財務金融委員会 第10号
- 発言数
- 125 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2021/03/16
会議録
○越智委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、関税定率法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 この際、お諮りいたします。 本案審査のため、本日、政府参考人として内閣府経済社会総合研究所総括政策研究官長谷川秀司君、金融庁監督局長栗田照久君、財務省大臣官房長茶谷栄治君、主計局次長角田隆君、主税局長住澤整君、関税局長田島淳志君、理財局長大鹿行宏君、国税庁次長鑓水洋君、防衛省大臣官房サイバーセキュリティ・情報化審議官深澤雅貴君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○越智委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ―――――――――――――
○越智委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申出がありますので、順次これを許します。川内博史君。
○川内委員 川内博史でございます。 委員長、それから与野党の理事の先生方にお許しをいただいて、大変貴重な発言の時間をいただきましたことに、まず心から感謝を申し上げます。麻生大臣以下政務の先生方にも、本当によろしくお願いを申し上げます。 今日は関税定率法の審議ということで、まず、税関の業務について教えていただきたいと思っております。 特に、新型コロナウイルス感染症の発生以降、様々な問題が税関においても発生しているかというふうに思いますが、特に今年は、東京オリンピック・パラリンピックの準備等もあり、税関の業務、航空貨物が増えておるということも聞いておりますし、税関業務がどの程度増大すると今後見込まれるのか、ワクチンのことなどもありますし、人員の確保はしっかりとできているのかという実務的なところをまず教えていただきたいというふうに思います。
○麻生国務大臣 これはもうおっしゃるとおり、税関において、新型コロナの影響もありますので、それは減った方ですよ、入る人が減ってきていますからその減った方ですけれども、影響や、また、東京オリンピックとかパラリンピックとかそういう競技大会の開催を控えて、何が起きているかというと、この五年間ぐらい、ばあんと輸入のものが、航空貨物が特に激増しております。 そういった意味で、航空貨物の輸入申告件数の急増というのは、二千五百ぐらいだったものがいきなり六千五百とか、そういった三倍以上に、要するに五年でそれぐらいになっておるということだと思いますが。 また、覚醒剤などの不正薬物の押収量も増加、また、国際テロの脅威というものが、いろいろ、爆弾等々、高まっておりますし、金の地金の密輸というのが、こっちの方は少し減りましたけれどもそれでも多いということになっておりますので、いろいろな課題に直面しておりますので、税関業務は急激に増加していくと思っております。 まあ、不正薬物、令和元年が一番多かったかな、とにかく激増しましたけれども、その後、法律を変えたりなんかして大分沈下、去年は令和元年ほどはひどくないにしても、沈下はしたとはいえ、でもまだまだというところで、職員等々、これはいろいろ対応せないかぬところだと思っております。
○川内委員 人員の確保等について、遺漏なきよう期していただきたいというふうに思っております。 これから、新型コロナウイルスのワクチンの輸入量というものが航空便で激増していくというふうに思うんですけれども、このワクチンの通関について、何か特別なことをおやりになられるのかということについてはいかがでしょうか。
○田島政府参考人 まず、着席のまま答弁させていただきます。お許しいただきたいと思います。 お答えいたします。 新型コロナウイルス感染症のワクチンにつきましては、その緊急性等に鑑みまして迅速な通関が重要である、一方で、やはり水際における厳格な取締りも重要な課題と認識してございます。 こうしたものを両立させる手だてとしまして、輸入者等に対しましては、貨物の到着前に輸入申告の審査を実施する制度、いわゆる予備審査制度と呼んでございますが、こういった活用を推奨してございまして、これを使いますと、貨物の到着前の段階で、貨物内容のチェックですとか、また、ワクチンなどの場合はいわゆる薬機法に基づく厚労省の輸入、販売の承認という必要がございますが、こういったものの手続がされていることの確認も行えるということで、貨物が実際に到着後、輸入の許可が即時に可能となるという体制を今構築しているところでございます。 こうした取組もございまして、これまでのところ、ワクチンは特段の問題なく輸入されているものと承知してございますが、今先生御指摘のあったように、これから量が増えてくるということも踏まえまして、引き続き適正な執行に努めてまいりたいと考えてございます。
○川内委員 そこにいていただいて、もう一問ありますので。 地方自治体の首長さん方の目下の最大の関心事項というのは、ワクチンがいつ頃、どのくらい入ってくるんだろうと。それが分かれば、自治体のお住まいの皆さんにスムーズに案内できて、ワクチン接種がスムーズに進むんだけれどもねというのが、目下の一番の自治体の首長さん方の関心事項であるというふうに思うんです。 今局長さんから、前もって連絡があればという趣旨の御発言があったんですけれども、今、ワクチンの輸入について、三月下旬、四月、五月と、大体このくらいの量ずつ入ってくるよみたいな連絡というか情報の共有というものは、ワクチン担当の政府のセクションからは、情報の共有というものが図られているのでございましょうか。その一点だけちょっと教えてください。
○田島政府参考人 お答え申し上げます。 具体的な数値等々については我々はそれを詳しくは聞いてございませんが、いわゆる実務的に、実際、この日ぐらいに入ってくるよとか、このぐらいの量が入ってきそうだということは、輸入業者ですとか、また通関業者、こういったところと緊密な話合いを持ちながら把握していくということでございますので、実際に入ってくるところをいかにスムーズにできるかというところで尽力したいと考えてございます。
○川内委員 どうもありがとうございました。感謝申し上げます。 次、続いて、ちょっと税関の業務とはまた全然違う、今度は金融に議論を進めたいんですけれども、先日、新聞報道で、最近は政府も、育休を取ってください、男性の方もどんどん育休を取って育児に参加してくださいねということを、それこそお願い、要請をしているわけですけれども、新聞の報道で、住宅ローンで審査を通ったんだけれども、育休をしているというふうに分かって、融資ができませんというふうに言われてしまったという新聞報道が出ておりました。 育休中の住宅ローンについて、融資を受けられない事例があるというこの報道なんですけれども、事実確認をまずお願いしますということで金融庁さんに依頼をしていたんですけれども、御報告をいただけますでしょうか。
○栗田政府参考人 お答え申し上げます。 悉皆的に調査ができたわけではありませんけれども、一部の金融機関においてこのようなことをやっているという状況があるようでございます。
○川内委員 これは、インターネット銀行などでそのような事例が見受けられるというふうに報道でもされているんですけれども。 銀行の監督指針、金融庁さんが出されていらっしゃる監督指針においては、顧客のそれぞれの状況に応じて融資がスムーズにできるようにしてくださいねというようなことが記載をされているわけですけれども、特に国を挙げて、あるいはもう世界中が男女共同参画で、みんなで分担して子育てをしていこうね、育休をみんな取りましょうねということが言われている中で、融資の条件として育休は駄目ということを、たとえ銀行の内部の規定であろうとも設けているというのは、私は不都合ではないかというふうに思います。 今後、金融庁として、育休を理由として融資が断られるというようなことがあってはならないというふうに思うんですけれども、ここは大臣、御見解をお示しいただきたいと思います、ちゃんと指導すると。
○麻生国務大臣 初めて聞きましたけれども、まあセンスがないね。一言ですよ。 基本的に、男女共同参画型の観点というものから、育休というか休業の取得など、これは促進をしておるわけですから、いろいろな形で。男女共に仕事と育児というものの両立ができる社会というものを目指してこれは取り組んでいる、私どもはそう考えておりますので。 金融庁といたしまして、各金融機関に対して、育児休業を取得している住宅ローンの借り手の実態、必要とかニーズとかいうんでしょうけれども、ニーズにおいて、きめ細かな対応をやるように促していかないかぬところだと思いますけれども、これはほかのところが、どんどん積極的にやっているところがすぐ取って代わりますよ、こんなものは、こんなことをやっていたらという感じはしますけれどもね。
○川内委員 今大臣から、しっかり指導していくよということだったんですけれども、金融庁事務方として、しっかり通知を出すなりしていただきたいというふうに思いますが、いかがですか。
○栗田政府参考人 お答え申し上げます。 金融庁といたしましては、金融機関が借り手の状況を十分把握しないまま、育児休業中であることのみをもって融資を謝絶するというような対応は適切ではないというふうに考えておりまして、各金融機関が顧客ニーズに応じて適切な対応を行っていくようにしっかりと指導してまいりたいというふうに考えております。
○川内委員 しっかりと指導してまいりたいというお気持ちはよく伝わってまいりましたが、そのしっかり指導していくということの具体的な方法については、ちゃんと文書でやるということでよろしいですかね。
○栗田政府参考人 文書による周知ということも当然考えてまいりたいというふうに考えております。
○川内委員 ありがとうございます。 続いて、本委員会でずっと問題になっております森友学園問題について聞かせていただきたいというふうに思うんです。 先日の三月二日の衆議院予算委員会の締めくくり総括の質疑の中で、私の方で財務省さんに教えていただいたわけでございますけれども、財務大臣から御答弁いただいたわけですけれども、応接録があると知りながら文書不存在として情報公開請求に対して不開示決定をしたというのが四十六回だった、財務本省で九回、それから近畿財務局で三十七回、合計四十六回の不開示決定、あるにもかかわらず、ないといって不開示決定したと。これは情報公開法に照らして不適切だったというふうに財務大臣に御発言をいただいたわけでございます。 また、先日の予算委員会では、同時に、それが情報公開法五条の開示義務違反となるかどうかというのは、一件一件具体的に検討しなければ分かりませんという御答弁も事務方からございました。 実は、委員の先生方も御記憶に新しいと思うんですけれども、防衛省で日報隠蔽問題というのがあって、この日報についても、日報が存在するということを知りながら文書不存在として不開示決定を行った。しかし、その後、特別監察等が行われて、まあ、特別監察の前にも不開示決定はおかしかったということで文書は公開されているわけですけれども、いずれにせよ、文書があると知りつつ不開示決定をしたのは不適切であった、開示義務に違反するという評価がなされておるというふうに理解をしております。 今日、防衛省の方にも来ていただいておりますので、この日報隠蔽問題について、日報があると知りながら不開示決定をしたということは、情報開示の義務違反につながる行動であったという評価でよろしいかということ、それから、不開示決定を一度したんだけれども、それが不適切だったので、処分を取り消して開示決定をやり直したということでよろしいかということを教えてください。
