災害対策特別委員会 第6号
- 発言数
- 141 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2021/04/23
会議録
○委員長(新妻秀規君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、音喜多駿さん、岩本剛人さん、加田裕之さん及び小沼巧さんが委員を辞任され、その補欠として室井邦彦さん、野村哲郎さん、三宅伸吾さん及び横沢高徳さんが選任されました。 ─────────────
○委員長(新妻秀規君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 災害対策基本法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府政策統括官青柳一郎さん外七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(新妻秀規君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(新妻秀規君) 災害対策基本法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○足立敏之君 自由民主党の足立敏之でございます。 本日は、新妻委員長始め理事の皆様には、質問の機会を与えていただきましてありがとうございます。私は、建設分野の代表ということで、インフラ整備や防災、災害対応に長らく取り組んでまいりました。本日は、そうした経験も踏まえまして、災害対策基本法の一部を改正する法律案につきまして質問をさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 まず、今国会に提出されました災害対策基本法等の一部を改正する法律案の参考資料に誤りがありました。そのようなことは決してあってはならないことだというふうに思います。この件につきまして、小此木大臣の御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(小此木八郎君) よろしくお願いします。 大変申し訳ないことでございます。今国会に提出した、また、今日議題としていただいております災害対策基本法等の一部改正案の参考資料に誤りがございました。改めておわびを申し上げます。 今回の誤りについて、資料を作成する際の作業ミスや確認漏れなどが原因であると報告を受けております。再発防止について、府省庁横断で設置されたプロジェクトチームにおける議論も踏まえつつ、内閣府において、法案の作成作業に従事していない職員のチームでチェックを行うなどの体制をつくり、このような誤りが再び発生しないよう取り組んでまいります。申し訳ありませんでした。
○足立敏之君 はい、分かりました。二度とこのようなことがないよう、徹底をお願いしたいと思います。 ところで、平成二十三年の東日本大震災を契機といたしまして、毎年歴史に残るような大規模な水害、土砂災害、大規模地震が発生してきております。ここ数年だけでも、皆様も記憶に残っていると思いますけれども、平成二十九年の九州北部豪雨、平成三十年の大阪府北部地震、西日本の豪雨災害、北海道胆振東部地震、令和元年の東日本の豪雨災害、昨年の球磨川の水害など、激甚な水害、土砂災害や大規模地震が発生をしてきております。こうした災害を通じて様々な経験を重ね、教訓を得てきたのではないかというふうに思います。 そこで、今回の法改正を行うこととなった経緯や背景につきまして小此木大臣から伺いたいと思います。
○国務大臣(小此木八郎君) 今、委員長が、失礼、足立委員がおっしゃいました様々なこの近年の災害につきまして、気候変動の影響によるものが多いと存じますが、激甚化、頻発化する中でございます。例えば、一昨年甚大な被害をもたらした東日本台風におきましても、避難勧告等が発令されても避難しないことによる被災、高齢者等の要配慮者の被災などが多数発生いたしました。 これらを受け、中央防災会議の下に新たにワーキンググループを設置するなどして検討を行い、避難勧告及び避難指示の避難指示への一本化、個別避難計画の作成の法定化、災害が発生するおそれがある段階での国の災害対策本部の設置の制度化、このようなものの必要性が報告されました。これらの取組を進め、災害時における円滑かつ迅速な避難の確保及び災害対策の実施体制の強化を図ることを目的に本法案を提出いたしました。 国会審議の状況を踏まえつつ、梅雨までに施行できるようにしっかりと準備を行ってまいりたいと存じます。
○足立敏之君 ありがとうございました。小此木大臣の強い思い、感じました。しっかり法改正進めていただきたいと思います。 ところで、最近発生しました水害、土砂災害の際には、大雨特別警報を始め各種の予警報、それから避難指示、避難勧告、土砂災害警戒情報など、様々な情報が発信されております。こういった際に、災害の危険度、それから住民の取るべき行動につきましては五段階の警戒レベルでこれまで発表する運用を行ってきておりますけれども、避難勧告と避難指示につきましてはこれまで同じレベル4、危険な場所から全員避難という区分になっておりますけれども、同じレベルにありますものですから違いが分かりにくいという指摘がございました。私自身、国交省にいる頃からその曖昧さ、いろいろな方面から指摘を受けておりましたけれども、今回統一をすることは非常に望ましいというふうには思っておりますけれども、今回、この法改正で避難指示と避難勧告を一本化することとしているその考え方につきまして、青柳統括官にお伺いしたいと思います。
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。 避難情報、今回見直しを検討するに当たりまして、実際に避難情報を発令する市町村長の御意見も伺ってきたところでございます。 現行どおりのままがよいのではという意見もございましたけれども、多数の御意見として、まず、警戒レベルの4に避難勧告と避難指示の両方があると分かりにくい、かつ、避難指示まで避難しない、いわゆる指示待ちにつながるので一本化が望ましいという意見、それから、警戒レベル4の発令後に更に状況が悪化した段階において垂直避難などを促すため発令できる情報も別途必要であるという御意見、さらに、警戒レベル5、現在災害発生情報と言っているのですけれども、取るべき行動が分かりにくく、また市町村が災害発生を確認できないことが多いために、このままでは有効に機能しないのではないかという意見など、現行の避難情報に関する課題が挙げられたところでございます。 こういった御意見を踏まえて、内閣府の有識者会議において議論がなされまして、警戒レベルの4については避難のタイミングを明確にするために避難勧告と避難指示を避難指示に一本化して、避難勧告の段階から避難指示を出すということ、それから、警戒レベル5については、災害発生を確認したときのみならず、災害が切迫した状況においても発令することができる情報へと見直して、現行の災害発生情報を改めて緊急安全確保とするといったことが提言されたところでございます。 こういった御議論を踏まえまして、今回提出をさせていただいております災害対策基本法の改正案に内容としてまとめられているところでございます。
○足立敏之君 ありがとうございました。住民の皆さんの避難をより確実なものとするためには、できるだけ早く今回のそうした制度改正につきまして周知をしていただくようにお願いしたいと思います。 さて、一昨年の台風十九号による出水の際には、利根川でハイウオーターレベルに迫る出水となりました。このため、お手元に資料配付してございますけれども、利根川沿いの埼玉県の加須市で八千五百人、それから茨城県境町で二千二百人が手配したバスなどで域外の市町村に避難を行う、いわゆる広域避難ということが行われました。これは恐らく全国初の広域避難だったのではないかというふうに思います。また、その際、東京都の江戸川区でも一旦極めて大規模な広域避難が検討されたというふうに聞いておりますが、その件につきましては見送られたというふうに承知しております。 いずれにしましても、広域避難につきましては災害が発生する前に行わなくちゃいけないということでありまして、法的にもそうしたことが可能となるように措置することが不可欠だというふうに考えています。 広域避難について、内閣府ではこれまでどのような検討を行ってきたのか、そして、今回の法改正でどのようなことが可能になるのか、青柳統括官に伺いたいと思います。
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、令和元年台風十九号では、利根川の中流部で広域避難が実施されますとともに、荒川の下流部でも広域避難の検討を要する状況となって、大変、避難先、避難手段の確保、課題が明らかになったところでございます。 これを受けまして、内閣府では、有識者の検討会を設けて、制度面も含めた広域避難の課題と対策について検討して、昨年の十二月に、災害が発生するおそれがある段階での国の対策本部の設置の制度化や、地方公共団体が避難先や避難手段の協議等を行える仕組みの制度化の方向性について提言をいただいたところでございます。 この提言を踏まえまして、今回の災害対策基本法の改正によりまして、まず、災害発生するおそれがある段階において、国の災害対策本部の設置、それから市町村間等での広域避難に関する協議、また、都道府県知事から運送事業者への要請、指示等の規定を措置することとして、広域避難の円滑な実施の確保を図ることとしております。 一つは、広域避難の協議の関係では、協議先の地方公共団体も、災害の発生が予想されることなど正当な理由がない限り避難者を受け入れることということで広域避難の実効性の確保を図ると、また、災害救助法も併せて改正をして、災害が発生するおそれ段階から災害対策本部が設置された場合には避難所の供与、運送につきまして国庫負担を可能とすることで、費用面でちゅうちょをせずに広域避難の実施、受入れができるようにということで今回提案をさせていただいているところでございます。
○足立敏之君 ありがとうございました。 ところで、一昨年の台風十九号の際の利根川の出水に当たりましては、国土交通省の利根川上流工事事務所の三橋所長、国交省では数少ない女性の所長なんですけれども、所長が、事前の関係者間での検討を踏まえ、日頃から構築していましたホットライン、これを活用して、流域の首長さんに利根川が越水をするおそれがあるんだということを何度も何度も電話をしたということが広域避難の実質的なトリガーになったというふうに承知をいたしております。 ただ、江東五区で例えば二百五十万人の広域避難だとか、そういう極めて大規模な広域避難を考えると、やはり国が一定程度関与すべきではないかというふうに考えます。大規模な広域避難に取り組む際には検討段階から国が積極的に関与するようにした方がいいんではないかというふうに考えますけれども、小此木大臣の見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(小此木八郎君) おっしゃいますように、大規模広域避難において、多くの住民が避難して関係者との調整が多岐にわたるため、これは難しいオペレーションとなります。このため、地方公共団体が大規模広域避難の実施にちゅうちょすることのないように、国としても、都道府県や市町村との連携の上、積極的に対応する必要があると考えます。 具体的には、災害発生のおそれがある段階で設置される国の災害対策本部において、緊急性、想定被害の大きさなどを踏まえて、本部長より地方公共団体の長に対し、大規模広域避難の実施判断や避難先の確保等についてこのような必要な指示等を行うことで広域避難の円滑化を図っていく考えであります。 大規模広域避難の円滑な実施に向けて、関係省庁や地方公共団体等とも連携して、積極的に取り組んでまいりたいと存じます。
○足立敏之君 ありがとうございます。 小此木大臣のリーダーシップでしっかり国が関与できるように、よろしくお願いしたいと思います。 次に、激甚な災害の頻発を受けまして、非常災害対策本部につきましても内閣総理大臣を本部長に変更することとなりました。これにつきましても賛成の立場でございますけれども、最近は、もう少し局所的な災害でも被害が非常に甚大だというような、そういう災害も発生しておりまして、関係省庁がしっかり連携して対応しないといけないという災害も数多く発生しておりますので、特定災害対策本部というのを新たに設置することになったことにつきましても大いに評価したいというふうに思います。 しかしながら、三つの本部がそれぞれどういう区分けになっているのか、また、状況に応じて、その本部のレベルといいますか、区分を移したりすることができるのか、さらには、新たに設置されます特定災害対策本部、これもまだイメージがよくできないところもありますけれども、最近の災害だとどういう災害がそれに該当しそうなのかというようなところを青柳統括官に伺いたいと思います。
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。 条文上の規定でございますけれども、特定災害対策本部というのは、非常災害には至らない規模の災害ということで、この災害が発生し、又は発生するおそれがある場合において、その災害が人の生命、身体に急迫した危険を生じさせ、かつ、当該災害に係る地域の状況その他の事情を勘案して当該災害に係る災害応急対策を推進するために特別な必要があるときというふうに規定しておりますけれども、これはまあ言ってみれば、国として総合調整をしっかり行わなければならないような災害の場合にということでございます。 非常災害の場合には非常災害対策本部です。さらに、著しく異常かつ激甚な非常災害の場合には緊急災害対策本部と、レベルが上がっていくわけでございますけれども、災害の対応というのは様々でございまして、あらかじめ三つの本部が対象とする災害に関する基準というのを具体的に設けることはなかなか難しいところでありますけれども、地域の状況や被害の程度等を勘案して判断することになってくるかと思います。 また、本部の格上げのような話についても、特定災害対策本部の設置後に、災害の状況を踏まえて非常災害対策本部に格上げするというような本部の区分を変えることも可能でございますので、そこは臨機応変に対応していきたいと考えております。 特定災害対策本部の設置が想定される災害、これは、例えばということでございますけれども、非常災害対策本部設置されませんでした平成三十年の北海道胆振東部地震ですとか平成二十九年の九州北部豪雨などが挙げられるところかと思いますけれども、これは、今後の災害に関して言えば、そういった数とかそういうことではなくて、やはり必要性に応じて、内閣総理大臣の判断の下で特定災害対策本部を設置して災害対応に遺漏がないようにしていきたいと考えておるところでございます。
○足立敏之君 ありがとうございました。少しその辺の区分についてイメージアップができました。 ただ、実際の、何というんですかね、運用に当たりましては、ガイドラインみたいなものとかしっかり作っていただいて、国民の皆さんにも分かりやすい区分になるようにお願いをしたいというふうに思います。 今回の法改正に関する質問は、これで終わらせていただきたいと思います。今回の法改正は、青柳統括官にとりまして集大成のような大変大事な法改正ではないかというふうに思います。これまでのたくさんの課題を総ざらいするような法改正だなというふうに私の方でも見させていただいておりまして、できるだけ早く成立させて早期に実施に移していただくように何とかお願いしたいと思います。 次に、二月の福島県沖地震について伺いたいと思います。 まずは、その地震により亡くなられた方の御冥福をお祈り申し上げますとともに、被害に遭われた皆様にお見舞いを申し上げます。また、地震対応に御尽力いただいた内閣府防災を始め、関係省庁の皆さんにも感謝を申し上げたいと思います。さらには、自衛隊、警察、消防のみならず、コロナ禍で避難所の開設を行った自治体の担当者の皆さん、それから、道路や河川のパトロール、あるいは崩れた土砂の排除など活動を行った地域の建設業の皆さんにも改めて感謝を申し上げたいと思います。 ところで、二月の福島県沖の地震に続いて、三月にも東北地方で震度五強の地震が発生しました。実は、私はその日、岩手県で行われました三陸沿岸自動車道の開通式に出ておりまして、その帰りにその地震の影響で乗っていた新幹線が一ノ関駅付近で緊急停車しまして、結局九時間以上新幹線の中に閉じ込められて、東京に帰ってきたのは未明の三時半ぐらいというような、いや、非常にいい経験をさせていただいたなというふうに思っております。いつ何どきこんな災害に遭うのか分からないということを本当に実感したというようなところでございます。 このように、最近の災害、地震が非常に頻発してございますけれども、地震の活発な活動期が来ているのではないかとか、巨大地震が今後発生するんじゃないかとか、週刊誌の記事なんかで見ることもあるんですけれども、大変心配している方々も多いのではないかというふうに思います。 また、資料の二でございますけれども、三月に発表されました全国地震動予測地図二〇二〇年版なんですけれども、ちょっとよく分かりにくいんですが、今後三十年間に見舞われる確率が三%、おおむね千年に一回だそうなんですけれども、そういうふうな震度となるところを色濃く示しておるんですけれども、とてもこの地震が切迫しているように感じられる資料になっています。 とても心配になるんですけれども、最近の地震の頻発傾向についてどういう評価をされているのか、気象庁長官に伺いたいと思います。
○政府参考人(長谷川直之君) お答え申し上げます。 最近の我が国周辺における地震の発生状況といたしましては、お話のございました二月十三日の最大震度六強を観測した福島県沖の地震、それから三月二十日の最大震度五強を観測しました宮城県沖の地震など、令和三年、今年の一月一日から昨日までの間に最大震度四以上を観測した地震が二十一回発生しております。 この地震回数の長期的な傾向を見ますと、今年の二月以降、平均的な回数と比較してやや多かったものの、同程度の地震回数はこれまでにも見られたものでございまして、日本全体として見れば特に地震活動が活発な状況であるとは考えておりません。 一方、我が国は世界有数の地震大国でございまして、被害をもたらすような地震は全国いつどこで発生してもおかしくございません。このため、日頃から地震への備えをしていただくことが重要でございます。 気象庁といたしましても、迅速かつ的確な地震情報の発表に引き続き努めてまいります。
