経済産業委員会 第10号
- 発言数
- 44 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 2021/06/10
会議録
○委員長(有田芳生君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、小沼巧さん、舞立昇治さん、高橋はるみさん及び宮崎雅夫さんが委員を辞任され、その補欠として森本真治さん、宮島喜文さん、山下雄平さん及び阿達雅志さんが選任されました。 また、本日、阿達雅志さんが委員を辞任され、その補欠として滝沢求さんが選任されました。 ─────────────
○委員長(有田芳生君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 外国為替及び外国貿易法第十条第二項の規定に基づき、北朝鮮を仕向地とする貨物の輸出及び北朝鮮を原産地又は船積地域とする貨物の輸入につき承認義務を課する等の措置を講じたことについて承認を求めるの件の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、外務省大臣官房審議官池松英浩さん外七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(有田芳生君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(有田芳生君) 外国為替及び外国貿易法第十条第二項の規定に基づき、北朝鮮を仕向地とする貨物の輸出及び北朝鮮を原産地又は船積地域とする貨物の輸入につき承認義務を課する等の措置を講じたことについて承認を求めるの件を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。梶山経済産業大臣。
○国務大臣(梶山弘志君) 皆さん、おはようございます。 外国為替及び外国貿易法第十条第二項の規定に基づき、北朝鮮を仕向地とする貨物の輸出及び北朝鮮を原産地又は船積地域とする貨物の輸入につき承認義務を課する等の措置を講じたことについて承認を求めるの件の提案理由及び要旨につきまして御説明申し上げます。 日本は、平成十八年十月九日の北朝鮮による核実験を実施した旨の発表を始めとする日本を取り巻く国際情勢に鑑み、同年十月十四日以降、北朝鮮からの輸入の禁止などの措置を厳格に実施してきました。また、平成二十一年五月二十五日の北朝鮮による二度目の核実験を実施した旨の発表を受け、同年六月十八日以降、北朝鮮への輸出の禁止などの措置を厳格に実施してきました。しかし、関連する国際連合安全保障理事会決議は、北朝鮮の完全な、検証可能な、かつ、不可逆的な方法での全ての大量破壊兵器及びあらゆる射程の弾道ミサイルの廃棄を求めていますが、いまだにその実現には至っておりません。また、拉致問題については、現時点においても解決に至っておりません。政府においては、こうした北朝鮮をめぐる諸般の事情を総合的に勘案し、令和三年四月六日の閣議において、引き続き令和五年四月十三日までの間、外国為替及び外国貿易法に基づき、北朝鮮への輸出及び北朝鮮からの輸入の禁止などの措置を実施することを決定いたしました。 これらの措置のうち、同法に基づき国会の承認が必要な措置について、承認を求めるべく、本件を提出した次第です。 次に、本件の要旨を御説明申し上げます。 本件は、外国為替及び外国貿易法第十条第一項の規定による令和三年四月六日の閣議決定に基づき、同年四月十四日から令和五年四月十三日までの間、北朝鮮への全ての貨物の輸出及び北朝鮮からの全ての貨物の輸入について経済産業大臣の承認を受ける義務を課す措置を講じたこと、及び北朝鮮と第三国との間の貨物の移動を伴う貨物の売買、貸借又は贈与に関する仲介貿易取引について経済産業大臣の許可を受ける義務を課す措置を講じたことについて、同法第十条第二項の規定に基づき国会の承認を求めるものであります。 以上が提案理由及び要旨であります。 本件につき、御審議の上、速やかに御承認くださいますようよろしくお願い申し上げます。
