環境委員会 第7号
- 発言数
- 171 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2021/04/22
会議録
○委員長(長浜博行君) ただいまから環境委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、高橋はるみ君、関口昌一君及び猪口邦子君が委員を辞任され、その補欠として山田修路君、宮崎雅夫君及び柘植芳文君が選任されました。 ─────────────
○委員長(長浜博行君) 理事の補欠選任についてお諮りします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(長浜博行君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に片山大介君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(長浜博行君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 自然公園法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、環境省自然環境局長鳥居敏男君外四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(長浜博行君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(長浜博行君) 自然公園法の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○三木亨君 皆さん、おはようございます。 まず、先日行われました日米首脳会談により設立されました日米気候パートナーシップが導く未来の産業と国民生活の姿についてお伺いさせていただきたいと思います。 御存じのように、去る十六日に、菅総理とバイデン大統領による日米首脳会談で気候変動問題での協力強化が合意されまして、日米で世界の脱炭素をリードしていくことが確認されました。この日米気候パートナーシップは、二〇五〇年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする政府目標を掲げている日米の両国が、その実現に向けて水素の活用や二酸化炭素を回収して貯蔵する技術などで提携するとともに、今後設定する三〇年の温室効果ガス削減目標の達成へ協力を強化するものでありまして、両国が歩調を合わせ、脱炭素化の世界的な流れを加速されることが見込まれます。 また、気候変動を軸として産業のパラダイムシフトが起きつつある現在、これまでも優れた技術要素を持ちながらも欧米勢の後塵を拝することが多かった日本企業が、アメリカと連携するという強みを生かしてこの連携の中で大きなうねりを越えた暁には、トップランナーに躍り出るというふうな未来も期待されるところであります。 今回の合意は、世界第一位、第三位の経済大国でもある日米両国が気候変動にイニシアチブを取って取り組むというもので、まさに地球の未来への大きな合意というふうにも言えるのではないかと思います。 そこで、今回の日米パートナーシップに基づく取組によって導かれる未来の我が国の産業と国民生活の姿が具体的にどのようなものになるのか、企業の活動や国民一人一人の生活がどのように現在から変化するのか、環境大臣にその御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(小泉進次郎君) おはようございます。本日も法案審議の方、よろしくお願いいたします。 今、三木委員から、日米の新たな気候変動の協力についてお尋ねがありました。この日米気候パートナーシップは、日本とアメリカの中で初めて結ばれた気候変動に対する協力の枠組みであります。 私の中では、この枠組みのポイントは三つあると考えています。一つ目が、日米で共に一・五度目標の重要性を共有をしたということ、そして二つ目が、再生可能エネルギーの重要性も共有していること、そして三つ目が、地方自治体の役割が重要であるということをしっかりと位置付けて、そして、その自治体の脱炭素の広がりを、日米の両国間だけではなくて第三国にも、途上国に対してもそういった協力を広げていくということ。 こういったことを通じて今後どのように変わるのかという三木先生のお尋ねについては、ビジネスの分野について言えば、今まで以上に更に気候変動に意欲的に取り組む企業が評価をされ、そしてまた世の中も再生可能エネルギーがベースとなる社会になって、そして移動の分野もガソリン車から電動車、こちらへのシフトが明確になり、これからいかに持続可能で災害にも強い、なおかつ環境のことを犠牲にした経済ではない、環境と経済が一つの世界につながっていく、こういった新たな日米の協力の枠組みができたということで、私は非常に意義深いことだと、画期的なことだと思っています。
○三木亨君 ありがとうございます。その脱炭素化社会に向けて大きく動き出した、この中で日米の連携が発表されたというのは非常に大きな意義があると思います。 今大臣おっしゃられたように、おぼろげながらというか、だんだん形になるように、その未来の姿というものは我々の方にも見えてきた感がありますし、目指すべき方向というのははっきりしていると思います。ただ、そこに至るまでには非常に大きな壁とかハードルがたくさんあると思います。それを、今までの規制であったり慣習であったり、あるいは人々の考え方、そういったものを乗り越えていかなければいけないという、これはさすがに、今回の連携というのは非常に大きな意義がありますけれども、ただ単にスタートラインにすぎないとも言えると思いますので、しっかりとこれを踏まえて、どういう活用をしていくかというのは我々の仕事だと思いますので、しっかりとやっていきたいと思います。大臣もよろしくお願いを申し上げたいと思います。 では、今回の法案である自然公園法について幾つか御質問させて、自然公園について幾つか御質問させていただきたいと思います。 自然公園におけるドローンの飛行や登山道のマウンテンバイクに対する規制についてお伺いしたいと思います。 令和二年五月に取りまとめられた今後の自然公園制度のあり方に関する提言では、公園利用に伴う課題として、野生動物の餌付け以外にもドローン飛行による騒音や、登山道の自転車、マウンテンバイク利用による事故や荒廃のおそれも指摘されておりました。 しかしながら、今回の法律案では、野生動物の餌付けというものは法案の中に組み込まれていますけれども、これらのドローンとかマウンテンバイク、こういったものに対しては規制を追加する改正というのは行われておりません。これらの行為は現行法の規定内で規制できるとも考えられますけれども、これらの行為に対する提言の指摘に対して今後どのように対応されるか、環境省の御所見をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(鳥居敏男君) お答えいたします。 まずドローンの飛行でございますけれども、これによります騒音につきましては、現行の自然公園法におきましても、国立公園、国定公園の特別地域等において著しい騒音を発することは規制されているところでございます。 また、ドローンによる野生生物等への影響については、国立公園における無人航空機の取扱いを先月改めて整理をいたしまして、保護上影響がないよう配慮すべき事項、これは例えば希少鳥類の営巣地や繁殖期を避けるといったようなことでございますけれども、それにつきまして各地方環境事務所及び都道府県宛てに通知をしたところでございます。これらを踏まえまして、ドローン使用者から相談があった場合には適切に助言をすることといたしたいと思っております。 それから、登山道のマウンテンバイク、自転車等の利用につきましては、他の利用者に迷惑を掛けないように規制が必要な場合と、登山道や他の利用者に影響がない範囲で自然体験アクティビティーとして活用可能な場合があるというふうに考えてございます。各地域の実情に応じた具体的な対応が可能になるように、今後引き続き検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
○三木亨君 ありがとうございます。 時間がないので、では、次に自然公園内の希少動物の保護についてお伺いしたいと思います。 まず、本州以南の森林の生態系の頂点にいると言ってもいいと思います、ツキノワグマですけれども、絶滅のおそれがある地域個体群というのが環境省作成のレッドリストにありますけれども、ここに四国山地のツキノワグマというのがございます。四国にもツキノワグマがいたんだと驚かれる方も多いかと思いますけれども、これは世界で最も小さい島に生息するツキノワグマとも言われておりまして、これを守る、こういった少ない個体数を守っていくということは、貴重な動植物、またさらには自然を守るということにつながっていくんじゃないかと思います。 その四国のツキノワグマなんですけれども、二〇一五年から一七年に四国自然史科学研究センターなどの民間団体が行った調査によりますと、森林が多いと言われる四国の中でも一番森林が多いのは高知県ですけれども、かつては高知県の中でも確認されたんですが、最近は高知の方でも確認されませんで、徳島の剣山国定公園というところがございますが、そこと、その周辺の剣山山系鳥獣保護区という国指定のところがございますけど、ここに僅か二十頭ほど今生息しているということが判明しております。このままでは大体二〇四〇年頃には六〇%の確率で絶滅すると言われておりまして、まさにこれ、今危機的な状況にあると言えます。 四国山地のツキノワグマの保護には、まず科学的調査の実施と、それに基づく効果的な保護活動、拡大造林時の植林被害の経験から害獣というふうに意識している住民もまだ少なからずおりますが、そういった住民の意識の改革とか、あるいは、人工林から天然林への転換をパッケージとして政策を進めていって環境を整えるという必要があると思います。 現在、四国自然史科学研究センターや日本クマネットワーク、日本自然保護協会による四国ツキノワグマ保護プログラムが行われておりますけれども、民間団体によるものですので、予算的にも活動的にも限界もございます。ここは、国もこのような民間団体と連携して効果的な保護活動に取り組んでいただきたいと思います。今後の国の取組と環境省の御所見をお願いしたいと思います。
○政府参考人(鳥居敏男君) お答えいたします。 四国のツキノワグマにつきましては、先生御指摘のように、環境省のレッドリストで絶滅のおそれのある地域個体群として掲載されてございます。このため、環境省及び林野庁、四国四県、関係市町村等で構成いたします広域協議会を平成二十九年に設置するとともに、令和二年一月にはツキノワグマ四国地域個体群広域保護指針を策定いたしまして、生息環境の改善や傷病個体の救護、普及啓発及び広報活動、生息状況等に関する基礎情報の収集等の保護施策を実施しているところでございます。 なお、生息地となっている森林につきましては、森林・林業基本計画において多様で健全な森林づくりを推進することとしており、林野庁において、地域の自然状況等に応じまして針葉樹等の人工林に天然力を活用し広葉樹を導入することなどに取り組んでいるものと承知してございます。 今後も、四国のツキノワグマの絶滅防止と生息数の回復に向けまして、関係県や関係団体とともに連携し取り組んでまいります。
○三木亨君 ありがとうございます。 四国にツキノワグマがいるというのは子供の頃聞いた記憶がございますが、もちろん私も実際にその姿を見たことはございませんので、今でも何となく不思議な感じがいたします。数が少ないということで、我々里に住んでいる者にとっては、被害もありませんし、逆に言うと、交流というか、姿を見たこともないので、何といいますか、熊に対するイメージというのも余りございません。ただ、こういった我々の住んでいる山奥の方にこういう希少な生物が生息しているというのは非常に、簡単に言うとうれしいという気持ちもありますので、しっかりとこの保護活動を支えていただきまして、我々も協力を続けていきたいと思います。 次に、希少な野生生物等の自然保護とグリーン社会の実現に必要な風力発電の拡大との調整を円滑に進める仕組みづくりについてちょっとお伺いしたいと思います。 地球温暖化が大きな課題となっている現在、菅政権が目指すグリーン社会の実現には、風力発電等の再生可能エネルギーの早急かつ飛躍的な拡大というものが必要になってくると思います。中でも、水力に次いで発電効率の高い風力発電は、ブレードの風切り音や歯車が回る機械音、低周波音等の問題もありまして、陸地では、風況が良く人家も少ない山地の尾根筋というものが有力になっています。 もちろん、風力発電事業者には、環境アセスメントの手続によりまして、環境大臣や地元自治体の長の意見を通じて環境への配慮を盛り込むことが必須となっていますけれども、先ほど申しましたこの尾根筋とか、ちょうど風力発電に適地とされる地域には、クマタカを始めとするワシやタカの類い、あるいは先ほど話題になりましたツキノワグマ、あるいはニホンカモシカ等の希少生物の生息地と重なったり、風車設置の道路開設のための大規模開削が土砂崩れを誘発するのではというふうな地域住民の危惧がありましたり、そういったことから地域住民や自然保護関係者の反対運動を招く事例が多くあるのは環境省の方も御存じのとおりだと思います。 私の地元の徳島県の鳴門市では、先週法案ございました、瀬戸内海国立公園を擁する自然環境と調和した自然エネルギーの導入を促すために、あらかじめ風力発電の適地ゾーニングを行い、立地可能な場所を明確にしています。 このように、事業者の計画立案を受けての環境アセスの前に、積極的に自治体として設置してよい場所とそうでない場所の考え、これを住民の考えを受けてあらかじめ明確にしておくような仕組みがありましたら、温暖化防止か自然保護かというふうな、ある意味不毛とも言える争い、これをある程度未然に防ぐことができるのではないかと考えます。環境省の御所見をお願いします。
○政府参考人(和田篤也君) お答え申し上げます。 先生御指摘の風力発電の関係につきましては、これまで多様な環境影響について懸念が既に様々指摘されているところでございます。御指摘いただきましたように、バードストライクを始め、希少な動植物、土地の改変に伴う希少な動植物、さらには土砂崩れなどの災害につながるような危険などにつきましても指摘されているといったところでございます。 環境アセスメント制度におきましては、まさにこのような懸念をより早い段階から地域の住民の皆さんに幅広く懸念を知っていただいた上で、適切かつ十分な環境保全対策を講じてもらうよう事業者に対して必要な手続を課すと、こういった内容になっているところでございます。そういう意味では、より早い段階から地域の住民の皆様方に適正に御理解いただくという意味でも、先生御指摘のゾーニングといった取組なんかも非常に重要ではないかと考えているところでございます。 今般、環境省におきましては、もちろん地域の住民の皆様方とのゾーニング、合意形成などが重要というふうに考えていることもございまして、今国会におきまして審議中の地球温暖化対策推進法の改正におきまして、適正な環境配慮と地域の合意形成の促進のためにという観点で、自治体によるゾーニングというフレームワークを導入するといった内容も盛り込ませていただいているところでございます。 引き続き、環境と調和した再生可能エネルギーの導入が適切に進むよう、しっかりと対応してまいりたいと考えております。
○三木亨君 ありがとうございます。しっかりと取り組んでいただきたいと思います。 次に、国立公園や国定公園の環境整備に係る利用者の負担についてお伺いしたいと思います。 全国各地に国立公園、国定公園、数多くございますけれども、これらの自然公園の美しい自然環境の保全と安全な例えば登山道の整備、そういったものを通じた利用の両立、これが自然公園の中には求められておりまして、これが今回の法改正の趣旨にもなっているんじゃないかと思っています。 これらの地域では、税金からの補助で賄うことができない部分は、山小屋などの関係施設の尽力や駐車場利用料あるいは公衆トイレの協力金など、利用者の負担によって賄われているというのが現状だと思います。しかし、今回のコロナ禍によって来訪者が大きく減った現在、民間や利用者の協力によって賄われてきた保全活動が、登山道の整備の維持が難しくなって、保全活動や登山道の整備の維持が非常に難しくなってきておりまして、これまで私たちが当たり前のように享受してきましたよく整備された国立・国定公園の山あるいは海の安全や快適さというものが大きく脅かされていると思います。これは、自然公園の自然環境の保全や安全な利用のための費用が国や地方公共団体による公的資金だけでは賄えないという問題が、今回のコロナ禍で改めてあぶり出されたとも言えると思います。 このような自然公園における必要な費用を安定的に賄うためには、平成二十六年に議員立法で成立しました地域自然資産区域における自然環境の保全及び持続可能な利用の推進に関する法律に基づく入域料の導入というものを国としても積極的に進めていくというのも一つの方法であるというふうに考えます。また、さきの中央環境審議会自然環境部会自然公園等の小委員会の、自然公園法の施行状況を踏まえた今後講ずべき必要な措置についてというものの答申の中にも利用者の費用負担として盛り込まれていますが、その導入が進まないというのが現状だと思います。 環境省の方ではこれをどうやって進めていかれるのか、御所見をお願いしたいと思います。
○国務大臣(小泉進次郎君) お尋ねのありました自然公園における利用者負担に関する取組の歴史というのは古く、地域の多様な主体によって、駐車場における協力金、野営場の施設使用料、トイレで払っていただくトイレチップ、そして法定外目的税、またガイド料金への上乗せ、そしてマイカー規制区間や登山道での協力金などの仕組みが既に導入されています。 また、国立公園満喫プロジェクトにおいても、例えば西表石垣国立公園の竹富島への入域料、これは三百円、既に導入をされています。そして、妙高戸隠連山国立公園の妙高山、火打山への入山料、これは五百円、この徴収等が実現をしているところであります。 今後とも、地域自然資産法等の関係法令も活用しつつ、利用者負担の仕組みづくりを地域と連携をして積極的に推進していきたいと考えています。
○三木亨君 ありがとうございます。 自分たちで使うものは自分たちで負担していくという、まあ当たり前の話ではありますが、これまで自然公園というものに我々お金を払って入るものというふうには、余りそういう意識はなかったと思います。 ただ、この、何ですかね、場面というか、物事は全く違いますけど、昔から田舎の方の山は入会地というのがありまして、そこからいろんな作物取ったり薪取ってきたりという、そういった地域住民が共有するような山はありましたけれども、この山は地域の方は誰でも利用できますけれども、その代わりみんなで協力して山の手入れを行うと。言わば、これ利用者負担という考え方に近いものだと思います。 昔、日本人はそういうことを当たり前にやっていたわけですから、理解を深めていただければしっかりと利用者負担に応じていただけるものと思いますので、その努力をまた環境省の方でもよろしくお願いしたいと思います。 次に、解体古民家から取り出される古材のリユース、これの促進についてお伺いしたいと思います。 戦前の日本では、その地で取れた良質の木材が建築に使われてきましたけれども、戦後の建設ブームで安い強制乾燥材や外国の安価な木材が多く使われるようになりまして、長い時間を掛けて自然乾燥した国産の木材というのが余り使われる場面が少なくなってきたように思います。しかし、古材は長い時間を掛けて自然乾燥をして強度を増していく天然乾燥材であり、現在広く使用されている強制乾燥材よりも調湿効果や耐震性で優れている面があるというふうにも言われています。また、古材を新築やリフォームに積極的に利用することによって資源循環型社会に貢献し、もし全ての新築住宅で使用木材の一五%が古材で賄われた場合、一年間で百二十キロのCO2削減になるというふうな試算もございます。 しかしながら、古材の扱いというものは多岐にわたりまして、様々な業者が関わるため、流通の実態把握が容易でなく、古材のリユース促進には多くの課題があると言えます。このため、今後、古材市場の見える化や、環境面の魅力等古材の価値の訴求を推進する必要があると考えますが、環境省の今後の取組と御所見をお伺いしたいと思います。
○大臣政務官(神谷昇君) 三木委員にお答えいたします。 古民家解体時に発生いたします古材は、はり、桁、柱材といった木材があるわけでございますけど、この中には大変すばらしいものがあります。それをリユースすることは、天然資源の消費を抑制し、環境への負荷をできる限り低減するという意味で循環型社会形成の実現に向けて重要であることに加えまして、炭素の長期的な貯蔵につながるものと認識をしています。建設リサイクル法の基本方針においても、建設工事に使用された木材を含む建設資材のリユースを行うべきことを規定をしております。 一方で、古材リユースにつきましては、国内で部分的に行われているものの、その実態や市場拡大に向けた課題については十分に明らかでないことから、環境省では、昨年度に、古材の取扱いのある事業者を対象に古材リユース市場の実態把握のアンケート調査を実施しましたところ、古材の設計、施工の担い手となる事業者の古材に関する知識や技能を強化することや、環境面での魅力と古材の価値を適切に広くアピールすることが課題となりました。 こうした課題に対しまして関係省庁が連携をいたしまして対応することとしておりまして、環境省といたしましては、今後、古材リユースの推進に向けました環境価値の見える化など、関係者と協力して消費者への普及啓発に取り組んでまいります。
