法務委員会 第3号
- 発言数
- 148 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2021/03/12
会議録
○義家委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、裁判所職員定員法の一部を改正する法律案を議題といたします。 この際、お諮りいたします。 本案審査のため、本日、政府参考人として内閣府大臣官房審議官伊藤信君、法務省大臣官房政策立案総括審議官竹内努君、法務省大臣官房司法法制部長金子修君、法務省民事局長小出邦夫君、法務省刑事局長川原隆司君、法務省訟務局長武笠圭志君及び出入国在留管理庁次長松本裕君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○義家委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ―――――――――――――
○義家委員長 次に、お諮りいたします。 本日、最高裁判所事務総局総務局長村田斉志君、人事局長徳岡治君、民事局長門田友昌君及び家庭局長手嶋あさみ君から出席説明の要求がありますので、これを承認するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○義家委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ―――――――――――――
○義家委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申出がありますので、順次これを許します。吉田宣弘君。
○吉田(宣)委員 おはようございます。公明党の吉田宣弘でございます。 約三年半ぶりぐらいに国会に戻ってまいりまして、今回も法務委員会に所属をさせていただくということで、義家委員長始め各党各会派の理事の皆様、また委員の皆様には感謝を申し上げたいと思います。また、本日もこのようにトップバッターとして質問の機会をいただきましたことに、心から重ねて御礼を申し上げたいと思います。 それでは、内閣提出、裁判所職員定員法の一部を改正する法律案について、これから順次質問をさせていただきたいと思います。 この法案は、毎年、国会の審議を経ることになっております。裁判所は、社会で生じる様々な法律上の争訟を解決することを業務としていると私は理解しております。事件の質や事件の量というのは、事前にこれを予測していくということは、これはかなり難しいことであろうと思いますし、また、限られた財源の中で、事件の解決など、最大限の効果が求められているということからしますれば、人員の配置についても必要に応じて適時対応していくことが必要であって、結果、毎年、国民の代表者で構成される国会において、国民目線で、以上のことを審査することになっているのであろうというふうに理解をしております。 そこで、今回の改正案の内容につきまして、一つには裁判所職員のワーク・ライフ・バランス推進を図るためとお聞きをしております。ただ、ワーク・ライフ・バランスといいましても、この推進といいましても、今回の法改正で始まったことではないというふうに存じております。裁判所職員も国民の大切なお一人お一人であります以上、ワーク・ライフ・バランスというのは極めて重要な価値観であろうと思います。 そこで、これまで、裁判所として、このワーク・ライフ・バランスについてどのように進めてきたのかについて、御説明をいただきたいと思います。
○徳岡最高裁判所長官代理者 お答え申し上げます。 裁判所におきましては、これまでも、女性の活躍、とりわけ女性職員の登用拡大や職員のワーク・ライフ・バランスの推進に取り組んできております。 平成二十八年三月には、女性の職業生活における活躍の推進に関する法律に基づきまして特定事業主行動計画を策定し、職場環境の整備等を進めてまいりました。 これからも、子育てや介護を担う男女を含む組織全員の力を最大限発揮できるよう、女性職員の登用拡大や職員のワーク・ライフ・バランスの推進に向けて、職場での仕事の進め方の見直しや職員の意識の改革、男性職員による育児休業取得促進を始めとする仕事と家庭生活の両立に向けた支援や環境整備、女性職員に対する職務経験の付与等に取り組んでいくこととしております。
○吉田(宣)委員 丁寧な御説明、ありがとうございます。 ワーク・ライフ・バランス、これは、恐らくこれからも、価値が様々、社会の時代の流れとともに価値の多様化も含めて、適時推進をしていかなければいけないことであろうと思います。裁判所職員の皆様がその高い能力を十二分に発揮していただきますためにも、このワーク・ライフ・バランス、職員の皆様の、また社会の実情、また価値観の多様化、そういったものをしっかり捉えながら、これからも推進をしていっていただきたいというふうに存じます。 そして、今申し上げたワーク・ライフ・バランスと併せて、今回の法改正の一つの内容として、事件処理の支援のための強化体制のためということもお聞きをしております。 そこで、近年の事件数の推移について簡単にお教えいただければと思います。
○村田最高裁判所長官代理者 お答え申し上げます。 地方裁判所及び家庭裁判所に第一審として係属する事件は、近年、一部の事件類型を除いて、おおむね減少傾向か横ばい傾向にございます。 具体的な件数を省いて、大きな動きで申し上げますと、具体的には、民事訴訟事件については、いわゆる過払い金訴訟の減少を受け、近年は減少傾向にございます。刑事訴訟事件についても同様に減少傾向にございます。他方で、家庭裁判所の家事審判事件につきましては、主に後見関係事件の増加によって、増加傾向が続いておりまして、家事調停事件については近年はおおむね横ばいとなっております。また、家庭裁判所の少年事件については、近年、減少傾向が続いております。 以上でございます。
○吉田(宣)委員 今、御説明を聞きますと、家事審判事件についてはおおむね減少傾向、家事審判事件についても頭打ちというような状況の御説明があったかというふうに思います。 事件が減少することは、これは喜ばしいことで、法務省の政策又は裁判所の努力が功を奏しているのではないのかなというふうに、これまでのお取組に対して感謝を申し上げたいと思います。引き続き、全ての事件が減少をしていくように御努力をいただきたいと思いますし、私自身もしっかりその取組に力を尽くしていきたい、そのように存じます。 そして、裁判所書記官を二人、裁判所事務官を三十九名、それぞれ増員するという内容もお聞きをしております。一方で、技能労務職員の皆様などを五十八人減員するというふうに併せてお聞きをいたしました。 そこで、確認の意味でお聞きをしておきたいのは、この減員をされる技能労務職員の皆様などとはどのような職員を言われるのか、国民の皆様に分かりやすく御説明をいただければと思います。
○村田最高裁判所長官代理者 お答え申し上げます。 技能労務職員は、庁舎の清掃や警備、電話交換といった庁舎管理等の業務や、自動車の運転等の業務を行っている職員でございまして、この技能労務職員の定員の合理化は、定年になったというような場合の退職に際しまして、裁判所の事務への支障の有無を考慮しつつ、外注化による合理化等が可能かを判断して、その後任者を不補充とするようなことによって生じた欠員、これを削減するという形で定員の合理化を図っているものでございます。
○吉田(宣)委員 減員というと、何となく途中でリストラをするというふうなイメージもちょっと湧いてしまうもので、念のために確認でお聞きをしたのですけれども、幸いなことに、これまで一生懸命頑張ってこられた職員の皆様は定年を迎えて、それで自然に減員をするというようなことで、結果、人数が減っていくということでございました。安心した次第でございます。 ただ、減員をしたからといって、それでそのまま業務に差し障りがあってしまえば、これは身も蓋もないことであります。そこで、この減員は、裁判所の事務を合理化し、及び効率化することに伴っているというふうにお聞きをしているわけでございますけれども、ここに言う裁判所の事務の合理化、効率化について具体的に御説明をいただければと思います。
○村田最高裁判所長官代理者 この際の事務の合理化につきましては、例えば、庁舎の清掃というようなことであれば外部委託等を行うということで代替をするということがございます。また、電話交換であればダイヤルイン化をするというようなことによって、なるべく人手がかからないようにするといった形で合理化をしてございます。 そのため、技能労務職員の定員を合理化しても、裁判所の業務に支障が生じることはないというふうに考えております。
○吉田(宣)委員 裁判所の業務に支障は結果的にないということは、これは非常に大切なことであろうと思いますし、また、限られた財源の中で、皆様、本当に、お仕事をなさっているという意味におきましては非常に好ましいことであろうというふうに思います。これからも様々なところで、無駄と言うまではないのかもしれませんけれども、そういった合理化策、また効率化というものは進めていっていただきたいなと思います。 そこで、次にちょっと、私が気にかかっていることをお聞きしたいのですけれども、裁判官以外の職員の員数は十七人減少すると、トータルで、説明をお聞きしたわけでございますけれども、この増減に伴って人件費はどのように影響を受けるのかについても確認をさせてください。
○村田最高裁判所長官代理者 お答え申し上げます。 今回の定員の増減、マイナスでございますけれども、これによりまして人件費は約一億五千八百万円の減、マイナスとなります。
○吉田(宣)委員 繰り返しですけれども、限られた財源の中でやりくりをしていくという意味では、節約された人件費、これについては、やはり、これから様々な社会的課題、これはもう今の時代で申しますれば、政府も全力でこれから取り組もうとしているIT化、そういったものの流れの中でしっかり、そういった節約された財源というものはそこに費やしていくことによって、また更に効率化、合理化というものを求めていくべきであろうというふうに私は思いますので、しっかりその辺のお取組もお願いをしたいと思います。 さて、今も申し上げましたけれども、政府も、デジタル庁を設置というふうなことで、これから様々デジタル化の流れというものは、これはもう社会全体として押しとどめようがないことであろうかというふうに思います。この流れはやはり裁判所においても、当然、しっかりこの流れに歩調を合わせて進めていかなければならないんだろうというふうに私は思っております。 そういった意味におきましては、やはり、裁判所が担う事件、様々ありますけれども、まずは国民が最も身近に生じ得る事件、これは何といっても民事裁判事件であろうというふうに思います。 そこで、ここで私は、最後の質問になりますけれども、民事裁判におけるIT化の推進について法務大臣の御所見をお聞かせいただければと思います。
○上川国務大臣 民事裁判手続のIT化につきましては、その実現に向けまして、昨年の二月に法制審議会に諮問がされたところでございます。 法制審議会におきましては、本年二月に中間試案の取りまとめがされ、現在、パブリックコメントの手続を実施しているという状況でございます。 民事裁判手続のこのIT化でございますが、近年の情報通信技術の進展に対応することや、また、裁判をより適正迅速なものにすることによりまして、国民の皆さんの利用をしやすくするための重要な課題であると認識をしております。 また、近時、新型コロナウイルス感染症拡大の観点から、従来は対面で行われてきたものでありますが、ITの利活用により非対面で行えるようになり、社会においても日常のものとなりつつあります。 民事裁判手続におきましても、このような社会の流れを踏まえ、非対面の手続を実現することが国民の期待に沿うものというふうに理解をしております。 法制審議会におきましては、引き続き、利用者目線に立ったIT化の実現という観点から、充実した調査審議が行われることを期待しております。
○吉田(宣)委員 国民目線に立ったIT化の推進というお言葉をいただきました。 私も、しっかりそういったところについて、勉強もさせていただきながら、皆様と一緒に取り組んでいきたいというふうに存じますので、どうかよろしくお願いいたします。 以上で質問を終わります。
○義家委員長 次に、高井崇志君。
○高井委員 おはようございます。高井でございます。 今日は質問の順番の配慮をいただきましてありがとうございます。それでは、早速質問いたします。 今日は裁判所職員の定員法ということで、裁判所の裁判官だけじゃなくて職員の数も一人でも変われば法改正ということで、ちょっと私、驚いたんですけれども、果たしてそこまで必要なのかなということも思ったんですが、何か毎年同じような質問も出ているということで、そろそろ見直してもいいんじゃないかなということを指摘だけさせていただいて、ちょっと質問は、時間が二十分しかありませんので、このことは飛ばさせていただきます。 今日は、二番目の質問から行きたいと思いますが、裁判官と検察官の人事交流についてお聞きしたいと思います。 裁判というのは、裁判官がいて、そして多くは、検事と弁護士が戦って、それを中立の立場から裁判官がジャッジするわけですけれども、しかし、この裁判官と検事が人事交流しているというんですね。 これは、私はちょっと何というか公正じゃないんじゃないか、癒着も生じ得るんじゃないかと思うんですが、この裁判官と検察官の人事交流というのがどのくらいあるのか、それから、その中で、現場の裁判に立たない方もいると聞いているんですけれども、裁判官出身者が検事として裁判に立つケースはどのくらいあるのか、お聞かせください。
○竹内政府参考人 お答えいたします。 法務省に勤務しております裁判官出身の検事の数でございますが、令和三年二月一日現在で百三名と承知をしております。また、委員御指摘の法務省に勤務する裁判官出身の検事のうち国の指定代理人として活動する訟務検事の数でございますが、令和二年四月現在で四十二名と承知をしております。
○高井委員 結構いるんですよね。今言った訟務検事という方が裁判に立つ場合、これは四十二名ということなんですけれども、全体で何か百二十二名いるそうで、だから、三分の一ぐらいは裁判官出身の方がやっている。 これはちょっと、実は私、最初に気づいたのは、テレビドラマで「スーツ」という、アメリカでかなりはやって、そして日本でも織田裕二さんが主演して放送されたドラマで、そこで、あくまでもドラマですけれども、裁判官と検察、検事がちょっと癒着しているというか裏でつながっていた、そういう放送回があるんですけれども、いまだにこういうことがあるのかと思って聞いてみたら、刑事事件はさすがになくなったそうなんですよね、平成二十四年以降はなくなったということなんですが、しかし、今言ったように、その訟務検事という、そこの部分はまだ続いていると。 これは私、実は実害がありまして、私自身が原告になって裁判を実はやっております、国を相手に。というのは、憲法五十三条訴訟という、憲法五十三条というのは、臨時国会の召集を衆参の国会議員の四分の一以上が要求した場合には開かなきゃならないと書いているのに、安倍内閣は、九十八日間国会を開かなかった、しかも、国会を開いたその日に解散してしまって、その後、特別会が召集されるまで百三十四日かかっているんですね。これはやはり憲法違反じゃないかということで、私は岡山地裁に訴訟しております。 そこで法廷にも立ちました。そこで、検事、国の代理人としてその方が立つんですけれども、その方が裁判官出身だったら、私はちょっと原告としては非常に違和感を感じますね。裁判官がジャッジするのに、裁判官出身の人が出てきていろいろ国の立場を弁護するわけですから。 私の担当弁護士に聞いてみました。これは出身者、どうですかと聞いたら、分からないと言うんですね。その国の検事が裁判官出身かどうかは相当調べてみないと分からなくて、少なくとも私の担当弁護士は分からないと言っていました。 ですから、こういう状態を放置するのはやはり私は公正な裁判上問題だと思いますけれども、もうこの際、こういった人事交流は、刑事事件はもう廃止しているんですから、この訟務検事も廃止したらどうかと思いますけれども、これは、大臣、通告していますので、大臣の見解をお聞かせください。