○足立敏之君 ありがとうございます。 特別な状況でないということはよく分かりました。ありがとうございました。国民の安心につながるのではないかというふうに思います。 さて、福島県沖地震の被害について見ますと、住宅につきましては全壊だとか半壊、こういった大きな被害も含めまして約数千戸に上る被害が確認されたと聞いております。今後もしっかり復旧を行う一方、地震に強い良質な住宅への転換、これが必要ではないかなというふうに思っています。 ところで、お手元の資料、図三なんですけれども、民間の住宅投資という観点では、コロナの影響もありましてかなり住宅投資冷え込んできている状況が見て取られます。その影響はかなり深刻ではないかというふうに思っておりまして、まさにこういう時期だからこそ、福島県沖地震などを教訓としまして、地震に強い良質な住宅への転換や耐震性を高めるためのリフォーム、こういったことを積極的に進めることが大事だというふうに思うんですけれども、住宅局の見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(黒田昌義君) お答えいたします。 今委員の御指摘がございましたとおり、地震被害を軽減するためには、耐震性が確保された安全、安心な住宅ストックの形成、これが非常に重要でございます。そうした良質な住宅ストックを形成するため、住宅の建て替え、リフォームを推進する必要があると考えております。 国土交通省におきましては、令和二年度第三次補正予算におきまして、新型コロナウイルス感染症の影響による住宅着工の減少等を踏まえまして、内需の柱であります住宅投資の喚起策の一つとしましてグリーン住宅ポイント制度を創設をしたところでございます。同制度におきましては、省エネ性能の高い住宅の新築、省エネ改修や耐震改修等を行う場合に商品や追加工事に交換可能なポイントを付与することで良質な住宅の向上を図ることとしているところでございます。 また、令和三年度当初予算におきましても、住宅・建築物安全ストック形成事業におきまして耐震化に必要な診断、設計、改修工事を支援する、また、長期優良住宅リフォーム推進事業におきまして住宅の長寿命化や省エネ化等に資するリフォームを支援するということで、住宅の耐震性能や省エネ性能の向上に向けまして様々な施策を講じているところでございます。 また、こうしたその予算上の措置に加えまして、今国会には、長期優良住宅の認定促進等による住宅の質の向上、既存住宅を安心して購入できる環境の整備を図るため、長期優良住宅法案の改正案の提出をさせていただいているところでございます。 国土交通省といたしましては、こうした各種支援措置や長期優良住宅の認定制度等を通じまして、将来世代が受け継ぐことのできる良質な住宅ストックの形成に努めてまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。
○足立敏之君 ありがとうございます。 黒田審議官は、前職は内閣府防災だったと記憶しておりますので、しっかりと進めていただくようにお願いをしたいというふうに思います。 その一方で、インフラ関係なんですけれども、東北新幹線ですけれども、東日本大震災の際には百二十か所あった高架橋部の甚大な被害、これが今回は発生をしなかったと。東日本大震災で八百か所を超えた電柱の折損、折れてしまうことなんですけれども、これも今回は対策が未実施であった二十か所ですかね、それにとどまったというふうに聞いております。その結果、新幹線の運休期間も東日本大震災のときは四十九日だったのが十日に減少しているということで、これは非常に大きな成果だというふうに思っております。 東日本大震災から十年ですね、この期間に、地震の規模の違いはあるにしても、地道に進めてきた耐震対策がこの被害を限定的に抑える、そういう役割を果たしたんではないかというふうに思っておりますけれども、鉄道局の評価を伺いたいと思います。
○政府参考人(江口秀二君) お答えいたします。 新幹線を含む鉄道施設の耐震補強につきましては、国土交通省では、東日本大震災などを踏まえ、耐震基準を強化し、これに基づき、JR東日本では東北新幹線の高架橋、橋梁などの土木構造物の耐震補強が実施されてきました。これにより、本年二月に発生した福島県沖地震においては、東北新幹線では土木構造物に大きな被害は発生しませんでした。 また、電化柱につきましては、東日本大震災などにおいても高架橋上にあるコンクリート製の電化柱で被害が生じたことから、東北新幹線では高架橋上のコンクリート柱を中心に耐震補強が進められてきました。具体的には、南関東エリアや仙台エリアなどにおいて重点的に電化柱の耐震補強が進められ、令和二年度末までに高架橋上のコンクリート柱約一万四千本のうち約二千本の補強が完了したと承知しています。 今回の地震では、これら補強された電化柱には被害はありませんでしたが、補強工事が行われていなかった電化柱二十本が折損するなどの被害が発生しました。このため、国土交通省では、JR東日本に対して、福島県沖地震での施設の被害の状況などを踏まえ、耐震補強の計画に問題がなかったのかなどを検証するよう指示したところでございます。これを受けまして、現在JR東日本では、鉄道総合技術研究所からの協力も得ながら、耐震補強計画の見直しや耐震補強工事を短期間で実施するための新たな工法の検討などを行っていると承知しています。 国土交通省としましては、この検証結果を踏まえ、必要な対策を検討してまいります。
○足立敏之君 ありがとうございました。 なお、今回の地震の際に、東北新幹線の運休に対して直ちに在来線、高速バス、航空路など代替交通機関が確保されました。特に、羽田―仙台便とかですね、羽田と東北を結ぶ航空便が増便されたというようなことも大いに評価したいというふうに考えております。ありがとうございました。 一方、今度は高速道路なんですけれども、復興道路として整備してきた常磐道、資料四のとおり、のり面崩落で通行止めとなりましたが、この点については残念なんですけれども、東日本大震災の際にはこういう土砂災害が三百四十六か所あったというふうに伺っています。今回は、この常磐道の一か所にとどまりまして、橋梁あるいは高架橋部などの損傷も軽微だったというふうに聞いております。 高速道路につきましても、阪神・淡路大震災以降かなり耐震対策やっていただきましたし、東日本大震災以降、様々な教訓を踏まえまして、これまで行ってきた耐震対策によって被害がやはり限定的に抑えられたというふうに考えますけれども、道路局の評価を伺いたいと思います。
○政府参考人(吉岡幹夫君) お答え申し上げます。 国土交通省として、防災・減災、国土強靱化を強力に進めているところでございまして、南海トラフ地震や首都直下地震などの大規模地震の発生が切迫している我が国におきましては、大規模地震発生時の円滑で迅速な復旧活動を支えるため、高速道路や直轄国道等の耐震対策は非常に重要であるというふうに認識してございます。 国土交通省では、今お話ありました平成七年の阪神・淡路大震災以降、同じレベルの地震動に対して落橋、倒壊を防止する対策に取り組んできておりまして、緊急輸送道路上の高速道路と直轄国道の橋梁の対策は全て完了しているところでございます。 このことが、東日本大震災では東北道に大きな被災がございませんで、発生翌日には緊急輸送ルートとして機能いたしまして、内陸部から被災した太平洋沿岸部への救援ルートを確保する、いわゆるくしの歯作戦の実行を可能にしたことはよく知られているところでございます。また、本年二月に福島県沖で発生した地震においては、最大震度六強の強い揺れを観測したものの橋梁に落橋、倒壊などの致命的な損傷が生じなかったことは、このような対策を推進してきた結果であると認識してございます。 さらに、切迫する大規模地震から速やかに復旧復興するためには、落橋、倒壊を防ぐ対策に加え、仮に橋梁に損傷が生じても、軽微な損傷にとどまり、速やかな機能回復が可能となる耐震対策も重要であると考えており、引き続きこのような対策についても推進してまいります。
○足立敏之君 ありがとうございました。これまでの地道な努力の成果だというふうに思っております。 ところで、今回被災した箇所、先ほども見ていただきました資料四なんですけれども、復旧に四日程度掛かったと聞いております。この区間は、見ていただければ分かりますとおり、対面交通の暫定二車線区間でありまして、仮に本来の四車線が確保されていたとすると、もう少し復旧が早かったんではないかというふうに思います。 高速道路につきましては、皆さん御承知と思いますが、本来は片側二車線以上あるべきで、日本では、予算が厳しくなったときに、交通量の少ない段階では取りあえず暫定二車線、対面交通で供用させる、そういう高速道路を増やしてきています。 お手元の資料の五なんですけれども、他の国と比較させていただいておりますが、日本では高速道路の約四割が暫定二車線、対面交通になっております。世界ではそのような対面交通の高速道路はほとんどなくて、お隣の韓国でも、二十年前には四割あった対面交通を既にこの二十年間で解消して、四車線化が完了していると伺います。 暫定二車線区間につきましては、対面交通ですので、事故が多い、あるいはスピードが出せない、あるいは災害に弱い、雪に弱い、自動運転にも対応できない、様々な課題があるというふうに思いますので、しっかり四車線化を進めるべきだというふうに思います。今回の常磐道の土砂災害、こういったものを教訓として、できるだけ早く全国を対象に高速道路の四車化を進めるべきと考えますが、道路局長の見解を伺います。
○政府参考人(吉岡幹夫君) お答え申し上げます。 二月十三日に発生した福島沖を震源とする地震によりまして、常磐道の相馬インターチェンジから新地インターチェンジにおいて、のり面崩落による通行止めが発生いたしました。その後の復旧作業によりまして、被災から約十九時間後には緊急車両の通行、また四日後には一般車両の通行を確保しております。 被災した区間は今お話がありましたとおり暫定二車線ということでございまして、四車線であれば通行止めが更に早期に解除されたと考えられることから、本年三月、本区間における四車線化事業の着手を決定したところでございます。 暫定二車線の高速道路につきましては、地震等の災害時のリダンダンシーの確保とか時間信頼性の確保、事故防止の観点から四車線化を進める必要があると認識しておりまして、令和元年九月に優先的に整備を進める区間として全国約八百八十キロの区間を選定いたしました。その後、この優先的に整備を進める区間について、財政投融資等を活用して、昨年三月には約百十キロ、本年三月には常磐道の被災区間を含む約八十六キロの区間において新たに事業に着手しているところでございます。 高規格道路の四車線化につきましては、昨年十二月に閣議決定された防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策にも位置付けられているところでございまして、引き続き、全国の暫定二車線区間における課題を整理しながら、地域における利活用状況や財源確保の状況等も踏まえつつ着実に四車線化を進めてまいります。
○足立敏之君 ありがとうございます。 こういう私も、実は整備局長のときに暫定二車線の高速道路の整備に携わっておりまして、非常に残念な思いを当時した記憶もあります。吉岡道路局長も北陸の局長のときにそういった経験もあると思いますが、やはり実際にそういう状況を他国と比較してみると、やっぱり日本は生産性だとか国際競争力の観点でも一日も早く四車化を完成していくべきだというふうに思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。 ところで、今回の地震の際に、震源から大きく離れた関東で停電が発生しました。大変驚きました。福島県沖地震の際の関東の停電の原因につきまして、経産省資源エネルギー庁の見解を伺います。
○政府参考人(小澤典明君) お答えいたします。 二月十三日に発生いたしました福島県沖を震源とする地震におきまして、当初、火力発電が緊急停止いたしました。これは、約六百五十万キロワット供給力が低下したものでございます。これに伴いまして、最大で九十五万戸、関東、東北地域で停電をいたしました。 二月十四日の午前中にはおおむね解消したということでございますが、この停電の原因は、複数の発電所が安定確保のために緊急停止をいたしました。大幅に緊急停止をして供給力が低下したときには、これに合わせて需要を抑制しないといけないということで、それによって域内全域にわたる大停電を回避するということがございます。このために、自動的に一部地域の需要を抑制し、需給バランスを調整させたものでございます。 なお、東北地域と関東地域は周波数が同じで一体的に需給の安定化が図られていますので、こういったこともございまして、関東地域で停電が発生したということでございます。
○足立敏之君 分かりやすく言うと、今回の停電というのは、北海道で起こったようなブラックアウト、大規模停電を起こさないための、何というんですかね、緊急避難的な措置として部分的に停電をさせたというふうに理解していいんだと思いますけれども。 経産省にお願いしたいのは、我々というか私自身は、こういう地震があったときに、こういう離れたところでも電力の供給の関係で計画的に停電をさせるというようなことが起こるというのは聞いていなかったものですから、承知していなかったものですから驚いたんですけれども、やはりこういう措置をとる可能性がある、どこであるかは分からないと思いますけれどもこういう措置をとる可能性があるというのはできるだけ広く国民の皆様に周知しておく必要があるんじゃないかなというふうに思います。 停電するといろいろ、例えば、パソコンを触っていた人はシャットダウンしちゃうとかいろいろ問題が出たり、産業面でもいろんな問題はあろうかと思いますので、そういう可能性があるということだけはしっかり国民に伝えていただいた方がいいんじゃないかと思いますが、見解をお伺いします。
○政府参考人(小澤典明君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、エリア全域にわたる大規模な停電を回避するために今回のような需給バランスを調整するための停電の仕組み、こういったものがあるということを広く国民の皆様に知っていただくこと、これは非常に重要なことだというふうに考えてございます。また、停電は、もうこれはできる限り避けなければなりませんけれども、今回のような需給バランスを調整するための停電も含めまして、停電がいつでもどこでも地震あるいは台風等に伴って起こり得る可能性があると、これも残念ながら事実でございます。 したがいまして、こういった停電の状況あるいは停電の仕組みというものをしっかりと国民の皆様にお伝えをし、事前に備えることができるように継続的に努力していくことが必要だというように思ってございます。こうした停電の仕組みにつきましては、資源エネルギー庁のホームページを通じて発信をしているところでございます。 今後とも、的確、そして継続的に必要な情報発信を行っていきたいというふうに考えてございます。
○足立敏之君 はい、分かりました。 ただ、私も、ホームページでそういうのを自分で確認したこともありませんでしたし、こういったことが起こるのを承知していなかったところもありますので、今日ここで聞かれた本委員会の委員の先生方は御承知だと思いますけれども、やはり広く国民にそういったことを周知していただければ有り難いというふうに思います。 最後になりますけれども、防災分野のデジタル化について伺いたいと思います。 小此木大臣は、所信の中で防災のデジタル化ということに触れておられます。防災分野は、やはり全ての官庁が協力して対応することが求められております。 私、実は、新官邸ができ上がった当時、十五年以上前になりますけれども、内閣官房で危機管理担当の参事官をしておりまして、そういう防災のシステムとか、そういったものの整備を担当したわけなんですけれども、当時は、データの水準も低くて、さらには各省での共有化というのも、中央防災無線でしたかね、ああいったものを使ってのものでありまして、かなりレベルが低いものだったというふうに記憶をしています。 現在は、恐らくその当時とは大きく違って、デジタル化、IT化、そういったものが進んでいるんじゃないかというふうに思います。例えば、地図データの上にインフラデータだとか様々な被災データ、こういったものを載せて共有できるようなシステムを恐らく今は構築されていると思います。 内閣府では、お手元に、資料六に示しましたけれども、災害の被災現場では、ISUTという災害時の情報共有システムを整備し、活用されているというふうに伺いました。 このISUTというのは、大規模災害時に被災情報や避難所などの情報を集約、地図化、提供して自治体等の災害対応を支援する現地派遣チームで、その現地派遣チームが作成するデータベースというふうに認識しておりますが、現地で、気象の状況やインフラやライフラインの被災状況、避難所の開設状況等の災害情報や被災写真、こういったものを収集しまして、必要な情報を重ね合わせた地図を作成し、関係機関に提供する活動を行っていると聞きました。 資料の六は、実際に、熊本の一昨年の水害のときに、一昨年じゃない、去年の水害のときに内閣府で作成されたデータというふうに聞いておりますけれども、こういったものが瞬時に作られていくというのは非常に大事なことだなというふうに考えております。 こういったことをベースにしまして、今後とも積極的にデジタル化に取り組んでいく必要があると考えますけれども、小此木大臣の御決意を伺えたらというふうに思います。
○国務大臣(小此木八郎君) 今後ますます進展すると思われるデジタル技術はこういったものに積極的に活用すべきだと、こういうふうに思っています。一旦災害が起これば、私たちがその対応に、対応するのは申すまでもない話ですが、おっしゃいましたように、各機関と連携もしなきゃなりません。それぞれの各機関が様々な情報を把握します。その情報の把握をしたところを共有するということ、それにデジタルの技術を活用するということが重要であるというふうに認識しています。 このため、内閣府では、平成三十年度から各種災害情報を電子地図上に一元化する、今委員おっしゃいましたけど、これ、SIP4Dと、こういったものを活用しております。具体的には、このシステムを活用しながら現地で災害情報を集約、電子地図化して各機関に提供する、おっしゃいましたISUT、御説明のとおりであります、このチームを被災地に派遣しております。 これも御説明いただきましたけれども、ISUTは、令和二年七月熊本豪雨でも派遣されており、孤立集落の位置や道路、電力等の復旧状況などを関係機関と連携して収集し、電子地図化して関係機関に共有することにより、孤立集落の解消やライフラインの復旧、被災者支援等に向けた作戦立案などに寄与してまいったというふうに思います。 また、昨年十二月から、有識者から成るデジタル・防災技術ワーキンググループを設置して、事前防災や人命救助の場面等における防災のデジタル化の推進に向けた課題の整理、施策の検討を進めておりまして、本年五月をめどに提言を取りまとめることとしています。 より円滑に災害対応を行うためには各機関との更なる情報共有の促進が必要であると認識しておりまして、内閣府としても、関係省庁と連携しつつ、デジタル技術を活用した取組の更なる高度化を図ってまいりたいと存じます。
