農林水産委員会 第2号
- 発言数
- 238 件
- 登壇者
- 27 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2020/11/17
会議録
○委員長(上月良祐君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、山田俊男さん及び林芳正さんが委員を辞任され、その補欠として清水真人さん及び中西祐介さんが選任されました。 ─────────────
○委員長(上月良祐君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 農林水産に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、消費者庁政策立案総括審議官津垣修一さん外十九名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(上月良祐君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(上月良祐君) 農林水産に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○堂故茂君 自民党の堂故茂です。 昨年度に引き続き自民党の理事を務めさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。 野上大臣、そして宮内副大臣、熊野大臣政務官には、御就任おめでとうございます。野上大臣におかれましては、終戦直後の食料危機や農地改革という難局の中で国政に御尽力された松村謙三農林大臣以来、七十五年ぶりの富山県出身の農林水産大臣となります。富山県人として大変うれしく、また同僚議員として誇りに思います。御活躍を期待しています。 現下のコロナウイルス感染症、そして想定される首都直下型地震を考えると、首都一極集中は非常に危険であり、分散型の国家を目指さなければならないことが明らかになっています。一方、安心して暮らしていける地方分散型の社会において、農林水産業、農山漁村はやはりその土台を成すものだと思います。地域政策を総合的に進めるとともに、農林水産業を振興し、所得の向上を図ることが必要と考えますが、今後どのように農林水産業を振興していくのか、大臣に意気込みとともに決意を伺いたいと思います。よろしくお願いします。
○国務大臣(野上浩太郎君) 現在、新型コロナウイルス感染症の拡大を受けまして、農林水産分野の状況あるいは食品産業分野の状況、極めて厳しい状況にあると思います。需要の減少や価格の下落などの大きな影響が生じておりますし、ウイズコロナ、ポストコロナ社会の到来は、場所を問わない働き方といった社会構造の変化というものも生じつつあります。今、分散型国家というお話が堂故先生からございましたが、そのとおりだというふうに思います。 私としましては、このような状況下におきましても、農林漁業者の所得の向上と農山漁村の活性化につながる様々な改革を進めていくことが重要だと考えておりますし、常に農林水産業の現場を意識しながら職務に当たってまいりたいと思っております。 今、堂故先生から郷土の大先輩である松村先生のお話をいただきましたが、松村先生始め郷土の先輩方、そしてまた堂故先生の御功績を胸に、その名に恥じぬように全身全霊で頑張ってまいりたいと思いますので、引き続き御指導のほどよろしくお願いいたします。(発言する者あり)
○委員長(上月良祐君) 指名を受けてから御発言を。
○堂故茂君 済みません、失礼しました。 頑張っていただきたいと思います。持ち前の熱意と誠実さで頑張っていただきたいと思います。 コロナウイルス感染症への対応の過程で、定額給付金の支給時のトラブルやオンライン学習の大切さが問われるとともに、日本社会のデジタル化への対応の遅れが指摘されました。農林水産業の生産現場や市場を中心とした流通体制など、農林水産行政分野では相当にデジタル化への遅れがあるのではないかと思われます。 菅総理の下、社会全体のデジタル化をリードする、言わばデジタル政策の司令塔としてのデジタル庁創設に向けた準備が進められていますが、農林水産省として、農林水産分野においてデジタル技術を活用した変革をどのように進めていくのか、伺いたいと思います。
○政府参考人(信夫隆生君) お答え申し上げます。 我が国全体においてデジタル技術を活用した変革が求められる中、農林漁業者の高齢化や労働力不足等に対応しつつ、生産性を向上させ、農林水産業を成長産業にしていくためには、農林水産業、食品産業のデジタルトランスフォーメーションを実現することが不可欠だと考えております。 このため、農林水産省においては、データを活用したスマート農林水産業の現場実装を進めるとともに、令和四年度までに、所管する法令や補助金など三千を超える行政手続の全てをオンライン化することを目指し、農林水産省共通申請サービスの構築に取り組んでおり、あわせて申請項目や添付書類の見直しなどを進めております。 また、デジタル地図を活用した農地台帳や水田台帳など現場の農地情報の一元的管理や、農業者等へのダイレクトな情報提供と現場情報の収集を可能にするスマートフォンアプリ、MAFFアプリの普及や機能の充実等のプロジェクトを精力的に進めております。 新型コロナウイルス感染症の経験や教訓も踏まえ、農業、さらには林業や水産業、食品産業も含め、更に強力にデジタルトランスフォーメーション実現に向けた多様なプロジェクトを進めていく考えでございます。
○堂故茂君 先ほど申し上げましたように、農林水産分野では相当遅れている部分があると思いますので、国のリーダーシップを期待したいと思います。 人工知能にビッグデータが結び付いた分野では、いわゆるGAFAと言われるプラットフォーマーが世界をリードしています。日本はこの分野で大きな後れを取ってきたと思われます。 しかし、人工知能とビッグデータに物づくりの分野や宇宙技術、科学技術の分野、日本人が得意の創意工夫の技を組み合わせた分野、それによって社会の課題を解決していこうとするIoT社会が到来しようとしている今、これまでの遅れを一気に取り戻すチャンスのときではないかと思います。 農業の生産現場では農業の担い手の高齢化や人手不足など多くの課題が見られ、これらの現場の課題をロボット、AIなど先端技術を組み合わせることによって問題解決するスマート農業への期待が高まっています。農林水産省として、今後スマート農業をどのように推進していくのか、伺いたいと思います。
○国務大臣(野上浩太郎君) 担い手の高齢化などに対応するためにロボットやAI等の先端技術を活用するスマート農業を推進しておりまして、現在、全国百四十八か所でスマート農業の実証を行っているところであります。 私自身も幾つか現場を回らせていただきましたが、あるカンショの産地に参りましたときに、女性で農業に従事している方が、私たち初心者でもこのロボットトラクターに乗れば真っすぐ進んでスムーズに作業ができるんだというお話をお聞きしましたり、ある高齢の農業者の方には、稲というのは人の足音を聞いておるものだと思っておったけれども、やはり後継者に農業を引き継いでいくためにはこういう技術はもう必須だと感じるようになったというお話ですとか、あるいは、この前、圃場間の移動ができる日本で初めての実証実験もあったんですが、様々な現場を見ながらその可能性の大きさというものは感じているところでございます。 しかし一方で、これまでの取組の中で課題も明らかになってきましたので、これらの課題の解決を図るために、スマート農業推進総合パッケージとして取りまとめまして、十月一日に公表をしたところであります。 本パッケージでは、実証の着実な実施や成果の普及、低コスト、導入コスト低減のためのシェアリングなど、新たな農業支援サービスの創出、またスマート農業に適した農業農村整備、あるいはスマート農業の教育の充実等々、方向性を示しているところでありますが、今後は、二〇一八年に閣議決定されました、二〇二五年までに農業の担い手のほぼ全てがデータを活用した農業を実践するということを目指して、研究開発から実証、現場実装まで総合的に取組を推進してまいりたいと考えております。
○堂故茂君 スマート農業を進めていくためには、ロボットトラクターなどの農機の開発だけでなく、その性能を十分に発揮できるような農地等の基盤整備が重要だと考えます。 富山県の水橋地区は、区画が小さく水はけが悪い農地が広範囲にわたって残っています。その解決に向けて、農地の大区画化を行い、スマート農業の導入や高収益作物の作付け拡大を後押しする国営農地再編整備事業の来年度の事業着手に向けて概算要求がなされています。水橋地区の事業を今後どのように進めるのか、伺いたいと思います。 また、今後、水橋地区を含め全国でスマート農業を展開し、農業の競争力強化を実現するための基盤整備をどのように進めていくのか、農林水産省の見解を伺いたいと思います。
○副大臣(宮内秀樹君) お答えをいたします。 農林省といたしまして、農業者の高齢化や人手不足等の課題を解決するスマート農業の導入には、自動走行農機の性能を十分に発揮できる農地の基盤整備が重要であると認識をいたしております。 令和三年度に着工を要求しております国営農地再編整備事業、水橋地区におきましては、圃場の大規模化や排水改良など自動走行農機等が性能を発揮しやすい基盤整備を行い、担い手への農地の集積やスマート農業の導入を推進するとともに、ニンジンなどの高収益作物の栽培にも取り組み、もうかる農業のモデル地区としていきたいと考えております。 全国各地の農業の競争力強化に向けまして、地域の要望を踏まえつつ必要な予算を確保いたしまして、スマート農業に対応した農地の基盤整備の着実な推進に努めてまいりたいというふうに考えております。
○堂故茂君 水橋はあくまで一か所ですが、かなり住民の協力も整って、新しい農業に向かおうとしています。是非後押しをしていただいて、全国の皆さんにもスマート農業を含めた高収益作物はこうしてやるんだと、そういうモデルにしたいと思いますので、後押しを願いたいと思います。 高齢化人口が進む農山漁村において地域を活性化するためには、農林水産業だけでなく、食を中心とした観光業とも連携し、農山漁村の地域資源を生かした取組を進め、交流促進と所得の向上を図ることが重要と考えます。農山漁村に宿泊し、地域資源を活用した食事や体験を楽しんでいただく農泊事業は、都市の住民と農山漁村に住む住民にとって、お互いに助け合い補完し合う大変良い取組ではないかと思います。 富山県南砺市では、世界遺産の五箇山の里で合掌造りのコテージを宿泊用に活用するなど地元ならではの伝統もアピールし、農泊を通じた地域の活性化に取り組まれています。 政府として、平成二十九年三月に定めた観光立国推進基本計画では、農泊をビジネスとして実施できる体制を持った地域を令和二年度までに五百地域創出することを目標に掲げ、農林水産省を中心に農泊の取組を進めてきたと聞いていますが、現在までの実施状況、そして今後の方針について伺いたいと思います。
○大臣政務官(熊野正士君) お答え申し上げます。 農泊につきましては、地域にある農家住宅や古民家等を活用して宿泊のサービスを提供するとともに、宿泊施設であるとか農家レストランでの食や体験等を観光コンテンツとして提供し消費を促すことで、地域にある観光資源を活用しつつ所得の向上を図る重要な取組でございます。 先ほど堂故先生の方からも御紹介いただきましたけれども、令和二年九月時点で、全国で五百五十一地域を採択したところでございまして、富山におきましても十地域というふうにお聞きをしておりますけれども、そのように地区を採択しました。 今般のコロナウイルスの影響下におきましても、豊かな自然や美しい景観を有する農山漁村への旅行のニーズは非常に高く、特に、農山漁村地域の食や景観に対する期待が大きいものと承知をいたしております。 このため、農林水産省といたしましては、農家民宿や古民家等の農泊らしい宿泊施設の整備、また、食、景観等の地域資源を活用したコンテンツの磨き上げ、さらに、コロナ禍に対応するための農泊事業者向けガイドラインを普及徹底いたしまして、安全、安心な旅行先としての農山漁村のPR等を図っていく所存でございます。 今後とも、官民一体となって、農泊に取り組む地域の魅力の向上やビジネス展開を後押ししてまいります。
○堂故茂君 是非、地域の元気を引き出す大変いい事業だと思いますので、これからもしっかり取り組んでいただきたいと思います。 大臣の地元富山市では、持続可能な開発目標、SDGs未来都市政策を掲げて市政が進められています。子供たちの未来のために美しく緑豊かなふるさとを残すことは、私たちの世代の重要な責務であると考えます。菅総理が二〇五〇年カーボンニュートラルを今国会冒頭で宣言されました。非常にすばらしいことと思いますが、その実現に向けて、相当な覚悟を持って、また国を挙げて取組を加速していくことが重要であると思います。大臣所信でも、SDGsや環境の重要性が国内外で高まっており、みどりの食料システム戦略を検討していく旨が述べられました。 カーボンニュートラルへ向けた取組は、強い農林水産業と美しく活力ある農山漁村を実現する観点からも大変重要な方向であると思います。今後農林水産省としてどのように取り組んでいくのか、野上大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(野上浩太郎君) 農林水産省では、昨年四月に食料・農業・農村政策審議会の地球環境小委員会で取りまとめました脱炭素社会に向けた農林水産分野の基本的考え方の中に明記されました二〇五〇年のビジョンとして、農林水産業における化石燃料起源のCO2ゼロエミッションに即した施策を今進めているところであります。 具体的には、温暖化防止策として、施設園芸等における省エネ機器や水産業におけるLED集魚灯等の導入支援といったCO2排出削減対策ですとか、あるいは間伐や再造林等の適切な森林整備等によるCO2吸収源対策などを実施してきておりまして、これらの一層の推進が重要であると考えております。 また、今、堂故先生からお話ありましたみどりの食料システム戦略についてでありますが、食料の安定供給と農林水産業の発展を図るためには、温暖化にも強い持続的な食料供給システムの構築が急務だと思っております。 先日申し上げましたように、食料、農林水産業の生産力向上と持続性の両立をイノベーションで実現するためのこのような戦略の検討を進めてまいりたいと考えております。
○堂故茂君 以上で終わります。ありがとうございました。
○藤木眞也君 自由民主党の藤木眞也でございます。約一年半ぶりに質問をする機会をいただくことになりました。 改めまして、野上大臣、また、宮内副大臣、熊野大臣政務官、御就任おめでとうございます。特に、野上大臣、昨今、大変なこの米の問題が大きくなる中で、米どころ出身の大臣として、今後の米の扱い、大胆な取扱いを是非、期待いたしますので、よろしくお願いしたいと思います。 質問時間も非常に短いということでありますので、早速質問に入らせていただきますけれども、まず最初に、コロナ感染症の対策についてお伺いをさせていただければと思います。 私もつい先日まで政務に就いておりましたけれども、この間、持続化給付金であったり経営継続補助金、また高収益の次期作支援の交付金であったりと、非常に、家族経営の方々を始め、このコロナの荒波を乗り越えていただくために農水省として次々と措置を設けていただいたわけでございますが、特に今回、経営継続補助金というのは、中小・家族経営の皆さん方にとっては非常に使い勝手のいい、また経営のやる気を喚起するという意味では非常に現場で喜ばれた事業だったというふうに思います。若干、採択が計画より遅れたという点もありますが、想像を上回る希望者が殺到したということでございます。 是非この事業については、経産省にあります持続化補助金の方も基金化を設けて継続的に今後も執り行っていくというような扱いになってございます。この経営継続補助金についても、是非、農林水産省の方でもそういった来年度以降も取組ができるような前向きの検討をしていただければなというふうに思います。 また、コロナの影響が非常に大きいという形の中から元々始まった次期作を支援するという次期作交付金ですけれども、途中で運用改善を行って、高収益の次期作についての支援を行うんだということになりましたが、今般、これが党とのすり合わせも余りうまく行われない中で現場に運用改善が発表されたということで、これは本当に、これ、現場では非常な大騒動になってございます。 先般、追加措置という形で出されてはおりますけれども、まだまだこの混乱というのが、収束に向かってはいるものの、まだまだ波が高い状態の中にあるんだということを、是非、役所の皆さん方にはもう一度考えていただいて、今回のようなことが二度と起きないように反省をしていただきたいなというのが一番の願いでございます。 この追加措置が出されたといいましても、まだまだ農家の皆さん心配をされていますし、まだ政策全体が現場に落とし込めていないという状況の中にはありますけれども、やはりこれをJAであったり協議会の方々が心配されているのが、このまま行っても恐らく農家間に不公平感が出るんじゃないかというような話が次から次と私たちの耳に入ってきます。是非その辺がないような細心の説明をしていただきたいですし、そういう取扱いを今後、農水省の皆さん方にはやっていただきたいなというお願いをさせていただきたいと思います。 コロナの影響を乗り切るために出されたいろいろな事業でありますけれども、とにかく評判がいいということ、元々の想定以上の応募があるということを考えると、やはり役所として、しっかりした予算の確保、これに全力で取り組んでいただいて、少しでも多くの農家の皆さん方を救っていただきたいというふうに思ってございます。 こういった面について、農水省としての考え方をお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(野上浩太郎君) 経営継続補助金につきましては、第一回公募で採択する分に対して補助金を交付するために、令和二年度の第二次補正予算と他の予算からの流用、そして新型コロナウイルス感染症対策の予備費の活用によりまして六百四十一億円確保するとともに、今、第二回目の公募を実施をしているところであります。 今般、編成指示のありました第三次補正予算におきましても、必要な財源をしっかりと確保してまいりたいと考えております。 また、御指摘のありました高収益作物次期作交付金につきましては、その運用を見直さざるを得なくなり、関係者の皆様に大変な御負担をお掛けしていることにつきまして誠に申し訳なく思っております。追加措置も含めて、丁寧に説明をし、対応していかなければならないと考えております。本交付金についても、今後、追加の財政措置が必要と判断される場合には、第三次補正予算において必要な財源をしっかりと確保してまいりたいと考えております。
○藤木眞也君 財源がないことにはなかなかこれ満足のいく措置にならないと思いますので、しっかりと予算の確保をお願いさせていただきたいと思います。 続きまして、TPP等関連の対策について質問をさせていただきたいと思います。 いろいろな地域から、今年はコロナの関連予算が相当出ている関係で、TPP等の関連対策というのが補正になります関係で、予算が取れるんですかという心配を非常に私ども受けるわけですが、しっかりとその辺は切り分けた中で頑張らせていただきますという返事はさせていただいておりますものの、やはり、農家の皆さん方と同じ考えで、私どもも非常にこの問題は心配をいたしております。 畜産クラスター事業、また産地パワーアップ事業でありますけれども、今、生産意欲をかき立てる意味で、また現場の要望を潰していく上で必要な事業だと思います。役所でもその辺は十分御理解はされていると思いますが、このTPP等の関連の予算というのをしっかり取っていただくための考え方といいますか、そういったところを、役所の考えをお聞かせいただければと思います。
○副大臣(宮内秀樹君) お答えをさせていただきます。 TPP等関連対策につきましては、現在、平成元年十二月に改訂されましたTPP等関連対策大綱に基づきまして、国際競争力のある産地イノベーションの促進や畜産・酪農収益強化のための対策、あっ、失礼いたしました、訂正させていただきます。平成元年十二月と申し上げましたけれども、令和元年十二月でございます。失礼いたしました。国際競争力のある産地イノベーションの促進や畜産・酪農収益力強化のための対策などを通じまして、強い農林水産業の構築、米や麦、牛肉・豚肉などの重要五品目の経営安定、安定供給のための備え、地理的表示や植物新品種などの知的財産権の保護の推進に向けて様々な対策を実施しているところでございます。 農林水産省といたしましては、今般署名に至ったRCEPを含めまして、各協定を最大限に活用した農業投資の拡大の取組を後押しし、農林水産物・食品の二〇三〇年の五兆円目標の実現に向けまして、生産基盤を強化して輸出力を強化していくことが重要であると考えております。 今後、年内をめどに改訂されることとなっておりますTPP等関連政策大綱に基づきまして、必要な予算の確保に努めてまいりたいというふうに考えております。
○藤木眞也君 どちらも非常に大事な事業だと思います。しっかりとした予算確保を是非お願いいたします。 続きまして、昨今の農政の中で非常に大きな心配事となっていますのが今年の米の在庫の問題かなというふうに思います。是非これは、今年の米の在庫の問題と来年の作付けの問題と二つに切り分けて、しっかりと農林水産省には対応していただきたいというふうに思います。 特に今年、作況も順調だったということもありますが、過去にないような在庫が今回発生をしているという状況の中で、党の中でもいろいろと議論は進んでおりますが、やはり今年最大の大きな要因は、私はコロナの影響が大きかったと思います。外食の消費が非常に減退をする中でこの在庫が積み増しをしてきたんだということを考えると、やはり今年の米の余剰分というのはしっかり今年のうちに私は市場から隔離をするべきではないかなという考えを持っております。 是非、コロナの対策として、そういったところも検討していただければというふうに思いますし、今年この米を来年に持ち越すようなことがあれば、非常にこれ、来年の米に対しても影響が残るというふうに思います。今、地域協議会、全国協議会の方でも、来年の配分に向けて、作付け配分に向けて動きが出ておりますけれども、やはり今年、この三年間の反省に立ってみても、転作がなかなか面積が拡大をしていかない一番の要因、水田フル活用の交付金、こういったところの単価が適正であるか等々も含めて、今後しっかりと農水省の中で協議をしていただければというふうに思います。 この米の処理の問題、また来年に向けての作付けの問題、そういったところの役所の考え方をお聞かせいただければと思います。
○政府参考人(天羽隆君) お答え申し上げます。 まず、令和二年産米のことでございます。 令和二年産米の作付けにつきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響により地域の話合いが困難であったといったようなことを踏まえまして、取組計画書の変更、追加、これは例年六月末を締切りにしておりますけれども、九月十八日まで延長して検討期間を確保をし、農林水産省といたしましても積極的な情報提供に努めてきたところでございます。 一方、令和二年産の水稲の十月十五日現在における作付面積及び収穫量、予想収穫量によりますと、主食用米の作付面積は百三十六・六万ヘクタールということで、対前年一・三万ヘクタールマイナス、これは数量ベースでは約七万トンマイナスということになります。全国の作況指数は九九、予想収穫量は七百二十三万トンということでございまして、委員御指摘のとおり、厳しい需給環境にございます。 他方、令和二年産米の九月の相対取引価格でございます。これは二年産米の最初の相対取引価格になりますけれども、全銘柄平均で六十キログラム当たり、前年同月比六百七十六円安、一万五千百四十三円、マイナスの約四%でございます。価格につきましては、引き続き動向を注視する必要があるというふうに考えておるところでございます。 このような状況に鑑みまして、新型コロナウイルス感染症の影響等により中食、外食向けの需要が落ち込んでいる状況も踏まえ、農林水産省といたしましては、米穀周年供給・需要拡大支援事業によります保管経費の支援対象期間を拡充して、例年、新年度、四月からのところを五か月間前倒しをいたしまして、十一月から支援をすることとしてございます。また、本支援を活用いたしまして、全農などにおいては約二十万トンの調整保管に取り組むというふうに承知をしておるところでございます。 また、令和二年度一次補正予算の中にございます国産農林水産物等販売促進緊急対策の対象品目といたしまして、需要が大きく減少しております中食、外食向けのお米を新たに追加をいたしまして、インターネット販売の送料支援、中食、外食の販促キャンペーンで使用するお米の費用支援といった販売促進の取組を実施することとしてございます。
○藤木眞也君 非常にこの在庫というのが来年に大きく私は影響を及ぼすというふうに心配をいたします。しっかりした在庫処理といいますか、在庫の対策をお願いしたいと思います。 続きまして、今日は、厚生労働大臣政務官のこやり政務官にお越しをいただいております。 私たちのJAグループには厚生連という病院があるわけですが、地域医療を守る厚生連病院は、コロナの患者さんを積極的に受け入れるなど、大きな貢献をしてきた病院の一つでございます。 特に、一月十日に国内で最初の患者さんを引き受けて、それ以後も横浜港に停泊をしていましたダイヤモンド・プリンセス号の陽性患者を積極的に引き受けたことによって、非常に、病床の確保であったり、風評被害、また、受診を控える患者さんが相当増えたことによる厚生連病院の経営の悪化が顕著に現れている状況にございます。 また、国の支援は四月以降が対象となっている関係で、一月から三月までの期間というのが今、補助の対象の外に置かれているということでありまして、本来ですと、これだけ感染症に頑張っていただいた医療従事者の方には、夏のボーナスは当然上乗せをして支払いたいというのが私は病院サイドの考え方だったんだろうと思います。それを今年はカットをする形で支払わなければいけなかったという、この判断をした、私は、病院の経営者の判断というのは非常に苦しいものがあったというふうに理解をいたします。 是非、この一月から三月期というのをもう一度、これ、年度が違うという話で、私たちが相談をするとそういう返答しか返ってきませんので、もう一度厚生労働省の中で検討していただきたいというふうに思います。やはり今後の、こういった対応が今後の新たな感染症等々に対しての病院の取組には大きく影響してくると思いますし、厚生連を含む公的な病院、ここがやはり、この地方交付税措置の対象が公立病院と公的病院では相当差があるんだということも今お聞きをしております。 そういったいろいろな問題点について、厚生労働省としてどのようなお考えをお持ちなのか、お聞かせいただきたいと思います。
