消費者問題に関する特別委員会 第7号
- 発言数
- 306 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2021/04/27
会議録
○永岡委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、消費者被害の防止及びその回復の促進を図るための特定商取引に関する法律等の一部を改正する法律案及び川内博史君外十名提出、消費者被害の発生及び拡大の防止並びに消費者の利益の一層の擁護及び増進を図るための消費者契約法等の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。 この際、お諮りいたします。 両案審査のため、本日、政府参考人として内閣法制局第二部長平川薫君、内閣府規制改革推進室次長黒田岳士君、消費者庁次長高田潔君、消費者庁審議官片桐一幸君、消費者庁審議官坂田進君、林野庁林政部長前島明成君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○永岡委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ―――――――――――――
○永岡委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申出がありますので、順次これを許します。牧原秀樹君。
○牧原委員 おはようございます。自民党の衆議院議員の牧原でございます。 こうした機会を賜りまして、永岡委員長、伊藤筆頭、柚木筆頭理事を始め、皆様に感謝を申し上げます。 今日は特商法と預託法の改正ということで、これは大変重要な法改正だと思っています。私も、弁護士時代、そしてまた議員にならせていただいてからも、度々こうした、消費者被害をなくしたいという思いで様々関わってまいりました。 特にこの特商法というのは、クーリングオフ等の様々な規定があって大変重要な法律であると思う一方で、現実には、自由主義経済の中で、憲法上、営業の自由も保障されている中では、この特商法はいわばそれを規制する側で、これは例外、つまり、常に憲法上の合理性の基準に照らされて、これが合憲かどうか、こういう判断を受ける。大変、そういう意味では、消費者保護と憲法上の営業の自由とのバランスをどこでどう取っていくか、こういう難しい判断が常に求められている、こう思っております。 私が知っているアメリカやヨーロッパの法律では、例えば製造物責任みたいなものというのは非常に重く規定がありますけれども、他方で、この特商法的なものというのは、やや、欧米の方は、自由に比重を置いていて、詐欺的なものというのは、消費者側もしっかりとそれは自分自身で防御しなきゃいけないという面を重んじている。他方で、日本の場合には、より保護を重んじてきて、どちらかというと営業の自由よりもこの保護を重んじてきて、そして、何か事件が起きればそれを穴埋めしてきたという歴史を繰り返してきたわけでございます。 今日、資料の1に、類似事案ということで、これは消費者委員会が預託法の問題について討議をしたときの資料として提示されているものでございますけれども、古くは豊田商事という大事件があって、このときには三万人近い方が二千億近い被害を受けて、多くの、特に御年配の方が、場合によっては自ら命を絶たれる事例もあったということで、これは本当に、日本のこうした消費者被害事件としては大変大きな社会的な影響があったものでございます。 それからも度々起きてきて、私が一期目のときに大変問題になっていたものとすると、安愚楽牧場事件という事件があって、これはかなり有名な牧場で、新聞広告等もしょっちゅうしょっちゅうあったものですから、多分、多くの人が、これが詐欺事件だとは気づかないまま、みんなが知っていた牧場だったというふうに思いますけれども、結果的には、七万三千人で四千二百億という大変大きな被害になりました。 最近ではジャパンライフ事件とか、ケフィア事業振興会事件等、また三万人を超えるような事件もあって、それぞれ被害額は一千億とか二千億とかいうレベルですから、これを合計すると一兆をはるかに超えるような金額の消費者被害が起きてきているわけでございます。 その都度その都度、私も法改正については、事件を防ぐためにこの法改正をやるんだということで、今回も、多分、預託法の改正についてはジャパンライフ事件が非常にバックボーンにあって、こういうような事件を起こさないということで原則禁止をするということになるんだと思いますけれども。 改めて、こうした消費者被害の事件が繰り返し繰り返し起きるということについて、例えば、その事件を起こした人たちが悪いといって刑事裁判にかけたりして罰を受けていただくとかいうような形、そして、その事件その事件の被害者の方の被害をどう弁償するかという個別の事件の問題として捉えるのではなくて、やはり、抜本的な原因、こういう事件が繰り返し起きるのは何なんだということをある程度、政策当局としては考えながら、個別の対処じゃないやり方を、私は、消費者庁はその責任のまさに統括官庁であるわけですから、やはり考える必要があると思います。 そこで改めて、繰り返しこういう事件が起きる、なかなかなくならない、その根本的な原因を何だとお考えになっているのか。悪い人間はなくならないとか、日本人はやはり人がいいんだとか、いろいろな意見はありますけれども、消費者庁としてそこについてどのように考えているか、まず大臣にお伺いをしたいと思います。
○井上国務大臣 販売を伴う預託等取引、すなわち販売預託については、これまでも大規模な消費者被害が発生しており、その取引自体に消費者被害を引き起こす側面があると考えています。 その理由としては、消費者庁検討会の報告書にもありますとおり、販売代金の支払いという形式で消費者から金銭の出捐を元本保証又は類似するものと誤解させた上で行わせるとともに、新規の契約者への物品の売買代金で既存の契約者に供与を約した配当を支払うことが一時的に可能であることなどが考えられます。また、販売の対象となる物品などが存在しないことが発覚しづらいことも考えられます。 もっとも、現行の預託法は、預託等取引を中心とした規制であり、販売については、その勧誘のみに関する規定にとどまっております。 こうしたことを踏まえて、今般の改正法案では、委員がおっしゃるとおり、まさに抜本的な改正として、販売預託を原則として禁止することとしました。これによって、販売預託による消費者被害の発生を防止してまいりたいと思います。
○牧原委員 今回の法律が抜本的な預託取引に関する被害の防止になるんだということは、私もそうじゃないかというふうに思っているところでございます。そうすると、これまで被害に遭った方が、もっと早く禁止しておけばよかったじゃないかという議論もありつつ、先ほど申し上げたように憲法上の問題もありますから、こうした事件がやはりまた起きたということで、今回、原則禁止になるということは、私は非常に意義が大きいかなとは思っております。既に相談の中でいっぱいこういう犯罪の端緒は明らかになりますから、消費者庁としては、こうした事件が起きないように、是非これからもよく見ていただきたいなと思います。 そういいつつも、例えば、先日の新聞で、USBメモリーのVISION社の方たちが、同じ業務形態のWILL社が業務停止期間中にも新規勧誘をしていて、そしてそこにはジャパンライフの関係者も関与していたということがありました。これは、既に野党の皆様の質疑の中でも出ていたことでございます。 業務停止をしていた会社の社員とか過去に関わっていたような人たちが繰り返し繰り返しこういう事件を起こしていくというのは、いわゆる詐欺的な商法ではよく見られることなんですね。同じ人が、若いうちにそういうことをやってやり方を覚えて、それでまただまして、そこに関わった人がまた覚えてだましていくという悪循環というのは非常によく見られることでございます。 これをやめるために業務停止というのをやっているわけですけれども、業務停止期間中にほかのことをやれるのでは業務停止ということ自体に意味がないんじゃないか、こういう批判も当然なされるわけでありまして、より強力な手段が必要なのではないか、こう考えますが、いかがでしょうか。
○片桐政府参考人 お答え申し上げます。 現行の預託法においては、法違反行為を行った預託等取引業者に対し、一年以内の期間を定めて、その業務の停止等を命ずることが可能です。 今般の改正法案においては、法違反行為の再発等を防止する観点から、停止の期間を二年以内に伸長するとともに、この取引停止命令に違反した預託等取引業者の役員等に対する業務禁止命令等を新たに設けることとしているところでございます。
○牧原委員 業務停止ではなくて禁止ということで、大きな一歩だ、こう思いますし、これも、先ほど申し上げたような憲法上の職業選択の自由、これを制限するものでありますから、その判断というのは本来慎重であるべきものだと思いますけれども、他方で、これだけ歴史的に、同じ人たちが同じような事件を繰り返す、業務停止を受けようが、へらへら笑ってほかの人をだますという許せないことが繰り返されているわけですから、私は業務停止も必要だと思いますし、罰則もありますけれども、そうしたこともきちんとやっていただきたい。 私も刑法の再犯防止なんかやっておりますけれども、一方で更生の可能性を信じてやるということも重要ですが、やはり、犯罪によっては同じようなことを繰り返すという傾向が非常に強いものもあります。この詐欺的なものというのは、私も取調べなんかもしたことがありますけれども、繰り返すんですよね。一度人をだまして、悪いなと思わないで、もうかるとか、こう思う人というのは、非常にそれを繰り返す傾向があるんじゃないか、こう思わざるを得ない事例が過去にもたくさんございます。そういう意味で、是非、禁止をして、ちゃんとそれを管理するというか、そこまで警察とも連携をしてやっていただきたいということをくれぐれもお願いをする次第です。 先ほどありましたように、預託法の原則禁止ということで、商品の種類による抜け道というのはなくなったかもしれませんけれども、他方で、商法的なすり抜けというのはないのかということを、弁護士会を始めいろいろな人が懸念をしています。どうしても、抜け道抜け道があるということなんですね。 ケフィア事業振興会という、先ほどの表の一番最後に、新しいものについては、オーナー制度というものを利用したものでございますけれども、これは、預託法とかというよりは金商法とか出資法とか別の、まあこれは出資法だと思いますけれども、別の法律で穴を埋めています。そちらは金融庁が所管ですみたいな話になるんですよね。なので、こういうすり抜けみたいなものがあるのかなということに対する懸念についてどう考えるのか。 もちろん、刑法上では詐欺罪というのが一番ゼネラルなものとしてありますけれども、過去の事例を見ても、詐欺罪があるのはもうずっとあるわけで、詐欺罪があるからといって防止にならないのは残念ながら明らかでございます。そういう意味でこういう特別な法律できちんと穴を塞ぐということは非常に重要ですけれども、この点、消費者庁としてどのようにお考えでしょうか。
○片桐政府参考人 お答えいたします。 今般の改正法案において、規制の対象となる物品に関する政令指定制を廃止し、全ての物品を規制の対象としております。これによりまして、現物を預託するという形式での投資を完全に規制することが可能でございます。 また、御指摘の金融商品取引法でございますけれども、これについては、有価証券等による投資を規制の対象とするとともに、出資法については、物品、有価証券を問わず、金銭の出資に関する全般を規制の対象としていると承知しております。 これらの法律を所管する関係省庁等とも十分に連携をいたしまして、規制の隙間が生じないように対応してまいりたいというふうに考えてございます。
○牧原委員 是非そこはお願いします。先ほど申し上げたように、繰り返される、被害が起きる、それから穴を埋めるということを繰り返してきているわけでございまして、既にそういう懸念が示されているところではありますので、いろいろな端緒を見つけて、常に穴を埋める努力をしていただきたい、こう思っているところであります。 次に、送りつけ商法、今回、別の禁止として、特商法の改正で起こっております。これは、送りつけて、そして、まごついている人に、使っちゃったりしたら請求が行くということでございます。 我々自身も、いきなり商品が送りつけられたら、どうしたらいいんだと、返そうと思っても、そこにまたお金がかかりますし、使っちゃうと費用が生じるしということで、現実、我々でもどうしたらいいんだというのは悩むと思うんですね。まして御年配の皆様とかからすれば、本当に、はがき一枚送られてきただけでも、結構、私なんかも相談を受けるんですけれども、こんなはがきが来ちゃったんだけれどもどうしようかといって真面目に対応された結果、被害に遭っている方、大変多くいらっしゃいます。 こうした送りつけ商法というのは、そもそもそれ自体、つまり送りつけること自体を禁止するということはやはり考えられなかったのか、これを是非お聞きしたいと思います。 今言ったように、廃棄が可能なんです、十四日間じゃなくて、すぐ廃棄が可能ですとか言っても、やはり日本人は、送りつけられて使えるものを捨てるというのについては、もったいないな、何かサービスかと思って使っちゃいたいな、こういうような感覚が働くので、そんなに、廃棄してください、大丈夫ですよと言っても簡単ではないんじゃないかな、こう思います。 特にさっき申し上げた御年配の方、これは使っちゃっていいのかしらといって使って、使ったじゃないか、払え、こう言われたときに、いやいや、特商法で改正されて、もう廃棄しても使ってもいいんですなんということを言えるということはちょっと想定しにくいわけですよね。 これについて、改めて、法改正について、ここの、今私が申し上げた懸念に対することも含めて、経緯を御説明いただきたいと思います。
○片桐政府参考人 お答えいたします。 委員御指摘のとおり、売買契約が存在しないのに商品を一方的に送付し売買契約の申込みをする行為は、何ら正常な事業活動とみなされず、正当性のない行為であるというふうに考えております。一方的に送りつけた商品について代金を支払わなければならないと誤認させて代金を請求するような行為は、一種の詐欺行為でございます。 今回御審議いただいている特定商取引法改正法案でございますけれども、ここにおきましては、消費者は一方的に送りつけられた商品を直ちに処分等をすることができるようにしているものでございます。これによりまして、消費者は、送りつけられた商品の代金を支払わなくてはならないのではないかといった不安から解放され、悪質事業者の方は、送りつけた商品の代金や送料に相当する額を損することになるため、送りつけるインセンティブを失うことになろうかと考えております。したがいまして、送りつけ商法による消費者被害の未然防止等に資する制度となっているというふうに考えてございます。
○牧原委員 改めて確認ですけれども、今の廃棄、処分のところには、使っちゃったということも含まれるという理解でよろしいでしょうか。
○片桐政府参考人 お答え申し上げます。 委員御指摘のとおりでございます。
○牧原委員 今のポイントが大事だと思うんですよね。やはり、廃棄、処分と言われると、普通は捨てるということをイメージするわけですよね。だけれども、今回の法律では、間違って使っちゃったということもいわば廃棄、処分として、それが、要するに、送りつけた側から、使ったんだから払えと言えなくなるということが実はみそであると思うので、そこの用語の使い方も含めてよくよく周知されるようにしていただきたい、こう思います。 それからもう一つ、今回の法改正で禁止されることとしての詐欺的な定期購入ですね。一回は無料かと思って取ったら、実は、二回目以降の購入が義務づけられているとかというのが非常にちっちゃい字で書いてあったとか、よく読んでも分からなかったということで、その継続的な支払い義務が発生してしまうような事例ですけれども。 今日、資料の二枚目の一番目は、二〇一九年までのデータは年齢別のものが出ているということでございます。資料2の2、三枚目は、二〇二〇年の最新統計を踏まえた、まだこれは年齢別が出ていないということでございますが、件数だけ出ているものでございます。 これを見ると、二〇一五年には四千百件、四千件だったものが、昨年には五万六千件になっているということで、ここまで急激に、十倍以上に消費者の生活相談が増えている。これはゆゆしき事態だと思うんですね。僅か五年で、私もいろいろなことを聞いたことがありますけれども、消費者相談件数で十倍を超えて増えるなんということはよほどのことだ、こう思います。 そして、二〇一九年のデータを見ると、一番被害を受けておられる方は五十代、六十代とかの方なんですけれども、もちろんそれから四十代ですね、こういう一番経済活動にも関わっていらっしゃる方が多いんですが、二十歳未満のところに五千三百件という、二十代や三十代よりも多い被害が発生しているというのは非常に気になることです。 来年には十八歳成人が実現をして、大丈夫か、ちゃんとこの人たちに対する消費者被害がないような教育等は行き届いているのかというのは、我々繰り返し言っていることでございまして、この詐欺的な定期購入商法の年齢別を見ると、典型的に、二十代や三十代よりも二十歳未満の人たちが被害に遭っている、相談件数があるということなので、大変重要な問題だ、こう思っております。 今回このような、統計上四万件、五万件のデータがありますけれども、具体的にはどういうサービスやどういうパターンが多いのか、まず実態について教えてください。
○片桐政府参考人 お答えいたします。 委員御指摘のとおり、近年、通信販売における定期購入に関する相談件数が急増しており、二〇二〇年も対前年比で約三割増加しており、二〇一五年と比べると約十四倍に増加しているところでございます。 定期購入に関するトラブルは、商品別に見ると、健康食品や化粧品に関するものが多くなってございます。 また、具体的な手口としては、消費者が一回限りの購入と思って購入したところ、知らない間に定期購入になっているなど、消費者が定期購入であることが容易に認識できないような広告を表示する、あるいは、定期購入であることは認識できるようになっていても、いつでも解約可能などと強調して契約を締結させながら実際には解除に応じなかったり、詳細な解約条件を設けるなど解除のためのハードルを意図的に上げたりするといった手口が見られるところでございます。
○牧原委員 今おっしゃったような問題、何か、自分が当事者になったと思ったらもうめちゃくちゃ苦しい、面倒くさい問題だ、こう思いますし、それを振り払うのは相当大変だろうな、こう容易に思いますけれども、この問題に対して今回の法改正ではどのようにきちんと対処をされているのか、ここについて御説明ください。
○片桐政府参考人 お答えいたします。 今回の改正では、通信販売に係る契約の申込みを受ける最終段階の表示において、定期購入契約において重要な要素となる商品や役務の分量、価格、引渡時期及び代金の支払い時期等を表示することを販売業者等に義務づけることとしており、これらを表示しない、不実の表示をする、又は人を誤認させるような表示をすることを禁止し、これに違反した場合には罰則の対象としているものでございます。 また、販売業者等が、通信販売に係る契約の申込みの撤回又は解除を妨げるため、契約の解除に関する事項や契約の締結を必要とする事情に関する事項について不実のことを告げる行為を禁止し、これに違反した場合には罰則の対象としているところでございます。 さらに、消費者がそのような表示によりまして誤認をして申し込んだ場合に、申込みの意思表示の取消しを認める制度を創設するなどしているところでございます。 これらの改正によりまして、詐欺的な定期購入商法対策に万全を期すこととし、通信販売市場における消費者利益の確保及び取引の適正化を一層図るものでございます。
○牧原委員 今の法律の改正は、相当悩みながら、さっきも申し上げた憲法上の問題も含めて改正されたものだとは思いますけれども、多分、意見としては、もっと強烈な意見、もうやるべきだという意見もあろうかと思いますが、とにかく今、万全をという話がありましたので、まずはこの五万六千件まで急増した被害がなくなるようにしていただきたいと思います。 ちょっと一点、私がこの法律を読んでいて改めて確認したいと思ったのが、特商法の十二条の六の第二項、通信販売に関することなんですけれども、人を誤認させるような表示ということが書かれております。 例えば、通信販売等で規約があって、私、同意しますかとか言われると、はいとやらないとインターネット上とかは次に進めないので、ほとんど読まないで、はいとやるんですよね。物すごいちっちゃい字で、わあっとか書いてあって、実はその中に、継続的な購入は同意をするようなことが書いてあったとしても、はっきり言って、あれをスクロールしたりとかしてずっと読んで、このところにこんなことがあったなんて見る人はほとんどいないんじゃないか、こう思います。 このような非常に小さい字で書いてあるとか、たくさん書いてあるとかいうような場合については、誤認させるような表示との関係でどう考えるんでしょうか。
○片桐政府参考人 お答えいたします。 第十二条の六第二項でございますが、誤認させるような表示とは、具体的には、定期購入契約において、最初に引き渡す商品等の分量やその販売価格を強調して表示し、その他の定期購入に関する条件を、ただいま委員御指摘のとおり、分かりにくいような小さな文字で表示する場合ですとか、目立たない場所に設置されたリンクから移る、遷移するページにしか表示していない場合などが該当します。 どのような場合に誤認させる表示に該当するかについての詳細は、法の施行までに通達等で明らかにし、透明性の高い、分かりやすい制度としてまいりたいというふうに考えてございます。
○牧原委員 過去のこういう詐欺的な事件でも、必ず、ここのせめぎ合いは多いんですよね。書いてあったじゃないか、あなた、理解、了解してやったんでしょう。いや、これは分かりにくかった。ここのせめぎ合いで、消費者の方は、そうやって戦える人はいいんですけれども、戦えない人は、確かに書いてあるとなっちゃうんですよね。ですから、ここは非常に重要なポイントだと思うので、しっかりと、今の通達も含めて、業者側がここで不正を起こさないようにしていただきたいと思います。 今回の法改正で、別の条項で、外国当局への情報提供というものが入っております。今の申し上げた預託法や特商法含めて、この改正が入ってきたということはどういう観点なんでしょうか。
○片桐政府参考人 お答えいたします。 国境をまたぐような越境的な電子商取引でございますけれども、これの取引規模が拡大してございます。外国の販売業者等と日本の消費者のトラブルについても増加している中で、外国執行当局との情報交換がますます重要になってきているというふうに考えてございます。 こうした状況を踏まえまして、消費者庁から外国執行当局へ情報を提供するとともに、外国執行当局との間で相互主義を確保し、外国執行当局からも情報の提供を受けられるようにするという観点から、外国執行当局への情報提供を行うための根拠規定を新設するものでございます。
○牧原委員 いずれも、今回の法改正、預託法は分かりませんが、インターネットという新しい商法が非常に比重を増してきたということが大きな要因で、今の外国当局とのやり取りは非常に重要だと思います。 私も結構、外国に行くときに旅行サイトなんか使ってホテルとか予約しますけれども、そのサイトが日本の企業なのか、あるいは外国にサーバーを置いている外国法のものなのかなんて一々確認をしないと思うんですよね。アマゾンですら、日本には支社がなくて法の適用がないとかいうような批判もあったくらいなので、ここは消費者側の人は余り意識していないので、どちらだったとしてもしっかりと消費者被害が防げるような体制をグローバルに築いていくということは、これは本当に大事なので、この法改正を契機に是非やっていただきたい、大臣のリーダーシップにも期待をしたい、こう思うところでございます。 次に、今回、野党の皆様から修正案を出していただいて、今日は第一回目なので、済みません、直接質問はしないんですが、背景等について、ちょっと消費者庁に客観的事実をお聞きしたいと思います。 まず、消費者契約法の修正の第一項めにあるんですけれども、まあ今回の法改正自体には消費者契約法はないんですが、前回の、平成三十年に大改正が行われております。そのときに、この野党の皆様が出してきた項目というのはまさに議論の対象になったと理解をしております。 改めて、この第1(1)にある、第四条第三項第三号及び第四号の「社会生活上の経験が乏しい」あるいは第五号の「加齢又は心身の故障によりその判断力が著しく低下している」、ここを削除しろという御指摘なんですが、ここについての議論の経緯について改めて確認をします。