○足立敏之君 ありがとうございます。 実は、昨日、国土交通委員会がございまして、私の方からハザードマップについて紹介した際に、今、三次元の基盤情報をベースにしてハザードマップを作成する取組について御紹介したんですけれども、そういう全国測量設計業協会連合会だとか、そういったところの協力をいただきながら、今、自民党の議連でもそういう検討をしておりますけれども、そういう三次元の基盤データなんかの活用も是非、内閣府防災の方でも検討していただいて、そういったものとうまく情報を共有化できるような、そういうシステムの開発もお願いしたいと思います。 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○横沢高徳君 立憲民主・社民の横沢高徳でございます。どうぞよろしくお願いを申し上げます。 本日は、災害対策基本法の一部を改正する法律案について質問をいたします。 まず、質問に先立ちまして、小此木大臣にお考えをお伺いしたいと思います。 年齢、性別、障害の有無、国籍にかかわらず、全ての人の命の重さは平等です。しかし、災害の際には高齢者や障害を持つ方が多く被害に遭われ、東日本大震災では死亡率は二倍、本来助かるはずの命が助けられなかったことがありました。また、高齢者や障害のある方を助けに行き、その家族が津波にのまれ命を落とした例も、私の地元岩手県でもありました。 私は、このようなことは繰り返してはならず、助かるはずの命の差があってはならないと考えております。まず、この点について大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(小此木八郎君) ありがとうございます。 この点、今おっしゃった点については様々な角度から言えると思いますけれども、この十年あるいは二十年、二十六年前、私は当選して二年後に阪神・淡路大震災というものがございました。人生の中でも非常に大きな災害、人の命の失われたものであります。 それから様々な機関や人間そのものが勉強してきたんだと思いますけれども、やはり自分の住む地域の中での、人としての付き合いといいますかね、それが自助というんですか、共助というんでしょうか、私たちが今議論しているのは、税金を納めていただいて、そしてその使い道をどうやって防災に使うんだろうか、災害対策に使うんだろうかということを議論していると思いますが、そういったところの情報共有、こういったものが大切なのかな、なんだなということを確信を持ってお話をしたいと思います。このことが頭に浮かびました。
○横沢高徳君 ありがとうございます。 それでは、質問に入らせていただきます。 まず、個別避難計画の作成の進め方についてお伺いします。 私は、一昨年の十一月二十七日の東日本大震災復興特別委員会で、避難行動要支援者の個別避難計画について市町村が作成することを努力義務化すべきだと質問いたしまして、今回このような方向で法改正をされるということは、国民の命を守る取組がまた一歩前進することであり、大変うれしく思っております。 本改正案における、市町村における個別避難計画の作成に対する努力義務化に当たって、今後、ハザードマップエリアに居住する避難行動要支援者約二百五十万人分に対して五年間で百八十億円の地方交付税交付金が措置されると伺っております。 災害はいつどこで発生するか分かりません。そして、ハザードエリアの有無にかかわらず、できる自治体からどんどん進めるべきと考えますが、御見解をお伺いいたします。
○国務大臣(小此木八郎君) 個別避難計画の作成についてですが、ハザードマップ上で危険な地域にお住まいの方々、そしてその方々を、介護を要する方など、現時点で優先度の高いと考える方々は約二百五十万人おられるということと推計しております。全国の市町村においておおむね五年程度で作成に取り組んでいただきたいと、今おっしゃったように考えています。 作成に要する経費についてですが、これは令和三年度新たに地方交付税措置を講ずることとしております。さらに、市町村の円滑な策定を推進するために、作成手順を明示した具体的な取組指針の提示、優良事例を全国的に展開するためのモデル事業の実施などに取り組むとともに、防災・安全交付金を始めとする活用の可能性がある各省の補助金制度の紹介、周知などを行うことにより支援に努めてまいりたいと存じます。 また、優先度の高い約二百五十万人の方々についてですが、市町村が作成する個別避難計画に加えて、避難行動要支援者本人、その家族又は地域の自主防災組織等が記入する個別避難計画作りも進めていただきたいと考えております。作成が推進されますように支援をしてまいりたいと存じます。
○横沢高徳君 ありがとうございます。 大臣、やはり近年災害が多発していまして、いつもう本当にこの高齢者や障害のある方、災害弱者と言われる方が犠牲になるかも分からないので、これ是非予算措置も含めて強力に前進させていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(小此木八郎君) 予算措置もといいますか、このことにつきましては、現在地方交付税の措置をとるということになっておりますので、後々のこと、またいろいろ御意見をいただきながら勉強してまいりたいと存じます。
○横沢高徳君 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。 次に、個別避難計画の作り方についてお伺いいたします。 個別避難計画を作成するということは、自治体にとっては、どこにどのような方が住んでいてどのような支援を必要としているのか、またどこに避難をさせればよいのか、避難所はどのように整備をすべきか、再確認をするチャンスだと考えます。また一方、住民にとっては、必要な物品や医薬品の準備、どのようにして避難をするのか、家族内でも再確認する機会となると考えます。今回の個別避難計画の作成の取組が地域防災体制を充実させるための良い取組となってほしいものであります。 個別避難計画を作成するに当たり、マイナンバーをひも付け、介護度や障害の程度の情報を入力するとされておりますが、支援を必要としている人が必ずしも介護認定や障害認定を受けているとは限りません。ふだんの生活の中で顔を合わせている方が計画作成に関わっていくことがより実効性のあるものになると考えますが、大臣の御見解をお伺いいたします。
○国務大臣(小此木八郎君) 個別避難計画は、市町村が作成の主体となり、防災部局のみならず、福祉部局等の関係部局が一体となって、また自主防災組織、民生委員、福祉専門職などの地域の関係者と連携して作成に取り組む必要があると、もう委員おっしゃるとおりです。 特に、福祉専門職であるケアマネジャーの方々は、日頃から介護保険サービスの利用を通じて避難行動要支援者本人の状況等をよく把握しており、信頼関係もこれは期待できると思います。そのことから、個別避難計画の作成の業務に参画を得ることが重要と考えています。 こうした福祉専門職などの参画のためには一定の経費が必要となることが想定されるため、先ほど申し上げましたが、個別避難計画の作成に要する経費については令和三年度新たに地方交付税措置を講ずると、こういうこととしております。 市町村には、こうした日頃から避難行動要支援者と顔の見える関係にある方々の協力を得て、個別避難計画の策定促進に取り組んでいただきたいと思っています。
○横沢高徳君 それでは次に、要支援者の避難体制の在り方についてお伺いします。 高齢の方や障害をお持ちの方の命を守るため、実際にどうやって避難をさせるのかが一番の課題だと考えます。先ほど大臣からも、介護や福祉人材を活用と答弁がありましたが、実際どのような、具体的にどのようなことを検討されているのか、お伺いをいたします。
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。 個別避難計画の作成に当たって、ケアマネジャーあるいは支援相談員といった福祉専門職の方々の協力をいただくということ、それからもう一つ、避難行動要支援者の避難、実効性を高めるためには、避難支援を実際行っていただく方、避難支援等実施者の確保ということもしっかりと図っていかなくちゃいけない。そこについては、地域全体の共助によって避難支援を行うという観点から、個人だけではなくて、広く町内会や消防団、自主防災組織といった方々も対象にすることで円滑な避難を図ると。 こういったことについては、この法改正成立の暁にということになりますけれども、しっかりとこの取組の仕方を自治体さんが混乱しないように取組指針等で明確にさせていただいて、先ほど大臣からも申し上げました、裏付けとなる財政措置もあるよということを市町村の方々にも御理解をいただいて、避難支援等実施者、あるいは個別避難計画の作成に福祉関係の専門職に参画をしていただくということをしっかりと市町村の方に働きかけてまいりたいと考えているところです。
○横沢高徳君 ありがとうございます。 今答弁あった、確かに地方などではやはり消防団の皆さんは地元密着ですので、どこに誰が住んでいてどのような支援が必要なのかよく承知していると思いますので、また、都市部と地方部ではまたいろいろ環境は変わってくると思いますので、やっぱり地域事情に合わせた対策をしていただきたいと考えます。 それでは次に、個別避難計画の更新についてお伺いしたいと思います。 個別避難計画が作成されたとして、要支援者の状況が作成時のままだとは限りません。例えば、歩行可能だった方がその後けがや障害を負って病気などで寝たきりになる場合もあるでしょうし、また転出や転入も考えられます。要支援者の状況を月、何年ごとか定期的に更新を考えているのか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(青柳一郎君) お答えをいたします。 御指摘のとおり、避難行動要支援者の心身の状態というのは変化をいたします。医療福祉関係者と連携をしてその状況に応じて個別避難計画を更新するということは、避難の実効性を高めるものであって重要なところであると思います。 また一方で、そのほかのハザードマップの見直しや更新とか、災害時の避難方法などに変更があった場合にも更新することが望ましいということでございます。明確に月単位とか年単位とかということを義務付けるということではありませんけれども、事情変更、更新の周期などの考え方については取組指針においてお示しをするということで考えております。 一方で、更新を余り頻繁にやり過ぎると市町村の負担にもなってくるというところがございます。ただ、命を守るというための個別避難計画ですから、できる限り適時適切に更新がなされるようにということで、更新の可能性のある事象等しっかりと周知を図って、適切に更新が図られるように努めてまいりたいと考えております。
○横沢高徳君 そうですね、転入転出時の住民窓口での要支援者の確認も必要となるでしょうし、また、要支援者の健康状況をよく把握している医療機関や福祉関係者が本人の同意を受けて計画の更新をする必要もあると考えます。 あと、今まさに審議中でありますデジタル関連法案とのひも付けなどの取組はあるのかどうか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(青柳一郎君) 個別避難計画の作成に当たってはマイナンバーの情報を活用できるようにという改正事項も今回の災対法の一部改正案の中に盛り込まれております。 今まで防災部局から福祉部局の方に一々照会を掛けて電話ないしは文書で回答をもらってというような手続が必要であったものが、マイナンバーのシステム上で、防災部局の方でマイナンバーにあるその要支援者の情報を取ってきて個別避難計画を作成できるというようなこともできるように手当てをしておるところでございますので、そういったところでもしっかり効率的に作成が進むように、また更新ができるように取り組んでいきたいと思います。
○横沢高徳君 ありがとうございます。 それでは次に、災害対策に関する今後の課題としまして、いわゆる激甚災害法による災害復旧費の補助率の特例措置について質問をさせていただきます。 激甚災害法に基づき災害復旧費に対する補助率がかさ上げされるという特例措置が適用されることは広く承知されていることと思います。福祉施設も同法の特例措置の対象となっており、例えば保育所、老人ホームなど、公立の施設も民間の施設も、一般災害では補助率は四分の三ですが、激甚災害となると特例措置の対象となり、補助率は六分の五まで引き上げられます。 一方、障害者施設は公立の施設のみが特例措置の対象とされ、民間の障害者施設については特例措置の対象とはなっておりません。どの福祉施設も公立、民間の区別なく激甚災害法の特例措置の対象となるにもかかわらず、障害者施設のみ民間の施設がその対象とならないのが現状であります。 その理由として、身体障害者福祉法も障害者総合支援法も、他の福祉施設の法律と異なり、施設の設備費等に対する補助規定が定められていないことが理由ではないかと考えます。 なぜ身体障害者福祉法や障害者総合支援法に施設の整備等に対する補助規定が定められていないのか、厚労省にお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(赤澤公省君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、障害者総合支援法や身体障害者福祉法につきましては、障害福祉サービス等を行う民間の施設に対する施設整備の補助規定はございません。 一方、議員御指摘のように、障害福祉サービス等を行う民間の施設が被災した場合でも災害復旧費に係る補助を行うこととしておりまして、早期の復旧を図ることは大変重要だと思っております。これまでも、事業所等の被災状況等を踏まえて必要な予算を確保し、激甚災害法に基づくかさ上げと同様の対応というのを行っている、そういうケースも私どもとしては行っているということでございます。 御質問いただきました、なぜ補助規定がないかということでございますが、法的にどこまで補助規定を設けているかというそのつぶさな理由は分からないんですが、先ほど御説明させていただきましたように、予算補助として補助が成立していて、それで、しかもその激甚災害法に基づくかさ上げと同様の対応が予算的になされているということから現在設けられていないという現状にあるということは私どもも、ことではないかというふうに理解しているところでございます。 いずれにいたしましても、災害の状況に応じまして必要な予算の確保に私ども努めてまいるということが必要だと考えております。
○横沢高徳君 法的な補助規定がないが予算措置で対応していたということでございます。 そして、その規定がないというだけの違いで、一般災害では補助をされるのに、激甚災害での補助の法的なかさ上げがなくなってしまうのか、内閣府にお伺いをいたします。
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。 激甚災害法は昭和三十七年に制定されておりまして、障害者、障害福祉関係の施設については、制定当初から、都道府県、市町村の設置した施設が対象ということで、民間施設へのかさ上げ措置は講じられていないということで、その理由につきまして、ちょっと制定当時の文書にもちょっと当たってみたんですけれども、ちょっと明確に確認することはできなかったところでございます。 解説図書では、委員もちょっと御紹介いただきましたけれども、各母法、それぞれの所管の法律の方で国庫負担補助の対象とされている社会福祉施設が激甚法の特別措置の対象となるとされているところでございます。 民間の施設について、ないというところでございますけれども、先ほど厚労省の方からも答弁ございましたとおり、激甚災害法、法律に基づくかさ上げ措置の対象とはされていないけれども、同様の災害が発生した場合には被災状況等を踏まえて同種、同レベルの予算措置がなされているという対応になっているというのが現状でございます。
○横沢高徳君 ありがとうございます。 そこで、小此木大臣にお伺いしたいと思いますが、この問題に関する政府の認識として、平成七年の二月十五日の本委員会において、阪神・淡路大震災の復旧復興関係の政策を審査しているときに、当時の厚生社会・援護局施設人材課長が、例えば身体障害者の施設、それから精神薄弱者援護施設のうちのいわゆる社会福祉法人立の施設につきましては激甚法の適用対象になっておりませんので、私どもはこういった施設につきまして、できるだけ国庫補助のかさ上げができるよう今鋭意検討中でございますと答弁をされております。 その後、激甚法の対象にはなっていないのですが、今答弁あったように、厚労省の予算措置で今まで長い間対応してきたということです。しかし、法律の裏付けがなくては、予算措置だけであれば、いつ途切れてしまってもおかしくないものでありまして、民間の障害者施設に対する補助への国の姿勢がちょっと弱いんではないかとも考えられます。 これだけ長く予算措置をしているので、ほかの福祉施設同様に激甚法の対象にするように、法改正も含めて検討が必要ではないかと思いますが、大臣の御見解をお伺いいたします。
○国務大臣(小此木八郎君) 今の御質問に対しては、両省、厚生労働省も含めての答弁があったと思います。 区別しているということではなくて、災害対応は一緒になってやっていこうというのが基本的な姿勢であると思います。事実、改めて申し上げますけれども、昨年七月の豪雨ですとか、一昨年の台風十五号、十九号、北海道胆振東部地震は平成三十年ですけれども、それぞれ民間のそういう施設については厚労省関係のかさ上げのできる補助をしているのが事実であります。 今後とも、その激甚災害制度への位置付けについては両省で、厚生労働省と私たち、勉強してまいりたいと存じます。
○横沢高徳君 ありがとうございます。 やはりですね、やはり法的根拠も含めて、やはり災害に対してはもう一歩進めるべきだとは思いますが、大臣、最後にもう一言ちょっと、検討していただけるかどうか、お願いを申し上げます。
○国務大臣(小此木八郎君) 現在において、委員のおっしゃるとおりであります。ここは助けてここは助けないという姿勢は全く精神的にもございませんので、それは更に勉強が必要だと思います。
○横沢高徳君 ありがとうございます。それでは、是非前に進めていただきたいと思います。 近年、気候変動の影響で災害が多発し、今日、体が思うように動かない方が命を落とす例が多発しております。体、障害のあるない、そして高齢者、年齢に問わず、命を落とすことのないような、国としての国民の命を守る取組を大きく前進させていただきたいことを申し上げ、私からの質問を終わります。ありがとうございました。