○三木亨君 ありがとうございます。 私の地元のおば、もう亡くなったんですけれども、家も結構古い家で、江戸の末期か、まあ江戸の中期ぐらいとおばが言っていましたけど、それぐらいに建った家なんですが、物すごい、大人が抱えても手が全然回り切れないぐらいの太いはりがありまして、また、電気屋さんが来て工事をするんですが、ケヤキが多く使われているらしくて、ケヤキというのは長年たつと本当に堅く締まってくるので、くぎがまず通らないといって、普通のくぎでは、かなり太いくぎを大きなハンマーじゃないと通らないと。その大きなはりも、一度それ解体したときによその家で使うということになったんですが、余りにも曲がり過ぎてこれは使えないと、弓のような形になっていましたので使えないということになりました。 このように、古材というのは非常に癖があるものが多いですが、それだけに風合いとかほかに醸し出せないような魅力もありますし、また、日本の気候に合ったからこそ長年その家を支えてきたというその実績もございます。これを使わない手はないと思いますので、しっかりとこの古材の魅力、そして使いやすい市場になるような努力というものを環境省でも後押ししていただけたらと思いますので、よろしくお願いします。 次に、先日、淡路島の方で繁殖したということでニュースになっておりましたが、ナガエツルノゲイトウという水草がございます。これ、地球上で最悪の侵略的植物と言われるぐらい繁殖力が高くて厄介なものだというふうに言われていますが、塩分や乾燥にも強くて、僅かな茎や根から増殖し、広がると、例えば水田に入り込んで稲を倒したりとか、在来植物の成長を阻害して、茎や葉が水路に詰まって、これがまた水害につながるというような被害も海外では報告されています。これが淡路島の方の池で大規模に繁殖して拡大しつつあるというのが、先日、報道でございました。 私の地元でも、一部に河川に流入が確認されておりまして、先日そちらの方の自治体に問い合わせましたところ、確かに入っているがまだ爆発的に広がっていない、ただ、今から取っておかないとえらいことになるので、年間大体、そんなに大きな町じゃないんですけれども、二千万ぐらい掛けてやっているけれどもなかなか追い付かないのが現状だというふうに言っていました。 このナガエツルノゲイトウの繁殖拡大を防ぐために、一旦広がってしまっては大変厄介なものだと思いますが、環境省の今後の取組というものを、御所見をお願いしたいと思います。
○政府参考人(鳥居敏男君) お答えいたします。 環境省といたしましては、このナガエツルノゲイトウを二〇〇五年に外来生物法に基づきます特定外来生物に指定し、栽培等に係る規制を行うとともに、ラムサール条約登録湿地である琵琶湖など、生物多様性保全上重要な地域において、同種の防除を行うなどの対応を行ってきたところでございます。 また、一部の地方公共団体等においても、同種に係る防除の取組が実施されていると承知してございます。こうした地方公共団体等が実施する生物多様性の保全、再生に資する活動につきましては、生物多様性保全推進支援事業交付金という予算事業でございますけれども、それにより支援を行っているところでございます。 外来種対策においては早期の発見、早期防除が重要であることから、今後とも、関係省庁や地方自治体等と連携しながら、普及啓発を含めまして、防除に努めてまいる所存でございます。
○三木亨君 ありがとうございます。しっかりと対策を練ってやっていただきたいと思います。 最後に、余り時間がないので、もうはしょって質問させていただきたいと思います。 環境省は、もちろん脱炭素化を進めていく、先頭に立って進めていく省庁でありますけれども、その環境省の管轄下にあります廃棄物処理現場、こちらの人たちも結構、最近その脱炭素化というものに対して非常に感覚というか意識の高い業者さん多くおります。それでまた、それに何とか協力したい、資することができればというふうに考えているところありますけれども、設備投資とかでそれに貢献しようと思っても、なかなか補助をいただけるようなメニューというのは、環境省はちょっと少ないか使いにくいものが多いというふうにも聞いております。 この廃棄物処理システムにおける脱炭素化、省CO2の対策、これをスピード感を持って進めるために、意欲を持つ許可業者の取組に対して環境省も後押しをしていくべきではないかと考えますが、御所見をお願いしたいと思います。
○政府参考人(松澤裕君) お答え申し上げます。 環境省では、エネルギー特別会計を使わせていただきまして、廃棄物処理施設におけます省エネルギーですとか、あるいは脱炭素化に向けて設備導入の補助というのを行っております。私どもの分野では、リサイクルをすることで燃やすことに伴うCO2を回避できるですとか、あるいは燃やすこと、単に燃やすだけでなく、そこで得られた熱を回収して電気として利用すると、こういった取組によってCO2の削減できますので、こういった施設を導入する際に一定の補助を行わさせていただいておりますので、引き続きこうした取組を進めてまいりたいと思います。
○三木亨君 ありがとうございます。 本当に、地元でもそういう人たちと話すと意識はすごく高いような、ほかの業種に比べても高いような気がします。しっかりと支えていただきたいと思います。 これで終わります。
○鉢呂吉雄君 立憲の鉢呂吉雄です。今日もまたよろしくお願い申し上げます。 昨年、初めて環境委員会に所属をし、小泉大臣とも何度かお話をさせていただいています。今日もよろしくお願い申し上げます。 今日は四月二十二日、地球の日、アースデーということで、イギリスがこれを提唱してこの地球の日が始まったと。地球の気候変動が大変最近大きな課題になっていますし、私ども、去年から私も勉強させてもらって、地球環境をしっかり守る、我々大人がその加害者になってはならないと、これからの子供たち、子孫に対して、その方々が被害者になっても困ると、こういう視点で頑張らさせていただきたいと思います。 日々、この今のコロナのウイルスに我々大変四苦八苦しております。去年も委員会で話しましたけれども、この感染症、ウイルスも地球気候変動のなせる業で、次から次と発症する可能性がこれからもあるということで、気候変動というものは地球温暖化の問題が非常に大きい課題だと、こう思っています。 まず最初に、今日、アメリカが主催して、今日、明日と、このアースデーにちなんで今日に設定したのかどうか分かりませんが、バイデンさんが、四十数か国が参加する地球温暖化サミットが行われるということであります。これに対して日本は、昨日も菅総理とお会いしておるようですが、きちんとした削減目標というものを日本政府は出すのかどうか、これをまず最初にお伺いいたします。
○国務大臣(小泉進次郎君) 二〇五〇年カーボンニュートラルと整合的なもの、これをしっかりと出していけるように最終調整をやるということでもありますし、総理からは、総理のお言葉を借りれば、今週二十二日に予定される気候サミットを一つの節目として判断したいというふうに総理はおっしゃっていますので、今、我々は、それに向けて関係閣僚等含めてしっかり調整をしているところであります。
○鉢呂吉雄君 昨日の参議院本会議でも、菅総理は、全く今お話あったとおりの、一つの節目としてこの判断をしていきたいと、ですから、今日、明日は提示しないのかなと、こう思ったわけでありますが、小泉大臣自体は四月の十五日の衆議院の本会議でこう言っております。この日米首脳会談や、あるいはアメリカ主催の気候サミットで日本が世界の脱炭素化に積極的に貢献し、国際社会の議論をリードしていきたいと、リードしていきたいと言っているんです。 今日の新聞でも、イギリスのジョンソン首相は、昨年十二月に六八%に出した削減目標を更に七八%にこれを削減するということをジョンソン首相自体が打ち出すと。COP26の主催国として更にリーダーシップを取るという形ですから、私は、小泉大臣がリーダーシップを取ると、リードすると言うからには、もっとやっぱり積極的に、こんな機会はないんですから、やっぱり今日、明日のやつは、一つのこれを判断とするというようなことでは世界のリーダーにはなれないのではないかと、こういうふうに思うわけでございます。 ちなみに、私も、基準年が各国ばらばらです。EUは一九九〇年を基準として、環境省に聞きましたら、日本は二〇一三年、これは東日本大震災の後の最も一番CO2排出量が多かった、一億五千万トンですか、そこを基準にしています、基準にしているんです。一九九〇年を基準とすれば低くなる形でありますから、巷間言われております四〇とか四五、例えば四五であれば、これが三九になってしまいます、一九九〇年を基準とすれば。各国少しばらばらなんですが、それにしても、日本は積極的なものを打ち出す今絶好のそのチャンスであると、こう思いますので、小泉大臣として、どういうスケジュール感で世界のリーダー、リードしていく、そういうところにあるのか、もう少し聞かせていただきます。
○国務大臣(小泉進次郎君) まず、一番いいタイミングと中身で国際的に発信をしなければいけないというのは全くそのとおりです。 そして、今、鉢呂先生が言われたイギリスの例ですが、あれは二〇三〇年の六八を七八にしたのではありません。二〇三〇年を二〇三五にして七八というふうに言っているわけです。それに加えまして、各国、どの年限と比べるかという、九〇年比とか、アメリカは二〇〇五年です。我々二〇一三です。 これは、どこで合わせるかとか、これはかなり国際社会はそんなきれい事だけの世界ではないので、一番自国が削減できやすいところとか、こういったことも考えられてやられている中で、じゃ、どこで合わせるかということは、今までも論争はありますけれども、私はそれ以上に、いかにこれから、また今も、どのように削減を着実に積み上げるかというのが一番大事なことだと思っています。そういった観点からすれば、どこかの国が七八だから、じゃ、うちは八〇だとか、じゃ、うちは幾つだとか、こういったことではなくて、それぞれの国にとって野心的なものというのは何なのか、こういったものが正確に発信されるべきだし、評価されるべきだと思います。 我々日本も、今、整合的でもあり、かつ野心的でもあるものをぎりぎりのところで関係各者、そして関係省庁、閣僚、調整をしていますので、総理が二〇五〇年のカーボンニュートラルというその目標に向けて整合的であるものを出すべく、最終調整、全力で頑張りたいと思っております。
○鉢呂吉雄君 私もそのように思います。 ただ、日本が二〇一三年を基準としたときに野心的と見られない、これは日本として一番都合のいい低い数字だと、こう世界から見られない、いや、日本がリーダーシップを取るというふうに言っているだけに、より野心的なものを出していただきたいと。そして、その時期はやっぱりあると思いますので、日本は常にそういう、内輪でいろいろやって国際社会に訴える力がないと、こういうふうに言われていますので、その辺は是非その機会を逸することなくやっていただきたいと、こういうふうに思います。 それでは、法案の方に移らさせていただきます。 まず最初に、公園事業、公園事業の宿舎という言い方をするんですが、この国立公園の中で様々、ホテル等の宿舎が建っております。これが非常に廃屋化している、老朽化しているだけでなくて使われずに放置されていると、風致景観を損なっている、そういった課題が今急速に出てきています。 私も、今週でなくて先週、北海道の国立公園、視察をしてきました。ちょうど去年の九月二十五日に、阿寒摩周公園内、私は夜遅くに行きましたら、今日は小泉大臣が来ているんだぞと。小泉大臣は立派なホテル、私はもうかなり格下のホテルに泊まったんですが、ちょうどまた偶然、小泉大臣と一緒になって、小泉大臣は華々しく次の日の新聞にも出ていました。 しかし、そういう中で、私も地道に現地調査をしたところで、こういういろいろな意見が出てきました。例えば、名前は言いにくいので言いませんが、今月調査したところでは、千人規模で宿泊できる本当に大規模なホテルが八棟、関連施設も入れて八棟建っているんですが、それがその温泉街の一番の始まりの見やすいところに、大規模ですから、これが使われずに放置されていると。しかも、権利関係が全く複雑で、環境省からも聞いたんですが、原状回復命令を出してもその相手方が事実上不存在だと、こういうような建物が散在しておると。 これは、もう休業してちょうど十年たったそうです。昭和四十年代に建築されたということですが、五十年前後たっておりますけれども、したがって、再利用は困難、あるいは、この中を壊して、中を撮影して、それをSNSに上げるような、そういうこと、治安上も問題だと、ただ手付けられないと、こういう建物が散在しています。また、跡地利用についてもそう簡単にはいかないと。壊すだけでも数十億円掛かるんでないだろうかと、解体するにも、撤去するにも。 その現地調査では、環境省がもっと主体的に取り組んでほしいと。あるいは、自治体の皆さんからもお聞きいたしました。同じように、権利関係の整理が大変で、費用も膨大で、困難な事案が多いと、あるいは、不要になった看板、それから取り残された工作物、自然の風景を損なっている状況が散見されると、一体感のない看板、そういったものがあると、こういうふうにも言われたわけであります。 大臣もいろいろ視察、調査をしておると思いますが、この今の国立公園内における宿舎、放置された、この問題について、私の今言ったことについてどんな感じを持ちますか。
○国務大臣(小泉進次郎君) まず、私が泊まったホテルは、ワーケーションの設備を増強しているところもありまして、是非先生にも次回そちらを御利用いただければというふうに思います。 そして、廃墟、廃屋などのお話ありましたが、私、幾つか国立公園を行っています。ただ、そのたびに本当に残念だと思うのは、この国立公園の魅力、景観を大きく損なうのが巨大なホテルや旅館などの廃屋。これがしかも、驚きましたね、現場見て、もう廃屋、廃墟がぽつんぽつんじゃないんですよ。一帯これ全部ですかという、それぐらいの現場も見たときに、いや、これは本当にもったいないということを思いましたね。 ですので、何とか少しでもこの地域の活性化に資するためには廃屋の撤去なども進めなければいけないと、そして地域の皆さんがよりそれを主体的になって進めやすいように、今回、新たに協議会とか、そしてまた新たな制度を法律の中にも位置付けて、協議会など皆さんの中で一定の理解もあった場合に、ワンストップで簡素化なども含めて措置をするようにもしてあるわけです。 そして、予算においても補助事業を我々やっていまして、これまで八公園九か所で廃屋撤去の取組を支援しています。そして、環境省の直轄でも先行的、集中的に実施している阿寒摩周国立公園、そして十和田八幡平国立公園の所管地において今取り組んでいるところでもありますし、また看板のお話も今先生からありました。この看板についても、令和二年三月にデザインを統一した仕様を作成して、再整備などのタイミングで統一デザインに移行をしているところでもあります。 先生がおっしゃった課題、これが今回の法改正によって少しでも前に進めていけるように、成立に向けて最後まで全力を尽くしていきたいと思います。
○鉢呂吉雄君 環境省の調査によれば、こういった公園内の宿舎施設二千百四十棟、全部でですね、あるうちの二五%ですから四分の一が、五百棟以上が休業、廃業しておる状態。また、そのほかまだ回答してこないホテルもあると、これもちょうど二五%ぐらいあるということで、二年越しで調査しておるんですが、なかなかそういう実態も定かでない。まあ五百棟休業、廃業しているだけでも大変な状態、三十四国立公園あるとしても、一国立公園で十四、五棟あるということになりますから。 しかも、環境省自らこの実態調査の結果を私にも示してくれた一番最後のところに、現状の環境省の体制では、事業の実態把握、こういった放置されている事業の実態把握も容易ではないと、これ本当に真正直に書いてくれています。だって、まだ調査しても回答くれないやつもあるという状況で、なかなかこの廃屋ホテル問題は一筋縄ではいかないと、こういうふうに思います。 これについて聞いても大臣はなかなか答えられないと思いますが、中央環境審議会の部会でもいろいろ御意見が出ております。現状でも、既に廃屋化を未然に防ぐ法の条項、例えば条項でいえば、法律条項はあるんです、あるんです。例えば、そこの所有者が替われば、これは環境省にこの法律に基づいてちゃんと届出をする必要があるんですが、もうさっきも言ったように、その所有者がもう転々としてなかなか、もう不存在の状態になっておると。これは、法律の執行がされていない、届出がされていないという状態です。あるいはまた、改善命令や原状回復命令を出せる条項もあるんですが、実際はそういう状態ですから使われておらないんです。一度も使われておらないというふうに聞きました、現状は、原状回復命令とかそういうもの。 この状態ではなかなか、あるいはまた、平成二十五年以降のこの事業について、これは法律ではありませんけれども、新たに財務諸表の審査をするとか、いろいろ環境省も苦労されております。しかし、現状はなかなか、それを発動する、そういう形になっておりません。やっぱりここは、もう大きく視点を変える必要があるのではないか。 例えば、中央環境審議会では、この公園事業について、実態の把握をする行政の確認及び健全経営確保のための環境省の関与、これは不可欠だと、公園計画の内容について、管理状態の外部チェックの仕組みが必要ではないか、こういう意見を出しています。あるいは、公園事業者の経営状態を把握するに際しては、専門的知見を有する外部機関への委託等を検討すべきと、こういうふうに言っておるわけであります。 これは、大臣、どうですか。本当に検討する必要があるんではないですか。
○国務大臣(小泉進次郎君) まず最初に、原状回復命令、まだ一件もないではないかというお尋ねもありました。そちらをまず最初にお答えしたいと思います。 この公園事業者を対象とした原状回復命令については、命令相手方が倒産している場合や資力に乏しく施設の撤去の見込みがない場合などが多く、先生が御指摘のとおり、現時点で国立公園での命令の実績はありません。 一方で、現在、阿寒摩周国立公園で原状回復命令の発出に向けた手続を進めているところでありますので、実施方法についても今整理を進めているところであります。また、平成三十年以降、国立公園において宿舎事業の認可を受けている一千五百以上の者に報告徴収を行い、運営実態の把握などを進めているところです。 引き続き、原状回復命令の実施方法について整理を進めるなどにより、実施体制の強化を図りつつ、制度を適切に運用し、公園事業の適正な執行の確保をしてまいりたいというふうに思います。 そして、二点目、先生から、中環審の答申でもいろいろと指摘されていることをこれから検討すべきではないかと。これについても、中環審の答申も踏まえて、事業者に報告を求めるなどにより経営状態や施設の状況を的確に把握するとともに、経営状態などに関する情報を基に中小企業庁と連携をして、経営改善、再生計画策定への支援、あるいは事業再生が極めて困難な場合には、早期の清算決断や再チャレンジ支援などにつなげるなどの方法について具体的な検討を進めているところでもあります。 これらの取組については既存の法制度や枠組みなどで対応できるため、今回の法改正の事項には盛り込むことはしておりませんが、実態把握や中小企業庁との連携などを組み合わせて的確に経営改善などの支援を行うことによって、公園事業の継続的かつ適切な実施を確保し、廃屋化の防止を図ってまいりたいと思います。 なお、先生に、環境省のマンパワー、人手が十分足りないというのはまさにそのとおりでありまして、今後少しでも事業が拡大して気候変動も含めてかなり負う責務が大きくなっている中で、より体制が強化されるよう政府の中でもしっかりと訴えてまいりたいと思いますし、御支援のほど、お願いしたいと思います。
○鉢呂吉雄君 多分もう十分ですからそこまで行かないと思いますが、マンパワーの補強、これももっとやっていく必要があると、これはそう思っております。 私も現地回りまして、このコロナの関係で、よりこの温泉街といいますか国立公園内のホテル群が本当に大変な状況で、私が行ったときもほとんど休んでおって、まあ日曜日の夜泊まったんですが、週日、週全部やれないと。金曜日、土曜日しかやれないとか、本当に大変な状況で、こういった状況が続けば本当にまた廃屋のような状況が出てこないとも限らないと。 したがって、今はコロナを完全に抑えなければなりませんが、鎮まった段階で、やっぱり国立公園内のこの宿舎事業といいますか、コロナ対応というものを、大臣、やっぱりここしっかり見ていかなければ、本当にまた廃屋を出しかねない、このことを何とか頭に置いてほしいなと、こういうふうに思うわけであります。 今回の法案でも危惧はあります。この法案改正でも、大臣、今回は、一連のこの全体計画を作れば個々の事業の許認可はもう要らないと、環境省は見ないと、この協議会で上げてきたものに許認可すれば個々の事業はというふうになっておるんですが、今の環境省のこの人員で、あるいは中身を見ますと、またぞろそういった自然環境の保護と利用の好循環という、言葉はいいんですが、むしろ環境を破壊して、荒らして、そういったものがいろいろ散見されるような状況になっていくのではないかと。 これは、大臣、本当に大丈夫ですか。経済界からそういう声もあるでしょうが、実態は、今の実態を、この廃屋を撤去させるためにも満喫プロジェクトのようなものを許可するという考えは分かりますが、それに付随して様々なやつを許認可をやりやすくするわけですね。むしろその方を危惧するわけですが、大臣、どうですか。
○国務大臣(小泉進次郎君) まず、どのような計画についても法律上自然保護に支障を与えないことを計画の認定要件としていますので、環境省として、計画の認定に際し必要に応じて有識者の意見を聴くなどにより適正な審査を行って、オーバーユースとか過剰な開発、こういったことにつながらないように適正な運用をしていきたいと思っています。また、計画の認定の後についても、必要に応じて報告徴収や立入検査を実施するなどによって、計画が適切に実施され、国立公園などの魅力向上につながるように適切に指導などもしていきたいと思います。
