにつきまして関係省庁等が連携、協調して租税教育を推進する環境整備に取り組んでおります。 また、文部科学省における学習指導要領の改訂に当たりましては、当庁から文部科学省に租税の意義や役割に関する内容等が充実するよう要望をお伝えし、平成二十九年度に告示されました小学校、中学校の学習指導要領、それから平成三十年度に告示されました高等学校の学習指導要領では税の意義や役割に関する事項等の充実が図られてきているところでございます。 引き続き、関係省庁及び税理士会等の関係民間団体と連携、協調いたしまして、租税教育の一層の充実に努めてまいりたいと思います。
○勝部賢志君 時間が限られているので、あと最後の質問にしますが、今財務省ではそういった取組をしているということでありますけれども、先日から大臣も先ほど言ったキッザニアの件についてもお披瀝をいただきましたので、是非この租税教育について大臣の御所見をお伺いをしたいというふうに思います。
○国務大臣(麻生太郎君) これ、子供のときからいわゆる租税に関する知識等々、意義等々を何となく覚えてもらうというのがすごく大事なんで、いわゆる子供って言ったって入りませんからね、面白く入らせぬと意味がないんだと、私どもは基本的にそう思っておりますので。 今、租税教室、国税庁の話しておりました租税教室等々、回数を増加するとか、租税教室を大学で大学生相手にやるとかいうのをやらせていただいたりしているんですけれども。 今、先生例に取られましたそのキッザニアの話ですけれども、これは、例えばあそこは喫茶店をやっているとか、何でしょうね、いろいろほかの商売やっているという例もいっぱいキッザニアに行かれるとあるんですけど、そこに国税庁入ってくるというのは、会社やれば誰でも覚えるんですけれども、それやる人がいなかったんですけれども、そういう話もちょっと踏み込みましたら、やってくれると言うんで、こちらから人を出して、国税庁の仕事の意義、また、喫茶店やっていたり大工さんやっていたりいろいろ仕事があるんですけど、それ会社やっているんだったらちゃんと法人税だ何だかんだというのも、一緒にやれば、何も国税庁側だけじゃなくて向こう側も覚えますからということで、今そういうものの意義というのを最初のうちから覚えさせるというので、結構地元の青色申告会とかそういった方々の協力もいただいてやらせていただいているんですけれども。 税務調査の体験をする、こちら側、租税を取る方の側の話を一緒に含めまして、何となく納める側ばっかりじゃなくてこちら側の話も一緒にということでやらさせていただいておりますが、まだまだちょっとキッザニア自体が今東京と大阪と、今度福岡にできますけれども、その三つぐらいしかまだありませんけれども、少しずつそういったものも一つの教育になればなと思ってはおります。
○勝部賢志君 時間が参りましたので、一言。 税の議論をさせていただいておりますが、格差が拡大してきている状況にあって、やはり公平公正がとにかく極めて重要であり、格差是正の政策的な主役はやはり税制だというふうに思いますので、これからも引き続きその屋台骨をしっかり支える議論を私もこれから参画をしていきたいというふうに思いますので、そのことを申し上げまして、終わらせていただきます。
○牧山ひろえ君 立憲民主・社民の牧山ひろえです。 本日の議題であります所得税法等の改正に関連しまして、税制に関する諸課題につきまして広く取り上げさせていただきたいと思います。 まず、私が以前も質問主意書で質問したことがあります食事補助、いわゆる食事手当、これについてお伺いしたいと思います。 この食事手当の社会的な意義なんですけれども、食事手当の増額は実質賃金の上昇となり、社員の福利厚生の向上につながります。また、民間の調査ですが、四三%が五百円以下でランチを済ませている、この現状に鑑みますと、就業者に健康に配慮したバランスの良い食の機会を提供することにもつながるというわけです。 これは、経産省が唱える健康経営、また厚労省が提唱するスマートミール、こういったものにもかなう方向性のはずなんですけれども、とりわけ食事券による食事手当が拡充することによって確実に消費につながり、そして貯蓄には回らないため、消費喚起効果が当然ながら大きくなります。とりわけ、外食産業の振興にもつながると言えるかと思います。 実際に、民間の調査によりますと、食事券投入金額に対する経済効果は約二・八倍と試算されています。また、非課税枠拡大による税収減よりも消費拡大による税収増効果が上回ると試算されています。また、同一労働同一賃金の推進が求められる中で、裁判例などによると、本給よりも諸手当の方が同一性を求める水準が高い傾向があるため、食事手当の拡充は正規と非正規の均衡待遇の実現にも寄与するというふうに考えます。 食事手当の普及そして拡大はこのような社会的効能を有すると考えますが、現行制度が食事手当に非課税枠を設定していることを踏まえて、食事手当の意義についての認識をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 御存じのように、これは先生、企業が従業員に対しております食事の給付というか支給につきましては、これは従業員が食事の係るコストの半額を負担することと、企業の負担額が月額三千五百円ですから、一日百円ぐらいの場合には非課税ということになっております。 御存じのように、本来、企業の従業員に対して行う食事の支給ということになりますと、これは、給与所得としてこれは課税の対象ということになりますので、私どもとしてはそれを福利厚生的な部分もあると、今言われたとおりに福利厚生的な部分もあるという点が一点。 もう一点は、百円とかそういった少額なものについては強いて課税はしないという少額不追求というような観点から、一定の案件を満たすというものについては非課税とさせていただいているということでありまして、これを一方的に上げるというと、先ほどのいわゆる課税対象というところでなりますので、そこのところは一日百円というより月額三千五百円ということにさせていただいているんですけれども。 食事の支給を受けていない方との不公平感も出てまいりますので、なかなか限度額ということにつきましては、これは慎重に検討せないかぬところだと思います。
○牧山ひろえ君 特に近時の大きな動きとしましては、この食事券にもデジタルトランスフォーメーションの波が進んできておりまして、紙ベースではないデジタル食事券のサービスも増えているんですね。食事手当支給のデジタル化によって導入が簡易になり、利便性も向上しているわけです。それだけではなくて、デジタル食事券の場合は、出社時だけではなくてコロナ禍のリモートワーク、こういった対応時であっても近隣の飲食店やコンビニでも利用が可能なケースも多い、こういったメリットも一つなんです。 この食事券の導入を支援するのが非課税枠です。現状では、会社が支給する食事代の補助が一か月当たり最大三千五百円であれば、本人も同額以上負担した場合、非課税となるんですね。この非課税枠は国際的にも非常に低い水準なんです。私は、以前からこの非課税枠の拡大を主張してきました。 食事手当が一九七五年に非課税措置になったときには、非課税限度額は二千五百円でしたが、一九八四年に改正されて三千五百円、三千五百円となったわけです。それ以降、非課税限度額は三十年以上一回も改正されていないんですね。 一九八四年七月十二日の衆議院大蔵委員会にて、当時の国税庁直税部長は、様々な規模の企業の実態調査の結果、企業の負担額と従業員の負担額を合わせた一か月当たりの食事代六千八百円程度を基に、その半分程度の額として三千五百円の上限が決まった、非課税限度額について、給与の支給の実態などを踏まえ、必要に応じ検討を行う旨、それぞれ発言しているんですね。 その後、二〇一七年の私の質問主意書に対しても、使用者の負担額については、給与の支給の実態なども考慮しながらですとか、必要な検討を行うという答弁が出ているわけです。 検討のための十分な期間はあったと思うんですけれども、検討の状況をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(鑓水洋君) お答えいたします。 委員御指摘の食事の支給の非課税限度額の引上げにつきましては、消費者物価指数の動向、それから給与の支給実態を考慮しながら判断することが適当と考えてございます。 前回、今委員からありました非課税限度額の引上げ時の昭和五十九年には、消費者物価指数が前々回の引上げ時、これは昭和五十年でございますが、そこから五二%上昇してございましたが、その後、昭和五十九年から、五十九年度から現在までの間の消費者物価指数の上昇率は二一%、さらに、消費税の導入及び税率の引上げの影響を除くと上昇率は一二%となってございます。 そのほかにも、非課税限度額の引上げにつきましては、企業から食事の支給を受けていない方の不公平感や、従業員が食事の半分以上を負担することが非課税の要件となっているため、企業の食事補助の非課税限度額の引上げによって従業員の負担額が増える場合もあることなどにも考慮し、総合的に判断することが不可欠でございまして、慎重な検討が必要と考えてございます。 そのような状況から、現時点におきましては、企業の食事補助の非課税限度額の引上げは予定してございませんが、引き続き消費者物価指数の動向を注視しながら必要な検討を行ってまいりたいと思います。
○牧山ひろえ君 ちなみに、一九八四年の非課税枠改定時の基準ですと、週休二日勤務で想定して一食三百円ちょっとの想定なんですね。さすがにこれ、低過ぎると思いませんか。民間の調査によりますと、一食当たりの平均昼食代が男性の場合で五百八十五円、女性の場合で五百八十三円と、こうなっているわけです。 非課税枠改定の根拠となる実態調査も、財務省は一九八四年以来行っていないんですね。大臣、まずは実態調査の実施について御検討いただけないでしょうか。済みません、通告はしていないんですけれども、大臣の御所見お願いします。
○国務大臣(麻生太郎君) 実態調査、実態調査をやれと、このやるためにという御質問なんだと思うんですが、私ども、今この食事補助の非課税限度額の引き上げるかどうかについては、これは消費者物価指数の動向というのが一番大きいんだと思っておるんですけれども、給与の支給実態を考慮しながら判断するということにしているんですが、今申し上げたように、御存じのようにずっとデフレーションになっていましたんでね、物価はほとんど上がっておらぬという実態がありますんで、そういったことも考えて、今これ引き上げるべきかどうかにつきましては、ちょっと今の段階で考えているわけではございませんが。 いずれにしても、この問題は、半額というようなこともあるのが一点と、もう一点は、何ていうの、そういう支給を全然していない企業に勤めている従業員とそうじゃない従業員とで差が付きますんで、そういったことについてはいかがなものかというんで、慎重な検討が必要だと、そのように考えております。
