法務委員会 第12号
- 発言数
- 134 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 2021/04/09
会議録
○義家委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、少年法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 この際、お諮りいたします。 本案審査のため、本日、政府参考人として警察庁長官官房総括審議官櫻澤健一君、警察庁長官官房審議官檜垣重臣君、消費者庁審議官坂田進君、消費者庁審議官片岡進君、総務省自治行政局選挙部長森源二君、法務省民事局長小出邦夫君、法務省刑事局長川原隆司君、法務省矯正局長大橋哲君、法務省保護局長今福章二君、厚生労働省大臣官房審議官大坪寛子君及び厚生労働省大臣官房審議官岩井勝弘君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○義家委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ―――――――――――――
○義家委員長 次に、お諮りいたします。 本日、最高裁判所事務総局刑事局長吉崎佳弥君から出席説明の要求がありますので、これを承認するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○義家委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ―――――――――――――
○義家委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。山花郁夫君。
○山花委員 立憲民主党の山花郁夫でございます。よろしくお願いいたします。 今日は少年法の質疑ということですが、昨日、一つ上の十五委員室で、プロバイダー責任法の議論というか、衆議院は昨日議決いたしまして終わりましたが、それこそ、忘れられる権利等々、今本当に話題のといいましょうか、そういったことが議論されておりました。 私自身、総務委員も兼ねているんですけれども、昨日も、与党の質疑も含めてですけれども、そちらのを聞いておりますと、今回、少年法の関係では、推知報道が部分的に、まあ、どう表現するかというのがありますけれども、拡大されるというところがございます。何か、いささか逆行しているような印象を受けました。 それだけが理由ということではなくて、いろいろな理屈はあるんでしょうけれども、一つの意見として、被害者の方は報道などでもさらされるにもかかわらず、少年の方は匿名じゃないかというような意見もあると承知をいたしておりますが、私は、それを大人の方に合わせるということではなくて、被害者の方を少年サイドの方に合わせるということもあっていいのではないかと思います。 実は、ネット空間では、ネット名寄せと呼ばれるような現象が起こっていまして、報道された被害者の名前を基に、ツイッターだとかブログなど過去の発信が名寄せされて、被害者ですよ、被害者であるにもかかわらず、こんなやつ死んでもいいんだみたいな言説が流れていて、これが盛り上がってしまうというようなことが現に起こっているという指摘が、もう二〇一六年の毎日新聞で議論されております。 昨日の総務委員会でも議論がありましたが、これは犯罪の被害者ではありません、プロレスラーの木村花さんのことですが、自死されたという後にも、今、お母様が民事訴訟を提起しています。いまだに亡くなった方に対しての誹謗中傷がやまないということであります。 そこでなんですが、被害者の名前とか住所とかが公表されているんだと思います。それで、これは、私自身、今回、ちょっと注意しなきゃいけないなと自分自身も思って、反省も込めてなんですが、実は、このことは、後ほど加害者の氏名についても取り上げたいと思いますが、大臣って二〇〇〇年の総選挙、同期ですよね、あの頃に、ちょうど司法制度改革の中で裁判員制度の議論があったときに、少し、この議論があったんですよ。例えばイギリスなんかだと法廷侮辱罪みたいなことになります、裁判に影響を与えるような、そもそも報道すること自体が。 ただ、報道の自由だ何だという話があったんですけれども、当時、私自身も必ずしもかっちり区別していなかったんですが、一つは、行政機関がまず公表するのかどうかという次元があって、行政機関が発表したものについて報道機関が報道する、この局面は報道の自由なのかもしれませんけれども、そもそも行政機関が発表するのかどうかというところが一つポイントだったと思うんですが、ちょっと、その議論も当時、欠けていたのかなと思っております。 その上で、これは何となく、犯罪だからということで、我々も幼い頃から、被疑者、被告人、まだ私が小学校ぐらいの、中学、高校でもそうだったかな、まだ容疑者の名前は呼び捨てにされて、こいつがということで、あたかも犯人扱いするような報道が横行していました。今、容疑者というような言い方をしますとか、少しは変わってきてはいるんだとは思うんですけれども。 ただ、見ていると、被害者の方のお宅に行っている映像が現にあったりとか、ということは、幾らマスコミの独自取材とはいっても、そんな、お宅まで普通に突き止められるはずがなくて、多分、こういう事件がありましたという報道発表のときに、被害者の方の住所も含めて、氏名だとかそういったものを発表しているんだと思うんです。 ただ、全部が全部ではなくてということだと思うんですが、こうしたことって、住所とか氏名とか、個人を特定できるわけですから、これは個人情報保護法に言うところの個人情報のはずなんですけれども、この公表について、警察としては、これはどのような方針で公表について行われているんでしょうか。また、例外的に公表しないとしているケースがあるんだとすれば、それはどのようなケースなんでしょうか。
○櫻澤政府参考人 警察では、被害の届出や被疑者の検挙などを通じ、犯罪被害者と最も密接に関わり、犯罪被害者を保護する役割を担う機関として、犯罪被害者の視点に立った施策の推進に努めているところでございます。 御質問のありました被害者に関する情報を含め、事件に係る報道発表につきましては、警察としましては、犯罪被害者等基本法に基づく犯罪被害者等基本計画も踏まえ、各都道府県警察におきまして、犯罪被害者等関係者のプライバシー等の権利利益、公表することによって得られる公益、公表が捜査に与える影響等を個別の事案ごとに総合的に勘案して、発表の適否等について、組織として判断、決定しているものでございます。
○山花委員 先ほど二〇〇〇年当選組ですよねという話をしたのは、実は、今、犯罪被害者等基本法というのがあって、上川大臣、当時、大変御尽力をされていたということを記憶をいたしておりますし、実は、当時、野党案で犯罪被害者基本法というのを本会議までやってもらったんですけれども、そのとき提出者は私だったものですから、それでちょっと、非常に覚えているということなんですけれども。 今、いろいろな要素を勘案してということであるんですけれども、公表の項目というのは、どういったことについて公表するということになっているんでしょうか。氏名とか住所とか、場合によっては写真も公表されているケースがあるのかなと報道などを見ると思うんですけれども、何を公表しているんでしょうか。
○櫻澤政府参考人 お答えいたします。 どのような項目を公表するのかとのお尋ねでございますけれども、個別の事案ごと、様々事情が異なりますので、そうした事案ごとの、総合的に勘案して、発表の適否と併せて、その内容についても組織として判断しているところでございまして、先ほど申し上げました、どのように判断するかという基準は、犯罪被害者等基本計画で挙げられました先ほどの三点を中心に考えて検討しております。
○山花委員 令和三年三月に第四次犯罪被害者等基本計画というのがあって、その二十ページのところに、警察による被害者の実名報道、匿名報道についてはとございますので、それに書かれていることなんだろうとは思います。 外国のケースをいろいろ調べてみたんですけれども、先ほど、冒頭、少し頭出しをいたしましたが、報道機関が報じるかどうかということと、公権力の方で何を発表しているかということで若干違いがあって、ある意味、フィルターが二回あるんですよ。 つまり、例えば日本でいうと、警察の方で、例えば性犯罪について、被害者、これはプライバシー等々があるので発表しないと決めているというケース。そうじゃないんだけれども、公表はしているんだけれども、報道機関の方で、こういったことは必ずしも一般の方々が知るべき話ではないよねということで、報道の方で自粛というか自制しているかというケースがあって。ということでいうと、日本のように、犯罪の被害者の情報についてこれだけ報じている国というのは結構珍しいのではないかと思われます。 ただ、よく参照されるのがアメリカなんですけれども、アメリカと日本というのは割と結構報道されていて、そちらを見ていると何か普通なんじゃないのと思われるかもしれませんが、ちょっと区別をしながら言いますが、分かったところと分からないところとあるものですので。つまり、報道機関の側で自制しているケースと警察が発表しているケース、分けて申し上げます。 お隣の国、韓国なんですが、九一年に施行された特定強力犯罪処罰特例法とか、性暴力犯罪処罰法及び家庭内暴力処罰法というのがあって、被害者の姓名、年齢、住所、職業など被害者の特定につながる情報は、本人や家族の同意がない限り報道されないとされています。これは法律によって、報道しちゃいけないということになっています。 米国は、先ほど、割と報じられていると申し上げましたが、幾つかの州法で、メディアを含めた公衆に対して、犯罪被害者の氏名を掲載している記録の公開、この制限をしています。 時折出される英国なんですが、被疑者について実名報道が行われていることがありますけれども、法廷侮辱罪というのがあって、陪審制の国ですので、陪審員の判断に先入観を与えることを防止することを目的とした規制があります。これは被疑者です。被疑者の氏名、住所、年齢、職業、罪名及び公判内容以外の情報を報道することが許されないということです。 英国は、そうはいっても、例えば被害者のこと、あるいは被疑者のことについて報じているケースがあるよね、しかも実名でということで紹介されるケースがあるんですけれども、ただ、よくよく調べてみると、これは警察の方でガイドラインがあって、九八年に情報保護法というのがあります。犯罪、交通事故証人、近親者などに、情報公開に同意するかどうかということを確認することとされていますので、つまり、被害者の側が発表していいよと言ったケースについて警察が発表しているということです。 警察に個人情報を提供した被害者がメディアへの個人情報の公開を望んだ場合には、ああ、ごめんなさい、本来的には公開しないとされているケースも、例えば少年だとか、さっきの性犯罪だとか、あるんですけれども、それでも公開してくれというケースがありますけれども、それは例外的な判断であるということで、警察の方でも公表する。中には、こんなひどい目に遭ったんだということで世間に訴えたいという方もいらっしゃるでしょうから、それは被害者の意思を尊重するということになっています。 ドイツに関して言うと、そもそも、ちょっといろいろなケースを出して恐縮ですが、被疑者のケースですが、被疑者は実名報道はしていませんで、名前の方はあれなんですけれども、それにイニシャルをつけて報じているということで、被害者名に関しては本人や遺族の承諾がない限り原則として報道されないということ。つまり、やはり被害者側あるいは遺族の方々の意思が尊重されるということです。 プレスコードというのがあって、これはやはり同じように、原則として、ドイツの場合には、基本、報道でもそういうのはしません。極めて例外的なケースについて、やはり、同意があったかどうかということで、これは警察側です、警察側が、プライバシー保護の観点から、原則として、犯罪被害者、また容疑者の名前も公表しない、年齢と大まかな居住地域だけを公表しているということのようです。 フランス、これは少年法の事件なんですけれども、フランスの少年法は、推知報道が禁止された上に罰則の規定も設けられているということです。 有名なのがスウェーデンで、これは、かつて実名報道か匿名報道かが大議論になったときに、匿名報道派の人たちがスウェーデンをモデルにしてということを言っていたぐらい、基本的には匿名で被疑者について報じている国なんですが、なぜかこの国は被害者については割と報道されているという、ちょっとアンバランスかなという気がします。 ベルギーについても、やはり実名報道はしていません。被害者の人権やプライバシーを最重視するということであります。 イタリア、スイスなど、ちょっといろいろな国があるんですけれども、るるお話をさせていただきましたが、つまり、報道が報じるかどうかということでもかなり抑制的にされているケースが多いのと、そもそも、警察が発表するときに配慮しているというケースが多いということであります。 それで、昨日、質疑の通告のときに、これは個人情報保護法との関係でどうなんですかということで通告したんですが、ちょっと、ずっと何となくもやもやっとしていたんですが、実は私自身が、そちら側の立場に立ったことがあるんですよ。 十年前、三・一一の前に、あっちが衝撃的だったので忘れられている方もいらっしゃるかもしれませんが、ニュージーランドのクライストチャーチというところで大きな地震がありまして、日本人の語学留学生が大変犠牲になりました。当時、私は外務大臣政務官をやっていまして、現地に行っていました。ずっと御遺体の確認ができず、私が現地対策本部長三代目だったんですが、そのとき初めて日本人の方の御遺体の照合があって、御家族の方にお知らせしなければいけないという、なかなか慣れない大変な思いもいたしましたが、そのときに報道発表を担いました。 これは、少なくとも、外務省のルールで、当時、御遺族なり被害者の方の同意がなければ名前は発表しないと。問い合わせたところ、今でもそうしていると外務省は言っていました。 恐らく皆さんも新聞報道なんかで、例えば、メキシコで邦人男性、事故で亡くなる、何歳というような記事を御覧になることがあって、必ずしも名前とか職業とか、何県の人かと分からないで報じているケースがあると思います。あれは多分、同意が取れていないんですよ。 日々、そもそも、生存を信じてこられていた、まだその時点では御遺族ではなくて、家族会の方なんですが、その方に対して、ちょっとお伝えしなければいけないことがありますと言って呼び出して、合致する御遺体が発見されましたということを告知するとともに、プレスに対してどうしますかということについても聞かなければいけませんでした。大変つらい役を担っていたんですが。 ただ、これは、今いろいろ説明しましたけれども、紹介しましたけれども、国によってルールが違って、実は、ニュージーランドという国は、生存されている方はともかく、亡くなったという死亡情報については、死者は人権享有主体でないものですので、御遺族の心情はともかくとして、死者の情報、つまり、この方が亡くなられたという個人情報について、公の機関が知った以上は必ず発表しなければいけないという考え方をあの国は持っています。なので、実は、その御遺族の方に、どうしますか、日本のプレスに対してと聞いても、もし不同意だったときは、私は発表できないんですけれども、ただ、ニュージーランド政府は発表してしまいますよということも併せてお伝えをしました。 実際、現場にいたときには、最終的には、皆さん、もう発表してくださいということになるんですけれども、少し生々しい話をすると、ただ、まずは自分の口から家族に伝えたい、親族に伝えたいというのがあるので、ちょっと待ってくださいという話があって、例えば、夜に私が告知をすると、翌日の昼に報道発表するというようなケースがあったりとか、実は、ニュージーランド政府にもお願いをして、ニュージーランドの法律は動かせませんけれども、四十八時間ホールドすることができるという規定が向こうにあって、四十八時間後にはリリースしなきゃいけないというので、こちらが発表するまでは待ってくれというような話をしていたのです。というエピソードはここまでとして。 改めて、外務省にもう一回確認を、今回のことをきっかけにして話を聞いてみました。これって何かルールは決まっているんですかと言ったところ、外務省なりのルールなんだけれども、そもそも個人情報保護法だとか国家公務員法の守秘義務がありますので、誰が亡くなられたのか、被害に遭われたのかというのは個人情報なので、同意がない限りは発表しませんというのが外務省の現時点でのルールだそうです。 そういったことからすると、恐らく、今まで議論がなかったのかもしれません。政府として、必ずしも、この被害者の情報についてどうリリースするかということについて、個人情報保護法だとか国家公務員法の守秘義務、この間ちょっと別の件で問題になっていますが、これとの関係について整理はどうされているのかしらと思って、必ずしも統一されていないような気がします。 少なくとも、警察の関係で、被害者の情報を、要するに、この第四次犯罪被害者等基本計画、いろいろ配慮はするとは言ってはいますが、必ず同意がなければ発表しないということにはなっていないと思います。言葉を換えて言うと、ちょっときつい言い方かもしれないけれども、被害者の意思を無視してでも発表するケースがあるんだと思いますけれども、この点について、個人情報保護法であるとか国家公務員法との関係について、どのように整理されているんでしょうか。
○櫻澤政府参考人 お答えいたします。 警察においては、先ほども申しましたとおり、犯罪被害者等基本計画等に書かれている公益上の必要性も踏まえながら、個別の事案ごとに組織として決定、判断しているところでございますけれども、今お話がありました御遺族の意向という点につきましても、被害者御本人あるいは御遺族の意向を十分に尊重して、発表の適否やタイミング、またその内容を個別に判断しているところでございます。 御指摘のありました、個人情報保護法等との関係でございますけれども、都道府県警察が発表することでございますので、当然、地方公務員法等の守秘義務が課されているものでございますけれども、各都道府県にあります個人情報保護条例等にのっとって適切に判断されているというふうに考えております。
