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204回国会衆議院2021/04/23

財務金融委員会 第13号

発言数
148
登壇者
24
会派数
7
開催日
2021/04/23

会議録

越智隆雄自由民主党・無所属の会

○越智委員長 これより会議を開きます。  内閣提出、新型コロナウイルス感染症等の影響による社会経済情勢の変化に対応して金融の機能の強化及び安定の確保を図るための銀行法等の一部を改正する法律案を議題といたします。  この際、お諮りいたします。  本案審査のため、本日、参考人として日本銀行総裁黒田東彦君、企画局長清水誠一君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として金融庁総合政策局長中島淳一君、企画市場局長古澤知之君、監督局長栗田照久君、総務省総合通信基盤局電気通信事業部長今川拓郎君、財務省主税局長住澤整君、経済産業省大臣官房審議官岩永正嗣君、特許庁審査業務部長西垣淳子君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

越智隆雄自由民主党・無所属の会

○越智委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。     ―――――――――――――

越智隆雄自由民主党・無所属の会

○越智委員長 これより質疑に入ります。  質疑の申出がありますので、順次これを許します。太田昌孝君。

太田昌孝公明党

○太田(昌)委員 おはようございます。公明党、太田昌孝でございます。  本日は、財務金融委員会での質疑の時間を頂戴しまして、誠にありがとうございます。  今、コロナに向かって、全国の医療関係者の皆様、そして自治体関係者の皆様がワクチン接種に向けて大変な御尽力をいただいておることに、まずもって心から感謝を申し上げたいと思います。  また、そうした中で、本日は、昨年の四月、そして本年の一月に続きまして、三回目の緊急事態宣言が東京、大阪、京都、兵庫の四都府県に発出される見込みとなっております。これまでの蔓延防止等重点措置に比べましても、飲食店の時間の短縮のみならず休業も要請できることとなり、また、対象も、商業施設や劇場など、範囲について今御検討いただいているというふうに伺っております。そのほかの重点措置につきましても、愛媛県を適用対象に加え、あるいは、宮城、沖縄両県の期間も延長を検討されておられるということを伺っております。  こうした中で、昨日でございますが、公明党といたしましても、官房長官に対しまして、中小企業の支援チーム、経済産業部会でございましたけれども、重点措置に伴う経済的な支援に対しまして、飲食店の時短営業で影響を受ける中小企業向けの支援、それが、人流を理由にしたところについてはこれまでと違って、支援対象に今含まれていないというような状況もあって、これも対象にすべきだというようなことでありましたり、あるいは、今回の時短営業に応じた飲食店への協力金などに充てられる自治体向けの地方創生臨時交付金、これも知事会からも強く求められておりますので、そうしたことから、財政負担への懸念に対して、国として引き続きこれは配慮するようにというようなことをお願いをしているところでもございます。財務省におかれましても、予備費等々の活用なども含めまして、格段の御配慮をお願いをしたいところでございます。  また、今回のこのコロナ禍から、これまでも実質無利子無担保融資などの資金繰り支援には大変に努力をいただいていたことに、これは感謝を申し上げたいと思います。さらに、新しい年度になりました。引き続き、貸し渋りや貸し剥がしなどを行えないことはもちろんのこととして、既往債務の返済猶予や既往融資の据置期間の延長といった条件変更など、これまでも私も当委員会で求めてまいりましたけれども、どうか事業者のニーズに応じて最大限に柔軟に対応していただくように、これはお願いをしておきたいというふうに思います。大臣、どうかよろしくお願いをいたします。  さて、銀行法等の一部を改正する法律案につきまして、金融は経済の血液とも言われておりますが、コロナ禍の資金繰り支援でも、重要性、大変に明らかになってきていると思います。ポストコロナの日本経済の回復、再生に向けましては、金融機関においても期待される役割をしっかりと果たしていただくことが重要だと思っております。今回は、銀行法の一部を改正する法律案の審議ということで、こうした問題意識の中で、法案の狙いなどにつきまして確認をさせていただきたいというふうに思っております。  この法案につきましては、新型コロナウイルス感染症等の影響による社会経済情勢の変化に対応すると題して、金融グループの業務範囲の拡充を始めとする様々な改正事項が盛り込まれております。まずは、この法案の狙いと改正事項の概要につきまして、大臣にお伺いしたいと思います。

麻生太郎自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○麻生国務大臣 この新型コロナ感染症という、従来にない感染症というものが世界的に広まったために、世の中にはいろいろな変化が生じてきているのは御存じのとおりなんですが、企業の立場に立ちますと、財務面に限らず、この状況に合わせて、いわゆるデジタル化によります、これに当たってのトランスフォーメーションとかいろいろな言葉が出てきていますけれども、銀行はこうした企業に対しても、いわゆる融資等々対応してやらないかぬということが求められてきているんだと思います。  ポストコロナということになってくるのを見据えておかねばなりませんので、そういったことを考えますと、日本の経済の回復とか再生とかいうものに当たって金融機関を、しっかり対応してやるというのは、基盤を確立してやらないかぬし、そういう視野を持って融資してもらう、そういったものを考えておいてもらわないかぬと思うんですが、一番初めには、まずは、金融グループとしてポストコロナにおいて重要となります地方創生とかデジタライゼーションとかいろいろなものに対するような業務をするように対応するということをここに新たに書き留めております。  また二つ目としては、グローバルな時代というようなものがしばらくの間まだ続くと思いますけれども、かなり、グローバルも行き着くところまで行ったような感じがしておりますから、もうインターナショナルにはなってもグローバルにはなかなかならない、私はそういう感じはしていますけれども、海外の金融機関というものを例えばいろいろな形で日本に取り込む。日本の持っております企業の技術等々に対して、投資を含めましていろいろな形で、こちらからも多くの資金が、日本の中には一千九百兆を超えます個人金融資産なんというものもありますし、銀行が持っております資金というものを海外に向けてそれをまた使っていく等々のことを考えますと、海外からの投資運用業者等々が日本で拠点を開設するといった場合に、これまでなかなか面倒くさかったんですけれども、そういったものの開設、英語でワンストップでやれるようにするとかいろいろなことを考えておりますけれども、今までと違って届出でそれができるようにしようじゃないかとか。  また、地域銀行の経営基盤強化というのが一層重要となっていくだろうと思われますので、合併とか経営統合とかいろいろなものが考えられますけれども、地域銀行に対して預金保険機構が資金を交付するという制度を新たに創設する。  いろいろそういった措置を設けさせていただいております。

太田昌孝公明党

○太田(昌)委員 ありがとうございました。  本当に、今おっしゃっていただいたとおり、大臣が御回答いただいた筋に沿ってちょっと御質問をさせていただきたいと思います。  この法案、今おっしゃっていただいたとおり、金融グループの業務の中に、ポストコロナを見据えたデジタル化、あるいは地方創生など、持続可能な社会の構築に資する業務を追加するというふうにしております。地域経済、人口減少、少子高齢化という構造的な逆風の中にあって、それぞれの地域においては活性化に向けた様々な取組が進められております。今、地域経済、コロナ禍に苦しんでおりますが、こうした中で、金融グループ、地方創生などに積極的に貢献できるようになるというのは、これは誠に時宜を得たことだろうなと思っております。  この法案による改正後、金融グループ、これは具体的なこととして業務をどのように営むことができるようになるのでしょうか、また、それによって金融機関の取引先企業にどのようなメリットがあるものか、お尋ねをします。

古澤知之金融庁企画市場局長

○古澤政府参考人 お答え申し上げます。  今、金融グループがどのような業務をできるようになるかという御質問をいただきました。  今回の法案におきましては、例えば銀行本体につきましては、銀行業の経営資源、例えば人材とか情報通信技術を持っているわけでございますけれども、それを主として活用して行います地域の活性化、それから産業の生産性の向上、こういった持続可能な社会の構築に資する業務というものを今回の法律の中で追加してございます。  具体的には、内閣府令で機動的に変更できるように定めようと考えてございますけれども、まずは、金融審の報告にもございました、自行で使っておりますITシステムを販売する、それからデータ分析、マーケティング、広告、それから登録型の人材派遣、それから利用者の日常生活支援、いわゆる見守りサービスといったものを規定していく方向で調整してまいりたいと考えてございます。  こういった制度改正を行った上で、銀行は、例えば自行用に開発しておりましたアプリケーション、業務効率化に資するデジタルツール、いろいろあるわけでございますけれども、そういったものを地域企業にも、お客様にも提供できる。それから、地域企業の商品、それぞれの地域のサービスの販路拡大ということで、銀行がマーケティングや広告を行うといったことで地域企業の発展に銀行が貢献するということができるようになると考えてございます。  こういったことが、地域企業にとってのメリットとしては、従来は融資というのがお取引の中心だったわけでございますけれども、それに加えまして、それぞれの地域の実情、企業の必要に応じまして、今申し上げましたような幅広いサービスの提供を受けることが、そういった選択が可能になるということで、お客様の利便性も向上すると考えているところでございます。

太田昌孝公明党

○太田(昌)委員 これまでよりも一歩踏み込んだ支援ということで今御回答いただきました。  そんな中で、今回の制度改正の中では、銀行グループによりまして地域企業への柔軟な出資を可能とする規制緩和も行うとされております。ポストコロナの経済回復、再生に向けまして、今後、地域を面的に活性化するという取組を更に強化していくということであろうと思います。  また、コロナ禍は、企業の財務に影響を与えるとともに、人々の行動様式などにも大きな変化を起こしました。企業は、自らの財務面の課題に対応すると同時に、こうした変化に対応するため、ビジネスモデルの変更、新たな事業の立ち上げにも取り組まなければなりません。銀行においては、必要に応じて自らが出資することも含めて、企業の支援に積極的に取り組んでいただきたい、このように思います。  今回の出資規制の緩和によりまして銀行グループがこうした課題解決に積極的に貢献できるようになるのか、また、その狙いにつきましてお尋ねをしたいと思います。

古澤知之金融庁企画市場局長

○古澤政府参考人 お答え申し上げます。  出資規制の緩和でございますけれども、現行制度では元々、銀行が一般事業会社に出資すると、一般事業会社の議決権につきましては五%を超えて取得、保有することが原則禁止されているという枠組みでございます。  その上で、例外といたしまして、出資業務を専門に営む子会社を設立いたしましてそれを経由するという形になりますが、三類型につきましてはそれを超えまして議決権を取得、保有するということが認められているところでございます。  一つ目が地域経済の面的再生に取り組む会社、これは五〇%まで保有することができる。それから、事業再生に取り組む、それからベンチャー企業、その事業再生、ベンチャー企業につきましては一〇〇%議決権を取得、保有することができるという枠組みになっているわけでございます。  本法案におきましては、先ほど五〇%まで出資するというふうに申し上げました地域経済の面的再生に取り組む会社、この五〇%の議決権につきまして、一〇〇%まで取得、保有できるようにする、これによりまして、地域ごとに異なる面的再生の取組を銀行が出資を通じて柔軟に支援できるようにしようという中身でございます。  また、あわせまして、今回の制度改正の一環として、内閣府令の改正も考えているところでございます。  先ほど、事業再生、それからベンチャーという話もさせていただきましたけれども、例えば事業再生について申し上げますと、地域企業の財務が大きく悪化する前の段階から経営改善支援を実施できるようにするといった観点での見直し、それから、ベンチャーにつきましては、様々な業態における新たな事業の開拓を柔軟に支援できるようにするといった観点から、要件の見直しを考えているところでございます。  こういった取組によりまして、当然、銀行におきましては、リスク管理というものも適切に行っていただく必要があるわけでございますけれども、それを行いつつ、地域の面的再生の取組、それからビジネスモデルの転換支援を含めました地域企業の支援というものに、一層地域金融機関が積極的に取り組んでいただくことというものを期待しているところでございます。

太田昌孝公明党

○太田(昌)委員 ありがとうございます。  この法案、金融センターの実現に向けた制度整備も含まれておりますので、ちょっとこれについてお伺いをしたいと思います。  まとめて、二問連続してちょっと質問させていただきます。  国際金融センターといえば、ニューヨーク、ロンドン、また、成長著しいアジアにおいても上海、香港、シンガポールなどが力を入れているように思います。日本も膨大な個人金融資産や圧倒的な治安のよさなどの強みを持って今参入している、こういうふうに思います。こうした強みを背景に、国際金融センターが実現すれば、これは日本経済にとってどのようなメリットがあるものか、広く国民に御理解いただけるよう分かりやすく御答弁をお伺いをしたいと思います。  また、あわせまして、政府は最近、国際金融センターの実現に向けまして、この法案の制度整備以外にも、これまで、税制改正、あるいは参入手続の、先ほどおっしゃっていただきました英語対応であったり、在留資格の緩和などをパッケージで講じてまいりました。海外の金融人材を呼び込むには、例えば、英語で仕事や生活ができる環境が必要であることはよく理解できますし、子供の学校なども含めた総合的な対応が必要だと考えます。政府による一連の取組の狙いと概要につきまして、併せてお伺いをしたいと思います。

和田義明自由民主党・無所属の会内閣府大臣政務官

○和田大臣政務官 太田先生にお答え申し上げます。  御指摘のとおり、日本には確固たる民主主義と法治主義に支えられた安定した政治、そして良好な治安や生活環境という強みがございますほか、大きな実体経済と株式市場、約千九百兆円という家計金融資産があり、また、この家計金融資産のうち一千兆円は現預金ということで、資産運用ビジネスにとっても大きなポテンシャルがございます。  国際的には、足下で地政学的なリスクなどが高まる中、日本が国際金融センターの地位を確立することによって、国際的なリスク分散に貢献できるということがあると考えております。  また、お尋ねの日本経済へのメリットということでございますけれども、日本が世界における国際金融センターとしての地位を確立させることにより、まず、厚みを増した金融人材による高度な金融サービスが提供できるというふうに考えております。また、それとともに、金融にとどまらない産業に適切に資金が供給されることで、雇用、そして産業の創出、経済の活性化等につながるというふうなことを期待してございます。  また、政府の取組についてもお尋ねがございました。海外資産運用業者の方々の参入を促進するといったことが大事になってまいりますけれども、そのビジネス環境や生活面での課題を解決するべく、様々な取組をしてございます。  具体的には、金融行政の英語対応を始めとする金融当局による施策に加えまして、相続税、所得税等々の税制上の措置、また在留資格の緩和、住居、子供の教育、医療についての英語での情報提供についても、関係省庁及び意欲のある自治体と連携をして取り組んでおります。  こうした取組につきまして日本の強みと併せて積極的にプロモーションを行うことで、海外の金融機関や高度金融人材を呼び込み、世界に開かれた国際金融センターとしての地位をしっかりと確立してまいりたいと思います。

太田昌孝公明党

○太田(昌)委員 ありがとうございます。  続いて、この法案による制度整備についてちょっと伺います。  従前から、国際金融センターの実現、これまでも政府は目指してきたわけでございますが、例えば、二〇一七年以降に日本で新たに登録を行った外資系の運用業者、十社にとどまっていると聞いております。  こうしたことの背景には、海外において現地当局の監督を受け、現地投資家向けの資産運用ビジネスの実績を積み上げてきたにもかかわらず、そうした業者が日本拠点を新設する際は、その実績が考慮されず、一から登録審査を受ける必要があるという課題が指摘をされております。つまり、海外の実績ある業者にとって、日本の現行制度の手続は必要以上に煩雑であるという指摘であります。  今回の制度整備、海外の投資運用業者による日本拠点の新設に関するこうした課題の解決に資するものであるものか、伺いたいと思います。

古澤知之金融庁企画市場局長

○古澤政府参考人 お答え申し上げます。  委員から御指摘いただきましたとおり、現行制度上、国内で投資運用業務を行うためには金融商品取引法上の登録が必要なわけでございますけれども、御指摘いただいたとおり、海外の資金を運用する海外事業者につきましては、海外での業務実績、いわゆるトラックレコードと申しますけれども、そういうものが勘案されない、それから、海外当局による監督を受けていること、これも勘案されないといった指摘がございます。あるいは、主として海外の法人ですとかそれからプロの投資家、資金を運用するといった海外事業者をそもそも我々の制度は想定していないといった御指摘もいただいたところでございます。  今般の法律改正では、こういった課題を解決するため、海外での業務実績、海外当局による許認可といったものを受けている投資運用業者、これにつきましては、移行期間特例業務ということで、届出による簡素な参入を創設する、それから、もう二つ目の類型といたしましては、主として海外のプロ投資家を顧客とするファンドの投資運用業者、これにつきましても届出による参入手続を創設するということ、そういう措置を講じているところでございます。  こういった措置によりまして、実績を積み上げている投資運用業者を是非積極的に呼び込んでまいりたいと考えてございます。

太田昌孝公明党

○太田(昌)委員 国際金融センター日本の実現につきまして、御期待を申し上げたいと思います。  さて、次に地域銀行についてちょっとお話を進めたいと思います。  この法案は、地域銀行の合併あるいは経営統合などを後押しするために資金交付制度を創設するとされております。地域金融機関は、地域経済の回復、再生を支える要であります一方で、資金需要の継続的な減少や低金利環境に従前から苦しんでまいりました。現在のような状況が継続すると、地域の金融機能が弱体化をして、経済を十分に支えられなくなるとの懸念の声も届いているところでございます。  足下で今の地域銀行の経営はどのような状況にあるものか、これは大臣にお伺いしたいと思います。

麻生太郎自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○麻生国務大臣 御指摘ありましたように、今の地域銀行、第一、第二地銀を合わせて、埼玉りそなを足して百三行になりますけれども、今御指摘のありましたように、超低金利というのは続いておりますし、人口減少というのは、これは地域によってまた差もあるんですけれども、そういったようなことから業務として厳しい状況にあるというのが続いているとは思っております。  結果として利息が減少しておりますので、中間純利益というんですかね、そういったようなものを見ますと、前年同期に比べて約一割ぐらい減ってきておりますので、全体の約六割に当たります地銀の収益が減益になっておるというのは事実であろうと思っております。  他方、地域銀行においては、これは内容を見てみますと、総じて資本基盤というものはかなり安定しておりますので、役割は十分に果たし得る、そういった資本構造になっているというのも大事なところだと思っておりますが。  いずれにしても、地域銀行は、本日の法案の改正によりまして、いろいろなことを営むことが可能になった新しい業務等々を活用しつつ、地域の企業に対して、こういった新しいものができるようになりましたよということで、経営の支援とか融資とか、そういったようなものでその企業の持っている付加価値を上げるということや、銀行自らも経営基盤というものを高めるために改革しないとこれはどうにもなりませんので、いろいろな形での融通とか、各行との間のいろいろな、従来のものとは少し違った形ができるようになりますので、そういったものに対して、銀行自身の経営改革を含めて基盤を強化してもらえればと思っております。