○大臣政務官(こやり隆史君) お答えいたします。 まず、新型コロナウイルス感染症の患者を受け入れていただいている医療機関等に対しましては、緊急包括支援交付金といたしまして、第一次、第二次補正及び予備費を活用いたしまして、総額二・七兆円の支援を措置しております。この交付金につきましては、臨時的なコスト等を踏まえて、委員御指摘のように、特例的に四月一日まで遡って交付するといった形にしているところでございます。 この交付金でございますけれども、既に都道府県には申請のとおり交付しているところでございますが、医療機関にまだ届いていないという状況になっています。まずは、この交付金をお届けするために、早期執行を強く都道府県に対して要請をしているところでございます。 また、委員御指摘のそれ以前の分につきまして、委員も御指摘いただきましたけれども、同じ年度の歳入予算で歳出を行う会計年度独立の原則から、昨年度分に対する補助はできない仕組みとなっているところでございますが、厚生連を始めとしてダイヤモンド・プリンセス号の患者の対応のように、国からの要請を踏まえて御対応をいただいた医療機関に対し、関係者から強い御要望をいただいているということは承知をしているところでございまして、現在、厚労省として何ができるかしっかりと検討してまいりたいというふうに思っております。
○藤木眞也君 志を持って、本当に国民の皆さん方の生命を守るために頑張られた病院に対して、しっかりと国としてのやはりお答えを出していただきたいというふうによろしくお願いいたします。 時間になりましたので、終わらせていただきたいと思います。
○森ゆうこ君 立憲民主党、森ゆうこでございます。 野上大臣、初めて質問させていただきます。御就任、誠におめでとうございます。 予算委員会で通告しながらちょっと質問ができなかった米政策について、先ほど藤木議員からもありましたけれども、まあ一時期は、日本農業新聞などによって、北海道の生産トン数に匹敵する、あるいは新潟県の生産面積に匹敵する稲、米を来年減産しなければならないと。新しい制度の中でそういう状況に陥って、先ほど藤木さんからは三年間の反省も踏まえてという話もあったんですけれども、ただ、作況指数が最終的にはいろんな要因がありましてかなり低めになったということもあって、そこまでではないんですけれども、やはり相当減産をしなければならないということなのでございますけれども。 結局、まあいろいろ、地域間でコロナのために協議ができなかったとかというふうな先ほど説明もございましたけれども、そもそも、この制度自体が、とにかく需要の分だけ作っていくという基本的な考え方で、これ本当に機能するのかという疑問があったんですが、ここに来てやはりその矛盾点が浮き彫りになったのではないかというふうに思いますけれども、いかがですか。
○国務大臣(野上浩太郎君) 今御指摘ありましたとおり、主食用米につきまして、食糧部会において令和三年度産の主食用米の生産量を六百九十三万トンとする見通しを示しておりまして、大変需給環境厳しい状況にあると考えております。 米政策につきましては、主食用米の需要が毎年減少すると見込まれる中で、国内の消費拡大あるいは輸出拡大の取組を進めつつ、自らの経営判断により需要に応じた生産、販売を着実に推進していくことが基本と考えております。 この現下の厳しい状況の下で、この需要に応じた米の生産、販売が進みますように、国内の消費拡大ですとか産地の調整保管、輸出拡大の対策の充実、あるいは需要のある麦、大豆、輸出用米等、主食用米以外の生産拡大、また高収益作物への転換、水田活用の直接支払交付金等による広角的な推進方策などについて、過去の実績も踏まえつつ、どのような工夫ができるかよく検討してまいりたいと考えております。
○森ゆうこ君 いやいや、だから、それでは、これだけ大量に削減しなきゃいけないんですけど、できるんですかと。今年のコロナによる余剰米というのを、先ほど、今年のうちにきちっと何とかしてほしいという与党側からもそういう要望がありました。本当にできるんですか。今の、検討してまいりたい、いいんですけれども、もう十一月も終わりに近づいていますよ。 もっと具体的に、いや、じゃ、なぜこれ機能しなかったのか、政策の私は誤りを認めるべきではないかというふうに思います。今回はコロナがきっかけにすぎず、早晩豊作になればこういう矛盾が現れてくるのは我々も指摘していたわけですし、何かいろんなことを先ほど、こういうことを検討するとおっしゃっていましたけれども、本当にそれ機能するんですか。これ、早く方針をきちっと示してもらわないと、私ども、米どころ新潟ですから、本当に死活問題ででしてね、何とかしてもらいたいということで。失敗認めるべきじゃないですか、一言。どうですか、野上さん。
○国務大臣(野上浩太郎君) やはり、人口減少によりまして主食用米の需要が毎年十万トン程度減少していく中で、行政が需給調整のためにかつてのように生産数量目標の配分をすることとした場合、やはり生産者自らが市場のニーズを捉えて創意工夫を発揮しながら生産を行う状況に導くのは難しいと考えております。 このため、平成三十年産からは生産数量目標の配分を停止をしたところでありますが、引き続き需要に応じた生産、販売の推進へと進めてまいりたいと思いますが、今お話ありましたとおり、それをどうやっていくのかというところだと思います。先ほど申し上げた内容も踏まえつつ、早急にその内容を、どんな工夫ができるか、これも財務当局とも議論をして検討してまいりたいと考えております。
○森ゆうこ君 いや、だから、需要に見合った生産をすると、一言で言うとね。それ、なかなか難しいんですよ、やっぱり。いや、いいですよ。だから要するに、安倍農政というのは官邸農政と言われてきました。市場原理万能で、とうとう農業までその市場原理の荒波に、売れる分だけ自己責任で作ってくださいと。もちろんその地域の話合いの仕組みはつくったものの、結局うまく機能しないじゃないですか。 ここで、最初に通告していた問題なんですが、要は、私たちはずっと一貫して、安倍農政、官邸農政、市場原理万能主義、これじゃ農業ますます壊れますよと。漁業も一緒です。いよいよ漁業法の施行、大改正の施行が始まりますけど。普通の工業とかそういう産業とは違うんですよ。大臣も所信で、地域政策としての農業、産業政策としての農業、両方ともきちっとやるとおっしゃったけれども、今まで全く違うことをやってきたのが官邸農政、安倍農政だったんですよ。で、ここへ来て矛盾が噴出しているんです。 これだと、あれですよ、米価が下がってて、余剰に作ってしまうとね、調整がうまく利かなくて、もう所得倍増だの、何か農家の所得増とかそんな話はもう全く絵空事で、大変なことになると思いますけれども、もう少し具体的な答弁がいただきたかったんですが、私たちはずっと言ってまいりましたけれども、減反とそして戸別所得補償制度、これセットでやって初めて減反政策が実効的になったというふうに専門家からも評価されているんです。戸別所得補償制度、この際、政権も替わったわけですから、自民党内でですけどね、思い切って復活させるべきじゃないですか。機能しない政策をいつまでやっててもますます農村は疲弊するばっかりじゃないんですか、大臣。
○国務大臣(野上浩太郎君) 今、戸別補償制度につきましてお話をいただいたところでありますが、これは、全ての主食用米の販売農家を対象とした結果、やはり需要が年々減少している主食用米への過剰作付けを招きまして、導入と同時に米価の下落を招いた、あるいは担い手の農地の集積ペースを遅らせた等々の課題があったと思います。 今御指摘のありましたとおり、麦、大豆、飼料用米といった需要のある作物の生産振興ですとか、農地バンクによる農地集積、輸出促進等々によって農政全般にわたる取組を進めてまいりましたが、これによりまして、生産農業所得、六年間で五千億円以上増加をして、農林水産品の輸出も九千億円を超えるなど、成果も現れてきていると思いますが、いずれにしても、農業者の所得向上を目指してどのような政策ができるか、先ほどの米政策の需給緩和に対する対応という話もありましたが、これ、よく工夫をしてまいりたいと考えております。
○森ゆうこ君 いや、ちょっと、よく考えてください。野上さんは農水委員になったことはたしかなかったんじゃないかな。本当にこのままだと地域の衰退に拍車を掛ける、農業の衰退、いやもう空恐ろしいですよ。皆さん、うちも地元で頑張ってくださっているのは皆さん本当に高齢で、あと五年後と言ってられないんですよ、五年後、十年後と。いや、本当に、与党の先生方の農林水産業にお詳しい先生方、専門の先生方は、必ずしもこの官邸農政、評価してなかったわけですよ、特に種苗法の廃止なんというのは。(発言する者あり)ああ、ごめんなさい、種子法、種苗法の廃止じゃないや、ごめんなさい、種子法の廃止なんというのはね。だから、もうちょっと、いや、それで本当に成果が出ているんならいいですよ。一部のところだけ、おいしいところだけ言わないでください。自給率も三八、もうどんどん農村が疲弊している。 水田活用の直接支払交付金もあるからという話ですけれども、でもこれ、財務省が反対しているじゃないですか。ちゃんと必要な額確保できるんですか。
○国務大臣(野上浩太郎君) 先ほども申し上げましたとおり、財務当局とこれはよく話をして、過去の実績を踏まえつつ予算の確保に努めてまいりたいと考えております。
○森ゆうこ君 もう一つ、転作と、フル活用で転作。それが今年、来年度概算要求で新しい米麦、何でしたっけ、何か新しい施策を始めるんですが、そもそも水田というのは、例えば大豆を作ったりするのに適さないんですよね。ちょっとでも雨が降れば、もう大豆駄目になっちゃいますし。水田の特性なんですよ。 だから、そういう意味では、転作もなかなか難しい。その代わりのことをやるとおっしゃっても、それが本当に実効性があるのか。転作して作ったものの価格もそうですけれども、そのようなことをもう一度よくお考えいただきたいと思います。 それで、新しい政務三役、皆さん、副大臣、政務官、おめでとうございます。やっぱり、誰のために働くのか。菅総理は国民のために働く、当たり前でしょう。今更それ言わなきゃいけないのかなと思いますけど。 副大臣、誰のために働くんですか。
○副大臣(宮内秀樹君) お答えをいたします。 もちろん国民のために働くのが我々の任務だと思っております。
○森ゆうこ君 じゃ、それちょっと確認させてください。 この間、予算委員会でも質問いたしました。NEXCO中日本の中央道の耐震補強工事の件でございますが、これを受注した大島産業。そして、何と耐震補強工事なのに鉄筋が入っていないと。これはたまたま施工ミスだったということでは済まされないと思いますけど、御認識どうですか、副大臣。
○副大臣(宮内秀樹君) 施工不良があったというのは大変な問題なことであると思っております。鉄筋が入っていないようなことの工事はゆゆしき問題であるというふうに思いますので、国民の安心の、安全のためにも、すぐにそこは補修をし対応をするということが必要であると思いますし、そのことについては施工側も補償をするということが当然のことであるというふうに私は思っております。
○森ゆうこ君 こういう問題が起きて、大島さんと懇意にされているということは衆議院でもお答えになられましたけれども、お話しされましたか、どうなっているんだと、この工事は、ちゃんとやったのかと、何でこんなことになったんだと、ちゃんと聞かれました。だって、去年の九月に、わざわざ大島さんから頼まれた件で御自分の部屋に国交省とそしてNEXCO中日本を呼んで、問題解決してあげたわけでしょう。この件について大島産業に一体どうなっているんだと御自分でただしましたか。
○副大臣(宮内秀樹君) お答えいたします。 この件が報道に出てから大島さんとは御連絡は取っておりません。この件につきましては発注者と受注者との関係であるわけでありますので、ここのところはこの当事者間がしっかり解決をして対応すべきであるというふうに私は思っておりますので、連絡は取っておりません。
○森ゆうこ君 いや、何で連絡取らないんですか。何で連絡取らないんですか。どうなっているんだと、ちゃんと工事やったんでしょうねと。だって、わざわざ頼まれた件で、御自身が、昨年の九月、国交省とNEXCOを呼んで、双方、無理やり何か大島産業の希望どおりにさせたんでしょう。 この件について詳しく聞きますね。 昨年の九月というところまでは分かっているんですが、昨年の九月何日ですか。そして、そこでは何が話されましたか。きちんと通告してありますので、調べてあると思いますから、しっかり答えてください。
○副大臣(宮内秀樹君) お答えいたしますが、私のところには通告が来ておりませんので、正確には答えられません。 二〇一九年の九月に国交省とNEXCOと面会をさせていただいたのは事実でございます。(発言する者あり)
○委員長(上月良祐君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(上月良祐君) 速記を起こしてください。 まず、国交省から御答弁を求めます。
○政府参考人(宇野善昌君) お答えいたします。 当時の国土交通省の担当者に確認したところ、具体的な日付は記憶しておりませんでしたが、中日本高速道路会社に確認したところ、昨年九月二十日と聞いております。 当時の国土交通省の担当者及び中日本高速道路会社に面談の内容について改めて記憶を確認したところ、面談の参加者は、宮内秀樹衆議院議員本人、議員秘書、中日本高速道路会社の部長ら二名及び国土交通省担当者本人。中日本高速道路会社に確認したところによれば、面談時に、当該工事は厳しい現場であること、受注者との工事書類の提出の指示などにおいて、中日本高速道路会社の、高速道路会社の担当者からメールで一部不適切な言葉遣いの指示があったこと、当該工事でメールのやり取りをしていた当該高速道路会社の担当者については既に担当の変更を行っていることについて高速道路会社の担当者から説明をしたと聞いています。 失礼します。
○森ゆうこ君 いや、何で国土交通省に先に答えさせるんですか。だって、宮内さん本人のことなんですよ。宮内さんが、今答弁にもあったように、あなたが、本人がそこに同席をして、大島産業に頼まれたことをやったわけでしょう。 何、何の工事について、どの工事ですか。今回問題になっている耐震偽装の鉄筋のない工事についての話でしょう。どういう内容だったんですか。
○副大臣(宮内秀樹君) お答えをいたします。 二〇一九年の九月であったと思います。日にちまではちょっと確認できておりませんで、申し訳ないんですけれども……(発言する者あり)はい、二十日ということで今お話があったと思いますが、元々ですね、この鉄筋が入っていなかった施工不良の話ではなくてですね、このときはNEXCOの工事担当者から大島産業に対します工事のやり取りの中のメールの中に、その内容に著しいパワハラの表現が幾つかあってですね、その写しを私のところに持ってまいりまして、このようなちょっと行き過ぎた表現があると、そのことによって大島産業の担当者がノイローゼになったというようなことがあって、スムーズになかなか工事が進んでいないという状況、これを聞いたものですから、国交省を通じて、この工事がどうもスムーズにいっていないという話があったと。で、メールもお出しいたしまして、このようなことがあっているようだけど、私は当事者じゃないから、どういうことだったのかということを改めて事実関係をしっかり把握していただいて、その上で工事がスムーズにいくように、進捗するように、進めるように工夫をしてくれと、こういうお話をさせていただいて、それで、そのNEXCOの担当者の方、部長の方、それから国土交通省の方と面談をして、そのようなことについて事実関係をある程度把握していただいてきましたものですから、これからこういうことが今後起こらないようにスムーズに、スムーズにしっかりと対応していきたいという報告があったわけであります。
○森ゆうこ君 ちょっと言っていることがよく分からないんですけど。 当然ね、まず大島産業さんから、そこまで、わざわざ部屋に担当者、しかも懇意にしている相手でしょう、大島産業さんって。政治資金もらっているかどうかは、衆議院では否定されていましたけど。で、わざわざ部屋に呼んでね、御自分も同席して、それは、前の国土交通政務官だから相当影響力の行使ですよね。 それで、今の話だとちょっとよく分からないんですが、そのメールのやり取りがある、工事が今うまくいっていないとおっしゃいました、それを認識して、その話合いの場に同席をしている。何の工事ですか、どううまくいっていなかったんですか。
○副大臣(宮内秀樹君) 工事は天神橋他六橋耐震補強工事、これ全体の工事の名前だと思うんですけれども、その工事のことでございましてですね、これは発注者とそれから受注者、元請とのやり取りの中でスムーズにいっていないという、そういう一つの、確証とまでは言いませんけれども、メールのやり取りがあってですね、そのメールが私のところに届けられまして、その内容の一部がちょっと表現が行き過ぎているような表現がありました。例えば、病んで仕事がこなせないのかとか、病んで頭で考えても傷が広がるとか、極めてちょっと常識を少し逸脱しているような表現が何か所もあったものですからですね。それを私に持ってこられて、そういうメールの結果、担当者がノイローゼになっているんだと、こういう話があったんです。 そういうことを聞きましたら、そのまんま何も対応しないというのはやっぱり政治家としてもこれは無責任だろうと、こういうふうに思いまして、事実関係をまず調べてくれないかと、これはやっぱり余り好ましいやり取りをしていないから、スムーズにいくようにそこは関係者いろいろ配慮しながらやってくれ、配慮しながら進めてくださいと、こういうお話をしたということでございます。
○森ゆうこ君 今、メモを読み上げられましたけれども、メールの中身。ということは、メールまだお持ちですよね、当然。事務所にメールで来たという話ですけど、お持ちですね、メール。提出してください。
○副大臣(宮内秀樹君) メールは、内容は保管しておりますけれども、NEXCOと大島産業との間のやり取りのことでございまして、私は第三者の立場でございますんで、やはり公表することは適当でないというふうに考えております。
○森ゆうこ君 持っているということを今おっしゃったんですね。持っているんですね。
○副大臣(宮内秀樹君) はい。コピーでございますけれども、あのときのメールを保管をいたしております。いろいろプライベートなお名前もたくさん出ておりますけれども、保管をしております。
○森ゆうこ君 メールの当委員会に対する提出を求めます。
○委員長(上月良祐君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議をいたします。
○森ゆうこ君 今の説明、全く分かりません。 そのメールの言葉遣いがおかしかったんですか。だから、何の工事。工事の何かが問題があるからこそ、いろいろ厳しいやり取りになっているわけでしょう。 何が問題だったんですか、工事。工期が遅れたんですか。施工管理がきちっとされていないということをNEXCOから言われたんですか。何について。工事の種類は分かりました。それが今のこの耐震偽装、鉄筋が入っていない、とんでもないことですよ。耐震補強工事で鉄筋が入っていないんですよ。 何のどんな工事の進捗がうまくいかない、問題があって、だからその厳しい言葉のやり取りになっちゃった、その原因を聞いているわけです。
○副大臣(宮内秀樹君) お答えをいたします。 鉄筋が入っていなかったということとは全く別の、これも一年以上前のやり取りのときの話であります。 それと、その工事の内容がどうのこうのというようなことまでは私は直接は分かりませんけれども、その指示のやり取りがやはり乱暴な表現であったということは、これは見過ごしてはおけないんじゃないかなということであったものですから、事実関係を把握して、その上でしかるべき対処を考えてほしいと、こういうお話をしたわけでございます。
○森ゆうこ君 いや、大島産業がパワハラの相談、ちょっと笑ってしまうんですが。 先ほど、九月二十日っておっしゃいましたね。実は、これ結構大きく報じられたんですが、大島産業が従業員に、元従業員に対して物すごいパワハラをやって、一千五百万円の支払を命ずる判決の確定、これがあったのが昨年の九月十九日。副大臣が御自分の事務所に関係者をお呼びになったその前の日なんですね。御存じでしょう、大々的に報じられましたし、それだけ相談受けているわけですから。 丸刈り、洗車用の高圧洗浄機で水を思いっ切り掛ける、土下座をさせる、それから花火をその従業員に向かって発射させる。これは、その動画が残っていて、実質の経営者が動画をアップした。これはもう言い逃れのできない証拠ということで、有罪、そしてパワハラが確定して、一千五百万円の支払を命じたのが九月十九日なんですよ。御存じなかったんですか、本当に。
○副大臣(宮内秀樹君) お答えします。 存じ上げておりませんでした。 これは、一連のお話は、もうちょっと前の段階に国交省を通じてお話をしたわけでありまして、その後、少し時間がたって、その上でアポイントを入れていただきまして、それでお越しいただいたのが二十日でございます。
○森ゆうこ君 何か意味が分からないんですけどね。 それで、資料をお配りしました。大島産業が受注した緑橋と同種の工事リストということで、今国交大臣が約束して調べてくださっているんですが、ところで、今回問題になった緑橋、上り線かな、最初に見付かった、下り線か、で、鉄筋が九本でしたか、八本、九本なかったということが分かって、新たに分かったことがあります。 副大臣、御存じですか。新たに、工事の不良箇所というか、手抜き工事がもう分かったのあるんですよ。御存じでしょう。
○副大臣(宮内秀樹君) 先日、中日本会社が記者会見をされて、ほかにも数か所で鉄筋の入っていなかった箇所があった、不良工事であったということの会見があったということは把握しております。
○森ゆうこ君 合計、今分かっているだけでも三か所あるんですよ。三か所もあるということは、副大臣、これ、たまたまうっかりミスで鉄筋が入っていなかったなんということはあり得ませんわね。
○副大臣(宮内秀樹君) お答えします。 先ほどからも申し上げておりますように、これ、発注者側と受注者側のこの関係者の中でしっかりと検証して対応するという問題であると思っておりますので、私がこういう場所でどうのこうのというコメントをする立場にはないというふうには思っております。
○森ゆうこ君 何を人ごとみたいなことを言っているんですか。この工事に関して、副大臣が同席をして、結局、中日本が悪いかのようにやってということは報道されていますよ。 二枚目の資料見てください。この工事、予定価格八億一千六百三十一万八千円。ところが、落札価格は何と六億二百四十二万四千円なんですね。そして、最終契約額、落札価格の倍以上、十三億二千九百万円。 これは、報道によれば、宮内副大臣の政治案件ということでこういう状況になっている。しかも、国土交通省は、この間、我々の野党合同ヒアリングで、この大島産業、過去に指名停止処分ないと言っていたんですけれども、去年の暮れに指名停止処分になっているじゃないですか。 宮内副大臣、国民のために働くと言いましたけれど、自分の仲間のために働いているんじゃないんですか。きちんとみんなが納得するような説明責任を果たすように、御地元の自民党からも求められているそうですから、資料を出していただいて、きちっとやってください。そうでなければ、副大臣としての使命果たすことはできないと思いますということを申し上げて、質問を終わります。
○石垣のりこ君 立憲民主党の石垣のりこでございます。 菅政権に替わりまして、およそ二か月が経過をいたしました。新型コロナウイルスの感染が再び拡大をしております。日本医師会では、今月に入りまして感染者が急増をしているということを受けまして第三波であると警告を発しているわけなんですけれども、片や政府といいますと、加藤官房長官が政府として第三波は定義していないというように答弁をされて、非常に認識を曖昧にしたまま今対応されているという印象を受けております。日本に住む人々に対して、あくまで自助、自衛を第一に対策を講じると、政府として残念ながら積極的に感染対策を進めているというようには見受けられません。 そして、このコロナ禍におきまして、日本の食と農、この基盤がいかに脆弱なものになってしまっているのかということが一層浮き彫りになっていると感じております。 農林水産業は国の基といいながらも、食料自給率は、カロリーベース、平成元年度三八%と低迷を続けております。競争力強化という名の下に、目玉政策としては輸出政策を掲げられているわけですけれども、輸出が駄目だと完全に否定しているわけではもちろんございませんが、本来、自分たちの食べるものをちゃんと確保できて賄える状態において輸出政策がプラスであるというのなら分かるんですけれども、先ほど申し上げたようにカロリーベースで三八%、低迷を続けている自給率、これを何とかすることなしに、改善ができていない状況にもかかわらず輸出輸出ということで競争力強化と掲げることそれ自体、一体どういうことなんだろうかと疑問を呈さざるにはおれません。 そこで、菅政権は安倍政権の継承を掲げて総理になられたわけなんですけれども、その菅政権下の農林水産大臣として野上大臣就任されましたが、七年八か月に及ぶ安倍政権におけるいわゆる安倍農政に対してどのように捉えていらっしゃるのか、及び、野上大臣がこれからどのような農政に対して力を入れていこうとお考えになっているのか、ちょっと簡潔にお話しいただければと思います。