○委員長(有田芳生君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○宮沢由佳君 おはようございます。立憲民主・社民の宮沢由佳です。本日はよろしくお願いいたします。 質問に入る前に、どうしてもお聞きしたいことがあります。経済を支えている国民の、コロナ禍の、特に子育て世帯の命と暮らしを守る施策について厚生労働省に伺います。 私は、五月二十六日の本会議において、子育て世帯生活支援特別給付金について、一刻も早く二人親世帯を含む全ての対象世帯へ給付をお願いいたしました。田村大臣からは、できる限り速やかに支給できるよう準備を進めておりますとの御答弁をいただきました。 その後、二週間がたちましたが、準備は終わりましたでしょうか。給付はいつからですか、教えてください。
○政府参考人(岸本武史君) お答えいたします。 新型コロナウイルスの影響が長引く中、今般の特別給付金は、未来を担う子供たちを第一に考え、特に困難な状況にあると想定される低所得の子育て世帯に対しまして、その実情を踏まえた生活の支援を行う観点から、緊急支援策の一環として児童一人当たり一律五万円の給付を行うものでございますが、当給付金のうち、児童扶養手当受給者の方々に対しましてはほぼ全てに支給済みでございます。 また、一人親以外の子育て世帯への給付金は、できるだけ多くの方が申請不要で支給できる方法によりまして、令和二年分の所得情報が判明した後、できるだけ速やかに支給できるよう準備を進めているところでございます。 最近の準備状況でございますが、五月二十八日付けで、事業費及び事務費交付要綱、それから支給要領等を発出をいたしまして、また、六月一日付けで、全地方自治体に対しまして事業費、事務費を交付決定済みとなったところでございます。 いずれにいたしましても、必要としている方々へ早期に給付金行き渡るよう努めてまいりたいと考えております。
○宮沢由佳君 遅過ぎると思います。いつまで準備が掛かるのか、いつ頃給付されるのか、おおよそのめどだけでも公表すべきだと思います。どうぞよろしくお願いします。 立憲民主党は、六月三日、低所得である子育て世帯に対する緊急の支援に関する法律案、いわゆる子育て世帯給付金再支給法案を衆議院に提出しました。この法案は、子育て世帯生活支援特別給付金と同じ内容の給付金を九月末までに支給するものです。 私も本会議で、コロナ禍が収束しない現状において、失業や収入減となっている一人親、二人親世帯の給付金は継続して行うことが絶対に必要ですと、再支給の必要性を指摘しました。ところが、田村大臣からは、再度支給すべきとの御指摘については、現在、既に決まっている給付金の支給準備を進めているところであり、必要とされている方々に支給、給付金が行き渡るように努めてまいりますと、再給付の必要についてどう考えているのか、よく分からない答弁でございました。 改めて厚生労働省に伺いますが、既に決まっている給付金が行き渡った後、再給付の必要についてどうお考えか、教えてください。
○政府参考人(岸本武史君) お答えいたします。 低所得の子育て世帯に対します子育て世帯支援特別給付金を再支給すべきとの御指摘につきましては、先ほどお答えしたとおりでございますが、現在、既に決まっている給付金の支給の事務を進めているところでございまして、地方自治体で円滑に支給を進められるよう連携しつつ、必要とされている方々に早期に給付金が行き渡るように努めてまいりたいというふうに考えております。
○宮沢由佳君 再支給について迅速に対応をお願いしたいと思います。 それでは、バイデン政権の対北朝鮮政策見直しに関して外務省に伺います。 米国のバイデン政権は、対北朝鮮政策の見直し作業を進め、四月末にこれが完了したことを明らかにしました。報道によれば、北朝鮮の核問題について、朝鮮半島の完全な非核化という目標は変わらないとしつつも、調整された現実的なアプローチを取る方針であると承知しています。この方針では、バイデン政権は、北朝鮮が非核化を進めれば段階的に対北朝鮮制裁を緩和していくことも考えられます。 今回、当委員会で審議されている外為法に基づく輸出入禁止措置、それに加えて、北朝鮮籍船舶の入港禁止措置は我が国独自の対北朝鮮制裁ですが、米朝交渉プロセスが進展した場合、こうした我が国独自の制裁措置についても何らかの考慮を求められることがあるのでしょうか。バイデン政権の対北朝鮮政策の見直し作業に当たり、日米間では外交当局による協議が重ねられたと思いますが、制裁措置の扱いについては議論があったのでしょうか。以上二点、お伺いします。
