財政金融委員会 第1号
- 発言数
- 87 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2021/01/28
会議録
○委員長(佐藤信秋君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、馬場成志君及び中西祐介君が委員を辞任され、その補欠として足立敏之君及び山田修路君が選任されました。 ─────────────
○委員長(佐藤信秋君) 国政調査に関する件についてお諮りいたします。 本委員会は、今期国会におきましても、財政及び金融等に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐藤信秋君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(佐藤信秋君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 令和元年度歳入歳出の決算上の剰余金の処理の特例に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、財務省主計局次長角田隆君外十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐藤信秋君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(佐藤信秋君) 令和元年度歳入歳出の決算上の剰余金の処理の特例に関する法律案を議題といたします。 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。麻生財務大臣。
○国務大臣(麻生太郎君) ただいま議題となりました令和元年度歳入歳出の決算上の剰余金の処理の特例に関する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。 今般、さきに決定されました国民の命と暮らしを守る安心と希望のための総合経済対策を受けて、令和二年度補正予算(第3号及び特第3号)を提出し、御審議をお願いいたしておりますが、当該補正予算において国債の発行を抑制するとの観点から、令和元年度歳入歳出の決算上の剰余金の処理について特例を定める必要があり、本法律案を提出した次第であります。 以下、この法律案につきまして御説明申し上げます。 財政法第六条第一項において、各年度の歳入歳出の決算上の剰余金の二分の一を下らない金額を翌々年度までに公債又は借入金の償還財源に充てなければならないこととされておりますが、令和元年度の剰余金につきましては、この規定を適用しないことといたしております。 以上が、この法律案の提案の理由及びその内容であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願いを申し上げます。
○委員長(佐藤信秋君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○藤末健三君 自民党・国民の声の藤末健三でございます。 本日は、コロナ対策について御質問させていただきたいと思います。 まず、今般の緊急事態宣言によりまして、不要不急の外出自粛、移動の自粛が求められております。多くの人々が影響を受けている中、外出ができないということで、同人誌を含む漫画、アニメ、映画、ゲーム、音楽などのコンテンツビジネスが多くの方々の安らぎを与えてくれているという状況です。 このように、外出ができない中でも人々に楽しみを与えてくれるこのコンテンツビジネスについて、このようなときだからこそ、外国への進出なども含めまして支援をしていく必要があると考えますが、是非、麻生大臣のお考えを教えていただきたいと思います。お願いいたします。
○国務大臣(麻生太郎君) 今、藤末先生御指摘ありましたように、このコロナの騒ぎの中で多くの企業が収入を大幅に減らしているというような業界が多い中にあって、今御指摘のありましたこのコンテンツ等々含めまして、企業名で言えば任天堂とかソニーとかいろいろございますけれども、そういったのは総じて大きく売上げ、収益を伸ばしておりまして、国民に安らぎを与えると同時に、これ広く親しまれてもおり、特に海外でも高く評価をされていると認識をいたしております。 御存じかと思いますが、「鬼滅の刃」なんという言葉を御存じかどうか知りませんけれども、爆発的に売れまして、「タイタニック」の記録を超え、「千と千尋の神隠し」、これまで一番だった売上げ、これも超えまして、昨年までで全部全てこれをクリアしておるほど売上げが上がっておりますので、こういった日本のコンテンツというのは、いろんな意味で世界の人々に日本の魅力というのを伝える上でも極めて重要だと思っておりますので、こういった海外展開におけるプロモーションの支援等々、コンテンツ分野の支援とかいうものについては今後ともいろいろできる。どういったところがということをよく言われますけれども、いろんな施策があろうかと思いますので、海外展開の支援というものにつきましては、ビジネスとしてコンテンツビジネスが発展をしていくということが重要であろうと考えております。
○藤末健三君 大臣、本当にありがとうございます。 実は、私、「鬼滅の刃」のお話がございましたが、このネクタイ、「鬼滅の刃」の主人公をモチーフにしたネクタイでございまして、私も着けさせていただいています。 本当に御指摘のとおり、このコンテンツ、日本のコンテンツビジネスが日本の文化に、そしてまた表現の自由などに基づきどんどん成長して、コロナ禍の中で世界の方々に発信できているというのは非常に喜ばしいことだと思いますので、是非とも、麻生大臣は非常にこの分野は理解が深いというふうに私も思っておりますので、是非御指導いただきたいと思います。 続きまして、この緊急事態宣言によりまして、イベント等が開催される中で、厳格な開催の要請について、住民への厳格な外出自粛要請などを受け、同人誌発売、販売等を含めました、即売会等を含めましたイベントが中止や延期になっているという状況がございます。これらの主催者に対しましてキャンセル料などの経費を補償する支援策を講じるべきだと考えますが、経済産業省のお考えをお聞かせいただきたいと思います。 また、同人誌即売会などのイベントの主催者の中には、法人としてではなく任意団体や個人事業主として実施している者、多いと聞いております。これらの方々への支援も行わなければ、先ほど申しましたコンテンツビジネスの基盤にあります同人誌即売会などを含むイベントは新型コロナの乗り切ることはできず、また、コロナが収束したとしてもその継続を絶たれてしまうという懸念がございますが、文化の継続という観点から文化庁としての何らかの支援策講じていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。お願いいたします。
○政府参考人(小笠原陽一君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、イベント業界についてはコロナ禍において厳しい経済環境に置かれている中、今回の緊急事態宣言に伴って一層厳しい開催制限等が課され、同人誌即売等を含む多くのイベント等が延期、中止になっているというふうに認識をしております。 このような状況を何とか乗り切っていただくべく、緊急事態宣言の対象地域において予定されていた音楽コンサート、演劇などに加え、展示会の開催を延期、中止した場合も、開催しなくとも掛かってしまう会場費等のキャンセル費用を支援することとしております。 制度設計を早期に固め、速やかに申請を受け付けられるよう準備を進めてまいりたいというふうに考えております。
○政府参考人(出倉功一君) お答え申し上げます。 文化庁として、第三次補正予算案の中で、コロナ禍を乗り越えるための文化芸術活動の充実支援事業、ここにおきまして、緊急事態措置の期間中も含め、同人誌即売会の開催など、文化芸術関係団体等による感染症対策を十分に実施した上での積極的な活動、これを支援することとしております。 その際、任意団体も支援の対象とするよう検討しているところであり、可能な限り事業者の使い勝手の良い制度としていきたいと考えております。
○藤末健三君 経済産業省、そして文化庁のこの前向きな回答、本当に有り難いと思います。是非とも両省庁が連携して対応していただきたいと思います。 また、この同人誌即売会などに関しましては、やはり、文化庁からもお話ありましたけれど、開催実績がある個人が主となって設立した任意団体については団体として実績がなくても申請できるように、是非とも個人事業主の方にも支援が届くような設計をやっていただきたいということをここでお願いさせていただきたいと思います。 最後に、公共事業に関して質問をさせていただきたいと思います。 新型コロナウイルス感染症に対応するためには、この感染症リスクに対しても強靱な経済構造をつくっていくことが喫緊の課題だと考えます。公共事業が大きな意味を持つと考えますが、一方で、公共事業を進めるためにはあらかじめ事業評価を行う必要がございます。事業評価の結果につきましては、前の国会におきまして赤羽国交大臣の答弁にありましたように、費用便益比、BバイCと言われますが、BバイCの結果が大きな影響をしております。適切な評価を行うためにも評価手法の改善を図るべきだと考えます。 特に、このBバイCの算定については、国債の利回り等を参考に定められます社会的割引率が大きく影響する。この低金利が続いている状況の中で、適切に事業の効果を測定するためにも是非ともこの社会的割引率について見直すべきだと考えますが、国土交通省のお考えをお聞かせください。
○政府参考人(東川直正君) お答え申し上げます。 国土交通省におきましては、公共事業の費用便益分析、いわゆるBバイC分析でございますけれども、これを実施する際に用いる社会的割引率につきまして、平成十六年に策定いたしました技術指針の中で、十年物国債の実質利回りなどを参考に四%と設定しているところでございます。社会的割引率は必要に応じて見直しを行うこととされております。十年物国債の実質金利は、近年ゼロ%付近で推移している状況でございます。 国土交通省におきましては、公共事業評価の改善のために有識者等で構成される公共事業評価手法研究委員会を令和二年の六月から開催しておりまして、その中で社会的割引率四%につきましても議論をしていただいているところでございます。 委員会では、これまで令和二年六月、十一月と二回開催しておりまして、この社会的割引率についての議論についてでございますけれども、有識者である委員からは、四%であることは最近の金利動向を踏まえると現状に合わないという意見、あるいは、四%というのは維持しつつ二%に変更した際のBバイCを記載するなど複数の社会的割引率のBバイCを併記していったらどうかという意見、あるいは、将来の人口減少や少子高齢化により金利が上昇する可能性に鑑みまして四%を維持するべきであるといった御意見など、種々の御意見をいただいているところでございます。 社会的割引率を含めました事業評価の在り方につきましては、引き続き委員会で御議論いただき、その結果を踏まえまして対応してまいりたいと考えております。
○藤末健三君 是非、国土交通省におきましてはこのBバイCの見直しを是非進めていただきたいと思います。これだけ金利が低い中で四%とは私は異常だと思います。恐らくほかの委員からも質問があると思いますけれど、是非、この割引率を見直すことによって、そして、やはりこの経済対策、国土の強靱化に必要な公共事業予算をきちっと確保すること、それをお願いしまして、私の質問を終わらさせていただきます。 どうもありがとうございました。