○国務大臣(野上浩太郎君) 安倍内閣におきましては、農地バンクによる農地の集積、集約化ですとか輸出促進などの産業政策の部分、それから日本型直接支払制度の創設などの地域政策、これを車の両輪として様々な取組を行ってきたと考えております。 私としても、まずはこの新型コロナウイルスに対する対応、これ全力で取り組んでいかなければなりませんが、本年三月に改定した食料・農業・農村基本法も踏まえて、この産業政策と地域政策、これを車の両輪として取り組んでまいりたいと考えております。 今輸出の話がありましたが、二〇三〇年に五兆円と、この輸出目標に向けた施策の抜本的な強化ですとか、あるいは生産基盤の強化、担い手の育成確保、また、農林水産分野におけるスマート技術の開発ですとかデジタル技術の活用の加速化、多様な人材や地域資源を活用した農山漁村の活性化などの新たな農産政策の展開といった課題に取り組んでまいりたいと考えております。 菅総理も、国会の質疑におきまして地方を活性化させるための農業の重要性を答えているところであります。農業経営の大勢を占める家族農業経営も含めて、地域の農業が、農業を担う方々がしっかりと農業所得を上げられるように全力で努めてまいりたいと思います。
○石垣のりこ君 産業政策と地域政策、車の両輪というふうにおっしゃっていますけれども、残念ながら、その地域政策の中で見落とされてきたものがこの農業政策の中でしっかりと対応できているというふうには非常に感じられない状況だと思います。 輸出、企業的発想、必ずしも否定はしませんけれども、日本の国土の特色ですとか農地の多面的価値、小規模家族農業がしっかりと営農を継続していける環境づくり、本来、持続可能な社会を支えているのはやはり日本の場合は特にこの小規模家族経営であるという認識の下にしっかりと政策を考えていただきたいというふうに感じます。 そこで、コロナ対応もしっかりやっていかなければならないというお言葉を今、野上大臣からいただきましたけれども、後半はコロナ関連対策に関しての質問をしていきたいと思います。 GoToイート事業、全国で始まっています。冒頭でも申し上げました。コロナ感染が拡大していますけれども、一日の感染者数が過去最高を連日更新するなど、加藤官房長官いわく、最大限の警戒をしなければならないという認識の下に、今、個々人、企業などに感染防止を徹底するように事細かな行動指針が掲げられております。その一方で、GoToトラベル、GoToイート、いわゆる人の移動、そして会食、これ感染の危険性を拡大するものということで注意喚起を呼びかける一方でそういうことを推奨しているという、車でいえばブレーキとアクセルを両方一緒に踏んでいるというような、こういうふうな例えもされますけれども、今そういう状態なのではないでしょうか。 農水省に関わる事業ではGoToイートでございますけれども、飲食店を支えるこういう支援策が決して悪いということではなく、今なのだろうかと、そして、今やるのであればもっと違う方法があるのではないだろうかと私は思うんですけれども、このGoToイート事業、GoToトラベルの方は先日、期間の延長が検討されているという話がありましたが、済みません、これ質問通告はしていないんですけれども、現段階でGoToイート事業を延長されるお考えというのがあるかどうか、お答えいただけますか。
○国務大臣(野上浩太郎君) GoToイート事業はポイント事業と食事券の事業がありまして、ポイント事業の方は、そのポイントの付与が上限に近づいているということでありますが、その使用自体は三月末まで使用ができるということであります。また、食事券の事業は、十二月一日がこの日本全国で一番最後に始まる県が始まるということになりますので、これからその食事券事業は始まっていくということになろうかと思いますので、その状況を見ながら判断をしてまいりたいと思っております。
○石垣のりこ君 今の御回答ですと、延長の可能性もあり得るということでしょうか。
○国務大臣(野上浩太郎君) そこは感染の状況ですとか飲食店の状況を見ながら最終的に判断をしていくということになろうかと思います。
○石垣のりこ君 これは実際に、GoToイート、私も外食するのは楽しいと思いますし、人とわいわいと御飯を食べるのは楽しいと思うんですけれども、会社とか組織によってはそういう会食は一切やめてくれというような通達が出ていると。自粛なのでそれが義務ではない。でも、自粛をしなければならないということを余儀なくされている方たちもまだまだいる中で今この事業が進められている。この恩恵を受けられる人と受けられない人との余りにも不公平も生んでいる事業なのではないかというふうなことを申し上げておきたいと思います。 このGoTo事業で感染した人の数というのを、関連して感染した人の数を公表していますけれども、GoToイートに関わる感染状況というのは、現在、最新の数字としてどうなっていますでしょうか。
○政府参考人(太田豊彦君) お答えいたします。 GoToイートキャンペーン事業の参加飲食店の従業員で、事業者を通じて新型コロナウイルス感染の報告があった人数は、十一月十二日現在で二十一名となっております。利用者はゼロでございます。
○石垣のりこ君 利用者はゼロということでしたけれども、今御報告いただいた二十一名、ちょっとずつ増えているという状況かと思います。 そもそも感染者をどうやって農林水産省では確認しているんでしょうか。
○政府参考人(太田豊彦君) 事業者から今報告のあった案件というのは、いずれも事業者が保健所と連絡を取り合った上で情報を整理をしております。 従業員の感染が確認された場合、飲食店の利用者に濃厚接触者がいるかどうかについて保健所に調査、判断していただき、利用者に感染者が確認された場合に飲食店から事業者を経由して農林水産省に報告していただくこととなっております。これを通じて従業員及び利用者の感染者を報告していただくという、そういう仕組みになっております。
○石垣のりこ君 保健所と連携しているのではなくて、あくまでも事業者の報告を受けてということなんですが、この報告というのは事業者との契約によって義務として行われているものですか。
○政府参考人(太田豊彦君) お答えいたします。 GoToイートキャンペーン事業の参加飲食店において新型コロナウイルス感染者が確認された場合は、飲食店からの協力を得て飲食店から報告が行われるよう、委託先である事業者に対して指示をしているところでございます。
○石垣のりこ君 協力ということと指示ということで、契約関係にはない、あくまでも御協力をいただいているということだと思います。 例えば、現在感染が確認されている店舗の従業員の方の濃厚接触者となった利用者の方がいたかどうかもちょっと分からないんですけれども、そういった利用者の方の把握というのは、農林水産省では濃厚接触者の範囲も含めて把握していらっしゃいますか。
○政府参考人(太田豊彦君) 先ほど申し上げましたとおり、従業員の感染が確認された場合に飲食店の利用者に濃厚接触者がいるかどうかについては、保健所で調査、判断をしていただき、その結果につきまして、飲食店から事業者を経由して農林水産省に報告いただくこととしております。
○石垣のりこ君 今のお話ですと、結局、従業員の方の感染が確認されない、いわゆる単独で利用者の方が感染したような場合というのは、農林水産省の方に事業者の方から特に報告をするという義務はないというお話でよろしかったですか。
○政府参考人(太田豊彦君) お答えいたします。 利用者が単独で感染された場合につきましては、その店で感染されたかどうかにつきまして特に特定する手段もないものでございますので、農林水産省としてそれを把握する手段というのは持ち合わせておりません。
○石垣のりこ君 確かに、追跡調査というのはありますけれども、じゃ、具体的にそこで感染したかどうかということは分からないということで、このGoToイートの事業の中での利用者の感染者の数というのは、非常に、あくまでも従業員の方に感染者が出て、そこからの濃厚接触者という非常に限定的な数であるということが今の御答弁で分かったかと思いますけれども、GoToトラベルもそうなんですけれども、GoToイートも、この事業で確認された感染者が何人という形では一応発表はされているんですが、そもそも確実にこの事業の利用者、従業員の方も含む感染者、これも先ほど、報告は、一応協力関係にあって指示もしていて指導もされていて、基本的にはその信頼関係の下に成り立っているということで報告は上がってくるんだろうとは思いますけれども、確実にその感染者、特に利用者の方に関して把握する仕組み自体が担保されていないわけです。農水省としては受け身で報告された分を発表しているにすぎないということなので、少なくとも、このGoTo事業、感染を拡大させているわけではないというような根拠として、利用者の割にはこれだけしか感染は確認されていないというような、影響を過小評価するような数字の利用の仕方ということに関しては十分に注意をしていただきたいなと思います。この点を強く申し上げておきます。 続いて、コロナ対策に関して、持続化給付金の質問をしたいと思います。 資料としてお配りしました十月十日付けの東北の地元紙ですね、河北新報の記事を御参照ください。持続化給付金に関しては不正受給の摘発がニュースになっております。今日お尋ねしたいのは、農家が申請した持続化給付金についてです。 この記事にもありますし、私も地元で話を聞いてまいりましたが、実際にこの持続化給付金を申請して審査が通って給付を受けた方、今自分が不正受給に当たるのかどうか非常に不安になっている方がいると。給付を受けていない方は、申請もしていないという方は、自分もこれ給付の対象として該当するんだろうかどうかと、もし該当するんだったら申請したいけど、どうなんだろうかと、非常に判断において現場に混乱が生じている状態です。 江藤前農林水産大臣は、今年四月二十九日の予算委員会で、宮沢委員のコロナ支援に対する質問に対して、農業者の方々は基本的に個人事業主ですから、持続化給付金のこの百万円の対象になりますので、これをまず御活用いただきたいと思いますとお答えになっていらっしゃいます。 これ、農家がそもそも持続化給付金を申請すること自体は何か問題はありますか。
○政府参考人(飯田健太君) お答えいたします。 農家の方々の持続化給付金への御申請のお尋ねをいただきました。持続化給付金の給付規程というのがございます。この中で、給付金の申請者は中小企業者等であってと、この中には農家も含まれます。事業を行っており、今後も事業を継続する意思があること、それから、本年一月以降、新型コロナウイルスの感染症拡大の影響などにより前年比で売上げが減少したと、こういった方々が受給していただけるということになってございまして、こういった方々に御申請いただくということで考えてございます。
○石垣のりこ君 今御説明いただきましたけれども、給付対象者の条件として今のような条件が挙げられているということなんですが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響などにより前年同月比で事業収入が五〇%以上減少した月というようなことが書いてあります。これまたこういう法案のときによく出てくるんですけど、この、など、等という言葉ですが、確実にコロナウイルスの影響だけと限定されているわけでもなく、等という非常に曖昧な書き方がされているわけですね。この等にどんなものが含まれるかの内容まで詳細な説明はここにはないわけですが、こういう申請をする際に、ちゃんと自分が対象者かどうか、申請する段階で説明を受けないと、こういうまた複雑なことは分かりづらいわけです。 しかし、振り返ってみますと、およそもう半年前の話になりますけれども、この持続化給付金の申請受付がどのようであったのか、あのときどれだけ問題になったのかということを思い起こしていただきたいと思います。 当初、相談は予約が必要でした。なかなか本当に電話がつながらない状況で、つながったとして、ようやく予約を取って会場に行ったら、ここは入力のお手伝いをするところですので、申請の内容についてあなたが給付対象者であるかどうかの判断はここではできませんと、取りあえずこのフォーマットに沿って、入力をお手伝いしますのでやってくださいと、そういう会場であったということで、現場が、じゃ、どこに相談したらいいのか分からないと。これも非常に問題になったことがございました。 これで、申請の、特に米農家の場合ですね、特例にも当てはまるわけです、季節のこの収入が極端な場合の特例にも当てはまるわけですから、じゃ、自分が対象になるのかどうなのか、もし駄目だったら、対象じゃなかったら、これはもう審査というのがあるんだから、審査で通らなかったら自分は対象者としては適格ではなかったんだろう、ここはもう審査に委ねるしかないと判断されて、取りあえずまずは申請をしてみようというふうに考えるのがこれ自然な流れというか、人の人情といいますかね、なんじゃないでしょうか。 なので、これ自分で判断できないからこそ審査に委ねるわけですよね。審査に通って給付が支給されたら、この持続化給付金を受け取っても、あっ、問題なかったんだというふうに判断されるのが自然なのではないかと思いますけど、その辺いかがでしょうか。
○政府参考人(飯田健太君) お答え申し上げます。 今お尋ねいただきましたけれども、まずは、私どもといたしましては、申請の受給の要件をしっかり御確認をいただきまして、その上で御申請いただきたいと思っておりますけれども、それでも分かりづらい場合は、今お話ありましたように、申請サポート会場ですとかコールセンターなどで、最初つながりにくいというようなときもございましたけれども、お尋ね、お問合せいただきまして、御申請をいただければというふうに考えてございます。 一方で、申し上げましたように、持続化給付金につきましては新型コロナウイルス感染症拡大の影響等により売上げが減少しているということがその受給条件になってございまして、これにつきましては給付規程や申請要領にも明記してございまして、申請するときに宣誓・同意事項としてチェックをいただく形になってございます。様々な不正受給の注意喚起のチラシなどもお配りしておりますけれども、そこにもそのようなことは書いてございます。 したがいまして、ちょっと時期的に、何か、要するにちょっと売上げが立たないようなときみたいなことにつきましては、一般的に新型コロナウイルス感染症の拡大の影響というふうに言えるかどうかということについては、ちょっとその宣誓の内容と実態にそごがあるようなケースがあるということになりますと、ちょっといろいろ問題が出てくるということかと思っております。
○石垣のりこ君 じゃ、それは、事前に本来ならばちゃんと説明を受けた上で、ああ、じゃ違うんだとなれば、もちろん申請をすることはなかったと思うんですけれども、条件としてなかなかそういう相談をできる、判断が事前にできる環境になかったということは非常に大きく影響しているのではないかと思います。 今になって、中小企業庁の調査が入る前に自主返納した場合は加算金を課さないと、これ農家に対してのメッセージも含めて自主返納を促しているのは、例えばこの個人事業主で本来ないのに事業を継続していたというふうな、装って虚偽の申請をして持続化給付金を受け取った、明らかな悪意を持った不正受給のケースとは違うわけですよね。あのときはもう何よりもスピードが求められていたということで、そこまで、このような農家の方たちのケースまで思いが至らなかった、考えが至らなかったということに対しては一定の理解はいたしますけれども、とはいえ、これは行政側の制度設計と運用の欠陥と。申請の段階で相談窓口がほぼない、全く予約が取れないなど、さんざん問題になったと。そういう事前の説明が余りにもずさんだったからこそ出てきた問題なのではないでしょうか。 そうした自主返納の呼びかけも、一見寛容な対応のようでいて、行政側の当初の対応の落ち度を棚に上げた責任逃れの物言いになっているのではないですか。かつ、審査を通ったということは給付対象として適切であるという、その了解を得られたというふうに捉えるのが一般的でないかと思います。 ということで、申請した側にのみ道義的責任を感じさせて自主返納をそんたくさせるような対応、実際にその農家の方たちが、本来ならば持続ということで、営農を持続していくために給付を受けるというこの本来の目的に反して、異常に眠れない、夜も眠れなくてどうしようと悩んでいる方もいる、あいつはもらっているのに俺はもらえないのかというような不公平感を現場に生じさせている、そういうことに対してやはり適切な対応を、まずは行政側の落ち度を認めて、責任を認めた上で適切な対応を取るべきだと思いますけれども、野上大臣、この件に関して、中小企業庁、経産省が所管ではありますけれども、農業者を守るという立場から是非御発言いただきたいと思います。
○国務大臣(野上浩太郎君) 持続化給付金につきましては、今中小企業庁からもお話ありましたとおり、新型コロナウイルス感染症の拡大によりまして売上げが減少した事業者の事業継続を下支えするため支給するものであります。 したがって、その受給要件として、新型コロナウイルス感染症拡大の影響によって前年同月比で事業収入が五〇%以上減少した月が存在するということが必要となってまいりますが、このため、申請者にはこうした要件を満たした上で申請していただくこととしており、持続化給付金を周知する資料においてもこの新型コロナの影響を受ける事業者に対する支給であることは明記をしておるところでありますが、農水省としては、こうした案件につきまして、パンフレット等により事前に説明をしてきたところでありますが、引き続き中小企業庁と連携して周知を図ってまいりたいと考えております。
○石垣のりこ君 何度も申し上げますけれども、この件に関して、申請し受給した農家側だけが責められたり苦しむようなことがあってはならないと思います。あの人が支給されたなら自分も対象になるはずと考えている方もいて、今申請期限が迫っていて、本当どうしたらいいだろうか、ちゃんとはっきりと示してほしいという声も現場から上がってきております。行政側が十分に説明のないまま審査も通して支給したという責任を明確にした上で、農家の方が営農を持続することを断念することがないような、本末転倒の事態に陥ることがないような対応を求めたいと思います。適切に御対応、お願いいたします。 続いて、同じくコロナ対策になりますけれども、先ほど質問も出ておりましたが、高収益作物次期作支援交付金について伺います。 コロナ禍における農業支援策の一つでございますが、現在、交付金の運用をめぐって現場では混乱が生じているというのは皆さんも御存じのことと思います。この支援政策の政策目標というのは何であるのかということをここで改めて伺いたいと思います。
○国務大臣(野上浩太郎君) 高収益作物次期作支援交付金につきましては、これは、売上げが減少するなど新型コロナウイルス感染症によって大きな影響を受けた花卉、茶、野菜、果樹等の高収益作物を対象に、次期作に前向きに取り組んでいただけるよう支援する事業であります。
○石垣のりこ君 これ、あれですよね、新型コロナウイルスの影響による需要の減少、市場価格が低落するなど影響を受けたということはあるんですけれども、事業の主眼としては次期作に前向きに取り組む生産者への支援ということが基本であり、これが中心なわけです。 生産体制の強化とも、というふうに書かれてもいるんですけれども、これ、だから生産体制の強化ですから、減収分の補填ではなく、プラスアルファの部分の支援としてこの交付金が本来は位置付けられているということが説明の資料等からも読み取れるわけなんですけれども、そもそもこの事業の令和二年度の補正予算額、およそ二百四十二億円ですけれども、これ、どのような試算からこの金額になったんでしょうか。
○政府参考人(水田正和君) お答えいたします。 高収益作物次期作支援交付金でございますけれども、これは、所要額の計算ということでございますが、野菜、果樹、花卉、お茶のそれぞれの品目の作付面積に、当時、新型コロナウイルスの影響が出ていた期間等、それからこの事業の要件としておりました二つの取組、例えば機械化体系の導入ですとか、土壌改良・排水対策の実施ですとか、病害虫防止対策の技術の導入ですとか、様々ございますが、そのうちから二つ選んで取り組んでいただくと、こういった実施見込みなどを考慮いたしまして取組面積を求めまして、平場と中山間地域、これ、それぞれ単価が違いますので、その割合に基づき支援単価を掛けることで、第一次補正予算において二百四十二億円というものを計上いたしたところでございます。
○石垣のりこ君 実際開けてみて、まあこれは支給金額が確定はしていませんので予算オーバーするとは確定的には言えないわけですけれども、実際は大幅に上回りそうだということで、このような支給条件が変更になると、要件が変更になるということが起きていると思うんですけれども。これってやはり当初の見込み、その試算、まあちょっとオーバーする、若しくは足りなくなるというようなことは想定する範囲ではあると思うんですけど、余りにもやはり試算をする段階で認識が甘かったというふうにも言わざるを得ないと思うんですが、その辺のお考え、いかがでしょうか。
○政府参考人(水田正和君) お答えいたします。 その第一次補正予算におきましては二百四十二億円の予算を計上したところでございますが、その見積りについての甘かったという御指摘でございますけれども、当時、新型コロナウイルスの影響によりまして、生産現場におきましては営農意欲の低下、あるいは営農を断念する農家が出てくるのではないかというようなことが懸念されている中で、早急に効果的な対策を講ずる必要があるという状況でございまして、こうした中で、こういう市場価格が低下した時期に、野菜、果樹、花卉、お茶、それぞれ各分野におきますそれぞれの品目を出荷した農業者の数というものも明確に捉えられるわけではございませんでした。 それから、これらの農業者が次期作において、先ほど申し上げたような要件となる取組を行った上でどれだけ作付けをするのかということも見通すことも難しかったという点がございます。 こういったことで、支援対象の範囲を見積もり難かったということは事実でございます。
○石垣のりこ君 もちろん、その見通しが難しい、想定がなかなか難しいということはあると思います。 でも、もう少し柔軟に対応できるような金額を想定しておくということも一つ選択肢としてはあり得たのではないかと思いますけれども、その予算を増やして今、今回のこのような混乱をカバーするのではなくて、要件変更、特に最初の条件よりも厳しく変更するということをやってはならないという、こういう方法でカバーしようとするのは、この支援策のやっぱり政策目標であります生産体制の強化であり、次期作に前向きに取り組む生産者の支援という本来の事業の内容そのものの意味を形骸化させてしまう、意欲を高めるどころか意欲をそいでしまうという結果になって今しまっているということで、本来の、当初のやはり運用で、この次期作の、高収益作物次期作支援交付金の今後の形を整えて、これを利用しようと考えている皆さんの、次の作物作る、営農を続けていくという意欲につなげていっていただきたいと強く申し上げて、私の質問を終わります。
○河野義博君 公明党の河野義博です。 野上大臣、宮内副大臣、熊野政務官、御就任おめでとうございます。 新型コロナウイルス感染症対策、また相次ぐ自然災害、そして近隣諸国の関係、貿易協定、気候変動対策、家畜伝染病、様々課題は山積しておりますけれども、政務三役、それから省幹部、省員の皆様の御活躍に期待をし、またしっかりお支えをしてまいりたいと、そう思いながら決意をし、質問させていただきたいというふうに思います。 まず、大臣に伺います。 国民生活に必要不可欠な食料を安定的に供給する機能を有するとともに、国土を守る、地域を守る、こういった多面的な機能を有する農林水産業でございます。また、食品関連産業と合わせますと国内総生産は全経済活動の一割に相当する重要な地位を占めますこの農林水産業、言うまでもなく国の基であるわけであります。 コロナのこの災いの渦中におきまして、その重要性を改めて国民全体が再認識をして、そして農山漁村の再興、そして食料自給率の向上に向けてこの災いを私はチャンスに変えていかなければならない、チャンスに変えられるいい契機としていかなければならないというふうに考えます。 大臣、ウイズコロナ、そしてポストコロナの農林水産業をどのように思い描かれ、そしてどのように牽引していかれるおつもりでしょうか。御決意をお願いいたします。
○国務大臣(野上浩太郎君) 今お話ございましたとおり、農林水産業はやはり国、国民に食料を供給するという重要な役割を果たしておりますが、コロナ禍で一時、一部の食料輸出国が穀物の輸出制限を行うなど新たな供給リスクのおそれがある中で、この役割というものはますます強まってきていると考えております。 また、各地域で人が住み、農林水産業が行われることによって地域の経済や地域コミュニティーが支えられるとともに、自然環境や国土の保全も図られているわけでございます。このような点も踏まえて、農林水産業を発展させながら日本の原風景である美しく豊かな農山漁村を守っていくことが重要であると考えております。 農水省として、まず、やはりこの新型コロナウイルスによる農林水産業、食品産業への影響を緩和するための対策をこれ引き続き着実に実施をしてまいらなきゃならないというふうに考えておりますし、また同時に、先ほど申し上げましたとおり、本年三月に改定した食料・農業・農村基本計画を踏まえて、産業政策と地域政策を車の両輪としながら進んでまいらなければならないと考えております。