○山花委員 少し、これは疑問があります。 たとえ事件あるいは事故であったとしても、例えば被害者の情報について公表しなければならないという法的義務はありませんよね。よろしいでしょうか。ないということでよろしいでしょうか。
○櫻澤政府参考人 お答えいたします。 被害者に関する情報を発表しなければならないというような法令はございません。 ただ、先ほどの繰り返しになりますけれども、公表することによって得られる利益あるいは公益性等を考えまして、警察としては発表しているというものでございます。
○山花委員 いや、まさにそこなんですよ。別に今回これでとっちめてやろうとかそういうことじゃなくて、ちょっとこれはもう一回ちゃんと検討してほしいんですけれども、公表する義務はないわけです。ということは、任意で情報の提供をしているんです。ところが、任意で個人情報を、公の機関が持っている個人情報を任意で出しちゃっているんですよ、同意もなく。まあ、配慮した上でと言っているけれども、配慮はするけれども、いいですか、同意がなければ絶対に発表しないなんということにはなっていないわけですから。 つまり、それは、本来でいうと、個人情報保護法との関係でいうと、いやいや、公益性があるからいいんですとか、いろいろ配慮したからいいんですという話とは、ちょっと違うような気がするんですよ。 なので、最終的には警察はちょっと組織が、ここでやったから全部答えられるものではないことは承知はしておりますけれども、むしろ、私は、だから、そういった今の法令との関係でいうと、先ほど、要するに外務省の見解というのは、あくまでも個人情報だし本人の同意がなければ、かつ、当時の私の立場でも、これは職務上知り得た秘密であるので、勝手に流すと個人情報保護法との関係でもよくないし、公務員法との関係でも出すこと自体がよろしくないということなのであって、個人情報保護法の関係でどうかといったときには、個人情報保護法のルールの下でこれが出せるんですというお答えを本来していただかないと、いろいろ公益性等を考えてというのは、それは価値判断ではあるけれども、法解釈の上でこの法規の適用ですということではないはずですので、そこは検討していただきたいということ。 私自身は原則として非公表にすべきだと考えておりますが、少なくとも、少し、これも外国のケースなども見ますと、警察の内部で、今みたいな趣旨は分かりますよ、趣旨は。だけれども、もうちょっと具体的なコードを作っている国が多いんですよ。例えば性犯罪については発表しないであるとか、あるいは詐欺事犯についても不名誉なことであるので発表しないであるとか、また逆に、ある国は、基本的には発表しないけれども政治家の案件だとか高級官僚の案件だとかについては発表するであるとか、割と細かく決まっているケースがあって、どうしても、裁量的に、こっちの方がいいよねというのは、役所側はそうかもしれないんですけれども、もうちょっと細かなルールが必要なのではないかと思います。 そこで、もう時間が来ましたので、これは法務大臣としてということになると、ちょっと法務省とは違うのかなということになるかもしれませんが、全く無意味に頭出しをしていたわけでは、雑談をしていたわけではなくて、犯罪被害者基本法とか、これまでそういう思いもある大臣だと思いますので、また一方、先ほどプロ責法の話もしましたけれども、こういった、被害者の方々が名寄せされてたたかれるみたいな事象も起こっています。 昨日今日ぐらいまでは、今までのルールでやっていたということで、それなりの理屈はあったのかもしれませんけれども、将来的にこの問題は、ちょっと被害者のことを考えないと、これを放置していると、また結局、それは、たたくやつが悪いというのはそのとおりだけれども、きっかけを警察とか公権力の方でつくってしまっているということにもなりかねないと思うんですよ。それなかりせば、だって、条件関係の公式でいえば、AなければBということでいうと、発表しなければ、ネット名寄せだの被害者がたたかれるだの起こらなかったじゃないかということも起こりかねないわけですので、この点について何らかの検討が必要ではないかと思われますけれども、大臣、御見解をいただければと思います。
○上川国務大臣 ただいま委員から今回の御質問をいただくに当たりまして、冒頭に、犯罪被害者に私自身も向き合いながら、十七年間でございますが、当時、被害者の方々の衝撃的なお話を伺って一言も言葉が出ず、もう全て抱え込んで帰ってきたことを思い出すわけであります。 犯罪に巻き込まれるというのは突然でありますので、生活が一変してしまう。その瞬間から、遺族の方々も含めて、マスコミの二次被害も含めまして、圧倒的な社会の圧力の中で、必死に悲しみに耐えながら無我夢中で過ごして、後ろを振り返ってみたならば記憶にないぐらいな状況に置かれていたということをお一人お一人のケースの中から知り、また、そうしたことを、法律のベースがないという現実もございましたので、基本法の中に権利利益の主体としての被害者の存在ということについては、今のような事情の中から生み出されてきた一つの枠組みというふうに考えております。 同時に、次なる被害者を生まないためには、少年の背景もいろいろ調べてみますと、いろいろな事情の中で、犯罪という行為については、これは処罰すべきものもたくさんあります。しかし同時に、その背景に照らして考えれば、その部分に光を当てることによって立ち直りをすることができ、そして再犯をしないということによって更に被害者を生まないということにもつながるということで、非常に被害者の問題、加害者の問題は、その点についてはリンクをしている、極めて難しい問題であるというふうに思っております。 今、情報の開示の問題、つまり報道における、それから行政機関におけるということでございますが、基本的には、検察当局を含みます捜査機関におきましては、犯罪被害者等基本法で定めました権利利益を保護するという基本的な考え方、そして同時に、第四次犯罪被害者等基本計画、この中の趣旨でございますので、被害者の、あるいは御遺族の正当な権利利益を尊重するということになりますと、やはり被害者の、御遺族の意思、こうしたものを十分に考慮して適切に判断していくということが一番の基本であるというふうに思います。 それによって、駄目だというふうに言うということよりも、むしろそれを十分に配慮して、そしてしっかりとそれを踏まえた上で、行政機関におきましても、マスコミは様々な取材がありますので自由がありますが、そこのところについても、この基本法の中で制約をする、配慮するということについては記載をしております。全ての国民も全く同じであります。公権力だからとかメディアだからとかということでなく、あくまで犯罪被害者の方の権利利益にしっかりと配慮をする、このことが基本法の理念でございますので、それに基づいて全ての者がそうした姿勢で臨むということが基本ではないかというふうに思っております。 絶えず変化をしておりますので、これは今御指摘いただきましたようなメディアの、SNSを通じてということで、かつてとは違う状況もございますので、そういったことも踏まえて、絶えず検証していく努力ということは、被害者のためにも、またこれから犯罪を起こさないという状況のためにも、していくべきことではないかと思っております。
○山花委員 思いのこもった御答弁、ありがとうございました。 終わります。
○義家委員長 次に、稲富修二君。
○稲富委員 立憲民主党の稲富でございます。質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。 先ほど山花委員から、被害者の方の情報の公開について、御家族について、御質問がありました。私も同じような問題意識で、ちょっと質問をさせていただければと思っております。重なる部分、多々ありますけれども、非常に大事な点だと思いますので、御容赦いただければと思います。 先日、やはり当委員会で、私は、武参考人が様々この場で陳述をいただいて、心を動かされることが多くありました。その中で、特に、推知報道の言及の中で、被害者の方の名前がどんどん出ますよというお話があったというのが非常に印象に残っております。どんどん出ますと。 ちょっと引用しますと、社会的に大きな影響力のあるような事件であれば、被害者の名前をどうしよう、出した方がいいのか、いや、出さない方がいいのか、考えていただく機会があります。でも、私たちの会の人、みんな最初から出ています。でも、どんどん出て、ネットにも載ります。事実だけ載るわけじゃないんです。誹謗中傷もあります。そして、女の子であれば、本当に面白おかしく報道されているんです。こういう陳述がございました。 そして、これも吉田委員から御紹介ありましたけれども、去年の八月、私の地元で、二十一歳の女性が十五歳の少年に商業施設で殺害されるという痛ましい事件がございました。今日はちょっと資料でおつけしなかったんですけれども、ネット上ではその女性の顔写真というのは出ておりまして、他方、その加害少年についてはもちろん出ていないという状況がございます。これを見たときに、やはり御家族のことを思うと心痛むわけで、本当にこれは御家族の御同意があるのかということをやはり思うわけでございます。 二つ問題があって、やはり情報をどう開示するかということと、ネット上の問題という、先ほど大臣もちょっと触れられましたけれども、そこは少しまた別の次元としてあるとは思います。 そこで、先ほど警察の方から御答弁ありましたけれども、改めて、どのように捜査段階でこういう情報開示をして取り組んでいらっしゃるのか、お伺いいたします。
○櫻澤政府参考人 警察では、被害の届出あるいは被疑者の検挙などを通じまして、犯罪被害者と最も密接に関わり、犯罪被害者を保護する役割を担う機関として、犯罪被害者の視点に立った施策を行っております。 捜査段階においては、犯罪被害者は、自分が他人の目にさらされることにより精神的負担を受けることも多いことから、被害状況等が明らかになることでプライバシーが著しく侵害されることのないよう十分配慮することが重要であると考えています。 そのため、捜査を始めとする警察活動においてこのような配慮を尽くすことはもとより、報道機関による集中的な取材などにより被害者に著しく精神的負担がかかるおそれのある場合には、あらかじめ指定された警察職員が寄り添って支援するとともに、一時的に居宅以外の場所に身を寄せるなどの助言を行うことにより、被害者の精神的負担の軽減に努めているところでございます。 犯罪被害者に関する情報を含め、事件に係る報道発表については、犯罪被害者等関係者のプライバシー等の権利利益や、公表することによって得られる公益、公表が捜査に与える影響などを個別の事案ごとに総合的に勘案した上で判断しているところでございまして、被害者の視点に立った施策の推進の中で、こうしたことも検討してまいりたいと考えています。
○稲富委員 ありがとうございます。 今、資料二ページの第四次犯罪被害者基本計画のことを踏まえて御答弁いただいたかと思います。 一ページで、京都アニメーションのときに、事件発生からかなりの時間をかけて、被害者の御遺族の配慮の中で公表されてきたという経緯がございました。やはりこういったことが非常に大事ではないかというふうに思います。 大臣、改めてですけれども、先ほど御答弁ありましたけれども、やはり被害者の方の、報道の自由と、一方で人権、プライバシーという非常に基本権に関わるようなものでございます。今後、また、先ほど申し上げましたように、情報開示のみならず、インターネット上で拡散力が拡大をしていくという状況もございます。改めて、これはどういうふうに、推知報道で加害者、加害少年の方の情報をいかに公開していくかということと同時に、被害者の方の情報をどう守っていくのかということ、改めて、大臣、御答弁をいただければと思います。
○上川国務大臣 事件広報ということでございますが、これは検察当局がなすことでございます。この場合におきましては、個別の事案における被害者の方の氏名等の個人情報を公表するか否か、先ほど申し上げたように、私も、そういう意味で、この問題について扱うに当たって、そこで判断をする方が、被害者や御遺族の正当な権利利益をしっかりと尊重するということ、そして被害者や御遺族の意思を十分に考慮するということ、こういうことをその現場の中で個々の事案に応じて適切に判断をしていく、このことが基本的な社会のありようとして、なければいけないというふうに思っています。 先ほど、三点ということで、個別の事案ごとに、公益上の必要性とともに、関係者の名誉、プライバシーへの影響、及び捜査、公判への影響の有無、程度等を考慮しと、こういう形で一応のガイドラインはありますけれども、それはあくまで一つ一つの事案に即して、被害者の意思に反してそれを出すということについては、本当に十分に議論を尽くして尽くした上でのことでなければ、基本的にはないというふうに私は思っております。運用のところでのしっかりとした判断力、このことが本当に何よりも大事であるというふうに思います。 うっかりというようなことでその情報が拡散していく時代でありますので、さらに、それが、私だけ、あるいはあなただけ、報道機関だけという、そういったものではない、その人の尊厳に関わるということ、また命に関わることにもつながるということについては、私は、いろいろな方々の、被害者の方々のお声に接して、本当に、一旦流れができると、圧倒的な嵐のようなものの中で立っているということがどんなに厳しいことかということをちょっと実感してきましたものですから、そのような方針で臨んでほしいし、また、運用につきましても徹底していただきたいというふうに思っております。
○稲富委員 ありがとうございます。 次に、資料三ページを御覧ください。 これも、当委員会で諸先生方から様々な御見識、御質問がございましたが、改めて、私は伺いたいことがございます。 これは、少年の刑法犯の数が減っているのに、世論は非常に増えているというふうに思っている、重大事件が増えていると認識をしている、その認識の大きな開きがあるという点でございます。 この3のページを見ていただくと、少年による刑法犯は確実に増えている、下を見ると、少年非行に関する世論調査の結果を見ると、重大な事件は増えているという方が、平成二十七年、七八・六%、平成二十二年、七五・六%ということで、増えているわけでございます。 当委員会でも質問がありましたけれども、より真正面から、なぜ、刑法犯が減っているのに、重大事件が増えていると世論が認識をしているのか、それを真正面から、なぜかということについては御答弁をまだいただいていないものと思います。なぜこれだけの大きな開きがあるのかということを、是非理由を教えていただければと思います。
○川原政府参考人 お答え申し上げます。 委員御指摘のように、少年による刑法犯の検挙人員数は全体として減少傾向にあると認識しております。 他方、平成二十七年度に実施された内閣府世論調査では、実感として、おおむね五年前と比べて、少年による重大な事件が増えていると思うかという質問に対して、増えていると回答した者の割合が七八・六%であったと承知しております。 こういった検挙人員数の動向と世論調査の結果の関係につきましては様々な評価があり得るところでございまして、お尋ねについては、一概にお答えすることは困難であろうかと考えております。
○稲富委員 刑事局長、先日の委員会で、国民の理解、納得についてはどうやって取ろうとしているのかという委員の質問に対して、こう答弁されています。 十八歳、十九歳の者が罪を犯した場合には、このような立場に応じた取扱いをすることが適当であり、今回の法改正に至ったと。また、刑事司法の存立基盤である被害者を含む国民の理解、信頼の確保という観点からも必要であると考えられるということで、すなわち、これは、やはり、国民の理解が、信頼が、今回の立法における立法事実であるということではないんですか。
○川原政府参考人 お答えを申し上げます。 私が先日御答弁した内容は、そのとおりでございます。 今回の改正の立法事実、すなわち、どうして今回のような改正をお願いするかということでございます。 これは先日も御答弁申し上げていることでございますが、今回の改正は、少年による重大な事件が増えていると思うかということに対する世論の動向というのを考慮したというものではなく、再三申し上げておりますように、公選法の改正あるいは民法改正による成年年齢の引下げということがございます。 この時々に、公選法の改正の際はその附則により、さらに、民法の成年年齢の引下げの際はそのまた附則によりということで、少年法について引下げを検討すべきという国会の御意思が示され、それに応じて検討して、今回その検討の結果として、こういった選挙権年齢や成年年齢の引下げということによって、十八歳、十九歳の者を取り巻く社会情勢が変化した、そういうことによって、また、そういう社会情勢の変化を踏まえて、それに対する国民の信頼をどう維持するか、そういうことから、今回の改正をお願いしているものでございます。
○稲富委員 大臣、これは、やはり世論の要請があるということは大きいんじゃないですかね。 だから、これは、何で改正したんだという、求めるのかということは、もちろん今の御説明ありますけれども、世論が後押ししていることは間違いないわけで、なぜこれぐらいの認識の乖離があるのかということは、やはり大きく分析そして対策が私は必要だと思うんですよね。 更に言えば、この世論調査の中で、先日、民法の改正のときに、この二十歳から十八歳までに引き下げるべきかという様々な世論調査では、約八割の人が、刑法は十八歳まで引き下げるべきだということを、八割の方がそうだとおっしゃっている。 そういうことと同時に、この調査を見ると、重大な犯罪が増えているという方が増えているんですよね。件数は減っているのに、増えていると認識している人が増えているということは、どんどんその認識が開いていっているんですよね。件数は減っていて、認識はもっと増えていると思っているということは、どんどん開いていっているということです、国民の認識が、世論が。 だから、それはなぜかということは、相当やはり私はしっかりと分析する必要があるし、今後、五年後なり、何らかの見直しをする際に、国民の世論の背景というのは非常に大きいと思うんです。 なので、やはり、なぜこれだけの大きなギャップがあり、しかもそれが開いていっているのかということは、しっかりと政府として対策、分析する必要があると思いますが、大臣の見解を伺います。