○政府参考人(遠藤和也君) お答え申し上げます。 日米間の具体的なやり取りにつきましては、外交上のやり取りでもございまして、お答え、詳しくは差し控えさせていただければと思いますが、バイデン政権による対北朝鮮政策レビューのプロセスにおいては、日本側の考えを米側に様々な機会にしっかりとインプットしておりまして、また、米国政府も日韓両国との緊密な連携を重視しながらレビューを進めてきたというところでございます。 委員御指摘の点につきましては、現時点で予断を持ってお答えするということは困難でございますけれども、我が国の対北朝鮮措置につきましては、今後も北朝鮮側の対応、米朝関係を含めた北朝鮮をめぐる諸情勢等を踏まえつつ、政府全体として、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決するために何が効果的かという観点から、引き続き不断に検討してまいるという考えでございます。アメリカの対北朝鮮政策レビューの結果を踏まえ、対北朝鮮政策を具体的に進めていくに当たりまして、今後とも日米、日米韓、緊密に連携してまいりたいというふうに考えております。
○宮沢由佳君 次に、菅政権の対北朝鮮政策について外務省に伺います。 バイデン政権の対北朝鮮政策については、詳しい内容は明らかにされていないものの、これまでのオバマ政権やトランプ政権が進めてきた方法とは異なる手段を取ることが示されました。他方、日本のことについて振り返ってみれば、菅政権の北朝鮮問題に対する方針については、菅総理が金正恩委員長と条件を付けずに直接向き合う決意に変わりはないと述べているように、前政権から変化が見られません。 米国でトランプ政権からバイデン政権に交代したことで、米国の考え方は大きく変わりました。また、北朝鮮においても、このコロナ禍にあって国内の情勢が刻一刻と変化していることが伝えられています。 菅政権として、拉致問題解決に向けた外交政策や、そのための我が国独自の制裁措置の在り方など、今後どのような対応になるのでしょうか、具体的にお答えください。また、菅政権の対北朝鮮政策で特に考慮している方針についてお聞かせください。
○政府参考人(遠藤和也君) お答え申し上げます。 我が国といたしまして、日朝平壌宣言に基づいて、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決し、不幸な過去を清算して国交正常化を目指すという考えに変わりはございません。 拉致問題の解決につきましては、我が国自身が主体的に取り組むということが重要でございます。菅総理御自身、委員御指摘のとおり、条件を付けずに金正恩委員長と直接向き合うという決意を様々な機会に表明されてきておるというところでございます。 アメリカとの関係でも、例えば四月の日米の首脳会談におきましては、菅総理から拉致問題の即時解決に向けて引き続きの理解と協力を求めたのに対しまして、バイデン大統領の方からは拉致問題の即時解決へのアメリカのコミットメントが改めて示されるなど、我が国の立場に対して、米国を始めとする各国から一貫して理解と支持が得られてきているものと認識をしております。 引き続き、米国などとも緊密に連携しつつ、全ての拉致被害者の一日も早い帰国を実現すべく、全力を尽くしてまいるという考えでございます。
○宮沢由佳君 拉致問題解決に向け、直接向き合うための我が国の準備は整っているのでしょうか。また、一刻も早く解決するために、現在のコロナ禍収束後、民間人による交流や議員外交などについても積極的に支援することに関して政府としてはいかがお考えでしょうか、教えてください。
○政府参考人(遠藤和也君) お答え申し上げます。 拉致問題は、菅内閣の最重要課題でございます。拉致被害者の御家族も御高齢となる中で、拉致問題の解決には一刻の猶予もないというところでございます。拉致被害者の一日も早い帰国を実現すべく、政府一丸となって全力を尽くしてきておりますですし、引き続き全力を尽くしてまいるという考えでございます。 その上で、今後の対応につきまして予断をすることは差し控えさせていただければと思いますが、一般論として申し上げますと、北朝鮮と交渉を進める際には、過去の交渉経緯等も踏まえ、また、北朝鮮側の体制なども十分勘案し、二元外交とならないよう留意しつつ、日本側として一丸となって対応する必要があるというふうに認識をしておるという次第でございます。
