議院運営委員会 第22号
- 発言数
- 42 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2021/04/02
会議録
○高木委員長 これより会議を開きます。 まず、趣旨説明を聴取する議案の件についてでありますが、地域的な包括的経済連携協定の締結について承認を求めるの件は、本日の本会議において趣旨の説明を聴取し、これに対する質疑を行うことに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○高木委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。 なお、本条約の趣旨説明は、茂木外務大臣が行います。 本条約の趣旨説明に対し、立憲民主党・無所属の小熊慎司君、国民民主党・無所属クラブの山尾志桜里君から、それぞれ質疑の通告があります。 質疑時間は、小熊慎司君は十五分以内、山尾志桜里君は五分以内とするに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○高木委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。 なお、質疑者の要求大臣は、お手元の印刷物のとおりであります。 ――――――――――――― 一、趣旨説明を聴取する議案の件 地域的な包括的経済連携協定の締結について承認を求めるの件 趣旨説明 外務大臣 茂木 敏充君 質疑通告 時間 要求大臣 小熊 慎司君(立民) 15分以内 外務、農水、経産、厚労 山尾志桜里君(国民) 5分以内 外務 ―――――――――――――
○高木委員長 この際、内閣提出法律案及び条約の再点検の結果等について、内閣官房長官から報告を聴取いたします。加藤内閣官房長官。
○加藤国務大臣 この度、内閣として国会に提出した法律案及び条約に相次いで誤りが判明いたしました。こうした誤り、特に条文の誤りについては極めて遺憾に思っており、心からおわびを申し上げます。 こうした事案を受け、既に国会に提出した全ての法律案及び条約について再点検を行ったところ、再点検までに判明していた法律案等の誤りに加え、条文の誤りが三本の法律案において四件、参考資料の誤りが十八本の法律案において七十七件判明いたしました。 これにより、条文の誤りは、合計四本、十二件、参考資料の誤りは、合計二十二本、百二十二件となり、所管府省庁等は十三に及ぶことが判明したところでございます。 以上については、三月二十五日の理事会において御報告をさせていただきました。 政府として、今般の事案を重く受け止めており、今後、実効性のある再発防止策を、政府一丸となってしっかりと検討し、実行してまいります。 このため、三月二十六日には、総理から、特に誤りが判明した府省庁等に対し、原因の徹底究明と再発防止策の検討に全力を挙げるよう指示するとともに、私から、各事務次官に対し、関係機関とも緊密に連携しながら、実効性のある再発防止策をしっかりと議論すること、その際、デジタル、ICT技術を積極的に活用する形で、業務フローそのものを見直ししていくといった観点を含め、検討を行うよう指示をしたところであります。 これを受け、三月三十一日、誤りの再発防止に向けて、各府省庁共通の課題を抽出し、府省庁横断的に解決するための法案誤り等再発防止プロジェクトチームを発足させ、杉田内閣官房副長官をチーム長とする検討をスタートさせたところであります。 以上、全体状況について御説明をさせていただきました。 各法案等の誤りの詳細につきましては、各所管委員会において、必要に応じ、各担当府省庁より御説明をさせていただきたいと存じます。 今後、再発防止に政府一丸となってしっかりと取り組み、国会及び国民の皆さんの信頼を取り戻すべく、全力を尽くす所存でございます。 私からの御報告は以上でございます。 ―――――――――――――
○高木委員長 ただいまの報告について発言を求められておりますので、順次これを許します。盛山正仁君。
