外務委員会 第3号
- 発言数
- 134 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2021/03/17
会議録
○あべ委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 この際、お諮りいたします。 本案審査のため、本日、政府参考人といたしまして外務省大臣官房長石川浩司君、大臣官房地球規模課題審議官小野啓一君、大臣官房審議官田島浩志君、大臣官房参事官遠藤和也君、北米局長市川恵一君、国際協力局長植野篤志君、領事局長森美樹夫君、内閣官房内閣参事官川上恭一郎君、出入国在留管理庁審議官道井緑一郎君、出入国管理部長石岡邦章君、在留管理支援部長丸山秀治君、厚生労働省大臣官房生活衛生・食品安全審議官浅沼一成君、大臣官房審議官大坪寛子君、国土交通省大臣官房審議官平嶋隆司君、防衛省防衛政策局次長大和太郎君の出席を求め、説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○あべ委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ―――――――――――――
○あべ委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申出がございますので、順次これを許します。山川百合子君。
○山川委員 おはようございます。立憲民主党の山川百合子でございます。 それでは、早速質問に入らせていただきたいと思います。 まず、在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案についてお伺いをいたします。 私は、在外公館職員の在勤基本手当の月額を他の職員との関係で調整する措置の導入について伺っておきたいというふうに思います。 在外公館に勤務する当該制度改正の対象となる一部の幹部職員の在勤基本手当に、扶養手当の減額分を反映させるための措置として、在勤基本手当の月額を調整する措置が導入されることになっています。 そこで伺いたいんですけれども、本省における扶養手当の減額、不支給に伴い、在外公館に勤務する職員にもそれを反映させる措置としては、配偶者手当で措置するのが相当ではないかというふうに思うんですが、在勤基本手当で調整するのはなぜかということを伺っておきたいと思います。 というのは、基本手当で調整すると、基本手当にいろいろな数式を当てはめていろいろな計算をしていくと思いますので、そうすると、在勤手当に当てはめるということは、結果として、その計算をしていく間に減額になったりすることもあるんじゃないかというふうに思うんですが、その点を一点確認しておきたいと思います。
○石川政府参考人 お答えいたします。 国内では、扶養手当の制度改正によりまして、令和二年四月以降、一部の幹部職員の配偶者分の扶養手当が減額又は不支給となりました。 在外におきましては、配偶者を同伴する在外職員は在勤基本手当と配偶者手当が従来と同様に支給される、制度改正の影響を受けないという一方で、配偶者を同伴しない在外職員につきましては、制度改正に伴いまして配偶者分の扶養手当が減額又は不支給となりまして、不均衡が生じております。このため、これらの職員間の均衡が取れるよう調整を行う必要があるということでございます。 今後も、扶養手当の制度改正のように、職員の職務の級などによって異なる措置を求める国内の制度改正が生ずる可能性はあり得ると考えておりまして、そのような制度改正を遅滞なく、かつ柔軟に反映できるようにするためには、配偶者手当そのものではなくて、配偶者手当の額の算出根拠となっている在勤基本手当で調整するということが適当と考えた次第でございます。
○山川委員 ありがとうございます。 そうしますと、その調整によって、扶養手当で減額されたりする部分以上に、その調整の過程で、計算の中で、そこで過不足ということが生じることはないということでよろしいんでしょうか。
○石川政府参考人 お答えいたします。 今般の措置は、扶養親族である配偶者を同伴する幹部級の在外職員の在勤手当全体が適切に減額されるよう、在勤基本手当の支給額を調整しまして、職員間の均衡を取りました。 したがって、そのようなことはございません。
○山川委員 基本手当で調整すると、全体に及んではいけないかなというふうに思いまして、確認をさせていただきました。 続きまして、大使館というか、在外公館の職員の給与のことということで、少し大使館職員の関連のことでお伺いをしたいというふうに思います。これは、今世界中で猛威を振るっている新型コロナ感染症対策としてのワクチン接種のことについて伺っておきたいというふうに思います。在外公館職員の方々のワクチン接種がどうなるかということでございます。 報道によりますと、先進国などでは、在留邦人に対して、自国の国民と同様にワクチン接種を行うというようなことが発表されている国もありますけれども、今、そのワクチンの供給が、私たち日本国内でもそうですけれども、ましてや途上国などでは供給がなかなか追いつかないというか、まだなされていないというところもたくさんあろうかと思います。 そこで伺っておきたいんですが、在外公館で勤務される職員の方々の当該国におけるワクチン接種、これがどうなっているか、お伺いしたいと思います。
○森政府参考人 ただいま委員の方から、在外公館職員に対するワクチン接種の御質問がございました。在外公館職員を含みます在留邦人のワクチン接種ということで検討を行っておりますので、お答えを申し上げます。 外務省では、各国における新型コロナウイルス感染症のワクチンの、その接種の状況、体制、医療事情、補償制度、どのようなワクチンが承認されている、あるいはその承認プロセスが進んでいるかといったことにつき、鋭意情報収集を行ってきております。このような情報を海外の在留邦人に随時提供を行いつつ、途上国を含む各国における個別の状況をきめ細かく踏まえながら、今申し上げました在留邦人に対するコロナワクチンの接種に必要な対応を取っていく方針でございます。 なお、現時点では、新型コロナワクチンの接種の方針は国によって様々でございます。委員からも御指摘ございましたけれども、途上国を始め、明確にそのルールが定まっていない国も多うございます。ただし、確認されている限り、接種が比較的進んでいる多くの国、先進国が多うございますけれども、こうした国々では、邦人を含め、自国民以外を異なる扱いとはしない方向にはなっております。 また、海外の在留邦人が一時帰国を含む帰国時に接種を受けられるような体制、これを構築すべく、厚生労働省を含めました関係省庁とも具体的な手続、スケジュールの検討を行ってきているところでございまして、その具体的な対応が決まり次第、広く周知することといたしたいと考えております。
○山川委員 はい、ありがとうございます。 ちょっと、昨日のヒアリングでここまで聞いていなかったんですが、伺っておきたいんですけれども、そうすると、当該国、その公館が設置されている国のルールに基本的に従うわけでありまして、その国の自国民が受ける体制と同じように大使館の職員も、あと在留邦人も受けるというふうに理解をいたしました。 そうであるとすると、日本国内で今、高齢者そして一般の方にも順次郵送する接種券ですけれども、これは相手国の医療機関で接種するということでありますから、この接種券がなくてももちろん接種するんでしょうけれども、では、接種したということの記録というかそういったものは、在留邦人、大使館職員を含む在留邦人についてはどのようになるでしょうか。
○森政府参考人 外国におけるワクチンの接種について、その接種の記録がどうなるかというお尋ねがございましたが、これは、日本におけるワクチンの接種に関しましては、政府の方で接種の記録の管理、それから、接種証明と申しますか接種を打ったということに関する何らかの証明を作成すべく作業が進められております。 しかしながら、海外において医療行為の一つでございますワクチンの接種を行ったことに関して、日本、本邦におきましてその記録を逐一どこかに集めて管理をするというたてつけには少しなりにくいのではないかと考えます。
○山川委員 ありがとうございます。 もう一点確認なんですが、日本にある諸外国の公館の職員の皆さんへのワクチン接種についても伺っておきたいと思います。
○大坪政府参考人 お答え申し上げます。 今般の新型コロナの予防接種でございますけれども、住民基本台帳に記録されている方を対象といたしまして、住所地の市町村が実施主体となって行うこととしております。 この際、外交官の方ですとか、住民票が仮になかったとしましても、居住の実態というものが市町村において認められましたら、それは接種の対象とさせていただくことにしております。 したがいまして、在京の外交官の方におかれましても日本国内での接種の対象となると考えておりまして、その具体的な手続、これにつきましては、現在、関係省庁と調整をしているところでございます。
○山川委員 是非、何らかのことで受けられないということがないように手続をしていただければというふうに思います。 そしてもう一点、在外公館に関係することで、これは本省も含むんですが、外務省における障害者雇用について伺っておきたいというふうに思います。 障害者の雇用の人数が正確でなかったということが一時期ちょっと問題になったこともありましたけれども、まず伺いたいのが、現在の外務省の、外務省職員の障害者雇用率について。 これは五年間にわたって在外職員特例措置というのが取られていると思いますので、外務省全体の、特例措置が取られているときの障害者雇用率と、その特例措置を外したとき、すなわち在外公館に勤務する職員を含めたときにその雇用率が今現在幾つになるかということをお伺いしたいと思います。
○石川政府参考人 お答え申し上げます。 現在、特例、時限措置を適用させていただいていることを前提とした場合の障害者雇用率でございますが、三月一日現在で三・三五%となっております。 他方で、時限措置を適用しないとした場合の雇用率でございますが、これは時点がちょっと違っていまして、令和二年六月一日時点となりますが、一・五七%というふうになってございます。
○山川委員 ありがとうございます。 では、今度は、特例措置が取られているんですが、現状として在外職員の間での雇用状況をお伺いしておきたくて、人数で構いませんので、今、在外職員の中で障害のある方が何人いらっしゃるかということと、あわせて、現地職員の皆さんの中で障害のある方がいらっしゃるのか、あるいは、採用に当たって、障害の有無ということにまで、そこを考慮して採用しているのかどうか、その辺りの考え方についても併せて伺っておきたいと思います。
○石川政府参考人 お答え申し上げます。 まず、在外公館に勤務する職員のうち障害者手帳を持っている職員の数は、現在合計四名でございます。 次に、現地職員についてどうかというお尋ねでございました。障害者の定義や障害者雇用の在り方は国によって様々でございまして、障害を持つ現地職員の有無、その人数等については把握しておりません。 それから、三番目に、現地職員の障害者雇用の考え方でございますが、現地職員の雇用については、一般的に現地法令を尊重することを我々基本としております。障害者雇用の在り方は国によっても様々でございまして、現地職員の採用に当たっての障害者雇用の考え方を一概に申し上げることは困難でございますが、いずれにせよ、関連する現地法令を尊重して取り組んでいこうという考えでございます。
○山川委員 ありがとうございます。 では、最後に伺っておきたいのは、先ほど、三月一日、三・三五で、特例を外してみると一・五七ということだったので、この特例がいずれ外れますので、そうしましたときに、まだ法定雇用率を下回っている状態ということになりますが、障害者雇用の促進に向けて外務省として取り組んでいることを伺っておきたいというふうに思います。
○石川政府参考人 お答え申し上げます。 先ほど申し上げたような数字でございまして、あと、法定雇用率が二・六%という目標もございます。令和二年六月以降も、コロナ禍において採用試験の実施や職員の働き方に様々な制約がある中で、十名の職員を新たに雇用してきたところでございます。 外務省といたしましては、時限措置の終了する令和六年末以降は、在外公館の職員を算定に含めた上で、引き続き、法定雇用率を満たすよう障害者雇用を積極的に進めていく考えでございます。
○山川委員 ありがとうございます。是非、法定雇用率というのをクリアするだけでなくて、積極的な雇用に努めていただければと思います。 それでは、この法案に関しては関連するものも含めて以上とさせていただいて、続いて、我が国の新型コロナウイルス感染症対策支援について伺っていきたいというふうに思います。最初、政府参考人の皆さんにお答えいただいた後、最後に大臣に、大臣の御見解等を伺えればというふうに思っております。よろしくお願いいたします。 新型コロナウイルス感染症の世界的なパンデミックは、人類にとって今世紀最大の公衆衛生上の脅威となっています。 日本は、欧米と比べると、感染拡大の規模や重症化率、さらには死亡率に至るまで、抑制的な推移をたどってきたと言えるのではないかと思います。これは、我が国の公衆衛生が世界的に見ても高水準であり、優れているためだと評価する声もあり、私もそのように感じている一人です。 そして、その高い公衆衛生の意識も環境も、日本が世界に誇る国民皆保険制度を基盤とする保健医療体制によって支えられているのだと思います。日本全国どこに居住していようとも、国民全てにある一定水準以上の医療サービスが提供されているため、新型コロナウイルス感染症のような新興感染症による被害拡大を未然に吸収していると言えるのではないかと思うわけです。 しかしながら、今回のパンデミックにおける世界の公衆衛生を守る中核を担っているのが、抗COVID―19ワクチンの開発と供給です。 国家の保健医療体制の構築には相当な期間と投資が必要ですから、パンデミックが発生してから取り組んでは遅過ぎます。しかし、新興感染症対策の最も手前にあるのが新たなワクチン開発であり、米国では、ワープスピード作戦などのワクチン開発と供給体制の構築のために約一兆円規模の財政支援を行ってきましたし、EUでも、域内でのワクチン開発、製造、さらには供給を確保するために、加盟各国からやはり約一兆円規模の財源を確保してこれに当たってきました。ブレグジットでEUから離脱した英国も、昨年春の段階で約三百八十億円、ワクチン開発支援を、オックスフォード大学とアストラゼネカ社の産学協同プロジェクトなどに投入するなどして、いずれもワクチン開発や製造に大きな成果を上げています。 そもそも、東京オリンピック・パラリンピック開催を宣言した我が国では、なぜワクチン開発にもっと積極的な投資をしてこなかったのかが、こうやって他国を見ると不思議であります。日本国内の高い公衆衛生意識や環境は、現時点で、事実上の鎖国状態によって、他国からの人の流れを遮断することで辛うじて保たれているという現実があろうと思いますが、オリンピック・パラリンピックの開催のために、制限つきとなるでしょうが、いわゆる開国をすれば国内に変異ウイルスが持ち込まれるリスクを更に増して、それを回避することは難しいわけですから、せめて開催前に全国民にワクチン接種を完了しておく意思決定がなぜできなかったのかが不思議であります。 そこで、ちょっと前段が長かったですが、国産ワクチンの開発について伺いたいというふうに思います。 新型コロナウイルス感染症による世界的なパンデミックにおける国家の公衆衛生の要は、繰り返しになりますが、ワクチン開発と保健医療体制であると言って過言ではないのに、なぜ日本でワクチン開発を進めなかったのか。ワクチン開発の進まない理由について、厚生労働省にお伺いをします。 そして、米国などでは国防総省がワクチン開発予算を計上しているというふうに聞きますし、EUでも域内加盟国が共同でワクチン開発、製造、供給体制の構築に巨費を投じています。 我が国の外交は人間の安全保障を標榜しており、まさに世界的な新興感染症の感染爆発が発生したときにこそこの人間の安全保障の真価が問われるのであり、その要の施策であるワクチン開発の必要性を重要な外交カードとして、なぜ外務省は政府内で主張できなかったのか。片側で東アジアの平和と安定を目指し、さらにはインド太平洋地域をブロック化するような構想を掲げながら、外務省が域内の各国に働きかけて、EUが行ってきたようなワクチンの共同開発や生産体制、供給体制の構築にもっと主体的なリーダーシップを果たすべきではなかったか、そのように思うわけです。 この取組について、外務省の見解を伺いたいと思います。