○上川国務大臣 いわゆる訟務検事に係る判検交流につきましては、国の代理人として活動する検察官の数に占める裁判官出身者の数の割合が余り多くなるということは問題ではないか、こうした御指摘を受けまして、法務省としては、その人数、割合を次第に少なくする見直しを継続的に行ってまいりました。 もとより法曹間の人材交流でありますが、それ自体が直ちに裁判の公正中立性を害するものとは考えておらず、むしろ、法務省の所掌事務の適正な処理のためや、また、国民の期待と信頼に応え得る多様で豊かな知識経験等を備えた法曹の育成、確保のために意義のあるものというふうに考えております。このような観点から、いわゆる民事裁判分野での法曹間の人材交流におきましても、また国の代理人として活動する裁判官出身者の割合を少なくするとの方針を念頭に置きつつ、まさに適材適所の配置として裁判官出身者を訟務検事に配置してきたところでございます。 委員の御指摘でございますが、このような民事裁判分野におきまして判検交流を廃止すべきという内容でございますが、訟務検事に占める国の指定代理人としての活動をする裁判官出身者につきましては、今後も、法曹間のこの種の人事交流が持つ意義、また国の代理人となる裁判官出身者の縮小の方針を念頭に置きながら、引き続き人員配置を適切に行ってまいりたいというふうに考えております。
○高井委員 何かちょっとおかしいですよね。意義はあると言いつつ、縮小をしているんだと。どっちなんですかね。かつ、刑事事件はもう廃止しているわけですね。だから、やはり、問題点があることは承知しつつ、でも一定の意義があるから残すというのは、何か非常に中途半端なような気がしますよね。 やはり、私のように実際に裁判に立った人からすれば、裁判官出身者の方がやっていて本当に公正かと思いますし、あと、人事交流というのはどの組織でも、私は役所にいましたけれども、民間企業の人事交流というのは確かにあるんですけれども、公正にやりますよと言いつつも、やはり、何というか、常に一緒に働いていたら人間関係も生まれますし、情が湧くということもあります。だから、役所なんかの場合は、許認可権限を持っているところには、当然その許認可の対象となる事業者の方からは受け入れないわけですから、そういう意味では、ちょっとそこは私は公正じゃないと思います。 あと、私の担当弁護士に聞いたら、だったら、そういう実態があるなら、やはり弁護士にもちゃんと交流してほしいと。弁護士会はずっと、法曹一元化、一元制を求めて、アメリカとかイギリスなんかはそうだそうですけれども、弁護士を一旦経験した人が検察とか裁判官をやるという制度になっているそうですから、やはりそっちも同時にやらないと不公平だと思うんですよね。 大臣、ちょっともう一度、今私が申し上げたような観点から、やはりちょっとさっきの大臣の説明は矛盾していると思いますけれども、いかがですか。
○上川国務大臣 委員御指摘の、民事裁判分野におきましての判検交流廃止という御主張でございます。繰り返しになるところでございますが、訟務検事に占める国の指定代理人、活動する裁判官出身者、今後も、法曹間のこの種の人事交流の意味ということについてしっかりと念頭に置きつつ、御指摘をかつていただいて、そしてそういう方向の中で減少してきたという取組をしてまいりましたので、そうした縮小の方針、こういったことも念頭に置きながら、引き続き適材適所で人員配置をしっかりとしてまいりたいというふうに思っております。
○高井委員 いや、だから、廃止できない理由がちょっと分からないんですよね。縮小はしていくんだと。縮小するということは問題点があるから縮小するわけで、だったらいっそ廃止した方がすっきりするし、何というか、足りないんですかね、訟務検事の数が。裁判官から補充しないと回らないんだというなら正直にそう言ってもらいたいんですけれども。 ちょっとなかなか今日の質疑だけでは納得できませんので、また引き続き、このほかにもいろいろ、裁判所、法曹界の問題というのはたくさんあるということを弁護士からも聞いていますので、また取り上げたいというふうに思います。 それでは、もう一つ、裁判所ということでいうと、裁判官の旧姓使用、通称使用、これが平成二十九年九月から認められるようになった、最高裁で。これは非常に画期的なことだなと。政府はいまだに閣議決定の文書は本氏をというか戸籍名で書いているということなんですけれども、裁判所はもう通称、旧姓でいいということになったということで、私は、是非裁判所を見習った方がいいと。そういう観点から、あと、おとといの質疑でも選択的夫婦別姓を私、取り上げて、ちょっと中途半端になっていますので、この点、お聞きしたいと思います。 まず、大臣にお聞きしたいと思います。最後の問い、七番目の問いにしていることですけれども、世論調査の件です。 国民各層の意見を幅広く聞くと、おとといも大臣は答弁をされて、聞くのは平成二十九年の内閣府の世論調査、四年前の調査で、私は遅過ぎるんじゃないかというふうに指摘しました。 ちょっとその後調べてみたら、朝日新聞の調査で、ちょうど四年前、二〇一七年に、選択的夫婦別姓、どうだったかというと、賛成が五八%、反対が三七%でした。ところが、去年、二〇二〇年に行った調査では、賛成六九%、反対二四%。実に、賛成が一一ポイント増え、反対が一三%減っているんですね。つまり、この三年間でこれだけやはり客観的数字として、同じ新聞社、朝日新聞社の調査でこういう数字になっているわけです。 さらに、朝日新聞の調査によれば、二〇二〇年の調査では、よく、高齢世代は反対する人が多いんだと大臣もおっしゃいますけれども、七十歳以上の方は賛成が四八%、反対が四一%ということで逆転しています。七十歳以上でも賛成が増えた。それから、自民党さんの支持層に聞いたら、これも賛成が六三%ということで、やはり、この三年間、これは二〇二〇年の一月の調査なんですね。まだこれでも一年以上前の調査です。 これでもこれだけ変わっているんです。ということは、やはり、今この時点でやれば、もう選択的夫婦別姓は本当に今ニュースなんかでも取り上げられて関心が高まっていますから、是非、今の数字、調査をやるべきなんですね。 これは、内閣府に何か頼まなきゃいけないとか、内閣府がやってくれないとか、よく言うんですけれども、では、内閣府の調査というのはそんな大変な調査かというと、全然、これはサンプル数五千ですよ、五千。朝日新聞の調査とか、あと、先日、市民団体と大学が共同でやった調査は七千人ですね。 七千人の調査で七割が賛成と出ているのに、政府が五千人の調査をやらずに、いまだに四年前の平成二十九年の調査の結果を基に、賛否が両方あります、拮抗していますなんというのは甚だおかしいと思いますが、大臣、これは早急に、内閣府がやらないというなら法務省独自でも、これはいろいろな省庁、独自に調査なんかやっていますよね。私がいた総務省なんて情報通信関係の調査とかやっていますから、別にできないことはないので、法務省が独自に調査をやるべきだと思いますけれども、いかがですか。
○上川国務大臣 もちろん、内閣府の調査、政府の調査でありますが、約五年に一回ということでありまして、こちらの方は個別の面接調査ということで、五千人規模の調査を実施しております。 今御指摘いただいた様々な調査は、最近時の手法としてはオンラインで行う調査ということで、その手法は異なるわけであります。ただ、トレンドとか、あるいはそのときの比較という意味での項目間の相関とか、そういうことは参考にさせていただく意味があるというふうに思っておりまして、私も、民間の調査、またそうした主務省の調査につきましても、極めて注意深くその動向を拝見させていただいているところであります。 政府といたしましては、今、四年目ということでありますが、いろいろな事情もございますので、いろいろな、勘案をしながら、適切な時期に世論調査が実施できるように検討してまいりたいというふうに思っております。
○高井委員 いろいろな事情があるというのは、ちょっとよく分からないんですよね。どんな事情なんですかね。これはうがった見方をすれば、調査したら、政府がやりたくない結果が出るからとも聞こえますよね。 いろいろな調査の手法があるのは分かりますよ。だから、面談する調査が確かに一番正確でしょうから、それを、やはりなかなか民間企業はそこまでできない、新聞社とかできないから、まさに政府がやっていただければいいので。 これだけ国民の関心が高まっている調査を、そんなにお金がかかる、五千人面談するのが莫大なお金がかかるわけじゃありませんから、これ、やらないのは、やはり意図的にやらないというふうに、私は国民の皆さんはそう思うと思いますよ。ですから、検討されているということなので、早急にこれはやっていただいて、早く最新の結果を基に議論をしていただきたいと思います。 国会答弁、おとといは壊れたテープレコーダーのようにと言ってしまいましたけれども、必ず、国民各層の意見を幅広く聞く、それから国会での議論を注視する、この二点なんですね、法務省、政府の言い分は。 もう一つの国会の議論の方を聞きたいと思いますけれども、これ、最高裁も、国会で議論すべきだと、我々にボールを投げられているわけですよね。ところが、じゃ、国会の議論というのはどうやってやるのかといって、ただ待っていればいいのか。確かに、自民党さんがようやくプロジェクトチームも立ち上げたということで、そこは評価いたしますが、しかし、これも何か慎重にとかというふうな言葉が必ず入って、いつまでに結論が出るのか分かりません。そういった中で、私は、政府として、やはりきちんと議論を誘導する、喚起する必要があると思います。 それで、これは、今日、民事局長も来られていますけれども、その大先輩である小池信行さん、平成八年のあの民法改正のときの担当参事官で、かなり汗をかいた方ですけれども、インタビューでこう答えています。 昨年末に政府が男女共同参画基本計画を策定した際にも、自民党内では強い反対意見が続出したと報道で知りました。私が経験した状況と全く変わっていないですね。平成八年のときと全く変わっていないですね。しかし、これでは、なぜ反対なのかという理由が国民の前に明らかにされないまま、法改正作業がストップした状況が続くことになります。オープンな議論をするためには、まず民法改正案を国会に提出し、法務委員会などで賛否両論の審議を重ねることです。そうやって国民の理解を深めた上で形成される世論によって採否を決めるのがフェアではないかと思います。 全くそのとおり。至極真っ当な、国会というのはそういうためにあるんじゃないですか。国会のこの場で、法務委員会の場で賛否両論闘わせて、反対派は出てきていただければいいんですよ。何なら、同数の質疑でもいいですよ。そうやってちゃんと議論をして結論を出す。 それを、法務省が法律を所管しているんですから、これだけ国民的議論があって七割の方が望んでいることを、やはり法改正を出すということが、私は法務省の役割だと思いますし、百歩譲って法改正までは無理だとしても、やはりそういったことを国会に提起する役割というのは、少なくとも、平成八年に法案を出し、それから平成二十二年でしたか、このときは民主党政権のときだとよく言いますけれども、関係ないですよ、政権がどこかなんて。 とにかく、法務省として、こういう議論を喚起するための何らかのことを、アクションを起こさないと、ただ国会の議論を見守りますでは全く責任を果たしていないと思いますが、大臣の御見解、いかがですか。
○上川国務大臣 委員が今御指摘をいただきましたこの間の議論の動向ということでございますが、この選択的夫婦別氏制度に関しましては、平成八年と平成二十二年に、法案提出に向けまして、法制審議会の答申を踏まえた改正案というものを準備しておりました。 この問題につきましては、国民の間に様々な意見があったということ、また、当時の政権内に様々な御意見がございまして、八年当時は自民党を中心とした政権、また平成二十二年には、当時でありますが民主党を中心とした政権でありまして、それぞれの当時の与党の中で異論があったことなどから、改正法案の提出にまでは至らなかった、こういう認識をしております。 今回、その意味では三回目の状況ということにもなるわけでございますので、国民の皆さんの意見、先ほど世論調査ということでありますが、まだ意見が分かれているという状況もありますし、この間いろいろな、各政党におきましての議論も進められているということでございますので、その環境整備につきましては、例えば、国民の皆さんに、こうした議論がどういうふうになっているか、この選択的夫婦別氏制度につきましてもホームページの中にしっかりと項目を整理をいたしまして、皆さんに理解していただくということについて私どももその周知徹底を図っているところではございますが、そういったことを環境整備をしてまいりたいというふうに思います。 先ほど御質問がございました世論調査等の結果等も考えてみますと、様々なところについて検討をしっかりと進めていく、この姿勢には変わりございません。
○高井委員 三回目だと。与党席からも、そうだ、三回目だという話がありましたけれども、三回目、いいじゃないですか、三回目。三回目の、まさに政府・与党の中で検討をしてくださいよ、ちゃんと。その上で法案を出していただきたい、そのことをお願いして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○義家委員長 次に、階猛君。
○階委員 立憲民主党の階猛です。 最近、若者の国家公務員離れということがちまたでは問題になっています。要因はここでは触れませんけれども、ピーク時に比べますと、国家公務員1種試験の受験者が半分になっているということを聞きました。 他方で、余り目立ってはいませんけれども、若者の法曹離れ、こちらは実はもっと深刻な数字があります。御紹介します。 予備試験を除く司法試験の受験者は、ピークだった平成十五年の約四万五千人から、直近は約三千七百人です。九〇%以上減少しています。それから、二十一世紀の司法を支える質、量ともに豊かな法曹を養成するために平成十六年から法科大学院が始まりました。その志願者数、これは併願も可能なので延べ人数ということになりますが、その延べ人数で見ると、平成十六年当初、約七万三千人の志願者が、直近では八千人を少し上回る、この程度まで下がっていまして、これも九〇%近く減少しています。そして、新たに裁判官となる新任判事補の数も、ピークだった平成十七年の百二十四人から、直近は六十六人、ほぼ半減しているわけです。 私は、この裁判所職員定員法の改正案について毎年審議をするたびに、法曹離れ、裁判官離れの問題を取り上げてきました。法科大学院修了を受験要件とする今の司法試験の仕組みも抜本的に変えるべきだということも、前に、法務大臣を上川先生がやられていたときからずっと申し上げてきているんです。にもかかわらず、相変わらず法科大学院が受験資格の要件となっているということは変わらず、どんどん志願者は減ってきているということです。 政府も最高裁も危機感が全く足りないと思っております。その象徴が、この毎年の委員会で議論されている裁判所職員定員法の改正案であって、我々は少しでも改善しようと思って附帯決議もつけていますけれども、なかなか状況は変わっていないということです。 今日は、そのような問題意識に立ちまして、皆様にお配りしている一ページ、二ページ目の、昨年の当委員会の附帯決議に沿った形で質問させていただきます。 まず、附帯決議の一項目め、冒頭に、「民事訴訟事件の内容の複雑困難化及び専門化について、引き続き、その実情を把握し、必要な対応を行う」というふうにあります。 最高裁にお聞きしたいんですが、民事訴訟事件の内容の複雑困難化及び専門化の実情をどのように把握しているのか。昨年までは、このことを理由に判事については増員を本法案に盛り込んでいたはずなんですが、判事の定員が今回は現状維持になっています。ということは、複雑困難化とか専門化の問題はもう解決されたのかということも含めてお伺いしたいと思います。
