国土交通委員会 第8号
- 発言数
- 110 件
- 登壇者
- 20 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2021/04/06
会議録
○委員長(江崎孝君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、新妻秀規君が委員を辞任され、その補欠として下野六太君が選任されました。 ─────────────
○委員長(江崎孝君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 国土の整備、交通政策の推進等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、国土交通省大臣官房長瓦林康人君外十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(江崎孝君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(江崎孝君) 国土の整備、交通政策の推進等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○大野泰正君 おはようございます。自由民主党の大野泰正です。本日は、質問の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。 それでは、早速質問に入らせていただきたいと思います。 今日は、特に海上保安庁の業務についてまず伺ってまいりたいと思います。そして、今、尖閣諸島周辺海域の警備、これが大変厳しい状況にあることも皆さん御存じのとおりだと思います。この辺につきましても伺ってまいりたいと思います。 今年の一月にアメリカではバイデン政権が発足し、対中政策においては、これまでの経済的対立から人権問題を始めとする価値観の相違による対立となり、新たな冷戦構造の様相を呈していることは御存じのとおりです。 米国は、同盟国との関係強化の姿勢が鮮明になってきています。日米同盟はその基軸であり、先月の日米2プラス2に続いて、来週には首脳会談が予定されています。2プラス2でも中国の海警法の施行に対して深刻な懸念が表明され、尖閣についても日米安全保障条約第五条が適用されることが確認されました。さらに、中国の国際秩序に合致しない行動は国際社会に様々な問題を提起しているとも指摘しました。 また、中国の一帯一路による途上国の囲い込みに対して、バイデン大統領は、民主主義国家のイニシアチブをつくり上げ、民主主義陣営を支援する構想を提案するなど、中国の力による現状変更に対する対抗策とともに、中国への懸念を深めています。昨日は、日中外相会談でも、茂木外相から懸念が伝えられました。 申すまでもありませんが、我が国は、中国だけではなく、ロシア、北朝鮮といった専制政治の国家とも海を挟んで接しております。特に、日本海、東シナ海は、地政的にも自由主義の最前線に日本が位置しています。資料の地図を見ていただければ一目瞭然ですが、この海域は、今まで以上に緊張の増す海域となっています。 そのような状況の中で、中国が二月一日に、海警局の管轄海域や武器使用権限、そして海警局が中央軍事委員会の命令に基づき防衛作戦等の任務を行うことができるように規定した海警法が施行されたことにより、一層緊張感は高まっています。昨年、海警局に所属する船舶が尖閣諸島周辺の接続水域で確認された事案は三百三十日を超えています。一番最初の資料であります。ほぼ毎日確認されている状況となっています。また、海警局の船舶が日本漁船を追尾する事案が常態化するなど看過できない行為に及んでいる中、この法律の施行により更に挑発的な行動に出てくるおそれもあり、地元を始めとして、不安が高まっています。 また、資料を御覧いただければ、資料の一番最後ですが、御覧いただければ、尖閣周辺だけではなく、海上保安庁の管轄する北方四島周辺海域では、ああ、済みません、二枚目でした。申し訳ありません。ロシア国境警備局により日本漁船が拿捕される事案が発生し、また、太平洋側では、小笠原諸島周辺海域で外国漁船による違法操業が相次いでいます。さらに、EEZ内の大和堆水域でも大量の中国船が押し寄せ、北朝鮮の公船も出現するなど、日本周辺海域は様々な問題が発生しています。 また、先ほど申し上げた最後の資料を見ていただければ分かりやすいと思いますが、日本の国土は約三十八万平方キロで世界で六十番目ですが、いわゆる領海を含めた排他的経済水域は四百四十七万平方キロで、世界で六番目の広大な面積を有しています。この広大な我が国の海を守っているのが保安庁だということが御理解いただけると思います。 そこで伺いますが、尖閣諸島を始めとした日本周辺海域をめぐる現状と海保の対応についてどう捉え、いかがお考えか、海上保安庁長官の御認識を伺います。
○政府参考人(奥島高弘君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、尖閣諸島周辺海域においては、ほぼ毎日中国海警局に所属する船舶が確認されているなど、予断を許さない状況が続いております。特に、中国海警局に所属する船舶が日本漁船に接近しようとする事案につきましては、今年は既に八件発生しておりますが、海上保安庁におきましては、これら日本漁船の周囲に巡視船を配置し、様々な事象を想定して、万全な警備体制を取っているところであります。 また、委員から御指摘のございました尖閣諸島、北方四島、大和堆などで発生する事案の対応に加え、近年、大口化、巧妙化している違法薬物密輸事犯の水際対策や、離島、遠方海域における外国漁船による違法操業の取締りなど、海上保安庁が対応すべき業務は多岐にわたっており、我が国周辺海域をめぐる情勢は一層厳しさを増しております。昼夜を問わず発生するこれらの様々な事案に対して、現場の海上保安官は、二十四時間三百六十五日、今この瞬間も、陸から遠く離れた全国各地の海上で国内法、国際法を遵守し、常に高い緊張感を持って与えられた任務を確実に遂行しているところであります。 今後とも、海上の警察機関として海上における法秩序の維持を図り、もって国民の安全、安心を守り抜いてまいる所存であります。
○大野泰正君 ありがとうございます。 今、長官から大変力強いお言葉をいただいて少し安心しているところでありますが、今お話しのように、海上保安庁は大変な現場で必死に海を守っていることが御理解いただけたと思います。 また、言及がありましたが、保安庁は海の警察であり、自衛隊とも軍とも違います。それゆえに、挑発的な現場にあっても衝突を招くことがないよう、エスカレーションしないように、高い緊張感と操船技術で任務に当たっているということです。厳しい現場でも相手の挑発に乗ることなく冷静かつ毅然として対応していることが、力による衝突を防いでいると思います。 しかしながら、先日の新聞報道によると、その現場に、三枚目ですが、その現場に出動している巡視船艇の半分ほどが耐用年数を超えて、老朽化が進んでいるとのことでした。 保安庁の機能を十二分に発揮するためには、ただ船舶を建造すればよいというだけの問題ではありません。それを動かす優秀な人材を確保することは何より重要であります。昨今、社会全体で働き方改革や職場環境の整備が進む中で、保安官にとっても働きやすい職場環境、勤務環境のためには、船の居住性の向上ということも、日本の海を守る優秀な人材確保には重要だと思います。 そこで、長官に質問しますが、今日までの長官の現場での御経験の中で、今、海上保安庁に本当に必要なものは何なのか、これからも保安庁が冷静かつ毅然として大切な海を守り続けていただくためには何が必要なのかをお話しください。
○政府参考人(奥島高弘君) お答えいたします。 先ほども申し上げましたが、近年、我が国周辺海域では様々な変化が生じ、厳しい情勢が続いております。こうした情勢に適切に対応するためには、海上保安庁の船艇、航空機などのハード面の増強、そして、これに加え、人材確保、人材育成などのソフト面の取組も推進することが当庁全体の対応能力の向上に必要不可欠であると認識をしております。 このため、平成二十八年十二月に関係閣僚会議において決定された海上保安体制強化に関する方針に基づき、船艇、航空機などの増強等を進めているほか、必要な定員の増員、教育訓練施設の拡充、海上保安大学校等教育機関の採用枠拡大といった基盤整備も推進しております。さらに、老朽船につきましては、計画的に代替整備を行えるよう、新しい船艇に順次入れ替えていくことにより勤務環境や居住性の向上も図っているところであります。 海上保安庁としましては、今後とも、我が国周辺海域の厳しい情勢を踏まえ、海上における法秩序の維持を任務とする海上の警察機関としての体制の強化を着実に進めるとともに、様々な工夫を凝らしながら、我が国の海の安全、安心に万全を期してまいります。
○大野泰正君 ありがとうございます。 やはり厳しい現場でありますので、その中でのオン、オフといいますか、やっぱり人間ですから、緊張感から解放されるときに居住空間というのは非常に大切になってくると思います。そういうことも含めて、これからまた一層御尽力のほどお願いしたいと思います。そして、優秀な人材が日本を安心、安全にしていただけるよう、よろしくお願いしたいと思います。 尖閣問題対応の体制整備により、今もお話がありましたが、保安庁も徐々に実力を付けてきていることは確かだと思います。また、個々の職員の士気の高さや船艇の能力は間違いなく中国海警局を上回っていると思います。 しかしながら、今お話があったように、老朽化への対応や数についてはまだまだ劣る面があると思います。体制整備や関係機関との連携を深めることにより、中国がうかつに手を出せないと感じるレベルまで持っていくことが平和と安全のためには必要だと感じています。 また、国際的な連携も重要であります。中国は、尖閣諸島周辺海域だけでなく、東シナ海、南シナ海でも力による支配を進めており、世界各国と連携して、このような動きに対して明確な反対の意思を示さなければなりません。力による支配ではなく、法の支配による自由で安全な海を守り、我が国の領土、領海を守ることが重要です。我が国は、国際的連携を一層強固になるよう、リーダーシップを発揮していかなくてはなりません。 そこで、伺います。 実際、今日までも海上保安庁は非軍事の海上警察機関のリーダーとして各国海上保安機関の能力向上を図ってきましたが、さらに、様々なチャンネルでの連携を深めて、今まで以上に力ではなく法の支配による平和と安全維持のために各国との連携の中心となっていかなくてはならないと思いますが、長官のお考えをお聞かせください。
○政府参考人(奥島高弘君) お答えいたします。 委員から御指摘のありましたとおり、海上保安庁では、長年にわたり各国海上保安機関との連携協力を進めるとともに、職員の派遣や長官級での会合などを通じてネットワークを構築してきており、特に東南アジアにおきましては、我が国と同じように軍とは独立した法執行機関としての海上保安機関の設立が相次いでいる状況となっております。近年では、アジア太平洋地域を中心とする地域の海上保安機関に対して、海上保安庁の能力向上支援専従チーム、モバイルコーポレーションチームと呼んでございますが、これを派遣し、海上法執行等の研修を実施するほか、海外の海上保安機関職員を受け入れ、海上保安政策に関する修士レベルの教育を行う海上保安政策プログラムなどの能力向上支援を行っております。 また、アジア海上保安機関長官級会合、世界海上保安機関長官級会合といった多国間の枠組みや二国間での長官級会合などの機会を活用して、海外の海上保安機関に対し、法の支配に基づく自由で開かれた海洋秩序の維持といった基本的な価値観の共有、浸透を進めております。 昨年以降、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い諸外国との往来が困難となっておりますが、海上保安庁では、コロナ禍においても立ち止まることなく、オンラインを駆使して海上法執行に係る技術指導や国際法の講義などの能力向上支援、長官級会合などを実施しているところであります。 今後も、関係国との連携強化に戦略的に取り組むことを通じて、自由で開かれたインド太平洋の実現に貢献してまいります。
○大野泰正君 ありがとうございます。 今お話を伺って、本当に、開かれたインド太平洋、安心、安全な海をしっかりと守っていただける各国との連携、これからもより一層お願いしたいと思います。 ここまでのお話を伺って、改めて、海上保安庁は、非軍事の警察機関であるがゆえに、力の支配ではなく法による支配を体現できていると感じさせていただきました。平和国家日本らしい姿勢ではあり、何より大切にしていただきたいと思いますが、そのための体制整備、人材育成、そして、価値観を同じくする各国との連携などを更に着実に進めていただきたいと思います。 最後に、今までの議論を踏まえて、今後の海上保安庁の在り方をどのようにお考えか、赤羽大臣にお伺いいたします。
○国務大臣(赤羽一嘉君) まず、大野委員におかれましては、海上保安庁の活動に深い御理解をいただき、また、その上で励ましの御質問をいただきましたこと、まず心から感謝を申し上げたいと思います。 先生言われるように、海上保安庁は、戦後一貫して海上の警察機関としての機能を担いながら、現場の緊張を高めることなく、偶発的な衝突などの不測の事態の発生を防ぐ重要な役割を担ってきたものというふうに私も認識をしております。一方、我が国の周辺海域では厳しい現状となっておりますので、海上保安庁も、いかなる状況にも適切に対応できる体制を確保しなければいけないという認識でございます。 平成二十八年十二月の関係閣僚会議におきまして海上保安体制強化に関する方針が決定をしていただきまして以来、大型巡視船十三隻、航空機七機、測量船二隻等の増強整備に着手をしているところでございますし、予算と定員につきましても、平成二十八年度と令和三年度を比較いたしますと、当初予算で千八百七十七億円が二千二百二十六億円に、定員は一万三千五百二十二名から一万四千四百二十七名に増員をいただいているところでございます。 また、他方、東南アジア各国を中心に、こうした海上の警察機関の意義が認められまして、海上保安機関の設立ですとか育成に努める動きが各国で広がっております。海上保安庁としてもその支援を行ってきたところでございますし、私自身も、一昨年の十一月に我が国で開催をいたしました世界海上保安機関長官級会合に出席をし、これは安倍総理も御出席をいただきましたが、力ではなく法の支配に基づき、平和で豊かな海の安全、安心を確保するため、各国の海上保安機関の知識や経験を共有して、お互いに協力をして対応することの重要性等を訴えさせていただいたところでございます。 今後も、海上保安体制の強化ですとか人材育成、また国内外の関係機関との連携等を更に推進しながら、海上の警察機関として、事態をエスカレートさせることなく冷静かつ毅然とした対応をしっかり続けながら、我が国の海の安全、安心に万全を期してまいりたいと思います。今後とも御指導をよろしくお願いいたします。
○大野泰正君 ありがとうございます。 大臣からも、今の現状、そしてこれからについてもしっかりとお考えを伺えたこと、大変心強く思います。 自衛隊も海上保安庁も、我が国の平和、安全にとっては言うまでもなく必要不可欠なものですが、現在の中国の強硬な姿勢の中、警察権で領土、領海を守り切れるかなどの議論があることも事実です。しかしながら、海上保安庁は、自衛隊とは違うからこそ、それぞれの組織がそれぞれの任務で真価を発揮することができていると私は思います。 海上保安庁は、エスカレーションに至るところを未然に防止する緩衝材としての役割をこれからもしっかり果たしていただきたいと思います。我が国の周辺海域はもとより、世界の平和と安全のためにこれからも御尽力賜れることをお願いして、また、しっかり応援させていただくこともお誓い申し上げ、保安官の皆様の安全をお祈りして、次の質問に入らせていただきたいと思います。 次に、地域公共交通について伺いたいと思います。岩井副大臣、よろしくお願いいたします。 今、コロナの影響により大変厳しい状況にある地域公共交通でありますが、特に、航空、鉄道、海運はもとより、国民の日々の生活に直接関わるバスやタクシー、地方鉄道など、地域の公共交通事業者は、現在、危機に瀕していると言っても過言ではないと思います。全国の事業者の皆さんからは、地域の足を守るべく何とか事業を継続してきたが民間としての努力は既に限界に来ているなど、悲痛な声が寄せられています。 言うまでもなく、特に地方の公共交通は、以前から人口減少の影響や都市への人口集中等で右肩下がりの苦しい経営状況の上に、このコロナ禍により、より一層利用者が激減し、利用者の減少が路線や本数減につながり、不便になることで更に利用者が減るという悪循環に陥っています。 コロナ禍により、私たちの日常は大きく変化しました。仕事はテレワークが定着し、大学や学校などもオンライン授業が行われ、通勤通学での交通需要が大きく減少しています。このような社会変化は、今後コロナが収束したとしても、コロナ前のような状況に戻るとは思えません。交通需要は一定程度低下したままになる可能性が高いと考えられます。 しかしながら、大臣も繰り返し公共交通はエッセンシャルサービスであると言っていただいているとおり、社会を支える基盤であり、特に、交通弱者にとっては、公共交通がなくなるということは自力での生活が維持できなくなるということを意味しています。持続可能な人々の生活を支えるために、行政による支援は必要不可欠です。その一方で、国や自治体も財政状況が厳しい中、無尽蔵に支援を行っていくことは現実的ではないと思います。 昨年、地域公共交通活性化再生法が改正され、地域が自らそれぞれの地域の実情を踏まえたマスタープランを策定し、それを国が後押しする制度が施行されました。地域が主体となって持続可能な公共交通の在り方を考える仕組みは大変重要であり、マスタープランの実現に向けて自治体、事業者、そして国がしっかりと連携し、課題を一つ一つ乗り越えていくことが必要です。 そこで、副大臣にお伺いいたします。 人口減少はもとより、コロナ後の社会を見据えた上で地域公共交通の持続可能性を担保し、国民の皆様の安心で安全な暮らしをどのように支えていくのか、お考えをお聞かせください。
