厚生労働委員会 第23号
- 発言数
- 268 件
- 登壇者
- 35 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2021/06/08
会議録
○委員長(小川克巳君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、横沢高徳君及び宮崎雅夫君が委員を辞任され、その補欠として石橋通宏君及び滝波宏文君が選任されました。 ─────────────
○委員長(小川克巳君) 理事の辞任についてお諮りいたします。 川田龍平君から、文書をもって、都合により理事を辞任したい旨の申出がございました。これを許可することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小川克巳君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 この際、理事の補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小川克巳君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に石橋通宏君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(小川克巳君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省大臣官房危機管理・医務技術総括審議官佐原康之君外二十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小川克巳君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(小川克巳君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に独立行政法人地域医療機能推進機構理事長尾身茂君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小川克巳君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(小川克巳君) 社会保障及び労働問題等に関する調査を議題といたします。 臓器移植に関する件及び戦没者の遺骨収集事業に関する件について、田村厚生労働大臣から報告を聴取いたします。田村厚生労働大臣。
○国務大臣(田村憲久君) おはようございます。 最初に、臓器の移植に関する法律に関する附帯決議に基づき、臓器移植の実施状況について報告します。 臓器の移植に関する法律は、平成九年に施行されてから今年で二十四年を迎えます。また、臓器提供における本人同意の扱いについて、平成二十二年に改正法に基づく新制度が施行されてから十一年が経過します。この間、善意により臓器を提供された多くの方々、また、様々な立場から移植医療の普及に取り組んでこられた関係者の皆様に心から感謝申し上げます。 まず、臓器移植の実施状況について報告します。 令和三年三月末現在の移植希望登録者数及び令和二年度の移植実施数は、配付の報告書のとおりです。 平成九年の法施行から令和三年三月末までの間に、法に基づき七百四十二名の方が脳死と判定され、臓器を提供されています。このうち、改正法が全面施行された平成二十二年七月十七日から令和三年三月末までの間に臓器を提供された方は六百五十六名です。また、このうち、改正法により可能となった、本人の書面による意思表示がなく、家族の書面による承諾に基づいて行われる臓器提供は五百十四名であり、さらに、このうち十五歳未満の小児からの臓器提供は四十二名となっています。なお、令和二年度においては、六十名の方が脳死と判定され、臓器を提供されています。 脳死下での臓器提供を実施することができる施設や移植を実施することができる施設については、報告書に記載しているとおりです。新型コロナウイルス感染症が発生している状況下においても、移植医療を行うことができる体制をおおむね維持しています。 次に、移植結果について申し上げます。 平成九年の法施行後に実施された移植に関する生存率と生着率は配付の報告書のとおりですが、良好な結果を残すことができていると考えています。 厚生労働省では、今後とも、公益社団法人日本臓器移植ネットワークとともに、臓器移植に関する知識の普及や、臓器提供に関する意思表示を行っていただくための啓発を進めます。また、臓器提供施設の体制整備等のための支援等を継続してまいります。 今後とも、臓器移植が法令等に基づき適正に行われるよう努めてまいりますので、委員の皆様には御理解を賜りますようお願いいたします。 続いて、戦没者の遺骨収集の推進に関する法律に関する附帯決議に基づき、戦没者の遺骨収集事業の実施状況等について報告します。 まず、戦没者の遺骨収集事業の在り方の見直しに係る対応状況等について報告します。 戦没者遺骨収集事業において、日本人ではない遺骨が収容された可能性が指摘されながら、長年にわたり適切な対応が行われてこなかったことを受け、有識者会議からの提言等を踏まえて、令和二年五月に、厚生労働省において今後の遺骨収集事業の在り方についての方針を取りまとめました。現在、この方針に基づく取組を進めているところです。 令和二年七月には、厚生労働省に、遺骨の科学的な鑑定や鑑定に関する研究等を行う戦没者遺骨鑑定センターを立ち上げたところであり、引き続き鑑定体制の強化を図っていくこととしています。 また、遺骨収容のプロセスに関しては、日本人の遺骨である蓋然性が高い場合に、DNA鑑定用の検体を採取して持ち帰り、他の部位は未焼骨のまま現地で保管する等の抜本的な見直しを行い、その内容を戦没者遺骨収集等における手順書に反映させています。遺骨鑑定のプロセスに関しても抜本的な見直しを行い、これまでに行っていた身元特定のためのDNA鑑定に加えて、所属集団の判定を行うこととしました。 このほか、有識者会議において遺骨収集事業の実施状況を報告する等の取組を行っています。 事業の実施状況としては、遺骨収集事業に係る推進戦略に基づき定めた実施計画に沿って事業を実施していくこととしておりましたが、新型コロナウイルス感染症の影響により、計画のとおり事業を実施することができませんでした。関係国における感染状況を考慮しながら、速やかに海外における事業を再開できるよう、引き続き努力してまいります。 次に、令和二年度の戦没者の遺骨収集事業実施実績に関して報告します。 まず、戦没者の遺骨収集に関する活動を実施する指定法人の事業計画の策定及び指導監督等について申し上げます。 厚生労働省は、令和二年度も、指定法人である一般社団法人日本戦没者遺骨収集推進協会と委託契約を締結しており、同指定法人は、事業計画に基づき活動を実施しました。指導監督の状況等については、配付の報告書のとおりです。 次に、戦没者の遺骨収集に必要な情報の収集及び遺骨収集の実績について申し上げます。 令和二年度は、海外における調査や遺骨収集を実施することはできませんでしたが、硫黄島や沖縄県等において百五柱の御遺骨を収容しました。御遺骨については、身元特定のためのDNA鑑定を実施しており、令和二年度は二十一柱を御遺族へお渡ししました。 続いて、関係国の政府との協議等について申し上げます。 令和二年度は、外務省と連携し、ロシア政府との協議等を行いました。 最後に、関係行政機関との連携及び協力について申し上げます。 令和二年度においても、遺骨収集を円滑に実施するため、関係国の政府との協議等においては外務省から、硫黄島からの御遺骨の輸送支援等においては防衛省から、それぞれ協力をいただきました。 今後とも、法に基づき戦没者の遺骨収集事業を推進してまいりますので、委員の皆様におかれましては御理解を賜りますようお願いいたします。 以上でございます。
○委員長(小川克巳君) 以上で報告の聴取は終わりました。 なお、厚生労働省から提出されております両報告書につきましては、これを本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小川克巳君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 これより質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○藤井基之君 おはようございます。自由民主党の藤井基之でございます。 いつものように、新型コロナ感染症の問題から質問をさせていただきます。 もう早いものでして、最初にこの患者発生が報告されたのは二〇一九年の暮れのことでございましたから、もう一年半を過ぎようとしているわけです。この間、この新型コロナ感染症はパンデミックとなり、世界中で蔓延をいたしました。その累積感染者数は、私の手元の数字で見ますと、一億七千二百万人を超えており、死亡者数は三百七十万人を超えております。かてて加えて、より感染力が強いとされる変異ウイルスの発現も続きまして、その終息はとても見通せない状況になっております。 ただ、私どもには今、感染症対策の武器となるワクチンがあります。国内における累積接種者数、これも、六月六日時点では一千三百万人を超えたとされております。私も先日、六月四日に一回目の接種をさせていただきました。 この接種、御案内のとおりですけれど、使われているワクチンはファイザー社のワクチン、そしてモデルナ社のワクチンでございまして、共に海外から輸入したものでございます。我々は国産ワクチンの製品化、それを期待していたわけですが、関係者の努力にもかかわらず、残念ながら、現時点までその製品化の見通しは立っておりません。 こうした今回の反省を踏まえまして、政府は今月一日にワクチン開発・生産体制強化戦略を閣議決定されました。強化戦略では、ワクチン研究開発拠点の形成、製造拠点の整備、薬事承認プロセスの迅速化、創薬ベンチャーの育成など、今回のパンデミックで明らかになった様々な課題に対し必要な施策を網羅したものとなっております。 約十年前になりますが、二〇〇九年に発生した新型インフルエンザによるパンデミックの際もワクチン研究開発、生産体制整備の必要性が指摘されていましたが、現実には、十分な対策を講じることなく現在に至っております。 今般閣議決定された長期継続的な国家戦略を早急にかつ確実に実行に移すことが何より重要なものだと考えます。閣議決定された強化戦略を今後どのように具体化していくのか、厚生労働大臣のお考えを伺いたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 委員おっしゃられたとおり、この新型コロナウイルスで、このワクチンというもの、我が国がなかなか開発に時間が掛かっておるということ、いろんな問題点も出てまいってきております。 そんな中で、やはり国内ワクチンの開発、生産というもの、これができるようになるというのは非常に大きな問題であり、我々もそれをしっかりと危機管理上整備していかなきゃならぬということでありましたので、先般、長期継続的に取り組む国家戦略といたしましてワクチン開発・生産体制強化戦略、これを取りまとめたところであります。 厚生労働省といたしましては、例えばアジア地域の臨床研究・治験ネットワーク、これの充実でありますとか、また緊急時における臨床試験の枠組み、こういうものを検討する必要、また緊急事態における特別に使用を認める、こういうための制度、こういうものの在り方、こういうものを検討する必要があると考えております。 治験環境の整備でありますとか薬事承認プロセスの迅速化、こういうことに取り組んでいく必要があるというふうに考えておりますが、いずれにいたしましても、今般のこの新型コロナワクチン一つ取っても、これ今ワクチン接種進めておりますが、一つはどれぐらい効果が持続できるかという問題がございます。そういう意味では、ワクチンを継続的に接種していかなきゃいけない可能性もあるわけであります。 一方で、変異株というものに対してどれだけ有効性を保てるかという問題もございますので、そういう意味からいたしますと、やはり国内ワクチンというもの、これを開発、生産しておれば、できておればその点も臨機応変に対応ができるということでございまして、引き続き国内ワクチンの研究開発を進めなきゃならぬと思っておりますが、以前から委員からもお話がありましたとおり、ならば、これから第三相等々の治験、これどうしていくんだという話がございました。いろいろと国際的な薬事当局との議論の中で、補完的指標、こういうものを活用するための検証試験の実施、こういうことについても検討しておるわけであります。 いずれにいたしましても、開発企業のニーズ、これに合ったサポートというものを我々進めていかなければならないというふうに思っておりますので、今般のこの戦略等々を踏まえて、しっかりと国内ワクチンの開発、生産、これに向かって体制を整えてまいりたいというふうに思っております。
○藤井基之君 ありがとうございます。 このいわゆる戦略、実は必要な施策というのがですが、取りあえず九項目並んでいるわけですね。そして、この九項目というのは各省庁に絡むわけですが、実は厚生労働省は全ての事項に対する担当官庁になっております。加えまして、今お話がございましたが、喫緊の新型コロナウイルス感染症対策というのが二項目入っているわけですが、これも、両方ともこれは厚生労働省の主管であると、こうなっているわけです。 つまり、この閣議決定を実行に移すかどうかは全てこれは田村大臣の双肩に懸かっているわけでございまして、期待をしております。少なくとも十年前のような、何か途中でずるずるっとなくなってしまったような、そういうことにはならないように、私どもの方も積極的な支援をさせていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いしたいと存じます。 このワクチンの件について、先ほどちょっと申し上げましたが、私も先日、大手町の大規模接種会場へ行って実際に、予約が取れましたので、被接種者の一人として実は接種を受けてまいりました。金曜日でしたんですけど、掛かった時間は一時間掛からない程度と極めてスムーズな、思ったよりスムーズに流れておりまして、特段の問題もないように拝見させていただきました。これからも順調に接種が進むことを期待しております。 ただ、私の使ったワクチン、モデルナ社のワクチンであるわけですが、モデルナ社のワクチンというのは、たしか認可のときには聞いていたのは四週間の間隔で打つんだと言っておったんですが、二回目の接種を向こうで予約するときは一律に五週間から後にもうなっております。 ですから、別に今の時期ですから承認どおりでなきゃいけないなんて思いませんけれど、これ、国が五週間という基準を決めて認めたというわけではないと思いますけど、ある意味で有事の状況にあるわけですから、それによって柔軟な対応が取られているんだと思います。これらについては、もう少し落ち着いたときには本当の間隔というのはどうあるべきかということについて改めて検討をしていただけたらと思います。 続いて、話を別なテーマに変えさせていただきたいと思います。後発医薬品の問題でございます。 前回のこの委員会でも委員の何人かの先生から発言がございました。 後発医薬品というものの推進、これは政府が施策として二〇〇七年の骨太方針で初めて数値目標を盛り込みました。そして、二〇一七年の骨太方針では、二〇二〇年九月まで、つまり昨年の九月までに数量シェア八〇%、そのように決められておりまして、これは製薬産業の積極的な対応等もありまして、実はほぼその目標は達成されたような状況になっていると認識をしております。 ただ、こうした中で、昨年十二月に、また本年二月と、立て続けに後発品メーカーによる法令違反との不祥事案、明らかになってまいりました。定められた品質の製品を安定的に供給していくこと、これは医薬品メーカーに課せられた責務であります。したがいまして、これらの法令違反は一義的には企業責任だと私は思います。ただ、この不祥事等が発生したこと、あるいは加えまして、後発品メーカーによる製品の自主回収であるとか出荷調整であるとか欠品問題が出ておりまして、このことが医療を受ける国民の方々や医療関係者に著しく信頼感を損なうこととなってしまっている実態があると思うんです。 厚生労働大臣にお伺いしたいと思います。この不祥事に対する対応策、そして、最終的には後発医薬品に対する信頼回復に向けてどのような政策を取られるおつもりなのか、お答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) おっしゃられるとおり、大手も含めて大変な、今回、この後発医薬品に対して、メーカーに対しての信頼を失墜するような案件が起こったわけであります。 業務停止、またそれによる欠品、いろんな形で影響を与えているわけでありますけれども、信頼回復に向けて、まずやはり一つは品質をしっかり確保いただかなきゃならないということで、例えば原薬管理の徹底でありますとか、それから製造量に見合った管理体制、こういうものの強化、これもしていただかなきゃなりません。 それから、透明性の確保という意味からいたしますと、製造所に関する情報提供、これも充実をしていただかなければならないと思っております。何よりも信頼回復ということでありますので、これに関しては、もうジェネリックの品質ですね、これに対するやはり確認検査でありますとか、さらには品質情報、この発信、これをやっていただかなきゃならぬと思います。 いずれにいたしましても、収載時に安定供給等々の確認の強化をしていただきながら、やはりこういうことを一つ一つもう一度、これもう今までも言ってきたことなんですけど、足下を見直していただいて、ジェネリック、これ業界挙げて信頼の回復努めていただかなければならぬと思っておりますし、厚生労働省といたしましても、これからも業界に対していろんな形で、指導も含めて助言もしていきたいというふうに思っております。
○藤井基之君 ありがとうございます。是非ともお願いをしたいと思います。 今回、不祥事案を抱えたといいましょうか、その該当県である県からは、いわゆるこの不祥事案発生に関する調査委員会というものも立ち上げまして、その報告書というものを発表しております。それによりますと、いわゆる地方自治体のやらなきゃいけないこともあるし、企業がやらなきゃいけないこと当然あるということで、幾つかの項目が並んでいるわけです。その中で、実は、国に対する要請といいましょうか、要望というようなことも出ております。 例えて申しますと何かというと、査察の問題。企業に実際に立ち入りまして、そこで実際にちゃんと品目が正規のルートでちゃんとした品質管理がされて供給されているかどうか、それを見るというようなものだと思うんですが、これ、過去何回か立ち入ったけど、その際その不正がいわゆる見抜けなかったと、こういう実態があったという。これは理由は幾つかあろうと思うんだけど、一つにはその査察に当たる人方の資質の問題、あるいはトレーニング不足の問題等とも言われているわけです。そして、地方自治体によってはそういった担当官の人の職員数が限られているということもあるわけでございます。 そうすると、今回話がありましたのは、それらの指導的立場にある厚生労働省あるいはPMDAにおける査察官の方々に、例えば地方自治体の方で必要あったときには要請して一緒に査察に入っていただくと。そして、そこで地方自治体における査察官のトレーニングにもなるわけでございます。そのことが将来的にはこの安定化のための第一歩のスタートになるかもしれないのではないかと思っております。 現在、製造販売業者、かなりの数があります。例えば富山県でいうと百以上の製造所があるという。ところが、職員数は限られているというようなことが実態として語られております。そのようなことを当然厚生労働省も御存じかと思いますけれども、そういった声、地方の声等も踏まえた国としての対応をお願いしたいと思います。 それでは、あと、私の時間限られていますので、一点、ちょっと別なテーマになりますが、一つだけお願いをさせていただきたいと思います。 本日、建設アスベスト被害に対する給付金に関する法案の審議が予定をされております。この法案は、自由民主党、公明党による与党の建設アスベスト対策プロジェクトチームにおいて、本年二月から、原告団、弁護団の御意見を聞きながら議論を行ってきたものであります。五月十七日に最高裁判決が示されましたが、まさにその日の夕方に与党プロジェクトチームとしての取りまとめを行い、翌十八日には、総理と原告団、弁護団との面会が実現しました。そして、同日、国と原告団、弁護団との間で基本合意を締結いたしました。 今般、与党の取りまとめ、そして、原告団、弁護団との基本合意に基づき法案が提出されるに至りました。このように、大規模訴訟である建設アスベスト訴訟の解決に向けて、原告の方々に最大限寄り添い、そして、最高裁判決後、最も速いと考えられるスピードで対応できたこと、これは我が自由民主党にとっても誇れるものでありますし、また、原告や御遺族の方々を始め国民の皆様から一定の評価をいただけるのではないかと自負しております。 法案が成立した暁には、厚生労働省におきましてはその施行に万全を期していただきたいと思います。そのお願いを申し上げまして、私の審議を終わります。ありがとうございました。
○石橋通宏君 立憲民主・社民の石橋通宏です。 おかげさまで戻ってまいりました。御心配をお掛けしまして大変失礼をいたしました。 また、大臣におかれましても、済みません、先週の一日の質疑で一時間分の質問を用意をしておりまして、答弁も用意をいただいていたところですが、大変申し訳ございませんでした。大臣とかんかんがくがくできなかったのは残念至極でありますけれども、またしっかりこれから審議続けさせていただきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。 今日は、新型コロナの関係もいろいろお聞きしたいことはあるんですけれども、その辺は同僚議員にこの後続いて立っていただきますのでお任せをいたしまして、私、是非、これも今日の午後の議題で議論をいたしますけれども、ILOの中核条約未批准の一つでありました百五号の批准促進に向けた議員立法ということで議題に入ってまいります。 もう田村大臣も重々御存じのとおり、もう長年にわたりまして超党派のILO活動推進議員連盟で、何としてもこの二つの未批准の中核条約、もう皆さん御存じだと思いますが、お手元の配付資料で、八つのILOの中核条約ということで、うち二つの中核条約、百五号、百十一号がいまだに批准ができていなかったということで、これはもう何十年にも及ぶ未批准状態ということで、ILOからも、また国際機関からも、様々諸外国からも一刻も早く批准をと求められてきた。そのために我々も超党派で努力を続けさせてきたわけであります。 今回、百五号、先にまずは批准の環境を整えようということで、午後の議員立法、審議をいただくわけでありますけれども、まず、大臣、私も何度も大臣と昨年の就任、再登板後の所信質疑の中でもこの未批准の中核条約の批准に向けた大臣の決意をここで答弁をお願いしましたが、残念ながらかちっとした議論をいただけなかったということですが、なぜ、大臣、今回百五号を議員立法でこうしてやるわけですが、大臣、百五号の批准に向けて全然努力していただけなかったんですか。環境を整えていただけなかったんですか。そのことをまず答弁してください。
○国務大臣(田村憲久君) まず、御無事にお戻りいただいたということで、本当によろしゅうございました。余り御無理をなさらないようにしていただきたいというふうに思います。 この努力をというのは、もう委員も十分御承知でおっしゃっておられるんだと思いますが、労使等の意見交換でありますとか、これ条約、国内法制の整合性、こういうものに関して各省庁ともいろんな議論をしてきたわけでありますし、他国における条約のいろんな状況、こういうものも調査研究はしてきたわけでありますが、なかなか、今般こういう議員立法でお出しをいただくわけでありますけれども、懲役刑というもの、こういうものに対する考え方というものがなかなか、いろいろと議論の中では乗り越えられるんじゃないかという議論を議連でもした覚えもあったわけでありますけれども、どうしてもやはり懲役刑というもの、特定の類型のものを廃止、こういう強制労働ということでございますので、これが批准の義務となっておりますので、ここが難しかったというのはあったということであります。 もちろん、厚生労働省でございますので、厚生労働省自体が直接やれるということではございませんでしたが、今般、それも含めて議員立法という形で大きなお力で乗り越えていただける方向だということでございます。 いずれにいたしましても、法律が施行した暁には、関係省庁と連携いたしまして、批准に向けてしっかりと努力をさせていただきたいというふうに思っております。
○石橋通宏君 資料の二に今回議員立法で出させていただきました促進法案、御案内をさせていただいておりますが、今大臣触れていただいたとおり、この一番ポイントが懲役刑、それを禁錮刑にすると、こういう知恵があった。本来であれば、もうこの何十年もの間これ議論されてきたわけで、こういう知恵をもっと早くできなかったのかなというふうに強く思うわけであります。そのことは重ねて申し上げて、これは百十一号にも関わる話ですので、改めてこのことは指摘をしておきたいと思います。 その上で、今日、中西政務官来ていただいております。ありがとうございます。確認させてください。この議員立法が首尾よく成立をさせていただいた暁には、これをもって、これまで国内法上との整合性が取れてこなかった、百五号が批准できてこなかった、その壁は、障壁は全て取り除かれるということでよろしいですね。
○大臣政務官(中西哲君) 本法案の内容は、ILO第百五号条約の締結に向け、同条約が禁止する強制労働に該当するおそれがある国内法上の罰則規定について、懲役刑を労働義務を伴わない禁錮刑に改めるものと承知しており、それにより、基本的に条約締結の環境が整うものと考えています。 本法律案が成立した場合、その趣旨を踏まえて、可能な限り速やかに条約の国会提出及び締結に向けた調整を進めていきたいと考えています。
○石橋通宏君 障壁は取り除かれるということで確認をいただいたと思います。 その上で、政務官、今、後段でちょっと触れていただきましたが、そうしますと、これ成立した、もはや障壁は取り除かれる、つまりあとはもう批准に向けてしっかりと着実にやっていただくということだと思いますが、これ、最短で手続上いつ国会でこれ承認やっていただけるんでしょうか。そのこともここで確認をお願いします。
○大臣政務官(中西哲君) 条約の国会提出に当たっては、条約及びその国内担保の在り方等についての内閣法制局による審査を経た上で、政府として本条約の締結について国会の承認を求めるの件を国会に提出させていただくこととなります。 ILO第百五号条約については、締結が長年求められていること、国内で労使共に賛成していること、日EU・EPAを始め欧州等との関係でも望ましいこと等から、ILO常任理事国たる日本として、法案が成立した場合、可能な限り速やかに条約提出に向けた関係省庁間の調整を進めていきたいと考えています。
○石橋通宏君 可能な限り速やかにというのは、次の国会というぐらいでやるということですか。
○大臣政務官(中西哲君) 可能な限り速やかに行わさせていただきます。
