文部科学委員会 第10号
- 発言数
- 129 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2021/04/14
会議録
○左藤委員長 これより会議を開きます。 文部科学行政の基本施策に関する件について調査を進めます。 この際、お諮りいたします。 本件調査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官伊吹英明君、内閣府科学技術・イノベーション推進事務局審議官覺道崇文君、文部科学省大臣官房学習基盤審議官塩見みづ枝君、総合教育政策局長義本博司君、初等中等教育局長瀧本寛君、科学技術・学術政策局長板倉康洋君、研究振興局長杉野剛君、研究開発局長生川浩史君、文化庁次長矢野和彦君及び厚生労働省大臣官房審議官小林高明君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○左藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ―――――――――――――
○左藤委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。吉川元君。
○吉川(元)委員 おはようございます。立憲民主党の吉川元です。 今日は、一般質疑ということでありますので、以前から問題関心を持っておりましたGIGAスクール、ICTの活用の点について質問をしたいというふうに思います。 今、デジタル社会ということで、あらゆる場面でデジタル、デジタルというようなことが言われております。デジタルをやれば何でも解決するかのごとき言説が流布されておりますが、実態として果たしてそうなのかということは、私は疑問に思わざるを得ません。 例えば、コロナ対応を見ておりましても、昨年の今頃、もうちょっと後かな、HER―SYSというシステムがありました。これもなかなかうまく機能しない。その後、接触確認アプリのCOCOAも、これはとんでもないミスが出てきている。今、コロナのワクチン接種がスタートしております。その接種の管理について、V―SYS、そういうまた新たなデジタルのシステムを入れておりますけれども、ここでも早速不具合が出ている。今、V―SYSに関しては、都道府県が自らの県で何人が接種を終えたのかが見られなくなっている、こういう不具合が大量に発生をしております。 何か非常に、政府を見ておりますと、デジタルをやれば何でもうまくいくんだ、もうこれは一種のイデオロギーじゃないのか、宗教がかっているんじゃないかというふうにも私は思わざるを得ません。 それが今、教育の世界で、少しずつデジタル化ということで入ってきて、そして、さらに今、加速度的にそのデジタル化が進もうとしておりますが、非常に危惧する点がございますので、その点について少し質問させていただきたいというふうに思います。 前々回のこの委員会でも同僚議員が同様の質問をされておられましたが、問題意識は全く私も同じであります。 まずお聞きしたいのは、中教審の一月の答申ですけれども、その中で、デジタル教科書の今後の在り方等に関する検討会議の中間まとめ、ICTは個別最適な学びと協働的な学びを充実させるために不可欠だ、こういう記述がされているわけです。 ちょっと私自身、よく理解できないんですけれども、なぜICTを全面的に活用しなければ個別最適な学びや協働的な学びができないのか。不可欠と言う以上、なければできないということを言い換えているに過ぎませんから、この点、非常に私自身は、これはちょっと言い過ぎなんじゃないかというふうに思わざるを得ないんですけれども、なぜICTを使わないと個別最適な学びや協働的な学びができないというふうに言えるのか。この点、いかがでしょう。
○萩生田国務大臣 ICTは、学びにおける時間、空間などの制約を取り払うとともに、子供たちの多様なニーズに対応した学習の可能性を広げるものであり、職場や家庭など、社会のあらゆる場所でICT活用が日常的なものとなる中、子供たちにとっても、ICT端末等を、鉛筆やノートと同様、ツールの一つとして取り入れ、学習や日常生活の場面において積極的に活用していくことが重要と考えております。 このため、文科省としては、ICT端末などの積極的な活用を通じて、教師が一人一人の反応や考えを即時に把握しながらきめ細かな指導を行うこと、一人一人の習熟の程度に応じて学習を進めること、遠隔地や海外との交流などを通じて多様な意見や考えに触れ、協働して学習に取り組むことなどを効果的に行えるように、GIGAスクール構想に基づき、一人一台端末環境の整備を推進してまいりました。 今後とも、これまでの教育実践とICTのベストミックスを図りながら、全ての子供たちの可能性を引き出す個別最適な学びと協働的な学びの実現を目指してまいりたいと思いますが、先生の御懸念は私も共有しておりまして、とはいうものの、ICT至上主義、ICT万能主義に陥ってはならないと思います。 いつも申し上げていますけれども、これはあくまでツールであって、学校現場は教員の皆さんの力に依存するところが大きくございますので、やはり対面で、肌感覚で生徒児童と接していくことの大切さというのも同時に守っていかなきゃならないと思っていますので、この辺は、全てをデジタルに代替すればバラ色の学校現場が待っているみたいな幻想を抱くことなく、現実に合わせて、いつも申し上げているように、一歩一歩前に進んでいきたいなと思っております。
○吉川(元)委員 最後に大臣が言われたことは、全く同感であります。ならば、なぜ中教審の答申でここまで踏み込んだ、不可欠であるとまで書かなければいけないのかというのは非常に疑問であります。 今大臣が答弁の中で言われた、例えば、問題を解いてもらう、そのときに教師が即座に反応する、ICTがなくてもやっていますよ。というか、逆に、問題を出して、子供たち、教室を眺めて、どの子がどういう表情をしながら問題を解いているのか、それを見る方が教育にとってはプラスです。そのときに教員は、じゃ、タブレットを見ているんですか、ああ、この子はできた、この子はできていないと。これじゃ逆効果だというふうに私は言わざるを得ないというふうに思います。 そこで、少し細かな点について、まあ、細かくもないんですが、聞いていきたいというふうに思います。 このICT教育の推進に当たって、学習履歴、スタディーログ、横文字が皆さん好きですからすぐ横文字にするんですが、スタディーログなどの教育データの活用の重要性、これが中教審答申でも指摘をされております。 このスタディーログを含めた教育データ、これはどのような情報を記録、蓄積していこうと考えているのか、お答えください。
○義本政府参考人 お答えいたします。 委員御指摘の教育データ、スタディーログという用語につきましては、定まった定義があるわけではございませんけれども、一般に認識されているものとしましては、学習者の学習履歴等をデジタル記録をするものであると認識しております。 指導要録のように省令により記録を定められているものもございますけれども、どのようなデータを記録、蓄積するかにつきましては、紙の記録と同様に、学校設置者や学校によって異なるものと理解しております。
○吉川(元)委員 学校設置者や学校ごとに異なるということですけれども、もちろん成績等々については記録をされるんだろうというふうに思いますし、また、例えば出欠状況でありますとか、あるいは、当然、家庭環境等々も情報として学校に蓄積をされていくわけであります。 こうしたものも記録、蓄積される対象になり得るということなんでしょうか。
○義本政府参考人 お答えいたします。 教育データにつきましては、各学校設置者、学校によりますけれども、委員御指摘のように、例えば、指導要録のように学籍ですとか指導の状況を記録した書類、これは教員が記録するものでございますけれども、そういうものもデジタル化されればそのデータの対象になります。 どのような主体が記録するかにつきましては、児童生徒等の学習者、それから学校の教員のほか、仮にアプリケーションを利用した場合につきましては端末に自動に蓄積される場合もあるというふうに理解しております。
○吉川(元)委員 質問を聞いて答えてください。今答えた後半部分は、今から聞こうと思っていた質問ですから、先走らないで、落ち着いて、人の言うことをきちんと聞いて、まるで小学校の教室みたいな話をしなきゃいけないの。 私が聞いたのは、いわゆる成績以外、テストの点だとかあるいは学期末等々の様々な成績簿等々以外にも、子供たちのいろんな行動、それについて気づいた点、あるいは出欠、こうしたものも記録の対象となり得るということでよろしいんですね。
○義本政府参考人 先ほどは大変失礼いたしました。 今委員御指摘のとおり、その記録の対象につきましては、生徒の行動履歴ですとか、あるいは学習の状況等について、学校において記録するものについては対象になるというふうに理解しております。
○吉川(元)委員 それで、先ほど先に答弁されましたけれども、入力、記録を残す人は誰なのかということでいえば、生徒本人あるいは先生、それからあと、少し述べられましたけれども、例えば、子供たちが何を検索をしたのかという検索のログ、こうしたものも入力といいますか、自動的に記録をされるということでございました。 そうしますと、こうして蓄積されたデータというものは、所有者というのは一体誰になるんでしょうか。当該の子供たちなのか、あるいは保護者なのか、あるいは先生なのか、あるいは学校なのか、設置主体の自治体となるのか、この点はいかがですか。
○義本政府参考人 お答えいたします。 データそのものは無体物でございまして、民法上の所有権の対象になるものではないということでございます。 誰がこのデータにアクセスできるかどうかという観点から規律されるものと思っておりますけれども、本人のデータの取扱いについては考える必要がございます。 データにつきましては、例えば、学習の成果の評価等につきましては、教職員自身がそのデータにアクセスすることもございますけれども、学校のデータは別に、学校が管理するデータにつきましては、法令に基づく範囲におきまして、児童生徒もその学習履歴のデータにアクセスするということについても認められているものと理解しております。
○吉川(元)委員 今、無体物ということで、所有という概念といいますか、所有というものはないということですけれども。 逆に、別の側面で聞きますけれども、じゃ、このデータの管理責任者というのは一体誰になるのか。例えば、情報が流出したり、不適切な活用があった場合、責任は誰に問うことになるのか、この点はいかがですか。
○義本政府参考人 お答えいたします。 学校内で蓄積したデータにつきましては、当然、学校の設置者が責任主体になると考えております。
○吉川(元)委員 そうしますと、ちょっと後でまた別のところでも聞こうと思うんですけれども、これは、学校にいる間だけデータが蓄積されて卒業したら消去されるというものではないというふうに聞いております。その後もデータは蓄積されると。 そうすると、学校側は、小学校でも中学校でも高校でもいいんですけれども、生徒のそうした個人情報といいますかデータはずうっと管理をして、そして管理責任者という、責任を負い続けるということになるんですか。
○義本政府参考人 お答えいたします。 電子データでなくても、例えば指導要録等のデータについては卒業後も残るのと同様な形でございまして、基本的には、個人情報の保護にしっかり留意しながら、情報については適切に管理いただくような形になっております。
○吉川(元)委員 今、紙のデータも確かに残るということでありますけれども、紙とそれからいわゆる電子データというのはかなり、同じデータであっても、情報の流出の危険性を含めて、非常に高いものでありまして、その面でいうと、それを学校がずっと管理責任を負うというのはかなり、僕はちょっと重荷になるんじゃないかという危惧を持たざるを得ません。 次に、この教育データの活用等々についてですけれども、文科省の教育データの利活用に関する有識者会議に文科省が提出をした説明資料を見ますと、一次利用というのは、生徒、教員、学校、設置者が現場での、実践での活用を目的とするものとしております。それに加えて二次利用というのがありまして、行政機関や大学の研究機関が政策立案や研究を目的として活用するもので、個人を特定できない情報、いわゆる匿名加工情報という位置づけだろうというふうに思うんです。 まず確認させていただきたいのは、この二次利用については、個人情報保護法等々の中で言われるいわゆる匿名加工情報と全く同じものだという理解でよろしいんでしょうか。
○義本政府参考人 御指摘のとおり、匿名加工情報を基本としております。
○吉川(元)委員 他方で、生徒本人が任意に学校外や卒業後に活用するデータも存在をしているというふうに聞いております。本人が任意に活用する場合を除いて、本人が特定される生のデータ、いわゆる一次利用の方の話ですけれども、これは、この生のデータの活用、共有というのは、基本的に一次利用の関係者、つまり、基本的には学校の中にとどまるという理解でいいんでしょうか。
○義本政府参考人 お答えいたします。 一次利用につきましては、学校の中での取扱いになる予定でございます。
○吉川(元)委員 私が非常に危惧するのは、このデータというのが、一次の生データですね、ビッグデータじゃなくて、匿名加工されていないもの、個人が特定できるもの、これがいろんな場面で使われる、あるいは使おうとする動きが出てくるのではないか。 例えば、経団連が、ソサエティー五・〇に向けて求められる初等中等教育改革第一次提言、これは昨年七月十四日に出されているんですけれども、そこにはこういうふうに書かれています。個人の学習履歴を学生や企業が就職の際に活用することができれば、企業は自らが求める人材を採用しやすくなるとしているわけであります。 例えば、就職の際、これは就職だけじゃなくて、学習塾等々に入る場合、個人のスタディーログを出してくださいというふうに、強制ではないけれども、任意の名の下でもこうしたものが提出が求められる、こういうことは可能なんでしょうか。
○義本政府参考人 お答えいたします。 データにつきましては、本人の望まない形でデータが流通、利用され、結果として就職とかに不利になるようなことを懸念する声というのがあることについては承知しております。 経団連の御指摘の中においても、採用の場面等においては企業が学習履歴を恣意的に活用するのではなくて、本人自らが企業に対して自己アピールするために、選択的に活用することが望ましいというふうにしているところでございます。 今後、教育データの蓄積、活用の在り方を検討するに当たりましては、個人情報保護とデータ流通の両立を目指していくということが政府全体の動きでございますけれども、その動きも踏まえながら慎重に検討する必要があると思っておりますけれども、その際、先ほど申しましたように、本人が望まない形でデータが流通、利用されることのないように留意してまいりたいと存じます。
○吉川(元)委員 本人が望まない形で流通してはならないというのは当たり前の話なんです、そんなことは。 私が聞いているのは、本人同意という、自由意思かどうかが非常に疑わしい、例えば、企業が、就職の際に、できればスタディーログも提出してください、そうすると、そのスタディーログを見れば更に皆さんの適性がよく分かりますので、出さなくてもいいですけれども、出していただくといろいろな面でいいことがあるというふうに言われたら、学生は出さざるを得なくなるんじゃないんですか。明示的にそうしたことに活用するのを禁止をしない限り、このスタディーログというものがずっとついて回るわけです。 これは、先ほど、電子媒体でということは、例えば、自分が小学校の頃の学習履歴を、今だったら、自分の卒業した小学校に行って、僕どうだったんですかねといったら、ちょっと待ってくださいといって、恐らく倉庫からこんな分厚い紙の資料を出してきて、こうやってめくって、ああ、ありました、ありましたということになると思うんですけれども、電子データの場合は、例えば、私の、吉川元、生年月日を入れて、何年卒業と入れれば、ぱっと出てきちゃうわけですよ。簡単に出てくるんですよ。 それを活用するといった場合に、本人同意があれば可能だなんというふうなことをやっちゃうと、今言ったように、立場の強い人が、任意で提出してくださいというのは、事実上任意じゃなくなる可能性があるんです。だけれども、形の上では本人は同意したということになります。 大臣、これはちょっと、やはり大きな問題だと思うんです。 私も、大臣の昔の武勇伝というのは聞いたことがございます。恐らく私自身、それは悪いと言っているんじゃない、まあ、いいとは言わないですけれども、いろんな失敗や誤りやミスをしながら、子供たちというのは教育の中で成長していくわけです。 例えば、小学校のときにこういうことがあった、中学校のときにこういうことがあった、高校のときにこういうことがあった、これがずうっとついて回る。ついて回るというか、行った行為自体はもう消せないんですけれども、それが記録として残って、例えば就職の際だとか、あるいはほかの場面、いろんな場面で活用できますよ、本人の同意があれば活用できますよ、こんなことをやっちゃったら、これは、先ほど、最初に聞いた、どんな情報が記録されますかといった際に、生活指導も含めていろんな記録が残ると。例えば、不登校のものがあった、それはこのスタディーログで見ることができるんですよ。それを見て、企業は、この人、小学校の頃あるいは中学校、高校の頃、不登校になっていたんだ、だからどうしようというような話になりかねないんです。 これはやはり、僕は、明示的に、利用については禁止、例えば、任意という名の下であろうとも第三者が提出を求めることを禁止しないと、個人情報が全く保護されないということにならないのか。この点、大臣のお考えを聞きます。