○坂田政府参考人 お答えいたします。 平成三十年の消費者契約法改正につきましては、政府は、同年三月に改正案を提出いたしましたが、消費者の困惑に係る取消権である改正案第四条三項第三号及び第四号には、「社会生活上の経験が乏しい」という要件が設けられていたところでございます。 しかし、本委員会において、消費者の困惑を伴う不当な勧誘の対象には高齢者や心身の故障を有する方も含まれるのではないかという問題意識から御審議が行われ、「加齢又は心身の故障によりその判断力が著しく低下している」という要件が設けられている第四条第三項第五号を追加すること等を内容とする修正案が七会派共同提案として提出されました。 本委員会では、修正案及び修正案を除く原案のいずれもが全会一致により議決され、その後、改正法として成立したものと承知しております。
○牧原委員 つまり、最初は、特に後半の、加齢又は心身の故障によるという部分はなかったものを、野党の皆様から、上段だけじゃ不足だったんじゃないかということで入ったのがここになりますので、ここをまた削除される修正案を今回出されてきたというのはどういうことかというのは一つ審議の対象になるかなと思うところでございます。私は、前回の、修正を出されて、そしてみんなで合意をして、最後、ここも含めて入ったというのは非常にいい経緯だった、こう理解していますので、この修正はどうなのかなと個人的にはこの経緯から見て思ったところでもございます。 それから、修正案の第1の(2)の方ですけれども、「当該消費者が当該消費者契約を締結するか否かについての合理的な判断をすることが困難な事情を有することを知りながら、」について、知りながらという要件が入るということは、私は、済みません、弁護士としては、ちょっといつも慎重になります。 というのは、例えば、刑法上で結構、無罪率が高いのは詐欺罪とかなんですけれども、なぜかというと、故意要件が入るからなんですね。つまり、知っていたかどうかというところに要件がかかると、客観的事実ではなくて、本人が自白しない限り、その主観を立証するのはとても難しくなるからなんです。 ここに、知りながらという要件が入ると、よほどの特定のやり取り、例えばLINEでやり取りが残るとかそういうような特定的な場合を除いては、本人は絶対、俺は知らなかったと言うに決まっていますので、これは立証が難しくなっちゃうんじゃないかなと思いますけれども、こういう議論について消費者庁はどのような議論をされているのか、教えてください。
○坂田政府参考人 お答えいたします。 消費者庁では、消費者契約法の更なる改正を視野に、現在、消費者契約に関する検討会において検討を行っております。同検討会では、事業者が、消費者が合理的な判断ができない事情を有していること等を知りながら勧誘し、これによって消費者が契約を締結したときに、消費者が消費者契約を取り消すことができるといった、事業者の主観をいわゆるつけ込み型不当勧誘取消権の要件とする提案についても議論がされてきたところでございます。 もっとも、事業者の主観を取消権の要件とすることについては、事業者が、消費者の判断力が低下しているとは知らなかったと主張した際に、消費者がこれを立証することが困難であるといった御意見や、事業者が消費者のどのような事情をどの程度知っていれば要件を満たすのかが明確に明らかにならないと規定の適用の際に問題が生じるのではないかといった御意見などが出されているところでございます。 このような御意見を踏まえまして、検討会では、消費者が合理的な判断ができない事情を有していること等について事業者の主観を取消権の要件としない方向性も含めた検討が行われているものと承知しております。
○牧原委員 済みません、私はやはりそれが正しいんじゃないか、こう思うんですよね。消費者保護は、いわゆる事業者側の主観要件を要件としちゃうと保護がかなり難しくなるというのが私の実感でございます。そういう意味で、今の消費者庁の意見は、私は大変大切な話だと思うんですね。 とはいえ、恐らく、野党の皆様のこの修正案を出されてきた思いというのは、特定的なことじゃない場合でもやはり保護する必要があるんじゃないかという、一般的な、包括的な取消し規定のことを作りたいということではないかと思うんです。 これは実は、前回の法改正でも、附帯決議で、検討しろということが入っております。この検討状況について、消費者庁に現状をお聞きします。
○坂田政府参考人 お答えいたします。 消費者庁では、消費者契約法の更なる改正を視野に、まずは、平成三十一年二月から、消費者契約法改正に向けた専門技術的側面の研究会を開催して、法制的、法技術的な観点から検討を行い、同年九月に報告書を取りまとめました。その上で、同報告書を踏まえつつ、実務的な観点からの検討を深化させるため、令和元年十二月からは消費者契約に関する検討会を開催し、検討を行っております。同検討会では、高齢者や若年者など様々な類型の消費者が被害に遭った事例等も幅広く取り上げつつ、取消権の在り方等について検討しているところでございます。 いわゆるつけ込み型不当勧誘取消権の創設につきましては、要件の明確性を確保しつつも、できる限り汎用性のある包括的な取消権を設けることが課題となりますが、明確性と汎用性を兼ね備えた取消権を設けることは極めて難しい立法的な課題であり、同検討会において、有識者の皆様に大変熱心な御議論を行っていただいているところでございます。 法制的にも実務的にも論点は多岐にわたるわけでございますけれども、報告書を取りまとめていただけるよう、引き続き、鋭意検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
○牧原委員 先ほど申し上げた立証の容易性とか要件の明確性とかいうことで、それで今多分、特定的なものになっているので、包括的にやるのは結構難しいと思いますが、附帯決議を受けて今、鋭意検討中ということなので、御期待をしたいと思います。 それから、修正案の第三項に、クーリングオフを、十八歳、十九歳、延ばすということがございます。 最初に申し上げたように、憲法上のことでいうと、クーリングオフというのは、事業者側からすると大変安定性を欠いてしまう要因になるんですね。これは英会話教室とかいろいろなものに関わるわけで、これを今回、全般的に、全部延ばせということになります。 確かに、先ほど申し上げたように、来年の成人によって十八歳、十九歳は心配なんですけれども、このクーリングオフの延長というのはこれに役に立つのかどうか、この点について消費者庁の見解をお伺いします。
○片桐政府参考人 お答えいたします。 クーリングオフ制度は、消費者が真に自らの自由意思に基づいて契約を締結するか否かを冷静に判断できるように、若年者や高齢者問わず全ての消費者に熟慮のための期間を確保するために設けられている強行規定でございます。このため、年齢による差異を設けることは適切ではないというふうに考えられます。 また、クーリングオフの行使期間をやみくもに延長することは、契約に基づく権利義務関係が確定せず、不安定な状況を不用意に長引かせることになり、委員御指摘のとおり、必ずしも法的な安定性が担保されていない側面がございます。具体的には、例えば、事業者が、契約の締結からクーリングオフ期間中、商品の引渡しや役務の提供を拒むこともあるなど、かえって消費者の利便性を損なうおそれもあると考えてございます。
○牧原委員 最後に、大臣に、こうして今いろいろなことを申し上げましたけれども、大変事件が複雑化しています。私は、消費者庁にはより法曹人材を積極的に登用すべきだと思いますが、大臣の決意をお伺いします。
○井上国務大臣 悪質事業者に対して迅速かつ厳正に対処するためには、多様な人材を登用し、活躍してもらうことが極めて重要と考えます。その中で、委員御指摘の法曹人材も、その専門性を生かして既に事件調査の現場で活躍しており、今後とも積極的に登用していきたいと思います。
○牧原委員 終わります。ありがとうございました。
○永岡委員長 次に、古屋範子君。
○古屋(範)委員 おはようございます。公明党の古屋範子でございます。 本日は、特定商取引法改正案について質問してまいります。 井上大臣、この法律案の提案理由説明でも述べられておりましたけれども、我が国は、急速に高齢化が進展をしている、また、今、新型コロナウイルス感染症拡大防止のために、いわゆる新しい日常というものが求められております。その中で、消費者を取り巻く状況というものは大きく変化を遂げているというふうに思います。 残念ながら、この変化の中で、消費者の弱みにつけ込む悪質商法も巧妙化をしてきております。この悪質商法に対して厳正に対処することは非常に重要だと考えます。行政処分などを行うということも重要ではありますけれども、制度の改革、これは、同時に、絶えず行っていかなければなりません。 また、社会の変化ということでいえば、デジタル化が進む中で、本改正案では、特定商取引法また預託法における契約書面等の電子化も盛り込まれたところであります。 デジタル化は消費者がより便利になるということでメリットもありますけれども、一方で、デジタル化によって消費者に不利益が生じないようにしなければならない、この点が重要です。今回の法案で、詐欺的な定期購入商法、送りつけ商法への対策、また販売預託の原則禁止、こうした悪質商法に対する様々な対策が盛り込まれました。これは、消費者被害の拡大防止、消費者保護に大きな効果があると考えます。今回の法改正の意義、また、悪質商法に対する消費者被害の防止に向けた井上大臣の御決意を伺いたいと思います。
○井上国務大臣 今回の改正法案は、高齢化の進展や新型コロナウイルス感染症を受けた新たな日常における社会経済情勢等の変化等により消費者を取り巻く環境が変化する中、消費者の脆弱性につけ込む悪質商法に対応するための措置を講じるものです。 特に、今回の改正法案では、第一に、近年、消費生活相談件数が急増している通信販売における詐欺的な定期購入商法への対策として、定期購入でないと誤認させる表示等に対する罰則の創設や、通信販売の契約の解除の妨害に当たる行為の禁止などの措置や民事ルールの創設に加えて、第二に、自宅にいる機会の多くなっている消費者を狙った送りつけ商法への対策として、消費者は一方的に送りつけられた商品を直ちに処分等をできることとするほか、第三に、過去に大規模な消費者被害を発生させた販売預託を原則として禁止し、規制の対象を全ての物品とするなど、悪質商法に対する抜本的な対策を講じるものです。 このような悪質商法への対策は、制度を改正するだけでは十分ではありません。法案が成立し、施行した後、今御説明した新たな法的枠組みも積極的に活用し、悪質商法に対して迅速かつ厳正に対処してまいりたいと思います。
○古屋(範)委員 今、大臣の方から、今回の法案の重要な改正点について述べていただきました。 この中で、特に、三十五年越しの抜本改正となります、販売預託商法を原則禁止をしていく、この法改正は非常に大きな意義があると考えております。評価ができるものと考えております。 まず、この預託法の改正について質問していきたいと思います。 御存じのように、悪質な販売預託商法、高利回りをうたって、そして物品を消費者に購入をさせていく、しかし、現実にはこの商品というのは存在をしない、あるいは、あったとしてもごく僅かで、こちらの顧客から受けた代金をまた別の顧客の利回り、配当に回していくという、最終的には破綻をしていく商法であります。 しかし、この被害の回復というものは望めないのが現実です。被害者総数約七千人、被害総額約二千億、ジャパンライフが行っていたこの手口に代表される販売預託商法、これまでも消費者に大きな被害をもたらしてきました。今回、消費者庁は、このような商法による消費者被害は今後出さない、そういう強い決意で提出したものと考えます。 また、規制の後追いを防ぐといった観点からも、現行の預託法ではこれまで政令で指定されていた物品のみが同法の規制の対象となっている規制を改めて、全ての物品が規制の対象となる、対象範囲を拡大することとなっております。加えて、法律の題名も預託等取引に関する法律に改めるということなど、預託法の制定後初めてとなる抜本改正となっております。国民の関心も非常に高いところであります。 この中で、販売を伴う預託等取引の原則禁止について、原則禁止ということなんですが、検討委員会報告書では、販売預託商法が本質的に反社会的で無価値とされています。そうであるならば、原則禁止ではなくて全面禁止にすべきではないかと考えますが、消費者庁の見解を伺います。
○高田政府参考人 お答えいたします。 特定商取引法及び預託法の制度の在り方に関する検討委員会の報告書において、販売預託については原則禁止すべきとの方向性が初めて示されました。報告書の内容も踏まえ、今般の改正法案において、販売預託を原則として禁止しているところでございます。 他方で、憲法上の経済的自由権との関係も踏まえ、消費者の財産上の利益が不当に侵害されるおそれがないと認められる場合に限り、あらかじめ内閣総理大臣の確認を受けた上で、例外的に行うことができるとしたものでございます。
○古屋(範)委員 でしたら、この今回の販売預託の原則について、厳格な手続の下で消費者庁が個別に確認をするということになっております。それでは、この例外的なものは一体どのように確認をするのか、消費者庁の答弁を求めたいと思います。
○高田政府参考人 お答えいたします。 販売預託の確認は、契約の勧誘等の段階及び契約の締結等の段階のそれぞれにおいて、内閣総理大臣が確認を行うこととしております。 まず、契約の勧誘等の段階においては、内閣総理大臣は、売買契約に係る物品等の価額、預託等取引契約によって供与される財産上の利益の金額等の事項を審査し、これらが適正であると認めるときでなければ確認をしてはならないこととしております。 次に、契約の締結等の段階においては、内閣総理大臣は、個別の契約の内容が勧誘等の確認を受けた事項に整合しているかなど、消費者利益の保護に欠けるおそれがないかを確認し、これらに問題があれば確認をしてはならないこととしております。 また、それぞれの段階において、内閣総理大臣が確認をしようとするときはあらかじめ消費者委員会の意見を聞くこととし、確認に万全を期すこととしております。
○古屋(範)委員 二度とこうした消費者被害を出さないように、厳正な確認をした上で手続を行っていただきたいというふうに思います。 続きまして、これまで大きな論点になってまいりました特定商取引法と預託法における契約書面の電子化についてお伺いをしてまいります。 特定商取引法などで、書面交付義務というのは、ある意味、消費者にとって重要な制度であります。その重要な制度についてデジタル化を進めていく中で、消費者にとって、電子メールなどでも契約書面を受け取ることができるようにする、これは消費者の選択肢の幅を広げるということにもなります。 しかしながら、消費者団体などからは、悪質事業者に悪用されるのではないか、本当に電子化をして大丈夫なのかといった強い懸念が示されていまして、そういった声にもしっかりと耳を傾けなければいけないと考えます。 今回のこの契約書面の電子化につきましては、あくまでも、消費者の承諾を得た場合に限る、紙に代えて電子メールなどで契約書面等を受け取ることが可能になるというものであって、私は、この承諾をいかに実質的なものとすることができるか、この点が重要なポイントだと考えます。消費者が知らないうちに承諾してしまったということはあってはならないと思います。 立法化の段階で、公明党においてもこの点は多くの議論を交わしまして、消費者庁に対して、承諾を実質的なものとすることを検討するよう、強く求めてまいりました。この消費者からの承諾の重要性について消費者庁はどのように考えているのか、この点について答弁を求めたいと思います。
○高田政府参考人 お答えいたします。 書面交付義務は消費者にとって重要な制度であり、とりわけ特定商取引法においては、契約内容を明確にし、後日紛争が生じることを防止する目的で、書面交付義務を販売業者等に対して課しているところでございます。 今回の制度改正は、社会や経済のデジタル化を更なる消費者の保護につなげることを図りつつ、電子メールなどにより必要な情報を受け取りたい消費者のニーズにも応えるためのものでございますが、消費者委員会の建議にもありますように、契約書面等の制度趣旨を踏まえ、取引類型ごとの契約の性質や実態等を考慮しつつ、消費生活相談の関係者等の意見を聴取した上で十分に検討を行い、その機能が維持されるようにしなければならないと考えております。 このため、今回提出させていただいている改正法案においては、消費者の承諾を得た場合に限り、例外的に契約書面等の電磁的方法による提供、例えば電子メールでの提供を可能とする制度改革を行うこととしております。 このように、消費者の承諾を得た場合に限り例外的に契約書面等の電磁的方法による提供を可能とするものでありますので、電磁的方法による提供を望まない消費者を保護する観点から、消費者の承諾は非常に重要なものと考えております。この承諾が厳正なものとなるよう、しっかりと制度設計を行ってまいります。
○古屋(範)委員 今の答弁で、承諾の取り方というのは重要であるということを消費者庁の方も認識しているということは確認ができました。 ただ、具体的にどのような内容で承諾を得るかというところが更に重要だというふうに思います。書面ではなく電磁的なものでよいということの承諾をいかに実質的なものとするのか、消費者が本当に納得して、そこで承諾をしているのかどうかということを担保するのか、この点についてどのような内容を考えているのか、もう少し詳細な内容をお答えいただきたいと思います。
○高田政府参考人 お答えいたします。 委員御指摘のように、承諾を実質的なものとすること、すなわち消費者が本当に納得して承諾をしていることを確保することは、極めて重要なものであると考えております。 このため、消費者からの承諾の取り方については、承諾を得ていないにもかかわらず承諾を得たなどとする悪質事業者を排除する観点から、例えば、政省令、通達等において、少なくとも、一、口頭や電話だけでの承諾は認めない、二、消費者が承諾をしたことを明示的に確認することとし、消費者から明示的に返答、返信がなければ承諾があったとはみなさない、三、承諾を取る際に、その承諾によってどのような効果があるのか、どのような内容のことが電子メール等で送付されるのかを明示的に示すことなどを明示的に規定することが適切であると考えております。 また、消費者保護の観点から万全を期すよう、政省令、通達を作成する過程において、消費者団体等から現場での体験に基づく御意見などを十分丁寧に聞いて、具体的な検討、規定等の在り方を努めてまいります。 さらに、電磁的方法による提供の具体的な方法については、消費者利益の保護の観点から、電子メールでPDFファイルを添付する方法等に限定し、電子メールにURLを貼り付けて、そこからダウンロードするような方法は認めないことなどが必要であると考えております。
○古屋(範)委員 政省令で規定をしていくということを確認いたしました。口頭や電話だけでの承諾は認めない、あるいは、消費者が承諾したことを明示的に確認をしなければならない、消費者から明示的に返信、返答がなければ合意があったとはみなさない、また、承諾を取る際に、どのような効果があるのか、それを電子メール等で送付されるのかをきちんと明示的に示さなければいけない、そして、電子メールのときはPDFファイルを添付する方法に限る、このことを今確認をさせていただきました。 厳正な対処をお願いしたいというふうに思っております。消費者が知らないうちに電磁的方法による契約にされてしまった、このようなことがないようにしていただきたいというふうに思っております。 更にお伺いしてまいります。 この承諾の取り方、今、突っ込んでお伺いをしたところでありますけれども、承諾の取得の実質化についてもしっかりと取り組んでいただきたいというふうに思っております。 それで、承諾が取れていない場合はどうなるのか、それは書面交付義務を果たしていないことだと考えてよいか、この点を確認したいと思います。また、書面交付義務を果たしていないとどうなるのか、この点について答弁を求めたいと思います。
○高田政府参考人 お答えいたします。 消費者の有効な承諾を得ずに書面に記載すべき事項を電磁的方法により提供した場合には、書面を交付したこととはなりません。このため、民事上はクーリングオフを行うことができる期間が継続することとなるとともに、書面交付義務違反として、業務停止命令等の行政処分の対象となるほか、刑事上は六か月以下の懲役又は百万円以下の罰金の対象となります。
○古屋(範)委員 これは認められないということを確認をさせていただきました。これは書面交付したことにはならないということであります。クーリングオフが継続をしていくということを今確認をさせていただきました。厳正な対処をお願いしたいというふうに、くれぐれも申し上げておきたいと思います。 この一連の質疑を通じまして、消費者庁も様々な対策を考えているということを聞きました。私は、この承諾の取り方、また電磁的方法による提供の方法について、消費者の皆さんの声、また、日々消費者トラブルの解決に取り組んでいらっしゃる消費生活相談員など、現場の皆様の声を今後しっかりと聞いていただくことが重要ではないかと思っております。デジタル技術に詳しい方の御意見も踏まえて、消費者の利便性向上につながる方法を検討していただきたい、そのように思います。 この承諾の取り方について、消費生活相談員の皆さんのお声はもちろん、幅広く国民の声を聞いて検討を進めていただきたいと思っております。今後の検討について、大臣のお考えをお伺いいたします。
○井上国務大臣 消費者保護に万全を期す観点から、先ほど事務方から御説明したとおり、消費者からの承諾の取り方などの制度設計にしっかりと取り組んでまいります。 また、法案成立後、オープンな場で広く意見を聴取する検討の場を設けて、消費者相談の現場にいらっしゃる相談員の方々などから丁寧に意見を伺うこととし、それも十分に踏まえながら、絶対に消費者に不利益になることがないよう、消費者の承諾の実質化や電磁的方法による提供の具体的方法の在り方を検討し、政省令、通達で明確に規定することにより、消費者保護の観点から万全を期してまいります。
○古屋(範)委員 今後、オープンな検討の場を設けていくということでございます。消費者の不利益にならないよう、しっかりとした検討を続けていただきたいというふうに思います。よろしくお願い申し上げます。 それでは、別の法改正の観点についてお伺いしてまいります。詐欺的な定期購入商法対策についてでございます。 この問題については、私も当委員会で取り上げてまいりました。通信販売、特にインターネットでの通信販売において、初回に限り、あるいはお試しといった表示を見て割と安い値段で商品を買ってみたら、知らないうちに定期購入になっていた、このような消費者トラブルが急増をしております。国民生活センターの相談内容の中でも、この被害に関しては増加をしております。 今回の改正法案ではこうした詐欺的な定期購入商法対策として様々な措置が盛り込まれているんですけれども、今回の改正が有効な対策となるのか、改正案の実効性についてお伺いをいたします。
○片桐政府参考人 お答えいたします。 今回の改正では、通信販売に係る契約の申込みを受ける最終段階の表示において、定期購入契約において重要な要素となる商品や役務の分量、価格、引渡時期及び代金の支払い時期等を表示することを販売業者に義務づけることとしております。これらを表示しない、不実の表示をする、又は人を誤認させるような表示をすることを禁止します。これに違反した場合には罰則の対象としているものでございます。 また、販売業者等が、通信販売に係る契約の申込みの撤回又は解除を妨げるため、契約の解除に関する事項や契約の締結を必要とする事情に関する事項について不実のことを告げる行為を禁止し、これに違反した場合には罰則の対象としております。 さらに、消費者がそのような表示により誤認して申し込んだ場合に、申込みの意思表示の取消しを認める制度を創設するなどしているところでございます。 これらの改正によりまして、詐欺的な定期購入商法に対して実効性のある対策ができるものと考えてございます。
○古屋(範)委員 今回の改正案では、こうした定期購入に関する消費者被害について防止する制度改正が盛り込まれております。今も、通信販売の契約の解除についての条項も盛り込まれているところでございます。しかし、実際に通信販売の契約の解除をする、したいと思った際になかなか電話が通じなかったり解約がしにくい、このような消費者の声が寄せられておりました。それで、今回の改正案では、通信販売の契約の解除の妨害に当たる行為の禁止が新たに盛り込まれました。 定期購入に関するトラブルでは、消費者に対して定期購入であることはちゃんと説明をしている、広告に表示しているけれども、いつでも解約可能という表示をして契約をさせておきながら、実際には契約の解除に応じない、また解約のためのハードルを意図的に上げるといった手口によってなかなか消費者が解約をできない、大変困っているという事例があります。 この通信販売の契約の解除の妨害に当たる行為の禁止というのは具体的にどのような行為が禁止をされるのか、例も含めまして、消費者庁の見解を伺いたいと思います。