○宮沢由佳君 もう少し教えてください。民間人による交流や議員外交について積極的に支援することに関して、もう少し教えていただきたいと思います。
○政府参考人(遠藤和也君) お答え申し上げます。 一般論として、国会議員の皆様が議員としてのお立場から外国政府等に我が国の事情、国民の声を直接説明し、訴えかけるということは重要であるというふうに考えておるという次第でございます。 その上で、北朝鮮との対応につきましては、先ほど申し上げましたような点について留意しつつやってまいるということが必要かというふうに認識しておるという次第でございます。
○宮沢由佳君 今回、この対北朝鮮輸出入の全面禁止措置を令和五年四月まで二年間延長することとされています。既に輸出入全面禁止措置を開始して十二年が経過しましたが、改めて、本承認案件の意義、また、経済制裁を加えることにより北朝鮮の経済状況や社会状況にどのような変化を及ぼしているかと分析しているのか、経済産業大臣にお伺いします。 さらに、諸懸案の解決につながるような影響が認められているか、併せてお伺いいたします。
○国務大臣(梶山弘志君) 北朝鮮に対しまして、拉致、核、ミサイルといった諸懸案の解決に向けた前向きで具体的な行動を取るよう強く求めるといった観点から、経済産業省においては、平成十八年に輸入を、平成二十一年に輸出をそれぞれ禁止しており、第三国経由での迂回取引も禁止の対象としているところであります。 輸出入禁止措置を講じる前の平成十七年の北朝鮮からの輸入額は約百五十億円、北朝鮮への輸出額は約七十億円でありました。輸出入禁止措置をそれぞれ導入して以降、北朝鮮との間の輸出も輸入も原則として行われておりません。 また、北朝鮮の経済社会状況について、今年一月に行われた党大会では、金正恩委員長自身が、制裁、自然災害、世界的な保健危機により経済目標が未達成となったと述べており、北朝鮮は厳しい状況に直面していると言われていると承知をしております。 このように、日本独自の対北朝鮮措置や安保理決議に基づく制裁は、日本からの物資の調達や資金調達、資金獲得の阻止に寄与しており、北朝鮮の厳しい経済状況と併せて考えた場合、一定の効果を及ぼしてきたと認識をしております。 他方、北朝鮮は、拉致、核、ミサイルといった諸懸案について依然として前向きで具体的な行動を取っておりません。引き続き、関係省庁とも緊密に連携し、我が国の対北朝鮮措置や国連安保理決議に基づく制裁により、諸懸案の解決に向けた北朝鮮の行動を強く求めてまいりたいと考えております。
○宮沢由佳君 諸懸案の解決のためには、諸外国と連携を図りながら国連安保理決議の完全な履行を確保していくことも重要と考えます。 二〇一七年に採択された国連安保理決議二千三百七十五号、二千三百九十七号による厳しい制裁措置により、石油精製品、原油の北朝鮮への供給が大幅に制限されたことで北朝鮮のGDP成長率がマイナス成長となるなど、一定の効果は表れていましたが、その後は制裁措置の強化はなく、二〇一九年にはGDPもプラス成長に転じたと見られています。 経済制裁の実効性が懸念される中、北朝鮮の対外貿易の九〇%以上を占める中国、また対外貿易相手国第二位のロシア、また韓国などとも緊密な連携を取っていくことが必要と考えますが、対北朝鮮制裁措置に関してどのような交渉、働きかけを行っているのか、経済産業大臣にお聞きします。
○国務大臣(梶山弘志君) 我が国は、国連安保理北朝鮮制裁委員会や同委員会の専門家パネルの作業に積極的に協力するとともに、関係国に対し様々なレベルでの決議の完全な履行を働きかけ、安保理決議の実効性の向上に取り組んできているところであります。 特に、北朝鮮と緊密な経済関係にある中国による安保理制裁の履行は重要であり、中国との間では、四月に行われた日中外相電話会談を含め、関連安保理決議の完全な履行の重要性を確認してきているものと承知をしております。 経済産業省においても、輸出管理当局間において、様々な機会を捉えて、中国、ロシアを含む関係国に対し北朝鮮制裁履行に関する働きかけを行っているところであります。 政府としては、引き続き、日米、日米韓で協議、緊密に連携をし、中国、ロシアを始めとする国際社会と協力しながら関連安保理決議の実効性の向上に取り組んでまいりたいと考えております。