○上川国務大臣 ただいま御質問のベースになりました平成二十七年の内閣府の世論調査結果、これは、平成二十七年の七月から八月にかけての実施期間ということでございます。実感として、おおむね五年前と比べて、少年による重大な事件が増えていると思うかという、こうした設問でございます。それに対して、増えている、七八・六、変わらない、一六・八、減っている、二・五ということでございます。 この調査は、実は定点的に行っている調査でございまして、平成の二十二年、平成の十七年、平成の十三年ということで、遡って調べているところでございますが、これは、今から二十年ぐらい前ですか、平成十三年の状況でございます。 これは十一月の時点での調査ということでありますが、あなたの実感として、重大な事件が以前に比べて増えていると思うか、二十歳未満の方につきましてはという、ちょっと設問が少しずつ違うんですが、そのときには、増えているが八八、十七年には九三、七五、そして、七八という状況で、少しそれは、認識でというのは減っている状況でございます。 この今のところを正確に、実感の話と、そして今のような認知件数の話、このところについて、認知件数の状況については一般の方は御存じありませんので、どういうふうに減っているか、日常的に接しているわけではありませんので、じゃ、どういうふうに回答するのかと、素人的にというか、率直に国民的な目線で見ますと、例えば、その当時、もし仮に大きな事件があったというふうに考えるならばその影響は計り知れないものがあるということで、この数字の中でも、九三%もあったり七五があったりということで、かなりフラクチュエートというか変化している、こういう読み方をしなければいけない、私自身はそういうふうに思っております。 犯罪の動向につきまして、今はSNSの時代でもありますし、先ほどの御質問もありましたとおり、実名の報道が社会の中でどういうふうに存在しているのかということについて、例えば、十七年前の犯罪被害者等基本法を作った当時とは違う状況でもあるということを、そういう意味では絶えず社会状況をしっかりと認識していかなければいけないということだと私は思います。その意味で、いろいろな形で分析を加えていく。しかも、同時にトレンドをしっかり見ていくということについては、私は大事なことだというふうに思っております。 今回の法律案でございますが、そうした御質問ということではありますが、今回は、選挙権年齢を十八歳に引き下げる公職選挙法の一部改正法案の附則におきまして、国会の意思として、民法の成年年齢とともに少年法の適用年齢を引き下げるかどうか、こうした検討が求められたことを契機として検討した結果ということでございまして、今回は、公職選挙法の選挙権年齢、また民法の成年年齢の引下げなど、十八歳、十九歳の者を取り巻くそうした変化を踏まえた上で、少年法の適用におきましてもその立場に応じた取扱いを定めようとする、こういう流れの中で今回お出ししている法案であるということをもう一度申し上げさせていただきたいと思います。
○稲富委員 今おっしゃった、定点観測が必要だということであれば、まず、これは内閣府が五年ごとにやっているのか分かりませんけれども、私、もうちょっときめ細かくやらなきゃいけないんじゃないかと思います。 それと、今おっしゃったように、今回の法改正はそれを受けてのものではないんだという立場に立っておっしゃいますけれども、明らかにこれは世論のやはり後押しがあると思うんですよ。その上で、これが法案提出をされているわけです。 したがって、やはり定点観測をしていって、どう国民が認識をしているのかということは、私はやはりやるべきだと思います。これは、見直しが五年後といって、またその間に調査をするというよりも、それに向けて少しずつでもやはり調査をし、分析をすることが必要じゃないかというふうに申し上げます。 次に、原則逆送について伺います。 今回、対象事件が拡大をしまして、先日来、死刑又は無期若しくは短期一年以上の懲役が原則逆送の対象となりました。 そして、四ページを御覧ください。組織的な犯罪の場合ということで、四ページの十三、十四で、詐欺の罪、組織的な犯罪のですね、詐欺、恐喝は一年以上の有期懲役ということで、こういった場合は当然これに該当するわけです。 先日、片山参考人からも、こういう事案が組織的に行われた場合に、例えば暴力団の末端として使われている場合にもこれは該当するんじゃないかということ、まあ、受け子等もそういうふうに該当するのではないかということで陳述がございましたが、そういうふうな原則逆送の対象になるということになるんでしょうか。確認をさせてください。
○川原政府参考人 お答えを申し上げます。 今回の原則逆送の規定は、死刑、無期又は短期一年以上の懲役又は禁錮に当たる罪ということでございますので、委員御指摘の組織的な詐欺、恐喝は短期一年以上の有期懲役を定めておりますので、これは原則逆送の対象事件に当たることになります。 その上で、私ども、既に現行法の原則逆送の制度もそうでありますが、まさに原則であって、必要的逆送でないということから、逆送が相当でない場合については逆送せず保護処分とすることができるような制度としているものでございます。
○稲富委員 ありがとうございます。 その中で、強盗はどこまで対象になるのかということが常に言われているわけです。 それで、六十二条のただし書は、調査の結果、犯行の動機、態様及び結果という言葉が入って、犯行後の情況等々があって、これをどう適用するのかということなんですけれども、ちょっと五ページを御覧いただきますと、もう御存じの先生方には大変恐縮なんですが、私は分かりやすいようにと思って載せさせていただきました。 要するに、家庭裁判所が、検察官送致をするのかということ、原則的には、今の場合であれば送致をする、そうでない場合は保護処分をするというふうに、家庭裁判所が、検察官送致をする、あるいは保護処分をするということを、ただし書において判断をしていくということになろうかと思うんです。しかし、そもそも、原則、ただし書を適用して逆送しない、するのかしないのかということを判断をするということが、家庭裁判所の役割とされているのかということなんですよね。 例えば、現行であれば、十六歳以上で故意で殺害をしたというものは原則逆送、これは分かりやすいというか、もうはっきりしている。しかし、これは範囲がかなり幅広く、同じ強盗といってもいろいろな種類がある。組織的犯罪といってもいろいろな幅がある。そういう幅がある中で、原則に当てはめるのか、そうではないのかという判断を、そういう事実認定を家庭裁判所がやるんですかね。それがそもそも家庭裁判所に求められている機能なのかというふうに思うんです。 当然、それは検察官からの捜査資料を基に家庭裁判所が判断をする、こういうことになるんでしょうか。是非教えてください。
○川原政府参考人 お答えを申し上げます。 現行も原則逆送の規定がございまして、その例外に当たる場合かどうかというのは家庭裁判所が判断しているところでございます。 家庭裁判所は、判断に当たりまして、今委員御指摘のように、検察官から送致された証拠に加えまして、家庭裁判所が自ら収集した証人の証言などの証拠というものもございますし、さらに、家庭裁判所にはこういった少年事件を担当する家庭裁判所調査官もおりまして、その要保護性に関する家庭裁判所調査官の調査結果もございます。こういったことに基づきまして、現行の原則逆送規定の適用に当たっても、逆送すべきか否か、例外的に保護処分とすべきか否かを判断しているところでございまして、これは、今回改正法でお願いしているものにつきましても同様でございます。
○稲富委員 大臣、これは家庭裁判所が事実認定をしなきゃいけないということですよね。しないと、どうするかというのは判断がつかないわけで、なので、これはやはり、このただし書のところが、どういう場合がこれに当たるのか、やはり事案を私は明示してほしいと思うんですけれども、今のままだと、何が原則に当たるのか、ただし書に当たるのかというのは分からないと思うんですよ。分からないというのは、判断もそうですし、今の状況だと、どういう判断に基づいて誰がやってということが私は不明確だと思います。 是非、そういう意味で、保護処分にふさわしいという事案は一体どういうものなのか、ただし書にどういうものが当たるのかということを明示してほしいと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○川原政府参考人 お答え申し上げます。 委員のおっしゃっておられるのは、現行の原則逆送規定ですと、故意の犯罪行為によって人を死亡させたものということで、比較的犯情が明確なんじゃないか、一方、強盗のようなものになりますと、事案ごとに犯情が大きく異なるのではないかということでございます。 ただ、実際は、故意の犯罪行為により人を死亡させたものといいましても、やはり犯情は様々でございます。そういった様々な犯情を考慮してでございます。 これは先日、私、御答弁させていただいたところでございますが、最高裁の事務総局の資料でございますが、平成二十九年に家庭裁判所で終局した原則逆送対象事件、これは現行法でございます、で、十八歳、十九歳の少年に係る事件の捜査は九人であって、そのうち逆送されなかった者が三人だという形で、現在も逆送されない人員が多うございます。 原則逆送の対象になる事件がどういうものかというのは、これは法定刑などで明確に定めなければいけませんが、どういう場合に原則逆送の対象にならないかというのは、まさに個別の事案ごとに見ていくものでございまして、これは現行法の事案であっても改正法の事案でも変わらないと思います。 そういったところには、まさに、何といいますか、どういった犯行を犯したかという犯行そのものの、いわゆる犯情のものと、それから少年の要保護性という両方を考えていかなければならないところでございまして、まさに、家庭裁判所というのは、現在の少年法ができて以来、ずっとそういったことについての蓄積がある、そういったところでございます。 今回の少年法、今回の改正で、やはり、二十歳未満の者についても全件家裁送致をするという制度を取ったのは、まさに家裁がこれまで積み重ねてきたその機能を、今後も、本人の健全育成のため、あるいは再犯防止のために有効に活用しようという趣旨の出ているものでございますので、家庭裁判所は、改正法の下においても、この原則逆送規定の適用に当たって、それが例外に当たり得るかどうかという判断については適切にできるものと想定しております。
○稲富委員 ありがとうございます。 ただ、要するに、誰かが事実認定をしなきゃいけないわけですよね。それが果たして家庭裁判所にそもそも求められていることなのかということなんですよね。ちょっともう、今日はここでとどめます。 次に、少年院について伺います。 先日、片山参考人から、少年院の役割について、非常に大きいという陳述がございました。 資料六ページを御覧いただきますと、少年院の入院者数はどんどん減っているということなんですが、この入院率というんでしょうか、定員に対する率はどうなっているのか、あるいは再犯率について、少年はどうなっているのかということをお伺いします。
○大橋政府参考人 お答え申し上げます。 少年院の定員に対する入所率につきましては、令和三年一月末日現在の速報値で、全国の少年院の収容定員が五千二百七十八人に対しまして、収容現員は千五百三十三人となっておりまして、その収容率は約二九%となっております。加えて、少年院の出院者の二年以内の再入率、もう一度少年院に戻ってきてしまう率につきましては、平成三十年の出院者では九・七%になっておるところでございます。
○稲富委員 ありがとうございます。 だから、定員に対しては非常に低い割合だということで、八番のページを御覧いただきますと、全国様々な少年院があります。我が地元にもございまして、是非、ちょっと時間が来ましたので、活用していただいて、法制審の要綱にも要請がございますので、是非お取り組みをいただければと思います。 以上で終わります。ありがとうございました。
○義家委員長 次に、屋良朝博君。
○屋良委員 立憲民主党、屋良朝博でございます。よろしくお願いいたします。 この間、いろいろ議論がありましたが、特定少年という枠を設ける、フルメンバーシップは与えないけれども、すぱっと線引きしませんと。できないよ、やっちゃいかぬ、なぜなら彼らは特定少年だからというふうな議論で、なかなかこれは、僕ら素人、法曹界にいたことがないので、素人にはよく理解ができない、及ばないような議論が今ここであるなというふうな気がしているんですね。 その特定少年の枠を設けるときの、社会的な、あるいはいろいろなフォローアップというかその受皿、そういったものが本当に整備されて、それから機能するという担保があるのかというところで非常に心配をせざるを得ないというのが、私、この間議論を聞いていて感じているところでございます。 上川大臣は、本会議で、趣旨説明のときに、成長途上にあり、可塑性を有する存在と述べられました。法制審議会の答申でも、類型的にいまだ十分に成熟しておらず、成長発達途上にあるとの認識を示されております。 なので、この特定少年というカテゴリーですね、なかなかすぱっと、どこで線引きしていいのかが分からないというか、基準がなかなか探しにくいような中で、様々法改正が行われて、どんどん議論だけ、形だけ、でき上がってしまっているんじゃないのかというふうな気がしております。 必要な知識と能力を成長段階で身につける機会を保障することが私は重要であって、そういった環境を整えてあげる、そういったものを先にやらないといけないんじゃないのかなと思うんですけれども、大臣、見解を、様々ここの場でも述べられておりましたけれども、改めてお聞かせください。
○上川国務大臣 今回の法改正におきましては、民法の成年年齢の引下げということで、十八歳及び十九歳の者が大人として、社会的にいうと契約をすることができる、その他、自立した主体としての存在を、社会の中でしっかりと活躍していただきたい、こういう中で、法律の制定によりまして、これが成立したということであります。 その前には、選挙権年齢の引下げという、大変、公民権の中の極めて重要な要素として、法律が制定されたということであります。附則におきまして、いろいろな、十八歳、十九歳に、年齢に関わる部分につきましては、三百以上、三百六十ぐらいの関わる法律がございますので、それぞれの法律の趣旨に照らして、どのようにこの年齢を扱うのかということについては、例えば飲酒とかというようなことも含めまして、今まで幅広く検討をされてきたところでございます。 その中に、少年法についてはどうなのかという、少年法というか、十八歳、十九歳の犯罪を犯した方に対してはどうなのか、こういう趣旨で、少年法の引下げをするかしないか、これが課題として最後に残されている大変大きな課題であったというふうに認識をしているところでございます。 今回、この少年法の適用ということの中で、十八歳、十九歳の方々について、特定少年という名前はつけているわけでありますが、まさにこの十八歳、十九歳をどのように扱うのかということについての御議論をいただいた上で、そして、法制審議会の中で、長年、長い間の御議論の上で、このようなフレームワークであります、十七歳以下の者とも違う、十八歳、十九歳であるし、二十歳以上の者とも、また可塑性の中で違う存在であるということで、この者をどのように位置づけるかということの結果として、今、今回の法案の中で提出したようなフレームワークで、全ては家庭裁判所に送致をし、そしてその中で御判断いただき、逆送の対象として、しっかり責任主義の中で対応していただく方については逆送をする、その幅を少し広げる、こういう中で、一連の、トータルの構想の中で出してきた、そういう案でございます。 そこで、今、そういう中にありまして、どちらが先か後かということよりも、民法については少なくとも引下げをしている状況でありますので、その意味でも、社会環境の整備については待ったなしの課題であるということでございます。そしてまた、少年法の引下げ、この法案が成立させていただくならば、それに基づいて、またそれについての様々な教育も含めまして、社会環境の中の整備をしていくということは極めて大事であるというふうに思います。 成長段階にある子供への教育的機会の保障、また社会環境の整備、これは成年年齢の引下げの環境整備の中でも大きな柱になろうかというふうに思っております。その施策の中に、消費者被害の拡大の防止のための施策のように、複数府省庁が関わるものもございますので、政府におきましては、関係行政機関相互の密接な連携協力を確保し、総合的かつ効果的な取組を推進するため、成年年齢引下げを見据えた環境整備に関する関係府省庁連絡会議を開催をしてきたところでございます。この間もずっと開催しながら歩調を合わせて進んでいく、あるいは課題の連携をしながら、より効果を上げていくための協力関係を結んでいくというような形で進めてきたところでございます。 成年年齢引下げの施行までもう約一年ということでございまして、今年度におきましても、法務省といたしましては、消費者庁などの関係省庁と連携をしながら、政府横断の形でしっかりと環境整備の施策の推進を図っていく、こうしたところにつきましては更にギアを上げていかなければいけない課題だというふうに思っております。また、その先もずっとやり続けなければいけない課題だというふうに思っております。
○屋良委員 先ほど稲富委員の質疑を聞いていて改めて疑問に思ったんですけれども、犯情について、これから実例の積み重ねで、判例を積み重ねていきながら基準を定めていくというふうな説明に聞こえたんですけれども、そういう理解でよろしいでしょうか。
○川原政府参考人 お尋ねは原則逆送の例外の適用についてということだろうと思います。 私が先ほど申し上げましたのは、原則逆送という規定は既に現行の少年法でございまして、現行の原則逆送規定の適用については、家裁でもうノウハウが積み上がっているところでございます。 原則逆送を適用するかどうかというのは、その犯罪事実そのものに係る事情とそれから当該少年の要保護性といったもの両方を判断しなければいけないということでございまして、このことは既に現在の家庭裁判所において、家庭裁判所というのは、御案内のように、法律家である裁判官が少年審判を担当し、それを補佐するために、たしか教育だとか心理であったと承知していますが、家庭裁判所調査官がいて、やるということで、こういった機能の中で既にそういった判断のノウハウは積み重なっておりますので、それを活用して、今後、改正法においても原則逆送規定の適用を適切にやっていかれるものと想定しているという趣旨でございまして、これからそれが積み上がっていくというものではございません。