○深澤政府参考人 お答え申し上げます。 御指摘ございました南スーダン派遣施設隊の日報の問題でございますけれども、本件につきましては、まず、平成二十八年七月の開示請求に対しまして、陸上幕僚監部等におきまして、日報は個人資料であるといたしまして、情報公開請求により開示すべき文書には含めないとする調整が行われまして、日報が該当文書から除かれました。 その後、平成二十八年の十月でございますけれども、開示請求がございまして、これに対しまして、陸上幕僚監部から、七月の開示請求の対応を踏まえまして、日報が存在していたにもかかわらず、日報を不存在とする探索結果が提出をされまして、十二月に文書不存在につき不開示と決定をいたしたところであります。 これにつきましては、その後、再度、範囲を広げて探索を行ったところ、統合幕僚監部で日報が見つかりましたので、平成二十九年二月に当初の不開示決定を取り消しまして、改めて日報の一部開示の決定を行っております。 また、本件につきましては、防衛監察本部が行いました特別防衛監察の結果におきまして、当該開示請求に対して、存在している日報を不存在として開示しなかったことにつきましては、情報公開法第五条の開示義務違反につながり、自衛隊法第五十六条の職務遂行義務違反に当たるものであるとしているところでございます。
○川内委員 情報公開法の五条の義務違反につながるということでございますけれども、先ほど私の方から御説明申し上げたとおり、応接録がありながら、あると知りながら文書不存在として情報公開請求に対して不開示決定を四十六回、本省と近畿財務局でなされている。 一回一回検討しなければならないというふうに財務省はお答えになられていらっしゃるわけですけれども、この四十六回の不開示決定の中で、情報公開法違反につながるものが何回あったのかということについて教えていただきたいというふうに思います。
○大鹿政府参考人 お答えいたします。 これまでも委員会等で御答弁をさせていただいておりますように、森友学園案件の応接録につきましては、捜査当局の協力も得て、存在が判明したものを公表したわけでございますけれども、いわゆる職員の手控えとして残されていた応接録なども含まれており、また、それぞれの応接録が当時どのような保存状態であったかについては、現時点で遡って確認することが困難でございます。 このように、正確な事実関係が明らかでない以上、個々の文書が行政文書の定義に当てはまるか否かを判断することは今となっては容易ではなく、情報公開法に違反するか否かについて申し上げるということは困難でありますことから、具体的に件数を申し上げることは困難であるということを御理解いただきたいと思います。
○川内委員 防衛省は、この情報開示請求の問題に対して特別監察本部を設けて、特別監察をされて、その責任の所在を明らかにされた、事実関係を含めてですね。 財務省さんは、決裁文書の改ざんという意味において様々な調査をされて、報告書は出されているわけですけれども、この開示請求の部分に関しては、今となってはよく分かりませんよという御答弁で、私は、残念だな、一件一件どうだったのかということを、精査を財務省が本来やるべきだと思うんですけれども、それを放棄される御答弁をされているということに関して、甚だ遺憾に思うわけですけれども。 それでは、お聞きしますけれども、実際には応接録は存在すると知っていたにもかかわらず、文書不存在として、不開示決定通知書を、不存在だということを、知っていた人が責任者として不開示決定通知書を作成することは、虚偽の公文書を作成したということでよろしいでしょうか。
○大鹿政府参考人 お答えいたします。 まず、先ほどの答弁に少し補足をさせていただきたいと思いますけれども、平成三十年三月以降に行った財務省の調査におきましては、先ほど申し上げたとおり、捜査当局の協力を得た上で、職員からの聞き取りであるとか関連文書の確認等、当時できる限りの調査を行って、その結果を、その存在が判明したものについて、平成三十年の五月と六月に公表させていただいているところであります。 当該調査は、国会からの要請もある中で、早期の文書探索を目的としたものであり、調査時点における各文書の保存、管理状態を確認することを目的としていなかったために、どのような形態、状態で文書を保存していたかを特定せずに資料を収集していたところであります。 こうしたことから、本件調査の過程で発見された時点ですとか、あるいは情報公開請求を受けた時点での保存、管理の状況が、特定することが困難であるというふうに申し上げさせていただきたいと思います。 その上で、虚偽かどうかということでありますが、委員のおっしゃる虚偽の意味するところをちょっと厳密な意味で共有できているかどうか分かりませんけれども、これは国会への対応として、情報公開請求への対応として極めて不適切であって、誠に遺憾であるということで、関与した職員に対しましては、国家公務員法上の厳正な処分等が行われたということでございます。
○川内委員 国家公務員法上の厳正な処分と今最後に御答弁されたんですけれども、結局、その他の法律には違反していないということを言外におっしゃっていらっしゃるわけですよね。 ただ、調査報告書も、検察の協力を得て、できることは一生懸命やったんだというふうにおっしゃっていらっしゃるわけでございますけれども、この平成三十年六月四日の報告書には、財務省幹部あるいは近畿財務局幹部は、応接録があるということを認識していたと書いてありますね。認識していたと書いてあります。 開示請求が来たときには、情報公開請求に対する事務マニュアルというものを総務省が出していて、財務省はそれに準じて事務処理を行っているというふうに聞いておりますけれども、その事務マニュアルには、しっかりと探索をかけること、関係部署を含めて探索をかけることというふうに書いてございます。 そうすると、財務省幹部あるいは近畿財務局の幹部は応接録があるということを認識していらっしゃったわけですから、開示請求が来たときに、探索をしましょうということをしっかりと事務手続としておやりになられたのかどうか。それが虚偽の意味ですよ。 それもせずして不存在と言っていたのであれば、あるということを認識していて、何もしないで不存在という不開示決定通知書を書かれるというのは、御自分が責任者として書かれるのは、それは虚偽でしょうということを私は申し上げているんですけれども、いかがですか。探索をちゃんとかけたんですかね、幹部職員の方々は。探索していないと思いますよ。
○大鹿政府参考人 お答えいたします。 委員今ほどおっしゃられましたとおり、財務省の調査報告書におきましては、一部の幹部につきましては森友学園関係の各種応接録が実際には残っていることを認識していたということが認定されるとともに、他の幹部職員も国会審議が相当程度紛糾することを懸念して、保存期間終了後の応接録は廃棄している旨を説明するにとどめるということを志向したというふうに認定をされているところでございます。 そこで、情報公開法でございますけれども、私どもの所管外ではありますけれども、一般論として、情報公開法というのは、情報公開の手続でありますとか開示、不開示の基準、そういったものを規定しているものであって、御案内のとおり、罰則の規定がないということでありまして、情報公開法に係る不適切な取扱いが行われた場合には、国家公務員法等の規定に基づいて対応するものであるというふうに考えているところであります。
○川内委員 いやいや、ですから、情報公開法に照らして開示義務に違反しているでしょうということを私は何回も確認しているじゃないですか。そこをまず認めて、だから国家公務員法上の処分をしたんだよということであれば、それは分かりますけれども。 防衛省はちゃんと答弁されたじゃないですか、開示義務違反につながる行為があったと。だから、財務省も同じでいいですねということなんですよ。開示義務違反に、情報公開法違反につながる行為があったということはお認めになられますね、そういうことです。
○大鹿政府参考人 お答えいたします。 繰り返しに一部なってしまって恐縮でございますけれども、御批判は真摯に受け止めますけれども、財務省としては、正確な事実関係が明らかでない以上、個々の文書が行政文書の定義に当てはまるか否かを判断することが、今となってはこれは容易ではないということで、情報公開法に違反するか否かについて確定的に申し上げることが困難であるということを御理解いただきたいと思います。
○川内委員 いや、だから、情報公開法違反につながる行為があったと。情報公開法違反の行為があったと、私、言っていないじゃないですか。防衛省も、情報公開法違反につながる行為があったというふうに言っているわけです。 だから、正確な事実関係が分からないというのは、御自分たちが分からなくしているわけですよ。何か私が悪いかのように、そんな訳の分からぬ事実をおまえ言うなよみたいに言われても、私が困るんですよ。事実関係を把握するのはそちら様の責任でございますからね、事実関係を明らかにするのは。 私は、取りあえず、財務省さんがいろいろ出されているものを読んで、こういうことかなということを申し上げているわけですけれども、防衛省と同じようなことであって、あると知りながらないという不開示決定をするというのは開示義務違反につながる行為であったということぐらいは、ちゃんとお認めになられたらいかがかということを申し上げているんですけれどもね。 ちょっと補足。もうこれは事務方に言ってもしようがないので。 麻生大臣、これは開示義務違反とは私も言っていないわけですよ、開示義務違反につながる行為があったと。それは不適切とほぼ同じ意味だから、そこは言っても全然問題ないですよ、開示義務違反につながる行為があったと。そうですよねということは、大臣としてお認めいただかないとならないのではないかと思いますが、いかがですか。
○麻生国務大臣 ちょっと正直、今聞いただけで、何となく……(川内委員「いや、私を信用してくれれば大丈夫ですから」と呼ぶ)いやいや、それは、今こういう立場ですから、まず無理です。それはなかなか、質問している側と答弁している側というのはなかなか一致しませんから。 いずれにしても、情報公開法に照らして不適切な対応であったんだろうとは考えておりますので、誠に遺憾ということで、私どもとしては、職員に対しまして国家公務員法上のいわゆる厳正な処分を行わせていただいたところなので。 今のお話、やり取りを聞いていて、今この場で申し上げられるのはそこまでです。
○川内委員 国会で、応接録がないなどとして、佐川さんを始めとして百三十九回、私どもに言わせれば虚偽の答弁、財務省的に言えば事実と異なる答弁をして、開示請求には、それに加えて四十六回、文書があるにもかかわらず、ないという不開示決定をしている。 合計百八十五回、事実と異なる発言なり、あるいは文書作成なりというものをされていらっしゃるわけですが、この平成三十年の改ざんに関する調査報告書には回数は書かれていないんですよね、百三十九回あるいは四十六回。そしてまた、応接録があると知りながら文書不存在として不開示決定をしたということが懲戒事由の中には入っていないんですよ。虚偽の答弁書を作成したということも入っていないんですよ。それはなぜですか。なぜそういうことをきちんと書かなかったんですか、報告書の中に。
○茶谷政府参考人 お答え申し上げます。 事実と異なる答弁や不開示決定につきましては、調査報告書において、国会審議等において各種応接録の存否が問題となった後に廃棄を進め、存在しない旨を回答したことや、情報公開請求に対して、破棄されずに残された応接録についても文書不存在と回答したことは不適切な対応であったと認定しており、これについては、これまで御説明したとおり、誠に遺憾であって、関与した職員について厳正な処分を行ったところでございます。 委員の御指摘については、こうした調査報告書に書かれている内容と異なるものではなく、財務省として改めて記載をすることは考えておりませんが、それとともに、懲戒処分のことでございますが、財務省の調査報告書においては、一連の問題行為の評価の中で、情報公開請求に対しても、破棄されずに残された応接録について文書不存在と回答したことは不適切であると認定されておりまして、その上で、情報公開請求に対して文書不存在と回答したことを含め、一連の問題行為について、責任の所在を明らかにした上で、関与した職員に対して厳正な処分を行ったところで、この旨は調査報告書にも記載されているところでございます。