○村田最高裁判所長官代理者 お答え申し上げます。 まず、事件の内容の複雑困難化、専門化の実情把握の方法でございます。 最高裁といたしましては、下級裁の裁判官や弁護士との意見交換等の機会を捉えて実情把握に努めているほか、裁判の迅速化に関する法律第八条一項に定められました裁判の迅速化に係る検証におきましても、審理期間が長期化している状況を不断に検証するとともに、争点整理手続の実情や合議体による審理の実情等を分析、検証するなどしているところでございます。 方法についてはまず、以上でございます。
○階委員 後段の質問について答えていただけませんか。 昨年までは、判事を増員する背景として、事件の複雑困難化とか専門化を挙げていらっしゃった。今年は判事を増員しないということは、その問題はもう一通り対応は済んだということで理解してよろしいですか。
○村田最高裁判所長官代理者 お答え申し上げます。 複雑困難事件について、合議体による審理によって対応していくという方法を掲げまして、そのために判事の増員をお願いしてきたという経緯がございます。 その合議率の推移につきましては、徐々に上がってきておりまして、令和元年の民事訴訟事件の合議率は六・七%、行政事件も含めますと七・三%というところになってきておりまして、一定の成果は上がってきているものというふうに考えております。 ただ、なお一層の努力が必要な数字であるというふうには考えております。
○階委員 どういう努力をしていくかということなんですけれども、取りあえず人を増やす必要はないという段階には来ているということですね。あとは内部の努力だと思うんですけれども。 この附帯決議で、その後のところにも、「訴訟手続の審理期間及び合議率の目標を達成するため、審理期間が長期化している近年の状況を検証し、審理の運用手法、制度の改善等に取り組み、」というくだりがありますね。 今御紹介があったとおり、合議率は上昇傾向にあるということは私も承知していますけれども、このことがもう一方の目標である審理期間の短縮ということに結びついているのかどうか、この点をお答えいただけますか。
○村田最高裁判所長官代理者 お答え申し上げます。 今委員から御指摘ございましたとおり、合議率に関しましては少しずつではございますけれども上昇してきておりまして、既済事件における合議率は先ほど申し上げました約六%、それから、未済事件におきましては約一五%となってきております。 他方で、民事訴訟事件全体の平均審理期間は、長期的に見れば短縮傾向にございましたけれども、ここ数年はむしろ少しずつ長期化する方向へと転じてきております。 では、その合議率の上昇が審理期間の短縮に結びつくかということに関して申し上げますと、両面あろうかなというふうに考えておりまして、複雑困難事件につきまして適正かつ迅速に終局に導いていくためには、三人の裁判官が議論を尽くして紛争の実相をつかむということが肝要でございまして、現場から聞こえる声としては、合議事件に付することによって期日の回数が減ったり和解が成立しやすくなったりする、こういう効果も聞かれますので、そのため、合議体による審理が個々の複雑困難事件の迅速かつ充実した解決につながっている、こういう面はあろうかと考えております。 他方で、合議体による審理は、三人の裁判官が事件の内容について徹底的に議論するなど合議の時間を確保する必要がございますし、手続におきましても法廷での弁論や証拠調べに三人同時に関与する必要があるということがございますので、単独、一人でやる事件処理よりも時間と労力はかかる面がある、これも否定をできないところでございます。 そこで、近年の複雑困難事件の増加を受けまして、合議体で審理すべき事件は適切に合議に付しつつ、訴訟関係人の理解と協力を得て、争点中心型の審理の実践に努めるなど、合議体による複雑困難事件の審理充実、促進と訴訟事件全体の審理期間の短縮と、この両立に努めていくように更に努力していく必要があるというふうに考えているところでございます。
○階委員 合議率の上昇が必ずしも審理期間の短縮に結びついていないというような御説明でしたね、両面あるということですから。ということは、皆さん、二兎を追っているわけですね。合議率の上昇という目標と、それから審理期間の短縮という目標。この二兎はトレードオフの関係にあるんじゃないですか。両方目標にしたら、絶対達成できないじゃないですか。 私は、国民のためにこの制度改革というのはあるわけだから、審理期間を短縮するということがまず最優先で図るべきであって、合議率の目標とか、あるいはそのために裁判官を増やすとかというのは二次的、三次的な話だと思いますよ。審理期間をどうやって短縮するか、ここを最優先に考えるべきじゃないですか。いかがですか。
○村田最高裁判所長官代理者 委員御指摘の審理期間の短縮が非常に重要だということは、我々もそのように認識をしております。 そのため、先ほど御答弁申し上げましたとおり、合議事件を非常に、ある意味、いろいろな工夫を凝らしてやることによって、結果的に迅速な解決に結びつく例、これも実際には見られるところでございます。ですので、ある意味、運営の改善の努力といいますか、これを重ねることによって、合議体による審理がむしろ迅速化に結びつく、そういう面をこれから更に伸ばしていく必要があるというふうに考えているところでございます。
○階委員 この項目一番は、「目標達成に必要な範囲で裁判官の定員管理を行う」ということを最後に書いていますね。 今の議論で分かったとおり、裁判官を増やしたからといって、裁判官を増やせば合議率は高まるでしょうけれども、かといって、直ちに審理期間の短縮に結びつくわけではない。ということは、目標達成、特に審理期間を短縮という目標達成にとって、定員を増やしたりするのは必ずしも必要でないし、ましてや、定員を増やしたからといって、定員というのは机上の数字であって、大事なのは実際の数字ですよ、実員ですよ。 実員がどんどん減っていて欠員が増えている中で、定員を増やしたり維持したりということは、これは目標達成とは全く無関係だということでいいですね。
○村田最高裁判所長官代理者 お答え申し上げます。 判事の増員をこれまで、ここ数年お願いしてきておりまして、実際、判事につきましては実員も増えている中で、例えば、単独事件の審理期間を短くするという意味におきましても、難しい事件を合議に付しますと、そことの相関関係で単独事件の処理が楽になって迅速化が図られる、こういう面もございますし、総合的に見ますと、それに必要な定員を確保しその充員に努めることによって、結果として体制整備をすることが迅速化につながっていっている、こういう面はあろうかというふうに考えております。
○階委員 最初に、客観的なデータとして、ここ最近は審理期間がむしろ長くなっているという話もしたじゃないですか。かつ、定員を維持しても欠員はどんどん増えているんですよ。だから、今定員を維持する必要は、目標達成にとっては余り関係ないんじゃないかということを言っているんですね。 なぜ、維持しないと目標達成を阻害するのか。逆に聞きますけれども、定員を維持しないと目標達成にとってマイナスだという理由ってありますか。
○村田最高裁判所長官代理者 お答え申し上げます。 裁判官の定員につきましては、将来の事件処理体制への影響のほか、判事補の採用等への影響も考えられるところでありまして、中長期的な観点も含めて、慎重に見極めていく必要があろうかと考えております。 仮に欠員を減らすために定員を削減するということを行うとした場合に、空き定員、空いている定員を削減するということでいいますれば、目標としているところを直ちに阻害するというふうには確かに言えないというふうに考えますけれども、一般論としては、今後の充員の可能性によって、実員を補充することができなくなる局面は可能性としてはあり得るということを踏まえますと、もしそういうような状態が生じれば、定員の状況が阻害要因、目標達成にとっての阻害要因になる可能性も否定はできないというふうに思います。
○階委員 まさに今のは絵空事で、そんなに簡単に充員できないぐらい欠員の数が大きいんですよ。そのことを今から述べていきますね。 附帯決議の二です。「裁判所職員定員法の改正を行う場合には、引き続き、判事補から判事に任命されることが見込まれる者の概数と判事の欠員見込みの概数を明らかにし、その定員が適正であることを明確にすること。」、これが二番目の項目です。 資料の四ページ目を御覧になってください。これは私が質疑のときには大体毎年お出ししているものですけれども、左側に判事の欠員の数字が出てきております。平成二十八年度ぐらいまでは、判事の方の欠員はかなり少なく抑えられてきたんですけれども、ここ三年ばかりは三桁台になってきている。だんだん増えてきています。一番下、令和三年一月というのは五十三人となっていますけれども、これは見かけ上の数字でありまして、今、判事補から判事にたくさん上がってきたときなので、これは少なくなっているんですが、これ、その上の令和二年度までの数字は、十二月一日時点なんですね。だから、比較をするためには、今年の十二月一日までにどれぐらいこの五十三が退職者によって増えていくのか、この見積りも出した上で、令和三年が令和二年度と比べてどうなるのかというのを考えなくちゃいけないわけです。 そこで、お伺いしますけれども、足下は、今言ったとおり、五十三人ですけれども、十二月一日になれば大体どれぐらいになると見込んでいますか、お答えください。
○徳岡最高裁判所長官代理者 お答え申し上げます。 過去の傾向を基にして数字をお示しいたしますと、令和三年十二月一日時点における判事の欠員数については、九十人から百四十人程度になるものと見込んでおります。
○階委員 ということで、かなり幅のある数字ですけれども、場合によっては、令和二年度百二十八を上回る可能性もあるということであります。 そもそも、判事の欠員がなぜ近年、増加傾向にあるんだろうかというふうに思っております。これは退職者数が増加しているんじゃないかと思うんですけれども、退職者といっても、定年と中途退職、両方あると思うんですけれども、その辺りの、近年、判事の方の欠員が増加している理由をお答えいただけますか。
○徳岡最高裁判所長官代理者 お答え申し上げます。 毎年十二月一日現在の判事の欠員は、平成二十九年度以降、それ以前に比べて増加しているところでございます。これにつきましては、新司法試験の導入に伴う判事補任命時期の変更が影響しているものと考えております。 すなわち、平成二十三年度から平成二十八年度までは、毎年十月に判事補から判事に任命されていたのに対しまして、平成二十九年度以降は毎年九月、そして、その後の一月に判事補から判事に任命されるようになるとともに、九月に任命される判事よりも一月に任命される判事の方が多くなってきたことが影響しているものと考えているところでございます。
○階委員 確かにその要因もあるんだけれども、ごめんなさい、ちょっと、より正確に言うと、制度の変更要因で二十八から二十九、大きく増えているわけですね。 ただ、その後も、その後は制度の大きな変更はないと思うんですけれども、増加傾向にあるわけじゃないですか。この辺りは退職者が増えたりしているんじゃないかと思うんですけれども、そこはどうなっているんでしょうか。
○徳岡最高裁判所長官代理者 定年前の判事の退職者数ということでお答えいたしますと、定年前の判事の退官者数は、平成二十八年度が三十九名、平成二十九年度が三十三名、平成三十年度が三十四名、令和元年度が二十九名でございます。
○階委員 なぜこんなことを聞いたのかというと、国家公務員でも働き盛りの人がどんどん辞めていく問題があったりして、裁判官でも、働き盛り、判事補から判事になって、いよいよ裁判所の中核を担うような人材が辞めているような状況だとこれはまずいなと思ったので確認しました。 ただ、今の数字を聞いて安心しましたので、取りあえず判事については、途中でドロップアウトするような方が増えているという状況ではない。ただ、いずれにしましても、欠員については少しずつ増えてきているということもありますので、今回現状維持ですけれども、ここはやはり虚心坦懐に、なるべく適正な数にするように努力をしていただきたいというふうに思います。 それでは、問題になります判事補、新しく裁判官になる方の方を取り上げたいと思います。 附帯決議の三番ですね。これは、過去の当委員会の附帯決議を踏まえ、「最高裁判所において、引き続き、判事補の定員の充足に努めるとともに、判事補の定員の在り方について、更なる削減等も含め検討していくこと。」ということになっています。 ところで、また四ページ目の先ほどの表を見ていただきたいんですが、判事補の任官者、直近では六十六人ということになっています。以前は、司法試験の合格者が五百人ぐらいの時代もありました。五百人の時代、例えば平成四年は、司法試験合格者が五百人ぐらいしかいない中で、判事補に六十五人ぐらいなっていたわけですね。合格者三倍になっているのに、全く任官者は増えていないというのもいかがなものか。また、それが近年どんどん減ってきていますよね。 こうした判事補の任官者の減少が止まらない理由は何かということをお尋ねしたいと思います。
○徳岡最高裁判所長官代理者 お答え申し上げます。 裁判所としては、できる限りの充員に努めているところではございますが、新任判事補の採用数が伸び悩んでいる理由といたしましては、判事補の給源となる司法修習終了者の人数が減少していることに加えまして、弁護士として活躍する分野が広がっているだけでなく、大規模法律事務所等との競合が激化していること、大都市志向の強まりや、配偶者が有職であることの一般化に伴って、異動、転勤でございますが、これへの不安を持つ司法修習生が増えていることなどが理由になっていると考えているところでございます。
○階委員 その理由も、毎回同じようなことを言っているんですけれども、毎回論破しているんです、私は。 まず、終了者の減少というのは、さっき言ったとおり、過去は合格者五百人ですよ、今は減ったとはいえ、千五百人じゃないですか。合格者三倍になっているのに任官者は同じって、これはあり得ないじゃないですか。終了者減少は理由にならない。 それから、大規模弁護士事務所が人を集めているからと言いますけれども、あるいは、大都市志向の強まりとか、共働きとかという話も聞きますけれども、同じ理由は検察官にも当てはまるんですね。ところが、検察官の方は、別に採用は減っていないですよ。 何で裁判官だけこれだけ減るのか、今の説明では理由になっていません。もう一回ちゃんと答えてください。
○徳岡最高裁判所長官代理者 お答え申し上げます。 判事補の充員につきましては、御指摘のとおり、一層の努力が必要であるというふうに考えております。 もっとも、主として刑事事件を担当する検事に比べて、裁判官については、民事事件を担当する割合が高いこともありまして、大規模法律事務所等との競合が生じやすいという面は御理解いただければというふうに思います。 裁判所といたしましては、判事補の志望者の増加に向けた取組をより一層進めていくことによりまして、裁判官にふさわしい資質、能力を備えている人を採用し、判事補の充員ができるように引き続き努めてまいりたいというふうに思います。
