地方創生に関する特別委員会 第4号
- 発言数
- 171 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2021/04/13
会議録
○伊東委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、国家戦略特別区域法の一部を改正する法律案を議題といたします。 この際、お諮りいたします。 本案審査のため、本日、政府参考人として内閣府地方創生推進室次長長谷川周夫君、内閣府地方創生推進事務局審議官佐藤朋哉君、厚生労働省大臣官房審議官榎本健太郎君、農林水産省大臣官房参事官大島英彦君、経済産業省経済産業政策局地域経済産業政策統括調整官桜町道雄君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○伊東委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ―――――――――――――
○伊東委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申出がありますので、順次これを許します。中曽根康隆君。
○中曽根委員 おはようございます。自由民主党の中曽根康隆でございます。 本日は、質疑の機会をいただきましてありがとうございます。 早速質問に入らせていただきたいと思います。 冒頭、国家戦略特区において今後目玉となりますスーパーシティー構想について、一点お伺いをしたいというふうに思います。 このスーパーシティー構想は、政府が今年選定する五つの地区に選ばれると、複数の規制を一括して緩和できるようになるというものでありますけれども、私の地元、群馬県前橋市も申請を予定をしております。 これまで、産官学の関係者で組織する前橋市スーパーシティ準備検討会というのをつくって、百人超えが参加するワーキンググループによる検討、そして、オンラインタウンミーティングやシンポジウム、アンケートなど、市民を巻き込む形で、計二百回を超える議論を重ねてまいりました。そして、この度、市の事業提案公募では、百五十七社の事業者から百七件もの事業提案が集まって、まさにオール前橋で採択に向けて努力をしているところであります。 この前橋市のスーパーシティーのコンセプトというのは、決してSF的な未来とかではなくて、市民の抱える様々な悩みというのを、デジタルと規制緩和、この二つをもって解決していくというものでありまして、その代表例が、マイナンバーカードにスマートフォンと顔認証を組み合わせて本人証明を行う、まえばしIDというものであります。 このまえばしIDを土台として、行政が保有しているデータ、例えば医療とか世帯とか教育とかそういったデータと、一方で民間が保有しているデータ、口座とか交通とか購買とか、こういった行政と民間の両方のデータをうまくリンクさせることで、市民が手ぶらで、様々な行政サービスとか、また民間サービスを享受できるようにするというものであります。また、それによって、市民の日常の負担を減らして暮らしにゆとりをもたらすといったスローシティーの実現も同時に目標としております。 既に前橋市は、昨年二月に、当時の地方創生担当大臣、北村大臣にも視察をしていただきましたけれども、群馬大学による自動運転バスとか、又はMaaSの実証実験など、スーパーシティーへのステップとなる新たなまちづくりを積極的に展開をしております。菅内閣の看板政策であります行政のデジタル化、これに率先して取り組んで、二〇二五年までに全ての行政サービスを完全オンライン化しようという形で今目指しております。 私は、前橋市がスーパーシティーに採択されることで、全国に展開できるすばらしいモデルが構築されるというふうに考えております。 そこで、大臣にお伺いいたしますけれども、このスーパーシティー構想について、改めて、主な狙いと大臣の意気込みを教えていただきたいというふうに思います。
○坂本国務大臣 近年、AI、ビッグデータを活用しまして社会の在り方を根本から変えるというような都市計画の動きが国際的に急速に進展をしています。 こうした世界の潮流を踏まえ、また人口減少や超高齢化などの地域課題に的確に対応するために、我が国においても、大胆な規制改革を行いつつ、最先端技術を活用したサービスを暮らしに実装するスーパーシティーの構想を推進していく必要があると考えます。 現在、四月十六日を期限として、スーパーシティーとして指定すべき区域を募集しています。現時点では確たることを申し上げられませんが、前橋市を含めまして、三十程度の地方公共団体が応募に向けて検討をしているというふうに承知しております。 今後、応募した地方公共団体の中から、専門調査委員会や国家戦略特区諮問会議での審議を経て、スーパーシティーの区域を選定し、その構想の実現に向けて関係省庁の事業を集中投資をするなど、政府として積極的に支援をすることとしております。 昨日も、ある市の市長さんが自分のところのスーパーシティーについての説明に来られました。もちろん、前橋市の方も山本知事の方から聞いております。それ以外も視察させていただきましたけれども、非常に各市それぞれ精度を上げております。しっかり構想を組み立てて、そして、未来に向けて、スーパーシティーの実現に向けて臨んでいただきたい。私たちもしっかり取り組んでまいりたいと思います。
○中曽根委員 大臣から非常に真摯な御答弁をいただきまして、ありがとうございます。 スーパーシティーを含めたデジタル化というのは今後の日本社会において非常に大きなテーマとなりますし、スーパーシティー構想が日本をデジタル先進国に押し上げられる土台となるものということを期待をしております。その際に、この前橋モデルが大きな役割を果たせると私自身は確信をしております。 それでは、法律案の質疑に入りたいというふうに思います。 国家戦略特区、そして本法律案の改正の趣旨は、産業の国際競争力の強化及び国際的な経済拠点の形成を図って、並びに地域の活性化を図るためというふうにされております。 今回の株式会社による農地取得特例、特区における、企業が農地を取得できるという制度ですけれども、これが今述べた改正の趣旨に合致をしているのかどうか、これまで五年間の成果、実績というのをしっかりと検討する必要があるというふうに思っています。 そもそも、我が国の、農業従事者の減少に伴って耕作放棄地も増加している状況において、民間企業が農業に参入してその農地を有効活用するということは大変すばらしいことであるというふうに考えております。 平成二十一年に農地法改正でリース方式を完全に自由化したことは非常に有意義でありましたし、改正前の五倍のペースで参入が進んでいる状況であるというふうにも聞いております。耕作放棄地の有効活用であると同時に、企業の資金力とかノウハウというものをしっかりと使って、六次産業化が進んだり、又は新しい商品が開発されたりするということは、先ほど申し上げた、改正案の趣旨であります、産業、すなわち農業の国際競争力の強化にもつながるものであるというふうに考えております。 そこで、質問ですけれども、平成二十八年に国家戦略特区に指定をされて、五年間の時限的措置として企業の農地取得の特例を認められたのが養父市であります。この五年間の養父市の実績、そして成果、これはどういったものであったのか、まず内閣府からお答えをいただきたいというふうに思います。
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。 今御指摘いただきましたこの特例につきましては、平成二十八年の創設以来、これまでに、養父市において、六つの法人が活用いたしまして、農地を合計一・六ヘクタール取得をしております。これらの六法人が所有又はリースをしている農地の面積は合計で約三十一ヘクタールということになっていまして、このうち約十五・七ヘクタールは従前は遊休農地であったというふうに承知をしております。 そして、これらの六法人によりまして、農業の六次産業化による地域経済の活性化、あるいはスマート農業実証事業による新たな中山間地域における農業モデルの構築などの成果が上がっているというふうに評価をしておりまして、その一方で、例えばその農地が産業廃棄物置場として使われてしまうとか、そういった弊害が生じているということはないというふうに認識をしております。
○中曽根委員 ありがとうございます。 続いて、同じ質問ですけれども、農水省の見解をお伺いしたいと思います。
○大島政府参考人 お答え申し上げます。 養父市の中山間地域での農業振興の取組につきまして、昨年十二月二十一日の特区諮問会議の場で、野上大臣から、「養父市におきましては、急傾斜地のある中山間地という厳しい地域条件の中で地域農業の振興に取り組んでおられることについて、心から敬意を表したい」と発言をされているところでございます。 養父市に適用されております特例につきまして様々な御意見があるものと承知をしておりますが、数値について申し上げますと、令和三年一月末時点で、対象の六社が所有している農地面積一・六五ヘクタールはそれらの法人の経営面積全体の約五・五%、残りの農地についてはリース方式で農業が行われているという実態がございます。加えて、六社のうち一社は二年前の三月から休業し、その所有する農地は現時点において農業利用されていないという状況がございます。
○中曽根委員 ありがとうございます。 今、内閣府そして農水省からお答えいただきましたけれども、今のを伺っても、成果に対する受け止め方に多少のずれがあるというふうに感じます。この点、ちょっと後ほど伺いますけれども、いずれにしても、一定の成果が出ていることはやはりすばらしいことであると思いますし、そこに雇用が生まれて、耕作放棄地が有効活用されている、ひいては地域の活性化につながっているというのは大いに評価する点だというふうに思っております。 一方で、多くの皆さんが疑問に思っているのが、果たして企業が農地を所有する必要はあるのか、既存のリースの仕組みでもいいんじゃないのというものであります。 今回の仕組みで農地を取得した法人は今お答えいただいたとおり六社でありますけれども、今日時点で、六社の合計の経営面積、そしてそのうちの所有面積、今お答えいただきましたけれども、所有面積、そしてリースで営農されている面積、それぞれどれくらいの割合なのか、改めて最新の数値を教えてください。
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。 養父市において本特例を活用している六法人の経営面積、合計で約三十一ヘクタールでございます。そのうちこの六法人が所有している農地の面積は合計で約一・六ヘクタール、営農面積全体の約五%というふうになっております。 他方、この六法人がリースしている面積、農地の面積は合計で約二十九・四ヘクタールということになっていまして、営農面積の約九五%ということでございます。
○中曽根委員 今の、御答弁いただいたとおり、九五%、大部分はリースで営農されているわけであります。企業による農地取得、所有が、この改正案の、いわゆる特区の主な趣旨、目玉であるにもかかわらず、その割合が非常に低い現状になっているということであります。 養父市の市長であります広瀬氏が、インタビューでこういうふうにおっしゃっています。企業が農地を所有することにより農地を自由に使えるほか、長期的、安定的な事業展開が望めますと。これはごもっともなんですけれども、ただ、先ほどの取得割合を踏まえても、企業が所有、取得する必要性というのが本当にあるのか。リースでも同様の結果が出るのではないか。 改めて、取得、所有するメリットというのを教えていただきたいというふうに思います。
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。 一般論といたしまして、農地のリースにつきましては、リース契約の解除あるいは契約期間の満了後に更新できない、こういったことによって事業継続ができなくなる可能性がございます。また、実態を見ましても、農地のリース期間、制度上は上限五十年ということになっておりますけれども、実態としては、リース期間十年以下が約六割ということで、二十年超は極めて少ない、一%程度ということになっております。 したがいまして、今御指摘ございましたけれども、安定的、長期的な農業の経営環境を整備して農業者が長期的な見通しの下で投資を行うことを可能にするためには、農地のリースに加えまして、所有も選択肢の一つとして準備しておくということが必要なのではないかというふうに考えております。 私も、実際に養父市に参りまして、実際に本特例を活用して農地を所有して営農されている企業の方のお話をお伺いいたしましたけれども、この方は、元々養父市外の企業でいらしたんですけれども、養父市内で棚田を自ら所有して田んぼで酒米を作っていらっしゃる、こういう企業なんですが、そうやって自分で農地を所有して田んぼを耕作している中で、周囲の、特に御高齢の農家の方から、うちの田んぼも使ってくれないか、自分ももう年でなかなか耕せないので、ただでもいいので耕してほしい、こういうような依頼をされるようになって、そして、結果的にリース、リースといっても無償だそうなんですけれども、無償によるリースの経営面積が拡大した、こういうような経緯があるというふうに聞いております。 ですから、少なくともこの養父市においては、本特例によって企業が農地を所有できることになったことの意義というのはあったのではないかと考えております。
○中曽根委員 ありがとうございます。 現場の声は非常に重要で尊重されるべきものでありますから、農家の方も喜び、そして企業も喜んでいる、ウィン・ウィンの関係があるということは非常にいいことだというふうに思います。 冒頭申し上げたとおり、平成二十一年の農地法改正によって、所有から貸借による利用という大きな方針を転換したわけですね。この抜本的な政策転換とのある意味整合性とか、今お話しいただきましたけれども、所有であるべき明確な理由とかメリットというのは、しっかりと外にも示していって、皆さんに理解してもらう必要があるというふうに思います。 個人的な考えでありますけれども、やはり、リースよりも所有の方が、当然、企業としての営農へのコミットメントというのは強くなりますし、借りているよりも所有する方が、当事者意識も高まり、また責任感も強くなるというふうに思っております。こういった所有するからこそ生まれる付加価値というのをしっかりと内外に示していっていただきたいというふうに思います。 一点、素朴な疑問なんですけれども、今回の企業取得、この特例が養父市だけなのがちょっと気になります。一都市の少ないサンプルや実績を一気に全国展開するかしないか、これはなかなか判断が難しい。ホップ、ステップ、ジャンプのステップが抜けているような気が個人的にはしております。幾つかの特例地域を指定して、それぞれの場所での実績を重ねてから全国展開を考えるというのでもいいのではないかというふうに個人的には思っていますけれども、そこをいかがお考えか。 そして、そもそもこの五年間で養父市以外に特区を希望する自治体はあったのか、なかったのか。もしなかったとすれば、それは一体どういった理由でなかったというふうにお考えか。教えていただきたいと思います。
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。 企業の農地所有に関しましては、農地が産業廃棄物置場になってしまうのではないか、こういったような現場の懸念があったことを踏まえまして、本特例については、法律上、対象区域を、農地の効率的な利用を図る上で農業の担い手が著しく不足していること、及び、従前の措置のみによっては遊休農地などが著しく増加するおそれがあること、こういう二つの要件に該当するものとして政令で定める地方公共団体に限定をしておりまして、政令で養父市が指定をされているというところでございます。 また、これまでに養父市以外の国家戦略特区を管轄する地方公共団体から、本特例措置を活用して具体的な事業を実施したい、こういう具体的な要望を受けたことはございません。 その理由については、今申し上げましたとおり、そもそもこの特例の対象区域が限定をされている、どこでも使えるというものではないということ、それから、この制度の仕組みといたしまして、地方公共団体が農地の売買契約の当事者となりまして、地方公共団体が農地を買い取ってそれを法人に売却をする、そして、万一法人がその農地の不適正な利用を行った場合にはその農地を買い戻す必要がある、こういう地方公共団体のコミットメントを求める制度設計になっている、こういうこともあるのかというふうに思っております。 御指摘いただきましたとおり、国家戦略特区における規制の特例は、一般論として、基本的に全国十の特区全てで活用できる、こういうことを前提に、その実施状況について適切な評価を行い、当該評価に基づいて、その成果を全国に広げていく、これが原則でございます。 他方で、本特例は、今申し上げましたとおり、制度的に対象区域が養父市一か所に限定されている、こういうことでございますので、例外的に、ニーズと問題点の調査、これを特区区域以外においても今年度中に実施をして、その結果に基づいて全国への適用拡大について調整をする、こういうこととしております。
○中曽根委員 全国には多様な形態の地方自治体が存在しているわけでありまして、ほかの地域の事例とかも、本来はしっかりと持った上で全国展開をしていくというのが順序なのかなというふうに思います。 もう時間が来ましたので、最後一つだけ、感想で終わりますけれども、私自身、国家戦略特区には大賛成であります。岩盤規制を取っ払って、これからの時代に合った柔軟性のある政策を全国に展開するというのは絶対に必要なことだというふうに思っています。だからこそ、特区での成功モデルをしっかりと見出して、その成功が、どの部分がほかの地域でもそのまま当てはまって、どの部分は他地域では独自の工夫が必要かなどをしっかりと見極めた上で全国展開をしていく必要があるというふうに思います。 この二年間の延長で、養父市における企業農地取得がどういう成果を上げるのか、そして、何が成功要因だったのか、そして、他地域における展開には何が課題かなどをしっかりと見極める二年間にしていただくことをお願い申し上げまして、私の質問は終わります。 ありがとうございました。
○伊東委員長 次に、中野洋昌君。