○川内委員 官房長さん、百三十九回とか四十六回とか、懲戒事由の中に、きちんとどういうことをしたと書く。懲戒事由の中では、一連の問題行為という言葉しかないんですよ、一連の問題行為。何が問題行為だったのかということは書かれていないんですよ。 それは、私、この調査報告書は真実が記載されていないというふうに評価をせざるを得ないし、赤木さんが自死されたということも含めて、不足している、書き加える部分があるんだというふうに思うんです。 財務大臣に御答弁いただきたいんですけれども、赤木さんがお亡くなりになられてもう三年たちますよね。大臣は、憲政史上最長の在任期間を数える財務大臣でいらっしゃって、恐らく歴史に名をとどめることにおなりになるであろうというふうに思います。であれば、なおさらのこと、この調査報告書を、きちんと回数を書き加えたり、本当にあったことを書き加える、百三十九回なり四十六回なり、あるいは、開示義務違反につながる不開示決定をしてしまったとかですね。 そういうことをきちんと書き加えた上で、赤木さんの墓前にその報告書を供えて、佐川さんなり、あるいは当時の近畿財務局長の美並さんなり、当時の幹部を引き連れて、墓前に報告をし、筋を通したよ、けじめをつけるよということでお線香を上げに行かせてほしいということを、財務大臣麻生太郎として、赤木雅子さんやお父様、御遺族に対してお願いをすべきではないか。 三年を契機として、大臣に是非そうしていただきたいというふうに思いますが、大臣のお考えを聞かせていただきたいと思います。
○麻生国務大臣 二つ御質問なんですが、まず最初の財務省の調査報告書についての話ですけれども、応接録の取扱いの話ですけれども、国会審議等において各種の応接録の存否が問題になった後に廃棄を進めて、存在しない旨を報告したこと、また、情報公開請求に対して、廃棄されずに残された応接録についても文書不存在と回答したこと、これは甚だ不適切な対応だったということはもう既に認定をされておりますので、これについては、これまでも御説明いたしておりますとおり、甚だ遺憾なことであって、関与した職員に対しても厳正な処分を既に行ったところであります。 また、こうした調査報告の内容と異なるものではなくて、財務省としては、私としては、改めて等々ということを考えているわけではありません。 もう一点の、いわゆるお墓参りという話ですけれども、これは最初に申し上げたんです、私の方から。そうしたら、お断りされたものですから、向こうからですよ、向こうからお断りがあったものですから、それではというので、私どもとして職員やら何やら行かせましたけれども、職員から重ねて聞いておりますけれども、そのときはお断りになった。 そのうちに、裁判になりましたものですから、そこで、裁判になっちゃうと原告と被告ということになりますので、私どもとしてはなかなかさようなわけにはいかないというのが今の現状であるというように御理解いただければと思います。
○川内委員 大臣、誤解があると思います。最初断られたというのは、財務省の幹部職員の方が勝手に断ったんですね、奥様に聞かずに。だから、現状、現在、今、墓前にお参りしたいよ、させてくれとお願いすれば、必ず受け入れてくれると私は確信をしております。 裁判は裁判として、それは裁判でやればいいですよ。だけれども、やはり財務大臣麻生太郎として、この森友問題に対してきっちりとけじめをつけるという意味において、人を一人追い詰めて、自死をされているわけですから、そこは裁判とは関係なく、お線香を上げに行くと、きちんと連絡を取れば、絶対に断られることはないというふうに思います。 是非大臣、もう一度連絡を取るというふうにおっしゃっていただきたいと思います。
○麻生国務大臣 この墓参の話ですけれども、これは、御遺族の受け止め方というのは、その当時は亡くなられた直後だったとか、いろいろなことがあるとは思いますよ。しかし、私どもとしては、少なくとも、御遺族に対して申込みをしたというのは事実で、断られたというのも事実で、その間に誰かが介入してどうのこうのと言われても、それはちょっとなかなか、今それを申し上げてもなかなか詮ない話なんだと思うんですが。 今改めて申し上げさせていただければ、それから時間がたちまして、今、原告と被告という立場になっておりますから、その意味では、私どもとしては、慎重な検討が必要なんだと思っております。 墓参りというのは、これはすべきではないかと思います。最初からそう申し上げておりますので、私の方は。意を表す気持ちは変わりありませんけれども、今、原告と被告となりますと、なかなかそんなわけにはいかないということを申し上げております。
○川内委員 時間が終わりましたので終了しますが、大臣、原告と被告という、私はそんなことを気にすることはないというふうに思います。 赤木雅子さんは、大臣にお墓参りに来てほしいというふうにおっしゃっていらっしゃいました。それが御遺族の思いである。悪かったねということを、こんなことになっちゃってごめんねということをちゃんと報告していただくことが、森友問題にけりをつけることになるということを申し上げて、終わりたいというふうに思います。 まあ、私に言われて行くのでは大臣もあれでしょうから。でも、私が心を込めて今日申し上げたことは大臣の心の中にちゃんととどまるというふうに確信をして、終わりたいと思います。 ありがとうございます。
○越智委員長 次に、日吉雄太君。
○日吉委員 立憲民主党・無所属の日吉雄太です。 それでは、早速質問をさせていただきます。 まず最初に、不正薬物の税関での摘発業務についてお伺いいたします。 不正薬物の摘発には、各都道府県警、海上保安庁、厚生労働省麻薬取締部、そして税関職員などが関与していますが、不正薬物が市中に出回ってからですと、捜査も困難を極めますし、摘発も個別になることから、押収量自体もなかなか多量ということにもいきません。そういう意味では、水際でしっかりと取締りをすることが最も効果的で効率的だと考えます。 税関での摘発に重点を置くことが大事になりますが、税関の体制の強化をしていくことについてどのようにお考えになっているか、お答えください。
○田島政府参考人 お答え申し上げます。 税関による不正薬物の押収量、五年連続で一トンを超えるなど増加傾向にございまして、今御指摘ありましたとおり、税関に求められる役割は一層高まっていると認識してございます。 こうした状況に対応するために、税関では、人員の強化もさることながら、やはり、所要の人員確保に加えまして、情報の活用ですとか機器の活用、また関係機関との連携が重要と考えてございます。 具体的には、例えば国内外の関係機関との情報交換、また、乗客予約記録、PNRといいますけれども、パッセンジャー・ネーム・レコードなどの情報の活用といったものも取り組んでいますし、また、機器の活用という意味では、X線検査装置や、TDSと呼ばれる、不正薬物、爆発物を簡易に探知できる装置、そういったものを、最新機器を活用するといった取組がございます。また、関係機関との連携でございますが、やはり、警察とか海保との合同取締り、こういったものが非常に有効だ、そういったことで対策を講じているところでございます。 今後とも、密輸防止のため、水際対策に万全を期してまいりたいと考えてございます。
○日吉委員 もう少しいらっしゃっていただきたいんですけれども。 最初にも申し上げましたけれども、税関で大量の押収をされる、それが一旦国内に入ってしまうと、それはやはり分散していて、それを全部摘発するには相当な労力がかかると思います。まとまって入ってきている段階において大量に押収することによって国内に分散していくことを防げるわけですから、水際でしっかりと押さえていく、これが非常に効果的、効率的だと思います。 そのために、そこの職員なりをもっと増強していくこと、そして、そこの不正薬物の摘発が充実してくれば、ほかのコピー商品の密輸とか、こういったものの摘発にも強くつながっていくのかなと思いますので、特に職員の増強というところで今後の方向性を、もしありましたら教えてください。
○田島政府参考人 お答え申し上げます。 ただいま御指摘ありましたとおり、税関の不正薬物の取締りに対する役割というのは大変大きい、そのためにしっかり人員確保を図る必要があると考えてございます。先ほどございましたけれども、税関はいろいろな業務をやっておりますので、その中でうまく適正配分しながら、この水際取締り、これは一つは大きく力を入れたいと思っています。 人数の話を申し上げますと、幸い、令和三年度予算におきましても、三桁の純増、これは七年連続になりますが、百五十人の純増を計上してございます。 こうした取組を不断に取り組みながら、この人員確保強化、そういったものに取り組んでまいりたいと考えてございます。
○日吉委員 ありがとうございます。 しっかりと人員確保強化について取り組んでいっていただきたいと思います。 もう一点、金地金の密輸、これも、どうやらそれをする人にとっては結構うまみがあるようで、何とかして持ち込もうと手口もどんどんどんどん巧妙になってきているというふうに伺っております。これまでにもいろいろと罰則を強化するなどの対応をしてきたと思いますけれども、まだまだその密輸は後を絶たない状況があります。 罰則強化のこれまでの成果と、更なる対応、今後予定していることがあれば、お答えいただけますでしょうか。
○田島政府参考人 お答え申し上げます。 金の密輸、これは今うまみがあるというお話がございましたが、ということで大変この密輸が増えてきたということを受けまして、やはりこのうまみを消すといいましょうか、やると大変なペナルティーを科されるという仕組みにする必要があるということから、金密輸に対する関税法などの罰則を大幅に引き上げました。 その結果、数字で見てみますと、罰則引上げ前は千件を超える摘発件数がございましたが、罰則引上げ後は数十になりまして、令和二年度でいきますと五十一件百五十キログラムということで、相当激減をしているということで、罰則の強化も効果があったんじゃないかなと考えてございますが、一方で、今御指摘ありましたように、非常に巧妙化している、手口も。 そういう中で、これを緩めますとまた増えてくる可能性があるということで、ここは緩められないということで、先ほどの繰り返しになりますけれども、こちらの金もやはり人員の増強が必要ですし、また最新機器の導入なども活用しながら取締りに取り組みたい。 先ほどの不正薬物と同様、同じぐらいの重要度をもって我々は取り組んでまいりたいと考えてございます。
○日吉委員 どうもありがとうございました。 十分な対応をしていただくよう重ねてお願いを申し上げまして、この件についての質問は終わらせていただきます。ありがとうございました。 続きまして、私も、かねてから問題となっております森友学園問題につきまして少し質問をさせていただきます。 お亡くなりになられた赤木さんが作成した、改ざんの経緯をまとめた資料、赤木ファイルと呼ばれておりますが、この提出を再三にわたってお願いしてきましたが、裁判への影響を理由に、存否も含め回答できないというふうにされてきました。私たちがお願いした予備的調査の目的が実質的に裁判と同様であることから、裁判に不当な影響を与えるというような御説明をいただいております。 しかし、予備的調査の目的というのは、文書改ざん等の問題の真相を解明し、行政に対する国民の信頼を回復することにあります。具体的には、行政をチェックして、財務省におけるいわゆるコンプライアンス、内部統制の総合的な体制整備、これを掲げていたと思いますが、これを確立することにつなげていくこと、これが予備的調査を行う目的と考えております。 一方、裁判の目的というのは、文書改ざん等の問題の真相は解明することになると思いますけれども、決裁文書改ざんの指示と、赤木さんが被った精神的な苦痛や自死をすることになったこととの因果関係、こういったものを明らかにし、損害賠償責任があるかどうかを判断する、これが裁判の目的になると考えます。 両者、当然、真相解明をすることになるわけですけれども、その真相解明というのは、目的を達成するための手段であって、目的そのものではありません。したがって、目的が違う以上、この赤木ファイルの提出を拒否されるということには正当な理由がないと思うんですけれども、その点、どのようにお考えになられているのか、お答えください。