○盛山委員 自由民主党の盛山正仁です。 時間が限られておりますので、早速ですが、内閣提出法律案及び条約の再点検の結果等について質問を行ってまいります。 加藤官房長官が入省された当時もそうであったのではないかと存じますが、私が入省しました昭和五十二年には、運輸省のコピー機はまだ湿式のものや青焼きと呼ばれるものが残っておりまして、ワードプロセッサーもパソコンも存在しておりませんでした。国会答弁も手書きで清書しておりまして、現在のように簡単に何部でもコピーできるという状況ではありませんでした。 法律、政令、省令などは、職場におられた邦文タイピストに、カーボン紙を挟んで八枚タイプしてもらっておりました。ですから、一字でも間違えると、初めから全部打ち直すこともありました。そのため、係長や係員は、法令の文章に間違いがないよう、かぎ、行なう、かぎ閉じを、かぎ、行う、かぎ閉じに改める、マルといったように、読み合わせを行っておりました。 それでもミスを犯すことは当然ありまして、そのようなときには、ベテランのタイプの方から、また初めから打ち直しをしなくてはならないじゃないの、いいかげんにしてよと怒られたものでありました。 また、官報に掲載する法令については、大蔵省印刷局に提出した際、間違いがありますと、原稿誤り、あるいは印刷局が間違えた場合には、印刷誤り、そういうふうに掲載されていたものでありました。 そのような時代であったからかもしれませんが、タイプの方や印刷局等に御迷惑をおかけしないよう、読み合わせは丁寧に行われていたように記憶しております。 読み合わせのような単純作業は決して面白いものではありません。そして、今ではミスをしてもパソコンで簡単に訂正できるものですから、法案等の誤りに対しての意識が当時に比べて若干低下してきているのかもしれません。 また、パソコンやインターネットなどの発達によりまして当時よりも便利になった反面、文明の利器によって、私が若かった頃よりも、かえって忙しくなり、職場にゆとりがなくなってきているようにも感じられます。 三月三十一日に法案誤り等再発防止プロジェクトチームを設置されて再発防止に取り組まれているとのことですが、どのようにしてミスを少なくされるのでしょうか。 近年、公務員は批判されることが多くなっております。これでは、優秀な学生さんで、公務員になるよりも外資の企業や弁護士などの道を目指す方が増加するのは当然で、役所の劣化が始まって久しいとも言われております。プロジェクトチームの設置だけではなく、公務員の処遇を改善して、優秀な人材をリクルートすることが重要だと存じます。 加藤官房長官は、担当大臣として、平成三十年に働き方改革法を成立させられましたが、公務員の長時間労働を解消しワーク・ライフ・バランスを実現、そして処遇を改善していくことが、ミスの少ない法案作成につながるのではないかと考えておりますが、いかがでございましょうか。
○加藤国務大臣 今の盛山委員のお話を聞きながら、私も入省当時のことを思い出させていただきながら聞かせていただきました。 公務員の処遇等でございますが、やはり最大の問題は長時間労働だというふうに思っております。内閣人事局が実施した在庁時間調査でも明らかになったところでありますし、重大な問題と認識をしております。 こうした長時間労働を是正して、若手職員を含めて国家公務員がその持てる力、またその思いを十二分に発揮していただく環境をつくっていくこと、これは、まさに個々の職員のためであるとともに、行政府、行政に対して、あるいは政府に対する国民の期待に応えていく、こういったことにもつながるものと考えております。 政府としては、本年一月末に、国家公務員のワーク・ライフ・バランス推進のための働き方改革に関する指針を改正し、業務の効率化、デジタル化の推進とともに、管理職の業務や勤務時間管理、人材育成の向上等に取り組むマネジメント改革を働き方改革の主軸として位置づけ、そして、長時間労働の是正、やりがいの向上にしっかりと取り組んでいくこととしております。 引き続きこうした取組を進めていくとともに、また、先ほど申し上げましたが、法案誤り等再発防止プロジェクトチームの検討に当たっては、単に現場の負荷を高めるということ、これでは再発防止には必ずしもつながっていかないのではないかとの認識に立ち、実際に現場で対応していただいている方々の視点をしっかりと踏まえ、特に、デジタル、ICT技術を積極的に活用する形で、業務フローを見直していく、こういった観点から、実効性のある、また、今の時代に沿った再発防止策をしっかりと議論していきたいというふうに考えております。
○盛山委員 内閣法制局長官に申し上げます。時間の関係で、申し上げるだけにさせていただきます。 法制局参事官の前でちゃんと説明ができれば一人前と、私が若い頃は言われておりました。通常の役所の組織とは異なり、内閣法制局は大変権威のある組織で、内閣法制局で審査を受けることは大変なことでございました。 私が課長で法案を担当していたときには、大みそかまで審査をお願いし、そしてお正月の二日から審査をお願いしたこともありましたが、今でも法案の審査で大変な御苦労をなさっていると存じます。 今国会においても、そのように多忙な中、膨大な条文数の法案を国会に提出する作業をされていたのではないかと想像しますけれども、何といっても、内閣法制局は法令の最終的なとりででございます。法制局を通れば誰でもが信用するような、権威のある組織です。今回の条文誤りは、そのような法制局に対する信頼を覆しかねない事態ですので、こういったことが再び起こらないように、是非お取組をいただきたいと思います。 以上です。