○鉢呂吉雄君 立入検査等をやるといっても、それは事実上、今現状の調査でさえうまくいかない、こういう状況です。 あと残り時間が少なくなったので、この法案改正の例えば利用拠点整備改善計画事業、あるいは自然体験活動事業、まあ省略して言います、この場合に協議会をつくると、こうなっております。私が一番気になったのは、うちの部会でも問題になったのは、この事業を実施する企業等の事業者、土地所有者、あるいは使用、収益の権利者、こういった方々はこの協議会の必置の、法律の条文にも書いてある参画者、構成者になります。残念なのは、地球の環境保護団体や有識者、地域の住民の参加は自治体が認めた場合に限られて、参加させなくてもよい仕組みになっております。これはやっぱり私はおかしいと。もう事業をやるやる、やる人だけは、若しくはそれに、協議会の構成員に漏れていたら後から申し出ても、それは正当な理由がなければ参画をさせなければならないという、大変この事業参画者のみの協議会になりかねない。 まあ、はしょって言いますけれども、環境大臣は過日の衆議院のこの委員会でも、実際のこの自然体験の方はそういった自然保護団体等は必要ない場合があるんでないかと、こういうふうに答えておるんですが、いかがでしょうか。私は、本当は条文の中できちっと明記をしてこれは入れるべきだと、こう思いますが、今はもうそういう段階でないようですから、やっぱりこれはきちんとそういった方々を参画させると。私も現地で調査したら、こういった自然保護団体というのはやっぱり大きな国立公園にはちゃんとした方々が構成されて存在しておるんです。そこでいろいろ意見をちゃんと具申をして、真面目に活動しておる団体が多いんです。こういったものが任意の構成員だとすれば、私は、勢いこの事業を実施する、そういった方向での協議になってしまうのではないか、こう思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(小泉進次郎君) まず、改めて申し上げますと、今回、どの計画についても法律上自然保護に支障を与えないことを計画の認定要件にしています。これは改めて何度でも言っておきたいと思います。 そして、今、協議会の構成員で自然保護団体などが明記されていないという話もありましたが、協議会の構成員については市町村、都道府県、ガイドやホテルなどの関係事業者、土地所有者、観光協会、ビジターセンター、有識者、自然保護団体などの多様な主体を想定をしていますので、何か一定の分野だけとか、そういったことを考えているわけではありません。 そして、具体的な構成員は、計画の内容などに応じて各市町村が判断することとなっているため、条文上、当該市町村又は都道府県が必要と認める者という形で盛り込んでいます。この際、それぞれの計画の内容については各地域の実情に応じて必要な内容を定めていただくことを想定しており、例えば自然体験活動促進計画については、人材育成や情報発信などが中心の計画も想定され得るため、必ずしも自然保護団体等の参加が必須ではない場合もあると考えています。このため条文上で明記することはしなかったということは御理解いただきたいと思います。 一方で、計画の内容を考慮して必要な場合には、市町村などが組織する協議会にあらかじめ有識者や自然保護団体に参画してもらうことも有効ですので、想定される計画内容に応じてどのような構成員が適切か、あらかじめ市町村等に対して我々からも適切に助言をしていきたいと考えています。
○鉢呂吉雄君 あと一問だけ、よろしくお願いします。 先ほどの人員の関係とも関連するんですが、様々な有識者は、今の国立公園は六割以上は国有林、林野庁の底地は所有地と、なかなかそこでの協議がいろいろあって物事が進まないと、こういった地方の現地調査でもお話があります。そういう事例もないことはない。知床の国立公園でもなかなか、この森林生態系保護地域に指定をして実際には利用者を規制したいんだけれども、なかなかできないとか。 私は、思い切った、小泉大臣はこれからの長く関われる人ですから、やっぱりこの林野庁、国有林野と国立公園との二重的なものについてもやっぱりどっちかに一本化すると。まあ、識者は、やっぱり国立公園の国有林は人と予算を環境省に移管すべきだと、国立公園のことは管理者が責任を持って判断すると、林野庁との膨大な調整作業も解消されると。 今、国立公園を管理するレンジャーという正職員は余りにも少ないと。一つの国立公園で平均三人、非正規職員のアクティブ・レンジャーと言われる方も入れても平均六人。国土の約六%近くが国立公園。北海道辺りは六つあっても、私が行った大雪国立公園なんかは非常に大きいんです。あそこを何千ヘクタール一人で管理するというのは本当に至難の業です。ですから、長期的には、大臣、やっぱり一本化をして、統一して管理するという形も是非検討していただきたい。 これで質問を終わりますけれども、短く回答いただければ有り難いです。
○国務大臣(小泉進次郎君) ありがとうございます。全く思いは同感です。 今、環境省と林野庁で、昨年十月に発表した農水省と環境省との間の連携強化に関する合意に基づいて、両省庁の担当部局間で国立公園と国有林の連携事業について急ピッチで検討してきました。その結果、両省で今後進めていく具体の連携事業などについて担当部局間で合意に至ったところであり、近く、野上農水大臣とともに内容について発表したいと考えています。両省の連携について、これまでの枠を超える形で強化をして、世界水準の国立公園を目指していきたいと思います。 なお、全国三十四の国立公園の保護と利用に関する施策を推進し、自然を生かした地域活性化を図るため、推進、進めるため、過去四年間で、現地のレンジャーを二百名に倍増させました。一方で、公園管理を充実させるためには更なる体制強化が必要と考えていますので、アクティブ・レンジャーなどの期間業務職員や今回の法改正で指定をしやすくする公園管理団体を増やすことで、現場管理に携わる人員を、現在の約六百三十名を今後千名規模としたいと考えています。 今後、どうぞ応援のほど、よろしくお願いします。
○鉢呂吉雄君 終わります。 ─────────────
○委員長(長浜博行君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、柘植芳文君が委員を辞任され、その補欠として猪口邦子君が選任されました。 ─────────────
○徳永エリ君 立憲民主党の徳永エリでございます。本日も、どうぞよろしくお願い申し上げたいと思います。 自然公園法の一部を改正する法律案について御質問させていただきますが、私は、基本的に自然公園の中に人の手をできるだけ加えるべきではないと、しっかりと自然を守るべきだという立場でございます。 今回の改正では、国立公園等における地域の魅力を生かした自然体験活動を促進する自然体験活動促進計画制度及び魅力的な滞在環境を整備する利用拠点整備改善計画制度を新たに創設いたしますけれども、この二つの制度を新たに創設する理由について、まずお伺いしたいと思います。
○国務大臣(小泉進次郎君) やはり、この国立公園というのは、国民の皆さん、特に地域の皆さんに愛され親しまれる、こういったことが私は大事なことだと思っています。そういった中で、今まで、自然を守る、この保護という面はもちろん大事にしながらも、国立公園の存在のおかげで地域が潤い、活性化をするという点においてまだまだできることがあるのではないかと。 そして、現場に行きますと、環境省というのは、もう自然にびた一文、木の枝一本も触れさせないと、こういう認識がかなり強く、この枝は景観を考えれば特に自然破壊につながるものではないので大丈夫ですよというケースがあっても、もう元々頭の中で、環境省はびた一文触れさせないと、これが余りにも強く、何か、大変我々としても残念だなと。 地域のために、いかにその自然の保護と地域の活性化を両立をさせるためにと思って現場の職員も頑張っているので、そういったことで、今回、新たにソフト面、ハード面、多くの方々に入っていただいて、その中で合意形成もして、許認可なども含めて簡易化、簡素化をして、地域の皆さんが国立公園をより愛していただけるよう、そして、国内外からも多くの方に親しんでいただけるように前に進めていきたい、この自然の保護と経済のことも含めて両立をさせていきたいと、その思いがあります。
○徳永エリ君 厳しいルールがあっても破る人はいるわけですから、私は、環境省の立場としては厳しい立場にあるべきだというふうに思っています。 今回の改正で二つの新たな制度ができるわけですけれども、これによってどんな事業が実施されることを環境大臣としては期待しておられるんでしょうか。
○国務大臣(小泉進次郎君) 先ほど、鉢呂先生の質疑の中では、例えば廃屋、こういったことで地域の魅力が損なわれているようなことがそのまま塩漬けにならないように、多くの方の合意の下で少しでもこのハード面についても前に進むようにしたいと、これが拠点に関する計画の方の思いもあります、一つの例としてはですね。 そしてさらに、ソフト面についても、例えば、今、グランピングとかワーケーションとか、そしてまた、一人でもテントを持ってキャンプを楽しむ、一人でたき火できるツールなども最近すごく売れていると聞いています。キャンプ場も環境省は三百か所以上ありますので、こういったところで様々なイベントなどが行われたときに、一つ看板を置くことでさえ難しい許認可の手続とかこういったことをやらなければいけないのかというときに、いや、これは地域の皆さんも含めて位置付けられたこの計画の中でのイベントだったり行事であれば、一つ一つここに看板置いていいですかとか、そういったことの手続は必要ありませんよと、こういうふうになっていくことを我々としては考えて、新たな計画を位置付けているところであります。
○徳永エリ君 部会でも少し私議論をさせていただいたんですけれども、環境省からグランピングという話があって、観光事業者が営利目的のためにやっているものですから、キャンプ場を活用するのはいいですよ、イベントも大いに結構ですけれども、ちょっとグランピングはどうかなというふうに思います。 あと、利用拠点整備改善計画のこの制度でも、どういうものができるのかというふうに考えますと、宿泊施設だけじゃなくて、例えばレストランとか、それからカフェとか、こういうものをつくることも可能なわけですよね。そうすると、環境意識の低い人たちがそこに押しかけてくると、ごみの問題、自然公園の中で大変に大きな問題になっていました。ほかにもいろんな問題が新たに発生する可能性もあります。そこを大変私は懸念いたしております。 今回、この二つの新しい制度を導入するに当たって、先ほど鉢呂委員からもお話がありましたけれども、地域の協議会の役割、これが大変大事になってくるわけですよね。ワンストップということで、協議会が認定して申請をすれば、許可も認定も、環境大臣あるいは都道府県知事ですか、これ要らないということになるわけですよね。どんどんその事業が促進される可能性があるわけです。 協議会の中に、先ほどもお話がありましたけれども、やはり厳しい立場の人をしっかりと入れるべきだというふうに私は思っておりまして、やっぱり環境保護団体とかあるいは動物の生態に詳しい専門家の方々とか、こういう方は絶対に入れるべきなんですよ。それが、法律では、その他当該市町村又は都道府県が必要と認める者としかなっていないわけです。 環境省からいただいた資料には、協議会の構成員と役割分担のイメージということで、御丁寧に有識者と自然保護団体のところ赤丸になっているんですよ。だったら、これちゃんと法律に規定してくださいよ。これイメージになっていますから、しっかりとやっぱりメンバーとして必ず入ってもらう、これ、私、環境省がやるべきことなんじゃないかなというふうに思います。 事業を進めたい市町村の首長さん、これ、もう恣意的に、反対するメンバーをそこに入れないということだって十分に考えられるわけです。そして、自治体にとっては人がたくさん来てくれることは喜ばしいことですし、また、税収にもつながりますからどんどん進めたいというふうに思うんでしょうから、こういうところは本当に慎重に対応するべきで、今更遅いですけれども、私は、やっぱりこのメンバーというのはきちっと法律に規定するべきだったんじゃないかということを改めて申し上げておきたいというふうに思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(小泉進次郎君) これも先ほど鉢呂先生にはお答えしましたが、いかなる計画であっても、まず自然の保護はしっかりやってもらう、これ前提であります。その上で、仮に自然保護団体の方の参加が必須ではないような計画もあると思うんですね。ただ、先生御懸念のように、いや、こういう計画についてはやはり入っていただくべきではないかと我々としても感じることがあれば、それは、適切な助言などはしっかりしてまいりたいと思います。
○徳永エリ君 是非とも、計画の中身をしっかり見ていただいて、そういうメンバーを協議会の中に入れていただくということを環境省として積極的にしていただきたいということをお願い申し上げておきたいと思います。 それから、先ほど、経営破綻したホテルや旅館の話がありましたけれども、令和元年の省令改正で、国立公園内で分譲型ホテル等を宿泊事業として一定の要件を満たせば認可することができるようになっています。この理由と要件についてお伺いいたします。
○国務大臣(小泉進次郎君) 御指摘の分譲型ホテルは、近年の分譲型ホテルへのニーズの高まりなどを踏まえて、国立公園内における利用の質の向上のため、有識者から成る国立公園の宿舎事業のあり方に関する検討会の検討結果も踏まえて、上質な宿泊体験の提供やにぎわいが失われている地域の再活性化などを期待して、二〇一九年九月より新たに公園事業として認可できることとしたものであります。 このため、休廃業施設が目立つエリアの再活性化や上質化に資すると判断されること、又は風致景観の保護上支障を来している廃屋や老朽化施設の建て替えなどにより実施されること、これを条件として求めており、国立公園として必要性の高い事業に限定をしています。 また、公益性、公平性を担保するために、審査基準において、特定の者が独占的に利用する客室を設けないこと、公園施設の年間延べ宿泊可能客室数のうち七割以上について一般の利用者の宿泊の機会が確保されていること、こういったことなどを条件としており、特定の個人や団体が独占するものは認めておりません。 さらに、分譲型ホテルの所有権の分割によって廃屋化につながらないようにするため、区分所有者と公園事業者の契約において、大規模修繕や建て替えが円滑に実施されることが見込まれる措置が講じられていることを条件として求めております。 このような措置を通じて、公園事業の適切な実施を確保してまいりたいと考えております。
○徳永エリ君 分譲型ホテルの要件の中に、風致景観の保護上支障を来している廃屋や老朽化施設の改修、それから増築又は建て替えにより実施されるもののみを許可するという要件なんだと思いますけれども、先ほど鉢呂委員の質問にもありましたけれども、二〇〇九年の自然公園法の改正で、施設の管理又は経営の方法を執行認可申請時に記載する内容として法律に記載するとともに、改善命令、原状回復命令等への違反については、罰則の追加等による監督権限の強化の措置を講ずるための改正、これを行っているわけであります。ところが、その事業者が履行能力がないということで、その原状回復命令などは出せていないということであります。そういう中で、この分譲型ホテルの要件によってこの廃屋の問題が解決されることを環境省としては望んでいるんだと思いますけれども、これ、なかなか期待どおり、思惑どおりにはいかないと思うんですよね。 この問題を思惑どおりに進まなかったときに解決するためには、これからどうしていくのか。今回の改正で新たな施設を造るということもあるわけで、そうなると、また今度新たな廃屋がそこにできる可能性も出てくるわけであります。この問題、しっかり受け止めて対応しないとますます大変な状況になるんじゃないかと思いますが、この点に関してはいかがでしょうか。
○国務大臣(小泉進次郎君) まず、今の廃屋のこれだけの規模をこのままにしておくわけにもいきませんし、廃屋がそのままになっているなら、新しいものがしっかりと建つことによってその地域の魅力を向上させていけると私は思います。 ただ、それが実際に、じゃ、分譲型のホテルや新たなものがどんどん進出するかというと、そんなに簡単なことではないとも思いますし、仮に新たな事業者が出てきて、その事業者の経営が立ち行かなくなって、それが新たな廃屋になるのではないかという、その可能性は、やはり経済ですから、我々が潰さないことの担保はできませんから。 大事なことは、しっかりとその経営の状況も我々としては見ていくこともそうですし、そうならないような事業者、しっかり入っていただけるように考えなければいけないので、中小企業庁などとも連携をして、専門家の方のアドバイスもしっかり聞きながら、国立公園の魅力につながっていくような、そんな在り方を前に進める、そんな法改正につながることを期待しています。
○徳永エリ君 御説明はよく分かりますけど、それが実際にできるのかと、今までもできてこなかったんですから、大変に心配です。 それと、やっぱり今コロナ禍であるということを強く意識しなければいけないと思うんです。例えばこの分譲型ホテルにしても新たな施設にしても、誰が投資をするかということです。日本の企業は相当このコロナで傷んでおりますから、収益予見性のないものに対して今投資をするかということです。そうすると、誰が投資するんでしょうか。どこが参入してくるんでしょうか。これ、外資を規制はできませんので、お隣の国、入ってくる可能性が十分にあると思います。 我が国の国立公園、国定公園、その中に外国資本によるレストラン、カフェ、ホテル、こういうものができて本当にいいのかと。まあ妨げられませんけれども、そこも大変に大きな問題だと思いますが、ここは環境大臣のお考えだけ伺っておきたいと思います。
○国務大臣(小泉進次郎君) 先生今おっしゃったように、外資かどうかにかかわらず、適切な公園事業に資する形が大事だというふうに考えています。 私は、例えば栃木では、今、リッツ・カールトンあります。そして、国立公園ではなく国民公園ですけど、新宿御苑の中にはスターバックスもあります。そういった中で、大切なことは、いかに地域の方や利用者の皆さんに歓迎をされるか、そして、国立公園の価値を損なうことなく、むしろその価値を高めていただけるかと、こういったことが大事だと思っていますので、そこを忘れずに適正な公園事業の執行をしていきたいと思います。
○徳永エリ君 リッツ・カールトンやカフェのイメージと自然公園のイメージがどうも私は重ならなくて、それが魅力を高めるという意味は、多分どこまで話してもずれるんじゃないかなと思いますけれども、ちょっと私の感覚ではなかなか理解できないですね。 次に、ちょっと再エネのお話をさせていただきたいと思いますが、前回の委員会でも平山委員からお話がありましたけれども、小泉大臣、改めて伺いたいですけれども、国立・国定公園内でのその再エネ事業、これに対してどんなお考えを持っておられますでしょうか。
○国務大臣(小泉進次郎君) 先ほど徳永先生が、リッツ・カールトンやスタバのイメージと国立公園が合わないという話は、恐らくこれ一般的な方も誤解している方がいるんですけど、日本の国立公園と、ヨセミテとかイエローストーンとかセレンゲティーとか、全く違います。もう元々人が住んでいるところに網掛けているのが日本の国立公園なんです。なので、ゲートで区切ってもう大自然だけですというところは日本は残念ながらないんです。ですので、ゾーニングによって最も手付かずで守らなければいけないところを特別保護地区という形で、もうここにリッツ・カールトンとかスタバ、こんなことは考えていません。 ただ一方で、ほかのエリアのところに、もう住民がいて、コンビニもあり、ドラッグストアもあり、そして中小企業もあり、経済活動が営まれているのが日本の国立公園なんです。なので、そこの正確な、日本の国立公園とは、単純にアメリカとかアフリカとか、これ比較ができないものなんだということは、この法改正も機にみんなで共有できるようにしていきたいと思います。 ですから、今のお尋ねの再エネについても、特別保護地区にメガソーラーとか、こんなこと全く考えていません。だけど、もう国立公園の中に多くの住民の皆さんは住んでいるんです。だとしたら、そこの屋根置きの太陽光とかを入れることに何かマイナスはありますかということや、使えるところは地域の皆さんの理解を得ながらやっていくことは、私は国立公園の魅力を損なうことにはならないというふうに考えています。 恐らく、日本の国立公園の残念なところは、入っても国立公園に気付かないことです。なので、私はそれを変えたいと思って、林野庁との協力で、例えば先生御地元の知床とか屋久島とか、世界遺産クラスのものはまだまだできることはあるんじゃないかと、そこの部分のイメージは私は徳永先生と全く同じだと思います。
○徳永エリ君 御丁寧な御説明ありがとうございました。 再エネの話ですけれども、環境省から、二〇一八年から二〇二〇年の三年間で国立・国定公園の特別地域内の太陽光発電施設の新増設について百件許可しているというお話が先日ありました。また、国立環境研究所の研究チームの調査によりますと、鳥獣保護区や国立公園など自然環境の重要な場所でも合計千二十七施設の太陽光発電施設が許可されていると。そのうち六八%は十メガワット未満の中規模施設ということです。 国立公園、国定公園内の百施設のうち、十メガワット以上のメガソーラー、何件ありますか、お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(鳥居敏男君) 今御質問のあった件は、今ちょっと手元に資料がございませんので、お答えできる状態でございません。申し訳ございません。