○片桐政府参考人 お答えいたします。 本法案では、販売業者等が、通信販売に係る契約の申込みの撤回又は解除を妨げるため、契約の解除に関する事項や契約の締結を必要とする事情に関する事項について不実のことを告げる行為を禁止する規定を設けるものです。 具体的な事例を含めてということでございますけれども、具体的に想定される事例といたしましては、契約を解除するために連絡をしてきた消費者に対して、販売業者等が、実際には特段の条件なく解約ができるにもかかわらず、事実に反して、定期購入契約になっているので残りの分の代金を支払わなければ解約はできないなどと告げる行為や、販売した商品について、その商品は今使用を中止すると逆効果になるなどと告げる行為などが該当するということでございます。
○古屋(範)委員 続けて、送りつけ商法について質問をしてまいります。 新型コロナウイルスの影響もありまして、在宅する機会が多くなっております。そこで、消費者を狙って、マスク、生鮮食品を一方的に送りつけて代金を請求するといった行為があります。 今回の改正案では、売買契約に基づかない送付された商品について、送付した事業者が返還請求できない規定の整備がなされる、すなわち、現行法では消費者が十四日間保管した後に処分するということが可能になっているわけですけれども、改正後は直ちに処分等が可能になるという改正が行われることになっております。 昨年の八月に取りまとめられました消費者庁の特定商取引法及び預託法の制度の在り方に関する検討委員会の報告書では、送りつけ商法について、何ら正常な事業活動とはみなされないとされているところです。であるならば、改正案ではなぜ送りつけ商法自体を禁止しなかったのか、この点についてお伺いをしたいと思います。
○片桐政府参考人 お答えいたします。 売買契約が存在しないのに商品を一方的に送付し売買契約の申込みをする行為は、ただいま委員御指摘のとおり、何ら正常な事業活動とみなされず、一切正当性のない行為でございます。一方的に送りつけた商品について代金を支払わなければならないと誤認させて代金を請求するような行為は、一種の詐欺行為でございます。 今回御審議いただいている特定商取引法改正法案でございますけれども、消費者は一方的に送りつけられた商品を直ちに処分等をすることができるようにしてございます。これによりまして、消費者は、送りつけられた商品の代金を支払わなくてはならないのではないかという不安から解放され、悪質事業者の方は、送りつけた商品の代金ですとか送料に相当する額を損することになるため、送りつけるインセンティブを失うことになります。したがいまして、送りつけ商法による消費者被害の未然防止等に資する制度となっているというふうに考えてございます。
○古屋(範)委員 こうした直ちに処分が可能になる改正点、非常に重要な改正だと認識をしております。 今回、禁止まではしないということなんですけれども、法律が改正されれば、商品を勝手に送られてきた消費者の側は商品の代金は当然のことながら支払わなくてよいということを消費者に知ってもらうことが重要なのではないかと考えます。こうした送りつけ商法に対して、消費者に対する周知について今後どのように取り組まれるのか、お伺いをいたします。
○片桐政府参考人 お答えいたします。 売買契約が存在しないのに商品を一方的に送付し売買契約の申込みをする行為は、一切正当性のない行為でございます。それにもかかわらず、送りつけ商法に係る消費生活相談が二〇二〇年において増加をしておりまして、対策は急務でございます。 そのため、今回の改正によりまして、販売業者から一方的に送付された商品については消費者は直ちに処分等をすることを可能にしているところ、委員御指摘のとおり、その旨を消費者に分かりやすく周知していくことは非常に重要であるというふうに認識をしております。 具体的には、今後、消費者庁として、第一に、全国規模で改正内容の説明会を迅速に開催し、消費者団体等にも分かりやすく説明を行う、第二に、メディアやSNS等を活用して幅広い世代にアプローチをする、第三に、高齢者や若者などにも分かりやすい広報資料を配布するなど、様々な手段やルートを活用して普及啓発を行うことで、消費者への周知、理解の促進を図ってまいりたいというふうに考えてございます。
○古屋(範)委員 今回の法改正は、悪質な商法、特に、悪質な販売預託商法を原則禁止としていく、また、悪質な定期購入あるいは送りつけ商法、こうしたものから消費者を守るための重要な法改正であります。一日も早い成立を期して、質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。 ―――――――――――――
○永岡委員長 この際、お諮りいたします。 両案審査のため、本日、政府参考人として内閣府消費者委員会事務局長加納克利君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○永岡委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ―――――――――――――
○永岡委員長 次に、川内博史君。
○川内委員 おはようございます。川内でございます。 委員長のお許しをいただいて発言の機会をいただきますことに、まず、心から感謝を申し上げたいというふうに思います。 今、古屋委員からも最後に御発言があったように、大変重要な、消費者を守るための、消費者被害を少しでも少なくしていこうという本法律案の、私どもも対案を出させていただいているわけでございまして、充実した議論の中でよりよい成案を得られればという思いで質疑をさせていただきたいというふうに思います。大臣、よろしくお願いを申し上げます。 大臣、この前の本会議での趣旨説明において、その後の大臣のブログで、契約書面のデジタル化に質疑が偏っていたのではないか、残念だというブログを読ませていただいて、大臣としては大変残念な思いでいらっしゃったということなのかもしれませんが、現場の皆さんや、あるいは弁護士の団体の皆さん、この契約書面のデジタル化について一番心配をしておる。その他の部分については、検討会が求めたことが法律としてでき上がってきているけれども、契約書面のデジタル化については、その意思形成過程がよく見えないね、しかも、消費者保護につながるのかどうかよく分からないねと。 消費者庁も、法律が通ってから意見を聞いてやるからと、大丈夫ですよとおっしゃるけれども、今までそういう繰り返しの中で消費者被害というものが拡大をしてきておるし、特に、デジタル時代において、そのデジタルを利用した消費者被害というのも拡大をしておるということで、契約書面の電子化についてはちょっと踏みとどまって考えた方がいいんじゃないのという意見が大変強いということで、私どもも、質疑の中で中心的に質疑をさせていただいたということでございます。 是非、そういうことを御理解いただいて、大臣の中でもよくよくお考えをいただきたいということを申し上げさせていただきたいと思うんです。 消費者の利便性の向上という言葉が先ほどから出ているんですけれども、契約書面のデジタル化というのは、委員長、私は思うんですけれども、悪質な業者にとっての利便性の向上にもつながるんじゃないですか。消費者保護を目的とするこの特商法や預託法が、契約書面のデジタル化というものが法律の中に書かれるというのは、それは行き過ぎなんじゃないの、それこそあべこべになってしまうんじゃないかなというふうに思うわけで、心配しているわけですね。 総理も、参議院の質疑の中で、それは自分は知らなかった、そういう問題があるのか、ちょっと検討してみるよということをおっしゃられた。井上大臣は、その後、大臣会見で、いやいや、総理に説明しましたから、政省令で措置するんですよと。そうしたら、総理も、ああ、そうと言ってくれたというふうに大臣会見でお述べになっていらっしゃいますけれども、やはり一般的な感覚としては、悪質な事業者が消費者を追い込んで承諾を取る、電子書面を送って、よく分からないというのは、事業者にとって利益になって、消費者にとっては余り利益にならないんじゃないか。 もちろん、デジタルにたけている人はそれでいいですけれども、私みたいな、ちょっと得意じゃないですわ、苦手ですわ、特に高齢者の皆さん、あるいは障害者の皆さん、あるいは若年成人ですね、これはちょっと、そこまでやるのはやり過ぎなんじゃないのということで、契約書面のデジタル化については法律案から削除しますよという対案を出させていただいているわけでございます。 委員長に、是非、よりよい成案を得るための修正協議の先頭に立っていただいて、いつも弱い立場の人々のために活動をされていらっしゃるということは、私、委員長の活動についてはよくよく存じ上げておりますので、是非、与野党協議をまとめていただけますように、まず、委員長の御決意をここで確認をさせていただきたいというふうに思います。
○永岡委員長 御質問恐れ入ります。 修正協議ということではありますけれども、これは各会派同士で御協議をいただくというところでおまとめいただければと思っておりますので、是非頑張ってください。
○川内委員 委員長から激励されましたけれども、委員長は委員会をおまとめになられる立場でいらっしゃるので、是非そのお立場を存分に発揮していただいて、各会派間の話合いがスムーズにいきますように委員会運営にお努めをいただきたいというふうにお願いをしておきたいというふうに思います。 大臣にもその御意思を確認させていただきたいんですけれども、与野党協議がまとまって、契約書面のデジタル化については、ちょっとこれは、やはりここで一旦立ち止まろうね、法案から削除しようねという、万々が一、もしその話合いがまとまったら、それは政府としても、国会がお決めになられることということでよろしいかということを確認しておきたいと思います。
○井上国務大臣 これは立法府におけることでありますから、各会派において合意がなされれば、それは当然、政府としても尊重させていただきたいと思います。
○川内委員 私、菅総理大臣は正直な方だというふうに思うんですよ。参議院の大門先生の質疑で、「消費者保護の観点等から配慮を要する手続についてはデジタル化の対象とはしない、そうしたことをしっかり対応しながら、」ということを御発言になられ、先ほど申し上げたとおり、「私自身、正直承知していませんでした。」「今御指摘をいただきましたので、そこについてはちょっと考えさせて、検討させていただきたい、こう思います。」というふうにお述べになられていらっしゃる。 日曜日、委員長、三つ補欠選挙があったじゃないですか、再選挙を含めて。マスコミでは、自民党さんが負けたとか、こっちが三つ勝ったとか言われるんですけれども、投票率はむちゃくちゃ低いわけですよね。だから、私、よくよく考えると、政治全体がしっかりしなきゃいけないんだなということを思うんですよ。 よく地元で、町に立っておりましても、政府・与党がおやりになられていらっしゃることの不満を私がぶつけられるわけです。なぜなら、私の選挙区においては、私しか、いわゆる代議士、衆議院議員がおりませんので。何でそんなことをするんだ、一体どういうことなんだとむちゃくちゃ文句を言われるわけです。大臣、分かりますか。 いや、それは私たちがやっているんじゃないんですよ、与党がやっているんですよと思うけれども、でも、そんなことを言ったって、一般の市民の皆さんにとっては、与党とか野党とか余り関係ないんですね。政治なんです。だから、与党とか野党と関係なく、わんわん文句を言われるんです。済みません、済みませんと言いながら、何とかしますから、待っていてくださいとか、我慢してくださいとか申し上げるわけです。 昨日、菅総理大臣は、この選挙の結果を受けて、正すべきは正していくということを御発言されています。正すべきは正していくと。だから、私は思うんですよ。一度閣議で決定されて国会に出している、しかし、正すべきは正す。それは総理も、そうだね、自分も知らなかったし、それは、じゃ、修正していいんじゃないのというふうに多分お思いになられるんじゃないかなというふうに思うんですね。 なぜかならば、この契約書面のデジタル化については、これまで何度か消費者庁は求められてきているわけですね。平成二十二年、それから平成三十年、それから去年のコロナ対応のとき、さらに、それとは別に、昨年の八月の規制改革ホットラインと何回か求められてきているんですね。 平成二十二年に求められたとき、平成二十三年の一月二十日、情報通信技術利活用のための規制・制度改革に関する専門調査会で求められたときには、契約締結書面の電子的交付については、「法の趣旨であるところの消費者保護を後退させるに過ぎず、事業者にとっても取引の安定性が害されることから、実施は困難と認識しております。」消費者保護を後退させるにすぎない、事業者にとっても法的安定性がない、だから、契約締結書面の電子的交付については無理だということを言っているわけですね。 平成二十三年一月二十日、これは、消費者庁、よろしいですね。
○高田政府参考人 お答えいたします。 確かに、委員御指摘のとおり、過去いろいろな場で、当時といたしましては、電子化について、消極的、否定的なことを御説明したことは事実でございますけれども、それから十年以上たちまして……(川内委員「そこだけ事実確認しているので、余計なことを言わなくていいから」と呼ぶ)では、それは後ほど。
○川内委員 大臣、こういうことが消費者の不信を募らせるんです。自分たちで一度、後退させるにすぎずということを言っていますねと。言っていますねということを私は確認しているだけですから。そうですと言えばいいんです。その後、なぜですかとちゃんと質問が用意してあるんですから、そのときに説明すればいいんですよ。 もう一回言いますよ。平成二十三年一月二十日、情報通信技術利活用のための規制・制度改革に関する専門調査会では、特定の商取引における書面交付の電子化について、消費者庁は、契約締結書面の電子的交付については、「法の趣旨であるところの消費者保護を後退させるに過ぎず、事業者にとっても取引の安定性が害されることから、実施は困難と認識しております。」というふうに回答していますね。
○高田政府参考人 お答えいたします。 当時は否定的なことをお答えしていると思います。
○川内委員 否定的なことをって、わざわざ何かそういうことを言うわけですね。否定しているんですよ。否定的じゃないんですよ、否定しているんです。 平成三十年の規制改革ホットライン、二月、それから、同年、平成三十年の十一月。この平成三十年の回答でも、「交付の有無や時期をめぐるトラブルを惹起する危険性があるため、適切ではないと考えております。」十一月も同様ですね。 この平成三十年の規制改革ホットラインについては、二回ともこのように、「適切ではないと考えております。」というふうに御回答していらっしゃいますね。
○高田政府参考人 御指摘のとおりでございます。
○川内委員 さらに、昨年、コロナ対応の規制改革の要望について、訪問販売における申込み内容、重要事項説明書類の電磁的交付について、五月一日に要望を受けて、五月十八日に回答しておりますが、「対応困難」「訪問販売における書面の交付については、突然自宅等を訪問された消費者が取引条件を確認しないまま取引行為をすること等によるトラブルが多いことから、消費者保護の観点からその場で書面を交付することにより取引条件を明確にするために設けている重要な制度であり、かつ、訪問販売の事例である本件は、販売業者等が消費者の自宅など営業所以外の場所に訪問していることから、その場で書面を交付することは可能であって、コロナ感染症対応としての規制・制度の見直しとしてはなじまないものである。」 このコロナ対応の規制改革要望に対しても電磁的交付は否定しているということでよろしいですね。
○高田政府参考人 御指摘のとおりでございます。
○川内委員 ところが、大臣、五月に否定しておいて、今度八月に、昨年の八月三十一日に規制改革要望を受けて、十月二十七日に回答を返しているんですけれども、そこで、消費者保護の観点とデジタル化の双方の観点から、適切に検討を進めてまいりますと。ここで、検討を進めますというふうに変わるんですよね。 去年の五月の時点までは、それはできませんわと言ったのが、十月になったら、検討を進めますに変わる。この謎の五か月、空白の五か月、この間に何があったんですか。 しかも、ちょうど検討会が八月まで行われておりましたよね。その検討会の報告書の中には、デジタル化のことなどは全く盛り込まれておらないわけですよね。 なぜなら、その検討会ではどんなことが言われていたかというと、「デジタル化の進展等によって、そうした消費者の脆弱性がより顕在化しやすくなっている。」これが昨年八月に消費者庁さんが設けられている検討委員会の報告書に記載されていることでございますが、「デジタル化の進展等によって、そうした消費者の脆弱性がより顕在化しやすくなっている。」このように書いてある。 この認識は消費者庁も認識を共有しておる、消費者庁としてもそのとおりであるということでよろしいかというのを確認させてください。
○高田政府参考人 お答えいたします。 検討委員会の報告書ではございますが、消費者庁も同じでございます。
○川内委員 さらに、この報告書の中には、「G20消費者政策国際会合においても、デジタル時代では誰もが脆弱性を有することを共通認識とする必要があり、さらに、デジタル・プラットフォームを含めた新しいビジネスの流れを踏まえて消費者の脆弱性の問題に対応していく必要があると総括されている。」 国際的にも消費者の脆弱性の問題にちゃんと対応していこうねということが、これは共同声明か何かですか、何か総括文書。こういうふうに書かれていることの法的なステータスというのは何なんですか。ちょっとそれを教えてください。
○高田政府参考人 突然のお尋ねですので、ちょっと正確なお答えが今用意しておりませんけれども、G20の会議でそのような文書がまとまったというのは委員御指摘のとおりだと思います。ちょっと、法的な性格につきましては、御答弁を御容赦いただければと思います。
○川内委員 いずれにせよ、大臣、消費者の脆弱性、デジタルによってより一層強まっている、それは何とかしなきゃいかぬねということが国際的にも共通の認識になっているということなんだろうというふうに思うんですよね。 では、そういう中で、契約書面のデジタル化をすることが消費者の脆弱性をよりカバーすることになるのか、それとも、より消費者の脆弱性を進めてしまうのかということについて、私たちはやはりしっかり議論しなきゃいかぬというふうに思うんです。消費者庁は、政省令で、通達で担保しますからと言うんですけれども、いや、より脆弱性が高まりますよと報告書の中に書いてあることを、法律を通してくれればあとはちゃんとやりますからと言われて、はあ、そうですかと言っていたら、国会の役割というのは一体何なのという話になっちゃうので、私はここで、はっきりさせることははっきりさせていかなければならないのではないかというふうに思うんですよね。 もう一点、確認しておきたいんですけれども、令和元年の八月に消費者委員会が意見を出していまして、消費者委員会の人たちもみんな心配しているわけですよ、みんな心配している。この消費者委員会の意見の中で、「書面交付義務の充実・強化」という言葉があるんですけれども、この「書面」という言葉は、電子データを含むんですか、含まないんですか。どっちですか。
○加納政府参考人 お答え申し上げます。 この先生御指摘の消費者委員会の意見は令和元年八月当時のものでございますが、当時の議論としては、そこで言う「書面」にデジタル化の認識はなかったというふうに承知をしているところでございます。
○川内委員 書面交付の充実強化という、消費者委員会さんが消費者庁に対して、あるいは政府に対して、充実強化してねということを意見しているわけですけれども、それはデジタル化のことなんか一切念頭にないわけですよね、一切ない。 今回、消費者庁さんが、契約書面等のデジタル化について法案に盛り込みますよということを消費者委員会に説明をされた本年一月十四日、消費者委員会の委員の先生方の中で、おお、それはいいことだ、それは前に進めなきゃいかぬね、よくぞやったねという趣旨の発言をした委員がいましたか。
○加納政府参考人 お答え申し上げます。 先生御指摘の本年一月当時の議論では、先生がおっしゃるように、これはいいねというふうな御意見は出ていなかったと承知をしておりますが、最終的に、消費者委員会は建議を取りまとめてございますけれども、建議を取りまとめる会議の意見の中では、デジタル化を積極的に推進をするというのがよいのではないかという趣旨の御意見もあったというふうに認識をしているところでございます。
○川内委員 今、何と言った。デジタル化を推進することがよいことだという意見もあったと。それは誰が言ったんですか。その発言は、今、正確に言ってください。
○加納政府参考人 その委員の中で、会議録に出ているところで、ちょっと済みません、手元に今ございませんが、委員の中で、そういった趣旨の、デジタル化を推進するということについては賛同するという趣旨の御意見があったと承知しております。
○川内委員 それは、消費者の側から電子的技術を使ってクーリングオフをするということに関してはよいことだという意見であって、契約書面の電子化について、いいことだという発言をした委員はいないはずですよ。 しかも、ここで、よいことだという意見があったと発言しながら、議事録も持ってきていないなんてどういうことですか。 それは発言があったとここで言うんだったら、その発言を、じゃ、言ってくださいと言われたら、すぐ言えなきゃ駄目でしょう。
○加納政府参考人 ちょっと不正確なお答えで申し訳ございません。 委員会の会議録として公開されているものの中で、デジタル化について、そういう、まあ、推進するということについて理解を示す御意見があったと承知をしております。正確なところは会議録で確認させていただきたいというふうに思います。
○川内委員 だから、それはクーリングオフのことについて電子化をするということについてはよいことだという意見であって、契約書面の電子化について、よいことだと言った委員がいますかということを聞いているんですよ。契約書面の電子化について、デジタル化を進めなさい、進めることはいいことだ。いいことだと言った人がいますかということを聞いているんですよ。 だから、適当なことを言うんだったら、ちょっと委員会を止めて、議事録を持ってきなさいよ、ここに。非常に重要なことをやっているんですよ、今。日本中の人が心配しているんですよ。
○加納政府参考人 契約書面のデジタル化そのものについて、いいことだとまで言った委員はいらっしゃらなかったと認識をしております。会議録を確認して、正確なところを本来答弁すべきでございますが、公開されている会議録による限りは、デジタル化が契約書面についていいことだとまでおっしゃった委員はいらっしゃらなかったというふうに認識をしております。
○川内委員 だから、大臣、そういうことなんですよ。クーリングオフについては、それは消費者保護につながるから。しかし、契約書面の電子化については、消費者保護につながるのかどうか疑義がある。あるいは、いや、それは消費者保護につながらないよ、かえって消費者被害は増えるかもしれないよと。 だから、先ほど古屋先生が御発言の中で何回も確認されたように、どうやって消費者の利益を守るのと。消費者庁は、政令、省令、通達でやります、承諾の実質化を考えますとおっしゃるけれども、署名してしまえば、署名があるじゃん、承諾したじゃんと。これはもう圧倒的に消費者は弱い立場に置かれるんですよ。 例えば銀行と顧客との紛争で、いやいや、それは銀行さんがここに判こを押してくれと言うから押したんだ、自分は何も知らない、そんなつもりはなかったんだとどれだけ言ったって、判こを押しているじゃないですかと。裁判じゃそういうことですよ。あなたはここに判こを押しましたね、あなたはここに署名していますねということがもう全てなんですよ、判例上、裁判例上。 だから、さっき次長が、口頭や電話でのものは認められませんと。当然じゃないですか、そんなものは。 悪質な事業者は契約するために最後署名させるわけですけれども、それは、契約書面の電子化をいいですかというのを署名させることなんか簡単でしょう。署名しちゃったら終わりなんですよ。あとはもう、いや、そんなつもりじゃなかったんですとどれだけ言ったって、いや、あなたは署名しているからと。それでザッツオールですよ。ジ・エンドですよ。 だから、消費者被害が増えるね、みんな心配だねということを、日弁連の先生方も、実際に困っている消費者の方々の相談に乗っている消費生活相談員の方々も、みんな心配しているわけです。それはやめてください、勘弁してくださいと、みんな言っているわけですよね。 それを無理やりやるというのは、ここは、正すべきは正す。政府・与党としての、さすがだね、やはりさすがみんなの意見に耳を傾けてくれるんだねというところを、伊藤先生、見せてくださいよ、本当に。 では、もうちょっと続けて聞きますけれども、今日、内閣法制局に来ていただいておりますが、消費者庁さんが特商法と預託法の改正に向けて法制局へ相談にいらした、相談をかけたと思うんですけれども、その最初の日付を教えていただきたいんです。