○河野義博君 そうですね。地域政策と産業政策の両輪、このかじ取りが非常に大事だと思っておりますので、是非大臣のリーダーシップに期待をしたいというふうに思います。 続いて、地球温暖化対策への取組に関しまして伺います。 この夏も、九州地域の豪雨災害を始めとしまして、世界中でいまだ経験したことのない異常気象が多発しております。気候変動への対応は待ったなしであります。 公明党といたしましては、本年一月、通常国会の冒頭、二〇五〇年温室効果ガス排出実質ゼロを目指すことを私どもも提案をしておりまして、この度の菅総理大臣の決断を歓迎しておるところであります。 農林水産業は、地球温暖化の進展に最も大きな影響を受ける分野であります。温室効果ガスの排出量の削減及び地球温暖化の影響に適応した技術の確立、普及を進めることを目的としまして、農林水産省としては従来より地球温暖化対策を実施しておりますけれども、こうした環境の重要性に加えまして、SDGsへの対応も踏まえて、今般、みどりの食料システム戦略を検討するということでありました。大臣所信でそのようにお伺いをいたしました。 食料・農林水産業の生産力向上と持続性の両立をイノベーションで実現させるという取組だそうですが、この具体的な取組内容、そして目標とされる成果をお示しいただきたいというふうに思います。
○大臣政務官(熊野正士君) お答えいたします。 河野委員におかれましては、農林大臣政務官在任中に農林水産省地球温暖化対策推進チーム長として温暖化対策を牽引していただいたところでございますが、食料や農林水産業は、自然災害や気候変動に伴う影響、生産者の減少等による生産基盤の脆弱化や農山漁村の地域コミュニティーの衰退、新型コロナを契機とした人手不足などの課題に直面をしております。このため、農林水産業や加工流通も含めた持続可能な食料システムの構築が急務と考えており、また、委員御指摘のSDGsや環境の重要性が国内外で高まる中、このことが国産品への評価向上にもつながるものと考えております。 こうした中、我が国の食料・農林水産業の生産力の向上と、そして持続性、この両立をイノベーションで実現させるための新たな戦略として、みどりの食料システム戦略の検討を進めているところであります。私がチーム長となって、あした十一月十八日にみどりの食料システム戦略検討チームの第一回検討会を開催予定であります。 具体的には、農林水産物や肥料、飼料といった資材について輸入から国内資源への転換、また地域資源のエネルギー活用など脱炭素社会の牽引、さらに環境と調和した食料・農林水産業の推進や国産品の評価向上による輸出拡大、生産者の裾野の拡大など、持続的な地域の産業基盤の構築を図ることによりまして、雇用の増大、地域の所得向上、豊かな食生活の実現を目指すことを考えております。
○河野義博君 ありがとうございます。 やっぱり持続可能性ということが大事だと思いまして、国内でやっぱり持続可能になるようなイノベーションを起こしていただきたいと思いますし、イノベーションのどう言葉を捉えるかですけれども、イノベーションって起こし続けないと意味がなくて、一旦起こしてもそれで止まってしまえばもう使い古されてしまいますので、そういう難しさもあるんだろうと思いますけれども、政務官のリーダーシップに期待をします。どうぞよろしくお願いします。 今の御発言もありました人手不足に対応が必要だと思っておりまして、その関連で二点伺います。担い手確保に向けた取組です。 全世帯のですね、この六年間で、全世帯の平均所得額は六年間で十三万六千円増加しています。これは全産業です。厚労省の国民生活基盤調査によりますと、六年間で十三万六千円増えています。これに対しまして、農業分野でいいますと、一経営体当たりの所得、農業所得は六年間で約四十万円増加しています。これは大臣所信にもあります中で、農業生産所得が六年間で五千億円以上増加しているというこの証左でありますけれども、収入、六年間でやっぱり全産業に比べて増えているんですね。私もたくさんの農家の方、農林水産業の皆さん、お話を伺わせていただいておりますけれども、やっぱりやれば、頑張れば稼げるんだという声を多く聞くようになりました。 一方で、その就労者は、農業の平均年齢は六十七歳、漁業者は五十七歳、林業者は五十二歳、非常に高齢化しております。また、コロナ禍におきまして、今年九月の有効求人倍率、これ全産業だと〇・九五なんですけど、農林水産部門は引き続き一・三五、担い手不足は引き続き深刻であります。 就農の準備段階から経営を確立するまで総合的な支援により、多様な人材の育成、確保を進め、次世代の担い手への農地その他の経営資源の着実な経営継承を推進すると大臣所信にございますけれども、その具体的な方針を教えてください。
○国務大臣(野上浩太郎君) 農業者の一層の高齢化あるいは減少が今後見込まれる中にありまして、やはり農業を職業として選択する人材を育成をしていくと、また定着させていく必要があります。 農水省としては、技術習得のための技術支援ですとか、就農準備段階、経営開始直後の資金の交付等を通じて、就農支援を、新規就農を後押しをしております。 また、新型コロナウイルスの影響によって人手不足にも対応するため、他産業や他地域からの人材の受入れですとか、農作業に従事していただくための仕組みづくりやマッチング等も通じて支援をしているところであります。 こうした施策も活用しながら、他産業で働いていた方々にも農業に興味を持っていただき就農していただくなど、農業における国内での人材確保と生産基盤の維持発展を推進してまいりたいと考えております。
○河野義博君 興味を持たれている方って結構いらっしゃると思うんですが、実際、じゃ、やろうとしたときの受皿がどこにあるんだということが課題だと思っています。農業大学校の高度化や四十九歳以下の就労資金の交付、様々取り組んでいただいていますけれども、こういうことをやっていますということをしっかり広く訴えていくということが大事じゃないかなと私は思っていまして、それに関連してですが、次の質問です。 コロナの災いをやっぱり契機として、人材確保って進めていきたいな、いくべきだと思っております。世界中の新型コロナウイルス感染症の蔓延によりまして経済活動は制約されまして、産業活動に大きな影響があります。日本でも同様でありまして、十一月六日時点で雇用調整助成金と休業支援金、支給決定額は、合わせて、支給決定件数は二百三十万人、支給決定総額は二兆一千四百万円に上ります。国内だけです、もちろん。一方で、先ほど申し上げましたとおり、農業、農林水産分野での人手不足は引き続き深刻であります。 今年度補正予算として農業労働力確保緊急支援事業というのが措置されていまして、大臣おっしゃられましたとおり、マッチング支援とか他地域の移動ができるように、そういった支援は行ってスタートしました。農協さんなんか行きますと、農業始めてみませんかというポスターも、漁協でも貼ってあったりするんですけれども、それが果たしてみんなが知っているのかっていうと、知らないと思うんですね。この間、ある農協中央会の幹部と話していたときにも、土地は幾らでもあると、人出してくれれば農業やれるから、やってくれって言われたので、いや、こういう制度があるんですよと御紹介したんですけど、御存じなかったのが非常に残念でありました。 コロナ禍において、例えばイギリスではチャールズ皇太子が、フランスではマクロン大統領や農業大臣が積極的に、農業やろうよということを旗を振っていただいて、そして農林水産業への就農を、就労を支援したというふうに、まあ報道レベルですが、見ました。フランスでは実際に二十万人超の応募があったというような記事もあったわけでありまして、もっともっと農林水産省も、農林水産分野に人を呼び込むような施策、やってはいただいているんですけど、もっともっと積極的にいろんなところに広報して、実態としてそれが実効性のあるものにしていってほしいなと私思うんですけれども、御所見いかがでしょうか。
○政府参考人(光吉一君) お答えいたします。 農業分野における人手不足の問題についての基本方針、先ほど大臣から御答弁いただきましたけれども、その方針で、新規就農をしっかりやる、あるいは他産業で働いていた方にも農業を持っていただいて就農していただく、こういうことが大事だと思います。 それで、委員から今、まだまだ知られていない、諸外国に比べてもっと発信しろという御指摘をいただきました。こういった就農ですとか情報の発信、これを今後とももっと強力に、他産業で従事されている方、潜在的に農業分野に入って活躍していただける方、こういった方に向けて強力に推進していかないといけないというふうに認識しております。
○河野義博君 厚生労働省との連携も大事だと思いますので、そういった観点からも是非お願いします。 続きまして、コロナ対策に関連しますが、フードバンクに対する、フードバンク、子供食堂に対する支援に関して伺います。 食品ロス削減推進法、昨年の十月一日に施行されましたので、施行から一年がたちました。今年三月には基本計画が閣議決定をされまして、農林水産省も様々施策を進めていただいております。 これまで、フードバンク、子供食堂というと、なかなか定義も定まっていない面もありまして、制度と制度のはざまで、役所と役所のはざまで、なかなか公的な支援が受けにくかったんですけれども、農林水産省、本当にありがとうございます、大きな一歩を踏み出していただいて、いろんな積極的にサポートしていただけるようになりました。このことは高く評価をしますし、感謝を申し上げたいと思います。 食品ロス削減総合対策事業におきまして新たにフードバンク支援が行われようとしていますけれども、その内容についてお知らせください。
○政府参考人(太田豊彦君) お答えいたします。 農林水産省におきましては、食品企業から発生する食品ロス削減の観点から、食品企業において未利用となった食品のフードバンクへの寄附の促進に取り組んでおります。これまで、生鮮食品の取扱量の拡大に取り組むフードバンク等に対して、食品を受け入れるための倉庫や車両の賃借料等の支援を行ってきたところです。 令和三年度当初予算におきましては、新たに、見切り品など食品ロス削減につながる商品を寄附金付きで販売し、利益の一部をフードバンク活動の支援などに活用する仕組みの構築のための検討、実証の支援を行うべく、概算要求を行っているところです。
○河野義博君 この予算、非常に大事な予算だと思いますので、しっかり確保できるように与党からも応援していきたいと思います。 食品ロス削減を国民運動にしようという趣旨でこの法律を作りましたし、そういった意味では、徐々に徐々に国民の意識の中に広がっていることは喜ばしいことだと思いますし、コンビニエンスストアでも大分賞味期限が近づいたものがポイント還元によって安くなったりという取組が進んでいることは非常に有り難いですし、これまでの農水省の取組、感謝をいたします。 今回、新たにこの寄附金付きの未利用食品モデル構築事業というのもやっていただくことに予算が取れればなりますので、これもしっかりやっているということをしっかり発信していただいて、国民運動に更なるアクセルにしていただきたいなというふうに思っています。 本件でもう一問関連して伺いますと、子供食堂がコロナによりましてもろに影響を受けております。一時期はやっぱり集まることすらままならないという状況でありました。コロナ禍の対策としては、政府の備蓄米を開放していただきまして、これまでは給食や学校用の教材などに限られていた政府備蓄米の提供を、このコロナの災いを契機として新たに子供食堂に提供をできるようにするという、これ本当にまさに画期的な取組をやっていただきました。 当初は玄米の支給で、また、取りに来てくれと、備蓄のところまで取りに来てくれという非常に使いづらい制度であったわけですが、それは運用改善をしていただきまして、ちゃんと精米してくれる、そしてちゃんと郵送してくれるという取組に運用改善をしていただきました。本当に現場の皆さん喜んでおられます。 一方で、感染症がいまだに広がっておりまして、多くの子供食堂では食事提供を控えるケースが多くて、その代わりに弁当や食材を配るというケースが多いというふうな状況であります。その中で、やっぱり米を直接配らせてくれという要望を、私、主催者からよく伺います。今の時点では、炊飯した御飯だけ、炊飯すれば持って帰ってもいいんですね。だけど、炊飯していない生米は駄目よということなんですが、これ、食育の目的が推進であれば、是非ともこうした、炊飯した米に限定することなくて、ちゃんと米の炊き方でも入れておけば十分な私は食育の推進になるんじゃないかなというふうに思いまして、是非ともこれ、生米も配るようなこともさせてほしいなと思うんですけど、いかがでしょうか。
○政府参考人(天羽隆君) お答え申し上げます。 ただいま委員御指摘のとおり、農林水産省では、従前より食育の観点から政府備蓄米を活用して学校給食における御飯食を推進してまいりました。子供食堂においても、食育の一環として御飯食の提供を行って学校給食の補完機能を果たすといった取組が見られるなど、その役割が再認識されるといったことがございまして、今年の五月から子供食堂にも拡大をして実施をしてきているということがございます。 一方で、政府備蓄米でございます。この備蓄米の趣旨は不作などに備えて必要な国産米を在庫として保有するものでございまして、現在実施しております無償交付の取組はあくまでも食育の一環として実施しているものでございます。このため、お米の配付といった政府備蓄米の更なる活用に当たっては、生活困窮者対策といった観点からではなく、食育の一環として対応できるかどうか十分に検討する必要があるというふうに考えております。 農林水産省といたしましては、本年五月からスタートしたばかりでもあり、まずは現在の支援により子供食堂でしっかりとした食育活動をされているといった優良事例を増やしてまいりたいというふうに考えております。
○河野義博君 ありがとうございます。 もうこれ以上御答弁はいいので、私の意見だけちょっと述べさせていただければと思うんですけど、生活困窮者対策じゃないんだよと、食育の一環なんだという、そういう政策目的が大事ですから、それを基にやっていただいているということは理解をいたしますし、大事なことだろうと思うんですけれども、弁当もらって帰って食べるのと、米もらって家帰って自分で炊いて食べるのと、どっちが食育になるかというのはちょっと一回議論してほしいなと思いますし、また米の炊き方のペーパーでも一枚入れておけば、よっぽどいいんじゃないかなと私は思うんですね、答えはいいんですけど。 それと、もう一つは、もう一つの理由で、これだけ米が増え過ぎていて、ちょっと需給の問題にもつながるのでまずいんだということだったんですけど、これ枠は令和三年度で八百トンなんですよ。八百トンというと、生産七百万トンで、民間備蓄が二百万トンあって、政府備蓄が百万トンありますから、〇・〇〇〇八%ぐらいだと思うんですね。それが需給に影響があるかというと、多分ないと思うんですね。ですので、ちょっと政策目的に沿うような形で何とか使えないかと。 また、閣議決定した食品ロス削減に関する基本方針の中にも、これ災害備蓄米を活用すると書いてあるんですね。災害備蓄米と備蓄米は違うんだとおっしゃられるかもしれませんが、備蓄米の中にも災害用に精米して幾ばくか取ってあるわけですね。ですので、政策目的からすると、そういったロジックもつくれるんじゃないかなと思っていまして、また相談させてください。 次に行きます。 それで、これもコロナ関連でありますけれども、国産の農林水産物等販売促進緊急対策事業、外食産業が大きな影響を受けた結果、高価格帯の農林水産物が非常に在庫が滞留して出荷が滞り、そして価格が大幅に下がったということがありましたので、この市場の喚起対策といたしまして一千四百億円の補正予算の措置がなされまして、この販売促進、市場喚起の事業が進められています。 給食に高級な食材を提供したり、ネット販売の送料を負担したり、販促キャンペーンに対する食材や経費の補助などを行う。様々、一千四百億円、順調に予算は消化をされております。その成果、品目によって様々ではありますものの、おおむねいい成果を上げているんじゃないかなと思います。 これをやっぱり是非とも来年度入れてくれという生産者の声を私多く聞きますもので、是非ともこれ検討していただきたい。全部やる必要があるかといったら、そうじゃないと思っていまして、これによってもう大分価格が戻ってきているというのがありますので、もう困っているところにやっぱり支援続けていただけないかなと。 先日、地元でも、ブリの養殖、ブリ、ハマチの養殖している人が結構北米向けに輸出しているんですが、北米向けの輸出、ほぼゼロになっていまして、とっても困っていました。給食でちょっと使ってもらえたんだけど、もう全く本当に、残念ながら好転する材料にはなっていなかったようで、まだまだ困っている人いますので、弾力を持ってで結構ですので、ごく一部でも、困っているところにこの市場喚起策、継続できないかなと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(青山豊久君) お答えいたします。 新型コロナウイルス感染症の影響により、地域の農林水産物の販売機会を失い、販路に困っている生産者等が多くいると承知しております。 こうした生産者等を支援するため、委員御指摘の国産農林水産物等販売促進緊急対策事業においては、学校給食等において食育活動を行う場合、流通業者等がインターネット販売や販売促進キャンペーンを行う場合、飲食店が新たにデリバリー等に取り組む場合などを対象としまして、その活動に必要な送料や食材費等について支援を行っているところでございます。 本事業は新型コロナウイルス感染症に伴う臨時緊急的な措置であり、恒久的なものではありませんが、新型コロナウイルス感染症の状況を注視しつつ、今後どのような対応ができるか検討してまいりたいと考えております。
○河野義博君 そうですね、今後どんな対応ができるのか、是非検討してください。よろしくお願いします。現場の声も、ちょっと困った人の話もよく聞いていただけたらと思います。 米政策はこれまでもるる議員の皆さんから、委員の皆さんから議論がありましたので、私は麦に関してちょっと伺います。 二条大麦が若干豊作でありまして、平成二十八年の十万七千トンから令和元年では十四万七千トン、三年間で三七%増えています。今年も豊作の見通しです、まだデータは出ていませんが。主に焼酎やビールの原料となっておりますけれども、ゲタが使えるのは、対象に麦芽の材料として使用される麦は含まれておりません。 一方でまた、焼酎もコロナの影響でちょっと減っていたりするわけですね。一方で、お酒、酒米、消費者の消費行動の変化や新型コロナウイルス感染症の影響を受けた業務用酒需要の低迷により、焼酎の出荷量は減少しております。 酒類の原料の中でも、日本酒用の米については、酒米については、国内外における日本酒需要の減退の状況を踏まえまして、米穀周年供給・需要拡大支援事業、これもう保管経費ですね、保管経費出しますよという事業がコロナ対策関連でありますし、水田活用の直接支払交付金の具体的な支援策が示されているわけでありますが、同様に需要が減退しているビールや焼酎の原料となります麦、二条大麦につきましても何らかの支援策を行っていただきたい。特に北部九州地域ではちょっと多く取れておりまして、何か支援を考えていただきたいんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(天羽隆君) お答え申し上げます。 国産麦につきましても、いわゆる需要に応じた生産を行っていただくことが重要であるというふうに考えております。 委員御指摘のとおり、二条大麦につきましては近年連続で豊作といったようなことであります。一方で、新型コロナの影響などによりまして、飲食店での麦焼酎を含む酒類の消費の減少が見られるというふうに承知をしてございます。 現在、農林水産省、全農などが、輸入麦を使用している精麦企業、焼酎メーカーなどを中心に、国内産の二条大麦の利用拡大に向けて、ヒアリングなどを通じて輸入麦から国内産麦への転換の意向の確認を行っているところでございます。ヒアリングなどの中では、ユーザーサイドの企業から、国内産の二条大麦については作柄の変動が大きいと、安定供給の面で不安があるといった指摘を受けておるところでございまして、今後、国内産麦の需要の拡大に向けて、二条大麦を安定的に供給できる体制を整備していくことが重要と考えているところでございます。 このため、強い農業・担い手づくり総合支援交付金において産地の収益力の強化に向けた集出荷貯蔵施設の整備を支援しているほか、令和三年度に向けての概算要求では、新たな麦、大豆の豊凶変動に対応して安定供給を行うための産地での一時保管等の支援について要求をしておるところでございます。
○河野義博君 麦は数年保管が利くということでありますので、この保管、備蓄倉庫の保管、整備というのは非常に大事だと思いますので、ありがとうございます。これは是非よろしくお願いいたします。 次に、農福連携について伺います。 障害者の農業分野での活動を通じて自信や生きがいを創出し、社会参画を促す農福連携の取組が全国的に広がりを見せております。昨年四月に農福連携の全国的な機運醸成を図り、今後強力に推進するための省庁横断的組織をつくりまして、農福連携推進会議が設置をされました。昨年の六月には農福連携等推進ビジョンが決定をいたしまして、今後五年間で農福連携に取り組む主体を新たに三千か所創出するという具体的な目標が掲げられました。 二〇一九年度末における状況把握は、農業経営体による取組、農家の方ですね、農家の百十九万経営体のうち農福連携に取り組んでおられるところは千四百九十七か所、〇・一三%。JAでは、JA六百十一のうち七十一か所で行っておりまして一一・六%。一方で、施設側、障害者就労施設では、A型の事業所で三千五百五十四か所のうち四百五十八か所で行われておりまして一二・九%、B型が一万一千七百五十か所のうち二千四十五か所で一七・四%、特例子会社では八・九%という状況でありまして、就労側の施設では農業従事が一定程度進展しているということがデータから見て取れるわけであります。 私も、複数、農福連携に取り組んでおられるところへ行かせていただいて話を聞きました。地元では、例えば長崎では、ビワの葉っぱを集めましてビワ茶を作っておられるところ、あとは、大臣の御地元富山では、ブドウ農家さんがこれは障害者の方と一緒にブドウを作っておられて、それを収穫してワイン工場を造る、そういったところ、また、北海道余市では、トマト農家の方が十年間引きこもりだった児童養護施設の子をアルバイトで雇って、週三回外に出てくるようになった。皆さんおっしゃるのは、やっぱり農作業をすると人がどんどん変わっていくということをおっしゃいまして、本当にいい取組だなというふうに本当にこれ実感をいたしました。 一方で、やっぱり障害者の方々と働くいろんな御苦労もおありですし、また、就労施設としては、やっぱり仕事を通年安定的につくらなきゃいけないというやっぱり苦労があって、やっぱり多品目作らなきゃいけないという難しさもあるようで、やっぱり小規模経営体ではなかなか難しいんだろうなというところも実感をしているところであります。 障害者、要介護認定高齢者、生活困窮者などが農林水産業を支えて、社会参画の機会を創出し、共に地域を支えていくためには農業側が積極的に今後門戸を開いていかなければならないというふうに感じるわけですけれども、取組の認知度、これも、必ずしも農福連携ということが広く認知されているかといえば、割とそうでもないんじゃないかなというふうに思います。 厚労省とも経産省とも連携をしていく必要があると思いますし、情報発信の強化も求められるところであります。農福連携の普及促進に向けた取組方針を教えてください。
○大臣政務官(熊野正士君) お答えいたします。 農福連携は、障害者が農業分野での活躍を通じ、自信や生きがいを持って社会参画を実現していく取組であり、障害者の雇用、就労の機会の創出となるだけではなくて、農業分野における新たな働き手の確保につながるなど、農業と福祉、双方がウイン・ウインになる取組でございます。 農福連携を強力に推進していくために、委員御指摘の令和元年六月に、内閣官房長官を議長とする農福連携等推進会議におきまして、今後の推進方策として農福連携等推進ビジョンが取りまとめられたところでございます。このビジョンに基づきまして、厚生労働省など関係府省と連携をして、農福連携の取組を推進する必要があります。 このようなことから、農福連携を通じた共生社会の実現を図るため、農福連携の認知度の向上、理解促進のための普及啓発、農福連携を支援する専門的な人材の育成、国民的運動を展開するための官民一体となった取組等を推進していくこととしております。 ビジョンの実現に向けまして、厚生労働省を始めとした関係省庁との連携を深め、農林水産省として積極的に農福連携を推進してまいります。
○河野義博君 是非よろしくお願いします。医師であり医学博士である熊野政務官の力強い御答弁だったと思いますので、是非よろしくお願いいたします。 次に、豚熱、アフリカ豚熱に関連しまして、一昨年の九月に、岐阜県で二十六年ぶりに豚熱が発症が確認されております。依然として終息は、まだゴールは見えておりませんけれども、ワクチンを打つという大変な決断があった去年でもありましたし、様々な取組もされております。一方で、近隣諸国でも引き続き、中国、ロシアでもCSFの発生は継続しております。 農場内にウイルスが持ち込まれないよう畜産農家の方々が飼養衛生管理基準の遵守に徹底的に取り組むこと、非常に大切だと思いますし、国、自治体、そして農家さん、組合、様々な関係者が連携を取っていくことが重要だというふうに思います。 また、アフリカ豚熱、ASFに関しては現時点では治療法も有効なワクチンもありませんので、発生した場合には防疫措置を講じまして予防的殺処分を行うことが現時点では唯一の対策であります。今年の通常国会で、議員立法でASFも予防的殺処分を可能にすることができましたが、何よりもこのアフリカ豚熱、日本への侵入を水際で食い止めるということが大変重要だろうと思います。 私も、沖縄でアフリカ豚熱が発生しました当日、現地行かせていただいて、空港の防疫も見させていただきました。その後、運用改善をした場面も見させていただきました。水際対策、本当に皆さんしっかりとやっていただいているということは感じておるんですが、果たしてこれが本当に実効性があるものなのか、実効性を高めていかなければならない水際対策だと現場を見たからこそ思っておりまして、いろんなことをやっていただいているんですけれども、もっともっとこの実効性が高まるようにお願いしたいんですけれども、御所見をお願いします。