○宮沢由佳君 次に、瀬取り行為への対応について伺います。 国連安保理決議により禁止されている北朝鮮籍船舶の瀬取りを含む違法な海上での活動がコロナ禍においても引き続き実施されていると見られています。二〇二〇年四月に公表された国連安保理の北朝鮮制裁委員会専門家パネルの年次報告書では、二〇一九年に北朝鮮が国連安保理決議の定める上限を大きく上回る量の石油製品を輸入した問題が指摘されています。 瀬取りによる制裁決議逃れの現状について政府としてどのように認識しているか、お伺いします。
○政府参考人(大鶴哲也君) お答え申し上げます。 我が国といたしましては、対北朝鮮安保理制裁決議がしっかりと履行されること、これが重要と考えておりまして、北朝鮮による関連安保理決議違反が疑われる活動につきまして重大な関心、懸念を持ちまして、平素から情報の収集、分析に努めております。 こうした中、我が国は、米国及び関係国と連携いたしまして、航空機による警戒監視活動を行っておりますとともに、艦艇による洋上での警戒監視活動も実施しております。 また、瀬取りにつきましては、我が国政府としましても、二〇一八年一月以降、この瀬取りの実施が強く疑われる二十四回の行為につきまして公表を行うとともに、決議違反が強く疑われる瀬取り行為を確認いたした場合には安保理北朝鮮制裁委員会等への通報ですとか関係国への伝達を行ってきております。 これら取組の結果、例えば、我が国が通報いたしました船舶のうち五隻の船舶が二〇一八年に安保理の制裁委員会によって新たに制裁対象に指定されるなど具体的措置がとられてきておりますけれども、委員御指摘ございましたとおり、一方で、瀬取りにつきましては巧妙な手口を用いるようになってきておりまして、瀬取り行為を完全に防止するに至っていないということもまた事実と認識しております。 我が国といたしまして、引き続き、全ての関係国連加盟国が瀬取りの防止を徹底していくよう、米国を始めとする関係国と連携して対応を強化していくという考えでございます。
○宮沢由佳君 それでは最後に、日本貿易振興機構、ジェトロは、専門家パネルの年次報告書も踏まえ、一、瀬取りの疑いがあるとして日本が公表し、安保理制裁委員会に通報した船舶、二、韓国が独自の制裁措置の対象とした船舶、三、米国が独自の制裁措置の対象とした船舶、四、専門家パネルの報告書に掲載された船舶のうち、既に特定船舶入港禁止法に基づく入港禁止措置の対象船舶を除いたリストを定期的に掲載しています。 瀬取りの疑いが強い船舶や他国政府が入港を禁止した船舶であっても必ずしも日本国内で入港禁止措置がとられていないのが現状ですが、このような対応としている理由は何か、お伺いいたします。国連安保理決議に違反している可能性が高いような船舶に対して対応を取ることが必要でないかと考えますが、政府の見解をお伺いします。
○政府参考人(大鶴哲也君) 我が国は、国連安保理決議に基づく制裁措置の対象となっている船舶に加えまして、北朝鮮籍の船舶及び北朝鮮の港に寄港歴のある船舶に対しましても入港禁止措置を講じてきております。 また、委員御指摘の国連安保理決議により禁止されている瀬取りの実施が疑われるとしまして我が国が公表している船舶につきましても、国連安保理北朝鮮制裁委員会等への通報や関係国への伝達を行ってきております。 さらに、御指摘ございました他国が独自に制裁措置の対象として指定している船舶につきまして、他国の制裁措置について我が国として網羅的、有権的にこれをお答えする立場にはございませんけれども、例えば、韓国が二〇一八年八月から独自に入港禁止措置をとっている四隻の船舶、これが我が国の港に入港いたしました際には、関連法令に基づきまして、関係省庁が連携して立入検査を実施いたしました。ただし、その際は、結果としまして、関連の国連安保理決議により禁止されている活動への関与ですとか国内法令に違反する事例は確認されませんでした。 いずれにいたしましても、安保理決議の履行に関し、引き続き、関係法令に基づいて、関係省庁間で連携しつつ、必要な措置を厳格に実施してまいる所存でございます。
○委員長(有田芳生君) 時間が来ましたので、おまとめください。
○宮沢由佳君 終わります。ありがとうございました。