○萩生田国務大臣 先生の御指摘は貴重な御意見だと拝聴させていただきました。 冒頭の、データをどこが管理するのかも、おっしゃるように、校長先生も教員もどんどん替わっていく学校に、ひたすらそこに管理を任せるということが本当にいいのか。もう少し責任を上げて、教育委員会という形の中で、自治体で管理をして、行った方がいいんじゃないかという思いもございます。 また、今のお話の個人情報については、当然、本人が望まない形でのデータの流出というのはあってはならないんですけれども、今具体的な御提案がありましたように、結果として、望んでいないんだけれども提出せざるを得ないという環境に追い込まれたときに、それが活用されて、それはどっちもあると思うんですね。 例えば入試なんかで、紙の上での成績だけじゃなくて、在籍中の頑張りというものをもし評価をしていただくのだとすれば、そういったことを提出することでプラスになることもきっとあるんだと思います。他方、今お話がありましたように、例えば停学歴があるとか補導歴があるとか、また長期の休校の実態があったみたいなことがマイナスに評価されるとすると、その子にとっては何のメリットもないわけでありますので。 基本的には本人が望まない形でデータを外に出すことはしないというところまではピン留めしてありますけれども、今御指摘のようないろんなレアケースも想定しながら、これは今年から始まりますので、まずデータは蓄積しますけれども、しかし、それをどうやって利活用するのか、どういうときはNGなのかというのは、もうちょっと勉強してみたいと思います。 今日の御指摘を踏まえて、更に制度をしっかりしていきたいというふうに思っております。
○吉川(元)委員 いろんな自分の学生時代の出来事、是非知ってほしいことというのは、別段スタディーログじゃなくたって、自ら、私は学生時代こんなことをしていましたと言えるわけです。 スタディーログというのは、ある意味ではデジタルですから、あったことをそのまま、あるいは記録されたものがそのまま残る。誰しもが生まれた瞬間から聖人君子じゃないわけで、先ほども述べたとおり、いろんな失敗もしているわけです。人には知られたくないなというようなこともたくさんあるわけです。 それが、このスタディーログの活用の仕方によっては、全て他人が知るところになりかねない、そしてそれが、その後の人生に影響を与える、そうしたものになりかねないということは、是非大臣、考慮していただいて、これから検討されるということでありますけれども、慎重にも慎重を期してやっていただきたいというふうに思います。 次に、教育データなんですけれども、これも文科省が教育データの利活用に関する有識者会議に提出した検討資料なんですが、教育データを相互に交換したり分析したりするために相互運用性を確保するデータ内容や基準の標準化が不可欠というふうに指摘していますが、この標準化、これは誰がつくるものなんでしょうか。
○義本政府参考人 お答えいたします。 教育データを相互に交換、蓄積、分析をする、相互運用性を確保するという観点から、データの内容とか規格の標準化を進めていくということが重要でございまして、国際標準規格等を参照しながら、文部科学省において進めているところでございます。
○吉川(元)委員 これは、僕も聞いているとよく分からなくなるんですけれども、データ内容の標準化ということも書かれているわけです。これは、ある意味でいうと、使い方によっては教育内容や指導方法の画一化につながっていくんじゃないかという危惧を持たざるを得ません。 最初に聞いた話、協働的な学びと併せて個別最適な学びということが、このICTの活用によって、これを実現していくためにはICTの活用が不可欠なんだとおっしゃいましたけれども、一方で、データ内容、つまり、どういうものを記録するのか等々も含めた、それの標準化を行うということは、私は、個別最適と相反する考え方なんじゃないかと。十人生徒がいれば十人それぞれが特徴を持っているわけで、個性を持っているわけで、それをある基準に基づいて、標準化された基準に基づいて記録をするということは、最初の個別最適な学びとどう矛盾せずにやることができるのか。私はこの点が非常に疑問なんですが、この点、いかがですか。
○義本政府参考人 標準化につきましては、データ自身を相互に交換、蓄積、分析する、様々な、データ自身を比較するとか、あるいは相互に分析するというふうな観点から考えるものでございまして、例えば、内容につきましては、今、学習指導要領の単元等についてのコードを考えておりますけれども、それに基づいて、どういう内容を学習するか定義をしまして、それによって分析とかコードを振るということでございまして、それによって個別最適化と矛盾するような形でないような形で進めているところでございます。
○吉川(元)委員 私は矛盾すると思いますよ。 例えば、十人と言わず、百人いれば百通りの個性があるわけです。それを類型化するわけでしょう、ある意味では、今の標準化というのは。色でいうと、白から黒まであると、グレーがある、灰色がある。その灰色にもいろんな色合いがある。それをいわゆるゼロと一の世界である程度くくりにして、それで内容の標準化をすると。 個別最適というのは、子供の一人一人の個性に合わせて学びを保障していくというのが個別最適の学びだというふうに私は理解をしています。それと今言ったある程度の標準化というのは私は相反するものだというふうに言わざるを得ません。 この点も、最初に述べましたけれども、ICT、デジタルを活用すればよくなるんだということと相矛盾する、相矛盾するといいますか、個別最適の学びを保障できなく、逆になる可能性がある、その点を指摘をさせていただきたいというふうに思います。 もう余り時間がないんですけれども、大臣にちょっとデジタル教科書についても聞きたかったんですが、時間がないので。 今、発行されている小中のいわゆる紙ベースの教科書、この価格が大変安い。これは当委員会でも何度も何度も指摘をされておりますけれども、例えば、小学校一年生から六年生までの国語の教科書、各社の平均で一冊三百二十ページあるそうです。この定価、平均でいいますと四百九円です。三百二十ページの本ですよ。 この値段というのは余りにも安過ぎるというふうに思いますけれども、大臣、どう思いますか。
○萩生田国務大臣 まず、義務教育で使用する教科書は、教科書無償措置法にのっとり、児童生徒に無償給与を行うために国費で負担するものであります。発行者が教科書を安定的に供給できるように適正な価格を維持する必要があることなどを勘案し、前年の定価をベースに、毎年度、物価指数の変動などを勘案して、文部科学大臣が定価の最高額を告示しています。 その際、学習指導要領の改訂に対応した新しい教科書の定価改定においては、学習指導要領の内容を反映したページ数の増による製造コストの増加を反映しております。例えば、令和三年度から実施された新学習指導要領に対応した中学校用の教科書の定価価格においても、物価変動を加えてプラス三・三%としております。 確かに、その四百円が、ページ数で比較して安いんじゃないかと言われると、それ一つだけ聞けばそう感じる部分もあると思うんですけれども、これは採択制度で、どれだけの自治体が教科書を購入するかというのは、教科書会社の方もチャレンジをしているわけですね。 したがって、やはり、定価の中で、自分たちが教科書に参入するということは、シェアを広げるという努力をしながら、結果として製造コストを下げるということを企業努力として行うことを前提に行っておりますので、この金額じゃやっていけないんだという教科書会社は、結果として参入をできないということになるんだろうと思います。 印刷というのは、先生御承知のように、やはり大量に印刷しますと、そのコストは物すごく下がります。先生がかつて所属した政党と今度新しく来た政党では、ポスターの値段が全然違いますよ、一枚当たりの単価。そのくらい違いますよ。それは、一遍に刷る場合と、ある程度の枚数しか刷らない場合というのは、印刷費用というのはおのずと変わってきますので、そこは、私は、市場原理に合わせて、そんなに心配はないんじゃないかと思っています。
○吉川(元)委員 もう時間が来ましたから終わりますが、ポスターの枚数というのは制限されるんですよ、選挙のときには。ですから、大きい政党も小さい政党も関係ないんですよ。 それと、この価格でやれないというところは撤退する、それは日本の教育にとってプラスなんですか。私はマイナスだと思いますよ。多様な教科書が、いろんな教科書が、もちろん検定がありますから、検定に合格した、合格したけれどもそれぞれの教科書に特徴がある、その中からどれを選ぶかということが、また教育の一つの大きな場面になるわけです。できないんだったら撤退しろといったら、最後は一社になっちゃいますよ。それは事実上の国定教科書じゃないですか。 私が思うのは、デジタルに使うお金があるんだったら、もうずうっと値段が物すごく安いんですよ、書写、習字の本、これなんかは一冊百六十五円ですよ、こういうものにきちんとお金を、私は、先ほど言った、いろんな懸念のあるデジタルに莫大なお金を使うのであれば、こうした紙ベースの教科書にしっかりお金を使うべきだということを指摘して、質問を終わります。
○左藤委員長 次に、浮島智子君。
○浮島委員 おはようございます。公明党の浮島智子です。よろしくお願いいたします。 本日は、学校教育とは何のためにあるのかという根本的なテーマに絞って萩生田大臣にお聞きをし、認識を共有したいと思っておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。 早速でございますけれども、大臣は、自主休校、そして選択登校という言葉をお聞きになったことはおありでしょうか。
○萩生田国務大臣 新型コロナウイルス感染症の感染への不安から、いわゆる自主休校と称して学校に登校しない児童生徒がいることや、いわゆる選択登校と称し、学校に登校せず、自宅などでオンラインなどを活用した学習を希望される方がいることについては承知をしております。
○浮島委員 先週の八日の日だったんですけれども、報道番組で自主休校の取組が紹介されておりました。その後もそうですけれども、私のところに、たくさんの地方議員さんの方から、保護者の判断で学校に行かせなくてもよくなったのかという声が多く寄せられました。 もちろん、どうしても学校になじめなかったり、学校でいじめに遭ったりして不登校になった子供たちはいます。この子供たちをしっかりと支えることは、私たち大人の責任だと思っております。 また、文部科学省のホームページにおける感染症対策に関するQアンドAにおいて、感染経路が分からない患者が増えている地域にあり、保護者から学校を休ませたいと相談されたが、どうしたらよいかという問いに対して、まずは、保護者から欠席させたい事情をよく聴取し、学校で講ずる感染症対策について十分説明するとともに、学校運営の方針について御理解を得るように努めてください、その上で、新型コロナウイルス感染症については現時点でいまだ解明されていない点も多いなどの特性に鑑み、例えば、感染経路の分からない患者が急激に増えている地域などにより、感染の可能性が高まっていると保護者が考えるに合理的な理由があると校長が判断する場合には、指導要領上、出席停止、忌引等の日数として記録をして、欠席とはしない場合もあり得ると考えられます、なお、医療的ケアを必要とする児童生徒や基礎疾患等のある児童生徒の中には、重症化のリスクが高いケースもあることから、主治医や学校医等に相談の上、個別に登校の判断をしてくださいと答えられています。 このように、文部科学省は、感染症の予防上、保護者が子供を学校に出席させなかった場合、感染の可能性が高まり、保護者が申し出る欠席の理由が合理的と校長が判断する場合には、出席停止とし、欠席とはしない扱いが可能である旨を周知しているところと私は承知をしております。これらの措置は当然だと私は思っております。 しかし、自主休校や選択登校と称しまして、そもそも保護者には子供を学校に行かせるか行かせないかについてあらかじめ選択肢があるという誤解が生じることは、私は大きな問題だと思います。 そもそも、学校という社会制度は何のためにあるのか。今国会でも、大臣と、私ども与党、そしてたくさんの野党の皆さんにも賛同いただいて、小学校三十五人の学級、これを実現したり、また、年間十兆円に近い公費を公立の小中学校等に社会が投じているのはなぜか。憲法に定める義務教育の理念の下、子供たちの社会的な自立と、国家、社会の有為な形成者としての資質、能力を育むという教育基本法に定める教育の目標を実現するためだと私は思います。 そして、そのためには、学校において、教室において、意見の異なる他者、家庭環境など社会的な背景の異なる他者と対話をし、協働しながら、同じ経験をしたり切磋琢磨することが不可欠だと思います。 また、学校は子供たちがリアルに集まるという固定観念の転換が必要といったかけ声の下、子供たちが学校に行く行かないを保護者が判断するという仕組みにした場合、大変問題になってくるのが、児童虐待、私はこれが見えにくくなると思っております。 そこで、大臣にお伺いをさせていただきたいと思いますけれども、我が国の学校制度は、学校に行く行かないの選択は保護者が決められ、ホームスクーリングを認める仕組みではないと私は思います。自主休校又は選択登校という言葉がそのような意味を持つならば、我が国の学校制度の基本的な考えと仕組みは違ってくるのではないかと思います。 そして、学校は、様々なバックグラウンドを持つ子供たちがリアルに向き合って対話、協働する場であって、社会の分断に対する大変重要な防波堤になります。不登校の子供たちや、持病を持っていて感染をどうしても避けなければならない子供たちのためのオルタナティブな仕組みは必要です。しかし、学校に行くも行かないも保護者の自由では、民主社会基盤である公教育は崩壊しかねないと私は思います。 かねてから大臣とはこの点で認識が一致していると考えているところでございますけれども、昨今、この自主休校、選択登校という言葉が安易に使われていて、何の事情もないのに子供を学校に行かせない選択肢が保護者にあるという考え方は、我が国の学校制度に合致するものでないと私は思いますけれども、大臣として、どういうお考えか、明言をしていただきたいと思います。
○萩生田国務大臣 先生、新学期が始まったこの時期に、極めて重要な御指摘をいただいたと思います。 全ては今先生の質疑の中にございましたけれども、改めて申し上げれば、家庭や地域の経済的、社会的状況等にかかわらず、全ての子供たちに教育の機会均等を確保することは重要です。 この趣旨に鑑み、日本国憲法第二十六条や教育基本法第五条においては、保護者が子を小学校、中学校等に就学させる義務を規定しており、特段の事情もなく保護者が子供を小学校、中学校等に登校させないことは、この義務に違反するものと考えられます。 その上で、新型コロナウイルス感染症への対応に当たっては、あくまでも特例として、保護者から感染が不安で休ませたいと相談があった児童生徒等について、同居家族に例えば高齢者や基礎疾患がある人がいるなど、合理的な理由があると校長が判断する場合には、欠席とはしないなどの柔軟な扱いも可能である旨、昨年六月及び本年二月に、持続的な学校運営のためのガイドラインにおいてお示しをしました。 しかしながら、義務教育は、原則、登校、対面が望ましいと考えており、まずは学校において、可能な限り感染リスクを低減させ、保護者の理解を得ながら児童生徒が登校して学習できるようにすることが重要であることから、引き続き、児童生徒の健やかな学びを最大限保障するため、必要な取組が適切に行われるように、自治体に再度周知をしたいと思います。 先生御心配のとおり、実は、昨年度末、特に小学生で私立の中学受験を準備している御家庭のお子さんなどが、これを理由に一斉に休まれてしまったということを学校の校長先生たちからも相談を受けました。 合理的な理由がなかなか見つからなくて、それは望ましくないという話だったんだけれども、しかし、何か雪崩を打つように皆さんが一斉に休んで受験準備に没頭しているような状況は、本来の義務教育の在り方として望ましくないと思っていますので、改めてしっかり自治体に通知を出したいと思います。