○政府参考人(新井ゆたか君) お答え申し上げます。 平成三十年八月、アジアの中国にアフリカ豚熱が発生いたしまして、その後、近隣諸国に広がっております。韓国でもまた再発するといった状況でございまして、日本への侵入リスクは依然として高いということで警戒を続けているところでございます。 水際措置につきましては、家畜防疫官を二十六年から五年間で、全体としては人員削減の中、八十七名増員いたしまして、令和二年度末には四百九十一名体制ということでやっております。 それから、探知犬につきましても、今年度当初五十三頭ということでございましたが、今年度末には百四十頭ということで、この数字は、地方空港も含めまして、オリンピック、コロナ前ということを前提にいたしますと、違法に肉製品が持ち込まれるリスクが高いアジア諸国からの到着便に全て対応が可能というベースでございます。 日本の状況がどうなのかということを、単純には国際比較はできませんけれども、あえて比較をさせていただきますと、探知犬一頭当たりの入国者数、国ごとの入国者数を探知犬配備の計画頭数で割るということを試みてみますと、豪州が約百十万人、それから米国が六十九万人ということでございますが、我が国のこの頭数は約四十万人ということで、探知犬の配備等のレベルでは相当高い水準に行ったというふうに考えております。 それから、さきの通常国会で家畜伝染病予防法改正法を成立をさせていただきました。この中で、家畜防疫官の権限強化、携帯品の質問、検査権限、それから廃棄権限を強化していただきましたし、罰金等についても上げていただきました。 それから、委員の方々の強い御支援もありまして、入国カードも表面でチェックをするといった形で、現地での廃棄を促すような仕組みになったところでございます。 このような権限強化も含めまして、水際での対策というものを万全を期してまいりたいと思っております。
○河野義博君 水際対策、今だと思うんですね。というのが、やっぱり海外との人との行き来が今ほとんどない今だからこそしっかりと強化しておくべきだと思います。 大体はみんな食べ物持ってきているんだという、そういう前提で対応した方がいいと思うんですね。確かに、ごみ箱、横に小さいのが二つ置いてあるんですよ。でも、そうじゃなくて、もうここで絶対捨てなさいよと、ここで捨てたら、ここで捨てれば今無罪放免、ここ越えて持っていたら、これは大変なことになりますよということをもっとアピールして、犬も増やしていただいていいんですけれども、かわいいのが駄目だというつもりはないんですけど、犬はとてもかわいいんですね。かわいいのはかわいいでいいんですけど、犬が反応したら、ちゃんとそこは実効性を持ってちゃんと連れていって、全部開けさせて、ちゃんともう食品これ以上ないのかということをやっぱりやっていく必要があると思いますので、実効性を高める努力を引き続き行っていただけたらと思います。 農家さんも本当に今心配しています。今、人の行き来がないからウイルスも届いていませんけれども、これからどうなるんだろうという大きな不安を持っておられますので、対策をしっかりお願いしたいと思います。 申し訳ありません、水産庁、林野庁、通告しておりますが、またの機会にやらせていただきます。ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(上月良祐君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、中西祐介さん及び清水真人さんが委員を辞任され、その補欠として加田裕之さん及び山田俊男さんが選任されました。 ─────────────
○石井苗子君 日本維新の会の石井苗子です。 両大臣、政務官、御就任おめでとうございます。参議院の農林水産担当は維新は私だけでございますので、毎回質問させていただくことになります。よろしくお願い申し上げます。 今日は、最初ということなので、まず農林水産業の構築について、つまりは強い農家づくりについて、大臣に具体的なイノベーションの紹介とお願いをしたいと思っております。 所信のその大臣発言の十ページに、SDGsについて以下の発言をしていらっしゃいます。SDGsや環境の重要性が国内外で高まっていますと。また、後半に以下の発言がつながっています。先端技術は、生産基盤の強化への貢献が期待されています、スマート農林水産業の推進に向けた技術開発や現場の実装の促進、スマート技術を用いた農業支援サービスの育成を進めてまいりますと書かれております。これらの発言を踏まえまして、本日は、SDGs戦略、特に強い畜産農家づくりに合致するスマート技術の直近の成功例の具体的なものをまず御紹介させていただきます。 北海道は、現在、コロナ禍の第三波と言われております時期に、大変な苦労をされているようでございます。その中で、釧路の湿地地域にあります、標茶町と読むんですけれども、畜産農業が多い標茶町では、黒牛で星空の黒牛というブランド牛の生産が盛んでございます。そこの生産地です。 なのですが、大規模な畜産農家になりますと、肉牛が四千五百頭、乳牛が百三十頭という、そういう飼育をしていらっしゃいまして、これらから出るふん尿が一日五十トン、一週間で四百トン余りと、大量な処理を必要とされます。天候が優れない時期などは強烈なアンモニア臭を発生して、先ほどからありますその農泊ですね、農泊事業という周囲の観光業にも悪い影響を与えております。ふん尿処理のために牧場と同じ敷地面積が必要でございまして、堆肥にするために半年掛かるということで、水質への環境汚染も長年の懸念とされてきました。 この問題を解決するために、この度、同町初となる牛のふん尿処理のシステムを標茶町の農業生産法人が導入をいたしました。本日は詳しい資料を配付しておりませんが、簡単にそのシステムを説明します。 牛のふん尿をそのまま運んで真空タンクに入れます。真空タンク内で微生物を使って発酵し、低温、加熱乾燥させて水分を三〇%以下に減少します。約四時間で微生物がアンモニアを分解して、臭いのしないさらさらの土状になります。 おがくず代わりに敷料として使えるほか、肥料としても活用できるというリサイクルイノベーションシステムです。微生物を生かしたままこれをまた牛小屋におがくずの代わりに敷きますと、牛のふん尿のその臭いもそこでだんだん吸収していくことになりますので、徐々に周囲への悪臭も減少していくことになります。労働条件も良くなってきて、貢献度も高いということで、釧路総合振興局も、この臭い問題も含めて、地域の大きな問題解決につながる画期的なイノベーションシステムだと評価をしております。 このシステムを個人で導入しますと、費用は三億五千万円、約、掛かります。個人で導入した法人を私は視察に行ったことがございますが、現地に行かないと分からないほど牛のアンモニア臭というのはすごくて、生きたもののふん尿を処理するというのがいかに重労働であるか、アンモニア臭というのがどのくらいきついのかも体験してまいりました。 この臭いがなくなるというのが一番ではありますが、真空タンクのメンテナンスの費用を聞きますと、大変安価です。水分がなくなるということで、河川の汚染対策にもなります。海を守る環境保護にも、内外ということでは日本国はアピールすることができるということにつながっていきます。アンモニアを分解する微生物は、北海道の場合ではクマザサ生息地から大量に入手可能だということでございます。 ざっと説明をさせていただきましたが、国はこれまでも農業のトラクターあるいは乳牛の搾乳機には補助金を出してまいりました。農林水産政策の現状と課題でしたか、現状と課題の八十一ページを見ますと、家畜排せつ物の利用の促進を図るための基本方針というのが出ております。 ここでお願いなんですが、大臣はこのSDGsや国内外の環境への高まりを踏まえて、貢献度も鑑み、このイノベーションを来年度予算のふん尿対策システムということで、国の補助金対象としていただけますでしょうか。御検討お願いいたします。
○国務大臣(野上浩太郎君) 今、先生からありました家畜の排せつ物でございますが、畜産農家が自らの責任において適正に処理をしなければなりませんが、その際に、単に廃棄物として処理をするのではなくて、堆肥として土づくりに有効利用するなど、資源の循環を図っていくことが重要だと考えております。 また、畜産物の国内外の需要は今後とも拡大することが見込まれておりますので、中小農家や家族経営なども含めて、増頭、増産による生産基盤の強化を図る必要がある中で、増加するこの家畜排せつ物を適切に処理をして有効利用を図ることは不可欠となっております。 このため、これまでも畜産環境対策総合支援事業による堆肥の高品質化やペレット化に資する高度な施設等の整備ですとか、畜産クラスター事業に新たに創設した環境優先枠、二十億円でございますが、これによる家畜排せつ物処理施設の整備ですとか、あるいは農林、漁村地域整備交付金による地方公共団体、農協等が所有する堆肥センターの整備等々、対策を講じてまいりました。 個々の畜産農家の経営状況に合わせて、家畜排せつ物の適正な処理及び有効利用を図られるよう、総合的に対応してまいりたいと思いますが、委員御指摘のこの新たな家畜ふん尿処理システムにつきましては、このシステムの内容や効果などをよく勉強をさせていただいた上で、補助事業の趣旨に合致するかも含めてよく検討してまいりたいと考えています。
○石井苗子君 是非、補助の対象にしていただきたいと思うんですね。 微生物というのは、三十年前に私は、大学の研究室が、やっていた最先端の技術としてイノベーションの研究をされていたんですけれども、物すごく有効だなと思ったんですが、やっと三十年たって具体的に日の目を見ているかなという感じがするんですね。 イノベーションというのは、AIとかIoTだとかロボットだとかということばかりではないと思うんです。先端技術というのは、ちゃんと、歴史的に踏まえてきたその技術をどう生かすかということで、この標茶町では、このシステムを導入した会社というのがエフシーエスという農業生産法人なんですが、技術開発をしたのはごみ処理を手掛ける会社で、その特許を持っているんですね。酪農やその農家でふん尿システムというこのシステムのイノベーションが定着すれば、日本の分別ごみ処理方法の改革の道も開けてくるということで、さっき予防的殺処分の後処理という話が出ましたけれども、その殺処分しなきゃならない、大変苦しい選択を迫られるわけですけれども、そのときも、殺処分したその生き物を有効に、真空タンクの中で微生物、また肥料やほかのものに変えていくということができるんですね。そういう意味では、イノベーションというのは何もロボットばっかりではないと思うんです。これ、是非飼育農家のふん尿処理の施設の導入ということを国の補助金の対象としていただきたいということを申し上げておきます。 さて、私の次の質問に入らせていただきますけれども、残りの時間は、用意した質疑を全部お答えいただきたいと思うんですが、まず、外務省をお呼びしておりますので外務省の方にお伺いします。 TPP関連なんですが、バイデン氏のTPPに対する姿勢というのは、はっきり言ってよく分からないんですけれども、が、このまま順調に大統領に就任されれば、アメリカのTPPへの姿勢というのは変わりますか。それとも、TPPの復帰がありますでしょうか。それから、日米貿易協定の追加交渉などに関してどのような展開になるのか。加えて、報道でも新聞一面になりましたRCEPですね、RCEPへの影響はどうなるのか。まとめて予測を外務省の方にしていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○政府参考人(吉田泰彦君) お答え申し上げます。 まず、現時点におきまして、アメリカの次期政権の通商政策について予断をして申し上げることは差し控えをさせていただきたいと思います。 その上で申し上げますと、TPPについては、我が国としては米国を含めできる限り多くの国、地域がTPPに参加することが望ましいという考えに変わりはございません。 そしてまた、日米貿易協定については、二〇一九年九月の日米貿易協定合意の際の共同声明におきまして、今後の交渉については、まずはどの分野を交渉するのかを日米間で協議するということになっております。新型コロナの影響等はありますけれども、日米間では引き続き、この日米共同声明に沿って協議をしていくという考えでございます。 あわせて、RCEPについても御質問ございました。 RCEPにつきましては、一昨日、十一月十五日の日に交渉、合意をいたしまして署名をしたところでございます。これから各国で批准、承認手続に入ってまいりますので、まずは日本政府としてはそこをしっかり取り組んでまいりたいと考えております。
○石井苗子君 発言を控えさせていただきますとおっしゃいましたけれども、非常に予断を許さないといいますか、日本も気を引き締めてやっていかなければならないと思っているんですね。 これ、十一月十五日に、総理がオンラインで東アジア地域包括経済連携、RCEP首脳会談に出席されました。で、協定に署名しました。早ければ来年の通常国会で承認案が出てくると見ています。 となりますと、報道によれば、関税撤廃品目の割合を抑えたということで、国内農業に影響ないといっているようですが、大臣、これ、国内農産品と競合する農産品で関税が撤廃されるというものはないんですね。確認をしたいと思います。
○国務大臣(野上浩太郎君) RCEP交渉の結果、日本側の農林水産品の関税につきましては、重要五品目については関税削減、撤廃からの除外を確保しました。 また一方、相手国側の関税につきましては、初めてのEPAとなります中国及び韓国につきまして、中国のホタテガイですとか切り花、韓国のキャンディーですとか板チョコレートなど輸出関心品目で関税撤廃を確保しておるところであります。 さらに、本協定によりまして、税関手続ですとか、あるいは衛生植物検疫措置、知的財産権等に関する統一ルールが定められまして、全世界の人口の三割に相当する大きな市場への農林水産物の輸出促進に関する環境も整備をされたものと考えております。
○石井苗子君 今の御説明ですと、直接に国内農業に影響をするものはないとおっしゃっているようには思えるんですが、私は、TPPのときに、日米のその共同声明にちょっと不信感を抱いておりまして、特に牛肉のセーフガードについてはこのままで大丈夫なんだろうかということを随分申し上げたんですけれども、いよいよ総理も替わり、大統領も替わりということなので、今後は質問も細かくさせてもらいたいと思います。 今日はその質問はやめまして、長くなりますので、コロナのところ、食料輸入に欠品が発生したというふうに書いてありますけど、何の品目だったんでしょうか。
○政府参考人(青山豊久君) お答えいたします。 新型コロナウイルスの感染拡大によりましてロシア、ウクライナなど一部の国で輸出規制が行われたということがございましたけれども、我が国の主要輸入国である米国等においては食料の輸出や物流への影響は確認されておりませんでした。 また、輸入量の多くを占める中国からタマネギが、圃場に作物はあるものの収穫ができない、又は輸送できない、加工できないなどにより、輸入が一時的に滞る事態が生じました。 さらに、国内では、休校による家庭需要の拡大などによりまして、米やパスタなど一部の食品で欠品が生じました。その後、消費者への落ち着いた購買行動を呼びかけるとともに、メーカーによる食品の増産努力等を通じまして、主要な品目で品切れは徐々に解消されたところでございます。
○石井苗子君 とにかく私たちがまだ経験したことがないこの新型コロナウイルスの影響なんですけれども、よく深く見てみますと、こうしたコロナ禍で、外食産業に食材を提供するということがありますが、農林水産業の収益減少、どの程度になったのかというのを、これ調査結果というのはありますか。私、探したんですけど、見付からないんですが、ございますか。
○政府参考人(村井正親君) お答え申し上げます。 収益の状況について、現時点での数字は持ち合わせておりませんが、全体の状況について御説明をさせていただきます。 新型コロナウイルスの感染拡大に伴いまして、本年二月末以降、学校の休校、飲食業の営業自粛、イベントの自粛などにより、利用量の減少や価格の下落など、農林水産物の消費等に大きな影響が発生したところであります。五月二十五日に緊急事態宣言が全面解除されてからは、学校給食や外食需要の再開などにより、全体としては回復傾向にあると考えており、農林水産物・食品の輸出について見ますと、七月から九月にかけて三か月連続で輸出額が前年同月を上回るなど、明るい兆しも見られるところであります。 しかし、外食産業につきましては、新型コロナ感染拡大前の水準には戻っておりません。お茶について見れば、四月、五月の一番茶の取扱額が前年に比べて大きく減少しております。養殖業につきましても、直近の数字で見てもまだ価格が戻っていないものがあるなど、品目によっては依然として厳しい状況にあると認識をしておるところでございます。
○石井苗子君 こういうのは数字の結果が出ているともう少し細かく見ていくことができるのですが、全般的に今とても厳しい状況だというのはよく分かったので、ちょっと大臣に質問させていただきます。 こうやって国内の食のマーケットが、食市場といいますか、縮小しているということが今分かったんですけれど、その一方で、世界の食のマーケットというのが大幅に拡大していきますと。だから、日本は縮小していきますが、世界は大幅に拡大していきますと。何を根拠にそうおっしゃっているのか、コロナはみんな大変なはずだけどなと思って聞いていたんですけれども、そのように認識しているという理由といいますか根拠を教えてください。
○政府参考人(青山豊久君) お答えいたします。 我が国の人口は今後とも減少が続くと見込まれております。一方で、単身世帯や共働き世帯の増加に伴いまして食の外部化が一層進むと見込まれていることから、食料需要は生鮮食品から付加価値の高い加工食品にシフトし、一人当たりの食料支出は増加していくと見通されます。このため、食料支出総額は、一人当たりの食料支出の増加と人口の減少が相殺され、当面はほぼ横ばい、長期的には減少していくと見通されております。 一方、途上国を中心とした世界人口の増加と経済発展による食生活の多様化、高度化により、世界の食料需要は増加する見込みでございます。 具体的には、昨年三月に農林水産政策研究所が公表した推計によりますと、GDP上位二十か国を含めました主要三十四の国と地域の二〇三〇年の飲食料市場規模は二〇一五年の一・五倍となりまして、千三百六十兆円に拡大すると見込まれております。地域別に見ますと、北米は一・三倍、ヨーロッパは一・一倍とそれぞれ微増する一方、アジアは人口増に加えて経済成長による食生活の変化により一・九倍に拡大すると見込んでいるところでございます。
○石井苗子君 それ、スケール計算、二〇三〇年のスケール計算ですよね。多分そうだと思うんですけれども、こういった世界の中の流れの変化で、今、新型コロナウイルスがどうなっていくかというのは誰も想像ができないんですけれども、今のような概算で、長期的、長期的というのが、多分長期的というのは二〇三〇年のことをおっしゃっているんだろうと思うんですけれども、そこまでの間というのはまだ十年ありますので、こういった意味においても、日本国の国内の自給率というのを確保するのは喫緊の課題だと思っております。コロナ後の世界で食料安全保障が重要な課題になってくるわけですね。それ、国内の農業を強くしていかなければならないと、働き手とか土地は幾らでもあるんだとかって言っていますけれども、やっぱり創意工夫といいますけれども、発想の転換をして国内の農業を強化していかなければならないと思っております。 ウイズコロナとかアフターコロナとかポストコロナとかいろいろ言われておりますが、こういう時代において、食料安全保障、食料の自給率の向上について、最後に、大臣はどのような認識を持っておられるか、ちょっとお伺いします。
○国務大臣(野上浩太郎君) 今ほど来お話ありましたとおり、国民に対する食料の安定供給というものは本当に最も基本的な国の責務であると思いますし、この食料安全保障の強化を図っていくということは極めて重要だと考えております。 今、世界の食市場の拡大については答弁があったところでありますが、この新型コロナを契機として、一部の国による食料の輸出規制ですとか国内での食料の欠品が発生をしているという話も今ほど来あったところでありまして、食料安全保障の重要性がこれはより一層高まっていると考えております。 こうした中、食料の安定供給、それから食料自給率の向上に向けて、輸入品からの代替が見込まれます小麦、大豆等の増産ですとか、加工食品や外食、中食向け原料の国産への切替え、あるいは輸出目標にも対応した畜産物、果物の増産、さらに、農業経営の底上げにつながる生産基盤の強化、担い手の育成確保等々、総合的に取り組んでいかなければならないと考えております。
○石井苗子君 いろいろと検討中でいらっしゃると思うんですが、私はやっぱり食料自給率の向上というのは、具体的にもっと農業が働きやすくならなきゃならない。先ほど臭いのことも言いましたけれども、やっぱり人間というのは直感的にこれだと納得できるようなことではないと、幾ら理由を言われても、その職業に就こうかなと思わないものでございます。だから、環境整備と一緒に、強い農家をつくっていっていただきたいと思います。 ちょっと話題を変えまして、デジタルトランスフォーメーションということについて質問させていただきます。 よく分からないと、皆さんがそうおっしゃるんですけれども、大臣はデジタルトランスフォーメーションの実現に向けた取組と述べていらっしゃいますが、私はデジタルトランスフォーメーションで成果を上げるのは至難の業だと思っておりまして、旧態依然たる役所の組織の中でどのようにして成果を上げていくんだろうかというふうに思っておるんですが。 EUが目指しているオリジナリティーのデジタルトランスフォーメーションはデジタルガバメントということで、もちろんEUですから英語なのはしようがないんですが、インターオペラビリティーという、相互運用性ということで、あちらの国は文化と言語が集まっているいろんな国でありますから、諸外国間で、あるいは行政と民間の間での相互運用性がこのデジタルトランスフォーメーションだと。 単なる組織やシステムの間で業務をスムーズに行うための情報交換の仕組みではないんだというふうに、EUではそのように相互運用性を持つのがデジタルトランスフォーメーションの実現と言っているんですけれども、大臣はどのようにこのデジタルトランスフォーメーションで成果を上げようとお考えですか。頭の中で何かあったら御紹介していただきたい。
○国務大臣(野上浩太郎君) 農林水産分野におけるデジタルトランスフォーメーションにつきまして御答弁させていただきたいと思いますが、我が国全体においてこのデジタル技術活用の変革が求められております。 農林水産業、食品産業のデジタルトランスフォーメーションを実現することは不可欠だと思っておりますが、このため、農業、農林水産業におきましては、例えば先ほど御質問のありましたデータを活用したスマート農業の現場実装ですとか、あるいは法令、補助金などの行政手続のオンライン化とこれに併せた業務の効率化ですとか、デジタル地図を活用した現場の農地情報の一元化の管理ですとか、あるいはスマートフォンアプリ、MAFFアプリと言っていますが、これによる農業者等へのダイレクトな情報提供と現場情報の収集等、取組を精力的に進めております。 先生御指摘のとおり、このデジタル改革というのは様々な課題がありますので、一朝一夕に実現できるものではないと考えておりますが、だからこそ、今民間で先行している事例もありますので、その成功あるいは失敗に学びつつ、試行錯誤を繰り返しながら着実に進めていく必要があると考えております。
○石井苗子君 一番最初に自民党の堂故委員が遅れていると御発言されたんですけれども、ずっとこう答弁を聞いていますと、すごく前段階の概念的なお話しか出てこないような気がして、なかなか具体例が出てこないと思うんですね。 やっぱりここに書いてあります農山漁村発の、発、発信するという、イノベーションという新たな地域政策を講じていくとおっしゃっているんだったら、具体的に何なんだということをこれからもやっていかなきゃならないと思うんですね。 中で、日本型直接支払制度に下支えされましたジビエの活用について、これも大臣、言及していらっしゃいます。今なぜジビエの活用を進める理由があるのかという、これをお聞きしたいのと同時に、具体的にどのようなことを考えているのかと、活用拡大のために具体的案は、具体的に何なんだということなんですね。 ジビエというのは熊、鹿、イノシシというような、これは、日本人が食するという文化が今消えつつあります。消えつつある中でジビエをどうしてまた発信していくのかというと、やっぱりこれは輸出であったり、外国人の方がまたコロナの後いらっしゃったり、オリンピックだっていうときに、日本のジビエはおいしいよというふうにならなければならないわけですね。だから、外国の方の観光客も、今後も旅館やホテルで呼び込むのであれば、今は衰退してしまった、例えば、例えばですね、ジビエでも、昔は野生の鹿をこう取り込んで、そこで牧場を造っていたんですね。もうほとんどやっておりません。もう一か所ぐらいしかないです。 これ、何でこんなことを言うかというと、イノシシが今、豚熱で大変なんですけれども、ワクチンベルトとかワクチンを打つとかといっても、なかなかうまくいかない。特に日本のように、ヨーロッパと違って山がこう連なっている場合は難しいわけです。どこで止める、食い止めるかということ。 そうすると、呼び込んで、そこでイノシシを呼び込んでジビエに活用するというようなアイデアも一つ考えた方がいいと思うのと、それから、例えば山村発のイノベーションではなくてルネッサンスということで、このジビエ料理コンテストをやってみるとか、そういったところで、非常に地域によってそれがおいしいところがあるというような地域の味付けとかということで、とにかく情報発信をもう少しやっていかなければならないと思うんですが、大臣は、この活用拡大のために何かジビエの具体的な、個人のお考えでもいいんですけれども、何かありますですか。