○中野委員 公明党の中野洋昌でございます。 時間も限られておりますので、早速、通告に従いまして質問をさせていただきます。 今回、国家戦略特別区域法の一部を改正する法律案ということでございますけれども、私は、兵庫県の養父市で行っております農業の土地取得の特区につきまして質問をさせていただきたいと思います。 私も地元が兵庫県で、私、選挙区は尼崎市ですので、養父市は直接の選挙区ではないんですけれども、何度も行かせていただいている地域でありまして、人口減少と高齢化に悩む中山間地域というところです。本当に耕作放棄地が増えてきまして非常に大きな課題だということで、養父市の広瀬市長からも様々お話を伺ってまいりました。国家戦略特区の制度を活用して、地域の価値というものをしっかり創造していきたい、こういうことで努力をされている、こういうふうに承知をしております。 先ほども質問があったんですけれども、この特区の特徴でもありまして、また、いろいろな御意見があるところは、やはり企業による農地取得の特例、これがいろいろな御意見があるところだというふうに伺っております。 まず、農水省の方にお伺いをしたいんですけれども、確かに、中山間地域におきまして耕作放棄地が、このままいくとどんどん増えていってしまうということで、株式会社、こういう民間の力を活用して農業をやっていこう、こういう取組であります。 一般論としてで結構なんですけれども、株式会社が農地を所有するということについて、どういう点が、当初、懸念する点、あるいは気をつけないといけない点、こういうふうに考えているのか、農水省としてのお考えをお伺いをしたいというふうに思います。
○大島政府参考人 お答え申し上げます。 企業による農地所有につきましては、一般論として申し上げますと、農業、農村の現場におきまして、水管理、土地管理に支障が生ずるのではないか、収益が上がらなければ容易に農業から撤退してしまうのではないか、農地を不適正利用、これは産廃置場にするというような形でございますが、してしまうのではないかというようなことを心配する声のほか、地域との調和が図られるのか等の懸念があるところでございます。 農地は、農業生産においても最重要の生産基盤でもございますし、地域で、限られた貴重な資源でもございます。食料安全保障、食料自給率の向上に直結するものでもございますので、企業の農地所有につきましては、このような現場の御懸念も踏まえて慎重に検討していく必要があると考えているところでございます。
○中野委員 ありがとうございます。農地の不適正な利用であるとか、あるいは利益が上がらなかったときにすぐに放棄をしてしまうのではないかとか、いろいろな懸念をする点というものをお示しいただいたと思っております。 現在、養父市では、特区制度を活用しまして、この特区には、企業による農地取得に加えまして、農業生産法人の要件の緩和など、いろいろな規制緩和があるわけでありますけれども、十三の会社で今営農が続いているというふうに伺っております。 内閣府の方に今度はお伺いをしたいんですけれども、この制度が始まった当初から、先ほど一般論としてということで農水省からも、こういう問題点があるんじゃないかということで指摘を受けているわけでありますけれども、今の養父市の現状について、こうした懸念点について、取組をした結果、今どういう状況にあるか、どのように評価をしているか、これについて内閣府から答弁をいただきたいというふうに思います。
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。 本特例につきましては、今御指摘いただきましたように、二十八年の制度創設以来、六法人がこの特例を活用して農地を合計一・六ヘクタール取得をしておりまして、所有又はリースを合わせた合計面積というのは三十一ヘクタールということになっております。 今御指摘のありました弊害、懸念、現場の懸念ということでございますけれども、この制度を創設する当時においても、法人が取得した農地を適正に利用しないのではないか、こういったような懸念があったことを踏まえまして、法律上も、法人が本特例に基づいて農地の所有権を地方公共団体から取得するためには、農地を適正に利用していない場合には地方公共団体に対してその所有権を移転する旨の書面契約を締結すること、これが要件の一つというふうにされておるところであります。 これを受けまして、養父市では、農地を取得する法人と締結をする契約書におきまして、農地の不適正な利用があった場合に備えて再売買の予約などを規定をするとともに、また実態上も、これらの法人を定期的に訪問をする、そして営農状況等を適宜把握して、農地の適正な利用を確認する、こういった対応をされているというふうに承知をしておるところでございます。 このような取組の結果、養父市では、例えば農地を取得した法人がその農地を産業廃棄物置場として利用する、こういったような弊害、問題は生じていないというふうに承知をしております。
○中野委員 いろいろな懸念の点が当初から指摘をされておったけれども、それを防ぐための取組をしていて、現状、そうした懸念は生じていないというのが内閣府の評価だったというふうに思います。 今回いろいろな議論があったことは承知をしておりまして、その上で、二年間、制度の延長をする、こういう結論であるというふうには承知をしております。確かに、農地をめぐる制度というのはかなり農業の根幹に関わる部分でありますので、いろいろな懸念の声があるということは十分承知をしております。 その上で、人口減少、高齢化、こうした中山間地域においてどうやって営農を続けていくのかというのも他方で大変に難しい課題であることもまた事実だと思っております。 現実的に、養父市では今この特例を使って実際に事業を継続をして行っているということでありまして、今後も是非、中山間地域の農業の一つのモデルとして頑張っていっていただきたい、私はこのように思っているところでもあります。 ですので、非常に、この制度がどういうふうになっていくかということもあるんですけれども、養父市で行っている現在の取組というのは、いずれにしてもしっかり応援をしていただいて、こうした事業がしっかりと継続ができるように、こういう地元の要望を是非かなえていただきたい、このように思うんですけれども、今後の取組について大臣の方からお伺いをしたいというふうに思います。
○坂本国務大臣 私も、昨年十月に養父市を訪問いたしました。広瀬市長を始め関係者の皆様方からいろいろなお話をお伺いをいたしました。そして、企業によりまして耕作放棄地が再生されている、そういう現場も見てまいりました。 平成二十六年に特区に指定されて以来、様々な工夫が行われているなという思いはいたしましたし、規制改革のメニューを幅広く利用されているということも改めて分かりました。屋内でレタスの水耕栽培もやられておりましたし、それから、農家レストランを始められた方、田んぼの中でですね、そういう方もいらっしゃいました。 特に、株式会社等によります農地取得特例につきましては、そういった活性化の役割を果たしていましたので、養父市長から、広瀬市長から強く期限の延長もその場で求められ、その後も折につけ求められてまいりました。 これを踏まえまして、今回の、本特例の期限を二年間延長するという法案を出させていただいたところでございます。 あわせて、本特例については、政府としても、これから全国的にどういうニーズがあるのか、あるいは問題点は起きないのか、そういったものを調査を行いまして、その調査に基づきまして、全国拡大については改めて調整をし、早期に必要な法案の提出をしていきたいというふうに思っております。 私としては、地方創生大臣として、まずは本法案を速やかに成立させていただいた上で、国家戦略特区制度による規制改革を積極的に推進することなどを通じまして、養父市の地域振興に向けた改革努力、こういったものを全力で支援していきたいというふうに思っております。
○中野委員 大臣、ありがとうございます。現地も視察をしていただいていろいろな状況も見ていただいたということで、感謝申し上げます。 なかなか、通常、中山間地の営農というのは非常に困難、大変な状況ではあるんですけれども、こうした特区の制度も活用して何とかこれを打破していこう、こういう取組でありますので、また引き続き是非応援いただければと思います。 もう一問準備しておりましたけれども、時間になりましたので、以上で終わらせていただきます。ありがとうございました。
○伊東委員長 次に、亀井亜紀子君。
○亀井委員 おはようございます。亀井亜紀子でございます。 会派を代表して、質問させていただきます。 初めの質問は、利益相反についてです。 今回の国家戦略特区法案改正の中身について入る前に、この国家戦略特区について常につきまとう疑問として、利益相反ではないか、利害関係者が規制緩和をする側に加わっているのはおかしいのではないかという指摘がありますし、私もそう思います。この件については、今まで何度もこの委員会でも質問をしております。 今回、改正内容の中に、先ほどから質問で他の方も指摘されているように、国家戦略特区、養父市の農地の所有についての規制緩和がございます。ここにはオリックス農業が参入しているわけですけれども、一方で、そのオリックスの社外取締役が二人、国家戦略特区の諮問会議に入っています。それは竹中平蔵氏と秋山咲恵氏です。二人利害関係者が入っているというのは私はすごくおかしなことだと思いますし、また、竹中平蔵さんは「スーパーシティ」構想の実現に向けた有識者懇談会の座長でもあります。ここでも利害に関係をすることができます。 これまで繰り返し質問してきましたけれども、まずオリックス農業については、参入が決まったときに竹中平蔵さんは社外取締役ではなかったから直接問題はないという答弁を過去にいただいています。今は委員ですよね。では、現在は問題がないのかということについて、まず坂本大臣にお伺いいたします。
○坂本国務大臣 国家戦略特区諮問会議の有識者議員は、竹中議員を始め、経済社会の構造改革の推進による産業の国際競争力の強化等に関しまして優れた識見を有する者を任命し、個別企業の利益ではなく、優れた識見を有するという立場から、我が国全体の構造改革のために御意見を賜っているものであります。個々の企業の選択とかそういうことではなくて、全体の構造、やはり仕組みのことについて意見を賜るということでございます。 今委員もおっしゃいましたけれども、オリックス社の特区事業を認定したのが平成二十七年一月の特区諮問会議であります。当時は、まだ竹中議員は同社の社外取締役に就任する前でありました。ですから、オリックス株式会社の取締役として同社の事業計画の認定に参画したということはなく、御指摘のような問題はないというふうに考えております。
○佐藤政府参考人 事実関係だけ、少しだけ補足をさせていただきます。 今大臣から御答弁申し上げたとおりでございますけれども、オリックスにつきましては、既に全国化されておりますけれども、農業生産法人の設立に関する特区要件緩和、役員要件を緩和するという規制の特例が特区で始まりまして、それが、その後、農地法改正されて、農地所有適格法人制度という形で全国展開をされておるんですけれども、特区の特例としての、農業生産法人の役員要件の緩和という特例を活用して、養父市で農業生産法人を設立して農業に参入されておられますが、今この法案に盛り込まれております株式会社等による農地の所有の特例については、これは利用されていないというものでございます。事実関係だけ、ちょっと補足させていただきます。
○亀井委員 けれども、今回はこの制度の二年延長ですけれども、もし農地の所有が全国展開されてきたときに、やはり農業に参入しているオリックスというのは関係してくることだと私は思います。 そこで、関連で参考人の方に確認をさせてください。 衆議院では、国家戦略特別区域法の一部を改正する法律案に対する附帯決議として、民間議員等が私的な利益の実現を図って議論を誘導し、発言を行うことを防止するため、直接の利害関係を有するときは、審議、議決に参加させないことができるということを盛り込んで、国家戦略特別区域基本方針に入れられたという指摘もあるんですけれども、これは事実でしょうか。今でもその文言は入っていますか。
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。 今御指摘いただきましたように、国家戦略特区の諮問会議につきましては、基本方針あるいはその諮問会議の運営規則におきまして、諮問会議の付議事項に直接の利害関係を有する議員を審議に参加させないことができる、こういうふうに規定をしているところでございます。
○亀井委員 そうであるならば、やはり養父市にオリックス農業が参入している以上、竹中平蔵さんと秋山咲恵さんは利害関係者だと私は思いますよ。なので、私は、本来この二人は委員であるべきではないし、少なくともこの議論をするときにはその回には参加すべきではないと考えます。 次の質問。なぜこういう質問をするかというと、国家戦略特区に関しては、どうしても、特定の企業のための規制緩和ではないかという、その疑念が拭えないからです。そもそも加計学園の問題から始まっています。 国家戦略特区の指定、広島県が指定されておりますが、その広島県に今治市だけがくっついているんですよね。それで、過去にやはりここの委員会で質問しまして、なぜ、広島と愛媛県じゃなくて、今治市だけが広島の国家戦略特区につけられているのか、それについて合理的な理由を説明してくださいと当時伺いました。経済的な結びつきがあるからだとおっしゃるんですけれども、今治市だけが広島に組み入れられている、そこがどうしても私は納得がいきませんけれども、納得いくように合理的な説明をお願いできますでしょうか。
○吉川大臣政務官 お答えいたします。 国家戦略特区の区域については、各地域からの提案を受けて、国家戦略特区基本方針が定める基準に基づき、国家戦略特区諮問会議での審査を経て、政令で区域の指定を行っております。 まず、今治市は、獣医学部の設置のみならず、しまなみ海道のサイクリングブームを後押しする高度外国人人材の積極的な受入れや、活力ある地域づくりのための道の駅への民間参入など、大胆な規制改革を提案し、特区諮問会議の民間議員等からも極めて高い評価を得ました。 加えて、今治市と広島県は、しまなみ海道でつながっており、地理的に近いことに加え、特区で取り組もうとする規制改革事項に多くの共通点がございました。 さらに、民間議員からも、一体的な指定により一層の効果が期待できるとの御意見がありました。 このように、連携して指定することで、創業、観光など多くの分野におけるイノベーションを創出し、より一層の特区の効果が期待されたため、平成二十七年十二月十五日に特区諮問会議に上った上で、最終的に政令により一体的な指定に至ったものです。
○亀井委員 御答弁伺いましたけれども、それでも、どうしても、なぜ今治市だけを切り出すのかというのが私は疑問に思えてなりません。 時間がないので、次の質問に進みます。 先ほどから、農地、リースではなくて、なぜ所有でなくてはいけないのかという、その疑問点が出されています。私もそう思います。 今回、二年延長とのことですけれども、この二年延長は何のためでしょうか。何をどう評価するのでしょうか。リースではなくて、所有でなければいけないということを具体的にこの二年間で証明する必要があると思いますけれども、何のための二年間か、お答えください。
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。 そもそも、国家戦略特区における規制の特例措置は、基本方針に基づきまして、実施状況等に基づいて適切な評価を行い、その評価に基づいて、その成果を全国に広げていくということになっておりまして、活用から一定期間が経過をして、特段の弊害のない特区の成果については、全国展開に向けた検討を重点的に進めるということが原則でございます。 その一方で、この特例措置につきましては、全国十区域の国家戦略特区全てで活用可能な通常の特区の特例措置とは異なりまして、例外的に対象区域が養父市一か所に限定をされているところでございます。 このため、本特例措置につきましては、政府として、ニーズと問題点の調査を特区区域以外にも本年度中に実施をして、その結果に基づいて全国への適用拡大について調整をして、早期に必要な法案の提出を行うということにしております。 そしてまた、本特例、この八月末までの時限措置ということになっておりますことから、養父市から強い要望をいただいているということも踏まえまして、本特例を継続的に御利用いただけるように期限を二年間延長することといたしまして、本法案を国会に提出させていただいているというところでございます。
○亀井委員 養父市から強い要望があるということですけれども、では、その二年間の延長の間に例えば農地の所有がどの程度進んだらこの制度が必要だというふうに評価するのか。今の御答弁だと、やはりこの二年間に何をどうするのかというのが見えてこないんですけれども、もう一度御答弁お願いできますか。
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。 この調査につきましては、現時点では、まだその具体的な調査内容でございますとかスケジュールの詳細などは未定でございます。 いずれにしろ、我々としては、農水省さんとよく連携をいたしまして、今後、まず、どういった内容の調査にするのか、どういった対象にどういう調査をするのかということをしっかり検討した上で、一緒になってやっていきたいというふうに考えております。
○亀井委員 内容がまだ決まっていないということで、かなりいいかげんですよね。注視していきたいと思います。 この問題は、私、オリックス農業のことを取り上げたのは初めてではないので、自分で見てこようと思って養父市に行ってきました。コロナ感染の時期ですのでオリックス農業には行っていませんけれども、現場を視察して分かったことがあります。 まず、六社参入していますけれども、全国から視察に来る中で、その中の成功事例とされているのは二社だけです。それはオリックス農業ではなくて、能座という、先ほど言及されていた広島県の会社と、それからナカバヤシというファイルを生産している会社、これが工場が忙しくないときに農地を主にリースでニンニクを栽培しているということです。 広島県の能座にある会社は、棚田を中心に、耕作放棄地を主にリース、一部買い入れて農業を営んでいるわけですけれども、先ほど無償ででも耕作してくれと言われているとおっしゃったとおり、ほとんどただ同然ですから、特別に所有するだけのメリットはないように思います。ただ、返してくださいと言われたときに問題になりますけれども、特別に所有するほどまでの必要性はないように私は現地に行って感じました。ただ、この二社は、確かに地域貢献をしているよい会社だと思います。 問題はオリックスです。地元の方と意見交換をして分かったことがあります。この先二年間様子を見ても、恐らく所有はそう進まないでしょう。なぜなら、農地を所有するメリットが余りないからです。ある方にはっきり言われました。先生、中山間地の土地なんて欲しくないですよ、欲しいのは優良農地だと。つまり、この制度を全国展開した途端、養父市のような中山間地には目もくれず、優良農地を企業は取得にかかる。そして、そのことを規制改革推進会議の民間委員は狙っているのではないかな、私はそういうふうに考えております。 なぜこんなことを言うかといいますと、オリックスの場合は前例がありますよね。郵政民営化のときに、民営化の担当大臣が竹中平蔵さんで、規制改革推進会議はオリックスの会長の宮内さんで、そしてオリックス不動産がかんぽの宿を一括入札しようとした。これが社会問題になりました。評価額一万円の施設もありました。こういうことが過去にあったので、オリックスと聞くと私は反応します。そこでしつこく聞いております。 企業による農地の所有を全国展開したときに、養父市ではなくて全国の優良農地が企業によって所有をされる、そういう心配があると思いますけれども、どのようにお考えでしょうか。