○副大臣(岩井茂樹君) 大野委員におかれましては、この質問の機会に、地域公共交通の重要性、そして持続可能性という論点で御質問をいただきまして、本当にありがとうございます。 地域住民の日常生活や我が国の経済産業活動を支えるインフラとして、これ極めて公共性の高い役割を担っていただいているのが地域公共交通ということでございます。 ただ、委員御指摘のとおり、それを取り巻く状況というのは、少子高齢化ということもありますし、人口減少ということに加えてこの度のコロナ禍というところで、移動の自粛等も伴うということで、本当に厳しい状況に立たされているというふうに認識をしております。 昨年の通常国会で改正地域公共交通活性化再生法及び独占禁止法特例法を成立をさせていただきまして、地域の移動ニーズを把握する立場にある市町村、一番現場を知っている市町村等が中心となって、それぞれの地域の実情を踏まえつつ、地域公共交通に関するマスタープランの策定等を通じまして公共交通サービスの維持確保を図るということを促しているところでございます。 さらに、こうした計画に即して、複数のバス事業者が共同経営を通じて路線の効率化やダイヤの改善なども行える仕組みも整えまして、この前の三月の十九日には、その第一号となる、これ熊本県の事例でございますが、バス事業者五社による共同経営を認可をしたところでございます。 加えまして、国土交通省では、特に現下のコロナ禍による厳しい状況を踏まえまして、地域の鉄道、バス、タクシー、離島航路等の運行維持や感染症防止対策の強化等について、令和二年度第三次補正予算においては約三百五億円、令和三年度当初予算においては約二百六億円の手厚い支援を行うこととしております。 今後とも、国民生活、経済活動に欠くことのできないこのような公共交通がコロナ禍を何とか乗り越えていただいてしっかりと機能していただけるように、国土交通省といたしましても全力で支えていきたいと思っております。
○大野泰正君 ありがとうございます。 本当に、地域にとって死活問題でありますし、本当に生活を守るために、どうかしっかりと支えていただけますようにお願いを申し上げたいと思います。 それでは、最後の質問に移らせていただきます。公共交通もそうですが、国土交通分野におけるテロ対策について伺いたいと思います。 国の安心、安全は、国民の平穏な日常生活、社会生活を営む基盤であり、経済活動を支える基盤でもあります。また、我が国を訪れる外国人の皆様が日本の美しさ、すばらしさを楽しんでいただくためには何より大切なものでもあると思います。 残念なことに、こうした国の安全、安心を脅かすテロ事件は、現在も世界で発生しています。九・一一、航空機が世界貿易センタービルに突っ込み、多数の死傷者を出したテロ事件は、人々の記憶から忘れ去られることはないと思います。また、我が国でも、地下鉄サリン事件という忌まわしいテロ事件により多くの人命が失われたことも、決して忘れることはできません。このように、一たびテロ事件が発生すると、多くの命を奪うだけではなく、人々に恐怖心を植え付け、PTSD等の後遺症により長期間にわたり行動を困難にさせ、国民生活や経済活動にも大きな影響を与えることになります。 このようなテロを未然に防ぐために、私ども自由民主党では、平成三十年に、公共交通におけるテロ対策等の危機管理及び運輸の安全の推進を図る議員連盟という大変長い名前の議員連盟を立ち上げさせていただきました。オリンピックがコロナ禍で一年延期になるなど想像も付かなかった一昨年末に決議書を取りまとめ、当時の菅官房長官に政府としての対策強化を要請いたしました。 もちろん、テロ対策は、公共交通機関に対する直接的なものだけではなく、原発やコンビナート、通信施設のほか、ダム、高速道路、空港、駅等の国民生活、経済活動の維持に欠かせない社会インフラ全般において極めて重要であります。しかしながら、以前は水と安全のコストはただと言われていたように、日本は、テロに対しての感性が欧米に比べて鈍いところがあります。しかし、これからの時代は、もっと感度を高くしていかなくては、テロをやりやすい国として狙われる可能性が高まるのではないでしょうか。 そのような状況の中で、間もなく東京オリンピック・パラリンピック競技大会を迎えます。皆様も、一昨日の池江選手の頑張りに胸を熱くされたことと思います。また、同じ日に、私の地元、岐阜県の羽島市でありますが、聖火がやってきました。本当に多くの市民の皆さんが、雨の中ではありましたが沿道に出て、皆さんの一人一人の思いの中で感動を心の中に燃やしたと思います。何とかしてこのオリンピックが、パラリンピックが安心、安全に行われていただきたいと思います。 ただ、私は、オリンピックというと、決してこういう良い思い出だけではありません。まだ小学生のときでしたが、ミュンヘン・オリンピックにおけるパレスチナ武装組織、黒い九月によるテロ事件で、イスラエル選手団十一名が殺害された忌まわしい記憶が思い出されます。東京オリパラでは、そのような事態が絶対に起こらないように、各関係機関と連携し、国として主体的に取り組み、縦割りへの弊害による僅かな隙間も許さないテロ対策をお願いしたいと思います。 これまで国土交通省は、警察機関など関係機関や事業者などと連携しつつ万全な対応を取ってきていらっしゃると思いますが、テロ対策を強化していただくことは、安全の国日本をアピールし、経済活動を活発にするためにも大切です。 そこで、赤羽大臣に伺います。 我が国の安心、安全を確かなものとするために、特に国土交通分野のテロ対策について国としてどのように取り組んでいくのか、お考えを伺います。
○国務大臣(赤羽一嘉君) まず、今お話もございましたが、自由民主党の中で議連を立ち上げていただきまして、また、議連の中心者の一人として公共交通機関における議論を、安全対策の議論をリードしていただきまして、令和元年十二月十日付けで航空、海事、港湾、鉄道、バス、レンタカーに係るテロ対策の取組についての決議を取りまとめていただいたことにまず感謝を申し上げたいと思います。 これ、コロナ禍発生以前にまとめられた決議であったと承知をしておりますが、この中で感染症対策にも触れられておりまして、本当にそうしたすばらしい内容であって、改めて今後の国土交通省としての安全対策にも反映をさせていただきたいと、こう思っているところでございます。 委員御指摘のとおり、我が国は大変平和な国家でありますので、やっぱりテロに対しての感性が欧米に比べて鈍いというのは、私も全く同感でございます。国民のこの平和な日常生活、経済活動を維持するためにはテロ対策等の安全、安心の確保は欠かせないものであるというふうに思うのは言うまでもないことでございますが、国交省が所管する社会インフラや公共交通、運輸という分野はそうした日常生活や経済社会活動を支える基盤でもありますし、平時よりその安全、安心を確保していくことが極めて重要な任務であると認識をしているところでございます。 そして、東京オリンピック・パラリンピック大会、間近に控えておりますし、私も、多分同世代でありますので、ミュンヘン・オリンピックのあのテロというのは、本当に、大変嫌な思い出というか怖い思い出として今でも鮮明に残っているところでございます。オリンピックは平和の祭典でもありますし、国際的な関心や注目が我が国に集まるとともに、各国の、お客様は来ないことになりましたが、要人や選手が多数訪日されることから、より一層テロ対策に遺漏なきよう万全を期する必要があると思っています。 国交省として、省内に国土交通省テロ対策チームを設置いたしまして、国交省の各分野におけるテロ対策を横断的に取り組んでおるところでございます。具体的には、警察当局や交通事業者、インフラ施設管理者等、必要な警戒警備体制の構築、また、効果的な装備資機材の導入、そして、テロ発生時における避難誘導、また、救護等の被害拡大防止対策等を推進するとともに、共同訓練を実施しているところでございます。 今後とも、政府全体としてテロ対策を進める中で、しっかりとこの東京オリンピック・パラリンピック大会、大成功に収めるように、そして安全、安心な我が国の国土形成に努めるように、国交省としてもその役割を積極的に果たしてまいりたいと、こう決意をしております。
○大野泰正君 ありがとうございます。 頑張っていただきますようよろしくお願いして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○森屋隆君 おはようございます。立憲・社民共同会派の森屋隆でございます。質問の機会をいただいたことに感謝を申し上げます。 今月から中小の企業でも同一労働同一賃金が適用されるということで、非正規労働者あるいはパート従業員の方の労働条件、待遇が向上される、こういった期待があるわけでありますけれども、一方で、国土交通省が所管する産業、ここが全産業と比べて、やはり人手不足、労働条件あるいは賃金の問題、大きく水を空けられていると、こういうふうに私は思っております。 前々回も、足立先生の方から建設関係の人手不足あるいは労働条件の質問の指摘があったと、こういうふうに思っています。そういった観点から、私は、今回、交通運輸の関係について少しお聞きをしたいと、こういうふうに思っています。 質問に入りたいと思います。 現在の鉄道運賃上限認可制は、総括原価方式を用いています。一九九七年には規制緩和推進計画が閣議決定をされ、他社との競争力強化のためにヤードスティック規制が導入をされました。しかし、このヤードスティックについては、今日において必要以上に私は人件費の抑制あるいは削減に影響を与えている、こういうふうに思っております。 これまでの制度の検証が行われたことがあるのか、あるいは、この制度はもう既に導入されてから二十四年が経過していることなどから一度検証する必要性があるんではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(上原淳君) お答えいたします。 ヤードスティック方式は、運賃原価の基準となる営業費の一部につきまして標準的なコストを定めることによりまして、事業者間の間接的な競争を通じた効率化の促進、運賃原価を機械的に算定可能とすることによる企業及び行政における規制コストの縮小、運賃改定に当たっての透明性の確保を目的として、平成九年に現行の算定方式が中小民鉄を除く鉄道事業者を対象として導入されたものであります。 本制度につきましては、毎年、JR六社、大手民鉄十五社、地下鉄十社の各グループごとの基準単価、基準コスト等を公表し、透明性の確保に努めているところでございます。 本制度導入後、デフレ傾向が継続したことなどにより消費税改定に伴うものを除き大規模な運賃改定は実施されなかったことから、本制度の具体的な検証は行っておりませんが、地域独占が一定程度残る鉄道事業におきましては、先ほど申し上げたような目的を果たすために引き続き有効な制度であると考えております。 一方で、委員御指摘のとおり、制度の導入から時間も経過しておりますことから、ヤードスティック方式の具体的な算定の方法や、あるいは昨今、ポストコロナの新しい生活様式に適合した運賃などの議論も出ておりますので、鉄道の運賃制度につきましては必要に応じて適切に検証してまいりたいと考えております。
○森屋隆君 ありがとうございます。 導入から二十四年がたっています。そして、今答弁いただきましたように、今回、コロナで、先ほど大野先生の方からもありました、輸送人員が以前のように戻ってこないんじゃないかと、こういうふうに企業は予測をしております。テレワークも更に進むんだろうと思います。そういった観点からも、二十四年がたっている中で、それぞれの立場から意見を聞いて、検証の必要性があるのではないかなと、こんなふうに思っています。 やはり地域独占という、一方では運賃が青天井になってしまうという、こういった危険性もあるのかもしれませんけれども、私は、今の時代の中でそういったことというのはなかなかやっぱり利用者からも理解が得られないわけでありますから、そういった心配性というのは必要以上にないというふうに、こんなふうに思っています。是非とも一度御検証をいただきたい、こんなふうに思っているところでございます。 続きまして、トラック関係についてお聞きをしたいと思います。 トラックドライバーの賃金、これは全産業の標準的な水準に是正をしていこうということで、そういった目的の中で、令和六年三月三十一日まで、これ時限措置かと思いますけれども、標準的な運賃の告示制度が導入されております。既に一年ほどたったかと思いますけれども、その後の効果、状況についてお聞かせをいただきたいと思います。
○政府参考人(秡川直也君) 標準的運賃の告示制度ですけれども、思うように運賃を収受できていないトラック運送事業者の適正な運賃収受の下支えとなる環境整備ということで、ドライバーの労働条件の改善とか安定的な物流の確保ということを目的としております。 令和三年二月現在、標準的な運賃、最終的には届け出ていただくことになっていますけれども、全国で約三千五百件と、これはトラック事業者全体の約六%に当たっております。この標準的運賃というのを告示をさせていただきましたけれども、まずその制度を理解する、その上で自分の会社の経営分析、それからその適正な運賃を計算していただく、その上で荷主と交渉して届け出るというプロセスが想定されます。 ちょうど制度がスタートしたときにコロナ禍がスタートしてしまって、この制度をよく理解していただく私どもがやる周知とか、あと荷主側との交渉、そこがなかなか進まないということでちょっと数字が上がっていないというのが現状なんですけれども、引き続き、業界団体とか荷主関係の省庁と協力して進めていきたいと思っております。
○森屋隆君 ありがとうございます。 なかなか浸透がまだされていない、コロナの関係もあるんだと思います。六%ということで、トラック事業者、全国で五万八千とか六万とかというふうに聞きますから、是非、大変いい制度だと思います。よろしくお願いしたいと思います。 次に、タクシーの関係で何点かお聞かせいただきたいと思います。 タクシー運賃のダイナミックプライシングが進められていますが、少し懸念されるところがございます。これは、利用者がアプリ操作の有無によって不公平感が出てしまうんではないか。あるいは、タクシーですからメーターによって運賃決まるわけでありますけれども、相対運賃になるわけであって、メーターの運賃がなし崩し的になってしまうんではないか、あるいは、これは私は本当にいまだにこういうことがあるのかなと思うんですけれども、この乗務員の負担、乗務員にこの負担を乗せているということ、安くなった分を乗務員のところに負担させているという、そういった懸念がありますけれども、現状を教えていただけませんでしょうか。