○大坪政府参考人 お答え申し上げます。 日本の国内のワクチンの開発状況を御報告いたします。 現在、複数の会社で臨床試験が開始をされておりまして、また、年度内に臨床試験に移行する会社、これも複数ございます。これにつきまして、これまで厚生労働省としてどういった支援をしてまいったかと申し上げますと、こういった予期せぬ感染症に対するワクチンが国内で生産、開発できるということが極めて重要なことであるというふうに認識をしておりまして、昨年の第二次補正の段階で、研究開発や生産体制の整備、この補助を行っていることに加えまして、三次補正につきましても、今度はワクチン開発の企業に対して、要するに臨床試験ですね、こういったものの実費の費用の補助、こういったことも手当てをしてきておりまして、それぞれの開発ステージを細かく注視しながら、それに応じた支援というものを行ってきたところでございます。 他方、海外と比べて国内の基盤が弱いということの御指摘、そのとおりでございまして、平時からの対応、それからワクチンメーカーの規模、こういったことにも相当な差がありますところ、今後も国内での開発の基盤整備というものを引き続き後押ししてまいりたいというふうに考えております。
○小野政府参考人 お答えいたします。 国産ワクチンの開発自体は、今答弁ありましたとおり、厚生労働省が所掌し、産業振興等を行っていると承知してございます。 一方、一か国だけで感染症の収束を図ることは困難でございます。外務省といたしましては、国内のみならず、世界全体でワクチン、治療、診断への公平なアクセスの確保や普及を加速していくことが極めて重要であると考えており、そのような観点から、ACTアクセラレーターなどの多国間の枠組みの支援に力を入れてきているところでございます。
○山川委員 ありがとうございます。 今、少し外務省の取組はお話しくださったんですが、後で今の質問は大臣にもお伺いしたいとは思うんですが、そうしたら、続けて参考人の方にお伺いをしておきたいのは、今少し触れられましたけれども、世界のワクチンの供給体制への支援についてなんですね。 今も少しありましたが、もう少しいろいろなことをやられていると思いますので、ワクチンは開発、供給とともに、それを普及、普及というか接種していくために、打てるところまで広げていくということが大事でありますので、その一連の支援について伺いたいというふうに思います。 もう一つ、併せて参考人に、大臣に後で伺いますが、参考人にお伺いしておきたいのは、やはり、繰り返しになるかもしれませんが、国際社会との連携強化によって海外への保健医療体制構築の支援を行ったとしても、ワクチンそのものが確保できなければ施策の効果は上がらない。我が国は、高い保健医療体制を既に構築していますが、もう今ワクチンを待っている状態、自治体は。しかし、ワクチンが供給されないことで接種ができないということが現実的に起こっています。 こういう現状を見ると、この点からも、やはり外務省としては、我が国のワクチン開発、製造が実現していたらどのような外交的な成果をつくり出すことができたかということを併せて御見解を伺っておきたいというふうに思います。
○小野政府参考人 お答え申し上げます。 新型コロナ感染症の収束のためには、ワクチンへの公平なアクセスの確保、普及を加速していくことが極めて重要であると考えております。 二月の九日には、日本といたしまして、COVAXファシリティー、ワクチンの調達、普及の仕組みでありますCOVAXファシリティーへの途上国向けの枠組みに対する拠出を増額いたしまして、合計二億ドルを拠出するということを表明したところでございます。 我が国としましては、国内のみならず、世界全体で安全で有効なワクチンへの公平なアクセスが確保されるということが極めて重要と考えておりまして、引き続き、COVAXファシリティーを含む国際的な枠組みに対してできる限りの貢献をしていきたいと考えております。 国内のワクチンの開発ができたらどうだったかということに対して今お答えすることは困難ではございますが、日本といたしましては、このような形で外交努力を通じ、世界全体の公平なアクセスの確保ということに対して、ワクチンの確保、アクセスの確保に対して引き続き努力をしていきたいと考えてございます。
○山川委員 今の御答弁の中で、私の質問は、国内でワクチンが供給できていないことについての御見解を外務省に伺ったわけではなくて、外務省として、自国のワクチン開発や製造が実現していれば、そのことによってどういう外交的な成果をつくり出すことができたのかということをお伺いしたかったんですが、併せて大臣にお伺いをしたいと思いますので、続いて、最後になりますが、大臣にお伺いをしたいというふうに思います。 なぜ政府は、東京オリンピック・パラリンピックを控えておきながら、欧米が昨年春までには大きな財政投資によってワクチン開発と供給のプロジェクトに着手していたのに、日本国政府はそのような決断をしなかったのでしょうか。 我が国独自のワクチン開発と製造は、世界的パンデミックにおける我が国の重要な外交カードになり得たはずですし、せめて、オリンピック・パラリンピックが開催され、海外から関係者が多数入国する手前で国民全員にワクチンを行き渡らせようという政策決定ができなかったのかということを率直にお伺いをしたいと思います。 またさらに、現在、医療法等改正案が明日から、本会議が立ちますが、審議入りしようとしていますが、なぜこの時期なのかなというふうに率直に思います。パンデミックが収束した後に、新たな保健医療体制をどのように再構築していくべきかを議論するのが常道であるように感じます。 かつて、TPP交渉で米国から、日本の国民皆保険制度が米国企業の保険商品が日本の保険市場に進出する上での障壁になっているので、ISDS条項で提訴するなどと迫られたことがありました。 先日、菅総理は皆保険制度の見直しに言及をされ物議を呼びましたけれども、米国からの圧力で、もしも、日本が世界に誇るべき国民皆保険制度や保健医療体制をリストラしていくとしたら、それは外交上の敗北になるのではないかとさえ懸念をしております。 むしろ、今回のパンデミックで世界を見渡すと、日本がかつて学んだ英国の福祉国家論が、一九八〇年代のサッチャリズムを起点とする新保守主義や新自由主義と言われるリストラの大きなトレンドの中で後退し、NHSのリストラで医療の量と質が低下したことによる深刻なパンデミック被害を拡大させたという指摘まであるわけで、日本は、現在の弾力的な余地を残した保健医療体制だからこそ、このパンデミックにも比較的抑制的かつ柔軟に対応ができているのだというふうに思います。 茂木大臣にもう一つお伺いしておきたいのは、現行の日本の国民皆保険制度を、効率性からだけではなくて、必要な弾力性やバッファーという視点からも再評価し、我が国の優れた保健医療制度をパッケージとして世界に発信し、同様の保健医療システムを関係国に輸出し構築する固い意思を持っていただけないかということであります。 我が国が標榜する人間の安全保障とは、まさに日本が得意とするこの分野で拡大させていくことが日本国の役割であり、世界から期待されるリーダーシップなのではないかと思いますので、是非、忌憚のない大臣の御所見を伺えればと思います。よろしくお願いします。
○茂木国務大臣 聞いている範囲で六つ質問をいただいたと思うんですね、一つの中で。私の所管じゃないところが三つ入っていますので、答えられる範囲で答えさせていただきます。 まず、ワクチンについてでありますけれども、当然、日本国内でこれからワクチンの接種が本格化するわけでありまして、国内でワクチンを確保して接種最優先で進める、スピード感、また体制においても、そういったものを進めるということは極めて重要でありますが、世界のどこかにコロナの感染症、ウイルスが残っていたら、またこれが世界各地に拡大していく、こういう危険性というか可能性が残っているわけでありますから、そういった意味で、医療体制が脆弱な途上国に対する医療面の支援、さらにはワクチンの支援というのが重要だと考えておりまして、日本は、ワクチンへの公平なアクセスを確保すべく、COVAXファシリティーの形成を主導し、財政的にも貢献をしてきました。 加えて、COVAXファシリティーの枠組みにおいては、ワクチンを海外から供給しても、途上国の国内で今度はそれが行き渡らなくちゃいけないわけでありまして、このコールドチェーンの整備、保冷設備、運搬手段、これは必ずしもCOVAXの枠組みでは十分ではないわけでありますから、これを補完すべく、これまでの長年の経験を生かして、ワクチンを一人一人に届けるラストワンマイル支援をかつてないスピードで実施をしてまいりました。今月、三月九日に決定をいたしました、東南アジア、南西アジア、太平洋島嶼国に対する約四十五億円のコールドチェーン整備のための緊急無償資金協力は、その第一弾と考えております。 また、先週の金曜には、日米豪印の初めての首脳テレビ会議、これも開いたわけでありますけれども、ここにおきましても、日米豪印、それぞれ、例えばインドの持っている生産力であったりとか、また、ラストワンマイルでいいますと日本がきちんと支援できるとか、それぞれの役割を持ちながら、こういったインド太平洋のワクチンへの公平なアクセスについて、四か国で協力していく、協働していくということで一致を見たところであります。 我が国は、人間の安全保障の理念の下、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジの推進のため、引き続き、できる限りの貢献をしていきたいと思っております。 なお、日米貿易交渉の話がありましたが、少なくとも、私が担当して合意に至った一昨年の日米貿易交渉におきましては、医療保険とかそういった医療分野の話は一切出ておりません。
○山川委員 ありがとうございます。 六つあって、六つのうち三つは所管外ということもあったんですが、いろいろお答えいただいたんですが、やはり、ワクチンが接種されるまでのいろいろな、保健医療体制を整えていくということは非常に、日本は今支援をしていただいていると思うんですね。供給においても、COVAXもやっていますよ、資金も拠出していますよというのは分かるんですけれども、やはり国産のワクチン、日本が、国内でもそうですが、やはり国産のワクチンがあれば、それをもって世界の、日本の外交の理念とも言える日本の安全保障の象徴的なプロジェクトとしてワクチンの供給ができる。だからこそ、このことが日本のすごく象徴的な外交カードになったんじゃないかなということをお聞きしたかったんですが、時間になりましたので、私の考え方をお伝えして、終わらせていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○あべ委員長 次に、佐藤茂樹君。
○佐藤(茂)委員 公明党の佐藤茂樹でございます。 今日も質問の機会をいただきまして、大変にありがとうございます。 まず、名給法の法案の内容に入ります前に、先週末に日米首脳会談の決定の発表がございまして、昨日、日米2プラス2が行われましたので、そのことについてこの機会にお伺いをしたいと思います。 昨日の2プラス2ですけれども、アメリカのバイデン政権発足後二か月という早いタイミングで、対面での初の外務・防衛担当閣僚による日米安全保障協議委員会が開催されまして、そして成果文書も発表され、あわせて、その前に、日米両国の外相会談、また防衛相会談、さらには菅総理と二人の長官の会談も行われたわけでございます。 それで、私は、日米同盟の強化に対するバイデン政権の強い姿勢の表れでありまして、これをきっかけにして、予定をされている日米首脳会談までに、様々なテーマにつきまして更に日米間で政策のすり合わせをしていただきたいと思いますけれども、昨日の日米安全保障協議委員会、いわゆる日米2プラス2の意義と内容のポイントについて、外務大臣から御答弁をいただきたいと思います。