○牧山ひろえ君 大臣がおっしゃるように、慎重な検討が必要であることは確かですけど、そのために実態調査を是非行っていただきたいと思います。冒頭申し上げましたように、様々な利点がありますから、そういった様々な利点の観点からもお考えになっていただいて、是非、実態調査も一九八四年以来やっていないので、それはやっぱり今の現状を踏まえた調査を考慮するに値すると思います。 食事手当には、制度設計の工夫、そして知恵の絞り方次第で、不公平感が少なく、かつ多大な効果が生まれるとの思いで私は質問させていただいておりますので、是非お酌み取りいただければと思います。 さて、今回の法案審議の対象であります特例公債の過度な発行は、金融市場をゆがませる危険があります。金融市場の安定には、信頼できるシステムが欠かせません。そのシステムの信頼性に関連しまして、昨年来、金融機関や金融商品市場におけますシステム障害がしばしば発生しており、利用者保護や利便性の確保などの観点から看過できない問題と認識しています。 去年の十月一日の東京証券取引所におけるシステム障害は、丸一日にわたって日本国内の現物株式市場の取引全面停止を招くこととなりました。近時は銀行等におけるシステム障害が問題となっておりまして、例えば、年明け早々の一月四日には、静岡県の地方銀行であります静岡銀行の新たな基幹系システムで種々の障害が発生し、その収拾までに三週間を要しました。そして、二月末には、メガバンクのみずほ銀行において三度目の大規模システム障害が発生するに至りました。みずほ銀行の件は別途伺いますけれども、いずれも憂慮すべきものと考えます。 信用創造機能の発揮などの重要な役割を持つ銀行等の貯金取扱金融機関や、公正、円滑な金融商品市場の運営を担う金融商品取引所はいずれも免許制が取られておりまして、その社会的責任も極めて重いものです。システム障害ができる限り起こらないように、また、万一発生した際でも利用者への影響を最低限にとどめるよう、万全の対応が求められます。 金融庁は、システム障害の未然防止、そして障害発生後の復旧ですとか利用者への情報提供など、どのような着眼点を持って金融機関や取引所の監督に当たっているのか、金融庁の認識を伺いたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、金融機関のいわゆるシステム障害によって、これはいろんな意味で利便性が損なわれるというような単純な話から、いわゆる経済活動、いろんな意味での経済そのものに対する影響にもおそれが、影響が及ぼすおそれがありますので、私どもとしては、この安心とか安全とかいうものを確保していくということは極めて重要なことなんだと思っております。 今先生おっしゃるように、このシステム障害の発生リスクを抑えるというのは当然のことなんですけど、万が一発生した後の対応というのはちょっと大事でして、例えば今回のところでATMが止まるというのありましたが、カード、差し込んだカードが食われる、食われるというのは差し込んだカードが出てこないということです。差し込んだカードが出てこなくなると、いつ出てくるか分からないから、その間、直るまでそのATMの前にずっと立ち尽くした、もし仮に出てきちゃって、誰かがいたら、その人が持っていかれたらえらいことになりますので、そういった意味で、そこにずっと立っていたというような人がいます。そういった人に対して銀行員が、いや、これは必ずあなたの手元に戻りますからということをその場でぱっと対応してくれるかしてくれないかというので、これは全く安心感が違いますので。 そういった意味では、迅速な復旧対応というのもさることながら、その利用しているお客に対する案内等々、いろんな問合せへの対応などが重要だと考えておりますので、こうした点も含めまして私どもは態勢整備を銀行側に対して、金融機関に対して求めているところであります。
○牧山ひろえ君 金融庁は国際金融センター構想を推進しています。この実現に当たっても、必須条件となるのはやはり信頼性だと思います。すなわち、システムが高いレベルで安定して運用されることだと思うんですね。金融庁の指導責任は極めて重いものがあると思います。 さて、みずほ銀行では二月二十八日、全国にあるATMでの預金の払戻しなどが長時間にわたりできなくなりました。キャッシュカードや通帳がATMに吸い込まれたまま、コールセンターへの連絡もつながらずに、顧客が立ち往生する事態も頻発したようです。障害が完全に解決するまで時間も要しており、全拠点でATMが復旧したのは三月一日の午後でした。さらに、三月三日や七日、そして十二日にも、約二週間で実に四度にわたりトラブルが続発しています。 みずほ銀行のシステム障害はこれが初めてではないんですね。二〇〇二年の三行の統合による発足当日と二〇一一年三月の東日本大震災直後に、それぞれ大規模システム障害を発生させました。それぞれ業務改善命令も出ています。 銀行を始めとする金融機関は、影響力の大きさと社会的責任の重さから金融庁の厳しい監督下に置かれています。さきに述べた業務改善命令の発出はその一環なわけですが、このようにトラブルが繰り返されるということは、金融庁の検査監督の実効性が問われるのではないかなと思うんです。言い換えますと、なぜ金融庁の検査監督はみずほのシステムトラブルの再発を防げなかったのでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今おっしゃるように、みずほ銀行というのは、元々は興銀、一勧、富士でしたかね、あの三行が合併してスタートしたのが二〇〇二年なんですけれども、そのとき三行とも使っていたコンピューターは違います。日立、IBM、それともう一つ何かありましたね、富士通だったかな。そういう違ったものを使っていたのを一緒にして本当に言語が通じるのかという話は、あの当時、政調会長か分からぬが、したと思いますけど、そのときに質問をしたんですけど、案の定いかれた。 二〇一一年、これは東日本大震災、これはちょっと発生直後において大規模なシステム障害が発生しておりますので、そういった一連の大きなものでいきますと今回三回目というのはもう御指摘のとおりだと思っておりますが。過去二回のシステム障害におきましては、私どもの方からみずほ銀行に対して再発防止の策定とか実行とかシステムリスクというものの総点検をこれまで求めてきたところでもありますが、こうした中で、いわゆる金融機関の信頼というのを今回みたいな形になると大きく損なうということになるので、甚だ遺憾なことだと思っております。 今回のいわゆる障害というのは、なぜ再発を防げなかったのかという点も含めまして、これは第三者委員会が設置の上検証が進められていると承知をいたしておりますが、金融庁としても、広報とか顧客対応の課題等々を含めまして、徹底した原因究明はもちろんのことですけど、再発防止を図られることが重要なんだと思って考えておるところでもあります。 いずれにいたしましても、金融庁の検査監督というものの実効性が問われるとの先生の御意見等を踏まえつつ、金融庁においても集中的にフォローアップして必要な対策を行ってまいりたいと考えております。 また、他の金融機関に対しましても、システム変更等を今回やって起きているんですけれども、システム変更をやるときに月末と重なったとか、そういったことを考えて、容量をオーバーしていたとか、何かえらく対応のミスが目立つような気がしないでもありませんので、十分な事前確認、また、万が一障害が発生したときの顧客への影響を最小限にとどめるというための計画を準備するといったような事項について必要なチェックするポイントを促すなど、引き続き適切なシステムに関する管理態勢の整備というものを促してまいりたいと考えております。
○牧山ひろえ君 是非しっかりとした原因究明、それから再発防止を行うべきと考えますので、よろしくお願いいたします。 終わります。
○音喜多駿君 日本維新の会の音喜多駿です。 今日は、おとといの委員会に続いて暗号資産について一つやらせていただきたいんですが、おとといの委員会で暗号資産の議論をさせていただきまして、最後、麻生大臣が、暗号資産って名前が良くないんじゃないと、もっといい名前考えたらどうだねということを言われまして、実はこれ、昨年の委員会でも私と麻生大臣で議論させていただいたときに全く同じことを言われました。 その後、これ、大臣の答弁を受けて、ブロックチェーンの業界団体の方々、有識者、結構名立たる方々が集まって、麻生大臣にちょっと別の名前考えた方がいいんじゃないかと言われたので、暗号資産に代わる名称を考えようということで、コンテストという、イベントを開催したんですね。 お手元にこの資料一枚配らせていただいたんですけれども、この暗号資産に代わる名前を考えようということで、暗号資産以外にも、例えばステーブルコインだったら連動電貨とか、トークンだったらスマート証票、あるいはブロックチェーンであれば対改ざん性分散型記録簿とか、こういったものが支持を集めて、こういう名称がいいんじゃないかということを真剣にやって、投票で決めたんですね。 暗号資産は何が一番良いということになったかというと、デジタルコイン、デジタルコインという名前が良いのではないかということが投票で選ばれました。これ、誇張でも何でもなく、大臣の昨年の答弁受けて民間団体の方々、そうしたブロックチェーンかいわいの方々が集まって考案してくれた名前ですので、是非、麻生大臣から一言講評や感想をいただきたいんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 元々クリプトアセッツという言葉の前は、たしかバーチャルカレンシーだったっけね、何かそんな話だったので、それが、世界中のこの種の話の会合でいわゆるクリプトアセットという名前に代わるべきだという、あれはイギリスでしたかね、イギリス、それからドイツ等々いろんな、いや、ドイツじゃない、フランスなんかが言い始めてこのバーチャルカレンシーという名前がクリプトアセットということになったので、これ直訳すりゃ間違いなく暗号資産ということになるんですが。 何となく、仮想通貨のときは何となく本チャンの通貨との混線する、混線するというか紛らわしいという話もありましたけれども、この暗号資産という、訳したら確かにそうなるんですけれども、ちょっといろんな意味で何となくやばいような感じで、元々やばそうなものが更にやばく感じさせるような話はちょっといかがなものかねと、前にそんな話をしたんだと思いますけれども。 ビットコインという話等々、いろいろ今コンテストをされてこういった案はどうだという案が出たというお話ですけれども、今もう一個、この通貨のときに、やっぱりCBDC、いわゆるセントラルバンクのデジタルカレンシーというものとのあれが重なりますので、誤解されないか、いろいろな問題を考えないかぬのだと思っていますので。私、何となくデジタルアセットかなと思わないでもなかったんですけれども。 いずれにしても、法令で定める呼称ということになりますので、ちょっとコンテストで決めるような話じゃありませんので、そこの点はちょっと検討の余地があろうとかとは存じますが、何となくクリプトアセットよりは、暗号資産よりはいいという感じはしますね。