○古賀之士君 立憲民主・社民の古賀之士でございます。 まず、金融担当大臣でいらっしゃいます麻生大臣にお伺いをいたします。 資料の一、御覧いただきます。 これは日経新聞の朝刊の一面です。一月の二十七日です。見出しは、「給与デジタル払い 今春に」と、「政府解禁 銀行口座介さず」と、「資金保全など条件」という記事でございます。この記事に関して質問をさせていただきます。 記事の内容は、給与の振り込みが銀行だけではなく資金移動業者にも解禁されるという内容です。既存の銀行の基盤が揺らぐという見方もこの記事を見るとありますし、また一方で、LINEペイや楽天ペイなどスマホ決済業者には商機が広がるということも書かれてあります。また、記事の後半にはこういうことも書いてあります。労働組合からは、銀行と比べて資金移動業者の安全性に対する疑問があるという声が上がっていると。 麻生大臣におかれましては、こういう給与のデジタル化というものに関してどのようなお考えを今お持ちなのでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) これは多分、厚生労働省の中にある何とか労働政策審議会かな、というところで多分審議されている話で、ちょっと私ども金融庁として今この話を詳しく知っているわけではないんですが。 今言われた話は、確かに手数料は安くなりますからね、その意味では。銀行にわざわざ振替、振り込み等々手続要らなくなりますから。そういった意味じゃ今の時代に合わせて便利になることは確かだと思いますし、会社に入社されて最初に給料引き落としやったときに、多分、福岡銀行だか何だか、どこ行ったんだか知らないけど、そこで多分最初に口座作って、そのまんまそれずっと残しているでしょう、大体。大体そういうものが普通なんだと思うんだけど、これになるといきなり送ってきちゃうから、銀行に一切振り込みも要らないし、何も全部これでやりますということになる意味においては、便利なんだという点はもう間違いないと思います。 ただ、移動業者というのに関してのクレディビリティー、信頼性がいま一つ、どれぐらいありますかねというので、これ、アメリカでも比率は結構高くなったとは思いますけれども、十年前に比べて倍とか二倍とかにはなっているのは確かですけれども、いま一つ、それだけ信頼性があるかなというのと、そこに振り込んだはいいけど、それ、ちゃんときちんとそこに残っているかという信頼性等々がどれだけ高いかといえば、ちょっといま一つ信頼性が欠けるというところが、何となく大企業の多い組合関係のところとしてはちょいと大丈夫かという話が起きてくるので、ちょっとこれは、私どもで今どうのこうの言う話、段階ではありませんので、この労政審でもうちょっともんでもらった上でのお話になるのかなという感じはしますけれども。 この新しいサービスというものとして、安くなる、早くなる、便利というのは、これからの時代、一つの流れとは思いますけれども、金融、銀行等々はこれ信用が非常に大きな要素を占めますので、利用者側の信頼がどれぐらい上げていかれるかというのはちょっと今これからの問題だと存じます。
○古賀之士君 大臣、ありがとうございます。 と同時に、日経の記事には労基法のことも書いてありまして、労働基準法によれば、これは労働者保護の観点からも給与を直接渡す、これが原則だと。今は、法律上はそれが大前提になっているんですけれども、皆さん御存じのように、銀行振り込みがもうほぼ浸透して、むしろ例外が主流になっているという。まさにこの労基法が追い付いていないという現状なのか、はたまた労働者をきちんとその立場を守るためには、ここは原則はきっちり堅持していったらいいのか。これは法律の改正も含めて是非御議論、意見交換を是非引き続きお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。 さて、本日のメーンであります余剰金の特例法についてお尋ねをいたします。 昨年の委員会で財務省の参考人の方は、こういう答弁されています。剰余金を国債償還に充てた場合は借換債の発行が減少する一方で新規国債の発行が必要となる、剰余金を歳出の財源とした場合は新規国債の発行が抑制され借換債が発行される、市場との関係ではどちらの方法を取っても償還される国債は同一であるというふうに答弁されています。 つまり、本法案の効果は新規国債の発行を数字上抑制するにすぎず、仮に本法律案がなくても影響はほとんどないようにも見受けられるんですが、麻生財務大臣はこの辺はどのようにお考えでいらっしゃいますでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) おっしゃるとおりでして、少なくともこの話は、何というのかな、数字上抑制するにすぎないという話でして、見てくれの話なので。これは去年も言われたと思いますが、あれは古賀先生だったかどなたかに、借金して返すか、借金しねえで返さねえかの違いだけで、やっていることは同じじゃないかと。うまいこと言うなと思って。あれ、古賀さんじゃなかったっけ、誰、どなたかが言われたので、ああ、うめえ表現する人がいるなと思って、そう思ったんですけれども。 今回の特例公債を発行して新たな債務を増やすということに関しては、これは基本的には、国債が非常に大きな比率を占めてきておりますので、なるべく新規の国債はというのを抑えたいということで、安倍内閣になりましてから、公債依存度が四九%ぐらいまで行っていたものが、昨年三一%までざあっと落としているものが今回のコロナでばあんということになっておりますので、そういった意味では私どもとしては抑えたいというのが正直なところです。 したがいまして、どうしても財源が不足する場合、これ財政法のいわゆる第六条の原則の範囲内で、決算剰余金というものの二分の一を活用して、必要があればさらに財政法の特例を設けて、公債の償還財源を活用してでも特例公債の追加発行というものを抑制するようこれまでも取り組んできましたし、昨年も一昨年もやらせていただきました。 このため、今回も新型コロナ対策のために必要な施策を盛り込んだ第三次補正予算の財源を確保する上でも、これまでも多額に上っております。特に今年は非常に多額に上ったこの特例公債の追加発行というものを抑制すべきと、できるだけの対応を取るということで、財政健全化に関わる政府の姿勢を示す意味でもということを必要であると考えて、特例的な対応として本法案を提出させていただくことにしました。これだけ出ちゃえば、あと五千億大したことないだろう、七千億大したことないだろうとか、いろいろな御批判はありました。正直私どもも非常に悩んだところではありますけれども、結果として、できるだけ七千億で抑えたいという気持ちでこういうことをさせていただいたというように御理解いただければと存じます。
○古賀之士君 ざっくばらんに正直に、そういう、行って来いよということを正直におっしゃられて、麻生大臣の人徳を更に感じることができました。ありがとうございます。 と同時に、これ国債を、言ってみれば、発行額を見た目抑えたいという思いをもう正直に吐露していただいたついでに、更に申し上げたいところがあるんですけれども。 これ、去年に引き続いてというお話がさすがにありました、大臣からも。去年と引き続いてまた今年も同様のこういう手続を取るということに関しては、財政を預かる麻生大臣にとっては何か懸念はございませんでしょうか。例えば額が今七千億とか六千億とかいう話出ていますが、これ、どんどんどんどん額が増えていったときに、こういう数字上のマジックが果たしていいのかというようなのが更に問題としては大きくなってくると思います。 そういったものも含めて、もっとより財政というのはもうシンプルにかつ分かりやすいものがやはりベストじゃないかというふうに感じるわけですが、大臣のお考えはいかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) これは確かにおっしゃるとおりに、二年連続ということになるんですけれども、この決算剰余金の繰入れ規定というのは、まあ毎年国債のいわゆる残高の一定割合というものを国債整理基金というのに繰り入れる定率繰入れというものと並んでこの公債等の借金財源を確保する仕組みでもありますので、今はそれしかほかに方法がないというこの状況においてはと、そう思って、私どもとしては非常にじくじたる思いがありましたけれども、そういった形で決めさせていただいたということであります。
○古賀之士君 続いては、関連して財務省の参考人にお尋ねしますが、資料の三を御覧ください。 平成三十年度までは、発生した余剰金の使用残額が五千二百七十四億円も存在します。結果的にはですが、去年の剰余金特例法で特別に繰り入れた六千六百四十二億円の八割が実は必要はなかったと、国債の償還に充てることができたはずだという理解で、これは参考人、よろしいでしょうか。
○政府参考人(青木孝徳君) お答えします。 平成三十年度の決算剰余金に遡るんですけれども、一兆三千二百八十三億円ございまして、先ほど大臣からもお話ありましたように、去年、特例、法律を出して、その全額について、まず八千十六億円を令和元年度の補正予算の財源としております。また、その残りの五千二百六十八億円、こちらにいたしましては、令和二年度の当初予算の財源としております。この五千二百六十八億円とそれから空港整備事業等の財源というのが七億円ございまして、これを合わせました五千二百七十四億円、今御指摘のありました五千二百七十四億円につきましては、令和二年度の当初予算の歳入として予算上は計上させていただいております。 他方、決算におきまして、この五千二百七十四億円の取扱いにつきましては、発生年度の翌年度、つまり令和元年度の決算において一旦歳入として計上されましてこの四十一条の剰余金に含まれるんでございますが、既にこの令和二年度の、今申し上げましたように、一般財源とすることを決めておりますので、六条の剰余金を算出する際には控除をしております。 このように、五千二百七十四億円につきましては、そもそも平成三十年度の剰余金の処理におきまして令和二年度まで残しておくということを決めておったものでございまして、使用目的が果たされずに残ってしまったというものではございません。
○古賀之士君 青木参考人、ありがとうございました。いろんな観点の意見交換もまた引き続きさせていただければと思います。 次への質問、移ります。持続化給付金についてでございます。 資料の四を御覧ください。 これは、一人親方として、いわゆる一人親方として労災特別加入されている方が持続化給付金の申請を行ったところ、二〇二〇年四月一日以前の開業届を出していなかったことを理由に却下されました。しかし、この資料の四を御覧いただきますように、労災の特別加入届には労働基準監督署の受付印があることを考えれば、開業届の代替として認められている公的機関が発行、収受した書類に該当するのではないかというふうにも思います。 別途提出した確定申告で事業収入の記載があることからも開業していたのは明らかのように思えますが、経産省の参考人にお尋ねします。なぜこの申請が通らなかったのでしょうか。
○政府参考人(飯田健太君) お答え申し上げます。 労災の特別加入届出でなぜ申請が通らなかったかという御質問でございます。少し技術的なことになりますけれども、お許しいただければと思います。 持続化給付金は、二〇二〇年の対象月とその前の年の同月を比較いたしまして、その売上げが半減している事業者にその給付金をお届けするという制度でございます。 この前年同月のその売上げでございますけれども、これは確定申告で確認をさせていただくわけでございますけれども、これ、例えばその二〇一九年の下半期に開業された方ですと、二〇二〇年の上半期との売上げは、それ前年がございませんので適切に比較ができないという形になります。したがいまして、特例的に二〇一九年のこの年間売上げ、確定申告で確認しましたこの年間の売上げを二〇一九年の開業した後の月数で割ったもの、これで平均的な月間売上げを出しまして、これと二〇二〇年の対象月の売上げを比較すると。これで五〇%半減している方にお届けするわけですが、したがいまして、このいつ開業したかが給付可否の判定に当たって重要な要素になります。分母が小さくなりますと、全体でそこが大きくなるわけですから、したがって給付ということになりますので、この開業の時点をどう見るかというのが非常に大切になってくるわけでございます。 こうした観点に立ちまして、開業につきましては、個人事業者の場合には、所得税法上、開業後一か月以内に個人事業の開業・廃業等届出書と、こういうのを出していただくことになっておりますので、これで開業時点を確認するということが原則でございます。実際に多くの方がこういった形で御申請もいただいているところでございます。 しかし、他方で、実態といたしましてこの期日どおりに開業届出の提出行われていない方もいらっしゃるということを承知しておりまして、特例的な措置として、先生今御指摘の、開業日、所在地、代表者、業種、書類などの記載日がある、記載がある公的機関が発行した書類でも申請を可能とするという措置を設けてございます。 御指摘の労災保険特別加入証明書につきましても、公的機関が発行、収受したその書類ではございますけれども、他方で、労災保険につきましては、実態といたしまして開業後に事業が軌道に乗った時点で労災保険に加入することも可能であるということでございまして、そういった場合にはその保険の加入時点が必ずしも開業日と一致しているわけではないということになります。 したがいまして、例えば開業後相当な時間がたってからこの届出を、労災保険に加入された場合には、平均月間売上げが本来のものより高めに算出されてしまうという形になります。したがいまして、労災保険特別加入証明書が開業時点を示す書類として適切でないということでございます。したがいまして、本件が申請が通らなかったということになるのではないかというふうに考えてございます。 以上でございます。