○徳永エリ君 昨日、環境省から伺いましたらば、十メガワット以上、これをメガソーラーと言うのであれば十四件あるということであります。造っていかないと環境大臣はおっしゃっておりましたけれども、実際にはもうあるわけですよ、許可されているんですよ。これを、これ国立環境研究所の調査ですから、しっかりこの調査結果を共有していただいて、今後、国立・国定公園内にこの再エネ施設を造っていくときには是非いろんな意味で参考にしていただきたいと思うんです。 この合計千二十七施設の内訳ですけれども、鳥獣保護区では六百五施設、それから都道府県立自然公園内では二百四十五施設、国立公園内では百一施設ということであります。 もう時間なくなりましたけれども、風力発電施設は何件、国立・国定公園の中にありますか。
○国務大臣(小泉進次郎君) 先ほど先生、私はないと言ったけどあるじゃないかと言ったのは、メガソーラー、今先生が御指摘された案件は特別保護地区ではなく特別地域ということですので、一番ゾーニングでいうと高いものが私が言った特別保護地区で、そこにはありません。そういった思いは共有したいと思います。 そして、風力については、今、許可件数として把握しているものは、これも特別地域におけるものですけど、二十六件、二百五十一基であります。
○徳永エリ君 もう時間がないので終わりますけれども、もうこれだけの太陽光発電施設、それから風力発電施設ができているわけですね。その事業主体が経営がうまくいかなくなって破綻したらどうなるんだろうかとか、その施設はちゃんと適切に処理、撤去されるんだろうかとか、懸念がたくさんあります。こういったところを安心できるような説明がきちんとできるような、そんな対応をこれから環境省でしていかないと、なかなか地域の合意形成というのはできないと思いますので、是非ともしっかりお願い申し上げたいと思います。 終わります。ありがとうございます。
○竹谷とし子君 公明党の竹谷とし子でございます。 まず初めに、私の地元であります東京の伊豆諸島を含む富士箱根伊豆国立公園も今回公園法の対象になりますので、この伊豆諸島に関して質問をさせていただきます。 八丈島というのは大変有名なんですけれども、実はこの八丈島から漁船で三十分程度行ったところに、もうすぐ見えているんですけど、八丈小島という無人島があります。 この八丈小島、最後に学校の先生をしていらっしゃった漆原先生という童話作家の先生がいるんですが、その方から伺いましたけれども、最後みんなで引き揚げて、その後、ヤギが繁殖をしてしまったと。で、植生がもう食べ尽くされてしまって大変な問題になったということで、我が党の山口代表も漁船に乗り込んで、その無人島になった後のヤギの繁殖状況を調査に行ったという、そういうこともありました。そして、その後、このヤギをどうしようかということで、全部生きたまま連れてきて、そして、八丈島の方で、住民の方に伺いましたら、一軒一ヤギという運動もあったそうですけれども、何というんでしょうか、連れてきたヤギをなるべく殺さずに共生するという、そういうような歴史がある。 そういう八丈小島なんですけれども、魚がよく釣れるので、漁船の方に乗せていっていただいて釣り人もたくさんいらっしゃると。ここにクロアシアホウドリが営巣をし始めたということで、このクロアシアホウドリの産卵、子育ての環境を守っていくために自然史研究会の方々が活動されていらっしゃいます。釣り人も島にとっては非常に大切な島の活性化の産業の一つでもありますので、ただ、余り散策コースに自由に入られてもこのクロアシアホウドリの生息する環境が損なわれてしまいますので、何か守るような取組をしてもらいたいという地元のお声がありました。 その後、東京都などで取組が行われていると聞いておりますけれども、今、環境省として、この八丈小島のクロアシアホウドリにどのように関わっているのか、またどのような保全の取組が行われているのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(鳥居敏男君) お答え申し上げます。 八丈小島は、富士箱根伊豆国立公園に指定されているほか、東京都指定の鳥獣保護区となってございます。 繁殖しているクロアシアホウドリの保全を図るため、現在、鳥獣保護区の管理者である東京都や地元八丈町により、クロアシアホウドリの営巣期である十一月から翌六月の間、入島自粛ですね、釣り人等の入島を自粛を呼びかけているところでございます。 環境省では、平成三十年より継続してクロアシアホウドリの生息状況調査を行っており、産卵数やひなのふ化数などを確認してございます。今年度も調査を行う予定であり、地元の保護関係者と連携しながら取り組んでまいります。
○竹谷とし子君 営巣期においては来島の自粛呼びかけが図られるようになってきたということで、前進をしているというふうに認識をしておりますけれども、今回この法案ができることによって、もしその呼びかけがうまく機能しなかった場合にも、また対処をする方法が、手だてができたというふうに認識をしております。 今呼びかけが行われているということですので、それを見守って、島の方々とともに見守っていきたいと思っておりますが、八丈小島でこのクロアシアホウドリが産卵するようになったということで、これは伊豆諸島の自然種の一つとして貴重なものであると地元の方々も考えられております。将来的にはアホウドリも営巣する可能性もあるのではという、そういう期待もあるそうです。 この八丈小島でクロアシアホウドリが生息をし続けられる環境の保全のために、今後も、環境省が関わっていただいているということが地元の方の安心にもなっていますので、是非関わっていっていただきたいというふうに思っております。大臣、よろしくお願いいたします。
○国務大臣(小泉進次郎君) 八丈小島は伊豆諸島の典型的な生態系が残された唯一の島で、クロアシアホウドリの繁殖地であるほか、絶滅危惧種の生息地にもなっており、環境省としても八丈小島の生態系保全の重要性を認識しています。 先ほど先生から、ヤギの話を非常に臨場感を持って景色が浮かぶようにお話をいただきましたが、そういった多くの方々の御努力のおかげで繁殖地が形成され、結果として世界最北の繁殖地となった事例というふうに聞いており、今後も継続的な調査や観察が重要と考えています。 環境省では、引き続きクロアシアホウドリの生息調査を行うとともに、都が指定をしている都指定鳥獣保護区の管理者である東京都や地域の関係者、保護関係者とも連携をして、生息環境の保全を図ってまいりたいと思います。
○竹谷とし子君 よろしくお願いいたします。 次に、同じ伊豆諸島の島でございます利島村という島に関して質問をさせていただきたいと思います。 利島村というのは大変小さい島でありますけれども、洋上から見ますと、海から見ますと、島がもう丸ごと山というような、そういう島です。また、ツバキが有名で、ツバキ林もあって独特の風景を有しております。また、村落の中には玉石垣、丸い石を積んで造った石垣、それが続く道とか、また長らく噴火をしていないので巨木も多いということで、大変自然の魅力、また文化の魅力もあふれる島でありますけれども、この村の方々の希望として、島丸ごと山なので、一番上に行きますと、三百六十度、富士山とかあるいはほかの伊豆諸島とか見渡せるようなもう絶景の地であるはずなんですけれども、そこには展望台がないので何も見えないと。途中にはあるんだけれども、片側しか見えないので三百六十度見えない。そこで、この宮塚山というんですけれども、そこの山頂に展望台を整備したいということで、利島村第四次総合計画の中にもそれが計画をされているんですけれども、地元では、環境省の国立公園の規制によって進められないという、そういう認識があります。 是非これを実現させてほしいと思いますけれども、環境省の見解を大臣に伺いたいと思います。
○国務大臣(小泉進次郎君) 今のも、よくある、環境省がびた一文駄目だと思われていて、全く柔軟性がないと思われている一例かもしれません。 今、利島の宮塚山の登山道の話がありましたが、東京都が公園事業として整備していると承知しています。山頂には、スダジイの原生林に広く覆われていることから第一種特別地域に指定されていて、自然環境保全の観点から大規模な展望台の整備は適切ではないと考えていますが、既存の登山道に付随する施設として、必要に応じて山頂への展望台の新設は可能だと考えております。 伊豆大島には利島を担当する国立公園管理官が配置をされていますので、利島村から展望台設置に関して御相談をいただければ、適切に対応してまいりたいと思います。
○竹谷とし子君 今大臣から明確に御答弁をいただけましたので、これが進むのではないかと期待をしております。ありがとうございます。 それから、また細かい規制の話になってしまいますけれども、今度は、伊豆大島ですね、伊豆大島でこういうお話がありました。 伊豆大島の国立公園内に設置した看板、地元の方が、こう曲がっていくとこういうものがありますよというふうな看板を作ったと。そこの看板に描いた絵がウサギの目が赤いとか、あと伊豆大島というのはあんこツバキ、あんこさんというのが有名なんですけれども、そういう絵を描いたら、環境省が定めた管理計画書と合わないということで撤去を命じられたということで、また別な、自然になじむような看板に付け替えたんですね。 そういうこともあって、きちっと従ったんですけれども、非常に作った方としては違和感があって、今回、法改正によってこの看板デザイン、大島町で決めることができるようになりますでしょうか。
○国務大臣(小泉進次郎君) これも似たような話がよくありまして、国立公園の中で例えばコンビニがあると、そのコンビニも、周りの景観と合わせて、ふだんはもう少し派手な原色を使うロゴとかあれなのに、全部茶色のコンビニになっているとか、こういったものは環境配慮で、景観配慮でやっていただければいいんですけど、じゃ、その看板もということになると、やっぱりそれは個別の部分もあると思います。 今先生の御指摘にあったように、今回、法改正の中で新たな計画、位置付けていますので、大島で協議会があって、その計画に位置付けられて、地元の皆さんでこれはこの看板にしようと、そういったことがあれば、これは対象となり得るというふうにも考えています。 ただ、看板デザインなどを含むいずれの計画も環境大臣の認定を必要としていますので、認定審査の基準などについては、この法案が成立した後に、改正法の施行に向けて検討していくことになります。
○竹谷とし子君 ありがとうございます。 具体的な手続がどうなるのかということについて、こちら、鳥居局長に伺いたいと思います。
○政府参考人(鳥居敏男君) お答え申し上げます。 まずは大島町等の地方自治体が地域の関係団体等による協議会を設置した上で、協議会にて自然体験活動の促進や魅力的な滞在環境の整備のための計画を作成いただきまして、環境省に計画認定の申請をしていただくということになろうかと思います。 計画の認定に当たりましては、公園計画への適合、質の高い自然体験活動の促進や魅力的な滞在環境の整備への寄与、国立公園の保護上の支障等について、環境大臣が確認することとなってございます。
○竹谷とし子君 ありがとうございます。 国立公園満喫プロジェクトにおいて、国立公園フォントによる統一的ブランドイメージというものを作成しておられます。このブランドイメージを作るということは私は大賛成なんですね。しかしながら、それがまた地元に押し付けるような形になりますと同じようなことになってしまうのではないかとちょっと心配をしておりまして、地域とか、さっきの看板の話は本当住民の方が作っておられるというものであったそうです。 このブランドイメージに協力をするという場合に、インセンティブがあるとなおいいのではないかというふうに思っていますけれども、この統一的ブランドイメージというのは、これは強制ではないものであるというふうに思っておりますけれども、これから看板デザイン考えようとした場合にどのような関係になるのか、御答弁お願いいたします。
○政府参考人(鳥居敏男君) 国立公園に立ち入ったということが一つ分かるというのは、全国三十四ある国立公園のどこに行っても基本的にはこういうデザインで看板を作っているということは非常に大事かなというふうに私ども考えてございます。 その日本の国立公園の価値や魅力についての認識、統一的なブランドイメージの浸透、定着のため、統一マークや統一フォントを採用いたしまして、環境省や地方公共団体が整備する国立公園の公共標識やパンフレット等に使用しているところでございます。 統一フォントの使用につきましては、民間で設置する看板には適用されていませんけれども、地方公共団体で国立公園内の公共標識の整備をする場合にはできるだけ使用していただくことにより、公共標識のデザイン統一とブランドイメージの浸透、定着への御協力をお願いしたいというふうに考えてございます。
○竹谷とし子君 繰り返しになりますけど、ブランドイメージってすごい大事だと思うし、デザインというのもとてもその地域の魅力を高める上で有効なものだというふうに思っております。それいいなと思うようなものを是非示していただいて、それをやるときに、協力するインセンティブというものを是非御検討いただければというふうに思います。 続いて、同じ伊豆諸島の中にある三宅島というところがあります。この三宅島というところにはガクアジサイというお花があります。この島固有のお花、また植物を島内の各所に植栽することで、島の新たな魅力を高めて、島を訪れる人へのおもてなしを増進して、併せて島民の癒やし空間を提供する花いっぱい運動というものがあり、村としても花いっぱい推進部会を設置をされています。 こうした島民の方々が工夫を凝らして様々な取組をなされているところでございますが、国立公園には、もうすばらしい魅力あふれる自然、花、植物、野鳥、美しい風景、あふれておりますけれども、これがなかなか伝わり切っていない部分も私はあるのではないかと思います。 しかしながら、この美しい写真、また動画というものがインターネット上で紹介されることによって、それを見た人が遠くからそこにやってくるということが間々あります。例えば、青ケ島という国境離島が伊豆諸島の中に、人口がもう百数十人で、噴火をして人が住めなくなった、またそこに戻って島の暮らしを再生した、そういう歴史があるところなんですけど、上から見るとプリンをひっくり返したような、そういう形になっているのが珍しくて、その写真を見てヨーロッパから、大変不便なところなんですけれども、交通の便は、いらっしゃったりしているわけですね。 そういう、写真一つでそうやって人を引き付けるということで、環境省のインスタグラム、拝見しました。ジャパンナショナルパーク、すごくきれいな写真があって、英語で説明もされていて、フォロワーも多いと思いますし、コメントもいいねもいっぱいあるのを見ました。ああいう取組、余りお金を掛けずにできることではないかというふうに思っております。ユーチューブなどの画像、動画を載せるとか、またコンテストもやっておられると聞いておりますが、もっともっと発信していっていただきたいというふうに思います。 お願いします。
○国務大臣(小泉進次郎君) ありがとうございます。 今先生に御紹介いただいたSNSですけど、フェイスブックは今フォロワー数が約十八万、そしてインスタグラムが約八万ということであります。そして、二〇一九年からは、インスタグラムを活用して、日本の国立公園をテーマとしたフォトコンテストを開催をしています。 そして、先生がお話あった三宅島、三宅島は大島とともに活動中の火山を有する島として知られており、随所で特色のある火山地形が見られます。こうした三宅島を含む伊豆諸島の写真をホームページに掲載することを検討するとともに、引き続き地域の皆さんと連携しながら発信をしっかりしていきたいと思います。 私も今、大臣室の液晶に、時間があるといつも、国立公園のドローンなどで撮影した映像があるんですけど、それを見ているだけで、何でこの都会にいるんだろうかというような、早く都会じゃなく国立公園に行きたいなと、早くコロナを収束させなければいけないなと、そういった思いにもなります。それを国内外の多くの人たちに知っていただけるように、発信しっかりとやっていきたいと思います。
○竹谷とし子君 ありがとうございます。是非よろしくお願いいたします。 最後に、廃屋に関して、先ほど来御質問の中にも出ているものでございますが、この伊豆諸島の中でも問題となっております。 廃屋撤去ということに関して、二〇一五年施行の空家対策特措法と比較をいたしまして、今回、公園法の改正によって新たにできることはありますでしょうか。
○政府参考人(鳥居敏男君) 議員御指摘の空家対策特別措置法は、地域住民の生命、身体、財産の保護、生活環境の保全等のため、空き家等の実態把握、活用の促進、除去や修繕等の措置の促進等が規定されているものでございます。 一方、今回の改正案は、直接的に廃屋の撤去等に関する措置を規定するものではございませんけれども、利用拠点の整備に関する地域の協議会の設置や手続の簡素化を含む計画制度を新設するものであり、廃屋の撤去や廃屋化の未然防止も含めた滞在環境の整備が進むものというふうに考えてございます。
○竹谷とし子君 先ほど鉢呂先生の御質問の中でもありましたけれども、全国の国立・国定公園内で廃屋化した施設というのが、環境省の資料によりますと、休業、廃業しているというところが五百件程度ということで、所有者が撤去できない廃屋化した施設というのは何件ぐらいですかというふうにレクで聞いたんですけれども、把握していないということでありました。 これ本当に問題になっておりまして、この伊豆諸島でも廃屋化した宿泊施設があります。例えば、八丈島国際観光ホテル、八丈オリエンタルリゾート、これインターネットで検索するともうすぐ出てくるんですけど、この経営状況の現状をレクでお伺いしたところ、一九七〇年代あるいは六〇年代に開業、営業して、二〇〇〇年代に営業を終了して、以後は建物は放置をされているという、そういうことを環境省としても認識をされているということでありますけれども、この廃屋化したホテル、地域住民から国が撤去なり活用を進めてという意見あります。原状回復あるいは利活用が今回の法改正で発展する可能性ありますでしょうか。
○政府参考人(鳥居敏男君) 議員御指摘の八丈島の国際観光ホテルやオリエンタルリゾートにつきましては、これはいずれも国立公園の普通地域又は公園外に位置しているものでございます。 一方、今回の改正案に盛り込まれている利用拠点整備改善計画は国立・国定公園の集団施設地区等を対象とすることとしてございまして、改正案によってこれらの施設の原状回復や利活用を直接的に進めることは難しいというふうに考えてございます。
○竹谷とし子君 八丈だけではなくて大島にもあるよ、神津島にもあるよ、小笠原の島にもあるよと。島の方の言葉を借りると、固定資産税も滞納しているし、もう目の上のたんこぶだと。景観も悪い、また災害時にも危険だし、防犯上も問題があるという、そういうことで、看板とかどうのこうの言うよりも、そっちを何とかしてもらいたいんだという、そういうお話でございます。 これに関しまして、今回の改正により進展しなくても、何らか具体的な解決方法を検討していっていただきたいというのが島の方々の思いでございます。大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(小泉進次郎君) その島の方の思いと、私が北海道とか様々な国立公園でこの廃屋を何とかしなければいけないという思いは全く同じです。 そういった中で、今回の改正案では、国立公園、国定公園の利用上特に重要な集団施設地区などの利用拠点での廃屋対策を対象として含んでいて、その補助対象、補助事業も用意をしています。 一方で、先生が御指摘の八丈島のホテルのような集団施設地区の外で許可により建てられた建物や、普通地域に建てられた建物、例えば一般の家屋とかも含めてですね、そういったものは、既に廃屋化しているものについては、法的な優先順位を踏まえると直ちに対応することは難しいというふうに考えています。 今後、これらの建物についてどうすべきか、何が可能か、こういったことについて、観光庁そして地方の自治体の施策とともに連携をしながら検討していきたいと考えています。
○竹谷とし子君 是非検討をお願いしたいと思います。 最後に、今後の廃屋の予防策というものが重要であると思います。経営状況の把握、またそのためにはマンパワーが必要だという、そういう議論ありますけれども、そのためにまた、これは大変重要なんですけれども、そのために税金を掛けるのかということについては国民の理解は余り得られないと思います。 例えばですけれども、最も時間やコストが掛からないこととして、既にある情報を開示するということがあると思います。経営状況を見せたくないという場合には、第三者の保証をもらうなり、あるいは原状回復の保証金を入れてもらうなりということもあるかもしれません。 そうしたことを、今後自治体、専門家などの意見を聞いて、どうすれば廃屋化の兆候をできるだけお金を掛けず、税金を掛けずにつかむことができるかということを検討してはいかがかと思います。大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(小泉進次郎君) これも先ほど答弁もさせていただきましたが、実態把握、これを中環審の答申も踏まえてしっかりやることと、中小企業庁などとの連携をしっかり組み合わせて今でもできること、これをしっかりとやることだと思います。 そして、先生からの未然防止をどういうふうにするか、こういったことについても、御指摘を踏まえて、更なる効果的かつコストの掛からない効率的な手法について引き続き検討していきたいと考えています。
○竹谷とし子君 終わります。