○音喜多駿君 ありがとうございます。暗号資産よりはいいんじゃないかというのは、非常に、このコンテストやった方々も非常にうれしいんじゃないかなと思います。 もちろん、この民間の団体のコンテストで決まるものではありませんけれども、こうしたものがしっかり普及していくためには、国民にとって、利用者によってなじみやすい名称にするということも大事だと思いますので、是非、金融庁の方は、こちらまた暗号資産というこの名称でいいのかどうか、この大臣の答弁も受けて検討していただきたいと思います。 また、この暗号資産については、繰り返しになりますが、やはり高い税率、あるいは強過ぎる、厳し過ぎる規制、こうしたものがやはり市場の成熟を阻む原因になっていると思いますので、税制の見直し、規制の見直し、こうしたものは不断の検討をしていただいて、早急に見直していただきたいということを要望させていただきたいと思います。 それでは次に、報道でもありました無料通信アプリLINEの個人情報が中国の現地法人からアクセスできる状態になっていた問題について、金融庁関連、幾つか質問させていただきます。 前提として、これは報道でも拝見しておりますが、金融庁は、今週、LINE側に対して法律に基づく報告徴求命令、こちら出したということでございます。その目的と経緯について簡単に御答弁いただければと思います。
○政府参考人(中島淳一君) お答えいたします。 先般、通信アプリを運営するLINE社は、中国の関連会社が開発、運営業務上の必要性からLINE利用者の個人情報にアクセスを行っていた中、その事実について利用者への説明が十分でなかった旨を公表したと承知しております。 金融機関には、資金決済法等において、利用者に関する情報の安全管理、従業員や委託先の監督について情報の漏えい等の防止を図るために必要かつ適切な措置を講ずる義務が課されております。 金融庁といたしましては、親会社であるLINE社の事案を踏まえ、金融子会社であるLINEペイ社等についても、その実態を適切に把握すべく、三月二十二日に資金決済法等に基づき、金融業務に関する情報の管理状況について報告を求めたところであります。
○音喜多駿君 それが、命令出して、これから調査するということなんだと思いますが、かなり報道等が過熱している状況です。こういううわさされている、一部では、やっぱりこの報道過熱を受けて、自分が預金しているお金が減っていっちゃうんじゃないかとか、全く関係ないけど振り込まれちゃうんじゃないかとか、そういうことまで心配されていまして、実態とまたそれが乖離していると誤解も招きますし、とにかく非常にゆゆしき事態にあるようなことは間違いないんですが、誤解を招く情報や解説も流布しているということもちょっと深刻に捉えなければいけないなというふうに思います。これは、当事者であるLINE社だけではなく、LINEペイ社だけでなく、金融庁も、これは正確な情報提供行った上で国民の不安解消に努める必要があると思います。 そこで、あえてこういう聞き方するんですが、今回、この問題において最悪の事態、最悪の事態というのはどういうことが想定されるのか、これを、現時点の金融庁の見解をお伺いいたします。
○政府参考人(中島淳一君) お答えいたします。 本件に関して予断を持ってお答えすることは差し控えたいと思いますけれども、一般論として申し上げれば、例えば、金融機関の国内利用者に関する情報が、日本と同水準の個人情報保護制度が整備されていない外国の第三者によって利用者や金融機関の認識に反する形で閲覧、利用されるといった事態は、個人情報の保護や金融機関の信頼確保の観点から懸念があると考えております。
○音喜多駿君 個人情報の利用についてはそういうおそれがあるということで、預金の引き出しとかお金関係の、そこまでは行かないんじゃないか、あくまで一般論ということですが、そういった御見解なんだろうなというふうに思います。これ、今後ともやっぱり逐一正確な情報というのは金融庁からも発信していただきますようお願いをしたいと思います。 今回の問題発覚を契機に、甘いとされてきた日本企業の情報セキュリティーについて、これは社会全体で取り組む必要があると考えます。本委員会の所信表明では麻生大臣から、コーポレートガバナンス・コード、この改革を進めていくことが述べられました。この中で、データガバナンス、この規律についても言及するということも一案と考えます。金融機関はもとより、企業のコーポレートガバナンス・コードにおいて情報セキュリティー管理の強化、こうしたものを促すと、こうしたことも検討に値するかと考えますが、麻生大臣の見解をお伺いいたします。
○国務大臣(麻生太郎君) このコーポレートガバナンス・コードにつきましては、今有識者会議というのをやらさせていただいて、金融庁はもちろんですけれども、東京証券取引所等々入って議論をいたしておるところであります。 この情報セキュリティー、企業のですよ、企業の情報セキュリティーの強化に関しては、企業が持っています個人情報の管理状況等々が問題となる中で、昨今、その重要性というものが高まっていると指摘があることは私ども承知をいたしております。 他方、この情報セキュリティーの強化というのがコーポレートガバナンスになじむか等については、これは様々な意見がありますので、経営の在り方を示すものじゃないじゃないか、いろんな御意見があるんですけれども、いずれにしても、我々としては、いろんな御意見を踏まえた上で、企業に適切な、そうですね、ガバナンスの構築を促していけるようなコーポレートガバナンス・コードの改訂に向けた検討を進めてまいりたいと思っておりますが。 いずれにしても、こういったようなことは盗まれるはずがないと何となく勝手に思っておられますけど、今、コンピューターの発達したおかげでこういうのは逆にスティール、スティールって、盗み出すことが結構可能になってきているということも事実ですから、そういった意味では、どの程度、どこまでやるか、そしてそれに対してどれくらいのファイアウオール、壁をつくるか、そういったようなことはちょっとこれからいろいろ検討せないかぬ大事なところだと思っております。
○音喜多駿君 ありがとうございます。 なかなか難しい要素が絡む問題であるということは私も理解をしております。 この個人情報の漏えい事件というのは、やはり二〇〇〇年代入ってから我が国でも後を絶たない状態であります。今回のLINEの件も、今LINE社のことが大きく報じられておりますが、これはもちろん調査を待たなければならないということでありますけれども、果たしてLINE社だけの問題なのかと。やっぱり日本にある企業、政府としても全体としてこの情報セキュリティー考えていかなければいけない、こうしたことを示唆するものだと思いますので、コーポレートガバナンス・コード改訂も含めて、しっかりと政府にも対応、注視をお願いしたいということを申し上げたいと思います。 次に、残された時間で国際金融センターについてもう少し細かく質問をさせていただきたいと思います。 やはり、今の政府の方針で国際金融センター構想が前に進むとは私はどうしても考えづらいと。やっぱり法人税というのも高過ぎる、所得税も高過ぎる、こうした声が絶えないわけでありますけれども、一部の有識者や自治体などからもそうした要望や提言出されていると私は認識しているんですが、こうした提言に対して金融庁はどのように受け止めているのか、この現状についてお伺いいたします。
○国務大臣(麻生太郎君) この国際金融センターというものの確立とか設立に向けまして、これは金融庁としては、私ども、国全体の施策として税制とかその他いろいろ諸課題がありますので、これを省庁横断で取り組んでいるところであります。 まず、国が国内の特定の地域というものを国際金融センターとして定め、そしてその地域に限定した金融の規制やるとか減税措置というようなことは、そういうことを現在考えているわけではありません。 また、特区制度とみんなよく言われていますけど、特区というものは規制などの特別措置に関する提案を地方自治体から上げてきたものに対して行うものでありまして、国が特定の地域を定めるものではない、これは大前提であります。 一方で、私どもとしては、海外の情勢等々見ましても、海外の企業とか人材を受け入れるに当たって、地方自治体の取組というもの、これが不可欠なんだと思っておりますので、今、音喜多先生言われるように、今いろいろ言われているところ、大阪とか東京とか福岡とか出ていますけれども、取組されている地域とは国としても積極的に連携をしてまいりたいとは思っておりますけれども、いろいろなこれ問題がありますのは御存じのとおりでありまして、そういったような問題を引き続きやっていくためには、私どもとしては、今あります規制、税制等々いろいろ、金融庁に限った話ではありませんので、そういった点を含めまして、兼業等々いろんなものがありますので、そういったものを含めまして、私どもとしては今検討をいろいろさせていただいているところであります。
○音喜多駿君 ありがとうございます。 ちょっとあと二分で、麻生大臣にせっかくなので、ちょっとストレートに通告はしていないんですが、この国際金融センターの議論をしていく中で、イギリスのシンクタンクが今月発表した金融センター指数で、東京は、前回の二〇二〇年九月調査から比べて三つ順位を落として七位と、七位まで後退しているという状況なんですね。 事前のレクチャーで官僚の方と議論をしていると、いやいや、まあそれは、何というか、もうちょっと指標が違いますからみたいな、余り意に介していないような感じなんですが、私はこのランクが落ちたというのは非常に危機的な状況ではないかなと、本当にこのままの施策でいいのかなということを危機感を感じているわけですけれども、この順位が下がってしまったということについて、麻生大臣、もし所見があれば教えていただきたいんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今下がったという感じを私どもは持っておりませんけれども、少なくともこの種の話をやるに当たっては、あの人たちだけ特殊な、で、うまいことやっているんじゃないかというやっかみ、ひがみが面倒くさいんですよ。それに対してきちんとした対応ができないとこの話は前に進みませんから、そういった意味でいえば納得感を得られるところがなかなか難しいところだとは思っています。