○平川政府参考人 お答えいたします。 お尋ねの法案について最初に相談ということになりますと、その日付まで私どもは承知しておりません。 まず、担当参事官のところに消費者庁の方が御相談に参ったと思いますが、担当参事官がこの法案の条文の審査を開始したのは十二月下旬頃だというふうに担当参事官からは聞いております。
○川内委員 法案の審査を開始したのが十二月下旬頃、相談に来たのはちょっと定かではないということなんですけれども、ちょっと思い出していただきたいんですけれどもね、参事官に聞いていただいて。また次回お答えいただけますか。 この日付が非常に重要なんです。要するに、委員長、検討会でも議論されていません、消費者委員会の先生方も、それはいいねと積極的に契約書面の電子化について言った人はいません、だけれども、消費者庁はそれを法案に入れています。じゃ、いつ入れることを考え始めたのかということは、非常に重要な事実になりますので、ちょっと参事官に確認していただけますか。
○平川政府参考人 お答えいたします。 先ほど申しましたように、正確にその日付等を記録しているわけではございませんけれども、私が昨日の時点で参事官と話したときには、担当参事官から、大体十一月の中旬ぐらいに相談があったのではなかったのかなというようなことを申しておりました。
○川内委員 だから、十一月の中旬には、もうこの契約書面のデジタル化を法案の中に入れるということを法制局と相談を始めているわけですね。 では、井上大臣は、十月六日の記者会見で、特に、特に大臣として何がやりたいですかと聞かれて、特商法と預託法の改正であるということを大臣会見でお述べになっていらっしゃいます。その大臣会見でお述べになられたときに、既に特商法と預託法の改正案について事務方からレクを受けていたのではないかというふうに思いますけれども、大臣、いかがですか。
○井上国務大臣 済みません、質問通告を具体的にいただいていないので記憶は定かではありませんけれども、大臣会見でも申し上げているということであれば、当然のことながらレクは受けていると思います。
○川内委員 だから、もう特商法と預託法について、十月六日の時点では、大臣はレクを受け、要するに契約書面のデジタル化についても、ああ、そうなのということで、説明を聞いておったということになるわけですよね。 次長が、いや、それは違いますと言いたくて手を挙げているけれども、まだ質問もしていないのに。 次長は、いつ契約書面のデジタル化について担当部局からレクを受け、そのことを、そう、じゃ、みんなで考えていこうねというふうにしたんですか。
○高田政府参考人 お答えいたします。 正確な日付は分かりませんけれども、十月六日に、規制改革推進会議の事務局である規制改革推進室から、特定商取引法の特定継続的役務提供に係る契約前後の書面の見直しについての検討要請がございました。また、十一月二日、規制改革推進室から、各省庁の所管法における全ての民民手続の書面規制についての法改正の検討依頼がございましたので、それ以降だろうと思います。
○川内委員 それ以降って、次長がレクを受ける前に大臣がレクを受けているんですか。そんなばかな話はないでしょう。 本件は、伊藤先生、何か規制改革推進会議のせいに消費者庁はしているように見えますよね。いや、規制改革推進会議から言われたんですよ、だからやったんですよと。 違うんですよ。だって、五月までは、できませんと言っていたわけですね。十月に、もう一回規制改革ホットラインで要望を受けて、やりますに変わったわけです。 だから、その間に消費者庁の中で何かがあるんですよね。そこについて全く説明責任を果たされない。もう十月六日の時点では大臣レクを受けているわけですから。 今日は規制改革セクションも来ていただいていますから、ちょっとお尋ねしますけれども、私に、本件規制改革について、契約書面のデジタル化について規制改革推進会議での経緯を説明に来てくれた担当の皆さんは、これは今までずっと断られてきていたので、今回、消費者庁が検討すると言ったので、ちょっとびっくりしましたと。特に規制改革推進会議側から何か言わなくても、もう消費者庁が乗り乗りでしたからと言ったんですよ。 だから、普通は、伊藤先生、規制改革推進会議がなかなか進まないと思ったら、事務局が役所を何回も呼んで、これはどうなんだ、あれはどうなんだ、資料を出せとか、一生懸命打合せをして、それで進めていくわけですよね。今回、それがないんですよ。 規制改革推進会議事務局が消費者庁を呼んで、正式な会議以外にですよ、正式なヒアリング以外の打合せ等が行われましたか。
○黒田政府参考人 お答え申し上げます。 特に行われておりません。
○川内委員 特に行われていないということが、伊藤先生、消費者庁が乗り乗りだったということを表しているわけです。誰も何にも言わないのに。 検討会は、デジタル化は消費者の脆弱性を更に増すので気をつけようねと言い、消費者委員会は、説明を受けて、いや、それはまずいでしょう、ちょっとどうなのという意見を言い、だけれども、消費者庁は必死になって頑張っているわけですね、今。それはなぜなんですか。 次長、そのなぜというのを答えてください。何で、そこまでして契約書面のデジタル化にこだわるのか。消費者の利益にならないですよ。消費者の保護につながらないです。みんなそう言っている。なぜですか。誰が決めたんですか。どの場で決めたんですか。その経緯を明らかにしてください。
○高田政府参考人 まず、なぜというところからお答え申し上げます。 経済のデジタル化の進展、そして昨年来のコロナにおける新しい日常という下で、接触ではなくてデジタルで物を進めようという動きが全般的になったところでございます。 そうした中で、今の法律では、一切、デジタルは認められない、紙でないと認められないというものでございますので、それは、委員が先ほど御発言にもありましたように、デジタルに慣れている人もいるかもしれない、慣れていない人もいるかもしれない、だから、デジタルに慣れている人は可能にしよう。まさに、原則書面は残して、例外的にデジタルを認める。ただし、委員から何度も御指摘いただいていますように、それは被害につながる可能性がございますので、しっかりした制度設計にしようと思っているところでございます。 それから、どういう時点かと申し上げますと、確かに、おっしゃるとおり、八月の特商法等の検討会議の時点まではそういうような検討はしておりませんでした。まさに秋以降でございます。 先ほど、十月六日の大臣会見ということがございましたけれども、十月六日以前に、大臣が着任されてから、特商法の改正について御説明しておりますけれども、その時点で我々が考えている特商法の改正、預託法の改正の中には、もちろんデジタルということは含まれておりません。 十月六日以降、規制改革推進会議から、親会議の方から、特定継続的役務、それから、事務局からは、それ以外の全ての法案について検討せよというのがございましたので、そういったいろいろなデジタルの動きも踏まえまして、まず事務方としてしっかり議論し、事務方として、今回は、例外的に認めるということならば可能であろうという結論をしっかり出した上で、大臣に御説明して、了解となったものでございます。 かなりの議論はしておりますので、決して乗り乗りというわけではございません。
○川内委員 別に、私が乗り乗りと言ったんじゃないんですよ。規制改革推進会議事務局の方が、消費者庁が乗り乗りだったんですわ、何にも言わなくてもじゃんじゃん自分たちでやったんですよとおっしゃったんですよね。へえと。 だから、今、なぜということについて御説明をされたような、されていないような状況なわけですけれども、先ほど総理の御発言を紹介しましたよね。消費者保護の観点等から配慮を要する手続についてはデジタル化の対象とはしないというのが政府方針でしょう。これは内閣総理大臣が発言されているんですよ。消費者保護の観点等から配慮を要する手続についてはデジタル化の対象とはしないというのが政府の統一された方針なのではないんですか。
○高田政府参考人 お答えいたします。 三月二十六日参議院財政金融委員会速記録で読み上げさせていただきますと、総理の答弁でございますけれども、今般のデジタル改革関連法案においても、押印、書面の見直しを図り、デジタルによる手続を可能にする一方で、例えばとして、保険契約における契約条件の変更の通知は、消費者保護の観点から配慮を要する手続についてはデジタル化の対象とはしないと。保険契約に関してということで、そこは答弁されていると私は理解しております。
○川内委員 保険契約の前に例えばとついているじゃないですか。例示として保険契約を挙げたんですよ。 総理の本則は、消費者保護の観点等から配慮を要する手続についてはデジタル化の対象とはしないというのが政府としての方針なんでしょう。保険契約だけは消費者保護の観点等から配慮を要する手続であるということなんですか。
○高田政府参考人 お答えいたします。 デジタル化の対象とはしないということで、保険契約を例示されていると思います。 私どもに関しましては、デジタル化の対象とできるということで判断して提案したところでございます。
○川内委員 だから、消費者庁は消費者保護の観点がないということを今自ら白状したわけですね。 消費者保護の観点等から配慮を要する手続についてはデジタル化の対象とはしないというのは政府の方針なんでしょう、政府の方針。しかし、この特商法、預託法については、消費者保護の観点はないんだということを自らおっしゃったわけですね、デジタル化について。 特商法、預託法の法の目的、第一条に反しますよ、今の御答弁は。消費者保護と書いてありますよ、法第一条に。
○高田政府参考人 お答えいたします。 消費者保護の観点から配慮を要する手続についてはデジタル化の対象とはしない、すなわち、消費者保護の観点からデジタル化の対象とすべきでないというものはしないということでございますので、消費者保護の観点からしっかり対応が可能であるというものについてはできるというものでございますので、私ども、繰り返し御説明しておりますように、消費者保護の観点から、承諾の実質化など、しっかりした対応をしたいと考えております。
○川内委員 委員長、承諾の実質化と一生懸命言うじゃないですか。実質化なんかできないですから。できないんですよ。できないから、これだけ消費者被害が起きているわけですから。できないことをできるできると、取りあえず法律を通してくださいよと。これは悪徳業者を喜ばせるだけです、悪質な業者を。やったみたいな。 これは幾ら何でも、まあ、今日も私の質疑、大臣には不満だったと思います、またデジタル化のことかよ、そればっかりかと。ほかにもいっぱいあるんですよ、論点。だけれども、これをまず、だって、みんなが心配しているんですから。消費者委員会の先生方も、弁護士の先生方も、消費生活相談員の方々も、みんなが契約書面のデジタル化には反対しているわけですから、勘弁してくださいと。だから、ここをまずはっきりさせないと、その他の論点に行けないんですよ。今日、私、まだ、このデジタル化について、いっぱいほかにも聞かなきゃいけないことがあるんですよ。 是非、大臣、みんなで議論して、よりよいものに、消費者被害がないようにしていくために、大臣の本当の大臣としてのお働きを心からお願いをいたしまして、取りあえず今日は終わらせていただきたいというふうに思います。 ありがとうございました。
○永岡委員長 次に、大西健介君。
○大西(健)委員 大西健介です。 非常に限られた質問時間、柚木、尾辻両理事に御配慮いただいたことに感謝申し上げたいと思います。 今、川内委員が五十分使っても質問し切れないと言われた契約書面の電子化ですけれども、四月二十一日時点で百二十四団体から反対の意見書が出ています。これはまだまだ増え続けているということなんですけれども、私からも、先ほど川内委員からもあった四月二十二日付の大臣のブログで、いよいよ特商法改正案の審議入りですということで、本会議での代表質問、契約書面のデジタル化ばかりが質問されて、素直に言って残念ですというふうに書かれていますけれども、この百二十四団体、更に増え続けている関係者の皆さんの反対の声に私はまず真摯に耳を傾けるべきだと思うし、この大臣のブログを読むと、その深刻さというのが全く分かっていないんじゃないかなというふうに思うんですけれども、このことについて、大臣から一言いただけますか。
○井上国務大臣 私がブログにその記述を書いた意図といたしましては、この電子化だけではなくて、法案の中には様々な改正点がたくさんありますので、そういったことについても是非議論をしていただきたい、そういった趣旨でございます。
○大西(健)委員 私はほかの論点も今日やらせていただくつもりですけれども、川内委員は、五十分使っても、まだまだこの問題は言うべきことがあるんだとおっしゃっていました。私は、やはり、内容だけじゃなくて、先ほど川内委員もやられていましたけれども、このことが法案に盛り込まれた経緯についても極めて問題があるというふうに思っています。 私、資料として、二月二十四日付の伊藤消費者庁長官記者会見の要旨というのをお配りさせていただいていますが、まず、一番目のこの線を引いた部分ですけれども、記者から、契約書面のデジタル化というのはかなり急に出てきたんじゃないか、どういう議論で去年の秋口くらいからこういう話が庁内で議論になるようになったんだという話が質問に出ています。 先ほど高田次長からも十月六日以降という話がありましたけれども、それに対して長官からは、線の部分ですけれども、特商法、預託法の議論をしていたときには俎上にのっていなかったということですというふうにはっきり言われていますけれども、そういうことで間違いないのか。先ほどの川内委員とのやり取りと重なる部分もありますけれども、大臣、改めて、間違いないかということを確認したいと思います。
○井上国務大臣 検討の経緯といたしましては、政府全体におけるデジタル化の議論の中で、規制改革推進会議において、特商法の一部取引類型の契約書面等の電子交付についても取り上げられた。これを受けて、消費者庁において、デジタル化について検討を行い、消費者の利便性の向上や消費者利益の擁護を図る観点から、特商法等において、消費者の承諾を得た場合に限り、契約書面等の電磁的方法による提供を可能とする改正を行うこととした、こういうことです。
○大西(健)委員 整理して申し上げますと、先ほど川内委員もやられていましたけれども、まさに、最初の特商法あるいは預託法の改正の議論をしていたときには、このデジタル化の話はなかった。ところが、十月六日に規制改革推進室の方から要請があって、それを受けてこの話は出てきた話であって、言い方はあれですけれども、後出しの話なんですね。当然これは、いろいろなこの法案の検討過程で初めから入っていることであれば、もうその時点で消費者団体とか弁護士の皆さんも大反対したと思います。 先ほど来、政府全体のデジタル化の中でという話ですけれども、特商法における書面交付というのは、他の電子化とは同列に論じることはできない問題だというふうに思います。それが、従来の消費者庁自身の見解だった。 このことについても、先ほど川内委員もやられましたけれども、川内委員が触れられたものが、資料の二枚目に私つけさせていただきましたけれども、これが、平成二十三年一月二十日の第五回情報通信技術利活用のための規制・制度改革に関する専門調査会の資料です。 ここに線を引きましたけれども、川内委員が言われたように、消費者保護を後退させるため実施は困難というふうに書かれています。その後に、1、2、3というふうに、更にその理由が書かれているんですね、具体的に。 1でいうと、例えば、書面を直ちに交付するということになっているけれども、その直ちに交付するということが担保できないんじゃないか、あるいは、消費者の注意を喚起するために、赤枠、赤字で記載すべきということが定められているけれども、電子的交付だとそれが本当にできるのか、保証がないとかですね。 2では、直ちにということになっているけれども、電子メール等での書面の送信が翌日以降になってしまう場合があるんじゃないか。 あるいは、電子メール等を受領した、受領していないということで、無用のトラブルが起こるおそれがある。 1、2、3と具体的にこの理由を挙げて、そして、最後のところですけれども、「他の方法によって代替されるものではない。」と書いているんです。 これは、この平成二十三年の時点と今の時点で、何か変わるんですか。変わらないと思うんです、私は別に。平成二十三年から何年かたったら、何か取り巻く環境、事情が変わって、この1、2、3の理由が全部クリアできましたということにはならない。 この時点で「他の方法によって代替されるものではない。」とはっきり書いてあると思いますけれども、何か変わったんですか。大臣、いかがですか。
○井上国務大臣 例えば、今から十年前、二〇一一年当時と現在とでは、我が国の国民生活におけるデジタル化の状況、これは大きく変わったというふうに認識をしています。
○大西(健)委員 変わって、この1、2、3のこういう支障というのがなくなったんですか、それでは。デジタル化を推進したことによって、この1、2、3の心配というのは、支障というのは解消されて、その時点では「他の方法によって代替されるものではない。」となっていたのが、できることになったんですか。
○高田政府参考人 お答えいたします。 様々な論点があると思いますので、こういう点も踏まえまして、実質的な承諾の取り方についてしっかりと検討したいと考えております。
○大西(健)委員 その点については先ほど川内委員がるる言われましたけれども、最後におっしゃっていたように、承諾の実質化というのは、これはできないんだ。 消費者庁自身も、この時点では「他の方法によって代替されるものではない。」と言っているんですよ。承諾の実質化をやればこういう懸念は払拭されますよということであれば、この平成二十三年の時点でもできたはずなんです。何も変わっていないんですよ。ですから、結局、その当時と何か、技術が進んで、すごい何かAIで大丈夫になったんですとかいう話でも何でもなくて、当時他の方法によって代替されなかったものが、今になって承諾の実質化というのでできるという話だったら、当時だってできたはずなんです。何にも変わっていないんですよ。だから、これはやはり理由になっていないというふうに思います。 それから、先ほど来言っているように、本当に承諾の実質化はできるのか。 ここでも、一枚目に戻っていただいて、伊藤消費者庁長官は何と言っているかといったら、法律が通ったら考えますと言っているんですよね。先ほどちょっと古屋委員の質問に対して少し具体的な答弁はありましたけれども、政省令で定めます、法律が通ったら考えます、具体的な方法はと。それで、はい、そうですか、それだったらいいですねなんというのは、これは言えないと思います。 それから、もう一つ、この記者会見要旨の中では、二番目のところの記者の質問ですけれども、書面の交付の電子化は消費者が望んだことなんですかという記者の問いに対して、長官は、具体的に何かの御要望をいただいているというわけではないというふうに素直に認めています。 消費者からの具体的な要望があったわけではないということで、大臣、間違いないかどうか、これも端的にお答えいただければと思います。
○井上国務大臣 長官が答えているように、何か具体的に、個別に、あるいは書面でといったような要望はなかったんだと理解しています。
○大西(健)委員 そうなんですよ。それで、結局、これはやはり規制改革会議から出てきた話であって、消費者が望んだことではない。望んでいないどころか、消費者が大反対していることを強行しようとする。その姿勢では、一体消費者庁はどこを見ているのかということなんだというふうに思います。 次に、ちょっとこの話はまたほかの委員もやられると思いますので、こればかりやっていると、大臣からそればかりだとまた言われてしまうので、ほかのことも聞いていこうと思うんですけれども、今回、新たな日常ということで、このコロナの、新たな日常への対応として、送りつけ商法対策というのが法案に盛り込まれていますけれども、新たな日常という点では、コロナ禍で対面での出会いというのが減っている、そういう中で、マッチングアプリの需要というのが増えています。そして、マッチングアプリに関する相談やデート商法の被害というのも増えているんです。 今日、ちょっと記事をつけることができませんでしたけれども、先日、分かっているだけで四十五人の女性と同時に交際をして、水素水の整水器などの契約をさせていた三十九歳の男が逮捕をされました。逮捕容疑は、自分の誕生日を偽って誕生日プレゼントを詐取したという詐欺容疑なんですけれども、ただ、何をやっていたかというと、こういうデート商法を繰り返して、そして、その相手に水素整水器などを契約させていたんです。狙われたのは、結婚願望の強い三十代、四十代の女性です。 先ほど牧原委員の質問の中で、このつけ込み型勧誘の取消権について規定した第四条第三項の四号、「社会生活上の経験が乏しいことから、」ということについては、平成三十年の法改正当時にもいろいろな議論があったというお話がありました。まさに、「社会生活上の経験が乏しいことから、」こういう要件があると、三十代、四十代の女性は社会生活上の経験が乏しいことには当たらない、こういうふうになってしまう可能性があるんじゃないか。そうだとすれば、やはり私はこの要件については見直しが必要だというふうに思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。
○井上国務大臣 平成三十年の改正では、法第四条第三項第三号及び四号に「社会生活上の経験が乏しいことから、」という要件があることから、全会一致の修正により、同項五号及び六号が設けられたものです。 消費者契約法の取消権の検討においては、立法時の経緯も踏まえつつ全体像を検討していくべきと考えており、「社会生活上の経験が乏しいことから、」という要件のみに着目して、これを削除すれば足りるとは考えておりません。
○大西(健)委員 それだけ削除すればいいという問題じゃないのかもしれませんが、我々野党の案では、この要件を削除し、かつ、このつけ込み型勧誘取消権の包括規定を定めるということにしています。是非、これは前向きにまた議論をしていただきたいと思います。 次に、前回の一般質疑で、私、業務停止命令を受けたVISIONが最後の荒稼ぎをするんじゃないかということの指摘をさせていただきました。案の定、懸念していたことが起きているんです。 資料の次のページ、三ページ目ですね、見ていただきたいんですけれども、これも線を引いておきましたけれども、VISIONは今、SSTとかSHKという名称を使ってセミナーを続けているということです。この記事の最後の方でも、四月下旬には沖縄でもセミナーを実施する、四月五日から七日には北海道の函館のホテルでもセミナーをやったということが書かれています。 消費者庁は、こういう、名前を別にして、セミナーをまだVISIONが続けているということを把握しているのか。また、大臣、私が言ったようなことが起きてしまっているんですけれども、業務停止命令を潜脱するようなこういう行為を野放しにしておいていいのか、大臣から御答弁いただきたいと思います。
○井上国務大臣 消費者庁では、特商法などに違反する疑いがある場合、法律に基づき調査を行い、違反がある場合には行政処分を行っておりますが、個別の事案についてコメントすることは差し控えたいと思います。 消費者庁は、本年三月、VISION社等に対して、法律で定められているものとしては最長となる二十四か月の業務停止命令を命じるなど、厳正に処分を行ったところです。
○大西(健)委員 前回も言いましたけれども、消費者庁が業務停止命令をかけても、それを無視してまたセミナーをやっていたということを前回私は指摘しました、大倉さんとかこういう人たちがやっていると。そして今度は、VISIONという名前をまた変えてやっているんですよ。 ですから、最長の二十四か月の業務停止命令をかけましたと言っているけれども、またまた消費者庁はなめられまくっていて、結局、それを無視して、別の名前でセミナーを続けている。これでは消費者被害はなくならないですよ。是非、大臣、個別のことはと言いますけれども、本当に真剣に食い止めていただきたいというふうに思います。 次に、WILLやVISIONは、ウィルフォンライセンスパックという名称で、IP電話機機能とかカラオケ、ゲームなどの複数のアプリが読み込まれたとするUSBメモリーを販売していたんですね、やっているんですけれども、これは、法改正によって、今回、指定商品制というのを廃止して、全ての物品が規制の対象になります。 ただ、その場合、例えば、今はUSBメモリーを使っていましたけれども、こういうUSBメモリーという物品を介さないでデータを送信する形態にした場合には、これはちゃんと規制の対象になるのかどうなのか、事務方に確認したいと思います。