○坂本国務大臣 委員おっしゃりますように、平たん地と中山間地、全く農業環境が違います。ただ、今回の特例につきましては、対象地域を、担い手が著しく不足しているところ、それから遊休農地が著しく増加しているところということで、この二つの要件に該当するものとして政令で定めまして、養父市が指定をされております。ですから、今回の特例については、優良農地の多い、耕作条件に恵まれた地域では利用できません。 ただ、十の特区がありますけれども、その中で中山間地の養父市だけが今回対象になったということで、これをこのまま全国展開するならば、今言われましたように、どういうふうな状況が生まれるか分からないということもありまして、それでは、農林省と一緒になって、全国にニーズ調査あるいは問題点、こういったものをしっかりアンケートも含めてお伺いしようということで、そのための期間としてはどうしてもやはり二年間は必要だということで、今回の二年間の延長の法案提出になったところでありますので。 今後、まずはこの法案を成立させていただいて、そして、それから、今後どのような方法、手法を取っていくか、それは調整をし、そして問題点を洗い直して、改めて法案として提出するということでありますので、御理解いただきたいというふうに思います。
○亀井委員 今回、五年の期限が来たところで直ちに全国展開という判断をせず、二年間待つという、踏みとどまったという評価をされたことについては私は評価しています。これは全国展開すると非常に問題が起きると思います。 ここからは、将来起こり得ることとして質問をさせていただきます。 これからも国家戦略特区というのは増えていくのだろうと思いますけれども、千葉県が提出している国家戦略特区の提案があると聞いております。令和三年一月十五日に千葉県より提出された国家戦略特区提案というのがあって、この中に、土地利用の弾力化による事業用地等の確保があります。課題として、成田空港周辺は、農振法や農地法により土地利用の転換が困難な農地が広がっているため、物流施設等の立地が進まないという指摘がされたそうです。 一方、オリックスの方を調べてみますと、今、養父市のやぶファーム、それからオリックス農業、オリックス八ケ岳農園、スマートアグリカルチャー磐田と、四社、生産を行っている法人があり、別に、流通に参入する目的でオリックス・フードサプライという会社があります、青果を中心とした食品の販売。 ですので、今後考えられることとして、先ほど指摘しましたように、有識者のところに、諮問会議の委員にオリックスの社外関係者が二人も入っていて、そして、農地の所有を全国展開しなさいということを強く言っているわけですから、千葉県のような優良農地が標的になって、ここが企業が購入できるようになったら、購入をし、いずれそれが転用されて、流通施設のようなものが建設される、そういう可能性がなきにしもあらずだと私は思っています。 こういうことは、先回りして、何が起こり得るかということを考えて規制というのは維持されるべきものだと思いますので、事実関係として、今私が申し上げたような提案が千葉県から出ているのかどうか、教えてください。
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。 今御指摘いただきましたとおり、本年の一月でございますけれども、千葉県から、千葉県の中では既に成田市は国家戦略特区に指定をされておるんですけれども、成田市に加えて、成田空港周辺の八市町村を特区に追加指定するということと併せまして、成田空港の滑走路の増設に伴う空港機能強化の効果発現に向けまして、今御指摘のありましたように、成田空港周辺の物流拠点の整備に向けた土地利用の弾力化、あるいは貨物取扱量増加に対応した人材の確保、こういった目的のための規制の特例措置を創設すること、こういった内容の提案が提出をされたところでございます。 これを受けまして、私どもといたしましては、提案内容や県の考え方を確認をしながら検討しているところでございまして、今後、規制を所管している関係省庁などとも協議をしながら、必要に応じて国家戦略特区ワーキンググループによるヒアリングなどを実施いたしまして、提案について精査をしていくという予定でございます。 その結果、実現可能性が高く、新しい角度からよい提案がなされている、こういう評価ができました場合には、追加指定を含めて検討をしてまいりたいというふうに考えております。
○亀井委員 提案があったということは事実のようですので、成田空港周辺の土地、そこの農地がどのように扱われるのか、転用されないかということは十分見る必要がありますし、その際、規制緩和を推進する側に企業の利害関係者がいないかということは特に留意する点だと思います。 次の質問に移ります。 今回、中心市街地活性化基本計画の認定に係る手続簡素化というのがございます。これはスーパーシティー構想に関連した規制緩和かと思いますけれども、去年のスーパーシティー構想の質問のときにも、住民合意の手続をいつ取るのかということを私は質問をいたしました。特区指定の段階では、住民が議論に入る余地がありません。今回の手続簡素化では、特区指定のときに基本計画も認定があったものとみなすと変わるわけですから、一体、いつ住民が意見を言うことができるのか、ここを省くことにならないか、質問いたします。
○坂本国務大臣 スーパーシティーにつきましては、非常に厳しい住民合意、これを定めているというふうに思っております。 まず、スーパーシティーの区域ごとに設立されます区域会議というものがあります。基本構想の作成に当たりまして、住民等の利害関係者の代表者で組織をされる協議会の決議、そして議会の決議、さらには住民投票等、適切と認められる方法により住民等の意向を把握し、反映をさせます。 さらに、基本構想の内閣総理大臣への提出の前に、住民投票によってその意向を改めて確認するということを基本としておりますので、このスーパーシティーのそれぞれの合意については、非常に厳しい手続、段階を経ていくものというふうに承知しております。
○亀井委員 スーパーシティー構想については、自治体が所有する個人情報が民間の事業者に提供されるということで、プライバシーの侵害等いろいろな懸念の声がございますので、住民合意のプロセスは丁寧にやっていただきたいということを申し上げます。 最後の質問なんですが、スーパーシティー構想のときに政府が事例として私たちに説明した場所、一つはバルセロナ、もう一つはトロントでした。 トロントでグーグルが参入してスーパーシティーをつくっている、それを優良事例として、この委員会の場でも紹介をしておりました。ちょうど審議をしているときには、トロントの住民からプライバシーの侵害についていろいろと問題が出て計画が止まっているときだったんですけれども、それについて質問いたしましたら、また今度、新しい責任者が就任をしたので、これからトロントも進んでいくであろう、そう思われるような答弁を当時の政府参考人がいたしました。 けれども、調べてみたら、このトロントの計画は、結局、住民の反対で頓挫した、私はそれを発見したのですけれども、間違いありませんか。御答弁いただけますか。
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。 今御指摘いただきましたカナダのトロントのスマートシティーの計画でございますけれども、これはグーグルの関係会社でありますサイドウォーク・ラボ社が地元の行政機関と連携をいたしまして、自動配送やごみの自動収集等のサービスとともに、人、物の動きをセンサーで把握をして、ビッグデータで町をコントロールする計画であったというふうに承知をしております。 今お話ありましたように、報道などによりますと、トロントの計画をめぐっては、グーグルの研究成果を活用できるという期待の声がある一方で、プライバシーの保護に課題がある、こういったような声もあったというふうに聞いておるところでございます。 このような計画を推進している中で、昨年の五月でございますけれども、サイドウォーク・ラボ社は、新型コロナウイルス感染症の拡大によって経済の不確実性が増大する中、プロジェクトの実現は財政的に不可能になった、こういうふうに判断をして、計画からの撤退を表明したというふうに承知をしております。 私どもといたしましては、我が国でスーパーシティーを推進するに当たりまして、基本方針に基づいて、個人情報保護法令の遵守を含む住民等の個人情報の適切な取扱いの確保、あるいは、今大臣から御説明申し上げましたけれども、住民等の方々の意向の丁寧な反映と確認、こういったことを進めつつ、推進をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○亀井委員 政府が参考事例として紹介したところが実は事業がうまくいかなかったというのは、きちんと政府から説明があってしかるべきだと思います。 トヨタのつくっているスマートシティーは、その実験に合意した人がそこに住むということですから問題がないですけれども、今存在している自治体をスーパーシティー、スマートシティーにしていく上では住民の合意が欠かせないと思いますので、丁寧にそのプロセスを取っていただきたいということを申し上げ、質問を終わります。 ありがとうございました。
○伊東委員長 次に、佐々木隆博君。
○佐々木(隆)委員 立憲民主党の佐々木隆博でございます。 大臣、御無沙汰をいたしております。しばらくでございます。大臣の紅茶、まだ残っておりますから、是非一緒に飲みたいと思っております。 最初に、幾つか事実確認をさせていただきたいと思います。事務方でも構いませんが。 まず、今回、養父の農地の取得特例、特区が二年間延長するという方針を固めたということで、大臣も相当苦悩されたというふうに伺ってございます。平成二十一年の農地法改正で、これは前段もたくさん質問があったようですが、リース方式による一般法人の農業参入というものが大幅に緩和されて、増加をしております。リースのニーズが増えている中で、なぜ今所有なのかということについて、まずお伺いをいたします。
○坂本国務大臣 佐々木委員とは、農林水産委員会で、お互い与野党の筆頭理事としていろいろと意見を交換いたしましたので、私なりのいろいろな意見も、私的な意見も含めて御答弁させていただきます。 やはり、所有を認めるということは、これまでは一定のリスクがあるというふうに言われてまいりました。投機の目的で買うのではないか、あるいは、農地転用の目的で買うのではないか、あるいは、株式会社が買う場合には、株式を譲渡して、最終的には外部の人間がその農業地帯を支配してしまうのではないか、こういういろいろな心配があっているというふうにも思います。 ただ一方で、中山間地を含めて、やはり耕作放棄地がこれだけ増えているということは大変な問題で、これをどうしていくかというのがこれからの大きな課題であるというふうにも思っております。日本の農地面積四百四十万ヘクタール、その中で一割に当たる四十三万ヘクタールがもう耕作放棄地でございます。それを再生するための担い手は、地域にはもう存在しておりません。それを今後どういうふうにしていくかというふうに考えたときに、今回の養父市の特区の問題が出てまいりました。 そして、先ほど事務方からも御答弁しましたように、リースでやった場合には、どうしても十年間ぐらいの農業経営になってしまう。所有をしていれば、それは永続的な農業継続につながっていくものであるというようなこともございます。 そういう意味で、株式会社を性悪説として捉えるならばこれはまた全然話が別でありますけれども、安定的そして長期的な農業経営、さらには、中山間地の農地等を中心に、今後どうやって農業、農地を再生していくのか。耕作放棄地が増えますと、やはり自然災害の発生源にもなりますし、それから病害虫の発生源にもなりますし、大変な課題を抱えることにもなりますので。 そういうことを考えた上で、これまでの特区というものを設定した上で、所有に対して様々なことを今後考えていこうということで、所有からリースということを十年前の農地法の改正のときに言われましたけれども、やはり所有もしっかり認めることがこれからの農業の安定性につながるのではないかというようなことで、今回の特区、そして二年間の延長というふうになったところであります。
○佐々木(隆)委員 今、所有について大臣から御答弁をいただきましたが、今の大臣のお話は、リースなら不可能というものではありません。長期のリースも可能です。五年、十年にとどまっているのは、それは引き受けた側の都合でありますから、何かトラブルが起きたとかいう話ではありませんので、必ずしも、今の説明で、所有でなければならないということには私はならないのではないかというふうに思ってございます。 もう一点、この特例措置は、養父市以外の九地区においても活用することは可能なわけです、十地区指定しているわけですから。そうであるにもかかわらず、そのほかの九地区からは手が挙がっておりません。ということは、ニーズがないんだということだというふうに思うわけであります。 まずは、なぜ二年間延長しなければならなかったのかということと、それから、全国展開といいますか、全国展開するために何か基準があるのかということについてお答えいただきたいと思います。
○佐藤政府参考人 お答えを申し上げます。 まず、この養父市で活用されております法人農地取得特例でございますけれども、先ほど少し御説明いたしましたように、そもそも対象区域が法令によって限定をされております。したがいまして、御指摘のように、今、国家戦略特区、全部で十区域ありますけれども、その全てどこででも、その十区域のどこででも使えるというものではございませんで、一定の要件に該当する、地方公共団体として政令で定めるものということになっていまして、現在では養父市のみが定められているというところでございます。 そして、なぜ二年間の延長なのか、こういうことでございますけれども、先ほどもちょっと御答弁ありましたけれども、原則といたしまして、この特区の規制の特例措置というのは、基本方針に基づいて、実施状況について適切な評価を行い、当該評価に基づいて、その成果を全国に広げていくということにされております。これが原則でございます。 他方で、今申し上げましたように、この特例は、全国十区域の国家戦略特区全てで活用できる通常の特例とは異なりまして、例外的に対象区域が養父市一か所に限定をされているということでございます。 このために、今大臣からもお話がありましたとおり、政府として、まずはニーズと問題点の調査を行って、特区区域以外においてもこれを行って、今年度中にそれを行う、その結果に基づいて全国への適用拡大について調整をするということにしたところでございます。 あわせまして、養父市から引き続きこの利用について要望をいただいているということも踏まえまして、この特例を今年の八月の期限以降も継続的に利用できるように二年間延長することといたしまして、この法案を国会に提出をさせていただいているというところでございます。
○佐々木(隆)委員 また後で質問させていただきますが、これは元々、特例ですよね、特区ですから。養父は特例だ、特例の特例だったというふうな今説明だったんですが、そこはまた後ほどちょっと質問させていただきたいと思います。 今の審議官の説明の中にしっかりとした検証、評価を行ってという話がありましたが、その検証、評価についてちょっとお伺いをさせていただきたいと思います。 平成二十八年の国会審議で、当時、石破担当大臣でございますけれども、特区にふさわしい効果が上がっているという状況の検証、評価は当然必要、こう答弁しているわけであります。先ほど大臣からもありましたが、耕作放棄地が発生していないとか、あるいはこれを説明するときに、産廃置場になっていないというのは、これは何も評価ではないですよね。そんなのは普通にある話であって、耕作放棄地がないからこれは評価だ、だから全国展開しなきゃならないとか、あるいは産廃置場になっていないからこれは全国展開だとかいう、そんな基準の曖昧なものではないと思うんですね。 私も、どこを評価基準にしているのかというのをちょっと調べました。そうしたら、基本方針の中に、「特例措置の活用から一定期間が経過し、特段の弊害のない特区の成果については、全国展開に向けた検討を重点的に進める」というふうになっていて、これがどうも評価基準なのではないかというふうに思われるわけですが、特段の弊害がなければ全国展開だと。これが俗にマスコミなんかでもよく言われている、失敗しなければ成功だと言っているのと同じなんですよ。こんな評価基準というのは非常に曖昧で、これを評価基準だといって全国展開あるいはまた延長するという理由としては、私は大変不十分だというふうに思うんですが、再度答弁してください。
○坂本国務大臣 評価としては、その特区ごとに設置されております区域会議が行うこととしております。その評価の項目といたしましては、例えば、規制の特例措置を活用した事業の進捗状況がどうなっているのか、実現した経済的社会的効果があるのか、それから、規制の特例措置の活用状況及び効果、弊害が生じている場合にはその内容及び対策の実施状況はどうなっているのかというようなことが定められております。 この養父市を見る限り、二十八年の創設以来、これはリースも所有も含めて、十五・七ヘクタールが遊休農地であったわけですけれども、こういうものも含めて三十七ヘクタールが農地として活用されているということを考えますと、しかも六法人により農業の六次産業化等も進んでいるということも考えますと、やはり、評価はできる、一定の効果は上がっているというふうに私たちは判断をいたします。 ただ、先ほどから言っていますように、十特区のうちの一つの地域でありますし、そして、先ほど事務方も答弁しましたように、これは、農地を売却する場合には、市が一回買って、それを民間企業に売って、民間企業がもし、もうやらないよ、撤退するよといった場合には、もう一回市がそれを買い戻すというようなこと等の条件もつけた上でのこういう所有状況でありますので。 そういうことを含めて、評価は上がっているけれども、全国展開する場合には、もう一度、いろいろなニーズの調査とか問題点あたりをやはり調査をしなければいけない。そして、それを集約、取りまとめて、調整をした上で、新たな法案、新たな対応策を考えましょうということでありますので、この区域会議における評価というのは私たちは一定程度評価されるものがあるというふうに思っております。