○音喜多駿君 この指標については金融庁の行政レビューシートでも指標として設定されているものですので、下がっていないような感じがするというのは主観としてはあるのかもしれないですけれども、こういう順位というのは、行政というのは、上がったときは非常に喜ぶということはあっても、下がったときは何かいろいろ理由を付けて大した問題じゃないかのように言うときもあるんですけれども、やはりこれは深刻に受け止めていただいて、果たして、麻生大臣もずっと議論をしていますが、特区、ピンポイントに絞ったことは考えていないということなんですけれども、やはり、大阪も要望しています。ほかの地域からも出てくると思います。税制を見直す、そして総量規制、私設取引所の規制緩和を見直す、こうした打てる手は全て打って、国際金融センター構想を前に進めていただきたいということを改めて申し上げまして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○上田清司君 上田清司でございます。 特例公債に関して二点、また新型コロナウイルス対策予算等について二点ほど確認させていただきます。 まず、資料で出しておりますが、国と地方の長期債務残高、この表を見ていただければ分かりますように、平成二十四年度に、地方の分ですが、二百一兆で対GDP比四〇%でピークで、それから以降は僅かずつ、僅かといっても兆の単位ですから決して僅かではありませんが減ってきて、令和三年度末の政府案の中身では百九十兆、二年度も百九十兆ですので、大方それに準ずるものだと思いますが、GDP比でも三四%と、このように地方の方は長期債務を減らす傾向に来ております。ちなみに、平成十年度の地方の債務は百六十三兆で対GDP比が三〇%、国の方が、GDP比が一〇三%で、国、地方の合計で五百五十三兆というような状況であったわけでありますが、今日においては国の対GDP比は二一六%になっていると。 私は、麻生大臣、地方は、四十七都道府県あるいは二十の政令市始め十万ぐらいの都市の市長さんたち、結構業績評価で借金をこれだけ減らしましたとか基金をこれだけ増やしましたというのが、県民、市民により比較的分かりやすいというんですか、健全な運営をしていますよということを示す指標として比較的見えやすいもので、結構こういうものを市長選挙だとか知事選なんかのパンフレットへ出ているんですね。 そういう意味では、この競争という概念が、一定程度のこの借金減らしというんでしょうか、抑制的により賢い支出をする仕組みづくりに役立っているんではないかと思っておりますが、当然国は諸外国との比較を私はもっとすべきではないかと思いますが、どうかすると、それぞれの国の事情がありますよというような御答弁があったりしますので、改めてこの地方と国の債務の増加について所感を伺いたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 今お話のあったので、これ、私どもも見える化というのを最近よく使う言葉に、この七、八年使わせていただいていますけれども、各市が他の市と比較するに当たって、他の市だったらこんなのやっているんですよ、おたく人口十五万ですけれども、ほかの市でこんなのはというのを見える化をするというのは非常にいいというので、これは財政諮問会議等々でこの案が出されて今いろんな形でやらせていただいておるというのが私どもの実態であります。 今、私どもも、おっしゃるとおりに、これ他国とやれというときに一番難しいのは、先生、何といっても人口が一億二千万の国ってそんなにないんですよ。それが一つ。で、小さな国と比較するとこれ極端なことになりますので、なかなか比較する適当な先進国というのはないというのが一点。 それから、今、私どもとして、こういった中で財政が極端にきつくなっているというのを、昔、塩川正十郎先生が小泉内閣のときに、地方の方にいろいろ国が金やるものだから、離れの方ですき焼き食って、おまえ、本家の方は雑炊じゃねえかという話が出ていまして、結構話題取りましたよね、あのときね。たしか先生のあれだったろう、あれ。俺、意外と記憶合っている。たしか上田先生じゃなかったかなと思っていたんだけど。 いずれにしても、そういった御指摘もあるのに、私どもとしては、とにかく景気が良くならないで、これデフレーションという、一九三〇年代以来やったことないことが初めてここのところ起きましたものですから、そういったものに対応するという対応策を間違えた。はっきりしていますよ、政府としても。日本銀行も金融政策間違えした、政府も財政政策間違えた、いろんな意味で、これはデフレにもかかわらずインフレ対策みたいなことやって間違えたのは事実だと思いますけれども、この七、八年間の間に少なくとも、私どもとしては新規国債発行額というのも少なくとも十二兆円、そうですね、十二兆円減らしたことになっておりますので、そういった中で財政健全化を前に進めてきたんだと思っておりますけれども。 諸外国の情勢というのを常にいろいろ比較しながら見ていくというのはすごく大事なところなんだと思っておりますので、マネジメントしていくという意味において四十四兆円を三十二兆円に減らしてきたことも事実ですけど、今回のコロナの騒ぎで一挙にこれがまた増えた形になりますので、そういった意味では、また元のゼロからスタートせにゃいかぬなと思ってはおりますけれども。 いずれにしても、財政健全化というのは非常に大事なもので、何となくどんどんどんどん西田理論みたいな話、西田理論じゃないか、ニューMM何とかいうのはありますけれども、それほど私ども、後は誰か知ったことじゃないというような無責任なことやるつもりはありませんので、きちんとした対応をやっていかにゃいかぬなと思って。 そのためには信頼がないとどうにもなりませんので。よく例に引きますけど、日露戦争のときの借りた国債というのは結果的に一九八八年払い終わっていますからね、あれ。そういった意味では、私どもとしては、きちっとそういうものをやっていくという姿勢は大事なことなんだと思って、それがマーケットの信頼を勝ち得るんだと思っております。
○上田清司君 ありがとうございます。 念のために、直近十年間の臨時財政対策債を除いて地方債発行額を減らしている、あるいは増えている、この四十七都道府県見ていくと、どこの県が減らし、どこの県がなかなか減らし切れずにいるかというのが見えたりします。参考までにと思っております。 大臣、今日は時間がございませんので、申し訳ありません、的確に短くお願いいたします。 ずばりお聞きしたいんですが、よくネットでというんでしょうか、資産、負債、この資産の部分を引くと意外に本当の借金は少ないんだよと、もうついこの間まで五百兆しかないんだ、本当はと言っているような財務省出身の論者もおられますし、そういう意味で、改めてこの国と地方の長期債務約一千二百七十三兆円、資産が約六百八十一兆円、これを引いた差額が五百九十二兆円と。この本当の債務というのは一千二百七十三兆円と五百九十二兆円、いずれなんでしょうか。両方とも意味があるよという答えが返ってきそうですけれども、それでもどちらを見るべきかというふうに麻生財務大臣の御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 私ども、手短にということですので、グロスのやっぱり債務残高、対GDP比というものの安定的な引下げ、これがやっぱり財政健全化を目標として掲げていくべき大事なところで、歳出歳入両面の改革等々取り組んでいますけど、やっぱりグロスというのが一番大きいと思いますけど。
○上田清司君 ありがとうございます。 私も大臣と同じような見解であります。資産の中には簡単に売れないもの、あるいはリースで簡単に貸せないものもたくさんございますので、やはりグロスで考えていく方が真っ当ではないかと思うところであります。 それでは、火曜日にちょっと積み残したというのも恐縮ですが、答弁の間違いではなかったのかということを申し上げたいと思います。宮崎審議官で御回答をお願いいたします。 厚生労働省が昨年の十一月二十日に事務連絡で積極的疫学調査における優先度についてという文書を、各都道府県、保健所設置市、特別区衛生部主管に出された文書がございます。神奈川県などは、それを受けて一月八日に県内全保健所において積極的疫学調査の対象を絞りますと発信して、以来、この二月になってから、神奈川県もそうでありますが、一都三県では一月比になって三分の一、約三分の一、検査が減少しているんです。 二十三日の当委員会において、陽性率が下がったので検査を減らしたんだというような答弁があったんですが、一月には二月に比べてはるかに陽性率が上がっているわけでありますので、陽性率が上昇していればこれは問題だということで検査を増やすのが当たり前じゃないかというふうに思うんですが、答弁の間違いだったんじゃないかと思っておりますが、どうでしょうか、審議官。
○政府参考人(宮崎敦文君) 御答弁申し上げます。 一昨日の質疑におきまして委員の御質問のポイントに的確に御答弁申し上げることができませんで、議事進行に支障を来しまして、申し訳ございませんでした。 委員の御指摘のポイント、一月から二月にかけてのこの感染者、検査数の減少について、積極的疫学調査に関する十一月の事務連絡によって調査を縮小した影響が表れているのではないかということでございます。 御指摘の事務連絡につきましては、感染者数が増加している状況の中で、地域の感染状況に応じて効果的に対策を行う観点から、保健所の積極的疫学調査について優先度を踏まえて取り組んでいただきたいという趣旨をお示ししたものでございまして、実際に、神奈川県では一月の九日から二月十一日にかけて、東京都では一月二十二日から二月の二十六日にかけて積極的疫学調査等を重点化する方針を取っていたと承知をしております。このような取組が検査数に何らかの影響を与えた可能性もございます。 その一方で、事務連絡では、検査について、この調査を重点化する場合であっても、陽性者の周囲の関係者が濃厚接触者に該当しないような場合でも必要に応じて検査を実施するように求めるなど必要な検査が行えるように求めてもいるところでございまして、この一月から二月にかけての感染者数、検査数の減少についていろいろ要因、確かに考えられますけれども、最も大きな要因は全体の感染状況が抑えられてきたことにあるのではないかと考えているところでございます。 また、その場合、緊急事態宣言下では不安に思う方も多くおられるので、むしろ検査数が増えてしかるべきではないかという御指摘もあろうかと思います。この点、特に首都圏ではいわゆる自費検査の形で民間の検査機関を利用される方も多いと承知しておりまして、この場合、陽性であれば、現在は提携医療機関の診断を受けて感染発生届につながるように求めているところでございますけれども、なかなかその行政が公表する数字、特に検査数等に表れない場合もあるものと考えております。 いずれにいたしましても、この感染状況を的確に把握して数字を国民の皆さんにお伝えしていくに当たっていろいろ課題があること、前回の討議、また本日含めまして、委員から貴重な御指摘をいただきました。こうした御指摘を今後の取組にも生かしてまいりたいというふうに考えている次第でございます。
○上田清司君 大枠での趣旨は理解いたしました。 そこで、行政検査と民間の検査とを分けるような形で、事実上、民間の検査については集計がない、これはもったいない話であります。是非、行政検査がこれだけあります、民間の検査がこれだけありますと、で、数値は幾らか違うかもしれませんが、やっぱり行政検査プラス民間の検査というのも明らかにしながら掌握していくと。むしろ、どちらかといえば保健所とか衛生研究所はパンデミック全体に対して責任を持って、大きな方向性での仕事をして、一兵隊にならずに、それぞれ部隊長や、何というんでしょうか、連隊長になっていただいて、あるいは将軍になっていただいて、もっと民間なんかに委託をして、民間でしっかり検査ができると、その分だけ保健所は病床等の調整ができるとか医療機関との連携だとか、もう全部やっていますから、疲弊して、どっちかにしてくださいという話になってきて、役所のメンバーは大体堅い人が多いですから、病床の調整が大事だと言われたら今度は検査を全くやらなくなりますから。 だから、そういうところをしっかり厚労省としても、当面やっぱり四十七の都道府県の知事さんたちと、あるいは関係部局としっかり調整していただきたいと思います。 埼玉県の秩父市みたいに、最も埼玉県の中で陽性率の低い、感染者の少ないところで、二千二百円のいわゆるキットを地方創生交付金を活用して購入して、千円で市民にそれを販売というか、買っていただいて検査をしていると。やはり気になる人たちは、それで陰性だということが分かればすごくやっぱり喜ばれる。あるいは、陽性だということであれば何らかの形で保健所に相談をすると。こういう仕組みづくりで地方創生交付金が生きているわけです。 こういうことなんかも模範事例として、まあ秩父市に限らずあちこちでやっていると思います。是非そういうのを広げるようにして、もう官の力をもっと集中するように、あちこちやらないでやっていただくことをお願い申し上げまして、終わります。 ありがとうございました。