○政府参考人(秡川直也君) 国土交通省では、政府一体となって規制改革、デジタル化を推進すると、そういう中でこのダイナミックプライシングということも取り組んでいるところでございます。 このタクシー運賃を需給に応じて変動させるということなんですけれども、例えば、利用者から見ましても、閑散期に割安な利用が可能となるとか、今までタクシーを利用していなかった層の需要も開拓できるんじゃないかということを期待しております。 今年度は、国の方でも予算を確保しておりまして、ダイナミックプライシングの海外での事例を調査するとか、実際に実車による実証運行を行って課題解決に向けた検討を進めることとしておりまして、そういう実証を、制度設計に当たってタクシーが公共交通機関としての役割をしっかり果たせるように、御懸念の今御指摘いただいた点も念頭に置きながら検討を進めたいというふうに思っております。
○森屋隆君 ありがとうございます。 本当に、日本のタクシーというのは世界に誇れるタクシーでありまして、安全、安心、そしてやっぱり丁寧だということがあります。MaaSの推進などもありますから、進めていくということは理解をしております。 しかしながら、少し間違った方向に行くと、当初から懸念していた、ライドシェアじゃないですけれども、そういった懸念材料が生まれてくるというふうに思っておりますので、是非、導入に向けても慎重にお願いしたいと思っております。ありがとうございます。 次に、これは、我が党の野田先生の方から早くに指摘があったことでございます。これはタクシーの精算方についてでございます。 都内のタクシー千四百台の調査結果によれば、キャッシュレス決済が二〇一三年に二三・七%だったそうです。しかし、二〇一九年では四六・一%と、この七年間で一・九五倍になりました。手数料は一億二千二百万円で二・〇六倍に膨らみ、経営を圧迫をしています。また、この一年のコロナ禍において、非接触ということもあって加速度的に増加をしていると、こういうふうに聞いています。 この問題について今後どのように考えているのか、あるいはまた、ここでも手数料を乗務員に負担をさせていると、こういう話を聞きますが、これは問題ではないんでしょうか。
○政府参考人(秡川直也君) キャッシュレス決済への対応ですけれども、利用者の利便性の向上とか、あと、今御指摘いただきましたように、タクシーにおける感染防止対策という観点からも重要な取組と考えております。 今数字御紹介いただきましたけれども、現在、法人タクシーの台数ベースで約八五%にキャッシュレス決済が導入されているということを聞いております。 タクシー事業者は、他の交通モード事業者や飲食事業者等と同じでございまして、事業者の判断によってキャッシュレス決済を導入しておりますけれども、国土交通省では、タクシー事業者が費用負担を少しでも軽減できるように、導入に当たって必要な経費の一部を助成をさせていただいているということでございます。 また、今御指摘いただきましたキャッシュレス決済などのサービスに係る経費を運転手さんに負担させるような事業者が確認された場合には、これは事業者に対してしっかり指導するということを各運輸局に徹底しております。 引き続き、タクシー車両におけるキャッシュレス決済の導入の促進のために必要な取組を進めてまいりたいというふうに考えております。
○森屋隆君 ありがとうございます。 是非、乗務員、大変コロナで厳しい状況の中で、こういった負担もあっては私はいけないと思っていますので、是非是非御指導の方をお願いしたいと思います。 そして、タクシーでもう一点お聞きをしたいと思います。 昨年二月に、四十八地区において運賃改定が実施されました。この運賃改定については、本当に国交省の皆さんに御尽力いただいたことに改めて感謝を申し上げる次第でございます。 この運賃改定をしなかった、実際にしなかった特別区・武三地区、都内二十三区ですよね、ここが日車営収が大分落ち込んでいると、こういうふうにお聞きをしています。四十八地区のときに運賃改定をしなかったこの特別区・武三地区の運賃改定が私は必要ではないかなと、特にコロナで厳しいですけれども、この運賃改定は必ず必要だと、こういうふうに思っています。どのように考えているか、お考えをお聞かせいただきたいと思います。よろしくお願いします。
○政府参考人(秡川直也君) 今御指摘のありました東京二十三区、あと武蔵野、三鷹地区ですね、武三地区の一部の事業者におきまして運賃改定を求める声が上がっているということは承知してございます。タクシー運賃の改定ですけれども、運賃ブロック内の一定数のタクシー事業者さんから申請があった場合に認可に向けた手続をスタートすると、ですので、一義的には個々の事業者の判断がまず前提になっているということになっております。 いずれにしましても、東京・武三地区の運賃改定においては、これは非常に消費者が多いということもありまして、消費者委員会への協議とか、そういうほかの地区にない手続があるのでございますが、国土交通省としては、経済や利用者への影響を十分に考慮しながら検討すべきものと認識しております。
○森屋隆君 ありがとうございます。 これは、七割の事業者でしょうかね、七割の事業者で運賃改定が必要だということがあって、そして、申請を出して審査会の方で検討する、これは、やはり一年とか二年、申請出してから掛かるんでしょうかね。やっぱりそういう中で、コロナが今後どういうふうな状況になってくるか分かりませんけれども、なかなか夜の飲食は人が出ていない、当然、出てはいけないということでありますから、タクシーの方にダイレクトに影響が出ている、そういったこともいろいろ総体的に考慮していただいて、検討課題なんだろうなと、こういうふうに思っています。 今、鉄道やトラックあるいはタクシーの関係について、毎回ですけれども質問をさせていただいております。これ、国交省が出しているデータですから間違いはないと思っております。是非、委員の先生方にも、もう何回も私の方から質問をしていますからもう本当にこれは分かっていることだと思いますけれども、全産業と比較をしまして、大臣、大型トラックは年間で全産業と比較をして四百四十時間ほど労働時間が長いと、そして、年収ベースにおいては百三万円ほど低い、中小のトラックについてはやはり百三十八万円ほど低い、バスについては全産業より三百時間ほど年間で多く労働時間働きまして、九十三万円ほど年収ベースにおいては低い。タクシーにおいては、これは本当に是非改善しなくてはならない。 今回、四月一日で、大手タクシー、一生懸命新入社員を採って若返りをしていこう、頑張っていこうということも聞いております。タクシーにおいては二百四時間ほど長く働いて、年収ベースでは二百一万円ほど低いという、もうあってはならないことだと思います。是非、国交省の皆さんのお力で改善をしていきたいと、こういうふうに思っています。よろしくお願いをします。 最後の質問になるかと思います。 これは港湾の質問なんですけれども、やっぱり国交省の中でも大事な所管だと思います。 実は、港湾労働者といろいろ意見交換をすることがあります。そんな中でお聞きをした課題でありますけれども、国交省の中には交通政策委員会、そして各分科会が定められております。そして、各分科会にはそれぞれ有識者の方々、あるいはその協会の代表の方々、そして労働者代表など、幅広くそのメンバーとして構成をされているかと、こういうふうに思います。 しかしながら、この港湾分科会には労働者代表が参画していないと、こういうふうにお聞きをしました。そして、よくよくお聞きをしてみますと、この港湾の規制緩和前には労働者代表というのは入っていたというふうにお聞きをしています。 そしてさらに、事務方の方々にお聞きをしましたら、それぞれの港がある県にはやはりその委員会がありまして、労働者代表の方が入っていると、こういうふうに聞きました。しかし、この県の委員会は当然県の専権事項でありまして、国の方からこういったことがどうなんだとかアドバイスのような、国が口を出すというか、そういったことができないと、こういうふうなことも聞いております。したがって、港湾労働者が国に対して意見を求めるというか、そういった窓口が直接的にないんだと、こんなふうなお話を聞いております。 政府は、二〇五〇年カーボンニュートラルなどエネルギー政策を推進していこうということで、目標として挙げております。港湾といえば石炭輸送などが多くありまして、千人ぐらいの方がここに携わっていると、こういうふうに聞いております。そういった観点からも、是非、現場の意見を大切にいつもしていただいています赤羽国交大臣の御所見をお聞かせいただきたいと、こういうふうに思います。よろしくお願いします。
○国務大臣(赤羽一嘉君) 港湾政策の立案に当たりまして、港湾労働者の皆様の現場の意見を伺うというのは大変重要だというふうに私も考えております。今そうした場がないという、ちょっと内容は若干正確さに欠けるんじゃないかと思っておりますのでちょっと説明させていただきますが。 まず、平成十三年の一月以前、港湾審議会というのが存在しまして、そこには全国港湾労働組合の協議会、また全日本海員組合の代表の方もメンバーとして参加をしていただいておりましたが、この平成十三年一月から、港湾審議会というものが、何というか、内容というか目的が少し変わりまして、交通政策審議会の一部である港湾分科会に再編をされた際に、一つは、こうしたものの簡素化を進めるために委員の数を縮小するということで、それまでは、三十六名以内という中で現実には三十二名の構成でしたけれども、新しい分科会では十五名に縮小になっていると。 そして、この新しい分科会の目的がより政策的な議論を行うということで、その役割自体が見直されまして、委員の構成も、物流や産業等の分野に関わる有識者、大学の教授の皆さんとかそうした方々を中心として、業界代表の委員につきましては、荷主さん、また海運、また港運等の各分野から一名ずつ選任するという形でスタートをさせていただいております。ちなみに、港湾分野を代表しての一名は、日本港湾運送協会の会長に就任をしていただいているというのが現実です。 他方で、冒頭申し上げました現場の皆さんの声を聞くということでは、国交省として港湾労組からの年二回の定期的な要望の申入れにはしっかり対応するということに加えまして、昨年の六月からは、二か月に一度、港湾の担当課長等による組合の皆さんとの定期的な意見交換を実施しておるところでございます。 現場の皆さんの意見をしっかり反映できるように努めてまいりたいと思いますし、不足があるようであればしっかりと港湾局としても対応させて、指示をしたいと、こう思っております。
○森屋隆君 大臣、ありがとうございます。 窓口といえば年二回あり、また、二か月に一回そういった要望を聞いているところがあるということで、これは大変失礼しました。ありがとうございます。 また、当時は、平成十三年三十二名いた中で、今回、内容を、政策等々のところが変わってきたということで、労働者の参画が余りその目標値というか、そういうところと合わないということなんでしょうかね。分かりました。しかしながら、しっかり労働者意見は反映されている、聞く場所があるということで理解をさせていただきたいと思います。本当にありがとうございます。 いずれにしましても、特に港湾、そして交通分野もそうですけれども、赤羽国交大臣の方から、声が上がってこなくても、大臣いつもおっしゃっていただいております、国交省の方からプッシュ型で、こっちから現場に足を運んでいろんな意見を聞いているんだと、私はすばらしいことだと思っております。今後とも、そういった大臣の考え方、是非是非いろんな分野で実践していただきたいと、こういうふうに思います。 本当にありがとうございました。質問を終わります。
○青木愛君 立憲民主党・社民の青木愛です。 まず、羽田空港の新飛行経路についてお伺いをいたします。羽田空港の新飛行経路を設定した目的をここで確認をしておきたいと思います。 昨年の三月二十九日にその運用が開始され、一年が経過をいたしました。そして、赤羽大臣が本年三月二十四日の本会議におきまして、新飛行経路を導入した背景について、国際競争力の強化等の観点からということと、千葉県及び関係市町から騒音影響の軽減について継続的な要望があったという、この二点を挙げて説明をされました。新飛行経路が千葉県への騒音軽減の観点から導入したものであるということをこの本会議の中で二回発言をされております。この新飛行経路の運用がまるで千葉県の要望により実現したものだという印象を私は受けました。 この新ルートの運用開始については、東京や神奈川、また埼玉県など、二十以上の反対団体が発足をし、国交省への苦情と問合せ、開始五か月間で四千六百件にも上ると伺っています。こうした関係者のみならず東京都民、区民の皆様、また千葉県民、こうした大臣の発言を聞きますと、この騒音被害や落下物の危険性が千葉県のせいではないかと考える人が出てくるのではないかと。少なからず私は、千葉県にも、また、東京北区も上空通るようになりましたので、共に地元でありまして、その間にいる者としても、ちょっとこれはこのままにしておけないなという思いがいたしまして、今日また質問をさせていただいているのですけれども。 この新ルートの本来の目的は、やはり観光産業の振興、インバウンドの拡大、オリンピック対策などで羽田空港の発着容量の拡大による首都圏空港の機能強化、国際競争力強化という、これが目的ではなかったかというふうに思うんですけれども、大臣の答弁を求めたいと思います。
○国務大臣(赤羽一嘉君) これは、国土交通省単独で新ルートを決めたわけではございませんで、長年にわたって首都圏空港の強化ということで、東京都や地方自治体、関係者の会議体で決められたことでございます。私、別に勝手に自分でそうした解釈を講じたわけじゃなくて、厳然と、こうしたペーパーにも二つの目的というのがありまして、国際競争力強化等の実現ということが一つの柱、もう一つは首都圏全体での騒音負担の共有というのが、これはもう明確になっているんです。ですから、私はそのことに基づいて発言をさせていただいたということでございます。 現実に、これまでの経路というのは、羽田空港への全ての着陸機は原則として全て千葉県上空を飛行しておりまして、これは、羽田空港の容量を拡大するということはもう全て千葉県の騒音の負担が増加するという、そういう構造になっていて、ここについては、この首都圏空港機能強化の具体化に向けた協議会の発足より十年ぐらい前から、千葉県及び関係市町から、首都圏全体で騒音問題を共有するという理念の実現に向けて努力をするべきだということは強く御要望いただいてきたというのは、これはもう事実でございます。 そうしたことを受けて、冒頭申し上げましたが、この首都圏空港機能強化の具体化に向けた協議会、これ平成二十六年に第一回の協議会が発足をいたしましたが、この第一回の協議会でも、千葉県の出席者からは、この羽田空港の機能強化に当たっては更なる騒音負担が発生しないことを求めるといった意見表明もございましたし、第五回の協議会では、新飛行経路の運用については、千葉県及び千葉市からは、首都圏での騒音共有の第一歩として評価するという旨の御発言もあったところでございます。 そうしたことも踏まえて、私は、それは千葉県としては当然の主張だというふうに思っておりますし、別に千葉県のそういったことに対して都民の皆さんから恨みを買うということ自体が少しいささかおかしな話なんではないかなというふうに思いますし、そうしたことが、もしそういうことがあるんであれば、そうではないんだという、新飛行ルートの目的というのは元々こうした二つの柱をどう改善するかということで行ってきたということは丁寧に説明をさせていただきたいと、こう思います。
○青木愛君 これまでも、様々関係者の方々のその議論の経過は伺っております。ただ、その二本の柱、二本の論点を二つに並べて主張されるのは、やはりトップ、国交大臣の発言としてどうなのかなというふうに思います。 東京都民がそういう感情を抱くことがおかしいというふうにおっしゃられますが、果たして本当にそうでしょうか。本会議場には、全国の全地域の、またあらゆる関係団体の代表の方々がそこで大臣の答弁を聞いているわけです。伺っているわけなんですが、やはり千葉県の要望に応えて今回の新ルートが設定されたということになろうかというふうに思います。 千葉県の騒音軽減対策について国交省としてこれまで取り組んでいただいていることは承知をしており、今回のレクでも、いろいろと計算をして、南風時、北風時、いろいろな風向きによって様々ちょっと計算をして統計取ってもらったところ、一日当たり二十九便、二十九便千葉の上空が削減されているということで伺いました。ただ、それであっても、羽田空港着陸全体に占める割合が五%にも満たない、およそ五%というまだ数字なんですね。 だから、騒音軽減対策としてもまだこうした状況であるという事実もまた踏まえていただきたいし、やはり今回のこの赤羽大臣の発言は、やっぱり千葉県民、そして東京都民、特に大田区、品川区、それから渋谷区、新宿区辺りですか、高度を下げてくるのが、そして私の地元である北区も上空を通るようになっておりますので、そうした区民の感情と、それから千葉県民のそういう心情の間にやっぱり分断を生じかねない私は発言だというふうに思います。 千葉県は、騒音軽減の要望はもちろんさせていただきました。これも、国の施策によって千葉県上空を飛行経路を設定されているわけなので、騒音対策について要望するのは当然のことだろうというふうに思います。ただ、千葉県側として、騒音軽減を要望したのであって、新ルート設定を要望したのではありません。 これまで、北風のときの富津沖、これは海の上を通る航路、航空路でありますから、航空ルートですので、こういった対策、あるいは千葉市の上空をもっと高度を上げて飛ぶようにしていただいたとか、こういうことは騒音軽減に資する対策だというふうに、そこは理解しますけれども、この新ルート、東京都の上空を通るこの新ルートについての要望を千葉県はしているわけではないので、やはりこの新ルート、この目的というのは、やはりインバウンド拡大、国際競争力強化のために新ルートを設定をしたというふうに述べていただくのがやはり政府としての誠実な答弁だというふうに私は受け止めます。 いかがでしょうか。もう一度お願い申し上げます。