○麻生国務大臣 これは、日吉先生を含めまして百二十八人の議員の方々から提出をされております森友学園に係る予備的調査要請書において、本予備的調査の目的として、文書改ざん等の問題の真相を解明し、行政に対する国民の信頼を回復するべく、本件予備的調査の実施を要請する、こう明記されております。御存じのとおりです。 一方で、御指摘の国家賠償請求訴訟の目的は、原告が提出された訴状におきまして、誰の指示に基づいてどのような改ざんが行われ、その結果どのようなうその答弁が行われたかについて公的な場で説明するという点にあるなどと、これも同じく記載をされております。御存じのように。 日吉先生の方は、予備的調査は行政監視が目的である一方、国家賠償請求訴訟は損害賠償の法的責任の有無を明らかにすることが目的であると主張されているんだ、こう承知をしておりますが、私どもといたしましては、先ほど申し上げた予備的調査要請書や、また訴状におきます記述を踏まえますと、先般の予備的調査の目的として、現在係属中の国家賠償請求訴訟の目的は実質的に同じものである、私どもはそう認識をしております。 そのため、御指摘のファイル等々につきましては、訴訟に関することでありますことから、国家賠償請求訴訟の一方の当事者であります国といたしましては、あくまでも訴訟の場で国としての主張を明らかにし、証拠に基づいて立証を尽くし、裁判所の判断を仰ぐことが基本、そう思っておりまして、訴訟外の言動などによって訴訟に対する司法の審査に影響を及ぼすべきではないと考えていることから、従来より回答は控えさせていただいているということであります。
○日吉委員 従来からの回答と同じ御回答をいただきましたけれども、一般論として質問しますけれども、裁判所と同様の目的で行われる調査があった場合に、何で同様の目的だとこれが不当な影響を及ぼすことになり得るのか。どういったケースで、裁判所と同様の目的で行われる調査が不当な影響を及ぼすことになるのか。お答えいただけますでしょうか。
○大鹿政府参考人 お答えいたします。 まず、委員は、それぞれの目的が異なるというふうにおっしゃっておられましたけれども、それは、私どもからすると、予備的調査というその制度の趣旨、行政監視を目的とするという制度の趣旨と、それから、国家賠償請求訴訟というのは損害賠償の法的責任の有無を明らかにするという、そういう訴訟の、大きな意味での趣旨、そういった点では異なるかと思いますが、個別に当てはめてきた場合、先ほど大臣から御答弁させていただきましたとおり、予備的調査の要請書における文言、あるいは原告側の訴状における文言等を踏まえますと、また、対象となっているものも、いわゆる赤木ファイルとされるものの存否を含めて明らかにせよということですので、この点は目的を同じものにしているというふうに私どもとしては考えたところでございます。 それで、御質問の、目的が同じであれば不当な影響を及ぼし得るというのは、これは、国政調査権そのものとそれから司法の独立との関係について法制局長官が御答弁をされたというふうに承知をしておりますが、私どもも、この考え方については、司法権の独立と国会の国政調査権との関係についてこのような考え方が確立されているというふうに承知をしているところでございます。
○日吉委員 そこは分かるんですけれども、具体的に、どうして同じことを、裁判所と同様の内容の調査をすると司法の独立性を侵害、司法の独立性のどういったところに侵害を及ぼすのか。どういった弊害があるのか。具体例を示してお答えいただけますか。
○大鹿政府参考人 お答えいたします。 まさに、今、当該ファイルの存否について明らかにせよということが訴訟におきましても現在主要な論点となっておるわけでございまして、私どもが調査の要請を受けた予備的調査の要求項目の中で、この一点についてのみ回答を差し控えさせていただいているわけでございますが、これは、これを訴訟外で明らかにすることになれば、まさに、主要な論点となっている現状を踏まえますと、私どもとして、訴訟の一方当事者でありますので、裁判所の判断を仰ぐべきであって、裁判所の司法審査に影響を及ぼすべきではないというふうに考えておりますので、訴訟外において回答することは、裁判官の訴訟指揮でありますとか判断に対して予断を与えかねず、そのこと自体が裁判に不当な影響を及ぼすものになり得るというふうに考えているところでございます。
○日吉委員 一般論として、裁判所と同様の調査を行うと裁判の内容を非難するようなことにつながっていくのではないかとか、判決が出たときにその当否を評価するような状況になってしまうのではないか、そういった意味で、予備的調査が司法の独立性を害するのではないか、こういうことが想定されるわけですけれども、今回のこの森友案件におきまして赤木ファイルを提出しないことがそういった裁判の不当な影響にどういうふうに関わってくるのかがよく分からないんですね。 それで、今、裁判官の訴訟指揮や判断に対し予断を与えかねないというお話をいただきましたけれども、例えば、訴訟指揮がどういうふうに影響を受けるのかとか、裁判官のどの、どういった判断に影響を与えるのか、これを教えていただけますか。
○大鹿政府参考人 お答えいたします。 私どもとしては、訴訟の一方当事者として主張すべきは主張してまいっておりますが、これはあくまでも一方当事者としての主張であって、裁判官の判断を仰ぐべき立場にあるということでございます。 そして今現在、まさに、存否も含めて明らかにせよと文書提出命令の申立てが原告側からなされている中にあって、この問題についての審理が本格化するという状況の中で、裁判外においてその問題について回答するということは、やはり、訴訟指揮であるとか判断に対して予断を与えかねないということは十分想定されるものというふうに考えております。
○日吉委員 仮に、裁判外で、この場でその赤木ファイルを提出したとしても、裁判において裁判官がその提出を認めるかどうか判断するのとはまた違うことではないのかなというふうに考えます。引き続き提出を求めたいと思います。 もう一つ、財務省による決裁文書の改ざんについて平成三十年に調査報告書を提出していただいておりますけれども、この調査におきまして、赤木さんが作られた改ざんに至る経緯といった資料をこの調査の対象にしていたのかどうか、これを教えていただけますでしょうか。
○茶谷政府参考人 お答え申し上げます。 御指摘のファイルについては、先ほどから存否を含めてコメントを差し控えたいと答弁をしているところでございますが、その上で財務省の調査報告書の過程について申し上げますと、これは、文書改ざんなどの一連の問題について説明責任を果たす観点から、本省大臣官房の人事担当部局を中心に、捜査当局の協力も得つつ、近畿財務職員の関連する職員からの聞き取りや関連文書、サーバー、各職員のコンピューターなどの確認を行って、できる限りの調査を行った結果、平成三十年六月に調査報告書を取りまとめたという経緯でございます。
○日吉委員 その中には、赤木さんからお話を伺ったとか、赤木さんが作られた資料があったのであれば、それらも調査の対象にしていたということでしょうか。
○茶谷政府参考人 調査において具体的にどういうものを調査したかということについてはコメントを差し控えたいと思いますが、いずれにしても、近畿財務局員の、関連する職員のコンピューターなども、文書も確認したということでございます。
○日吉委員 個別のものについてコメントを差し控えられる理由を教えてください。
○茶谷政府参考人 お答え申し上げます。 どういう文書、データ等を調査したかということを開示しますと、問題行為に関与していないと認められた職員の情報までが出かねないこと、あるいは、誰が、いつ、どのようなやり取りをしたのか、誰がどのような資料を提出したのかといった情報が明らかになれば、先々の人事担当部局による調査において協力を得にくくなるなどの支障が見込まれること、さらに、監察ヒアリングメモ等は、追加の裁判において求釈明事項となっていること、これらを踏まえての判断でございます。
○日吉委員 ということは、その調査において、赤木さんが作られた資料、赤木ファイルを調査していないとは断言しない、こういうことでよろしいですか。
○茶谷政府参考人 繰り返しになりますが、赤木ファイルと言われている御指摘のファイルについては、そもそも存否についてはコメントいたしませんが、調査過程において、近畿財務局の関連する職員の文書、コンピューターなどは確認したということでございます。
○日吉委員 その中に入っていた可能性があるというふうに理解をいたしました。 続きまして、済みません、内閣府にも来ていただいておりますが、お手元の資料を見ていただけますでしょうか。 資料の一は、財務省主計局が作成している一般会計、特別会計合計の貸借対照表になります。 資産・負債差額が令和元年度末で五百九十一兆円のマイナスとなっております。債務超過の状況です。 次に、資料二を見ていただけますでしょうか。 これは、国民経済計算における一般政府の期末貸借対照表です。 国民経済計算は、我が国の経済の全体像を国際比較可能な形で体系的に記録することを目的に、国連の定める国際基準、SNAに準拠しつつ、統計法に基づく基幹統計として、国民経済計算の作成基準及び作成方法に基づき作成されています。つまり、世界標準であり、同じ基準で他国との比較も可能なものです。 国民経済計算における一般政府の期末貸借対照表の正味財産、これは令和元年度末で九十八兆円のプラスになっております。 この五百九十一兆円の債務超過と九十八兆円の資産超過とでは、財政状態を認識する上で大きく異なってきます。五百九十一兆円の債務超過と言われれば、財政について不安に思うのもうなずけますし、九十八兆円の資産超過ということであれば、そこまで危機的な状況ではないのかもしれないということを思うのもうなずける面もあります。幾ら負債が多額であっても、潤沢な資産超過であれば、通常は財政の危機と考える人はいないでしょう。 そういうことで、内閣府に質問です。 両者の違いがどこにあるのかを明らかにしたいと思いますので、国民経済計算においてはどのように作成されているのか、特にどの範囲を対象に作成をしているのか、お答えください。
○長谷川政府参考人 お答え申し上げます。 議員まさに御指摘のとおり、国民経済計算は、国連にて採択されました国際基準、現行のものは二〇〇八SNAと称しておりますが、この国際基準に基づきまして、一国全体のマクロの経済状況を体系的に明らかにすることを目的として作成されております基幹統計でございます。 このため、御指摘の一般政府の期末貸借対照表勘定等におきましては、この基準に準拠いたしまして、国の一般会計及び特別会計を中心とする中央政府のみならず、社会保障基金や地方政府を含む一国全体の立場で推計、作成を行っているところでございます。
○日吉委員 財務省にお尋ねいたします。 財務省主計局作成の貸借対照表には地方の状況は含まれていないと思いますが、その認識でよろしいでしょうか。
○角田政府参考人 御指摘のとおり、地方は含まれてございません。
○日吉委員 ありがとうございます。 地方も対象にするのは、日本全体を考える上で非常に重要な視点ではないかなというふうにも考えます。 資料三を見ていただけますでしょうか。 これは、国民経済計算を中央政府、地方政府、社会保障基金という三部門に分けた部門別の貸借対照表を表しております。 この中で、生産資産というところを見ていただきますと、合計金額は記載されているのですが、この三部門にその金額が割り振りされておりません。これは、お話を伺いますと、なかなかうまくこの金額を算定することができないということで、全体の金額しか分からないということでした。 ただ、想定できるのは、地方を除いた場合にはこれだけの債務超過になるわけですけれども、五百九十一兆円の債務超過になるんですけれども、地方を含めると九十八兆円のプラスの資産超過ということになるわけですから、地方に生産資産、固定資産が相当計上されているのではないかなということが想定されるわけです。 多分これは、中央政府から補助金なり交付金が支給され、地方において固定資産を購入することによって、地方の資産勘定が増えていることによって、政府と地方、これを全体にすると資産が超過していく、こういうふうになっているんじゃないのかなというふうに想定をいたします。 財務省にお尋ねします。 日本の財政状態を判断する上で、地方も含めた全体で純資産の状況を認識をする必要があると思うのですが、どのように財務省ではお考えになられているでしょうか。