○佐々木(隆)委員 大臣から今お答えいただきましたが、事業の進捗状況とか、社会的効果とか、あるいは弊害の除去というようなことを今答弁いただきましたが、そういう基準がもしあるのであれば、それがちゃんと分かるような、数値的に、このぐらいなことがこのぐらい、半分ぐらいは改善されたとか、あるいは、こういう弊害があったけれどもこういうふうに取り除かれたとか、何かみんなが評価できるようなものがないと、大臣と内閣府だけ分かっていてもこれはどうしようもない話なので、ましてや全国展開しようかという話なんですから。ちゃんとした評価基準がないというのは、やはり私は、極めて漠然とした評価にしかならなくて、ある意味で、推進している側の、さじ加減とまでは言いませんが、主観的な判断にならざるを得なくなってくるのではないかということをあえて申し上げておきたいと思います。 それで、限られた時間でありますから、農業への新規参入についてちょっとお伺いをいたします。農政にも精通しておられる大臣でありますので。 これは一つの農業の参入の形としてはあるんだというふうに思うんですが、農水省でここ十年ぐらいで、とりわけ農地に関わった改革というのはすごい勢いで進んでいます。 御存じのとおりでありますが、一つは新規就農支援、かつての青年就農資金でありますが、これがこの十年ぐらいで五万五千人から六万人が毎年参入をしています。 それから、農地法の改正、これも何度も取り上げられておりますが、平成二十一年にリース方式を全面自由化をしました。そのことによって、平成二十一年に四百二十七法人だったものが、平成三十年には三千二百八十六法人に及んでいます。特に、株式会社は二百四十九社から二千八十九社と飛躍的に伸びているわけであります。 三つ目には、平成二十五年に、御存じだと思いますが、農地中間管理機構というものが設立をされました。リースで農地の利用を推進しようという目的であります。片方でリースで推進しようと言って、リースでは駄目だから所有にしよう、これは矛盾していると思いませんか、片方でリースを進めているんですから。 こういう仕組みがありますので、いろいろな形で農業参入というのはできるわけですね。ところが、今回は、養父の特区のように、農地を所有するという仕組みを導入しようとしている。それから、参入六社のうちの一社は三十一年から休業しているというふうに聞いております。 一般法人、とりわけ株式会社の農地取得に、随分、特区あるいは農地法の改正も含めて非常にこだわってきているということを、私は非常に気になってございます。特区の目的だって農業や農村の振興であるべきだというふうに思うのでありますが、こうした今申し上げたような政策を組み合わせれば十分に政策としては効果を上げていくことができるというふうに思うのでありますが、なぜそれでも取得なんだということについて、更にお伺いをいたします。
○坂本国務大臣 お答えする前に、済みません、先ほど三十七ヘクタールと私言いましたけれども、三十一ヘクタールの誤りでございました。おわびして、訂正をさせていただきたいと思います。 所有でなければ駄目だというわけではありません。リース、そして所有で弊害が出ていないというのであるならば、リース、所有、それぞれ選択肢を広げるということは、それは農業の経営判断の幅を広げるということにつながっていきますので、これは弊害がないならば、これからの農政の在り方として、あるいは農業経営の在り方として選択肢を広げるということで、所有を認めてもいいのではないかというようなことでの、特区での試みであります。 そして、評価につきましては、先ほど私、三項目を言いましたけれども、養父市の方も、今年に入ってからですかね、市長選挙がありました。三人立候補されたということでありますけれども、ここでは、この特区の問題あるいは農地の所有の問題、全く争点にはならなかったというふうに聞いておりますので、それも一つの評価のうちには、住民の評価のうちには入るのかなというふうにも思うところであります。 今、中山間地を含めまして、こういう農業の状態ですので、でき得る限り、やはり農業経営という立場で経営判断の幅を広げていくこと、これが日本全体の農業の発展にもつながっていくというふうに思っているところでありますが、それでも、先ほど言いましたように、養父市の例をそのまま全国展開というのは、非常に、やはり様々な課題も出てくるので、ニーズ調査とかあるいは問題点の洗い出しとか、こういったものをやった上で一度調整しましょうということで、今回は例外的な措置としてそういう措置をしたところでございます。
○佐々木(隆)委員 大臣が延長の決断をされたということは、半分評価をしております。私は本来やめるべきだというふうに思っておりますので、前進とは言いません。 今、選択肢を広げるというお話をされましたが、農業生産法人になればやれるんですから、別にこんな特区でやらなくたって、農業生産法人になって農業に参入することは、全然、今でもリースのほかにそれも認められているわけですから、何も選択肢を広げることにはならないのではないか。ただ、やたらと急いでいるなという印象だけが、どうしても我々の方には残ってしまうということであります。 その特区制度についてでありますが、平成十四年からですが、構造改革特区というのが始まって、そしてその次に、平成二十二年から総合特区というのが始まって、そして今の、平成二十五年から国家戦略特区と、立て続けにこういう制度をつくってきたわけでありますが、そのたびに指定件数は減少しているんです。構造特区のときは四百四十九地区、総合特区三十四地区、国家戦略特区十地区です。 制度が始まった平成十四年、二〇〇二年ですから、この当初は現場のニーズもたくさんあったと思うんです。こんな規制はやはり制度上あるいは自治体を運営するのにちょっとやりづらいというニーズはあったから、始めたときは四百四十九地区もあったんだと思うんですが、二十年も経過しますと、そろそろそうしたニーズも減少してくるのは、これは当然ですよね。 今回の国家戦略特区では、国が直接指名するという方式も導入しました。安倍総理は岩盤にドリルで穴を空けると言いましたが、私はまさに岩盤崩壊だというふうに思っております。 地域指定という特区制度は、私はもう限界に来ているんだというふうに思うんです。ですから、この特区制度そのものを見直すべきだというふうに思うのでありますが、見解を伺います。
○坂本国務大臣 佐々木委員おっしゃりますように、三つの特区制度があります。構造改革特区というのは、どぶろく特区みたいなもので、どぶろくを造ってもいいかというような、地域限定の特区であります。それから、総合特区、これは民主党政権のときに設置されたもので、現在、愛知県、岐阜県を中心に、航空宇宙産業の分野で非常に幅広く活用されて、先般、この継続を大村知事も私のところに陳情に来られました。そして、今論議をしている国家戦略特区でございます。 数は少なくなったとはいえ、それぞれに要望があります、そして延長の要請もあります。地域が何としてでも地域活性化の道を探るときに、この特区という制度が三種類あるということは、何らかの形で、やはり地域に今後の活性化への選択肢を与えるということにもつながるというふうに思っております。 ですから、それぞれの地域の課題やニーズに的確に対応し、そして規制改革を通じた地方創生や地域経済の活性化、これを少しでも前に進めていくためにはやはり必要なことではないかというふうに思っております。
○佐々木(隆)委員 最初はやはり、日本は規制の国と言われたぐらいですから、規制が多かった。そんな中で、最初はたくさんあったんです、それは。こんな規制は是非やめてほしいというのがあった、だから多くの人が手挙げをしてきた、多くの地域が。 手挙げ方式ですよね、基本的には。しかし、この国家戦略特区は、手挙げでなくても、国家が戦略だといえば指定するということが付加されたんですよね、今度。だから、それはニーズが減ってきたものだからやむを得ずそうなったのではないか、私は、ちょっと邪推かもしれませんが、そう思います。 本来、規制緩和をすれば、入口を緩和するわけですから、出口を強化しなきゃいけないんですよ、本当は。ですから、本当は役所的にも構造が相当変わっていなきゃいけないんですね、特区をやるにかかっては。日本は入口規制の国ですから、出口は甘々なんです。ヨーロッパやアメリカは、入口は割と緩い、その代わり、厳しいチェックがあって出口が厳しいという国。だから、本当は役所のシステムそのものも変えていかないと、この仕組みというのは成り立たない仕組みなんですよね。そのことについては質問しません。 時間がありませんので、最後にします。規制改革について、規制改革の担当の方にお伺いをいたします。 農地と農業は、私は一体不可分なものだというふうに思っています。一次産業における土地というのは、他産業でいう資産とは私は違うというふうに思っております。農民とか漁民とかという言葉があるのは、その象徴だというふうに思っております。ほかではそういう言葉はありません。鉄鋼民とか造船民とか、そんな言葉はありません。これは土地と一体だから、だからこそ、そういう言葉があるんだと私は思っております。 私がもう一つ気になっているのは、平成二十八年に農業生産法人だったんですが、これまでは、それが、例の競争力強化八法のどさくさ紛れで、農地所有適格法人と名前が変わったんですね。農業生産法人というのは農業全体の話ですから分かるんですが、それが農地適格法人と農地に限定した名前に変わったということ自体も私は非常に納得しておりませんが、この規制改革の中で論議されている中に、要件が幾つか、先ほどありましたように、あるわけですね、これに参入するに当たって。 その現行の規制というのは、議決権の要件、常時従事の要件、それから株式要件、この要件があるわけでありますが、この要件見直しが令和二年の夏の規制改革会議の答申の中に盛り込まれているんですね、この見直しが。要するに、議決権の二分の一も取っ払え、常時従事者の一名も取っ払え、株式会社も、公開株の、要するに上場企業でも入れるようにしろ、こういうことなわけです。このままいきますと、これはまさに農地は投機の対象になっていきます、どんどん。 規制改革会議が農地法や農業委員会法を改正し続けて、農地と農業を切り離そう、切り離そうという提言をずっと繰り返し続けてきているわけでありますが、このままでは農村というコミュニティーが崩壊してしまいます、農地と農村を切り離すことによって。 是非、そういった意味でも、ここは私はやめるべきだというふうに思いますが、見直すべきだというふうに思いますが、このことについて、規制改革の方から答弁をお願いします。
○岡下大臣政務官 お答えを申し上げます。 規制改革推進会議におきましては、農業者の成長段階に応じた資金調達の円滑化が議論されているところでございます。 同会議では、農業で起業する若者が将来展望を持って柔軟な成長戦略を描けるように、農業法人が円滑に資金調達を行いまして農業経営を発展させていくための方策について、上場を目指す農業ベンチャーなどのニーズを踏まえて、一定期間ある地域に溶け込み、農業で実績を残した法人の扱いなどを含めて検討を進めるとされているところでございます。 このため、既存の上場企業による農地買収を促進するという観点からではなくて、一定期間ある地域に溶け込む農業で実績を残していただくことを念頭に、農業で起業する若者、上場を目指す農業ベンチャーなどのニーズに応える観点から、同会議で議論が行われているものと考えております。
○佐々木(隆)委員 時間ですから終わりますが、だから私は心配なんです。 農地に限定した話なんですよ。農業は、漁業もそうですが、農業や漁業というのは、農地とそこの土地、農業者、漁業者とそこにいるということがセットでなけりゃ駄目なんですよ。ところが、農地だけを切り離して、今のような、いわゆる株式公開して、あちこちから株を、集めてでも資金調達する。今、農業に、資金がショートしているなどという話は聞きません。これは、改革会議の中でも参考人の人たちから、融資で困っているなんということはないということは言われているんです。それを、無理やり公開して、株式で持てるようにすると。 終わりにしますけれども、規制改革から出されている説明のフロー図の中に、現行の規制改革制度といって、さっきの三つの制度が書いてあるわけ。現行のと普通書かないですよ。現行の規制制度って、これは、変える、変えたいと言っている意図がそこにありありと表れているんですね。普通は規制改革制度と書くので、現行のとわざわざ書くということ自体に私は若干の不信、いや、相当な不信を持っておりますということを伝えて、終わります。 ありがとうございました。
○伊東委員長 次に、関健一郎君。
○関(健)委員 立憲民主党、関健一郎です。 質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。 私の地元は、市町村別農業産出額全国一位の愛知県田原市と全国十位の愛知県豊橋市です。農業王国でもあります。 そんな中で、この法律の改正案について、相対的な、国際的な競争力の拠点となること、また、地方経済の活性化に資するというのであれば、私は大賛成です。ただ、今日の質疑を通しても明らかになっているように、今回の改正に関しては強い疑義があるということを前提にしてお話をさせていただきます。 その一方で、農地の流動性とか、世界で食料需給が逼迫をしそうだという局面で、なぜ日本でこれだけ農業が、ざっくり言ってしまうと、はやらないというか、そういう構造的な課題を抱えているのもまた事実だと思います。 まずは、この改正について質問をさせていただきます。 株式会社などによる農地取得特例の期限延長について、なぜこの段階で改正が必要なのか、お答えください。
○坂本国務大臣 先ほども言いましたように、委員の選挙区のように非常に生産性が高い農地と、それから、なかなか条件不利地域、これについては大きな差異があると思います。 今回の場合に、特区に指定されておりますのは、この条件不利地域の養父市でございまして、ここでどれだけ今後農地再生ができるのか、それはリースだけではなくて所有も含めて。そして、農地再生をする、あるいは六次産業化をしていくことがこれからの農業発展と中山間地の活性化にもつながるのではないかというような趣旨でこの五年間の特区を施行してきたわけでございます。 その結果、特段の弊害はない、そして一定程度の農地の再生が見られた。こういうことを考えますと、先ほどから言いました農業経営の選択肢を広げるという上からも、農地所有の全国展開というのは、その選択肢を広げるということで認めてもいいのではないかというようなことになったわけです。 しかし、中山間地、養父市だけのこの五年間でございますので、これをもし全国展開にした場合に、委員の選挙区の広大な生産性の高い農地、そういったところがどう今後なっていくのか、そういった様々な課題も出てきますので、そこは、二年間、この法律を延長させていただいて、その間、ニーズとか問題点の調査をした上で、改めて調整をして、今後の農政課題に備えようというようなことで今回の改正法提案というふうになっております。
○関(健)委員 大臣今おっしゃられましたけれども、中山間地の農業であれ、私の地元の広大な、大規模農家も一定程度おられる地域、これはかなり事情が異なります。ですから、先ほど別の委員の質問にもありましたけれども、ホップ、ステップ、ジャンプのステップが抜けているんじゃないかというような、中山間地の例が私の愛知県田原市、豊橋市には全く合わないし、はたまた別の自治体にも全くそぐわないんだと思います。ですから、細かくは後で質問しますけれども、十分に検証していく必要を後ほど指摘をさせていただきます。 先ほど大臣の御答弁の中で、一定の成果が出ているということでしたけれども、兵庫県養父市を対象としている中での遊休農地の増減など、分かりやすい、数値で、改善が見られていることをデータでお示しください。
○大島政府参考人 お答え申し上げます。 養父市における遊休農地面積の直近五年の推移を見ますと、平成二十七年は十八ヘクタール、二十八年は四十九ヘクタール、二十九年は四十三ヘクタール、三十年は三十五ヘクタール、令和元年で三十二ヘクタールとなっているところでございます。 数字だけを見ますと、二十八年との対比で、直近、遊休農地面積は減っているところでございますが、遊休農地を再生した事例における農地の利用に係る権限については区々でございますので、分析、検証に当たっては、その点、留意が必要かなと思っているところでございます。
○関(健)委員 遊休農地が減っているということは分かりました。 そして、今回の改正がされなかった場合は、具体的には、六つの農業生産法人の皆さんは何ができなくなるんでしょうか。お答えください。
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。 現行の国家戦略特区法におきましては、本年八月末までの間に限り、農地法の特例といたしまして、総理大臣の認定を受けた区域計画に基づきまして、一定の要件を満たすものとして政令で指定する地方公共団体、今これは政令で養父市だけが指定されているわけですけれども、その地方公共団体から、一定の要件を満たす農地所有適格法人以外の法人が農地の所有権を取得しようとする場合に、農業委員会がこれを許可できる、こういうふうに規定をしております。 したがいまして、今回の改正案によってこの期限を延長しないという場合には、本年九月以降は、養父市においても、農地所有適格法人以外の法人が農地の所有権を新たに取得するということができなくなるということでございまして、具体的に申し上げますと、現在、この特例を活用して農地を所有している六法人が追加的に農地を取得、所有するとか、あるいは六法人以外の法人が農地を新たに取得する、こういうことができなくなるということでございます。 ちなみに、養父市によりますと、現在、約十の法人から、この特例を活用した新規の農地の取得、所有について相談を受けているということでございます。 なお、この特例が仮に延長されなくても、これらの六法人が既に所有している農地の所有権を失うというものではございません。
○関(健)委員 九月以降、法人が新たに取得をできなくなるということだとお答えいただきました。つまり、この改正が必要だというのを単純なロジックでいくと、たくさんの人が所有をしたがっている、だから延長しなければいけないんだ、これは腹に落ちると思うんです。 質問させていただきます。 この五年間でどのぐらい所有が増えたのか、お答えください。
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。 この特例を活用いたしまして農地を取得した法人の数と農地所有面積でございますけれども、平成二十八年度が、四法人、合計一・三ヘクタール、二十九年度が、一法人、〇・〇一五ヘクタール、令和二年度が、一法人、〇・三ヘクタールというふうになっておりまして、これまでの累計では、六法人、合計約一・六ヘクタールというふうになっております。
○関(健)委員 改正の前提として、所有をしたがる法人がどんどん増えています、取得面積もどんどん増えています、だから延長すべきです、これはとても納得いきます。今御答弁いただきましたけれども、取得の率はどんどん、棒グラフだったら右肩下がりですよね。割合でいうと、所有が五・五%、リースが、正確に言います、九四・五%、今回の、規制を緩和することによって更に所有を高めたいという割には、増えているのはリース。延長する必要性が見出せないんですけれども、どういう必要性があるのか、伺います。