○石橋通宏君 可能な限りに速やかに、次の国会も視野に入れてという答弁だったということで理解をさせていただきましたので、これもせっかくこういう形で整えるわけですから、確実、着実に、速やかに批准、整うようにやっていただきたいと、これは田村大臣も併せて御努力をお願いしておきたいと思います。 その上で、ちょっと一点確認なんですね。速やかにやっていただかなきゃいかぬのですが、今日法務省からも来ていただいております。ありがとうございます。 今、新自由刑の導入の議論が昨年の法制審の提言に基づいて準備が進められているというふうに理解しております。この新自由刑の導入、これがいつどういうタイミングで行われるのか我々も分かりませんが、確認ですけれども、これ仮に新自由刑が今後導入されるに当たって、今回こうして議員立法で整える、そして百五号を批准する、ところが新自由刑が導入された途端にそれが何か変な方向にひっくり返ったら困るわけですが、それは絶対にそういうふうにはならないように新自由刑の今後の導入の設計はしていただけるということでよろしいでしょうか。
○政府参考人(保坂和人君) 今御指摘ございましたように、昨年十月に法制審議会の答申をいただいておりまして、そこで、刑法で定められている懲役と禁錮の区別をなくして、名称は未定でございますけれども、新自由刑として単一化し、新自由刑は刑事施設に拘置する、新自由刑に処せられた者には、改善更生を図るため、必要な作業を行わせ、又は必要な指導を行うことができると、こういう規定にするというふうにされています。 法務省におきましては、この答申に基づいて、現在、新自由刑の法文の規定ぶり等について検討を進めているところでございます。 その上で、お尋ねのILO第百五号条約にいう強制労働の禁止と新自由刑の関係につきましては、所管関係省庁間で今回の議員立法の趣旨を踏まえて協議し、適切に対応することといたしておるところでございます。
○石橋通宏君 適切に対応するということで、それは必ず担保をいただけるということだと理解をいたしますので、これも重ねて関係省庁とということでした。今日、田村大臣も含めて、そして中西政務官もおられますので、責任持った対応をいただきたいということをここで確認をしておきたいと思います。 残された、田村大臣、未批准の中核条約ということになってまいると思いますが、百十一号条約がこれから課題として残ってまいります。大変重要な条約です。雇用及び職業における差別の排除ということで、残念ながら、我が国でも雇用上、職業上の差別というものが、この委員会でも様々これまでも議論をしてまいりましたけれども、現にはびこってしまっております。これをやっぱり排除していくためにも、やはりこの百十一号条約をしっかりと批准する、それによって国内法しっかりと整備、整えていただいて、国としてこれを実践していくんだということのためにも、百十一号条約、大変重要だと思っております。 まず確認します。これは政府参考人、井内さんで結構です。 百十一号、なぜこれまで批准できなかったのか、今、じゃ、障壁は何なのか、何を乗り越えなければならないのか、そのことについて端的に御説明ください。
○政府参考人(井内雅明君) お答えいたします。 ILO第百十一号条約は、人種、皮膚の色、性、宗教、政治的見解、国民的出身又は社会的出身の七つの事由に基づく雇用及び職業における差別待遇の除去を批准国に義務付けるものでございます。 具体的な課題としては、例えば、公務員の政治的見解の表明の制限に関する規定のほか、肉体的、生理的差異を考慮して、就業、労働条件について性に基づく保護を設ける規定につき、条約との整合性について慎重な検討が必要と認識しております。
○石橋通宏君 御説明で分かったかどうか、皆さん分かりませんが、資料の三に、これは我々議連の方でもこの間整理をしてきた、田村大臣もこれ議連の資料ですので過去御覧いただいてきたかと思いますけれども、百十一号の批准に向けた残された課題ということで、今御説明があったように、大きく七つの事由について差別の除去をしなければならないということになっておりまして、まだ日本の国内法制上整っていない部分と抵触をする部分があるということでここに整理をいただいております。 ただ、課題一の方については、これは促進的なものということで、批准時に整っていなくても今後努力をすればよろしいという扱いですので、これは何とかクリアできるという見解ですね。井内さん、それでよろしいですよね。 問題は課題二の方で、アとイと、大きな、国内法上整合性が取れていないということで、これもこの国内法を変えていかないと批准に向けた環境が整わないということですので、これが大きいということです。 井内さん、それでよろしいですね。確認です。
○政府参考人(井内雅明君) 今、石橋議員言われたとおりでございます。
○石橋通宏君 その上で、イの方でいうと、これ重ねて、やっぱり公務員の政治的見解の表明の制限なんですね。今回、百五号でこれ懲役刑を禁錮刑にした。我々はこれ自体はすごく問題視しているんです。 そもそも、公務員の政治的活動に対して刑事罰が科されるということ自体、我々はそれはおかしいというふうに思っています。午後の恐らくは倉林委員が審議されると思いますので中身は委ねたいというふうに思いますが、これ自体クリアしないと百十一号がこれ批准できないということになりますか、井内さん。
○政府参考人(井内雅明君) 先ほど申し上げましたように、この課題二につきましては直ちに対応することが必要であるということでございます。 先ほど申し上げましたように、公務員の政治的見解の表明の制限に関する規定、あるいは肉体的、生理的な差異を考慮して就業、労働条件について性に基づく保護、保護を設けている規定があるわけでございますけれども、こういったものが条約との整合性しっかりと担保できているのか、そういったことにつきまして慎重な検討が必要だというふうに考えております。
○石橋通宏君 重ねて、まだこの百十一号についてこの壁を乗り越えなければなりません。 田村大臣、最後に、この百十一号、これを何とか大臣のおられる間に批准を環境を整えていただく決意をここで述べていただければと思いますが。 一言だけ、あわせて、資料の四にもありますとおり、実は日本は非常に成績が悪くて、多くのILOの非常に重要な条約、労働条件に関するもの、労働安全衛生に関するもの、女性労働者に関するもの、母性の保護とかですね、批准できておりません。こういった条約も是非、田村大臣だからこそ積極的に優先順位付けて批准していただきたいというふうに強く思いますので、百十一号の批准に向けた決意と併せて、大臣、最後にお願いします。
○国務大臣(田村憲久君) このILOの基本条約については、もう委員はILO議連の事務局長として大変な御活躍をいただき、二〇一九年のILO百周年の決議のときにも大変な、この委員の中にも奔走いただきながら決議をしていただいたというような方たくさんおられます。改めて敬意を表するわけであります。 百十一号条約の批准、今の話ございました。公務員の政治的見解の表明の制限に関する規定と同時に、肉体的、生理的差異を考慮して就業、労働条件について性に基づく保護を設ける規定等、これもいろいろとこの中にあるわけでございますので、こういう問題、しっかりと関係省庁とも連携しながら検討を進めてまいりたいと思います。他のものに関しても他省庁と連携しながら検討させていただきたいというふうに思います。
○石橋通宏君 エールを送って、終わりにします。ありがとうございました。
○打越さく良君 立憲民主・社民の打越さく良です。 五月二十七日の子どもの権利擁護に関するワーキングチームとりまとめは非常に大切な提言がまとめられており、ワーキングチームの方々に敬意を表したいと思います。 児童相談所が子供の一時保護や里親、施設委託などを決める際に子供自身の意見を聞くことを児童福祉法で義務付けること、本当に大切で、是非お願いしたいというふうに思います。 子供の意見聴取が形骸化するものではなくて、子供を真に尊重する機会にするためには、児童相談所などの職員が子供の意見表明権に対する理解を深めて適切な意見聴取をし、子供の最善を、利益を優先した決定をすることが大切で、そのための技量を身に付けることが不可欠というワーキングチームの提言は本当に重要だと思います。 子供の意見聴取に関して、職員への研修やカリキュラムに子供の意見表明権についての理解や聴取の技術や態度の育成を図っていく必要があります。 私、児童相談所の嘱託弁護士をした経験から、どんなに虐待されていてもほとんどのお子さんたちというのは親のことが大好きで、本当に、親のところに戻りたいか戻りたくないかと聞けば戻りたいというふうに言うことは多いかなというふうに思うんですよね。だから、そこは、本当に専門的に、子供にとって危険を察知するとか、そういうことは難しいところがあるので、分離して保護しなければいけないときはあるということで、ただ、もう本当子供の意見に沿ったらそういうことになっちゃって大変なことになったんだけど仕方がないんだというふうにならないようにするためには、子供の意向を聞くということが形骸化したものにならず、専門的な技量に裏打ちされたものにならなければならないというふうに思います。その点、どのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(渡辺由美子君) 御指摘ございましたように、児童相談所が子供や家庭を支援するに当たって子供の意見を聞くということは非常に重要だと思っております。 現在でも、児童相談所の児童福祉司ですとかあるいは他の職員につきましては様々な研修の受講が義務付けられておりまして、その到達目標の中で、子供の意見、意向を適切に聞き、合意形成することの意義について理解し述べることができる、こういうことが到達目標になっておりますし、具体的な研修カリキュラムの科目あるいは内容におきましても、子供の権利擁護ですとか、あるいは面接時のロールプレーといったそういった実践的なものも含まれているところでございます。 さらに、今御指摘ございましたワーキングチームの報告の中では、在宅指導ですとか、あるいは施設入所等の措置を行う場合には、子供の年齢等に応じた適切な方法によってあらかじめ子供の意見を聴取しなければならないということをきちっと児童福祉法に規定すべきということも提言されておりますし、また、その法改正に合わせましてしっかりとした研修カリキュラムを盛り込むべきだという御提言もいただいております。 また、この報告の中では、御指摘ありましたように、子供の意見を聞くということは大切ですが、最終的ないろいろな措置をするときにはやはり子供の最善の利益ということを措置する側が責任を持ってやるべきだということも、子供のせいにしないといいますか、そういったことも書かれておるところでございます。 こうしたことを踏まえまして、児童相談所において子供の意見を適切に聞く仕組み、あるいはそれを担う職員の研修の在り方等につきまして検討を進めていきたいというふうに考えております。
○打越さく良君 児童相談所の嘱託弁護士をやらせていただいた経験から、もう本当に児童福祉司の方々は大変お忙しくて、もう個々のお子さんたちとその家族に丁寧に向き合いたいと思ってもできない現状にあるかなというふうに思います。そこでまたこの子供の意見聴取というものが業務に追加されると、非常にもうオーバーワークに拍車が掛かるのではないかというふうに懸念されます。 生活保護のケースワーカーもオーバーワークが懸念されますけれども、一応は標準数というものが定められていますが、児童福祉司にはそのような標準数というものがないのではないでしょうか。
○政府参考人(渡辺由美子君) 児童福祉司の配置につきましては、人口当たりの配置標準というのがございまして、これは、二〇一八年十二月の新プランの決定の際に、人口四万人に一人ということになっておりましたのを三万人に一人ということに見直すということが掲げられておりまして、そのために、二〇一九年度から二〇二二年度までの四年間で、スタート時点では約三千人でございました児童福祉司を五千人体制にするということが掲げられております。 この増員につきましては、計画を一年前倒しして、二〇二一年度におきまして五千二百六十人となる体制を確保できる見込みでございまして、こういった量の点についても配意をしていきたいと思いますし、あわせまして、しかし、この増員に伴いまして、やはり勤務年数の短い職員が増えているということも事実でございまして、令和二年度の調査によりますと、三年未満の職員がもう五割を占めているという状況で、やはり量だけではなくて質の向上ということも非常に重要だと思っております。 そのために、これまで全国の研修センターを一か所から二か所に増員するとともに、増設するとともに、児童福祉司を指導する立場のいわゆるスーパーバイザーに対しても研修の強化などを講じてきたところでございます。 さらに、やはり専門性の積み上げをできるためには、児童相談所の職員は公務員ではございますけれども、人事制度とかキャリアパスにおきましても、例えば福祉専門職の採用を定着させていくとか、あるいは、意欲を向上させるためにキャリアパスを明確にして職務に応じて必要となる能力や業務経験の見える化を図っていくといったことも、これも社会保障審議会の専門委員会の別のワーキンググループの報告書でも提言をされているところでございますので、こういった点も踏まえまして、量の拡大と併せて質の向上ということも引き続き検討してまいりたいと考えております。
○打越さく良君 いろいろと努力されて、していただいているとは思うんですけれども、やっぱり、資生堂の社会福祉事業財団のレポートによれば、二〇一七年のイギリス全体の児童保護に関わるソーシャルワーカー数は三万六百七十人ということで、一人当たりのケース数は約十六・八ケースというふうに報告されています。制度も違うので単純な比較はできないとは思いますけれども、それにしてもイギリスのソーシャルワーカー配置数は日本の児童福祉司に比べて大幅に上回っていて、一人当たりのケース数は相当日本に比べて少なくなっています。 やっぱりこの意見聴取というものを実効的なものにするには児童福祉司の配置数をそのままにはできないはずではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(渡辺由美子君) 御指摘のように、児童福祉司の配置も検討していく必要がありますが、あわせまして、やはり今、児童福祉司がいろんな仕事をかなり集中して持っているというところもありますので、例えば、もちろん非常にコアな業務というのは児童福祉司がやる必要がありますが、御指摘のありました法的な業務については今弁護士の配置等々についても進めておりますし、あと、いわゆる在宅指導などについては、市町村ですとか、あるいは児童家庭支援センターとかそういった民間の力を借りていくということもあると思いますので、現在、次の改正に向けての議論始めておりますが、そうした中で、児童相談所の業務の中でシェアできる部分というのはネットワークで対応していくような、そういったこともしながら、児童福祉司に余り過重な業務が重ならないようにということは検討していきたいと思っております。
○打越さく良君 有識者会議の提言にあるアドボケート、意見表明支援員の配置を都道府県の努力義務とすることにも大変期待しているんですが、努力義務にとどまってはこれ広まらないのではないかと思うんですけれども、自治体への配置を更に進めるために義務化していただけないでしょうか。
○政府参考人(渡辺由美子君) このアドボケートの仕組みも次の制度改正の中で議論していきたいというふうに思っておりますが、他方で、令和元年度の私どものやった調査研究によりますと、この意見表明支援員という、まだ制度化はされておりませんが、こういう役割を果たす人員を配置している自治体というのはまだないということで、検討中もまだ十二自治体という状況でございまして、現状としては一部の先進自治体で試行が始まった段階ですので、ちょっといきなり義務化というところはなかなか難しいのではないかと思いますが、しかしながら、御指摘のありましたこのワーキングチームの報告書の中でも、やはりこの意見表明を支援する環境の整備に努めるべきということと併せまして、自治体の取組状況も踏まえながら、意見表明支援員の配置義務化についてもゴールとしては着実に検討を進めていくべきということが提言されたところでございます。 今後、提言を踏まえて必要な対応を検討していくこととしておりますが、特に具体的にどういうふうにやっていったらいいのかというところについてのモデル事業といったものも活用しながら、各自治体の取組が進展するように支援しながら、その法制的な位置付けも含めて検討していきたいと考えております。
○打越さく良君 是非お願いします。 一九七四年に厚生省により障害児保育事業実施要綱が制定されて以来、日本各地で多くの障害のあるお子さんたちが障害のないお子さんたちとともに統合保育の中で成長しました。 しかし、現在も、保護者の側の事情ではなくて、例えば入園後に発達の著しい遅れが判明したために保育現場での扱いは困難ということで、園や自治体の判断で退園を勧められて行き場をなくすお子さんたちもいるそうです。各自治体の保育園の中には、集団保育が可能であることを明記して、これをもって障害のあるお子さんを受け入れないところもあるそうです。 保育を受けて育つ機会を奪われるのは障害者差別解消法などに照らして許されないと考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(渡辺由美子君) 御指摘のとおり、障害のあるお子様につきましても、保育所利用ということについては保護者の希望等を伺いながら適切な対応をしていくことが必要だと考えておりまして、各市町村や保育所において、個々の障害の状況ですとか、あるいは保育士の加配など施設における安全な保育体制の確保、さらには療育や児童発達支援等の障害児支援の活用、こういったことも踏まえまして、そのお子さんにとって最適な環境が確保されるようにしているところでございます。 このために、厚労省としましても、例えば保育所における保育士の加配などについては財政的な支援もしているところでございまして、そういった希望する方が入れないというようなことがないように、引き続き環境整備に努めていきたいというふうに考えております。
○打越さく良君 そのように努めていただいていても現実には各地で断られている、保育園側からちょっと本当に負担で困るんだけどどうしたらいいかなみたいな形で、事実上の圧力を受けてやめざるを得ないという方たちがいるそうなんですね。 そこは、やはり保育園側からすれば人手不足もあってなかなか負担だということかもしれませんが、そういう状態にある行政というものにもっと課題を認識していただきたいんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(渡辺由美子君) 先ほど申しました保育園側の体制整備につきましても、この加配、配置状況につきましても、予算付けるだけではなくて、これは令和二年度からでございますが、毎年度実際のその配置状況についても調査を行っているところでございますので、そうした調査と併せて、しっかりとそれぞれの保護者の方と、それから自治体において個々の障害の状況あるいは保育所の体制等を踏まえて丁寧に話合いを行いながら決定していくことが重要だという、そういう考え方を折に触れてお伝えしてまいりたいというふうに考えております。
○打越さく良君 本来あってはいけないことだと思うんですけれども、現実には自主退園を求められるという形で保育園利用を断念させられたという障害を持つお子さんのお母さんたちからの証言が多く寄せられているんですね。 是非全国的な調査をしていただきたいんですが、いかがでしょうか。そして、その上で自治体に通達などを出していただきたいのですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(渡辺由美子君) 御指摘の個別のケースについてのなかなか調査というのは調査の仕方も含めて難しいところはあると思いますが、先ほど申しました保育所の側の体制整備についての実態調査も行っておりますし、また、様々な場面で自治体ともいろいろと意見交換をする場面も多くありますので、そういった中で御指摘のような事態がないようにしっかりと徹底をしてまいりたいというふうに考えております。
○打越さく良君 是非、困難かもしれませんけれども、全国的な調査をというお声いただきましたので、是非お考えいただきたいと思います。 そして、障害のあるお子さんをお持ちの保護者たちの皆さんから、保育園の障害児枠の拡充や二号認定児の幼稚園、一時保育の利用を促進する政策を進めてほしいという御要望いただいています。厚生労働省と、あと文科省の方から御答弁いただきたいと思います。
○政府参考人(渡辺由美子君) 厚労省の方からお答え申し上げますと、まず、障害児保育のための加配につきましては、これは今財源的には地方交付税で措置をしているところでございますけれども、これは平成三十年度に大幅に改善を行いまして、地方交付税の総額も四百億円から八百八十億円と倍以上に増やしておるところでございます。また、保育所に通っていないお子さんを一時的に預かります一時預かり事業につきましても、障害のあるお子さんを預かる場合についての加算を、これを令和二年度から行っているところでございますので、こうした施策の周知も含めてしっかりと取り組んでいきたいと考えております。
○政府参考人(蝦名喜之君) お答え申し上げます。 文部科学省といたしましては、障害のある子供が在籍をしております私立幼稚園の設置者に対しまして、専任教員の給与費を含む教育に必要な経常的経費を都道府県が補助を行っている場合には、国から当該都道府県に対してその助成額の一部を補助をしているところでございます。また、公立幼稚園につきましては、特別支援教育支援員の配置につきまして地方財政措置を講じているところでございます。 また、一時保育というお話ございましたけれども、幼稚園が正課の時間が終わった後に預かり保育を行うというケースございますけれども、その際に、障害のある子供を受け入れている幼稚園が十分な体制を確保できますように、子ども・子育て支援新制度の一時預かり事業において令和二年度から特別な支援を要する子供の受入れ単価を創設をし、補助の充実を図ってきているところでございます。 どの施設を利用するかというのは保護者のニーズによることとなります。幼稚園にも、二号、両親が共働きの家庭も含めて様々なお子さんを受け入れている実態がございますけれども、障害のある子供が適切な環境で教育、保育を受けることができますように、幼稚園に対する支援の充実に努めてまいりたいと考えてございます。
○打越さく良君 ありがとうございます。是非よろしくお願いします。 文科省への質問はこれで終わりましたので、委員長の方で采配をお願いします。
○委員長(小川克巳君) 蝦名審議官におかれては御退室いただいて結構でございます。
○打越さく良君 五月十一日の本委員会で、小児がん患者、小児がん経験者の方についての質疑を行ったところです。 この中で、小児がん経験者の長期フォローアップの体制は近年整備されてきたということで、既に成人して年齢が比較的高い層では、サマリーどころか、御自分が小児がん経験者であることを知らされていなかったり、診療記録が分からなくなっている方も相当おられるのではないかと。既に社会人になっている小児がん経験者に対し就労や経済状況、晩期合併症等の実情の調査を行うべきではないかという質問をさせていただいたところ、局長の方から、小児がん診療支援のネットワークにより必要な記録や情報共有はなされているという御答弁いただきました。 それでも、AYA世代以上のサバイバーでは相当フォローアップロスが生じていると考えられるのですが、フォローアップロスについての推計は行っていらっしゃるのでしょうか。
○政府参考人(正林督章君) 小児がんは、成長や時間経過に伴い、がんそのものや薬物療法などの影響によって晩期合併症が生じることがあり、小児がん患者には治療後も通院を継続するなど長期にわたる支援体制が重要と考えております。 厚生労働省としては、第三期がん対策推進基本計画に基づき小児がんを経験した方の支援を行っており、晩期合併症を念頭に、具体的な困り事がある患者についての相談支援体制を充実させるため、医療従事者向けの長期フォローアップ研修、晩期合併症の治療など多様なニーズに応じた情報提供、長期フォローアップを担う小児がん連携病院の体制整備などを実施しています。 治療後のフォローアップについて、治療が必要なくなり、本人もがんを治療したことを知らないというようなケースもありますので、全ての小児がん患者の実態を把握することは困難であると考えておりますが、厚生労働省の実施する研究事業の中で、医療的な必要性が継続している場合に限らず、小児がん経験者の実態調査を実施しているところでございます。
○打越さく良君 AYA世代以上のサバイバーを含めて実態把握を行って、直面している困難に対処する必要があると思います。 今も御答弁いただきましたけれども、ちょっともう一度、この既に社会人になっている小児がん経験者に対して、就労や経済状況、晩期合併症等の実情の調査について具体的にどう考えているか、教えてください。
○政府参考人(正林督章君) 小児がん経験者に対する実態調査については、平成二十六年より実施し、継続して行っている研究事業において、長期フォローアップ体制を充実させるために必要な調査や研究を行う中で実施しております。 令和元年度に報告された直近の調査においては、分析対象となった二百三十五名のうち約九割はアルバイトを含む就労経験があり、現在も就労中である方のうち半数は正社員として就労していた、就労における不安について採用時に病気を伝えるべきか否かが最も高かった、上司にがんのことを伝えた割合は半数で、その三割以上が通院等に関する配慮を受けていた、経済的な暮らし向きについては、六段階評価を二分し、ゆとりがある方に回答した人は六四・六%であった、通院している方のうち晩期合併症を理由とする方の割合は二一・三%などといった報告がなされております。 このような小児がん経験者の実態を踏まえつつ、今後の長期フォローアップの在り方の検討も含め、小児がん経験者が安心して暮らせる社会を目指した対策を推進してまいりたいと考えております。
○打越さく良君 賃金構造基本統計調査の調査内容や集計方法が大幅に変更されたにもかかわらず、統計法で義務付けられている総務大臣への変更申請をしていない問題についてお尋ねします。 今回の変更内容では、短時間の、短時間労働者の平均時給が二三%も上昇することになっています。短時間労働者に係る賃金の集計から、これまで含まれていなかった医師や大学教授などのうち一時間当たり三千円を超える労働者を除外して集計していたものを、二〇二〇年の調査からこれを含めることにしたからです。 問題点は厚生労働省も把握していました。第四回の賃金構造基本統計調査の改善に関するワーキンググループにおいて、いわゆる従来型のパートタイム労働者とは異なる少数の者の影響で、一部の産業を中心に平均賃金額が大きく上昇するというデメリットがあると厚労省自ら説明しています。玄田有史座長は、なぜ除外して平均が上がったかというと、いろいろと考える人も出てくるだろうから、何か政策的な意図があったのではないかとか、そこはきちんと説明しなければ混乱しますねとおっしゃっています。 既に混乱が生じていると考えますが、今回、厚労省として丁寧な説明は行ったと認識していらっしゃるのでしょうか。
○政府参考人(鈴木英二郎君) 委員御指摘のように、本年三月に公表いたしました令和二年の賃金構造基本統計調査に関しましては、短時間労働者の集計対象に従来除外をしておりました時給の高い医師等を含めたところでございます。 これにつきましては、厚生労働統計の整備に関する検討会の中にワーキングチームをつくりまして、そちらで御議論いただきまして、令和元年の六月に報告書をいただきまして、これに沿って対応しているものでございます。 これについて混乱が生じないように、例えば、令和二年の賃金構造基本統計調査に関しましては注書きで集計の対象を、方法を変更したということを特記するとともに、それから、新しい方法で集計しておるわけでありますけれども、それを過去に遡って比較検討の対象になるように参考値として公表するなど、混乱が起きないように丁寧に説明しているところでございます。