○古賀之士君 細かい説明、ありがとうございます。 今、実態はというような参考人の答弁もありましたように、いろいろヒアリングをさせていただきますと、その一人親方、特に建設関係の一人親方の皆さんたちは、こういう事例が本来はあってはならないんでしょうけれども、実態としてやはり結構な数が見受けられるんですね。これは恐らく、事例としては今福岡なんですけれども、これ全国的に見ると、一般的な慣習としてはこれごくごく当たり前の状況です。したがって、これでかなりはねられてお困りの方も実態としては相当数に上るということを是非勘案していただきたいと思っております。 公的な発行を収受した書類の例として、経産省のホームページにも掲げられておりますけれども、今お話をいただいたのは一旦のみ込ませていただいて、その保険関係の成立届、それから適用事業所設置届、こういったものもホームページに書かれているんですね。これらと労災特別加入届というのは、これ具体的に何か差別化をされているんですか、受け取れる、受け取れないというのは。その辺はいかがですか。つまり、そこが大きなポイントになると思います。
○政府参考人(飯田健太君) お答え申し上げます。 今の御指摘のありました従業員を雇用しているその事業所における労災保険、これは強制保険でございますので、これはある種、開業したときに入るというもので開業日を特定するに足りるものだと思いますけれども、一人親方の労災保険につきましては、これ強制保険でないということでございまして、先ほど申し上げましたように、加入時点が必ずしも開業時点を示すものではないということでそのような違いになっているところでございます。 以上でございます。
○古賀之士君 是非、実態を御理解いただいた上、更に前向きの御答弁をいただけたら大変有り難いと思っております。 先ほども申し上げましたが、全国的に見ると、これ極めて一つや二つの事例ではないということです。建設関係の一人親方の方というのはたくさん数多くいらっしゃいます。その中の方々で、こういうある意味タイミング的な問題で大変不幸な出来事、状況に陥っている方は少なからずいるということを是非御理解いただきたいと思います。 また、これに対する不服があった場合ですが、持続化給付金はこれ民法による贈与契約によるということで、行政処分ではないと聞いております。したがって、行政不服審査法の対象にならないと。 それで、持続化給付金に関する裁判外紛争解決手続等について、これはどうしたら、時間的にもう明日をも分からない、あるいは来月の売上げがどうなるか分からない、あるいは手形を何とか切らなきゃいけない、そういった皆さんたちにとって短時間で不服の審査ができるようなシステムというのがありましたら教えていただけないでしょうか。
○政府参考人(飯田健太君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、行政不服審査法でございますけれども、本件、持続化給付金の給付、不給付の決定につきましては行政処分に該当しないということで、行政不服審査法の対象とはならないものと私ども承知しております。 具体的にどのような理由で不備になっているかということなどにつきましては、私どもコールセンターの方で対応させていただいておりまして、不備の内容につきましていろいろやり取りさせていただきながら御説明させていただいているところでございます。 不給付決定を受けられた方であっても、申請の内容ですとか、あるいはその書類、証明する書類が例えば別なのがあるとか、そういったことでありましたら再申請は可能でございます。御希望される方には、そういった特例を切り替えていただくなどほかの申請区分で申請できるとか、あるいはほかの有効な書類についてコールセンターや申請サポート会場などで相談させていただくことも可能でございます。 ただ、その期限が非常に先生今御指摘のとおり迫っておりますので、お早めに御相談いただければというふうに思っております。 以上でございます。
○古賀之士君 ありがとうございます。 それの今様々なサポートに関してのお話を幾つかこちら側からもお話しさせていただきます。 資料の五の三に基づいて、この方は不服の申立てを実際に行っております。返ってきた回答が資料の六です。この資料の六を何枚にもわたっているんで御覧いただければ分かるんですけれども、この事務局からの不服申立てに対する回答は残念ながら一般論に終始して、労災特別加入届がなぜ不備に当たるのかという説明は全くどこにも明記されていないという現実がございます。 つまり、もう様々な思いで不服申立てを行ったにもかかわらず、その真意を残念ながら理解していただいていないんですね。なおかつ、一般論でこういう諸手続がありますよと。そうなると、こういう不備に当たる説明がないために同様の申立てを行った方が複数いらっしゃるんですが、全くこれ同じ書類が返ってきているという実態がございます。 したがって、もっと丁寧に説明あるいはケアをする必要が、皆さんお忙しいと思います、もう様々な種類の御質問や御相談が寄せられてはいると思いますが、より丁寧な対応が、やはり一刻も猶予がないという方々のために適切な、より丁寧な対応を是非お願いしたいと思います。これに関して、例えば何か補足説明ございましたら、対応していただけますか。その辺いかがでしょうか。
○政府参考人(飯田健太君) お答え申し上げます。 私どもの方にまで御高配賜りまして、大変ありがとうございます。 御指摘のとおり、いろいろな様々なお問合せや対応をしている中でなかなか行き届かない部分について、私どもも反省をしながら日々改善に努めてきているところでございます。今日いただいた御指摘も含めて、またできることが何かあるか、よく考えて対応していきたいというふうに思っております。 以上でございます。
○古賀之士君 是非改善をお願いします。 それから、持続化給付金について麻生財務大臣のちょっと御所見を伺いたいんですが、これ御存じのように、持続化給付金のように巨額の財政支出を伴う行為というものがあるにもかかわらず、残念ながら、今お話を伺っていましたように、民法による契約として行われていると。つまり、行政処分の対象になっていないと。こういうことで、なかなか遅々として進まれない。それから、現場の窓口や、恐らく関係省庁の方々も、きちっとした処分がスピーディーに下せないというのも恐らく問題の背景にはあるんではないかと思います。 これについて、麻生財務大臣、その巨額の財源が使われているという、財務大臣のお立場からですね、これはやはりきちっとした法律を、民法の契約ではなく法律をきちっと、持続化給付法というものを例えば作っていくとかということはお考えとしてはおありになりますでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今お話がありましたけれども、これはいわゆる贈与契約ということになるんだと思いますけれども、これにつきましては、これは主に通産省で、経産省においてこれはこの法律を多分やっているんだと思いますので、ちょっと所管では違うんですが。 御指摘のように、これは法律ではありませんで、契約に基づきます給付ということになりますので、申請する立場の方から見て給付手続に関して改善すべきだという点があるんであれば、これはちょっと、給付の代行をやります所管官庁というか執行官庁であります経済産業省においてこれは検討していただかにゃいかぬということなので、私どもの所管とはちょっと違いますので。 いずれにしても、今、持続化給付金の申請期限というのは延長することにしておりますので、今回のコロナの影響というのを受けて、特に厳しい状況になります事業者というものに対しまして速やかに給付されるということが大事なので、少なくともこれはいわゆる運転資金みたいな話ですので、いわゆるフローの金であってストックの金じゃありませんので、フローの金の話なので、ちょっとタイミング等々が極めて重要だろうと思いますので、速やかに給付されるというようなことが大事なことだと思っております。
○古賀之士君 経産省ですとか、この関係省庁はまたほかにもあるかもしれませんけれども、財務大臣として、あるいはまた麻生副総理として、強いリーダーシップを引き続き発揮されて、この持続化給付金の現場の状況を少しでも改善できるように御尽力いただけるようお願いをいたします。 ほかにも質問通告をしておりましたけれども、時間が参りましたので質問を終わります。ありがとうございました。
○秋野公造君 公明党の秋野公造です。お役に立てるように質疑をしたいと思います。 決算剰余金の処理の特例に関する法律案につきましては賛成の立場でありますけれども、支出をどのように決めたのか、今後財務省にお願いしたいというところもありまして、問題提起を行いたいと思います。 お手元に資料を配らせていただきました。 一つ目は、AMEDによる抗体検査、感染したかどうかの履歴を調べる研究を行われているわけでありますけれども、下側を見ていただきますと、黄色で見ているところ、二〇一九年一月から三月、新型コロナウイルス感染症が起きていないときに、この検査の結果、五百分の一又は五百分の二陽性が出ておりますので、これぐらいのノイズといいましょうか偽陽性は出てしまう検査キットだということだろうかと思います。 一方、緊急事態宣言が発令された、上の段ですけど、二〇二〇年四月を見ますと、やっぱり同じようなデータでありまして、結局この研究が何を言いたかったのか。それは、新型コロナウイルス感染症に誰も感染をしなかったということを言いたかったのか、それともこの検査キットの質が追い付いていないというようなことが言いたかったのか、よく分からない検査結果で、研究結果でありまして、マスコミは、五百分の二陽性だったとかそういう形で国民をミスリードをしてしまうと、こういった側面もあったように思いますし、最も不適切だと私が考えるのは、企業名を公表しておりませんで、研究を名のるのであればこれは再現性を証明することが重要でありまして、どのキットを誰が使っても同じ結果が出るのが研究であるということを考えると、これを公表しなかったというのは極めて私は不適切だと考えておりまして、こういう研究は、国費を使った研究は返納させるべきではないかと考えますが、御見解お伺いしたいと思います。
○政府参考人(宇波弘貴君) お答え申し上げます。 補助金の返還でございますけれども、これについては、補助金適化法にのっとって、他の用途に使用し、交付決定内容等に違反した場合などに交付決定の取消しができるというふうにされているところでございます。 一方で、御指摘の研究でございますが、詳細は承知しておりませんが、厚生労働省で承認をいたしましたAMEDの事業計画を踏まえて、必要な手続を経て研究がなされたものというふうに承知をしております。 個別の専門的な研究手法について申し上げる立場にはございませんが、一般論を申し上げれば、予算の目的に沿って専門的見地から適切な手法で研究が実施されることは重要であるというふうに考えてございます。 一義的には、予算の執行でございますので執行官庁の責任の下で行われるものと考えておりますけれども、財政当局といたしましても、予算の執行状況も注視しつつ、関係省庁と連携し、政策効果が高まるように取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。