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。 今まさに御指摘いただきましたとおり、養父市でこの特例を活用している六法人が営農のために所有又はリースしている農地の面積、合計約三十一ヘクタールということになっていまして、うち所有している面積約一・六ヘクタールでございますので、約五%程度ということになっております。 この特例を活用している法人については、所有又はリースしている農地を一体として農業の用に供しておりまして、法人がそれぞれの経営判断によって農地の所有とリースを適切に組み合わせて営農することが可能になる、この点にこの特例の意義があるのではないかというふうに考えているところでございます。 したがいまして、この特例を活用して営農している法人の実績を全体として評価することが適切なのではないかというふうに考えているところでございます。 先ほどもちょっと御紹介申し上げましたけれども、私、実際に現地に行きまして、実際にこの特例を活用して営農されている企業の方にお伺いしますと、元々はその市外の企業であったんですけれども、市内で農地を所有して営農している間に周囲の農家の方々の所有する農地の耕作も依頼されるようになって、結果としてリースによる営農面積が拡大したとか、あるいは、農地を自ら所有することで、思い切って、回収に長期を要するような投資が可能となって、大規模な水耕栽培のプラントの建設、あるいは実証というのが可能になった、こういう例がございます。 こういうように、この特例によって法人の農地所有が可能になったことによってこういった取組が進展をいたしまして、結果として、六法人が合計三十一ヘクタールの農地を利用して営農するに至った。その結果として、例えば農業の六次産業化による地域経済の活性化などの成果が上がった、こういうふうに認識をしておりまして、先ほど大臣からも御答弁ありましたけれども、やはり選択肢の一つとして、引き続き養父市においてこの特例によって法人による農地の所有を認めるということは必要なのではないかというふうに考えております。
○関(健)委員 ありがとうございます。 今、経営判断とおっしゃりましたけれども、それはそのとおりだと思います。 例えば、農地を取得しようという法人は、いきなり所有という判断は恐らくしないと思います。価格も安いですし、リースの方が。また、所有することのリスクもあります。そしてまた、現場に足を運ばれたということで、私もよく分かるんですけれども、例えば、購入することによって周りの皆さんが仲間として受け入れてくれたとか、それなら信頼できるぞといって、うちの畑も頼む、年を取っちゃったので頼むわという人たちなんかも増えた。こういう事例もきっとあるんでしょう。 ただ、どこまでいっても、客観的な事実として、特区が始まってから所有の面積は増え続けているわけではありません。そして、同じように、今後この延長をすることで所有を希望する法人が劇的に増えるとも限りません。まあ、増えないと思いますけれども。 私は、農地の流動化、耕作放棄地を減らすことはとても大事だと思います。大賛成です。ただ、この取組がそれに直結するとは到底思えないので、改正をするべきだという質問をさせていただいています。 所有者は増えるとお考えでしょうか。
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。 実際に、今後これを仮に二年間延長したとして、養父市において新たに農地を取得する企業が本当に増えるかどうかというのは、現時点ではもちろんはっきり分からないわけですけれども、養父市からお伺いしますと、現時点においてもなお、十余りの法人から、この特例を使って新規に農地の取得、所有をしたい、こういう相談を寄せられているというふうに聞いております。そういうこともあって、養父市からは、引き続き本特例を安定的に使えるように、この特例を延長してほしいという御要望もいただいているところでございます。 先ほど申し上げましたとおり、やはり、この特例を使えることによって、それぞれの農家がそれぞれの環境に応じて所有と農地というのを適切に組み合わせて営農することが可能になるというところに、恐らくこの制度の意義があるのではないかというふうに考えておりまして、結果として法人による農地の所有というのがどの程度今後増えていくのかというのははっきりいたしませんけれども、先ほど大臣からもありましたとおり、引き続き、耕作条件が比較的厳しい地域において農業者の経営判断の幅を広げるということは、地域の農業の振興、地方創生に寄与するのではないかというふうに考えております。
○関(健)委員 先ほど別の委員からも質問がありましたけれども、恐らく中山間地とか、あとは狭い、飛び石の田んぼ、畑というのはそんなに争奪戦にはならないと思いますが、仮に優良農地というのもこの対象になれば、必ずそこは争奪戦になるんだと思います。 この地域でいえば所有は増えていないですけれども、つまり、具体例として、これを一気に全国に広げるというモデルケースとして、もっと多様な具体例を取得しなければいけないですし、今回に関して、この中山間地に関してですよ、少なくとも、結果が出ていればもちろん展開すべきだと思うんです。ただ、所有に関しての規制を取っ払ったことで何か結果が出たか。結果が出ていないというのが、これは客観的な事実なのではないでしょうか。伺います。
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。 若干繰り返しになりますけれども、養父市においてこの特例が使えるようになったのが平成二十八年でございますけれども、それ以降、六法人が合計一・六ヘクタールの農地を取得、所有している、その六法人が所有又はリースしている農地の合計面積は三十一ヘクタール、そのうちの十五・七ヘクタールは従前は遊休地であった、こういうことでございます。 また、これらの六法人によって、例えば、企業の方が田んぼで酒米を作って、それで、それを日本酒に製造いたしまして、国内に販売するのみならず海外にも輸出をする、こういうような形で農業の六次産業化などが進展していて地域経済の活性化が図られているとか、あるいは、スマート農業実証事業によって新たな中山間地域における農業モデルの構築が見られる、こういうような成果が上がっているというふうに評価をしておりまして、その一方で、当初懸念されたような、産業廃棄物置場になっちゃうんじゃないかとか、そういうような弊害があるというわけではないというふうに承知をしております。
○関(健)委員 ありがとうございます。 今、農業の六次産業化等々にも言及いただきましたが、私もそれは大賛成です。農業の生産量自体が上がることもいいことですし、そして、アグリテックというか、関連の産業が集積していくことも大事なことですし、そして、それに関する新たな観光雇用ができることはとても大切なことだと思います。 ただ、今回の、おっしゃっていた一定の成果というのは、いみじくも九五%が、この特区とは関係ない、リースのところで上がっている成果とも言えるわけです。 ですから、私は何度も言いますけれども、農地の有効活用、耕作放棄地が減らされていくこと、そして流動化が進むこと、大賛成です、ただ、この改正によって更に加速をするとは思えないので、この質問をしています。 この状況で二年間延長して、この二年間で具体的に何をするんでしょうか。お尋ねします。 〔委員長退席、田中(英)委員長代理着席〕
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。 一般論として、国家戦略特区における規制の特例措置というのは、これも先ほど申し上げましたけれども、基本方針に基づいて、実施状況について適切な評価を行って、その評価に基づいて、成果を全国に広げていく、これが原則でございます。 他方で、この特例につきましては、全国十あります特区の区域全てにおいて活用可能な通常の特例とは異なりまして、例外的に、対象区域が養父市一か所に限定をされているということでございます。 したがって、先ほど大臣からも御答弁ありましたけれども、例外的に、政府として、ニーズと問題点の調査を特区区域以外においても今年度中に実施をして、その結果に基づいて全国への適用拡大について調整をする、こういうことにしておりまして、併せまして、養父市において引き続き本特例が安定的に御利用いただけるように、二年間延長するということでございます。 したがいまして、この二年間何をするんだということでございますけれども、先ほど大臣からも御答弁ありましたけれども、本特例を含めまして、特区の特例というのは、私どもというか区域会議という単位で継続的に評価をするということになっておりますので、まずは特例の延長をした上で、それを継続的にきちんと評価をする。養父市における取組状況の評価の結果、さらには、今申し上げました今後の全国的なニーズと問題点の調査、その結果、こういうことを踏まえまして、農水省さんとこの特例の全国への適用拡大について議論を継続するなどの調整を行っていきたい、こういうふうに考えているところでございます。 〔田中(英)委員長代理退席、委員長着席〕
○関(健)委員 済みません、確認です。これは、今回、養父はこれだけだったということなので、この二年間でほかにも広げていって検証をするという御答弁だったんですかね。
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。 先ほどもお答え申し上げましたけれども、現行の特例措置は、対象となる区域に要件が課せられております。担い手が不足をしているだとか、遊休農地が著しく増加するおそれがあるとか、こういうことが、法律上、条件として課されておりまして、そういう条件に該当する地方公共団体として政令で定めるところが対象になると書いてあって、政令で養父市が対象になるということでございます。 したがいまして、特区の中でもどこでも使えるということではございませんので、当面は、もちろん引き続き養父市においてこの特例を活用いただくということになるんだと思います。 仮に、また今後、特区の中でほかの地方公共団体からこの特例を使いたいという具体的な御要望があれば、それは、法律上の要件に当てはまるかどうかというのをその時点で評価をいたしまして、もし当てはまるということであれば、政令に新たにその地域を指定することによって、その地域でも本特例が使えるようになる、こういうことだというふうに考えております。
○関(健)委員 ありがとうございます。 中山間地の一つの具体例だけで一気に全国展開というのは、ホップ、ステップ、ジャンプのステップが何か飛んでいるんじゃないかなという感じもありますし、いろいろな規模でそういう検証をしていく必要はあると思います。 改正案についてはひとまずここで終わらせていただきますけれども、最初から何度も申し上げていますけれども、私は、世界で食料需給が逼迫する中で、農地の争奪戦が始まっている中で、日本では耕作放棄地が増えている、担い手が見つからないという問題意識は強く持っていますし、その解消に向けて取組を加速させるべきことは言うまでもありません。 そして、私の拙い経験で、農業をやろうとした人とか、また受け入れる側、いろいろな人の話を聞いてきて、一つの問題しかない、農地委員というのがありました。流動化を加速させる。流動化というのは、何でもかんでもやればいいというものではなくて、適切な、農地として運用される、かつ流動化を維持するための一つの鍵は農地委員会なのかなと思っているんですけれども、そもそも農地委員会って、これはどういうメンバーで構成されているんでしょうか。教えてください。
○大島政府参考人 お答え申し上げます。 高齢化によりリタイアする農業者の増加が見込まれる中では、委員おっしゃるとおり、担い手への農地の流動化は大変重要な課題でございます。 平成二十七年の農業委員会法の改正におきまして、農地の権利移動の許可等を行う農業委員とまた別に、担い手への農地の利用集積や遊休農地の解消などを行う農地利用最適化推進委員を新設したところでございます。 農業委員につきましては、改正農業委員会法の規定によりまして、農業に関する識見を有し、農地等の利用の最適化の推進に関する事項に関し、職務を適切に行うことができる者のうちから市町村長が任命するとされているところでございます。 その際、認定農業者を原則過半以上にし、かつ、中立的な立場で公正な判断をすることができる者を一人以上含めるということを法令上規定するとともに、委員の年齢や性別等に著しい偏りが生じないよう配慮すべき旨の規定も併せて定めているところでございます。 推進委員につきましても、同法の規定によりまして、農地等の利用の最適化の推進に熱意と識見を有する者の中から農業委員会が委嘱するということにされているところでございます。 このような規定に基づきまして、現状、農業委員及び推進委員ともに八割以上が現役の農業従事者となっているところでございまして、その他、会社員や自営業者、そして士業従事者等が任命、委嘱をされているというところでございます。
○関(健)委員 私、NHKの記者として全国転勤をして、耕作放棄地の問題というのはどこでも取り組まなきゃいけない課題なので取材するんですけれども、これは定着というのが一番難しいんですね。農業をやろうぜと、それで二、三年で撤退しちゃう。これは生半可な気持ちで来た人が帰っちゃうのはしようがないんですけれども、結構な決意を持ってここで農業をやろうと思った人も、なかなかうまく続かなかったといって五年ぐらいで断念してしまう人とか結構多いんです。 あとは、どんどん自分で規模拡大をしていきたいという人も、なかなか貸してもらえなかったりとか、それで結局、自分の腕を試したいといって海外で大規模農業をやっているとか、そういう方も結構いるわけです。 そんな中で、そういう人たちからいろいろ話を聞くと、何で貸してくれないんですかと。あいつ知らないからとか、ここの地域の者じゃないからとか、そういうのはいい面、悪い面、あると思うんですけれども、そういう面もあるわけです。 私、思ったのが、ごめんなさい、農地委員会じゃなくて農業委員会、失礼しました、農業委員会の構成メンバーって全部地元の人なんですよね。私は、外から来て農業をやっている人の気持ちとかが分かるような人を一定程度構成メンバーに入れた方がいいと思うんです。 それは今のルールでも可能なのか、また、実際にそういう人が入っているのかどうか、お尋ねします。
○大島政府参考人 お答え申し上げます。 現行のルールということでの御質問でございますので、農業委員の要件につきましてお答え申し上げさせていただきたいと思います。 農業委員会の区域内の者に要件は限定しておりませんので、職務を適切に行うことができる者の中から市町村長が適切な方を任命しておられるというふうに承知をしているところでございます。
○関(健)委員 いずれにしろ、耕作放棄地が減らされるということがポイントですので、所有による放棄地の減少というのに強い疑義を指摘いたしまして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○伊東委員長 次に、松平浩一君。
○松平委員 立憲民主党、松平浩一です。よろしくお願いします。 朝から養父市の特区について質疑が続いているんですけれども、私も引き続き養父市の特区について質疑させていただきたいと思います。 というのは、やはりこれ、見ていると、手続上、結構不透明、疑問な点があるからなんです。 まず、前提としてお聞きします。特段の弊害がない特例措置は全国展開することが原則と国家戦略特区の基本方針にその趣旨が書かれておりますし、坂本大臣も今年の一月十五日の記者会見でそうおっしゃっていたので、そうなんだろうなと思うんですけれども、一応、この原則、正しいという認識でいいかお答えいただいていいでしょうか。
○坂本国務大臣 活用から一定の期間が経過をし、特段の弊害がない特区の成果については、全国展開に向けた検討を重点的に進めるということが原則でありますので、その考えに変化はありません。
○松平委員 養父市の特区について、坂本大臣、こうおっしゃられています。令和二年の十一月十六日の国家戦略特区のワーキンググループのヒアリングなんですけれども、その議事要旨を資料一としてお配りさせていただきました。 これの上の丸で囲ったところなんですけれども、坂本大臣の御発言として、先日、私も養父市を訪問してまいりましたけれども云々と、特区の特例事業を活用し、そして、いろいろないい点を挙げていただいて、国家戦略特区にふさわしい効果が上がっているというように認識いたしましたとおっしゃられているんです。 適切に効果が発揮されているというのは分かりました。では、特段の何か弊害というものはあったんでしょうか。
○坂本国務大臣 例えば、産業廃棄物の置場になるというような、そういった特段の弊害というのはあっておりません。
○松平委員 ないということです。 じゃ、何で今回、二年の延長なんでしょうか。
○坂本国務大臣 農地の問題につきましては、これまで様々な歴史があります。そして、先ほどからも出ておりますように、株式会社が所有することで、投機目的だったり、あるいは農地転用目的だったり、あるいは株式の譲渡によって、外部の資本家によってその農業地帯が支配されるのではないかと様々なことがこれまでも言われてまいりました。 そういうものを勘案しながら、養父市の、私は効果が出ていると思いますけれども、養父市の効果と、弊害がないということをもって直ちに全国展開するということについては様々な課題があるだろうということで、二年間の延長をして、その間に調査をやった上で、ニーズ、そして問題点を洗い出していこうというふうにしたところであります。
○松平委員 ちょっと済みません、今の御答弁で、先ほどからの御答弁を聞いていて、前の質疑者のところの御答弁とかを聞いていて、養父市が一か所だけだったので、一か所に限定されているので、ほかでもニーズの調査をするという話というのは、それはそのとおりでよろしいんですか。
○坂本国務大臣 はい。全国的に調査をするということであります。