○打越さく良君 やっぱりこの問題看過できないのは、二〇一八年末から問題となっていた毎月勤労統計調査の不正に端を発する統計偽装、賃金偽装問題と構図を同じくしているとしか思えないんですよね。当時、毎勤調査はアベノミクスの経済指標をかさ上げするためなんじゃないかと厳しく批判されました。今回も短時間労働者の平均時給が大幅に上がる内容変更です。衆議院の厚生労働委員会でも問題となって、大臣は、総務大臣への諮問はしなくてもいい事項であるという判断をしており、問題はないというふうな御認識を示されました。 しかし、やっぱり玄田座長が指摘なさったように、何か政策的な意図があったのではないかと、つまり、コロナ禍における景気後退を覆い隠すための偽装ではないかという疑いを抱かざるを得ないわけです。やっぱり、とりわけ非正規の短期労働者が雇い止め、とりわけ多くの女性労働者が解雇、休業に追い込まれ、自殺さえ増加している現状において、時給が大幅に上昇するような内容変更は偽装と指摘されても仕方がないのではないでしょうか。 ですから、これ、やっぱりこのような状況で内容を変更すべきではなかったと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(鈴木英二郎君) 先ほども御答弁申し上げましたとおり、今回の変更につきましては、検討会にワーキングチームを設けまして御検討いただきまして、従来の短時間労働者の中から賃金の高い者を除いて集計するという形よりも、最近は専門的な短時間労働者が増えておるので、集計を含めた方がより現在の短時間労働者等の賃金というイメージに合うものだということで御議論をいただきまして、結論をいただいて変更したものでございます。その過程につきましても資料等を公開しておりますし、また報告書も公開してございます。 先ほど申し上げましたとおり、どこを変更して、どういう影響があって、それをその昨年以前の結果で、新しい方法で推計し直すとどうなるのかということも公表をしておりますので、特にそれは問題がなかったというふうに私どもは思っております。
○打越さく良君 やっぱりこれまでの経過から考えて、やはり丁寧に手続を行うべきだったと思いますね。 一昨年の賃金構造基本統計調査では、調査員調査が勝手に郵送に、郵送調査に変えられて、調査対象からバー、キャバレー、ナイトクラブを除外していたなどの問題が発覚しました。政府は、二〇一九年一月に行った基幹統計の点検に際し、賃金構造基本統計調査については厚生労働省が当初は適切に報告せず、政府全体の取りまとめ報告の後になって同統計調査の問題点を公表するに至ったという悪質な事案でした。行政評価局は、賃金構造基本統計問題に関する緊急報告を公表して、問題点を大きく指摘しました。 ですから、こうした経過があったんですから、総務大臣に変更申請を行って、統計委員会の諮問、答申が必要だったと大臣はお考えになっていただけないでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 先ほど来お話がありますように、どういうプロセスでやったかということも開示をさせていただきながら、その上でちゃんと御説明させていただきながらの今回の新たなるその集計対象への追加であったわけであります。 これに関しては、総務大臣に対して申請事項ではないかというようなお話がございましたが、これは衆議院の方でも、総務省の政府参考人の方から、集計方法や集計上の定義については申請事項とはなっていないと御答弁をいただいておりますので、そういうことを確認した上での今回の対応であったというふうに御理解をいただければ有り難いというふうに思います。
○打越さく良君 引き続き質問していきたいんですが、ちょっと時間が参りましたので、質問残しましたが、申し訳ございませんが、これで終わらせていただきます。
○田島麻衣子君 立憲民主・社民の田島麻衣子です。 まずは、連日の激務の中、この委員会にお越しいただいた尾身会長に、深くお礼申し上げます。ありがとうございます。 私は、冒頭、尾身会長を中心として出されていくであろうリスク評価、リスク評価の実効性、リスク評価を出した後の実効性について伺いたいと思います。 六月三日の参議院の厚生労働委員会、また六月四日の衆議院厚生労働委員会で、このリスク評価の内容についてはしっかり御説明いただいて、私もいろいろ学ばせていただきました。 バブル内の選手のワクチン、またプレーブックも大事ですが、それ以上にバブル外の人の流れをどう抑制していくかが大事であると。また、オリパラ関係者の、三十八万人と長妻委員が六月の四日の衆議院厚労委員会でおっしゃっていますが、こうした方々の行動をどう律していくかが大事であるとおっしゃっています。そのとおりであると思います。 しかしながら、このリスク評価がどんなにすばらしく大事なものであったとしても、それが考慮されずに、政府やIOCに受け取ってもらえず、実際にそれが使われていかなかったら、私は意味がないのではないかと思うんです。やはり、これはきっちりと組織内で考慮され、行動変容を組織内で起こしていくことが、今このコロナの感染を抑止していくことに大事だと思います。 以上の問題意識から、尾身会長に伺います。 このリスク評価の実効性を担保していく、これは、日本政府にも聞いていただかなければならないと思います。また、IOCにも聞いていただかなければならないと思います。こうした実効性をどのように担保していくべきとお考えでしょうか、御指示いただけたらと思います。
○参考人(尾身茂君) 委員のお尋ねは、我々のリスク評価をしても実行されなければという実効性の担保ということだと思いますけど、そもそも私たち専門家の役割というのは、これは前のアドバイザリーボードであろうが分科会であろうが、その他の会議、これ、我々は提言をするのが、専門家としてこういうリスクがあります、こういう選択肢がありますということを申し上げるのが我々の役目だと思っています。 これは、今回我々が専門家の間で考えをまとめて出そうという、この考えも同じで、我々は我々としてのリスク、どういうリスクがあるのか、あるいはそのリスクを軽減するためにはどんな選択肢があるかということを、これ、これ以上でもないしこれ以下でもないと思います。そうしたそのリスクの評価をもってそれをどう採用し実行するか、採用しない場合もあり、採用する、さらに採用した場合実行するかしないかということになると思いますけど、それは政府あるいはこの場合はオリンピック委員会とかIOC、あるいは政府のこれは仕事で、そこが役割が私は違うのだというふうに思っております。
○田島麻衣子君 IOCにメッセージを届けていくというのは非常に難しいものではないかと思うんですが、尾身会長はどのようにこうしたメッセージ、リスク評価をIOCに届けていこうとお考えですか。
○参考人(尾身茂君) これは、私はIOCに直接のチャンネルを、コミュニケーションのチャンネルを持っていませんが、私たち、リスク評価がこうあって、それのリスクを軽減するためにはそういう選択肢は幾つか当然出さざるを得ませんよ。ただリスクだけ言って選択肢を出さないということは、仕事、我々の仕事、役割果たせませんので。 で、これを、私は、このオリンピックが開催されるとして、恐らく我々専門家の願いだし、多くの人の願いは、開催した場合にはなるべく感染を抑えて成功したいですよね。そのためには、実は、前から申し上げているように、バブルの中というか、関係者の人の感染対策も必要だし、それむしろコミュニティーでの感染対策と。そういう意味では、IOC、それから日本の内の組織委員会、それと政府、それと私は自治体も、日本の自治体、そういう人たちが同じ目線で同じ方向性で実施していくことが大事だと思うので、そういう意味で、IOCにも認識、日本の状況を知ってもらって、ああそうなのかということを理解してもらうということが大事なので、どこに我々の考えを出すかというのを今考慮中ですけれども、そこの出した人からIOCに是非我々のメッセージを伝えていただきたいというふうには思っております。
○田島麻衣子君 ありがとうございます。出した人からIOCに行くということで、その人、出した人の責任は非常に重いのではないかと思います。 次に、田村厚労大臣に伺います。 金曜日、先週ですね、自主的な御研究、この御成果の発表であるという発言がありまして、昨日の参議院の決算委員会では、私の真意ではないということをおっしゃっていました。この自主的な御研究の御成果の発表であるということはもう撤回されるという理解でよろしいですか。
○国務大臣(田村憲久君) 説明の仕方がもし誤解を招くなら撤回いたしますが、研究の自主性というのは非常に尊重、非常に重要でありまして、そういう意味からいたしますと、政府のいろんな考え方ありますが、それ以外の自主性を持った研究というものは非常に私は尊重されるべきものだというふうに思っております。そのような形で受け止めさせていただくわけでございます。 そもそも、私、あそこで申し上げたのは、前提が分科会でないところでの説明、説明というか表明、それに対してもしっかりと受け止められるんですかという御質問だったので、当然参考にさせていただいて、必要があればそれは政策の中に盛り込みますというような趣旨を申し上げた上で、最後に、自主的な研究成果の発表として受け止めさせていただきますと、こういう話でございますから。それがどうも何かこう、勝手にやられて勝手にやっていますから我々知りませんと言っているみたいな、そういう報道に一部なっておりましたので、その前提は、参考にさせていただいて取り入れさせてもらうものは取り入れさせていただきますというものをはっきりと言った上でのことでございましたので、ちょっと誤解を招いているというふうに思いますので、ちょっと表現の仕方どうすればいいのか。 ただ、私は、研究の自主性というのは非常に重要だということは思っておりますので、そこのところはやはり政府等々に、仮に政府の外で出された場合ですよ、政府の外で出された場合であっても、それは自主性というものは非常に我々としては尊重していかなければならないと思っております。 なお、尾身先生のことを前提に私申し上げたわけではなくて、前段読んでいただくと分かると思いますけれども、様々な研究者の方々が様々な分野でそれぞれ自主的ないろんなお考えを表明されておられますということで、一般論として申し上げたということもこれ申し添えさせていただきたいと思いますが、尾身先生はまさに常に我々連携しながら対応いたしておりますので、今般、このオリンピックのいろんなその開催に当たってのリスク管理に関しても、当然、尾身先生からはいろいろと御指導を賜ってまいりたいと思っておりますし、西村大臣の下で今もいろんな検討をしていただいているものだというふうに認識いたしております。
○田島麻衣子君 この自主的な研究というのは、政府の外、つまり分科会の外で行われたことを前提としてのお言葉だということを私理解いたしました。(発言する者あり)はい、分かりました。ありがとうございます。 次に、分科会の政府参考人の方に伺いたいんですが、この分科会がオリパラ関連のコロナ対策においてリスク評価を行うこと、これを行うことで諮問というのは、政府の諮問というのは必要なんでしょうか。お答えいただけますか。
○政府参考人(梶尾雅宏君) お答え申し上げます。 新型コロナウイルス感染症対策分科会は、新型インフル等特措法及び政令に基づきまして、新型インフルエンザ等対策のうち新型コロナウイルス感染症に係るものに関する事項を調査審議するというふうな所掌が定められてございます。 東京大会については、今年の夏に開催すべく、現在関係者が一丸となって準備を進めているところであり、安全、安心な大会を実現するためには感染対策が極めて重要ということで、コロナ対策調整会議におきまして、新たな変異株の出現などの感染状況の変化への対応についての検討が進められていると承知しておりまして、その会議にはコロナ室や厚生労働省も構成員として参加しておりますほか、コロナ対策分科会の委員であります岡部先生等も感染症の専門家として加わっていただいて検討が進められていると承知しております。 それで……(発言する者あり)済みません、基本的、済みませんでした、基本的対処方針の分科会につきましては諮問を受けて答申ということでございますけれども、コロナ分科会につきましてはそういったことは特に制限なく調査審議できるということでございます。
○田島麻衣子君 ちょっと早口でよく分からないのですが、私の理解したところによりますと、特に特段の政府の諮問がなくても分科会はリスク評価等のアドバイスを自主的に行っていくことは可能であるという理解でよろしいですか。合っているか合っていないか、端的にお願いします。
○政府参考人(梶尾雅宏君) 失礼しました。 所掌は新型インフルエンザ等対策のうち新型コロナウイルス感染症に係るものに関する事項を調査審議することというだけの定めでございまして、諮問、答申というような規定はございません。
○田島麻衣子君 私は政府の立場としてこれを諮問していくべきだと思っておりますが、特段政府の諮問がなくても分科会はリスク評価を行える、それは政府の中で行えるということなんですよね。 大臣、伺います。自主的なこの御研究の成果の発表というのは、政府の外で行われた場合とおっしゃいました。政府の中で行われた場合、これは諮問要りませんから、分科会、政府の正式な組織としてリスク評価を行えるはずなんです。 これ、出た場合、厚労大臣として、政府としてしっかりこれを受け止めて考慮し、それを前向きに対処いただくことをお約束していただけませんか。
○国務大臣(田村憲久君) 分科会の中で決定された事項は、当然、これ政府の中でありますので、政府の中での分科会としての決定事項だということだというふうに認識いたします。 でありますから、そういう形であれば、当然それは政府の機関の中での話だということであります。
○田島麻衣子君 ありがとうございます。 尾身会長にもう一問伺います。 長妻委員は六月四日にオリパラ関係者三十八万人という数字を出されています。オリンピック二十五万人、パラリンピック十三万人だそうです。この三十八万人というのは果たして少ない、十分に少ないのかどうか。 尾身会長は、このリスク評価の説明の中で、オリンピックの運営に関係しない人間の数というのはきちんと抑制していくべきだということをおっしゃっています。このオリパラ関係者三十八万人という数は妥当かどうか、御見解伺えますでしょうか。
○参考人(尾身茂君) 私は今実際にオリンピックの運営に直接携わっているわけではないので、三十八万人が多いか少ないかということについての直接的なお答えはできませんが、私どもが申し上げているのは、今回は日本でも感染が今進行中ですよね。そういう中でオリンピックをやるのであれば、なるべく感染拡大のリスクを低くしていただく方がいいというのは、我々感染症で、そういう観点からしますと、当然、これオリンピックやるので一番重要なことは、選手たちがスポーツで、ここで、世界中の中で競技をするということですよね、スポーツをしっかりと運営ができる、大会運営できるということが。その運営に必要な人数というのは当然いますよね、選手とか審判とか。そういう人はコアな人だというのは、私はその人たちも感染対策はしっかりされていると思いますが、それ以外の必ずしも直接その運営に、直接ですね、関わり、必ずしも必要でないような方々が仮にいるのであれば、そういう人たちは今回はなるべく少なくしていただくのが感染対策上は合理的なということで、そういう、たくさん来れば来るほどなかなかプレーブックに書かれたことを遵守することができない、できにくい人々もいると思われるので、そういう人に対してはできれば少なくしていただければというのが、むしろそれ合理的な判断だと私は思います。
○田島麻衣子君 これから政府はオリンピックを観客を入れるかどうかということを判断していかなければならないと思うんですが、感染症の専門家の立場からこれを、観客を入れるか入れないか、こういったことにもし御見解があれば教えていただきたいと思います。
○参考人(尾身茂君) そのことも含めて今、やはりいろんなリスクというのがあるわけで、どういう仕方がリスクがより高いあるいはより低いというのを今検討していますので、近々ある程度専門家の間でのコンセンサスができたら、これはリスク評価ですから、これをしちゃいけない、やるべきとかやったらいけないということを我々申し上げるつもりはないので、むしろどういうことがリスクがより多い、より少ないというようなことを評価するのが我々の仕事だと思っています。
○田島麻衣子君 ありがとうございます。 リスク評価、これ出た暁には、しっかり田村大臣にも前向きに検討していただきたいと強く強く願っております。 次の問題に移らせていただきます。 五月二十六日の衆議院文教科学委員会で、我が党の斉木議員より、人材派遣会社が時給千六百五十円でスタッフを募集しているものを、実際のこの契約を見ますと三十五万円、一日ですね、これ月ではなくて。これ管理料等も含めると四十二万円というものが出ているということを議論されております。 厚生労働省はこの人材派遣に対する監督省庁であると思います。一部報道では九五%のマージン率とも出ておりますが、こういった状況に対してどのような指導を行っていくべきとお考えでありますでしょうか。厚労大臣、よろしくお願いいたします。
○国務大臣(田村憲久君) 一般的に申し上げれば、これ派遣法ではマージン率等々、これを公表するということになっております。これは全体でありますけれども。そういうものを見た上で派遣労働者の方々もどこと派遣契約を結んでいただくか、要するに自分が雇われるかということをいろいろと見ていただくという話になるわけですが、ちょっと今のお話、私よく聞いていないんですが、四十二万円、一人ですか。一人四十二万円。日当、日当ですか。(発言する者あり)済みません、私自身が見ていないので、ちょっと私自身が理解していないんですが。 多分、これは派遣会社ではないんだろうと思います。私、説明受けているのは、間に入っているそういう言うなれば広告代理店のようなところがあって、そこがそういう募集を出されていて、それをまた派遣会社の方でというような話なんだろうと思うんですが、ちょっとそこで、何でその四十二万円という費用が掛かっているのか。本来そういう金額では、そもそもが多分これ、もし本当に人件費だけだとしたらこれ成り立っていかないんじゃないのかなというふうに思いますので、一日一人四十何万というのは。 ちょっとそこのところは私も、どういう経費が盛り込まれてそういうような契約金額を提示されているのか分からないので何とも言えませんが、少なくとも派遣法にのっとって申し上げればそういうようなことは普通はあり得ないわけでありまして、マージン率等々を見ながら、見れば当然、働く方々はいかに自分の処遇がどうなのかということは理解されながら多分働かれるということになっているというふうに思います。
○田島麻衣子君 厳密な意味での人材派遣契約ではないですが、厚労省でも物すごく高いマージン率でプロジェクトが運営されています。 資料一でお配りしておりますが、これはG―MISというIT契約の内容なんです。これ、赤線で引っ張っているところ見ますと、統括マネジャー、これは月ですけれども二百二十万円で、国民の税金ですよ、出されています。これ、同じように、ネットで大体このぐらいのマネジャーの方は月給幾らなのかというと、大体三十三万から五十五万と出てきますけれども、物すごく高いマージン率で、厚労省自体もたくさんのIT事業も含めたことをやっていらっしゃるんです。 これ、国民の税金使っていますので、今後こうしたことをきちんと検討していただきたいですし、しっかり情報公開も含めてしていただきたいと思っていますが、どうでしょうか。厚労大臣、お考えを述べていただきたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 前回も、これはたしか予算委員会か何かで御質問があった案件だと思いますが、そういうような必要な人材であるということで、いろんなものも含めてこういう人件費でという説明があったというふうに思います。 なお、これちょっと私もう老眼で見えないんですけれども、幾らですかね、これ四十万とかじゃないでしょう。四十万とかじゃないですよね、一日。(発言する者あり)あっ、五万五千円。でありますから、ちょっとこれ、四十何万というのはちょっと桁が違うので、この案件とはまた違う話だというふうに思います。
○田島麻衣子君 双方とも国民の税金が多額に投入されているプロジェクトでありますので、きちんと見ていただきたいなということを強く申し上げさせていただきます。 次に、不妊治療の保険適用について伺います。 政府から提出されましたガイドラインによりますと、この夏にガイドラインを出すということを伺っております。非常に複雑な治療法があって、この中で保険適用を決めていくというのは非常に困難な作業であると思いますが、この夏に決めるというスケジュール、今この六月の時点でもきちっと実行できるというふうにお考えでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) これも令和四年度当初から保険適用するということでありまして、それに向かって今準備進めているわけであります。 診療ガイドライン、こういうものを検討しているということで、今委員が言われたような日程で今計画を進めておりますが、基本的にもう考え方としては、これ考え、大まかな考え方ですけれども、標準的な治療に関してはこれは保険適用をしていくわけでありますが、標準的でない、今、いまだ治験を集めておられるような治療あります。こういうものに関しては、もう御承知のとおり、保険外併用療養ということで先進医療の中で取り入れていくと。それに関しては、今関係団体の皆様方ともいろんな話合いを進めておるということでございます。 もちろん、中には難しい治療もあると思います。どこにどう入れていくのかと、そういうことも含めて、ガイドラインの中で一定程度の方向性というものをお示しをいただくということで今検討していただいているというふうに承知いたしております。
○田島麻衣子君 保険適用にならない治療を受けてしまった場合、併用した場合、混合診療禁止の原則から全て自由診療になる、保険が全て利かなくなるということを昨日の時点のレクで教えていただいております。 これ、患者さんの立場に立ってみましたら、何が保険適用になって何がならないのかというのを分からないことがあるかもしれない。それをやってしまった場合、混合診療禁止で、原則から全て自由診療になってしまうと、非常にやっぱり御負担が強いと思います。 しっかりこうした情報公開、患者さんに対する説明ということもしっかりやっていただきたいと思っておりますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 今も申し上げましたけれども、基本的に標準的な部分はこれは保険適用という形になると思います。 そこから外れて、今、実際問題、いろんな形でそのエビデンスを集積しているような治療方法、また使用されている薬剤、こういうものがあると思うんですが、こういうものも保険適用に向かって、要するに治験といいますか、準備いただくんであるならば、これは先進医療として保険外併用療養という、混合診療ではないんですが、保険と保険外、これを一緒に対応できるという制度が今あります。これは、選定療養と評価療養というのがありまして、評価療養の中に今の先進医療というものが入っているんですが、ここで見ていける部分が多いと思いますので、こういうものを使いながら、保険とうまく両立をしていっていただきながら治療いただきたいというふうに思っております。
○田島麻衣子君 是非、患者さんの立場に立った分かりやすい情報発信と説明ということをお願いしたいと思います。 次に、生理の貧困について伺います。 倉林議員も以前取り上げていらっしゃいますが、コロナ禍における失業や収入の減少を受けて、生理の貧困が社会問題になっています。全国の自治体窓口、公共施設、また児童養護施設などもあり得ると思いますが、こうした施設で必要とするものに生理用品を配置することの可否について伺いたいと思います。
○政府参考人(渡辺由美子君) 御指摘のございました児童養護施設に関して申しますと、これ、生理用品も含めまして当然児童の日常生活に必要な物品の購入ということになりますので、これは公費の中で、措置費の中できちっと措置をしているところでございます。
○田島麻衣子君 ありがとうございます。 最後に、少子化対策について伺いたいと思います。 私、以前、子育ての手書き問題を取り上げました。私自身も五歳の子供を育てていて、物すごく手書きが多いんです。これをデジタル化するべきではないかという提言をさせていただきました。 現在、この保育のIT化、デジタル化についてどれだけの予算を厚労省は取っていらっしゃるのか、また日本全国の中でどれだけの保育園がデジタル化を進めているのか、こういった現状について伺いたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 保育のICT化、これ私ももう以前から、大臣になる前からでありますけれども、何としても進めないと、保育士の皆様方の業務が非常に増えてきておりますので、それを厚労省の方にも言ってきたわけでありますが、全体ではありませんけど、調査を行いました。この中で、保育所等で何らかの業務にICTを利用している、これ五割の保育所が何らかの形では入れておると、これ何らかの形であります。 ワクチンの接種記録でありますとかそれから毎月の経費の支払、こういうものをICT化するためのシステム導入、こういうものに対して第三次補正、これは令和二年の三次補正でありますけど、ここで十四億円を計上させていただいております。 委員のおっしゃられるとおり、ありとあらゆるもの、本当はそれこそ保育記録から何から全部ICT化していくのが一番私はいいということで、そういうのを標準化してほしいと言っているんですけれども、例えば、申請するときのぴったりサービスというものを今やっているんですが、これももう少し利便性を上げられないかということも言っておりまして、いろんな形でICTを使って効率化を進めていくこと、これはもう何としても進めていかなきゃならないと思っておりますので、これからもそれぞれの現場からのニーズをお聞かせをいただきながら、ICT化、できればいろんなものを標準化していくということが大事になりますので、そういう方向性というものを持って進めてまいりたいというふうに思っております。
○田島麻衣子君 大臣から非常に御理解ある答弁いただけて、非常に光栄です。 保育士さんの負担もありますけれども、利用者側ですね、母親や父親側の負担って物すごく大きいです。ですので、しっかりやっていただきたいなと思っております。十四億円の予算は非常に光栄ですが、HER―SYS使われていない、使われないと何度も何度も言われていて、これ累計で二十六億円もう使っていらっしゃるんですよね。オリパラアプリ三十八億円と。こういうところに何十億円と行くわけですから、やっぱりもっと予算を子育て、保育、こうした現場に投入していただきたいなと思っております。 時間になりましたので、私の質疑、以上で終わらせていただきます。ありがとうございました。
○福島みずほ君 立憲・社民の福島みずほです。 尾身会長、お忙しい中来てくださったことに心から感謝をいたします。 まず冒頭、リスクが高くなるのはどう考えても普通というふうにおっしゃってくださっているんですが、改めてこの中身についてお聞きをいたします。