○屋良委員 僕、地元の知り合いの弁護士さん、少年犯罪を多く扱っている方にちょっと電話して聞いてみたんですね。原則逆送ができちゃうと、それに抗するような、あるいはそれに反するような判断を本当に家裁ができるかなというふうな懸念を言っているんですね。 だから、一旦、取りあえず基準ができちゃった、しかし犯情によって様々だよと言われても、その場その場で家裁の担当している方が、これを法律に基づくこととは違うような判断ができるのかなというのがその弁護士さんが話していたことなんですけれども、質問を出していないので、答弁、もしできるなら、刑事局長、お願いします。
○川原政府参考人 お答え申し上げます。 先ほどもちょっと申し上げましたが、先日も御答弁した数字でございますが、家庭裁判所、事務総局の資料で、平成二十九年に家庭裁判所で終局した原則逆送対象事件がどのように取り扱われたかという資料がございます。 これは、済みません、数字が、今の原則逆送対象事件は十八歳、十九歳より下の者も適用になるんですが、犯罪を犯したとき十八歳、十九歳の者に限定して取った数字でございますが、平成二十九年は、犯行を犯したときに十八歳又は十九歳であった者の原則逆送対象事件は全国で九人、そのうち三人が逆送されない、すなわち例外に当たったという例でございます。それから、平成三十年につきましては、同じく、全国で十一人おりましたうち二人が例外として逆送されなかった。令和元年につきましては、全国で六人いたうちやはり二人は原則ではなく例外として逆送されなかったということでございまして、元々の数字が必ずしも多くないものですから、そういった限界はあろうかと思いますが、実際にこういった実情を見てみますと、例外規定はそれなりに適用されているということは見て取れるのではないかと思っております。
○屋良委員 検討しないといけない母数が増えるわけだから、多分影響も大きくなるし、恐らく現場は少し、少しどころか大変困るんじゃないかなというふうなことを稲富委員との質疑を聞いていて思った次第でございます。 この点もちょっと問題ありかな。なぜかというと、犯情の情は情けじゃないですか。心のひだですよね、これは。それをどういうふうに基準化していくかというのは、恐らく時間がかかるだろうし、判例を積み上げていくしかないんじゃないかなというふうなことを思ったということでございますので、取りあえず通告していない質問を今させていただいたわけですけれども、先ほど大臣がおっしゃった省庁連絡会議、あと一年しかないので、これはギアアップしていかないといけない。きっかけは公選法の改正で、民法改正と来て、そして今の少年法と、どどどっと進んできたような感じがあるんですけれども。 これまでのいろいろな議論、議事録を読ませていただきましたけれども、非常に、消費者庁も含めて、契約年齢を引き下げることに対する懸念が大変多く委員会でも指摘されていたというふうに議事録にも載っておるんですけれども、果たして、あと一年でギアアップしてそういった宿題を本当にこなしていけるのか、非常に心配でございます。 セーフティーガードをどうするのと。フルメンバーシップを与えない、だから特定少年というカテゴリーを設けてやるんだけれども、どうもその辺の、セーフティーガードがどうなっているのかということが非常に気になるところでございます。 それは省庁連絡会議に参加している様々な省庁の取組があると思いますけれども、今日は消費者庁に来ていただいておりますので、法務省と消費者庁の取組をそれぞれお伺いさせてください。
○小出政府参考人 お答えいたします。 委員御指摘のように、若年消費者保護に向けた施策、これは成年年齢引下げの環境整備の施策の中で特に重要なものだと認識しております。 先ほど大臣からも答弁ございましたけれども、成年年齢引下げを見据えた環境整備に関する関係府省庁連絡会議におきまして、環境整備の施策が十分な効果を発揮するよう、工程表を作成した上で全体的な進捗管理を行ってまいりました。 工程表に掲げられた若年者の消費者教育、消費者保護に関する施策の進捗状況、これは毎年連絡会議において共有されておりますが、例えば、実践的な消費者教育教材の利用の拡大、あるいは新たな教材等の開発、あるいは教員への研修などの関係省庁による施策が工程表に従って着実に進められてきたものと承知しております。 法務省固有の施策といたしましては、改正法の周知活動に加えまして、消費者被害の防止に資する取組といたしまして、契約の成立やその効力などを分かりやすくまとめた法教育のリーフレットを作成して、全国の高校生に配付するなどしてきたところでございます。 今年度も、連絡会議の開催等を通じまして、各府省に対して消費者被害の防止を意識した取組をしていただくよう働きかけるなどして、政府横断的な環境整備の施策の推進に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
○吉川大臣政務官 今委員から御指摘いただいたとおりでございまして、消費者庁としても、成年年齢引下げを見据えて、若年者の消費者被害を防止することは重要課題であると考えているところでございます。 まず、遡りまして、平成三十年には、主として若年者に発生している被害事例を念頭に置いて、いわゆる就職セミナー商法等の消費者の不安をあおる告知や、いわゆるデート商法等の恋愛感情に乗じた人間関係の濫用といった不当勧誘行為に対して取消権を追加すること等を含んだ消費者契約法の改正が行われたところであります。 加えまして、厳正な法執行、消費者教育の充実、消費生活相談窓口の充実、周知など、消費者被害を防止するための対策に取り組んできているところであります。 若年者向け消費者教育については、関係省庁と連携をして一層強化を図っていく考えであります。また、若年者を含む消費者の脆弱性につけ込む悪質商法に迅速かつ厳正に対処するため、消費者契約法を含む制度の見直しを絶えず行うほか、厳正な法執行など、重層的な施策にしっかりと取り組んでまいりたいと考えています。
○屋良委員 ありがとうございます。 今、吉川政務官の説明の中で、二つについては取りあえず取消権を設定しました、しかし、判断能力がまだ不十分な、あるいは定かでないという、いわゆるつけ込み型というところについてはこれからも議論していくということなんですけれども、あと一年しかないんですね。これは、議論もずっとやっていても、その議論しているメンバーの中にビジネスマンも入っていて、それは本当にがちがちやっていていいのかどうかということが非常に疑問であるわけですね。 消費生活センターへの相談件数、悪徳業者に狙われる率が二十歳になるとぐっと増えるじゃないですか。ですよね。ということは、十八、十九というのはフルスペックで取消権があるから、業者はそんなリスクを負って十八歳、十九歳をターゲットにしないわけですよ。これはもう数字ではっきり分かっているし、法制審の二〇〇九年の答申でもこれを非常に強調されているわけですね。そこを救う、そこをカバーするような、そんなこともちゃんとやっていない。 だから、公選法の改正があって、民法改正があって、少年法が来ているんだけれども、そこのところ、法制審がちゃんとやりなさいと言ったところがずっと抜け落ちていて、やったのは、デート商法と不安をあおる商法に対しての取消権は設定しましたと。 だけれども、じゃ、デート商法というのはどのぐらいの被害実態があるんですかと問い合わせたところ、デート商法全体を分母にしたうちの二十歳代の相談件数は出てきたんですね。ところが、全体像が見えない。そこで、消費生活センターの統計とか見てみたら、デート商法に関しては、非常に全体に占める割合というのは少ない。七万幾らかの相談件数の中で、デート商法は、二〇一六年のデータなんですけれども、二百五十二件、〇・三%。それはケアしましたと今消費者庁が言っている。 しかし、これまでの要求というのは、十八、十九歳はもうちょっと保護すべき対象でしょうと、消費者契約法に照らし合わせたら。こんなのも、いろいろな条件を加味することじゃなくて、もうこれは守りましょうというざっくりとした包括法ですよね。それをカバーしてあげないといけないというのにもかかわらず、非常にピンポイントでやってきているというところが非常に大きな問題だと私は思っていて、保護するべきなのか、それとも切り捨てるべきなのかという、そんなところでこれを議論すると、本当に危ないような気がするんですね。 なぜこの二つだけ、不安をあおる商法、それとデート商法ということを取り出したのかということが非常に疑問なんですけれども、政務官、お答えをお願いしたいんですが、よろしくお願いします。
○吉川大臣政務官 その二つ、法律でいうところの三項、四項というような規定であると思いますが、現在、様々、委員が御指摘あったように、包括的な法律ということに関して検討が行われているわけであります。 平成三十年の消費者契約及び民法改正の際に、若年成人のみならず、高齢者、障害者も対象とし、より幅広い取消権、いわゆるつけ込み型不当勧誘取消権の創設、さらには、平均的な損害額の立証責任の負担軽減、事業者の情報提供における考慮要素など、消費者被害防止のための措置について、これは附帯決議がなされているわけでありますから、これを踏まえまして、消費者庁においては、消費者契約法の更なる改正を視野に、まずは平成三十一年二月から消費者契約改正に向けた専門技術的側面の研究会を開催して、法制的、法技術的な観点から検討を行い、同年九月に報告書を取りまとめているところであります。 その上で、同報告書を踏まえつつ、実務的な観点からの検討を付加させるために、令和元年十二月からは、消費者契約に関する検討会を開催し、検討を行っているところであります。また、この検討会においては、消費者や若年層など様々な形の、消費者が被害に遭った事例等も幅広く取り上げつつ、取消権の在り方について検討しているところであります。 法制的にも実務的にも論点は多岐にわたるところでありますが、報告書を取りまとめていただけるよう、引き続き鋭意検討を進めてまいりたいと思います。 その上で、委員御指摘の、この包括的な十八歳、十九歳の取消しということでありますが、これは、一概には、消費者庁のみでは少し判断のできるものではございませんので、是非、法務省また立法府の皆様方の意見も聞いてまいりたいと思いますが、ただ、一点、この十八歳、十九歳、これは、包括的、どこまで包括的なのか、委員が、今どういうイメージを持っておられるかというのはちょっと計り知れませんが、その中で、例えば、これは、何でもかんでも取消しできてしまうよ、こういうことになった場合に、成人年齢、成人として、この十八歳、十九歳、成人にするということ自体の意味合い、こういったことも考えていかなければならないのかなと思います。
○屋良委員 そういうことで、グレーではあるんですね。 あと一年しかない、キャッチアップしていかないといけない、そして、消費者庁だけでは駄目だよ、手に余るので、法務省も一緒にというようなことなんですけれども、これは、来年の四月までに本当に間に合うんでしょうか。上川大臣、もし何らかの、間に合わすべきだ、あるいは、もうちょっと議論が必要だね、もう来年の四月一日で尻を切られていますけれども、これはどういうふうな取組で間に合わせる予定なのかというのを、もし今お考えがあれば教えてください。
○上川国務大臣 ただいま消費者庁におきましての研究会においての取組の実態、実情につきまして、政務官からの答弁がございましたけれども、消費者契約法の改正につきまして、この検討が進められているところでございまして、法務省としてはそうした検討を見守るとともに、基本法制を所管する立場でございますので、必要な協力をしてまいりたいというふうに思っております。 消費者被害拡大の防止に向けまして、法務省といたしましても、先ほど来の答弁申し上げているところでございますが、成年年齢引下げの環境整備の施策、この推進は極めて重要であるというふうに考えておりまして、その中にありまして、成年年齢引下げ後も、十八歳、十九歳の者が未成年者取消権類似の取消権を有するという暫定的な制度等の創設につきましては検討をしている状況ではございません。 これまで、法務省におきまして、成年年齢引下げに関する各種の周知活動を実施してきましたし、また、消費者被害の防止に資する取組といたしまして、契約の成立、その効力などを分かりやすくまとめた法教育のリーフレットをしっかりと作成して、全国の高校生に配付するなどして、教育の現場の中で、その学年に応じた形の対応をしてきたところでございます。一層の活用を、こうした今年度でありますので、インターネットを活用して、契約に関する知識などの普及を図る取組なども実践をしていくことでございます。 今、若い、十八歳、十九歳だから、つけ込み型も含めまして、非常に被害に遭いやすいという中で、大変な議論になりました。このことについては、問題の重要性は認識をしております。その意味で、教育を徹底的にし、そしてその成果を上げていくということについては、これはもう委員が大変御心配いただいたことを踏まえて、また今年度も更に拡充してまいりたいというふうに思っております。
○屋良委員 教育をしっかりと受けられている子供たちはいいと思います。ところが、私たちがケアしてあげないといけない子供たち、家庭環境はいろいろ様々あります。中学校を卒業して社会に出た若年者もおります。高校を中退した、せざるを得ない、コロナの中で大変なことになっているので、そういった若年者が増えるということも考えられるわけだと、これは容易に想像がつくわけですね。 そして、今二つの、デート商法と、もう一つ、不安をあおる商法についてはやりましたということなんだけれども、これはハードルが高いんじゃないかなと思いますよ。 例えば、恋愛感情につけ込まれて金を巻き上げるとか物を押売されるとか、これは、被害に遭った人は、私、恋愛経験が少ないのでよく判断できませんでしたとか、あるいは、相手が本当に恋愛感情を持ってくれていたのか、あるいはただ単に言い寄ってきただけなのかとかといったことを、多分、被害に遭った人は立証しないといけない、そんな状況に追いやられる。十八歳、十九歳でこれはできるんですかねということじゃないですかね。 しかも、それを教育でカバーするというのは非常に限界があると私は思います。だからこそ、今、取消権があって、そういった業者がつけ込まないような抑止力になっている。 教育力でやるというのは、防衛力を高めるということで、それは一生懸命やっていただきたいんですけれども、ただ、この子たちの抑止力を奪ってしまうというのも一方であるわけですね。それはやはりちょっと手だてが必要であると私は思っていて、しかも、それは一年しかない。 様々、委員会で附帯決議がついて、消費者契約法の改正のときにもそうだし、法務委員会でも様々議論があったことだと思うんですね。だけれども、今それは必要がないというふうな判断というのが、どうも、子供たちを守ってあげる私たち大人の責任、それと委員会、国会の責任、これが十分に果たせないんじゃないかというところが私は心配なんですね。 教育はいいです。教育はちゃんとやっていただきたい。しかし、教育を受けられない子たちがいるということが最も大事で、最もケアすべきで、ちゃんと教育を受けられる子たちは、親権がなくなるといっても、家庭の中でちゃんと守られて育っていく。教育の機会、成長する機会も与えられていいと思うんですけれども、それができない、十八歳で借金を抱えて保護者もいない、このような若者をつくっていいのでしょうかという本当に心配があって、高校生が、十八歳になった、マルチ商法でつかまってそれが蔓延してしまった、そうすると、学級自体あるいは学校自体が大変なことになって、それを苦に思って自殺しちゃうかもしれないという高校生がもしかしたら出てくるかもしれない、そういったことの心配なんですよ。 だから、公選法を変えた、民法を変えた、少年法を今やろうとしている、そういった中で、私たちが守ってあげるべきであるという共通認識があれば、これは起こり得るであろう蓋然性も高い被害から守ってあげないといけないなというふうな気がしておるんですけれども、もし、最後に、もう時間が来ましたので、吉川政務官、これはやったるぞ、あと一年しかないけれども、そういった決意があればお聞かせください。
○吉川大臣政務官 何分にも政務官でございますから、決意を述べるほどの立場にはないと思いますが、もっとも、消費者被害の救済、先生の御指摘のとおりでございます。 ただ、他方で、先ほどから申しているとおり、事業者の予測可能性を担保するために要件を明確化するというのは少し難しいわけであります。これを踏まえると、要件の明確化を確保しつつも、できる限り汎用性のある包括的な取消権を設けることを現在課題としております。 また、一方では、今私もバッジをつけている消費者被害の相談ダイヤル、一八八というものを消費者庁としては広く周知しておりまして、これをしっかりと若年層にも周知をしていただく活動をしてまいりたいと思います。 先生、もしよろしければ、このバッジ、先生もしていただけるように、後ほど消費者庁からお届けに上がりますので、よろしくお願いいたします。
○屋良委員 大事にバッジをつけさせていただきたいと思います。 ありがとうございました。 〔委員長退席、伊藤(忠)委員長代理着席〕
○伊藤(忠)委員長代理 次に、池田真紀さん。
○池田(真)委員 立憲民主の池田真紀です。よろしくお願いいたします。 少年法の前に一点、昨日から、再選挙、広島の方で始まりました。広島以外にも始まっていますけれども、再選挙がスタートしています。 この広島においてなんですが、そもそも、公職選挙法違反等があった選挙において再選挙をする意味というのを、総務省にまず伺いたいと思います。
○森政府参考人 お答え申し上げます。 公職選挙法上、再選挙は、当選人が得られない場合又は当選人が不足する場合に、その当選人の不足を補充するために行うものでございまして、その事由につきましては、同法第百九条におきまして、立候補者数の不足、法定得票数以上の得票者の不足、当選人が公職の身分を取得するまでの間に死亡したり被選挙権を喪失した場合、一定の争訟手続を経て当選人の身分が失われた場合、こういったものが規定されているところでございます。
○池田(真)委員 そもそもの公職選挙法、ざる法とかも言われてしまうような法律なんですが、でも、今回においてはとても重要な意味を再確認しなければいけないと思うんですが、公職選挙法自体の目的、総務省に改めて確認をしたいと思います。