○岩渕友君 日本共産党の岩渕友です。 本件は、二〇〇六年七月に北朝鮮による弾道ミサイル発射及び同年十月の核実験を契機に実施されてきた我が国独自の北朝鮮に対する制裁措置の延長に当たって国会承認を求めるものです。北朝鮮に対する輸出入禁止措置について、北朝鮮を対話の場に復帰をさせて、問題の平和的、外交的解決を図るための手段として必要であるという立場から、我が党は賛成をするものです。 北朝鮮は、前回、一九年四月のこの本措置の延長後も、一九年五月から十一月にかけて十三回二十五発、二〇年三月に四回八発の弾道ミサイルなどを発射をして、今年三月には新型弾道ミサイル二発を発射しています。これは、弾道ミサイル技術を利用したいかなる発射やその他のいかなる挑発も禁じた国連安保理決議に違反をして、航空機と船舶の航行の安全を脅かすものです。 北朝鮮は、核戦争抑止力を更に強化して最強の軍事力を育てると公言をしていて、弾道ミサイルの発射は核兵器開発と結び付いた軍事行動です。北朝鮮が取っている国際社会の批判を無視した挑発姿勢を見れば、本措置は引き続き必要だというふうに考えています。 今年の五月二十一日に米韓の首脳会談によってバイデン米大統領と文在寅韓国大統領が発表した共同声明ありますけれども、二〇一八年に南北の首脳会談で署名をした板門店宣言やシンガポールでの米朝共同声明など、これまで南北間や米朝間で結ばれた合意を基礎とした外交と対話こそが朝鮮半島の完全な非核化の実現と平和の確立のために不可欠だと再確認したことを強調をしています。 そこで、外務省に伺うんですけれども、この米韓の共同声明についてどのように評価をしているでしょうか。
○大臣政務官(中西哲君) 第三国間のやり取りについてコメントする立場にはありませんが、北朝鮮への対応については、これまでも日米、日米韓で緊密に連携してきています。例えば、先月の日米韓外相会合においては、北朝鮮の完全な非核化へのコミットメントを再確認し、北朝鮮に対して国連安保理決議の下での義務に従うことを求めることで一致しました。 政府としては、北朝鮮が過去に約束したことを踏まえ、完全な非核化に向けて具体的な行動を取るよう求めていくことが重要と考えており、引き続き、日米、日米韓で緊密に連携していきます。
○岩渕友君 今答弁にあったように、引き続き、日米、日米韓で緊密に連携をしていきたいということでした。 この南北首脳会談や米韓の首脳会談で結ばれた合意を基礎とした外交と対話が求められていると思うんですね。同時に、二〇〇九年四月に六か国協議から離脱を表明した北朝鮮をこの六か国協議という枠組みに復帰をさせる努力をどういうふうに行っていくのか、中国とかロシアも含めて対話の枠組みをどう構築していくのか、国連安保理決議の完全な履行をどう働きかけるのかということが重要になっていると思います。 大臣に伺うんですけど、そのために日本政府はどうするのか問われていると思うんですけれども、大臣はどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(梶山弘志君) 我が国では、国連安保理北朝鮮制裁委員会や同委員会の専門家パネルの作業に積極的に協力をしてきているところであります。関係国に対し様々なレベルでの決議の完全な履行を働きかけ、安保理決議の実効性の向上に取り組んできております。日本政府としても、各省庁それぞれの役割分担において、一つの方針の下にしっかりと取り組んできているということであります。 経済産業省においても、輸出管理当局間において、様々な機会を捉えて、関係国に対し北朝鮮制裁履行に関する働きかけを行っているところでありまして、例えば、アジアを中心とした約四十の国・地域、国際機関等から約二百名が参加するアジア輸出管理セミナーを毎年開催をしております。アジア諸国の輸出管理当局に対し、輸出管理制度の構築や運用能力の向上を支援をしているところであります。また、直近では、二〇一八年及び二〇二〇年に開催したセミナーにおきまして、国連北朝鮮制裁パネルの専門家を招聘し、各国・地域の輸出管理当局に北朝鮮による調達活動に関する情報を共有をしたところであります。 経済産業省としましても、引き続き、関係省庁と緊密に連携しつつ、国際社会と連携、協力をしながら関連安保理決議の実効性の向上に取り組んでまいりたいと考えております。
○岩渕友君 北朝鮮を六か国協議などの対話の場にやっぱり復帰をさせて、平和的、外交的な解決を図るために政府としてもイニシアチブを発揮していただきたいということを強く求めておきたいと思います。 次に、東京電力福島第一原発事故をめぐる問題について聞きます。 五月十七日の決算委員会の中で、この福島第一原発の廃炉の最終的な姿について大臣といろいろやり取りをしました。あのときに、大臣からは、この廃炉の最終的な姿について具体的な絵姿を示せる状況にはないんだと、こうした答弁がありました。 規制委員会にお聞きするんですが、日本では、事故を起こした原発、特定原子力施設の廃炉完了要件が法定されているのかどうか、教えてください。