○参考人(尾身茂君) オリパラに関するリスクというのは、私は基本的には大きく分けて二つあると思います。それは、いわゆるバブルといいますか競技場内等々で起こる感染のリスクと、それにもう一つのリスクは、それに伴って地域の人々、それは観客のことも、観客だけでなくて、観客が仮にあるとしても、それは日本の国民のほんの一部ですよね。それ以外の人の方が圧倒的に多いわけで、その日本人の多くの人々のこのオリンピックに関連して動くことによる接触機会の増加というリスク。オリンピックに加えて夏休みとかお盆がありますよね。で、今度、緊急事態を解除したら、後にはやっぱり開放感、そういうリスクが、二つリスクがあるんで、それぞれのリスクは少し関係していますけど別ですから、それぞれのしっかりしたリスクの評価をして必要な対策が取っていただければと思います。
○福島みずほ君 五輪をやったときに、これやるときに、ステージ1からステージ5まであるわけですが、尾身会長としてはどの段階だとこれはできない、あるいはまずいというふうにお考えでしょうか。
○参考人(尾身茂君) それはなかなかそう単純にすっきりとはいかないところがあると思います。それは、やはり今一番、これ緊急事態宣言を解除するとかというそういう際もあれですけど、感染の数だけではなくて、やっぱり今回も、一番やっぱり私は大事なのは医療への負荷というものが一番大事ですから、その医療の負荷がどのぐらい掛かるの、掛からないのか、当然それは感染症の数とも関係してくるので、そういうことを全体に考えるというのは必要なことかなとは思いますね。
○福島みずほ君 先ほど尾身会長は、専門家として意見を言っていきたいと、IOCに対して直接のつてがあるわけではないので何かを介在して自分たちの専門家の意見を伝えたいという意見がありました。そして、専門家会議は諮問がなくても自分たちで意見を出せるということでしたので、意見を是非言っていただきたいというふうに思っているんですね。 というのは、このオリンピックに関して私たちは、国会も、国民も、五輪をやったらどんなリスクが起きるのか、やれるのかやれないのかどっちなんだということについて、専門家の皆さんのきちっとした意見と政府の判断を聞いたことがないんですよね。菅政権は残念ながらオリンピックをやるという前提で全て組んでいるので、やらない方がいいんではないかという意見が全く反映されていません。明らかにオリンピックをやればリスク、感染のリスクが高まるわけですから、だとすると、感染が拡大しないという政治の選択はすべきではないかというふうにも思っています。 つまり、尾身会長、政府の外でではなく、それもあり得るかもしれませんが、政府の中の分科会として是非リスク評価をきちっと行って、それを政府に出し、それがIOCに伝わるようにというのが一番ベストだと思いますが、いかがでしょうか。
○参考人(尾身茂君) 私たちは、どこの場でやるかということにかかわらず、一番大事なことは、ずうっとこの一年以上、政府に対して、日本の、我が国の感染症をいかに低くするかということに助言をしてきた者としては、オリンピックをやれば当然影響がありますので、それに、そういうことなので、どうやってリスクを評価するか、あるいはリスク軽減の選択肢ですね、ということを、我々の考えをお出しするのは責任だと思います。それをどういう形で行うかというのは、これは政府の方の御意向もあるし、今そこは、私はともかくどんな形にしろそういうことを、考えをお示しする、最終的に判断は、あるいは実行は、政府あるいは関係者のあれですので、そういうふうに我々は思っています。
○福島みずほ君 みんな結果に責任あるわけで、尾身会長の決意はよく分かりました。 で、いつ頃お出しになるというお考えでしょうか。
○参考人(尾身茂君) それ日にちについてはいろんなことを考える必要があると思いますけど、基本的には、私の理解は、これは間違っていたら訂正させていただきたいと思いますが、六月の二十日前後にオリンピック委員会は重大な決断をするというふうに私は理解していますので、それより後だと余り意味がないですよね。だから、それよりも前のいつかにはできればと言います。ただ、いろんなことで、日程調整というのはいろいろなことがあると思うので、原則は、政府が、政府というかオリンピック組織委員会が最終決定をする前にはできたらいいなと思っています。
○福島みずほ君 専門家会議の意見を、命と健康を預かる厚生労働大臣、閣僚の一員ですから、政府として受け止める、是非お願いしたいと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(田村憲久君) 先ほども申し上げましたけれども、分科会の中で何らかの方針が固まって、それを御提言いただければ、当然、政府の機関でございますから、分科会は、それは分科会の御提言というものを受け取る形になると思います。 一般論ですけれども、それ以外にもいろんな政府の機関じゃない中で、先ほど来お話がありましたけれども、自主的にいろんな研究されているわけでありまして、そういうものに関しても当然のごとく、我々といたしましては、参考にさせていただくものがあればそれはしっかりと参考にさせていただきたい、取り入れられるものは取り入れていくというふうに考えております。
○福島みずほ君 選手間の感染の可能性が低いと言われていますが、必ずしもワクチン接種をしない選手もいる可能性があり、選手間での感染についてはどうお考えでしょうか。
○政府参考人(十時憲司君) お答え申し上げます。 世界各国から来日する選手や選手団がワクチンを接種した上で参加するということになれば、安全、安心な大会の開催に大きく寄与するものと考えております。現在、各国選手団に対するワクチン接種についてはIOCと各国NOCとの間で調整をされておりまして、今後の調整状況を引き続き注視してまいりたいと思います。 なお、先月のIOC調整委員会におきまして、IOCバッハ会長が、東京大会時に八〇%以上の選手がワクチン接種済みであろうと確信している旨の発言をされたことは承知しております。また、我が国の選手団に対するワクチン接種については、六月一日から、ナショナルトレーニングセンターを中心に各競技団体のチームドクター等による日本選手団への接種が実施されているものと承知しております。 なお、IOCはワクチン接種を推奨する一方で、ワクチン接種は義務ではないこととしております。その上で、東京大会の開催に当たっては、ワクチンの接種にかかわらず、滞在先や移動手段を限定する等の厳格な行動管理、健康管理、また、出国前検査や入国時検査に加えて定期的な検査など必要な防疫上の措置を講ずるとともに、国内在住者との接触を厳に回避する措置を講ずることにより、選手間及び選手と関係者間の感染を防止し、安全、安心な大会運営を確保してまいります。
○福島みずほ君 選手村のことについてお聞きをします。 これ、二人一部屋だという報道もありますが、そうなんでしょうか。食堂は四千五百人規模だというふうにも報道がありますが、そうでしょうか。一人一部屋ではないんですよね。
○政府参考人(十時憲司君) お答え申し上げます。 事前にちょっと御確認がございませんでしたけれども、私が承知している限りにおきましては、選手村においては複数の選手が一つの、一つのと申しましても、何と申しますか、マンションの中に幾つかの部屋があって、それぞれ個室があって宿泊するというようなイメージで選手村の部屋が構成されているという認識でございまして、一部共用部分があるとは承知しております。食堂についても、大人数のメーンダイニングというものもございますし、それから、それ以外の食事の機会を提供する場所も確保されているというふうに承知をしております。
○福島みずほ君 選手村は、ですから複数の人間で一つのところにいるということで、万が一感染が拡大することも考えて、危険性があると思います。 尾身会長は、六月一日の参議院内閣委員会で、ジャーナリストとかスポンサーとか政府関係者というのは選手に比べるとプレーブック、大会ルールブックを遵守してもらうことが比較的難しい、しっかりかなりしっかりやらないと感染のリスクは選手に比べるとあるとおっしゃいました。 プレーブック四月版、六月にも更新予定ですが、ワクチン接種は義務ではない、IOCは各国・地域のワクチン接種ガイドラインに沿ってワクチン接種を受けることを推奨しますが、大会参加に際しワクチン接種は義務ではないと、ワクチンを接種したか否かにかかわらず、本プレーブックに記載されている全ての規則が適用されますと。 つまり、かなりスポンサー、ジャーナリスト、政府関係者、緩くなるというふうに考えますが、ここから感染が拡大することはないでしょうか。
○参考人(尾身茂君) ワクチンのことと、それから、もうプレーブックができていますよね。ワクチンがしっかり打って、プレーブックがしっかりと、行動規範が遵守されれば、私は、プレーブック、まだ改善の余地はあると思いますけど、かなりよくできて、まだ改善の余地はあると思いますけど、できているので、そういう前提であれば感染のリスクは低いと思いますけど、現実にはワクチンを打ってこない選手もおられる可能性があるし、その今申し上げた人たちは必ずしも選手に比べて行動規範を、これ普通考えれば守るというインセンティブが選手に比べたら少しあれですよね、低いと思われる。そういうことで、少し選手に比べたらリスクが高いので、しっかりとそれに対応、そこが我々申し上げたリスクということですから、そういうリスクがあるので、何とかそういうものにリスクを軽減する方法は考えていただければということだと思います。
○福島みずほ君 オリンピックをやるかどうかもありますが、無観客にするかどうかで、無観客にするかどうかは六月に判断をするというふうに以前答弁をいただきました。 内閣官房オリパラ事務局にお聞きします。これ、もしオリンピックをやるとしたら、無観客にするんですか。これ、どういう結論になりました。
○政府参考人(十時憲司君) お答え申し上げます。 ただいま委員からも御指摘がございましたとおり、先般の五者協議におきまして、六月に観客の、東京大会における観客の在り方について判断をすることとしております。まだ判断が出たわけではないということを申し上げたいと存じます。
○福島みずほ君 これはコロナの前から学校連携観戦についての事業がどんどん進んでいます。ですから、東京都下、東京近郊、いろんなところで小中高の子供たちをオリンピック観戦に連れていくということのプロジェクトがそれぞれの自治体で進んでいます。 もしオリンピックをやり、もし子供観戦、学校連携観戦に行くとしたら間に合わないので、実はいろんな学校が、いろんな自治体がこれを強力に進めております。これ、大丈夫なのかということなんですね。横浜市教育委員会は、学校連携観戦に一億二百万円投じるというふうにしております。東京都下の自治体でもこれは進んでいるんですね。 でも、真夏、熱射病、熱中症も問題であると。最寄り駅は混雑するから最寄り駅の一つ手前で降りると。つまり、学校に集まって、子供たちが地下鉄、電車で一緒に行って、最寄り駅の一つ手前駅で降りて歩くという、そして観戦して帰ってくると。物すごい密で、これ大問題じゃないか。子供たちは変異株について感染が強いとも言われています。 保護者や子供たちからもすごくいろんな危惧の声が上がっております。例えば、子供たちの声をちょっと御紹介します。小学校三年生、見たいけど、コロナだからできなくなるのは仕方ないから大丈夫。小学校四年生、私たちは小学校で運動会がちゃんとできなくて我慢しているのに、日本と世界の運動会は余り我慢がないんだね。小学六年生、受験で忙しい時期に観戦に行きたくない。まあいろんな声があるわけですが、一番心配しているのはやっぱり命と健康、感染しないかということです。 オリンピックやるべきではないんじゃないか、感染が広がるからと思っていますが、観客をどうするかで、この間まで映画館だって自主営業なんて言っていたぐらいで、やるなと言っていたぐらいであるにもかかわらず、小中高の子供たちを一斉に税金使って自治体が推奨してオリンピック観戦やるというプロジェクト、これはやめるべきではないですか。今すぐにでもやめるべきじゃないですか。オリンピックやるとしても、これはやるべきでないと思いますが、いかがでしょうか。 じゃ、済みません、尾身会長、これについてどうお思いでしょうか。
○参考人(尾身茂君) 先ほども、私が決める立場にないので、だからそういうことも含めて今我々はどういうリスクがあるかを今まとめている最中ですので、ということです。
○福島みずほ君 一方で、行け行けどんどん、こういうのが進んでいるんですね。さっきも言いましたが、税金使ってオリンピックの学校連携観戦、子供たちを一斉に連れていく、本当に問題が起きると思います。これ、欠席扱いにしないという自治体もあるんですね、いろいろ調べたら。でも、子供たちは、皆勤賞狙っているのに行かないと欠席になるのかとか、内申書に非協力的だと書かれたらどうしようなんという心配もあります。 これはもう子供たちの命をイの一番に考えるという観点から、とにかくもう今の段階で学校連携観戦、これはもうやめるべきではないかというふうに強く主張していきたいというふうに考えております。 東京都の医療従事者に対するワクチン接種率、高齢者に対するワクチン接種率の現在の状況ですが、東京都福祉保健局によると、医療従事者の対象者数約五十七万人、六月四日現在で二回目の接種を終えた数は三十四万人、高齢者対象者数約三百十一万人、五月三十日現在で二回目の接種を終えた数は約一万七千人という状況です。 こういう状況だとすると、七月以降に感染拡大する予想もあると思いますし、対策として十分でしょうか。オリンピックやれるんでしょうか。尾身会長、いかがお思いでしょうか。
○参考人(尾身茂君) ワクチンが、今、国を挙げて都道府県、自治体と一生懸命やっているのでかなりのスピードで進んでいると思いますが、七月の以降に、私は、このワクチンは非常に優れているので、打った方ですね、高齢者なら高齢者の重症化予防ができるし、若い人も少しずつ始めますから、その人たちの個人としてのプロテクションというのはできると思いますけど、まだ七月とか八月の段階で、ワクチンの接種率が少し上がったとしても、個人のプロテクションはできるけれども、それによって、感染のレベルがそれによって抑えられる、集団免疫みたいな考え方はそれはもうとても早過ぎると思います。個人のプロテクションと感染を、地域での感染のレベルをこれによって抑えられるかというのはまた別問題だと思います。
○福島みずほ君 職域接種について先日もお聞きしましたが、改めてお聞きします。 大臣、大企業、トヨタやいろんなところでやるというふうに言われていて、確かに数をこなすことはできるとは思います。しかし、日本の大企業主義じゃないけれど、中小企業は産業医とかいないので、自前でお医者さんを準備できません。そうすると、大企業っていいなではないですけれども、自治体がやる、大規模接種会場がある、そして職域がある、結局この職域が先行していく、一部の人たちだけ、大企業の人だけ接種が進んでいく。 このことについて、接種券なくてもできるんでしょうか。この間もちょっとお聞きしましたが、自治体と大規模接種の二重予約のこともありますが、もう一つ、二重接種にはならない、あっ、二重予約の問題ですね。その大企業での職域接種、接種券なくてもやれるということになるんでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 前からお示ししておりますけれども、七月末までに高齢者の方々、二回接種をお願いして、地域の方で体制整備いただいております。あわせて、めどが付いたら、間空けちゃうともったいないので、二回までの間に間が空いちゃってそこに誰も来ないというのはもったいないので、そういう意味では、基礎疾患また一般の方も含めてそういうところは順次進めていただきたい、こういうようなことも自治体にお願いいたしております。 そういう体制が組んでいる地域では、この大規模接種、あっ、ごめんなさい、職域接種、これも六月の二十一日からスタートをするということでお願いをさせていただいておりますが、一つは、まずは千人ぐらいの規模という話はしておりますけれども、これは、ずっと千人かどうかというのは、まずスタートはそれぐらいの規模じゃないと、うまくいくかどうかということも含めて我々は見てまいりたいと思いますので千人規模と言っておりますが、やがてはその規模ももう少し下げていって、言うなれば、地方で中小企業等々が、例えば業界団体ありますよね、何々業界という、その業界で例えばまとめてそういう職域接種みたいなことをやることも、これも前提で考えておりますので、そういう意味では大企業だけということではないというのが一つ。 それからもう一つは、いずれにいたしましても、そうやってダブルトラック、トリプルトラックで接種が進んでいきますと、地域の方の接種もその分だけ混雑緩和になるわけでございますので、そういう利点もあるというふうに思っています。 今、最後に言われた接種券がなくてもというのはまさにそのとおりでありまして、企業の場合は接種券がそれぞれの自治体、違う方々が来られていますので、この自治体は出ている、あの自治体は出ていないということがございますので、出ていない場合に、それは企業の方で、職域の方でその記録をしっかりと確認、確保いただいて、接種券が出たときにVRS等々に入力していくというような形になってこようというふうに思いますので、接種券がなくても対応できるような形でお願いをさせていっていただきたいというふうに考えております。
○福島みずほ君 次に、最低賃金などについてお聞きをしますので、尾身会長、お忙しいところありがとうございました。采配については委員長にお任せします。
○委員長(小川克巳君) 尾身会長におかれては御退室いただいて結構でございます。ありがとうございました。
○福島みずほ君 どうもありがとうございました。 では、最低賃金についてお聞きをいたします。 中央最低賃金審議会は、最低賃金の決定手続法の見直しについて議論が始まりました。全国一律千五百円を求める声もあります。どう考えますか。
○政府参考人(吉永和生君) 最低賃金法では、地域における労働者の生計費、賃金、企業の賃金支払能力を考慮して、地域別に最低賃金を決定することとされているところでございます。 こうした中で、委員御指摘のとおり全国一律千五百円という御意見があることは承知しているところでございますけれども、各地域の指標が様々であるという状況を考慮いたしますと、また、中小企業を中心といたしまして、地方の最低賃金、大幅に引き上がった場合につきましては雇用が失われるおそれもあるというふうな考え方もあろうかと思っておるところでございます。そういう意味で、慎重な検討が必要ではないかと考えているところでございます。
○福島みずほ君 千五百円でも月二十五万円なんですよね。 お手元に生活保護との比較やいろんな表をお配りいたしました。これは、生活保護が高いという意味ではもちろんなく、なかなかその最低賃金に張り付いてやるというのが、もう賃金が低くて本当に暮らしていけないということのために表をお配りいたしました。 日本の最大の問題は賃金が低いということで、食べていけないということが本当に問題で、コロナ禍の中、そのことが本当に出てきたというふうに思っています。東京の最賃が千十三円、神奈川千十二円、沖縄七百九十二円、全国でも格差が拡大をしています。食べていけない賃金になっている、これを是非改善していきたいと思っています。 いつも中小企業が大変だという話も聞くんですが、しかし、中小企業庁の賃金引上げに関する中小企業への支援をちゃんとやって、それで最低賃金を上げるべきだ、この点、いかがでしょうか。
○政府参考人(奈須野太君) 私どもが担当している賃上げ支援策でございますけれども、ものづくり補助金、それからIT導入補助金などの中小企業生産性革命推進事業で、デジタル化など中小企業が生産性を向上して賃上げできるような事業環境の整備に取り組んでいます。 例えば、ものづくり補助金では、計画期間において給与支給総額を年率平均一・五%以上増加させるということを要件としておりまして、中小企業の賃上げにつながる制度設計となっています。令和二年度でございますけれども、この賃上げの申請要件をクリアして採択されたのが一万二千八百四十八件ございまして、現在、生産性向上と賃上げに事業者の側において取り組んでいるということです。 それから、税制でございます。雇用の増加や賃上げによる所得拡大を促す税制ということで、令和元年度は十一万八千五百八十三件、約一千百五十三億円の適用額と、所得拡大税制ということでございます。令和三年度も適用条件を一部見直して簡素化した上で期限を延長しておりまして、こういった対策を講じながら、引き続き、予算面、税制面で雇用増、賃上げを支援してまいりたいというふうに考えております。
○福島みずほ君 中小企業庁、最低賃金、幾らぐらいまで上げられると思います。
○政府参考人(奈須野太君) ちょっと私ども、最低賃金の担当ではございませんので、その点については答えはございません。
○福島みずほ君 是非、中小企業庁やほかの、公正取引委員会も係ってくると思いますが、プロジェクトチーム、厚生労働省の賃金のところと是非最低賃金を上げるプロジェクトを是非つくっていただきたい。 大臣、そういうプロジェクトつくってくださいよ。いかがでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) プロジェクトといいますか、最低賃金を早期にまずは加重平均一千円に上げていくというのは、これは政府の方針として進めておりますので、政府の中でもしっかりと議論してまいりたいというふうに思っております。
○福島みずほ君 去年、コロナ禍で一円しか上がらなかった、でも食べていけないんですよ。食べていけない、貧困と飢餓と絶望というのはこの日本社会の最大の問題だと思いますので、最低賃金に張り付く賃金では食べていけないというので、是非チームつくって強力によろしくお願いします。 今日、財務省に来ていただきました。内部留保に課税をすべきではないですか。
○政府参考人(江島一彦君) 御質問ありました法人のいわゆる内部留保につきましては、新たな利益を生み出すための設備投資やMアンドAなど新事業への投資に充てるための資金に必要な場合もあるのではないか、また、これに対して課税をすることは二重課税に当たるのではないかといった指摘もあると承知しております。 こうした点を踏まえれば、御指摘の内部留保に対する課税については慎重な検討が必要になると考えております。
○福島みずほ君 中小企業に配慮しながら法人税を引き上げることについて財務省はどうお考えでしょうか。 バイデン政権は、法人税を上げるということや富裕層への増税ということも言っています。また、この間のG7においても、非常に利益を上げているところに対する課税のことも提案をされました。いかがでしょうか。
○政府参考人(江島一彦君) お答え申し上げます。 まず、中小企業につきましては、現行法においても、所得八百万円以下の部分の軽減税率を始め欠損金の繰越控除における控除上限や各種租税特別措置において十分配慮しているところでございます。 その上で、法人税率の水準も含め、今後の法人税の在り方については、経済社会情勢の変化や国際的な動向等も踏まえつつ検討する必要があると考えております。
○福島みずほ君 公平な社会をつくるためには、公平な税制ということが本当に大きいと思います。どこからお金を取り何に使うのか、これが物すごく大きいと。 内部留保に課税するというのは突拍子もないとお考えかもしれないんですが、この日本社会でコロナ禍の中でもう格差が拡大しました。それをどう是正していくかということで、是非、中小企業に配慮しながら最低賃金上げることや、それから法人税どうあるべきか、とりわけ大企業に関してですね、それについて是非考慮していただき、どこからお金を取るかといったらやっぱり富裕層から取ってくれというところで、実現していただくよう強く申し上げ、私の質問を終わります。
○委員長(小川克巳君) 午後一時三十分に再開することとし、休憩いたします。 午後零時七分休憩 ─────・───── 午後一時三十分開会
○委員長(小川克巳君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、滝波宏文君が委員を辞任され、その補欠として三浦靖君が選任されました。 ─────────────
○委員長(小川克巳君) 休憩前に引き続き、社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○塩田博昭君 公明党の塩田博昭でございます。 まず、アスベストの健康被害者の全面救済について、まず冒頭お伺いをしたいと思います。 これは、今日、午前中に自民党の藤井委員からもお話がございましたけれども、建設現場でアスベストの健康被害を訴えた集団訴訟におきまして、国の賠償責任を認める最高裁判決を受けて、訴訟を起こしていない被害者や遺族に対して最大千三百万円の和解金を支払うことなどで原告団と合意したことを踏まえまして、本日の厚生労働委員会において、給付金を支給するための基金の創設に向けた議員立法について、この後採決をする予定にもなってございます。 今回の法案化に先立って、私たち公明党は、自民党の皆さんとともに与党のプロジェクトを立ち上げまして、被害者の救済策を検討をしてまいりました。そこで、公明党が強く主張させていただいたのは、裁判に参加していない被害者の救済でございまして、なぜかといいますと、アスベスト被害による労災認定の対象者のうち、今回訴訟に参加されている方が一割程度ということでございますので、しかも、アスベスト被害、健康被害というのは発症まで潜伏期間が非常に長く、今後も被害者が増加をすると見られております。 そこで、私たちは、今後もアスベスト被害者や遺族の方々に寄り添って、最高裁判決を踏まえて、被害に遭った最後の一人まで全面的に救済していくというための基金創設が不可欠であるということで法案化を急いだということがございます。 そこで、今後の取組について田村大臣の御決意を伺うとともに、あわせて、将来にわたっての建設アスベストの給付金制度に必要な財源は約四千億円というふうに聞いておりますけれども、この財源確保が課題になってくると思います。仮に厚労省の通常の予算からこの財源を捻出するとなると、結果として国民への社会保障や雇用労働に関するサービス水準の低下にもつながりかねないんじゃないかというふうに思います。 今回の給付金は、国の責任による被害に対する給付であることを考えると、政府全体で補正予算などによって機動的に財源確保すべきであるというふうに考えます。政府として給付金制度の財源をどのように確保していくのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 建設アスベストの被害者の方々には、国が規制権限を適切に行使しなかったことによりまして建設業に従事していた方々が石綿による健康被害を被ったことについて、被害者の方々や御遺族の方々、本当に長きにわたり大変な御負担とお苦しみをいただいてきたわけでございまして、本当に心からおわびを申し上げます。 その上で、最高裁の判決やまた与党の取りまとめ、これを踏まえて、私も原告団、弁護団の方々と和解に向けた基本合意、これを締結をさせていただきました。 今委員がお話があられました、現在提訴されていない方々、あっ、提訴されている方々以外にも、健康被害に苦しまれておられる方々、また今後発症される方々もおられるというふうに考えております。政府としても、こうした皆さんへの給付金制度、この実現のための議員立法、この後御議論をなされるということでございますけれども、この議員立法を成立をしていただきますれば、しっかりと対応していかなければならないというふうに思っております。 今、財源の話がございましたけれども、なかなか厚生労働省だけでは厳しいというような御指摘もいただきました。これは、政府全体で検討をしてまいる課題であると、このように思っております。課題というよりかは、必要なものはしっかり確保しなきゃなりませんので、政府全体で確保をしてまいりたいというふうに考えております。