○副大臣(宮内秀樹君) お答えをいたします。 近年、ジビエに対しましての関心が大変高まっておりますし、ジビエの料理がかなり消費も拡大をしているということでございまして、是非推進をしていきたいというふうに思っております。 令和元年度のジビエの利用量は、平成二十八年度に比べまして、この三年間で一・六倍となって約二千トンに増加をしているところでございます。 もちろん、鳥獣対策といたしまして、一旦捕獲した鹿や熊等々を食料として使うということを大切なことだというふうに思っておりまして、鳥獣対策交付金によりまして、処理加工施設等の整備に対する支援でありますとか、捕獲から搬送、処理加工、販売までがしっかりとつながったジビエ利用モデル地区の支援、あるいは国産ジビエ認証の取得促進等を通じました衛生管理の高度化、それから全国プロモーション活動による需要拡大等を推進してきたところでございます。 また、ジビエ利用の拡大に向けまして、今年より来年、今月より来年二月にかけまして、外食業界の協力をいただきまして全国ジビエフェアを開催いたしましてジビエ需要の拡大に取り組むとともに、例えば腕とかすね等の未利用部位の利用を促進するとか、ペットフードや新規用途での利用を促進するなど、全国各地のジビエ利用、活用を促進してまいりたいというふうに考えております。
○石井苗子君 ありがとうございます。あらゆるアイデアを出していただきたいと思います。 あと一分ありますので、最後の質問にさせていただきます。 私は、食品ロスについてこの農水で何回か質問させていただいたんですが、消費者庁が主催した賞味期限愛称コンテストでおいしいめやすというのが大臣賞に決定したそうでございまして、食品ロス削減の日が今年の十月三十日に発表されたということなんですが、コンテストも結構なんですけれども、日本は食品産業界の大手を保護するために三分の一ルールがあるんだということは、この間お話しした……
○委員長(上月良祐君) 申合せの時間が参っておりますので、質疑をおまとめください。
○石井苗子君 はい。 この賞味期限というのは非常に大切な食品の表示だと思うんですが、非常に分かりにくい。説明してもらわないと分からないんですが、この賞味期限という分かりにくい言葉を変えるというお考えは、消費者庁、ございませんでしょうか。よろしくお願いいたします。
○委員長(上月良祐君) 時間が参りましたので、答弁は簡潔にお願いいたします。
○政府参考人(津垣修一君) はい。 お答え申し上げます。 賞味期限の用語につきましては、かつて食品衛生法においては品質保持期限、JAS法においては賞味期限と、同じ意味を表すのにもかかわらず異なる用語が使用され、分かりにくいという指摘がございました。これを踏まえて、平成十五年に会議とパブリックコメントを実施いたしまして、賞味期限という用語に統一して現行の食品表示基準において規定されているところでございます。 このように、賞味期限の用語は長期にわたり事業者にも使用され、定着しているということでございますので、現時点において変更を検討しているわけではございません。 ただ一方で、こういう期限表示の消費者理解を普及促進していくということは、消費者の選択の機会の確保に加えて食品ロスの削減等にも重要だと認識しておりまして、従来においてもウエブサイトですとか消費者セミナー等で様々な機会を通じて理解の促進をしてございました。 この一環として、今お話があった、消費者庁が実施した賞味期限の愛称・通称コンテストにおいておいしいめやすという大臣賞を決定して、この愛称を活用しながら、賞味期限の正しい意味と、消費者の皆さんに広く知っていただくよう、重点的な普及啓発を努めてまいりたいというふうに考えてございます。
○石井苗子君 ありがとうございました。終わります。
○舟山康江君 国民民主党の舟山康江でございます。 まずは、大臣、副大臣、政務官、御就任おめでとうございます。 まずは、先週の所信表明についてお聞きしたいと思います。 大臣、所信におきまして、強い農林水産業と美しく活力ある農山漁村を実現してまいりたいとされましたけれども、強いとは何を指すのでしょうか。
○国務大臣(野上浩太郎君) 我が国の農業、農村は、持続性に優れた水田ですとか、世界に評価をされる和牛肉の高品質な農林水産物ですとか、和食あるいは美しい農山漁村の風景など、成長の糧となる大きな潜在力を有していると考えています。その潜在力を最大限に引き出すことで実現をされる、競争力があって持続可能な農業ということを強い農業というふうに考えているところでございます。
○舟山康江君 今大臣御答弁いただきました。やはり、競争力だけではなくて持続可能性だというお答えがありました。 今、これ、先ほど森委員からもありましたけれども、いわゆる官邸農政と言われていた方向性の中では、とかく規模拡大とか競争力強化だけが強調されるような、そのような農政にちょっと偏っていたのではないかという懸念がありますし、実際に、強い強いということを目指しながらも、残念ながら耕地面積とか農業従事者が減っているということ。所信の中では生産農業所得が伸びたとは言っていますけれども、これ、平成の初期ですね、十数年前に比べるとまだまだ少ないと。ここ最近ちょっと上がってきてはいますけれども、まだ少ない状況ですし、この規模拡大とか企業の参入が果たして本当の意味で持続可能性のある強い農業になるのかという、やっぱりここの疑問から入っていかないと、まさにコロナを契機として、今、農村回帰、地方回帰が広まっていますから、やっぱりそこは大きく政策転換が必要ではないかと思いますけれども、その点いかがでしょうか。
○国務大臣(野上浩太郎君) 所信の中でも申し上げておりますが、強い農林水産業と美しく活力ある農山漁村を実現をしていきたいと、こういう話をさせていただいております。 これまで様々な取組を進めてまいりましたが、やはり産業政策と地域政策を車の両輪として取組を推進していくと、これが私の基本的な考え方でありますし、これまでもそのような形で農政進められてきたと思いますが、引き続きその考え方に沿って進んでまいりたいと考えております。
○舟山康江君 言葉では産業政策、地域政策、車の両輪と言いながら、やっぱりどうも産業政策に偏っていた嫌いがあるというのは、これ私、否定できないと思うんですよ。是非、地域政策、そしてまた地域政策の中でやっぱりこの生産を後押しして持続可能な形をつくっていくような政策をしっかり打ち出していただきたいと思います。 さて、今日は農林水とある中で農に絞って話をさせていただきたいと思いますけれども、強い農業といった場合に、強い農業を実現している国というのは、大臣、どこを想定されていますでしょうか。
○国務大臣(野上浩太郎君) 世界各国におきまして、自然環境ですとか地理的条件が異なる中で、自国の強みや潜在力を生かした多様な農業が展開されていると思いますが、例えば農産物輸出額で見ますと、世界第一位の米国に続きまして、またオランダが第二位となっております。米国ではその広大な農地を生かした土地利用型農業ですとか大規模な畜産が営まれておりますし、一方で、オランダでは我が国より狭い国土を有効に利用して小さな経営面積でも高い収益を上げる、こういう農業が営まれていると承知をしております。
○舟山康江君 その今例に出ましたアメリカですけれども、資料の一枚目を御覧いただきたいと思います。一般の方がイメージするアメリカの農業というのは、何かこう、常に競争原理で強さを競うというような、そんなイメージがあると思いますけれども、御覧のとおり、この上の三つ並べたものは農林水産省のホームページから抜粋をさせていただきました。 アメリカについては、世界、今、WTO等の中で価格支持から所得補償へと言われていますけれども、実はアメリカ、価格支持も所得補償もいまだにやっているという状況ですね。つまり、この一番左側、青く書いてありますけれども、価格支持融資制度、これは、ローンレートといういわゆる融資単価より市場価格が下がれば、一旦融資をして、それは返済免除、つまり、そこの価格は補償されると、所得が補償されるということになっています。その中で、更にそれよりも、いわゆる基準価格というものを設けて、そこは不足払い若しくはナラシという、これはどちらかを選択するんですけれども、そのような形でかなり手厚くしっかりと農家の所得を補償していると。まさに直接支払をやっているということなんです。 アメリカというと何もやっていないように見えるけれども、やっぱりここは、実はアメリカの強い競争力の背景にはしっかりとした農業政策があるということは押さえていかなければいけないなと思っていますし、EUも同様です。EUにつきましても、価格支持から直接支払へと言われていますけれども、やはり最低価格保証というものがまだあると。価格支持と所得補償両方が、直接支払は両方が組み合わされているという、こんな状況なんですね。 二枚目の図ですけれども、これは欧州、それにスイスを入れたものですけれども、これは農林水産省の委託事業の報告書から取った表であります。 欧州各国、これ、EUは共通農業政策ですけれども、各国の裁量に任されていますのでかなりばらつきがありますけれども、やはり平均で所得の五割は直接支払、スイスに至っては九割以上と、先ほどのオランダは若干低いですけれども、農業大国と言われるフランスも六四%ということで、かなり直接支払によって農業生産を維持して、それで高い競争力を誇っていると、こういった状況ですので、何か保護をするのが、農業の支援が過保護だというような、こういった論調からはやっぱり脱却していかなければいけないと思いますし、農業以外のそういった声に対しては、やはりこういった海外の事例もしっかり紹介していただきながら、今何が必要なのかと取り組んでいくべきではないかと思っています。 今のグラフを見まして、アメリカの農業政策というのは、これ、競争促進的である一方で極めて価格支持的要素が強いと思いますけれども、大臣、このアメリカの農業政策、どのように捉えていらっしゃるでしょうか。
○国務大臣(野上浩太郎君) 今、アメリカの農業政策につきまして御説明をいただいたわけでありますが、農業者の経営安定につながる政策がやはり中心でありまして、農産物価格が低下した際の支援制度を長年にわたって講じてきておりますし、近年は収入の減少に応じた補填制度も導入されたと、今御説明があったとおりであります。 米国が世界有数の農産物輸出国として、世界の経済状況や農産物の国際価格の変動等による影響を受けやすいといった事情を抱える中にあっても、これらの政策は、広大な農地を有して大規模な経営展開が行われるといった米国の生産条件と相まって、米国の競争力の維持強化に寄与しているものと考えております。
○舟山康江君 さらに、アメリカは、やっぱり土壌保全とか環境に対する支払もしっかり行っています。土壌については、土壌浸食という、浸食防止という意味合いも強いと思いますけれども、いずれにしても、単に裸の競争をということではないということですから、やはりこういったことも参考にしなければいけないと思います。 そしてもう一つ、先日、予算委員会におきまして、大臣は私の質問に対して、EUの共通農業政策は、我が国が米等で十分な国境措置を維持してきたこととは異なって、主要な農産物で国境措置を縮小するなどの様々な事情の中でEU農業の発展に必要な政策として実施されるものと答弁をされました。 そういった意味では、確かに日本は、かつては米は、関税化の対象外だったりとか、かなりそういった国境措置を維持してきましたけれども、幸か不幸か、今、いわゆるTPP、また日EU・EPA、様々な国際貿易交渉の中でかなり国境措置は低くなっています。もうほとんどないと言っても、たまに例外はありますけれども、そういう意味では、環境的にこれEUと、またアメリカとかと、諸外国と変わらないと思うんですよね。 そうなりますと、そういった日本は国境措置があったから違うんだと言っていましたけど、国境措置がかなり下がった段階の中では、やはりこういった、今紹介させていただきましたような直接支払、特にEUは、先ほどアメリカも環境支払やっていると言いましたけれども、かなりEUは環境支払、また有機農業支払とか条件不利地支払とか、本当の意味でのいわゆる環境支払ですね、そういったものが非常に手厚いわけですね。 また、EU、来年から新しい農業政策が始まりますけれども、もう始まる四年も前に今後どういう方針なのかというものを出しておりまして、その中では明確に、家族農業経営、食料安全保障、農業の多面的機能、農業には完全な貿易自由化には耐えられない部門があると、だからしっかり支援するんですよという大きな方針を出しながら次なるこの農業政策をつくっているんですね。 やっぱり、そういったことの大きな理念を持って、これから日本の農業、まさにいろんな多面的な役割を果たしながら、地域政策を組み合わせていく中で、やっぱりこういった方向にかじを切るというのも必要なんじゃないんでしょうか。もう一度お願いしたいと思います。
○国務大臣(野上浩太郎君) 我が国の農産物に対する国境措置につきましては、今、舟山先生からもお話あったとおり、これまでのTPP11ですとか日EU・EPA、日米貿易協定等の各協定によりまして、関税の削減、撤廃等の割合が増加するなど縮小はしてきているものの、主食である米等については引き続き高い国境措置を維持しております。 このため、我が国におきましては、米への助成を基本とするのではなくて、麦や野菜などの安定的な需要のある作物の生産拡大のための直接支払を行うとともに、中山間地の営農の継続を支援するための直接支払ですとか、農業、農村の持つ国土の自然環境の保全、洪水の防止といった多面的な機能の維持、発揮を図るための直接支払を行っております。 今後とも、こういう制度を着実に実施してまいりたいと考えております。
○舟山康江君 日本も日本型直接支払ということで幾つかやっていますけれども、ある意味、本当の意味での農家個々に対する直接支払とは全然似て非なるものですよね。共同作業すれば出しますとか共同で何か取り組めば出しますということで、本当は個々の農家がどうやって営農を継続できるのか。その際にまさに外からの受皿としても、先ほど農業まだまだ雇用の受皿となり得るというところですけれども、やっぱりそういったことで多くの皆さんが、それこそ規模が大きくなくても、兼業でもそこで住み続けて地域を形成して環境を守って、そして今災害が多発していますけれども、やっぱり農地のいわゆる水源涵養機能というんですかね、遊水地機能というのも非常に大きい。 これは総理が所信でも明確にその役割を評価されていますけれども、そういった意味でも、やっぱりそこで規模の大小にかかわらず、また地域の活動に取り組んでいるのも、大規模農家というよりは規模のちっちゃい家族農業ですよ。PTA活動に参加する、消防団に参加する、やっぱりこういうのがあって初めて農村が成り立つわけですから、そういった役割をもっと個々に評価をして支えていかないことには、何かいまだに、要は農地の集約とかそういったことばっかりでいくと、結局うちの町なんかはもう本当に農家がどんどん少なくなって、残っている人の規模だけがどんどん大きくなって、周りの共同作業なんかはできにくい状況ですよ。是非、こういった状況もしっかり踏まえていただいて。 やっぱり改めて、世界はもう今、家族農業、小規模農業にかじを切っているんですよ。EUなんかは大規模化はもう頭打ちですからね。要は、支援は、規模のちっちゃいところに支援を重点化するために、大きくなり過ぎたところに対しては上限を設けるということをやっているぐらいですから、やっぱりそこは本当に頭の切替えが必要ではないのかなと思います。 官邸の、とにかく規制緩和をして自由にしていけば神の見えざる手でうまくいくというような、そういう方向性からはもう抜け出していかないと、新たな体制になったわけですから、是非そこはよろしくお願いしたいと思います。 そして、米問題、今、米の話が出ましたけれども、米について先ほど森委員に対する答弁で私、非常に違和感を持ったんですけれども、あたかも戸別所得補償制度でいわゆる超過作付けが増えたというような御発言がありましたけれども、もう一度そこの認識お聞きしたいと思います。(発言する者あり)
○委員長(上月良祐君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(上月良祐君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(野上浩太郎君) 戸別所得補償制度につきましては、全ての主食用米の販売農家を対象とした結果、需要が年々減少している主食用米への過剰作付けを招き、導入と同時に米価の下落を招いた、また担い手への農地の集積ペースを遅らせた、十分な国境措置がある米への支援につきまして、他の農産物の生産者や他産業、納税者の理解を得難い等の課題があったと認識をいたしております。
○舟山康江君 過剰作付けを招いたという根拠はどこにあるんでしょう。戸別所得補償が導入されていわゆる過剰、超過作付けは減っているんですよ。当時の政策評価の中でも、戸別所得補償の中で超過作付けが減ったと言われていますけれども、認識違うんじゃないんですか。訂正していただきたいと思います。(発言する者あり)
○委員長(上月良祐君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(上月良祐君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(野上浩太郎君) 主食用米の過剰作付けというのは、二十三年産から二十四、二十五、二十六と三年産で増えているという認識であります。
○舟山康江君 違いますよ。所得補償を導入する前の二十一年なんというのは、これ四・九万ヘクタールあったものが、導入され、本格導入で二・二万ヘクタールまで減っているんですよ。減ったという評価だったんですよ。ある意味メリット措置があるということできちっと効いたということなのに、何でそんなね、ちょっと事務方、何でそんな答弁させるんですか、大臣に。おかしいじゃないですか。訂正してください。(発言する者あり)
○委員長(上月良祐君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(上月良祐君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(野上浩太郎君) 今御指摘のとおり、二十二年度産からは減少しているということであります。二十二年度産からは減少して、今答弁申し上げたのは二十三年から二十六年は増加をしているということでありますが、二十二年度産からは減っていると、減っているということですね。
○舟山康江君 じゃ、戸別所得補償の導入で超過作付けが増えたというのは事実ですか。(発言する者あり)
○委員長(上月良祐君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(上月良祐君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(野上浩太郎君) 今申し上げたとおり、二十一年ですね、二十一年、二年、三年ということにつきましては、これは作付けは減っているということであります。(発言する者あり)
○委員長(上月良祐君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(上月良祐君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(野上浩太郎君) 御答弁申し上げているとおり、最初、この過剰作付けを招きと申し上げましたのは、二十三年から二十三、二十四、二十五、二十六と上がっていったということで答弁をしたんですが、先生御指摘のとおり、二十一年産から二十二年、二十二年産から二十三年ということにつきましてはそういうことではないと、減っているということであります。
○舟山康江君 じゃ、もう一度お聞きします。 先ほど森委員に対する答弁では、戸別所得補償制度の導入が過剰作付けを招いたとお答えされました。それは事実ですか、訂正されますか。(発言する者あり)
○委員長(上月良祐君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(上月良祐君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(野上浩太郎君) 導入当初の数字については下がっているということで訂正をさせていただきます。
○舟山康江君 ですから、戸別所得補償が過剰作付けを招いたというのは認識が間違っていたということでよろしいですか。
○国務大臣(野上浩太郎君) だから、導入直後の状況につきましては、そういう状況ではなかったということであります。(発言する者あり)
○委員長(上月良祐君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(上月良祐君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(野上浩太郎君) 二十三年、二十四年、二十五年、二十六年のところについて御答弁申し上げたんですが、導入を契機にということにつきましてはそうではないということで、訂正をさせていただきたいと思います。
○舟山康江君 戸別所得補償制度が過剰作付けを招いたという、そういうでたらめ、デマは流さないでいただきたいと思います。 むしろ、減ったんですよ。しっかり減ったんです。それが、今まさに、国による需給調整を放棄して、二〇一八年からその配分がなくなって、常に大丈夫かと、過剰になったら価格下がるんじゃないかということが懸念される中で、幸か不幸か、去年、おととしは作況が悪かったので需給が締まって、そんなに価格の暴落につながらなかったけれども、今年はそれが利かなかったと。コロナで需要も減ってしまったということで、今年は価格の下落の懸念が非常に大きいというのがこれ事実だと思いますけれども、その認識、よろしいですか。
○国務大臣(野上浩太郎君) 今、需給の状況が非常に厳しいというのは、その認識は一致をしております。
○舟山康江君 つまり、需給調整といわゆるメリット措置、所得補償の中で、やっぱりしっかり守った農家に対して支援をするということで超過作付けが減ったんですよ。これがやっぱり国の責任、まさに食料の安定供給の確保は国の最大の責務ですから、そういう意味で、やっぱり国が安定供給の要である需給調整を放棄したというのは大きな間違いだったと思います。 今回のこの混乱もそこに原因があると思いますけれども、大臣いかがお考えですか。
○国務大臣(野上浩太郎君) やはり米政策につきましては、主食用米の需要が毎年減少していくと見込まれておりますので、その中で需要と価格の安定を図っていくことは重要で、今後とも国内の消費拡大と輸出拡大の取組を進めつつ、やはり自らの経営判断による、需要による、需要に応じた生産、販売を着実に推進していくことが重要であると考えております。 こうした中で、行政が需給調整のため、かつてのように生産数量目標の配分を行うこととした場合、やはり生産者自らが市場のニーズを捉えて創意工夫を発揮しながら生産を行う状況に導くのは難しく、生産数量目標の配分に基づいて決められる主食用米の作付面積も減り続けて、行き詰まる可能性が高いと考えていることから、平成三十年には生産目標の配分を廃止をして、需要に応じた生産、販売の推進へと転換をしたところでございます。
○舟山康江君 いや、国が需給調整をすることが生産者の自主性を損ねるというのは、何か余りにも飛躍した論理だと思いますよ。やはりしっかりと需給調整とセットでメリット措置を講じながら、あわせて、先ほど紹介させていただきましたけれども、生産と切り離した支払等も組み合わせる中でしっかりと農業の下支えをするということが今求められているんですよ。生産調整はいわゆる緑の政策、多分デカップルしたものは青の政策、この組合せの中でしっかり支えていくということ、ここをやるべきじゃないんでしょうか。いかがですか。
○国務大臣(野上浩太郎君) 生産数量目標の配分につきましては今御答弁申し上げたとおりでありますが、そのインセンティブ措置等々につきまして、これは、需給見通し等につきましては一層小まめできめ細かな情報提供をしながら、事前契約や複数年契約による安定取引の推進をする、さらには、麦、大豆、野菜、果実、輸出用米、加工用米、米粉用米、飼料用米など、需要のある作物や主食用以外の米への転換に対する支援による水田フル活用によってどのような水田農業を進めていくのか、しっかり判断できるような環境を進めていきたいと思いますが、その具体的な措置につきましては、財政当局等ともしっかり話をしながら検討してまいりたいと考えております。
○舟山康江君 いや、これ、こういった、今後、過剰の問題とか、それから生産現場の混乱、価格の低下、毎年起きると思いますよ。しっかり考えていかなきゃいけないと思います。 輸出輸出って、それもいいですけれども、でも、今実際に、何かマーケットが縮小といいますけれども、だってこんなに輸入していて、こんなに自給率低くて、そこに対してどう生産を増やしていくのかという手だても考えていかないと、そこをやるに当たっても、やっぱりこのいわゆる需給調整とメリット措置のセットの中でほかのものを作っていくということにきちんと誘導していくということは必要な政策だと思いますので、是非再度検討いただきたいと思います。 続いて、もう何人かの方から出ましたけれども、私は、この高収益次期作支援って、もう最初の制度設計何だったんですかと言いたいですね。これ、何だったんでしょうかね。コロナ対策という意味では、何らかの影響が出ていることが条件というのは私は当然だと思いますけれども、何でこんな混乱が起きたのか、ちょっとそこを説明いただきたいんですけど、ちょっともう考えられない変な制度設計だと思います。