太田昌孝公明党

○太田(昌)委員 ありがとうございます。  政府は、この地域銀行による持続可能なビジネスモデルの構築を後押しするために、昨年は独禁法の特例措置を施行するなど、急ピッチで環境整備を今も進めていただいているところと認識しております。また、昨年の十一月には、日銀が地域金融機関の経営基盤強化を支援するための特別付利制度も発表をいたしました。  いずれも異例の措置であると思っておりますし、地域金融機関の経営基盤強化が喫緊の課題であることを示していると思いますが、こうした中、この法案に盛り込まれました資金交付制度の目的、位置づけ等についてお伺いをしたいと思います。

古澤知之金融庁企画市場局長

○古澤政府参考人 お答え申し上げます。  御指摘の資金交付制度でございますけれども、人口減少などによりまして、経営環境が厳しさを地域銀行については増しているという状況にございます。  そういった中で、独禁法の特例措置、それから御指摘のございました日本銀行の特別付利制度、こういった各制度と併せまして、地域金融機関による合併、経営統合等を通じた経営基盤の強化といった取組を後押しするといったことで、地域経済を支える金融機能の維持を図るということを目的としているというものでございます。

太田昌孝公明党

○太田(昌)委員 資金交付制度に活用する財源ですが、一般財源すなわち税財源を用いずに、預金保険機構の金融機能強化勘定における利益剰余金を活用することとされています。  本来、この利益剰余金、将来的に、金融機能強化勘定の業務が終了し勘定が廃止される際に、残余があれば国庫納付することとされていますが、資金交付制度の政策目的が地域における金融機能の維持強化にある、これが金融機能強化勘定の設置目的である地域経済の活性化と同趣旨であるということから、その利益剰余金を今般創設する資金交付制度に活用するものと理解をしております。  そこでお尋ねしますが、この資金交付制度に基づく合併、経営統合一件当たりの支援額はどの程度とする予定であり、また、現在の利益剰余金の水準を踏まえると何件程度の支援が可能になると見込んでいるものか、お伺いしたいと思います。

古澤知之金融庁企画市場局長

○古澤政府参考人 お答え申し上げます。  御指摘ございました資金交付制度に基づく一件当たりの資金交付額につきましては、地銀の年間システムの関連経費、これがどのぐらい足下でかかっているかといった点ですとか、それから、近年の合併、経営統合の事例で、どの程度どんな経費がかかっているかといった要した経費の水準などを踏まえまして、上限額につきましては三十億円程度ということを考えているところでございます。  これでどの程度の支援が可能になるかということでございますけれども、現在、令和二年度末でございますけれども、預金保険機構の金融機能強化勘定の利益剰余金の見込みが三百五十億円というふうになってございます。先ほど上限三十と申し上げましたけれども、これを前提に機械的に計算させていただきますと、十件程度の支援が可能になるというふうに考えてございます。

太田昌孝公明党

○太田(昌)委員 ありがとうございます。  この地域銀行の経営基盤強化、これはもう本当に待ったなしだと思いますが、その過程で、次に、店舗網が極端に縮小して利用者の利便が損なわれたり、あるいは地域企業に対する貸出しがおろそかになってしまっては、これは本末転倒であろうと思います。  資金交付制度を活用して行われる地域銀行の経営基盤強化、これはあくまでも、地域の金融機能の強化であったり、あるいは地域経済の活性化に資するものであるべきと考えます。政府の考え方をお伺いしたいと思います。

古澤知之金融庁企画市場局長

○古澤政府参考人 お答え申し上げます。  御指摘のとおり、地域金融機関による経営基盤の強化に向けた取組というものは、地域の企業や地域経済の活性化に資するものとなることが重要と考えてございます。  こうした観点から、今般の資金交付制度におきましても、一番最初に計画というものを出していただくわけですけれども、経営基盤の強化のための措置の実施に関する計画という中で、地域経済の活性化に関する方策というものにつきましてあらかじめ記載を求めます。その上で、その進捗状況を五年間モニタリングするという枠組みとさせていただいてございます。  こういった枠組みを通じまして、制度を利用する金融機関による地域経済への貢献というものが図られるよう、適切に対応してまいりたいと考えてございます。

太田昌孝公明党

○太田(昌)委員 しっかりモニタリングもされるということで、ゆめゆめ今回の銀行法の改正が、ある意味これは合併であったりあるいは統合ありきという形ではなくて、やはり基本的には、銀行法改正の先にあるものが、地域銀行の活性化によって、その先、地域経済の活性化に資するものであり、あるいは地域の活力、地方創生に資するものである、そういう大原則を踏まえての取組であるということを、これは御期待を申し上げまして、私からの質問を終わりたいと思います。  どうもありがとうございました。

越智隆雄自由民主党・無所属の会

○越智委員長 次に、古本伸一郎君。

古本伸一郎立憲民主党・無所属

○古本委員 無所属の古本伸一郎でございます。  立憲・無所属会派の時間の中で質疑させていただきたいと思います。  一年前の今頃、まさかコロナが一年後もこうしているというふうには思わなかったですけれども、事ここに至っては、恐らくこれはもう当分の間続くコロナとの戦いではないかということを強く感じております。  そういう中で、様々な、御商売をされている方、経営者の皆様が、今ファイナンスで苦労されている。それを何とか金融機関が支えていくという、機能を果たしていただくということで、コロナになぞらえて、コロナ感染症等影響、対応していくという意味で、銀行の機能を更に強化していくという法案であります。基本的には、会派として賛成の立場と承知しておりますので、そのつもりで質疑をさせていただきたいと思います。  まず、外国の投資会社を再び呼び込みたいということでありますけれども、世界最大の投資会社は恐らくブラックロック社だと承知していますけれども、日本の国家予算をはるかに超える六百兆円の資産運用をされている世界第二位の投資会社は何といい、日本国内に支店、営業所があるかどうかお尋ねします。

栗田照久金融庁監督局長

○栗田政府参考人 お答え申し上げます。  世界の運用会社の運用資産規模については様々統計があるわけでございますけれども、代表的な民間コンサルティング企業が発表しているランキングでは、ブラックロック、バンガード・グループ、ステート・ストリート・グループという順番でございますけれども、このうち二番目のバンガードは日本の拠点を廃止されておりまして、他は日本に拠点を有しておられるということでございます。

古本伸一郎立憲民主党・無所属

○古本委員 局長が今言いにくそうにおっしゃいましたが、大臣、何とバンガードは去年、日本法人を閉鎖しています。関東財務局に閉鎖の届出をしています。  バンガード社、そして恐らくウィズダムツリーも日本法人を廃止したというふうに承知していますけれども、金融庁として、いわゆる老後の資産二千万円は、曲折ありましたけれども私は正しかったと今でも思っています。こういった資産形成をしていくという意味において、長期安定的に投資をしていくというのが金融庁の基本という、長期安定的な投資を国民の皆様にある意味促していくということが基本方針と理解していますけれども、これは正しいと思います。  そうしましたら、実は、このバンガード社始め、ブラックロック社始めがメインの商品は、恐らく上場投資信託だと思います。今日は主税局長もお越しいただいていますが、私は、NISA税制制度は、当時の民主党政権でもまさに導入し、拡充してきた経緯があって、非常に優れた、間接金融から直接金融へと促す、株は何か遠くプロの人がやるものだというのから、一般の方が普通に、こつこつ毎月千円でも五千円でも投資していくんだということでいうと、例えばつみたてNISAなるものは非常に優れていると思いますが、実は、このブラックロックやバンガードの個別の上場ETFは、金融庁の承認がなければつみたてNISAにならない、対象にならないというふうに理解しているんです。  NISA税制の、積み立てていくという、こつこつ積み立てていく、ボラティリティーを一般投資家が取って、セミプロみたいな方もいらっしゃいますけれども、一般的には、こつこつ積み立てていって老後の資金の足しにしようという意味においては、このNISA税制の、とりわけつみたてNISAの対象商品を金融庁が選定しているというのは非常に狭いと思うんですけれども、結果、バンガード社は日本でメリットがないということで出ていったんじゃなかろうかと推察される報道が大分出ていますよね。  日本人はどうも、そういうキャピタルを取る傾向にあるので、こつこつ積立てというのがメンタリティーに合っていないという理由で撤退のプレスリリースをされていると承知していますけれども、NISA税制をその観点から見直していくお考えがあるかどうか、主税局長にお願いいたします。

住澤整財務省主税局長

○住澤政府参考人 お答え申し上げます。  つみたてNISAでございますが、元々存在しておりました一般NISAが、必ずしも長期的な投資に用いられていない、また若年層の利用が必ずしも進んでいないといったような問題意識を金融庁は持たれまして、まさに、少額からの長期、積立て、分散投資、これを促すという観点から、平成三十年に導入をされたものでございます。  どういった投信を対象とするかというところは、金融庁がこういった目的に沿って御判断されるということになっておりますので、適切な運用がなされているものというふうに考えております。

古本伸一郎立憲民主党・無所属

○古本委員 私は、こういう、昨日、おとついも日経平均が大分乱高下しているようですけれども、こつこつ積み立てていく、それはたとえ大学生でも高校生でも、金融を勉強して、もっと身近なものにしていって、将来、自分の退職金や本来の年金に加えて、少し豊かにしていくということは、国民を挙げてやっていかないと。  財務省、今現在、コロナの関連で、公債を一体幾ら発行されていますか。ネットベースで、もう八十兆円を超えていますよ。  私は、コロナのために、みんなで分かち合うという意味で、財源確保の恒久税制を確保する必要さえあると感じています。消費税がいいのか何税がいいか分かりませんが、そのくらい財政が発散していく状況にあると思っていますよ。  オリンピックをやるためには、本当に、事業者の皆様に、この二か月間ぐらい、場合によっては三か月間ぐらい、完全に閉めてくれ、その代わり完全に補償するというやり方だってあると思いますけれども、相当財源が要ると思いますね。でも、そうしてでも封じ込めなきゃいけないというのが、ある周期で訪れてくると思うんですよね。じゃ、その財源は公債発行をしておけばいいやって、一年、二年ならいいですけれども、私はこのコロナの戦いが十年続くと思うと、恒久財源が要るとさえ思っています。  そういう中で、さて、銀行を強くしていこうという話なんですが、銀行法一条に、非常に銀行は公益性を備えた業界であり、公共に資するということを定めていると思うんですけれども、コロナで苦しんでおられる事業者、とりわけ飲食店の方が、夜、お店を閉めて、モップがけして、清掃して、やっと帰ってATMで運転資金を下ろすというときには、時間外で手数料がかかる。さらには、他行であったなら、アルファで多分二百円プラス消費税を払わなきゃならない。あのときの何とも言えない切なさたるや、私、その事業者たちの顔が浮かぶと、だって時間外に行くしかないんですから、切ないものがあるなというふうに思っています。  そこで、単純に聞きますけれども、夜間、他行で下ろしたら二百円かかると思いますけれども、二百円の金利を得るためには、一体どのくらい貯金したら利子がつくんでしょうか。

栗田照久金融庁監督局長

○栗田政府参考人 お答え申し上げます。  これは、ちょっと計算の仕方がいろいろあるかと思いますけれども、所得税等として本則二〇%の税金を勘案いたしますと、普通預金の平均金利が〇・〇〇一%ということでございますので、この二百円の金利を得るためには、百万円の預金で二十五年間ということになるということでございます。

古本伸一郎立憲民主党・無所属

○古本委員 局長も今正直に答えていただいたと思いますよ。これはファクトですから。つまり、それぐらい預けないと利子がいただけないものが瞬時にATMの中で吸い込まれていくんですね。  さあ、ATMの設置は銀行の義務ですか、それとも銀行の経営判断なんでしょうか。これは、事前のヒアリングでは私は銀行の経営判断だと承知していますけれども、実はこのATMというのが物すごく銀行の経営の負担になっているというふうに理解しています。  そこで、ちょっと目線を変えて、今日は総務省の電気通信事業部長にもお越しをいただいています。  先日、実はこの携帯電話を名古屋駅に送ってくれた地元の秘書の車に忘れてしまって、本当に、もう恐らく二十年ぶりくらいに、公衆電話を駅員さんに聞いて探して、秘書に電話をかけて帰ってきてくれと言って携帯を回収しました。改めて公衆電話はありがたいなというふうに身にしみたんですが、公衆電話の設置は義務ですか。ちなみに、コストはどういうふうに負担をされていますか。

今川拓郎総務省総合通信基盤局電気通信事業部長

○今川政府参考人 お答え申し上げます。  公衆電話は、現在、NTT東日本、西日本により提供されておりまして、常設の公衆電話全体では令和元年度で約五十八億円の赤字となっております。また、一台当たりに換算すると、平均で毎月約三千二百円の赤字になっております。  この公衆電話サービスは、国民生活に不可欠であまねく提供が確保されるべきものとして電気通信事業法でユニバーサルサービスと位置づけられておりまして、市街地はおおむね五百メートル四方に一台以上、その他の地域はおおむね一キロメートル四方に一台以上設置することになっております。  公衆電話を含むユニバーサルサービスを維持するため、交付金制度を設けておりまして、一電話番号当たり令和三年については月額三円を負担していただき、赤字額の一部補填に充てているところでございます。

古本伸一郎立憲民主党・無所属

○古本委員 つまり、私たちが一台持っている携帯一回線当たり三円、月額負担することによって、公衆電話ネットワークをユニバーサルサービスとして守っているんですね。  ATMの設置台数を調べますと、全銀協加盟でいうと、もうこの十年間で減り続けています。維持できないということですね。  ATMを使ってお金を引き出したり振り込んだりという方と、ネットバンキングによって、もうスマホでさくさくやるという方の割合でざっくり言うと、私は半分半分だという理解をしていますけれども、これは金融庁、正しいでしょうか。もう、イエスかノーかぐらいでお願いします。大分、半分ぐらいがATMの人じゃないかなと思います。

栗田照久金融庁監督局長

○栗田政府参考人 おおむねそういう理解で結構かと思います。

古本伸一郎立憲民主党・無所属

○古本委員 つまり、金融サービスを享受させていただいている我々ユーザーとしては、ざっくり言うと、二人に一人がATMを使う。残り半分の人は今やもうスマホで決済できるということになっているんですけれども、困ったときの公衆電話のように、やはりキャッシングしなきゃいけない、大みそかにお孫さんのお年玉をネットバンキングで振り込んでおいたからと言ったってぴんときませんので。やはり現キャッシュで包んでお年玉ですから。  やはり、ATMは最後は必要になると思いますよ。でも、そのコストが、金融機関が大変負担になっているとするならば、派遣業までできるようにするだ何だという改正も大事ですけれども、ATMの負担をどうしていくかというのを、いよいよナショナルユニバーサルサービス、ナショナルミニマムとして考えてもいいんじゃないかという問題提起を強くするわけであります。  さて、そこで、ATMの年間コストはどのぐらいかかっていますか。

栗田照久金融庁監督局長

○栗田政府参考人 お答え申し上げます。  ATMの運営コストにつきましては、自己保有であるかリースであるかとか、どういう場所に設置するかとか、警備などの業務委託内容をどうするかとかいうことでかなり幅があるわけでございますけれども、大手行でおおむね年間一台当たり三百万から四百万円程度というふうに承知しております。

古本伸一郎立憲民主党・無所属

○古本委員 そうしますと、今現在、全銀協加盟の銀行各社のトータルのATMは約九万八千台と承知していますので、丸めて十万台とすると、年間で、全銀協加盟の各行総体で何と三千億から四千億円のATMの運営経費を負担している、こういうことになります。  ここで何か知恵を出して、銀行のその負担をもっとスマートにしてあげる方法がないかなと思うんですが、一つ、ゆうちょ銀行というのに着眼します。今日はゆうちょ銀行の担当も来ていただいていると思いますが、ゆうちょ銀行のネットワークは、北は宗谷岬から南は与那国島に至るまで漏れなく郵便局があると思っていますけれども、その郵便局には漏れなくATMがあるという理解でよろしいでしょうか。

栗田照久金融庁監督局長

○栗田政府参考人 お答え申し上げます。  日本郵便につきましては、郵政民営化法、それから日本郵便株式会社法におきまして、郵便局をあまねく全国に設置し、郵便、貯金、保険のユニバーサルサービスを提供するということとされておりまして、日本郵便は、この規定に従いまして、全ての市町村に郵便局を設置しております。その全てにおいてATMがあるというわけではございませんけれども、大宗の郵便局にATMが設置されていると承知しています。