○塩田博昭君 次に、ワクチンの職域接種についてお伺いをしたいと思います。 企業や大学でのワクチン接種を加速化させるために、今月二十一日からモデルナ製ワクチンを使った職域接種が始まります。接種会場や医療従事者を企業や大学がそれぞれ確保をしてワクチン接種を行う場合に、接種券がなくても企業や大学が誰がいつ接種したのかをしっかり管理できるという体制を築けばワクチン接種が可能であるというふうになっております。その場合、本人に接種券が届いた段階で企業とか大学に届ければ、産業医などがVRSへの登録を行うということになっているということです。 しかし、万一届け忘れがあったりするといけませんので、なるべく接種券をできるだけ早く住民の元に届けるということがやはり大事なんだというふうに思います。そこで、厚労省も、六月一日に自治体に出した事務連絡の中でも、六月中旬をめどに広く住民への接種券の送付ができるように各自治体に準備の前倒しを求めております。 そこで、厚労省は、自治体へのお願いだけでなくて、接種を進めるための自治体の取組についてしっかり後押しをして支援を行うことを周知をしていただきたいというふうに思います。自治体も、体制の整備を考える一方で、一〇〇%支援してもらえるのか不安になっているという声も、私のところにもやはり具体的な部分で聞いてくるところがあります。 自治体の取組に対して、厚労省のワクチン接種体制確保事業の補助金とかそういうものを使ってどのような支援ができるのか、大臣の見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 今、職域接種の話も出ましたが、接種券なくてもという対応には一応しております。これは、やはり複数自治体にまたがっていろんな方々が職域の場合には接種をする可能性がありますので、一斉に同じように接種券が配れるということではないわけでありますのでそういう対応もしておるわけでありますが、言われるとおり、事務の煩雑さを考えれば、接種券をお持ちをいただく方がこれはより円滑に職域においても接種が進むのは、これは間違いないわけであります。 それを目指してということではないんですが、もうあらかじめ四月二十一日、厚生労働省から自治体への事務連絡で、六月中旬には接種券の送付、これできるように準備をお進めをいただきたいということ、これをお示しをしてきましたが、改めて、六月一日にもこの点を周知をさせていただきました。 今委員が言われた、しからばどういう支援がという話でありますが、例えば、接種券の印刷やまた配送、こういうことの郵送費ですね、こういうものに対して、先ほど言われた接種体制確保事業という形で対応できたりでありますとか、あと、職員の超過勤務手当、こういうものもこれで対応ができるわけであります。あと、そうですね、この任用職員ですね、こういう方々を雇い上げる場合の費用にも使っていただくことができます。 なお、委員からあらかじめ御質問をこれいただいているんですが、行政書士の皆様方の話も申し上げていいですか。 行政書士の皆様方もいろんな形で行政手続のいろんなお手伝いされるわけでございまして、当然合理的な部分に関しては、行政書士の皆様方のいろんな担当された部分も費用の中で見させていただくということになってまいります。
○塩田博昭君 ありがとうございます。 今大臣が答えていただいた行政書士のところについても、やはり自治体によっては、やはり文書のこともよく分かっていて専門性の高い人たちにもお願いしたいというふうに考えているところもありますので、そういうところについてもしっかり支援していただけるというふうに、大臣の今御答弁いただいたことで各自治体もしっかりやろうという決意が更に前に進むと思いますので、よろしくお願いします。 じゃ、続いて、今日、東京都が警察官や消防士に対してワクチンを優先接種するという、今日もお昼のニュースにもなっておりましたけれども、職域接種を本格的に始めるのであれば、入国管理や税関職員を始め、公共交通機関の職員などへの接種がやはり急がれるというふうに思います。 ここは国としてもしっかり進めていただきたいと思いますけれども、まず一つは現状がどうなっているのか。また一方で、保育士や教職員など子供に接する職種についても、この委員会でも議論になっておりますけれども、待つというよりは積極的に進めていただきたいというふうに思います。山本副大臣に見解を伺いたいと思います。
○副大臣(山本博司君) ありがとうございます。 このワクチン接種に関する地域の負担を軽減をして、接種の加速化を図っていくために、六月二十一日から学校等を含む職域単位で接種を開始することを可能とした次第でございます。 今委員が御指摘ございました国家公務員につきましては、水際対策、また危機管理、災害対策を担う職員などを中心としたこの職域接種につきましても検討中でございまして、早期に接種を開始すべく、対象者の規模等につきまして検討が進められているものと承知している次第でございます。この職域接種の申請等に関する企業等からの御相談に関しましては、業界、業種ごとの所管省庁の相談窓口で受け付けておりまして、各業界、業種におきまして円滑に接種が進むように丁寧に対応してまいりたいと思う次第でございます。 また、今委員御指摘の保育士、教職員につきましては、職域接種の枠組みを活用いただくことも可能ではございますけれども、市町村における接種におきましても、今月中をめどに高齢者の接種の見通しが付いた自治体から基礎疾患がある方も含めまして広く一般の方にも順次接種を開始することとしておりまして、こうした中で、自治体の判断で保育士や教職員等につきましても可能な限り早期に接種を進めていただくことも可能であると考えておる次第でございます。 現在、総務省、厚労省におきまして、各自治体における高齢者向け接種体制の確保に関する参考事例を取りまとめておりまして、自治体に対する情報提供を行っております。そのほかにも、官邸のホームページにおきましても自治体工夫集、これを公表しているところでございまして、今後とも、こうした自治体の工夫ある取組につきましては積極的に自治体に対する情報提供を行い、希望する全ての国民の皆様に安全で有効なワクチンを一日も早くお届けできるように政府を挙げて全力で取り組んでまいります。
○塩田博昭君 今、山本副大臣に言っていただいたとおり、やはり各自治体の努力も含めてしっかり前に進むようにこれからもお願いをしたいというふうに思います。 そして最後に、今日は文部科学省から鰐淵大臣政務官にも来ていただいておりますので、ファイザー製ワクチンについて十二歳からの接種が可能となりましたけれども、今後、中学生、高校生への接種についてどう考えているのかということでございます。 例えば、公立の中学校、高校の場合は、その自治体が集団接種を考えれば可能であると。また、その自治体の意向によって個別接種もあるということなのかですね。また、私立の中学校、高校が集団接種で行いたい場合はどうなのかと。夏休み期間を利用して教職員も含めた接種ということも効果的であろうというふうに思いますけれども、現場への周知を含めて今後の方針についてお伺いしたいと思います。
○大臣政務官(鰐淵洋子君) お答えいたします。 これまでの高齢者等への接種方法や学校における予防接種の経緯を考えますと、中学生及び高校生へのワクチン接種につきましては、公立、私立共に個別接種が基本であると考えております。直ちに十二歳以上の子供たちにワクチン接種をさせたいという意向の自治体もあることを承知しておりますけれども、その場合、文部科学省としては、次のような留意点があると考えております。 まず、十五歳以下の子供につきましては保護者の同意が必要であること。また、社会全体のワクチン接種の優先順位といたしまして、まずは六十五歳以上の高齢者であり、次に基礎疾患のある方たちだと思っておりまして、こういう点をしっかりと留意をしていただきたいと考えております。また現在、集団接種も含めまして学校での接種の在り方につきまして専門家の意見等も伺い、検討させていただいております。各自治体が学校関係者を含めてワクチン接種を円滑に進められますよう、文部科学省としましても、関係省庁と連携して通知の発出など必要な対応を進めてまいりたいと考えております。 また、教職員のワクチン接種についても御質問いただきました。中高等学校等の教職員の接種につきましては、大学を会場としたワクチン接種や職域接種につきまして関係省庁と調整を進めております。そのほか、教職員に対する職域接種につきましては、各教育委員会や学校法人等に対しまして、実施する希望や体制があるかについて現在確認をさせていただいております。 引き続き、地域における学校や教職員の職務の重要性を踏まえた上で、教育委員会等の意向を踏まえながら、伺いながら、関係省庁と調整を図ってまいります。
○塩田博昭君 ワクチン接種については、希望を持って待っていらっしゃる方も多くいらっしゃいますので、なるべく一つ一つ前進できるように我々もしっかり応援してまいりたいと思います。 以上で終わります。ありがとうございました。
○東徹君 日本維新の会の東徹でございます。 まず最初に、ワクチンから質問させていただきたいと思います。 ワクチンの有効期限についてでありますけれども、公的接種に使われていますファイザー製のワクチンでありますが、これ、ファイザー製のワクチンの有効期限というのは製造年月日から半年ということになっております。六か月なわけですけれども、これ、二月、一番最初は二月に到着した分が六十九万九千、約七十万回分、三月が約三百九十万回分、四月だともう一千二十一万回分というふうな形で日本にワクチンが到着してきているわけでありますけれども、もうやっぱり製造年月日からするとどうなっているのか、ちょっとその辺が大変気になるところであります。五月末までにはこれ五千万回分の供給があったわけですけれども、高齢者の接種を終える目標となっている、これ七月末が目標となっているわけでありますが、有効期限の切れるもの、どれぐらいあるのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(正林督章君) お答えします。 現時点で、国が配布し接種されていないもののうち、七月末までに有効期限が切れるものがどれくらいあるかについては、接種を行う医療機関の負担の観点から、接種、配布されたワクチンのロットまで報告を求めておらず、お答えすることは困難であります。 一方で、各バイアルやバイアルの箱にも有効期間が記載されており、各医療機関においても届いたワクチンがどの時点で期限切れとなるかは御理解はいただいているというふうに考えております。 政府としても、有効期限が切れ、貴重なワクチンが廃棄されないように有効活用いただくことは重要と考えており、例えば医療従事者など向けのワクチンについて、医療従事者等への接種が具体的に予定されていない場合には、高齢者を含む一般住民向け接種への使用や他施設への融通などをしていただくことなどについて自治体に対しても周知を行っているところであります。 いずれにしても、貴重なワクチンを無駄なく使用していただけるよう、適正な接種を担保しつつ、自治体の実情に合わせて接種を進めていただきたいと考えております。
○東徹君 ということは、ワクチンの在庫管理というのができていないということになるんですかね。 厚生労働省の方では各市町村とかにワクチンを運んでいっていますよね。運んでいるワクチンが、大体どのワクチン、最初に運んだワクチン、有効期限どれぐらいかというのは厚生労働省としては把握していると思うんですね。それが、在庫がなくなっていっている、完全になくなっていれば、それで有効期限のうちにもう全て接種されたんだなとか、そういうことが分かると思うんです。 在庫管理というのは、これはできない仕組みになっているんですか。
○政府参考人(正林督章君) 国として、それぞれの医療機関でどれだけ使われたか、使われた量は分かりますけれど、その有効期限があとどのぐらいあるものが何本あるかって、それの把握はしていませんが、先ほど申し上げたとおり、もう現場では当然、その箱の表、あるいはもうバイアルそのものにいついつまでですというのは書いてありますので、当然、現場ではきちんと管理されているというふうに考えています。
○東徹君 私が聞いている、在庫管理はきちっとできているんですかということをお聞きしているんですけれども。
○政府参考人(正林督章君) 在庫管理と、国、国としてですか。国としては、もう現地にどんどん搬送されていますので、それ自体についていついつまでかということは把握はしていません。 繰り返しですが、現場ではきちんとやっていると思います。
○東徹君 当初、何か在庫管理もするためにV―SYSがあるとか、そんなお話もあったというふうに思っているんですけれども、きちんと在庫管理していなかったら、どこどこに余っているとか余っていないとか、それ厚労省の方では分からないということになってしまうじゃないですか。やっぱりそういった在庫管理も私は必要なのかなと今答弁を聞いていて思ったので、質問をさせていただいたということです。 これ以上、こればっかり質問していても、ほかにいっぱい質問したいことがありますので、次に移らせていただきます。(発言する者あり)じゃ、まあ。
○政府参考人(正林督章君) そういう意味の在庫管理はしております。期限がいつかという、そこまでの細かな情報を持って管理はしていないという意味です。
○東徹君 だから最初に送ったやつはいつまでの期限のやつのというのは分かるわけでしょう。分かるわけですよね。
○政府参考人(正林督章君) 国としてというか、ファイザーが現地に送っていますので、そちらの方ではしっかり管理していると思います。
○東徹君 管理の仕方がちょっと甘いんじゃないかなというふうに思いますね、やっぱり聞いていて。是非、在庫管理もしっかり厚生労働省の方で把握できるようなやっぱり仕組みが私は必要じゃないかというふうに思いますので、この点、また御検討いただきたいと思います。 続きまして、最近入ってきたニュースで非常にこれは問題だなと思ったのが、やっぱり今年すごく就職活動ってなかなか大変だと思うんですね。特に、コロナの影響で企業もやっぱり新規採用を控えているところもやっぱり多い中で、学生にとってはすごく、就職できるのかできないのかというのは物すごい今不安な状況だというふうに思います。 その中で、今回、近鉄グループですね、近鉄グループホールディングスでありますけれども、近鉄といったらもう鉄道から百貨店から、まあ言ってみれば近鉄グループって物すごく大きい会社です。この近鉄グループホールディングスの採用担当の社員が就職活動中の学生と連絡を取ってホテルに連れ出すなど不適切な行為をしたということが明らかになって、これ報道されておりました。 こういった就職活動中の学生を対象に、採用側の担当者がセクハラどころかこういったわいせつな行為を行うという事案についてなんですけれども、これ、もう前からもこういったことはよくこの委員会でも質疑がありました。で、直近三年間でこのような事案がどれぐらいあったのか、まずお聞きしたいと思います。
○政府参考人(坂口卓君) 個別の事案についてはお答え差し控えさせていただきますけれども、就活生に対するものも含めまして職場におけるセクシュアルハラスメントはあってはならないということで考えております。 お尋ねの実態の状況につきましても把握に努めておりまして、私どもで令和二年度に実施しました委託調査では、就職活動中又はインターンシップ参加中にセクシュアルハラスメント行為を受けた経験等について調査を実施しまして、先月その調査の結果を公表したところでございます。 この調査につきましては、二〇一七年度から二〇一九年度に大学、大学院、短大又は専門学校を卒業された方、計千名の方にお聞きをしたということでございますが、個々の事案によっての内容というものは様々でございますが、何らかのセクシュアルハラスメントと思われる行為を経験された方の割合が、各卒業年度の平均といたしまして約二五・五%となっておるということでございます。
○東徹君 二五・五件。
○政府参考人(坂口卓君) 割合として、先ほど千人の方に、計、調査したということでございますが、各卒業年度の平均として約二五・五%ということでございます。
○東徹君 私は、今ちょっとお聞きしたのは、厚生労働省で把握している件数をお聞きしたいというふうに思ったんですね。この委員会でも前にもこういった質疑あったじゃないですか。で、やっぱりそういった質疑があったので、件数として何件なんですかというふうにお聞きしたいんですけど。
○政府参考人(坂口卓君) 件数としての集計ということはできておりません。 このアンケートの中でも、監督署あるいは労働局内の労働相談コーナーに相談したという方が全体の中でも三・五%の方がおられたということでございますが、ちょっとこの具体的な件数という形では集計ができていないということでございます。
○東徹君 もうこれ非常に大事な問題かなというふうに思っていまして、今回の事案は特にやっぱりひどいですよ。ホテルへ連れ込んでわいせつな行為をしたということですから、これは本当に許せない事案です。で、こういったことがほかにもあるんじゃないかというふうに思ったので質問させていただいているわけです。 私は、アンケートをどうこう、そんなことじゃなくて、今回のように、今回も相談があって初めて分かった事案だと思います。過去にもそういった相談があって分かった事案というのはどれぐらいあるんですかと聞いているんですよ。
○政府参考人(坂口卓君) 先ほども御答弁しましたけれども、そういった形での集計というのは行えていないということでございます。
○東徹君 セクハラというのはいろんな範囲があると思うので、それについては非常に分かりにくいんですけれども、今回のようなホテルまで連れ込んだ、で、わいせつ行為に及んだというのは、これは本当とんでもない話だと思うんですね。やっぱり面接をするという、自分が採用する側の大変有利な立場に立ってそういう行為に及んでいくというのは、これは本当にやっぱり許してはいけない話だと思います。 このような不適切な行為を行った担当者は、当然、企業の中では処分を受けるというのは当然だというふうに思いますけれども、こういった事案が発覚したときに、企業に対して行政指導とか企業名の公表とか罰金制度の導入とか、こういったものがなされているのかどうなのか、まずお聞きしたいと思います。
○政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。 就職活動中の学生等に関するハラスメントにつきましては、事業主の雇用管理上の措置義務の対象の範囲とはされていないので、法に基づく指導、勧告でありましたり、企業名の公表の対象とはされていないところでございます。 ただ、元年の均等法の改正によりまして、国、事業主、労働者の責務としても、他の労働者に対する言動にも注意を払うように努めるべきことということの規定がなされ、こういった趣旨に鑑みまして、指針におきましては、就職活動中の学生等の求職者についても事業主は事業主自らと労働者が言動について必要な注意を払うように努めること、また、セクシュアルハラスメントを行ってはならない旨の方針を明確化するということとともに、相談があった場合には必要に応じて適切な対応を行うように努めることということを望ましい取組として規定をしてございます。 また、今年の四月には、若者雇用促進法に基づく指針を改正して、この指針の中でも取扱いを規定して事業主に対して周知を行っております。それからまた、今年の三月には関係省庁とともに要請も行っているという状況で、そういった取組をしておるということでございます。
○東徹君 大臣、今回のような事案というのは、これはもう本当あってはならないことだと思いますね。これ、今就職活動って非常にやっぱり厳しい時代になっている中で、就職活動が解禁になった、じゃ、面接する、面接して、そしてその女性と、女子学生と連絡を取ってホテルへ連れ込むという、これはやっぱり本当あるまじきことだというふうに思うわけですよ。やっぱり、こういったことがもう本当に起こらないようにするためには、やっぱり企業に対しても何らかのペナルティーを科していく必要性が私はあるというふうに思います。 今回はたまたま近鉄ホールディングスという大手の会社だったからこれだけ大きく報道も出たと思いますけれども、恐らくいろんなところでいろんなことが起こっているんではないのかというふうにも思うわけですね。だから、これまでもこういった質問が過去にもあったわけですから、私はやっぱり何らかの企業に対するペナルティーを科していくべきだと思いますが、大臣、どのように思われますでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 就職活動のみならず、職場でのセクシュアルハラスメント自体、企業に対してはそういうことの防止措置、これを義務付けているわけでありますし、相談窓口等々もつくるようにという話になっているわけでありますが、多分、その中でもこれは、この場合は新卒者の就職でありますけれども、非常に悪質なという、多分委員はそういう意味合いでおっしゃっておられるんだと思います。 セクシュアルハラスメントは何もかも悪質なんですけれども、その中でも、強制わいせつに近いようなそういう行為に対して何らか企業に対してのペナルティーはないのかというお話なんだと思いますが、難しいのは、なかなかこれ、会社内においてもいろんなことがある中で、多分、強制わいせつのようなことがあれば、多分御本人がそれはまあ刑法上のいろんな罰を受けるわけですよね。企業に対して直接何かがあるかというと、管理責任があった場合には多分企業も何らかの対応ということはあると思いますが、刑法上というのはなかなか難しい。法律にのっとって何かというと、今企業の中でも多分ないんだろうと思うんです。 それの、この今委員がおっしゃられているのは、就職活動されている、つまり、そこで何らかの要するに優位な立場がある中で、雇用関係はないけれども、そこに対してのセクシュアルハラスメントというか、もっと強引な行為に対して企業に責任を取らせられないかという話でありますが、ちょっと今の法体系の中ではなかなか企業に対して直接厳罰というのは難しいという形なんだろうと思います。もちろん本人は、それは訴えがあればその行った事案に応じて罪に問われるという話になると思うわけでありますが、ただ、一般的に、企業に対してそういうことがないようにということでいろんな対応、先ほど来局長の方からいろんな話があったということであろうというふうに思いますが、委員の問題意識は私もよく理解いたしておりますけれども、今の法制度の中で企業に対して何らかの罰則を講じるということがなかなかできないということは御理解いただきたいというふうに思います。
○東徹君 なかなか問題がこれ発覚しづらいというふうに思うんですね。やっぱり、就職したいわけですから、皆さんですね、就職できたときは、ああ、もうこれでよかったと、こう思ってしまうことになりかねないというふうに思うわけです。だからこそなかなか表に出ない。今回たまたま表に出たからこういったことが分かったと思うんですけれども、やっぱりこういったことが起こらないようにしていく、やっぱり厳しい厳罰を何か科していくことって私は必要じゃないのかなというふうに思いますので、是非これ、私もまた検討していきたいというふうに思いますので、また引き続きよろしくお願いしたいと思います。 あと時間がなくなりましたが、一点、終末期医療のことについて、ちょっとお伺いするには非常に時間がないんですが、前、VSEDといいまして、ボランタリリー・ストッピング・イーティング・アンド・ドリンキングというふうなことで、アメリカの看護協会では、患者にその一定の、亡くなる前にはやっぱり食べたり飲んだりとかしないというふうな経験のある方がやっぱり三割いるというふうなことが言われております。お医者さんがそういった三割やっぱり経験したというふうなことです。 これ、私も二〇一八年に質問させていただいたときは、まだこれ十分に議論が進んでいないということでありましたけれども、三年がたって、議論の進展についてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(迫井正深君) 御指摘のVSEDにつきましてでございます。 委員御言及いただいたとおり、平成三十年四月三日の委員会におきまして、二〇一七年に我が国におけるこのVSEDの状況に関する緊急論文が発表されているというのがまず事実関係でありますが、その後でございます。 これ、国内において新たな研究論文の発表と、これ私どもも検索はしましたけれども、承知をいたしておりませんで、この御指摘のVSEDを含めまして人生の最終段階における医療、ケアの在り方についてという、広い意味でいいますと、やっぱり生命観とか倫理観に関連する問題でございますので、やはり引き続き国民的な議論が必要であるというふうに認識をいたしております。 そういう意味では、最近の取組といたしまして、厚生労働省といたしましても、在宅とか施設における療養におけるみとりの取組に対する関心、これ高まっておりますので、そういったことも踏まえながら、平成三十年の三月の、人生最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン、これ改訂をいたしました。その中で、地域包括ケアシステム、これ進展をしておるわけでありますけれども、介護現場等を想定したケアの従事者を対象としたということが一つ。それから、人生の最終段階において、医療、ケアに関しましては、本人、それから家族等、それから医療・ケアチームと事前に繰り返し話し合う、いわゆるアドバンス・ケア・プランニング、プロセスについて重要性を明記をいたしたところでございまして、本人や家族等からその最終段階における医療、ケアに関する相談に応じることができる人材の育成でありますとか普及啓発事業に取り組んでおりますので、厚生労働省といたしましても、ガイドラインの普及啓発でございますとか人材育成等を通じまして、最終段階を穏やかに過ごすことができるよう、引き続き本人の意思に沿った医療、ケアが行われる体制整備を推進してまいりたいと考えています。
○東徹君 ちょっと時間が来ましたので、終末期医療についてはまた質疑をさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 以上で終わります。ありがとうございました。
○梅村聡君 日本維新の会の梅村聡です。 新型コロナがここまではやる前は私も結構講演を頼まれることがありまして、それで、その会場で最初のつかみでですね、つかみで、今、日本は亡くなる人が増えていると思う方、手を挙げてくださいと、ぱあっと会場から手が挙がるわけですね。今亡くなる方が減っていると思う方、手を挙げてくださいと、手挙げるんですけど、大体これ半々なんです。厚生労働委員会では、これどんどん亡くなる方が日本が増えているというのはこれはもう共通認識なんですけど、一般の方に聞くと半々なんですね。 ついにこの間、私が教えてもらった恩師の医学部の教授が、元医学部の教授が減るという方に手挙げてはったんですよ。私、思わず聞いたんです。先生、何で減ると思うんですかと聞いたら、いや、医学が発達しているからと。ああ、なるほどと。国民の方は、多死社会にどんどん入っていくんだけど、医学が進んでいったら亡くなる方が減るんじゃないかと、こういう実は認識があって、そうじゃないんですと、今、日本はトレンドとしては亡くなる方が増えていっているという図を見せて説明をしていたんですけど、ついに昨年、逆のことが起きてしまいまして、私、余り堂々とこんなことを言っていたらあかんなと思ったんですけど。 六月四日に人口動態調査が発表されました。昨年一年間で亡くなった方の数が、これ概数なんですけれども、百三十七万二千六百四十八人で、前年比で八千四百四十五人、これ久しぶりだと思うんですけど、亡くなる方の数が減りました。その減った中でも、一番減った割合が多かったのが肺炎です。肺炎が一万七千人減っていまして、これコロナを除いています。新型コロナ除いてですけど、新型コロナを足しても肺炎で亡くなった方というのが減っているんですね。 私、増えているという話を申し上げているのは、老衰は増えてはるんです。新型コロナの方も増えておられるし、がんで亡くなる方も増えているんですけれども、肺炎が激減をしていると。まずこれ、肺炎死がここまで減っている理由というのが現時点で厚生労働省でつかんでおられたら、ちょっと教えていただきたいと思います。