○浮島委員 ありがとうございます。 くれぐれも誤解のないように、文科省としてもしっかりとしたメッセージを発信していただけるように、再度お願いをさせていただきたいと思います。 しかし、いじめに遭ってどうしても学校に行くことができない、そして、そういう子供たちを、今の学校に通うことを強いることはできないと私は思います。そのような子供たちを支える重要な仕組みの一つが、夜間中学ではないかと私は思っております。 先日、夜間中学の先生に直接お話を伺いました。伺ったところ、ある子が夜間中学に通ってきていた、その子は、学校でいじめに遭って不登校になり、学校に行けなくなり、夜間中学にずっと通ってきていた、夜間中学に通い始めてから、年齢も国籍も異なる同級生に支えられて、優しさに触れ、そして勉強の面白さに初めて気がついた、そして、学ぶこととはこういうことなんだ、こんな楽しいことなんだということを自分が分かり、自分が一生懸命勉強し、この勉強の楽しさ、仲間の楽しさ、仲間というのは大切なんだということをみんなに伝えていきたいということで、自分自身が教師になったそうです。 こうして、やはりリアルで向き合う夜間中学だからこそ学べることだと私は思っています。 小学校三十五人学級が実現し、現場で子供たちの状況を把握し、一人一人にきめ細かい教育を実現する。そのためには、中学校三十五人、そして三十人に向けて更なる取組が必要であると思いますけれども、学ぶ機会すら遠い方々はまだたくさんいらっしゃるのも事実でございます。 義務教育を受けられなかった方、外国人の方、そして不登校の子供たち、この子供たちにとって最も大事な学びの場である夜間中学、この設置促進に向けて、我々公明党はこれまでも全力を尽くしてまいりました。 この四月に新たに徳島、高知に開校し、来年四月には北海道、香川で開校予定となっておりますけれども、しかし、これらの四県の新設を除けば、まだ全国十都府県二十八市区、三十四校の設置にとどまっているのが現状でございます。 私は、二〇一三年の八月の六日に、代表呼びかけ人として各会派の皆さんにお声がけをさせていただき、国会内でシンポジウムを開催させていただきました。 その後も、様々、委員会にてこの夜間中学の重要性を質問させていただいてまいりましたけれども、歴代大臣からは、重要である、しっかりとやっていきたいという御答弁をいただいておりましたが、なかなか進みませんでした。 そこで、本年の一月二十五日、衆議院の予算委員会でございましたけれども、我が党の質問に、様々な事情で義務教育が受けられなかった方々、外国人の方々、そして不登校の子供たち、これらの皆さんに日本全国で学びの機会を提供する夜間中学を、菅総理のリーダーシップで全国に配置していただきたいという質問をさせていただいたところ、総理からは、少人数学級の実現と同じように、来年度から五年間で、この夜間中学、全ての都道府県、指定都市に少なくとも一校を設置するという目標達成を目指してやっていくという力強い答弁をいただいたところでもございます。 五年間で全ての都道府県と政令市に少なくとも一つ設置されるということを目指して取り組むという御答弁をいただいたところでございますけれども、このしっかりとした計画、工程表を作成し、知事や市長、総務省、連携をしながら確実に実現していかなければならないと思いますけれども、現状と今後の取組について御説明を願いたい。 また、これからの夜間中学を、ICTの活用をしながら、不登校の子供たちやそれを支える市区町村の相談センターなど、ネットワークの要としての役割を果たし、自主休校や選択登校といった公教育をないがしろにする動きにしっかりと向かい合うことが必要だと思いますけれども、併せて答弁をお願いしたいと思います。
○萩生田国務大臣 夜間中学は、不登校など様々な事情により十分な教育を受けられないまま中学校を卒業した方、我が国又は本国において義務教育を修了できなかった方などに対して、教育を受ける機会を保障する重要な役割を果たしているものと考えております。 今年開校の徳島、高知の件についても今先生触れられていただいたとおりでございますが、夜間中学は、設置主体は自治体でありまして、地域の実情に応じた取組が重要であることから、引き続き、設置を支援する予算を確保するとともに、全国知事会や指定都市市長会と連携しながら、各都道府県、指定都市に少なくとも一校設置されるよう、設置に向けた自治体の取組を促してまいりたいと思います。 また、これらの夜間中学の在り方についても御提言いただきましたが、例えば京都市立洛友中学校夜間学級においては、不登校特例校である同校の昼間の学級の生徒との合同授業や交流活動などが行われております。 委員御指摘のような、一人一台の端末や、あるいは相談センターとの連携など、多様な生徒や地域の状況により様々な活動も取組も見られることから、引き続き、夜間中学における教育活動の充実を努めてまいりたいと思います。 いずれにしましても、五年間という期限は総理が示された一つの目安なので、それは我々も共有していきたいと思うんですけれども、工程表を作って計画的に建てるというよりは、やはり設置主体の自治体が、うちは必要なんだということの足下の確認をしてもらわなきゃならないので、ニーズの調査の補助金をつくっております。今年度は十件が採用いただくというふうに聞いております。 是非、文科委員会の先生方のお地元は、一件一件それぞれのお地元を確認していただいて、まだ設置のない自治体については、本当に必要がないのか、どの地域につくったら皆さんが通いやすいのか、こういったことを少しスタディーをしていただくと本当にありがたいなと思っていますので、これは党派を超えて、先生方の御協力をお願いしたいと思います。
○浮島委員 ありがとうございました。 今大臣の方からも御答弁をいただきました。委員会の先生方にも、御地元で夜間中学設置に向けて協力をいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 本日は、大臣が参議院の方ということで、万が一間に合わなかったらということで丹羽副大臣に御答弁ということでお願いしておりましたけれども、本当にありがとうございました。また次回、よろしくお願いいたします。
○左藤委員長 次に、古田圭一君。
○古田委員 自由民主党の古田圭一でございます。 本日は、質問の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。 今日は科学技術関係の質疑をさせていただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。 先月、三月二十六日に、本年度から五年間の科学技術政策の方針を示す第六期科学技術・イノベーション基本計画が閣議決定されました。昨年には科学技術基本法が、人文のみに係る科学技術とイノベーションの創出を追加して、科学技術・イノベーション基本法として改正されましたので、基本法改正後初めての基本計画となります。また、新型コロナウイルスの影響で新しい生活様式、ニューノーマルが生まれるなど、社会情勢にも大きな変化がありました。 これらの科学技術政策に関わる環境の変化を踏まえて、これまでの基本計画から変わったところ、第六期基本計画のポイントなど、御説明をお願いいたします。
○覺道政府参考人 お答えを申し上げます。 先生御指摘のとおり、昨年、二十五年ぶりに科学技術基本法が改正され、法の対象に人文科学のみに係る科学技術とイノベーションの創出が追加されるとともに、計画の名称も科学技術・イノベーション基本計画に変更されました。 また、激化する国家間の覇権争いの中核が科学技術イノベーションとなっていることを踏まえ、第六期計画では、イノベーションや総合知による社会変革と、その源泉となる知、人への投資の重要性を強調してございます。具体的には、デジタル化やカーボンニュートラルの実現、そして、研究力の強化や、探究力と学び続ける姿勢を強化する教育、人材育成に取り組むこととしてございます。 また、これらを強力に推進すべく、五年間で、政府の研究開発投資総額について三十兆円、官民の研究開発投資総額について百二十兆円という目標を掲げているところでございます。
○古田委員 ありがとうございます。 研究開発投資につきましては、第二期から第四期基本計画までは目標の額を達成することができなかったものの、第五期では二十六兆円の目標に対して、集計方法の変更もありまして、二十六・一兆円で、上回ることができております。 第六期基本計画では、第五期の目標額から更に四兆円追加した目標となっております。政府の科学技術関係予算の約半分を文部科学省が所管をしています。目標達成に向けた文部科学省の意気込みをお聞かせください。 あわせて、第六期基本計画を受けた文部科学省の取組についてのお考えも聞かせていただければと思います。よろしくお願いいたします。
○高橋副大臣 お答え申し上げます。 天然資源に乏しい我が国にとって、イノベーションの創出とその源泉となる科学技術の振興は、社会的課題や経済的課題を解決し、持続可能な社会への転換を図る上で極めて重要な手段です。 本年度からの五か年計画である第六期科学技術・イノベーション基本計画においては、五年間の研究開発投資総額について、第五期計画の目標を大きく上回る、政府でおよそ三十兆円、官民でおよそ百二十兆円を目指しております。現状の打破に向けて、科学技術イノベーションへの投資は極めて重要と認識しており、文部科学省としても、その実現に向けて努力をしてまいります。 また、科学技術イノベーション政策の中核を担う省として、特に研究力の抜本的強化が極めて重要であると認識しております。特に、博士後期課程学生の処遇の向上やキャリアパスの拡大、若手研究者が腰を据えて研究に取り組める環境の構築、基礎研究、学術研究の推進、十兆円規模の大学ファンドの創設と大学改革などに注力をしてまいります。 加えて、様々な社会課題の解決に向けて、国際的に研究開発競争が激しいAI技術、バイオテクノロジー、量子技術、マテリアル、宇宙、海洋、環境エネルギー、健康・医療等の重要分野の国家戦略に基づく取組の推進や、社会変革の促進に向けたスタートアップ支援やアントレプレナーシップ教育等の推進を通じたイノベーションエコシステムの形成の促進などにもしっかりと取り組んでまいります。 リーマン・ショック後に研究開発投資が停滞した反省を踏まえて、このコロナ禍での科学技術イノベーションへの力強い支援を進めてまいります。 御質問ありがとうございます。
○古田委員 どうもありがとうございます。是非、研究開発力の強化、研究者の環境の整備などを進めていただきたいというふうに思います。 それでは、ここから個別の研究について伺います。 新型コロナウイルスが私たちの生活を一変させています。これからも未知のウイルスが世界的な大流行を起こすことは十分に考えられます。しかし、それを克服できそうな明るい兆しも見えております。 皆さん、スーパー抗体酵素を御存じでしょうか。日本で発見されました。皆さんにも知っておいていただきたいと思いますので、この機会に少し説明させていただきます。 スーパー抗体酵素とは、簡単に言ってしまえば、酵素の働きを持った抗体です。 それでは、酵素の働きは何かといいますと、洗濯洗剤で酵素パワーなどとお聞きになったことがあるかと思いますが、洗剤で落とし切れないたんぱく質汚れを酵素の働きで分解して落とすために、洗濯洗剤には酵素が使われています。また、たんぱく質をアミノ酸に分解する消化酵素の働きは、人体に欠かせません。このように、酵素はたんぱく質を分解するという働きを持ちます。 次に、抗体とは何かといいますと、ウイルスや細菌など、特定のたんぱく質に結合するたんぱく質のことを言います。おたふく風邪ウイルスにはおたふく風邪ウイルス専用の抗体、はしかウイルスにははしかウイルス専用の抗体というように、結合の標的となるたんぱく質によって抗体が異なります。 抗体には、細菌などが出す毒を中和したり、ウイルスが細胞に感染しないようにしたりする働きがありますが、標的とするたんぱく質であるウイルスや細菌を撃退する働きはありません。ウイルスや細菌などの撃退は、細菌などの異物を食べてくれるマクロファージや好中球などの力をかりなくてはなりません。 しかし、スーパー抗体酵素は、ウイルスや細菌など、標的となるたんぱく質と結合する抗体自体にたんぱく質を分解する酵素の働きを持っていることから、単独でウイルスや細菌を撃退することができます。 このスーパー抗体酵素は、一九九八年に宇田泰三先生、一二三恵美先生のグループが偶然発見したものですけれども、人への投与を見据えたヒト型スーパー抗体酵素が、マウスの動物実験にて安全性が示され、狙ったものに対して効果のあるスーパー抗体酵素を作製する手法も確立されています。これまでに、狂犬病ウイルス、インフルエンザウイルス、ピロリ菌、がん細胞、認知症などに関するたんぱく質などに効果があるものが作られています。 現在、新型コロナウイルスが猛威を振るって、変異株が次々に生まれてきています。これまでのワクチンなどの方法では、変異してしまうと効果が発揮できない可能性がありますが、スーパー抗体酵素では、ウイルスがウイルスであるための、変異をしない保存領域と言われる部分を標的とすることにより、変異型のウイルスにも対応できることが分かってきております。 現在、日米に特許を出願中とのことです。 インフルエンザウイルスの変異株に関しては実験で実証されており、新型コロナウイルスの変異株でも同様の効果が期待できます。また、スーパー抗体酵素は、抗体自体に標的となるたんぱく質を分解する酵素の働きがあることから、生物の体内だけじゃなく、体外においても効果を発揮するため、噴霧などを行って大気中のウイルスなどを除去することも可能となります。 このスーパー抗体酵素の研究は、日本で始まった、非常に波及効果の大きい研究です。このようなテーマも含めて、日本発の独創的な新技術開発には、研究予算、人員を拡充し、しっかりとした支援をしていく必要があると思いますけれども、まず、このスーパー抗体酵素について、文部科学省の認識、また研究の支援状況を伺います。
○杉野政府参考人 失礼いたします。 スーパー抗体酵素についてでございます。 先生が今御紹介いただきましたように、このスーパー抗体酵素は、抗原に特異的に結合いたしまして、かつ、酵素的に分解、無力化するという特徴がございまして、加えまして、これも今御紹介ありましたけれども、ウイルス種内で共通する部分に反応して分解、無力化することができますので、変異株に対しましても同様の効果が期待される、優れた可能性が示唆されている研究だというふうに認識しております。 これまでの国の支援状況でございますけれども、まず、科学研究費補助金、いわゆる科研費でございますけれども、過去二十年以上にわたりまして、累次にわたりまして継続的に採択され、支援を受けているという状況でございます。また、これに加えまして、戦略的創造研究推進事業による支援実績も重ねておられまして、長年にわたりまして国として支援させていただいている実態があると思います。 今年度、令和三年度につきましては、科学研究費補助金及び未来社会創造事業によって支援が行われる予定となっているところでございます。
○古田委員 ありがとうございます。 このような研究が実用化されるためには、やはり民間企業の協力が不可欠であるというふうに思います。 残念ながら、我が国の大学発の優れた研究成果が海外の企業によって実用化されるという事例が多く発生しています。ノーベル賞を受賞された本庶佑先生が見つけられたPD―1分子も、当時は国内の産業界の支援が得られず、アメリカのベンチャーが大きな興味を示したことから企業化の道が開けたとのことです。我が国の大学発の優れた研究成果は、是非、我が国で実用化していただきたいと思います。いち早く実用化できれば、他国に対しても影響力を持つことができます。 第六期基本計画でも、官民合わせた研究開発投資を約百二十兆円とすると掲げられております。是非、日本の民間企業にも頑張っていただきたいと思いますが、このような研究成果が早急に実用化されるために、民間企業とのマッチングを支援するなど、政府としてもしっかり取り組んでいただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○高橋副大臣 お答えします。 我が国の優れた基礎研究の成果を創薬等の実用化につなげていくことは大変重要であると認識しております。 文部科学省では、例えば、京都大学山中教授により樹立されたiPS細胞など、我が国発の画期的成果を実用化につなげるための支援を継続的に行っており、複数の研究課題が世界初の移植手術等に結びついております。 全国に橋渡し研究支援拠点を整備し、産学官連携機能の更なる強化に努め、基礎から臨床までの一貫した支援を実施し、大学等の優れた研究成果を創薬につなげられるよう、文部科学省としてしっかり取り組んでまいります。