○熊谷裕人君 立憲民主・社民の熊谷でございます。横沢議員に続いて質問をさせていただきたいと思います。 先日の足利の山火事に続きまして、また群馬のみどり市で山火事がありました。進行中です。どうも山中の全焼したおうちから御遺体が見付かったということで、御冥福をお祈りしたいと思いますし、この山火事、足利のように長引かないように、防衛庁にも出動していただいているようでございますので、総力を結集して鎮火を目指していただきたいなというふうに思っております。 それから、私、前回の質問でも防災に関わってきたということを御紹介をさせていただきました。防災士であり、さいたま市の防災アドバイザーであり、埼玉県のイツモ防災のインストラクターをやって、これまでも様々な場面で講演活動などもやってまいりました。その中で、ある講演に、講演というか研修会に出たときに、防災の要諦は大切な人のことを考えて対策を考えることが必要なんだという話を聞きました。そういうことを念頭に、今回の法改正の質問に当たってまいりたいというふうに思っております。 それから、先日、予算委員会で家具の転倒防止につきまして御質問させていただきました。早速、大臣のお取り計らいで、内閣府の方から家具の転倒防止についての事務連絡、発出をしていただきました。ありがとうございます。公営の賃貸住宅についてはこれで進んで、少しは進むのかなと思います。あと、民間住宅の方も是非、壁に穴を空けて原状復帰というところの免除というところが進むように、まずは命を守る防災が進むように、是非御努力をいただきたいなと思います。御礼とお願いでございます。よろしくお願いいたします。 まず最初に、今日は防災教育について御質問させていただきたいと思います。 今、横沢委員の方からも、個別の避難計画のお話だったり避難行動要支援者の個別計画の策定のお話がございました。私も、先ほど言ったように、防災士として地域の地区防災計画、町内会で作るとかというときにアドバイザーとして関わってきたんですけれど、やはりそういったところで身近な人が身近な人を支援をしようというような計画を立てていても、どことなく参加をしていない人にとっては他人事みたいなところがございまして、どうやったら自分事に考えてもらえるのかなというふうに思っていたところでございます。 そして、やっぱり、研修会に出たら、防災という言葉を使っちゃいけないんだというふうにある講師が言っていまして、防災と言うと他人事になっちゃう、だけど、命を守るとか、あしたも笑顔でいようとか、そういう防災という言葉を使わないところ、言葉に置き換えると、何となく、あしたも元気にとか、あしたも孫の顔を見ようとか、あしたも友達の顔を見ようとか、そういうことに置き換えると関心を持ってもらえるというのも一つ手ですよなんという話もありましたので。 何というんでしょうか、個別の避難計画を作っていくときに、様々真摯に計画をけんけんがくがくやりながら作っていくんですけれど、自分事としてみんなが捉えていただけるようにしていくために様々な手法が取るべきだと思っておりまして、一つ、テレビで慶応大学の環境情報学部の大木聖子准教授が、自分事として防災を、命を守ることを自分事として捉えるために、災害に遭遇したことを想定した小説を書くと自分事として捉えられるんだと、そういう授業を小学校とか中学校でやっているというのを紹介をしていて、なるほどと思いました。 私も、防災教育、子供たちにやるときに、紙芝居を使って、紙芝居を順次進めていって、ある場面で止めて、この後みんなだったらどう考えますかみたいなことをやっていたなというのも思い出しましたが、防災教育を進めていくことが重要であるということに鑑みて、この自分事に、自分事に置き換えて考えるという考え方について内閣府としてどのように考えているか、御所見をお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(小此木八郎君) 大変に簡単ではない話だと思いますけれども、今おっしゃいました大木聖子准教授は内閣府のワーキンググループにおいても参画していただいておりまして、全ての子供たちが自らの命を守ることができる防災教育について、防災小説等も取り上げながら有識者による検討をいただいているところであります。国民一人一人が自分の命は自分が守るとの意識を持ち、災害を自分事と捉え備えていくことは大変重要だと思います。 昨年、委員と議論をさせていただいたときに、自助、共助、公助の話があったと思いますが、まさにこの点は自助の話だと思います。あのときたしか、その自助、共助、公助はそれぞれ独立しているんじゃなくて、組合せでしっかり進めていこうという話をしたと思いますが、一方で、その多様化という様々な考え、防災の中でも、避難一つ取っても、その意味が伝わらなかったり、自分の考えで避難しなかったりということもありますので、これも更に勉強を進めることが必要だと思います。 内閣府においてですが、災害リスクを認識して備えの必要性を実感させる啓発動画の作成、発災前に戻れたらどう準備するかなど被災者の思いをまとめた教訓集の作成、災害時の各自の避難行動を整理するマイタイムラインや災害・避難カードの活用推進、地域住民等が災害リスクや共助の避難方法等を話し合って決める地区防災計画の策定推進など、災害を自分事化していただく取組を進めています。 国民の皆さんが災害を自分事化していただけるよう様々な施策に取り組んでまいりたいと存じます。
○熊谷裕人君 ありがとうございます。 本当に、何というんでしょう、ハザードマップにしても、マップを見てもなかなか分かりにくい、足立議員も3Dでやったらというようなお話もしていましたけど、なかなか分かりにくいので、お年寄りでも子供でもよく分かるように漫画とかアニメ動画だとかを作って、親しみやすい手法で、今後の展開というか、自分の命を守るためにどういうふうな行動をしたらいいのかということを想像させることが重要だと思っておりまして、その手法として私は紙芝居、子供でもお年寄りでも見て興味を持っていただけるので紙芝居を使っていましたが、そういった手法で是非その防災意識の啓発に取り組んでいただきたいなというふうに思っておりますが、大切な、一番最初に言った大切な人のことを思ってというところで、どれだけ多くの人に防災を理解してもらえるかというところが大切なんだと思っておりますので、内閣府の皆さん、優秀な方がたくさんいらっしゃるのは存じ上げておりますが、誰でも何か見て分かるような防災教育というところを目指していただきたいなと思いますけど、何か御所見ありましたらお聞かせいただければと思います。
○政府参考人(青柳一郎君) 御指摘のとおり、誰でも分かるというところは非常に重要なところで、専門家相手ではないわけですね。防災は高齢者から子供まで全国民対象ということでございまして、そういった観点から、先ほど大臣からも御答弁いたしましたけれども、内閣府では啓発動画ですとか教訓集とか作成しておるところですけれども、より分かりやすいもの、また小学生や中学生でも分かるような取組ということで、更に不断の見直しで改善をしていかなければいけないと思いますので、これから、これで決定版ということにはならないと思いますけれども、また更にいろんな啓発教材なども作成に努めていければと考えております。
○熊谷裕人君 ありがとうございます。 是非、内閣府に十六場面ぐらいの紙芝居作っていただければ、私が一生懸命、防災紙芝居で広めていきたいと思います。三・一一の後、あの稲むらの火というあの民話が紙芝居になっていました。あれをやると納得をしてくれる人かなり多かったので、そういう使い方もあるんではないのかなというふうに思っております。よろしくお願いいたします。是非作っていただきたいと思います。 次に、行政側の図上訓練の大切さについてちょっとお尋ねをしたいと思っております。 行政の対策、災害対策本部を運営していくに当たって図上訓練なんかが、様々な手法を使って経験値を積むために行われていると思いますし、内閣府の方も様々な研修を通じてそのいろんなシナリオを提供して訓練をしてくださいということをやられていると思いますが、もしかしたら、その最悪な状況というのが本当に考えられてその訓練がされているのかなとちょっと疑問に思うところがありまして、防災訓練というと、震度六強の地震がいついつ何時頃にあって、どれくらいというようなことで防災訓練が行われていくのが通常なんですけれど、シチュエーションによっては、何というんでしょう、災害対策本部を構成する人がその本部に駆け付けられないとか、残念ながら命を落とすとか、そういうことも考えられるんだと思うんですが、そういった本当に最悪、そこに関わる人がもうほとんどいなくて災害対策本部を立てなきゃいけないみたいな状況のシナリオで訓練がなされているのかというところをちょっと、素直な、素朴な疑問としてお尋ねしたいと思っておりますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。 御指摘のとおり、最悪の事態を想定してというところ、大事なところだと思います。 中央防災会議で総合防災訓練大綱というのを毎年決定して、各自治体の方にも周知して促しているところなんですけれども、その中では、この基本方針で、より実践的かつ起こり得る最悪事態を想定して、参加者に判断を行わせるような図上訓練等を自治体の方で行ってくださいということは促してはおりますが、じゃ、実際どういう形で最悪事態を想定しているのかという実施状況までは残念ながらちょっと個別には把握できておりません。 委員もおっしゃるように、本当にどういう形でやっているのかというところ、これからちょっとどこまでヒットするかというところあるんですけれども、自治体の実施状況をちょっと調べた上で、良い事例があればそれを横展開をしていく、本当に余り最悪事態想定がうまく機能していないような話であれば、ちょっと我々自身でよく考えて、実のあるというか、本当の最悪事態想定の訓練というのが各自治体で行われるような取組を進めていきたいと思います。
○熊谷裕人君 ありがとうございます。 先ほどの個人の、自分事に置き換えると同じで、三・一一のときも、岩手県のどこの町だったか忘れてしまいましたが、町長さんとか副町長さんも全て被災されて命を落とされて、課長さんだか課長補佐さんが陣頭指揮を執るというような町があったと思います。 そんなこともやはり考えておかなければいけないことなんじゃないのかなというふうに思っておりますので、本当に最悪のシナリオで一度はやっておいた方がいい、それで、それぞれ関わりそうな方は自分がそういう立場になったときにどう動くべきかというのを事前から想像しておくのが訓練の一つだと思っておりますので、是非一度検査というか、調査をしていただければと思います。よろしくお願いいたします。 それに関連して、やはり、自治体の行政機関に防災担当者をどんな部署にも一人ぐらいずつ置いてほしいなというふうに私自身は思っておりまして、行政の機関だったり学校なりに必ず一人防災担当者がいるというようなふうにしていただきたいなというふうに思っていまして、それだけ防災担当の方を養成をしていかなきゃいけない、育成をしていかなきゃいけないという状況が出てくるんだと思います。 内閣府の方でも防災のスペシャリストの養成というのは様々な研修などを通じてやられていると思いますけれど、内閣府で全国の自治体全部見るというのもまた大変なことだと思いますので、都道府県とか政令市にそういった防災担当者をつくるためのスペシャリスト、育成をする人というんですかね、そういう人を全国に配置をしてできるだけ多くの手で防災のスペシャリストを養成し、本当に末端のところに必ず一人はいるというような状況をつくっていただきたいなというふうに思っておりますが、その辺の防災スペシャリストの養成について、育成について、どのようにお考えかお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。 自治体において防災担当者の人材を育成するという上で、危機管理監とか防災監といった防災の責任者、こちらが主導して人材の育成に取り組んでいただきたいというふうに考えておりまして、そういう意味で、市町村の、自治体の、あるいは都道府県の危機管理・防災責任者を対象とした研修も自治体危機管理・防災責任者研修ということで消防庁さんなんかと共催をして、人材育成という点でも、人材育成の必要性や戦略等を学んでもらっているところでございます。 また、防災スペシャリスト養成研修というのを有明の丘で行っておりますけど、この中で人材育成のコースというものを設けて、人材育成のプログラムの作成、手法等を習得していただいているところでございます。 なかなか千八百弱の自治体全てカバーできるかというところはあろうかと思いますけれども、いろいろと、都道府県の育成担当者を通じてとか、工夫をしながら、より一層人材育成、また研修については充実を図っていきたいと考えております。
○熊谷裕人君 ありがとうございます。 先ほどの足立先生の資料にもありましたとおりに、地震は日本全国どこを見ても確率高くなっておりますし、水害も気候変動の影響で、いつどこでも起きるような状況だと思っておりますので、是非、全国津々浦々、防災担当者が、スペシャリストを含めて、いるという状況をつくっていただければ少し心強いのかなというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。 それから、避難計画の策定について、ちょっと横沢さんのところに重なるんですが、実は平成元年の東日本台風のときに入間川水系で洪水がありまして、川越市で高齢者施設が水没をいたしました。ニュースで何回も取り上げられて、記憶に新しいところなんですが、実はその隣に発達障害の皆さんの障害者施設がありまして、同じように水没をしました。私もすぐにそこの現場を見に行って、その後処理をしているところで職員の方にお話を聞きましたら、避難先でちょっとしんどいことが起きているんだということで、避難先にすぐ行かさせていただきました。そうしたら、施設に入っていた発達障害の皆さんが中学校へ避難をしていました。ただ、発達障害の方、障害者特有のあれでパニック状態に陥っていまして、声を上げたりとか動いたりということで、相当な状況でございまして、職員の方がすごい苦労をしていたと。学校もやはり使うのでどこかの施設へということで、川越市が公共施設へ移ってもらうということで移ったんですが、その先でもやはり住民の方と若干障害の特有なことがありまして、トラブルが起きて川越市さん自体がすごく悩んだということがあります。 今回の法改正で、避難計画だったり、立てる中で避難先を決めなきゃいけないというときに、やはりそういった障害をお持ちの方については、かなり避難先を選定をするの自体が、行政が一緒になったとしても大変だというところがあろうかと思います。是非、その点は厚労省と一緒になって内閣府の方もお骨折りをいただきたいと思いますし、先ほどの横沢議員の、そこの施設はやはり民間の施設だったので、さっきのかさ上げのところの激甚の対象にはなっていないところ、厚労省の方から費用はかさ上げをしていただいてというところはありますけど、やっぱり法的な支援があるかどうか、公的な支援があるかどうかというところは施設を運営する方からすれば安心度が違いますので、その点についてどんな熱意で、先ほども横沢さんの方から大臣に熱意をということで聞かれておりますけれど、あわせて、そういった避難先、大変苦労するのを後押しをするという気持ちを込めてコメントをいただければと思います。
○国務大臣(小此木八郎君) まず、一般的に、防災施策に当たっては、各省庁が緊密に連携をしていくことは言うまでもないことだと思います。そこに障害をお持ちの方々についての対応も、認識そのものは深くなってきていると思います。 何しろ、しかし、災害というのはとっさに、突然ということもありますので、そういう場合には、発達障害をお持ちの方と一般の方々が一緒の施設に避難をするということは、お話しになったような状況が生まれてくると。なるたけそういうことも避けなきゃならないという考えから、先ほどちょっと申し上げましたけれども、日頃から一緒に生活をしておられる家族の方々、あるいはその方をよく知る近所の方ですとか、そういう方と一緒に逃げられる施設が必要になってくる。その確保を計画そのものにあらかじめ取り入れるということを、こちらも内閣府として自治体と協力をして作っていくということ。 何しろ、そういう意味での連携を緊密にしていくということが重要であると考えることから、そういったことを進めてまいりたいと存じます。
○委員長(新妻秀規君) 申合せの時間が参っております。
○熊谷裕人君 はい。 ありがとうございます。 最後の質問は足立議員と重なりましたので、割愛させていただきまして、質問を終わります。ありがとうございました。
○杉久武君 公明党の杉久武でございます。本日は質問の機会をいただきまして、大変にありがとうございます。 まず、私の方からは熊本地震についてお話をさせていただければと思います。 先週十四日は熊本地震の発生から五年となる節目を迎えました。改めて、地震の犠牲となられた方々の御冥福をお祈り申し上げますとともに、現在もなお避難生活を余儀なくされている方に心よりお見舞いを申し上げます。 今から五年前の二〇一六年四月十四日に益城町で最大震度七を観測した熊本地震は、二十八時間後に、誰も予測し得なかった観測史上初となります同じ地域での震度七に再び襲われたわけであります。この地震の大きな特徴は、最初の大地震よりも大きな余震が発生したことに尽きるわけで、後に前震、本震という定義がなされ、以降、大きな地震が発生するたびに、今後の余震に注意する呼びかけから、同程度の地震の発生の備えを呼びかけるきっかけとなったのがこの熊本地震でございました。 続けて発生した二度の大地震で熊本県内は未曽有の被害を受けましたが、特に甚大な被害を受けた熊本城の天守閣が発災から五年を経て完全復旧し、今週月曜日から一般公開されました。また、熊本日日新聞のアンケートでは、地震からの復興について、とても実感をしている、ある程度実感していると回答した方が八割以上であったとのことで、復興への道のりが着実なものになっているものと感じております。 私自身も、財務大臣政務官を務めておりました二〇一七年の一月に熊本の被災地を訪問し、被害の状況を確認させていただくとともに、復旧復興に向けた後押しをさせていただいたところでございまして、この復興が着実に進んでいるということを高く評価したいと思います。 一方で、熊本県内では、先月末の時点で依然として百五十世帯四百十八人の方が避難生活を続けられております。このうち九十六世帯二百八十一人の方は、先ほど申し上げました益城町の方々でありまして、その理由は、宅地の造成や道路の拡幅など区画整理事業が終了していないために住宅確保のめどが立っていないということでございました。 そこで、内閣府に伺いますが、熊本地震の発生から今日までの取組について確認するとともに、現在も避難生活を余儀なくされている方へのサポートについて確認をしたいと思います。
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。 熊本地震から五年が経過いたしますけれども、政府としては、発災直後のプッシュ型の物資支援、これを初めて実施するとともに、インフラの復旧、観光への後押しをするなど、被災地、被災された方々の支援に取り組んできたところでございます。これによりまして、今年三月、阿蘇大橋ルートの開通を始めとして、公共土木施設や農地、農業用施設の各災害復旧工事はおおむね竣工するなど、復旧復興は着実に進んでいるというところかと思います。 また、県の方で被災者支援ということで、復興基金の活用による自宅再建の利子助成など住まいの再建支援、あるいは地域支え合いセンターによる仮設住宅の入居者に対する訪問活動を通じた生活再建のアドバイスという被災者個々に対するアプローチをきめ細かに行っていただいたということで、その結果として、応急仮設住宅の入居者の最大約四万八千人のところ、御指摘のとおり、三月末時点で四百十八人と大幅に減少したところでございますけれども、まだ四百十八人の方々おられるということでございます。 これらの方々の住まいの再建、生活再建を進めていくということは重要な課題だと認識しておりまして、県の方で先ほど申し上げた地域支え合いセンターの被災者個々に対するアプローチ、引き続き行っていただくというふうに伺っておりますので、県、地元市町村等関係機関と国の方でも連携をして、再建が成し遂げられるように支援続けてまいりたいと考えております。