○政府参考人(金子修一君) 御指摘のように、原子炉等規制法による福島第一原子力発電所に係る規制では、その廃止措置完了のあるべき具体的な絵姿を定めているわけではございませんけれども、一方で、その廃止に当たっては、施設の解体、あるいは保有する核燃料物質の譲渡し、核燃料物質による汚染の除去、核燃料物質によって汚染されたものの廃棄などの措置を講じなければならないこととしておりまして、これらの措置が進んで、敷地内の土壌や施設が放射線による障害の防止を必要としないような状況になりましたら、廃止措置の終了を確認するという基準になってございます。
○岩渕友君 基準はあるんだけれども法定はされていないという答弁だったかと思います。 それでは、世界の事故を起こした原発はどうなっているかということで見ていきたいと思うんですけど、一九八六年に事故を起こしたチェルノブイリの原発は、九八年に成立をしたチェルノブイリ廃炉法で、廃炉完了の定義をデブリの取り出しや原子炉解体や環境上安全な状態の達成というふうにこれ法律で決めているんですね。さらに、事故直後に建設をされた石棺をそのまま放置するということも禁じているんです、法律の中で。これ、私も非常に驚いたんですけど、石棺そのままにするわけではないんだということなんですね。 外務省に伺うんですけど、これ、事故によって壊れた四号炉を覆っている石棺の上に新しいシェルターが建設をされたわけですけれども、このシェルター建設の目的が何なのか。そして、日本はこのシェルターの建設費などを拠出しているんですけれども、その総額が幾らになるか、教えてください。
○政府参考人(池松英浩君) お答え申し上げます。 チェルノブイリ原発四号炉の新シェルターの建設は、汚染物質の漏えいを防止するとともに、異常気象のような外部の影響からの保護や安全な作業環境の提供を目的とするものであります。日本政府は、チェルノブイリ・シェルター基金に累計で約百億円を拠出しております。
○岩渕友君 漏えい防止であるとか安全な作業を行うためにということだったんですけれども、石棺が老朽化するだとか倒壊する懸念というのがあって、例えばG7の会議なんかでも、その新しいシェルターを建設するプロジェクトが必要じゃないかということで採択をされて、だけれども、その内部の石棺の解体だとかデブリの撤去までは含まれていなかったということでウクライナの議会が成立させたのがチェルノブイリの廃炉法なんですね。その今お話にあったチェルノブイリの基金で、シェルターの基金は約百億円だと。これだけではなくて、安全を向上させるための基金が約五十億ぐらいあると思うんですね。だから、トータルでいうと大体百五十億ぐらいは拠出をしているということになるんです。 さらに、廃炉プログラム法というものがあって、これで工程が決められていて、直近三十年から五十年間をデブリ取り出しに向けた準備期間というふうに位置付けていて、全体の工程は約百年掛かるというふうにしているんです。事業者の判断でデブリの取り出し時期を前倒しすることはできないし、完了状態とともに安全重視の長期工程も法律でこれ定められているんですね。これは何のためにしているかというと、作業員の被曝のリスクを減らすということが目的になっています。このチェルノブイリ廃炉法では、廃炉に関わる作業員の待遇も通常の原発の従業員以上だと、健康診断だとか放射線管理も国の予算で行うというふうに定められているんですね。 チェルノブイリの廃炉法が成立したのは、事故が起きてから大体十二年後ぐらいなんです。今、福島第一原発事故から十年ですよね。これ、最終的な絵姿を決めていない。中長期ロードマップありきということではなくて、廃炉の最終的な姿とそこに至る過程について、地元の皆さんはもちろん、そして国民的な議論を行った上で明確に法律で定めることが必要じゃないかと思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(梶山弘志君) この件に関しましては、委員が先ほど御指摘あったとおり、五月十七日の参議院の決算委員会でも議論をさせていただきました。 