○大門実紀史君 大門です。 今日は、金融税制、国際金融都市に向けた税制上の措置について質問いたします。 菅総理は施政方針演説でも国際金融都市の実現を掲げて、与党の税制大綱でも、我が国の国際金融センターとしての地位の確立に向けて、海外から事業者や人材、資金を呼び込むというふうに述べております。 まず、そもそも論ですけれども、資料で、分かりやすいので片山さつきさんのインタビューをお配りしましたが、与党の皆さんが何を考えて、あっ、自民党の皆さんが何を考えておられるのかということがかいま見られるわけですけど、要するに、この片山さつきさんが国際金融センターの問題で非常に具体的なことをおっしゃっておりまして、八〇年代以降は香港が国際金融センターになっていって、具体的には金融機関、投資会社のアジア本社が香港にどんどんどんどん進出して多くなっていったと。ところが、その香港がこの間、中国との関係で政情が不安定になっているということで、現地の金融関係者に不安が広がっていると。そこで、日本が国際金融センターになるチャンスだと。香港から呼び込むと、人もですね、人材も、あるいはファンドもですね。そのために何が必要かということで、ここで書かれているのは、一つは英語の対応、これはもう決定的だと思いますが、英語の対応、二つ目に税負担の軽減、三つ目には会社をつくるときの創業の迅速化というんですかね、四つ目に在留手続の、外国人の方の在留手続の円滑化というようなことは言われております。 こういうことが、具体的には香港が一つのターゲットになって今回の国際金融都市に向けたいろんな税制の問題が出てきたというふうに思うんですけれども、これ、麻生大臣も大筋同じようなお考えでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) まず最初に、イギリスがまだオズボーンでしたから、三、四年前の財務大臣のG7の財務大臣・中央銀行総裁会議のときにも、イギリスはあのときたしか法人税率を一八%だか一九%に下げる、それでいろいろ、俺たちをそういうケイマン諸島みたいな扱いにしないでくれみたいな話をしてきたんで、法人税下げ競争やっていて国家がいつまでもつと思っているんだと、そんなことやったらあんたの国おかしくなるよというようなことを言ったのが、オズボーンから替わる前でしたので、言った記憶があるんですけれども。 そのとき、アメリカもその後、それに合わせたように税率を二一%だったっけな、なんかに所得税を、法人税を下げたんだと思いますけれども、そのとき日本は二九%、今でもそうですけれども、なっていたので、今先進国の中で高い方に日本はなっていると思いますけれども、そういうのは駄目ということを言ったのが日本ですから、少なくとも財務大臣こっち替わっておりませんし、少なくとも下げ競争をやるつもりはありません、私どもは基本的に。 その上で、今、国際金融センターの話ですけど、これ今御存じのように、グリニッジ・スタンダードタイムで、ロンドン、ニューヨーク、アジアと三つ回して、八時間ずつぐらいのずれで回しているんですけれども、そういったもので、今、香港の話が出ていますけれども、いずれにしても、こういう国際金融センターというようなものをやりたいと言ったって簡単にできる話じゃありませんが、日本の場合は幸いにして、治安がいいとか、また政治が安定しているとか、また、そうですね、一千九百兆円を超えます個人金融資産がある、中でも現預金だけで一千兆を超えておりますから、そういった意味での強みを生かして、いろんな意味での金融資本市場というようなものの中において、私どもとしてはそれを、役を替われるだけのものが背景としてありますから。 そういった意味ではというので、じゃ、何が問題なのかというと、英語対応が弱いと。これ、今世の中えらい勢いで何でもかんでも英語化、インターナショナルなものになってきておりますので、そういった意味で英語対応というものをやれるようにするとか、また、在留資格というものもいろいろありますので、そういうものをちゃんとするとかいろんな形で、税金を納める、いわゆる高額所得等々いろんな表現があるでしょうけれども、そういった人たちが日本に住みたくなる国というのはいい国だと思っておりますので、そういった意味では、環境というものをつくっていくようにいろいろやっていかないかぬところだと思っております。 いずれにしても、税率引下げ競争というような、減税競争というようなものにつながるような性格のものを考えているわけではございません。
○大門実紀史君 キャリードインタレストの税の引下げ競争、後で触れたいと思いますが、そもそもなぜこれが出てきたと、こういう法案がですね、出てきたということでいきますと、特に香港を念頭に置きながらということはあると思うんですけれども、片山さんのこの論文が全て自民党を代表しているとは思いませんけれど、ただやっぱり香港のことはいろいろ言われてきておりまして、片山さんはあの東日本大震災のときに二重ローンでは一緒に議論をして、大変ぱっぱぱっぱと判断の早い方でありますが、時々ちょっと早過ぎるんじゃないかと思ったりもしますけれども。 この香港から日本に簡単にそもそも金融センターが移るのかと、そんな甘い話なのかというのはまず考えておく必要があると思いまして、大体、中国そのものがもう金融大国になってきておりますし、香港にも金融資本が、中国の資本がどんどん出てきております。簡単に香港が衰退してその分日本にというような単純な甘い流れは、まず余り考えられないと。中国そのものがもう資本主義以上に資本主義みたいなところもありますし、非常に新自由主義的な、しかも国家権力でストレートにやると。ほかのところがもたもたしているときにストレートでやるということもあって、そう簡単に香港の機能を手放すわけがないというふうに思っておりますので、香港が、何か中国は今あれだから、香港が政情不安だから日本に来るんじゃないかと、今がチャンスだと、減税すべきだと、ちょっと甘いんじゃないかというふうに基本的に思うわけですね。 ですから、そういうことが一つの要素としてあるとしたら、この今回の国際金融都市構想というのはそもそも情勢判断が間違っているんじゃないかと私は思うわけであります。 ちょっと香港の問題、麻生大臣、いかがお考えでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、基本的に香港の中に誰がお金を預けているかといえば、それはかなり中国共産党の偉い人たちって、これよく言われる話ですから、その人たちのお金を管理しているのが日本ということになるとなかなか難しいんじゃないでしょうかね。したがって、あのお金が全部来るなんていうのを考えているとすれば、それは全然国際金融というものを分かっておられぬ人だと思いますけどね。 安全じゃなくなってきているのは確かですから、中国人以外、香港人以外の金が出てくるという可能性は高いですよ。それは間違いなく高いとは思いますけれども、直ちにあそこにあるかなりの部分、あそこに動いているお金という、かなり中国系の人が多いと思っておかないかぬと思いますので、その点はそんな簡単じゃないだろうなと思っております。
○大門実紀史君 そうですね。だから、ちょっと情勢判断がそんな甘くないということの上でですね、そもそも既に日本において海外事業者、外資系金融の存在は既に大きくなっております。例えば最近の報道を見ますと、昨年国内で販売された公募投資信託、この運用会社、日本で販売された公募投資信託の運用会社上位十社のうち半分はもう既に外資系でございます。何と二位がアライアンス・バーンスタインですけれども、これは外資系の運用会社ですが、六千億というお金がもう日本に入ってきておりまして、既に日本の金融機関も外資系と連携してやっていて、もう国境を越えた合従連衡といいますかね、それが進んでいるわけですね。そこにわざわざ減税してまで海外事業者を呼び込む必要があるのかというふうに、まず一つはそもそも思うんですね。 二〇二〇年の八月に日本証券アナリスト協会が前遠藤金融庁長官の講演を、セミナーをやられておりまして、ここで前遠藤金融庁長官は、税をおまけするとか呼び込みがとか以前に、日本の資産運用業そのものがもっと力を付けなさいと、力を付けるべきだというふうな、もうさすがだなと思いますけど、話はそれからだということがあって、海外を呼び込もうとする前に、もっと日本の資産運用業がしっかりしろということをおっしゃっているんですね。もうそれが先だと私はまず思うわけであります。 その上で、資料の、今回何をやろうとしているかということでありますけれど、減税の話ですけど、資料の三枚目に今回の税制措置の概要が一覧になっております。 改正の目玉は大きく言って三つありまして、投資運用業者のための法人税減税、ファンドマネジャーのための所得税、相続税の減税ということになります。時間の関係でこの所得税についてだけ聞いていきたいと思いますけれども。 まず、このキャリードインタレストですね。まず、キャリードインタレストとは何かということ、ここちょっと具体的に、簡潔に説明していただいて、その上で、今回、このキャリードインタレストに関わる所得税の改正点について簡潔に説明をお願いします。
○政府参考人(中島淳一君) お答えいたします。 一般的に、キャリードインタレストとは、投資ファンドの契約において、ファンドマネジャーがそのファンドに金銭等を出資し、投資ファンドの運用成績が一定の水準を超えた場合にはその出資割合を超えてファンドマネジャーに利益の分配を行うことを定め、こうした契約に基づき、実際に運用成績が一定水準を超えた場合に運用成果に応じてその出資割合を超えて受け取る利益の分配のことを指しております。 そうした上で、今回、キャリードインタレストとして分配される利益の原資がファンドにおける株式等の売買によるものである場合、現在も株式譲渡益等として分離課税の対象となるケースがあるものの、その適用に関して必ずしも明らかでない状態でありましたので、今般、課税関係を明確化してほしいという要望をしたものでございます。