○秋野公造君 よろしくお願いをしたいと思います。 二点目に治療薬についてお伺いしたいと思いますが、私、昨年の三月九日の予算委員会にて、レムデシビルという薬を活用するように国会で提案をさせていただきました。 五月七日までの承認の経緯、それからその後の適用拡大が行われた経過について、厚生労働省にお伺いしたいと思います。
○政府参考人(山本史君) お答え申し上げます。 委員御指摘のレムデシビルにつきましては、令和二年三月九日の参議院予算委員会で秋野議員から御質問いただきました。その後、三月二十三日より国立国際医療研究センターにおきまして国際共同治験という形で臨床試験が開始されまして、五月二日の米国での緊急使用許可を契機に、五月七日に重症患者を対象に我が国においても特例承認が行われました。 今般、承認条件に基づき臨床試験成績が提出され、中等症患者に対しても効果が認められると医薬品医療機器総合機構、いわゆるPMDAにおいて判断されましたことから、本年一月七日より投与対象を中等症患者まで拡大いたしました。 新型コロナウイルス関連の医薬品等につきましては、申請があった場合には優先かつ迅速に審査を行うこととしておりまして、引き続き、有効性と安全性が確認された治療薬を確実に国民の皆様にお届けできるよう努めてまいりたいと考えております。
○秋野公造君 ありがとうございます。 私、これ、レムデシビルは提案して本当によかったなと思っている理由は、十月二十二日に、厚生労働省のアドバイザリーボードの資料の中で、例えばこういったレムデシビルなどが標準的に活用されるようになったことで、例えば一月から四月の患者さんが五・六二%お亡くなりになっていたのが、六月から八月は〇・九六%まで減少したということ。さらに、入院して死亡する割合も、六月六日以降に入院した症例については、四十九歳以下はゼロ%、さらに、五十から六十九歳についても一〇・九%から一・四%まで大きく減少する効果があったわけであります。 二ページ目を見ていただきますと、残念ながら、AMEDは、重症肺炎の命を守るということが一番優先されるべきと私ども公明党は申し上げてきたつもりでありますが、残念ながら、無症状、軽症患者の研究から開始をしまして、研究をしていただく分にはいいんですけれども、命を守るという観点で、このアプローチで本当によかったのかというのは大変残念に思っているところであります。 ちょっと質問一緒にしますけれども、三ページ以降も、これ、新型コロナウイルス感染症の診療の手引きの中に、様々な使用法、レムデシビルが三ページ目の一番目の筆頭にありまして、その後ずうっと様々な薬の候補が書いているわけでありますけれども、なかなかここにAMEDの貢献というのは見られませんで、七ページのネルフィナビル、これSARSのときに効果があったとされる薬ですけれども、こういったものも、私ども何度申し上げても対応せず、最後は厚生労働科学研究で対応していただいたような背景もあったりしたわけであります。 そういった意味では、こういう重症肺炎の治療に役立たなかったといった研究がこれ本当に適切な支出と考えるか、財務省の見解お伺いしたいと思います。
○政府参考人(宇波弘貴君) AMEDでございますけれども、AMEDについては、委員御承知のように、医療分野研究開発推進計画に基づきまして、政府が総合的かつ長期的に講ずべき健康・医療に関する先端的研究開発を実施しているところでございます。ここでの研究における課題の設定や審査方法等については、内閣府あるいは事業所管省庁である厚生労働省等において適切に検討すべきところであるというふうに考えてございます。 先生御指摘のこの新型コロナ感染症への対応などの急を要する対応に当たっては、専門的見地からの評価や審査を踏まえたこのAMEDでの研究に加えまして、今御指摘のありましたレムデシビルの研究のように、厚生労働省が指定する評価委員会における評価や審査に基づく厚生労働科学研究を活用をしているところでございます。 個別の専門的な研究が適正か否かについては申し上げる立場にはございませんが、一般論で恐縮でございますけれども、一般論で申し上げれば、計上された予算において執行に当たって適切な手続の下で必要性あるいは有効性の高い研究が実施されることは重要であると考えてございます。一義的には予算執行官庁の責任の下で行われるべきものでございますけれども、財政当局といたしましても、予算の執行状況も踏まえつつ、関係省庁と連携し、政策効果が高まるように取り組んでまいりたいと考えてございます。
○秋野公造君 ありがとうございます。 例えば、最後の八ページ目、見ていただきますと、ワクチンですけれども、これ例えば治験については一で書いてあるとおりAMEDのワクチン研究費を用い、生産体制の整備は厚生労働省の予算で行い、今、宇波次長御答弁いただいたように、厚労省の方で本当は一貫してやっていただければいいものを、ばらばらの審査員がばらばらに選んで、治験で選ぶ結果と生産基盤を強化するものが選ぶ結果が全くちぐはぐな状況では大きな効果が出ないということを強くしておきたいと思います。 大臣にお伺いしたいと思います。 今回の三次補正で計上された十九兆円の総合経済対策において、この新型コロナウイルス感染症対策の研究開発としてAMEDに対して二百三十億円の事業費計上されているわけでありますけれども、この経済対策の効果についてと、AMEDに対する支出する剰余金は有効に活用すべきですので、政策効果については高い実効性が求められることは言うまでもないわけでありまして、また検証責任は内閣府にあるかもしれませんけれども、予算編成を行った財務省においても厳しく監視をして、今後の予算措置において反映をしていただくということをお願いするとともに、この十九兆円の総合経済対策を着実に執行して、ポストコロナに向けた経済構造の転換、好循環の実現によって税収をしっかり確保していただく、こういう万全の体制を取っていただきたいとお願いをするところでありますけれども、大臣の見解お伺いをしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 新型コロナへの対応など、この巨額な財政支出が必要ということになっております状況で、これ必然的に特例公債とかを発行するとか、もう剰余金の活用などいろいろ必要な歳入を賄っておるということを考えますと、いわゆる税収が余っていてやっているというわけじゃありませんので、そういった意味では、計上された予算というものを有効に活用していただくというのは当たり前の話なんですけれども、私どもとしては、予算の執行状況というのは、これは予算編成に、まあ決算が出た後いろいろ参考にさせていただいたりするんですが、予算の効率とかまた財政の健全化とか、いろんな観点から重要な課題と、これは常々そう思っております。 予算執行というのは、一義的にはこれは所管の官庁がやられることになるんですけれども、財政当局としても、予算の執行状況というものを踏まえながら関係省庁と結構よく連絡を、まあ場所、役所にもよりますし、担当官にもよりますけれども、政策効果が高まるように取り組んでいるところでもあります。 今回の新型コロナの感染というのの影響というのは今までとはちょっと状況がまた特に違うこともありますので、これによって結構経営とか商売の仕方とかいうのも大きく変わったりしていることも事実でもありますので、この後いろいろな形で経済がどういったことで変わっていくかまだ見えているわけではありませんけれども、いずれにいたしましても、民需主導によります成長という過程に組み替えていかないと、今は止まった需要を官公需で賄っている部分というのもかなりありますので、そういったことで実現をさせていく、民需主導に実現させていくことは極めて重要な課題だと考えておりますので、経済対策に盛り込まれておりますデジタライゼーションとかグリーン社会とかいろんな表現がありますけど、そういった新しい分野というものに関して、これ実現をさせていかないと遅れてしまう部分、またこれからの地球環境とかそういったものに合わせてやっていかないかぬという部分が、これポストコロナというのともう一つくっついてきているような形になってきておりますので、経済構造というものをそういったものに転換をさせていかないといかぬと思っておりますので、経済の好循環を実現させていきながらそっちの方向に変換していくという方向で、これやることによって、マイナスの話じゃなくて、これを基にして新しい需要をつくり出して、それをかなり、実需に変え、利益に変えていくという方向にうまいこと生かしていくように頭を使わないかぬところだと思っております。
○秋野公造君 大臣、どうぞよろしくお願いします。 終わります。
○音喜多駿君 日本維新の会の音喜多駿です。 こちら、議題にあります法律案に密接に関連しております令和二年度第三次補正予算案について主に質問をさせていただきます。 不況や経済危機の際は国が財政出動を積極的に行って不況脱却を果たす、これは経済学の一つの定説を形成し、また効果があることも歴史が証明をしております。 そして、麻生大臣御自身が野党時代の二〇一二年に講演会で、日銀はお金を刷れ、じゃんじゃん刷れと、かつて高橋是清氏が財政出動を行った事例を持ち出して、日本が世界で最も早く不況を脱出したと称賛しておりました。また、同講演では、家計簿や事業会計と国家財政は全く違うと、国はいよいよになってお金がなくなったとすればどうすればいいか、簡単です、刷ればいいと喝破され、大規模な財政出動の必要性について肯定的にお話しされており、この動画が今ネット上で大きな話題となっています。 私は、これをもって今の麻生大臣と自己矛盾している、変説だと責めるつもりはございません。経済や財政は生き物であり、状況によって取るべき考え方や施策は変わります。財政規律を捨ててよいとも申しません。しかし、デフレにコロナが重なった今はまさに、まさに当時の麻生大臣がおっしゃったような積極的な財政出動をするべきときではないでしょうか。 翻って、今回の補正予算は、二度目の緊急事態宣言を前提としたものではなく、コロナによる経済への打撃が懸念される中、医療機関への支援はもとより、経済対策のため機動的かつ大規模な財政出動を行っていくべきであるところ、四月以降に執行が見込まれる事業も多く、結果としてその規模、内容共に不十分と言わざるを得ない案であると考えます。 この点、今回の補正予算の財政出動規模について、過去の御自身の発言とどのように向き合っていらっしゃるのか、また減税も含めた大幅な財政出動に今後踏み切る考えは全くないのかどうか、お伺いいたします。