○古田委員 ありがとうございます。 今後も、未知のウイルスによってパンデミックが起こることは十分想定できます。今御紹介した画期的なスーパー抗体酵素の企業化を世界に先駆けて日本で実現して、安心して暮らせる世の中になってほしいというふうに願っております。 カーボンニュートラルの取組ということで五番目に質問を考えておりましたけれども、もうちょっと時間ありますかね。 では、簡単に、カーボンニュートラル関係で、我が国が世界に比べて優位な研究分野に立っているところというのはどういうところがあるか、お伺いをいたします。
○生川政府参考人 文部科学省では、カーボンニュートラルの実現に向けて、従来の延長線上にはない技術の創出など、基礎・基盤的研究に取り組んでいるところでございます。 その中で、今御指摘いただきました、日本が世界に対して強みのある分野でございますが、例えばで申し上げますと、次世代蓄電池や、大幅な省エネを可能とする革新的なパワーエレクトロニクス技術、水素製造を始めとした多様な熱利用につながる高温ガス炉や、核融合エネルギー技術の研究開発については、日本が強みを有する分野としてしっかりと進めてまいりたいと考えているところでございます。 今後とも、カーボンニュートラルの実現に向けて、本分野の研究開発を一層加速していきたいと考えております。
○古田委員 どうもありがとうございます。 是非、日本の力を伸ばしていただきたいと思います。どうもありがとうございました。
○左藤委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午前十時三分休憩 ――――◇――――― 午後一時開議
○左藤委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。寺田学君。
○寺田(学)委員 立憲の寺田です。 今日は、三十分、一般質疑をいただきましたので、質問させていただきたいと思います。 四月で、今、入学シーズンの直後ですので、いつかこの問題をちゃんと取り上げたいなと思いながら時期を逃していたので、小学校、中学校、高校、学校に付随する無償化されていない部分の副教材の話と、あとそれに関わること、その後に、丸川大臣、ありがとうございます、オリンピックについて一般的にお伺いしたいと思っています。 萩生田大臣、今見ていただいていますけれども、参考資料に皆さんにお渡ししたのは、購入が必要な学用品の例ということです。うちのちびは去年ですけれども、ちょうど、うちの秘書の方が、今年、数人の子供が小学校、中学校、高校と入学が決まりまして、その際、学校から実際に送られてきた資料を基にざあっと挙げたものです。 私自身、昨年、子供が小学校に入学しまして、区立ですけれども、そのときの一切の手続を、私、やってみました。実際どういうことを、一般的に言う、お母さんたちがやっているのかということを勉強する意味では非常にいい経験だったというか、大変だったんですけれども。 今回お渡ししたところに、小学校ということで、左側にずらっと並べました。ツイッターでも聞いたりして、ほかの情報も得たんですけれども、もちろん、地域地域によって、買うことが義務づけられている、買うことが推奨されている、買う買わないも本当に自由というものに分かれますけれども、一般的には、これは多分全部、多少の額面の差はあれども、小学校入学時、そのタイミング、ないしはその後に随時購入していくというものです。 このことに関しては、委員会で取り上げられたかどうか分かりませんが、文科省としても、初中局として、何度か教育委員会に向けて、できる限り適正にという話で、概括的に問題意識とそれの改善をお伝えをしていただいているんですが、少なくとも、私が小学生であった三十何年前から、今、自分の子供のケースと周りの子供のケースを見てみて、ほとんど変わっていないです。 萩生田大臣、僕は、怒られるかもしれないですけれども、こんな細かいことまで全部文科省にやらせるなと言うかもしれないですけれども、やはり個人的に思いますよ、みんな忙し過ぎるし、やらされることが多過ぎて、改善をみんなで求めるよりは、何とかのみ込んでやってしまえ、買ってしまえということで、改善の自主的な努力って生まれないんですよね。その結果、私が小学校だった頃と何十年たっても比較的変わらない。 今日お渡ししたやつ、裏面もあるんです。 大臣、この算数セットって知っていますか。これは驚愕ですよ。算数セットということで、マージャンの点棒みたいなものもあるんですけれども、おはじきとか。これは、どの地域もそうだと思う、全部名前を書くんですよ。知らないでしょう、みんな。多分、ここにいる先生方は配偶者の方に全部お任せしてきたと思うんですけれども、地獄ですよ、これは。僕はハズキルーペをつけながらやりましたよ。 これは、上に算数セットとあって、多分これは、学習指導要領にのっとって、教科書があって、教科書の補助教材として基本的に買って、なくしちゃいけないからという理由で、おはじき一個一個に名前を書くんですよ。それの手間を軽減化するために、インターネットで、名前を登録したちっちゃいシールが売られているんですよ。それを一生懸命ぺたぺたぺたぺたぺたぺたぺたぺた貼るんです。 全く合理的じゃないというか。みんなおかしいと思っているんですよ。みんなおかしいと思っていても、おかしいじゃないかと入学当初から言って変えることもできず、一回喉元過ぎちゃうと、二年生、三年生のお父さん、お母さんになっちゃうと、それ以外のことで忙しくて改善が進まないというので、ずっと続いてきていると思うんです。 一般的に、これは局長でも結構ですけれども、特に小学校に絞ってもいいですけれども、学校に入るという意味で、こういう形で副教材の購入を事実上義務づけられたり強く勧められたりして出費も増えますし、本当にそれ自体が代替不可なものなのかということもすごく疑問に思うこともあるんですが、文科省として問題意識を持っているかどうかを含めて、まず御答弁をいただければと思います。
○瀧本政府参考人 お答え申し上げます。 教科書以外の教材、学用品等の選定につきましては校長などの判断でございまして、そうした教材やあるいは学用品等の適切な管理のためにどのように名前の記入を求めるかとか、そういったことについては、保護者の負担も考慮しながら、児童や学校等の状況も踏まえつつ、各学校等において適切に判断をしていただきたいと思っております。 私どもとしても、こうした新たな教材や学用品等に名前を記入することなどについて、負担に感じている保護者の意見があるということについては承知をしているところでございます。
○寺田(学)委員 それは基本的には僕は学校に任せたい、教育委員会に任せたいと思いますけれども、何度も申し上げているとおり、変わらないですよ。やはり、学校も、ほかのことでも忙しいので、とにかく機械的に全部やってしまう傾向にあるし、親も、おかしいと思っても、何とか一回のみ込んじゃおうというのがあるので。 大臣、ちょっと本当に細かいことまでやるのはあれですけれども、何とかこう、細かくてもしようがないので、文科省として具体的に何か対策を練って、指導、指導と言うとよくないな、この凝り固まった地方の教育委員会と保護者たちの慣例を打ち破れないものですかね、大臣。
○萩生田国務大臣 今先生から配られた資料を見て、この算数セット、すごく細かいなというのは、私も思いました。 ただ、この副教材の購入や対応については、それぞれの学校で指導計画を立てて、そして、最終的には校長先生の許可がなければそれは使えないわけでありまして、なるべく、義務教育ですから、教科書も含めて無償化でやっているわけですから、限られた環境の中で最大のパフォーマンスを発揮してもらいたいというのは、大臣として私は思いますけれども。 他方、子供たちの深い学びのために、学校や担任の先生が、これはいいものなんだというふうに本当にちゃんとかみ砕いて、購入の必要性をしっかり親にも理解していただけるような、だけれども、果たしてこの算数セットは何年生まで何回使うんだろうかという、そういう検証なくして、多分、これからお子さんが大きくなると、書道セットとか裁縫箱とか、これは一体いつまでここに積んであるんだろうなというものが家の中に増えてくると思うんですよ。義務教育で、果たして、数回だけ経験するものを本人に買わせることが本当にいいのかというのは、せっかくの御提案ですから考えてみたいなと思います。 今までも、実は、累次にわたって通達は出しているんですね。ですから、それは、それぞれの設置市あるいは学校の校長先生などが考えていただいているとは思うんですけれども、そこまで文科省が、果たして、これは買うのは望ましくないとか、こっちの方が安くていいとか、なかなかそういう指導の仕方というのはできないことは御理解いただいた上で、保護者の皆さんの負担軽減というのはやはり常に考えていかなきゃいけないなというふうに思います。
○寺田(学)委員 身の上話を言うと、僕は三人兄弟の末っ子で、基本的にお下がりが多かったです。 絵の具セットの記憶が鮮明に残っているんですけれども、絵の具セットを使う初めての日があって、母親に絵の具セットの購入を断られていたので、お下がりがあるからといって絵の具セットを用意されて、学校で開けたら、汚い絵の具セットで、蓋がなくてラップがかかっていて、物すごく恥ずかしい思いをして、あの白いやつ、絵の具を溶かすところも洗っていなくて、そういう恥ずかしい思いもしました。ただ、実際、それが一回ぐらいで、ピアニカの色も違いましたけれども、何とか。 大臣が言うとおり、今の話とつなげるんですけれども、個々別に、これが要る、これが要らないと文科省がやるのは余りにも手間だと思うし、介入し過ぎだと思うんですけれども、一個検討してほしいのは、原則、シェアしなさいと。学校で、原則、シェアしなさい、シェアできるような仕組みにしなさいというのを具体的に僕は通知してほしいと思うんです。 やはり彫刻刀とかも、使うかもしれないですけれども、年がら年中使わないですよ。学校で一定数持っていたら、もちろん今はコロナがあるので、シェアすることに対していろいろあるかもしれないですけれども、学校で一定数保持していれば、それを必要なときに使っていく。最低限のメンテナンスは子供たちでできますよ。シェアできないものも確かにあると思いますが、シェア可能なものは基本的にシェアをする、そういうことに努めなさいということを文科省から、そこまでの具体性は持っていいと私は思うんです。シェアしてやるようにと。 これは今変わっているかどうか分かりませんけれども、体操着とかなんですけれども、中学校だったかな、私の場合、学年によって色が違うものを買わされるんですよ。それは、先生方から見た識別としてはいいかもしれないですけれども、動きやすい体操着があれば別に体育の用途は満たすわけで、そうやって色識別をするせいで、お下がりもままならなくて買わなきゃいけなかったり、要は、リセールかリサイクルというか、ほかの人に渡すということに関しても、サイズのみならず、やはり渡していけることを阻害する。 もちろん、地域を支えている、そういう洋品店の方々とか大事だと思います。もちろんそこで支えられている商売ってあると思うので、そこは別途考えなきゃいけないですが、そこの負担自体を親に課すことはよくないなと思うし、これがちゃんとシェアという仕組みになれば、算数セットに名前を書く必要だってないわけですよ、書いちゃいけないわけですよ。 なので、これは局長でいいです、まず、一個お願い。まず、局長も、この算数セットの苦行を一回やってみてください。どれだけ大変か、やらないと分からないですよ。それをやってください。 その上で、それはもちろん大臣の御判断がありますけれども、基本的に、こういう副教材のものをシェアをしていくという発想を是非とも学校の方に示唆してほしいし、シェアするために、学校としては、親の負担だったものを学校でやるわけですから、財政的な負担がかかると思いますけれども、それはどういう仕組みか分からないです、財政負担も一定程度ケアすることが必要だとしたら、それも検討は必要だと思いますけれども。 何とか、局長自身も体験してください。その上で、予算措置というものも視野に入れた上で、しっかりと、教材費、シェアしていくということが大事だと。局長、どうぞ。
○瀧本政府参考人 お答え申し上げます。 まず、私自身が体験しろということについては、ちょっと、どうやって物を入手しようかなと考えますが。 委員の方からお配りいただいた資料にあるシールについても、御質問に先立って調べてみましたが、算数セット本体より高いぐらいで、ネットでよく売っていて、本体より高いというのはどういうことだろうなと思いながら、やや疑問を持ったところではございます。 一方で、どういうものを本当に個人所有として、どういうものを学校の備品的にシェアするものとして共有するかということに関してで言いますと、問題集であったり副読本のようなものは通常は個人が所有をして、掛け図とか標本とか模型とか、こういったようなものは学校が整備をするとしているところが多いわけです。今の後者の方については、地方財政措置が講じられておりますので、その中で学校が買っているという状況にあります。 各学校設置者などにおいては、使用する教材の教育的効果であったり、あるいは使用形態、あるいは購入にかかる費用なども踏まえながら、教材を個人に購入していただくのか、あるいは学校において整備をするのかの判断をしていただいているところだと思います。 一方で、数年前に、学校の制服で、高価な制服の事案がございましたけれども、文科省としては、こうした学用品であったり、必要なもの、制服も含めてですが、保護者の過重な経済的負担にならないようということで、各都道府県教育委員会等に通知をして、留意を促させていただいているところでございますし、どうしても厳しい家庭につきましては、こうした学用品費、学用品等に要する経費を補助する就学援助を実施しており、また、この単価についても、本年度に向けても充実をさせていただいたところでございます。 私の方からは以上です。
○寺田(学)委員 基本、原則、シェアですよ。その方針だけでいいと思います。 結局のところ、仕組みは簡単で、シェアしないで個人で持たせると、なくしちゃいけないから名前を書かせるんですよ、名前を書かせることによって、今、メルカリだ何だってリセール市場はいっぱいあるのに、そこに名前が書いてあるから出せなくなって、もう使えなくなる。これを基本的にシェアをしていくということにすると、それは、買わなくていいし、学校は学校の中でちゃんと回して使って、みんなで使うものだから大事に使いましょうという教えにも私はなると思うんです。 余り細かいことを大臣に聞くのはあれですけれども、大臣、何とかしてくださいよ。
○萩生田国務大臣 地方教育行政ですから、私がどこまでコメントしていいか分からないんですけれども。 例えば、これは一般的な副教材もあれば、先生が出していただいた資料は、特定の教科書会社に準拠しているんですよね。 先週、記者会見でも発表しましたけれども、こういう会社が、自分たちのシェアを広げるために、教員とかにこういったものを配っていたという事例があって、今厳しく対応しようというふうに思っているんですけれども。教科書採択を継続的に維持するために、こういうものを買ってしまうとなかなか教科書を替えられないということにもしつながっているとすれば、それは子供たちにとっては迷惑な話だなというふうに私も思いますから、その一面はちょっと考えてみたいと思います。 他方、どの程度の頻度で使うのかというのはすごく大事で、さっき先生、絵の具の話をされましたけれども、まず美術部でも入らない限りは、絵の具の二十四色を買って、チューブを使い切る子供って、まず日本中誰もいないんだと思うんですよ。うちの秘書官たちも、みんな、子供の絵の具が残っているという話をさっきしていましたので。 そういうことを考えると、消耗品でありますから、なかなかその管理とかが難しいかもしれないけれども、もう少し、学校の備品としてみんなが上手に使えるもの、それから、個人がきちんと持っていただいて、例えば書き込んだりなんかして、どんどん自分の力を蓄積していくものについては、少し整理していく必要があるかなというふうに先生の質問を聞いて思いました。 そして、せっかくGIGAが始まったわけですから、今まではアナログ的に扱っていた教材が、もし画面上で代替ができて十分理解ができるんだとすれば、少しずつこういう負担を軽減することにもつなげていきたいなというふうに検討してみたいと思います。