○角田政府参考人 御指摘はよく分かるところではあるんですけれども、財審の公会計部会とかでも話題にはなったんですが、一つは、財務書類、会計単位とは何かという根本問題に関わる問題ということのようでございまして、財務書類の報告主体をどう考えるかということ、その整理が必要だということと、それから、国と地方公共団体、地方公共団体間の取引に係る重複データの相殺等の課題が残っているということでございまして、慎重に検討すべきものと現時点では考えてございます。
○日吉委員 今のは、慎重に検討するというのは、財務省として、地方を含めた貸借対照表を作成し、それに基づいて財政状態を吟味していくということについて多分慎重に検討されるというふうにおっしゃられたのかなと思うんですけれども、その代替として国民経済計算を今日お持ちさせていただいたんですが、財政状態の出発点として、債務超過五百九十一兆円なのか、資産超過九十八兆円なのか、多少の金額の修正はあると思うんですけれども、どこからスタートすればいいのかなという思いがあるんですね。 麻生大臣、国民経済計算のプラス九十八兆円の資産超過、これをどのようにお考えになられますでしょうかね。
○麻生国務大臣 今の御質問ですけれども、国民経済計算というのは、これは地方政府を含めた公的部門全体の数字ということですから、国だけじゃありませんからね。 それで、特に、地方政府が保有する一般の道路とか河川とか、売れないものもいっぱいありますけれども、よく言われる、富士山なんか幾らで買うんだと言われて、なかなか難しい話と、よく例に引かれますけれども、流動性に乏しくて債務返済には活用できない資産というものが、これが純資産にプラスさせている要因なんだ、私どもはそう認識をしております。これはかなり違いますから。 その意味で、国の財務の書類におきましても、国が保有しております道路とかダムとかいろいろありますけれども、流動性とか市場性に乏しい、債務の返済には活用できないものが資産に多額に含まれているというのが状況なんだと思っております。 このように、国民経済計算とか国の財務書類の状況については、これは債務返済には活用できないという資産が共に多額に含まれている現状を踏まえておかないとこういったものは間違えちゃうんだと思っておりまして、日本につきましては、ネットで見てもグロスで見ても債務残高が他の先進国に比べて極めて厳しい状況にあるということを考えますと、財政健全化というのは引き続き私どもとしては取り組んでいかなければならない大事なところなのであって、今のコロナの騒ぎでいろんな話がばたばたしておりますけれども、そういったものの一応の落ち着きを見た上で、きちんともう一回、財政健全化という方向というものも同時にやっていかなきゃならぬ。 国としてこういったものをやっていかないと、いざというときには、少なくとも、いわゆる債務超過、民間でいえば債務超過というような状況をどうやってするんだといえば、対応としては、一挙にマーケットが下がっていったり、円が安くなってみたり、金利が暴騰してみたりということになりかねぬと思っておりますので、丁寧に対応していかねばならぬと思っております。
○日吉委員 時間が参りましたので終わりますが、一言だけ。 今のお話というのは、資産の流動性というのは地方を含めるか含めないかという話とはまた違っていると思いますし、プライマリーバランスの黒字化自体が地方を含めての黒字化を目指していると思いますので、それとの整合性も考えると、地方を含めた全体での財務諸表、貸借対照表の状況というのをしっかりと見極めていく必要があるのではないか、このことを申し上げて、質問を終わりたいと思います。また引き続きやらせていただきます。 ありがとうございました。
○越智委員長 次に、清水忠史君。
○清水委員 日本共産党の清水忠史でございます。 関税定率法等の一部を改正する法律案について質問いたします。 今回の改正案で、災害発生後の関税の納付等の期限の延長の措置について、現在の地域指定に加えて個別指定による期限延長及び対象者指定による期限延長が新たに対象に加えられます。本改正の目的及びそうしたことの背景について、お答えいただけますでしょうか。
○田島政府参考人 お答え申し上げます。 災害等による納期限等の延長制度の拡充につきましては、近年における災害の激甚化、頻発化を踏まえまして、現行の地域指定に加えて内国税と同様の制度を導入することとしまして、具体的には、先ほど先生から御指摘ございましたけれども、輸入者個人の申請に基づきまして個別に期限を延長する、これは個別指定でございます。また、対象者の範囲を指定しまして期限を延長すること、これは対象者指定といったものを手当てすることでございます。 これによりまして、災害が発生した際に、被災者の方に寄り添いながら、お一人お一人の個別の事情を勘案したよりきめ細やかな対応が可能になるものと考えており、今回お願いしているところでございます。
○清水委員 現行の地域指定の場合は財務大臣が判断をすることになっているわけですが、今回の改正により加えられる個別指定や対象者指定では誰が判断するのか、教えていただきたい。また、個別に指定する場合は責任者の恣意的な判断とならないように措置を取るべきと考えますが、統一的な判断基準などを設けるのか設けないのか。対応策についても、これは麻生財務大臣から説明していただけるでしょうか。
○麻生国務大臣 今御質問のありました災害時におきます納付の期限の延長制度については、これは個別の指定は税関長がやりますし、また、対象者の指定はこれは財務大臣が、それぞれ必要性を判断した上で行うことといたしております。 その上で、制度の運用が恣意的にならないようにということが大事なところで、個別指定などをもう既に導入をしております国税の法令解釈通達とか、また実施状況等を参考にしつつ、私どもとしては統一的な判断基準というものを設けることを予定いたしております。 災害時の被害に見舞われた方々の事情等々を十分に踏まえながら、これは適切な制度の拡充を図ってまいりたいと考えております。
○清水委員 災害時に素早く納期限の延長が決まるということは、これは納税者の方にとっても利便性が高まるものでありまして、私どもも賛同できるものでございます。ただ、納税者が不公平な扱いとならないよう、指定する場合、統一的な判断基準がしっかりと設けられるように要望しておきたいと思います。 次に、中小企業の資金繰り及び滞納への支援について伺いたいと思います。 金融庁は、中小企業等の年度末の資金繰りを支援するために、金融機関に対して要請を出しました。二月五日には、中小企業向けに、緊急事態宣言の延長を踏まえた資金繰り支援等について、また三月四日にも、大企業、中堅企業を含めて再度同じ内容で要請をしております。二回にわたって要請を金融機関に対して行った理由、その目的について御説明いただけるでしょうか。
○栗田政府参考人 お答え申し上げます。 本年二月五日に発出いたしました要請文では、緊急事態宣言の延長や資金需要の高まる年度末を迎えることなどを踏まえまして、中堅・中小事業者を含めました事業者全般への支援を念頭に、銀行を始め、信用金庫、信用組合等を含めた預金取扱金融機関に対しまして、積極的な資金ニーズの確認ですとか事業者からの相談に対し丁寧な対応を行うこと、補助金等の支給までの間に必要となる資金や年度末に必要な資金等も含めた新規融資を積極的に行うこと、既往債務の条件変更について、返済期間、据置期間の延長等の措置など、事業者の実情に応じた最大限柔軟な対応を行うことなどを要請したものでございます。 これに対しまして、三月四日のものは、特に大手の銀行グループなどに対しまして、その事業規模や総合的な金融サービスを提供するという特性を踏まえまして、お客様である企業に対する資金繰り支援に関する要請を行ったものでございまして、内容といたしましては、中小事業者に加えて、事業規模が大きく、取引先が多岐にわたる大企業、中堅企業に対しても丁寧かつ積極的な資金繰り支援を行っていただくこと、それから、金融庁に対しまして貸し渋り、貸し剥がしの懸念の声が届いているということを踏まえまして、そうした行為を行わないのはもちろんのことですけれども、お客様への説明に当たって誤解が生じることのないよう、事業者の立場に立った最大限柔軟な資金繰り支援を行っていただくこと、さらに、グループ証券会社との連携につきましては、優越的地位の濫用ではないかとの懸念の声が届いていることを踏まえまして、利益相反等の不適切な行為がないか個別具体的に検証していただくことなどを内容としたものでございます。
○清水委員 今、栗田監督局長が読み上げられたところは非常に重要でして、この三月四日の大企業、中堅企業向けの要請文の中には、まさにこう書いております。金融機関においては、直接、間接にコロナの影響により資金繰りが厳しい事業者の状況を十二分に勘案し、貸し渋り、貸し剥がしを行わないのはもちろんのこと、そのような誤解が生じることのないよう、事業者の立場に立った最大限柔軟な資金繰り支援を行うこととあります。 要請文の背景には、こうした貸し渋りや貸し剥がしと思われるような行為がこのコロナの下で一部の金融機関にあったんじゃないかというふうに思われるわけですが、金融担当大臣として、麻生大臣の実態についての認識、そうした状況やそうした声を聞いているかどうか、御所見をお聞かせいただけますでしょうか。
○麻生国務大臣 これは金融庁においても、いわゆる新型コロナウイルスの影響によって厳しい事業状況にある業者等々に対して、新型コロナウイルスに関する相談ダイヤルを設置しております、御存じでしょう。 こうした専用ダイヤル等に寄せられている相談の一部には、一部貸し渋りや貸し剥がしに関するものがあると私ども承知をしておりますので、寄せられた相談については、金融庁において、相談してきた人の同意の下で、速やかにヒアリングを実施するなど実態把握に努めると同時に、適切に対応するように金融機関に求めております。 そしてまた、こうした声も踏まえまして、御指摘のあった今月四日の要請に加えて、八日も、私の方からも、官民の金融関係団体の代表に対して、いわゆる貸し渋り、貸し剥がしを行わないことは当然なんですが、そういった誤解を招くことのないよう引き続き事業者の立場に立って最大限柔軟な対応を行うことなどをお願いさせていただいたところであって、引き続き、金融庁におきましても、金融機関における資金繰り支援が適切になされるよう注視をしてまいりたいと考えております。
○清水委員 政府は、昨年、コロナ対策として、政策金融公庫やあるいは民間金融機関によるゼロ金利、無担保無保証融資を行っています。 しかし、昨年十二月末までの実績を見ますと、返済までの据置期間が六か月以内と設定したものが約三割、それから六か月を超えて一年以内というものも約三割となっております。つまり、既に据置期間を過ぎて、返済が始まった案件もあると考えられるわけです。 想定以上に新型コロナの影響が継続していることを考えますと、据置期間の延長も積極的に行うべきだというふうに思うんですが、これは金融機関においてどのような対応をしているのか、監督局長に説明していただきたいと思います。
○栗田政府参考人 お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、官民の金融機関によります実質無利子無担保融資の据置期間につきましては、一年以内のものが多数という状況になってございます。新型コロナウイルス感染症の影響の長期化によりまして事業者の資金繰りが厳しい状況にあることを踏まえまして、金融機関に対しましては、これまでも繰り返し、据置期間、返済期間の延長など、最大限柔軟な対応を行うように要請をしてまいりました。 さらに、先日も、大臣から官民の金融機関団体の代表者に対しまして、実質無利子無担保融資の据置期間、返済期間につきまして、事業者のニーズを十分に踏まえ、長期の延長等を積極的に提案するなど、親身かつ丁寧な対応を行うように要請をしていただきました。 金融庁といたしましては、金融機関においてこのような要請を受けて適切に対応なされておるものと考えておりますけれども、引き続き、金融機関の取組についてはしっかりとフォローアップしてまいりたいというふうに考えております。