○国務大臣(野上浩太郎君) 高収益作物次期作支援交付金でございますが、これは第一次補正予算により創設した事業でありますけれども、新型コロナウイルスによる影響を受けた花卉、茶、野菜、果実等の高収益作物の次期作に取り組む農業者に対して支援をするものでありますが、事業を創設した当初は、生産現場にはコロナの影響が更に拡大をして深刻化することへの不安が蔓延をしておりまして、営農を断念する農家が発生する懸念がありました。 このような状況下で、コロナの影響で困っている農業者の方々が本事業の要件が厳しいために申請ができずに営農を断念するといったことが生じないこととすることを最優先として、要件を緩和する、弾力的にするなど、申請しやすい仕組みとしたところであります。 その結果、非常に多くの申請をいただいたところでありますが、減収を要件としていなかったことから、中には減収していない品目の申請も含まれておりました。これは、農業者の皆様に不手際があったということでは決してありませんで、農業者の皆様には要件に即して申請をいただいたところでありますが、このまま交付金をお支払いするということになれば、コロナの影響を受けていないのに交付金が支払われることにもなりかねず、国民の理解を得ることは難しいと考えております。 このため、減収のあった品目を対象として減収額を超えない範囲で交付額をお支払いすることとするなど、運用を見直すということにしたところであります。 結果として、関係者の皆様に御負担をお掛けすることとなり、誠に申し訳なく思っております。しっかり丁寧に現場に説明をしてまいりたいと考えております。
○舟山康江君 だって、コロナ対策ということは、コロナで何らかの影響を受けた人が申請できるようにする制度だったにもかかわらず、その影響の有無を確認しないで申請できた制度というのはおかしいですよ。民主党政権のときは様々な政策に対してばらまき、ばらまきと言われましたけれども、これこそばらまきなんじゃないんですか。影響ないのに、そもそもお金出ますというような制度設計がおかしいんですよ。その結果、今現場が混乱している。そして、もう二転三転でどんどん要件を変えて変えて、今でも混乱ですよ、不公平とか。 こういうことを農水省が私やるとは思いませんでしたけれども、これ、本当どうやって収めるんですかって気がしますけど、いかがですか。
○国務大臣(野上浩太郎君) 制度設計が甘かったのではないかということでありますが、今となってみれば、結果として見直さざるを得なくなったことについて本当に関係者の皆様に申し訳なく思っておりますが、御理解をいただけるように、今追加措置も始まっておりますので、そのことも含めて丁寧に説明をしてまいりたいと考えております。
○舟山康江君 時間がなくなってまいりましたので、せっかく資料を配ったので、三枚目の資料を御覧いただきながら質問をしたいと思います。これ、字が小さくてよく分からないんですけれども、ちょっと色だけ見ていただければと思います。 これ、これも農林水産省の委託事業で、令和元年度輸出環境整備推進委託事業というもので、主要輸出先国・地域の残留農薬基準値の調査事業となっております。これ、茶と書いてありますけど、お茶、お茶に関して、一番左が日本のあれですね、残留農薬基準、農薬名と残留農薬基準があって、赤いのは日本よりも厳しい基準になっているものが書いてあるんですね。 つまり、これ何が言いたいかというと、日本よりもかなりの部分、残留農薬基準が多くの国で厳しくなっている。つまりは、これは二つ、二点ありまして、一つは、まあお茶も輸出頑張っている方ですけれども、輸出しようと思っても相手先国の残留農薬基準に引っかかって輸出できないという問題が一つと、改めて今、食の安全とか言われている中で、日本は実はこんなに残留農薬基準が甘いんだというこの二点、この表から分かると思います。この中には何品目か書いてありますけれども、どれを見ても、もう真っ赤っかなんですね。 つまり、日本は非常に緩いということですけれども、これ二点、どっちの面からも直していく必要があると思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(野上浩太郎君) この農林水産物・食品の輸出に際しまして、我が国と輸出先国との食品安全の基準の違いが輸出の障害とならないように、日本国内で普及している食品添加物の安全性に対する輸出先国への認可申請ですとか、日本と同等の農薬の残留基準が設定されるよう輸出先国へインポートトラレンス申請ですとか、あるいは輸出先国から求められるHACCPによる衛生管理や施設の構造設備の基準への適合等への支援を行っていますが、また、輸出先国の食品安全の基準に対応した産地の育成を図るためには、輸出先国の基準値に関する情報収集と周知、輸出に対応した栽培方法等の確立に向けた取組支援や病害虫防除マニュアルの公表、GFPにより輸出先国の規制対応を既に図っている産地の横展開なども図っております。 なお、食品中の残留農薬や食品添加物など我が国の食品の安全基準につきましては、厚生労働省が国際的な基準や我が国の生産条件も考慮しつつ、食品安全委員会によるリスク評価などの科学的知見に基づいて設定をしていると理解しておりますが、本年四月に農林水産物輸出本部を設置いたしましたので、その下で、輸出促進の観点からも、食品安全の基準の違いが輸出の障壁にならないように関係省庁とよく連携をして対応してまいりたいと考えております。
○委員長(上月良祐君) 時間が参りましたので、おまとめください。
○舟山康江君 はい。 相手先国に理解を求めると同時に、やっぱり日本のこの基準を見直すということも必要なんじゃないんでしょうか。十三品目調べていますけれども、どれも真っ赤っかということは、つまり日本は甘いということですよ、基準が緩い。だから、そこが本当に適切なのかどうかという検証も是非やっていただかないと駄目だと思いますので、またこれについても次回、またの機会に質問したいと思いますので、今日は終わります。 ありがとうございました。
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。 通常国会が終わった六月以来の農林水産委員会ということです。コロナ対策で閉会中審査を七月、九月にやる方向で調整していたんですけど、九月に安倍総理が辞任したこともあって、これができなかったんです。 九月になりますと、菅政権が誕生しました。菅総理は、目指す社会像は自助、共助、公助だと言われました。農政で言えば公助、菅総理が言う政府のセーフティーネットが機能しているかどうかということが問われていると思います。今日はこのことについて各方面から議論したいと思います。 まず、日米関係ですけれども、アメリカの大統領選挙が行われて、民主党のバイデン氏が当選をし、政権が替わることが確実になりました。 二〇一六年の大統領選挙のときにトランプ大統領が当選したとき、安倍総理はその十日後にアメリカに飛んでトランプ大統領と会談を行って、信頼関係を築いていけるという確信を持てる会談だったと言いました。ところが、その直後にトランプ大統領はTPPから離脱しました。そして、昨年はトランプ大統領の圧力に屈して日米貿易協定を締結をし、発効しました。 今年は、新型コロナ感染拡大で、これは外食産業なども閉じてしまうというようなことがあって、日本の和牛の需要の減少と、肥育農家は窮地に陥っています。それなのに、TPP諸国やアメリカからの牛肉輸入というのは増加していると。日本農業新聞が、日米貿易協定によって二〇二〇年度の米国産牛肉が十月の中旬で十四万九千二百二十六トンになっているということを報じています。農林水産省の輸出入の情報でも、今年一月から、米国産牛肉の輸入数量ですけれども、約十九万トンとなっていると。 大臣は、これ、コロナ禍、和牛農家が苦境に陥っているときに輸入が増加している実態をどのように認識されているでしょうか。
○国務大臣(野上浩太郎君) 今年度、四月から十月までの米国産牛肉の輸入量は十五万六千トンと、前年同期に比べて一〇四%となっております。一方、我が国の主要な牛肉輸入先国である豪州を含むTPP11からの輸入量が二十万二千トンと、対前年同月比でこれは八七%に減少しており、この結果、我が国との経済連携協定が発効している国、すなわち米国、TPP11及びEUからの牛肉輸入量の合計は三十六万四千トンと、前年同月比で九五%に減少しております。 牛肉の輸入量は国内外の需給動向や為替等様々な要因に左右されておりますが、農林水産省としては、引き続きこの牛肉の需要動向等を注視してまいります。
○紙智子君 この問題をめぐっては、国としてはいろいろ、マルキン制度とかなんとかということなんだけれども、やっぱりコロナという状況の中で、従来の対策を活用している範囲ではなくて、新型コロナに対応した対策、そういう意味では公助というのがこういうところで求められていると思うんですけれども、これ十分に果たされていないというふうに思うんですね。 農業新聞は、米国産の牛肉の十月の中旬時点で十四万九千二百二十六トンになった、セーフガードの発動基準数量の六割を超えたんだ、現状のまま増え続ければ来年二月にも発動基準に達するというふうに報道しました。日米貿易協定、ここには、セーフガードが発動されれば、直ちに発動水準を一層高いものに調整するため、協議を開始するというふうに取決めがされているわけですよね。だから、発動基準がもし高くなったら、肥育農家の経営というのは更に窮地に立たされることになるんです。 来年二月といってもそんなに遠い先の話ではないわけで、何らかの対策というのは検討しておくべきではありませんか。
○国務大臣(野上浩太郎君) 今申し上げましたとおり、四月から十月末までの米国からの牛肉の輸入量は対前年比一〇四%の水準となっておりますが、輸入量は時々の国内外の需給状況等によって左右されるものでありますので、今後の輸入動向を予断することは困難だと考えております。 したがって、現時点でセーフガードの発動やセーフガード発動基準の引上げを前提とした対策の検討などにつきましては、仮定の話であり、お答えすることは差し控えたいというふうに考えております。
○紙智子君 そういうところが本当にいいかげんだなというふうに言わざるを得ないんですよね。二月、来年二月の段階になって、そうしたら判断するんですか。 日本政府はアメリカがTPPに戻ることを期待しているというふうに思うんですけれども、現行のTPP協定には戻る可能性は低いと言われていますから、日米貿易協定が固定化する可能性もあります。そうすると、このセーフガードの再協議規定というのがあったわけですよ。それから、アメリカは、将来の交渉において農産品に関する特恵的な待遇を追求するという、アメリカだけに言わば認められている特恵的な待遇を、この権利を使って日本に圧力を掛けてくる可能性もあるわけです。 こういう不平等の条約について、大臣はどのように思われますか。
○国務大臣(野上浩太郎君) 例えば、今お話のありました再協議に関する規定等々を置くということにつきましては、これはTPPなどの協定において一般的に行われているものであります。 その上で、日米貿易協定では、日米両国が再協議を行うという規定ではなくて、米国側の意図として、将来の交渉において農産品に関する特恵的な待遇を追求すると規定しているものでありますが、これは日本に対して義務を課すものではないと理解をしております。
○紙智子君 義務を課すものではないと言うけど、実際、文章にははっきり、特恵的な待遇を追求するというふうに、アメリカ側が日本に対してそういうことができるということが書いてあるわけですから、これ、やっぱり私は、そのままにしておくということ自体問題だと思うんですよ。 日米貿易協定は、これ参議院選挙が終わるのを待って、九月に合意したんですね。トランプ大統領はあのとき、選挙が、日本の選挙が終わったらいいことがあると言っていて、そして終わって、九月に合意したわけですよ。安倍総理はTPPの枠内に収めたと言いましたけど、短い国会審議の中でもその問題点が明らかになりました。アメリカで政権交代が起こったわけで、こういう不平等の協定というのは破棄すべきだと思います。 続いて、米の政策についてお聞きします。 今年産の米価が下落をしていると。北海道のななつぼしは対前年度比でマイナス三百円、宮城のササニシキは七百円、新潟の一般コシヒカリは九百円、今度、新之助というのがありますけど、千八百円、概算金が下がったと。 北海道では専業農家が多いんですけれども、ある生産者の方、こう言いました。政府は国産米を主食用から餌米に回せと言う。しかし、ミニマムアクセス米、輸入米の一部は食用に回っている。国産は餌へ、輸入は食用へ、これは生産者のプライドをずたずたにするものだと言われたんです。 大臣、この指摘ってどういうふうに思われますか。
○国務大臣(野上浩太郎君) 今お話のありました米のミニマムアクセスにつきましては、これ、平成五年に合意したガット・ウルグアイ・ラウンドの交渉の中で、全体のパッケージの一つとして、従来輸入がほとんどなかった品目につきまして最低限度の市場参入機会を与える観点から、WTOの全ての加盟国の合意の下に設定をされたものであります。このような経緯の下に導入されたものでありますので、米のミニマムアクセス、輸入数量の削減、廃止につきましては極めて困難であると考えております。 一方で、MA米の大部分につきましては、国が一元的に輸入をして、加工用や飼料用等の主食用以外の用途に限定をして販売するなど、MA米によって国産米の需給に影響を及ぼすことのないよう運営をしておりますが、主食用米の国内需給が減少していく中で、生産者の皆様には、先ほど来申し上げているとおり、需要に応じた生産に取り組んでいただけるように対応してまいりたいと考えております。
○紙智子君 あのね、農家の人の発している声をどう思うかと聞いたんですけどね、気持ちは分かるぐらいは言ってほしいんですよね。 ミニマムアクセス米、輸入米は、七十七万トンもあるわけですよ。国内のどの都道府県よりも多い数量なんですね。しかも、アメリカからの輸入というのは約三十六万トン、固定化しています。これって、どう考えてもおかしいんです。前から言っているんですけどね。 ミニマムアクセス米は輸入機会の提供なんだと、輸入の義務ではないわけです。国内で米が過剰になっていて、主食用米ではなくて餌を作れと言う前に、輸入米を国産に置き換えるという対策が必要になっているんじゃないですか。
○国務大臣(野上浩太郎君) 済みません、もう一回ちょっと。
○紙智子君 餌を作れというふうに農家の人に言う前に、輸入米を国産に置き換えるという、そういう対策が必要なんじゃないですかと聞いたんです。
○国務大臣(野上浩太郎君) そのMA米の大部分につきましては、国が一元的に輸入をして、加工用米や飼料用米等の主食用米以外の用途に限定して販売するなど、国産米の需給に影響を及ぼすことのないように運営を行っておりますので、それを前提として、主食用米の国内需要が減少していく中で、生産者の皆様に需要に応じた生産に取り組んでいただけるように対応してまいりたいと考えております。
○紙智子君 ちょっと、それ、次の質問の答えになっちゃっていて、今聞いたのは、要するに、農家の人に餌米を作れと言って、そうしておきながら、義務でもないミニマムアクセス米はもう三十六万トンでちゃんちゃんと入ってきているわけですから、そこを国の裁量で、今余るということを言っているわけだから、それだったらそこを切り替えたらいいんじゃないかということですよ。それについてどうですか。
○国務大臣(野上浩太郎君) MA米の位置付けにつきましては、今ほど来答弁をしているとおりでありますので、その位置付けであると認識をしておりますが、それとその需給緩和に対応する政策というのはまた別だというふうに思っております。
○紙智子君 コロナで、コロナ禍で過剰になっている中で、農家も農協も努力をしているわけですね。それで、このときに公助、政府の役割が試されているんだと思うんですよ。輸入米に本気になって向き合って対応するということは、これは生産者のプライドを傷つける政策を変える、これが政府の役割なんじゃないかと思うんですね。 今の米政策というのは、生産数量目標の配分を国は行わないと、それで全国農業再生協議会が、実需者と産地のマッチング支援、それから関係先との情報を共有して需要に応じた生産に取り組むことを求めていると。地域の再生協議会は国の情報を基にして地域で作物の種類や生産量を決定して、生産者はその情報を基に営農計画を決定するという仕組みなわけですよね。つまり、需要に応じた生産に取り組むように、生産者と農協などに自助と共助を求める政策になっていると思うんですよ。 JAからは、そうは言うけど、農協の集荷というのは大体五割ぐらいなんだと。まあ、七百万前後あるとしたら三百万トンぐらい集荷されているだけだから、農協を通さない流通が多いんだと。だから、価格下落というのを止められないと。米の直接支払がなくなったことも打撃だけれども、数多くの中小の農家が米作りをやめるというふうになってきているという深刻な声が上がっているわけですよ。 生産量が増えれば価格が下がる、生産量が減れば価格が上がるというのは当たり前の話で、生産調整を農協や再生協議会に求めて、需要頼み、市場頼みの政策では限界があるんじゃないでしょうか。そのことをよく考えてほしいんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(野上浩太郎君) 系統外の話も今いただいたところでございますが、米政策につきましては、主食用米の需要が毎年減少していくと見込まれる中で、先ほど来申し上げますとおり、需給と価格の安定を図っていくためには、消費拡大ですとか輸出拡大等の取組を進めつつ、自らの経営判断による需要に応じた生産、販売を進めていくことが重要と考えておりますが、他方で、食糧部会におきまして主食用米の生産量、これ六百九十三万トンとする見通しを示すなど厳しい状況にありますので、この状況を乗り越えるためには、国、地方公共団体、それからJA系統以外も含めた産地、生産者が一体となって取り組んでいく必要があると考えております。 このため、各県の県庁のほか、JA系統だけではなくて非JAの大規模生産者等も構成員とする地域再生協議会等を集めた全国会議につきまして、節目節目で小まめに開催をして、各県の生産の目安の設定状況ですとか直近の需給状況等の情報提供を行ってまいりたいと思いますし、各県におきましても、この各地域の再生協議会や系統外の大規模生産者等に対してより小まめに情報提供していただくことで、オールジャパンで需要に応じた生産、販売の更なる推進に取り組んでまいりたいと考えております。
○紙智子君 だから、それがもう限界に来ているんじゃないですかということを言っていて、自助、共助、公助と言うんだけど、結局公助がないんですよ。米価が下落しているときに政府のセーフティーネットが機能しているかどうかということが問われているわけです。 生産者はこのままでは米作って飯食えない、生活できないという危機感が非常にあるわけで、政府は、私、やっぱりコロナの下ですよ、今、予想していなかったコロナの状態の下で緊急に備蓄米として買い入れたらどうかと。これ前にも大臣に対して申し入れましたけど、そういうコロナの対策として買い入れたらどうなのかと、今、緊急に。どうですか。
○国務大臣(野上浩太郎君) 政府備蓄米は、不作等による主食用米の生産量の減少によりましてその供給が不足する事態に備えて、必要な数量の国産米を在庫として保有するものでありますので、需給操作ですとか価格の下支えを目的として主食用米を国が買い上げて市場隔離することはこの趣旨に沿わず、また、自らの経営判断による需給に応じた生産、販売を進める米政策にそぐわないものと考えております。 しかし一方で、農林水産省としましては、新型コロナウイルス感染症の影響等によりまして中食、外食向けの需要が落ち込んでいる状況を踏まえまして、米穀周年供給・需要拡大支援事業による保管経費の支援対象期間を拡充、これ五か月前倒しをして十一月から支援するということにしたわけですが、また、本支援を活用して全農等において二十万トン程度の調整保管に取り組むものと承知をいたしております。 また、一次補正の国産農林水産物等販売促進緊急対策の対象品目としまして、需要が大きく減少しております中食、外食向けの米を新たに追加をして販売取組の実施をしていく。これ、例えばインターネット販売の送料支援ですとか、中食、外食の販促キャンペーンで使用する米の費用支援等々でありますが、このような対策を進めてまいりたいと考えております。
○紙智子君 もうとにかく口が裂けても絶対備蓄米買うと言いたくないという感じなんですよね。だから、自助、共助は求めるけれども、菅総理が言っている政府のセーフティーネットというのは、結局、その機能を発動しないと言っていることと一緒なんですよね。これ、さっきも話、議論ありましたけど、来年も米価が下がったら稲作経営は深刻な打撃を受けることになると思いますよ。やっぱりそういう状況を今本当に変えなきゃいけないというふうに思います。 そこで、十一月五日に二〇年産の水稲の予想収穫量が発表されたわけですよね。九月十五日の生産量の見込みよりも十二万トン少ない七百二十三万トンだと。それでも、来年の作付面積は六万ヘクタール減反することになるわけです。六万ヘクタールというと福島県の作付面積に匹敵する広さで、大体三十万トンに近い数量を主食用から非主食用に転換するということになるわけですね。 来年度に向けた対策としては、この非主食用米や麦や大豆などに転換するために、水田活用交付金、それから産地交付金、これを大幅に増やすべきだというふうに思いますけれども、大臣の答弁をお願いします。
○国務大臣(野上浩太郎君) 水田活用の直接支払交付金につきましては、戦略作物助成におきまして、米粉用米ですとか加工用米、飼料用米、麦、大豆等の作付けに対して全国一律の単価で支援をするとともに、地域の裁量で支援内容を設定可能な産地交付金において、令和二年度から加工用米、輸出用米や高収益作物等に転換した場合の加算、拡大加算の単価を引き上げる等、主食用米からの転換のインセンティブを高めているところであります。 令和三年度予算概算要求では、これらの基本的な仕組みを維持した上で、前年度と同額の三千五十億円を要求をしております。加えまして、国産の麦、大豆の需要を捉えた生産拡大と安定供給の実現に向けまして、麦・大豆増産プロジェクトの推進のための予算を今新規要求しているほか、本年度と同様に、水田における野菜や果樹などの導入を支援する予算を要求しているところでありますが、これらも含めて更に必要な対応に対して必要な予算が確保できるように、今財政当局とも議論して検討しているところでございます。
○紙智子君 思い切ってしっかりやってほしいと思うんですよね。 それで、二〇一四年の一月に安倍前総理は世界経済フォーラムのダボス会議に出席して、民間企業が障害なく農業に参入し、作りたい作物を需給の人為的なコントロールなしで作れる時代が来ると、私は岩盤規制を打ち破るドリルになると言ったんですね。それから、国内外で四十年以上続いてきた米の生産調整を見直し、減反を廃止するというふうに言ったわけですよ。 今の米政策というのは、この路線の具体的なところを走ってきているということだと思うんですね。だけど、安倍政権になってどうだったのかというと、食料自給率は低迷を続けて、生産基盤の弱体化が続いているわけです。そして、今コロナ禍で生産者は、主食である米生産を続けるかどうか、大きな選択に迫られているわけです。 こういう政策を続けて、本当に日本の農業、農村が元気になるのか、若い人たちが希望を持ってやれるというふうに思えますか。
○国務大臣(野上浩太郎君) 先ほど来申し上げておるとおり、水田の農業の基本的な考え方につきましては、これは需給に応じた生産、販売をしっかり進めていくということが基本だというふうに思っておりますし、それがしっかり達成できるように、どういうインセンティブ措置が必要になるか等々検討しているところでございますが、こういうことを進めることによって、やはりこれからも若い世代がしっかりと農業に取り組んでいこうと思ってもらえるような制度にしてまいりたいと考えています。
○紙智子君 私は、やっぱり岩盤を壊すとか言って自己責任を押し付けてくる、攻めの農政と言ってきましたけど、こういう農政から転換しなきゃいけないと、やっぱり人と環境に優しい農政に転換していく必要があると思います。農村に元気をもたらして、若い人が希望を持ってやれるようにするためにも、家族農業を大事にする、あるいは中山間地域の支援をもっと強化するとか、そういう公助の部分というのが決定的に足りないわけで、そういう農政に転換するべきだということを言っておきたいと思います。 次、漁業についてもお聞きします。 日本海大和堆の周辺水域で、中国漁船がイカ釣りの違法操業をやっています。日本の排他的経済水域で何でこの中国漁船が漁をやっているんでしょうか。漁業でも国の役割が問われていると思うんです。以前は、小笠原諸島の周辺で、排他的経済水域で中国の漁船が違法にもアカサンゴを捕ったことがありましたけれども、そのときは中国人の船長を逮捕しているんですよね。大和堆では、政府は日本の漁船に漁業自粛、操業自粛を、日本の船にですよ、操業自粛を求めたようです、まあ危ないということなんでしょうけど。アカサンゴのときに比べれば余りにもこれ手ぬるいんじゃないかと。 大和堆で安心して日本の漁船が漁をできるように、そういう対策を取るべきではないんでしょうか。
○国務大臣(野上浩太郎君) 大和堆周辺水域におきます外国漁船等による違法操業を取り締まるために、本年十一月十六日で延べ四千百七十八隻の外国漁船に退去警告を実施しておりまして、そのほとんどが中国漁船ということであります。 我が国の排他的経済水域における外国漁船等の違法操業につきましては、状況に応じて立入検査ですとか拿捕などの厳しい対応を行うこともあると考えておりますが、大和堆周辺水域における多数の外国漁船等の違法操業に対しましては、放水等により厳しく退去措置を行っていくことが最も有効な手段であると考えております。 水産庁としては、本年三月に大型漁業取締り船二隻を就航させまして、イカ釣り漁業の漁期が始まる前の五月から、これら二隻を含めて大和堆周辺水域に重点配備をしております。漁業取締り船と巡視船の配置の見直しなどを行って、海保とも連携強化を図っているところであります。 また、令和三年度中には新たに二隻の大型漁業取締り船を就航させて、取締り能力を強化するとともに、海保との一層の連携強化も図ってまいりたいと思います。 それで、中国、サンゴのときとの、サンゴの違法操業のときとの対応が違うじゃないかという話もございましたが、大和堆周辺では、今申し上げましたとおり、昨年一年間で五千隻以上の外国漁船の数ということで大変多いことから、取締り船の数が限られている中で一隻ずつに立入検査や拿捕を行いますと、その隙に他の漁船の侵入を許してしまうということになりますので、先ほど申し上げたとおり、放水等といった厳しい措置によって退去させることが最も効果的であると考えているところであります。