○国務大臣(麻生太郎君) 西田MMTを先走って、先走って十年前からそんな話を言っているほど先見えがしているわけじゃないんですが。 デフレ不況というようなものというのを、我々、正直やったことがなかったんですよね、世界中やったことがありませんから。したがって、今回の不況も、最初のうちはこれがデフレによる不況だと日本は分かりませんでしたし、財務省ももちろん、日銀も分からなかったから、対応は間違いだとはっきりしているんじゃないでしょうか。それを認めた上でないと話が前に進みませんからということで、あの当時、そういう話を申し上げたんだと思いますけれども、あの不況、デフレによります不況時のときの財政の重要性というのを述べさせていただいたんですが。 一九九二年には赤字公債を再発行するようになった、多分九二年だったと記憶するんですが、あの頃の国債の発行総額二百七十兆ぐらいだったので、金利が五%ぐらいだったと思いますね。今一千兆超えているんですから、それで金利は五%じゃないですよ、ゼロ%に近いんですから。これはどう考えても我々が習った経済学とはもう全く違いますから、今置かれている状況というのは。 そういったことを考えた上でちょっとやっていかないかぬのですけれども、極めて低い低金利というのはある程度、財政投融資等々につきましては、これは金利が低いということはそれなりに有意な話でもありますので、そういった話を踏まえた上で私どもはやっていかないかぬということで、これまでのコロナへの対応等々を踏まえまして、これは感染拡大の防止等々をやるのに併せまして、それに伴って雇用の不安が起きてみたり、事業継続が難しくなったり、経済構造改革とかいろんなことに我々としては対応するべく予算というものを投入せざるを得ないという状況に対応して、私どもはそれなりの対応をさせていただいたと思っております。 結果として大きな規模の財政出動ということになったわけですけれども、これが国債というものが代わりに安定的に消化をされるように、これは財政運営というものに関しましてもきちんとしたことを考えておかないと、金だけどんどん刷って、あいつら返す当てはねえぜというようなことをマーケットでそういうように思われたら、これは間違いなく財政状況というのは大幅に具合の悪いことになりますし、国債の消化はできないしということで、私どもというものは、やっぱり御先祖様、我々の先輩等々やられたように、これは債務償還に対する態度というものはきちんと維持していくという姿勢を持っていくと。 そういった意味で、経済の再生と財政の健全化と、この両立するというのをきちっとしっかり支えていく必要があるんだと思っておりますので、加えて日本の場合は、少子高齢化という、中長期的には国難とも言える最大の難しい問題というか、構造的な課題を抱えておりますので、私どもとしては特にこの点を注視せないけませんし、あと二年いたしますと、団塊の世代と言われる一年間に二百万人以上子供が生まれている時代、今は八十万人台、あの当時二百万人というあの時代の世代が全部七十五に入ってきますので、そういったときになりますと後期高齢者が一挙に増えるという状況になりますので、財政としてはその分だけ支出が大幅に増えるということも覚悟せないかぬということになりますので、社会保障の持続可能性というものを高めることもありますので、私どもとしては、歳入とかいうものも含めまして、歳出、今取り急ぎこのコロナによるところの対策に、先ほどの古賀さんの話でいくと、いわゆるフローの部分にえらく事を合わせてフロー対策をいろいろやっておりますけれども、私どもとしては、それプラス今後のことを考えるとストックというものを考えておかないと、債務超過になっていてもうこれ以上借りられなくなってというのもこれから起きてきますので、そういったものに対しては劣後ローンを組む等々いろんなことをやらしていただくというようなことも考えて、非常に難しいかじ取りをやらないかぬというのが今回の財政だと思っております。
○音喜多駿君 丁寧な御答弁ありがとうございます。 今大臣が触れられたように、確かにかつての常識というのが今通用しないようなことが起こっていると。国債発行には一定のリスクがあると私も思います。なので、世間で言われるような財務省悪玉論というものには私はくみしないんですが、ただ、我々が恐らく考えていたより相当この国債発行に関しては弾力性があると。 そして、もうこのリスクを取って、要は積極財政に踏み切るというのは、これはもう財務省の官僚じゃなくて政治家にしか決断ができないことでございますので、是非、このコロナ禍がどれだけ続くかまだ分からない中で消費税減税を含めた財政出動というのは、私はこの場は取るべき手法だと思いますので、今後も御検討いただきたいということを強く要望させていただきます。 この補正予算につきましては、私どもも衆議院で補正予算組替え動議を提出させていただきました。我が党の組替え案であれば、補正予算の金額は政府案と同額としつつも機動性がある、三月末までに全て消化されるものとなっており、したがって、本予算ではより大規模かつ効率的な財政出動ができたものと考えています。 しかし、機動性のない補正予算、十五か月予算とも言われるスパンの長い予算が組まれれば、当然に効率性の悪いものができ上がるのではないかと危惧をしております。 今日は会計検査院にもお越しいただいておりますが、補正予算と当初予算が一体編成されることで、予算執行の際、会計検査院が指摘するところの適切かつ効率的、効果的な執行、これができにくくなるのではないかと考えますが、この点の所見をお伺いいたします。
○説明員(内野正博君) お答えいたします。 会計検査院は、憲法及び会計検査院法の規定に基づき国の収入支出の決算等の検査を実施しておりまして、その立場上、予算編成自体を取り上げて検査するものではありませんが、予算の執行過程あるいは執行結果については多角的な観点から幅広く検査を実施しており、その結果を検査報告に掲記するなどしております。 例えば、補正予算の執行については、平成二十七年度決算検査報告に掲記した「補正予算の執行状況等について」において、大規模な経済対策の決定や災害の後に作成された補正予算は歳出追加額が多額となる傾向であり、補正予算に計上された予算の翌年度繰越率が高い傾向であることなどを踏まえて、今後とも、補正予算に計上された予算の適切かつ効率的、効果的な執行に努める必要がある旨を述べているところでございます。 会計検査院といたしましては、今後も引き続き、予算の執行過程あるいは執行結果に問題がないか、適切かつ効率的、効果的な執行がなされているかについて適切に検査を実施してまいりたいと考えております。
○音喜多駿君 かつて会計検査院は、適切かつ効率的、効果的な執行に努める必要があると、こういった提言を出されておりますが、そうであれば、いわゆる十五か月予算、この編成の在り方については、執行状況から見ても財源の効率的な配分として問題がないのか、予算執行に掛かる時間、景気対策の即効性という観点、視点でも、今後、是非厳しく精査いただくことを要望いたします。 いわゆるこの十五か月予算については、今指摘させていただいた問題のほかにも、財務省の査定が甘くなる、あるいは、予算規模を小さく見せるため、本来は本予算に計上されるべき経費が補正予算に計上されている、こういった問題点も指摘がされています。常態化しているこの手法については一定の歯止めを掛けるべきと考えます。 また、仮に今回のように十五か月予算を組むのであれば、補正と本予算が一体化していることを踏まえて、本予算における各省庁ごとのシーリングや国債発行額についても十五か月のトータルで考えて予算編成及び公表、分析をするべきと考えますが、麻生大臣の見解をお伺いいたします。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、補正予算も含めまして、今財政全体についての規律ですかな、規律を守っていくべきだという御主張というのは、これは傾聴に値すべき点があるんだと思います。 政府の財政健全化目標でありますいわゆるプライマリーバランスの黒字化というものを、これは類似の問題意識もあるんですが、補正予算を含めました決算を反映したSNAベースで構成することにいたしております。 その上で、今補正予算が常態化しているんじゃないかということを言っておられるんだと思うんですが、これに歯止めを掛けるべきというように御指摘もあったと思いますが、この補正予算というのは、当初予算を編成した後に、時々の事情に応じまして緊要性の高い経費の支出が起きたとか、今年、このところ起きています台風とか、そういったような経費が、緊要性の高い経費が起きたというようなものの、対して義務的な経費の不足を補うため編成するんですが、対応すべきその緊要性が生じた場合には編成することになるんですが、これは毎年十五か月というわけではなくて、このところ、よく台風等々、私どもの予定をしておりますものに比べてはるかに大きなものが出てきたりしておりますので、そういったことを考えて、今後とも、予算に当たっていろいろ予備等々を考えながらも、それ以上の補正を組まざるを得ぬということはその場において適切に判断をしてまいりたいと思っております。 十五か月で考えている予算編成というものの話もよく出てくるところでありますけれども、私どもは、補正予算の規模については、これは経済対策に組み込まれるかどうかというのはその時々の状況によってこれは大きな違いが出てくると思っておりますので、臨機応変に構成しなければならぬと思っておりますので、一律のルールがなじむかどうかというのは、これはちょっと考えにゃいかぬところだと思っております。 いずれにしても、補正予算を含めまして、財政規律というものに関しましては、きちっと意識をした上で財政運営というものを行っていかなければならぬものだと思っております。
○音喜多駿君 時間ですので、終わります。ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(佐藤信秋君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、野上浩太郎君が委員を辞任され、その補欠として宮本周司君が選任されました。 ─────────────
○上田清司君 国民民主党・新緑風会の上田でございます。 麻生大臣の見識のある御回答が時々長くなるときがありますので、質問の二の方からお願いしたいと思っております。 私も、ちょうどバブル崩壊以降に衆議院議員を十年と一か月やりまして、山一の破綻、あるいは住専、日債銀あるいは長銀等、もうその後が問題でありました。商工ローンとか出て、肝臓を売れとかという話とか出てきたりして。つまり、大きな不況だとか、あるいは非常に不景気だとかといったときに、その後に借金をした、債務を抱えた人たちがそれを返済するときに非常に苦労するという時代ができております。当時は、五十五歳前後の方がたくさん自殺をいたしました。 今とちょっと状況が違うんですけれども、いずれにしても、銀行が債務者の債権を回収する、その手法の一つとして、サービサーにそれを譲渡して、そしてサービサーが債権を何らかの形でさばいていくという仕組みがございます。 そうした場合にも、例えば土地を持っておられて、その土地を売却して、売却というよりも押さえられて、金融機関がサービサーにそれを売る。しかし、その土地も将来の言わば投資の材料として本当は押さえたいんですけれども、サービサーが第三者に転売というんでしょうか、譲渡したりするとそれもかなわぬということですので、非常に理解力のある友人、知人がそれを押さえるという形を取れば再起を図るときに非常に話合いがしやすいという、そういう問題があります。 そうした知人、友人にサービサーの持つ債権を譲渡していただく、そういう仕組みというのは、基本的には、法律上、私は可能だというふうに思っているんですけれども、何らかの形でそれに課題があるかどうかということを事務方の方から聞きたいと思います。
○政府参考人(栗田照久君) お答え申し上げます。 サービサー法上、サービサーが債権売却を行う相手方に関しましては、暴力団などは駄目ですけれども、その他の方については制限はございませんので、譲渡当事者同士でよく話し合っていただければ結構かというふうに考えております。