○清水委員 実は、自由民主党政務調査会金融調査会・地域金融に関する小委員会緊急提言というのが今月の四日に出されております。それを見ますと、今、この金融の問題について次のように指摘しているんですね。引き続き売上げが回復しない中、社会保険料等の支払い猶予の期限が迫っている等、まとまった現金支払いのために融資増額を要請するも、受け入れられないケースがあるということなんですね。 私の事務所にも、昨年は納税猶予の特例を利用できたんだが今年はどうなるんだということで、いろいろ相談が来ております、社会保険料の納付等について。 これも金融庁にお伺いするんですが、金融庁としても、このように社会保険料が払えない、むしろ融資をして、借りたいんだが、なかなかそうもならない、こういう相談なんかがあるということは認識されておられますでしょうか。
○栗田政府参考人 お答え申し上げます。 事業者の方々の資金繰りが厳しい状況、その原因についてはいろいろな要因があると承知しておりますけれども、その中の一つに公的な支払いというものがあるということは承知しております。
○清水委員 今の自由民主党さんの緊急提言は、要するに、社会保険料を払うためにお金を借りに行ったけれども、それも貸してもらえなかったという話なんですよね。もっとリアルなことを書いていまして、融資の増額に応じてくれないどころか、融資の返済猶予を打ち切り、場合によっては一括返済要求まで受けているなどの声が出ていると。 私が自民党の調査結果を紹介するのもあれですけれども、やはりコロナで困っている業者を救うのは、これは自民党も共産党もありませんわね。そういう点で私は思うんですが、お金を借りて、猶予されている社会保険料を払えというのは、長引くコロナの中で経営が困難となっている中小企業に対してやはり過酷な対応だというふうに思うんです。 単純に、コロナ対策として実施した納税猶予の特例を再度実施すれば、お金を借りなくても、納税猶予できるわけですから、私はそれがいいと思うんですが、これは税金の滞納問題にも関わるので、主税局ですか、お答えいただけますでしょうか。
○住澤政府参考人 お答え申し上げます。 御指摘の納税猶予の特例でございますが、これにつきましては、売上げが減少しているにもかかわらず期限内に納税していただいている大多数の納税者の方々とのバランスのほか、消費税ですとか源泉徴収された所得税などの預り金的な性格を有する税が適用税額の約三分の二を占めている状況、こういったことを考慮いたしまして延長しないこととされたものでございます。 ただ、この納税猶予の特例の終了後におきましても、新型コロナの影響等により納付困難な場合につきましては、既存の猶予制度を適用し、原則として一年間猶予するでありますとか、分割して納付していただくといったこともできることになってございます。その際に適用される延滞税の率につきましても本年分から年一%に引き下げられておりまして、担保についても、担保提供が明らかに可能な場合を除いて不要とする取扱いがなされているところでございます。 今後とも、納税者の方々の資金繰りや収支の状況など、個々の実情を十分に伺いながら、既存の納税猶予制度による柔軟な対応に努めてまいりたいと考えております。
○清水委員 今柔軟な対応というふうにおっしゃったんですけれども、今年三月八日に、差押予告通知書が送られてきたと、長野県の中小企業から私、訴えを伺いました。主に消費税の滞納なんですけれども。直後に換価の猶予申請を持って税務署に行ったが、受取拒否されたということなんですね。押し問答の末に渋々換価の猶予の申請は受理されたということなんですが。 金融庁は、金融機関への要請文で繰り返し、貸し渋り、貸し剥がしとの誤解が生じることのないよう、事業者の立場に立った最大限柔軟な資金繰り支援を行うこと、あるいは、メイン先、非メイン先の別や既存顧客、新規顧客の別にかかわらず親身かつ丁寧な対応を行うことと金融機関に対しては要請しているんですが、これは当の国税庁そのものが、財務省そのものがそうなっているのか。 つまり、政府の機関でもある税務署は、コロナ禍で多くの中小企業の経営が資金繰りで困難となっているのが分かっているにもかかわらず、民間の金融機関に金融庁が要請している内容を無視していると言われても仕方のないような事例があるのではないですか。 これは国税庁、次聞きますから、いいですか。換価の猶予措置を認めるかどうかは税務署の判断もあるかもしれません、その個々のケースで。しかし、一般論として、そもそも換価の猶予の申告を受け取らないというのは、これは問題ではありませんか。
○鑓水政府参考人 お答えいたします。 一般論で申し上げますと、納税者から猶予の申請があった場合は、まずはその申請を受け付けることになります。その上で、例えば納期限から六か月を経過して申請があった場合など要件を満たさないときには、猶予を許可できないということもございます。 なお、申請による換価の猶予が適用されない場合であっても、税務署長の職権による換価の猶予を受けることができることがございますので、納付が困難という場合には、まずは最寄りの税務署に御相談いただきたいというふうに考えています。
○清水委員 そうなんですよ。受け付けるというのは、これは当然のことなんですよね。 しかも、同じ税務署は、この企業が納税困難であるということを分かっていたにもかかわらず、納税猶予の特例措置を知らせもせず、昨年も滞納として措置され、延滞税も発生しているわけです。これは、やはり国税庁としてしっかり指導するべきだと厳しく求めておきたいと思うんですが。 今私が言いましたように、換価の猶予の申請があれば受け付ける、そして、納税猶予の特例は終わってしまいましたけれども、親身になって対応するというのであれば、その業者が本当に活用できるような制度について丁寧に説明する、そういう指導を行うということをおっしゃっていただけませんでしょうか。
○鑓水政府参考人 お答えいたします。 国税庁におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響等を踏まえまして、納税猶予の適用を最優先に対応すること、それから、猶予制度の適用に当たりましては、納税者の置かれた状況や心情に十分配意すること、納税者に接する場合には特に丁寧な対応を行うこと、これについて全国の国税局、税務署に対し指示をしているところです。 引き続き、こうした対応を徹底してまいりたいと思います。
○清水委員 やはり、税金や社会保険料の滞納を金融機関から借りたお金で、融資で返すなんというのは不健全ですよ。 コロナが終わればやはり返済することだってできるわけですから、企業が順調になれば。だから、納税猶予の特例を再度設ける、そのことが今求められているというふうに思うんですが、これは主税局が答えていただけるんですかね。 もう一度納税猶予の特例、再度設けてほしい。
○住澤政府参考人 お答え申し上げます。 納税猶予の特例につきましては、先ほど申し上げましたような事情のほか、この特例以外にも政策金融機関による無利子無担保融資など様々な公的な資金繰り支援が行われていることでありますとか、あるいは、経営環境の変化によって収支が悪化している事業者の方々につきましては新たに多額の所得課税の負担が発生する見込みは少ないことなども考慮して、延長しないこととされたところでございますが、引き続き、この既存の猶予制度について柔軟な対応に努めることによりまして、そういった状況にある事業者、納税者の方々の状況に配意した対応をしてまいりたいというふうに考えております。
○清水委員 時間が来ましたので終わります。 国税庁、金融庁には、コロナで苦しんでいる事業者に対するきめ細やかな、最大限柔軟な対応をしていただけますようお願い申し上げます。 ありがとうございました。
○越智委員長 次に、青山雅幸君。
○青山(雅)委員 日本維新の会・無所属の会、青山雅幸でございます。 本日も貴重な質問の機会、ありがとうございます。 早速ですけれども、お伺いします。関税定率法に関する質問でございます。 今回も個別品目の関税率等の見直しが行われるわけですけれども、私、毎年、ずっと財務金融委員会に出させていただいて、数多くある品目の中でどういうものがこういう見直しの対象になるのかなというのをいつも不思議といいますか疑問に思っていまして、そのたびに、これはどういう理由でしょうかと、ペーパーに書かれている以外のところも含めてお聞きしたりしているわけですね。 今回は、ポリ塩化ビニール、これは使い捨て、医療用などに使われる手袋ということなので、何となく理由は想像できるわけですけれども、というか納得できるわけですけれども、残りの二つの品目、樹脂の原材料それからアラミド繊維の原料、自動車の部品だったりデータ記録用のテープ素材だったりするようですけれども。こういったものが選ばれて、例えば、ポリ塩化ビニール手袋であると税率が五%前後ですので、輸入額は四百三十七億円ということですので二十億円、残りの二つが三%ということで、八十億円前後の輸入額ですので二億五千万くらいでしょうか、この分貴重な国の税収が失われる、こういう関係にあることは間違いないわけです。 そういったことは、国内の生産者や消費者の利益調整であるとか、産業政策上の必要性、あるいは二国間、多国間交渉等、複雑な中でこういったことを抽出してお決めになっていると思うんですけれども、これは念のためお伺いするわけですけれども、どういった基準で、こういった改正事項、品目や税率、そういったことはお決めになっているのか、こういう形で法案提出に至っているのか、御説明をいただければと思います。
○田島政府参考人 お答え申し上げます。 一般的に、関税には、国内の産業を保護するという機能と、また関税収入、先ほど御指摘がありましたように、財政収入をもたらす機能、この二つの異なる機能がございます。 現在、先進国の関税というのは、一般的に、国内産業を保護する手段という性格の方が強いと考えられておりますけれども、個別品目に係る関税率の水準などの関税政策の企画立案に当たっては、こうした国内産業の保護の観点のみならず、先ほども少し御指摘いただきましたけれども、消費者に与える影響の観点ですとか対外関係への影響等の観点、こういったものは総合的に勘案することが必要ではないかと基本的に考えているところでございます。 では、どうするかということでございますが、まずは、やはり物資所管官庁から、いろいろな品目に関しまして、それぞれの産業の状況ですとか、需給状況、国際交渉の状況、国際市況等々ヒアリングを行います。さらに、財務省の審議会であります、これは関税分科会と呼んでいますが、ここにおきまして、有識者の皆様から、例えば消費者の視点、生産者の視点、また法学ですとか経済学、こういった視点から、幅広い観点から御議論をいただいている。その上で、与党税制調査会における御議論を踏まえて改正案が決定され、現在、今日、国会で御審議を賜っているところでございます。 先ほどちょっと具体的なお話が出ましたけれども、例えばナフタレンジカルボン酸ジメチル、今回、基本税率を下げるということでございますが、これは、国内産業保護の観点ですと、国内生産者はいない状況でございますし、物資の需給状況等々については、製品についての需要が伸びているといった形で、それぞれの観点において一つ一つチェックをかけながら、審議会なりで御意見を賜り、最終的に与党プロセスを経ながら、こうやって国会に出させていただいた、そういったことでございます。
○青山(雅)委員 答弁が続くので、委員長、もしよろしければ、そのままでお願いいたします。
○越智委員長 はい。
○青山(雅)委員 これもまた、念のためのことでございます。 今言ったような税率の決定、品目の決定などに関して、業界団体の政治力によって公正さがゆがめられるということがあってはならないと思っているんですけれども、そういったことについて、どういう、何か留意とか工夫というのはあるかないか、あればお答えいただければと思います。