○杉久武君 ありがとうございます。 最後の一人の生活が再建されるまで、今おっしゃっていただいたとおり、自治体とも連携をしながら、政府一丸となって引き続き取組をお願いをしたいというように思います。 それでは、災害対策基本法等の一部改正案について順次質問をしてまいりたいと思いますが、質問に入る前に、足立議員からもありました本法案の参考資料の一部誤記載が発生した件について確認をいたしたいというふうに思います。 今回の参考資料の誤記載でございますが、俗に五点セットと言われます法律案、理由、法律案要綱、新旧対照表、参照条文のうち、法案と理由を除いたものを称して参考資料と呼んでおりますが、この参考資料は法案を所管する省庁が作成し、法案や理由などと一緒に国会へ提出いただいているものであります。法案自体に誤りがあったのであれば論外ではありますが、今回は参考資料に当たる要綱と参照条文の一部に合計九件の誤りがあったとのことでございました。 人は間違えるものではございますが、かといって、間違いは仕方がないでは済みませんし、逆に、間違うのは緩みであると批判することも容易かと思います。間違いは間違いとして指摘しつつも、間違えた原因を掘り起こして再発防止策を講じることの方がより重要であります。作成文書の確認体制に問題はなかったのか、作成スケジュールに無理はなかったのか、あるいは作業担当者の方の労働時間はどうだったのかなど、この際しっかり原因を見極めて再発防止策を講じていただきたいと思いますし、そのために立法府として協力すべき点があれば協力を惜しむべきではないと、私はそのように考えております。 そこで、内閣府に質問いたしますが、本法案の参考資料の誤記載の原因及び再発防止策について確認をしたいと思います。
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。 大臣からもおわび申し上げましたけれども、今国会に提出いたしました災害対策基本法等の一部を改正する法律案の参考資料に誤りがあったことにつきましては、改めておわび申し上げたいと思います。 今回の誤りにつきましては、資料を作成する際の作業ミス、そして確認漏れ、さらに必要なチェック体制を十分に構築できていなかったといったことが原因であると、担当者の話を聞く中でもそういうものであろうかと。そういう意味では、法案作成作業のスケジュールについては、特に詰めてという話ではなくて、例年同様というところ、特段過密であったということもございませんし、勤務時間体制という点についても特別ぎゅうぎゅうになったということではなかったということで、そういう意味ではなおさらチェック体制がきちんと講じられていなかったというところは大変反省すべきところだろうと思います。 ただ、作業スケジュールに無理がないか、特定の担当者に作業が過度に集中して長時間労働になっていないかといった御指摘も受け止めて、再発防止については府省庁横断のプロジェクトチームにおける議論も当然踏まえていきたいと思いますけれども、まずは内閣府においては、法案の作成作業に従事していない職員のチームでダブルチェック、複層チェックを行うといった複層的な確認体制をつくって、こういった誤りが再び発生しないように取り組んでまいりたいと考えております。
○杉久武君 再発防止をしっかりとお願いをしたいというように思います。 私自身、長年、監査という仕事をやってまいりました。その経験から申し上げますと、やはりその一連の作業のプロセスを明確化するとともに、やはり誰がどういう責任を負うのか、そしてチェックポイントは何なのかというところがやっぱり明確になっていなければ、漫然と作業が進む中で必要なチェック項目が見落とされるということはある意味マニュアル作業の中ではよくあることでありますので、そういったことが起こさないように万全の再発防止策を作っていただければというように思っております。 それでは、法案の内容について質問をいたしたいと思います。 まず、本法案の改正によって災害対策本部の見直しが図られ、災害対策の実施体制の強化が図られることとなっております。具体的には、災害の大規模化、激甚化によって国への支援ニーズの増大に対処するために、災害発生のおそれがある段階から災害対策本部の設置や特定災害対策本部の新設によって、国の災害対策本部が三種類に分けられるなど、防災体制の一層の強化を図ることとされております。 そこで、内閣府に質問いたしますが、今回の法改正によって特定災害対策本部を新たに設ける理由について確認するとともに、災害発生前にこれら災害対策本部を設置可能とする意義と効果について確認をしたいと思います。
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。 現行では、まず、特定災害対策本部の新設についてでございますけれども、現行では、非常災害に至らない程度の災害については、災害対策基本法には基づかない関係省庁災害対策会議といったものを開催して関係行政機関相互の情報共有等を行ってきたところでございます。 しかしながら、近年は災害、大規模化、頻発化が進む中で、災害時における円滑かつ迅速な対応についての要請が高まっておりまして、国の関係機関も連携して、機動的、効果的に災害対応を行う必要がある、また自治体との連携も強化をする必要があると。 このような状況を踏まえまして、防災担当大臣を本部長とする特定災害対策本部の仕組みを新設して、本部長によります法律上の関係指定地方行政機関の長や地方公共団体の長その他の執行機関等々への指示、それから関係機関間の調整を行う権能を与えることによって、より的確かつ迅速に災害対策、対応を行えるようにするものでございます。 また、災害発生前の国の災害対策本部の設置でございますけれども、これも災害発生のおそれの段階から特定災害対策本部あるいは非常災害対策本部といったものの設置を可能とすることによりまして、本部長からは都道府県知事や交通事業者に避難先、輸送手段の確保のための必要な指示等を行えるようになって、広域避難などの災害対応を円滑化すると考えております。 さらに、災害救助法の改正によりまして、このおそれの段階から救助法に基づく国庫負担を可能とすることで、自治体の方で費用面でちゅうちょせずに避難の実施、受入れを判断できるようにするという効果があると考えております。
○杉久武君 次に、私からも個別避難計画についてお尋ねをしたいと思います。 本改正案におきましては、自治体による個別避難計画の策定が努力義務とされたわけであります。 先月十九日の予算委員会集中審議の際に私から取り上げましたが、災害時に自力で避難することが難しい高齢者などいわゆる避難行動要支援者の方については、お一人お一人の個別避難プランが必要であり、速やかに全ての自治体で個別避難計画が円滑に策定できるよう国としても最大限支援すべきであると小此木大臣に質問をさせていただきました。その際、大臣からは、全国の市町村においておおむね五年程度での作成に期待を示されるとともに、作成に必要な経費については、令和三年度予算において、総務省とも連携しつつ、地方交付税措置を講じるとともに、防災・安全交付金を始めとする活用の可能性のある各省の補助金制度の紹介や周知なども行うことにより支援に努めたいと、このような答弁をいただいたわけでございます。 この答弁、大臣の御答弁で特筆すべきことは、地方交付税のみならず、国交省の防災・安全交付金、これも活用できるということを明確にしていただいた点で、こうした補助金の活用によって自治体による個別避難計画の迅速かつ円滑な作成に大きく貢献するものと期待をしているところであります。 しかしながら、この防災・安全交付金は国交省の予算であることから、自治体の福祉部局からすると余り知られていないのではないかというふうに危惧をしておりまして、個別避難計画の策定に活用してもらうためにはしっかりとした周知徹底が必要であると考えております。 そこで、小此木大臣に質問いたしますが、当初予算が成立した今、個別避難計画が全ての自治体で迅速かつ円滑に策定できるよう、例えば内閣府が厚労省と連名で各自治体の福祉部局に事務連絡を発出するなどして、個別避難計画の策定には防災・安全交付金の活用が可能であることを是非周知徹底していただきたいと思いますが、大臣の御見解をお願いいたします。
○国務大臣(小此木八郎君) 答えが重なるところがあるかと思いますけれども、個別避難計画の作成については、ハザードマップ上で危険な地域にお住まいでかつ介護を要する方など、まずは現時点で優先度の高い避難行動要支援者についておおむね五年程度で作成に取り組んでいただきたいと考えており、所要経費については地方交付税措置を講ずることとしております。 また、市町村の円滑な作成を推進するためには、自治体の防災部局と福祉部局が連携して取り組むことが重要と考えます。こうした観点から、内閣府として、作成手順などを明示した具体的な取組指針の提示、優良事例を全国に展開するためのモデル事業の実施、委員御指摘である防災・安全交付金を始めとする活用の可能性がある既存の補助制度の紹介などについて、厚生労働省と連携して、防災部局と福祉部局に対して周知徹底を図ってまいりたいと存じます。
○杉久武君 ありがとうございます。非常に重要な御答弁いただいたというように思っております。 当然、地方交付税で措置いただいていることも非常に大事なところではあるんですけれども、やはり地方交付税のみでは全ての団体が対象になるわけではありません。 今回のこの答弁でおっしゃっていただいた防災・安全交付金の活用、これは私はこの個別避難計画を早くやはり整備するためには非常に重要なポイントだというように思っておりますので、一日でも早くこの個別避難計画が整備されることを期待をしているところでございます。特に、今もおっしゃっていただいた対象者、特に必要な方二百五十万人という相当な数に上っておりますので、こういった方々の避難計画がしっかりと策定されることを期待しております。 次に、避難の実効性について質問をいたします。 先月の予算委員会でも指摘しましたとおり、避難行動要支援者名簿につきましては九九%の市町村において作成されるなど普及が進んでおりますが、現実に災害が発生いたしますと、依然として多数の高齢者が被害を受けている状況であります。 例えば、令和元年の東日本台風では犠牲者の約六五%が、さらに令和二年七月豪雨水害ではおよそ八割の方が六十五歳以上の高齢者であったことを考えますと、避難の実効性をどのように確保すべきか、これが私は喫緊の課題だというように思っております。 そこで、先ほど申し上げております個別避難計画が大変重要なツールとなってまいりますが、特に令和三年度予算では、自治体における個別避難計画の効果的、効率的な作成手法を構築するためモデル事業を実施するための予算が計上されており、より効果的な個別避難計画の創出が期待をされております。 さらに、避難の実効性確保の観点から見れば、個別避難計画の作成だけではなく、計画に基づいたやっぱり避難訓練そのものが重要だと思います。実際に訓練を実施することで作成時には分からなかった課題も明らかになりますので、プランにとどまるのではなく、いわゆるPDCAサイクル、これをしっかり構築をして回していくことが避難の実効性の更なる向上につながるんではないかというように考えております。 そこで、内閣府に質問いたしますが、個別避難計画作成のモデル事業の実施に向けた取組の現状について確認するとともに、避難の実効性向上のため、個別避難計画におけるPDCAサイクルの構築についてどのように考えているのか、見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。 個別避難計画の作成の取組が円滑に進むように、御指摘のとおり、令和三年度政府予算において、効果的、効率的な作成プロセスのモデルを構築して、その成果を全国に展開する個別避難計画のモデル事業を実施していきたいということで、全国の自治体を対象として公募をいたしましたところ、多様な取組の提案、多数ございまして、五月、来月からモデル事業に取り組んでいただくことを予定しているところでございます。 また、御指摘のとおり、避難の実効性の向上については、個別避難計画に基づいた避難訓練を実施することによって、計画作成段階では分からなかった課題を明らかにする、また計画内容の改善や避難の実効性の向上につながるというふうに考えております。避難の実効性向上のためのPDCAサイクルの構築になることから、今後、取組指針をきちんと改定をいたしまして、避難訓練の実施を促してまいりたいと考えているところです。 それから、今回のモデル事業では、自治体間においてモデル事業の取組状況を共有する場、お互い相談できる意見交換の場も設けていきたいという予定でございまして、こういった場も活用して実効性向上につながるような取組を進めていきたいと考えております。
○杉久武君 ありがとうございます。 個別避難計画は、もう当然のことながら、作成することが当然目的ではなく、命を守るためのツールでありまして、実効性ある計画が作成されるよう、内閣府におきましては十分なサポートを是非お願いをしたいというように思います。 次に、今般の法改正の目玉の一つとして、避難勧告を廃止して避難指示に一本化することがございます。これは、従来避難勧告を出していたタイミングで避難指示を発表するものでありまして、避難を促す情報をより分かりやすく整理し、住民の逃げ遅れを防ぐことが目的でございますが、災害対策基本法で規定する避難勧告や避難指示の見直しは一九六一年の本法制定以来初めてのことであります。現在の避難勧告と避難指示は共にレベル4とされており、違いが分かりにくいとの指摘がございました。 内閣府が昨年一月に、二〇一九年の台風十九号で人的被害があった市町村の住民約三千人を対象として行ったアンケート調査によりますと、避難勧告・指示の内容を両方正しく認識していた方は一七・七%にとどまり、避難勧告と避難指示の違いが十分理解されていないことが明らかとなったわけであります。また、避難を開始すべきタイミングを、本来の避難勧告ではなく避難指示であると誤って認識している方が四人に一人、二五・四%あったとのことでありますので、被害を最小化するために重要な要素は対応の明確化であることを考えますと、本法の改正は実態に即した見直しになっているものと高く評価をしております。 他方、今般の避難情報の運用変更は、現在行われている五段階の警戒レベルでの運用の開始から二年での運用変更となることから、混乱を起こさないよう、国民への周知を図っていくことが必要でありますが、かといって時間を掛けるわけにも当然まいらないわけであります。地震災害などは突然やってまいりますし、出水期のことを考えますと、梅雨入りまであと一月半と迫っている状況であります。 そこで、内閣府に質問いたしますが、避難情報の運用変更については迅速かつ徹底して周知を図る必要があると考えますが、内閣府としてどのように取り組んでいくのか、伺いたいと思います。
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。 ただいま御審議いただいております法律案成立した暁には、新たな避難情報について、梅雨期、梅雨どきから市町村によって円滑に運用されるとともに、住民の方々にその内容が理解されるよう周知徹底を図ることは大変重要であると考えております。 このため、早い段階から都道府県、市町村の防災担当者向けの説明会を実施をいたしまして、広報誌の作成、新たな避難情報を用いた避難訓練などの周知の準備、まだ成立前ですので、準備を開始してもらいますとともに、テレビ、インターネット等のメディアにおいては新たな避難情報について解説する特集を組んでいただきたいという依頼は既に始めているところでございます。 さらに、改正法案の成立後、公布をされてからは、様々な指定公共機関等の協力もいただいて、新たな避難情報について、例えば全国のコンビニエンスストアのレジのディスプレーに表示をしていただく、また、全国の郵便局や鉄道駅、高速道路のサービスエリア等でのポスター掲示なども予定しております。また、関係省庁や市町村とも連携して、自治体庁舎は当然ですけれども、学校や病院、社会福祉施設等での掲示等も予定しているところでございます。 可能なことは全て行って、関係者一体となって周知、普及啓発、徹底を図っていきたいと考えております。
○杉久武君 この新たな避難情報が速やかかつ正確に国民に伝わるよう、今様々な取組挙げていただきましたけれども、内閣府には万全の対応を是非ともよろしくお願いをしたいと思っております。 最後に、小此木大臣にお伺いをしたいと思います。 今回の法改正では、災害対策本部の見直しの一環として、非常災害対策本部長については防災担当大臣から内閣総理大臣に変更し、新設される特定災害対策本部については防災担当大臣を長とすることとして、併せて防災担当大臣を必置化することとしております。二〇〇一年の省庁再編による特命担当大臣の制度導入以降、防災を担当する大臣は事実上設置され続けてまいりましたが、昨今の災害の激甚化を鑑みれば、防災を担当する最高責任者の必置化は防災への取組が制度面でしっかり担保されたものと考えております。 一方、若干気になるのが、非常災害対策本部、担当大臣から内閣総理大臣に変更するという点であります。非常災害対策本部は過去十年間超を考えても防災で八回設置されておりますが、この三年間は毎年設置されており、それだけで大規模な自然災害が毎年のように発生する時代に突入していることを鑑みますと、ただでさえ職責の重い総理大臣に、まして現下のコロナ禍で激務が続いている中、新たな責任の追加というものは果たして妥当なのかと、いささか気になっているところであります。 もちろん、大規模災害だからこそ総理大臣が本部長となって陣頭指揮を執るのだという考えは理解をいたしますが、総理の職責に新たな負荷を掛ける以上は、総理をしっかりサポートする体制が盤石でなければならないというように思います。今般の法改正では、非常災害対策本部の構成メンバーが関係閣僚となっておりますが、言うまでもなく小此木大臣にはその先頭に立っていただき、総理を万全に補佐をしていただく必要があると思います。 そこで、小此木大臣に質問いたしますが、防災担当大臣の必置化及び非常災害対策本部長の内閣総理大臣への変更理由について確認するとともに、今回の法改正によって防災担当大臣として総理をどのように補佐されていくお考えか、大臣の決意をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(小此木八郎君) 今回の改正により防災担当大臣を法律上必ず置くこととしたのは、災害の激甚化、頻発化が進み、防災の国政上の重要課題としての位置付けが更に高まる中で、政府として防災担当大臣が重要であることを改めて示すものであります。 また、非常災害対策本部長の内閣総理大臣への変更については、近年の大規模災害発生時に、これまでも事実上、内閣総理大臣の出席の下、非常災害対策本部会議を開催して、関係省庁等に必要な指示を行ってまいりました。今回の改正は、本部組織と内閣総理大臣の地位を法律上明確に位置付けることで、その指示権限を明確化し、本部機能を格上げ、強化することを目的としたものであります。 今回の改正において、防災担当大臣は非常災害対策本部、副本部長ですね、副本部長として法律上明記され、本部長たる内閣総理大臣を副本部長として補佐をするということになります。また、防災担当大臣は、非常災害に至らない災害にも対応すべく、新設する特定災害対策本部の本部長も担うことになります。 そうした本部体制の中で、内閣総理大臣のリーダーシップの下、関係省庁の調整や被災地のニーズを踏まえた災害対応を実施するなど、引き続き重要な役割を果たしていくことになります。 災害対応に際しては、主管の大臣として内閣総理大臣をしっかり支え、国民の安全の確保と、政府一体となって取組をするように万全を期してまいりたいと存じます。