○国務大臣(赤羽一嘉君) お気持ちはよく分かりますが、しかし、事実として、この二本柱の改善ということで議論されてきたというのはもうこれまでのデータにも残っていますので、そこは私は、逆の立場からいうと、何かそこを、何か片っ方だけしか言わないというのはちょっといささかどうなのかなというふうに思いますし。 ですから、私は、事実は事実として述べて、そして、千葉県民の皆さんに何かあらぬ誤解が与えられないように丁寧に説明しなければいけないというのは、それはおっしゃるとおりだというふうに思います。
○青木愛君 事実としてというふうにおっしゃるんですが、私が問題視をしているのは、国土交通大臣、トップとしての赤羽大臣の発言だから申し上げているのであります。 本当に千葉県の要望のために、千葉県のためにそうしたんだということであれば、千葉県に対してその旨を内々におっしゃっていただいて、そして、まだまだ五%だけれども、これからまた、富津沖だとかちょっと高度を上げるとか更なる改善に資するように頑張ると、そういうふうに申していただくのが千葉県に対する、赤羽大臣であり国交大臣、トップとしての御発言であるべきではないかなというふうに思います。
○委員長(江崎孝君) ちょっとお待ちください。 質問ですか。
○青木愛君 はい。御答弁をお願いします、手が挙がりましたので。
○国務大臣(赤羽一嘉君) 別に私一人で、一代でやっているわけじゃなくて、代々の大臣なんですけど。 先ほど申し上げましたが、令和元年の第五回の協議会で、これはもちろん千葉県の皆さんも入っての協議会でございますが、新飛行経路の運用については、千葉県及び千葉市から、首都圏での騒音共有の第一歩として評価する旨の発言があったということでございます。 ですから、おっしゃるように、率はまだまだ低いけれどもようやく端緒が開かれたということの御発言があったというふうに承知をしておるところでございますので、これは、そうしたことで今後更なる対応をどうしていくのかということを考えなければいけないですし、私自身は、この新経路、やはり都心の上を飛ぶということについて様々な御意見、御批判もありますし、私自身、私事でありますが。私の実家の上というのはちょうど一番うるさいような新宿区のところであって、私の母校の小学校にもその計測機械が付いているような、そういうターニングポイントのところでありますが。 実際そうしたお困りになられている方もいらっしゃるので、今、省内の中に有識者も開いて、選択肢を増やすための海上での入れるルートというのはないのかということは、そういう検討会は立ち上げさせていただいておりますので、決してこれで決め打ちをするということは、私自身はそう思っておりませんが、これまでの長い経緯の中で、首都圏の空港機能を強化しなければいけない、その裨益される部分と、何というか、騒音とか様々なリスクに対する御迷惑を与えられる部分、これはやっぱり首都圏全体でひとしくシェアをしていこうという中でのこの新飛行経路の決定に至ったものというふうに、私はそういうふうに承知をしているところでございます。
○青木愛君 今、支援していこうとおっしゃいましたけれども、そういうことではなくて、何と言ったらいいんでしょうね、千葉県民のことだけを考えて、じゃ、東京都民の、その航路になった区民の意見は聞かないのかという話も出てくるでしょうし、要は、支援をしていこうではなくて、何でしょうね、競争力強化ということ、オリンピックもありましたけれども、インバウンド拡大という政府の方針があって、その政府としての方針があって、だからそこを負担を掛けているという、そういう立場でいていただきたいのですよね。 だから、政府が決めていることなんですよ、これ、新ルートは。そうではないんですか。政府が国際競争力の強化とインバウンドを拡大しなければならないからこの新ルートを決めたんじゃないんですか。
○国務大臣(赤羽一嘉君) いや、ですから、私が申し上げたのは、東京都とか千葉県とか関係のところには協議会に入っていただいて、様々な御意見をいただいたと、これ、平成二十六年からですから相当長いプロセスがあるんだということでございます。そうしたことを勘案して、政府としてその新ルートを決めさせたということでございます。
○青木愛君 いや、本当に、こればかりで長くなるんですけれど。 森田健作前千葉県知事が、羽田空港の機能強化の実施決定についてという、このペーパー、国交省からいただいたんですけれども、この羽田空港の機能強化に対して述べているんですね、森田健作知事が、前知事がですね。その中に、羽田空港の機能強化策の一つである南風時の新到着ルートの導入などにより、本県の騒音については現在よりも軽減するものと受け止めていますと、確かにあるんです。でも、これは私はおかしいと思っているんです。 このタイトルも、羽田空港の機能強化というタイトルに、なぜ千葉県知事として南風時の新到着ルート、ということは今回の新ルートのことなんですけれども、新ルートの導入によって本県の騒音影響が軽減したと、確かに前知事はここに言っているんだけれども、このタイトルは羽田空港の機能強化についてというタイトルなんですね。千葉県知事とすれば、千葉県の騒音軽減を目的としたものではないんですよね。伝わりますかね。 だから、千葉県の騒音軽減を目的とした国交省がやってくれた対策とすると、北風のときなんですよ。北風のときの富津沖海上ルートに変更してくれた点、それから千葉市の高度を上げてくれた点、ここは本当に千葉県のために騒音軽減、騒音影響に対して対応してくれた、そこは、率直に私はそういうふうに思います。ただ、この南風時のときのこの新しい、東京の上を、この新ルート、これについて千葉県のためにやったんだということは言っていただきたくないんですね、実際そうではないと思いますので。何度も申し訳ないですけど。
○委員長(江崎孝君) 質問するんですか。回答を求めますか。
○青木愛君 はい。回答を求めます。
○国務大臣(赤羽一嘉君) ちょっと細かいことは航空局長から補足させますけれども。 これ、私、森田知事に私どもが無理やり書かせたペーパーではなくて、森田知事からこの表題でいただいたペーパーだというふうに承知をしておりますので、森田知事は、この今般の羽田空港の機能強化策の一つである南風時の新到着ルートの導入などにより、本県の騒音影響については現在よりも軽減するものと受け止めていますと書かれているので、そこについて、私は、ちょっとその真意云々ということは申し上げる立場ではありませんけど、私は、このペーパーを見て、森田知事のこのペーパーを見て、それまでの協議会での様々な議論の結果こうしたペーパーをいただけたんだなというふうに、そういう認識をしております。 細かいことはちょっと局長から、南風、北風のことは。
○政府参考人(和田浩一君) お答え申し上げます。 委員から御指摘がありました従来の羽田空港への飛行経路の件でございますけれども、南風時には二本の到着経路が千葉市上空で交差をしておりました。この交差点をちょっと郊外の方にずらすことによって騒音軽減をしたとか、それから高度を引き上げたということをやってきました。 それから、御指摘がありました北風時についても、富津沖の海上ルート、これを開始してそちらの比率を高めるといった努力をしてまいりましたけれども、さらに、千葉県から言われていることは、より抜本的な騒音軽減策、これが首都圏全体での騒音の共有ということでございまして、そういう意味で、新しい飛行経路というのはまさに千葉県が求めておられる抜本的な騒音軽減策の第一歩という理解でございますので、この新しい飛行経路というのはそういう千葉県との関係でも非常に重要な意味があるというふうに我々は考えているところでございます。
○青木愛君 長くなりますので。 森田健作前知事にこれを書かせたとか書かせていないとかと、そこは、私もそこまでのことを申し上げるつもりではなかったのですけれども。 いずれにしても、やはりこの新ルートの設定は、政府による国際競争力強化、インバウンド拡大、これがまず第一義的な目的であったということ、そして、更に言うとすれば、千葉県にこれまで負担を掛けていたので、今回、政府の判断で新ルートを設定したんだと、もっといい言い方があればと思いますけれども、私が今考えられる中ではそうした答弁にせめてしていただきたいというふうに思います。 最後、いかがでしょうか。済みません。
○国務大臣(赤羽一嘉君) ちょっと繰り返しになって恐縮なんですけど、従来の飛行ルートで、局長の答弁ありましたが、南風時の到着経路というのは、千葉市の中央区の上空でターンをするということで、相当強いクレームがあったというふうに聞いております。こうしたことの問題をどう改善するかということ、これはもう厳然とした新経路の理由ですし、こうしたことというのは、何というかな、首都圏の皆さんの、首都圏全体での騒音の共有ということでありますので、そこは、私、説明をしないとこの新経路に対する説明責任を果たせないんではないかというふうに私はそう思いますので、いろんな御意見、御批判は別に甘受いたしますが、私は、国土交通大臣という立場ではそういうふうに発言をせざるを得ないと、大変申し訳ないんですけど、そう申し上げさせていただきたいと思います。
○青木愛君 私といたしますと、やはり東京都民、千葉県民の心情を分断するような発言を国土交通大臣、トップの方にしていただきたくなかったですし、やはりそこはトップとして、十分な住民に対する配慮をしながら、発言については慎重にするべきだということは申し上げておきたいと思います。 時間も大分迫ってしまいましたけれども、では、液状化について伺います。 こちらも、前回三月二十二日に質問をさせていただいた件であります。委嘱審査の際でしたけれども、液状化の調査がこれから進んで、ハザードマップをこれから国交省として作っていくということであります。ただ、このハザードマップについては法律に基づく作成の義務がなされていないので、液状化リスクの高い場所から移転する支援は用意されていないんだという御答弁がありました。はなからちょっとシャットアウト状態だったので、これもう一度確認した方がいいというふうに思いまして、答弁をお願い申し上げます。
○政府参考人(榊真一君) お答えを申し上げます。 液状化ハザードマップの作成でございますが、その取組が始まったばかりでございます。今後、ハザードマップの作成が進み、液状化リスクの高い地域が判明した場合には、地域住民の方々が引き続き安心して住み続けることができますよう、液状化対策を着実に推進することが重要であると考えております。このため、国土交通省におきましては、地方公共団体が行います液状化ハザードマップの作成に対して支援を行いますとともに、調査の結果、液状化リスクが高いと判断された場合には、地方公共団体に対して液状化対策工事についても財政支援を行うこととしております。 液状化リスクの高い地域で防災集団移転促進事業を行うことができるのかというお尋ねをいただきましたが、地盤調査を行いました結果、液状化の危険性が極めて高く、人命、建築物にも著しい影響を及ぼしかねないと想定されるような地区があった場合には、地方公共団体が災害危険区域を指定し、防災集団移転促進事業に取り組むことも可能となっており、この場合には国の補助の対象となるものでございます。
○青木愛君 是非、これからも、ハザードマップを作ることによっていろいろな反応が出てくると思いますので、住民の声を聞く姿勢は維持していただきたいということをお願い申し上げます。 それでは、最後の質問になってしまいましたが、カーボンニュートラルに向けた取組について、ちょっと導入部だけ質問をさせていただきたいと思います。前回、私、質疑に立ちましたものですから。 ただ、そのときの改正案では、住宅については大規模なマンション等も含めてこのエネルギー消費性能基準適合義務化は対象としなかった経緯がございます。そして、今回、菅内閣が誕生し、カーボンニュートラルと、二〇五〇年にカーボンニュートラルということを宣言されていて、目標が一段アップをいたしました。 河野行革担当大臣が、このカーボンニュートラル実現にまだまだこの住宅については不十分だという指摘もなされております。このタスクフォースの方で、やはり全て義務化をするべきだということが示されています。そして、建築物省エネ法の二一年内改正に取り組むよう、ということは、この年、この今ですから、あるいは臨時国会でこうした取組、改正案の取組がこれから用意されているのかどうなのか、その辺のちょっと状況を伺って終わりにしたいと思います。 よろしくお願いいたします。
○政府参考人(和田信貴君) おっしゃるように、まず、我が国のエネルギー消費量の約三割を住宅・建築物分野は占めておりますので、省エネ性能、カーボンニュートラルということを考えたときに重要な分野であると思ってございます。また、二〇一九年には建築物省エネ法を改正し、戸建て住宅等について説明義務を創設するなど、順次強化してまいりました。 こうした中で、二〇五〇年までのカーボンニュートラルという流れの中で、私どもとしましては、対策の強化の進め方、これは検討しなければならないと思ってございます。何か予断を持って必ずこれをやるということ、こういう今態度ではございませんが、強化ということについては進め方を検討しなければならないと思っておりまして、経済産業省あるいは環境省と私ども国土交通省と合同で検討会を開くということにしており、今月の十九日にその第一回目を開いていきたいと思っております。 この検討会での議論を踏まえまして、住宅の省エネ基準への適合義務付けも含めた対策の強化、これは、一体どういう範囲でやるのか、どういうレベルでやるのか、そういったことも全てこれからの検討だと思っておりますが、ロードマップ、こういったものを取り組んで、カーボンニュートラルの実現に向けて考えていきたいと思っております。
○青木愛君 質問を終わります。ありがとうございます。
○竹内真二君 公明党の竹内真二です。質問の機会をいただき、感謝を申し上げます。 早速質問に移らせていただきます。 初めに、国土交通省が進めておりますまちづくりのデジタルトランスフォーメーション事業について、通称プロジェクトプラトーについて質問いたします。 まちづくりのデジタルトランスフォーメーション、DXであるとかプラトーとか、すぐにはなかなか理解がし難いわけですけれども、私、先日、IT分野に詳しい技術系の方から、国土交通省が三月末に一気に五十六都市の3D都市モデルを発表した、プラトーという名前なんだけれども大したものだと、オープンデータのため誰もが利用できるので、都市のDX、デジタルトランスフォーメーションですけれども、これを一気に進める可能性があると、このように言われまして、実際、ネット上調べてみますと、国土交通省やるじゃないかというような書き込み等も見られまして、私も、じゃ、一体具体的にはどういうものなのかということで詳しく話を聞いてみますと、単に都市のまちづくりだけではなくて、災害対策や感染症のパンデミック対策など、都市特有の今直面する課題、あるいはこれから直面する課題というものを解決していく大きな力になり得るということも私も理解をしてまいりました。 公明党は、防災・減災対策として、これを社会の主流にと、また政治の主流にという立場から、ハードだけではなくてソフト面、両面での対策の充実に力を入れてまいりました。都市の風水害や大規模地震への新たな備えとして、この3D都市モデルを使ったプラトー事業というものを是非役立てていただきたい、このように思います。 そこでまず、国土交通省の説明では、プラトーは現実の都市をサイバー空間に再現する3D都市モデルの整備、活用、オープンデータ化事業と説明をされておりますけれども、事業概要についてまずは説明をしていただきたいと思います。