○松平委員 分かりました。ほかにも理由があるということは分かったんですが、大臣の御答弁を聞いていて、結構重点的に、重要視されていたのが、養父市が一か所だけであったというところをちょっと強く言われていたのかなと。事前のレクでも言われていたというふうに認識しているんです。 そこで、私も調べたんですけれども、例えば漁業生産組合の人数要件の特例というものがありまして、これは一か所も使われていないのに全国展開しているわけなんです。 だから、こういう、特例が使われていなくても全国展開しているというのは、これについてもニーズの調査とか問題点の調査をしなくてよかったのかなというふうに思っちゃいますし、もっと言えば、特区でなくても全国化したというものも三十五件あるというふうに聞いています。なので、この差は何なのかなというところを不思議に思っています。 あと、私、この議論の経緯、不透明なところがあると思っています。令和二年の十一月十六日の、先ほどのワーキンググループですね、紹介した。そこで大臣が、養父市の取組を国家戦略特区にふさわしい効果があると大変に評価されました。 その後、こうもおっしゃっているんです。この資料一の、次の丸で囲ったところなんですけれども、農林水産省におかれましては、本日の議論を踏まえて、この在り方について御検討いただき、このワーキンググループの場で改めて御説明いただくようお願い申し上げたいとおっしゃっているんですね。 それで、これだけ評価されて、じゃ、この議論を踏まえて御説明くださいとおっしゃっていて、じゃ、次のワーキンググループでどうなったのかというのが、十二月十一日に開催されています、これは資料二としてお配りしているんですけれども、これは農水省の大島参事官からの発言、そのまま読みますね。五ページ目のところです。丸で囲ったところ。 そのスタッツを前提とした上で、与党の中でも御議論がございまして、事実として申し上げれば云々ということで、到底認められないという御判断がなされて、それは農林部会の決議にもなっているということでございますという話なんです。そして、その農林部会の決議が、党の中で高いレベルでエンドースされたと内々伺っているところでございますということです。 それで、この御発言があった後、全国展開という方向ではなくて延長という方向になっているんです。 前回のワーキンググループで大臣が大変評価されて、それで農水省におかれてはこの議論を踏まえて検討しろとおっしゃっているにもかかわらず、こういう話になって、私もこれを見て、済みません、失礼ながら、大臣の発言ってそんな軽いものかなと驚いた部分もあったんですけれども。 これに対して、ワーキンググループの原座長代理が、これは資料の七ページなんですが、この丸で囲ったところ、こうおっしゃっているんです。「私たちは今、行政の枠組みで議論をしているのだと思います。法律と閣議決定に基づいて議論している。」それで云々と。「それでやらないと言われるのであれば、なぜしないのかの説明をきちんとしていただきたい。」そういうふうに原座長代理はおっしゃっているんですね。私、本当に、このことはそのとおりだと思うんです。 議事録をこの後も読み進めましたけれども、この後、この原座長の問いに対する明確な答えというのはないままなんですよね。 このワーキンググループの議事録を見ると、ワーキンググループ内の議論を、農水省は、与党の反対が強くて難しいという議論で、何か抑えてしまったような印象があるんです。私はこれはどうかと思うんです。 こういうことをなされていると、ワーキンググループの今までの議論って何だったんだという話になってしまうと思いますし、ワーキンググループの設立の趣旨というのが、そもそも、有識者の意見を活用するというところだったと思うのに、やはり、こういった形で議論が抑えられると、その有識者の意見というのが活用できなくなってしまうのではないかなと懸念があります。 そこで、地方創生大臣、坂本大臣にお聞きします。 民間有識者の知見を活用するためにワーキンググループを設置したのに、与党の反対がといって意見を抑えてしまうのはまずいんじゃないでしょうか。ワーキンググループの趣旨を没却するのではないか。どう思われますでしょうか。
○坂本国務大臣 国家戦略特区ワーキンググループでの農林水産省を始めとする個別の発言につきましては、コメントを差し控えさせていただきたいと思います。 ただ、一般論として申し上げれば、規制改革を進めるに当たりましては、オープンな場で民間有識者や規制所管省庁がそれぞれの立場から自らの考えを表明し、建設的で闊達な議論を行うことが重要であるというふうに考えております。
○松平委員 その建設的で闊達な議論が行われなくなってしまう。なぜかというと、やはり、民間議員の方が萎縮してしまうおそれがあるからだと思うんです。ですので、私としては、この部分、事務局としてしっかりコントロールしていただきたいと思っております。今後、是非、その点を踏まえてよろしくお願いいたします。 それで、その後なんですが、去年の十二月二十一日に第四十八回の国家戦略特区の諮問会議が開催されるわけです。私、こちら、議事録を読みましたけれども、やはり、全国展開しないとなった経緯がよく分かりません。 この会議に参加されている八田議員、ワーキンググループの座長でもありますけれども、その御発言を紹介しますと、特区の実施状況を評価して、特段の問題がなければ、全国展開するのが原則です。全国展開に向けた協議を早急に進めていただく必要があります。この段階でそうしないことは、特区制度の原則に反します。ところが、農林水産省は、全国展開の条件として、特区諮問会議での評価を無視して、改めて新たな基準で評価するよう、やり直しを求めていますと。ついでに言うと、その理由として、与党の反対を挙げていて、特区事務局もそれなら仕方がないとしておりますと。そこまで踏み込んで発言されています。八田議員以外にも、竹中議員、それから秋山議員からも、全国展開すべきという意見が出されています。 それで、その後、出席されている大臣間の意見がございます。これを資料三としてお配りさせていただきました。十ページ目のところなんです。やはり囲わせていただきましたけれども、河野大臣から、成果を上げているのであれば、全国展開をするのがルールだと思います、特に問題も確認されず、成果を上げていることが確認されているならば、更に延長するのではなくて、やはり全国展開しなければおかしいのではないでしょうかと発言されました。これを、大臣ですね、覚えていらっしゃると思いますけれども、一度、分かりましたと回答されたら、更に河野大臣から、ちょっと食い下がるような印象があるんですけれども、ちょっと待ってください、これはやはり全国展開すべきではないですかと、ここまで言われています。 そして、その後ちょっとやり取りがあり、十四ページ目も資料として書かせていただいたんですけれども、そこで、菅総理の発言なんですが、これも囲っていますね、何とおっしゃったかというと、その地域で成功したものについては全国展開するということにもなっていますので、私で預からせていただいて、その方向でまた後で御報告させていただきたい。ここまで発言されているんですね。 私で預からせていただいてということで、何か総理扱いということになっているんですけれども、この総理扱いというのは、ちょっと私もよく分からなかったんですが、どういうことなのか。通常よくある取扱いなのか、教えていただいてもいいでしょうか。
○佐藤政府参考人 お答えを申し上げます。 今御指摘いただきましたように、十二月二十一日の国家戦略特区諮問会議では、引き続き養父市において活用できるようにこの特例を単純に延長するということだけを決定する方針でございましたけれども、今御紹介いただきましたとおり、議員から様々な意見がありまして、結論を持ち越したところでございます。 その後、その諮問会議議員である関係大臣、民間議員との調整の結果、一月十五日の諮問会議において、この特例措置のニーズと問題点の調査を特区区域以外においても今年度中に実施し、その結果に基づいて全国への適用拡大について調整し、早期に必要な法案の提出を行うこと及び本特例措置の期限を二年間延長することとし、そのための規定を盛り込んだ国家戦略特区法改正法案の早期の国会への提出を行うこと、これを全会一致で決定した、こういう経緯でございます。
○松平委員 その後の経緯までありがとうございました。 簡単に言うと、総理預かりは持ち越しということなんだと思います。 今、経緯の結論を言っていただきましたけれども、もうちょっと詳しく言わせていただきますと、総理は、持ち越しということですけれども、預からせていただいて、その方向でまた後で御報告させてくださいとおっしゃっていて、その方向のそのというのは、文脈からすると全国展開するという意味にしか取れないんです、これ。なのに、預かって、次の諮問会議でいきなりこれは二年延長となっているんですね。全く、何があったかよく分からないんです、その間。やはりこの総理預かりというのが、この判断経緯が議事に出てきていないので、これはあるべき会議の運営の在り方なのかどうか。私、この点、懸念を持っています。いかがでしょうか。
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。 先ほど御答弁申し上げましたとおり、本特例措置の取扱いについては、十二月二十一日の国家戦略特区諮問会議で結論を持ち越した後、諮問会議議員である関係大臣、民間議員との調整の結果、一月十五日の特区の諮問会議において全会一致で決定をしたところでございまして、単純に二年間延長するということではなくて、今年度中に全国的なニーズと問題点の調査を行う、その結果に基づいて調整をするということを決定したわけです。 その内容、それからその考え方については、同日の閣議後会見で坂本大臣から丁寧に説明を行っておりまして、その記録はホームページ上でも公表しておりますし、民間議員からいただいた御意見についても、文書で、ホームページで公表をさせていただいているところでございます。
○松平委員 その後の一月十五日で全会一致で決定されたと今おっしゃられましたけれども、この一月十五日の次の会議の決定もかなり不思議で、簡単に、一言で言うと、これは持ち回り決議になっているんです。そのときの配付資料で、全国展開は現段階ではしない、二年延長するという結論が示されて、持ち回りで決定となっているんです。公表も、先ほど、公表もされているとおっしゃいましたけれども、「議事「国家戦略特別区域諮問会議決定について」については、全会一致で了承した。」としか公表されていませんよ。総理預かりにして、その方向、つまり全国展開の方向だったのが、いきなり違う結論になっている。 持ち回り会議というのは、議論する場がないんですよね。これだけ重大な、重大なというか、意見の分かれる議題を持ち回り会議で決定するのかと驚いたんですけれども、これはなぜ持ち回り会議にしたんでしょうか。
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。 まず、先ほど申し上げました、なぜこういう決定になったかという大臣からの閣議後会見での詳しい説明の記録も一月十五日の特区の諮問会議のホームページ上の場所に掲載をしておりますので、御覧いただければと思います。 それから、なぜ持ち回りでやったのかということでございますが、御案内のように、この特例については期限が本年の八月で切れてしまうということでございますので、その期限後の取扱いに関する法案を、今まさにこうやってお願いしているとおり、今国会に提出する必要がございまして、早急に特区諮問会議で方針を決定する必要があったところでございます。 そうした中で、コロナ感染症蔓延防止のための配慮、あるいは、特区諮問会議の議員の方々、これは総理、関係閣僚、民間議員、それぞれお忙しい方々ですので、それぞれの議員の日程の都合上、十二月の諮問会議の後に改めて早期に実際に会議を開催するというのが困難であったということで、一月十五日の諮問会議は持ち回りの開催ということにさせていただいたところです。 ちなみに、議員の日程の都合などによって持ち回りで諮問会議を開催した例というのはこれ以外にもございまして、例えば、昨年の九月、あるいは、直近、本年三月も持ち回りで開催をさせていただいているところでございます。
○松平委員 コロナの話も出ましたけれども、広い場所でやればいいだけだと思うんです。 それで、やはりこれだけ重要な会議ですよ。八月で切れるとおっしゃいましたけれども、これは日切れ法案でもなくて予算関連法案でもないわけです。 二月十九日に閣議決定されているんですけれども、普通のスケジュール感だったら一か月ぐらい余裕があってもいいんじゃないかと思うんです。だとすると、やはり、その一つ前の会議でこれだけ意見に相違があったような会議を持ち回りで決議してしまうというのは、私は、これはもう本当に不適切だと思います。 ある報道によると、持ち回りでやることについて、全国展開を主張する民間人議員が議論の場を設けるよう求めたが、事務局の内閣府がかたくなに持ち回りを譲らなかったという報道もあるんですが、これは事実でしょうか。
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。 持ち回り開催に至った理由は今申し上げたとおりでございまして、コロナ感染症蔓延防止のための配慮、あるいは、議員の方々の日程の都合上、早期に実際の会議を開催するのは困難であったということでございまして、民間議員の方々も含めて、議員の方々には事前に持ち回りでの開催について御了解をいただいているところでございます。
○松平委員 ただ、やはり民間議員の方は、これは納得いかれていないんだと思いますよ。 資料四が出されています。時間がなくなってきたので簡単にポイントだけ言いますと、丸ポツの二つ目のところの最後のところですね、今後の規制改革で、仮にこうした調査が前例とされれば、規制改革の道を閉ざす重大な支障にもなりかねない、したがって、今回の調査は、あくまで例外中の例外であり、今後の前例とはならないことを明確にすべきであると、かなり厳しい指摘がなされています。 大臣に伺います。 今回のように、弊害なく、成果が出ている件について全国展開しないというのは、あくまで例外中の例外ということでよろしいでしょうか。
○坂本国務大臣 国家戦略特区の原則は、特段弊害がない場合には全国展開するということであります。ただ、今回の場合に、国家戦略特区の中で養父市一か所が例外的に、農地の売買の、株式会社の売買の対象にされております。 そういうことで、本特例についても例外的に、政府として、これからニーズ調査あるいは問題点の調査、これを行うということでありますので、このような調査を前例として今後行うことはありません。
○松平委員 しっかり断言いただきました。 最後ですけれども、今回の議論の対立、私、これはそもそもKPIがしっかりしていなかったことが最大の原因だと思っています。 ワーキンググループの議論を見ていますと、企業農地所有に反対する理由としては、耕作放棄地や産廃の置場になるというものであって、それが起こらないというのが、そこが成果の評価軸だったわけです。それが後から、後からですよ、企業所有は耕作面積の六%しかなくてと。それじゃ成果が低いよねという話が出てきて、それがKPIなんじゃないのというところで議論が複雑化しているんです。当然、この六%についても、後から出したのでアンフェアだという話もありますし、この数字自体も、やはり限られた期間の中、若しくは、中山間地で非常に厳しい条件でこれだけの数字が出ているというのもすごいというような評価の仕方もあるわけです。 ですので、やはり、KPIをどう設定するかというところがしっかりしていなかったというのが元凶だと思っているんです。 今年度、調査するということなんですけれども、やはり、どういった結果が出ても、KPIの設定によって評価が変わってくるので、最初にまずしっかりとしたKPIを設定して調査に入らないとまずいのではないかと思います。 そこで、大臣、今年度の調査に当たってはしっかりとしたKPIを設定することをお願いできますでしょうか。
○坂本国務大臣 農地のやり取り、売買につきましては、長い長い様々な歴史があります。この調査の具体的な内容についてはまだ未定でありますけれども、委員御指摘の点も踏まえまして、農林水産省としっかり連携しながら検討してまいりたいと思っております。
○松平委員 是非よろしくお願いします。 時間が来ましたので、これで終わります。ありがとうございました。
○伊東委員長 次に、清水忠史君。
○清水委員 日本共産党の清水忠史でございます。 国家戦略特区法の一部を改正する法律案について質問いたします。 法案に入る前に、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響を受けている地方に対する支援策について、厚生労働省に一問質問いたしたいと思います。 国民健康保険料あるいは国保税のコロナ特例による減免制度が二一年度も行われることになりました。厚労省は、三月十二日、都道府県宛てに事務連絡を発出し、今年度分の国保料あるいは国保税の減免を行った場合、その費用を特別調整交付金の対象とすることを明記いたしました。昨年度は自治体の減免費用について国が全額補助したわけなんですが、今年度は減免総額の二〇%から八〇%にとどまっている。 なぜ今回は全額補助としなかったのか、お答えいただけますか。
○榎本政府参考人 お答え申し上げます。 国民健康保険の保険料の減免を行います保険者に対する財政支援につきましては、御承知のとおり、令和二年一月頃から新型コロナウイルスの感染症が拡大をして経済活動が縮小していく中で、収入が減少する被保険者の方々が増えていくおそれがありましたことから、令和二年度におきましては、感染症の影響により収入が減少した被保険者などの保険料を減免した保険者に対して、特例的に全額の財政支援を行ったところでございます。 一方、令和三年度の保険料につきましては、前年所得に基づき賦課されるということでございますので、新型コロナウイルス感染症発生後の令和二年の所得に応じた保険料が賦課されることになり、またさらに、所得が一定額以下の場合には、応益分の保険料について、七割、五割又は二割が軽減されるということになっております。 このように、令和二年に収入が減少した被保険者に対しては、その所得減少を反映した保険料が賦課され、保険料賦課において必要な措置が講じられるということとなっております。 ただし、令和三年度におきましても、新型コロナウイルス感染症の影響はなお継続している状況でございますので、令和三年に収入が減少する被保険者の方々が生じ得るということでございますから、保険者が減免を実施した際の財政支援につきましては、これを継続するということとしたところでございます。 一方で、先ほど申し上げましたように、保険料賦課における措置が講じられているということから、全額ではなく、一定割合での財政支援をするということといたしまして、通常時であれば、減免額が保険料総額に占める割合が三%以上である場合にのみ保険者に対して財政支援を行うというのが基本的な考え方でございますけれども、今回は、この割合が三%未満であっても財政支援を受けられるように、先ほど議員御指摘いただいたような段階をつけて、特例的に対象を拡充することとしたところでございます。 各保険者におかれましては、このような仕組みを活用して適切に減免を実施していただきたいというふうに考えているところでございます。
○清水委員 そのようにおっしゃいましたが、全国商工新聞によりますと、神奈川県愛川町の国保課長さんは、昨年並みに減免すると二千万円以上必要になる、国からの財政支援は計算すると約二割だ、残り一千六百万円の捻出、これはどうするのか、非常に頭が痛い、こういうふうに答えておられるわけですよね。 前年度は災害等臨時特別補助金が積算され、全額補助となったわけですが、今回はそうでない。これでは、財政難を理由にコロナ特例の国保減免を実施しない自治体も出てくるんじゃありませんか。そういう懸念が生まれるんじゃないでしょうか。いかがでしょうか、厚労省。
○榎本政府参考人 お答え申し上げます。 今ほど御紹介申し上げましたように、今般、新型コロナウイルス感染症の感染状況を踏まえて、減免額が保険料総額に占める割合が三%未満であっても財政支援を受けられるという形で対象を拡充したところでございます。このため、減免を実施した保険者さんにおかれては、その実績に応じて一定の割合で財政支援を受けることができるということになってございます。 減免を実施されるかどうかというところは各保険者の判断となりまして、国としてはその判断を尊重する立場ではございますが、今回の見直しについて、その考え方を、今申し上げましたポイントも含めて、引き続きしっかり周知することで対応していただくようにお願いしてまいりたいというふうに考えております。