○上田清司君 ありがとうございます。 それでは、まさに本論に行きたいと思っています。 令和二年度の第三次補正予算の財源として決算の剰余金を全額活用するというこの法案でありますが、基本的には私もやむなしという理解をしているところですが、しかし、今までにも議論がありましたように、第三次補正の中にも、もう本格的に展開しなければならないグリーン関係の、グリーン社会の実現あるいはデジタル改革、また補正予算を組んでもおよそ消化することが不可能ではないかと思われるようなGoTo予算など、こうしたことを含めて考えれば、むしろそういった部分は削減できるわけですから、あえて全額この予算の中に入れなくても、通常どおり二分の一は公債等の返済に充てるという考え方もあったのではないかというふうに思っております。 とりわけ、見識と経験のある麻生大臣が、いや、二分の一はしっかりやるということで、その分だけは外せと、そういう考え方というのはなかったんでしょうか。この点についてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 今御指摘のありましたとおりに、今回のこの三次補正の関連法案として剰余金の特例法案というのを出させていただいておるんですが、今回、この感染拡大によりまして雇用が危なくなって失業するとか倒産するとかいうことによって生活というものが非常に具合の悪いことになるということで、非常に私どもとしてはいろいろな施策をやらせていただいたんですが、リーマン・ショックのときもたまたま総理大臣していて、あのときはもう今と違って金がねえと、現金が全くマーケットからなくなりましたから、あのときの方が倒産が今回よりはるかに多かったと思いますけれども、そういったような状態だったんですけれども。 今回はいろんな意味で、銀行が危ないというわけではないし、先ほどは住専の話されましたけど、ああいうのと全然今回は違いますので、いろんな形でうまくやって、次、民需が主導で回復していくように、今回は落ちるけれども、来年からは必ずいけるというようなのにするためには、とにかく目先、戻すときの底が抜けているとどうにもなりませんので、ここだけは何とか止めにゃいかぬというのが一番大きなところだったと思いますけれども。 民需主導の経済回復を図っていくために必要な施策を積み上げて所要の歳出追加を行わさせていただいたんですが、今回そういったものは、御存じのように、建設公債で賄えるとか税だけで賄えるというふうに、とてもそんなわけではありませんので、全て特例公債の追加発行で対応するか、公債の償還財源というのを一部活用させてもらってでも特例公債の追加発行を抑えるかという究極二つのところでどちらかということになったんですけれども、いろいろな形で、私どもとしては、とにかくこの特例公債というのがこれだけ大きくなったら、もうあとはちょっとどうでもいいやというような話になりかねぬと思っておりましたので、とにかく特例公債の発行というのはとにかく抑えるということで、従来から歳出追加に当たっての特例公債の発行には慎重にやってきたんだからということで、決算剰余金の七千億を使わせていただくということになったんで、財政法第六条の特例法案を提出させていただくことになりました。 上田先生のおっしゃっていることはよく、私どももよく分かるところなんですけれども、状況は、我々、少なくともこの八年間ぐらい掛けて公債の、いわゆる予算の公債依存度が私ども政権が移りましたときは四九%ぐらいだったと思いますが、昨年、少しずつ下げて、新規国債発行も十三兆ぐらい下げて、昨年の公債依存度三一%までと思って、この十年間ぐらいの間に、この八年間、私どもの体系になってから八年ぐらいでしたけれども、八年間で一七、八%公債依存度を下げられたというのをよしとしていたんですけれども、今度でもうばあんと全部飛びましたので、六〇%ぐらい超えると思っておりますが、そういった形になっておりますんですが、私どもとしては特例公債の追加発行というのを断固抑制したいというのが、七千億でも抑制したい、そういうのが強かったというように御理解いただければと存じます。
○上田清司君 ありがとうございます。 質問通告はしておりませんでしたが、一月二十一日の中長期の経済財政に関する試算で、国と地方との基礎的財政収支の黒字化、いわゆるプライマリーバランスですが、二〇二九年度にするという考え方を発表されておられます。二〇年の七月に同じようなことを言っておられますが、昨年の七月、一昨年ですね、の七月と状況が極めて異なってきていますのでなかなか難しいのではないかというふうに私は思っております。 こうした考え方をあえて強気に出しておられる部分というのは、何か特別な、例えば私なんかの考え方でいけばグリーン社会の実現、気候変動を意識した徹底的なこの研究開発投資、減税等をやって、日本中がまさしくCO2削減のための技術開発を全ての分野でやっていくというようなことをやれば、例えば貯蓄過剰である、あるいはデフレ状況、低金利、こういう状況を一気に動かすようなことも可能なのかなと思うんですが、現状の予算の体系でやると、今までとそんな変わっておらないということを前提にするとなかなか難しいのではないかというふうに私は考えております。 時間がありませんので、大臣の所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 御存じのように、今回の予算、最終的に今日参議院で、本会議でこの後通過をさせていただくことになるこの予算は、三次の補正後で見ますと、令和二年度の予算というものは当初の一・七倍ということになります、今度百七十何兆円というのになりますので。そういった意味では、正直申し上げて、公債発行、これまでに、空前の公債発行をやることになりますので、何としても、ワニの口どころかもう完全に開いちゃったような形の、ぼおんとなったような形になっておりますので、非常に甚だ寝付きの悪い話なんですけれども。 私どもとしては、きちんとしたこういったものをやっていっても、今後、今、上田先生御心配になられていますように、今後これをきちんとやっていっても、二〇二五年というもののプライマリーバランスの黒字化というのを私はあと四年、五年掛けてこれをきちんとやっていくというのを、まずはきちんとそこのところ、当初はそれは抑えながらも、私どもとしては、現実問題は厳しいものもあろうかと思いますけれども、そこの二〇二五年をやるためにはどうやってやるかといえば、何か特殊な手口でもあるのかというような、そんな特殊な手口があるわけではありません。 私どもとしては、今世界中が全部えらいことになってきておりますし、戦後七十五年間一回も財政出動したことがないドイツも財政出動せざるを得ないほど追い込まれていますので、そういった意味で、日本だけ一つだけ良くなるなんということも考えられませんので、私どもとしては、世界中と一緒にもう上がっていかないかぬところだと覚悟しておりますけれども。 いずれにしても、私どもとしては、今言われたように、今までやってきたように、きちんと抑えるところは抑え、そしてやっぱり将来日本が伸びていくための新しいシーズには金を付け、そういった民需主導というものをきちんとやって伸ばしていくというその基本姿勢を貫いていく以外にないと、そう思っております。
○上田清司君 ありがとうございました。 民間の経済を促進するようなそうした財政出動をより強くお願いいたします。 ありがとうございました。終わります。
○大門実紀史君 大門です。 コロナ対策、中小企業支援、予算委員会では主に給付金の話がございましたが、ここでは融資の問題について取り上げたいと思います。これから何が起きるかということも含めて取り上げたいというふうに思います。 コロナ対策の特別融資、まさにこれこそ命綱ということで中小企業を助けてきているというふうに思います。資料をお配りしていただいておりますけれども、まず公庫のコロナ対策特別融資、数字的には約十二兆円ということで、大きな金額のコロナ特別融資がされております。 このコロナ対策特別融資というのは、返済を最高五年先でいいですよというのがございます。この資料の一枚目の下の段ですけれども、実際には返済開始を据え置く期間は五年という方はほとんどなくて、三年以内で見ると、合計すると九六%、一年以内で六六%の人。つまり、一年後には返済始めるよという方が六六%おられたわけであります。 ただ、この第三波が来て、例えば去年の五月にこのコロナ特別融資を借りて、今年の五月から返済が開始できる状況になるのかならないのかと。ならなかった場合なんですけれども、公庫の場合、まず、どういう対応されるのか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(新川浩嗣君) お答え申し上げます。 ただいまございましたように、既に返済が、最初の返済が始まる融資契約になっていらっしゃる事業者の方もいらっしゃいます。こうした方々に関しましては、官民の金融機関に対して、新型コロナウイルス感染症による影響拡大も踏まえまして、再度の借入れも含めて、融資審査の際には足下の財務状況等のみで判断するのではなく、事業者の経営実態や特性を十分に踏まえた対応を行うことと、それからまた、既往債務の据置期間の延長等を含めた条件変更につきましても最大限柔軟に対応することなどを累次にわたり促しているところでございます。 引き続き、事業者の資金繰りに支障が生じることのないよう全力で取り組んでまいります。
○大門実紀史君 今の例でいきますと、五月に返済開始する予定の契約といいますか、仮になったけれども、まだ返済開始できなければ延長して対応するということですね。 二枚目の資料は、民間銀行がこのコロナでどれぐらいの融資、全体で行ってきたかと、この一年ですね。これでいえば、全国銀行の貸出金の下の段を見ていただきますと、前年同期比で約二十七兆円の貸出しをやっております。これはまあコロナ特別だけじゃありませんが、これに信金信組を加えると三十兆円を超える融資。つまり、このコロナのときに、例年にはない、例年の二倍以上の貸出しがコロナ対応でされてきているということですね。 三枚目がその民間金融機関のコロナ特別貸付けです。実質無利子無担保融資ですね。これが、十二月末で、都市銀、地銀、第二地銀、これ合計すると約十七兆円になります。これも巨額のコロナ特別貸付けが行われて、これによってたくさんの方が助けられているということだと思います。下の段が、民間金融機関でいいますと、五年返済開始を先延ばしできるんですけれども、三年以内にした人が九二%、一年以内の人が五六%、一年後には返済開始しますよという方が五六%ということであります。 これも同じようにお聞きしますけれども、民間金融機関の場合ですが、先ほどの例でいいますと、五月に返済開始、返済を開始するという予定だった人ができないと、まだ無理だと、あと一年延ばしてほしいと言われた場合は、民間金融機関の場合はどういう対応になるんでしょうか。
○政府参考人(栗田照久君) お答え申し上げます。 据置期間が終わりまして元金返済が始まる事業者に対する支援というのは非常に重要であると考えておりまして、こうした観点から、民間金融機関に対しましては、返済期間、据置期間が到来する貸出しを含めた既往債務の条件変更について、これらの期間の延長など中小企業等の実情に応じた最大限柔軟な対応を行うこと、さらには資金繰り支援に加えて経営改善などの本業支援についても積極的に対応を行うことなどを累次にわたって要請しているところでございまして、引き続き事業者の資金繰りに支障が生じることがないように取り組んでまいりたいと考えております。
○大門実紀史君 この第三波は予想されなかった部分もありますので、恐らく一年後には先ほどの例のように返済できると、コロナはまあ一年で収まるだろうと、仕事戻るだろうと思った方が戻らないということでそういう要望が現場ではたくさん出ると思うので、そういう対応をしていただきたいと思います。 以上のことを踏まえて、今から考えておかなければいけないことがあるんではないかということで、今日はちょっと、ちょっと先の話になるかも分かりませんが、問題提起をしておきたいと思うんですけど。 先ほど二枚目の資料で、全国銀行ベースでいきますと、信金信組合わせると約三十兆円ぐらい、三十兆円を超える融資を増やしております。これは巨額の融資が行われたということなんですが、裏を返しますとといいますか、個々の企業にとって、あるいは特に中小企業にとっては、これはどういう意味を持つかなんですけれども、通常のない借金をしたということで、過剰債務、企業によっては債務超過のようになってきているし、もうなっているところもあるんじゃないかというふうに思うわけですね。 しかも、この借金というのは平時のときの借金とは違いまして、コロナ禍の下での赤字補填といいますか、損失補填の穴埋めに使われたような借金でありますので、仮にこれをコロナ債務という言い方をしておきます。いずれコロナは収束いたしますので、そうなってもらわなきゃ困りますけれども、収束していたときに、だんだん経済が元に戻ってきて仕事が動くと、仕事が始まると、そのときに、中小企業にとっては当然仕入れが先にということがありますから、運転資金、つなぎ資金が必要になります。あるときは設備資金が必要になります。これは前向きな借金ですよね。仕事が始まったということに対応する前向きな借金ですね。 ところが、今申し上げたように、コロナのときのコロナ債務が残っていると。で、仕事が出てきて、そのためにつなぎも運転も設備も含めて前向きな借金が必要になってくると。つまり、ダブルローン状態になってくる、もうなりつつあるわけですけれども。 そのときにどう考えるかなんですけど、コロナ債務で実質的に債務超過になっていたとすると、その新たな借金を金融機関として債務超過の中小企業に貸せるだろうかと、本当に貸していけるだろうかと。これはなかなか難しいところありまして、債務超過のところに貸すと貸倒積立金を積まなきゃいけないということがありますので、ちゅうちょするということになります。そうすると、これから仕事が、やろうというときの資金が借金ができない、だから仕事が事業展開できないということになる状況が想定されるわけであります。 そういうときにどうするかということを、今のところは先ほどありました返済据置きで実質無利子無担保の期限がまだ一、二年は続けられることはありますけれど、いずれ今言った問題に直面すると思うんですよね。そのときにどうするかということは課題になってくると思いますし、今から考える必要があると思うんですね。 同時に、この問題は何かといいますと、特にコロナですから、宿泊とか飲食とか、サービス業ですから、特に地域金融機関が対応しているんですよね、これに、そういう債務に対して。つまり、この問題というのは、コロナ債務というのは、中小事業者だけではなくて、地域金融機関にとっても大きな問題になってくるというふうに思われます。 金融庁としてそういう認識を今から持っておられるかどうか、まず栗田さん、お聞きしたいと思いますが。