古本伸一郎立憲民主党・無所属

○古本委員 次に、営業時間の話に少し振りたいと思います。  今、多くの、本当にコロナで困っておられる事業者は、銀行の窓口が閉まる三時に合わせて店を閉めてローンの相談に行くわけにいかないんです。やっとお店の掃除が終わったときには、もう七時か八時、九時。ローンの窓口は開いていませんね。  なぜ銀行は三時に閉まるのでしょうか。そして、住宅ローンの相談、一部店舗は土曜日に開けているようなところもありますが、なぜ土日に銀行は閉まるんでしょうか。  これ、実は、調べましたら、銀行法第十五条で規定がありまして、何と銀行は営業日を法定化されていますね。  少し紹介したいと思いますが、銀行の休日は、銀行法第十五条で、日曜日その他の政令で定める日に限ると休日が規定されています。そして、その他政令で定める日とは、一つ、祝日です。二つ、年末年始です。大みそかと正月三が日と規定されています。三つ、土曜日です。つまり、日曜と土曜日は、私がこれを読めば、休みなさいと書いているように読めます。事前に金融庁に何度も確認しましたけれども、休んでもいいよと言っているだけで、事実、一部の小売系の最近出てきた銀行は、土日をむしろ開けることを売りにしている銀行もあるというふうに承知しています。  だから、この際、本当に銀行が店舗利用者を増やし、銀行ファンを増やして、そして財政の基盤をこういう補助金に頼るのもいいですけれども、ファンを増やしていくという意味でいうと、昼間働いて、住宅ローンを申し込もうかという若い世代、今、金融庁の職員、財務省の職員がおられますけれども、ローンを組むときに、現状だと、年休を取って銀行に行くしかないですよ。普通、年休を取ったら、家族との時間に費やしたらいかがでしょうか。三時までと書いているからなんですよ。  これは、かつて全銀ネットワークを使っていた時代に三時か四時で止まっていたということに合わせているんじゃないかと承知していますけれども、今やこれは二十四時間じゃないでしょうか。もう既にこの法律は少し時代に合っていないんじゃないかなと思うんですけれども。  ここまで申し上げた上で、なぜ三時に閉まるのか。三時に閉まるということで本当にいいのか。コロナでこれだけ困っている事業者がいる中で、ぴしゃっとシャッターが閉まっているのを見たら、ローンの相談に行きたくても、もう門前払いですよ。いや、土日、開いているところがありますよって、それはどこ、どうやって探すんですか。  やり取りで私は聞きましたけれども、私の愛知でいえば、例えば、大手メガバンクでも、土日に住宅ローンの相談で一部開けていますというのは名古屋市内の数店舗だけですね。こちら、三河部の方にはほとんどないです。  以上を考えますと、実は、他業種もできるようにしますという定款を書き加えることも結構ですけれども、やはりお客様第一主義で考えるなら、オペレーション時間ということは物すごく観点としてあっていいと思うんですけれども、まず問題意識はシェアしていただけたならありがたいと思います。  一方で、これを単純に聞きますと、日々満員電車に揺られて通勤されている、朝八時か七時のミーティングに出て帳尻を合わせて開店の時間に備えている銀行員の皆様からしたら、土日も出なきゃいけないってとんでもない主張をしている議員がいるということになりますと、これは大間違いです。  平日の山手線、総武線、もう満員電車の中で、毎日九時から三時、平日に出るものなんだという中で、そういうものなんだというオペレーションをしているからみんな出勤しているだけであって、世の中、リモートワークだ何だというときに、例えばSMBCとUFJは火木は六時まで開けて、みずほとりそなは水金は開けてというふうにこう凸凹やれば、半ドンで帰ればいいじゃないですか、午前中で帰ったっていいですよ。例えばそういうことを各行が相談してやるということもあると思いますけれども、私は強く、この銀行業法の営業時間とオペレーション時間というのをわざわざ規定しているということについて問題提起をさせていただきました。  ついては、ATMのコストも、少し、公衆電話のやり方だってあるわけですから知恵を出せばいいと思います。  もう残り五分になりましたので、最後、大臣にまとめていただきたいと思うんですけれども、恐らく、私、これで足かけ十八年国会に議席を与えていただいていますけれども、最初で最後、個人的なことを発言していいですか。  おやじは、実は、旧帝国銀行に入行しました。実は、何を言わん、三井銀行OBです。私が就職活動をするときに、金融バブルでしたから金融機関も面接を受けたりしましたけれども、井桁のマークに行ったと言ったらおやじが怒ったものです、許さないと言って。それが今やSMBCです、三井住友です。隔世の感があります。  つまり、コロナとの戦いを本当に乗り越えていこうと一丸になるときに、金融機関にも頑張ってもらいたいときに、ATMのこの百円、二百円をかからないようにするためには、せっかく約十万台あるやつとゆうちょバンクの約三万台のネットワークをお互い利用し合えば一気にコストダウンできるんじゃないかなと思います。もっと大胆に、金融機関もそこまで改革しているんだったら俺たちも協力するよという国民の世論の声があると思うんですね。  コロナが、本当に戦いの中で、私はもうずっと税に関わらせていただいた者として、是非恒久財源、コロナ財源も確保すべきだということも申し上げましたけれども、そんな中で、何と二十年以上預金してやっと得られる百円、二百円の手数料を取り続けるのかなというのは本当に思います。  これが金融機関のATMの運用コストになっているんだということであれば、これは本当に、それをダウンさせること、コストダウンさせることを挙げて取り組むことこそ、実は一番金融機関の喜ばれる、何よりも国民が喜ばれることになるんじゃないかなと思います。  かつて、大みそかの紅白歌合戦は、おやじと見たことはありません。大みそかまで銀行が開いていたからです。銀行員というのは大変だなという記憶があります。でも、それも平成五年に、大みそかは休みとするというふうにこの内閣府令で変えていただいています。  もう見直していいんじゃないでしょうか等々、まとめて総括していただけるとありがたく存じます。

麻生太郎自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○麻生国務大臣 古本先生と全然逆で、銀行って三時に閉まるから一番働いていないところだなと思って銀行に勤めて、銀行は三時からが忙しいんだって分かって翌年辞めたというのが私の友達でいたんで、すごい印象が、今の話では、ああ、古本さんみたいな人もいるって、俺の友達というのはいいかげんなやろうだったんだと、改めて今その話を聞きながらそう思ったんですけれども。  今おっしゃるように、やはりいろいろな形で、この銀行法というのに縛られているというわけでもないんでしょうけれども、お堅い銀行というものがいろいろ吸収合併をせざるを得なくなった九七年のあの銀行倒産から、まあ、階さんが勤められた長銀が倒産したり、興銀が倒れたり、日債銀等々、いろいろあのとき、興銀は倒れたんじゃなくて一緒になったんですけれども、富士銀行と興銀と第一勧銀は元はみんなばらばらの銀行で、今はそれが何銀行になったんだって知っていますかと言って、知っている人の方が珍しいですよ。今、知らない人の方が多いんじゃないですかね。  そういった意味で、随分世の中は変わってきていますので、こういったようなものはもうちょっと、各行競争している部分もあろうかと思いますが、融通していった方がコストが下がるというならそっちをやった方がいいんじゃないのという話を、ちょっと銀行で話をする機運になってくるのかね。まだ多分困っていないからそんな機運になっていないのかなとも思わないでもないんですけれども、何となく、そういったようなことはもうちょっと柔軟に考えても、私どもとしては基本的にはそんなおかしな話ではないというふうに思っております。

古本伸一郎立憲民主党・無所属

○古本委員 大臣から大変前向きな御答弁をいただいたと思います。  例えば、りそな銀行は五時まで開いています。各行の努力というのはもちろんあると思いますけれども、なかなかの勇気の要る経営判断をされていると思います。普通は三時に閉まっています。  やはりこれは、政府が相当取り持ちをして、もうこういうふうにしたらどうかということを、他業もできるというふうに書き込むのも本当に大事ですけれども、何よりユーザーである国民が、銀行が閉まることが不便ともし感じているならば、ATMの手数料が引かれているたびに切なく思うのであれば、そこに改革を断行することこそ政治の使命だということを、また、麻生大臣からも、感覚はとても合っている、気脈通じたと受け止めて、お礼申し上げながら、質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。以上です。

越智隆雄自由民主党・無所属の会

○越智委員長 次に、長谷川嘉一君。

長谷川嘉一立憲民主党・無所属

○長谷川委員 立憲民主党の長谷川嘉一です。  御質問の時間をいただき、大変ありがとうございます。  通告に従い、順次質問をさせていただきます。  最初に、売上高一兆円、従業員数二万人の旅行代理店JTBが、資本金二十三億四百万円から一億円への減資を図りました。看板上、中小企業となり、税負担の軽減を図るという報道を拝見しました。また、JTBのほかにも、毎日新聞社が四十一億五千万円から一億円への減資を図る旨や、ITのドワンゴ、東証一部上場の飲食産業のカッパ・クリエイトやチムニーなども同様であるようであります。  なぜこのような現状が起こっているか、当局の御所見をお聞かせいただきたいと思います。

伊藤渉公明党財務副大臣

○伊藤副大臣 お答え申し上げます。  まず、中小企業の現状認識から御答弁させていただきたいと思います。  企業収益につきましては、新型コロナの影響で、非製造業では弱さが見られます。参考までに、少し古いんですが、法人企業統計で、二〇二〇年の十―十二月期の経常利益は前期比で一五・五%増。やはりこれは、今、一―三月期はまだ出ておりませんが、感染の状況とかなりリンクが、相関が高いというふうに考えられると思います。また、対面型のサービス業等で新型コロナによる企業業績の下押しが続く一方で、製造業や小売業の一部企業などは世界経済の持ち直しや巣ごもり消費の拡大の恩恵を受けるなど、業種、企業間でばらつきがございます。  まず、中小企業の支援という意味では、引き続き、これまで成立させていただきました補正予算を執行することによりまして、効果的な支援策の継続、また、今後を見据えて、デジタル化、グリーン化などの新規事業への進出を含めた事業の再構築、こうしたことをしっかり支援していきたいと思います。  その上で、今、先生の問題意識といいますか、中小企業税制につきましては、資本金一億円以下の法人を中小企業として扱いまして各種措置を適用していることの妥当性について、様々な御議論がございます。  こうした中で、平成二十九年度税制におきまして、大企業並みの所得を得ている企業、参考までに、所得が三年平均で十五億円超については、租税特別措置の適用を認めないこととする改正を行っております。  また、中小企業税制の在り方については、執行の簡便性や課税の公平性の観点のほか、企業の経営環境に与える影響や財政的な影響も踏まえつつ、引き続き検討していくべき課題と考えております。

長谷川嘉一立憲民主党・無所属

○長谷川委員 御答弁ありがとうございました。  そういう視点はよく私も理解しております。また検討していきたいと思いますが、今現在、新型コロナのパンデミックによって、今回もそうでありますけれども、大企業であっても見かけ上中小企業化して、外形標準課税の適用を免れ、税負担を軽減し、この難局を何としてでも乗り切りたい、強い思いがそこにあるわけであります。現在はそれほどに経済が国全体として傷んでいるということを改めて共通認識として申し上げさせていただきます。  それでは、二番目の質問に入らせていただきます。  都市部、地方を問わず、中小企業においても、血の出るような思いで経営をされているのが現状であります。地元の中小企業者とお話をさせていただきますと、その思いは本当に切実であります。二月十五日に受付が終了した持続化給付金、これと融資で何とか倒産を免れたが、雇用を維持していくのは困難だ、こういう御意見を多くいただきました。その持続化給付金の後継とされる事業再構築補助金では足かせが多くて活用できないという意見が、またその方たちからは大変寄せられております。  このような状況において、中小企業にとって、地域の銀行そして信用金庫などが殊更生命線となっておりますが、この御認識が政府としておありなのかどうか、お伺いいたします。

栗田照久金融庁監督局長

○栗田政府参考人 お答え申し上げます。  地域金融機関におかれましては、ほとんど全ての金融機関が、地域に基盤を有する金融機関として地域の事業者を支えていくということを使命とされておりまして、コロナ禍において、そうした使命に対する期待が一層高まっているというふうに考えております。  金融庁といたしましては、地域金融機関の方々が、このコロナ禍の下におきまして、事業者に対する資金繰り支援はもとより、事業者の実態に応じた経営改善、事業再生、事業転換支援などを力強く進めていただくということが大事だと思っております。  具体的に申し上げますと、例えば、事業再構築補助金を始めとした政府等の補助金、交付金、税制措置等の支援措置について事業者に積極的に周知、提案すること。あわせて、こうした支援措置を事業者が活用するに当たりまして、事業計画の策定を支援することなど、事業者の支援に全力を尽くしていただきたいというふうに考えている次第でございます。

長谷川嘉一立憲民主党・無所属

○長谷川委員 ありがとうございます。  先ほどの古本議員の御指摘にもありましたけれども、銀行の裁量権、銀行のゆとり、あとは地元のユーザーと向き合う姿勢がもっともっと強化されていかないとこれは果たせないのではないかと私は思っております。  現在はまさに非常時であります。大きく需要が後退している状況で構造改革を強行することは、ある面、そういう中小企業者、末端の人たちの廃業を促進させて、供給能力を国内から消失させてしまうような内容ではないかというふうに思っております。  菅政権下の成長戦略会議において、中小企業のMアンドAを促進し、二〇六〇年までに約三百五十八万社の中小企業を百六十万社近くまで統合、削減する旨が論じられておりますが、その延長線上で銀行法の一部改正が行われることに大きな危惧を抱かざるを得ません。このことを申し添えて、次の三番目の質問に移らせていただきます。  これは、法案にある出資を通じたハンズオン支援の拡充として、非上場の地域活性化事業会社について、事業再生会社などと同様に議決権一〇〇%を可能にするとありますが、ここで言う地域活性化事業会社とはどういう会社を指すのか、またもう一つ、どういう会社が地域活性化事業会社ではないのか、この二点をお答えいただきたいと思います。

古澤知之金融庁企画市場局長

○古澤政府参考人 お答え申し上げます。  御指摘の地域活性化事業会社でございますが、法律におきまして、地域の活性化に資すると認められる事業を行う会社として内閣府令で定める会社というふうに規定された上で、内閣府令で、事業の計画というものを作っていただくわけですが、事業の計画の策定に、地域経済活性化支援機構、いわゆるREVICという機構でございます、官公署又は商工会、商工会議所などが関与している会社であることといったことを要件として規定しているところでございます。  したがって、今の要件に該当すれば地域活性化事業会社ということでございまして、これを満たさないと、先生御指摘の活性化会社には当たらないということでございます。  具体的には、銀行グループがこういった枠組みを活用いたしまして、例えば地域の観光産業振興のための町づくり会社といったところに出資していると承知してございます。

長谷川嘉一立憲民主党・無所属

○長谷川委員 私の手元資料によりますと、コンサルティング会社とか税理士さんとか税理士法人等々が関与しているものは全てその対象になるということでよろしいんですね。  そうすると、ほとんどの法人はこの対象になるということでもよろしいわけですね。該当しないもの……

越智隆雄自由民主党・無所属の会

○越智委員長 長谷川君に申し上げます。  よろしいですか。答弁でいいですか。

長谷川嘉一立憲民主党・無所属

○長谷川委員 イエスかノーかで結構なんですが。

古澤知之金融庁企画市場局長

○古澤政府参考人 お答え申し上げます。  先ほど官公署、それから商工会、商工会議所と申しましたけれども、それに加えまして、先生御指摘の弁護士、弁護士法人、公認会計士、監査法人、税理士、税理士法人とございます。  例えば、入らないものという御指摘がございました。コンサルティング会社などもこの対象でございますけれども、銀行、銀行グループの中にある会社というものはこういうものの対象にはならないというふうな枠組みになっているところでございます。

長谷川嘉一立憲民主党・無所属

○長谷川委員 ということは、ほとんどの法人、企業者が対象になるということですが、非上場であれば、今までであれば上場していないわけですから買収されないのが通常であったわけですが、非上場であっても議決権、一〇〇%出資が可能になるということになるわけであり、銀行が融資状況などを起点として非上場の中小企業を子会社化することもできるということを意味するというふうに私は認識をしております。これは間違いではないと思う。間違いがあれば御指摘ください。  このことは、中小企業にとっては、頼りになる銀行が、頼りにならないどころか、買収サイドになってしまう可能性もあるわけであります。こうした改正が行われるということに対して強い危惧を覚えているところであります。そのことを申し添えて、四番目の質問に移らせていただきます。  いざとなれば買収サイドとなってしまう銀行等の中には、日本の銀行免許を取得している外資銀行も含まれるのかどうか。端的にお答えください。

栗田照久金融庁監督局長

○栗田政府参考人 現在、日本では外国の法人が主要株主になっている銀行が存在するというふうに考えております。

長谷川嘉一立憲民主党・無所属

○長谷川委員 私の手元資料でも、東京スター銀行、SBJ銀行、ニューヨークメロン信託銀行、ステート・ストリート信託銀行、これはまず台湾、韓国、それからルクセンブルク、アメリカにある銀行がその対象となっておりますが、これ以外にもあるのかもしれません、また精査をいただきたいと思いますが。  このようなことがあれば、外資の銀行が含まれるのであれば、言葉は悪いんですが、外資銀行が我が国の魅力ある中小企業を乗っ取ることが可能になるということを意味するということになります。このことを併せて申し添えさせていただきます。  次に、五番目の質問に移ります。  先日、フジサンケイグループが、放送法で規定している議決権ベースで二〇%を超えて外資が入っていた旨が問題になりました。放送法における外資規制は、安全保障面も考慮して設定されております。  我が国の中小企業には、優良技術と優良な技能を習得している人材を抱えている会社が多数あります。これは安全保障上重要な技術も含まれます。そのような中小企業が企業ごと買収され、国外に移転されるという事態が危惧される。また、地域経済が空洞化し、雇用が喪失することにもなりますが、この点、いかがお考えでしょうか。

岩永正嗣経済産業省大臣官房審議官

○岩永政府参考人 お答え申し上げます。  外国企業との連携、あるいは外国資本の取り込みといったものは、まず、内外資源の融合によるイノベーション創出、あるいは地域の投資拡大、雇用創出を通じまして、産業競争力の強化でありますとか地域の活性化に貢献するという観点から、極めて重要だというふうに考えております。  他方で、安全保障に関わる機微技術につきましては、国際的な平和及び安全を維持する観点から、その流出を防止するということが先生御指摘のとおりに非常に重要でありまして、外為法で、機微技術を有する日本企業の買収が国の安全などを損なうおそれがある場合には、その変更あるいは中止を命ずることができる仕組みとなってございます。外為法の適切な運用を含め、機微技術管理の観点からも、国内中小企業の買収について注視をしているところでございます。  また、地域の拠点整備、あるいは雇用の確保といったことも非常に重要でございまして、経産省といたしましては、生産拠点の海外集中度が高い製品、部素材、あるいは国民が健康な生活を営む上で重要な物資の供給能力を確保するということのためにも、サプライチェーン補助金を通じまして国内の生産拠点等を整備しているところでございまして、こうした施策等も講じつつ、地域の拠点整備、あるいは地域の雇用の確保というものをしっかりやってまいるということでございます。