○大門実紀史君 ファンドマネジャーの成功報酬の話ですよね。 それがこの表の一番右下の方にありますけれども、簡単に言いますと、利益の配分が総合課税の対象ではなくて、株式譲渡益として一律二〇%の分離課税でいいですよということを改めて明確にするというか、改めてというか、明確にするということだと思うんですね。 この株式譲渡益の一律二〇%の分離課税が、もうこの間、今日の予算委員会もそうですが、何度も何度も問題になってきている例の金融所得課税二〇%、今までよりも上げたとおっしゃっていても、時間がたっていて、もうもっと上げるべきじゃないですかということを野党も、あるいは政府税調からも意見が出ているというようなものだと思いますけれど、これを改めて今回、海外の事業者に向けて日本は二〇%ですよということを宣伝をするということ、打ち出すということになると、この間、上げるべきだ上げるべきだという意見がいろんなところから出ておりますけれども、もう上げるに上げられなくなっちゃわないですか、これ海外に宣伝するということは。 私は、ちょっと、この金融所得課税についてはもう長い間取り上げていますんで、これは金融庁の、財務省は本当はどうかと思っているかと思うんですけど、金融庁がずうっと上げないでくれと言ってきたのを上げたんですね、何年か前にですね、これも相当の声があって。で、またしばらくずうっと同じで、今やアメリカやヨーロッパよりももう低くなっているからせめて三〇%の欧米水準に上げるべきではないかという声が出ていて、外堀がちょっと埋まりつつあって、このときにわざわざこんなものを出すというのは、私は、何というんですかね、国際金融センター論云々じゃなくて、どうしてもこの二〇%、これ以上上げたくないというふうな意図の方を強く、ずっとこの問題やってきて感じるわけですけれども、金融庁、違いますか。
○政府参考人(中島淳一君) お答えいたします。 今回の要望は、現在あります制度についての明確化を求めるものでございます。
○大門実紀史君 まあ聞いてもそういうことだと思いますけれども。 じゃ、先ほど麻生大臣からもございましたけど、アジアの国に比べて高いという、税率が高いという話なんですけど、比べているのはやっぱりアジアだと香港とかシンガポールですね、金融との関係でいくと。ところが、香港とシンガポールというのはタックスヘイブンなんですよね。タックスヘイブンなんですよ、そもそも。そのタックスヘイブン問題もこの委員会で何度も議論になってきますけれど、世界の流れとして税の引下げ競争に、競争といいますか、タックスヘイブンあるんで各国とも税の引下げ競争に陥って、みんな税収が少なくなって、これじゃいかぬということで、BEPSも含めて引下げ競争をやめようと、タックスヘイブンはきちっと課税していこうという流れでずうっと来ているわけで、今更なぜキャリートレードの減税をやるのかと、何で今頃やるのかという、時代と逆行するんじゃないかと思いますし。 実際、アメリカはどうなっているかといいますと、アメリカのバイデン政権は、むしろキャリードインタレストについては課税を強化するということを公約をして、総合課税にする方向で、三七%を更に三九・六%に税率も上げると。これはなぜかといいますと、アメリカでいろんな議論がありまして、やっぱりファンドマネジャーがもう超大金持ち、目の玉の飛び出るような高額所得者が多いということがいろいろ問題になってきたんで、見直すと。減税じゃなくて増税の方向に今なっていますよね。 イギリスもそうなんですよね。スナク財務大臣の下でキャリードインタレストへの課税強化の議論が始まっております。元々、このキャリードインタレストに対する税の引下げ競争を始めたのはイギリスなんですね、一番最初に。一九八七年に世界に先駆けてイギリスがキャリードインタレストへのキャピタルゲイン税というのを導入して、低い税率でやり始めたんですね。 で、先ほど申し上げたように、各国はもう税の引下げ競争で、うちもやんなきゃということでいろんなところを引き下げてきて、そしてタックスヘイブンの香港、シンガポールは特に低いということをやったわけですね。 そのイギリスで、今、逆に課税強化、引き上げようという動きになっておりますし、去年の十二月のフィナンシャル・タイムズにそのときのこの経過の記事が載っておりまして、キャリードインタレストに低税率が導入された経緯ということで、簡単に言いますと、当時、事業者側の弁護士が、このキャリードインタレストに対する税を下げないと、下げないと、増税なんかしたらファンドマネジャーはオフショア、すなわちタックスヘイブンに逃げていくぞという脅しをして、相当の脅しをして減税が決まったというエピソードがこのフィナンシャル・タイムズに載っております。 これがきっかけでこの減税競争が始まって、それがもう長年たって今見直されているというときに、日本だけわざわざ今更キャリートレードの減税などを出す、出しているということで、ちょっと時代が逆行し過ぎているというふうに思います。 麻生大臣とは、OECDのBEPSの取決めも含めて税の引下げ競争については、むしろ日本がリードして引下げ競争やめようよというようなイニシアを取ったこともあるわけであります。そんな中でなぜこんなことをやるのかというので大変疑問なんですが、その税の引下げ競争との関係でいかがお考えでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今言われた経緯というのは、間違いなくそういった経緯でここまでなったことはもう確かだと思いますし、加えて、この七月に多分BEPSという例の、ベーシック・エロージョン・プロフィット・シフティングという、通称BEPSという、税源移譲何とか、税源浸食か、この話もこれ日本が八年前に言い始めて、この七月、多分これができ上がるというところまで来ておりますんで、私どもは、今御心配というか、いろいろ大門先生言っておられる話の一番基本的なところの税の引下げ競争だって、引上げ競争を主張したのは俺たちだからね。満々たる自信がありますよ、それに関しては。 だから、そういった意味では私どもは、このファンドマネジャーの運用成果の付いているファンドから受け取る利益の配分のあんばいの話なんですけど、こういったものは株式譲渡益としてこれまでも分離課税の対象となっておりますんで、その課税対象というものを今回改めて明確化したというものであります。 そういった意味で、今の話で、二〇%や二五%とか三〇%、いろいろありますけれども、こういったものを受け入れるに当たって税制が障害となるということを防ぐという観点から私どもはきちっとした処置を講ずるものであって、税率の引下げ等のいわゆる減税競争につながるというような性格のものではない、基本的にそう思っております。
○大門実紀史君 いや、大臣、そうじゃないんですね。 調べてみたら有名な百億円プレーヤーという方がいらっしゃって、今は高額所得者の納税額とか発表されておりませんけど、二〇〇五年当時の資料ですけど、なぜその方が百億プレーヤーと言われたかといいますと、投資ファンドの部長なんですけど、納税額は三十数億円なんですよ。それを逆算して百億ということなんで、もちろん二〇%の部分、事業所得の部分、いろいろあったと、あるから三十何億も恐らく納税されたんだと。もちろん、そういう方々はもう知識がありますからタックスヘイブンを利用して、いろいろあったけど三十何億納税されて、それで百億プレーヤーと言われて、決してみんなが今まで、二割ですね、二〇%で、あるいは昔だと一〇%で納めてきたわけではないと。 したがって、この前財務省に聞きましたけど、これは日本の、片山さつきさんが書いてございますけれども、政策目的が海外からの呼び込みとはいえど、これ内外不平等があってはいけないから国内の人にも適用すると。これは原則ですよね。 そうすると、この二〇%分離課税でいいですよということを明確化することによって、今まで、書いてありますよね、経済合理性がある場合と書いてありますが、今まで事業所得というふうに、いろいろあったものを二〇%でいいですよということになりますと、国内でやってきたファンドマネジャーにとっても減税の効果が及ぶということはあると思いますが、主税局長、いかがですか。
○政府参考人(中島淳一君) お答えいたします。 ただいま議員が御指摘のとおり、今回の措置というものは、海外のファンドマネジャーのみを対象としておらず、同様の契約を締結した国内のファンドマネジャーにも適用されるものでございますけれども、いずれにせよ、現在ある税制についての明確化を図るものというふうに承知をしております。
○大門実紀史君 昨日、私の部屋へ財務省お願いしたんですね。そうしたら、財務省から金融庁の人も呼んでくださいと言われて、どうも金融庁と財務省の温度差があるんですね。答弁も財務省答えたがらないで、金融庁に答弁させてくださいといって。ところが、その今の話だと、金融庁の人は話を濁すんだけど、財務省の方は明確に国内の事業者にも減税効果は及びますと、減税の効果が、全部じゃないですよ、今までいろいろなケースがありますからね、及ぶ場合もありますというふうに答えたわけですね。 だから、あれこれじゃなくて、今までのを明確じゃなくて、減税になる人がいるんではないですか。どうぞ。
○政府参考人(住澤整君) 先生御指摘のこのキャリードインタレストの関係でございますが、これは金融庁から繰り返しお答え申し上げましたとおり、現行の所得税法の適用に当たっての解釈の明確化を図るものでございまして、今回の所得税法等改正案において改正事項として含まれているものではございません。運用上の解釈の明確化ということでございます。 その上で、先ほども先生からも言及がございましたけれども、このファンドマネジャーに対する組合からの分配割合について、経済的な合理性があるといったような一定の要件の下で株式譲渡益に当たるということを明確化するものでございまして、これまで事業所得として扱われていたようなものが何か自由自在に株式譲渡益になるというような性格のものではございませんので、あくまで所得の性格に応じた解釈の明確化を図るというものでございます。 その上で、この金融所得課税についての先ほど来の御指摘でございますが、今般の与党の税制改正大綱におきましても、金融所得に対する課税の在り方について、所得階層別の所得税負担率の状況等も踏まえ、税負担の垂直的な公平性等を確保する観点から、関連する各種制度の在り方を含め、諸外国の制度や市場への影響も踏まえつつ、総合的に検討するといったような方針も示されてございまして、これはこれで引き続き検討されるものと承知しております。
○大門実紀史君 ですから、そもそも減税の話、減税措置から始まっている話なので、今まで事業所得でやっている人は今回これ使えますよということだから、減税になる方が生まれるということは事実だと思うんですよね。そのための、そのための措置だと思います。 要するに、申し上げたいことは、香港とかいろいろ言っても、海外からこれ呼び込むとか、そんなことで来るわけないですよ、今、別に、タックスヘイブンを使っていますから。要するに、申し上げたいのは、日本の今高額所得者になっていますけど、ファンドマネジャーの人たちが減税の一番の恩恵を受けるという制度であるということは、まあ何年かたてばはっきりすると思いますけれど、そういうことを指摘しておきたいというふうに思います。 最後の資料は、そういうことも含めて、もう質問は時間になったのでしませんが、今もこの日本の資産格差がすごくなっていて、二〇〇九年のときに比べて上位一%の人の資産保有割合がもう四%から一八%になっていると、こういう状況でありますので、格差の是正こそ必要なときにまた高額所得者に減税するというようなことはちょっと違うんじゃないかと、何をお考えになっているのかということを指摘して、質問を終わります。 ありがとうございました。