○委員長(長浜博行君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時四十七分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(長浜博行君) ただいまから環境委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、自然公園法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○片山大介君 日本維新の会の片山大介です。 私は、まず、ちょっとNDCについて、今日動きがありますからお話伺いたいと思うんですが。今夜九時からですか、気候変動サミットが行われるということなんですが、NDCについて総理は、一つの節目として判断したいと。たしか、先週アメリカのときは、それまでにはっきりさせたいみたいな言い方で、ちょっと何か言い方のニュアンスも変わったので、ちょっと何かなかなか大変なのかなと思ったりもするんですが、今夜の見通しどうなりそうか、教えていただけますか。
○国務大臣(小泉進次郎君) 今夜の見通しというか、総理が判断したいと言った一つの節目ということは間違いありません。最終的な調整は、最後まで全力尽くして、今までも毎日やっておりますので、本日も、日本時間の九時ですけれども、しっかりやりたいと思います。私も同席をする予定です。 そして、NDC、NDCと言われるんですけど、まず、正確には、NDCは最終的に国連に通報するものがNDCでありますので、二〇三〇年目標というふうに我々は言っています。そういったことを押さえていただければ、あとは最後どのように打ち出せるか、しっかり最後まで頑張ります。
○片山大介君 それで、その目標ですか、目標なんですけど、やっぱりいろいろ言われているのは、大幅に引き上げるであろうなということは言われています。 ただ、そうなると、これまでよく大臣は三〇年目標というのは積み上げなんだとおっしゃっていましたけど、この新しい目標もやっぱり積み上げとして考えて出すものなのか、それとも、目標として後でそれを逆算させていくものなのか。それによって、この目標に基づいてというか、沿って作られるエネ基とか長期計画とかですね、そういう付随していくものにも影響を与えていくと思うんですけど、そこら辺の考えどのように考えていらっしゃるのか、教えてください。
○国務大臣(小泉進次郎君) 積み上げだけではないということです。 私は、今回いろいろ調整にも関わっていますのですごく感じることは、アメリカはエネルギー基本計画がないんです。そして、ヨーロッパもそうですけど、何%削減しますという裏側に、どの電源を何%ってやらないんです。一方、日本は、どの数字を出すから、裏側に電源これぐらい。私は、これは日本にとって本当に利益になっているのかと思いますね。むしろ、国際的に打ち出していくときに、自ら生真面目に、自由度を奪ってがんじがらめにしてしまっているようなこともあるなと。 そういった問題意識を持ちながら、各国が、やれイギリスが二〇三五年に七八%と、そしてどの国はこれぐらいというときに、中で調整している者としては、今後、これは今の仕組みの中でやらざるを得ませんから、私はそれの中でしっかり全力を尽くしますが、今後において、私は、日本として一番いい形というのは何なのか、様々問題意識を持つことも事実であります。
○片山大介君 その根拠の下にやっていくのは、私はいいと思いますよね。やっぱり根拠なく数字だけ上げるよりも、その日本のような形で、それに合わせて様々な整合性を図っていくというやり方は、やっぱりこれは日本ならではのやり方だと思いますし、私はそれでいいと思いますから、是非頑張って整合性取るものをやっていただきたいと思います。 じゃ、その自然公園法の改正案の質問に行きますが、今回は十年ぶりの改正で、メーンは、もう何人もの委員がおっしゃっていらっしゃるその自然体験活動の促進計画と、それから利用拠点整備の改善計画の二つということですよね。新しい制度を創設すると。 このうち、その自然体験活動の促進計画なんですが、これは、公園計画におけるこれまでのハード整備面だけじゃなくて、新たなソフトとしての自然体験活動を位置付けようということで、これはこれでいいと思います。その対象が国立・国定公園の全体だと、区域の全体のどこでも対象になるというんですが、もう少しそこを分かりやすく、具体的にどのような地域でこういうのを作られることを想定しているのか、教えていただければと思います。
○国務大臣(小泉進次郎君) 例えば、片山先生の御地元の兵庫県であると、六甲山のような自然豊かな山地とか、あと山陰海岸のような特色のある海岸地域など、それぞれ国立公園の中で特性に応じて多様な地域が想定をされます。カヤックをやっているところもあれば、ラフティングをやっているところもあれば、そして、そういった山道を整備をしながら散策などを楽しんでいただくアクティビティーもありますが、いずれにしても、そういった自然体験活動が、今回の制度を活用いただければ、一つ一つを一々我々に確認をいただかなくても、地域の合意もしっかり促す中でやっていただけると、そういったことです。
○片山大介君 じゃ、その自然体験活動ってどんなものかちょっと聞きたいんですけど、その計画の認定要件の一つには、質の高い自然体験活動の促進と書いてある。質の高いって何かなと。それで、先ほど言った、グランピングとか出ていましたけど、これをもって質の高いと言えるのかなと思ったりもするんです。 それで、自然の保全もきちんと一緒に行っていくということを先ほどからおっしゃっていますね。その上での質の高い自然体験活動って何なのか、ちょっとこれ、具体的にイメージできるように教えてもらえますか。
○国務大臣(小泉進次郎君) 今、私カヤックなども例示をしましたが、国立公園などの自然を活用して行われるトレッキング、キャンプ、カヤック、野生動物観察など、自然の中での滞在時間が長く、また、五感を使って深く自然を味わえるような体験活動が想定をされると、これが質の高いということです。 さらに、そういった自然体験活動を促進するための、さっき山道の話をしましたが、フィールドの整備、そして、利用ルールの周知、利用者への情報提供、人材育成、こういったことも活動の一環として含まれ得るというふうに考えています。 先生の御地元の兵庫県でいうと、さっきも挙げましたが、山陰海岸の透明度の高い海で行うシーカヤック、こういったものもあると思いますし、淡路島での瀬戸内海を臨むキャンプ、こういったものも想定し得るんではないかと考えています。
○片山大介君 すごく兵庫の宣伝していただいて有り難いなと思います。 だけど、それを質の高いといっても、これまでそれやっているかなと思うのと、それで、実は環境省、七年前に国立公園における協働型管理運営の推進という通知を出していて、その中で、総合型協議会を通じていろいろと国立公園のビジョン、管理運営の方針、行動計画などを検討していくと、地域が主体になって取り組むことをここでもう一回打ち出しているんですね。 それで、今回はこの新しい計画の下にまた新たに協議会をつくってとかという前提をつくっているんですけれども、これ同じようなことを七年前にもやっていて、そのときの、七年前に求めた総合型協議会というのは、この七年間で十三しかできていないようなんですけれども、またちょっと同じようなことになるんじゃないかなとかね。あと、どう違うのかという、ちょっとそこがよく分からない。それを教えていただけますか。
○政府参考人(鳥居敏男君) お答え申し上げます。 まず、違いでございますけれども、国立公園における総合型協議会は、国立公園に関わる地域の多様な主体の参画を得て、国立公園における保護の課題や提供すべきサービスなどについて総合的に検討しまして、国立公園の価値や保全、利用の目標を示したビジョン、管理運営方針、行動計画及び地域ルールを決定し、その実現に向けた取組推進、管理等を行う組織として、これは地域のいろんなステークホルダーが入っているものでございますけれども、設置することとしてございます。 一方、今回の改正案に基づく質の高い自然体験活動の促進に関する協議会につきましては、ガイドツアーなどを通じて、国立・国定公園において、法律に基づく地域の魅力を生かした自然体験活動を促進するための協議会という位置付けでございます。協議会が作成した自然体験活動促進計画について環境大臣等の認定を受けた場合には、その計画に記載された具体の事業について、自然公園法の許可等の手続のワンストップ化を可能にするものでございます。 総合型協議会は、先ほども申しましたように、非常に大所高所から公園のその特性を生かしてどういうふうな運営をしていくかということを決める協議会でございますので、関係者も非常に多うございますし、合意形成にも時間も掛かるということでございます。 これまで、委員御指摘のように、十三の公園で行われていることと思いますけれども、これを私どもとしては三十四の国立公園に広げていきたいというふうに考えているところでございます。
○片山大介君 そうすると、そこで七年前に求めた、何というのか、自然体験活動と、今回の自然体験活動、やっぱり基本的には同じなんですかね。
○政府参考人(鳥居敏男君) 総合型協議会は、単に利用のことだけではなくて、そこの国立公園等の運営をどういうふうにしていくか、どういうふうな保護管理をしていったらいいかということで、単にその自然体験活動というものだけではなくて、もっと幅広い観点からいろんな議論を、関係者と持って議論をしていくという協議会でございます。
○片山大介君 分かりづらいですけど、じゃ、是非頑張っていただきたいと思うんですが。 それで、そもそも、今回のこれって、少し、まあコロナになってしまったですけれども、インバウンドの需要喚起の側面はあったと思うんですけれども、コロナ前での最新データだと、インバウンドの国立公園利用者というのは二〇一九年六百六十七万人、これいただいた資料に書いてあったですけど、じゃ、今回のこの改正でそこの部分の、いろいろとやっていこうというのであれば、どういう効果を見込んでいるのか、そこは何か試算のようなものあるのか、どう考えているのか、教えていただけますか。
○国務大臣(小泉進次郎君) 国立公園の観光利用による経済効果を正確に見積もることというのは難しいんですが、例えば一つの試算の例では、三十四国立公園を対象とした年間の観光消費額は約一兆九千億円というふうに見積りもあります。 ただ、先生がおっしゃったように、もうインバウンドというのが今すぐには回復が見込めない中で、大事なのは、いかに地域の方々にも利用していただいて、また国内の皆さんにも利用していただけるか。それをさらに、宿泊とか滞在型で、長期で利用いただくような環境をつくることも大事だと思っていますので、今回、ソフトとハード面において両方とも新しい制度を確立をして、より多くの方に親しんでいただけるような環境をつくりたいと、そういう考えでやっています。
○片山大介君 そのアフターコロナでまた戻ってくることになると思いますけれども、そうした効果もきちんと分析をしながら、この新しい制度というのを効果的によりやっていただくようにお願いしたいと思います。 それで、もう一つの、今言われた利用拠点整備改善計画の方なんですが、これももう何人もの委員がおっしゃられているので、基本的に私も同じ質問になっちゃうんですけど、結局、今、国立・国定公園内で五百か所でしたっけ、把握しているのが、廃屋としての数は、ですよね。で、今回この新しい制度によってそれがどこまで改善していくのか。それで、先ほどの質問だと、なかなかこの制度だけで直していけるというか、廃屋を直していけるものじゃないと言っていますけど、やっぱりそれを直していくためにどうするのかと、その先を考えていくのが、きちんと、環境省としては大切だと思うんですが、それはどういうふうに考えているのか、その先をどう見ているのか、教えてもらえますか。
○政府参考人(鳥居敏男君) お答え申し上げます。 議員御指摘の五百という数字は、平成三十年に私どもが行った調査のうち、営業をしていないものというものが五百ということが分かってございまして、廃屋化しているかどうかという数、廃屋が何件あるかというところまではまだ追えていないんですけど、これは今後しっかり調べていきたいというふうに思います。 その上で、当然、その廃屋の対応だけじゃなくて、廃屋させない、廃屋化しないために、例えば宿舎、ホテルであれば、経営状態をしっかり把握した上で中小企業庁等とも連携して必要な助言を行っていくとか、そういうような対応をして、その廃屋がそもそも生まれないようにしていくための努力もしていく必要がある。 そのために、地域が一体となってその改善計画を作ることによって、地域の魅力を高め、そして廃屋の防止にもつなげていく、そういった視点が重要かと思います。
○片山大介君 それは、今のその計画の説明ですよね。 それで、私が聞きたいのは、やっぱり廃屋をなくしていく、そして今ある廃屋をどんどん撤収していくというのか、撤去していく、そのために何が必要なのかということを私聞いていて。 それで、おととし、たしか国際観光旅客税によって、これも質問出たのかな、さっき、利用拠点滞在環境等上質化事業というので予算措置ができるようになったと。今回は法律でこうした計画も明記されたということになって、この二つをまずは活用していくんでしょうけど、それだけでできない部分というのは今後どのようにしていくつもりなのかと、そっちの方、そっちをちょっと聞きたいんですけど。
○国務大臣(小泉進次郎君) まず、これだけでできないところの中で、優先順位付けということでいえば、先ほど徳永先生の御質問にもあったように、まずはこの集団施設地区というものが大事だろうと。ただ、日本の国立公園は、先ほども申し上げたとおり、もう多くの住民の方が住んでいる状況ですので、そういったところが、これは一般的な課題の空き家問題とか、そういったことについてどうするかとなると、それは環境省として、国立公園の所管とはいえ、一応エリアとしては国立公園の中の空き家だとはいえ、なかなかそこって難しいなというのがあるのも正直なところです。 ですから、今これ大事なことは、政府全体としての問題の捉え方も含めて、赤羽国交大臣とも連携をしながら、赤羽大臣にも何度も国立公園には視察をいただいていまして、この廃墟をこのままではいけないという問題意識は共有していただいています。しっかりと関係省庁と連携をして、とにかくこの優先的にやらなければいけないところは政府全体としても関係省庁との連携の中で進めていくことが必要だと考えています。
○片山大介君 大臣、そのとおりなんですが。その政府一体となってという、それをまさにこの国立公園、国定公園でも環境省がリードしていかなきゃいけないので、では、それを是非やっていただきたい、それを聞きたかったというところなんです。 それで、あと、ちょっと時間ないので、次に餌付け規制についてちょっとこれも聞きたいんですが、これ、今回の改正で餌付けや、あと過度に接近しての撮影が規制になって、これが野生の生態に影響を及ぼして公園利用にも支障を来すからというんですが、これ、対象が鳥類と哺乳類というんですけど、ちょっと何でこの二類なのかなとか。昆虫もいれば爬虫類もあるし、何かいろいろあると思うんですけど、何かちょっとそこがよく分からないと。具体的にどういう動物なのか、簡潔に教えてもらえれば。
○国務大臣(小泉進次郎君) まず、ヒグマは分かりやすいと思うんですけど、なぜこの鳥類と哺乳類かというと、人に危害を与える可能性があることだけではなくて、公園利用の在り方についても大きな影響を与えると。例えば、徳永先生とのやり取りの中でも、カメラマンの異常な接近とか、そして観光客の皆さんが車を止めて、利用に対しても影響が出ていると。 こういったことも考えると、代表的にはやはりヒグマ含めた哺乳類もありますし、場合によっては猿とか、そしてまた鳥の関係でいうとカモメなども含めて、餌付けが仮に公園利用の適正な利用について影響があるということは考えられるので、そういったことだと御理解いただければと思います。
○片山大介君 今、熊の話も出たので、ちょっと熊で話をあと残りしていきたいんですけど、熊も最近よく出没が多いとありますよね。これと餌付けの関係性というのは何かあるんですか。
○国務大臣(小泉進次郎君) 熊と餌付けの関係性でいうと、頻繁に出没する要因として、餌となるドングリなどの凶作、それと人間活動の低下に伴う管理不足の山林や耕作放棄地が熊の移動ルートや隠れる場所となっていること、そして果樹や生ごみなどの誘引物や餌やりなどの人為的な要因などが、御指摘の餌やり、こういったことに含めた様々な要因も考えられます。 そして、知床の国立公園では、ヒグマに対する餌やりや過度な接近が行われた結果、自ら人や車両に接近したり利用者の荷物を物色するなど行動が変化したヒグマが確認をされていますので、これはちょっとこのままでは危ないということもありますので、自然公園法の中で、今回、餌付けに対する罰則の強化、こういったことも位置付けたものでもあります。
○片山大介君 それで、その熊の方は今出没も多いんでしょうけど、例の鹿やイノシシの捕獲用でワイヤー型のくくりわなってあるんですけど、あれに過って掛かって、だけど、それが本来だったら放獣されるべきなのに、それが殺処分になっているケースがあって。 くくりわなというのは直径が十二センチというのが決められていますけれども、環境省の通知とかで、楕円形になったくくりわなで短い短径が十二センチだったら長い方は何センチでもちょっと許されちゃうみたいな、そういう運用がされちゃっているというんですけど、猟友会はこれもう真円の直径十二センチにすべきだというふうに、以下にすべきだと言っているんですが、ここら辺はどのようにお考えなのか。
○政府参考人(鳥居敏男君) くくりわなに関しましては、鳥獣保護管理法に基づきまして、狩猟鳥獣の保護に支障を及ぼすため禁止すべき猟法として、輪の直径が十二センチメートルを超えるものを使用してはならないというふうに定めてございます。この規則を、規制をですね、制定した平成十九年当時は、円形のくくりわなが一般的に用いられており、くくりわなの直径の計測方法についても短い方の内径を計測することとしてございました。 一方で、鹿やイノシシ等の鳥獣の捕獲が強化される中で、内径の最大長が十二センチメートルを超えるような楕円形や長方形のくくりわなも使用されるようになってきており、錯誤捕獲の増加も懸念されてございます。 このため、今年度改定を予定してございます鳥獣保護管理法の基本指針の見直し作業において、くくりわなの直径の計測方法についても、現行の取り扱うことを見直すことも含め検討してまいりたいと思っております。
○片山大介君 最後に、錯誤捕獲した場合のものは、前、大臣に聞いたら、原則やっぱりそれは放獣なんだよと言っていますが、なかなかそれができていない自治体多いと思うんですが、ここは指導も含めてきちんとやらせた方がいいと思うんですが、そこら辺はどうお考えなのか、最後にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(小泉進次郎君) 先生おっしゃったとおり、錯誤捕獲した個体については原則として所有及び活用できないこと、放獣を行うことなどを定めています。 ただ、熊の放獣に当たっては、麻酔を打って、そして動かなくする、こういう危険な作業もあって、専門的な知識や経験が必要とされます。このため、あらかじめ放獣体制を整備しておくとともに、放獣場所の地権者や自治体などの地元関係者などと協議の上で放獣場所を決定しておくことが重要と考えています。 このため、環境省では、今年の三月に改定したクマ類の出没対応マニュアルにおいても、熊の放獣に関する対応方法や注意事項、錯誤捕獲を防止するための対策などを整理し、都道府県に対して周知を行いました。 また、今年度は、都道府県がクマ類の保護管理を進める際の指針となるガイドラインの改訂を予定をしていて、その中では、人と熊のすみ分けを図るための地域づくりの考え方なども示すことで熊の適切な保護管理を進めていきたいと思います。
○片山大介君 終わります。ありがとうございました。
○柳田稔君 今日は、コロナの質問をするつもりはありません。ただ、感想だけ申し上げたいと思うんですが。 厳しく言うかもしれませんけれども、菅内閣の失政並びに対策が後手後手、そのツケが今大きく爆発的に広がっているんじゃないかなと、私はそんな危惧をしていまして、大阪がこの関東にもまた近いうちに再現されるんだろうなと、一体どうするんだろうと、それが非常に気になっています。 ワクチンも、いろいろ総理もアメリカに行って発表されていますけれども、確保できるという以上に問題は、どれだけの人に接種できるかですからね。接種できなければ確保しても意味がない。 昨日の本会議でも、オリンピックについての入場者、四月か五月には判断しないといけないという答弁もありましたよね。こんな状況で本当にできるのかと、そんな気がしておりまして、非常に危惧をいたしております。 では、質問に入ります。 私の問題点も既にもう出ていましたので、ダブって質問するのも大変申し訳ないので、できるだけはしょってやらせてもらいますので、局長、よろしくお願いします。聞きたかったのは、廃屋の件と滞在型のホテル、まあ旅館ですね、そのことについて絞って質問したかったんですが、二つとも出てしまいましたので。 まず、廃屋の撤去ですが、これをどういうふうに進めるのか、その機構というか、組織というか、やり方について教えてください。