長谷川嘉一立憲民主党・無所属

○長谷川委員 そういうことですけれども、外為法等々あってもなかなか規制し切れない、その網をかいくぐる可能性は十二分にありますので、そのことだけは申し添えさせていただきます。  三月にも質問させていただいたときに、アメリカの国家安全保障問題担当大統領補佐官ジェイク・サリバン氏のお話をさせていただきました。以前に彼が、外交誌フォーリン・ポリシーに、中国などの全体主義国家の経済的、軍事的伸長などに対応するためにも、新しい経済哲学が必要である旨を論じていることを取り上げました。  まさに日本は、地政学的には極めて厳しい場所に置かれている。安全保障上の観点からも、是非この辺は御再考いただきますことを御要望申し上げます。  次に、最後の質問になりますが、移らせていただきます。  三月末に、野村ホールディングスが二千二百億円の巨額の損失を出したという報道があります。三菱UFJフィナンシャル・グループは三百億円、みずほフィナンシャルグループが約百億円の損失を出しているようであります。また、スイスでも、クレディ・スイスが五千百億円の巨額の損失を出しております。  これは、米国投資会社アルケゴス・キャピタル・マネジメントとのトータル・リターン・スワップを用いた取引が巨額の損失の原因のようですが、これについては、十年も前から、投資家責任がうやむやになるトータル・リターン・スワップは禁止すべきであるとされておりました。そのような批判を受けている手法を用いてまでも、利益が上がれば、現在でも我が国を代表するような証券グループでも同様の手法で取引を続けているということでありましょう。グローバルとは一見耳触りはいいけれども、大きな落とし穴や、強者が弱者をのみ込む側面があることを忘れてはならないのではないでしょうか。  今回の銀行法の一部改定において、グローバルな拠点再配分の加速の対応において、海外投資家向けの資産運用業を行う外国法人などについて、届出制の下、一定期間内において業務を行うことを可能にするとあります。中小企業のMアンドAが加速される中で、中小企業が買収され、リストラ等で付加価値を高め、他に再売却し利益を得るということが起こり得ることが容易に危惧されるわけでありますが、この辺、どのようにお考えになるか、麻生大臣の御所見をお伺いいたします。

麻生太郎自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○麻生国務大臣 長谷川先生の御懸念のありました点ですけれども、これは基本的には外為法という、外国為替管理法によって基本的なところはカバーをされているというように思っているんですが、その上で、今般の法改正案で創設をさせていただきます投資運用業務等々のための移行期間特例業務と海外投資家等特例業務についてあえて申し上げさせていただければ、移行期間特例業務の主な運用対象というのは海外企業であること、いずれの特例業務におきましても、通常の投資運用業と同様に、人的構成とか企業整備等々を参入要件とすることは、これはもう何度も、措置を既に講じておるところでもあります。  いずれにしても、この新しい制度の運用状況、いろいろ新しい、我々が想像していなかったものもいろいろ出てくるんだと思いますので、そういったところはしっかり注視をいたすとともに、参入してくる事業者に対しては、必要な規制とか監督とかいったようなものはきちんと行ってまいらねばならぬところだと思っております。

長谷川嘉一立憲民主党・無所属

○長谷川委員 規制、監督、指導というのは極めて重要でありますが、制度そのものに一考の余地があるのではないかというふうに私は考えます。  この後、残り、二十二分まででありますので、所見を述べさせていただきます。  我が国には、優良な技術や優良な技能を持つ人材を有する中小企業が多くあります。そのような中小企業は、長期に及ぶ研究、投資を、まさに血の出るような経営努力を継続してきて、今日まで存続しております。四半期で利益を見る短期主義の銀行が容易に経営できるとは考えられません。技術、人材の奪取を目的とする買収以外で経営権を得た銀行ができることは、まずは無駄を削る、そして名目でリストラを進め投資効果を高めて、再売却し利益を得ることがメインになる可能性があるのは明らかであります。  現在のような非常時と、非常時終了後の最重要課題は何か。雇用の維持と創出です。かつてバブル経済の後処理において行われました、MアンドAによる統合と削減の過程で生じた大きな雇用の喪失を繰り返してはならないということを申し添えさせていただきます。  日本の経済は、中小企業により支えられてきました。二〇一八年度の中小企業白書による日本の企業規模別従業員の労働生産性を見ると、グローバル化の波にのみ込まれていた大企業は、リーマン・ショック時に大きく落ち込み、現在もリーマン・ショック前の水準を回復していませんが、中小企業は、規模こそ大企業の半分以下ではありますが、このリーマン・ショック時にも大きな影響を受けず、横ばいの状態が続いております。この二十年間、極めて異例でありますが、我が国のGDPが伸びていないことを考えますと、この中小企業の持つ力の底力、底力のあることについては、刮目すべき状況ではないかと思います。  繰り返しますが、今は非常時です。中小企業の経営を守るために、銀行が融資という本来業務に専心できる環境を創設することが最重要ではないでしょうか。マネーゲームとも言われましたMアンドAによる利益追求の機会の拡大よりも、本来の企業活動を通じて利益を追求できるように、中小企業の経営環境を整備することが最優先事項です。  需要の縮小が続けば供給能力が縮小し、いずれ喪失というふうに向かっていきます。それを防ぎ、中小企業の経営と雇用を維持、確保すること、雇用を創出することが最も求められていることであります。そのためにも、需要拡大のための政府による財政拡大が現在最も必要であるということを最後に申し上げまして、質問を終わります。  御清聴ありがとうございました。

越智隆雄自由民主党・無所属の会

○越智委員長 次に、海江田万里君。

海江田万里立憲民主党・無所属

○海江田委員 立憲民主党・無所属の海江田万里でございます。  今日は法案審査でございますので、主に政府参考人にお尋ねをすることが多くなろうかと思います。麻生大臣、ずっと詰めていただいておりますが、答弁の機会は少ないかと思いますが、お許しをいただきたいと思います。  まず最初に、今審査しております法律案、新型コロナウイルス感染症等の影響による社会経済情勢の変化に対応して金融の機能の強化及び安定の確保を図るための銀行法等の一部を改正する法律案ということでございまして、ここに新型コロナウイルス感染症等の影響ということが書いてございますが、ただ、この法案の中身というのは、特段、新型コロナウイルス感染症等の影響ということを最初に強調しなくてもいいんじゃないだろうかというふうに私は思っておるんです。  これは、金融機関が収益が上がらなくなったという理由は、やはり従来の利ざやで商売ができなくなったよということは、もう長く続いております超低金利、とりわけ黒田日銀総裁のマイナス金利等によってもう利ざや商売はできなくなったよということは一つの流れでありまして、そこでどうやって新しい収益源を考えていくのかということは、このコロナウイルスがあったからではなしに、ずっとその前からの課題であったわけでありますね。  それから、地域の疲弊、地域の経済の疲弊というのも、これも実はコロナの前からあったことでありまして、これは、私どもの見方からすれば、やはりアベノミクスの一つの副作用と申しますか、一極集中、地方がだんだんだんだん経済が落ち込んでくる、人口等も流出をしていくということでありまして、もちろん新型のコロナウイルスがそこに拍車をかけたということはありますけれども、今回議論しなければいけないような銀行法等の見直しということについては、前からあった話で、いつか問題を解決しなきゃいけない問題だねというような問題意識を私なんかは持っているんですよ。  わざわざここに新型コロナウイルス感染症という言葉を書くのは、ちょっとうがった見方ですが、私は、金融庁の底意をかいま見る、かいま見るというより、底意が透けて見えるような表現ではないだろうか。コロナウイルス感染症なんだから早くこれを仕上げてくれなければいけないとか、コロナウイルス感染症の関連の法律なんだからよもや反対する人なんかいないだろうなとか、そういうような底意が見えるのではないだろうかということを私は思う。  というのは、私たちの党の中の議論でも、先ほど長谷川先生からも御指摘がありましたけれども、やはりこんなときだから、中小企業が傷んでいる、中小企業に対して血液を流す地方の、地域の金融機関というのは非常に大切なわけですよ。地方の金融機関の合併でありますとかあるいは再編等を促すことをやれば、これまでその地方の、地域の金融機関から融資を受けていたところは、何かしら融資の条件が変わってくるんじゃないだろうか、あるいは融資の担当者が替わってくるんじゃないだろうかということで、やはり不安を持つんですよ、不安を持っているのもあるんですよ。だから、そういう意味では、わざわざ新型コロナウイルス感染症ということを書くことによって、何もこの時期にこの問題をやらなくてもいいじゃないか、もっと、もう少し落ち着いてからこの問題をやった方がいいじゃないかという意見も実は党内にあるんですよ。  この後、私どものこの法案に対する態度は明らかにしますけれども、やはり、そういう問題があるということを考えて、本当に申し訳ないけれども、新型コロナウイルス感染症と書けば何か免罪符のように通ってしまうということは、まずそういう考え方は持たないでいただきたいということは申し上げておきます。これは私の意見ですから、ありがとうございます、私の意見ですから、答弁は結構でございます。  朝から今日はずっと聞いておりまして、今日一日、しかも午前中だけでの審査で議了、採決まで行くの。行くと言っているから行くんでしょうけれども。  ですから、いろいろ質問通告してありますけれども、やはり、今日まさかやるとは僕は思わなかったから、申し訳ないけれども、質問通告の中身をちょっと変えますが、ただ、法律の中身に関係したいわば確認答弁のようなものですから、これは別段何か細かい数字を出してくれとかいうことではありませんので、なるべく手短にお答えをいただきたいと思います。  一つは、やはり資金交付制度のことなんですよ。この資金交付制度については、地域の金融機関等となっていますから、地域金融機関が中心だと思います。大手行は入らないというふうに思っておりますが、それでいいのかどうなのかということが一点。  それから、先ほど来少しお話のありました、地域の金融機関等が経営基盤強化計画を提出する。頭に入っているだろうから、いいですよ、一々確認しなくても。入っていないで法案を提出したらとんでもない話なんですから、余りメモを見ないでやってくださいね。いいですか。  地域の金融機関等が経営基盤強化計画を提出して、そしてそれを審査する。審査をして、審査に通せば、資金の交付を行う。先ほど答弁がありましたように、上限が大体三十億円ぐらいだね、そして、財源の規模がありますから十件ぐらいだなということでございますね。  そこはいいわけですが、まず、資金を先に交付するわけですよね。そして、交付してから五年の間に、では、先ほど出した経営基盤強化計画が本当に着実に守られているかどうかということをチェックしながら、守られていない場合は、これは途中でもっていろいろな、守れ守れということをおっしゃるようでありますが、適切な履行を求めるようでありますが、それでも抜本的な見直しが行われなければ、返還請求をするということなんですよね。  ただ、この返還請求というのは、私、非常に難しいと思うんですよね。やはり、この返還請求をするに至る場合は、それは計画が守られなかったことで、計画が守られなかったことというのは、金融機関自身の、例えば合併なり統合なりの計画がうまくいっていない、いろいろな意味で収益が上がるような構造になっていない、あるいは、地域の経済というものをしっかりと支えて、地域全体で景気がよくなる、そういうことができていないという状況ですから。  そこで返還請求をして、そして、例えば三十億なら三十億、その金融機関から引き揚げるということは至難の業です。至難の業というよりも、命令を出して返還請求することはできても、それによってその金融機関が更に大きく傷むとか、あるいは地域の経済が更に大きく傷むという、そのきっかけになるのではないだろうかという危惧を私は持っているんです。それから、返還請求をする場合、どういう基準に基づいてするのか。  だから、そういう私が今持ったような懸念があるから、結果的に返還請求はできなくなって、そして、例えば三十億なら三十億が、これは交付だからいいんだと言ってしまえばそれまでですけれども、元は国民の税金ですから。それが毀損するというか、本当の地域の経済の活性化のために役立たない、カンフル剤にはなったかもしれないけれども金融機関の基盤強化には役立たなかった、そういうことになってしまったらいけませんから、どういう基準でもってそういう返還の要求を、請求をするのか、このことについて教えてください。

古澤知之金融庁企画市場局長

○古澤政府参考人 お答え申し上げます。  質問通告いただかなかった件で、若干、そういう意味で正確を欠く点がございましたら、お許しいただければというところでございます。  まず、大手行は対象になるかというところでございますけれども、基本的に、先生の御理解のとおり、対象にならないということでございます。  その上で、資金の返還についてのお問い合わせをいただきました。  一番最初にお話がございましたように、計画というものを出していただいて、それを審査、それで、それが認められた段階で、今度は資金の交付、この制度に基づくものが始まるわけでございます。おっしゃるとおり、一番最初の計画と後で違ってくるということがあるんじゃないかということなんだと思います。  他方、今考えてございますこの資金の交付でございますけれども、一番最初に渡し切りにして後で精算するという形ではございませんで、最初に計画がございまして、計画に書かれた項目が一つ一つ実行されていく、そういうものを確認しながらまず資金の交付をする、こういう枠組みで考えているところでございます。  他方、そうはいたしましても、後で、やはり一番最初に出したものと違うということがあるということはあるんじゃないかという御質問だと思います。  その点につきまして、例えば合併、経営、事業統合等の事業の抜本的な見直しが結果的に行われなかったというような場合にどうするかということでございますが、その場合には、実施計画の認定を取り消すというところはした上で、既に交付した資金があればその返還を求めるということでございまして、そういった場合にまで出し続けるということになりますと、やはりモラルハザードといった問題が出てくるのではないかというふうに考えてございます。  そういった非常に例外的なことを除きますれば、実施計画が適切に履行される限りにおきまして、資金の返還を求めることはないというふうに考えてございますけれども、先生も御指摘のとおり、計画の履行状況というものにつきましては五年間モニタリングをいたしまして、適切な履行がなされない場合には監督上の措置を講ずるということで、御指摘のことがないように努めてまいりたいと考えているところでございます。

海江田万里立憲民主党・無所属

○海江田委員 どうしてこの質問をしたかといいますと、私、最初にこの話が特に新聞紙上なんかで報道されましたときは、地域金融機関が合併する、あるいは統合するというようなことで、これは当然、合併したり統合すればシステムを新しくしなきゃいけないわけで、そのシステムの費用が大変かかるわけですよね。だから、そのかかったシステムの大宗なのか一部なのか、それは全体でかかる金額によって違いますけれども、そのお金をまず支給する、支給というか交付をするものだよということで、私、さっき答弁のありました三十億というのはちょっと意外だなと思ったんですよ。もうちょっと低くて、せいぜい十億にいくかいかないかぐらいかなと。そして、なるべく多くのところに、十行と言わずに、もう少し多くのところでやってもらった方がいいんじゃないかなというイメージを持っておりましたから、それならそれで非常に分かりやすいんですよ、これは。  統廃合しなかった、システムを改変しなかった、システムにかかるお金が要らないということですからそれは返してもらうとか、あるいは、最初から支給しないとかいうことであれば分かるんですが、今回のようにいろいろな案件がついて、それだけじゃない、システムの開発、システムでお金がかかったからということだけではないということを言ってくると、非常にその辺の判断というか基準が曖昧になるわけですよ。計画に沿っていなかったから駄目だということで引き揚げるんですか、どうなんですか。

古澤知之金融庁企画市場局長

○古澤政府参考人 基本的には、先ほど申し上げましたけれども、まず計画に出していただいて、先生の御指摘の例えばシステムの問題ですとか、それから支店の統廃合の経費、ワンショットの経費でございますが、こういう項目というものを出していただいて、それに対して一定の補助率、例えばその三分の一ということでございます。  先ほども申し上げましたけれども、基本的には、実際に最初に渡してから後で引き揚げるという形ではございませんで、計画の履行を確認しながら資金の交付をするという形を取ることによりまして、先生の御指摘のような、後で取り戻すというものがなるべく発生しないようにというふうに考えてございます。  ただ、そうはいっても、一番最初にございましたように、では、そもそも合併、経営統合をしなくなっちゃったといったような場合にどうするんだといった例外的な場合には、確かに、御指摘のような資金の返還といったものが起こるわけでございますけれども、その場合では、実施計画の認定を取り消すという手続を経まして、その上で返還を求めるということかと考えてございます。

海江田万里立憲民主党・無所属

○海江田委員 先ほど局長の口からモラルハザードというような言葉も出ましたけれども、やはりそういう誤解、誤解といいますか、そういうふうに受け取られないように、しっかりとした基準、ああ、なるほどな、これならば資金が入ってこなくてもしようがないなとか、あるいは、場合によっては取り戻す、まさに返還の請求ということもあると思うんですよね。まあこれは仕方がないなというような基準というものを明確化していただきたいということを、私からの要望としてお伝えしておきます。  それからもう一つ、ちょっと時間が本当になくなりましたので。  これからだんだんだんだん金融機関が自由度を増していろいろなことをやっていくということですけれども、そうなりますと、預金者にとっては、やはり預金保険というのがラストリゾートといいますか、最後のよりどころになるわけですよね。ですから、今回も預金保険法の改正が入っていますけれども、ただ、それは預金者と預金保険あるいは金融機関との関係ということではありませんので、その辺は抜け落ちておりますけれども。  私は、預金保険でいうと、やはりペイオフで非常に苦い思いといいますか、ペイオフが行われたのはこれまでは一回こっきり、これからどうなるか分かりませんけれども。本業以外のところでいろいろな仕事をやって、それが本業に影響を与えて、金融機関の破綻という可能性もやはり出てくるわけですよ、これまでなかったようなそういうリスクも出てくる。これは金融商品販売法のときにも議論をしましたけれども。  そうなったときに、やはり預金者はどこまで保護されるのかということで、その場合見なければいけないのは、今から十一年前になりますけれども、あの振興銀行が初めてペイオフを発動したということでありまして、あのときの、あれはペイオフですから一千万円までは預金保険で保険金が下りてくるということですが、私はずっとその後、では、弁済率がどのくらいになるかということをずっと注目していたんですよ。ところが、あれはやはり最後は民事再生法でやらなきゃいけない、六年もかかったんですよ。六年かかっているうちに、余り、弁済率がどのくらいになるかということは、みんな関心が薄れていたんですけれども。  弁済率というのは、お分かりだろうと思いますけれども、最終的に金融機関の債権債務を整理して、そして幾ら債権者に対して払戻しをすることができるかなという、そういう率でありますが、常識的に考えて、あるいは預金保険の本来の制度からいって、大体これは七割、八割ぐらいは弁済率がないと、私は、金融庁は何をしていたんだ、当時はまだ金融監督庁ですか、金融庁は一体何をしていたんだ、一体どこを見ていたんだ、金融機関、やはりそういうそしりを受けると思うんですよ。  ところが、この振興銀行の場合は六一%、つまり、一千万円までは補償されるけれども、そこを超える部分は六一%しか戻ってこない。結果的に四十億円が、まさに預金者には何の瑕疵もないのに、毀損してしまったわけですよ、これは。  だから、こういう一つの例があるから、これからそれはまさに金融庁がしっかりとモニタリングをして、しっかりと監督をしてそういうことがないようにしなきゃいけないんですが、やはりあの六〇%、六一%というのは余りにも低かったんじゃないかというふうに私は思いますので、現在の時点で振り返ってみて、弁済率が六一%であったということをどのように考えておられるかということを、改めて金融庁から見解をお尋ねしたいと思います。