○杉久武君 これから台風シーズンも迎えることとなります。本改正案の効果がしっかりとこれからの防災・減災対策に生かしていけるように我々も全力でサポートしてまいりたいと思いますので、小此木大臣におかれましても、しっかりと災害が起きた際には陣頭指揮を執っていただいて、国民の命と生活を守っていただけるようお願いを申し上げまして、時間になりましたので、私からの質問を終わります。ありがとうございました。
○室井邦彦君 維新の会の室井邦彦です。よろしくお願い申し上げます。 早速質問に入りたいと思いますが、この豪雨災害に対して、特に避難行動についてまずお尋ねいたしますけれども、各委員の先生方と後半になってくると重複するところがかなり出てきておりまして、非常に質問もしにくいところもございますけれども、その点は御理解をいただいて御答弁を、的確な御答弁をお願いをしたいと思います。 それでは、この気候の変化によって、観測史上最大の長時間の豪雨が記録されたり、また、今まで経験したことのないような豪雨が日本中至る所で発生しております。観測データからもそれぞれ確認をされているところでありますが、この長時間継続する豪雨によって本川、支川の合流点においてバックウオーター現象が顕著となり、これまで、片岸が破堤すると対岸は大丈夫というような常識があったようでありますけれども、対岸破堤後も長時間にわたって河川水位の高い状態が続くと堤防が脆弱化して両岸において破堤が生じるという、このような事態になっていると、なっていることもあると、このように周知をしているところでありますが、住民への避難情報の的確なタイミングの発信、対象地域の住民が避難情報を入手し、直ちに避難行動に取る体制の構築が変化する、間に変化する災害外力に対応した避難の在り方として、避難情報の内容の見直しと併せ課題であると理解をしておりますが、この状況にどう取り組んでいくのか、大臣にお聞きをしたいと思います。
○国務大臣(小此木八郎君) 災害から国民の命を一人でも多く守るためには、今般の災害対策基本法の改正案における避難情報の改善のみならず、避難対策の強化に総合的に取り組むことが重要であると考えております。 避難情報の発令のタイミングについてですが、市町村は、河川事務所や気象台から提供される水位や雨の情報、これらの機関から市町村長への電話による情報提供を参考に、住民が安全に避難できる早めのタイミングで浸水が想定される区域に対して避難情報を発令することとしております。 住民への避難情報の伝達については、災害時に情報が確実に伝わるように、消防庁において市町村に対し、市町村防災行政無線等の整備や緊急速報メール、テレビ、ラジオでの情報伝達など、地域の実情に応じた災害情報伝達手段の多様化を推進するように、技術的、財政的な支援を行っております。 また、迅速な避難行動を促進するための地域の体制の構築については、地区防災計画や個別避難計画の作成等によって、自助だけでなく、地域での声投げ等の共助の取組が適切かつ円滑に行われるように、国としてもこれらの取組を積極的に支援をしてまいりたいと存じます。 このように、避難情報の見直しと併せて、住民の避難の実効性を高めるための取組を政府一丸となって推進してまいりたいと存じます。
○室井邦彦君 ありがとうございます。 この今回の法改正によりまして、やはり期待するところは、想定外の豪雨災害から命を守る最善の行動を取ると、これが一番大切なことでありますが、やはり防災意識の高い社会を一日でも早く構築していくという、これが重要なことでないかなというふうに感じております。 どうか大臣におかれましては、国民にとっても、このような防災意識の高い社会を一日でも早く構築できるように御努力をしていただきたくお願いを申し上げておきます。 続きまして、高齢化の進展する中での個別避難計画についてお聞きをいたします。 平成三十年七月豪雨では、死者が特に多かった岡山県、広島県、愛媛県で、六十歳以上の犠牲者は約六六%、令和元年東日本台風では、災害関連死を除く死者八十四名のうち六十五歳以上の犠牲者の占める割合が約六五%、令和二年七月豪雨では、災害関連死を除く死者八十名のうち六十五歳以上の犠牲者の割合が約七九%であったと聞いております。 今回のこの法改正により、個別避難計画の作成が努力義務化されたと認識しておりますが、お聞きしておりますが、この避難行動要支援者、この一人一人の実情に合わせ個別避難計画の整備を進めていくことにより、具体的な支援体制の構築が特に期待をされているところであります。 我が国は、高齢化進展、高齢化が進展し、人口構造データによれば、六十五歳以上の高齢者一人当たりに対する生産年齢者の比率は、五十年後の二〇六五年には一・四人と推計をされております。災害時に自助が可能で、さらに避難等を支援することのできる者の比率が減り、要支援者の比率が増えていくことを示唆しております。 都市部での高齢化、地方での過疎化が進展する中、実効性を持つ個別避難計画を持続的に作成していくためには、市町村との連携を今後どう取り組んでいこうとされているのか、是非お聞きをしたいと思います。
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。 個別避難計画において、まず避難支援等実施者を確保する必要がございますけれども、このためには、消防団や自主防災組織等に限定せずに、地域の実情に応じて幅広い団体等と避難支援等の協力関係をつくる取組、あるいは地域の方々に避難訓練の参加を呼びかけるといった地域における支援者の輪を広げる取組、避難支援等について個々の支援者の体力や状況を踏まえて複数人で役割分担をするといった避難支援等実施者の負担感を軽減するための取組などが重要であると考えておりまして、法律成立後に改正する作成手順を明記した取組指針の中でお示しをして、市町村と連携をしていきたいと思っております。 それから、今年度の予算で個別避難計画のモデル事業を実施することになりますけれども、市町村や地域の防災、福祉の関係者が連携する取組であって、地域の実情に応じた特色のある取組を行う都市部から地方まで様々な自治体を支援して、その成果をモデルとして全国に展開していくこととしております。 また、あわせて、自治体間においてモデル事業の取組状況を共有する場合はお互いに相談できる意見交換の場というものを設ける予定でございまして、こうした取組を通じて、市町村と連携して、高齢化、過疎化が進む中でも、実効性を持つ個別避難計画を持続的に作成していくための取組を進めてまいりたいと考えております。
○室井邦彦君 いずれにしても、地域との連携ということが大切であると思いますし、常日頃の訓練の成果をこういうときにこそしっかりと上げていただけるように、日頃の情報交換を的確に、密に行っていただきたいと、このように感じております。 続いて、災害関連死を防ぐこの体制ですね、自治体とどのような支援、自治体にどのようなその件について支援をされていくのか、お聞きをしたいと思います。 この災害弱者を守ることは、これ避難対策のもちろん課題で、大切な課題でありますが、この災害時に特別な配慮を必要とするこの高齢者、障害者等を受け入れる福祉避難所が開設されるとお聞きをしております。 大勢の一般避難者を受け入れる状況の中、この福祉避難所が確保できない実態があると耳にしておるわけでありますが、ここでお聞きしたいことは、この福祉避難所として利用できる施設の不足は、配慮の必要な高齢者等が一般の避難所に行くことをためらわせ、車中泊を選ぶ状況に余儀なくさせられておると、させられると。また、住民がどこで車中泊をしているのか把握する体制も余り整っていない、このように現場では聞いておりますが、持病のある高齢者などがこのストレスから病気が悪化したり、狭い車内で避難生活を送るうちに体調を崩すというようなことがないように、この災害関連死とならない体制の整備が極めて重要であると思っております。 国は、自治体と連携し、この点どのように取り組んでいこうとしているのか、取り組んでいくのか、お聞かせをください。
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。 まず、車中泊の関係につきまして、内閣府としては、やむを得ず車中泊する場合の対応として、自治体に対しまして、避難所運営ガイドラインあるいは避難所におけるコロナウイルス感染症への対応のQアンドA等におきまして、車中泊の場合には浸水しないよう周囲の状況を確認するですとか、車での避難者へエコノミークラス症候群防止の周知を実施する等々のことを示して、車中泊に対する留意事項ということをお示しをしているところでございます。 それから、福祉避難所について、一般の避難所では生活することが困難な高齢者、障害者の方々を対象とする避難所でございますけれども、この確保に当たって、昨年、内閣府の有識者会議においては、福祉避難所の位置付けの整理、あるいは受入れ対象者を特定する制度の整備、福祉避難所への直接避難の促進、こういったことについても対応すべきだという方向性が示されたところでございまして、これらを踏まえて、福祉避難所ごとに受入れ対象者をきちんと特定をして、あらかじめ指定の際に公示できる制度を創設するための内閣府令、省令ですね、省令の整備を行う。また、民間の福祉施設等の指定避難所への自治体補助金に対する緊急防災・減災事業債の措置等を行うこととしておりまして、これらを通じて、一層福祉避難所の整備促進を自治体に働きかけてまいるというふうに考えてございます。 いずれにせよ、災害関連死とならない体制の整備が重要でございますので、自治体と連携してしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
○室井邦彦君 災害が、水災害が来たときに、やはり現場ではかなりの混乱状態であると。そういうときに冷静沈着にこういう誘導が的確にできるように、また勘違いのないようにしっかりとしておかないといけない。このように、私も阪神・淡路大震災の被災者でありますけれども、いざそういう状況になると冷静な判断がなかなか取れなくなると。自分が冷静なつもりであったとしても、もういざ家から逃げるときにドアが、家がゆがんでいて、ねじれていて、ドアが開かないと。もうそうなると一瞬火ということで連想してしまって冷静な行動ができなくなるという、こういう心理状態になりますので、是非是非そのようなことを十分に配慮していただいて進めていただきたいと、このようにお願いをしておきます。 続いて、議員の先生方からも質問出ておりますけれども、重複いたしますけれども御勘弁ください。 広域避難の体制の構築というか明確化に、この体制をどのように、初めて聞く広域避難ということでありますので、この点をお聞きをしたいと思います。 広域避難をするためには、受入れ市町村の役割などに関する計画もかなり必要であるわけでありますが、広域避難の受入れ事例というのが少ないというか、そういう状況であると思います。避難元市町村と避難先市町村と都道府県や国がどのような役割を分担していくのかと、この辺に非常に心配があるわけでありますけれども、改めてこの明確な基準を設け、課題を整理しておく必要があると思います。広域化する自然災害は全国でどこでももう起こり得ると、このように前提にして事前に対応を準備しておくことが肝要である、このように思います。 発災時に短期に必要最低限な対応で連絡できる仕組みを明確化しておくことが重要と考えますが、この点、今後どのような体制を取ろうと、構築していこうと、進めていくのか、お聞かせをいただきたいと思います。
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。 市町村、都道府県をまたぐ広域避難では、多数の関係者と多岐にわたる調整を行う必要がありますから、平常時から準備を進めて、災害時にはできるだけ事前の取決めに基づいて円滑な避難対応を行うということが大事であろうと思います。 このために、広域避難が想定される地域においては、浸水状況、地理的条件等の地域の実情に応じて、避難元市町村や避難先市町村、それから都道府県、国の気象台や河川事務所といった関係者で構成される協議会等の体制を設けて、その体制の中で避難場所ですとか避難手段、関係者の役割分担等について検討をして、計画の形で合意をしておくということが必要であろうというふうに考えております。 このために、内閣府では、今回の法改正に合わせて、広域避難の検討手順ですとか平常時からの協議会等による関係者間の調整、関係者の役割分担等の基本的考え方について整理を行って地方公共団体などに周知をすることで、平時からの地域における取組の推進を図っていきたいと考えておるところでございます。
○室井邦彦君 最後の質問をさせていただきます。 避難確保に向けた自治体の体制強化についてお聞きをしたいと思いますが、この災害発災時の混乱の中で、災害対策本部という通常と異なる体制の下で一人一人の職員が円滑に災害対応に当たることはなかなか容易でないと想像ができるわけでありますが、災害対策本部における各自の役割を職員に周知させる必要があります。加えて、迅速、的確な災害対応スキルを防災を担当する部署だけでなく全ての職員が身に付けておくことが強く求められるわけであります。 そのために平素から訓練が必要になると考えますが、自治体職員の災害対応スキルの向上に国はどう支援していくのか、どうなっていくのか、お聞かせください。
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。 まず、中央防災会議では、毎年度、総合防災訓練大綱を決定して、訓練を企画、実施する際の基本方針ですとか地方公共団体の訓練への留意点等を示しまして、地方公共団体が訓練を行うことを促している、こういったことによってスキルの向上を図ると。特に、昨今、新型コロナウイルス感染症が拡大する中でも防災訓練の重要性がございますので、この感染症対策に配慮した避難所の開設、運営訓練のガイドラインですとか関連する動画を作成して具体的な手順をお示しして訓練実施することを促しているところです。 また、人材育成という面では、防災スペシャリスト養成研修を開催するとともに、地域において希望する地方公共団体と共催で地域研修も開催をして、必要な事項の習得を図っているところでございます。 さらに、内閣府のOJT研修という形で、自治体職員を内閣府に一定期間派遣していただいて人材育成を行うということ、さらに、今、e―ラーニングの整備も進めているところでございまして、これらの取組を通じて地方公共団体の職員の災害対応スキルの向上を支援してまいりたいと考えております。
○室井邦彦君 終わります。 ─────────────
○委員長(新妻秀規君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、三宅伸吾さんが委員を辞任され、その補欠として加田裕之さんが選任されました。 ─────────────
○浜口誠君 国民民主党・新緑風会の浜口誠です。 今日は、災害対策基本法改正案に賛成の立場で質問させていただきたいと思います。 まず最初に、後半に質問しようと思っていました災害対策実施体制の強化に関してまず質問させていただきたいと思います。 今回の法改正によりまして、特定災害の対策本部というのが新たに創設されることになります。また、中央防災会議の委員として、内閣危機管理監も新たに委員として追加されるということになります。 そこで、お伺いしたいんですけれども、この特定災害の対策本部はどういう役割を具体的に担っていくのか、さらには、中央防災会議という言葉はよく聞くんですけれども、具体的にこの中央防災会議でどのような議論と役割を担っておられるのか、さらに、内閣危機管理監という立場の方は具体的にどんな役割を果たされているのか、この三点についてまずお伺いしたいと思います。
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。 特定災害対策本部についてまずお答えいたします。 これは、非常災害に至らない程度の災害、先ほど例えばということで、平成三十年の北海道胆振東部地震ですとか九州北部豪雨が該当する可能性あると申し上げましたけれども、こういった規模の災害の際にきちんと的確、迅速に災害応急対策を行うと。これは法律に基づく臨時の行政組織でございますので、しっかりと体制を組んで、政府としてですね、災害対応を行うと。本部長からの各省への指示権、あるいは各省との調整権限というのが発生してまいりますので、より広域避難などの災害対応が円滑化すると考えているところでございます。 それから、中央防災会議でございますけれども、これはまずメンバー、総理含めて全閣僚と指定公共機関の代表者、学識経験者を構成員としておりますけれども、計画の大本であります防災基本計画の作成、これは毎年災害が起こるものですから毎年改定をすることになりますけど、防災基本計画の作成、その実施の推進、先ほど申し上げました防災訓練大綱なども決定をするということで、防災に関する重要事項の審議を行う、平時の意思決定を行う機関でございます。 内閣危機管理監ですけれども、これは内閣官房に設置されておりますけれども、大規模災害発生時には、政府の初動対応の総合調整役として中心的役割を果たすということでございます。このために、中央防災会議における平時の防災対策の立案についても、この立案する防災対策というのは災害発生時のことも含まれておりますので、この大規模災害発生時の初動時の知見を有する内閣危機管理監に参画をしていただいて、より実効性のあるものとなるように期待をするというものでございます。
○浜口誠君 ありがとうございます。 とりわけ特定災害対策本部については、今回の法改正で新たにつくる本部になりますので、しっかりとした実効性と役割が、狙っている、狙いどおりの役割が発揮できるように是非運用していただきたいなというふうに思っております。 続きまして、小此木大臣にお伺いしますけれども、全国知事会等からは、各省庁にまたがっている災害対応を一元化して防災省をつくったらどうかみたいな意見もあります。毎年これだけ甚大な災害が起こっている中にあって、やはり防災・減災、災害対応、各省庁の役割を一元化して、より迅速に対応できる体制を整えるという観点からは防災省というのも一つの対策ではないかなというふうに私自身も感じますけれども、この防災省に対しての小此木大臣の御所見がございましたら、お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(小此木八郎君) 全国知事会から今のようなお話があって、防災省、一元化して防災に当たる、災害に当たるべきだというお話は承知しておりまして、これまでも国会で同様の御質問をいただいてまいりました。 私自身は、直ちにその組織を変更するということは考えておりませんと答弁をしております。ただ、災害がおっしゃるように大規模化、もう頻繁に起こるということになってから、防災体制の実質的な充実強化は重要な課題であるとともに、関係省庁や地方自治体の連携の在り方についても不断の見直しを進めることは重要であると考えます。 災害対応については、内閣総理大臣の指揮の下に内閣官房や内閣府が中心となって省庁横断的な取組を行い、各省庁と自治体の適切な役割分担の下、被災地の迅速な復旧、早期の復興に取り組んできております。 先般起こりました福島県沖の地震は、土曜日の夜十一時七分に発災いたしました。直ちに情報が私のところにも参りまして、官房長官、総理大臣、そして官邸の危機管理センターに集合する。集合すれば、もう各省庁から責任者が集まって対応をしているところであります。 これが十分ということはもちろん誇って言えるものではないかもしれません。先ほど申し上げたように、常により良き体制に持っていくんだという心構えはしていかなきゃならないと思いますが、この災害に対する提出しております法律案について、この中でのいろんな本部を立ち上げ、あるいは本部長の責任も更に明確化する中で、政治家として皆さんの御指導をいただきながら、こういう体制を整えて、より強力に整えてまいりたいと存じます。