○政府参考人(鈴木英二郎君) お答え申し上げます。 委員御指摘のように、昨年、令和二年でございますけれども、肺炎による死亡者数につきましてはマイナス一万七千七十三人で、これ比率でいいますとマイナス一七・九%という非常に大きな減少でございました。 ただ、その理由でございますけれども、人口動態調査は死亡届に基づきますデータを基に作成しているところでございますので、この死亡届には死亡者の年齢、性別、死因等の情報しか含まれていないため、これがどのような理由で減少しているかというのはこの調査から申し上げることは困難でございます。
○梅村聡君 是非、厚生労働省としてこれ研究していただきたいと思うんですね。新型コロナの肺炎を合わせても減っているということは、ちょっとこれ表現が正しいかどうか分からないですけど、新型コロナによって肺炎死が減ったというのはこれストーリーとしてはすごい話なので、これ、まず何でかと。つまり、病態的に本当に減ったのか、死亡診断書を書くときに何か判定の考え方が変わって減ったのか、ここは是非ちょっと研究をしていただきたいなと思うんです。 肺炎だけが減っているならまだ、まだ分かるというか、手洗いをしたり感染防止したりするから分かるんですけれども、何と心筋梗塞、脳梗塞で亡くなった方も前年比に比べて五千人減っているんですね。これは何でか。ちょっと肺炎が分からなかったらこれも分からないのかと思うんですけど、ちょっと念のためにお聞きしたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(鈴木英二郎君) お答え申し上げます。 ただいま委員もお話がありましたとおり、急性心筋梗塞や脳梗塞などの循環器系の疾患による死亡数も対前年でマイナス五千百四十九人、率にしてこれはマイナス一・五%でございますが、減少してございます。 これにつきましても、先ほど申し上げたように、人口動態統計の中ではどのような理由で減少しているか申し上げることは困難でございます。
○梅村聡君 これはもう是非、是非研究テーマだと思いますね。さっきも言いましたように、老衰とかがんは前の年と同じように増えているということですから、そこが変わっているわけじゃないんだけれども、なぜかそういうところが、今言った肺炎、脳梗塞、心筋梗塞が物すごく減っているという、これは何か逆にヒントになるんじゃないかなと思いますので、是非検討と検証をお願いしたいと思っております。 それでは次に、我々のよく接する一般の方から受ける質問を幾つかしたいと思うんですけど、今回、新型コロナのワクチンを打つに当たって、厚生労働省のホームページにもQアンドAというのが幾つか書いてあるんですけれども、書いていないことを幾つか私らよく聞かれることがあります。で、二つ質問がよく出るんですね。 一つは、昨年までの、いわゆる変異株ではなくて、どういうんですかね、変異株じゃない元のもの、オリジナル株というんですかね、オリジナルというか、変異株じゃなかった昨年までの新型コロナに感染した方は、その抗体は変異株に対してどれぐらい効果があるのかと、これ一般の方によく聞かれるんですね。 それからもう一つは、既感染者、既に一回感染した方が、この委員会でも一回打ちでいいんじゃないかとか、そういう議論があるんですけど、一般からの方の御意見は、自分は一回かかったからもうワクチンは打たなくてもしばらく抗体はあると、どうなんだという質問もよく受けるんですけど。 この二つは、ちょっと私が今ホームページのQアンドA見ても、探し方が悪いのかもしれませんがちょっと見当たらないので、ちょっとこの二つに関して見解がありましたら教えていただきたいと思います。
○政府参考人(正林督章君) この御質問にお答えする前に、先ほどの肺炎と心臓、循環器ですが、もちろん別に誰にもオーソライズされていませんけれど、恐らく肺炎はですね、肺炎は、やはり感染症対策と関係あるんじゃないかなということは仮説としてあるかなと思います。というのは、季節型のインフルエンザとか様々な感染症が昨年度はかなり数が少なかったですので、やはり、こうやってマスクを着けて、手洗いだ消毒だということを相当徹底してやってきましたので、全体として感染症が減り、結果として肺炎も減っていくということは一つの仮説としてあるかなと思います。 循環器とか心疾患については、なぜかというのはちょっとよく分かりません。大変興味ある分野でありますので、ちょっと専門家に聞いてみようかなと思います。 先ほどの御質問ですけれど、一般的には、感染症に罹患すると免疫を獲得し、治癒した後は短期間に再感染することは考えにくいものとされ、今般の新型コロナウイルス感染症についても感染後に免疫を獲得する可能性は高いとされている一方で、免疫の持続期間等は現在研究が進められている段階であります。 新型コロナウイルス感染症の再感染に関する知見は、従来株、変異株のいずれにおいても限られていると承知していますが、変異株、例えばガンマ株ですけど、について従来株感染症の再感染の事例が報告されていると承知しているところ、いずれにせよ、引き続き知見の収集に努めていく必要があると考えております。 それから、新型コロナウイルス感染症から回復した既感染者に対してワクチンを接種した際の免疫原性や副作用に関して、二回目接種をしても一回目接種後以上に中和抗体価は上昇しないなどの可能性を示した医学論文が公表されていることは承知しています。 一方、新型コロナウイルス感染症から回復した既感染者に対するワクチン接種について、既感染者でも再感染した事例が報告され、ワクチンにより、より強固な免疫を獲得することに一定の意味はあると考えられること、それから、既感染者に接種した場合の発症予防効果の持続期間が一回接種でも二回接種と同様であるかどうかなどの科学的知見が十分にある状況とは言い難いことなどを踏まえると、現時点で一律に既感染者は一回接種とする状況ではないと考えています。 今後、更に情報が蓄積することも予想され、引き続き情報収集し、適切な対応を検討してまいりたいと考えております。
○梅村聡君 まだ情報が十分じゃないという面もあると思いますので、これに関しては引き続き知見を集めていただいて、一定の方向性というのを是非発表していただけるようにお願いできればと思います。 それでは、今度、ワクチンを打った後の副反応についてちょっとお聞きしたいと思うんですけれども、この副反応疑い報告制度の中では、今年の二月十七日から五月十六日までに報告された新型コロナのワクチンを打った後の死亡事例が五十五例報告をされています。それで、五月十七日から五月二十一日までに報告された死亡事例が三十例ですから、合計八十五例の報告が今上がってきているということになります。 これの分析というのが載っているんですけれども、これ医療機関から報告された事例なんですけれども、その報告する基準というのはこれどうなっているのかなというふうに思います。これ五番、五番の質問なんですけれどもね。 これ、どういうことかというと、五十五例の事例については実際に報告書の中に書いてあるんですけれども、いろんな報告が書いてあるんですけれども、全てが、後の質問に出てきますけれども、全てが詳細情報が不足しているのでよく分からないということになるんですけれども、これ、医療機関が、製造元でもいいんですけれども、これは副反応の報告対象だという判断基準というのはこれ一応出されているのかどうか、これちょっとお聞きしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(正林督章君) 予防接種法に基づく予防接種について、その副反応疑い報告基準において、接種を行ったワクチンの接種種類ごとに報告対象となる症状などを定めています。新型コロナワクチンについては、アナフィラキシーに関しては接種後四時間以内に症状が現れた場合に、その他に関してはワクチン接種との関連性が高いと医師が認める期間に症状が現れた場合に、この症状を呈していることを知った医師が報告することとなっています。
○梅村聡君 そうすると、そういう条件の下で報告されるんですけれども、この報告書を見ますと、最初の五十五例ですね、五月十六日までの五十五例についてはこれ分析が一定載ってあるんですね。まだ暫定情報かもしれませんが載っておるんですけれども、この五十五例については、アルファとベータとガンマという三つカテゴリーがあるわけですね。 アルファというのはこれ何かというと、ワクチンと症状名との因果関係が否定できないもの、否定できないものをアルファとすると。だけど、これはゼロ件なんですね。これはゼロ件だと。ベータというのは何かというと、ワクチンと症状名との因果関係が認められないもの、だからこれは因果関係がないよというものがベータなんですけど、これも実はゼロ件なんですよ。ガンマは何かというと、情報不足等によりワクチンと症状名との因果関係が評価できないもの、だからよく分からないよというものが五十五件なんです。 だから、アルファとベータとガンマと用意はしてあるんだけれども、最初の五十五例に関しては全部がガンマ、よく分からないよというところに入るんですけれども、これ現時点で全例ガンマになっているというのは、これは何でなんでしょうか。
○政府参考人(鎌田光明君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、五十五例についてはガンマということですが、それは文字どおり情報不足ということでございますけれども、先生御案内と思うんですが、まずこれは大体医療機関から報告が上がり、その後企業がそれを確認してと。その後、更に足りない情報などあれば我々からもちょっと企業に依頼して調べるなどして、そういった形での情報収集しているわけでございますが、その結果、情報不足だということでございまして、これは、いろいろ調査の結果これ以上情報が集まらないと、あるいは、情報があるけれどもそこからは因果関係が評価するほどのものはできなかったというものでございます。
○梅村聡君 そうすると、逆にちょっと、逆の質問をちょっとするんですけれども、これ情報が十分にあればガンマにしなくてアルファとかベータとかってなることってあるのかなというふうに思うんですね。例えば評価のところに文章が書いてあるんですけど、この文章を読むと、いや、解剖をやっていないから、剖検をやっていないから分からないんです、ガンマなんですと書いてあるんですけれども、逆に、じゃ、解剖すれば分かるのかと。 どういうことかいうたら、今ファイザーのワクチンを打って、ファイザーだけじゃなくて何のワクチンでもいいんですけど、打って副反応で亡くなったときに、解剖したらこういう所見がありますというものがもし既に報告をされているんだったら、解剖すればそれは、その所見を見れば、あっ、これはワクチンのせいかもしれないというのは分かると思うんですけれども、そういうものも今特にないわけですから、これ、解剖しようが新しい知見を集めようが、現時点ではこのガンマばっかりが積み重なっていくんじゃないかなと私は思うんですけれども、これ、アルファとかベータというのはこれから出てくる可能性というのはこれあるんですかね。
○政府参考人(鎌田光明君) お答え申し上げます。 可能性があるかということに関して申し上げれば、もちろん、先ほど申し上げたように、繰り返し何度か情報をもらうという作業の中で出てくる可能性はございます。 ただ一方で、今先生、剖検をすれば分かるのかという御指摘でございますけれども、これまで御報告があった中にも剖検を踏まえても分からなかったという例もございます。 また、WHOがワクチン接種後に生じる有害事象の因果関係の評価というコメントを出しておるんですが、その中でも、十分な情報があっても因果関係を示す証拠がない、あるいは矛盾する証拠があるなどの理由で有害事象として評価困難に分類されることもあるとありますので、情報は収集する努力はいたしますが、たとえ情報があったとしてもそういうことがあり得るということでございます。
○梅村聡君 だから、これ、大臣、ちょっと考えていただきたいのは、現時点で副反応報告が上がってきてもほとんどガンマになると思うんですよ。これ、そういう知見がまだ集まっていませんからね。この数がどんどん増えていくと、逆に変な陰謀論みたいな話にもつながってきて、こんなにたくさん亡くなっているのかという言い方をする方もおられれば、いや、人間というのはワクチンを打たなくてもこれぐらいの人が亡くなるんだと、だからそれに比べたらこの数は少ないだろうという意見もあって、だんだんよく分からなくなってくるんですね。打ったらこういう症状で亡くなる人が多いと言う方も出てきますので。 だから、これ国民がちゃんと理解できるように、ちょっと私の提案なんですけれども、例えば、打って一か月でもいいですよ、打って一か月の間にワクチンのせいであろうがなかろうが亡くなった人というのはこれぐらいありますよということを、まずこれ情報として出した方がいいと思うんです。これ、ワクチンのせいじゃなくて、例えばワクチンを打った後に交通事故でも構わないんですよ。統計的にはワクチンを打っても打たなくても亡くなる人がこれぐらいいるんですということをまず国民に知ってもらわないといけないので、ワクチンを打った後に一か月、まあ二週間でもいいんですけれども、の間で亡くなった人の数はこれぐらいですと、その中で副反応報告で上がってきているのはこれぐらいの数ですと、これ両方出さないと水掛け論になるんですね。 この間も何か誰かが言っていましたね。テレビでコメンテーターが、いや、どこか歩いていてもタクシーに乗っていても亡くなる人がいるんだから、それに比べたらこの八十五人は少ないよということを言ったコメンテーターがおられるんですけど、いや、それは違うだろうと。一億二千万人の中で亡くなった人の数とワクチンを打った後で亡くなった人の数を比べることというのは全然母数が違いますのでね。 だから、私が申し上げたいのは、ワクチンを打った後、一か月の後、まあ二週間でもいいんだけれども、その間で、原因があろうがなかろうが亡くなった人はこれぐらい、で、副反応報告制度で亡くなった人はこれぐらいと、そういう両方きちっと国民に分かるように説明するようにしないと、これ、どんどんどんどんガンマばっかり増えてきたら、国民は安全性、別に僕はどっちを推しているというわけでもないんですけれども、そういう変なうわさが広まってワクチン接種が伸びなかったり、あるいはいろんな逆の差別というか、そういうことができることにもなりかねないので、この発表の仕方というのを、大臣、もうちょっと工夫をすべきじゃないかなと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 委員おっしゃっているのは、多分、一般論ではなくて打った中でという話だと思うので、これ難しいのは、打った方で亡くなった方を全部把握するのは、死亡報告書が出た人を全部VRSと照合して一定期間内で調べるか、若しくは、亡くなった方の情報は多分、最後、住民基本台帳に入るのかな。そうすると、マイナンバーで統合して、V―SYSもマイナンバー入っているでしょうから、それで統合するしかないんですが、多分そういう法律になっておりませんので使えないんだろうと思いますし、大規模システム改修をしなきゃいけない。 いずれにいたしましても、大変な時間と手間が掛かる話なので、御提案ですけど、なかなか今すぐやるのはかなり難しい話だというふうに思います。
○梅村聡君 もうこれで終わりますけれども、本来、V―SYSもマイナンバーも、こういうことはこれ社会保障の一環ですから、そういうものに使えるシステムにしておくというのが私は平時からやっぱり大事なことだったんじゃなかったかなというふうに思います。 だから、今日の提案は、何かよく分からない不安とか、あるいはそういう陰謀論じゃないけれども危険をやたらあおる、そういうことが出てくることがないように発表の仕方を工夫していただきたいなと、そういうことを申し上げまして、私の質問とさせていただきます。 ありがとうございました。
○足立信也君 国民民主党の足立信也です。 今日は、多分、一般質疑最後だと思って、六つのテーマを用意しているんですけど、早速始めたいんですが、その前に今の件。 二〇〇九年、一〇年の新型インフルエンザのときにそういう発表があったんですよ。ワクチン接種後七十二時間以内とか、あるいは一か月以内の死亡数とかね。梅村委員が言われたのは大事なことで、それと因果関係を検証したのを同時に出さないと、最初にその時間で区切ったデータをぽんと出ると、もうレッテル貼りになっちゃうんですよ。だから、同時にやるのが大事だなと。あのときもありました。百何人だったかな、一週間以内でね。そういうのがどんともう出て、メディアはそれで大騒ぎ。だから、検証したものとやっぱり同時に出すというのは大事かな。それは思いましたね。 それからもう一つは、感染とワクチン、再感染の可能性のことについてなんですが、これ、確かに調べること物すごく大事で、日本は今まででもできた機会はあったというのが大事なことなんですけどね。 ただ、気を付けてほしいのは、さっき正林局長は、多分株が変わった、ガンマに変わったとかいう表現されたと思いましたけれども、これ、PCRで引っかけるとウイルスの断片を拾っちゃうことがあるので、実際は感染していなくてもPCR陽性出ることがあるってことです、感染者は。そこはきっちり理解した上で調べることが大事だと思いますよ。本当のウイルスの断片引っかけちゃいますから、PCRでは。 ということだけ申し上げて、六つのテーマのうち一番は、疾病とコロナワクチン、病気とコロナワクチンのことです。 まず、国民の二人に一人がなるがんですね、がんとコロナワクチンについて質問したいと思います。 四月にランセット・オンコロジーにロンドンのキングス・カレッジから出た、がん患者さんと健常人の研究です。ワクチンの一回接種で有効な抗体ができた割合は、健常者が九四%、固形がんが三八%、血液がんが一八%と、極めて大きな差が出ました。しかし、二回目接種すると、固形がんでも九五%、血液がんでも六〇%まで上がると。つまり、がん患者さんにとっては二回接種というのが非常に大事なんだということが言えると思います。 続いて、副反応です。今のと裏返しです。全く副反応がない方が、一回目で健常者は三八%、がん患者さんは五四%が全くない。で、二回接種では健常者は三一%が全くなくて、がん患者さんは何と七一%が全くない。つまり、免疫反応が起きる起きない、先ほどの抗体ができるできないと裏表の関係。ただ、これはやった方がいい、二回接種した方がいいという裏付けだと思うんです。 もう一つ、今月、国立がんセンターとシスメックス株式会社との共同研究が発表されて、コロナに感染していない人の抗体保有率、これはがん患者さんが〇・四%、健常者の方が〇・四二%、つまり健常者というのはがん研究センターの職員の方です。 注目すべきは、その治療内容によってどういう変化があるか、がんに対する治療ですね。がん細胞を殺すような細胞障害性の抗がん剤の投与を受けている人は抗体量が低い、それからオプジーボのような免疫チェックポイント阻害剤の投与を受けている患者は抗体量が高いということが分かってきている。つまり、疾病によってそのワクチンの接種の仕方、あるいはどういう抗体、中和抗体を持っていくかということの研究が進んできているので、是非日本も遅れずにやってもらいたいということです。 そこで気になるのは、今、免疫機能とワクチンの効果の話を今がん患者さんでしましたが、じゃ、実際、自己免疫疾患の方、免疫が低下している方、この方々のワクチンの効果については研究が進んでいるのかどうか。いかがでしょう。
○政府参考人(正林督章君) 免疫が低下した方では一般にワクチンによる抗体価が健康な方より低くなることがあり、海外では実際に新型コロナワクチン接種後にもそのような結果が報告されている例があるのは、先ほど御指摘いただいたランセット、それからがんセンターのデータ、私ども承知をしております。 新型コロナワクチンの接種に当たっては、接種により得られる効果と、それから感染症による重症化、死亡や、ワクチン接種による副反応などのリスクを勘案し、総合的に接種の判断が必要であり、治療中の悪性腫瘍を含む免疫の機能が低下する病気の方、それからステロイドなど免疫の機能を低下させる治療を受けている方などについては、重症化しやすく、基礎疾患を有する方として優先接種の対象としています。 悪性腫瘍を含む免疫低下者や自己免疫疾患患者に対する新型コロナワクチンの効果及び安全性に関する知見は限られていると承知しており、厚生労働省においても研究を支援するなど、引き続き知見の収集に努めてまいりたいと考えております。
○足立信也君 大分県は個別接種が基本なんですね、大規模集団接種よりも。私は、そういうことが、そのかかっている患者さんの疾病の状況、免疫機能の状況はやっぱりしっかり分かっているので、基礎疾患があるというだけではなく、リスクはかなり把握している方が多いと思うんですよ。つまり、基礎疾患がある中でも相当差があるんだと。治療方法によっても違うわけですから。ということが、やっぱり私は、個別接種基本という考え方は正しいと私自身は思っている。それがこれから知見を収集して蓄積していってということですが、是非そういうことを、日本のこの一連の新型コロナウイルス感染症に関するものとしての、いずれ総括するでしょうから、そういうときに是非生かしていただきたいと、エビデンスとして出していただきたい、そのように思います。 そのワクチンのことですが、この前の宿題の話です。国産ワクチンをいかにこれから開発、生産体制の強化していくかということの中で、補完的指標の活用をすると。その補完的指標の例として、イベントスタディー、発症したとか重症化しただけではなくて、中和抗体が増えたというような補完的指標を活用するんだというふうに言われました。 しかし、ファイザーの方に聞いたら、日本での申請まで時間が掛かったのは、その中和抗体の値を百六十人で調べたから時間掛かったと私は言われている。これは矛盾するんじゃないかということで、補完的指標というのはどういうことで、どういうものを目指しているのかというのを先週予告をしておいて、今日答弁を求めたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) まあ要するに、免疫原性の一貫性等をどのように確認するかという話になるんだと思いますが、この日本での承認に関しては、まずそのファイザーがプラセボ対照第三相試験を国外でやったわけですよね。それに対してどのように補完的指標をもってして国内で見るかというので、中和抗体を日本の国内の一、二相の試験で見たわけですよね。そこで同じ、大体、その免疫原性といいますか抗体価が見れるということで、比較して、それならいいじゃないかというのが、日本の言うなれば国民にも通用するよねというような形で、ちょっとその分だけ時間が掛かったということだと思います。 一方で、今度のやつは、まあもちろん日本でやればもう、もう一回で済みますわな、それは。同じものが、例えばファイザーのものと同じような免疫原性が日本の一、二相でやれれば、それで付いていればやれますよね。 仮に、海外で第三相の試験をやられて免疫原性みたいなものがあった場合、今度同じように日本と比較して同じものが出るということになると、多分同じような、今回のファイザーと同じような話になるんだというふうに思います。 あっ、ごめんなさい、ちょっと間違えました。日本で第三相の試験で免疫原性が確認できればという話です、さっきの話は。 で、今言っているのは、海外で第三相の、まあプラセボ対照の免疫原性が仮に確認できればですよ、できればですよ、できれば、それと日本の一、二相で比べたら、結局今回のファイザーと同じような、若干違いますけれども、若干違うのは、その免疫原性を見ますから免疫原性だけを見た評価になりますので、海外も、今回のファイザーのような精緻な対照はしなくても、それは抗体価が付いているかどうかだけ見ればいい話でありますから、時間掛からないと。 で、すると、やっぱり遅くなるじゃないかという話なんですが、多分、これもこれからの議論だと思いますけれども、メッセンジャーRNのような、言うなれば薬理作用が同じもののようなワクチンならば、そこまで厳密にやらなくても日本の中である程度の抗体価の確認で体制、対応できる可能性もあるのではないか。これはまだそこまで国際的に了解が取れているわけじゃありませんが、まあそういうことも予想はされるかも分かりません。
○足立信也君 世の中がコロナワクチンの製造を急いでいたとき、ファイザーもモデルナもやっぱり発症率がどうか、そして重症化率がどうかというそのイベントスタディーだけだったんですよね。で、日本に導入するに当たっては、抗体価がちゃんと上がっているかどうかを追加で調べてということで、もう大臣がおっしゃりたいのは、ちょっとした変換というかをやる部分であれば、新しいものって一番皆さんが心配なのは安全性なので、やっぱり大規模な数万人の盲検治験といいますかね、ダブル・ブラインド・スタディーでやるしかない。そこは、もう一回過ぎているからという意味では、私もそのやり方によっては早くできるとは思っています。そこは、安全性そして有効性をきちっと評価できるような形で進めていってもらいたいなと、そのように思っています。 で、先ほど免疫抑制のお話をしましたが、臓器移植の点について行きたいと思います。 これは、もう明らかに皆さん御存じのように、免疫抑制剤を使うわけで、その方々のワクチンというのは一体どうなるんだろうというようなことは非常に重要な話です。 そこで、まず、この今日いただいた報告書を見ても、やっぱり臓器移植そのものは減っていますよね。これは頑張っておられるんですが、このコロナの影響、臓器移植という観点から見た場合にどういう影響を被ったと、そういうふうに考えておられるでしょうか。
○政府参考人(正林督章君) 報告書にあるとおり、令和二年度の臓器提供件数は六十九件となっており、令和元年度の百二十件から減少しております。その原因については、令和二年度厚生科学特別研究事業の報告書では、臓器提供施設に行った調査において、新型コロナの感染拡大防止の観点から家族の面会が制限され、家族への臓器提供についての十分な説明が困難であったことや、医療従事者の確保が困難であったことなどが挙げられております。