栗田照久金融庁監督局長

○栗田政府参考人 お答え申し上げます。  先生御指摘の件は日本振興銀行の件だというふうに承知しておりますけれども、この銀行につきましては、破綻後、預金保険機構が同行の金融整理管財人に就任いたしまして、最終的な受皿金融機関への事業譲渡、整理回収機構への不適資産の譲渡等を通じて債権回収等を行いまして、結果として弁済率が六〇%ということになったということでございまして、この日本振興銀行が破綻に至った経緯といたしましては、当時の経営陣が、貸金業者からの債権買取りですとか親密先に対する大口融資により急激に業容が悪化した一方で、それに見合った十分な与信審査、管理が行われなかったということがあったわけでございます。  これに対する金融庁としてのモニタリングがどうであったかということが問題になってくるわけでございますけれども、当時は、どちらかといいますと定期検査を中心としたモニタリングをやっていて、急激な業容の拡大に対してうまくモニタリングがいかなかった面もあったのではないかということで、そういう教訓も踏まえまして、現在は、監督、検査を組み合わせて、機動的に実態把握ができるようにするというふうに努めているところでございます。

海江田万里立憲民主党・無所属

○海江田委員 私がお尋ねをしていますのは、私は、やはり六割近くというのは、たった六割というのは低過ぎるんじゃないだろうかということで、今は決済性預金を外すとか、いろいろなシステムはありますよ。ただ、金融庁がちゃんと仕事をしていたねということが、世間に、とりわけ預金者に評価してもらえるためには、やはり払戻し率を七〇%ぐらい、できたら八〇%ぐらいはちゃんと維持をしてもらいたいなという気持ちで質問をしたわけですから。  だから、六〇%というのはちょっとやはり低いね、これからは七、八割というような方向性でやりますよということでみんなが安心するわけですから、これは。そういうふうなお答えはいただけないものでしょうか。

栗田照久金融庁監督局長

○栗田政府参考人 お答え申し上げます。  おっしゃるとおり、弁済率は高い方がいいということでございまして、これをできるだけ高くするように我々として努力していかないといけないというわけでございますけれども、そのためにはやはり破綻前からきちんとモニタリングをするということが重要であると考えておりますので、この点について十分留意して、配意してやっていきたいというふうに考えております。

海江田万里立憲民主党・無所属

○海江田委員 是非そこは、これは別にこの問題だけではありませんで、やはりモニタリングというのは本当に非常に大切なことでありまして、金融庁の仕事の、今までは、とにかく金融庁は監督をする、金融監督庁という名前もついておった。だけれども、そうじゃなくて、これからもっと育てる方向へというような流れもあるようでありますけれども。  だけれども、やはりこれだけいろいろな金融機関の業務が広がってくる、あるいは子会社、兄弟会社の業務が広がってくる。この法案の中に本当にたくさん、今日は残念ながら議論できませんけれども、そういうことがある以上、やはりもう一度、金融庁の役割として、モニタリングをしっかりと、金融機関が破綻することのないような、そして預金者に迷惑をかける、あるいは地域の経済に迷惑をかけるというようなことのないように金融庁は頑張ってもらわなきゃいけないというふうに思うわけでございますから。  ここは最後に、どうですか、麻生大臣、今の話をお聞きになっていて、金融庁は、そうだ、もう一回やはりちゃんとモニタリング、監督をやらなきゃいかぬ、こういう決意をお示しいただきたいと思います。

麻生太郎自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○麻生国務大臣 振興銀行という例が、多分、あの当時のことを思い返しますと、新たに銀行をつくったというところですかね、そういったあれで、あのときの時代に合わせていろいろ、随分いろいろな話がいっぱい出ましたよ、思い返してみましても。  それに合った与信というか審理がきちんと行われたかどうか等々、状況もあれから急激に変わりましたから、いろいろな難しいものがあったとは思いますけれども、当時は定期検査等々を中心にしたモニタリングだった、検査だったと思いますけれども、状況がどっと変わっていったときに合わせてどうなっていくかというようなことに関しましては、ちょっと、大分違ってきたんですけれども。  今の時代に合わせた検査、定期検査等々のやり方等々、銀行に関して、そういったものに対する指導とか監視とかいうもの、やはり新たにいろいろな方法で、国際化する等々の中で、更にいろいろな点を含めて検討していかないかぬというところだとは思います。

海江田万里立憲民主党・無所属

○海江田委員 ありがとうございました。

越智隆雄自由民主党・無所属の会

○越智委員長 次に、櫻井周君。

櫻井周立憲民主党・無所属

○櫻井委員 立憲民主党・無所属の櫻井周です。  本日も質問の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。  さて、先ほどの海江田委員からもお話がございましたけれども、今回の法案、冒頭に新型コロナウイルス感染症等の影響による云々というふうになっておりますけれども、新型コロナウイルスと言えば何でもかんでも許されるというような悪乗りをしているのではないのか、こんなふうにも見て、受け止めております。やはり、こういうのは余りやらない方がいいんじゃないかというふうにも思います。  そもそも、今回の法案の中身を見ますと、やはりこれは、新型コロナウイルスの影響というよりは、長らく続く超低金利の悪影響、副作用が出てきたのではなかろうか、このようにも思うわけです。ですから、その点について真正面から受け止める、そういった正直な態度で臨んでいただきたかったな、このようにも思います。  今回の法改正、理由としまして地方の金融機関の苦境があると思います。融資という本来業務では経営が成り立たない、本来業務以外にも展開させて収益を確保しよう、こういう狙いがあるものというふうに理解をしております。  そもそも、地方の金融機関が苦境に陥った理由というのは、長らく、そしてだらだらと続く異次元の金融緩和、リバーサルレート理論などを私どもも引用しながら、これは問題が大きいのではないのかということも、これまで国会で何度も繰り返し御指摘をさせていただいたところでございます。  そもそも、この十年のデフレの、これは貨幣現象ではなくて、だから、金融緩和を幾ら続けてもなかなかデフレから脱却できるというものではないということも、これも指摘をしてまいりました。デフレの原因は、むしろ、人口減少、経済格差、こういった社会構造の問題ですから、ここをしっかりと改革をして分厚い中間層を取り戻す、これこそが本筋であるというふうにも主張してまいりました。  さて、日本銀行の方では、三月十八日から十九日に金融政策決定会合を開催しまして、より効果的で持続的な金融緩和を実施していくための点検を行いました。そもそも、金融緩和が持続的ということ自体が意味不明なわけです。金融緩和は短期でさくっと終わらせるべきもので、持続的にだらだらとやられては困るわけです。  この点検の中では、金融機関収益の下押しが長期化すると、金融仲介機能が停滞方向に向かうリスクがある、一方、こうした環境の下では、利回り追求行動などに起因して、金融システム面の脆弱性が高まる可能性もある、このように指摘をして、反省をしているわけでございます。異次元の金融緩和の副作用を認めているということです。そして、そうしたことへの対応として、その残高に応じて一定の金利をインセンティブとして付与する制度、貸出促進付利制度を創設した、こういうふうに言っております。  中央銀行が民間金融機関にインセンティブと称して補助金のような付利をつけるのは、本当は筋違いだというふうにも考えます。ただ、長らく続く異次元の金融緩和、これは日本銀行の金融政策の失敗によってもたらされたものですから、地方の金融機関は被害を受けている。その被害に対して、多少の罪滅ぼしといいますか、そういったものかなというふうにも受け止めております。  今回、地方の金融機関、何とかてこ入れをするということではございますけれども、一方で、コロナ禍で一生懸命地域を支えてくださっている、こういう側面もあるわけですから、日本銀行、せめて罪滅ぼしとして、こうした付利による補助金政策、私は当面拡充するべきだというふうに考えますが、日本銀行のお答えをよろしくお願いいたします。

清水誠一日本銀行企画局長

○清水参考人 お答え申し上げます。  ただいま御指摘のありました金融緩和と金融システムの関係、かつ、日本銀行による付利との関係でございますけれども、私ども、マイナス金利政策導入時にはいわゆる三層構造というものを導入いたしておりまして、金融機関収益が過度に圧迫され、金融仲介機能を弱めることがないようにする観点から、日銀当座預金のごく一部にマイナス金利を適用しつつ、一方で、基礎残高というものにプラス〇・一%の付利を行うこととしてございます。  また、先ほど委員御指摘ございましたけれども、先般、三月の決定会合におきましては、金融仲介機能への影響などの副作用を抑制しつつ、より効果的で持続的な金融緩和を実施するための政策対応を行いました。  具体的には、金利引下げ時の金融機関収益の影響を和らげることで、機動的に長短金利の引下げを行うことができるような仕組みであります貸出促進付利制度を創設いたしました。また、日銀当座預金のうちマイナス金利が適用される残高の実際の額が過大なものとならないよう、技術的な調整も行っているところでございます。  日本銀行といたしましては、今後も、金融緩和の効果だけでなく、金融仲介機能などへの影響にも配慮しながら政策運営を行ってまいりたいというふうに考えてございます。

櫻井周立憲民主党・無所属

○櫻井委員 この後、実は黒田総裁がいらっしゃるということで、だったら私も黒田総裁をお呼びすればよかったなと、今になってちょっと後悔をしておるわけですけれども、昨日の通告の時点では答弁者はお任せしますと言っちゃったので、それは私の責任なんですけれども、次からは遠慮せずに、黒田総裁に来ていただいて、しっかり議論させていただこうと思います。  続きまして、麻生大臣にもお尋ねをいたします。  今回、法改正で、金融機関の統廃合を進める、こういうことですが、地方においては、人口減少、生産年齢人口もどんどん減ってしまっている、こういう状況の中で経済が伸び悩んでいる、だから統廃合が必要だ、こういう場面が出てくることについては私もよく理解をいたします。  しかしながら、一方で、新型コロナウイルス感染症、まさにこの法案のタイトルにあるところでございますが、これの蔓延によって、昨年の今頃は一回目の緊急事態宣言が発令されて、それによって、いろいろな事業者、運転資金にも困るということで、その工面のために日本政策金融公庫の無利子無担保融資を求めて窓口に並ぶというようなことがございました。そこに長蛇の列ができて、かえってそこが密になって感染リスクが高まっているんじゃないのか、こんな批判まで出てくる始末でございました。そうした中で、民間金融機関でも、これまでなじみのある金融機関においても政策金融公庫と同等の貸付条件で融資を行えるということになったので、それで、皆さん、ふだんのおつき合いのある金融機関に行かれてということで窓口の混雑も解消できた、こんな経緯もございます。  ところが、今回の法改正で金融機関の合併を促すということになりますと、先ほど長谷川委員、それから海江田委員からも指摘のありましたとおり、これまでおつき合いのあった金融機関と、ある種、引き離されることになってしまうのではなかろうかということで、これは、今コロナ禍で、こういうときにやることなのかと。長い目で見たらやらなきゃいけないことかもしれないけれども、今まさに新型コロナウイルス感染症等の影響を鑑みれば、今じゃないでしょうというふうにも考えるんですが、にもかかわらず、このタイミングで法改正をしようと。そういう意図について、大臣、お答えください。

麻生太郎自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○麻生国務大臣 この感染症なるものが変異するとかなんとかいろいろな話で、何となく先を見通すのが少々困難ということになっているんだと思いますけれども、これは、経済活動の抑制等々、抑制というのはコロナのおかげでですよ、コロナのおかげで抑制される等々、いろいろな影響が出てくる、我々の想像していなかった影響が出る。そういったことだから資金繰り等々による支援を徹底していく。これは重要で、ずっとやらせていただいてきておるんですが。  金融機関におきましても、今、櫻井先生がおっしゃるとおり、これまでも顧客支援に取り組んできたんじゃないですかね。僕は、前回のリーマン・ショックに比べれば銀行に余裕がある、あの頃は銀行に金がなかったですから、今回は金がありますので、いろいろな形で結構顧客支援に取り組んできた、これははっきりしていると思いますよ。  その上で、経営統合という話が今言われていますけれども、これは、経営統合を実際したというのは、最近では長崎の、十二銀行とあれでしたかね、あの銀行二つ、その後どうかと、行かれたことがあるかどうか知りませんけれども、それなりに結構みんなここはきちんとやっているように思いますよ。そういう商売ですから、これは。だから、そういった意味で、顧客支援の徹底を図っていただいたんだと思いますが。  このため、今回の資金交付制度につきましても、これは、申請をしてもらう金融機関が提出するいわゆる計画、向こうが提出されるんですから、中小企業事業者に対する金融の円滑化などの地域経済の活性に資する方策というものを盛り込むように求められるということになっておりますので、顧客利便というような観点から、顧客が便利じゃなくなっちゃうという話で、窓口がとかいろいろな話がよくありますけれども、今までありましたのは、同じ町内に二つも三つもあるところもいっぱいありますから、そういったのを見ますと、金融サービスの提供の維持というのは、どこか、せえので三つ全部なくなっちゃうということはちょっと考えられないんですけれども。  そういったような形で、顔なじみになるまで少々時間がかかるとか、そういったときにはそこに人を一人移すとかいろいろなことが考えられますので、そういったようなことに関しましては、銀行としてサービス、知らない人だとなかなかというのは間違いないところだと思いますので、そういった対応をしていただくということになろうと思います。     〔委員長退席、神田(憲)委員長代理着席〕

櫻井周立憲民主党・無所属

○櫻井委員 今答弁いただきましたが、要約すれば、銀行も商売でやっているんだから、ちゃんと、顧客は大事にしますよ、もし合併してもちゃんとしっかりと融資先の面倒は見るんですよ、こういう答弁だったというふうに受け止めました。  であるならば、こうした制度で、ある種、合併を促すということであったとしても、そこは顧客の事業会社が不利を被らないように、迷惑をしないように、是非とも目くばせをよろしくお願いいたします。  続きまして、ちょっと別の観点から質問させていただきます。  本来業務といいますか本体業務は、金融機関にとっては事業会社への融資でございます。金融機関は、成長企業を見出して成長を後押しすることで金融機関自らも業績を伸ばせる、こういうものだと思います。  ですから、本来業務がなかなか厳しいからよそに手を出すというのもそれはそれで、ほかの周辺業務に手を出すというのもそれはそれで分かるんですけれども、やはり、本体業務のところをしっかりやっていくということをまず基本とするべきではなかろうかというふうにも考えます。  そうしたことで、一つ私の方からも提案なんですけれども、成長企業を見出す手がかりとして、特許権や商標権など、知的財産権をしっかりと分析をしていくということが非常に有効なのではなかろうかというふうに考えます。高い技術力があれば、有用な特許権を保有しているはずですし、高付加価値な商品、サービスを提供していれば、商標権などでブランド価値を高めるような努力をしているはずでございます。  ところが、産業構造審議会、これは経済産業省の方の審議会ですけれども、これの知的財産分科会において、中小企業、ベンチャー企業などの知的財産に対する意識と認識はまだまだ低い、こういった議論もございました。  ポテンシャルのある企業、そういった企業が知的財産権を取得することによって、競争力を守り、そして磨いていくということが重要なはずでございます。ということを特許庁から中小企業やベンチャー企業の経営者に呼びかけても、なかなか聞く耳を持ってもらえないというのも一方の現実はございます。  そこで、特許庁にまずお尋ねをしたいと思いますが、やはり金融機関を巻き込んで、知的財産権を中小企業やベンチャー企業の経営の中心の一つに据えていくということ、これについて特許庁としてもいろいろ取組を進めていると思いますが、この点について御説明をお願いいたします。

西垣淳子特許庁審査業務部長

○西垣政府参考人 お答え申し上げます。  特許庁では、議員が今御説明してくださいましたけれども、中小企業の技術の優位性などにつきまして、知財を中心に専門機関が分析しました知財ビジネス評価書を地域金融機関に提供することによりまして、知財を持つ中小企業の事業性等を地域金融機関が適切に評価、支援できるように、平成二十六年度より施策を実施しております。これまでに、二百十四の地域金融機関に対しまして、千百件を超える知財ビジネス評価書を提供してきております。  これらの地域金融機関に知財を活用した中小企業への融資について調査をしましたところ、八十三の地域金融機関から、累計で七十八・三億円の融資を行ったと回答があったところでございます。  特許庁といたしましては、知的財産の観点を含めた事業性評価を後押しすべく、評価の視点を明確化しつつ、知財ビジネス評価書の活用を推進し、引き続き中小企業への知財金融を支援してまいりたいと考えております。     〔神田(憲)委員長代理退席、委員長着席〕

櫻井周立憲民主党・無所属

○櫻井委員 今、特許庁からも御答弁いただきました。  実は、おととい、特許法の改正があって、私、経済産業委員会で質問もさせていただいて、こういった点についても取り上げてきたわけでございます。  ただ、特許庁が幾ら言っても、なかなか浸透しないというところがございます。中小企業の皆さんからすれば、一番話を聞く相手というのは金融機関でございます。メインバンクから言われれば、それはちゃんと話は聞かざるを得ないということでございますので、金融機関の意識と認識を高めてもらうということも、これは非常に重要です。  ところが、金融機関自体は特許とか商標とかに余りなじみがなくて、金融機関自体がそういう認識をなかなか持ってもらえないというのもこれはまた現実でございます。  私自身のことをちょっと申し上げて恐縮ですが、私は以前、銀行で働いていたこともあるんですが、その後、弁理士をしばらくしていたこともございます。理科系出身で金融機関に就職したんだけれども、弁理士の資格も取ってみたら取れたということで、そういう仕事もしてみようということなんですが。  ただ、金融と特許、両方の仕事をしたことがある私ですら、両方をコラボレーションするという機会には結局恵まれておりません。なかなかこれは結びつかないんですね。金融機関の知的財産権に対する意識も高めていく必要があるのではなかろうか。  ただ、これはいろんな議論はあるんですが、じゃ、特許権を担保に融資ができるかというと、これはなかなか難しいんですね。価値の評価というのは非常に難しい。知的財産の管理を、しかし、的確にできれば企業価値向上につながる、ないしは、できていなければリスクを抱えることになります。  そういった意味で、金融機関が、中小、ベンチャー企業への融資に当たって、経営戦略における知的財産権の位置づけを確認するということをすれば、融資先である中小企業、ベンチャー企業の意識も高まってくるものというふうに期待するわけです。  ということで、金融庁にもお尋ねをしたいと思いますが、こうした取組、金融機関の意識、もっともっと高めていただきたいというふうに思うんですが、金融庁としての取組について教えていただけますでしょうか。