○政府参考人(榊真一君) お答えを申し上げます。 現在、我が国では、サイバー空間とフィジカル空間の融合により経済発展と社会的課題の解決を両立する人間中心の社会、いわゆるソサエティー五・〇の実現を目指し、取組が進められております。先般閣議決定されました第六期科学技術・イノベーション基本計画におきましては、ソサエティー五・〇の先行的な実現の場としてスマートシティーが位置付けられたところでございます。 3D都市モデルの整備、活用、オープンデータ化事業であるプラトーは、スマートシティーの基盤データとして三次元データによって現実の都市をサイバー空間上に再現し、これを使った都市活動のシミュレーションや分析、可視化等を通じて都市の課題解決や新たな価値の創造を図り、快適で持続可能な人間中心のまちづくりを実現することを目指しております。 令和二年度は、公募によって選定されました全国五十六都市において3D都市モデルを整備いたしますとともに、これを活用した様々なユースケースの開発、実証実験に取り組んでおり、先日、三月二十六日でございますが、その成果を取りまとめて公表いたしました。 現在、3D都市モデルのデータについてオープンデータ化を進めておりますが、このデータが活用され、様々な技術やアイデアと結び付くことによって多様なサービスやイノベーションが生まれることを期待しているものでございます。
○竹内真二君 様々な活用という可能性を秘めている事業だと思うんですが、この事業名のプラトーというのは、私も何のことだろうと思いましたけれども、元々、高原、高いところという、高原という意味で、ただ、ここでは、自律分散型システムという言わば哲学的な意味合いを込めてネーミングもされていると、深いネーミングだというふうに伺っております。 今答弁をしていただいたように、分かりやすく言えば、このデジタルのサイバー空間に都市の3Dモデル、三次元モデルをつくって多彩な分野に公開して活用してもらおうと、こういう事業なんでしょうけれども、海外で3Dモデルというふうにいいますとすぐに思い浮かべるのは、国土全体のこの3Dモデル化に取り組む国として、あのシンガポールが有名であります。 東京二十三区よりやや広い面積の国土を持つ都市国家シンガポールでは、地形や建物などのデータだけではなくて、交通情報、水位の情報、人間の位置情報、こういったものをリアルタイムのデータとしてそこにリンクさせる国土のデジタルツイン、つまり、サイバー空間にうり二つの国土を再現する取組というものを行っております。国土のこの3Dモデル化を始めた理由というのは様々あるんでしょうけれども、サイバー空間にあるこの国土でシミュレーションなどを行うことで、例えば、リスクを回避しながら効率的な都市のインフラを整備したり、環境や防災、さらには渋滞などへの対策づくりにも役立てるためだったと伺っております。 そこで、基本的なことをもう一点確認させていただきますけれども、今回のプロジェクトプラトーの3D都市モデルとはどのように作成をされて、建物や道路図形など従来の二次元情報などに比べてどのような点で優れているのか、御説明をいただけますでしょうか。
○政府参考人(榊真一君) お答えを申し上げます。 3D都市モデルは、地方公共団体が保有する既存の測量成果などを組み合わせて整備することを基本としております。具体的には、都市計画基本図などの平面図をベースに、航空測量等によって得られた高さデータ等を付与することで三次元の都市空間をサイバー上に再現し、そこに建物用途や災害リスクといった意味情報を付け加えることによって整備を行います。 従来の二次元情報と比べますと、3D都市モデルは都市構造を分かりやすく可視化することが可能になります。また、現実の都市をサイバー空間上に精緻に再現することにより各種のシミュレーションで活用できるなどのメリットがあり、スマートシティーの基盤データとなり得るものと考えております。 具体的に申し上げますと、例えば防災分野では、河川の洪水浸水想定区域図を3D都市モデルに重ね合わせることによって、災害リスク情報を分かりやすく住民に伝えることが可能になります。さらに、この情報を活用して、福島県の郡山市では、垂直避難が可能な建物を地域全体でピックアップし、今後の防災計画に生かす取組が進められております。 また、鳥取市では、千代川の堤防が決壊した場合に浸水範囲が時間とともに広がっていく様子を3D都市モデルを使ってシミュレーションし、住民と一緒に避難経路などの検討をする、そういった取組が行われております。
○竹内真二君 ありがとうございます。 今いろいろ答弁していただきましたけれども、このプラトー、もう既に公募で、先ほど言われましたように五十六都市、面積にして約一万平方キロメートルの都市モデルをもう既に国としては整備しておりまして、引き続き、条件さえそろえば自治体の数も広がっていくとも伺っておりますし、様々な取組も今進んでいるとも伺っております。 今答弁されたように、二次元の地図と違うのは、属性情報、先ほど意味情報と言われましたけれども、建物なら建物にきちんとした意味、どういう建物かというものをデータとして加えることによって、例えばその建物がどのぐらい古いかとか、どのぐらいの強度があるとか、どのぐらいの例えば光を反射する材質であるのかといった、ちょっと私の頭でもなかなか理解できないような形のいろんなものが詰め込められていくと、そうすると、今までにない地図の活用というものが非常にできてくると。 しかも、自治体が定期的に行っている都市計画基礎調査と言われるようなそういうのを意味情報として加えていくということで、それほど新しく何かをたくさん調査をしてつくり上げるというんではなくて、既存のいろんな自治体の協力を得ながらデータもできるということで、非常に私はプラン的にも優れていると思うんですけれども。 既に、まちづくりや防災、感染症対策、あるいは民間のサービス市場創出などの分野でこれまでにもいろんな実証実験が行われているということなんですけれども、どのようなものが今までに行われているのか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(榊真一君) お答えを申し上げます。 3D都市モデルを政策やサービスの分野でどのように活用できるかを検証するため、令和二年度は、まちづくりや防災、コロナ対策、民間サービス市場の創出などのテーマで実証実験に取り組みました。例えばまちづくりにつきましては、名古屋市において、過去二十年間の都市機能の立地状況やスプロール化の状況など都市構造の変遷を可視化し、これからのまちづくりに生かそうとする取組が進められております。 また、防災につきましては、先ほども申し上げましたけれども、全国四十八都市、二百を超える河川の洪水浸水想定区域図を三次元化し3D都市モデルに重ね合わせることで、災害リスク情報を分かりやすく可視化し、市町村等における防災計画の立案あるいは住民等の防災意識の向上に役立てる取組が行われております。 コロナ対策といたしましては、カメラや赤外線センサー等から取得された人の動きのリアルタイムデータを3D都市モデルに重ね、混雑状況を可視化し、密の回避に役立てる実証実験を行いました。 民間サービス市場の創出といたしましては、民間企業と連携し、コロナ禍における新たな都市体験として、新宿エリアをバーチャル空間で再現し、その中で町歩きや買物を体験できるアプリケーションの開発や、今後ドローンの有人地帯での目視外飛行、レベル4が可能になることを見据え、都市部におけるドローンの最適な飛行ルートを算出するシミュレーターの開発などにも取り組んでいるところでございます。 引き続き、地方公共団体や民間企業と連携し、様々なユースケースの開発に取り組んでまいります。
○竹内真二君 まちづくり、それから防災、民間のサービス市場と、例えばまちづくりでいいますと、こういうデータがオープンデータ化をされて、一般の方がこういうまちづくりがしたいと思ったときにそういうものを活用できて、ある意味では、下からと言ったら変ですけれども、草の根のレベルでのいろんなまちづくりの提案というものがこれから起こってくる可能性もちょっと秘めているわけですね。 今回私が強調したいこの防災の分野に関しては、先ほど来言われているように、このモデルを使うと最適な避難ルートというものが出てくる可能性がある、あるいはハザードマップも、今は二次元ですけれども、3Dにすることによって直感的に、例えば、今まででしたら、二次元のハザードマップですと黄色とかピンクとか見て、自分の家はどこだろうと探して、何となくここかなという感じだったんですけど、これからは、3D化されると自分の近くの小学校というものが飛び出ているわけですね、高いから。そうすると、そこがどのぐらいの浸水を最大するのか、そうすると自分の家はどうなっているのか、もう見た目ですぐ分かるんですね。自分の家もすぐ分かります、その小学校を中心にして。そういう直感的な対策、住民の防災意識の向上であるとか対策の高度化、こういうことにつなげられるのではないかと思うんです。 そしてあるいは、ちょっと先ほど答弁されたかもしれませんけど、都市が浸水した場合には垂直避難が可能な建物というのがどのぐらいあるのかというのを自治体関係者あるいはそのほか防災関係者という方々も直感的に頭の中にイメージできているという、これは結構大きなことだと思うんですね。 もう一つ強調させていただければ、こうした取組が進んでいくと、自治体として、民間施設との防災協定の締結であるとか、あるいは公明党も進めていますけれども、住民のマイタイムラインの作成などの点でも大きく3Dモデルというものが活用できるのではないかと思います。つまり、この3Dモデルによって災害の見える化というものが促進をされて、防災・減災対策の大きな力になるのではないかと、今後、自治体や民間企業などができるだけこうしたものを幅広く利用、活用して、技術面での情報提供や先行事例の紹介などを国土交通省にも是非お願いして積極的に支援をすべきと考えますが、この点についてもいかがでしょうか。
○国務大臣(赤羽一嘉君) 是非プラトーを、なかなか説明聞いても、委員長はよく分かったと言っていただけましたが、なかなか難しいんですけど、やっぱり百聞は一見にしかずで、私も先日実際に見まして、大変優れものです。 ハザードマップの重要性というのは最近理解していただいていますが、実際はハザードマップ見てもよく分からないですし、垂直避難というのはどうだとかと、二次元の地図だと分からない。それが非常にリアリティーを持って分かるということでは、これは、是非各党でお呼びいただいてこの説明を、実際見ていただいてやると物すごくそれは波及をしていただけるのではないかなというふうに思います。 防災のことは今おっしゃっていただいたとおりでありますし、例えば、逆ですけど、観光についても、実際はなかなか足を運べない、感染の状況で、その中でバーチャルリアリティーでこれを使えば、行かずしてそのすばらしさが分かって、じゃ実際に足を運んでみようというようなそんな使い方もできると思いますし、極めてAI、人の能力を超えるものを有効に利用するということは、高付加価値なまちづくり、防災・減災、観光対策、様々なことに使えるものだというふうに、私も余りよく分かっているわけじゃありませんけれども、この前見て、そういうふうに直感的に思っております。
○竹内真二君 大臣、答弁ありがとうございます。 私も、先日見て、驚いたというかショックを受けた人間の一人ですけれども、本当、党でもしっかり啓蒙していきたいと思いますので、大臣、よろしくお願いいたします。 それから、次の質問に移りますけれども、グリーンスローモビリティー、いわゆるグリスロについてお聞きをいたします。 時速二十キロ未満で公道を走ることができる四人乗り以上の電動パブリックモビリティー、これグリスロといいますけれども、国土交通省では、二〇一八年度から活用の検討に向けた実証調査支援事業を行い、調査期間中というのは車両を無料貸与し、助言等も行ってまいりました。 そこでまず、グリーンスローモビリティーの社会実装の狙いと取組状況について御説明願いたいと思います。
○政府参考人(石田優君) お答えさせていただきます。 今御説明いただきましたグリーンスローモビリティーにつきましては、環境への負荷が少なく、狭い路地も通行が可能で、高齢者の移動手段の確保であるとか観光客の周遊に資する、地域が抱える交通課題の解決を図る新しいサービスとして期待をしているところでございます。 国土交通省では、先ほどお話しいただきました車両の無償貸与等を行う実証調査を平成三十年度からこれまでに十八地域で実施をしてきております。また、環境省と連携をして、IoT技術などを活用した実証事業や車両購入費への補助なども実施してきております。 こうした事業の成果もあり、本年三月現在、全国二十一の地域においてグリーンスローモビリティーが実際に導入され、地域の足や観光で活用されているところでございます。
○竹内真二君 本当に各地域でグリスロ実証実験が行われているんですけれども、これまでに分かったグリスロのメリットとデメリット等についても説明をお願いいたします。
○政府参考人(石田優君) お答えさせていただきます。 グリーンスローモビリティーは、電動車を活用することで環境に優しく、ガソリンスタンドが少ない過疎地域などでも走らせやすいこと、また、低速のため高齢者でも運転しやすく、重大事故を起こす可能性が低いことといった特徴がございます。また、これまでの実証事業において、比較的車両が小さいことから狭い路地でも走行可能で、柔軟なルート設定が可能である、また、町並みや風景が楽しめ、車内外でのコミュニケーションが取りやすいといった評価もいただいているところでございます。 一方で、導入に当たって留意すべき点としましては、フル充電であっても航続距離が一般のガソリン車に比べて短いこと、また、低速走行であるため交通量の多い幹線道路での利用には適さないことなど、地域の交通状況や利用者のニーズなどに応じて、安全性にも十分配慮した走行ルートを工夫する必要があるという御指摘をいただいております。また、少量かつ短距離の利用となりますことから、採算の確保上の課題もございます。 持続的なサービスとするためには、導入の目的を明確にしつつ、運賃設定も含めた運行形態、また地域で支えるサポーターの拡大など、地域の多様な主体が連携して地域に適した運行の体制を検討いただくことが重要であり、これまでの実証の成果を今現在手引に取りまとめているところでございます。
○竹内真二君 それでは、岩井副大臣にお伺いいたしますけれども、このグリスロの普及ということについて今様々なメリット、デメリットをお聞きしましたけれども、やはりグリーン社会の実現という観点からも地域交通の足の確保という観点からも、また観光振興、この様々な点でメリット、私はあると思うんですね。このグリスロについて、これどう今後普及をしていくのか、副大臣の見解をお伺いしたいと思います。
○副大臣(岩井茂樹君) 竹内委員にお答えをいたします。 グリーンスローモビリティーは、先ほどお話にもありました、環境に優しく、低速で安全、安心な新しい移動サービスとして、委員御指摘のとおり、地域交通のラストワンマイルとして移動手段の確保、観光周遊の面で大きなメリットがあるものと考えております。 先ほど担当局長からもお話ししましたけれども、一方で留意点もございまして、その辺の留意点もしっかりと留意しながら諸課題解決をすることによりまして、私といたしましても、都市中心部や高齢化する住宅団地、過疎地域や離島、観光地など様々な地域で活用が可能と考えており、それぞれの地域交通の実情に応じて導入に向けた取組、これ広げていきたいと考えております。 国土交通省といたしましても、これまで実施してきた実証事業の成果を生かして地域での導入の手引の作成作業を進めておりまして、できるだけ早い時期に公表してまいりたいと考えております。この手引も活用いたしまして、今年度においても実証事業を継続をし、グリーンスローモビリティーの社会実装を更に広げてまいりたいと考えております。