○寺田(学)委員 ありがとうございます。 絵の具のセルリアンブルーなんて、絶対全部使わないですよ。だけれども、やはり、そういうものを、みんな使うものだからといって買う。もちろん、それで潤うところがあるんですが。本当に細かいですけれども、こういうところを一個一個変えていかないと、子育ての大変さの総量って下がらないですよ。いまだ連絡帳とかやっているんですよ。学校を休むのに連絡帳に書いて出すというやり方、結構普通にやっていますよ。 だから、今、GIGAが始まって、ああいう形になりますけれども、今までの慣習自体が三周ぐらい遅れている環境なので、どんどんどんどん細かいこともつついてつついてアップデートしていかないと、全体的な負担と、効用というのは出てこないと思うので、頑張っていただきたいと思います。 残り時間、今度はオリンピックと、でかいことになるんですが。 昨日、コーツさんの発言とかも出ていましたけれども、私自身として、オリンピックを是非やれとかやるなとか、そういうことなしに、やはり、国民感情全体でいうと、本当にやるのかなというところの踏ん切り、踏ん切りというか分からなさがあって、様々、いよいよ目の前に迫ってきて、事情が大変になってきている。秋田においても、パラリンピックの水泳の方々の宿泊をどうするか、交渉が決裂して来なくなったとかいろいろ報じられていますけれども。 丸川大臣に聞きたいんですけれども、この間、参議院の方でも質問があって、本当にオリンピックやるのということに、大災害とかなんとかあったらやらないということもあるかもしれませんけれどもという話で止まっているんです。これはどういう考えなのかはっきりおっしゃっていただきたいんですけれども、コロナの感染拡大という理由で開催がなくなるということはあり得るんですか。
○丸川国務大臣 御質問ありがとうございます。 コロナの感染拡大が具体的に個別の課題として何をもたらすのかによって、中止をする場合もあれば、中止をしない場合もあるんだろうと思います。 現実に、橋本会長も、百日を迎えてのインタビューの中で、状況が変化していく中で、例えばの話ですけれども、無観客も想定していかないといけないのは当然とお答えになっておられまして、これはもう森会長のときからそうでありますので、様々なやり方というか想定というものを踏まえながら、個別に、具体的に、どういうことが起きたときにどう判断すべきかということが、今後、まだ、これから詰めることではありますけれども、あろうかと思います。
○寺田(学)委員 結構意外だったんですけれども。コロナの感染拡大を理由に、もちろん、無観客とか態様が変わっていく、どういう形でやるのかということのアレンジが行われることは十分想定していましたけれども、コロナの感染拡大の、その拡大の在り方によって、中止もあり得るんですか。
○丸川国務大臣 具体的に何をもたらすかということの内容が、例えば、病原性が変異株の更なる登場によって大きく変化したり、あるいは、クラスターの発生がどこで起きるか、選手村の中で起きて選手が多数プレーできないようなことも起こり得るかもしれない。 これは最終的にIOCが判断することでありますので、我々、そういうことにならないように、安全、安心の大会を行うために準備を進めているという状況にございます。
○寺田(学)委員 どういう形であれ、コロナの対策を取った上で、開催は決まっていることなんだという話をされるのかと思ったら、結構そこら辺は様子を見られるんですね。 もちろん、大会をするかどうかという主体は、それはIOCであり、JOC、組織委員会等々だと思いますけれども、感染拡大、コロナの感染という切り口においては、大臣としてのお役というのはとても大きいものだと思うんです。 ほかの委員会でも聞かれていたと思うんですけれども、私自身、この中において、大会を行う、オリンピックを行う上で、日本人の選手及び選手の関係者にはワクチンを打つ用意があるというニュースを聞いたときに、もうどういう状況でも、コロナの中でやるとすれば、そういうことは当然あり得るんだろうなというふうに思っていたんですが、そういうような報道をすごく否定されたということだったんですが。 私は、もちろん、優先的にどうするかとかという順番の問題はあるかもしれませんけれども、本当にこの中でやるとすれば、その手のことは割り切ってやらざるを得なくなるという考え方は当然出てくると思うんですけれども、それは否定されるんですか。
○丸川国務大臣 少なくとも、私ども政府の側から、選手を優先して接種するということは考えにくいです。 これまでも、我々が水際でお迎えをする際に、接種をしている選手と接種をしていない選手がいるはずです。ここで選手のそれぞれの立場に差がつくというのは、これは橋本会長もおっしゃっていますけれども、望まないと。接種をしているかしていないかで、選手の活動の範囲やあるいは置かれる状況が、差が出るというのを避けたいということは会長もおっしゃっていまして、私も、ですので、ワクチンを打っていないことを前提に、この大会を全てセットするという方向で準備をしております。
○寺田(学)委員 そうなんですか。ワクチンを選手及び関係者の方々が打っていないという前提で開催をする、その上で、担当大臣として、まあ、日本全体の感染予防は担当ではないですけれども、本当にそれでいいんですかね。 いや、考え方はいろいろあると思いますよ、あえて僕のことは言いませんけれども。コロナの中においてやるんだとすれば、きっちりと、海外から選手や関係者を呼ぶわけですから、それによって感染拡大をしないためにしっかりとワクチンを打ってもらうということを考えることは、私は一案だと思うんです、最初から捨てることではないと思います。かつ、来られた方々と接することになる選手であったり大会関係者の方々にもちゃんとワクチンを打って、感染拡大をできる限り予防するというのは一つの考え方だと思うんですが、そういう考え方には立たないんですか。
○丸川国務大臣 一つの考え方かもしれませんが、一方で、そのお国の状況によって、打てる方、打てない方がいらっしゃるわけです。それで活動できる範囲に差が生じるということはオリンピックの精神に反することだと思いますので、そうした方、打っている方、打っていない方かかわらず、安全が守られるように、例えば、私ども、今、毎日検査をするという準備をしております。毎日検査を行って、できる限り速やかに隔離を行う。また、治療が必要な方は治療を行う。 また、この検査の精度ということについてもしっかりと担保をしていきたいと思いますし、バブルという考え方は既にもう御承知かと思いますけれども、このバブルの考え方を徹底して、一般の市民の方たちと交わらない動線をつくっていく、また、バブルの中に入っていただくスタッフの皆さんには、完全に、まず大会の前から体調管理やあるいは検査等を徹底していただいて、完全なバブルをつくっていくということを今準備の中で進めております。
○寺田(学)委員 御存じと思いますけれども、カナダのカーリングのオリンピック予選で、バブル方式でやったけれども感染拡大が起きてしまったというのは、実例として、ニュースになっていました。 なので、私は、大臣の言われるとおり、オリンピックの精神に基づいてということは当然一つ踏まえることだと思いますが、とはいえ、このコロナにおいてもやるんだという方向性であれば、利益衡量ですよね。もちろんオリンピックの精神は大事だけれども、この感染がまだ拡大している日本の中においてやるとすれば、どうやって防いでいくのかと。私は、ワクチンしかないと思うんです、今、諸外国の実例とかを見てもやはり効果が出ていますし。 今、毎日検査をするんですと言われましたけれども、それはもう釈迦に説法かもしれませんが、その日検査で陰性であっても、数日後陽性になるケースなんて幾らでもありますよ。ただ、陰性であったその日に様々な形で人と触れ合うことによって感染が広がりますよね。 完全に隔離をして、ほとんど外から入ってこない段階で、発見をして、検査して隔離してというような方法はいいですけれども、今回、外から入れますからね。外から入れる中において、検査をしていって、検査をしている間はクアランティーンじゃないですから、活動していますよ。活動している人が検査をしているからオーケーだという立ち位置は、私は正直、感染拡大を予防する観点から非常に危ないと思うんですけれども。 私は、本当にこの中でやるとすれば、きっちりワクチンを打つべきだと思いますよ。それが政治的に、高齢者だったり医療者よりも先にやるということはあるかもしれない。それでもオリンピックをやるんだと判断するんだとしたら、それぐらいきっちりやってもらわないと、みんな怖いですよ。どうですか、大臣。
○丸川国務大臣 IOCが今のところ私どもに伝えてきているのは、まず、ワクチンを前提としない大会ということの一方で、中には、それぞれのNOCが挙げて政府に要求をして、ワクチンを打ってこられる国家もそれなりの数はいらっしゃるということであります。 そして、我が国においてはなんですが、我が国から先行している国々では既にエビデンスとして出ておりますけれども、例えば、ファイザーですと九五%の感染予防効果がある。ただ、我が国で今接種されている段階では、少なくとも重症化を予防するという目的で接種が行われておりますし、たとえ九五%感染予防効果があったとしても、残りの五%は発症するということでございますので、ワクチンを打ったら一〇〇%安全かというと、そういうわけでもございません。 そういう方法も、一つ考えとして、感染拡大をさせないという意味において一定の効果がある一方で、一〇〇%防げるものではございませんので、やはり、まず毎日検査を行うということ、それから、バブルを徹底するということは必要だと考えています。
○寺田(学)委員 ワクチンの説明の仕方は非常に気をつけられた方がいいと思います、今まさしく全国で始まっているわけですから。そこはその部分だけにとどめておきます。 日本国内もそうですけれども、諸外国もまさしくオリンピックに出る人を決めるオリンピック予選をやっていますけれども、このオリンピック予選に関して、どういう現状にあるのかということと、見通しとして、しっかりと間に合う形で、予定されているオリンピック予選というのは終わる形になっているんでしょうか。その辺、どうでしょう。
○伊吹政府参考人 お答え申し上げます。 まず、今の段階で、オリンピック、パラリンピック、それぞれの各国代表の選考について、出場枠、大体六割ぐらいが配分が終わっているという状況になっています。 もちろん、延期とか中止になっている大会もありますが、三月で見ますと、選考大会は二十四予定されていまして、実施が十六、延期が六、中止が二。この中止が二というものも、国際体操協会が判断をして、過去の世界選手権の結果で枠を配分するということを決めていますので、今のところ順調に枠の配分というのは進んでいるというふうに承知をしています。
○寺田(学)委員 時間になりまして終わりますけれども、やるなら徹底してやってください。感染拡大の可能性を極力減らすような形でやらないと、中途半端にやられることが最も一番危ないと思いますので、その辺はしっかりと踏まえていただきたいと思います。 終わります。
○左藤委員長 次に、畑野君枝君。
○畑野委員 日本共産党の畑野君枝です。 この一年間、新型コロナ感染拡大の中、文化芸術の灯を消すなと、文化芸術関係者の皆さんが声を上げ続けてこられました。当委員会でも、萩生田光一文部科学大臣に、私も繰り返し、文化芸術への支援を求めてまいりました。 そこで、まず初めに、厚生労働省に伺います。 労働者災害補償保険法施行規則が改正され、法第三十三条第五の特別加入の対象として、省令で定める種類の作業に従事する者に、これまで長きにわたり対象とされてこなかった、俳優やフリーランスの芸能従事者、アニメーション制作従事者らが追加されました。 どのような考え方から今回の措置を可能とされたのか、三原じゅん子厚生労働副大臣に伺います。
○三原副大臣 お答えさせていただきます。 労災保険の特別加入制度は、労働者以外の者について、業務の実態、災害の発生状況等から見て労働者に準じて労災保険により保護することがふさわしい者に、一定の要件の下に労災保険に特別加入することを認めているものでございます。 フリーランスとして働く方の保護を図るため、特別加入制度につきましては、昨年六月一日より、労働政策審議会労働条件分科会労災保険部会において対象範囲の見直し等に関わる議論が行われまして、日本俳優連合等からもヒアリングを行ってきたところでございます。 これを踏まえまして、厚生労働省としては、特別加入制度について、芸能従事者等の方を対象に、四月から拡大したところでございます。 対象の拡大につきましては、今後とも、要望等を踏まえて進めてまいりたいと思っております。
○畑野委員 日俳連の話もございましたが、この委員会でも議論になってまいりました。大きな前進だったというふうに思います。皆さんが本当に声を上げてこられ、またそういったことも反映されたということでございます。 そこで、続いて伺いますが、厚生労働省の三月九日付通知、少し長いのですが、申し上げますと、労働者災害補償保険法施行規則等の一部を改正する政令及び労働者災害補償保険法施行規則及び労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則の一部を改正する省令の施行等についてというこの通知では、芸能関係従事者の労災認定に関わる業務遂行性について、契約に基づき報酬が支払われる作業とされております。 昨年十二月二十五日に文化庁が発表した文化芸術活動に携わる方々へのアンケートの調査結果では、個人として活動している方の六二・八%、雇用されている方の五九・三%が書面による契約を交わしていない状態だというふうに言われております。 そこで伺いたいのですが、契約に基づき報酬が支払われる作業とは、契約書を交わしていないという場合でも、業務の実態を見て判断するということでよろしいのでしょうか。具体的にお答えをいただきたいと思います。
○三原副大臣 委員御指摘のとおりでございます。 芸能従事者の労災認定の判断基準は、契約に基づき報酬が支払われる作業を業務遂行性を認める範囲としております。 今先生おっしゃっていただいたとおり、芸能従事者については、書面による契約書が取り交わされていない場合というのが大変多うございます。その面も想定されますので、その場合においても、労働基準監督署において発注や報酬支払いの実態等の調査を行った上で適切に判断することとしております。
○畑野委員 この芸能従事者の現場の実態をよく御存じだと思いますけれども、例えば電話で、何月何日よろしくねという話があるわけですよね。今はなるべくLINEで、文書に残すように努力はされているというんですけれども、なかなかそういう慣行がない、そういう現場だというふうに思いますので、是非、国としても、実態をよく見て、それに即して進めていただきたいということを重ねて申し上げておきたいと思います。 三原じゅん子副大臣におかれましては、お忙しいと思いますので、御退席いただいて結構です。ありがとうございました。
○左藤委員長 御退席をよろしく。ありがとうございました。
○畑野委員 今お話がありましたように、コロナ禍で、文化芸術に携わる方々が、通常の労働者を守るルールの蚊帳の外に置かれ続け、経済的な面はもとより、人権保障の面からも劣悪な状態に置かれてきた実態が浮き彫りになってまいりました。 芸能従事者の労働実態の改善にとって、今お話があった労災の特別加入が認められたことは一歩前進ですけれども、この流れを更に広げていく必要があると思います。 文化庁は、今年度予算で、芸術家等の活動基盤整備強化及び持続可能な活動機会の創出として、芸術家等の事業環境及び持続可能な運営に関するモデル事業を実施するとして、事業を推進するために、四月に文化芸術活動基盤強化室を設置したと伺っております。 特に芸術家などの事業環境の調査分析に関して、その必要性をどのように認識されているのか、伺います。
○矢野政府参考人 お答え申し上げます。 文化芸術の担い手は、先ほどもやり取りの中にございましたとおり、小規模な団体やフリーランス等、流動的な雇用形態で活動される方が多く、今般のコロナ禍では、その社会的、経済的な不安定さが顕在化いたしました。文化芸術活動支援事業でも、書面によらないというこの業界の習慣に、私どもも正直なところ、かなりてこずったというところでございます。 今後、こうした担い手に持続可能な形で活動を続けていただくためにも、健全な事業環境を確保することが重要であり、担い手の活動実態や経営実態の把握とともに、担い手が実際に直面している課題の背景等の分析が必要であるというふうに考えております。 本年四月に設置しました、今委員から御指摘のございました文化芸術活動基盤強化室におきましては、実態調査等を通して、環境改善のための支援に努めてまいりたいと考えております。