○階委員 民事の志向の人は大規模事務所と競合すると言うんだけれども、検察官なんてそもそも刑事しかやらないわけですね、基本的に。訟務検事とかはあるかもしれないけれども。検事しかやらないということは、千五百人の中でも、刑事しかやらない仕事に就きたいという人は物すごく少ないと思うんですね、普通に考えて。にもかかわらず、減らしていないわけですよ。 裁判官は民事も刑事もできるわけじゃないですか。民事の方だけ取り上げて、大規模事務所と競合しているから。だったら、検察官なんて最初から刑事しかやらないんだから、民事をやる人ははなから母集団にも入っていないわけで、それも理由になりません。 そう思いませんか。自分の言っていることがおかしいと思いませんか。もう一回、答弁。
○徳岡最高裁判所長官代理者 お答え申し上げます。 判事補への任官希望の点につきまして、どの点が影響しているのかというのは、様々な事情がありまして、これだけということはなかなか申し上げにくいところでございますが、繰り返しになりますけれども、今後とも、判事補志望者の増加に向けた取組に努めてまいりたいというふうに存じております。(発言する者あり)
○階委員 今、アンケートを取ったらいいんじゃないかという元法務省の政務官の大事な御意見もありましたけれども。 結局、様々な事情がありましてって何ですか。では、今までの言っていたことは何ですか。今まで言っていたことは結局理由になっていないということを自白したんですか。私がちゃんと反論したら、それ以上答えられないじゃないですか。皆さんが言っていた理由は、理由にはならないということですよね。 もっと正直に言ったらどうですか。要は、司法試験の合格者も減り、志願者も減り、そして優秀な人材が受からなくなってきている、この世界に入らなくなってきている、そのことによって、裁判官を採用しにくくなっている。これでしょう、実態は。正直に言ってくださいよ。今までの理由では納得できません。ほかに理由はありますか。ちゃんと言ってください。
○徳岡最高裁判所長官代理者 お答え申し上げます。 これも繰り返しになりますけれども、様々な事情、先ほど御指摘ありましたけれども、申し上げたとおりでございまして、弁護士として活躍する分野が広がっているとか、あるいは大規模法律事務所等の競合があるとか、配偶者が有職であるとか、いろいろ申し上げましたけれども、こういうことなどが理由になっているだろうとこちらとしては考えているところでございます。
○階委員 皆さん、裁判官でしょう。そんなことを代理人が主張してきて、却下ですよ。何言っているんですか。証拠裁判主義でしょう、全然証拠になっていないんですよ、皆さんの言っていることは。証拠にも、ロジックもめちゃくちゃですよ。 正直に言ってくださいよ。本当のところはどうなんですか。これだけ志願者が減って、でも、合格者は過去の三倍ですよ。だから、必然的にレベルは下がっているじゃないですか。下がるでしょう、それは。下がっている中で、なかなか裁判官にふさわしい人材はいないから減っているということじゃないですか。正直に言ってくださいよ。
○徳岡最高裁判所長官代理者 お答え申し上げます。 最高裁において所管している司法修習生の質のことについて申し上げますと、例えば、法曹に必要な資質、能力を備えているかどうかを判定する目的で行われております二回試験の不合格者を見ても、近年大きく増加する状況にはないことからしますと、司法修習生の質が低下しているという事情は見当たらないと考えるところでございます。 判事補任官者数が減少している原因については、先ほど申し上げたとおりでございますが、今後とも、充員ができるように努めてまいりたいというふうに存じております。
○階委員 では、質が下がっていなければ、皆さんの努力が足りないということですね。果たして、この定員充足に努めるというのも毎年のように附帯決議で言っていますよ。 今年度は六十六人に減りましたけれども、何か新しい取組はしたんですか、今までと違う。言ってください。
○徳岡最高裁判所長官代理者 お答え申し上げます。 これまで、実務修習での指導担当裁判官や司法研修所教官から司法修習生に対し、裁判官のやりがいや魅力を伝えるほか、異動希望や負担にはできる限り配慮していくことなどを伝えてきたところでございます。 また、昨年度からは、選択型実務修習の全国プログラムとして、最高裁修習プログラムを新設し、最高裁判事の講話や最高裁調査官の講義等を実施するなどしているところでございます。 今年度は、新型コロナウイルス感染症の影響によりまして、分野別実務修習の一部が在宅となりましたり、選択型実務修習の全国プログラムが中止となったりいたしましたけれども、これを補うため、司法研修所の教官におきましては、ウェブ会議を用いるなどして、司法修習生からの進路相談にこれまで以上に応じるなど、できる限りの工夫を行ってきたものでございます。 今後とも、裁判官にふさわしい資質、能力を備えている者に任官してもらえるよう努力してまいりたいというふうに思います。
○階委員 毎年努力はしていますからと言うんですけれども、結果がこれほど出ないとなかなか信用できないということなんですね。 判事補の定員について、この附帯決議で定員の充足に努めると。あと、最高裁は、この項目に関する回答として、「判事補の定員について、今後の事件動向や充員の見込み等を踏まえて検討を続けてまいりたい。」という回答を一ページ目の終わりから二ページ目の最初にかけてしていますよね。 今後の事件動向とか充員の見込みというのはどういうふうに考えているんですか、お答えください。
○村田最高裁判所長官代理者 お答え申し上げます。 まず事件動向につきましては、例えば、過去には、いわゆる過払い事件の急増がありましたときのように、社会経済情勢の変化等に影響を受けるものでございます。昨今で申し上げますと、新型コロナウイルス感染症の影響が裁判所の事件動向にどう影響を与えるかという辺りも、この辺り、見えないところがございまして、なかなか中長期的な予測をするというのは難しいことは御理解をいただければと思います。 それから、判事補定員の充員見込みの方でございますけれども、裁判官にふさわしい資質、能力を備えた人にはできる限り任官してほしいというふうに考えておりまして、判事補の採用予定人数をあらかじめ定めるといったようなことはしておりません。そういう意味で、充員見込みを正確にお答えするということも困難であること、これについても御理解を賜れればというふうに思います。 ただし、委員の資料にもございますが、一月十六日現在の判事補の欠員は百七十一という数字になって、大きな数字になってございます。判事補の給源となる司法修習生の人数が減少していることですとか、近年の判事補の任官者数などから、一定の欠員が生じたままということは見込まれるところでございます。 いずれにしましても、判事補にふさわしい資質、能力を有する司法修習生が、裁判官の職務のやりがいや魅力を理解して、任官を志してもらえるよう、更に努力を重ねてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○階委員 充員の見込みを検討して、それで定員を考えるということにしていますよね。「充員の見込み等を踏まえて検討」となっていますよね。今、充員の見込みのところがざっくりとしたお話しかなかったんです。どうなんですか。今度、充員、百七十一人、欠員がありますけれども、これをどの程度に減らせると思っているんですか。お答えください。
○村田最高裁判所長官代理者 判事補の採用の大きなところ、ほぼ基本的には修習生からの任官でございますので、そのほかの弁護士任官の数というのは、ここのところそれほど大きな数ではございません。 そういう意味では、その次の期の司法修習生から判事補にどれだけ採用できるかというところにかかっているかというふうに思っております。
○階委員 もう一つ要素があるでしょう。判事補が十年たつと判事になるでしょう。抜けていくわけですよ、実員から。実員が減る要素になるわけですよ。それが大体九十人から百人ぐらいいるはずですよ。つまり、この数字も、下手したら、もっと拡大していくわけですよ、採用が少なくなれば。 つまり、今、六十六人、任官者六十六人で、これから出ていく、来年にかけて出ていく人が百人ぐらいいるとすると、もうこれだけでマイナス三十から四十。更に欠員が増えるわけですよ。百七十一というのも、これはもっと増えますよ、放っておくと。そういう認識ってありますか。
○徳岡最高裁判所長官代理者 先ほど御指摘のございました、令和四年一月の判事補から判事への任官予定者の見込みですけれども、九十人程度を見込んでおります。
○階委員 私が言った、そういうことを聞いているんじゃなくて、だから、放っておくと、充員見込み、さっき採用する人数によって決まってくるみたいな話をしていたけれども、もう九十人出ていくのは決まっているわけですよ。欠員を減らすためには、九十人以上採用しないと欠員は減らない。これは単純な足し算、引き算だから分かりますよね。そんな見込みはあるんですか。 この数字ですよ、六十六人。過去五年間、九十を上回ったことなんか一回もないですよ。もっと増えますよ、欠員。それが充員の見込みじゃないですか。なぜそういうことをちゃんと言わないんですか。 百七十一、放っておいたらもっと増えます。間違っていますかね。どうですか。お答えください。
○村田最高裁判所長官代理者 先ほど人事局長から御答弁申し上げましたとおり、令和四年一月十六日の判事補から判事への任官予定者を九十人程度と見込んでおりますので、弁護士任官のことはさておきますと、これを上回るような新任判事補の採用がなければ欠員が広がるということは、可能性としてはもちろんあるところでございます。 ですので、先ほど申し上げたとおり、修習生から新任判事補への採用について、何か予定数あるいは上限というようなものを考えているわけではございませんので、多くの適格性のある者について裁判官を志していただけるように努力をしてまいりたいというふうに考えております。
○階委員 いや、だから、努力を続けても九十を上回っていないんですよ、これまで五年間。ということは、普通にいくと、欠員は百七十より増える。だから、百七十一という欠員を減らしていくためには定員を本来削減しなくちゃいけないわけでしょう。なぜそういうことをしないんですかね。何か現実を直視していないんですよ、皆さんは。若者の法曹離れについても、能力の低下についても、全く現実を見ていない。だから、こんな法案を出してくるんですよ。 普通に考えたら、去年なんかあれですよ、百七十三が百四十八になったのが去年法案を出したときですからね。百七十三が百四十八になって欠員が減る中でも、なお欠員を減らしましょうということで、判事補の数を三十減らしているんですよ。そういう法案を出している。だから、我々、去年は賛成していたんですよ。 今回は、欠員が増えている、また、これからも欠員が減る見込みがない、そういう中で何で現状維持なんですか。全く矛盾しているじゃないですか。最高裁、お答えください。
○村田最高裁判所長官代理者 お答え申し上げます。 今までの経過は委員の御指摘のとおりでございます。 今年度、今回の特殊性ということで申し上げますと、令和三年度は判事の増員をお願いしないというところでございまして、これは、判事も判事補も増員をお願いをしないというのは平成二年以来のことでございます。かつ、ここ四年間で百人を上回る判事補の定員を削減してきた上で、更に判事も判事補も増員をしないという形での法案をお願いしているわけでございまして、このことの与える、その採用あるいは志望、先ほどの修習生から判事補への志望の問題がございますけれども、こういったものに与える影響、あるいは将来の事件処理体制の確保という観点から、慎重に考えるべきかなというふうに思いました。 また、もう一つの特殊要因といたしましては、新型コロナウイルス感染症が今後の事件動向にどう影響を与えるかということについてもまだ見えていないところがございまして、この点も考慮する必要があるということから、判事補の定員につきましては、現在のものを令和三年度につきましては確保させていただきたいというふうに考えたところでございます。
○階委員 何ですか、判事も増やさなかったからいいでしょうというような、何かよく分からない理由なんですね。判事を増やすかどうかというのはまた別の話ですよ。判事補の定員が余り過ぎでしょうということを言っているわけですよ。だから、妥当な水準にしていくために、去年も三十減らしているんだから、少なくとも同程度は減らすべきじゃないですかということを言っていて、それに対する全く説得的な説明がないんですよ。何を考えているんですかね。 それで、だんだん話は司法試験の問題にも入っていくんですけれども、二ページ目の、附帯決議四項目めですけれども、冒頭に紹介しましたとおり、司法試験の受験者は、ピークだったのは平成十五年です。そのときの合格率、これ、皆さんの資料だと、細かくて恐縮なんですが、五ページ目に、ずっと、昭和二十四年、昔の司法試験が始まった当時からの出願者とか合格者とか合格率の数字を出しています。これは、平成十五年、ピークのときは、先ほど言いました四万五千人余りの方が実際に受験をされて、合格者が千百七十人。その割合を出すと二・五八%という数字です。百人受けて二・五人しか受からない、こういう厳しい時代もありました。 ところで、直近、令和二年については、新しい司法試験制度ですけれども、三千七百三人が受験して、千四百五十人が受かられた。合格率は何と三九・二%です。びっくりしますよね。 私が学生のときは、司法試験というのは、狭き門というか閉じられた門でしたよ。私はずっと野球部でしたので、法学部でも、絶対司法試験なんかは自分の行く世界じゃないと思っていました。そういう時代もあったわけですよ。司法試験を受かる人は本当に特別な努力と才能に恵まれた人だろうなというふうに私は思っていました。でも、自分が受かって、そうじゃないということは分かりましたけれども。 だから、三九・二%、合格率が高まるということはいいことだと思いますよ。ただし、質が伴っていなければ、これは国民全体にとって不幸なことになるわけです。特に裁判官は、場合によっては人の生き死にすら決定する権限があるという中で、質の向上を伴わない合格率の上昇というのは国にとって不幸です。だから、私は、この状況を、本当にこれでいいのかという問題意識をずっと言い続けてきました。 私は、法曹志願者が減少することによって、司法試験の合格率も著しく上昇したので、従来なら合格不可能だった人が司法試験に合格しているのではないかというふうに考えていますけれども、この点について政府の見解をお願いします。
○金子政府参考人 お答えをいたします。 司法試験の合格者につきましては、実際の試験結果に基づき、法曹となろうとする者に必要な学識及び応用能力の有無を判定するという観点から、司法試験考査委員の合議による判定に基づいて、司法試験委員会において適切に決定されているものと承知しております。 したがって、従来合格不可能だった者が合格しているのではないかというお答えにつきましては、直接お答えすることは困難です。