○竹内真二君 このグリスロは、実証実験が重ねられてきて、いよいよあとは、もう本当、これからは現実に展開していくステージに入ってきたと思いますので、本当よろしくお願いいたします。 特に、今、このコロナ禍でお年寄りの皆さん、大変孤立、孤独化というものが進んでいると思うんですけれども、このグリスロに乗って元気が出る、例えば、ある調査では、グリスロに乗った高齢者の半数以上が買物や外食など外出する機会や人と話をする機会、また笑顔が増えたと、このような回答もしておりますので、是非とも、そういうコロナ禍での活用という意味でも是非進めていっていただきたいと思います。 それから、最後の質問になりますけれども、分散型旅行とマイクロツーリズムについて質問いたします。これ、本当は先月質問する予定だったんですけれども、できずに申し訳ありませんでした。 このGoToトラベルの全国停止から既に三か月以上がたっておりますけれども、新型コロナウイルスのリバウンドを抑える、第四波を、今政府としてもこれをいかに低く抑えるか、これが目下の大きな課題となっております。 その中で、観光業というものは本当に引き続き大変に厳しい状況にありまして、今、国土交通省としても、感染が落ち着いている自治体等が独自に行っている旅行の割引等に対しても支援をすると、こういう取組も今進めております。引き続き、この観光業の支援というものは力強くお願いしたいと思います。 その上でなんですけれども、少し先を見据えて、国内観光の新たな需要喚起のための取組ということもこの時期に行っていくべきではないかとも考えております。よく今言われますように、ポストコロナというのは、コロナ以前に戻すのではなくて、新しい観光の在り方、旅の在り方みたいのを生み出していくチャンスにしていくべきだと考えます。 例えば、国内旅行というのは電車やバス、船、飛行機というものが中心でしたけれども、このコロナという状況にあって、例えば、欧米で人気のキャンピングカーを使った車中泊、車旅のようなものも少しずつ今広がりを見せていると伺っております。当然、三密を避けて移動ができて、車内で寝ることができる、できるだけ人との接触機会も減らすことができると、そういった理由からだそうですけれども、こういう車で移動や滞在をしながら休暇中に仕事も行うというワーケーションという形での活用というものも始まっていると聞いております。 そこで、これからの国内観光の需要喚起策としてこの分散型旅行やマイクロツーリズムを推進していくことも大事だというふうに思いますが、国土交通省として今後どのように取り組んでいかれるのか、見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(蒲生篤実君) お答え申し上げます。 旅行需要の平準化を図るとともに混雑の緩和にも資する小規模分散型旅行につきましては、政府の分科会の提言におきましても、新たな生活様式における旅の在り方として求められているところでございます。 観光庁といたしましては、アフターコロナの旅の在り方といたしまして、新しい旅のスタイルの普及、定着に取り組んでいるところでございます。その中におきましては、いわゆるマイクロツーリズムにつきましても、身近な地域の魅力を再発見していただく有意義な機会と考えて取り組んでいるところでございます。具体的には、旅行業者や交通事業者等に対しまして、分散型旅行を促進するキャンペーンの実施について協力を要請し、観光庁においては、各社が実施するキャンペーン全体の発信やPRを行っております。 また、現在一時停止中ではございますが、GoToトラベル事業においても、マイクロツーリズムとしての近場での旅行商品や、御指摘のキャンピングカーが宿泊とセットで組み込まれた旅行商品なども補助の対象としているところでございます。 引き続き、キャンピングカーの活用なども通じまして小規模分散型旅行やマイクロツーリズムなどの新しい旅のスタイルの普及、定着に取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。
○竹内真二君 以上で終わります。ありがとうございました。
○室井邦彦君 維新の室井でございます。質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。 それでは、質問に入ります。 私は、地域観光事業への国の支援の在り方についてお伺いをしたいと思います。 自治体が独自に実施をする観光支援策に国が財政支援を行うという発表があったわけでありますが、新型コロナウイルス感染症の収束が見えない、そういう中で旅行を促し、人の流れが増えることにより再び感染拡大につながるおそれがないのかというような懸念が残っております。第三波の感染拡大はGoToトラベル事業の停止の遅れが招いたとする批判もあるようでありますが、その認識の是非を速やかに検証しなくてはいけないというふうに思っております。 ウイルスの感染再拡大を起こさない対策を講じておく今後必要が特にあるということでありますが、感染の広がりに応じ地域ごとに事業の再開や中止を判断するのが自治体任せとなっている今回の支援の在り方について、経済と感染防止を両立をさせていく政府の考え方に合致しているのか、国の支援の在り方についてお聞きをしたいと思います。
○政府参考人(蒲生篤実君) お答え申し上げます。 長期化するコロナ禍によりまして地域経済を支える観光関連産業は深刻な影響を受けており、政府といたしましては、国民の命と暮らしを守り抜くとともに新たな旅のスタイルの普及、定着を目指しまして、支援事業と位置付けてGoToトラベル事業を実施してまいったところでございます。 先日緊急事態宣言は解除されましたが、地域によりましてはまん延防止等重点措置の対象となるなど、再度の感染拡大を防止する観点から、引き続き緊張感を持って感染状況等について注視しながら社会経済活動を進めていく必要があり、全国規模での移動を前提とするGoToトラベル事業の再開は当面難しい状況となっております。 他方、感染状況等が落ち着いている地域の中には、旅行需要の減少によりまして観光関連産業が深刻なダメージを受け、地域の経済と雇用への不安が高まっていたため、従来より、各県の判断によりまして独自に県内旅行の宿泊割引等の観光需要喚起策が講じられていたところが多数ございました。 このような中、全国の多くの知事から、こうした県独自の取組に対しまして強力な支援を行ってほしいとの強い御要請をいただいていたため、感染状況が落ち着いているステージ2相当以下と判断した都道府県が同一県内旅行の割引事業を行う場合におきまして国が財政的に支援することといたしまして、その旨、先日発表したところでございます。 経済と感染防止を両立させていく政府の考え方に合致しているのかとの御指摘の点につきましては、先ほど御答弁をさせていただいたように、緊急事態宣言下におきましても感染状況が落ち着いている地域では各県の判断によりまして独自の宿泊割引等の観光需要の喚起策が講じられていたように、今回の支援を活用した事業の実施やその中止といった運用の在り方につきましても、まずは各都道府県におきまして感染状況や医療の提供体制等を踏まえながら地域ごとに適切に判断されるものと考えておりますが、今回の支援の採択及びその実施に際しましては、必要に応じまして当該地域の感染状況について当該都道府県や内閣官房を始めとする関係省庁に確認するなど、今回の支援についても、これまでと同様、コロナ禍において感染防止と経済活動との両立を図る観点から、適切に対応してまいりたいと考えているところでございます。 以上でございます。
○室井邦彦君 難しい判断でありますけれども、よろしく、経済も非常に大事でありますので、お願いをしたいと思います。 時間の関係で、引き続いて質問をさせていただきます。 第二問は、コロナ禍における観光産業の更なる振興についてお伺いをしたいと思います。 国連世界観光機関が昨年九月に公表したレポートでは、国際観光客到着数がコロナ禍以前のレベルまで回復するには少なくとも二年半から四年程度が必要であるというふうに予測をされております。 我が国の観光産業はコロナ禍において極めて厳しい経営状況にあると理解をしておりますが、どのような実態であるのかお聞きをしたいということと、海外との人の往来が制限されているコロナ禍において、今後の観光需要の回復に備え、我が国の観光産業の維持を図り、成長につなげることが極めて重要だと思いますが、ウイズコロナ、ポストコロナの時代における観光戦略について、赤羽大臣の御所見をお聞きをしたいと思います。
○国務大臣(赤羽一嘉君) コロナウイルス感染症の拡大と長期化で、今、室井先生のお話にあるとおりで、観光関連産業、大変厳しい状況でございます。 数値でいいますと、昨年の四月から五月にかけましては、全国平均で延べ宿泊者数、前年比八〇%から八五%減、これ実は、休業しているところも少なくなかったので、これ、平均値ですからこういう数字に、平均値としてもこれだけの数字が出ていると。七月の下旬のGoToトラベル事業の開始から回復基調となりまして、東京都の発着が解禁された十月から一気に回復基調が鮮明になって、十月、十一月は、これも全国平均ですが、前年比約三〇%減程度までに回復してきたと、前年比七〇%ぐらいまで回復したと。ただ、十二月に入って、東京都、大阪市、札幌市、名古屋市、広島市で一時停止の措置があり、また、年明け早々に緊急事態宣言で全国一斉停止ということで、今は、調べてみますと、今年二月の予約は対二〇一九年、一昨年の同月比で七〇%以上減少したと回答した施設が約半数に上ると、これは極めて厳しい状況が続いているということでございます。 それに対して様々な支援策は取っているところでございますが、今御質問にあるように、私は、近年の日本の観光政策というのはインバウンドに物すごく依存してきたと、このインバウンドが実質ゼロになった中でどうしていくのかと。大変厳しい宿泊施設も数多くありますが、この際、国内旅行をもう一度再発見していただく。GoToトラベル事業も、この実施期間の分析しますと、いわゆるマイクロツーリズム、地元ですとか近県、まさに県内にこんなすばらしい観光地があったのかと、こうしたことで足しげく利用されている方も少なくございませんし、ワーケーションですとか新しいタイプの長期滞在型の、ビジネスといわゆる観光を重ねての新しいスタイルも出てきたということでございます。 加えて、観光関連の事業者も、今までは、知らないお客さんが来るよりも地元で顔の知っている方たちが泊まりに来られるということで、より良いサービスをしようとかやっぱり観光地としての磨き上げもしていかなければいけないと、こうした動きも出てきているというのも大変いい点ではないかと思います。 こうしたことで、インバウンドは少し時間掛かりますけど、そのために、外国人受入れのためのWiFi設備ですとか多言語対応ですとかバリアフリーの、こうした予算もしっかりと計上しておりますし、また、今年度の観光庁の政策プランの予算の中に相当踏み込んだことがございまして、今、全国百程度の観光地で、町中に廃業した旅館とかホテルがそのまま残っている、その廃屋を撤去する費用も観光庁として出せるようなそうした取組ですとか、あとは、もう少し魅力を上げるために、私的な民間の施設でありますけど、そこも観光庁の予算で出せるといった、観光立国として本当に前進できるような施策をしっかりこの期間に逆にやっていこうということが私の思いでございまして、今国内旅行をしっかり充実させる中で、来るべきときにはインバウンドの皆さんにも満足いただけるような観光立国として成長していかなければいけないと、こう考えているところでございます。
○室井邦彦君 ありがとうございます。 私もそういう点は理解をしておるつもりでありまして、京都の町家とか、また、古民家を見直し、改造していろいろと工夫をされておる、各地方は、そういうことを承知しておりますので、ひとつ是非よろしく、強力な御指導、お力添えをお願いをしたいと思います。 引き続きまして観光長官にお聞きをいたしますが、この業界の活性化のためには国内市場の活性化が、今大臣おっしゃいましたけれども、重要である、いわゆる我々昭和二十二年、二十三年、二十四年生まれの団塊の世代の需要が先細りしていく中、国内旅行市場の維持、活性化のためには若者の国内旅行を促進していく必要が特にある、このように思っております。 観光庁として、若者の旅行参加の拡大に向けどのようなお考え、どのような取組、工夫をされておるのか、聞かせてください。
○政府参考人(蒲生篤実君) お答え申し上げます。 我が国の国内旅行消費額、これは令和元年で約二十八兆円ほどございました。(発言する者あり)はい、承知しました。約八割を日本人国内旅行消費額が占めておりますので、若い方々への旅行の意義、そういったものをしっかりお伝えすることによりまして若い年代の方々に旅行にしっかり出ていっていただこうということで、現在、若旅授業というようなもので、若者に旅に出たい、出ようという気持ちなどの働きかけ等々を行っているところでございます。さらには、ワーケーション等々、若い方々のライフスタイル、仕事のスタイルが変わっていく中、新しい旅のスタイルの定着なども進めたいと思っております。 今後ともしっかりと、人口構成等々なかなか厳しい状況もございますが、若い方々がしっかり旅行に出ることによりまして国内旅行の市場の活性化、しっかり取り組みたいと思います。 以上でございます。
○室井邦彦君 長官、えらい失礼いたしました。御理解ください。 次に、三問の質問の中で公共交通のネットワークの総合についてお聞きしたいわけでありますけれども、大臣に。 我が国とは異なり、欧州では、地域公共交通は公共サービスの一と位置付けられております。この公共サービスとは、民間の商業ベースでは供給できない社会に必要なサービスとして公的に供給されておるサービスのことを意味しておるわけでありますが、オーストリアが実現したこの地域公共交通施策と財政支援とは、運輸連合が組織され、地域公共交通の運行に当たり、運賃の統一やダイヤの整備など、統合的な施策としてサービスの提供を行っておるということであります。そして、二〇〇〇年以降、鉄道再生を中心とした地域公共交通の大型プロジェクトを実施するため、道路の建設、維持費から予算を再配分する方法で財源を手当てをして、公共交通の利用者の増加を目標に定め、その後、現実に向けた取組が進められておると聞いております。 そこで、欧州の地域公共交通は運賃やチケットを中心に交通ネットワークの統合を着実に進め、その統合の効果により利用者の参加をもたらしておるということであります。 我が国においても、交通事業者、交通モードの垣根を越え、利用者目線で交通ネットワークの統合を、更に踏み込んだ取組を進めていく必要があると思うわけでありますが、大臣、御所見をお聞かせください。
○国務大臣(赤羽一嘉君) 大変いい質問をしていただきまして、ありがとうございます。 公共交通機関は地域住民の生活の足ですとか経済社会活動にとって不可欠な重要なインフラですが、少子高齢化、人口減少、過疎化が進む中で、その維持は極めて難しい。やはり今、室井先生言われたように、そうした極めて難しい中で、加えてコロナ禍という大変本当に厳しい感染症の状況下、どう生き残っていくのかというのは真剣に考えなければいけない。やはり若干、まだ我が国相当遅れているんではないかというふうに認めざるを得ないと思います。 そうした中で、法改正もしまして、独禁法の特例として今回熊本で認めますが、五つのバス事業者が一つとなって効率的な運営をしていく、サービスを提供していくですとか、また、全国で今三十六地域で行っていますが、MaaSの実証実験をしていまして、これ、公共交通に限らず様々な移動手段を組み合わせて、予約、検索、決済、これを一体的に提供できるシームレスな移動を実現するといったことのようやく端緒を、始まったばかりだと思いますが、これを相当加速化していかなければいけないんではないかと、時代の変化に追い付かないんではないかということでございますし、これは菅総理からもかねてより指示いただいておりますが、省内の各局の壁を乗り越えて、また、省庁間の縦割りを打破してあしき前例を払拭しながら、まさに社会の変化の先を行く公共交通政策しっかり考えていかなければいけないと、これは地に付いたものを考えていかなければいけないと、まさにヨーロッパの事例しっかり参考にしていきたいと、こう考えております。
○室井邦彦君 終わります。