○政府参考人(栗田照久君) 新型コロナウイルスの影響が足下でまだ続いておりまして、事業者に深刻な影響を与えているということで、まずは資金繰り支援を徹底していくということだと考えておりますが、その上で、今委員御指摘のように、事業者がコロナ禍において増大した債務が原因で将来的に必要な資金の確保に支障を来すというようなことがないように今から十分に配慮していく必要があると考えております。 このような観点から、金融機関におかれましては、足下の資金繰り支援を継続しつつ、事業者の資金、事業の状況について継続的、積極的に把握して、事業者の状況に合わせて経営改善、事業再生などの本業支援を進めていくことが重要であるというふうに考えておりまして、この点は再三にわたって民間金融機関にお願いしているところでございます。 さらに、政府といたしましても、資金繰りにとどまらない様々な課題に直面する事業者に対しまして、例えば日本政策金融公庫等による資本性劣後ローン制度の整備、あるいは中小企業基盤整備機構によるファンドを活用した出資等の強化、さらにREVICによるファンド等を活用した地域企業への事業再生支援といった取組を進めておりまして、こうした様々な施策を活用して、関係者が協力して各地域で実効的な事業者支援が行われるように金融機関を始めとする関係者と現在いろいろ議論させていただいておりますし、今後ともそういうことを進めていきたいというふうに考えております。
○大門実紀史君 私はこう思うんですけどね。 大量の中小企業がそれに、今申し上げたようなところに直面する可能性が高いというふうに思っておりまして、個々の、個別の対応というのはもちろん大事なんですけど、個々の金融機関と事業者任せでといいますか、個々に解決してくれということで問題が解決するのかなということを危惧しておりまして、何といいますかね、これ政治あるいは金融行政全体で、システムとして捉えるべき問題ではないかというふうに思うんですね。劣後ローンとか資本注入って話がありますが、それは一定規模以上のところになると思うんですよね。大量の中小企業、資本注入受けられないような規模の、中小企業の中の中以下とか中小事業者の場合の話ですね、そこは大量に対象になるんじゃないかと思うんですね。 政府の一部の委員の方とかある学者は、もうそんなこと気にしなくていいと、もう潰しちゃえばいいんだと、もう新陳代謝だというようなとんでもないことを言う方いると思うんですけど、いるんですけど、私はやっぱり、この頑張る中小企業を支援するのが国の役割だし、政府の役割だと思うんです。 その意味でこのコロナ債務どうするかですけど、リーマン・ショックありましたね。私が国会来たときは不良債権処理が大変な問題でしたけど、その後リーマン・ショックがあって、東日本大震災があって、時々やっぱりこういう中小企業全体が置かれた問題を全体として政府でいろんな対応をしてこられたわけでありまして、そのときの経過とか議論を思い出しますと、大きな筋で二つあるんじゃないかと思っているんですけど。 一つは、これはちょっとマクロ的な話かも分かりませんが、仕事が出てきたときというのは売り掛けが発生しますよね、入ってくるお金がですね。それは、そのお金を当てにして借金をするのか、あるいはそれを一つの債権扱いにして、立替金として、金融機関がですね、融資といいますか、事実上の立替金的な融資のこの発想ですよね。これは、実は中小企業庁でその時々いろいろやってきたことがあるんですね。今だと、名前変わりましたけど、流動資産担保融資というのがあるんですよね。なかなか、がちがちの制度で使われないんだけれども、いずれにせよ仕事が出てきたときに売り掛けを、だから密着した金融機関がやるべきだと思うんですけど、変なファクタリングじゃなくてね、密着した金融機関が売り掛け入るならそのつなぎ融資資金はすぐ融通しましょうというようなですね。その手数料が掛かるなら、それを公的支援するような売り掛け、仕事が出てきたならば、借金を増やすんじゃなくて支援をするという形ですよね。いい、良質なファクタリングといいますか、そういう発想が一つですね。 もう一つは、債務超過ですとなりますと、これはもう債務調整するしかないわけですね。整理するしかないわけですよね。これは、東日本大震災のときに片山さつきさんなんかとも一緒に議論してみんなでつくったあの債権買取り機構とかありますよね、最初動かなかったけど、後々、後で動いてきましたけれど。あるいは、中小企業再編支援スキームもありますよね。あの私的整理ガイドラインも、いい使い方で使えば事業再生に役立つわけですね。 だから、こういうふうなスキームが、これだけの大、大借金の事態が生まれているわけですから対応が必要になってくると思うんですけど、これは、これについて今答えてもらわなくて結構なんですが、こんなことも含めてこういうことの一つの、ちょっと念頭に置いたりして、ちょっと今から、この世界、こういうことに直面するであろうということを少なくとも研究して、栗田さん言われた個別のことも大事なんだけど、ちょっと全体として何ができるのかということも研究、検討する必要があると思うんですけど、最後に麻生大臣のお考えを聞きたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 自民党の提案かと思ったら共産党の提案だったので、たまげた話だと思って聞きましたよ、正直なこと言いますけど。いい提案ですよ、率直にそう思っております。 資金繰りの話で今みんな追われておられるんですけど、これはフローの話じゃなくてストックの話になりますから、いずれ。債務超過になりますと、これはフローも使えなくなりますので。そういった意味では、今回、この種の話をやっていくときには、やっぱり時間の問題として、今後、債務超過になるところまで行っちゃうのかちょっと、今予想しているように、コロナが終わればぼおんという可能性がありますので、そのときにも、今度それを、いい意味でのファクタリングと言われましたけど、それをやるのかどうなのかという、ちょっとこれは銀行によっても違うでしょうし、銀行の体力もありますので、それもありますから、政府とどうやってやっていくかと。 ちょっとこれはいろんなことが考えられると思いますけれども、そういった、長期的でもないな、中期的ぐらいの話ですけれども、中期的なところで今回いろいろ、今後とも検討していかねばならぬと。金融庁も既にいろいろ考えちゃおるんですけれども、そういった話を御意見として拝聴させていただきまして、ありがとうございました。
○大門実紀史君 終わります。ありがとうございました。
○渡辺喜美君 みんなの党、渡辺喜美であります。 我々は、大量国債発行による大規模財政出動というものを主張してまいりましたので、第三次補正予算案には賛成をいたします。コロナに関係のないものが大量に含まれているではないかとの御指摘がありますが、日本の予算制度というのは、御案内のように増分主義というやつでありまして、前年対比でちょこっと増やすあるいはちょこっと減らすというあしき慣行に相変わらず支配されておりますので、危機対応というのは、まあどこの国でもそうですが、次の未来を切り開くということと同時、併せてやらないといけない。その意味では、今回のグリーン投資、あるいはDX投資、そういうものは大いに結構だと理解をしております。 問題は、この大量国債発行に対して財政出動が付いていけていない、予算の執行が遅れ遅れになっているということなんですね。これはどなたも指摘されませんけれども、日銀のバランスシート、まあ十日に一遍ぐらい発表されますよ。この政府預金の推移を見ていると一目瞭然なんですね。去年の年末どれくらいあったかというと、五十兆円弱です。一昨年どれくらいだったか、十五兆円ですよ。三倍以上に膨れ上がっているんですね。 これ、使い残しと言わずして何なんだと。何でこんなに積み上げているんですか、政府預金。財政出動がスムーズに行われていないという証拠ではないでしょうか。大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) この令和二年の十二月のいわゆる政府預金、四十九兆二千億というので、例年より大きな額、間違いがないと思っております。これは、新型コロナへの対応として一般会計で五十七兆六千億という巨額の追加歳出を計上しました第一次、第二次の補正予算の執行のタイミング、それから、これらの執行に備えてあらかじめ資金を調達したことなどの影響によって年度途中の時点で生じているものだと、私どもはそのように理解をいたしております。 具体的には、一次と二次の補正予算というものの資金繰りの支援につきましては、このコロナの影響が不透明な中で、まずはとにかく事業とか雇用とかいうものを守るために十分な資金を確保ということで、現時点での執行割合が相対的に低いということが一点。 感染拡大によって予期せぬ不足が生じた場合に備えた新型コロナ予備費についても、年末時点では一定の残高が生じていることなどが大きいのではないかと思っております。 他方で、家計とか企業への給付金につきましては、これは執行率が八割を超えておりますから、そういった意味でおおむね着実な執行がなされていると思っておりますので、財政出動が円滑に行われていないということではないと、そのように考えております。 いずれにしても、先ほど予算委員会で可決をいただきました第三次補正予算と一次、二次の補正予算と合わせまして、着実にこれを施行するということで新型コロナの対応に万全を期してまいりたいと思っておりますので、先ほどの五十兆の御心配等々も対応させていただきたいと思っております。
○渡辺喜美君 まあやっぱり執行の遅れは認めざるを得ないということですね。 日銀に政府預金を積んだからといってベースマネーが増えるわけでも何でもないですよ。これ、単なる水膨れであります。 日銀が長期国債、まあ残存一年を超えるものを長国と呼んでいるわけでありますが、私は端的に、十年物国債、こういうものをもっとたくさん発行して日本銀行が買い取るということをやれば、これは実質金利が低下をし、期待インフレ率に働きかけることによって投資が増えていくと、こういう効果があるんですね。 そもそも長期国債発行額少な過ぎませんか。大臣、どうですか。
○国務大臣(麻生太郎君) この国債の発行というものにつきましては、これは安定的な国債の発行が行われていかにゃいかぬところなんで、この市場の状況とか市場関係者の意見というのを、買いたくもないもの売れませんから、そういった意味では、意見などを踏まえて国債発行計画というのを策定するということは重要なんだと考えております。 こうした中で、今言われますように、令和二年度では一次、二次の補正予算を受けまして大幅に増発することに当たりまして、市場のニーズを踏まえまして短期国債を中心に増発をいたしております。長期国債につきましてもこれまでにない規模の増発というものを行っておりまして、全ての年限で過去最大の発行規模になっておりまして、三十年物とか二十年物とかいうのは過去に比べれば大きなものになってきておると思っております。 いずれにせよ、この市場の状況とか投資家の意向、動向等々を注視しながら、市場関係者との丁寧な対話等々を行いながら、国債発行を安定的に進めてまいりたいと考えております。