○茂木国務大臣 昨日の日米の2プラス2、ブリンケン長官そしてオースティン長官にとっては初めての外遊、そこで外遊先として日本を選んだ、これは決して偶然ではなくて、非常によく考えた上でのことだ、こういう話をしていたわけでありますが、まさに、一層厳しさを増す安全保障環境を踏まえて、日米で率直な意見交換ができたと思っております。 特に重要だった点が三点あると思っておりますが、第一に、両国の日米同盟の揺るぎないコミットメントを新たにいたしました。日米同盟が地域の平和、安全及び繁栄の礎であることの確認に基づいて、日米で、豪州やインドを始めとする同志国と連携しつつ、自由で開かれたインド太平洋を推進していくことで一致をしたところであります。 第二に、地域の戦略環境についてもじっくり議論を行いました。特に中国情勢、相当、共同発表でも三分の一ぐらいが中国の部分になっているわけでありますけれども、中国による既存の国際秩序と合致しない行動は、日米同盟及び国際社会に対する様々な課題を提起しているとの認識で一致をいたしました。東シナ海、南シナ海を含め、現状変更を試みるいかなる一方的な行動にも反対するとともに、中国による海警法に関する深刻な懸念、日米間で共有をしたところであります。 また、尖閣諸島に対する日米安保条約第五条の適用を再確認するとともに、同諸島に対する日本の施政権を損なおうとする一方的な行動に引き続き反対することを確認いたしました。 また、台湾海峡の平和と安定の重要性を確認し、さらに、北朝鮮の完全な非核化の実現に向けて、国連安保理決議の完全な履行の重要性を確認し、日米、日米韓三か国で引き続き協力していくことを確認いたしました。 拉致問題の即時解決の必要性についても一致し、米側の全面的な支援を得たところであります。 そして、第三に、こうした厳しい安全保障環境を確認した上で、役割、任務、能力に関する協議を通じて、日米同盟の抑止力、対処力の強化に向けた連携を一層深めることで一致をいたしました。 昨日は、日米外相会談、そして2プラス2、合わせると四時間ぐらいの議論でありました。非常に中身の濃い、そしてまた認識の一致する、いい議論ができたのではないかなと思っております。
○佐藤(茂)委員 是非、四月上旬にも行われると言われております菅総理とバイデン大統領との日米首脳会談、それまでに、昨日の2プラス2の成果をしっかりと生かしながら、特にバイデン政権はまだ様々な政策について、対中国に対してどうしていくのかも含めて、まだ政策を練り上げている最中だと思うんですが、随時やはり各級レベルで、昨日は外務、防衛の両閣僚同士の話でしたけれども、更に各級レベルで積み上げていただいて、日米首脳会談が意義あるものになるように、是非外務省も努力をしていただければありがたいなというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。 では、外務大臣、退室していただいて結構でございます。
○あべ委員長 外務大臣は御退席いただきまして結構でございます。
○佐藤(茂)委員 それでは、今回の名給法改正案に関連して何点かお聞きをしたいと思うんですが、私は、外交実施体制の強化というのは、今回のベトナムの在ダナン日本国総領事館の新設というような、在外公館数の増加という、量でしっかりと体制を強化していくことも大事ですけれども、さらに、質の面からも外交体制を強化していくことがやはり大事だと思っております。 それは、やはり在外職員の皆さんの働く環境、さらには人員の配置、さらには在外公館の施設の整備又は機能の強化、そういう面からもしっかりと強化を図っていかなければいけないんだろう、そういう観点から二点ほど御質問させていただきたいと思うんですが、昨年九月の外務人事審議会によりまして、外交実施体制の一層の強化に向けた勧告というのがされました。 その中で、今回、法改正に結びついております子女教育手当の支給開始年齢の引下げ、これが措置されたことというのは、私は大変評価し、賛成したいと思っておるんですけれども、そのことが触れられた「在外職員が一層活躍するための支援の拡充」の中で、この子女教育の措置と併せて指摘されていた点が介護の点でございます。それは、介護が必要な親族を抱える職員が被介護者を本邦に残して在外赴任した場合の必要な支援制度を整備して、安心して働けるようにする必要があるという点でございます。 高齢化社会になってきておりまして、官民共に、仕事の内容を問わず、現役世代の悩む点だと思うんですけれども、特に在外公館等で働く在外職員が思う存分働く環境を整えるということは極めて大事だと考えております。 在外職員が在外において安心して一層活躍することができるよう、介護が必要な親族を抱える職員への支援制度をどのように整備されていくのか、外務省の見解を伺いたいと思います。
○石川政府参考人 お答えします。 まず冒頭、委員の御指摘に感謝申し上げます。 在外職員にとりまして家族の介護が大きな負担となっているということがあるのは実情でございます。 家族の介護を抱える職員が利用できる制度といたしましては、外務省の共済組合が提供する保険を通じまして家族の介護に関連する費用の負担に備えられるよう、令和三年四月、すなわち来月から新たに親介護保険の運用を開始するというところでございます。 在外公館で勤務する職員の中にも、介護を始めとして、共働きやシングルマザーなど様々な事情を抱える職員がいる現状を踏まえまして、外務省としては、家庭と仕事を持続的に両立できる体制の整備につきまして引き続き検討してまいりたいと思います。
○佐藤(茂)委員 これは数年前からの大きな課題にもなっておりましたので、この四月からそういう親介護保険がスタートするということでございますので、しっかりと、うまくいくようにいろいろな面からフォローアップをしていただければありがたいなというふうに思います。 もう一点、時間が限られておりますので申し上げますが、同じくこの外務人事審議会の勧告の中で「医務官の活用と積極的な採用」、そういう点が指摘をされておりました。 事前に外務省にお聞きしましたところ、現在、在外公館には、二十四の公館で三十九名の厚生労働省のアタッシェ、そして在外公館百四公館において百七名の医務官、四月以降、更に一つ、スウェーデン大使館に新規医務官一名増、そういう予定であるというふうに伺っております。 そしてその中で、さらに、拠点となる八公館に、広域医務官という専門的知識並びに豊富な経験を兼ね備えた医務官を任命、配置しておられるというように伺っております。 この勧告でも触れておられますように、新型コロナウイルスの感染症の拡大を受けまして、在外公館が現地の感染状況及び医療体制に係る情報収集や、在留邦人及び渡航者に対する適時適切な情報提供、注意喚起の支援を行う上で、医務官の知見を活用することの必要性が改めて認識をされているわけでございます。 そこで、時間が限られておりますので、併せて二点お伺いをしたいと思います。 まず一点目に、昨今、この医務官ポストへの応募が減少している状況でございます。直近の十年の数字をいただきましたけれども、十年前の平成二十三年の四十二名をピークに、昨今、令和二年は十五名、そういう状況でございます。特に、最近二十名前後でしたけれども、この三年を見ても、平成三十年が二十二名、令和元年が十九名、令和二年が十五名と減少傾向にあるわけでございます。 このような状況を乗り越えて、積極的な医務官採用を推進していくためにどのような取組をされていくのかということが一点。 もう一点。二点目に、在外公館に配置されている医務官の本来の業務というのは、在外職員が勤務、生活環境の厳しい地域において健康管理をしっかりと行っていただくということが本来の任務だと伺っているんですが、昨年来の新型コロナの感染拡大を受けまして、医務官の知見を活用する必要性が言われている中で、どのようにして、医療体制を含む現地事情に明るく、危機管理能力や現地の医療施設との関係構築能力を含む管理能力を兼ね備えた医務官の確保をされていくのか、外務省の考え方を伺っておきたいと思います。
○石川政府参考人 お答えいたします。 まず、医務官採用につきましては、感染症を含む幅広い専門性が求められますことから、十年以上の臨床経験を有することを採用条件としておりまして、また、公衆衛生の知見を持つ産業医資格を有する医師も積極的に採用しております。 昨今、御指摘のとおり医務官ポストの応募者が減少しているという現状がございます。これに対しましては、一つは臨床医としての専門性を維持するための各種研修を充実させるということを行っております。そしてまた、医務官活動の広報を強化することによりまして医務官制度の魅力を発信して、能力の高い医務官の確保に努めるということをやっております。 二つ目の御質問でございますが、昨今、コロナの状況を受けまして、各在外公館におきましては、医務官のみならず、大使あるいは厚労アタッシェ含めまして、全館的な体制で現地の情勢をしっかり把握するよう指示を出しているというところでございます。
○佐藤(茂)委員 今日は、時間の関係で、この名給法に関連して介護の問題とそして医務官の問題、二点だけ質問させていただきましたけれども、やはり様々な観点から、更に在外職員の働きやすい環境を整えるために様々に手を打って、外交実施体制の強化というのはまだまだこれからも必要だと思っておりまして、当委員会等で更にこれからも議論させていただくことを最後に決意を表明いたしまして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○あべ委員長 次に、辻清人君。
○辻委員 改めて、皆さん、おはようございます。自民党の辻清人です。 限られた時間でございますが、名給法の質疑、自民党を代表してさせていただきますので、よろしくお願いします。 冒頭、その以前に、これは質問ではないんですけれども、外務省の皆様、2プラス2、特に市川局長は、いらっしゃるんですね、お疲れさまでございました。本当に、日米豪印のクアッドから2プラス2、そして来月の日米首脳会談まで、一連とこれはつながって、非常に大きな成果に来月の首脳会談もなるやに思いますが。 本日の質疑と関連するところでいうと、やはり、自由で開かれたインド太平洋構想、これと、この度、在ダナンの総領事館新設がこの名給法でされますが、これはつながっていると思うんですね。昨日も、この2プラス2の共同宣言でも言及がありましたが、開かれたインド太平洋構想におけるASEANのアウトルック。ASEANの諸国で、二〇二〇年、昨年のASEANの議長国はベトナムでございましたけれども、これは話し始めたら非常に長くなるので適度なところで止めますけれども、やはりベトナムというのは本当に戦略的に非常に日本にとって重要な場所でございます、もちろん、戦略、また人、経済、様々な面でございますが。 この度、ダナンの総領事館新設の意義、目的を改めて外務省から確認をさせてください。
○石川政府参考人 お答え申し上げます。 ベトナム中部に位置するダナンでございますが、経済成長が著しく、日系企業、在留邦人とも増加しております。新型コロナウイルス感染症を受けた世界的なサプライチェーン多角化の中で一層の投資増加が見込まれる中、邦人援護、日系企業支援体制を整備することは急務でございます。 また、ダナンは、南シナ海に面した安全保障上の要衝でございまして、御指摘の自由で開かれたインド太平洋の推進に向けて、東西経済回廊の起点として重要な戦略拠点の一つとされてございます。 ダナンに経済及び安全保障の情報収集拠点を設けることで、この地域との関係を重層的に深化させるべく、領事事務所から総領事館へ格上げし、体制を強化することとした次第でございます。
○辻委員 ありがとうございます。 この委員会の中でダナンに訪れた方がどれだけいらっしゃるか分かりませんが、私はまだ行ったことがないです。 ただ、二年前、外務政務官を務めていた際に領事局担当で、ちょうど二年前に、特定技能実習で各国と日本が覚書を交わした際に、ベトナムといわゆるMOCを交わす中でベトナムのハノイを訪れるきっかけがございましたが、特定技能や留学を含めて我が国にいるベトナム人の比率というのは、各国で、中国に次いで二番目でございます。 これほど多くの人々の往来がある中でございますが、実際にハノイの日本国大使館に行くと、ビザの発給や面接の手続でもういっぱいいっぱいなんですね。それだけ日々大勢の方々が留学や特定技能の枠で日本を訪れようとしている。 このダナンでございますが、ベトナム第三の都市でございまして、非常に今、答弁があったように、経済成長著しい、コロナの影響で昨年はちょっとマイナス成長、久方ぶりにされましたが、東洋のハワイと言われているリゾート地でもございまして、人口が大体百万人ちょっと、年間平均気温二十六度で、面積でいうと、大体、日本でいうと島根県よりも少し小さいぐらい。ベトナムはハノイからホーチミンまで大体千七百キロぐらいで縦に長い、日本でいうと大体青森から長崎ぐらいの距離で、その真ん中に位置するのがダナンでございまして、日本でいうと、無理やり比較すると、大体青森から長崎の間の静岡か熱海あたりがダナンでございます。 何でこんなことを言うかというと、昨日の日米2プラス2の話でも、やはり中国が名指しでこの共同声明に入っていました。ベトナムにとって中国とのつき合いというのは、経済的に非常に重要なパートナーであると同時に、戦略的に南沙諸島等で領土問題も抱えている。決して矛盾しないような、共同歩調を取りながらも言うべきことは言うという関係を二〇〇〇年以上も続けている国でございます。 我々が、例えば、もう二年前になりますけれども、日本の海上自衛隊の掃海母艦の「ぶんご」がダナン港に寄港しているんですね。当時、何でかというと、これはASEANの国々との連携を確認するということで、我々にとっては、安全保障上、戦略的に非常に重要な国の中の、特に、中部の、南シナ海に面しているダナンは、今回、総領事館が新設されるということは非常に重要なことだと思いますので、改めて、今後それを我々としても応援していくという意味も込めて、少し長いですが、お話をさせていただきました。 さて、その後、次の質問で実は私も佐藤委員と一緒で介護の話を今日しようと思っていたんですが、かなりの部分、委員にお話をしていただいてしまったので、ちょっと重複しない程度にお話をしますが、実は、昨年の外務省の新規の採用実績を拝見をすると、男女比、これは総合職、専門職、一般職とありますが、全ての職種において女性の比率の方が高かったんですね、外務省。これは、各省庁を比較してもほとんどそういう省庁はないわけでございまして、特に総合職において女性比率が男性よりも高かったというのは、非常に私は喜ばしいことだと思います。 あわせて、我が国として本当にこれからやらなければいけないことは、やはり人材です。自由で開かれたインド太平洋構想に必要なのは、自由で開かれた人材だと私は思っていまして、何が言いたいかというと、やはり、介護や子育て、これは、国内から、今度、それこそ駐在員として男女問わず外国に赴任をするわけです。今コロナでオンラインが増えていますが、やはり、外務省がこれから人材を実際の在外公館により一層のペースや厚みで配置をするということは、我々にとって戦略的にも非常に重要なことでございます。特に女性の方々にどんどん海外に行ってもらう、これは私は、時宜を得ている話ではなくて、当然のことだと思います。 ただ、残念ながら、介護に従事する方々は国内外問わず女性の比率の方が多い。私はこれも間違っていると思うんですね。やはり、本来であれば介護離職というのはあってはならないことだけれども、例えば、休職をして本国に帰って自分の御家族の看護をする方は、男女問わずそれはするべきでございますが、実際、様々な慣習や文化で女性の比率の方が多い現状に鑑みて、それを理由に海外に赴任をちゅうちょする人があってはならないと思うんです。実際、総合商社等々で、なるべく異動や転勤が少ない、また海外赴任が少ない環境でやらせてくれという声は少なくないそうです。 今回、この名給法において、在勤基本手当ではそれはカバーされないというふうに思いますが、今後、例えば、地球の裏側の中南米に駐在している方が、介護が必要で本国に一時帰国する場合は自腹だと思うんですね。一方で、例えば近隣諸国に駐在している方と、全く、距離も含めて様々な要件が変わってくると思いますので、ここは柔軟に対応をしていただき、できるだけ多くの人材に、しっかりとそういった後ろめたさがなく海外で駐在をしていただきたいと思っていますが、改めてこの点について外務省からの答弁をお願いします。