○階委員 何ですかね、これだけ客観的な数字を見て、何も答えが出てこないというのはいかがなものかと思いますよ。 附帯決議の四番に対する法務省の答えも、我々の附帯決議では、「法曹志望者が減少していることを踏まえ、そのことが法曹の質や判事補任官者数に及ぼす影響につき必要な分析を行い、その結果を国会に示す」ということをちゃんと書いているわけですよ。それに対して、法務省は、今、「各種データを集積しているところであり、」「何らかの分析が可能であるかどうかも含め、検討を行っている。」。 何ですか、これは。報告しなくちゃいけないんですよ、皆さんは、分析して。分析すらできないというのはどういうことなんですか。少なくとも、今のこの客観的なデータを踏まえて、質の低下が懸念されるということは言えると思いますよ。 あるいは、アンケートを取ればいいんですよ。今、手元に、弁護士ドットコムというところで、去年の暮れにかけてアンケートを取ったものがありますけれども、法曹の質の低下に対する懸念の声が、済みません、委員の皆さんにはお配りしていません、私の手元にあるんですが、「法曹の質の低下に対する懸念」ということで、例えば、「近時の若手法曹は、問題発見能力が弱いように感じる。」あるいは「修習生の法律知識が顕著に低下しており、弁護過誤が心配だ。」あるいは「本人の言ったことをそのまま主張する代理人、訴訟指揮ができない裁判官を作らないために法曹養成は抜本的に変えるべき。」、こういった声もあるんですよ。 必要な分析をしろと我々が言っているわけだから、こうしたアンケートを取れば分かるじゃないですか、いろいろな実態が。なぜそういうことをやらないんですか。現実を直視しようとしていないんじゃないですか。アンケートをしっかり取ってくださいよ。 これは事務方に言っても同じような答えが返ってきそうなので、ここは大臣にちょっとリーダーシップを発揮してもらいたいと思います。 私のさっきの数字、どう受け止めましたか。合格率の二・五が三九に上がっている、そういう中で、受験者数が激減している中で、法曹の質の低下、普通に考えたら、懸念をし、そして実態はどうなのかなということを法務省として調べてしかるべきだと思うんですけれども、こうしたことをやっていただけませんか、大臣。
○上川国務大臣 今、委員がデータの中でも主なところについて御紹介をいただきまして、また、附帯決議におきましての検証をしていくということは、私の言葉で言えば、EBPM、エビデンス・ベースド・ポリシー・メイクという形の中で、絶えず検証していく必要があるということについては、これは極めて大事なことだというふうに思っております。 そうした御指摘も踏まえまして、法曹需要を踏まえた法曹人口の在り方に関する必要なデータ集積を継続して行ってきているところでありますので、まず、第一段階として、その分析、さらには検証、また、その検証結果についての公表、こうしたことにつきまして、しっかりと対応してまいりたいと思います。
○階委員 法曹の質の低下がどうなっているかということについて分析をしていただいた上で、なるべく早く国会に報告していただきたいと思います。これは附帯決議で、我々は昨年からお願いしていることなんですけれども、どうでしょうか、この半年ぐらいで結論を出してもらえませんか。
○上川国務大臣 ちょっと今、半年という具体的な期限がございましたけれども、まず、検証をいたします。そして、それにつきましてしっかり分析をしてまいりたいというふうに思っております。しっかりとした仮説がなければいろいろな調査も意味がなくなってしまうということでありますので、その意味でしっかりと対応してまいりたいと思います。
○階委員 我々は、任期、十月の二十一か二かな、是非その前に結論を出していただきたいと思います。別に、政権にとってプラスとかマイナスとか、我々にとってプラスとかマイナスとかじゃないですよ。この国の司法にとってあるべき方向性をいち早く見出していくという意味で、これは絶対早くやるべきです。是非、半年と言わず、もっと早くてもいいんですけれども、早急に結論を出していただきたいと思います。 さて、そこで次の質問ですけれども、最高裁にまたお伺いしたいんですが、先ほども聞いたのと関連しますけれども、私は、合格者の質が低下すれば、当然、判事補任官者数の減少にもつながってくると思っています。 仮にでいいですけれども、合格者の質の低下があれば判事補任官者は減少する、このことは言えるということで、いいですか。
○徳岡最高裁判所長官代理者 お答え申し上げます。 合格者の質ということでございますが、最高裁で所管している司法修習生というところで見ますと、先ほども申し上げましたとおり、二回試験の不合格者を見ても、大きく増加する状況に今はないということからしますと、司法修習生の質が低下しているという事情は見当たらないところでございます。
○階委員 済みません、一般論でお聞きしているんですが、合格者の総体としての質が下がってくると、私のこれまでの経験上、裁判官というのは、司法修習生の中でも優秀な人が就く職業だと思っていますので、やはり総体として質が下がってくれば裁判官になれる人も少なくなってくるだろうと思っています。 それが新任判事補の減少につながってくると思うんですが、質の低下と判事補の任官者の数、これは無関係とは言えないんじゃないですか。
○徳岡最高裁判所長官代理者 お答え申し上げます。 採用の対象となる司法修習生の中で、裁判官にふさわしい資質、能力を備えた者に任官してもらいたいというふうに思っております。要は、修習生の中でそのような資質、能力を備えた者がいるかどうか、その者たちが裁判官というものに魅力を感じて希望してもらえるかどうかということにかかってくるんだろうと思っております。
○階委員 質を向上させることは、任官者を増やしていくためにも重要だという趣旨で受け止めました。 そこで、今、司法試験の合格者は、直近だと千四百五十人になっています。合格者数については、過去、政府の決定で、千五百名を下回らないというのがあったと思っています。 私は、これ以上合格者の質の低下を招かないようにするためにも、千五百人という目標はもうやめるべきではないかと思っていますけれども、この点、大臣、いかがでしょうか。
○上川国務大臣 ただいま委員の方から、年間千五百人という新たな法曹ということでございましたけれども、これは、平成二十七年六月の法曹養成制度改革推進会議の決定におきまして、法曹人口の在り方については、法曹の需要また供給状況を含めて様々な角度から実施されました法曹人口調査の結果を踏まえた上で、新たな法曹を年間千五百人程度は輩出できるよう、必要な取組を進め、さらには、これにとどまることなく、社会の法的需要に応えるため、今後もより多くの質の高い法曹が輩出され、活躍する状況となることを目指すべきとされているところでございます。 法務省といたしましては、この推進会議の決定を踏まえまして、関係機関、団体の御協力を得ながら、法曹需要を踏まえた法曹人口の在り方について、必要なデータ集積等を継続して行っている状況でございます。 しっかりとその質が担保されるように、こうした動きにつきましても注意深く対応してまいりたいと思っております。
○階委員 法曹の需要というのは、数だけではなくて質も当然伴うことが前提になっていると思っていますので、質が高くなければそもそも需要はないわけですね、だから、まずは質をちゃんと確保することは大前提です。 ちなみに、先ほども取り上げました弁護士ドットコムのアンケートによると、司法試験合格者についてどのくらいの水準が適当だと思いますかということを、この弁護士ドットコムの会員の弁護士四百九十人の回答を得たということなんですが、五百人以上から千人未満という回答が一番多くて五一・八%、千人以上から千五百人未満が二八・六%。この千五百人未満五百人以上というところで八割方占めているわけですね。 こういったことも踏まえて、なかなか今、千五百人というのは現実厳しいのかなと思いますので、この点についてもゼロベースで考えていただければと思っております。 それから、私もかねがね言っていますけれども、司法試験の受験資格の問題です。 今、法科大学院修了が原則として司法試験を受験する条件となっていまして、そうじゃない人は予備試験を受かってからということで、それが先ほど申し上げた司法試験の受験者数減少につながっているわけです。 こうした受験資格を見直して、昔と同じように誰もが司法試験を受ける、もちろん行きたい人はロースクールを経て司法試験を受ければいいわけですけれども、そうした自由度の高い司法試験にすることによってより多種多様な人材がこの世界に集まってくると思っていまして、このことについても大臣の見解をお願いします。
○上川国務大臣 現在の法科大学院、これを中核といたします、いわゆるプロセスとしての法曹養成制度におきましては、司法制度改革において質、量ともに豊かな法曹の養成が求められたことから新たに導入されたものでございます。 その上で、法曹養成制度につきましては、令和元年に改正法が成立をいたしまして、法科大学院教育の一層の充実を図るとともに、いわゆる3+2が制度化されました。また、在学中の受験が可能になるということでございまして、法曹資格を取得するまでの時間的、経済的負担が大幅に軽減される、こうしたスキームでございます。 今後、より多くの有為な人材が法曹を魅力あるものとして志望することになるように期待をしているところでございます。 法務省といたしましては、プロセスとしての法曹養成を前提とした上で、まずは今般の法改正の着実な実施及び円滑な導入に向けまして取組をしっかりと進めるということが最優先と考えておりまして、今の段階で司法試験の受験資格を抜本的に見直すというところにつきましては考えていない状況でございます。
○階委員 今の段階でとおっしゃいましたけれども、私は、同じような答弁を上川大臣からは三、四年前にもいただいていまして、そのときも、三十年度までの集中改革期間の成果を見て、エビデンスベースでしっかり検証していく必要があるということで、今の現状ではなかなか難しいというような答弁を、これは二〇一八年の三月三十日のこの委員会で答弁を得ているんですね。 三十年度までの集中改革期間も終わって、それでもなお法科大学院の志願者数は減り続けて、今年は若干増えましたけれども、それでも、当初の七万二千八百人が八千三百五十一人ということで、激減してしまっている。 そして、二年前に制度改正をして、今大臣もお触れになりましたけれども、法科大学院修了という受験資格が中途半端なものになってきていますね。修了しなくても、一年間終わったら一年残したところで受験できるとか、これも何か首尾一貫していないような気がします。 制度改革はびほう策にすぎないと思っていますが、その制度改革の中で、丹羽副大臣にも来ていただきましたけれども、法曹コースですか、これが大学の中に設けられて、大学四年ではなくて三年たてばロースクールに進めるというようなことが設けられました。そうした法曹コースが設けられた大学で、法学部の志願者はどの程度増加したのかということをお答えいただけますか。
○丹羽副大臣 委員がおっしゃられたとおり、令和元年の法改正により制度化された連携法曹基礎課程は、全国で三十三の法学部において令和二年から設置され、現在の学部の二年生を対象に、法科大学院と連携した教育課程を実施いたしております。 法曹コースを置く大学のうち、現時点で、現時点の数値で確定している国公立十九の大学について調べたところ、一般選抜における志願者数の総数は、令和二年度の入試では一万四千二百五十三人であったのに対しまして、令和三年度入試においては一万四千三百十五人と、約六十二人増加いたしております。(階委員「ちょっと待って。何か減ったような気が。済みません、もう一回、数字をお願いします」と呼ぶ)済みません。 令和二年度の入試では一万四千二百五十三人、令和三年度におきましては一万四千三百十五人、約六十二名増加しております。
○階委員 ほとんど変わっていないということですよね。増えたというのでびっくりして聞き直したんですけれども、ほとんど変わっていない、誤差の範囲ですよ。一%も変わっていないような気がしますけれども。要は、制度改正したとしても、若者の法曹離れの傾向には歯止めがかかっていないということだと思います。 そこで、もう一つ聞きたいんですが、これは丹羽先生とは前にも聞いたんですね。要は、法科大学院に入った人の七割、八割が合格できるようにすると言っていました。当時、これは集中改革期間、平成三十年度までにやるのかやらないのかとかいって、最後はちょっと丹羽副大臣もひよられた感じがして、それで今ここに至っているんですが、ただ、七割という目標は今もあるんだなというのが、KPI、私の資料の方の六ページ目ぐらいにつけていますけれども、KPIですね、法科大学院等の教育に関する定量的な数値目標ということで、最初に七割となっています。 ただ、最後にこれだけ。七割という目標も、これだけ志願者が減ってくれば、当然、七割という達成も容易になるわけで、この七割ということが達成されたからといって、今はそれを喜べない状況なんだということは認識していただきたい。このKPIにこだわって、ゆめゆめ、志願者の数を抑制するような、例えば受験資格についても、もう法科大学院じゃないと絶対受けられないような、狭い範囲に絞って母集団を減らして、その中で七〇%達成するのでは全く意味がないので、そういったことは考えていないということをお伝えいただけますか。
○丹羽副大臣 御質問ございました、先ほど委員からのお話もございました、私も、当時、上川大臣のときに答弁した記憶がございまして、確かに、法科大学院の合格者数の話もございました。 現在、文部科学省におきまして、法科大学院の教育の充実を目指しながら、法科大学院の入学者や司法試験合格率といった数値目標を設定して、継続的に把握と検証を行うこととなっております。文部科学省といたしまして、これらの数値目標を達成することができるように法科大学院等の教育の充実を図ることが、一人でも多くの有為な若者が司法制度を支える法曹を目指すことにつながるものと考えております。
○階委員 では、終わります。ありがとうございました。
○義家委員長 次に、藤野保史君。
○藤野委員 日本共産党の藤野保史です。 早速審議に入りますが、本法案の提案理由を読ませていただきますと、こう書いてあるんですね。 裁判所の事務を合理化し、及び効率化することに伴い、裁判官以外の裁判所の職員の員数を減少する必要がある。減少する必要があるというのが提案理由になっております。 ただ、やはり減少する必要があるというのはあくまで結論であって、これこれこれこれこういう立法事実があって、あるいは司法をめぐる状況がこういうふうに変わってきている、だから増やす必要があるとか減らす必要があるとかそういうふうになるわけであって、そうした分析や検証もなしに、合理化するんだから減少だというのは、まさに減少ありきの議論なんですね。これが提案理由になっている。 最高裁にお聞きしますけれども、この裁判所の職員の数を減少する必要があるという、これはどういう意味なのか、何でそういう判断になるんでしょうか。
○村田最高裁判所長官代理者 お答え申し上げます。 令和三年度は、事件処理の支援のための体制強化及び国家公務員のワーク・ライフ・バランス推進のため、裁判所書記官を二人、裁判所事務官を三十九人、それぞれ増員し、体制整備を図ることと考えておるところでございますが、他方において、政府の定員合理化の方針に協力して、裁判部門に支障を来すことなく、外注化を始めとした事務の合理化等が可能な技能労務職員等の定員を合理化する形で、これを五十八人減員することとしております。 以上の増減をプラスマイナスいたしますと、今回の法案は、最終的には、裁判官以外の裁判所の職員の員数を十七人減員することとなるものですから、この結果として表れる点を端的に表したのが本法案の目的とされているところと理解しております。