○畑野委員 是非進めていただきたいと思うんですね。 これができないのはけしからぬということではなくて、そういう実態があるということを前提に、それにふさわしい支援を進めていくことが大事だというふうに思います。もちろん、当事者の皆さんの御努力も、それはあると思うんですけれども、そうした現状に即したものにしていただきたいと思っております。 例えば、俳優であれば、芸能プロダクションに所属し専属契約を結んでいるが、プロダクションが雇用している関係になく、撮影の仕事を紹介するだけとか、俳優は撮影に関する具体的な指揮命令を制作会社や監督から受けるが、制作会社や監督に雇用されているわけでもない、こういう実態があります。俳優本人が制作会社や監督からの指示を拒否できるだけの自立的な立場かといえば、それは不可能に近いのが実態であり、また、個人事業主とも言えないということもございます。 このように、俳優の働き方は、誰が雇用主なのかはっきりせず、労働基準法第九条の労働者性の判断が困難で、賃金未払いや一方的な仕事のキャンセルに直面しても、労働者としての保護が受けられない場合がほとんどだというふうに伺っております。 関係者の皆さんからは、既存の労働関係法令とは別の枠組みが必要ではないかとの意見もあります。 伺いますが、実態把握を行い、セーフティーネットを検討するのであれば、こうした可能性も含めて、排除すべきではないと考えますが、いかがでしょうか。
○矢野政府参考人 文化芸術分野では、契約書を作成する習慣が根づいておらず、今委員から御指摘のあったとおり、雇用主がはっきりしないなど、担い手である方々の不安定さを生み出す契約慣行も見られるところでございます。 こうした課題に対処いたしますため、流動的な雇用形態で活動する芸能従事者などの実態調査、環境分析等を実施するとともに、書面による契約の推進、これはすなわち、関係をはっきりさせるという意味でも書面にするという契約慣行の改善が必要だというふうに考えていまして、その取組を文化芸術界と協力しながら推進する必要があると考えております。 こうした取組を通じまして、文化庁としては、芸能従事者を始め、文化芸術活動の担い手が持続的に活動を続けられるよう、こういった大きな観点から事業の改善をするというのが私どもの役目だというふうに考えております。
○畑野委員 現場の方が、書面にしてくださいと言っても、じゃ、あなたは来なくていいですよと言われる、そういうこともあるわけですから、これは是非、業界全体等も含めて、文化庁が旗振り役となっていただきたいと思います。 二〇一八年に、芸能活動をしていた未成年の女性が自死する事件が起きました。私も御遺族からお話を伺いましたが、所属事務所から、芸能活動をめぐって、辞めたいと言ったら一億円の損害賠償を支払うように迫られ、その翌日に自死されたということです。心から哀悼の意を表します。 しかし、この間、こういった方たちを含めて、未成年芸能従事者の自死について所管する省庁が明確でなかったということがございます。どこに相談したらいいのか分からないということでした。こういうことを繰り返させてはなりません。 文化芸術活動基盤強化室がそうした事案の受皿になるべきだと私は思いますが、いかがでしょうか。
○矢野政府参考人 未成年の芸能従事者の自殺につきましては、大変痛ましいことでございました。 芸能従事者の業務環境に関しては、パワハラや不当な労働実態が生じないよう、文化庁といたしましても、関係省庁と連携しながら改善に取り組んでいくことが必要であるというふうに考えております。 文化庁としては、文化芸術活動基盤強化室を中心に、流動的な雇用形態で活動するアーティストなどについて、先ほども申しました雇用契約も含めた実態の把握をしっかりと図っていきながら、その成果を踏まえた改善に努めてまいりたいというふうに考えております。
○畑野委員 萩生田大臣にも一言御所見を伺いたいと思うんですけれども。 例えば、この方は高校生なんですけれども、なかなか高校にも通えないと。学校内のことだったら文部科学省になるんだけれども、いや、この方は芸能従事者でしょうというと、じゃ、経済産業省なのですか、労働者なのかどうか、厚生労働省なんですかと、本当に担当することがなくて、御遺族の方も、どこに相談していいのか分からないということで、国会に来られたときには厚生労働省と文化庁に来ていただいて、お話をやっと聞いていただけたということもあったんですね。 こういう、未成年の芸能従事者の方への支援というのも、文部科学大臣あるいは文化庁を担当されている大臣として是非検討していただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。
○萩生田国務大臣 今ほど、未成年の芸能従事者の自死についてのお話がありましたが、私も、未来ある若者が自殺をするというのは大変痛ましいと思っております。 文化芸術は、国民の心に癒やしや生きる活力を与えるものであり、その担い手であるまさに芸能従事者の皆様が生き生きと活動できるよう支援するのが文化庁の役割だと認識しています。 今回、文化芸術活動基盤強化室を設置しました。一歩前進だと評価いただけると思うんですけれども、このコロナを経験して、文化に携わる人たちの就労形態が多岐にわたっているなということがよく分かってまいりました。また、フィーの支払い方なども、これも本当に様々なものがあって、なかなか我々が今まで知らなかったことも数多くあったんですけれども、やはり、逆にこのコロナ禍をプラスにできるように、文化芸術に携わる人たちの応援ができる文化庁になるべきだということでこういった組織をつくらせていただいたところでございまして、仮に、その対象者が未成年であったり学生であるとすれば、これは文科省や文化庁も、しっかり寄り添っていくという姿勢は常に持っていたいなと思っています。
○畑野委員 是非、そういう点では、文化芸術活動基盤強化室というのがつくられたということでございますので、進めていただきたいというふうに思います。 そこで、更に伺いたいのですが、三月二十四日に、現代美術作家らでつくる表現の現場調査団が、表現の現場におけるハラスメント調査の結果を発表いたしました。 回答した千四百四十九人のうち、過去十年以内に、セクハラ経験があるが八〇%、パワハラ経験があるが九〇%となっております。紹介されている具体例では、舞台の当日、急に衣装を水着に変えられた、三十代女性、俳優、殴る、蹴るの暴行を受け、それを撮影され、映画として公開された、三十代男性、映像関係者などの実例です。私も聞いて、本当にこれはひどいと思いました。 調査結果をまとめたコメントでは、こうしたハラスメントが常態化、横行する背景に、表現の現場では、特に権力構造における、つまり、力を持っている若しくは高い役職や地位に就いている層のジェンダーバランスの不均衡の問題がある、また、表現の現場に従事する者の多くがフリーランスであり、法的保護の対象外であることも大きな原因として挙げられていると指摘しております。 三月二十六日に、総務省、文化庁、厚労省、経産省連名で出された芸能従事者の就業中の事故防止対策等の徹底についてという通知は、放送番組等の制作を受注し、制作管理を行う制作管理者に対し、安全衛生対策の確立とともに、作業環境、相談体制の整備等として、芸能従事者がストレスなく作業できるよう、トイレや更衣室も含めた環境整備、トラブルやハラスメントについて相談できる体制の整備への配慮を求めています。トイレや更衣室がないという話も伺ってまいりました。 ハラスメント防止について、例えば、フランス国立映画センター、CNCは、撮影や制作においてセクハラを発見し、防止する目的で、エンタメ業界で働くプロデューサーを対象にワークショップを開催しているということです。今後は、そのCNCの補助金の対象となるために、こうしたワークショップの修了を要件とするということなんです。 伺いますけれども、こうした海外の取組も参考に、例えば、日本でも、文化芸術団体を支援する補助金の申請要件にハラスメントに関する研修事業を必須とし、その費用を支援するなど、できることから具体化するべきではないかと思いますが、いかがですか。
○矢野政府参考人 お答えいたします。 映画等の芸能従事者へのハラスメントの防止につきましては、先ほど御指摘のあったとおり、関係各省が連名で通知をしたところでございますが、現場におけるハラスメントの相談体制の整備等の配慮についてお願いしております。 また、映画制作におけるハラスメント防止につきましては、映画制作会社において撮影前にハラスメント対策の研修を実施しているような例がございますとともに、映画業界が作成中の映画制作についてのガイドラインにおいてハラスメント防止について盛り込む予定であるというふうに伺っておりまして、我々としても、やはりこういう好事例を横展開していくということは必要だろうというふうに考えております。 また、さらに、映画撮影現場におけるハラスメント防止については非常に重要であるというふうに認識しておりまして、撮影現場における取組を注視しつつ、ハラスメント防止についてどういう支援ができるか、今後、必要に応じて検討してまいりたいと考えております。
○畑野委員 萩生田大臣の御所見も伺いたいと思います。 ハラスメント対策、これはもう、現代ではあってはならないという、当然の対策が行われるべきだというふうに思いますが、文化芸術の分野でのハラスメント対策についての御所見を伺います。
○萩生田国務大臣 今、文化庁の次長も答弁しましたように、現場でハラスメントがあるということはあってはならない、大前提だと思います。 他方、私は、舞台の練習ですとか映画の撮影現場とかに立ち会ったことがあるんですけれども、もう時代がどんどん変わってきましたから、今どき、大声を出して、罵声を浴びせる監督さんというのは余りいなくなったんだと思うんですけれども、俳優さんが泣くまで叱って、そのまま延長で撮影をして、でき上がったものは非常にいいものに上がっているなんという、芸術がゆえに、我々とはちょっと違う感覚の方がいらっしゃることも現実問題としてはあるのかなと思うんです。 ただ、それが、受け手によっては、もうその仕事が嫌だと思うようなやり取りは、これからの時代は全然なじまないと思いますので、今先生から提案があったようなことは、やはり芸術に携わる全ての分野、ジャンルの皆さんにしっかり守っていただいて、まあ、スポーツもそうですよね、昔は、体罰は当たり前みたいな時代がありましたし、夏場に水を飲むなという指導をしていたわけですからね。 もう時代の変化とともにそういう間違いはどんどん正して、新しい時代にふさわしい芸術であってもらいたいなと思いますので、そこはしっかりウォッチをしていきたいと思っています。
○畑野委員 やはり、偽物の芸術であってはならない。つまり、演じる人が苦しんだ映像を何か芸術作品のように評価するというのは、私は違うと思うんですよね。つまり、その方は物すごく心にストレスを抱えるから、うつ病を発症したり、普通はメンタルケアを諸外国ではやっているというんです。例えば、犯人の役とか大変な役をやったときに、それに憑依をするではないですけれども、本当に苦しむのが、その後俳優に起きているという話も伺いました。やはり、一人一人の俳優の人権を大事にする、そういう現場になっていく必要があるというふうに私は思います。 次に伺います。 映画やテレビドラマの制作では、俳優側に比べ、制作側の力が圧倒的に強いのが実態だと思います。監督が様々な演技を要求し、断り切れずに不本意な撮影が行われることも多いと言われております。 アメリカでは、特に性的なシーンの撮影で、制作側と俳優側の仲介役となって交渉や演技のサポートをするインティマシーコーディネーターを起用することが増えているということです。日本にはそういう方は数名しかいないということですが、表現の場におけるハラスメント被害を防ぐために、こうした専門人材の養成も検討していく必要があるのではないかと思いますが、いかがですか。
○矢野政府参考人 お答え申し上げます。 先ほど御答弁申し上げましたとおり、映画業界が作成中の映画制作についてのガイドラインにおいてハラスメント防止についても盛り込む予定であるというふうに伺っておりますけれども、ハラスメントの被害を防止する取組を促進するということを、文化庁としても重要であると認識いたしております。 映画撮影現場における取組を注視しつつ、今、私ども初めてお聞きするような御指摘でございまして、御指摘の職種についてどのような支援が必要であるかも検討してまいりたいというふうに考えております。
○畑野委員 私もこの間初めて伺いまして、こういう仕事があるんだと。是非検討していただきたいと思います。 二〇二〇年度第三次補正の、コロナ禍を乗り越えるための文化芸術活動の充実支援事業、いわゆるアーツ・フォー・ザ・フューチャー事業について伺います。 補助対象が団体に限定されているのではないか、あるいは概算払いがされないのではないかなど、関係者から様々な意見が寄せられています。事業の具体化に当たってはこうした点についてきちんと対応するべきだと思いますが、いかがでしょうか。 また、団体は任意団体も対象と伺っておりますが、これは具体的にどのようになるのか、伺います。
○矢野政府参考人 お答えいたします。 令和二年度の第三次補正予算の、コロナ禍を乗り越えるための文化芸術活動の充実支援事業、いわゆるアーツ・フォー・ザ・フューチャーについては、個人について対象として考えてはいないところでございますが、団体の公演等の開催を支援することが個人が活躍できる場を確保するというふうに考えておりまして、この積算も、個人、何人が関与するか、従事するかで補助金の額も決まってまいります。その際、個人として公演活動等の主催者の実績を持つ者が中核となる任意団体も対象とすることとしております。 今後とも、団体を介して支援が個人に確実につながるように取り組んでまいりたいと考えております。 概算払いについては、現在、関係者から御意見を踏まえて検討しているところでございます。
○畑野委員 結果的には個人も対象になり得るということなんですけれども、大変分かりにくいので、じゃ、何人になったらその実行委員会形式とか任意団体になるのかというのを、もう少し詳しく、具体的にしていただきたいというふうに求めておきます。 大臣、この一年間、フランスの失業保険のアンテルミタンとか、あるいは文化芸術復興基金に、国も支援して、つくろうではないかとか、いろんな議論をしてまいりました。今後、コロナの状況がどうなっていくか分かりませんが、本当に不安定な芸能従事者の皆さんを、安定的に活躍していただくために、もっと踏み込んだ対策を考えていく必要があると思うんです。 その点について大臣の御所見を伺いたいと思います。
○萩生田国務大臣 先ほどもちょっと申し上げましたとおり、今回の経験を踏まえて、文化芸術に携わる人たちの就労形態というのは様々だなということをよく文化庁も理解したと思います。 やはり、一人一人役割があって、誰一人欠けてはならないわけでありまして、そういった人たちが、仮にこのコロナが更に続いて、舞台や練習の機会を失って、この分野から去ってしまうことがあれば、コロナが去った後に充実した文化活動の再開ができなくなる可能性があるわけですから、そういう意味では、応援したいという気持ちは十分あります。 他方、なかなか、その人がこういう人だということを客観的に評価する評価の仕方の難しさというのも感じているところでございまして、全ての団体を、小規模だろうが、大規模だろうが、上場企業だろうが、全く同じように扱いをした方がきっと分かりやすいんだと思うんですけれども、そういうことが、なかなか踏み込めないために、今次長が答弁したような中身になっているというのが正直なところです。 提案のあった概算払いについては、関係者の皆さんから御意見をいただいておりますので、是非前向きに検討したいと思いますし、また、今後まだこのコロナの状況が続くとすれば、次なる手をしっかり打って応援を続けていきたい、その気持ちには変わりございません。
○畑野委員 これは引き続き議論をしてまいりたいと思いますが、是非前進させていただきたいと思います。 最後に、「#教師のバトン」について伺います。 厳しい勤務実態を訴える投稿が多く寄せられております。実は私、二〇一八年に、教師の持ちこま数の削減に向けて、やはり教員の配置をしっかりと、定数改善を行うべきじゃないかという議論をしてきたんですが、大臣、今後どのように対応されるおつもりか、伺います。
○義本政府参考人 お答えいたします。 三月二十六日から「#教師のバトン」を始めましたけれども、委員御指摘のとおり、現場の先生方から、長時間勤務の実態ですとか、部活動の重い負担を訴えるというふうな内容が多く寄せられたところでございます。 文科省としましては、これをしっかり受け止めて、働き方改革をしっかり進めていかないといけないと思っているところでございます。 持ちこま数の問題等につきましても、今後、いろんな形で精査させていただきながら議論をさせていただきたいと思っているところでございます。