○石川政府参考人 お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、在外職員にとって家族の介護が大きな負担となっているということがあるのは実情でございます。そしてまた、女性という御指摘ございましたが、女性男性限らず、介護という問題が特に在外赴任に当たって一つの大きな課題となっているというのも実情でございます。 その上で、先ほども答弁させていただきましたが、来月から新たに親介護保険の運用を開始するということにいたしまして、何とか少しでもそういった問題を抱える職員の利便に応えようとしているところでございます。 今、地球の裏側というお話がございましたが、この親介護保険の中身でございますけれども、例えばでございますが、保険対象者である親などが要介護三以上の認定を受けた際には、用途を問わず一時金として百万円又は二百万円が支払われまして、それを本邦への一時帰国旅費としても活用することが可能となるというようなこともなっております。 まだまだ足りないところがございますが、我々としては、しっかりとそういった面での整備を進めてまいりたいというふうに思っております。
○辻委員 ありがとうございます。 一昔前でしたら、本当に、外交官の夫人として、妻として赴任して様々なことをする、それも重要なことであって、それを私は全く否定するつもりはございませんが、夫婦共働きの方々が実際駐在をするケースというのはこれから増えていくと思うんですね。その場合、どちらかが仕事を辞めないといけない。これは、ほかの国々の外交官の方にいろいろ聞いていると、そこら辺はかなり、まあ、ケース・バイ・ケースなんですけれども、実際、どちらかが会社の制度を使って現地で仕事をする、そういったこともしながら柔軟にやり取りをしている現状というものがございますので。 これは一朝一夕にできるテーマではないし、それぞれの個人の生き方、働き方というものが入ってきますが、私は、例えば介護、また子供の受験なんかでも、今までだったら、駐在をしていて、その御家族の一部だけ日本に帰国をしたり、そういったことがあったと思いますが、これから共働きの夫婦がどんどん増えて、子女の教育等々においてもこういったケースで柔軟に対応をしていただけるようにお願いをします。 冒頭申し上げたように、自由で開かれたインド太平洋構想、この肝になるのは、今日はベトナムの話、中国等を念頭に置いてさせていただいて、その後、人材、在勤手当を中心に、子女の教育、介護の離職についてお話をしましたが、全てに共通するテーマは、やはり人でございます。日本人というのは一億二千万人ちょっとしかいないんですよ。その中で、どうにか我々の中で優秀な人材を、外務省で、第一線で働いていただいて、我が国の国益を守っていただかなければいけないので、それは、大変僭越な言い方でございますが、与党としても、速やかにこの日切れ法案を可決をして、そういったことが滞りないように努めさせていただくことを最後申し上げまして、一分ぐらい時間が少し早いですが、これで終わりとさせていただきます。 ありがとうございます。
○あべ委員長 この際、暫時休憩いたします。 午前十時四分休憩 ――――◇――――― 午前十時五十分開議
○あべ委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。藤野保史君。
○藤野委員 日本共産党の藤野保史です。 外務委員会では初めて質問させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。 今回の在外公館法案には、我が党としても賛成をいたします。ただ、一点申し上げますと、昨年十一月に出された財政制度審議会の令和三年度予算の編成等に関する建議では、在外公館や駐在官事務所を新設するに当たっては、目標設定、評価、検証を定量的に行うことが必要であり、在外公館や駐在官事務所を安易に新設、昇格することは厳に慎むべきであると指摘をしております。これは当然だというふうに思うんですね。 今回、新型コロナの感染拡大で、在外邦人保護の重要性というものが改めて示されました。在外公館の新設や昇格は、あくまでも在外邦人保護を第一に置くべきだ。この点は指摘をさせていただきたいと思います。 その上で、今日は、ベトナムなんですけれども、ベトナムの技能実習生の実態、これを質問したいと思います。 外務省は、法務省そして厚労省と並んで、ベトナムのカウンターパートである関連省庁と、技能実習制度に関する協力覚書、いわゆる二国間協定、これを結んでおります。ですから、外務省も当事者だというふうに、そうなっているわけですね。 法務省に確認いたしますが、この五年間で技能実習制度で何人増えて、そのうちベトナムからの技能実習生は何人なんでしょうか。
○丸山政府参考人 お答え申し上げます。 在留資格、技能実習に係る在留者数及びこのうちベトナム人の方につきまして、平成二十七年から令和元年末までの各年末現在における在留者数及び直近の統計でございます令和二年六月末現在における在留者数について御説明させていただきます。 平成二十七年末現在、全ての国籍で十九万二千六百五十五人、うちベトナム人が五万七千五百八十一人。二十八年末現在で、全国籍で二十二万八千五百八十八人、うちベトナム人が八万八千二百十一人。平成二十九年末現在、全国籍で二十七万四千二百三十三人、うちベトナム人が十二万三千五百六十三人。平成三十年末現在、全国籍で三十二万八千三百六十人、うちベトナム人が十六万四千四百九十九人。令和元年末現在が、全国籍で四十一万九百七十二人、うちベトナム人が二十一万八千七百二十七人。直近の令和二年六月末現在が、全国籍で四十万二千四百二十二人、うちベトナム人が二十一万九千五百一人となってございます。 この平成二十七年末現在と令和二年六月末現在を比較しますと、技能実習で在留する者の総数は二十万九千七百六十七人増加、ベトナム人につきましては十六万一千九百二十人増加しております。
○藤野委員 技能実習生はこの間、約二十一万人増加しているんですが、そのうち十六万人以上がベトナム人、ベトナムからということで、大変多くを占めているわけですね。 前駐ベトナム日本大使の梅田邦夫氏は、毎日新聞のインタビューで、こう答えられているんですね。「コロナ禍で、多くの技能実習生が仕事や住まいを失った。借金を背負って来日し、解雇された時の支援組織も脆弱であるという制度の問題点が浮き彫りになった。制度を改善する機会にしなければならない。」というふうに前ベトナム大使がおっしゃっているわけです。そのとおりだというふうに思います。 ところが、現状はどうなっているかなんですが、配付資料をお配りしているんですけれども、これは信濃毎日新聞で連載で、「五色のメビウス」というのはもう長い連載がされているんですけれども、一つだけ紹介しております。 見出しで、「私たちはノレのよう」だとあります。これは、ベトナム語でノレというのは奴隷という意味になるんですね。黄色く塗っているところでいいますと、「七月から十月まで働き、休日は九月末に一日のみ。雨にさらされて赤くふやけ、痛みが走る手先をさすりながら我慢した。」「午前九時からの休憩時間に農場主がベトナム人三人に配るのも一人一個のパンだけ。」「日本人には飲み物や数種類のパンが支給される。」こういう形で、「切なく悲しい」という声も紹介されておりますが、こういう実態になっている。ノレのようだ、奴隷のようだと。 もちろん、決して悪いところばかりではなくて、私も以前、同じ長野県の南牧村に伺って、ベトナム実習生五人を受け入れている農家に伺ってお話を聞いてまいりました。そこは、むしろ親のように接していると。 驚いたのは、悪質ブローカーがやはりいるわけですね。このブローカーがコンビニとかスーパーに行って、引き抜きのために実習生に声をかけるというんです。だから、そういう悪質なブローカーにひっかからないように、その雇主がスーパーまで車で送り迎えしている。というのは、その同じ雇主の下にいた実習生が、かつて甘い話にひっかかって京都に行っちゃって、逆に賃金が下がって大変なことになったという事例もあって、その雇われている方は、雇主というか実習先は、大変注意しているというふうにおっしゃっていました。 日々の買物にもここまで気をつけなきゃならないのかということで私も大変驚いたわけですけれども、やはりそういう、寄ってたかって、いい実習先に行っても食い物にされるという実態があるわけですね。 問題は、なぜこうなるのかということであります。配付資料の二を見ていただければと思うんですが、同じ信濃毎日新聞の二月八日、一面トップで、外国人技能実習生、県内監理団体と実習先役員兼務が五七%というんです。監理団体は受入先企業を指導、監査する立場なんですけれども、その受入先と監理団体が、役員が兼務しているのが五七パーだと。これは長野県内の実態であります。 技能実習制度というのは、監理団体は大事な役割でして、実習生から何か今ここ大変ですと相談をしろと法律に書いているのは監理団体なんですね、相談先なんです。ところが、その相談先が実習先と兼務しているということになりますと、到底相談できないわけですね。こういう実態になってしまっている。 法務省にお聞きしますが、全国には約三千の監理団体があります。この長野県のような兼務の実態というのを把握されていますか。
○丸山政府参考人 お答え申し上げます。 技能実習法令上、監理団体役員と実習先役員の兼務は禁止されていないところ、当該兼務に係る統計は有しておりません。
○藤野委員 今お話がありましたように、兼務が法律上認められているんですよ。しかも、その実態も把握されていないということで、その下で大変な人権侵害等、搾取というのが起きてしまっているわけです。先ほど言ったように、ベトナムの実習生がこの間増えているところの大宗なんですね。 配付資料の三を見ていただければと思うんですが、これは在ベトナム日本国大使館のホームページであります。二〇一八年十月十三日に行われたセミナーでの日本大使館側の発言を紹介しております。大変この大使館はすばらしい活動をされているというふうに私はずっと見ていたんですけれども、その一つを紹介したいんですね。 ベトナムの若者は夢や希望を抱いて来日しており、決して最初から犯罪をしようと思って日本に行っているのではなく、犯罪をせざるを得ない状況に追い込まれています。多額の借金を抱え、日本に行っても借金が返せず犯罪に走る。ベトナム、そして日本において、悪徳ブローカー、悪徳業者、悪徳企業がばっこしており、ベトナムの若者を食い物にしています。ベトナムの若者の人生をめちゃめちゃにしています。日本におけるベトナムのイメージ、そしてベトナムにおける日本のイメージが悪化することを懸念しています。本問題は大使館にとって最重要課題の一つです。 こうおっしゃっているんですね。 外務大臣にお聞きしたいんですが、ベトナムの若者が食い物にされる事態、こういう認識を示されています。そして、現地の大使館が最重要課題の一つと言っているわけですね。ですから、本国の本省としても、これはやはり最重要課題の一つとして、実効性ある悪質ブローカー規制、これはやはりイニシアチブを発揮すべきじゃないでしょうか。
○茂木国務大臣 ベトナム人や技能実習生の適正な送り出しと受入れの確保及び実習生の保護、支援については、事務レベルだけではなくて、首脳会談だったりとか外相会談等においてもしっかりと取り上げております。 技能実習制度に関するベトナムとの二国間の取決めでは、ベトナム人の送り出しに関し許可を受けている機関のうち、取決め上の認定基準に反する機関の認定をベトナム側が取り消すなど、適切な措置を講じることとなっております。 在外公館によります情報収集等の結果、不適切な送り出し機関等の実態に関する情報があった場合には、外務省から関係省庁及び外国人技能実習機構に共有するとともに、二国間取決めに基づきまして、必要に応じて送り出し国、ここではベトナムになるわけでありますけれども、送り出し国に情報を通報し、当該送り出し機関等に対する適切な対応を先方政府に働きかけているところであります。 外務省としては、引き続き、主務省庁であります法務省及び厚生労働省や外国人技能実習機構、在外公館と連携して、適切な対応を行ってまいりたいと思っております。
○藤野委員 今いろいろやられているというお話なんですが、しかし、やはりこの実効性が私は問題だと思うんですね。多額の借金を背負って、過剰な借金を背負って入国してくる例というのがほとんどですし、先ほど言ったように、悪質ブローカーというのは至る所にいるわけですね。これは本当に野放し状態というのが実態だと思います。そして、監理団体と受入れ企業、このずぶずぶの関係というか、そういうことが許される制度設計がそのままになっている。専門家も指摘をしております。 先ほど、首脳レベルでもというお話がありました。実際、菅総理も、昨年十月、ベトナムに行かれて、首脳会談を行われて、グエン・スアン・フック首相とこのブローカー問題でも引き続き協力するというステートメントを出されております。 この協力の相手方であるベトナム政府というか、ベトナムで最近動きがありました。ベトナムの国会で新たな法律が成立したと思うんですが、外務省にお聞きします。どのような法律か、概要を教えてください。
○森政府参考人 お答えいたします。 御質問ございましたのは、契約に基づいて外国で働くベトナム人労働者に関する法律のことかと存じます。 ベトナム人労働者の海外派遣は、現在のところ、派遣契約によるベトナム人労働者派遣法に基づいて行われておりますが、昨年十一月十三日、委員御指摘のございましたとおり、ベトナム議会におきまして、新たに、契約に基づいて外国で働くベトナム人労働者に関する法律が成立いたしまして、二〇二二年一月一日から現行法に代わり施行される予定でございます。 この新しい法律におきましては、仲介料、同法に適合しない手数料、寄託金の徴収の禁止、あるいは、労働者海外派遣契約における手数料及び労働者が支払うべき費用の明記等、幾つかの規定が新たに盛り込まれております。これらの規定は、技能実習生の費用負担の低減に資するものというふうに評価しております。