○紙智子君 やっぱり外交を、ちゃんとこの窓口あるわけですから、外交交渉もしっかりやってもらえるように是非取り組んでいただきたいというふうに思います。 それから、漁業法が十二月に施行されるわけですけど、水産庁は漁業の資源管理を強化するために資源管理の方法とロードマップを公表しました。これは非常に不評です。 水産庁は、漁業法の改正のときに、北海道への影響は余りないですよということで漁協に説明していたようです。しかし、漁協からは、いや、そう言われて、余り関係ないんだろうと思っていたら、蓋を開けたら全く違うじゃないかと。ロードマップはいかがなものかといって怒っているんですね。漁協も、漁師はスケソウダラを始め既に資源管理に取り組んでいるわけです。既にTACに従ってこれまで漁をしているのに、資源が回復していないと。資源管理の計算方式を幾ら説明されても、これ当たったためしがないと言っているんですね。資源管理が一律に強化されたら、これ、孫子の世代に資源が増やすためというのは分かると、だけど、孫子の資源が増える前に今の漁師が潰れてしまうよと、そういうふうに言われるんです。 大臣、こういう意見が出ているのに、これ進めていいんでしょうか。
○国務大臣(野上浩太郎君) 九月三十日に策定、公表した資源ロードマップでありますが、科学的な資源調査・評価の充実、またTACによる管理の推進などによって、新たな資源管理システムの構築のための道筋を示すものでありますが、具体的には、令和五年までに資源評価対象魚種を二百種、あるいはTAC魚種を漁獲量の八割とすることを目指すとともに、令和十二年には漁獲量を十年前と同程度まで回復させることと、目標としております。 実施に当たりましては、今先生からお話ありましたとおり様々な現場の御意見がございますので、漁業者を始めとする関係者の理解とこれは協力を得るために、今年度中に主要な漁業地域、漁業種類をカバーする現地説明会を実施をすることといたしております。この地域ごとの漁業の実態を踏まえつつ、関係者の理解を得ながら工程を一つ一つ実行してまいりたいと考えております。
○紙智子君 国が一方的に押し付ける方法というのは公助とは言わないと思うんですね。 私、昨年と今年、改正漁業法の説明状況と議事録を提出するように求めていました。水産庁は、説明会に参加した団体は網羅的には把握していないと、議事録は作成していないというふうに回答したんですね。 それで、どういう説明会しているんだろうというふうに思って、聞いてみました。そうしたら、説明会に出席したある参加者は、いろいろ、いろいろ説明聞いた後に質問しようと思ったら、いや、もう帰る飛行機の時間だから終わりですと言われたということでね。これじゃ、水産庁信頼してくださいと言われても、理解得られないというふうに思うんですよ。 本当に説明会で出た意見を踏まえて検討するということが、その気持ちがあるんであればやっぱり議事録やメモというのはあるはずで、現場の理解と合意なしに進めてはいけないと思うんですね。現場の声聞くという話ありましたけど、やっぱり一律ではなくて、ちゃんと意見を踏まえて一度立ち止まるべきではないかと思いますけれども、いかがでしょう。
○国務大臣(野上浩太郎君) 今申し上げましたとおり、しっかりと現場のお話に耳を傾けて、説明会も何度となく充実をさせてやってまいりたい、現場の理解を得ながら進めるということで進めてまいりたいと思います。
○紙智子君 一律にやったら本当に大変だと思います。私、北海道だけじゃないですから、東北の三陸だとか石川だとかいろいろ回って、漁業の、富山、いろいろ回って意見聞いているわけですけど、やっぱりみんな口をそろえて言うんですよ。意味は分かると、資源は管理しなきゃいけないと、誰も否定しないだろうと。だけど、今やっている沿岸の人にしてみたら、もう捕るなと言われていると同じなんだと、そういう声が出ている中では、やっぱりちゃんと立ち止まって、よく声を聞いてやっていただきたいということを申し上げておきたいと思います。 ちょっと時間来ましたので、あと種苗法のところをちょっと入口だけやろうと思ったんですけど、お呼びしていましたけど、それはちょっと時間切れになりましたので、この次にまたやりたいと思います。 ありがとうございました。
○須藤元気君 今日が農林水産委員になりましての初質問となる無所属の須藤元気です。そろそろお尻が痛くなっている時間だと思いますけれども、ラストバッターですので、よろしくお願いします。(発言する者あり)はい、頑張ります。 私、東京の下町生まれで、居酒屋のせがれでございます。両親は磯幸という居酒屋を四十年以上やっておりまして、私自身も元気な魚屋さんという魚屋と飲み屋をやっているんですが、生まれてから常に食に携わってきた身として、この食の安全、安心というものを守っていきたいと考えております。 この食の安全と考えると、何かやはり有機農業ではないかなと自分自身考えているんですが、実は私、北海道の網走で農業に挑戦したことがあります。実際に土地を買って丸太小屋を建てて、そして畑を始めたんですが、最初はそう簡単にはいきませんでした。しかし、近所の方が農家さんたちが多かったので、いろいろとアドバイスをくれたり手伝ってくれたりもしました。そういった中で、一番仲よくしてくれた農家さんが有機栽培をやられている方でして、その方の野菜がとてもおいしくて、野菜ってこんなにおいしいんだと思いました。この有機野菜というのは、おいしいだけではなく栄養価も高いとか言われております。元アスリートとしても、このおいしくて栄養価の高い有機野菜、有機農業というのを盛り上げていきたいと考えております。 さて、この世界の有機食品市場は拡大を続けており、有機農業の取組面積も大きく増加しております。日本でも有機農業の取組面積は増えてはいますが、全耕地面積に占める割合は僅か〇・五%にしかすぎません。また、有機JASを取得している農家さん、たったの〇・二%です。 今年の四月に有機農業の推進に関する法律に基づく有機農業の推進に関する基本的な方針が改定され、有機農業の取組面積や有機農業者数について二〇三〇年における目標が示されました。 そこで、有機農業の現状に対する認識、基本方針で示された目標に対する考え方について、野上大臣の御見解を伺います。
○国務大臣(野上浩太郎君) 有機農業は、化学的に合成された肥料及び農薬等を使用せず、農業生産に由来する環境負荷をできる限り低減した方法で行われる農業でありまして、生物多様性保全や地球温暖化防止等、SDGsの達成にも貢献する取組であります。 その有機農業の取組ですが、二〇一八年時点での全耕地面積、これ先生から今お話あったとおり、僅か〇・五%ということで行われていることにすぎないところでありますが、国内の有機食品の市場規模は過去八年間で四割拡大をしております。また、同期間に有機農業の取組面積も約四割拡大しているところでありまして、今後も更に拡大が見込まれると考えております。 このため、農水省が本年四月に策定をしました新たな有機農業の推進に関する基本的な方針におきましては、有機食品の市場の更なる成長が期待されることを踏まえまして、二〇三〇年までには有機農業の取組面積を六万三千ヘクタールに拡大をすること、また、有機食品の国産シェアを八四%に向上すること等の目標を設定をしておりまして、この目標に向けて有機農業の拠点的な産地づくりですとか物流の効率化、国内有機農産物の需要喚起など、有機農業に対する各種の支援にしっかり取り組んでまいりたいと考えております。
○須藤元気君 ありがとうございます。 世界の有機農業の取組面積は一・五%です。その中でもイタリアは一五・八%、スペイン九・六%、ドイツ九・一%と、日本の〇・五%に比べてはるかに進んでおります。 先ほど舟山先生が強い、農業の強さということを言っていましたけれども、私自身はやはりこの、何というんですかね、有機農業というか、自然とともにやはりやっていく農業というものが最終的に何か勝利するんじゃないかなとかさっき思ったわけですが。そういったことも踏まえて是非積極的に取り組んでいただきたいと思います。 さて、次は有機JAS登録認証の費用についてお聞きします。 有機農業を実施する生産者が有機JAS認証を取得しようとする場合、JAS法に基づく登録認証機関に申請し、書類審査や実地検査等を受ける必要があります。この際、生産者には認証機関に支払う検査費用のほか、検査員の旅費、報酬の費用等が必要になります。 これ自体に全然問題はないんですが、農林水産省のウエブサイトで公表されている登録認証機関の費用、認証費用の一覧を見ると、検査費用について認証機関ごとに大きな開きがあること、また、その詳細は各認証機関に問い合わせる必要があることが分かりました。 新規取得者は平均九万五千円です。九万五千円掛かります。ですが、この検査費用は五千円から二十七万円という、かなりの違いがあります。認証を受けようとする生産者は、どの認証機関に申請するかで掛かる費用が大きく違ってくるわけですよね。もちろん農産物の種類だったり区分によって費用が変わるのは分かります。しかし、この有機JAS認証を取得するという最終的な目標は、目的は一緒なわけですよね。何かあのJASマークのシールですか、同じなはずなんですが、何か開きがあると。 この登録認証機関によって検査費に大きな格差を生じていることについてどのように認識しているのか、また、その原因についてどのように分析しているのか、農林水産省の御見解を伺います。
○政府参考人(太田豊彦君) お答えいたします。 JAS法に基づく登録認証機関におきましては、認証手数料はそれぞれの登録認証機関が自ら設定をするということになっております。 御指摘の有機JAS認証におきましては、一部の地方公共団体では、地域の有機生産振興のため自身が登録認証機関となりまして認証手数料を低く設定をしており、結果として民間の登録認証機関との差が生じているということになっております。 それぞれの登録認証機関の認証手数料はホームページなどで公表されておりますので、農家が認証を受ける際には、それらを見て自ら登録認証機関を選択することができるということになっております。
○須藤元気君 差が生じる理由は分かりました。ただ、数千円だったり数万円の差なら分かるんですが、やはり二十数万円違うというところに、農家さんたち少しちょっと疑問に思うんじゃないかなと感じます。 次に、小規模生産者が有機JAS認証を取得するための支援についてお聞きします。 平成二十八年三月、農林水産省の東海農政局が、有機農業や環境保全型農業に取り組む生産者を対象とした有機農業に関するアンケートの結果を公表しました。 このアンケートによれば、有機農業に取り組んでいるが有機JAS認証を受けていない生産者のうち、先ほど言った〇・三%の人ですね、その生産者の三割近くの方が、条件が整えれば受けたいが今は難しいと回答しております。それらの方々の認定を受けることが困難な理由として挙げたのは、認定に掛かる費用が高いが六一%、手間が掛かる五七%でした。確かに、お父さん、お母さんでやっているような農家さんは、実際にお金が掛かる上、何かシールを一つ一つ貼る作業だけでも大変だと思います。このような有機JAS認証を取得しようとする生産者は、認証のための費用や手間暇に対して大きな負担に感じていることが分かります。大規模生産を行う法人はそうではないかもしれませんが、小規模家族経営の生産者にはやはり大きな負担になるものと思われます。 農林水産省は有機JASに関するいろいろな支援行っていますが、対象者の要件として、認定、新規就農者、新規ですね、新規就農者であること等が挙げられています。この場合は、有機農業を長く継続している生産者は支援事業の対象にならないのではないかと考えられます。 そこで、有機農業の裾野を広げていくために、既に有機農業に取り組んでいる小規模家族経営の生産者に対しても有機JAS認証を取りやすくするための支援が必要だと考えますが、いかがでしょうか。
○大臣政務官(熊野正士君) お答えいたします。 有機JAS認証を取得するかしないかにつきましては農業者の販売戦略や経営判断によるものですけれども、認証を取得することで販売機会が拡大することから、有機JAS認証を取得しやすい、取得したい場合には容易に取得できる環境をつくることは、有機農業を推進していく上で重要と考えてございます。 今委員からも御指摘ございました、新たに有機農業に取り組む農業者を対象といたしまして、本年度より有機JAS制度に関する研修の受講でございますとか初回の圃場実地検査の受検に関する支援を開始したところでございます。また、本年度より、その新規の方のみではなくて、都道府県を通じまして、JAS、有機JAS制度等についての指導者の育成のための講習会の受講でありますとか圃場での現地研修への支援も開始したところでございまして、このような指導人材の活動を支援することで、既に有機農業に取り組まれている方に対する生産者の方も含めて有機JAS認証についての相談であるとか指導などを受けやすくするなど、認証を取得しやすい環境づくりを進めてまいります。
○須藤元気君 是非力を入れていただきたいです。 この有機農業を広げていくためには、やはり消費者にこの有機農産物というものを知ってもらう必要があると思います。そういった意味では、この有機JASというのは何かとても良いツールだと思うんですよね。私も、やはり買物をするとき、有機JAS付いているのと付いていないのだと、やはり僕は有機JASを買うんですけれども、やはりこのマークがあるだけで何か違うと思います。 あと、有機農家さんの半数以上がこの有機JASを取得していないというのはやはりもったいないなと思います。やはり、この有機農業を盛り上げていくためには、この有機JASを何か軸としてプロモーションをしていくことが大事なのかなと。果たして、有機JASということを消費者はどんだけ知っているか分かりませんけれども、そういったプロモーションをしていく上で、是非小規模の生産者の方にも取得しやすいことを考えていただきたいです。 さて、新規就農者の支援についてお伺いいたします。 全国農業会議所の新規就農者の就農実態に関する調査を基に農林水産省が作成した資料によれば、平成二十八年において新規参入者のうち全作物で有機農業を実施している方の割合は二〇・八%と、なかなか高い傾向を示しています。また、平成二十二年、二十五年の数字もありますが、高い傾向は変わっていないようです。しかし、有機農業に取り組む生産者数の推移から考えると、有機農業を実施する新規参入者のうち、かなりの方がその後に有機農業から撤退している可能性があると考えられます。 そこで、有機農業を実施する新規参入者のその後の取組状況について農林水産省は把握しているのか伺います。また、新規参入者が有機農業から撤退している実態があるのであれば、どのようなことが原因となり、課題となっているのか、教えてください。
○政府参考人(水田正和君) お答えいたします。 先ほど委員からも指摘がございましたけれども、全国農業会議所の調査でございますが、農業への新規参入者の中で有機農業に取り組んでいる方の割合でございますけれども、二割以上の高い傾向にあるということでございます。 こうした有機農業に取り組む新規参入者の方のその後の状況についての調査は行われておりませんけれども、一方で、新規参入者に限らず、有機栽培を行っている方がこの取組面積を縮小する理由について調査をしたものがございます。その結果によりますと、労力が掛かること、それと収量や品質が不安定であることなどが理由として挙げられておりまして、除草などの作業時間が慣行の栽培、普通の栽培よりも長いことや、安定的に栽培する技術の習得に時間を要することが課題であると考えております。 このため、農林水産省では、水田におきます深水管理とか畑地での太陽熱を利用した省力的な雑草管理、こういった管理ができる技術の実証を進めておりまして、有機農業の労力負担の軽減を図っております。また、各地の農業グループなどにおきます栽培技術講習会の開催などによりまして、熟練の有機農業者の方の技術が新規の参入者に円滑に継承されるよう支援をしているところでございます。
○須藤元気君 確かに、生産技術のシステムの構築は大切だと思います。それに加えて、やはり販売促進とかの取組を進めていくのがいいのかなと思うんですが、私も今までいろいろ商売やってきましたが、やはり最初の一年にいかにお客さんをつかむか、ファンを獲得するかというその大切さ、それによってその後の展開が変わってくるというのを学んできました。ですから、この新規参入者、農家さんがやはり有機農業やってよかったと思えるような、そういったシステムの構築が大切だと思います。 さて、先週の土曜日、半農半Xですか、で有機米を作っている友人の稲刈りの手伝いに私行ってまいりました。初めてだったんで、とても楽しかったんですけれども。 彼には二歳の娘さんがいます。いずれ小学校に入るわけですが、その小学校に行ったときにこの学校給食を何か有機米にできないかという相談を受けました。調べたところ、千葉県いすみ市、環境保全型農業連絡部会が行っておりました。この部会は、昨年、未来につながる持続可能な農業推進コンクールにおいて農林水産大臣賞を受賞されております。 いすみ市では、平成二十七年、地元産の有機米コシヒカリ四トンの学校給食の提供を開始し、二十九年には学校給食に使う米の全量、四十二トンを提供するに至りました。現在では百トン近くの有機米が生産され、JAいすみでは、有機JAS認証を受けた農家からは六十キロ当たり二万三千円、有機に転換中の農家からは二万円で買取りを実施しているとのことです。 有機米の栽培には慣行栽培と比べて多くの費用が掛かりますので、学校給食に有機米を使用する場合、コストアップにつながると思います。そこで、いすみ市がその費用を一般財源で賄うことによって給食費の値上げをしていないとのことです。 学校給食において有機農産物の利用を促進することは、有機農産物の安定的な販路の確保につながり、生産者の支援にもなります。そして、有機農業に関する理解を深める食育という観点からもとても有意義な取組であると思います。 農林水産省と文部科学省は連携して支援の取組を一層進めていただきたいと私考えているんですが、そこで、学校給食において、いすみ市以外の自治体でも有機農産物が利用されているのか、その現状に伺うとともに、生産者側と学校側における課題について伺います。あわせて、現在、農林水産省、文部科学省が行っている支援策について教えてください。
○政府参考人(水田正和君) お答えいたします。 農林水産省の行った調査によりますと、平成三十年度には、千葉県いすみ市を含めて全国で九十二の自治体で学校給食に有機農産物が活用されたと承知しております。 有機農産物を学校給食で利用する上での課題という御質問でございますが、やはりこの有機農産物、学校給食に導入していくためには、やはり地域で有機農業に取り組む農業者の数を増やしていただいて、学校給食で必要とされる様々な品目や量を確保できるような産地づくりを進めることが重要と考えております。 このため、農林水産省におきましては、有機農業者が共同で集出荷ロットを拡大したり、あるいは生産技術の習得などに取り組む、こういった産地を育成するとともに、二点目といたしまして、環境保全型農業直接支払交付金によります有機農業に取り組む農業者に対する支援でございますが、令和二年度には、それまでの十アール当たり八万円から一万二千円にいたしまして、取組の促進を図っております。また、三点目といたしまして、有機農業を生かして地域振興を図る自治体間のネットワーク構築を通じまして、千葉県いすみ市の事例など、学校給食への優良な取組事例についての参加自治体への幅広い情報提供を実施しているところであります。
○政府参考人(蝦名喜之君) お答え申し上げます。 学校給食におきます有機農産物の利用状況につきましては今農林水産省から御答弁のとおりでございまして、一部の地域において、学校給食で有機栽培米等の農産物を使用したり、あるいは有機農産物に係る食育の取組が行われているものと承知しております。一方、学校給食におきます有機農産物の使用に当たりましては、例えば、域内で必要な有機農産物の数量や品目の確保が困難であるなどの課題があるというふうに承知をしてございます。 実際に学校給食に用いる食品の選定につきましては、こうした有機農産物の生産の状況でありますとか、あるいは学校の栄養教諭、保護者など関係者の意見、あるいは地域の実情などを踏まえまして、学校給食の実施者であります学校の設置者におきまして判断すべきものでありますけれども、文部科学省といたしましては、関係省庁とも連携をしながら、有機農産物を活用した学校給食、あるいは食育の事例の発信や共有などを図っていくことを通じまして、その取組を促してまいりたいと考えております。
○須藤元気君 ありがとうございます。 フランスでは、二〇二二年までにこの給食の食材のオーガニック比率を五〇%にすることを法律で定めました。お隣の国、韓国では、来年の二〇二一年から小中高の学校の給食をオーガニックで無償で全面施行されます。日本も是非、いいところはまねして、この給食を是非無農薬にする取組を積極的に進めていただきたいと思います。 基本方針では、この学校給食での有機食品の利用に対する支援をうたうとともに、国内の有機食品の需要拡大の目標値を掲げています。基本方針の理念の実現、目標の達成に向け、野上大臣の御見解を伺います。
○国務大臣(野上浩太郎君) 学校給食におきまして有機食品を活用することは、農業が生物多様性の保全などSDGsの達成に貢献することを児童や生徒ですとかあるいは地域の住民の方々に理解をしていただくためにも重要な手法の一つだと考えております。基本方針におきましても、学校給食での有機食品の利用など有機農業を地域で支える取組事例の共有、消費者を含む関係者への周知が行われるよう、必要な支援に努めるとされているところであります。 農林水産省としては、有機農業に積極的な地方自治体が参加するネットワークにおいて、学校給食での利用などの先進的な自治体の取組事例について共有をし、さらには広く他の自治体にも横展開する活動を支援するとともに、有機農業の産地づくりの支援を通じて有機食品を学校給食に活用する市町村が少しでも増えるように応援をしていきたいと考えております。
○須藤元気君 ありがとうございます。 次の質問行かせてもらいます。 日本では、有機農業分野において、有機JASという厳格な第三者認証による仕組みが重視されてきました。しかし、このような取組は小規模生産者にとって取得しにくいデメリットがあることは先ほどから述べてきたとおりです。 このため、有機農業の普及を行う国際NGO、IFOAMは、有機農業を拡大するための方策の一つとして、この参加型認証、PGSというものを提唱しています。PGSとは、有機農業を実施していることを、地域の農家同士に加え、消費者も含む幅広い関係者が参加して確認し、その信頼に基づいて有機農産物の保証を与える取組です。この取組、すごく自分的にいいなと思うんですが、日本で唯一のPGSである岩手県のオーガニック雫石というところがあります。先月、私もこのオーガニック雫石へ視察行ってまいりましたが、有機JASと同等の取組水準となっているそうです。 そこで、有機JASと同等の取組水準を維持した国際的な取組であるPGSを希望する生産者に対して、取得しやすくなるよう環境を整備するべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(水田正和君) 済みません、お答えに入る前に、ちょっと一点訂正させていただきます。 先ほど、学校給食の答弁の中で、環境保全型直接支払交付金によります支援につきまして、令和二年度にそれまでの十アール当たり八万円からと申し上げたのは八千円の間違いでございましたので、訂正させていただきます。失礼いたしました。 PGSにつきまして御質問がありましたので、お答えさせていただきます。 PGSでございますが、これは有機農業に取り組む農業者や消費者などで構成するグループの中において、この中のメンバーの方が生産する農産物が有機農業により生産されていることをグループの中のほかのメンバーにより確認をするといった方法でございまして、有機JAS制度とは異なるもので、参加型認証あるいは参加型保証と呼ばれているものでございます。 こうしたPGSの考え方は、我が国でも既に一部活用させていただいております。例えば、環境保全型農業直接支払交付金におきまして、今年度には、有機農業に取り組む農業者が支援を受ける際に、通常は市町村による現地確認でございますが、この市町村による現地確認の代わりに、農業者が相互に生産工程を確認する取組でもよいということにしたところでございます。 こうしたPGSのように農業者がグループで有機農業に取り組むことは、新たに有機農業に取り組む方への技術の円滑な承継、あるいは有機JASのグループでの認証取得につながる、これは負担軽減にもつながるものでございます。こういったことから、農林水産省といたしましても、PGSの取組について引き続き情報収集、提供に努めてまいりたいと考えているところでございます。
○須藤元気君 PGSも是非進めていただければと思います。 この有機農業についての質問はこれで終わります。人にも地球環境にも優しい、より良い未来をつくっていくために、この有機農業というものを盛り上げていきたいと思います。 次の質問、ソーラーシェアリングあるんですが、時間がちょうどあと少しなので、これで私の質問は終わりにさせていただきます。 ありがとうございました。
○委員長(上月良祐君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後五時三十三分散会