○政府参考人(鳥居敏男君) 廃屋の撤去についてのお尋ねがございました。 環境省の所管地でありますところにつきましては、集団施設区の、国立公園、国定公園の利用の拠点になっている集団施設区のうち、環境省の所管地につきましては、これは直轄で廃屋を撤去すべく、今幾つかの、例えば阿寒摩周国立公園の川湯だとか十和田八幡平国立公園の十和田湖畔の休屋だとか、そういったところで撤去事業をやってございます。 また、補助事業といたしまして、これは今年度予算にも盛り込んでございますけれども、やっぱりそういう利用拠点の廃屋の撤去につきましては、補助事業として、これは予算措置でございますけれども、民間のそういったホテル、旅館なんかについても対応していきたいというふうに思っています。 また、あと観光庁の事業とか、あるいは先ほどからもお話出ていますけれども、国交省の空き家対策特措法なんかとも連携して、これはそういう方策も使いながらできるだけ撤去を進めていくということで関係者とも連携してまいりたいと思っております。
○柳田稔君 その撤去もそうですが、撤去後の活用というのもありますよね。 そこで、地域で協議会をつくって、そこでいろいろ話合いをしながら進めていくという方針というふうに聞いていますけれども、何か利権のにおいがしてならないんです、私。まあ地方というか地域によっては実力者というのがいますからね、何が起こるか分からない。こんな失礼なことを言ったら怒られるかもしれませんけれども、何か利権のにおいがしてならない。 そうならないために何かやることがあるのかなと。先ほど徳永さんも言った、自然を守る人たちもそういう協議会の構成に入れたらどうかという、そういうことも一つのやり方だと思うんですが、利権のいろんなことが起きないように何か方策取られています。
○政府参考人(鳥居敏男君) 利用拠点整備改善計画の件につきましては、この計画を策定する際に地元の自治体が中心になって協議会をつくる、そのときに、いろんな、観光関係の方だけではなくて、専門家に入っていただいたり、必要に応じて自然保護団体の方にも入ってもらったりして、とにかくその地域を良くしようという関係者の総意を議論しながら、総意で議論しながらその計画を作っていく。 それで、先生御疑念の部分につきましては、最終的にはその計画を環境大臣が認定をする際に、あるいは国定公園にあっては都道府県知事が認定をする際に、これは法律上、公園の保護上支障があるものは認めないというふうに明確に書いてございますので、そこでしっかり担保を取って、公園の適正な運営に資するようにしていきたいというふうに考えてございます。
○柳田稔君 よくあることですよね。そう言って、きれいな目的を言って担保を取りますと言っても、何か起きますよね、犯罪が。それを多々、よく目にするんですけれども、まあ国立公園のことなので、そんなことが起きないように何か手だてを打ってほしいなと私は思います。もうそれ以上言うつもりはありませんけれども、人がやることですから、これは利益が絡みますから、何かいい方策を今後も検討してもらいたいなということだけ言っておきます。 その次が、またこれも出た、滞在型の、分譲型のホテルという話さっき出ましたけれども、イメージが湧かないんです、私。都市部でもマンションの分譲されていますよね。その分と、今皆さんがおっしゃっている滞在型のホテルを造って分譲も認めますとおっしゃっていますよね、どこがどう違うんですかね。
○政府参考人(鳥居敏男君) そもそも、この分譲型のホテルを公園事業として一部認めるということにつきましての背景は、昔はホテルとか旅館というのは、法人の場合は土地も持ち、建物も持ち、運営も同じ会社がやるということが多かったんですけれども、最近は土地はA社、建物はB社、そして運営はC社というふうに、だんだん経営が分離してきていっているという実態の中で、この自然公園、国立・国定公園のその宿舎をどういうふうに活用しながら地域のにぎわいを取り戻していくかということが背景であって、いろいろ議論をした上で、この宿舎事業の取扱いというのを有識者も交えた検討会でいろいろ議論をしたというものでございます。 確かに、分譲型ホテルというものについて、ほかの、マンションはもちろん住居用でございますけれども、その所有の形態といたしましては、その一部をホテルだとか旅館の例えば客室ごとで所有権が異なるということがあるという意味ではマンションなんかとはそれは同じかもしれませんけれども、もちろん、先ほどもここの答弁でもるる申し上げていますとおり、例えばその七割以上を一般の方が使えるようにしなきゃいけないとか、そういった規制を置きまして、国立公園としての宿舎事業にふさわしいものを認可していくということにしてございます。
○柳田稔君 今聞いたら、一部しか分譲しませんので大丈夫ですよというふうに聞こえたんですが、建物というのは、ずっと将来そのまんま建っているわけじゃありませんよね。いつかそのうち解体しないといけなくなるわけですよね。そのときに、普通我々が住んでいるマンション、分譲、またこれも大きな問題になっているわけですね。誰が権利者なのかという、探すことからまず始めていて、それが大変な状況ですよね。 それを思うと、多分今、何割しか入れないから大丈夫ですよっておっしゃっても、やっぱし権利を持っている人を全部探して了解を取らないといけないわけですよね、今の法律は。そうして考えると、なかなか難しいことかなと思うんですよ、普通の一軒家でも大変なんですから。それが何人もいたらなおさら大変で、将来的にまた問題が起きないかなと、その起きないようにするために何か策があるかなと、それが気になっています。
○政府参考人(鳥居敏男君) お答えいたします。 分譲型ホテルの所有権の分割によって廃屋化につながらないようにするための区分所有者と公園事業者の契約、これをしっかりやっていく必要があると思っています。 公園施設の耐用年数に応じた借地借家法に基づく定期借地権が設定され、原則として一定期間後に区分所有者による原状回復が行われる後、公園事業者に土地が返還されていること、あるいは、又はですね、区分所有者が大規模修繕や建て替えに必要な経費を積み立てるとともに、契約不履行時に公園事業者が所有権の買取りを実施できる等の措置が講じられること、こういったことを規定いたしまして、それを条件として求めているところでございます。 これらの措置によりまして、仮に所有者が特定できなくなった場合でも、公園事業者において適切な対応が可能と考えてございます。
○柳田稔君 うまくやってください。期待していますので。 終わります。
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。 まず、大臣に基本的な認識を伺いたいと思います。 私、学生時代にワンダーフォーゲル部に所属しておりました。ワンダーフォーゲルというのは、資本主義の発展期に人間が疎外されるという環境が生まれる中で、自然の中で人間性を回復しようというドイツやヨーロッパから広がった運動であります。私も、里山から日本アルプスまで、日本各地の豊かな自然に接してまいりました。働くようになってからも、職場の仲間たちや家族と一緒に自然を楽しんでまいりました。人の手の入っていない自然というものは、人間の心身を浄化してくれる力があると実感しております。 国立公園というのは、次の世代も自然の中で私たちと同じ感動を味わい楽しむことができるように、優れた自然を守り、後世に伝えていくところだと認識しております。ただ、人が入ることによって、例えば高山の動植物が生息できなくなるなど、自然が壊れることもあります。したがって、自然に親しむことと自然を保護すること、そのバランスが非常に大事だと考えております。 そのために、国は自然公園を指定して貴重な自然を保護し管理する役割を担っていると思うんですが、小泉大臣、自然に親しむことと保護することのバランスの大事さ、いかが認識されていますか。
○国務大臣(小泉進次郎君) まず、国立公園を守ることよりも大きな話ですが、今気候変動がここまで広がっている中で、既にもう一・二度上昇していて、この気候変動対策の強化ができて効果を上げなければ、我々が幾ら国立公園を守ろうと人の手を入れても、取り返しが付かない自然のダメージが起きることは間違いないと考えていますので、環境省として、気候変動が大きな課題として取り組まなければいけないと、まず考えてはおります。 そういった上で、この自然に親しむことと保護をすること、このバランスということですが、私はやはり両方大事だと思っているので、今回、今まで保護というものが大前提の中で、むしろ利用のルールをより明確にすることによって保護が効果的に行われる、こういった言葉は、まさに知床で、現場で頑張られている知床財団の皆さんからも、今回のことは歓迎すると、そういったお話もありますので、この法案の改正によって、先生がおっしゃるようなバランスが持続可能な形で維持されるように期待をしています。
○山下芳生君 私は、今回の改正案でそのバランスが崩れるのではないかという危惧を持っております。 第一に、法案で新設される協議会なんですけれども、法案では、自然公園内で宿泊施設等の営業を行いたい事業者が中心となって都道府県や市町村とともに協議会をつくります。この協議会が事業計画を策定し、環境大臣に申請するわけでありますが、認定されれば、事業者が自然公園内で事業を行うための許認可手続については既に許認可を受けたものとして不要となるということになります。 環境省、協議会による事業計画が優先されて、自然保護がおろそかになる心配ありませんか。
○政府参考人(鳥居敏男君) 議員の御指摘の、計画に盛り込まれたものは許可が不要になると、確かにワンストップで手続が不要になると思いますけれども、その計画の中には、例えばこういうものを作りますとか、こういうところにこういうことをしますとかというのは、かなり、例えばその規模、構造が分かるような図面とかを添付してもらうとか、そういったことでしっかり審査ができるような、計画の中にそういうものを入れていただくということが、今後、これは施行通知等でしっかり周知をしていきたいと思いますけれども。 だから、何か漠としたものでそのまま認めちゃって、もう手続要りませんというようなことではなくて、そこはしっかり公園の保護上支障のないようにしていくことが重要ですので、そのような対応をしていきたいというふうに思っております。
○山下芳生君 今回のモデルケースになったと思われる一つケースを紹介したいと思うんですが、瀬戸内海国立公園の六甲山地域なんですけれども、かつては企業の保養所などでにぎわっていた同地域を活性化させるために、二〇一八年の三月に六甲山再生委員会が設置されました。参加者は兵庫県、神戸市、神戸経済同友会、神戸商工会議所、阪急阪神ホールディングス株式会社、六甲山観光株式会社などで、自然保護団体や生態系に詳しい有識者は参加されていません。 二〇一八年三月二十七日の第一回六甲再生委員会では、六甲山地域の開発のために規制緩和が必要であるということが議論されまして、それを受けて、二〇一八年六月に環境大臣が六甲地域の公園区域及び公園計画の変更を中環審に諮問し、二〇一八年八月十三日に同地域の公園区域及び公園計画の変更が官報で告示されております。要するに、協議会のような六甲山再生委員会で規制緩和の議論がされたのが三月、八月にはそれを認める官報告示がされたと。僅か五か月の超スピード審議で規制緩和、開発の規制が緩和されたわけですね。 ちゃんとこれ、再生委員会、中環審で審議されたんでしょうか、たった五か月で。
○政府参考人(鳥居敏男君) もちろん公園計画、その区域並びに地種区分ですね、なんかの見直しにつきましては、中央環境審議会の意見も聴かなきゃいけませんし、もちろん都道府県の意見を聴いたり、そしてパブリックコメントに付すというような、これは所要の手続というものがございますので、そこでしっかり議論をして、今議員がおっしゃった、ちょっと期間は早まっていますけれども、通常の手続を経てこの公園計画の変更を行ったというものでございます。
○山下芳生君 手続は行ったということなんですが、六甲山再生委員会に委員として、実は環境省近畿地方環境事務所国立公園課長さんが参加されております。その国立公園課長は六甲山再生委員会でどういう役割を果たしているかということなんですが、資料一に第一回六甲山再生委員会議事要旨、二〇一八年三月二十七日開催ですけれども、載せております。 これ見ますと、兵庫県知事が、六甲山再生委員会のスケジュールですと、来年の三月に取りまとめをしようというスケジュールになっているんですが、六甲山の国立公園計画の改定作業とマッチしているんだろうかと、ちょっと心配されているんですね。それに対して環境省の公園課長さんは、現在、環境省では、平成二十九年度、つまり前年、二〇一七年度、兵庫県さんと共同事務局ということで委員会を立ち上げて公園の取組を検討してまいっております、公園計画の点検を行って集団施設地区を追加しているのが非常に大事なポイントになってきておりまして、通常は公園計画の点検、三年ほど掛けてやるところをスピード感を持ってやろうということでというふうになっているんですね。要するに、大丈夫だと、環境省は兵庫県の意向に沿って公園計画の改定、あるいは集団施設地区の追加を、通常、点検に三年掛かるけれども、スピード感を持ってやっていますというこれは答えになっているわけですね。 本来、自然保護の観点から、私は、ブレーキ役となるべき環境省が県の意向に沿ってアクセルを踏んでいると、これちゃんとやれているんですか、これで。
○政府参考人(鳥居敏男君) スケジュールが何か早まったというのは、確かに、この六甲再生委員会の第一回の会議から告示までの期間は確かに委員がおっしゃったような期間ですけれども、公園計画等の変更はおおむね五年から十年、それぞれの地域に五年から十年ごとに実施するということになっているわけでございます。 そして、この六甲地域の公園計画の変更は、平成二十二年の二月九日に行われております。その次が御指摘の三十年八月十三日ですから、これ八年間間が空いているわけで、この八年間の間にいろんな、公園の中で現実、実態と公園計画が合っていないようなところ、あるいは公園区域をもっと明確にしなきゃいけないようなところをチェックをして、それを審議会に諮って、そして公園計画、区域を見直しをしていくというプロセスを経ますので、そのスケジュールが何か早まってやっているというわけではなくて、前回、その三十年の前は二十二年ですから、八年間間を置いてやっているということを申し上げておきたいと思います。
○山下芳生君 いやいや、通常三年ほど掛けてやるところをスピード感を持ってというのは環境省の課長さんが言っているんですから、今の説明とはちょっとずれているんですよ。 さらに、六甲山の再生委員会で議論した開発規制の緩和がどういう内容かを見たいと思うんですけれども、六甲山地区と摩耶山地区に集団施設地区を追加するということなんですが、資料二は、その摩耶地区、摩耶山地区の保護規制計画変更図であります。これ、下が南側なんですけど、南側の摩耶ロープウエーで展望台、掬星台に上がってくると、そこからは、日本三大夜景の一つ、六甲の夜景が一望できる人気のスポットなんです。このスポットを有する摩耶山地区全体の開発を容易にするための変更が、特別保護地区三ヘクタール及び第一種特別地区二十七ヘクタールを第二種特別地区に変更するものとしてやられたわけですね。 この図の中にある網が掛かった部分ですけれども、この中で箱に囲まれてマル保と書いてあるのが特別保護地区です。特に優れた自然景観、原始状態を保持している地区で、最も厳しい行為規制が必要な地域です。それから一特、丸で囲んだ一特は、特別保護地区に準ずる景観を有し、特別地域のうちでは風致を維持する必要性が最も高い地域で、現在の景観を極力保持することが必要な地域、いわゆる特別保護地区と第一種特別地域になるわけですが、ここが、もっと全体そういう地域だったんですよ。これが全部それ外されて、第二種特別地域に緩和されるということになってしまいました。そして、この地域全体、摩耶山地区全体が集団施設地区に設定されるわけですね。 ちょっと一つ飛ばして資料四見ていただいたら、これ第二回六甲再生委員会に環境省が提出した、そして説明した資料なんですけれども、公園計画第四次点検、摩耶山集団施設地区の指定とありまして、集団施設地区、面的な利用計画といって、これまでは、主に第一種特別地域に指定されていて、保護と利用の軸足が保護寄りになっていた、点検後は、利用拠点としての整備方針を踏まえ第二種特別地域として公園事業としての利用を展開できるようになった。公園事業として認定されますと個々の許認可が不要と先ほど言いましたけれども、これ法律によらなくてもそういうことになっているんですね、公園事業となればですね。こういうふうになっているわけですけれども、もう面として規制をがさっと取り払ってしまったわけです。 こうなりますと、さっき小泉大臣、特別保護地区は手を付けないんだと言っていましたけど、これ手を付けています。そうなると、ここにリッツ・カールトンが建つかもしれない。日本三大夜景の一つが見れますよということで、外国の富裕層を呼ぶというふうなこともあるかもしれない。そういうことがやられているわけです。特別保護地区というのは、こういうふうに開発、あっという間にされてしまっている。 大臣、さっきの御答弁と違うことが起こっていると。いかがですか。
○国務大臣(小泉進次郎君) 私、例として挙げたのはあれ日光ですので、それが一概に横展開をするという、そういうことはないと思います。
○山下芳生君 まあ日光はそうかもしれません。でもここはそういう保証はないわけですよ、特別保護地区が網を外されて第二種特別地域になっちゃったんですからね。そういう心配が起こっているということであります。 どういう地域かといいますと、資料五にこの特別保護地区の写真を、うちの事務所で現地に行って撮ってまいりました。ツツジが非常にきれいでした。それから桜の花も咲いておりました。 本来だと、こういう貴重な自然が残っている地域ですから、公園計画の変更あるいは地種の変更に当たっては、生態系や自然環境への影響など、十分な調査や議論、評価が必要だと考えられます。しかし、さっき言ったように、たったこれ一か月程度でね、諮問から、変更を決定してしまった。 資料六を見ていただきたいと思います。 この公園計画の変更が中環審に諮問され、そして二〇一八年七月三日、第三十六回自然公園等小委員会で審議されました。その審議の中で、これ、佐々木委員という委員さんが、摩耶山で特別保護地区と第一種特別保護地域を第二種特別地域に変更すると、まず、もうちょっとこの理由を教えていただきたい、こうなっても重要性、大切さというのは何らかの形で担保できるんでしょうかと。これは当然の、自然環境を保護する立場から当然の質問が出たら、今度、環境省の国立公園課の方の答弁。摩耶山については、現状、園地として広く整備されている箇所ですとか、自然環境の資質などから、園地を中心とした範囲を第二種特別地域に変更するという整理を行うこととしましたと、こうさらっと言っているんですけど、違いますよ、事実は。このさっき示した摩耶地区の真ん中の辺りは摩耶自然観察園になっておりまして、鳥のさえずりゾーンとか木道とか登山道があって、原生林も残っている地域なんですよ。何かもういかにも広く整備されている箇所というふうに言っちゃっている。しかし、事実は違います。 また、当該地域の土地所有者としては、神戸市さんとお寺さんの二者ですと、委員が心配されていた保護は担保できるのかという御懸念に対しては、土地所有形態から考えても、ある程度、大規模な開発というのは今後進まないものと考えておりますと言いますけれども、所有者である神戸市がここを大規模に開発しようとしているんですから、何の担保にもこれはならないと言わなければなりません。 小泉環境大臣、もう一遍聞きますけれども、とても貴重な自然を開発から保護するための中央環境審議会の審議が余りにもずさんな、この程度のやり取りで大きな変更がされてしまった、いかがですか、これ。いいんですか、本当に。
○国務大臣(小泉進次郎君) 今回の法改正の意義というのは、保護と利用を両輪で回していくというのが法改正の意義であります。 ただ、今日何度も申し上げていますが、今後の計画については、環境の保護をないがしろにしない、これが計画の認定の要件にもなっていますので、今後しっかりとそこを見ていくことが必要ですし、環境省の大事な中環審のこの審議の在り方について、今年新たに改選がありまして、高村会長の下、新たな体制で行います。その下でしっかりと、環境のことがないがしろになされることがないように、審議会の審議なども進めていただきたいと思います。
○山下芳生君 私は、この六甲山再生委員会のような協議会が全国に横展開されて、こんなふうにあっという間にスピード審議、環境省も一緒になって開発をどんどんどんどん進めるということがやられちゃったら、これは今回の法改正が、貴重な自然を開発から守るどころか、開発にさらしてしまうということになりかねないという危惧をしております。 最後、時間がもう少しありますので、分譲型ホテルについて私からも質問します。 自然公園は国民共有の財産であり、ホテル等の事業を公園事業として行うためには、公益性そして公平性が要求されます。 長年、分譲型ホテルは公園事業として認可されてきませんでした。ところが、二〇一九年八月、第四回国立公園における宿舎事業のあり方に関する検討会で、分譲型ホテルが公園事業として可能になる審査基準が了承されました。先ほど大臣がるる述べられた審査基準であります。その審査基準によって初めて公園事業としての分譲型ホテルとして認可されたのが、伊勢志摩国立公園内のアマネムという分譲型ホテルであります。 実は、この国立公園における宿舎事業のあり方に関する検討会には、このアマネムを共同経営している三井不動産株式会社ホテル・リゾート本部長補佐の雀部優さんが委員として参加されておりました。私、ここに名簿を持っておりますけれども、第一回からちゃんと参加されております。この雀部氏がこの検討会の中で、超富裕層向けの上質な公園事業による宿舎の整備をずっと主張されて、そして、その結果こうなったわけですね。 大臣は、資料を最後に付けておりますけれども、三月二十二日の当委員会で我が党の市田議員が質問したときに、アマネムの話もありましたが、こういった業界の要望を受けたためにこういったことになったということではないということははっきり申し上げておきますと答弁されましたが、実際は利害関係者のアマネムの役員が検討会の委員になって、アマネムの要望がストレートに反映された結果、分譲型ホテルを可能とする規制緩和が行われ、そのアマネムが第一号になったわけですよね。これは完全な自作自演だし、大臣の答弁は虚偽答弁だったということになりませんか。