○森政府参考人 お答え申し上げます。 公職選挙法の目的につきましては、同法第一条におきまして、「この法律は、日本国憲法の精神に則り、衆議院議員、参議院議員並びに地方公共団体の議会の議員及び長を公選する選挙制度を確立し、その選挙が選挙人の自由に表明せる意思によつて公明且つ適正に行われることを確保し、もつて民主政治の健全な発達を期することを目的とする。」とされているところでございます。
○池田(真)委員 国会法第三十四条二、その一項に基づいて、私たち、ここにいる議員ですね、議員逮捕通知書というのが三回、この間、配られているわけですよね。その中で結構、個人情報がはっきり書かれていて、それについてどうこうするというのは、一つ条文もありましたけれども、今ここに至っているわけです。それに基づいての、今回、辞職に当たっての補充をする選挙。 まず、書かれている個人情報の中には、地方議員、これは報道もされていますけれども、いるわけです。そういったところにおいて、そもそもの公選法の目的を果たしているのかどうかということを、上川大臣にお伺いをしたいと思います。
○上川国務大臣 お尋ねの公民権停止や公職選挙法の趣旨につきましては、まさに総務省の所管ということでございまして、法務省の所管しているものでないということでございます。 その上で、お尋ねでございますが、捜査機関の活動内容に関わる事柄ということでございますので、お答えにつきましては差し控えさせていただきたいと存じます。
○池田(真)委員 法をつかさどる法務大臣でもありながら、そして前法務大臣の補充ですよね、公選法違反だったわけですから。もう少し、あるべき姿ぐらいは述べていただきたかったなというふうに思います。実情、実務は別だったとしても、というふうに思います。 私、このまま、決着がついていない中、現在、受け取った側の人たちというのはいいんだという、国民に誤ったメッセージを送っているのではないか、極めて多くの国民が疑問に思っている中での選挙というふうに思いますので、これは本当に、本来であれば、早期に何らかの決着をつけなければいけなかったのではないかというふうには思っています。実際にできる立場であるかないかということは抜きにして、法務大臣にはもう少し前向きなメッセージが、本来、私は欲しかったなというふうに思っています。 そういう選挙が行われている中で、今、少年法の改正が行われようとしています。少年法の改正について、今日の質疑なので、引き続きこの法案について質問させていただきますが、ちょっと関連で、年齢の要件というようなところで、幾つか、ほかの部署の皆さんにもおいでいただきました。年齢の要件といいますか、設定をした理由をお伺いしていきたいと思います。 医療少年院が二十六歳までというふうになっています。医療少年院は二十六歳までというのはどういう根拠なのか。 そして、自立援助ホーム、これは本会議でも、私、質問させていただきましたが、二十歳までだったのが二十二歳まで、児童養護施設は、十八歳までが二十二歳まで延長となりました。 また、生活保護も、これは受給ということではありませんけれども、準備金というような形でですけれども、大学を進学すること自体を否定をするということではない扱いが、平成三十年の改正で行われています、その根拠。 そして、あともう一点ですが、たばことか飲酒、こちらは二十歳ということが維持されるのではないかという、このそれぞれの年齢の設定についての理由、端的で結構ですので、お答えいただきたいと思います。
○大橋政府参考人 お答え申し上げます。 現行の少年院の収容継続の上限年齢につきましては、昭和二十三年に成立いたしました旧少年院法と同様でありますところ、当時の国会審議におきまして、収容の年齢の限度を一応二十歳と定め、原則として退院させるものの、特に精神に著しい故障がある場合に限って、更に二十六歳まで収容することができることとしたと説明した上で、人権に関わることのため裁判所の慎重な手続を経るのが妥当であり、年齢その他の条件についても適当な制限を設ける必要があると認めたからであるとの説明がなされておるところでございます。
○大坪政府参考人 お答え申し上げます。 児童養護施設と自立援助ホームについてお答えを申し上げます。 児童福祉法における児童の定義は、御案内のとおり、十八歳未満というふうになっておりまして、児童養護施設等への入所の措置も十八歳未満の児童に対して行っておりますが、必要に応じまして、二十歳まで入院措置の延長が可能となっております。これは法制定の当時からでございます。ただ、自立支援を促すという観点から、入所措置とはまた別に、児童養護施設に入所していた児童が二十二歳となる年度の末まで、引き続き当該施設で居住しながら支援を受けることができるという、これは予算事業でございまして、平成二十九年度に創設をしております。 一方、自立援助ホームの方につきましては、制定当時から年齢の引上げがずっとなされておりまして、大学等に就学中の場合には二十二歳に達する日の属する年度の末尾まで支援の対象としたのが平成二十八年の法改正でございます。
○岩井政府参考人 お答え申し上げます。 生活保護制度についてお答えいたします。 生活保護費を受給しながら大学等に就学することについては、一般世帯で高等学校卒業後に大学等に進学せずに就職する方や、アルバイトなどで自ら学費や生活費を賄いながら大学等に通う方とのバランスを考慮する必要があります。 また、生活保護世帯の子供の大学等への進学についても議論した社会保障審議会の報告書において、大学等進学後の教育費、生活費は生活保護制度に限らず国全体として支えていくべき課題であるとの意見もあったとされており、これらを踏まえて慎重に検討すべきと考えております。 一方で、生活保護世帯の子供が大学等に進学することは、本人や世帯の自立助長に効果的であると考えられることから、同居を続けながら大学等に就学できるよう、大学へ進学する子供以外の世帯員については、世帯分離を行った上で引き続き生活保護の対象とした上、大学等への進学者分の保護費を支給しないこととしております。 また、生活保護世帯の子供の大学等への進学を支援するため、進学準備給付金の創設や、自宅から大学等に進学する場合に住宅扶助費を減額しないことなどの取組を行っております。 さらに、大学等における修学の支援に関する法律に基づき、生活保護世帯を含む真に支援が必要な低所得世帯の子供たちを対象として、授業料及び入学金の減免、給付型奨学金の拡充など、高等教育の修学支援新制度が令和二年四月に導入されております。 このように、生活保護制度のみならず、他の教育政策等も併せて講じることで、生活保護世帯の子供の大学等への進学支援を充実させてきております。 今後とも、文部科学省と連携して取り組んでまいりたいと存じます。
○檜垣政府参考人 たばこ、飲酒の関係でございますが、未成年者喫煙禁止法及び未成年者飲酒禁止法におきましては、健康被害防止と非行防止の二つの観点から、二十歳未満の者の喫煙及び飲酒を禁止しております。 〔伊藤(忠)委員長代理退席、委員長着席〕
○池田(真)委員 最後が極めて私の質問にストレートに答えていただきまして、ありがとうございました。 理由って聞いていますので、制度を説明してくださいと言っていないので、大学の制度の話とかじゃなくて、どうしてそれが可能になったかという理由を聞いているんですよ。 大坪審議官も、二十二歳までになっていますって、それは分かった上で聞いているんですよ。制度じゃなくて、その理由はどうしてなったんですかということを端的にお答えくださいというのが質問の趣旨です。お願いします。
○大坪政府参考人 失礼いたしました。 例えば自立援助ホームでしたら、制定当時は中卒の方が多いということで、そこで十八歳という年齢をしておりまして、昨今になりますと、高校の進学率が九割、また大学に行かれる方が増えてきたという事情を反映しております。 失礼いたしました。
○岩井政府参考人 生活保護におきます取扱いでございますが、先ほど御答弁いたしましたとおり、基本的には、生活保護費を受給をしながら大学等に就学することについては、一般世帯で高等学校卒業後に大学等に進学せずに就職する方や、アルバイトなどで自ら学費や生活費を賄いながら大学等に通う方とのバランスを考慮する必要があると考えています。 一方で、生活保護世帯の子供が大学等に進学することは、本人や世帯の自立助長に効果的であると考えられることから、同居を続けながら大学等に進学することができるよう、先ほど御説明申し上げましたが、大学へ進学する子供以外の世帯員については、世帯分離を行った上で引き続き生活保護の対象とした上、大学等への進学者分の保護費を支給しないこととしております。 また、先ほど先生御指摘のありました、生活保護世帯の子供の大学等への進学を支援するため、進学準備給付金の創設や、自宅から大学等に進学する場合に住宅扶助費を減額しないことなどの取組を行っております。
○池田(真)委員 大坪審議官、ありがとうございました。 大学進学についても、極めてパーセンテージとか、そういう世論とか社会情勢とか、そういったところと、もっと言えば、大学進学に関して言えば、世帯分離というのは分かっていますけれども、その中で諦める子供たちが多くいるということのデータも示されていますよね。 それぞれの、なぜそこに着目するかというと、法第一条だと思うんですね。例えば生活保護だったら、最低生活の保障と自立の助長という二つの目的があっている、その目的を達成するためなんですよね。今までの、たばこのお答えも、極めて端的にお答えいただきました。それぞれの法律の目的を達成するために年齢制限をしている、年齢設定をしているということをお答えいただきましたので、ありがとうございます。 そうしますと、少年法に引き続き行きたいんですが、その後、厚労省の方だけがちょっともう一点御質問させていただきたいんですが、そのほかの方、もしよろしければ御退席いただいても結構です、先に。
○義家委員長 じゃ、御退席いただいて結構でございます。 厚労省は残るんですね。(池田(真)委員「はい、済みません。もう一つだけあります」と呼ぶ)総務省そして警察庁は御退席いただいて結構でございます。 質問を続けてください。
○池田(真)委員 ありがとうございます。 旧少年法は十八歳未満の犯罪少年、虞犯少年を対象としていたということ、戦後の新憲法を受けて全面改正を行ったわけですよね。昭和二十三年に制定したときには、二十歳ぐらいまでの者はというような表記が、二十六年に対象年齢が十八歳未満から二十歳未満に引き上げられました。この引き上げた理由は何でしょうか。
○川原政府参考人 お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、大正十一年に制定された旧少年法においては、十八歳に満たざる者が少年とされておりましたが、昭和二十三年に制定された現行少年法におきましては、少年の年齢が引き上げられまして、二十歳未満の者が少年とされたところでございます。 その理由につきまして、当時の政府の提案理由説明によりますと、当時の犯罪傾向は二十歳くらいまでの者に特に増加と悪質化が顕著であったところ、この程度の年齢の者はいまだ心身の発育が十分でなく、環境その他外部的条件の影響を受けやすく、これらの者の犯罪が深い悪性に根差したものではなく、その者に刑罰を科するよりは、保護処分によってその教化を図る方が適切である場合が極めて多い旨の説明がされていたものと承知しております。
○池田(真)委員 もう一つ、もう少し掘り下げていきたいと思います。 立法事実をやはり確認していきたいんですよ。二十歳まで少年法を適用させるといいながらも、十八歳、十九歳を特定少年という形で、今回、案では設定をしているということにおいて、新たにすることが必要性があるのかどうかというところを問いたいというふうに思っています。 この間なんですけれども、少年法の拡大といいますか、中身なんですけれども、平成二十八年に若年者に対する刑事法の在り方に関する勉強会取りまとめの報告書の中でも、育ちの保障とか適切なケアがなされなかった子供たちが多かったということについて、様々な御意見が寄せられています。 これは大臣も御承知のとおりの話だとは思いますけれども、このヒアリングの中では、今回の少年法についてはいろいろな意見が述べられていますけれども、多くは、二十二歳程度にならないと今後の生活について考えることができない、少年法対象年齢を引き下げるのであれば、十八歳から二十二歳程度の者を保護する制度、こういったものが必要である、そうでなければ引下げには反対であるなど、様々な御意見が寄せられています。各専門家からの御意見です。中には、二十六歳未満の若年成人について保護手続と刑事手続を選択可能にすることを提案しますということなどが述べられているわけです。 今回、若年者に対するケアというと何か福祉的な捉えられ方がしてしまうと思うんですが、あくまでも罪を犯した人についてということを前提にですが、年齢の引上げというか、若年層に対しての引上げについて、見解といいますか、大臣に私は問いたいんです。 これは今法案の中身にないことなので、こういう議論がされていたにもかかわらず、今回、苦しい何か折衷案みたいな形で、そのことによってすごく矛盾も生じますし、すとんと落ちるものが何もない、そんなような状況なのが今の法案だと私は思っているんですね。なので、こういった議論がなされていたのに、若年者に対するケア、虞犯が外れる話だとか、今回の法案の中身といいますのも、そういうところに非常に無理があると思うんです。 こういった御意見があるにもかかわらず、若年者に対する支援の拡大、これについて、大臣は今後どう受け止めてどうされようとしているのかというようなこともお伺いをしたいと思います。大臣、よろしいでしょうか。
○上川国務大臣 そもそも少年法の適用年齢につきましては、選挙権年齢を十八歳に引き下げる公職選挙法一部改正法の附則によりまして、国会の意思として、民法の成年年齢とともにこれを引き下げるかどうかの検討が求められたものでございます。その検討の結果、本法律案におきましては、公職選挙法や民法の改正等の社会情勢の変化を踏まえまして、十八歳及び十九歳の者を少年法の適用対象としつつ、十七歳以下とは異なる特例規定を設けるとしたものでございます。 その上で、委員から御質問のことでございますが、二十歳未満から引き上げるというようなことについてということでございましたけれども、少年法の適用対象年齢を現行の二十歳未満から引き上げて若年の成人にも適用対象とするということにつきましては、立法事実をどのように考えるかという問題がありますし、また、少年法の仕組みによりまして、再犯防止等の効果につきましての実証的な検討がなかなか難しいことでありますとか、あるいは、刑罰の適用の減少によりまして刑罰法規の一般予防機能への悪影響が懸念されることや、また、刑事司法に対する被害者を含む国民の理解、信頼の確保という観点を踏まえる必要があることなどから、慎重な検討を要するものというふうに考えております。 法制審議会におきましても、そのようなことについて、審議会の中では少年法の適用対象年齢の引上げについての積極的な御意見はなかったというふうに承知をしております。
○池田(真)委員 そうしたら、若年層といいますか、十八歳未満のことに少し、ちょっと確認をしていきたいと思います。 立法事実の話、国民の意識、そしてあと被害者という言葉が先ほどありましたけれども、これはまた後ほど触れていきたいと思います。 まず、そういう加害者の立場の子供たちに置かれる場合に、少年鑑別所、少年院、そして自立支援員、そしてあと児童養護施設等に分かれていくわけですけれども、その自立支援員、あと児童養護施設の中で、私も福祉事務所におりましたから、よくよく知った上での話なんですが、知っているんですが、そこの、私が知っているということではなく、今、ネットで、それこそ世論で出回っている情報について確認をしたいと思います。 実際に、今、刑務所よりもひどいというようなことで、私語が禁止とか、異性とは話すな、あと、地域でお買物やお小遣いがない、あとは私服が着られない、与えられた服だけしか着られないというようなことがネットで今出回っています。このことについて、事実確認だけ、厚労省の認識としてお伺いしたいと思います。
○大坪政府参考人 お答え申し上げます。 今先生がおっしゃったネットで出ている記事、これは、一時保護所、ここに関するものが多いのではないかというふうに認識をしております。 児童相談所に付設されている一時保護所につきましては、先生よく御存じのとおり、虐待など様々な御事情で保護されるお子様たちの安全を確保するために一定のそういったルールを定めるケースがあるということは承知をしております。ただ、いかなる場合でありましても、この一時保護については、お子様方の視点に立ちまして、子供の権利が保障され、一時保護を必要とする子供が適切な環境において保護されることが極めて重要なことだというふうに国も認識をしております。 このため、厚生労働省といたしましては、それぞれ全く背景が異なるところから保護される子供たちに対して、子供の状態や背景を全く踏まえずに一律に集団生活のルールを押しつける、こういったことは権利侵害に当たること、また、御指摘のような、子供同士の会話を一切認めない、これも権利侵害に当たるものであるということを、一時保護中の子供の権利擁護ということで、自治体には周知をしているところでございます。 加えまして、御案内のとおりですが、児童相談所における一時保護の手続の在り方、こういったことにつきまして、現在、国の審議会の方で議論を進めているところでございまして、引き続き、子供の権利が守られるよう、一時保護所での適切な処遇が図られるように、国として取り組んでまいりたいと考えております。