○萩生田国務大臣 持ちこまに限らず、学校現場の先生方の働く環境を変えて、子供たちと向き合う時間をしっかりつくっていくというのが私の基本姿勢で、その改革を今始めたところでございます。三十五人学級も一つの方法だと思いますし、今まさに免許の更新制なども中教審にお諮りをしているところでございまして、何か一つやれば全てみんなよくなるわけじゃないので、総合的にしっかり見直しをしていきたいと思います。 それで、一日のうちに、やはり先生方が、少し間の時間があって次の準備ができるとか、そういう環境も必要だと思いますし、また、いつも申し上げているように、小学校の五年生、六年生、高学年になったら、やはり理科だとか体育だとかは専科の先生にやっていただいて、専科の先生が入ってくれば、その分担任の先生は時間が空くわけですから、持ちこまのみならず、全体的に教員の働き方を変えていく、そういう努力をしていきたいと思います。 このハッシュタグが、いろいろ現場の悲痛な叫びが出ていまして、真摯に耳も傾けて、私は、逆に言えば、知っているつもりでいたので、世の中の人に一緒に知ってもらういい機会だなというふうに思っております。 一点だけこの機会に申し上げさせていただくと、私、是非品よくと言ったのは、初期に、死ねとか、ちょっと耐え難い書き込みがあったものですから、それに対して申し上げたんですけれども、案の定また切り取られて、大臣が都合のいい発言だけをしろと言っているかのように言っているんですけれども、どうぞ引き続き、御批判があったらどんどんしてください。
○畑野委員 時間が参りましたので、是非、免許更新制も廃止にしていただく、少人数学級は更に進めていただく、そして、基礎定数の算定基準数値の改善、乗ずる数を含めて改善をしていただきたいということを申し上げて、質問を終わります。 ありがとうございました。
○左藤委員長 次に、藤田文武君。
○藤田委員 日本維新の会の藤田文武でございます。 それでは、早速、質疑に入りたいと思います。 まず、冒頭なんですが、この四月九日に通知が、義本局長、瀧本局長の連名で出されていまして、それを私も読んでいたんですけれども、いわゆる公立学校教職員の人事行政状況調査結果等に係る留意事項という中で、わいせつ教員に対しての対応のところも書いていただいています。 原則懲戒免職とするであるとか、あと、警察機関等との連携のようなことが書かれてあって、公務員は、犯罪ありと思料する場合には告発しなければならないが、学校等から告発が適正に行われない例もあり、警察機関等と連携して厳正に対応すること、また、判断に迷うような事案については警察機関等と連携して対応するなど、告発すべき事案で告発されないということが生じないようにするように、この通知が出されているわけであります。 私、この文面から結構強い意欲を感じて、すごく高く評価したいなと思うことと、特に、警察機関等と実質的な連携を図りましょうということを一歩進んで言っているところに、縦割りや他機関の排除ということから一歩進んでいこうよということが見て取れるわけで、非常にいいなというふうに思いました。 この通知の内容の意図、それから取組に対する決意を冒頭お聞かせいただけたらと思います。
○瀧本政府参考人 お答え申し上げます。 わいせつ行為については、被害者の尊厳を著しく踏みにじる行為であり、その心身に長期にわたり重大な悪影響を及ぼすものであることに加え、犯罪となり得る行為であり、厳正に対応することが必要と考えております。 このため、昨年十二月に公表をしました令和元年度の公立学校教職員の人事行政状況調査の調査結果等を踏まえまして、今御紹介いただいた、今月九日に各教育委員会に対して発出した通知におきまして、わいせつ行為等の事案が犯罪に当たるか適切に判断を行った上で、告発を遺漏なく行うことを含め、警察機関等と連携して厳正に対応していただきたいこと、また、判断に迷うような事案については、警察機関等と連携して対応したり、あるいは弁護士に相談するなどによりまして、本来告発すべき事案であって告発されないというようなことが生じないようにしていただきたいということで、各教育委員会に対して周知を行ったところでございます。 文部科学省としては、引き続き、あらゆる機会を捉えて、各教育委員会が許されないわいせつ行為等の防止に向けた取組を一層徹底していただきたいということで、促しをさせていただいたところでございます。
○藤田委員 ありがとうございます。 萩生田大臣も含め、わいせつ教員への対応について、文科省に関しては素早い対応をしてくださっていると思います。引き続き、私も注視していきたいなというふうに思います。 これはいい話だったんですけれども、一方で、ちょっとこれは改善した方がいいかなというところを一つやりたいと思います。 教育情報セキュリティーポリシーについて、昨年の十一月十三日の文科委員会で、私、取り上げさせていただきました。簡単に言うと、ガイドラインとハンドブックの策定が遅れていますよねということです。 二〇一九年にガイドラインが出て、ハンドブックを更新されていないという状況の中で、現場や教育委員会等では、やはり読みよいですから、ハンドブックの方を使うというのが通常です。 GIGAスクール構想において、クラウド前提の情報セキュリティーポリシーを一新してつくらないといけないんじゃないかということをやり取りさせていただいた中で、昨年の十一月には、年内に、十二月末ぐらいまでに政府全体のそういう方向性が出るから、それを踏まえて年度内ぐらいには頑張って、この四月からGIGAスクールの本格化が始まっていますから、つくっていかないといけないよねというようなやり取りが、委員会や又は事前のレク等でありました。 現時点で、この進捗はどのようになっているか、お答えいただけますでしょうか。
○瀧本政府参考人 お答えを申し上げます。 平成二十九年に文部科学省で策定しました教育情報セキュリティポリシーに関するガイドラインについては、その後具体化したGIGAスクール構想の実現に向けまして、学校現場でのクラウド活用が促進されるよう、令和元年十二月、クラウド・バイ・デフォルトの原則に基づきまして、クラウドサービスの利用におけるセキュリティー対策を新たに追加するなど、第一回目の改定を行いました。 その直後、昨年の新型コロナウイルス感染症拡大に対応するため、当初、四年間で一人一台端末環境の整備を予定していたものを、昨年度内での完了を目指して、これまで急ピッチで取り組んできたところであります。 このように、一人一台端末環境を大幅に前倒しして整備したことを受けまして、更に、クラウドサービス活用を前提としたネットワーク構成等の課題に対応できるセキュリティー対策を加速するため、現在、有識者の意見や指摘を受けながら、第二回目の改定作業を進めているところでございます。 文部科学省としては、政府全体でのデジタル化に向けた動向を踏まえながら、学校におけるICTの積極的な活用が可能となるよう、御指摘いただきましたハンドブックの改訂も含めまして、より活用しやすいガイドラインを目指して、その改定作業を急ぐとともに、教育委員会や学校に対して丁寧に周知し、教育情報に関するセキュリティーが適切に確保されるよう取り組んでまいりたいと考えております。 以上です。
○藤田委員 ありがとうございます。 これは余りちくちくやりたくないんですけれども、大臣、これは急いだ方がいいと思うんですね。実際、昨年も課題意識はあって、延び延びになっている。これは、事前の、来ていただいた若い官僚の方といろいろやり取りしたんですけれども、時期はいつなんですかと聞くと、可及的速やかに頑張りますとしか言えないわけなんですけれども。 局長、これはいつまでにやりますかね。お答えいただけますか。
○瀧本政府参考人 お答え申し上げます。 昨年の答弁の時点では、政府全体としての方向性、これは確かに、大きな改正の方向性というものは年内に出たわけですが、そこの中では、個人情報保護とデータ流通の両立に必要な全国的な共通ルールを法律で設定をする、それがまさに今、別途審議されているわけですが、私ども、その中で、実際に地方公共団体について施行されるのは公布をされてから二年以内ということがはっきりしてまいりましたので、政府全体のそうした状況も踏まえつつ、恐縮ですが、可能な限り速やかに改定は先に済ませた上で、その後の対応をまた考えていかなければいけないと思っていますので、可及的速やかというところは、本当に最大限急がせていただきたいと思います。 以上です。
○藤田委員 是非頑張っていただきたいというふうに思います。 続いて、教員不足問題に行きたいと思います。 これは、全国調査を進めるという方向性、報道でも出ていました。教員不足というものの原因の分析、どのような打ち手を考えているかというのを、まず総論としてお聞かせいただけますか。
○義本政府参考人 お答え申し上げます。 教員不足につきましては、年度当初において小学校の学級担任が不足して、教頭等の他の教員で対応するなど厳しい状況が生じているということを承知しているところでございます。 教師不足を生じる主な要因としましては、産休、育休の取得者数や特別支援学級等の増加によりまして見込み以上の必要教員数が増加したということですとか、あるいは、人口構造の変化に伴いまして生産年齢人口が減少するとか、あるいは、近年の採用倍率の低下などを背景にしまして正規教員として採用が進んでいるということ等によりまして、講師のなり手のプールが減少している等が考えられるところでございます。 文科省としましては、委員御指摘のとおり、教師不足に関する全国的な実態調査を、実態を把握するために今年度調査をすることとしているところでございます。この調査におきましては、六十七の全国の都道府県あるいは政令市の教育委員会等を対象にしまして、教師の不足、あるいはその要因、あるいは解消に向けた取組等につきまして調査をするということにしておりますので、その状況を踏まえながら取組をしっかりと進めていきたいと存じます。
○藤田委員 ありがとうございます。 これは入りと出の話だと思うんですね。採用と、それから離職だったり病休だったりそういうものを防いでいく、両面必要だと思うんですけれども。 病休又は産休、育休、これは理由は違いますけれども、現場から離れてしまうということですけれども、まず、この病休、どれぐらいの人数が今いるか、それから産休、育休、どれぐらい人数がいるかというのを把握しているかというのが一つ。 産休、育休についてちょっと指摘したいなと思うところでいうと、産休や育休は男性も含めて取得率を上げていきましょうというのが世の中の流れで、これは私も賛同します。そうすると、取得率が上がってくると、仮に一〇〇パーに近づくと、労働力とか人材不足の面でいうと相当きつい状況になるというのは、ちょっとしたジレンマとしてあると思うんですね。 実際に、事前にもやり取りさせていただいた中で、いわゆる若い教員というのが、全体における若い教員の比率が増えてきているという中で、恐らく子供を自分又は配偶者が産むだろう年代の人たちがどれぐらいいて、その中で実際に子供が生まれて産休や育休をどのように取得していくか、又は、その取得率がどれぐらい上がったらどれぐらい現場に教員が不足するかというのは、シミュレーションできると思うんですよ。 そうした場合に、これは政策のジレンマで、産休、育休をどんどんどんどん取得してもらおうというふうに改善していくと、余計にやはり不足というのは補わないといけないというふうになるので、こういう考え方の場合、その抜けた間だけ都合よく手伝ってくれて、スキルもある人というのを見つけるのって、本当に至難の業ですよね。それは、講師とかの要件緩和だったりとか、今、免許更新制度の話もありますけれども、そういうものから手当てしつつ、そこが穴埋めしやすいようにするというのはもちろん必要だと思います。ただし、民間企業とかだったら、じゃ、一人、二人余剰人員を抱えながら、そういうことに対応できるような人事戦略を考えようよというふうにシフトしているところが多いです。 これはやはり教員のところでも考えていかないといけないなと思っていて、つまり、正教員の定数というのを増やす方向に、そういうものをシミュレーションする中で考えないといけないんじゃないかというふうに思うわけでありますけれども、御見解をいただけたらと思います。
○瀧本政府参考人 お答えを申し上げます。 まず、冒頭御質問のございました病休者等の数についてでございます。 公立学校の令和元年度の病気休職者数は八千百五十七人、また、育児休業者数については、これは一年前のデータになりますが、四万四千四百十人となってございます。 産休、育休制度については、教師が子供の養育に専念するため一定期間休業することを可能とし、教員のライフステージに沿った働き方を実現することを目的としております。 この制度においては、教師が休業終了後確実に復帰するため、代替教師は、法律に基づきまして、任期付あるいは臨時的任用で対応することとなっておりまして、この代替教師の給与費も国庫負担の対象となっているところでございます。 こうした産休、育休代替教師の確保に当たりましては、各教育委員会において、教師の年齢構成から想定される需要見通しを考慮しつつ、その確保を進めているところですが、例えば、育休の開始時期が年度途中である場合において、年度当初から代替教師を配置する場合や、正規の教師の採用選考と併せて産休、育休代替教師の選考を実施するなどの取組、工夫も行われていると聞いております。 また、文科省としましても、繰り返しになりますが、各教育委員会の教師不足の解消に向けまして、学校・子供応援サポーター人材バンクや学校雇用シェアリンクの立ち上げ等による、講師のなり手確保に向けた取組も進めているところでございます。 また、御提案のありました産休、育休者に対応した教員の確保については、このような各教育委員会におきます取組や国の支援により進めることが適切であると考えておりまして、国庫負担対象の定数の追加措置で対応することについては慎重であるべきと考えているところでございます。 以上です。
○藤田委員 これは長期的な人材戦略の話なので、その他の問題も関わってくるので、是非戦略的に考えてほしいなというふうに思います。 ちょっと、一つ飛ばして、免許更新制度の話。 免許更新制度、更新の講習を受講しようと思うと、講師登録していないとできないんですね、いわゆる休眠状態の人。私も教員免許を持っていまして、受けようと思ったら、講師登録してからじゃないと申し込めない。これは必要なのかなというふうに思いまして。 そもそも、今見直しの検討をされていると思うんです。免許更新制度、私は思い切って全廃した方がいいということを何度も主張してきましたが、その中でも、講師登録をしてからでないと講習を受けられないというのはなぜなのか、又は、これは要らないんじゃないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○義本政府参考人 お答え申し上げます。 免許更新制につきましては、更新講習を受講することができる者を、現に教員その他の教育の職にある者に加えまして、教員に採用される予定がある者、先生御指摘のように、講師登録を行っているなどの採用の見込みがある者に限定しているところでございます。 こうした限定を行っている理由としましては、導入制度の制度設計にもございますけれども、現に教壇に立つ者や、近い将来教壇に立つ見込みが高い者のみを更新講習の受講対象とすれば足りるのではないかというふうに考えられたということと、さらには、更新講習の修了確認を行う各都道府県教育委員会の実務上の負担を考えまして、いわゆるペーパーティーチャーにつきましては積極的に講習を促し更新させる必要がないというふうな考え方があったわけでございます。 更新講習そのものにつきましては、教員の確保と質の向上を両立させるという観点から、抜本的な見直しを今中教審にお願いしているところでございまして、その議論を踏まえまして、しっかりした対応の制度改革をしてまいりたいと存じます。
○藤田委員 ありがとうございます。 これは是非改めてほしいなと思います。というのも、現場でいうと、常勤講師、非常勤講師は三月の末とかに正式に決まるんですよね。そうすると、いきなり不足が出たり、さっきの育休や病休にもつながりますけれども、そういうときに機動的に対処したり、人材の流動性を担保した上で機動的に対処するということの足かせになっていると思うんですよ。これを外したところで大して悪い影響はないと思うので、是非、更新制度は廃止してほしいですけれども、ある一定の条件の中で残ってしまうのであれば、これは絶対外した方がいいと思うので、お願いをいたします。 続いて、大臣、さっきもバトンの件があったので、重なるかもしれませんが、教師のバトンプロジェクト。 多分、当初予定していたというか想定していたプラスのサイクルを生むような形の企画にならなかったんだろうなと。これは多分、ツイッターというSNSの特性上、こういうネガティブなことを割とたくさん投稿されやすいというのもあったかと思うんですが、私もざっと読んでいて、実際に私の友人なんかも似たような状況だなとか思いながら、劣悪な環境がたくさん投稿されたわけでありますけれども、これについての見解を大臣からいただけますでしょうか。