○浜口誠君 国民民主党・新緑風会の浜口誠です。今日はよろしくお願いしたいと思います。 早速質問に入りますけれども、政府全体でデジタル化の取組進めております。その中には、押印の廃止ですとか電子申請化といった行政手続のデジタル化というのが含まれているというふうに認識しております。 国土交通省において、国土交通省関連の行政手続に関しまして、印鑑の廃止ですとかあるいは電子申請化、これ徹底的に、やれるところは、やっぱり業務の効率化あるいは生産性向上という観点からも、ユーザー側からも非常に強い要望もいただいておりますのでしっかりやっていただきたいなというふうに考えておりますけれども、この国土交通省管轄の行政手続押印廃止等につきましてどのような今検討状況なのか教えていただきたい、仮にその押印を残さざるを得ないといった手続については、なぜ残さざるを得ないのか、その理由、背景についても併せてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(瓦林康人君) お答え申し上げます。 まず、押印の廃止でございますけれども、昨年六月末の時点で、国土交通省所管の行政手続で押印を求めていた法令といたしまして、法律一件、政令十四件、省令百七十七件及び関連する告示がございましたが、昨年七月に閣議決定された規制改革実施計画に基づきまして、国土交通省では、法律一件、政令三件、省令三件、計七件の法令を除きまして全ての政省令、告示を改正して、押印を廃止いたしました。 現在、残る法令につきましても押印廃止のための改正に向けた作業、検討を進めておりますが、例外といたしまして二つの政令、自動車登録令及び小型船舶登録令とこれらの関連二省令につきましてのみは、財産的価値が高い自動車や小型船舶の登録では厳格な本人確認が不可欠であるということから廃止する又はサインで代替することは困難であると考えておりまして、引き続き実印及び印鑑証明書を求めることとしております。 また、行政手続の電子申請化につきましては、国土交通省が所管する法令に基づく約三千六百件の手続中およそ半数に当たる約千七百件につきまして実施済みとなっております。残りの手続につきましては、近年申請実績が全くないものなどを除く約千六百件につきまして今後鋭意電子申請化を進めていくこととしておりまして、具体的には、メールによる申請に切り替えるもの、また、既存の汎用オンライン申請システムを活用するもの、さらに、添付書類の量や種類が多いこと等から独自のシステムを整備する必要があるものなどのカテゴリーに分類しました上で、必要な場合には予算要求を行うなどしながら対応を進めてまいります。 国土交通省におきましては、デジタル社会に対応し、利用者目線に立って行政サービスを提供できるよう、引き続き行政手続の押印廃止や電子申請化にしっかりと取り組んでまいります。
○浜口誠君 ありがとうございます。 是非、本当にユーザー側からもいろいろな具体的な手続に関して要望もいただいておりましたので、かなりの部分、今回の見直しで対応していただいているところが多いと思いますけど、残りの部分についても、海外でいくと、もう印鑑なんかなくて、本当サイン文化になっていて、会社の決裁なんかでももうサインで全て完結しているという部分もあって、日本の手続、文化とは違う部分もありますけれども、また引き続き、そういった面でも、本当どこまで押印が必要なのかというのはまたいろんな機会を通じて議論もさせていただきたいと思いますし、研究もしていただきたいというふうに思います。 では、続きまして、物流分野の生産性向上という観点で、赤羽大臣にお伺いしたいと思います。 物流分野の生産性向上、これから非常に重要な観点だというふうに私は感じております。そうした中で、国土交通省として、例えば高速道路でトラックの無人の後続車隊列走行、この技術はもう実現させていただいたというふうに思っております。こういった新たなチャレンジにどんどん向かっていただくというのももちろん大事ですし、あるいはトラックの積載率の向上というのも、これ、物流の生産性向上の視点からは大変重要な取組だというふうに思っております。荷物を入れるパレットですとか商品の規格を標準化して、サプライチェーン全体で自動化、機械化を図って生産性を高めていく、こういう視点をどんどんやっていくのは大変重要だというふうに思います。 今後、物流分野における標準化戦略などを通じて生産性を高めていくために国土交通省としてどのような取組を今後やっていかれる御予定なのか、是非お伺いしたいと思います。
○国務大臣(赤羽一嘉君) 物流は、国民生活と経済活動にとって本当に重要な、不可欠なインフラだと、しかし他方で、例えばトラックドライバーの人手不足ですとか極めて深刻な状況があるということも確かでございますので、これ今、浜口委員言われたように、物流の標準化ですとかデジタルトランスフォーメーション化を進めるということは本当に喫緊の課題、これは、先ほど公共交通に対しての、同じような意見なんですけど、やはり相当遅れている、本当に着手しなければいけないというふうに思っております。 おととしだったと思いますが、国際ロボット展というのにちょっと視察に、都内でやったのを視察に行きまして、非常に青年の、ベンチャー企業なんですけど、AIを使って何でも、何というかな、吸い込めて、一瞬にしていろんな貨物を、荷物をAIに記憶させて、それを整然と取り分けられるという、あれだけでも物すごく生産性が上がるんではないかと。そこは、そのブースは物すごく多くの人が感心して見ていた、関心を持たれて見学されていました。それだけニーズも強いと思います。そうしたことを着々と進めなければいけないと。 ですから、そのAI化をやっぱり取り入れていく、これは、なかなかちょっと人を、何というかな、省力化するということと雇用を守るみたいなところの、現場では非常に難しい問題もありますけど、これは、中長期的に考えて、そうしたことは進めるということは大事だと思っていますし、現実に、あと、物流の標準化という意味では、具体的にやっているのは、今、加工食品分野というのは非常に危機意識が強くて、昨年三月に加工食品分野における物流標準化アクションプラン、この実現に向けたフォローアップなども国交省としても進めておりまして、こうしたいい事例を他の業種、分野へ横展開を図ることとしておるところでございます。 また、中小企業者が、こうした取組を支援するために、自動化機器等を導入する場合ですとかサプライチェーン全体の自動化、機械化を推進するため荷主の皆さんと連携した取組を実施する場合にはしっかりと補助制度も創設するという、こうした取組を進めているところでございます。 今、平成二十九年に閣議決定をされました総合物流施策大綱の見直し作業を行っているところでございまして、ここに物流のデジタルトランスフォーメーション、またその前提となる物流の標準化の推進を大きな柱の一つとして位置付けて大綱の見直しを行っていきたいと、こう考えておるところでございます。
○浜口誠君 大臣、ありがとうございました。 赤羽大臣の問題意識と我々が持っている問題意識は同じ方向を向いているというふうに思っておりますので、是非、いろんな業界によってその生産性を高めるためのアプローチは違うと思いますので、先ほど食品、加工食品の業界のお話いただきましたけれども、いろんな分野の皆さんの意見、様々なアイデアを持っておられると思いますので、是非、国土交通省の皆さんとして、幅広くいろんな分野の皆さんの意見聞いていただいて、AIの活用ですとか自動化の推進ですとか、人はよりそこから高い仕事にシフトしていけばいい話だというふうに思っておりますので、新たな活躍分野は必ず人材の場合はあるというふうに思っておりますので、是非そういった面で引き続き物流分野の生産性高めるための取組、強力に推進していただくことをお願い申し上げておきたいというふうに思います。 では、続きまして、話題変わりまして、自動車のナンバープレートの封印制度について、余り皆さんも知っているようで知らないこの分野なんですが、お手元に封印の資料を一枚入れております。封印しているのは登録車だけなんですね。軽自動車は封印していません、ナンバープレート付いていますけれども。 まずはお伺いしたいんですけれども、この封印制度、全国の統一の封印にはなっていないんですね。この資料は、これ多分島根県の例だと思いますけれども、この三番目の写真にあるような、島根県だと島という刻印がしてあります。これ全国同じ封印ではなくて、それぞれ運輸局単位で封印が違うというのはなぜそうなっているのか、封印制度の概要も含めて、是非、秡川局長から御説明をお願いしたいと思います。
○政府参考人(秡川直也君) 御質問のナンバープレートの封印なんですけれども、これは、法令によりまして運輸支局の表示をしなければならないとされております。 これは、封印の表示を運輸支局ごととすることによりまして不正な封印の取付けを抑止して、ナンバープレートの偽造でありますとか、あと、他の車両のナンバーを取ってそれを取り替えるといった不正使用の防止に寄与しているというふうに考えております。
○浜口誠君 そういう封印制度なんですけれども、今、代行が認められているんですね。封印をする委託が認められています。その封印をする委託をもらうためには、自動車販売会社とかいろんな方が封印の代行ができるという制度になっておるんですけれども、自分たちの当該県の封印をするときには最寄りの運輸支局に申請を出せばいいということなんですけれども、自動車販売会社は他県の車を登録手続することもあります。そういった場合は、その当該の他県の運輸支局に書類を持参するかあるいは郵送しないといけないと、こういう今対応になっておりまして、いろんな販売会社の皆さんからは、そういった手続、もう最寄りのところで、同じ国交省の運輸支局なんだから、もうそこで一元管理していただけないかと、効率的にやってもらえないかという声が大変多くいただいておりますけれども、その点に関してはいかがでしょうか。
○政府参考人(秡川直也君) 現在、その封印の取付けをディーラーなどの事業者に委託する権限というのが運輸支局長に委任されているので、運輸支局ごとの申請を行っていただいているというのが現状でございます。 ただ、今御指摘いただいたその申請者の負担軽減というのは、これは非常に重要な視点だと思っておりまして、オンライン技術等もありますので、オンライン申請とかですね、そういう申請手法の効率化については今後検討していきたいというふうに思います。
○浜口誠君 是非検討いただきたいと思いますし、もっと踏み込んで更に効率化を進めるのであれば、もう最寄りの運輸支局で封印の委託許可が自動車販売会社等の皆さんがもらえれば、もう全国の登録車の封印をその許可をもって対応できるようなところまで権限を与えていただけるともっと効率的な対応ができるというような御意見もありますので、その点についても、更に踏み込んで、それぞれの委託を代行していただいている皆さんの意見聞いていただいて、是非御検討いただきたいというふうに思っております。 もう一点、いろんな書面の手続が、二ページ目の資料を見ていただきたいと思いますけれども、課題があるというふうに、少し秡川局長の方からも触れていただきましたけれども、出さなきゃいけない申請書類が支局ごとによって違ったりしているし、なおかつ、出さなきゃいけない書類、これは、この封印だけじゃなくて、これまでの政府のいろんな申請するときに余りにも書類が多くて複雑過ぎるという意見はいろんな手続にもあったと思いますけれども、この封印についても、やはり書類の簡素化、統一化ということを求める意見が大変多くなっております。 この辺りは、是非一度、全国の運輸局、運輸支局の提出書類、棚卸ししていただいて、本当に必要なものは何なのかということもやっぱり整理もやっていただいて、よりシンプルな形で全国統一の対応に、これはすぐできることだと思いますので是非やっていただきたいなというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(秡川直也君) 御指摘いただきましたとおり、これまでも業界団体から、運輸支局等ごとの申請のための必要書類が異なるとか書類が多いというような御意見いただいておりまして、昨年来、改善方法の検討を行っております。 申請に係る負担を軽減できるように、皆様方の御意見いただきながら、本年度中には申請書類の簡素化、全国統一化を実現したいなというふうに思っております。
○浜口誠君 ありがとうございます。そこまで踏み込んだ答弁あると思っていなかったので、大変感謝したいと思います。 今年度中というと、まああと一年ありますけど、できるだけ早く実施をしていただきたいと思います。やはり年間何万台という車を登録業務代行していただいているディーラーさんも多くいらっしゃいますので、是非そういった面での効率化が図れるように、しっかりとした御検討をお願い申し上げたいというふうに思います。 あと、この封印も、先ほど資料にもありましたが、島根県だと島、東京だと東みたいな、日本で一種類にすることはできないんでしょうか。もうジャパンで、日本の日でいいんじゃないかなという感じがするんですけれども、その刻印が、そんな封印が刻印で何十種類もなくてもいいんじゃないかという感じはしますけれども、その辺いかがでしょうか。
○政府参考人(秡川直也君) この封印制度というのが全くない国もありますし、日本のようにやっている国もあって、やっぱりナンバープレートの盗難なんかが多い欧米なんかからは、日本の制度っていいねと、勉強したいみたいな声もあったりもするんです。ただ、各県ごとにあるというのが、先ほど御指摘いただいたようなこともあります。 これ、封印制度自体はやっぱり自動車とナンバープレートが正しく整合しているかということを確認するための公証の観点があると思いますので、結局そのナンバープレートの不正使用の防止等に支障がないかどうかということが論点だと思いますので、今後の課題として勉強していきたいなというふうに思います。
○浜口誠君 ありがとうございます。 封印制度自体をなくしてほしいということではなくて、その封印の打刻は様々作らなくても、日本で一種類でいいんじゃないかなという問題意識なんですね。封印はいいと思います。やはりナンバープレートの不正な取り外し等を防いでいくという観点から、その制度自体は維持していただいてもいいと思うんですけれども、何か、種類が多いと、それをわざわざ取り寄せないといけないとかいろんな面で大変な状況に今なっているというのも事実なものですから、もう一度その辺も、いろんな御意見あると思いますけれども、目的と今やっている中身が本当に望ましいあるべき姿なのかということは再度検証をしていただきたいというのは要望として申し上げておきたいというふうに思います。 続きまして、話題変わります。高速道路のサービスエリア等におけますレストランだとかフードコートの営業時間の対応についてお伺いしたいと思います。 時短要請等、新型コロナウイルスの関係で飲食店に時短要請が掛かりますと、高速道路のサービスエリア、パーキングエリアのフードコートやレストランも、同様に時短の対象の施設になります。結果何が起こっているかというと、トラックドライバーの方が、営業時間が八時でレストランとかフードコートがもう使えなくなると温かい食事が高速道路上では取れないと。コンビニはあるんですけれども、じゃ、毎食コンビニですかという話も当然これドライバーの立場からはございまして、是非、トラックドライバーの方は、本当に国民生活を支えていただいているキーワーカー、エッセンシャルワーカーですので、こういった面は、いろいろ御意見あるかもしれませんけれども、高速道路上のレストラン、フードコートについては時短対象にはしないといった例外的な対応を取っていただくだとか、様々工夫なり対応をお願いしたいなというふうに思っております。 トラックドライバーの方からすると、高速道路のサービスエリアのレストラン、フードコートはもう社員食堂のようなものだと思います。会社の社員食堂、じゃ、夜勤の方が十時に社員食堂で食事取らないのかというと、そこはレストランじゃないので適用除外で、夜の十時でも社食は利用できるというのが今の実態ですから、是非そういった面でも、この高速道路上のサービスエリアのレストラン、フードコートについてはいろんな面で御検討いただけないかなというふうに思いますけれども、是非、吉岡局長、お願いします。
○政府参考人(吉岡幹夫君) お答え申し上げます。 高速道路会社におきましては、一部の都府県において飲食店に対する営業時間短縮要請が引き続きなされているということがありまして、高速道路上のサービスエリアやパーキングエリアの一部飲食店で営業時間を短縮しているということでございます。 お話ありましたとおり、こういう状況の中で物流を支えるトラックの運転手の方など高速道路利用者に対して、夜間時間においても飲食に困らず、できるだけ温かい食事が取れるようにサービスを充実することは非常に重要なことだというふうに考えてございます。 具体的に、高速道路会社では、コンビニ等で温かい弁当の販売をする、あるいは品ぞろえを充実する、欠品の防止を強化するということ、あるいは食事を温めるための電子レンジの設置数を増加する、あるいはキッチンカー設置による温かい食事のテークアウトの充実など、少しでも深夜の高速道路を御利用される方々に満足していただけるような努力をしているところでございます。 国土交通省といたしましても、物流を支えるトラック運転者など高速道路利用者が深夜時間においてもできるだけ温かい食事が取れるよう、こうしたサービスの更なる充実について引き続き高速道路会社に要請してまいりたいというふうに考えてございます。