○清水委員 いや、周知するだけじゃなくて、今私が指摘しましたように、市町村ごとには、財政難を理由に実施しないという選択肢もあるわけですよ。御承知のとおり、東京も含めて一都五府県で蔓延防止等重点措置が行われるなど、今コロナの災害が続いているわけですよね。 やはり、国保料のコロナ減免、せっかくつくったわけだから、全ての市町村で実施することができるように、何かしらの支援を、厚労省、するべきじゃないですか。 今の答弁では納得できません。もう一度お願いします。
○榎本政府参考人 委員の御指摘でございますけれども、私どもとしては、まずは今の状況を、今後の新型ウイルス感染症の感染状況あるいは保険者による減免の実施状況などを引き続き注視しながら、取りあえず、現在のところ、三年度、先ほど御説明を申し上げましたような形で財政支援を行うことで進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○清水委員 そんな無責任なことを言うたら駄目ですよ。やはり、前年度同様、国が全額負担するということも含めて検討していただきたい、このことは要望しておきたいと思います。 それでは、法案に入りますけれども、先に、工場敷地内における緑地面積規制の特例について質問したいと思います。 工場を立地する際、緑地面積及び環境施設の基準を設けていますが、そもそも工場立地法は、製造業等の企業の社会的責務として、工場敷地内の緑地化を行い、積極的に地域の環境づくりに貢献することを求めたものであり、工場立地の段階から、周辺の生活環境と調和を図ることを義務づけているものです。 経産省に確認しますが、今もこの考え方に変わりはありませんか。
○桜町政府参考人 お答え申し上げます。 工場立地法につきましては、工場立地の段階から、企業が周辺の生活環境との調和を保つための措置を講じまして、将来の周辺環境に与える影響について十分な注意を払う義務を全うすることで、企業自らの社会的責任を果たすように規制を行っている、そういうものでございます。
○清水委員 今お聞きのとおり、十分な義務を果たすようにということで、その考え方に変わりはないということであります。 配付資料を御覧ください。 これは、二〇一五年から二〇一九年までの工場、作業場における火災件数でございます。五年前と比べまして、出火件数、重傷者数、焼損床面積、焼損表面積、そして損害額、これは全て拡大しているわけであります。 今回の特例では、こうした緑地面積等の規制が緩和され、工場で働く人々の災害時の一時避難場所がなくなることや、あるいは、工場火災の際の延焼遅延効果が損なわれることになるという懸念が生まれると思うんですね。さらに、周辺住民に対する騒音、振動などへの環境保全という点でも、そもそもの目的を投げ捨てることになるのではないか。 坂本大臣に伺うんですが、先ほど経産省は、十分な義務を果たすというその考え方に変わりはないというふうに答弁されました。今の国の準則では、例えば緑地面積率は二〇%以上と定めているんです。今回の特例によりまして、その下限が一%以上に設定できる、ぐうんと下げられる。この一%という基準でも、そもそもの緑地面積等を定めた、基準を定めた目的、趣旨、これが達成できるというふうにどうして考えられるんでしょうか。大臣、お答えください。
○坂本国務大臣 今回の特例措置におきましては、工場周辺の生活環境との調和に配慮することが前提となっております。配慮すべき生活環境との調和というのはどういうものであるかといいますと、新たな準則を適用しても周辺の生活環境との調和を損なうことがないと考えられる具体的な事由や、それから、周囲の生活環境との調和を維持するために講じる具体的な措置の内容等が考えられます。 具体的な理由としては、例えば、新増設する工場が森林の中にある、あるいは河川等に囲まれている、周辺の住居エリアとの間に十分な緑地が確保されている、こういう場合には一%以上あればいいというようなことでございます。ですから、このような特例に当たりまして、工場を新増設する企業が、その社会的責任として周辺の生活環境との調和に配慮することが求められます。 この点につきまして、内閣府としても、経済産業省と連携しつつ、工場立地が環境の保全を図りながら適正に行われるよう、本特例の運用に努めてまいりたいというふうに思っております。
○清水委員 地域住民との調和、環境の調和というふうにおっしゃいましたが、私、資料でお示ししましたように、工場火災というのが増えているわけですよ。延焼遅延効果なども、緑地帯やあるいは環境施設というのは従業員の皆さんの一時避難場所になっている。こういうものの規制を緩和することによってこうした安全性を損ねることがないという、そのことを保証できますか。私の質問趣旨はそこなんです。これは、大臣、法案を提出した大臣なんだから、大臣、そこは、この火災の問題について答えてください。
○坂本国務大臣 その辺の、火災の問題につきましては、消防法あるいは高圧ガス法、そういったものでしっかりと守られているというふうに承知しております。
○清水委員 いや、その答弁では駄目ですよ。だって、安全性を損ねるための規制緩和になるんじゃないんですか。企業の責任と国民生活を守るための規制を緩和するわけですから、この特例は、私は断じて容認することはできない、それを一点述べておきたいと思います。 企業による農地の取得についても質問するんですけれども、今回の特区を導入する条件について、担い手不足で耕作放棄地が拡大するおそれがある中山間地において、これが条件になっているんですね。 では、大臣は、なぜ全国で、地方で、耕作放棄地がこれまで拡大してきたのか、その背景に何があるというふうにお考えですか。これは大きな視野で、率直に大臣の意見を聞きたいと思います。
○坂本国務大臣 農業人口そのものが極端に減少しております。五%から、今やもう、四%、三%。そして、若手の担い手というのがやはりいらっしゃいません。さらには、中山間地はとりわけ高齢者の方々が多くいらっしゃいます。そういうことで、どうしても農業が続けられない、農地を農地として耕せない、こういう状況が生まれてきているからであるというふうに思っております。
○清水委員 私もそのとおりだと思うんですね。やはり、若い世代の方々や、あるいは、いわゆる新規参入者、新規就農者が少ないということが原因だと思うんですが、では、なぜ担い手不足になっているのか、新規就農者が少ないのか、若い人たちが農業になかなか参入、あるいは引き継がないのか、そこの原因はどこにあるとお考えですか。
○坂本国務大臣 一番は、所得の不安定さであるというふうに思います。
○清水委員 まさしくそこなんですよ、大臣。 農水省の耕作放棄地に関する意向及び実態把握調査というのが平成二十六年に行われていまして、ここでは、二割の農家の方が、やはり、荒廃農地の発生原因に、農産物価格の低迷、それから、収益の上がる作物がない、こういうふうに回答しているわけですよね。例えば高齢の両親が農業を営んでいる、そろそろ勤めに出ている子供たちに帰ってきてもらって農地を継いでもらいたい、しかし、農業収入が余りにも少なくて、夫婦二人なら何とかなるんだが、子供たちを引き取ってその家族まで生活できる収入というのが全く見通せない、だから農業を引き継ぐことができない、こういう話を伺いました。大臣の地元でもそういった話、聞かれるんじゃないですか。
○坂本国務大臣 私の選挙区も、阿蘇を中心に、多くの中山間地を抱えていますので、そういうところが数多くあります。
○清水委員 時間が来ましたので終わりますけれども、やはり、解決策を企業の参入の緩和に求めるのではなく、農業をやりたいと思っている方が安心して始められ、収入が安定するような支援、例えば所得補償、価格保障、それから輸入自由化の歯止めなどが必要であります。企業による農地取得の特例については、やはり延長ではなく廃止すべきだ、このことを指摘して私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○伊東委員長 次に、美延映夫君。
○美延委員 日本維新の会の美延でございます。 早速質疑させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。 本日の議論を聞いておりますと、この改正案に対して余り前向きというような議論になっていないかなというような気がしました。私は、積極的に規制緩和をすべきという立場から議論をさせていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。 現行の農地法では、農地所有適格法人以外の、いわゆる一般法人が農地を取得することができません。しかし、農業の担い手が不足し遊休農地が発生しているような地域において、意欲ある会社が農地を取得して農業に参入することは、地域の活性化にもつながると思います。 本法律案で二年間の期間延長が盛り込まれている法人農地取得事業は、平成二十八年の国家戦略特区法の改正により、五年間の時限措置として創設されたものです。 事業が認められている兵庫県養父市では、これまでに六法人が農地を取得し、営農をしてまいりました。ただし、このうち一法人は平成三十一年三月から休止中とのことですが、本年度中に再開を予定されているということです。 農地を取得した法人の中には、酒米を生産し、それを原料に日本酒を製造し、国内だけではなく海外にも輸出している会社もあります。このような、特区を活用した規制の特例措置を推進し、特段の問題がなければ、私は全国展開を進めていくことが重要だと考えております。 さて、政府が新たに政策を打ち出せばその効果を検証する必要があると思うんですが、法人農地取得事業の政策効果について、内閣府はどのような判断基準をもって分析、評価したのか、まず教えていただけますでしょうか。
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。 国家戦略特区の基本方針、これは法律に基づいて閣議決定しておりますものでございますが、この基本方針に基づきまして、特区の規制の特例措置につきましては、その実施状況について適切な評価を行い、当該評価に基づき、その成果を全国的に広げていくこととされておるところでございます。 この評価は、内閣府や特区の地方公共団体などが参加して特区の区域ごとに設置されております区域会議が行うこととされておりまして、具体的な評価項目としては、例えば、規制の特例措置を活用した事業の進捗状況、実現した経済的社会的効果、規制の特例措置の活用状況及び効果、弊害が生じている場合にはその内容及び対策の実施状況などが定められているところでございます。 御指摘の養父市のこの特例でございますけれども、この事業についても、これらの項目に即して、毎年度、評価をしております。具体的には、二十八年の創設以来、六法人が合計一・六ヘクタールの農地を取得しているというところでございまして、これらの六法人によって、農業の六次産業化による地域経済の活性化、今まさに御紹介いただきました酒米の製造、販売、日本酒の製造、販売、こういうものでございますが、こういった成果が上がっているというふうに評価をしておりますし、当初懸念されたような、何か農地が産業廃棄物の置場になってしまうんじゃないかというような、特段の弊害が生じているということはないというふうに認識をしております。
○美延委員 特段の弊害がないということです。 法人農地取得事業は、現在、政令によって養父市のみが指定されて、十区域の国家戦略特区であってもほかの地方自治体で実施することはできません。養父市のほかに法人農地取得事業を実施したいと希望する自治体、先ほどの御答弁で今のところないということを伺いましたが、希望する地方自治体がないとするならば、せっかく国家戦略特区法に規定しているわけですから、ほかの地方自治体も積極的に手を挙げられるような施策を内閣府としても奨励すべきだと思うんですが、政府の答弁を求めます。
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。 そもそも、この特例につきましては、法律上、活用できる区域というのが限定をされております。二つありまして、一つには、農地の効率的な利用を図る上で農業の担い手が著しく不足していること、それから、従前の措置のみによっては遊休農地などが著しく増加するおそれがあること、こういうような要件を満たすものとして政令で定める地方公共団体という規定になっておりまして、政令で今は養父市だけが定められているということでございます。 養父市の取組につきましては、今御指摘いただきましたとおり、ほかの中山間地域においても地域経済活性化の一つのモデルとして大いに参考になるのではないかと私どもは考えております。 このため、内閣府では、例えば、養父市の法人農地取得事業の成果、こういう成果を紹介する特集ページというのを作りまして、ホームページ上に開設をしております。それから、特区のいろいろな実績や成果を紹介する活用事例パンフレットというのを作ったりでございますとか、あるいは、動画を作成して、これもホームページ上にアップして公表する、こういうことをやっておりますし、定例的に行っております特区の自治体を集めた会議でもいろいろ御紹介をさせていただいているというところでございます。 引き続き、養父市の取組、その成果について、積極的な周知、広報に努めてまいりたいというふうに考えております。
○美延委員 よろしくお願いします。 国家戦略特別区域基本方針には、特例措置の活用から一定期間が経過し、特段の弊害のない特区の成果については、先ほど申しましたように、全国展開に向けた検討を重点的に進めるなど、全国展開を加速させると明記されております。坂本大臣御自身も、一月十五日の記者会見において、特段の弊害がない特例措置は全国展開するのが原則とおっしゃっておられます。 一方で、企業による農地所有に反対する理由として転売の可能性や耕作放棄地になる可能性などが挙げられておりますが、国家戦略特区法の定めによる法人農地取得事業では、このような反対意見を踏まえて、農地を取得した企業が農地を不適正に利用した場合には、地方自治体、この場合は養父市、養父市が買い戻すという契約を締結していることなどの条件を課しており、国家戦略特別区域諮問会議の有識者議員は、十分な成果が確認されているとこれは評価をしておられます。全国展開する際にも、地方自治体による買戻し特約等の要件をつければ問題ないと思います。 それにもかかわらず、法人農地取得事業を全国展開しない理由としてどのようなものがあるのか、大臣の答弁を求めます。
○坂本国務大臣 養父市の場合には、三十一ヘクタール、農地として活用をされました。その中には、一・六ヘクタールが所有、あとはリース、この組合せでございました。そして、十五・七ヘクタールはこれまで耕作放棄地、遊休地であったところを農地として再生させたということで、養父市の場合には私は効果があったというふうに思います。 ただ、全国の農地面積は四百四十万ヘクタールあります。その中での三十一ヘクタール、あるいは一・六ヘクタールということで、しかも、養父市のような中山間地もあれば、非常に生産地の、高い、都市近郊のあるいは平たん地の農地もあります。そういうことを勘案しながら、例外的に、政府として、もう一度ニーズ、問題点と、調査を特別区域以外において今年度中に実施をし、その結果に基づいて全国への適用拡大について調整をした上で、早期に必要な法案の提出を行うというふうにしたものであります。 今後、内閣府といたしましては、調査結果や養父市での取組状況の評価を踏まえつつ、農林水産省と本特例措置の全国への適用拡大について論議を継続するなどの調整をした上で、早期に必要な法案の提出を行いたいというふうに考えております。
○美延委員 これに関しては、有識者議員からも積極的に展開すべきという御意見がなされているのは、私どもの会派もそういう意見でございますので、これはもう是非、全国展開をできるだけ早めにしていただきたいと要望しておきます。大臣、よろしくお願いいたします。 次に、昨年十一月十八日に、大阪府は国家戦略特区制度を活用して、工場等の改築そして新増設に伴う緑地整備等に関する規制緩和を、内閣府地方創生推進事務局に対して提案をいたしました。本特例措置を活用することにより緑地面積等の基準を緩和する場合には、その区域計画に、事業の実施に際し配慮すべき生活環境との調和に関する事項を定めなければならないとされておりますが、ここで言う配慮すべき生活環境との調和に関する事項とは具体的にどのようなものか、配慮すべき事項について基準等を設けるのか、設ける場合はどのように周知するのか、答弁を求めます。
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。 今御指摘いただきましたとおり、特区の区域が今回の工場立地規制に関する特例措置の特例を活用するに当たりましては、配慮すべき生活環境との調和に関する事項を区域計画に記載して、総理の認定を受ける、こういう必要がございます。 この配慮すべき生活環境との調和に関する事項でございますけれども、先ほど大臣からも御答弁ございましたとおり、当該区域において、工場立地法などに基づく既存の準則に代えて、新たな準則、要するに緑地面積率等を下げるような新しい準則を適用しても周囲の生活環境との調和を損なうことがない、こういうふうに考えられる具体的な理由及び周囲の生活環境との調和を維持するために講じる具体的な措置の内容、こういったものが考えられるところでございます。 具体的な理由といたしましては、例えば、新増設する工場が森林とか河川に囲まれていて、周囲の住居エリアとの間に十分な緑地が確保されている、こういった場合でございますとか、あるいは具体的な措置の内容としては、新増設する工場の敷地の住居エリアと接する部分に十分な緑地帯を設置する、あるいは工場の近傍エリアに新たな緑地を設置すること、こういったことが想定されているところでございます。 そして、配慮すべき事項につきましては、明示的に一律の基準を設けるものではなくて、個別に区域計画案の内容を精査いたしまして、工場立地が環境の保全を図りつつ適正に行われるように、制度を所管されております経済産業大臣の同意も得ながら、認定の可否を判断してまいりたいというふうに考えております。
○美延委員 ありがとうございます。そこはしっかりお願いいたします。 先ほども少し質問させていただきましたけれども、国家戦略特別区域基本方針では、特例措置の活用から一定期間が経過し、特段の弊害のない特区の成果については、全国展開に向けた検討を重点的に進めるなど、全国展開を加速させるとされています。国家戦略特区法に基づく緑地面積率の特例措置について、早期に全国展開に取り組むべきだと考えますが、政府の答弁を求めます。