○藤野委員 今御説明あったように、やはり相手国というか、ベトナムとしても、やはりこれはもうほっておけないということで、そういう、労働者から仲介料、これを取ることを禁止行為として第七条で定めたり、あるいは十条で免許の支給条件というのをはっきり定めたり、一歩前進、踏み出したというふうに言えると思うんですね。私は、二国間協力というのであれば、やはり日本も更なる一歩を踏み出すべきじゃないか、具体化すべきじゃないかというふうに思うんです。 外務省にお聞きしますが、毎年アメリカの国務省は各国政府に対する人身取引報告書を公表していますが、二〇二〇年度の同報告書における次の部分を御紹介いただきたいと思うんです。まず、冒頭、第一パラグラフの、借金を理由にから始まる一文、そして次に、関係府省庁から始まる一文、最後に、防止のセクションの、政府は、バングラデシュから始まる四文、お願いします。
○田島政府参考人 お答えいたします。 アメリカ国務省人身取引報告書、これはアメリカの国務省がアメリカの国内法の基準に照らして独自に作成したものであって、これから申し上げます仮訳もアメリカの責任において作成されているものでありますので、個々の内容について外務省としてコメントする立場にはございませんけれども、今委員御指定の三つの部分については、次のとおりでございます。 一つ目の部分。借金を理由に技能実習生を強要する主な要因の一つは、外国に拠点を持つ労働者募集機関による過剰な金銭徴収であるが、その徴収の阻止を目指した法的義務である審査手続は、政府は十分に実施しなかった。 二つ目の部分でございます。関係府省庁の従事者たちは、共通ではない非効果的な認知、照会手続に頼り、その結果、適切な被害者審査と保護に問題が生じた。 三つ目の部分でございます。政府は、バングラデシュ、ブータン、ビルマ、カンボジア、インド、ラオス、モンゴル、パキスタン、フィリピン、スリランカ、タイ、ウズベキスタン及びベトナム、さらに新たに署名したインドネシアとの間で協力覚書を維持し、技能実習生に高額な借金を負わせるような過剰な金銭を徴収することのない各国政府が認定する機関からのみ、実習生を受け入れることを確認した。しかし、こうした国の送り出し機関の中には、金銭の代わりに高額の手数料を課すことで金銭の徴収制限を回避し、かつ自国政府の認定を受けることができた機関もあった。ゆえに、これらの国から来日する実習生は、一旦日本に入国すると、これまでどおり借金による束縛の危険にさらされた。これは、特に技能実習生の中で最多となるベトナムの技能実習生に当てはまった。 以上でございます。
○藤野委員 こうやって具体的に指摘をされております。 一番目のパラグラフのところで、こう言っているんですね。過剰な金銭徴収の阻止を目指した法的義務のある審査手続を日本政府は十分に実施しなかった、こういう指摘なんですね。 外務大臣、この指摘、どのように受け止めていらっしゃいますか。
○茂木国務大臣 ベトナムとの技能実習制度に関する二国間の取決めでは、同取決めに記載された基準に違反した送り出し機関に対してベトナム当局が適切に処分を行うことになっております。 これが基本でありますが、外務省としては、ベトナムにおける新たな法律の施行に向けた動きを注視するとともに、引き続き、主務省庁であります法務省及び厚生省並びに在外公館と連携して、二国間取決めに基づくベトナム側との協力をしっかりと行って、悪質な送り出し機関等の排除に取り組んでいきたいと思っております。
○藤野委員 やはり実効性が私は問われていると思うんです。 ベトナム政府は新たに法律を作って、今、法的義務のある審査手続、これを、実効性を担保する一つの方法として法的な措置を取ったということだと思うんです。ですから、二国間協定を結んでいる日本も、やはりそれに見合うといいますか、ここの指摘にもあるように、一旦日本に入ってしまうと同じ借金の重荷を背負ってしまう、借金による束縛の危険にさらされたというんですね。ですから、そういう意味での、幾らベトナムの国内で法律を作って厳しく取り締まっても、一旦日本に入ってしまうと同じ借金の束縛になってしまう。これではやはり法の網がかかっていかないと思うんです。ですから、私は、この点で、日本政府の対応が問われている新しい段階に入ったんじゃないかというふうに思うんですね。 ですから、是非外務省としても、この二国間協定、しっかりとやられているとおっしゃるんで、そういう立場で、このベトナムの新たな法制度に対応する日本の法制度、これは是非イニシアチブを取っていただきたい、法務省とか厚労省に言って、取っていただきたいというふうに思います。 最後に、紹介したいのは、アメリカだけじゃないんです、先ほども言いましたけれども、前のベトナム大使、梅田邦夫さんという方が、大使時代、やはりこうおっしゃっているんですね。このような悪質業者やブローカーにだまされ、罪を犯して捕まってしまう若者を一人でも減らすことが日本大使館の切なる願いです、こうおっしゃっておりまして、私は本当にそのとおりだなと。 今この瞬間も、多くの外国人技能実習生や留学生などが人権侵害と搾取に苦しんでおります。日本政府、外務省のイニシアチブを強く求めて、質問を終わります。
○あべ委員長 次に、浦野靖人君。
○浦野委員 日本維新の会の浦野靖人です。よろしくお願いいたします。 今回の法案の質疑ですけれども、在ダナン総領事館を新設すると。その意義の一つとして、自由で開かれたインド太平洋の実現を念頭に挙げているんですけれども、この自由で開かれたインド太平洋を実現するためにはその他の地域でも在外公館を新設及び整備する必要があると考えていますけれども、その点についてお聞かせください。
○石川政府参考人 お答えいたします。 インド太平洋地域におきまして、法の支配に基づく自由で開かれた秩序を実現することにより、地域全体、ひいては世界の平和と繁栄を確保していくことが重要と考えていまして、こうした考えの下、日本は自由で開かれたインド太平洋の実現に向けた取組を推進してきております。 在外公館の新設に当たりましては、こうした取組を進めるための外交実施体制の構築に資するか否かという点も含めまして、様々な要素を総合的に勘案して判断してきているところでありまして、東南アジア以外の地域につきましても、今回、このような観点も踏まえまして、例えば、インド太平洋からスエズ運河につながる紅海に面するエリトリアに兼勤駐在官事務所、また、フランス軍の太平洋展開における重要拠点であるニューカレドニアのヌメアに領事事務所をそれぞれ設置することを要求してきたということでございます。 引き続き、自由で開かれたインド太平洋の推進という観点も踏まえつつ、我が国が国際社会においてリーダーシップを発揮するため、外交実施体制の一層の強化に努めてまいりたいと思います。
○浦野委員 ありがとうございます。かなり広範囲にわたる地域ですので、是非、これからしっかりと対応していただけたらと思います。我々も、もちろん、党としてしっかりと応援をしていきたいと思っています。 ただ、予算が無尽蔵にあるというわけではないので、その点がやはり心配になってくると思うんですけれども、ホームページによると、各国在外公館が二百を超えているということです。今おっしゃっていただいたように、自由で開かれたインド太平洋を実現するに当たって、在外公館の新設、格上げということになれば経費がやはり上がっていく。これはどこかでスクラップ・アンド・ビルドしていかないといけないんじゃないかというところも出てくるかもしれません。 外交という側面から見れば、なかなか、費用対効果とかそういうのを度外視してやっていかないといけない部分もあるとは思うんですけれども、この在外公館の維持費というのは無尽蔵に増大をしていくということは避けないといけないと思っていますけれども、この点について、政府はどのようにお考えですか。
○石川政府参考人 お答え申し上げます。 在外公館の配置に関しまして、限られたリソースを必要なところに適切に配分する観点から、それぞれの在外公館の必要性について不断に見極めていかなければいけないということは当然のことと考えております。このような視点に立ちまして、在外公館の活動について日常的に報告させ、それぞれ在外公館が必要な役割を果たしているかを確認してきているところでございます。 在外公館施設の維持費を抑制する観点からは、次のような努力をしております。 まず、在外公館は二つございまして、国有財産になった場合と借り上げの場合がございます。前者の国有財産の場合でございますが、今後必要となる修繕経費を予測しまして、計画的かつ効率的に修繕を実施することによりまして施設の長寿命化を図り、トータルコストを縮減する。 それから、借り上げの場合でございますが、賃貸借契約時や契約更改時に家主との減額交渉を積極的に行いますとともに、より安価な物件への移転を行うなど、借料の抑制に努めております。 その他の維持運営経費につきましても、在外公館の機能の維持を前提といたしまして、例えば備品を購入する際にも、見積りを取り安価なものを選ぶなど、必要な経費を精査して、限りのある予算を計画的に執行してきているところでございます。
○浦野委員 御丁寧な答弁をありがとうございました。 続いて、在外公館の大使及び職員の人事について質問させていただきます。 まず一つ、各国大使館の大使と職員の出身省庁、この内訳を教えていただけたらと思います。
○石川政府参考人 お答えいたします。 現在、特命全権大使に任命されている者は百六十名おります。そのうち、外務省以外の組織の出身者は二十九名でございます。さらにその内訳は、二十名が外務省以外の中央官庁、府省庁の出身でございまして、残りの九名が民間の方となってございます。 また、在外公館には約三千六百名の職員がいますが、そのうち外務省以外の組織から出向している者は約千二百名でございます。その内訳は、約千名が外務省以外の中央官庁の府省庁や、あるいは地方自治体、そして約二百名が民間というふうになっております。
○浦野委員 外務省出身の大使の割合は多いのは当然ですけれども、この大使人事でも、各省が抱える何か枠というか、暗黙のそういうものがあるのか。外務省の既得権益になってはいけないとは思いますけれども、そういった暗黙の枠というものがあるのかどうか。どういう形で大使の人事を行っておられるのかということをお伺いしたいと思います。
○石川政府参考人 お答えいたします。 政府といたしましては、適材適所の原則の下、外務省以外の組織に所属する有為な人材を積極的に特命全権大使に任命してきております。 具体的には、六つの基準を設けておりまして、外交についての高い見識を有する者、二つ目、長期間の海外出張又は海外生活に耐える健康状態にある者、三つ目、在外公館において業務を遂行する上で必要な外国語能力を有する者、四つ目、留学又は勤務のため一定期間海外に在住した経験を有する者、五つ目、就任時点で原則として六十三歳以下の者、六つ目、就任に当たり、一切の営利企業その他報酬を得ている団体の役職を辞することができる者といった共通の基準をおおむね満たしている者の中から特命全権大使を任命しているところでありまして、今後とも、適材適所の原則の下、最適の人材を特命全権大使に任命してまいりたいと思っております。
○浦野委員 さらにですけれども、各国に今いらっしゃる日本人、在留している日本人の皆さんの安全確保の観点から、テロや国際情勢などの情報収集に当たる、例えば防衛省とか警察関連のスペシャリストの出向者を私は増やすべきだと考えていますけれども、今現在どうなっていらっしゃいますか。
○石川政府参考人 お答え申し上げます。 外務省にとりまして、在外邦人の安全確保及び支援は最も重要な責務の一つでございまして、また、包容力と力強さを兼ね備えた外交を展開し、それぞれの政策課題について着実な成果を上げるためには、情報収集、分析能力を始め総合的な外交力の強化が不可欠と認識しております。 このような考え方の下に、各省庁の協力を得まして、防衛駐在官や警備対策官といった専門家の在外公館への配置も行ってきておりまして、多くの職員が専門的知識を生かして活躍しております。ちなみに、現在の実員ベースでございますが、警備対策官としては二百六十四名、防衛駐在官としては七十名という数字でございます。 引き続き、各省庁の専門性の高い職員の受入れも含めまして、適材適所の人材配置に努めてまいりたいと思います。
○浦野委員 ありがとうございます。 今日も朝刊でも話題になっていますけれども、LINEの情報が中国側に漏れているんじゃないかという疑いが出てきているという記事が載っていました。これは直接、在外公館とか、それには関係ないかもしれないんですけれども、私の次に質疑をされる山尾委員の質問もそういった関連の質疑ですけれども、今本当に、世界中のそういう情報戦といいますか、インテリジェンスに関するそういうものが日本は元々余り充実していない、もっと強化すべきだという議論もありますので、是非そういったところ、在外公館、しっかりと手当てをしていっていただけたらと思っています。 ミャンマーも、前回の委員会で質疑をさせていただいてからも更に状況は悪くなる一方で、中には日本人が住んでいる家にまで催涙弾が投げ込まれたりとか、それは何か、外を写真とか、カメラで撮っていたからそれをやられたんじゃないかというふうにそこには書かれていましたけれども、やはり相当治安が悪化してきているのはもう間違いないと思います。そういったことも含めて、そういう情報収集をしっかりとやっていただけたらと思います。 続いてですけれども、一番最初のバッターだった山川委員とほぼ内容がかぶりそうなんですけれども、在外公館における幹部を含めた職員のコロナの感染者数について、余り報道を見かけないんですけれども、外務省は把握をしていますか。
○石川政府参考人 お答え申し上げます。 在外公館職員が新型コロナに感染した場合、その都度速やかに在外公館から報告を受けておりまして、外務省のホームページ等を通じて発表させていただいております。 現時点で報告を受けている在外公館職員の感染者の累計は三百十五名となっておりまして、そのうち本館職員は八十六名、現地職員は二百二十九名でございます。
○浦野委員 ありがとうございます。 マスコミが拾っていないだけで、ちゃんと公表はしているということなんですけれども。 国によっては、例えばブラジルなんかは非常に変異株がまた猛威を振るっているんじゃないかというような報道とかもあります。そういったところを含めて、やはり在外公館が、地元の、その国の情報を収集して分析をして本国に伝えてくるということをすると思うんですけれども、各在外公館で医務官が、医師の皆さんですね、しっかりと確保できているのかというのもちょっと気になるところですので、その点について御答弁をいただきたいと思います。