○渡辺喜美君 日銀の保有国債の内訳を見ると、長期国債が一昨年から昨年末、二十二兆円しか増えていないんですね。いっときの八十兆円路線とは程遠い。 一方、国庫短期証券がどれくらい増えているかというと、三十一兆円も増えてしまっている。今、短期債中心の発行とおっしゃいましたけど、それを裏付けているわけです。まあ短期債というと三か月とか六か月とか、こういう国債はマイナス金利ですから発行すればするほどもうかっちゃうわけですね。まあそれが目的でやっているわけではないとは思いますけれども、やはり圧倒的に長期国債、なかんずく十年以上の国債の額が少な過ぎる。 イエレン長官は、上院の公聴会で、国債の発行というのは長期的な利益にかなうんだという御発言をされました。五十年国債についても検討するとおっしゃいましたけど、麻生大臣は基本コンセプトを共有しておられますか。
○国務大臣(麻生太郎君) 市場ニーズを踏まえたこの国債の発行というもので、国債の商品性の多様化という話なんですけれども、これ、国債管理政策上の検討課題の一つでありますけれども、この発行年限の長期化とか個人向けの国債の発行等々いろいろ取り組まさせていただいたところですが、例えば、今、イエレンさんのあの五十年債の話も出ておりましたけれども、投資家の幅広いニーズによって安定的な消化が見込まれるかどうかについては慎重な検討が必要なんであって、少なくとも検討課題の一つの課題というか、直ちに発行するつもりは考えているわけではありません。 ちなみに、前のムニューシンという前財務長官ですけれども、このいわゆるロングターム、長期国債の発行については投資家の関心が低いということで発行は見送っておりますし、いろんな意味で、私どもとしては、この長期国債につきましては、我々として、市場の要求、ディマンド、投資家意欲、ニーズ等々に合わせて私どもとしては対応していかねばならぬものだと思っております。
○渡辺喜美君 結局、玉が少な過ぎるんですよ。だから、日銀もイールドカーブコントロールみたいなことをやらざるを得なくなった。相変わらず生保とか運用難だと言っているわけでありますから、ニーズは確実にあるんですね。あるんだけど、そういう発想がないというのが残念ながら現実であります。 先ほど藤末委員が、自民党会派の中でも割引率の話、いよいよ出てきましたね。先ほどの答えは大した答えじゃないんですけれども、じゃ、例えば、例えばですよ、今の割引率、ゼロ近辺で、審議官が以前答えた数字でいきますと〇・八から一・八ぐらいですよね、今の現状に引き直すとね。じゃ、こういう数字だったら、予算確保のためにやっているんじゃないという答弁だったけれども、公共事業が来たらどれくらい増える可能性があるんですか。
○政府参考人(東川直正君) 社会的割引率が低くなりますと、いわゆる貨幣換算できるBバイC、これは全体として高くなるということでございます。 しかしながら、公共事業の採択ということにつきましては、新規事業採択時評価ということをやった上で行っておりますけれども、この貨幣換算できるBバイCの分析のほかに、地域の活力向上といった貨幣換算が困難な効果であるとか、あるいは、既に事業化されている箇所の進捗状況であるとか、事業の緊急度、関連事業との整合性、そのほか地域の協力体制、過去の災害発生状況、安定的な財源の確保など様々な視点から総合的に評価した上で各担当部局が対応方針を判断することとなります。 このように、公共事業の採択について、この費用便益分析でどれぐらい可能性が高いかということでございましたけれども、この社会的割引率のみをもってどれぐらいそうなるかということについてお答えできないということについて御理解いただきたいというふうに思います。
○渡辺喜美君 内閣参与もやっておられる高橋洋一教授によると、大体三倍増えるという試算なんですね。そういうこともちょっと分析してみたらよろしいかと思いますね。 その高橋教授が指摘していることでありますが、昨年十二月八日ですか、経済対策発表の中で出てくる研究ファンド、大学ファンドなんという名称も付けているようでありますけれども。研究開発にはリスクが伴う、特に基礎研究が当たる確率は千三つ、千あったら三つぐらいしかないと。しかし、当たればこれ、でかいんですね。もう大変なイノベーションを起こすというわけであります。 とするならば、こういう研究開発に付ける予算というのは出資でやったらいいということですよ。小村武さん、元大蔵次官の、教科書、「予算と財政法」五訂版、これ一六年ですね、四年前、五年前ですか、に改訂版が出されていますけれども、財政法四条一項の公共事業費とか出資金、こういう財源については公債でいいじゃないかと、建設国債でいいと言っている話なんですね。 ところが、今回の予算ではこれ出資じゃなくて融資になっている、いわゆる財投送りというやつですよ。先ほど来、大臣、もうとにかく見かけの国債発行を減らしたいんだということを言っておられますけれども、これもその中の一つの例と考えてよろしいですか。
○国務大臣(麻生太郎君) この大学のファンドにつきましては、これはいわゆる当面の運用原資として、いわゆる、財政融資を四兆円のみならず、ファンドのいわゆる財政というか財務基盤というものを強化するという観点から、資本的な資金として一般会計から五千億というものは投入されております。その上で、この財政投融資につきましては、これは大学ファンドの自立というのを促すための時限的な活用としておりますので、いわゆる日本のイノベーションとかエコシステムとかそういったものを構築する観点から処置することとさせていただいておるんですけれども。 私ども、この話につきましては、これを運用して一体幾ら金が稼げるんだと。これ、少なくとも文部省とか東京大学で金稼ぐのがうまいなんて聞いたことがないから是非教えてもらいたい、誰が運用するんだと。運用できるやつが運用したこともないやつにやらせたって意味がないですよ、こんなもの。ということで、駄目ですというんで、これはお蔵入りをしたんですが、これを私どもとしては、きちんとした人を雇うということ、次きちんとした対応をされる、そういうことをやられる方々を集めてきちんとするということになっておりますので、差し当たり私どもとしては、この部分はいろんな方々からの出資を求めておりますので、政府としてはまずは五千億をこれ出しますけれども、その他の部分については民間の資金等々が集まるというのを前提にしてこれを組んでおると御理解いただければと存じます。
○渡辺喜美君 そういう発想でやると、日本からノーベル賞受賞者がどんどん消えていくでしょうね。繰り返しになりますけれども、こういうのは千三つ、このばか当たりする基礎研究がイノベーションを起こしていくという発想に立たなければなりません。 財務省が、「「国の財務書類」のポイント」、こういうのを出しています。これは連結バランスシートも出ているんですね。連結バランスシートって余り宣伝しないようでありますが、何でこれ、日銀が入っていないんだということですよ。それについてこの冊子では、監督権限がないから、財政支出していないからというのでありますけれども、日銀って政府が出資している、五五%出資しているんですよ。日銀法にもちゃんと書いてある、五五%を下回っちゃいけませんよ。監督権限がない、そうなんですか。予算認可権とか支店の認可権とか全部財務省持っているんじゃありませんか。納付金の増減やるという場合には、当然これ財政支出にもなり得るということと違いますか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今のお話にありました連結財務諸表というものにつきましては、これはもう財政制度等の審議会において作成基準を取りまとめられたものでありますから、もう御存じのとおりです。 日銀につきましては、この基準に照らして、これは中央銀行というもののいわゆる独立性の観点から、これは省庁の権限、我々以下、財務省とか金融庁の権限がかなりな程度限定をされておりますし、補助金も一切支出はしておりませんしということなどから、連結対照表といったのはこれは除外をしております。 また、財政政策の面から考えても、政府と日銀のバランスシートが連結するということは、これは、日銀が政府から独立して金融政策を含めましていろいろなものを決めているにもかかわらず、政府は日銀が永久に国債を購入、保有し続けることを念頭に置いているのではないかというような疑い等々を言われて、結果的に、財政ファイナンスを狙っているのではないかとの誤解を招きかねぬ、マーケットから、ということを抱きかねず適当ではない、さように考えております。
○渡辺喜美君 まあ日銀の独立性というのは、御案内のとおり、これは手段、方法の独立性。日銀法にもちゃんと書いてありますよ。政府と日銀はちゃんと基本方針、政府の経済政策の基本方針と整合的なものになるように金融政策やらなきゃいけないと書いてあるわけですから、連結バランスシートも検討したらよろしいかと思います。 以上、終わります。
○委員長(佐藤信秋君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○古賀之士君 立憲民主・社民の古賀之士です。 私は、会派を代表し、ただいま議題となりました令和元年度歳入歳出の決算上の余剰金の特例に関する法律案に対し、反対の立場から討論を行います。 中国より伝わる故事に朝三暮四という言葉があります。猿に与える餌のトチの実を減らす際に、朝に三つ暮れに四つと言ったら猿が怒ったので、朝に四つ暮れに三つと言ったら納得したことから、目先の違いにとらわれて結果が同じことに気付かないことを意味しています。この法案はまさに朝三暮四そのものにほかなりません。本法案によって赤字国債の新規発行は確かに減るでしょうが、借換債の発行がその分増えるわけで、結果は同じだからです。こうした小手先の手法ではなく、本質的な議論が必要と考えます。 そもそも、今回の法案にある余剰金の呼び名は正しいのでしょうか。昨年の補正予算において二兆二千二百九十七億円の赤字国債を追加発行しました。すなわち、決算で六千八百五十二億円が余ったといっても、無理して作った借金を使い残しただけなのが正直なところでしょう。借金が余った分の使い道はその借金の返済に充てるのが常識だと考えますが、本法案はそれを使ってしまおうというものです。名前も内容も間違っている法案に我々が反対するのは当然です。 更に言えば、昨年も今回と同様の特例法によって平成三十年度余剰金である一兆三千二百八十三億円の全額を歳入に繰り入れました。ところが、その繰入金のうち五千二百七十四億円を使い残したことを考えれば、剰余金を全額繰り入れた判断そのものが間違っていたのではないかと思いたくなります。こうした検証なしに、また同じ特例法を漫然と提出してくる政府の態度は誠にもって理解に苦しみます。 コロナ禍で支出が増えるから繰入れは当然ではないか。そうした声が聞こえてきそうです。では、その支出の内容はどうでしょうか。肝腎のコロナ対策は全体の二割程度と不十分にもかかわらず、国土強靱化やGoTo事業に対しては巨額の予算を計上するなど、緊急を要する補正予算にふさわしくないものです。この点でも本法案に反対です。 以上、この法案は正当性に甚だ欠けるものであることを申し上げ、反対討論といたします。
○大門実紀史君 剰余金処理法案に反対の討論を行います。 反対の理由は、本法案により決算剰余金が繰り入れられる第三次補正予算案そのものに反対だからです。 補正予算案は、GoTo事業など時期を誤った事業に予算を計上する一方で、コロナ対策は歳出全体の約二割、四・四兆円にすぎません。そもそも第三次補正予算案は、政府による二度目の緊急事態宣言が発令される以前に閣議決定されたものであり、その後に起こった新型コロナ感染の急増、医療提供体制の逼迫、中小事業者や国民の苦難に対応したものではありません。野党が求めているように、新型コロナ対策に万全を期した補正予算に抜本的に組み替えるべきです。 以上のような補正予算案のための本法案については反対であるということを重ねて述べて、討論といたします。
○委員長(佐藤信秋君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 令和元年度歳入歳出の決算上の剰余金の処理の特例に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(佐藤信秋君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐藤信秋君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後七時三十六分散会