栗田照久金融庁監督局長

○栗田政府参考人 お答え申し上げます。  まさに委員御指摘のとおり、金融機関において、中小企業の事業内容ですとか成長可能性を適切に評価、すなわち事業性評価を行うことを通じまして、まず、中小企業自身にこの知的財産の重要性に気づいていただく。そして、金融機関としても、こうした事業性評価に基づきまして、必ずしも担保とできないような資産もきちんと評価して、担保、保証に過度に依存しない融資を推進すること。そういうことを通じて顧客企業の付加価値向上に貢献していくことがまさに重要であるというふうに考えておりまして、そういう取組は、結局は地域経済の活性化を通じて金融機関自身の事業基盤の拡充にもつながるということだと考えておりまして、我々といたしましても、引き続き、金融機関がこういう知的財産を含めた事業性評価を積極的に行っていくよう、対応を促していきたいというふうに考えております。

櫻井周立憲民主党・無所属

○櫻井委員 引き続き、努力をよろしくお願いいたします。  続きまして、ちょっとほかにもいろんな質問を用意させていただいておったんですが、時間がもうすぐでございますので、最後の質問になろうかと思います。  預金保険機構の勘定、これはたくさんございますけれども、今回法改正の対象になっておりますので、この点について大臣に最後お尋ねしたいと思います。  今回は、早期健全化勘定から金融機能強化勘定への繰入れも場合によっては認めるというようなことになっておりますけれども、ほかに、預金保険機構の勘定の中には、金融再生勘定とかいろんなものがございます。それぞれ勘定があって、目的ごとに勘定を分けて、それで、しっかりと区分して管理しましょうよということでこうした勘定を設けているはずなんですが、最近、何か、いろいろな法改正をするたびに、こっちの勘定からあっちの勘定にお金を移していいですよというようなことがどんどん起きているのではなかろうか。ともすれば、今回のように、金融機能強化勘定から、今回の交付金制度、お金を出しますよというようなことになってくると、だんだん、預金保険機構が持っている資産が、金融庁の、何か自分の財布のような使われ方になってしまっているんじゃないのか、こんな心配もするわけでございます。  本来、本当に必要なお金であるのだったら、ちゃんと主計局とそれから財務大臣を説得をして、一般会計としてお金を確保するべきものだというふうにも思うんですが、何か、こういうぞんざいな使い方をしていくというのはやはり問題だと思うんですが、金融担当大臣として、そして財務大臣として、この点についてどのようにお考えなのか、お答えいただきたいと思います。

越智隆雄自由民主党・無所属の会

○越智委員長 麻生大臣、時間が経過しておりますので、簡潔にお願いします。

麻生太郎自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○麻生国務大臣 こういう質問は一番最初にしていただくと丁寧に説明できるんですけれども、意図的に後にされておられるのかどうか知りませんけれども、後で説明が不足だったとか言われても、委員長に言ってくださいね。はしょりますので、時間がないというのであれば。  繰入れ規定に基づく繰入れということをやっておりますので、金融機能強化勘定の廃止というときに限られてやるわけですから、金融機能強化勘定の廃止の際の繰入れというのは同勘定のいわゆる債務超過の範囲内に限定すると書いてありますので、そういったなどの措置を講じておりますので、その金融勘定の内容というのは極めて明朗であることには変わりはありませんので、御指摘は当たらないということになります。

櫻井周立憲民主党・無所属

○櫻井委員 時間になりましたので、これで終わります。ありがとうございました。

越智隆雄自由民主党・無所属の会

○越智委員長 次に、清水忠史君。

清水忠史日本共産党

○清水委員 日本共産党の清水忠史でございます。  銀行法改正案について質疑いたします。  銀行業務範囲規制の見直しが検討された背景について、金融審議会で岩原紳作早稲田大学教授はこう述べているんですね。一つ、超低金利、マイナス金利下の銀行収益の悪化、二つ、IT化の進展等による銀行を介さない資金移動、決済方法の発展、三つ、IT業と金融業との間の境界の融解、四つ、地域経済の活性化への銀行の貢献と期待と述べております。  本改正の背景について、金融庁自身の認識をまずお伺いしたいと思います。

古澤知之金融庁企画市場局長

○古澤政府参考人 お答え申し上げます。  今の岩原先生の指摘と重なるところが多いかと思いますが、我が国におきましては、人口減少、少子高齢化が深刻さを増しており、特に地域の社会経済を活性化していくということが喫緊の課題となっているということでございます。  加えて、先ほどからも御議論はございましたけれども、コロナウイルスの影響もございまして、経済社会、大きな影響を受けているということでございます。  こういった中で、企業の中には、財務面の課題に対応すると同時に、デジタルトランスフォーメーションといった課題に取り組まなければいけないといったところも生じているところでございます。まずもって、銀行がこうした企業をしっかりと支援していくことというものが求められてございます。  他方で、銀行自身の状況でございます。御指摘もございましたとおり、資金需要の継続的な減少、それから低金利環境ということがございまして、経営環境が厳しさを増してございます。最近の決算を見ましても、中間純利益の減少、それから約六割の地域銀行が減益という状況にございまして、地域金融機関のビジネスモデルといったものを探っているという状況にございます。  本法案は、こうしたことを踏まえまして、それぞれの地域の実情に応じて、経済の回復、再生を力強く支える金融機能を確立するということを目的といたしまして、金融グループの業務にデジタル化、地方創生などに資する業務を追加するなど業務範囲規制の見直しを行い、金融機関が営む業務の選択肢を拡充するということでございます。  あわせまして、こういった中で、先ほどからございます預金保険機構の資金交付制度というものを創設するという措置を盛り込んでいるところでございます。

清水忠史日本共産党

○清水委員 配付資料の一を御覧ください。  これは金融庁に作成していただいた資料なんですが、これを見ますと、地域銀行の本業収益の悪化というのが大変深刻でございまして、本業赤字行数比率は、若干の改善はあるものの、二〇一九年度で四五%と、約半数の銀行が赤字です。深刻なのは、五期連続して赤字となった銀行数が、二〇一五年度の十四行から年々増え続けまして、一九年度には三十一行と倍になっております。  先ほどの岩原教授が述べました超低金利、マイナス金利下の銀行収益の悪化、これを本改正の要因の一つと指摘し、先ほど金融庁の答弁もまさにそのとおりだったわけですが、やはりここは、安倍政権の下で行われてきたアベノミクスの第一の矢、大胆な金融政策の副作用で、結局、地域銀行の本業の収益が悪化していると見るべきではないでしょうか。

栗田照久金融庁監督局長

○栗田政府参考人 お答え申し上げます。  地域銀行の経営環境について申し上げますと、まず、地域における人口減少ですとか高齢化の進展、あるいはそれに伴います事業者数の減少など、構造的な課題がございまして、それに、低金利環境の継続ですとか、デジタライゼーションの台頭によります新たな競争の進展というような様々な要因がありまして、そういうことで経営環境が厳しい状況にあるというふうに認識をしておりまして、今御指摘のありました顧客向けのサービス業務利益についても、まさに、そういう状況の中で半数ぐらいの地域銀行が赤字になっているということだと承知しております。

清水忠史日本共産党

○清水委員 要因をいろいろ並べられましたけれども、結局、否定はされませんでした。  いろいろ努力しても、超低金利、マイナス金利、これが続く限り、地域銀行が本業で収益を改善させるにはやはり限界があると思います。  金融庁は、現在の日本銀行の金融政策を継続したままで、本銀行法改正案が、地域銀行の本業収益の改善にどのような効果がもたらされると期待しているのか、この長期的な赤字傾向を改善できるというふうに考えておられるのでしょうか。答弁を求めます。

古澤知之金融庁企画市場局長

○古澤政府参考人 お答え申し上げます。  収益につきましては、今、監督局長からも答弁させていただきましたけれども、この要因だけではなくて、本当に様々な要因で決まっているところでございます。  他方、先ほども申し上げましたとおり、今回の法律改正におきまして、業務範囲の選択肢というものは相当広がりを見せるのではないかというふうに考えてございます。こういった中で、それぞれの地域金融機関が、それぞれの地域の実情に合わせまして業務の範囲を拡大し、お客様とのリレーションを高めていくという中で、全体の収益を高めていくというところを期待しているところでございます。  ただ、それぞれの実情は様々でございますので、どのぐらいというところにつきましては、御容赦いただければと思います。

清水忠史日本共産党

○清水委員 正直な答弁だと思うんですよね。これだけをもってなかなか期待することが述べられないというところだと思います。  やはり、一般の融資や国債の運用で利益を上げるためには、金利そのものが引き上がらないと難しいですよね。  その上で、収益の改善のために銀行がIT化や地域経済の活性化などの事業に参入するにせよ、銀行法が定めた業務範囲規制の趣旨がないがしろにされてはなりません。他業リスクの排除、利益相反取引の防止、優越的地位の濫用の防止といったこの原則の重要性が本改正によっても維持されるのか、されるというのであれば、どのようにそれは保障されるのか、お答えいただけますか。

古澤知之金融庁企画市場局長

○古澤政府参考人 お答え申し上げます。  今の委員の御指摘にもございましたとおり、そもそも、銀行の業務範囲規制、どういう趣旨で設けられているかと申しますと、他業リスクの排除、それから利益相反取引の防止、優越的地位の濫用の防止といったところが趣旨にされているところでございます。  先生のお話にもございました岩原先生にも御指導いただきまして、金融審議会におきましても今のような議論が出たところでございまして、今回の見直しに当たりましては、今のようなそれぞれの規制の趣旨、これにつきましてはしっかりと踏まえる必要がある、他方、足下の社会経済情勢の変化にどう適応していくかといったところを御議論いただいたわけでございます。  それで今回の改正につながっているわけでございますけれども、例えば、先生の御指摘のございました他業リスクという関係では、今回、新たな業務を認める場合におきましても、銀行本体もございますけれども、銀行本体との間でリスク遮断が一定程度なされてございます子会社とか兄弟会社といったところを中心に緩和をしてございまして、新たな業務が本業にできるだけ悪影響を及ぼさないように配意しているところでございます。  それから、利益相反取引、優越的地位の濫用との関係というところでございますけれども、例えば、銀行本体に追加する業務というものにつきましては、具体的内容を内閣府令で規定いたしまして外縁を特定するという枠組みで考えてございます。顧客に不利益を与える著しいおそれがあるといったような業務につきましては、そもそも規定しないということを考えてございます。これらが制度面での範囲でございますけれども、実態面におきましても、銀行が新たな業務を営むに当たりましては、リスク管理の高度化、それから、利益相反体制、優越的地位の濫用が行われることのないような確実な体制整備を行うといったことを求めて、金融庁として、銀行の対応をしっかりとモニタリングしてまいりたいと考えてございます。

清水忠史日本共産党

○清水委員 では、少し具体的にお伺いしたいと思います。  本法案により銀行の本来業務に加えられる業務には、登録型人材派遣、また、自行アプリやITシステムの販売などが加わると言われております。これは一体どのようなものを想定しているのか、具体的に説明していただきたい。また、それは内閣府令によって個別列挙されるものなんでしょうか。以上二点、お答えいただけますか。

古澤知之金融庁企画市場局長

○古澤政府参考人 お答え申し上げます。  二点目の、内閣府令で追加をする中身でございますけれども、先生御指摘の自行用のITシステムの販売、それからデータ分析、マーケティング、広告といった業務、それから登録型の人材派遣、それから、四点目でございますけれども、利用者の日常生活支援、いわゆる見守りサービスといったものを規定する方向で調整しているところでございます。  これが具体的にどういうふうに使われるかというところでございますけれども、例えば銀行に関しましては、元々自行用に開発したデジタルツール、アプリケーションがございますけれども、これをお客様でございます地域企業に提供するといったことが考えられますし、それから、マーケティングに関しましては、地域企業がつくっておられる例えば商品、提供しておられるサービスといったもののための販路拡大のためにマーケティング、広告を行うといったところが考えられると考えてございます。

清水忠史日本共産党

○清水委員 これは、法律の条文を読みますと、要するに、「地域の活性化、産業の生産性の向上その他の持続可能な社会の構築に資する業務として内閣府令で定めるもの」としか書いていないわけで、結局、この書きぶりだとかなり解釈の範囲は広がるんじゃないかな、こういう懸念が生じます。  政府の判断で、結局、業務の範囲をどんどん広げることができるのではないかという懸念については、どのようにお答えされますか。

古澤知之金融庁企画市場局長

○古澤政府参考人 お答え申し上げます。  今回の点につきましては、先ほど先生からございましたように、他業リスクの排除、それから利益相反管理、それから優越的地位の濫用の防止といった基本的な考え方は引き続き大事にするようにといったことが考え方の基本になっているわけでございます。  その上で、今回の、御指摘の条文でございますけれども、新たな業務につきましても、新たな付随業務でございますけれども、銀行が従来保有してきた銀行業の経営資源を主として活用する範囲で営むということが法律の中でも規定されているところでございます。それから、銀行業の収益業務一般ということではございませんで、あくまで持続可能な社会の構築に資する業務ということを要件とするというふうにさせていただいているところでございます。こういった柱となる事柄は、法律に規定させていただいているところでございます。  そういう意味で、内閣府令に白紙委任ということではないのではないかというふうに考えているところでございます。

清水忠史日本共産党

○清水委員 分かりました。  金融機能強化法の改正についても、これは麻生大臣の所見を伺いたいと思います。  先ほども指摘しましたけれども、地域金融機関の経営状況は非常に厳しい状況となっております。そのような中で、菅総理が昨年九月二日の自民党総裁選挙の出馬表明の会見でこう述べられました、地方の銀行について、将来的には数が多過ぎるのではないか。  率直に、麻生太郎金融担当大臣も同じ認識でしょうか。よろしくお願いします。

麻生太郎自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○麻生国務大臣 それは一回しか言っていないですよね。間違いないでしょう。その一回だけだよね。その後、何回も言われたわけではない。あなたの話を聞いていると、しょっちゅう言っているように聞こえるけれども、一回だけですよね。間違いないですね。危ないからね、あなたの質問は後でほかのにひっかけられるので。一回しか言っておられないというのを大前提にしてもらいましょう。  金融機関の数の話ですけれども、今何行あるか御存じですか。清水さん、今何行あるか御存じ、答えられないぐらいの知識ですか。これは結構あるんですよ、間違いなく。百三行あるんですから、地銀と。でも、百二行じゃないかと。実際はもう一つありますから、そこまで入れて百三行あるんですよ。結構あるんです。という大前提の下で話をしていただかないと、数も知らなくちゃ話になりませんから。  そういった意味では、私どもとしては、こういった中では、今のままの状況でいけば、人口が減っていくんですから、それは銀行が今のままの経営だったらもちませんね。それは私はそう思います。したがって、いろいろな形でやりやすいようにされていくことができるように、いろいろなことを考えていったのが今回のものなのであって、私どもは、そういった中にあって、経営統合というのも一つの選択肢であるとは思いますよ。  だけれども、多い、少ないというのは、これは経営者がきちんと、自由競争をしていますので、我々は。共産主義と違って自由競争をやっているので、ここは。したがいまして、私どもとしては、数が多いか少ないか、それは少なくとも経営者が、判断として、結果としてそうなってくるということだと思いますが、今のままの状況のままで続けていけば経営は厳しくなります。

清水忠史日本共産党

○清水委員 大臣には私に対する質問権はございませんので、その場で質問されても、これはなかなか委員会は成り立たないんじゃないかなというふうに思いますし、菅総理が何度も言っているような言いぶりは、私はしておりません。私の質問には、いつも麻生大臣、何か一言申し上げてからでないと答弁しないという傾向が強いと思うんですけれども、私に対する愛情なのかシンパシーなのか、そういうふうに捉えて、ここはちょっとおいておきたいと思います。  昨年導入されました独禁法の特例の下で銀行の合併が進んだ場合に懸念されたこと、これは銀行利用者にとっての利便性の低下であります。競合する銀行がなくなります、地域金融機関の統廃合が進んでいくと、経営統合が進むと。地方の中小企業や個人の方が、例えば融資が受けられないとか、あるいは条件が悪化するとか、あるいは支店の統廃合が進んで店舗がなくなる、ATMがなくなるなど利用者にとって銀行へのアクセスが困難になるなど、懸念されるわけであります。  今回の法改正で銀行の合併や経営統合を進めるに当たって、利用者にとって利便性の悪化が発生しないような措置というのがこの法律案で取られているのか、そのことについて御説明いただけるでしょうか。

栗田照久金融庁監督局長

○栗田政府参考人 お答え申し上げます。  今御指摘のありました独禁法特例法について申し上げますと、地域銀行の合併や経営統合に関しまして、今御指摘のような、銀行間の競争がなくなって地域の中小・小規模事業者の資金調達が難しくなるといったような問題が生じることがないように、合併等によりまして、利用者に対して不当なサービス価格の上昇等の不当な不利益を生じるおそれが認められないことを合併の認可要件としておりまして、これは金融庁において確認するということになっております。  また、認可した後に当該合併が認可基準を事後的に満たさなくなったような場合には、金融庁が地域銀行に対して是正命令を行うというふうな仕組みにしておるところでございます。  この合併特例法によらない合併におきましても、合併認可の際においては、当然、利用者利便がどうなるのかということについては、我々として十分確認をしていきたいというふうに考えております。

清水忠史日本共産党

○清水委員 国際センターの問題もちょっと聞きたかったんですけれども、時間がありませんので、最後に、二年前の資金決済法の改正で、顧客本人の同意を得て、顧客に関する金融機関のビッグデータの利活用というのが認められております。  これは確認したいんですけれども、預金者の預金情報や融資状況などを利用できることとなっているんですが、これは本人に対してはどのような同意を求めることになっているでしょうか。

古澤知之金融庁企画市場局長

○古澤政府参考人 お答え申し上げます。  今御指摘の、銀行が顧客情報を利活用する場合の同意の取り方でございますけれども、個人情報の保護に関する法律についてのガイドラインというものがございまして、その中で、本人が同意に係る判断を行うために必要と考えられる合理的かつ適切な方法によるというふうにまずされているところでございます。  その上で、金融機関につきましては、金融分野における個人情報保護に関するガイドラインということで規定されてございまして、原則として、電磁的記録を含みますが、書面によるということとされておりまして、当該書面による記載を通じて、個人データを提供する第三者、それから第三者の利用目的、そして第三者に提供される情報の内容を本人に認識させた上で同意を得ることを求めているというところでございます。