○高田政府参考人 お尋ねにつきましては、個別の事案に関する仮定のものであり、一義的にお答えすることは困難であります。
○大西(健)委員 いや、おかしいじゃないですか。今、預託法の改正をやっていて、今回全ての物品を対象にするからこれで起こらないんだと言っているのに、今やっているこのウィルフォンのような、USBメモリーを介さないでデータでやったらどうなるんだ。個別の話じゃないですよ。 では、一般論として、データのやり取りだったら対象になるんですか。
○高田政府参考人 お答えいたします。 一般論ということですので、御指摘のような事案は現時点では生じていないと承知しておりますが、情報データをUSBに入れずに当該データを預託すると仮定してお答えいたします。 今般の預託法改正案では、物品に関する政令指定制を廃止し、全ての物品を適用対象としております。また、規制の潜脱を防止する観点から、物品の利用に関する権利、引渡請求権その他これに類する権利についても適用対象としております。 自らが所有する物品の預託のみならず、当該物品に含まれる内容等の預託についても、物品の利用に関する権利、引渡請求権その他これに類する権利に該当し得る。したがって、個別の事案によるものの、電子データを預託した場合においても、USBに含まれる内容等の預託として適用対象となり得ると考えられます。
○大西(健)委員 データは特定権利になり得るということなんです。初めからそう答えればいいじゃないですか。何のために審議をやっているんですか。抜け穴がないかどうか、今確認しているんでしょう。 その抜け穴ということでいうと、四月六日の本委員会で、私は、今回の法改正ではケフィアのようなケースが規制の対象にならないおそれがあるということを指摘しました。 このケフィアのケースというのを皆さんに確認していただきたいんですけれども、ここに一応ちょっとパネルを作ってみました。皆さんのお手元にもお配りしてあります。 このケフィア事業振興会のオーナー契約というんですけれども、この仕組みですけれども、これはいろいろなものをやっているんですけれども、メープルシロップだったりとかですね。これは干し柿のパンフレットを基につくりました。 契約者は、1のところで、一口五万円でケフィア事業振興会の干し柿オーナーになる申込みをするんです。これは一口五万円ですから、十口の人もいますし、もっと多い人もいるということですけれども。ケフィアは、そうすると、グループ会社のかぶちゃん農園に仕入れ、製造代行を依頼して、さらに、かぶちゃん農園はかぶちゃんファームに柿の栽培、収穫をさせる。 その次がポイントなんですけれども、4のところのこの黒枠で囲った部分ですけれども、所有権が契約者に移るのはいつかというと、他の部分から区分することが可能になった時点ということになっているんです、法的には。ただ、この他の部分から区分することが可能になった時点というのが不明確なんですね。 それで、そうなった後に、今度は、ケフィアは、満期にオーナーから干し柿を買い取って、そして買取り予定金額を振り込む。一口五万円だったら五万四千九百五十円が振り込まれる、こういう仕組みなんです。 この場合、今言ったように、預託期間というのはどうなるかというと、オーナーに所有権が移転した時点から買戻しまでが預託期間なんです。ところが、オーナーに所有権が移転した時期というのがよく分からない、不明確だ、こういうケースでは、事業者側が意図的に、恣意的に、所有権移転時期をここだよと言うと、預託期間が三か月に満たない、そのために規制の穴をくぐってしまう、こういうケースが出るんじゃないかということなんです。 これに対して、前回の委員会の答弁で、片桐審議官はどう答弁したかというと、一定の期間の預託があるかどうかについては、個別の事案に応じて、実態を十分に精査するというふうに答弁しました。 このケフィアだと、また何か個別の話には答えられないとか言うのかもしれないけれども、一般論として、今言ったように、所有権移転時期が不明確で、恣意的に事業者の方で決められてしまうことによって預託期間を満たさないおそれがあるような場合についても、片桐審議官の前回の答弁というのは、まさにこういうケースも、規制逃れは許さないように、ちゃんと実質的にやるんだということで間違いないのかどうなのか。このことについてお答えいただきたいと思います。
○片桐政府参考人 お答えいたします。 預託等取引については、消費者による物品等の一定期間の預託に関し事業者が利益を供与することを本質としております。したがいまして、一定期間の預託がない場合は、預託等取引としての本質を欠くことになり、そもそも預託等取引に該当しないということになります。 もっとも、一定期間の預託があるかどうかについては、個別の事案に応じまして、その実態を十分に精査した上で、適切に事実認定をしてまいりたいというふうに考えてございます。
○大西(健)委員 その答弁は、この間と同じなんです。 だから、実質的にちゃんと認定するというのは、意図的に所有権移転時期を、恣意的に事業者が判断して、三か月に足りないというふうにならないようにちゃんと判断するということでよろしいですか。
○片桐政府参考人 お答え申し上げます。 一定期間の預託があるかどうかについて、個別の事案について、実態を十分に精査するということでございますけれども、預託等取引の本質であります一定期間の預託の有無、これは、問題となっている取引の実態を踏まえまして、実質的に判断されるべきということでございます。 預託の有無の判断に際しまして、事業者側の恣意的な解釈による規制逃れが認められるものではございません。
○大西(健)委員 今、恣意的な規制逃れは許さないと言っていただきました。そのように是非やっていただきたいと思います。 そしてもう一つ、今、預託期間が必要だということをおっしゃいましたけれども、この預託期間を設けている理由というのはそもそも何なのか。特に、買戻し型預託については、そもそも一定期間の預託を要件とする合理性がないんじゃないかというふうに思います。 あるいは、こういうケフィアのようなケースでは、今言ったように、所有権移転時期が不明確で、恣意的な判断を許してしまうので、もういっそのこと、預託期間の始期を、所有権移転時期から買戻しまでじゃなくて、その始まりの時期を、引渡しを行う前の契約締結時、こういうふうにして起算すればいいんじゃないかというふうに思いますが、この点、いかがでしょうか。
○片桐政府参考人 お答え申し上げます。 お尋ねの買戻し型預託の趣旨が必ずしも明らかでないというのはございますけれども、預託等取引については、消費者による物品等の一定期間の預託に関して事業者が利益を供与することを本質としております。一定期間の預託がない場合は、預託取引としての本質を欠き、そもそも預託等取引に該当しないということになります。 もっとも、一定期間の預託があるかどうかにつきましては、個別の事案に応じて、その実態を十分に精査した上で、適切に事実認定をしてまいりたいというふうに考えております。
○大西(健)委員 それを設けているのは恐らく一定の預託がないと利益が上がらないんじゃないかというようなことなんですけれども、買い戻すんですから、これは別に、一つは、恐らく期間を設けているのは、過剰規制の回避ということと、あと、短期間では被害が生じないだろうという話なんですけれども、こういうケースでは、もはや買戻しすることになっているわけですし、実際、短期間でも被害が出ています。それから、過剰規制ということも、自ら事業者が買い戻すと言っているわけですから、過剰規制にもならないと思いますので、そもそも合理性が私はないと思います。 それから、もう一つのやり方として、他の方法としては、預託の定義自体をもっと変えて、他の法令にもそういう事例が見られますけれども、例えば、こういうようなことではどうか。 例えば、買戻し特約付売買契約、リース契約その他いかなる名義をもってするかを問わず、前号に掲げるものと同様の経済的性質を有するものというような包括的な定義を置けば、買戻し特約つきのこういう売買であっても、これは預託に当たるんだ、その他いかなる名義をもってしても、実質的に同様の経済的性質のものであればそれは預託とみなすんだ、こういう定義を包括的なものにすればいいんじゃないかと思うんですけれども、これはいかがですか。
○片桐政府参考人 既に申し上げたことで恐縮でございますけれども、一定期間の預託がない場合は、預託としての本質を欠いており、そもそも預託等取引に該当しないということになります。 もっとも、一定期間の預託があるかどうかについては、個別の事案に応じて、その実態を十分に精査した上で、適切に事実認定をしてまいるということでございます。 その場合には、問題となる契約の形式的な名称ではなく、当該契約が実質的に預託等取引に該当するかどうかによって判断されるということになります。 預託の有無の判断に関して、事業者側の恣意的な解釈による規制逃れが認められるものではございません。 したがいまして、御指摘の包括的な定義は設ける必要はないものというふうに認識しております。
○大西(健)委員 包括的定義を設けなくても規制逃れは許さないようにちゃんとやるんだと、今ここで言いましたからね、ちゃんとやってくださいよ。 それから、もう一つ、ケフィアのこういうケースを見ていただくと、オーナー契約の実態というのは、顧客から集めた金銭をケフィアグループが、各事業、さっき言った干し柿であったりメープルシロップであったり、サーモンであったり、何かいろいろな事業に充てて、そしてその利益を配当することを目的とする契約にほかならないと思います。 つまり、これは、金融商品取引法の集団投資スキームに該当するものであって、これは金商法でやればいいじゃないかという話も以前からあるんですけれども、この考え方について、今日、金融担当の政務官に来ていただいていますので、御答弁いただきたいと思います。
○和田大臣政務官 お答え申し上げます。 お尋ねの買戻し型預託の趣旨が必ずしも明らかではございませんけれども、預託商法は、一般的に、物品を預託して、その物品を賃貸等の形で活用することにより利殖を図るというスキームだと認識をしてございます。 金融商品取引法は、投資ファンド等を有価証券とみなして規制を適用しておりますが、これは、金銭を出資、拠出して、事業から生ずる収益の配当等を受けるといった、金融商品としての性質を持つことによるものでございます。このため、物品を購入、預託するスキームにつきましては、金融商品取引法の規制対象にすることはなじまないと考えられます。 こうしたことを踏まえまして、預託商法に関して検討を行っていた消費者委員会においても、物品が介在している預託商法については金融商品取引法の規制にはなじまないと結論づけ、預託商法に係る法制度等の検討について、金融庁ではなく消費者庁に建議を行ったものと承知をしております。 委員が御懸念されております悪質な預託商法は、本日議題となっております改正法案で適切な対応がなされると承知しておりますけれども、いずれにしても、今後も必要に応じて消費者庁と連携をしてまいりたいと思います。
○大西(健)委員 さっき、違うことですけれども、結局、名義はともかく、やっていることに着目して私は取り締まっていくことが必要だと思います。 つまり、今回、全ての物品どころか、特定権利まで広げるわけですよ。そして、実態でいうと、申込みをしている人たちも、オーナーになるというけれども、別に物品を手にするということを目的としているんじゃなくて、五万円払って五万四千九百五十円、もうかるということでやっていて、そして、そのお金をかき集めて、ケフィア事業振興会が投資というか、いろいろな事業をやって、そしてそこで上がった利益を配分する。これはまさに集団投資スキームだというふうに私は思います。 ただ、おっしゃるように、今回、本当にちゃんと、新しい法改正がしっかり厳格に運用されれば、かなりの部分を取り締まることはできると思います。 もう一つ、ケフィアは甚大な被害を出しているんですけれども、詐欺で立件できているというのはごく一部だけで、ほとんどは出資法違反になっています。 ただ、出資法第一条及び第二条第一項違反の罰則というのは、三年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金になっているんです。この懲役三年以下というのがちょっとみそで、懲役五年以下になると執行猶予はつかないんですけれども、懲役三年以下だったら執行猶予がついちゃうんです。ですから、非常に、言っちゃ悪いですけれども、やり得になってしまっている。 今回、預託法改正でも、新設の罰則とか、罰則の引上げが行われていて、例えば預託法でも、勧誘、契約等を確認を受けないで行った場合の罰則が五年以下の懲役になっているんです。 出資法違反の罰則を最低でも三年以下じゃなくて五年以下に引き上げなければ、私はやり得を許してしまうことになると思いますが、今日は法務省の政務官に来ていただいていますので、御答弁いただきたいと思います。
○小野田大臣政務官 法務省は、本法律の前提となる資金需給の状況などの経済金融情勢や関連業者の業務実態等を直接に把握しておりませんが、一般論として、法定刑を引き上げることについては、法定刑を引き上げる必要性や理由をどのように考えるか、実際の処罰の状況として、法定刑が低いために適正な量刑が困難となっているような状況にあるのかなどといった検討課題があると考えております。 いずれにいたしましても、捜査機関においては、法と証拠に基づき、刑事事件として取り上げるべきものがあれば適切に対処するとともに、悪質な事情については適切に主張、立証することで、厳正な科刑の実現に努めていきます。
○大西(健)委員 さっき言ったように、例えば預託法も引き上げていますし、金商法も引き上げている、だから、私は出資法も引き上げていくべきだと思います。 和田政務官と小野田政務官、ここまでで結構です。お忙しいところ、ありがとうございました。 ジャパンライフもWILLも同じですけれども、消費者庁は、行政処分の過程で、債務超過や、裏づけとなる物品や事業としての実態がなく、早晩破綻することに気づいているにもかかわらず、事業継続を止めることができずに、被害の拡大を防ぐことができなかったということです。 そして、今回もそうですけれども、破綻したときには時既に遅しで、財産は隠蔽、散逸していて、被害者の救済はできない、これが過去の教訓であり、私は最大の課題だと思います。この点、被害者救済のためには、消費者庁による破産申立て権の付与が不可欠だと思います。 ところが、平成二十五年六月の消費者の財産被害に係る行政手法研究会というところで、今言った消費者庁の破産申立て権について、その意義や課題を具体的に論点整理し、今後の検討が期待されるというふうに書かれたんですが、それ以降、六年以上全く議論が進んでいない。 私は、早急に議論を再開して、消費者庁による破産申立て制度を導入すべきと考えますが、大臣、いかがでしょうか。
○井上国務大臣 消費者被害を救済するための制度、様々考えられますが、新たな制度を設けるべきか否かについては、既存の制度の運用状況を踏まえて検討する必要があります。 消費者被害を救済するための既存の制度としては、消費者裁判手続特例法に基づく特定適格消費者団体による被害回復の制度があり、御指摘のような破産申立て権を創設すべきか否かは、消費者裁判手続特例法の運用状況も踏まえて検討する必要があります。 消費者裁判手続特例法については、平成二十八年十月に施行された後四年が経過し、一定の運用実績が積み重ねられつつあります。そのため、本年三月より、消費者裁判手続特例法の運用状況について多角的に検討する検討会を開催することといたしました。 まずはしっかりと消費者裁判手続特例法の運用状況を検討し、制度全体として実効的に消費者被害を救済できるようにしてまいりたいと思います。
○大西(健)委員 事務方からでも結構なんですけれども、行政庁による破産申立て制度の議論、六年間止まっていますけれども、再開させないんですか。
○高田政府参考人 先ほど大臣から答弁したとおりでございますけれども、特例法につきまして、まずはしっかりと検討したいと考えております。
○大西(健)委員 特例法はやっていただいて結構ですけれども、是非、これも、この時点でちゃんと論点整理して検討することが期待されると言っているわけですから、やっていただきたいと思います。 最後に、資料の最後につけましたけれども、過去の販売預託商法で問題となった主な事件の一覧です。安愚楽牧場、ジャパンライフ、ケフィア、ここに載っているのはごく一部です。今回の法改正で、原則、販売預託は禁止になりますけれども、そのこと自体、私は大きな前進だと思います。 しかし、これから先はもう起こらないから、過去のことはもうしようがないんだ、知らないんだということでは私は済まないと思います。被害者の救済はほとんど進んでいません。虎の子の老後の資金を全て失って、家族にも会わせる顔がなくて、被害者の多くは今も苦しんでいます。 悪質な預託商法事犯が後を絶たない中で、最後、消費者庁も販売預託の原則禁止に踏み切りましたけれども、当初は何と言っていたかといったら、私も何回もここで聞きましたけれども、物品を売って預かるという行為自体に問題の本質があるわけではない、必要なのは現行法令に基づく執行強化及び体制整備であるというふうにずっと言っていたんです。 消費者庁がもっと早くこれをやっていれば、こんな被害は出なかったんですよ。だから、被害に遭った人たちはもう過去のことだからしようがないんだじゃなくて、政府は何らかの救済というのを私は検討すべきだと思いますけれども、大臣、いかがですか。
○井上国務大臣 販売預託の原則禁止の対象となるのは、今般の改正法案の施行後に発生した事案であり、施行前に発生した事案については改正法案の対象とはなりません。 したがって、過去の被害事案については、全国の消費生活センター等に速やかに御相談いただき、解約や返金請求等を行っていただく必要があります。 消費者庁としては、消費者が早期に権利を行使できるよう、国民生活センター等の関係機関と連携しつつ、消費者に対する迅速な情報提供に取り組んでまいります。
○大西(健)委員 言ったって、もう財産は残っていない。だから、もう十年例えば安愚楽からたっているわけですけれども、全然救済は進んでいないんですよ。だから、それはもう過去のことで、これから先はもう起こらないんだからいいんだじゃないと思いますよ。 私は、ジャパンライフやケフィアの被害者にも何回も会っていますし、ジャパンライフの被害者からはいろいろなことを聞いています。 大臣、会って、話を聞いてくださいよ。最後にこれだけ聞いて、もし会っていただけるなら、私、幾らでもあっせんしますから、仲介しますから。まず、聞かないと。彼らがいかに困っているかというのを知らないから、いや、もうこれから先は起こらないので、過去のことには適用されません、相談センターに言ってくださいと。言ったって、救済なんかされないんですから。この十年、何の救済も進んでいないんですから。 会って、話を聞いていただけますか。これを最後に聞いて、終わります。
○井上国務大臣 消費者庁としては、適切な対応をしっかり全体として取ってまいりたいと思います。
○大西(健)委員 時間ですから終わりますけれども、会わないということですか。会わないんですか。会わないか、会うか、会うことを検討するかどうか、それだけ答えてください、終わりますので。
○井上国務大臣 繰り返しになりますけれども、消費者庁として、しっかり適切な対応を取っていきたいと思います。
○永岡委員長 時間が来ておりますので、大西委員、短くお願いいたします。
○大西(健)委員 消費者庁というのは、一体何のためにある役所なんですか。消費者のためにある役所じゃないんですか。私は、今の大臣の答弁を聞いて、本当に残念で仕方ありません。 終わります。
○永岡委員長 次に、尾辻かな子君。
○尾辻委員 立憲民主党、尾辻かな子です。 今の大西委員とのやり取りで、大臣の答弁に私も驚愕いたしました。会うか会わないか、消費者被害、それもマルチとか預託商法で被害を受けた方々に会うかどうかすら明言をしない消費者担当大臣。大臣、姿勢が問われていますよ。大臣の姿勢が問われています。会っていただくと、検討するとやはり答えていただきたいんですが、いかがですか。
○井上国務大臣 消費者庁として、適切な対応を取ってまいりたいと思います。
○尾辻委員 消費者庁は、私が言うのも恐縮ですけれども、与野党一致して、みんなで消費者の利益を守ろう、保護しようでやってきました。そのトップに立つ大臣が今のような御答弁をされる。 今回の預託法と特商法改正は、私たちも異例の対案を出すということをさせていただきました。ここにおられるベテランの先生方からとると、何と、今までの消費者問題に関する特別委員会に関しての異例中の異例です。消契法ですら、いろいろなことはありましたけれども、何とか、何とか、何とか全会一致でやってきた。しかし、今回の、特に契約書の電子化については、やはりこれは私たちはもうどうにもできないというところでの対案であり、今、全会一致で今までの法案を通してきたという伝統がそのまま続けられるかどうかの瀬戸際なんですよ、大臣。 ちょっとほかの委員もおっしゃいましたけれども、大臣のホームページにはこう書かれているんですね、四月二十二日の衆議院本会議の質疑に対して。コロナが大半だった、残りの法案に関する質問も契約書面等のデジタル化についてだけであったことは、率直に言って残念ですと。 ここが、私たち、一番の問題だということで焦点を当ててやっているのに、大臣の、私たちに対して審議をお願いする内閣のトップが、私たちの質問について残念だと言っていると。これは撤回していただけませんか。
○井上国務大臣 先ほども申し上げましたけれども、今回の法案にはデジタル化以外にも様々な項目が入っておりまして、そういったことについても大変重要だと思っておりますので、是非、国会で御審議をいただきたい、そういった趣旨でございます。
○尾辻委員 撤回もされない。消費者問題の被害者にも会わない。大臣、大臣はどこの庁の大臣をされているんですか。疑問です。本当に今疑問しかないということをまず申し上げておきたいと思います。 ちょっと時間がないので議論に入っていきますけれども、私も書面のデジタル化をやるんですけれども、その前に、前回もやったメールによるクーリングオフのことについてきっちりと確認をしていきたいと思います。これも、様々な弁護士の先生や消費生活相談員の皆さんから懸念があるところでございます。 今回の法改正によって、法改正九条一項で、電子メールでのクーリングオフができるようになりました。しかし、発信主義の特則、つまり、九条二項、ここは、書面を発したときと、記録媒体に記録された電磁的記録、当該記録媒体を発送したときとなっているということで、発信主義の特則はこの二つである、それでよろしいですか。
○片桐政府参考人 お答え申し上げます。 御指摘の九条二項でございますけれども、この規定が置かれている趣旨というのは、郵便等による送付等を念頭に置いたときに、消費者に与えられるクーリングオフを行使するかどうかの熟慮期間というものが確実に確保されるように、郵便等によるクーリングオフの相手方への到達に要する期間によってクーリングオフの期間が実質的に短くならないように設けられたということでございます。 電子メールについては、発信すれば直ちに到達するということで、この規定には設けることはしていないというところでございます。
○尾辻委員 確認します。九条二項というのは、基本的に、ですから、USBやCDやDVDなどを送付した時点でクーリングオフが成立するとしか言っていないということでよろしいですね、九条二項。
○片桐政府参考人 はい。そのとおりでございます。
○尾辻委員 もう一度。つまり、この法律を普通に読むと、クーリングオフの発信主義の特則は、書面を発したときと記録媒体を送ったとき、送付したときしかならないということになって、この九条一項のクーリングオフは、結局、民法九十七条一項の到達主義が適用されるということになりませんか。イエスかノーでお願いいたします。
○片桐政府参考人 お答え申し上げます。 今般の改正法案においては、郵送等によって到達まで時間を要する記録媒体に記録された電磁的記録については、発送したときに効力を生じる旨の規定を明示的に置くとともに、到達に時間を要しない電子メール等についても、その性質上、発信と同時に到達して効力が生じるということとなります。 したがいまして、熟慮期間を確保するという趣旨が貫徹されており、これまでのクーリングオフの発信主義の考え方に変更を加えるものではございません。