○石川政府参考人 お答え申し上げます。 医務官ということでございました。現在、百七名の医務官を百四の在外公館に配置させていただいております。 配置公館の基準といたしましては、在外公館に勤務する職員が厳しい勤務環境の中でも心身の健康を良好に保つことができるよう、不健康地を中心に、定員や予算状況、現地の医療事情等を総合的に勘案の上配置してきているところでございます。
○浦野委員 ありがとうございます。 国内でも医療資源の不足が起こっていますので、更に在外公館でそういった人材を確保していくというのは非常に今現時点では厳しいと思いますけれども、是非しっかりとやっていただけたらと思います。 最後の質疑で障害者雇用について質疑をしようと思ったんですけれども、恐らく答弁がほぼほぼ山川さんと丸かぶるぐらいのレベルだと思いますので、質問というよりは、最初の方の答弁にもありましたけれども、この特例、令和六年から在外公館にも広めて、雇用率を上げていくということですので、在外公館が置かれている状況とかいろいろあると思いますけれども、定められている以上は、障害者の雇用については、省庁を挙げて、しっかりと取り組んでいただけたらと思いますので、よろしくお願いを申し上げて、質疑を終わります。 ありがとうございました。
○あべ委員長 次に、山尾志桜里君。
○山尾委員 国民民主党の山尾志桜里です。 ベトナム・ダナンの事務所の総領事館への格上げ、自由で開かれたインド太平洋構想の実現のために重要な地域の要衝ですので、今回の法案には賛成をいたします。 その上で、在外公館というのは機密が行き交う外交のとりでですので、ここの職員から秘密漏えいがあってはならないという観点からお伺いをいたします。 皆様のお手元に資料を配付しました。一番最初のところ、J―CASTニュースですけれども、ピンクの部分を目で拾い読みしていただければと思います。 去年十二月ですけれども、中国共産党員の名簿だとされるデータベースが流出をしたということです。そして、その中には、各国が上海に開設した総領事館も多数含まれているのではないか、そこで働いている人の名前ですね、という記事です。一枚めくっていただいて、このデータですけれども、私も所属している対中政策に関する国際議員連盟、IPACというところに持ち込まれたものですが、IPACとしては、これについては検証する立場にはないので、専門家に提供したという立場を取っています。 その上で、オーストラリアン紙などが分析をした記事によると、上海にある少なくとも十の総領事館が、中国政府が運営する人材派遣会社を通じて、共産党員を政府関連の上級専門家や経済顧問として雇用をしていたと。 もちろん、ここに、下の方にチェックをしましたけれども、党員リストに名前が挙がった人がスパイ活動を行ったという証拠はないという、もちろん前置きもこの記事などにはあるわけです。 最後、リストの正確性をめぐる検証が更に必要になりそうだというふうに記事は締められておりますが、もう一枚めくっていただくと、ここには日本経済新聞の記事であります。 オーストラリアン紙の記事を引用する形で、この十の総領事館というのがアメリカ、イギリス、オーストラリア、ドイツ、スイス、インド、ニュージーランド、こうした中国にある各国の総領事館が中国共産党員を何らかの形で雇用していたという分析が記事になっているというふうに日本経済新聞が報道をしております。 そこで、まずお伺いをいたします。 この流出リストを外務省は入手をしているんでしょうか。しているとすれば、リストに日本の在外公館職員の名前はあったのでしょうか。
○石川政府参考人 御指摘の報道については承知しておりますが、個別の報道についてはコメントは差し控えさせていただきたいと思います。
○山尾委員 だとすると、入手しているかどうかも明らかにしないという立場を取ったと伺いました。 そもそも、中国には日本の在外公館が何か所あり、全部で職員は何名いて、そのうち現地採用の方は何名いるんでしょうか。その中に中国共産党員の方がいるのか、いないのか、外務省の認識を伺います。
○石川政府参考人 お答えします。 中国には、大使館のほかに六つの総領事館と一つの領事事務所が存在しております。在中国の公館におきます本館職員の定員数は合計二百五十二名でございます。また、専門調査員の定員数は十三名、派遣員の定員数は合計十四名でございます。また、現地職員の定員数は合計二百八十二名ということでございます。
○山尾委員 二百八十二名の現地採用の方のうち中国共産党員の方はいるのかいないのか、その点、外務省の認識を伺います。
○石川政府参考人 現時点で共産党員がいるかどうかということはお答えを差し控えたいと思いますが、いずれにせよ、我々、在中国の大使館であれ総領事館であれ、情報防護は極めて重要だと思っておりまして、その方が、相手の方が共産党員であろうがなかろうが、やはり同じような、そういう意味では、強い情報防護の観点を持って館を運営しているというのが現状でございます。
○山尾委員 中国共産党員であろうがなかろうがという言葉があって、ちょっとどきっとするんですけれども。 そうすると、中国で現地職員を採用する際のセキュリティークリアランスの基準に中国共産党員でないことというのは入っていないんでしょうか。
○石川政府参考人 お答え申し上げます。 中国に所在する在外公館における現地職員の採用基準を明らかにすることは、中国におけます我が国の活動の一端を明らかにするおそれがあると思っております。 いずれにせよ、先ほど申し上げました、外務省では、中国に限らず、世界中の在外公館において現地職員を雇用しておりますが、情報防護を含め、秘密保全体制の点検及び徹底に万全を期しております。
○山尾委員 ちょっと外務大臣に伺いたいんですが、私は、少なくとも現状においては中国共産党員の方を日本の在外公館の職員として現地採用するべきではないと思うし、知らずに採用してしまうことのないようにセキュリティークリアランスを最大限かけるべきだと思います。 実際、中国共産党、国家唯一の指導政党、その国家でも愛国教育が徹底されていて、党の規約には習近平思想が盛り込まれているわけですね。こういう状況下では、少なくとも中国共産党員の方を在外公館に置くべきではないというふうに思うんですけれども、大臣の見解を伺います。
○茂木国務大臣 中国に今所在する在外公館で、当然、語学が堪能であったりとか地域情勢に精通をしている、そういった現地職員を雇用することは必要だとは思っております。 その際に、どういう職員を採用するか、現地職員の採用基準、これを明らかにしますことは、日本として何をやろうとしているのか、こういうことにもつながる可能性がある。その点は明らかにできないということは御理解いただきたいと思います。 その上で、現地職員の雇用に当たりましては、情報防護を含め、秘密保全体制の点検及び徹底に万全を期してまいりたいと思っております。 もちろん、これは常々チェックをしていかなければいけないと思っておりまして、かつて、007の世界に出てくるソ連のあれなんというのは、本当は序列が全然違って、お掃除をしている女性の人が一番偉かったりとか、いろいろな形があるわけで、きちんとそういったものはチェックをしていかなくちゃいけないなと思っています。
○山尾委員 もう少し、ちょっと深刻に捉えていただいて、二百八十二名の方の再クリアランスチェックをしていただきたいと思いますし、これを機に、少し問題意識を共有しながら、きちっとチェック、もう一回考えていただきたいというふうに思います。必要な情報があれば私も提供したいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。 次、今やるべきコロナ対策で、ちょっとお伺いします。私は、万全の水際対策と医療体制の拡充だと思うんですね。そこで、外務委員会ということで、今日は水際対策についてお伺いをいたします。 皆さんのお手元に、令和二年四月から令和三年二月にかけての入国者の速報値のグラフを置かせていただきました。そもそも、一月七日から緊急事態宣言が再発令されて、その一月で、ピンクで印をつけましたが、五万五千七百十二人が、外国の方、入国をしています。これは、上を見ていただくと分かるように、昨年の宣言解除した後の六月よりも、七月よりも、八月よりも、九月よりも、十月よりも、段違いで多い数字なんですね。 そこで、お伺いします。内閣官房でしょうか。 緊急事態宣言再発令中に、しかも変異株という話も出てきていた中で、昨年、緊急事態宣言が解除されていた期間よりも、今年の一月、たくさんの外国人の方を入国させてしまったのはなぜですか。
○川上政府参考人 お答え申し上げます。 委員御指摘のとおりでございまして、令和三年一月の外国人の入国者数につきましては、新規の入国者が三万七千百八十七人、再入国者が一万八千五百二十五人ということでございまして、合計で五万五千七百十二人となっているところでございます。 これに加えまして、一月につきましては日本人帰国者が二万五千人ほどおりますので、全体で、日本への入国者は八万九百四十三人であったということでございます。 御案内のとおり、このときにはまだレジデンストラック、ビジネストラックが開いてございまして、レジデンストラック、ビジネストラックにつきましては、一月の十四日に一時停止をすることといたしまして、一月二十一日から、発給済みの査証による入国も原則不可としたところでございます。 したがいまして、一月の外国人の入国者五万五千七百十二人につきましては、一月二十一日までに入国したレジデンストラックとビジネストラックによる入国者三万四千六百九十一人が含まれているということでございます。 ちなみに、二月につきましては、特段の事情のある者のみ、防疫強化措置に従うことを条件として、真に緊急で入国する必要がある場合に限り入国を認めているところでございまして、二月の入国者数につきましては、外国人については、新規入国者千四百六十九人、再入国者一万二千三百五十五人ということで、合計が一万三千八百二十四人となっているところでございます。
○山尾委員 数字は出ているので、理由を聞いたんですね。何でそういうことになっているのかという。 ここから先なんですけれども、今、一日二千人、つまり一月で六万人まで入国というような上限の数字が出ていますが、伺います。一日二千人という運用はいつから始まっているのか、そしてこの二千人という数字の根拠は何でしょうか。
○川上政府参考人 お答えいたします。 三月五日に決定いたしました水際対策強化に係る新たな措置(九)の中の対策の一つといたしまして、検疫の適切な実施を確保するために、日本に到着する航空機の搭乗者数を抑制し、入国者数を管理することとしたところでございます。 これを受けまして、三月の八日から当面の間、外国人だけではなくて、日本人や再入国者を含めまして、入国者の総数を一日二千人程度に抑制することとしたものでございます。
○山尾委員 二千人の根拠をお伺いしたんですけれども、なぜ二千人まで対応できると考えているんですか。
○川上政府参考人 この二千人という数字につきましては、検疫の確実な実施を確保するという観点から定めたものでございまして、防疫措置の強化の実施状況等を踏まえまして適切に数字を定めていくということにしてございます。
○山尾委員 私の問題意識は、入国した後の十四日待機、これは法的義務がない、宣誓をさせる、宣誓をさせて守らせる、守っているかどうかはセンターでチェックする、でも、この今のスキームが穴だらけで、実際、実質的に守らせることができていないという状況を危惧しています。 こういう状況の中で、一日二千人、一月六万人という体制で入国をさせていいのかどうかというところ、やはり慎重に考えていただきたいというふうに思います。 やはり、今日にも宣言解除か否か政府として協議して方針を打ち出すとも報じられていますが、これはちょっと大臣に伺いますけれども、私は是非、この緊急事態の慢性化が人間の心とか体とか暮らしに与えるダメージも考えて、解除を決断して、政府こそが、国民ではなくて政府こそがやるべき対策を強化してほしいんです。水際対策や病床体制。その点、外務大臣、今の考え、お聞かせください。
○茂木国務大臣 恐らく、緊急事態宣言、この解除の有無といいますが、これは別にして、今後も感染対策というのはしっかり進めていかなくちゃならないということは確かだと思っております。 そこの中には、医療体制をどうしていくか、こういう問題も私は当然あるんだと思っております。 昨年来の状況を考えて、決して日本は病院が少ないわけじゃないんですね、しかしそれでもかなり逼迫するような状況が生まれている。本当に現場の医療関係者の方は御苦労されている、日夜問わずというか休日もなしに御苦労されている、心から感謝を申し上げたいと思いますが、全体のマネジメントの体制といいますか、これをどうするかという課題も私はあるんだと思っております。 そして水際措置、これについてもより厳格な対応というのが求められている。もちろん、日本人がイミューンで、海外の人が全部感染している、こういう前提ではないんですが、しかしそれぞれの状況というのがある中で、しっかりフォローするような体制とか、少なくとも、海外から入って、それがまた再拡大の原因になるようなことがないような形をつくっていくということは極めて重要だと思っております。
○山尾委員 もう時間が終わりましたので、ちょっと一点だけ。 あさってからHNSの議論が始まりますけれども、令和三年度の米国側の負担額と日本の負担割合について、平成二十九年度に応じたときの試算方法でよいので、防衛省、今回も是非出していただきたいと思います。あさっての質疑に当たって必要となる基本的な数字だと思いますので、よろしくお願いをいたします。 以上です。
○あべ委員長 次に、青山大人君。
○青山(大)委員 立憲民主党の青山大人です。 在外公館の名称及び、関する法案について質疑する前に、今回、ベトナムのダナンに総領事館新設ということで、関連して、日本国内のベトナム人の抱える問題について、まずは幾つか質問いたします。 現在、新型コロナウイルスの感染症拡大で、技能実習生などの外国人に対して昨年四月から特例救済措置が取られており、例えば、技能実習先を解雇されても、新たな就職先が見つかり、特定技能一号に移行予定がある場合は、特定活動の最大一年間の在留資格が得られ、その後、特定技能一号に変更することができます。 しかし、ベトナム人に限っては、日本とベトナムの間の二国間協力覚書の要件が壁となって、このような救済ができない事態になっていると伺っています。 二〇一九年五月に結ばれたこの覚書では、特定技能一号への移行には在京のベトナム大使館が発行する推薦者表を得ることが要件とされ、しかも、推薦者表の発行対象は、技能実習二号、三号を修了した者か、二年以上の課程を卒業した留学生に限定されています。 つまり、せっかく日本政府が特例救済措置を講じても、ベトナム人に関してはこの推薦者表の要件のために、解雇などで修了できなかった場合は、特定技能一号に変更できず、在留することができません。 しかも、この推薦者表の発行業務は、制度が整うのを待ってから、ちょうど先月、二月十五日から始まったようです。 覚書締結からちょうど二年近く経過しての実務開始、この間、コロナがあって、それに伴い特例措置が出ていたわけですが、特例措置による在留資格は最大一年間のみで、ちょうど来月、四月、五月には、特定技能一号に切り替えようとする志の高いベトナム人だけが二国間協力覚書のために救済されなくなってしまうケースが大量に出てくるおそれがございます。 また、新たな雇用先の日本企業も、せっかく雇用契約を結んだ優秀なベトナム人が特定技能一号になることができないと分かれば、大変困ります。 まずは、こういった問題について担当省庁としてどのように認識をされていますでしょうか。私は改善に向けて取り組むべきだと思いますが、見解を伺います。