○浜田聡君 浜田聡です。所属政党はNHK党、参議院での所属会派はみんなの党です。最後の質問、よろしくお願いします。 まず、税に関して質問させていただきます。 日本には約五十種類の税があるといいますが、今回、そのうちの一つ、ゴルフ場利用税を取り上げます。これは地方税の一種で、ゴルフ場を利用するゴルファーが都道府県に支払う税金です。このゴルフ場利用税、ゴルフ関係の各種団体から廃止の要望があるのは当然だと思いますが、最近では文部科学省が廃止の要望を出していたり、また国会の議論でも度々廃止を求める声が出ているように思います。 過去の経緯を振り返ってみますと、昭和二十九年に創設された娯楽施設利用税の対象施設としてゴルフは課税されていました。この娯楽施設利用税の課税対象は、舞踏場、ゴルフ場、ボウリング場、パチンコ、射的、マージャン、玉突き、ゴルフ練習場などです。昭和六十三年の税制の抜本改正において消費税が創設されましたが、ゴルフ場以外は全て非課税となったにもかかわらず、ゴルフ場だけがゴルフ場利用税として名称を変えて存続されました。 平成二十三年にスポーツ基本法が制定され、国及び地方自治体、スポーツ団体は、国民へのスポーツ普及促進の努力をし、必要な措置を講じることが定められましたが、ゴルフ場利用税はこの法の趣旨に反するものだと言えます。二〇一六年からはオリンピック正式競技として実施される競技でもあります、このゴルフは。こういったスポーツであるゴルフに課税を行うとはとんでもないとの声もありまして、私も賛同するところです。 そこで、麻生大臣にお聞きします。管轄外であることを承知の上で恐縮ですが、このゴルフ場利用税に関する御見解、お聞かせいただきたく思います。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、今御存じのようにこれは地方税の話で、ちょっと国税の話じゃありませんのでちょっと管轄外なんですけれども、少なくともオリンピック種目に税金掛けているのは日本ぐらいですな。それだけは確かだと思いますよ。そこのところは言えるんだと思いますけれども。当然、だから廃止だというゴルフ場関係者もおられるんですが。 傍ら、財源確保としましては、税源のほとんど、極めて少ない市町村、地方の中で、そのゴルフ場の納めてくれる地方税というものがその一町村の収入の何割というようなところになってきますと、これは物すごくでかい税財源になりますので、いろいろ与党の税制調査会でもこれ長いこと議論がなされてきたところでありますので、今、税制改正の中でいろいろまだ検討されているところだと思いますので、今、私どもとしては、こういったちょっと地方税でちょっと直接関係しているわけじゃありませんので、これ以上のことは、ちょっと発言は差し控えておいた方がよかろうと思います。
○浜田聡君 管轄外の質問お答えいただき、ありがとうございます。 私、以前、このゴルフ場利用税廃止を目指している超党派の議員連盟、加入させていただきました。この議員連盟からいただいた資料でこの議員連盟のメンバーを見ますと、数多くの大臣であったり大臣経験者などそうそうたるメンバーそろっていて、びっくりしたのを覚えております。これだけのメンバーがいればこの税の廃止は近いのかなと期待抱きつつも、逆に、これだけのメンバーがいるにもかかわらずこの税が依然として残っている現実も突き付けられて、複雑な気持ち抱いたことを思い出しました。嘆いていても仕方がありませんので、私もこの議員連盟の一員として、ゴルフ場利用税廃止を求める人々の声、届けていきたいと思います。 次に、今国会で数多くの時間が割かれている総務省の接待問題に話を移したいと思います。これまで国会で多くの議論がされてきましたが、私の方からも取り上げさせていただきます。 東北新社から総務省幹部に対する繰り返しの接待が明らかになりました。東北新社のみならず、NTT、NHKなどによる接待も指摘されています。 この件については、公務員倫理に関する問題点などの追及がなされているように思いますが、背景にある構造的な問題にも目を向ける必要があると思います。それは、国民の共有財産である電波の割当てについて総務省幹部が不透明な裁量権を握っているところにあろうかと思います。 電波の帯域は有限でありまして、使い勝手のいい帯域は非常に貴重なものとなっています。放送・通信事業者にとっては、この使い勝手のいい帯域を確保できるかどうかが死活問題となり、激しい争奪戦を繰り返すことになります。この争奪戦、現状のような総務官僚の裁量次第ということが続くようであれば、今後も同じような接待などの問題が起こることになります。 一方、この争奪戦が、例えば電波オークションのようなルールに基づいた透明性のあるものであれば、同様の問題は起きにくいと言えるのではないでしょうか。 安倍政権になってから、電波行政については、新規参入促進など自由化を進めてこようとしたと承知しております。菅政権になって、それがよりはっきりと打ち出された形だと思います。そんな中起こったこの接待問題、接待されていた総務省の姿勢というのは、政府が取ってきた新規参入や自由化の方針とは真逆で、電波利権維持目的と言えるのではないかと思います。 問題が起こったことは極めて残念なんですが、見方を変えると、今こそ電波オークションなどを導入するチャンスとも言えると思います。総務省の置かれた状況を考えますと、総務省が主体となって電波オークションを推進するかどうかは極めて怪しいのではないかと推察します。 そこで、規制改革を推進する立場の内閣府にお聞きします。この機会に電波オークションを導入することに関して御見解をいただきたいと思います。
○政府参考人(黒田岳士君) お答え申し上げます。 規制改革の推進機関である規制改革推進会議は、ソサエティー五・〇の実現に向けて、そのインフラである電波を有効に活用するために改革が必要であるとの観点から、かねてより様々な提言を行ってきております。 本推進会議の提言を受けまして、委員御指摘の入札価格の競り上げにより電波を割り当てる、割当てを受ける者を決定するオークション制度につきましては、総務省において、そのメリットやデメリット、導入した各国における様々な課題も踏まえ、引き続き検討を継続することが規制改革実施計画として閣議決定されております。 引き続き、本計画の進捗管理などを通じ、規制改革の着実な推進を図ってまいります。
○浜田聡君 ありがとうございます。私も応援しております。 この件に関する報道を見ていますと、放送制度改革や電波オークションなど、根本的な解決となるような重要な部分がなかなか伝えられないように思います。報道するマスコミ側自身が国民の共有財産である電波の恩恵にあずかっているので、これは仕方ないのかなと思います。マスコミ報道によって問題解決から目をそらされないように気を付ける必要があると思います。 電波オークションについては、世界の先進国では大体九〇年代に導入されたと承知しております。一方、日本でも同じ頃に議論はスタートしたものの、いまだに検討中となっております。導入した各国においては、紆余曲折があって必ずしも順調に導入されたわけではないとのことですが、一方で、電波オークションを導入した国の中で以前の割当て制度などに戻した国はないと承知しています。この電波オークション導入というのは、先進諸国では前世紀に解決した、言わば過去の課題です。現時点で国内でいまだに残っているこの時代遅れの電波の制度、これをいい機会として改善、推進していってほしいと思います。 先日の予算委員会で、ある野党議員の方の質問時の発言で感心したものがありました。それはこのようなものです。私は、本当はコロナをやりたくて準備し、東日本大震災から十年だから、そのこともやりたくて準備したが、接待問題のせいで質問ができないということです。 接待問題が二度と起こらないようにすれば、ほかの重要な問題に時間を割くことができます。繰り返しになりますが、この総務省の官僚が握っている電波利権の問題を放置しておきますと、再度同じような問題が起こることは容易に予想できます。電波オークション導入などによって、官僚の方の裁量を排して皆が納得できる制度を導入することが、今回のような問題が再度起こることを防ぐ根本的な解決だと思います。是非とも多くの政党がこの件について根本的な解決図るように動いていただきたいと切に願います。 次に、各省庁内におります記者の方々の問題についてお聞きしたいと思います。 行政とメディアの結び付きという点では、先ほど取り上げた総務省の接待問題と相通ずるところがあるのではないかと思います。なかなか国会では指摘されにくいように思いますが、記者クラブというものに大きな問題があると思います。 この記者クラブ、公的機関や業界団体などの各組織の継続取材を目的とするために、大手メディアが中心となって構成されている任意組織であります。各省庁には大抵の場合記者クラブがありまして、その部屋の割当てがあると承知しています。そして、その記者の方々は、各省庁内を歩き回って執務室に出入りしている可能性が指摘されています。 今回、朝日新聞の記事を配付資料として用意させていただきました。記事の内容は、経済産業省におきまして数年前から執務室を施錠するようになったことで記者の方々が執務室に入れなくなって、そのことに苦言を呈するというものです。朝日新聞社には朝日新聞社の意見があろうかと思いますが、私としては、執務室に外部の人間が入れる方が問題ではないかと思います。 霞が関の各省庁にある記者クラブ、私自身は廃止すべきだと思いますが、少なくとも経済産業省のように執務室は施錠すべきと考えております。このような提案に関して、財務省の事務の方、そして大臣の御見解、順にお聞きしたいと思います。
○政府参考人(茶谷栄治君) お答え申し上げます。 記者クラブは、公的機関などを継続的に取材するジャーナリストの人たちによって構成され、公権力の行使を監視するとともに、公的機関に情報公開を求めていく社会的責務を負った存在であると承知しております。この記者クラブに所属する記者の人たちに作業室、いわゆる記者クラブ室を提供することは、国民に対する広報を迅速かつ効率的に実施できるようにするために行っているものでございます。 また、お尋ねのございました執務室の施錠等の庁舎管理につきましては、各省庁が担う行政の状況に応じ、それぞれの立場で実施しているものと承知しておりますが、財務省におきましても情報管理の重要性は十分認識しておりまして、執務室内の情報管理の徹底、入庁目的の確認や一部執務室での施錠等の対応を実施しているところでございます。