○尾辻委員 でも、それだったら、九条二項に入れないとおかしくないですか。普通に読むと、だって、発信主義は二項だけなんですから。 さっき、メールはすぐに届くというふうにおっしゃいましたけれども、メールは、例えば消費者側のサーバーの不具合とか、プロバイダー側の不具合とか、例えばキャリアによる通信の制限等で、別にすぐに届くというわけではないですよね。そうすると、これは到達主義になってしまいませんか。
○片桐政府参考人 お答え申し上げます。 仮に、クーリングオフ行使に係る電子メールが事業者による正しくないアドレスの表示等によって不到達となったとしても、消費者がクーリングオフの行使をしたことが明確であれば、電子メールの発信時に効力が発生し得るということでございます。
○尾辻委員 事業者側の問題だったらそれでオーケーだとした場合、じゃ、消費者側のサーバーとかプロバイダー側とか、いろいろな要件は考えられるじゃないですか。そうしたら、そのとき、事業者側に責任がない、帰責性がない、そのときはどうするんでしょうか。
○片桐政府参考人 メールが発信されたその個別の状況に応じて、消費者がクーリングオフの行使をしたことが明確かどうかということを判断して、明確であれば、電子メールの発信時に効力が発生し得るというふうに考えてございます。
○尾辻委員 それはどのようにして担保されるんでしょうか。
○片桐政府参考人 今般の特定商取引法の改正案におきましては、従来の書面に加えて、電子メール、SNS、記録媒体に記録された電磁的記録によるクーリングオフを可能としているところでございます。 電子メールについては、繰り返しの答弁で恐縮でございますけれども、基本的には送信すればすぐに到達し、効力を生じることになります。仮に、そのクーリングオフの電子メールが技術的理由や事業者が誤ったアドレスを表示することによって不到達になっても、クーリングオフ制度の本旨に鑑みれば、書面の発出時に効力を生じると解するのが妥当であると同様、消費者がクーリングオフを行使したことが明確であれば、クーリングオフは電子メールの送信をもってその効力が発生し得るというふうに考えております。 この点については、消費者や事業者に確実に周知するため、通達において明確化することとしたいというふうに考えてございます。
○尾辻委員 通達で本当にこれは担保できるんですか。裁判などは、法律を読むわけですよね。法律、これを普通に読んだら、九条一項は完全に民法の中の到達主義になってしまいますけれども、法文にちゃんと書かないとそれは担保されないんじゃないですか。
○片桐政府参考人 お答え申し上げます。 消費者のクーリングオフの意思表示でございますけれども、意思表示につきましては、消費者がその意思を明示したときにその効力を生じるということが原則でございます。したがって、発信をもって効力が発生し得るというふうに解するところでございます。
○尾辻委員 ずっと堂々巡りになっていて、私の言っていることにお答えいただいていないんですよ。お答えいただいていないんです。何をもって担保するんですかと言ったら、通達でもって担保するとおっしゃいましたけれども、法律の文章にそれが書いてなければ、裁判で争われたときにどうやって解決するんですか。だって、法律に書いてないじゃないですか、そのように。書いてないですよね。 じゃ、聞きますけれども、発信でもってできるというふうに書いてますか、法律に。
○片桐政府参考人 この国会審議で御議論いただいている内容も踏まえまして、この法律の内容の解釈が明確になるように、しっかりと通達に定めてまいりたいというふうに考えてございます。
○尾辻委員 これは通達ではなくて法律、ここに書き込まなければその効力は発生しないですから、この部分は大きな穴になる。だから、済みませんが、これは是非とも修正をしていただきたい。九条二項のところにしっかりと、メールによることは発信主義だということをちゃんとここにも入れていただきたい。是非ちょっと協議をお願いしたいと思います。 ちょっと長引いてしまいました。次、ちょっと書面の電子化のこともやっておきたいと思います。 本当に私、一番やってはならないところをデジタル化されるんだなということで、びっくりしているわけです。本当に、訪問販売とか電話勧誘販売とか連鎖販売、マルチという一番消費者被害が大きいところになぜこんなものを入れてしまうのかということについては、るる先ほどからありましたように、消費者側からの働きかけはなかったというような、立法事実がないことも分かりました。 そして、ちょっと今日、時間がないので指摘をしておきますけれども、規制改革推進会議の中で議論があったのも、特定継続的役務提供契約、これのデジタル化については消費者庁は、やりますよ、検討を進めると言っているだけなんですね。だから、オンラインの例えば英会話をやられる方は、もちろん、オンラインで英会話できるぐらいですから、オンラインの技術があるんですよ。そういう方々に限って契約書を電子化なら、まだ百歩譲って理解できるところがありますけれども、今回のはそうではありません。訪問販売、マルチ販売、今まで膨大な被害を出しているところにこれをやるわけです。 今でも、多分、書面は出しますけれども、デジタルで欲しいと言えば、書面で出す以外にもデジタルで更にプラスして渡せばいいわけですから、これをわざわざ入れる必要は私はないと思います。 ちょっと裏面を見ていただければと思うんですけれども、じゃ、書面交付の電子化が認められているほかの法律がどれぐらい厳しいかということを持ってまいりました。 ここの部分、書面交付の電子化がやられている法律というのはどういうものがあるか、政府参考人からお聞きしたいと思います。
○高田政府参考人 お答えいたします。 特定商取引法以外にも、契約内容を明確にし、後日紛争を生じることを防止すること等を目的として、事業者に対して、契約締結時等に書面交付義務を課す法律が存在いたします。 そのような法律のうち、例えば割賦販売法や電気通信事業法等の法律において、書面の交付に代えて、消費者の承諾を得た場合に限り、書面に記載すべき事項を電磁的方法により提供することができるとの制度を設けていると承知しております。
○尾辻委員 それらの法律は、見ていただいたら分かるように、販売業者とか販売代理店とか事業者自体が登録制なんですよ。ちゃんと管理できるようになっているんです。説明義務もちゃんとあるんです。ところが、特商法には、もちろん販売業者の登録制はありません、届出制もありません。そして、説明義務もありません。こんなところで書面交付だけ電子化したら一体どんなことになるのかということは、もうこれは火を見るより明らかではないかというところでございます。 大臣、先ほど、大臣、お聞きしたいんですけれども、大臣、今まで、マルチ販売とかこういう消費者被害に遭われた人の声は聞いたことおありですか。
○井上国務大臣 直接には伺っておりません。
○尾辻委員 どんな方が被害に遭っておられるか、お分かりですか。
○井上国務大臣 もちろん、いろいろな被害者の方がいらっしゃいますから、それぞれなことだと思います。
○尾辻委員 どういう方々が被害に遭うかというと、例えば高齢者の方々ですよ。そんな、今スマホもなかなか触れない、そういう方々であったり。例えば持続化給付金、何が問題になったかといったら、メールアドレスがないと持続化給付金はもらえなかったじゃないですか。そうしたら、メールアドレスがなくて苦労したと、皆さんはきっと地元で、すごいそういうのを相談に乗られたと思うんですよ。これが現状ですよ。そこに、一番被害が多いここに入れるというのは、大臣、やはり現実が見えていらっしゃらないんじゃないかと私はすごく思います。 本当は高田次長にも、この承諾の明示的に示す方法というのはどういうものかというのをもうちょっとお聞きしたかったんですけれども、済みません、ちょっと私の時間が終わってしまいました。 是非ここは修正をしていただきたい。この部分は修正していただかないと消費者被害が拡大してしまうことになりますので、強くお願い申し上げて、私の質問にしたいと思います。 ありがとうございました。
○永岡委員長 この際、暫時休憩いたします。 午後零時五分休憩 ――――◇――――― 午後二時十三分開議
○永岡委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。吉田統彦君。
○吉田(統)委員 立憲民主党の吉田統彦です。 本日は二十五分しかありませんので、早速始めさせていただきます。 まず、今回の法案の最大の問題点である書面交付義務の電子化についてお聞きします。 現在の特定商取引法においては、第四条において、販売業者又は役務提供事業者は、営業所等以外の場所において商品若しくは指定権利につき売買契約の申込みを受け、若しくは役務につき役務提供契約の申込みを受けたとき又は営業所等において特定顧客から商品若しくは指定権利につき売買契約の申込みを受け、若しくは役務につき役務提供契約の申込みを受けたときは、直ちに、主務省令で定めるところにより、次の事項についてその申込みの内容を記載した書面をその申込みをした者に交付しなければならないとなっています。そして、その書面には、例えば訪問販売の売買の場合だと、商品、商品の対価、代金の支払いの時期及び方法、商品の引渡時期、クーリングオフに関する事項等を交付しなければならないと定められています。 今回の法改正で、政府案では、特定商取引法第二項に、「書面の交付に代えて、政令で定めるところにより、当該申込みをした者の承諾を得て、当該書面に記載すべき事項を電磁的方法により提供することができる。この場合において、当該販売業者又は当該役務提供事業者は、当該書面を交付したものとみなす。」と定められています。 一方で、私も提出者の一員である野党案では、そのような第二項の追加はありません。 そもそも、現在の特商法で書面交付義務が定められている趣旨は、契約締結前における情報提供、契約締結後における契約内容を熟考する機会の確保、クーリングオフ権や中途解約権などの購入者等の権利行使に関する情報提供ということであり、消費者保護の観点から重要な意義を有していると考えます。 しかし、書面交付義務を電子化すると、そもそも書面と異なり、それを俯瞰して見ることができず、詳細な内容を見ようとすると、電子データの中から探さなければ確認することができないなどのデメリットがあります。特に、電子機器の取扱いに不慣れな高齢者や、また、最近の若者も一々書面を確認しないという点がありますので、交付義務が形骸化するのではないかという懸念を持っています。 加えて、高齢者にありがちな消費者被害としてオレオレ詐欺のような特殊詐欺がありますが、この一因は、高齢者が正当な判断を下せないまま、うまく乗せられてしまって契約をしてしまうなどで金銭を支払ってしまう、後で冷静になって被害に遭ったことに気づくということがあるわけであります。 ともすると、売買そのものもうまく乗せられて契約に至った上で、その勢いに乗り、電子交付の承諾についても同じタイミングで行われるわけですから、本人は、うまく乗せられて承諾してしまった、あるいは承諾したのかどうかよく分からないという事態が想定されるわけですが、まず、本人の認識の中で承諾があったかよく分からないという場合は承諾していないという理解で、大臣、よろしいですか。
○井上国務大臣 高齢者がよく分からずに承諾をした場合、承諾があったことにはならず、法律上、交付が義務づけられている契約書面を交付していないことになります。民事上はクーリングオフを行うことができる期間が継続することとなるとともに、事業者の行為は、書面交付義務違反として、業務停止命令等の行政処分の対象となるほか、刑事上も六月以下の懲役又は百万円以下の罰金の対象となります。
○吉田(統)委員 大臣、ありがとうございます。 そうすると、もう一回確認ですが、本人の認識の中でいいですね。本人の認識の中で承諾したかどうか定かでないと本人が言っている場合は、事業者が承諾があったと言っても、承諾していないという理解でいいですね、大臣。
○井上国務大臣 はい、それで結構です。
○吉田(統)委員 これはとても大事なことで、そうすると、その後で、よく分からないよ、電磁的な交付がされていたとしても承諾をした覚えはないと消費者が言った場合は全て無効ということですよね、大臣、今の御答弁だと。もう一回言いますが、電磁的な交付もされている、それで、事業者が、この方は契約をするし、承諾をしました、電磁的交付も承諾をしたと言ったとしても、本人が、そんなことはよく分からぬ、今から思うとどうなったかよく分からないと後で主張された場合はこの契約は無効ですね。
○井上国務大臣 高齢者がよく分からずに承諾をした場合は、承諾があったことにはならず、法律上、交付が義務づけられている契約書面を交付していないことになります。
○吉田(統)委員 分かりました。大臣、はっきりと答えていただいて、ありがとうございます。ここは本当に大事なわけです。 では、次の質問に行きます。 ただ、こういった場合、もう少し細かいことも聞いていきますが、当初は購入の意思もなかった、そういった中で乗せられて契約してしまった、その流れで交付義務のある書面の電子交付も承諾してしまったと今度は本人が認めている場合について、ちょっと大臣に確認していきます。 例えば、高齢者が、スマートフォンだと、画像は小さいですね、先ほど申し上げたように一枚の紙で俯瞰して見ることもできない、必要な事項を確認するにも不自由する場合も十分にあります。特に、そのようなときに、契約の成立を図ってあえて電子書面交付を行う業者の中には、当然、高齢者を食い物にしようとする業者がいることは十分に考えられるわけです。 そういった場合、野党の法案ではクーリング期間を七日間延長して消費者保護を図っているわけですが、消費者庁は、そのような場合のクーリングオフについて、どのような対応をして消費者保護を図るつもりでしょうか。大臣、お答えください。(発言する者あり)
○永岡委員長 止めてください。 〔速記中止〕
○永岡委員長 筆記を起こしてください。 高田次長。
○高田政府参考人 お答えいたします。 実質的な承諾がなされていない場合は、まだクーリングオフ期間でございますので、クーリングオフできるということになります。
○吉田(統)委員 だから、参考人の方で結構ですけれども、ちゃんと文章を読んで僕はレクしていますからね。通告されていないなんて、本当にそんなこと、とんでもないことですよ。私に対して失礼ですよ。 もう一回言いますけれども、七日間クーリングオフを、要は、本人はもう承諾したと言っているんです。いいですか、さっきと違う。さっきの大臣の答弁で、していないと言った場合は、ちゃんとそれはしていないことになって、契約自体が無効だと大臣おっしゃってくださいましたね、はっきり。 そうじゃなく、今回は、冒頭言ったように、認めている、本人が契約をした、電子書面も交付を承諾したと言った時点から、要は、野党案だと七日間クーリングオフの期間を延長しているわけですよ。しかし、今法案では、こういった部分に対して、クーリングオフをしたい方に対してどのような対応をするつもりかということを聞いているんです。
○高田政府参考人 お答えいたします。 委員御指摘のような懸念もあろうかと思いますので、先ほど午前も答弁いたしましたが、口頭や電話だけでの承諾は認めない、消費者が承諾をしたことを明示的に確認することとし、消費者から明示的に返答、返信がなければ承諾があったとはみなさない。ですから、委員がおっしゃるようなことは承諾にはならないと思います。
○吉田(統)委員 そうじゃなくて、承諾をしたと本人は言っているんです。いいですか。ちょっとよく聞いてください、次長。そこからクーリングオフをしたいときに、不十分な期間しか残されていないから、そういったところに関しては何か工夫をするのか、それとも全くしないのかということを聞いているんです。
○高田政府参考人 消費者が自らの意思で明確に、それも検証可能な形でもちろん承諾がなされているということだと思いますので、その場合は、それによって書面を交付したときからがクーリングオフの起算点になります。
○吉田(統)委員 じゃ、そこに対しては特段の対応はしないということですね。分かりました。 これは他の委員からも質問がありましたが、結局、書面の電子交付というのは、菅総理が進めるデジタル化の名の下で、本来必要のない、そして、デジタル化をしてはいけないデジタル化を進めるにすぎないこと、そして、法の本来の目的であるべき消費者保護とは何ら関係ないということが、だって関係ないですよね、明らかだと思うんですが。 大臣にお伺いします。一応、本当に大きな問題になってきている、ただ、さっき大事な答弁をした中で、大臣、この法案を撤回して野党案をしっかりとのみ込んでいただきたいんですけれども、いかがですか。
○井上国務大臣 我々といたしましては、国会に提出したこの法案、是非御理解をいただければと思っています。
○吉田(統)委員 よりよいものにしたというつもりで野党案を出しておりますので、また是非、いつ気が変わっていただいても結構ですので、考えていただきたいと思います。 それでは、次に行きます。 通信販売というのは、大臣、通信販売事業者が新聞、雑誌、インターネット等で広告し、郵便、電話等の通信手段により申込みを受ける取引と消費者庁のホームページにも記載がありますね。 いわゆるネット取引、取引デジタルプラットフォームを利用した取引も原則として通信販売の範疇に含まれるわけですが、消費者保護の観点からいえば、実体のない怪しげな業者や名義を次々と変えていくような業者など、闇業者と言ってもよいかもしれませんが、こういった業者が取引デジタルプラットフォーム上や偽サイト等に存在して、被害に遭う例が報告されています。 特にこのようなネット上の取引から消費者が被害に遭わないために、消費者庁としてはどのような施策を行っていくのでしょうか。大臣にお尋ねします。
○井上国務大臣 最近の新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のための新たな日常において、インターネット通信販売の重要性は高まっております。そのような中で、通信販売業者が特定商取引法に違反する行為に対して監視を強化する必要があります。 具体的には、インターネット通販における特定商取引法に違反するおそれのある行為に対して、消費者庁に専属の担当を設けて調査、監視を行っているほか、インターネット通信販売等適正化事業として、外部の専用リソースも活用し、特定商取引法に違反するおそれのあるサイトのモニタリングを行っております。
○吉田(統)委員 モニタリングの話が出ましたですね。 実際、こういったネットの取引等だと、常に、法規制の穴をつく、ないしは先を行って詐欺的な手法を行って利益を上げて、消費者に被害が生じる例は、ニュースでもよく耳にしますよね、大臣。特に最近だと、そういった、それを利用して怪しげな商売をさせているデジタルプラットフォームやアフィリエイト広告、さらにはSNSを利用した取引など、様々、いろいろな形で出てきています。ともすると、ネット取引は通常は仲介取引にはなりませんが、いわば場を提供する取引デジタルプラットフォームへも何らかの対処をすべきだし、しないと消費者保護に穴が空いてしまうと思います。 そこで、今少し触れられましたが、消費者庁としては、こういった取引、デジタルプラットフォームやSNS、アフィリエイト広告、そういったところを介す取引について、現在でもネット上のパトロールはなさっていると思うんですが、技術が進む中で、今後デジタル社会を迎えるということ、菅総理もしっかりと前進させたいとおっしゃっているわけですから、今後どのようなモニタリングやネット上のパトロールを行っていくのか、もう少し具体的に教えてください。 そして、大事なのは、デジタルプラットフォーム等の運営者や様々なSNS媒体の運営者に対して、ペナルティーや指導、さらには啓発、教育を行っていくべきだと思いますが、その点に関してはどうお考えでしょうか。
○井上国務大臣 今回御審議をいただいている特定商取引法改正法案は、悪質な販売業者等に対する規制であり、消費者と販売業者等との間の通信販売に係る取引の当事者ではない取引デジタルプラットフォーム提供者等に対して罰則等による措置を講ずるものではありません。 一方で、そのような立場にある取引デジタルプラットフォーム提供者等に対しても、悪質業者についての情報提供を行うことは重要であると認識しております。 事実、消費者庁は、取引デジタルプラットフォームにおいて偽ブランド品を販売していた通信販売業者十三事業者に対して特定商取引法の規定に基づき業務停止命令等の行政処分を行った際、当該取引デジタルプラットフォーム提供者に対して、違反についての情報提供を行い、さらに、当該情報も活用して、今後、消費者被害の発生又は拡大の防止に向けた対応を行うよう要請するなどの対応を行っております。
○吉田(統)委員 現行、今そうされているわけですが、今後、広がっていきますよね、大臣。今のその状況で十分だとお考えなのか。それとも、何かしらもっと踏み込んだ特別なことを、先ほど私は、デジタルプラットフォームへの情報提供と大臣おっしゃいましたが、デジタルプラットフォームそのものにも指導とか啓発、また、こういった業者が紛れ込まないための工夫をさせるなど、そういったことが、大臣、必要だと思うんですが、だから、罰則など、啓発、教育、デジタルプラットフォームへも必要だと思うんです。そこに関しては、大臣、どうお考えなんでしょうか。
○井上国務大臣 これは、先日御審議をいただいた取引デジタルプラットフォームを利用する消費者の利益の保護に関する法律における官民協議会などの枠組みも利用して、取引デジタルプラットフォーム提供者とも緊密に連携しながら、悪質事業者による消費者被害が発生しないよう、適切な取組を行っていく方針です。
○吉田(統)委員 つまり、大臣、デジタルプラットフォームは、いかなる消費者被害があっても非はないと。今の答弁だとそういうことですよね。そことは連携を取っていくけれども、そこを、何らかの制約をしたり、何らかの指導、監査、そういったものを行っていく気はないという御答弁ですが、常に、じゃ、デジタルプラットフォーム等は善意の第三者と消費者庁は扱われるという意味の答弁でよろしいですか。
○井上国務大臣 そういった趣旨で申し上げたつもりはありません。 いずれにせよ、例えば、この間審議をいただいた取引デジタルプラットフォームの法律における官民協議会、こういった場を利用して様々な対応についても検討していきたいと思っています。
○吉田(統)委員 大臣、ただ、それだとそう聞こえちゃうんですよ。大臣がおっしゃっていることはよく分かります。しかし、私が申し上げているのは、消費者が何らかの被害に遭わないために様々な工夫が必要ですよね。大臣、様々な工夫、今おっしゃっていただいたじゃないですか。私は、取引で場の提供をするデジタルプラットフォームや様々なSNS、アフィリエイト広告、そういったところにも、こういったことが起こらないための指導ないしは、余りにもそういう状況が多くなったデジタルプラットフォーム等に対しては、ペナルティーや何らかの指導、監査、そういったものをすべきじゃないかと聞いている。 だから、大臣がおっしゃる話をそのまま聞いてしまうと、彼らは善意の第三者だから何ら罪には問われないよ、連携はするけれども、あくまで善意の第三者なんだというふうに聞こえるんです。だから、そこをもう一回お答えいただきたいんです。彼らは善意の第三者なのか、それとも一定の責任を負うのか、そこをお答えください。
○井上国務大臣 そういう意味では、取引デジタルプラットフォーム提供者と一口に言っても、いろいろな事業者がいるとは思います。 ですから、先日も御審議いただいた法律の中でまずは努力義務を課したということですから、そういう意味では、一定の責任は当然あるかとは思います。
○吉田(統)委員 分かりました。ありがとうございます。現段階ではそこまでしか御答弁できないと思いますので、それで結構です。 では、今度は、大臣、消費者が被害に遭わないように、広報したり、教育、啓発等をする必要も当然、ありますよね。これは非常に大事なことです。 こういった闇業者など悪質業者の被害を受けないように、消費者庁は消費者へのアプローチというのはどのように行っていくのか。具体的な方策、今後ですよ、今までやってきたことじゃなくて、今後、この法案そしてデジタルプラットフォームの法案、そういったものと併せてどういった対応をしていくのかということを教えてください。
○井上国務大臣 消費者トラブルを未然に防止するためには、どのようなきっかけでトラブルに巻き込まれるか、消費者自身が把握しておくことが重要です。 消費者庁では、デジタルプラットフォームの利用に当たって消費者が注意すべき事項について普及啓発するためのハンドブック、「デジタルプラットフォームとの正しいつきあい方」を作成、公表しています。本ハンドブックでは、具体的なトラブル事例を複数挙げ、注意を促しております。 あわせて、デジタル取引、サービスに関連する最近の消費者トラブルについて具体的事例を学べる教材、「デジタル消費生活へのスタートライン」を作成し、学校現場などでの活用を目指しております。 今後は、Eラーニングやオンライン授業にも対応した動画やアプリといった啓発用デジタル教材の開発も行ってまいります。