○田島政府参考人 関税政策の企画立案に当たっての留意点についてのお尋ねでございますが、見直し等によって、今の現在の状況は、過度の輸入規制ですとか輸入抑制ですとか国内産業の合理化の阻害といったような弊害を生じさせないようにしなきゃいかぬということから、繰り返しになりますけれども、先ほど申し上げた産業保護、消費者に与える影響、対外関係、そういったものを総合的に勘案するように留意をしておるところでございます。 そういった観点の中で、所管物資省庁との議論、また、その審議会との議論、そして与党税制調査会における御議論を踏まえて決定をしていくというそのプロセスの中で、現在、国会で御審議を賜っているわけでございますが、こういったプロセスを通じて、しっかりとそういった留意点を果たしていくというふうな考え方で臨んでいるところでございます。
○青山(雅)委員 是非、適切な決定過程を経て、国民あるいはそういう産業に資するような関税についての行政をお願いしたいと思っております。 時間の関係で少し飛ばしまして、スマート税関構想についてお伺いしたいと思います。 スマートということですから賢い税関、要は、IoTなどを駆使してということだと思います。そのこと自体には大変賛成でございますけれども、もう一つイメージが湧いてこないというところも事実です。 例えば、税関をすっと通れるようにすれば、それは利便性はいいわけですね。だけれども、一方で、密輸のようなものとか禁制品の持込みなんということが素通りになってしまうと、これは元も子もない。 一体、どういう形で実現していくのか。そして、どういうようなものが構想されているのか。あと、そのためには高度なIT技術なども要ると思って、日本、今、官庁、ここは弱いところでございます。いろいろなところで問題が出ております。その辺について、もし、概括的な御説明をいただければと思います。よろしくお願いいたします。
○田島政府参考人 お答え申し上げます。 スマート税関構想、これは税関行政を取り巻く今後の環境変化を見据えまして、今御指摘ありました、まさに利便性、税関手続等の一層の利便性を向上しながら、他方でしっかりした取締りを行う、これをいかに両立していくか、そういった高度化、効率化を図るための中長期的ビジョンでございます。 具体的ななかなかイメージが湧かないという御指摘でございますが、少し具体的なお話を差し上げますと、例えば輸出入者の方々の利便性を向上するために、相談対応というのを、自動応答プログラムというのを開発しまして、二十四時間三百六十五日、常に相談に応じられる体制を取るということですとか、例えば海外旅行者の円滑な入国のために電子申告ゲート、こういったものをしっかり配備していく。また、取締りの観点でいいますと、ドローンの活用などによる効率的、効果的な取締り。また、これはAIが大変有力な手段でございますので、こういったものの機器、こういったものの導入等に取り組むということとしてございます。 そういう中で、人材育成の話でございますが、おっしゃるとおり、大変人材が重要でございまして、スマート税関構想は工程表に沿って進行、進捗管理を行っていくわけでございますが、やはり、まずは税関職員に対してしっかり、若いうちからの研修を通じた能力向上、人材育成といったような部分は当然あるとしても、よりプロといいましょうか、産業界のニーズを把握している経済界、また最新技術の知識を持ったAI専門家といったような有識者のお力もかりるといったような形を通じまして、構想全体、マネジメントに必要な知識、素養の獲得を図っていきたいと考えているところでございます。
○青山(雅)委員 時間になってきました。 私としては、日本というのは、昔は世界各国にとって技術先進国、科学技術の非常に夢の国だというふうに考えておりました。しかしながら、今、残念ながら、日本の国力が落ち、そういったところがだんだんだんだん憧れから普通の国になってきている。税関というのは、ある意味、国の最初の窓口ですから、海外から来られた方には。そういった方に御不便もかけない、しかしながら日本にとって不適正なことがないような、そういったすばらしいスマート税関を是非おつくりいただきたいと思います。 本日はありがとうございました。
○越智委員長 次に、前原誠司君。
○前原委員 国民民主党の前原でございます。 関税に関わる質問の前に、麻生副総理に一問、質問通告をしていないテーマでお話を伺いたいと思います。財務、金融の問題ではありません。 今、参議院の予算委員会とか、衆議院の予算委員会も、昨日行われました。いわゆる接待の話なんです。いろいろ総理も含めて御経験のある財務大臣、ちょっと御意見をお伺いしたいんですけれども。 総務大臣が、NTTを始め業者との会食はあったのかと聞かれて、何度も何度も同じように、国民から疑念を招くような会食に応じることはないとおっしゃっているわけですね。これは、単純に考えると、会食に応じていなかったら会食していませんで終わりなんですよ。こういう答弁をするということは、会食をしている事実があって、だけれども大臣規範には触れていませんという言い方の答弁だと私は思うんですけれども。 私がひっかかりますのは、まあ、この答弁もひっかかるんですけれども、総務省の役人に対しては徹底的に調べると言っているわけですよ、会食したかどうか。自分の部下たちのことは徹底的に調べると言って、自分のことは明確に言わない上司が果たしているのかどうか。これが一番、私、実はひっかかる点なんですね。 例えば、仮の話として、金融機関が金融庁のお役人に対して何かお願い事があって接待攻勢をかけていたと仮にしますね。そのときに、麻生大臣が、そういった事実を徹底的に調べるということをおっしゃって、御自身はどうだったんですかと聞かれて、こういう答弁をしていたら部下に示しがつかないと私は思うんですけれども、そうは思われませんか。
○麻生国務大臣 示しがつくとかつかぬとかいう話は、ちょっと、下の者の取り方次第ですから、これは何とも言えませんけれども。 特定業者がどうたらこうたらといろいろさっき予算委員会で何かやっておられましたけれども、私どもとして一つ一つのお答えをするのは控えさせていただきますと言うだけで、やましいことはないとかなんとか言って、やましいことはありますと言う人はいませんしね。何となく、あの話を聞いていて、聞いている方も聞いている方だけれども、答える方も答える方だなと思って黙って聞いていて、何回も同じことを言っているので、こんなのをテレビで見ていたらどんな具合に取られるんだろうなと思いながら、武田にちょっと言おうかと思ったんですけれども、余り仲もよくないので黙っていたんですけれども。 正直に申し上げて、ちょっと答えようがありませんけれども、普通、そういったようなことがなければ、いや、ありませんと言うか、いや、ありますよと言うか、まあ言い方はいろいろあるでしょうけれども。
○前原委員 財務大臣のおっしゃるとおりですよ。あったらある、なかったらない、はっきり答えたらいいんですよね。私は、やはり、大臣に皆さん仕えて仕事をされているわけで、もちろん国家に仕えてですけれども、そういう、部下に対しては徹底的に調べるということを言っていて、自分が何かあやふやな答弁をしているというのは全く示しがつかないということで、今の御答弁、私、すっきりしました。ありがとうございます。 では、関税の話に、すっきりしたところで行かせていただきたいと思いますが、基本的に局長の答弁で結構ですので、幾つかお話を聞きたいと思います。 今回の関税の法律の改正におきまして、やはり新型コロナウイルスの感染拡大の影響というのは極めて私は大きいと思うんですね。例えば、輸出額、輸入額共に二〇二〇年十月までは全ての月において減少していますし、また、入国者数、船舶、航空機の入港数は大幅に減っています。他方で、電子取引の拡大傾向の中で、航空貨物の輸入件数は大幅に増加しているということでありますけれども。 今回の改正案で、災害その他やむを得ない理由により期限までに関税等の納付等をすることができない場合、現行の地域指定による期限延長に加えて、国税と同様に、個別指定による期限延長及び対象者指定による期限延長を可能にすることとされています。 ここで伺いたいんですけれども、災害その他やむを得ない理由とありますけれども、その他やむを得ない理由というものはどういうものを想定されているんですか。これはあらかじめ国民に対して知らせておくことが大事だと思いますけれども、御答弁ください。
○田島政府参考人 お答え申し上げます。 御指摘にありますように、災害その他やむを得ない理由による期限延長という今回制度をお願いしているわけでございますが、これは各人で事情が異なります、特に個別指定の場合は。したがいまして、我々としては、まず、その方の環境といいましょうか、例えば保税地域等の港湾地区の被災状況ですとか、まさに御自身からの被害の申出、こういう今状況にあるんだ、そういったものをよくお聞きをした上で、これは総合的にやはり必要性を判断するということに尽きようかと思います。 その際に、やはり税関によって、例えば職員によってこの運用が恣意的にならないように、ここが大変重要だと思っておりまして、その意味では統一的な判断基準を設ける必要がありますが、幸い、この個別指定というのは国税の世界で既にございます。したがいまして、我々としましては、既に導入しております国税の法令解釈通達、また実施状況、こういったものをよくちょっと参考にさせていただきまして、その上で、統一的な判断基準、内部手続を設けることとしてございます。 なおかつ、もう一つ大事なことは、先ほど申し上げたように、職員によって扱いが違うということにならないように、しっかりこれは通達なりを出しまして税関職員に周知徹底をする。また、各関係業界の方々の御意見もしっかり聞きながら進めてまいりたいと思っておりますので、そういった意見交換等の様々な機会を通じて周知し、議論をさせていただきたい。そういった中で取り組んでまいりたいと考えてございます。
○前原委員 今、国税に準じてという話をされましたけれども、今回、このコロナ禍において、例えば納税猶予なんかもされていますよね。このいわゆるその他やむを得ない理由というものに、例えば今年のコロナというもの、そういうものは条件として入り得るのか、理由として入り得るのか。いかがですか。
○田島政府参考人 実は、この延長制度においては地域指定はございまして、既に、関税局ですね、関税制度において実は地域指定を、全国的に今指定をしてございまして、今現在、コロナであればそのやむを得ない事情に当たるということで、対象にしておるという状況でございます。
○前原委員 先ほど局長がおっしゃったように、恣意的な運用にならないように、そこをしっかりと、やはり統一的に、今回のようなコロナであれば、これは全国誰が考えても同じということでありますけれども、是非そこは徹底した統一基準というものをつくって、内部で徹底していただきたいということを改めて申し上げておきたいと思います。 それから、二つ目に伺いたいのは、今回の法改正の中で、ポリ塩化ビニール製使い捨て手袋、PVC手袋というんですか、これは、医療、介護現場などにおいて、今回の新型コロナウイルスで感染症対策や汚物処理などの場面で使用されていて、非常に需要が高まっている。しかし、これはベトナムや中国からの輸入にほぼ依存しているものであるということで、今回はPVC手袋については関税率を無税とする、医療、介護現場の負担を軽減する観点からということを、暫定税率でということでありますけれども。 私、この税率の話を、今回、暫定税率も四百十六ですか、これを議論するに当たっていつも思うのは、いろんなものを調べるのは大変だろうなと。逆に、今回、このPVC手袋だけがコロナの中で暫定税率を無税にするということが上がってきているんですけれども、ほかのものというのは議論に上がってこなかったんですか。あるいは、ほかのものというのは、例えばそういう要望が上がってこなかったのか、あるいはそもそも税金がかかっていないものなのか。ほかのもの、でも、いろいろありますよね、需要が逼迫しているものというのは。そういう観点で、ほかに俎上に上がったものというのはないんですか。