○浜口誠君 いろんな御努力いただいているのは私も十分承知した上で今回のお願いさせていただいておりますので、是非、引き続きの、ドライバーの立場に立って御検討いただくことをお願い申し上げて、質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○武田良介君 日本共産党の武田良介です。 今年は、長野県軽井沢町のスキーバス事故から五年目を迎えた節目の年となっております。死者十五名、重傷者二十六名という大変悲惨な事故でありました。改めて、亡くなられた皆さんに哀悼の意を表しますとともに、御遺族の皆さんに心からお見舞いを申し上げたいというふうに思います。 私、先日、この事故の御遺族でつくられている一・一五サクラソウの会の田原さんからもお話を伺いました。田原さんは、もう五年という思いもあるはあるが、五年は長いなという思いもしているということをお話しになられました。それはどういうことかといいますと、まだイーエスピーの社長と運行管理者の刑事責任がはっきりしていないということをおっしゃっておられました。それと関連して、その再発防止対策もまだ途上ではないかという思いがあるからだということをお話をされておりました。 そういうことも聞かせていただきましたので、今日は、こういった軽井沢のスキーバス事故を二度と繰り返さないと、再発防止を徹底するという決意を共有させていただきたいというふうに思いますし、五年たって再発防止どこまで来たのかということを確認し合えればいいかなというふうに思っておりますので、お願いをしたいと思います。 まず最初にですけれども、赤羽大臣も事故現場に足を運ばれて、三月十二日にサクラソウの会の皆さんと懇談をされたというふうに伺っております。その懇談も踏まえて、今後の安全確保をどうしていくのか、大臣の所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(赤羽一嘉君) 私、五年前の事故発生後十日目の平成二十八年一月二十五日に、公明党の国土交通部会として現地視察を行わさせていただきました。大変悲惨な状況で、前途ある多くの若者が犠牲となる本当に悲惨な事故でございまして、二度とこのような事故を起こしてはならないと大変怒りに覚え、党の立場からも、当時の国土交通相に、貸切りバス事業者の安全対策や運行管理の徹底並びに不良事業者の追放の実行と、そして、当時は夜行バスによるスキーツアーというのが大変はやっておりましたので、それを主催する観光事業者の安全軽視の過激な価格競争の是正など、再発防止策について強く申入れをした立場でございました。 国土交通省では、この事故を受けて対策検討委員会を設置し、御遺族の皆さんからの御意見も受け入れさせていただきながら、平成二十八年六月に八十五項目に及ぶ貸切りバスの安全運行の総合対策を取りまとめ、その施策を順次実施しているというふうに承知をしております。 私も、この五年目の今年も事故現場に行かせていただいて、御冥福をお祈り申し上げながら、交通事故撲滅の誓いを胸に献花をさせていただきまして、その際にお出会いしました御遺族の皆様と、是非また別の機会にじっくりお話をという、そうしたお話もありましたので、この三月十二日にそういう場を設けさせていただいて、御意見を承らせていただいたところでございます。 この間、ちょっと重なりますが、貸切りバスにつきましては、道路運送法及び関係省令を改正いたしました。これ一番大きなのは、事業許可における五年ごとの更新制の新設をすると、不良の事業者をそこで退場させるということで、平成二十七年度では四千五百社、四千五百八社あったわけでございますが、この四年間で約五百社が業界から排除されたという状況でございます。 また、適正機関を新設して、全ての貸切りバス事業者に原則年一回の巡回指導も実施をさせていただいております。また、営業所ごとの運行管理者の必要選任数の引上げを行うなど、そうした各種の取組を行ってまいりました。また、発注元である旅行業者に対しましては、旅行サービス手配業者、いわゆるランドオペレーターの登録制度の創設、また、旅行業者が作成する募集広告のパンフレット等への運行する貸切りバス事業者の記載義務付けと、こうした取組を行ってきたところでございます。こうした施策の結果、この事故以後、貸切りバスの乗客の死亡事故はまだ現時点で発生しておりません。乗客以外も含めた死傷者の数も減少しておるところでございます。 ただ、コロナ禍の影響で貸切りバス事業者は大変厳しい状況になっておりますので、そうした状況であるからこそ、安全が軽んじられないようにしっかりと安全対策を推進しながら、貸切りバスの安全、安心の確保にこれからも万全を期してまいりたいと、こう考えております。
○武田良介君 二度と事故を繰り返さないという思いを私も改めて共有をさせていただきたいというふうに思いますし、今大臣からありましたように、道路運送法の改正で免許の更新制を導入したということがありました。私たちも、大変重要なものだというふうに理解をしております。そういった中で減らしてきたというお話がありました。 私が大変重要だというふうに考えておりますのは、今大臣からも少しありましたけれども、そういう法令違反を犯すような悪質な事業者を市場に参入させない、そのことがやはり大事なんだろうというふうに思います。減らしてきたということなんですが、現状どうなっているのかということを少し確認をさせていただきたいというふうに思っておりまして、ちょっと数字が続いて恐縮ですけれども、資料も見ながらお願いしたいと思いますが、国交省に確認をいたします。 国交省が貸切りバス事業者に対して行いました二〇一七年度以降の監督の件数、それから処分等の件数、処分率、そして許可の取消しとなった事業者の数、事業停止となった事業者の数、教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(秡川直也君) 平成二十九年以降の数字を申し上げます。 監査件数は、二十九年千百六十九件、三十年度千五十六件、令和元年九百四十八件です。処分を行った件数は、それぞれ三百九十七件、四百八十三件、四百二十四件です。監査を件数で割った処分率ですが、三四・〇%、四五・八%、四四・七%です。監査の結果として許可取消しとなった事業者ですが、四事業者、一事業者、令和元年一事業者です。それから、事業停止となった事業者は、二十九年四事業者、三十年六事業者、元年十四事業者でございます。
○武田良介君 資料の一に付けさせていただきました。答弁は二〇一七年からということでお願いをしましたけれども、資料の上では二〇一五年から付けさせていただいております。スキーの軽井沢のバス事故が二〇一六年ということでもありますのでそういうふうに付けさせていただきましたけれども、あの軽井沢のバス事故が起きて以降も処分の件数、処分率、なかなか減っていないのかなというふうに思いました。それと、許可の取消し、それから事業停止という、こういう重い処分を受ける事業者も依然としてまだいるなということを率直に感じたところであります。 私が着目したいというふうに思いましたのは、これらの事業者の中には許可更新制が導入された二〇一七年度以降に事業参入している事業者もあるということであります。資料の二に付けさせていただきましたが、国交省に教えていただいた資料であります。これ見ましたら、令和元年度のところの四番と七番というところに、許可の年月日というのが出てきますけれども、これは、この二社は免許の更新制が導入された後に許可を受けているところになるわけであります。 この許可の更新制を導入したことは一歩前進だというふうに思いますけれども、完全に悪質な事業者をまだ排除できていないのかなというふうに思いますけれども、この点、現状を確認したいというふうに思います。国交省、いかがでしょうか。
○政府参考人(秡川直也君) 軽井沢バス事故以降、貸切りバスの新規参入に当たって、許可基準の厳格化を行っております。それに併せまして、新規許可事業者に対してはもう早く監査に入るということをやっていまして、その監査の結果、三十日以内にその監査での指摘事項を確認するという呼出しをやらせていただいています。それで、それでも未達成の場合には事業停止とか事業取消しという対応を行っております。 先ほど大臣から新しく事業者に入る制度が出たということがありましたけれども、監査とそういう制度というのは併用していまして、国家公務員が入る監査の方は、悪質な事業者に集中して入るということにしております。それで、監査で一回処分を受けますと、それが累積の点数になるということになっていまして、早くその悪い事業者を市場から排除しようという制度になっていますので、先ほど申し上げたように、数字的には処分の件数が多く出ていますが、そういう新しい制度が機能しているというふうに理解をしております。
○武田良介君 機能しているという趣旨の答弁なんですけれども、私が聞きたかったのは、全て排除し切れていないんじゃないかと。まだそういう事業者が、集中するにしても、悪質な事業者のその群があるわけですよね。だから、そういうところがあるじゃないかということを確認させていただきたかったんですけど、その点は、そういうことでよろしいですよね。
○政府参考人(秡川直也君) 制度が新しくなってもそういう悪い事業者がいるというのは、それは事実でございますので、事前の取締り、その事後の監査等々でしっかり把握して排除していきたいというふうに考えております。
○武田良介君 是非お願いします。 もう一つですけれども、貸切りバス事業者の運賃の下限割れについてであります。 これ、当然ではありますけれども、運賃の下限割れということになれば、労働者の賃金ですとかあるいは安全投資に必要な資金を確保する上で支障が出てしまうということで、やはりこの軽井沢のスキーバス事故が一つのきっかけで、改めてこれ注目しなければならないというふうに思っております。 そこで、二〇一七年以降、下限割れの運賃で貸切りバスを運行していた事業者の数、それから、二〇一五年以降になりますけれども、運賃の届出違反、確認された営業所の数は幾つあるでしょうか。
○政府参考人(秡川直也君) 下限割れ運賃、これはアンケート調査というサンプル的な数字なんですけれども、平成二十九年度は八十一事業者、三十年度は百九事業者、令和元年度は、これちょっとサンプルが少なかったかもしれませんが、ゼロ事業者ということでございました。 それから、監査の際に運賃の届出違反が確認された営業所ですけれども、平成二十七年度は十四、二十八年度八十一、二十九年度七十七、三十年度百七、令和元年百七営業所というふうになっております。
○武田良介君 この下限割れ、これもまだあるというのが現状じゃないかなというふうに思うんですね。先ほどありましたけど、抽出のアンケートですのでちょっと比較が難しいですとか、そういったことはあろうかというふうには思いますけれども、私も、説明受けたときに、このアンケートも抽出でやっているのでどれだけ実態を反映しているのかという話も含めてちょっと疑問符が付くというようなことも説明を受けておりますので、それでもこれだけ数が一定出てきているということは、私、よく見なければいけないというふうに思っております。 ちょっと時間がありませんので、最後に一つお伺いをさせていただきたいというふうに思うんですけれども、このサクラソウの会の田原さん、冒頭私もお話を聞かせていただいたというふうに言いましたけれども、もう一つ田原さんがおっしゃっていたのは、今、コロナの下でバス事業者が大変な経営的困難にあると、コロナがいつ明けるか分かりませんけれども、明けてもう一度営業を再開するというふうになった場合に経営が苦しくて安全がないがしろにされると、そういう状況で再び営業を開始することはないだろうかということを大変心配をされておりました。 それからもう一点、バスのドライバーさんですね、ドライバーさんからもお話を聞くと、既にもう今でも一年間運転していない、もっと延びることは間違いないと思いますけれども、しばらく運転していなくて、いざ運転するといったときに技量がどれだけ落ちているだろうか、そのことも非常に心配だということをおっしゃっておりました。 やはりスキーのバス事故、あの軽井沢のバス事故の教訓というのは、一つはドライバーさんの技量という問題はもちろんあったというふうに思いますし、安全を軽視するような経営がなされてきたということがこれまでの調査でも明らかになってきたと思うんです。やはりこのことをコロナを受けてこの後どうしていくのかということが非常に重大な課題ではないかというふうに思っております。この点で国交省のお考えを聞きたいというふうに思います。
○政府参考人(秡川直也君) 私どもも、田原さんから同じような問題意識、問題提起をいただいてございます。 今御指摘いただきました、まず事業者の方は、先ほどの監査、巡回指導でしっかり見ていきたい。あと、長期間にわたって運行を休止していた貸切りバス事業者の運転手さんのその技量の問題ですね。 再開するに当たって、例えば、その貸切りバス運転者に同じ会社の路線バスに乗務させるとか、貸切りバス運転者が乗務へ復帰する前に指導員、ベテラン運転手さんが添乗して実車の指導を行うということを既にやっていらっしゃる事業者もいて、こうしたいい事例というのを今後到来するお客さんが増える時期の前に横展開をするとか、あと、安全対策に関する講習会を私どもで開くというふうなことでドライバーの技量というのをしっかり維持していきたいなというふうに考えております。
○武田良介君 田原さん、やっぱりおっしゃっていたのは、再発防止、二度と繰り返さないということだと思うんですね。コロナという状況の下でその後どうするのか、技量の話もありましたし、今度、経営が大変だということから、まあ潜っていたといいますか見えないところにいた事業者が出てきてそういう運営をしないかどうか、このところはしっかりと見ていただきたいということを重ねて申し上げて、質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(江崎孝君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(江崎孝君) 海上交通安全法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。赤羽国土交通大臣。
○国務大臣(赤羽一嘉君) ただいま議題となりました海上交通安全法等の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。 近年、大型台風等の異常気象等が頻発、激甚化しております。令和元年に台風十五号が東京湾を直撃した際には、走錨した船舶が臨海部の施設や他の船舶に衝突する事故が複数発生いたしました。このため、異常気象等が予想される場合に、船舶交通がふくそうする海域にある船舶を事前に安全な海域に避難させる等の船舶交通の安全を確保するための措置を講ずる必要がございます。 また、海上保安庁におきましては、船舶の指標となる灯台などの航路標識を設置しておりますが、近年、船舶の衝突事故により航路標識が損傷する事案が多数発生しており、その復旧に時間を要しております。このため、同様の事案が発生した場合に、より迅速な復旧を図るための措置を講ずる必要がございます。 さらに、海上保安庁においては、航路標識の老朽化が進んでいることから、その維持管理業務が増加しております。このため、民間の力も最大限に活用しながら、海上保安庁が管理する航路標識の維持管理体制を充実させるための措置を講ずる必要がございます。 このような趣旨から、この度この法律案を提案することとした次第です。 次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。 第一に、海上保安庁長官は、異常気象等により船舶交通の危険が生ずるおそれがある等の海域にある船舶について、当該海域からの退去などを勧告し又は命令することができることとするとともに、船舶が安全に航行、停留又は錨泊を行うために必要な情報を提供するなど、異常気象等に際して船舶交通の危険を防止するための措置を講ずることとしております。 第二に、海上保安庁が管理する航路標識を損傷した原因者に対し、復旧に必要な工事の施行又はその工事の費用の負担を求める制度を創設することとしております。 第三に、海上保安庁が管理する航路標識について、海上保安庁以外の者による工事等に関する承認制度を創設するとともに、海上保安庁長官に協力して、その工事等を適正かつ確実に行うことができる法人その他の団体を航路標識協力団体として指定することができることとしております。 その他、これらに関連いたしまして、所要の規定の整備を行うこととしております。 以上がこの法律案を提案する理由であります。 この法律案が速やかに成立いたしますよう、何とぞ御審議をよろしくお願い申し上げます。
○委員長(江崎孝君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後零時四十四分散会