○吉田(統)委員 大臣、是非そこはしっかりとやってください。しっかりおっしゃっていただいたので、それを実現して、しっかりとやっていただきたいと思います。 それでは、ちょっと時間がなくなってきましたので、送りつけ商法に関して大臣にお伺いさせていただきたいと思います。ちょっとレクをしていった順番は大分先に飛びますが。 送りつけ商法全般は禁止していないわけですね、今回、大臣。そもそも、一方的に送りつけるような取引というのを保護する必要というのは、大臣、ないと思うんです、それはいかなる状況であってもね。海外でも、こういった送りつけ商法全般を無効としている国もありますよね。 そういった中で、今回の法改正では、なぜ、送りつけ商法そのものを禁止したり、その結果生じたりした契約を無効と規定しなかったのか、なぜ、一段厳しい、そもそも送りつけ商法自体を禁止するという法改正にしなかったのかの理由を、大臣、お答えください。
○井上国務大臣 売買契約が存在しないのに商品を一方的に送付し売買契約の申込みをする行為は、何ら正常な事業活動とみなされず、一切正当性のない行為です。一方的に送りつけた商品について代金を支払わなければならないと誤認させて代金を請求するような行為は、一種の詐欺行為と考えます。 今回御審議いただいている特定商取引法改正法案においては、消費者は一方的に送りつけられた商品を直ちに処分等をすることができるようにしました。これにより、消費者は、送りつけられた商品の代金を支払わなくてはならないのではないかという不安から解放され、悪質事業者は、送りつけた商品の代金や送料に相当する額を損することとなるため、送りつけるインセンティブを失います。したがって、送りつけ商法による消費者被害の未然防止等に資する制度となっております。
○吉田(統)委員 大臣、分かるんですけれども、支払っちゃう場合もありますよね、支払っちゃう場合。分かりますよね、大臣。つい今大臣がおっしゃったように、インセンティブはその業者にないわけですよ。おっしゃったとおりです。ただ、消費者が支払っちゃう場合があるわけですよ。 だから、大臣は詐欺行為ともおっしゃっていただきました、そのとおりですよね。ただ、じゃ、詐欺行為とまで大臣が国会の場でおっしゃるようなものを、全面完全禁止、支払った場合も全額戻せるとか、そういったふうの、もっと一段厳しい規定にしなかったのはなぜですか。
○井上国務大臣 先ほども申し上げたように、これは、何ら正常な事業活動とはみなされず、一切正当性のない行為というふうに考えています。ですから、一方的に送りつけた商品について代金を支払わなければならないと誤認させて代金を請求するような行為は、一種の詐欺行為であるというふうに考えています。
○吉田(統)委員 つまり、大臣、返金の義務が出るということですね、今の大臣のおっしゃり方、そこを確認したいんです。払っちゃった人が保護されるかされないかというのを聞いているんです。そこは返金を法的にさせることはできるんですね、払っちゃっても。
○井上国務大臣 これは正当性のない行為ですから、そういう意味では、契約が成立しないということになりますので、無効になるということです。
○吉田(統)委員 では、返金をちゃんとしていただけるということですね、法律的に。分かりました。ここはすごく大事なところで、大臣、はっきり言っていただいて、ありがとうございます。 まだまだ聞きたいことはあるんですが、委員長、時間が参りましたので、これで終わらせていただきます。また続きをさせていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○永岡委員長 次に、畑野君枝君。
○畑野委員 日本共産党の畑野君枝です。 特定商取引法、預託法等改正案について伺います。 今回の政府提出法案には、契約書の電子化を可能とする項目が含まれました。これに対して多くの反対の声が上がっております。 四月二十五日付の日本消費経済新聞では、 特定商取引法・預託法等一括改正案に突然盛り込まれた契約書面等の電子化に反対する、あるいは、削除を求める意見書を出した消費者団体、弁護士会、司法書士会などの数は四月二十二日、百二十四団体に上った。短期間で異例な多さになった。「承諾した契約自体がトラブルになる取引分野では、契約書面交付電子化の「承諾」は被害防止の歯止めにならない」「高齢者を見守る人たちから被害に気付く機会を奪う」「メリットよりデメリットの方が大きく、消費者被害を拡大させる」「全く議論もせず、政治主導で入ったいびつさが随所に出ている」「政省令で規定しても悪質業者は守らず、被害が必ず増える」など、さまざまな問題点が指摘されている。 と報じております。 四月二十二日で百二十四団体だったんですが、今日確認をいたしましたら、四月二十六日現在で百三十九団体に、更に増えているということです。 四月二十一日に、立憲民主党、日本共産党、国民民主党は、政府提出法案への対案として、消費者保護を徹底する観点から、販売業者等が交付すべき書面の電子化に関する規定は設けないなどとする消費者の権利実現法案を衆議院に提出いたしました。 四月二十二日本会議で、私も趣旨説明を行いました。書面であれば、本人が契約してしまったことを家族や友人に気づいてもらえることで被害回復への道が開かれます、契約を書面で取り交わすことが消費者被害の拡大を防ぐ最後のとりでなのです、このように申し上げました。そして、政府案と野党案の質疑が始まったわけです。与党案、野党案については、柚木道義議員が質問をし、野党案については井上一徳議員が答弁をいたしました。 そこで、今日は、政府提出の法案について具体的に伺います。 四月二十二日の本会議で、井上信治大臣は、今回の特商法、預託法等改正案について、消費者ニーズの変化はまさに今回の制度改正の立法事実と御答弁されました。 しかし、今日の議論を通じても具体的な話はございませんでした。消費者からそんな声があるのかということについて、消費者庁長官は、紙などでもらったことはありませんでした、そうではないかなあと議論していましたということなわけです。 それで、二〇二〇年十一月九日の規制改革推進会議成長戦略ワーキング・グループ会議では、書面や押印についての見直しについて、河野太郎行政・規制改革担当大臣が提起をし、そして、デジタル学習教材やプラットフォームを展開する事業者から、特商法の特定継続的役務提供の語学の教授に該当するために電磁的な契約書の交付が認められていない、電磁的な契約書を認めてほしいという要望があったというふうにあるわけです。 これは事業者であって、議論の出発点としてはこういうことではなかったかと思うんですが、具体的に伺います。
○井上国務大臣 消費者ニーズの変化についてということでよろしいですか。
○畑野委員 特商法、預託法について、消費者がこういうふうに具体的に電子化をしてほしいと言ったという具体的な事実を言ってください。
○井上国務大臣 消費者ニーズの変化ということで申し上げますと、この十年で、スマートフォンの世帯保有率は約二・八倍、我が国の電子商取引の市場規模は約二・三倍と、急速に拡大をしております。また、高齢者もインターネットを介した機能、サービスを一定程度利用しており、令和元年における六十代のインターネットの利用率は九割を超え、七十代でも七割を超えています。このように、国民生活のデジタル化は急速に進展しており、規制や制度についてもこうした環境変化に即応していくことが求められております。 また、例えば、目次機能や検索機能を使うことにより必要な事項に容易に到達して契約内容を把握することや、書類の保管や複製を容易にするといった、消費者にとってのメリットもあります。 さらに、昨年来、新型コロナウイルス感染症対策が求められる中、極力人の接触を減らす等の新たな日常が模索され、自宅にいながらインターネットを利用する取引や手続の規定を整備する重要性は、いまだかつてなく高まっていると認識しています。
○畑野委員 だから、具体的に何にも大臣は答えなかったじゃないですか、この間もそうだけれども。消費者からの、長官だって、そういう紙はもらっていませんでしたという先ほどの話でしょう。立法事実はないということです。 少し伺いますけれども、先ほど紹介した二〇二〇年十一月九日のワーキング・グループ会議の後の同年十二月二十一日、規制改革推進会議議長・座長会合が開かれ、特定商取引法の契約書面の電子化については議題にもされず、議論もされていないにもかかわらず、当面の規制改革の実施事項(案)の中に、突然、特定商取引法の特定継続的役務提供に係る契約前後の書面交付の電子化、次期通常国会に法案提出と盛り込まれたわけです。 伺いますけれども、十一月九日からこの十二月二十一日まで、一体どこでどのような議論がされたんですか。
○高田政府参考人 お答えいたします。 委員御指摘のとおり、規制改革推進会議成長戦略ワーキング・グループで、まず、特定継続的役務提供というのが議論されております。また、それより少し前でございますけれども、十一月二日に、その事務局である規制改革推進室から、全ての民民手続、ですから、特定継続役務以外も含めて全部について検討の要請がございました。 以上を踏まえまして、全ての部門について電子化を検討するという方針にしたところでございます。
○畑野委員 そんないいかげんな話がありますか。だって、このときには、そう言われながら、特定継続的役務提供に係るとやったんでしょう。本当に不誠実ですね。 そして、消費者団体の意見も聞かないでやったんだけれども、ところが、今、高田次長も言ったけれども、それが特定商取引の類型全てに広げられるというのが二〇二一年一月十四日の消費者委員会です。もうどこでも議論がなくて、勝手に進めている。そこに消費者庁の取引対策課長が来て、二〇二〇年の十一月九日の規制改革推進会議成長戦略ワーキング・グループで、先ほど言った特定継続的役務提供における書面の電子化が議論になったと。さっきの次長の話と違うんですよ。なったと、十一月。スタートはここですよ。 そして、この議論も踏まえて更に消費者庁内で政策的な対応の検討を進め、特定継続的役務提供に加えて、訪問販売等の特商法の各取引類型、それと預託法において、消費者の承諾を得た場合に限り、電磁的方法により交付することを可能にするといった制度的見直しを行っていくとしたわけですよ。 規制改革推進会議議長・座長会合など含めて、そういう方向を出しながら、さらに、さっきの、それで進めるということです。 確認しますけれども、昨年の十二月二十一日から今年の一月十四日、一体、具体的に消費者のどういう意見を聞いたんですか。この限定で教えてください。
○高田政府参考人 お答えいたします。 確かに親会議は特定継続役務だけでございますけれども、十一月二日に事務局からそれ以外も全て検討というふうに来ておりますので、特定継続だけが検討というふうになったのではございません。 いずれにいたしましても、消費者団体等の意見を丁寧に聞かなければいけないと思っておりますので、今後とも慎重に対応したいと考えております。
○畑野委員 具体的に消費者の意見を聞いたんですかと聞いたんだけれども、どうですか、その答えは。
○高田政府参考人 様々な意見をお聞きしながら検討はしております。
○畑野委員 様々な中に消費者は入っているんですか。教えてください。
○高田政府参考人 消費者委員会の委員になっておられる方など、消費者団体の方にも意見を伺っております。
○畑野委員 それは何月何日ですか。
○高田政府参考人 内部の議論でございますので、お答えは差し控えたいと思います。
○畑野委員 様々とか、聞きましたとか、非公開の場じゃ駄目なんですよ。消費者の保護に関わるんですから、プロセスをちゃんと明らかにしないと駄目ですよ。だから、こんなことになっているんじゃないですか。 じゃ、これは、委員長、資料を出すようにお願いします。
○永岡委員長 後刻、理事会にて協議をさせていただきます。
○畑野委員 そして、二〇二一年の一月十四日の消費者委員会、さっきおっしゃった委員会、さっきも議論になっておりましたけれども、みんな反対じゃないですか。事前に聞いたと言うけれども、当日みんなびっくりして、言っておきましょうか。 ある委員は、消費者は、契約書にサインしたときに、また、契約書を渡されたときに、そして二、三日後に頭を冷やしたときにその契約を認識します、そしてクーリングオフができます、こういったことから、私たちはすごく危惧しております。 二人目の方は、今回の書面の電子化については、参入規制もなく、悪徳商法が少なくない特商法、預託法の規制類型全てに導入するということについては、先ほど指摘がありましたように、相談現場などからは懸念が多いと聞いております。 三人目の方、特商法の取引類型なのですけれども、登録制も重要事項の説明義務もありませんので、ほかの既に電子交付されている分野とはやはり横並びに扱うことはできないと考えております、電子交付が必要とは思われない、例えば訪問販売ですとか、そういったことを含めて同時に扱う必要はないのではないかと考えております。 次の方、余りにも拙速な電子書面化についてはやはり大変危惧しております。 次の方、消費者の承諾を得る、消費者が納得ずくで希望した場合に限って電子化をするのだということなので、問題はないと聞こえるのですけれども、そこは全く違う、特定継続的役務提供とその他の取引類型というのは、誘引の段階における不意打ちだとか、あおりだとか、つけ込みとか、いろいろな誘引の中に問題があって、消費者が契約内容を確実に理解して意思決定ができる状態にないということを考えて、この書面交付だとか、その他の様々な規制が置かれています。 次の方、特商法と預託法に関しては、電子化の前に、まだ解決されていない問題が社会的に山積をしている、それを更に電子化することによって問題が拡大していくということについての相談員の皆様や現場の方々の懸念、これが歴然としてある。 こういうことですよ。さっき時間がなかったから代わりに言っておきますけれども、ということです。 それで、伺いますけれども、消費者や相談員の団体からはニーズどころか多くの懸念が出た、これが事実なんです。とりわけ重大なのは、先ほどから議論されている承諾の問題です。 この法案には、「当該申込みをした者の承諾を得て、当該書面に記載すべき事項を電磁的方法により提供することができる。」というふうになっているんだけれども、これは、先ほどから消費者委員会の委員からも言われた不意打ち、あおり、つけ込みなどの問題があって、だからいろいろな規制が置かれているんだということで、皆さん、やってきたわけです。 四月二十五日の日本消費経済新聞に日本弁護士連合会の池本誠司弁護士がおっしゃっているんですけれども、半年間かけて昨年八月にまとめた検討会報告書、これは消費者庁の特商法・預託法検討委員会のことですけれども、委員もされておられましたので、この報告書は高く評価できるものだったが、何の議論もなく契約書面等の電子化が入ったのは驚きと怒りだと述べられ、以下、問題点を挙げたというんですね。 一つ目は、書面交付とクーリングオフの消費者保護機能が骨抜きになる。特商法は、トラブルが多い訪問販売やマルチ商法などを規制し、悪質な不意打ち勧誘や利益誘導勧誘による不本意な契約被害を防止、救済するために、契約書面等の交付を義務づけ、クーリングオフを付与している。全国の消費生活センターなどに寄せられる訪問販売の相談件数は年間七から八万件、二〇一九年度は七万九千二十六件に上り、マルチ商法も一万件、二〇一九年度、一万一千六百十六件を超えている。こういうふうに述べられているんですね。 池本弁護士は、例えばということで、床下にシロアリが発生している、急いで駆除しないと土台が駄目になる、地震が来ると家が倒れるなどと突然やってきた訪問販売業者に勧誘された場合、本体の契約自体、その必要性や金額の妥当性を検討する余裕もなく承諾してしまう。そのときに、すぐに工事を手配するため、タブレット画面にサインをして、契約書もメールで送ると工事が早く手配できると言われると、契約書面の電子データ送付にも承諾してしまうと指摘をした。こういうことなんですね。 こういった問題、一体どういうふうにするんですか。何をもって承諾と言うんですか。
○高田政府参考人 まず、先ほどの御質問、今事実関係を確認いたしました。消費者委員会委員間打合せで消費者団体の方に御説明したのは、十二月十八日、一月七日、二回でございます。 それから、ただいまの承諾のところの御質問でございます。 承諾を実質的なものとすること、すなわち消費者が本当に納得して承諾をしていることを確保することは、極めて重要なものであると考えております。 このため、消費者からの承諾の取り方については、承諾を得ていないにもかかわらず承諾を得たなどとする悪質事業者を排除する観点から、例えば、政省令、通達などにおいて、少なくとも、一、口頭や電話だけでの承諾は認めない、二、消費者が承諾をしたことを明示的に確認することとし、消費者から明示的に返答、返信がなければ承諾があったとはみなさない、三、承諾を取る際に、その承諾によってどのような効果があるのか、どのような内容のことが電子メール等で送付されるのかを明示的に示すことなどを明示的に規定することが適切であると考えております。 消費者保護の観点から万全を期すよう、政省令、通達を作成する過程において、消費者団体等から現場での体験に基づく御意見などを十分丁寧に聞いて、具体的な規定等の在り方を検討してまいります。
○畑野委員 四月二十二日の本会議でも、井上大臣から、口頭や電話だけの承諾は認めないという御答弁はいただいているんです。 今、明示的なという話があるんですけれども、明示的なとは何ですか、具体的には。
○高田政府参考人 消費者が承諾したことが明確に分かる、そういうものでございます。
○畑野委員 四月の二十三日の参議院地方創生・消費者問題特別委員会で日本共産党の大門実紀史議員がそのことを取り上げたんですが、代わりにメールで確認しますだったら何にも変わらないということになるんじゃないですかと、くぎを刺しているんですね。つまり、ブラックボックスに入っちゃう。 だから、じゃ、明示的とは何ですか。例えば紙とか、そういうことになるんですか。
○高田政府参考人 先日の大門議員の御指摘、また今の畑野議員の御指摘等、あるいは消費者団体の意見を十分踏まえた上で、明示的、明確がどのようなことにするか、慎重に検討してまいりたいと考えております。
○畑野委員 それじゃ駄目なんですよね。 三月三十日に参議院の財政金融委員会で大門議員が麻生太郎財務大臣に質問しまして、それで、どうですかとこの問題を質問しました。麻生大臣の方からは、「消費者庁から出ています話ですので、紙での書面交付が原則という点に加えて、今後政省令を整備していくということが書いてありますので、具体的な消費者保護方策というのを定めるには、この中に、政省令の中に書いていってもらわにゃいかぬことになるんですが。 書く書くといって書かないなんて例はいっぱいありますから、そういった意味では、」と言っているんですね。 だから、少なくとも、こんな大問題になっているんだから、この場で言ってもらわなかったら判断しようがないんじゃないですか。例えば紙とか、そういうことも承諾の中に入るということを考えているんですか、明示の中で。
○高田政府参考人 紙での承諾の取り方、それ以外の取り方、いろいろ考えられると思います。一番いいやり方を考えたいと思います。
○畑野委員 紙というふうに初めておっしゃいました。 これは、どういうふうになっていくかというのはあるんですけれども、私は、しっかりと消費者団体の皆さんに聞いて精査する必要があると思いますよ。どうですか。
○高田政府参考人 御指摘も踏まえまして、消費者団体、弁護士の皆さん、御意見を丁寧に伺って、消費者を守るための方策を検討したいと思います。
○畑野委員 そういう一つ一つのことを具体的に委員会で言ってくれないと、これは書く書くといって書かないということも起こり得るわけですから。 私は、もう時間が来ましたから、幾つか質問しようと思ったんですけれどもできないんですけれども、井上大臣、菅義偉総理大臣と大門議員のやり取りが三月二十六日にありました。その中身は皆さんが紹介しているのであえて言いませんけれども、私、大事だなと思ったことがあるんです。 それは、大臣に対して、相談員の方々が何を言っているか。まず、入口でいろいろ考える時間、ためらう時間がデジタル化によってなくなってしまうんじゃないかということを一番心配している。被害を発見するのも、家族が発見する。お金がどんどんなくなっていく、何でだろう、聞いたら本人は言わない、でも、たんすの中に契約書があって、これは何の契約書ということで娘さんが電話して、消費者センターに電話で発覚していく。契約書を見て、紙を見て、あっと気がつく場面がある、ここが大事なんだ。これが、パソコンとかスマホに入っちゃうとブラックボックスになっちゃう、お金が減っている理由は分からない、発見が遅れるということなんですね。 私、こういう実態を是非大臣につかんでいただきたいと思うんですが、いかがですか。
○井上国務大臣 事務方から答弁しているとおり、これから、この法案を通していただいて、施行までの間に、どのようにして消費者保護をしっかりやっていくかということ、いろいろな、おっしゃるような事例を検討したり、あるいは様々な御意見を伺った上で、しっかり考えていきたいと思っています。
○畑野委員 野党提案も是非与野党で議論していただいて……
○永岡委員長 時間でございますので、短くお願いします。
○畑野委員 はい。 そのことを強く求めて、質問を終わります。 ありがとうございました。
○永岡委員長 次に、串田誠一君。
○串田委員 日本維新の会の串田誠一です。 予定した質問の前に一問だけお願いしたいんですが、先ほど牧原委員が質問された送りつけというのは大変大事な質問だったんだなと思いまして、少しちょっと追加で質問させていただきたいんですが、五十九条に、返還を請求することができないというふうに書かれていると思うんですけれども、この所有権というのはどういう状況になっていると理解したらいいんでしょうか。 要するに、処分の中には使用も入るというのが答弁にありまして、ここはもう本当に大事なことで、周知徹底していただかないと、もったいないから使った、だから代金を払わなきゃいけないと勘違いをする人も多いと思うので、ここは、使っても代金は払わなくていいんだということだという答弁をされていて、これは本当に周知徹底していただきたいんですが、この商品の所有権というのはどういうふうに法律上はなっていると考えていいんですか。
○片桐政府参考人 お答えいたします。 諸外国の法制によっては、送りつけ商法によって送付された商品を贈与として扱い、所有権を移転させる制度もあるというふうに承知をしております。 しかしながら、我が国における法制全体も踏まえた送りつけ商法に係る規定の在り方を検討した結果、当事者間の合意なく、ある者の所有権を剥奪し、他者に与えるという法的論理構成については、財産権との関係の整理など、極めて慎重な検討が必要であると判断するに至ったところでございます。 このため、消費者が送りつけられた商品をどう扱っていいか分からないという不安定な状況や、もしかすると送りつけた者から返還請求をされるのではないかという心配を払拭するため、より実用的な規定として、消費者が頼んでもいないものを一方的に販売業者が送りつけた場合は、その販売業者は商品の返還を請求することができないと規定することとしたものでございます。
○串田委員 今聞いていてはっきりしなかったと思うんですけれども、結局、所有権というのは誰が持っているというふうに最終的には我が方は決めたんですか。要するに、使ってもいいということであれば、所有権は消費者に移ったと考えるんですか。どういうふうに法律上は構成するんですか。
○片桐政府参考人 所有権の御指摘でございますけれども、今般の法改正によりまして、消費者から見ると、送りつけられた商品は直ちに処分等ができることになるということでございまして、事業者の側はその返還の請求をすることができないということで、消費者保護は図られるということでございます。
○串田委員 だから、返還請求できないというのは分かったんですけれども、債権的に。物権的な所有権というのはどうなっているのか答えられないんですか、この法律は。
○片桐政府参考人 所有権につきましては、憲法上の所有権の規定との関係がございますので、この送りつけ商法についての今回の法改正は、所有権との関係については申し述べることは控えたいと思いますけれども、返還の請求をすることが事業者はできなくなるということで消費者保護を図るという趣旨のものでございます。
○串田委員 今、憲法二十九条のことだと思うんですけれども、そうすると、消費者が使用することができるというのは、所有権はその瞬間、使用者に移るんですか。二十九条で保護しなきゃいけないからそれは述べないと言うんだけれども、使用者は消費していいわけでしょう。その所有権というのは、その瞬間、消費者に移ると考えるんですか。その瞬間、送り主は所有権を放棄したと構成するんですか。