○池田(真)委員 ここで時間はかけませんけれども、お答えいただき、ありがとうございました。目指すべきところの確認はできました。 ただ、実態はといいますと、やはり、報告をなされているだけでも、施設内の虐待があったりということはありますし、そして、それ以上、隠れているものもたくさんあると思うんです。 私が今この場で言いたいのは、先日もちょっとお伝えしました、少年院に入られている子供たちの約半数が、女子においては特に半数以上が、被虐待児であります。その被虐待児のその前の居場所として養護施設等があった場合に、子供たちは、様々な養育が受けられないような、適切な養育が受けられないような環境に置かれて、更に虐待という経験もあって、その上で今度は少年院に入るというような状況の中で、十八といって世に放たれたときに、そもそも、多くの方たちが与えられて当たり前にあるものがある環境の中で、守られる親がいる、保証される人がいる、物が与えられる、当たり前の暮らしをしていない子供たちが多いんだということを前提に置いて、その上で、真に反省をしてもらう、被害者に寄り添う、真に反省をする、罪に向き合う、そういったことをやっていくためには、なかなか、自分でやってくださいというよりは、まずその痛みをしっかり癒やして、ケアをして、そしてその上ででなければ、とてもではないけれども受け入れられないと思うんです。更生にはならないというふうに思っています。 十八という、成人年齢、成年年齢の引下げというのを単純にイコールというのは、極めて、これは脳科学的にも証明されていると思いますので、多くの委員も指摘されているように、これはもう少し慎重に議論をするべき、若しくは、検討会であられたように、十八から二十二ないし二十六まで別のプログラムが必要なのではないかというようなことが提案もされていたかと思いますので、長年かけてきた法制審等様々な議論の中で、何か大変矛盾をする残念な今の法案の中身になって、立法事実のないといいますか、中途半端な中身だなというふうに思っているのが私の率直な感想であります。 そういう中で、責任ある大人についてという言葉、大臣、何回かお話がありました。 これは、ちょっともう時間がないので、大臣に最後お伺いしたいんですが、ちょっと話が飛んで、デンマークの話。 諸外国、大臣、多くの刑務所、少年院、御存じかと思います。その上で、一つ、先日、私もデンマークのやり取りをさせていただいて、お配りできないのが残念なんですが、ホームページとかで刑務所とかは公開されていますし、私が教えていただいた少年院の中身は、もうわくわくするようなお部屋だったり、すごいんですよね。やはり受刑者とかには、仕事をするか学校に通うか、あとは、個室にいなければいけないのは夜だけというようなこととか、厳しい罰を与えるよりも受刑者の更生を支援するという、そういった伝統に沿って、社会的な実践の技能を提供する場というようなことが言われています。 一番、少年院の話で言われていたのが、外に出てからのことを第一に考えているんだ、なので、なるべく日常の、一般の暮らしとイコールにするんだということが言われていました。 日常から切り離された空間の中で、今、日本の中では処遇が行われています。こういった何か大きな転換というのは、それこそ国家の責任で、そして政治が政治判断をしながらやっていくことだと思いますので、ここは、大臣以外、お答えができないかと思いますから、大臣に、諸外国、いろいろ御存じな中で、今の日本の刑務所とかそういったところの中の再犯防止に向けて、どういうプログラムが本来適切なのか、とりわけ、様々な経験の少ない子供たちに対して、少年に対して、どういった課題を持たれて、どういうことをされようとしているのかということを、この際、改正に向けて、ひとつ意気込みみたいなものをお伺いしたいと思います。
○上川国務大臣 ただいま委員から、デンマークの刑務所、また、とりわけ少年院における実態につきまして、得た情報につきまして、大変貴重な情報をいただきましたことを感謝申し上げたいというふうに思います。 先月開催をいたしました京都コングレスにおきましては、世界全体の共通の課題が、再犯をいかに防止していくのか、被害者をつくらないのか、こういったことについて、誰一人取り残さない社会の実現のために大変重要であるということも含めまして、大変大きなテーマになりました。そして、そのときに、それぞれの諸外国の中でのグッドプラクティスを共有をし合うということにつきましても、連携をして、お互いに様々な情報を交換しましょう、こういうことにつきましても、京都コングレスそのものが重要なプラットフォームになったというふうに認識をしております。 私どものこの日本におきましての刑事施設、少年院におきましても、やはり、少年院の中では、特に教育的な視点というのは非常に大事にされて、丁寧にフォローしてきているところでありますし、刑務所におきましても、社会に出た後に、いかに仕事を持って地域社会の中で自立して生活ができるのかということを、シームレスにというか、つないで、一人の人に寄り添いながら自立していただくということについては、民間の企業の方々も含めて、保護司の方々も含めて、大変スクラムを組んでやっていただいているということ、このことについて、この京都コングレスでも発表しましたところ、大変な評判がありまして、そして、保護司の世界会議ということでございましたけれども、大変その後も問合せの電話なども、連絡などもいただいている状況でございます。 そうした貴重な、それぞれの国の中でやっていること、そして、それが再犯防止につながること、そして、健全な社会の中で一員として活躍していただけるようなこと、このことはもう共通の目標でありますので、そういったところに向けて、いかにそれぞれ関わる主体が積極的に、トータルとしてその方の、自立をして、再犯防止をするために、いかにしたらいいかということについては、絶えず連携をしながら取り組んでいくべき事柄であるというふうに思っております。 私もいろいろな少年院の事例、また、日本の少年院の、タイのシリントン少年院は、まさに日本の仕組みの中で、職業訓練をすごくやりながら自立していくということについてのサポート、今では、コーヒーを作る、バリスタですか、バリスタというプログラムも非常に人気がありましたし、インドネシアにつきましては、デザインを子供たちがするというようなところについて、ニューヨークのデザイナーと連携して、そして、自立していく道筋をつけていくというようなプログラムもありましたし、大変参考になったところであります。 これからも貴重な情報をいただきながら進めてまいりたいというふうに思っております。
○池田(真)委員 時間が参りましたので。 大臣に前向きな御答弁をいただきました。是非、実現をしていただけるように、今回の改正を、本当に、もう少し整理をしてすっきりと、多くのみんなが納得をし、そして、再犯防止しながら前に進める、そんな改正になるようにと思っていますので、是非お願いをしたいと思います。よろしくお願いいたします。 ありがとうございました。
○義家委員長 次に、藤野保史君。
○藤野委員 日本共産党の藤野保史です。 今大臣から、少年院での職業訓練のお話がありましたので、ちょっと順番を変えて、資格制限の話からお聞きしたいと思います。 先日の参考人質疑で、片山参考人がこうおっしゃいました。 日本看護師協会に電話をして、前科を持った人が看護師の資格を、看護師に就けるのかというのを看護師協会に問い合わせたというんですね。そしたら、受験資格はあるかもしれないけれども、免許は与えられないだろうというお話でした、こう紹介されました。 法務省にお聞きしますが、前科前歴がつくと、看護師免許というのは受けられないんでしょうか。(発言する者あり)
○義家委員長 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○義家委員長 速記を起こしてください。 川原刑事局長。
○川原政府参考人 恐れ入ります。 看護師を所管する法律、法務省所管ではございませんので、済みません、お答えをちょっと差し控えさせていただきたいと思います。
○藤野委員 いや、自分が法案を出しているわけですよ。 私も少年院に幾つか行かせていただきまして、後でも紹介しますけれども、例えば、電気工事士の資格になるために、いろいろなプログラムをやるとか、パソコン講習をやるとか、手に職をつけるために、自立に向けていろいろなことをやられておりました。 例えば、調理師とかいろいろな資格があるんですけれども、法務省としては、本法案によってどのような資格制限が、どのような資格が受けられなくなるのか、全体像を把握されているんでしょうか。
○川原政府参考人 お答え申し上げます。 それぞれの資格の欠格事由というのは、それぞれの資格の内容に応じまして、それぞれの資格を所管する省庁におきまして、その該当する法律で定めているものでございまして、私どもとして、それを全体的、網羅的に把握しているものではございません。
○藤野委員 これは私、事前に何度も聞いたんですが、把握していないと言うんですよ。これだけ少年の立ち直りにとって決定的とも言っていい仕事が制限されるわけですね、本法案によって、十八歳、十九歳。しかし、その影響を把握していないわけです。 今、政府は、連絡会議もつくって、再犯防止というのをまさに政府全体の課題として進められている。再犯防止推進白書というのも毎年出されておりまして、私も拝見しておりますが、この中でも、やはり就労の可能性というのは広く保障する、それは再犯防止にとって極めて重要だというふうに繰り返されているわけですね。上川大臣自身、令和二年版の再犯防止白書の冒頭で、やはり非常にこれは大事だということをおっしゃっていらっしゃいます。 大臣、この資格制限禁止を外すというのは、こうした政府全体の方針に逆行するんじゃないですか。
○上川国務大臣 御質問をいただきました資格制限の件でございますが、今回の法律案におきましては、十八歳以上の少年のとき犯した罪により刑に処せられた場合につきましては、少年法第六十条の資格制限の特則を適用しないこととしているところでございます。 これは、十八歳及び十九歳の者につきまして、業務の性質や実情等を問わず、資格制限規定の適用を一律に緩和をする少年法第六十条を適用することは、責任ある主体としての立場等に照らし、適当ではないと考えられることによるものでございます。 もっとも、とりわけ若年者の再犯防止、社会復帰を図る上では、就労の促進は何よりも重要であるというふうに認識しておりまして、二十九年十二月閣議決定されました再犯防止推進計画におきましても、犯罪をした者等の就労促進の観点から需要が見込まれる業種に関し、前科による資格制限の在り方につきまして検討を行い、必要に応じた措置を実施することとされております。 この改正を機に、前科による資格制限の在り方につきましては、関係府省と連携をし、政府としてしかるべき検討の場を設けた上で、若年者の社会復帰に際してのニーズ調査あるいは有識者を交えた検討など、必要な取組を責任を持って進めてまいりたいというふうに思います。
○藤野委員 いや、だから、それはまだできていない下で、今回、資格制限をするということなんです。 次に、推知報道解禁についてお聞きしますが、最高裁にお聞きします。 現行法の下でも、例えば公開の法廷で、公開なんだけれども、推知報道禁止の趣旨を踏まえて、実名を呼ばないとか、傍聴席から遮蔽措置を取るとか、そういう配慮を行っている例があるとお聞きしますが、事実でしょうか。
○吉崎最高裁判所長官代理者 お答え申し上げます。 現行法下での少年の刑事手続に関してお問合せというふうに認識してございます。 この少年の刑事手続で、現行法下におきましては、少年のプライバシー保護等の観点から、各裁判体の訴訟指揮によりまして、二十歳以上の者の刑事手続とは異なる配慮が行われておりまして、その一例としましては、法廷での人定質問の際に、少年に起訴状を示すなどしまして、起訴状の氏名のとおりで間違いないかを確認する方法によって、少年の氏名が公開法廷で明らかにならないようにするということがあると承知しております。
○藤野委員 ですから、現行法の下でも、やはり、公開なんだけれども、配慮をして、実名が分からないように、紙で示して、そうですと言えば、そこで確認されたということが行われているわけですね。 ですから、今回、本法案によって、いわゆる重大事件に限らない、様々な短期一年以上の事件が含まれ得るわけですね。このような事件についても推知報道が行われれば、知る権利とおっしゃいましたけれども、弊害の方がはるかに大きくなると私は思います。 そういう意味で、この点についても、本法案は、これは適用しないとするだけで何の、じゃ、どうするんだ、じゃ、その場合、こうやって担保しますとか、それは利益衡量しますとか、そういうのがないんですね。適用しないというだけなんです。ですから、この点も極めて問題だというふうに思っております。 その上で、虞犯についてもお聞きしたいと思うんです。 法務省にお聞きしますが、まず、少年院に入った少年少女のうち、虐待を受けた経験があるという申告の割合はどれぐらいでしょうか。
○大橋政府参考人 お答え申し上げます。 少年院入院者自身の申告等により把握しました令和元年における被虐待経験を有する少年院新入院者は、男子で千五百九十四人のうち五百三十八人、割合としては三三・八%、女子では百三十三人のうち七十三人、割合としては五四・九%となっております。
○藤野委員 男子で三割、女子で五割ということは、これはあくまで申告、本人から申告があったものだけなんですね。様々な調査では、例えば、虐待を受けた女性が七割とか、暴力を受けた経験が八八%、九割近いとかあるわけです。 今、コロナ禍の下でDVや性暴力の被害というのは増加しております。貧困や生活難も広がっております。こうした要因が少年犯罪の背景にあることはもう共通の認識だと思います。 法務省にお聞きしますけれども、このコロナ禍でこうした要因が増加している、これが今後、少年犯罪とか虞犯に影響していく、そういう見通しはお持ちでしょうか。
○川原政府参考人 お答え申し上げます。 今、矯正局長から答弁がございましたように、少年院入院者の中に自らが虐待された経験のある者がいるということは承知しております。 ただ、お尋ねは今後の少年犯罪の動向に関する事柄でございますので、現時点において確たることを申し上げることは困難であるということを御理解賜りたいと存じます。
○藤野委員 私、若年女性への支援活動を行っている一般社団法人Colaboの現場も視察させていただいたんですけれども、代表の仁藤夢乃さんによりますと、二〇一九年度は、これはコロナ前ですけれども、大体六百人ぐらいの相談を受けていたそうです。それが、コロナ禍の二〇二〇年度は千二百人を超えたとおっしゃっておりました。緊急事態宣言下での利用者のほとんどは、知的障害や重い精神疾患を抱えていて、性産業で搾取されながら路上生活やネットカフェ生活を強いられている少女たちだったとお聞きをしました。 性産業とかJKビジネスへの従事というのは、これは虞犯の典型の一つだというふうに言われております。虞犯につきまして、この間、答弁でも、行政や福祉の分野における各種支援について充実した取組が行われることが望まれるというような答弁はあるんですけれども、しかし、どれぐらい効果があるのか。 厚労省にお聞きしますが、十八歳、十九歳には児童福祉法の適用はない、これを確認させてください。
○大坪政府参考人 お答え申し上げます。 児童福祉法におきましては、児童とは、満十四歳に満たない者というふうに定義をしております。 ただ、児童福祉法全ての規定が満十八歳に満たない者を対象としているわけではございませんで、児童養護施設ですとか自立支援施設、自立援助ホーム、こういったものにつきましては年齢の引上げを行っているところでございます。
○藤野委員 ちょっと答えが違うんですけれども、要するに、十八歳、十九歳には、十四歳とかじゃなくてですね、十八歳、十九歳には適用がないんです。 また、対象者自身に支援に応じる意向がない場合は、今言った様々な施設はもとより、警察による継続補導の対象にもなりません。つまり、行政や福祉の分野の支援というのは確かにいろいろありますけれども、それは限界があるわけですね。Colaboの仁藤代表も、今の制度はいろいろあるけれども、若い女性が使える制度が少ないというふうにおっしゃっておりました。 二〇一九年、十八歳、十九歳の虞犯件数は三十二件で、全体の虞犯が百三十九件ですから二三%、つまり、虞犯の四人に一人は特定少年なんです。そのうち九割が保護観察とか少年院送致になっているわけですね。つまり、保護処分の対象になっている。 これは、先日、須藤参考人もおっしゃっていましたけれども、それだけ様々な手だてを加えなきゃいけない、深刻な問題を抱えている少年が多いということを指摘されておりました。児童福祉法の適用等がない下で、少年法の虞犯規定が最後のセーフティーネットになっているというふうに須藤参考人もおっしゃっておりました。 大臣、お聞きしますけれども、コロナ禍でこれから苦しむ虞犯少年、増えていくと思うんですね。そんなときに、この法案が虞犯少年たちの最後のセーフティーネットを外していく、これをどのようにお考えなんでしょうか。
○上川国務大臣 このコロナの状況がどのような影響を与えるかということについて、虐待、DVを始めとして、様々な精神的な問題も含めて、また閉じこもりの問題も含めて、また自殺の問題も含めて、うつの問題も含めて、本当に、健康の中で二次被害のようなものがかなり深刻に及ぶのではないかというのは、これは世界的にもそのような研究論文も出されておりますし、日本も、そういう危険性については十分にこれに対してターゲットとして取り組んでいかなければならないことだというふうに私自身は認識をしておるところでございます。 その上で、少年法の虞犯による保護処分ということにつきまして、これが対象から十八歳以上の少年を外すということによりまして、これらの者にとりましてはいわばセーフティーネットの役割が失われる、こうした御指摘があるということについては承知をしているところでございます。 もっとも、保護処分につきましては、対象者の権利、自由の制約という不利益を伴うものでございまして、そのため、民法上の成年とされ、また監護権の対象から外れる十八歳以上の少年に対しまして、罪を犯すおそれがあることを理由として虞犯による保護処分をすることにつきましては、法制度としての許容性と相当性の点で慎重であるべきと考えられるところでございます。 この点につきましては、法制審議会でも論点の大きな一つとして議論をされたところでございますが、最終的に虞犯による保護処分は設けないものとするという答申が、総会で全会一致で採択されたものと思います。