○高木委員長 次に、青柳陽一郎君。
○青柳委員 立憲民主党の青柳陽一郎です。 冒頭、一問、通告していませんが伺いたいと思います。 先ほど、総理の訪米が一週間ずれるという報道がありました。これは国会の審議日程にも影響します。どういう御事情でしょうか。
○加藤国務大臣 委員から、一週間ずれるというお話がありましたが、そうした一週間云々ということは政府から発表したことはございません。 政府から発表させていただいたのは、四月の前半に調整をするということを申し上げ、鋭意調整を進めてきた結果、向こう側から、今般、十六日で日米首脳会談をと、こういう話が最終的に確定したということで、今朝の記者会見でその旨を申し上げたということでございます。 もちろん、諸般の事情が許せばということでございますので、よく国会の皆さんとも御相談をしながら、詰めていきたいというふうに思っております。
○青柳委員 法文の誤りについて伺います。 法律は、国民に権利の制約や罰則、義務を課すものもあり、いわば国民との契約でもあります。法律の条文はそれだけ重いものでございます。 さらに、今回発生した事態、菅政権肝煎りのデジタル関連法案、誤りがあっただけではなくて、報告を意図的に遅らせて、そのまま国会審議を進めようとした節があります。それに加え、正誤の正誤対応という事態。これは、まさに遺憾と言わざるを得ません。 官房長官と内閣法制局長官、それぞれに伺いますが、平成十六年にもこのように同様の事態が発生し、再発防止策を既に講じたというふうに伺いました。今回の事態、平成十六年以降の再発防止策を講じながらも再発してしまった、この共通する大きな要因は何だとお考えになるのか、伺います。 あわせて、一部報道に見られる、野党の追及とか野党の通告の遅れが原因だという指摘がありますが、これについてどのようにお考えになるか、お伺いしたいと思います。
○近藤政府特別補佐人 お答えいたします。 これまでの誤りの件に御質問がございました。 平成十六年に国民年金法等の一部改正案の誤りが判明した際に、公布された後に四十か所の条文の形式的誤りがありまして、その後、臨時会においてもまた誤りがあったということがございました。 その後、法制局におきましても、誤り防止のための手引ですとか、審査ツールとしての法令審査支援システムの開発、それから、法制局内にも分室を設けた形式チェックの徹底というようなことをやってまいりましたが、今回、このようなことにもかかわらず、法律案の条文に誤りが多数あったことにつきましては、本当に申し訳なく思います。 現在、条文の誤りが判明した府省庁等において、原因の究明と再発防止策の検討を行っておるところでございますけれども、私どもとしては、原因の一つとしては、やはり、平成十六年の反省に基づく、法令案における誤りの防止についてという手引書を法制局で作っておりまして、各府省にそれを徹底していただくようお願いをしておりますけれども、必ずしもその趣旨が徹底されなかったということがあったのではないかというふうに推測をしております。 いずれにいたしましても、内閣法制局としても、内閣法制局法案誤り等再発防止チームを設置したところでございまして、政府の法案誤り等再発防止プロジェクトチームにおける検討を踏まえつつ、今回の誤りの発生の原因を分析した上で、実効性のある再発防止策について検討してまいりたいと思っております。
○加藤国務大臣 今、法制局長官からもお話がありました。様々なこれまでのこうした誤り等を踏まえた是正策が取られてきたわけでありますけれども……(青柳委員「ダブるところは結構です。野党のことだけお答えください」と呼ぶ)はい。是正策が取られていたわけでありますが、必ずしもそれが徹底していなかった、あるいは、ICT技術については更なる取組が必要だというふうに考えております。 具体的に、現時点で問題点として、人員体制の問題、それからシステムに関連する誤り、あるいは意識の問題、こういったことが各省庁から報告されているところでありますので、そういった面を含めて、先ほど申し上げたプロジェクトチームにおいてしっかりと議論を重ね、再発防止につなげていきたいと思っております。 それから、通告遅れというお話がありましたけれども、それは、今回のは法案作成ということでございますから、そうしたことが直接こうしたミスにつながっていたということは認識はしておりません。