○浜口誠君 小此木大臣、ありがとうございます。 災害はいつ起こるか分かりませんし、もう大臣おっしゃられたように、時間もいつ発生するか分からないという状況ですので、まさに省庁を超えた連携が災害が起きたときには極めて重要だというふうに思っておりますので、現体制の中でもいろんな工夫もしながら各省庁の連携強化を図っていただいているというふうに思っておりますけれども、引き続き、漏れ、抜けがないような対応をしっかりと行っていただくことを重ねてお願い申し上げておきたいと思います。 では、続きまして、広域避難に関しまして、今回の災害対策基本法の改正案の中の第八条第二項で、国と地方公共団体が防災の観点から実施に努めなきゃいけない項目として、この広域避難の協定の締結というのが新たに追加されました。今回、この広域避難という考え方が法律の中に織り込まれた経緯ですとか理由、この辺りを再度確認したいと思いますので、青柳統括官、よろしくお願いします。
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。 今回、まず広域避難というものが法律上も出てくるというところは、やはり一昨年の台風十九号、このときに、利根川で実際に夜間に隣の自治体にバスで避難を行われた、あるいは、荒川で非常に危険な状態になりそうだというようなことがあって、これは制度的にも広域避難というものをきちんと対処できるようにしておかなくちゃいかぬということで制度化を図ったというところでございます。 市町村や都道府県をまたぐ広域避難では、多数の住民を広域に避難させるために多数の関係者と調整を行う必要がありますから、平常時から関係者間の顔の見える関係を構築して、具体的な対応を検討した上で協定の締結というものを行っておくことが重要でございます。 御指摘の八条の規定でございますけれども、これは国、地方公共団体が施策に当たって配慮すべき事項や努めるべき事項を定めているところでございますけれども、従来から災害発生後の広域一時滞在についての協定締結というのは八条に規定をしております。 この平常時における広域避難の協定の締結というものもやはり重要でございますことから、これについても八条二項にきちんと手当てをするということで規定の案とさせていただいているところでございます。
○浜口誠君 ありがとうございます。 今回、先生方からもありましたけれども、避難の情報発信として今まで二つあった勧告と指示を避難指示に一本化するということについては、より円滑かつ迅速な避難を促して正しく早く避難をしていただくためには大変いい方向の私は見直しだというふうに思っております。 一方で、台風ですとかあるいは豪雨によって川の氾濫がいつ起こるのか、土砂災害がどれぐらい危険度が高まっているのか、こういった予測精度を上げていく、あるいは、現時点の川の水位がどこまで高くなってきているのか、現状を正しく迅速に把握していく、このことが正しい情報を発信することによってより的確な避難につなげていくというのは極めて重要だというふうに思っております。 今はいろんな技術も進んでおります。AI、人工知能を使ってSNSに発信される情報を分析して今の実態をより早く把握したり、あるいはデジタル技術を活用していろんな予測精度を上げていくということもこれからより一層強化していく必要があるというふうに考えておりますけれども、そういった観点で、正しい情報をより迅速に発信していくための内閣府としての取組状況についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。 大規模災害に際して市町村長が災害危険性に係る十分な情報に基づいて円滑に避難指示を発出することというのは極めて重要でございますし、そのためにSNSでの情報収集、またAIを活用した情報分析といった先進技術の活用は効果的でございますので、平成三十年度から令和四年度にかけて、内閣府の総合科学技術・イノベーション会議が推進している研究開発プログラムでございます第二期のSIPにおいて、一つは、SNS上でAIが人間に代わって自動的に被災者と対話をして情報収集等を行うシステムでございます防災チャットボットというものの開発、それから、大量の災害関連情報をAIが処理をして、必要な情報を提供することで避難対象エリアや避難指示のタイミングの判断の支援を行う市町村災害対応統合システムという、こういったシステムの開発を市町村等と連携して進めているところでございます。 また、昨年の十二月から、有識者から成るデジタル・防災技術ワーキンググループというのを設置して、事前防災あるいは発災直前直後の場面等における防災のデジタル化の推進に向けた課題の整理や施策の検討を進めております。本年五月をめどに提言を取りまとめることとしているところでございます。
○浜口誠君 ありがとうございます。 いろんな取組を内閣府も各自治体とも連携しながらやっていただいているというのはよく分かりましたので、よりいろんな技術もどんどん進んでいきますので、新たな技術も取り込みながら、より予測精度の向上と正しい情報の発信をつなげるようにしていただきたいというふうに思っております。 続きまして、避難指示に一本化していくことに対しての周知広報活動は、いろんな活動をやられるというのはもう先ほどの御答弁で理解をしましたけれど、予算的なものはしっかり確保していただいているのかどうか。インターネットやテレビでの告知、いろんなポスターを作ってやっていくというような御説明も先ほどの統括官の御答弁の中に、大変幅広くやっていただくということは理解しましたけれども、どれぐらいの予算規模でそういった対応をしていくのかというのを現時点で分かれば教えていただけますか。
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたしますが、ちょっと手元にその対象経費がどれだけのという話がないものですから、令和三年度の防災の予算の中からきちんと捻出をして対応していくということでございますが。 もう一つは、やはり指定公共機関の御協力というところもこの際しっかりとやっていただくということもございますので、とにかく協力いただけるところの協力をいただきながら、必要な周知はしっかりと行っていきたいと考えております。
○浜口誠君 分かりました。是非、いろんなことを考えていただいているというのは十分理解しましたので、その対応を着実に国民の皆さんにしっかり理解していただけるように対応していただくことをお願いしておきたいと思います。 では、続きまして、個別避難計画につきましてお伺いしたいと思います。 個別避難計画についても、避難行動要支援者の方にしっかりと避難していくためには大変重要な取組だというふうに思っています。さらに、やっぱり実効性を上げていくというところが大変キーになってくるというふうに思っております。 先ほど来の御答弁聞いていますと、これから全国二百五十万人の要支援者の方の個別避難計画をおおむね五年程度という御答弁もありました。 実際、その各市町村における避難計画の作成状況、進捗状況を今後どのような形でフォローアップ、政府としてしていくのか。何かその辺り、どこまで進捗しているのかというのをどういう体制で確認されようとしておるのか、その点をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。 個別避難計画の作成状況については、消防庁さんの方で毎年進捗状況を調べて公表しているところでございます。 今後でございますけれども、法施行後も、当然、引き続いて進捗状況を消防庁さんと連携をして把握をしていくということになりますけれども、内容、どこまでどういう形で調べるのかというところについて、今後、消防庁さんともよく調整をして、実態、まさに二百五十万人、五年間ということで掲げておりますので、そこができるだけ順調に進んでいるかどうかというのが分かるように、フォローアップはしっかりとできるように検討していきたいと思います。
○浜口誠君 分かりました。ありがとうございます。 是非、消防庁さんと連携取って、やっぱり進捗度合いに応じて、また国からの支援というのも考えていく必要があるんではないかなと。あと、やっぱり進捗の遅いところに対しては、遅いところなりの理由もあるはずですので、そういったものもきめ細かく確認していただいて、優先順位を付けて支援も考えていただきたいなというふうに思います。 続きまして、今回のこの個別避難計画の作成については、法律上は努力義務になっております。横沢委員の方から提案があって努力義務になったということですけれども、一方で、やっぱり非常に重要な位置付けですので、義務化すべきじゃないかという意見も正直あります。 今回、法案上、努力義務という形に至った理由についてお伺いしたいと思いますし、今後の状況によっては義務化するようなことも政府として考えていかれるのかどうか、この点についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。 今回、努力義務ということで、完全な義務付けではない形にいたしておりますけれども、やはり一つは、現在の個別避難計画の作成状況、これが一割弱というところ、また、市町村の御意見も伺ってこの案をまとめてきておりますけれども、その中で、やはり義務付けは大変ちょっと負担が重過ぎるという御意見、そして、やはり優先度、必要性に応じて段階的に作成せざるを得ないということで努力義務ということに、結局、実情、実態を踏まえて努力義務としているところでございます。 法案を御審議いただいている中で、その次のことまで申し上げにくいところではございますけれども、やはり義務付け等については、まずは施行状況をしっかりと踏まえて、先ほども申し上げましたように作成状況を見ながら、どういった更なる手当てが必要かどうかというのは検討していくことになろうかと思います。
○浜口誠君 分かりました。ありがとうございます。 続きまして、もう時間がないので質問はしませんけれども、実効性を上げるために個別避難計画をやはり地域コミュニティーの皆さんとしっかり共有化するのが大事だと思います。町内会の方ですとか消防団の方ですとか、いろんな方がやはり実際に要支援者の方をサポートしないといけないというふうに思っておりますので、ただ、一方で、プライバシーですとか個人情報、ここにもしっかりとした配慮をしていただいた上での情報の共有化、避難計画の共有化というのをお願いをしておきたいというふうに思います。 以上申し上げて、私の質問を終わります。ありがとうございます。
○武田良介君 日本共産党の武田良介です。よろしくお願いいたします。 本改正案は、災害による被害の発生あるいはその被害の拡大ということを防止していくために、おそれの段階からの対応というのを位置付けている、これ非常に重要なことだというふうに感じております。 こうした背景には、台風十九号、私の地元長野県でも被災しましたけれども、こういったものを始めとした全国の大規模災害が恐らくあったんだろうというふうに思われます。その際に、避難の遅れですとか、あるいは高齢者などの支援を要する方々の避難の在り方、あるいは広域避難の問題と、こういうことが顕在化したのかなというふうに理解をしております。 私の地元長野ですけれども、その経験も踏まえて、今日はとりわけ高齢者の方ですとか障害をお持ちの方、そういった要支援者の方に注目をして質疑させていただきたいというふうに思います。 例えば長野市では、要支援者の方も一度一般の指定避難所に避難をして、それから二次避難所に避難していくという実態がございました。ですから、私も被災直後に幾つかの避難所を回らせていただきましたけれども、例えば、足の悪い方が、自分が横になってしまったら一人で起き上がることができないからということで数日間パイプ椅子に座ったままいらっしゃるとかですね、あるいは、血圧が自分は高いと、ただ、もう急いで出てきてしまって薬がなかったり、血圧が高いこと気にするんだけど、血圧を測ることすら設備が整っていなかったとかですね、こういったことがたくさんありました。 ですから、避難所でも医療的なケアですとかあるいは福祉的なケアですとか受けられる、そういう体制の整備というのが非常に重要になってくると、また、それを実施できる事前の備えというのが大事になってくるというふうに思います。 そこで、まずお伺いしたいんですが、福祉避難所についてであります。 長野市では、台風十九号、これ発災した際に、保健所の出先機関であります保健センターというのが市内に十二か所あるということでありまして、このうち一か所が福祉避難所として開設されたということでありました。お聞きしたら、五人の方が避難所に避難されたということでありました。五人ということで、どれだけ支援を求められていたのか、その量ですとか質というものを簡単に測ることはできないというふうに思うわけですけれども。 まず確認をさせていただきたいのは、福祉避難所とは何かということでありまして、その定義は何かということを御説明いただきたいことと、その福祉避難所は指定避難所の一類型だというふうに理解しておりますけれども、指定避難所に比べてどんな手厚いケアが受けられるのかということについて伺いたいと思います。
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。 まず、福祉避難所の前に、指定避難所の基準というのが災害対策基本法の施行令の二十条の六というところにおいて定められております。要件は一号から四号までございまして、これ全部はちょっと申し上げませんけれども、さらに、福祉避難所については、主として高齢者、障害者等の特に配慮を要する要配慮者を滞在させることが想定される施設でございますので、この一号から四号に加えて、「要配慮者の円滑な利用の確保、要配慮者が相談し、又は助言その他の支援を受けることができる体制の整備その他の要配慮者の良好な生活環境の確保に資する事項について内閣府令で定める基準に適合するものであること。」という基準を政令において定めております。 そして、この基準としては、内閣府令で定める基準として、一つは高齢者、障害者等の配慮を要する者の円滑な利用を確保するための措置が講じられていること、これはバリアフリー化を意味しております、それから災害が発生した場合において要配慮者が相談、助言その他の支援を受けることができる体制が整備されること、それから災害が発生した場合において主として要配慮者を滞在させるために必要な居室が可能な限り確保されることという、この要件を満たすものが福祉避難所ということでございまして、これ、指定避難所と比べますと、バリアフリー化などがされた施設環境で生活相談員やその他専門的人材からの支援を受けられて、要配慮者が滞在できるスペースが確保されているというところが違いが出てくるということだと認識しております。
○武田良介君 今御説明いただいた、答弁いただいたものを資料の一に付けておきましたので、御覧いただきたいというふうに思いますが。 そういうものが整っているというふうに市町村が判断をするとこれ福祉避難所になるということだと思うんですけれども、確認をさせていただきたいと思うんですが、一般にその避難所というと小学校の体育館を思い浮かべる方もいらっしゃるかと思うんですけれども、小学校の体育館だけれども、今、青柳統括官から御説明いただいたような条件を満たしているということであれば、これも福祉避難所に指定できるということでよろしいでしょうか。
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。 基本的にはそのとおりでございまして、先ほど御答弁した福祉避難所の基準に適合するということで自治体が判断していただければ、小学校の体育館の全部なのか一部なのかというのはそれぞれの自治体の判断になりますけれども、福祉避難所として指定することも可能でございます。
○武田良介君 私は、体育館を福祉避難所にすることは反対だとか、もちろんそういうことを言いたいわけではございませんで、というのも、実際に長野市のお話を伺った際に、指定避難所にいらっしゃるんだけれども、その方が福祉避難所のようなところに行った方がいいかなというふうに思われる方なんだけれども、指定避難所にいたいという方もいらっしゃるということをお聞きをいたしました。いろんな理由があろうかと思うんですけれども、私お伺いしたのは、指定避難所だと、行って、御近所の皆さんですとか一緒に避難をされているので、周りに顔見知りの方がいるので安心できるんだと、ただ、指定避難所は、ケース・バイ・ケースですけれども、小規模だった場合にそういった方々と離れ離れになって避難生活を送ることになってしまうと、だから私はちょっと我慢してでもこの指定避難所にということもあるんだということをお伺いをいたしました。 そういうことも考えると、先ほどの基準も、そういう条件があればいいんだということであれば、ふわりとした条件になっているわけですよね。そういうことを考えれば、福祉避難所の指定が進まないことが問題なのだというような問題の立て方というよりも、結論として、体育館であってもそういった避難生活上の環境を改善する、あるいは相談、助言ができる介護員がいる、そういう体制を整備してこそ、ことこそ大事なんじゃないだろうかと。結論としてそういうことができるかどうかというのがやっぱり大事なんじゃないだろうかというふうに思っております。 そこで、防災・減災、緊急防災・減災事業債についてお伺いしたいと思うんですが、地方公共団体が指定避難所として指定されている福祉避難所や社会福祉施設である福祉避難所の防災対策を行う場合に、緊急防災・減災事業債を活用することができるというふうにお聞きをしております。 この社会福祉施設には、社会福祉法人の福祉施設ですとか、学校法人の特別支援学校や幼稚園なども含まれるというふうに伺っております。この事業を使って、一般の小学校の体育館のバリアフリー化ですとか、あるいはエアコンの設置ですとか、こういった工事もできるということでしょうか。消防庁に。
○政府参考人(荻澤滋君) 緊急防災・減災事業債の対象となる事業といたしまして、指定避難所における避難者の生活環境の改善に資する事業というのがございます。具体的には、指定避難所におけるトイレ、空調の整備、バリアフリー化などが対象となるものでございます。