○片桐政府参考人 お答えいたします。 憲法の所有権の問題に立ち入るということではなくて、不当利得の、利得の返還請求ですとか、そういった民事上の手当てをするという趣旨で今回の法改正を提案しているということでございます。
○串田委員 不当利得でいいんですか。そういうふうにはっきりと断言されていいんですね。 そうすると、その不当利得した後に、これはいいなと自分が判断して契約をしてしまったという場合のその契約は、無効ということになっていいですね。消費者が所有権を持ったわけだから。
○片桐政府参考人 お答え申し上げます。 一方的に商品を送りつけるということでございますので、契約は成立をしていないということでございますので、代金を支払う義務というのは発生しないということでございます。
○串田委員 所有権という基本的なことの説明ができないという、ひどい法律ですよ、そうなっちゃうと。所有権はちゃんと説明できないと、どうなっているのか。 最終的にできないでいいですか、説明が。
○片桐政府参考人 お答えいたします。 財産権を移転するということは、憲法上保障された財産権の不可侵というものを侵すということになってしまいますので、財産権との関係については慎重な検討を要するものというふうに考えてございます。
○串田委員 だったら使用できないじゃない、消費者が。所有権は送り主にあるままなんでしょう。返還できないという債権的な規定は書いてあるけれども、所有権はまだ送り主にあるんだったら、どうして消費者は使用したり処分できるんですか。二十九条で所有権は大事だといって答えながら、消費者はそれは使用していいというのは、所有権の説明ができていないじゃないですか。
○片桐政府参考人 お答え申し上げます。 所有権の問題については、先ほどの憲法上の問題がございますので、慎重な検討が必要だということでございます。 特商法におきましては、一方的に送りつけられた商品につきまして、消費者が今回の法改正で直ちに処分等をすることができるということで、事業者の側から見ますと、返還請求権がなくなる、そういう法改正の手当てをするという趣旨のものでございます。
○串田委員 堂々巡りになってしまいますけれども、返還請求することができないというのは債権的なことでしょう。そして、消費者の方が、それでもいいという契約自体はしちゃいけないんですか。この契約は、返還請求することはできないけれども、自分が使ってみて、いいものだと思って、代金も払おうと思う消費者自体の契約は否定するんですか。
○片桐政府参考人 お答え申し上げます。 商品の一方的な送りつけというのは、商品が送りつけられるということ、それから、事業者の側から契約の申込みがあるということでございます。 一方で、そういう申込みがなされていて、それに対して、消費者が自主的な判断でなされる、契約をするということはあり得るかと思いますけれども、一方的な送りつけというものについては、そもそも契約が成立していないということでございますので、今回の五十九条二の規制の対象になるということでございます。
○串田委員 今、質問は、その契約自体は有効なんですかと聞いたわけでしょう。それに対して、有効かどうか答えてくれないと、分からないじゃない。
○高田政府参考人 御質問が、受け取って、消費者が、これは自分が払わなきゃいけないんだというふうな誤解をしないで、完全にこれは送りつけ商法である、本来は払わなくていいんだけれども、これは気に入ったからお金を払いたいというふうに考えて払うという御趣旨だとすれば、それは、送りつけではなくて、新たに消費者の方から契約の意思をするということでございますので、その場合は有効になると思います。 ただし、それがあくまでも、事業者が送りつけたことによって誤認している、払わなきゃいけないと思っているのであれば、それは有効ではありません。
○串田委員 またちょっと重大な発言をしましたけれども、そうすると、消費者の方から新たな申込みをしたということになるんですか。 返還することができないといって不当利得と言ったんですから、所有権はその瞬間に消費者に移るという前提で不当利得と言われたんでしょう。その後に、今度、気に入ったら契約をすることができるというのは、物権的な所有権で説明できるんですか。矛盾するじゃないですか。
○高田政府参考人 まず、本件の法律は、所有権がどうこうなるというものではございません。 そういった上で、委員がおっしゃられているのは恐らく、全く、送りつけられたものを払わなきゃいけないとかそういう誤解、誤認ではなくて、法律の趣旨も分かった上で、いや、これはお金を払いたいんだということになれば、新たな申込みということになりますが、ただ、単に、送りつけられてきたから払わなきゃいけないと思って新たにそれを払ってしまうというのは、これは契約が成立していないので、払う必要はございません。
○串田委員 払う、払わないと言っているんじゃなくて、所有権はどこにあるんですかと聞いているんですよ。債権と物権というのは民法に書いてあるでしょう。ちゃんと個別にそれを説明できないと、法律じゃないじゃないですか。 ただ、これだけやっていると、対案を質問しなきゃいけないので、また牧原先生にバトンタッチした後でお願いします。 この対案に関して、包括的つけ込み型勧誘取消権というのがあるんですが、政府が出されているものに対して、個別類型のつけ込み型勧誘取消権とどこが違うのか、お答えをいただきたいと思います。
○尾辻議員 お答え申し上げます。 取消しの対象となるつけ込み型の包括的な類型について、政府は、これまでの法改正で追加した強迫型及びつけ込み型勧誘の個別類型の取消権で成年年齢引下げや高齢者被害への対応は十分であるとの考えのようです。 しかし、現行の個別類型の取消権では、適用場面が限定され、かつ、取消しが認められるための要件も必要以上に厳しいなど、消費者委員会の付言や国会における附帯決議によって求められてきた取消しの対象となるつけ込み型の包括的な類型の導入に対応したものとは到底言えません。 例えば、第四条第三項第四号のいわゆるデート商法の取消権については、勧誘者に片思いしていると自覚している消費者には認められないことになっています。しかし、片思いであろうが両思いであろうが、好意の感情につけ込まれて被害が生じるリスクに変わるところはなく、両思いであると誤信している消費者と同様に取消権を認める必要性は高いと考えています。 そこで、我々が提出した対案では、取消しの対象となるつけ込み型の包括的な類型について、消費者が合理的な判断をすることが困難な事情を有することを知りながら、社会通念に照らして当該消費者契約を締結しない旨の判断を困難にする行為をすることを追加して、先ほど述べたようなデート商法の被害者も含めて、取消権が広く認められるようにしております。 以上です。
○串田委員 要するに、個別的な類型化をしていくと、それをつなぎ合わせていくんだけれども隙間ができていってしまう、ですから、それを包括的にした方が消費者の保護にいいのではないかということですね。 次に、書面の電子化というのが最大の争点になっているんだろうなというふうに思っているんですけれども、デジタル化に関しては一人残らずということをよく言われるんですが、果たして本当に一人残らず、取り残さないということが大事なんだろうかと。 私たち自身が例えばZoom会議をやるときには必要性に迫られてZoom会議をやったりとか、あるいは、デジタル化というのはしようがないからやるというビジネスマンはあると思うんですけれども、社会の一般の書面で慣れ親しんだ高齢の方が、電子化までを、デジタル化までを取り残されない中に入れて押しつけられていいのかというのは、私も大変疑問に思っているところなんですけれども、書面の契約書というものの必要性というものはどのようにお考えでしょうか。
○尾辻議員 お答え申し上げます。 私どもの法案では、やはり書面の契約書は必要であるという考えの下に法案を提出させていただいております。 その理由について申し上げます。 特定商取引法の対象となる取引は、消費者が受動的な立場に置かれ、また、消費者に長期間高額な負担を負わせる取引もあること、預託法の対象となる取引は、利益を捻出できる運用が可能か否か不明な取引破綻リスクが内在し、消費者が不当な損害を被ることがある取引であることから、いずれも、消費者にとってリスクが高く、消費者に熟慮の機会を保障する必要が高いものと言えます。 そのような特徴がある特定商取引法と預託法においては、契約書面等を紙で交付することは消費者に熟慮の機会を保障する手段として極めて重要であります。 紙の契約書、書面等については、取引条件やクーリングオフに関する事項について所定の大きさの文字で赤字で印字するなど目立つようにすることが求められていますが、書面交付を電子化した場合に同様のことを担保するのは極めて困難です。 加えて、契約書面等が紙で交付されることで家族などの第三者が消費者被害を認知する機会が増えること、消費生活相談の現場や弁護士が事業者と交渉する際の重要な証拠となるなど、契約書面等を紙で交付することのメリットは大きいと言えます。 以上を踏まえて、我々が提出した対案においては、事業者が契約締結時に交付する書面の交付の電子化に関する規定は設けないということにいたしました。
○串田委員 私たちが日頃デジタル化に慣れ親しんでいても、誤ってボタンを押してしまったときに、あっと慌てることがあるかと思うんですが、紙であれば、これは出さないというような判断ができるんですけれども、一旦押してしまったときにどうやって訂正したらいいのかというのは、やはり、これに慣れていない高齢者なんというのは本当に困るんじゃないかな。消費者保護という観点で、これはやはりしっかりと検討しなきゃいけないと思います。党内でもしっかり検討したいと思います。 今日はどうもありがとうございました。
○永岡委員長 次に、井上一徳君。
○井上(一)委員 国民民主党・無所属クラブの井上一徳です。 私も、ちょっと順番を変えて、先ほどの串田先生の送りつけ商法の所有権について、ちょっと確認をしながら質問をしたいと思います。 私も、最初の理解は、送りつけられた瞬間にそのものはもう自分のものになって、処分もできるし、上げようと思えば上げれるし、捨てようと思えば捨てれる、まさにそういう権利が新たに発生したという理解をしていたんです。私はそれが所有権なんじゃないかと思うんですけれども、所有権と今御説明になっている権利、これは何が違うんですか。所有権との違いは何なんですか。
○片桐政府参考人 送りつけ商法の規定と所有権との関係でございますけれども、我が国における法制全体も踏まえた送りつけ商法に係る規定の在り方を検討した結果、当事者間の合意なく、ある者の所有権を剥奪し、他者に与えるという法的論理構成については、財産権との関係の整理など、極めて慎重な検討が必要であると判断するに至ったものであります。 このため、消費者が送りつけられた商品をどう扱っていいか分からないという不安定な状況や、もしかすると送りつけた者から返還請求をされるのではないかという心配を払拭するため、より実用的な規定として、消費者が頼んでもいないものを一方的に販売業者が送りつけた場合は、その販売業者は商品の返還を請求することができないと規定することとしたものでございます。
○井上(一)委員 これは本当に消費者の人は聞いていても分からないと思うんですよ。 例えば落とし物だと、落とし物を拾って警察に届け出て、三か月たてば所有権が移転するわけですよね。これはもうまさに、あらゆる、自分のものですから、処分もできるし、売ることもできるし、何でもできるわけですよね。これとの違いは何なんですか。
○片桐政府参考人 お答え申し上げます。 落とし物の場合には所有者が不明であるということでございますけれども、それと比べまして、送りつけ商法はそれと同列には論じられないのではないかというふうに考えております。
○井上(一)委員 ということは、やはり、所有権は送りつけた人、まさに事業者が所有権をまだ持っているということなんですか。
○片桐政府参考人 お答え申し上げます。 所有権につきましては、我が国における法制全体も踏まえた送りつけ商法に係る規定の在り方を検討した結果、当事者間の合意なく、ある者の所有権を剥奪し、他者に与えるという法的論理構成については、財産権との関係の整理など、極めて慎重な検討が必要であると判断するに至ったものでございます。 このため、消費者が送りつけられた商品をどう扱っていいか分からないという不安定な状況ですとか、もしかすると送りつけた者から返還請求をされるのではないかという心配を払拭するため、より実用的な規定として、消費者が頼んでもいないものを一方的に販売業者が送りつけた場合は、その販売業者は商品の返還を請求することができないと規定することとしたものでございます。 今般の法改正によりまして、消費者から見ると、送りつけられた商品を直ちに処分等ができることになります。この新たな制度については、コロナ禍での消費者の置かれた特殊な状況に乗じて詐欺的な行為を行おうとする悪質業者も見られることから、消費者庁としては、積極的に周知広報、普及啓発を行っていく方針でございます。
○井上(一)委員 同じ答弁なんですよ。これは根っこの部分なんですよ。根っこがぐらぐらしているから説明も分からないんですよ。 だって、じゃ、今の説明だと、剥奪できないということは、所有権は、事業者、まさに送り主のものに、まだあるということですよね、所有権は。所有権が事業者にあるままの中で、送りつけられた人は自由に処分できる。できないんじゃないんですか、怖くて。だって、所有権はないんだから。自分のものだというふうに確信できてこそ、自由に処分できるわけでしょう。自分のものではないものを勝手に処分して、また何か、財産権云々かんぬんで、所有権は実はあなたじゃないんですよと、持っている事業主、送りつけた人からそんなことを言われたら、怖くて何もできないじゃないですか。 だから、明確に所有権が移ったんです、これはあなたのものなんですというふうに明確に仕切りをつけるべきじゃないですか。
○片桐政府参考人 お答え申し上げます。 所有権については慎重な検討が必要であるということでございます。
○井上(一)委員 だから、やはり、所有権については慎重な検討が必要ということは、所有権は依然として送りつけた人にあるということですよね。そこだけちょっと明確にしておいてください。
○片桐政府参考人 お答え申し上げます。 所有権については、送りつけた者に所有権があったとしても、今回の法改正で、消費者は送りつけられた商品を直ちに処分等ができることとなるものでございます。
○井上(一)委員 何で事業者に所有権。だから、所有権というのは、まさにあらゆることができる、処分もできるし、これは誰かに上げてもいいし、使ってもいいし、それが所有権じゃないんですか。所有権は事業主のままにあってこういう新たな権利、そんなことはあり得るんですか。ちょっとしっかり整理してもらわないと、消費者の人、困ってしまいますよ、本当に。
○高田政府参考人 お答えいたします。 今回の法改正では、直ちに処分できるというふうな改正でございますけれども、現行法においても、既に、十四日間を経過するともう返還請求はできないということになっております。それを縮めただけでございます。 これはかなり前に成立した法律でございまして、我々の理解としては、そのときの整理では、所有権が移るか移らないか、そういうふうな整理はせずに、しかし、返還請求ができないということなので処分できるというふうに整理され、長年運用されてきたものでございます。
○井上(一)委員 長年運用してきたかどうかは別にして、今回、送りつけられた瞬間に消費者の人は何をしてもいい、処分をしてもいい、使ってもいい、売ってもいい、何をしてもいいということでしょう。だから、それは所有権なんじゃないんですかということなんです、それが。それが所有権じゃないんですか。
○高田政府参考人 同じ答えになって恐縮でございますけれども、かなり、相当前でございますけれども、この法制度ができたときに、当時から今まで十四日間でございましたけれども、所有権を移転するというような整理はしておらずに、だけれども、返還請求できないので、結果として処分できるというふうな整理として、長年の間、これはいわゆるネガティブオプションと呼ばれておりますけれども、そういうような法律の運用が一般的に行われてきたところでございます。
○井上(一)委員 いずれにしても、これは全てできるんですね。全て、何をやってもいいわけですね。もう自分のものになるわけですね、要は。送りつけられた瞬間にその人のものなんですね、もう。だから何をやっても何らおとがめがない。まさに自分のものとして扱っていいわけですよね。何か違いがあるんですか、所有権との。
○高田政府参考人 お答えいたします。 所有権が移転するという整理は当時していないと承知しております。 ですから、何でもと言われると、それは限界はあるのかもしれませんが、少なくとも処分はできるということでございます。
○井上(一)委員 限界があるとなると、消費者の人もできないわけですよ、自由に。だから、そこの限界は何ですか。所有権と新たなこの制度との差分は、どこが差があるんですか。差があると、消費者の人は怖くて処分できないですよ。差がない、まさに所有権と一緒だったら自由にできるわけですよ。
○高田政府参考人 お答えいたします。 ちょっと訂正させていただきます。 差がないというものでございます。ただし、所有権を移転するという整理はしていない。けれども、自由に処分できるという意味で差はないというものでございます。
○井上(一)委員 じゃ、全く一緒であったら、所有権は移転するということでいいんじゃないですか。落とし物は三か月たったら自分のものになるわけですね、誰も出てこなければ。所有権が移転する。だから、それと同じことで、商品が到着した瞬間に所有権が移ったという整理をした方が分かりやすくないですか。
○高田政府参考人 お答えいたします。 先ほど片桐審議官が答弁したこともございますように、やはり憲法上の問題がございますので、所有権が移転ということに関しては慎重な整理が必要だということで、この法律、制度ができたときに、所有権の移転等々には踏み込まずに、処分はできるというふうな整理をしているんだと理解しております。
○井上(一)委員 いや、だから、それを、まさに今、法律を出しているわけですから、整理をした上で法律を出すというのが当たり前じゃないですか。だから、所有権は移転するという整理をしっかりつけてこの法律を出すというのが当たり前ではないですか。
○高田政府参考人 お答えいたします。 二週間、十四日間で返還請求できないという制度が既にありますので、それを今回縮めるということで、消費者被害の救済につなげるというものでございます。
○井上(一)委員 だから、十四日のときもいいんですよ。十四日たったら所有権は完全に移転したわけですよね、そうすると。
○高田政府参考人 現在の十四日間の制度でも、十四日たったら所有権が移転するという整理はしていないと承知しております。
○井上(一)委員 だから、結局、堂々巡りの議論になるんですよ。 じゃ、所有権とその差は何ですかといったら、差はないんでしょう、全く。全くなくて、自由に処分できるわけでしょう。自由に処分できる権利、これが所有権なんじゃないですかということです。
○高田政府参考人 繰り返しになりますが、この送りつけというのはかなり前も相当な問題になりまして、当時、英知を絞ってといいますか、所有権の問題には踏み込まずに、ただし、返還請求できないという法律を作ることによって、十四日たったら自由に処分できるということで消費者を救済しようということで作られたものかと理解しております。それを今回、受け継ぐものでございます。
○井上(一)委員 いや、だから、その当時も曖昧だったわけですよ。曖昧なものを、曖昧だったので、これでそのままいかせてくださいではなくて、今度は、本当に困っている方を、被害者を救うということですよね。被害者を救うには、被害者が分かりやすく、理解できないといけないわけですよ。だから、あらゆる処分ができますよ、これは所有権があなたに移ったんですよと言えば、所有者の人も、これはもう自分のものなんだと思うわけですよ。だから、何をやってもいい。だから、自分のものなんだから、あえてお金を払う必要もないわけですよ。 もう一度、政府部内でしっかり認識の統一をした方がいいと思うんですけれども、どうですか。
○高田政府参考人 お答えいたします。 繰り返しになりますが、憲法の問題もございますので、所有権の移転というような形の整理にするには慎重であるべきだと考えております。 いずれにせよ、今の法律の十四日間を縮めることによって、消費者被害の救済につなげるというものでございます。
○井上(一)委員 同じなんですよ、だから。慎重な検討は必要なんですよ、財産権だから。だから、先ほど言ったように、物を拾ったときでも三か月たってそれで所有権が移るということをきちんと法律で、民法で決められているわけですよね。同じような考え方の整理を民法も含めてしっかりやるべきじゃないですかというのが、私の指摘なんです。 済みません、もうあと三分しかないので、この議論はまた引き続きしたいと思います。これはやはり根っこの部分なので、本当に大事だと思いますよ。前はこうだったのでこの考え方を受け継ぎましたでは、私はもう駄目だと思うんです。消費者の方が理解しやすい形、これをやはりしっかり整理する、しっかり整理した上で、それを周知徹底する、これがやはり今の消費者庁には求められていると思います。 残りの時間で、書類の電子化について。 私も、今のデジタル化の流れを考えると、こういうこともあり得るのかなというふうに思ったりもしたんですが、やはり、これは消費者の被害を防止する法律ですから、防止しないといけないわけですよね。利便性を求める法律ではなくて、消費者の被害を防止する法律ですから、どうやったら防止できるのか。その観点から、意見もたくさん来ているわけですね、本当に心配する意見が。やはり、そういう心配する人の気持ち、そこにしっかり応えていかないといけない。 今、現時点で、消費者庁にはどのぐらいの意見が寄せられているんですか。
○高田政府参考人 お答えいたします。 本法律案を国会に提出した本年三月五日までに、契約書面等の電子化に反対する意見について消費者庁に意見書を提出した団体数は、四十八でございます。内訳は、弁護士関係二十、司法書士会等五、全国知事会一、消費者団体等二十二でございます。いずれにしましても、書面の電子化に反対、若しくは慎重な検討を求めるものでございます。 その後、四月二十三日までに、更に、弁護士関係十五、消費者団体等二十八、司法書士会等四、地方公共団体関係四、生活協同組合連合会三などが届いておりまして、四月二十三日時点で意見書を提出した団体数は百二十三でございます。いずれも、電子化に反対、若しくは慎重な意見を求めるものでございます。
○井上(一)委員 こういう声に応えていかないといけないと思うんですね。電子化について、私は、もうちょっとやはり一呼吸置いて、政府の中でももう一度よく検討し、消費者の方の意見を聞く、こういう姿勢が大事じゃないかと思うんです。 今まさに、先ほどの議論を聞いていても、政令、省令の考え方は示されましたけれども、まさにこれから制度設計ですよね。これから消費者の意見を聞く。やはり、制度設計をしっかりして、消費者の方々の意見を聞いて、納得できるものにした上で実行していく、そういうスタンスが非常に重要だと思うんですが、大臣にこの点についてお伺いして、質問を終わりたいと思います。
○井上国務大臣 消費者庁としては、消費者団体などの御意見も十分に踏まえながら、決して消費者にとって不利益になることがないよう、政省令、通達などの策定過程において詳細な制度設計を慎重に行い、消費者の利便性の向上や消費者利益の保護の観点から万全を期してまいります。
○井上(一)委員 よりよい法律にしていくために、しっかりとやはり与野党協議はしていくべきだということを申し述べて、質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。 ―――――――――――――
○永岡委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 両案審査のため、来る五月十一日火曜日午前九時三十分、参考人の出席を求め、意見を聴取することとし、その人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○永岡委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 次回は、来る五月十一日火曜日午前九時二十分理事会、午前九時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後三時四十六分散会