○藤野委員 この虞犯、適用しないというのは、先日指摘をした、やはり刑事処分的な発想といいますか、保護の発想ではなくて、これはもう行為責任、刑事責任だという、その論理的な一つの結果だというふうに思います。この点もやはり私は問題だと思うんですね。 配付資料をお配りさせていただいているのは、これは全司法労働組合が十八歳、十九歳の事件簿という形で様々なケースをまとめていただいているものです。これは大変参考になるんですが、ちょっと時間の関係で全部は紹介できないんですけれども。 例えば、今、虞犯でいえば、一番初めのケースは、性風俗産業に従事した十八歳少女、これは虞犯なんです。元々行き場がないということが一つの特徴なんですね。元々行き場がないから、虞犯になってしまった。これが虞犯として対象にならないとなると、取調べ後、大体釈放されますから、そうなると、また行き場に困ってしまう。本人に女性相談所とかシェルターに行く行動力があればいいんですけれども、それがない場合、再び犯罪に手を染める可能性が高い。 二つ目は、万引きで捕まった十九歳の少年の事件もありますけれども、今、少年非行の五、六割が窃盗とか遺失物横領。万引きというのは、示談すると、不起訴、執行猶予が多いですから、これもやはり、自分のやったことについて振り返る機会がなくなってしまえば、累犯というか、再犯、繰り返してしまう可能性があるわけです。 過失運転致傷のケースもあります。十八歳男子ですけれども、この過失運転致傷というのは、大体十八歳、十九歳あるいは大学生というのが多いそうであります。最近は、危険運転に対する処罰が厳罰化されましたけれども、そうでない場合は執行猶予とか略式起訴が多いんですね。この点でもやはり立ち直りの機会が失われてしまう。 要保護性というと甘いように聞こえるんですが、実際は全く違いまして、先日、須藤参考人も、要保護性には三つの要素がある、再犯可能性と矯正可能性とそして保護相当性、三つだとおっしゃいました。 ここで重要なのは再犯可能性だと思うんですね。いかに犯罪事案が軽微であっても、環境とか資質上の課題がある、再犯可能性があると認められれば、教育指導の処遇が課されるわけです。ですから、保護処分というのは甘やかしではなくて、刑罰以上に厳しい側面があるというふうに思います。 そして、少年非行総数、全体の数は減っているんですけれども、特殊詐欺とかあるいは性関係の非行とかあるいは薬物、これは増加しているんですね。これらの特殊詐欺とか性非行とか薬物非行というのは、再犯率が高いことが問題になっております。この白書でも指摘されております。 私、この間、長野県の安曇野市の有明高原寮、そして新潟県の長岡市の少年院、視察させていただきました。 例えば、有明高原寮というのは、日本の少年院の中で最も開放的処遇が進んでいるところなんですね。行ってみますと、フェンスも壁もなくて隣の民家が見えるという状況で、少年たちは、まず、鑑別所は覆われていますから、鑑別所との違いに驚くというんですね。信頼されていると感じるそうです。 地元住民の方も、私たちの視察のところに来ていただいて、お話を伺ったんですが、盆踊りとか運動会、どんど焼きとか、季節の行事を住民の皆さんと一緒にやるそうです。運動会には地域住民が百人以上参加すると、コロナ前ですけれども、お聞きをしました。掃除とかいろいろやると、住民から感謝されると。多くの少年は、ありがとうと言われたことがないので、感謝された経験自体が自信になるともお聞きしました。 院外の施設に実習にも行くそうなんですが、私も驚いたんですけれども、初日は職員が同行する、それ以降は少年だけで通勤するというか実習先に行くそうなんですね。老健施設で実習した少年は、特殊詐欺の受け子をしていたんですけれども、自分たちはこういう人たちをだましていたのかと、それが一つの内省のきっかけになったともお聞きしました。 新潟県の長岡市の少年院は、特殊詐欺についての特別の教育プログラム、これを開発されて、実践されて成果を上げられている。その様子も視察して、プログラムも見せていただいたんですけれども、先生からの一方通行じゃなくて、先生からの問いかけに一人の少年が答える、また別の角度で聞いたら別の少年が答えると。考えながら答える少年の姿が、私、大変印象的でありました。同じ特殊詐欺を行った少年たちとグループでやるんですね。ですから、それによって自分を客観視して、犯罪に至った原因などもお互い考えるというふうにもお聞きをしました。 ここでも、今は高校進学率が一〇〇%近いですから、高卒資格がないと職業に就けないというので、教科指導コースというのを長岡少年院は作っているんですね。地元の元先生とかが教えに来てくれるそうで、その元先生にもお話を聞いたんですが、やればできるという経験が自己肯定感につながり、前向きになれると。生徒たちも、理解できるまで説明してもらえた、分かる部分がぽつっと点だったけれども、どんどんつながって線になっていったと。おまえは駄目だ、駄目だとずっと言われてきたけれども、人より劣っているわけじゃないと思えたという声もお聞きをしました。 法務省にお聞きしますけれども、こうした少年院ごとの特色、それが、やはり非行の度合いとか少年の特性に合った処遇を可能にしてきたと思うんですね。各少年院が作ってきた、努力してきた独自のプログラムが、少年の立ち直りや再犯防止にとってかけがえのない役割を果たしていると思うんですが、それはいかがでしょうか。
○大橋政府参考人 お答え申し上げます。 少年院の教育につきましては、先ほど委員御指摘のとおり、一定の共通する特性を有する在院者の類型ごとに、重点的な教育内容や標準的な期間を定めて、少年院ごとに教育を実施しているところでございます。 また、少年院では、地域の方々の支援あるいは関係機関と連携を取りながら、矯正教育を実施しているところでございます。一定の共通する特性を有する在院者を小集団として、必要な教育を地元の方々の支援あるいは関係機関との連携で体系的、組織的に行うことが改善更生に効果をもたらしているのではないかというふうに考えております。
○藤野委員 ちょっと時間の関係でこっちで言いますけれども、そうした少年院の、入っている少年たちの約半数が十八歳、十九歳であります、半数が。この少年、十八歳、十九歳が対象から外れるとなると、全国にある少年院にこれは大きな影響を与えると思うんですね。それぞれの少年院ごとの特色が失われてしまいかねない。もし統廃合されますと、経済的に困窮している保護者はなかなか、そこに行く機会が減ってしまうかもしれない。十八歳、十九歳というのは困難が多いですから、そこの処遇を通じて得られた知見が失われていくとなれば、十七歳以下の処遇にも影響していきます。つまり、少年院全体の機能が低下していきかねないんですね。 大臣、全国の少年院が、今まで地元の住民の皆さんとも協力しながら営々と努力を積み重ねているんですね。今回の法案はこうした現場にどういう影響を与えるのか、検証はされたんでしょうか。
○上川国務大臣 本法律案におきましては、特定少年に係るというか、十八歳、十九歳の年齢の方が原則逆送の対象となる事件の範囲は拡大することとしておりますが、現行法と同様でありまして、例外となるただし書を設けることとしているところでございます。 そのため、新たに原則逆送の対象となる事件につきましても、家庭裁判所ではこれまでどおり、個々の事案につきまして十分な調査を尽くした上で、そして個別の事情に応じて適切な処分の判断が行われるものと想定をしております。この点については現在もこれからも同じという状況でございまして、十八歳以上の少年の事件の中で新たに原則逆送の対象事件となる事件はごく一部にとどまるということであります。 いずれにしても、本法律案の施行、改正後におきまして、少年院の動向につきましては申し上げることはできませんけれども、今までの家庭裁判所におきましての調査を踏まえた上で、仕組みそのものは残る状況の中で今議論をしていただいているということでございます。 少年院におきましての矯正教育につきましても、法務教官との非常に密度の濃いやり取りの中で、信頼関係がなければ立ち直りもできませんので、そういったことも全部、ノウハウを蓄積したものを全部生かして、こうした集団指導や個別指導を組み合わせて丁寧に計画的に対応するということでありますので、その意味で、在院者が多いか少ないかということのみならず、今のフレームワークの中でしっかりと対応していくというこの仕組みを十八歳、十九歳の者についても対応させるという意味で、全件は家裁送致ということの大きなフレームワークを残したところでございます。
○藤野委員 実は、問題性が深刻な事案ほど、保護者もいろいろな問題を抱えております。 現行法の二十五条の二というのは、家裁に対して、少年だけでなく保護者に対しても働きかける権限を与えております。これは刑事手続と決定的に違う点なんですね。これは須藤参考人も強調されておりました。十八歳、十九歳の事件簿を読んでいただくと、やはり保護者の役割、親の役割というのは大事だなというのは、これはケースを読むと大変よく分かるんです。ところが、本法案は、十八歳、十九歳について保護者への働きかけもできなくなる可能性があるわけですね。これは極めて大きい。 ちょっと時間が来ましたからもう終わりますけれども、そういう点で、本法案は、様々な問題についてやめるというだけで、それに代わる何らの担保もない、これはもう大問題だということを指摘して私の質問を終わります。
○義家委員長 次に、高井崇志君。
○高井委員 国民民主党・無所属クラブの高井でございます。 私からは、前回の参考人質疑でも申し上げたんですけれども、法案形成のプロセスにちょっと違和感があります。 先日、北側委員から、与党・少年法検討PT、令和二年七月三十日、少年法のあり方についての与党PT合意というペーパーが配られましたけれども、かなり、なかなか核心的なところをほぼ網羅していることが、七月三十日には与党で合意をされている。まさにこれは法制審の審議の真っ最中でありまして、まさにその法制審の議論も、少年法を十八歳、十九歳に適用するかどうかも真っ二つという中で出た。かつ、先日、北側委員からは、二〇一九年の十一月から二〇二〇年の七月まで計十四回、精力的に開かれたと。 ちょうどこの期間、法制審が中断しているんですね、二月から六月まで。これは法務省に聞いたら、いやいや、コロナのせいですと。まあまあ、そういう部分もあるとは思います。ただ、しかし、この間、一切審議会が行われていなかったのか。あるいはオンラインでやるということもできますし、ましてやこれだけ重要な法改正が控えている中で、果たして、コロナだけの理由で二月から六月まで中断していたのか。新聞報道なんかでは、やはり与党の結論を待つためだみたいな報道もあるわけです。 この辺りを考えると、もちろん、法律は最終的には国会が決めることですし、多数を占める与党が決めるんですけれども、ただ、それはもちろんそうなんですが、その前に、やはり政府がまずは閣議決定して法案を決める、そして、その前段として、審議会で諮問をして有識者の意見を聞く、そういうプロセスを踏んで、最後に、その法案に対して与党がいいか悪いかと言って、そして国会に出てくる。それがいいかどうかというのもありますけれども、そういうプロセスでほぼ全ての法案が行っている中で、この少年法は、私はちょっとやはりイレギュラーなプロセスを踏んだと思うんですが、こういう例が過去にあるのか。 法務省、何なら法務省所管以外でもいいですけれども、例があるなら教えてください。
○川原政府参考人 お答えを申し上げます。 委員の御質問は、政府の審議会で審議中に与党の合意が先に成ったような例があるかということであろうと思いますが、行政機関である法務省といたしましては、政党間の御議論の状況等についてはお答えする立場にないということを御理解賜りたいと存じます。
○高井委員 まあ、逃げの答弁ですよね。あれば多分、堂々と、ありますと言うと思うんですよ。別に、答える立場にないとかいう次元の問題じゃなくて、事実を聞いただけで、まあ、ないんだと思いますよ。こういうケースがほかにもあるなら、それは紹介するでしょうから。ということなんです。 それで、法制審の委員からも、やはり、前回、参考人質疑では、さすがに川出参考人は、法制審のメンバーですけれども、私が違和感はありませんでしたかと言ったら、はっきりとはおっしゃいませんでしたけれども、しかし、新聞報道などによれば、法制審の委員からも、法制審の議論は一体何だったのかと疑問の声も上がっているということです。あと、片山参考人などは、やはり、それに対して抗議する意見書を出され、先般の参考人質疑でも、私の質問に、少年法を適用するかしないかというのは根幹に関わる問題だ、そこが法制審の審議中に与党から合意されたというのはやはり非常におかしいと感じたとおっしゃっております。 私もここはやはりおかしいと思うんですけれども、大臣としてはどうお考えですか。
○上川国務大臣 お尋ねにつきましては、政党における議論、政党においてどのような議論が行われたかということについてに係る、在り方に係るものであるということでございまして、私は今、法務大臣という立場でございますので、お答えする立場にございません。
○高井委員 政党がどういう結論を出したかというよりも、政党から、与党から、こういう合意をしたと。確かに、大口委員は、参考にしていただいたんじゃないかというふうに謙虚におっしゃっておられましたし、法制審にも参考資料で出てきたと川出さんもおっしゃっていました。 しかし、常識的に考えれば、最終的には与党が合意しないと法律というのは通らないわけですから、そう考えれば、先に与党がこうだと言えば、やはり、法制審でいろいろな議論があっても、もうそっちに行かざるを得ないし、それでも法制審は、両論併記というか、結論を最終的には政府に委ねたわけですね、立法プロセスに委ねると。ある意味、与党合意と全く逆の結論を法制審が出したら、これは大変なことになったんだろうと思いますから、やはり法制審としてはそういう結論を出せなかった。出せない中で、苦肉の策として、私は結論を出さないということをしたんだと思いますけれどもね。 じゃ、法制審が結論を出さなかった部分、まさに法の根幹ですよね、少年法を十八歳、十九歳に適用するか否かというこの一番根幹な部分を、法制審から委ねられた法務省は、どのような手続を経て、どのようなプロセスで、そしてどういう理由で、ここが一番大事ですけれども、どういう理由で今の法律の結論にしたのか、教えてください。
○川原政府参考人 お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、法制審議会の答申におきましては、十八歳及び十九歳の者の位置づけやその呼称については、国民意識や社会通念等を踏まえたものとすることが求められることに鑑み、今後の立法プロセスにおける検討に委ねることが相当であるとされたところでございます。この立法プロセスというのは、答申後の政府部内での検討から法案の成立に至るまでの一連のプロセスを念頭に置いたものと理解をしております。 その上で、法務省としてどういう考えをしたかということでございますが、まず、十八歳及び十九歳の者の位置づけに関して申し上げますと、本法律案におきましては、これらの者について、具体的な制度設計として、いわゆる原則逆送対象事件を拡大することや、犯した罪の責任に照らして、許容される限度を超えない範囲内で保護処分を行うことなど、十八歳未満の者と異なる取扱いをすることとしつつ、全事件を家庭裁判所に送致し、原則として保護処分を行うという少年法の基本的な枠組みを維持することから、これは少年法の適用対象とすることが適当であると考えたものでございます。 次に、十八歳、十九歳の者の呼称に関して申し上げますと、今申し上げましたように、これらの者を少年法の適用対象とした上で、本法律案において様々な特例規定を設けるに当たりまして、法文上、十八歳以上の少年という表現が繰り返される事態を避けるため、その略称を定めることとした上で、二十歳未満の者を指す少年の一部であることに照らして、法制技術的な観点から、特定少年としたものでございます。 法務省としては、以上のような検討を経て本法律案を提出したものでございますが、国民意識等を踏まえ、立法プロセスとして国会で御審議をいただいているところであると認識しております。
○高井委員 今御説明していただいたようなことを、普通は、法律を作る過程で審議会などを開けば、審議会の答申などで国民は広く知ることができるわけです。しかし、今のお話は、ちょっとこれは通告していないですけれども、局長、どこかでちゃんと公表しているんですか、法務省として。 今のお話は相当要約していると思いますから、やはり、この法の根幹、十八歳、十九歳が少年法の適用とするということを考えるに至った経緯というか、理屈というか、説明をきちんと、どういう場所で公表しているんですか。
○川原政府参考人 お答え申し上げます。 本法律案の提案理由説明におきましても、十八歳、十九歳の者は、成長途上にあり、可塑性を有する存在である一方、このような社会情勢の変化を踏まえますと、これらの者については、少年法の適用において、その立場に応じた取扱いをすることが適当だと考えられますなどと言っているところでございまして、また、今まさに御質問いただいておりますが、こういった、先ほど申し上げましたように、その立法プロセスというのは国会の御審議も含んでいるものでございますから、こういった形で御質問いただいて、私どもから丁寧な御説明を申し上げるという形で、国民の御理解を賜ればと思っているところでございます。
○高井委員 ですから、法の根幹ですよ。根幹に関わる部分が、何か質問されたらそれに答えるとか、あるいは、白表紙というんでしたかね、提案理由説明って、相当短いですよね。あれで済むというのはちょっとね。 やはり、これはプロセスが変だからこういうことになっちゃっているわけだし、百歩譲って、何かおかしなプロセスになったなと思ったら、やはり法務省はきちんと、審議会の報告書に代わるものとして、どういう立法の過程で閣議決定まで至ったかということを、やはりもうちょっときちんと国民の皆さんに公表する。国会で審議があるからいいというレベルの話じゃないと私は思います。 そう考えると、私、ちょっとここで話がそれるんですけれども、似たような話として、何度もこの委員会で取り上げている選択的夫婦別姓なんですけれども、これも、まさに国会の中でというか、国会で議論してほしい、注視している、まさに政治判断の必要な部分なんです。 これも、では、政治判断を待たなきゃないというのであれば、さっきの少年法も一緒なので、であれば、少年法のときのプロセスから考えれば、私は、今これだけ国民の関心も高まっている中で、法務省として、一度法制審に諮問をする。この選択的夫婦別姓をどうするかということを諮問して、有識者のまず議論を深めて、同時並行で国会でも議論を深めていくという形にすることで結論が出やすくなるというふうに考えます。 いい前例があるので、是非この選択的夫婦別姓も法制審に諮問してはいかがかと思いますが、いかがですか。