○青柳委員 ありがとうございます。 今回の問題の根本は何か。今、意識というお話もありました。 これは、政治、まさに、安倍政権、菅政権と続く与党のおごりや緩みが、結局、行政をゆがめて、官僚の余分な仕事を増やしているんじゃないか。ルールを破って政権に忖度した側が出世し、重宝される。真面目にやっている方が虐げられる。不本意な仕事で倒れたケース、自殺に追い込まれたケースも実際にあります。 霞が関の業務の効率化、人材を生かす仕組みと環境、モチベーションを上げる人事制度、働き方、それと同時に、やりがいをつくることが重要だと思います。 今回、再発防止プロジェクトチームを立ち上げたということですが、この再発防止プロジェクトチームにこうした政治の問題は議題に入っているんでしょうか。確認して、質問を終わりたいと思います。
○高木委員長 加藤官房長官、質疑時間が終了しております。簡潔に御答弁をお願いいたします。
○加藤国務大臣 はい。 少なくとも、今お話があった点が、それが今回のミスにつながったという話は聞いてはおりませんが、ただ、いずれにしても、こうしたミスが生じたわけでありますから、原因を徹底的に究明すると同時に、再発防止に向けた対応をしっかり取らせていただきたい、こういうふうに思っております。
○青柳委員 終わりますが、政治の視点もしっかり入れていただきたいと思います。 以上です。
○高木委員長 次に、佐藤英道君。
○佐藤(英)委員 公明党の佐藤英道でございます。 国の唯一の立法機関であります国会に提出される法律案や条約案等が間違っているなど、本来絶対にあってはならないことであります。 そこで、加藤官房長官に四点まとめて伺いたいと思います。 第一に、根本的な原因である、人員が足りていたのか、労働時間がどうであったのか、重要であります。職員の労働環境の適正さについてしっかり調査分析を行い、必要に応じてはOBやOGの方々を含めた人材の活用も検討すべきです。見解を求めます。 第二に、内閣法制局が平成十六年に作成した、法令案における誤りの防止について、いわゆる手引でありますけれども、全府省庁が忠実に守っていれば、今回これほど多数の誤りは生じなかったのではないでしょうか。特に、今後この手引にのっとった確認作業を徹底すべきと考えます。御見解を伺います。 第三に、提出予定法案及び参考資料の誤りを正確、迅速に発見するため、法令審査支援システムなど技術の活用も大変に重要であると考えます。このシステムについて、私も見せていただきましたけれども、必要な機能が十分に満たされているのか、いま一度、やはりしっかりと点検し、必要なバージョンアップがあれば予算措置も含めてちゅうちょなく実行していくべきと考えます。見解を求めたいと思います。 最後に、法案誤り等再発防止プロジェクトについてでありますけれども、今年の臨時国会や次期通常国会にははっきりとした成果が求められます。スピード感を持ちつつ、再発防止への具体的な方策を打ち出していかなければなりません。今後のスケジュール等について、官房長官の御見解を伺います。
○加藤国務大臣 実効性のある再発防止策を検討するに当たり、御指摘いただきましたように、法案作成部局の勤務体制を含めて、誤りの原因を究明し、分析することは不可欠であると考えております。必要に応じ、法案作成部局の体制を強化するといったことも含めて、しっかりと取組をしていきたいと思います。 また、防止の徹底についてでありますが、各府省から、現時点において、例えば、特定の職員のみが担当しており複層的なチェックができていなかったという報告がなされており、これは、平成十六年当時作成された、法令案における誤りの防止についての手引で指摘されていた事項が十分徹底されていなかったといったことにもつながるものと考えております。 他方、複層的なチェックをしっかりと取り組んでいくということは非常に大事でありますけれども、それだけだと現場における負荷を一層高めてしまうということにもなります。 御指摘いただきました法令審査支援システムを含めて、デジタル、ICT技術を積極的に活用する形で、業務フローの見直しを検討していきたいとも思っておりますが、同時に、今あるシステムが本当に機能面において十分なのか検証し、機能の強化についても必要な予算措置も含めて検討していきたいと思っております。 プロジェクトチームでありますけれども、実効性のある内容をしっかり作り上げていくという必要がありますけれども、六月中にはまとめるべく努力をしていきたいと考えております。
○佐藤(英)委員 終わります。
○高木委員長 次に、塩川鉄也君。
○塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。 今回、二十三法案、一条約に誤りがありました。政府提出法案の四割に誤りがあり、法案提出府省庁中八割で誤りがあったことになります。特定省庁の問題ではなく、政府全体の問題であります。 国民に権利義務を課す法律案に誤りは許されません。ましてや、罰則に係る条文の誤りは決してあってはならない。感染症法の条文誤りは罰則に係る部分であり、断じて許されません。その認識を伺います。 また、国民に権利義務を課す法律だからこそ、制定に当たって国民の代表の機関である国会での慎重な審議、議決が求められます。法案、参考資料の誤りについては、直ちに国会、国民に報告することが必要であります。しかし、その報告を放置し、法案審議中の国会にも報告しなかったことは、国民の権利保障という点でも、議会制民主主義の観点からも、極めて深刻な事態だと言わざるを得ません。 官房長官の認識を伺います。
○加藤国務大臣 今国会で御審議いただいた新型インフルエンザ特措法等改正法案のうち、感染症法の改正部分について、条文及び参考資料に誤りがあったところであります。特に、御指摘のあるように、国民の皆さんの権利義務に関わる罰則に係る条文に誤りがあったこと、そして、その誤りが担当者に認識された段階で速やかに国会及び国民の皆さんに報告がなされていなかったこと、これは大変重く受け止めているところであります。 感染症法の誤りについては、三月の全省庁における今国会提出法案の総点検の中で、厚労省において、成立済みの新型インフル特措法の感染症法改正部分の法案提出時の条文に誤りを発見し、報告がなされたところであります。 これを受け、一連の過程の確認を厚生労働省で行ったところ、条文の誤りについて、一月の法案の修正作業の土壇場のタイミングで、衆議院法制局の指摘で担当者の一部が認識をしていた、しかしながら、局内幹部に共有されるに至っていなかったということが明らかになりました。当該担当者は法案審議に向けた対応あるいは衆議院修正案への対応等行う中で局内幹部への報告に至らなかったと聞いておりますが、担当者の認識も甘く、報告するという意識が希薄だったのではないかという指摘、これは免れないと受け止めております。 いずれにせよ、結果的に修正されているとはいえ、提出法案の条文に誤りがあったこと、そして、その誤りが担当者に認識された段階で、省内に認識の共有がなされず、速やかに報告等適切な対応がなされなかったこと、これはあってはならないというふうに考えており、こうした点も含めて、このプロジェクトチームにおいてしっかりと検討していき、万が一、誤り等が起きた場合にも、組織内で速やかに共有され、適切な対応が取れるなど、体制の整備も図っていきたいというふうに考えております。
○塩川委員 なぜこのような誤りが相次いだのか。 第一点、効率化重視の民間手法が行政に持ち込まれ、国民の権利義務に係る業務だという意識が公務員に希薄になったのではないか。行政のデジタル化も、間違ったら直せばいいといった、間違いを容認する安易な風潮を生じさせたのではないか。 また、規範意識を保持し実務を担ってきた公務員が減ってきているのではないか。公務員削減の負の影響が出ているのではないか。 また、デジタル関連法案やコロナ対策の特別措置法等、菅政権が拙速に政策を推進したことがこのような誤りの要因となっているのではないか。 そして、大本には、公文書の改ざん、隠蔽、虚偽答弁といった安倍政権以来の政権のおごりがあり、それが官僚にも浸透した結果ではないのか。 以上、この点についてお答えいただきたい。
○加藤国務大臣 行政におけるデジタル化等による業務の効率化でありますけれども、こうした効率化を図ることは、職員がその持てる力を十二分に発揮し、行政サービスの質の向上につなげ、国民生活の利便性を向上させるためにも重要であると考えているところであります。 また、今回、誤りの原因として、先ほど申し上げた、人員体制、システムに関連する誤り、認識の問題等が指摘をされているところでありますが、職員間に規範意識の低下、おごりが生じているといったことによってこうしたミスが生じているということは承知をしておらず、担当職員においては真摯に職務に当たっているものと考えております。 また、公務員削減の負の影響との御指摘でありますが、政府においても、一律に定員を削減しているものではなく、必要な部局には必要な体制整備を行っているところであります。 御指摘のデジタル改革関連法案については、政府としても、喫緊の課題であるデジタル化についてもスピード感を持って対応するなど、いずれも社会的なニーズに的確に応えるべく、必要な法案を今国会に提出する準備を進めたものであり、拙速という認識は私どもは持っていないところであります。 しかし、いずれにしても、今回こうした誤りがあったということ、これは真摯に受け止め、原因を究明し、そして、今後の、こうしたミスが再び起こらない、こうした対策をしっかりと講じていきたいというふうに考えております。