福島第一原発の廃止措置が終了した状態については様々な御意見があると私どもも認識をしております。現時点では、原子炉内の状況や廃棄物の処理処分の方法など不確定な要素が多いために、具体的な絵姿をお示しできる状況になく、今後、更なる調査と研究を進めながら検討を深めていくことが必要と考えております。また、地域の将来像に関わることでもあるため、技術的観点に加えて、地元の皆様の思いも受け止めて検討し、さらにまた、情報も共有していく必要があると思っております。 なお、原子炉等規制法では、廃止に向けて必要となる措置とそれらが終了したことを確認するための基準を規定をしているところであります。したがって、まずは原子炉内の状況把握などを進めながら、地元の皆様の思いも受け止めて廃止措置が終了した状態を検討していくことが重要であり、現時点では、新たな法整備が必要であるとは考えておりません。 作業員の線量管理等もしっかりとやっていくということも含めて、中長期ロードマップに従って、また、これらが変更が必要なときには柔軟に対応してまいりたいと思っております。
○岩渕友君 福島第一原発事故の廃炉に関わっても、海外の事例をいろいろ参考にしていると、事故炉の状況を参考にしているというふうにも聞いているので、そう言うのであれば、例えばそのチェルノブイリ廃炉法みたいなことを検討するということが必要なのかなというふうに思っているんです。 廃炉を急ぐということが、海洋放出決定の強行などいろんな問題にもつながっているんですね。汚染水の発生も、この間いろいろやり取りしていますけれども、これを抑えるということにもつながる点では、その燃料デブリの冷却について、原子力市民委員会というところは、水で冷やす方法から窒素ガスなんかで冷やす空冷方式に変えれば汚染水の発生も抑えられるというふうに提案もしているんですね。 一号機から三号機のデブリの塊として最も重量があって発熱量が大きいのが、圧力容器を支える台座、ペデスタルというところの内側のデブリなんですけれども、そこのデブリの発熱量、そして内部の最高温度はどのぐらいだというふうに推定しているでしょうか。
○政府参考人(新川達也君) お答え申し上げます。 燃料デブリの温度につきましては、燃料デブリに触れた冷却水等の温度で管理をしております。季節変動はございますが、おおむね十五度から三十五度の間を推移をしていると承知をしております。 また、原子炉圧力容器の温度につきまして、底部で測定したものでは、二〇一一年十二月におおむね百度以下に下がったことで冷温停止状態に至っておりますが、その後も低下をし続け、最近では、季節変動はありますが、おおむね十五度から三十五度の間を推移していると承知をしております。
○岩渕友君 いずれにしても、下がってきているということだと思うんですね。 この原子力市民委員会では、東京電力とIRIDのデータなどを基にして試算を行っていて、一号機のペデスタルの内部で約三百四十度ぐらいじゃないかと。それで、圧力容器内では、デブリの量が最も多いのが二号機なんですけど、底の部分にあるデブリの最高温度が四百五十度以下だというふうに推定しているんですね。デブリの溶融温度は二千五百度ということなので、それと比べると低くなっているということで、安定状態を維持する方が危険性を高めるよりも得策だというふうな提言もされているんですね。 やっぱり、廃炉の最終的な姿も示さないままに、理解も納得も得ないまま急いで海洋放出を行うということはやっぱり許されないということで、スケジュールありきではなくて、いろんな議論も進めるし、廃炉とその過程について十分な議論するということを求めて、質問を終わります。
○委員長(有田芳生君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 外国為替及び外国貿易法第十条第二項の規定に基づき、北朝鮮を仕向地とする貨物の輸出及び北朝鮮を原産地又は船積地域とする貨物の輸入につき承認義務を課する等の措置を講じたことについて承認を求めるの件を承認することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(有田芳生君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(有田芳生君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午前十時四十一分散会