○国務大臣(小泉進次郎君) 虚偽答弁に当たるとは考えておりません。 そして、今回、このアマネムの話がありましたが、それを想定してこの分譲型ホテル、こういったことを新たに認めるということになったものではないというふうに承知しています。
○山下芳生君 ちょっと苦しいんじゃないですか。それは想定していなくても、結果はそうなっちゃったんですよね。三井物産の要望どおり、提案どおりになったわけですからね。あっ、三井不動産ですね。 こういうやり方を、私は、想定していなかったで済ませたのでは、これからこの制度が大変な開発優先になっちゃうんではないかという危惧を拭えません。取り返しの付かない自然環境、生態系の破壊を招きかねないと、引き続きチェックしていきたいと思います。 終わります。
○寺田静君 寺田と申します。本日もよろしくお願いいたします。 私からは、今日は法案の中の質の高い自然体験活動の促進という観点から質問をさせていただきたいというふうに思います。 今回の法案の、改正案の目的、意義ですけれども、先ほど大臣もおっしゃっていた保護と利活用というところにあるのだというふうに思っています。私自身も環境問題に最初に興味を持つようになったきっかけが、この保護と利活用というところでした。 二十代に始めたスキューバダイビングで毎年マレーシアの海にダイビングに出かけていましたけれども、毎回行くたびに、目に見えて失われていくサンゴ礁と。でも、結局、自分たちが行くからその船底で傷が付いたりしてサンゴが傷ついていくと、自分たちがそこに泊まるから生活排水で汚れたりもすると。ティオマン島という小さな島でしたけれども、一泊二千円ぐらいの宿に泊まって、雷が鳴るとすぐ停電が起きてと。温水シャワーのために千円高く払っているんですけれども、結局停電になると温水が使えないので水シャワーで、それに文句を言いに行くと、ろうそくを渡されてろうそくで生活せよと言われると。結局、そういう感じの、自然はすごく豊かなんですけれども、生活がやっとだというようなところで、当然ですけれども、環境のことなどには余裕がなくて手が回らないということで、自分たちがどんどん行くから汚れていくんじゃないかというところがいたたまれなくて、だんだん足が向かなくなってしまったということがありました。 その後、じゃ、保全とその環境にちゃんと生かすということを両立するにはどういうふうにしたらいいんだろうということがずっと自分の頭の中にありまして、それを両立しているのは、じゃ、どこなんだろうということを思ったときに、短絡的ではありましたけれども、ハワイだろうと。ハワイはきちんと自然環境を保全しながら観光にも十分生かしているということで、ハワイに留学をしたということがありました。ハワイに留学をしていたと言うと遊んでいたんじゃないかと言われますけれども、海洋科学部というところで、一応海洋のことと保全のことを学んできたつもりです。 その一方で、生活をしながらですけれども、ハワイは、じゃ、どうやってやっているんだろうということを見ていますと、有名ですけれども、ハナウマベイというところは、入場料を取って、それを保全に生かしながら、また、サンゴにダメージがあるということで、当時は日焼け止めの使用も禁止をされていました。また、ウミガメがいますけれども、そこはちゃんと二メートルぐらいの距離を取って見てくださいというところで、観光客がたくさん来るところにはきちんと監視員もいてということで、両立、観光資源として生かしながらきちんと保全もしているということが分かりました。 WWFのインスタを見ていましたら、「かわいいは、守りたいのはじまり」というのがキャッチコピーとして利用されていて、私は、知ること、体験することは保全への意識につながるんじゃないかなというふうに思っています。 今日、お手元に資料として配らせていただきましたのが、この、お手元届いていますでしょうか。あっ、大臣のところに届いていませんでした。申し訳ありません。イレギュラーで申し訳ございません。今日、このようなものを配らせていただきました。(資料提示) 大臣、通告をしておりませんけれども、これ、何だかお分かりになりますか。
○国務大臣(小泉進次郎君) いや、ちょっと分からないですね。思ったより痛いなという。
○寺田静君 恐れ入ります。これが実は、森のエビフライとかリスのエビフライと言われるものでして、松ぼっくりの、松かさの根元にある種をリスが食べて残ったものがこれです。見た目がエビフライに似ているので、森のエビフライとかと呼ばれるということを、私は、星のやの富士のネイチャーウオークで教えていただきました。これは何でしょうかというなぞなぞの後に、子供の手のひらにぽんと置いて説明をしてくれたんですけれども、実は親の私もそれを聞くまで何だか分からなかったんですね。その後、地元の秋田に行きまして、公園の駐車場の辺りを歩いていたら大量にこれが落ちていましたので、私が拾ってきたものを皆さんのお手元にお配りをしております。 誰かに教えてもらわなかったら、私はきっとこれは目にも付くことがなかったんじゃないかなというふうに思っていて、ただ、こうして手に乗せて、これはリスが食べた後の残りなんだなということを感じておりますと、森の中にすむ動物たちの息遣いが聞こえてくるような感じがして、私はすごく安らぎを覚えるんです。 私が子供の頃というのは、学校の裏山で遊んだり、カマキリやトンボを捕まえて遊んでいた記憶もありますし、また弟は田んぼに落ちて泥だらけになったりとか、祖父の家の庭ではセミのふ化を見たりとかしてきましたけれども、それに対して、我が子にはそういう機会をその十分の一も与えてあげていないんじゃないかなということがいつもすごく苦しい思いでおります。 大臣にお伺いしたいんですけれども、大臣は、御自身が子供だった頃と比べてですけれども、自分自身のお子さんに同じぐらいのその自然体験の機会を与えてあげられるというふうに思われていますでしょうか。
○国務大臣(小泉進次郎君) 与えてあげたいと思いますね。そのためにも、このままだったら、日本全国、砂浜が八割以上なくなると、それが気候変動の影響予測ですから。そして、サンゴの話もありましたが、このままだったら、今世紀中に日本のサンゴはほぼ死滅するというふうに言われています。何とか食い止めたいということと、息子に対する思いというのはかぶるところがありますね。 私も、これだけ環境大臣として思いを持って仕事ができるのは、やはり地元、生まれ育った横須賀のおかげだと思っています。海に入るのは当たり前で、そして、子供、今の横須賀の子供たちを見ていても、プールに行くよりも岸壁から海に飛び込んでいる子もいます。そして、はだしで畑を走り回っている子供もいます。私は、自分の子供にもそういった五感を刺激するような自然体験の機会を少しでも多く与えることによって、何かしら自分が好きだという道を見付けられるような子育てをしたいなと。 そのためにも、自然環境を守ること、そして、先生がこの松ぼっくりに感じたような、何か自然に対して自分事に変わるきっかけというものを多くの方が感じられる場所を環境省は国立公園、国定公園の中でしっかりとつくっていくこと、これがすごく重要なことだと考えています。
○寺田静君 ありがとうございます。 私自身も、今回の法案のこの保護と利活用のところにすごく共感するものがあります。私自身、今子育てをしながら、いつも子供と自然との関わりということで考えるときに、いつも心に置いていることは、「沈黙の春」という農薬とか殺虫剤とかの影響を警告したと言われる本を書かれた、レイチェル・カーソンという方の書かれた「センス・オブ・ワンダー」というものに出てくる本の一節です。 御紹介をしますと、もし私が全ての子供の成長を見守る善良な妖精に話しかける力を持っているとしたら、世界中の子供に、生涯消えることのないセンス・オブ・ワンダー、神秘さや不思議さに目を見張る感性を授けてほしいと頼むでしょうというふうに書かれています。この感性は、やがて大人になるとやってくる倦怠と幻滅、そして私たちが自然という力の源泉から遠ざかること、つまらない人工的なものに夢中になることなどに対する変わらぬ解毒剤になるというふうに述べています。 私たちもその感性をだんだん失ってくるんだというふうにこの本には書かれています。大人になる前に、残念ながら、子供時代には持っていた澄み切った洞察力だとか、美しいもの、畏敬すべきものへの直感力を鈍らせてしまったり、あるいは全く失ってしまうというふうに書かれています。 このセンス・オブ・ワンダーという、自然の神秘さや不思議さに目を見張る感性というものを我が子にも授けたいと思いますけれども、現実はなかなか我が家だけではなくても厳しいようであります。 秋田県立大学の調査研究の中からちょっと話をさせていただきたいんですけれども、この県立大学の調査では、森や川、田んぼなどで遊ぶ機会がどのぐらいあったかということを、高齢者、保護者、子供のそれぞれに聞いたそうです。若干の差はありつつも、高齢者、保護者、子供と世代が経るにつれて自然に触れる機会はやはり減っているということでした。森で遊んだという項目に関しては、高齢者の方は七割、今の子供は二割と。田んぼや川に関しては、高齢者の方は九割を超えて遊んだ経験があるけれども、今の子供たちは、田んぼは四割弱と、川に至っては二割弱ということだそうです。 ここで環境省の方にお伺いしますけれども、今の子供たちの自然離れというものは進んでいるのかということに関して、環境省としての認識をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(鳥居敏男君) お答え申し上げます。 国立青少年教育振興機構が二〇〇二年から二〇一六年までに実施した調査によれば、学校以外で魚を釣ったり昆虫を捕まえるといった子供の自然体験は減少傾向にあり、特に都市部でその傾向が顕著であるというふうに言われています。さらに、内閣府が二〇一九年に実施いたしました世論調査では、自然への関心度は若い世代ほど低いという結果も示されてございます。 これらの背景といたしましては、都市への人口集中や、子供の遊びが屋外主体からゲーム等の屋内主体に変化しているなどの結果、若い世代の自然への関わりが減り、その結果として自然への関心も低くなっているものと認識してございます。
○寺田静君 ありがとうございます。 そのことについてのまた前提ですけれども、環境省として、子供が自然に触れ合う機会というのは重要だと考えられていますでしょうか。
○政府参考人(鳥居敏男君) お答えします。 海外の研究論文によりますと、日常的な自然との触れ合いは、うつの抑制、ストレスの低減等、身体、精神、社会的な健康維持に大きな効果があることが分かっています。 また、先ほど申しました国立青少年教育振興機構が二〇一六年に実施した調査によりますと、自然体験が豊富な子供ほど自律性、積極性、協調性が身に付いているという傾向が見られます。 また、自然に対する知識や親しみは、自然環境の重要性に対する価値観や保全意識を高め、生物多様性保全に資する行動につながっていくものであります。 このことから、環境省といたしましても、子供が自然に触れ合う機会の重要性というのは十分認識し、例えばジュニアパークレンジャー等の子供向けプログラムを国立公園等で実施するなど、取組を行っているところでございます。 今後とも、少しでも子供の自然と触れ合う機会が増えるよう、様々な取組を実施してまいります。
○寺田静君 ありがとうございます。 県立大の調査にも同じような傾向が表れていまして、親が子供の頃に森で遊んでいたという頻度と、その人が現在家族で自然の中に遊びに行くという頻度というのは比例をするということでした。その子供の頃の体験というのは、やはり親になっても影響しているのではないかということが考察の中で書かれております。自然に親しむ機会が多かった人ほど自分の子供をやっぱり触れ合わせたい、自然に触れ合わせたいと思うんだと。また、自然を体験している人ほど自然に対してポジティブなイメージを持っているということもありました。逆に、自然体験が少ないと、怖いところだとか危ないところだというふうにネガティブなイメージを持つということでした。 先ほど御紹介をしたWWFの「かわいいは、守りたいのはじまり」ということもありますけれども、やはり、ポジティブに自然を捉える体験があった人ほど、グローバルな環境問題への関心というものは私は高まるんじゃないかなというふうに思っています。 今回の法案、私は、こういった子供が自然に触れ合う機会を増やすものではないかなというふうにも考えております。というのが、今、小さい子供を抱えていますと、先ほど、ワンダーフォーゲル部にいらしたという山下先生には怒られてしまうかもしれませんけれども、ありのままの自然に連れていくというのは、余りにもちょっと親としてハードルが高いというふうに感じることがあります。秋田であれば、熊の問題もあります。また、害虫の問題も怖いなというふうに、蜂などもありますし。やっぱり手付かずの自然というのはすごく親にとってはハードルが高いと思うところがあって、今回の法案、そういう意味で、私は子供の自然体験というところに資するものではないかなと思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(鳥居敏男君) 今回の法案に盛り込まれてございます自然体験活動促進計画には、地域の特性、自然特性に応じて地域の関係者、これには例えばネーチャーガイドの人が入ってもらったりそういった団体にも入っていただいて、その特性に応じた自然体験促進活動計画というものを作っていくというものでございます。この計画の対象になる具体的な自然体験活動といたしましては、例えば、トレッキングやキャンプだとかカヤック、野生動物観察等が想定され、各地で行われているこれらのガイドツアーについては子供も含めて体験できるものが数多くあるというふうに考えてございます。 その上で、この計画の具体的な事業内容として、アクティビティーの提供、登山道の補修、刈り払いとかちょっとした補修なんかを、あるいは利用ルールの周知、利用者への情報提供、人材育成を想定しているところであり、地域の実情に応じてこれらが実施されることで、子供の自然体験活動の機会の促進につながっていくものというふうに考えてございます。
○寺田静君 ありがとうございます。 県立大の調査では、地元の自然に触れ合う機会が大事だというふうにも結論付けられていますけれども、私も、地元の方々にも愛される公園にもっと親しんでいただきたいというふうに思いがあります。また同時に、コロナが終わったら旅をしたい、国内旅行がしたいという人たちが多いということが調査にも出ておりましたので、日常から解放されたいと思う方たちが自然の中に親しむ機会がこの法案によって増えるといいなということを望んでいます。 インバウンドも大切ではありますけれども、恐らくしばらくは国内旅行が中心になるのかなというふうに思いますので、そうした国民のニーズに応えていくことは大事ではないかなと思っていて、保全と活用のところをゾーニングでしっかり対応しながら努力をしていただきたいというふうに思っています。 この質の高い自然活動の機会を増やすために地元自治体を支援していくというところなんですけれども、本当にこの地元自治体、なかなか、田舎の自治体ほど自由裁量で使えるお金というのは本当に微々たるものだということをよく聞きます。どうか環境省には、人の面とアイデアのところ、資金のところなどを助けていただきたいというふうに思っていますけれども、その辺りの支援体制はどうなっていますでしょうか。
○政府参考人(鳥居敏男君) お答えいたします。 多くの地域で自然体験活動促進計画の検討を進めていただくため、令和三年度、今年度の予算におきまして、地域が取り組む自然体験活動の実施体制づくりやツアー造成等の取組について支援することとしてございます。また、このほか、同じく今年度予算においては、自然資源を活用した地域のガイドやコーディネーター等を対象とした人材育成研修やアドバイザー派遣等の事業も実施していく予定でございます。 また、この改正自然公園法の運用に向けて、通知の策定や説明会の実施等を通じまして、都道府県や市町村に法改正の趣旨や内容を周知していきたいと思っています。さらに、環境省の現地職員は日頃から都道府県、市町村と密に連携を図っているところ、今回の改正法に基づく協議会の設置や計画の作成等についても、必要な助言や参考となる事例の情報提供等、技術的な支援を行ってまいりたいというふうに考えてございます。 今後とも、引き続き地域の関係者の方々と密に連携協力を行いながら、国立公園等における自然体験活動の充実に取り組んでまいります。
○寺田静君 ありがとうございます。 私も、不勉強で、今回の法案のことをお伺いする中で、初めて全国の公園に環境省の方がいるんだということを教えていただきました。 私としては、また星野グループのお話で恐縮ですけれども、環境省の賞も取っているピッキオというNPO団体があります。また、国立公園満喫プロジェクト有識者会議でも意見を聞いているこの星野グループさんですけれども、星のや軽井沢というところでは、このNPOのピッキオさんと連携されて様々な自然体験のアクティビティーを提供されています。 ムササビが九割見られるツアーなど、私も宿泊者以外も体験ができるということで体験をさせていただきましたけれども、ツアーの一例を申し上げますと、空飛ぶムササビウオッチング、ワイルドサファリとか、初めてののんびりカヤック、秘密のフラワーウオッチング、探検初めての森の春夏秋冬バージョンなど、本当に楽しそうな魅力あふれるツアーが提供されていて、私はこれは、若干偏見もあるかもしれませんけれども、行政にはなかなか出てこないような発想、着想ですごく魅力的、かつ子供でも、子連れであってもハードルが低く体験できる、自然が存分に楽しめるツアーの提供がなされているんじゃないかなというふうに感じています。 是非、こういう好事例を環境省の皆さんに全国各地に広めていただきたいというふうに思いますし、そこのところを何とか御支援をいただきたいというふうに思っています。 同時に、私が矛盾をすごく感じますのは、地元の秋田に行ったときに、できれば子供を自然に親しませたいと思いますけれども、ただ、熊などの危険があって、近所をちょっと歩くのも怖いなと感じるときもあります。実は、県庁所在地の秋田市であっても、住宅地に熊などが出没をしています。死亡事故も起きておりますけれども、一年ほど前には、四十代の男性が住宅地の中にある自分の自宅に自転車で帰宅したところを熊に襲われて、頭蓋骨骨折と両目を失明されたという事故もありました。 先ほど御紹介したNPOのピッキオさんというところでは、軽井沢町から委託を受けて、熊との共生というところも取り組まれているということでした。 なかなか、自治体の財政力がないところは自分たちでやるのも難しい、外注、外に出すのも難しいというところがあるとは思うんですけれども、こうした自然に親しませたいけれども自然に親しませるのがなかなかうまくいかないような現状があるというところも認知をしていただいて、そうしたところも自治体に支援をお願いできればと思います。 今日はありがとうございました。 ─────────────
○委員長(長浜博行君) この際、委員の異動について御報告します。 本日、丸川珠代君が委員を辞任され、その補欠として青山繁晴君が選任されました。 ─────────────
○平山佐知子君 無所属の平山佐知子です。 自然保護官や山小屋について質問してまいりたいと思います。 現場の国立公園を管理している自然保護官事務所では、自然保護官を始めアクティブ・レンジャーと呼ばれる自然保護官補佐などが業務に就いていらっしゃいます。午前中、鉢呂先生の議論にも少しありましたけれども、例として、南アルプス国立公園を管轄している南アルプス自然保護官事務所では、自然保護官が一人、そして自然保護官補佐一人の二人体制でこれまでは業務を行われていましたけれども、令和二年度からはニホンジカの対策強化ということで生態系保全等専門員一人が新たに配置をされ、現在では三人の職員で業務に当たっていらっしゃるということです。その人数で面積三万五千七百五十二ヘクタール、日本の国立公園としては必ずしも広い方ではないのかもしれませんが、それでも三人で見るにはなかなかこれ大変じゃないかと思います。 しかも、この自然保護官補佐ですとか生態系保全等専門員は、山岳環境や動植物に対する経験や知識が求められるかなり専門性の高い仕事だと思いますけれども、この自然保護官も自然保護官補佐も生態系保全等専門員も、それぞれ三年程度で異動又は任期満了となる現状があるということです。 それを考えますと、それまでの本人のスキルであったり三年掛けて経験を積んでこられたそういうことが、異動することで現場ではまたゼロになってしまう、長期的に取り組んでいることがやはり難しくなってしまうんじゃないかなということも感じます。また、管轄地域にある県や市町村などと連携して行う取組など、しっかりと腰を据えて任務に当たるのは難しいのかなということも思います。この点の環境省としてのお考えを、まずは大臣に伺います。
○国務大臣(小泉進次郎君) 今日はレンジャーなどに対する応援の御質問も、先ほども鉢呂先生からもですか、いただきました。私から答弁することもいいんですけど、鳥居局長、レンジャーですから、ちょっとレンジャーの立場からも、まさにこれから人が欲しいということも含めて、実感込めて答弁いただきたいと思いますので、よければ鳥居局長に振っていただければと思います。