○萩生田国務大臣 三月二十六日に教師のバトンプロジェクトを立ち上げ、学校現場で進行中の様々な取組について発信を呼びかけたところですが、この呼びかけを受け、学校現場の先生方からは、長時間勤務の実態や部活動指導の重い負担を訴えるものなど、厳しい勤務の実態を訴える投稿が多く寄せられていると承知しております。 別段、いいことばかり発信してもらおうということを想定はしていなくて、当然、ツイッターは匿名ですから、かなり辛辣な意見も出てくるだろうなというのは想定の範囲だったので、マスコミが言っているほど、別に文科省はがっかりしているわけじゃなくて、生の声を国民の皆さんにも一緒に見てもらって、学校の先生って大変だよねと一言で言うけれども、どんなことが大変なのかを知っていただく私はいい機会になっているんじゃないかなというふうに前向きに受け止めているところでございます。 いずれにしましても、学校の働き方をこの機会に変えていこうというのが我々の大きなマインドでありますので、先ほど来お話がありましたように、三十五人学級ですとか、GIGAスクールですとか、それから免許更新制の在り方ですとか、あるいは専科の教員の在り方ですとか、こういったものをトータルで考えて、私は、やはり、学生さんたちに教師って憧れの職業だなと思ってもらえるような環境をつくっていきたいと思います。 先ほど、先生、問題意識を持っていただいた教員の配置の問題も、これは、定数で正規の教員を全部雇えば、加配の教員を除いても、ちゃんと足りるだけの人数は予算上は手配してあるんですけれども、結局、各自治体のいろんな思惑の中で、若い教員の方を一度採用してしまえば定年までずっといるわけですから、そういうシミュレーションがなかなか取りづらい。 あるいは、先生のお地元はどうか分かりませんけれども、基本的には開発許可というのは政令市以上じゃないとなかなか出せませんよね。そうすると、東京でいうならば、中央区で大型開発プロジェクトがあっても、直ちに東京都はそのことを承知していないものですから、突然三百世帯のマンションが六棟建って、教員が足りない、学校が足りない、こういう事態が、多分、大阪でも東京でも起きているんだと思います。この辺も、しっかり横串を刺して、計画的に新規の採用をきちんとしていくこと。 それから、今回のコロナを経験して、それは、先生がおっしゃるように、都合がいいときに都合のいい教科の先生が都合のいい場所にいるなんという話はあり得ないわけでありますから、臨時登録をしている講師の先生方とは別に、やはり、今回、OBの皆さん、すごく助かりました。ですから、今、二万人近くの人たちがいろんな形で学校を応援すると登録してあって、そのうちの半分ぐらいがOB教員の皆さんなので、このトレンドを続けていきたいなと思っていまして、いずれにしても、現場で穴が空くようなことがないような体制もつくっていきたい。 そういうことで、支え合って、教員の働き方を変えて、やはり、これはひとつやってみようかと皆さんが思っていただけるような、先生がなぜ教師をやらなかったのかは別の機会に聞かせていただきたいと思いますけれども、是非、それを目指す人たちが一人でも増えるような環境を整えていきたいと思います。
○藤田委員 ありがとうございます。非常に前向きな話だと思います。 関連といえば関連するのが、ICTの活用。ICTをうまく活用したら、教師の働き方も若干解消されていくよなということもたくさんあると思うんですね。 その中で、GIGAスクールは、端末をまず整備しましょうということと、それから、それを使って子供たちにしっかりとした教育を提供する教員の研修だったりをすることで質を上げていこうという、これは両輪だと思うんです。 ちょっと紹介したいのが、私の秘書の子供さんが通っている学校では、二〇二一年度に、全教員三十二人のうち、二十二人が異動になったんですね。七割ぐらいが替わりました。その中で、新任、新人さんが七名というかなり多い形です。今年度採用の方というのは、養成段階でICT活用について学んでいない谷間の世代みたいな感じになっちゃっているんですけれども、そこで、単純に、よく使い方が分からないから当面は使わないといったような発言があったそうです。これは特定しないでいただきたいんですけれども、そういうようなことがあった。 要するに、自治体とか学校に、ICTをうまく活用していこう、そのノウハウを蓄積していこう、そういう強いリーダーシップを取ってほしいというのはもちろんそうなんですが、文科省ができる一つのアクションとしては、例えば、初任者とか五年目とかにあります法定研修とか管理職研修に、こういうクラウドサービスの使用とか、あとは授業デザインの研修のようなものを必修で入れていくというような、一歩踏み込んだ押し出しをやったらどうかというふうに思うわけであります。 それぞれ自治体が自主独立していろんな創意工夫をやるというのは一面いいんですけれども、GIGAスクールで、一気に日本の国全体で進めていこうという旗を振っている中で相当ばらつきが出ているというのは、いい面、悪い面の裏表だと思うんですね。 この件について御見解をいただけたらと思います。
○萩生田国務大臣 学校においてICTを積極的に活用するためには、教師がICTを活用して指導する力を身につけることが重要です。 こうした指導力の向上を目的に行われる研修に関し、教育公務員特例法に基づき実施が義務づけられている、今先生から御紹介あった初任者研修ですとか中堅教諭等の資質向上研修、これは五年じゃなくて大体おおむね十年めどでやっているんですけれども、ICTの利活用に関する研修が各自治体において実施をされております。 このため、文科省としては、こうした今後の取組が更に進むように、独立行政法人教職員支援機構と連携して、各地域でのICT活用に関する指導者の養成研修の充実や、各教科等の指導におけるICTの効果的な活用に関する参考資料や解説動画の公表、ICT活用に関する専門的な助言や研修支援などを行うICT活用教育アドバイザーの派遣など、支援を行ってまいります。 かつて、教員研修というと、何月何日にどこに集まってというのが一般的だったんですけれども、これからは、いつでもどこでもどこにいても研修はオンラインでできると思いますので、いい授業内容などは横展開して、どんどんどんどんプラットフォームをつくっていこうと思います。 ですから、同じ教科の、ほかの学校の先生で人気の高いものを是非御覧いただいて、研修に使っていただくことも必要ですし、また、講師の先生が教員に向かってしっかりとした研修、授業を行うものも、オンラインで見てもらうような環境を今どんどん積み上げをさせていただいております。 また、お話のあった教職段階ではICT関連の教科がマストで一こましかなかったものですから、これも今見直しを大急ぎでやっておりまして、大学生の段階で教師を目指す人たちが、ICTを用いた指導法を必修化をして、令和元年度から新しい教職課程が始まっていますが、その内容の更なる充実に向けて、ICTに特化した科目の新設などについて、中教審の御議論も踏まえ、検討を進めているところです。 文科省としては、今後とも、学校現場におけるICTの円滑な利活用が図れるように、せっかく整備した環境を、うちの学校のこの先生は使わないんだみたいなことが当たり前になってはならないと思いますので、みんなが、ミニマムスタンダードは決めて、そして、逆に、上乗せ、横出しで、いいな、羨ましいなと思うような授業をどんどんどんどんほかにも紹介をしながら、是非底上げをしていきたい、こう思っております。
○藤田委員 ありがとうございます。 大臣の考え方にほとんど賛同するんですけれども、これは全体の構造的問題で、やはり教育というのは、都道府県だったり各自治体がある程度裁量とか創意工夫でやるというのはいいことだと思うんですね。 一方で、全国的に、今回のGIGAのような形で、リーダーシップを発揮してどんと進めていかないといけないときに、やはりいいところと悪いところの自治体の格差が出てくるということをひとつどう押し込んでいくか、多分こういうバランスだったりジレンマだったりするような部分だと思うんですね。これはいろんな部分で出てきます。そのときに、恐らく、文科省なり、そもそもこういうGIGAスクールのコンセプトを理解されている先生方というのはいらっしゃるし、そういうところの都道府県だったり自治体は進むと思うんですよ。 問題は、進まない現場をどうやって活性化してあげるか、もう一歩押し出してあげるかというところなので、ここは、私は、その法定研修なんかに、やはり、前倒ししてGIGAは進んでいますから、もう一歩力を入れてやってくれというような強いメッセージ、私なんかのアイデアだったら、それを法定研修に必修にしたらどうか、そういうキャップをかければやらざるを得ませんから、そういうような形に踏み込むべきじゃないかなというふうなことを申し上げておきたいと思います。 それから、ちょっと今日は最後まで行けなさそうですが、次、高校の遠隔授業についてです。 中山間地域等の教育の質向上や担保のために一つの枠組みがあるわけですけれども、遠隔授業を行われる中で結構条件がついています。 今回、令和三年度の予算で、COREハイスクール・ネットワーク構想として二億円の予算がついていて、複数の高校の教育課程の共通化などによって中山間地域や離島の高校の多様性を担保するということが狙いというものであります。これは非常にいい取組だなというふうに思います。 私は、離島とか中山間地域のそういう教師不足とか少人数校のためだけじゃなくて、いわゆるこういう複数校が共通課程で、しかも人材リソースも共同で使えるような、それが教員の働き方改革にもつながっていくような、そういう世界観を目指したらどうかというふうに、一歩進んでこの事例を見たいなと思っているわけでありますけれども。 その中で、条件が課せられていて、まず、七十四単位中三十六単位を上限としていること、それから、配信側の教員は担当教科の免許保持者であること、それは当たり前ですね、これに、かつ、受信側の高等学校に属する教員であるという要件が付せられているんですけれども、これは要らないと思うんですね。 これはどのようにお考えか、見解を聞かせていただけたらと思います。
○瀧本政府参考人 お答え申し上げます。 高等学校等の全日制、定時制課程においては、離島や中山間地域等の生徒に対する教育機会の確保や、多様かつ高度な教育に触れる機会の提供等を図るため、高校生の発達の段階も踏まえまして、メディアを利用して行う同時双方向型の遠隔授業が制度化されているところでございます。 その際、全日制、定時制課程においては、教師の対面による指導を基本としつつ、ツールとしての遠隔、オンラインによる指導を適切に組み合わせることが重要と考えておりますので、卒業までに必要な単位数七十四単位のうち、同時双方向型の遠隔授業による修得単位数は三十六単位を超えないものとするとされているところでございます。これに関しては、本年一月の中央教育審議会答申も踏まえまして、二月に単位数の算定を弾力化をいたしまして、卒業までの全ての授業の中で、その一部に遠隔授業を取り入れることは可能としたところでございます。 また、もう一点、教員の件でございますが、配信側の教員につきましては、受信側の高等学校等の身分を有し、教科等に応じた相当の免許状を有することとしておりますが、この理由につきましては、単位認定等の学習評価を配信側の学校の教員として行うということを可能にするために講じているものでございまして、兼務発令等によりまして受信側の高等学校の教員の身分を配信側の教員に持たせる必要がある旨、留意事項としてお示ししたものでございます。 なお、今年度、委員御指摘の同時双方向型の遠隔授業を活用いたしまして、中山間地域や離島等に立地する小規模高等学校の教育環境の改善を図るための実証事業として、COREハイスクール・ネットワーク構想事業を予算化したところでございますが、本実証研究を通しまして、生徒の多様な進路実現等に向けた遠隔授業の弾力的な在り方について更に検討を深めさせていただきたいと考えております。
○藤田委員 ありがとうございます。 時間なので終わりますが、これは兼務発令が必要ということなんですよね。私、これは要るのかなというふうに思います。ちょっと時間がないので、これはもうちょっと詳しくやりたかったんですが、引き続き、また改めて取り上げたいと思います。 以上です。 ――――◇―――――
○左藤委員長 次に、内閣提出、国立大学法人法の一部を改正する法律案を議題といたします。 趣旨の説明を聴取いたします。萩生田文部科学大臣。 ――――――――――――― 国立大学法人法の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 ―――――――――――――
○萩生田国務大臣 この度、政府から提出いたしました国立大学法人法の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 国立大学は、社会変革を先導する存在になることが求められています。こうした期待に応えられるよう、令和四年度から始まる第四期中期目標期間に向けて、国立大学法人のガバナンスの見直しや経営の裁量拡大を図るための制度改革を行うことが必要であります。 この法律案は、このような観点から、国立大学法人等の管理運営の改善並びに教育研究体制の整備及び充実等を図るため、学長選考会議の機能強化のために必要な措置を講じ、監事の体制を強化すること等の措置を講ずるとともに、小樽商科大学、帯広畜産大学及び北見工業大学を設置する各国立大学法人を統合する等の措置を講ずるものであります。 次に、この法律案の内容の概要について御説明申し上げます。 第一に、国立大学法人等が作成する中期計画の記載事項として、教育研究の質の向上に関する目標等を達成するため取るべき措置の実施状況に関する指標を追加するとともに、年度計画及び年度評価を廃止することとしております。 第二に、国立大学法人等の組織体制の見直しとして、国立大学法人の学長選考会議に学長の職務執行の状況の報告を求める権限を付与し、その名称を学長選考・監察会議とするとともに、同会議の委員について、学長を加えることができないこと等としております。あわせて、大学共同利用機関法人の機構長選考会議についても同様の措置を講ずることとしております。また、監事の監査機能を強化するため、監事のうち少なくとも一人は常勤とするとともに、監事は学長等に不正行為や法令違反等があると認めるときは、学長選考・監察会議に報告することとしております。 第三に、国立大学法人等は、当該国立大学法人等が保有する教育研究に係る施設設備等の管理及び他の大学等による利用の促進に係る事業を実施する者並びに当該国立大学等における研究成果を活用する事業であって政令で定めるものを実施する者に対し、出資を行うことができることとしております。さらに、指定国立大学法人については、出資対象となる研究成果を活用する事業者の範囲を拡大することとしております。 第四に、国立大学法人小樽商科大学及び国立大学法人北見工業大学を国立大学法人帯広畜産大学に統合し、小樽商科大学、帯広畜産大学及び北見工業大学を設置する国立大学法人北海道国立大学機構とすることとしております。また、国立大学法人奈良教育大学を国立大学法人奈良女子大学に統合し、奈良教育大学及び奈良女子大学を設置する国立大学法人奈良国立大学機構とすることとしております。 このほか、所要の規定の整備を行うこととしております。 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。 何とぞ、十分御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。
○左藤委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 ―――――――――――――
○左藤委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 本案審査のため、来る二十日火曜日午前十時、参考人の出席を求め、意見を聴取することとし、その人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○左藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 次回は、来る二十日火曜日午前九時五十分理事会、午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後二時三十八分散会