○上川国務大臣 選択的夫婦別氏に関しまして、法制審議会におきまして答申を受けたのが平成八年二月でございましたので、そのことを内容といたします民法の一部を改正する法律案の要綱を答申をしていただいたところでございます。 選択的夫婦別氏制度の導入に関しては、平成八年と平成二十二年に、法案の提出に向けまして、この答申を踏まえた改正案の準備をいたしておりました。しかしながら、この問題につきましては、国民の間に様々な意見があったほか、当時の政権内におきまして様々な意見があって、そして、平成八年当時は自民党を中心とした政権において、また、平成二十二年当時は民主党を中心に置いた政権におきまして、それぞれの当時の与党内において異論があったことなどから、改正法案の提出にまでは至らなかったものというふうに認識をしております。 このように、法制審議会からは既に答申を受けているということに加えまして、今の、長い時間の中で、このような経過があったということもございます。 その上で、令和二年の、昨年でありますが、十二月二十五日に閣議決定されました第五次の男女共同参画基本計画におきましては、夫婦の氏に関する具体的な制度の在り方に関しては、国民各層の意見や国会における議論の動向を注視しながら、司法判断というものも踏まえ、更なる検討を進めるとされているところでございまして、現段階で、委員が御提言なさったように再度諮問をするということの必要性があるかということになれば、そうではないのではないかというふうに思っております。
○高井委員 では、法務省は、平成八年、だからもう二十三年、四年前ですかね、の答申が、今の法務省の考え方と同じということでいいんですね。
○上川国務大臣 法務省におきまして、今の法制審議会におきまして、平成八年二月に選択的夫婦別氏制度を導入すること等を内容とする民法の一部を改正する法律案の要綱を答申をして、その内容については、夫婦の氏については、夫婦は、婚姻の際に定めるところに従い、夫若しくは妻の氏を称し、又は各自の婚姻前の氏を称する、子の氏については、夫婦が各自の婚姻前の氏を称する旨の定めをするときは、夫婦は、婚姻の際に、夫又は妻の氏を子が称する氏として定めなければならないというものでございます。 また、戸籍の在り方ということについて様々な御議論がございまして、平成七年の十一月に法務大臣から民事行政審議会に対して諮問がなされて、八年一月に同審議会から答申をされているという状況でございます。 この間の出された答申の内容につきましては、現段階におきましても、選択的夫婦別氏制度を導入する場合の具体的な一つとなり得るものというふうに考えております。 もっとも、夫婦の氏に関する法制度につきましては、法制審議会の答申の中におきましても様々な提案がなされているものと承知をしておりまして、私が記憶しているA案、B案、C案の中でということの中で、A案を最終的に、答申を受けて、法案の構成をしたわけでありますが、そのときにもいろいろな議論がございまして、その上での判断の上で提出をし、先ほどのいきさつになったという状況でございます。 法務省としても、そうした議論の上で作られた法律案でございますので、さらに、先ほどの第五次男女共同参画基本計画に基づいて、今の時点での状況を踏まえた上での取組ということでございますので、国会での御議論等の動向も注視しながら、また、そのための様々な情報提供も含めまして、また視点がありましたら、私も、一つずつの御質問に対しまして、それを深く掘り下げて、また更に提供できるようにという指示も常々しているところでございますので、そういった意味で、丁寧に対応してまいりたいというふうに思っております。
○高井委員 今、ちょっと次に質問しようと思ったことを先取りして答えていただいたんですけれども。 私の周りにも、子の氏がどうなるのかとか、戸籍がどうなるのか、そういうことの具体案がないと、選択的夫婦別姓、賛成、反対、言いようがないじゃないかという意見を結構いただくんですよ。それで今聞いたんですけれども、今のお答えは、要するに、平成八年の法制審の答申と同じということですよね。 その前に私が聞いた、今も、だから、法務省としては、その平成八年の答申のスタンスをそのまま引き継いでいるということでよろしいですね。
○上川国務大臣 その法制審議会においての御議論は、本当にいろいろな論点から幅広く御議論をいただいてまいりましたので、その内容そのものについて大変重要であるというふうに認識をしております。具体的な選択肢の一つとして位置づけている状況でございます。
○高井委員 いやいや、具体的な選択肢とか言われると、じゃ、法務省の今の考えはどうなんだとまた聞かざるを得なくなるわけですよ。 それがないんだったら、法務省として早急に諮問をして、もう一回ちゃんと、二十三年、四年たっているわけですから、今の考えを整理してくださいとなりますけれども、私は、やはり法務省としては、平成八年、今、与党席からも声が飛びましたけれども、いや、平成八年でもう法務省の考えは出しているんだ、法制審の考えは出しているんだということですから、それを前提に議論をしていく。世の中の人が、いや、案が出ていないじゃないかとおっしゃれば、今言ったように、子の氏がどうなるとか戸籍がどうなるということはもう出しているわけでしょう、法務省としては。だから、それを基に議論するということになると思います。 もう一つ、これは確認しておきたいんですけれども、やはり、どうもこの選択的夫婦別姓に反対する方が一番多いのは、やはり戸籍が変わっちゃう、もう戸籍がなくなっちゃうとか、それを狙っているんじゃないか。私は全くそんなこと考えていないし、多くの方も、賛成する、推進する方も考えていないと思うんですが。 何度か民事局長には御答弁いただいているんですけれども、改めて法務大臣から、この選択的夫婦別姓によって戸籍制度の、まあ一部改正は、それはある、しかし、根幹は変わらないんだということを、はっきり御答弁いただきたいと思います。
○上川国務大臣 先回、民事局長から答弁をした戸籍のことでございますけれども、戸籍は、日本国民の親族的身分関係を登録、公証する唯一の公簿でございます。仮に、選択的夫婦別氏制度が導入された場合でありましても、その機能、また重要性、これは変わるものではございません。
○高井委員 法務大臣からも答弁いただいたということで、そこは、反対する方はちょっと心配し過ぎだということは申し上げておきたいと思います。 それでは、ちょっとまた少年法に戻りますが……
○義家委員長 高井君、大臣より一時離席のお求めがございます。どうぞ御理解をお願いいたします。
○高井委員 分かりました。では、刑事局長にしばらく聞きますので。
○義家委員長 質疑を続けてください。
○高井委員 それでは、これは私、前回の参考人質疑でも申し上げたんですが、そもそも、やはり、この少年法とそれから民法の成人年齢との、法全体の整合性というのをやはり考える必要があるんじゃないか。そういった中で、ただし、少年法の理念はすばらしいものもあるし、実際に機能している部分もあるということを考えれば、十八歳、十九歳の部分については、少年法の保護観察とか、少年院とか家庭裁判所とか、そういったいろいろないい部分を適用して、しかし、規定自体は民法と合わせるということも一つの案じゃないかということを申し上げました。 片山参考人からはこんな発言もありました。少年法の理念をむしろ高齢者にも適用する、拡大する方が望ましいんだと。 これは私も、なるほどと。確かに、家庭裁判所とか、そういった機能のいい部分を高齢者の方にも適用する、そういうことも考えると、ますます少年法にこだわる必要があるのかと。つまり、十八歳、十九歳、あるいは、そういった高齢者の方も含めて、新たなそういう仕組みをつくる方がいいんじゃないか。そうすれば、全く真逆だった武参考人の思いも実現するということで、これは、いい案だったんじゃないかなと思うんです。 その一方で、推知報道の禁止解除、ここは、私は逆だなと思うんです。やはり、ここの部分は、むしろ評価すべき、拡充すべき、解除すべきではなかったと。 それは、なぜなら、やはり時代が変わって、SNSの時代だからです。SNSであっという間に拡散する。これは少年に限らずということは何度も政府からも答弁されていますが、であればこそというか、であればなおさら、少年法のところから、わざわざここを解除して外したということは、時代に逆行しているんじゃないかと思いますけれども、いかがですか。
○川原政府参考人 お答え申し上げます。 一般論として、SNSによるものも含めまして、犯罪に関する情報が伝播することによって、事件関係者のプライバシーが侵害されたり、社会復帰が阻害されたりする場合があり得ることは必ずしも否定できないところではございますが、それは委員も御指摘になりましたが、報道機関が掲載する記事に限ったことでもありませんし、また、少年事件に特有のものではないと認識しているところでございます。 その上で、今回、推知報道の禁止を一部解除する理由でございます。 十八歳及び十九歳の者は、公職選挙法及び民法の改正等により、重要な権利、自由を認められ、責任ある主体として積極的な社会参加が期待される立場となるに至ったものでございます。 その上で、推知報道の禁止を定める少年法六十一条は、憲法上、表現の自由の下に保障される報道の自由という重要な権利を制約する例外規定でございまして、報道の自由の制約は必要最小限度のものとすることが求められること、また、被害者など他の関係者については推知報道を禁止する規定は設けられていないことなどからいたしますと、十八歳、十九歳の少年について、推知報道を、事件の内容や手続の段階を問わず一律に禁止するのは、その立場に照らし、また、刑事司法に対する、被害者を含む国民の理解、信頼の確保の観点からも、適当でないと考えたところでございます。 そして、十八歳以上の少年についても、推知報道を禁止する少年法六十一条を適用して一般的に推知報道を禁止するものの、十八歳以上の少年のときに犯した罪により検察官により公判請求されるに至った者につきましては、公開の法廷で刑事責任を追及される立場となることからすると、公判請求の時点から推知報道の禁止を解除し、社会的な批判や論評の対象となり得るものとすることが、責任ある主体としての立場に照らし適当であると考えたものでございます。 この点、逆送時点ではなくて公判請求時点という形で、ほかの例外よりも少し遅らせた理由につきましては、先般も御答弁申し上げたところでございますが、略式手続のように非公開の手続によって刑罰が科されるものについては、推知報道の禁止を解除するのは必ずしも適当でないということから、繰り返しになりますが、公開の法廷で刑事裁判を追及される立場になるということに着眼しまして、公判請求時点ということにしたものでございます。 また、裁判確定時になりますと、これは、最高裁まで行ったような事案ですと、またそれも時期が遅れてしまうということなど、いろいろなことを考えて、公判請求時点としたものでございます。 こういった考え方につきましては、法制審議会の部会では、十七歳以下の少年と同様に禁止すべきであるという意見がある一方、十八歳以上の成人と同様におよそ禁止の対象とすべきでないんだなどの様々な意見が示され、罪を犯した十八歳及び十九歳の者の更生と、憲法で保障される報道の自由との調整をいかに図るべきかという観点から議論が重ねられた結果、最終的に全会一致で採択された答申では、本法律案のように、十八歳及び十九歳の者の事件も推知報道の禁止規定の適用対象としつつ、公判請求された場合にはその段階から禁止を解除することとしたものでございます。
○高井委員 聞いていること以外のことも何か長々随分答弁されて、ちょっと私、非常に持ち時間が短いので、是非簡潔な答弁をお願いしたいと思うんですが。 今おっしゃった中で、最初に言った、推知報道だけじゃない、SNSがこういう時代になれば広がるというのは、そうかもしれませんけれども、しかし、それでもやはり新聞社等、テレビ等の報道がきっかけとなって、そこからSNSが拡散するというのがもう大半ですから、そういう意味で、私はやはりここは慎重にしていただきたいなと思います。 これは刑事局長に重ねて聞きますけれども、先般からこの委員会でも議論になっている、リークというか、情報が取材で漏れるというような、こういうものもこの推知報道禁止解除の対象になるのか。つまり、正式に発表したもの以外のものでも対象になるのか。どうなんでしょうか。
○川原政府参考人 お答え申し上げます。 その前に、ちょっと一点、先ほどの答弁を訂正させていただきたいんですが、法制審議会の部会の議論を御紹介する中で、私、本来、二十歳以上の成人と同様に禁止の対象とすべきでないところを、十八歳以上と言い間違えましたので、これは二十歳以上の成人と同様に禁止の対象とすべきでないということで、訂正させていただきます。 それから、今の御質問でございます。 報道機関というのは、警察や検察などの捜査機関が発表した情報、あるいはそこから得た情報以外に、自らの取材によって得た情報を報道する自由を有しているところでございまして、実際にそのような報道がなされているものと承知をしております。 推知報道の禁止というのは、そういった報道をしてはならないということでありまして、その報道に至るまでのいわば情報がどのような形で得られたかということを問題にしているものではございません。
○高井委員 ちょっと分かったような、分からないようななんですが。 関連して、これは先日も私から局長にかなり厳しいことを申し上げ、これからの検察の在り方として、将来検察にまた戻る可能性の高い川原局長に是非、もうリークはしないと。リークをしないというのは当然だということかもしれませんけれども、マスコミとの情報交換、これは、取材を受けるということは必要だと思いますけれども、しかし、それはやはり抑制的に行うということを、先般答弁いただいたことも私は十分重く受け止めていますけれども、改めてもう一度、あのときおっしゃっていただいたのは、今後、やはり検察全体に対してそういうことをしっかり求めていくんだという局長の決意表明だと私は受け止めたんですけれども、そう考えてよろしいでしょうか。
○川原政府参考人 お答え申し上げます。 委員の今の御質問をお聞きしますと、私が将来の人事において検察に戻ったときはというようなことをおっしゃっておられるように思うのですが、私は現在、刑事局長として、検察に関することを、法務省において大臣を補佐する立場でございます。 その立場で、前回の答弁、申し上げますと、委員はリークということを前提にお尋ねになっているようでございますが、私としては違った前提に立ちつつも、捜査内容が外に漏れるという弊害は極めて大きいので、それは、私が過去検察にいたときも分かっていたつもりでございますし、現在検察にいる者も十分分かっているので、その上で、委員からの御質問は、報道機関との対応をきちんと適正にしろということでございましたので、現在検察にいる者たちもそういった認識の下に適切に対応しているものと承知していますと、そういう趣旨で答えたものでございます。 御理解を賜りたいと存じます。
○高井委員 局長がどう思われても、局長がそう言ったということは非常に重く全国の検察官には伝わりますから、そういう意味では重要な答弁だと私は受け止めます。 本当に、リークというか情報、まあ取材の話なんですけれども、私も役所に勤めていて、経済官庁というか、こういう方向で法律を変えますとか、こういう予算をつける方針ですとかいうのは、ある程度漏れても、何かそれで人が死ぬとかいうことはほとんどないわけですよ。ですけれども、この犯罪情報というのは、やはりそれでその人の人生が変わったり、人が亡くなったりします。 だけれども、なぜかというか、マスコミはここをやはりすごく取材したがって、私もいろいろな記者と交流がありますけれども、やはり夜討ち朝駆けというと警察と検察、そこに一生懸命行くわけですよ。やはりその情報を、何か、毎日朝も昼も来るから、もう情にほだされてしゃべっちゃったとか、そういうことを言う人もいるんですよね。 やはりそれは、私は、あってはならないことで、ある意味、何か政策的にちゃんと考えてのリークなら、まだ私はありじゃないかなと思うんですけれども、何か情にほだされて言っちゃったとか、この記者は熱心だから言っちゃったとか、あと、先般のゴーン被告の逮捕のシーンを撮るなんというのは、これはちょっと政策的なにおいがしますけれども、こんなのは全く必要のないリークであり、情報漏えいですから。やはりこういうことは絶対に戒めていただきたい。 これは法務大臣に伺いますが、先般、川原局長も、情報漏えいが死に至るような、自分もそういう経験をしたと。先日、中谷委員の質問に対しても、大臣もやはりそういう、死に至るような可能性もあるからという言及をされたと思うんですが、こういう情報漏えいということに対して、大臣としてどのように、そういうことが起こらないような対策を行っていくのかということをお聞かせください。
○上川国務大臣 情報漏えいということに対しましての御質問ということでございます。 三年の四月七日に、中谷委員に対しまして私自身が答弁した内容につきましては、そのときの議論が、インターネット上の情報の流通がございまして、それによって亡くなられた方がいらっしゃったと、非常にセンセーショナルな死でありましたので。ちょっとそのことは申し上げませんでしたけれども、念頭にはそういったことを思い浮かべながら御答弁させていただいたということでございます。それはちょっと事前の前提ではないんですけれども。 今般の当委員会におきまして、検察当局におきまして捜査上の秘密の保持の在り方に関して疑念が生じているといったような様々な御指摘をいただいたところでございます。私といたしましても大変重く受け止めているところでございます。検察当局におきましては、捜査上の秘密の保持については格別の、格別の配慮を払っていくものである、これが基本であるというふうに思っております。 具体的な事件におきましては、広報の在り方について、まず基本にのっとって、そして検察当局において判断をすべき事柄であるというふうに考えております。あくまでこの基本をしっかりと持っていく、このことが国民の皆様からの信頼を得ることにつながるということを肝に銘じております。
○高井委員 大変大事なことなので、是非、来週、今度警察にも来ていただいて、ちょっとしっかり確認したいと。警察ですね、はい。 以上で終わります。ありがとうございました。
○義家委員長 次回は、来る十四日水曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時十分散会