○政府参考人(鳥居敏男君) ありがとうございます。 私も若い頃は、全国転勤して現場の管理に携わっておったものでございます。 議員御指摘のこのいわゆるレンジャー、自然系の職員といいますのは、現場で勤務するほか、本省と現場を行ったり来たりする、それは本省の経験が現場に生かされる、あるいは現場の経験が本省に生かされるということで、非常にこれはもうメリットが私どもあるというふうに考えてございます。 また一方、これ、日本の地域制国立公園ではもう避けて通れないんですけれども、いろんな行為許可、許認可や契約に関する業務というのを現場でも抱えてございますので、同じ場所に長く勤務するということについてはこれはいろいろデメリットも生じてくることがございまして、通常三年前後で異動をするというのが我々の通例でございます。 一方、その自然保護官補佐、これアクティブ・レンジャーと申しておりますけれども、及び生態系保全等専門員というのは、期間業務職員、非常勤の職員でございまして、これは一会計年度内に限って臨時的に置かれるという縛りが掛かってございますが、その雇用につきましては人事院規則及び通知に従って対応しているところでございます。非常に優秀な方とかは、また、一年で切れるんですけれども、翌年もというのがあるんですが、なかなか、やっぱり三年が限度というようなことになっているところでございます。 今回の法改正におきまして、国立公園における自然を生かした自然体験活動促進や魅力的な滞在環境の整備の促進をすることとしてございます。地域のレンジャーが、国立公園のレンジャーが、日頃からそこに住んで、都道府県、市町村、自治体始め、あるいは自然保護団体、いろんな関係する専門家、そういった方々と連携をして国立公園の管理を行っていくというのは非常に重要だというふうに思っております。 これまでも、国立公園の保護管理や誘客に関しまして、公園ごとの統合型協議会、先ほども出てまいりましたけれども、あるいはこの満喫プロジェクトの協議会でも、いろんな地域のステークホルダーといろいろ膝詰めの話合いをしながら管理運営をしているところでございますので、そういった経験や知見を生かしまして、積極的に地域に共有を行いながら、国立公園の保護と利用の好循環を図ってまいりたいというふうに考えてございます。
○平山佐知子君 ありがとうございます。 局長の、現場でいらっしゃったというその言葉を伺わせていただきまして、本当にしっかり連携、いろんな広い範囲で様々な方々が連携してというお話もありました。 また、一口に国立公園と言いましても、平野部の湿原や離島、海岸ですとか山岳部とか、様々あると思います。この山岳地にある国立公園の一部では、国有林においては、林野庁森林管理署によります高山植物等保護パトロールとして、高山植物とかライチョウなど希少動植物の保護巡視ですとか清掃美化活動といったものが一か月程度の短期雇用者によって行われているということです。 一方、皆さんにお配りした資料を御覧いただきたいんですが、環境省では自然公園指導員の制度があります。これは自然公園指導員の設置要綱ですけれども、黄色のマーカー部分を御覧いただきますと、期待されているこの資質、なかなかレベル高いものが求められていますし、裏面をちょっと見てもらうと分かるとおり、報酬は無給ということで、つまり無償ボランティアということなんですね。 先ほどの質問で申し上げた自然保護官補佐ですとか生態系保全等専門員も、決して高くないこの報酬で頑張ってくださっていると。何だか私たちの世代が学生のときにやっていたスキー場でのアルバイトのような、つまり、好きでやっているんだから報酬は少なくて、若しくはボランティアでいいよねと言っているような感じにも、印象にも見えてしまうということです。 本改正案によって国立・国定公園の保護と利用の好循環を実現するには、現場で頑張るこうした方々の活躍、不可欠だと思いますが、もう少し待遇を改善させるという予定はないんでしょうか。
○政府参考人(鳥居敏男君) お答えいたします。 今御指摘のございました自然公園指導員でございますけど、これは全国の国立公園、国定公園で二千二百六十六名が任命されてございます。 この自然公園法などの法規や自然に関する見識を生かし、ボランティアとして、国立・国定公園の保護と適正な利用の推進のために、地方環境事務所等に協力いたしまして、公園利用者に対する必要な助言、指導、また情報の収集、提供を行っていただいている制度です。このため、報酬は支給していないんでございますけれども、長年の活動や功績に対する表彰制度を設けまして、さらには、顕著な功績が認められる方には環境省から褒章の推薦を行うなどの対応をしているところでございます。 また、自然保護官補佐及び生態系保全等専門員は、先ほども申しましたように非常勤でございますけれども、その待遇につきましては、人事院通知等を踏まえまして、類似する職務に従事する常勤職員の俸給月額に留意し、職務内容、必要とする知識、技術及び職務経験等を考慮して決定することとされており、経験年数に応じてより高い額が支給されております。また、賞与や休暇取得等の待遇の改善にも努めてきたところでございます。 引き続き、こうした方々がそれぞれの国立公園の現場においてその持たれている能力と意欲を持って活動いただけるよう努めてまいります。
○平山佐知子君 名誉職ですから、褒章とかそういう表彰というのも非常に大事だと、名誉ということで大事だと思いますけれども、やはり、この設置要綱をもう一度読んでみても、自然公園法などの関係法規又は自然に関する見識を有し、かつ、これらについて更なる理解に努めるとともに、ほかの公園利用者の模範となるよう自然公園法や公園利用マナーを遵守する者とか、最後には報告書も提出しなくてはいけなかったり、やはりしっかりとこれは待遇も考えて、やっぱり現場でしっかりと頑張っていただくためにもその辺も御検討いただきたいなと、意見として一つ申し上げておきたいと思います。 去年は、北アルプスですとか南アルプス、八ケ岳など、例年多くの登山者が訪れる国立公園でも、山小屋を休業するのか営業するのかという、その対応は様々でございました。その中でも、特に元々収益が少ない指定管理や委託管理の山小屋が多い南アルプスでは、行政の判断でほとんどの山小屋が休業となって、現在、山小屋に頼っていた山岳地の国立公園の運営は破綻寸前となっています。 以前もこの委員会で取り上げたことがあるんですが、ヘリコプター物流など様々な問題を抱えていた中で、このコロナが追い打ちを掛けたような格好になっているのじゃないかなと思います。中には、登山者がいなくなれば自然が壊されずに環境保護になるのではないかと言う人もいますけれども、林業における間伐同様に、この山の自然も管理が必要となります。これまでは、登山道の維持や簡単な修繕などは慣例で山小屋の従事者によって無償でその多くが行われてきましたが、もしこの働き手がいなくなって手が入らないとなれば、土砂や落石で損壊したまま当然荒れ放題になってしまいます。 また、去年、山小屋が閉鎖されていたところでは、例年には見られなかった、絶滅が危惧されている貴重な高山植物を食べてしまう鹿の足跡ですとか、ライチョウを襲ったりするおそれもある猿のふんが多く見られたということも聞いています。さらに、環境省などが高山帯の希少植物保護のために設置している柵を破って鹿と思われる動物が侵入した形跡が見られるなどの報告も上がっていると。こうしたことから見ても、北アルプスですとか南アルプスなど、国立公園に人がいるというのはやはり意味があることであって、山小屋が果たしている役割は大きいと思います。 この登山者への自然保護の啓発や安全指導、登山道の維持整備など山小屋の公益性を考えたときに、山小屋の開設期間中は自然保護官の担っている国立公園の管理や運営の一翼を山小屋に滞在している管理運営者や従事者に業務を嘱託することはできないのか、今回の法改正を契機に、今まではボランティアですとか、山小屋の普請など善意に頼っていたこの管理を、全てとは言えないまでも、きちんと手当てをした上で、山小屋運営などに携わっている方々に手伝ってもらうといったことはできないのかどうか、これについて大臣に伺います。
○国務大臣(小泉進次郎君) 先生御指摘のとおり、山小屋の皆さんなくして国立公園の今の状況はないような地域もあります。私も実際に事業者の方と意見交換をさせていただきましたが、事業者の方自らが重機を買って、その重機で登山道を自ら自己負担で整備いただいていることで初めて成り立っている国立公園の地域があることも事実です。 そういった中で、例えば、もう山小屋に物資を運ぶような、そういったことも、これからドローンの規制改革も通じてサポートをしていくようなことも必要だという声もありまして、国交省とも話をして、今回新たな措置ができるようになりましたし、やらなければいけないことは多くあるなと思っています。 今までも、環境省は補助事業、こういったことも拡充をしながら支援をしてきました。そして、コロナで大きな被害を受けている山小屋の関係者の皆さんやガイド事業者などを支援するために、補正予算も活用して、登山道の補修、そしてツアーの準備などを行う事業者支援を行ってきました。 さらに、今回の法改正の案では、法律に基づいて公園の維持管理などを行う団体である公園管理団体の指定要件について、調査研究などの実施能力を必須としないこととする緩和を行います。今後、法改正に伴う省令等の整備も含め、山小屋が国立公園等において公的な役割を担う公園管理団体として明確に位置付けられるよう検討してまいりたいと思います。 これからも、山小屋の皆さんとも連携をしながら、国立公園など、保護と利用の好循環を回していきたいと思います。
○平山佐知子君 ありがとうございます。 新たな制度ということでちょっと確認させていただきたいんですけれども、やはり今おっしゃっていただいたように、山小屋も公園管理団体に指定される可能性があるということで、つまり、山小屋の方が今まではボランティアで行っていたその登山道の修繕、補修等が国や都道府県などからの業務委託という形が取れれば、予算的にも山小屋の負担が減るという、そういう可能性があるということで間違いないでしょうか。
○政府参考人(鳥居敏男君) 私どもは、予算措置ではございますけれども、いろいろそういう支援をする、できるようなメニューを持ってございますので、今回指定管理団体になっていただいた山小屋なんかにも優先的にその予算を充当していくというようなことを考えていきたいと思います。
○平山佐知子君 ありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。 次に、保安林について伺わせていただきます。 現在、国立・国定公園に指定されている区域の中には、重複して保安林に指定されている区域もあります。全国に指定されている保安林はおよそ千二百万ヘクタールと。その中には指定された時期が明治や大正年間という古いものもありますが、当然ながら、当時と現在では周辺の開発状況など、大きく変わってきているというふうに思います。 その中で、保安林があることで、例えば土砂災害などが防止できている地域はいいんですが、保安林の管理が十分ではないためにむしろ危険な状態となっているところがないのかどうか、今に即した形で対応をすべきではないかというふうに考えております。豊かな自然や生物多様性を守るべき環境省と保安林制度を管轄する、所管する林野庁が、自治体とはもちろんのことですけれども、省庁間でもしっかりと連携して取り組んでいくべきだと思っています。 先ほど申し上げましたように、大正それから明治年間に指定されたものも多い中で、今、改めてこの全国の保安林を棚卸し、総点検をして現状を把握すべきだと考えますが、環境省、林野庁それぞれの立場から御答弁をお願いいたします。
○政府参考人(小坂善太郎君) お答えいたします。 保安林制度、農林水産省におきましては、森林法に基づき、水源涵養であるとか災害の防止等、公益目的の達成するために必要のある重要な森林を保安林というふうに指定し、委員お話がありましたように、現在、全国で千二百万ヘクタール指定されているところでございます。 これらの保安林は、国民の安全で快適な暮らしを守るために重要な役割を果たしておりまして、農林水産省及び都道府県においては、その指定の目的に保安林がちゃんと機能しているかどうか巡視を行ったり、平時そういう管理を行っています。また、非常に災害が起きそうだと、危ないところ、そういうところは必要に応じて治山対策を措置して安全を確保する、そういった形で適切に保全管理を進めているところでございます。 一方、保安林の指定後に時の経過により、例えば受益対象が消滅してしまったとか、そういうものについては、指定理由が消滅しているというふうに認められるわけですから、そういうものは順次指定の解除を行う、そういうことも併せてやっているところでございます。 一方で、近年、集中豪雨等に伴う激甚な山地災害が多発しております。こういう状況を踏まえて、全国森林計画であるとか、都道府県が策定する地域森林計画、そういうものに基づき、水源涵養の保安林であるとか、土砂流出防備の保安林、そういった指定を新たに重点的にするということも進めているところでございます。 いずれにしても、森林の持つ公益的機能の発揮により国民の安全、安心が確保されるよう、また国立・国定公園におきましては環境省さんとも連携して保安林制度の適切な運用を進めていきたいというふうに考えているところでございます。
○政府参考人(鳥居敏男君) 保安林につきましては、森林法第二十五条等に基づきまして、保健保安林あるいは風致保安林というものがございますけれども、その指定又は解除に当たっては農林水産大臣は環境大臣に協議することとされてございます。これまでも必要な連携、調整を図っているところでございます。 国立・国定公園における自然環境の保護と利用は、その周辺地域と密接な関係がございます。国土の約九・七%を占める国立・国定公園は、我が国の生物多様性の屋台骨として非常に重要な役割を有しており、周辺地域の保安林を始めとした他省庁の制度等との効果的な連携についても検討してまいりたいと考えております。 なお、国立公園の約六割が林野庁が所管する国有林となってございまして、先ほど大臣からも申し上げましたけれども、環境省と林野庁ではこれまでも様々な事業で連携してまいりました。昨年十月に合意、発表しました農林水産省との間の連携強化に関する合意に基づきまして、今後、国立公園と国有林の連携を更に推進してまいりたいと思っております。
○平山佐知子君 国民の安全を守るために巡視、管理されているというお話がありましたが、ただ一方で、地方ではやっぱり保安林に一度指定されるともう本当に一切手が付けられなくなっているという声も実際聞いていますので、やっぱりしっかりと、土砂流出防備保安林ならば、その保安林によってちゃんと防備されているのかどうかというのを現場で確認をしていただきたいですし、もし全部林野庁が直接行えないということであれば、都道府県とか市町村に通達を出して、しっかりと棚卸しというか総点検をしていただきたいなと再度お願いを申し上げまして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○委員長(長浜博行君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○山下芳生君 私は、日本共産党を代表して、自然公園法の一部を改正する法律案について反対討論を行います。 今、世界では百万種の動植物が絶滅の危機に瀕しています。日本でも、この十年間で新たに九百七十一種がレッドリストに掲載されました。生物多様性条約愛知目標が掲げた、二〇二〇年までに絶滅危惧種の絶滅及び減少の防止と絶滅種に対する保全の維持改善という目標は達成できませんでした。 自然公園法は、自然の風景地を保護するとともに利用の増進を図るだけでなく、前回改正において、生態系の危機を食い止めるため、新たに生物多様性の確保に寄与することを目的に加えました。 ところが、この十年間で政府が取り組んだのは、インバウンドの誘客政策の一環として八つの国立公園で先行展開した国立公園満喫プロジェクトです。同プロジェクトは、自然公園の豊かな自然を観光資源とし、富裕層や外国人旅行客を対象に、施設やサービスの上質化で公園利用者を一千万人に増やすことを目的としています。国立公園満喫プロジェクトは、環境の保護よりも利用の促進に偏っており、問題が起きています。本法案は、このプロジェクトを全国の自然公園に展開するためのものであり、問題です。公益性、公平性に問題のある分譲型ホテルが全国の国立公園に広がるおそれもあります。 本法案では、事業者を中心として組織された協議会が、利用拠点改善整備事業や自然体験活動促進計画を行うために、公園計画の変更を提案できるとしています。公園計画は、自然公園の環境保護のため、利用と規制を定める重要な計画です。協議会の提案を可能にしたことで、公園計画の策定という国の責任を事実上事業者に委ねたことは問題です。公園計画の変更時の中環審への諮問手続も形骸化しており、歯止めとなり得ません。 さらに、この協議会を事業を実施する企業等の事業者と自治体だけで構成することも問題です。地域の環境保護団体や有識者、地域の住民の参加は、自治体が認めた場合に限られ、参加させなくてもよい仕組みになっています。 そして、この協議会の提案を受けた環境大臣に対し応答義務が課せられたことで、従来に比べ短時間で結論を求められることとなりかねません。包括的な生態系の把握はいまだにできていません。調査検討が不十分であれば、事業実施に伴う生態系に与える影響を見過ごすことになり、取り返しの付かない生態系の破壊を招くことになります。 以上を述べて、反対討論とします。
○委員長(長浜博行君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 自然公園法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(長浜博行君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、徳永君から発言を求められておりますので、これを許します。徳永エリ君。
○徳永エリ君 私は、ただいま可決されました自然公園法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・国民の声、立憲民主・社民、公明党、日本維新の会及び国民民主党・新緑風会の各派並びに各派に属しない議員寺田静君、橋本聖子君及び平山佐知子君の共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 自然公園法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずべきである。 一、国立・国定公園内における質の高い自然体験活動の促進に当たっては、環境教育の機会でもあることを踏まえつつ、利用者へのルールの周知や利用状況のモニタリング等を進めることにより、適正な公園利用とともに公園管理の質の向上や自然環境の保全に資するよう、適切な運用を図ること。 二、地域主体の利用拠点整備改善計画の策定及び同計画に基づく事業の実施について、住民・環境保護団体・有識者等多様な関係者の連携の下での地域協議会における円滑な合意形成をはじめ、地域の状況に応じた利用拠点の魅力向上に向けた取組に必要な支援を行うこと。 三、公園事業施設の新たな廃屋化を防止するため、報告徴収の積極的な活用等により、公園事業者の経営状況を的確に把握するとともに、事業の改善等に必要な施策について、引き続き、検討を行うこと。 四、国立・国定公園における管理運営について、その担い手となる自然保護官等の必要な人材及び予算の確保、山岳地域における環境保全や登山者の安全確保に重要な役割を担っている山小屋への支援及び連携体制の構築等を通じて、管理運営体制の一層の充実強化を図ること。 五、餌付け等国立・国定公園内の野生動物の生態に影響を及ぼす行為の規制が追加されたことに鑑み、その内容の周知徹底に努めるとともに、地域の関係者等と連携し、利用者への適切な指導等が行われるよう努めること。 六、国立公園満喫プロジェクトの実施に当たっては、生物多様性の保全の観点から、自然環境の情報収集・調査等に引き続き取り組むとともに、自然環境の保護強化の取組による成果についても適正に評価し、その結果を広く周知するよう努めること。 七、気候変動に伴う生態系の分布や景観の変化を考慮して、国立・国定公園において気候変動への適応に十分配慮した保全と利用の両面からの対応策の検討及び適正な管理の実施等に確実に取り組むこと。 八、太陽光発電施設や風力発電施設の許可等に当たっては、景観や動植物への影響についての配慮といった、国立・国定公園の保護の公益性と十分に比較衡量し、自然環境との調和を図るとともに、事業者の倒産、発電施設としての用途終了後の設備の撤去等について適切な取扱いがなされるよう、関係省庁等と連携し対応すること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
○委員長(長浜博行君) ただいま徳永君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(長浜博行君) 多数と認めます。よって、徳永君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、小泉環境大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。小泉環境大臣。
○国務大臣(小泉進次郎君) ただいまの附帯決議につきましては、その趣旨を十分に尊重いたしまして、関係省庁とも連携を図りつつ努力してまいる所存でございます。 ありがとうございます。
○委員長(長浜博行君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(長浜博行君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後二時四十一分散会