○藤野委員 いや、だから、端的に結論ですよね。結論として減っている、それが提案理由になるというのは私はおかしいと思うんですね。 しかも、今、政府の定員合理化計画に協力して五十八名減員とおっしゃいましたけれども、そもそも、この三権分立の下で、司法権の独立、司法権を担っている裁判所にはやはり独自の予算編成権がありまして、政府につき従う必要はないわけです、行政に。やはり国民の裁判を受ける権利をどう保障するのか、今、権利や人権をめぐってどういう状況が生まれているのか、そういうことに基づいて独自の判断を行うべきだというふうに思うんですね。 それで、定員合理化計画というのはもう一巡しまして、今二巡目ですけれども、この間の定員合理化計画の下で職員をずっと減らしてきたことが裁判の現場にどういう影響を与えているのか、国民の裁判を受ける権利にどういう影響を与えているのか、この少なくともやはり実態を踏まえる必要があると思うんです。 ですから、最高裁としても一旦立ち止まって、この間の定員合理化計画の結果、これを検証すべきじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○村田最高裁判所長官代理者 裁判所におきましては、以前から、裁判部門以外の部門に限定して政府の定員合理化の方針に協力をして、技能労務職員等の定員を合理化してきております。 かつ、その技能労務職員等の定員の合理化を行うに当たっては、既存業務の見直しや事務統合による業務の最適化等により業務の合理化を行っているところでございます。 技能労務職員等の定員の合理化は、定年等による退職に際して、裁判所の事務への支障の有無を考慮しつつ、外注化による合理化等が可能かを判断して、お辞めになる方の後任を不補充とすることによって生じた欠員を合理化するという形で行ってきておりますので、現時点では、基本的に、裁判所の事務に支障は生じていないというふうに認識をしておりますけれども、引き続き、外注化等の代替措置の裁判所の事務への影響の有無を含めまして、職場にどのような影響を及ぼしているかというような現場の実情については的確な把握に努めてまいりたいというふうに考えております。
○藤野委員 いや、今何か裁判所以外を合理化しているんだからいいんだみたいなお話でしたけれども、それ自体がやはりその合理化ありきの話で、私は、この間、減少、いわゆる合理化してきたことがどういう影響を与えたのか、それを検証すべきだと言っているんです。 それで、私は、今からも言いますけれども、減らす話ばかりで、まさに合理化ありきの法案だなと思いましたけれども、増やすべきじゃないかという面もあるんですね。 例えば家庭裁判所の調査官、家裁調査官なんというのは、二〇〇九年以降、もう十年以上にわたって全く増えていないわけですよ。合理化の対象じゃないとか、そういう意味じゃなくて、やはり増やすべき分野もこの間あるのではないかということも含めて、全体として増やした、増やしていないということも含めた検証、これがやはり必要だと思うんです。それを抜きに、定員合理化計画に協力とか、そういう判断ができないはずなんです。ましてや、独立の司法権を担っているわけですから、独自の立場での検証、これが必要だというふうに強く求めたいと思います。 今回、裁判官増員はないわけですね。書記官は、ワーク・ライフ・バランス推進のために二人、全国で二人だけ増員。書記官は、減ったのと増えたのと合わせて、定員上は八名にとどまっております。 私、問題だと思うのは、全体として十七減ですけれども、その中で、やはり地方から東京などの都市部、大都市部へのシフト、これが起きてしまって、やはり地方での司法サービス、これが本当に薄くなっている。今回も北海道とか福岡から大都市部にシフトが行われているわけです。一人庁、一人だけでやっているところとか、二人庁、二人だけでやっているところ、こういうのがまだずっとあるわけですね。国民全体があまねく裁判を受ける権利を享受しなければならないというのに、この間の地方から都市部へのシフトというのはずっと続いてきている。この姿勢を私は改めるべきだというふうに思います。 さらに、問題は、先ほど言った家裁調査官、この増員。これにも、繰り返し私も毎年質問しているんですが、背を向け続けている。 内閣府にちょっとお聞きしますけれども、このコロナ禍でのDVとか性犯罪、性暴力の相談件数というのはどのように推移していますでしょうか。
○伊藤政府参考人 お答えいたします。 DVの相談件数につきまして、全国の配偶者暴力相談支援センターと、昨年四月に開設いたしました新たな相談窓口でございますDV相談プラスに寄せられた件数を合わせますと、令和二年四月、今年度の初めから、今年、令和三年の一月までの間では、十六万二千件。これは前年同期と比べて約一・五倍となってございます。 性犯罪、性暴力につきましても、性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センターの令和二年四月から九月までの間の相談件数は約二・三万件となってございまして、前年の同期の約一・二倍と増加をいたしてございます。
○藤野委員 やはりこうした人権侵害の事案というものが急増しているわけですね。 最高裁にお聞きしますが、児童福祉法二十八条一項事件とは何で、この間どのように推移しているか、基本的に。そして、同三十三条五項事件とは何で、この間どう推移しているか。教えていただけますか。
○手嶋最高裁判所長官代理者 お答え申し上げます。 いわゆる児童福祉法二十八条一項事件は、保護者から虐待を受けるなどした児童を施設に入所させるなどの措置を取ることが親権者等の意に反するときに、都道府県や権限の委任を受けました児童相談所長が家庭裁判所にその措置に関する承認を申し立てる事件でございます。 審理といたしましては、家庭裁判所におきましては、著しく児童の福祉を害する事情の有無について、親権者等の陳述を聴取するなどしながら、個別の事案に応じて適切に審理しているものと認識をしております。 事件動向といたしましては、新受事件でございますが、委員の御準備いただいた資料にもあるところでございますが、近時増加傾向にありまして、令和元年は四百九十三件。ちなみに、令和二年、速報値でございますが、四百八十一件でございまして、十年前の倍以上となっているということでございます。 また、いわゆる児童福祉法三十三条五項事件でございますが、こちらは、親権者等の意に反して、二か月を超えて引き続き一時保護を行おうとするときごとに、児童相談所長等が家庭裁判所に対して引き続いての一時保護の承認を求めて申し立てる事件でございます。 審理といたしましては、家庭裁判所は、一時保護の目的に照らしまして、二か月を超えて引き続き一時保護を行うことが適正かどうかということにつきまして、親権者等の陳述を聴取するなどしながら、個別の事案に応じて適切に審査しているものと承知しております。 事件動向でございますけれども、こちらも委員提出の資料の方にもございますが、平成三十年、こちらは二十九年改正法が施行されましたのが平成三十年四月でございますので、それ以降ということになりますが、が三百四十六件、それから令和元年が五百三十九件、そして令和二年、これは速報値になりますが四百八十九件となってございます。
○藤野委員 今御紹介がありましたけれども、配付資料の一で、その傾向をお示ししております。やはり、こうした時間が増えてきている、いわゆる保護者に監護させることがよくないという場合の児童福祉法二十八条、こういう案件が増えていますし、十年前の倍以上になっております。そして、三十三条の方もやはりこの間増えてきているということです。 現場の職員の方にもお聞きしたんですけれども、やはり現場でもこういう傾向を感じると言うんですね。短期間で包括的な調査とか意見、これはやはり大変な措置を伴いますので、こういう措置を理由づけるような意見とか調査が短期間で求められる、そういうケースが増えてきていると言うんですね。おっしゃっていました。こちらに親権を渡せとか、いや、親権は渡したくない、こういう争いとか、虐待を受けた子供をシェルターに緊急に保護する、あるいはそこにやはりずっといてもらうというような、親権を緊急に制限するかしないかみたいな、そうしないと虐待を止めることができないというケースが増えてきているわけですね。それを裏づける調査、これが本当に求められる、短期間で求められるケースが増えてきているということであります。 最高裁にお聞きしますが、こうしたケースが増えているという認識はお持ちなんでしょうか。
○手嶋最高裁判所長官代理者 お答え申し上げます。 先ほど事件動向を御紹介させていただいたところでございますが、児童福祉法二十八条一項、三十三条五項事件など、増加傾向にあるということでございます。
○藤野委員 そういう御認識をお持ちでありながら、先ほど言ったように、最高裁自身が二〇〇九年以降、十年以上にわたって、家庭裁判所調査官、まさにこうした事例で力を発揮していただく専門性を持った方々を、増員要求すらしていないんですね。認めるかどうかはまた別ですけれども、増員要求すらしない。これは本当に信じられない姿勢だと言わざるを得ないと思うんですね。 この間に、当法務委員会でも、特別養子縁組の法案とかいろいろな法案で、まさに家庭裁判所の役割あるいは家裁調査官の仕事を増やすような法案をるる通してきているんですよ。そうした仕事をお願いしながら、これはほかの委員会でもそうだと思うんですが、そうした仕事を現場にお願いしながら、増員はしないと。 裁判所の人的・物的充実を求める国会請願というのがありまして、これは与党の皆さんの賛同も得て、もう二十四回も採択されているんですよ。これはやはり裁判を受ける権利、あるいはそういう家裁の今の状態を踏まえて、やはり増やしてほしいという国民の声の反映だというふうに思います。 しかも、その上、今回のコロナ禍でやはりそうした事案も増えてきているというわけですから、これに対応することこそ、今最高裁に求められているんじゃないかと思います。 裁判所の職員というのは、決して閉じることができない、裁判所というのは閉じることができません。まさにエッセンシャルワーカーだと思うんですね。ところが、そこが増やされていない。むしろ減らされてきている。これではやはり、虐待やDVや性暴力など、苦しんでいる人たちの個人の尊厳や人権保障をすることもできないと思います。 最高裁にお聞きしますが、コロナ禍の今こそ、家裁調査官を始めとして、裁判所の人的、物的な体制、ここの充実にかじを切るべきじゃないですか。
○村田最高裁判所長官代理者 現時点におきましては、新型コロナウイルス感染症に起因して、裁判所に持ち込まれる事件、この動向に顕著な変化が生じているというふうには認識をしておりません。 新型コロナウイルス感染症の影響により、そこから生じる法的紛争に対して適切に対応していくということが裁判所の責務であって、これが重要だというのは、これは委員の御指摘のとおりだというふうに考えておりますが、まだ事件の形での動向が表れていないというところでございますので、その状況を注視して、それに応じた必要な体制整備を図っていきたいというふうには考えております。 家裁調査官につきましては、もちろんその特色でありますところの行動科学の知見等に基づく専門性を十分に発揮して的確な事件処理が図れるよう、これまでも必要な体制の検討を行ってきておりますし、その中では、累次の法改正、特に児童福祉法改正による影響等も踏まえて検討はしてきておるところでございます。 確かに、委員御指摘のとおり、児童福祉法三十三条の改正もございました。また、児童福祉法二十八条事件も全体としては増加傾向にはございますけれども、大きな、百万件を超えております家事事件全体の中で見ますと、主には成年後見関係事件、これが累積して増加していることが大きな増加要因になっているところでございまして、この増えている主たる要因である成年後見関係事件の中では家裁調査官の関与が限定的であるということですとか、また、少年事件の事件数がこの十年だけでも三分の一程度まで減少しているというところがございます。 内部的にはもちろん、少年事件と家事事件の兼務をする調査官を増やすなどして、内部的に必要な体制を取る努力はもうしておるんですけれども、このような状況も踏まえた結果、令和三年度におきましては、家裁調査官を始め現有人員の有効活用をすることによって、家庭事件につきましても適正で迅速な解決を図ることができるというふうに考えたところでございます。 もちろん、今後の新型コロナウイルス感染症の及ぼす影響には十分に注視しながら、必要な人的、物的体制の整備には努めてまいりたいと考えております。
○藤野委員 いや、成年後見にもやはり調査官の方は関わるわけですよ。今、兼務とおっしゃったとおり、そうした仕事をされているわけですね。同じ家庭の中で、いろいろなことが起きている。 ですから、こうした実態も踏まえていただいて、今最後におっしゃいましたけれども、引き続き、この問題、しっかり検討していただきたいと強く求めたいと思います。 そして、その上でちょっと別の問題に移りたいと思うんですが、名古屋出入国在留管理局で、三月六日、三十代のスリランカ女性が死亡した事件が起きました。 入管庁にお聞きします。 今調査中だというお話なんですが、今回、誰が調査の主体で、どのような調査を今行っていらっしゃるんでしょうか。
○松本政府参考人 お答えいたします。 死亡された三十代のスリランカ人女性につきまして、死因等、現在判明するに至っておらず、調査中でございます。 その上ででございますが、亡くなられた方は、本年一月末頃以降、庁内診療室における嘱託医師による診察及び外部の病院における診察も、いずれも複数回にわたり受けておられました。 このように、医療的対応を行っていた状況におきまして死亡に至りましたことや、現時点におきましては死因が明らかでないことなどから、本年三月九日、法務大臣から、死亡に至る経緯や対応状況などの正確な事実関係を速やかに調査するよう指示を受けたところでございます。 これを受けまして、出入国在留管理庁本庁におきまして、出入国在留管理部長を責任者とした本庁の職員による調査チームを立ち上げたところでございます。 本庁におきましては、本件事案発生後、直ちに資料収集、事実確認等を実施していたところでございますが、現在は、この調査チームにおきまして、医療記録を含む関係記録等の収集及び精査、分析を行うとともに、調査チームの職員、これには検察官の身分を有する者も含まれておりますが、この職員を現地に派遣しまして、名古屋出入国在留管理局の関係職員から聞き取りを行うなどをしているところでございます。
○藤野委員 本庁から行っている、大臣の指示も出ているということであります。 支援団体によりますと、この女性はスリランカで大学を卒業されて、日本語教師を目指して二〇一七年に来日をされている。ただ、いろいろな事情で留学生ビザが失効して、去年の八月から収容されていた。収容時と比べて、体重は大幅に減っていて衰弱していたと。今お話がありましたけれども、一月下旬頃から体調不良を訴えていた、食道炎の症状があったというふうにもお聞きをしております。 入管庁、お聞きしますが、体重減少の事実、そして食道炎の症状、これはいずれも事実でしょうか。
○松本政府参考人 お答えいたします。 議員御指摘の点を含めまして、現在調査中という状況でございます。
○藤野委員 体重減少というのは二十キロに達していたという報道もあります。ちょっと分かりませんけれどもね。とんでもないことなんですよね。 食道炎の症状があったとしますと、症状のあれにもよるんですが、多いと言われる逆流性食道炎の場合、酸性の胃の内容物が食道に逆流するわけです。長時間滞留して、粘膜が傷ついて大変になる、要するに固形物が飲み込みにくくなってくるわけですね。だから、本人は、点滴をしてほしい、こういう要請を当局に求めていた、要請していたというんですが、この点滴をしてほしいということを求めていた、これは事実でしょうか。
○松本政府参考人 お答えいたします。 委員御指摘の点も含めまして、現在本庁において調査をしているところでございます。
○藤野委員 私が聞いているのは、その因果関係ではなくて、一個一個の事実なんですね。ですから、例えば、体重が減っていたのかどうか、食道炎の症状があったのかどうか、点滴を求めていたのかどうか、これぐらいは答えられるはずなんですよ。 もう、三月六日ですから一週間以上たっているわけで、これぐらい、ちょっと答えてください。