○塩川委員 誤りが決して繰り返されないということを強く求めて、質問を終わります。
○高木委員長 次に、遠藤敬君。
○遠藤(敬)委員 日本維新の会の遠藤敬でございます。 この問題が生じたときに、議運の理事会でも、私から要望といいますか、お願いもさせていただきましたが、坂井副長官、また、御法川筆頭にも、委員長にもお願いをしましたけれども、これは、内閣が提出した法案を一度見直していただけませんか、こういったことがあるかも分からないので確認をしていただきたいということで、私からも要望、お願いをさせていただいた。各役所の方からも御説明をいただきましたけれども、私は、これは自助努力といいますか、各省庁が努力をされて見直されたと思いますので、ここは了としたいと思うんです。 今後こういうことのないようにどうするか。先ほどから、長官からも、法制局長官からもございましたけれども、そういうことなんですけれども、それ以上でも以下でも全くありません。なので、今後、そういう再発防止をどうしていくかということだと思いますが、法制局長官に確認をしたいんですけれども、あってはならないことでありますけれども、参考資料のミスによって法的な効果の変動があるのかどうかをお答えいただきたいと思います。
○近藤政府特別補佐人 お答えいたします。 国会の議決の対象となり、法律となるのは条文部分でございますので、参考資料の誤りが、成立した法律の法的効果に影響することはないものと考えております。
○遠藤(敬)委員 加藤官房長官にもお聞きしますけれども、僕は、いろいろなチェックをする段階で、人の目を通すといいますか、その目が少ないんではないかということを議運の理事会でも申し上げさせていただいたんです。目ではもう難しい。働き方改革もあり、しかし、こういうミスは犯してはならないという、本当に難しい時代だと思うんですけれども、これは外部に出すというのは駄目なんでしょうか。長官にお伺いします。
○加藤国務大臣 まず、複層的チェックをしっかりやって、確認強化すべき、これが基本的な対応だと思いますが、それだけでは、今委員御指摘のように、現場の負荷をいたずらに増やし、それは再発防止に、実効性の確保にもつながらないということは十分あり得ると考えておりまして、今、プロジェクトチームにおいては、現場でいろいろこうした作業に取り組んできた、そうした方々の視点もしっかり踏まえ、デジタル、ICT技術を積極的に活用する中で、業務フローの見直しを行っていきたいと考えておりますし、また、範囲が当然あるとは思いますけれども、可能なものであれば外部の力をおかりするということも十分あるのではないかというふうに思います。
○遠藤(敬)委員 終わりますけれども、こうやって調べて、また短時間で洗い直したという経緯もあると思うので、結局、無駄な時間をつくってしまった。それを出す前にきちっとチェックしていればこの二度手間がなかったわけなので、彼ら自身も大変な思いをされたと思うので、しんどい思いをするのは最初にしておきましょう、ただ単にそれだけのことだと思いますので、長官も法制局長官も大変だと思いますけれども、爾後、こういうことのないようにお願いをしたいと思います。 終わります。
○高木委員長 次に、浅野哲君。
○浅野委員 国民民主党の浅野哲でございます。よろしくお願いいたします。 今回、法案のミスに関する件について、まとめて四点質問させていただきますので、御答弁をお願いいたします。 まず一点目は、政府内における法案作成のスケジュールについてであります。 私の方で省庁にヒアリングをさせていただきましたところ、ある部署では、毎年六月頃から立法に向けた基礎検討を開始、八月頃から年末頃までの間で担当部署と内閣法制局が共同で法案概要を作成する。そして、年明けから二月頃までの期間に要綱や新旧対照表、条文案などを作成、そして閣議決定の直前の短い期間で読み合わせなどのチェックを行っているということでありました。 そもそも、この法案作成のスケジュール自体が非常に後半に行けば行くほど負担がかかり過ぎているような印象も受けますが、改善できないのでしょうか。 二点目は、法案作成担当部署と内閣法制局の役割分担についてであります。 内閣法制局のホームページを見ますと、法制局の役割としては、条文の表現や配列などの構成、用字、用語の誤りなどのチェック、誤りを発見することだそうであります。 