清水忠史日本共産党

○清水委員 時間が参りましたので、質問を終わります。  ありがとうございました。

越智隆雄自由民主党・無所属の会

○越智委員長 次に、青山雅幸君。

青山雅幸日本維新の会・無所属の会

○青山(雅)委員 日本維新の会・無所属の会、青山雅幸でございます。  本日も大変貴重な質問の機会、ありがとうございます。  早速でございます。  先ほど清水議員の議論の中にもございましたけれども、今回の銀行法改正案、率直に申し上げまして、本業で銀行が稼げなくなってきている。要は、貸出しと預金者からいただくものに払う利息の利ざやの幅が、金利がずっと低下していることによって利ざやが取りにくくなっている。これを背景として、本業が稼げないものですから、言葉は悪いですけれどもいろんなことに手を出していただいて、何とか存続してもらいたいというような、実質なのではないかなと私も考えております。  ただし、そもそも、こういった銀行法で銀行が厳しく本業以外のものが規制されておるのは、いろんなことに手を出して、それによって人様からお預かりしている大事なお金に何か損害が及ぶようなこともあっても困るので、本業になるべく専念してもらいたいというのがその立法趣旨かと存じております。  したがって、今回の改正も、いろいろ先ほどほかの方もおっしゃっていましたけれども、コロナ云々というような言葉が入っておりますけれども、実質的には、この低金利、金融抑圧政策という言い方もされますけれども、この金融抑圧政策が長く続く中で、何とかして銀行を生き残らせるための苦肉の策かなというふうに考えております。  その観点で幾つかお伺いいたします。  二〇一六年一月以降、日本銀行はマイナス金利政策を取っておられて、今言ったような状況は更に厳しさを増していると思います。  私どもの事務所で、財務省及び金融庁の公表しているデータと資料を基に、過去十年間の十年物国債の金利と地域銀行の利益推移を配付資料一のとおりグラフにしてみました。そうすると、やはり、特に実質業務純益、当期純利益の方はいろいろ株を売ったり何やかんやで更に上乗せがありますからそれと違う動きもしておりますけれども、実質業務純益はこの十年物国債金利の推移と基本的に相関していることが見て取れます。  今回の法案について、まず政府の見解、今私が申し上げたような背景があるのかないのか、そして、今の銀行の置かれた環境をどういうふうに考えているのか、お答えをいただきたいと思います。

古澤知之金融庁企画市場局長

○古澤政府参考人 お答え申し上げます。  委員の御指摘ございましたとおり、銀行をめぐる環境を見てまいりますと、資金需要の継続的な減少、それから、低金利環境によって経営環境が厳しさを増しておって、二〇二〇年九月の決算でございますと、中間純利益は前年同期比一割減少、約六割の地域銀行が減益といった状況、これがまず銀行の状況でございます。  他方、経済全体を見てまいりますと、人口減少、少子高齢化の深刻さを増している、それから、地域の社会経済の活性化が喫緊の課題になっている、これが世界全体の状況ということでございます。  そして、お客様の状況ということでございますけれども、新型コロナの影響もございまして、企業の中には、財務面での課題への対応、それからデジタルトランスフォーメーションへの取組が求められているといったところが出てきておりまして、銀行はこうしたお客様、企業をしっかりと支援していくことが求められている。  本法案は、こうした状況を踏まえまして、それぞれの地域の実情に応じて経済の回復、再生を支えるという、金融機能を確立するという課題に対応しようというものでございます。  先ほども申し上げましたけれども、デジタル化、地方創生などに資する業務を追加するということで、金融機関が営む業務の選択肢を拡充するということと、経営基盤の強化のため、先ほど来御議論いただいてございます資金交付制度を設けるなどの措置を盛り込んでいるところでございます。

青山雅幸日本維新の会・無所属の会

○青山(雅)委員 政府の立場として、今言ったようなこと、私が申し上げたことに対して正面からお答えになるのはなかなか難しいかとは思います。ただ、銀行の置かれた厳しい経営環境という点では、やはり、そこは政府としてもきちっと認めざるを得ないところなのかなと思っております。  それで、今日、お忙しい中、黒田総裁においでいただいたのは、やはりそこの本質的なところを避けて通れないかなと思うからでございます。  金融抑圧政策と呼ばれるような低金利、マイナス金利が景気に及ぼす影響であるとか、あるいは、それが果たして物価上昇率につながるのか、そういった根本的な疑問もあるわけですけれども、今日は法案審議ということでもございまして、黒田総裁への質問は絞ってさせていただいて、一問絞ってさせていただいて、またその余については、大臣、あるいはまた一般質疑の際にお聞きしたいというふうに思っております。  そこで、そういうことで絞らざるを得ないということで一問お伺いするわけですけれども、言うまでもなく、日本銀行は、我が国の金融政策の主体であり、銀行の銀行、銀行がお金を預ける先でございますから、という側面もございます。ずっと長い間、長期金利と物価上昇率の二兎を、物価上昇率を上げたい、長期金利は一定程度に抑えたい、こういう政策を取られていて、それが果たして達成可能なのかという根本的な疑問はありますけれども、それはさておかせていただいて、ここでは、今申し上げた、先ほど若干長く御説明したように、マイナス金利が市中の金融機関の本体的な経営、本業的な部分に及ぼす影響について、日本銀行としてはどのようにお考えになっているのかについて、お考えを聞かせていただきたいと思います。

黒田東彦日本銀行総裁

○黒田参考人 低金利環境は、確かに、金融機関経営に様々な経路で影響を及ぼしております。  まず、積極的な金融緩和の下で、我が国の経済は緩やかに景気拡大を続けてきまして、これによって、前向きな資金需要の喚起、あるいは与信費用の減少等を通じて金融機関の収益にプラスの影響を及ぼした面もあったと思います。  他方で、確かに、低金利環境の長期化、これに加えて、人口減少などの構造要因から、御指摘のような金融機関の基礎的な収益力、これが低下傾向をずっとたどっているということはそのとおりであります。  したがいまして、日本銀行としては、金融機関の経営動向あるいは金融仲介機能の状況について今後とも注意深く点検してまいりたいと思っております。  と申しますのは、金融政策は基本的に金融システムを通じて経済全体に影響を及ぼすということでございますので、金融機関の金融仲介機能というものが金融政策の効果を発揮する上で重要な役割を果たしておりますので、そういう面からも引き続き注意深く点検してまいりたいというふうに思っております。

青山雅幸日本維新の会・無所属の会

○青山(雅)委員 率直なお答えをいただきました。  ただし、やはり注意深く点検というよりは、やはりそろそろ出口を見つけていかないと、戦後、イギリス経済が、第二次大戦後のイギリス経済がやはり同じような金融抑圧政策を取って、それがずっと七〇年代、八〇年代まで続いて、サッチャー政権の大改革まで尾を引いてしまって、イギリス、大英帝国の没落につながったというような経験もあるわけですから、そろそろやはり出口戦略をお考えいただかなければいけないのかなと思っておりますし、またその点については後日議論をさせていただきたいと思います。  お忙しい中、ありがとうございました。私の質問ではもう結構でございます。ありがとうございます。  続きまして、今の点について麻生大臣のお考えをお伺いしたいんですけれども、今、問題が、日本銀行総裁の目から見ても、やはり金融機関に対する悪影響は否めない、こういったマイナス金利政策を取らざるを得ないのは、やはり我が国の公債残高の多さのためと。  これはちょっと考えただけでも、仮に今の残高が一千兆円として、金利が二%上がるだけで二十兆円からの毎年金利がかかってしまうわけで、これはもう財政的にも大変なことになる。当面この金利抑圧は続けざるを得ない。  そう考えると、財政と金融政策は独立していると言いつつも、異次元緩和を始めるときにもそう言われていたわけですけれども、きちんと相互に緊密に連携しながらやっていかなければいけないなという問題認識はあろうかと思いますけれども、結局のところ、私が直接的にお伺いしたいのは、マイナス金利政策によって利子所得が消失しているわけです。これは私が言うまでもない。昔は定期預金だと四%、五%ついたものが、今、本当にもうゼロに近い。そうすると、当然それは可処分所得の減少にもつながる。利子税というような言われ方すらする。それは物価上昇率を下げさせ、さらに、景気の冷え込みにつながる。私が言うまでもなく、金利は経済の体温であるというふうな言い方もされます。  そういったことについて、やはりそろそろ政府としても考えていかなければいけないと思うんですけれども、大変な御経験をお持ちの麻生大臣の御見解をお伺いさせていただきます。

麻生太郎自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○麻生国務大臣 当たり前の話ですけれども、金融政策の話なので、この具体的な手法についてはもうこれは日銀に委ねられるべきものだと思っておりますので。  日銀のいわゆる金利政策というものは、日銀が自らの判断の下で物価目標二%ということを設定して、それを実現するための金融政策の一環としてやっておられる。私、この八年間同じことを申し上げてきていると思います。  マイナス金利政策を含みますこの金融政策の効果、そういったものにつきましては、黒田総裁の答弁にもありましたように、これは経済全体に与える影響を踏まえて評価するべきものなんであって、金利水準の低下というのは、経済活動を刺激して、雇用とか所得とかいろいろな環境を改善するということを通じて、企業や家計というものにプラスを及ぼしていくんだというような説明をされておられたと思いますので、私もそれはそう思っております。  したがって、今、日本の公債残高が多いから日銀はマイナス金利を取らざるを得ないとか、マイナス金利政策によって景気を冷え込ませているとの指摘は、一概には当たらないのではないか、私はそう思っております。  いずれにしても、政府としては今後、八年、九年ぐらい前に出させていただきました日銀との共同声明によりまして、持続的な経済成長と持続可能な財政構造というものを両方両立させるということをきちんと取り組んでいく、これを一番基本にしてやっていかないと、何となく最近MMTとか何かいろいろな話が出回っていますけれども、私どもは日本という国をそれの実験場にするつもりはありません。

青山雅幸日本維新の会・無所属の会

○青山(雅)委員 ありがとうございます。こういった問題認識については、恐らく、黒田総裁、麻生大臣、問題点については共有しているのではないかと思っております。  あえて今このマイナス金利政策について大臣にお伺いしたのは、これが銀行法改正に絡むものなものですから、本来であれば黒田総裁にお尋ねしたかったところですけれども財務大臣にお伺いしたという次第でございます。  続いて、もう時間になってきましたので総括的にお伺いしたいんですけれども、先ほど来申し上げているとおり、本改正案は、金利低迷による銀行の収益源の消失を受けて、銀行の収益源の拡大を別のところで図ろうとするものだと考えられます。ただし、銀行は従来の事業だけで別にとどまっていていいというわけではございませんし、海外の銀行などを見るとそんな感じも若干見受けられます。ただ、手を広げた先で事業に失敗しては元も子もないというのも、またこれは大きなところでございます。  思い起こすと、フォーチュン五〇〇なんかに日本のメガバンクが軒並み名を連ねていた頃から大きく日本、銀行、特に様変わりしてしまっております、巨大メーカーも含めてですね。こういう銀行を始めとした金融機関は、なかなか世界でも勝てなくなっている、そして日本の中での業務が手詰まりになっている。今後どういった世界に進んでいくのか、そういったことについて、大臣の御知見に基づくアドバイスといいますか御見解というか、ちょっとお伺いしたいと思います。

麻生太郎自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○麻生国務大臣 今回のこの銀行法の改正という話は、銀行にとって利益を生みやすいような業務を認める、そういうことを申し上げているのではなくて、私どもとしては、これはあくまでも、地方創生とか、今、デジタルトランスフォーメーションとかデジタル化ですか、そういったことなどの地域社会にとって重要なものがいろいろ出てきているので、これをやらなきゃ地方の中小零細企業はもちませんよというような話になってきたときに、金融機関がそれを資金的にやれるあれがないということになると、これは全然、やりたくてもできないということになりますので。そういったものですから、そういったものに対しての業務を一緒にやれるよというように認めようとするということなのであって、低金利環境によっていわゆる銀行の収益源が減ってきたために別の収益源を確保してやろうじゃないかとかいうような感じでやっているわけではありません。  私どもとしては、この法案で、いわゆる一緒にやっていく、地方の中企業、大企業等々が一緒にやっていくということができるのであって、銀行の本業にできるだけ悪影響も及ぼさないようにしておかなきゃいけませんので、やるやるやるというのを全部貸していったらということになりますので、なかなか難しいところだと思います。  金融機関の今後という話をしておられましたけれども、これは、自分の銀行用に開発したシステムとかITとかいろいろあるんだとは思いますけれども、それを、一緒にやる地方の、地域にあります企業にも、これを使ったらと、これはおたくのあれだったらというのはみんな知っているわけですから、使ったらということで、デジタル化を一緒にやろうということで支援する、そういったところとか、また、地域の企業の商品とかサービスの開発とかいろいろあるんだと思いますが、販路拡大、マーケットを一緒にやろうとか、広告とか、そういった宣伝とかいうことなど、もっとやれることは銀行はいっぱいあると思いますね、私は。そう思いますけれども。是非、そういったビジネス可能なモデルというのはもうちょっと研究されてやられればいいところだと思っておりますので。  何となく、今までのあれがずっといきますと、企業が減って、人口が減って、企業が自己資金を持ってということになってくると、それは、銀行に対する、いわゆる間接金融というのはがたっと減ってくるのは当然のことだと思いますので、やはり、そういったようなことを考えますと、新しい時代に合わせて銀行自身の柔軟的なものをやらないといかぬ時代、それを、規制があるからできないというのであれば、その規制を緩和するというようなことが基本なんだと思いますので。  発想は、こうしたらというのを金融庁が上から命令するというのは、私らはちょっと統制経済をやっているんじゃありませんので、自由に言っていただける、そういったものを、もっとこれを緩和しろ、こうすればこれもできるあれもできるというようなことを言ってもらえる、そういった銀行と金融庁の関係にしていかないかぬのではないかなとは思います。

青山雅幸日本維新の会・無所属の会

○青山(雅)委員 ありがとうございました。規制緩和で垣根を越えていくというのは、それは私も必要なことだと思っております。  どうも、今日は貴重な質疑をありがとうございました。

越智隆雄自由民主党・無所属の会

○越智委員長 次に、前原誠司君。

前原誠司国民民主党・無所属クラブ

○前原委員 国民民主党の前原でございます。  質問通告はしていないので恐縮でございますが、今日、緊急事態宣言が決定されるということでございまして、麻生大臣に一問、そしてまた厚生労働副大臣に一問、質問をさせていただきたいと思います。  前回のこの財務金融委員会でもお話をさせていただきましたけれども、新型コロナウイルスの感染拡大、もう一年以上たっておりまして、業種によっては体力を失われている方々が相当たくさんおられるということでございます。  我々は、休業する、させるのであれば、してもらうのであれば、補償をしっかりすべきだということを当初から申し上げてまいりましたけれども、まさにこれから、例えば、お酒類を提供する飲食は休業してほしい、あるいは大規模な施設については休業してほしい、こういった中身が盛り込まれるやに聞いておりますけれども、そういうことをやるのであれば、予備費もまだしっかり残っているわけでございまして、休業要請するのであればしっかり補償するという方針で是非財務大臣としては臨んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

麻生太郎自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○麻生国務大臣 これは、昨日の政府のいわゆる対策会議を受けて、緊急事態宣言の取扱いについては、今朝の七時の分科会の意見を踏まえました上で、本日、コロナ対策本部で判断をされる、今夕、されるんだというように聞いておるんですが。  発令が出されたということになっては、これは、今までいろいろ考えた支援策プラス何だかというのになっていくんだと思いますけれども、これは、先日国会で成立をさせていただきました令和三年度の予算とか、また二年度の補正予算の部分で、いわゆる令和二年度のコロナ予備費で措置をした事業と併せまして、新型コロナ対応に万全を期せるものだとは思っておりますけれども、今の段階でですね。  これは、更に感染状況が長引くとか拡大するとかいったようなことで必要になった場合でも、あり得るかもしれぬとは思っておりましたので、前年同様にコロナ対策予備費として五兆円を積ませていただいたりしておりますので、今後とも、この感染状況を踏まえないとこれは、だって、前原先生、どれくらい続くかよく分からぬものですから、必要があればそのコロナ予備費というのを活用させていただいて、こういったものに対応させていただければと思っております。

前原誠司国民民主党・無所属クラブ

○前原委員 休業要請するのであればしっかり補償するという原則でやっていただきたいと思いますし、前回の当委員会でも申し上げましたけれども、制度設計には難しいという御答弁ではありましたけれども、納税の猶予だけではなくてやはり減免ということもこれから考えていかなきゃいけない状況になってくるし、あるいは、社会保障費を払うことも大変ですよね、個人と事業者折半でこれを負担するということも大変でございますので、そういったところの猶予やあるいは減免ということにも是非、これからどんどんどんどん長引いていくということになれば、目配りをしていただきたいということは要望させていただきたいと思います。  また、厚生労働副大臣とも前回のこの委員会で雇用調整助成金の話をさせていただきました。四月いっぱい今の特例措置が続いて、五月、六月は日額上限が一万五千円から一万三千五百円に減り、解雇や雇い止めをしていなければ中小零細企業については十分の十から十分の九に減るということでありますが、ただ、前年と比べて三割以上の売上げが落ちているところには、業況特例というもので現状のまま五月、六月もいけるということです。  是非、緊急事態宣言が発出される地域においては、業況特例をやはり私は適用するというようなことも必要だと思うんですけれども、御検討いただけませんか。

三原じゅん子自由民主党・国民の声厚生労働副大臣

○三原副大臣 お答えいたします。  緊急事態宣言が出ましたら、その状況に応じて検討させていただきたいと思っています。

前原誠司国民民主党・無所属クラブ

○前原委員 是非よろしくお願い申し上げます。  それでは、銀行法の改正について質問をさせていただきたいと思います。  黒田総裁にもお越しをいただいておりますけれども、日本銀行は、本年三月一日から、地域金融強化のための特別当座預金制度というものを始められております。この特別当座預金制度は、地域金融強化のために、一定の要件を満たす地域金融機関に対して当座預金相当額に〇・一%の付利を行う。その要件は、資金交付制度とは異なりまして、必ずしも合併、経営統合、連結子会社化などの経営統合などのみを要件にするものではなく、OHR、つまりは、分母が業務粗利益で、そのうち経費がどれだけ占めるか、分子が経費でありますけれども、当然ながらこの数字は低いほど経営効率がよいということになるわけでありますが、この改善のみで特別付利を受けることが可能でありまして、この仕組みには要件の差がございます。  また、この資金交付制度は、計画に対して事前に資金を交付する制度ですが、当該特別付利はOHRの改善といった実績か経営統合などの決定のいずれかが確認されてから付利を行う点でも、事前か事後かで異なってくるということでございます。原資も、日銀が通貨発行益を原資としていて、資金交付制度は金融機能強化勘定の積立金を原資としているということで、お金の出どころも違うわけでありますけれども。  これはどちらかにお答えいただきたいんですけれども、どちらかのお答えで一つでも十分なんですけれども、連携して当たるのか、それとも別々の制度として取り組むのか。いかがでございますか。  じゃ、黒田総裁。