○足立信也君 そうなんですね。やっぱりこれは、特に去年の初めの、前半の頃については、インフォームド・コンセントあるいはインフォームド・ディシジョン、いろいろ言いますが、説明ということに関しては非常に弱かったんですね。私はこの委員会でも過去何度にわたって説明というものに、例えばビデオであるとか、繰り返し見られるとか、そういったものを利用すると、外科医の立場から言わせていただくと、説明に要する時間って極めて長くて、しかも家族となかなか会えない状況が去年生じたわけで、反復して分からないところは何度も見られるような使い方が非常にいいんじゃないかと何度か指摘したんですけどね。 実際、今局長おっしゃられたように、やっぱり家族への説明、同意というのがかなり難しかったんだろうなと思いますが、その点について、次の関連ですけど、どういう努力をやられたということなんでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) まず、コロナ禍、いろんな御心配もあられると思います。感染自体も怖いということもあると思うんですけれども、脳死判定に関わる人員の派遣、それから臓器移植の中心となる拠点施設の拡充ということで、これは八施設、令和元年だったのが、令和二年度には十施設に広がっております。 あと、臓器を摘出するための人の移動、こういう人数数といいますか、要は臓器を摘出するために全国からそのドナーの方のところにやってくるわけでありますが、それですと人がもう大変な数集まってきますので、その地域での医者が臓器をそれぞれ各地域にお渡しできるような形で摘出をして、そして医師じゃなくて、それを持ちに来ていただくみたいな、そういうような御努力等々をする中において、いろんな対応、それから移動距離自体も距離を削減するなど、互助的な制度をつくっていただいて対応いただいておるということのようであります。 こういう非常に成功した例といいますか、うまく回っている例というものをしっかり他の地域にも、横展開ではありませんけど、お示しをしていきながら、好事例として周知をしてまいりたいというふうに考えております。
○足立信也君 分かりました。 次のテーマは、臓器移植はほとんど半減みたいな形なんだけれども、この委員会でも、あるいは私調べてもらったら、去年から今年にかけて参議院だけで三回ほど、輸血者が減っていると、献血が減っているという、今年も発言がありました。そのことについて関連して質問しようと思ったんですけれども、昨日厚労省に聞いたら、献血は増えているということなので、皆さんびっくりされると思うんですが、まずその数を教えてください。
○政府参考人(鎌田光明君) お答えいたします。 令和二年度の延べ献血者数でございますが、日本赤十字社の公表の速報値によりますと、約五百四万人でございます。他方、令和元年度の、これは令和元年度の四百九十三万人から二・三%の増加というところでございます。
○足立信也君 そうなんですよ。実は、二年度、昨年度は増えたと。皆さんが質問されて、私もそう思っていたけど、実は逆だったと。であるならば、なおのことこれからの質問が大事になってくるんですが。 例えば、皆さん御存じのように、日本人はA、O、B、AB、四対三対二対一ですね。ただ、コロンビアとかベネズエラ、南米は一〇〇%O型。だから、国によって違う中で、今、緊急輸血をする場合はどうかといいますと、赤血球、赤い球の方ですね、これを緊急輸血する場合はO型を使う。抗体、血液型不適合の関係ですね。それから、血小板製剤とか血球を除いた血漿部分、新鮮凍結血漿というんですが、この場合はAB型を使う。お分かりのように、四対三対二対一で一番少ない、つまりAB型の新鮮凍結血漿や血小板製剤が一番使われるわけです。 これ、献血の数が相当減っていればやっぱり使い方気を付けてほしいなと思うし、逆に増えていれば、結論から私が申し上げたいのは、緊急で使えるのは、例えば新鮮凍結血漿はAB型を使用するわけだけれども、同じ型を使用するというふうに、多いのであればやった方が、AB型のものにどんとこう行っちゃうんですね、需要が。これ、実は私の同級生の血液センターに勤務している人からのお願いもありまして、そこで申し上げたいんですが、例えば今の例は、増加しているからこそ同型を使ってもらいたいという話です。 もう一つは、ABO血液型不適合臓器移植、これがあります。そのときに、AB型の血漿を使って、凍結血漿を使って血漿交換をやる、先にやって、そして移植をするというやり方があります。これでも大量のAB型の凍結血漿を使うことになるので、一番少ない。 それからもう一つ、クリオプレシピテートという血友病等で使う薬を病院内で製造している場合がある。これもAB型を使うケースがかなりあって、つまり、一番少ないのに使われるのはAB型の凍結血漿を作ることが非常に多いという、そういうことなんです。 そこで、まずお聞きしたいのは、今、超急性の拒絶反応、これを回避するために血漿交換をやっていると。これはどれぐらいやっているんだろうということをまず教えていただきたい。
○政府参考人(鎌田光明君) お尋ねの超急性の拒絶反応を回避するための血漿交換療法そのもののデータはないんですけれども、まず一つは、血液製剤が納入されました医療機関を対象に、血液製剤の使用実態に関する調査を我々は行っております。 それによりますと、令和元年度の血漿交換の実施件数に関してですが、五百五の施設から回答がございまして、合計一万五千四百十九件血漿交換をしているという報告がございましたが、ただ、その血漿交換を行った目的やその原疾患についてはこれ調査の対象になってございません。 また、移植関連学会の取りまとめがございますが、それによりますと、令和元年の実績で、生体腎移植のうち血液型不適合移植が四百四十八件実施されております。そのうち、この四百四十八件のうち三百七十三件につきましては、少なくとも一回の血漿交換が行われたというふうに報告されているところでございます。
○足立信也君 今の生体腎移植のケース、血漿交換の血液型、ABO型の不適合の場合、やっぱり血漿交換やる率は非常に高くて、それはAB型の血漿を使っているということですから、最後にお願いしたいのは、先ほど言いました、献血は意外と減っていない、むしろ増えている、であるならば、一番日本人で比率が少ないAB型に集中しないで、できるだけ同型のものを使ってくださいよというようなことを是非とも厚労省としてはその使用の仕方について伝えていってもらいたいなというのが私のお願いですね、なんですが、いかがでしょう。 〔委員長退席、理事石田昌宏君着席〕
○国務大臣(田村憲久君) 厚生労働省においては、従前より血液製剤の使用指針、これを示しているところでありますけれども、この指針で患者と同じ血液型の新鮮凍結血漿を使用することを前提としてお願いいたしておるということであります。新鮮凍結血漿を使用する際には同じ血液型のものを選択できるよう、血液製剤の安定供給と献血、この血液の確保ですね、これにしっかりと努めてまいりたいというふうに思っております。
○足立信也君 確かに、臓器移植法、そして改正も経て脳死者からの献体というのも増えましたけれども、やっぱり生体腎移植は多いんですよね、何といっても。なので、そこで新鮮凍結血漿を用いた血漿交換、できるだけそこで同型を選んでいただきたいということはまた重ねてお願いしたいと、そのように思います。 次に、アスベストです。 資料をお配りしました。私、二〇〇五年以来、アスベストについて十一回質問しているんですね、この委員会あるいは別の委員会。で、その中で、私が大事だなと思うイベントをそこに書き出してみたんですね。この説明をしますが。 先日の判決、国が規制権限を行使しなかったことが違法だということになるわけですが、今回の議法についてですね。で、規制権限を行使しなかったということについてちょっとざっと言います。この年表といいますか、経緯ですね。 七二年にILO、WHOで発がん性が報告されたけれども、公衆衛生局長、そのときに、一般住民の検診については我々の方で考慮すると、そうおっしゃっている。しかし、その二年後が日本において最大の輸入量ということになっているわけです。で、一九八六年に石綿条約で石綿の吹き付け原則禁止ってなって、八七年に学校パニック、覚えている方いらっしゃるかもしれません、学校の建物にアスベストがいっぱいあるぞと。で、そういうことから日本は管理使用を継続してしまった。ところが、建設大臣官房からは全国の地方建設局宛てに、内部通知です、石綿は有用なんだけれども、これからは新築においては使用しないこと、今あるものは撤去せよと内部通知出していて、防衛省では全ての建築物の調査をしてアスベストを除去した。ただ、国としてはまだ使っていたということなんです。そして、輸入禁止等々ありますけれども、二〇〇五年にクボタ・ショック、周辺住民の方にアスベスト、中皮腫が出てきたという流れで、つまり、世界は、石綿条約、八六年以降だんだんだんだん禁止を厳しくしたけれども、日本はそれから二十二年掛かっていると、こういう話なんですね、簡単に言いますと。 そこで、今日いただいた資料の中で、あっ、ごめんなさい、石綿の、今回やられる議員立法の中で、理由を二つに分けているんですね。一九七二年から七五年までは吹き付け作業に係る業務、で、それ以降、二〇〇四年までは一定の屋内作業に係る業務と。 〔理事石田昌宏君退席、委員長着席〕 これ、分けた理由は何なのかということをまず、これは多分、私、通告しなかったと思うんですが、七五年までは吹き付けと言っていて、それ以降はそういう表現ではなくて使った場合となっているんですが、明確にこの分ける理由は何なのか。分かりますか。
○政府参考人(吉永和生君) お答え申し上げます。 基本的には、最高裁判所におきまして、あるいは高等裁判所におきまして、国の違法が認められた期間につきましてこの期間であったということでございます。 それぞれ、二つ、石綿の吹き付け作業に係る業務につきましては昭和五十年九月三十日、あるいは屋内作業につきましては平成十六年九月三十日までとなってございますけれども、この終期につきましては、石綿の吹き付け作業につきましては昭和五十年十月から禁止をしているという状況、また、平成十六年九月三十日につきましてはその段階で建材における石綿につきまして原則禁止ということがなされたということで終期が切られているという状況でございます。 始期におきましては、ILOの御指摘もございました、ILOについてのお話もいただきましたけれども、その時々の状況に応じまして、そのタイミングにおきまして規制することが必要だと認められたということだと理解してございます。
○足立信也君 昭和五十年、七五年を契機に吹き付けが禁止されたと吉永さんおっしゃいましたけど、それは五%以上含有している場合なんですよ。それ以降も、一%を超えて、五%を超えないところは吹き付けやられていたんですよ、一九九五年まで。つまり、ここでは五%を超える超えないでそんなに差があるとは私思えないし、吹き付けは実際九五年までやられていたんですよ。なので、この理由の分け方について私は疑問があります。 ということを申し上げておきますが、今現在、この罹患数あるいは死亡数というのはどういう推移、直近の値としてどれぐらい、中皮腫あるいはアスベストに関連する肺がんはどうなんでしょう。
○政府参考人(吉永和生君) 厚生労働省におきまして、石綿関連疾患の罹患者数及び死亡者数につきまして全体について把握しているわけではございませんけれども、例えば労災の認定という形で見てまいりますと、建設以外のものも含めてということでございますが、令和元年度におきまして千二百四件の申請を受け付けてございまして、そのうち千九十三件につきまして認定を行っているという状況でございます。死亡者につきましては、令和元年におきまして八百二十名の方が亡くなっているという状況でございます。申請数、認定数につきましては、石綿救済法の方でも同様の、ほぼ同様の数が認定されているという状況でございます。 一方、人口動態統計によりまして中皮腫につきましての死亡者数については把握してございますけれども、令和元年におきまして千四百六十六人の方が中皮腫を理由に亡くなっているという状況でございます。
○足立信也君 ちょっと数値としては余り今明確に、ちょっと分かりにくいところありましたが、要は、日本は一九七四年が最大の輸入量で、使用量というのはほとんど輸入量と相関しますから、中皮腫の潜伏期間三十八年だとすると二〇一二年がピークということになりますが、結果的に二〇〇八年まで全面禁止なくて、特に二〇〇四年までは、青や茶の石綿については製造、使用の禁止とかありましたけど、白は残っていたということもあって、全体の本数でこれ関係していますので、となると、そこから三十八年となると二〇四二年まで。いつも二〇四〇年問題で大臣が言われます。実は潜伏期間を考えるとそこまでずうっとピークが続く可能性があるんです。まあピークはもうちょっと先かもしれませんが、高い数値を示す可能性があるんですね。 そういったものだという認識の下に、これは当時、石綿健康被害救済法とか作りましたけれども、これは今の、先ほど死亡数、罹患数ありましたけれども、この傾向は今、上昇というか、増加傾向なんでしょうか。減少傾向なんですか。ちょっと数値だけではよく分からなかったんですが。
○政府参考人(吉永和生君) 労災保険法に基づきます支給決定件数見ますと、ほぼ横ばい、やや微増程度の状況でございます。
○足立信也君 今横ばいということは、輸入量のピークから換算すると、二〇一〇年代前半ぐらいがピークだろうと思っていたのに、続いているということは、多分これから三十年近く続くということなんですね。 わざわざ私がこの年表的に出したのは、日本は、規制を少しずつ加えることによって使用実態がなくなるまで待っている、あるいは何年後に使用禁止しますよといって駆け込み使用させる、させているような、まるでそういうやり方をやってきているんですよ。しかも、全体の禁止が先ほど言いましたように二十二年も遅くなっているというのが実態でね。これ、しばらく続くという前提の下に。 当時、アメリカのアスベスト救済基金というのは、二〇〇五年当時です、最初に私、国会で質問した当時は総額十四兆円と言われていて、負担はアスベスト製造業者と保険会社でした。今回は、基金を創設するということの中で政府が拠出する。別の補償に関するものについては別途検討するようなことを書かれておりますが、アメリカは保険会社と製造業者ということの中で、基金の総体と。二〇〇五年当時、アメリカ十四兆円と言っていた。大体、日本、使用量はアメリカの三分の一だった。日本としては、基金の大きさといいますかね、金額をどの程度考えているんでしょう。
○政府参考人(吉永和生君) 御指摘のとおり、アメリカにおきましては二〇〇五年にアスベストの救済基金を設けるという形で立法化の動きがございましたが、結果として立法化にならずに、この基金はつくられていないという状況でございます。このアメリカにおきましては、訴訟、特にメーカーを対象とした訴訟が非常に多く提起されまして、それに伴いまして、日本よりも桁が二桁ぐらい大きいような損害賠償が認められたという中で、それにつきまして対応する方針としてそういうような基金をつくるというような議論がなされてきたというふうに理解してございます。 そういう意味で、被告は製造メーカーということでございますので、製造メーカー、及び、恐らく訴訟のための保険を掛けておりましたので、その保険の関係で製造メーカーと保険会社というものが給付するということで考えられたものと考えてございます。 一方、今般御議論いただいております法案につきましては、五月十七日に、国が、最高裁で国の責任が認められたという状況の中で、国の責任の部分につきまして早急な救済措置を講ずるということで、私どもと原告団、弁護団との間で成立いたしました基本合意に基づいた形の中で立法作業を進めていただいているところでございまして、そういう意味でいいますと、訴訟自体は国と建材メーカーが合わせて被告になっているわけでございますが、そのうちの国の部分につきまして、ある意味先行するような形で救済のスキームをつくっていただいているという状況でございます。 建材メーカーにつきましても、国と同様に裁判で敗訴しているという状況の中でございますけれども、これにつきまして、最終的にどうなるのかというところはございますけれども、今後、与党のPTの中での御議論もあるというふうに聞いてございますので、そういう中で、仮にそういうものが成就した場合につきましては、合わせた形での救済という形になろうかと考えてございます。
○足立信也君 大体の規模感というのは。
○政府参考人(吉永和生君) 失礼いたしました。 私どもで考えてございますのは、現状で既にアスベストを罹患されている方、あるいは亡くなった方も含めてということでございますけれども、ほぼ、大体、令和四年までに大体一万千五百人、今後毎年六百人程度の方が請求をされるということを見込んでございまして、全体として三万人強という形のものを要対人として考えているところでございまして、総額としては大体四千億円を見込んでいるところでございます。
○足立信也君 当座の話になっていますけど、先ほど言ったように、少なくとも二十年以上は続く話だろうと思いますね。 ちょっと残された時間で、もう本当短いですけど、不妊治療の保険適用について、最後のテーマで行きたいと思いますが。 実は私、二〇〇四年の十一月に、初質問のときに、不妊治療を保険適用したらどうかというのを質問をしたんです。当時の大臣はなかなか前向きに返事してくれなかったので、同郷の衛藤副大臣に最後答弁求めて、前向きに検討いたしますという答弁はいただいたんです。 そこで気になっているのが、その後いろんなことがありましたが、やっぱり医療者として、出産適齢期というのは確かにあるし、回数の問題もあるしということで、今年の一月一日から拡充されましたですよね。それは、所得条件であったり、あるいは上限額を上げるというようなことですが、妻の年齢については変えていないですよね。 これ、最後に、もう時間がないのでまとめてお聞きしますけれども、これ保険適用というのは普遍的であることが物すごく大事な要件だと思いますが、この拡充されたものに対して、なおかつ要件を緩和するところ、あるいは緩めるところ、撤廃してしまうところと、これは守らなきゃという、限定ですね、保険適用の限定、それは今のところどういうお考えなんでしょう。
○国務大臣(田村憲久君) いずれにしてもガイドラインを今策定しているわけでありまして、そこの中でもいろんな議論をいただくんだと思いますが、拡充しましたですよね、今。この拡充というのは、言うなれば条件も拡充をしたわけでございまして、この中で例えば変えなかったものは、年齢は変えておりません。それからあと、施設基準というのはこれから決めてくるという話になるというふうに思いますけれども、回数だとかそういうものに関しては変わりましたが、これはもう今度は保険適用になりますので、多分助成制度は変わってきますので、基本的に所得要件は多分、保険ですから、所得要件で保険で適用できないなんということはあり得ないので、そこに関しては今のままであろうと思いますし、全体として、あとはまあ事実婚までというような要件もありますけれども、これは保険ということを考えれば、当然そこを厳密にということにはなりませんので、事実婚という拡充というのは一つ保険を目指しての拡充であったというふうにも私は認識いたしております。 具体的に、ちょっと今の時点で、何をずっと変えて、年齢もどうなるかは、将来の技術によっても変わっていくかも分かりませんし、何とも今のところは申し上げられないというのが実態であります。
○足立信也君 ガイドラインができてまた議論したいと思いますが、生殖補助医療と不妊治療の助成事業と完全に分けて考えて、やっぱり一番気になるのは、母体のことを考えると回数と年齢だと思うんですね。そこら辺はまたガイドラインができてから議論したいと思います。 以上で終わります。
○倉林明子君 日本共産党の倉林です。 報告もありました戦没者遺骨収集事業報告に関わって質問したいと思います。 収容した遺骨が日本人でないということを専門家から指摘されながら長年にわたって放置していたということが明らかになりまして、それ踏まえて収集事業の抜本的な見直しが進められているということであります。 報告によりますと、令和二年度で二十一柱の遺骨を御遺族に引き渡せたということです。報道で幾つか出ておりましたけれども、戦死から七十六年ぶりに遺族に返還された男性ですね、父がやっと家族の元に帰ってきてくれて感無量ですと。出征から八十年、戻ってこられたという御遺族もあったということです。こういう報道に接しまして、やっぱりこの遺骨収集事業というのは、遺族に引き渡すまで、ここまで完了して遺骨収集事業と言えるんだなということを改めて思いました。 そこで、収集した遺骨についてなんですけれども、身元特定のためのDNA鑑定の実施状況について確認したいと思います。一つは検体数、それからそのうちDNAの抽出済みの件数、そのうち身元判明数、そしてそのうち遺族に引き渡せたのは何件なのか、よろしく。
○政府参考人(岩井勝弘君) お答え申し上げます。 お尋ねの戦没者の御遺骨の身元特定のためのDNA鑑定の実施状況につきましては、平成十一年度以降、持ち帰った検体数は一万二千二百八十七検体、そのうちDNA抽出済みのものは一万一千四百六検体、さらに、そのうち身元が判明した件数は千二百件であり、その中で御遺族にお返しした数は千百九十四柱であります。 戦後七十五年以上を経て、御遺族が高齢化されていることも踏まえて、御遺骨を御遺族にできるだけ早期にお返しできるよう取り組んでまいります。
○倉林明子君 本当に長期にわたって収集はしてきたけれども御遺族に渡せていないという状況続いていまして、今お話伺っても、DNA鑑定できたものが一万二千余りで、そのうち鑑定できたと、これからの分もありますけれども、千百四十八というところが、違いました、千百、まあいいです、数は後で正していただければ結構ですけれども、ごく僅かにとどまっているという状況だと思うんですね。 これからこのスピードをどうやって上げていくのかというところが問われると思うわけで、そうなりますと、DNA鑑定が決定的な要素、ここのスピードアップというのも大きな要素になると思うんです。それに当たっては、ずっと繰り返し指摘されていました焼骨、焼かないで収集する方法、これへの改善もするということだし、見直しがされたというのはこれ当然のことだと思うんですが、鑑定の透明性という点でも担保したと。 問題は、鑑定体制どう充実させるかだと。その点でいいますと、センターもつくると、会議もつくるということになっているんだけれども、実際の鑑定機関をどう拡充していくのかというところが検討必要じゃないかというふうに思うんですね。今、十二機関にまだとどまっております国及び協力大学等の体制をどうやってこれから充実していくのか、お考えをお聞かせください。
○国務大臣(田村憲久君) 委員おっしゃられますとおり、平成十五年度から以降、大学にDNA鑑定お願いをしてきまして、今、十二大学ということでありますけれども、鑑定に携わっている先生方の御協力を得て、更にこれを広げていきたいというふうに思っております。 それからもう一点は、昨年七月に、今もお話ありました戦没者遺骨鑑定センター、これ三十五名でスタートでありますが、ここに鑑定をする、DNA鑑定をするラボをつくってまいりたいというふうに思っておりまして、そういうことを進める中においてDNA鑑定の方をしっかりと進めてまいりたいというふうに思っております。
○倉林明子君 確かに、充実の方向性が打ち出されているということは見直しの中身見ても分かるとおりだと思います。これまでもこの委員会でも指摘ありましたけれども、協力大学で協力している、検査に当たっている方々というのはほとんどボランティアだみたいな議論もありました。そこについても十分な予算措置も伴って進めていただきたいと、協力できるようにしっかり措置をお願いしたいということです。 遺骨収集事業に私は逆行すると思っておりますのが、辺野古新基地建設のための沖縄南部の土砂採取の可能性です。この委員会でも指摘がありました。この問題めぐっては、四月には沖縄県議会、人道上許されないということで、土砂をしないように求める意見書が全会一致で可決されております。そして、五月にはデニー知事は採取前に遺骨の有無を確認する措置命令を土砂採取業者に出したということです。 確かに分担して取り組んでいると、遺骨収集事業の分担のお話も説明受けているんだけれども、やっぱり厚労省として、この遺骨が含まれているということが可能性としても高いという指摘がされている下で、遺骨を保全すると、この遺骨収集事業を所管しているという立場から、私は保全する責任というものがあると思うんですよ。大臣、いかがでしょう。
○国務大臣(田村憲久君) この沖縄では、県民の皆様方が本当に県民運動的にボランティアの形で遺骨の収容に大変なお力添えをいただいておるわけであります。そういう意味では、沖縄の皆様方の思いというのをしっかり我々は受け止めていかなければならないというふうに思っています。 今、その開発業者等々が言うなれば遺骨を見付けた場合という話になれば、これは当然、遺骨収集情報センター、ここが、沖縄県にありますけど、ここに、警察等に連絡して最終的にはここが対応いただくということになっておりますので、当然、開発業者がお見付けになられればそういう形になるということであります。 なお、今防衛省に対してというようなお話だったと思いますが、防衛省は防衛省でいろんなお声をお聞きをいたしておるというふうに思いますが、我々といたしましては、県と協力しながらしっかりと遺骨の収集、収容をしてまいるということであります。
○倉林明子君 政府がこの新基地建設を進めるという主体になっているという中で、厚労省はこの遺骨の保全のためにどういう立場でここに関わっていくのかという姿勢が私は問われているということを言いたいと思うんですね。 昨年五月に厚労省がまとめられた戦没者遺骨収集事業及び事業実施体制の抜本的な見直しと、この最後に、一柱でも多くの御遺骨を一日も早くふるさと、御遺族の元にお返しすることができるよう遺骨収集事業に取り組むとあるわけですよ。私は、この気持ち、原点に立って、もう一回きっちり遺骨収集事業取り組んでいきますという決意表明でもあるというふうに受け止めましたよ。であるなら、沖縄南部の土砂採取などあってはならないと、こういう立場で臨むべきだと思うんです。大臣、もう一回どうですか。
○国務大臣(田村憲久君) 先ほど申し上げましたけれども、これ、都道府県、沖縄県とも協力をしながら遺骨の収容、収集させていただいているわけでありまして、先ほど来、開発業者等々が当然そこでお見付けになられれば、これは市町村や警察に連絡をしていただいて、収集情報センターの方でしっかり対応いただくという話になりますので、我々としては、これからも沖縄県と連携協力をしながら、しっかりと御遺骨の収容に努めてまいりたいというふうに考えております。
○倉林明子君 その沖縄の思い、重く受け止めないといけないとさっきも答弁されました。であるならば、やっぱり防衛省にしっかりこの土砂採取をやるなという立場で臨むべきだと重ねて申し上げます。 次、アスベスト給付金について質問します。 最高裁判決で断罪されたメーカー責任をどう果たさせるのかと。原告は、これ実は企業ともずうっと交渉を重ねてこられております。そうした中で、基金制度の創設を繰り返し求める中、主要建材メーカー十一社については、これ報道もありましたけれども、国から制度提案があった場合、前向きに検討するということをかつて表明していたんですね。これ、法の成立を受けた後、国は、この検討を表明するとしていた十一社に対して改めて基金制度への参加、正式に求めるべきではないかと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(田村憲久君) これは、議員立法で準備されている法律案、ここで、建材メーカーに関する検討規定、これ附則第二条でありますけれども、ここに検討規定が置かれているわけであります。 この規定でありますけれども、今委員も若干お話あられましたけれども、実際提訴された建材メーカー、これ建材メーカーのうち一部であります。しかも、その責任が認められた建材メーカーもあれば、そうではない建材メーカーもあるという状況の中で、与党建設アスベスト対策プロジェクトチームの取りまとめにおいてこれは引き続き検討をするとなっております。 この検討に基づいて、我々厚生労働省といたしましては、成立した場合には、関連する省庁、経済産業省になるわけでありますけれども、経済産業省とも連携をいたしまして適切な対応をしてまいりたいというふうに思っております。