○田所副大臣 青山委員にお答えを申し上げます。 コロナ禍で、そういった中にあって在留外国人を保護しようという重要な質問だというふうに思っております。 法務省では、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響により、解雇されている、あるいは実習継続が困難となった技能実習生や、帰国が困難となっている元技能実習生、また内定を取り消された留学生等に対して、一定の条件の下で、特定産業分野での就労が可能な特定活動への在留資格の変更を認めるなどの特例措置を講じております。 これらの特例措置によって特定活動の在留資格となった者が、特定技能の試験に合格するなどして特定技能外国人となる要件を満たした場合には、特定技能の在留資格により引き続き我が国に在留し就労することができる、いわゆるこういった救済策を設けたわけでありますが、委員御指摘のように、ベトナム人につきましては、特定技能外国人の受入れに関し、我が国とベトナムとの間で締結されました令和元年七月の特定技能に係る協力覚書を交換しておりまして、ベトナムの方が特定技能の在留資格に変更する場合には、ベトナム当局が交付する推薦者表が必要という要件が課されている、これが問題になっているわけであります。 しかし、これは緊急事態を、このコロナ禍を想定したものではありませんので、こういう中で、コロナ禍からの救済という趣旨をやはり踏まえまして、この推薦者表の扱いについては、ベトナムや関係省庁と緊密に連携して、適切に対応していきたいというふうに思っております。
○青山(大)委員 まさに今副大臣おっしゃったとおり、現実を認識していただいて、課題もある、今、対応されるというふうに前向きにおっしゃっていただきましたけれども、これはちょうど四月、五月にこの問題が顕在化してくる中であって、もう時間がないわけでございます。 どうでしょう、副大臣、ベトナム人に関して、今回、コロナというまさに不測の事態でございます。コロナ特例措置の特定活動に在留資格を変更したベトナム人が特定技能一号へ変更する場合は、ベトナム大使館が発給する推薦者表は不要になるというような理解でよろしいでしょうか。
○田所副大臣 特別に付加されております推薦者表についてでありますけれども、パンデミックによって移動ができない、あるいは、国内にあっても様々な仕事が縮小して就労機会が少なくなっている、そういった事情の変化の中で、二国間協力覚書の作成の際には推薦者表は想定をされていなかったわけでありますので、この緊急事態下における対応として、特定技能外国人となる要件を満たしたベトナム人について、推薦者表がなくとも特定技能への在留資格変更を認める方向で、現在の取扱いについて、関係省庁と連携をして、しっかりと検討してまいりたいというふうに思っております。
○青山(大)委員 非常に前向きな御答弁をありがとうございました。 なぜ、私、今回、田所副大臣を答弁者に指名したかと申しますと、私も田所副大臣も元茨城の県議会議員です。私も田所副大臣に、県議会時代、大変お世話になりました。 田所副大臣御存じのように、茨城県というのは歴史的にベトナムと深い関係にございます。下山田虎之介さんが本当に御尽力されて、そうやって、まさにまだ南北にベトナムが分かれている時代から、非常に県として国を越えてそういった信頼関係を築いてきた、それは多分、田所副大臣も同じ県議会の出身として分かっているはずです。是非、大臣、今おっしゃったこと、もう時間がないです、早急に、外務省、法務省をまたいで、しっかりとやってほしいと思います。お願いします。 そして、救済をする方法について、やはりそろそろ情報周知、関係者に、今こういうことをやっていますよとか、そういうことも発信していく必要があると思いますが、その辺の対応策についてどうでしょうか。
○田所副大臣 確かに青山委員が言われるように、歴史的なそういった国との連携というものは、いろいろな労働者等あるいは留学生を受け入れる、あるいは交流をする中で非常に重要な意味を持っておりますので、それをしっかりと大切にしながら、今言いましたような、推薦者表にとらわれない扱いというものを積極的に解するようにして、随時情報については発信していって、理解が深まるように、そのように運用をしていきたいというふうに思っております。
○青山(大)委員 ありがとうございます。 ちょっと関連して、大臣にも、是非法務省と連携してやってほしいということで、ちょうど、まさに今回ダナンに新たな在外公館、総領事館を設置するということに当たって、こういった、実は日本のベトナム人、しかも、志の高い、日本に夢を見て来て、頑張って勉強している、そういうベトナム人の方のためにも私はそういう措置は必要だと思っていますし、ベトナムの人々にとって日本の印象がやはり好ましい方向になるようにしなくてはいけないと思っています。 ある意味、外交問題であるとも考えますが、外務大臣にも、この状況について人道的見地からも是非協力をお願いしたいと思いますが、一言、何かあればお願いいたします。
○茂木国務大臣 私も、青山委員のお隣の栃木県の出身でありまして、少なからず茨城の影響も受けているのかなと思いますが、日本とベトナム、極めて良好な二国間関係にあるわけでありますし、また、昨年、ベトナムはASEANの議長国として、そういった意味でも日本と様々な取組を進めてきたところであります。 私もベトナムへ何度も行っておりますが、ハノイ、そしてホーチミンシティー、ダナンと、極めてやはりベトナムの人というのは真面目だなと、概して。そして、仕事に対しても熱心で律儀だなと思っておりますし、大変日本に対してもいい感じを持っている、そういった人たちが日本に来る。今、コロナ禍で様々困窮する状況も生まれている、でも、日本でしっかり働きたいと思っている方々、ベトナムの人たちがしっかり安定して働けるような状況をつくっていくということは極めて重要だと思っておりまして、できるだけ早く対応したい、このように思っております。
○青山(大)委員 前向きな御答弁ありがとうございました。 それでは、本法律改正案について伺いますので、田所副大臣、どうもありがとうございました。
○あべ委員長 御退席ください。
○青山(大)委員 今回、ベトナムのダナンに総領事館新設とのことでございますが、ダナン以外にも、カンボジアのシェムリアップに総領事館、南太平洋のフランス領ニューカレドニア・ヌメアに領事事務所、アフリカ大陸北東部のエリトリアに兼勤駐在官事務所の新設も予定だったと聞いていますが、ダナン以外のそれぞれの現在の進捗状況をお聞かせください。
○石川政府参考人 お答え申し上げます。 令和三年度機構要求におきましては、在ダナン総領事館及び在シェムリアップ総領事館の二公館の新設を要求し、このうち在ダナンの総領事館が認められました。また、予算措置として、エリトリアに兼勤駐在官事務所、ヌメアに領事事務所をそれぞれ設置することを併せて要求し、このうち在エリトリア兼勤駐在官事務所の新設が認められたところでございます。
○青山(大)委員 要は、ニューカレドニアは、いわゆる要求をしたけれどもできなかったということですよね。 多分、外務委員会でもこれまでも何度も議論されていると思うんですけれども、やはり、国際社会において日本を支持する親日国家が多いとされる太平洋島嶼国やアフリカ、これから重要であることは言うまでもありません。 ニューカレドニアに関しては、現在フランス領ではありますが、二〇一八年に続いて昨年もフランスからの独立を求める住民投票が行われたというふうにも聞いております。昨年は僅差で独立が否決されたようですけれども、来年、三度目の住民投票が行われる可能性もあります。私は、今のうちに領事事務所設置に向けてしっかりと取り組んでほしいというふうに思っております。 また、関連する太平洋島嶼国でいいますと、ここ数年、マーシャルとかサモア、バヌアツで大使館が新設をされました。大使館が設置されていない残り五か国は、人口規模がとても小さな国ではありますが、例えばキリバスでは中国が大使館を設置しております。残り五つの国にも大使館を整備することも私は必要かなと思っています。 現在、幾つか兼勤駐在官事務所を設けているようですが、今後の太平洋島嶼国における大使館新設の考えについてお伺いいたします。
○石川政府参考人 お答え申し上げます。 太平洋島嶼国・地域は、日本と豪州をつなぐシーレーンと、インド洋から南シナ海を抜けて太平洋へ抜けるシーレーンが交わる戦略的に重要な地域であります。また、水産資源の存在を始めとしまして、公館新設を検討する上で前向きな要素は多いと認識しております。 在外公館の新設に当たりましては、一般に、安全保障上の観点や、戦略的対外発信、資源獲得、日本企業支援といった経済上の観点、テロ対策を含む邦人保護、国際社会における我が国への支持獲得、他の主要国の公館設置状況、在京大使館の有無等を総合的に勘案してきております。 政府内の調整の結果、令和三年度の在ヌメア領事事務所の設置は実現しないこととなりましたが、太平洋島嶼国・地域における在外公館等の整備については、さきに申し上げた諸点を含む様々な要素を総合的に判断しまして、引き続き適切に取り組んでまいりたいと思っております。
○青山(大)委員 しっかり取り組んでほしいということと、あともう一点、アフリカの方ですね、エリトリアの話がございました。その今度の兼勤駐在官事務所が今後大使館というふうになっていくのでしょうか。なっていくのであれば今後の具体的なスケジュール、もしならないのであれば、大使館にならない理由等を教えてください。
○石川政府参考人 お答え申し上げます。 令和三年度予算案の成立が前提となりますが、エリトリアには令和四年一月一日から兼勤駐在官事務所を設置する予定でございまして、これによりまして、現地に職員が常駐して、政治、経済、領事事務等に従事することになります。 今回の事務所の設置を通じまして、二〇〇三年以来、我が国に大使館を設置しているエリトリアとの関係の不均衡を一定程度是正することができると考えております。 御指摘の大使館への格上げあるいは大使館の設置でございます。 先ほど申し上げましたが、安全保障、戦略的対外発信、資源獲得を含む経済上の利益、日本企業支援、テロ対策及び邦人保護、国際社会における我が国への支持獲得等を総合的に勘案して判断してきておりまして、エリトリアにつきましても、新たに設置する兼勤駐在官事務所の準備状況や活動などを通じまして、それらの要素を含む現地の様々な状況を基に総合的に判断してまいりたいというふうに思っております。
○青山(大)委員 民主党の政権のときに、岡田克也当時の外務大臣が、やはりアフリカなど新興国との外交関係を強化する方針を示されて、いわゆる先進国の在外公館から新興国にシフトさせていく、そういった方針も示されました。もうあれから十年ぐらいになりますけれども、特にアフリカに関しては、中国に対して日本大使館の数がまだまだ大幅に遅れているのは周知の事実でもございます。 今後、アフリカにおいて兼勤駐在官事務所なり大使館を設置する計画、ここは大臣に、ちょっと大まかな考えなんかをお聞きできればというふうに思っています。
○茂木国務大臣 もう十五年以上前になるんですけれども、世界全体で日本の大使館がどれぐらいあるのか、それを例えばアメリカを含めた先進国であったりまた中国と比べてみてどうなのかと見たときに、やはりアフリカが少ないな、それから太平洋島嶼国にも力を入れなくちゃいけないな、こういう思いで、これは我が党のことなんですけれども、外交力強化特命委員会という委員会をつくりまして、私、事務局長を務めさせていただきました。二百五十公館まで増やしていくという形で、様々な取組、それは岡田外務大臣時代の民主党政権でもそうだったと思いますが、進めて、ようやく今回、ダナンが認めていただきましたら、二百三十まで来る形になるわけであります。 ただ、もちろん量だけではなくて質の充実、こういったことも必要でありまして、そこでの人員配置をどうするか、こういった面も考えていかなければいけないわけでありますけれども、アフリカそして太平洋島嶼国を含め、これから極めて日本にとっても重要性を増す地域だと思っておりまして、当然、予算の制約といいますか財務省との折衝等々もあるわけでありますけれども、できる限り、量、質両面で外交実施体制強化に努めてまいりたいと考えております。
○青山(大)委員 まさに本当に大臣のお考えの中で、ただ、どうしても財源ということがあると思います。 改めて確認の意味も込めてなんですけれども、大使館を一つ新たに設置するにはどのぐらいの費用がかかるのか。もちろん、地域とかによっても全く違いますし、規模によって違いますけれども、一時期、ミニマム公館とかいう名前もちょっと出ましたけれども、新たな大使館を設置する、大体の目安で結構です、基準として、新設の費用、そして人員、さらには開設した後の年間の維持費、大体どのぐらい目安としてかかるのでしょうか。
○石川政府参考人 お答え申し上げます。 一つの公館の新設に要する費用につきましては、公館の規模や国の状況などによって大きく異なるところでございますが、例えば、過去三年間で新設した大使館設立のために計上した予算を単純に平均いたしますと、一公館当たり約一・五億円となります。この予算には、公館事務所や公邸の設置工事費、通信機器設置費、警備機器設置費の初期費用に加えまして、借料ですとか現地職員に係る人件費等の三か月分の維持費が含まれているところでございます。 次に、一つの公館を新設する際の人員につきましてでございますが、公館の規模や国の状況によってこれも異なるため一概には言えませんが、例えば過去三年間で申し上げれば、令和三年一月に新設された在ハイチ大使館には七名、令和二年一月に新設された在バヌアツ大使館は六名、平成三十一年一月に新設された在ベラルーシ大使館は七名の館員が配置されております。 さらに、各公館の一年当たりの維持費につきましては、それぞれ活動状況等が大きく異なりますため、ちょっと一概に申し上げることは困難でございます。