○松本政府参考人 お答え申し上げます。 委員御指摘の点、繰り返しになりますが、現在、医療関係者等の聞き取りも予定をし、名古屋入国管理局の職員からの聞き取り、あるいは当該スリランカ人女性に対しての対応記録等に当たっているところでございまして、現時点ではお答えすることは困難でございます。
○藤野委員 ちょっと納得できないですね。 お一人、亡くなっているわけです。後でも言いますけれども、同じ名古屋入管で、去年の十月に別の方が亡くなっているわけですね。同じ入管施設で半年の間に二人、亡くなられている。もちろん、事案は違いますけれども、起きているわけですね。 先ほど書類とおっしゃいましたけれども、診断書等というのも、先ほど何回、要するに入管内の医療機関とそして外の医療機関と受けていたというわけですから、診断書もあると思うんですね。 いつから食道炎だったのか、その事実はあります。食道炎になって、いつから点滴を求めていたのか、いつからそれに応えたのか、応えていないのか、こういうことも明らかにしないといけないですね。 こういうものも国会に提出していただきたいというふうに思います。委員長、このことをお諮りいただきます。
○義家委員長 後刻、理事会で協議いたします。
○藤野委員 これは仮に、食道炎があった、だから本人は点滴を求めていた、これに応じていないということになりますと、単なる急死という話にならないんですよ。まさに対応が問われてくる。 六か月前に同じようなというか、事案は違いますけれども、管内での死亡事件が起きた。にもかかわらず今回、しかも、当事者が求めていた措置、これが取られたのかどうかということも含めて、入管の責任が厳しく問われてくる問題なんですね。 大臣、この点で今調査されている、大臣の指示の下にとありました。しかし、調査するのであれば、私は、本人がいらっしゃらない下で、支援団体の方がいらっしゃるんですね。支援団体の方にお話を聞いていただきたいんです。 本人がいない下で、本人の様子とか訴えというのを一番知っているのは、その支援団体なんです。去年八月からずっと入管に収容されて、支援されているわけなんです。 ですから、この方々も含めて、支援団体の方も含めて調査すべきだと思うんですが、大臣、そういう指示を出していただけませんか。
○上川国務大臣 亡くなられたお二人の方に対しましては、心からお悔やみを申し上げる次第でございます。 被収容者の死亡事案が発生したことにつきましては重く受け止めておりまして、先ほど出入国在留管理庁、今、調査チームということでございますけれども、この死亡に至る経緯、また対応状況などの正確な事実関係を速やかに調査するよう指示をし、それに基づいて、今、実施しているところでございます。 調査の結果につきましては適切な形で明らかにしてまいりたいというふうに思っておりまして、その調査の内容については、今、担当がしっかりと、ヘッドを決めて対応しておりますので、その結果を待ちたいというふうに思っております。 収容施設は非常に大事な命を預かっているということでございますので、調査結果をしっかりと踏まえた上で対応ができるように検討を重ねてまいりたいというふうに思いますし、また、この結果につきましては、その後の運用につきましてもしっかりと反映できるように、私自身はそういう方向で取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○藤野委員 外部の支援団体の意見を聞くとは明言されなかったわけですけれども。 この問題は私、引き続きやりたいと思うんです、今日だけじゃなくて。今、調査中ということですから、今国会も含め、引き続きこの問題は追及したいと思います。 先ほど言ったように、去年の十月に起きた四十代のインドネシア男性の事案についても、詳細はまだ公表されておりません。その公表されていない下で今回の事件がまた起きてしまったということなんですね。ですから、極めて重大な状況が広がっていると思います。 今回、調査をまた法務省内でやられているんですが、本当に、これだけ繰り返されているのはなぜなのかということも考える必要があると思うんです。 やはり、今まで、二〇〇七年以降、入管施設での死亡者数というのは、お聞きしたところ、十七名に達しているわけですね。減っていないわけですよ。そして、今も東京入管で三名の方がハンガーストライキをされていると伺っております。事態が改善していないから、こういうことになるわけですね。 ですから、そうした構造問題については今後も引き続き追及したいと思います。 今日は、もう一点ちょっと確認したいことがあるので行きますけれども、東京入管で、この間、コロナのクラスターが発生していると思いますが、その現状について教えてください。
○松本政府参考人 お答えいたします。 東京出入国在留管理局における収容施設関係の感染者数は、本年二月十五日以降、昨日までの合計といたしまして、被収容者五十八名、いずれも男性でございます。看守勤務をしている男性の入国警備官五名、看守勤務以外の女性の入国警備官一名でございます。 なお、感染者の早期把握等のため、PCR検査で陰性となった者につきましても、累次、再度の検査を行っておりますところ、本年三月四日以降、同局収容施設関係の新たな感染者は発生していない状況でございます。
○藤野委員 時間が来ましたので今日はもう終わりますけれども、入管施設で死亡事件とかこういうコロナのクラスターとか、本来やはり起きてはいけないことが起きている。しかも、今回初めてじゃなくて、今までずっと死亡事件も起きてきたし、そして、クラスターについても、るる指摘もされ、ほかの入管施設でも起きていたのに、また東京入管でこれだけ。要するに、収容者の半数近い陽性者なんですね。 なぜこういうことが起きたのかということも含めて、引き続きこの問題を追及することを述べて、今日の質問は終わります。
○義家委員長 次に、串田誠一君。
○串田委員 日本維新の会の串田誠一でございます。 質問の順番を少し、五番のところから変えようかなと思っているんですが、それは先ほど階委員が大変充実した質疑をしていただいていまして、結局、合格者数は増やしたということなわけです。 先ほどの話にもありますように、五百人だったのが千五百人、合格者数は増やす、そういう目標はもう決まったわけですよね、決めてある。それに対して、間口、門戸は非常に狭くしてしまった。 要するに、法科大学院に入学しないとこれは受験できない、そういう狭いものに門戸をしてしまったというのが一番の、最大の問題ではないかというふうに、今聞いていて思ったわけでございます。 法改正のときに、階議員が所属をしている政党から、この法科大学院を受験資格にするのはやめようではないかという法案が並行して出されました。 現在、公認会計士試験の場合には、会計大学院というのがあるんですけれども、必ずしもこれは受験資格にはなっていないわけですよね。司法試験の場合にもそういうようにして、法科大学院の存在は必要であるというのはそれは構わないと思うけれども、受験資格として必要なんだろうかということが一つの大きな問題になっています。 昨今、デジタルトランスフォーメーションだとか、IoTだとか、AIだとか、いろいろな問題が出てきて、犯罪のものも非常に多様化しているし、経済的なものも、インターネットなどを通じて諸外国と、国境という垣根がないというような商取引もある中で、そういう専門的な分野を学んだ人が法曹界に入っていただくというのが、実は、これが本当は必要なんじゃないか、今はまさにそういう時代になってきているんじゃないかと。 いろいろな学部で学びながら、そして、それを法曹の世界で生かしたいと思っている人が、司法試験という最終的な試験は合格しなきゃいけないわけですから、法律上の要件は満たしながらも、いろいろな分野で学んだ人が法曹の世界に入っていただくというのが、今はむしろそういうことが要求されているのではないかなというふうに思っているわけでございます。 かつて受験者数が多かったのは、どんな人でも受験できる、どんな分野で勉強していても、そして、それを法曹で生かしたいときには、司法試験さえ合格すればその世界に入れるというので魅力があったのが、今は法科大学院に行かないと受験できない。法科大学院に入るには入学金もかかる、授業料もかかる。そういうような、裕福な、余裕がある人でないと受験できないというのが、これが魅力がなくなってしまっている分野だと思いますし、いろいろなことを学ぶようなことがなくて、法律だけの狭い分野の人たちだけが司法試験を受験していくということが、果たしてこれは日本にとっていいことなんだろうかと。ここを基本に戻ってやっていかれたらどうかな。 少子化になって、五百人が千五百人になったわけですから、その合格者数が増えた以上は、間口を狭くする必要は私はないんじゃないかと思うんですけれども、上川大臣、この法曹受験資格、予備試験はあるにしても、法科大学院を必ずしもこの受験資格の要件にしておくということ自体は、そろそろ考えていくべきじゃないか。 当時、階議員が法案を出されていたときには、それで結果が変わらない場合にはもう一度考えましょうよという話でしたよね。そして、今の話だと全然変わらなかったわけですから、いよいよもってこれは改正をしていくべきではないかなというふうに私は思うんですけれども、上川法務大臣、いかがですか。
○上川国務大臣 国際社会、また、国内における動向、様々な変化が著しい状況におきましては、多様な法曹人材をしっかりと養成し、また活躍していただくということについては、極めて重要なことであると認識をしております。 制度論という形での話でもございましたけれども、そもそも、この法曹養成の制度そのものを改革をするということにつきましては、旧制度のいろいろな課題や問題が指摘されまして、その上で新しい制度の導入に至ったというふうに理解をしております。 当時は、現行の法制度を導入される前の旧制度でありますが、司法試験という点のみの受験でありまして、大変受験競争が厳しい状況にございましたし、また、受験者の受験技術優先の傾向が顕著になってきた、そしてまた、質を維持しつつ大幅な法曹人口の増加を図ることに大きな困難が伴うことなどがその当時問題点として指摘されて、そして、新制度の改革という形で、大きな抜本的な改革に至ったところであります。 先ほどの御指摘もございましたように、制度そのものは、絶えず、現状に合わせて、より目的に照らしたところにたどり着くということが本来の趣旨でありますので、そこのところはよく検証しながらしてまいりたいと思いますし、また、様々な指標そのものを見ても、なかなか課題もあるということでございますので、そこのところについても謙虚に検証してまいりたいというふうに思っております。
○串田委員 いろいろ、先ほどからもあれこれ反論といいますか言い訳があったと思うんですけれども、私も聞いていて、余り説得力がないんじゃないかなと。 今の時代こそ、いろいろな知識がないと対応できないような、犯罪も非常に多岐にわたっていますよね。そういう、理科系でないとその犯罪を理解できないようなものも出てきているし、経済関連もそうですので、そういう裁判をするにも、そういう社会情勢というか国際間のことに詳しい人が裁判官になったり弁護士になったり、あるいは理科系の人が検事になったりとか、特化するようなことも本当に必要になってきている中で、いろいろな分野をやりながらも、最終的にそれを法律の世界に生かしたいという学生のその希望は、やはり国も受け止めていってあげたいなというふうに私は思うので、是非こういう制限というものは取り払っていただきたいなというふうにお願いをしたいと思うんです。 先ほど階議員から合格者数の話がありましたが、現状の場合であれば私はそれでもいいのかなとは思うんですけれども、一つ問題提起をさせていただきたいのは、家族法だとかの分野においては、日本は非常に司法の関与が少ないんですよ。 例えば、一昨年の、国連の子どもの権利委員会からは、児童を家族から分離すべきか否かの決定に関して義務的司法審査を導入することという勧告を受けている。これは、子どもの権利条約の九条で、父母から子供を離すときには権限のある当局が司法の審査に従うことを条件として行うことができるとなっているんですよ。そして、この子どもの権利条約は、一九九四年、日本は批准しているんですよ。 だから、ここに書いてあるように、権限のある当局が司法の審査に従うことを条件としてと書いてある。その司法の審査に従うことの条件が設けられていないから、一昨年の国連の勧告では、義務的司法審査を導入しなさいと勧告されているわけです。これは司法が介入していかなければならない分野なんですよ。 ですから、そういう分野をしっかりと日本が携えていくようなことになるのであれば、今の裁判官の数では足りないんです。合格者の数も、そういう意味では、今の千五百人というのが多いとは言い切れないんですよ、こういう分野が使われていないから。今、階議員のお話のような、人数を減らしたらどうかというのは、アンケート調査ではそうあるかもしれないけれども、日本が、必要としているような司法分野を設けていないから、そういう意味で言えるのであって、本来、子供のために司法審査を、ちゃんとこういうようなものを、条約を批准した国として遵守しているんだったら、そこの分野に関しては足りていないんですよ。 このことに関しての法務大臣としての認識はおありですか。
○上川国務大臣 委員御指摘の、平成三十一年の二月に、児童の権利委員会におきまして、対日審査の総括所見において、まさに、義務的司法審査を導入することなどが要請されたということにつきましては承知をしております。 現在、司法関与の制度ということで、児童福祉法上の一時保護におきましては、迅速に児童の安全確保の必要性が認められるということで、親権者等の意に反する場合であっても行政の判断で行うことができるとされているところでございますが、他方、暫定的な措置であるとはいえ、強制的に親子を分離する措置ということでありますので、長期化している事例も見られるということから、児童相談所長等が親権者等の意に反して二か月を超えて一時保護を行う場合につきましては、手続の適正性担保の観点から、家庭裁判所の承認を得る必要があるとされている状況でございます。 一時保護の手続の在り方につきましても、平成二十九年の児童福祉法及び児童虐待の防止等に関する法律の一部を改正する法律の附則におきまして、施行後三年目途として検討規定が設けられているということで、これを踏まえて、現在、厚生労働省が検討会を設置して、検討をしている状況でございます。 法務省もこれに参加をしているところでございますので、今後も引き続き、しっかりと必要な協力をしてまいりたいというふうに考えております。
○串田委員 その点に関しては、かなり、条約だとか国連の勧告を自分の国の都合のいいようにちょっと解釈しているんだろうなというふうに思っています。 今日の新聞にも、虐待被害の子供が二千百七十二人ということで前年比九・一%増、五年間で倍増しているという事実がございます。児相に通告が十万六千九百九十一人ということで前年比八・九%。これは、コロナ禍において、自宅にいるという状況の中で虐待が増えるということも言われているんですけれども、児童の虐待に関してはもう本当に速やかな対処が必要である。 しかし、これは通告ですので、誤った保護もあるわけですよね。これは先ほど、今、大臣おっしゃられたように、二か月とおっしゃられましたが、二か月というのは、子供にとっても家族にとっても、すごく大きい、長い期間ですよ、誤って保護されているとしたら。学校との関係では、神隠しのように、理由を言われないで、突如として二か月、学校に行かなくなるんですよね。そういうような状況の中で、国連勧告は、ちゃんとエビデンスに基づいて保護が必要であるかどうかを審査するというのが子どもの権利条約に書かれていて、それを行っていないという指摘なんです。 国連の勧告によると、ここに書いてあるのは、分離するべきか否かの決定に関して、だから、分離するかどうかということの決定の段階で司法審査がなきゃいけないんだと。だから、何か通報があってすぐに保護しなきゃいけないというのは、それはいいと思うんです。その前にやれというのは難しいかもしれないけれども、その後、やはり常識的な範囲内で、数日以内にそれは審査をしていかなければ、これはやはり国連を納得させることができないし、子どもの権利条約も、分離されないことを確保するんだけれども、当局が司法の審査に従うことを条件としてできると書いてあるから、二か月後だからいいというものじゃないんですよね。それをいつまで言っても、これは世界が納得しない、子供の虐待なんですよ。 こういうところをしっかりと用意していけば、今の裁判官の数あるいは弁護士の数等では足りないぐらい、本当になっているわけだし、世界中は、そういう意味で、家族法に関する迅速な司法審査、司法関与というのは本当に充実していますよね。日本は、そういう意味で、当事者に任せっきりになっている部分が非常にあるんじゃないか。 ここら辺の部分をしっかりとやっていただかなければいけないと思うので、今、厚労省との間でも話合いが行われていると思いますが、法務大臣として、この子どもの権利条約そして国連の勧告から、常識的に解釈できることを踏まえた上で、厚労省ともう少し連携していただけないですか。