○田島政府参考人 お答え申し上げます。 まさに、俎上にのせるものをどういったものにするのかということでございますが、多々世の中にある品目の中で、どういう基準でどう選ぶか。 これは、基本的には物資所管省庁がございます。手袋でいえば経産省、また厚労省も関係してございます、利用者ということで。そういったところで、まさに物品を見渡して、需給の関係ですとか、また国内産業のありようですとか、そういったものの中で今回上がってきたのが、この手袋を基本税率をゼロにしてほしい、そのことで、今輸入だけなものですから、上げてほしいという要望がございました。 ただ、議論の中で、我々、実は、経産省の補助金の仕組みの中で、国内産業を育てようという補助金がございまして、それで手袋をつくるという話が持ち上がってまいります。そうしますと、ちょっと事情が変わってまいりまして、全量輸入という状況から国内産業が出てくる、こういう事情も見えてきたものですから、今回は手袋に関しまして基本税率ではなく暫定税率ということで、国内産業の育成度合い等々を見ながら判断するということでございます。 最初の質問に戻りますと、所管省庁において、しっかりその辺はリストアップさせていただいているということでございます。
○前原委員 所管省庁から上がってきたものを俎上にのせて、そして、それをどのように扱うかということを最終的に御判断をされる、こういうことですね。分かりました。 それから次に、関税割当て制度ということの在り方についてお話をさせていただきたいと思いますけれども。 関税割当て制度というのは、皆さん御承知のとおり、特定の品目について、一定数量以内の輸入品に限り無税又は低税率、これは枠内税率というんですか、枠内税率の関税を適用して、需要者に安価な輸入品の提供を確保する一方で、一定数量を超える輸入分については、比較的高関税、枠外税率の関税を適用することによって、国内生産者の保護を図る制度ということであります。 関税割当て対象品目、財務省からあらかじめいただきました。三十近くございますよね。ナチュラルチーズとかバター、トウモロコシ、トウモロコシもいろいろのものに分かれている、麦芽とかいろいろありますけれども。 質問したいのは、WTO協定で設定されている割当て枠と比べて国内需要が限られていることから消化率が低くて枠外輸入量も少ない品目や、あるいは、枠内税率よりも低水準のEPA税率、後発開発途上国の特恵税率を適用した輸入品が増えていることから枠外輸入量が増加して、その結果、消化率が低い品目が生じています。 これは、財務省からいただいた資料を見ましても、割当て数量で枠内輸入量というのを一覧表をいただいたわけでございますが、拮抗しているものもあれば、割当て数量とかなり乖離しているものもございますよね。これは、関税等の審議会のいわゆる研究会の中でも、これについては見直すべきではないかという議論が出ていると仄聞をしていますけれども、かなり乖離が激しいものについては、もちろんそれは一時的なものもあるかもしれませんが、恒常的に乖離の激しいものについては見直すべきと、これは財務省の審議会の中の研究会が答申されていることでありますので、見直す必要があるんじゃないかと思いますが、いかがですか。
○田島政府参考人 関税割当て制度についてお尋ねでございます。 制度の概要につきましては、今先生が御説明いただいたとおりでございます。 この関税割当て制度の見直し等々に関しましては、御指摘のとおり、関税分科会、この下での研究会、ここで指摘をされてございまして、今先生おっしゃったように、枠の消化率が低いじゃないか、これは今意味があるのか、こういう御意見もございまして、一方、ちょっと慎重に考えるべきだという御意見も実はその研究会の中にありました。 といいますのは、やはり産業は、技術革新ですとかそういったことで大きく需要が変わってきたり、生産性向上に向けた動きなんかもありますものですから、もうちょっと品目によっては様子を見た方がいいというような御意見もあったり、また、国際交渉をやっていますと、やはり関割りの見直しというのは国際交渉にも影響があるということで、そういったことをよく考えるべきという御意見もいただきまして、結局、最終的には、関割り制度の見直しについてどうかといいますと、やはり必要に応じてしっかり点検作業は行っていくべきである、その上で、例えばEPAの影響ですとかまた国内産業の状況、そういった取組などを注視しながら、適宜のタイミングでしっかり検証を行い、見直すべきは見直す、そういう御指摘をいただいております。 これは財務省としていただいておりますものですから、実は、今御審議を賜っております令和三年度の改正におきましても、各関割りを設定している省庁に対しまして、要望時点におきましてその効果についてしっかり記載を求めまして、説明を求めまして、その協議において、割当て数量の確認、また、国際交渉等の進展との関係等々がございますものですから、その辺どういうふうな影響があるのかという確認を行った上で、まさに関税の分科会、審議会において御審議を賜り、今回、説明を聞く限りにおいては、現状の維持で適当という結論をいただいたところでございます。 ただ、いずれにしても、先生御指摘のとおり、こういう乖離の話もございますし、しっかり毎年のようにチェックをしていかなきゃいけないということは、我々、まさに肝に銘じて、関係省庁とも協議をしっかりしながら適切に対応してまいりたいと考えてございます。
○前原委員 時間が僅かになってきましたので、あと二問、続けて質問しますので、お答えいただきたいと思います。 一つは、沖縄における特例措置の適用期限の延長の話です。 今回の改正案では、選択課税制度、いわゆる沖縄における関税制度上の特例措置である選択課税制度について、一年間延長するということになっております。これは、沖縄振興特別措置法に基づく国際物流拠点産業集積地域に係る税制上の特例措置ということで、沖縄の発展につながるものではいいと私も思います。 ただし、これは、利用実績が昨年の十一月時点までで平成十七年の四件だけなんですね。全然使われていない。ということは、沖縄の経済の発展に資する話になっていないんですね。だったら、私は中身を見直すべきだと思うんです。なぜ中身を見直さずに一年延長したのかというのが一点。 もう一つは、暫定税率の基本税率化の話です。四百十六品目の暫定税率が設定されていて、例えば、石油化学製品の原料となる揮発油なんかは平成十八年からずっと暫定税率ですよね。暫定税率というのは暫定税率であって、もしそれが続くのであれば基本税率にするということが必要だと私は思いますけれども、二点、その点、お答えをいただきたいと思います。
○田島政府参考人 お答え申し上げます。 まず、一点目でございます。 沖縄の制度でございますが、御指摘のとおり、平成十七年に四件利用実績がありまして、それ以降ないということで、我々、当然問題意識を持っておりまして、これは意味があるんですかという御議論をさせていただきまして、これはもう、ここ数年、そういう議論をしてございます。 その中で、おととしでございましょうか、内閣府と沖縄県において事業者へのヒアリング等々を行いました。アンケートを行いました。そうしますと、ここ十年は事例がないんだけれども、ここ近年において、少し、同地域への進出を検討している企業にとってメリットが認識してきましたよ、そういう結果が出ているということでございまして、それが判明しまして、事実、令和三年度において、どうも事業者が出てきて準備を進めている、こういう状況でございますので、今回、そういった事業者の方のためにもこれは適用期限を延長しようということでございます。 ただ、いずれにしても、継続するのか見直すのかというのは検証、分析が必要でございますので、これに限らず、それぞれの制度についてしっかり取り組んでまいりたいと考えてございます。 それと、暫定税率の見直しの話でございますが、これはまさに我々も、基本的なスタンスとしては、暫定というのは暫定でございますので、特例でございますので、基本税率にすべきは基本税率ということから、短期的に見直す必要性がもう認められない品目については基本税率化を行うというスタンスを持ちながら、例えば、国内産業ですとか国際交渉が行われている、そういったものについてはその状況をよく見る必要があって、そういったものは少し暫定的な取扱いにしようということで、固定化しているわけではなくて、少し基本税率化するものもあれば、先ほどちょっと出ました、物資を暫定税率化、逆にする、手袋のようにですね、そういったものもございます。そういった形で、先ほど申し上げた考え方にのっとりまして、一品一品、各省と議論をしまして、今回、今の法案を提出させていただいているところでございます。 これは、まさに基本税率化の要否も含めて引き続き毎年協議をし、しっかり必要に応じて基本税率化を行うなど、適切に対応してまいりたいと考えてございます。
○前原委員 時間が参りましたので、終わります。 ありがとうございました。
○越智委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。 ―――――――――――――
○越智委員長 これより討論に入るのでありますが、その申出がございませんので、直ちに採決に入ります。 関税定率法等の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○越智委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 ―――――――――――――
○越智委員長 この際、ただいま議決いたしました本案に対し、神田憲次君外五名から、自由民主党・無所属の会、立憲民主党・無所属、公明党、日本共産党、日本維新の会・無所属の会及び国民民主党・無所属クラブの共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者から趣旨の説明を求めます。日吉雄太君。
○日吉委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表いたしまして、案文を朗読し、趣旨の説明といたします。 関税定率法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、次の事項について、十分配慮すべきである。 一 関税率の改正に当たっては、我が国の貿易をめぐる諸情勢を踏まえ、国民経済的な視点から国内産業、特に農林水産業及び中小企業に及ぼす影響を十分に配慮しつつ、調和のとれた対外経済関係の強化及び国民生活の安定・向上に寄与するよう努めること。 二 最近におけるグローバル化の進展や日英包括的経済連携協定の発効等に伴い、税関業務が増大し、複雑化する中で、適正かつ迅速な税関業務の実現を図り、また、覚醒剤等の不正薬物、銃器、金地金等の密輸を阻止し、水際において国民の安全・安心等を確保するため、高度な専門性を要する職務に従事する税関職員の定員の確保、処遇改善、機構の充実及び職場環境の整備等に特段の努力を払うこと。 三 新型コロナウイルス感染症の蔓延、更には、東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催が予定されていることから、水際における業務遂行やテロ・治安維持対策の遂行に当たっては、税関における定員の確保及び取締検査機器等を含む業務処理体制の整備並びに安全管理の徹底、また職員への感染症対策に万全を期すこと。 以上であります。 何とぞ御賛同を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
○越智委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○越智委員長 起立総員。よって、本案に対し附帯決議を付することに決しました。 この際、本附帯決議に対し、政府から発言を求められておりますので、これを許します。財務大臣麻生太郎君。
○麻生国務大臣 ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても、御趣旨に沿って配意してまいりたいと存じます。 ―――――――――――――
○越智委員長 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました本法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○越智委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ――――――――――――― 〔報告書は附録に掲載〕 ―――――――――――――
○越智委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後五時二十三分散会