○佐藤政府参考人 特区の規制の特例措置の全国展開に関する考え方は、今先生から御指摘をいただいたとおりでございます。 私どもといたしましては、本特例につきましても、法案を成立させていただいた暁には、特区の各区域に対して積極的な活用を促しまして、実績を積み上げつつ適切な評価を行って、その評価に基づいて、関係省庁としっかり連携しながら、全国展開について積極的に検討してまいりたいというふうに考えております。
○美延委員 時間が参りましたので、終わります。 今後また、積極的な活用について、私の質問を続けたいと思います。 ありがとうございました。
○伊東委員長 次に、西岡秀子君。
○西岡委員 国民民主党・無所属クラブ、西岡秀子でございます。 本日は、質問の機会をいただき、ありがとうございます。 国家戦略特別区域法の一部を改正する法律案につきまして、質問をさせていただきます。 まず、内容に入る前に、そもそも国家戦略特区創設の目的は何か、このことについて大臣から御答弁をお願いいたします。
○坂本国務大臣 我が国の産業の国際競争力を強化すること、そして国際的な経済活動の拠点の形成を図ること、これを主な目的としております。 そして、規制改革の突破口としての位置づけから、特区の規制の特例措置は、その実施状況について適切な評価を行いまして、当該評価に基づいて、その成果を全国的に広げるということで、日本全体の経済力を底上げしていくというのが本来の趣旨でございます。
○西岡委員 ありがとうございます。 この制度は、第二次安倍内閣が成長戦略の柱として挙げた政策でございますけれども、これまで、加計学園問題を始めとして、様々な問題点も一方で指摘をされてきました。特に、やはり政権に近い財界人等を中心に様々な運用や決定が進められたのではないかという疑念が指摘をされてまいりました。 トップダウンの下でのこの制度でございますので、特にこの国家戦略特区の在り方については根本的な検証が必要であると思いますし、特に客観的な評価の体制というのが私は大変必要だという認識の下で、今回の改正案について質問させていただきます。 これまでも質疑があっております、株式会社等による農地取得特例の期限延長についてお尋ねをいたします。 私の地元長崎県も、離島、半島、中山間地が大変多くて、平たん地が乏しい農業県でございますので、高齢化による担い手不足や耕作放棄地の問題は大変深刻な状況であるというふうに受け止めております。 その認識の下での質問でございますけれども、養父市におけます五年間の特例措置に対しまして、坂本大臣がどのように評価をされているのか。 また、諮問会議の竹中氏を始めとする民間委員からは全国展開をすべきであるとの強い意見が出された一方で、全国展開については坂本大臣も慎重なお立場であったと私は認識をいたしておりますけれども、今回、この改正、二年延長という結論に至ったその経緯について、坂本大臣に御説明をお願いいたします。
○坂本国務大臣 まず、養父市の評価でございますけれども、中山間地にもかかわらず、この五年間で三十一ヘクタールの農地が活用されたこと、その中には、十五・七ヘクタールのこれまで遊休農地もよみがえったということ。それともう一つは、所有されたのは一・六ヘクタールでございますけれども、所有とリースを組み合わせながら農業の経営体の選択肢の幅を広げていったということ。そういうことを考えると、非常にこの五年間、養父市についての特区を設定した評価はあったというふうに思います。そして、当の広瀬市長も、今後もその特区の延長というものを望んでおられました。 しかし、一方の方で、やはり先ほども言いましたけれども、全国の耕地面積、四百四十万ヘクタールあります。その中には、委員の離島もありますし、中山間地もありますし、それから非常にやはり生産性の高い都市近郊の農地もあります。そういうことを考えた場合には、様々な調査をもう一度行うべきではないか、ニーズの調査、問題点がどこにあるのか、それを調査した上で、そして改めて調整をして法案を出そうということになったわけでございます。 私自身は、元々、中山間地の育ちでございますので、慎重ではありましたけれども、しかし、いろいろ中山間地の実情あたりを身をもって体験している方でありますので、農地の売買についてはニュートラルであります。
○西岡委員 今大臣から取得についてニュートラルであるという御発言がございましたけれども、今大臣からの御説明の中にありました養父市においては、五%が取得であり、リースが九五%という数字がございます。 この特例の、農地の所有が必要な理由というものがこれまで明確に示されてきていないというふうに認識をいたしております。養父市において例えば成果が出ているという評価をされたとしても、耕作放棄地の解消や担い手確保、雇用の創出の効果につきましては、二〇〇九年の農地法の改正によるリース方式の効果でも可能なことでありますので、この評価という、成果と言われているものの中にはリースが含まれているのではないかと思いますので、この特区制度の趣旨からしますと、その効果も含めた評価ということについては、ちょっとどうなのかなという思いがございます。このことについて、どのように御見解をされますでしょうか。
○坂本国務大臣 私も養父市に行きまして、やはり農地の活用方法によって、リースにするのか、所有した方がいいのか、それは経営者の判断によるのだなというふうに思いました。例えば、室内で工場を作って、そしてそこでレタスの水耕栽培が行われておりました。そこはもうやはり所有をされておられました、農地を買う。ただ、酒米を作るための水田、そういったところはリースが主でございました。 ですから、その農地を使って何を作るのか、どういう利用法をするのかによって、リースでやるのかあるいは所有でやるのか、そういうところがその経営者によって判断されるということで、それはこの特区の五年間の大きな一つの成果でもあると思いますし、やはり選択の余地を与えるということは、これからの農業進展にも、発展にもつながっていくものであるというふうに考えております。
○西岡委員 今大臣からもございましたけれども、そのような結論の延長線上でもし全国展開を実施した場合に、土地の目的外利用や、やはり転用のリスクというものがかなりの確率で高まるのではないかと思っております。 その場合、土地の適正利用についてはどのような形でそのことを担保していくのかということ、もしその方針があればお伺いをしたいと思います。
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。 この特例につきましては、農地の適正な利用を担保するという観点から、法人がその農地の所有権を地方公共団体、養父市でございますけれども、地方公共団体から取得するためには、農地等の適正な利用をしていないと当該特定地方公共団体、つまり養父市が認めた場合には、その地方公共団体にその農地の所有権を移転する旨の書面の契約を締結することということが要件の一つということになっております。 これを受けまして、養父市は、実際にこの制度を使って農地の所有権を取得しようとする法人との契約書において、その農地の再売買の予約をするということ、それから、その予約完結権は養父市のみが有するということ、そして、その再売買の予約完結権を保全するために、農地の所有権移転登記と同時に再売買予約の仮登記を行う、こういったことを規定しておるところでございます。 仮に、今後、養父市以外の地方公共団体がこの特例を活用するという場合においても、このような措置を講じることによって、法人による農地の適正な利用を担保することになるものというふうに承知をしております。
○西岡委員 やはり企業による農地取得を認めるということによりまして、これまでの長い歴史のある中での農業、農村の基盤というものが揺るぎかねないということも起こってくるのではないかと私は懸念をいたしております。 規制改革推進会議におきまして、農地取得適格法人の議決権要件の緩和という動きもありまして、例えば外国資本の参入という可能性も考えていかなければいけなく、もしその場合は、なると思いますけれども、安全保障上の問題となると思いますので、このことについて大臣の御見解をお尋ねいたしたいと思います。
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。 この特例につきましては、法律上、農地を取得、所有できる法人の要件といたしまして、地方公共団体との間で、農地の不適正な利用があった場合には地方公共団体へ所有権を移転する旨の書面契約を締結していること、あるいは、地域のほかの農業者との適切な役割分担の下に継続的かつ安定的に農業経営を行うと見込まれること、さらには、業務執行役員等のうち一人以上の者がその法人の行う耕作等に常時従事すると認められること、こういったことが規定をされておるところでございます。 したがいまして、法律上、外国企業を明示的に排除する規定が置かれているわけではございませんけれども、地域とのつながりを持って農業経営を行うことができない外国企業がこの特例によって農地を所有するということは、現実的には困難であるというふうに考えております。
○西岡委員 先ほどの大臣へのお尋ねとも関係をいたしますけれども、この養父市の事例が、成果というものを大臣はお認めになっているということでございますけれども、この特区制度でなくてはこのことが達成されない理由というか、この特区を使わなければこのことが達成をできないという理由について、坂本大臣の御見解をお願いいたします。
○坂本国務大臣 この特区を使わなければということでございますかね。(西岡委員「はい」と呼ぶ) 現在は、そういうことで、株式会社の農地所有というのはできませんので、農地所有適格法人の資格を取れば農地を所有できるということでありますけれども、とにかく、まずは、養父でやったことを今後全国展開できるのかどうか、このニーズと問題点の調査を特区以外のところで今年度中に実施をしましょうというようなことで、この法案を提出しているところでございます。
○西岡委員 大臣としては全国展開が前提でないということの認識を今まで示されておりましたけれども、そのことについては変わりがないのかということが一点。 また、民間議員からは、特段の事情が、弊害がない場合は全国展開をすべきという大変強力な意見が出されております。 この一年をかけて調査するということでございますけれども、この調査結果というものをもって、その調査結果の公表、先ほど基準についての質問もございましたけれども、この調査結果をどのような経緯で、また、その調査結果をどのように判断していくのか。 このことについてはまだ明確な方針が示されていないという先ほどからのお答えがありましたけれども、二年延長するということだけが今決まっている状況なのか、ただ、こういう、大臣としてお取り組みになる方針というものだけは決まっているのか、そのことを最後にお尋ねして、質問を終わりたいと思います。
○坂本国務大臣 今後の対応の方向性、方針につきましては、まさに調査の結果を踏まえて判断すべきことというふうに思っておりまして、現時点で予断を持ってお答えすることは差し控えさせていただきたいと思います。 ただ、全国展開をする、あるいはしないという結論ありきで今回の調査を行うものではありません。
○西岡委員 ありがとうございます。これで質問を終わります。
○伊東委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。 ―――――――――――――
○伊東委員長 これより討論に入ります。 討論の申出がありますので、順次これを許します。亀井亜紀子君。
○亀井委員 国家戦略特別区域法の一部を改正する法律案について、会派を代表し、反対の立場から討論いたします。 まず、最大の問題は、国家戦略特別区域諮問会議の委員が特区に参入している企業の役員を務めており、利益相反としか思えないからです。 今回の改正には株式会社等による農地取得特例の期限延長が含まれていますが、兵庫県養父市で事業展開するオリックス農業の親会社オリックスからは、竹中平蔵氏、秋山咲恵氏という二人の社外取締役が国家戦略特別区域諮問会議に参加しています。企業の農地取得を全国展開せよと主張することは、特定企業への利益誘導と見られても仕方ありません。利害関係者は諮問会議の議論に参加すべきではないと考えます。 また、農地をリースではなく所有することの必要性、所有による効果が明らかではありません。 そもそも、企業が求める農地は中山間の条件不利地ではなく優良農地と思われるため、全国展開した場合、養父市とは全く異なる展開が予想されます。よって、養父市の事例を全国展開に結びつけるべきではなく、今回の二年延長も特段必要ないと考えます。 さらに、中心市街地活性化基本計画の認定に係る手続簡素化も拙速であると考えます。 スーパーシティー構想において、国家戦略特別区域会議は、担当大臣、地方公共団体の長、特定事業を実施すると見込まれる者で組織され、住民代表はいません。特区認定をもって基本計画の認定があったとみなした場合、住民が計画を知らされたときには、事業者の選定等、相当進んでいるのではないかと予想されます。何より、「スーパーシティ」構想の実現に向けた有識者懇談会座長が竹中平蔵氏であることは、利益誘導を想起させます。 以上、現役の企業役員を規制緩和の議論に参加させるべきではないと重ねて申し上げ、討論を終わります。(拍手)
○伊東委員長 次に、清水忠史君。
○清水委員 私は、日本共産党を代表して、国家戦略特別区域法の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。 第一の反対理由は、農地所有適格法人以外の企業による農地取得特例は廃止するべきだからであります。 農業を主として行っていない企業に農地の所有を認めることは、容易に農業から撤退し得る者の参入を認めることとなり、耕作者の地位の安定を損ないます。耕作者が農地を所有することが望ましいという、農地制度を根幹から覆すことになります。 また、農地所有権を企業に広く認めてしまうと、取得された農地の荒廃や無断転用の懸念があることが指摘されています。しかし、それ以前に、本特例が適用された兵庫県養父市では、企業の取得面積は僅か一・六ヘクタールにとどまっており、中山間地の農業振興にはつながらなかったと考えます。 農業で生計を立てることができないという本質的な問題を脇に置いたままでは、企業参入の条件を幾ら緩和しても、耕作放棄地の増加や担い手不足の問題を解決することはできません。本特例は延長ではなく、廃止すべきです。 第二の反対理由は、工場立地に際して、企業に一定の緑地を確保させ、周辺の生活環境との調和を果たさせる緑地面積等の基準を緩和することです。 工場立地法が定める緑地面積の規制は、公害問題に対する住民運動の歴史的成果であり、都市計画法が規制する工場の緑地帯は、騒音、振動等による環境保全にとどまらず、火災の延焼を遅延させる効果をももたらすものです。 本特例は、既に地域未来投資促進法で緩和された緑地規制を、工業地域のみならず、住居と隣接する地域でも大幅に緩和できるようにするものであります。企業の責任と国民生活の安全を守るための規制を緩めるものであり、容認できません。 さらに、建築基準法上の用途規制緩和手続の特例及び中心市街地活性化基本計画の認定手続の特例についても、ディベロッパー等のもうけ本位の開発や政府が推進しようとしているスーパーシティーに関して手続を簡素化し便宜を図るもので、反対します。 以上、討論といたします。ありがとうございました。(拍手)
○伊東委員長 これにて討論は終局いたしました。 ―――――――――――――
○伊東委員長 これより採決に入ります。 内閣提出、国家戦略特別区域法の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○伊東委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 ―――――――――――――
○伊東委員長 この際、ただいま議決いたしました本案に対し、今枝宗一郎君外三名から、自由民主党・無所属の会、立憲民主党・無所属、公明党及び国民民主党・無所属クラブの四派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者から趣旨の説明を聴取いたします。長谷川嘉一君。
○長谷川委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表して、その趣旨を御説明いたします。 案文の朗読により趣旨の説明に代えさせていただきます。 国家戦略特別区域法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たっては、次の諸点に留意し、その運用等について遺憾なきを期すべきである。 一 養父市で実施されている法人農地取得事業について、農地を所有する目的及び効果を明らかにすること。また、弊害がないことのみをもって、直ちにこの制度の全国展開及び実施期間の再延長を前提としないこと。さらに、本法に基づく対象地域を検討するに当たっては、当該地域の農業経営及び農地の利用状況等について慎重に検討すること。 二 株式会社の農地所有を認めるに当たっては、当該農地等が目的外使用、転売又は開発行為等により荒廃すること等のないよう十分に配慮すること。また、近隣農家等の懸念・不安の払拭に努めること。 三 株式会社の農地所有を認めた後、農地の利用状況等について的確に監視するよう特定地方公共団体を指導するとともに、目的外使用等を理由に農地等の所有権を当該地方公共団体に移転するに当たっては、当該地方公共団体は住民の負担を軽減するよう努め、売買による場合においては適切な価格で取得するなど、当該住民に必要以上の負担とならないよう配慮すること。 四 令和三年度中に国家戦略特別区域以外においても政府が実施する法人農地取得事業に係るニーズと問題点の調査は、その実施目的を明確にし、全国展開を前提とするものでないこと。 以上であります。 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
○伊東委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○伊東委員長 起立多数。よって、本案に対し附帯決議を付することに決しました。 この際、本附帯決議に対し、政府から発言を求められておりますので、これを許します。坂本国務大臣。
○坂本国務大臣 ただいま御決議のありました事項につきましては、その御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。 ―――――――――――――
○伊東委員長 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○伊東委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ――――――――――――― 〔報告書は附録に掲載〕 ―――――――――――――
○伊東委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時二十四分散会