○上川国務大臣 子供の利益に資する状況をいかにつくっていくのか、特に虐待の場合には言葉を発することもできない子供さんもいらっしゃるし、そういうことについて、私は本当に大きな課題であると思っております。また、緊急を要することであるというふうに思っております。 外国の様々な取組の事例も調査しているところでございますが、いろいろ制度の中にはバリエーションがあるということでございますので、よく学ばせていただいて、そして、厚労省とともに検討をしっかりと進めてまいりたいと思っております。
○串田委員 そこで、一つ提案させていただきたいんですけれども、今、ずっと話の中で、裁判官を急激に増やすというのはなかなか難しいんですよね。ですけれども、国連からも、義務的司法審査を導入することと勧告を受けている。 これをどうやって、国連の勧告に合う、子供のための方策が考えられるだろうかというときに、一時保護の段階で、弁護士が非常勤裁判官のような形で、今は当番弁護士としてすぐ行きますけれども、それは一方のための弁護人になるんですが、そうじゃなくて、一時保護のときに、児相の顧問弁護士はいるんですよ、だけれども、それはやはり公平とは言えないですから、一時保護をする段階に、今の弁護士を、当番弁護士のような形で非常勤裁判官制度を採用して、すぐにそこの段階で、子供の意見も聞く、親の意見も聞く、児相の意見も聞くという形の中で、中立的な立場で判断をするということになれば、子どもの権利条約も国連の勧告も私はクリアできるんじゃないかと思うんですが、そういったようなところを検討していただけないですか。
○金子政府参考人 先生からのアイデアは、弁護士から非常勤の裁判官を採用してこの案件に充てる、担当してもらうということと理解しました。 一般的に言えば、社会に生起する様々な法的紛争を適切、迅速に解決するためには、司法権を担う裁判所の人的、物的体制の整備が不可欠です。もしそういう、委員のおっしゃるような司法審査をする上で、裁判官が不足しているからできないというような認識であれば、本来、裁判所の体制をきちんと、臨時的ではなくて、裁判官を人的に、物的に整えるというのが本来の在り方であろうと思います。 ただ、裁判官が不足しているから、今、司法審査がされていないんだという関係にあるものとは認識しておりませんので、ちょっと先生の御提案に直接答えることは難しいと思っています。
○串田委員 何か答えになっているかどうか、ちょっと分かりませんけれども。 要するに、国連からこういう勧告を受けているということ自体の、そして、子どもの権利条約を日本が批准していますからね。批准しているこの条約を守っているかといったら、守っていないじゃないですか。それに対してどういうふうに対応すればいいのかというのは、私が言っているのは、絶対的にこういうのにしましょうと言っているわけじゃなくて、義務的司法審査がなされていない、こういう批判に対して、ほかの国はやっているんだから、日本もやるときに、今、裁判官が足りていないということが理由とはなっていないと思いますとか言って、じゃ、何が理由なのかという話だし、どういう解決をするのかと提案していかないと、いつまでもずっと批判されっ放しになっちゃうわけですよ。そういったようなことを是非検討していただきたいというふうに思います。 時間の関係で、最初の定員法のところの質問に入りたいと思うんです。 この合理化というのは私も賛成なんですが、その中で、一つ、合理化として検討していただきたいのは、法廷通訳のことでございます。 今、裁判所にも、「ごぞんじですか 法廷通訳」という、ちょっと変わったパンフレットも発行されているんですけれども、今いろいろな国の方々が日本に入ってきて、そして裁判がある、刑事事件でもあり民事事件もありますけれども、そういう中で、刑事事件だけを限って言っても、かなりの事件が通訳が入っているんですね。 平成三十年の地裁、簡裁の、終局した被告人は五万四千八百六十二人で、通訳人がついた外国人被告人は三千七百五十七人。十五人に一人の割合で通訳が入っているんですけれども、この通訳の数が、少数言語というのも非常に多いわけでございます。シンハラ語とかウルドゥー語とかベンガル語、モンゴル語というような言葉しか使えない被告人というのもたくさんいらっしゃるんですね。 それで、中国語が非常に多いんですけれども、中国語というのもこれまた奥が深くて、広いものですから、上海語だとかの標準語であれば中国人はみんな分かるかというとそうじゃなくて、ずっと奥地だと、もう通じない人たちというのがいて、何人もの通訳人をたどっていって初めて上海語と日本語に替わっていくというようなことも現実にはあるんですよね。 その中で、通訳人を用意していくというのが大変だというようなことがある中で、現在、通訳人は現場に行かなければならないんですよ、裁判所に。そうすると、行っている間はほかの事件には行けないですし、大変な時間をかけて行って通訳するのは三十分とか長くても一時間とか、そういうような状況の中で、通訳人を一つに、例えば裁判所のどこかに通訳人にいてもらって、全国をウェブ会議で、通訳人の通訳のときだけ使うというようなことも考えていいんじゃないかと思っているんですが、この点について何か弊害はありますか。
○川原政府参考人 お答え申し上げます。 今の委員の御指摘、確認させていただきますと、通訳人が当該裁判を行っている裁判所に行かずに、通訳人にとって便利な場所にいて、全国のどこの裁判所でも通訳に対応できないかという御趣旨であろうと思います。 これにつきましては、実は平成三十年に施行されました改正刑事訴訟法におきまして、いわゆる証人尋問につきまして、構外ビデオリンク方式、すなわち、現に裁判をやっている裁判所とは別の裁判所に証人が来て証人尋問できるという方式を採用されているところですが、これが通訳人にも適用があることになっております。 したがいまして、通訳人が必ずその裁判を行っている裁判所の場所に来なければいけないということになっておりませんで、実際にこれまでも個別の事件におきまして、裁判体の判断によりまして、今申し上げた制度を利用して、通訳人が法廷に在廷せず、いわゆるビデオリンク方式を用いて通訳が実施された例があるものと承知しております。
○串田委員 その場合、日本国憲法の第三十七条には「すべて刑事事件においては、被告人は、公平な裁判所の迅速な公開裁判を受ける権利を有する。」と書いてあるんですが、通訳人が公開の裁判の法廷にいなくても、この憲法の三十七条には反しないという理解でよろしいですか。
○川原政府参考人 お答え申し上げます。 現在、刑事訴訟法で規定されております方式につきましては、当然これは政府として憲法に反しないという判断の下に御提案を申し上げて国会でやっていただいたものでございますので、現行の制度については憲法に適合しているものと承知しております。
○串田委員 そうすると、例えば民事事件の場合、民事訴訟法の百五十四条では、云々の中で「通訳人を立ち会わせる。」と書いてあるんですよね、民事訴訟法上の百五十四条には。立ち会わせると書いてあるこの条文に抵触はしないですか。
○小出政府参考人 お答え申し上げます。 民事訴訟におきましても、現行法の下において通訳人がウェブ会議等により通訳することが許容されているというふうに解釈されているところでございます。 ただ、ウェブ会議で通訳人が通訳することにつきましては、遠隔地に居住していることとした要件がございますので、今、御案内のとおり、民事裁判手続のIT化に関しまして法制審議会民事訴訟法(IT化関係)部会において調査審議がされているところでございまして、その中では、先生御指摘の少数言語の通訳人等の確保を促進していく観点から、遠隔地に居住する場合じゃなくてもウェブ会議又は電話会議等の方法によって通訳をすることができる規律の導入について調査審議が進められているところでございます。
○串田委員 民事訴訟法も刑事訴訟法も、こういったようなことを想定していないので立ち会わせるというようなことになっているので、表現的にちょっと抵触するような文言になっているとするならば、そこはちょっと改めていくということも必要なのかなというのと、少数言語の場合は、正確かどうかというのが非常に難しい部分もあるし、需要と供給が合わない部分もあるので、今、機械翻訳という非常に優秀なものがあるわけですから、こういったようなものを例えば接見のときに利用するとか、法廷でもそういったものが導入されるという時代が来るのかもしれない。 その場合には、民事訴訟法も刑事訴訟法も、通訳人という、人が入っているんですね。ですから、ここの部分の文言も今後は、将来検討していかなければならないのではないだろうかというようなことを提案させていただきまして、終わりにしたいと思います。 ありがとうございました。
○義家委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。 ―――――――――――――
○義家委員長 これより討論に入ります。 討論の申出がありますので、これを許します。藤野保史君。
○藤野委員 私は、日本共産党を代表して、裁判所職員定員法の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。 本案は、昨年に引き続き、十七人減という過去最大規模の減員を行うものです。これは、繁忙な司法職場の実態を更に悪化させるだけでなく、裁判所の使命である国民の裁判を受ける権利を保障することに逆行するものです。 三権分立を規定した日本国憲法の下、司法権を担う裁判所には、政府から独立してその定員や予算を定める権限が与えられています。裁判所は、この間の定員合理化計画の結果を含め、独自の立場で裁判の実態を検証すべきであり、そうした検証もせずに政府の定員合理化計画にこれ以上協力すべきではありません。 本案の提案理由には、裁判所の事務を合理化し、及び効率化することに伴い、裁判官以外の裁判所の職員の員数を減少する必要があるとありますが、質疑の中でその合理的な根拠を示されませんでした。 むしろ、この間、児童福祉法二十八条事件、同三十三条事件など、児童の保護や一時保護を求める事案が増加しています。さらに、コロナ禍の下で、DVや性暴力の相談が急増していることも示されました。こうした現実は、いずれ裁判の現場に跳ね返ってくることは避けられません。今こそ、こうした問題の専門家である家裁調査官始め、裁判所職員の増員が求められています。本案は、こうした要請に真っ向から反するものです。 最後に、今、最高裁に求められているのは、国民の期待に応える司法サービスを提供する機能を強化することです。予算の拡充とともに、裁判所職員などの人的体制、庁舎や設備などの物的拡充を行うことを強く求めて、討論を終わります。
○義家委員長 これにて討論は終局いたしました。 ―――――――――――――
○義家委員長 これより採決に入ります。 内閣提出、裁判所職員定員法の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○義家委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 ―――――――――――――
○義家委員長 この際、ただいま議決いたしました本案に対し、奥野信亮君外四名から、自由民主党・無所属の会、立憲民主党・無所属、公明党、日本維新の会・無所属の会及び国民民主党・無所属クラブの共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者から趣旨の説明を聴取いたします。稲富修二君。
○稲富委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。 案文の朗読により趣旨の説明に代えさせていただきます。 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府及び最高裁判所は、本法の施行に当たり、次の事項について格段の配慮をすべきである。 一 民事訴訟手続の審理期間及び合議率の目標を達成するため、審理期間が長期化している近年の状況を検証し、審理の運用手法、制度の改善等に取り組み、その上で、目標達成に必要な範囲で削減を含め裁判官の定員管理を行うこと。 二 裁判所職員定員法の改正を行う場合には、引き続き、判事補から判事に任命されることが見込まれる者の概数と判事の欠員見込みの概数を明らかにし、その定員が適正であることを明確にすること。 三 平成二十五年三月二十六日、平成二十八年三月十八日、平成二十九年三月三十一日及び令和二年四月三日の当委員会における各附帯決議等を踏まえ、最高裁判所において、引き続き、判事補の定員の充足に努めるとともに、判事補の定員の在り方について、更なる削減等も含め検討していくこと。 四 現在の法曹養成制度の下で法曹志望者の減少について顕著な改善傾向が見られないことを踏まえ、そのことが法曹の質や判事補任官者数に及ぼす影響につき必要な分析を行い、その結果を国会に示すとともに、法改正を踏まえた更なる法曹養成機能の向上、法曹志望者の増加等に向けた取組をより一層進めること。 五 司法制度に対する信頼確保のため、訟務分野において国の指定代理人として活動する裁判官出身の検事の数の縮小を含む必要な取組を進めること。 以上であります。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○義家委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○義家委員長 起立多数。よって、本動議のとおり附帯決議を付することに決しました。 この際、ただいまの附帯決議につきまして、法務大臣から発言を求められておりますので、これを許します。上川法務大臣。
○上川国務大臣 ただいま可決されました裁判所職員定員法の一部を改正する法律案に対する附帯決議につきましては、その趣旨を踏まえ、適切に対処してまいりたいと存じます。 また、最高裁判所に係る附帯決議につきましては、最高裁判所にその趣旨を伝えたいと存じます。 ―――――――――――――
○義家委員長 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○義家委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ――――――――――――― 〔報告書は附録に掲載〕 ―――――――――――――
○義家委員長 次回は、来る十七日水曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午前十一時四十二分散会