○青山(大)委員 例えば、新設で一・五億円で大体六、七名。私は、その価格について高い安いというか、そこを今ここで申し上げる気はありませんけれども、そういった中で、ただし、やはりそういったお金、人も当然かかってくる。だから、増やしたいけれども、増やすだけでは駄目だと。そういう中で、スクラップ・アンド・ビルド、減らすことも当然あってしかりです。 岡田克也外務大臣のときにはそう言って、もちろん省内から反発もあるかもしれません。やはり、なくすというのは非常に大きな決断であり、それに対して抵抗もあるかもしれません。ただ、やはり、歴史的な使命を終えた在外公館、総領事館なりに関しては、場合によってはそこをなくしていくというのも、私は一つの選択肢として、リーダーとして必要なのかというふうに思っております。 平成二十六年、二〇一四年以降、廃止された公館はありません。ちょっと古いんですけれども、平成二十二年、二〇一〇年の総務省の在外公館に関する行政評価においても幾つか指摘もされております。 今後の在外公館の廃止については、どのようにお考えでしょうか。
○石川政府参考人 お答え申し上げます。 在外公館の配置に関しまして、限られたリソースが必要なところに適切に配分されているかどうかという観点から、それぞれの在外公館の必要性について不断に見極めていかなければいけないということは当然のことと考えております。 そうした中で、在外公館、二つございまして、大使館と領事館でございます。 大使館につきましては、相手国において、我が国政府を代表するほか、二国間関係の象徴的な意義を有するため、これを廃止するということは基本的には想定し難いと思っております。 次に、総領事館についてでございますが、担当地域の在留邦人の数ですとか日系企業の進出数の増減等といった、我が国との関係の変化というのは十分あり得るところでございまして、過去におきましても、総領事館の廃止というのは行ってきたことがあるところでございます。 無論、担当地域の邦人の生命財産や日系企業の利益の保護、旅券の発給等の行政事務に当たっている総領事館、こういった総領事館を廃止するということの判断を行うとすれば、現地でそのような行政サービスを行い得る機関がなくなるということの影響も十分考慮する必要があると思っております。 外務省といたしましては、引き続き、現地に進出する日本企業の支援、在留邦人の安全確保を含む重要課題に機動的に対応する観点から、適切な体制の整備を不断に行ってまいりたいと思っております。
○茂木国務大臣 確かに、限られた財源の中で最適な公館の配置ということは考えていかなきゃならないと思っております。 ただ、これは、言ってみるとジャック・ウェルチのように、コアコンピタンスというか、集中と選択で、いいところはよくて駄目なところは直していくというのと若干性格が違うところがあると思います。在外公館、総領事館におきましても、当然、邦人の保護であったりとか、現地に進出している企業、その関係を維持していくということもありますが、地域コミュニティーとの関係というのもあります。さらに、場所によっては、様々な歴史戦が戦われているんです。 そういったことも、全体を考慮しながら、少し長い目で見て、今年どうだから来年どうするということよりも、より長期的な視点でこの問題というのは考えていく必要があると思っております。
○青山(大)委員 ありがとうございました。 今、大臣からもちょっと御答弁を頂戴しましたけれども、改めて、今回、今いろいろ一連のやり取りをしてきました。太平洋島嶼国の件ですとかアフリカの件、そして廃止の件ですとか含めまして、今後、在外公館の整備方針というのを見ますと、一番新しく作られたのが平成二十六年ですか、二〇一四年、整備方針も出ていますけれども、それから年数もたっていますし、世界情勢も変わりつつありますし、当然、昨今の新型コロナウイルス感染症拡大によって、外交の在り方も若干変わってくるところもあるかと思います。 私は、いま一度、茂木大臣の強いリーダーシップで、そういった在外公館の整備方針をちょっと時間をかけて見直す時期なのかなというふうに思っております。そういった見直しについて、大臣のお考えをお伺いいたします。
○茂木国務大臣 毎年の予算要求におきましては、整備方針全体と言うかどうかは別にしまして、一旦、アフリカであったりとか太平洋島嶼国を始め、どういう地域で、少し、一年だけではなくて数年のタームで、どうしていこうか、こういう議論を行った上で毎年の要求というのはさせていただいているところでありますが、その上で、せっかく委員の方からそういう御指摘もいただきましたので、もう一度、全体をどうするかとよく考えてみたいと思います。
○青山(大)委員 改めて、是非、中期的なスパンで見直しも行うべきかなと思っております。 ごめんなさい、あともう少し質問させていただきます。 私も、以前、ブルネイの日本大使館を訪問した際など、大使を始めブルネイの日本大使館で勤務する職員の皆様、本当に熱心な仕事ぶり、目に焼きついております。また、キルギスとか、さっきも言いましたように、私も、ベトナムの方にも県を代表して行ったりとか、カンボジアとか幾つかの大使館に行きましたけれども、それぞれ皆さん、現地で過酷な条件の中で一生懸命やっている方ばかりでと私は思っております。 とはいえ、一方で、残念ながら、在外公館でのハラスメントとかの不祥事の案件も起きております。訴えたけれども、もみ消しにされてしまった、そんな例も聞いております。先ほど、一つの大使館を造るのに、設置で一・五億円とか、人数の話もございました。在外公館を増やしていくには、やはりその役割を、もちろん国民の皆さんに知ってもらって、国民の皆様から信頼を得なければいけないわけでございます。そのためにも、そういった不祥事を減らしていかなければいけません。 ちょうど茂木大臣が、多分副大臣を終えた頃ですかね、この「日本外交の構想力」、これは今なかなか手に入らなくて、私も国会図書館から今お借りしておりますけれども、多分、ちょうどこの頃も、例えば、中国の瀋陽のあの領事館事件の対応ですとか、ほかにも様々な外務省の不祥事があって、当時、茂木副大臣がその対応とか改革に苦慮されたことが書かれておりました。 本当に、そういう中で、やはり在外公館の質の向上ということは、恒常的にしっかり取り組んでいかなければいけないと思っております。そういった質の向上への取組、さらに、ちょっとハラスメントに関しましては、この五年間ぐらいで、例えば、具体的な相談の件数、それに対応などをお伺いいたします。
○石川政府参考人 お答え申し上げます。 外務省では、セクハラ、パワハラ防止等の措置に関する規程の制定ですとか、本省、在外公館へのセクハラ、パワハラ担当相談員の配置、在外公館の勤務状況について申し出ることのできる調査の実施、セクハラ、パワハラの具体例や相談窓口の定期的な注意喚起、全職員を対象としたハラスメント防止研修の実施などの取組を通じまして、各種ハラスメントの防止に努めるとともに、セクハラ、パワハラ行為について相談しやすい雰囲気の醸成に努めてきているところでございます。 こうした取組の下、在外公館におきましては、ここ数年は、職員から年に平均十件程度のセクハラ、パワハラに関する相談が寄せられているところでございます。
○茂木国務大臣 せっかく私の本を紹介していただいたので、多分あれは七冊目の本になるんじゃないかなと思いますが、読んでいただいたことに心から感謝を申し上げます。 在外公館の職員は、ハラスメントであったりとか、国民からやはり信頼を失うようなことがあってはならない。今、石川官房長の方から答弁があったようなことを徹底していきたいと思います。 同時に、それぞれの公館で、ミッションというか、そういう目的を持って仕事をする、やりがいを持つということが、ある意味、それでハラスメントがなくなるということではないんですけれども、やはり重要なのではないかな、こんなふうに思っております。 例えば、昨年一年間を見てみましても、コロナが世界的に広がるという中で、特に途上国ですけれども、帰国が困難になっている邦人の方、どうにか帰国をさせたいという思いで、本当に、アフリカを始め各公館、頑張ったと思います。そういう思いでみんなが仕事に取り組む、こういうやりがいをつくっていくということももう一つ重要なことではないかなと思っております。
○青山(大)委員 私も、実際現地に行って、本当にそういうふうにミッションをしっかり持って、高い志で頑張っている方がほとんどだからこそ、ちょっとそういう、一部出てきてしまうと、またそれが大きく報道されてしまって、全体的に非常に大きな損失になるという中で、やはりそういったものを未然に防ぐのが大事かなということで質問させていただきました。 最後、ちょっと、ごめんなさい、これはまた別の話で、一点だけ質問させていただきます。 JICAの海外協力隊の募集について、これはコロナ禍の中で、昨年の春は募集は選考中止、昨年の秋もコロナの関係で募集そのものが中止となってしまいました。 今度、新たに春の募集が五月二十日から六月三十日の予定で行われることになっていますが、これはコロナ前の二〇一九年の募集の期間の長さとほぼ今回変わりありません。応募書類には健康診断書の提出が求められるなど、医療現場が切迫する中で、コロナ前と同様の期間で応募書類を全てそろえられないケースもあると思いますので、ちょっと、この募集は少し私は通常よりも延ばすべきかなと思っています。 これは要望ですけれども、もし担当の方で何かお考えがあればお聞かせください。
○あべ委員長 外務省植野国際協力局長、申合せの時間が経過しておりますので、御協力お願いいたします。
○植野政府参考人 お答え申し上げます。 今委員から御指摘がありましたとおり、例年、JICAは海外協力隊の募集に当たって、春と秋の二回、それぞれ四十日間の受付期間を設けておりますけれども、昨年は新型コロナの影響で医療機関の一部で健康診断の受付を中止したり、あるいは受け付けても非常に人数を絞るというようなことがありましたので、健康診断書の提出の締切りを延長するというような対応を取りました。 今回、今年の春の募集につきましては、JICAの方で医療機関の状況を調べたところ、基本的には昨年のような問題はない、健康診断は受けられるという判断で、例年どおり、先ほど委員から御指摘のあった五月二十日から六月三十日までの四十日間ということで募集することにしておりますけれども、仮に今後、コロナの状況次第で医療事情が悪化して健康診断が受けられないということであれば、去年と同様、柔軟に対応したいと思いますし、今年については、せっかく応募してくださる方がそういうことでトラブルに遭わないように、事前に応募のそのホームページの箇所に、健康診断は早めに予約してくださいということをお伝え申し上げる予定にしております。 以上でございます。
○青山(大)委員 柔軟な対応をお願いします。 以上で質問を終わりにします。ありがとうございました。
○あべ委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。 ―――――――――――――
○あべ委員長 これより討論に入るのでございますが、その申出がございませんので、直ちに採決に入ります。 内閣提出、在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○あべ委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました本案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○あべ委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ――――――――――――― 〔報告書は附録に掲載〕 ――――◇―――――
○あべ委員長 次に、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定第二十四条についての新たな特別の措置に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定を改正する議定書の締結について承認を求めるの件を議題といたします。 これより趣旨の説明を聴取いたします。外務大臣茂木敏充君。 ――――――――――――― 日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定第二十四条についての新たな特別の措置に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定を改正する議定書の締結について承認を求めるの件 〔本号末尾に掲載〕 ―――――――――――――
○茂木国務大臣 ただいま議題となりました日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定第二十四条についての新たな特別の措置に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定を改正する議定書の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明申し上げます。 政府は、我が国に合衆国軍隊を維持することに伴う一定の経費の日本側による負担を図ることにより、駐留軍等労働者の安定的な雇用を維持し、合衆国軍隊の効果的な活動を確保するため、米国政府との間で在日米軍駐留経費負担に係る交渉を行いました。その結果、令和三年二月二十四日に東京において、私と駐日米国臨時代理大使との間で、この議定書に署名をいたしました。 この議定書は、現行の在日米軍駐留経費負担に係る特別協定の有効期限を一年間延長することを規定しております。現行の特別協定の有効期限が本年三月三十一日までとなっておりますので、この議定書は、本年度中に発効させる必要があります。 この議定書の締結に基づく現行の特別協定の延長は、日米安全保障条約の目的達成のため我が国に駐留する合衆国軍隊の効果的な活動を確保するためのものであり、ひいては日米関係全般並びに我が国を含むインド太平洋地域の平和と安定に重要な意義を有するものであると考えます。 よって、ここに、この議定書の締結について御承認を求める次第であります。 新型コロナや米国の政権交代といった事情もあり、従来よりも遅い時期での国会提出となりましたが、何とぞ御審議の上、速やかに御了承いただきますようお願いいたします。
○あべ委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 次回は、来る十九日金曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時二十二分散会