○浜田聡君 麻生大臣にもこれに関して御意見をお聞きしたいんですけど、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今、茶谷の方から御答弁させていただきましたけど、一番古いのは黒潮会ですかね、これ。海軍省にあった黒潮会、これが一番古い記者クラブだと思います。その次が財研、その次が霞クラブですかね。大体そんな順番で、この記者クラブというのは一斉にせえのでできたわけではありませんから、結構歴史がある話なんだと思うんですが。 今言いましたように、公的機関における真の情報公開というのを努めていく社会的責任を負っているんだと思いますけれども、当該記者クラブに所属する記者にいわゆる記者クラブという名の作業室ですな、作業室を提供するということによって、国民に対する広報というものを効率的とか迅速にとかにできるというようになることの一助にはなっていると思うんですね、それの一助にはなっておると。 弊害もありますよ、言っておきますけど。あの執務室、したがいまして、勝手に書類が見られるとか、だだ漏れのところもあるんじゃないかと。これ、役所によって違いますので。そういった意味では、今、経産の話が出ていましたけど、経産は施錠したんですかね。あそこはたしか、世耕のときだったか何かに施錠したんだと記憶していますけれども。 執務室の情報管理というのは、私どものところはいわゆる為替なんかやっておりますので、そういったところの部屋なんかは当然のこととして施錠するということになりますし、私でもなかなか入れませんし、そういったところをやっておりますので、運用を見直すというのは、私どもとして今直ちにその運用を見直すということを考えているわけではございません。
○浜田聡君 財務省の御意見、ありがとうございます。 私、国会に来て一年足らずたちますが、いろいろと日々驚きがあります。その中の一つに壁耳というものがあります。 今回の配付資料として、他の議員さんがSNS上にアップされていた写真を拝借させてもらいました。会議をしている部屋の壁に耳を当てて会議の内容を聞き取ろうというものです。記者の方々の持つ職業に懸けるプロ魂というと聞こえいいかもしれませんが、一般の人からすると少し感覚が異なるのではないかと思います。こういうことをしてまで情報を仕入れようとする方々が建物内自由に移動できる状況というのは少し気を付けるべきではないかと思いまして、今後の推移見守りたいと思います。 次に、引き続き、前回に引き続いて、厚生労働省の方にお聞きしたいと思います。 ただ、質問の前に、前回の委員会で、私の方から補足説明させていただきたいことが一点あります。それは予防接種の筋肉注射推奨の話です。 現在、日本では多くの予防接種は皮下注射で行われているのですが、海外では筋肉注射が多く行われております。予防接種の効果であったり、その接種後の部位の腫れや痛みを考えると、筋肉注射の方が望ましいとされておりまして、国内でも筋肉注射に切り替えていくべきではないかというお話をさせていただきました。日本では一九六〇年代から七〇年代に、解熱薬や抗菌薬を筋肉注射して大腿四頭筋拘縮症の患者が問題となった苦い経験というのがありまして、多くの予防接種が皮下注射となったということ、答弁いただきました。そのとおりだと思います。 ここからが今回私の補足でございまして、筋肉注射をするワクチンというのは、以前問題になったものとは比べ物にならなくて、注射針の大きさも投与量も全然違います。全然、小さいですし、量も低い。ということで、筋肉注射の安全性というのは数々のデータが示されています。過去のトラウマで何となく恐ろしいといった非合理的、非科学的な根拠に基づいたやり方を改めて、これを機会に、より効果的で安全、副作用の少ないワクチン接種方法となるよう、私も引き続き訴えていきたいと思います。この点、前回の補足とさせていただきます。 さて、世界の主要国では、感染症の対策の中心となる機関としてCDCというものがあります。前回お伝えさせていただいたとおりです。これはセンター・フォー・ディジーズ・コントロール・アンド・プリベンションの略です。 前回、日本版CDC設立についてお聞きしたところ、国立感染症研究所においては人員を大幅に増やしているとのことでした。 それを受けまして今回提案させていただきたいのですが、新たにCDCを設立するよりも、いっそのこと、この国立感染症研究所を、名前を変えて日本版CDCとしてみてはどうかということです。日本語の名称は検討の余地があるとは思いますが、英語表記は、冒頭にジャパニーズを付けてジャパニーズ・センター・フォー・ディジーズ・コントロール・アンド・プリベンション、日本版CDCとすればいいと思います。 このように、まず名前を変えてしまって、曲がりなりにも国内でCDCを設立してしまうという提案なんですけど、厚生労働省の御意見伺いたいと思います。
○政府参考人(宮崎敦文君) 御答弁申し上げます。 国立感染症研究所につきましては、一九四七年に国立予防衛生研究所という名称で設立をされまして、一九九七年に現在の名称、国立感染症研究所に改名されて今に至っております。 御指摘の名称変更でございますけれども、米国のCDCにつきましては、これ感染症に限らず、先生御案内のように、生活習慣病や環境保健、あるいは労働安全衛生、外傷などかなり幅広い政策をカバーをする形になっているのに対しまして、国立感染症研究所は主として感染症に焦点を当てた研究、科学的知見の収集を担っているところでございます。その意味で、ちょっとその両者の機能、役割、異なる点がございますので、名称から入る形でも、同じ名称とするということが適切かという点についてはかなり慎重な検討が必要ではないかというふうに考えております。 いずれにしても、この間ずっと御議論いただいておりますように、感染症対応の中心となる機関としてふさわしい体制を築いていくということがまず大事だと考えておりまして、この感染症危機管理体制の強化、努めてまいりたいと考えているところでございます。
○浜田聡君 ありがとうございます。 各国のCDCが持つ役割というのは全然違いまして、日本でもこのような観点からまず名前を変えてしまうというアイデア、御提言させていただきました。もちろん、そう簡単にはいかないと思います。ただ、やはり重要なのは、名前を変えるアイデアを選択肢として持っておくことだと思います。 現状、コロナ対策に御尽力いただければと思いますが、コロナ禍が落ち着いた後から、このコロナ対応の経験をしっかり生かして、今後必ずやってくるであろう感染症に強い意思で立ち向かう国家の意思を示すためにも、日本版CDCを設立する、そのまず第一歩として感染症研究所あるいは国立国際医療センターなど既存の組織を名前を変えてCDCにするというアイデア、どうぞ田村厚生労働大臣にお伝えいただければと思います。 さきの質問でも取り上げさせていただきましたが、現在、総務省の接待問題によって国会内外で大きく騒ぎとなっております。 この接待問題、大きな裁量を持つ総務省幹部の責任問題となっているのはもちろんですが、この先の再発予防策として、先ほど申しましたように電波オークションなど抜本的な改革をすべきと考えますが、現在の総務省が持っている権限を幾つか取り上げてしまって組織そのものを分けてしまうなどの構造改革も検討していいのではないかと思います。 ここで、財務省に目を向けたいと思います。 かつて、財務省の前身として大蔵省がありました。大蔵官僚への過剰接待など不祥事が問題となったりして世論の大きな反発を生み、二〇〇一年の省庁再編において、律令時代から使用されている伝統ある名前、大蔵省は財務省へと省名変更されてしまいました。 ここ二十年から三十年間の日本経済の低迷を表現する言葉として、失われた二十年、失われた三十年というものがあります。様々な要因が原因でありまして、一つのものを悪者としてたたくことはできないとは思いますが、財務省もその責任の大きなところがあるのではないかと思います。 そこで、再び名前変更の提案なんですが、現在の財務省という省名、いっそのこと思い切ってかつての伝統ある名前、大蔵省に再度省名変更してみることを検討してみてはいかがでしょうか。こちらの提案について、財務省の事務の方と大臣の御両者から御意見いただきたいと思います。
○政府参考人(茶谷栄治君) お答え申し上げます。 現在の財務省という省名につきましては、中央省庁再編の過程におきまして、中央省庁等改革基本法という法律ございまして、その規定の趣旨に従い、当時の小渕内閣総理大臣が決定されたものでございまして、自らの組織の名称をどうするかということについては私自身お答えする立場にはないと考えておりますが、いずれにせよ、省名が財務省であるか大蔵省であるかに関係なく、財務省設置法に規定されている任務をしっかりと果たすべく、引き続き努力を重ねてまいりたいと思っているところでございます。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、たしか橋本行革というほど、たしか橋本内閣のときにこの話が始まったんだと思いますけれども、当時は銀行局やら何やら全部、証券局等々大蔵省の中にあったのを、財金分離だとか訳の分からぬことを、余りよく意味が分かっておられるかどうか知りませんけど、その当時分けられた。私、反対したので、そういう記憶あるんですけれども。 そういった経緯でこれ分かれられたんですけれども、今現在、世界中、金融と財政ってほとんど一緒になっている中で、日本だけ分かれたと。先ほどの大門先生の話というか、世界の潮流と全く逆をやったと、日本は。それははっきりしていますよ、あのときは。今、財金で、世界中で金融庁を兼務していない大蔵大臣って私だけなんですけど、たまたま今一緒になっておりますから、兼務しておりますから、今そういったことになっておりますので、私は、そういった意味では、いろんな機能やら何やらも一緒にやらないかぬのであって、財務省に限らず、ほかのところ、やったところがよいところいっぱいあるような気がしますけどね。 したがって、どうせやられるんだったら、これだけじゃなくて、もっといろんなものも併せて考えられると、そういったアイデアを考えた方がよろしいかと思いますが。
○浜田聡君 ありがとうございます。財務省の意見、ありがとうございました。 憲政史家の倉山満さんの著書によりますと、大蔵省というところは元々増税をするような官庁ではなかった、増税は大蔵省百五十年の伝統に反する行為だとの記述がありました。大蔵省は、明治以来、日本の近代化を支えて、間違った時流にあらがい、敗戦から高度成長の繁栄へと導いてきた組織です。 財務省の省名変更が、当時、大蔵省の省名存続に向けて様々な動きがあったと承知しています。財務省にいる現役官僚の方々のみならずOBの方々も、愛着を持った名前の復活、望んでおられる方が多いのではないかと推察します。数か月前のこの財政金融委員会では、財務省は万死に値するとの表現をされた委員の先生もおられますので、立法府の方でも御賛同される方いるのではないかと思います。 大蔵省への省名変更、少し乱暴だとは思いますが、低迷する日本経済を復活させる一つのアイデアとして共有させていただきたいと思い、今回取り上げさせていただきました。 幾つかあと質問を残していたんですが、ちょっと時間がありませんので、ここで終わらせていただきたいと思います。御清聴ありがとうございました。
○委員長(佐藤信秋君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後三時八分散会