○倉林明子君 その経産省が全然頼りなくて、本当にその補償、基金の参加に積極的に参加してくれということでの働きかけになっているとはちょっと受け止め難いんですよ。 前向きに検討すると既に表明していたところもあります。判決受けてその変化もあるだろうと思うんだけれども、一回きちんと基金に参加するようにということを政府として求めたらどうかということについてはいかがですか、法所管の大臣として。
○国務大臣(田村憲久君) いずれにしても、与党PTが今検討をこれしていくわけですね、法律施行後。その検討の状況を、進捗状況を見ながら、我々としてもしっかりとここは経済産業省と連携をしながら対応をさせていただきたいというふうに思っておりますので、まずは法律の成立ということをしっかりお待ちをさせていただきたいというふうに思っております。
○倉林明子君 引き続きメーカーは、メーカーの賠償責任は司法で争うと。こういうことを続けさせるのかということなんですよ。命あるうちの賠償をということで、与党のPTの皆さん、そして野党も参加しながら作ってきたこの法案がいよいよ成立なんですよ。こういう重い宿題を原告にさせてはならないという思いです。原告との和解のテーブルにメーカーにちゃんと着けと、これ政府として働きかけていくべき方向だと思います。どうです。
○国務大臣(田村憲久君) でありますから、これ附則にも書いてあるわけでございますので、与野党ともいろんな思いがあられると思います。そういうものをしっかりと受け止めさせていただきながら、経産省と連携しながらしっかりと対応してまいりたいというふうに思っております。
○倉林明子君 本当にメーカーの責任を果たさせて全面救済につなげていただきたいと、強く求めます。 この点での最後、衆議院の質疑で、屋根工などの職種ではなくて作業の実態を踏まえて適切に対応すると、こういう答弁ありました。機械的に職種だけではなくて、職種だけで対象外としないということだと思うんですけれど、実質的な被曝の状況も踏まえて判断する、よろしいですか。
○政府参考人(吉永和生君) 法案が成立した場合につきましては、給付金の認定に当たりましては、提出された資料等を基に認定審査会に対しまして作業内容の実態等に関する審査を求めた上で、その審査結果に基づき認定を行うなど、適切に対応していくこととしているところでございます。 この基準といたしましては、今般の法案にも骨格が入ってございますし、五月十八日の原告団、弁護団と田村厚生労働大臣の間でサインをいたしました基本合意書の内容になっているものでございますが、これは、昭和四十七年十月一日から昭和五十年九月三十日までの間に行われた吹き付け作業あるいは昭和五十年十月一日から平成十六年九月三十日までの間の屋内作業ということで、その職種云々という形ではなくて、まさに作業の中身との対応としてこういうものが認められているかということで考えているところでございます。
○倉林明子君 命ある救済に、一人残らず救済していくと、こういう立場で、本当に誠実な迅速な対応を求めたいと思います。 次、コロナ禍で望まない妊娠の問題が再々議論にもなってまいりました。そこで、今年三月に、人工妊娠中絶に関する、FIGO、国際婦人科連合が声明を発表しております。コロナ禍、これ国際的な大問題にもなる中での発表です。全ての政府に対して、安全な人工中絶、セーフアボーションへのアクセスを妨げる障壁を取り除いて、COVID―19の流行期間中もその後も全ての女子と女性が安全な人工中絶を利用できるようにすることを、これ求めております。具体的には、遠隔医療によって、超音波検査を行わず自宅で薬剤を服用する人工妊娠中絶を推奨しています。 政府の受け止めをまず聞いておきたいと思います。
○副大臣(三原じゅん子君) 御指摘のFIGOが、遠隔診療を用いて、女性の自己管理の下、経口妊娠中絶薬の使用を推奨する、そのような声明を出したことは承知いたしております。 我が国でも、現在、経口妊娠中絶薬の臨床試験が行われておりまして、企業から承認申請がなされれば有効性、安全性、管理法など確認していくこととなると思います。 経口中絶薬につきましては、有効性、安全性等の様々な課題があるとは認識しておりますが、経口中絶薬の利用を期待する意見もあることから、多様な選択肢を確保する観点から、我が国におきましても経口中絶薬が早期に導入されるように、関係団体に対して五月十五日にお願いしたところでございます。 厚生労働省として、関係団体と連携いたしまして母体保護法の運用を行っており、引き続き関係団体と連携しつつ、母性の生命保護の観点から適切に対応してまいりたいと思っております。
○倉林明子君 これ、遠隔医療を、議論ありまして、全てに拡大するかどうかというのはこれ慎重な議論必要だと思うんですけれども、これ中絶に関して言いますと、WHOは以前から遠隔医療を推奨しているんですね。これ、性と生殖に関する自己決定権は基本的人権だと、侵害してはならないという観点からですよね。女性の希望に沿って、安全性、プライバシー、尊厳、これ最優先にして、日本での検討というものも現状前向きなお話いただきました。前に進めるということで取り組んでいただきたい。 中絶薬の治験にも参加しておられる東大の大須賀教授が新聞でこんなふうに、副作用がほとんどなく極めて安全と、医師による外科的処置なしに中絶を行えるようになるという期待も表明されております。 治験段階では入院必須としているんだけれども、薬事承認の際にこれ入院が必須となるのか。これちょっと確認で、いいですか。
○政府参考人(鎌田光明君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、この経口中絶薬につきまして、既に実施されました治験、検証試験におきましては、被験者保護という観点から原則入院下で実施でございます。特に、二剤目のミソプロストールですか、子宮収縮作用のあるものは、それで実際に子宮内容物が出されるというものですから、そのときはそれが確認されるまでは入院は必須というのは事実でございます。 それで、お答えといたしましては、まさにそういったことを踏まえながら企業がどのような内容で申請するかということで、こうした治験の投与条件とそうした申請内容を照らし合わせて、入院が必須かどうかという管理体制については、今後適切に検討してまいりたいと思います。
○倉林明子君 安全性が確認できれば入院必須という、ならない可能性もあるんだということが現状だと思います。 これ、ようやく日本でも経口中絶薬が年内にもという申請の動きが伝わってきております。 保険適用の要請に対しても再々議論がありました。大臣は、一般の中絶は保険の趣旨からすると当てはまらないと。これは保険の立て付けからいったらそうなるだろうと私も思います。しかし、これ中絶手術と、そうなりますと、中絶手術と同様の価格となると、中絶薬が。その可能性も私高いと思うんです。 これ、価格が高いと、経口中絶薬が使えるようになっても中絶そのものを選べないということになってしまわないかという懸念があるんですけれども、どうですか。
○国務大臣(田村憲久君) 今委員言われた経口中絶薬、ミフェプリストンとミソプロストールですけれども、この二つは今、治験中ですので、要は、これから治験が終わった後申請が来て、承認されて保険収載という形でございますから、まだ価格設定がよく分かっておりませんので、あえて今ここでどうだという話ではないと思います。 ちなみに、いろんな助成をするべきではないかという話もありますが、(発言する者あり)あっ、そうですか。はい、じゃ、そういうことでございます。
○倉林明子君 公費助成の要望も出ています。保険適用ができないのであればということなんだけれども。 実は、一方で、不妊治療に対してどうかというと、ずっと前のめりに公費助成に加えて保険適用だという段階に入っているんですよね。これ、リプロダクティブヘルス・ライツ、いつ何人子供を産むか産まないか自己決定する権利として、一九九四年、国際人口・開発会議で初めて国際文書で明文化されました。一九九五年、日本も含む百八十九か国によって採択された北京行動綱領、ここに明記されました。 日本で不妊治療も中絶も自由診療と、治療の適用外であればね、そういう扱いされてきたんです。しかし、中絶には支援しないというこの政府の立場というのは、リプロダクティブヘルス・ライツともこれ矛盾するんじゃないかと思うんですよ。どうでしょう。
○国務大臣(田村憲久君) リプロダクティブヘルス・ライツ自身もあります。一方で、生命観、倫理観、それぞれ、道徳観、いろんな考え、国民の中にはあられるわけでありまして、そこはやはり国民的にしっかりと議論をしていかなきゃなりません。 そういう意味では、今委員がおっしゃられたところ、国民的にしっかりと御理解をいただくということが前提でなければなかなか難しいということであろうと思います。
○倉林明子君 いや、生命観、倫理観の問題じゃなくて、リプロの話をしているんですよ。 産む選択をした場合の不妊治療には公費助成、保険適用、産まないという選択したところには公費助成も保険適用もないと、これでいいのかということを指摘しております。是非検討が求められると思います。安全で安価な中絶、日本でも選択できるようにすることが、何の留保も付けずに、これ、リプロ、採択してきたわけですよ。私は、政府の責任としても検討が求められると強く指摘したい。 そこで、WHOは、妊娠初期の中絶に対して、妊娠九週までは中絶薬を、十二から十四週までは真空吸引法又は中絶薬を推奨と、WHOの安全基準です。日本ではいまだに妊娠初期でも掻爬法が一般的、大変遅れていると思います。 産まない選択をした女性に対して安全な中絶が提供されるべきだと。最後、三原副大臣、いかがでしょうか。
○副大臣(三原じゅん子君) 人工妊娠中絶に関しましては、母性の生命健康の保護というのは極めて重要であると認識しております。 委員御指摘の流産や中絶の外科的手技につきましては、掻爬法と吸引法というのがございますが、御指摘のとおり、WHOでは吸引法を推奨していると承知をしております。私も、我が国でもいまだに掻爬法を一般的に用いている医療機関もあるとお聞きしておりまして、先般、日本産婦人科医会の会長及び日本産科婦人科学会の理事長と面会させていただきまして、合併症の軽減の観点などから吸引法を更に医療現場で普及するように御協力をお願いしたところでございます。 いずれにいたしましても、関係団体と連携しまして、今後とも、母性の生命健康の保護のため、母体保護法について適切な運用を図ってまいりたいと思っております。
○倉林明子君 望まない妊娠が本当に増えたコロナ禍、やっぱりそういう選択を女性にしっかり保障していく、安全な中絶が安価に、そして早くできるように、急いでいただきたいと思います。 終わります。
○委員長(小川克巳君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(小川克巳君) 次に、特定石綿被害建設業務労働者等に対する給付金等の支給に関する法律案を議題といたします。 提出者衆議院厚生労働委員長とかしきなおみ君から趣旨説明を聴取いたします。とかしきなおみ君。
○衆議院議員(とかしきなおみ君) ただいま議題となりました特定石綿被害建設業務労働者等に対する給付金等の支給に関する法律案について、その提案理由及び内容を御説明申し上げます。 令和三年五月十七日の建設アスベスト訴訟の最高裁判決において、国が規制権限を行使しなかったことが違法であると判断され、慰謝料等の損害賠償請求が認められたことは、重く受け止めなければなりません。国は、係属中の建設アスベスト訴訟については、裁判上の和解を進めていくこととしています。他方で、石綿にさらされる建設業務に従事し、既に石綿関連疾病にかかっていても未提訴の方々や、将来発症する可能性のある方々も多数いらっしゃいます。こうした方々が訴訟を起こさなければ救済されないとすると、重度の健康被害を抱えながら訴訟を強いられることとなり、肉体的にも精神的にも大きな負担となってしまうことが危惧されます。また、被害者の方々の高齢化が進んでいることからも、訴訟を経ることなく、早期に救済を図ることが求められています。 本案は、最高裁判決等において国の責任が認められたことに鑑み、未提訴の方々について、その損害の迅速な賠償を図るため、訴訟によらずに給付金等の支給を行うための措置を講じようとするもので、その主な内容は次のとおりであります。 第一に、国は、石綿にさらされる建設業務に従事することにより石綿関連疾病にかかった労働者や一人親方等又はその遺族であって、認定を受けた方に対し、給付金を支給することとしております。ここで対象となる業務は、最高裁判決等により示されたものとし、昭和四十七年十月一日から昭和五十年九月三十日までの間に行われた石綿の吹き付け作業に係る業務と、昭和五十年十月一日から平成十六年九月三十日までの間に行われた一定の屋内作業場における作業に係る業務としております。 第二に、給付金の額は、病態等による七つの区分に応じて、五百五十万円から千三百万円としております。給付金の受給後に症状が悪化した場合には、追加給付金として、進行後の病態等の区分における給付金の額と既に受けた給付金の額との差額を支給することとしております。 第三に、厚生労働大臣は、給付金等の支給の請求を受けたときは、厚生労働省に設置する審査会に審査を求め、その審査の結果に基づき、支給を受ける権利の認定を行うものとしております。 第四に、独立行政法人労働者健康安全機構に基金を設け、給付金等の支払の業務を行わせることとし、政府は、機構に対し、給付金等の支払に充てるための資金を交付するものとしております。 第五に、国は、国以外の者による特定石綿被害建設業務労働者等に対する損害賠償その他特定石綿被害建設業務労働者等に対する補償の在り方について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとしております。 なお、この法律は、一部の規定を除き、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。 以上が、本案の提案理由及びその内容であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。 ありがとうございました。
○委員長(小川克巳君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。──別に御発言もないようですから、これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 特定石綿被害建設業務労働者等に対する給付金等の支給に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(小川克巳君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小川克巳君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(小川克巳君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 強制労働の廃止に関する条約(第百五号)の締結のための関係法律の整備に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省大臣官房総括審議官井内雅明君外一名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小川克巳君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(小川克巳君) 強制労働の廃止に関する条約(第百五号)の締結のための関係法律の整備に関する法律案を議題といたします。 まず、発議者衆議院議員西村智奈美君から趣旨説明を聴取いたします。西村智奈美君。
○衆議院議員(西村智奈美君) ただいま議題となりました強制労働の廃止に関する条約(第百五号)の締結のための関係法律の整備に関する法律案につきまして、提出者を代表して、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 国際労働機関、ILOが一九五七年に採択した強制労働の廃止に関する条約は、特定類型の強制労働の廃止を批准国に義務付けるもので、加盟国百八十七か国のうち百七十六か国が批准済みであります。この条約は、ILO基本条約と位置付けられる八つの条約のうちの一つであり、日EU経済連携協定において基本条約の批准を追求するための努力を払う旨の規定が設けられているなど、国際的な経済活動の円滑化のためにも不可欠なものでありますが、我が国はいまだ批准しておりません。 本法律案は、我が国が強制労働の廃止に関する条約を締結するため、同条約が禁止する強制労働に該当するおそれがある罰則に関する規定に係る関係法律を整備しようとするもので、その主な内容は、第一に、国家公務員法等に規定する政治的行為の禁止に違反する行為に係る罰則としての懲役刑を禁錮刑に改めること、第二に、船員法等に規定する業務を行わないことに対する罰則その他の労働規律の手段としての懲役刑を禁錮刑に改めること、第三に、国家公務員法等に規定する争議行為のあおり等に係る罰則としての懲役刑を禁錮刑に改めることであります。 なお、この法律は、公布の日から起算して二十日を経過した日から施行することとしております。 以上が、本法律案の提案理由及び内容の概要であります。何とぞ御賛同いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
○委員長(小川克巳君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○倉林明子君 日本共産党の倉林です。 我々も議連のメンバーの一員として議論の経過にも、PTには山下議員ということで参加もさせていただいてきました。議連として一致して百五号条約を早期に批准したい、思いは一緒だということであります。その方法に我々賛同できないという我が党の立場も尊重していただきまして議員提案となったという経過であります。 まず、政府に確認したいと思います。 ILO、中核的労働条約八条約のうち日本が未批准の二条約について、批准できない理由は何か、簡潔にお答えいただきたい。
○政府参考人(井内雅明君) お答えいたします。 お尋ねの日本が未批准のILO基本条約のうち、第百五号条約につきましては、国家公務員による一定の政治的行為、国家公務員及び地方公務員の争議行為の共謀、あおり、唆し、一定の業務に従事する者の労働規律違反に対する刑罰として懲役刑が設けられておりまして、これらが条約との整合性を検討する必要がある点でございます。 また、第百十一号条約につきましては、公務員の政治的見解の表明の制限に関する規定のほか、肉体的、生理的差異を考慮して就業、労働条件について性に基づく保護を設ける規定等について条約との整合性を慎重に検討する必要があると考えております。
○倉林明子君 百五号は成立から六十四年であります。百十一号は成立から六十三年ということです。いずれも世界の九〇%超える国で批准されております。余りにも遅れているのが日本だと言わなければなりません。 我々も第百五号条約の締結を目指すという点では賛同しているんだということを先ほども表明いたしました。 では、問題は、その方法として提案されているように、国公法を改正し、懲役刑を禁錮刑とすることにしている点であります。公務員の労働基本権、表現の自由、この制約を温存することにならないかという点であります。 中核的労働基準であり、批准済みの第八十七、九十八号について、再三ILOから公務員の労働基本権の回復についての勧告がされております。これ、大臣、受け止めを伺っておきたい。
○国務大臣(田村憲久君) 委員が御指摘いただきましたように、公務員の労働基本権の付与について過去にILOの方から勧告が出されていることは、これは承知をいたしております。関係省庁において、この勧告を踏まえて必要な検討がなされているものというふうに承知いたしております。 公務員の労働基本権の内容につきましては、厚生労働大臣の立場としてお答えすることは差し控えさせていただきたいというふうに思いますけれども、一般論として申し上げられることは、国際機関たるILOの勧告、これは重く受け止めるべきであるというふうに考えております。
○倉林明子君 重く受け止めていただいてきたと思うんですけど、長年にわたって一歩も進んでいないという現状でございます。 そこで、内閣府に確認したいと思います。 国家公務員の政治的行為、そしてストライキのあおり、唆しに対する罰則について、これ刑事罰を科す理由、そして、刑事罰を科すことによって保護すべき保護法益というのは一体何でしょうか。
○政府参考人(松本敦司君) お答えいたします。 国家公務員法上の政治的行為の制限や争議行為の共謀、唆し、またあおり等の禁止規定でございますが、公務員の政治的行為により公務員の政治的中立性や公正な行政の執行に対する国民の信頼が失われ、行政の安定的な運営が維持できなくなる、公務員の争議行為により公務が停廃し、国民生活の根幹に当たる、関わる行政サービスが円滑に提供できなくなるということを防止するために置かれている規定でございます。 これらの規定の遵守を担保するためには、その保護法益は国民全体の共同利益であることから、公務員組織の内部秩序を維持するための懲戒処分だけでは足りず、国民全体の共同利益を擁護するための司法上の制裁である刑罰により実効性を強く担保することが必要であると考えてございます。
○倉林明子君 これ衆議院でも質疑ありまして、人事院は、国家公務員法及び人事院規則一四―七に定める政治的行為の禁止又は制限に違反する行為又は事実があったとして通知されたものはないと答弁をしております。法務省は、国家公務員法第百二条一項に違反する罪の起訴件数は把握していないという答弁でした。実態から見れば、足りないんじゃなくて、刑事罰を科す必要性はないんじゃないかということが質疑でも確認できたんじゃないかと思うんです。 そこで、確認です。二〇一二年のILOゼネラルサーベイでは、ILO第百五号条約と罰則の関係について、その整合性を異なる段階で確認し得るということで三点を示しております。内容を御説明ください。
○政府参考人(井内雅明君) 御指摘の箇所は、二〇一二年公表のILOゼネラルサーベイのうち、第百五号条約と罰則の関係について言及されている部分と承知しております。 御指摘の箇所の仮訳を読み上げさせていただきます。 三百一、委員会が前回のゼネラルサーベイで述べたように、条約と刑罰法令との整合性は、以下のとおり、異なる段階で確保し得る。市民的及び社会的権利及び自由の段階において、特に政治的活動及び政治的意見の表現、思想的に反対することの表明、労働規律への違反並びにストライキへの参加が刑事罰の範疇に含まれない場合。科され得る罰則の段階において罰則が罰金又は労働義務を伴わない制裁措置に限定されている場合。刑務所の制度のレベルで法律が特定の政治犯罪で有罪判決を受けた受刑者について一般的な犯罪者に科される就役を免除される(自ら要請し働くことはあり得る)という特別な地位を付与する場合。 以上です。
○倉林明子君 今回、禁錮刑には強制労働を伴わないということで国公法の見直しになるわけですけれども、今御紹介あったとおり、三段階のうちの二つ目のところに該当するものと思われます。科され得る罰則が罰金又は労働義務を伴わない制裁措置に限定すると。ここで、百五号の批准を目指すという中身になっているかと思うんです。 しかし、禁錮刑には確かに強制労働は伴わないけれども、刑事罰であることには間違いありません。国際標準はどうなっているかというと、刑事罰ではなくて懲戒処分という流れが確認できるかと思うんです。 政府の、私、最大の問題は、既に八十七号、九十八号を批准しているわけですよ。公務員には労働基本権が確立されていない、それなのにですね、確立されていない。国家公務員、国家公務員の政治的行為、そして争議行為を禁止し、刑事罰を科すということになっている現行の国公法百二条一項及び九十八条二項、地方公務員法三十七条一項、これを廃止すると、そうしてから百五号条約ということを目指すというのが、私は、批准している条約にも責任を持つ立場だし、百五号条約を完全批准していくという方向だと思うけれども、大臣、お考えいかがでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 国家公務員法等における刑事罰の規定の当否についてでありますけど、これは各党各会派で様々な御意見、お立場があり、ILO活動推進議連におきまして検討を行う過程でも様々な御議論があったというふうにお聞きをいたしております。 刑事罰の規定の当否について、これ、厚生労働大臣の立場でお答えを差し控えさせていただきたいと思いますけれども、この法案、ILO第百五号条約を締結することが我が国にとって急務であるということで、個別の規定の当否、こういうものに関しては立ち入ることなく、同条約の抵触する可能性のある懲役刑、これを禁錮刑という形に改める内容になされたものであるというふうに承知をいたしております。
○倉林明子君 急務であるのは、八十七号、九十八号、これもしっかり実態として実現していくということ、さらに、百五号、百十一号、ここについてもしっかり早期に批准していくということを政府としては責任を持って進めていくべきだということは強く申し上げておきたいと思うんですね。 国家公務員の市民的、政治的自由を保障し、国家公務員に刑事罰を科すと、こんな先進国は日本以外にはないわけですよ。国公法等の抜本的な見直しこそ日本政府としては進めていくべきだと強く申し上げまして、質問は終わります。
○委員長(小川克巳君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 強制労働の廃止に関する条約(第百五号)の締結のための関係法律の整備に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(小川克巳君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小川克巳君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(小川克巳君) 次に、特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。田村厚生労働大臣。
○国務大臣(田村憲久君) ただいま議題となりました特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明いたします。 特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法は、集団予防接種等の際の注射器の連続使用により多数の方々にB型肝炎ウイルスの感染被害が生じ、かつ、その感染被害が未曽有のものであることから、特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等を支給するための措置を講ずるものであります。 この法律に基づき、給付金の支給を受けるためには、令和四年一月十二日までに提訴する必要がありますが、現下の請求状況を踏まえると、いまだ提訴に至っていない方が多数存在すると考えられます。 このため、請求期限を令和九年三月三十一日まで延長することとします。 なお、この法律案の施行期日は、公布の日としています。 以上が、この法律案の提案の理由及びその内容の概要でございます。 御審議の上、速やかに可決していただくことをお願いいたします。
○委員長(小川克巳君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後三時五十四分散会