○武田良介君 できるということなんですよね。 そうすると、指定避難所に指定した体育館でも、そういう、例えば福祉的なケアですとか円滑な利用ができるようにということで、そういう改修ができる、で、自治体がそれが必要だというふうに判断するんであれば、今後、これ五年間延長していくという話も含めてお聞きをしておりますので、活用を検討していただくことも必要だというふうに思います。いずれにしても、そういった体育館でもそういった円滑な利用だとか進めていこうということで、これが国の大きな方向性になっているわけだと思うんです。 もう一つ、ちょっと確認をしておきたいと思うんですが、その避難所の区別よりそういった実質的なケアができるかどうかということの問題意識から、福祉避難所の確保・運営ガイドラインというのを私も読みました。そうしますと、ここに、福祉避難スペースですとか、あるいは緊急入所というのも出てくるわけですけれども、その福祉避難所とこれらの違いは何なのか、その自治体の職員の方は、いざ災害が発災したときにどこに避難していただくのかという判断をすることになると思うんですけれども、自治体の職員の皆さんにアドバイスをいただけないでしょうか。
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。 福祉避難所の対象者のガイドラインにおきましては、身体等の状況が特別養護老人ホームや老人短期入居施設等へ入所するには至らない程度の者であって、避難所での生活において特別な配慮を要する者であるというふうにしております。 御指摘の福祉避難スペースについては、福祉避難所までの基準は満たさないものの介護等の必要なスペースを確保したものということで、一般の避難所では避難生活に困難が生じる要配慮者が対象ということになってまいります。 一方で、在宅での生活の継続が困難な要配慮者、あるいは福祉避難所での避難生活も困難な、先ほども申し上げた基準だけの福祉避難所での避難生活が困難な要配慮者について、福祉の各法律に基づく緊急入所によって対処をすると。状況が、災害発生後であれば、状況が悪化してしまった場合には施設への緊急入所ということが行われるということになろうかと思います。 今委員からもお話あるように、一昨年の長野のような、ずっと椅子に座りっ放しだったというようなことが起きないようにするためにも、やはり、個別避難計画の作成を通じて、その当該要配慮者が災害発生時にどこに行くのがいいのか、本人とよく話合いをしながら、我々も、ああそうかと思いましたのは、近所の人と一緒にいた方がいいというようなケースであれば、それもコミュニケーションを取る中で、単純に状態が結構福祉避難所並みだからといって福祉避難所の方に行くというのではなくて、通常の避難所の中に福祉避難スペース的あるいは福祉避難所を設ける形で対処をするというようなことも十分考えられると思いますので、そこら辺はよく自治体の職員が判断を適切にできるように、指針等でも周知をしていきたいと思います。
○武田良介君 大臣にお伺いしたいと思うんです。 私もずっとレクでも事前に聞かせていただいて、やっぱりその福祉避難スペースとか福祉避難所とか緊急入所とか、それぞれ何かとかっていう話を、例えば国と自治体、国と市町村の間でやっているだけというよりも、我が地域でどういう福祉的なケアが必要なんだろうかということを、住民の方も含めて一緒になって考えていくということの方がやっぱり大事なんじゃないだろうかというふうに思うんです。それに対して、今備えとして、避難所としてはどういったところを設置するべきなのか、そこに備えるべき施設は何なのか、あるいは今、これから議題になってきます個別避難計画はどうするのかということを住民の皆さんと一緒になって考えていく、行政の中だけにしない、ここが大事なんじゃないだろうかというふうに思っておりまして、大臣、御所見を伺えればというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(小此木八郎君) 配慮する方が配慮される方の気持ちを分からないで勝手に配慮をして、実は有り難迷惑だったという話にならないことが大事だと思って、ただ、世間にはそういうことはよくある話だと思います。私たちも、国民のためにやっていて、自分の選挙区を歩いて、全然選挙区のためになっていなかったなんていう例は、言いたくありませんけど、あったとも思います。 だから、この場合、だけど、大きな災害になってきて人の命が本当に懸かっているということについては今おっしゃったようなことは必要であると思いますし、そのためにも、いろんな経験や知識を通じて、そういう経験が必要になってくるということ、その経験そのものを私たちはこの場でも生かしていかなきゃいけないと、こういう考え方を持っております。
○武田良介君 今のような話を受けて、その上で、その計画策定だとか実際のそのスムーズな避難ということは繰り返し私も指摘してきましたけれども、自治体の体制ですとか、あるいは医療、介護に携わっている皆さんのそういった体制、これを取っていくことが非常に重要なんだというふうに思うんです。 長野市も発災した直後に、やはり、先ほど言ったように避難所でのそういったケアは非常に切実でした。でも、一方で、例えば県立の総合リハビリテーションセンターというところが被災をしたりですとか、介護施設なんかも被災をしました。ですから、支援をしたいけれども、まずそこに入所されている方、入院されている方のケアですとか移送ですとか、そういったことから必要になって、想定していたプランが実行できないということはやはりあるんだろうというふうに思うわけであります。 先日のこの委員会でも、大臣にも原発の関係から質問させていただきました。医療や看護の専門スタッフですね、増やしていく必要があるのではないかということを聞かせていただきまして、大臣からも、知見や認識、経験を踏まえた更なる人材育成が大事になってくるという御答弁をいただきましたが、私、是非もう一歩踏み込んで、今からもうこの体制取っていくということをやらなきゃいけないというふうに思うんです。 災害が発生した際にはそういった人たちが求められるということはもちろんですし、今、新型コロナという状況もあります。やっぱり、コロナのことを踏まえても、医療提供体制が脆弱だったということが明らかになったんじゃないだろうかというふうに思うんです。そうすると、今からこの医療提供体制をしっかりと取っていくことが非常に重要になってくる、その平常時の医療提供体制もゆとりを持たせるぐらい今から増やしていくことも必要になってくるんじゃないだろうかというふうに思いますけれども、大臣の御認識を伺えればと思います。
○国務大臣(小此木八郎君) たった今ありました武田委員とのその質疑の中でもお話ししたように、そういった意味での知識や経験というのが大事になってくることから、先日もこういう人材育成が大切になってくるということを申し上げたと思います。 ただ、一方で、そういった人材の育成には時間を要し、一朝一夕に増やせるものではありませんけれども、災害時を想定した計画作成や訓練などを通じて災害対応の体制整備及び強化を図っているところでもあります。 いずれにせよ、他省庁ともこれはしっかりと相談をしながら、どういうことが可能か、人材育成についても勉強してまいりたいと存じます。
○武田良介君 是非、一朝一夕にできないからこそ今から増やす必要があるんだということを大臣からも是非御答弁いただきたいというふうに思います。 自治体の体制ということも、個別避難計画作っていく上で、非常にマンパワーが不足するということで指摘されてまいりました。 ちょっとお伺いしたいと思いますけれども、現状の確認という意味で、防災部局が、自治体のですね、防災部局がどれだけの防災計画などを作成しなければならないのかということを確認をさせていただきたいというふうに思いますが、お願いできますでしょうか。
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。 配付資料にもございますけれども、内閣府防災担当、消防庁で所管しております法律等において自治体に作成義務がある計画として、一つは災害対策基本法に基づいて全ての自治体が作成する地域防災計画、それから、これは特定の地域ですけれども、都道府県が活動火山対策特別措置法に基づいて作成する避難施設緊急整備計画がございます。それから、努力義務を課しているものとしては、南海トラフの地震の法律に基づく対象地域内の自治体が作成する南海トラフ地震防災対策推進計画、それから、日本海溝・千島海溝の法律に基づいてやはり同じくこの地域内の自治体が作成する推進計画、それから、大規模地震対策特別措置法、これもエリアが限られておりますけれども、この地震防災強化計画、それから津波対策の推進に関する法律に基づく都道府県、市町村が作成する津波避難計画といった特定の災害を警戒すべき地域で作成を推進している計画ですとか、防災基本計画に基づいて都道府県や市町村が作成する業務継続計画と受援計画といったものが努力義務としてございます。
○武田良介君 地域限られているものもありますけれども、非常にこれたくさんありますし、お聞きしましたら、内閣府に作っていただきましたけれども、まだこれで全てじゃないんだということも同時に聞いております。また、これ、そこに頼みましたが、ほかの部局に言わせれば、介護施設の関係の避難ですとか廃棄物の処理ですね、災害廃棄物の関係ですとか、いろんなことがやっぱりほかにもたくさんあるんだというふうに思います。 長野市の方にも聞きましたけど、防災監一名いらっしゃるけれども、それでも今回の個別避難計画作っていこうということを考えた際にはそういった他の部局との連携も必要になってくるし、なかなか困難だと。あるいは、先ほどの避難所の話についても、その運営のマニュアルを作りたいんだけれども、そもそも設置をどうするのかという、そこの仕事が終わらないということもお聞きをしております。それだけやっぱり忙しいんだというふうに思うんですね。 大臣、重ねてになりますけれども、自治体のこの体制しっかり取っていくことが大事だと、お願いしたいと思いますが、いかがですか。
○委員長(新妻秀規君) 申合せの時間が来ておりますので、答弁は簡潔に。
○国務大臣(小此木八郎君) 不断の見直しも必要だと思いながら、今おっしゃったことについてはしっかりと、私たちだけでなくて、市町村、そして地域の皆さんとも共有をしながら考えてまいりたいと思います。
○武田良介君 済みません、今日気象庁に来ていただいたんですけれども、時間が足りなくなってしまいまして質問できませんでした。申し訳ございませんでした。 終わります。
○委員長(新妻秀規君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 災害対策基本法等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(新妻秀規君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、吉田さんから発言を求められておりますので、これを許します。吉田忠智さん。
○吉田忠智君 私は、ただいま可決されました災害対策基本法等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・国民の声、立憲民主・社民、公明党、日本維新の会、国民民主党・新緑風会及び日本共産党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 災害対策基本法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に万全を期すべきである。 一 新たな避難情報の運用開始に当たっては、的確な発令につながるよう市町村に対して十分な説明を行うとともに、住民等の確実な避難につながるよう制度の周知に努めること。また、より正確かつ迅速な避難情報を提供するため、AIの活用によるSNS情報の分析、デジタル技術等を活用し、災害リスクの予測精度向上に努めること。 二 国の災害対策本部を設置するに当たっては、「誰も取り残さない」というインクルーシブ防災及びSDGsの概念に鑑み、その構成員には、災害時における男女共同参画担当、障がい者施策担当等の職を務める者が必要に応じて含まれるよう留意すること。特に非常災害対策本部を設置する場合において、当該職を担当する特命担当大臣が設置されているときは、当該特命担当大臣も必要に応じて本部員とするよう努めること。 三 各市町村における個別避難計画の作成が進むよう、速やかに取組方針を改定するとともに、防災や災害対応人材の確保、各種の財政措置、先進・優良事例に関する情報の提供、市町村等の情報共有の場の設置等、必要な支援を行うこと。特に、市町村について福祉部局と防災部局の綿密な連携が図られるよう後押しすること。 四 障がい者、高齢者等への実効性の高い避難支援を可能とするため、平常時における避難行動要支援者名簿及び個別避難計画情報の避難支援等関係者への事前提供を進めることができるよう、市町村を支援すること。なお、個別避難計画情報の提供に当たっては、個別避難計画情報の漏えい防止措置や秘密保持義務が徹底されるよう市町村に必要な助言・指導を行うこと。 五 水防法等に基づく避難確保計画による避難支援の対象外の避難行動要支援者については、速やかに個別避難計画を作成する等、切れ目のない避難支援が行われるよう、適切な助言をすること。 六 福祉避難所の在り方については、「令和元年台風第十九号等を踏まえた高齢者等の避難に関するサブワーキンググループ」の最終とりまとめを踏まえ、要配慮者が福祉避難所等に確実に避難できる環境を整備するとともに、避難計画における保健、医療、福祉的な面を含めた質の確保を図ろうとする市町村への人的・財政的支援を強化すること。 七 広域避難については、地方公共団体の相互応援や民間事業者等との協力に関する協定の締結等、住民等への周知・啓発、避難訓練の実施、優良事例に関する情報の提供等、平常時から円滑な実施に向けた取組を進めること。また、広域避難のみならず、自らの地方公共団体内での垂直避難、公共施設や民間の大型商業施設への避難など、現実的に対応可能な複数の避難パターンも組み合わせることで、地域における総合的な避難対策の一層の強化が図られるよう支援すること。 八 国、都道府県及び市町村の防災会議の委員の任命については、女性、障がい者、高齢者など多様な主体の視点を取り入れることができるよう、制度及び運用の改善に努めること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(新妻秀規君) 吉田さん、確認ですが、「三」のところでですね、読まれたのは「速やかに取組方針」とおっしゃったんですけれども、これは、私がいただいた原稿は「取組指針」と書いてあるので、これは「指針」の方でよろしかったでしょうか。「三」のところです。
○吉田忠智君 「三」の、あっ、そうです。済みません。「取組指針」でございます。
○委員長(新妻秀規君) では、「取組指針」で、承知いたしました。
○吉田忠智君 はい、そのように訂正をお願いします。
○委員長(新妻秀規君) はい。 〔附帯決議案は本号末尾に掲載〕
○委員長(新妻秀規君) ただいま吉田さんから提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(新妻秀規君) 全会一致と認めます。よって、吉田さん提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、小此木防災担当大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。小此木防災担当大臣。
○国務大臣(小此木八郎君) ただいま御決議のありました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重して、適切な措置の実施に努めてまいります。 ありがとうございました。
○委員長(新妻秀規君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(新妻秀規君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時八分散会 ─────・───── 〔参照〕 災害対策基本法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に万全を期すべきである。 一 新たな避難情報の運用開始に当たっては、的確な発令につながるよう市町村に対して十分な説明を行うとともに、住民等の確実な避難につながるよう制度の周知に努めること。また、より正確かつ迅速な避難情報を提供するため、AIの活用によるSNS情報の分析、デジタル技術等を活用し、災害リスクの予測精度向上に努めること。 二 国の災害対策本部を設置するに当たっては、「誰も取り残さない」というインクルーシブ防災及びSDGsの概念に鑑み、その構成員には、災害時における男女共同参画担当、障がい者施策担当等の職を務める者が必要に応じて含まれるよう留意すること。特に非常災害対策本部を設置する場合において、当該職を担当する特命担当大臣が設置されているときは、当該特命担当大臣も必要に応じて本部員とするよう努めること。 三 各市町村における個別避難計画の作成が進むよう、速やかに取組指針を改定するとともに、防災や災害対応人材の確保、各種の財政措置、先進・優良事例に関する情報の提供、市町村等の情報共有の場の設置等、必要な支援を行うこと。特に、市町村について福祉部局と防災部局の綿密な連携が図られるよう後押しすること。 四 障がい者、高齢者等への実効性の高い避難支援を可能とするため、平常時における避難行動要支援者名簿及び個別避難計画情報の避難支援等関係者への事前提供を進めることができるよう、市町村を支援すること。なお、個別避難計画情報の提供に当たっては、個別避難計画情報の漏えい防止措置や秘密保持義務が徹底されるよう市町村に必要な助言・指導を行うこと。 五 水防法等に基づく避難確保計画による避難支援の対象外の避難行動要支援者については、速やかに個別避難計画を作成する等、切れ目のない避難支援が行われるよう、適切な助言をすること。 六 福祉避難所の在り方については、「令和元年台風第十九号等を踏まえた高齢者等の避難に関するサブワーキンググループ」の最終とりまとめを踏まえ、要配慮者が福祉避難所等に確実に避難できる環境を整備するとともに、避難生活における保健、医療、福祉的な面を含めた質の確保を図ろうとする市町村への人的・財政的支援を強化すること。 七 広域避難については、地方公共団体の相互応援や民間事業者等との協力に関する協定の締結等、住民等への周知・啓発、避難訓練の実施、優良事例に関する情報の提供等、平常時から円滑な実施に向けた取組を進めること。また、広域避難のみならず、自らの地方公共団体内での垂直避難、公共施設や民間の大型商業施設への避難など、現実的に対応可能な複数の避難パターンも組み合わせることで、地域における総合的な避難対策の一層の強化が図られるよう支援すること。 八 国、都道府県及び市町村の防災会議の委員の任命については、女性、障がい者、高齢者など多様な主体の視点を取り入れることができるよう、制度及び運用の改善に努めること。 右決議する。