黒田東彦日本銀行総裁

○黒田参考人 御指摘の、日本銀行によります地域金融強化のための特別当座預金制度、これは、地域金融機関が将来にわたり地域経済を適切に支え、金融仲介機能を円滑に発揮していくための経営基盤の強化に資するという観点から、日本銀行が必要と判断して実施していくものでございます。  政府による資金交付制度についても同様に、ポストコロナの地域経済の回復、再生を支える金融機能の維持に資する観点から創設されるものというふうに理解をしております。  委員御指摘のとおり、その要件、態様には違いがありますけれども、いずれも地域金融機関の強化に資するということでは同様だと思いますので、当然のことながら、金融庁ともよく連携しながら、地域金融機関との対話を深めて、地域経済を支えるための幅広い取組を支援してまいりたいというふうに考えております。

麻生太郎自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○麻生国務大臣 総裁から答弁があっておりましたけれども、この交付金制度と、それから今の日銀の特別当座預金制度、これは両方同時に使うことが可能ですから、したがいまして、使わせていただくに当たりましては、今総裁からも答弁ありましたように、金融庁としては、日銀とよく話を詰めさせていただいた上で対応させていただきたいと思っております。

前原誠司国民民主党・無所属クラブ

○前原委員 今、麻生大臣から、両制度の同時利用は可能であるといったことでございますので、しっかりとこういったものを、政府と日銀で連携をして地域金融の強化のために使っていただきたいということをお願いしておきたいと思います。  あわせて、黒田総裁、前回の委員会で少し議論させていただいたことでありますけれども、いわゆる三月十九日に行われた金融の点検ですね。私は、ETFについては反対の立場でありますが、この間この場で申し上げたのは、もしやるのであれば、いわゆるスチュワードシップ・コードをしっかりと何らかの形で果たすべきだということを申し上げたわけでありますが、ちょっと今日は別の観点から総裁にお伺いしたいんですけれども。  二%の物価安定目標の達成に時間がかかるため、ETFの買入れを含めた金融緩和のタイミングではなくて、その際の具体的な対応を検討する局面には至っていないということで、ETF買入れの出口について、具体的に今まで説明されてこなかったですよね。私はこれをしてもらいたいと思うんです。金融緩和全体については、黒田総裁、例示されていますよね。四つされていますよね。保有国債の償還と、各種資金吸収オペレーションと、補完当座預金制度の適用金利、付利金利の引上げ。まだまだそうじゃないけれども、しかし、実際、例を挙げて、こういうものがありますよということを示されているわけですね。  私は、このETFの買上げについても、どういう具体的な例があるのかということを示されるべきだと思いますが、いかがですか。

黒田東彦日本銀行総裁

○黒田参考人 ETF買入れを含めて、金融緩和の出口のタイミング、あるいはその際の具体的な対応を検討する局面には至っていないということは従来から申し上げているとおりでありますが、他方で、委員御指摘のように、仮にETFについて買入れを停止するあるいは保有しているETFを処分するということになった場合どういうことになるのかという点につきましては、これはもちろん金融政策決定会合で新たな処分の方針、指針を定める必要がありますけれども、基本的な考え方、方針というか基本的な考え方については、従来から申し上げていますけれども、仮に処分する場合には、まず第一に、市場等の情勢を勘案して適正な対価による、それから第二に、市場等に攪乱的な影響を与えることを極力回避する、第三に、損失発生を極力回避することといった基本的な方針は明らかにしておりますが、ただ、具体的に、どういうタイミングでどのような手順で行っていくかということは、やはり全体の金融緩和の出口の議論と同様に、物価安定の目標の実現に近づく際に、出口に向けた戦略や方針について金融政策決定会合で十分に議論して、そして適切に情報発信してまいりたいというふうに考えております。

前原誠司国民民主党・無所属クラブ

○前原委員 今、総裁がお答えになられたように、仮に処分する場合は、市場の情勢を勘案した適正な価格とすること、市場に攪乱的な影響を与えないようにすること、損失発生を極力回避することというのは今までも述べておられることなんですね。私が聞きたいのは、その先なんですよ。  つまりは、そういうことを前提としながら、では、ETFの出口というのは本当にあるんですかということ。これは相当難しいオペレーションだと思いますよ。これをしっかりと担保しながら、そして出口に行く。つまり、条件はおっしゃっているけれども、具体的な施策については、全体の例えば金融緩和についてはおっしゃっているのに、このETFについてはおっしゃっていないんですね。そうすると、本当に解があるのかということを、解なしのことを何か幻想的におっしゃっているんじゃないかというふうにうがって見てしまう場合もあり得るわけです。  例えば、一九九八年の夏に香港の金融当局がヘッジファンドから猛攻撃を受けたわけですね。そのときに、十営業日ほどでしたけれども株式を徹底的に買い支えたわけですね。その後、香港の金融当局がやったことは何かというと、個人に販売したわけです、売却したわけです。個人に売却した。そして、言ってみれば、個人に売却をすることによって自分自身の異例な、特別なオペレーションというものについて終局をしたということなんですが。  例えば、こういう個人に売却をするということ。まあ、個人に売却したって、そのときの価格が幾らかによってまた全然変わってきますけれども、あるいは日本の経済が成長するのか、株価が上がる基調なのかというところ、もちろん、その前提はありますけれども、こういうことについては具体的な検討対象になるんですか。

黒田東彦日本銀行総裁

○黒田参考人 今、アジア通貨危機のときの香港の金融管理当局の対応をお話しされましたけれども、ちょうどその頃、私、財務省で国際金融局長をやっておりまして、香港の金融管理当局の方ともいろいろ情報交換をしておりました。  御案内のとおり、あのときの情勢というのは非常に微妙なものでして、香港当局は、今でもそうですけれども、米ドルに完全に、いわゆるハードペッグというやつですね、カレンシーボードでやっている。そういう下で海外の投機家が、それを守るためには香港の金融当局は金利を上げなければならないだろう、金利を上げると株が下がるだろう、で、二股の投機をしたわけですね。  要するに、香港ドルが米ドルのペッグを離れるか株価が下がるかという、非常に難しい、対応策の難しい投機をされたので、香港当局は、もちろん金利を物すごく上げて、二桁上げて為替を守って、そうすると、株価が暴落したので大量に株を買い支えて、たしか、市場価格の半分以上を買ったと思うんですね。その後、アジア通貨危機も去り、香港の株式市場も回復した後にそれを売却して、かなり大規模なキャピタルゲインがあったというふうに聞いておりますけれども、いずれにいたしましても、そういうオペレーションだったと思います。  我が国の場合も、先ほど来申し上げているように、具体的にどういう形でこのETFの出口を取るかというのは全体の出口戦略とともに十分議論していかなければならないと思いますが、その際にはさっき申し上げたような三つの条件を満たすような形で売却していくことになると思いますので、その場合には、委員御指摘のようなこともオプションとしてあり得ると思います。  ただ、まだ具体的にそういうことを議論しているわけではありませんし、今その点についていろいろ申し上げるのはやはり時期尚早だろうというふうに思います。

前原誠司国民民主党・無所属クラブ

○前原委員 委員長にお願いしたいんですけれども、先ほどから日銀総裁は政策決定会合でこれは決めることだということですけれども、やはり議論しておいてもらいたいんです。いや、もうされているかもしれません。  それについてやはりこの財務金融委員会にちゃんと、どういうETF買取りのオプション、出口のオプションがあるのかということは示してもらいたいと思うんです。  それを日銀から委員会に提出をしてもらいたいと思いますが、お取り計らいいただけませんか。

越智隆雄自由民主党・無所属の会

○越智委員長 後日理事会で協議します。

前原誠司国民民主党・無所属クラブ

○前原委員 最後に少し、ちょっと当委員会にはなじまないかもしれませんが、ゲノム編集食品の表示義務化について伺いたいと思います。  日本でもゲノム編集食品の開発が進んでおりまして、その第一号は高血圧に効果があるギャバを含んだトマトだということでありますが、まず、厚生労働副大臣に伺いますが、ゲノム編集食品は、それを口にする我々のみならず、私たちの子供や孫の世代まで安全性に問題はないと言い切れるんでしょうか。お答えください。

三原じゅん子自由民主党・国民の声厚生労働副大臣

○三原副大臣 ゲノム編集技術応用食品の食品衛生上の取扱いにつきましては、従来の品種改良技術を用いた食品と比べた安全性等の観点から、ゲノム編集技術応用食品のうち、自然界又は従来の品種改良技術でも起こり得る範囲の遺伝子変化により得られたものは開発者等から届出を求めて公表することとし、一方、従来の品種改良技術では起こり得ない範囲の遺伝子変化のもの、つまり外来遺伝子が組み込まれたもの等は、遺伝子組み換え食品として安全性の審査の対象とすることとしております。  なお、安全性の審査の要否を確認するため、開発者等には事前に厚労省に相談をしていただき、専門家の意見を伺う仕組みを設けているところでございます。  引き続き、実効性のある仕組みとなるよう、制度の周知徹底を図る等、適切に対応してまいりたいと思います。

前原誠司国民民主党・無所属クラブ

○前原委員 今、私の質問には答えておられないんですね。つまりは、我々の子供や孫の世代まで安全なのかということを聞いているわけですけれども、それについては答えがなかった。  時間が差し迫っていますので、農林水産副大臣とそれから内閣府副大臣に伺いたいと思いますが、まず農林水産副大臣に伺いますけれども、この第一号はトマトですよね、ギャバを多く含んだトマト。これについては、私が事前レクをお願いしたところ、農水省の方からは、生産者は商品に表示するという意思を持っておられるということでありますが、それについてはそれでいいのかということ。  あとはやはり、内閣府副大臣に伺いたいと思いますが、これは遺伝子組み換え食品と同じように将来的な安全性というのは担保されないわけですね。したがって、消費者がそれがどんなものなのかということが分かるように、遺伝子組み換え食品だけじゃなくて、このゲノム編集食品も表示を義務化すべきだと思いますが、お答えをいただきたいと思います。

越智隆雄自由民主党・無所属の会

○越智委員長 葉梨農水副大臣、時間が来ておりますので、簡潔にお願いします。

葉梨康弘自由民主党・無所属の会農林水産副大臣

○葉梨副大臣 簡潔にお答えいたします。  サナテックシード株式会社から相談、届出がございましたギャバを含むトマトでございますが、私どものホームページでも公表をしておりますし、また、当株式会社は表示する意思があるというふうに聞いています。

三ッ林裕巳自由民主党・無所属の会内閣府副大臣

○三ッ林副大臣 お答えいたします。  厚生労働省の整理におきまして、三原副大臣もお話しされたとおり、外来遺伝子等が残存するものは遺伝子組み換え食品として安全性審査の対象とされており、これを踏まえ、食品表示についても、食品表示基準に基づき、遺伝子組み換え表示を義務づけているところであります。  これは、利用した技術がゲノム編集技術かどうかにかかわらず、結果として外来遺伝子等が残存しているか否かに着目して整理されているものであり、利用した技術によって食品表示を書き分けることは消費者にとってかえって分かりにくくなるのではないかと考えております。  一方、ゲノム編集技術応用食品であっても外来遺伝子が残存しないものについては、厚生労働省において安全性審査の対象外となっており、食品表示についても食品表示基準の対象外としているところであります。  以上です。

前原誠司国民民主党・無所属クラブ

○前原委員 これで終わりますけれども、一番初めに厚生労働副大臣がお答えにならなかったように、我々の子や孫の世代に安全かということについては確証が取れないんですね。今の安全性の基準の中で、これは表示する、これは表示しないというのはやはりおかしいと思うので、全て表示を義務づけ化すべきだということを申し上げて、私の質問を終わります。

越智隆雄自由民主党・無所属の会

○越智委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。     ―――――――――――――

越智隆雄自由民主党・無所属の会

○越智委員長 これより討論に入ります。  討論の申出がありますので、これを許します。清水忠史君。

清水忠史日本共産党

○清水委員 日本共産党を代表して、本法案への反対討論を行います。  反対の第一の理由は、金融商品取引法改正案による規制緩和の問題です。海外投資家向けの投資運用業を行う外国法人を国内に誘致するために規制緩和を行い、世界に開かれた国際金融センターを実現すると言いますが、その定義は曖昧で、国民にとっての利益は明らかではありません。国民の財産を投機市場に誘導する、貯蓄から投資へが目的であるならばなおのこと、本法案による規制緩和や税制上の優遇措置でファンドマネジャーなど高額所得者への減税を行い、国際金融センターを実現させようとすることに反対します。  第二の反対理由は、銀行法改正です。銀行の業務範囲規制は、利益相反取引の防止、優越的地位の濫用の防止、他業リスクの排除等の理由で設けられていますが、本改正によりデジタル分野や地方創生に関する事業を認め、多角経営を進めることは、銀行本体の経営リスクを高めることになりかねません。地域金融機関の約半分が融資などの本体業務で赤字を抱えている根本的な理由は、超低金利、マイナス金利政策によるものです。政府の金融政策を維持しながら、銀行の経営リスクを高めかねない規制緩和には賛成できません。  第三の反対理由は、金融機能強化法改正により、地域金融機関の合併や経営統合の促進を図ることです。政府は、独占禁止法の特例措置などを講じて、銀行同士の合併や銀行グループへの経営統合を進めようとしていますが、そもそも地域金融機関の経営の悪化の原因は、政府の超低金利、マイナス金利政策や地方創生政策の失敗にあります。その反省を行わず、地域の企業や住民への金融サービス低下につながりかねない銀行の合併などを進めることには賛成できません。  なお、本改正案には賛成できる内容も含まれておりますが、以上の理由から総合的に判断し、反対といたします。  ありがとうございました。

越智隆雄自由民主党・無所属の会

○越智委員長 これにて討論は終局いたしました。     ―――――――――――――

越智隆雄自由民主党・無所属の会

○越智委員長 これより採決に入ります。  新型コロナウイルス感染症等の影響による社会経済情勢の変化に対応して金融の機能の強化及び安定の確保を図るための銀行法等の一部を改正する法律案について採決いたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

越智隆雄自由民主党・無所属の会

○越智委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。     ―――――――――――――

越智隆雄自由民主党・無所属の会

○越智委員長 この際、ただいま議決いたしました本案に対し、神田憲次君外三名から、自由民主党・無所属の会、立憲民主党・無所属、公明党及び国民民主党・無所属クラブの共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。  提出者から趣旨の説明を求めます。日吉雄太君。

日吉雄太立憲民主党・無所属

○日吉委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表いたしまして、案文を朗読し、趣旨の説明といたします。     新型コロナウイルス感染症等の影響による社会経済情勢の変化に対応して金融の機能の強化及び安定の確保を図るための銀行法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、次の事項について、十分配慮すべきである。  一 銀行及びその子会社等の業務範囲規制や銀行等の出資規制を緩和するに当たっては、銀行法が銀行の業務の公共性に鑑みながら、国民経済の健全な発展に資することを目的としていることを踏まえ、利益相反取引の防止、優越的地位の濫用の防止、他業リスクの排除の観点から、銀行グループが自己の利益のみを追求することなく、国民経済の成長や地方創生のためにその役割を適切に果たすようモニタリングを行うとともに、本法附則第四十四条に検討条項があることを踏まえ、必要があると認めるときは、適時適切に制度の見直しを行うこと。  二 国際金融機能の強化のための海外の高度金融人材の呼び込みや金融事業者の参入の促進においては、本法や税制上の措置など費用面からの取組だけではなく、金融教育やイノベーション促進のための成長資金需要の拡大といった期待収益面からの取組を積極的に進めること。  三 移行期間特例業務及び海外投資家等特例業務制度の運用においては、国内外の投資家保護のため海外当局とも連携し適切なモニタリングを行うこと。  四 銀行等保有株式取得機構が保有する株式の受託会社を通じた議決権行使においては、コーポレートガバナンスが機能するよう適切に監視すること。また、同機構の存続期限がこれまで幾度も延長されていることを踏まえ、市場の動向をみながら、可能な限り早急に株式等の処分を進めること。  五 本法に基づく資金交付制度の運用に当たっては、制度上、勘定廃止の際に国庫に納付することとされている資金を活用することに鑑み、その交付により金融機関等が地域経済の活性化等に果たした役割などに関し、国会に対する説明責任を十分に果たすこと。  六 五の資金交付制度の運用に当たっては、日本銀行が実施する「地域金融強化のための特別当座預金制度」との間で十分に連携することにより、地域金融機能の強化が効率的かつ効果的に実現されるよう努めること。  七 「物価安定の目標」を達成するための日本銀行による超低金利政策の長期化が、金融機関の資金利益の悪化を通じて金融仲介機能に悪影響を及ぼし得ることに鑑み、日本銀行との共同声明である「デフレ脱却と持続的な経済成長の実現のための政府・日本銀行の政策連携」に掲げる目的を早期に達成するべく、正規雇用を促進するとともに、企業の生産性向上分を賃金に反映することで労働分配率を上昇させるための取組を一層積極的に行うこと。 以上であります。  何とぞ御賛同賜りますよう、よろしくお願いを申し上げます。

越智隆雄自由民主党・無所属の会

○越智委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。  採決いたします。  本動議に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

越智隆雄自由民主党・無所属の会

○越智委員長 起立多数。よって、本案に対し附帯決議を付することに決しました。  この際、本附帯決議に対し、政府から発言を求められておりますので、これを許します。金融担当大臣麻生太郎君。

麻生太郎自由民主党・無所属の会財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○麻生国務大臣 ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても、御趣旨を踏まえまして配意してまいりたいと存じます。     ―――――――――――――

越智隆雄自由民主党・無所属の会

○越智委員長 お諮りいたします。  ただいま議決いたしました本法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

越智隆雄自由民主党・無所属の会

○越智委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。     ―――――――――――――     〔報告書は附録に掲載〕     ―――――――――――――

越智隆雄自由民主党・無所属の会

○越智委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後零時十七分散会

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