今回はこの誤りが発見されることはなかったわけでありますが、内閣法制局のチェック体制が十分であるかどうか。そして、先ほども申し上げたように、担当部署と法制局との共同作業期間が数か月に及びますから、その間に役割分担が曖昧になって、チェックが甘くなっているようなことはないのか、その点についてお伺いします。 三点目。今回、条文本体に誤りが見つかったのは、いずれも改正法案であります。改正法案というのは、新旧対照表を作り、その相違点を改正条文に落とし込む作業になりますが、この落とし込む作業がミスの発生場所であったというふうに聞いております。 そもそも、この落とし込む作業自体を自動化できないのか。地方自治体や民間企業では、RPA、ロボティクス・プロセス・オートメーションという技術で既に自動化がされております、文章変換なども含めて。こういったものを是非導入していただくのはどうかと思います。 最後になります。四点目になります。 今回、産業競争力強化法については、野党は閣議決定のやり直しを求めておりますが、議論が平行線のまま、現在に至っております。その理由としては、過去にそういった例がなかったことなどから、明確な対応指針がない点が挙げられます。今後のためにも、政府、与野党合意の上でこうした対応ルールを決めるべきだと考えますが、御見解を伺います。 以上四点、お願いいたします。
○加藤国務大臣 まず、法案作成に至るスケジュールでありますけれども、各省庁からの報告では、新型インフルエンザ等特措法の改正のような緊急な法改正の事案を除けば、法案提出に向けたスケジュールはおおむね例年同様ということで、特段過密であるという認識ではないとのことであります。 また、そもそも、必要性があれば、それに対して、国民の生活のために必要であると判断される場合など、速やかに対応していくことが求められるわけでありますから、大事なことは、各府省において必要な体制を整備していく、その上で法案を国会に提出すべく準備を進めていくことが大事だというふうに考えております。 それから、二点目でございますけれども、内閣法制局と法案作成部局、府省庁との役割分担でありますが、現状は、法案作成府省庁は法律案を立案し、国会へ提出する立場から、内閣法制局は法律案の審査を所掌する立場から、それぞれチェックを行っているところでありますが、こうした中で、今回、こうした条文の誤りがあったところであります。 今後のプロジェクトチームにおいても、法案作成府省庁と内閣法制局の役割分担の在り方といった点についても改善すべき点がないかどうか、こうした議論をしっかり重ねていきたいと考えております。 それから、RPA、ロボティック・プロセス・オートメーションの手法の導入というお話でございますが、実は、政府内においても、例えば法制支援業務システム、e―LAWSの中に新旧対照表から条文案を自動作成する機能を有しているところではありますが、今般の誤りの原因究明において、こうした機能が法案作成の現場で十分に活用できているのかといったことが指摘をされております。活用できる内容になっていたかということも当然あると思います。 そういった点を含めて、しっかり検証していき、そして、こうしたものも活用する中で、先ほど申し上げた業務フローの見直し、そういったものを図っていきたいと思っております。 最後に、誤りがあった場合のルールでありますけれども、閣議決定後に条文の誤りが判明した場合の国会への御報告等の手続について明文化したルールはないと承知をし、これまでには、衆参両議院の議案課にお知らせをし、訂正について対応を御相談させていただいた上で、その条文の誤りについて、国会の御了解をいただいた場合には政府から国会に正誤通知を行ってきたというふうに承知をしているところであります。 御指摘の政府、与野党合意の上でのルールについては、まず国会においてお決めをいただくということなんだろうと思います。 政府としては、今回の法案についても、御理解いただくべくしっかりと説明を尽くしていきたいと考えております。
○浅野委員 以上で終わります。ありがとうございました。
○高木委員長 これにて発言は終わりました。 ―――――――――――――
○高木委員長 それでは、本日の本会議は、午後零時五十分予鈴、午後一時から開会いたします。 ―――――――――――――
○高木委員長 次に、次回の本会議の件についてでありますが、次回の本会議は、来る六日火曜日午後一時から開会することといたします。 また、同日午前十一時理事会、正午から委員会を開会いたします。 本日は、これにて散会いたします。 午後零時三十六分散会